JP7356781B2 - 欠測を生じ得る観測値から観測確率を推定するプログラム、装置及び推定方法 - Google Patents

欠測を生じ得る観測値から観測確率を推定するプログラム、装置及び推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のデバイスから出力された観測値を分析する技術に関する。特にIoT(Internet of Things)におけるセンサ(デバイス)によって観測された観測値を用いて、実質的な予測精度を高める技術に関する。
IoTにおけるセンサとして、例えばスマートメータ(Smart Meter)のようなデバイスがある。スマートメータは、デジタルで電力消費量(観測値)を観測し、ネットワークを介してそのデータをサーバへ送信する。
このようなシステムは、例えばVPP(Virtual Power Plant)などの電力関連サービスに利用される。VPPは、電力需給バランスを実現するべく、分散型の発電設備や電力貯蔵システムに加えて、EMS(Energy Management System)や、アグリゲーションシステムを更に備える。EMSは、ピーク需要予測や需給予測など、需要家の効率的なエネルギー管理を実現する。アグリゲーションシステムは、デマンドレスポンス(DR:Demand Response)によって、EMSへの需要調整要請や、分散型の発電設備や電力貯蔵システムの統合制御などを実現する。
これに対し、スマートメータ(デバイス)は、需給対象となる需要家の消費電力量又は発電電力量を観測し、それら観測値を、EMSへ常時送信する。これによって、EMSは、できる限り正確に、ピーク需要予測や需給予測を実行する。
図1は、スマートメータによって計測された観測値をサーバによって収集するシステム構成図である。
図1によれば、推定装置(サーバ)1は、多数のスマートメータ(デバイス)2から観測値を収集し、観測値データベースに蓄積する。スマートメータの場合は、単位時間毎(例えば30分毎)に観測した電力量を、推定装置1へ逐次送信する。これによって、推定装置1は、スマートメータ毎の観測値をリアルタイムに分析することができる。
従来、需要電力量を高精度に予測する技術がある(例えば特許文献1参照)。この技術によれば、気象予報値と電力実績値とを入力データとし、その値に欠測がある場合に補完処理を実行する。具体的には、線形補間、多項式補間又はスプライン補間等を用いて、補完した値を上書きする。
また、監視対象設備のセンサによって収集された時系列データから、異常予測評価値を算出する技術もある(例えば特許文献2参照)。この技術によれば、監視対象設備の異常を予測する学習モデルを用いて、将来の異常が発生する確からしさを表す最終的な評価値を算出する。具体的には、複数の異なる時間幅のフレーム異常評価値から、最終的な異常予測評価値を算出する。
尚、携帯端末の位置情報を用いて将来的な消費電力量の予測精度を高める技術もある(例えば特許文献3参照)。この技術によれば、時間帯tの消費電力量及び在宅率と、時間帯t+1の消費電力量とを教師データとして学習した学習モデルを含む学習エンジンとして機能させる。学習エンジンは、運用時における時間帯tの消費電力量及び在宅率を入力することによって、時間帯t+1の消費電力量を出力する。在宅率は、時間帯毎に、「在宅の端末数+不在の端末数」に対する「在宅の端末数」の割合として算出される。
特開2019-117601号公報 特開2018-139085号公報 特開2018-060386号公報
前述した図1によれば、デバイス(スマートメータ)2によって観測された観測値(電力量)は、サーバに相当する推定装置1へ、ネットワークを介して送信される。推定装置1の観測値データベースには、観測値を、常時確実に実績値として収集できることが好ましいが、当然、欠測する場合もある。欠測した観測値は、ゼロとみなされか、又は、補完されることとなる。
ここで、本願の発明者らは、観測値に欠測が生じ得る状況として、以下の2つの原因があるのではないか、と考えた。
(欠測原因1)ネットワーク又はサーバの通信障害に基づくグループ欠測
(欠測原因2)デバイス自体の個別障害に基づく個別欠測
欠測原因1のグループ欠測の場合、複数のデバイスの観測値に対して同時に欠測が発生する場合が多い。
欠測原因2の個別欠測の場合、デバイス毎に独立して散発的に発生する場合が多い。
これら2つの欠測原因は、相関性が無く、独立に発生するものといえる。
また、本願発明者らは、観測値の欠測頻度に応じた観測確率には、これら2つの欠測原因が組み合わさったものとなる、と考えた。
(観測例1)実測の観測値が少なく(観測値の欠測が多い)、観測確率が低い場合、補完や推定によって算出された観測値も多く、信頼できない値といえる。
(観測例2)実測の観測値が多く(観測値の欠測が少ない)、観測確率が高い場合、補完や推定によって算出された観測値も少なく、信頼できる値といえる。
前述した特許文献1に記載の技術によれば、予測に利用する入力データの欠測を、補完して用いている。しかしながら、予測対象となる観測値自体に欠測が含まれる場合を考慮していない。そのために、予測対象の観測値に欠測が発生時には、予測値と観測値との誤差が大きくなる場合がある。
