JP7349910B2 - 負イオン生成装置、及び負イオン生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、負イオン生成装置、及び負イオン生成方法に関する。
従来、負イオン生成装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この負イオン生成装置は、チャンバ内へ負イオンの原料となるガスを供給するガス供給部と、チャンバ内において、プラズマを生成することで負イオンを生成する負イオン生成部と、を備えている。負イオン生成部は、プラズマによってチャンバ内で負イオンを生成することで、当該負イオンを対象物へ照射している。
特開2017-025407号公報
ここで、上述のような負イオン生成装置においては、絶縁物を対象物として、負イオンを照射する場合がある。この場合、負イオン生成装置が、十分に絶縁物に対して負イオンを照射できないという問題がある。従って、対象物が絶縁物であるような場合でも、対象物によらず良好に負イオンを照射することが求められていた。
そこで本発明は、対象物によらず良好に負イオンを照射することができる負イオン生成装置、及び負イオン生成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る負イオン生成装置は、負イオンを生成して対象物に照射する負イオン生成装置であって、内部で負イオンの生成が行われるチャンバと、チャンバ内においてプラズマを生成することで、負イオンを生成する負イオン生成部と、対象物にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部と、を備え、電圧印加部は、少なくとも高周波の電圧信号を印加できる電源を有する。
本発明に係る負イオン生成装置は、対象物にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部を備えている。従って、負イオン生成部が、負イオンを生成したタイミングで、電圧印加部が対象物にバイアス電圧を印加することで、負イオンが対象物に照射される。ここで、電圧印加部は、少なくとも高周波の電圧信号を印加できる電源を有する。従って、電圧印加部は、高周波の電圧信号を印加することで、絶縁物に対しても継続的に電流を流して、負イオンを照射することができる。以上より、対象物によらず良好に負イオンを照射することができる。
電源は、高周波の電圧信号と直流の電圧信号とを重畳してよい。この場合、電圧印加部は、負イオンのみを対象物に照射することが可能となる。
電源は、直流の電圧信号を調整する調整機構を有してよい。これにより、電圧印加部は、例えば、正イオンと負イオンを両方照射するときなどに、調整機構に基づく直流の電圧信号を重畳して、正イオンの量を調整することができる。
本発明に係る負イオン生成装置は、負イオンを生成して対象物に照射する負イオン生成装置であって、内部で負イオンの生成が行われるチャンバと、チャンバ内においてプラズマを生成することで、負イオンを生成する負イオン生成部と、対象物にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部と、を備え、電圧印加部は、少なくとも高周波の電圧信号を印加できる電源を配置するための配置部を有する。
本発明に係る負イオン生成方法は、負イオンを生成して対象物に照射する負イオン生成方法であって、チャンバ内においてプラズマを生成することで、負イオンを生成する負イオン生成ステップと、対象物にバイアス電圧を印加する電圧印加ステップと、を備え、電圧印加ステップでは、少なくとも高周波の電圧信号を対象物に印加する。
これらの負イオン生成装置、及び負イオン生成方法によれば、上述の負イオン生成装置と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明によれば、対象物によらず良好に負イオンを照射することができる負イオン生成装置、及び負イオン生成方法を提供することができる。
