JP7350992B2 - 調節及び輻輳の共同特定 - Google Patents

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Description

本発明は、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するため、使用者の少なくとも片眼の調節を特定するため、使用者の少なくとも片眼の近視抑制用の値を確認するため、及び使用者の眼鏡レンズを製造するための方法と装置、データ処理装置、並びに関連するコンピュータプログラム、コンピュータ可読データ媒体、データ媒体信号及びコンピュータ可読媒体に関する。その結果、本発明は特に近視抑制に使用できるが、別の利用分野も想定可能である。
先行技術において、使用者の片眼又は両眼の調節と輻輳を特定するため、特に近視抑制のための方法と装置が開示されてきた。しかしながら、近視抑制は通常、標準化された方法で行われ、そのプロセスにおいて個人の生理学的パラメータの影響は考慮されていなかった。臨床応用において、例えば眼の近見調整を支援し、それゆえ近眼(近視)の進行を遅らせることが意図された累進屈折力レンズには、標準の加入度値及び/又はインセット値が使用されるが、調節及び/又は輻輳に関する個別に測定されたパラメータは考慮されない。現在の臨床ルーチンでは、そこから生じる眼の調節と近見調整の正確さに関する情報は、自覚的及び/又は他覚的プロセスにより得られる。しかしながら、例えば眼の近見時位置異常を補助プリズムにより測定するこのようなプロセスには、特に眼のぼやけ又は調整のための運動に関する訓練を受けたスタッフ及び主観的推定が必要である。先行技術から知られている装置と方法では、使用者の眼の調節と輻輳が毎回別々に特定され、調節のための各眼のアウトレイは正確に1回の刺激の値に対応するという追加の前提がなされる。
しかしながら、使用者の眼の調節と輻輳は、相互に完全に独立して考えることはできない。眼の調節の正確さに関する測定において、累進屈折力レンズによる調節異常の低減は、選択する加入屈折力に大きく依存することを実証できた。Gwiazda J.,Thorn F.,Bauer J.and Held R.,Myopic Children Show Insufficient Accommodative Response to Blur,Investigative Ophthalmology & Visual Science 34(3),1993,pp.690-94は、近視被検者の調節の不正確さは非近視被検者のそれを超えることを実証できた。さらに、Gwiazda J.,Thorn F., and Held R.,Accommodation,Accommodative Convergence, and Response AC/A Ratios Before and at the Onset of Myopia in Children,Optometry and Vision Science 82(4),2005,pp.273-78によれば、特定の調節距離について設定される輻輳の絶対値(accommodative convergence(調節性輻輳)/accommodation(調節)から“AC/A”と略される)は、近視患者の場合に実際に必要な絶対値より大きく、そのため、結果として生じる収差は非近視被検者の場合より大きい。
Win-Hall D.M. and Glasser,A.,Objective accommodation measurements in prepresbyopic eyes using an autorefractor and an aberrometer,J.Cataract.Refract.Surg.34(5),2008,pp.774-84は、若年の有水晶体老視前被検者における収差計による、及び自動屈折検査装置における調節特定の再現性を確認するための研究を行った。調節刺激は、異なる距離に置いた記号とされた。この調査の結果、何れの方法で確認された調節にも有意な差がなく、したがって、調節力の低下した有水晶体老視前母集団の調節の他覚的特定に適していた。
米国特許第5,684,561 A号明細書では、2つの光源と画像を眼底に投射するための関連する光学ユニットを含み、1つの検出器が各光源に対応する信号を生成する自動屈折検査装置が開示されている。代替的な構成では、1つの光源と2つの検出器が使用される。眼底で反射した光が検出され、2つの信号間の差を利用してゼロディオプトリスフィアからの逸脱が特定される。セグメント又はCCD検出器が、乱視度数、乱視軸、軸長、及び照準線を特定し、そこから網膜像を確認し、分析するために使用される。
米国特許第7,290,879 B2号明細書では、眼の屈折及び調節機能を特定するための複合装置が開示されている。屈折を特定するための装置は、球面屈折、円柱屈折、乱視軸を記録する通常の屈折測定と高周波数成分に関する眼の屈折の変化を記録する調節機能の測定を含む2種類の測定の選択を容易にする切替器を含む。
米国特許出願公開第2012/0287398 A1号明細書では、使用者の眼のための眼用補助具の処方を特定するための両眼視機能解析装置が開示されている。この装置は、毎回両眼のうちの一方に見える標的としての虚像を示すように構成された光学系を含む。両眼の各々の正面に配置された少なくとも1つのビームスプリッタが虚像を対応する眼へと案内する。この装置は、球面補正用及び円柱面補正用機器を含み、これらはそれぞれ両眼のうちの一方に割り当てられ、そこからその眼のそれぞれの屈折を確認できる。追従性眼球運動を確認するための任意選択的な機器を使って眼位を記録し、そこから光学系の位置を調整できる。
さらに、使用者の眼球運動を特定するための方法と装置が知られている。
米国特許第6,402,320 B1号明細書では、特に幼児の視力を電子視覚表示機器によって特定するための自動化された方法が開示されており、前記方法は、(a)使用者にとっての刺激として表示機器上に注視目標を提供するステップと、その後(b)表示機器上に試験画像を提供するステップであって、試験画像は少なくとも2つの別々の領域を含み、これらの領域の一方は第一の試験パターンを有し、領域のもう一方は比較用パターンを有し、試験パターンは、その試験パターンが使用者により認識可能となると使用者にとっての刺激となるように構成されるステップと、その後(c)試験パターンに向かう眼球運動が生じたか否かを検出するステップであって、試験パターンに向かう眼球運動の存在は使用者による第一の試験パターンの認識能力を確認することになるステップと、その後(d)ステップ(b)及び(c)をある別の試験パターンで繰り返すステップであって、別の試験パターンは第一の試験パターンより認識しにくいようなステップと、(e)第一の試験パターンに向かう、及び少なくとも1つの別の試験パターンへの眼球運動の発生又は不発生から使用者の視力を特定するステップと、を含む。
米国特許出願公開第2015/070273 A1号明細書では、眼球運動の光学的検出及び追跡のための方法と装置が開示されている。眼球運動の追跡方法は、装置の光検出器モジュールから実質的に等距離に離間された複数の光源を使って光を使用者の眼に向けて発出するステップと、光検出器において、複数の光源の各々により発せられた光の少なくとも部分的逆反射及び眼からの逆反射をモジュールを受け取るステップと、複数の光源に関する光の少なくとも部分的逆反射の差値に基づいて眼の位置パラメータを特定するステップと、を含む。
独国特許出願第10 2012 022 662 A1号明細書では、人の視力を検査する装置と方法が開示されており、これは、何れかの所望の試験画像を生成する画像生成モジュールと、画像生成モジュールにより提供される試験画像を刺激として眼の網膜上に結像する役割を果たす結像モジュールであって、可変焦点距離を有し、画像生成モジュールの試験画像が眼により仮想的に生成された可変距離から認識可能であるような少なくとも1つの光学コンポーネントを含む結像モジュールと、眼の照準線を測定するための照準線測定機器と、個々のモジュールから発せられた情報及び/又は測定値を記録し、及び/又はさらに処理し、及び/又は演算手順を制御する制御及び評価モジュールと、を含む。この装置の特徴は、眼の調節刺激がそれぞれの試験画像によって、及び/又は照準線によって実行可能であり、眼の調節及び眼の照準線の測定が同時に、又は交互に実行可能であり、眼の調節及び眼の照準線の測定値が制御及び評価モジュールに供給可能であることである。例えば視覚生理学的観点からは視覚的現実から区別不能な仮想両眼画像を生成することによる両眼の同時検査は、装置の特殊な構成において実行できる。
国際公開第2009/007136 A1号パンフレットでは、眼鏡レンズ使用者の使用者データをチェックし、及び/又特定する方法が開示されており、これは、眼鏡レンズ使用者の自覚的データを提供するステップであって、自覚的データは少なくとも自覚的屈折データを含むステップと、眼鏡レンズ使用者の他覚的屈折データを提供するステップと、自覚的屈折データの少なくとも一部を他覚的屈折データの少なくとも一部と比較して、比較結果を特定するステップと、比較結果が少なくとも1つの所定の比較条件を満たすとの前提条件の下で比較結果に基づいて自覚的屈折データの少なくとも一部を他覚的屈折データに合わせて調整し、それ以外では自覚的屈折データの少なくとも一部を保持し、及び/又は比較結果を含む通知を提供するステップと、を含む。
2019年4月23日に出願された欧州特許出願第19 170 561.5号明細書では、使用者の眼の屈折異常を特定する方法が開示されている。そのために、記号が視覚表示ユニット上に示され、視覚表示ユニット上に示された記号のパラメータが変更され、使用者の眼の眼球運動メトリックが視覚表示ユニット上に示された記号に応じて記録され、使用者の眼の眼球運動メトリックから視覚表示ユニット上に示された記号に関する使用者の認識閾値が生じた時点が特定され、使用者の眼の屈折異常の値がその時点におけるパラメータセットから特定される。
2019年6月27日に出願された欧州特許出願第19 182 861.5号明細書では、使用者の眼のコントラスト感度閾値を特定するための方法と装置が開示されている。そのために、視運動性眼振を引き起こすように構成された刺激による眼球運動が記録され、評価される。
発明の目的
特に米国特許出願公開第2012/0287398 A1号明細書の開示から発展させて、本発明の目的は、先行技術の前述の欠点及び制約を少なくとも部分的に克服する、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳とを共同で特定するため、使用者の少なくとも片眼の調節を特定するため、使用者の少なくとも片眼の近視抑制のための値を確認するため、及び使用者のための眼鏡レンズを製造するための方法と装置、データ処理装置、並びに関連するコンピュータプログラム、コンピュータ可読データ媒体、データ媒体信号及びコンピュータ可読媒体を提供することである。
特に、装置、方法、及びコンピュータプログラムは、使用者の少なくとも片眼、好ましくは使用者の両眼の調節と輻輳の同時特定及び使用者の少なくとも片眼、好ましくは使用者の両眼の近視抑制を容易にしようとするものであり、適切な訓練を受けたスタッフによる自覚的推定に頼る必要がない。
さらに、使用者の少なくとも片眼、好ましくは使用者の両眼の調節と輻輳の同時特定は、近視の有効な抑制のため、具体的には、特に使用者における近視進行の可能性を考慮した使用者の一次医療と進行モニタの両方のための根拠としての役割を果たすことができるべきである。
発明の開示
この目的は、独立特許請求項の特徴を有する発明によって達成される。個別にも組み合わせても実現可能な好ましい構成は、従属項に提示されている。
以下、「示す」、「有する」、「含む、」若しくは「包含する」、又はこれらの文法的派生形は非排他的な意味で使用される。したがってこれらの用語は、これらの用語により紹介される特徴のほかには他の特徴がない状況と、1つ又は複数の他の特徴が存在する状況の何れにも言及し得る。
第一の態様において、本発明は使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定する方法に関する。方法は、以下のステップa)~d)を、好ましくは明記された順序で含む。他の順序も原則的には可能である。特に、これらのステップはまた、全体的又は部分的に同時に行うこともできる。さらに、方法の個々の、複数の、又は全てのステップを繰り返し、特に複数回実行することも可能である。明記されているステップに加えて、方法はまた、別の方法ステップも含むことができる。
使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定する方法は:
a)使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に、少なくとも片眼の調節を刺激するために少なくとも1つの記号を提示するステップと、
b)少なくとも片眼の少なくとも1つの眼球運動を記録するステップと、
c)少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折を確認するステップと、
d)少なくとも片眼の調節と輻輳を、
・少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、少なくとも1つの第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認することと、
・少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の少なくとも1つの眼球運動から少なくとも片眼の輻輳を確認すること
によって共同で特定するステップと、
を含む。
好ましくは、使用者の両眼の調節と輻輳が、上述の方法によって、特に好ましくは同時に特定される。
好ましい実施形態において、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を特定するための方法の上述の個々のステップは、少なくとも1つの移動端末を援用して実行される。好ましくは、少なくとも1つの移動端末は、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサと少なくとも1つのカメラ及び少なくとも1つの加速度センサを含み、好ましくは持ち運ぶように設計され、すなわち寸法と重量の点で人がそれを携帯できるように構成された装置を意味すると理解されたい。少なくとも1つの移動端末には、例えば少なくとも1つの視覚表示ユニット、例えば380nmから780nmまでの波長範囲の可視光及び/又は780nmから1mmまでの波長範囲の赤外線のための少なくとも1つの光源、及び/又は例えば380nmから780nmまで波長範囲の可視光及び/又は780nm超から1mmまでの波長範囲の赤外線を検出できる少なくとも1つの受光器等のその他のコンポーネントも存在できる。このような移動端末の典型的な例はスマートフォン又はタブレットPCであり、これらは少なくとも1つの視覚表示ユニット、例えばセンサスクリーン(タッチスクリーン)、少なくとも1つのカメラ、少なくとも1つの加速度計、少なくとも1つの光源、少なくとも1つの受光器、及びモバイルラジオ又はWLAN(線LAN)のための無線インタフェース等のまた別のコンポーネントを含んでいてよい。本発明による方法のステップa)により少なくとも片眼の調節を刺激するために使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に少なくとも1つの記号を提示することは、例えば少なくとも1つの移動端末の少なくとも1つの視覚表示ユニットによって行うことができる。本発明による方法のステップb)により少なくとも片眼の眼球運動を記録するステップは例えば、それぞれ少なくとも1つの移動端末の場合の、少なくとも1つのカメラによって、又は少なくとも1つの光源によって、及び少なくとも1つのカメラ若しくは少なくとも1つの受光器によって行うことができる。本発明の方法のステップc)により少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折を確認するステップは例えば、それぞれ少なくとも1つの移動端末の場合の、少なくとも1つのカメラによって、又は少なくとも1つの光源によって、及び少なくとも1つのカメラ若しくは少なくとも1つの受光器によって行うことができる。本発明による方法のステップd)によって、
