JP7357812B2 - 予測制御のためのアクティブセットベースの内点最適化法 - Google Patents

予測制御のためのアクティブセットベースの内点最適化法 Download PDF

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Description

本発明は、概して予測制御に関し、より詳細には、不等式制約の存在下での動的システムの予測制御のためのアクティブセットベースの内点最適化法および装置に関する。
モデル予測制御(Model Predictive Control:MPC)および移動ホライズン推定(Moving Horizon Estimation:MHE)などの最適化ベースの制御ならびに推定技術は、産業界からますます関心を集めている。これらの方法の主な利点の1つは、システムの動的モデルを組み込む系統的な方法、不等式制約の形式での制限、およびコスト関数の形式での性能メトリックである。各サンプリング時点において、モデルベースの予測制御器または推定器は、システムダイナミクスおよび不等式制約の離散時間記述の対象となる特定のコスト関数を最小化する多段階動的最適化問題を解く。ブロックスパース二次計画(Quadratic Program:QP)構造は、予測制御および推定の線形定式化または線形の時間変化定式化において生じる。同様に構造化されたQPは、非線形最適制御のための逐次二次計画法(Sequential Quadratic Programming:SQP)内の下位問題も形成する。
より一般的なクラスの凸状最適化問題またはさらには非凸状最適化問題は、最適化ベースの予測制御アプリケーションの高度な定式化において生じる。例えば、二次制約付き二次計画法(Quadratically Constrained Quadratic Programming:QCQP)、二次錐計画法(Second-Order Cone Programming:SOCP)、または半正定値計画法(Semi-Definite Programming:SDP)の問題は、最適化ベースの制御および推定の確率的またはロバストな定式化において生じ得る。ハイブリッドシステムの予測制御または推定は、混合整数計画(Mixed-Integer Programming:MIP)問題の解、およびシステムを記述するための非線形ダイナミクスの使用、または目的もしくは制約における非線形関数の使用を必要とし得、非線形計画(Non-Linear Programming:NLP)問題をもたらす。MIP問題およびNLP問題の両方のクラスは、概して、非凸最適化問題であり、したがって、それらは、実際に解くことがはるかに困難である。
MPCのリアルタイム実現例は、典型的には、限定された計算リソースおよび比較的少量の利用可能なメモリを伴う埋め込み制御ハードウェア上で、指定された期間内でのブロックスパース構造化動的最適化問題の解を必要とする。これらの課題は、最適化ベースの予測制御および推定のリアルタイム用途に適合された埋め込み最適化アルゴリズムに対する研究においてかなりの努力を発展させた。概して、二次情報を使用し、アクティブセット戦略および内点アルゴリズムを含む、少数であるが計算的に複雑な反復のみを必要とするソルバと、複雑さが低いが、より多くの反復を必要とし得る一次法、例えば、交互方向乗数法(Alternating Direction Method of Multipliers:ADMM)および他の勾配ベースまたは分割ベースの最適化アルゴリズムとの間には、トレードオフがある。
内点(Interior Point:IP)法は、アクティブセット(Active-Set:AS)ソルバと比較して、典型的には、異なる次元および変動する数のアクティブ不等式制約を伴う、ある範囲の最適化問題を解くときに、反復数の変動を少ししか必要としないことが知られている。しかしながら、IP最適化法の各反復は、典型的には、ASソルバにおいて線形システムを効率的に解くために用いられる低ランク因数分解更新のため、より計算的に高価である。加えて、ウォームスタートを直接用いて、予測制御または推定のリアルタイム用途におけるASソルバの平均計算コストを低減することができるが、これは、IP方法(IPM)に関して、概して、より複雑である。その結果、IPMは、それらの平均計算時間がしばしばより長いにもかかわらず、最悪の場合の性能において他の最適化アルゴリズムよりも性能が優れている場合がある。加えて、IPMは、大きなクラスの最適化問題を解くように設計され得るが、ASソルバは、典型的には、線形または二次計画問題に制限される。
したがって、ASおよびIP最適化アルゴリズムの両方の利点を組み合わせるために、すなわち、IP方法の一般性および信頼性を、パラメトリック動的最適化問題のシーケンスの効果的なリアルタイム解について、AS方法のウォームスタート能力および反復当たりの低い計算コストと組み合わせるために、IP方法の実現例に適用することができるアルゴリズム技法が必要とされている。
いくつかの実施形態の目的は、アクティブセット識別戦略およびIPMの実現に合わせて調整される非厳密ニュートン型最適化技法に基づいて、IPMの数値条件付け特性およびウォームスタート特性を改善すること、ならびに/または、IPMの反復当たりの平均計算コストを低減することである。いくつかの実施形態は、数値的にロバストなアクティブセット識別戦略をもたらす非厳密ニュートン型最適化アルゴリズムを開示し、それは、低ランクブロックスパース行列因数分解更新および適合されたウォームスタート手順を用いてIPM反復ごとの平均計算コストを低減することを可能にする。
最適解において非アクティブである不等式制約に関して、すなわち、そのような不等式制約の左辺および右辺が解において互いに等しくない場合、ラグランジュ乗数の値は次第にゼロに近くなるが、スラック変数は非ゼロのままである。他方、最適解においてアクティブである不等式制約に関して、すなわち、そのような不等式制約の左辺および右辺が解において互いに等しいとき、ラグランジュ乗数の値は非ゼロのままであるが、スラック変数は次第にゼロに近くなる。スラック変数とラグランジュ乗数値との間の比率に関して、IPMの後続の反復にわたって、この比率の値は、最適解において非アクティブまたはアクティブのいずれかである不等式制約の各々について、それぞれ増加または減少する。
いくつかの実施形態は、アクティブ対非アクティブ不等式制約に対するスラック変数およびラグランジュ乗数のこの収束挙動が、IPMの実現についての数値的な悪条件付けにつながる、という認識に基づく。いくつかの実施形態は、非アクティブ対アクティブ不等式制約に対するスラック変数とラグランジュ乗数値との比のギャップの増加を防止する非厳密ニュートン型最適化アルゴリズムに基づいてIPMを実現するために、不等式制約の分類を用いる。IPMの各反復において、いくつかの実施形態は、不等式制約を3つの可能なカテゴリの厳密に1つの一部になるように分類し、すなわち、それらは、最適解においてアクティブもしくは非アクティブのいずれかであると予想されるか、またはそれらは現在、これらの2つのカテゴリーの間の未決定範囲内にある。不等式制約の分類に基づいて、非厳密ニュートン法を実施するために、特定のヤコビアン近似が提案され、それは、最適解において非アクティブであるとことが期待される不等式制約からの最適性条件の第1の行への寄与を無視するものであり、なぜならば、それは、対応するラグランジュ乗数値が充分に小さいからである。
いくつかの実施形態は、IPMの各反復において解かれる、結果として得られる最適性条件の線形化システムは、連続的に解くことができる2つのより小さい線形システムに分解することができる、という認識に基づく。第1の線形システムは、目的関数、等式制約および最適解において潜在的にアクティブであると現在期待される不等式制約を考慮に入れて、すなわち、現在非アクティブであると期待される不等式制約からこれらの最適性条件への寄与を無視して、元の最適制御構造化最適化問題の最適性条件に対応する。第1の線形システムに対する解は、最適化変数、等式制約に対するラグランジュ乗数、ならびに潜在的にアクティブな不等式制約に対するスラック変数およびラグランジュ乗数に対する非厳密ニュートン型探索方向に対応する。最適化変数に対するこの探索方向に基づいて、第2の線形システムを解いて、潜在的に非アクティブな不等式制約に対するスラック変数およびラグランジュ乗数に対する探索方向を計算する。
いくつかの実施形態は、線形化された最適性条件の第1のシステムが、最適制御問題においてよくある、係数行列におけるブロックベースのスパース性構造を示す、という認識に基づく。いくつかの実施形態は、双対変数、すなわち、第1の線形システムにおけるラグランジュ乗数を数値的に排除し、代わりに、主最適化変数における縮小された線形システムを解く。いくつかの実施形態は、縮小された線形システムにおける係数行列は、半正定値または正定値のいずれかであり、ブロック三重対角スパース性構造を示す、という認識に基づく。いくつかの実施形態では、ブロック三重対角コレスキー因数分解を用いて、第1の線形システムをその縮小形態において効率的に解くことができる。主最適化変数に対する探索方向に基づいて、対応する探索方向は、等式制約に対するラグランジュ乗数、ならびに潜在的にアクティブな不等式制約に対するスラック変数およびラグランジュ乗数に対して、効率的に計算され得る。加えて、いくつかの実施形態は、第2の線形システムが、対角要素を個々に反転させることによって効率的に反転させることができる対角係数行列を有する、という認識に基づく。
いくつかの実施形態は、スラック変数とラグランジュ乗数値との比が、等式制約および最適解において潜在的にアクティブであると期待される不等式制約に対して小さすぎることに起因する係数行列の数値的悪条件化を防止するために、第1の線形システムにおける係数行列に対して拡張ラグランジュ型正則化を実行する。この拡張されたラグランジュ型正則化は、最適解において潜在的にアクティブであると現在期待される不等式制約に対するスラック変数とラグランジュ乗数との間の比の値の下限をもたらす。
いくつかの実施形態は、現在非アクティブであると期待される不等式制約からの最適性条件への寄与を無視することと、等式制約およびアクティブであると期待される不等式制約に対する拡張ラグランジュ型正則化とに起因して、低ランクブロックスパース因数分解更新を用いて、第1の線形化システムを効率的に解くことができる、という認識に基づく。QP問題の場合、実施形態は、第1の線形システムにおける係数行列に対するすべての変更は、不等式制約のアクティブ分類カテゴリと非アクティブ分類カテゴリとの間の未決定範囲内に現在ある不等式制約に対する比率値の変化に起因する、という認識に基づく。
より具体的には、予測ホライズンの対応する段階内の不等制約のいずれも現在未決定分類範囲内にない場合、縮小された線形システムの係数行列内の特定のブロックは、あるIPM反復から次のIPM反復まで不変のままである。いくつかの実施形態は、アクティブセット変更は予測ホライゾンの開始近くの段階で発生する可能性が高い、という認識に基づく。したがって、いくつかの実施形態は、係数行列に対して逆因数分解手順を使用し、この行列因数分解のブロックベースの更新が、現在未決定の分類範囲内にある1つまたは複数の不等制約に対応する予測ホライズンの最後の段階から開始することができる。さらに、いくつかの実施形態は、さらに、広い範囲の制御段にわたって比較的少量の不等式制約に対応する変化を効率的に考慮に入れるために、ランク1ブロック構造化因数分解更新を用いることができる。
いくつかの実施形態は、コスト関数において対応するペナルティ化を伴う補助変数が、多くの場合、リアルタイム予測制御または推定のための最適化問題定式化における状態依存不等式制約を和らげるために用いられる、という認識に基づく。そのような補助変数は、縮小された線形システムの係数行列において特定のスパース性構造をもたらす。いくつかの実施形態は、特定の最適化変数に対する単純な境界制約は係数行列の対角線に対する寄与をもたらすが、その特定の最適化変数がコスト関数のいかなる交差項にも現れず、非アクティブでない他の不等式制約または等式制約のいずれにも現れない場合、非対角要素はその行および列に対してゼロである、という認識に基づく。行列因数分解に対する対応する更新を行う計算コストは、最適化問題における次元のいずれともスケーリングせず、これらの更新は、現在未決定の範囲内にある不等式制約に対する比率値の変化に起因して係数行列の因数分解に対する任意の他の更新とは無関係に実行されるべきである。