本実施形態に係る負イオン生成装置の構成を示す概略断面図である。 プラズマPのON/OFFのタイミングと正イオン及び負イオンの対象物への飛来状況を示すグラフである。 負イオン生成装置の電圧印加部の詳細な構成を示す図である。 本実施形態に係る負イオン生成装置の電圧印加部がバイアス電圧を印加しているときの電圧及び電流の波形を示すグラフである。 比較例に係る負イオン生成装置の電圧印加部がバイアス電圧を印加しているときの電圧及び電流の波形を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る負イオン生成装置について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る負イオン生成装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る負イオン生成装置の構成を示す概略断面図である。なお、説明の便宜上、図1には、XYZ座標系を示す。X軸方向は、対象物である基板の厚さ方向である。Y軸方向及びZ軸方向は、X軸方向と直交すると共に互いに直交する方向である。
図1に示すように、本実施形態の負イオン生成装置1は、チャンバ2、対象物配置部3、負イオン生成部4、ガス供給部6、回路部7、電圧印加部8、及び制御部50を備えている。
チャンバ2は、基板11(対象物)を収納し負イオンの照射処理を行うための部材である。チャンバ2は、内部で負イオンの生成が行われる部材である。チャンバ2は、導電性の材料からなり接地電位に接続されている。
チャンバ2は、X軸方向に対向する一対の壁部2a,2bと、Y軸方向に対向する一対の壁部2c,2dと、Z軸方向に対向する一対の壁部(不図示)と、を備える。なお、X軸方向の負側に壁部2aが配置され、正側に壁部2bが配置される。Y軸方向の負側に壁部2cが配置され、正側に壁部2dが配置される。
対象物配置部3は、負イオンの照射対象物となる基板11を配置させる。対象物配置部3は、チャンバ2の壁部2aに設けられる。対象物配置部3は、載置部材12と、接続部材13と、を備える。載置部材12及び接続部材13は、導電性の材料によって構成される。載置部材12は、載置面12aに基板11を載置するための部材である。載置部材12は、壁部2aに取り付けられて、チャンバ2の内部空間内に配置される。載置面12aは、X軸方向と直交するように広がる平面である。これにより、基板11は、X軸方向と直交するように、ZY平面と平行となるように、載置面12a上に載置される。接続部材13は、載置部材12と電圧印加部8とを電気的に接続する部材である。接続部材13は、壁部2aを貫通してチャンバ2外まで延びている。載置部材12及び接続部材13は、チャンバ2とは絶縁されている。
本実施形態では、負イオン照射の対称となる基板11として、絶縁物の材料が採用される。絶縁物の基板11として、例えば、ガラス基板、SiO2、SiON、AlN、Al2O3、Si3N4などのファインセラミックス、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、テフロン(登録商標)・フッ素樹脂など樹脂が入った基板、ポリイミド、PETなどのフレキシブル基板の材料が挙げられる。
続いて、負イオン生成部4の構成について詳細に説明する。負イオン生成部4は、チャンバ2内において、プラズマ及び電子を生成し、これによって負イオン及びラジカル等を生成する。負イオン生成部4は、プラズマガン14と、陽極16と、を有している。
プラズマガン14は、例えば圧力勾配型のプラズマガンであり、その本体部分がチャンバ2の壁部2cに設けられて、チャンバ2の内部空間に接続されている。プラズマガン14はガス供給部(不図示)を有しており、ArやHeなどの希ガスを供給しプラズマを生成している。プラズマガン14は、チャンバ2内でプラズマPを生成する。プラズマガン14において生成されたプラズマPは、プラズマ口からチャンバ2の内部空間へビーム状に出射される。これにより、チャンバ2の内部空間にプラズマPが生成される。
陽極16は、プラズマガンからのプラズマPを所望の位置へ導く機構である。陽極16は、プラズマPを誘導するための電磁石を有する機構である。陽極16は、チャンバの壁部2dに設けられて、プラズマガン14とY軸方向に向かい合う位置に配置されている。これにより、プラズマPは、プラズマガン14から出射されてY軸方向の正側へ向かいながらチャンバ2の内部空間で広がった後、収束しながら陽極16へ導かれる。なお、プラズマガン14と陽極16との位置関係は、上述のものに限定されず、負イオンを生成することができる限り、どのような位置関係が採用されてもよい。
