JP7348575B2 - 劣化検出装置、劣化検出システム、劣化検出方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 2019年8月1日付で、濱野勇臣、内堀大輔、中川雅史、柳秀一が、土木学会全国大会 第74回年次学術講演会 講演概要集にて、濱野勇臣、内堀大輔、渡邉一旭、中川雅史、荒武淳が発明した「劣化検出装置、劣化検出システム、劣化検出方法、およびプログラム」に関する技術について公開。
本開示は、劣化検出装置、劣化検出システム、劣化検出方法、およびプログラムに関する。
屋外に設置される橋梁などの構造物における側面又は裏面には、液体、気体、通信ケーブルなどを通過させる目的で、管路などのインフラ設備が添架されている。インフラ設備を保有している企業又は自治体は、管路又は管路を橋梁に添架するための添架部材の点検を定期的に実施しており、それらに発生した錆などの劣化を確認している。
従来、上述の構造物に点検用の足場などを設置し、作業者が設備に近づいて設備を点検する近接目視による点検が行われていた。しかし、近接目視による点検は、足場を設置するためのコストがかかること、高所作業に伴う作業者の安全性を確保し難いことなどが懸念されていた。そこで、近年では、無人飛行機が設備を撮影し、画像処理技術を用いて、撮影画像に基づいて設備の劣化を効率的に検出する点検方法が提案されている。例えば、非特許文献1には、深層学習による画像分類手法(CNN:Convolution Neural Network)を用いて、撮影画像を矩形領域に分割し、分割された矩形領域のそれぞれにおける劣化の有無を自動的に判定する技術が開示されている。
田畑佑, 他5名,「UAV撮影と深層学習を用いた橋梁損傷の自動検知に関する検証」,土木学会論文集, F4, Vol.74, No.2, I_62-I_74, 2018年
しかしながら、無人飛行機が設備を撮影した撮影画像には、木、河川、車両、歩行者、標識、道路、建物などのような点検対象である設備以外の要素が写り込んでしまう。このため、従来の技術では、このような撮影画像に基づいて対象設備に着目した劣化を高精度に検出することは困難であるという問題があった。
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、撮影画像に基づいて設備の劣化を高精度に検出することが可能な劣化検出装置、劣化検出システム、劣化検出方法、およびプログラムを提供することにある。
一実施形態に係る劣化検出装置は、構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出装置であって、前記設備の撮影画像に基づいて、前記設備の存在領域を抽出する設備領域抽出部と、前記存在領域に基づいて、前記設備の劣化領域を検出する劣化領域検出部と、を備えることを特徴とする。
一実施形態に係る劣化検出システムは、構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出システムであって、上記劣化検出装置と、前記設備を撮影する撮影装置と、前記劣化領域を記憶するサーバ装置と、を備えることを特徴とする。
一実施形態に係る劣化検出方法は、構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出方法であって、前記設備を撮影するステップと、撮影画像に基づいて、前記設備の存在領域を抽出し、該存在領域に基づいて、前記設備の劣化領域を検出するステップと、前記劣化領域を記憶するステップと、を含むことを特徴とする。
一実施形態係るプログラムは、コンピュータを、劣化検出装置として機能させることを特徴とする。
本開示によれば、撮影画像に基づいて設備の劣化を高精度に検出することが可能な劣化検出装置、劣化検出システム、劣化検出方法、およびプログラムを提供することが可能となる。
本実施形態に係る劣化検出システムの構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る劣化検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る矩形領域分割部の処理の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る矩形領域ずらし部の処理の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る矩形領域ずらし部の処理の一例を説明するための図である。 本実施形態に係るスコア計算部の処理の一例を説明するための図である。 本実施形態に係るスコア計算部の処理の一例を説明するための図である。 本実施形態に係るスコア計算部の処理の一例を説明するための図である。 本実施形態に係る劣化検出方法の一例を示すフローチャートである。 実施例および比較例に係る判定精度の一例を示す図である。 実施例に係る検出精度の一例を示す図である。 比較例に係る検出精度の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<劣化検出システムの構成>
図1を参照して、本実施形態に係る劣化検出システム1の構成の一例について説明する。
劣化検出システム1は、深層学習を用いて、構造物2に添架された設備3の撮影画像(動画像、静止画像)に基づいて、設備3の劣化Vを検出するシステムである。構造物2としては、例えば、橋梁などが挙げられる。設備3としては、例えば、管路、管路を橋梁に添架するための添架部材などが挙げられる。
図1に示すように、劣化検出システム1は、撮影装置100と、劣化検出装置200と、サーバ装置300と、を備える。撮影装置100、劣化検出装置200、および、サーバ装置300は、それぞれ、有線または無線により通信可能に接続されている。各装置間で情報を送受信するための通信方法は、特に限定されない。