また、特許文献2に記載の技術によれば、1つのセンサデバイス(監視対象設備)によって収集された時系列データを監視対象としており、複数のセンサで同時に発生する欠測について予測するものではない。そのために、欠測を含む複数のセンサの合計値を予測する場合に、予測誤差も大きくなっていく。
そこで、本発明は、複数のデバイスから出力された欠測を生じ得る時系列の観測値を用いて、欠測原因に応じた観測確率を推定するプログラム、装置及び推定方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、複数のデバイスが属するグループ毎に、各デバイスから出力された欠測を生じ得る、所定時刻毎に観測された時系列の観測値を入力し、当該観測値の欠損が少ないほど高くなる観測確率を出力するようにコンピュータを機能させるプログラムであって、
グループ毎に、第1の時間範囲における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなった第1の欠測時刻数t1の割合であるグループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出するグループ観測確率算出手段と、
バイス毎に、第2の時間範囲T2について、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなった第2の欠測時刻数t2の割合である個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する個別観測確率算出手段と、
デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率を算出する観測確率算出手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
観測値は、複数のデバイスから、ネットワークを介してサーバへ送信されたものであり、ネットワーク又はサーバの通信障害に基づくグループ欠測と、デバイス自体の個別障害に基づく個別欠測とが生じ得るものである
とも好ましい。
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
デバイス毎の過去の時系列の観測値を教師データとして訓練した機械学習エンジンであり、デバイス毎に、当該デバイスから現に出力された時系列の観測値を入力し、未来時点の観測値を予測する個別観測値予測手段と、
デバイス毎に、未来時点の観測値に観測確率を乗算して、欠測を考慮した実質観測値を推定する実質観測値推定手段と
してコンピュータを更に機能させることも好ましい。
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
デバイス毎に推定された実質観測値を、全てのデバイスで加算した合計観測値を推定する合計観測値推定手段と
してコンピュータを更に機能させることも好ましい。
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
第1の時間範囲≦第2の時間範囲の関係にある
とも好ましい。
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
複数のデバイスについて観測値の欠測が生じたセンサ番号の欠測傾向が類似するデバイス群をグループクラスタリングするグループ生成手段と
してコンピュータを機能させ、
グループ観測確率算出手段は、グループ毎に、グループ観測確率を算出する
とも好ましい。
本発明のプログラムにおける他の実施形態によれば、
デバイスは、スマートメータ又はセンサである
とも好ましい。
本発明によれば、複数のデバイスが属するグループ毎に、各デバイスから出力された欠測を生じ得る、所定時刻毎に観測された時系列の観測値を入力し、当該観測値の欠損が少ないほど高くなる観測確率を出力する推定装置であって、
グループ毎に、第1の時間範囲における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなった第1の欠測時刻数t1の割合であるグループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出するグループ観測確率算出手段と、
バイス毎に、第2の時間範囲T2について、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなった第2の欠測時刻数t2の割合である個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する個別観測確率算出手段と、
デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率を算出する観測確率算出手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数のデバイスが属するグループ毎に、各デバイスから出力された欠測を生じ得る、所定時刻毎に観測された時系列の観測値を入力し、当該観測値の欠損が少ないほど高くなる観測確率を出力する装置の推定方法であって、
装置は、
グループ毎に、第1の時間範囲における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなった第1の欠測時刻数t1の割合であるグループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出する第1のステップと、