いくつかの実施形態は、IPMの予測器-補正器型の実現は、線形システム解が係数行列の因数分解と比較して比較的安価である場合にのみ、計算速度を上昇させることができる、という認識に基づく。したがって、いくつかの実施形態は、係数行列の構造化因数分解に対する線形システム解の相対的計算コストに依って、各反復において、提案されるIPMの標準実現形態と予測器-補正器型の実現形態との間で切り替わることができる。
いくつかの実施形態は、比率値のウォームスタートは、係数行列の因数分解においてブロックのうちの1つまたは複数を再利用することができる場合、IPMにおける反復回数の低減および反復当たりの計算コストの低減に起因して、提案されたIPMの非厳密ニュートン型実現形態に対して特に有効であり得る、という認識に基づく。IPMのためのウォームスタート戦略は、主最適化変数、ラグランジュ乗数、スラック変数、およびバリアパラメータ値の値について、充分に類似した以前の最適化問題に対する解から、例えば当該以前の解の時間的なシフトを伴うかまたは伴わずに、解推測を構築する。いくつかの実施形態は、そのようなウォームスタート戦略は、相補性条件の非平滑性に起因するIPMの収束問題を回避する必要がある、という認識に基づく。したがって、いくつかの実施形態では、不等式制約のいくつかまたはすべてを非アクティブするために、スラック変数の充分に大きい上方スケーリングが用いられる。他の実施形態では、IPMのウォームスタートは、そのような収束問題を回避するのに充分に平滑である、以前の最適化問題に対する非厳密緩和解に基づくことができる。
いくつかの実施形態は、現在の最適化問題に充分に類似していない問題に対する解決策に基づくIPMのウォームスタートに起因する不良初期解推測によって引き起こされ得る収束問題から回復するために、提案されたIPMの非厳密ニュートン型実現例において制約再アクティブ化手順が必要とされる、という認識に基づく。いくつかの実施形態では、そのような不良初期化の検出は、IPMの連続反復におけるステップサイズの監視戦略に基づく。いくつかの実施形態では、制約再アクティブ化手順は、非アクティブな不等式制約の特定のセットを未決定の制約分類範囲に入れるために、現在非アクティブな不等式制約のうちの1つまたは複数に対するラグランジュ乗数値を充分に大きい値で上方にスケーリングすることに基づく。
いくつかの実施形態は、最適制御問題における状態変数が、離散時間システムダイナミクスを用いて、予測ホライズンにおける各段階における状態変数を初期状態値および予測ホライズンにおけるすべての以前の段階における制御変数の関数として定義する凝縮手順に基づいて、数値的に排除され得る、という認識に基づく。この完全または部分的な凝縮手順は、より小さいが、概してより密な最適化問題をもたらし、等式制約はより少ないかまたはまったくなく、不等式制約は同じ量であり、それらは、最適な制御問題における残りの最適化変数に関して記述される。いくつかの実施形態は、同じ制約分類およびIPMの非厳密ニュートン型実現例が、各IPM反復における最適性条件の線形化システムの係数行列においてスパース性がより少ないものの、この完全または部分的な凝縮手順から生じる最適化問題のために用いられ得る、という認識に基づく。
したがって、一実施形態は、制御システムの状態変数および制御変数に対する等式制約ならびに不等式制約を含む制約を受ける機械の動作を制御するための制御システムを開示する。本システムは、最適制御構造化最適化問題(Optimal Control structured optimization Problem:OCP)を解いて各制御ステップの制御信号を生成するように構成されたプロセッサを含む。プロセッサは、各制御ステップについて、終了条件が満たされるまで、緩和された最適性条件のセットを反復的に解くことによってOCPを解くように構成される。各反復は、等式制約に関する主変数および双対変数と、不等式制約に関する双対変数およびスラック変数とを出力する。現在の反復について、プロセッサは、前の反復によって決定された対応する不等式制約の双対変数に対するスラック変数の比に基づいて、不等式制約の各々をアクティブ制約、非アクティブ制約、または未決定制約として分類し、等式制約ならびにアクティブおよび未決定の不等式制約を受ける緩和された最適性条件のセットに対する近似解を見つけ、等式制約および不等式制約の各々について、主変数、双対変数、およびスラック変数を更新し、制御信号に基づいてシステムを制御するよう構成される。
別の実施形態は、システムの状態変数および制御変数に対する等式制約ならびに不等式制約を含む制約を受ける機械の動作を制御するための制御方法を開示する。プロセッサは、本方法を実現する記憶された命令と結合される。命令は、プロセッサによって実行されると、本方法の少なくともいくつかのステップを実行し、それは、各制御ステップについて制御信号を生成するために最適制御構造化最適化問題(OCP)を解くことを含む。各制御ステップについて、OCPは、終了条件が満たされるまで、緩和された最適性条件のセットを反復的に解くことによって解かれる。各反復は、等式制約に関する主変数および双対変数ならびに不等式制約に関する双対変数およびスラック変数を出力する。現在の反復について、本方法は、前の反復によって決定された対応する不等式制約の双対変数に対するスラック変数の比に基づいて、不等式制約の各々をアクティブ制約、非アクティブ制約、または未決定制約として分類することと、等式制約ならびにアクティブおよび未決定の不等式制約を受ける緩和された最適性条件のセットに対する近似解を見つけることと、等式制約および不等式制約の各々について、主変数、双対変数、およびスラック変数を更新することと、制御信号に基づいてシステムを制御することとを含む。
さらに別の実施形態は、方法を実行するためにプロセッサによって実行可能なプログラムを具現化した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を開示し、この方法は、最適制御構造化最適化問題(OCP)を解いて各制御ステップの制御信号を生成することを含む。各制御ステップについて、終了条件が満たされるまで、緩和された最適性条件のセットを反復的に解くことによってOCPが解かれる。各反復は、等式制約に関する主変数および双対変数と、不等式制約に関する双対変数およびスラック変数とを出力する。現在の反復について、本方法は、前の反復によって決定された対応する不等式制約の双対変数に対するスラック変数の比に基づいて、不等式制約の各々をアクティブ制約、非アクティブ制約、または未決定制約として分類することと、等式制約ならびにアクティブおよび未決定の不等式制約を受ける緩和された最適性条件のセットに対する近似解を見つけることと、等式制約および不等式制約の各々について、主変数、双対変数、およびスラック変数を更新することと、制御信号に基づいてシステムを制御することとを含む。
いくつかの実施形態による予測制御器およびフィードバックシステムのブロック図である。 いくつかの実施形態による、CPUプロセッサおよびメモリを用いて実現される制御器ならびにフィードバックシステムのブロック図である。 いくつかの実施形態による予測制御システムを実現するために制約付き最適制御構造化最適化問題(OCP)を解くモデル予測制御(MPC)方法のブロック図である。 いくつかの実施形態による予測制御システムを実現するために制約付き最適制御構造化二次計画(Optimal Control structured Quadratic Program:OCP-QP)を解くモデル予測制御(MPC)方法のブロック図である。 いくつかの実施形態による予測制御システムを実現するために制約付き最適制御構造化錐計画(Optimal Control structured Conic Program:OCP-CP)を解くモデル予測制御(MPC)方法のブロック図である。 いくつかの実施形態による予測制御システムを実現するために制約付き最適制御構造化非線形計画(Optimal Control structured Nonlinear Program:OCP-NLP)を解くモデル予測制御(MPC)方法のブロック図である。 必要な最適性条件の緩和されたシステムを反復的に解くことによって制約付き最適制御構造化二次計画(OCP-QP)を解くためのブロックスパース内点最適化アルゴリズムを示す。 状態変数の数値的凝縮後に、等価であるが密なQPを解くことによって、制約付き最適制御構造化二次計画(OCP-QP)を解くための密な内点最適化アルゴリズムを示す。 いくつかの実施形態による予測制御システムの実現において制約付き最適制御問題を解くための内点最適化アルゴリズムの反復手順のブロック図である。 いくつかの実施形態による、制約付きOCP-QPを解くために内点最適化アルゴリズムの反復手順においてニュートン型探索方向を計算するための線形化KKTシステムのブロック図である。 いくつかの実施形態による、制約付きOCP-QPを解くための内点最適化アルゴリズムにおける、線形化KKTシステムの、2つのサブシステムのシーケンスへの分解のブロック図である。 制約付きOCPを解くための内点最適化アルゴリズムにおける、緩和され、平滑化された相補性条件の概略図を示す。 内点最適化法(IPM)のk回目反復における対応するw値に基づく、非アクティブ、未決定、またはアクティブ分類範囲内の不等式制約の分類の概略図を示す。 予測制御器において制約付き最適制御問題を解くための内点最適化アルゴリズムの異なる反復における不等式制約の各々に対するw値の分布の概略図を示す。 いくつかの実施形態による内点最適化アルゴリズムにおける不等式制約分類手順のブロック図を示す。 ニュートン型探索方向を計算するために、近似された線形化KKTシステムを構築するための、不等式制約分類に基づく、内点最適化アルゴリズムのブロック図を示す。 ニュートン型探索方向を計算するために、縮小された、近似された線形化KKTシステムを構築するための、不等式制約分類に基づく、内点最適化アルゴリズムのブロック図を示す。 いくつかの実施形態による、IPMにおけるニュートン型探索方向を計算するための近似された線形化KKTシステムの方程式、およびそれの、縮小された線形システムの解に対する等価物に続く、双対変数およびスラック変数に対する更新の独立した計算を示す。 いくつかの実施形態による、縮小された線形化KKTシステムを解いて順方向コレスキー因数分解に基づいてニュートン型探索方向を計算する手順のブロック図を示す。 いくつかの実施形態による、縮小された線形化KKTシステムを解いて逆方向コレスキー因数分解に基づいてニュートン型探索方向を計算する手順のブロック図を示す。 いくつかの実施形態による、主変数および双対変数のニュートン型探索方向を計算するための近似されたKKTシステムにおける不定KKT行列のブロック構造化スパース性の概略図を示す。 いくつかの実施形態による、主変数のニュートン型探索方向を計算するための縮小された線形システムにおける正定値KKT行列のブロック構造化スパース性の概略図を示す。 いくつかの実施形態による、ブロック三重対角順方向コレスキー因数分解に基づいてニュートン型探索方向を計算するための縮小された線形化KKTシステムを解くための手順のブロック図を示す。 いくつかの実施形態による、ブロック三重対角逆方向コレスキー因数分解に基づいてニュートン型探索方向を計算するために、縮小された線形化KKTシステムを解く手順のブロック図を示す。 いくつかの実施形態による、時間シフトおよび制約非アクティブ化戦略に基づく、内点最適化アルゴリズムのためのデュアルウォームスタート初期化手順のブロック図である。 いくつかの実施形態による、予測制御システムにおける内点最適化アルゴリズムのための平滑緩和ベースのウォームスタート初期化手順のブロック図である。 未決定分類範囲に移されるべき特定の不等式制約を選択することによってアクティブセットベースのIPMの収束特性を改善するための制約再アクティブ化手順の概略図である。 いくつかの実施形態による、アクティブセットベースのIPMにおける検出および制約再アクティブ化手順のアルゴリズム記述である。 いくつかの実施形態による、予測制御のための全体的なアクティブセットベースの非厳密IPM最適化アルゴリズムのアルゴリズム記述である。 いくつかの実施形態の原理を採用する制御器を含む車両の概略図である。 いくつかの実施形態の原理を採用する制御器と、いくつかの実施形態による車両1201の制御器との間のインタラクションの概略図である。 いくつかの実施形態の原理を採用する被制御車両のための経路および/または動作計画方法の概略図である。 いくつかの実施形態の原理を用いる宇宙機予測制御問題の定式化の概略図である。 いくつかの実施形態の原理を用いる宇宙機予測制御問題の定式化の概略図である。 いくつかの実施形態の原理を用いる、蒸気圧縮システム(Vapor Compression System:VCS)およびその構成要素の例示的なセットのための予測制御問題の定式化の概略図である。 いくつかの実施形態の原理を用いる、蒸気圧縮システム(VCS)およびその構成要素の例示的なセットのための予測制御問題の定式化の概略図である。