撮影装置100は、例えば、無人航空機、望遠カメラなどである。撮影装置100は、設備3を撮影する。撮影装置100は、設備3を光学的に撮影する機能を有する装置であればよく、その構成は、特に限定されない。撮影装置100は、撮影画像の画像データを、劣化検出装置200へ送信する。なお、撮影画像には、設備3のみならず、木、河川、車両、歩行者、標識、道路、建物などのような点検対象である設備3以外の要素も写り込んでいる。
劣化検出装置200は、例えば、作業者Uが使用するスマートフォンなどの携帯電話、タブレット端末、ノートPC(personal computer)などである。劣化検出装置200は、撮影装置100から、撮影画像の画像データを受信する。詳細は後述するが、劣化検出装置200は、撮影画像に基づいて、設備3の存在領域を抽出し、設備3の存在領域に基づいて、設備3の劣化領域を検出する。劣化検出装置200は、設備3の劣化領域の検出データを、ネットワークを介してサーバ装置300へ送信する。
サーバ装置300は、劣化検出装置200から、ネットワークを介して設備3の劣化領域の検出データを受信する。サーバ装置300は、設備3の劣化領域の検出データを記憶する。
<劣化検出装置>
図2乃至図5Cを参照して、本実施形態に係る劣化検出装置200の構成の一例について説明する。
図2に示すように、劣化検出装置200は、入力部210と、制御部220と、記憶部230と、出力部240と、通信部250と、を備える。制御部220は、設備領域抽出部221と、劣化領域検出部222と、を備える。設備領域抽出部221は、矩形領域分割部2211と、矩形領域ずらし部2212と、スコア算出部2213と、判定部2214と、を備える。
入力部210は、各種情報の入力を受け付ける。入力部210は、作業者Uによる所定の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、マイク、タッチパネル、キーボード、マウスなどである。例えば、作業者Uが、入力部210を用いて所定の操作を行うことで、撮影装置100が設備3を撮影した撮影画像の画像データが、設備領域抽出部221に入力される。入力部210は、劣化検出装置200と一体化されていてもよいし、別々に設けられていてもよい。
制御部220は、専用のハードウェアによって構成されてもよいし、汎用のプロセッサ又は特定の処理に特化したプロセッサによって構成されてもよい。
設備領域抽出部221は、入力部210により入力された撮影画像の画像データに基づいて、深層学習の1つの手法であるCNNによる画像分類手法を用いて、設備3の存在領域を抽出する。モデルとしては、例えば、VGG16などが挙げられるが、これに限定されない。設備領域抽出部221は、設備3の存在領域の抽出データを、劣化領域検出部222へ出力する。
VGG16の詳細については、例えば、下記の文献を参照することができる。
Karen Simonyan, Andrew Zisserman (2014), Very Deep Convolutional Networks for Large-Scale Image Recognition, arXiv:1409.1556 [cs. CV].
設備領域抽出部221の詳細について説明する。
矩形領域分割部2211は、例えば、図3に示すように、撮影画像Iを、複数の矩形領域Rに分割する。撮影画像Iのサイズは、例えば、縦:H(pixel)、横:W(pixel)のように表せる。矩形領域Rのサイズは、例えば、縦:h(pixel)、横:w(pixel)のように表せる。
具体的には、矩形領域分割部2211は、撮影画像Iにおいて、矩形領域Rを、x方向にA(=W/w:定数)回、y方向にB(=H/h:定数)回、移動させながら切り取ることで、撮影画像Iを、A×B(=(W/w)×(H/h))個の矩形領域Rに分割する。例えば、矩形領域分割部2211は、撮影画像Iにおいて、矩形領域Rを、x方向に8回、y方向に6回、移動させながら切り取ることで、撮影画像Iを、48(=8×6)個の矩形領域Rに分割する。なお、矩形領域Rのサイズ(縦:h、横:w)、矩形領域Rの個数(A×B)などは、任意に設定されてよい。
矩形領域ずらし部2212は、例えば、図4Aおよび図4Bに示すように、撮影画像Iに含まれる複数の矩形領域Rのそれぞれを、xy(2次元)方向に、一部領域を重ねながらずらすことで、矩形領域Rに対応するずらし矩形領域R’を生成する。これにより、矩形領域Rとずらし矩形領域R’とが重複する重複領域Xが生成される。ずらし矩形領域R’の個数は、単数であっても複数であっても構わない。ずらし矩形領域R’の個数が多い程、後述するスコア算出部2213における算出負荷は大きくなるが、矩形領域ずらし部2212が適切な位置に適切な個数のずらし矩形領域R’を生成することで、スコア算出部2213における算出精度、判定部2214における判定精度、劣化領域検出部222における検出精度などを高めることが可能である。
以下、本明細書において、「1/2ずらし」とは、矩形領域Rを、x方向に所定回数、w/2ずらすこと、あるいは、矩形領域Rを、y方向に所定回数、h/2ずらすこと(図4Aの白抜き矢印参照)を意味するものとする。また、「1/3ずらし」とは、矩形領域Rを、x方向に所定回数、w/3ずらすこと、あるいは、矩形領域Rを、y方向に所定回数、h/3ずらすこと(図4Bの白抜き矢印参照)を意味するものとする。また、「1/n(nは、2以上の整数)ずらし」とは、矩形領域Rを、x方向に所定回数、w/nずらすこと、あるいは、矩形領域Rを、y方向に所定回数、h/nずらすことを意味するものとする。
例えば、図4Aに示すように、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に1回、w/2ずらして、ずらし矩形領域R’1(1/2)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、y方向に1回、h/2ずらして、ずらし矩形領域R’2(1/2)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に1回、w/2ずらして、且つ、y方向に1回、h/2ずらして、ずらし矩形領域R’3(1/2)を生成する。
