[1.パチンコ機の全体構造]
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1乃至図10を参照して本実施形態のパチンコ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。図2はパチンコ機の右側面図であり、図3はパチンコ機の左側面図であり、図4はパチンコ機の背面図である。図5はパチンコ機を右前から見た斜視図であり、図6はパチンコ機を左前から見た斜視図であり、図7はパチンコ機を後ろから見た斜視図である。また、図8は本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。図9はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図であり、図10はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖する扉枠3と、扉枠3を開閉可能に支持していると共に外枠2に開閉可能に取付けられている本体枠4と、本体枠4に前側から着脱可能に取付けられると共に扉枠3を通して遊技者側から視認可能とされ遊技者によって遊技球が打込まれる遊技領域5aを有した遊技盤5と、を備えている。
パチンコ機1の外枠2は、図9及び図10等に示すように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3が開閉可能に取付けられている。
パチンコ機1の扉枠3は、正面視の外形が上下に延びた四角形で前後に貫通している貫通口111を有した枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面右下隅に取付けられており遊技球を遊技盤5の遊技領域5a内へ打込むために遊技者が操作可能なハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられており遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて遊技者に参加型の演出を提示することが可能な演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット530と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも上側の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
パチンコ機1の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベース600の正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
本体枠4の払出ユニット800は、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板951からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット320における上皿321での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口850d又は満タン放出口850eの何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861及び満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音用の下部スピーカ921を有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板951が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
パチンコ機1の遊技盤5は、図9及び図10等に示すように、遊技球が打込まれる遊技領域5aの外周を区画し球発射装置680から発射された遊技球を遊技領域5aの上部に案内する外レール1001及び内レール1002を有した前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられると共に遊技領域5aの後端を区画する平板状の遊技パネル1100と、を備えている。
本実施形態のパチンコ機1は、上皿321に遊技球を貯留した状態で、遊技者がハンドル302を回転操作すると、球発射装置680によってハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技盤5の遊技領域5a内へ打込まれる。そして、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、入賞口に受入れられると、受入れられた入賞口に応じて、所定数の遊技球が払出装置830によって上皿321に払出される。この遊技球の払出しによって遊技者の興趣を高めることができるため、上皿321内の遊技球を遊技領域5a内へ打込ませることができ、遊技者に遊技を楽しませることができる。
[2.外枠の全体構成]
パチンコ機1の外枠2について、図11乃至図16を参照して説明する。図11はパチンコ機における外枠の正面図であり、図12は外枠の右側面図である。また、図13は外枠を前から見た斜視図であり、図14は外枠を後ろから見た斜視図である。図15は、外枠を分解して前から見た分解斜視図である。図16(a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。外枠2は、遊技ホール等のパチンコ機1が設置される島設備(図示は省略)に取付けられるものである。
外枠2は、図示するように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。また、外枠2は、上枠部材10及び下枠部材20の左右両端面と、左枠部材30及び右枠部材40の左右方向の外側を向いた側面とが、同一面となるように組立てられている。
また、外枠2は、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、外枠側上ヒンジ部材60の下面に取付けられているロック部材66と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、幕板部材50の後側に取付けられていると共に両端が左枠部材30及び右枠部材40に夫々取付けられる幕板補強部材80と、幕板部材50の上面における左右中央から左寄りの位置に取付けられている平板状の左滑り部材81と、幕板部材50の上面における右端付近の位置に取付けられている平板状の右滑り部材82と、を備えている。幕板補強部材80は、中実の部材(例えば、木材、合板、等)によって形成されており、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40に、取付けられている。
更に、外枠2は、上枠部材10と左枠部材30、上枠部材10と右枠部材40、下枠部材20と左枠部材30、及び下枠部材20と右枠部材40を、夫々連結している連結部材85を備えている。また、外枠2は、右枠部材40の内側(左側面側)に取付けられており後述する施錠ユニット700の外枠用鉤703が係止される上鉤掛部材90及び下鉤掛部材91を、備えている。
[2-1.上枠部材]
外枠2の上枠部材10は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この上枠部材10は、左右両端における前後方向の中央に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部11を備えている。この係合切欠部11内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87が取付けられる。また、上枠部材10は、正面視左側端部の上面と前面に、一般面よりも窪んだ取付段部12を備えている。この取付段部12には、外枠側上ヒンジ部材60が取付けられる。
[2-2.下枠部材]
外枠2の下枠部材20は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この下枠部材20は、左右の長さ及び上下の厚さが、上枠部材10の左右の長さ及び上下の厚さと同じ寸法に形成されていると共に、前後の幅が、上枠部材10の前後の幅よりも長く形成されている。下枠部材20は、左右両端における前後方向の中央よりも後側寄りの位置に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部21を備えている。この係合切欠部21内には、連結部材85の後述する左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88が取付けられる。
また、下枠部材20は、左右両端の前面から後方へ窪んだ前端切欠部22を備えている。下枠部材20において、前端切欠部22の後端から下枠部材20の後面までの前後方向の幅が、上枠部材10の前後方向の幅と同じ寸法に形成されている。この下枠部材20は、外枠2に組立てた状態で、左右の前端切欠部22同士の間の部位が、幕板部材50内に挿入される。
[2-3.左枠部材及び右枠部材]
外枠2の左枠部材30及び右枠部材40は、一定の断面形状で上下に延びており、アルミ合金等の金属の押出形材によって形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、平面視において互いに対称の形状に形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、外枠2として組立てた時に、左右方向の外側となる側面において、前後方向中央に対して後寄りの位置から後端付近までの間に、内側へ窪んだ凹部31,41と、凹部31,41の反対側の側面から膨出しており内部が空洞に形成されている突出部32,42と、を備えている。この左枠部材30及び右枠部材40は、突出部32,42によって、強度・剛性が高められている。また、突出部32,42内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88が挿入されて取付けられる。
また、左枠部材30及び右枠部材40は、表面に上下に延びた複数の溝が形成されている。この複数の溝によって、パチンコ機1を遊技ホール等の島設備に設置したり運搬したりする等の際に、作業者の指掛りとなってパチンコ機1を持ち易くすることができると共に、パチンコ機1の外観の意匠性を高めることとができる。
[2-4.幕板部材]
外枠2の幕板部材50は、後側が開放された箱状に形成されている。幕板部材50は、上面における正面視左端付近に後方へ平板状に延出している後方延出部51と、後方延出部51の左端から遊技球が通過可能な大きさでU字状に切欠かれており上下に貫通している左排出孔52と、後方延出部51における左排出孔52の右側において遊技球が通過可能な大きさで上下に貫通している右排出孔53と、後方延出部51の後端を含む幕板部材50の上面の後端から上方へ平板状に延出している立壁部54と、立壁部54の上端付近から前方へ膨出しており前面が上方へ向かうに従って後方へ向かうように傾斜している返し部55と、を備えている。
幕板部材50は、後方延出部51の前側の上面と、後方延出部51の上面とに、外枠側下ヒンジ部材70が載置されるように、外枠側下ヒンジ部材70の後述する水平部71が取付けられる。また、幕板部材50の左排出孔52は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材70の後述する排出孔74と一致する位置に形成されている。また、右排出孔53は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材70よりも右側となる位置に形成されている。右排出孔53は、左排出孔52よりも大きく形成されている。
また、幕板部材50は、後方延出部51よりも右側の上面が、前端側が低くなるように傾斜している。また、幕板部材50は、上面における後方延出部51よりも右側の部位に左滑り部材81を取付けるための左取付部56と、上面における右端付近に右滑り部材82を取付けるための右取付部57と、を備えている。幕板部材50は、上面に、左滑り部材81及び右滑り部材82を介して本体枠4の下面が載置される。
この幕板部材50は、図示するように、前面に浅いレリーフ状の装飾が形成されている。また、幕板部材50は、図示は省略するが、箱状の内部が複数のリブによって格子状に仕切られており、強度・剛性が高められている。また、幕板部材50は、幕板補強部材80の前側半分を、内部に収容可能に形成されている。
[2-5.外枠側上ヒンジ部材]
外枠2の外枠側上ヒンジ部材60は、図示するように、水平に延びた平板状で外形が四角形の上固定部61と、上固定部61の前端から前方へ延出している平板状の前方延出部62と、前方延出部62の右端から前方へ向かうに従って前方延出部62の左右中央へ延びており上下に貫通している軸受溝63と、上固定部61の平面視左辺から下方へ延びている平板状の横固定部64と、前方延出部62の左端から前端を周って軸受溝63が開口している部位までの端辺から下方へ延びており横固定部64と連続している平板状の垂下部65と、を備えている(図16(b)等を参照)。
外枠側上ヒンジ部材60は、外枠2が組立てられた状態で、上固定部61が、上枠部材10の取付段部12の上面に載置されており、図示しないビスによって固定されている。また、前方延出部62は、上枠部材10の前端よりも前方へ延出している。また、横固定部64は、左枠部材30の外側側面の凹部31内に上側から挿入された状態で、ビスによって左枠部材30に固定されている。
この外枠側上ヒンジ部材60は、軸受溝63内に本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入させることで、外枠側下ヒンジ部材70と協働して本体枠4を開閉可能に支持することができる。この外枠側上ヒンジ部材60は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
[2-6.ロック部材]
外枠2のロック部材66は、図16に示すように、左右が所定幅で前後に延びている帯板状のロック本体66aと、ロック本体66aの後端から右方へ突出している操作部66bと、ロック本体66aの後端から左方へ延びた後に斜め左前方へ延びている弾性変形可能な棒状の弾性部66cと、ロック本体66aの後端付近で上下に貫通している取付孔66dと、を備えている。このロック部材66は、合成樹脂によって形成されている。ロック部材66は、取付ビス67によって、外枠側上ヒンジ部材60における前方延出部62の下面に回動可能に取付けられる。
このロック部材66は、取付孔66dを通して、ロック本体66aの後端が、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62における軸受溝63よりも後側の位置に取付けられる。また、ロック部材66を外枠側上ヒンジ部材60に取付けた状態では、ロック本体66aが、平面視で軸受溝63を遮ることができると共に、前端付近の右側面が、外枠側上ヒンジ部材60の垂下部65における軸受溝63の開口まで延びている部位と当接可能となるように前方へ延びている(図18を参照)。
また、ロック本体66aの後端から左方へ延びている弾性部66cの先端は、外枠側上ヒンジ部材60における垂下部65の内周面に当接している。このロック部材66は、弾性部66cの付勢力によって取付孔66dを中心に、前端が左方へ回動する方向に付勢されている。従って、通常の状態では、ロック部材66のロック本体66aの前端付近の右側面が、垂下部65に当接している(図18を参照)。この状態では、軸受溝63におけるロック本体66aよりも前側の部位に、本体枠側上ヒンジ部材620の後述する本体枠上ヒンジピン622を収容可能な空間が形成される。
このロック部材66は、操作部66bを操作することで、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aを回動させることができる。そして、操作部66bの操作によって、ロック本体66aを、その前端が左方へ移動する方向へ回動させることで、平面視において軸受溝63からロック本体66aを後退させることができ、軸受溝63が全通している状態とすることができる。これにより、軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入したり、軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を外したりすることができる。
[2-7.外枠側下ヒンジ部材]
外枠2の外枠側下ヒンジ部材70は、図示するように、水平に延びている平板状の水平部71と、水平部71の左辺において前後方向中央よりも後側の部位から上方へ立上っている平板状の立上り部72と、水平部71の前端付近から上方へ突出している外枠下ヒンジピン73と、水平部71を上下に貫通しており遊技球が一つのみ通過可能な大きさの排出孔74と、を備えている。この外枠側下ヒンジ部材70は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、平面視において、左辺を底辺とした台形に形成されている。外枠下ヒンジピン73は、円柱状で、上下方向中央よりも上部が、上端が窄まった円錐台状に形成されている。この外枠下ヒンジピン73は、水平部71の前端付近における左寄りの位置に取付けられている。排出孔74は、水平部71において、立上り部72の前後方向中央の部位と接し、水平部71の左辺から右方へ逆U字状に延びるように形成されている。この排出孔74は、幕板部材50の左排出孔52と、略同じ大きさに形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70は、外枠2が組立てられた状態では、水平部71が、幕板部材50の左端付近の上面と後方延出部51上に載置されており、水平部71が、幕板部材50の上面を貫通する図示しないビスによって幕板補強部材80に固定されている。また、外枠2が組立てられた状態では、立上り部72が、左枠部材30の内側側面における突出部32よりも前側の部位に、図示しないビスによって取付けられている。この外枠側下ヒンジ部材70は、外枠下ヒンジピン73を、本体枠4の本体枠側下ヒンジ部材640における本体枠用下ヒンジ孔(図示は省略)に挿通させることで、外枠側上ヒンジ部材60と協働して本体枠4を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2が組立てられた状態では、排出孔74が、幕板部材50の左排出孔52と一致している。これにより、水平部71上の遊技球を、排出孔74及び左排出孔52を通して、幕板部材50の後側へ落下(排出)させることができる。詳述すると、外枠2に対して本体枠4を閉じる時に、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球が、本体枠4が閉じられるのに従って、外枠2と本体枠4との間が徐々に狭くなることから、間隔が広い後方側へ転動とすることとなり、排出孔74から排出させることができる。この際に、排出孔74が、パチンコ機1に組立てた状態で、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、本体枠4の後端と略同じとなる位置に形成されているため、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球を、排出孔74から排出させることで本体枠4よりも後側へ転動するのを阻止し易くすることができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位に遊技球が留まり難くすることができる。
[2-8.連結部材]
外枠2の連結部材85は、上枠部材10と左枠部材30とを連結する左上連結部材85Aと、上枠部材10と右枠部材40とを連結する右上連結部材85Bと、下枠部材20と左枠部材30とを連結する左下連結部材85Cと、下枠部材20と右枠部材40とを連結する右下連結部材85Dと、がある。
連結部材85は、水平に延びた平板状の水平固定部86と、水平固定部86の左右側辺の何れか一方から上方へ延出している平板状の上横固定部87と、水平固定部86における上横固定部87が延出している部位と同じ側から下方へ延出している平板状の下横固定部88と、を備えている。この連結部材85は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、水平固定部86の前後方向の中央から上横固定部87が上方へ延出していると共に、上横固定部87の前後両側から下横固定部88が下方へ延出している。つまり、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、下横固定部88が前後に離間して二つ備えられている。左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの水平固定部86は、上枠部材10の下面に当接した状態で上枠部材10に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87は、上枠部材10の係合切欠部21内に挿入されて、上枠部材10の左右方向の端部に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの前側の下横固定部88は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に夫々固定される。更に、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42内に挿入されて外側側面から捩じ込まれるビスにより左枠部材30及び右枠部材40に夫々固定される。
左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端が、水平固定部86の後端よりも後方へ突出していると共に、上横固定部87の水平固定部86よりも後方へ突出している部位の下端から下横固定部88が水平固定部86よりも下方へ延出している。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端から水平固定部86と同じ側へ突出している屈曲部89を更に備えている。左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの水平固定部86は、下枠部材20の上面に当接した状態で固定される。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの上横固定部87は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に夫々固定される。更に、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88は、下枠部材20の係合切欠部21内に挿入されて下枠部材20の左右方向の端部面に夫々固定される。
[2-9.外枠側上ヒンジ部材のロック機構]
次に、本実施形態のパチンコ機1の外枠2において、外枠側上ヒンジ部材60におけるロック部材66による本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620に対するロック機構について、図17及び図18を参照して説明する。図17(a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。図18は、外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。
外枠2におけるロック部材66は、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62に取付けた状態(通常の状態)では、弾性部66cの先端が垂下部65の内周面と当接しており、ロック本体66aがく字状に屈曲した軸受溝63の一部を閉塞するようになっていると共に、ロック本体66aの先端部分が、軸受溝63の最深部分を閉塞した状態とはならず、軸受溝63の最深部分に本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入可能な空間が形成された状態となっている。
本実施形態における外枠側上ヒンジ部材60とロック部材66とを用いた本体枠上ヒンジピン622の支持機構は、本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の最深部分に挿入されてロック本体66aの前端の右側面が、右側の垂下部65と接近している状態(この状態ではロック本体66aの前端の右側面と右側の垂下部65との間に僅かな隙間があり当接した状態となっていない)である通常の軸支状態においては、屈曲している軸受溝63の最深部分に位置する本体枠上ヒンジピン622とロック本体66aの前端面との夫々の中心が斜め方向にずれて対向した状態となっている。
そして、この通常の軸支状態においては、重量のある本体枠4を軸支している本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の前端部分に当接した状態となっているので、本体枠上ヒンジピン622からロック本体66aの前端面への負荷がほとんどかかっていない。つまり、ロック部材66の弾性部66cに対し負荷がかかっていない状態となっている。なお、ロック本体66aの前端面が円弧状に形成されているため、ロック部材66を回動させるために操作部66bを回動操作した時に、ロック部材66がスムーズに回動するようになっている。また、図示では、ロック本体66aの前端面の円弧中心が、取付孔66dの中心(ロック部材66の回転中心)とされている。
従って、本体枠上ヒンジピン622がく字状に形成された軸受溝63の傾斜に沿って抜ける方向に作用力Fがかかって、ロック本体66aの円弧状の前端面に当接したとき、その作用力Fを、本体枠上ヒンジピン622と円弧状の前端面との当接部分に作用する分力F1(ロック本体66aの前端面の円弧の法線方向)と、本体枠上ヒンジピン622と軸受溝63の一側内面との当接部分に作用する分力F2と、に分けたときに、分力F1の方向が取付孔66d(取付ビス67)の中心(ロック部材66の回転中心)を向くため、ロック部材66のロック本体66aの前端が、右側の垂下部65から離れる方向に回転させるモーメントが働かず、本体枠上ヒンジピン622がロック部材66のロック本体66aの前端部と軸受溝63の一側内面との間に挟持された状態が保持される。
このため、通常の軸支状態、或は、本体枠上ヒンジピン622の作用力がロック部材66にかかった状態でも、ロック部材66の弾性部66cに常時負荷がかからず、合成樹脂で一体形成される弾性部66cのクリープによる塑性変形を防止し、長期間に亘って本体枠上ヒンジピン622の軸受溝63からの脱落を防止することができる。なお、仮に無理な力がかかってロック部材66のロック本体66aの前端部が右方へ移動する方向へ回転させられても、ロック本体66aの前端右側面が垂下部65に当接してそれ以上回転しないので、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ないようになっている。
なお、ロック本体66aの前端面の形状は円弧状でなくても、上記した分力F1の作用により回転モーメントが生じない位置又はロック部材66をその前端部が前方延出部62の外側に向って回転させる回転モーメントが生ずる位置にロック部材66の回転中心(取付ビス67により固定される軸)を位置させることにより、常時ロック部材66の弾性部66cに対しても負荷がかかることはないし、ロック部材66が回転してもロック本体66aの前端の右側面が垂下部65に当接するだけであるため、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ることもない。
外枠側上ヒンジ部材60の軸受溝63に、本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を支持させる場合は、軸受溝63の開放されている側から軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入する。軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入すると、ロック部材66のロック本体66aの右側面に本体枠上ヒンジピン622が当接し、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66が取付ビス67を中心に回動する。これにより、軸受溝63を閉鎖していたロック本体66aが後退して軸受溝63が開放され、軸受溝63の最深部(前端)へ本体枠上ヒンジピン622を移動させることができるようになる。
そして、軸受溝63の最深部に本体枠上ヒンジピン622を移動させると、本体枠上ヒンジピン622とロック部材66のロック本体66aとの当接が解除され、弾性部66cの付勢力によってロック本体66aの前端が右方へ移動するようにロック部材66が回動し、ロック部材66が通常の状態に復帰する。これにより、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63内におけるロック本体66aの前端よりも前側の空間に収容された状態となり、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63の最深部において回動可能な状態で保持(ロック)された状態となる。
軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を取外す場合は、ロック部材66の操作部66bを操作して、ロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66を回動させ、弾性部66cの付勢力に抗して軸受溝63からロック本体66aを後退させる。これにより、軸受溝63の最深部と開口部とが連通した状態となり、軸受溝63から本体枠上ヒンジピン622を取外すことができる。
[2-10.外枠側下ヒンジ部材の部位における防犯機構と球噛み防止機構]
本実施形態のパチンコ機1における外枠2の外枠側下ヒンジ部材70の部位における防犯機構と外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを防止するための球噛み防止機構について説明する。
外枠2は、組立てた状態では、幕板部材50の上面における正面視左端部に外枠側下ヒンジ部材70が取付けられている。外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、幕板部材50の上面の左端付近と後方延出部51の上面とに載置された状態で取付けられている。この幕板部材50には、上面の後端から上方へ立上っている立壁部54を備えている。これにより、外枠側下ヒンジ部材70と本体枠側下ヒンジ部材640との間の隙間を通して、本体枠4(パチンコ機1)の後側へピアノ線等の不正な工具を侵入させようとしても、不正な工具の先端が幕板部材50の上面の後端から上方へ延出している立壁部54に当接するため、不正な工具がこれ以上後側へ挿入されるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを防止することができる。
また、立壁部54の上端に、前方へ延出している返し部55を備えているため、立壁部54に当接した不正な工具が上方へ曲がった場合、返し部55によって不正な工具の先端を更に前方へ折返させることができるため、本体枠4の後側に不正な工具が侵入させられるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを確実に阻止することができる。
ところで、幕板部材50の上面の後端に上方へ延出している立壁部54を備えるようにした場合、外枠2に対して本体枠4を開いている状態で、遊技球が外枠側下ヒンジ部材70(水平部71)上に落下した場合、水平部71上の遊技球が、立壁部54の存在によって水平部71の後端から後方へ排出されないため、外枠2と本体枠4との間に挟まれてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71と、幕板部材50の後方延出部51とに、遊技球が通過可能な排出孔74、左排出孔52、及び右排出孔53を備えているため、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71上の遊技球を、排出孔74等から下方へ排出することができ、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを低減させることができる。
従って、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれることで、外枠側下ヒンジ部材70の周りが破損したり、本体枠4が正常な状態で閉まらずに外枠2と本体枠4との間に隙間ができてしまい、その隙間を使って不正行為が行われてしまったりするのを防止することができる。
[3.扉枠の全体構成]
パチンコ機1の扉枠3について、図19乃至図30を参照して説明する。図19はパチンコ機における扉枠の正面図であり、図20は扉枠の右側面図であり、図21は扉枠の左側面図であり、図22は扉枠の背面図である。図23は扉枠を右前から見た斜視図であり、図24は扉枠を左前から見た斜視図であり、図25は扉枠を後ろから見た斜視図である。図26は図19におけるA-A線で切断した断面図であり、図27は図19におけるB-B線で切断した断面図であり、図28は図19におけるC-C線で切断した断面図である。図29は扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図30は扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠3は、図29及び図30等に示すように、正面視の外形が上下に延びた四角形で枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面右下隅に取付けられているハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられている演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット530と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
扉枠3の扉枠ベースユニット100は、詳細は後述するが、正面視の外形が上下に延びた長方形(四角形)で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられ開閉可能とされている扉枠3と本体枠4、及び本体枠4と外枠2との間を施錠するための開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ遊技球を球発射装置680に送るための球送りユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ球発射装置680により発射されて遊技領域5a内に到達しなかった遊技球を受けて下皿322へ排出させるファールカバーユニット270と、を備えている。
扉枠3のハンドルユニット300は、詳細は後述するが、回転可能なハンドル302を遊技者が回転操作することで、上皿321内に貯留されている遊技球を、ハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
扉枠3の皿ユニット320は、詳細は後述するが、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面において貫通口111の下側の部位に取付けられ、前面が前方へ膨出していると共に、左右方向中央の前端に演出操作ユニット400が取付けられる。皿ユニット320は、遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿321と、上皿321の下側に配置されており上皿321やファールカバーユニット270から供給される遊技球を貯留可能な下皿322と、上皿321に貯留されている遊技球を下皿322へ抜くための上皿球抜きボタン327と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残金の範囲内で遊技者に遊技球を貸し出すための球貸ボタン328と、球貸機から貸出された遊技球の分を差し引いた現金やプリペイドカードを返却させるための返却ボタン329と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数等を表示する球貸返却表示部330と、演出提示時に遊技者の操作が受付可能とされている演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332と、下皿322内の遊技球を皿ユニット320の下方へ排出するための下皿球抜きボタン333と、を備えている。
扉枠3の演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。この演出操作ユニット400は、詳細は後述するが、遊技者が操作可能な大型の操作ボタン410と、操作ボタン410内に遊技者側から視認可能に配置され演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
扉枠3の扉枠左サイドユニット530は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の左外側を装飾するものである。扉枠左サイドユニット530は、発光装飾可能な左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)を備えている。
扉枠3の扉枠右サイドユニット550は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の右外側を装飾するものである。この扉枠右サイドユニット550は、扉枠左サイドユニット530よりも前方へ大きく突出しており、左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を備えている。扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させることができる。
扉枠3の扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられ、扉枠3の上部を装飾するものである。扉枠トップユニット570は、詳細な内容は後述するが、左右に離間した一対の上部スピーカ573と、前面中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、を備えている。扉枠トップユニット570は、トップ中装飾部材576、トップ左装飾レンズ部材579、及びトップ右装飾レンズ部材580を発光装飾させることができる。
[3-1.扉枠ベースユニットの全体構成]
扉枠3の扉枠ベースユニット100について、図31乃至図33を参照して詳細に説明する。図31(a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。図32は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図33は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠ベースユニット100は、正面視左辺側が本体枠4の前面を閉鎖するように本体枠4に対して開閉可能(ヒンジ回転可能)に取付けられるものである。扉枠ベースユニット100は、前面下隅にハンドルユニット300が、貫通口111の下側前面に演出操作ユニット400が取付けられる皿ユニット320が、貫通口111の左外側前面に扉枠左サイドユニット530が、貫通口111の右外側前面に扉枠右サイドユニット550が、貫通口111の上外側前面に扉枠トップユニット570が、夫々取付けられるものである。
扉枠ベースユニット100は、図32及び図33に等に示すように、正面視の外形が上下に延びた長方形で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており扉枠ベース110から前方へ突出して本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640に回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠左サイド装飾基板160と、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのガラスユニット取付部材170と、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース110の前面で正面視右下隅に取付けられておりハンドルユニット300を取付けるための筒状のハンドル取付部材180と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられる開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられる球送りユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられるファールカバーユニット270と、を備えている。
更に、扉枠ベースユニット100は、図示は省略するが、扉枠3に備えられている各種の装飾基板、球送ソレノイド255、ハンドル回転検知センサ307、ハンドルタッチセンサ310、単発ボタン操作センサ312、球貸ボタン328、返却ボタン329、球貸返却表示部330、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332、振動モータ424、押圧検知センサ440、扉枠側演出表示装置460(液晶表示装置461)、上部スピーカ573、等と、本体枠4における基板ユニット900の扉枠用中継基板911との接続を中継するための扉本体中継基板を備えている。
[3-1a.扉枠ベース]
扉枠3における扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。扉枠ベース110は、正面視の外形が上下に延びた四角形(長方形)に形成されている。扉枠ベース110は、前後に貫通しており、正面視における内周形状が上下に延びた略四角形に形成された貫通口111を備えている。貫通口111は、内周を形成している上辺及び左右両辺が、扉枠ベース110の外周辺に夫々接近しており、内周を形成している下辺が、扉枠ベース110の下端から上下方向の約1/3の高さに位置している。従って、扉枠ベース110は、前後に貫通している貫通口111により全体が枠状に形成されている。この扉枠ベース110は、合成樹脂により一体成形されている。
扉枠ベース110は、前面における正面視右下隅に形成されており左端側が右端側よりも前方へやや突出するように傾斜しているハンドル取付座面112と、ハンドル取付座面112と貫通口111との間で正面視右端付近に後面から前方へ向かって窪み、開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213が取付けられるシリンダ取付部113と、シリンダ取付部113において前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通孔114と、シリンダ挿通孔114及びハンドル取付座面112の正面視左側で前後に貫通しており球送りユニット250の進入口251a及び球抜口251bを前方に臨ませるための球送り開口115と、を備えている。
また、扉枠ベース110は、扉枠ベース110の左右方向中央より左寄りで且つハンドル取付座面112と略同じ高さで前後に貫通しておりファールカバーユニット270の球放出口276を前方に臨ませる下皿用通過口116と、扉枠ベース110の正面視左端付近で貫通口111の下辺に隣接するように前後に貫通しておりファールカバーユニット270の貫通球通路273を前方に臨ませる上皿用通過口117と、貫通口111の内周に沿って後面から前方へ向かって窪み、ガラスユニット190のガラス枠191が挿入されるガラスユニット取付部118と、扉枠ベース110の左右両上隅において前後に貫通しており扉枠トップユニット570の上部スピーカ573の後端が挿通されるスピーカ挿通口119と、を備えている。
[3-1b.補強ユニット]
扉枠ベースユニット100の補強ユニット130について、図31及び図33等を参照して詳細に説明する。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後側に取付けられることで扉枠ベース110を補強して、扉枠ベース110(扉枠3)の強度剛性を高めている。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後面における上辺に沿って取付けられる左右に延びた上補強板金131と、扉枠ベース110の後面における貫通口111の下側に取付けられる左右に延びた中補強板金132と、扉枠ベース110の後面における正面視左辺に沿って取付けられる上下に延びた左補強板金133と、扉枠ベース110の後面における正面視右辺に沿って取付けられる上下に延びた右補強板金134と、右補強板金134の後面に取付けられており施錠ユニット700の扉枠用鉤702が係止される施錠係止部135と、を備えている。
補強ユニット130は、上補強板金131の左右両端が左補強板金133及び右補強板金134の夫々の上端にビスによって連結固定されており、中補強板金132の左端が左補強板金133にビスによって連結固定されている。中補強板金132の右端は、後述する開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213を介して右補強板金134に連結固定されている。従って、補強ユニット130は、上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134等によって、枠状に形成されている。
補強ユニット130の上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、右補強板金134、及び施錠係止部135は、夫々金属板を適宜屈曲させて形成されている。中補強板金132は、扉枠ベース110の上皿用通過口117と対応する位置に、前後に貫通した切欠部132aが形成されている。
補強ユニット130は、詳細な図示は省略するが、各上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134において、夫々前後方向に屈曲された部位を有しており、その部位によって、強度剛性が高められていると共に、外部からのピアノ線やマイナスドライバー等の不正な工具の侵入を防止している。
[3-1c.扉枠側上ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側上ヒンジ部材140について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠ベース110に取付けられ上下に離間している一対の突出片141aを有した扉枠上ヒンジ軸ブラケット141と、扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aを貫通しており、上端が本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入される円柱状の扉枠上ヒンジピン142と、扉枠上ヒンジピン142における一対の突出片141aの間の位置に取付けられている円盤状の鍔部材143と、鍔部材143と一対の突出片141aのうちの下側の突出片141aとの間に介装されていると共に扉枠上ヒンジピン142が挿通されており、扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢しているロックバネ144と、を備えている。
扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、図示は省略するが一対の突出片141aの後端同士を連結している平板状の取付片を有しており、側面視の形状が前方へ開放されたコ字状に形成されている。扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、一対の突出片141a同士を連結している取付片が、ビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠上ヒンジピン142は、上側の突出片141aよりも上方に突出している部位(上端)が、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して回転可能に挿入される。また、扉枠上ヒンジピン142は、図示は省略するが、下側の突出片141aよりも下方に突出している部位が水平方向に屈曲している。この屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、扉枠上ヒンジピン142の上方への移動を規制している。
鍔部材143は、Eリングとされており、扉枠上ヒンジピン142の外周に形成されている溝内に挿入保持されている。ロックバネ144は、扉枠上ヒンジピン142を挿通可能なコイルスプリングとされており、上端が鍔部材143に当接していると共に、下端が下側の突出片141aに当接している。このロックバネ144は、鍔部材143と下側の突出片141aとの間に、圧縮された状態で介装されており、鍔部材143を介して扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142がロックバネ144により上方へ付勢された状態となっており、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、これ以上の上方への移動が規制されている。この状態では、扉枠上ヒンジピン142の上端が、上側の突出片141aの上面よりも所定量上方に突出している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位を作業者が持って、ロックバネ144の付勢力に抗してその部位を下方へ引っ張ると、扉枠上ヒンジピン142を全体的に下方へ移動させることができ、扉枠上ヒンジピン142の上端を、上側の突出片141aの上面よりも下方へ没入させることができる。従って、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して下方から挿入させたり、下方へ抜いたりすることができる。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入させることで、扉枠3の正面視上部左端を、本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持させることができる。
また、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aにより支持されている部位が、後述する扉枠側下ヒンジ部材150の扉枠下ヒンジピン152と同軸上に支持されている。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140と扉枠側下ヒンジ部材150とによって、扉枠3を本体枠4に対して良好な状態でヒンジ回転させることができる。
[3-1d.扉枠側下ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側下ヒンジ部材150について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠ベース110に取付けられ前方に延出している平板状の延出片151aを有している扉枠下ヒンジ軸ブラケット151と、扉枠下ヒンジ軸ブラケットにおける延出片151aの前端部付近から下方に突出している円柱状の扉枠下ヒンジピン152(図21及び図22を参照)と、を備えている。
扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、水平に延びた平板状の延出片151aの後端から上方に延出した平板状の取付片(図示は省略)を有しており、側面視の全体形状が略L字状に形成されている。この扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、図示しない取付片がビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠下ヒンジピン152は、下端部が、下方へ向かうほど窄まる円錐台状に形成されている。この扉枠下ヒンジピン152は、後述する本体枠4における本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に、上方から回転可能に挿入される。扉枠下ヒンジピン152は、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142と同軸上に配置されている。
この扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠下ヒンジピン152が本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に挿入されることで、扉枠3を本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持することができる。
[3-1e.扉枠左サイド装飾基板]
扉枠ベースユニット100の扉枠左サイド装飾基板160について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110の前面において、貫通口111の正面視左側に取付けられている。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110における正面視左側のスピーカ挿通口119よりも下側の位置の高さから貫通口111の上下方向の中央付近の高さまで上下に延びている扉枠左サイド上装飾基板161と、扉枠左サイド上装飾基板161の下側の位置の高さから上皿用通過口117の下端と略同じ高さまで上下に延びている扉枠左サイド下装飾基板162と、を備えている。
扉枠左サイド装飾基板160の扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162は、夫々前面に、前方へ光を照射可能な複数のLED161a,162aを備えている。これらLED161a,162aは、フルカラーLEDとされている。
扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠3を組立てた状態で、後述する扉枠左サイドユニット530の後方に位置しており、前面に備えられた(実装された)複数のLED161a,162aを適宜発光させることで、扉枠左サイドユニット530の左ユニット装飾レンズ部材を発光装飾させることができる。
[3-1f.ガラスユニット取付部材]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット取付部材170について、主に図31(b)等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのものである。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側で前後に延びた軸線周りに対して回転可能に取付けられる円盤状の基部171と、基部171から回転軸線に対して直角方向へ棒状に突出している突出部172と、を有している。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後面における一対のスピーカ挿通口119の下側で、ガラスユニット取付部118よりも外側の部位に、夫々回転可能に取付けられている。
ガラスユニット取付部材170は、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させた状態とすることで、背面視において扉枠ベース110のガラスユニット取付部118よりも突出部172が外側に位置した状態となり、扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に対してガラスユニット190を挿入したり、ガラスユニット取付部118からガラスユニット190を取外したりすることができる。
ガラスユニット取付部材170は、ガラスユニット190を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に挿入させた状態で、突出部172が基部171から下方へ突出するように回転させると、突出部172がガラスユニット190の取付片191aの後側と当接し、ガラスユニット190上部の後方への移動を規制した状態となり、ガラスユニット190を扉枠ベース110に取付けることができる。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110に回転可能に取付けられる円盤状の基部171から突出部172が突出しているため、ガラスユニット取付部材170の重心位置が突出部172内に位置している。このことから、ガラスユニット取付部材170が自由に回転できる状態では、突出部172が基部171から下方へ突出した状態で安定することとなる。そして、ガラスユニット取付部材170では、突出部172が基部171から下方へ突出している回転位置の時に、突出部172によりガラスユニット190の後方への移動を規制させるようにしているため、ガラスユニット取付部材170に振動等が作用しても、突出部172が基部171から上方へ突出するように全体が回転することはなく、ガラスユニット190の後方への移動の規制が自然に解除されることはない。
なお、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外す場合は、ガラスユニット取付部材170を、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させて、突出部172をガラスユニット190の取付片191aよりも外側へ移動させることで、ガラスユニット190の上部側を後方へ移動させることができるようになり、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外すことができる。
[3-1g.ハンドル取付部材]
扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ハンドル取付部材180は、扉枠ベース110の前面にハンドルユニット300を取付けるためのものである。ハンドル取付部材180は、図32及び図33等に示すように、前後方向へ延びた円筒状の筒部181と、筒部181の後端から筒部181の軸に対して直角方向外方へ延びた円環状のフランジ部182と、筒部181内に突出していると共に筒部181の軸方向全長に亘って延びており筒部181の周方向に対して不等間隔に配置された複数(本例では三つ)の突条183と、筒部181の外周面とフランジ部182の前面とを繋ぎ、筒部181の周方向に対して複数配置された補強リブ184と、を備えている。
ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面を、扉枠ベース110におけるハンドル取付座面112の前面に当接させた状態で、ビスによってハンドル取付座面112に取付けられる。
筒部181は、内径がハンドルユニット300におけるハンドルベース301の基部301aの外径よりも若干大きく形成されている。三つの突条183は、一つが筒部181内の上側に備えられており、残り二つが筒部181内の下側に備えられている。これら三つの突条183は、ハンドルベース301における三つの溝部301cと対応する位置に形成されている。従って、ハンドル取付部材180は、三つの突条183と、ハンドルベース301の三つの溝部301cとを一致させた状態でのみ、筒部181内にハンドルベース301の基部301aを挿入させることができ、扉枠ベース110に対してハンドルベース301(ハンドルユニット300)の回転位置を規制することができる。
なお、ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面に対して、筒部181の軸線が垂直に延びていることから、扉枠ベース110の傾斜したハンドル取付座面112に取付けることで、筒部181の軸線が右前方へ延びるように傾いた状態となり、ハンドルユニット300を同様に傾いた状態で扉枠ベース110に取付けることができる。
[3-1h.ガラスユニット]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット190について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111を、前方から後方が視認できるように閉鎖するものである。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111の内周形状よりも大きくガラスユニット取付部118に取付可能な枠状のガラス枠191と、ガラス枠191の枠内を閉鎖し外周がガラス枠191に取付けられている透明な二つのガラス板192と、を備えている。二つのガラス板192は、ガラス枠191の前端側と後端側とに夫々取付けられており、互いの間に空間が形成されるように前後に離間している(図26等を参照)。
ガラス枠191は、正面視左右上隅よりも下側の位置から外方へ平板状に延出している一対の取付片191aと、下端から下方へ突出していると共に下辺に沿って延びている帯板状の係止片191bと、を有している。ガラス枠191の取付片191aは、ガラスユニット取付部材170の突出部172と当接可能とされている。係止片191bは、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の空間内に挿入可能とされている(図26を参照)。
このガラスユニット190は、扉枠ベース110の後側から、ガラス枠191の係止片191bを、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の隙間に上方から挿入した上で、ガラス枠191の前端を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118の後面に当接させ、ガラスユニット取付部材170を回転させてガラスユニット取付部材170の突出部172をガラス枠191の取付片191aの後面と当接させることで、扉枠ベース110に取付けられる。
ガラスユニット190を扉枠ベース110から取外す場合は、上記と逆の手順により、取外すことができる。これにより、ガラスユニット190は、扉枠ベース110に対して着脱可能となっている。
[3-1i.防犯カバー]
扉枠ベースユニット100の防犯カバー200について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。防犯カバー200は、ガラスユニット190の後面下部を覆うように扉枠ベース110の後側に取付けられ、透明な合成樹脂により形成されている。防犯カバー200は、外周が所定形状に形成された平板状の本体部201と、本体部201の外周縁に沿って後方へ短く突出した平板状の後方突片202と、左右に離間して配置され本体部201よりも前方に突出し、扉枠ベース110の後側に係止可能とされている一対の係止片203と、を備えている。
防犯カバー200の本体部201は、扉枠ベース110に取付けた状態で下端がガラスユニット190の下端よりも下方へ突出するように形成されている。また、本体部201は、上端が、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における遊技領域5aの下端に沿った形状に形成されている。詳述すると、本体部201の上端は、後述する前構成部材1000の内レール1002の一部、アウト誘導部1003、右下レール1004の一部、及び右レール1005に沿った形状に形成されており、パチンコ機1に組立てた状態で遊技領域5a内に突出しないように形成されている。
後方突片202は、本体部201の外周縁の略全周に亘って形成されている。従って、防犯カバー200は、本体部201と後方突片202とによって、後方へ開放された浅い箱状に形成されており、強度・剛性が高くなっている。また、後方突片202は、図33に示すように、本体部201の外周縁とは異なる本体部201の後面の一部からも後方に突出している。この本体部201の後面の一部から後方に突出している後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で遊技盤5の前構成部材1000における外レール1001の一部と沿うように形成されている。
なお、後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間に位置する部位には形成されていない。これにより、外レール1001と内レール1002との間を通る遊技球(球発射装置680により発射された遊技球)が、防犯カバー200の後方突片202に当接することはなく、遊技領域5a内への遊技球の打込みを阻害することはない。
一対の係止片203は、扉枠ベース110の後側に弾性係止される。これにより、防犯カバー200は、扉枠ベース110に対して容易に着脱することができる。
防犯カバー200は、パチンコ機1に組立てた状態で、本体部201の前面がガラスユニット190の後面(ガラス枠191の後端)と当接し、本体部201の下辺から後方へ突出している部位を除いた後方突片202が、後述する前構成部材1000の防犯凹部1008内に挿入された状態となる。また、防犯カバー200は、本体部201の下辺から後方に突出している後方突片202が、前構成部材1000の下面と接するように前構成部材1000の前面よりも後方へ突出している状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1008とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1008に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
[3-1j.開閉シリンダユニット]
扉枠ベースユニット100の開閉シリンダユニット210について、主に図31乃至図33等を参照して説明する。開閉シリンダユニット210は、正面視において扉枠ベース110の右端付近で貫通口111とハンドル取付座面112との間の位置のシリンダ取付部113に後側から取付けられ、後述する施錠ユニット700と協働して、扉枠3と本体枠4との開閉、及び、外枠2と本体枠4との開閉に使用されるものである。
開閉シリンダユニット210は、前面に鍵穴211aを有し前後に延びた円筒状のシリンダ錠211と、シリンダ錠211の後端に取付けられており鍵穴211aに挿入された鍵の回動操作を施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させる回転伝達部材212と、シリンダ錠211を扉枠ベース110(補強ユニット130)に取付けるシリンダ取付板金213と、を備えている。
シリンダ錠211は、対応する鍵(図示は省略)を鍵穴211aに差し込むことで、鍵を回転させることができるものであり、対応する鍵であれば、正面視において時計回り及び反時計回りの何れの方向へも所定角度回転させることができる。
回転伝達部材212は、後方が開放された円筒状(詳しくは、後方へ向かうに従って直径が大きくなる円錐筒状)に形成されており、中心軸を挟んで対向した位置に後端から前方へ向かって切欠かれた一対の切欠部212aを有している。この回転伝達部材212は、本体枠4における施錠ユニット700の鍵シリンダ710が後方から挿入されるように形成されており、施錠ユニット700の鍵シリンダ710の突起が一対の切欠部212a内に挿入されることで、回転伝達部材212(シリンダ錠211の鍵穴211aに挿入された鍵)の回転を、施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させて鍵シリンダ710を回転させることができる。
シリンダ取付板金213は、一枚の金属板を屈曲させて形成されており、平面視の形状が前方へ突出している凸形状に形成されている。詳述すると、シリンダ取付板金213は、正面視において上下に延びた長方形で平板状の前板部213aと、前板部213aの左右両辺から後方へ平板状に延出している一対の側板部213bと、一対の側板部213bの夫々の後辺から互いに遠ざかる方向へ平板状に延出している一対の取付板部213cと、を備えている。シリンダ取付板金213の前板部213aは、上下方向略中央の位置で後方からシリンダ錠211が貫通し、前板部213aの後面にシリンダ錠211の後端が取付けられる。シリンダ取付板金213の一対の取付板部213cは、正面視左側の取付板部213cが補強ユニット130の中補強板金132の右端部に取付けられ、正面視右側の取付板部213cが補強ユニット130の右補強板金134に取付けられる。これにより、シリンダ取付板金213によって、補強ユニット130の中補強板金132と右補強板金134とが連結される。
開閉シリンダユニット210は、扉枠ベースユニット100に組立てた状態では、シリンダ取付板金213の前板部213aから前方に突出しているシリンダ錠211の前端が、扉枠ベース110の後側からシリンダ挿通孔114に挿通されて扉枠ベース110の前方へ突出していると共に、シリンダ取付板金213の前板部213a及び一対の側板部213bが後方へ開放されている箱状のシリンダ取付部113内に収容されている。
[3-4.演出操作ユニットの全体構成]
扉枠3における演出操作ユニット400の全体構成について、主に図34乃至図41等を参照して詳細に説明する。図34(a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。また、図35(a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図36は、演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図37は図34(a)におけるD-D線で切断した断面図であり、図38は図34(b)におけるE-E線で切断した断面図である。図39(a)は図34(b)におけるF-F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。図40は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図41は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。
演出操作ユニット400は、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられているベースユニット430と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能にベースユニット430に取付けられており演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
[3-4a.操作ボタン]
演出操作ユニット400の操作ボタン410について、主に図39乃至図42等を参照して詳細に説明する。図42(a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように湾曲面状(球面の一部の形状)に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えている。ボタンフレーム412及びボタンベース413は、光を通し難い部材によって形成されている。
ボタンレンズ411は、全体が略一定の厚さに形成されている。また、ボタンレンズ411は、表面側が凹凸の無い滑らかな湾曲面状に形成されている。ボタンレンズ411は、ボタンフレーム412の内周側となる位置に裏面から断面W字状に窪んだ状態で中央側(内側)へ所定長さで延びていると共に周方向に列設されている第一ボタン装飾部411aと、第一ボタン装飾部411aよりも外周側の位置に裏面から断面円弧状に窪んだ状態で中央側へ向かう軸線上に延びていると共に周方向に所定角度範囲内で列設されている複数(六つ)の第二ボタン装飾部411bと、を備えている。
ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aは、図示するように、操作ボタン410に組立てた状態では、ボタンフレーム412の内周から中央側へ延びており、左右両側の一群が、上下両側の一群よりも中央側へ長く延びている。
ボタンレンズ411の複数の第二ボタン装飾部411bは、夫々が同一の円周上において円弧状に延びており、左右両側に夫々三つずつ形成されている。これらの第二ボタン装飾部411bは、ボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨むように形成されていると共に、前面側がボタンフレーム412の前面と略同一面上となるように前方へ突出している。
ボタンレンズ411は、第一ボタン装飾部411a及び第二ボタン装飾部411bの部位において、裏面に形成されている断面W字状や断面円弧状の凹凸により、光が屈折するレンズ効果が発揮されるため、後側が明瞭に見えないようになっている。
ボタンフレーム412は、円環状に形成されており、前後方向に貫通し周方向へ所定長さで円弧状に延びた複数(六つ)のフレーム開口部412aを備えている。六つのフレーム開口部412aは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の六つの第二ボタン装飾部411bと対応している。このボタンフレーム412は、表面に金属光沢を有したメッキ層を備えている。
ボタンベース413は、前後方向に短く延びた略円筒状の本体部413aと、本体部413aの前端から外方へ突出している円環状のフランジ部413bと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ円柱状に突出しており周方向に略等間隔で複数(四つ)配置されているガイドボス部413cと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ帯板状に突出しており周方向に複数(三つ)配置されている検知片413dと、本体部413aよりも外側でフランジ部413bを前後に貫通していると共に外周に沿って所定長さで延びており周方向に複数(六つ)形成されているベース開口部413eと、本体部413aの前端から前方へ筒状に延出しており前端側がボタンレンズ411の内面に沿うように内側(中央側)へ窄まっている内側延出部413fと、を備えている。
ボタンベース413における内側延出部413fの外周面と、フランジ部413bの前面とにボタンレンズ411の外周縁及びボタンフレーム412が取付けられる。四つのガイドボス部413cは、本体部413aの周方向に対して、上下左右の四隅に相当する部位に夫々配置されている。これら四つのガイドボス部413cは、ベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431b内に夫々摺動可能に挿入される。三つの検知片413dは、本体部413aの周方向に対して、上側に二つ、下側に一つ、配されるように、周方向へ略等間隔に配置されている。これら三つの検知片413dは、操作ボタン410が押圧されると、ベースユニット430の押圧検知センサ440により検知される。
六つのベース開口部413eは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の第二ボタン装飾部411b及びボタンフレーム412のフレーム開口部412aと対応している。ボタンベース413におけるベース開口部413eの部位では、本体部413a及び内側延出部413fの一部が、外周側から内側へ窪んでいる。内側延出部413fは、内側へ窄まっている前端の内径が、ボタンフレーム412の内径と略一致している。
この操作ボタン410は、前面が前方へ湾曲面状(略球面の一部の形状)に膨出していると共に、透明に形成されており、後側に配置されている扉枠側演出表示装置460の表示画面を前方から視認することができる。操作ボタン410は、四つのガイドボス部413cがベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431bに摺動可能に挿入されていると共に、ユニットベース431の保持孔431bに挿入されている操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。操作ボタン410は、ベースユニット430の操作ボタンバネ438の付勢力により、外周縁の前面側がフレームユニット415に当接することで、前方へのこれ以上の移動が規制されており、操作ボタンバネ438の付勢力に抗して押圧操作することで、後端がベースユニット430の前面に当接するまで後方へ移動する。操作ボタン410は、押圧操作して後方へ移動させると、三つの検知片413dの少なくとも一つがベースユニット430の押圧検知センサ440に検知される。この押圧検知センサ440による検知片413dの検知によって、操作ボタン410が操作されたこととなる。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、透明なボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周端から中央側へ延びるように全周に亘って形成されている第一ボタン装飾部411aによって、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くすることができる。
更に、操作ボタン410は、円筒状のボタンベース413の前端開口を、ボタンレンズ411とボタンフレーム412とで閉鎖しており、ボタンレンズ411の外周縁に取付けられているボタンフレーム412により、操作ボタン410の外径に対して、後方が視認可能な透明な部分が、外周から内側へ窄まったように形成されている。このボタンフレーム412の存在によっても、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くしている。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、筒状のボタンベース413(本体部413a)の後端が、装飾基板ユニット420の内周側を通して装飾基板ユニット420の前面よりも後方へ突出した状態となる。これにより、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に夫々実装されている第一LED422a,423a及び第二LED422b,423bから前方へ照射された光が、ボタンベース413の外側から内側へ漏れるのを防止することができると共に、ベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDから前方へ照射された光がボタンベース413の内側から外側へ漏れるのを防止することができる。従って、装飾基板ユニット420の第一LED422a,423a及び第二LED422b,423bやベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDが、発光装飾対象としている部位以外が発光装飾されてしまうのを防止することができ、見栄え良く発光装飾を行うことができる。
[3-4b.フレームユニット]
演出操作ユニット400のフレームユニット415について、主に図39乃至図41等を参照して詳細に説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合せた形状に形成されている。
フレームユニット415は、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられ円形の中央開口部416aを有する枠状のフレーム本体416と、中央開口部416aの左右両側でフレーム本体416に後側から取付けられる透光性を有した一対のフレームサイドレンズ417と、中央開口部416aの上側でフレーム本体416に前側から取付けられる透光性を有したフレームトップレンズ418と、を備えている。
フレーム本体416は、操作ボタン410の外径よりも小径で前後に貫通している円形の中央開口部416aと、中央開口部416aよりも左右両外側で前後に貫通していると共に中央開口部416aの周縁に沿って円弧状に延びており周方向に列設されている複数(六つ)の外周開口部416bと、中央開口部416aの上側前面において所定幅で切欠かれている切欠部416cと、を備えている。中央開口部416aは、操作ボタン410におけるボタンフレーム412のフレーム開口部412aの外周側の直径と略同じ大きさに形成されている。これにより、フレーム開口部412aの外周後側に操作ボタン410におけるボタンベース413のフランジ部413bの前端側が当接できるようになっている。
六つの外周開口部416bは、中央開口部416aの左右両外側に、夫々三つずつ備えられており、後側からフレームサイドレンズ417によって閉鎖されている。切欠部416cは、前後方向にも貫通しており、前側からフレームトップレンズ418が嵌込まれている。
また、フレーム本体416は、中央開口部416aの周縁よりも若干外側の位置から後方へ延出している略筒状の内側筒部416dを備えている。内側筒部416dは、中央開口部416aと外周開口部416bとの間の位置から後方へ延出しており、切欠部416cと対応している部位が切欠かれている。内側筒部416dは、演出操作ユニット400を組立てた状態では、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aと第二LED422b,423bとの間に位置しており、第一LED422a,423aと第二LED422b,423bとの間を仕切っている(図38を参照)。
更に、フレーム本体416は、外周の左右両側上部において夫々外方へ延出しており、皿ユニット320の皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる一対の取付部416eを備えている。フレーム本体416(演出操作ユニット400)は、一対の取付部416eと切欠部416cの左右両側の部位が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる。
フレーム本体416は、中央開口部416aを間にして切欠部416c側(フレームトップレンズ418が取付けられる側)とは反対側で切欠部416cと同じ幅の部位を除いて、表面の略全体に金属光沢を有したメッキ層が形成されている。
フレームサイドレンズ417は、フレーム本体416の左右に夫々三つずつ形成されている外周開口部416bを後側から閉鎖している。フレームサイドレンズ417は、前面側が凹凸の無い滑らかな面に形成されており、後面側に中央開口部416aの周縁に沿った複数の凹凸が形成されている(図39及び図46を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームサイドレンズ417の後側が見えないようになっている。
フレームトップレンズ418は、フレーム本体416の切欠部416cに前側から嵌込まれるように、外形が略四角形に形成されている。フレームトップレンズ418は、前面側が滑らかに形成されている。また、フレームトップレンズ418は、後面側に中央開口部416aの周縁に沿ってジグザグ状に延びた複数の凹凸が中央開口部416aの半径方向に複数列設されている(図37及び図46を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームトップレンズ418の後側が見えないようになっている。
フレームユニット415は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、一対のフレームサイドレンズ417が装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第二LED422b,423bの前方に位置すると共に、フレームトップレンズ418がベースユニット430のフレームトップレンズ装飾基板437の前方に位置し、それらに実装されている第二LED422b,423b等によって夫々が発光装飾可能となっている。
[3-4c.装飾基板ユニット]
演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420について、主に図39乃至図43等を参照して詳細に説明する。図43は、演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方でベースユニット430の前面に取付けられ、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができると共に、演出操作ユニット400に振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
基板ベース421は、内周側が操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの外径よりも若干大きく形成されていると共に、外周側がボタンベース413におけるフランジ部413bの外径よりも大きく且つフレームユニット415の外径よりも小さく形成されている。
操作ボタン左外装飾基板422は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン左外装飾基板422は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED422aと、複数の第一LED422aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED422bと、を備えている。操作ボタン右外装飾基板423は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン右外装飾基板423は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED423aと、複数の第一LED423aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED423bと、を備えている。これら操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423は、前後両面が白色とされている。
振動モータ424は、回転軸に偏芯した錘424aが取付けられており、この錘424aを回転させることで振動を発生させることができる。
装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、基板ベース421の内側に、操作ボタン410におけるボタンベース413の筒状の本体部413a後端側が挿入されている。また、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aが操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bの後方に位置し、夫々の第二LED422b,423bがフレームユニット415のフレームサイドレンズ417の後方に位置している。また、演出操作ユニット400に組立てた状態では、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423の夫々の第一LED422a,423aと、夫々の第二LED422b,423bとの間に、フレームユニット415の内側筒部416dが位置している(図38を参照)。
従って、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aからの光によって操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを発光装飾させることができると共に、夫々の第二LED422b,423bからの光によってフレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを発光装飾させることができる。
また、装飾基板ユニット420は、振動モータ424の錘424aを回転させることで、振動を発生させて、演出操作ユニット400全体を振動させることができる。
[3-4f.演出操作ユニットの作用効果]
演出操作ユニット400の作用効果について、主に図44乃至図46等を参照して詳細に説明する。図44は、図37の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。図45(a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。図46(a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。
本実施形態の演出操作ユニット400は、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて演出画像を遊技者に見せることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて遊技者に提示した演出に遊技者を参加させて楽しませることができるものである。
演出操作ユニット400は、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット400は、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。演出操作ユニット400は、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。演出操作ユニット400は、皿ユニット320に取付けた状態で、底面となる中継基板カバー442の脚部442aの下面が、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、演出操作ユニット400は、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、演出操作ユニット400は、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CLが、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(演出操作ユニット400)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから演出操作ユニット400(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460等を良好な状態で視認することができる。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410の四つのガイドボス部413cがベースユニット430の四つの保持孔431bに夫々摺動可能に挿入されていると共に、操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。演出操作ユニット400は、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネ438の付勢力によって、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
演出操作ユニット400は、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図37等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネ438の付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端がベースユニット430のユニットベース431の前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、図44において白抜きの矢印で示すように、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した湾曲面状(略球面の一部の形状)としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾くことなくスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、演出操作ユニット400は、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、演出操作ユニット400が吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、演出操作ユニット400全体を大きく(強く)振動させることができ、演出操作ユニット400に触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置(図44において白抜きの矢印の位置)の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400は、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、下面を形成している中継基板カバー442の脚部442aの下面と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、操作ボタン410を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接するまでの間、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。また、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、演出操作ユニット400の下方への移動を規制し、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、演出操作ユニット400等の破損を防止することができる。従って、演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や演出操作ユニット400等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
なお、上述したように、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、演出操作ユニット400は、図46に示すように、ボタンレンズ411、フレームサイドレンズ417、フレームトップレンズ418、及び操作ボタン内装飾部材432が、透明な部材で構成されているため、それらの裏面側に形成されている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、第一ボタン内装飾部432f、及び第二ボタン内装飾部432g等の凹凸による装飾が、前方側(遊技者側)から視認することができる。また、それら凹凸の装飾が形成されている部位では、板厚が変化していることら光が複雑に屈折するため、凹凸の装飾が形成されている部位を通しては後側が視認し難くなっている。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aの外周面との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、操作ボタン内装飾部材432の外周の隙間を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、位置が固定されている操作ボタン内装飾部材432を備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に操作ボタン内装飾部材432を問題なく配置することができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。
詳述すると、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412によって、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432の外周よりも外側で後方側(奥側)にあるユニットベース431や装飾基板ユニット420等が、透明なボタンレンズ411を通して遊技者側から見えないように形成されている。具体的には、図45において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位が、遊技者側から見えないようにしている。このように、操作ボタン410に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等を備えているため、操作ボタン内装飾部材432の外側や奥側を見え難くして隠すことができ、操作ボタン410、ひいては、演出操作ユニット400全体の見栄えを良くすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aが、操作ボタン410の中心軸線CLへ向かうように延びていると共に周方向に列設されているのに対して、操作ボタン410の内側後方に配置されている操作ボタン内装飾部材432の前板部432bに形成されている第二ボタン内装飾部432gが中心軸線CLを中心とした変八角形状に延びていると共に同心円状に列設されているため、図46に示すように、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と第二ボタン内装飾部432gの凹凸線とが交差することとなり、幾何学的な装飾を遊技者に見せることができる。
また、演出操作ユニット400は、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが、前後方向(中心軸線CLの延びている方向)に離れているため、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによって奥行のある立体的な感じの幾何学模様を遊技者に見せることができ、操作ボタン410内を含む装飾を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400では、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが前後方向に離れているため、遊技者の目の位置が移動すると、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と、第二ボタン内装飾部432gの凹凸線との重なり具合が変化するため、動きのある装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
このように、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aと操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとによって、動きがあり立体感のある装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)で、操作ボタン内装飾部材432の後方には、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436が配置されており、それらの前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、操作ボタン410内の操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができる。つまり、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436によって、操作ボタン410内を発光装飾させることができる。これら操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の前面に実装されているLEDは、図38に示すように、中心軸線CLの延びている方向から見て、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの内側に配置されているため、それらからの光が本体部413aの外側に漏れることはなく、操作ボタン410内のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、図38に示すように、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、演出操作ユニット400は、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、ベースユニット430におけるフレームトップレンズ装飾基板437が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板437の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。ベースユニット430におけるユニットベース431のフレームトップレンズ装飾基板437が取付けられている部位の下側からは、フレームトップレンズ418の下端後方付近まで平板状の遮光壁部431cが前方へ突出しており、フレームトップレンズ装飾基板437のLEDからの光が操作ボタン410やフレームサイドレンズ417側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームトップレンズ418のみを良好に発光装飾させることができる。
[3-5.扉枠左サイドユニット]
扉枠3の扉枠左サイドユニット530について、主に図47乃至図50を参照して詳細に説明する。図47(a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図48は扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図49は扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図50は図47(a)におけるL-L線で切断した断面図である。扉枠左サイドユニット530は、皿ユニット320の上側で扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162(扉枠左サイド装飾基板160)の前側を覆うように扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられるものである。扉枠左サイドユニット530は、扉枠ベース110の貫通口111の正面視左側を装飾するためのものである。
扉枠左サイドユニット530は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられる上下に延びた帯板状の左ユニットベース531と、左ユニットベース531の前面に取付けられている透明な帯板状の左ユニット拡散レンズ部材532と、左ユニット拡散レンズ部材532の前方に配置されており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース531の前面上部に取付けられており前方へ筒枠状に突出していると共に上下に延びている左ユニット上装飾ベース534と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース531の前面下部に取付けられており左ユニット上装飾ベース534よりも短く前方へ枠状に突出している左ユニット下装飾ベース535と、左ユニット上装飾ベース534及び左ユニット下装飾ベース535の前側から左ユニット装飾レンズ部材の前端側を覆うように左ユニットベース531の前側に取付けられている透明な左ユニット装飾カバー536と、左ユニット装飾カバー536の前側に取付けられている複数の飾り部材537と、を備えている。
扉枠左サイドユニット530の左ユニットベース531は、後側が開放された浅い箱状に形成されており、前面に前後に貫通している複数の開口部531aを有している。複数の開口部531aは、図示するように、円形状の穴と、上下に延びた四角形状の穴とがある。左ユニットベース531は、扉枠左サイド装飾基板160(扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162)の前面に実装されているLED161a,162aが、複数の開口部531aから前方へ臨むように、扉枠ベース110の前面左側に取付けられる。左ユニットベース531の各開口部531aは、扉枠3に組立てた時に、扉枠左サイド装飾基板160の各LED161a,162aが上下方向の略中央に位置するように夫々形成されている。この左ユニットベース531は、不透光性の部材によって形成されている。
また、左ユニットベース531は、上記貫通口111を塞ぐように配設されるガラス板192から手前側に向けて立設された左側反射立壁部538(図5、図23を参照)を有している。この左側反射立壁部538では、平らな面状をなし上記貫通口111に対して臨むように設けられる内側面が光を反射可能な反射面として設けられている。なお、この反射面は、左側反射立壁部538の内側面これ自体を金属や樹脂などの反射用素材から設けることのほか、同内側面に対して反射用シールを取り付けることなどによっても設けることが可能である。そして後述するが、この左側反射立壁部538は、左ユニットベース531によって形成されて、上述した反射立壁部33の一部(左側部分)を担う部分となっている。
左ユニット拡散レンズ部材532は、透明な部材によって形成されており、上拡散レンズ部材532Aと下拡散レンズ部材532Bとに上下に分割されている。左ユニット拡散レンズ部材532は、左ユニットベース531における円形状の開口部531aと対応している正面視円形の円形レンズ部532aと、四角形状の開口部531aと対応している正面視四角形の角形レンズ部532bと、を備えている。扉枠左サイドユニット530は、扉枠3に組立てた状態で、円形レンズ部532a及び角形レンズ部532bの中央の直後に、扉枠左サイド装飾基板160の夫々のLED161a,162aが位置するように形成されている。
左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aは、前面及び後面が滑らかな凸レンズ状に形成されている。この円形レンズ部532aによって、後方に配置されているLED161a,162aからの光を、点状のまま前方へ照射させることができる。この円形レンズ部532aから前方へ照射された光によって、左ユニット装飾レンズ部材の円形装飾部を発光装飾させることができる。
左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bは、前面中央において円錐状に後方へ窪んだ中央拡散反射部532cと、前面における中央拡散反射部532cの外側に形成されている前面拡散レンズ部532dと、後面中央(中央拡散反射部532cの直後)において湾曲面状に後方へ膨出している入力レンズ部532eと、後面における入力レンズ部532eの外側で全体的に入力レンズ部532eから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜している前方反射部532fと、を備えている。
角形レンズ部532bの前面拡散レンズ部532dは、中央拡散反射部532cを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。更に詳述すると、前面拡散レンズ部532dは、半径方向に沿って切断した時の断面形状に、溝の部分が後方へ円弧状に窪んでおり、溝と溝の間の山の部分が前方へ円弧状に膨出しており、前面が滑らかな波状に形成されている。また、前面拡散レンズ部532dは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。
角形レンズ部532bの前方反射部532fは、入力レンズ部532eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら複数の溝は、後方から前方へ向かってV字状に窪んでおり、最深部が円弧状に形成されている。前方反射部532fは、半径方向に沿って切断した時の断面形状が、溝と溝との間の山の部分が後方へ尖った三角形状に形成されており、鋸状に形成されている。前方反射部532fは、中心から遠ざかるに従って溝及び山の部分が前方へ移動するように形成されている。また、前方反射部532fは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。この周方向へ分割している放射状に延びた線は、前面拡散レンズ部532dにおける放射状に延びた分割線と一致している。