いくつかの実施形態は、システムの動作を制御するためのシステムおよび方法、または予測制御器を用いるシステムを提供する。予測制御器の例は、制御されたシステムのモデルに基づいて制御入力を決定するモデル予測制御(MPC)である。
モデル予測制御または推定は、組み込み制御ハードウェアに対する厳密なタイミング要件の下で、各サンプリング時点におけるブロックスパース構造化動的最適化問題を解くことを必要とする。内点法は、概して、大きなクラスの最適化問題に適用可能であり、特に凸最適化に対して、最適な解に対する良好な初期推測がなくても、非常に信頼性が高い可能性がある。他方、アクティブセットベースの最適化法は、線形または二次計画問題に制限されることが多いが、反復当たりの計算コストが低く、ウォームスタート特性に優れている。そのために、いくつかの実施形態は、アクティブセット識別戦略と、内点法の実現に適合された非厳密ニュートン型最適化技法とに基づいて、内点法の数値条件付けおよびウォームスタート特性を改善するためのアプローチを開示する。これは、内点最適化アルゴリズムの各反復における線形代数演算の平均計算コストを低減することを可能にする。
図1は、いくつかの実施形態による状態推定器130を介して予測制御器110に接続された例示的なシステム120を示す。いくつかの実現例では、予測制御器は、システムの動的モデル102に従ってプログラムされたMPC制御器である。モデルは、システム120の状態および出力103の変化を経時的に現在および以前の入力111ならびに以前の出力103の関数として表す方程式の組であり得る。モデルは、システムの物理的および動作上の制限を表す制約104を含むことができる。動作中、制御器は、システムの望ましい振る舞いを示すコマンド101を受け取る。コマンドは、たとえば、モーションコマンドとすることができる。コマンド101の受信に応答して、制御器はシステムの入力となる制御信号111を生成する。入力に応答して、システムはシステムの出力103を更新する。システム103の出力の測定に基づいて、推定器はシステムの推定状態121を更新する。システムのこの推定状態121は、制御器110に状態フィードバックを提供する。
システム120は、本明細書で言及されるように、おそらく電圧、圧力、力、トルクなどの物理量に関連付けられる特定の操作入力信号111(入力)によって制御され、おそらく以前の状態から現在の状態へのシステムの状態の遷移を示す電流、流量、速度、位置などの物理量に関連付けられる何らかの制御された出力信号103(出力)を返す、任意の機械または装置とすることができる。出力値は、一部はシステムの以前の出力値に、一部は以前および現在の入力値に関係している。以前の入力および以前の出力への依存性は、システムの状態に符号化される。システムの動作、たとえばシステムのコンポーネントの動きは、特定の入力値の適用に続いてシステムによって生成される一連の出力値を含むことができる。
システム102のモデルは、現在および以前の入力ならびに以前の出力の関数として、システム出力が時間とともにどのように変化するかを記述する数式の組を含むことができる。システムの状態は、たとえば、システムのモデルおよび未来の入力とともに、システムの未来の動きを一意に定義できる、現在および以前の入力ならびに出力の適切な部分集合など、一般に時変である任意の情報の集合である。
システムは、出力、入力、およびおそらくはシステムの状態も動作することを許可される範囲を制限する物理的制限ならびに仕様制約104の影響を受け得る。
制御器110は、ハードウェアで、またはマイクロプロセッサなどのプロセッサで実行されるソフトウェアプログラムとして実現することができ、それは、固定または可変の制御周期サンプリング間隔でシステムの推定状態121および所望の運動コマンド101を受け取り、この情報を用いて、システムを動作させるための入力、たとえば制御信号111を決定する。
推定器130は、ハードウェアで、または制御器110と同じであるかもしくは異なるプロセッサのいずれかのプロセッサで実行されるソフトウェアプログラムとして実現でき、固定または可変の制御周期サンプリング間隔でシステム103の出力を受け取り、新たな出力測定値および以前の出力測定値を用いてシステム120の推定状態121を判断する。
図2は、システムの推定状態121および出力103がコマンド101に従うようにシステムを作動させる、いくつかの実施形態による制御器110のブロック図を示す。制御器110は、たとえば、モデル102およびシステムの動作に対する制約104を格納するためにメモリ202に接続された単一の中央処理装置(CPU)または複数のCPUプロセッサ201の形態のコンピュータを含む。
図3Aは、いくつかの実施形態に従い、システムの現在の状態121および制御コマンド101が与えられると制御信号111を計算する、予測制御器110を実現するためのモデル予測制御(MPC)のためのシステムおよび方法のブロック図を示す。具体的には、MPCは、各制御時間ステップにおいて制約付き最適化問題を解くこと(350)により、システムの予測時間ホライズンにわたる一連の将来の最適なまたはおよそ最適な制御入力を含む制御解、たとえば解ベクトル355を計算する(360)。この最適化問題350における目的関数、等式、および不等式制約のデータ345は、動的モデル、システム制約340、システムの現在の状態121、制御の目的および制御コマンド101に依存する。
いくつかの実施形態は、不等式制約付き最適化問題350を正確にまたは近似的に解くために内点最適化法を使用し、バリア型緩和と組み合わせたニュートン型法に基づく反復手順を用いて、結果として得られる平滑で必要な最適性条件のセットを解く。いくつかの実施形態は、不等式制約付き最適化問題350は最適制御構造化最適化問題(OCP)の形態を有し、内点最適化法の実現を利用する構造を用いて、各制御時間ステップにおいて解ベクトル355を計算することができる、という認識に基づく。
いくつかの実施形態では、不等式制約付き最適化問題の解350は、現在の制御時間ステップにおいて不等式制約付き最適化問題を解く(350)計算労力を低減するために、メモリから読み取り可能な、前の制御時間ステップからの予測時間ホライゾンにわたる厳密もしくは近似状態および/または制御値を、解推測として用いる(310)。前の制御時間ステップにおける解情報から解推測を計算する(310)というこの概念は、最適化アルゴリズムのウォームスタートまたはホットスタートと呼ばれ、いくつかの実施形態では、MPC制御器の必要な計算労力を低減することができる。同様に、対応する解ベクトル355を用いて、次の制御時間ステップのための厳密もしくは近似的な状態および/または制御値のシーケンスを更新し、記憶することができる(360)。
いくつかの実施形態では、不等式制約付き最適化問題の解は、ニュートン型内点最適化アルゴリズムに基づいており、MPC制御器は、ある制御時間ステップから次の制御時間ステップへのニュートン型内点最適化アルゴリズムの計算労力を低減するために、追加の解情報を更新および記憶する(360)。追加の解情報(360)の例は、厳密および/または近似ヘッセおよび勾配情報、ラグランジュ乗数の最適値および/または緩和値、スラック変数の最適値および/または緩和値、ならびにバリアパラメータの最適値および/または緩和値を含むことができる。
Figure 0007357812000001
Figure 0007357812000002
いくつかの実施形態では、凸錐制約385の各々は、状態および/または制御入力変数の線形結合が凸錐の内側にあるように制限されることを課す。凸錐の例は、正象限、半正定値行列のセットおよび/または二次錐を含むことができる。いくつかの実施形態は、制約付き最適制御構造化錐計画(OCP-CP)380が、線形計画(LP)、二次計画(QP)、二次制約付き二次計画(QCQP)、二次錐計画(SOCP)または半正定値計画(SDP)であり得、問題のこれらのクラスの各々が内点最適化アルゴリズムによって解決され得る、という認識に基づく。
いくつかの実施形態では、錐制約385および/または線形不等式制約384のうちの1つまたは複数は、不確実性下でシステムを制御するための予測制御器110のロバストなもしくは推計学的実現における制約のうちの1つまたは複数のロバストなまたは確率論的定式化を表す。不確実性の例としては、動的モデルおよび/または外乱の不確実性、システムの環境における不確実性、マップ情報における不確実性、制御目的の不確実性、センサ情報および/または状態推定値における不確実性を挙げることができる。
Figure 0007357812000003
いくつかの実施形態では、非線形等式制約393は、連続時間微分の集合または連続時間微分代数方程式の集合によって定義され得る、システムダイナミクスの離散時間近似表現を課す。システムダイナミクスのそのような離散時間近似表現の例は、数値シミュレーション技術、例えば、線形マルチステップ法、ルンゲ‐クッタ法、後退微分法または有限要素法を含む。いくつかの実施形態では、非線形不等式制約395は、凸および/または非凸制約のいずれかを含む、任意の非線形平滑関数によって定義することができる。いくつかの実施形態では、目的関数391におけるステージコストおよび/または終端コストは、凸関数および/または非凸関数のいずれかを含む、任意の線形平滑関数、線形-二次平滑関数および/または非線形平滑関数によって定義することができる。
図4Aは、いくつかの実施形態では、バリア緩和パラメータ値の収束シーケンスに対してニュートン型解法戦略を用いて、必要な最適性条件の平滑化されたシステムを反復的に解くことによって、制約付き最適制御構造化二次計画問題(OCP-QP)を解く(370)ための内点最適化アルゴリズムのアプローチを示す(400)。必要な最適性条件400は、カルーシュ・クーン・タッカー(KKT)条件とも呼ばれ、1つまたは複数の定常性条件401、等式制約に関する1つまたは複数の主実行可能性条件402、不等式制約に関する1つまたは複数の主実行可能性条件403、1つまたは複数の双対実行可能性条件405、および1つまたは複数の相補性条件404を含むことができる。
いくつかの実施形態は、制約付き最適制御構造化二次計画問題(OCP-QP)370のための必要な最適性条件400の、緩和されかつ平滑化されたシステムは、ブロック構造化スパースヘッセおよび制約付きヤコビアン行列410の形態のOCP-QPベクトル347およびOCP-QP行列346からなるブロック構造化スパースOCP-QPデータ345によって定義される、という認識に基づく。いくつかの実施形態では、内点最適化アルゴリズムは、線形代数演算を利用するブロックスパース構造を用いて、必要な最適性条件の平滑化されたシステムのシーケンスを解く(400)ためのニュートン型法の実現の計算複雑性を低減する。