この際、矩形領域R、ずらし矩形領域R’1(1/2)、ずらし矩形領域R’2(1/2)、および、矩形領域R’3(1/2)が重複する重複領域X(1/2)が生成される。重複領域X(1/2)のサイズは、例えば、縦:h/2(pixel)、横:w/2(pixel)のように表せる。
例えば、図4Bに示すように、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に1回、w/3ずらして、ずらし矩形領域R’1(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に2回、w/3ずらして、ずらし矩形領域R’2(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、y方向に1回、h/3ずらして、ずらし矩形領域R’3(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に1回、w/3ずらして、且つ、y方向に1回、h/3ずらして、ずらし矩形領域R’4(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に2回、w/3ずらして、且つ、y方向に1回、h/3ずらして、ずらし矩形領域R’5(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、y方向に2回、h/3ずらして、ずらし矩形領域R’6(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に1回、w/3ずらして、且つ、y方向に2回、h/3ずらして、ずらし矩形領域R’7(1/3)を生成する。また、矩形領域ずらし部2212は、矩形領域Rを、x方向に2回、w/3ずらして、且つ、y方向に2回、w/3ずらして、ずらし矩形領域R’8(1/3)を生成する。
この際、矩形領域R、ずらし矩形領域R’1(1/3)、ずらし矩形領域R’2(1/3)、ずらし矩形領域R’3(1/3)、ずらし矩形領域R’4(1/3)、ずらし矩形領域R’5(1/3)、ずらし矩形領域R’6(1/3)、ずらし矩形領域R’7(1/3)、および、ずらし矩形領域R’8(1/3)が重複する重複領域X(1/3)が生成される。重複領域X(1/3)のサイズは、例えば、縦:h/3(pixel)、横:w/3(pixel)のように表せる。
また、矩形領域ずらし部2212は、ずらし矩形領域R’を生成する際、ずらし矩形領域R’の個数、および、ずらし矩形領域R’の位置、言い換えれば、xy平面における2次元直交座標P(x,y)を決定する。
矩形領域Rの座標をP(i,j)とする場合、矩形領域Rを、x方向にk回、w/nずらして生成されたずらし矩形領域R’の座標は、P(1/n)(i+k,j)のように表せる。また、この場合、矩形領域Rを、y方向にl回、h/nずらして生成されたずらし矩形領域R’の座標は、P(1/n)(i,j+l)のように表せる。また、この場合、矩形領域Rを、x方向にk回、w/n×ずらして、且つ、y方向にl回、h/n×ずらして生成されたずらし矩形領域R’の座標は、P(1/n)(i+k,j+l)のように表せる。
例えば、図4Aに示すように、1/2ずらしの場合、矩形領域ずらし部2212は、ずらし矩形領域R’の個数を、例えば、3個と決定する。また、矩形領域ずらし部2212は、1個目のずらし矩形領域R’1(1/2)の座標を、P(1/2)(i+1,j)、2個目のずらし矩形領域R’2(1/2)の座標を、P(1/2)(i,j+1)、3個目のずらし矩形領域R’3(1/2)の座標を、P(1/2)(i+1,j+1)と決定する。
例えば、図4Bに示すように、1/3ずらしの場合、矩形領域ずらし部2212は、ずらし矩形領域R’の個数を、例えば、8個と決定する。また、矩形領域ずらし部2212は、1個目のずらし矩形領域R’1(1/3)の座標を、P(1/3)(i+1,j)、2個目のずらし矩形領域R’2(1/3)の座標を、3個目のP(1/3)(i+2,j)、ずらし矩形領域R’3(1/3)の座標を、P(1/3)(i,j+1)、4個目のずらし矩形領域R’4(1/3)の座標を、P(1/3)(i+1,j+1)、5個目のずらし矩形領域R’5(1/3)の座標を、P(1/3)(i+2,j+1)、6個目のずらし矩形領域R’6(1/3)の座標を、P(1/3)(i,j+2)、7個目のずらし矩形領域R’7(1/3)の座標を、P(1/3)(i+1,j+2)、8個目のずらし矩形領域R’8(1/3)の座標を、P(1/3)(i+2,j+2)と決定する。
スコア算出部2213は、深層学習の1つの手法であるCNNによる画像分類手法を用いて、矩形領域Rに設備3が存在するか否かを示すスコアS1(第1スコア)、および、ずらし矩形領域R’に設備3が存在するか否かを示すスコアS2(第2スコア)を算出する。学習を行うモデルには、例えば、VGG16を用いる。矩形領域RにおけるスコアS1およびずらし矩形領域R’におけるスコアS2は、それぞれ、0から1までの数値で予測値として算出される。
そして、スコア算出部2213は、矩形領域RにおけるスコアS1およびずらし矩形領域R’におけるスコアS2に基づいて、重複領域Xに設備3が存在するか否かを示すスコアS3(第3スコア)を算出する。ずらし矩形領域R’におけるスコアS2の個数は、ずらし矩形領域R’の個数と一致する。例えば、矩形領域ずらし部2212により、ずらし矩形領域R’が3個生成された場合、スコア算出部2213は、矩形領域RにおけるスコアS1および3個のずらし矩形領域R’における3個のスコアS2の合計4個のスコアに基づいて、重複領域XにおけるスコアS3を算出する。例えば、矩形領域ずらし部2212により、ずらし矩形領域R’が8個生成された場合、スコア算出部2213は、矩形領域RにおけるスコアS1および8個のずらし矩形領域R’における8個のスコアS2の合計9個のスコアに基づいて、重複領域XにおけるスコアS3を算出する。
例えば、スコア算出部2213は、スコアS1およびスコアS2の荷重平均を算出し、当該荷重平均をスコアS3として算出してよい。例えば、スコア算出部2213は、スコアS1およびスコアS2の幾何平均を算出し、当該幾何平均をスコアS3として算出してよい。例えば、スコア算出部2213は、スコアS1およびスコアS2の最小値又は最大値を探索し、探索結果をスコアS3として算出してよい。なお、スコアS3の算出方法は、これらの算出方法に限定されるものではない。