この角形レンズ部532bは、扉枠3に組立てた状態で、入力レンズ部532eの直後に、扉枠左サイド装飾基板160の対応しているLED161a,162aが位置している。
角形レンズ部532bは、LED161a,162aから前方へ照射された光が、入力レンズ部532eから角形レンズ部532b内に入力される。この入力レンズ部532eは、後方へ湾曲面状(凸レンズ状)に膨出していることから、LED161a,162aから前方へ広がる光を、前方へ平行に進むように屈折させて、入力された光の略全てを円錐状の中央拡散反射部532cへ導くことができる。そして、中央拡散反射部532cへ導かれた光は、中央拡散反射部532cの傾斜している円錐面により、前後に延びた軸線に対して直角方向(扉枠左サイド装飾基板160の前面と平行な方向)へ拡散するように反射させられ、角形レンズ部532b内をその前面に沿って中央側から外側へ向かって進むこととなる。また、中央拡散反射部532cで反射した光は、角形レンズ部532bの前後方向の厚さ全体に亘って、中央側から外側(中央拡散反射部532cの中心線から遠ざかる方向)へ進む。
角形レンズ部532b内を扉枠左サイド装飾基板160の前面と略平行に中央側から外側へ向かって反射した光が、鋸状の前方反射部532fに到達すると、前方反射部532fの面により前方側へ反射する。この際に、前方反射部532fは、後面が中央拡散反射部532cから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜していることから、角形レンズ部532bの前後方向の厚が、中央から遠ざかるに従って薄くなっている(図50を参照)。これにより、中央拡散反射部532cにおいて角形レンズ部532bの前後方向の厚さ全体に亘って外側へ向かって反射している光を、中心側から外側へ向かうに従って、前方反射部532fにより順次前方へ反射させることができる。
そして、前方反射部532fにより前方へ向かって反射させられた光は、前面拡散レンズ部532dを通って角形レンズ部532bから前方へ照射される。この際に、前面拡散レンズ部532dは、断面が波状に形成されているため、前方反射部532fで前方へ向かって反射させられた光を様々な方向へ拡散させることができ、角形レンズ部532bの前面から略均一に光を前方(左ユニット装飾レンズ部材の後面)へ照射させることができる。
この角形レンズ部532bは、前面拡散レンズ部532d及び前方反射部532fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、角形レンズ部532bの前面から前方へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を前方へ照射させることができる。これにより、左ユニット装飾レンズ部材における角形レンズ部532bの前方の多面装飾部を略均一に発光装飾させることができる。
図示しない左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット装飾カバー536の前面に沿うように形成されている。左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aの前方の位置する部位に形成されている円形装飾部と、左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bの前方に位置する部位に形成されている多面装飾部と、を備えている。円形装飾部は、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部は、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。円形装飾部及び多面装飾部は、扉枠右サイドユニット550における右ユニット装飾レンズ部材561の円形装飾部561a及び多面装飾部561bと、同じ形状に形成されている。
左ユニット装飾レンズ部材は、透明な左ユニット装飾カバー536を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。また、左ユニット装飾レンズ部材は、円形装飾部が左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aから前方へ照射された光により、多面装飾部が左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bから前方へ照射された光により、夫々発光装飾させられる。
左ユニット上装飾ベース534は、正面視の形状が上下に延びた四角形で、前後に延びた角筒状に形成されている。左ユニット上装飾ベース534は、外周における下面を構成する部位が、前端側から後端側へ向かうに従って下方へ突出するように傾斜しており、その部位の下部が前後に貫通している。この左ユニット上装飾ベース534は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット下装飾ベース535は、正面視の形状が、上方へ開放されているコ字状に形成されている。左ユニット下装飾ベース535は、前端における上下方向略中央から上側が、上方へ向かうに従って後方へ移動するように後端まで傾斜している。この左ユニット下装飾ベース535は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット装飾カバー536は、扉枠左サイドユニット530の全高に亘って上下に延びている。左ユニット装飾カバー536は、上下方向の中間部が後方へ凹むように屈曲しており、左ユニット上装飾ベース534の前端に沿うように下部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、左ユニット下装飾ベース535の前端に沿うように上部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、上側のく字状の部位の下端と下側のく字状の部位の上端とを結んでいる直線状の部位と、で構成されている。
左ユニット装飾カバー536は、上下両端が左ユニット上装飾ベース534の前面と、左ユニット下装飾ベース535の前面とに夫々取付けられる。この左ユニット装飾カバー536は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている左ユニット装飾レンズ部材を前方側から視認することができる。
飾り部材537は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で左ユニット装飾カバー536の前面に取付けられている。飾り部材537は、不透光性の部材によって形成されている。
[3-6.扉枠右サイドユニット]
扉枠3の扉枠右サイドユニット550について、主に図51乃至図55等を参照して詳細に説明する。図51(a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図52は扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図53は扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図54は、図51(a)におけるM-M線で切断した断面図である。図55(a)は図51(a)におけるN-N線で切断した断面図であり、(b)は図51(a)におけるO-O線で切断した断面図である。扉枠右サイドユニット550は、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の右側に取付けられるものである。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視右側に取付けられる上下に延びた箱状の右ユニットベース551と、右ユニットベース551の前面に取付けられている扉枠右サイド装飾基板552と、扉枠右サイド装飾基板552の前側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より左側に取付けられており上下方向及び前後方向に延びている透明平板状の右ユニット左拡散レンズ部材553と、右ユニット左拡散レンズ部材553の左側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット左装飾部材554と、右ユニット左装飾部材554の左側を覆うように右ユニット左拡散レンズ部材553に取付けられている透明平板状の右ユニット左カバー555と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、扉枠右サイド装飾基板552の前側且つ右ユニット左拡散レンズ部材553の正面視右側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より右側と右ユニット左拡散レンズ部材553とに取付けられており上下方向及び前後方向に延びている透明平板状の右ユニット右拡散レンズ部材556と、右ユニット右拡散レンズ部材556の右側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット右装飾部材557と、右ユニット右装飾部材557の右側を覆うように右ユニット右拡散レンズ部材556に取付けられている透明平板状の右ユニット右カバーと558、を備えている。
更に、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553と右ユニット右拡散レンズ部材556との間に配置されており前方及び右方が開放された上下方向及び前後方向に延びた浅い箱状で不透光性の右ユニット左遮光部材559と、右ユニット右拡散レンズ部材556の左側で右ユニット左遮光部材559の開放されている右側を閉鎖するように取付けられている不透光性で平板状の右ユニット右遮光部材560と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する右ユニット装飾レンズ部材561と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側と右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端側を覆うように右ユニットベース551の前面に取付けられている前後に貫通した枠状の右ユニット装飾ベース562と、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖するように右ユニット装飾ベース562の前側に取付けられている透明な右ユニットカバー563と、右ユニットカバー563の前側に取付けられている複数の飾り部材564と、を備えている。なお、図示は省略するが、扉枠右サイドユニット550は、右ユニットベース551を上下に貫通するように取付けられ、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板と、扉枠トップユニット570の扉枠トップユニット中継基板589とを接続するための接続ケーブルを備えている。
扉枠右サイドユニット550の右ユニットベース551は、正面視の形状が上下に長く延びた四角形で、前後に短く角筒状に延びており、前後方向の中央付近が閉鎖された箱状に形成されている。この右ユニットベース551は、不透光性の部材によって形成されている。
また、右ユニットベース551は、上記貫通口111を塞ぐように配設されるガラス板192から手前側に向けて立設された右側反射立壁部568(図6、図24を参照)を有している。この右側反射立壁部568では、平らな面状をなし上記貫通口111に対して臨むように設けられる内側面が光を反射可能な反射面として設けられている。なお、この反射面は、左側反射立壁部538の内側面と同様、右側反射立壁部568の内側面これ自体を金属や樹脂などの反射用素材から設けることのほか、同内側面に対して反射用シールを取り付けることなどによっても設けることが可能である。そして後述するが、この右側反射立壁部568は、右ユニットベース551によって形成されて、上述した反射立壁部33の一部(右側部分)を担う部分となっている。
扉枠右サイド装飾基板552は、上下に延びた帯板状に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、前面における左右方向中央より左側に実装されている複数の左LED552aと、前面における左右方向中央より右側に実装されている右LED552bと、前面における左右方向中央に実装されている複数の中LED552cと、を備えている。扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aは、右ユニット左拡散レンズ部材553を介して右ユニット左装飾部材554を発光装飾させためのものである。また、右LED552bは、右ユニット右拡散レンズ部材556を介して右ユニット右装飾部材557を発光装飾させるためのものである。中LED552cは、右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させるためのものである。
扉枠右サイド装飾基板552は、前後両面が白色に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、上側の扉枠右サイド上装飾基板552Aと、下側の扉枠右サイド下装飾基板552Bとに上下に分割されている。図示は省略するが、扉枠右サイド下装飾基板552Bは、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板に接続されており、扉枠右サイド上装飾基板552Aは、扉枠右サイド下装飾基板552Bに接続されている。
右ユニット左拡散レンズ部材553は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部553aと、本体部553aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部553bと、後壁部553bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部553cと、本体部553aの正面視左面側において右ユニット左装飾部材554を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部553dと、本体部553aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部553eと、本体部553aの正面視右面側において各入力レンズ部553eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部553fと、を備えている。
右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されている。また、本体部553aは、図55に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視右方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部553aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部553bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その右端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部553bの右端には、右ユニット右拡散レンズ部材556の後壁部556bの左端が当接する。
複数の切欠部553cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部553cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨んでおり、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部553dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット左装飾部材554の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット左装飾部材554を収容することができる。
複数の入力レンズ部553eは、本体部553aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット左拡散レンズ部材553を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部553eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部553eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aの直前に夫々位置している。これにより、左LED552aからの光を、本体部553a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部553fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部553eに近い側の面が本体部553aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部553eから遠い側の面が本体部553aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部553fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット左拡散レンズ部材553は、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aから前方へ照射された光が、入力レンズ部553eの後面から右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553a内へと入射される。この入力レンズ部553eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により左LED552aからの光が広がるように屈折し、本体部553a内において、各入力レンズ部553eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部553aは、全体が前方へ向かうに従って正面視右方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の前面から垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている左LED552aから照射されて入力レンズ部553eから本体部553a内に入射された光が、本体部553a内の平坦な左面に当ることとなる。しかしながら、左LED552aからの直接光は、本体部553aの左面に対する入射角度の関係で、本体部553aの左面から外部へ放射されることはなく、左面の内面で側面反射部553f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部553eから本体部553a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部553fに当ることで正面視左方へ反射し、本体部553aの左面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部553aの右面(側面反射部553f)からも外方(正面視右方)へ光が照射されるが、本体部553aの右側に配置されている右ユニット左遮光部材559が白色の部材とされているため、右ユニット左遮光部材559の左面が明るく照らされることとなり、右ユニット左遮光部材559で反射した間接光が本体部553aを通って左方側へ照射されることとなる。従って、本体部553aの左面からは、本体部553a内において側面反射部553fにより左方へ反射された光と、側面反射部553fから右方へ照射されて右ユニット左遮光部材559の左面で左方へ反射して本体部553aを通過した光とが、左方へ照射されるため、本体部553aの左側に取付けられている右ユニット左装飾部材554を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部553fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部553aの左面から外方(左方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を左方へ照射させることができる。これにより、本体部553aの左面の収容凹部553dに収容されている右ユニット左装飾部材554を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット左拡散レンズ部材553は、透明な部材により形成されているため、本体部553aの正面視左側(収容凹部553dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部553fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット左装飾部材554において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット左拡散レンズ部材553の側面反射部553fの模様が視認できることとなり、右ユニット左装飾部材554における透明な部分を側面反射部553fによって装飾することができる。
右ユニット左装飾部材554は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット左カバー555は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット左装飾部材554の外面を保護している。
右ユニット右拡散レンズ部材556は、右ユニット左拡散レンズ部材553とは略左右対称に形成されており、同じような構成を備えている。詳述すると、右ユニット右拡散レンズ部材556は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部556aと、本体部556aの後辺から正面視左方へ短く平板状に突出している後壁部556bと、後壁部556bの正面視左端側から右方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部556cと、本体部556aの正面視右面側において右ユニット右装飾部材557を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部556dと、本体部556aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部556eと、本体部556aの正面視左面側において各入力レンズ部556eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部556fと、を備えている。
右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aと外形が略同じ形状に形成されている。また、本体部556aは、図55に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視左方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部556aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部556bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部556bの左端には、右ユニット左拡散レンズ部材553の後壁部553bの右端が当接する。
複数の切欠部556cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。これら複数の切欠部556cは、右ユニット左拡散レンズ部材553の複数の切欠部553cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、右ユニット左拡散レンズ部材553の切欠部553cと、右ユニット右拡散レンズ部材556の切欠部556cとで、前後に貫通している四角い開口部が形成され、その開口部から扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部556dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット右装飾部材557の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット右装飾部材557を収容することができる。
複数の入力レンズ部556eは、本体部556aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット右拡散レンズ部材556を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部556eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部556eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bの直前に夫々位置している。これにより、右LED552bからの光を、本体部556a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部556fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部556eに近い側の面が本体部556aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部556eから遠い側の面が本体部556aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部556fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット右拡散レンズ部材556は、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bから前方へ照射された光が、入力レンズ部556eの後面から右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556a内へと入射される。この入力レンズ部556eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により右LED552bからの光が広がるように屈折し、本体部556a内において、各入力レンズ部556eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部556aは、全体が前方へ向かうに従って正面視左方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の前面から垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている右LED552bから照射されて入力レンズ部556eから本体部556a内に入射された光が、本体部556a内の平坦な右面に当ることとなる。しかしながら、右LED552bからの直接光は、本体部556aの右面に対する入射角度の関係で、本体部556aの左面から外部へ放射されることはなく、右面の内面で側面反射部556f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部556eから本体部556a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部556fに当ることで正面視右方へ反射し、本体部556aの右面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部556aの右面(側面反射部556f)からも外方(正面視左方)へ光が照射されるが、本体部556aの左側に配置されている右ユニット右遮光部材560が白色の部材とされているため、右ユニット右遮光部材560の右面が明るく照らされることとなり、右ユニット右遮光部材560で反射した間接光が本体部556aを通って右方側へ照射されることとなる。従って、本体部556aの右面からは、本体部556a内において側面反射部556fにより右方へ反射された光と、側面反射部556fから左方へ照射されて右ユニット右遮光部材560の右面で右方へ反射して本体部556aを通過した光とが、右方へ照射されるため、本体部556aの右側に取付けられている右ユニット右装飾部材557を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部556fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部556aの右面から外方(右方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を右方へ照射させることができる。これにより、本体部556aの右面の収容凹部556dに収容されている右ユニット右装飾部材557を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット右拡散レンズ部材556は、透明な部材により形成されているため、本体部556aの正面視右側(収容凹部556dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部556fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット右装飾部材557において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット右拡散レンズ部材556の側面反射部556fの模様が視認できることとなり、右ユニット右装飾部材557における透明な部分を側面反射部556fによって装飾することができる。
右ユニット右装飾部材557は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット右カバー558は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット右装飾部材557の外面を保護している。右ユニット右装飾部材557及び右ユニット右カバー558は、右ユニット左装飾部材554及び右ユニット左カバー555とは、略左右対称に形成されている。また、右ユニット左装飾部材554と右ユニット右装飾部材557とに施される装飾は、同じ装飾であっても良いし、異なる装飾であっても良い。
右ユニット左遮光部材559は、側面視の形状が右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の側面視の形状と、略同じ形状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、前方及び右方が開放された浅い箱状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部559aと、本体部559aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部559bと、後壁部559bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部559cと、本体部559aの右面から右方へ延出していると共に後壁部559bから本体部559aの前端まで延びている平板状の複数の補強部559dと、を備えている。
右ユニット左遮光部材559の本体部559aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと外形が略同じ形状に形成されている。
後壁部559bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央よりも右側へ延出している。この後壁部559bの右端には、右ユニット右遮光部材560の左面が当接する。
複数の切欠部559cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。これら複数の切欠部559cは、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の複数の切欠部553c,556cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部559cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
複数の補強部559dは、左右の幅と略同じ高さで上下方向に離間している一対の補強部559dを一組として、上下方向へ所定距離離間して三組備えられている。各組の補強部559dは、右ユニットカバー563に取付けられる飾り部材564の後方となる位置に夫々形成されている。これら複数の補強部559dによって、扉枠右サイドユニット550の全体の強度・剛性を高めている。
右ユニット右遮光部材560は、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左遮光部材559における本体部559aと略同じ形状に形成されている。右ユニット右遮光部材560は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、浅い箱状に形成されている右ユニット左遮光部材559の右方へ開放されている右側開口を閉鎖している。
右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、白色の部材によって夫々形成されている。右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、図55に示すように、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、夫々の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560が、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと近接するように配置されている。これにより、右ユニット左遮光部材559の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560同士が左右方向に離間しており、左右方向に所定幅で上下方向及び前後方向に延びた空間を形成している。この右ユニット左遮光部材559の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560同士の間に形成された空間を通して、扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cから前方へ放射された光が、右ユニット装飾レンズ部材561の後側に照射される。
また、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、不透光性の部材によって形成されており、扉枠右サイド装飾基板552における左LED552a、中LED552c、右LED552bから夫々前方へ照射される光が、互いに干渉するのを防止しており、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を、夫々対応している左LED552a、右LED552b、及び中LED552cによってのみ発光装飾させることができる。
更に、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、三組の補強部559dによって内部空間が上下方向へ四つに分割されているため、分割された夫々の空間の後側に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、各空間同士の間で光が干渉しないようにすることができ、右ユニット装飾レンズ部材561の各空間の前方に位置している部位を、夫々独立して発光装飾させることができる。つまり、扉枠右サイドユニット550の前端側において、上下方向へ複数(四つ)の領域に分割して夫々を独立して発光装飾させることができる。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾レンズ部材561は、正面視において円形状に形成されている円形装飾部561aと、上下に延びており複数の多面体が形成されている多面装飾部561bと、を備えている。円形装飾部561aは、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部561bは、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。
詳述すると、右ユニット装飾レンズ部材561は、複数の円形装飾部561a及び多面装飾部561bが、右ユニット左遮光部材559における三組の補強部559dによって四つに分割されている夫々の空間の前方に位置する部位において、上から三つの部位では、上下方向の中央に配置された円形装飾部561aの上下両側に一つずつ多面装飾部561bが配置され、最も下側の部位では、多面装飾部561bのみが配置されるように形成されている。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられている。右ユニット装飾レンズ部材561は、透明な右ユニットカバー563を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。この右ユニット装飾レンズ部材561は、後方に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、発光装飾させられる。
右ユニット装飾ベース562は、前後方向に貫通している筒枠状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端及び上端の形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556における前端付近の左右両外側と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側を被覆可能に形成されている。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット装飾ベース562の前端よりも、右ユニット装飾レンズ部材561の前端が、僅かに前方へ突出している。この右ユニット装飾ベース562は、不透光性の部材によって形成されている。
右ユニットカバー563は、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖可能に形成されている。この右ユニットカバー563は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている右ユニット装飾レンズ部材561を前方側から視認することができる。
飾り部材564は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で右ユニットカバー563の前面に取付けられている。飾り部材564は、不透光性の部材によって形成されている。三つの飾り部材564は、右ユニットカバー563(右ユニット装飾レンズ部材561)を上下方向へ四つに分割している。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530よりも前方へ大きく板状に突出しており、皿ユニット320の上皿321前端よりも若干前方へ突出している。扉枠右サイドユニット550は、突出した左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を夫々独立して発光装飾させることができる。
扉枠右サイドユニット550は、板状で前方へ大きく突出していることから、本パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切りのような作用効果を発揮することができる。これにより、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているように錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
また、扉枠右サイドユニット550は、前方へ大きく突出していることから、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技ホールでは、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向からでも視認することができ、多数のパチンコ機が列設されている遊技ホール内において本パチンコ機1を目立たせることができる。従って、扉枠右サイドユニット550の左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557を発光装飾させると、本パチンコ機1の前方近辺に位置していなくても、遠くから本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、扉枠右サイドユニット550において、本パチンコ機1で球詰りやエラー等の不具合が発生した時に、左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561等を特有な態様で発光装飾させるようにすることで、遊技ホールの係員に対して、不具合の発生を直ちに知らせて認識させることができ、不具合に対して素早い対応ができるようになることから、遊技者の遊技の中断を早期に解決させることができ、遊技者が苛立ちを覚えて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3-7.扉枠トップユニット]
扉枠3の扉枠トップユニット570について、主に図56乃至図59等を参照して詳細に説明する。図56(a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。図57は扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図58は扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図59は、図56におけるP-P線で切断した断面図である。扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられるものである。
扉枠トップユニット570は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側で左右方向の中央に取付けられる中央ベース571と、中央ベース571の左右両側に取付けられていると共に扉枠ベース110の前面に取付けられる一対のサイドベース572と、一対のサイドベース572の前面に夫々取付けられている一対の上部スピーカ573と、左右に延びていると共に左右方向中央が前方へ突出しており後方が開放されている箱状で一対の上部スピーカ573の前方位置で前後に夫々貫通している一対の開口部574a、及び一対の開口部574aよりも左右方向中央寄りの位置から中央付近まで夫々延びていると共に前後方向に夫々貫通しており上下に離間している複数(左右夫々三つ)のスリット574bを有しており中央ベース571及び一対のサイドベース572の前側に取付けられているユニット本体271と、一対の上部スピーカ573の前側に夫々配置されており一対の開口部574aを閉鎖するようにユニット本体271の後側に取付けられているパンチングメタルからなるスピーカカバー575と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体271の左右方向中央の前面に取付けられており透光性を有しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ中装飾基板577と、ユニット本体271の前面に夫々取付けられており複数のスリット574bを夫々閉鎖していると共にトップ中装飾部材576の左右両端付近から開口部574aを跨いでユニット本体271の左右両端付近まで夫々延びている透明平板状の複数(左右夫々三つ)の導光部材578と、ユニット本体271の前面におけるトップ中装飾部材576の左右両側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578の前面を夫々覆っているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の前方側からユニット本体271の前面に夫々取付けられておりトップ中装飾部材576の左右両側から開口部574aの中央側端部付近まで夫々延びているトップ中左装飾部材581及びトップ中右装飾部材582と、を備えている。
更に、扉枠トップユニット570は、ユニット本体271における左右両側面の内側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578における左右方向外側端部と対面する部位にLEDが夫々実装されている扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ右装飾基板584と、ユニット本体271の後側における左右方向中央の左右両側に夫々形成されている複数(三つ)のスリット574bが貫通している部位に夫々取付けられている一対の基板ベース585と、一対の基板ベース585の前面に夫々取付けられておりユニット本体271のスリット574bの後方となる位置に複数のLED586a,587aが実装されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の前側でユニット本体271の後側に夫々取付けられている一対の遮光部材588と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体271内で中央ベース571の前面に取付けられている扉枠トップユニット中継基板589と、扉枠トップユニット中継基板589の前面を覆うように中央ベース571に取付けられている中継基板カバー590と、ユニット本体271の上開口部574cを閉鎖するようにユニット本体271に取付けられている上カバー591と、ユニット本体271の下開口部574dを閉鎖するようにユニット本体271に取付けられている下カバー592と、を備えている。
扉枠トップユニット570の中央ベース571は、正面視の形状が左右に延びた四角形に形成されている。中央ベース571は、後方へ開放された箱状に形成されており、前面に複数の凹凸を備えている。一対のサイドベース572は、中央ベース571の左右両端に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、各サイドベース572の前面に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、夫々の前面が、扉枠トップユニット570の左右方向中央に近い側が後方へ移動するように斜めに取付けられている。一対の上部スピーカ573は、広い周波数帯域で音を出力可能なフルレンジのコーン型スピーカである。
ユニット本体271は、正面視の形状が、左右に延びた四角形の左右両端付近の下部が下方へ膨出したような形状に形成されている。換言すると、ユニット本体271は、正面視の形状が、左右に延びた四角形を、下端辺側から上方へ窄まった台形で切欠いたような形状に形成されている。ユニット本体271は、平面視の形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の前端辺側における左右方向中央を中心にして全幅(左右方向の長さ)の約1/2の部位を底辺とする前方へ突出した台形と、その台形の前端辺を長辺として前方へ短く突出した四角形と、を組合せた形状に形成されている。従って、ユニット本体271は、前面における左右方向中央で前方へ突出した部位の両側が、ユニット本体271の左右方向の端部と、前方へ突出した部位の前端の左右方向端部とを結んだ線よりも後方に位置している(窪んでいる)。
ユニット本体271は、前面における左右方向両端から前方へ突出している部位よりも外側の位置までの部位に、夫々前後に貫通している開口部574aが形成されている。また、ユニット本体271は、前面における前方へ台形に突出している部位の斜めに延びている部位に、上下方向に所定の高さで左右に延びていると共に前後方向に貫通している複数のスリット574bが形成されている。複数のスリット574bは、ユニット本体271の前面における前方へ斜めに延びている部位の前端付近から、開口部574a付近まで左右に延びている。また、複数のスリット574bは、ユニット本体271の左右方向中央の両側に、夫々三つずつ上下に離間して形成されている。
また、ユニット本体271は、上面における左右方向中央に後端から前方へ向かって四角く切欠かれた上開口部574cと、下面における左右方向に後端から前方へ向かって切欠かれた下開口部574dと、を備えている。ユニット本体271の上開口部574cは、上カバー591によって閉鎖される。また、下開口部574dは、下カバー592によって閉鎖される。
また、ユニット本体271は、左右両端に上下に延びたトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fを備えている。トップ左装飾部574eは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面と、前後方向が略同じ位置に形成されている。トップ右装飾部574fは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面よりも前方へ位置するように形成されている。このユニット本体271は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中装飾部材576は、ユニット本体271の前面における左右方向中央において前方へ突出している部位の前端に取付けられる。トップ中装飾部材576は、正面視の形状が、略正方形の下辺の左右方向中央部が下方へ位置するように折れ曲がった変五角形と、変五角形の左右の辺の上端から左右方向外側へ延出した辺の先端と辺五角形の左右の辺の下端とを結んだ略直角三角形と、を組合せたような形状に形成されている。トップ中装飾部材576は、前面の変五角形の部位が、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜している。このトップ中装飾部材576は、全体が立体的な形状に形成されており、透光性を有している。
扉枠トップ中装飾基板577は、前面が、トップ中装飾部材576の変五角形の部位の前面と沿うように、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜した状態でトップ中装飾部材576の後側に取付けられる。扉枠トップ中装飾基板577は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、トップ中装飾部材576を発光装飾させることができる。
導光部材578は、透明な部材によって形成されている。導光部材578は、ユニット本体271の前面における前方へ突出した部位の前端よりも左右両外側の形状に沿った形状に形成されている。ユニット本体271の左右方向両端部に近い側を端部側、中央に近い側を中央側として説明すると、導光部材578は、端部側から中央側へ向かって左右に真っすぐに延びた直部578aと、直部578aの中央側の端部側から中央側へ向かうに従って前方へ移動するように半径の大きい円弧状に延びた円弧部578bと、で構成されている。導光部材578は、直部578aでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも小さく形成されており、円弧部578bでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも大きく形成されている。また、導光部材578は、直部578aでは上下方向の高さが一定に形成されており、円弧部578bでは上下方向の高さが中央側へ向かうに従って小さくなるように形成されている。導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、直部578aがユニット本体271の開口部574aの直前に位置し、円弧部578bがユニット本体271のスリット574bを前方から閉鎖している。
導光部材578は、直部578aの後面に形成されている鋸状の凹凸からなる拡散反射部578cと、円弧部578bの後面側に形成されている複数の凹凸からなる拡散入力部578dと、を備えている。
導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、左右方向両外側の端部が、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aと対面していると共に、拡散入力部578dが扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aと対面している。この導光部材578は、左右方向両外側の端部から、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aからの光が入射されると、その光が直部578a内を中央側へ進むと共に、直部578aの後面に形成されている拡散反射部578cにより端部側から順次前方へ反射され、直部578aの前面全体から光が前方へ照射される。導光部材578の前方にはトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580が配置されており、それらのうちの直部578aの前方となる部位が発光装飾させられる。
また、導光部材578は、円弧部578bの後面に形成されている拡散入力部578dから、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aからの光が入射されると、その光が拡散入力部578dの凹凸により円弧部578b内へ広く拡散され、円弧部578bの前面全体から光が前方へ照射される。これにより、トップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580における円弧部578bの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
このように、導光部材578は、扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586a、又は、扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587a、からの光を導いて、前方に配置されているトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580の全体を良好(均一)な状態で発光装飾させることができる。
トップ左装飾レンズ部材579は、ユニット本体271の前面における左右方向中央より左側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体271の前面に取付けられる。トップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部579aを有している。トップ左装飾レンズ部材579の装飾レンズ部579aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部579aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左端から、ユニット本体271のトップ左装飾部574eの右端まで延びている。つまり、トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも左側の略全体を装飾している。このトップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586aによって発光装飾させられる。
トップ右装飾レンズ部材580は、ユニット本体271の前面における左右方向中央より右側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体271の前面に取付けられる。トップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部580aを有している。トップ右装飾レンズ部材580の装飾レンズ部580aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部580aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の右端から、ユニット本体271のトップ右装飾部574fの左端まで延びている。つまり、トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも右側の略全体を装飾している。このトップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587aによって発光装飾させられる。
トップ中左装飾部材581は、ユニット本体271の前面における左側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ左装飾レンズ部材579の前方からユニット本体271の前面に取付けられる。トップ中左装飾部材581は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ左装飾レンズ部材579の三つの装飾レンズ部579aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ左装飾レンズ部材579の前面よりも前方に突出している。このトップ中左装飾部材581は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中右装飾部材582は、ユニット本体271の前面における右側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ右装飾レンズ部材580の前方からユニット本体271の前面に取付けられる。トップ中右装飾部材582は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ右装飾レンズ部材580の三つの装飾レンズ部580aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ右装飾レンズ部材580の前面よりも前方に突出している。このトップ中右装飾部材582は、不透光性の部材によって形成されている。
扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体271内における左側面(トップ左装飾部574e)の内側に、LED583aが実装されている面を右方へ向けて取付けられている。扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体271の左右方向中央より左側の前面に取付けられている三つの導光部材578の左端面と対向する位置にLED583aが実装されている(図59を参照)。三つのLED583aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ左装飾基板583のLED583aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ左装飾レンズ部材579におけるユニット本体271の左側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体271内における右側面(トップ右装飾部574f)の内側に、LED584aが実装されている面を左方へ向けて取付けられている。扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体271の左右方向中央より右側の前面に取付けられている三つの導光部材578の右端面と対向する位置にLED584aが実装されている(図59を参照)。三つのLED584aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ右装飾基板584のLED584aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ右装飾レンズ部材580におけるユニット本体271の右側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
一対の基板ベース585は、ユニット本体271内における複数のスリット574bが形成されている部位の後側に取付けられるものである。一対の基板ベース585は、互いが略左右対称に形成されている。基板ベース585は、上下及び前後に延びた辺を有する側面視略正方形の側壁と、側壁の後辺から直角に左右方向外方へ延びた正面視四角形の後壁と、側壁の上辺の前端から側壁の上辺途中までを結んだ線を斜辺として側壁と後壁の上辺同士を結んでいる略直角三角形の上壁と、上壁とは反対側で側壁と後壁の下辺同士を結んでいる略直角三角形の下壁と、を備え、上下の斜辺同士の間が開放された三角柱状の箱状に形成されている。基板ベース585は、開放されている部位が、ユニット本体271によって閉鎖されるようにユニット本体271に取付けられる。この基板ベース585は、開放されている部位が閉鎖されるように、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587が取付けられる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体271における左右中央より左側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中左装飾基板586は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体271の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体271の左右方向中央より左側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体271の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED586aが実装されている。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体271の中央より左側の三つのスリット574bから、複数のLED586aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中左装飾基板586は、複数のLED586aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ左装飾レンズ部材579のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体271における左右中央より右側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中右装飾基板587は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体271の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体271の左右方向中央より右側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体271の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED587aが実装されている。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体271の中央より右側の三つのスリット574bから、複数のLED587aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中右装飾基板587は、複数のLED587aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ右装飾レンズ部材580のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
一対の遮光部材588は、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587とユニット本体271との間の位置で、ユニット本体271の前面後側に取付けられるものである。一対の遮光部材588は、不透光性の部材によって、互いが略左右対称に形成されている。遮光部材588は、ユニット本体271における三つのスリット574bと対応して列設されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の複数のLED586a,587aの上下の間を仕切っている。この遮光部材588により、各導光部材578の直後に位置しているLED586a,587aによってのみ、その導光部材578により光を前方へ誘導させることができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の装飾レンズ部579a,580aを夫々独立させた状態で良好に発光装飾させることができる。
扉枠トップユニット中継基板589は、中央ベース571の前面に取付けられている。扉枠トップユニット中継基板589は、一対の上部スピーカ573、扉枠トップ中装飾基板577、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継している。扉枠トップユニット中継基板589は、扉枠右サイドユニット550に備えられている図示しない接続ケーブルを介して、扉本体中継基板と接続されている。この扉枠トップユニット中継基板589は、前側が中継基板カバー590によって覆われている。
この扉枠トップユニット570は、左右方向中央において前方へ突出したトップ中装飾部材576を備えていると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ抉れているように湾曲しているため、トップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように遊技者を錯覚させることができ、遊技者の関心を本パチンコ機1に対して強く引付けさせることができる。
また、扉枠トップユニット570は、中央に配置されているトップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を、トップ中装飾部材576の左右両側から、ユニット本体271の左右両端に形成されているトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fまで延びるように形成している。これにより、扉枠トップユニット570によって、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができる。
この際に、扉枠トップユニット570では、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580が配置されている左右方向両端付近の夫々の後方に、パンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された上部スピーカ573を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の上下に離間している三つの装飾レンズ部579a,580aの間からスピーカカバー575が前方へ臨むようにしているため、左右の上部スピーカ573から出力されるサウンドを、良好な状態で遊技者に聴かせることができ、良質なステレオサウンドを楽しませることができる。
また、扉枠トップユニット570は、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の後側に備えられた複数の導光部材578により、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587からの光を、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580に導くことができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を良好に発光装飾させることができる。従って、扉枠トップユニット570は、左右の上部スピーカ573の前方を含む扉枠3の上部の前面全体を発光装飾させることができる。
[3-8.扉枠の作用効果]
扉枠3の作用効果について説明する。本実施形態のパチンコ機1における扉枠3は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前後に貫通している貫通口111を、従来のパチンコ機よりは上下及び左右方向へ大きくしており、貫通口111の拡大に合せて、皿ユニット320及び扉枠トップユニット570の上下方向の高さを小さくしていると共に、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の左右方向の幅を小さくしている。これにより、貫通口111(ガラスユニット190)を通して、本体枠4に取付けられた遊技盤5(遊技領域5a)の前面を、可及的に広く遊技者(前方)から見えるようにすることができ、遊技領域5aの広い遊技盤5に対応している。
扉枠3は、貫通口111の下側において、前方へ膨出している皿ユニット320の左右方向中央に大きな半球面状の操作ボタン410を有した演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を備え、演出操作ユニット400の左右両側における下半分(上皿321よりも下側の部分)の前面(皿前下装飾部326cの前面)を、後方へ抉れるように窪んだ形状(皿ユニット320の左右両端の前端と、演出操作ユニット400の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、演出操作ユニット400の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、皿ユニット320の左右方向中央の前面に取付けられている演出操作ユニット400が前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対して演出操作ユニット400を目立たせて強調して見せることができ、演出操作ユニット400に強く注目させることができる。
扉枠3は、貫通口111よりも下側の皿ユニット320の前面に配置されている演出操作ユニット400を、大きな半球面状の透明な操作ボタン410が、斜め上前方を向くように傾けた状態で取付けているため、本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、操作ボタン410が遊技者の頭部(顔)を向いた状態となり、遊技者が視線を落として演出操作ユニット400を見ると、操作ボタン410が略正面に近い状態で見えることとなり、大きくて丸い操作ボタン410を強烈に視認させることができ、操作ボタン410を用いた演出に対して期待感を高めさせることができると共に、透明な操作ボタン410内に配置されている扉枠側演出表示装置460に表示される演出画像を良好な状態で視認させることができ、演出画像を十分に楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の全高と略同じ直径の大きくて前方へ丸く膨出した操作ボタン410を備えているため、操作ボタン410を操作する際に、短い距離の手の移動で操作ボタン410の何れかの部位に触れることができ、操作ボタン410の「早押し」を比較的容易に行うことができる。また、大径で前方へ丸く膨出した操作ボタン410を、傾けた状態で取付けているため、従来のパチンコ機の操作ボタンのように上から押圧操作することができるだけでなく、左方や右方、或いは、前方からでも良好に操作することができ、操作性の良い操作ボタン410によって操作ボタン410を用いた演出をより楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320によって演出操作ユニット400を、吊り下げたような状態で取付けていると共に、演出操作ユニット400の下部に振動を発生させる振動モータ424を備えているため、遊技状態に応じて振動モータ424を回転させて振動を発生させると、操作ボタン410の上部に触れている遊技者の手に対して、強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて操作ボタン410を用いた演出をより一層楽しませることができる。
更に、扉枠3は、皿ユニット320の前面中央に、皿ユニット320の全高に亘る大きな操作ボタン410(演出操作ユニット400)を備えていることから、従来のパチンコ機と比較して上皿321の下にある下皿322が目立ち難くなるため、従来のパチンコ機を見慣れた遊技者に対して、明らかに異なっていると認識させ易くすることができ、遊技者の関心を強く引付けられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の前面における演出操作ユニット400の左側に開口している下皿開口部326dに対して、下皿322を、演出操作ユニット400の後側へ回り込むように形成しているため、下皿開口部326dの大きさに対して、下皿322の容積を大きくすることができ、下皿322での遊技球の貯留数を十分に確保することができる。また、下皿322の後部が演出操作ユニット400の後側へ回り込んでいることから、遊技者が下皿322内に左手を入れたり、下皿開口部326dに左手の指を掛けたりした時に、指先が下皿322の後の壁に触れ難くなるため、遊技者に対して違和感を与え難くすることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができると共に、下皿開口部326dの大きさに比べて下皿322の容積が大きいことを触覚でも認識させることができる。
更に、扉枠3は、上皿321からの遊技球が下皿322に放出される下皿球供給口323cと下皿322の遊技球を皿ユニット320の下方のドル箱等に抜くための下皿球抜き孔322aとを、前後に直線状に配置すると共に、正面視において下皿開口部326dの右外側(演出操作ユニット400のフレームユニット415の左端よりも右側)に配置している。つまり、下皿球供給口323c及び下皿球抜き孔322aを、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方に配置しているため、遊技者側から下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えず、皿ユニット320(パチンコ機1)の外観をスッキリさせることができ、パチンコ機1の見栄えを良くすることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方(真正面)の下方に下皿球抜き孔322aを配置しているため、下皿球抜き孔322aを開いた状態とすると、上皿321等から下皿322へ放出された遊技球が、下皿322に入ると直ぐに下皿球抜き孔322aから下方のドル箱等へ排出されることとなる。この際に、遊技者側からは、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えないため、上皿321等から下皿322を通ってドル箱へ排出される遊技球の流れも見ることができない。これにより、遊技者に対して上皿321の遊技球や上皿321が満タンな状態で払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができるため、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方左寄りの位置に下皿球抜き孔322aを配置すると共に、下皿球抜き孔322aよりも右側の下皿322の立上った壁部を下皿球抜き孔322aの方向を向くように斜めに湾曲させているため、下皿球供給口323cから下皿322へ供給された遊技球を、直接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したり、右側の壁部に反射させて間接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したりすることができる。これにより、下皿球抜き孔322aが開いたままの状態では、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球が、下皿322における下皿球抜き孔322aよりも左側の領域(下皿第一領域A1)へ侵入することなく、下皿球抜き孔322aから下方へ排出させることができるため、下皿322内を流通する遊技球を遊技者に見せることなく下皿322の下方(ドル箱)へ遊技球を排出させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、扉枠3は、下皿322が前方へ臨む皿ユニットカバー326の下皿開口部326dを、演出操作ユニット取付部326a(演出操作ユニット400)と下スピーカ口326eとの間に備えているため、遊技者が下皿開口部326dに手を掛けたり、下皿322に手を入れたりしても、下スピーカ口326eの前方が遊技者の手によって遮られることはないため、本体枠4の基板ユニット900における下部スピーカ921からのサウンドを、良好に前方へ出力させることができ、本パチンコ機1によるサウンドを楽しませることができる。また、遊技者が下皿322に手を入れたり近付けたりすると、下スピーカ口326eから前方へ出力される下部スピーカ921からの重低音による振動を、遊技者に触覚的に感じさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の右側から板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550を備えていることから、本パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切りのような作用効果を発揮することができるため、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているような感じに錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
更に、扉枠3は、板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550の前端や左右両面を、発光装飾させることができるため、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技ホール内において、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向から等の遠くからでも本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の上側の扉枠トップユニット570において、左右方向中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576を備えると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面を、後方へ抉れるように窪んだ形状(扉枠トップユニット570の左右両端の前端と、トップ中装飾部材576の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対してトップ中装飾部材576を目立たせて強調して見せることができ、トップ中装飾部材576に強く注目させることができる。
ところで、従来のパチンコ機における扉枠の上部には、左右に離間した一対の上部スピーカが備えられており二つの上部スピーカが目立っていた。これに対して、本実施形態の扉枠3は、貫通口111の上側に取付けられている扉枠トップユニット570において、左右両端にパンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された一対の上部スピーカ573を備えた上で、中央のトップ中装飾部材576の左右両側からスピーカカバー575の前を通って左右方向両端まで延びたトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を、発光装飾できるようにしている。これにより、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができるため、扉枠3の上部において、一対の上部スピーカ573が目立たなくなり、従来のパチンコ機とは明らかに異なる装飾が施されていることを一見して遊技者に認識させることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、一対の上部スピーカ573により良質なステレオサウンドを遊技者に楽しませることができる。
このように、本実施形態の扉枠3は、貫通口111より下側と上側において、皿ユニット320に取付けられている演出操作ユニット400と、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576とが、夫々左右方向の中央で前方へ大きく突出しているため、左右方向中央を通る仮想線が目立つような上下において統一感のある装飾を遊技者に見せることができると共に、洗練された感じの装飾により他のパチンコ機よりも目立たせることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、左右方向の中央において上下に配置されている扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576と演出操作ユニット400とを、前方へ突出させているため、トップ中装飾部材576及び演出操作ユニット400を発光装飾させると、扉枠3の前面の左右方向中央で上下に延びたような発光ラインを遊技者に見せることができ、遊技者の視線を左右方向中央に配置された演出操作ユニット400の操作ボタン410等に誘導させることができる。
[5.遊技盤の全体構成]
次に、パチンコ機1の遊技盤5の全体構成について、図60乃至図66等を参照して詳細に説明する。図60は、遊技盤の正面図である。図61は遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図62は遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図63は表ユニットと裏ユニットを除いた遊技盤の正面図であり、図64は図63の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図であり、図65は図63の遊技盤を分解して後ろから見た分解斜視図である。図66は、遊技盤をパチンコ機に取付けた状態で機能表示ユニットの部位を正面から拡大して示す説明図である。
遊技盤5は、遊技者がハンドルユニット300のハンドル302を操作することで遊技球が打込まれる遊技領域5aを有している。また、遊技盤5は、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており遊技球を遊技領域5a内へ打込むことで行われる遊技内容を制御する主制御基板1310を有している主制御ユニット1300と、を備えている。遊技パネル1100の前面において遊技領域5a内となる部位には、遊技球と当接する複数の障害釘が所定のゲージ配列で植設されている(図示は省略)。
また、遊技盤5は、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技状況を表示し前構成部材1000の左下隅に遊技者側へ視認可能に取付けられている機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に取付けられている周辺制御ユニット1500と、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており所定の演出画像を表示可能な遊技盤側演出表示装置1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を更に備えている。裏ユニット3000の後面に遊技盤側演出表示装置1600が取付けられていると共に、遊技盤側演出表示装置1600の後面に周辺制御ユニット1500が取付けられている。
遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能に常時開口している複数の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて遊技球の受入れが何れかにおいて可能となる大入賞口2005と、を備えている。
また、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に取付けられており第一始動口2002及び大入賞口2005を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿って取付けられており複数の一般入賞口2001を有しているサイドユニット下2200と、サイドユニット下2200の正面視左端上方に取付けられているサイドユニット上2300と、遊技領域5a内の略中央に取付けられておりゲート部2003、及び第二始動口2004を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面に取付けられており遊技盤側演出表示装置1600を着脱可能に取付けるためのロック機構3020と、を備えている。
更に、裏ユニット3000は、裏箱3010内の前端で正面視左辺側の上下方向中央から上寄りに取付けられている裏左中装飾ユニット3050と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏箱3010の後壁付近に取付けられている裏下後可動演出ユニット3100と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で正面視左側に取付けられている裏上左可動演出ユニット3200と、裏箱3010内で開口部3010aの正面視左側に取付けられている裏左可動演出ユニット3300と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で左右方向中央から正面視右端までにかけて取付けられている裏上中可動演出ユニット3400と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏下後可動演出ユニット3100の前方に取付けられている裏下前可動演出ユニット3500と、を備えている。
[5-1.前構成部材]
次に、前構成部材1000について、主に図64及び図65等を参照して説明する。前構成部材1000は、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画している。この前構成部材1000は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1001と、外レール1001に略沿って前構成部材1000の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1002と、内レール1002の下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成されており後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導部1003と、を備えている。
また、前構成部材1000は、アウト誘導部1003の正面視右端から前構成部材1000の右辺付近まで右端側が僅かに高くなるように直線状に傾斜している右下レール1004と、右下レール1004の右端から前構成部材1000の右辺に沿って外レール1001の上端の下側まで延びており上部が前構成部材1000の内側へ湾曲している右レール1005と、右レール1005の上端と外レール1001の上端とを繋いでおり外レール1001に沿って転動して来た遊技球が当接する衝止部1006と、を備えている。
また、前構成部材1000は、内レール1002の上端に回動可能に軸支され、外レール1001との間を閉鎖するように内レール1002の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1001との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされると共に閉鎖位置側へ復帰するように図示しないバネによって付勢された逆流防止部材1007を、備えている。
更に、前構成部材1000は、外レール1001及び内レール1002における下端から略垂直に延びた付近の部位の外側、アウト誘導部1003及び右下レール1004の下側、及び右レール1005の外側、の夫々の部位において、前端から後方へ窪んだ防犯凹部1008を備えている。この防犯凹部1008は、遊技盤5を本体枠4に取付けて、本体枠4に対して扉枠3を閉じた状態とすると、扉枠3における防犯カバー200の後方へ突出した後方突片202が挿入された状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1008とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1008に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
また、前構成部材1000は、内レール1002の後端から後方へ突出している複数の位置決め突起1009を備えている。これら位置決め突起1009は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に形成されている内レール固定孔1116に挿入させることで、内レール1002をパネル板1110の前面に位置決め固定することができる。
更に、前構成部材1000は、後面から後方へ突出している複数の取付ボス1010を備えている。複数の取付ボス1010は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の取付孔1128に挿入されることで、パネルホルダ1120(遊技パネル1100)との間を位置決めすることができる。
また、前構成部材1000は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1011を備えている。この切欠部1011は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の切欠部1127と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011,1127を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5-2.遊技パネル]
次に、遊技パネル1100について、主に図61及び図62、図64及び図65等を参照して説明する。遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な合成樹脂で形成されている平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
遊技パネル1100のパネル板1110は、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の合成樹脂板や、ガラスや金属等の無機質板により形成されている。このパネル板1110の板厚は、パネルホルダ1120(遊技パネル1150)よりも薄く、障害釘を前面に植設したり表ユニット2000を取付けたりしても十分に保持可能な必要最低限の厚さ(8~10mm)とされている。なお、本例では、透明な合成樹脂板によってパネル板1110が形成されている。
パネル板1110は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に下端から上方へ窪んだアウト凹部1111が形成されている。また、パネル板1110には、前後に貫通しており表ユニット2000を取付けるための開口部1112が複数形成されている。
また、パネル板1110は、外周近傍に配置され前後方向に貫通する丸孔からなる複数の嵌合孔1113と、左下部の外周近傍に配置され前後方向に貫通し上下方向に延びる長孔1114と、を備えている。これら嵌合孔1113及び長孔1114は、遊技領域5aよりも外側に配置されており、パネルホルダ1120との位置決めを行うものである。また、パネル板1110は、上辺の両端と下辺の両端に、前側が窪んだ段状の係合段部1115が夫々備えられている。これら係合段部1115は、パネル板1110の板厚の略半分まで切欠いた形態とされると共に、嵌合孔1113及び長孔1114と同様に、遊技領域5aよりも外側に配置されており、パネル板1110をパネルホルダ1120へ係合固定するためのものである。
また、パネル板1110は、所定位置に内レール固定孔1116が複数備えられている。この内レール固定孔1116に内レール1002の後側から突出する位置決め突起1009を嵌合固定させることで、内レール1002を所定の位置に固定することができる。
遊技パネル1100のパネルホルダ1120は、パネル板1110を包含する大きさで外形が略四角形状とされ、パネル板1110よりも厚く(本例では、約20mm)形成されている。パネルホルダ1120は、合成樹脂(例えば、熱可塑性合成樹脂)により形成されている。このパネルホルダ1120は、パネル板1110を着脱可能に保持し前面側から後方側に向かって凹んだ保持段部1121と、保持段部1121の内側において略遊技領域5aと同等の大きさで前後方向に貫通する貫通口1122と、を備えている。
パネルホルダ1120の保持段部1121は、前面からの深さがパネル板1110の厚さと略同じ深さとされており、保持段部1121内に保持されたパネル板1110の前面が、パネルホルダ1120の前面と略同一面となる。また、保持段部1121は、その前側内周面が、パネル板1110の外周面に対して所定量のクリアランスが形成される大きさに形成されている。このクリアランスにより、温度変化や経時変化により相対的にパネル板1110が伸縮しても、その伸縮を吸収できるようになっている。
また、パネルホルダ1120は、保持段部1121に保持されるパネル板1110に形成されている嵌合孔1113及び長孔1114と対応する位置に配置され、保持段部1121の前面から前方に向かって延びており、パネル板1110の嵌合孔1113及び長孔1114に嵌合及び挿通可能な複数の突出ピン1123を備えている。これらの突出ピン1123をパネル板1110の嵌合孔1113及び長孔1114に嵌合及び挿通することで、パネルホルダ1120とパネル板1110とを互いに位置決めすることができる。
更に、パネルホルダ1120は、パネル板1110の係合段部1115と対応する位置に、係合段部1115と係合する係合爪1124及び係合片1125を備えている。詳述すると、係合爪1124は、パネルホルダ1120の保持段部1121の上部に配置されており、パネル板1110における上側の係合段部1115と対応し、保持段部1121の前面から前方に向かって突出し、係合段部1115と弾性係合するようになっている。この係合爪1124は、先端がパネルホルダ1120の前面から突出しない大きさとされている。
パネルホルダ1120の係合片1125は、パネルホルダ1120の保持段部1121の下部に配置され、パネル板1110における下側の係合段部1115と対応している。この係合片1125は、保持段部1121の前面との間にパネル板1110の係合段部1115が挿入可能な大きさの隙間を形成した状態で、パネルホルダ1120の前面に沿って上側(中心側)に向かって所定量延びている。これら係合爪1124及び係合片1125にパネル板1110の係合段部1115を係合させることで、パネル板1110がパネルホルダ1120に対して着脱可能に保持される。
また、パネルホルダ1120は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に前後に貫通しているアウト口1126を備えている。パネルホルダ1120は、アウト口1126の後面下側が、アウト口1126と同じ幅で下端まで前方へ窪んでいる。
更に、パネルホルダ1120は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1127を備えている。この切欠部1127は、前構成部材1000の切欠部1011と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011,1127を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
また、パネルホルダ1120は、前構成部材1000における複数の取付ボス1010と対応している位置に、前後に貫通した複数の取付孔1128を備えている。これら複数の取付孔1128に、前構成部材1000の取付ボス1010を挿入することで、パネルホルダ1120を前構成部材1000の後側に取付けることができると共に、前構成部材1000との間でパネルホルダ1120(遊技パネル1100)を位置決めすることができる。
また、パネルホルダ1120は、切欠部1127の上側で前後方向に貫通している四角い挿通孔1129を備えている。この挿通孔1129は、機能表示ユニット1400の後端が挿通される。
遊技パネル1100は、前構成部材1000の後側に取付けた状態では、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にパネルホルダ1120のアウト口1126が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1126へ誘導され、アウト口1126を通って遊技パネル1100の後側へ排出される。
[5-2a.遊技パネルの第二実施形態]
次に、上記の遊技パネル1100とは異なる実施形態の遊技パネル1150について、主に図67及び図68を参照して詳細に説明する。図67は、図63とは異なる形態の遊技パネルを、前構成部材、基板ホルダ、及び主制御ユニットと共に前から見た分解斜視図である。図68は、図67を後ろから見た分解斜視図である。この遊技パネル1150は、所定厚さ(例えば、18mm~21mm)のベニヤ合板等の木質板材によって形成されている。この遊技パネル1150は、上記の遊技パネル1100のパネルホルダ1120と同じ厚さに形成されている。
遊技パネル1150は、外形が前構成部材1000の外形と略同形状に形成されている。遊技パネル1150は、正面視左右方向略中央の下部で前構成部材1000のアウト誘導部1003と対応した位置に前後方向へ貫通するアウト口1151を備えている。遊技パネル1150は、アウト口1151の後面下側が、アウト口1151と同じ幅で下端まで前方へ窪んでいる。
また、遊技パネル1150は、下端の正面視左側に前後方向へ横長に貫通すると共に下方へ開放され前構成部材1000の切欠部1011と同形状の切欠部1152と、切欠部1152の上側で上下方向に貫通しており機能表示ユニット1400の後端が挿通される四角い挿通孔1153と、を備えている。
また、遊技パネル1150は、前構成部材1000の内レール1002から後方へ突出している複数の位置決め突起1009と対応する位置に、位置決め突起1009を嵌合可能な前後に貫通している複数の内レール固定孔1154を備えている。また、遊技パネル1150は、前構成部材1000における複数の取付ボス1010と対応している位置に、前後に貫通した複数の取付孔1155を備えている。これら複数の取付孔1155に、前構成部材1000の取付ボス1010を挿入することで、遊技パネル1150を前構成部材1000の後側に取付けることができると共に、前構成部材1000との間で遊技パネル1150を位置決めすることができる。
更に、遊技パネル1150は、図示は省略するが、上記の遊技パネル1100におけるパネル板1110の開口部1112と同様に、表ユニット2000を取付けるための前後に貫通している複数の開口部が備えられている。
遊技パネル1150は、前構成部材1000の後側に取付けた状態で、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にアウト口1151が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1151へ誘導され、アウト口1151を通って遊技パネル1150の後側へ排出される。
[5-3.基板ホルダ]
次に、基板ホルダ1200について、主に図64乃至図65等を参照して説明する。基板ホルダ1200は、上方及び前方が開放された横長の箱状に形成されており、底面が左右方向中央へ向かって低くなるように傾斜している。この基板ホルダ1200は、遊技盤5に組立てた状態で、遊技パネル1100の後側に取付けられている裏ユニット3000の下部を下側から覆うことができる。これにより、アウト口1126を通って遊技パネル1100の後側へ排出された遊技球、及び、表ユニット2000及び裏ユニット3000から下方へ排出された遊技球、を全て受けることができ、底面に形成された排出部1201から下方へ排出させることができる。
[5-4.主制御基板ユニット]
次に、主制御ユニット1300について、主に図64乃至図65等を参照して説明する。主制御ユニット1300は、基板ホルダ1200の後面に着脱可能に取付けられている。この主制御ユニット1300は、遊技内容及び遊技球の払出し等を制御する主制御基板1310と、主制御基板1310を収容しており基板ホルダ1200に取付けられる主制御基板ボックス1320と、を備えている。
主制御基板ボックス1320は、複数の封印機構を備えており、一つの封印機構を用いて主制御基板ボックス1320を閉じると、次に、主制御基板ボックス1320を開けるためにはその封印機構を破壊する必要があり、主制御基板ボックス1320の開閉の痕跡を残すことができる。従って、開閉の痕跡を見ることで、主制御基板ボックス1320の不正な開閉を発見することができ、主制御基板1310への不正行為に対する抑止力が高められている。
なお、主制御基板ボックス1320をはじめとした各種の基板ボックス930,950,1320,1520,3042はいずれも、外部からの目視確認が可能とされるように透過性をもった部材として設けられている。すなわち後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、特に、上記払出制御基板ボックス950内の払出制御基板951や上記主制御基板ボックス1320内の主制御基板1310において不正抑制性能で劣る表面実装領域が設けられるようになっていることから、後述の不正対策に関わる各種の作用効果を得る上でこのような透過性を確保しておくことは重要である。
[5-5.機能表示ユニット]
次に、機能表示ユニット1400について、主に図64乃至図66等を参照して説明する。機能表示ユニット1400は、図示するように、遊技領域5aの外側で前構成部材1000の左下隅に取付けられている。機能表示ユニット1400は、遊技盤5をパチンコ機1に組立てた状態で、扉枠3の貫通口111を通して前方(遊技者側)から視認することができる(図66を参照)。この機能表示ユニット1400は、主制御基板1310からの制御信号に基づき複数のLEDを用いて、遊技状態(遊技状況)や、普通抽選結果や特別抽選結果等を表示するものである。
機能表示ユニット1400は、図66に示すように、遊技状態を表示する一つのLEDからなる状態表示器1401と、ゲート部2003に対する遊技球の通過により抽選される普通抽選結果を表示する四つのLEDからなる普通図柄表示器1402と、ゲート部2003に対する遊技球の通過に係る保留数を表示する二つのLEDからなる普通保留表示器1408と、第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第一特別図柄表示器1403と、第一始動口2002への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第一特別保留数表示器1404と、第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第二特別図柄表示器1405と、第二始動口2004への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第二特別保留数表示器1406と、第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果が「大当り」等の時に、大入賞口2005の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示する三つのLEDからなるラウンド表示器1407と、を主に備えている。
この機能表示ユニット1400では、備えられているLEDを、適宜、点灯、消灯、及び、点滅、等させることにより、保留数や図柄等を表示することができる。
[5-6.周辺制御ユニット]
次に、周辺制御ユニット1500について、図62を参照して説明する。周辺制御ユニット1500は、裏ユニット3000の裏箱3010の後面に取付けられる遊技盤側演出表示装置1600の後側に取付けられている。周辺制御ユニット1500は、主制御基板1310からの制御信号に基いて遊技者に提示する演出を制御する周辺制御基板1510と、周辺制御基板1510を収容している周辺制御基板ボックス1520と、を備えている。周辺制御基板1510は、図示は省略するが、発光演出、サウンド演出、及び可動演出、等を制御するための周辺制御部と、演出画像を制御するための演出表示制御部と、を備えている。
[5-7.遊技盤側演出表示装置]
次に、遊技盤側演出表示装置1600について、図61乃至図62を参照して説明する。遊技盤側演出表示装置1600は、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており、遊技パネル1100の後側に、裏ユニット3000の裏箱3010を介して取付けられている。詳述すると、遊技盤側演出表示装置1600は、裏箱3010の後壁の略中央の後面に対して、着脱可能に取付けられている。この遊技盤側演出表示装置1600は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター役物2500の枠内を通して、前側(遊技者側)から視認することができる。この遊技盤側演出表示装置1600は、白色LEDをバックライトとしたフルカラーの液晶表示装置であり、静止画像や動画を表示することができる。
遊技盤側演出表示装置1600は、正面視左側面から外方へ突出している二つの左固定片1601と、正面視右側面から外方へ突出している右固定片1602と、を備えている。この遊技盤側演出表示装置1600は、液晶画面を前方へ向けた状態で、後述する裏箱3010の枠状の液晶取付部3010b内の正面視左内周面に開口している二つの固定溝3010cに、裏箱3010の斜め後方から二つの左固定片1601を挿入した上で、右固定片1602側を前方へ移動させて、右固定片1602をロック機構3020の開口部内に挿入し、ロック機構3020を下方へスライドさせることにより、裏箱3010に取付けられる。
[5-8.表ユニット]
次に、表ユニット2000について、図60乃至図62を参照して説明する。遊技盤5の表ユニット2000は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に、前方から取付けられており、前端がパネル板1110の前面よりも前方へ突出していると共に、後端が開口部1112を貫通してパネル板1110の後面よりも後方へ突出している。