Figure 0007357812000004
いくつかの実施形態は、対数バリア関数を用いることとは異なる必要な最適性条件のシステムに対する緩和を使用し、その結果、実施形態においてニュートン型法によって解くことができる非線形方程式の1つまたは複数の平滑化された集合が得られる。いくつかの実施形態は、制約付き最適制御構造化二次計画(OCP-QP)に対する解(370)は、相補性条件404におけるバリアパラメータ値がゼロに近づくにつれて、すなわち、ますます小さくなるバリアパラメータ値τ>0およびτ→0に対して、必要な最適性条件の平滑化されたシステムに対する解(400)である必要がある、という認識に基づく。
図4Bは、密な内点最適化アルゴリズムを用いて、制約付き最適制御構造化二次計画問題(OCP-QP)を解く(370)実施形態を示し、これは、スパースな最適制御構造化OCP-QPから最適化変数の集合内の状態変数のうちの1つまたは複数を数値的に排除するために凝縮ルーチンを使用した後に、等価であるが密なQPを解くことによって行われる。
いくつかの実施形態は、初期状態値条件およびシステムダイナミクスを課す等式制約を用いて、状態変数の1つまたは複数を、制御入力変数のみの関数として、または制御入力変数および他の状態変数の1つまたは複数の関数として、記述することができる、という認識に基づく。最適制御構造化二次計画(OCP-QP)を解く(370)場合、初期状態値条件372およびシステムダイナミクスを課す線形等式制約373を用いて、各時間ステップにおける状態変数を、制御ホライゾン415上の前の時間ステップにおける制御入力変数の1つまたは複数の線形関数として記述することができる。
いくつかの実施形態は、制御入力変数の関数としての状態変数の再帰的定義を用いて、ブロックスパースOCP-QP370を、最適化変数が制御入力変数に直接対応する、等価であるが密な二次計画問題425として再定式化することができる、という認識に基づく。等価であるが密なQP425は、線形等式制約427および/または線形不等式制約428を受ける線形-二次目的関数426からなる。いくつかの実施形態では、等価であるが密なQP425は、主-双対内点最適化アルゴリズムにより、バリアパラメータ値の収束シーケンスについてニュートン型解法戦略を用いて、必要な最適性条件の、緩和されかつ平滑化されたシステムを反復的に解くことによって、解かれる(400)。
Figure 0007357812000005
図5Aは、予測制御システムの実現において制約付き最適制御問題を解くための内点最適化アルゴリズムの初期化ステップおよび反復手順のブロック図400を示す。初期化ステップは、前の制御時間ステップからの最適もしくは近似解310および/またはOCP-QPデータ345を用いて、主最適化変数、等式制約および不等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)、不等式制約に関するスラック変数、ならびに、初期バリアパラメータ値についての初期値を計算することができる(501)。
最適化変数の値の初期化(501)に基づいて、内点最適化アルゴリズムの反復手順は、一次必要最適性条件の残差値を充分に小さくすることを目的とし(506)、この場合、(およそ)最適な解が見出される(355)。反復手順は、一次必要最適性条件の残差ベクトルを評価することによって開始し(505)、次いで、残差ベクトルのノルムが許容値に対して充分に小さいかどうかをチェックする(506)。(およそ)最適解が見出され(355)、残差値が充分に小さい場合には、反復手順は終了するが、残差ベクトルのノルムが大きすぎ、内点最適化アルゴリズムの反復回数がまだ最大値に達していない場合には、反復手順は継続する。
内点最適化アルゴリズム400の反復手順は、一次最適性条件の集合について、さらに線形化KKTシステムとも呼ばれるカルーシュ・クーン・タッカー(KKT)条件の線形化システムを解くこと(510)によって継続し、予測制御システムの実現のために、制約付き最適制御問題における最適化変数の最適値のためにニュートン型探索方向を計算する。次に、反復手順は、不等式制約に関するスラック変数およびラグランジュ乗数(双対変数)の正値性を保証するニュートン型探索方向におけるステップサイズを計算する(515)。いくつかの実施形態では、ステップサイズは、不等式制約に関するスラック変数およびラグランジュ乗数の正値性を保証するニュートン型探索方向におけるそれよりも小さい最大正値として計算される(515)。
ニュートン型探索方向510および計算されたステップサイズ515に基づいて、内点最適化アルゴリズムの反復手順は、主最適化変数、ラグランジュ乗数(双対変数)、およびスラック変数の値を更新する(520)ことによって継続する。最適化変数に対する新たな解推測が与えられると、バリアパラメータ値への更新525が計算され得、一次必要最適性条件の新たな残差ベクトル505が評価され得る。内点最適化アルゴリズムの反復手順は、残差値が充分に小さく(506)、かつ、(およそ)最適解が見出される(355)まで、または内点反復の最大数に達するまで、継続する。
図5Bは、いくつかの実施形態による、制約付きOCP-QPを解くために内点最適化アルゴリズムの反復手順においてニュートン型探索方向530を計算するための線形化KKTシステムのブロック図を示す。KKT条件の線形化システムは、内点最適化アルゴリズムのk回目の反復における主最適化変数のニュートン型探索方向Δz、等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)のニュートン型探索方向Δλ、不等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)のニュートン型探索方向Δμ、およびスラック変数のニュートン型探索方向Δsを定義するブロック構造線形連立方程式531として表すことができる。線形KKTシステム531の右辺ベクトルは、内点最適化アルゴリズムのk回目反復における、定常性条件の評価532、等式制約に関する主実行可能性の評価533、不等式制約に関する主実行可能性の評価534、および緩和された相補性条件の評価535からなる。
いくつかの実施形態は、非ゼロのバリアパラメータ値τ>0に対する緩和された相補性条件535が、内点最適化アルゴリズムの連続反復に対するバリアパラメータτ→0のますます小さい値に対する厳密な相補性条件に、より近く対応する、という認識に基づく。
図5Cは、制約付きOCP-QPを解くために内点最適化アルゴリズムにおいてニュートン型探索方向を2つのサブシステムのシーケンスに計算する(540)ための線形化KKTシステムの分解のブロック図を示す。いくつかの実施形態は、線形化KKTシステムを1つの対称線形サブシステムに分解して(541)、主最適化変数に対するニュートン型探索方向Δz、等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)に対するニュートン型探索方向Δλ、および不等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)に対するニュートン型探索方向Δμを計算することができる、という認識に基づく。次いで、後者の対称線形サブシステムを解く(541)ことに続いて、対角線形システム542を解いて、内点最適化アルゴリズムのk回目反復におけるスラック変数のニュートン型探索方向Δsを計算することができる。
第1の対称線形KKTシステム541の右辺ベクトルは、定常性条件の評価532と、等式制約に関する主実行可能性の評価533と、スラック変数に対するニュートン型探索方向Δsに起因する不等式制約に関する主実行可能性の評価534の修正された変形543とからなる。同様に、対角線形システム542の右辺ベクトルは、不等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)についてのニュートン型探索方向Δμに起因する寄与に加えて、緩和された相補性条件535の評価からなる。
いくつかの実施形態は、第1の対称線形KKTシステム541が、反復線形代数ルーチンに基づいて、またはシステムの左辺における対称でスパースなブロック構造化KKT行列の直接因数分解または分解を用いて解かれ得る、という認識に基づく。加えて、いくつかの実施形態は、対角線線形システム542内の方程式の各々は、内点最適化アルゴリズムのk回目反復について対角線上の不等式制約μに関してラグランジュ乗数(双対変数)によって定義される行列Mの対角スパース性構造に起因して、単一スカラー除算に基づいて独立して解かれ得る、という認識に基づく。
図6Aは、制約付き最適制御構造化最適化問題における各i番目の不等式制約についての、緩和されかつ平滑化された相補性条件μ=τ605の概略図を示す。元の相補性条件μ=0は、制約付きOCPにおけるi番目の不等式制約に関して、ラグランジュ乗数(双対変数)μ601もしくはスラック変数s602のいずれかを0と等しくあるように課すかまたは双方の変数が0と等しくあるように課して条件μ=0が成り立つようにすることによって、非平滑解多様体をもたらす。代わりに、緩和された相補性条件μ=τ605は、ラグランジュ乗数μ601またはスラック変数s602の値の平滑な多様体606に対応し、バリアパラメータ値τ>0の充分に小さい値に対して充分に正確であるが平滑な多様体607をもたらす。
いくつかの実施形態は、緩和されかつ平滑化された相補性条件μ=τ605が、内点最適化アルゴリズムの後続の反復のシーケンスにおいてますます小さい値のバリアパラメータ値τ→0(610)に対してますます正確になる、元の相補性条件μ=0への近似を提供する、という認識に基づく。結果として、いくつかの実施形態は、制約付き最適制御構造化最適化問題を解くために、内点最適化アルゴリズムの後続の反復のシーケンスにおいて、ますます小さい値のバリアパラメータ値τ→0(610)について、各i番目の不等式制約についてμ→0、s→0のいずれか、または、μ→0およびs→0の両方である、という認識に基づく。
図6Bは、制約付きOCPを解くために、内点最適化法(IPM)のk回目反復651において、スラック変数s>0(602)の値とラグランジュ乗数μ>0(601)の値との間の対応する比w=s/μ>0(615)に基づく、不等式制約618の各々についての分類の概略図を示す。図は、最適制御問題における、内点最適化法(IPM)651のk回目反復における、不等式制約618の各々についてのw値615を示す。
最適制御構造化最適化問題の最適解において不等式制約が「アクティブ」であるとみなされるのは、不等式制約が最適化変数の最適値について等号で成立する場合である。最適制御構造化最適化問題の最適解において不等制約が「非アクティブ」であると見なされるのは、不等制約が最適化変数の最適値について不等符号で成立する場合である。
いくつかの実施形態は、最適解において非アクティブである不等式制約について、w値は無限大、即ちw→∞までますます大きくなり、なぜならば、内点最適化アルゴリズムの後続の反復のシーケンスにおいて、スラック変数s>0は非ゼロであり、対応するラグランジュ乗数値は正のままであるが、0に向かって小さくなる、即ちμ→0であるからである、という認識に基づく。いくつかの実施形態は、最適解においてアクティブである不等式制約について、w値は、正のままであるが、ゼロに向かって小さくなる、即ちw→0であり、なぜならば、内点最適化アルゴリズムの後続の反復のシーケンスにおいて、ラグランジュ乗数値μ>0は非ゼロであり、対応するスラック変数の値は正のままであるが、0に向かって小さくなる、即ちs→0であるからである、という認識に基づく。
いくつかの実施形態は、OCPを解くための内点最適化法(IPM)のk回目反復651における不等式制約618の各々は、3つの分類範囲、すなわち、非アクティブ範囲655、未決定範囲660、およびアクティブ範囲665のいずれか1つに分類され得る、という認識に基づく。いくつかの実施形態では、非アクティブ範囲655は、w値が最大閾値以上w≧wmax616であるすべての不等式制約に対応する。いくつかの実施形態では、アクティブ範囲665は、w値が最小閾値以下w≦wmin617であるすべての不等制約に対応する。いくつかの実施形態では、未決定範囲660はすべての残りの不等式制約を含み、したがって、w値が最小閾値wmin617より大きいが最大閾値wmax616より小さい、すなわち、wmin<w<wmaxである各制約に対応する。