例えば、図5Aに示すように、1/2ずらしの場合、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/2)におけるスコアS1(1/2)(i,j)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i,j+1)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j+1)を算出する。ここで、重複領域X(1/2)は、矩形領域R(1/2)、および、矩形領域R(1/2)に近傍する3個のずらし矩形領域R’における4個のスコアを保有することになる。
さらに、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/2)におけるスコアS1(1/2)(i,j)、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j)、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i,j+1)、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j+1)に基づいて、次式を用いて、重複領域X(1/2)におけるスコアS3(1/2)を算出する。
Figure 0007348575000001
式(1)におけるFは、例えば、荷重平均、幾何平均、最小値、最大値などの演算を示している。
Fが、例えば、荷重平均の演算である場合、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/2)におけるスコアS1(1/2)(i,j)、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j)、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i,j+1)、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j+1)に基づいて、次式(2)を用いて、重複領域X(1/2)におけるスコアS3(1/2)を算出する。ここで、a,b,c,dは、重みである。
Figure 0007348575000002
ここで、矩形領域R(1/2)におけるスコアS1(1/2)(i,j)=0.8、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j)=0.7、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i,j+1)=0.8、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j+1)=0.7とすると、重複領域X(1/2)におけるスコアS3(1/2)は、次式のように表せる。
Figure 0007348575000003
Fが、例えば、幾何平均の演算である場合、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/2)におけるスコアS1(1/2)(i,j)、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j)、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i,j+1)、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j+1)に基づいて、次式を用いて、重複領域X(1/2)におけるスコアS3(1/2)を算出する。
Figure 0007348575000004
ここで、矩形領域R(1/2)におけるスコアS1(1/2)(i,j)=0.8、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j)=0.7、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i,j+1)=0.8、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2(1/2)(i+1,j+1)=0.7とすると、重複領域X(1/2)におけるスコアS3(1/2)は、次式のように表せる。
Figure 0007348575000005
例えば、図5に示すように、1/3ずらしの場合、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/3)におけるスコアS1(1/3)(i,j)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’1(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+1,j)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’2(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+2,j)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’3(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i,j+1)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’4(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+1,j+1)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’5(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+2,j+1)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’6(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i,j+2)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’7(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+1,j+2)を算出する。