本実施形態の表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能としており常時開口している複数の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる大入賞口2005と、を備えている。
複数の一般入賞口2001は、遊技領域5a内の下部に配置されている。第一始動口2002は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に配置されている。ゲート部2003は、遊技領域5a内における正面視右上で衝止部1006の略直下に配置されている。第二始動口2004は、ゲート部2003の直下から正面視右寄りに配置されている。大入賞口2005は、第一始動口2002とアウト口1126との間に配置されている。
また、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に取付けられており第一始動口2002及び大入賞口2005を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿って取付けられており複数の一般入賞口2001を有しているサイドユニット下2200と、サイドユニット下2200の正面視左端上方に取付けられているサイドユニット上2300と、遊技領域5a内の略中央に取付けられており、ゲート部2003、及び第二始動口2004を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
始動口ユニット2100は、遊技領域5a内において、左右方向中央の下端部付近でアウト口1126の直上に配置されており、パネル板1110に前方から取付けられている。この始動口ユニット2100は、第一始動口2002が、遊技球を一度に一つのみ受入可能な大きさで上方に向かって開口しており、大入賞口2005が、遊技球を一度に複数(例えば、4個~6個)受入可能な大きさで左右に延びており、遊技状態に応じて開閉可能に形成されている。
サイドユニット下2200は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100の左方で内レール1002に沿って円弧状に延びており、パネル板1110に前方から取付けられている。サイドユニット下2200は、常時遊技球を受入可能な複数の一般入賞口2001を有している。
サイドユニット上2300は、遊技領域5a内において、サイドユニット下2200の正面視左上方で上下方向中央からやや下寄りに前方からパネル板1110に取付けられている。サイドユニット上2300は、パネル板1110の前面に取付けた状態で、棚部の左端が内レール1002に接近しており、内レール1002に沿って流下してきた遊技球を、右方(遊技領域5aの左右方向中央)へ誘導させることができる。
センター役物2500は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100、及びサイドユニット下2200よりも上方で、正面視略中央やや上寄りに配置されており、遊技パネル1100のパネル板1110の前面に取付けられている。センター役物2500は、枠状に形成されており、枠内を通して遊技パネル1100の後方に配置された遊技盤側演出表示装置1600や裏ユニット3000に備えられている演出ユニット等を前方から視認することができる。センター役物2500は、ゲート部2003、及び第二始動口2004を有している。
枠状のセンター役物2500は、下辺を除いた全周が、遊技パネル1100のパネル板1110の前面よりも前方へ突出しており、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、枠内に侵入できないようになっている。
センター役物2500は、正面視左側の外周面に、遊技領域5a内の遊技球が進入可能に開口しているワープ入口2520と、ワープ入口2520に進入した遊技球を放出可能とされ枠内に開口しているワープ出口2522と、ワープ出口2522から放出された遊技球を左右方向に転動させた後に遊技領域5a内へ放出するステージ2530と、を備えている。ステージ2530の直下に始動口ユニット2100が配置されており、ステージ2530の中央から遊技球が下方へ放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に遊技球が受入れられる。
[5-9.裏ユニット]
次に、遊技盤5における裏ユニット3000について、図60乃至図62を参照して説明する。裏ユニット3000は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の後面に取付けられている。また、裏ユニット3000の後側に遊技盤側演出表示装置1600及び周辺制御ユニット1500が取付けられている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面で開口部3010aの下辺に沿って左右に延びた軸周りに回動可能に取付けられており演出駆動基板を収容している箱状の演出駆動基板ボックス3042と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、裏箱3010内の前端で正面視左辺側の上下方向中央から上寄りに取付けられている裏左中装飾ユニット3050と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏箱3010の後壁付近に取付けられている裏下後可動演出ユニット3100と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で正面視左側に取付けられている裏上左可動演出ユニット3200と、裏箱3010内で開口部3010aの正面視左側に取付けられている裏左可動演出ユニット3300と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で左右方向中央から正面視右端までにかけて取付けられている裏上中可動演出ユニット3400と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏下後可動演出ユニット3100の前方に取付けられている裏下前可動演出ユニット3500と、を備えている。
裏ユニット3000の裏箱3010は、前方が開放されている箱状で後壁に四角く貫通している開口部3010aと、開口部3010aの周縁から間隔を開けて後方へ突出している平板枠状の液晶取付部3010bと、液晶取付部3010bにおける背面視左辺において枠内の内側から外方へ向かって窪んでおり遊技盤側演出表示装置1600の左固定片1601が挿入される二つの固定溝3010cと、液晶取付部3010bの背面視右辺の上下方向中央において後端から裏箱3010の後壁まで切欠かれロック機構3020が取付けられる切欠部3010dと、を備えている。
開口部3010aは、遊技盤側演出表示装置1600の表示画面と略同じ大きさに形成されている。また、液晶取付部3010bは、枠内に遊技盤側演出表示装置1600を嵌め込むことが可能な大きさに形成されている。裏箱3010は、後面における切欠部3010dの背面視左側にロック機構3020が上下にスライド可能に取付けられる。
また、裏箱3010は、前端から外方へ延出している平板状の固定片部3010eを備えている。この固定片部3010eは、前面が遊技パネル1100のパネルホルダ1120の後面に当接した状態で、パネルホルダ1120に取付けられる。裏箱3010は、各可動演出ユニット等を取付けるためのボスや取付孔等が適宜位置に形成されている。
裏ユニット3000は、裏下後可動演出ユニット3100、裏上左可動演出ユニット3200、裏左可動演出ユニット3300、裏上中可動演出ユニット3400、及び裏下前可動演出ユニット3500、等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[6.遊技内容]
次に、本実施形態のパチンコ機1による遊技内容について、図60等を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1は、扉枠3の前面右下隅に配置されたハンドルユニット300のハンドル302を遊技者が回転操作することで、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球が、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間を通って遊技領域5a内の上部へと打ち込まれて、遊技球による遊技が開始される。遊技領域5a内の上部へ打ち込まれた遊技球は、その打込強さによってセンター役物2500の左側、或いは、右側の何れかを流下する。なお、遊技球の打込み強さは、ハンドル302の回転量によって調整することができ、時計回りの方向へ回転させるほど強く打込むことができ、連続で一分間に最大100個の遊技球、つまり、0.6秒間隔で遊技球を打込むことができる。
また、遊技領域5a内には、適宜位置に所定のゲージ配列で複数の障害釘(図示は省略)が遊技パネル1100(パネル板1110)の前面に植設されており、遊技球が障害釘に当接することで、遊技球の流下速度が抑制されると共に、遊技球に様々な動きが付与されて、その動きを楽しませられるようになっている。また、遊技領域5a内には、障害釘の他に、遊技球の当接により回転する風車(図示は省略)が適宜位置に備えられている。
センター役物2500の上部へ打込まれた遊技球は、センター役物2500の外周面のうち、最も高くなった部位よりも正面視左側へ進入すると、図示しない複数の障害釘に当接しながら、センター役物2500よりも左側の領域を流下することとなる。そして、センター役物2500の左側の領域を流下する遊技球が、センター役物2500の外周面に開口しているワープ入口2520に進入すると、ワープ出口2522からステージ2530に供給される。
ステージ2530に供給された遊技球は、ステージ2530上を転動して左右に行ったり来たりして前方へ放出される。ステージ2530の中央から遊技球が遊技領域5a内に放出されと、第一始動口2002の直上に位置していることから、高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この第一始動口2002に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、3個)の遊技球が、上皿321に払出される。
ステージ2530を転動している遊技球が、中央以外から遊技領域5a内に放出されと、始動口ユニット2100へ向かって流下する。センター役物2500のステージ2530から遊技領域5a内に放出された遊技球は、始動口ユニット2100の第一始動口2002や、開状態の大入賞口2005等に受入れられる可能性がある。
ところで、センター役物2500の左側へ流下した遊技球が、ワープ入口2520に進入しなかった場合、サイドユニット上2300により左右方向中央側へ寄せられ、サイドユニット下2200の一般入賞口2001や第一始動口2002等に受入れられる可能性がある。そして、一般入賞口2001に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、10個)の遊技球が、上皿321に払出される。
一方、遊技領域5a内においてセンター役物2500の上部に打込まれた遊技球が、センター役物2500の外周面の最も高くなった部位よりも右側に進入する(所謂、右打ちする)と、その下流側に、ゲート部2003と第二始動口2004とが備えられている領域を流下することとなる。
そして、右打した遊技球が、ゲート部2003を通過すると、主制御基板1310において普通抽選が行われ、抽選された普通抽選結果が「普通当り」の場合、第二始動口2004が所定時間(例えば、0.3~10秒)の間、開状態となり、第二始動口2004への遊技球の受入れが可能となる。そして、第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、4個)の遊技球が、上皿321に払出される。
本実施形態では、ゲート部2003を遊技球が通過することで行われる普通抽選において、普通抽選を開始してから普通抽選結果を示唆するまでにある程度の時間を設定している(例えば、0.01~60秒、普通変動時間とも称す)。この普通抽選結果の示唆は、遊技盤5の機能表示ユニット1400に表示される。第二始動口2004では、普通変動時間の経過後に開状態となる。
また、遊技球がゲート部2003を通過してから普通抽選結果が示唆されるまでの間に、遊技球がゲート部2003を通過すると、普通抽選結果の示唆を開始することができないため、普通抽選結果の示唆の開始を、先の普通抽選結果の示唆が終了するまで保留するようにしている。また、普通抽選結果の保留数は、4つまでを上限とし、それ以上については、ゲート部2003を遊技球が通過しても、保留せずに破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
本実施形態のパチンコ機1は、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310において、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、「大当り」、「中当り」、「小当り」、「確率変動当り」、「時間短縮当り」、等)を発生させる特別抽選結果の抽選が行われる。そして、抽選された特別抽選結果を、所定時間(例えば、0.1~360秒、特別変動時間とも称す)かけて遊技者に示唆する。なお、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられることで抽選される特別抽選結果には、「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「5R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等がある。
第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)が、有利遊技状態を発生させる特別抽選結果の場合、特別変動時間の経過後に、大入賞口2005が所定の開閉パターンで遊技球の受入れが可能な状態となる。大入賞口2005が開状態の時に、大入賞口2005に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951によって払出装置830から所定数(例えば、10個、又は、13個)の遊技球が、上皿321に払出される。従って、大入賞口2005が遊技球を受入可能としている時に、大入賞口2005に遊技球を受入れさせることで、多くの遊技球を払出させることができ、遊技者を楽しませることができる。
特別抽選結果が「小当り」の場合、大入賞口2005が、所定短時間(例えば、0.2秒~0.6秒の間)の間、遊技球を受入可能な開状態となってから閉鎖する開閉パターンを複数回(例えば、2回)繰返す。一方、特別抽選結果が「大当り」の場合、大入賞口2005が、遊技球を受入可能な開状態となった後に、所定時間(例えば、約30秒)経過、或いは、大入賞口2005への所定個数(例えば、10個)の遊技球の受入れ、の何れかの条件が充足すると、遊技球を受入不能な閉状態とする開閉パターン(一回の開閉パターンを1ラウンドと称す)を、所定回数(所定ラウンド数)繰返す。例えば、「2R大当り」であれば2ラウンド、「5R大当り」であれば5ラウンド、「15R大当り」であれば15ラウンド、夫々繰返して、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。
なお、「大当り」では、大当り遊技の終了後に、「大当り」等の特別抽選結果が抽選される確率を変更(「確変当り」)したり、特別抽選結果を示唆する演出画像の表示時間を変更(「時短当り」)したりする「当り」がある。
本実施形態では、第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより特別抽選の開始から抽選された特別抽選結果が示唆されるまでの間に、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、特別抽選結果の示唆を開始することができないため、先に抽選された特別抽選結果の示唆が完了するまで、特別抽選結果の示唆の開始が保留される。この保留される特別抽選結果の保留数は、第一始動口2002及び第二始動口2004に対して、夫々4つまでを上限とし、それ以上については、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられても特別抽選結果を保留せずに、破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
この特別抽選結果の示唆は、機能表示ユニット1400と遊技盤側演出表示装置1600とで行われる。機能表示ユニット1400では、主制御基板1310によって直接制御されて特別抽選結果の示唆が行われる。機能表示ユニット1400での特別抽選結果の示唆は、複数のLEDを、点灯・消灯を繰返して所定時間点滅させ、その後に、点灯しているLEDの組合せによって特別抽選結果を示唆する。
一方、遊技盤側演出表示装置1600では、主制御基板1310からの制御信号に基いて、周辺制御基板1510によって間接的に制御され演出画像として特別抽選結果の示唆が行われる。遊技盤側演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する演出画像は、複数の図柄からなる図柄列を、左右方向へ三つ並べて表示した状態で、各図柄列を変動させ、変動表示されている図柄列を順次停止表示させ、停止表示される三つの図柄列の図柄が、特別抽選結果と対応した組合せとなるように夫々の図柄列が停止表示される。特別抽選結果が「ハズレ」以外の場合は、三つの図柄列が停止して各図柄が停止表示された後に、特別抽選結果を示唆する確定画像が遊技盤側演出表示装置1600に表示されて、抽選された特別抽選結果に応じた有利遊技状態(例えば、小当り遊技、大当り遊技、等)が発生する。
なお、機能表示ユニット1400での特別抽選結果を示唆する時間(LEDの点滅時間(変動時間))と、遊技盤側演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する時間(図柄列が変動して確定画像が表示されるまでの時間)とは、異なっており、機能表示ユニット1400の方が長い時間に設定されている。
また、周辺制御基板1510では、遊技盤側演出表示装置1600による特別抽選結果を示唆するための演出画像の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、扉枠3における演出操作ユニット400の操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460、センター役物2500の各種装飾体、裏ユニット3000の各種装飾体、裏下後可動演出ユニット3100、裏上左可動演出ユニット3200、裏左可動演出ユニット3300、裏上中可動演出ユニット3400、及び裏下前可動演出ユニット3500、等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[本実施形態と本発明の関係]
本実施形態における扉枠3は本発明の扉ユニットに、本実施形態における本体枠4は本発明の本体ユニットに、本実施形態の扉枠3における扉枠ベースユニット100の貫通口111は本発明の窓部に、本実施形態の扉枠3における皿ユニット320の皿ユニットカバー326は本発明の膨出部に、本実施形態の演出操作ユニット400及び第二演出操作ユニット400Aにおける操作ボタン410のボタンレンズ411は本発明の第一装飾体に、本実施形態におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aは本発明の第一装飾部に、夫々相当している。
また、本実施形態におけるベースユニットの操作ボタン内装飾部材、扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるスクリーンユニット470のメインスクリーン471及びサブスクリーン472は本発明の第二装飾体に、本実施形態における操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432g、スクリーンユニット470の周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、及び周縁装飾部材478は本発明の第二装飾部に、夫々相当している。
更に、本実施形態における操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されている各LEDとサブスクリーン装飾基板477のLED477aとは本発明の発光体に、本実施形態における扉枠側演出表示装置460は本発明の奥側装飾手段に、本実施形態におけるフレームユニット415、ベースユニット430のユニットベース431、及び第二ベースユニット450のユニットベース451は本発明のベース部に、夫々相当している。
このように、本実施形態のパチンコ機1によると、扉枠3における前方に膨出している皿ユニット320の前面に取付けられている演出操作ユニット400(或いは、第二演出操作ユニット400A)の操作ボタン410のボタンレンズ411を外方から見ると、第一ボタン装飾部411aと操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432g(或いは、扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるスクリーンユニット470の周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)とが重なった装飾、第一ボタン装飾部411aと扉枠側演出表示装置460とが重なった装飾、等のこれまでにない遠近感のある装飾性に溢れた装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、他のパチンコ機との差別化を図ることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、ボタンレンズ411(操作ボタン410)の移動方向に操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A(スクリーンユニット470))、及び扉枠側演出表示装置460等を配置していると共に、ユニットベース431(ユニットベース451)によりボタンレンズ411を遊技者の操作によって移動させることができるように支持されているため、遊技者がボタンレンズ411を操作(押圧)して移動させると、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g(或いは、周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)とが近付いたり離れたりすることとなるため、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g(或いは、周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)との距離の変化により第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g(或いは、周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)とが重なって見える装飾の遠近感を変化させることが可能となり、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g(或いは、周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)とによる装飾(交差態様)を、遊技者自身によって変化させることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、ボタンレンズ411の中央を、操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)とは反対側となる外方へ膨出させていることから、第一装飾体と第二装飾体との間に空間が形成されることとなるため、遊技者から見た時に、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aまでの距離と、操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432g(或いは、スクリーンユニット470の周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)までの距離とが、より大きく異なることとなり、ボタンレンズ411を操作して移動させていない状態でも、遊技者の目の位置が移動すると、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g(或いは、周縁装飾部472a、サブスクリーン装飾部材476、周縁装飾部材478、等)との交差態様(重なり具合)が変化するため、動きのある装飾を遊技者に見せることができ、遊技者の関心を強く引付けることができる。
更に、透明なボタンレンズ411の外周縁に、中央へ向かう放射状の装飾を有した第一ボタン装飾部411aを備えているため、ボタンレンズ411における第一ボタン装飾部411aが備えられていない中央側を通して奥側の操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)や扉枠側演出表示装置460を、良好に視認させることができると共に、第一ボタン装飾部411aの放射状の装飾によって遊技者の視線をボタンレンズ411の中央へ向けさせることができ、透明なボタンレンズ411の中央を通して操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)や扉枠側演出表示装置460に対して遊技者の関心を強く向けさせることができる。
また、操作ボタン内装飾部材432に、中央を中心とした同心円状の複数の多角形の装飾を有した第二ボタン内装飾部432gを備えているため、外方から見た時に、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aの装飾と、操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gの装飾とが、互いに交差することとなり、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによる装飾の遠近感を確実に発揮させることができ、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによる装飾を目立たせて遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gの装飾に、中央を中心とした同心円状の複数の多角形の装飾を有するようにしているため、第二ボタン内装飾部432gの装飾によって遊技者の視線や関心を操作ボタン内装飾部材432の中央に見える扉枠側演出表示装置460へ向けさせることができ、扉枠側演出表示装置の装飾(演出画像)を楽しませることができる。
更に、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されている各LED(或いは、サブスクリーン装飾基板477のLED477a)を発光させると、その光によって操作ボタン内装飾部材432(或いは、サブスクリーン装飾部材476)を発光装飾させることができると共に、更に、ボタンレンズ411も発光装飾させることができるため、第一ボタン装飾部411aや第二ボタン内装飾部432g(或いは、サブスクリーン装飾部材476)の装飾に加えて発光装飾によっても遊技者を楽しませることができる。この際に、第二ボタン内装飾部432g(或いは、サブスクリーン装飾部材476)によって操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の各LED(或いは、LED477a)からの光を拡散させることができることから、第二ボタン内装飾部432gでは、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の各LED(或いは、LED477a)からの直接的な光により発光装飾させられるのに対して、第一ボタン装飾部411aでは、第二ボタン内装飾部432g(或いは、サブスクリーン装飾部材476)により拡散された間接的な光により発光装飾させられることとなり、第二ボタン内装飾部432g(サブスクリーン装飾部材476)が強く発光装飾されるのに対して第一ボタン装飾部411aが弱く発光装飾されるため、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の各LED(或いは、LED477a)を発光させた状態で、外方から第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432g(或いは、サブスクリーン装飾部材476)とを見ると、より遠近感が強調された装飾を遊技者に見せることができ、遊技者の関心を強く引付けさせられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、ボタンレンズ411の移動する方向に操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)を配置しているため、ボタンレンズ411や操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)の外周りよも外側の部位に、ボタンレンズ411が移動するためのスペースを確保する必要がなく、ボタンレンズ411や操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)を外側に広げて、可及的に大きくすることが可能となり、大型化できることでボタンレンズ411や操作ボタン内装飾部材432(或いは、扉枠側第二演出表示装置460A)を目立たせることができる。また、上述したように、ボタンレンズ411の外側に、移動させるためのスペースを確保する必要がないため、ボタンレンズ411の外側の部位に、フレームユニット415を配置することで、パチンコ機1全体の装飾性を高めることができ、見栄えを良くして遊技者の関心を強く引付けられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、ボタンレンズ411の中央を外方へ膨出させていることから、遊技者がボタンレンズ411を叩いたりして表面の一部に衝撃を加えた場合、ボタンレンズ411を平坦な形状とした場合と比較して、加えられた衝撃力が、ボタンレンズ411の全体に分散し易くなるため、ボタンレンズ411を壊れ難く(破損し難く)することができる。従って、遊技中にボタンレンズ411が破損することで、遊技が中断してしまい、遊技者によっては苛立ちを覚えて興趣を低下させてしまうのを回避させることができると共に、ボタンレンズ411が破損し難くなることで、本パチンコ機1を設置している遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、本体枠4内に配置されている遊技盤5の遊技領域5aを、前方から貫通口111を通して視認可能としている扉枠3において、貫通口111の下側で前方に膨出している皿ユニット320の皿ユニットカバー326に取付けられている演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)のユニットベース431(第二ベースユニット450)に、外径が10cm~30cmの範囲内である約15cmの円形状で遊技者が操作することで可動する(進退する)操作ボタン410と、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411を通して前方から視認可能な操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)と、操作ボタン410が枠内に配置される枠状のフレームユニット415と、を取付けていることから、従来のパチンコ機において遊技球の貯留皿が目立った位置に、可及的に大きな操作ボタン410を有した演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が見えるため、遊技者に対して一見しただけで従来のパチンコ機とは異なっていることを認識させることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。そして、フレームユニット415に透光性を有したフレームサイドレンズ417を備えると共に、フレームサイドレンズ417と隣接するように操作ボタン410(ボタンレンズ411)の外縁に透光性を有した第二ボタン装飾部411bを備え、フレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bの後側でユニットベース431(第二ベースユニット450)に取付けられた操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に第二ボタン装飾部411bを発光装飾させるための第一LED422a,423aと、フレームサイドレンズ417を発光装飾させるための第二LED422b,423bと、を備えた上で、フレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bとの間を仕切るフレーム本体416の内側筒部416dと、第二ボタン装飾部411bとボタンレンズ411の中央側とを仕切るボタンベース413の本体部413a及び内側延出部413fとを備えるようにしているため、内側筒部416dと本体部413a及び内側延出部413fとにより、第一LED422a,423aからの光がフレームサイドレンズ417やボタンレンズ411の中央側を照らしたり、第二LED422b,423bからの光が第二ボタン装飾部411bを照らしたりするのを防止することができ、隣接しているフレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bとを夫々独立させて発光装飾させることができる。従って、フレームサイドレンズ417や第二ボタン装飾部411bを、夫々くっきりと発光装飾させることができ、見栄えの良い発光演出を行うことができる。また、隣接しているフレームサイドレンズ417と第二ボタン装飾部411bとに対して、消灯、点灯、点滅、明るさ、色、等を適宜組合せることで、多彩なパターンの発光演出を行うことができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bを発光装飾させる第一LED422a,423aと、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させる第二LED422b,423bとを、一つの操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に備え、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423をユニットベース431(第二ベースユニット450)に取付けているため、第二ボタン装飾部411b(操作ボタン410)に基板を備えた場合と比較して、第二ボタン装飾部411bから第一LED422a,423aを可及的に遠ざけることができ、第一LED422a,423aからの光を十分に拡散させた状態で第二ボタン装飾部411bに照射させることができる。従って、第二ボタン装飾部411bを均一に発光装飾させることができるため、第二ボタン装飾部411bやフレームサイドレンズ417の発光装飾の見栄えを良くすることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、遊技者を楽しませることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
更に、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423を、ユニットベース431(第二ベースユニット450)に取付けているため、操作ボタン410の進退に伴って操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に接続されている配線が屈曲したり伸展したりすることはなく、疲労による配線の断線を無くすことができる。従って、操作ボタン410(第二ボタン装飾部411b)を可動させても、配線が断線することはないため、操作ボタン410の可動(操作)や、フレームサイドレンズ417及び第二ボタン装飾部411bの発光装飾を、問題なく遊技者に楽しませることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411の外縁に第二ボタン装飾部411bが備えられていることから、透明なボタンレンズ411を通して後方の操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を見た時に、操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)の外縁を第二ボタン装飾部411bが装飾している状態となり、パチンコ機1の見栄えを良くすることができる。そして、第一LED422a,423aや第二LED422b,423bを適宜発光させることで、後方に操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)が見える透明なボタンレンズ411の外縁を装飾している第二ボタン装飾部411bやフレームサイドレンズ417を、上述したように、様々なパターンで発光装飾させることができるため、遊技者の関心を操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)に強く引付けさせることができ、発光演出や操作ボタン410の操作、及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)による演出画像等を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、外縁に第二ボタン装飾部411bが備えられたボタンレンズ411(操作ボタン410)を、遊技者によって操作可能としているため、遊技者参加型演出の実行中に、操作ボタン410を遊技者に操作させるようにすることで、遊技者に対して操作ボタン410の操作(遊技者参加型演出)を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。そして、遊技者参加型演出の実行時に、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bやフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることで、遊技者の関心を操作ボタン410に引付けることができるため、遊技者に対して操作ボタン410の操作を促すことができ、遊技者を遊技者参加型演出に参加させて楽しませることができる。
更に、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを第一LED422a,423aによって発光装飾可能としている不透光性の本体部413a及び内側延出部413fを備えていため、操作ボタン410における第二ボタン装飾部411bよりも中央側の部位が第一LED422a,423aによって発光装飾させられる(照らされる)ことはなく、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の中央側が明るくなることで後方に配置されている操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)が前方から見辛くなるのを防止することができる。従って、第二ボタン装飾部411bを良好な状態で発光装飾させることができると共に、透明なボタンレンズ411を通して後方の操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を良好な状態で視認させることができ、遊技者に対して装飾や発光演出等を十分に楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、内側筒部416dを、フレームサイドレンズ417を備えたフレームユニット415の後側から延びるようにしているため、フレームユニット415の後側では、フレームサイドレンズ417と操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bとの間を内側筒部416dによって完全に仕切ることができる。一方、内側筒部416dにおける操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に近い側の端部(後端部)では、第一LED422a,423aや第二LED422b,423bからの光が拡散範囲よりも内側筒部416dの後端が、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に近い側に位置しているため、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423の前面との間に隙間が形成されていても、第一LED422a,423aからの光がフレームサイドレンズ417を照らしたり、第二LED422b423bからの光が第二ボタン装飾部411bを照らしたりすることはない。従って、内側筒部416dによって光を確実に遮ることができ、上述した作用効果を確実に奏するパチンコ機1を具現化することができる。
また、ボタンベース413の本体部413a及び内側延出部413fを、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の後側から延びるようにしているため、操作ボタン410の後側では、第二ボタン装飾部411bとボタンレンズ411の中央側との間を、本体部413a及び内側延出部413fによって完全に仕切ることができる。一方、本体部413aにおける操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に近い側の端部(後端部)では、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423よりも後方へ延びているため、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの後端を潜ることはなく、操作ボタン410のボタンレンズ411の中央側への光の浸入を完全に遮断することができる。従って、第一LED422a,423aによって第二ボタン装飾部411bを良好な状態で発光装飾させることができると共に、透明なボタンレンズ411を通して後方の操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を良好な状態で視認させることができ、遊技者に対して装飾や発光演出等を十分に楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、前方から見た時に、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の後方に配置された操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460A)の外側の部位の前方に第二ボタン装飾部411bが位置することとなるため、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460A)との間の隙間から、操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460A)の外側にある部材や後側(奥側)を第二ボタン装飾部411bによって見え難くすることができ、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができる。また、この際に、第一LED422a,423aによって第二ボタン装飾部411bを発光装飾させると、第二ボタン装飾部411bの明るさに対して、操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460A)の外側や後側が相対的に暗くなるため、操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460A)の外側や後側にある部材を見え難くすることができる。従って、操作ボタン410、フレームユニット415、操作ボタン内装飾部材432及び扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)、等の見栄えをより向上させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410の外周形状を円形状としているため、操作ボタン410(ボタンレンズ411)の外縁に備えられている第二ボタン装飾部411bと、第二ボタン装飾部411bに隣接しているフレームサイドレンズ417が、円弧状に延びた形態となる。従って、第一LED422a,423aや第二LED422b,423bを適宜発光させることで、操作ボタン410の外縁を光がグルグル回るような発光演出や、操作ボタン410の内側から外側へ光が広がるような発光演出や、操作ボタン410の外側から内側へ光が収束するような発光演出、等を遊技者に見せることができるため、多彩な発光演出によって遊技者を飽き難くさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、扉枠3における皿ユニット320の皿ユニットカバー326に、貯留されている遊技球が遊技領域5a内に打込まれて遊技に用いられる上皿321を取付けると共に、上皿321の前側且つ下方に演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を着脱可能に取付けて演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方に所定広さの取付空間326jの残りの空間を形成し、その取付空間326jの残りの空間の左側に下皿本体325における下皿第一領域A1に対応する部位を配置すると共に、その部位から取付空間326jの残りの空間内に下皿本体325における下皿第二領域A2に対応する部位を延出させて遊技球を貯留可能な下皿322を取付けるようにしているため、前方から見た時に下皿322が小さく見えることとなり、下皿322を目立ち難くすることができ、相対的に演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を目立ち易くすることができる。従って、本パチンコ機1を前方から見た時に、従来のパチンコ機では上皿と下皿とが上下に並んで見えていた位置に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が見えるため、遊技者に対して一見しただけで従来のパチンコ機とは異なっていることを認識させることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、下皿322の下皿本体325における下皿第二領域A2の部位において、外周から上方へ延出した本体立壁部325bの上端から上方へ延出し、取付空間326jの残りの空間側への遊技球の移動を規制する下皿カバー340,340Aを備えているため、下皿322内の遊技球が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に接触するのを阻止することができ、下皿322内に供給された遊技球や下皿322に貯留されている遊技球が、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に当接したり押圧したりするのを防止することができる。従って、遊技球が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に当接することはなく、遊技球によって演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側が破損することはないため、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の破損により遊技が中断することで遊技者の興趣を低下させてしまうのを防止することができると共に、本パチンコ機1を設置している遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
また、下皿322の下皿本体325における下皿第二領域A2の部位に、本体立壁部325bと取付空間326jの残りの空間側へ遊技球が移動するのを規制する下皿カバー340,340Aとを備えているため、遊技球が下皿本体325から取付空間326jの残りの空間内へ侵入する(こぼれる)のを防止することがでる。従って、遊技球が取付空間326jの残りの空間内に侵入することで、遊技者が損した気分になったり、不快な気分になったりするのを防止することができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿カバー340,340Aによって、下皿322における下皿本体325の下皿第二領域A2の部位を覆っているため、下皿322内に供給され遊技球が、下皿322内で跳ねて飛び上がっても、取付空間326jの残りの空間側へ侵入するのを確実に防止することができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。また、下皿カバー340,340Aによって下皿本体325の下皿第二領域A2の部位を覆っていることから、遊技者が、下皿本体325の下皿第一領域A1側(下皿開口部326d)から下皿第二領域A2の部位内に手を入れた時に、下皿カバー340,340Aにより指先等が取付空間326jの残りの空間側へ侵入するのを規制することができるため、指先等が上皿321の下面や演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側等に触れて怪我をするのを防止することができ、遊技者に対して安全な状態で遊技させることができる。
更に、下皿カバー340,340Aと演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)との間に隙間を有しているため、下皿カバー340,340Aに遊技球の当接による衝撃や圧力等が作用しても、下皿カバー340,340Aから演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)へ伝達されることはなく、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の破損を確実に防止することができる。
また、下皿322の下皿本体325における下皿第二領域A2の部位において、下皿球供給口323cの前方に下皿球抜き孔322aを備えているため、下皿球抜き孔322aが開いている状態では、下皿球供給口323cから放出された遊技球をそのまま下皿球抜き孔322aに進入させて下方(ドル箱)へ排出させることができ、遊技球を下皿本体325の本体立壁部325bの前端側に到達し難くすることができる。たとえ、遊技球が下皿球抜き孔322aを飛び越えたとしても、上述したように下皿カバー340,340Aを備えていることから、遊技球が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に当接するのを阻止することができるため、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の破損を防止することができ、遊技の中断を低減させて遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322の前端付近の下皿本体325の底壁部325aが、前方へ向かうほど高くなっているため、下皿本体325の本体立壁部325bの前端側へ向かう遊技球が、傾斜した底面を登ることとなり、遊技球の移動速度を減衰させることができる。従って、下皿カバー340,340Aに当接する遊技球の速度を遅くすることができるため、下皿カバー340,340Aによって遊技球が取付空間326jの残りの空間側へ移動するのを確実に規制することができると共に、遊技球が下皿カバー340,340Aや本体立壁部325bに当接した時の衝撃を小さくしてそれらが破損するのを抑制させることができる。
また、少なくとも下皿カバー340,340Aを別部材としているため、下皿カバー340,340Aが破損した時に、下皿カバー340,340Aを交換するだけで、容易に修復することができ、本パチンコ機1を設置している遊技ホール側の負担の増加を軽減させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、一般入賞口2001等に遊技球を受入させるような遊技が行われる遊技盤5の遊技領域5aの下方に、前面の左右方向中央が最も前方へ膨出した皿ユニット320の皿ユニットカバー326に備えた上で、その最も前方へ膨出した部位に演出操作ユニット400や第二演出操作ユニット400A着脱可能に取付けると共に、皿ユニットカバー326に上皿321と下皿322とからなる遊技球を貯留可能な貯留皿を備え、貯留皿(上皿321及び下皿322)に、正面視において演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の外方に位置する下皿第一領域A1と正面視において演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方となる取付空間326jの後部の空間内に位置する下皿第二領域A2とを有するようにしているため、前方から見た時に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を目立たせることができると共に、貯留皿(上皿321及び下皿322)を小さく見せて目立ち難くすることができる。従って、従来のパチンコ機では上皿と下皿とが見えていた部位に目立つ演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が見えるため、遊技者に対して従来のパチンコ機とは異なる遊技機であることを一見して認識させることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、皿ユニットカバー326の前面の左右方向中央に演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が取付けられていることから、皿ユニットカバー326の表面における下皿322が開口している部位が小さくなるが、正面視において演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方となる取付空間326jの後部の空間内に位置する下皿第二領域A2を有した下皿本体325の第一増設部325B、第二増設部325C、及び下皿カバー340,340Aを、備えているため、下皿322における前方から見えない範囲(下皿第二領域A2)にも遊技球を貯留することができる。従って、前方からの見た目に反して遊技球の貯留量を十分に確保することができるため、遊技者に対して、下皿322内における遊技球の残量を気にさせることなく遊技に専念させることができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、下皿第一領域A1を有している下皿本体325や本体部325Aに、下皿第二領域A2を有している下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325Cを取付けて(組合せて)下皿322を構成しているため、予め大きさの異なる複数の下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325C等を用意しておき、パチンコ機1のコンセプトや皿ユニットカバー326内の取付空間326jの広さ等に応じた大きさの下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325Cを取付けることで、下皿322の容積を最適なものとすることができる。また、上述したように、下皿カバー340,340Aや第一増設部325B及び第二増設部325Cを組替える(取替える)ことで、取付空間326jの後部の空間の広さに対応させることができ、この後部の空間の広さが演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方への突出量に依存していることから、後方の突出量の異なる様々な演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)に対応可能な下皿322とすることができ、パチンコ機1の汎用性を高めることができる。
また、下皿322に、底壁部325aと、底壁部325aの外周端から立上った本体立壁部325bとを備えているため、下皿322が下方へ窪んだ容器状となり、遊技球を確実に貯留させることができる。また、下皿カバー340,340Aに、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から立上ったカバー立壁部340aを有しているため、予め様々な形状の下皿カバー340,340Aを用意しておき、パチンコ機1のコンセプトや取付空間326jの後部の空間の広さ(形状)等に応じた形状の下皿カバー340,340Aを組合せる(取付ける)ことで、様々な形態に対応させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、下皿本体325と下皿カバー340,340Aとで構成されている下皿322において、下皿本体325の本体立壁部325bの上端に下皿カバー340,340Aを組合せて(取付けて)いることから、下皿322における遊技球が載置される部位が下皿本体325となるため、貯留により多くの遊技球の荷重がかかる部位に、下皿本体325と下皿カバー340,340Aとの境界(繋ぎ目、分割線PL)が位置することはない。従って、貯留された遊技球の荷重を下皿本体325でのみ受けることとなるため、多くの遊技球を貯留させても下皿本体325から下皿カバー340,340Aが引離されるような力が作用することはなく、下皿本体325から下皿カバー340,340Aが外れるのを防止することができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、一般入賞口2001等に遊技球を受入させるような遊技が行われる遊技盤5の遊技領域5aの下方且つ前方に、遊技球を貯留可能な上皿321と下皿322とを備えていると共に、左右方向中央に配置された演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)によって下皿322内の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとを含む下皿322の半分以上を前方(遊技者)から視認困難としている(見え難くしている)ため、パチンコ機1の外観をすっきりさせて見栄えを良くすることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。また、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)によって下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ向かう遊技球を視認困難としているため、遊技者に対して下皿322内における遊技球の流れに気付かせ難くして気が散るのを防止することができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)によって、下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ遊技球を誘導する下皿322における底面の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位、球誘導部322c及び緩衝部322d等の誘導手段により誘導されている遊技球を視認困難としているため、下皿球抜き孔322aを開いたままの状態とすると、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球が、誘導手段に誘導されてスムーズ(即座)に下皿球抜き孔322aから下方へ排出されることとなり、遊技者に対して下皿322を通ることなく遊技球が下皿322の下方(ドル箱)へ排出されているように錯覚させることができる。これにより、遊技者に対して、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)によって、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322a等を含む下皿322の半分以上を前方から視認困難としていることから、蓋然的に、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322a等が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方に位置している。つまり、下皿322の半分以上を、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方へ回り込ませるようにしているため、前方から見える下皿322の大きさに対して、実際の下皿322の大きさ(容量)が大きくなっているため、見た目に比べて下皿322内における遊技球の貯留量を十分に確保することができる。
また、下皿球抜き孔322aが開いている状態では、下皿球供給口323cから下皿322内に放出された遊技球を、下皿322における底面の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位、球誘導部322c及び緩衝部322d等の誘導手段によって下皿球抜き孔322aへスムーズに誘導して下皿322の下方(ドル箱)へ排出させることができるため、遊技球が下皿322内を回るように流通するのを防止することができ、下皿322内を流通する遊技球を前方(遊技者)から確実に視認困難な状態とすることができる。従って、遊技者に対して下皿322内における遊技球の流れに気付かせ難くすることができ、遊技者の気が散るのを防止して遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、下皿球抜き孔322aを開いたままの状態とすると、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球を、球誘導部322c等によって遊技者に気付かせることなく即座に下皿球抜き孔322aから下方へ排出させることができるため、遊技者に対して下皿322を通ることなく遊技球が下皿322の下方(ドル箱)へ排出されているように錯覚させることができる。これにより、遊技者に対して、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)によって、下皿322の平面視における遊技球の貯留領域(貯留面積)の半分以上を前方から視認困難としていることから、前方から見える下皿322の大きさに対して、実際の下皿322は、見える大きさの倍以上あるため、従来のパチンコ機の下皿と同様に、遊技球の貯留量を十分に確保することができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、一般入賞口2001等に遊技球を受入させるような遊技が行われる遊技盤5の遊技領域5aの正面視下方で前方へ膨出している扉枠3の皿ユニット320における皿ユニットカバー326の前面の左右方向中央に、皿ユニットカバー326の全高と同じ高さの大型の演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を取付けるための演出操作ユニット取付部326aを備えていると共に、皿ユニットカバー326の前面における演出操作ユニット取付部326aの左右両側で上下方向略中央よりも下側の皿前下装飾部326cを、後方へ抉れるように凹んだ形状としているため、演出操作ユニット取付部326aに取付けられた演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が、前方へ大きく突出しているように見せることができ、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を目立たせることができる。従って、従来のパチンコ機において上皿と下皿とが上下に並んで見えていた位置に、大型の演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が強調された状態で見えるため、遊技者に対して一見しただけで従来のパチンコ機とは異なっていることを認識させることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。そして、皿ユニットカバー326の前面における演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の左右両外側で後方へ凹んでいる皿前下装飾部326cから、下皿322を後方へ窪ませていると共に一部を演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方へ回り込ませており、下皿322内における遊技球の貯留量(下皿322の容積)を十分に確保することができるため、下皿322が遊技球で満杯になるのを気にしながら遊技しなくても良く、遊技者を遊技に専念させることができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322の一部が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方へ回り込んでいるため、遊技者が前方から下皿322内に手を入れた時に、指先が下皿322の後壁(皿ユニットベース323の前面)や下皿カバー340等に触れ難くすることができる。これにより、遊技者に対して触覚でも遊技球の貯留量が十分に確保されていることを認識させることができると共に、下皿322内に遊技球が貯留されている状態では、下皿322内に多くの遊技球が貯留されていることを認識できるため、遊技者に対して満足感を付与させることができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。また、下皿322に入れた手の指先が、下皿322の後壁や下皿カバー340等に触れ難いことから、遊技者に対して従来のパチンコ機における下皿と同じような感覚を与えることができるため、従来のパチンコ機に慣れた遊技者に対して、違和感を与えてしまうのを低減させることができ、遊技者を安心させて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、下皿322を、奥側(後方)へ行くほど広くなるように形成しているため、前側が小さくても、遊技球の貯留量を十分に確保することができる。換言すると、下皿322の前端側の部位を小さくしているため、下皿322が開口している皿ユニットカバー326の前面(皿前下装飾部326c)において、下皿322を目立ち難くすることができ、相対的に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を目立ち易くすることができる。従って、下皿322における遊技球の貯留量を十分に確保しつつ演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を備えることができ、遊技者に対する訴求力を高めることができると共に、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322における演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方に回り込んでいる部位の側方及び上方を下皿カバー340で覆っているため、遊技者が下皿322内に手を入れた時に、指先等が皿ユニットカバー326の内面や演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後面等に触れて怪我をするのを防止することができ、遊技者に対して安全な状態で遊技させることができる。また、下皿カバー340により、下皿322から皿ユニットカバー326内へ遊技球が侵入する(こぼれる)のを防止することができる。
更に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を、皿ユニットカバー326の前面の左右方向中央に配置しているため、遊技者側から演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)をより目立たせることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)による装飾を見え易くするとことができ、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の装飾や演出を楽しませて遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、下皿322に、上皿321と連通可能な下皿球供給口323cと、開閉可能に上下へ貫通している下皿球抜き孔322aと、を備えていることから、従来のパチンコ機における下皿と同じ機能を有しているため、従来のパチンコ機に慣れた遊技者が、本パチンコ機1で遊技した時に、下皿322の機能に対して戸惑うことはなく、従来と同じような感じで遊技を行うことができ、遊技者を遊技に専念させて遊技を楽しませることができる。また、下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとを演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方に夫々配置しているため、正面から見ると下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとが、遊技者側から見えず、パチンコ機1の外観をすっきりさせて見栄えを良くすることができ、遊技者の関心を強く引付けることが可能な訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、扉枠3における遊技領域5aが臨む扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の貫通口111の下側で、前方に膨出している皿ユニット320の皿ユニットカバー326に取付けられている演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)のベースユニット430(第二ベースユニット450)に、遊技者に演出を提示可能な扉枠側演出表示装置460の外側を装飾している操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470)を取付けると共に、操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)の外周を囲むように外径が約15cmで中央がベースユニット430(第二ベースユニット450)から遠ざかる方向(外方)へ膨出している透明なボタンレンズ411を有した操作ボタン410を取付け、ボタンレンズ411の外周縁に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412を備えていると共に、ボタンレンズ411側からベースユニット430(第二ベースユニット450)側へ突出している筒状のボタンベース413を備えているため、第一ボタン装飾部411aやボタンベース413等によってボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間から操作ボタン内装飾部材432(扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470)の外縁や奥側(後側)等が見えるのを低減させることができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。従って、操作ボタン410や内部に備えられた操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)等の見栄えをより向上させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410における第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、ボタンフレーム412、及びボタンベース413によってボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間から操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)の外縁や奥側等を見え難くすることができることから、操作ボタン410の外径を大きくすることでボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間が相対的に大きくなっても、第一ボタン装飾部411a等によって良好に隠すことができるため、見栄えの悪化を防止しつも、外径が約15cmの大型の操作ボタン410(ボタンレンズ411)を問題なく具現化することができる。従って、操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を大型化することができるため、本パチンコ機1を目立たせることができ、遊技者の関心を強く引付けて訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、ボタンレンズ411側からベースユニット430(第二ベースユニット450)側へ筒状に突出しているボタンベース413(本体部413a)を備えているため、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)の間の隙間を斜めから見た時に、ボタンベース413の内壁によって操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)よりも外側にあるものを遮蔽して見えなくすることができ、操作ボタン410の見栄えをより一層良くすることができる。
また、透明なボタンレンズ411を、ベースユニット430(第二ベースユニット450)から遠ざかる方向(外方)へ膨出した立体形状(半球面体状)としていることから、ボタンレンズ411の外周縁付近の表面が、ボタンベース413の前端側の開口により形成される平面(ベースユニット430(第二ベースユニット450)とボタンレンズ411とが並んでいる方向と直交する平面、つまり、操作ボタン410の進退方向と直交する平面)に対して傾斜している状態となるため、遊技者側から見ると光が屈折し易くなる。従って、外周縁に備えられている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412とボタンベース413とを合せて、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間から操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)の外縁や奥側等を見え難くすることができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。
また、ボタンレンズ411を外方へ膨出した立体形状に形成していることから、操作ボタン410内の容積が大きくなるため、操作ボタン410内に配置される操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を、より大きくしたり可動させ易くしたりすることが可能となり、操作ボタン410内により遊技者を楽しませられる扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を備え易くすることができ、より遊技者を楽しませられるパチンコ機1を具現化することができる。
更に、ボタンレンズ411を立体形状に形成しているため、操作ボタン410に意匠性(装飾性)が付与されることとなるため、本パチンコ機1において操作ボタン410を目立たせて遊技者の関心を向けさせることができ、遊技するパチンコ機として本パチンコ機1を選択させ易くすることができる。
また、ボタンレンズ411の外周縁に備えられている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412において、ボタンフレーム412を不透明としているため、ボタンフレーム412の部位では、ボタンレンズ411と操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間から操作ボタン410や操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)等の奥側が見えるのを確実に隠すことができ、操作ボタン410等の見栄えの悪化を低減させて見栄えを良くすることができる。
また、ボタンレンズ411の外周端から内側へ所定幅で全周に亘って不透明なボタンフレーム412を備えており、第一ボタン装飾部411a及び第二ボタン装飾部411bと協働して、遊技者側から操作ボタン410におけるボタンベース413の本体部413aと操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間を見え難くすることができるため、本体部413aと操作ボタン内装飾部材432(スクリーンユニット470)との間の隙間を大きくすることが可能となり、その分、操作ボタン410や扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470が動くスペースを確保し易くすることができ、それらを良好に可動させることができる。
更に、ボタンレンズ411の外周を円筒状としているため、多角形状とした場合と比較して、外周に方向性が無くなることから操作ボタン410をスムーズに可動させ易くすることができる。従って、操作ボタン410を大型化しても問題なく押圧操作することができ、遊技者に対して操作ボタン410を用いる遊技者参加型演出を確実に楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、操作ボタン410を大型化していることから、遊技者に対して操作ボタン410を操作させる遊技者参加型演出を実行した時に、操作ボタン410の位置を確認しながら操作しなくても容易に操作ボタン410に触れて押圧操作させ易くすることができるため、遊技者に対して操作ボタン410を用いた遊技者参加型演出に参加させ易くすることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、操作ボタン410内に扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を備えているため、遊技状態に応じて演出画像を提示することで、遊技者の関心を操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)に強く引付けさせることができ、扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)による演出を楽しませることができると共に、扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)による演出画像や発光演出等により遊技者に対して操作ボタン410の操作を促すことができ、遊技者参加型演出に遊技者を積極的に参加させて楽しませることで興趣の低下を抑制させることができる。また、操作ボタン410内で演出が実行されることで、遊技者によっては何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、大型の操作ボタン410の透明なボタンレンズ411(第一ボタン装飾部411aよりも内側の部位)を通して扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を視認することができるため、遊技者に対して本パチンコ機1の操作ボタン410が、従来のパチンコ機の操作ボタンとは明らかに異なるものであることを即座に認識させることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、遊技者の操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A)を用いた演出に対する期待感を高めさせることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記の実施形態では、遊技機としてパチンコ機1に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機に、適用しても良く、この場合でも、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施形態では、操作ボタン410におけるボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周側となる部位に第一ボタン装飾部411aを形成したものを示したが、これに限定するものではなく、第一ボタン装飾部411aが形成されていないボタンレンズ411しても良い。
また、上記の実施形態では、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の外周縁に不透明なボタンフレーム412を取付けたものを示したが、これに限定するものではなく、ボタンフレーム412を取付けずに、ボタンレンズ411におけるボタンフレーム412と対応する部位に、全周に亘って後側を隠すための装飾部を形成するようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、操作ボタン410において、ボタンレンズ411の外周縁から操作ボタン内装飾部材432や扉枠側第二演出表示装置460Aの外周の全周を囲むようにベースユニット430(第二ベースユニット450)側へ筒状に突出したボタンベース413(本体部413a)を備えたものを示したが、これに限定するものではなく、操作ボタン内装飾部材432や扉枠側第二演出表示装置460Aの外周の全周に対して一部のみ囲むように少なくとも一つベースユニット430(第二ベースユニット450)側へ突出したものであっても良い。このボタンベース413の形状としては、ボタンレンズ411の外周に沿った形状としても良いし、ボタンレンズ411の外周に沿っていない形状としても良い。ボタンベース413は、少なくとも内壁側に装飾(シールの貼付けや印刷等による平面的な装飾、レリーフ等の凹凸による立体的な装飾)を有していても良い。更に、ボタンベース413は、透光性であっても良いし、不透光性であっても良い。また、ボタンベース413は、有色であっても良いし、無色透明であっても良い。また、ボタンベース413を透明とした場合、内壁側又は外壁側の少なくとも一方に、シボ、スリット、プリズム、等の光拡散加工を施すことが望ましい。
また、上記の実施形態では、下皿322が、皿ユニットカバー326の前面における演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の左外側の部位からのみ後方へ窪んだ例を示したが、これに限定するものではなく、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の左右両側から後方へ窪み、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方において互いに繋がっているような下皿322としても良いし、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の右外側の部位からのみ後方へ窪み、一部が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方へ回り込んでいるようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326の前面における下皿322が後方へ窪んでいる部位(皿前下装飾部326c)の形状(下皿322の前端の形状)を、後方へ湾曲面状に凹んだ例を示したが、これに限定するものではなく、多角柱面状、或いは、多面体状に凹んだ前面としても良い。
また、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326の前面に演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を取付けた例を示したが、これに限定するものではなく、「操作ダイヤル、タッチパネル等の操作装置を備えたもの」、「表面に装飾を有した回転体を備えたもの」、「装飾を有した装飾体と、装飾体を可動させる可動装置と、を備えたもの」、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴ、及びシーン(ジオラマ)等を立体的に模した装飾体を備えたもの」、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴや、所定の模様、等の装飾がシールや印刷等によって施されたもの」、等を備えたユニット或いはパネル等の部材を取付けても良い。また、取付空間326j(演出操作ユニット取付部326a)に取付けられる部材は、一つである必要はなく、複数(二つ以上)の部材を取付けても良い。例えば、取付空間326jの上半分に取付けられる部材と、取付空間326jの下半分に取付けられる部材とのように、別々の部材を取付けるようにしても良い。
また、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を取付けるための前方へ開口した演出操作ユニット取付部326aを形成したものを示したが、これに限定するものではなく、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を取付けるための開口(演出操作ユニット取付部326a)を有していない皿ユニットカバー(例えば、パネル状のカバー部)とし、皿ユニットカバーの後方に、取付空間326j(或いは、取付空間326jの残りの空間)に相当する空間を形成する構成としても良い。なお、このような皿ユニットカバーの前面には、遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴ、所定の模様、等の装飾を、シール、印刷、装飾部材の取付け、等によって施すことが望ましい。
更に、上記の実施形態では、下皿322の平面視における遊技球の貯留領域(貯留面積)の半分よりも若干大きい領域を、被覆部としての演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)により前方から視認困難に被覆する例を示したが、これに限定するものではなく、下皿322における遊技球の貯留領域の半分以下の領域を前方から視認困難とするようにしても良いし、下皿322の全体を前方から視認困難とするようにしても良い。
また、上記の実施形態では、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b、及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を、周方向に対して部分的に備えた円弧状のものを示したが、これに限定するものではなく、第二ボタン装飾部411bやフレームサイドレンズ417が全周に亘って延びた円環状のものとしても良い。
また、上記の実施形態では、演出操作ユニット400における操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとして、中央を中心とした同心円状の複数の多角形を有した装飾を示したが、これに限定するものではなく、第二ボタン内装飾部432gとして、中央を中心とした同心円状の複数の円形(楕円形を含む)を有した装飾としても良い。
更に、上記の実施形態では、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411(前部材)を通して、後側に配置された操作ボタン内装飾部材432や扉枠側演出表示装置460、扉枠側第二演出表示装置460A等の後部材が常に視認できるようにしたものを示したが、これに限定するものではなく、前後(又は上下)に配置された、前部材及び後部材の少なくとも一方を、所定条件の充足により後側が視認可能となる可変光透過手段を有した構成としても良い。ここで、可変光透過手段としては、「マジックミラーのように、前側と後側の明るさの違いにより後側が視認可能となるもの」、「液晶フィルムのように、電源のON/OFFにより透明となったり不透明となったりして後側が視認可能となるもの」、等が挙げられる。なお、前部材と後部材とは、相対的に移動可能としても良いし、相対的に移動できないようにしても良い。
前部材及び後部材の少なくとも一方に可変光透過手段を有するようにすることで、通常の状態では、前部材のみが、或いは、前部材と後部材とが、視認可能な状態となっており、視認可能な部材の装飾を遊技者に見せることができる。そして、特別な状態では、所定条件を充足させることで、通常の状態では見えなかった後側の部材(後部材、或いは、後部材の後側に配置されている部材)が見えることで、前部材と後部材が、或いは、前部材と後部材と後部材の後側の部材とが、重なった装飾を見せることができる。従って、前部材と後部材とを用いて様々な装飾(装飾演出)を遊技者に見せることができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、遊技者を楽しませることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
具体的に詳述すると、例えば、前部材にマジックミラーのような可変光透過手段を有するようにした場合、通常の状態では、前部材の後側を暗くすることで、前部材の装飾のみを遊技者に視認させることができる。そして、前部材と後部材との間、或いは、後部材の後側、をLED等の発光部の光により明るくすると、前部材における可変光透過手段の充足条件が満たされて、前部材を通して後部材が視認できるようになり、前部材の装飾と後部材の装飾とが重なった装飾を遊技者に見せることができる。
或いは、前部材を透明とし、後部材にマジックミラーのような可変光透過手段を有するようにした場合、通常の状態では、前部材を通して後部材の表面が見えるため、前部材の装飾と後部材の表面とによる装飾を遊技者に見せることができる。そして、後部材の後側を、LED等の発光部の光により明るくすると、後部材における可変光透過手段の充足条件が満たされて、後部材を通して後側が視認できるようになり、前部材及び後部材を通して、後部材の後側の部材(例えば、表示装置、キャラクタ等の装飾体)を遊技者に見せることができる。
更には、前部材と後部材の両方に、マジックミラーのような可変光透過手段を有するようにした場合、通常の状態では、前部材の装飾のみを遊技者に見せることができ、前部材と後部材との間を、LED等の発光部の光により明るくすると、前部材における可変光透過手段の充足条件が満たされて、前部材を通して後部材の表面が視認できるようになり、前部材と後部材とによる装飾を遊技者に見せることができる。一方、後部材の後側を、LED等の発光部の光により明るくする(或いは、前部材と後部材との間と後部材の後側とを同時に、LED等の発光部の光により明るくする)と、前部材及び後部材における夫々の可変光透過手段の充足条件が夫々満たされて、前部材及び後部材を通して、後部材の後側の部材(例えば、表示装置、キャラクタ等の装飾体)を遊技者に見せることができる。これにより、発光部の光により明るくする部位を適宜選択することで、視認可能となる範囲を多段階に変化させることができ、多彩な装飾を遊技者に楽しませることができる。
なお、上記の具体例では、可変光透過手段を、マジックミラーのようなものとしていることから、後側を暗くしている状態では、鏡のように見えるため、前部材や後部材の表面においてキラキラした装飾を遊技者に見せることができる。
また、上記の具体例では、可変光透過手段を、マジックミラーのようなものとして説明したが、液晶フィルムのようなものとした場合でも、同様の作用効果を奏することができる。また、液晶フィルムのようなものを可変光透過手段とした場合、不透明な状態でも光を透過させることができる(透光性を有している)ため、前部材と後部材との間や後部材の後側を、LED等の発光部の光により明るくさせる(又は、発光装飾させる)ことができるようにすれば、より多彩な発光演出や装飾演出等の演出を遊技者に見せることができる。
[7.主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板]
次に、パチンコ機1の各種制御を行う制御基板について、図69~図74を参照して説明する。図69は主制御基板、払出制御基板及び周辺制御基板のブロック図であり、図70は図69のつづきを示すブロック図であり、図71は主基板を構成する払出制御基板とCRユニット及び度数表示板との電気的な接続を中継する遊技球等貸出装置接続端子板に入出力される各種検出信号の概略図であり、図72は図69のつづきを示すブロック図であり、図73は周辺制御MPUの概略を示すブロック図であり、図74は液晶表示制御部における音源内蔵VDP周辺のブロック図である。
パチンコ機1は、その制御構成として、図69に示すように、制御用電源(例えば、+5Vなど)の生成処理のほか、賞球の払出しを含めた遊技に関する制御を行う第1制御部MCGと、該第1制御部MCGによって進行される遊技に関する演出を行う第2制御部SCGとを備えている。
より具体的には、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、複数の基板を用意することにより各種制御が分担される構造を採用しており、上記第1制御部MCGとして、主制御基板1310、払出制御基板951、及び電源基板931を備えており、上記第2制御部SCGとして、周辺制御基板1510を備えている。以下、この実施の形態にかかるパチンコ機1の制御構成を説明するにあたり、まず、主制御基板1310、払出制御基板951、電源基板931の順に上記第1制御部MCGについて説明し、その後、上記第2制御部SCG(周辺制御基板1510)について説明する。
[7-1.主制御基板]
上記第1制御部MCGのうち、遊技の進行を制御する主制御基板1310は、図69に示すように、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行されるとともに遊技動作を制御するメイン制御プログラムなどの各種制御プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである主制御MPU1310aと、各種検出スイッチからの検出信号が入力される主制御入力回路1310bと、各種信号を外部の基板等へ出力するための主制御出力回路1310cと、各種ソレノイドを駆動するための主制御ソレノイド駆動回路1310dと、予め定めた電圧の停電又は瞬停の兆候を監視する停電監視回路1310eと、を主として備えている。
主制御MPU1310aには、その内蔵されているRAM(以下、「主制御内蔵RAM」と記載する。)や、その内蔵されているROM(以下、「主制御内蔵ROM」と記載する。)のほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマ1310af(以下、「主制御内蔵WDT1310af」と記載する。)や不正を防止するための機能等も内蔵されている。
また、主制御MPU1310aは、不揮発性のRAMが内蔵されている。この不揮発性のRAMには、主制御MPU1310aを製造したメーカによって個体を識別するためのユニークな符号(世界で1つしか存在しない符号)が付された固有のIDコードが予め記憶されている。この一度付されたIDコードは、不揮発性のRAMに記憶されるため、外部装置を用いても書き換えることができない。主制御MPU1310aは、不揮発性のRAMからIDコードを取り出して参照することができるようになっている。
また、主制御MPU1310aは、遊技に関する各種乱数のうち、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数をハードウェアにより更新するハード乱数回路1310an(以下、「主制御内蔵ハード乱数回路1310an」と記載する。)が内蔵されている。この主制御内蔵ハード乱数回路1310anは、予め定めた数値範囲(本実施形態では、最小値として値0~最大値として値32767という数値範囲が予め設定されている。)内において乱数を生成し、初期値として予め定めた値が固定されておらず(つまり、初期値が固定されておらず)、主制御MPU1310aがリセットされるごとに異なる値がセットされるように回路構成されている。具体的には、主制御内蔵ハード乱数回路1310anは、主制御MPU1310aがリセットされると、まず、予め定めた数値範囲内における一の値を初期値として、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号(後述する主制御水晶発振器から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出する。このような高速な抽選を主制御内蔵ハード乱数回路1310anが繰り返し行い、主制御MPU1310aは、主制御内蔵ハード乱数回路1310anから値を取得する時点における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した値を大当り判定用乱数としてセットするようになっている。
主制御入力回路1310bは、その各種入力端子に各種検出スイッチからの検出信号がそれぞれ入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられず、リセット機能を有していない。このため、主制御入力回路1310bは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、主制御入力回路1310bは、その各種入力端子に入力されている各種検出スイッチからの検出信号に基づく情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく各種信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
主制御出力回路1310cは、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されたオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、その各種入力端子に各種信号を外部の基板等へ出力するための各種信号が入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられるリセット機能を有するリセット機能付き主制御出力回路1310caと、リセット端子が設けられていないリセット機能を有しないリセット機能なし主制御出力回路1310cbと、から構成されている。リセット機能付き主制御出力回路1310caは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力される回路として構成されている。つまり、リセット機能付き主制御出力回路1310caは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされることによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から全く出力されない回路として構成されている。これに対して、リセット機能なし主制御出力回路1310cbは、後述する主制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、リセット機能なし主制御出力回路1310cbは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する主制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
図60に示した、第一始動口2002に入球した遊技球を検出する第一始動口センサ4002、第二始動口2004に入球した遊技球を検出する第二始動口センサ4004、及び一般入賞口2001に入球した遊技球を検出する一般入賞口センサ4020からの検出信号や停電監視回路1310eからの信号は、主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。また、図60に示した、ゲート部2003を通過した遊技球を検出するゲートセンサ4003、大入賞口2005に入球した遊技球を検出するカウントセンサ4005、及び図69に示した裏ユニット3000に取り付けられて磁石を用いた不正行為を検出する磁気検出センサ4024からの検出信号は、遊技盤5に取り付けられたパネル中継基板4161、そして主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
主制御MPU1310aは、これらの各スイッチからの検出信号に基づいて、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに駆動信号を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caから主制御ソレノイド駆動回路1310dに制御信号を出力し、主制御ソレノイド駆動回路1310dからパネル中継基板4161を介して始動口ソレノイド2107及びアタッカソレノイド2108に駆動信号を出力したり、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに駆動信号を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caからパネル中継基板4161、そして機能表示ユニット1400を介して第一特別図柄表示器1403、第二特別図柄表示器1405、第一特別保留数表示器1404、第二特別保留数表示器1406、普通図柄表示器1402、状態表示器1401、及びラウンド表示器1407に駆動信号を出力したりする。
また、主制御MPU1310aは、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに遊技に関する各種情報(遊技情報)を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caから払出制御基板951に遊技に関する各種情報(遊技情報)を出力したり、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに信号(停電クリア信号)を出力することにより、リセット機能付き主制御出力回路1310caから停電監視回路1310eに信号(停電クリア信号)を出力したりする。
なお、本実施形態において、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、ゲートセンサ4003、及びカウントセンサ4005には、非接触タイプの電磁式の近接スイッチを用いているのに対して、一般入賞口センサ4020には、接触タイプのON/OFF動作式のメカニカルスイッチを用いている。これは、遊技球が第一始動口2002や第二始動口2004に頻繁に入球するし、ゲート部2003を頻繁に通過するため、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003には、寿命の長い近接スイッチを用いている。また、遊技者にとって有利となる大当り遊技状態が発生すると、大入賞口2005が開放されて遊技球が頻繁に入球するため、カウントセンサ4005による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、カウントセンサ4005にも、寿命の長い近接スイッチを用いている。これに対して、遊技球が頻繁に入球しない一般入賞口2001には、一般入賞口センサ4020による検出も頻繁に発生しない。このため、一般入賞口センサ4020には、近接スイッチより寿命が短いメカニカルスイッチを用いている。
また、主制御MPU1310aは、その所定のシリアル出力ポートの出力端子からリセット機能なし主制御出力回路1310cbに払い出しに関する各種コマンドをシリアルデータとして送信することにより、リセット機能なし主制御出力回路1310cbから払出制御基板951に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。払出制御基板951は、主制御基板1310からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(払主ACK信号)を主制御基板1310に出力する。この信号(払主ACK信号)が主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。
また、主制御MPU1310aは、払出制御基板951からのパチンコ機1の状態に関する各種コマンドをシリアルデータとして主制御入力回路1310bで受信することにより、主制御入力回路1310bからその所定のシリアル入力ポートの入力端子で各種コマンドをシリアルデータとして受信する。主制御MPU1310aは、払出制御基板951からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(主払ACK信号)を、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き主制御出力回路1310caに出力し、リセット機能付き主制御出力回路1310caから払出制御基板951に信号(主払ACK信号)を出力する。
また、主制御MPU1310aは、その所定のシリアル出力ポートの出力端子からリセット機能なし主制御出力回路1310cbに遊技演出の制御に関する各種コマンド及びパチンコ機1の状態に関する各種コマンドをシリアルデータとして送信することにより、リセット機能なし主制御出力回路1310cbから周辺制御基板1510に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。
ここで、周辺制御基板1510へ各種コマンドをシリアルデータとして送信する主周シリアル送信ポートについて簡単に説明する。主制御MPU1310aは、主制御CPUコア1310aaを中心として構成されており、主制御内蔵RAMのほかに、主制御各種シリアルI/Oポートの1つである主周シリアル送信ポート1310ae等がバス1310ahを介して回路接続されている(図79を参照)。主周シリアル送信ポート1310aeは、周辺制御基板1510へ各種コマンドを主周シリアルデータとして送信するものであり、送信シフトレジスタ1310aea、送信バッファレジスタ1310aeb、シリアル管理部1310aec等を主として構成されている(図79を参照)。主制御CPUコア1310aaは、コマンドを送信バッファレジスタ1310aebにセットして送信開始信号をシリアル管理部1310aecに出力すると、このシリアル管理部1310aecが送信バッファレジスタ1310aebにセットされたコマンドを送信バッファレジスタ1310aebから送信シフトレジスタ1310aeaに転送して主周シリアルデータとして周辺制御基板1510に送信開始する。本実施形態では、送信バッファレジスタ1310aebの記憶容量として32バイトを有している。主制御CPUコア1310aaは、送信バッファレジスタ1310aebに複数のコマンドをセットした後にシリアル管理部1310aecに送信開始信号を出力することによって複数のコマンドを連続的に周辺制御基板1510に送信している。
