JP7350138B1 - サーバ内の流体ライン用のクイックディスコネクトアセンブリ - Google Patents
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Abstract
【課題】電子モジュールと流体を循環させて電子モジュールを冷却するための内部流体循環システムとを有するサーバのためのクイックディスコネクト(QD)コネクタを提供する。【解決手段】QDコネクタアセンブリ30は、第1のマニホルド34、第2のマニホルド36及び結合アクチュエータ40を備える。第2のマニホルドは、第1のマニホルドに取り外し可能に接続される。流体は、第1のマニホルド及び第2のマニホルドが接続状態にあることに応じて、サーバの内部流体循環システム内で流動可能である。結合アクチュエータは、ハンドル42とハンドルに取り付けられるバックル44と、を含む。ハンドルは、第1の位置から第2の位置へ移動可能に第1のマニホルドに結合される。バックルは、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動することに応じて第2のマニホルドに係合し、第1のマニホルド及び第2のマニホルドを接続状態に移行させる。【選択図】図2C
Description
本発明は一般に、サーバ内の流体ラインに関し、特に、操作に、低減した手動力を必要とするクイックディスコネクトアセンブリに関する。
サーバ製品は、サーバシャシー内に搭載されるプロセッサおよびメモリ装置などの種々のタイプの電子装置を含んでいる。これらのエレクトロニクスの機能が増大するにつれ、電力消費量は増加し、より高いレベルの廃熱の生成となっている。サーバシャシー内の物理空間は制限されるため、ファンおよびエアダクトによって廃熱を除去するのに十分な空気流を供給するのに十分な空間が存在していないことが多い。よって、多くのサーバ製品は、エレクトロニクスからの廃熱をより効率的に除去するために、複数の液体冷却システムに依存している。
複数の液体冷却システムには、それらが、サーバ内の高感度のエレクトロニクスの近くに流体を導入するため、問題があり得る。流体ラインの種々の部分は、接続解除および再接続される必要があるため、流体ラインは多くの場合、クイック接続またはクイックリリースカップリング(以下、「QDコネクタ」)としても知られているクイックディスコネクトフィッティングを利用している。QDコネクタは、アクセサリまたは装置の切替中の中断時間を低減させ、整備を単純化し、および漏れの機会を低減させる。他のタイプの流体ラインフィッティングと異なり、QDコネクタは、組立てまたは分解のための工具を必要とするものでない。
QDコネクタの主な欠点は、適切な接続に必要な結合力である。結合力は、QDコネクタの寸法、流体ライン内の液体圧力、および流体流量に依存する。より大きなQDコネクタは、より大きな結合力を必要とし、これは、手によって手動で実現することが困難になり得る。
一例として、サーバ内で使用されるQDコネクタは、2つのコネクタを取り付けるのに12~15重量キログラム(kgF)を必要とし得る。そのようなものとして、オペレータは、サーバを整備するために、QDコネクタに対して12~15kgFを印加しなければならず、これは、特に、オペレータがいくつかのQDコネクタを繰り返し接続解除および再接続する必要がある場合に、心身を消耗させ得る。さらに、オペレータが自分の手を操作するのに不十分な物理空間内にQDコネクタが配置される場合、接続および再接続プロセスが困難になり得る。
本開示は、オペレータが、QDコネクタを操作するために、より小さい力を使用することを可能にし、制限空間内にQDコネクタが配置される場合に、特に有益であり得る、改善されたQDコネクタに関する。
実施形態の用語および同様の用語は、本開示および以下の特許請求の範囲の主題すべてを広範に表すことが意図されている。これらの用語を含む記載は、本明細書中に記載される主題を制限するか、または、以下の特許請求の範囲の意味または範囲を制限するものでないことが理解されるべきである。本明細書中に包含される本開示の実施形態は、この概要でなく、以下の特許請求の範囲によって規定される。この概要は、本開示の種々の態様の大枠の概要であり、以下の詳細な説明の箇所においてさらに説明される概念の一部を紹介している。この概要は、特許請求の範囲に記載の主題の主要または不可欠な特徴を明確化することを意図するものでない。この概要は、特許請求の範囲に記載の範囲を決定するために、切り離して使用されることを意図するものでもない。主題は、本開示の明細書全体、いずれかまたはすべての図面、および各請求項の適切な部分を参照することにより、理解されるべきである。