また、スコア算出部2213は、ずらし矩形領域R’8(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+2,j+2)を算出する。ここで、重複領域X(1/3)は、矩形領域R(1/3)、および、矩形領域R(1/3)に近傍する8個のずらし矩形領域R’における9個のスコアを保有することになる。
さらに、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/3)におけるスコアS1(1/3)(i,j)、ずらし矩形領域R’1(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+1,j)、ずらし矩形領域R’2(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+2,j)、ずらし矩形領域R’3(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i,j+1)、ずらし矩形領域R’4(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+1,j+1)、ずらし矩形領域R’5(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+2,j+1)、ずらし矩形領域R’6(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i,j+2)、ずらし矩形領域R’7(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+1,j+2)、ずらし矩形領域R’8(1/3)におけるスコアS2(1/3)(i+2,j+2)に基づいて、次式を用いて、重複領域X(1/3)におけるスコアS3(1/3)を算出する。
Figure 0007348575000006
式(6)におけるFは、例えば、荷重平均、幾何平均、最小値、最大値などの演算を示している。
例えば、図5Cに示すように、1/nずらしの場合も、1/2ずらしの場合および1/3ずらしの場合と同様に、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/n)におけるスコアS1(1/n)、および、ずらし矩形領域R’(1/n)におけるスコアS2(1/n)を算出する。さらに、スコア算出部2213は、矩形領域R(1/n)におけるスコアS1(1/n)、および、ずらし矩形領域R’(1/n)におけるスコアS2(1/n)に基づいて、重複領域X(1/n)におけるスコアS3(1/n)を算出する。
なお、スコア算出部2213は、重複領域XにおけるスコアS3を算出する際、必ずしも、重複領域Xが保有する全てのスコアを採用して上述の演算を行う必要はない。スコア算出部2213は、重複領域Xが保有する全てのスコアの中から、適宜、複数のスコアを選択して上述の演算を行ってよい。この際、スコア算出部2213は、例えば、矩形領域Rに、より近傍するずらし矩形領域R’におけるスコアを選択し、矩形領域Rから、より離れたずらし矩形領域R’におけるスコアを除外してよい。
判定部2214は、重複領域XにおけるスコアS3に基づいて、矩形領域Rに設備3が存在するか否かを判定する。判定部2214は、重複領域XにおけるスコアS3と閾値Vthとを比較して、重複領域XにおけるスコアS3が閾値Vth以上である場合、矩形領域Rに設備3が存在すると判定し、重複領域XにおけるスコアS3が閾値Vthより小さい場合、矩形領域Rに設備3が存在しないと判定する。閾値Vthは、その値が特に限定されるものではなく、任意に設定されてもよいし、機械的に算出されてもよい。判定部2214は、設備3の存在領域の抽出データを、劣化領域検出部222へ出力する。
例えば、重複領域XにおけるスコアS3が0.8、閾値Vthが0.7である場合、判定部2214は、矩形領域Rに設備3が存在する、すなわち、矩形領域Rに写っている画像が設備3であると判定する。これにより、当該矩形領域Rが、設備3の存在領域として抽出される。
例えば、重複領域XにおけるスコアS3が0.6、閾値Vthが0.7である場合、判定部2214は、矩形領域Rに設備3が存在しない、すなわち、矩形領域Rに写っている画像が非設備(木、河川、車両、歩行者、標識、道路、建物などのような点検対象である設備3以外の要素)であると判定する。
劣化領域検出部222は、設備領域抽出部221から入力された設備3の存在領域の抽出データに基づいて、深層学習の1つの手法であるセマンティックセグメンテーション(semantic segmentation)による領域検出手法を用いて、設備3の劣化領域を検出する。設備3の劣化領域は、形状、大きさなどが千差万別で異なるため、クラス分類型での認識ではなく、画素単位での認識を行うことが好ましい。セマンティックセグメンテーションのモデルとしては、例えば、U-netなどが挙げられるが、これに限定されない。劣化領域検出部222は、設備3の劣化領域の検出データを、出力部240へ出力する。
U-netの詳細については、例えば、下記の文献を参照することができる。
Olaf Ronneberger et.al(2015), Convolutional Networks for Biomedical Image Segmentation, arXiv:1505.04597 [cs. CV].