なお、主制御基板1310に各種電圧を供給する電源基板931は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板1310に電力を供給するためのバックアップ電源としての電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」と記載する。)BC0(図75を参照)を備えている。このキャパシタBC0により主制御MPU1310aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を主制御内蔵RAMに記憶することができるようになっている。主制御内蔵RAMに記憶される各種情報は、電源投入時から予め定めた期間内に後述する払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されると、操作スイッチ954からの操作信号(RAMクリア信号)が払出制御基板951から出力され、主制御入力回路1310bを介して、主制御MPU1310aの所定の入力ポートの入力端子に入力され、これを契機として、主制御MPU1310aによって主制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。
[7-2.払出制御基板]
上記第1制御部MCGのうち、遊技球の払い出し等を制御する払出制御基板951は、図70に示すように、払い出しに関する各種制御を行う払出制御部952と、各種機能を兼用する操作スイッチ954と、パチンコ機1の状態を表示するエラーLED表示器860bと、を備えている。また、RAMクリアスイッチとしての機能を兼ね備える操作スイッチ954は、操作されることによって出力された検出信号に基づいて、主制御MPU1310aに内蔵されているRAM(以下、「主制御内蔵RAM」と記載する。)に記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリア信号を出力する。
[7-2-1.払出制御部]
払い出しに関する各種制御を行う払出制御部952は、図70に示すように、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行される遊技媒体の払出動作を制御する払出制御プログラムを含む各種制御プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである払出制御MPU952aと、払い出しに関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される払出制御入力回路952bと、各種信号を外部の基板等へ出力するための払出制御出力回路952cと、払出装置830の払出モータ834に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路952dと、CRユニット6との各種信号をやり取りするためのCRユニット入出力回路952eと、を備えている。払出制御MPU952aには、その内蔵されているRAM(以下、「払出制御内蔵RAM」と記載する。)や、その内蔵されているROM(以下、「払出制御内蔵ROM」と記載する。)のほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマや不正を防止するための機能等も内蔵されている。
払出制御プログラムは、払出制御MPU952aの制御によって、主制御基板1310からの遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払い出しに関する各種コマンドをそれぞれ払出制御入力回路952bを介して主払シリアルデータ受信信号としてシリアル方式でシリアルデータを受信する。また、払出制御プログラムは、遊技球の払出動作にエラーが発生したことを契機として枠状態1コマンド(第1のエラー発生コマンドに相当)を生成したり、エラー解除部としての操作スイッチ954の操作信号(検出信号)に基づいて16ビット(2バイト)のエラー解除ナビコマンド(第1のエラー解除コマンドに相当)を作成し、これらエラー発生コマンド及びエラー解除ナビコマンドをそれぞれ、払主シリアルデータ送信信号としてシリアル方式のシリアルデータとして、払出制御I/Oポート952bを介して主制御基板1310の受信ポートに対して出力する(コマンド送信手段)。また、この払出制御プログラムは、電源投入時から所定時間が経過した後、即ち、払出制御部メイン処理が実行されたり払出制御部タイマ割り込み処理が実行されて払出制御が開始された後に、その払出動作に関してエラーが発生した場合、操作スイッチ954の操作に伴って発生した検出信号に基づいて当該エラーを解除するとともに当該エラーに応じた警告情報の出力などを停止させる(エラー解除制御手段)。
また、この払出制御プログラムは、扉枠開放スイッチ618からその開放操作に伴う検出信号(扉枠開放検出信号)が入力されると扉枠開放コマンドの(第1の扉開放コマンド)を出力するともに、本体枠開放スイッチ619からその開放操作に伴う検出信号(本体枠開放検出信号)が入力されると本体枠開放コマンド(第1の本体枠開放コマンド)を出力する。一方、また、この払出制御プログラムは、扉枠開放スイッチ618からその閉鎖操作に伴う検出信号(扉枠閉鎖検出信号)が入力されると扉枠閉鎖コマンド(第1の扉枠閉鎖コマンド)のを出力するともに、本体枠開放スイッチ619からその閉鎖操作に伴う検出信号(本体枠閉鎖検出信号)が入力されると本体枠閉鎖コマンド(第1の本体枠閉鎖コマンド)を出力する。
払出制御入力回路952bは、その各種入力端子に各種検出スイッチからの検出信号がそれぞれ入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられず、リセット機能を有していない。このため、払出制御入力回路952bは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、払出制御入力回路952bは、その各種入力端子に入力されている各種検出スイッチからの検出信号に基づく情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく各種信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
払出制御出力回路952cは、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されたオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、その各種入力端子に各種信号を外部の基板等へ出力するための各種信号が入力された情報を強制的にリセットするためのリセット端子が設けられるリセット機能を有するリセット機能付き払出制御出力回路952caと、リセット端子が設けられていないリセット機能を有しないリセット機能なし払出制御出力回路952cbと、から構成されている。リセット機能付き払出制御出力回路952caは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力される回路として構成されている。つまり、リセット機能付き払出制御出力回路952caは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされることによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から全く出力されない回路として構成されている。これに対して、リセット機能なし払出制御出力回路952cbは、後述する払出制御システムリセットからのシステムリセット信号が入力されない回路として構成されている。つまり、リセット機能なし払出制御出力回路952cbは、その各種入力端子に入力されている各種信号を外部の基板等へ出力するための情報が後述する払出制御システムリセットによりリセットされないことによって、その情報に基づく信号がその各種出力端子から出力される回路として構成されている。
払出ユニット800の球誘導ユニット820の供給通路内の遊技球の球切れを検知する球切れ検知センサ827、及び払出装置830の払出出口831b,832bから放出される遊技球を検知する払出検知センサ842、払出羽根839の回転を検知する羽根回転検知センサ840からの検出信号は、払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。なお、後述の説明上、羽根回転検知センサ840を、この明細書において単に回転検知センサ840ということにする。
また、本体枠4に対する扉枠3の開放を検出する扉枠開放スイッチ618、及び外枠2に対する本体枠4の開放を検出する本体枠開放スイッチ619からの検出信号は、払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
また、図1に示したファールカバーユニット270の収容空間が貯留された遊技球で満タンであるか否かを検出する満タン検知センサ279からの検出信号は、まずハンドル中継端子板315、電源基板931、そして払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されている。
払出制御MPU952aは、主制御基板1310からの払い出しに関する各種コマンドを、払出制御入力回路952bを介して、そのシリアル入力ポートの入力端子でシリアルデータ方式で受信したり、操作スイッチ954の操作信号(検出信号)を払出制御入力回路952bを介して主制御基板1310に対して出力する。払出制御MPU952aは、主制御基板1310からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(払主ACK信号)を、その所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから主制御基板1310に信号(払主ACK信号)を出力する。
また、払出制御MPU952aは、そのシリアル出力ポートの出力端子から、パチンコ機1の状態を示すための各種コマンドをシリアルデータとしてリセット機能なし払出制御出力回路952cbに送信することにより、リセット機能なし払出制御出力回路952cbから主制御基板1310に各種コマンドをシリアルデータとして送信する。
主制御基板1310は、払出制御基板951からの各種コマンドをシリアルデータとして正常受信完了すると、その旨を伝える信号(主払ACK信号)を払出制御基板951に出力する。この信号(主払ACK信号)が払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。
また、払出制御MPU952aは、その所定の出力ポートの出力端子から、払出モータ834を駆動するための駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから駆動信号を払出モータ駆動回路952dに出力し、払出モータ駆動回路952dから駆動信号を払出モータ834に出力したり、その所定の出力ポートの出力端子から、パチンコ機1の状態をエラーLED表示器860bに表示するための駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから駆動信号をエラーLED表示器860bに出力したりする。
エラーLED表示器860bは、セグメント表示器であり、英数字や図形等を表示してパチンコ機1の状態を表示している。エラーLED表示器860bが表示して報知する内容としては、次のようなものがある。例えば、図形「-」が表示されているときには「正常」である旨を報知し、数字「0」が表示されているときには「接続異常」である旨(具体的には、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間において電気的な接続に異常が生じている旨)を報知し、数字「1」が表示されているときには「球切れ」である旨(具体的には、球切れ検知センサ827からの検出信号に基づいて払出装置830の供給通路内に遊技球がない旨)を報知し、数字「2」が表示されているときには「球がみ」である旨(具体的には、回転検知センサ840からの検出信号に基づいて払出装置830の供給通路と連通する振分空間の入り口において払出回転体と遊技球とがその入り口近傍でかみ合って払出回転体が回転困難となっている旨)を報知し、数字「3」が表示されているときには「払出検知センサエラー」である旨(具体的には、払出検知センサ842からの検出信号に基づいて払出検知センサ842に不具合が生じている旨)を報知し、数字「5」が表示されているときには「リトライエラー」である旨(具体的には、払い出し動作のリトライ回数が予め設定された上限値に達した旨)を報知し、数字「6」が表示されているときには「満タン」である旨(具体的には、満タン検知センサ279からの検出信号に基づいてファールカバーユニット270の収容空間が貯留された遊技球で満タンである旨)を報知し、数字「7」が表示されているときには「CR未接続」である旨(払出制御基板951からCRユニット6までに亘るいずれかにおいて電気的な接続が切断されている旨)を報知し、数字「9」が表示されているときには「ストック中(賞球ストック(未払出)あり)」である旨(具体的には、まだ払い出していない遊技球の球数が予め定めた球数に達している旨)を報知している。
また、払出制御MPU952aは、その所定の出力ポートの出力端子から、実際に払い出した遊技球の球数等をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力することにより、リセット機能付き払出制御出力回路952caから図示しない抵抗を介して外部端子板784に実際に払い出した遊技球の球数等を出力したりする。
また、払出制御基板951は、主制御基板1310からの遊技に関する各種情報(遊技情報)を図示しない抵抗を介して外部端子板784に出力している。外部端子板784は、図示しない複数のフォトカプラ(赤外LEDとフォトICとが内蔵されて構成されている。)が設けられており、これらの複数のフォトカプラを介して、遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータに遊技球の球数等及び各種情報(遊技情報、遊技球の払出動作に関するエラー内容或いはエラーがあった旨)をそれぞれ伝えるようになっている。
外部端子板784とホールコンピュータとは、複数のフォトカプラにより電気的に絶縁された状態となっており、パチンコ機1の外部端子板784を経由してホールコンピュータへ異常な電圧が印加されてホールコンピュータが誤動作したり故障したりしないようになっているし、ホールコンピュータからパチンコ機1の外部端子板784を経由して遊技を進行する主制御基板1310や払出等を制御する払出制御基板951に異常な電圧が印加されて誤動作したり故障したりしなしようになっている。ホールコンピュータは、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数等やパチンコ機1の遊技情報を把握することにより遊技者の遊技を監視している。
球貸ボタン328からの遊技球の球貸要求信号、及び返却ボタン329からのプリペイドカードの返却要求信号は、まず度数表示板365、主扉中継端子板880、そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。CRユニット6は、球貸要求信号に従って貸し出す遊技球の球数を指定した信号を、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して払出制御基板951にシリアル方式で送信し、この信号がCRユニット入出力回路952eを介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力されるようになっている。また、CRユニット6は、貸し出した遊技球の球数に応じて挿入されたプリペイドカードの残度を更新するとともに、その残度を球貸返却表示部330に表示するための信号を、遊技球等貸出装置接続端子板869、主扉中継端子板880、そして度数表示板365に出力し、この信号が球貸返却表示部330に入力されるようになっている。また、球貸返却表示部330に隣接するCRユニットランプ365dは、CRユニット6からの供給電圧が遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されるようになっている。
なお、払出制御基板951に各種電圧を供給する電源基板931は、電源遮断時にでも所定時間、払出制御基板951に電力を供給するためのバックアップ電源としてのキャパシタBC1(図75を参照)を備えている。このキャパシタBC1により払出制御MPU952aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を払出制御内蔵RAM(払出記憶部)に記憶することができるようになっている。払出制御内蔵RAMに記憶される各種情報は、電源投入時から予め定めた期間内に操作スイッチ954が操作されると、その操作信号が払出制御入力回路952bを介して、払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力され、払出制御MPU952aは払出制御内蔵RAMに記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリア信号として判断し、これを契機として、払出制御MPU952aによって払出制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。この操作信号(RAMクリア信号)は、リセット機能なし払出制御出力回路952cbに出力され、リセット機能なし払出制御出力回路952cbから主制御基板1310に出力されるようにもなっている。
[7-2-2.遊技球等貸出装置接続端子板との各種信号のやり取り]
ここで、払出制御部952とCRユニット6とにおける各種信号のやり取り、及びCRユニット6と度数表示板365とにおける各種信号のやり取りについて、図71に基づいて説明する。遊技球等貸出装置接続端子板869は、図71に示すように、CRユニット6と払出制御基板951との基板間の電気的な接続を中継するほかに、CRユニット6と度数表示板365との基板間の電気的な接続も中継している(正確には、遊技球等貸出装置接続端子板869は、主扉中継端子板880を介して度数表示板365と電気的に接続されており、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続され、遊技球等貸出装置接続端子板869と主扉中継端子板880とが電気的に接続され、そして主扉中継端子板880と度数表示板365とが電気的に接続されている)。CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869との基板間、遊技球等貸出装置接続端子板869と払出制御基板951との基板間、遊技球等貸出装置接続端子板869と主扉中継端子板880との基板間、及び遊技球等貸出装置接続端子板869と度数表示板365との基板間は、各配線(ハーネス)によって電気的にそれぞれ接続されている。また、電源基板931からの後述するAC24Vが遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に供給されている。CRユニット6は、この供給されたAC24Vから所定電圧VL(本実施形態では、直流+12V(DC+12V、以下「+12V」記載する。))を、内蔵する図示しない電圧作成回路により作成してグランドLGとともに、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して払出制御基板951に供給する一方、遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して度数表示板365に供給している。
度数表示板365は、その部品面に、の球貸ボタン328と対応する位置に押ボタンスイッチである球貸ボタン328が実装され、貸球ユニット360の返却ボタン329と対応する位置に押ボタンスイッチである返却ボタン329が実装され、貸球ユニット360の貸出残表示部363と対応する位置にセグメント表示器である球貸返却表示部330が実装されている。
球貸ボタン328及び返却ボタン329は、CRユニット6からのグランドLGが遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して電気的に接続されている。球貸ボタン328は、球貸ボタン328が押圧操作されると、球貸ボタン328のスイッチが入り(ONし)、球貸ボタン328からの球貸操作信号TDSが主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。返却ボタン329は、返却ボタン329が押圧操作されると、返却ボタン329のスイッチが入り(ONし)、返却ボタン329からの返却操作信号RESが主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介してCRユニット6に入力されるようになっている。
球貸返却表示部330は、セグメント表示器が3個一列に並設されたものであり、これら3桁のセグメント表示器のうち1桁のセグメント表示器ずつ順次駆動する、いわゆるダイナミック点灯方式によって3桁のセグメント表示器が点灯制御されるようになっている。このような点灯制御によって、球貸返却表示部330は、CRユニット6に挿入されたプリペイドカードの残額を表示したり、CRユニット6のエラーを表示したりする。球貸返却表示部330は、3桁のセグメント表示器のうち1桁のセグメント表示器を指定するためのデジット信号DG0~DG2(計3本の信号)と、この指定した1桁のセグメント表示器を点灯させて表示させる内容を指定するためのセグメント駆動信号SEG-A~SEG-G(計7本の信号)と、がCRユニット6から遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されると、この入力された、デジット信号DG0~DG2及びセグメント駆動信号SEG-A~SEG-Gに従って1桁のセグメント表示器が順次発光され、これらの3桁のセグメント表示器の発光による内容が貸出残表示部363を通して視認することができるようになっている。
なお、球貸返却表示部330に隣接してCRユニットランプ365dが度数表示板365に実装されている。このCRユニットランプ365dは、CRユニット6からの所定電圧VLが遊技球等貸出装置接続端子板869そして主扉中継端子板880を介して入力されている。所定電圧VLは、CRユニットランプ365dを介して遊技球等貸出装置接続端子板869に実装された電流制限抵抗を通って球貸可能信号TDLとしてCRユニット6に入力されている。CRユニット6は、内蔵する電圧作成回路で電源基板931から供給されたAC24Vから所定電圧VLを作成しており、球貸ボタン328及び返却ボタン329が有効である球貸可能な状態である場合には球貸可能信号TDLの論理を制御してCRユニットランプ365dを発光させ、この発光が貸出残表示部363を通して視認することができるようになっている。また、セグメント駆動信号SEG-A~SEG-Gは、遊技球等貸出装置接続端子板869に実装された電流制限抵抗を通って球貸返却表示部330に入力されている。
CRユニット6は、球貸ボタン328が押圧操作されて球貸ボタン328からの球貸操作信号TDSが度数表示板365から主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介して入力されると、貸球要求信号であるBRDYを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板951(払出制御MPU952a)に出力するようになっている。そしてCRユニット6は、1回の払出動作で所定の貸球数(本実施形態では、25球であり、金額として100円に相当する。)を払い出すための1回の払出動作開始要求信号であるBRQを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、払出制御基板951(払出制御MPU952a)に出力するようになっている。BRDY及びBRQが入力される払出制御基板951(払出制御MPU952a)は、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるための信号であるEXSを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力したり、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるための信号であるPRDYを、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6に出力したりする。なお、例えば、球貸ボタン328が押圧操作されると、200円分の遊技球が払い出されるように、ホールの店員等がCRユニット6に予め設定している場合には、1回の払出動作が連続して2回行われるようになっており、100円分の25球が払い出されると、続けて100円分の25球が払い出され、計200円分の50球が払い出されることとなる。
CRユニット6は、返却ボタン329が押圧操作されて返却ボタン329からの返却操作信号RESが度数表示板365から主扉中継端子板880そして遊技球等貸出装置接続端子板869を介して入力されると、プリペイドカードを図示しない挿入口から排出して返却するようになっている。この返却されたプリペイドカードは、球貸ボタン328が押圧操作された結果、払い出された遊技球の球数に相当する金額が減算された残額が記憶されている。
[7-3.電源基板931]
次に、上記第1制御部MCGのうち、電源基板931について簡単に説明する。電源基板931は、パチンコ島設備から供給され交流24ボルト(AC24V)を電気的に接続したり、電気的に遮断したりすることができる電源スイッチ934と、各種電源を生成する電源制御部935と、図5に示した打球発射装置650の発射ソレノイド682による発射制御及び図1に示した球送りユニット250の球送ソレノイド255による球送制御を行う発射制御部953と、を備えている。
[7-3-1.電源制御部]
電源制御部935は、電源スイッチ934が操作されてパチンコ島設備から供給される交流24ボルト(AC24V)を整流する同期整流回路935aと、同期整流回路935aで整流された電力の力率を改善する力率改善回路935bと、力率改善回路935bで力率が改善された電力を平滑化する平滑化回路935cと、平滑化回路935cで平滑化された電力から各種基板に供給するための各種直流電源を作成する電源作成回路935dと、を備えている。
[7-3-2.発射制御部]
発射ソレノイド682による発射制御と、球送ソレノイド255による球送制御と、を行う発射制御部953は、発射制御回路953aを主として構成されている。発射制御回路953aは、ハンドル302の回転位置に応じて遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出す強度(発射強度)を電気的に調節するハンドル回転検知センサ307からの操作信号と、ハンドル302に手のひらや指が触れているか否かを検出するハンドルタッチセンサ310からの検出信号と、遊技者の意志によって遊技球の打ち出し(発射)を強制的に停止するか否かを検出する単発ボタン操作センサ312からの検出信号と、がハンドル中継端子板315を介して、入力されている。また、発射制御回路953aは、CRユニット6と遊技球等貸出装置接続端子板869とが電気的に接続されると、その旨を伝えるCR接続信号が払出制御基板951を介して入力されている。
発射制御回路953aは、ハンドル回転検知センサ307からの操作信号に基づいて遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を調整して発射ソレノイド682に出力する制御を行っている一方、ハンドル中継端子板315を介して球送ソレノイド255に一定電流を出力することにより球送りユニット250の球送部材が皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を打球発射装置650側へ送る制御を行っている。
[7-4.周辺制御基板]
こうした第1制御部MCGに対し、上記第2制御部SCGのうちの周辺制御基板1510では、図72に示すように、主制御基板1310からの各種コマンドに基づいて演出制御を行い、かつ、図19に示す扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う演出表示駆動基板4450と制御コマンドや各種情報(各種データ)をやり取りする周辺制御部1511と、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行う一方、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音制御を行う液晶表示制御部1512と、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを保持するリアルタイムクロック(以下、「RTC」と記載する。)制御部4165と、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音量をつまみ部を回動操作することにより調節する音量調整ボリューム4140aと、を備えている。
[7-4-1.周辺制御部]
演出制御を行う周辺制御部1511は、図72に示すように、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPU1511aと、電源投入時に実行される電源投入時処理を制御するとともに電源投入時から所定時間が経過した後に実行されるとともに演出動作を制御するサブ制御プログラムなどの各種制御プログラム、各種データ、各種制御データ及び各種スケジュールデータを記憶する周辺制御ROM1511bと、後述する液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aからのVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理をまたいで継続される各種情報(例えば、遊技盤側演出表示装置1600に描画する画面を規定するスケジュールデータや各種LED等の発光態様を規定するスケジュールデータなどを管理するための情報など)を記憶する周辺制御RAM1511cと、日をまたいで継続される各種情報(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴を管理するための情報や特別な演出フラグの管理するための情報など)を記憶する周辺制御SRAM1511dと、周辺制御MPU1511aが正常に動作しているか否かを監視するための周辺制御外部ウォッチドックタイマ1511e(以下、「周辺制御外部WDT1511e」と記載する。)と、を備えている。
周辺制御RAM1511cは、瞬停が発生して電力がすぐ復帰する程度の時間しか記憶された内容を保持することができず、電力が長時間遮断された状態(長時間の電断が発生した場合)ではその内容を失うのに対して、周辺制御SRAM1511dは、電源基板931に設けられた図示しない大容量の電解コンデンサ(以下、「SRAM用電解コンデンサ」と記載する。)によりバックアップ電源が供給されることにより、記憶された内容を50時間程度、保持することができるようになっている。電源基板931にSRAM用電解コンデンサが設けられることにより、遊技盤5をパチンコ機1から取り外した場合には、周辺制御SRAM1511dにバックアップ電源が供給されなくなるため、周辺制御SRAM1511dは、記憶された内容を保持することができなくなってその内容を失う。
周辺制御外部WDT1511eは、周辺制御MPU1511aのシステムが暴走していないかを監視するためのタイマであり、このタイマがタイマアップすると、ハードウェア的にリセットをかけるようになっている。つまり、周辺制御MPU1511aは、一定期間内(タイマがタイマアップするまで)に周辺制御外部WDT1511eのタイマをクリアするクリア信号を周辺制御外部WDT1511eに出力しないときには、リセットがかかることとなる。周辺制御MPU1511aは、一定期間内にクリア信号を周辺制御外部WDT1511eに出力するときには、周辺制御外部WDT1511eのタイマカウントを再スタートさせることができるため、リセットがかからない。
周辺制御MPU1511aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板1310からの各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤5の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートから図示しない周辺制御出力回路を介してランプ駆動基板4170に送信したり、遊技盤5に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データをモータ駆動基板用シリアルI/Oポートから周辺制御出力回路を介してモータ駆動基板4180に送信したり、扉枠3に設けたダイヤル駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データを枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートから周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したり、扉枠3の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データを枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートから周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したりする。
主制御基板1310からの各種コマンドは、図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートに入力されている。また、演出操作ユニット400に設けられた、ダイヤル操作部401の回転(回転方向)を検出するための回転検出スイッチからの検出信号、及び押圧操作部405の操作を検出するための押圧検出スイッチからの検出信号は、枠装飾駆動アンプ基板194に設けた図示しない扉側シリアル送信回路でシリアル化され、このシリアル化された演出操作ユニット検出データが扉側シリアル送信回路から、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868、そして周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU1511aの演出操作ユニット検出用シリアルI/Oポートに入力されている。
遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を検出するための各種検出スイッチ(例えば、フォトセンサなど。)からの検出信号は、モータ駆動基板4180に設けた図示しない遊技盤側シリアル送信回路でシリアル化され、このシリアル化された可動体検出データが遊技盤側シリアル送信回路から周辺制御入力回路を介して、周辺制御MPU1511aのモータ駆動基板用シリアルI/Oポートに入力されている。周辺制御MPU1511aは、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの入出力を切り替えることにより周辺制御基板1510とモータ駆動基板4180との基板間における各種データのやり取りを行うようになっている。
なお、周辺制御MPU1511aは、ウォッチドックタイマを内蔵(以下、「周辺制御内蔵WDT」と記載する。)しており、周辺制御内蔵WDTと周辺制御外部WDT1511eとを併用して自身のシステムが暴走しているか否かを診断している。
[7-4-1a.周辺制御MPU]
次に、マイクロコンピュータである周辺制御MPU1511aについて説明する。周辺制御MPU1511aは、図73に示すように、周辺制御CPUコア1511aaを中心として、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御DMA(Direct Memory Accessの略)コントローラ1511ac、周辺制御バスコントローラ1511ad、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御アナログ/デジタルコンバータ(以下、周辺制御A/Dコンバータと記載する)1511ak等から構成されている。
周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御DMAコントローラ1511acに対して、内部バス1511ahを介して、各種データを読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511akに対して、内部バス1511ah、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、各種データを読み書きする。
また、周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御ROM1511bに対して、内部バス1511ah、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして外部バス1511hを介して、各種データを読み込む一方、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511dに対して、内部バス1511ah、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして外部バス1511hを介して、各種データを読み書きする。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置と、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア1511aaを介すことなく、独立してデータ転送を行う専用のコントローラであり、DMA0~DMA3という4つのチャンネルを有している。
具体的には、周辺制御DMAコントローラ1511acは、周辺制御MPU1511aに内蔵される周辺制御内蔵RAM1511abの記憶装置と、周辺制御MPU1511aに内蔵される、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア1511aaを介すことなく、独立してデータ転送を行うために、周辺制御内蔵RAM1511abの記憶装置に対して、内部バス1511ahを介して、読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置に対して、周辺制御バスコントローラ1511ad及び周辺バス1511aiを介して、読み書きする。
また、周辺制御DMAコントローラ1511acは、周辺制御MPU1511aに外付けされる、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置と、周辺制御MPU1511aに内蔵される、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の装置間において、周辺制御CPUコア1511aaを介すことなく、独立してデータ転送を行うために、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置に対して、周辺制御バスコントローラ1511ad及び外部バス1511hを介して、読み書きする一方、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置に対して、周辺制御バスコントローラ1511ad及び周辺バス1511aiを介して、読み書きする。
周辺制御バスコントローラ1511adは、内部バス1511ah、周辺バス1511ai、及び外部バス1511hをコントロールして周辺制御MPUコア1511aaの中央処理装置と、周辺制御内蔵RAM1511ab、周辺制御ROM1511b、周辺制御RAM1511c、及び周辺制御SRAM1511d等の記憶装置と、周辺制御各種シリアルI/Oポート1511ae、周辺制御内蔵WDT1511af、周辺制御各種パラレルI/Oポート1511ag、及び周辺制御A/Dコンバータ1511ak等の入出力装置と、の各種装置間において、各種データのやり取りを行う専用のコントローラである。
周辺制御各種シリアルI/Oポート1511aeは、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポート、モータ駆動基板用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート、主制御基板用シリアルI/Oポート、演出操作ユニット情報取得用シリアルI/Oポートを有している。
周辺制御内蔵ウォッチドックタイマ(周辺制御内蔵WDT)1511afは、周辺制御MPU1511aのシステムが暴走していないかを監視するためのタイマであり、このタイマがタイマアップすると、ハードウェア的にリセットをかけるようになっている。つまり、周辺制御CPUコア1511aaは、ウォッチドックタイマをスタートさせた場合には、一定期間内(タイマがタイマアップするまで)にそのタイマをクリアするクリア信号を周辺制御内蔵WDT1511afに出力しないときには、リセットがかかることとなる。周辺制御CPUコア1511aaは、ウォッチドックタイマをスタートさせて一定期間内にクリア信号を周辺制御内蔵WDT1511afに出力するときには、タイマカウントを再スタートさせることができるため、リセットがかからない。
周辺制御各種パラレルI/Oポート1511agは、遊技盤側モータ駆動ラッチ信号、扉側モータ駆動発光ラッチ信号等の各種ラッチ信号を出力するほかに、周辺制御外部WDT1511eにクリア信号を出力したり、遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を検出するための各種検出スイッチからの検出信号をモータ駆動基板4180に設けた図示しない遊技盤側シリアル送信回路でシリアル化して、このシリアル化された可動体検出データを遊技盤側シリアル送信回路から周辺制御MPU1511aのモータ駆動基板用シリアルI/Oポートで受信するための可動体情報取得ラッチ信号を出力したりする。このLEDは、高輝度の白色LEDであり、大当り遊技状態の発生が確定している旨を伝えるための確定告知ランプとなっている。本実施形態では、LEDと周辺制御各種パラレルI/Oポート1511agとが電気的に直接接続された構成を採用することにより、LEDと周辺制御各種パラレルI/Oポート1511agとの経路を短くすることで遊技上重要な意味を持つLEDの点灯制御についてノイズ対策を講ずることができる。なお、LEDの点灯制御については、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理において実行されるようになっており、このLEDを除く他のLED等は、後述する周辺制御部定常処理において実行されるようになっている。
周辺制御A/Dコンバータ1511akは、音量調整ボリューム4140aと電気的に接続されており、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されることにより抵抗値が可変し、つまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、アナログ値からデジタル値に変換して、値0~値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0~6として管理している。基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0~6に設定された音量となるように液晶表示制御部1512(後述する音源内蔵VDP1512a)を制御して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。このように、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。
なお、本実施形態では、音楽や効果音のほかに、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音や、遊技演出に関する内容等を告知する(例えば、遊技盤側演出表示装置1600に繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりする等。)ための告知音も下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるが、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶表示制御部1512(後述する音源内蔵VDP1512a)を制御して調整することができるようになっている。このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。
これにより、例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側演出表示装置1600で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
[7-4-1b.周辺制御ROM]
周辺制御ROM1511bは、周辺制御部1511、液晶表示制御部1512、RTC制御部4165等を制御する各種制御プログラム、各種データ、各種制御データ、及び各種スケジュールデータを予め記憶されている。各種スケジュールデータには、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に描画する画面を生成する画面生成用スケジュールデータ、各種LEDの発光態様を生成する発光態様生成用スケジュールデータ、音楽や効果音等を生成する音生成用スケジュールデータ、及びモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動態様を生成する電気的駆動源スケジュールデータ等がある。画面生成用スケジュールデータは、画面の構成を規定する画面データが時系列に配列されて構成されており、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に描画する画面の順序が規定されている。発光態様生成用スケジュールデータは、各種LEDの発光態様を規定する発光データが時系列に配列されて構成されている。音生成用スケジュールデータは、音指令データが時系列に配列されて構成されており、音楽や効果音が流れる順番が規定されている。この音指令データには、後述する液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数の出力チャンネルのうち、どの出力チャンネルを使用するのかを指示するための出力チャンネル番号と、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックのうち、どのトラックに音楽及び効果音等の音データを組み込むのかを指示するためのトラック番号と、が規定されている。電気的駆動源スケジュールデータは、モータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データが時系列に配列されて構成されており、モータやソレノイド等の電気的駆動源の動作が規定されている。
なお、周辺制御ROM1511bに記憶されている各種制御プログラムは、周辺制御ROM1511bから直接読み出されて実行されるものもあれば、後述する周辺制御RAM1511cの各種制御プログラムコピーエリアに電源投入時等においてコピーされたものが読み出されて実行されるものもある。また周辺制御ROM1511bに記憶されている、各種データ、各種制御データ及び各種スケジュールデータも、周辺制御ROM1511bから直接読み出されるものもあれば、後述する周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリアに電源投入時等においてコピーされたものが読み出されるものもある。
また、周辺制御ROM1511bには、RTC制御部4165を制御する各種制御プログラムの1つとして、遊技盤側演出表示装置1600の使用時間に応じて遊技盤側演出表示装置1600の輝度を補正するための輝度補正プログラムが含まれている。この輝度補正プログラムは、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、遊技盤側演出表示装置1600の経年変化にともなう輝度低下を補正するものであり、後述するRTC制御部4165の内蔵RAMから遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時、現在の日時、輝度設定情報等を取得して、この取得した輝度設定情報を補正情報に基づいて補正する。この補正情報は、周辺制御ROM1511bに予め記憶されている。輝度設定情報は、後述するように、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれているものであり、例えば、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時と現在の日時とから、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに6月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、5%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である5%だけさらに上乗せした80%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯し、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに12月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、10%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である10%だけさらに上乗せした85%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する。
[7-4-1c.周辺制御RAM]
周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御RAM1511cは、図73に示すように、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっているものを専用に記憶するバックアップ管理対象ワークエリア1511caと、このバックアップ管理対象ワークエリア1511caに記憶されている各種情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccと、周辺制御ROM1511bに記憶されている各種制御プログラムがコピーされたものを専用に記憶する各種制御プログラムコピーエリア1511cdと、周辺制御ROM1511bに記憶されている、各種データ、各種制御データ、及び各種スケジュールデータ等がコピーされたものを専用に記憶する各種制御データコピーエリア1511ceと、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっていないものを専用に記憶するバックアップ非管理対象ワークエリア1511cfと、が設けられている。
なお、パチンコ機1の電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)には、バックアップ非管理対象ワークエリア1511cfに対して値0が強制的に書き込まれてゼロクリアされる一方、バックアップ管理対象ワークエリア1511ca、バックアップ第1エリア1511cb、及びバックアップ第2エリア1511ccについては、パチンコ機1の電源投入時に主制御基板1310からの電源投入時状態コマンド(図89を参照)がRAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである(例えば、電源投入時から予め定めた期間内に図69に示した操作スイッチ954が操作された時における演出の開始を指示したりするものである)であるときにはゼロクリアされる。
バックアップ管理対象ワークエリア1511caは、後述する液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aからのVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理において更新される各種情報である演出情報(1fr)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(1fr)と、後述する1msタイマ割り込みが発生するごとに実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理において更新される各種情報である演出情報(1ms)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(1ms)と、から構成されている。ここで、Bank0(1fr)及びBank0(1ms)の名称について簡単に説明すると、「Bank」とは、各種情報を記憶するための記憶領域の大きさを表す最小管理単位であり、「Bank」に続く「0」は、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報を記憶するための通常使用する記憶領域であることを意味している。つまり「Bank0」とは、通常使用する記憶領域の大きさを最小管理単位としているという意味である。そして、後述するバックアップ第1エリア1511cbからバックアップ第2エリア1511ccに亘るエリアに設けられる、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」とは、「Bank0」と同一の記憶領域の大きさを有していることを意味している。「(1fr)」は、後述するように、音源内蔵VDP1512aが1画面分(1フレーム分)の描画データを遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力すると、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号を周辺制御MPU1511aに出力するようになっているため、Vブランク信号が入力されるごとに、換言すると、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるところから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(1fr)や後述する演出バックアップ情報(1fr)についても、同一の意味で用いる)。「(1ms)」は、後述するように、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるところから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(1ms)や後述する演出バックアップ情報(1ms)についても、同一の意味で用いる)。
Bank0(1fr)には、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caa、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cab、受信コマンド記憶領域1511cac、RTC情報取得記憶領域1511cad、及びスケジュールデータ記憶領域1511cae等が設けられている。ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaには、遊技盤5の各装飾基板に設けた複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL-DATがセットされる記憶領域であり、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabには、扉枠3の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL-DATがセットされる記憶領域であり、受信コマンド記憶領域1511cacには、主制御基板1310から送信される各種コマンドを受信してその受信した各種コマンドがセットされる記憶領域であり、RTC情報取得記憶領域1511cadには、RTC制御部4165(後述するRTC4165aのRTC内蔵RAM4165aa)から取得した各種情報がセットされる記憶領域であり、スケジュールデータ記憶領域1511caeには、主制御基板1310(主制御MPU1310a)から受信したコマンドに基づいて、この受信したコマンドと対応する各種スケジュールデータがセットされる記憶領域である。スケジュールデータ記憶領域1511caeには、周辺制御ROM1511bから各種制御データコピーエリア1511ceにコピーされた各種スケジュールデータが読み出されてセットされるものもあれば、周辺制御ROM1511bから各種スケジュールデータが直接読み出されてセットされるものもある。
Bank0(1ms)には、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511caf、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cag、可動体情報取得記憶領域1511cah、及び演出操作ユニット情報取得記憶領域1511cai、及び描画状態情報取得記憶領域1511cak等が設けられている。枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafには、扉枠3に設けたダイヤル駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされる記憶領域であり、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagには、遊技盤5に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされる記憶領域であり、可動体情報取得記憶領域1511cahには、遊技盤5に設けた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得した各種情報がセットされる記憶領域であり、演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiには、演出操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいてダイヤル操作部401の回転(回転方向)及び押圧操作部405の操作等を取得した各種情報(例えば、演出操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて作成するダイヤル操作部401の回転(回転方向)履歴情報、及び押圧操作部405の操作履歴情報など。)がセットされる記憶領域であり、描画状態情報取得記憶領域1511cakには、演出表示駆動基板4450が周辺制御基板1510の音源内蔵VDP1512aからの描画データを受信し、この受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する後述するLOCKN信号に基づいて周辺制御基板1510と演出表示駆動基板4450との接続間における不具合の頻度や不具合の発生状態を取得した各種情報がセットされる記憶領域である。
なお、Bank0(1fr)のランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caa及び枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabと、Bank0(1ms)の枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511caf及びモータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagとは、第1領域及び第2領域という2つの領域にそれぞれ分割されている。
ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaは、後述する周辺制御部定常処理が実行されると、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第1領域に、遊技盤側発光データSL-DATがセットされ、次の周辺制御部定常処理が実行されると、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第2領域に遊技盤側発光データSL-DATがセットされるようになっており、周辺制御部定常処理が実行されるごとに、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第1領域、第2領域に遊技盤側発光データSL-DATが交互にセットされる。周辺制御部定常処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部定常処理においてランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第2領域に遊技盤側発光データSL-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部定常処理が実行された際に、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの第1領域にセットした遊技盤側発光データSL-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabは、周辺制御部定常処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第1領域に、扉側発光データSTL-DATがセットされ、次の周辺制御部定常処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第2領域に扉側発光データSTL-DATがセットされるようになっており、周辺制御部定常処理が実行されるごとに、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第1領域、第2領域に扉側発光データSTL-DATが交互にセットされる。周辺制御部定常処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部定常処理において枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第2領域に扉側発光データSTL-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部定常処理が実行された際に、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの第1領域にセットした扉側発光データSTL-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafは、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第1領域に、扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされ、次の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第2領域に扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされるようになっており、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第1領域、第2領域に扉側モータ駆動データSTM-DATが交互にセットされる。周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理において枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第2領域に扉側モータ駆動データSTM-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された際に、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの第1領域にセットした扉側モータ駆動データSTM-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagは、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第1領域に、遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされ、次の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されると、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされるようになっており、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第1領域、第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM-DATが交互にセットされる。周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行され、例えば、今回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理においてモータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第2領域に遊技盤側モータ駆動データSM-DATがセットされるときには、前回の周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された際に、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの第1領域にセットした遊技盤側モータ駆動データSM-DATに基づいて処理を進行するようになっている。
次に、バックアップ管理対象ワークエリア1511caに記憶されている各種情報である演出情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccについて説明する。バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccは、2つのバンクを1ペアとする2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容である演出情報(1fr)は、演出バックアップ情報(1fr)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される内容である演出情報(1ms)は、演出バックアップ情報(1ms)として、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされる。1ページの整合性は、そのページを構成する2つのバンクの内容が一致しているか否かにより行う。
具体的には、バックアップ第1エリア1511cbは、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)を1ペアとし、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)を1ペアとする、計2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される記憶は、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)の内容が一致しているか否かにより行うとともに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)の内容が一致しているか否かにより行う。
また、バックアップ第2エリア1511ccは、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)を1ペアとし、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)を1ペアとする、計2ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される記憶は、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)の内容が一致しているか否かにより行うとともに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)の内容が一致しているか否かにより行う。
このように、本実施形態では、バックアップ第1エリア1511cbは、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)を1ペアとし、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)を1ペアとする、計2ペアを1ページとして管理するためのエリアであり、バックアップ第2エリア1511ccは、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)を1ペアとし、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)を1ペアとする、計2ペアを1ページとして管理するためのエリアである。各ページの先頭と終端とには、つまりバックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccの先頭と終端とには、それぞれ異なるIDコートが記憶されるようになっている。
また、本実施形態では、通常使用する記憶領域であるBank0(1fr)に記憶される内容である演出情報(1fr)は、演出バックアップ情報(1fr)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるとともに、通常使用する記憶領域であるBank0(1ms)に記憶される内容である演出情報(1ms)は、演出バックアップ情報(1ms)として、1msタイマ割り込みが発生するごとに周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511cb及びバックアップ第2エリア1511ccに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされるようになっているが、これらの周辺制御DMAコントローラ1511acによる高速コピーを実行するプログラムは共通化されている。つまり本実施形態では、演出情報(1fr)、演出情報(1ms)を、共通の管理手法(共通のプログラムの実行)で情報を管理している。
[7-4-1d.周辺制御SRAM]
周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御SRAM1511dは、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報のうち、バックアップ対象となっているものを専用に記憶するバックアップ管理対象ワークエリア1511daと、このバックアップ管理対象ワークエリア1511daに記憶されている各種情報がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcと、が設けられている。なお、周辺制御SRAM1511dに記憶された内容は、パチンコ機1の電源投入時(瞬停や停電による復電時も含む。)に主制御基板1310からの電源投入時状態コマンド(図89を参照)がRAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである(例えば、電源投入時から予め定めた期間内に図69に示した操作スイッチ954が操作された時における演出の開始を指示したりするものである)ときにおいても、ゼロクリアされない。この点については、上述した周辺制御RAM1511cのバックアップ管理対象ワークエリア1511ca、バックアップ第1エリア1511cb、及びバックアップ第2エリア1511ccがゼロクリアされる点と、全く異なる。また、パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで、周辺制御SRAM1511dに記憶されている内容(項目)ごとに(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴など。)クリアすることができる一方、周辺制御RAM1511cに記憶されている内容(項目)については、全く表示されず、設定モードにおいてクリアすることができないようになっている。この点についても、周辺制御RAM1511cと周辺制御SRAM1511dとで全く異なる。
バックアップ管理対象ワークエリア1511daは、日をまたいで継続される各種情報である演出情報(SRAM)(例えば、大当り遊技状態が発生した履歴を管理するための情報や特別な演出フラグの管理するための情報など)をバックアップ対象として専用に記憶するBank0(SRAM)から構成されている。ここで、Bank0(SRAM)の名称について簡単に説明すると、「Bank」とは、上述したように、各種情報を記憶するための記憶領域の大きさを表す最小管理単位であり、「Bank」に続く「0」は、各種制御プログラムが実行されることにより更新される各種情報を記憶するための通常使用する記憶領域であることを意味している。つまり「Bank0」とは、通常使用する記憶領域の大きさを最小管理単位としているという意味である。そして、後述するバックアップ第1エリア1511dbからバックアップ第2エリア1511dcに亘るエリアに設けられる、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」とは、「Bank0」と同一の記憶領域の大きさを有していることを意味している。「(SRAM)」は、周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御SRAM1511dに記憶されている各種情報がバックアップ対象となっていることから、「Bank0」、「Bank1」、「Bank2」、「Bank3」、及び「Bank4」にそれぞれ付記されている(演出情報(SRAM)や後述する演出バックアップ情報(SRAM)についても、同一の意味で用いる)。
次に、バックアップ管理対象ワークエリア1511daに記憶されている各種情報である演出情報(SRAM)がコピーされたものを専用に記憶するバックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcについて説明する。バックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcは、2つのバンクを1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容である演出情報(SRAM)は、演出バックアップ情報(SRAM)として、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcに周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされる。1ページの整合性は、そのページを構成する2つのバンクの内容が一致しているか否かにより行う。
具体的には、バックアップ第1エリア1511dbは、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)を1ペアとする、この1ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)の内容が一致しているか否かにより行う。
また、バックアップ第2エリア1511dcは、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)を1ペアとする、この1ペアが1ページとして管理されている。通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に記憶される内容は、1フレーム(1frame)ごとに周辺制御部定常処理が実行されるごとに、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acにより高速にコピーされ、このページの整合性は、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)の内容が一致しているか否かにより行う。
このように、本実施形態では、バックアップ第1エリア1511dbは、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)を1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理するためのエリアであり、バックアップ第2エリア1511dcは、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)を1ペアとする、この1ペアを1ページとして管理するためのエリアである。各ページの先頭と終端とには、つまりバックアップ第1エリア1511db及びバックアップ第2エリア1511dcの先頭と終端とには、それぞれ異なるIDコートが記憶されるようになっている。
[7-4-2.液晶表示制御部]
遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御と下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音制御とを行う液晶表示制御部1512は、図72に示すように、音楽や効果音等の音制御を行うための音源が内蔵(以下、「内蔵音源」と記載する。)されるとともに遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行う音源内蔵VDP(Video Display Processorの略)1512aと、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示される画面の各種キャラクタデータに加えて音楽や効果音等の各種音データを記憶する液晶及び音制御ROM1512bと、シリアル化された音楽や効果音等をオーディオデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信するオーディオデータ送信IC1512cと、扉枠側演出表示装置460へシリアル化された描画データを扉枠3の皿ユニット320の右側に取り付けられている扉枠側演出表示装置460の下方近傍に配置されて皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450へ向かって送信する扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データをプラス信号とマイナス信号とに差動化する差動化回路1512eと、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号のほかに、差動化回路1512eからの信号が入力されるとともに、差動化回路1512eからの信号が入力されているときには、この信号を伝送するように回路接続する一方、差動化回路1512eからの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続する強制切替回路1512fと、を備えている。この液晶及び音制御ROM1512bには、後述する画面や画像の表示に用いるスプライトデータとして、例えばリング状表示物(環状の表示物)の表示に用いる環状画像データ、後述する操作メニュー背景画像の表示に用いる操作メニュー背景画像データ、後述する少なくとも1つの選択表示物の表示に用いる選択表示物画像データ、後述するボリュームスケールを含む音量調整画面の表示に用いる音調調整背景画像データ、後述する音量調整アイコンの表示に用いる音量設定アイコン画像データ等の他、遊技者から見て本体枠4の背面における各部位の位置が視認可能な本体枠背面画像の表示に用いる本体枠背面画像データ、サービスモード画面の表示に用いるサービスモード画面画像データ、休憩タイマー設定画面の表示に用いる休憩タイマー設定画面画像データ、及び、休憩中画面の表示に用いる休憩中画面画像データが格納されている。なお、液晶及び音制御ROM1512bは、演出操作ユニット400の押圧操作部405(操作部)を操作すべき旨を促すための示唆表示物の表示に用いる示唆表示物画像データをも格納している。
周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310からのコマンドと対応する画面生成用スケジュールデータを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットし、このスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータの先頭の画面データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力した後に、後述するVブランク信号が入力されたことを契機として、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに従って先頭の画面データに続く次の画面データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。このように、周辺制御MPU1511aは、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに従って、この画面生成用スケジュールデータに時系列に配列された画面データを、Vブランク信号が入力されるごとに、先頭の画面データから1つずつ音源内蔵VDP1512aに出力する。
また、周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310からのコマンドと対応する音生成用スケジュールデータの先頭の音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットし、このスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータの先頭の音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力した後に、Vブランク信号が入力されたことを契機として、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータに従って先頭の音指令データに続く次の音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。このように、周辺制御MPU1511aは、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータに従って、この音生成用スケジュールデータに時系列に配列された音指令データを、Vブランク信号が入力されるごとに、先頭の音指令データから1つずつ音源内蔵VDP1512aに出力する。
[7-4-2a.音源内蔵VDP]
音源内蔵VDP1512aは、上述した内蔵音源のほかに、周辺制御MPU1511aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて、図74に示すように、液晶及び音制御ROM1512bから遊技盤側キャラクタデータ及び上皿側キャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを生成するためのVRAMも内蔵(以下、「内蔵VRAM」と記載する。)している。音源内蔵VDP1512aは、内蔵VRAM上に生成した描画データのうち、遊技盤側演出表示装置1600に対する描画データをチャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、扉枠側演出表示装置460に対する描画データをチャンネルCH2から、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して、扉枠側演出表示装置460に出力(送信)することで、遊技盤側演出表示装置1600と扉枠側演出表示装置460との同期化を図っている。
チャンネルCH1から出力される描画データは、周辺制御基板1510から遊技盤側演出表示装置1600に出力されるのに対して、チャンネルCH2から出力される描画データは、周辺制御基板1510から、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320の右側に取り付けられている扉枠側演出表示装置460の下方近傍に配置されて皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)される。このように、チャンネルCH1から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板1510から遊技盤側演出表示装置1600に出力されるため、周辺制御基板1510及び遊技盤側演出表示装置1600は遊技盤5にそれぞれ取り付けられていることによりチャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600までの経路に要する配線の長さが短いものの、チャンネルCH2から出力される描画データは、上述したように、周辺制御基板1510から扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力されるため、周辺制御基板1510は遊技盤5に取り付けられているのに対して、演出表示駆動基板4450は扉枠3の皿ユニット320内に収納されていることによりチャンネルCH2から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして演出表示駆動基板4450までの経路に要する配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなることでノイズの影響を極めて受けやすくなる。このため、描画データを送るための配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなるというチャンネルCH2に対しては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用することにより、ノイズの影響を受け難い仕組みとなっている。
チャンネルCH1は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)というシリアル方式による差動インターフェースを使用しているのに対して、チャンネルCH2は、パラレル方式によるインターフェースを使用している。チャンネルCH2から出力される描画データは、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されており、扉枠側演出用トランスミッタIC4610dでシリアル化されて、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される。そして、このシリアル化された各種信号は、演出表示駆動基板4450においてパラレル信号に復元されて扉枠側演出表示装置460に出力されるようになっている。
このように、周辺制御MPU1511aが遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力すると、音源内蔵VDP1512aは、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM1512bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上で生成し、この生成した描画データうち、遊技盤側演出表示装置1600に対する画像データをチャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、扉枠側演出表示装置460に対する画像データをチャンネルCH2から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)する。つまり、「1画面分(1フレーム分)の画面データ」とは、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上で生成するためのデータのことである。
また、音源内蔵VDP1512aは、1画面分(1フレーム分)の描画データを、チャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、扉枠側演出表示装置460に対する画像データをチャンネルCH2から図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)すると、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号を周辺制御MPU1511aに出力する。本実施形態では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が出力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。周辺制御MPU1511aは、このVブランク信号が入力されたことを契機として、後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理を実行するようになっている。ここで、Vブランク信号が出力される間隔は、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の液晶サイズによって多少変化する。また、周辺制御MPU1511aと音源内蔵VDP1512aとが実装された周辺制御基板1510の製造ロットにおいてもVブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合がある。
なお、音源内蔵VDP1512aは、フレームバッファ方式が採用されている。この「フレームバッファ方式」とは、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の画面に描画する1画面分(1フレーム分)の描画データをフレームバッファ(内蔵VRAM)に保持し、このフレームバッファ(内蔵VRAM)に保持した1画面分(1フレーム分)の描画データを、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力する方式である。
また、音源内蔵VDP1512aは、主制御基板1310からのコマンドに基づいて周辺制御MPU1511aから上述した音指令データが入力されると、図74に示すように、液晶及び音制御ROM1512bに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データをトラックに組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力する。
なお、音指令データには、音データを組み込むトラックの音量を調節するためのサブボリューム値も含まれており、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックには、音楽や効果音等の演出音の音データとその音量を調節するサブボリューム値のほかに、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音の音データとその音量を調節するサブボリューム値が組み込まれる。具体的には、演出音に対しては、上述した、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームがサブボリューム値として設定され、報知音に対しては、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されず最大音量がサブボリューム値として設定されるようになっている。
演出音のサブボリューム値は、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで後述する設定モードへ移行して調節することができるようになっている。
また、音指定データには、出力するチャンネルの音量を調節するためのマスターボリューム値も含まれており、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数の出力チャンネルには、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値と、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力するようになっている。
本実施形態では、マスターボリューム値は一定値に設定されており、合成した演出音の音量が最大音量であるときに、マスターボリューム値まで増幅されることにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量が許容最大音量となるように設定されている。具体的には、演出音に対しては、複数のトラックのうち、使用するトラックに組み込まれた演出音の音データと、使用するトラックに組み込まれた演出音の音量を調節するサブボリューム値として設定された音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームと、を合成して、この合成した演出音の音量を、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力し、報知音に対しては、使用するトラックに組み込まれた報知音の音データと、使用するトラックに組み込まれた報知音の音量を調節するサブボリューム値として設定された音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されず最大音量と、を合成して、この合成した報知音の音量を、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した報知音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力する。
ここで、演出音が下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れている場合に、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するため報知音を流す制御について簡単に説明すると、まず演出音が組み込まれているトラックのサブボリューム値を強制的に消音に設定し、この演出音が組み込まれたトラックの音データと、その消音に設定したサブボリューム値と、報知音が組み込まれたトラックの音データと、報知音の音量が最大音量に設定されたサブボリューム値と、を合成し、この合成した演出音の音量と報知音の音量とを、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音量となるマスターボリューム値まで増幅し、この増幅した演出音及び報知音をシリアル化してオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力する。
つまり、実際に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音は、最大音量の報知音だけが流れることとなる。このとき、演出音は消音となっているため、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れないものの、演出音は、上述した音生成用スケジュールデータに従って進行している。本実施形態では、報知音は所定期間(例えば、90秒)だけ下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるようになっており、この所定期間経過すると、これまで消音に強制的に設定された音生成用スケジュールデータに従って進行している演出音の音量が、音量調整ボリューム4140aのつまみ部が回動操作されて調節された基板ボリュームがサブボリューム値として再び設定され(このとき、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで設定モードへ移行して調節されている場合には、その調節された演出音のサブボリューム値に設定され)、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるようになっている。
このように、演出音が下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れている場合に、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するため報知音が流れるときには、演出音の音量が消音になって報知音が下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるものの、この消音となった演出音は、音生成用スケジュールデータに従って進行しているため、報知音が所定期間経過して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れなくなると、演出音は、報知音が流れ始めたところから再び流れ始めるのではなく、報知音が流れ始めて所定期間経過した時点まで音生成用スケジュールデータに従って進行したところから再び流れ始めるようになっている。
[7-4-2b.液晶及び音制御ROM]
液晶及び音制御ROM1512bは、図74に示すように、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に描画するための遊技盤側キャラクタデータと、扉枠側演出表示装置460の表示領域に描画するための上皿側キャラクタデータと、が予め記憶されるとともに、音楽、効果音、報知音、及び告知音等の各種の音データも予め記憶されている。
[7-4-2c.オーディオデータ送信IC]
オーディオデータ送信IC1512cは、音源内蔵VDP1512aからのシリアル化したオーディオデータが入力されると、右側オーディオデータをプラス信号、マイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、枠装飾駆動アンプ基板194に送信するとともに、左側オーディオデータをプラス信号、マイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、枠装飾駆動アンプ基板194に送信する。これにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から各種演出に合わせた音楽や効果音等がステレオ再生されるようになっている。
なお、オーディオデータ送信IC1512cは、周辺制御基板1510から枠装飾駆動アンプ基板194に亘る基板間を、左右それぞれ差分方式のシリアルデータとしてオーディオデータを出力することにより、例えば、左側オーディオデータのプラス信号、マイナス信号にノイズの影響を受けても、プラス信号に乗ったノイズ成分と、マイナス信号に乗ったノイズ成分と、を枠装飾駆動アンプ基板194で合成して1つの左側オーディオデータにする際に、互いにキャンセルし合ってノイズ成分が除去されるようになっているため、ノイズ対策を講じることができる。
[7-4-2d.扉枠側演出用トランスミッタIC]
扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、図74に示すように、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データが入力されている。チャンネルCH2は、上述したように、パラレル方式によるインターフェースが使用されている。描画データは、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、から構成されており、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ8ビット、計24ビットで構成されている。本実施形態では、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力可能な赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ6ビット、計18ビットであるため、各映像信号における上位6ビットが扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力されている。下位2ビットは、人間の目にとって判別困難な極めて微弱な色情報であるため、音源内蔵VDP1512aから出力されているものの、微弱な色情報を含む下位2ビットを無効化している。
音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データである、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力されると、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、がザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式のシリアル信号(シリアルデータ)にシリアル化して差動1ペアケーブルのみでこれらの各種信号を、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信する。
上述したように、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH1から出力される描画データは、周辺制御基板1510から遊技盤側演出表示装置1600に出力されるため、チャンネルCH1から遊技盤側演出表示装置1600までの経路(第1経路)に要する配線の長さが短いものの、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データは、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450を介して扉枠側演出表示装置460に出力(送信)されるため、チャンネルCH2から扉枠側演出表示装置460までの経路(第2経路)に要する配線の長さが第1経路に要する配線の長さより極めて長くなることによりノイズの影響を極めて受けやすくなる。
具体的には、図1に示した本体枠4に対して開閉自在に扉枠3が軸支されているため、本体枠4の開放側辺に沿って図5に示した施錠ユニット700の反対側である閉塞側に、例えば本体枠4に装着される遊技盤5に備える周辺制御基板1510から扉枠3に備える皿ユニット320に収納される演出表示駆動基板4450などの、本体枠4側に備える各種基板と扉枠3側に備える各種基板とを電気的に接続する各種配線を通す必要がある。ところが、本体枠4の閉塞側には、払出装置830のほかに、この払出装置830によって払出された遊技球を、皿ユニット320の上皿321へ誘導することができると共に上皿321が遊技球で満タンになると払出された遊技球を下皿322側へ分岐誘導することができる満タン分岐ユニット770が配置されている。
また、本体枠4の下側には、パチンコ島設備から電源が供給される図6に示した電源基板931等を一纏めにしてユニット化した図5に示した払出ユニット800が配置されている。このように、本体枠4側に備える各種基板と扉枠3側に備える各種基板とを電気的に接続する各種配線は、払出装置830、満タン分岐ユニット770、電源基板931等の近傍に引き回されることとなり、払出装置830に備える払出モータ834が駆動されることによるノイズのほかに、遊技球による静電放電によるノイズやパチンコ機1が設置されるパチンコ島設備から供給される電源ラインに侵入したノイズ等を受ける環境下にある。
このため、描画データを送るための配線の長さがチャンネルCH1と比べて極めて長くなるというチャンネルCH2に対しては、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用することにより、ノイズの影響を受け難い仕組みとなっている。本実施形態では、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続するための配線として、上述したように、差動1ペアケーブルを用いているが、この差動1ペアケーブルは、2本の配線が単に平行に設けられる平行線ではなく、ツイストペアケーブルである。このツイストペアケーブルは、2本の配線を撚り合わせたケーブルであって、撚り対線とも呼ばれるものである。
ここで、トランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続する差動1ペアケーブルとして平行線を採用した場合について簡単に説明する。描画データを送るための配線の長さが音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH1と比べて極めて長くなるという音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2に対して、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用してノイズの影響を受け難い仕組みとしても、このようなハードウェアによる構成だけでは、遊技球の静電放電によるノイズ、パチンコ機1が設置されるパチンコ島設備から供給される電源ラインに侵入したノイズ等により、平行線におけるシリアルデータが影響を受けると、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信する際にそのノイズがキャンセル(除去)されないため、シリアルデータが影響を受けた状態のまま扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信されることとなり、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データが正規なものと異なる乱れたものとして扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信され、扉枠側演出表示装置460の表示領域では、いわゆる砂嵐のような画像が表示されて何の画像であるのかを全く認識することができなくなるという問題がある。
そこで、本実施形態では、描画データを送るための配線の長さが音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH1と比べて極めて長くなるという音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2に対して、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用してノイズの影響を受け難い仕組みとするとともに、このようなハードウェアによる構成に加えて、ディファレンシャル方式によるシリアルデータが配線に侵入したノイズの影響を受けたとしても受信側においてそのノイズをキャンセル(除去)することができるツイストペアケーブルを、トランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続する差動1ペアケーブルとして採用した。これにより、遊技球の静電放電によるノイズ、パチンコ機1が設置されるパチンコ島設備から供給される電源ラインに侵入したノイズ等により、ツイストペアケーブルにおいてシリアルデータが影響を受けたとしても、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信する際にそのノイズがキャンセル(除去)されるようになっているため、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される描画データは、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0で確実に受信されて扉枠側演出表示装置460に出力されることにより、扉枠側演出表示装置460において、液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aが生成した画像を確実に表示することができる。ノイズをキャンセル(除去)することにより、砂嵐のような何の画像であるのかを全く認識することができなくなるような画像が扉枠側演出表示装置460で表示されることを防止することができるため、遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。したがって、ノイズの影響による遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