バイス毎に、第2の時間範囲T2について、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなった第2の欠測時刻数t2の割合である個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する第2のステップと、
デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率を算出する第3のステップと
を実行することを特徴とする。
本発明のプログラム、推定装置及び方法によれば、複数のデバイスから出力された欠測を生じ得る時系列の観測値を用いて、欠測原因に応じた観測確率を推定することができる。
スマートメータによって計測された観測値をサーバによって収集するシステム構成図である。 本発明における推定装置の機能構成図である。 観測値データベースのデータ構成図である。 グループ生成部によって構成されたグループのデータ構成図である。 グループ観測確率算出部の説明図である。 個別観測確率算出部の説明図である。 観測確率算出部の説明図である。 個別観測値予測部の説明図である。 実質観測値推定部及び合計観測値推定部の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図2は、本発明における推定装置の機能構成図である。
推定装置1は、複数のデバイス2から出力された欠測を生じ得る時系列の観測値を用いて、観測確率を推定する。観測値としては、例えば図1のようにスマートメータから出力された電力量であってもよい。
図2によれば、推定装置1は、観測値データベース10と、グループ生成部17と、グループ観測確率算出部11と、個別観測確率算出部12と、観測確率算出部13と、個別観測値予測部14と、実質観測値推定部15と、合計観測値推定部16とを有する。これら機能構成部は、推定装置に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、装置の推定方法としても理解できる。
[観測値データベース10]
観測値データベース10は、各デバイスによって観測された観測値を時系列に蓄積する。
図3は、観測値データベースのデータ構成図である。
図3によれば、デバイス(横列のセンサ番号)毎に、時系列(縦列)に観測値(0.0~1.0)が記録されている。時系列の観測値は、所定単位時間毎(例えば30分毎)に、周期的に収集されたものである。図3によれば、デバイス毎に、30分×11コマ(t-10~t)の観測値が記憶されている。
また、観測値における斜線部分は、「欠測」を表している。ここで、観測値の欠測原因が、ネットワーク又はサーバの通信障害に基づくグループ欠測なのか、デバイス自体の個別障害に基づく個別欠測なのか、不明である。
[グループ生成部17]
グループ生成部17は、複数のデバイスについて同時に観測値の欠測が生じ得るデバイス同士を、同一のグループとしてクラスタリングする。これは、観測値の欠測傾向が類似するデバイス群に、グループ分けするものである。クラスタリングの指標としては、例えば欠測が同時に発生していた数を類似度とするものであってもよい。
クラスタリング(Clustering)とは、分類対象の集合を、内的結合と外的分離とが達成されるような部分集合に分割することをいう。具体的には、最短距離に基づく階層的手法 (hierarchical method)と、k-meansのような非階層的手法(non-hierarchical method)とがある。
図4は、グループ生成部によって構成されたグループのデータ構成図である。
図4によれば、図3の観測値データベース10におけるデバイス(センサ番号)を、欠測傾向に応じてクラスタリングしたものである。
例えば、時刻t-6の観測値では、デバイスS5, S9, S10, S11が同時に欠測している。また、時刻t-5の観測値では、デバイスS8, S2, S12, S4, S13, S6, S7が同時に欠測している。このような欠測傾向に応じて、具体的には、以下のように3つのグループにクラスタリングされている。
(グループ) g1 g2 g3
(デバイス) S8, S2, S12, S4, S13, S6, S7 S5, S9, S10, S11 S1, S3
ここで、グループg1は、時刻t-5, t-2, t-1の観測値で、同時に欠測している。また、グループg2は、時刻t-6の観測値で、同時に欠測している。
[グループ観測確率算出部11]
グループ観測確率算出部11は、第1の時間範囲T1について、複数のデバイスが属するグループ毎に、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとならないグループ観測確率(1-p1)を算出する。
具体的には、グループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出する。
p1 :グループ欠測確率
1-p1:グループ観測確率