ガス供給部6は、チャンバ2の外部に配置されている。ガス供給部6は、壁部2dに形成されたガス供給口26を通し、チャンバ2内へガスを供給する。ガス供給口26は、負イオン生成部4と対象物配置部3との間に形成される。ここでは、ガス供給口26は、壁部2dのX軸方向の負側の端部と、陽極16との間の位置に形成される。ただし、ガス供給口26の位置は、特に限定されない。ガス供給部6は、負イオンの原料となるガスを供給する。ガスとして、例えば、Oなどの負イオンの原料となるO、NHなどの窒化物の負イオンの原料となるNH、NH、その他、CやSiなどの負イオンの原料となるC、SiHなどが採用される。なお、ガスは、Arなどの希ガスも含む。
回路部7は、可変電源30と、第1の配線31と、第2の配線32と、抵抗器R1~R3と、スイッチSW1と、を有している。可変電源30は、接地電位にあるチャンバ2を挟んで、負電圧をプラズマガン14の陰極21に、正電圧を陽極16に印加する。これにより、可変電源30は、プラズマガン14の陰極21と陽極16との間に電位差を発生させる。第1の配線31は、プラズマガン14の陰極21を、可変電源30の負電位側と電気的に接続している。第2の配線32は、陽極16を、可変電源30の正電位側と電気的に接続している。抵抗器R1は、第1の中間電極22と可変電源30との間において直列接続されている。抵抗器R2は、第2の中間電極23と可変電源30との間において直列接続されている。抵抗器R3は、チャンバ2と可変電源30との間において直列接続されている。スイッチSW1は、制御部50からの指令信号を受信することにより、ON/OFF状態が切り替えられる。スイッチSW1は、抵抗器R2に並列接続されている。スイッチSW1は、プラズマPを生成するときはOFF状態とされる。一方、スイッチSW1は、プラズマPを停止するときはON状態とされる。
電圧印加部8は、基板11にバイアス電圧を印加する。電圧印加部8は、基板11にバイアス電圧を印加する電源36と、電源36と対象物配置部3とを接続する第3の配線37と、第3の配線37に設けられたスイッチSW2とを有している。電源36は、バイアス電圧として、正の電圧を印加する。第3の配線37は、一端が電源36の正電位側に接続されていると共に、他端が接続部材13に接続されている。これにより、第3の配線37は、電源36と基板11とを、接続部材13及び載置部材12を介して電気的に接続する。スイッチSW2は、制御部50によってそのON/OFF状態が切り替えられる。スイッチSW2は、負イオン生成時に所定のタイミングでON状態とされる。スイッチSW2がON状態とされると、接続部材13と電源36の正電位側とが互いに電気的に接続され、接続部材13にバイアス電圧が印加される。一方、スイッチSW2は、負イオン生成時における所定のタイミングにおいてOFF状態とされる。スイッチSW2がOFF状態とされると、接続部材13と電源36とが互いに電気的に切断され、接続部材13にはバイアス電圧が印加されず、接続部材13は浮遊状態となる。なお、電圧印加部8の更に詳細な構成については、後述する。
制御部50は、負イオン生成装置1全体を制御する装置であり、装置全体を統括的に管理するECU[Electronic Control Unit]を備えている。ECUは、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]、CAN[Controller Area Network]通信回路等を有する電子制御ユニットである。ECUでは、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。ECUは、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
制御部50は、チャンバ2の外部に配置されている。また、制御部50は、ガス供給部6によるガス供給を制御するガス供給制御部51と、負イオン生成部4によるプラズマPの生成を制御するプラズマ制御部52と、電圧印加部8によるバイアス電圧の印加を制御する電圧制御部53と、を備えている。制御部50は、プラズマPの生成と停止を繰り返す間欠運転を行うように、制御を行う。
プラズマ制御部52の制御により、スイッチSW1がOFF状態とされているとき、プラズマガン14からのプラズマPがチャンバ2内に出射されるため、チャンバ2内にプラズマPが生成される。プラズマPは、中性粒子、正イオン、負イオン(酸素ガスなどの負性気体が存在する場合)、及び電子を構成物質としている。プラズマ制御部52の制御によりスイッチSW1がON状態とされているとき、プラズマガン14からのプラズマPがチャンバ2内に出射されないのでチャンバ2内におけるプラズマPの電子温度が急激に低下する。このため、チャンバ2内に供給されたガスの粒子に、電子が付着し易くなる。これにより、生成室10b内には、負イオンが効率的に生成される。電圧制御部53は、プラズマPが停止しているタイミングで、電圧印加部8を制御して基板11に正のバイアス電圧を付与する。これにより、チャンバ2内の負イオンが基板11へ導かれ、負イオンが基板11へ照射される。
