JP7355370B2 - 情報処理装置、プログラム及びコンピュータの作動方法 - Google Patents

情報処理装置、プログラム及びコンピュータの作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、プログラム及びコンピュータの作動方法に関する。
画像認識技術等を用いた病変診断の自動化が進められている。特許文献1には、デジタル化画像中に注目領域(対象)を特定して区切り、区切った対象から分類タスクに関係する数値を作成し、学習マシンを用いて病変を診断するコンピュータ実行方法が開示されている。
特表2004-536367号公報
しかしながら、特許文献1に係る発明では、病変診断の後に行う治療の進み具合を推定することができない問題がある。
一つの側面では、治療の進み具合を推定することが可能な情報処理装置等を提供することにある。
情報処理装置は、放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第1薬剤が投与された被検体を、陽電子放射断層撮影装置を用いて撮影した診断画像を取得する第1取得部と、前記第1取得部が取得した診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する第1学習モデルと、前記第1学習モデルが出力した病変推定情報に基づいて決定された治療方針に応じた、放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第2薬剤が投与された被検体を、医療画像撮影装置を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する第2取得部と、前記第2取得部が取得した治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する第2学習モデルとを備えることを特徴とする。
一つの側面では、治療の進み具合を推定することが可能な情報処理装置等を提供できる。
病変推定情報システムの概要を示す説明図である。 サーバの構成例を示すブロック図である。 被検体DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 診断情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 治療情報DBのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 PET装置の構成例を示すブロック図である。 医療装置の構成例を示すブロック図である。 端末の構成例を示すブロック図である。 病変推定情報を出力する動作を説明する説明図である。 診断用病変推定モデルを説明する説明図である。 治療用病変推定モデルを説明する説明図である。 診断段階での病変推定情報を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 治療段階での病変推定情報を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 核医学治療を行った後に68Ga-PSMAを用いて治療終了を判定する際の処理手順を示すフローチャートである。 乳がんの治療段階の病変推定情報を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2のサーバの構成例を示すブロック図である。 治療画像から推定画像に変換する学習処理に関する説明図である。 推定画像を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態3のサーバの構成例を示すブロック図である。 第2薬剤情報出力モデルを説明する説明図である。 第2薬剤の推奨投与量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 変形例1の第2薬剤情報出力モデルを説明する説明図である。 実施形態4のサーバの構成例を示すブロック図である。 治療タイミング予測モデルを説明する説明図である。 治療タイミングの予測結果を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 コントラスト比により治療タイミングを判定する際の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態5のサーバの構成例を示すブロック図である。 推定治療結果出力モデルを説明する説明図である。 推定治療結果を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。 コントラスト比により治療結果を判定する際の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1~5のサーバの動作を示す機能ブロック図である。
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
実施形態1は、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を用いて病変推定情報を出力する形態に関する。図1は、病変推定情報システムの概要を示す説明図である。本実施形態のシステムは、情報処理装置1、陽電子放射断層撮影装置2、医療画像撮影装置3及び情報処理端末4を含み、各装置はインターネット等のネットワークNを介して情報の送受信を行う。
情報処理装置1は、種々の情報に対する処理、記憶及び送受信を行う情報処理装置である。情報処理装置1は、例えばサーバ装置、パーソナルコンピュータまたは汎用のタブレットPC(パソコン)等である。本実施形態において、情報処理装置1はサーバ装置であるものとし、以下では簡潔のためサーバ1と読み替える。
陽電子放射断層撮影装置2は、陽電子放射断層撮影を行う装置である。陽電子放射断層撮影(PET:Positron Emission Tomography)は、陽電子検出を利用したコンピュータ断層撮影技術である。本実施形態において、陽電子放射断層撮影装置2は、以下では簡潔のためPET装置2と読み替える。同様に、PET装置2を使用する検査をPET検査という。PET検査により、全身のどこに、どの程度の大きさの病変があるかを撮影できる。
具体的には、検査を受ける患者の身体(以下被検体という)に第1薬剤を点滴または注射により投与する。第1薬剤は、治療開始前に使う診断専用の薬剤である。第1薬剤は、リガンドに放射性核種を標識した薬剤であり、放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤(キット)を用いて合成される。変質しやすい製剤は、用時調製する。
本実施の形態においては、放射性核種は例えばガリウム68等の陽電子等を放射する核種である。リガンドは、がん等の病変部位に発現する抗原と特異的に結合する分子であり、例えば前立腺特異的膜抗原(PSMA:Prostate Specific Membrane Antigen)結合性リガンド、PSMAに対するモノクローナル抗体またはHER2抗体等である。前立腺特異的膜抗原結合性リガンドおよびPSMAをターゲットとするモノクローナル抗体は、前立腺がん等のがん細胞に結合する。HER2抗体(受容体型チロシンキナーゼ)は、乳がん等のがん細胞に結合する。
被検体に第1薬剤を投与することにより、病変部位に第1薬剤が集積して陽電子等を放射する。この状態でPET検査を行なうと、陽電子等を放射する部位が描出される。したがって、前立腺がんまたは乳がん等の病変部位を発見できる。
医療画像撮影装置3は、医用画像を撮影する装置であり、例えば陽電子放射断層撮影装置(PET装置)、単一光子放射断層撮影装置またはコンプトンカメラ等である。本実施形態において、医療画像撮影装置3は、以下では簡潔のため医療装置3と読み替える。
単一光子放射断層撮影装置は、単一光子放射断層撮影の装置である。単一光子放射断層撮影(Single photon emission computed tomography)は、画像診断法の一つであり、シンチグラフィ(scintigraphy)の応用で、体内に投与した放射性同位体から放出される陽電子等を検出し、その分布を断層画像にしたものである。
コンプトンカメラは、陽電子等の高エネルギの電磁波が電子に散乱され、元の波長より長くなる現象であるコンプトン効果を利用して陽電子等の入射方向・エネルギ・強度を測定する装置。散乱された陽電子等の波長の変化と電子の反跳方向を同時に検出することで、陽電子等の撮像も可能とする。
PET検査により、病変が存在すると診断された場合、診断結果に応じて様々な治療が行なわれる。本実施の形態においては、核医学治療、すなわち非密封の放射性同位元素を用いた核医学治療が行われる。
具体的には、被検体に第2薬剤を投与する。第2薬剤は、核医学治療用の薬剤である。第2薬剤は、第1薬剤と同じリガンドに放射性核種を標識した薬剤である。第2薬剤の放射性核種は、α線またはβ線を放射して近傍の細胞に損傷を与える核種である。
被検体に第2薬剤を投与することにより、病変部位に第2薬剤が集積して、α線またはβ線を放射する。α線またはβ線により病変部位の細胞が損傷されて壊死する。したがって、病変を治療できる。
第2薬剤を投与した後に、医療装置3を使用して被検体を撮影することにより、治療の進行状況を撮影できる。以下に具体例を説明する。
例えば、第2薬剤の放射性核種にルテチウム177を使用できる。ルテチウム177はβ線とγ線とを放射する。従って、γ線を撮影可能な医療装置3を使用することにより、第2薬剤が集積した病変部位を撮影できる。
第1薬剤に前立腺特異的膜抗原結合性リガンドを使用した場合には、第2薬剤にはルテチウム177で標識した前立腺特異的膜抗原結合性リガンド(177Lu-PSMA)を使用する。第1薬剤にHER2抗体を使用した場合には、第2薬剤にはルテチウム177で標識したHER2抗体(177Lu-HER2)を使用する。
例えば、第2薬剤の放射性核種にアスタチン211を使用できる。アスタチン211はX線を放射する。例えば、CT(Computed Tomography)、単一光子放射断層撮影装置またはコンプトンカメラ等の医療装置3を使用することにより、第2薬剤により治療中の部位を撮影できる。
第1薬剤に前立腺特異的膜抗原結合性リガンドを使用した場合には、第2薬剤にはアスタチン211で標識した前立腺特異的膜抗原結合性リガンド(211At-PSMA)を使用する。第1薬剤にHER2抗体を使用した場合には、第2薬剤にはアスタチン211で標識したHER2抗体(211At-HER2)を使用する。
一連の放射性核種核医学治療が終了した後に、診断用の第2薬剤を投与して治療状況を観察しても良い。この場合には、第2薬剤には第1薬剤と同一の薬剤を使用し、医療装置3にはγ線を撮影可能な装置を使用する。
情報処理端末4は、病変推定情報の受信または表示等を行う端末装置であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ端末等の情報処理機器である。以下では簡潔のため、情報処理端末4を端末4と読み替える。