グループ欠測確率p1は、第1の時間範囲T1について、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなる確率である。「所定割合」とは、当該グループに属する全てのデバイスの観測値が欠損したことを意味する100%であってもよいし、例えば75%のような任意の設定値であってもよい。
グループ観測確率(1-p1)は、1からグループ欠測確率p1を差し引いたものである。
また、観測値は、所定時刻毎に観測されたものであるとした場合、グループ欠測確率p1は、第1の時間範囲T1における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなる第1の欠測時刻数t1の割合となる。
p1=第1の欠測時刻数/T1
図5は、グループ観測確率算出部の説明図である。
図5によれば、デバイスS6, S7, S5, S9について、第1の時間範囲T1を、時刻t-3~tと設定している。
グループg1のデバイスS6, S7は、時刻数4コマ(t-3~t)に対して、2コマで同時に欠測有りとなっており、グループ欠測確率は、2/4=0.5となる。また、グループg2のデバイスS5, S9では、同時に欠測有りとなっている時刻数は0コマであり、グループ欠測確率は、0となる。
これによって、グループg1のグループ観測確率は、1-0.5=0.5となる。また、グループg2のグループ観測確率は、1-0=1となる。
(グループ) g1 g2
(デバイス) S6, S7 S5, S9
(グループ欠測確率p1) 2/4=0.5 0
(グループ観測確率1-p1) (1-0.5)=0.5 (1-0)=1
[個別観測確率算出部12]
個別観測確率算出部12は、第2の時間範囲T2について、デバイス毎に、グループ観測確率算出部11で同時に欠測有りとなった観測値を除いて、観測値が欠測有りとならない個別観測確率p2を算出する。
具体的には、個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する。
p2 :個別欠測確率
1-p2:個別観測確率
個別欠測確率p2は、第2の時間範囲T2について、デバイス毎に、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった観測値を除いて、観測値が欠測有りとなる確率である。
個別観測確率(1-p2)は、1から個別欠測確率p2を差し引いたものである。
また、観測値は、所定時刻毎に観測されたものであるとした場合、個別欠測確率p2は、デバイス毎に、第2の時間範囲T2におけるグループ観測確率算出部11で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなる第2の欠測時刻数t2の割合となる。
p2=個別欠測時刻数/(T2-グループ欠測時刻数)
図6は、個別観測確率算出部の説明図である。
図6によれば、デバイスS6, S7, S5, S9について、第2の時間範囲T2は、時刻t-7~tに設定されている。
デバイスS6は、時刻数8コマ(t-7~t)に対して、グループ欠測が3コマ観測されている。そのグループ欠測を除く残り5コマに対して、欠測有りとなっている時刻数は0コマである。この場合、デバイスS6について、個別欠測確率p2は、0/5=0となり、個別観測確率1-p2は、(1-0)=0となる。
デバイスS7は、時刻数8コマ(t-7~t)に対して、グループ欠測が3コマ観測されている。そのグループ欠測を除く残り5コマに対して、欠測有りとなっている時刻数は1コマである。この場合、デバイスS7について、個別欠測確率p2は、1/5=0.2となり、個別観測確率1-p2は、(1-0.2)=0.8となる。
デバイスS5は、時刻数8コマ(t-7~t)に対して、グループ欠測が1コマ観測されている。そのグループ欠測を除く残り7コマに対して、欠測有りとなっている時刻数は1コマである。この場合、デバイスS5について、個別欠測確率p2は、1/7=0.14となり、個別観測確率1-p2は、(1-0.14)=0.86となる。
デバイスS9は、時刻数8コマ(t-7~t)に対して、グループ欠測が1コマ観測されている。そのグループ欠測を除く残り7コマに対して、欠測有りとなっている時刻数は2コマである。この場合、デバイスS9について、個別欠測確率p2は、2/7=0.29となり、個別観測確率1-p2は、(1-0.29)=0.71となる。
(デバイス) S6 S7 S5 S9
(個別欠測確率p2) 0/5=0 1/5=0.2 1/7=0.14 2/7=0.29
(個別観測確率1-p2) (1-0)=0 (1-0.2)=0.8 (1-0.14)=0.86 (1-0.29)=0.71
他の実施形態として、グループ観測確率算出部11及び個別観測確率算出部12について、時間範囲は、以下の関係にあることも好ましい。
第1の時間範囲T1 ≦ 第2の時間範囲T2
グループ欠測は、ネットワーク又はサーバの通信障害に基づく欠測であって、デバイスに基づく障害である個別欠測に比べて、一度発生すると連続して欠測しやすい。そのために、直近の欠測有無を観測確率に反映させるべく、第1の時間範囲T1を、第2の時間範囲T2よりも短くすることが好ましい。
[観測確率算出部13]
観測確率算出部13は、デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率pを算出する。
1-p=(1-p1)・(1-p2)