図6Bでは、非アクティブ範囲における不等式制約の例は、656,657および658によって示され、なぜならば、それらの対応するw値は最大閾値以上w≧wmax616であるからである。同様に、アクティブ範囲における不等式制約の例は、666,667および668によって示され、なぜならば、それらの対応するw値は最小閾値以下w≦wmin617であるからである。未決定範囲における不等式制約の例は、661によって示され、なぜならば、それの対応するw値は最小閾値wmin617より大きいが最大閾値wmax616より小さい、すなわち、wmin<w<wmaxであるからである。
いくつかの実施形態は、IPMのk回目反復における解推測を前提として、より大きいw値を有する不等式制約が、非アクティブ分類範囲655内において非アクティブである可能性がより高い、という認識に基づく。図6Bでは、例えば、IPMのk回目反復における解推測を前提として、制約657は、制約656よりも非アクティブである可能性が高く、制約658は、制約656および657よりも非アクティブである可能性が高い。
いくつかの実施形態は、IPMのk回目反復における解推測を前提として、より小さいw値を有する不等式制約は、アクティブ分類範囲665内において、アクティブである可能性がより高い、という認識に基づく。図6Bにおいて、例えば、IPMのk回目反復における解推測を前提として、制約667は制約668よりもアクティブである可能性が高く、制約666は制約667および668よりもアクティブである可能性が高い。
図6Cは、実施形態に係る予測制御システムにおける制約付き最適制御問題を解くための内点最適化アルゴリズムの異なる反復において不等式制約の各々が1つのw値に対応するw値の分布の概略図を示す。内点最適化アルゴリズムの異なる反復において、各不等式制約は、非アクティブ分類範囲655、未決定分類範囲660、またはアクティブ分類範囲665のいずれかに属する。内点最適化アルゴリズムの反復が制約付き最適制御問題の最適解に収束する場合、不等式制約の各々に対する制約分類は、最適制御解におけるアクティブおよび非アクティブ不等式制約の正しい集合に対応する。いくつかの実施形態では、内点最適化アルゴリズムが充分に厳密な解に収束した後でさえ、不等式制約のうちの1つまたは複数は依然として未決定範囲内にあるように分類され得る。未決定分類範囲内にある制約は、最適解においてアクティブまたは非アクティブのいずれかであり得るので、したがって、ニュートン型探索方向を計算するために線形化KKTシステム解510において考慮される必要がある。
第1のIPM反復625の前に、IPMの初期化ステップは、前の制御時間ステップからの最適解もしくは近似解および/またはOCP-QPデータ345(310)を用いて、主最適化変数、等式制約および不等式制約に関するラグランジュ乗数(双対変数)、不等式制約に関するスラック変数、ならびに初期バリアパラメータ値501についての初期値を計算することができる。したがって、初期化ステップは、不等式制約の各々に対するw値の初期集合をもたらす。図6Cでは、例えば、すべてのw値は、未決定分類範囲内の値1に近くなるように初期化され、例えば、620a、620b、620c、および620dによって示される制約に対するw値は、互いに等しく、未決定範囲内にあると識別される。
各IPM反復は、主変数、双対変数およびスラック変数の値を更新し(520)、不等式制約の各々に対する更新されたw値をもたらす。第1のIPM反復625の後、図6Cは、630a、630b、630c、および630dによって示される制約に対するw値を示し、これらは、620a、620b、620c、および620dによって示される対応する初期w値と相対的に比較され得る。いくつかの実施形態は、IPMのk回目反復における解推測を前提として、比較的より大きいw値を有する不等式制約は非アクティブである可能性が高いが、比較的より小さいw値を有する不等式制約はアクティブである可能性が高い、という認識に基づく。たとえば、図6Cは、第1のIPM反復625に基づいて、制約630aおよび630bが制約630cおよび630dよりもアクティブである可能性が高いが、制約630cおよび630dは制約630aおよび630bよりも非アクティブである可能性が高いことを示す。
1つまたは複数のIPM反復635を行った後、制約のうちのいくつかは、アクティブ分類範囲内、未決定分類範囲内、または非アクティブ分類範囲内にあると識別され得る。例えば、図6Cは、640a、640b、640c、および640dなどの、不等式制約のw値を示す。より具体的には、制約640aはアクティブ分類範囲内にあると識別され、制約640dは非アクティブ分類範囲内にあると識別され、制約640bおよび640cは未決定分類範囲内にあると識別される。しかしながら、図6Cに示されるようなw値に基づくと、IPMにおける主変数、双対変数、およびスラック変数の現在の値に基づいて、制約640cは非アクティブである可能性がより高く、制約640bはアクティブである可能性がより高い。
1つまたは複数の追加のIPM反復645を行った後、内点最適化アルゴリズムの反復手順は、制約付き最適制御問題の充分に厳密な解に収束した可能性がある。図6Cは、(およそ)最適な制御解に対応する不等式制約のw値を示し、不等式制約の大部分は、アクティブまたは非アクティブ分類範囲内のいずれかにあるように正確に識別される。例えば、制約650aおよび650bは、アクティブ分類範囲内にあると識別され、制約650cおよび650dは、非アクティブ分類範囲内にあると識別される。しかしながら、いくつかの実施形態では、内点最適化アルゴリズムの反復手順の収束後でさえ、不等式制約の1つまたは複数、たとえば制約650eなどが、未決定分類範囲内にとどまり得る。
図6Dは、いくつかの実施形態による内点最適化アルゴリズムにおける不等式制約分類手順のブロック図を示す。IPM反復における主変数、双対変数およびスラック変数の現在値670に基づいて、w比値w=s/μが不等式制約の各々について計算される(675)。w値wに基づいて、i番目の不等式制約は、現在のIPM反復において、i番目の不等式制約のw値が最大閾値以上w≧wmax676である場合、非アクティブ分類範囲内にあると識別される(680)。i番目の不等式制約は、現在のIPM反復において、i番目の不等式制約のw値が最小閾値以下w≦wmin677である場合、アクティブ分類範囲内にあると識別される(690)。i番目の不等式制約のw値が条件w≧wmax(676)を満たさず、かつ、条件w≦wmin(677)を満たさない場合、i番目の不等式制約は、未決定分類範囲685にあると識別され、対応するw値は、最小閾値617と最大閾値616との間にあり、すなわち、wmin<w<wmaxである。
図7Aは、内点最適化アルゴリズムの初期化ステップおよび反復手順のブロック図を示し、線形化KKTシステム解510は、実施形態にしたがって、アクティブ分類範囲および未決定分類範囲において、主変数、等式制約に関する双対変数、ならびに不等式制約に関する双対変数および/またはスラック変数について、第1のニュートン型探索方向を計算し(700)、それに続いて、非アクティブ分類範囲内の制約に対する双対変数およびスラック変数の第2のニュートン型探索方向を計算する手順(710)によって、およそが得られる。
いくつかの実施形態は、アクティブおよび未決定の分類範囲にある制約を考慮に入れた第1の近似された線形化KKTシステムの解700と、非アクティブ分類範囲内の制約に対する双対変数およびスラック変数の第2の近似されたニュートン型探索方向を計算する(710)コストとの両方の総計算コストは、すべての不等式制約510を考慮に入れて元の線形化KKTシステムを解く計算コストよりも小さい、という認識に基づく。したがって、内点最適化アルゴリズムにおける不等式制約分類手順は、いくつかの実施形態によれば、予測制御システムにおける制約付き最適制御最適化問題を解く計算コストのかなりの低減を可能にする。
いくつかの実施形態は、最小閾値wmin617および最大閾値wmax616の選択が、主変数、双対変数およびスラック変数についてのニュートン型探索方向の計算コストと精度との間のトレードオフを決定する、という認識に基づく。具体的には、最大閾値wmax616を増加させると、および/または最小閾値wmin617を減少させると、より多くの不等式制約が未決定分類範囲内にあると識別され、ニュートン型探索方向の精度の増加をもたらし、したがって、計算負荷の増加という犠牲を払って内点最適化アルゴリズムの収束特性の加速をもたらす。代替として、最大閾値wmax616を減少させると、および/または最小閾値wmin617を増加させると、より多くの不等式制約が、アクティブおよび/または非アクティブ分類範囲内にあると識別され、ニュートン型探索方向の精度の低下という犠牲を払って計算負荷の低減をもたらし、したがって、内点最適化アルゴリズムの収束特性を遅くする。
図7Bは、等式制約ならびにアクティブ分類範囲および未決定分類範囲における不等式制約のみを考慮に入れて、主変数のみに関する第1のニュートン型探索方向を計算するために、縮小されかつ近似された線形化KKTシステムを解くこと(720)に続いて、縮小された線形システム720に対する解を前提として、アクティブ分類範囲、未決定分類範囲、および非アクティブ分類範囲における不等式制約を含む、等式制約および不等式制約の両方に対するすべての双対変数およびスラック変数の、第2の近似されたニュートン型探索方向を計算するための手順(730)によって、線形化KKTシステム解510を近似するための代替アプローチのブロック図を示す。いくつかの実施形態では、縮小された線形化KKTシステム720のこの後続の解に、すべての双対変数およびスラック変数の対応するニュートン型探索方向の計算が続くことにより、予測制御システムの実現形態における制約付き最適制御最適化問題を解く際の計算コストのさらなる低減を可能にする。
Figure 0007357812000006
いくつかの実施形態は、不等式制約分類手順を用いて、正確に線形化されたKKTシステム541を近似することができ、その結果、改善された数値条件付け、および内点最適化アルゴリズムの各反復におけるニュートン型探索方向を計算するコストの大幅な低減を可能にする、ニュートン型探索方向を計算するための、近似された線形化KKTシステムがもたらされる(800)、という認識に基づく。
Figure 0007357812000007
Figure 0007357812000008
Figure 0007357812000009
Figure 0007357812000010
いくつかの実施形態では、正則化が、ヘッセ行列Hの1つまたは複数の対角要素に追加される。正則化パラメータ値は、数値条件付けを改善し、線形システムを解く計算コストを低減するよう充分に大きく選択されるが、その値は、加えて、元のニュートン型探索方向を定義する線形化KKTシステムの良好な近似をもたらすよう充分に小さく選択される。
Figure 0007357812000011
図9Aは、いくつかの実施形態による、正定値近似KKT行列Mの順方向コレスキー因数分解に基づいて、主変数のニュートン型探索方向Δzを計算するために、縮小され近似された線形化KKTサブシステム826を解く手順のブロック図を示す。最初のステップは、縮小された線形サブシステム825における、内点最適化法(IPM)の前の反復における正定値近似KKT行列Mを前提として、縮小された線形サブシステム825における、IPMの現在の反復における正定値近似KKT行列Mを計算または更新する(900)ことである。行列Lが下三角行列である順方向コレスキー因数分解または分解M=LLは、前のIPM反復からのコレスキー因数分解情報を前提として、計算または更新(905)され得、次いで、これは、低減され近似された線形化KKTシステムを解く(910)ために用いられる。