図2は、プラズマPのON/OFFのタイミングと正イオン及び負イオンの対象物への飛来状況を示すグラフである。図中、「ON」と記載されている領域はプラズマPの生成状態を示し、「OFF」と記載されている領域はプラズマPの停止状態を示す。時間t1のタイミングで、プラズマPが停止される。プラズマPの生成中は、正イオンが多く生成される。このとき、チャンバ2中に電子も多く生成される。そして、プラズマPが停止されると、正イオンが急激に減少する。このとき、電子も減少する。負イオンは、プラズマPの停止後、所定時間経過した時間t2から急激に増加し、時間t3にてピークとなる。なお、正イオン及び電子は、プラズマPの停止後から減少してゆき時間t3付近で、正イオンは負イオンと同量となり、電子はほとんど無くなる。
次に、電圧印加部8について、図3及び図4を参照して更に詳細に説明する。図3(a)は、本実施形態に係る負イオン生成装置1の電圧印加部8の詳細な構成を示す図である。図4は、電圧印加部8がバイアス電圧を印加しているときの電圧及び電流の波形を示すグラフである。
図3(a)に示すように、電圧印加部8の電源36は、高周波(RF)の電圧信号を印加できる電源である。また、電源36は、高周波の電圧信号と直流(DC)の電圧信号とを重畳することができる電源である。プラズマPのON/OFFの間欠周期は例えば60Hzであり、それ以上の周波数で印加できることが望ましい。そのため、高周波の電圧信号の周波数は、好ましくは10kHz以上であり、より好ましくは13.56MHz以上である。なお、高周波の電圧信号の周波数の上限は特に限定されないが、13.56MHz以下であってよい。
高周波の電圧信号の周波数は、電源36に設けられた調整機構61をユーザーが操作することによって調整されてよい。あるいは、電源36の高周波の電圧信号の周波数は、制御部50の電圧制御部53の制御信号に基づいた値に設定されてもよい。また、電源36は、高周波の電圧信号を停止することもできる。高周波の電圧信号の停止は、電源36に設けられた切替部62をユーザーが操作することによって切り替えられてよい。あるいは、制御部50の電圧制御部53が、高周波の電圧信号の停止を切り替えてもよい。電源36は、直流の電圧信号を調整する調整機構63を有する。この調整機構63は、ユーザーの操作によって調整される。あるいは、制御部50の電圧制御部53が、直流の電圧信号を調整してもよい。
電圧印加部8は、電源36を配置するための配置部71を有する。この配置部71は、高周波用の電源36を配置することができるように構成されたエリアである。配置部71は、例えば配電ボックスや、配電基板などによって構成されており、電源36と第3の配線37とを接続するための機構も有している。従って、作業者が電源36を配置部71に配置して組み込むことで、電源36を直ちに第3の配線に接続することができる。電圧印加部8は、スイッチSW2を配置するための配置部72を有する。この配置部72は、スイッチSW2を配置することができるように構成されたエリアである。配置部72は、配置部71と同様、配電ボックスや配電基板などによって構成される。なお、配置部72は、配置部71と同じ配電ボックスや配電基板の一区画に設けられてもよい。
高周波の電圧信号を重畳できる電源36は、負イオン生成装置1が現場に納品される時点で当該負イオン生成装置1に備わっていてよい。その他、既設の負イオン生成装置の電源を本実施形態の電源36に入れ替えることで、負イオン生成装置1を構成してもよい。例えば、既設の負イオン生成装置では、図3(b)に示すように、配置部71に直流のみの電源136が組み込まれ、配置部72に直流用のスイッチSW12が組み込まれている。ユーザーは、電源136を配置部71から取り外し、新たに電源36を配置部71に組み込む。このとき、直流用のスイッチSW12が、一定の電圧以上の電圧信号しか通さないタイプのものである場合、高周波の電源36用のスイッチとして用いることができない。その場合、ユーザーは、スイッチSW12を配置部72から取り外し、新たにスイッチSW2を配置部72に組み込む。なお、スイッチSW12が、上述の様な制約を有さないものである場合、スイッチSW12をそのままスイッチSW2として流用することができる。配置部71に配置された電源36は、一台で高周波の電圧信号と直流の電圧信号を同時に扱うことができるものである。ただし、配置部71には、一台の高周波専用の電源と、一台の直流専用の電源とを並列接続させて配置してもよい。すなわち、電源36は、複数台の電源の組み合わせによって構成されてもよい。