(1-p1):グループ観測確率
(1-p2):個別観測確率
図7は、観測確率算出部の説明図である。
デバイスS6は、グループ観測確率0.5と個別観測確率1とを乗算し、観測確率p=0.5とする。

デバイスS7は、グループ観測確率0.5と個別観測確率0.8とを乗算し、観測確率p=0.4とする。
デバイスS5は、グループ観測確率1と個別観測確率0.86とを乗算し、観測確率p=0.86とする。
デバイスS9は、グループ観測確率1と個別観測確率0.71とを乗算し、観測確率p=0.71とする。
(デバイス) S6 S7 S5 S9
(グループ) g1 g2
(グループ観測確率p1) 0.5 1
(個別観測確率p2) 1 0.8 0.86 0.71
(観測確率p) 0.5 0.4 0.86 0.71
[個別観測値予測部14]
個別観測値予測部14は、デバイス毎に、当該デバイスから出力された過去時系列の観測値を用いて、未来時点の観測値を予測する。
個別観測値予測部14は、既存の機械学習エンジンであってもよい。過去時系列の数値から、未来時点の数値を予測するアルゴリズムとして、例えば回帰やAR(Auto Regression)などが適用可能となる。また、LSTM((Long short-term memory)のようなRNN(Recurrent Neural Network)や、時系列CNN(Convolutional Neural Network:)、サポートベクタマシンであってもよい。
図8は、個別観測値予測部の説明図である。
図8によれば、機械学習エンジンで過去時系列の数値によって学習させながら、未来時点の数値を予測する場合、数値の欠損が入力されないことを前提とする。そのために、デバイス2から出力された観測値を、個別観測値予測部14へ入力される観測値が欠測した場合、補間処理をするか、又は、0が入力されることとなる。
学習時の個別観測値予測部14は、教師データ(学習時の正解観測値)が欠測する場合には、補間処理、又は、欠測のあった教師データを除外して学習するとする。即ち、学習時の個別観測値予測部14は、教師データが欠測することを前提として学習をしていない。
一方で、予測時の個別観測値予測部14は、入力データ(予測時の現状観測値)が欠測する場合には、補間処理、又は、0を入力するものであってもよい。即ち、個別観測値予測部14から出力される予測値は、欠測を考慮しない値(低くない値)になっている。
本発明は、入力データ(予測時の現状観測値)の欠測ではなく、教師データ(学習時の正解観測値)の欠測を、課題としている。従来技術によれば、個別観測値予測部14のような1つの学習エンジンのみで、教師データの欠測も含めてまとめて予測するものであった。これに対し、本発明は、個別観測値予測部14の観測値の予測と、観測確率算出部13の欠測有無の予測とを、明示的に分けて処理することに特徴がある。
[実質観測値推定部15]
実質観測値推定部15は、デバイス毎に、欠測を考慮しない未来時点の観測値に、観測確率pを乗算して、欠測を考慮した実質観測値を推定する。
即ち、実質観測値推定部15は、観測確率pを乗算することによって、欠測を考慮しない未来時点の観測値よりも低い実質観測値を出力する。
図9は、実質観測値推定部及び合計観測値推定部の説明図である。
デバイスS6は、個別予測観測値0.4に、観測確率p=0.5を乗算し、実質観測値0.2とする。
デバイスS7は、個別予測観測値0.5に、観測確率p=0.4を乗算し、実質観測値0.2とする。
デバイスS5は、個別予測観測値1.0に、観測確率p=0.86を乗算し、実質観測値0.86とする。
デバイスS5は、個別予測観測値1.0に、観測確率p=0.71を乗算し、実質観測値0.71とする。
(デバイス) S6 S7 S5 S9
(グループ) g1 g2
(観測確率p) 0.5 0.4 0.86 0.71
(個別予測観測値) 0.4 0.5 1.0 1.0
(実質観測値) 0.2 0.2 0.86 0.71
[合計観測値推定部16]
合計観測値推定部16は、デバイス毎に推定された実質観測値を加算し、全てのデバイスに基づく合計観測値を推定する。
個別予測観測値=0.4+0.5+1.0+1.0 =2.9
実質観測値 =0.2+0.2+0.86+0.71=1.97
以上、詳細に説明したように、本発明のプログラム、推定装置及び方法によれば、複数のデバイスから出力された欠測を生じ得る時系列の観測値を用いて、欠測原因に応じた観測確率を推定することができる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 推定装置
10 観測値データベース
11 グループ観測確率算出部
12 個別観測確率算出部
13 観測確率算出部
14 個別観測値予測部
15 実質観測値推定部
16 合計観測値推定部
17 グループ生成部
2 デバイス

Claims (9)

  1. 複数のデバイスが属するグループ毎に、各デバイスから出力された欠測を生じ得る、所定時刻毎に観測された時系列の観測値を入力し、当該観測値の欠損が少ないほど高くなる観測確率を出力するようにコンピュータを機能させるプログラムであって、