本実施形態に係るサーバ1は、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する。サーバ1は、後述する診断用病変推定モデルを用いて、取得した診断画像を入力して病変推定情報を出力する。サーバ1は、診断用病変推定モデルが出力した病変推定情報に基づいて、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する。サーバ1は、後述する治療用病変推定モデルを用いて、取得した治療画像を入力して治療段階での病変推定情報を出力する。
図2は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。サーバ1は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力部14、表示部15、読取部16及び大容量記憶部17を含む。各構成はバスBで接続されている。
制御部11はCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置を含み、記憶部12に記憶された制御プログラム1Pを読み出して実行することにより、サーバ1に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、図2では制御部11を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。
記憶部12はRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ素子を含み、制御部11が処理を実行するために必要な制御プログラム1P又はデータ等を記憶している。また、記憶部12は、制御部11が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。通信部13は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、PET装置2、医療装置3、または端末4との間で情報の送受信を行う。
入力部14は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン等の入力デバイスであり、受け付けた操作情報を制御部11へ出力する。表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等であり、制御部11の指示に従い各種情報を表示する。
読取部16は、CD(Compact Disc)-ROM又はDVD(Digital Versatile Disc)-ROMを含む可搬型記憶媒体1aを読み取る。制御部11が読取部16を介して、制御プログラム1Pを可搬型記憶媒体1aより読み取り、大容量記憶部17に記憶しても良い。また、ネットワークN等を介して他のコンピュータから制御部11が制御プログラム1Pをダウンロードし、大容量記憶部17に記憶しても良い。さらにまた、半導体メモリ1bから、制御部11が制御プログラム1Pを読み込んでも良い。
大容量記憶部17は、例えばHDD(Hard disk drive:ハードディスク)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)等の記録媒体を備える。大容量記憶部17は、被検体DB(データベース:database)171、診断情報DB172、治療情報DB173、診断用病変推定モデル(第1学習モデル)174及び治療用病変推定モデル175(第2学習モデル)を含む。
被検体DB171は、被検体に関する情報を記憶している。診断情報DB172は、被検体の診断情報を記憶している。治療情報DB173は、被検体の治療情報を記憶している。診断用病変推定モデル174は、診断画像に基づいて病変情報を推定する推定器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。治療用病変推定モデル175は、治療画像に基づいて治療段階での病変情報を推定する推定器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。
なお、本実施形態において記憶部12及び大容量記憶部17は一体の記憶装置として構成されていても良い。また、大容量記憶部17は複数の記憶装置により構成されていても良い。更にまた、大容量記憶部17はサーバ1に接続された外部記憶装置であっても良い。
なお、本実施形態では、サーバ1は一台の情報処理装置であるものとして説明するが、複数台により分散して処理させても良く、または仮想マシンにより構成されていても良い。
図3は、被検体DB171のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。被検体DB171は、被検体ID列、病変種類列、診断ID列及び治療ID列を含む。被検体ID列は、各被検体を識別するために、一意に特定される被検体のIDを記憶している。病変種類列は、被検体の病変の種類情報を記憶している。診断ID列は、診断情報を特定する診断情報のIDを記憶している。治療ID列は、治療情報を特定する治療情報のIDを記憶している。
図4は、診断情報DB172のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。診断情報DB172は、診断ID列、被検体ID列、診断画像列、撮影日時列、投与薬剤列及び病変情報列を含む。診断ID列は、各診断情報(診断データ)を識別するために、一意に特定される診断情報のIDを記憶している。被検体ID列は、被検体を特定する被検体IDを記憶している。
診断画像列は、診断画像を記憶している。撮影日時列は、診断画像が撮影された日時情報を記憶している。投与薬剤列は、被検体に投与された第1薬剤の名称を記憶している。病変情報列は、被検体の病変に対する診断情報を記憶している。
図5は、治療情報DB173のレコードレイアウトの一例を示す説明図である。治療情報DB173は、治療ID列、サブID列、被検体ID列、治療画像列、撮影日時列、投与薬剤列、病変情報列及び備考列を含む。治療ID列は、各治療情報(治療データ)を識別するために、一意に特定される治療情報のIDを記憶している。サブID列は、治療IDの子IDを記憶している。サブID列には、同じ治療コース(治療ID)に対し、治療回数に応じたそれぞれの治療情報を識別するための識別子が記憶される。被検体ID列は、被検体を特定する被検体IDを記憶している。
治療画像列は、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を記憶している。撮影日時列は、治療画像が撮影された日時情報を記憶している。投与薬剤列は、被検体に投与された第2薬剤の名称を記憶している。病変情報列は、治療段階での被検体の病変情報を記憶している。備考列は、治療情報に対するコメントまたは補充事項等の情報を記憶している。
図6は、PET装置2の構成例を示すブロック図である。PET装置2は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、表示部25、撮影部26、検出器27及びユニット基板28を含む。各構成はバスBで接続されている。
制御部21はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部22に記憶された制御プログラム2Pを読み出して実行することにより、PET装置2に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、図6では制御部21を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部22はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部21が処理を実行するために必要な制御プログラム2P又はデータ等を記憶している。また、記憶部22は、制御部21が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
通信部23は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1等と情報の送受信を行う。入力部24は、操作ボタン、キーボードまたはマウスでも良い。表示部25は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部21の指示に従い各種情報を表示する。
撮影部26は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等の撮影装置である。なお、撮影部26は、複数の撮影装置により構成されても良い。検出器27は、被検体から放出される陽電子等を検出するための半導体γ線検出器である。なお、半導体γ線検出器をユニット基板28に多数備えることができる。
ユニット基板28は、γ線の検出エネルギ、検出時刻を計測するための集積回路(ASIC)を有しており、検出したγ線の検出エネルギや検出時刻を測定したり、γ線を検出した検出器27のアドレスを検知したりして、検出γ線情報を出力する。
図7は、医療装置3の構成例を示すブロック図である。医療装置3は、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、表示部35、撮影部36、検出器37及びユニット基板38を含む。各構成はバスBで接続されている。
制御部31はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部32に記憶された制御プログラム3Pを読み出して実行することにより、医療装置3に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、図7では制御部31を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部32はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部31が処理を実行するために必要な制御プログラム3P又はデータ等を記憶している。また、記憶部32は、制御部31が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
通信部33は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1等と情報の送受信を行う。入力部34は、操作ボタン、キーボードまたはマウスでも良い。表示部35は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部31の指示に従い各種情報を表示する。
撮影部36は、例えばCCDカメラ、CMOSカメラ等の撮影装置である。なお、撮影部36は、複数の撮影装置により構成されても良い。検出器37は、被検体から放出される放射線(例えば、β線またはγ線等)を検出するための半導体放射線検出器である。なお、半導体放射線検出器をユニット基板38に多数備えることができる。