- 少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認することと、
- 少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の少なくとも1つの眼球運動から少なくとも片眼の輻輳を確認すること
によって少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するステップは例えば、それぞれ少なくとも1つの移動端末の場合の、少なくとも1つのカメラによって、又は少なくとも1つの光源によって、及び少なくとも1つのカメラ若しくは少なくとも1つの受光器によって行うことができる。
「調節」という用語は、使用者の少なくとも片眼の、原則としてその少なくとも片眼の正面の近点と遠点との間の何れかの距離にある物体をその少なくとも片眼の網膜面上に結像する際の屈折の調節に関する。この場合、「遠点」は、無調節状態の使用者の少なくとも片眼の屈折方向の終点に関する。本発明の範囲内で、「調節」という用語はまた、遠点にある少なくとも1つの記号により刺激される無調節状態も含む。それに対して、「近点」とは、使用者の片眼の正面の、物体を依然として少なくとも片眼の網膜面上にピントが合った状態で結像できる最短距離を明示する点を指し、近点は特に使用者の年齢に依存する個別変数を表す。少なくとも片眼上、特に角膜上の所定の点、例えば観察可能な角膜反射の位置は、距離の測定のための基準点としての役割を果たすことができる。
ここで、「屈折」という用語は、使用者の少なくとも片眼における、瞳孔を通って少なくとも片眼の内部に入射する光ビームに生じる光の屈折を指す。使用者の少なくとも片眼の焦点ずれは、使用者の屈折異常(屈折異常症)、特に近視眼(近視)又は遠視眼(遠視)につながる可能性がある。先行技術から知られている屈折の自覚的特定のためには、特にある距離に関して大きさが決められた数字、文字、又は記号の形態の視力表が通常、ボード又は視覚表示ユニット上に提供され、使用者がそれを見る。既知の特性を有する様々な光学レンズを利用できるようにし、また、使用者を所定の質問プロセスで誘導することによって、使用者の少なくとも片眼の焦点ずれを自覚的に特定し、眼鏡レンズのどの屈折構成がその使用者の屈折異常症の少なくとも片眼の焦点ずれの実質的な補償、ひいてはその使用者にとってできるだけ最適な像品質につながるかを特定することが可能である。この場合、「眼鏡」という用語は、2つの個別の眼鏡レンズと眼鏡フレームを含み、眼鏡レンズがその眼鏡の装用者が選択する眼鏡フレームの中に挿入されるように提供されるあらゆる要素を指す。本明細書で使用される「装用者」という用語の代わりに、「被検者」、「眼鏡装用者」又は「使用者」という用語のうちの1つもまた同義で使用できる。
「輻輳」という用語は、使用者の両眼の2つの眼球の反対方向の眼球運動を指し、2つの眼球の各々が相互に平行な軸の周囲でそれぞれ反対の回転方向への眼球回転を行う。この場合、これらの相互に平行な軸の各々はそれぞれ眼の瞳孔中心とその回旋点とを結ぶ線を無限に延ばしたものを表す。この場合、眼球の回旋点は眼球の幾何学中心である。「輻輳」という用語は、使用者の両眼の2つの眼球の中心線に向かう反対方向への眼球運動と使用者の両眼の2つの眼球の中心線から散開する反対方向への眼球運動の両方を含む。中心線は、瞳孔間距離の経路に垂直な、瞳孔間距離の半分における無限への垂直投射を指す。瞳孔の中心は、瞳孔の幾何学中心点である。
「輻輳」という用語はさらに、使用者の少なくとも片眼の、眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す軸から中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球運動を指す。さらに、「輻輳」という用語はまた、使用者の両眼の2つの眼球の眼球運動も含み、2つの眼球の各々が相互に独立して、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表すそのそれぞれの軸の周囲での、中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球回転を行う。上述の2つの眼球の輻輳と散開に関する説明の全てにおいて、眼球回転の絶対値は両眼において異なる発現を有する可能性がある。この異なる発現は、両眼の眼球回転が輻輳又は散開である場合と2つの眼球の一方の眼球回転が輻輳で他方の眼の眼球回転が散開である場合の両方において存在する可能性がある。
冒頭ですでに述べたように、使用者の少なくとも片眼、好ましくは使用者の両眼の調節と輻輳は、相互に完全に独立して考えることはできない。所定の調節アウトレイについて、これはそれぞれ対応する輻輳アウトレイに結び付けられる。むしろ、累進屈折力レンズによる調節異常の低減は、選択される加入度に大きく依存する。同様に、近視被検者の調節の不正確さは非近視被検者のそれを超える。さらに、特定の調節距離について設定される輻輳の絶対値(accommodative convergence(調節性輻輳)/accommodation(調節)から“AC/A”と略される)は、近視患者の場合に実際に必要な絶対値より大きく、そのため、結果として生じる収差は非近視被検者の場合より大きい。さらに、本発明に関する「輻輳」という用語はまた、距離が近点から遠点に変化するときに起こる「散開」として知られるものにも関係し、その範囲内で、眼球は同様に相互に平行な軸の周囲で中心線から散開する反対方向の回転運動を行い、又はその範囲内で、眼球はそれぞれの眼の軸の周囲で中心線から散開する方向に相互に独立した眼球回転を行う。さらに、「輻輳」という用語はまた、距離が近点から遠点に変化して、使用者の少なくとも片眼が、眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す軸の周囲で中心線から散開する方向の眼球運動を行うときに起こる「散開」も含む。この場合も、上で定義した軸はそれぞれ、眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す。この場合も、中心線はそれぞれ上で既に定義したように、瞳孔間距離の経路に垂直な、瞳孔間距離の半分における無限への垂直投射である。
本発明によれば、使用者の片眼又は両眼の調節と輻輳の2つの変数が一緒に特定されて、特に、特定の調節距離について少なくとも片眼により独立して設定される輻輳の絶対値により定義されるAC/A比ができるだけ正確に特定される。この場合、「特定する」、「特定」、「確認する」、「確認」という用語はある値の計算を指し、これは、その値に関係する、特に評価ユニットを使って、測定により記録可能な少なくとも1つの測定可変値から導出できる。「記録」という用語はこの場合、特に評価ユニットを使って、そこから所望の値を導出できる測定により記録可能な少なくとも1つの測定変数を記録することを意味する。この場合、「共同」という用語は、好ましくは同じ装置により捕捉される測定変数を使って、緊密な時間的関係での、特に好ましくは特に同時又は即時連続する時間的関係での2つの測定変数の特定を指す。このようにして、調節と輻輳との上述の密接な関係が、本発明によれば測定によってマッピング可能である。
本明細書の方法のステップa)によれば、少なくとも1つの記号が使用者の眼の正面の少なくとも1つの第一の距離において、その眼の調節を刺激するために提示される。この場合、「記号」という用語は視力表、特に文字、数、又は符号、或いは画像又はパターンに関し、その各々はカラー又は白黒で提示できる。「視力表」はそれぞれ個々の固定された記号であり、これは使用者による認識のためにその比率において限定的な範囲でしか変化させることができないが、「パターン」という用語はあらゆるグラフィック構造を指し、これは、特に識別可能な構造がなくても残るノイズとは異なり、少なくとも1つの空間的指向性周期を有し、その中ではパターンの構造は、好ましくは繰り返し提示される。したがって、すると、このパターンの特性を明瞭に表現するために、「パターン」の代わりに「周期的パターン」という用語を使用することも可能であり、本明細書において、どちらの用語も同じ内容を含む。
少なくとも1つの記号の提示は、単眼式に、毎回片眼について別々に行うことができる。代替的に、少なくとも1つの記号は共同で双眼式に、両眼の両方の眼球のために同時に提示することができる。この場合、少なくとも1つの記号の提示は、異なるように、特に、使用者の少なくとも片眼の正面に固定されるが選択可能な距離に配置できる視覚表示ユニット上で行うことができる。ここで、「視覚表示ユニット」という用語は、二次元範囲を有する、電子的手段により制御可能なディスプレイを指し、所望の少なくとも1つの記号がその範囲内の何れかの位置にほぼ自由に選択可能なパラメータで表示される。この場合、視覚表示ユニットは好ましくは、モニタ、スクリーン、又はディスプレイから選択でき、視覚表示ユニットは評価ユニットにより駆動できる。この場合、視覚表示ユニットは見られるように、又は好ましくは覗かれるように構成できる。この場合、視覚表示ユニットは好ましくは、移動通信機器に含めることができる。この場合、「移動通信機器」という用語は、特に携帯電話(セルフォン)、スマートフォン、又はタブレットを包含する。しかしながら、それ以外の種類の移動通信機器も想定可能である。このように、使用者の片眼又は両眼の調節及び輻輳を共同で特定する本明細書の方法は、何れの所望の場所でも行うことができる。しかしながら、それ以外の種類の視覚表示ユニットも同様に可能である。
代替的な構成において、少なくとも1つの記号は投射機器により提示できる。この場合、投射機器は少なくとも1つの記号を空中の所定の場所に投射するように構成でき、これは使用者の少なくとも片眼の正面に固定されるが選択可能な距離に対応し、投射機器は評価ユニットにより駆動できる。代替的又は追加的に、少なくとも1つの記号は、両眼のうちの少なくとも片眼へと、使用者がその少なくとも1つの記号を、使用者の少なくとも片眼の正面に固定されるが選択可能な距離に対応する空中の所定の場所で仮想的に認識できるような方法で投射することができる。しかしながら、使用者の少なくとも片眼の正面の所望の距離に少なくとも1つの記号を提示するためのその他の構成も想定可能である。
特に評価ユニットを使った電子的制御により、提示される少なくとも1つの記号のパラメータは容易に広い範囲で変化させることができる。「パラメータ」とは、少なくとも1つの記号の、選択された記号に応じた特性、特に範囲、向き、位置、周波数、コントラスト、又は色(黒白を含む)とすることができる。パターンの場合、構造は繰り返し表示でき、繰返しの結果として、パターンの構造全体にわたる類似の点又は領域を形成できる。類似の点又は領域の好ましい構成は、好ましくはパターンの周期的な極大及び極小として提示できる。従来の視力表、特に文字、数、又は符号の選択されたパラメータはしたがって、記号の範囲、特に高さ又は幅とすることができるが、周期的パターンの場合のパラメータは好ましくは、周期関数のパラメータ、特に繰返し数に関する。この場合、「周期関数」とは、パターンの時間的に繰り返される、又は好ましくは空間的繰り返される変化の構成のための命令を指す。周期関数は好ましくは、正弦関数、余弦関数、又はそれらの重畳から選択できる。しかしながら、それ以外の周期関数も想定可能である。
好ましい構成において、提示される少なくとも1つの記号はパターンとすることができ、そのバターンの関連するパラメータは少なくとも周期的パターンの空間周波数を含む。この場合、「空間周波数」という用語は、隣接して配置される2つの類似の点、特に極大又は極小の間の、そのパターンの空間的な周期的変化における空間距離の往復を指し、これは1/mの単位で明示でき、又は、特に使用者の少なくとも片眼からの距離がわかっている場合は、それは代替的又は追加的に無次元数として、例えば度又はサイクルで明示できる。しかしながら、パターンから空間周波数を特定するその他の方法も想定可能であり、例えば同じ強度の点の間隔から特定できる。
この好ましい構成において、周期的パターンは、第一の方向に延ばすことのできる周期関数、特に正弦関数と、第二の方向に延ばすことのできる定数関数との二次元重畳として設計でき、第二の方向は好ましくは第一の方向に垂直に配置できる。この場合、「垂直に」という用語は、それぞれ第一の方向に関して90°±30°、好ましくは90°±15°、特に好ましくは90°±5°、特に90°±1°の角度を指す。しかしながら、第一の方向と第二の方向との間のその他の角度も同様に可能である。このようにして、パターンは、周期的に相互に隣合わせで配置される縞の形態で提示することができ、これは「正弦格子」又は「ガボールパッチ」とも呼ぶことができる。「ガボールパッチ」という用語は、典型的にガウス包絡線が提供され、特に使用者の少なくとも片眼のための刺激として使用可能であることが知られている正弦格子を指す。しかしながら、それ以外の種類のパターンも可能である。
ステップb)により、少なくとも片眼の眼球運動が記録される。本発明によれば、特に評価ユニットを用いて眼球運動、好ましくは少なくとも1つの選択された眼球運動メトリックを記録することは、求められる輻輳を、
- 使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が各々1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す相互に平行な軸の周囲での、中心線に向かう方向とそれから散開する方向の両方へのそれぞれ反対方向への眼球運動を行う、反対方向への眼球運動又は、
- 使用者の少なくとも片眼の、眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す軸からの、中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球運動又は、
- 使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表すそのそれぞれの軸の周囲での、中心線に向かう方向とそれから散開する方向の両方への眼球運動を相互に独立して行う眼球運動