次に、図4を参照して、電圧印加部8がバイアス電圧を印加しているときの電圧及び電流の波形について説明する。電圧印加部8は、プラズマPがOFFとなっており、負イオンがチャンバ内に多く存在しているタイミングで、バイアス電圧を印加する。具体的には、図2に示す時間領域E1のタイミングにて、図4に示すようなバイアス電圧が印加される。図4(b)は、電圧印加部8が、高周波の電圧信号のみを印加し、直流の電圧信号を0としたときの電圧及び電流の波形を示す。図4(b)の上段の電圧のグラフに示すように、高周波の電圧信号のみの場合、バイアス電圧は、正の電圧と負の電圧を交互に繰り返す。バイアス電圧が正のときには、基板11には負イオンが照射され、バイアス電圧が負のときには、基板11には正イオンが照射される。従って、図4(b)の下段の電流のグラフに示すように、正イオンが照射されているタイミングでは、電流の向きが反対になっている。例として時間領域E1のタイミングで印加したが、電子照射を許容する場合は、時間t1,t2の時点からバイアス電圧を印加しても良い。
上述のように、高周波の電圧信号のみが印加される場合、負イオンと正イオンの両方が基板11に照射されるため、ユーザーは、正の直流の電圧信号を重畳することで、負イオンと正イオンの割合を調整することができる。基板11に負イオンのみを照射したい場合、図4(a)の上段のグラフに示すように、全位相にわたって「高周波+直流>0V」となるように、直流の電圧信号を調整する。この場合、基板11に負イオンのみが照射されるため、図4(a)の下段のグラフに示すように、反対側への電流が流れない。なお、基板11に多少の正イオンが照射されることを許容する場合、例えば「高周波+直流>-(高周波の波高値/2)」という関係で制御を行ってよい。あるいは、図4(b)に示すように、高周波の電圧信号のみを印加してよい。
図4で説明した内容を踏まえ、負イオン生成方法について説明する。当該方法では、まず、負イオン生成部4が、チャンバ2内においてプラズマPを生成することで、負イオンを生成する負イオン生成ステップを実行する。次に、電圧印加部8は、基板11にバイアス電圧を印加する電圧印加ステップを実行する。このとき、電圧印加ステップでは、少なくとも高周波の電圧信号を基板11に印加する。高周波の電圧信号に対し、どの程度の大きさの直流の電圧信号を重畳するか、あるいは、重畳しないかなどは、予め設定しておく。以上により、基板11に負イオンが照射される。
次に、本実施形態に係る負イオン生成装置1、及び負イオン生成方法の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る負イオン生成装置1は、基板11にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部8を備えている。従って、負イオン生成部4が、負イオンを生成したタイミングで、電圧印加部8が基板11にバイアス電圧を印加することで、負イオンが対象物に照射される。
ここで、比較例に係る負イオン生成装置について、図5を参照して説明する。比較例に係る負イオン生成装置は、直流の電圧信号しか印加できない電源を有している。従って、バイアス電圧は、図5の上段に示すグラフのように、一定の大きさの電圧が印加され続ける。この場合、下段に示すグラフのように、印加の開始時は電流が流れるが、基板11が絶縁物であるため、直ちに電流が低下し、その後、電流が流れなくなる。このように、比較例に係る負イオン生成装置では、絶縁物である基板11に対して、負イオンを良好に照射することができない。
これに対し、本実施形態に係る負イオン生成装置1の電圧印加部8は、少なくとも高周波の電圧信号を印加できる電源36を有する。従って、電圧印加部8は、高周波の電圧信号を印加することで、絶縁物に対しても継続的に電流を流して、負イオンを照射することができる(図4参照)。以上より、対象物によらず良好に負イオンを照射することができる。
電源36は、高周波の電圧信号と直流の電圧信号とを重畳してよい。この場合、電圧印加部8は、負イオンのみを基板11に照射することが可能となる。