ユニット基板38は、放射線の検出エネルギ、検出時刻を計測するための集積回路(ASIC)を有しており、検出した放射線の検出エネルギや検出時刻を測定したり、放射線を検出した検出器37のアドレスを検知したりして、検出放射線情報を出力する。
図8は、端末4の構成例を示すブロック図である。端末4は、制御部41、記憶部42、通信部43、入力部44及び表示部45を含む。各構成はバスBで接続されている。
制御部41はCPU、MPU等の演算処理装置を含み、記憶部42に記憶された制御プログラム4Pを読み出して実行することにより、端末4に係る種々の情報処理、制御処理等を行う。なお、図8では制御部41を単一のプロセッサであるものとして説明するが、マルチプロセッサであっても良い。記憶部42はRAM、ROM等のメモリ素子を含み、制御部41が処理を実行するために必要な制御プログラム4P又はデータ等を記憶している。また、記憶部42は、制御部41が演算処理を実行するために必要なデータ等を一時的に記憶する。
通信部43は通信に関する処理を行うための通信モジュールであり、ネットワークNを介して、サーバ1等と情報の送受信を行う。入力部44は、キーボード、マウスまたは表示部45と一体化したタッチパネルでも良い。表示部45は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等であり、制御部41の指示に従い各種情報を表示する。
図9は、病変推定情報を出力する動作を説明する説明図である。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する。なお、本実施形態では、診断画像がネットワーク経由でPET装置2から取得された例を説明したが、これに限るものではない。例えば、診断画像をメモリーカード経由でサーバ1に転送しても良い。
制御部11は、取得した診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する診断用病変推定モデル174に、取得した診断画像を入力し、被検体の病変情報を推定した推定結果を出力する。病変情報は、例えばがんの形状、がんの広がり(浸潤や転移)程度、または悪性度等である。以下では、前立腺がんの広がり程度の例を説明する。前立腺がんの広がり程度は、がんがどの程度広がっているかを評価するTNM分類により分類することができる。
TNM分類は、がんの進行度を判定する基準で、国際対がん連合(UICC:Union for International Cancer Control)が採用している病期分類であり、がんの進行度を示す。Tは発生したがんの大きさ・広がり・深さの程度(浸潤)を、Nは周囲のリンパ節へのがんの広がり具合を、Mは遠隔転移の有無を数値で示す。Tは0~4の5段階、Nは0~1の2段階、Mは0~1の2段階の数字を付けて大きく分類する仕組みである。0は「無い」ことを表す。
上述したTNM分類によって、前立腺がんの広がり程度をT0、T1、T2、T3、T4、N0、N1、M0及びM1に分類する例を説明する。T0は、がんを認めないことである。T1は、偶然見つかった、または生検で見つかる限局がんである。T2は、丸い前立腺を半分に見立て、片葉の小さな範囲にあるがん、片葉の2分の1を超える範囲をしめるがん、または両葉に広がるがんである。T3は、前立腺を被う膜を超えたがん、または精嚢浸潤があるがんである。T4は、前立腺に近接する膀胱や直腸に浸潤したがんである。Nは、所属リンパ節転移の有無であり、N0は転移なし、N1は転移有りである。Mは、離れた場所(例えば、肝臓、肺または骨等)に転移(遠隔転移)の有無であり、M0は転移なし、M1は転移有りである。
なお、病変情報の推定処理に関しては後述する。制御部11は、診断用病変推定モデル174が出力した病変推定情報を大容量記憶部17の被検体DB171及び診断情報DB172に記憶する。制御部11は、通信部13を介して、病変推定情報を端末4に送信する。なお、本実施形態では、病変推定情報が端末4に送信された例を説明したが、これに限るものではない。例えば、制御部11は病変推定情報を表示部15により表示しても良い。
制御部11は、診断用病変推定モデル174が出力した病変推定情報に基づいて、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する。
端末4を使用する医師は、表示された病変推定情報に基づいて治療方針を決定する。本実施の形態の以下の説明では、RI内用療法を行うと決定された場合の治療段階について説明する。
治療段階においては、第2薬剤が複数回投与される。本実施の形態においては、投与量、投与回数等は医師が専門知識に基づいて判断する。第2薬剤を投与することにより、病変部位の細胞を放射線により壊死させる核医学治療が行われる。
医師は、第2薬剤を投与した後、医療装置3を用いて治療画像を適宜撮影する。例えば全身転移箇所が多い場合、または、病変が大きい場合、第2薬剤を2回または3回投与するたびに、医師は治療画像を撮影する。全身転移箇所が少ない場合、または、病変が小さい場合、医師は第2薬剤を1回または2回投与するたびに治療画像を撮影する。
医師は、必要に応じて第1薬剤と同一の薬剤を投与して治療画像を撮影する。鮮明な治療画像が撮影できるため、治療段階での病変情報を精度高く推定できる。例えば、治療終了判断の直前に第1薬剤と同一の薬剤を投与して治療画像を撮影することにより、小さい病変の見落とし等を避けられる。
制御部11は、取得した治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する治療用病変推定モデル175に、取得した治療画像を入力し、治療段階での病変情報を推定した推定結果を出力する。なお、治療段階での病変情報の推定処理に関しては後述する。制御部11は、治療用病変推定モデル175が出力した治療段階での病変推定情報を大容量記憶部17の被検体DB171及び治療情報DB173に記憶する。制御部11は、通信部13を介して、治療段階での病変推定情報を端末4に送信する。
続いて、診断用病変推定モデル174を用いる病変情報の推定処理を説明する。図10は、診断用病変推定モデル174を説明する説明図である。診断用病変推定モデル174は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。診断用病変推定モデル174は、PET装置2を用いて撮影した診断画像を入力とし、病変情報を推定した結果を出力とするニューラルネットワークを構築済みの推定器である。
サーバ1の制御部11は、診断用病変推定モデル174として、診断画像内における病変箇所の特徴量を学習するディープラーニングを行うことで診断用病変推定モデル174を構築(生成)する。例えば、診断用病変推定モデル174はCNN(Convolution Neural Network)であり、診断画像の入力を受け付ける入力層と、病変情報を推定した結果を出力する出力層と、バックプロパゲーションにより学習済の中間層とを有する。
入力層は、診断画像に含まれる各画素の画素値の入力を受け付ける複数のニューロンを有し、入力された画素値を中間層に受け渡す。中間層は、診断画像の特徴量を抽出する複数のニューロンを有し、抽出した画像特徴量を出力層に受け渡す。例えば診断用病変推定モデル174がCNNである場合を例にして説明する。中間層は、入力層から入力された各画素の画素値を畳み込むコンボリューション層と、コンボリューション層で畳み込んだ画素値をマッピングするプーリング層とが交互に連結された構成により、診断画像の画素情報を圧縮しながら最終的に画像の特徴量を抽出する。その後中間層は、バックプロパゲーションによりパラメータが学習された全結合層により、病変情報を推定(予測)する。推定結果は、複数のニューロンを有する出力層に出力される。
なお、診断画像は、交互に連結されたコンボリューション層とプーリング層とを通過して特徴量が抽出された後に、入力層に入力されても良い。
なお、CNNの代わりに、RCNN(Regions with Convolutional Neural Network)、Fast RCNN、Faster RCNN、Mask RCNN、SSD(Single Shot Multibook Detector)、YOLO(You Only Look Once)、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワーク、または回帰木等の任意の物体検出アルゴリズムを使用しても良い。
例えば、制御部11は診断画像に基づき、SSD物体検出アルゴリズムにより構築された学習済みの部位識別モデルを用いて、病変部位(例えば、胃、大腸または前立腺等)を識別した識別結果を取得する。制御部11は、病変部位の識別結果に基づき、部位ごとにSSD物体検出アルゴリズムにより構築された学習済みの病変推定モデルに診断画像を入力し、病変を推定した推定結果を出力する。なお、診断画像は病変箇所がわかっているため、該診断画像から切り抜いた病変領域の画像を上述した学習済みの病変推定モデルに入力しても良い。病変領域の画像を利用することで、病変情報を推定した推定結果の精度を上げ、病変箇所の見落とし等を防止することが可能となる。
学習の際には、医療機関に存在する大量の過去の診断データ(例えば、診断画像等)を教師データとして利用する。サーバ1の制御部11は、診断画像と、該診断画像に対応する病変情報とが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行う。教師データは、診断画像に対し、該診断画像に対応する病変情報(例えば、T1、T2またはT3等)がラベル付けされたデータである。制御部11は、教師データである診断画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から病変情報を推定した推定結果を取得する。
なお、出力層から出力される推定結果は病変の有無を離散的に示す値(例えば「0」又は「1」の値)であっても良く、連続的な確率値(例えば「0」から「1」までの範囲の値)であっても良い。制御部11は、出力層から出力される推定結果として、例えばがんの形状、サイズ、広がり程度または悪性度等を推定した推定結果を取得する。
教師データは、予め記憶部12または大容量記憶部17に記憶された教師データの組み合わせを取得しても良い。または、制御部11は、複数の診断画像において、それぞれの診断画像に対して病期情報をラベリングすることで、病変情報を学習するための教師データを生成しても良い。具体的には、制御部11はそれぞれの診断画像に対して、例えば前立腺がんの広がり程度の名称(例えば、T1またはT2等)を関連付けた教師データを生成する。制御部11は、教師データである診断画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から該診断画像に対応する病変情報を推定した推定結果を取得する。