を毎回記録し、評価することによって特定する役割を果たす。眼球の回旋点は眼球の幾何学上の回旋点である。中心線は、瞳孔間距離の経路に垂直な、瞳孔間距離の半分における無限への垂直投射である。上述の2つの眼球の輻輳と散開に関する説明の全てにおいて、眼球回転の絶対値は両眼において異なる発現を有する可能性がある。この異なる発現は、両眼の眼球回転が輻輳又は散開である場合と2つの眼球の一方の眼球回転が輻輳で他方の眼の眼球回転が散開である場合の両方において存在する可能性がある。
本発明の好ましい構成において、後でより詳しく説明するように、眼球運動の記録を、ステップc)による少なくとも片眼の屈折の確認にも役立てることが可能であり、その目的のためには、例えば、2019年4月23日に出願された出願番号第19 170 561.5号の欧州特許出願に開示されている方法又は、好ましくは少なくとも1つのシャックハルトマン収差計、少なくとも1つのオフ中心フォトレフラクタ、及び少なくとも1つのオートフォーカスシステムを含む群から選択される測定機器を利用できる。屈折測定機器は特に好ましくは、少なくとも1つのシャックハルトマン収差計を含む。この場合、シャックハルトマン収差計は、例えば少なくとも1つのマイクロレンズアレイ及び少なくとも1つのカメラセンサを含むことのできる光センサとして使用でき、少なくとも片眼の屈折及びより高次の収差を記録する役割を果たす。オフ中心フォトレフラクタも同様に、少なくとも1つの光反射を記録するための光センサとしての役割を果たし、フォトレフラクタは少なくとも1つのカメラセンサと、任意選択により中心からずらして配置された光源、例えば赤外光源を含んでいてよい。好ましくは、フォトレフラクタは少なくとも1つのカメラセンサと中心からずらして配置された光源を含む。少なくとも片眼の屈折は、少なくとも1つの光反射から計算できる。少なくとも1つの光反射を起こさせるために、光源はオフ中心フォトレフラクタの構成部分である必要はなく、それから独立して配置することもできる。オートフォーカスシステムもまた、少なくとも片眼の屈折を記録するための光センサとしての役割を果たし、屈折は、少なくとも1つのカメラセンサ上での少なくとも1つの光学品質、好ましくは画像の鮮鋭さ及び/又は画像コントラストの最適化によって特定される。最適化は好ましくは、異なる光学的焦点調整と、少なくとも1つのカメラセンサによるそれぞれの光学的焦点調整に関して捕捉されたカメラ記録の光学品質の評価によって行われる。さらに、少なくとも1つの屈折測定機器は、少なくとも1つのレンズ及び/又は少なくとも1つの絞りを含んでいてよい。少なくとも1つの屈折測定機器は好ましくは、少なくとも1つのオフ中心フォトレフラクタ又は少なくとも1つのオートフォーカスシステムを含み、例えばそれぞれ少なくとも1つの移動端末の場合において、i)少なくとも1つのカメラ、又はii)少なくとも1つの光源と少なくとも1つのカメラ若しくは少なくとも1つの受光器の形態で、例えば少なくとも1つの移動端末の構成部分とするか、又は少なくとも1つの移動端末に接続することができる。
この場合、「眼球運動メトリック」という用語は、使用者の少なくとも片眼の運動に関連する尺度を指し、使用者の少なくとも片眼の運動は、使用者のその少なくとも片眼に作用する少なくとも1つの記号の形態での外的刺激により惹起される。本発明の範囲内で、眼球運動メトリックは好ましくは、使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が、それぞれが1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す相互に平行な軸の周囲での、中照準線に向かう方向とそこから散開する方向の両方へのそれぞれ反対の回転方向の眼球回転を行う反対方向の眼球運動、使用者の少なくとも片眼の、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す軸の周囲での、中照準線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球運動、使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表すそのそれぞれの軸の周囲での、中照準線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球回転を相互に独立して行う眼球運動、追従性眼球運動、マイクロサッカード方向、マイクロサッカード速度、又はサッカード精度を含むマイクロサッカードに関する眼球運動、又は視運動性眼振に関するものとすることができる。また別の眼球運動メトリクスとしては、例えば少なくとも1つの提示された記号が流ちょうに読み取られるドウェル時間を含むことができ、これは「固視持続時間」とも呼ばれる。さらに、その他の種類の眼球運動も同様に捕捉できる。どの種類の眼球運動メトリック又は少なくとも2つの眼球運動メトリックのどの組合せが使用されるかは、基本的にこのために使用される機器の精度及びそれぞれの使用目的に依存する。使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が、各々が1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す相互に平行な軸の周囲での中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方へのそれぞれ反対の回転方向への眼球回転を行う反対方向への眼球運動、使用者の少なくとも片眼の、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す軸からの中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球運動、又は使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表すそのそれぞれの軸の周囲での、中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球回転を相互に独立して行う相互の独立した眼球運動は各々、特に輻輳を特定するために使用できるが、追従性眼球運動は好ましくは、屈折の特定にとって適している可能性がある。
この場合、「追従性眼球運動」という用語は、少なくとも片眼の、その少なくとも片眼が、その少なくとも片眼が固視する提示された記号の運動を追従する際の運動を指す。一般に、追従性眼球運動は、少なくとも片眼の角速度が0.5°/秒~50°/秒の低速運動であり、その間に記号の画像表現が好ましくは少なくとも片眼の中心窩にとどまる。追従性眼球運動は自発的に起こすことができず、使用者の少なくとも片眼が追従できる運動を実行するために提示される記号が必要である。
本発明の範囲内で、サッカード又はマイクロサッカードに基づく眼球運動メトリクスは好ましくは、使用者が刺激として提示された記号を認識したか否かを確定する尺度として使用できる。「サッカード」という用語は、標的に関連して行われる、使用者の少なくとも片眼の小刻みの視覚標的運動を指し、その振幅は少なくとも1°と小さく、これは特に固視点における少なくとも片眼の照準線の高速な規則的再調整の目的に役立ち、これは好ましくは、固視点上の記号の画像表現が少なくとも片眼の中心窩の周辺から変位されることによる。「サッカード速度」とは典型的に1Hz~5Hzであり、5°/秒~500°/秒の角速度を実現できる。「マイクロサッカード」という用語は、標的に関係していなくてもよい小さい小刻みの非自発的視覚運動を指し、これはランダムに発生し、その振幅は1°未満である。「マイクロサッカード方向」とは、座標系、好ましくは提示された記号により確定される座標系に関するマイクロサッカードの空間方位に関する。この場合、提示された記号に関する方位は、認識の尺度としての役割を果たすことができる。「サッカード精度」は、刺激の新しい位置に関する再調整の空間的精度を指す。再調整後の刺激の認識がより悪ければ、この場合、再調整の予想されるエラーはより大きい。
代替的又は追加的に、視運動性眼振に関連する眼球運動は、使用者が刺激として提示された記号を認識したか否かを確定する尺度として好ましくは使用できる。「視運動性眼振」という用語は、低速フェーズと高速フェーズにより特徴付けられる生理学的眼球運動反射を指す。この場合、低速フェーズは、周囲における移動刺激の速度での追従運動に対応する。刺激のフェーズ又は速度と視運動性眼振の低速フェーズとの相関関係は、使用者が刺激を認識するか否かの尺度として使用できる。さらに、刺激のフェーズ又は速度と視運動性眼振の拘束フェーズとの相関関係を、使用者が刺激を認識するか否かの尺度として使用することも想定可能である。
眼球運動メトリックを記録するために、眼球運動測定機器を使用することができ、これは「アイトラッカ」とも呼ばれ、特に評価ユニットを使って制御される。眼球運動測定機器は好ましくは、カメラ、特に好ましくはビデオカメラを含むことができ、これは特に、好ましくは使用者の眼領域の画像シーケンスを記録し、これらを画像処理により評価して、眼球運動メトリックのうちの少なくとも1つをそこから確定することによって、ビデオに基づく「アイトラッキング」を実行できるようにするためである。このために、特に既知のアルゴリズムを各々の場合で使用できる。さらに、特に評価ユニットを用いる画像処理はさらに、少なくとも片眼の、好ましくはその瞳孔の幾何学データ、特にその瞳孔の位置と直径を記録された画像シーケンスから確認するために使用でき、そこから例えばその少なくとも片眼の照準線を特定することができる。このために、特に評価ユニットを使って、少なくとも片眼が光源によって照射されると、角膜と水晶体の前側及び/又は後側で発生し得る選択された反射点を含む方法を使用することが可能である。特に、角膜反射と瞳孔位置から照準線を特定することができる:例えば、P.Blignaut,Mapping the Pupil-Glint Vector to Gaze Coordinates in a Simple Video-Based Eye Tracker,Journal of Eye Movement Research 7(1):4,pages 1-11,1995を参照されたい。しかしながら、原則として、その他の反射を、特にいわゆる「デュアルプルキンエアイトラッカ」によって記録することも可能である。角膜反射は頭部の運動がなければ動かないが、瞳孔は眼球運動中にその位置を変化させるため、眼球運動はそこから推論できる。ここで、「瞳孔」とは、各眼に存在する入射開口を指し、そこを通って光の形態の放射が眼球の内部に入ることができる。反対方向では、瞳孔は出口開口とみなすことができ、そこを通じて眼から周囲への使用者の照準線を定義できる。
さらに、使用者の眼球運動メトリックをカメラ、特にビデオカメラによって、できるだけ高い解像度及びできるだけ高いコントラストで捕捉することができるようにするために、照明機器も提供できる。代替的又は追加的に、昼光又はすでに存在する照明に頼ることが可能である。この場合、照明機器は、眼球運動測定機器に含めることができ、又は別の機器としてセットアップできる光源として構成できる。
特定の構成において、カメラ、特にビデオカメラは赤外スペクトル範囲、すなわち780nm~1mm、好ましくは780nm~3μm、特に780nm~1.4μmの赤外線(DIN EN ISO 13666:2013-10、4.4項によるもので、“IR-A”とも呼ばれる)に対する感度を有することができる。赤外放射を提供するために、このために提供される光源は、赤外スペクトル範囲、特にカメラがそれに対して十分な感度を有する波長において発光できる。光源は好ましくは、小型白熱灯、ソリッドステートIR発光器、発光ダイオード、又は赤外レーザから選択でき、適当なフィルタを使用できる。
ステップc)により、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折が確認される。後でより詳しく説明するように、少なくとも片眼の屈折は、少なくとも片眼の屈折を記録するように構成された屈折測定機器を使って確認でき、屈折測定機器は、特に評価ユニットを使って制御できる。この場合、例えば米国特許出願公開第2012/0287398 A1号明細書に開示されているよう用に、屈折測定機器は、使用者の少なくとも片眼の焦点ずれを特定するように構成された複数の光学素子を含んでいてよい。屈折測定機器の好ましい構成は、例示的実施形態の中で図2に関して示されている。しかしながら、屈折測定機器のその他の構成方法も可能である。
代替的な構成において、眼の屈折は、好ましくはステップb)による期間中に、使用者の少なくとも片眼の眼球運動を記録することによって実行できる。2019年4月23日に出願された欧州特許出願第19 170 561.5号明細書の中で開示されているように、特に評価ユニットを使って、記号に基づいて使用者の少なくとも片眼の眼球運動を記録することは、記号のパラメータを変化させながら実行でき、その記号に関する使用者の認識閾値が眼球運動から出現する時点を特定することができ、少なくとも片眼の屈折を、その時点で定義された記号に関するパラメータから確定することが可能である。この場合、眼球運動の記録は、パラメータの様々な値について、好ましくは所望の時点が特定されるまで繰り返すことができる。この場合、「認識閾値」という用語は、使用者がその少なくとも片眼のための刺激として提示された記号を依然としてちょうど認識できるだけ、又はちょうど認識できるだけということを指す。記号のパラメータの1つ、特に周期的パターンの空間周波数をだんだん増大させた場合、このプロセス中に、ちょうど記号がその使用者の少なくとも片眼に対する刺激として機能できなくなった時点を確定することが可能である。逆に記号のパラメータの1つ、特に周期的パターン内の空間周波数をだんだん減少させた場合、このプロセス中に、提示された記号が初めて使用者の少なくとも片眼のための刺激として機能できなくなった時点を確定することが可能である。代替的に、例えば、記号のパラメータの1つ、特に周期的パターンの空間周波数をだんだん減少させた場合であっても、このプロセス中に、提示された記号が初めて使用者の少なくとも片眼のための刺激としてちょうど機能できた時点を確定することが可能である。逆にこの場合、記号のパラメータのうちの1つ、特に周期的パターンの空間周波数をだんだん増大させた場合、そのプロセス中に、提示された記号が初めて使用者の少なくとも片眼のための刺激として機能できた時点を確定することができる。