電源36は、直流の電圧信号を調整する調整機構63を有してよい。これにより、電圧印加部8は、例えば、正イオンと負イオンを両方照射するときなどに、調整機構63に基づく直流の電圧信号を重畳して、正イオンの量を調整することができる。
本実施形態に係る負イオン生成装置1は、負イオンを生成して基板11に照射する負イオン生成装置1であって、内部で負イオンの生成が行われるチャンバ2と、チャンバ2内においてプラズマPを生成することで、負イオンを生成する負イオン生成部4と、基板11にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部8と、を備え、電圧印加部8は、少なくとも高周波の電圧信号を印加できる電源36を配置するための配置部71を有する。
本実施形態に係る負イオン生成方法は、負イオンを生成して基板11に照射する負イオン生成方法であって、チャンバ2内においてプラズマPを生成することで、負イオンを生成する負イオン生成ステップと、基板11にバイアス電圧を印加する電圧印加ステップと、を備え、電圧印加ステップは、少なくとも高周波の電圧信号を印加する。
これらの負イオン生成装置1、及び負イオン生成方法によれば、上述の負イオン生成装置1と同様の作用・効果を得ることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、プラズマガン14を圧力勾配型のプラズマガンとしたが、プラズマガン14は、チャンバ2内にプラズマを生成できればよく、圧力勾配型のものには限られない。
また、上記実施形態では、プラズマガン14とプラズマPを導く陽極16の組がチャンバ2内に一組だけ設けられていたが、複数組設けてもよい。また、一箇所に対して、複数のプラズマガン14からプラズマPを供給してもよい。
1…負イオン生成装置、2…チャンバ、4…負イオン生成部、8…電圧印加部、11…基板(対象物)、36…電源、53…電圧制御部(調整機構)、63…調整機構。

Claims (5)

  1. 負イオンを生成して対象物に照射する負イオン生成装置であって、
    内部で前記負イオンの生成が行われるチャンバと、
    前記チャンバ内においてプラズマを生成することで、前記負イオンを生成する負イオン生成部と、
    前記対象物にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部と、を備え、
    前記電圧印加部は、前記プラズマの生成と停止を繰り返す間欠運転に対して、前記対象物にバイアス電圧を印加することで、前記プラズマの停止中に負イオンを前記対象物へ照射し、
    前記電圧印加部は、少なくとも前記間欠運転より大きい周波数で高周波の電圧信号を印加できる電源を有する、負イオン生成装置。
  2. 前記電源は、前記高周波の電圧信号と直流の電圧信号とを重畳する、請求項1に記載の負イオン生成装置。
  3. 前記電源は、前記直流の電圧信号を調整する調整機構を有する、請求項2に記載の負イオン生成装置。
  4. 負イオンを生成して対象物に照射する負イオン生成装置であって、
    内部で前記負イオンの生成が行われるチャンバと、
    前記チャンバ内においてプラズマを生成することで、前記負イオンを生成する負イオン生成部と、
    前記対象物にバイアス電圧を印加可能な電圧印加部と、を備え、
    前記電圧印加部は、前記プラズマの生成と停止を繰り返す間欠運転に対して、前記対象物にバイアス電圧を印加することで、前記プラズマの停止中に負イオンを前記対象物へ照射し、
    前記電圧印加部は、少なくとも前記間欠運転より大きい周波数で高周波の電圧信号を印加できる電源を配置するための配置部を有する、負イオン生成装置。
  5. 負イオンを生成して対象物に照射する負イオン生成方法であって、
    チャンバ内においてプラズマを生成することで、前記負イオンを生成する負イオン生成ステップと、
    前記対象物にバイアス電圧を印加する電圧印加ステップと、を備え、
    前記電圧印加ステップでは、前記プラズマの生成と停止を繰り返す間欠運転に対して、前記対象物にバイアス電圧を印加することで、前記プラズマの停止中に負イオンを前記対象物へ照射し、
    前記電圧印加ステップでは、少なくとも前記間欠運転より大きい周波数で高周波の電圧信号を前記対象物に印加する、負イオン生成方法。
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