本開示の一態様によれば、サーバは、廃熱を生成する電子モジュールと、電子モジュールを冷却するための内部流体循環システムとを有する。サーバは、シャシーと、QDコネクタとを備える。シャシーは、電子モジュールが配置される領域を画定する。シャシーは、内部流体循環システムのための流体を受容するための流体入口ポート領域と、内部流体循環システムから流体を除去するための流体出口ポート領域とを含む。QDコネクタは、流体入口ポート領域および流体出口ポート領域の少なくとも一方に関連付けられる。QDコネクタは、内部流体循環システムに流体結合される。QDコネクタは、シャシーに結合される固定マニホルドと、固定マニホルドに取り外し可能に接続される取り外し可能なマニホルドとを含む。流体は、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドが接続状態にあることに応じて、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドを通して流動可能である。手動結合アクチュエータは、QDコネクタに関連付けられる。手動結合アクチュエータは、ハンドルおよびバックルを含む。ハンドルが、第1の位置から第2の位置に移動することに応じて、バックルは、取り外し可能なマニホルドを固定マニホルドとの接続状態に移行させる。
上記実装形態の一構成によれば、ハンドルおよびバックルは、ヒンジで接続される。
上記実装形態の別の構成によれば、ハンドルは、ピボット点を中心に第1の位置から第2の位置に移動する。
上記実装形態のさらなる構成によれば、ピボット点は、取り外し可能なマニホルド上に配置される。
上記実装形態のさらなる一態様では、取り外し可能なマニホルドを固定マニホルドの方に引き寄せるように、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動するときに、バックルは、固定マニホルドに係合する。
上記実装形態のさらに別の一態様では、固定マニホルドは、バックルを受容するための溝を含む。
上記実装形態の別の一態様では、バックルは、湾曲ラッチを含み、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドの一方は、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動するときに、湾曲ラッチを受容するための、周方向に配置される溝を含む。
上記実装形態のさらなる一構成では、ハンドルは、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドの一方に取り付けられ、バックルは、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドの他方に、解除可能に結合される。
上記実装形態の別の一構成では、ハンドルを第2の位置から第1の位置に移動させることに応じて、バックルは、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドの他方から解除可能である。
上記実装形態のさらに別の一態様では、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドは、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドが接続状態にあるときに、流体流を自動的に可能にする結合部を含む。結合部は、固定マニホルドおよび取り外し可能なマニホルドが接続解除状態にあるときに、流体が漏れることを自動的に防止する。
本開示の別の一態様によれば、QDコネクタは、電子モジュールと、電子モジュールを冷却するために流体を循環させるための内部流体循環システムとを有するサーバ用に構成される。QDコネクタは、第1のマニホルドと、第2のマニホルドと、結合アクチュエータとを備える。第2のマニホルドは、第1のマニホルドに、取り外し可能に接続される。流体は、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドが接続状態にあることに応じて、サーバの内部流体循環システム内で流動可能である。結合アクチュエータは、ハンドルと、ハンドルに取り付けられるバックルとを含む。ハンドルは、第1の位置から第2の位置へ移動可能であるように、第1のマニホルドに移動可能に結合される。バックルは、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドを接続状態に移行させるように、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動することに応じて、第2のマニホルドに係合するように構成される。