制御部11は、出力層から出力された推定結果を、教師データにおいて診断画像に対しラベル付けされた情報、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。当該パラメータは、例えばニューロン間の重み(結合係数)、各ニューロンで用いられる活性化関数の係数等である。パラメータの最適化の方法は特に限定されないが、例えば、制御部11は誤差逆伝播法を用いて各種パラメータの最適化を行う。
制御部11は、教師データに含まれる各診断画像について上記の処理を行い、診断用病変推定モデル174を生成する。これにより、例えば制御部11は当該教師データを用いて診断用病変推定モデル174の学習を行うことで、診断画像に対応する病変情報を推定可能なモデルを構築することができる。
制御部11は診断画像を取得した場合、取得した診断画像を診断用病変推定モデル174に入力する。制御部11は、診断用病変推定モデル174の中間層にて診断画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量を診断用病変推定モデル174の出力層に入力して、診断画像に対応する病変情報を推定した推定結果を出力として取得する。
図示のように、病変推定情報の一例として、出力層から出力される推定結果は前立腺がんの広がり程度を示し、T、N、Mそれぞれの連続的な確率値である。具体的には、診断画像に対し、「T0」、「T1」、「T2」、「T3」、「T4」それぞれの確率値が、「0.02」、「0.02」、「0.05」、「0.02」、「0.89」である推定結果が出力される。「N0」の確率値が「0.10」であり、「N1」の確率値が「0.90」である推定結果が出力される。「M0」の確率値が「0.85」であり、「M1」の確率値が「0.15」である推定結果が出力される。
また、所定閾値を利用して推定結果を出力しても良い。例えば制御部11は、「T4」の確率値(0.89)が所定閾値(例えば、0.85)以上であり、「N1」の確率値(0.90)が所定閾値(例えば、0.85)以上であり、且つ「M0」の確率値(0.85)が所定閾値(例えば、0.80)以上であると判定した場合、診断画像に対応する前立腺がんの広がり程度が「T4」、「N1」及び「M0」である推定結果を出力する。すなわち、制御部11は該診断画像に対し、「前立腺に近接する膀胱や直腸に浸潤したがんであり、リンパ節転移あり、且つ遠隔転移(肝臓、肺、骨等)なし」となる推定結果を出力する。なお、上述した閾値を利用せず、診断用病変推定モデル174が推定したT、N、Mそれぞれの確率値から、T、N、Mそれぞれの最も高い確率値を推定結果として出力しても良い。
なお、T、N、Mそれぞれの診断用病変推定モデルが構築されても良い。例えば、所属リンパ節転移の有無を推定するためのN推定モデルが構築された場合、制御部11は、取得した診断画像をN推定モデルに入力する。制御部11は、N推定モデルの中間層にて診断画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量をN推定モデルの出力層に入力して、診断画像に対応する所属リンパ節転移の有無を推定した推定結果を出力として取得する。
なお、図10では、診断画像を診断用病変推定モデル174に入力した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、診断画像に加えて、該診断画像を属する患者に関する情報を診断用病変推定モデル174に入力しても良い。患者に関する情報は、例えば患者の性別、年齢、過去の診断履歴等である。
なお、病変情報の推定処理は、上述した機械学習により識別処理に限るものではない。例えば、A-KAZE(Accelerated KAZE)、SIFT(Scale Invariant Feature Transform)、SURF(Speeded-Up Robust Features)、ORB(Oriented FAST and Rotated BRIEF)、HOG(Histograms of Oriented Gradients)等の局所特徴量抽出方法を用いて病変情報を推定しても良い。
なお、図10では、診断用病変推定モデル174が前立腺がんの広がり程度の推定結果を出力した例を説明したが、これに限るものではない。他の種類のがん(例えば、胃がん、乳がんまたは大腸がん等)にも適用することができる。また、がんの広がり程度のほか、がんの形状、サイズまたは悪性度等を出力しても良い。
続いて、治療用病変推定モデル175を用いる治療段階での病変情報の推定処理を説明する。図11は、治療用病変推定モデル175を説明する説明図である。治療用病変推定モデル175は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。治療用病変推定モデル175は、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を入力とし、治療段階での病変情報を推定した結果を出力とするニューラルネットワークを構築済みの推定器である。なお、治療段階での病変情報は、診断段階での病変情報と同様であるため、説明を省略する。
サーバ1の制御部11は、治療用病変推定モデル175として、治療画像内における病変箇所の特徴量を学習するディープラーニングを行うことで治療用病変推定モデル175を構築(生成)する。例えば、治療用病変推定モデル175はCNNであり、治療画像の入力を受け付ける入力層と、治療段階での病変情報を推定した結果を出力する出力層と、バックプロパゲーションにより学習済の中間層とを有する。なお、治療用病変推定モデル175の構成に関しては、診断用病変推定モデル174の構成と同様であるため、説明を省略する。
学習の際には、医療機関に存在する大量の過去の治療データ(例えば、治療画像等)を教師データとして利用する。制御部11は、治療画像と、該治療画像に対応する治療段階での病変情報とが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行う。教師データは、治療画像に対し、該治療画像に対応する治療段階での病変情報がラベル付けされたデータである。制御部11は、教師データである治療画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から治療段階での病変情報を推定した推定結果を取得する。
制御部11は、出力層から出力された推定結果を、教師データにおいて治療画像に対しラベル付けされた情報、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。制御部11は、教師データに含まれる各治療画像について上記の処理を行い、治療用病変推定モデル175を生成する。これにより、例えば制御部11は当該教師データを用いて治療用病変推定モデル175の学習を行うことで、治療画像に対応する治療段階での病変情報を推定可能なモデルを構築することができる。
制御部11は治療画像を取得した場合、取得した治療画像を治療用病変推定モデル175に入力する。制御部11は、治療用病変推定モデル175の中間層にて治療画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量を治療用病変推定モデル175の出力層に入力して、治療画像に対応する治療段階での病変情報を推定した推定結果を出力として取得する。
なお、治療画像は病変箇所がわかっているため、該治療画像から切り抜いた病変領域の画像を治療用病変推定モデル175に入力しても良い。また、制御部11は治療画像に加えて、該治療画像を属する患者に関する情報を治療用病変推定モデル175に入力しても良い。患者に関する情報は、例えば患者の性別、年齢、治療歴等である。なお、T、N、Mそれぞれの治療用病変推定モデルが構築されても良い。
なお、CNNの代わりに、RCNN、Fast RCNN、Faster RCNN、Mask RCNN、SSD、YOLO、SVM、ベイジアンネットワーク、または回帰木等の任意の物体検出アルゴリズムを使用しても良い。
以下では、前立腺がんの病変推定情報を出力する処理手順を一例として説明する。
図12は、診断段階での病変推定情報を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、通信部13を介して、第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する(ステップS101)。第1薬剤には、68Ga-PSMAを使用する。制御部11は、取得した診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する診断用病変推定モデル174を用いて、被検体の病変情報を推定する(ステップS102)。
制御部11は、推定した病変推定情報を大容量記憶部17に記憶する(ステップS103)。具体的には、制御部11は、診断IDを割り振って、被検体ID、診断画像、診断画像の撮影日時、被検体に投与された薬剤、及び病変推定情報を一つのレコードとして診断情報DB172に記憶する。制御部11は、被検体IDに対応付けて、病変種類(例えば、前立腺がんまたは乳がん等)、及び診断IDを一つのレコードとして被検体DB171に記憶する。
制御部11は、通信部13を介して、病変推定情報を端末4に送信する(ステップS104)。端末4の制御部41は、サーバ1から送信された病変推定情報を通信部43により受信し(ステップS401)、受信した病変推定情報を表示部45により表示し(ステップS402)、処理を終了する。
図13は、治療段階での病変推定情報を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、第2薬剤が投与された被検体を、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する(ステップS111)。第2薬剤には、177Lu-PSMAを使用する。制御部11は、取得した治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する治療用病変推定モデル175を用いて、治療段階での病変情報を推定する(ステップS112)。
制御部11は、推定した治療段階での病変推定情報を大容量記憶部17に記憶する(ステップS113)。具体的には、治療IDが存在していない場合、制御部11は治療IDを割り振る。同一の治療コースに対し、治療IDが存在している場合、制御部11は治療IDを特定する。制御部11は、治療IDに対応付けてサブIDを割り振って、被検体ID、治療画像、治療画像の撮影日時、被検体に投与された薬剤、治療段階での病変推定情報及び備考を一つのレコードとして治療情報DB173に記憶する。制御部11は、被検体ID及び診断IDに対応付けて、治療IDを被検体DB171に記憶する。