本発明の特別な構成において、提示された記号に対する使用者の認識閾値が使用者の屈折から明らかである時点は、使用者の眼球運動メトリックが提示された記号の動きを依然としてちょうど追従するだけか、又はちょうどそれを追従し始めるだけであることによって確定できる。特に、少なくとも片眼が固視する記号の運動を追う際の使用者の追従性眼球運動をこの目的のために所望の時点を確定するために使用でき、これは特に、前述のように、追従性眼球運動は自発的に起こすことができず、使用者の少なくとも片眼のための刺激の役割を果たす、提示された記号の動きを追うからである。プロセス中、提示された記号、特にパターンの空間周波数に対する使用者の認識閾値が、所望の時点を、使用者の眼球運動メトリックから確定することが可能である。このために、ビデオカメラにより記録された、使用者の眼球運動を捕捉するためのデータが好ましくは、提示された記号に対する使用者の照準線を確認するために使用できる。記号のパラメータの1つ、特に周期的パターンの空間周波数をだんだん減少させた場合、使用者の追従性眼球運動は、使用者が提示された記号を認識できるかぎり、記号の動きに対応する。使用者がちょうと提示された記号、特に周期的パターンを認識できなくなった時点に到達し、前記記号がその結果として使用者の少なとも片眼に対する刺激として機能できなくなると、使用者の追従性眼球運動は記号の動きから逸脱する。反対に、使用者が初めて提示された記号、特に周期的パターンをちょうど認識できた時点に到達し、前記記号がその結果として初めて使用者の片眼のための刺激として機能できると、使用者の追従性眼球運動は今度は、記号の動きを追い始める。構成の種類に関係なく、これに関して、使用者の追従性眼球運動が記号の動きから逸脱する程度を確定する手段としての閾値を、求められる時点として設定することが好ましい。この場合、逸脱が定義された閾値を超えるか、それを下回った時点が、求められる時点を表す。
使用者の少なくとも片眼の屈折の値は、確定された時点において、記号の選択されたパラメータを設定するために使用されるパラメータの値から特定でき、これは好ましくは、その時点の確定後に行われる。ここで、上述の構成において、屈折の値はパターンの空間周波数から特定でき、これはまた、その時点で確定されたパターンの限界周波数であってよく、その空間周波数について、提示された記号に対する使用者の認識閾値は使用者の眼球運動メトリックの観察から明らかである。「限界周波数」とは、コントラスト感度がゼロになるか、又は刺激のコントラストが最大となるパターンの空間周波数を指す。この周波数はまた、視覚系の解像限界と考えることができる。この場合、少なくとも片眼の「コントラスト感度」という用語は、異なる濃淡レベルを、2つのグレイスケール値間の最小の、ちょうど依然として認識可能な差の逆数として区別するための尺度を定義する。使用者の少なくとも片眼の「視力」及び「視覚識別」という用語はそれぞれの場合に、使用者の少なくとも片眼が依然として区別可能と認識できる2つの点間の空間距離のための尺度を明示する。上述の構成では、コントラスト感度は、相互に隣り合わせに周期的に配置された縞の形態の周期的パターンによって確認でき、前記パターンは、「正弦格子」又は「ガボールパッチ」とも呼ばれる。A.Leube et al.,Individual neural transfer function affects the prediction of subjective depth of focus, Scientific Reports 2018,8(1),1919に記載されているように、そのコントラストがそれ以上縞のパターンを認識できなくなるまで低下させられるガボールパッチが好ましくはこのために使用される。このコントラスト値は、認識閾値として使用される。この手順は、様々な空間周波数について繰り返される。さらに詳しくは、例示的実施形態を参照されたい。
使用者側で発生する屈折の確認の種類に関係なく、球面円柱レンズをそこから確認することができ、この球面円柱レンズは眼鏡レンズとして、少なくとも片眼の焦点ずれをもたらす屈折異常を、できるだけ最適な像品質がその使用者のために得られるような方法で補償するために使用できる。球面円柱レンズを説明するために、異なる表現方法が適している。DIN EN ISO 13666:2013-10規格は、以下において「規格」とも呼ばれるが、11.2項において、「球面屈折力」として知られるものを定義しており、これは球面屈折力を有する眼鏡レンズの頂点屈折力の、又は乱視度数を有する眼鏡レンズの2つの主経線の一方におけるそれぞれの頂点屈折力の値として定義される。規格の9.7.1及び9.7.2によれば、「頂点屈折力」とは、近軸後面頂点焦点距離の逆数として定義され、それぞれメートルで測定される。規格12項による乱視度数を有する球面円柱眼鏡レンズは、相互に垂直な2つの別々の焦線における近軸の平行な光ビームを結合し、したがって、2つの主経線内でのみ球面頂点屈折力を有する。「乱視度数」とは、ここで、円柱屈折力及び円柱軸により定義される。この場合、規格12.5による「円柱屈折力」は、2つの主経線内の頂点屈折力の差を示す「非点隔差」の絶対値を表す。規格12.6によれば、「円柱軸」は、その頂点屈折力が基準値として選択される主経線の方向を指す。最後に、規格12.8によれば、乱視効果を有する眼鏡レンズの「屈折力」は、2つの主経線の各々の頂点屈折力と円柱屈折力を含む3つの値によって明示される。さらに、球面円柱レンズは、L.N.Thibos,W.Wheeler and D.Horner(1997),Power Vectors:An Application of Fourier Analysis to the Description and Statistical Analysis of Refractive Error, Optometry and Vision Science 74(6),pp.367-375にしたがって、「屈折ベクトル」を明示することによって説明できる。3次元屈折空間であって、座標により範囲を確定できる3次元空間内の正確に1点によって説明できる屈折ベクトルは、平均球面屈折並びに円柱屈折力及びそれに関連する円柱軸に対応し、又はそれと相関する。
ステップd)によれば、特に評価ユニットを用いた少なくとも片眼の調節及び輻輳の共同特定は、第一に、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認し、第二に、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の眼球運動から少なくとも片眼の輻輳を確認することによって行われる。特に好ましくは、前述の変数「AC/A」、すなわち、特定の調節距離について少なくとも片眼が個別に設定する輻輳の絶対値をこのプロセスで特定できる。
本発明によれば、第一に、少なくとも1つの第一の距離におけるその調節による少なくとも片眼の屈折の、それとは異なる少なくとも第二の距離におけるその調節に関する変化が確認される。このために、使用者の少なくとも片眼の固視が第二の距離から第一の距離へと変化し、ステップa)により提示される、少なくとも片眼の網膜面上でできるだけ鮮鋭に結像されることが意図される記号は、当初は第二の距離に置かれ、その後第一の距離に置かれる。この場合、第一の距離と第二の距離は何れも、少なくとも片眼の近点と遠点との間にあり、好ましい構成において、少なくとも1つの第一の距離は少なくとも片眼の調節状態のために選択でき、第二の距離は少なくとも片眼の無調節状態のために選択できる。その結果、本明細書の方法の特に好ましい実施形態において、使用者の少なくとも片眼の屈折の確認は、少なくとも片眼の正面に提示される記号の少なくとも2種類の距離で確認できる。
少なくとも2、好ましくは少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、又は少なくとも6つの第一及び第二の距離について、好ましくは、第一に、その中で少なくとも片眼の調節状態が存在する15cm~60cm、特に好ましくは20cm~50cm、特に約20cm、25cm、40cm、及び50cmの値を、第二に、その場合に実質的に無調節状態をとる少なくとも片眼の正面の少なくとも1m、好ましくは少なくとも1.5m、特に好ましくは少なくとも2mの値を選択することが可能である。しかしながら、屈折が確認されるそれ以外の数の距離で屈折を確認すること、及びそれ以外の数の距離もそれぞれ選択することが可能である。相互に異なる2つ以上の第一の距離において屈折の値を確認することにより、有利な点として、測定曲線を得ることができ、そこから屈折の変化をより高い精度で評価できる。しかしながら、第一又は第二の距離の変化が1つの場合の屈折の変化を確認する別の方法も想定可能である。
好ましくは、特に使用者の少なくとも片眼の調節及び輻輳の共同特定の進行を、ある期間にわたり、例えば1週間若しくは数週間にわたり、少なくとも1カ月にわたり、少なくとも1四半期にわたり、又は少なくとも1年にわたりモニタすることの範囲において使用できる特別な構成において、第二の距離における少なくとも片眼の調節による屈折の現在の測定を省き、その代わりに、第二の距離における少なくとも片眼の調節による屈折の、好ましくはこの値のそれ以前の確認からの既知の値を、この値が本明細書の方法を使って確認されたか、それ以外の方法を使って確認されたかに関係なく使用することが可能となる。例えば使用者のための処方箋に記載されるような、従来の屈折計を使って無調節状態の少なくとも片眼の屈折に関する値のそれ以前の特定が、このための役割を果たしてよい。この特別な構成ではしたがって、ステップd)において少なくとも片眼の屈折の変化を確認するために、適時に、第一の距離における少なくとも片眼の調節による屈折の少なくとも1つの値を測定によって記録し、第二の距離における調節による少なくとも片眼の屈折については既知の値に依存することは十分であり得る。
その結果、本発明によれば、少なくとも片眼の眼球運動からの少なくとも片眼の輻輳と、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節の確認が共同で行われる。前述のように、「輻輳」という用語は、
- 使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が、それぞれ1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す相互に平行な軸の周囲での中心線に向かう方向及び底から散開する方向の両方へのそれぞれ反対の回転方向への眼球回転を行う反対方向への眼球運動、又は、
- 使用者の少なくとも片眼の、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表す軸から中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球運動、又は、
- 使用者の両眼の2つの眼球の、2つの眼球の各々が、1つの眼球の瞳孔中心とその回旋点との接続線を無限に延ばしたものを表すそのそれぞれの軸の周囲での、中心線に向かう方向とそこから散開する方向の両方への眼球回転を相互に独立して行う眼球運動
を指す。
したがって、好ましくは、少なくとも片眼の輻輳は、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節中の少なくとも片眼の眼球回転を記録することによって確認できる。特に好ましい構成において、関係する少なくとも片眼の瞳孔の角膜反射を記録することが可能である。これは、角膜反射は頭を動かさなければ動かないが、瞳孔は眼球運動中にその位置を変化させるため、眼球回転をそこから高い信頼性で推定できることから、特に有利である。しかしながら、少なくとも片眼の輻輳、特に眼球回転を確認するためのその他の方法も想定可能である。特に、関係する少なくとも片眼の虹彩の運動又は前述の「デュアルプルキンエアイトラッカ」を使用できる。
別の態様において、本発明は、使用者の少なくとも片眼の調節を特定する方法に関する。この方法の構成に関しては、使用者の少なくとも片眼の調節及び輻輳を共同で特定する方法の説明を参照されたい。
別の態様において、本発明は、本明細書に記載の方法を実行するための実行可能な命令を含むコンピュータプログラムに関する。コンピュータプログラムの構成に関しては、関連する方法のそれぞれの説明を参照されたい。
別の態様において、本発明はデータ処理装置、コンピュータ可読データ媒体、データ媒体信号、及びコンピュータ可読媒体に関する。これらの態様の構成については、データ処理の、データ媒体の、データ媒体信号の、又はコンピュータ可読媒体のそれぞれ関連する主旨を参照されたい。
別の態様において、本発明は、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための装置に関する。本発明によれば、装置は、
- 使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に、少なくとも片眼の調節を刺激するための記号を提示するように構成された機器と、
- 少なくとも片眼の少なくとも1つの眼球運動を記録するように構成された眼球運動測定機器と、
- 本明細書中に記載の方法にしたがって、屈折の変化から調節を、及び眼球運動から輻輳を共同で特定するように構成された評価ユニットと、
を含む。
好ましい構成において、装置は屈折測定機器を含んでいてよく、これは本明細書の他の何れかの場所に記載され、少なくとも片眼の屈折を記録するように構成される。この場合、屈折測定機器は好ましくは、少なくとも1つのシャックハルトマン収差計、少なくとも1つのオフ中心フォトレフラクタ、及び少なくとも1つのオートフォーカスシステムを含む群から選択できる。実施形態の変形型に関して、プロセス中、異なる波長及びビーム経路を使用できる。代替的又は追加的に、少なくとも片眼の屈折は、眼球運動測定機器によって記録できる。これに関して、前述又は後述のそれに対応する例示を参照されたい。
別の好ましい構成において、装置は、本明細書の他の何れかの場所に記載された視覚表示ユニットを含むことができ、視覚表示ユニットは、少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離及び/又は第二の距離に所望の記号を提示するように構成される。視覚表示ユニットは、特に少なくとも1つの第一及び/又は第二の距離を確実な、ただし選択可能な方法で設定するために、移動可能であるが固定可能な方法で配置されてよい。代替的又は追加的に、前述の投射機器を提供でき、これは使用者の少なくとも片眼に記号を結像するように構成される。好ましくは、投射機器は、この場合、記号を結像することを目的としたベイダルレンズを有していてよく、ベイダルレンズは使用者の少なくとも片眼の正面に配置される。「ベイダルレンズ」という用語は、少なくとも1つのレンズを含み、記号を常に同じ角サイズで提示するように構成される光学素子を指す。
別の好ましい構成において、評価ユニットは、使用者の少なくとも片眼と視覚表示ユニット又はカメラとの間の距離を記録する機器を有することができる。このために、使用者の少なくとも片眼の瞳孔径は、特にカメラのピクセルキャリブレーションが空間ユニット内に存在する場合に、カメラと使用者の少なくとも片眼との間の瞳孔距離を、特にカメラにより記録された使用者の眼領域の画像シーケンスの画像処理によって特定することから確認できる。好ましい構成において、ステレオカメラの形態で共同で配置され、したがって使用者の少なくとも片眼と視覚表示ユニットとの間の距離を記録するように構成される少なくとも2つのカメラを提供できる。代替的又は追加的に、装置は、カメラと使用者の少なくとも片眼との間の瞳孔距離を特定するように構成された距離測定ユニットを含むことができる。
別の好ましい構成において、装置は、記号を提示するための2つの別々の機器、2つの別々の眼球運動測定機器、及び任意選択により、2つの別々の屈折測定機器を含んでいてよく、これは使用者の両眼の調節と輻輳を同時に共同で特定するように構成されてよい。
そこに列挙された特徴を含む装置の定義及び任意選択的構成に関しては、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定する方法に関する本明細書中の説明を参照されたい。