上記実装形態の別の一態様によれば、ハンドルは、第1のマニホルド上のピボット接続点を中心に回転可能に移動する。
上記実装形態のさらなる一態様によれば、ハンドルおよびバックルは、ヒンジで接続される。
上記実装形態のさらに別の一態様によれば、バックルは、第2のマニホルド内の溝に係合するラッチを含む。
上記実装形態の別の一態様によれば、ラッチは、湾曲ラッチであり、溝は、湾曲ラッチを受容するように構成される、第2のマニホルド上の、周方向に配置される溝である。
上記実装形態の別の一態様によれば、ハンドルを第2の位置から第1の位置に移動させることに応じて、バックルは、第2のマニホルドから解除可能である。
上記実装形態のさらに別の一態様によれば、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドは、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドが接続状態にあるときに、流体流を自動的に可能にするチャネル部を含む。チャネル部は、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドが接続解除状態にあるときに、流体が漏れることを自動的に防止する。
本開示のさらなる一態様では、電子モジュールを有するサーバ用のQDコネクタの第1のマニホルドおよび第2のマニホルドを接続する方法は、当初に、第1のマニホルドの第1のチャネル部を第2のマニホルドの第2のチャネル部に係合させる工程を含む。当該方法はさらに、バックルを第2のマニホルドの一部分との係合に移行させる工程を含む。バックルは、ハンドルに結合される。ハンドルは、前記バックルが、第2のマニホルドとの係合に移行するときに、第1の位置にある。当該方法はさらに、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドを共に移動させ、接続状態となるように、ハンドルを第1の位置から第2の位置に移動させる工程を含む。
上記実装形態のさらなる一態様によれば、ハンドルおよびバックルは、ヒンジで結合される。
上記実装形態のさらに別の一態様によれば、ハンドルは、ピボット点において第1のマニホルドに接続される。移動させる工程は、第1の位置から第2の位置にピボット点を中心に、ハンドルを回転させる工程を含む。
上記実装形態のさらに別の一態様によれば、QDコネクタは、流体がそれを通って流れることを可能にするように構成される。QDコネクタは、第1のマニホルドと、第2のマニホルドと、結合アクチュエータとを備える。第2のマニホルドは、第1のマニホルドに取り外し可能に接続される。流体は、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドが接続状態にあることに応じて、QDコネクタを通って流動可能である。結合アクチュエータは、ハンドルと、ハンドルに取り付けられるバックルとを含む。ハンドルは、第1の位置から第2の位置へ移動可能であるように、第1のマニホルドに移動可能に結合される。バックルは、ハンドルが第1の位置から第2の位置へ移動することに応じて、第2のマニホルドに係合し、第1のマニホルドおよび第2のマニホルドを接続状態に移行させるように構成される。QDコネクタは、流体が、(たとえば、サーバ内の)部品から熱を除去するために循環するときなどの、種々の流体の応用において有用である。
上記概要は、本開示の各実施形態も、すべての態様も表すことを意図している訳でない。むしろ、上記概要は、本明細書中に記載される、新規な態様および特徴の一部の例を記載しているに過ぎない。上記特徴および利点、ならびに本開示の他の特徴および利点は、添付の図面、および添付の特許請求の範囲に関して解釈されると、本発明を実施するための、代表的な実施形態および態様の以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。本開示のさらなる態様は、以下にその簡単な説明が記載される、その図面を参照しながらなされる、種々の実施形態の詳細な説明に鑑みて、当業者に明らかになるであろう。
本開示、ならびに、その利点および図面は、添付図面を参照することとともに、例示的な実施形態の以下の説明から、よりよく理解されるであろう。上記添付図面は、例示的な実施形態を描写しているにすぎず、したがって、種々の実施形態または請求項の範囲に対する制限とみなされるべきではない。
本発明は、種々の修正および代替的な形態の余地があるが、具体的な実装形態が、図面中の例によって示されており、本明細書中にさらに詳細に説明される。しかし、本発明が、開示される特定の形態に制限されることを意図するものでないことが理解されるべきである。むしろ、本発明は、添付されている請求項によって規定されるような、本発明の趣旨および範囲内に収まる修正、同等物、および代替物すべてを包含するものである。