なお、本実施形態では、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間においては、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882が介在している。これは、本体枠4と扉枠3とが一体的に構成されるものではなく、別々に組み立てられたものを、本体枠4に扉枠3を取り付けるという構造を採用しているため、本体枠4に扉枠3を取り付ける作業のあとに、扉枠3側に備える各種基板からのハーネスやツイストケーブルなどの各種配線を本体枠4側に備える周辺扉中継端子板882に電気的に接続することによって、本体枠4側に備える各種基板と、扉枠3側に備える各種基板と、を電気的に接続することができるようになっている。このような構成により、本体枠4から扉枠3を開放して各種配線を取り外す作業を行ったあとに、本体枠4から扉枠3を取り外すことで、本体枠4や扉枠3のメンテナンスを行うことができるし、扉枠3に生じた不具合が解消することができない場合には、この不具合のある扉枠3に替えて他の扉枠3’を本体枠4に取り付けて、扉枠3’側に備える各種基板からの各種配線を本体枠4側に備える周辺扉中継端子板882に電気的に接続することによって、本体枠4側に備える各種基板と、扉枠3’側に備える各種基板と、を電気的に接続することができる。
また、本実施形態では、上述したように、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにおいてザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式の通信を採用してノイズの影響を受け難い仕組みとするとともに、このようなハードウェアによる構成に加えて、ディファレンシャル方式によるシリアルデータが配線に侵入したノイズの影響を受けたとしても受信側においてそのノイズをキャンセル(除去)することができるツイストペアケーブルを、トランスミッタとレシーバとの間を電気的に接続する差動1ペアケーブルとして採用した。具体的には、周辺制御基板1510と枠周辺中継端子板868との基板間、枠周辺中継端子板868と周辺扉中継端子板882との基板間、そして周辺扉中継端子板882と演出表示駆動基板4450との基板間においては、それぞれツイストペアケーブルにより電気的に接続されているのに対して、電源配線やその他の各種信号を伝える配線においては、それぞれハーネスにより電気的に接続されている。これにより、枠周辺中継端子板868と周辺扉中継端子板882とには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにより送信されるディファレンシャル方式によるシリアルデータを伝送するための映像伝送用配線パターンのほかに、電源用配線パターンやその他の各種信号を伝送するための各種信号用配線パターンと、が混在している。このため、枠周辺中継端子板868、及び周辺扉中継端子板882には、電源用配線パターンや各種信号用配線パターンから所定寸法だけ離して上述した映像伝送用配線パターンがそれぞれ形成されている。トランスミッタからレシーバまでの経路には、枠周辺中継端子板868、及び周辺扉中継端子板882という複数の中継端子板をまたぐこととなるため、これらの複数の中継端子板に形成される映像伝送用配線パターンの入出力間において、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dにより送信されるディファレンシャル方式によるシリアルデータを伝送する信号の一部が反射されてノイズとなったり、その信号の出力レベルが低下するという問題が生ずる。そこで、本実施形態では、これらの複数の中継端子板に形成される映像伝送用配線パターンには、インピーダンス整合が施されている。
また、本実施形態では、上述したように、周辺制御基板1510と枠周辺中継端子板868との基板間、枠周辺中継端子板868と周辺扉中継端子板882との基板間、そして周辺扉中継端子板882と演出表示駆動基板4450との基板間においては、それぞれツイストペアケーブルにより電気的に接続されているのに対して、電源配線やその他の各種信号を伝える配線においては、それぞれハーネスにより電気的に接続されているが、ツイストペアケーブルのうち、一方の配線を赤色とし、他方の配線を灰色とするとともに、ハーネスのうち、電源を供給する配線を赤色とし、他の複数の配線を灰色としている。なお、電源を供給する配線を赤色とせず、黄色としてもよい。
[7-4-2e.強制切替回路、差動化回路]
扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号は、強制切替回路1512f、図示しない周辺制御出力回路、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信されるようになっている。この強制切替回路1512fには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号のほかに、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データが差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化されて入力されている。この差動化回路1512eでは、LOCKN信号出力要求データをディファレンシャル方式のシリアル信号(シリアルデータ)にシリアル化している。このLOCKN信号出力要求データは、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に備える後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として送信されるものである。強制切替回路1512fは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、この2つの信号を伝送するように回路接続する一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するように回路構成されている。これにより、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、その2つの信号を伝送するように回路接続するため、その2つの信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される。周辺制御MPU1511aは、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、LOCKN信号出力要求データを、扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450(実際には、周辺制御基板1510に備える差動化回路1512e)に向かって送信する。
扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450は、周辺制御基板1510からのシリアル信号(シリアルデータ)を後述する扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信すると、シリアル化された各種信号をパラレル信号に復元して扉枠側演出表示装置460に出力する液晶モジュール回路4450Vと、から主として構成されている。
扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、音源内蔵VDP1512aからの描画データを受信し、この受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝える後述するLOCKN信号を周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に出力する。このLOCKN信号は、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。周辺制御MPU1511aは、入力されるLOCKN信号に基づいて、所定の条件が成立すると、その旨を伝えるための画像を音源内蔵VDP1512aを制御して生成して遊技盤側演出表示装置1600に出力することにより遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して報知する。
また、扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、受信したその2つの信号がLOCKN信号出力要求データであると判断したときには、後述するLOCKN信号を周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に出力する。このLOCKN信号は、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。これにより、周辺制御MPU1511aは、LOCKN信号出力要求データの送信に対する応答信号として、LOCKN信号が入力されているときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していないとして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に不具合が発生していないと判断することができる一方、LOCKN信号が入力されていないときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に不具合が発生していると判断して、その旨を伝える報知画像(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御して遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、その旨を伝える報知音(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しています。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御してオーディオデータ送信IC1512cに出力することにより扉枠3に設けたスピーカから報知音が流れる。これにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される報知画像と、扉枠3に設けたスピーカ等から繰り返し流れる報知音と、により報知を行うことができるようになっている。このとき、扉枠3に備える発光装飾用のLEDや遊技盤5に備える各種装飾基板に実装される各種LEDをすべて点灯してもよい。
[7-4-3.RTC制御部]
年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを保持するRTC制御部4165は、図72に示すように、RTC4165aを中心として構成されている。このRTC4165aには、カレンダー情報と時刻情報とが保持されるRAM4165aaが内蔵(以下、「RTC内蔵RAM4165aa」と記載する。)されている。RTC4165aは、駆動用電源及びRTC内蔵RAM4165aaのバックアップ用電源として電池4165b(本実施形態では、ボタン電池を採用している。)から電力が供給されるようになっている。つまりRTC4165aは、周辺制御基板1510(パチンコ機1)からの電力が全く供給されずに、周辺制御基板1510(パチンコ機1)と独立して電池4165bから電力が供給されている。これにより、RTC4165aは、パチンコ機1の電力が遮断されても、電池4165bからの電力供給により、カレンダー情報や時刻情報を更新保持することができるようになっている。
周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、RTC4165aのRTC内蔵RAM4165aaからカレンダー情報や時刻情報を取得して上述した周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadにセットし、この取得したカレンダー情報や時刻情報に基づく演出を遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げることができるようになっている。このような演出としては、例えば、12月25日であればクリスマスツリーやトナカイの画面が遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられたり、大晦日であれば新年カウントダウンを実行する画面が遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられたりする等を挙げることができる。カレンダー情報や時刻情報は、工場出荷時に設定される。
なお、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報や時刻情報のほかに、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合にはLEDの輝度設定情報が記憶保持されている。周辺制御MPU1511aは、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、RTC内蔵RAM4165aaから輝度設定情報を取得してバックライトの輝度調整をPWM制御により行う。輝度設定情報は、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれている。
また、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報、時刻情報や輝度設定情報のほかに、カレンダー情報、時刻情報、及び輝度設定情報をRTC内蔵RAM4165aaに最初に記憶した年月日及び時分秒の情報として入力日時情報も記憶されている。
周辺制御MPU1511aは、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のバックライトが冷陰極管タイプのものが装着されている場合には、バックライトのON/OFF制御もしくはONのみとするようになっている。
RTC内蔵RAM4165aaに記憶される、カレンダー情報、時刻情報、輝度設定情報、及び入力日時情報等の各種情報は、遊技機メーカの製造ラインにおいて設定される。製造ラインにおいては、例えば遊技盤側演出表示装置1600の表示テスト等の各種テストを行うため、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時として入力日時情報が製造ラインで入力された年月日及び時分秒である製造日時に設定される。
このように、RTC内蔵RAM4165aaには、カレンダー情報や時刻情報のほかに、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合における輝度設定情報、及び入力日時情報等、パチンコ機1の機種情報(例えば、低確率や高確率における大当り遊技状態が発生する確率など)とは独立して維持が必要な情報を記憶保持することができるようになっている。
また、RTC内蔵RAM4165aaに記憶保持される輝度設定情報等は、パチンコ機1が設置されるホールの環境によっては製造日時に設定された遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度では明るすぎたり、暗すぎたりする場合もある。そこで、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで設定モードへ移行してバックライトの輝度を所定の輝度に調節することができるようになっている。パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが行われている期間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することでカレンダー情報、時刻情報を再設定したり、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を所望の輝度に調節したりすることができる。この調節された遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの所望の輝度は、輝度設定情報に記憶されるLEDの輝度としてそれぞれ上書き(更新記憶)されるようになっている。
なお、設定モードでは、周辺制御MPU1511aは、上述した輝度補正プログラムを実行することにより、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトがLEDタイプのものが装着されている場合には、遊技盤側演出表示装置1600の経年変化にともなう輝度低下を補正する。周辺制御MPU1511aは、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから、入力日時情報を取得して遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時を特定し、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して現在の日時を特定し、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度とを有する輝度設定情報を取得する。この取得した輝度設定情報を周辺制御ROM1511bに予め記憶されている補正情報に基づいて補正する。
例えば、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時と現在の日時とから、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに6月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、5%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である5%だけさらに上乗せした80%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯し、遊技盤側演出表示装置1600を最初に電源投入した日時からすでに12月を経過している場合には、周辺制御ROM1511bから対応する補正情報(例えば、10%)を取得するとともに、輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、この75%に対して取得した補正情報である10%だけさらに上乗せした85%の輝度となるように、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する。
なお、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから、直接、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して現在の日時を特定してもいいし、後述する周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1002の現在時刻情報取得処理において周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadにおける、カレンダー情報記憶部にセットされて周辺制御基板1510のシステムにより更新される現在のカレンダー情報と、時刻情報記憶部にセットされて周辺制御基板1510のシステムにより更新される現在の時刻情報と、を取得して現在の日時を特定してもいい。
[7-4-4.音量調整ボリューム]
音量調整ボリューム4140aは、上述したように、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の音量をつまみ部を回動操作することにより調節することができるようになっている。音量調整ボリューム4140aは、上述したように、そのつまみ部が回動操作されることにより抵抗値が可変するようになっており、電気的に接続された周辺制御A/Dコンバータ1511akがつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、アナログ値からデジタル値に変換して、値0~値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、上述したように、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0~6として管理している。基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0~6に設定された音量となるように液晶表示制御部1512(音源内蔵VDP1512a)を制御して下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。
このように、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。また、本実施形態では、上述したように、音楽や効果音のほかに、パチンコ機1の不具合の発生やパチンコ機1に対する不正行為をホールの店員等に報知するための報知音や、遊技演出に関する内容等を告知する(例えば、遊技盤側演出表示装置1600に繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したり等。)ための告知音も下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れるが、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶表示制御部1512(音源内蔵VDP1512a)を制御して調整することができるようになっている。
このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。これにより、例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。
また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
なお、本実施形態では、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作することにより音楽や効果音の音量を調節するようになっていることに加えて、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで設定モードへ移行して音楽や効果音の音量を調節することができるようになっている。パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるほかに、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが行われている期間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作すると、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示されるようになっている。この設定モードの画面に従って演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで音楽や効果音の音量を所望の音量に調節することができる。具体的には、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、周辺制御A/Dコンバータ1511akがアナログ値からデジタル値に変換して、この変換した値に対して、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405の操作に応じて所定値を加算又は減算することによって、基板ボリュームの値を増やしたり、又は減らしたりすることができるようになっている。この調節された音量は、音源内蔵VDP1512aの内蔵音源における複数のトラックのうち、音楽や効果音等の演出音の音データが組み込まれたトラックに対して、サブボリューム値として設定更新されて演出音の音量の調節に反映されるものの、上述した報知音や告知音の音量に調節に反映されないようになっている。
このように、本実施形態では、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を直接回動操作することにより音楽や効果音の音量を調節する場合と、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405の操作に応じて所定値を加算又は減算することによって、基板ボリュームの値を増やしたり、又は減らしたりすることにより音楽や効果音の音量を調節する場合と、の2つの方法がある。音量調整ボリューム4140aは、周辺制御基板1510に実装されているため、本体枠4を外枠2から必ず開放した状態にする必要がある。そうすると、音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作することができるのは、ホールの店員となる。ところが、ホールの店員が調節した音量では、遊技者にとって小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合もあるし、遊技者にとって大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合もある。そこで、パチンコ機1の電源投入後、所定時間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作したり、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが行われている期間内において、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作したりした場合には、設定モードを行うための画面が遊技盤側演出表示装置1600に表示され、この設定モードの画面に従って演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作することで音楽や効果音の音量を所望の音量に調節することができるようになっている。これにより、遊技者は所望の音量に音楽や効果音の音量を調節することができるため、ホールの店員が調節した音量を小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合には、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作して所望の音量まで大きくすることができるし、ホールの店員が調節した音量を大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合には、演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作して所望の音量まで小さくすることができる。
また、本実施形態では、パチンコ機1において遊技が行われていない状態が所定時間継続され、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションが繰り返し行われると(例えば、10回)、前回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量がキャンセルされて、音量が初期化されるようになっている。この音量の初期化では、ホールの店員が調節した音量、つまりホールの店員が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を直接回動操作して調節した音量となるようになっている。これにより、前回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量を小さく感じて音楽や効果音を聞き取り難い場合には、今回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行う遊技者が演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作して所望の音量まで大きくすることができるし、前回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行っていた遊技者が調節した音量を大きく感じて音楽や効果音をうるさく感じる場合には、今回、パチンコ機1の前面に着座して遊技を行う遊技者が演出操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405を操作して所望の音量まで小さくすることができる。
[8.電源システム]
次に、パチンコ機1の電源システムについて、図75及び図76を参照して説明する。図75はパチンコ機の電源システムを示すブロック図であり、図76は図75のつづきを示すブロック図である。まず、電源基板931について説明し、続いて各制御基板等に供給される電源について説明する。なお、各種基板のグランド(GND)や各種端子板のグランド(GND)は、電源基板931のグランド(GND)と電気的に接続されており、同一グランド(GND)となっている。
[8-1.電源基板]
電源基板931は、電源コードと電気的に接続されており、この電源コードのプラグがパチンコ島設備の電源コンセントに差し込まれている。電源スイッチ934を操作すると、パチンコ島設備から供給されている電力が電源基板931に供給され、パチンコ機1の電源投入を行うことができる。
電源基板931は、図75に示すように、電源制御部935、発射制御部953を備えている。電源制御部935は、パチンコ島設備から供給される交流24ボルト(AC24V)から各種直流電圧を作成したり、主制御基板1310や払出制御基板951へのバックアップ電源を供給する回路であり、発射制御部953は、図5に示した打球発射装置650の発射ソレノイド682や図1に示した球送りユニット250の球送ソレノイド255を駆動制御する回路である。
電源制御部935は、同期整流回路935a、力率改善回路935b、平滑化回路935c、電源作成回路935d、キャパシタBC0,BC1を備えている。パチンコ島設備から供給されているAC24Vは、電源基板931を介して遊技球等貸出装置接続端子板869に供給されるとともに、同期整流回路935aに供給されている。この同期整流回路935aは、パチンコ島設備から供給され交流24ボルト(AC24V)を整流して力率改善回路935bに供給している。この力率改善回路935bは、整流された電力の力率を改善して直流+37V(DC+37V、以下、「+37V」と記載する。)を作成して平滑化回路935cに供給している。この平滑化回路935cは、供給される+37Vのリップルを除去して+37Vを平滑化させて発射制御部953の発射制御回路953a及び電源作成回路935dにそれぞれ供給している。
キャパシタBC0は、主制御基板1310の主制御MPU1310aに内蔵されたRAM(主制御内蔵RAM)へのバックアップ電源を供給し、キャパシタBC1は、払出制御基板951における払出制御部952の払出制御MPU952aに内蔵されたRAM(払出制御内蔵RAM)へのバックアップ電源を供給している。
発射制御部953の発射制御回路953aは、平滑化回路935cから供給される+37Vを駆動電源として、ハンドル302の回転位置に見合う打ち出し強度(発射強度)で遊技球を図1に示した遊技領域5aに向かって打ち出す(発射する)ための駆動電流を調整して発射ソレノイド682に出力する制御を行う一方、球送りユニット250の球送ソレノイド255に一定電流を出力することにより球送りユニット250の球送部材が皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球を1球受け入れ、球送部材が受け入れた遊技球を打球発射装置650側へ送る制御を行う。
電源作成回路935dは、平滑化回路935cから供給される+37Vから直流+5V(DC+5V、以下、「+5V」と記載する。)、直流+12V(DC+12V、以下、「+12V」と記載する。)、及び直流+24V(DC+24V、以下、「+24V」と記載する。)をそれぞれ作成して払出制御基板951及び枠周辺中継端子板868にそれぞれ供給している。+5Vが印加されて供給される電源系統が+5V電源ライン、+12Vが印加されて供給される電源系統が+12V電源ライン、そして+24Vが印加されて供給される電源系統が+24V電源ラインとなる。
電源作成回路935dで作成される+5Vは、後述するように、払出制御基板951に供給されている。払出制御基板951に供給される+5Vは、払出制御フィルタ回路951aを介して払出制御MPU952aの電源端子に印加されるとともに、ダイオードPD0を介して払出制御内蔵RAMの電源端子に印加されるようになっている。電源作成回路935dで作成される+12Vは、払出制御基板951を介して主制御基板1310の+5V作成回路1310gに供給されている。この+5V作成回路1310gは、払出制御基板951からの+12Vから主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを作成している。+5V作成回路1310gで作成される+5Vは、主制御フィルタ回路1310hを介して主制御MPU1310aの電源端子に供給されるとともに、ダイオードMD0を介して主制御内蔵RAMの電源端子に供給されるようになっている。
電源基板931のキャパシタBC1のマイナス端子は、グランド(GND)と接地される一方、キャパシタBC1のプラス端子は、払出制御基板951の払出制御内蔵RAMの電源端子と電気的に接続されるとともに、払出制御基板951のダイオードPD0のカソード端子とも電気的に接続されている。つまり、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5Vは、払出制御MPU952aの電源端子に向かって電流が流れるとともに、ダイオードPD0により順方向である払出制御内蔵RAMの電源端子と、キャパシタBC1のプラス端子と、に向かって電流が流れるようになっている。このように、キャパシタBC1は、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5Vが払出制御基板951、そして再び払出制御基板951から電源基板931に戻ってくるという電気的な接続方法により、+5Vが供給されて充電することができるようになっている。これにより、電源作成回路935dで作成される+5Vが払出制御基板951に供給されなくなった場合には、キャパシタBC1に充電された電荷が払VBBとして払出制御基板951に供給されるようになっているため、払出制御MPU952aの電源端子にはダイオードPD0により電流が妨げられて流れず払出制御MPU952aが作動しないものの、払出制御内蔵RAMの電源端子には払VBBが供給されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
電源基板931のキャパシタBC0のマイナス端子は、グランド(GND)と接地される一方、キャパシタBC0のプラス端子は、払出制御基板951を介して主制御基板1310の主制御内蔵RAMの電源端子と電気的に接続されるとともに、主制御基板1310のダイオードMD0のカソード端子とも電気的に接続されている。つまり、+5V作成回路1310gで作成される+5Vは、主制御MPU1310aの電源端子に向かって電流が流れるとともに、ダイオードMD0により順方向である主制御内蔵RAMの電源端子と、キャパシタBC0のプラス端子と、に向かって電流が流れるようになっている。このように、キャパシタBC0は、+5V作成回路1310gで作成される+5Vが主制御基板1310、そして払出制御基板951から電源基板931に供給されるという電気的な接続方法により、+5Vが供給されて充電することができるようになっている。これにより、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+12Vが払出制御基板951を介して主制御基板1310の+5V作成回路1310gに供給されなくなって+5V作成回路1310gが+5Vを作成することができなくなった場合には、キャパシタBC0に充電された電荷が主VBBとして、払出制御基板951を介して、主制御基板1310に供給されるようになっているため、主制御MPU1310aの電源端子にはダイオードMD0により電流が妨げられて流れず主制御MPU1310aが作動しないものの、主制御内蔵RAMの電源端子には主VBBが供給されることにより記憶内容が保持されるようになっている。このように、この実施の形態にかかるパチンコ機1にあって、主制御内蔵RAMに対してバックアップ電源を供給するバックアップ電源回路は、上記ダイオードMD0と上記キャパシタBC0とによって構成されている。
[8-2.各制御基板等に供給される電圧]
次に、各制御基板等に供給される電圧についての概要を説明し、続いて、主として払出制御基板に供給される電圧、そして主制御基板に供給される電圧について説明する。
電源基板931の電源作成回路935dで作成された+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図75に示すように、払出制御基板951に供給され、これら3種類の電圧のうち、+12V及び+24Vという2種類の電圧は、払出制御基板951を介して主制御基板1310に供給されている。また電源基板931の電源作成回路935dで作成された+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、枠周辺中継端子板868に供給されるとともに、この枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510及び周辺扉中継端子板882にそれぞれ供給されている。
周辺制御基板1510に供給される+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図76(a)に示すように、ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170a及びモータ駆動基板4180の駆動源駆動回路4180aにそれぞれ供給されている。ランプ駆動基板4170のランプ駆動回路4170aは、遊技盤5の各種装飾基板に点灯信号、点滅信号や階調点灯信号等の各種信号を出力し、モータ駆動基板4180の駆動源駆動回路4180aは、遊技盤5のモータやソレノイド等の電気的駆動源に駆動信号を出力する。
周辺制御基板1510は、枠周辺中継端子板868から供給される+5Vから直流3.3V(DC+3.3V、以下、「+3.3V」と記載する。)を作成する+3.3V作成回路1510bを備えている。+3.3V作成回路1510bが作成する+3.3Vは、遊技盤側演出表示装置1600の液晶モジュール1600aに供給されている。また、周辺制御基板1510に供給される+12Vは、遊技盤側演出表示装置1600のバックライト電源1600bに供給されている。
これに対して、周辺扉中継端子板882に供給される+5V、+12V、及び+24Vという3種類の電圧は、図76(b)に示すように、枠装飾駆動アンプ基板194に供給されている。枠装飾駆動アンプ基板194は、周辺扉中継端子板882から供給される+12Vから直流+9V(DC+9V、以下、「+9V」と記載する。)を作成する+9V作成回路194aを備えている。+9V作成回路194aが作成する+9Vとともに、周辺扉中継端子板882から供給される+5V、+12V、及び+24Vという計4種類の電圧が扉枠3の各種装飾基板等に供給されている。
また、周辺扉中継端子板882に供給される+12Vは、上皿側液晶モジュール電源回路4450xに供給されている。上皿側液晶モジュール電源回路4450xは、+12Vから+3.3Vを作成している。上皿側液晶モジュール電源回路4450xが作成した+3.3Vは、図74に示した液晶モジュール回路4450Vを構成する各種電子部品にそれぞれ供給されているほかに、上皿側液晶モジュールバックライト電源回路4450yや扉枠側演出表示装置460にそれぞれ供給されている。上皿側液晶モジュールバックライト電源回路4450yが作成した電圧は、扉枠側演出表示装置460に供給されている。
[8-2-1.払出制御基板に供給される電圧]
払出制御基板951は、図75に示すように、払出制御MPU952a等のほかに、払出制御フィルタ回路951a等を備えている。この払出制御フィルタ回路951aは、電源基板931からの+5Vが供給されており、この+5Vからノイズを除去している。この+5Vは、ダイオードPD0を介して電源基板931のキャパシタBC1に供給されるほかに、例えば、払出制御部952の払出制御MPU952a等に供給されている。電源基板931からの+12Vは、例えば、払出制御部952の払出制御入力回路952b等に供給されるとともに、払出制御基板951を介して、外部端子板784の外部通信回路784aに供給されている。この外部端子板784の外部通信回路784aは、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ機1の遊技情報等を伝える信号を遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータへ出力する回路である。ホールコンピュータは、外部通信回路784aから出力される信号から、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ機1の遊技情報等を把握することにより遊技者の遊技を監視している。なお、電源基板931からの+24は、払出制御基板951において何ら使用されずに、払出制御基板951を介して、主制御基板1310に供給されている。
[8-2-2.主制御基板に供給される電圧]
主制御基板1310は、図75に示すように、主制御MPU1310a等のほかに、+5V作成回路1310g、主制御フィルタ回路1310h、停電監視回路1310e等を備えている。+5V作成回路1310gは、電源基板931からの+12Vが払出制御基板951を介して供給され、この+12Vから主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを作成している。主制御基板1310において、+5V作成回路1310gが作成する+5Vが印加されて供給される電源系統が+5V電源ラインとなる。本実施形態では、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5V電源ラインと、主制御基板1310の+5V作成回路1310gで作成される+5V電源ラインと、が電気的に接続されることがないように回路構成されているため、電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5V電源ラインが主制御基板1310の各種電子部品と電気的に接続されることがないし、主制御基板1310の+5V作成回路1310gで作成される+5V電源ラインが主制御基板1310を除く他の基板等の各種電子部品と電気的に接続されることもない。
主制御フィルタ回路1310hは、+5V作成回路1310gで作成される+5Vが供給されており、この+5Vからノイズを除去している。この+5Vは、ダイオードMD0を介して電源基板931のキャパシタBC0に供給されるほかに、例えば、主制御MPU1310a等に供給されている。払出制御基板951からの+12Vは、例えば、主制御入力回路1310b等に供給され、払出制御基板951からの+24Vは、例えば、主制御ソレノイド駆動回路1310d等に供給されている。
停電監視回路1310eは、電源基板931からの+12V及び+24Vが払出制御基板951を介して供給されており、これら+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を監視している。停電監視回路1310eは、+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を検出すると、停電予告として停電予告信号を主制御MPU1310aに出力する。停電予告信号は、主制御基板1310、そして払出制御基板951の払出制御入力回路952bを介して払出制御MPU952aに入力される。また、停電予告信号は、主制御基板1310を介して周辺制御基板1510に入力される。また、停電予告信号は、周辺制御基板1510、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、図76(b)に示すように、枠装飾駆動アンプ基板194に入力されるとともに、この枠装飾駆動アンプ基板194を介して、扉枠の装飾基板等にそれぞれ入力されるようになっている。
本実施形態では、停電監視回路1310eは、+12V電源ラインと+24V電源ラインとの2つの電源ラインに印加される電圧をそれぞれ監視することによって、+12V電源ライン又は+24V電源ラインの一方の電源ラインに印加される電圧を監視する場合と比べて、停電又は瞬停等の電源断の兆候をより正確に把握することができる。
[9.主制御基板の回路]
次に、図69に示した主制御基板1310の回路等について、図77~図79を参照して説明する。図77は主制御基板の回路を示す回路図であり、図78は停電監視回路を示す回路図であり、図79は主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路を示す回路図である。まず、図75に示した主制御フィルタ回路1310hについて説明し、続いて主制御基板1310で作成された電源、主制御システムリセット、主制御水晶発振器、主制御入力回路、停電監視回路、主制御MPUへの各種入出力信号、そして主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間の通信用インターフェース回路について説明する。
主制御基板1310は、図69及び図75に示した、主制御MPU1310a、主制御入力回路1310b、主制御出力回路1310c、主制御ソレノイド駆動回路1310d、停電監視回路1310e、+5V作成回路1310g、及び主制御フィルタ回路1310hのほかに、周辺回路として、図77に示すように、リセット信号を出力する主制御システムリセットMIC1、クロック信号を出力する主制御水晶発振器MX0(本実施形態では、24メガヘルツ(MHz))を主として構成されている。
[9-1.主制御フィルタ回路]
主制御フィルタ回路1310hは、図77に示すように、主制御3端子フィルタMIC0を主として構成されている。この主制御3端子フィルタMIC0は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。主制御3端子フィルタMIC0は、その1番端子に、+5V作成回路1310gで作成される+5Vが印加され、その2番端子がグランド(GND)と接地され、その3番端子からノイズ成分を除去した+5Vが出力されている。1番端子に印加される+5Vは、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC0の他端と電気的に接続されることにより、まずリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。
3番端子から出力される+5Vは、一端がグランド(GND)と接地される、コンデンサMC1及び電解コンデンサMC2(本実施形態では、静電容量:470マイクロファラッド(μF))の他端とそれぞれ電気的に接続されることにより、さらにリップルが除去されて平滑化されている。この平滑化された+5Vは、主制御システムリセットMIC1の電源端子、主制御水晶発振器MX0の電源端子であるVDD端子、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子等にそれぞれ印加されている。なお、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。
主制御MPU1310aのVDD端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC3の他端と電気的に接続され、VDD端子に印加される+5Vはさらにリップルが除去されて平滑化されている。主制御MPU1310aの接地端子であるVSS端子はグランド(GND)と接地されている。
また、主制御MPU1310aのVDD端子は、コンデンサMC3と電気的に接続されるほかに、ダイオードMD0のアノード端子と電気的に接続されている。ダイオードMD0のカソード端子は、主制御MPU1310aに内蔵されているRAM(主制御内蔵RAM)の電源端子であるVBB端子と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC4の他端と電気的に接続されている。この主制御内蔵RAMのVBB端子は、ダイオードMD0のカソード端子及びコンデンサMC4の他端と電気的に接続されるほかに、抵抗MR0を介して、図75に示した電源基板931のキャパシタBC0のプラス端子と電気的に接続されている。つまり、主制御フィルタ回路1310hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、主制御MPU1310aのVDD端子に印加されるとともに、ダイオードMD0を介して、主制御内蔵RAMのVBB端子と、キャパシタBC0のプラス端子と、に印加されるようになっている。これにより、上述したように、図75に示した電源基板931の電源作成回路935dで作成される+12Vが払出制御基板951を介して主制御基板1310の+5V作成回路1310gに供給されなくなって+5V作成回路1310gが+5Vを作成することができなくなった場合には、キャパシタBC0に充電された電荷が主VBBとして主制御基板1310に供給されるようになっているため、主制御MPU1310aのVDD端子にはダイオードMD0により電流が妨げられて流れず主制御MPU1310aが作動しないものの、主制御内蔵RAMのVBB端子には主VBBが印加されることにより記憶内容が保持されるようになっている。
[9-2.主制御システムリセット]
主制御フィルタ回路1310hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図77に示すように、主制御システムリセットMIC1の電源端子に印加されている。主制御システムリセットMIC1は、主制御MPU1310a及びリセット機能付き主制御出力回路1310caにそれぞれリセットをかけるものであり、遅延回路が内蔵されている。主制御システムリセットMIC1の遅延容量端子には、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC5の他端と電気的に接続されており、このコンデンサMC5の容量によって遅延回路による遅延時間を設定することができるようになっている。具体的には、主制御システムリセットMIC1は、電源端子に入力された+5Vがしきい値(例えば、4.25V)に達すると、遅延時間経過後に出力端子からシステムリセット信号を出力する。
主制御システムリセットMIC1の出力端子は、主制御MPU1310aのリセット端子であるSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子とそれぞれ電気的に接続されている。出力端子は、オープンコレクタ出力タイプであり、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR1の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC6の他端と電気的に接続されている。このコンデンサMC6によりリップルが除去されて平滑化されている。出力端子は、電源端子に入力される電圧がしきい値より大きいときにはプルアップ抵抗MR1により+5V側に引き上げられて論理がHIとなり、この論理が主制御MPU1310aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子にそれぞれ入力される一方、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さいときには論理がLOWとなり、この論理が主制御MPU1310aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子にそれぞれ入力される。主制御MPU1310aのSRST端子及びリセット機能付き主制御出力回路1310caのリセット端子はそれぞれ負論理入力であるため、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さい状態となると、主制御MPU1310a及びリセット機能付き主制御出力回路1310caにリセットがかかる。なお、電源端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC7の他端と電気的に接続されており、電源端子に入力される+5Vはリップルが除去されて平滑化されている。また、接地端子はグランド(GND)と接地されており、NC端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[9-3.主制御水晶発振器]
主制御フィルタ回路1310hによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図77に示すように、主制御水晶発振器MX0の電源端子であるVDD端子に印加されている。このVDD端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC8の他端と電気的に接続されており、VDD端子に入力される+5Vは、さらにリップルが除去されて平滑化されている。また、この平滑化された+5Vは、VDD端子のほかに、出力周波数選択端子であるA端子、B端子、C端子及びST端子にもそれぞれ印加されている。主制御水晶発振器MX0は、これらのA端子、B端子、C端子及びST端子に+5Vがそれぞれ印加されることにより、24MHzのクロック信号を出力端子であるF端子から出力する。
主制御水晶発振器MX0のF端子は、主制御MPU1310aのクロック端子であるCLK端子と電気的に接続されており、24MHzのクロック信号が入力されている。なお、主制御水晶発振器MX0の接地端子であるGND端子はグランド(GND)と接地されており、主制御水晶発振器MX0のF端子の分周波を出力するD端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[9-4.主制御入力回路]
主制御入力回路1310bは、図69に示した、振動センサ2405、一般入賞口センサ4020、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、磁気検出センサ4024、カウントセンサ4005、ゲートセンサ4003からの検出信号のほかに、図70に示した払出制御基板951に備える操作スイッチ954からの操作信号(RAMクリア信号)等が入力される回路である。各スイッチからの検出信号が入力される回路構成は、同一であるため、ここでは、操作スイッチ954からの操作信号(RAMクリア信号)が入力される回路について説明する。
[9-4-1.操作スイッチからの操作信号(RAMクリア信号)が入力される回路]
まず、操作スイッチ954は、上述したように、電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板951の払出制御MPU952aに内蔵されるRAM(払出制御内蔵RAM)、及び主制御基板1310の主制御MPU1310aに内蔵されるRAM(主制御内蔵RAM)をクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後、つまり電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。主制御基板1310には、払出制御基板951が有するエラー解除を行う機能を有していないため、電源投入時から予め定めた期間内に操作スイッチ954からの操作信号が入力されると、主制御内蔵RAMをクリアするためのRAMクリア信号として判断して主制御内蔵RAMをクリアする処理を行う。
主制御基板1310には、操作スイッチ954が操作されていないときには払出制御基板951から論理がLOWとなった操作信号が入力される一方、操作スイッチ954が操作されているときには払出制御基板951から論理がHIとなった操作信号が払出制御基板951から入力されるようになっている(この点の詳細な説明について後述する)。
電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板951に備える操作スイッチ954からの操作信号を伝える伝送ラインは、図77に示すように、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR2の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR3を介してトランジスタMTR0のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR0のベース端子は、抵抗MR3と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR4の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR0のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR0のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR5の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC10(非反転バッファICMIC10は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC10A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0と電気的に接続されている。
払出制御基板951における操作スイッチ954からの操作信号を出力する回路は、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されるオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、操作スイッチ954からの操作信号を伝える伝送ラインがプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられている。主制御基板1310は、操作スイッチ954が操作されていないときには払出制御基板951からの操作信号がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなって入力される一方、操作スイッチ954が操作されているときには払出制御基板951からの操作信号がプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなって入力される。
抵抗MR3,MR4、及びトランジスタMTR0から構成される回路は、操作スイッチ954からの操作信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
操作スイッチ954が操作されていないときには、論理がLOWとなった操作信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR5により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった操作スイッチ954からの操作信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力される操作スイッチ954からの操作信号の論理値がHIであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものでないと判断する。
一方、操作スイッチ954が操作されているときには、プルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった操作信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった操作スイッチ954からの操作信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力される操作スイッチ954からの操作信号の論理値がLOWであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断する。
なお、操作スイッチ954からの操作信号は、プルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられている。これは、操作スイッチ954からの操作信号が払出制御基板951を介して入力されているためである。つまり、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間においては、基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて信号の信頼性を高めている。そこで、本実施形態では、主制御基板1310に直接入力される、一般入賞口センサ4020、第一始動口センサ4002、及び第二始動口センサ4004からの検出信号は、プルアップ抵抗により+5V側に引き上げられる一方、図69に示したパネル中継基板4161を介して入力される、磁気検出センサ4024、カウントセンサ4005、一般入賞口センサ4020、及びゲートセンサ4003からの検出信号は、主制御基板1310に直接入力されないため、操作スイッチ954からの操作信号と同様に、プルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
[9-5.停電監視回路]
主制御基板1310は、図75に示したように、電源基板931から+12V及び+24Vという2種類の電圧が払出制御基板951を介して供給されており、+12V及び+24Vが停電監視回路1310eに入力されている。停電監視回路1310eは、+12V及び+24Vの停電又は瞬停の兆候を監視しており、停電又は瞬停の兆候を検出すると、停電予告として停電予告信号を、主制御MPU1310aのほかに、払出制御基板951の払出制御MPU952aや周辺制御基板1510に出力する。ここでは、まず停電監視回路の構成について説明し、続いて+24Vの停電又は瞬停の監視、+12Vの停電又は瞬停の監視、そして停電予告信号の出力について説明する。
[9-5-1.停電監視回路の構成]
停電監視回路1310eは、図78に示すように、シャント式安定化電源回路MIC20、オープンコレクタ出力タイプのコンパレータMIC21、DタイプフリップフロップMIC22、トランジスタMTR20~MTR23を主として構成されている。
シャント式安定化電源回路MIC20の基準電圧入力端子であるREF端子、及びカソード端子であるK端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR20の他端と電気的に接続されて+5Vが印加されており、REF端子に入力される電流が抵抗MR20により制限されている。K端子は、コンパレータMIC21の比較基準電圧となるリファレンス電圧Vref(本実施形態では、2.495Vが設定されている。)を出力する。K端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC20の他端と電気的に接続されており、K端子から出力されるリファレンス電圧Vrefは、コンデンサMC20によりリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。なお、シャント式安定化電源回路MIC20のアノード端子であるA端子はグランド(GND)と接地されている。
コンパレータMIC21は、2つの電圧比較回路を備えており、その1つ(MIC21A)を、+24Vの監視電圧V1とリファレンス電圧Vrefとを比較するために用いているとともに、残りの1つ(MIC21B)を、+12Vの監視電圧V2とリファレンス電圧Vrefとを比較するために用いている。MIC21Aのプラス端子である3番端子は、+24Vの監視電圧V1が印加され、MIC21Aのマイナス端子である2番端子は、リファレンス電圧Vrefが印加されている。MIC21Bのプラス端子である5番端子は、+12Vの監視電圧V2が印加され、MIC21Bのマイナス端子である6番端子は、リファレンス電圧Vrefが印加されている。これらの比較結果は、DタイプフリップフロップMIC22に入力されている。このDタイプフリップフロップMIC22は、2つのDタイプフリップフロップ回路を備えており、その1つ(MIC22A)を本実施形態に用いている。コンパレータMIC21の電源端子であるVcc端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC21の他端と電気的に接続されており、コンパレータMIC21の電源端子であるVcc端子に印加される+5Vは、コンデンサMC21によりリップルが除去されて平滑化され、コンパレータMIC21のグランド端子であるGND端子は、グランド(GND)と接地されている。
[9-5-2.+24Vの停電又は瞬停の監視]
+24Vの停電又は瞬停の監視は、上述したように、コンパレータMIC21のMIC21Aが+24Vの監視電圧V1とリファレンス電圧Vrefとを比較することにより行われている。+24Vの監視電圧V1が印加されるコンパレータMIC21のMIC21Aのプラス端子である3番端子は、図78に示すように、一端が+24V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR21の他端と、一端がグランド(GND)に接地される抵抗MR22の他端と、が電気的に接続されるとともに抵抗MR21,MR22の他端と、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC23の他端と、が電気的に接続されている。コンパレータMIC21のMIC21Aのプラス端子である3番端子に印加される+24Vの監視電圧V1は、抵抗MR21,MR22による抵抗比によって+24Vが分圧され、コンデンサMC23によりリップルが除去されて平滑化されている。抵抗MR21,MR22の値は、+24Vが停電又は瞬停した際に、その電圧が+24Vから落ち始めて予め設定した停電検知電圧V1pf(本実施形態では、21.40Vに設定されている。)となったときに、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefと同値になるように設定されている。
コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子は、オープンコレクタ出力となっており、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR23の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC24の他端と電気的に接続されてDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子と電気的に接続されている。コンデンサMC24は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいときには、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefより大きくなり、コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子に印加される電圧は、プルアップ抵抗MR23により+5V側に引き上げられ、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいときには、+24Vの監視電圧V1がリファレンス電圧Vrefより小さくなり、コンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子に印加される電圧は、グランド(GND)側に引き下げられ、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
[9-5-3.+12Vの停電又は瞬停の監視]
+12Vの停電又は瞬停の監視は、上述したように、コンパレータMIC21のMIC21Bが+12Vの監視電圧V2とリファレンス電圧Vrefとを比較することにより行われている。+12Vの監視電圧V2が印加されるコンパレータMIC21のMIC21Bのプラス端子である5番端子は、図78に示すように、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR24の他端と、一端がグランド(GND)に接地される抵抗MR25の他端と、が電気的に接続されるとともに抵抗MR24,MR25の他端と、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC25の他端と、が電気的に接続されている。コンパレータMIC21のMIC21Bのプラス端子である5番端子に印加される+12Vの監視電圧V2は、抵抗MR24,MR25による抵抗比によって+12Vが分圧され、コンデンサMC25によりリップルが除去されて平滑化されている。抵抗MR24,MR25の値は、+12Vが停電又は瞬停した際に、その電圧が+12Vから落ち始めて予め設定した停電検知電圧V2pf(本実施形態では、10.47Vに設定されている。)となったときに、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefと同値になるように設定されている。
コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子は、オープンコレクタ出力となっており、上述したMIC21Aの出力端子である1番端子と電気的に接続されているため、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR23の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC24の他端と電気的に接続されてDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子と電気的に接続されている。コンデンサMC24は、上述したように、ローパスフィルタとしての役割を担っている。
+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいときには、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefより大きくなり、コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子に印加される電圧は、プルアップ抵抗MR23により+5V側に引き上げられ、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
一方、+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいときには、+12Vの監視電圧V2がリファレンス電圧Vrefより小さくなり、コンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子に印加される電圧は、グランド(GND)側に引き下げられ、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される。
[9-5-4.停電予告信号の出力]
DタイプフリップフロップMIC22は、クロック入力端子である1CK端子に入力されるクロック信号のエッジの変化により、D入力端子である1D端子に入力される信号の値(論理)を記憶し、この記憶値(論理)を、出力端子である1Q端子から出力するとともに、その記憶値(論理)を反転させた値を、出力端子である負論理1Q端子から出力する。また、DタイプフリップフロップMIC22は、クリア端子であるCLR端子に論理がLOWとなった信号が入力されると、ラッチ状態を解除してプリセット端子であるPR端子に入力されている信号の論理を反転させた信号を出力端子である1Q端子から出力する(このとき、1Qから出力される信号の論理を反転させた信号、つまりプリセット端子であるPR端子に入力されている信号の論理と同一の論理となった信号を負論理1Q端子から出力する)一方、クリア端子であるCLR端子に論理がHIとなった信号が入力されると、ラッチ状態をセットする。また、DタイプフリップフロップMIC22は、クリア端子であるCLR端子に論理がHIとなった信号が入力されてラッチ状態をセットするようになっている際に、プリセット端子であるPR端子に論理がLOWとなった信号が入力されると、論理をHIとする信号を出力端子である1Q端子から出力する状態を維持する(このとき、1Qから出力される信号の論理を反転させた信号を負論理1Q端子から出力する状態を維持する)。
DタイプフリップフロップMIC22は、本実施形態において、D入力端子である1D端子、及びクロック入力端子である1CK端子は、グランド(GND)とそれぞれ接地されているため、クロック入力端子である1CK端子に入力されるクロック信号のエッジの変化がなく、D入力端子である1D端子に入力される信号の値(論理)を記憶して出力端子である1Q端子から出力することがないように回路構成されている。DタイプフリップフロップMIC22は、プリセット端子であるPR端子に、上述したように、+24Vの停電又は瞬停の監視を行うコンパレータMIC21のMIC21Aの出力端子である1番端子からの信号と、+12Vの停電又は瞬停の監視を行うコンパレータMIC21のMIC21Bの出力端子である7番端子からの信号と、が入力され、これらの信号に基づいて、出力端子である1Q端子から信号を出力する。なお、電源端子であるVcc端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC22の他端と電気的に接続されており、DタイプフリップフロップMIC22の電源端子であるVcc端子に印加される+5Vは、コンデンサMC22によりリップルが除去されて平滑化され、接地端子であるGND端子は、グランド(GND)と接地され、出力端子である1Q端子の論理を反転する負論理1Q端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
DタイプフリップフロップMIC22は、本実施形態において、クリア端子であるCLR端子に主制御MPU1310aからの停電クリア信号がリセット機能付き主制御出力回路1310caを介して入力されている。この停電クリア信号は、主制御MPU1310aが行う後述する主制御側電源投入時処理において、出力開始されて所定時間経過後に停止されるようになっている。CLR端子は負論理入力であるため、主制御MPU1310aからの停電クリア信号は、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介してその論理がLOWとなってCLR端子に入力される。DタイプフリップフロップMIC22は、CLR端子に停電クリア信号が入力されると、ラッチ状態を解除するようになっており、このとき、プリセット端子であるPR端子に入力された論理を反転して出力端子である1Q端子から出力する。
一方、主制御MPU1310aからの停電クリア信号の出力が停止されると、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介してその論理がHIとなってCLR端子に入力される。DタイプフリップフロップMIC22は、CLR端子に停電クリア信号が入力されないときには、ラッチ状態をセットするようになっており、PR端子に論理がLOWとなって入力された状態をラッチする。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子は、主制御入力回路1310bを介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続され、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号が停電予告信号として主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっている。また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子は、リセット機能なし主制御出力回路1310cbと電気的に接続され、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号をリセット機能なし主制御出力回路1310cbから払出制御基板951に払出停電予告信号として出力するとともに、周辺制御基板1510に周辺停電予告信号として出力する。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子と、主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と、を電気的に接続する主制御入力回路1310bは、図78に示すように、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR26の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR27を介してトランジスタMTR20のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR20のベース端子は、抵抗MR27と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR28の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR20のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR29の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC23(非反転バッファICMIC23は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(MIC23A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されている。
抵抗MR27,MR28、及びトランジスタMTR20から構成される回路は、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR20のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR20がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR20のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR20がONし、スイッチ回路もONすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなってトランジスタMTR20のベース端子に入力されることでトランジスタMTR20がOFFする。これにより、トランジスタMTR20のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR29により+5V側に引き上げられて非反転バッファICMIC23を介して論理がHIとなった停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなってトランジスタMTR20のベース端子に入力されることでトランジスタMTR20がONする。これにより、トランジスタMTR20のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて非反転バッファICMIC23を介して論理がLOWとなった停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を払出制御基板951に払出停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbは、図78に示すように、オープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が上述した主制御入力回路1310bの抵抗MR26と電気的に接続されて抵抗MR30を介して前段のトランジスタMTR21のベース端子と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR21のベース端子は、抵抗MR30と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR31の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタMTR21のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR32の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR33を介して後段のトランジスタMTR22のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR22のベース端子は、抵抗MR33と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR34の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタMTR22のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサMC26の他端と電気的に接続され、そして配線(ハーネス)を介して払出制御基板951と電気的に接続されている。なお、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、払出制御基板951と電気的に接続されると、払出制御基板951における図70に示した払出制御部952の払出制御入力回路952bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されるとともに図70に示した払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続される。
抵抗MR30,MR31、及び前段のトランジスタMTR21から構成される回路は前段のスイッチ回路であり、抵抗MR33,MR34、及び後段のトランジスタMTR22から構成される回路は後段のスイッチ回路であり、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするものである。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、前段のトランジスタMTR21のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて前段のトランジスタMTR21がOFFし、前段のスイッチ回路もOFFすることとなり、後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加される電圧である、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR32により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタMTR22がONし、後段のスイッチ回路もONすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR21のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR21がONし、前段のスイッチ回路もONすることとなり、後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加される電圧である、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタMTR22がOFFし、後段のスイッチ回路もOFFすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなって前段のトランジスタMTR21のベース端子に入力されることで前段のトランジスタMTR21がOFFする。これにより、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR32により+5V側に引き上げられて後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加されることで後段のトランジスタMTR22がONする。これにより、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなって前段のトランジスタMTR21のベース端子に入力されることで前段のトランジスタMTR21がONする。これにより、前段のトランジスタMTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)に引き下げられて後段のトランジスタMTR22のベース端子に印加されることで後段のトランジスタMTR22がOFFする。これにより、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板951における払出制御部952の払出制御入力回路952bにおいてプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される。
また、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を周辺制御基板1510に周辺停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbは、図78に示すように、オープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子が上述した主制御入力回路1310bの抵抗MR26と電気的に接続されて抵抗MR35を介してトランジスタMTR23のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR23のベース端子は、抵抗MR35と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR36の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR23のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510と電気的に接続されている。なお、トランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510と電気的に接続されると、図72に示した周辺制御基板1510における周辺制御部1511の図示しない周辺制御入力回路において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されるとともに図72に示した周辺制御MPU1511aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続される。
抵抗MR35,MR36、及びトランジスタMTR23から構成される回路は、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR23のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR23がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。一方、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR23のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられてトランジスタMTR23がONし、スイッチ回路もONすることとなる。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、論理がHIとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がLOWとなってトランジスタMTR23のベース端子に入力されることでトランジスタMTR23がOFFする。これにより、トランジスタMTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510における周辺制御部1511の払出制御入力回路においてプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった周辺停電予告信号が周辺制御基板1510に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、論理がLOWとなった信号がDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるため、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号がその論理がHIとなってトランジスタMTR23のベース端子に入力されることでトランジスタMTR23がONする。これにより、トランジスタMTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して周辺制御基板1510においてグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった周辺停電予告信号が周辺制御基板1510に入力される。
このように、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を主制御MPU1310aに停電予告信号として伝える主制御入力回路1310bと、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を周辺制御基板1510に周辺停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbと、にはトランジスタがそれぞれ1つであり、主制御MPU1310aに入力される停電予告信号と周辺制御基板1510に入力される周辺停電予告信号との論理が同一論理となっているのに対して、DタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力される信号を払出制御基板951に払出停電予告信号として出力するリセット機能なし主制御出力回路1310cbにはトランジスタが前段と後段との2つであり、払出停電予告信号の論理は、主制御MPU1310aに入力される停電予告信号の論理と周辺制御基板1510に入力される周辺停電予告信号の論理とを反転させた論理となっており、停電予告信号の論理及び周辺停電予告信号の論理と異なっている。
また、主制御入力回路1310bのトランジスタMTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR29の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICMIC23を介して主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されているのに対して、リセット機能なし主制御出力回路1310cbの後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、払出制御基板951における払出制御部952の払出制御入力回路952bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗の他端と電気的に接続されているとともに、リセット機能なし主制御出力回路1310cbのトランジスタMTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して、周辺制御基板1510における周辺制御部1511の払出制御入力回路において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗と電気的に接続されている。これは、主制御入力回路1310bのトランジスタMTR20のコレクタ端子と主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1との端子間においては、主制御入力回路1310bのトランジスタMTR20と主制御MPU1310aとが主制御基板1310に実装されているため、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを用いた停電予告信号の論理(ON/OFF信号)によって停電予告を行うのに対して、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間、及び主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間においては、基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU1310a、払出制御MPU952a、及び周辺制御MPU1511aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いた停電予告信号の論理(ON/OFF信号)によって停電予告を行っている。
[9-6.主制御MPUへの各種入出力信号]
次に、主制御MPU1310aへの各種入出力信号について、図77を参照して説明する。主制御MPU1310aのシリアル入力ポートのシリアルデータ入力端子であるRXA端子は、図69に示した払出制御基板951からのシリアルデータが主制御入力回路1310bを介して払主シリアルデータ受信信号として受信される。一方、主制御MPU1310aのシリアル出力ポートのシリアルデータ出力端子であるTXA端子及びTXB端子は、TXA端子から、払出制御基板951に送信するシリアルデータを主払シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし主制御出力回路1310cbに送信してリセット機能なし主制御出力回路1310cbから払出制御基板951に主払シリアルデータ送信信号を送信し、TXB端子から、図69に示した周辺制御基板1510に送信するシリアルデータを主周シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし主制御出力回路1310cbに送信してリセット機能なし主制御出力回路1310cbから周辺制御基板1510に主周シリアルデータ送信信号を送信する。
主制御MPU1310aの所定の入力ポートの各入力端子には、上述した操作信号(RAMクリア信号)が入力されるほかに、例えば、上述した主払シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える払出制御基板951からの払主ACK信号が主制御入力回路1310bを介して入力されたり、図69に示した第一始動口センサ4002等の各種スイッチからの検出信号が主制御入力回路1310bを介してそれぞれ入力されたり等する。
一方、主制御MPU1310aの所定の出力ポートの各出力端子からは、例えば、上述した払主シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える主払ACK信号をリセット機能付き主制御出力回路1310caに出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから主払ACK信号を払出制御基板951に出力したり、図69に示した、始動口ソレノイド2107に対して、リセット機能付き主制御出力回路1310caに駆動信号を出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから主制御ソレノイド駆動回路1310dを介して始動口ソレノイド2107に駆動信号を出力したり、図69に示した第一特別図柄表示器1403等の各種表示器に対して、リセット機能付き主制御出力回路1310caにそれぞれ駆動信号を出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから各種表示器に駆動信号をそれぞれ出力したり、遊技に関する各種情報(遊技情報)をリセット機能付き主制御出力回路1310caに出力してリセット機能付き主制御出力回路1310caから遊技に関する各種情報(遊技情報)を払出制御基板951に出力したり等する。
[9-7.主制御基板と周辺制御基板との基板間の通信用インターフェース回路]
次に、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間の通信用インターフェース回路について、図79を参照して説明する。主制御基板1310は、図75に示した電源基板931からの+12Vが払出制御基板951を介して供給され、+5V作成回路1310gは、この+12Vから主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vを作成している。主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて送信されることによってその信頼性が高められている。
具体的には、主制御基板1310は、リセット機能なし主制御出力回路1310cbを通信用インターフェース回路として機能させており、通信用インターフェース回路は、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50を主として構成されている。これに対して、周辺制御基板1510には、通信用インターフェース回路として、ダイオードAD10、電解コンデンサAC10(本実施形態では、静電容量:47μF)、フォトカプラAIC10(赤外LEDとフォトICとが内蔵されて構成されている。)を主として構成されている。
主制御基板1310のダイオードMD50のアノード端子には、電源基板931から供給される+12Vが払出制御基板951を介して印加され、ダイオードMD50のカソード端子には、マイナス端子がグランド(GND)と接地される電解コンデンサMC50(本実施形態では、静電容量:220マイクロファラッド(μF))のプラス端子と電気的に接続されている。ダイオードMD50のカソード端子は、電解コンデンサMC50のプラス端子と電気的に接続されるほかに、配線(ハーネス)を介して、周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10のアノード端子(1番端子)と電気的に接続されている。これにより、例えば停電又は瞬停が発生することにより、電源基板931からの電力が払出制御基板951を介して主制御基板1310に供給されなくなった場合には、電解コンデンサMC50に充電された電荷が+12Vとして主制御基板1310から周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10のアノード端子に印加し続けることができるようになっている。
このように、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生した場合に、図77に示した電解コンデンサMC2(本実施形態では、静電容量:470μF)に充電された電荷が+5Vとして印加されるようになっているため、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeは、少なくとも、その送信バッファレジスタ1310aebに主制御CPUコア1310aaがセットしたコマンドをシリアル管理部1310aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ1310aeaから主周シリアルデータとして送信完了することができる。
主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、上述したように、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間を電気的に接続する配線(ハーネス)に侵入するノイズの影響を抑えるために、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vよりも高い電圧である+12Vを用いて送信されることによってその信頼性が高められている。
そこで、本実施形態では、停電又は瞬停が発生した場合に、電解コンデンサMC50に充電された電荷が+12Vとして主制御基板1310から周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10のアノード端子に印加されるようになっているため、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeは、その送信バッファレジスタ1310aebに主制御CPUコア1310aaがセットしたコマンドをシリアル管理部1310aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ1310aeaから主周シリアルデータとして送信すると、トランジスタMTR50のコレクタ端子から+12Vにより論理をHIとする主周シリアルデータ送信信号を送信することができるようになっている。
なお、本実施形態では、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeの送信バッファレジスタ1310aebの記憶容量が32バイトを有しており、また1パケットが3バイトのデータから構成されているため、送信バッファレジスタ1310aebに最大で10パケット分のデータが記憶されるようになっている。また、本実施形態では、主制御MPU1310aから送信される主周シリアルデータの転送ビットレートが19200bpsに設定されている。
フォトカプラAIC10のカソード端子(3番端子)は、抵抗AR10、そしてその配線(ハーネス)を介して、主制御基板1310のトランジスタMTR50のコレクタ端子と電気的に接続されている。周辺制御基板1510の抵抗AR10は、フォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに流れる電流を制限するための制限抵抗である。
図77に示した主制御MPU1310aから主周シリアルデータ送信信号を出力するTXB端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗MR50の他端と電気的に接続されるとともに抵抗MR51を介してトランジスタMTR50のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタMTR50のベース端子は、抵抗MR51と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗MR52の他端と電気的に接続されている。トランジスタMTR50のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地されている。
抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成される回路はスイッチ回路であり、主周シリアルデータ送信信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR50がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに順方向の電流が流れないため、フォトカプラAIC10がOFFする。一方、主周シリアルデータ送信信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧が抵抗MR50により+5V側に引き上げられてトランジスタMTR50がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、周辺制御基板1510のフォトカプラAIC10の内蔵赤外LEDに順方向の電流が流れるため、フォトカプラAIC10がONする。
周辺制御基板1510のダイオードAD10のアノード端子には、電源基板931から供給される+5Vが枠周辺中継端子板868を介して印加されて、ダイオードAD10のカソード端子が、マイナス端子がグランド(GND)と接地される電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されている。ダイオードAD10のカソード端子は、電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されるほかに、フォトカプラAIC10の電源端子であるVcc端子(6番端子)と電気的に接続されている。フォトカプラAIC10のエミッタ端子(4番端子)は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラAIC10のコレクタ端子(5番端子)は、電解コンデンサAC10のプラス端子と電気的に接続されるプルアップ抵抗AR11により+5V側に引き上げられて周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラAIC10がON/OFFすることによりフォトカプラAIC10のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主周シリアルデータ送信信号として周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される。
これにより、上述したように、例えば停電又は瞬停が発生することにより、電源基板931から供給される+5Vが枠周辺中継端子板868を介して周辺制御基板1510に供給されなくなった場合には、電解コンデンサAC10に充電された電荷が+5VとしてフォトカプラAIC10のVcc端子に印加し続けることができるようになっている。停電又は瞬停が発生した際に、電解コンデンサAC10からの+5Vが印加されることにより、主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号は、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeの送信バッファレジスタ1310aebにセットされたデータが送信完了することができるようになっており、送信途中の主周シリアルデータ送信信号、つまり主周シリアルデータが寸断されることなく、また欠落されることなく周辺制御基板1510で確実に受信されるようになっている。
主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理がHIであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられてトランジスタMTR50がOFFすることでフォトカプラAIC10がOFFするようになっているため、フォトカプラAIC10のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗AR11により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった主周シリアルデータ送信信号が周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される一方、主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理がLOWであるときには、トランジスタMTR50のベース端子に印加される電圧が抵抗MR50により+5V側に引き上げられてトランジスタMTR50がONすることでフォトカプラAIC10がONするようになっているため、フォトカプラAIC10のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主周シリアルデータ送信信号が周辺制御MPU1511aの主制御基板用シリアルI/Oポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラAIC10のコレクタ端子から出力される主周シリアルデータ送信信号の論理は、主制御MPU1310aのTXB端子から周辺制御基板1510へ送信される主周シリアルデータ送信信号の論理と、同一の論理となっている。