記憶部230は、1つ以上のメモリを含み、例えば、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリなどを含んでよい。記憶部230に含まれる各メモリは、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してよい。各メモリは、必ずしも劣化検出装置200がその内部に備える必要はなく、劣化検出装置200の外部に備える構成としてもよい。
記憶部230は、劣化検出装置200の動作に用いられる各種情報を記憶する。記憶部230は、例えば、撮影画像の画像データ、設備3の存在領域の抽出データ、設備3の劣化領域の検出データなどを記憶する。また、記憶部230は、例えば、矩形領域R、ずらし矩形領域R’、重複領域X、スコアS1、スコアS2、スコアS3などのデータを記憶する。この他にも、記憶部230は、例えば、各種のプログラム、各種のデータなどを記憶する。
出力部240は、各種情報を出力する。出力部240は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、スピーカーなどである。例えば、出力部240は、劣化領域検出部222から入力された設備3の劣化領域の検出データに基づいて、所定の画面を表示する。出力部240は、劣化検出装置200と一体化されていてもよいし、別々に設けられていてもよい。
通信部250は、撮影装置100と通信する機能、および、サーバ装置300と通信する機能を有する。通信部250は、例えば、撮影装置100から、撮影画像の画像データを受信する。通信部250は、例えば、サーバ装置300へ、設備3の劣化領域の検出データを送信する。
本実施形態に係る劣化検出装置200は、撮影画像に基づいて、設備の存在領域を抽出し、設備の存在領域に基づいて、設備の劣化領域を検出する。劣化検出装置200は、設備の存在領域を抽出する際、撮影画像が分割された1個の矩形領域に対して算出された1個のスコアを用いるのではなく、撮影画像が分割された1個の矩形領域に対して算出された複数のスコアを用いる。これにより、撮影画像に設備以外の要素が写り込んでいても、このような撮影画像から設備の画像を正確に特定することができるため、設備の劣化を高精度に検出することができる。
<劣化検出方法>
図6を参照して、本実施形態に係る劣化検出方法の一例について説明する。
ステップS101において、撮影装置100は、設備3を撮影する。撮影装置100は、撮影画像の画像データを、劣化検出装置200へ送信する。なお、作業者Uは、撮影装置100により撮影された撮影画像の画像データを、メモリカード又はUSBメモリなどの電子媒体に記憶させてもよい。
ステップS102において、劣化検出装置200は、撮影装置100から、撮影画像の画像データを受信する。劣化検出装置200は、撮影画像を、複数の矩形領域に分割する。
ステップS103において、劣化検出装置200は、撮影画像に含まれる複数の矩形領域のそれぞれを、xy方向に、一部領域を重ねながらずらすことで、矩形領域に対応するずらし矩形領域を生成する。
ステップS104において、劣化検出装置200は、深層学習の1つの手法であるCNNによる画像分類手法を用いて、矩形領域に設備3が存在するか否かを示すスコアS1、および、ずらし矩形領域に設備3が存在するか否かを示すスコアS2を算出する。モデルには、例えば、VGG16を用いる。
ステップS105において、劣化検出装置200は、所定の算出方法を用いて、矩形領域に設備3が存在するか否かを示すスコアS1、および、ずらし矩形領域に設備3が存在するか否かを示すスコアS2に基づいて、重複領域に設備3が存在するか否かを示すスコアS3を算出する。
ステップS106において、劣化検出装置200は、重複領域に設備3が存在するか否かを示すスコアS3に基づいて、矩形領域に設備3が存在するか否かを判定する。劣化検出装置200は、重複領域におけるスコアS3と閾値Vthとを比較して、重複領域におけるスコアS3が閾値Vth以上である場合、矩形領域に設備3が存在すると判定し、重複領域XにおけるスコアS3が閾値Vthより小さい場合、矩形領域に設備3が存在しないと判定する。
ステップS107において、劣化検出装置200は、設備3の存在領域の抽出データに基づいて、深層学習の1つの手法であるセマンティックセグメンテーションによる領域検出手法を用いて、設備3の劣化領域を検出する。モデルには、例えば、U-netを用いる。劣化検出装置200は、設備3の劣化領域の検出データを、サーバ装置300へ送信する。
ステップS108において、サーバ装置300は、劣化検出装置200から、設備3の劣化領域の検出データを受信する。サーバ装置300は、設備3の劣化領域の検出データを記憶する。
本実施形態に係る劣化検出方法は、従来のように、撮影画像に基づいて、設備の劣化領域を検出するという1段階の処理ではなく、撮影画像に基づいて、設備の存在領域を抽出し、設備の存在領域に基づいて、設備の劣化領域を検出するという2段階の処理を行う。これにより、撮影画像に設備以外の要素が写り込んでいても、このような撮影画像から設備の画像を正確に特定することができるため、点検対象となる設備の劣化を高精度に検出することができる。
<判定精度の評価>
本実施形態に係る劣化検出装置200(設備領域抽出部を備えている)を用いた場合におけるスコアの判定精度と、従来に係る劣化検出装置(設備領域抽出部を備えていない)を用いた場合におけるスコアの判定精度と、を比較し評価した。