好ましい実施形態において、装置は少なくとも1つの移動端末として構成できる。そこに列挙された特徴を含む、少なくとも1つの移動端末としての装置の定義及び任意選択的構成に関しては、少なくとも1つの移動端末によって使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定する方法に関する本明細書中の説明を参照されたい。
米国特許出願公開第2012/0287398 A1号明細書は、使用者の眼の屈折を特定するように構成され、輻輳のモニタは任意選択的に提供されているが、本発明は、使用者の片眼又は両眼の調節と輻輳の共同での特定を容易にする。したがって、後でより詳しく説明するように、本発明による方法と提案される装置は、特に使用者の片眼又は両眼の近視抑制のため、及び関連する使用者の片眼又は両眼のための眼鏡レンズ又はコンタクトレンズの製造において使用できる。
別の態様において、本発明は使用者の少なくとも片眼の調節を特定する装置に関する。この装置の構成に関しては、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定する装置に関する説明を参照されたい。
別の態様において、したがって、本発明は使用者の少なくとも片眼の近視を抑制するための値を確認する方法に関し、このために、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための、本明細書に記載の方法が使用され、使用者の少なくとも片眼の、共同で特定された調節と輻輳が近視抑制のための値として使用される。この場合、近視抑制のための個人に合わせた光学的解決策による近視患者の特に最適化され、個人に合わせたケアが存在し得る。
好ましい構成において、本発明は、使用者の片眼の近視抑制のための値を確認する方法に関し、このために、使用者の眼の調節と輻輳を共同で特定する、及び特に好ましくは同時に特定するための、本明細書に記載の方法が使用され、使用者の眼の共同で特定された、及び特に好ましくは同時に特定された調節と輻輳が、近視抑制のための値として使用される。
別の好ましい構成において、本発明は、使用者の少なくとも片眼の近視抑制のための値を少なくとも1つの移動端末により確認する方法に関し、このために、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための、本明細書に記載の少なくとも1つの移動端末による方法が使用され、使用者の少なくとも片眼の、共同で特定された調節と輻輳が近視抑制のための値として使用される。
好ましい構成において、本明細書で提示されている提案の方法と装置は、当初はスクリーニングツールとして、また、例えば少なくとも1つの移動端末を使って、個々の近視使用者の個別の要求事項と、追加的な光学機器による、特に累進屈折力レンズによる近視の進行抑制に関する成功の見込みを推定するために使用できる。一次医療の範囲内で、光学機器のパラメータ、例えば累進屈折力レンズの場合の加入屈折力及びインセットの度数を、共同で特定された調節と輻輳に合わせて個別に調整できる。
一次医療に続き、提案の方法及び提示された装置は、進行をモニタするために使用できる。使用者の共同で特定された調節と輻輳が時間により変化する場合、光学機器のパラメータ、例えば累進屈折力レンズの場合の加入屈折力及び/又はインセットの度数を近視進行過程に合わせて個別に調整することが可能である。
典型的な例では、屈折異常が-3.0dptの近視使用者の調節の不正確さは0.75dptであり、4Δdpt/dptの輻輳の精度を正常と考えることができると仮定できる。特に近視抑制用として構成された累進屈折力レンズが前記使用者に供給され、進行モニタの範囲内でチェックアップ測定が定期的に行われる。累進屈折力レンズの設定された加入屈折力により、調節の不正確さは0.25dptまで縮小され、近視の進行を遅らせることができる。例えば12か月後に、調節の不正確さの値が再び一次医療前の値に対応することが確定された場合、加入屈折力の値を個別に調整できる。
したがって、本明細書の方法と装置は、特に好ましくは、使用者の屈折異常の進行に関する予測値のために使用できる。
提案の方法の、及び本明細書の装置の、近視抑制の範囲におけるスクリーニングツールとしての、及び/又は進行モニタのための応用は、原理上、標準値の存在によって改良でき、それを利用して使用者は近視抑制が必要か否か、及びどのような形態で必要であるかを決定することができる。このような標準値が利用可能となるまで、提案の方法と本明細書の装置は、標準化された検査方法又は検査機器としての役割を果たすことができる。
使用者の少なくとも片眼の近視抑制のための値を確認する方法の別の構成に関しては、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための方法と装置に関する前述又は後述の説明を参照されたい。
すでに述べたように、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための、本明細書で提案する方法と本明細書で提示する装置は特に、関係する使用者の少なくとも片眼のための眼鏡レンズの製造方法において使用するのに適している。規格8.1.1及び8.1.2項によれば、「眼鏡レンズ」とは、眼の屈折異常を修正する役割を果たすことが意図される光学レンズを意味すると理解され、光学レンズは使用者の眼の正面に、ただし眼と接触せずに装用される。本発明のこの別の態様によれば、眼鏡レンズはレンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品を加工することによって製造され、レンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品は屈折データに基づいて加工され、屈折データでは使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳に関する値が考慮され、値は使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための、本明細書に記載の方法にしたがって特定される。眼鏡レンズの製造方法の別の構成に関しては、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための方法と装置に関する前述又は後述の説明を参照されたい。屈折データは好ましくは、使用者の少なくとも片眼の視力を矯正するための、屈折特定の結果として明示される屈折度数を含む。規格9.3項によれば、屈折度数は眼鏡レンズの焦点屈折力とプリズム屈折力のための一般的用語である。
本発明による方法と提案の装置には、従来の装置及び方法に対する多く利点がある。特に有利な方法で、専門の設備を用いずに、特に例えば装置への手作業又は音響入力の形態での使用者からの自覚的フィードバックを必要とせずに、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を他覚的に共同で特定できる。さらに、これは専門スタッフによる操作を必要としない。さらに、本明細書の方法及び提案の装置は、近視に関する進行を考慮したリスクの可能性を検討するためのスクリーニングツールとして、及び/又はすでに存在する近視の、好ましくは追加的光学機器、特に累進屈折力レンズの影響下での進行をモニタするために使用できる。
要約すれば、本発明に関して、以下の実施形態が特に好ましい:
実施形態1.使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定する方法であって:
a)使用者の片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に、少なくとも片眼の調節を刺激するために、少なくとも1つの記号を提示するステップと、
b)少なくとも片眼の眼球運動を記録するステップと、
c)少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折を確認するステップと、
d)少なくとも片眼の調節と輻輳を、
・少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認することと、
・少なくとも片眼の輻輳を、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の眼球運動から確認すること
によって共同で特定するステップと、
を含む、方法。
実施形態2.調節と輻輳の共同特定は、使用者の両眼について、好ましくは同時に実行される、実施形態1による方法。
実施形態3.第二の距離において少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折に関して新たに確認された値が確認される、実施形態1又は2による方法。
実施形態4.第二の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折に関する既知の値が使用される、実施形態1~3の何れか1つによる方法。
実施形態5.少なくとも1つの第一の距離又は第二の距離は、少なくとも片眼の調節状態のために選択される、実施形態1~4のうちの何れか1つによる方法。
実施形態6.少なくとも片眼の調節状態のための少なくとも1つの第一の距離又は第二の距離は、15cm~60cm、好ましくは20cm~50cmの少なくとも1つの値、特に約20cm、25cm、40cm、及び50cmから選択される、実施形態5による方法。
実施形態7.少なくとも1つの第一の距離又は第二の距離は、少なくとも片眼の無調節状態のために選択される、実施形態1~6のうちの何れか1つによる方法。
実施形態8.少なくとも片眼の無調節状態のための少なくとも1つの第一の距離又は第二の距離は、少なくとも1m、好ましくは少なくとも1.5m、特に好ましくは少なくとも2mの値から選択される、実施形態7による方法。
実施形態9.少なくとも片眼の輻輳を確認するために、少なくとも1つの第一の距離又は第二の距離における少なくとも片眼の調節中に少なくとも片眼の眼球回転が記録される、実施形態1~8のうちの何れか1つによる方法。
実施形態10.少なくとも片眼の屈折は、少なくとも片眼の屈折を記録するように構成された屈折測定機器により確認される、実施形態1~9のうちの何れか1つによる方法。
実施形態11.少なくとも片眼の屈折は、少なくとも片眼の眼球運動を記録することによって確認される、実施形態1~10のうちの何れか1つによる方法。
実施形態12.少なくとも片眼の眼球運動は記号に基づいて、記号のパラメータが変更されている間に記録され、記号に関する使用者の認識閾値が眼球運動から生じる時点が確定される、実施形態11による方法。
実施形態13.少なくとも片眼の屈折は、その時点において確定された記号のパラメータから確認される、実施形態12による方法。
実施形態14.提示された記号のパラメータが変更される、実施形態12又は13による方法。
実施形態15.少なくとも1つの提示された記号のパラメータは、少なくとも1つの所定の記号が移動を行う間に変更される、実施形態14による方法。
実施形態16.少なくとも1つの提示された記号の移動は連続的又は段階的に行われる、実施形態15による方法。
実施形態17.少なくとも1つの記号の提示は、パラメータの異なる値について繰り返される、実施形態12~16のうちの何れか1つによる方法。
実施形態18.少なくとも1つの記号の提示は、時点が確定されるまでパラメータの異なる値について繰り返される、実施形態17による方法。
実施形態19.時点は、使用者の眼球運動メトリックが少なくとも1つの提示された記号の移動をちょうど依然として追うか、又はちょうど追うだけであることによって確定される、実施形態12~18のうちの何れか1つによる方法。
実施形態20.少なくとも片眼の眼球運動は眼球運動メトリックを示す、実施形態1~19のうちの何れか1つによる方法。
実施形態21.眼球運動メトリックは、使用者の眼の眼球運動、追従性眼球運動、マイクロサッカードに関する眼球運動、及び視運動性眼振を含む群から選択される、実施形態20による方法。
実施形態22.少なくとも1つの記号の提示は、少なくとも1つの記号が眼球の正面の第一の距離に配置されることによって行われる、実施形態1~21のうちの1つによる方法。
実施形態23.少なくとも1つの記号の提示は、使用者の少なくとも片眼の正面に固定されるが選択可能な距離に配置された視覚表示ユニットによって行われる、実施形態1~22のうちの1つによる方法。
実施形態24.少なくとも1つの記号の提示は、少なくとも1つの記号が少なくとも片眼の正面の第一の距離に投射されることによって行われる、実施形態1~23のうちの1つによる方法。
実施形態25.少なくとも1つの記号は、少なくとも片眼に、使用者が少なくとも1つの記号を空中の、使用者の少なくとも片眼の正面の第一の距離に対応する所定の位置において仮想的に認識できるような方法で投射される、実施形態1~24のうちの1つによる方法。
実施形態26.少なくとも1つの記号は周期的パターンであるか、それを含む、実施形態1~25のうちの1つによる方法。
実施形態27.提示されるパターンのパラメータは少なくとも1つの空間周波数であるか、それを含む、実施形態26による方法。
実施形態28.少なくとも1つの記号は当初、第一の方向に提示され、その後、第一の方向に関して変更された第二の方向に提示される、実施形態1~27のうちの1つによる方法。
実施形態29.相互に垂直な2つの主経線の各々の頂点屈折力は乱視度数を有する球面円柱眼鏡レンズについて連続的に確認される、実施形態28による方法。
実施形態30.方法は、使用者が眼鏡を装用している間に行われる、実施形態1~29のうちの1つによる方法。
実施形態31.使用者の少なくとも片眼の近視抑制のための値を、使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を実施形態1~30のうちの何れか1つによる方法にしたがって共同で特定することによって確認する方法であって、共同で特定された使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳は近視抑制のための値として使用される方法。
実施形態32.使用者の少なくとも片眼のための眼球レンズの製造方法であって、眼鏡レンズは、レンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品を加工することによって製造され、レンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品は屈折データに基づいて加工され、屈折データでは、実施形態1~31のうちの何れか1つによる方法にしたがって得られた使用者の少なくとも片眼の調節及び輻輳の値が考慮される、製造方法。
実施形態33.請求項1~32のうちの何れか1つによる方法を実行するための実行可能な命令を含むコンピュータプログラム。
実施形態34.使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための装置であって、装置は:
- 使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に、少なくとも片眼の調節を刺激するために、少なくとも1つの記号を提示するように構成された機器と、
- 少なくとも片眼の眼球運動を記録するように構成された眼球運動測定機器と、