このように、本実施形態では、主制御MPU1310aの制御基準電圧である+5Vが印加される+5V電源ラインと、ダイオードMD50を介して印加される通信用電圧である+12Vが印加される+12V電源ラインと、が停電又は瞬停が発生して制御基準電圧及び通信用電圧が低下した際の対策が施されている。つまり、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeに対しては、+5V電源ラインと、主制御フィルタ回路1310hの電解コンデンサMC2を第1の補助電源とする電解コンデンサMC2のプラス端子と、が電気的に並列接続されることにより、停電又は瞬停が発生して+5V電源ラインから印加される制御基準電圧が低下しても、第1の補助電源である主制御フィルタ回路1310hの電解コンデンサMC2のプラス端子からの制御基準電圧が印加されることによって、制御基準電圧が印加された状態を維持することができるようになっているし、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成されて通信用インターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路1310cbに対しては、+12V電源ラインに印加される+12Vが通信用電圧としてダイオードMD50のアノード端子に印加され、このダイオードMD50のカソード端子と、第2の補助電源である電解コンデンサMC50のプラス端子と、が電気的に並列接続されることにより、停電又は瞬停が発生して+12V電源ラインからダイオードMD50を介して印加される通信用電圧が低下しても、第2の補助電源である電解コンデンサMC50のプラス端子からの通信用電圧が印加されることによって、通信用電圧が印加された状態を維持することができるようになっている。これにより、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信中のコマンドの寸断を防止することができ、また欠落を防止することができるため、周辺制御基板1510は、送信中のコマンドを確実に受信することができる。したがって、停電の発生直後や瞬停時におけるコマンドの取りこぼしを解消することができる。
また、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeの送信バッファレジスタ1310aebにセットされた複数のコマンドを主周シリアルデータとしてすべて、抵抗MR50、抵抗MR51,MR52、及びトランジスタMTR50から構成されて通信用インターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路1310cbを介して、周辺制御基板1510へ送信完了することができるように、主制御フィルタ回路1310hの電解コンデンサMC2の静電容量として470μFが設定され、電解コンデンサMC50の静電容量として220μFが設定されている。これにより、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信中に停電又は瞬停が発生しても、送信バッファレジスタ1310aebにセットされた複数のコマンドを主周シリアルデータとしてすべてインターフェース回路として機能させるリセット機能なし主制御出力回路1310cbを介して周辺制御基板1510へ送信完了することができるため、周辺制御基板1510は、送信バッファレジスタ1310aebにセットされた複数のコマンドを寸断することなく、また欠落することなく確実に受信することができる。
[10.払出制御基板の回路]
次に、図70に示した払出制御基板951の回路等について、図80~図85を参照して説明する。図80は払出制御部の回路等を示す回路図であり、図81は払出制御入力回路を示す回路図であり、図82は図81の続きを示す回路図であり、図83は払出モータ駆動回路を示す回路図であり、図84はCRユニット入出力回路を示す回路図であり、図85は主制御基板1310との各種入出力信号、及び外部端子板784への各種出力信号を示す入出力図である。まず、払出制御フィルタ回路951aについて説明し、続いて払出制御部の回路、そして主制御基板1310との各種入出力信号及び外部端子板784への各種出力信号について説明する。
[10-1.払出制御フィルタ回路]
払出制御フィルタ回路951aは、図80に示すように、払出制御3端子フィルタPIC0を主として構成されている。この払出制御3端子フィルタPIC0は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。払出制御3端子フィルタPIC0の1番端子は、図75に示した電源基板931からの+5Vが印加されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC0の他端と電気的に接続されており、電源基板931からの+5VがコンデンサPC0により、まずリップル(電圧に畳重された交流成分)が除去されて平滑化されている。払出制御3端子フィルタPIC0の2番端子は、グランド(GND)と接地され、払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子は、ノイズ成分を除去した+5Vを出力している。
払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子は、一端がグランド(GND)と接地される、コンデンサPC1、及び電解コンデンサPC2(本実施形態では、静電容量:180マイクロファラッド(μF))の他端とそれぞれ電気的に接続されることにより、払出制御3端子フィルタPIC0の3番端子から出力される+5Vからさらにリップルが除去されて平滑化されている。この平滑化された+5Vは、後述する、払出制御システムリセットPIC1の電源端子、払出制御水晶発振器PX0の電源端子であるVCC端子、払出制御MPU952aの電源端子であるVDD端子等にそれぞれ印加されている。なお、払出制御MPU952aの電源端子であるVDD端子には、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、電解コンデンサPC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。
払出制御MPU952aのVDD端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC3の他端と電気的に接続され、VDD端子に印加される+5VはコンデンサPC3によりさらにリップルが除去されて平滑化されている。払出制御MPU952aの接地端子であるVSS端子はグランド(GND)と接地されている。
また、払出制御MPU952aのVDD端子は、コンデンサPC3と電気的に接続されるほかに、ダイオードPD0のアノード端子と電気的に接続されている。ダイオードPD0のカソード端子は、払出制御MPU952aに内蔵されているRAM(払出制御内蔵RAM)の電源端子であるVBB端子と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC4の他端と電気的に接続されている。この払出制御内蔵RAMのVBB端子は、ダイオードPD0のカソード端子及びコンデンサPC4の他端と電気的に接続されるほかに、抵抗PR0を介して、図75に示した電源基板931のキャパシタBC1のプラス端子と電気的に接続されている。つまり、払出制御フィルタ回路951aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、払出制御MPU952aのVDD端子に印加されるとともに、ダイオードPD0を介して、払出制御内蔵RAMのVBB端子と、キャパシタBC1のプラス端子と、に印加されるようになっている。これにより、上述したように、図75に示した電源基板931の電源作成回路935dで作成される+5Vが払出制御基板951に供給されなくなった場合には、キャパシタBC1に充電された電荷が払VBBとして払出制御基板951に供給されるようになっているため、払出制御MPU952aのVDD端子にはダイオードPD0により電流が妨げられて流れず払出制御MPU952aが作動しないものの、払出制御内蔵RAMのVBB端子には払VBBが印加されることにより記憶内容が保持されるようになっている。このように、この実施の形態にかかるパチンコ機1にあって、払出制御内蔵RAMに対してバックアップ電源を供給するバックアップ電源回路は、上記ダイオードPD0と上記キャパシタBC1とによって構成されている。
[10-2.払出制御部の回路]
払出制御部952は、払出制御MPU952a、払出制御入力回路952b、払出制御出力回路952c、払出モータ駆動回路952d、CRユニット入出力回路952eのほかに、周辺回路として、図80に示すように、リセット信号を出力する払出制御システムリセットPIC1、クロック信号を出力する払出制御水晶発振器PX0(本実施形態では、8メガヘルツ(MHz))を主として構成されている。ここでは、まず払出制御システムリセットについて説明し、続いて払出制御水晶発振器、払出制御入力回路、払出モータ駆動回路、CRユニット入出力回路、そして払出制御MPUへの各種入出力信号について説明する。
[10-2-1.払出制御システムリセット]
払出制御フィルタ回路951aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図80に示すように、払出制御システムリセットPIC1の電源端子に印加されている。払出制御システムリセットPIC1は、払出制御MPU952a及びリセット機能付き払出制御出力回路952caにそれぞれリセットをかけるものであり、遅延回路が内蔵されている。払出制御システムリセットPIC1の遅延容量端子には、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC5の他端と電気的に接続されており、このコンデンサPC5の容量によって遅延回路による遅延時間を設定することができるようになっている。具体的には、払出制御システムリセットPIC1は、電源端子に入力された+5Vがしきい値(例えば、4.25V)に達すると、遅延時間経過後に出力端子からシステムリセット信号を出力する。
払出制御システムリセットPIC1の出力端子は、払出制御MPU952aのリセット端子であるSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子とそれぞれ電気的に接続されている。出力端子は、オープンコレクタ出力タイプであり、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR1の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC6の他端と電気的に接続されている。このコンデンサPC6は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。出力端子は、電源端子に入力される電圧がしきい値より大きいときにはプルアップ抵抗PR1により+5V側に引き上げられて論理がHIとなり、この論理が払出制御MPU952aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子にそれぞれ入力される一方、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さいときには論理がLOWとなり、この論理が払出制御MPU952aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子にそれぞれ入力される。払出制御MPU952aのSRT0端子及びリセット機能付き払出制御出力回路952caのリセット端子はそれぞれ負論理入力であるため、電源端子に入力される電圧がしきい値より小さい状態となると、払出制御MPU952a及びリセット機能付き払出制御出力回路952caにリセットがかかる。なお、電源端子は一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC7の他端と電気的に接続されており、電源端子に入力される+5Vはリップルが除去されて平滑化されている。また、接地端子はグランド(GND)と接地されており、NC端子は外部と電気的に未接続の状態となっている。
[10-2-2.払出制御水晶発振器]
払出制御フィルタ回路951aによりノイズ成分が除去されて平滑化された+5Vは、図80に示すように、払出制御水晶発振器PX0の電源端子であるVCC端子に入力されている。このVCC端子は、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC8の他端と電気的に接続されており、VCC端子に入力される+5Vはさらにリップルが除去されて平滑化されている。また、この平滑化された+5Vは、VCC端子のほかに、払出制御水晶発振器PX0の出力許可(Output Enable)端子であるOE端子にも印加されている。払出制御水晶発振器PX0は、そのOE端子に+5Vが印加されることにより、8MHzのクロック信号を出力端子であるOUT端子から出力する。
払出制御水晶発振器PX0のOUT端子は、払出制御MPU952aのクロック端子であるMCLK端子と電気的に接続されており、8MHzのクロック信号が払出制御MPU952aに入力されている。なお、払出制御水晶発振器PX0の接地端子であるGND端子はグランド(GND)と接地されている。
[10-2-3.払出制御入力回路]
払出制御入力回路952bは、図70に示した、扉枠開放スイッチ618、本体枠開放スイッチ619、図75に示した主制御基板1310に備える停電監視回路1310eからの払出停電予告信号が入力される回路、図70に示したハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して満タン検知センサ279からの検出信号が入力される回路、操作スイッチ954からの操作信号が入力される回路等である。まず、扉枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路について説明し、続いて本体枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路、停電監視回路からの払出停電予告信号が入力される回路、満タン検知センサからの検出信号が入力される回路、そして操作スイッチからの操作信号が入力される回路について説明する。なお、満タン検知センサ279や、図70に示した、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842、回転検知センサ840等の各種検出スイッチは、出力端子がオープンコレクタ出力タイプであるため、各種検出スイッチからの検出信号が入力される回路構成はほぼ同一であるため、ここでは、満タン検知センサからの検出信号が入力される回路について説明する。
[10-2-3(a).扉枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路]
扉枠開放スイッチ618は、常閉形(ノーマルクローズ(NC))を用いており、図1に示した、扉枠3が本体枠4から開放された状態でスイッチがON(導通)し、扉枠3が本体枠4に閉鎖された状態でスイッチがOFF(切断)するようになっている。扉枠開放スイッチ618の2番端子は、グランド(GND)に接地される一方、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR20の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR20のベース端子は抵抗PR21と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR22の他端と電気的に接続されている。また、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC20の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR20のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR20のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR23の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC20(非反転バッファICPIC20は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC20A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0と電気的に接続されている。トランジスタPTR20がON/OFFすることによりトランジスタPTR20のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が扉開放信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。
また、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR24を介してトランジスタPTR21のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR21のベース端子は抵抗PR24と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR25の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR21のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR21のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR21のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されると、外部端子板784において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR21がON/OFFすることによりトランジスタPTR21のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が外端枠扉開放情報出力信号として外部端子板784に入力される。
更に、扉枠開放スイッチ618の1番端子は、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR21を介してトランジスタPTR20のベース端子と電気的に接続されるとともに、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR24を介してトランジスタPTR21のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられて抵抗PR26を介してトランジスタPTR22のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR22のベース端子は抵抗PR26と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR27の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR22のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して図69に示した主制御基板1310と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR22のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されると、図69に示した主制御基板1310の主制御入力回路1310bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR22がON/OFFすることによりトランジスタPTR22のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主枠扉開放信号として主制御基板1310に入力される。
プルアップ抵抗PR20及びコンデンサPC20から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、扉枠3が本体枠4から開放される際に、又は扉枠3が本体枠4に閉鎖される際に、扉枠開放スイッチ618を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による扉枠開放スイッチ618からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR21,PR22、及びトランジスタPTR20から構成される回路と、抵抗PR24,PR25、及びトランジスタPTR21から構成される回路と、抵抗PR26,PR27、及びトランジスタPTR22から構成される回路と、は扉枠開放スイッチ618からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR20のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR20がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR20のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR23により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。また、扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR21のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR21がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR21のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONしているため、トランジスタPTR22のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR22がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
一方、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR20のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR20により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR20がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR20のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。また、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR21のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR21がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR21のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFしているため、トランジスタPTR22のベース端子に印加される電圧が+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR22がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR22のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
このように、扉枠3が本体枠4から開放された状態では、扉枠開放スイッチ618がONすることにより、論理がHIとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力され、論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される一方、扉枠3が本体枠4に閉鎖された状態では、扉枠開放スイッチ618がOFFすることにより、論理がLOWとなった扉枠開放信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力され、論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
[10-2-3(b).本体枠開放スイッチからの検出信号が入力される回路]
本体枠開放スイッチ619は、常閉形(ノーマルクローズ(NC))を用いており、図1に示した、本体枠4が外枠2から開放された状態でスイッチがON(導通)し、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態でスイッチがOFF(切断)するようになっている。本体枠開放スイッチ619の2番端子は、グランド(GND)に接地される一方、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR28の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR29を介してトランジスタPTR23のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR23のベース端子は抵抗PR29と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR30の他端と電気的に接続されている。また、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、プルアップ抵抗PR28と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC21の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR23のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR23のコレクタ端子は、上述したトランジスタPTR21のコレクタ端子と電気的に接続されるとともに、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR23のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して外部端子板784と電気的に接続されると、外部端子板784において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR23がON/OFFすることによりトランジスタPTR23のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が外端枠扉開放情報出力信号として外部端子板784に入力される。
また、本体枠開放スイッチ619の1番端子は、プルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられて抵抗PR29を介してトランジスタPTR23のベース端子と電気的に接続されるほか、プルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられて抵抗PR31を介してトランジスタPTR24のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR24のベース端子は抵抗PR31と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR32の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR24のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR24のコレクタ端子は、上述したトランジスタPTR22のコレクタ端子と電気的に接続されるとともに、配線(ハーネス)を介して図69に示した主制御基板1310と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR24のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されると、図69に示した主制御基板1310の主制御入力回路1310bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR24がON/OFFすることによりトランジスタPTR24のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が主枠扉開放信号として主制御基板1310に入力される。
プルアップ抵抗PR28及びコンデンサPC21から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、本体枠4が外枠2から開放される際に、又は本体枠4が外枠2に閉鎖される際に、本体枠開放スイッチ619を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による本体枠開放スイッチ619からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR29,PR30、及びトランジスタPTR23から構成される回路と、抵抗PR31,PR32、及びトランジスタPTR24から構成される回路と、は本体枠開放スイッチ619からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
本体枠4が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONしているため、トランジスタPTR23のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR23がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、本体枠4が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONしているため、トランジスタPTR24のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR24がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR24のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
一方、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFしているため、トランジスタPTR23のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR23がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR23のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して外部端子板784においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力される。また、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFしているため、トランジスタPTR24のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR28により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR24がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR24のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
このように、本体枠4が外枠2から開放された状態では、本体枠開放スイッチ619がONすることにより、論理がHIとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がHIとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される一方、本体枠4が外枠2に閉鎖された状態では、本体枠開放スイッチ619がOFFすることにより、論理がLOWとなった外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784に入力され、論理がLOWとなった主枠扉開放信号が主制御基板1310に入力される。
本実施形態では、上述したように、扉枠3が本体枠4に閉鎖された状態と、本体枠4が外枠2から開放された状態と、のうち、いずれか一方の状態又は両方の状態となった場合でも、主制御基板1310に対しては主枠扉開放信号が入力されるようになっているため、図69に示した主制御基板1310の主制御MPU1310aは、主枠扉開放信号に基づいて、扉枠3が本体枠4から開放された状態であるか、それとも本体枠4が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないものの、扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを判断することができるし、外部端子板784に対しては外端枠扉開放情報出力信号が入力されるようになっているため、この外端枠扉開放情報出力信号が外部端子板784を介してホールコンピュータに伝わり、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号に基づいて、扉枠3が本体枠4から開放された状態であるか、それとも本体枠4が外枠2から開放された状態であるかを判別することができないものの、扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを判断することができる。
また、本実施形態では、上述したように、扉枠開放スイッチ618、本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチを採用したことにより、何らかの原因により扉枠開放スイッチ618が短絡してスイッチがON(導通)する状態となっても、扉枠3が本体枠4から開放された状態となり、何らかの原因により本体枠開放スイッチ619が短絡してスイッチがON(導通)する状態となっても、本体枠4が外枠2から開放された状態となる。このように、扉枠開放スイッチ618及び本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチを採用することにより、短絡時にでも、主枠扉開放信号を主制御基板1310に出力することができるとともに、外端枠扉開放情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータに伝えることができる。
なお、扉枠開放スイッチ618及び本体枠開放スイッチ619をノーマルクローズのスイッチから、常開形(ノーマルオープン(NO))のスイッチ(扉枠開放スイッチ618’及び本体枠開放スイッチ619’)に替えると、扉枠開放スイッチ618’は、扉枠3が本体枠4から閉鎖された状態でスイッチがON(導通)し、扉枠3が本体枠4に開放された状態でスイッチがOFF(切断)する。本体枠開放スイッチ619’は、本体枠4が外枠2から閉鎖された状態でスイッチがON(導通)し、本体枠4が外枠2に開放された状態でスイッチがOFF(切断)する。そうすると、何らかの原因により扉枠開放スイッチ618’が断線してスイッチがOFF(切断)する状態となっても、扉枠3が本体枠4から開放された状態となるし、また、何らかの原因により本体枠開放スイッチ619’が断線してスイッチがOFF(切断)する状態となっても、本体枠4が外枠2から開放された状態となる。このように、扉枠開放スイッチ618’及び本体枠開放スイッチ619’をノーマルオープンのスイッチを採用しても、断線時にでも、主枠扉開放信号を主制御基板1310に出力することができるとともに、外端枠扉開放情報出力信号を外部端子板784を介してホールコンピュータに伝えることができる。
[10-2-3(c).停電監視回路からの払出停電予告信号が入力される回路]
主制御基板1310に備える停電監視回路1310eからの払出停電予告信号を伝える伝送ラインは、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR40の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR41を介してトランジスタPTR40のベース端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR40のベース端子は抵抗PR41と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR42の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR40のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR40のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR43の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1と電気的に接続されている。トランジスタPTR40がON/OFFすることによりトランジスタPTR40のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が払出停電予告信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
抵抗PR41,PR42、及びトランジスタPTR40から構成される回路は、主制御基板1310に備える停電監視回路1310eからの払出停電予告信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
停電監視回路1310eは、上述したように、電源基板931からの+12V及び+24Vという2種類の電圧の停電又は瞬停の兆候を監視しており、停電又は瞬停の兆候を検出すると、リセット機能なし主制御出力回路1310cbを介して停電予告として払出停電予告信号を払出制御基板951に出力する。停電監視回路1310eは、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候を監視し、上述したように、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、後段のトランジスタMTR22のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して上述したプルアップ抵抗PR40により+12V側に引き上げられることで論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力される。
+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより大きいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより大きいという条件の両方の条件が成立したときには、つまり+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力されるため、トランジスタPTR40のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR40がOFFし、トランジスタPTR40のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR43により+5V側に引き上げられる。これにより、トランジスタPTR40のコレクタ端子から論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
一方、+24Vの電圧が停電検知電圧V1pfより小さいという条件、及び+12Vの電圧が停電検知電圧V2pfより小さいという条件のうち、いずれか一方の条件が成立したときには、つまり+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御基板951に入力されるため、停電監視回路1310eからの払出停電予告信号によりトランジスタPTR40のベース端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR40により+12V側に引き上げられることでトランジスタPTR40がONし、トランジスタPTR40のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられる。これにより、トランジスタPTR40のコレクタ端子の論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される。
このように、+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される一方、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、論理がLOWとなった払出停電予告信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっている。これは、上述したように、+12V及び/又は+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候があるときには、論理がHIとなった停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力される一方、+12V及び+24Vの電圧の停電又は瞬停の兆候がないときには、停電予告信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA1に入力されるようになっているため、停電監視回路1310eからの停電予告による、払出制御MPU952aに入力される払出停電予告信号の論理と、主制御MPU1310aに入力される停電予告信号の論理と、が同一論理となっている。
[10-2-3(d).満タン検知センサからの検出信号が入力される回路]
図1に示したファールカバーユニット270に備える満タン検知センサ279からの検出信号は、図1に示したハンドル中継端子板315、そして図6に示した電源基板931を介して、払出制御基板951に入力されている。この満タン検知センサ279の出力端子は、エミッタ端子がグランド(GND)と接地されるオープンコレクタ出力タイプとして回路構成されており、払出制御基板951において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR44aの他端と電気的に接続されるとともに満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の1番端子と電気的に接続されている。この満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50は、T型フィルタ回路であり、フェライトで磁気シールドした減衰特性の優れたものである。
満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の2番端子は、グランド(GND)と接地され、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の3番端子は、抵抗PR44bを介して、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50の1番端子と電気的に接続されるとともに、抵抗PR45を介してトランジスタPTR41のベース端子と電気的に接続されている。これにより、満タン検知センサ279の検出信号は、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50において、ノイズ成分が除去されてトランジスタPTR41のベース端子に入力される。トランジスタPTR41のベース端子は、抵抗PR45が電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)に接地される抵抗PR46の他端と電気的に接続されるとともに、一端がグランド(GND)と電気的に接続されるコンデンサPC40の他端と電気的に接続されている。コンデンサPC40は、ローパスフィルタとしての役割を担っている。トランジスタPTR41のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR41のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR47の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2と電気的に接続されている。トランジスタPTR41がON/OFFすることによりトランジスタPTR41のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号が満タン信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
抵抗PR45,PR46、及びトランジスタPTR41から構成される回路は、満タン検知センサ279からの検出信号によりON/OFFするスイッチ回路である。
満タン検知センサ279は、上述したように、ファールカバーユニット270の第二球通路における収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを検出するものである。本実施形態では、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっていないときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてプルアップ抵抗44aにより+12V側に引き上げられて論理がHIとなった信号が払出制御基板951に入力される一方、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった信号が払出制御基板951に入力される。
収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっていないときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてプルアップ抵抗44aにより+12V側に引き上げられて論理がHIとなった信号が上述したトランジスタPTR41のベース端子に入力されることでトランジスタPTR41がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR41のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった満タン信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
一方、収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているときには、満タン検知センサ279の出力端子に印加される電圧がハンドル中継端子板315、そして電源基板931を介して、払出制御基板951においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなった信号が上述したトランジスタPTR41のベース端子に入力されることでトランジスタPTR41がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR41のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR47により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった満タン信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA2に入力される。
なお、本実施形態では、満タン検知センサ279からの検出信号は、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50を介して、抵抗PR45、抵抗PR46、及びトランジスタPTR41から構成されるスイッチ回路に入力される回路構成としていたが、図70に示した、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842等の各種検出スイッチからの検出信号は、満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50のようなT型フィルタ回路を介さずに各スイッチ回路に直接入力される回路構成となっている。満タン検知センサ279は、扉枠3に取り付けられるファールカバーユニット270に設けられているため、本体枠4に取り付けられる払出装置830に設けられる球切れ検知センサ827、払出検知センサ842等と比べると、検出信号を伝送する経路が極めて長くなり、ノイズの影響を極めて受けやすい。
満タン検知センサ279は、ファールカバーユニット270の第二球通路における収容空間が貯留された遊技球で満タンとなっているか否かを検出するものであり、払出制御MPU952aは、満タン検知センサ279からの検出信号に基づいて、収容空間が貯留された遊技球で満タンであると判断すると、払出モータ834の駆動制御を強制的に停止して払出回転体による遊技球の払い出しを停止する制御を行うようになっている。つまり、満タン検知センサ279からの検出信号を伝える伝送経路(伝送ライン)にノイズが侵入すると、払出制御MPU952aは、収容空間が貯留された遊技球で満タンでもないのに、払出モータ834の駆動制御を強制的に停止して払出回転体による遊技球の払い出しを停止するという場合もあるし、収容空間が貯留された遊技球で満タンであるにもかからず、払出モータ834を駆動制御して払出回転体を回転させて遊技球の払い出しを継続することにより上述した賞球通路の上流側まで遊技球で満たされると、払出回転体そのものが回転することができなくなって払出モータ834に負荷が異常にかかり、払出モータ834が過負荷となって異常発熱して故障したり、払出モータ834の回転軸を払出回転体の回転運動に伝達する機構等が故障したりするという場合もある。そこで、本実施形態では、このような問題が発生しないように、満タン検知センサ279からの検出信号を、まず満タン検知センサ用3端子フィルタPIC50において、ノイズ成分が除去するように回路構成を採用した。
[10-2-3(e).操作スイッチからの操作信号が入力される回路]
操作スイッチ954の出力端子である1番端子及び2番端子は、グランド(GND)に接地され、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子は、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR49を介して前段のトランジスタPTR42のベース端子と電気に接続されている。前段のトランジスタPTR42のベース端子は、抵抗PR49と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR50の他端と電気的に接続されている。また、操作スイッチ954の出力端子である4番端子は、プルアップ抵抗PR48と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地されるコンデンサPC41の他端と電気的に接続されている。前段のトランジスタPTR42のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、前段のトランジスタPTR42のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR51の他端と電気的に接続されるとともに抵抗PR52を介して後段のトランジスタPTR43のベース端子と電気的に接続されている。後段のトランジスタPTR43のベース端子は、抵抗PR52と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR53の他端と電気的に接続されている。後段のトランジスタPTR43のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR54の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC40(非反転バッファICPIC40は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC40C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3と電気的に接続されている。前段及び後段のトランジスタPTR42,PTR43がON/OFFすることにより後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がRWMCLR信号として払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。
また、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子は、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR49を介して前段のトランジスタPTR42のベース端子と電気に接続されるほか、プルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて抵抗PR55を介してトランジスタPTR44のベース端子と電気に接続されている。トランジスタPTR44のベース端子は、抵抗PR55と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR56の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR44のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、トランジスタPTR44のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR44のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して主制御基板1310と電気的に接続されると、図77に示した、主制御基板1310の主制御入力回路1310bにおいて、一端が+12V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗MR2の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR44がON/OFFすることによりトランジスタPTR44のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がRAMクリア信号として主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。
プルアップ抵抗PR48及びコンデンサPC41から構成される回路は、スイッチ信号発生回路であり、操作スイッチ954が押圧操作される際に、操作スイッチ954を構成する接点が短時間ON/OFFを繰り返すバタつき現象による操作スイッチ954からの電圧の変動を吸収する機能も有する回路として構成されている。
抵抗PR49,PR50、及びトランジスタPTR42から構成される回路は前段のスイッチ回路であり、抵抗PR52,PR53、及びトランジスタPTR43から構成される回路は後段のスイッチ回路であり、抵抗PR55,PR56、及びトランジスタPTR44から構成される回路はスイッチ回路であり、操作スイッチ954からの操作信号によりON/OFFするものである。
操作スイッチ954は、上述したように、電源投入時から予め定めた期間内において払出制御基板951の払出制御MPU952aに内蔵されるRAM(払出制御内蔵RAM)、及び主制御基板1310の主制御MPU1310aに内蔵されるRAM(主制御内蔵RAM)をクリアする場合に操作されたり、電源投入後においてエラー報知されている際に、そのエラーを解除するために操作されたりするようになっており、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能と、電源投入後(RAMクリアとして機能を奏する期間を経過した後、つまり電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能と、を有している。操作スイッチ954からの操作信号は、電源投入時から予め定めた期間内におけるRAMクリアを行う機能においては、RAMクリア信号となる一方、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)におけるエラー解除を行う機能においては、エラー解除信号となる。
操作スイッチ954が操作されていないときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられることで論理がHIとなった操作信号が前段のトランジスタPTR42のベース端子に入力されて前段のトランジスタPTR42がONし、前段のスイッチ回路もONすることとなり、後段のトランジスタPTR43のベースに印加される電圧である、前段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることで後段のトランジスタPTR43がOFFし、後段のスイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR54により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったRWMCLR信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。払出制御MPU952aは、電源投入時から予め定めた期間内において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がHIであるときには払出制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断し、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がHIであるときにはエラー解除を行うことを指示するものではないと判断する。
また、操作スイッチ954が操作されていないときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48により+5V側に引き上げられて論理がHIとなった操作信号がトランジスタPTR44のベース端子に入力されてトランジスタPTR44がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR44のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRAMクリア信号が主制御基板1310に入力される。主制御基板1310の主制御MPU1310aは、電源投入時から予め定めた期間内に論理がLOWであるRAMクリア信号が入力されているときには、上述したように、図77に示した、この論理がLOWであるRAMクリア信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗MR5により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったRAMクリア信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力されるRAMクリア信号の論理がHIであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断する。
一方、操作スイッチ954が操作されているときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった操作信号が前段のトランジスタPTR42のベース端子に入力されて前段のトランジスタPTR42がOFFし、前段のスイッチ回路もOFFすることとなり、後段のトランジスタPTR43のベースに印加される電圧である、前段のトランジスタPTR42のコレクタ端子に印加される電圧が抵抗PR51により+5V側に引き上げられることで後段のトランジスタPTR43がONし、後段のスイッチ回路もONすることとなる。これにより、後段のトランジスタPTR43のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRWMCLR信号が払出制御MPU952aの入力ポートPAの入力端子PA3に入力される。払出制御MPU952aは、電源投入時から予め定めた期間内において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がLOWであるときには払出制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断し、電源投入後(電源投入時から予め定めた期間が経過した後)において、入力端子PA3に入力されるRWMCLR信号の論理がLOWであるときにはエラー解除を行うことを指示するものであると判断する。
また、操作スイッチ954が操作されているときには、操作スイッチ954の出力端子である3番端子及び4番端子がプルアップ抵抗PR48によりグランド(GND)側に引き下げられることで論理がLOWとなった操作信号がトランジスタPTR44のベース端子に入力されてトランジスタPTR44がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR44のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗MR2により+12V側に引き上げられて論理がHIとなったRAMクリア信号が主制御基板1310に入力される。主制御基板1310の主制御MPU1310aは、電源投入時から予め定めた期間内に論理がHIであるRAMクリア信号が入力されているときには、上述したように、図77に示した、この論理がHIであるRAMクリア信号がトランジスタMTR0のベース端子に入力されることでトランジスタMTR0がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタMTR0のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったRAMクリア信号が主制御MPU1310aの入力ポートPAの入力端子PA0に入力される。主制御MPU1310aは、入力端子PA0に入力されるRAMクリア信号の論理がLOWであるときには主制御内蔵RAMに記憶される情報を消去するRAMクリアを行うことを指示するものであると判断する。
[10-2-4.払出モータ駆動回路]
次に、図5に示した払出装置830の払出モータ834に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路952dについて説明する。払出モータ駆動回路952dは、図83に示すように、電圧切替回路952da、ドライブICPIC60を主として構成されている。電圧切替回路952daの電源入力端子1,2は、+12V電源ライン及び+5V電源ラインとそれぞれ電気的に接続されて+12及び+5Vがそれぞれ印加され、電圧切替回路952daの接地端子は、グランド(GND)と接地されている。電圧切替回路952daの電源切替入力端子は、電圧切替信号が入力される。この電圧切替信号は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力され、リセット機能付き払出制御出力回路952caから電圧切替回路952daの電源切替入力端子に出力されるようになっている。電圧切替回路952daの電源出力端子は、ツェナーダイオードPZD60を介して、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子とそれぞれ電気的に接続されるとともに、払出モータ834の電源端子と電気的に接続され、電圧切替回路952daの電圧切替入端子に入力される電圧切替信号に基づいて、+12V又は+5Vを、モータ駆動電圧として、ツェナーダイオードPZD60を介して、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子にそれぞれ供給するとともに、払出モータ834に供給する。
ドライブICPIC60は、4つのダーリントンパワートランジスタを備えており、本実施形態では、ドライブICPIC60のエミッタ端子である6番端子及び7番端子は、それぞれグランド(GND)と接地され、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子は、払出モータ駆動信号が抵抗PR60~PR63を介してそれぞれ入力される。ドライブICPIC60のコレクタ端子である2番端子、4番端子、9番端子、そして11番端子は、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子とそれぞれ対応しており、ドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子に払出モータ駆動信号が抵抗PR60~PR63を介してそれぞれ入力されると、励磁信号である駆動パルスを払出モータ834と対応する各相(/B相、B相、A相、/A相)にそれぞれ出力する。この払出モータ駆動信号は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力され、リセット機能付き払出制御出力回路952caから抵抗PR60~PR63を介してドライブICPIC60のベース端子である1番端子、5番端子、8番端子、そして12番端子にそれぞれ出力されるようになっている。これらの駆動パルスは、払出モータ834の各相(/B相、B相、A相、/A相)に流す励磁電流のスイッチングにより行われ、払出モータ834を回転させる。なお、このスイッチングにより各相(/B相、B相、A相、/A相)の駆動パルス(励磁信号)を遮断したときには逆起電力が発生する。この逆起電力がドライブICPIC60の耐圧を超えると、ドライブICPIC60が破損するため、保護として、ドライブICPIC60のカソード端子である3番端子及び10番端子の前段に上述したツェナーダイオードPZD0を電気的に接続する回路構成を採用した。
[10-2-5.CRユニット入出力回路]
次に、図71に示したCRユニット6との各種信号を入出力するためのCRユニット入出力回路952eについて説明する。払出制御基板951は、CRユニット6から、上述したように、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、貸球要求信号であるBRDYと、1回の払出動作開始要求信号であるBRQと、が入力され、また図71に示した電源基板931から供給されるAC24Vから作成した、所定電圧VL(+12V)及びグランドLGが供給される一方、払出制御基板951から、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号と、貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるPRDY信号と、を出力する。これらの各種信号等を入出力する入出力回路は、図84に示すように、フォトカプラPIC70~PIC74(赤外LEDとフォトトランジスタとが内蔵されている。)を主として構成されている。
CRユニット6からの所定電圧VLは、抵抗PR70を介して、フォトカプラPIC70のアノード端子に印加されている。フォトカプラPIC70のカソード端子は、CRユニット6からのグランドLGと電気的に接続されている。抵抗PR60は、フォトカプラPIC70の内蔵赤外LEDに流れる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC70のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときには、フォトカプラPIC70がONする一方、フォトカプラPIC70のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFするようになっている。フォトカプラPIC70のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC70のコレクタ端子は、抵抗PR71を介してトランジスタPTR70のベース端子と電気的に接続されるほかに、抵抗PR72を介してトランジスタPTR71のベース端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC70のコレクタ端子は、抵抗PR71と電気的に接続されるほかに、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR73の他端と電気的に接続されている。
トランジスタPTR70のベース端子は、抵抗PR71と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR74の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR70のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR70のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR75の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80A)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して図80に示した払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。トランジスタPTR70がON/OFFすることによりトランジスタPTR70のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がCR接続信号1として払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
一方、トランジスタPTR71のベース端子は、抵抗PR72と電気的に接続されるほかに、一端がグランド(GND)と接地される抵抗PR76の他端と電気的に接続されている。トランジスタPTR71のエミッタ端子は、グランド(GND)に接地され、トランジスタPTR71のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して電源基板931と電気的に接続されている。なお、トランジスタPTR71のコレクタ端子は、配線(ハーネス)を介して電源基板931と電気的に接続されると、電源基板931において、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される図示しないプルアップ抵抗の他端と電気的に接続される。トランジスタPTR71がON/OFFすることによりトランジスタPTR71のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がCR接続信号として電源基板931に入力される。
抵抗PR71,PR74、及びトランジスタPTR70から構成される回路は、フォトカプラPIC70のON/OFFによりON/OFFするスイッチ回路である。
CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFし、プルアップ抵抗PR73により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR70がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR70のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったCR接続信号1が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
一方、CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されているときには、フォトカプラPIC70がONし、トランジスタPTR70のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR70がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR70のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PTR75により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったCR接続信号1が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
抵抗PR72,PR76、及びトランジスタPTR71から構成される回路も、フォトカプラPIC70のON/OFFによりON/OFFするスイッチ回路である。
CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されていないときには、フォトカプラPIC70がOFFし、プルアップ抵抗PR73により+5V側に引き上げられることでトランジスタPTR71がONし、スイッチ回路もONすることとなる。これにより、トランジスタPTR71のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して電源基板931においてグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったCR接続信号が電源基板931に入力される。
一方、CRユニット6からの所定電圧VLがフォトカプラPIC70のアノード端子に印加されているときには、フォトカプラPIC70がONし、トランジスタPTR71のベース端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられることでトランジスタPTR71がOFFし、スイッチ回路もOFFすることとなる。これにより、トランジスタPTR71のコレクタ端子に印加される電圧が配線(ハーネス)を介して電源基板931のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられて論理がHIとなったCR接続信号が電源基板931に入力される。
CRユニット6からの所定電圧VLは、フォトカプラPIC70のアノード端子のほかに、抵抗PR77を介して、フォトカプラPIC71のアノード端子にも印加されている。フォトカプラPIC71のカソード端子は、CRユニット6からのBRDYが入力されている。抵抗PR77は、フォトカプラPIC71の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC71がONする一方、フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC71がOFFするようになっている。フォトカプラPIC71のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC71のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR78の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80B)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC71がON/OFFすることによりフォトカプラPIC71のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がBRDY信号として払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC71がONするため、フォトカプラPIC71のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったBRDY信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。一方、フォトカプラPIC71のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRDYの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC71がOFFするため、フォトカプラPIC71のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR78により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったBRDY信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラPIC71のコレクタ端子から出力されるBRDY信号の論理は、CRユニット6からのBRDYの論理と同一の論理となっている。
CRユニット6からの所定電圧VLは、フォトカプラPIC70のアノード端子、及びフォトカプラPIC71のアノード端子のほかに、抵抗PR79を介して、フォトカプラPIC72のアノード端子にも印加されている。フォトカプラPIC72のカソード端子は、CRユニット6からのBRQが入力されている。抵抗PR79は、フォトカプラPIC72の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC72がONする一方、フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC72がOFFするようになっている。フォトカプラPIC72のエミッタ端子は、グランド(GND)と接地され、フォトカプラPIC72のコレクタ端子は、一端が+5V電源ラインと電気的に接続されるプルアップ抵抗PR80の他端と電気的に接続されるとともに非反転バッファICPIC80(非反転バッファICPIC80は、8つの非反転バッファ回路を備えており、その1つ(PIC80C)に入力された信号波形の論理を反転させることなく整形して出力する。)を介して払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子と電気的に接続されている。フォトカプラPIC72がON/OFFすることによりフォトカプラPIC72のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がBRQ信号として払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。
フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC72がONするため、フォトカプラPIC72のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったBRQ信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。一方、フォトカプラPIC72のアノード端子にCRユニット6からの所定電圧VLが印加されているときであって、CRユニット6からのBRQの論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC72がOFFするため、フォトカプラPIC72のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR80により+5V側に引き上げられて論理がHIとなったBRQ信号が払出制御MPU952aの所定の入力ポートの入力端子に入力される。このように、フォトカプラPIC72のコレクタ端子から出力されるBRQ信号の論理は、CRユニット6からのBRQの論理と同一の論理となっている。
払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子から1回の払出動作を開始した旨又は終了した旨を伝えるEXS信号は、リセット機能なし払出制御出力回路952cbに出力され、リセット機能なし払出制御出力回路952cbから抵抗PR81を介してフォトカプラPIC73のカソード端子に入力されている。フォトカプラPIC73のアノード端子は、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR82の他端と電気的に接続されている。抵抗PR82は、フォトカプラPIC73の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC73がONする一方、フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC73がOFFするようになっている。フォトカプラPIC73のエミッタ端子は、CRユニット6からのグランドLGと接地され、フォトカプラPIC73のコレクタ端子は、プルアップ抵抗PR83により、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6内において所定電圧VLに引き上げられてその内蔵制御装置と電気的に接続されている。フォトカプラPIC73がON/OFFすることによりフォトカプラPIC73のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がEXSとしてCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。
フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC73がONするため、フォトカプラPIC73のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったEXSがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。一方、フォトカプラPIC73のアノード端子に抵抗PR82を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC73がOFFするため、フォトカプラPIC73のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR83により所定電圧VLに引き上げられて論理がHIとなったEXSがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。このように、フォトカプラPIC73のコレクタ端子から出力されるEXSの論理は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるEXS信号の論理と同一の論理となっている。
払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子から貸球を払い出すための払出動作が可能である旨又は不可能である旨を伝えるPRDY信号は、抵抗PR84を介して、フォトカプラPIC74のカソード端子に入力されている。フォトカプラPIC74のアノード端子は、一端が+12V電源ラインと電気的に接続される抵抗PR85の他端と電気的に接続されている。抵抗PR85は、フォトカプラPIC74の内蔵赤外LEDに流がれる電流を制限するための制限抵抗である。フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC74がONする一方、フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC74がOFFするようになっている。フォトカプラPIC74のエミッタ端子は、CRユニット6からのグランドLGと接地され、フォトカプラPIC74のコレクタ端子は、プルアップ抵抗PR86により、遊技球等貸出装置接続端子板869を介して、CRユニット6内において所定電圧VLに引き上げられてその内蔵制御装置と電気的に接続されている。フォトカプラPIC74がON/OFFすることによりフォトカプラPIC74のコレクタ端子から出力される信号の論理が変化し、その信号がPRDYとしてCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。
フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がLOWとなっているときには、フォトカプラPIC74がONするため、フォトカプラPIC74のコレクタ端子に印加される電圧がグランド(GND)側に引き下げられて論理がLOWとなったPRDYがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。一方、フォトカプラPIC74のアノード端子に抵抗PR85を介して+12Vが印加されているときであって、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理がHIとなっているときには、フォトカプラPIC74がOFFするため、フォトカプラPIC74のコレクタ端子に印加される電圧がプルアップ抵抗PR86により所定電圧VLに引き上げられて論理がHIとなったPRDYがCRユニット6の内蔵制御装置に入力される。このように、フォトカプラPIC74のコレクタ端子から出力されるPRDYの論理は、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの出力端子からリセット機能なし払出制御出力回路952cbを介して出力されるPRDY信号の論理と同一の論理となっている。
[10-2-6.払出制御MPUへの各種入出力信号]
次に、払出制御MPU952aの各種入出力ポートの入出力端子から入出力される各種入出力信号について説明する。
払出制御MPU952aのシリアル入力ポートのシリアルデータ入力端子であるRXD端子は、図80に示すように、主制御基板1310からのシリアルデータが払出制御入力回路952bを介して主払シリアルデータ受信信号として受信される。一方、払出制御MPU952aのシリアル出力ポートのシリアルデータ出力端子であるTXD端子からは、主制御基板1310に送信するシリアルデータを払主シリアルデータ送信信号としてリセット機能なし払出制御出力回路952cbに送信してリセット機能なし払出制御出力回路952cbから主制御基板1310に払主シリアルデータ送信信号を送信する。
払出制御MPU952aの所定の入力ポートの各入力端子には、上述した、RWMCLR信号、払出停電予告信号、扉開放信号、満タン信号、CRユニット6からの各種信号(BRQ信号、BRDY信号、CR接続信号1等)等がそれぞれ入力されるほかに、例えば、上述した払主シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える主制御基板1310からの主払ACK信号が払出制御入力回路952bを介して入力されたり、図70に示した、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842、回転検知センサ840等からの検出信号が払出制御入力回路952bを介してそれぞれ入力されたり等する。
一方、払出制御MPU952aの所定の出力ポートの各出力端子からは、上述したEXS信号及びPRDY信号をリセット機能なし払出制御出力回路952cbにそれぞれ出力してリセット機能なし払出制御出力回路952cbからEXS信号及びPRDY信号をCRユニット入出力回路952eに出力したり、上述した電圧切替信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから電圧切替信号を電圧切替回路952daに出力したり、払出モータ駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから払出モータ駆動信号を払出モータ駆動回路952dを介して払出モータ834に出力したりするほかに、例えば、上述した主払シリアルデータ受信信号の正常受信完了の旨を伝える払主ACK信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから払主ACK信号を主制御基板1310に出力したり、図70に示したエラーLED表示器860bの駆動信号をリセット機能付き払出制御出力回路952caに出力してリセット機能付き払出制御出力回路952caから駆動信号をエラーLED表示器860bに出力したり等する。
[10-3.主制御基板との各種入出力信号及び外部端子板への各種出力信号]
次に、払出制御基板951と主制御基板1310との各種入出力信号と、払出制御基板951から外部端子板784への各種出力信号について、図85を参照して説明する。
[10-3-1.主制御基板との各種入出力信号]
払出制御基板951は、主制御基板1310と各種入出力信号のやり取りを行う。具体的には、図85(a)に示すように、払出制御基板951は、上述した、払主シリアルデータ送信信号、払主ACK信号、操作信号(RAMクリア信号)、主枠扉開放信号等を、主制御基板1310に出力する。これらの出力される信号は、主制御基板1310の主制御入力回路1310bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
一方、払出制御基板951は、上述した、主払シリアルデータ受信信号、主払ACK信号、及び操作信号(RAMクリア信号)のほかに、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号、及び2ラウンド大当り情報出力信号等の大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する遊技情報信号や払出停電予告信号等が主制御基板1310から入力される。これらの入力される信号は、払出制御基板951の払出制御部952の払出制御入力回路952bのプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。
[10-3-2.外部端子板への各種出力信号]
払出制御基板951は、外部端子板784に各種信号を出力する。具体的には、図85(b)に示すように、上述した外端枠扉開放情報出力信号のほかに、払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとに出力される賞球数情報出力信号、主制御基板1310から払出制御基板951を介して、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号との大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号等の遊技情報信号を、外部端子板784に出力する。これらの出力される信号は、外部端子板784のプルアップ抵抗により+12V側に引き上げられている。つまり外部端子板784には、払出制御基板951側からの外端枠扉開放情報出力信号、及び賞球数情報出力信号という2つの信号が出力され、主制御基板1310側からのメイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号という8つの信号が払出制御基板951を介して(通過して)出力されるようになっている。
外部端子板784から出力される信号は、図示しない遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータに伝わるようになっており、ホールコンピュータは、遊技者の遊技等を監視している。なお、15ラウンド大当り情報出力信号又は2ラウンド大当り情報出力信号を1つの大当り情報出力信号としてホールコンピュータに出力する場合には、ホールコンピュータは、ラウンドが2回となった大当りの回数(2ラウンド大当りの発生回数)と、ラウンドが15回となった大当りの回数(15ラウンド大当りの発生回数)と、が合算されたものがパチンコ機1の大当りの回数となる。このため、ホールコンピュータは、その合算された大当り回数から、2ラウンド大当りの発生回数や15ラウンド大当りの発生回数を把握することができないので、実際にパチンコ機1で発生した大当り回数が多いのが、2ラウンド大当りであるのか、それとも15ラウンド大当りであるのかを、把握することができない。またパチンコ機1の上方に図示しないデータカウンタが配置されており、遊技者の中には、このデータカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数等を参考にして遊技を行うか否かを選択する者もいる。
ところが、データカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数は、実際には2ラウンド大当りの発生回数に偏っている場合もあるので、遊技者が遊技を開始しても、2ラウンド大当りばかり発生して15ラウンド大当りがなかなか発生しないこともある。このように、データカウンタに表示された大当り遊技状態の発生回数は、遊技者に期待感を与えることはできるものの、必要以上に遊技者の射幸心をあおりかねない。
そこで、本実施形態では、大当り情報出力信号として、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号とを別々にホールコンピュータに出力することにより、ホールコンピュータは、2ラウンド大当りの発生回数と、15ラウンド大当り発生回数と、を正確に把握することができるようになっている。したがって、ホールコンピュータは、実際にパチンコ機1で発生した大当り回数の多いのが、2ラウンド大当りであるのか、それとも15ラウンド大当りであるのかを、把握することができるし、データカウンタには15ラウンド大当りの発生回数と2ラウンド大当りの発生回数とを別々に又は15ラウンド大当りの発生回数のみを大当り遊技状態の発生回数として表示することができるので、必要以上に遊技者の射幸心をあおることもない。
なお、本実施形態では、2ラウンド大当り情報出力信号は2ラウンド大当りが発生して終了するまでの期間においてホールコンピュータに出力された状態となっており、15ラウンド大当り情報出力信号も15ラウンド大当りが発生して終了するまでの期間においてホールコンピュータに出力された状態となっている。本実施形態のように、2ラウンド大当り情報出力信号及び15ラウンド大当り情報出力信号をホールコンピュータに出力する方法のほかに、例えば、2ラウンド大当りが発生すると、2ラウンド大当り情報出力信号が所定期間だけホールコンピュータに出力される状態とし、15ラウンド大当りが発生すると、15ラウンド大当り情報出力信号が所定期間だけホールコンピュータに出力される状態とする、このような2ラウンド大当り情報出力信号及び15ラウンド大当り情報出力信号を同一の所定期間だけホールコンピュータに出力する方法も挙げることができる。
[11.外部端子板の出力端子の配列]
次に、遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータへ各種信号を出力する外部端子板784の出力端子の配列について、図86を参照して説明する。外部端子板784は、、本体枠ベース600の後面に取り付けられる賞球ベースの後面に取り付けられるとともに、その後側が外部端子板カバー786により覆われている。図86は外部端子板の出力端子の配列を示す図である。
外部端子板784は、上述したように、外端枠扉開放情報出力信号、賞球数情報出力信号、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号と2ラウンド大当り情報出力信号との大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力信号、及び始動口入賞情報出力信号を払出制御基板951から入力されると、パチンコ機1の外部へ出力するものである。
これらの各種信号について、簡単に説明すると、外端枠扉開放情報出力信号は、図1に示した扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを伝える信号であり、賞球数情報出力信号は、図5に示した払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、メイン賞球数情報出力信号は、図60に示した第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、15ラウンド大当り情報出力信号は、15ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、2ラウンド大当り情報出力信号は、2ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、確率変動中情報出力信号は、確率変動が発生している状態である旨を伝える信号であり、特別図柄表示情報出力信号は、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、普通図柄表示情報出力信号は、図66に示した機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、時短中情報出力信号は、時短状態が発生している旨を伝える信号であり、始動口入賞情報出力信号は、図60に示した第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球するごとにその旨を伝える信号である。
外部端子板784には、図86に示すように、出力端子PT1~PT10が一列に水平に並んで配置されている。出力端子PT1は、白色に施されて賞球数情報出力信号が出力されるものである。賞球数情報出力信号は、上述したように、図5に示した払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT1から0.105秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの賞球数情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、賞球数情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ機1の払出モータ834が賞球として10球の遊技球を賞球として払い出したことを把握することができるとともに、その払い出した遊技球の球数をカウントしてパチンコ機1が払い出した遊技球の総球数を把握することができる。
出力端子PT2は、緑色に施されて外端枠扉開放情報出力信号が出力されるものである。外端枠扉開放情報出力信号は、上述したように、図1に示した扉枠3及び/又は本体枠4が開放されているという遊技者が通常遊技中に生じない状態が発生していることを伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT2から扉枠3及び/又は本体枠4が開放されている間、出力されるようになっている。外部端子板784からの外端枠扉開放情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、外端枠扉開放情報出力信号が入力されている間、パチンコ機1の扉枠3及び/又は本体枠4が開放されていることを把握することができる。
出力端子PT3は、灰色に施されて特別図柄表示情報出力信号が出力されるものである。特別図柄表示情報出力信号は、上述したように、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT3から機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405における特別図柄の変動表示の終了(停止)時に0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの特別図柄表示情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、特別図柄表示情報出力信号が入力されると、パチンコ機1の機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405において特別図柄の変動表示が終了(停止)したことを把握することができるとともに、その回数をカウントしてパチンコ機1の機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405において特別図柄を変動表示した総回数を把握することができる。
出力端子PT4は、黄色に施されて始動口入賞情報出力信号が出力されるものである。始動口入賞情報出力信号は、上述したように、図60に示した第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT4から第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球するごとに0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの始動口入賞情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、始動口入賞情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ機1の第一始動口2002又は第二始動口2004に遊技球が入球したことを把握することができるとともに、始動口入賞情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1の第一始動口2002又は第二始動口2004に入球した遊技球の総球数を把握することができる。
出力端子PT5は、黒色に施されて15ラウンド大当り情報出力信号が出力されるものである。15ラウンド大当り情報出力信号は、上述したように、15ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT5から15ラウンド大当りが発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの15ラウンド大当り情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、15ラウンド大当り情報出力信号が入力されている間、パチンコ機1に15ラウンド大当りが発生している状態であることを把握することができるとともに、15ラウンド大当り情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に15ラウンド大当りが発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT6は、桃色に施されて2ラウンド大当り情報出力信号が出力されるものである。2ラウンド大当り情報出力信号は、上述したように、2ラウンド大当りが発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT6から2ラウンド大当りが発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの2ラウンド大当り情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、2ラウンド大当り情報出力信号が入力されている間、パチンコ機1に2ラウンド大当りが発生している状態であることを把握することができるとともに、2ラウンド大当り情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に2ラウンド大当りが発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT7は、青色に施されて普通図柄表示情報出力信号が出力されるものである。普通図柄表示情報出力信号は、上述したように、図66に示した機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示を終了(停止)した状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT7から機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402における普通図柄の変動表示の終了(停止)時に0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からの普通図柄表示情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、普通図柄表示情報出力信号が入力されると、パチンコ機1の機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402において普通図柄の変動表示が終了(停止)したことを把握することができるとともに、その回数をカウントしてパチンコ機1の機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402において普通図柄を変動表示した総回数を把握することができる。
出力端子PT8は、赤色に施されて時短中情報出力信号が出力されるものである。時短中情報出力信号は、上述したように、時短状態が発生している旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT8から時短状態が発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの時短中情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、時短中情報出力信号が入力されると、パチンコ機1に時短状態が発生していることを把握することができるとともに、時短中情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に時短状態が発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT9は、橙色に施されて確率変動中情報出力信号が出力されるものである。確率変動中情報出力信号は、上述したように、確率変動が発生している状態である旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT9から確率変動が発生している間、出力されるようになっている。外部端子板784からの確率変動中情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、確率変動中情報出力信号が入力されると、パチンコ機1に確率変動が発生している状態であることを把握することができるとともに、確率変動中情報出力信号が入力された回数をカウントしてパチンコ機1に確率変動が発生した総回数を把握することができる。