スコアの判定精度は、混同行列(confusion matrix)を基に算出した。スコアの判定精度の評価の指標としては、真陽性率(TPR:True Positive Rate)を用いた。なお、スコアの判定精度の評価の指標としては、真陽性率の他、例えば、正解率(Accuracy)、適合率(Precision)、偽陽性率(FPR:False Positive Rate)などを用いても構わない。
実施例として、1/2ずらしを行った。矩形領域R(1/2)のサイズは、縦:h=80(pixel)、横:w=80(pixel)とした。重複領域X(1/2)のサイズは、縦:h=40(pixel)、横:w=40(pixel)とした。矩形領域RにおけるスコアS1、ずらし矩形領域R’1(1/2)におけるスコアS2、ずらし矩形領域R’2(1/2)におけるスコアS2、ずらし矩形領域R’3(1/2)におけるスコアS2の平均値を、重複領域X(1/2)におけるスコアS3として算出した。
比較例として、矩形領域Rをずらさなかった。矩形領域Rのサイズは、縦:h=40(pixel)、横:w=40(pixel)とした。矩形領域Rに含まれる所定領域におけるスコアSを算出した。所定領域のサイズは、縦:h=40(pixel)、横:w=40(pixel)とした。
図7に示すグラフ201から、比較例において、真陽性率は、67%であることがわかる。図7に示すグラフ202から、実施例において、真陽性率は、78%であることがわかる。すなわち、実施例におけるスコアの判定精度は、比較例におけるスコアの判定精度より、10%程度高いことがわかる。
したがって、本実施形態に係る劣化検出装置200は、従来に係る劣化検出装置より、スコアの判定精度が高いことが示唆される。すなわち、本実施形態に係る劣化検出装置200は、撮影画像から設備の画像を正確に特定することができることが示唆される。
なお、上述の実施例において、1/2ずらし、1/3ずらし、…、1/nずらし、を行って、スコアの判定精度、演算量、および、演算時間を比較したところ、nが大きい程、演算量および演算時間が増大した。これらのバランスを考慮すると、1/2ずらし、1/3ずらし、…、1/nずらしの中で、1/2ずらしが最も好適であることがわかった。したがって、劣化検出装置200が適切な位置に適切な個数のずらし矩形領域を生成することで、高い効果を得られることが示唆される。
<検出精度の評価>
本実施形態に係る劣化検出装置200(設備領域抽出部を備えている)を用いた場合における設備3の劣化領域の検出精度と、従来に係る劣化検出装置(設備領域抽出部を備えていない)を用いた場合における設備3の劣化領域の検出精度と、を比較し評価した。
実施例として、撮影画像Iに基づいて、設備3の存在領域を抽出し、設備3の存在領域300に基づいて、設備3の劣化領域を検出した。
比較例として、撮影画像Iに基づいて、設備3の劣化領域を検出した。
図8Aは、実施例に係る検出精度の一例を示す図である。領域301は、検出領域を示している。領域302は、誤検出領域を示している。領域303は、未検出領域を示している。
図8Bは、比較例に係る検出精度の一例を示す図である。領域301は、検出領域を示している。領域302は、誤検出領域を示している。領域303は、未検出領域を示している。
図8Aに示す領域301と図8Bに示す領域301とを比較すると、図8Aに示す領域301は、図8Bに示す領域301より広いことがわかる。また、図8Aに示す領域302と図8Bに示す領域302とを比較すると、図8Aに示す領域302は、図8Bに示す領域302より狭いことがわかる。すなわち、実施例は、比較例より、設備3の劣化領域を正確に検出していることがわかる。
図8Aに示す領域303と図8Bに示す領域303とを比較すると、図8Aに示す領域303は、図8Bに示す領域303より狭いことがわかる。すなわち、実施例は、比較例より、設備3の劣化領域の誤検出が少ないことがわかる。
したがって、本実施形態に係る劣化検出装置200は、従来に係る劣化検出装置より、設備3の劣化領域の検出精度が高いことが示唆される。すなわち、本実施形態に係る劣化検出装置200は、撮影画像に基づいて設備3の劣化を高精度に検出することが可能であることが示唆される。
<変形例>
本発明は上記の実施形態および変形例に限定されるものではない。例えば、上述の各種の処理は、記載にしたがって時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
<プログラム及び記録媒体>
上記の実施形態及び変形例として機能させるためにプログラム命令を実行可能なコンピュータを用いることも可能である。コンピュータは、各装置の機能を実現する処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのプロセッサによってこのプログラムを読み出して実行させることで実現することができ、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェアで実現することとしてもよい。ここで、コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、ワークステーション、PC、電子ノートパッドなどであってよい。プログラム命令は、必要なタスクを実行するためのプログラムコード、コードセグメントなどであってもよい。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのであってよい。