- 実施形態1~33のうちの何れか1つによる方法にしたがって、調節を屈折の変化から、及び輻輳を眼球運動から共同で特定するように構成された評価ユニットと、
を含む。
実施形態35.評価ユニットは、実施形態1~34のうちの方法に関する何れか1つによる方法にしたがって調節と輻輳を共同で特定するように構成される、実施形態34による装置。
実施形態36.眼球運動測定機器は、眼球を照明するための光源と、眼球運動を記録するためのカメラを有する、実施形態34又は35による装置。
実施形態37.光源は赤外スペクトル範囲内で発光するように構成され、カメラは赤外スペクトル範囲内で感度を有する、実施形態36による装置。
実施形態38.少なくとも片眼の屈折を記録するように構成された屈折測定機器をさらに含む、実施形態34~37のうちの何れか1つによる装置。
実施形態39.記号を少なくとも片眼の正面の第一の距離に提示するように構成された視覚表示ユニットをさらに含む、実施形態34~38のうちの何れか1つによる装置。
実施形態40.投射機器をさらに含み、これは記号を使用者の少なくとも片眼上に結像するように構成される、実施形態34~39のうちの何れか1つによる装置。
実施形態41.
a)使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に、少なくとも片眼の調節を刺激するために、少なくとも1つの記号を提示する手段と、
b)少なくとも片眼の少なくとも1つの眼球運動を記録する手段と、
c)少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折を確認する手段と、
d)少なくとも片眼の調節と輻輳を、
・少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、少なくとも1つの第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認することと、
・少なくとも片眼の輻輳を、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の少なくとも1つの眼球運動から確認すること
によって共同で特定すること
を含む、データ処理装置。
実施形態42.使用者の少なくとも片眼の調節を特定するための装置であって:
- 使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離に、少なくとも片眼の調節を刺激するために、少なくとも1つの記号を提示するように構成された機器と、
- 少なくとも片眼の眼球運動を記録するように構成された眼球運動測定機器と、
- 評価ユニットと、を含み、
評価ユニットは、調節を、
・少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認すること
によって、屈折の変化から特定するように構成される、装置。
実施形態43.使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するためのコンピュータ実装方法であって:
a)使用者の少なくとも片眼の正面の少なくとも1つの第一の距離(166)に、少なくとも片眼の調節を刺激するために、少なくとも1つの記号を提示するステップと、
b)少なくとも片眼の眼球運動を記録するステップと、
c)少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折を確認するステップと、
d)少なくとも片眼の調節と輻輳を、
・少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折の、第二の距離における少なくとも片眼の調節に関する変化を確認することと、
・少なくとも片眼の輻輳を、少なくとも1つの第一の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の眼球運動から確認すること
によって共同で特定するステップと、
を含む、方法。
実施形態44.調節と輻輳の共同特定が使用者の両眼について行われることを特徴とする、実施形態43によるコンピュータ実装方法。
実施形態45.第二の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折に関する新たに確認された値が確認されること、又は第二の距離における少なくとも片眼の調節による少なくとも片眼の屈折に関する既知の値が使用されることを特徴とする、実施形態43又は44によるコンピュータ実装方法。
実施形態46.少なくとも1つの第一の距離は少なくとも片眼の調節状態のために選択され、第二の距離は少なくとも片眼の無調節状態のために選択されること、又は少なくとも1つの第一の距離は、少なくとも片眼の無調節状態のために選択され、第二の距離は少なくとも片眼の調節状態のために選択されることを特徴とする、実施形態43~45のうちの何れか1つによるコンピュータ実装方法。
実施形態47.少なくとも片眼の輻輳を確認する目的のために、少なくとも片眼が少なくとも1つの第一の距離において調節されている間に少なくとも片眼の眼球回転が記録されることを特徴とする、実施形態43~46のうちの何れか1つによるコンピュータ実装方法。
実施形態48.少なくとも片眼の屈折が、少なくとも片眼の屈折を記録するように構成された屈折測定機器により確認されることを特徴とする、実施形態43~47のうちの何れか1つによるコンピュータ実装方法。
実施形態49.少なくとも片眼の屈折は、少なくとも1つの記号に基づいて、少なくとも1つの記号のパラメータが変更されている間に少なくとも片眼の眼球運動を記録することによって確認され、少なくとも1つの記号に関する使用者の認識閾値が眼球運動から生じる時点が特定され、少なくとも片眼の屈折は、この時点において定義される少なくとも1つの記号のパラメータから確認されることを特徴とする、実施形態43~48のうちの何れか1項によるコンピュータ実装方法。
実施形態50.少なくとも片眼の眼球運動は眼球運動メトリックを有し、眼球運動メトリックは、追従性眼球運動、マイクロサッカードに関する眼球運動、及び視運動性眼振を含む群から選択されることを特徴とする、実施形態43~49のうちの何れか1つによるコンピュータ実装方法。
実施形態51.少なくとも1つの記号は、
- 少なくとも1つの記号が少なくとも片眼の正面の第一の距離に配置されること、
- 少なくとも1つの記号が少なくとも片眼の正面の第一の距離に投射されること、及び/又は
- 少なくとも1つの記号が少なくとも片眼に、使用者が少なくとも1つの記号を少なくとも片眼の正面の第一の距離において仮想的に認識できるように投射されること
によって提示されることを特徴とする、実施形態43~50のうちの何れか1つによるコンピュータ実装方法。
本発明のその他の詳細及び特徴は、特に従属特許請求項に関する好ましい例示的な実施形態の以下の説明から明らかとなるであろう。この場合、それぞれの特徴は、それ自体でも、又は相互の様々な組合せとしても実現できる。本発明は例示的な実施形態に限定されない。例示的な実施形態は図中に概略的に示されている。個々の図面中の同じ参照番号は、同じ若しくは機能的に同じ要素又はそれらの機能に関して相互に対応する要素を指す。
使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による装置の好ましい例示的な実施形態を示す。 使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による装置の特に好ましい例示的な実施形態を示す。 使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による方法の機能の概略図を示す。 使用者の少なくとも片眼の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による方法の好ましい例示的な実施形態を示す。
図1は、使用者の片眼又は両眼112、112’の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による装置110の好ましい例示的な実施形態の概略図を示す。この場合、図1は、使用者の一方の眼112のみを概略的に示しており、眼112は瞳孔114を有し、そこから光ビーム116が眼112の内部118に入る。この場合、使用者の眼112の中で光の方向の変化が起こり、これは「屈折」と呼ばれる。さらに、眼112は眼球回転120も行うことができる。図3においてより詳しく示されているように、使用者の両眼の2つの眼112、112’の反対方向への眼球運動は「輻輳」と呼ばれ、この場合、2つの眼112、112’の各々が、相互に平行な軸122の周囲でそれぞれ反対の回転方向への眼球回転120を行う。
提案の装置110は、使用者の眼112の正面の少なくとも1つの所望の距離に記号を提示するための機器124を含み、記号(図示せず)は、眼112の調節を刺激するのに適している。この場合、記号は1つ又は複数の文字、数、符号、画像、又はパターンから選択される視力表を含み、カラー又は黒白で提示できる。記号は単眼式に、すなわち各眼112について別々に、又は両眼式に、すなわち両眼の両方の眼球112、112’のために一緒に同時に提示できる。この場合、図1に概略的に示されているように、機器124は任意選択的な固定レンズ126、可動レンズ128、及び視覚表示ユニット130を含んでいてよい。しかしながら、機器124の異なる実施形態も可能である。
図1による実施形態において、記号は図1に示されるように機器124によって眼112へと、使用者が記号を使用者の眼112の正面の所望の距離に対応する空中の所定の位置において仮想的に認識できるように投射される。代替的な実施形態(図示せず)では、装置110は、記号を使用者の眼112の正面の所望の距離に対応する空中の所定の位置に投射するように構成された投射機器を含んでいてよい。別の代替的実施形態(図示せず)では、機器124は使用者の眼112の正面の所望の距離に配置された視覚表示ユニットを含んでいてよい。この場合、視覚表示ユニットは、モニタ、スクリーン、又はディスプレイから選択でき、視覚表示ユニットは、見られるように、又は好ましくは覗かれるように構成できる。しかしながら、機器124の別の実施形態も想定可能である。
さらに、使用者の記号を提示するための機器124は記号のパラメータを変更するように構成でき、パラメータは、記号に応じて、記号又はその一部の範囲、方位、周波数、コントラスト、又は黒白を含む色から選択される記号の特性に関する。周期的パターンの場合、パラメータは繰り返し提示される構造、特に周期的な極大又は極小の配置、特に周期的パターンの少なくとも1つの空間周波数に関していてよい。さらに、記号を提示するための機器124は、記号の、特に連続的又は段階的な移動を実行するように構成でき、提示される記号のパラメータは好ましくは、提示される記号が移動している間に変更される。これに関して、記号が明らかな移動のみを行うか否かは関係ない。
提案の装置110は、眼球運動測定機器132をさらに含み、これは眼112の眼球運動を記録するように構成され、したがって「アイトラッカ」とも呼ばれる。眼球運動測定機器132は好ましくは、カメラ134、特に好ましくはビデオカメラを含むことができ、これは特に使用者の眼領域の画像シーケンスを記録し、これらを画像処理によって評価して、そこから少なくとも1つの眼球運動メトリックを確定することによりビデオベースの「アイトラッキング」を実行できるようにするためである。このために、各々の場合で特に既知のアルゴリズムを使用できる。この場合、眼球運動メトリックは、使用者の眼球112の運動に関連する尺度に関係し、使用者の眼112の運動は、刺激として機能する記号により惹起される。眼球運動メトリックは、使用者の2つの眼球112、112’の反対方向への眼球運動、追従性眼球運動、マイクロサッカード方向、マイクロサッカード速度、若しくはサッカード精度を含むマイクロサッカードに関する眼球運動、又は視運動性眼振から選択できる。しかしながら、その他の種類の眼球運動メトリック、例えば固視持続時間も可能である。眼球運動メトリックの選択は実質的に、眼球運動測定機器132の精度とそれぞれの使用目的に依存する。反対方向への眼球運動は特に輻輳の特定のために使用できるのに対し、追従性眼球運動は好ましくは、屈折の特定に適している可能性がある。
さらに、眼球112、好ましくは瞳孔114に関する幾何学データ、特に瞳孔114の位置と直径は、画像処理により記録された画像シーケンスから確認でき、例えば眼112の照準線をそこから特定できる。このために、眼112が光源により照射されたときに、角膜と水晶体の前側及び/又は後側で発生し得る選択された反射点を含む方法を使用することが可能である。特に、角膜反射又はその他の反射を記録することが可能である。角膜反射は頭が動かなければ移動しないが、瞳孔114は眼球運動中にその位置を変化させるため、眼球回転120をそこから推定できる。本発明によれば、眼球運動、特に眼球回転120の記録は、使用者の2つの眼112、112’の、2つの眼112、112’の各々が相互に平行な軸122、122’の周囲での反対の回転方向への眼球回転120を行う反対方向への眼球運動を記録し、評価することによって輻輳を特定するのに役立つ。
2019年4月23日に出願された欧州特許出願第19 170 561.5号で開示されているように、使用者の眼112の眼球運動は、記号に基づいて、記号の少なくとも1つのパラメータが変更されている間に記録できる。このために、カメラ134により記録された使用者の眼球運動を捕捉するためのデータを、提示された記号に対する使用者の照準線を確認するために使用できる。記号のパラメータの1つ、特に周期的パターンの空間周波数がだんだん減少すると、使用者の追従性眼球運動は使用者が提示された記号を認識できるかぎり記号の移動に対応する。使用者がちょうど提示された記号、特に周期的パターンをそれ以上認識できなくなり、前記記号がその結果、使用者の眼112のための刺激として機能できなくなる時点に到達すると、使用者の追従性眼球運動は記号の移動から逸脱する。逆に使用者が初めて提示された記号、特に周期的パターンをちょうど認識でき、前記記号がその結果、初めて使用者の眼112のための刺激として機能する時点に到達すると、使用者の追従性眼球運動は記号の移動に追従し始める。構成の種類に関係なく、これに関して、使用者の追従性眼球運動の記号の移動からの逸脱の程度を確定する手段となる閾値を、求められる時点として設定することが好ましい。逸脱がこの場合に定められた閾値を超えるか、それを下回る時点が、求められる時点を表す。使用者の眼112の屈折に関する値は、確定された時点で記号のパラメータを設定するために使用されたパラメータの値から特定でき、これは時点の確定から行われる。代替的に、この目的のために屈折ベクトルを明示できる。
提案の装置110は評価ユニット136をさらに含み、これは、調節を屈折の変化から、及び輻輳を眼球運動から共同で特定するように構成される。この場合、眼球運動測定機器132と評価ユニット136との間に有線又は無線接続138を提供できる。評価ユニット136と記号を提示するための機器124との間に別の接続138があってもよい。このようにして、評価ユニット136はまた、眼球運動測定機器132と記号を提示するための機器124を制御して、特に記号のパラメータを設定するために使用できる。さらに、調節と輻輳の共同特定からの結果は、使用者又は他の何れかの人物、特に眼鏡販売員若しくは眼科医に対して、例えばモニタ140によって提供できる。さらに、キーボード142が、上述の制御用の値を入力するために提供されてよい。しかしながら、評価ユニット136のその他の種類の実装も可能である。