    グループ毎に、第1の時間範囲における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなった第1の欠測時刻数t1の割合であるグループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出するグループ観測確率算出手段と、
    バイス毎に、第2の時間範囲T2について、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなった第2の欠測時刻数t2の割合である個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する個別観測確率算出手段と、
    デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率を算出する観測確率算出手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  2. 観測値は、複数のデバイスから、ネットワークを介してサーバへ送信されたものであり、ネットワーク又はサーバの通信障害に基づくグループ欠測と、デバイス自体の個別障害に基づく個別欠測とが生じ得るものである
    とを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
  3. デバイス毎の過去の時系列の観測値を教師データとして訓練した機械学習エンジンであり、デバイス毎に、当該デバイスから現に出力された時系列の観測値を入力し、未来時点の観測値を予測する個別観測値予測手段と、
    デバイス毎に、未来時点の観測値に観測確率を乗算して、欠測を考慮した実質観測値を推定する実質観測値推定手段と
    してコンピュータを更に機能させることを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. デバイス毎に推定された実質観測値を、全てのデバイスで加算した合計観測値を推定する合計観測値推定手段と
    してコンピュータを更に機能させることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
  5. 第1の時間範囲≦第2の時間範囲の関係にある
    とを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
  6. 複数のデバイスについて観測値の欠測が生じたセンサ番号の欠測傾向が類似するデバイス群をグループクラスタリングするグループ生成手段と
    してコンピュータを機能させ、
    グループ観測確率算出手段は、グループ毎に、グループ観測確率を算出する
    とを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
  7. デバイスは、スマートメータ又はセンサである
    とを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプログラム。
  8. 複数のデバイスが属するグループ毎に、各デバイスから出力された欠測を生じ得る、所定時刻毎に観測された時系列の観測値を入力し、当該観測値の欠損が少ないほど高くなる観測確率を出力する推定装置であって、
    グループ毎に、第1の時間範囲における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなった第1の欠測時刻数t1の割合であるグループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出するグループ観測確率算出手段と、
    バイス毎に、第2の時間範囲T2について、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなった第2の欠測時刻数t2の割合である個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する個別観測確率算出手段と、
    デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率を算出する観測確率算出手段と
    を有することを特徴とする推定装置。
  9. 複数のデバイスが属するグループ毎に、各デバイスから出力された欠測を生じ得る、所定時刻毎に観測された時系列の観測値を入力し、当該観測値の欠損が少ないほど高くなる観測確率を出力する装置の推定方法であって、
    装置は、
    グループ毎に、第1の時間範囲における全ての時刻数T1に対して、当該グループに属する所定割合以上のデバイスの観測値が同時に欠測有りとなった第1の欠測時刻数t1の割合であるグループ欠測確率p1から、グループ観測確率(1-p1)を算出する第1のステップと、
    バイス毎に、第2の時間範囲T2について、グループ観測確率算出手段で同時に欠測有りとなった欠測時刻数を除いた有測時刻数に対して、デバイスの観測値が欠測有りとなった第2の欠測時刻数t2の割合である個別欠測確率p2から、個別観測確率(1-p2)を算出する第2のステップと、
    デバイス毎に、グループ観測確率と個別観測確率とを乗算した観測確率を算出する第3のステップと
    を実行することを特徴とする装置の推定方法。
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