種々の実施形態が、添付図面を参照しながら説明されており、同様の参照番号が、同様または同等の構成要素を表すために、図を通して使用されている。図は、縮尺通りに描かれておらず、本発明を例示するために提供されているに過ぎない。本発明のいくつかの態様については、説明のために、例示的な応用を参照しながら以下に説明されている。数多くの具体的な詳細、関係、および方法は、本発明の完全な理解をもたらすために記載されていることが理解されるべきである。しかし、当該技術分野における当業者は、本発明が、具体的な詳細の1つまたは複数なしで、または他の方法によって実施され得ることを容易に認識するであろう。他の場合には、よく知られている構造および動作は、本発明を不明瞭にすることを回避するために、詳細に示されている訳でない。種々の実施形態は、一部の動作が異なる順序および/または他の動作または事象と同時に生じ得るので、動作または事象の例示される順序によって制限されるものでない。さらに、本発明によって方法論を実現するために、例示される動作または事象すべてが必要ではない。
たとえば要約、概要、および詳細な説明の箇所において開示されているが、特許請求の範囲中に明示的に記載されていない要素および限定は、含意、推論、または他の方法によって、単数で、または、併せて、特許請求の範囲に組み入れられるべきでない。本詳細な説明の目的では、別途明記しない限り、単数形は、複数形を含んでおり、および逆も同様である。「including(含んでいる)」との語は「including without limitation(限定なしで含んでいる)」ということを意味する。さらに、「about(約)」、「almost(ほぼ)」、「substantially(略)」、「approximately(約)」などの、近似の語は、本明細書中、「at(~において)」、「near(~近く)」、もしくは「nearly at(ほぼ~において)」、もしくは「within 3-5% of(~の3~5%内で)」、もしくは「within acceptable manufacturing tolerances(許容可能な製造公差内で)」、またはそれらのいずれかの論理的な組み合わせを意味するために使用され得る。
図1は、シャシー12内の異なる位置において種々の電子モジュール14を含むシャシー12を有するサーバ10の概略図である。電子モジュール14は、プリント回路基板と、メモリ装置およびプロセッサなどの、熱を生成する種々の電子部品とを含み得る。
サーバ10内の電子モジュール14上の種々の部品を検討すると、一部の部品(たとえば、プロセッサ)は、他の部品よりも、多くの廃熱を生成し、温度に対して高感度であり、それによって、好適な動作温度で、それらを維持するために特定の注意を必要とする。適切な動作温度範囲内にこれらの部品を維持するために、シャシー12は、サーバ流体マニホルド20との間での冷却流体の循環を可能にする入口ポート16および出口ポート18を含んでいる。サーバ流体マニホルド20は、特定の電子部品のための必要な温度制御を提供するシャシー12内の位置(たとえば、熱交換器)へ流体を輸送する、1つまたは複数の流体供給ライン22へ流体を供給する。次いで、加熱済流体は、流体戻りライン24を介してサーバ流体マニホルド20へ戻される。次いで、加熱済流体は、出口ポート18を介してサーバ10から除去され、そこで、それは冷却され、その後に、冷却状態において、入口ポート16に戻される。
図1に示されるように、サーバ10は、入口ポート16および出口ポート18において、QDコネクタアセンブリ30を含んでいる。QDコネクタアセンブリ30は、サーバ供給ライン32およびサーバ戻りライン33を介した、サーバ10との冷却流体の流れを容易にする。図2A~2Eを参照しながら以下に詳細に説明されるように、各QDコネクタアセンブリ30は、オペレータが、取り付けおよび取り外し中に、QDコネクタアセンブリ30を操作することを容易にする。
図1の示されている実施形態では、サーバ10内の流体循環システムは、4対の流体供給ライン22および流体戻りライン24を含んでいる。しかし、流体回路に対する多くの変形が、本開示のQDコネクタアセンブリ30に応じて用いられ得る。たとえば、シャシー12の異なる領域内に複数のマニホルドを有するか、または、マニホルドを全く欠いている(たとえば、単一の流体ラインが、サーバ10に入り、サーバ10内の部品を冷却し、および、異なる位置においてサーバ10から出る)サーバおよびシステム上で使用されてもよい。さらに、入口ポート16および出口ポート18の位置は、シャシー12の単一側に示されているが、これらのポートはサーバ10の他の領域内に位置決めされ、それでもなお、本開示のQDコネクタアセンブリ30とともに使用されてもよい。