Figure 0007357812000012
いくつかの実施形態は、ニュートン型探索方向Δzを計算するための縮小され近似された線形化KKTサブシステム826を定義する行列が正定値であり、それは、ブロック三重対角コレスキー因数分解を、縮小され近似された線形化KKTシステムを解くために用いることができるように、制約付き最適制御問題のブロック構造化スパース性に起因してブロック三重対角スパース性構造を示し得る、という認識に基づく。他の実施形態では、内点最適化アルゴリズムの各反復において構造化線形システムを解く計算コストを低減するために、密な、帯状の、またはスパースなコレスキー因数分解手順を用いることができる。
いくつかの実施形態は、KKT行列およびそのコレスキー因数分解に対する低ランク更新は、あるIPM反復から次のIPM反復へのアクティブ分類および/または未決定分類における不等式制約に対応するw値への低ランク更新の場合に、KKT行列およびそのコレスキー因数分解の完全に新たな評価と比較してかなり少ない計算コストで計算され得る、という認識に基づく。いくつかの実施形態は、内点最適化アルゴリズムの2回の後続の反復において未決定分類範囲内にあると識別される不等式制約の数が比較的少ない場合、KKT行列に対する更新、したがってそのコレスキー因数分解に対する更新も低いランクである、という認識に基づく。
図9Bは、いくつかの実施形態による、正定値近似KKT行列Mの逆方向コレスキー因数分解に基づいて、主変数のニュートン型探索方向Δzを計算するための、縮小されかつ近似された線形化KKTサブシステム826を解く手順のブロック図を示す。行列Rが上三角行列である逆方向コレスキー因数分解または分解M=RRは、前のIPM反復からの逆方向コレスキー因数分解情報を前提として、計算または更新(915)され得、次いで、これは、低減されかつ近似された線形化KKTシステムを解く(920)ために用いられる。
Figure 0007357812000013
いくつかの実施形態は、アクティブ分類範囲および/または未決定分類範囲における不等式制約が、予測制御システムの制約付き最適制御最適化問題における制御ホライゾンの開始付近の時間間隔に対応する可能性が高く、その結果、順方向コレスキー因数分解を計算または更新する(905)代わりに、逆方向コレスキー因数分解を計算または更新する(915)計算コストがかなり小さくなる、という認識に基づく。
図9Cは、IPMにおいて主最適化変数および双対最適化変数についてニュートン型探索方向を計算するための線形化システムにおける近似されたKKT行列925についてのブロック構造化スパース性パターン930の概略図を示す。目的のヘッセ行列Hは、制約付き最適制御構造化最適化問題における目的の、分離可能な段階的構造のため、対角またはブロック対角926のいずれかであり得る。等式制約ヤコビアン行列F931およびその転置行列F927は、典型的には、制約付きOCPにおける後続の時間間隔での状態変数の段階的結合により、ブロック二重対角スパース性構造を示す。不等式制約ヤコビアン行列G933およびその転置行列G928は、制約付きOCPにおける状態変数および/または制御入力変数に対する不等式制約の、分離可能な段階的構造に起因して、対角またはブロック対角のいずれかであり得る。
等式制約に対応するブロック行列932および不等式制約に対応するブロック行列934など、ブロック構造化KKT行列925の対角線上のブロック行列は対角行列である。より具体的には、等式制約に対応する対角要素932は-εに等しく、ここでεの値はゼロであるかまたは比較的小さい。不等式制約に対応する対角要素934は、制約分類範囲に依存し、それらは、それらの対応するw値に等しくなり得るか、または下限値と上限値との間にあるように有界であり得る。
図9Dは、主最適化変数に対するニュートン型探索方向Δzを計算するための、縮小されかつ近似された線形化KKTシステム826における(半)正定値KKT行列935のブロック構造化スパース性パターン940の概略図を示す。いくつかの実施形態は、KKT行列のブロック三重対角スパース性構造941は、IPMの計算コストを低減するために、ブロック三重対角行列因数分解、例えばブロック三重対角順方向または逆方向コレスキー因数分解に基づいて、縮小された線形システムを解くために用いられ得る、という認識に基づく。他の実施形態は、KKT行列の帯状スパース性構造941は、予測制御システムにおけるIPMの計算コストを低減するために、帯状および/または概してスパースな行列因数分解に基づいて、縮小された線形システムを解くために用いられ得る、という認識に基づく。
図9Eは、いくつかの実施形態による、ブロック三重対角正定値近似KKT行列M950のブロック三重対角順方向コレスキー因数分解955に基づいて、主変数のニュートン型探索方向Δzを計算するための、縮小されかつ近似された線形化KKTサブシステムを解く(826)手順のブロック図を示す。ブロック三重対角順方向コレスキー因数分解または分解M=LLは、行列Lが下ブロック二重対角行列であり、前のIPM反復からのブロック三重対角順方向コレスキー因数分解情報を前提として、計算または更新(955)され、次いで、これは、縮小されたブロック三重対角線形化KKTシステムを解く(960)ために用いられる。
Figure 0007357812000014
図9Fは、いくつかの実施形態による、ブロック三重対角正定値近似KKT行列M950のブロック三重対角逆方向コレスキー因数分解965に基づいて、主変数のニュートン型探索方向Δzを計算するための、縮小されかつ近似された線形化KKTシステムを解く(826)手順のブロック図を示す。前のIPM反復からのブロック三重対角逆方向コレスキー因数分解情報を前提として、行列Rが上ブロック二重対角行列であるブロック三重対角逆方向コレスキー因数分解または分解M=RRを計算または更新する(965)ことができ、次いで、これを用いて、縮小されたブロック三重対角線形化KKTシステムを解く(970)。
Figure 0007357812000015
いくつかの実施形態は、予測制御システムの制約付き最適制御最適化問題における制御ホライズンの開始付近において未決定分類範囲内に更新されたw値を有する不等式制約を含むブロックに対応して、逆方向ブロック三重対角コレスキー因数分解965の1つまたは複数のブロックのみが計算または更新される必要があり、その結果、計算コストがかなり低減される、という認識に基づく。他の実施形態は、予測制御システムの制約付き最適制御最適化問題における制御ホライズンの終わり付近において未決定分類範囲内に更新されたw値を有する不等式制約を含むブロックに対応して、順方向ブロック三重対角コレスキー因数分解955の1つまたは複数のブロックのみが計算または更新される必要があり、その結果、計算コストがかなり低減される、という認識に基づく。
いくつかの実施形態は、コスト関数において対応するペナルティ化を伴う補助変数が、多くの場合、リアルタイム予測制御または推定のための最適化問題定式化における状態依存不等式制約を和らげるために用いられる、という認識に基づく。このような補助変数は、縮小された線形システムのKKT行列において特定のスパース性構造をもたらす。いくつかの実施形態は、特定の最適化変数に対する単純な境界制約がKKT行列の対角線上に寄与をもたらすが、その特定の最適化変数がコスト関数のいかなる交差項にも現れず、非アクティブでない不等式制約または等式制約のいずれにも現れない場合、非対角要素はその行および列に対してゼロである、という認識に基づく。行列因数分解に対する対応する更新を行う計算コストは、最適化問題における次元のいずれでもスケーリングせず、これらの更新は、現在未決定の範囲内にある不等式制約に対する比率値の変化のために、KKT行列の因数分解に対する任意の他の更新とは無関係に実行されるべきである。
Figure 0007357812000016
いくつかの実施形態は、スラック変数に対する値の上方スケーリング1010が、非アクティブ制約がアクティブであると信じる際の誤りによるIPMの低速収束のいかなる状況も回避することを目的とする制約非アクティブ化プロセスをもたらす、という認識に基づく。より具体的には、スケーリングパラメータ値κ≫1を充分に大きいが大きすぎないように選択するとき、アクティブ不等式制約のいくつかまたはすべては、IPMの初期ステップにおいて未決定分類範囲に戻され得る。加えて、バリアパラメータについての初期推測の、結果として生じる増加1015は、相補性条件の、緩和され、したがって平滑化された集合をもたらす。
いくつかの実施形態は、時間シフトステップ1005の有無にかかわらず、各不等式制約の分類範囲およびこれに応じて、双対最適化変数の値の追加のスケーリングを用いる。他の実施形態は、ある制御時間ステップから次の制御時間ステップへの、双対最適化変数の元の値の使用は、IPMの、より良好な平均および/または最悪の場合の収束特性をもたらす、という認識に基づく。
Figure 0007357812000017
いくつかの実施形態は、平滑な緩和ベースのウォームスタート初期化手順の性能は、前の制御時間ステップにおける制約付きOCPの最適性条件のバリア型の緩和の近似解を記憶するための決定規則に大きく依存する、という認識に基づく。例えば、近似の緩和された解情報は、残差ベクトルのノルムおよびバリアパラメータ値が両方とも特定の閾値を下回る場合にのみ記憶され得る。
図11Aは、いくつかの実施形態による、アクティブセット分類ベースのIPMの収束特性を改善するための制約再アクティブ化手順1110の概略図を示す。いくつかの実施形態は、内点最適化アルゴリズムの収束は、ウォームスタート初期化手順において、ある制御時間ステップから次の制御時間ステップまで非アクティブであると誤って識別される不等式制約に起因して、低速である場合がある、という認識に基づく。したがって、いくつかの実施形態は、IPMにおける最適化変数の不良初期化に起因する低速収束の場合、例えば予測制御システムにおけるモデル化されていないダイナミクスおよび/または外乱に起因する場合に用いることができる制約再アクティブ化手順をIPMの実現に含む。
図11Aに示すように、いくつかの実施形態によれば、制約再アクティブ化手順は、現在のIPM反復kにおいて非アクティブ分類範囲1120内の1つまたは複数の不等式制約を選択し(1105)、次のIPM反復k+1においてこれらの不等式制約1120を未決定分類範囲1125に移動させる(1115)。より具体的には、制約再アクティブ化手順1110は、新たなw値のうちの1つ、複数、またはすべてが最大閾値wmaxを下回り(1125)、対応する不等式制約が次のIPM反復1115において未決定分類範囲内にあると識別されるように、非アクティブ分類範囲1120における不等式制約の1つ、複数またはすべてについてw値W=s/μを下にスケーリングする。いくつかの実施形態では、制約再アクティブ化手順1110は、IPMの良好な収束が回復されるまで繰り返され得る。
図11Bは、いくつかの実施形態による、アクティブセットベースのIPM最適化アルゴリズムにおける検出および制約再アクティブ化手順のためのアルゴリズム記述1130を示す。1つの重要なタスクは、アクティブセットベースのIPM最適化アルゴリズムの低速の収束を検出する検出手順である。いくつかの実施形態では、図11Bに示されるように、制約再アクティブ化手順は、アクティブセットベースのIPMの低速の収束を検出するために、連続的に減少するステップサイズ1131の数nを追跡する。より具体的には、現在のIPM反復におけるステップサイズが前のIPM反復におけるステップサイズよりも小さい場合(すなわち、α<αk-1(1132))、カウンタは1だけ増加され(すなわち、n←n+1(1133))、そうでない場合には、カウンタはゼロにリセットされる(すなわち、n←0(1134))。
Figure 0007357812000018
Figure 0007357812000019