本発明によれば、評価ユニット136は、調節を屈折の変化から、及び輻輳を眼球運動から共同で特定するように構成される。このために、眼球運動測定機器132により記録された、使用者の眼球運動を記録することからのデータは、評価ユニット136に送信される。さらに、記号122のパラメータは、機器124の電子的手段による制御からわかり、したがって、評価ユニット136によって所望の評価のために使用できる。調節と輻輳の特定に関するその他の詳細は、後の図3に関する説明の中に見ることができる。
図2は、使用者の眼112、112’の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による装置110の特に好ましい例示的な実施形態の概略図を示す。図2に示されるように、眼の屈折は特に好ましくは、眼112の屈折を記録するように構成された屈折測定機器144を使って確認でき、屈折測定機器144は、特に評価ユニット136を使って制御できる。この場合、屈折測定機器144は、レンズ146、絞り148、及び光センサ150を含んでいてよく、これらは使用者の眼112の焦点ずれを特定するように構成される。しかしながら、屈折測定機器144のその他の構成方法も可能である。眼112により反射された光ビーム152の一部を屈折測定機器144に衝突させるために、図2に概略的に示されるように、ビームスプリッタ154、特に一部透明ミラー156と、不透明偏向ミラー158を更に提供できる。しかしながら、この目的のための他の、又は別の光学素子も想定可能である。図2に示される装置110のその他の詳細に関しては、図1による装置110の上述の説明を参照されたい。
別の好ましい構成において、図1又は2による装置110は、記号を提示するための2つの別々の機器124、2つの別々の眼球運動測定機器132、及び図2においてはさらに、2つの別々の屈折測定機器144を含んでいてよく、これらは使用者の2つの眼112、112’の調節と輻輳の同時の共同特定のために構成されてよい。
図3は、瞳孔間距離159(略して「IPD(interpupillary distance)」)だけ離間され、各々が瞳孔114、114’を有する使用者の眼112、112’の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による方法の機能の略図である。この図において、使用者の2つの眼112、112’は当初、各々、この場合は無限∞である第二の距離160にある標的を固視している。この場合、各眼112、112’の照準線162、162’はそれぞれの軸122、122’に沿って整列され、これらの軸は相互に平行である。しかしながら、第二の距離160のための他の値、例えば少なくとも1m、好ましくは少なくとも1.5m、特に好ましくは少なくとも2mの値も可能であり、そこで眼112は実質的に無調節状態をとる。
図3による別の図において、使用者の2つの眼112、112’はその後、第一の距離166の標的164を、標的164に位置付けられた記号を眼の網膜面上にできるだけ鮮鋭に結像できるように固視すべきである。好ましくは、第一の距離166のための少なくとも2、好ましくは少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、又は少なくとも6つの値をこのために使用でき、15cm~60cmの、好ましくは20cm~50cmの、特に約20cm、25cm、40cm、及び50cmの値を好ましくは選択でき、そこでは眼の調節状態が存在する。第一の距離160のための40cmの値は、本明細書で提示される例示的な実施形態に例として予定されているが、その他の値も可能である。2つ以上の異なる第一の距離166を選択することによって、有利な点として、特に測定曲線の勾配を確認することによって、そこからより正確な評価を行うことのできる測定曲線を得ることが可能となる。
2つの眼112、112’に屈折異常がない場合、2つの眼112、112’は、図3に概略的に示されるように、第一の距離166における標的164を固視するために、変化した照準線168、168’(実線)をとることになる。ここで例として第一の距離160のために予定される40cmの値の場合、これは2.5dptの調節に対応する。照準線162、162’が変更後の照準線168、168’にこのように変化することは、2つの眼112、112’の、図3に示される角度にわたる内寄せの必要量170、170’に対応し、これは「輻輳」と呼ばれる。このために、2つの眼112、112’は、相互に平行な軸122、122’の周囲で、明示された角度にわたりそれぞれ反対の回転方向への反対方向の眼球回転120、120’を行っている。
前述のように、2つの眼112、112’の各瞳孔114、114’の角膜反射は、輻輳を確認する目的のために記録できる。これは、それぞれの角膜反射は頭の動きがなければ移動しないが、瞳孔114、114’は眼球運動中にそれらのそれぞれの位置を変化させ、それによって関連する眼球回転120、120’をそこから高い信頼性で推定できることから、特に有利である。しかしながら、2つの眼112、112’の輻輳のその他の確認方法も可能である。
しかしながら、2つの眼112、112’の各々に屈折異常がある場合、2つの眼112、112’は各々、図3に概略的に示されるように、異なる変化を示す照準線172、172’(破線)をとることになる。例えば、調節が2.5dptではなく2.3dptしかないと、この場合は0.2dptの調節誤差が存在するであろう。その結果、第一の距離166にある標的164は、見かけ上の第一の距離176における異なる位置174にあるように見えるであろう。その結果として照準線162、162’が異なる変化を示す照準線172、172’に変化することは、2つの眼112、112’の、同じく図3に明示される角度にわたる異なる内寄せの必要量178、178’に対応するであろう。
それでも正しい第一の距離166の標的164を固視できるようにするために、使用者にはその結果、2つの眼112、112’が第一の距離166における標的164を意図して固視している間の2つの眼112、112’のそれに対応する輻輳を考慮して、それぞれの場合で2つの眼112、112’の屈折の0.2dptの値の補正が必要となる。したがって、ここで望まれる、眼112、112’の調節と輻輳の共同特定220は、第一の距離166における調節による眼112、112’の屈折の、第二の距離160における調節に関する変化を確認することによって実行でき、これはここでは、例として0.2dptの値に対応する。したがって、特に、特定の調節距離Aについて設定された輻輳の絶対値AC(AC/A)の値を特定することが可能である。
図4は、使用者の眼の調節と輻輳を共同で特定するための本発明による方法210の好ましい例示的な実施形態のフローチャートを概略的に示す。
ステップa)により、この場合、まず使用者の眼112の正面の少なくとも1つの第一の距離に記号を眼112の調節を刺激するために提示すること212が行われる。このために、特に、使用者の眼112の正面の少なくとも1つの所望の距離に、眼112の調節を刺激するのに適した記号を提示するための機器124を使用できる。
ステップb)により、好ましくはこれに隣接して、提示された記号に基づく使用者の眼112の眼球運動を記録すること214が行われる。このために、特に、眼112の眼球運動を記録するように構成され、したがって好ましくは、カメラ134、特に好ましくはビデオカメラを含んでいてよい眼球運動測定機器132を使用できる。本発明によれば、眼球運動の記録は、使用者の両眼の2つの眼212の、2つの眼112の各々が相互に平行な軸122の周囲でそれぞれ反対の回転方向への眼球回転120を行う反対方向への眼球運動を記録し、評価することによって、求められる輻輳を特定するのに役立つ。
ステップc)により、少なくとも1つの第一の距離における眼112の調節による眼112の屈折を確認すること216が行われる。本発明の好ましい構成において、使用者の眼112の眼球運動の記録214の実行はそれに加えて、眼112の屈折を確認すること216にも使用でき、この目的のために、例えば、2019年4月23日に出願された出願番号19 170 561.5号の欧州特許出願の中で開示されている方法を使用できる。代替的又は追加的に、眼112の屈折の測定218を、眼112に刺激として作用する記号における眼112の調節による眼112の屈折を記録するように構成される前述の屈折測定機器144によって行うことができる。
最後に、ステップd)により、少なくとも1つの第一の距離における眼112の調節による眼112の屈折の、第二の距離における眼112の調節に関する変化を確認すること222により、及び眼112の、特に少なくとも1つの第一の距離における眼112の調節による、相互に平行な軸122の周囲での2つの眼112の各々のそれぞれの反対の回転方向への眼球回転120の場合の眼球運動から、眼112の輻輳を確認すること224により、使用者の眼112の調節と輻輳を共同で特定すること220が行われる。
好ましくは使用者2つの眼112、112’の進行をある期間にわたり、例えば1週間若しくは数週間、数カ月、数四半期、又は数年わたりモニタする場合に使用できる特別な実施形態において、第二の距離160における眼112、112’の調節による屈折の現在の確認218、特に現在の測定218を省き、その代わりに、第二の距離160における調節による屈折の既知の値を、好ましくはこの値の以前の確認216から使用することが可能である。
方法210により得られる使用者の眼112、112’の調節及び輻輳に関する値は好ましくは、使用者による屈折異常の進行に関する予測値226として使用できる。
同様に、これらの値は、使用者の眼112、112’のための眼鏡レンズの製造方法において、レンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品を加工するために使用される屈折データ228を確認する際に考慮できる。ここから、特に、屈折及び輻輳の特定から球面円柱レンズを確認することが可能であり、この球面円柱レンズは、眼112、112’の焦点ずれの結果として生じる屈折異常を、使用者にとって可能なかぎり最適な像品質を取得できるような方法で補償するために眼鏡レンズとして使用できる。
参照符号一覧
110 装置
112、112’ 眼(球)
114、114’ 瞳孔
116 光ビーム
118 内部
120、120’ 眼球回転
122、122’ 軸
124 記号を提示するための機器
126 固定レンズ
128 可動レンズ
130 視覚表示ユニット
132 眼球運動測定機器(アイトラッカ)
134 (ビデオ)カメラ
136 評価ユニット
138 接続
140 モニタ
142 キーボード
144 屈折測定機器
146 レンズ
148 絞り
150 光センサ
152 反射光ビーム
154 ビームスプリッタ
156 一部透明ミラー
158 偏向ミラー
159 瞳孔間距離
160 第二の距離
162、162’ 照準線
164 標的
166 第一の距離
168、168’ 変更後の照準線
170、170’ 内寄せ必要量
172、172’ 異なる変更後の照準線
174 異なる位置
176 見かけ上の第一の距離
178、178’ 異なる内寄せ必要量
210 方法
212 記号の提示
214 眼球運動の記録
216 屈折の確認
218 屈折の測定
220 調節と輻輳の共同特定
222 屈折の変化を確認すること
224 輻輳を確認すること
226 予測値
228 屈折データ

Claims (25)

  1. 使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳を共同で決定するための方法(210)であって、前記方法(210)は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ
    を含み、
    ステップa)は、前記記号のパラメータを変化させながら前記記号を提示することによって行われ、
    ステップc)は、以下のステップc-1)及びc-2):
    c-1)前記眼球運動の最中に前記使用者の前記記号に対する認識閾値が出現する時点を決定するステップと、
    c-2)ステップc-1)で決定された時点におけるパラメータから、前記眼(112、112’)の前記屈折を決定するステップ
    によって行われる、
    方法。
  2. 前記調節及び前記輻輳の前記共同決定は、前記使用者の両眼(112、112’)について実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法(210)。
  3. 前記第二の距離(160)における前記眼(112、112’)の前記調節による前記眼(112、112’)の前記屈折に関する新たに決定された値が決定されること、又は前記第二の距離(160)における前記眼(112、112’)の前記調節による前記眼(112、112’)の前記屈折に関する既知の値が使用されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法(210)。
  4. 前記第一の距離(166)は前記眼(112、112’)の調節状態のために選択され、前記第二の距離(160)は前記眼(112、112’)の無調節状態のために選択されること、又は前記第一の距離(166)は前記眼(112、112’)の無調節状態のために選択され、前記第二の距離(160)は前記眼(112、112’)の調節状態のために選択されることを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の方法(210)。
  5. 前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定することを目的として、ステップb)で記録される眼(112、112’)の眼球運動が、眼(112、112’)の眼球回転(120、120’)であり、かつ、前記眼(112、112’)の眼球回転(120、120’)は、前記眼(112、112’)が前記第一の距離(166)において調節されている間に記録されることを特徴とする、請求項1~4の何れか1項に記載の方法(210)。
  6. 前記眼(112、112’)の前記屈折は、前記眼(112、112’)の前記屈折を記録するように構成された屈折測定機器(144)によって決定されることを特徴とする、請求項1~5の何れか1項に記載の方法(210)。
  7. 前記眼(112、112’)の前記眼球運動は眼球運動メトリックを有し、前記眼球運動メトリックは、追従性眼球運動、マイクロサッカードに関する眼球運動、及び視運動性眼振を含む群から選択されることを特徴とする、請求項1~6の何れか1項に記載の方法(210)。
  8. 前記記号は、
    - 前記記号が前記眼(112、112’)の正面の前記第一の距離(166)に配置されること、
    - 前記記号が前記眼(112、112’)の正面の前記第一の距離(166)に投射されること、及び/又は