例えば、上述した劣化検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、図6を参照すると、構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出方法であって、設備を撮影するステップ(S101)と、撮影画像に基づいて、設備の存在領域を抽出し(S102~S106)、設備の存在領域に基づいて、設備の劣化領域を検出するステップ(S107)と、劣化領域を記憶するステップ(S108)と、を含む。
また、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。このような記録媒体を用いれば、プログラムをコンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録された記録媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、CD(Compact Disk)-ROM(Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)-ROMなどであってもよい。また、このプログラムは、ネットワークを介したダウンロードによって提供することもできる。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本開示の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態の構成図に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。また、実施形態のフローチャートに記載の複数の工程を1つに組み合わせたり、あるいは1つの工程を分割したりすることが可能である。
1 劣化検出システム
2 構造物
3 設備
100 撮影装置
200 劣化検出装置
210 入力部
220 制御部
230 記憶部
240 出力部
250 通信部
221 設備領域抽出部
222 劣化領域検出部
300 サーバ装置
2211 矩形領域分割部
2212 矩形領域ずらし部
2213 スコア算出部
2214 判定部

Claims (6)

  1. 構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出装置であって、
    前記設備の撮影画像に基づいて、前記設備の存在領域を抽出する設備領域抽出部と、
    前記存在領域に基づいて、前記設備の劣化領域を検出する劣化領域検出部と、
    を備え
    前記設備領域抽出部は、
    前記撮影画像を、複数の矩形領域に分割する矩形領域分割部と、
    前記矩形領域をずらして、前記矩形領域に対応するずらし矩形領域を生成する矩形領域ずらし部と、
    前記矩形領域に前記設備が存在するか否かを示す第1スコア、および、前記ずらし矩形領域に前記設備が存在するか否かを示す第2スコアに基づいて、前記矩形領域と前記ずらし矩形領域との重複領域に前記設備が存在するか否かを示す第3スコアを算出するスコア算出部と、
    前記第3スコアに基づいて、前記矩形領域に前記設備が存在するか否かを判定する判定部と、
    を備える、劣化検出装置。
  2. 前記矩形領域ずらし部は、前記矩形領域のそれぞれに対して複数の前記ずらし矩形領域を生成する、請求項に記載の劣化検出装置。
  3. 構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出システムであって、
    請求項1または2に記載の劣化検出装置と、
    前記設備を撮影する撮影装置と、
    前記劣化領域を記憶するサーバ装置と、
    を備える、劣化検出システム。
  4. 構造物に添架された設備の劣化を検出する劣化検出方法であって、
    前記設備を撮影するステップと、
    撮影画像に基づいて、前記設備の存在領域を抽出し、該存在領域に基づいて、前記設備の劣化領域を検出するステップと、
    前記劣化領域を記憶するステップと、
    を含
    前記設備の劣化領域を検出するステップは、
    前記撮影画像を、複数の矩形領域に分割するステップと、
    前記矩形領域をずらして、前記矩形領域に対応するずらし矩形領域を生成するステップと、
    前記矩形領域に前記設備が存在するか否かを示す第1スコア、および、前記ずらし矩形領域に前記設備が存在するか否かを示す第2スコアに基づいて、前記矩形領域と前記ずらし矩形領域との重複領域に前記設備が存在するか否かを示す第3スコアを算出するステップと、
    前記第3スコアに基づいて、前記矩形領域に前記設備が存在するか否かを判定するステップと、
    を含む、劣化検出方法。
  5. 前記ずらし矩形領域を生成するステップは、
    前記矩形領域に対応する複数の前記ずらし矩形領域を生成する、
    請求項に記載の劣化検出方法。
  6. コンピュータを、請求項1または2に記載の劣化検出装置として機能させるためのプログラム。
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