出力端子PT10は、水色に施されてメイン賞球数情報出力信号が出力されるものである。メイン賞球数情報出力信号は、上述したように、図60に示した第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出される予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であり、本実施形態では、出力端子PT10から0.128秒間、出力されるようになっている。外部端子板784からのメイン賞球数情報出力信号がホールコンピュータへ入力されると、ホールコンピュータは、メイン賞球数情報出力信号が入力されるごとに、パチンコ機1が賞球として10球の遊技球を賞球として払い出す予定であることを把握することができるとともに、その払い出す予定の遊技球の球数をカウントしてパチンコ機1が払い出す予定の遊技球の総球数を把握することができる。なお、例えば第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が20球以上に達してメイン賞球数情報出力信号を複数回出力するとき場合には、メイン賞球数情報出力信号が0.256(=0.128秒間×2回)秒間、1つの連続した信号とならにように、0.128秒間という間隔をあけて出力するようになっている。
外部端子板784の出力端子PT1~PT10のうち、出力端子PT1,PT2は、払出制御基板951側において出力される各種信号が出力されるのに対して、出力端子PT3~PT10は、主制御基板1310側において出力される各種信号が払出制御基板951を介して(通過して)出力されるように配置されている。出力端子PT1~PT10は、それぞれ色が施され、これらの色と同一色に施されたコネクタを有する配線を出力端子PT1~PT10にそれぞれ電気的に接続することにより、他の配線を誤って電気的に接続することを防止することができるようになっている。そして、払出制御基板951側において出力される各種信号と、主制御基板1310側において出力される各種信号と、を混在しないように、払出制御基板951側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT1,PT2を外部端子板784の左側に一列に配置するとともに、主制御基板1310側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための出力端子PT3~PT10を外部端子板784の中央左寄りから右側に向かって一列に配置することにより、この点においても、払出制御基板951側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、主制御基板1310側において出力される各種信号をホールコンピュータへ伝えるための配線と、を誤って電気的に接続することを防止することができるようになっている。
なお、本実施形態では、払出制御基板951側において出力される賞球数情報出力信号と、主制御基板1310側において出力されるメイン賞球数情報出力信号と、がそれぞれ外部端子板784からホールコンピュータへ伝えるように構成されている。これは、例えば、パチンコ島設備に何らかのトラブルにより図1に示した賞球タンク720にパチンコ島設備側からの遊技球が供給されなくなっている状態において、賞球タンク720に貯留されている遊技球が残り少なくなった時点において、たまたまパチンコ機1に15ラウンド大当りが発生すると、遊技球を賞球として払い出すための賞球タンク720に貯留されている遊技球の球数が不足するため、払い出すことができなくなる(また、例えば払出装置830内において球詰まりや球がみが発生すると、これを解消することができないと、遊技球を払い出すことができない)。そうすると、払出制御基板951側において出力される賞球数情報出力信号は、上述したように、図5に示した払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号であるため、遊技球を払い出すことができなくなることにより払出制御基板951は賞球数情報出力信号を出力して外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることができなくなる。遊技球が払い出されない状態となると、遊技者がホールの店員等を呼び出す。ホールの店員などは、例えば、パチンコ島設備から賞球タンク720へ遊技球を供給するためのホース状の補給ノズル等をチェックして球詰まりの位置を特定(また、例えば払出装置830内において発生した、球詰まりの位置や球がみの位置を特定)して解消することにより、遊技球が払い出される状態に復帰することとなる。
しかし、ホールの店員等が作業をすすめている状況であっても、主制御基板1310による遊技は進行しているため、15ラウンド大当り終了したのちに、ホールの店員等の作業により遊技球が払い出される状態に復帰すると、払出制御基板951は未払い出しの遊技球を次々と払い出すこととなり、15ラウンド大当り終了して15ラウンド大当りが発生していない時期であるにもかかわらず、払出制御基板951は、払出モータ834が賞球として実際に払い出した遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える賞球数情報出力信号を出力して外部端子板784を介してホールコンピュータへ伝えることとなる。そうすると、15ラウンド大当りが発生していない時期であるにもかかわらず、極めて多くの遊技球を払い出すこととなるため、パチンコ機1の遊技状態と、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数と、の関係をホールコンピュータが正確に把握することができないという問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、払出制御基板951により払出モータ834が駆動制御されて賞球として実際に払い出したか否かに関係なく、つまり払出制御基板951が出力する賞球数情報出力信号とは別の信号として、主制御基板1310は、図60に示した第一始動口2002、第二始動口2004、一般入賞口2001、及び大入賞口2005等の各種入賞口に入球した遊技球に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達するごとにその旨を伝える信号としてメイン賞球数情報出力信号を出力して払出制御基板951、そして外部端子板784を介して、ホールコンピュータへ伝えるという仕組みを採用した。これにより、仮に、上述したトラブル(補給ノズル等における球詰まり、払出装置830内における球詰まりや球がみ等のトラブル)が発生したとしても、パチンコ機1の遊技状態と、この遊技状態における払い出す予定の遊技球の球数と、の関係を正確にホールコンピュータへ伝えることができる。したがって、パチンコ機1の遊技状態と、遊技状態における払い出される遊技球の球数と、の関係をホールコンピュータが正確に把握することができる。
[12.演出表示駆動基板の回路]
次に、扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う演出表示駆動基板4450の回路について、図87を参照して説明する。演出表示駆動基板4450は、上述したように、扉枠3の皿ユニット320の右側に取り付けられている扉枠側演出表示装置460の下方近傍に配置されて皿ユニット320内に収納されており、扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う液晶モジュール回路4450Vを主として構成されている。図87は扉枠側演出表示装置460の表示領域の描画を行う液晶モジュール回路4450Vを示す回路図である。
[12-1.液晶モジュール回路]
演出表示駆動基板4450の液晶モジュール回路4450Vは、図87に示すように、扉枠側演出用レシーバICSDIC0を主として構成されている。
液晶モジュール回路4450Vは、図74に示した周辺制御基板1510の扉枠側演出用トランスミッタIC1512dからザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式によるシリアル信号(シリアルデータ)がプラス信号とマイナス信号として送信されると、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、コモンモードチョークコイルSDL0にそれぞれ入力され、このコモンモードチョークコイルSDL0によりプラス信号とマイナス信号とからノイズをそれぞれ分離することができるようになっている。ノイズが分離されたプラス信号とマイナス信号とは、扉枠側演出用レシーバICSDIC0のRXIN+端子とRXIN-端子とにそれぞれ入力されている。RXIN+端子とRXIN-端子との間には抵抗SDR0が電気的に接続されている。この抵抗SDR0は、終端抵抗(ターミネータ)であり、プラス信号とマイナス信号とがRXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ反射するのを防ぎ、シリアル信号の乱れを防止している。
扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号と、に復元する(つまり、シリアル化される前のパラレル信号に復元する)。なお、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号は、上述したように、音源内蔵VDP1512aのチャンネルCH2から出力される赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ8ビットであるものの、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに入力可能な赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号がそれぞれ6ビット、計18ビットであるため、各映像信号における上位6ビットの信号となっている。
液晶モジュール回路4450Vは、周辺制御基板1510の扉枠側演出用トランスミッタIC1512dからの信号のほかに、上述したように、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データが周辺制御基板1510の差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号も入力されるようになっている。周辺制御基板1510の強制切替回路1512fは、上述したように、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、この2つの信号を伝送するように回路接続する一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するように回路構成されている。これにより、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、その2つの信号を伝送するように回路接続するため、その2つの信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450の液晶モジュール回路4450Vに送信される一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号を伝送するように回路接続するため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号が、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450の液晶モジュール回路4450Vに送信される。
強制切替回路1512fは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されていないときには、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号、つまり扉枠側演出用トランスミッタIC1512dからザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式によるシリアル信号(シリアルデータ)がプラス信号とマイナス信号として、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、コモンモードチョークコイルSDL0に入力され、そして扉枠側演出用レシーバICSDIC0のRXIN+端子とRXIN-端子とにそれぞれ入力される一方、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して入力されているときには、この2つの信号がコモンモードチョークコイルSDL0に入力され、そして扉枠側演出用レシーバICSDIC0のRXIN+端子とRXIN-端子とにそれぞれ入力される。扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、LOCKN信号の出力要求であることを判断して、後述するLOCKN端子からLOCKN信号を周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に出力する。このLOCKN信号は、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。
なお、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データは、上述したように、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として送信されるものである。本実施形態におけるLOCKN信号出力要求データは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化されるものの、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号、つまり上述したザインエレクトロニクス株式会社の「V-by-One(登録商標)」というディファレンシャル方式のシリアル信号(シリアルデータ)とデータ形式が全く異なる構造としている。このため、LOCKN信号出力要求データが扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信されると、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号でないものと判断し、異常なデータであるとして、後述するLOCKN端子からLOCKN信号を出力することとなる。換言すると、本実施形態では、受信したデータが異常なデータであると判断したときにLOCKN信号を出力するという扉枠側演出用レシーバICSDIC0の機能を利用して、後述するLOCKN端子からLOCKN信号を強制的に出力させるために、わざわざ、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号とデータ形式が異なる構造のLOCKN信号出力要求データを、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aから出力することにより、扉枠側演出用レシーバICSDIC0というデバイスが正常に動作しているか否かを確認することができるようになっている。これにより、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認することができる。
扉枠側演出用レシーバICSDIC0のVDD端子、VDDO端子、LVDSVDD端子、PLLVDD端子、及びPDWN端子は、図76に示した上皿側液晶モジュール電源回路4450xが作成した+3.3Vがそれぞれ供給され、扉枠側演出用レシーバICSDIC0のGND端子、GNDO端子、LVDSGND願紙、PLLGND端子、EDGE端子、OE端子、MODE0、及びMODE1端子がそれぞれグランドに接地されている。
VDD端子は、デジタル回路用の電源端子であり、このデジタル回路用のグランドとなるGND端子との端子間にコンデンサSDC0が電気的に接続されており、VDD端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
VDDO端子は、TTL(Transistor-Transistor Logic)出力用の電源端子であり、このTTL出力用のグランドとなるGNDO端子との端子間にコンデンサSDC1が電気的に接続されており、VDDO端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
LVDSVDD端子は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)入力用の電源端子であり、このLVDS入力用のグランドとなるLVDSGND端子との端子間にコンデンサSDC2が電気的に接続されており、LVDSVDD端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
PLLVDD端子は、PLL(Phase Locked Loop)回路用の電源端子であり、このPLL回路用のグランドとなるPLLGND端子との端子間にコンデンサSDC3が電気的に接続されており、PLLVDD端子に供給される+3.3Vの電源ラインから高周波ノイズを除去している。
PDWN端子は、+3.3Vが供給(印加)されることにより論理がHIとなって通常動作する旨を伝える一方、+3.3の供給が停止されて論理がLOWとなってパワーダウンする旨を伝える端子である。PDWN端子は、+3.3Vが抵抗SDR1を介して供給されるとともに、一端がグランドに接地されたバリスタSDZ0の他端と電気的に接続されている。このバリスタSDZ0は、抵抗SDR1を介して供給される+3.3Vの電源ラインのノイズや過電圧を抑えている。
EDGE端子は、後述する、CLKOUT端子から出力されるクロック信号DCLKに基づく各種出力端子(DE端子、SYNC0端子~SYNC2端子、及びD0端子~D17端子)から出力される各種信号の伝送を、立ち上がりエッジとする(論理がLOWからHIへ遷移する)場合、又は立ち下がりエッジとする(論理がHIからLOWへ遷移する)場合のいずれかを指定するための端子であり、本実施形態では、上述したように、EDGE端子をグランドに接地することにより立ち下がりエッジを指定している。因みに、EDGE端子を+3.3Vに接続すると、立ち上がりエッジを指定することができる。
OE端子は、後述する各種出力端子(DE端子、SYNC0端子~SYNC2端子、D0端子~D17端子、及びCLKOUT端子)の出力を許可するか否かを指示するものであり、本実施形態では、上述したように、OE端子をグランドに接地することにより、常に、出力可能状態としている。因みに、OE端子を+3.3Vに接続すると、出力することができない状態となる。
MODE0端子、及びMODE1端子は、動作モードを選択する端子であり、ともにグランドに接地することで動作モードを選択することができる。動作モードには、ノーマルモードとシェイクハンドモードとがある。ノーマルモードでは、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号(18ビットの映像信号)と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号(3ビットの同期信号)と、から構成されるパラレル信号に扉枠側演出用レシーバICSDIC0が復元するという通常動作するモードである。シェイクハンドモードでは、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求する旨をLOCKN端子からLOCKN信号を出力するモードである。このシェイクハンドモードは、自動的に切り替わるようになっている。
例えば、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて、赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号(18ビットの映像信号)と、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号(3ビットの同期信号)と、から構成されるパラレル信号に扉枠側演出用レシーバICSDIC0が復元したものが、何らかの理由により、異常なデータで扉枠側演出表示装置460に描画することが困難である場合には、ノーマルモードからシェイクハンドモードに自動的に切り替わってLOCKN端子からLOCKN信号を出力する。このLOCKN信号は、ダンピング抵抗である抵抗SDR2、周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に入力され、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。周辺制御MPU1511aは、入力されるLOCKN信号に基づいて、所定の条件が成立すると、その旨を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに伝えるために、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子に接続確認信号を出力する。この接続確認信号がINIT端子に入力されると、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を、周辺制御基板1510から枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信する。このような所定のデータパターン(SYNCパターン)が扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信されることにより、トランスミッタとレシーバとの間の接続を容易に回復することができるようになっている。所定のデータパターン(SYNCパターン)は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに予め記憶されている。なお、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子と、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子と、を枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して電気的に直接接続してもよい。
LOCKN端子は、上述したように、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求する旨を出力する端子である。LOCKN端子から出力されるLOCKN信号は、演出表示駆動基板4450のダンピング抵抗である抵抗SDR2、周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して、周辺制御基板1510に入力され、周辺制御基板1510の図示しない周辺制御入力回路を介して、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに入力される。
SYNC0端子~SYNC2端子は、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて復元された水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号を出力する端子である。本実施形態では、復元された、水平同期信号、垂直同期信号、及びクロック信号という3つの同期信号を使用しないため、SYNC0端子~SYNC2端子が未接続端子となっている。
DE端子は、後述する、CLKOUT端子から出力されるクロック信号、データ出力端子であるD0端子~D17端子から出力されるデータが有効又は無効であることを伝えるDE信号を出力する端子である。DE端子から出力されるDE信号は、ダンピング抵抗である抵抗SDR3を介して扉枠側演出表示装置460に入力される。
CLKOUT端子は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0に内蔵されるPLL回路により生成されるクロック信号DCLKを出力する端子である。CLKOUT端子から出力されるクロック信号DCLKは、ダンピング抵抗である抵抗SDR4を介して扉枠側演出表示装置460に入力される。
D0端子~D17端子は、RXIN+端子とRXIN-端子とにおいてそれぞれ入力されたシリアル信号(シリアルデータ)に基づいて復元された赤色映像信号、緑色映像信号、及び青色映像信号という3つの映像信号(18ビットの映像信号)を出力するデータ出力端子である。D0端子~D5端子という6ビットのデータ出力端子から青色映像信号B0~B5(6ビット)をクロック信号DCLKと同期して出力し、この青色映像信号B0~B5の各信号線がダンピング抵抗であるラダー抵抗SDRA0を介して扉枠側演出表示装置460にそれぞれ入力される。D6端子~D11端子という6ビットのデータ出力端子から緑色映像信号G0~G5(6ビット)をクロック信号DCLKと同期して出力し、この緑色映像信号G0~G5の各信号線がダンピング抵抗であるラダー抵抗SDRA1を介して扉枠側演出表示装置460にそれぞれ入力される。D12端子~D17端子という6ビットのデータ出力端子から赤色映像信号R0~R5(6ビット)をクロック信号DCLKと同期して出力し、この赤色映像信号R0~R5の各信号線がダンピング抵抗であるラダー抵抗SDRA2を介して扉枠側演出表示装置460にそれぞれ入力される。
なお、周辺制御基板1510、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、演出表示駆動基板4450、及び扉枠側演出表示装置460のグランドは、電気的に接続されており、同一グランドとなっている。
[13.主制御基板の送受信に関する各種コマンド]
次に、主制御基板1310から払出制御基板951へ送信される各種コマンドと、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される各種コマンドについて、図88~図91を参照して説明する。図88は主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルであり、図89は主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドの一例を示すテーブルであり、図90は図89の主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドのつづきを示すテーブルであり、図91は主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドの一例を示すテーブルである。まず、主制御基板から払出制御基板へ送信される払い出しに関するコマンドである賞球コマンドについて説明し、続いて主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンドについて説明し、主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンドについて説明する。
[13-1.主制御基板から払出制御基板へ送信される各種コマンド]
主制御基板1310の主制御MPU1310aは、図69に示した、一般入賞口センサ4020、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びカウントセンサ4005等の各種入賞スイッチからの検出信号が入力されると、これらの検出信号に基づいて、予め定めた球数の遊技球を賞球として払い出すための賞球コマンドを払出制御基板へ送信する。この賞球コマンドは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドである。本実施形態では、パチンコ機1とCRユニット6(パチンコ機1と通信して、パチンコ機1(払出装置830)の払出モータ834を駆動して貯留皿である、上皿321や下皿322に貸球として遊技球を払い出す装置)とが電気的に接続されている場合には(このようなパチンコ機を「CR機」という。)、図88(a)に示すように、主制御基板1310から払出制御基板951に送信する賞球コマンドには、コマンド10H~コマンド1EH(「H」は16進数を表す。)が用意されており、コマンド10Hでは賞球1個が指定され、コマンド11Hでは賞球2個が指定され、・・・、コマンド1EHでは賞球15個が指定されている。この指定された賞球数だけ、払出制御基板951は、払出モータ834を駆動して遊技球を払い出す制御を行う。
また、パチンコ機1と球貸し機(遊技球を貯留皿である、上皿321や下皿322に貸球として直接払い出す装置)とが遊技場(ホール)に隣接して設置され、パチンコ機1と球貸し機が電気的に接続されている場合には(このようなパチンコ機を「一般機」という。)、図88(b)に示すように、主制御基板1310から払出制御基板951に送信する賞球コマンドには、コマンド20H~コマンド2EHが用意されており、コマンド20Hでは賞球1個が指定され、コマンド21Hでは賞球2個が指定され、・・・、コマンド2EHでは賞球15個が指定されている。この指定された賞球数だけ、払出制御基板951は、払出モータ834を駆動して遊技球を払い出す制御を行う。
なお、CR機及び一般機の共通のコマンドとして、図88(c)に示すように、コマンド30Hが用意されており、このコマンド30Hではセルフチェックが指定されている。送信側は、コマンド送信後、所定期間、受信側からコマンドの受け取り確認として出力するACK信号が入力されない場合に、コマンド30Hを送信して、ACK信号が入力されるか否かをチェックすることで接続状態を確認する。本実施形態におけるCR機の場合では、払出制御基板951がCRユニット6との接続状態を確認する。
[13-2.主制御基板から周辺制御基板へ送信される各種コマンド]
次に、主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信される各種コマンドについて説明する。主制御基板1310の主制御MPU1310aは、遊技の進行に基づいて周辺制御基板1510に各種コマンドを送信する。これらの各種コマンドは、2バイト(16ビット)の記憶容量を有するコマンドであり、図89及び図90に示すように、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドの種類を示すステータスと、1バイト(8ビット)の記憶容量を有する演出のバリエーションを示すモードと、から構成されている。
各種コマンドは、図89及び図90に示すように、特図1同調演出関連、特図2同調演出関連、大当り関連、電源投入、普図同調演出関連、普通電役演出関連、報知表示、状態表示、及びその他に区分されている。
[13-2-1.特図1同調演出関連]
特図1同調演出関連は、図69に示した第一始動口センサ4002からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図89に示すように、図69に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403に関する、特図1同調演出開始、特別図柄1指定、特図1同調演出終了、及び変動時状態指定という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「A*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
特図1同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで特図同調演出開始を指示するものであり、特別図柄1指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、特図1同調演出終了コマンドは、特図1同調演出終了を指示するものであり、変動時状態指定コマンドは、確率及び時短状態を指示するものである。なお、確率及び時短状態には、低確率状態であって時短状態であることを指示する低確率時短状態と、高確率状態であって時短状態であるを指示する高確率時短状態と、低確率状態であって時短状態でないことを指示する低確率非時短状態と、高確率状態であって時短状態でないことを指示する高確率非時短状態と、から構成されている(通常遊技状態としては、低確率非時短状態が設定されている)。ここで、高確率状態は、大当りする確率が低確率状態(通常遊技状態)と比べて高く設定されるという状態であり、時短状態は、例えば、図66に示した普通図柄表示器1402による普通図柄を変動表示する時間を、非時短状態(通常遊技状態)と比べて、短くして普通抽選結果に対応した発光パターンで停止表示することにより、所定時間における後述する普通抽選による普通抽選結果の停止表示回数を非時短状態と比べて多くするとともに、さらに、図60に示した第二始動口2004が有する一対の可動片を開閉動作させる期間を、非時短状態(通常遊技状態)と比べて、長くして図60に示した第二始動口2004への遊技球の受入率(入球率)を高めることにより持ち球を減らさず特別図柄の抽選機会を得ることができるという状態(換言すると、非時短状態と比べて、一対の可動片を開閉動作させるか否かの決定を多くするとともに、一対の可動片を開閉動作させる場合には一対の可動片の開閉動作の期間を長くすることにより、第二始動口2004への遊技球の受入率(入球率)を高めるという状態)である。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、特図1同調演出開始コマンドは、特別図柄1変動開始時に送信され、特別図柄1指定コマンドは、特図1同調演出開始の直後に送信され、特図1同調演出終了コマンドは、特別図柄1変動時間経過時(特別図柄1確定時)に送信され、変動時状態指定コマンドは、特図当落情報指定の直後に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には後述する主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-2.特図2同調演出関連]
特図2同調演出関連は、図69に示した第二始動口センサ4004からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図89に示すように、図69に示した機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405に関する、特図2同調演出開始、特別図柄2指定、及び特図2同調演出終了という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「B*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
特図2同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで特図同調演出開始を指示するものであり、特別図柄2指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、特図2同調演出終了は、特図2同調演出終了を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、特図2同調演出開始コマンドは、特別図柄2変動開始時に送信され、特別図柄2指定コマンドは、特図2同調演出開始の直後に送信され、特図2同調演出終了コマンドは、特別図柄2変動時間経過時(特別図柄2確定時)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-3.大当り関連]
大当り関連という区分には、図89に示すように、大当りオープニング、大入賞口1開放N回目表示、大入賞口1閉鎖表示、大入賞口1カウント表示、大当りエンディング、大当り図柄表示、小当りオープニング、小当り開放表示、小当りカウント表示、及び小当りエンディングという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「C*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
大当りオープニングコマンドは、大当りオープニング開始を指示するものであり、大入賞口1開放N回目表示コマンドは、1~16ラウンド目の大入賞口1開放中開始(図60に示した、始動口ユニット2100の大入賞口2005のN回目のラウンドの開放中又は開放開始)を指示するものであり、大入賞口1閉鎖表示コマンドは、ラウンド間の大入賞口1閉鎖中開始(始動口ユニット2100の大入賞口2005のラウンド間の閉鎖中又は閉鎖開始)を指示するものであり、大入賞口1カウント表示コマンドは、カウント0~10個の遊技球の球数をカウントした旨(図69に示したカウントセンサ4005によって検出された、大入賞口2005に入球した遊技球の球数)を伝えるものであり、大当りエンディングコマンドは、大当りエンディング開始を指示するものであり、大当り図柄表示コマンドは、大当り図柄情報表示を指示するものである。
また、小当りオープニングコマンドは、小当りオープニング開始を指示するものであり、小当り開放表示コマンドは、小当り開放中開始(小当り時における、始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放中又は開放開始)を指示するものであり、小当りカウント表示コマンドは、小当り中大入賞口入賞演出(小当り中における、大入賞口2005に入球した遊技球がカウントセンサ4005によって検出された場合における演出)を指示するものであり、小当りエンディングコマンドは、小当りエンディング開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、大当りオープニングコマンドは、大当りオープニング開始時に送信され、大入賞口1開放N回目表示コマンドは、1~16ラウンド目の大入賞口1開放時(始動口ユニット2100の大入賞口2005のN回目のラウンドの開放時)に送信され、大入賞口1閉鎖表示コマンドは、大入賞口1閉鎖時(始動口ユニット2100の大入賞口2005の閉鎖開始)に送信され、大入賞口1カウント表示コマンドは、大入賞口1開放時及び大入賞口1へのカウント変化時(始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放時、及び大入賞口2005に入球した遊技球がカウントセンサ4005によって検出された時)に送信され、大当りエンディングコマンドは、大当りエンディング開始時に送信され、大当り図柄表示コマンドは、大入賞口開放時(始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放時)に送信される。
また、小当りオープニングコマンドは、小当りオープニング開始時に送信され、小当り開放表示コマンドは、小当り開放時(小当り時における、始動口ユニット2100の大入賞口2005の開放時)に送信され、小当りカウント表示コマンドは、小当り中大入賞口入賞時(小当り中における、大入賞口2005に入球した遊技球がカウントセンサ4005によって検出された時)に送信され、小当りエンディングコマンドは、小当りエンディング開始時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-4.電源投入]
電源投入という区分には、図89に示すように、電源投入時状態、及び電源投入時主制御復帰先という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「D*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
電源投入時状態コマンドは、RAMクリア演出開始及び遊技状態を指示するものである。電源投入時状態コマンドは、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されてRAMクリアを行う場合にその旨を指示する情報と、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、上述した、低確率時短状態、高確率時短状態、低確率非時短状態、及び高確率非時短状態のうち、いずれの状態(確率及び時短状態)で復帰するかを指示する情報と、パチンコ機の機種コードを示す情報と、から構成されている。このパチンコ機の機種コードは、例えば、いわゆる、マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプをそれぞれ作成するときに、どの作品の版権に対するものであるのか、どのような遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定(例えば、30回や70回)された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(いわゆる、ST機)など)であるのか、を特定するものである。つまり、パチンコ機の機種コードの情報は、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、から主として構成されている。
電源投入時主制御復帰先コマンドは、主制御基板1310自体の復帰先を指示するものである。電源投入時主制御復帰先コマンドは、図69に示した始動口ソレノイド2107の駆動状態を指示する情報と、図69に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、を主としてから構成されている。
電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとの送信タイミングとして、主制御基板電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に送信される。具体的には、パチンコ機1の電源投入時、停電又は瞬停から復帰するときに、後述する主制御側電源投入時処理が実行されて主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとが送信される。
[13-2-5.普図同調演出関連]
普図同調演出関連は、図69に示したゲートセンサ4003からの検出信号に基づくものであり、その区分には、図89に示すように、図69に示した機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402に関する、普図同調演出開始、普図柄指定、普図同調演出終了、及び変動時状態指定という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「E*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
普図同調演出開始コマンドは、モードで指定された演出パターンで普図同調演出開始を指示するものであり、普図柄指定コマンドは、はずれ、特定大当り、非特定大当りを指定するものであり、普図同調演出終了コマンドは、普図同調演出終了を指示するものであり、変動時状態指定コマンドは、確率及び時短状態を指示するものである。なお、確率及び時短状態には、上述したように、低確率状態であって時短状態であることを指示する低確率時短状態と、高確率状態であって時短状態であるを指示する高確率時短状態と、低確率状態であって時短状態でないことを指示する低確率非時短状態と、高確率状態であって時短状態でないことを指示する高確率非時短状態と、から構成されている(通常遊技状態としては、低確率非時短状態が設定されている)。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、普図同調演出開始コマンドは、普通図柄1変動開始時に送信され、普図柄指定コマンドは、普図同調演出開始の直後に送信され、普図同調演出終了コマンドは、普通図柄変動時間経過時(普通図柄確定時)に送信され、変動時状態指定コマンドは、普図当落情報指定の直後に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-6.普通電役演出関連]
普通電役演出関連は、図69に示した始動口ソレノイド2107の駆動により開閉される、図60に示した第二始動口2004が有する一対の可動片に関するものであり、その区分には、図89に示すように、普図当りオープニング、普電開放表示、及び普図当りエンディングという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「F*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
普図当りオープニングコマンドは、普図当りオープニング開始を指示するものであり、普電開放表示コマンドは、普電開放中開始(一対の可動片が始動口ソレノイド2107の駆動により左右方向へ拡開した状態、又は拡開する時)を指示するものであり、普図当りエンディングコマンドは、普図当りエンディング開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、普図当りオープニングコマンドは、普図当りオープニング開始時に送信され、普電開放表示コマンドは、普電開放時(一対の可動片が始動口ソレノイド2107の駆動により左右方向へ拡開する時)に送信され、普図当りエンディングコマンドは、普図当りエンディング開始時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-7.報知表示]
報知表示の区分には、図90に示すように、入賞異常表示、接続異常表示、断線・短絡異常表示、磁気検出スイッチ異常表示、扉開放、及び扉閉鎖という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「6*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
入賞異常表示コマンドは、大当り中(条件装置作動中)以外に大入賞口に入賞した時(大当り中でもないのに、始動口ユニット2100の大入賞口2005に遊技球が入球してその遊技球をカウントセンサ4005が検出した時)に入賞異常報知の開始を指示するものであり、接続異常表示コマンドは、例えば、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間に亘る経路において電気的な接続異常がある場合に接続異常報知の開始を指示するものであり、断線・短絡異常表示コマンドは、例えば、主制御基板1310と、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、カウントセンサ4005等との電気的な接続の断線・短絡が生じた場合に断線・短絡異常表示の開始を指示するものであり、磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、図69に示した磁気検出センサ4024に異常が生じた場合に磁気検出スイッチ異常報知の開始を指示するものである。また、振動センサ2405に異常が生じた場合には、振動検出スイッチ異常報知の開始を指示する振動検出スイッチ異常表示コマンドを送信する。
また、扉開放コマンドは、図70に示した、払出制御基板951を介して入力される扉枠開放スイッチ618からの検出信号(開放信号)に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して開放された状態である場合に、扉開放報知を指示するものであり、扉枠閉鎖コマンドは、その扉枠開放スイッチ618からの検出信号に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して閉鎖された状態である場合に扉開放報知終了を指示するものである。一方、本体枠開放コマンドは、図70に示した、払出制御基板951を介して入力される本体枠開放スイッチ619からの検出信号(開放信号)に基づいて、本体枠4が外枠2に対して開放された状態である場合に、本体枠開放報知を指示するものであり、本体枠閉鎖コマンドは、その本体枠開放スイッチ619からの検出信号に基づいて、本体枠4が外枠2に対して閉鎖された状態である場合に本体枠開放報知終了を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、入賞異常表示コマンドは、大当り中(条件装置作動中)以外に大入賞口に入賞した時に送信され、接続異常表示コマンドは、主制御基板1310から払出制御基板951へのコマンド送信時に払出制御基板951からのACK返信(ACK信号)がなかった時に送信され、断線・短絡異常表示コマンドは、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、カウントセンサ4005等のうち、いずれが断線または短絡状態となった時に送信され、磁気検出スイッチ異常表示コマンドは、磁気検出センサ4024の異常を検知した時に送信される。また、扉開放コマンドは、扉開放を検知した時(扉枠開放スイッチ618からの検出信号に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して開放された状態である場合)に送信され、扉枠閉鎖コマンドは、扉閉鎖を検知した時(扉枠開放スイッチ618からの検出信号に基づいて、扉枠3が本体枠4に対して閉鎖された状態である場合)に送信される。本体枠開放コマンドは、本体枠開放を検知した時(本体枠開放スイッチ619からの検出信号に基づいて、本体枠4が外枠2に対して開放された状態である場合)に送信され、本体枠閉鎖コマンドは、本体枠閉鎖を検知した時(本体枠開放スイッチ619からの検出信号に基づいて、本体枠4が外枠2に対して閉鎖された状態である場合)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-8.状態表示]
状態表示の区分には、図90に示すように、枠状態1コマンド(エラー発生コマンドに相当)、エラー解除ナビコマンド(エラー解除コマンドに相当)及び枠状態2コマンドという名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「7*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンドは、それぞれ、払出制御基板951から送信された1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドであり、これらの詳細な説明は、後述する。なお、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、払出制御基板951からの枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドを受信すると、図90に示すように、「7*H」をステータスとして設定するとともに、その受信したコマンドをそのままモードとして設定する。つまり、主制御MPU1310aは、払出制御基板951からの枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドを受信すると、これら受信したコマンドに付加情報である「7*H」を付加することにより、2バイト(16ビット)の記憶容量を有するコマンドに整形する。
整形された、枠状態1コマンドは、電源復旧時、枠状態の変化時、及びエラー解除ナビ時に送信され、エラー解除ナビコマンドは、エラー解除ナビ時に送信され、枠状態2コマンドは、電源復旧時、及び枠状態の変化時に送信される。なお、これら整形された、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
[13-2-9.テスト関連]
テスト関連の区分には、図90に示すように、テストという名称の各種コマンドから構成されている。このテストコマンドには、ステータスとして「8*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
テストコマンドは、周辺制御基板1510の各種検査を指示するものである(例えば、図72に示した、周辺制御部1511、液晶表示制御部1512、ランプ駆動基板4170、モータ駆動基板4180、及び枠装飾駆動アンプ基板194等の各種基板の検査を行うものである)。
テストコマンドの送信タイミングとして、主制御基板電源投入時RAMクリア及びRAMクリア以外の時に送信される。具体的には、パチンコ機1の電源投入時、停電又は瞬停から復帰するときであって、払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されたときに、後述する主制御側電源投入時処理が実行されて主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理でテストコマンドが送信される。
[13-2-10.その他]
その他の区分には、図90に示すように、始動口入賞、変動短縮作動終了指定、高確率終了指定、特別図柄1記憶、特別図柄2記憶、普通図柄記憶、特別図柄1記憶先読み演出、及び特別図柄2記憶先読み演出という名称のコマンドから構成されている。これらの各種コマンドには、ステータスとして「9*H」、モードとして「**H」(「H」は16進数を表す。)が割り振られている(「*」は、特定の16進数であることを示し、パチンコ機1の仕様内容によって予め定められたものである)。
始動口入賞コマンドは、始動口入賞演出開始を指示するものであって、第一始動口センサ4002からの検出信号に基づいて第一始動口2002に遊技球が入球した場合における演出の開始と、第二始動口センサ4004からの検出信号に基づいて第二始動口2004に遊技球が入球した場合における演出の開始と、をそれぞれ指示するものであり、変動短縮作動終了指定コマンドは、変動短縮作動状態から変動短縮非作動状態への状態移行を指示するものであり、高確率終了指定コマンドは、高確率状態から低確率状態への状態移行を指示するものであり、特別図柄1記憶コマンドは、特別図柄1保留0~4個(図60に示した第一始動口2002に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、特別図柄2記憶コマンドは、特別図柄2保留0~4個(図60に示した第二始動口2004に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、普通図柄記憶コマンドは、普通図柄1保留0~4個(図60に示したゲート部2003を遊技球が通過して機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示に未だ使用されていない球数(保留数))を伝えるものであり、特別図柄1記憶先読み演出コマンドは、特別図柄1保留が機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に使用される前に、先読みしてその特別図柄1保留に基づく第一特別図柄表示器1403による表示結果の予告を報知する先読み演出開始を指示するものであり、特別図柄2記憶先読み演出コマンドは、特別図柄2保留が機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に使用される前に、先読みしてその特別図柄2保留に基づく第二特別図柄表示器1405による表示結果の予告を報知する先読み演出開始を指示するものである。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、始動口入賞コマンドは、始動口入賞時(第一始動口センサ4002からの検出信号に基づいて第一始動口2002に遊技球が入球した時や、第二始動口センサ4004からの検出信号に基づいて第二始動口2004に遊技球が入球した時)に、図5に示した下部スピーカ921及び図2に示した上部スピーカ573から主に音声でその旨を報知するために送信され、変動短縮作動終了指定コマンドは、規定回数の変動短縮を消化した変動確定後の停止期間終了時(はずれ停止期間経過後)に送信され、高確率終了指定コマンドは、「高確率N回」の場合の高確率回数を消化した変動確定後の停止期間終了時(はずれ停止期間経過後)に送信され、特別図柄1記憶コマンドは、特別図柄1作動保留球数変化時(第一始動口2002に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらに第一始動口2002に遊技球が入球して保留数が増加した時や、その保留数から第一特別図柄表示器1403で特別図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、特別図柄2記憶コマンドは、特別図柄2作動保留球数変化時(第二始動口2004に遊技球が入球して機能表示ユニット1400の第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらに第二始動口2004に遊技球が入球して保留数が増加した時や、その保留数から第二特別図柄表示器1405で特別図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、普通図柄記憶コマンドは、普通図柄1作動保留球数変化時(ゲート部2003を遊技球が通過して機能表示ユニット1400の普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示に未だ使用されていない保留数がある状態において、さらにゲート部2003を遊技球が通過して保留数が増加した時や、その保留数から普通図柄表示器1402で普通図柄の変動表示に使用してその保留数が減少した時)に送信され、特別図柄1記憶先読み演出コマンドは、特別図柄1作動保留球数増加時(第一始動口2002に遊技球が入球して保留数が増加した時)に送信され、特別図柄2記憶先読み演出コマンドは、特別図柄2作動保留球数増加時(第二始動口2004に遊技球が入球して保留数が増加した時)に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理で送信される。
ところで、始動口入賞コマンドは、上述したように、始動口入賞時(第一始動口センサ4002からの検出信号に基づいて第一始動口2002に遊技球が入球した時や、第二始動口センサ4004からの検出信号に基づいて第二始動口2004に遊技球が入球した時)に、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から主に音声でその旨を報知するために送信されるが、図72に示した周辺制御基板1510が始動口入賞コマンドをどのように利用するかについては、パチンコ機の仕様によって異なる場合もある。例えば、本実施形態におけるパチンコ機1では、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音声で報知するほかに、不正行為の有無を監視するためにも利用するという仕様のものである。これに対して、他のパチンコ機では、周辺制御基板1510が始動口入賞コマンドを単に受信するだけで、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音声で報知しない仕様のものもある。
[13-3.主制御基板が受信する払出制御基板からの各種コマンド]
次に、主制御基板1310が受信する払出制御基板951からの各種コマンドについて説明する。
払出制御基板951からの各種コマンドの区分には、図91に示すように、枠状態1、エラー解除ナビ及び枠状態2という名称のコマンドから構成されており、枠状態1、エラー解除ナビ、そして枠状態2の順で優先順位が設定されている。
枠状態1コマンド(エラー発生コマンドに相当)には、球切れ、満タン、50個以上のストック中、接続異常及びCR未接続が用意されており、球切れではビット0(B0、「B」はビットを表す。)に値1がセットされ、満タンではビット1(B1)に値1がセットされ、50個以上のストック中ではビット2(B2)に値1がセットされ、接続異常ではビット3(B3)に値1がセットされ、CR未接続ではビット4(B4)に値1がセットされる。枠状態1コマンドのビット5(B5)~ビット7(B7)には、B5に値1、B6に値0、そしてB7に値0がセットされている。
エラー解除ナビコマンド(エラー解除コマンドに相当)には、球がみ、払出検知センサエラー及びリトライエラーが用意されており、球がみではビット2(B2)に値1がセットされ、払出検知センサエラーではビット3(B3)に値1がセットされ、リトライエラーではビット4(B4)に値1がセットされる。ここで、「払出検知センサエラー」とは、図70に示した払出検知センサ842の不具合が生じているか否かを示すものである。「リトライエラー」とは、リトライ動作によるつじつまの合わない遊技球の払い出しが繰り返し行われたことを示すものである。エラー解除ナビコマンドのビット(B0)、ビット(B1)、及びビット5(B5)~ビット7(B7)には、B0に値0、B1に値0、B5に値0、B6に値1、そしてB7に値0がセットされている。
枠状態2コマンドには、球抜き中が用意されており、球抜き中ではビット0(B0)に値1がセットされる。枠状態2コマンドのビット1(B1)~ビット7(B7)には、B1に値0、B2に値0、B3に値0、B4に値0、B5に値1、B6に値1、そしてB7に値0がセットされている。
これらの各種コマンドの送信タイミングとして、枠状態1コマンドは、電源復旧時、枠状態の変化時、及びエラー解除ナビ時に送信され、エラー解除ナビコマンドは、エラー解除ナビ時に送信され、枠状態2コマンドは、電源復旧時、及び枠状態の変化時に送信される。なお、これらの各種コマンドは、実際には後述する払出制御部電源投入時処理の払出制御部メイン処理におけるステップS558のコマンド送信処理で送信される。
[14.主制御基板の各種制御処理]
次に、パチンコ機1の遊技の進行に応じて、図69に示した主制御基板1310が行う各種制御処理について、図92~図94を参照して説明する。図92は主制御側電源投入時処理の一例を示すフローチャートであり、図93は図92の主制御側電源投入時処理のつづきを示すフローチャートであり、図94は主制御側タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。まず、遊技制御に用いられる各種乱数について説明し、続いて初期値更新型のカウンタの動き、主制御側電源投入時処理、主制御側タイマ割り込み処理について説明する。
[14-1.各種乱数]
遊技制御に用いられる各種乱数として、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数と、大当り遊技状態を発生させないときにリーチ(リーチはずれ)を発生させるか否かの決定に用いるためのリーチ判定用乱数と、図69に示した、第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405で変動表示される特別図柄の変動表示パターンの決定に用いるための変動表示パターン用乱数と、大当り遊技状態を発生させるときに第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405で導出表示される大当り図柄の決定に用いるための大当り図柄用乱数と、この大当り図柄用乱数の初期値の決定に用いるための大当り図柄用初期値決定用乱数、小当り遊技状態を発生させるときに第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405で導出表示される小当り図柄の決定に用いるための小当り図柄用乱数、この小当り図柄用乱数の初期値の決定に用いるための小当り図柄用初期値決定用乱数等が用意されている。またこれらの乱数に加えて、図60に示した第二始動口2004が有する可動片を開閉動作させるか否かの決定に用いるための普通図柄当り判定用乱数と、この普通図柄当り判定用乱数の初期値の決定に用いるための普通図柄当り判定用初期値決定用乱数と、図69に示した普通図柄表示器1402で変動表示される普通図柄の変動表示パターンの決定に用いるための普通図柄変動表示パターン用乱数等が用意されている。
このような遊技制御に用いられる各種乱数のうち、大当り判定用乱数はハードウェアにより更新されるものに対して、他の各種乱数はソフトウェアにより更新されるようになっている。
例えば、大当り判定用乱数は、図69に示した主制御MPU1310aに内蔵される主制御内蔵ハード乱数回路1310anによりハードウェアにより直接更新されるようになっている。この主制御内蔵ハード乱数回路1310anは、上述したように、主制御MPU1310aがリセットされると、まず、予め定めた数値範囲内における一の値を初期値として、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号(図77に示した主制御水晶発振器MX0から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を次々に抽出する。このような高速な抽選を主制御内蔵ハード乱数回路1310anが繰り返し行い、主制御MPU1310aは、主制御内蔵ハード乱数回路1310anから値を取得する時点における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した値を大当り判定用乱数としてセットするようになっている。
これに対して、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタは、最小値から最大値までに亘る予め定めた固定数値範囲内において更新され、この最小値から最大値までに亘る範囲を、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われるごとに値1ずつ加算されることでカウントアップする。このカウンタは、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数から最大値に向かってカウントアップし、続いて最小値から普通図柄当り判定用初期値決定用乱数に向かってカウントアップする。普通図柄当り判定用乱数の最小値から最大値までに亘る範囲をカウンタがカウントアップし終えると、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は更新される。このようなカウンタの更新方法を「初期値更新型のカウンタ」という。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から一の値を抽選する初期値抽選処理を実行して得ることができるようになっている。
なお、本実施形態では、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が電源投入時に操作された場合や、後述する、主制御側電源投入時処理において図69に示した主制御MPU1310aの主制御内蔵RAMに記憶されている遊技情報を数値とみなしてその合計を算出して得たチェックサムの値(サム値)が主制御側電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値(サム値)と一致していない場合など、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする場合には、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、図69に示した主制御MPU1310aがその内蔵する不揮発性のRAMからIDコードを取り出し、この取り出したIDコードに基づいて普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から常に同一の固定値を導出する初期値導出処理を実行し、この導出した固定値がセットされる仕組みとなっている。つまり、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、初期値導出処理の実行によりIDコードに基づいて導出された同一の固定値が常に上書き更新されるようになっている。このように、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数にセットされる値は、IDコードを利用して導出されており、主制御MPU1310aを製造したメーカによって主制御MPU1310aに内蔵する不揮発性のRAMにIDコードを記憶させるとIDコードが外部装置を用いても書き換えられないという第1のセキュリティー対策と、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする場合に初期値導出処理を実行することによってIDコードに基づいて同一の固定値を導出するという第2のセキュリティー対策と、による2段階のセキュリティー対策が講じられることよって解析されるのを防止している。
ここで、主制御MPU1310aに内蔵する不揮発性のRAMからIDコードを取り出し、この取り出したIDコードを普通図柄当り判定用初期値決定用乱数として用いる利点について説明する。例えば、賞球として払い出される遊技球を不正に獲得しようとする者が何らかの方法で遊技盤5を入手して分解し、主制御MPU1310aに内蔵する不揮発性のRAMに予め記憶されているIDコードを不正に取得し、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値と普通図柄当り判定値とが一致するタイミングを把握することができたとしても、そのIDコードが個体を識別するためのユニークな符号が付されたものであるため、他の遊技盤5’に備える主制御MPU1310a’に内蔵する不揮発性のRAMに予め記憶されているIDコードとまったく異なるものとなる。つまり他の遊技盤5’においては、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値と普通図柄当り判定値とが一致するタイミングも、入手した遊技盤5のものとまったく異なる。換言すると、入手した遊技盤5を分解して解析して得たIDコードは、他の遊技盤5’、つまり他のパチンコ機1’において、まったく役に立たないものであるため、分解して解析した得た所定間隔ごとに瞬停を発生させ、その所定間隔ごとに、図60に示したゲート部2003に遊技球を通過させたとしても、図60に示した第二始動口2004が有する可動片を開閉動作させて第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態を発生させることができない。
[14-2.主制御側電源投入時処理]
まず、パチンコ機1に電源が投入されると、デフォルトとして予め定めたアドレスにスタックポインタが設定されるように主制御MPU1310aが回路構成されている。
このスタックポインタは、例えば、使用中の記憶素子(レジスタ)の内容を一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したり、サブルーチンを終了して本ルーチンに復帰するときの本ルーチンの復帰アドレスを一時記憶するためにスタックに積んだアドレスを示したりするものであり、スタックが積まれるごとにスタックポインタが進む。
そして上述したメイン制御プログラムが、主制御基板1310の主制御MPU1310aによる制御の下、図92及び図93に示すように、主制御側電源投入時処理を行う。この主制御側電源投入時処理が開始されると、メイン制御プログラムは、主制御MPU1310aの制御の下、RAMアクセス許可の設定を行う(ステップS10)。このRAMアクセス許可の設定により主制御内蔵RAM(遊技記憶部)に対する更新を行うことができる。
ステップS10に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した主制御内蔵WDT1310afの初期値設定及び起動設定を行う(ステップS12)。ここでは、主制御MPU1310aの動作(システム)が正常動作しているか否かを監視する主制御内蔵WDT1310afに初期値を設定するために主制御MPU1310aに内蔵されるウオッチドックタイマコントロールレジスタ(以下、「WDTコントロールレジスタ」と記載する。)にタイマ設定値を設定して主制御内蔵WDT1310afを起動させて主制御MPU1310aをリセットするまでの計時を開始する。主制御内蔵WDT1310afが起動すると、主制御内蔵WDT1310afによる計時が開始され、この計時された時間がタイマ設定値で設定された時間に達するまでに、主制御MPU1310aに内蔵されるウオッチドックタイマクリアレジスタ(以下、「WDTクリアレジスタ」と記載する。)にタイマクリア設定値をセットしないと、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされるようになっている。これに対して、主制御内蔵WDT1310afが起動して計時が開始されると、この計時された時間がタイマ設定値で設定された時間に達するまでにWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットすると、主制御内蔵WDT1310afによる計時がクリアされて、再び計時が開始されるようになっている。このように、主制御内蔵WDT1310afによる計時をタイマ設定値で設定された時間に達するまでにクリアして再び計時を開始するという処理を繰り返し行うことにより主制御MPU1310aの動作(システム)が正常動作しているか否かを監視することができる。
ステップS12に続いて、メイン制御プログラムは、停電クリア処理を行う(ステップS14)。この電電クリア処理では、まず、図78に示した停電監視回路1310eに停電クリア信号の出力を開始する。この停電監視回路1310eは、電圧比較回路であるコンパレータMIC21と、DタイプフリップフロップMIC22と、から構成されている。電圧比較回路であるコンパレータMIC21は、+24Vとリファレンス電圧との電圧を比較したり、+12Vとリファレンス電圧との電圧を比較したりすることで、その比較結果を出力する。この比較結果は、停電又は瞬停が発生していない場合ではその論理がHIとなってDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力される一方、停電又は瞬停が発生した場合ではその論理がLOWとなってDタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力されるようになっている。
電電クリア処理では、まず停電監視回路1310eに停電クリア信号の出力を開始することにより、このDタイプフリップフロップMIC22のクリア端子であるCLR端子に停電クリア信号の出力を開始する。この停電クリア信号は、主制御MPU1310aの所定の出力ポートの出力端子からその論理をLOWとして、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介して、DタイプフリップフロップICのクリア端子であるCLR端子に入力される。これにより、主制御MPU1310aは、DタイプフリップフロップMIC22のラッチ状態を解除することができ、ラッチ状態をセットするまでの間、DタイプフリップフロップMIC22のプリセット端子であるPR端子に入力された論理を反転して出力端子である1Q端子から出力する状態とすることができ、その1Q端子からの信号を監視することができる。
続いて、電電クリア処理では、ウェイトタイマ処理を行い、停電予告信号が入力されているか否かを判定する。電源投入時から所定電圧となるまでの間では電圧がすぐに上がらない。一方、停電又は瞬停(電力の供給が一時停止する現象)となるときでは電圧が下がり、停電予告電圧より小さくなると、停電監視回路1310eから停電予告として停電予告信号が入力される。電源投入時から所定電圧に上がるまでの間では同様に電圧が停電予告電圧より小さくなると、停電監視回路1310eから停電予告信号が入力される。そこで、ウェイトタイマ処理では、電源投入後、電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待つための処理であり、本実施形態では、待ち時間(ウェイトタイマ)として200ミリ秒(ms)が設定されている。停電予告信号が入力されているか否かの判定では、停電予告信号として、上述したDタイプフリップフロップMIC22の出力端子である1Q端子から出力されている信号に基づいて行う。
電源投入後に電圧が停電予告電圧より大きくなって安定するまで待っても停電予告信号の入力がなかったときには、メイン制御プログラムは、DタイプフリップフロップMIC22のクリア端子であるCLR端子に停電クリア信号の出力を停止する。ここでは、停電クリア信号は、主制御MPU1310aの所定の出力ポートの出力端子からその論理をHIとして、リセット機能付き主制御出力回路1310caを介して、DタイプフリップフロップICのクリア端子であるCLR端子に入力される。これにより、主制御MPU1310aは、DタイプフリップフロップMIC22をラッチ状態にセットすることができる。DタイプフリップフロップMIC22は、そのプリセット端子であるPR端子に論理がLOWとなって入力された状態をラッチすると、出力端子である1Q端子から停電予告信号を出力する。
ステップS14に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時から所定時間に亘って主制御内蔵RAM(遊技記憶部)の初期化を行うRAMクリア処理を実行可能な状態とする(遊技側電源投入時操作制御手段)。具体的には、メイン制御プログラムは、まず、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されているか否かを判定する(ステップS16)。この判定では、メイン制御プログラムが、払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されたことに伴う操作信号(検出信号)に基づくエラー解除ナビコマンド(第1のエラー解除コマンド)が主制御MPU1310aに入力されているか否かにより行う。メイン制御プログラムは、その操作信号の論理値に基づいて、操作スイッチ954からの操作信号の論理値がHIであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものではないと判断して操作スイッチ954が操作されていないと判定する一方、操作スイッチ954からの操作信号の論理値がLOWであるときにはRAMクリアを行うことを指示するものであると判断して操作スイッチ954が操作されていると判定する。
ステップS16において、メイン制御プログラムは、上記操作スイッチ954が操作されているときには、RAMクリア報知フラグRCL-FLGに値1をセットする(ステップS18)。一方、メイン制御プログラムは、ステップS16で操作スイッチ954が操作されていないときには、RAMクリア報知フラグRCL-FLGに値0をセットする(ステップS20)。即ち、メイン制御プログラムは、電源投入時から所定時間に亘って、主制御MPU1310aに内蔵されたRAM(つまり、主制御内蔵RAM(遊技記憶部))の初期化を行うRAMクリア処理を実行可能な状態とする(遊技制御側電源投入時操作制御手段)。上述したRAMクリア報知フラグRCL-FLGは、主制御MPU1310aの主制御内蔵RAM(遊技記憶部)に記憶されている、確率変動、未払い出し賞球等の遊技に関する遊技情報を消去するか否かを示すフラグであり、遊技情報を消去するとき値1、遊技情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。なお、ステップS18及びステップS20でセットされたRAMクリア報知フラグRCL-FLGの値は、主制御MPU1310aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶される。
ステップS18又はステップS20に続いて、メイン制御プログラムは、ウェイト時間待機処理を行う(ステップS22)。このウェイト時間待機処理では、図72に示した、周辺制御基板1510の液晶表示制御部1512による遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行うシステムが起動する(ブートする)まで待っている。本実施形態では、ブートするまでの待機時間(ブートタイマ)として2.5秒(s)が設定されている。
ステップS22に続いて、メイン制御プログラムは、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS24)。上述したように、パチンコ機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号が停電監視回路1310eから入力される。ステップS24の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。ステップS24の判定で停電予告信号の入力があるときには、メイン制御プログラムは、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行う。これにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされることとなる。その後メイン制御プログラムが、主制御基板1310の主制御MPU1310aによる制御の下、この主制御側電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS24の判定がステップS22のウェイト時間待機処理に続いて行われる点についての詳細な説明を後述する。
ステップS24の判定で停電予告信号の入力がないときには、メイン制御プログラムは、RAMクリア報知フラグRCL-FLGが値0である否かを判定する(ステップS26)。上述したように、RAMクリア報知フラグRCL-FLGは、遊技情報を消去するとき値1、遊技情報を消去しないとき値0にそれぞれ設定される。ステップS26でRAMクリア報知フラグRCL-FLGが値0であるとき、つまり遊技情報を消去しないときには、チェックサムの算出を行う(ステップS28)。このチェックサムは、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技情報を数値とみなしてその合計を算出するものである。
ステップS28に続いて、メイン制御プログラムは、算出したチェックサムの値(サム値)が後述する主制御側電源断時処理(電源断時)において記憶されているチェックサムの値(サム値)と一致しているか否かを判定する(ステップS30)。一致しているときには、このメイン制御プログラムは、バックアップフラグBK-FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS32)。このバックアップフラグBK-FLGは、遊技情報、チェックサムの値(サム値)及びバックアップフラグBK-FLGの値等の遊技バックアップ情報を後述する主制御側電源断時処理において主制御内蔵RAMに記憶保持したか否かを示すフラグであり、主制御側電源断時処理を正常に終了したとき値1、主制御側電源断時処理を正常に終了していないとき値0にそれぞれ設定される。なお、主制御基板1310の製造ラインの検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入される際における、ステップS28のチェックサムの算出と、ステップS30の判定と、についての詳細な説明を後述する。
ステップS32でバックアップフラグBK-FLGが値1であるとき、つまり主制御側電源断時処理を正常に終了したときには、メイン制御プログラムは、復電時として主制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS34)。この設定は、主制御MPU1310aに内蔵されたROM(つまり、主制御内蔵ROM)から復電時情報を読み出し、この復電時情報を主制御内蔵RAMの作業領域にセットする。これにより、遊技バックアップ情報から遊技情報を読み出してこの遊技情報に応じた各種コマンドを主制御内蔵RAMの所定記憶領域に記憶する。なお、「復電」とは、電源を遮断した状態から電源を投入した状態のほかに、停電又は瞬停からその後の電力の復旧した状態、不正手段(例えば、不正行為者が腕の裾に隠した高周波出力装置)からの高周波が主制御基板1310に照射されて主制御MPU1310a自体がリセットし、その後に復帰した状態も含める。
ステップS34に続いて、メイン制御プログラムは、バックアップフラグBK-FLGに値0をセットする(ステップS36)。これにより、これ以後の各種処理が行われることにより遊技情報、チェックサムの値(サム値)等が変更されるため、後述する主制御側電源断時処理を正常に終了してバックアップフラグBK-FLGに値1がセットされないと、後述するように、主制御内蔵RAMの全領域がクリアされることとなる。
一方、ステップS26でRAMクリア報知フラグRCL-FLGが値0でない(値1である)とき、つまり遊技情報を消去するときには、或いはステップS30でチェックサムの値(サム値)が一致していないときには、又はステップS32でバックアップフラグBK-FLGが値1でない(値0である)とき、つまり主制御側電源断時処理を正常に終了していないときには、メイン制御プログラムは、主制御内蔵RAMの全領域をクリアする(ステップS38)。即ち、メイン制御プログラムは、上述した操作スイッチ954の操作に伴う検出信号の入力を契機として遊技制御側RAMクリア処理を実行している(払出制御側電源投入時操作制御手段)。具体的には、メイン制御プログラムは、値0を主制御内蔵RAMに書き込むことよって行う。なお、その代わりに、メイン制御プログラムは、初期値として主制御内蔵ROMから所定値を読み出して、セットしてもよい。また、主制御MPU1310aは、操作スイッチ954からの操作信号の論理値がRAMクリアを指示するもので遊技情報を消去するとき、サム値が一致していないとき、又は主制御側電源断時処理を正常に終了していないときには、主制御MPU1310aの不揮発性のRAMに予め記憶された固有のIDコードを取り出し、この取り出したIDコードに基づいて普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から常に同一の固定値を導出する初期値導出処理を行い、この固定値を、上述した普通図柄当り判定用乱数の初期値の決定に用いるための普通図柄当り判定用初期値決定用乱数にセットする。
ステップS38に続いて、メイン制御プログラムは、初期設定として主制御内蔵RAMの作業領域を設定する(ステップS40)。この設定は、主制御内蔵ROMから初期情報を読み出してこの初期情報を主制御内蔵RAMの作業領域にセットされることにより実施される。
ステップS36又はステップS40に続いて、メイン制御プログラムは、割り込み初期設定を行う(ステップS42)。この設定は、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われるときの割り込み周期を設定するものである。本実施形態では、4ミリ秒(ms)に設定されている。
ステップS42に続いて、メイン制御プログラムは、シリアル通信初期設定を行う(ステップS44)。ここでは、主制御MPU1310aに内蔵される各種シリアル入出力ポート(例えば、払出制御基板951に対するシリアル入出力ポート(受信チャンネル及び送信チャンネル)、周辺制御基板1510に対するシリアル入出力ポート(受信チャンネル及び送信チャンネル)に対応する、送信シリアルポートプリスケーラに通信速度の設定やパリティ有無の設定等を行うとともに、送信シリアルポートコントロールレジスタに送信回路の初期化の設定や送信許可の設定等を行う。
ステップS44に続いて、メイン制御プログラムは、試験信号出力ポート初期化設定を行う(ステップS46)。ここでは、遊技機の試験機関において、各種検査情報を出力するための図示しない試験信号出力ポートを、電源投入時に初期化設定(OFFデータ出力に設定)等を行う。
ステップS46に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した主制御内蔵ハード乱数回路1310anの起動設定を行う(ステップS48)。ここでは、遊技に関する各種乱数のうち、大当り遊技状態を発生させるか否かの決定に用いるための大当り判定用乱数を、ハードウェアにより更新するために主制御MPU1310aに内蔵される、ハード乱数コントロールレジスタに乱数をラッチして取得するという設定等を行うとともに、ハード乱数設定レジスタに主制御内蔵ハード乱数回路1310anの起動等を設定する。これらの設定により主制御内蔵ハード乱数回路1310anが起動すると、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号(図77に示した主制御水晶発振器MX0から出力されるクロック信号)に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出し、予め定めた数値範囲内におけるすべての値を抽出し終えると、再び、予め定めた数値範囲内における一の値を抽出して、主制御MPU1310aに入力されるクロック信号に基づいて高速に予め定めた数値範囲内における他の値を重複することなく次々に抽出する。なお、主制御MPU1310aは、主制御内蔵ハード乱数回路1310anから乱数(乱数値)を取得するときには、主制御内蔵ハード乱数回路1310anにラッチ信号を出力し、このラッチ信号が入力された際における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した乱数(乱数値)を、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得するようになっている。主制御MPU1310aは、この取得した乱数値を大当り判定用乱数としてセットする。
ステップS48に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時に送信するコマンドの予約設定を行う(ステップS50)。ここでは、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する。主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域には、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において、遊技バックアップ情報から遊技情報を読み出してこの遊技情報に応じた各種コマンドが記憶されている場合もある。このような場合には、まず遊技情報に応じた各種コマンドの送信完了後に、続いて電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとが送信されることとなる。これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。なお、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われる点についての詳細な説明を後述する。
ステップS50に続いて、メイン制御プログラムは、割り込み許可設定を行う(ステップS52)。この設定によりステップS42で設定した割り込み周期、つまり4msごとに後述する主制御側タイマ割り込み処理が繰り返し行われる。
ステップS52に続いて、メイン制御プログラムは、電源投入時から所定時間を経過すると、つまり、主制御側メイン処理が開始されると、操作スイッチ954(操作スイッチ)の操作に伴うエラー解除ナビコマンドの受け取りを契機とした遊技制御側RAMクリア処理の実行を規制することとなる(通常時操作制御手段)。以上のように、メイン制御プログラムは、操作スイッチ954の操作に伴って入力される検出信号を、タイムシェアリングの概念により、上述のように電源投入時から所定時間に亘ってエラー解除ナビコマンドの入力を契機としてRAMクリア処理を実行させたり(遊技制御側電源投入時操作制御手段)、当該所定時間の経過後は当該エラー解除ナビコマンドの入力があってもRAMクリア処理の実行を規制し(遊技制御側通常時操作制御手段)、発生したエラーに伴うエラー報知を解除するための解除スイッチとして取り扱っている。つまり、本来、払出動作に関して発生したエラーを解除するために使用されるはずであった操作スイッチ954(エラー解除部)を、電源投入時から所定時間に亘って、その代わりに、遊技記憶部としての主制御内蔵RAM(及び後述する払出記憶部としての払出制御内蔵RAM)の初期化を開始させるためのRAMクリア処理を実行するための操作部として機能させたり、当該所定時間の経過後に、遊技球の払出動作に関して発生したエラーを解除するための操作部として機能させることができるようになっている。
次にメイン制御プログラムは、停電予告信号が入力されているか否かを判定する(ステップS54)。上述したように、パチンコ機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりするときには、電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号が停電監視回路1310eから入力される。ステップS54の判定は、この停電予告信号に基づいて行う。
ステップS54で停電予告信号の入力がないときには、メイン制御プログラムは非当落乱数更新処理を行う(ステップS56)。この非当落乱数更新処理では、上述した、リーチ判定用乱数、変動表示パターン用乱数、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数等を更新する。このように、非当落乱数更新処理では、当落判定(大当り判定)にかかわらない乱数をソフトウェアにより更新する。なお、上述した、普通図柄当り判定用乱数、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数及び普通図柄変動表示パターン用乱数等もこの非当落乱数更新処理により更新される。
ステップS56に続いて、再びステップS54に戻り、メイン制御プログラムは、停電予告信号の入力があるか否かを判定し、この停電予告信号の入力がなければ、ステップS56で非当落乱数更新処理を行い、ステップS54~ステップS56を繰り返し行う。なお、このステップS54~ステップS56の処理を「主制御側メイン処理」という。
一方、ステップS54で停電予告信号の入力があったときには、メイン制御プログラムは、割り込み禁止設定を行う(ステップS58)。この設定により後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われなくなり、主制御内蔵RAMへの書き込みを防ぎ、遊技情報の書き換えを保護している。
ステップS58に続いて、メイン制御プログラムは、停電クリア信号を出力開始する(ステップS60)。ここでは、ステップS14の停電クリア処理において停電クリア信号を出力開始した処理と同一の処理を行う。これにより、メイン制御プログラムは、主制御MPU1310aの制御の下、DタイプフリップフロップMIC22のラッチ状態を解除することができる。
ステップS60に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した、始動口ソレノイド2107、アタッカソレノイド2108、第一特別図柄表示器1403、第二特別図柄表示器1405、第一特別保留数表示器1404、第二特別保留数表示器1406、普通図柄表示器1402、普通図柄記憶表示器1188、状態表示器1401、ラウンド表示器1407等に出力している駆動信号を停止する(ステップS62)。
ステップS62に続いて、メイン制御プログラムは、チェックサムの算出を行ってこの算出した値を記憶する(ステップS64)。このチェックサムは、上述したチェックサムの値(サム値)及びバックアップフラグBK-FLGの値の記憶領域を除く、主制御内蔵RAMの作業領域の遊技情報を数値とみなしてその合計を算出する。
ステップS64に続いて、メイン制御プログラムは、バックアップフラグBK-FLGに値1をセットする(ステップS66)。これにより、遊技バックアップ情報の記憶が完了する。
ステップS66に続いて、メイン制御プログラムは、RAMアクセス禁止の設定を行う(ステップS68)。このRAMアクセス禁止の設定により主制御内蔵RAM(遊技記憶部)に対するアクセスが行うことができなくなることよって主制御内蔵RAM(遊技記憶部)の内容の更新を防止することができる。
ステップS68に続いて、無限ループに入る。この無限ループでは、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされることとなる。その後メイン制御プログラムが、主制御基板1310の主制御MPU1310aによる制御の下、この主制御側電源投入時処理を再び行う。なお、ステップS58~ステップS68の処理及び無限ループを「主制御側電源断時処理」という。
パチンコ機1(主制御MPU1310a)は、停電したとき又は瞬停したときにはリセットがかかり、その後の電力の復旧により主制御側電源投入時処理を行う。
なお、ステップS30では主制御内蔵RAMに記憶されている遊技バックアップ情報が正常なものであるか否かを検査し、続いてステップS32では主制御側電源断時処理が正常に終了された否かを検査している。このように、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技バックアップ情報を2重にチェックすることにより遊技バックアップ情報が不正行為により記憶されたものであるか否かを検査している。
ここで、ステップS24の停電予告信号の有無の判定をステップS22のウェイト時間待機処理に続いて行う点について説明する。まず、ステップS24の停電予告信号の有無の判定がない場合における問題点について、つまりステップS22のウェイト時間待機処理に続いてステップS26のRAMクリアフラグの値の判定を行ってその後の処理をすすめる場合における問題点について説明する。
主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、上述したように、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合に、図77に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっている。つまり、瞬停や停電によりパチンコ島設備からの電源が遮断された状態であっても、電解コンデンサMC2というハードウェアに充電された電荷が+5Vとして印加されることにより、パチンコ島設備からの電源が遮断されてから約7msという時間が経過するまでの期間内に、主制御側電源断時処理を完了することができるようになっている。これは、遊技者が遊技を行っている際に、つまり、主制御側メイン処理又は後述する主制御側タイマ割り込み処理を行っている際に、停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合において、主制御側電源断時処理を確実に完了することができるようになっている。
ところが、極めて稀な現象として、復電時にステップS22のウェイト時間待機処理において、図72に示した、周辺制御基板1510の液晶表示制御部1512による遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の描画制御を行うシステムが起動する(ブートする)までの待機時間(ブートタイマ:本実施形態では、2.5秒が設定されている。)を計時開始し、その待機時間に達する直前で、仮に瞬停又は停電が発生すると、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子に電解コンデンサMC2というハードウェアに充電された電荷が+5Vとして印加されるものの、約7msという期間内に、ステップS42で割り込み初期設定が行われ、その後、ステップS52で割り込み許可設定が行われることにより、後述する主制御側タイマ割り込み処理が行われて、主制御内蔵RAMの内容が更新されても、主制御側電源投入時処理における主制御側電源断時処理を完了することができなくなる場合がある。このため、主制御内蔵RAMの内容に基づく、チェックサムを算出した値が記憶されることなく再び復電時に主制御側電源投入時処理を開始することとなる。
そうすると、今回の復電時において主制御側電源投入時処理を開始して、瞬停や停電が発生することなく、ステップS22のウェイト時間待機処理を完了し、その後、ステップS28で主制御内蔵RAMの内容に基づくチェックサムを算出した値と、瞬停又は停電が発生した直前における主制御内蔵RAMに記憶されている値と、をステップS30で比較判定すると、チェックサムの値が一致するはずがなく、ステップS38で主制御内蔵RAMの全領域をクリアすることなる。換言すると、復電時に操作スイッチ954がホールの店員等により操作されてRAMクリアというホールの店員等による意思表示がなくても、強制的に主制御内蔵RAMに記憶されている情報を消去(クリア)することとなるという問題がある。
そこで、本実施形態では、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップ24として設けて、停電予告信号が入力されているときには、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うようになっている。これにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットさせることができるようになっている。ステップS22のウェイト時間待機処理を行う前に、ステップS18又はステップS20においてRAMクリア報知フラグRCL-FLGに値が設定されるものの、RAMクリア報知フラグRCL-FLGの値は、上述したように、主制御MPU1310aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)に記憶されるため、ステップS10でRAMアクセス許可の設定が行われていても、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されない。
このように、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップ24として設けて、停電予告信号が入力されているときには(つまり、ステップS22のウェイト時間待機処理で待機した後にパチンコ機1への電源が遮断されるとステップS24の判定により判定されたときには)、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うことにより、主制御基板1310の主制御MPU1310aを強制的にリセットして主制御基板1310を再起動することができるようになっているため、遊技の進行を行うことができず、遊技情報が更新されることを防止することができ、チェックサムの算出結果に変動が生ずることがないようになっている。これにより、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、再起動した際に、ステップS28のチェックサムの算出結果と、ステップS64のチェックサムの算出記憶した値と、が一致していると判定することとなるため、主制御内蔵RAMに記憶保持される瞬停や停電が発生する直前の遊技情報を初期化することがない。したがって、復電時において、瞬停や停電が発生する直前の遊技情報が初期化されることを防止することができる。
また、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、停電予告信号が入力されているか否かの判定を行う処理をステップ24として設けて、停電予告信号が入力されていないときには(つまり、ステップS22のウェイト時間待機処理で待機した後にパチンコ機1への電源が遮断されないとステップS24の判定により判別されたときには)、主制御基板1310の主制御MPU1310aが遊技の進行を行っている際に、パチンコ機1への電源が遮断されても、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子に、図77に示した電解コンデンサMC2による電源の供給により、この遊技の進行による遊技情報を記憶するためのバックアップ処理であるステップS58~ステップS68の処理及び無限ループにより構成される主制御側電源断時処理を主制御基板1310の主制御MPU1310aが完了することができるようになっているため、主制御MPU1310aの主制御MPU1310aは、再起動した際に、ステップS28のチェックサムの算出結果と、バックアップ処理においてチェックサムの算出結果(つまり、ステップS64のチェックサムの算出記憶した値)と、が一致していると判定することとなるため、主制御内蔵RAMに記憶保持される瞬停や停電が発生する直前の遊技情報を初期化することがない。つまり、瞬停や停電が発生する直前の遊技情報に復元されて主制御基板1310を起動することができるようになっている。
更に、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、ステップS24で停電予告信号が入力されていると判定したときには主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットさせることで主制御内蔵RAMの内容を全く更新することなく再び主制御側電源断時処理を開始することができる一方、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後に、ステップS24で停電予告信号が入力されていないと判定したときにはこれまで通りハードウェアによる約7msという「瞬停又は停電時電源確保期間」以内に主制御側電源断時処理を確実に完了することができるようになっている。つまり、本実施形態では、復電時に主制御側電源投入時処理を行っている際に瞬停や停電が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された場合であって、主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子に、図77に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が停電又は瞬停が発生してから約7ミリ秒(ms)という期間に亘って+5Vとして印加されるようになっているため、電解コンデンサMC2というハードウェアによる約7msという「瞬停又は電源確保期間」内において主制御側電源断時処理を完了することができない場合においては、ステップS22のウェイト時間待機処理の直後におけるステップ24で停電予告信号が入力されているか否かの判定を行い、停電予告信号が入力されているときには、ステップS24の判定に再び戻り、停電予告信号の入力があり続ける限り、ステップS24の判定を繰り返し行うことにより、ステップS12において起動した主制御内蔵WDT1310afに対して主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットし、主制御内蔵WDT1310afによる計時をクリアして再び計時を開始させることができなくなることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットさせることができるようになっている。このようなソフトウェアによる主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされることでステップS24より後のステップ(具体的には、ステップS42で割り込み初期設定を行って、その後に、ステップS52で割り込み許可を設定して後述する主制御側タイマ割り込み処理を開始するという制御フロー)への進行を阻止することで主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が更新されることを回避することができるという仕組みを採用した。このように停電又は瞬停が発生してパチンコ島設備からの電源が遮断された際に、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されないようにソフトウェアで賄う部分と、主制御側電源断時処理を確実に完了して主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が全く変更されないようにハードウェアで賄う部分と、に2つに分けて構成することにより、主制御内蔵RAMの内容(遊技情報)が変更されることを確実に防止することができるようになっている。
次に、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われる点について説明する。ステップS50では、上述したように、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶する。この電源投入時主制御復帰先コマンドは、上述したように、始動口ソレノイド2107の駆動状態を指示する情報と、図69に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、主として構成されている。ここでは、まず電源投入時主制御復帰先コマンドに、始動口ソレノイド2107の駆動状態を指示する情報と、図69に示したアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する情報と、が含まれていない場合における問題点、つまり、ステップS50において電源投入時主制御復帰先コマンドが電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われない場合における問題点について説明する。