制御部11は、通信部13を介して、治療段階での病変推定情報を端末4に送信する(ステップS114)。端末4の制御部41は、サーバ1から送信された治療段階での病変推定情報を通信部43により受信し(ステップS411)、受信した治療段階での病変推定情報を表示部45により表示する(ステップS412)。
図14は、核医学治療を行った後に68Ga-PSMAを用いて治療終了を判定する際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図13と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。
制御部11は、通信部13または入力部14を介して、治療終了判定を実行するか否かの指示を受け付ける(ステップS115)。制御部11は、治療終了判定を実行しない指示を受け付けた場合(ステップS115でNO)、処理を終了する。制御部11は、治療終了判定を実行する指示を受け付けた場合(ステップS115でYES)、68Ga-PSMAが投与された被検体を、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する(ステップS116)。
制御部11は、治療用病変推定モデル175を用いて、治療段階での病変情報を推定する(ステップS117)。制御部11は、推定した治療段階での病変推定情報を大容量記憶部17の被検体DB171及び治療情報DB173に記憶する(ステップS118)。制御部11は、通信部13を介して、治療段階での病変推定情報を端末4に送信する(ステップS119)。端末4の制御部41は、ステップS411を実行する。
以下では、乳がんの病変推定情報を出力する処理手順を一例として説明する。診断画像を取得するための第1薬剤には、放射性医薬品合成装置およびキットでGa-68を標識したHER2抗体を使用する。サーバ1の制御部11は、該第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する。なお、診断段階での病変推定情報を出力する処理は、図12での処理手順と同様であるため、説明を省略する。
図15は、乳がんの治療段階の病変推定情報を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。なお、図13と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。サーバ1の制御部11は、第2薬剤が投与された被検体を、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する(ステップS121)。第2薬剤には、211At-HER2を使用する。その後に、制御部11はステップS112を実行する。
また、サーバ1の制御部11は表示部15を介して、診断画像と治療画像とを同時に表示することができる。さらにまた、制御部11は通信部13を介して、診断画像と治療画像とを端末4に送信することができる。
本実施形態によると、診断画像に基づき、診断用病変推定モデル174を用いて病変推定情報を出力することが可能となる。
本実施形態によると、治療画像に基づき、治療用病変推定モデル175を用いて治療段階での病変推定情報を出力することが可能となる。
本実施形態によると、人工知能を用いて病変推定情報を出力することにより、医師不足問題を解消することが可能となる。
本実施形態によると、診断画像または治療画像に対して特徴量を学習するディープラーニングを行うことにより、病変情報の推定精度を上げることが可能となる。
(実施形態2)
実施形態2は、治療画像に基づき、人工知能を用いて、第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した画像を推定した推定画像を取得する形態に関する。なお、実施形態1と重複する内容については説明を省略する。
図16は、実施形態2のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図2と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17には、変換モデル176が記憶されている。変換モデル(第3学習モデル)176は、治療画像に基づいて、第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した画像に変換(推定)する変換器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。
図17は、治療画像から推定画像に変換する学習処理に関する説明図である。本実施の形態でサーバ1は、GAN(Generative Adversarial Network)の手法を用いて治療画像を学習し、変換モデル176を生成する。図17では、GANの構成を概念的に図示している。
GANは、入力データから出力データを生成する生成器(Generator)と、生成器が生成したデータの真偽を識別する識別器(Discriminator)とから構成される。生成器は、ランダムなノイズ(潜在変数)または治療画像の入力を受け付け、出力データを生成する。識別器は、学習用に与えられる真のデータと、生成器から与えられるデータとを用いて、入力データの真偽を学習する。GANでは生成器及び識別器が競合して学習を行い、最終的に生成器の損失関数が最小化し、かつ、識別器の損失関数が最大化するようにネットワークを構築する。
本実施の形態でサーバ1は、GANの手法により構築される生成器を、変換モデル176を構成する変換器として用い、Lu-177で標識したPSMA結合性リガンド(第2薬剤)が投与された被検体を撮影した治療画像(177Lu-PSMA)から、Ga-68で標識したPSMA結合性リガンド(第1薬剤)が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した画像(68Ga-PSMA)(推定画像)に変換を行う。
なお、本実施形態では、治療画像(177Lu-PSMA)から推定画像(68Ga-PSMA)に変換した例を説明したが、これに限るものではない。他の放射性核種を標識した薬剤が投与された被検体を撮影した画像にも適用することが可能である。
なお、本実施形態では、治療画像を変換モデル176に入力した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、治療画像に加えて、該治療画像を属する患者に関する情報を変換モデル176に入力しても良い。
なお、本実施の形態では変換モデル176の生成(学習)手法としてGANを用いるが、変換モデル176はGANに係る学習済みモデルに限定されず、その他U-NET(U字型のニューラルネットワーク)等の深層学習、決定木等の学習手法による学習済みモデルであっても良い。
U-NETを用いる場合の処理について説明する。U-NETは、ダウンサンプリングを行う畳み込み層及びプーリング層を含むエンコーダと、アップサンプリングを行う畳み込み層及びプーリング層を含むデコーダとにより構成される。制御部11は被検体の治療画像と、当該被検体を同時期にPET装置2により撮影した教師画像との組み合わせを訓練データとして多数取得する。制御部11は、エンコーダに治療画像を入力し、デコーダの出力が教師画像に近づくよう誤差逆伝播法等を用いて畳み込み層のパラメータをトレーニングする。学習が完了すれば、制御部11は新たな治療画像を取得して、U-NETに取得した治療画像を入力する。制御部11はU-NETから出力される推定画像を取得し、表示部15に表示する。
図18は、推定画像を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、177Lu-PSMAが投与された被検体を、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する(ステップS131)。制御部11は、取得した治療画像を入力した場合に、第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した画像を推定した推定画像を出力する変換モデル176を用いて、推定画像を取得する(ステップS132)。
制御部11は、取得した推定画像を通信部13により端末4に送信する(ステップS133)。端末4の制御部41は、サーバ1から送信された推定画像を通信部43により受信し(ステップS431)、受信した推定画像を表示部45により表示し(ステップS432)、処理を終了する。
本実施形態によると、治療画像に基づき、変換モデル176を用いて、第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した画像を推定した推定画像を出力することが可能となる。
本実施形態によると、変換モデル176を用いて推定画像(68Ga-PSMA)を出力することにより、68Ga-PSMAによる治療終了判断を実施する必要性が減ることが可能となる。
(実施形態3)
実施形態3は、人工知能を用いて、第2薬剤の推奨投与量を出力する形態に関する。なお、実施形態1~2と重複する内容については説明を省略する。
図19は、実施形態3のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図16と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17には、第2薬剤情報出力モデル(第4学習モデル)177が記憶されている。第2薬剤情報出力モデル177は、診断画像に基づいて、被検体に投与される第2薬剤の推奨投与量を予測する予測器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。
図20は、第2薬剤情報出力モデル177を説明する説明図である。第2薬剤情報出力モデル177は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。第2薬剤情報出力モデル177は、診断画像を入力とし、被検体に投与される第2薬剤の推奨投与量を出力とするニューラルネットワークを構築済みの予測器である。
サーバ1の制御部11は、第2薬剤情報出力モデル177として、診断画像内における病変箇所の特徴量を学習するディープラーニングを行うことで第2薬剤情報出力モデル177を構築(生成)する。例えば、第2薬剤情報出力モデル177はCNNであり、診断画像の入力を受け付ける入力層と、第2薬剤の推奨投与量を予測した結果を出力する出力層と、バックプロパゲーションにより学習済の中間層とを有する。なお、第2薬剤情報出力モデル177の構成に関しては、診断用病変推定モデル174の構成と同様であるため、説明を省略する。
学習の際には、医療機関に存在する大量の過去の診断データを教師データとして利用する。制御部11は、診断画像と、該診断画像に対応する第2薬剤の投与量とが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行う。教師データは、診断画像に対し、該診断画像に対応する第2薬剤の投与量がラベル付けされたデータである。制御部11は、教師データである診断画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から第2薬剤の推奨投与量を予測した予測結果(推奨投与量)取得する。