図11Cは、IPMの各反復において、縮小された線形化KKTシステムを解くための、ウォームスタート初期化、制約再アクティブ化手順、およびブロック構造化因数分解に基づいて、実施形態による、予測制御システムを実現するためのアクティブセットベースの非厳密IPMのアルゴリズム記述1150を示す。最適化アルゴリズムは、最適化変数の値の初期化で開始し、それに対しては、図10Aおよび図10Bに図示されるように、ウォームスタート戦略を用いることができる(1155)。残差ベクトルのノルムおよび/またはバリアパラメータ値が特定の許容値よりも大きい限り、IPMの反復手順は継続する(1160)。各IPM反復において、アルゴリズム1からの検出および制約再アクティブ化手順が、アルゴリズムの低速収束を回避するために呼び出される(1130)。次いで、KKT行列のブロック構造化因数分解におけるブロックのうちの1つまたは複数が、前のIPM反復からの行列因数分解に基づいて計算または更新され得る(1165)。このブロック構造化因数分解に基づいて、縮小された線形化KKTシステムを定式化し、効果的に解くことができ(1170)、主最適化変数および双対最適化変数の両方に対するニュートン型探索方向を計算することができる(1175)。ニュートン型探索方向が与えられると、ステップサイズαが計算されて、双対変数およびスラック変数の正値性が保証され(1180)、すべての最適化変数が更新され得る(1185)。制約付き最適制御最適化問題に対する最適な、ほぼ最適な、または準最適な解が与えられると、予測制御システムのためのIPMアルゴリズムから次の制御入力値を得ることができる(1190)。
いくつかの実施形態は、線形化KKTシステム解が係数行列の因数分解と比較して比較的安価である場合、アクティブセットベースのIPMアルゴリズムの予測器-補正器型の実現が計算速度を増加させることができる、という認識に基づく。したがって、いくつかの実施形態は、係数行列の構造化因数分解に対する線形システム解の相対的計算コストに応じて、各反復において、提案されるIPMの標準実現と予測器-補正器型の実現との間で切り替えることができる。
図12Aは、いくつかの実施形態の原理を採用する予測制御器1202を含む車両1201の概略図を示す。本明細書で用いられるように、車両1201は、乗用車、バス、またはローバーなどの任意のタイプの車輪付き車両とすることができる。また、車両1201は、自律車両または半自律車両とすることもできる。たとえば、いくつかの実施形態は、車両1201の運動を制御する。運動の例には、車両1201のステアリングシステム1203によって制御される車両の横方向運動が含まれる。一実施形態において、ステアリングシステム1203は、制御器1202によって制御される。追加的に、または代替的に、ステアリングシステム1203は、車両1201の運転者によって制御されることができる。
車両は、エンジン1206も含むことができ、エンジン1206は、制御器1202または車両1201の他のコンポーネントによって制御することができる。車両は、周囲の環境を検知するための1つ以上のセンサ1204も含むことができる。センサ1204の例には、距離レンジファインダー、レーダー、ライダー、およびカメラが含まれる。車両1201は、それの現在の運動量および内部状態を検知するための1つ以上のセンサ1205を含むこともできる。センサ1205の例には、全地球測位システム(GPS)、加速度計、慣性測定ユニット、ジャイロスコープ、シャフト回転センサ、トルクセンサ、偏向センサ、圧力センサ、および流量センサが含まれる。センサは、制御器1202に情報を与える。車両は、有線または無線通信チャネルを介して制御器1202の通信機能を可能にするトランシーバ1206を装備することができる。
図12Bは、いくつかの実施形態による、予測制御器1202と車両1201の制御器1220との間の対話の概略図を示す。たとえば、いくつかの実施形態では、車両1201の制御器1220は、車両1220の回転および加速を制御するステアリング制御器1225およびブレーキ/スロットル制御器1230である。そのような場合、予測制御器1202は、車両の状態を制御するよう、制御器1225および1230に制御入力を出力する。制御器1220は、予測制御器1202の制御入力をさらに処理する車線維持支援制御器1235などのハイレベル制御器も含むことができる。両方の場合とも、制御器1220マップは、車両の運動を制御するために、車両のステアリングホイールおよび/またはブレーキなどの、車両の少なくとも1つのアクチュエータを制御するために、予測制御器1202の出力を用いる。
図12Cは、いくつかの実施形態の原理を用いることにより、動的に実行可能であり最適であることが多い軌道1255を計算することができる、自律または半自律制御車両1250の概略図を示す。生成された軌道は、車両を特定の道路境界1252内に維持することを目的とし、他の非制御車両、すなわち制御車両1250に対する障害物1251を回避することを目的とする。いくつかの実施形態では、障害物1251の各々は、制約付き最適制御問題の時間または空間定式化において1つ以上の不等式制約によって表すことができる。たとえば、モデル予測制御器を実現するように構成された実施形態に基づいて、自律または半自律制御車両1250は、たとえば、左側もしくは右側の別の車両を追い越すか、または代わりに、道路1252の現在の車線内の別の車両の後ろに留まるなど、判断を実時間で行うことができる。
図13Aおよび図13Bは、スラスタ1350および運動量交換装置1351などの複数のアクチュエータを備えた宇宙機1302を示す。運動量交換装置のタイプの例には、リアクションホイール(RW)およびジャイロスコープが含まれる。宇宙機は、アクチュエータに送信されるコマンドに応じて、宇宙機の位置、速度、姿勢または向きなどの量が動作により変化する、宇宙空間で飛行するように設計された車両、船舶、または機械である。命令されると、アクチュエータは、宇宙機にその速度を増加または減少させる力を与え、それにより宇宙機にその位置を変換させ、および、命令されると、アクチュエータは、さらに、宇宙機にトルクを与え、宇宙機を回転させ、それにより、その姿勢または向きを変える。本明細書で用いられるように、宇宙機の動作は、そのような量を変化させる宇宙機の動きを決定するアクチュエータの動作によって決定される。
宇宙機は、地球1361、月、および/または他の天体惑星、星、小惑星、彗星などの1つ以上の重力体の周り、間、または近くで、開放または閉鎖軌道経路1360に沿って宇宙空間を飛行する。通常、軌道経路に沿った望ましい位置または目標位置1365が与えられる。参照フレーム1370が所望の位置に取り付けられ、フレームの原点、すなわちその参照フレーム内のすべてゼロの座標は、常に所望の位置の座標である。
宇宙機は、さまざまな外乱力1314を受ける。これらの外乱力には、宇宙機の軌道経路を判断する際に考慮されなかった力が含まれ得る。これらの外乱力は、宇宙機に作用して、軌道上の所望の位置から宇宙機を遠ざける。これらの力には、重力の引力、放射圧、大気抵抗、非球形中心体、および推進剤の漏れが含まれるが、これらに限定されまない。したがって、宇宙機は目標位置から離れた距離1367にある可能性がある。
外乱力のため、宇宙機をその軌道に沿った所望の位置に維持することが常に可能であるとは限らない。したがって、代わりに、宇宙機は、所望の位置の周りにおいて、指定された寸法1364を伴う窓1366内にとどまることが望まれる。そのために、宇宙機は、所望の目標ウィンドウ内に含まれる任意の経路1380に沿って移動するように制御される。この例では、ウィンドウ1366は長方形の形状を有するが、ウィンドウの形状は、実施形態ごとに異なり得る。
宇宙機は、多くの場合、所望の向きを維持することを必要ともされる。たとえば、宇宙機に固定された参照フレーム1374は、遠方の星1372に対して固定された慣性参照フレーム1371、または常に地球の方向を指す態様で向き付けられた参照フレーム1373などの、所望の参照フレームと位置合わせする必要がある。しかしながら、宇宙機の形状に応じて、異なる外乱力1314が宇宙機に不均一に作用し、それによって、外乱トルクが生成され、宇宙機をその所望の向きから外れるように回転させる可能性がある。外乱トルクを補償するために、リアクションホイールなどの運動量交換装置1351を用いて外乱トルクを吸収し、それにより宇宙機がその所望の方向を維持できるようにする。
運動量交換装置が飽和し、それによって外乱トルクを補償する能力を失わないように、それらの保存された運動量は、たとえばリアクションホイールのスピン速度を下げることによって、無負荷状態にされなければならない。運動量交換装置を無負荷状態にすると、宇宙機に望ましくないトルクが加わる。このような望ましくないトルクもスラスタによって補償される。
いくつかの実施形態において、予測制御器は、宇宙機が、軌道に沿った所望の位置に近い、特定の寸法の特定のゾーン1385の外側に留まるように設計される。後者のゾーンは、時間において固定することも、時間的に変化させることもでき、多くの場合、除外ゾーン1385と呼ばれ、このゾーンに対して、対応する不等式制約を、予測制御システムの制約付き最適制御問題定式化内で、モデル化できる。この例では、除外ゾーン1385は長方形であり、所望のウィンドウ1366の角に位置決めされているが、所望の目標ウィンドウ内の除外ゾーンの形状および位置は、異なる実施形態で異なり得る。
図14Aは、いくつかの実施形態による、制御器1460によって制御される蒸気圧縮システム1400の概略図を示す。制御器1460は、モデル予測制御(MPC)を実現する制御器などの予測制御器を含む。蒸気圧縮システム(VCS)1400の構成要素は、屋内空間またはゾーン1450に位置する室内機熱交換器1420、周囲環境に位置する室外機熱交換器1430、圧縮機1410および膨張弁1440を含むことができる。熱的負荷1415は屋内空間またはゾーン1450に作用する。
さらに、VCS1400は、圧縮機を出る高圧冷媒を室外機熱交換器または室内機熱交換器のいずれかに向け、室内機熱交換器または室外機熱交換器のいずれかから戻る低圧冷媒を圧縮機の入口に向けるために用いられる逆流弁1455を含むことができる。高圧冷媒が室外機熱交換器に向けられる場合、室外機熱交換器は凝縮器として機能し、室内機は蒸発器として機能し、システムはゾーンから周囲環境に熱を排除し、それは動作上は「冷却モード」と呼ばれる。逆に、高圧冷媒が室内機熱交換器に向けられる場合、室内機熱交換器は凝縮器として機能し、室外機熱交換器は蒸発器として機能し、周囲環境から熱を抽出し、この熱をゾーン内にポンピングし、それは動作上は「加熱モード」と呼ばれる。
図14Bは、VCS1400で用いられる信号、センサ、および制御器の構成の例を示す。制御器1460は、周囲の気温などの測定可能な外乱を含む、システムの動作に関するさまざまな温度、圧力、流量、その他の情報を測定するように構成されたセンサ1470からの情報を読み取る。制御器には、所望のゾーン温度などの、プロセスの測定信号の所望の値を表す設定点1466を設けることができる。設定点情報は、サーモスタット、ワイヤレスリモートコントロール、または内部メモリもしくは記憶媒体から取得できる。次に、制御器は、いくつかの測定された出力がそれらの設定点に駆動されるように、制御入力を計算する。これらの制御入力は、室内機ファン速度1480、室外機ファン速度1481、圧縮機回転速度1482、膨張弁位置1483、および逆流弁位置1484を含むことができる。このようにして、制御器は、システムに作用する熱負荷などの外乱1468の存在下で設定点値が達成されるように、蒸気圧縮システムの動作を制御する。
本発明の上述の実施形態は、多数の方法のいずれかで実現することができる。たとえば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを用いて実現されてもよい。ソフトウェアで実現される場合、ソフトウェアコードは、単一のコンピュータで提供されるか、複数のコンピュータに分散されるかに関係なく、任意の好適なプロセッサまたはプロセッサの集まりにおいて実行されることができる。そのようなプロセッサは、集積回路コンポーネント内に1つ以上のプロセッサを備えた集積回路として実現されてもよい。ただし、プロセッサは、任意の好適な形式の回路系を用いて実現されてもよい。