図2A~Eは、異なる接続状態における、図1中のサーバ供給ライン32および入口ポート16に関連付けられるQDコネクタアセンブリ30を示している。以下に説明されている同じ構造および機能は、図1中のサーバ戻りライン33および出口ポート18に関連付けられるQDコネクタアセンブリ30に同様に適用可能である。
図2Aに示されるように、QDコネクタアセンブリ30は、サーバ供給ライン32とともに移動し、サーバ供給ライン32に取り付けられる第1のマニホルド34によって、サーバ供給ライン32に流体結合される。第1のマニホルド34は、通常のQDコネクタに関連付けられる構造的特徴を含む第1のチャネル部35を含んでいる。第2のマニホルド36は、(図1に示している)シャシー12に固定されており、示されている実施形態では、シャシー12に対して静止状態に留まっている。第2のマニホルド36は、第1のチャネル部35内で摺動し、第1のチャネル部35に結合する第2のチャネル部37を含んでいる。第1のマニホルド34および第2のマニホルド36が完全に取り付けられると、第1のチャネル部35および第2のチャネル部37は、所定の位置にロックされ、流体が、漏れることなく進むことを可能にする。QDコネクタアセンブリ30は、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36がそれぞれ、接続および接続解除されると、自動的に開状態および閉状態となる、第1のチャネル部35および第2のチャネル部37内の内部バルブ(または他の流体制限カップリング)を備える種々のタイプの装置であり得る。
QDコネクタアセンブリ30はさらに、ハンドル42およびバックル44を含む手動結合アクチュエータ(manual mating actuator)40を含んでいる。バックル44の端領域は、好ましくは湾曲しており、結合されるべき第2のマニホルド36と同様の曲率を有するラッチ46を含んでいる。以下に説明されるように、手動結合アクチュエータ40は、オペレータが、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36を容易に接続および接続解除することを可能にする。
図2Bに示されるように、第2のマニホルド36の第2のチャネル部37が一度、当初に、第1のチャネル部35内で摺動し、第1のチャネル部35に結合し始めると、バックル44のラッチ46は、第2のマニホルド36内の周方向溝39近くにある。その時点で、オペレータは、図2B中の矢印によって示されるように下方にバックル44を移動させ、図2Cに示されるように、周方向溝39内にラッチ46を位置決めし得る。接続プロセスを開始するためには、オペレータは、単に、第2のチャネル部37を第1のチャネル部35内に挿入し、次いで、図2Bに示されるように、下方に、第2のマニホルド36上の溝39内にバックル44のラッチ46を移動させることを必要とするだけである。
図2Dは、図2CのQDコネクタアセンブリ30の側面図であり、ハンドル42およびバックル44の仕組みを例示する手助けとなる。ハンドル42は、一対のヒンジ48(一方のヒンジ48のみが図2Cおよび2Dに示されており、他方はQDコネクタアセンブリ30の反対側にある)によってバックル44に接続される。ハンドル42は、ハンドル42の支点として機能するピボット50を含んでいる。ハンドル42のアーム上の距離D1およびD2は、ハンドル42上のピボット50の相対位置によって画定される。距離D1およびD2は、より小さい量の力がオペレータによってハンドル42に対して印加されるときに、バックル44への一定量の引張力を生成するように選択される。
図2Eは、オペレータが、手動結合アクチュエータ40を駆動し、および、開位置から閉位置へハンドル42を移動させた後のQDコネクタアセンブリ30を示している。ピボット50を中心にハンドル42を回転させることにより、バックル44およびそのラッチ46は、第2のマニホルド36の方に第1のマニホルド34を引き寄せる。よって、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36の第1のチャネル部35および第2のチャネル部37は、流体が、(図1に示されている)サーバ10の流体循環システム内に、上記流体循環システムから流れ得るように接続状態にある。逆に、ハンドル42が、図2Eの閉位置から図2Cの開位置へ回転するときに、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36は、互いに取り外され、流体流は、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36内の内部バルブ配置によって自動的に防止される。