    - 前記記号が前記眼(112、112’)に、前記使用者が前記記号を前記眼(112、112’)の正面の前記第一の距離(166)において仮想的に認識できるように投射されること
    によって提示されることを特徴とする、請求項1~7の何れか1項に記載の方法(210)。
  9. 使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳を共同で決定するための方法(210)を実行するための実行可能な命令を含むコンピュータプログラムであって、前記方法(210)は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ
    を含み、
    ステップa)は、前記記号のパラメータを変化させながら前記記号を提示することによって行われ、
    ステップc)は、以下のステップc-1)及びc-2):
    c-1)前記眼球運動の最中に前記使用者の前記記号に対する認識閾値が出現する時点を決定するステップと、
    c-2)ステップc-1)で決定された時点におけるパラメータから、前記眼(112、112’)の前記屈折を決定するステップ
    によって行われる、
    コンピュータプログラム。
  10. 請求項9に記載の前記コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読データ媒体。
  11. 使用者の眼(112、112’)のための眼鏡レンズの製造方法であって、前記眼鏡レンズは、レンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品を加工することによって製造され、前記レンズブランク又は前記セミフィニッシュト眼鏡レンズ製品は屈折データ(228)に基づいて処理され、前記屈折データ(228)では、前記使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳の値が決定され、前記使用者の前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定する方法(210)が使用され、前記方法は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ
    を含み、
    ステップa)は、前記記号のパラメータを変化させながら前記記号を提示することによって行われ、
    ステップc)は、以下のステップc-1)及びc-2):
    c-1)前記眼球運動の最中に前記使用者の前記記号に対する認識閾値が出現する時点を決定するステップと、
    c-2)ステップc-1)で決定された時点におけるパラメータから、前記眼(112、112’)の前記屈折を決定するステップ
    によって行われる、
    製造方法。
  12. 使用者の眼(112、112’)のための眼鏡レンズを製造するための方法であって、前記方法は、コンピュータを使用して実行され、前記眼鏡レンズは、レンズブランク又はセミフィニッシュト眼鏡レンズ製品を加工することによって製造され、前記レンズブランク又は前記セミフィニッシュト眼鏡レンズ製品は屈折データ(228)に基づいて処理され、前記屈折データ(228)では、前記使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳の値が決定され、前記使用者の前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定する方法(210)が使用され、前記方法は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ
    を含み、
    ステップa)は、前記記号のパラメータを変化させながら前記記号を提示することによって行われ、
    ステップc)は、以下のステップc-1)及びc-2):
    c-1)前記眼球運動の最中に前記使用者の前記記号に対する認識閾値が出現する時点を決定するステップと、
    c-2)ステップc-1)で決定された時点におけるパラメータから、前記眼(112、112’)の前記屈折を決定するステップ
    によって行われる、
    方法。
  13. コンピュータにより実行されると、前記コンピュータに請求項12に記載の前記方法の前記ステップを実行させる命令を含む、コンピュータ可読媒体。
  14. 使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳を共同で決定する装置(110)であって、前記装置(110)は、以下:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するように構成された機器(124)と、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するように構成された眼球運動測定機器(132)と、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するように構成された評価ユニット(136)と:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の屈折の、第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ
    を含む、装置(110)。
  15. 前記眼球運動測定機器(132)は、前記眼(112、112’)を照明するための光源と、前記眼球運動を記録するためのカメラ(134)と、を含むことを特徴とする、請求項14に記載の装置(110)。
  16. - 前記眼(112、112’)の前記屈折を記録するように構成された屈折測定機器、
    - 前記眼(112、112’)の正面の前記第一の距離(166)に前記記号を提示するように構成されたモニタ、及び/又は
    - 前記記号を前記使用者の前記眼(112、112’)に結像するように構成された投射機器
    の何れか1つをさらに含むことを特徴とする、請求項14又は15に記載の装置(110)。
  17. 以下:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するための手段と、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するための手段と、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するための手段と、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うための手段と、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と輻輳を共同で決定するための手段と:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ
    を含むデータ処理装置であって、
    手段a)は、前記記号のパラメータを変化させながら前記記号を提示することによって行われる手段であり、
    手段c)は、以下のステップc-1)及びc-2):
    c-1)前記眼球運動の最中に前記使用者の前記記号に対する認識閾値が出現する時点を決定するステップと、
    c-2)ステップc-1)で決定された時点におけるパラメータから、前記眼(112、112’)の前記屈折を決定するステップ
    によって行われる手段である、
    データ処理装置。
  18. コンピュータによるプログラムの実行時に、コンピュータに、以下のステップを含む方法(210)を実行させる命令を含むコンピュータプログラム:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ、
    e)前記使用者の前記眼(112、112’)の近視の変化を、〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕と〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕の比(〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕/〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕)から決定するステップ。
  19. コンピュータによるプログラムの実行時に、使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳を共同で決定する方法(210)によって、使用者の眼の近視を制御するための値を決定する方法を、当該コンピュータに実行させる命令を含む、コンピュータプログラムであって、前記方法(210)は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ、
    e)前記使用者の前記眼(112、112’)の近視の変化を、〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕と〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕の比(〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕/〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕)から決定するステップ
    を含み、
    前記使用者の前記眼(112、112’)の前記共同で決定された調節と輻輳は前記近視抑制のための前記値として使用される、
    コンピュータプログラム。
  20. 請求項18又は19に記載の前記コンピュータプログラムが記録される、コンピュータ可読データ媒体。
  21. 方法(210)を実行するようになされたプロセッサを含む、データ処理装置であって、前記方法(210)は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ、
    e)前記使用者の前記眼(112、112’)の近視の変化を、〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕と〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕の比(〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕/〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕)から決定するステップ
    を含む、データ処理装置。
  22. 使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳を共同で決定する方法(210)によって、使用者の眼の近視を制御するための値を決定する方法を実行するように適合されたプロセッサを備える、データ処理装置であって、前記方法(210)は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ、
    e)前記使用者の前記眼(112、112’)の近視の変化を、〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕と〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕の比(〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕/〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕)から決定するステップ
    を含み、
    前記使用者の前記眼(112、112’)の前記共同で決定された調節と輻輳は前記近視抑制のための前記値として使用される、
    データ処理装置。
  23. 以下のステップを含む、コンピュータを使用して実行される方法:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ、
    e)前記使用者の前記眼(112、112’)の近視の変化を、〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕と〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕の比(〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕/〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕)から決定するステップ。
  24. 使用者の眼(112、112’)の調節と輻輳の共同決定によって、使用者の眼の近視の制御のための値を決定するための方法であって、前記方法は、コンピュータを使用して実行され、前記方法は、以下のステップ:
    a)使用者の眼(112、112’)の正面の第一の距離(166)に記号を提示して、前記眼(112、112’)の調節を刺激するステップと、
    b)前記眼(112、112’)の眼球運動を記録するステップと、
    c)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記調節によって、前記眼(112、112’)の屈折を決定するステップと、
    x)前記第一の距離(166)に代えて第二の距離(160)で、ステップa)~c)を行うステップと、
    d)以下のステップd-1)及びd-2)によって、前記眼(112、112’)の前記調節と前記輻輳を共同で決定するステップと:
    ・d-1)前記第一の距離(166)での前記眼(112、112’)の前記屈折の、前記第二の距離(160)での前記眼(112、112’)の前記屈折に対する変化を決定して、前記眼(112、112’)の前記調節を決定するステップと、
    ・d-2)ステップb)で記録された前記眼(112、112’)の前記眼球運動及びステップd-1)で決定された前記眼(112、112’)の前記調節から、前記眼(112、112’)の前記輻輳を決定するステップ、
    e)前記使用者の前記眼(112、112’)の近視の変化を、〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕と〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕の比(〔前記第一の距離(166)にて決定された輻輳と前記第二の距離(160)にて決定された輻輳との差〕/〔前記第一の距離(166)にて決定された調節と前記第二の距離(160)にて決定された調節との差〕)から決定するステップ
    を含み、
    前記使用者の前記眼(112、112’)の前記共同で決定された調節と輻輳は前記近視抑制のための前記値として使用される、
    方法。
  25. コンピュータにより実行されると、前記コンピュータに請求項23又は24に記載の前記方法の前記ステップを実行させる命令を含む、コンピュータ可読媒体。
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