制御部11は、出力層から出力された第2薬剤の推奨投与量を、教師データにおいて診断画像に対しラベル付けされた第2薬剤の投与量、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。制御部11は、教師データに含まれる各診断画像について上記の処理を行い、第2薬剤情報出力モデル177を生成する。これにより、例えば制御部11は当該教師データを用いて第2薬剤情報出力モデル177の学習を行うことで、診断画像に対応する第2薬剤の推奨投与量を予測可能なモデルを構築することができる。
制御部11は診断画像を取得した場合、取得した診断画像を第2薬剤情報出力モデル177に入力する。制御部11は、第2薬剤情報出力モデル177の中間層にて診断画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量を第2薬剤情報出力モデル177の出力層に入力して、診断画像に対応する第2薬剤の推奨投与量を予測した予測結果を出力として取得する。
図示のように、出力層から出力される予測結果は、第2薬剤の投与量を示す連続的な確率値である。一例として、診断画像に対し、「0サイクル」、「1サイクル」、「2サイクル」、「3サイクル」、「4サイクル」、「5サイクル」それぞれの確率値が、「0.01」、「0.03」、「0.02」、「0.92」、「0.01」、「0.01」である予測結果が出力される。サイクルは、第2薬剤の投与量の単位である。
なお、第2薬剤情報出力モデル177の生成処理は、上述した処理に限るものではない。例えば、制御部11は被検体の部位ごとに第2薬剤情報出力モデル177を生成しても良い。この場合、制御部11は部位情報と診断画像とを第2薬剤情報出力モデル177に入力し、診断画像に対応する第2薬剤の推奨投与量を予測した予測結果を出力する。
なお、本実施形態では、診断画像を第2薬剤情報出力モデル177に入力した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、診断画像に加えて、該診断画像を属する患者に関する情報を第2薬剤情報出力モデル177に入力しても良い。
図21は、第2薬剤の推奨投与量を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する(ステップS141)。制御部11は、取得した診断画像を入力した場合に第2薬剤の推奨投与量を出力する第2薬剤情報出力モデル177を用いて、第2薬剤の推奨投与量を取得する(ステップS142)。
制御部11は、取得した第2薬剤の推奨投与量を通信部13により端末4に送信する(ステップS143)。端末4の制御部41は、サーバ1から送信された第2薬剤の推奨投与量を通信部43により受信する(ステップS441)。制御部41は、受信した第2薬剤の推奨投与量を表示部45により表示し(ステップS442)、処理を終了する。
本実施形態によると、診断画像に基づき、第2薬剤情報出力モデル177を用いて第2薬剤の推奨投与量を出力することが可能となる。
<変形例1>
第2薬剤情報出力モデル177を用いて、推奨する第2薬剤の種類と、種類ごとの第2薬剤の推奨投与量または推奨投与順序を出力する処理を説明する。
図22は、変形例1の第2薬剤情報出力モデル177を説明する説明図である。第2薬剤情報出力モデル177は、診断画像を入力とし、推奨する第2薬剤の種類と、種類ごとの第2薬剤の推奨投与量を出力とするニューラルネットワークを構築済みの予測器である。
制御部11は、診断画像と、該診断画像に対応する第2薬剤の種類、及び種類ごとの第2薬剤の投与量とが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行う。制御部11は、教師データである診断画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から第2薬剤の種類及び種類ごとの推奨投与量を予測した予測結果を取得する。
制御部11は、出力層から出力された推奨する第2薬剤の種類及び種類ごとの推奨投与量を、教師データにおいて診断画像に対しラベル付けされた第2薬剤の種類及び種類ごとの投与量情報、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。制御部11は、教師データに含まれる各診断画像について上記の処理を行い、第2薬剤情報出力モデル177を生成する。これにより、例えば制御部11は当該教師データを用いて第2薬剤情報出力モデル177の学習を行うことで、診断画像に対応する第2薬剤の種類及び種類ごとの推奨投与量を予測可能なモデルを構築することができる。
なお、上述した処理のほか、制御部11は診断画像と、該診断画像に対応する第2薬剤の種類、及び種類ごとの薬剤サイクル(例えば、投与回数等)とが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行っても良い。この場合、例えば制御部11は当該教師データを用いて第2薬剤情報出力モデル177の学習を行うことで、診断画像に対応する第2薬剤の種類及び種類ごとの薬剤サイクルを予測可能なモデルを構築することができる。
制御部11は診断画像を取得した場合、取得した診断画像を第2薬剤情報出力モデル177に入力する。制御部11は、第2薬剤情報出力モデル177の中間層にて診断画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量を第2薬剤情報出力モデル177の出力層に入力して、診断画像に対応する第2薬剤の種類及び種類ごとの推奨投与量を予測した予測結果を出力として取得する。
また、第2薬剤情報出力モデル177を用いて、種類ごとの第2薬剤の推奨投与量の代わりに、第2薬剤の推奨投与順序を出力することができる。さらにまた、推奨する第2薬剤の種類と、種類ごとの第2薬剤の推奨投与量及び第2薬剤の推奨投与順序との組み合わせを第2薬剤情報出力モデル177から出力することができる。
本変形例によると、診断画像に基づき、第2薬剤情報出力モデル177を用いて、推奨する第2薬剤の種類と、種類ごとの第2薬剤の推奨投与量または推奨投与順序を出力することが可能となる。
(実施形態4)
実施形態4は、診断画像に基づいて治療タイミングを判定する形態に関する。なお、実施形態1~3と重複する内容については説明を省略する。治療タイミングに関しては、病変情報(例えば、がんの広がり程度、悪性度等)に基づいて分類することができる。例えば、治療タイミングを「治療不要」、「今すぐ」、「1ヶ月後」、「2ヵ月後」、「3カ月後」または「半年後」に分類しても良い。例えば、治療タイミングが「1ヶ月後」である場合、「1ヶ月後」までに治療を開始する必要がある。
図23は、実施形態4のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図19と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17には、治療タイミング予測モデル(第5学習モデル)178が記憶されている。治療タイミング予測モデル178は、診断画像に基づいて、治療タイミングを予測する予測器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。
図24は、治療タイミング予測モデル178を説明する説明図である。治療タイミング予測モデル178は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。治療タイミング予測モデル178は、診断画像を入力とし、治療タイミングを予測した予測結果を出力とするニューラルネットワークを構築済みの予測器である。
サーバ1の制御部11は、治療タイミング予測モデル178として、診断画像内における病変箇所の特徴量を学習するディープラーニングを行うことで治療タイミング予測モデル178を構築(生成)する。例えば、治療タイミング予測モデル178はCNNであり、診断画像の入力を受け付ける入力層と、治療タイミングを予測した結果を出力する出力層と、バックプロパゲーションにより学習済の中間層とを有する。なお、治療タイミング予測モデル178の構成に関しては、診断用病変推定モデル174の構成と同様であるため、説明を省略する。
学習の際には、医療機関に存在する大量の過去の診断データを教師データとして利用する。制御部11は、診断画像と、該診断画像に対応する治療タイミングとが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行う。教師データは、診断画像に対し、該診断画像に対応する治療タイミングがラベル付けされたデータである。制御部11は、教師データである診断画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から治療タイミングを予測した予測結果を取得する。
制御部11は、出力層から出力された予測治療タイミングを、教師データにおいて診断画像に対しラベル付けされた治療タイミング、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。制御部11は、教師データに含まれる各診断画像について上記の処理を行い、治療タイミング予測モデル178を生成する。これにより、例えば制御部11は当該教師データを用いて治療タイミング予測モデル178の学習を行うことで、診断画像に対応する治療タイミングを予測可能なモデルを構築することができる。
制御部11は診断画像を取得した場合、取得した診断画像を治療タイミング予測モデル178に入力する。制御部11は、治療タイミング予測モデル178の中間層にて診断画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量を治療タイミング予測モデル178の出力層に入力して、診断画像に対応する治療タイミングを予測した予測結果を出力として取得する。
図示のように、出力層から出力される予測結果は、治療タイミングを示す連続的な確率値である。一例として、診断画像に対し、「治療不要」、「今すぐ」、「1ヶ月後」、「2ヵ月後」、「3カ月後」、「半年後」それぞれの確率値が、「0.01」、「0.03」、「0.02」、「0.92」、「0.01」、「0.01」である予測結果が出力される。
なお、本実施形態では、診断画像を治療タイミング予測モデル178に入力した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、診断画像に加えて、該診断画像を属する患者に関する情報を治療タイミング予測モデル178に入力しても良い。