手動結合アクチュエータ40の使用によってQDコネクタアセンブリ30を操作するオペレータは、通常のQDコネクタよりもはるかに小さい力を、接続および接続解除プロセス中に及ぼすことが必要である。さらに、QDコネクタアセンブリ30が密な空間内に設置され得るように、手動結合アクチュエータ40によって必要とされるQDコネクタアセンブリ30の物理的な移動(すなわち、ハンドル42を回転させることのみ)はより小さい。一実施形態では、手動結合アクチュエータ40は、5kgFよりも小さく、好ましくは3kgFよりも小さい力の量によって、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36の接続を可能にする一方、同様のQDコネクタは、通常、手動結合アクチュエータ40が組み入れられていない場合、12~15重量キログラム(kgF)を必要とする。上述のように、手動結合アクチュエータ40によって必要とされる力の量は、図2D中の距離D1およびD2を修正することにより、求められ得る。一例では、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36の外側寸法は、約0.5インチの内径を有する流体ラインに対応するために、径が約1.25インチよりも小さい(たとえば、1.0インチである)。この例では、距離D1は、4インチと5インチとの間(たとえば、約4.7インチ)であり、距離D2は、1インチと2インチとの間(たとえば、約1.6インチ)であり、ヒンジ48からラッチ46へのバックル44の全体長は、約6インチ~7インチ(たとえば、約6.3インチ)である。
ピボット50は、ピンまたは小ねじの使用によって、第1のマニホルド34上に位置決めされるものとして示されている。しかし、ピボット50は、サーバ10のシャシー12上に配置されてもよい。このような配置では、手動結合アクチュエータ40は、第1のマニホルド34に隣接するシャシー12に取り付けられる。さらに、手動結合アクチュエータ40は、第1のマニホルド34および第2のマニホルド36がいずれも、サーバ10のシャシー12に対して自由に移動できる(すなわち、第2のマニホルド36がシャシー12に対して固定されていない)構成において使用されてもよい。
さらに、本開示はサーバ10に関して例示してきたが、QDコネクタアセンブリ30用の手動結合アクチュエータ40は、レーザシステム、生物医学装置、計器等などの、QDコネクタが使用される他の応用において使用され得る。他の実施形態では、手動結合アクチュエータ40を有するQDコネクタアセンブリ30は、流体が、熱交換器との間で、流体ラインから流れる任意の熱交換器配置において使用され得る。本発明による、手動結合アクチュエータ40を有するQDコネクタアセンブリ30は、流体が冷却に使用されないが、他の目的に応える流体システムに対する同等の用途も有する。
示されている実施形態を含む、実施形態の以上の説明は、例示および説明の目的でのみ提示されており、網羅的であることも、開示されるその形態に限定されることも意図されるものでない。それらの数多くの修正、改作、および用途は、当業者に明らかになるであろう。
開示される実施形態は、1つまたは複数の実装形態に関して例示および説明されているが、本明細書および添付図面を読んで理解することにより、同等の改変および修正を当業者が思い付くか、または知るであろう。さらに、本発明の特定の特徴は、いくつかの実装形態の1つのみに関して開示されていることがあるが、このような特徴は、任意に与えられるか、または特定の応用について、望ましく有利であり得るように、他の実装形態の1つまたは複数の他の特徴と組み合わせられてもよい。
本発明の種々の実施形態が上述されているが、それらが単に例示で限定でなく、提示されることが理解されるべきである。開示される実施形態に対する数多くの変更は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書中の開示に応じて行われ得る。よって、本発明の幅および範囲は、上記説明されている実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲、およびその同等物によって画定されるべきである。
本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、本発明を限定することを意図するものでない。本明細書中で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、そうでないことを本文中で明確に示していない限り、複数形をも含むことが意図されている。さらに、「including」、「includes」、「having」、「has」、「with」の用語、または、それらの変異形が、詳細な説明および/または特許請求の範囲に使用される範囲で、そのような用語は、「comprising」との用語と同様に包含的であることが意図されている。