また、本明細書で概説される様々な方法またはプロセスは、様々なオペレーティングシステムまたはプラットフォームのいずれか1つを用いる1つ以上のプロセッサで実行可能なソフトウェアとしてコード化されてもよい。加えて、そのようなソフトウェアは、多数の好適なプログラミング言語および/またはプログラミングもしくはスクリプトツールのいずれかを用いて記述されてもよく、フレームワークまたは仮想マシンで実行される実行可能マシン言語コードまたは中間コードとしてコンパイルされてもよい。通常、プログラムモジュールの機能は、さまざまな実施形態において所望のように組み合わせられるかまたは分散されてもよい。
また、実施形態は、例が提供されている方法として具体化することができる。方法の一部として実行される行為は、任意の好適な方法で順序付けされてもよい。したがって、例示的な実施形態において連続的な行為として示されているいくつかの行為を同時に実行することを含むことができる、例示とは異なる順序で行為が実行される実施形態を構築することができる。
本発明を好ましい実施形態の例によって説明してきたが、本発明の精神および範囲内で様々な他の適応および変更を行うことができることを理解されたい。したがって、特許請求の範囲の目的は、本発明の真の精神および範囲内にあるそのようなすべての変形および修正を網羅することである。

Claims (20)

  1. 制御システムの状態変数および制御変数に対する等式制約ならびに不等式制約を含む制約を受ける機械の動作を制御するための制御システムであって、
    最適制御構造化最適化問題(Optimal Control structured optimization Problem:OCP)を解いて各制御ステップの制御信号を生成するように構成されたプロセッサを備え、前記プロセッサは、各制御ステップについて、終了条件が満たされるまで、緩和された最適性条件のセットを反復的に解くことによって、前記OCPを解くように構成され、各反復は、前記等式制約に関する主変数および双対変数と、前記不等式制約に関する双対変数およびスラック変数とを出力し、現在の反復について、前記プロセッサは、
    前の反復によって決定された対応する不等式制約の双対変数に対するスラック変数の比に基づいて、前記不等式制約の各々をアクティブ制約、非アクティブ制約、または未決定制約として分類し、
    前記等式制約ならびに前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約を受ける前記緩和された最適性条件のセットに対する近似解を見つけ、
    前記等式制約および前記不等式制約の各々について、前記主変数、前記双対変数、および前記スラック変数を更新し、
    前記制御信号に基づいて前記システムを制御するよう構成される、制御システム。
  2. 前記近似解を見つけるために、前記プロセッサは、
    前記等式制約に関する前記主変数および前記双対変数、ならびに前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約の各々について、緩和された相補性制約の対象となる、前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約に対する前記双対変数および前記スラック変数に関して、線形化カルーシュ・クーン・タッカー(KKT)システムを解いて、第1のニュートン型探索方向を生成し、
    前記第1のニュートン型探索方向に沿って、第1のステップサイズが前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約の各々に対する前記双対変数および前記スラック変数に対する正値性制約を満たす状態で、前記等式制約に関する前記主変数および前記双対変数ならびに前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約に対する前記双対変数および前記スラック変数を更新し、
    前記非アクティブ不等式制約ついて前記KKTシステムを解いて、前記非アクティブ不等式制約に対する前記双対変数および前記スラック変数の第2のニュートン型探索方向を生成し、
    前記第2のニュートン型探索方向に沿って、第2のステップサイズが前記非アクティブ不等式制約の各々に対する前記双対変数および前記スラック変数に対する正値性制約を満たす状態で、前記非アクティブ不等式制約に対する前記双対変数および前記スラック変数を更新するように構成される、請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記第1のステップサイズは前記第2のステップサイズに等しく、
    前記第1のステップサイズおよび前記第2のステップサイズは、前記不等式制約の各々に対する前記双対変数および前記スラック変数に対する前記正値性制約を満たす、請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記OCPは、最適制御構造化二次計画(Optimal Control structured Quadratic Program:OCP-QP)、最適制御構造化錐計画(Optimal Control structured Conic Program:OCP-CP)、および最適制御構造化非線形計画(Optimal Control structured
    Nonlinear Program:OCP-NLP)のうちの1つまたは組合せとして定式化され、
    前記線形化KKTシステムの解が前記OCPの定式化に一致する、請求項2に記載の制御システム。
  5. 前記第1のニュートン型探索方向は、前記等式制約および前記アクティブ不等式制約に対する前記双対変数に対応するKKT行列の1つまたは複数の対角要素に正則化を加えることによって決定される、請求項2に記載の制御システム。
  6. 前記第1のニュートン型探索方向は、前記主変数に対応する前記KKT行列の1つまたは複数の対角要素に正則化を加えることによって決定される、請求項に記載の制御システム。
  7. 前記第1のニュートン型探索方向は、前記主変数に対する前記線形化KKTシステムの縮小されたサブシステムについての正定値KKT行列のコレスキー因数分解によって決定される、請求項2に記載の制御システム。
  8. 前記第1のニュートン型探索方向は、前記前の反復から前記現在の反復への前記未決定不等式制約に起因して更新される前記KKT行列の最初または最後の対角要素からそれぞれ開始する、前記前の反復からの順方向または逆方向コレスキー因数分解更新によって決定される、請求項に記載の制御システム。
  9. 前記OCPはブロック構造化スパース最適化問題であり、前記第1のニュートン型探索方向は、前記主変数に対する前記線形化KKTシステムの縮小されたサブシステムに対する正定値KKT行列のブロック三重対角コレスキー因数分解によって決定される、請求項2に記載の制御システム。
  10. 前記第1のニュートン型探索方向は、前記前の反復から前記現在への反復に前記未決定不等式制約に起因して更新されるスパースな前記KKT行列の最初または最後の対角ブロックからそれぞれ開始する、前記前の反復からの順方向または逆方向のブロック三重対角コレスキー因数分解更新によって決定される、請求項に記載の制御システム。
  11. 現在の制御ステップについて、前記不等式制約の前記分類は、前の制御ステップについて決定された主変数、双対変数およびスラック変数の値に基づいて初期化される、請求項1に記載の制御システム。
  12. 前記スラック変数の初期値は、前記不等式制約を前記第1の反復においてアクティブとして分類することを回避するよう増加される、請求項11に記載の制御システム。
  13. 前記主変数、前記双対変数および前記スラック変数の値は、前記前の制御ステップ中の前記OCP解の中間反復において選択される、請求項1に記載の制御システム。
  14. 前記中間反復は、前記中間反復における前記最適性条件の残差のノルムおよびバリアパラメータの値のうちの1つまたは組合せが、所定の閾値を下回るが、前記終了条件に対応する閾値を上回るときに選択される、請求項13に記載の制御システム。
  15. 前記OCPに対する反復解の収束率が閾値を下回るとき、前記非アクティブ制約のうちの1つまたは複数に対応する前記双対変数の値を増加させることによって、前記非アクティブ制約のうちの1つまたは複数が未決定として再分類される、請求項1に記載の制御システム。
  16. 前記プロセッサは、バリアパラメータをゼロに向けて更新するようにさらに構成され、前記バリアパラメータは、前記不等式制約に対する前記双対変数および前記スラック変数の相補性制約の緩和と、前記最適性条件の対応する緩和とを定義する、請求項1に記載の制御システム。
  17. 前記終了条件は、最適性条件の残差のノルムを閾値と比較する、請求項1に記載の制御システム。
  18. 前記機械は、車両、宇宙機、または空調システムであり、前記プロセッサは、前記機械に埋め込まれた埋め込みプロセッサである、請求項1に記載の制御システム。
  19. システムの状態変数および制御変数に対する等式制約ならびに不等式制約を含む制約を受ける機械の動作を制御するための制御方法であって、プロセッサは、前記方法を実現する記憶された命令と結合され、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記方法の少なくともいくつかのステップを実行し、前記方法は、
    最適制御構造化最適化問題(OCP)を解いて、各制御ステップについて制御信号を生成することを含み、各制御ステップについて、前記OCPは、終了条件が満たされるまで、緩和された最適性条件のセットを反復的に解くことによって解かれ、各反復は、前記等式制約に関する主変数および双対変数と、前記不等式制約に関する双対変数およびスラック変数とを出力し、現在の反復について、前記方法は、
    前の反復によって決定された対応する不等式制約の双対変数に対するスラック変数の比に基づいて、前記不等式制約の各々をアクティブ制約、非アクティブ制約、または未決定制約として分類することと、
    前記等式制約ならびに前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約を受ける緩和された最適性条件のセットに対する近似解を見つけることと、
    前記等式制約および前記不等式制約の各々について、前記主変数、前記双対変数、および前記スラック変数を更新することと、
    前記制御信号に基づいて前記システムを制御することとを含む、制御方法。
  20. 方法を実行するためにプロセッサによって実行可能なプログラムが具現化された非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、
    最適制御構造化最適化問題(OCP)を解いて、各制御ステップについて制御信号を生成することを含み、各制御ステップについて、前記OCPは、終了条件が満たされるまで、緩和された最適性条件のセットを反復的に解くことによって解かれ、各反復は、等式制約に関する主変数および双対変数と、不等式制約に関する双対変数およびスラック変数とを出力し、現在の反復について、前記方法は、
    前の反復によって決定された対応する不等式制約の双対変数に対するスラック変数の比に基づいて、前記不等式制約の各々をアクティブ制約、非アクティブ制約、または未決定制約として分類することと、
    前記等式制約ならびに前記アクティブ不等式制約および前記未決定不等式制約を受ける緩和された最適性条件のセットに対する近似解を見つけることと、
    前記等式制約および前記不等式制約の各々について、前記主変数、前記双対変数、および前記スラック変数を更新することと、
    前記制御信号に基づいて前記システムを制御することとを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
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