図25は、治療タイミングの予測結果を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する(ステップS151)。制御部11は、取得した診断画像を入力した場合に治療タイミングを予測した予測結果を出力する治療タイミング予測モデル178を用いて、治療タイミングを取得する(ステップS152)。
制御部11は、取得した治療タイミングを通信部13により端末4に送信する(ステップS153)。端末4の制御部41は、サーバ1から送信された治療タイミングを通信部43により受信し(ステップS451)、受信した治療タイミングを表示部45により表示し(ステップS452)、処理を終了する。
また、治療タイミングの判定処理に関しては、上述した治療タイミング予測モデル178を用いた判定(予測)処理に限るものではない。病変部位のコントラスト比に基づき、治療タイミングを判定することができる。病変部位のコントラスト比は、診断画像に対して、病変箇所の輝度(明るさ)と正常箇所の輝度との比である。輝度は、各画素における輝度すなわち((R + G + B) / 3)である。Rは赤色、Gは緑色、Bは青色の副画素の画素値である。
サーバ1の制御部11は、診断画像に基づいて病変部位のコントラスト比を算出する。制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比と、該病変部位に対応する診断用基準コントラスト比とを比較する。なお、診断用基準コントラスト比は、予め記憶部12若しくは大容量記憶部17に記憶されても良く、または外部のノーマルデータベース(NDB:normal database)から取得されても良い。また、診断用基準コントラスト比に関しては、治療タイミングによって複数の基準コントラスト比を設けることができる。例えば、「治療不要」、「今すぐ」、「1ヶ月後」、「2ヵ月後」、「3カ月後」、「半年後」それぞれの診断用基準コントラスト比を設けても良い。
具体的には、制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比と、上述した治療タイミングにより設けられたそれぞれの診断用基準コントラスト比とを比較する。例えば、制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比が「1ヶ月後」の診断用基準コントラスト比以上であり、「2ヵ月後」の診断用基準コントラスト比以下であると判定した場合、「1ヶ月後」の治療タイミングを判定結果として出力する。
図26は、コントラスト比により治療タイミングを判定する際の処理手順を示すフローチャートである。制御部11は、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する(ステップS161)。制御部11は、取得した診断画像の輝度に基づき、病変部位のコントラスト比を算出する(ステップS162)。
制御部11は、通信部13を介して、外部のノーマルデータベースから該病変部位に対応する診断用基準コントラスト比を取得する(ステップS163)。制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比と、取得した診断用基準コントラスト比とを比較し(ステップS164)、該当する治療タイミングを判定し(ステップS165)、処理を終了する。
本実施形態によると、診断画像に基づき、治療タイミング予測モデル178を用いて治療タイミングの予測結果を出力することが可能となる。
本実施形態によると、ノーマルデータベース等に記憶された診断用基準コントラスト比によって、治療タイミングを判定することが可能となる。
(実施形態5)
実施形態5は、治療画像に基づいて、治療残り回数を含む推定治療結果を出力する形態に関する。なお、実施形態1~4と重複する内容については説明を省略する。推定治療結果は、治療残り回数(例えば、完治、1回または2回等)を含む。なお、治療残り回数のほか、推定治療結果は、治療に投与される推奨薬剤、アドバイス等を含んでも良い。
図27は、実施形態5のサーバ1の構成例を示すブロック図である。なお、図23と重複する内容については同一の符号を付して説明を省略する。大容量記憶部17には、推定治療結果出力モデル(第6学習モデル)179が記憶されている。推定治療結果出力モデル179は、治療画像に基づいて、治療残り回数を含む治療結果を推定する推定器であり、機械学習により生成された学習済みモデルである。
図28は、推定治療結果出力モデル179を説明する説明図である。推定治療結果出力モデル179は、人工知能ソフトウェアの一部であるプログラムモジュールとして利用される。推定治療結果出力モデル179は、治療画像を入力とし、治療残り回数を含む治療結果を推定した推定結果を出力とするニューラルネットワークを構築済みの推定器である。
サーバ1の制御部11は、推定治療結果出力モデル179として、治療画像内における病変箇所の特徴量を学習するディープラーニングを行うことで推定治療結果出力モデル179を構築(生成)する。例えば、推定治療結果出力モデル179はCNNであり、治療画像の入力を受け付ける入力層と、治療残り回数を含む治療結果を推定した結果を出力する出力層と、バックプロパゲーションにより学習済の中間層とを有する。なお、推定治療結果出力モデル179の構成に関しては、診断用病変推定モデル174の構成と同様であるため、説明を省略する。
学習の際には、医療機関に存在する大量の過去の治療データを教師データとして利用する。制御部11は、治療画像と、治療残り回数を含む治療結果とが対応付けられた教師データの組み合わせを用いて学習を行う。教師データは、治療画像に対し、治療残り回数を含む治療結果がラベル付けされたデータである。制御部11は、教師データである治療画像を入力層に入力し、中間層での演算処理を経て、出力層から治療残り回数を含む治療結果を推定した推定結果を取得する。
制御部11は、出力層から出力された治療残り回数を含む治療結果を、教師データにおいて治療画像に対しラベル付けされた治療結果、すなわち正解値と比較し、出力層からの出力値が正解値に近づくように、中間層での演算処理に用いるパラメータを最適化する。制御部11は、教師データに含まれる各治療画像について上記の処理を行い、推定治療結果出力モデル179を生成する。これにより、例えば制御部11は当該教師データを用いて推定治療結果出力モデル179の学習を行うことで、治療画像に対応する、治療残り回数を含む治療結果を推定可能なモデルを構築することができる。
制御部11は治療画像を取得した場合、取得した治療画像を推定治療結果出力モデル179に入力する。治療画像は、68Ga-PSMAが投与された被検体の治療画像(例えば、治療終了を判断するための治療画像)であっても良く、または177Lu-PSMAが投与された被検体の治療画像であっても良い。さらにまた、治療画像は、68Ga-PSMAが投与された被検体の治療画像と、177Lu-PSMAが投与された被検体の治療画像との組み合わせであっても良い。
制御部11は、推定治療結果出力モデル179の中間層にて治療画像の特徴量を抽出する演算処理を行う。制御部11は、抽出した特徴量を推定治療結果出力モデル179の出力層に入力して、治療画像に対応する、治療残り回数を含む治療結果を推定した推定結果を出力として取得する。
図示のように、出力層から出力される予測結果は、治療残り回数を示す連続的な確率値である。一例として、治療画像に対し、「完治」、「1回」、「2回」、「3回」それぞれの確率値が、「0.01」、「0.03」、「0.91」、「0.05」である推定結果が出力される。
なお、本実施形態では、治療画像を推定治療結果出力モデル179に入力した例を説明したが、これに限るものではない。例えば、治療画像に加えて、該治療画像を属する患者に関する情報を推定治療結果出力モデル179に入力しても良い。
図29は、推定治療結果を出力する際の処理手順を示すフローチャートである。サーバ1の制御部11は、医療装置3から治療画像を取得する(ステップS171)。治療画像は、177Lu-PSMAが投与された被検体の治療画像、68Ga-PSMAが投与された被検体の治療画像、または両者の組み合わせの治療画像であっても良い。制御部11は、取得した治療画像を入力した場合に、治療残り回数を含む推定治療結果を出力する推定治療結果出力モデル179を用いて、推定治療結果を取得する(ステップS172)。
制御部11は、取得した推定治療結果を通信部13により端末4に送信する(ステップS173)。端末4の制御部41は、サーバ1から送信された推定治療結果を通信部43により受信し(ステップS471)、受信した推定治療結果を表示部45により表示し(ステップS472)、処理を終了する。
また、治療結果の判定処理に関しては、上述した推定治療結果出力モデル179を用いた判定(推定)処理に限るものではない。病変部位のコントラスト比に基づき、治療残り回数を含む治療結果を判定することができる。
サーバ1の制御部11は、治療画像に基づいて病変部位のコントラスト比を算出する。制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比と、該病変部位に対応する治療用基準コントラスト比とを比較する。なお、治療用基準コントラスト比は、予め記憶部12若しくは大容量記憶部17に記憶されても良く、または外部のノーマルデータベースから取得されても良い。また、治療用基準コントラスト比に関しては、治療残り回数によって複数の治療用基準コントラスト比を設けることができる。例えば、「完治」、「1回」、「2回」、「3回」それぞれの基準コントラスト比を設けても良い。
具体的には、制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比と、上述した治療残り回数により設けられたそれぞれの治療用基準コントラスト比とを比較する。例えば、制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比が「2回」の治療用基準コントラスト比以上であり、「3回」の治療用基準コントラスト比以下であると判定した場合、治療残り回数が2回である治療結果を判定する。
図30は、コントラスト比により治療結果を判定する際の処理手順を示すフローチャートである。制御部11は、第2薬剤が投与された被検体を撮影した治療画像を取得する(ステップS181)。制御部11は、取得した治療画像の輝度に基づき、病変部位のコントラスト比を算出する(ステップS182)。
制御部11は、通信部13を介して、外部のノーマルデータベースから該病変部位に対応する治療用基準コントラスト比を取得する(ステップS183)。制御部11は、算出した病変部位のコントラスト比と、取得した治療用基準コントラスト比とを比較し(ステップS184)、治療残り回数を含む治療結果を判定し(ステップS185)、処理を終了する。
本実施形態によると、治療画像に基づき、推定治療結果出力モデル179を用いて推定治療結果を出力することが可能となる。
本実施形態によると、ノーマルデータベース等に記憶された治療用基準コントラスト比によって、治療結果を判定することが可能となる。
(実施形態6)