別途に定義されない限り、本明細書中で使用される、(専門および学術用語を含む)用語はすべて、当該技術分野における当業者によって、一般に理解されるものと同じ意味を有する。さらに、一般に使用される辞書において規定されたものなどの用語は、関連技術に関する、それらの意味と整合する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書中で明示的にそのように定義されていない限り、理想化されるか、または過度に形式的な意味で解釈されるものでない。
Claims (10)
- 廃熱を生成する電子モジュールと、前記電子モジュールを冷却するための内部流体循環システムとを有するサーバであって、
前記サーバは、
前記電子モジュールが配置される領域を画定するシャシーであって、前記シャシーが、前記内部流体循環システムのための流体を受容するための流体入口ポート領域と、前記内部流体循環システムから前記流体を除去するための流体出口ポート領域とを含む、シャシーと、
前記流体入口ポート領域および前記流体出口ポート領域の少なくとも一方に関連付けられるクイックディスコネクト(QD)コネクタであって、前記QDコネクタが、前記内部流体循環システムに流体結合され、前記QDコネクタが、前記シャシーに結合される固定マニホルドと、前記固定マニホルドに取り外し可能に接続される取り外し可能なマニホルドとを含み、前記流体が、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドが接続状態にあることに応じて、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドを通して流動可能であるQDコネクタと、
前記QDコネクタに関連付けられる手動結合アクチュエータであって、前記手動結合アクチュエータが、ハンドルおよびバックルを含み、前記ハンドルが、第1の位置から第2の位置に移動することに応じて、前記バックルが、前記取り外し可能なマニホルドを前記固定マニホルドとの接続状態に移行させる、手動結合アクチュエータと
を備える、サーバ。 - 前記ハンドルおよび前記バックルは、ヒンジで接続される、
請求項1記載のサーバ。 - 前記ハンドルは、ピボット点を中心に前記第1の位置から前記第2の位置に移動する、
請求項2記載のサーバ。 - 前記ピボット点は、前記取り外し可能なマニホルド上に配置される、
請求項3記載のサーバ。 - 前記取り外し可能なマニホルドを前記固定マニホルドの方に引き寄せるように、前記ハンドルが前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するときに、前記バックルは、前記固定マニホルドに係合する、
請求項4記載のサーバ。 - 前記固定マニホルドは、前記バックルを受容するための溝を含む、
請求項5記載のサーバ。 - 前記バックルは、湾曲ラッチを含み、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドの一方は、前記ハンドルが前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するときに、前記湾曲ラッチを受容するための、周方向に配置される溝を含む、
請求項1記載のサーバ。 - 前記ハンドルは、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドの一方に取り付けられ、前記バックルは、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドの他方に、解除可能に結合される、
請求項1記載のサーバ。 - 前記ハンドルを前記第2の位置から前記第1の位置に移動させることに応じて、前記バックルは、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドの他方から解除可能である、
請求項8記載のサーバ。 - 前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドは、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドが接続状態にあるときに、流体流を自動的に可能にし、前記固定マニホルドおよび前記取り外し可能なマニホルドが接続解除状態にあるときに、流体が漏れることを自動的に防止する結合部を含む、
請求項1記載のサーバ。
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