図31は、実施形態1~5のサーバ1の動作を示す機能ブロック図である。制御部11が制御プログラム1Pを実行することにより、サーバ1は以下のように動作する。
第1取得部10aは、PET装置2を用いて撮影した診断画像を取得する。第1学習モデル10bは、第1取得部10aが取得した診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する。第2取得部10cは、第1学習モデル10bが出力した病変推定情報に基づいて、医療装置3を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する。
第2学習モデル10dは、第2取得部10cが取得した治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する。第3学習モデル10eは、治療画像を入力した場合に、第1薬剤が投与された被検体を、PET装置2を用いて撮影した画像を推定した推定画像を出力する。表示部10fは、診断画像と治療画像とを同時に表示する。第4学習モデル10gは、診断画像を入力した場合に第2薬剤の推奨投与量を出力する。また、第4学習モデル10gは、診断画像を入力した場合に、推奨する第2薬剤の種類と、種類ごとの第2薬剤の推奨投与量または推奨投与順序とを出力することができる。
第5学習モデル10hは、診断画像を入力した場合に治療タイミングを予測した予測結果を出力する。第1算出部10iは、診断画像に基づき、病変部位のコントラスト比を算出する。第1判定部10jは、第1算出部10iが算出したコントラスト比と、病変部位に対応する診断用基準コントラスト比とを比較して治療タイミングを判定する。
第6学習モデル10kは、治療画像を入力した場合に、治療残り回数を含む推定治療結果を出力する。第2算出部10lは、治療画像に基づき、病変部位のコントラスト比を算出する。第2判定部10mは、第2算出部10lが算出したコントラスト比と、病変部位に対応する治療用基準コントラスト比との比較に基づいて、治療残り回数を含む治療結果を判定する
本実施の形態6は以上の如きであり、その他は実施の形態1から5と同様であるので、対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 情報処理装置(サーバ)
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 入力部
15 表示部
16 読取部
17 大容量記憶部
171 被検体DB
172 診断情報DB
173 治療情報DB
174 診断用病変推定モデル(第1学習モデル)
175 治療用病変推定モデル(第2学習モデル)
176 変換モデル(第3学習モデル)
177 第2薬剤情報出力モデル(第4学習モデル)
178 治療タイミング予測モデル(第5学習モデル)
179 推定治療結果出力モデル(第6学習モデル)
1a 可搬型記憶媒体
1b 半導体メモリ
1P 制御プログラム
2 陽電子放射断層撮影装置(PET装置)
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 表示部
26 撮影部
27 検出器
28 ユニット基板
2P 制御プログラム
3 医療画像撮影装置(医療装置)
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 表示部
36 撮影部
37 検出器
38 ユニット基板
3P 制御プログラム
4 情報処理端末(端末)
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
44 入力部
45 表示部
4P 制御プログラム
10a 第1取得部
10b 第1学習モデル
10c 第2取得部
10d 第2学習モデル
10e 第3学習モデル
10f 表示部
10g 第4学習モデル
10h 第5学習モデル
10i 第1算出部
10j 第1判定部
10k 第6学習モデル
10l 第2算出部
10m 第2判定部

Claims (16)

  1. 放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第1薬剤が投与された被検体を、陽電子放射断層撮影装置を用いて撮影した診断画像を取得する第1取得部と、
    前記第1取得部が取得した診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する第1学習モデルと、
    前記第1学習モデルが出力した病変推定情報に基づいて決定された治療方針に応じた、放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第2薬剤が投与された被検体を、医療画像撮影装置を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得する第2取得部と、
    前記第2取得部が取得した治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する第2学習モデルと
    を備える情報処理装置。
  2. 前記第2薬剤は、ルテチウム177で標識した前立腺特異的膜抗原結合性リガンドを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2薬剤は、ガリウム68で標識した前立腺特異的膜抗原結合性リガンドを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記医療画像撮影装置は、陽電子放射断層撮影装置である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  5. 前記第1薬剤は、ガリウム68で標識したHER2抗体を含み、
    前記第2薬剤は、アスタチン211で標識したHER2抗体を含み、
    前記医療画像撮影装置は、単一光子放射断層撮影装置またはコンプトンカメラである
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記治療画像を入力した場合に、前記第1薬剤が投与された前記被検体を、前記陽電子放射断層撮影装置を用いて撮影した画像を推定した推定画像を出力する第3学習モデル
    を備える請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  7. 前記診断画像と治療画像とを同時に表示する表示部
    を備える請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  8. 前記診断画像を入力した場合に前記第2薬剤の推奨投与量を出力する第4学習モデル
    を備える請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  9. 前記第4学習モデルは、前記診断画像を入力した場合に、推奨する第2薬剤の種類と、種類ごとの前記第2薬剤の推奨投与量または推奨投与順序とを出力する
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記診断画像を入力した場合に治療タイミングを予測した予測結果を出力する第5学習モデル
    を備える請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  11. 前記診断画像に基づき、病変部位のコントラスト比を算出する第1算出部と、
    前記第1算出部が算出したコントラスト比と、前記病変部位に対応する診断用基準コントラスト比とを比較して治療タイミングを判定する第1判定部と
    を備える請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  12. 前記治療画像を入力した場合に、治療残り回数を含む推定治療結果を出力する第6学習モデル
    を備える請求項1から請求項11のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  13. 前記第6学習モデルは、ガリウム68で標識した前立腺特異的膜抗原結合性リガンドが投与された被検体の治療画像と、ルテチウム177で標識した前立腺特異的膜抗原結合性リガンドが投与された被検体の治療画像とを入力した場合に、治療残り回数を含む推定治療結果を出力する
    ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
  14. 前記治療画像に基づき、病変部位のコントラスト比を算出する第2算出部と、
    前記第2算出部が算出したコントラスト比と、前記病変部位に対応する治療用基準コントラスト比との比較に基づいて、治療残り回数を含む治療結果を判定する第2判定部と
    を備える請求項1から請求項11のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  15. 放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第1薬剤が投与された被検体を、陽電子放射断層撮影装置を用いて撮影した診断画像を取得し、
    取得した前記診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する第1学習モデルを用いて、病変推定情報を出力し、
    出力した前記病変推定情報に基づいて決定された治療方針に応じた、放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第2薬剤が投与された被検体を、医療画像撮影装置を用いて撮影した治療段階の治療画像を取得し、
    取得した前記治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する第2学習モデルを用いて、前記治療段階での病変推定情報を出力する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  16. 放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第1薬剤が投与された被検体を、陽電子放射断層撮影装置を用いて撮影した診断画像をコンピュータが取得し、
    取得した前記診断画像を入力した場合に病変推定情報を出力する第1学習モデルを用いて、病変推定情報を前記コンピュータが出力し、
    出力した前記病変推定情報に基づいて決定された治療方針に応じた、放射性医薬品合成装置または用時調製用製剤で放射性核種を標識した第2薬剤が投与された被検体を、医療画像撮影装置を用いて撮影した治療段階の治療画像を前記コンピュータが取得し、
    取得した前記治療画像を入力した場合に治療段階での病変推定情報を出力する第2学習モデルを用いて、前記治療段階での病変推定情報を前記コンピュータが出力する
    コンピュータの作動方法。
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