例えば、周辺制御基板1510が大当り遊技状態の画面(例えば、大当り遊技演出の画面)を図60に示した遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示制御している際に、主制御基板1310がアタッカソレノイド2108を駆動して図60に示した大入賞口2005が開閉部材2005aにより開放されているときに瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、主制御基板1310は、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、瞬停又は停電が発生する直前の遊技状態に復元されることにより、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行することとなる。
ところが、瞬停や停電が発生すると、周辺制御基板1510は、復電時において、主制御基板1310からの各種コマンドを受信して復帰するようになっているため、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて復帰することができる。しかし、主制御基板1310が遊技状態として大当り遊技状態を発生させているときに、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて、確率及び時短状態に応じて画面を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して復帰することができても、大当り遊技状態のどのラウンドであるか全く表示することができない。つまり、例えば大入賞口2005に遊技球が入球して図69に示したカウントセンサ4005によって検出され、大入賞口2005に入球した遊技球の球数を伝える大入賞口1カウント表示コマンドを主制御基板1310が周辺制御基板1510に送信して周辺制御基板1510が受信したとしても、周辺制御基板1510は、確率及び時短状態に応じて画面に大入賞口2005に入球した遊技球の球数が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示することができても、大当り遊技状態のどのラウンド(つまり、何回目のラウンド)であるか全く表示することができない。
このような状況において、主制御基板1310は、例えば大当り遊技状態の4ラウンド(4回目のラウンド)を終了するときには、アタッカソレノイド2108の駆動を停止して大入賞口2005が開閉部材2005aにより開放されている状態から閉鎖されている状態へ移行する旨(つまり、始動口ユニット2100の大入賞口2005のラウンド間の閉鎖開始)を指示する大入賞口1閉鎖表示コマンドを主制御基板1310から周辺制御基板1510に送信し、主制御基板1310が大当り遊技状態の5ラウンド(5回目のラウンド)を開始するときには、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行する旨(つまり、大入賞口2005の5回目のラウンドの開放開始)を指示する大入賞口開放5回目表示コマンドを主制御基板1310から周辺制御基板1510へ送信する。これにより、周辺制御基板1510は、大当り遊技状態の5ラウンドの開始という画面を、上述した確率及び時短状態に応じた画面からようやく切り替えて遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示することととなる。
また、例えば、第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている旨を伝える画面(例えば、可動片が拡開されている旨を遊技者に伝える画面)を周辺制御基板1510が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示制御している際に、主制御基板1310が始動口ソレノイド2107を駆動して図60に示した第二始動口2004が有する一対の可動片を左右方向へ拡開させた状態となっているときに瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、主制御基板1310は、ステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、瞬停又は停電が発生する直前の遊技状態に復元されることにより、始動口ソレノイド2107の駆動を開始して一対の可動片が略垂直に立上った状態から左右方向へ拡開させた状態へ移行することとなる。
ところが、瞬停や停電が発生すると、周辺制御基板1510は、復電時において、主制御基板1310からの各種コマンドを受信して復帰するようになっているため、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドに基づいて復帰することができる。しかし、主制御基板1310が遊技状態として第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態を発生させているときに、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、周辺制御基板1510は、復電時において主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドが指示する確率及び時短状態に基づいて、確率及び時短状態に応じて画面を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して復帰することができても、第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている旨を伝える画面を周辺制御基板1510が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に全く表示することができない。このため、パチンコ機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生したことに驚いて、復電時において、瞬停や停電が発生する直前における第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態であることを忘れている場合もあり、このような場合には、復電時における遊技状態として第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態に復帰されているにもかかわらず、復電時に遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に遊技を指示する画面(つまり、第二始動口2004へ遊技球を入球させるという遊技を指示する画面)が表示されないことにより、遊技者がどのような遊技を行えば分からなくなるという問題もあった。
このように、上述した2つ例においては、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができないという問題があった。換言すると、パチンコ機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、パチンコ機のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に見えて故障したと勘違いするという問題があった。
そこで、本実施形態では、主制御基板1310が電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)において、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを周辺制御基板1510に送信するために、ステップS50において、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶するようになっている。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。
これにより、周辺制御基板1510は、主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとに基づいて、例えば、上述した例では、大当り遊技状態の4ラウンドにおいて、瞬停や停電が発して、その後に復電すると、主制御基板1310の復帰先として、アタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより閉鎖されている状態から開放されている状態へ移行する旨を周辺制御基板1510に伝えることができるため、周辺制御基板1510は、大当り遊技状態の4ラウンドである旨を特定した画面(つまり、何回目のラウンドであるかを示す画面)を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示することができないものの、大当り遊技状態であってアタッカソレノイド2108の駆動を開始して大入賞口2005が開閉部材2005aにより開放されている状態である旨を伝える画面(例えば、「大当りです。大入賞口が開放されています。大入賞口に遊技球を入球させるように遊技を行ってください。」というメッセージを遊技者に伝える画面)を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示してパチンコ機の前面に着座する遊技者に復電後において大入賞口2005に遊技球を入球させるという遊技を指示することができるし、また例えば、上述した例では、第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態となっている状態において、瞬停や停電が発して、その後に復電すると、主制御基板1310の復帰先として、始動口ソレノイド2107の駆動を開始して一対の可動片を左右方向へ拡開させた状態となっている旨を伝える画面(例えば、「可動片を拡開させています。開いた始動口に遊技球を入球させるように遊技を行ってください。」というメッセージを遊技者に伝える画面)を周辺制御基板1510が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示してパチンコ機の前面に着座する遊技者に復電後において第二始動口2004へ遊技球を入球させるという遊技を指示することができる。これにより、瞬停や停電が発して、その後に復電する際に、周辺制御基板1510の復帰先を主制御基板1310側で細かく指示することができる。したがって、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができる。換言すると、パチンコ機の前面に着座する遊技者は、瞬停や停電が発生して、その後に復電すると、パチンコ機のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に見えて故障したと勘違いすることを防止することができる。
次に、主制御基板1310の製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入される際における、ステップS28のチェックサムの算出と、ステップS30の判定と、について説明する。主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入されると、上述した、バックアップ処理であるステップS58~ステップS68の処理及び無限ループにより構成される主制御側電源断時処理を主制御基板1310の主制御MPU1310aは、一度も実行していない状態であるため、ステップS28で主制御内蔵RAMの内容に基づくチェックサムを算出しても、ステップS30で比較判定において、チェックサムの値が一致するはずがなく、ステップS38で主制御内蔵RAMの全領域を必ずクリアすることなる。これにより、ステップS50において電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われると、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶することにより、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドという2つのコマンドのみが送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶される状態となる。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において、まず電源投入時状態コマンドが送信され、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドが送信されるようになっている。これを利用して、主制御基板検査工程においては、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入されると、主制御基板1310から最初のコマンドとして電源投入時状態コマンドが主制御基板検査工程の検査装置へ送信されることとなる。
ところで、電源投入時状態コマンドは、上述したように、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、図70に示した払出制御基板951の操作スイッチ954が操作されてRAMクリアを行う場合にその旨を指示する情報と、電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)に、上述した、低確率時短状態、高確率時短状態、低確率非時短状態、及び高確率非時短状態のうち、いずれの状態(確率及び時短状態)で復帰するかを指示する情報と、パチンコ機の機種コードを示す情報と、から構成されている。ここでは、電源投入時状態コマンドにパチンコ機の機種コードを示す情報が含まれていない場合における問題点について説明する。
パチンコ機の機種コードは、上述したように、パチンコ機1(正確には、主制御基板1310)として、いわゆる、マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプをそれぞれ作成するときに、どの作品の版権に対するものであるのか、どのような遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定(例えば、30回や70回)された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(いわゆる、ST機)など))であるのか、を特定することができるものである。
パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいては、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在する場合がある。
そうすると、製造ラインの作業者は、複数種類の作品の版権(例えば、映画A、映画B、ドラマC、映画D、漫画E、及び漫画Fという作品の版権)のうち、どの作品の版権に対する主制御基板1310を製造するために主制御基板1310が製造ラインに流れているのか分からなくなったり、複数種類の作品の版権のうち、一の版権(例えば、映画Dという作品の版権)に対する主制御基板1310を製造するために主制御基板1310が製造ラインに流れているにもかかわらず、他の版権(例えば、漫画Fという作品の版権)に対する主制御基板1310を製造するために主制御基板1310が製造ラインに流れているという思い込みや勘違いもある。このため、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在すると、製造ラインの作業者は、製造ラインで製造した主制御基板1310がどの作品の版権に対するものなのかを確認することができないし、同一作品の版権に対しても、どの機種タイプ(マックスタイプ、ミドルタイプ、甘デジタイプのうち、いずれのタイプ)であるのか、そしてどのような遊技仕様(確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様やST機)であるのかを確認することもできない。これにより、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在すると、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在したまま、遊技盤5に主制御基板1310を取り付けるための遊技盤組立ラインへ送られることとなる。このため、遊技盤組立ラインの作業者は、作品の版権に対する遊技盤5と対応しない主制御基板1310を遊技盤5に取り付ける場合もあった。これにより、結果として、遊技盤5の生産効率が低下するという問題があった。
そこで、本実施形態では、主制御基板1310が電源投入時(電源投入する場合のほかに、停電や瞬停が発生して電力が回復する復電時も含む。)において、パチンコ機の機種コードを示す情報を含む電源投入時状態コマンドを周辺制御基板1510に送信するために、ステップS50において、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶するようになっている。そして、これらのコマンドは、後述する主制御側タイマ割り込み処理において送信されるようになっている。
これにより、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインの作業者は、製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、主制御基板1310を電源投入することにより、検査装置が主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドに含まれるパチンコ機の機種コードを示す情報に基づいて、つまり、パチンコ機の機種コードを示す情報を構成する、上述した、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、に基づいて、検査モニタに表示する詳細な機種情報を目視することにより、主制御基板1310がどの作品の版権に対するものなのかを判別することができるとともに、同一作品の版権に対しても、どの機種タイプ(マックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプ)であるのか、そしてどのような遊技仕様(確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様やST機)であるのかを判別することもできるようになっている。これにより、パチンコ機1を製造するメーカの製造ラインにおいて、主制御基板1310を製造する際に、複数種類の作品の版権に対する主制御基板1310が混在しても、製造ラインの主制御基板検査工程の作業者は、検査モニタを目視して主制御基板1310の機種タイプ、作品の版権、及び遊技仕様を正確に判別することができることによって、作品の版権に対する主制御基板1310ごとに分別して後続の遊技盤組立ラインへ送ることができる。そして、遊技盤組立ラインの作業者は、作品の版権に対する遊技盤5と対応する主制御基板1310を遊技盤5に確実に取り付けることができ、作品の版権に対する遊技盤5と対応しない主制御基板1310を遊技盤5に取り付けるという作業によって生ずる遊技盤5の生産効率の低下を防止することができる。したがって、遊技盤5の生産効率の向上に寄与することができる。
[14-3.主制御側タイマ割り込み処理]
次に、主制御側タイマ割り込み処理について説明する。この主制御側タイマ割り込み処理は、図92及び図93に示した主制御側電源投入時処理において設定された割り込み周期(本実施形態では、4ms)ごとに繰り返し行われる。
主制御側タイマ割り込み処理が開始されると、主制御基板1310では、メイン制御プログラムが、主制御MPU1310aの制御の下、図94に示すように、レジスタバンクの切替を行う(ステップS100)。主制御MPU1310aの汎用記憶素子(汎用レジスタ)には、第1のレジスタバンクと第2のレジスタバンクとから構成される2つのレジスタバンクがある。第1のレジスタバンクは上述した主制御側電源投入時処理における主制御メイン処理において使用される一方、第のレジスタバンクは本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理において使用される。ステップS100では、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理において第2のレジスタバンクを使用するため、主制御側電源投入時処理における主制御メイン処理において使用されている第1のレジスタバンクから第2のレジスタバンクへのレジスタバンクの切り替えを行う。なお、本実施形態では、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理が開始されるときに、各レジスタをスタックに退避する処理は必要ないようになっている。
ステップS100に続いて、メイン制御プログラムは、タイマ減算処理を行う(ステップS102)。このタイマ減算処理では、例えば、後述する特別図柄及び特別電動役物制御処理で決定される変動表示パターンに従って第一特別図柄表示器1403及び第二特別図柄表示器1405が点灯する時間、後述する普通図柄及び普通電動役物制御処理で決定される普通図柄変動表示パターンに従って普通図柄表示器1402が点灯する時間のほかに、主制御基板1310(主制御MPU1310a)が送信した各種コマンドを払出制御基板951が正常に受信した旨を伝える払主ACK信号が入力されているか否かを判定する際にその判定条件として設定されているACK信号入力判定時間等の時間管理を行う。具体的には、変動表示パターン又は普通図柄変動表示パターンの変動時間が5秒間であるときには、タイマ割り込み周期が4msに設定されているので、このタイマ減算処理を行うごとに変動時間を4msずつ減算し、その減算結果が値0になることで変動表示パターン又は普通図柄変動表示パターンの変動時間を正確に計っている。
本実施形態では、ACK信号入力判定時間が100msに設定されている。このタイマ減算処理を行うごとにACK信号入力判定時間が4msずつ減算し、その減算結果が値0になることでACK信号入力判定時間を正確に計っている。なお、これらの各種時間及びACK信号入力判定時間は、時間管理情報として主制御内蔵RAMの時間管理情報記憶領域に記憶される。
ステップS102に続いて、メイン制御プログラムは、スイッチ入力処理を行う(ステップS104)。このスイッチ入力処理では、主制御MPU1310aの各種入力ポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報として主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶する。具体的には、このメイン制御プログラムは、例えば、図60に示した一般入賞口2001に入球した遊技球を検出する図69に示した一般入賞口センサ4020からの検出信号、図60に示した大入賞口2005に入球した遊技球を検出する図69に示したカウントセンサ4005からの検出信号、図60に示した第一始動口2002に入球した遊技球を検出する図69に示した第一始動口センサ4002からの検出信号、図60に示した第二始動口2004に入球した遊技球を検出する図69に示した第二始動口センサ4004からの検出信号、図60に示したゲート部2003を通過した遊技球を検出する図69に示したゲートセンサ4003からの検出信号、図69に示した磁石を用いた不正行為を検出する磁気検出センサ4024からの検出信号、図69に示した遊技機に対して振動を与えた不正行為を検出する振動センサ2405や後述する賞球制御処理で送信した賞球コマンドを図69に示した払出制御基板951が正常に受信した旨を伝える払出制御基板951からの払主ACK信号、をそれぞれ読み取り、入力情報として入力情報記憶領域に記憶する。また、第一始動口2002に入球した遊技球を検出する第一始動口センサ4002からの検出信号、第二始動口2004に入球した遊技球を検出する第二始動口センサ4004からの検出信号をそれぞれ読み取ると、これと対応する図90に示したその他に区分される始動口入賞コマンドを送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。つまり、第一始動口センサ4002からの検出信号があると、これと対応する始動口入賞コマンドが送信情報として送信情報記憶領域に記憶されるし、第二始動口センサ4004からの検出信号があると、これと対応する始動口入賞コマンドが送信情報として送信情報記憶領域に記憶されるようになっている。
なお、本実施形態では、一般入賞口2001に入球した遊技球を検出する一般入賞口センサ4020からの検出信号、大入賞口2005に入球した遊技球を検出するカウントセンサ4005からの検出信号、第一始動口2002に入球した遊技球を検出する第一始動口センサ4002からの検出信号、第二始動口2004に入球した遊技球を検出する第二始動口センサ4004からの検出信号、及びゲート部2003を通過した遊技球を検出するゲートセンサ4003からの検出信号は、このスイッチ入力処理が開始されると、まず1回目としてそれぞれ読み取られ、所定時間(例えば、10μs)経過した後、2回目としてそれぞれ再び読み取られる。そして、この2回目に読み取られた結果と、1回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを判定する。同結果でないものについては、さらに、3回目として再び読み取られ、この3回目に読み取られた結果と、2回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを再び判定する。同結果でないものについては、さらに、4回目として再び読み取られ、この4回目に読み取られた結果と、3回目に読み取られた結果と、を比較する。この比較結果のうち、同結果となっているものがあるか否かを再び判定する。同結果とならいものについては、遊技球の入球がないものとして扱う。
このように、スイッチ入力処理では、メイン制御プログラムが、一般入賞口センサ4020、カウントセンサ4005、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003からの検出信号を、1回目~3回目に亘って比較する2度読み取りと、2回目~4回目に亘って比較する2度読み込みと、による計2回の2度読み取りを行うことによって、チャタリングやノイズ等の影響による誤検出を回避することができるようになっているため、一般入賞口センサ4020、カウントセンサ4005、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、及びゲートセンサ4003からの検出信号の信頼性を高めることができる。
ステップS104に続いて、メイン制御プログラムは、当落乱数更新処理を行う(ステップS106)。この当落乱数更新処理では、上述した、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数を更新する。またこれらの乱数に加えて、図93に示した主制御側電源投入時処理(主制御側メイン処理)におけるステップS56の非当落乱数更新処理で更新される、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数も更新する。これらの大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数は、主制御側メイン処理及びこの主制御側タイマ割り込み処理においてそれぞれ更新されることでランダム性をより高めている。これに対して、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数は、当落判定(大当り判定)にかかわる乱数であるためこの当落乱数更新処理が行われるごとにのみ、それぞれのカウンタがカウントアップする。なお、上述した、普通図柄当り判定用乱数、普通図柄当り判定用初期値決定用乱数もこの当落乱数更新処理により更新される。
例えば、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタは、上述したように、初期値更新型のカウンタであり、最小値から最大値までに亘る予め定めた固定数値範囲内において更新され、この最小値から最大値までに亘る範囲を、この主制御側タイマ割り込み処理が行われるごとに値1ずつ加算されることでカウントアップする。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数から最大値に向かってカウントアップし、続いて最小値から普通図柄当り判定用初期値決定用乱数に向かってカウントアップする。普通図柄当り判定用乱数の最小値から最大値までに亘る範囲をカウンタがカウントアップし終えると、この当落乱数更新処理により大当り判定用初期値決定用乱数は更新される。普通図柄当り判定用初期値決定用乱数は、普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの固定数値範囲から一の値を抽選する初期値抽選処理を実行して得ることができるようになっている。
本実施形態では、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数を、図93に示した主制御側電源投入時処理(主制御側メイン処理)におけるステップS56の非当落乱数更新処理、及び本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS106の当落乱数更新処理でそれぞれ更新しているが、割り込みタイマが発生するごとに本ルーチンの処理時間にムラが生じて次の割り込みタイマが発生するまでの残り時間内において主制御側メイン処理を繰り返し実行することによりステップS56の非当落乱数更新処理の実行回数がランダムとなる場合には、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数をステップS56の非当落乱数更新処理においてのみ更新する仕組みとしてもよい。
ステップS106に続いて、メイン制御プログラムは、賞球制御処理を行う(ステップS108)。この賞球制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて遊技球を払い出すための図88に示した賞球コマンドを作成するとともに、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達している場合には、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間の接続状態を確認するための図88に示したセルフチェックコマンドを作成したりする。そして作成した賞球コマンドやセルフチェックコマンドを主払シリアルデータとして払出制御基板951に送信する。例えば、図60に示した大入賞口2005に遊技球が1球、入球すると、賞球として15球を払い出す賞球コマンドを作成するとともに、賞球として払い出す予定の遊技球の球数が10球に達しているため、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶し、賞球コマンドを払出制御基板951に送信したり、この賞球コマンドを払出制御基板951が正常に受信完了した旨を伝える払主ACK信号が所定時間内に入力されないときには主制御基板1310と払出制御基板951との基板間の接続状態を確認するセルフチェックコマンドを作成して払出制御基板951に送信したりする。なお、賞球として15球を払い出す賞球コマンドを作成する場合のように、賞球として払い出す遊技球の球数が10球を超える場合には、その超えた球数に、次回のこの賞球制御処理において、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいて賞球として払い出す予定の遊技球の球数が加算されて、この加算された遊技球の球数がに達しているときには、その旨を伝えるためにメイン賞球数情報出力信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶することとなる。
ステップS108に続いて、メイン制御プログラムは、枠コマンド受信処理を行う(ステップS110)。払出制御基板951では、払出制御プログラムが、図91に示した状態表示に区分される1バイト(8ビット)の各種コマンド(例えば、枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンド)を送信する。一方、後述するように払出制御プログラムは、払出動作にエラーが発生した場合にエラー発生コマンドを出力したり、操作スイッチ954の検出信号に基づいてエラー解除ナビコマンドを出力する。
上述した枠コマンド受信処理では、メイン制御プログラムが、この各種コマンドを払主シリアルデータとして正常に受信すると、その旨を払出制御基板951に伝える情報を、出力情報として主制御内蔵RAMの出力情報記憶領域に記憶する。また、メイン制御プログラムは、その正常に払主シリアルデータとして受信したコマンドを2バイト(16ビット)のコマンドに整形し(図90の状態表示に区分される各種コマンド(枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド、及び枠状態2コマンド))、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。なお、ここでいう枠状態1コマンドは第1のエラー発生コマンドに相当するとともに、エラー解除ナビコマンドは第1のエラー解除コマンドに相当する。
ステップS110に続いて、メイン制御プログラムは、不正行為検出処理を行う(ステップS112)。この不正行為検出処理では、賞球に関する異常状態を確認する。例えば、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出し、大当り遊技状態でない場合にカウントセンサ4005からの検出信号が入力されているとき(大入賞口2005に遊技球が入球するとき)等には、異常状態として図90に示した報知表示に区分される入賞異常表示コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶する。
ステップS112に続いて、メイン制御プログラムは、特別図柄及び特別電動役物制御処理を行う(ステップS114)。この特別図柄及び特別電動役物制御処理では、図69に示した主制御内蔵ハード乱数回路1310anにラッチ信号を出力し、ラッチ信号が入力された際における主制御内蔵ハード乱数回路1310anが抽出した乱数(乱数値)を、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得し、この取得した乱数値を大当り判定用乱数としてセットする。そして大当り判定用乱数(つまり、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)と、主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と、が一致するか否かを判定(大当り遊技状態を発生させるか否かを判定(「特別抽選」という。))したり、大当り図柄用乱数を更新するカウンタの値を取り出して主制御内蔵ROMに予め記憶されている確変当り判定値と一致するか否かを判定(確率変動を発生させるか否かの判定)したりする。ここで、「確率変動」とは、大当りする確率が通常時(低確率)にくらべて高く設定された高確率(確変時)に変化することである。本実施形態では、上述した大当り判定値の範囲(大当り判定範囲)として、低確率では値32668~値32767が設定されており、通常時判定テーブルから読み出されるのに対して、高確率では値31768~値32767が設定されており、確変時判定テーブルから読み出される。このように、ステップS114の特別図柄及び特別電動役物制御処理では、大当り判定用乱数(つまり、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)と、主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と、が一致するか否かを判定するときには、大当り判定用乱数(つまり、主制御内蔵主制御MPU1310aに内蔵されるハード乱数ラッチレジスタから取得した乱数値)が大当り判定範囲に含まれているか否かにより行う。
これらの判定結果が第一始動口センサ4002によるものである場合には図89に示した特図1同調演出関連の各種コマンドを作成する一方、その抽選結果が第二始動口センサ4004によるものである場合には図89に示した特図2同調演出関連の各種コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶するするとともに、その決定した特別図柄の変動表示パターンに従って第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405を点灯させるよう第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。また、発生させる遊技状態に応じて、例えば大当り遊技状態となるときには、図89に示した大当り関連に区分される各種コマンド(大当りオープニングコマンド、大入賞口1開放N回目表示コマンド、大入賞口1閉鎖表示コマンド、大入賞口1カウント表示コマンド、大当りエンディングコマンド、及び大当り図柄表示コマンド)を作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶したり、図60に示した大入賞口2005の開閉部材2005aを開閉動作させるようアタッカソレノイド2108への駆動信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、大入賞口2005が閉鎖状態から開放状態となる回数(ラウンド)が2回であるときには、図66に示したラウンド表示器1407の2ラウンド表示ランプ1407aを点灯させるよう2ラウンド表示ランプ1407aへの点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、ラウンドが15回であるときには、図66に示したラウンド表示器1407の15ラウンド表示ランプ1407bを点灯させるよう15ラウンド表示ランプ1407bへの点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したり、確率変動の発生の有無を所定の色で点灯させるよう状態表示器1401への点灯信号の出力を設定し、出力情報として出力情報記憶領域に記憶したりする。
ステップS114に続いて、メイン制御プログラムは、普通図柄及び普通電動役物制御処理を行う(ステップS116)。この普通図柄及び普通電動役物制御処理では、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出してこの入力情報に基づいてゲート入賞処理を行う。このゲート入賞処理では、入力情報からゲートセンサ4003からの検出信号が入力端子に入力されていたか否かを判定する。この判定結果に基づいて、検出信号が入力端子に入力されていたときには、上述した普通図柄当り判定用乱数を更新するカウンタの値等を抽出してゲート情報として主制御内蔵RAMのゲート情報記憶領域に記憶する。
このゲート情報記憶領域には、第0区画~第3区画(4つの区画)が設けられており、第0区画、第1区画、第2区画、そして第3区画の順にゲート情報が格納されるようになっている。例えばゲート情報がゲート情報記憶の第0区画~第2区画に格納されている場合、ゲートセンサ4003からの検出信号が入力端子に入力されていたときにはゲート情報をゲート情報記憶の第3区画に格納する。
ゲート情報はゲート情報記憶の第0区画に格納されているものが主制御内蔵RAMの作業領域にセットされる。このゲート情報がセットされると、ゲート情報記憶の第1区画のゲート情報がゲート情報記憶の第0区画に、ゲート情報記憶の第2区画のゲート情報がゲート情報記憶の第1区画に、ゲート情報記憶の第3区画のゲート情報がゲート情報記憶の第2区画に、それぞれシフトされてゲート情報記憶の第3区画が空き領域となる。例えば、ゲート情報記憶の第1区画~第2区画にゲート情報が記憶されている場合には、ゲート情報記憶の第1区画のゲート情報がゲート情報記憶の第0区画に、ゲート情報記憶の第2区画のゲート情報がゲート情報記憶の第1区画にそれぞれシフトされてゲート情報記憶の第2区画及びゲート情報記憶の第3区画が空き領域となる。ここで、ゲート情報記憶の第1区画~第3区画にゲート情報が格納されていると、格納されたゲート情報の総数を保留球として普通図柄記憶表示器1188を点灯させるよう、上述したゲート情報に基づいて普通図柄記憶表示器1188の点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。
ゲート入賞処理に続いて、主制御内蔵RAMの作業領域にセットされたゲート情報を読み出し、この読み出したゲート情報から普通図柄当り判定用乱数の値を取り出して主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致するか否かを判定する(「普通抽選」という)。この判定結果(普通抽選による抽選結果)により可動片を開閉動作させるか否かが決定する。この決定で開閉動作をさせる場合には、一対の可動片が左右方向へ拡開した状態となることで第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態なる。この決定と対応する普通図柄の変動表示パターンを上述した普通図柄変動表示パターン用乱数に基づいて決定し、図89に示した普図同調演出関連に区分される各種コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した普通図柄の変動表示パターンに従って普通図柄表示器1402を点灯させるよう普通図柄表示器1402への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。また、例えばその取り出した普通図柄当り判定用乱数の値が主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致しているときには、図89に示した普通電役演出関連の各種コマンドを作成し、送信情報として送信情報記憶領域に記憶するとともに、可動片を開閉動作させるよう始動口ソレノイド2107への駆動信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する一方、その取り出した普通図柄当り判定用乱数の値が主制御内蔵ROMに予め記憶されている普通図柄当り判定値と一致していないときには、上述した普通図柄変動表示パターン用乱数に基づいて普通図柄変動表示パターンを決定し、図89に示した普図同調演出関連に区分される各種コマンドを作成し、送信情報として上述した送信情報記憶領域に記憶するとともに、その決定した普通図柄変動表示パターンに従って普通図柄表示器1402を点灯させるよう普通図柄表示器1402への点灯信号の出力を設定し、出力情報として上述した出力情報記憶領域に記憶する。
ステップS116に続いて、メイン制御プログラムは、ポート出力処理を行う(ステップS118)。このポート出力処理では、主制御MPU1310aの各種出力ポートの出力端子から、上述した出力情報記憶領域から出力情報を読み出してこの出力情報に基づいて各種信号を出力する。このメイン制御プログラムは、例えば、出力情報に基づいて主制御MPU1310aの所定の出力ポートの出力端子から、払出制御基板951からの各種コマンドを正常に受信完了したときには主払ACK信号を払出制御基板951に出力したり、大当り遊技状態であるときには大入賞口2005の開閉部材2005aの開閉動作を行うアタッカソレノイド2108に駆動信号を出力したり、可動片の開閉動作を行う始動口ソレノイド2107に駆動信号を出力したりするほかに、メイン賞球数情報出力信号、15ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力情報、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する各種情報(遊技情報)信号を払出制御基板951に出力したりする。
ステップS118に続いて、メイン制御プログラムは、周辺制御基板コマンド送信処理を行う(ステップS120)。この周辺制御基板コマンド送信処理では、このメイン制御プログラムが、上述した送信情報記憶領域から送信情報を読み出してこの送信情報を主周シリアルデータとして周辺制御基板1510に送信する。この送信情報には、本ルーチンである主制御側タイマ割り込み処理で作成した、図89に示した、特図1同調演出関連に区分される各種コマンド、特図2同調演出関連に区分される各種コマンド、大当り関連に区分される各種コマンド(例えば、大入賞口2005(図8参照)に入球した遊技球を検出した際にカウントセンサ4005(図69参照)からの検出信号に基づ大入賞口カウントコマンドに相当する大入賞口1カウント表示コマンド)、電源投入に区分される各種コマンド、普図同調演出関連に区分される各種コマンド、普通電役演出関連に区分される各種コマンド、図90に示した、報知表示に区分される各種コマンド(扉開放コマンド、扉枠閉鎖コマンド、本体枠開放コマンド、本体枠閉鎖コマンドなど)、状態表示に区分される各種コマンド(枠状態1コマンド、エラー解除ナビコマンド及び枠状態2コマンド)、テスト関連に区分される各種コマンド及びその他に区分される各種コマンドが記憶されている。主周シリアルデータは、1パケットが3バイトに構成されている。具体的には、主周シリアルデータは、1バイト(8ビット)の記憶容量を有するコマンドの種類を示すステータスと、1バイト(8ビット)の記憶容量を有する演出のバリエーションを示すモードと、ステータス及びモードを数値とみなしてその合計を算出したサム値と、から構成されており、このサム値は、送信時に作成されている。
この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、主周シリアルデータとして各種コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信する。主制御MPU1310aの電源端子であるVDD端子には、上述したように、停電又は瞬停が発生した場合に、図77に示した電解コンデンサMC2に充電された電荷が+5Vとして印加されるようになっているため、図79に示した、主制御MPU1310aに内蔵される主周シリアル送信ポート1310aeは、少なくとも、その送信バッファレジスタ1310aebに主制御CPUコア1310aaがセットしたコマンドをシリアル管理部1310aecにより送信シフトレジスタ41aeaに転送して送信シフトレジスタ1310aeaから主周シリアルデータとして送信完了することができるようになっている。停電又は瞬停が発生して電力が回復する復電時には、図93に示した主制御側電源投入時処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、復電した旨を伝えるために、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶しているため、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信する。なお、主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域には、主制御側電源投入時処理におけるステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において、遊技バックアップ情報から遊技情報を読み出してこの遊技情報に応じた各種コマンドが記憶されている場合もある。このような場合には、まず遊技情報に応じた各種コマンドの送信完了後に、続いて電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとが送信されることとなる。
この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から枠状態1コマンド(第1のエラー発生コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して枠状態1コマンド(第2のエラー発生コマンド)を送信する(エラーコマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である枠状態1コマンドを、図90に示す形態の枠状態1コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
またその一方、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951からエラー解除ナビコマンド(第1のエラー解除コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510に対してエラー解除ナビコマンド(第2のエラー解除コマンド)を送信する(エラーコマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態であるエラー解除ナビコマンドを、図90に示す形態のエラー解除ナビコマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
またさらに、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から本体枠開放コマンド(第1の本体枠開放コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して本体枠開放コマンド(第2の本体枠開放コマンド)を送信する(本体枠コマンド送出手段、第2の本体枠送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である本体枠開放コマンドを、図90に示す形態である本体枠開放コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。一方、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から本体枠閉鎖コマンド(第1の本体枠閉鎖コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して本体枠閉鎖コマンド(第2の本体枠閉鎖コマンド)を送信する(本体枠コマンド送出手段、第2の本体枠コマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である本体枠閉鎖コマンドを、図90に示す形態である本体枠閉鎖コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
また、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から扉開放コマンド(第1の扉開放コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して扉開放コマンド(第2の扉枠開放コマンド)を送信する(扉枠コマンド送出手段、第2の扉枠コマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である扉枠閉鎖コマンドを、図90に示す形態である扉閉鎖コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。一方、この周辺制御基板コマンド送信処理では、メイン制御プログラムが、RXA端子の受信ポートによって払出制御基板951から扉閉鎖コマンド(第1の扉閉鎖コマンド)を受信した場合、周辺制御基板1510(演出制御部)に対して扉閉鎖コマンド(第2の扉閉鎖コマンド)を送信する(扉枠コマンド送出手段、第2の扉枠コマンド送出手段)。この場合、メイン制御プログラムは、払出制御基板951から受け取った図91に示す形態である扉閉鎖コマンドを、図90に示す形態である扉閉鎖コマンドとして周辺制御基板1510に転送している。
ステップS120に続いて、メイン制御プログラムは、図69に示した主制御内蔵WDT1310afのクリアを行い(ステップS122)、このルーチンを終了する。ステップS22の主制御内蔵WDT1310afのクリアは、主制御MPU1310aに内蔵されるWDTクリアレジスタにタイマクリア設定値をセットすることにより行う。これにより、主制御内蔵WDT1310afによる計時がクリアされる。そして、主制御内蔵WDT1310afによる計時が再び開始されることによって、主制御内蔵WDT1310afにより主制御MPU1310aが強制的にリセットされずに済む。
なお、主制御基板1310は、上述したように、遊技の進行を行っている際に、パチンコ機1への電源が遮断される前に、遊技の進行による遊技情報を記憶するための上述したバックアップ処理を実行して完了することができるとともに、復電時において、主制御基板1310による遊技の進行の復帰先として、バックアップ処理を実行した遊技情報に基づいて、パチンコ機1への電源が遮断される際における、本ルーチンにおけるステップS118のポート出力処理による電気的駆動源である始動口ソレノイド2107やアタッカソレノイド2108の駆動状態を指示する図89の電源投入時主制御復帰先コマンドを周辺制御基板1510へ出力することができるようになっている。つまり、主制御基板1310は、図93の主制御側電源投入時処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、同処理におけるステップS34の主制御内蔵RAMの作業領域の設定において主制御内蔵RAMの作業領域にセットされた復電時情報に基づいて、電源投入(復電)した旨を伝えるために、図89の電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶し、本ルーチンにおけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で周辺制御基板1510に送信する。このため、周辺制御基板1510は、主制御基板1310からの電源投入時主制御復帰先コマンドに基づいて、復電時における主制御基板1310による遊技の進行の復帰先を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において演出表示することができる。これにより、遊技者が遊技を行っている際に、瞬停や停電が発生して、その後に復電するときに、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することができるとともに、主制御基板1310による遊技の進行の復帰先を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において演出表示して報知することができるため、パチンコ機1のシステムがかたまった状態、いわゆるフリーズした状態に遊技者に見えて故障したと勘違いされることを防止することができる。したがって、瞬停又は停電直前における遊技状態に、復電後、速やかに復帰することにより、遊技者に故障したと勘違いされることを防止することができる。
また、主制御基板1310の製造ラインの検査工程である主制御基板検査工程において、検査のために製造してから最初に主制御基板1310が電源投入されると、上述したように、図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS38で主制御内蔵RAMの全領域を必ずクリアすることなる。これにより、同処理におけるステップS50の電源投入時に送信するコマンドの予約設定において、電源投入時に送信するコマンドの予約設定が行われると、図89に示した電源投入に区分される電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドとを作成して送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶することにより、電源投入時状態コマンドと電源投入時主制御復帰先コマンドという2つのコマンドのみが送信情報として主制御内蔵RAMの送信情報記憶領域に記憶される状態となり、本ルーチンにおけるステップS120の周辺制御基板コマンド送信処理において、主周シリアルデータとして、電源投入時状態コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信し、続いて電源投入時主制御復帰先コマンドを構成する、ステータス、モード、そしてサム値という順番で主制御基板検査工程の検査装置に送信する。主制御基板検査工程の検査装置は、主制御基板1310から受信した電源投入時状態コマンドに含まれるパチンコ機の機種コードを示す情報に基づいて、つまり、パチンコ機の機種コードを示す情報を構成する、上述した、機種タイプを示すマックスタイプ、ミドルタイプ、及び甘デジタイプのうち、いずれのタイプであるかを特定するためのシリーズコードと、作品の版権を特定するための版権コードと、遊技仕様(例えば、確率変動が生ずると、次回大当り遊技状態が発生するまでその状態が継続されるという遊技仕様のほかに、特別図柄の変動回数が限定された状態で確率変動が生ずるという遊技仕様(ST機)など)を特定するための遊技仕様コードと、に基づいて、主制御基板検査工程の検査モニタに詳細な機種情報を表示するようになっている。
[16-1.周辺制御部の各種制御処理]
[16-1-1.周辺制御部電源投入時処理]
まず、周辺制御部電源投入時処理について、図95を参照して説明する。パチンコ機1に電源が投入されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図95に示すように、周辺制御部電源投入時処理を行う。この周辺制御部電源投入時処理が開始されると、演出制御プログラムが周辺制御MPU1511aの制御の下、初期設定処理を行う(ステップS1000)。この初期設定処理では、演出制御プログラムが、周辺制御MPU1511a自身を初期化する処理と、ホットスタート/コールドスタートの判定処理と、リセット後のウェイトタイマを設定する処理等を行う。周辺制御MPU1511aは、まず自身を初期化する処理を行うが、この周辺制御MPU1511aを初期化する処理にかかる時間は、マイクロ秒(μs)オーダーであり、極めて短い時間で周辺制御MPU1511aを初期化することができる。これにより、周辺制御MPU1511aは、割り込み許可が設定された状態となることによって、例えば、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、主制御基板1310から出力される、図89及び図90に示した、遊技演出の制御に関するコマンドやパチンコ機1の状態に関するコマンド等の各種コマンドを受信することができる状態となる。
ホットスタート/コールドスタートの判定処理では、図73に示した周辺制御RAM1511cについては、そのバックアップ第1エリア1511cbにおける、Bank1(1fr)及びBank2(1fr)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1fr)を比較するとともに、Bank1(1ms)及びBank2(1ms)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1ms)を比較し、そのバックアップ第2エリア1511ccにおける、Bank3(1fr)及びBank4(1fr)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1fr)を比較するとともに、Bank3(1ms)及びBank4(1ms)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(1ms)を比較し、この比較した内容が一致しているときには図73に示した周辺制御RAM1511cの通常使用する記憶領域である、Bank0(1fr)に対してBank1(1fr)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(1fr)と、Bank0(1ms)に対してBank1(1ms)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(1ms)と、をそれぞれコピーバックしてホットスタートとする一方、比較した内容が一致していないとき(つまり、不一致であるとき)には周辺制御RAM1511cの通常使用する記憶領域である、Bank0(1fr)及びBank0(1ms)に対してそれぞれ値0を強制的に書き込んでコールドスタートとする。
またホットスタート/コールドスタートの判定処理では、図73に示した周辺制御SRAM1511dについても、そのバックアップ第1エリア1511dbにおける、Bank1(SRAM)及びBank2(SRAM)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(SRAM)を比較するとともに、そのバックアップ第2エリア1511dcにおける、Bank3(SRAM)及びBank4(SRAM)にバックアップされている内容である演出バックアップ情報(SRAM)を比較する。この比較した内容が一致しているときには図73に示した周辺制御SRAM1511dの通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に対してBank0(SRAM)に記憶されている内容である演出バックアップ情報(SRAM)をコピーバックしてホットスタートとする一方、比較した内容が一致していないとき(つまり、不一致であるとき)には周辺制御SRAM1511dの通常使用する記憶領域であるBank0(SRAM)に対して値0を強制的に書き込んでコールドスタートとする。このようなホットスタート又はコールドスタートに続いて、図73に示した周辺制御RAM1511cのバックアップ非管理対象ワークエリア1511cfに対して値0を強制的に書き込んでゼロクリアする。そして周辺制御MPU1511aは、この初期化設定処理を行った後に、図73に示した周辺制御内蔵WDT1511afと、図72に示した周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1000に続いて、演出制御プログラムは現在時刻情報取得処理を行う(ステップS1002)。この現在時刻情報取得処理では、図72に示したRTC制御部4165のRTC41654aのRTC内蔵RAM4165aaから、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得して、図73に示した周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadに、現在のカレンダー情報としてカレンダー情報記憶部にセットするとともに、現在の時刻情報として時刻情報記憶部にセットする。また、現在時刻情報取得処理では、液晶表示装置の輝度設定処理も行う。この液晶表示装置の輝度設定処理では、周辺制御MPU1511aがRTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaから輝度設定情報を取得して、この取得した輝度設定情報に含まれるLEDの輝度となるように、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する処理を行う。輝度設定情報は、上述したように、遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度が100%~70%までに亘る範囲を5%刻みで調節するための輝度調節情報と、現在設定されている遊技盤側演出表示装置1600のバックライトであるLEDの輝度と、が含まれているものである。
液晶表示装置の輝度設定処理では、具体的には、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaに記憶されている輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が75%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯し、RTC制御部4165のRTC内蔵RAM4165aaに記憶されている輝度設定情報に含まれるLEDの輝度が80%で遊技盤側演出表示装置1600のバックライトを点灯するときには、輝度設定情報に含まれる輝度調節情報に基づいて遊技盤側演出表示装置1600のバックライトの輝度を調節して点灯する。なお、この液晶表示装置の輝度設定処理では、上述した、遊技盤側演出表示装置1600の使用時間に応じて遊技盤側演出表示装置1600の輝度を補正するための輝度補正プログラムと同様な補正が全く行われないようになっている。これは、この液晶表示装置の輝度設定処理に輝度補正プログラムと同様な補正プログラムが組み込まれることにより、液晶表示装置の輝度設定処理が実行されるごとに、LEDの輝度が100%に向かって補正されるのを防止するためである。
本実施形態では、周辺制御MPU1511aがRTC4165aのRTC内蔵RAM4165aaからカレンダー情報と時刻情報とを取得するのは、電源投入時の1回のみとなっている。また周辺制御MPU1511aは、この現在時刻情報取得処理を行った後に、周辺制御内蔵WDT1511afと周辺制御外部WDT1511eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1002に続いて、演出制御プログラムは、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットする(ステップS1006)。このVブランク信号検出フラグVB-FLGは、後述する周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。Vブランク信号検出フラグVB-FLGは、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が音源内蔵VDP1512aから入力されたことを契機として実行される後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。このステップS1006では、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットすることによりVブランク信号検出フラグVB-FLGを一度初期化している。また周辺制御MPU1511aは、このVブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットした後に、周辺制御内蔵WDT1511afと周辺制御外部WDT1511eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1006に続いて、演出制御プログラムは、Vブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS1008)。このVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1でない(値0である)ときには、再びステップS1008に戻ってVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるか否かを繰り返し判定する。このような判定を繰り返すことにより、周辺制御部定常処理を実行するまで待機する状態となる。また周辺制御MPU1511aは、このVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるか否かを判定した後に、周辺制御内蔵WDT1511afと周辺制御外部WDT1511eとにクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行するときには、まず定常処理中フラグSP-FLGに値1をセットする(ステップS1009)。この定常処理中フラグSP-FLGは、周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
ステップS1009に続いて、演出制御プログラムは1ms割り込みタイマ起動処理を行う(ステップS1010)。この1ms割り込みタイマ起動処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理を実行するための1ms割り込みタイマを起動するとともに、この1ms割り込みタイマが起動して周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするための1msタイマ割り込み実行回数STNに値1をセットして1msタイマ割り込み実行回数STNの初期化も行う。この1msタイマ割り込み実行回数STNは周辺制御部1msタイマ割り込み処理で更新される。
ステップS1010に続いて、演出制御プログラムは、ランプデータ出力処理を行う(ステップS1012)。このランプデータ出力処理では、演出制御プログラムが図72に示したランプ駆動基板4170へのDMAシリアル連続送信を行う。ここでは、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用してランプ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信を行う。このランプ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、図73に示した周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御RAM1511cのランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaに、図60に示した遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL-DATが後述するランプデータ作成処理で作成されてセットされた状態となっている。
図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信を指定し、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaの先頭アドレスに格納された遊技盤側発光データSL-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側発光クロック信号SL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaに格納された残りの遊技盤側発光データSL-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側発光クロック信号SL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、ランプ駆動基板用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
またランプデータ出力処理では、演出制御プログラムが、図72に示した枠装飾駆動アンプ基板194へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでも、周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用して枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート連続送信を行う。この枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、図73に示した周辺制御MPU1511aに外付けされる周辺制御RAM1511cの枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabに、扉枠3に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL-DATが後述するランプデータ作成処理で作成されてセットされた状態となっている。
周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因に枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信を指定し、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabの先頭アドレスに格納された扉側発光データSTL-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側発光クロック信号STL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabに格納された残りの扉側発光データSTL-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側発光クロック信号STL-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、枠装飾駆動アンプ基板LED用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
ステップS1012に続いて、演出制御プログラムは、演出操作ユニット監視処理を行う(ステップS1014)。この演出操作ユニット監視処理では、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理における演出操作ユニット情報取得処理において、演出操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号に基づいて操作ボタン410の操作等を取得した各種情報がセットされる図73に示した周辺制御RAM1511cの演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiに基づいて、操作ボタン410の操作有無を監視し、操作ボタン410の操作の状態を遊技演出に反映するか否かを適宜決定する。
ステップS1014に続いて、演出制御プログラムは、表示データ出力処理を行う(ステップS1016)。この表示データ出力処理では、後述する表示データ作成処理で音源内蔵VDP1512aの内蔵VRAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを音源内蔵VDP1512aが図74に示したチャンネルCH1,2から遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力する。これにより、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460にさまざまな画面が描画される。なお、表示データ出力処理では、音源内蔵VDP1512aの描画能力を超える描画を行った場合には、生成した1画面分(1フレーム分)の描画データを遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に出力することをキャンセルするようになっている。これにより、処理時間の遅れを防止することができるが、いわゆるコマ落ちが発生することとなるものの、ステップS1012のランプデータ出力処理による、図60に示した遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLED、及び扉枠3に設けた各種装飾基板の複数のLEDによる演出と、後述する音データ出力処理による、図5に示した下部スピーカ921及び図2に示した上部スピーカ573から各種演出に合わせた音楽や効果音等による演出と、の同期を優先することができる仕組みとなっている。
ステップS1016に続いて、演出制御プログラムは、音データ出力処理を行う(ステップS1018)。この音データ出力処理では、演出制御プログラムが、後述する音データ作成処理で音源内蔵VDP1512aに設定された音楽及び効果音等の音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力したり、音楽及び効果音のほかに報知音や告知音の音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力したりする。このオーディオデータ送信IC1512cは、音源内蔵VDP1512aからのシリアル化したオーディオデータが入力されると、右側オーディオデータを、プラス信号及びマイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信するとともに、左側オーディオデータを、プラス信号及びマイナス信号とする差分方式のシリアルデータとして枠装飾駆動アンプ基板194に向かって送信する。これにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から各種演出に合わせた音楽や効果音等がステレオ再生されたりするほかに報知音や告知音もステレオ再生されたりする。
ステップS1018に続いて、演出制御プログラムはスケジューラ更新処理を行う(ステップS1020)。このスケジューラ更新処理では、演出制御プログラムが図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた各種スケジュールデータを更新する。例えば、スケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた発光態様生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された発光データのうち、先頭の発光データから何番目の発光データを各種LEDの発光態様とするのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた音生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された、音楽や効果音等の音データ、報知音や告知音の音データを指示する音指令データのうち、先頭の音指令データから何番目の音指令データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
またスケジューラ更新処理では、スケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、先頭の駆動データから何番目の駆動データを出力対象とするのかを指示するために、ポインタを更新する。電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データは、後述する、1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行される周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるモータ及びソレノイド駆動処理で更新される。この1msタイマ割り込みが発生するごとに繰り返し実行されるモータ及びソレノイド駆動処理では、ポインタが指示する駆動データに従ってモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動するとともに、時系列に規定された次の駆動データにポインタを更新し、自身の処理を実行するごとに、ポインタを更新する。つまり、モータ及びソレノイド駆動処理において更新したポインタの指示する駆動データは、スケジューラ更新処理において強制的に更新される仕組みとなっているため、仮に、モータ及びソレノイド駆動処理においてポインタが何らかの原因で本来指示するはずの駆動データから他の駆動データを指示することとなっても、スケジューラ更新処理において強制的に本来指示するはずの駆動データに指示するように強制的に更新されるようになっている。
ステップS1020に続いて、演出制御プログラムは、受信コマンド解析処理を行う(ステップS1022)。この受信コマンド解析処理では、演出制御プログラムが、演出表示駆動基板4450から周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して送信された情報や、主制御基板1310から送信された各種コマンドを、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理(コマンド受信手段)において受信した各種コマンドの解析を行う(コマンド解析手段)。演出制御プログラムは、演出表示駆動基板4450から周辺扉中継端子板882、そして枠周辺中継端子板868を介して送信された情報に基づいて、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットする。また、演出制御プログラムは、この周辺制御部コマンド割り込み処理で受信された主制御基板1310からのコマンドが、例えば、始動口入賞演出の開始を指示するための始動口入賞コマンド、普通図柄の保留数(0~4個)を識別するための普通図柄記憶コマンド、図柄同調演出の開始を指示するための図柄同調演出開始コマンド、始動保留数が変化すると出力される図柄記憶コマンド、大入賞口2005に遊技球が受け入れられる度に出力された大入賞口1カウント表示コマンド(大入賞口カウントコマンド)、または、図90に示される満タンという内容を示す枠状態1コマンド(第2のエラー発生コマンド、満タンエラー発生コマンド)であるか否かを解析し(コマンド解析手段)、現在、どの遊技状態であるかを認識する。また、この演出制御プログラムは、電源投入時から所定時間が経過した後、この周辺制御部コマンド受信割り込み処理によって受信されたコマンドが本体枠開放コマンド、本体枠閉鎖コマンド、扉開放コマンドまたは扉枠閉鎖コマンドであるか否かを解析する。主制御基板1310からの各種コマンドは、周辺制御部コマンド受信割り込み処理で受信されて図73に示した周辺制御RAM1511cの受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されるようになっており、受信コマンド解析処理では、演出制御プログラムが、受信コマンド記憶領域1511cacに記憶された各種コマンドの解析を行う。各種コマンドには、図89に示した、特図1同調演出関連に区分される各種コマンド、特図2同調演出関連に区分される各種コマンド、大当り関連に区分される各種コマンド、電源投入に区分される各種コマンド、普図同調演出関連に区分される各種コマンド、普通電役演出関連に区分される各種コマンド、図90に示した、報知表示に区分される各種コマンド、上述した扉枠開放コマンド、扉枠閉鎖コマンド、本体枠開放コマンド及び本体枠閉鎖コマンド並びにエラー解除ナビコマンド(第2のエラー解除コマンドに相当)及び枠状態1コマンド(第2のエラー発生コマンドに相当)などの状態表示に区分される各種コマンド、テスト関連に区分される各種コマンド及びその他に区分される各種コマンドがある。
ステップS1022に続いて、演出制御プログラムが警告処理を行う(ステップS1024)。この警告処理では、さらに、演出制御プログラムが、上述のようにステップS1022の受信コマンド解析処理で解析したコマンドに、図90に示した報知表示に区分される各種コマンドが含まれているときには、各種異常報知を実行するための異常表示態様に設定されている、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域に1511caeにセットする。なお、警告処理では、複数の異常が同時に発生した場合には、予め登録した優先度の高い順から異常報知から行われ、その異常が解決して残っている他の異常報知に自動的に遷移するようになっている。これにより、一の異常が発生した後であってその異常を解決する前に他の異常が発生して一の異常が発生しているという情報を失うことなく、複数の異常を同時に監視することができる。
またさらに、この警告処理では、電源投入時から所定時間が経過した後に、演出制御プログラムが、上述した受信コマンド解析処理(ステップS1022)において解析したコマンドが、図90に示した状態表示に区分される各種コマンド、例えばエラー解除ナビコマンド(第2のエラー解除コマンド)である場合、演出動作に伴う通常の演出態様とは異なる態様で液晶表示制御部1512を制御することにより、例えば、遊技盤側演出表示装置1600(演出装置)、扉枠側演出表示装置460(演出装置)、ランプ(演出装置)を用いて視覚的に外部に警告したり、スピーカを用いて聴覚的に外部に警告する(エラー報知手段)。このようにすると、悪意のある遊技者が、遊技状態であるにも拘わらず払出制御基板951の操作スイッチ954を操作することにより主制御基板1310にエラー解除ナビコマンドを入力しようと試行した際に、パチンコ機1が外部に警告を行う構成となっているため、遊技の進行に影響を及ぼしかねない主制御基板1310に対する不正行為が抑止されるようになる。
次に、上述したステップS1024に続いて、演出制御プログラムはRCT取得情報更新処理を行う(ステップS1026)。このRTC取得情報更新処理では、演出制御プログラムが、ステップS1002の現在時刻情報取得処理で取得して図73に示した周辺制御RAM1511cのRTC情報取得記憶領域1511cadにセットした、カレンダー情報記憶部に記憶されたカレンダー情報と時刻情報記憶部に記憶された時刻情報とを更新する。このRCT取得情報更新処理により、時刻情報記憶部に記憶される時刻情報である時分秒が更新され、この更新される時刻情報に基づいてカレンダー情報記憶部に記憶されるカレンダー情報である年月日が更新される。
ステップS1026に続いて、演出制御プログラムは先読み演出制御処理を行う(ステップS1027)。先読み演出制御処理は、ステップS1022の受信コマンド解析処理において解析された演出コマンドに基づいて、先読み演出にかかる処理を実行する。具体的には、図30に示したように、特別図柄1記憶先読み演出コマンド又は特別図柄2記憶先読み演出コマンド(以下、「先読み演出コマンド」)を受信した場合に、先読み演出を実行するための設定を行う。先読み演出制御処理の詳細については後述する。
先読み演出コマンドは、第一始動口2002,第二始動口2004に遊技球が入賞した場合に主制御基板1310から周辺制御基板1510に送信される。本実施形態では、周辺制御基板1510が先読み演出コマンドを受信すると、ステップS1022の受信コマンド解析処理において先読み演出実行フラグが設定される。先読み演出制御処理では、先読み演出実行フラグが設定されていると、先読み演出コマンドの内容に基づいて、先読み演出を実行するか否かを決定する。すなわち、本実施形態では、主制御基板1310から先読み演出コマンドを受信した場合であっても、周辺制御基板1510において実際に先読み演出を実行するか否かを決定する。
そして、先読み演出を実行する場合には、該先読み演出として始動記憶の保留表示の態様を変更する(通常先読み演出)。また、通常先読み演出が実行された後、所定の条件を充足した場合には、先行して変動表示が実行される始動記憶が消化されるたびに保留表示の態様を変更させる連続先読み演出を実行する。先読み演出制御処理では、通常先読み演出を実行するための処理が行われるとともに、連続先読み演出を実行するか否かを決定する。所定の条件は、例えば、消化されていない始動記憶数が一定数以上の場合であってもよいし、先読み対象の始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果が大当りとなる期待度が高い場合であってもよい。
なお、先読み演出の内容は、始動記憶の表示態様を変更するだけでなく、キャラクタの表示や背景の変更などの扉枠側演出表示装置460における表示演出やランプなどの発光、スピーカーからの音声出力、可動体の動作などの演出であってもよい。
ステップS1027に続いて、演出制御プログラムはランプデータ作成処理を行う(ステップS1028)。このランプデータ作成処理では、この演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、発光態様生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された発光データのうち、そのポインタが指示する発光データに基づいて、図60に示した遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データSL-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成するとともに、図73に示した周辺制御RAM1511cのランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caaにセットするとともに、扉枠3に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データSTL-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成して、図73に示した周辺制御RAM1511cの枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cabにセットする。
ステップS1028に続いて、演出制御プログラムは表示データ作成処理を行う(ステップS1030)。この表示データ作成処理では、演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、そのポインタが示す画面データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。音源内蔵VDP1512aは、周辺制御MPU1511aから画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて液晶及び音制御ROM1512bからキャラクタデータを抽出してスプライトデータを作成して遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを内蔵VRAM上に生成する。
ステップS1030に続いて、演出制御プログラムは音データ作成処理を行う(ステップS1032)。この音データ作成処理では、演出制御プログラムが、ステップS1020のスケジューラ更新処理においてポインタが更新されて、音生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された音指令データのうち、そのポインタが指示する音指令データを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して音源内蔵VDP1512aに出力する。音源内蔵VDP1512aは、周辺制御MPU1511aから音指令データが入力されると、液晶及び音制御ROM1512bに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データを組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定する。
なお、音データ作成処理では、この音データ作成処理を行うごとに(つまり、周辺制御部定常処理を行うごとに)、図73に示した周辺制御A/Dコンバータ1511akを起動し、音量調整ボリューム4140aのつまみ部の回転位置における抵抗値により分圧された電圧を、値0~値1023までの1024段階の値に変換している。本実施形態では、1024段階の値を7つに分割して基板ボリューム0~6として管理しており、基板ボリューム0では消音、基板ボリューム6では最大音量に設定されており、基板ボリューム0から基板ボリューム6に向かって音量が大きくなるようにそれぞれ設定されている。基板ボリューム0~6に設定された音量となるように液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aを制御して、上述したステップS1018の音データ出力処理で音データをシリアル化したオーディオデータとしてオーディオデータ送信IC1512cに出力することにより、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から音楽や効果音が流れるようになっている。
また、報知音や告知音は、つまみ部の回動操作に基づく音量調整に全く依存されずに流れる仕組みとなっており、消音から最大音量までの音量をプログラムにより液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aを制御して調整することができるようになっている。このプログラムにより調整される音量は、上述した7段階に分けられた基板ボリュームと異なり、消音から最大音量までを滑らかに変化させることができるようになっている。例えば、ホールの店員等が音量調整ボリューム4140aのつまみ部を回動操作して音量を小さく設定した場合であっても、下部スピーカ921及び上部スピーカ573から流れる音楽や効果音等の演出音が小さくなるものの、パチンコ機1に不具合が発生しているときや遊技者が不正行為を行っているときには大音量(本実施形態では、最大音量)に設定した報知音を流すことができる。したがって、演出音の音量を小さくしても、報知音によりホールの店員等が不具合の発生や遊技者の不正行為を気付き難くなることを防止することができる。また、つまみ部の回動操作に基づく音量調整により設定されている現在の基板ボリュームに基づいて、広告音を流す音量を小さくして音楽や効果音の妨げとならないようにしたりする一方、広告音を流す音量を大きくして音楽や効果音に加えて遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460で繰り広げられている画面をより迫力あるものとして演出したり、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いこと告知したりすることもできる。
ステップS1032に続いて、演出制御プログラムはバックアップ処理を行う(ステップS1034)。このバックアップ処理では、演出制御プログラムが、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbと、バックアップ第2エリア1511ccと、にそれぞれコピーしてバックアップするとともに、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御SRAM1511dに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbと、バックアップ第2エリア1511dcと、にそれぞれコピーしてバックアップする。
具体的には、バックアップ処理では、周辺制御RAM1511cについて、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511caにおける、1フレーム(1frame)ごとに、つまり周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(1fr)に含まれる、ランプ駆動基板側送信データ記憶領域1511caa、枠装飾駆動アンプ基板側LED用送信データ記憶領域1511cab、受信コマンド記憶領域1511cac、RTC情報取得記憶領域1511cad、及びスケジュールデータ記憶領域1511caeに記憶されている内容である演出情報(1fr)を、演出バックアップ情報(1fr)として、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(1fr)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)へのコピーを指定し、Bank0(1fr)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
またバックアップ処理では、周辺制御SRAM1511dについて、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511daにおける、1フレーム(1frame)ごとに、つまり周辺制御部定常処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(SRAM)に記憶されている内容である演出情報(SRAM)を、演出バックアップ情報(SRAM)として、バックアップ第1エリア1511dbのBank1(SRAM)及びBank2(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511dcのBank3(SRAM)及びBank4(SRAM)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(SRAM)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbのBank1(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511dbのBank1(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbのBank2(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511dbのBank2(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511dcのBank3(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511dcのBank3(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(SRAM)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511dcのBank4(SRAM)へのコピーを指定し、Bank0(SRAM)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(SRAM)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511dcのBank4(SRAM)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
ステップS1034に続いて、WDTクリア処理を行う(ステップS1036)。このWDTクリア処理では、周辺制御内蔵WDT1511afと、周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにしている。
ステップS1036に続いて、演出制御プログラムが、周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP-FLGに値0をセットし(ステップS1038)、再びステップS1006に戻り、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値0をセットして初期化し、後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理においてVブランク信号検出フラグVB-FLGに値1がセットされるまで、ステップS1008の判定を繰り返し行う。つまりステップS1008では、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値1がセットされるまで待機し、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であると判定されると、ステップS1009~ステップS1038の処理を行い、再びステップS1006に戻る。このように、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であると判定されると、ステップS1009~ステップS1038の処理を行うようになっている。ステップS1009~ステップS1038の処理を「周辺制御部定常処理」という。
この周辺制御部定常処理は、演出制御プログラムが、まずステップS1009で周辺制御部定常処理を実行中であるとして定常処理中フラグSP-FLGに値1をセットすることから開始し、ステップS1010で1ms割り込みタイマ起動処理を行い、ステップS1012、ステップS1014、・・・、そしてステップS1036の各処理を行って最後にステップS1038において周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP-FLGに値0をセットすると、完了することとなる。周辺制御部定常処理は、ステップS1008でVブランク信号検出フラグVB-FLGが値1であるときに実行される。このVブランク信号検出フラグVB-FLGは、上述したように、周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が音源内蔵VDP1512aから入力されたことを契機として実行される後述する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。本実施形態では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、上述したように、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっている。
[16-1-2.周辺制御部Vブランク信号割り込み処理]
次に、図72に示した、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号が液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aから入力されたことを契機として実行する周辺制御部Vブランク信号割り込み処理について説明する。この周辺制御部Vブランク信号割り込み処理が開始されると、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図96に示すように、定常処理中フラグSP-FLGが値0であるかを判定する(ステップS1045)。この定常処理中フラグSP-FLGは、上述したように、図95の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1009~ステップS1038の周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
ステップS1045で定常処理中フラグSP-FLGが値0でない(値1である)とき、つまり周辺制御部定常処理を実行中であるときには、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS1045で定常処理中フラグSP-FLGが値0であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したときには、Vブランク信号検出フラグVB-FLGに値1をセットし(ステップS1050)、このルーチンを終了する。このVブランク信号検出フラグVB-FLGは、上述したように、周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。
本実施形態では、ステップS1045で定常処理中フラグSP-FLGが値0であるか否か、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したか否かを判定し、周辺制御部定常処理を実行完了したときにはステップS1050でVブランク信号検出フラグVB-FLGに値1をセットするようになっているが、これは、周辺制御部定常処理を実行中であるときに、Vブランク信号が入力されてVブランク信号検出フラグVB-FLGに値1をセットすると、図95の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1008の判定で周辺制御部定常処理を実行するものとして、現在実行中の周辺制御部定常処理を途中で強制的にキャンセルして周辺制御部定常処理を最初から実行開始するため、これを防止する目的で、図95の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1009で定常処理中フラグSP-FLGに値1をセットすることで周辺制御部定常処理を実行中である旨を、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理に伝えるとともに、図95の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1038で定常処理中フラグSP-FLGに値0をセットすることで周辺制御部定常処理を実行完了した旨を、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理に伝えることにより、本ルーチンである周辺制御部Vブランク信号割り込み処理におけるステップS1045の判定で定常処理中フラグSP-FLGが値0であるか否か、つまり周辺制御部定常処理を実行完了したか否かを判定するようになっている。換言すると、Vブランク信号が入力されて次のVブランク信号が入力されるまでに周辺制御部定常処理を実行完了することができず、いわゆる処理落ちした場合の処置である。
これにより、今回の周辺制御部定常処理においては、約33.3msという時間でその処理を完了できず処理落ちした場合には、図95の周辺制御部電源投入時処理におけるステップS1008の判定で次回のVブランク信号が入力されるまで待機する状態となる。つまり、処理落ちした今回の周辺制御部定常処理を実行するための時間が約66.6msとなる。通常、図95の周辺制御部電源投入時処理(周辺制御部定常処理)におけるステップS1010で1ms割り込みタイマの起動により1ms割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する、後述する周辺制御部1msタイマ割り込み処理は1回の周辺制御部定常処理に対して32回だけ実行されるものの、上述した処理落ちした今回の周辺制御部定常処理が存在する場合には、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が64回ではなく、32回だけ実行されるようになっている。つまり、周辺制御部定常処理が処理落ちした場合であっても、周辺制御部定常処理による演出の進行状態とタイマ割り込み制御である周辺制御部1msタイマ割り込み処理による演出の進行状態との整合性が崩れないようになっている。したがって、周辺制御部定常処理が処理落ちした場合であっても演出の進行状態を確実に整合させることができる。
[16-1-3.周辺制御部1msタイマ割り込み処理]
次に、図95の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマの起動により1ms割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する周辺制御部1msタイマ割り込み処理について説明する。この周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図97に示すように、1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいか否かを判定する(ステップS1100)。この1msタイマ割り込み実行回数STNは、上述したように、図95の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010の1ms割り込みタイマ起動処理で1ms割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするカウンタである。本実施形態では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、上述したように、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっているため、周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを起動した後、次の周辺制御部定常処理が実行されるまでに、周辺制御部1msタイマ割り込み処理が32回だけ実行されるようになっている。具体的には、周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマが起動されると、まず1回目の1msタイマ割り込みが発生し、2回目、・・・、そして32回目の1msタイマ割り込みが順次発生することとなる。
ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さくないとき、つまり33回目の1msタイマ割り込みが発生してこの周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されたときには、そのままこのルーチンを終了する。33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、本実施形態では、割り込み処理の優先順位として、周辺制御部1msタイマ割り込み処理の方が周辺制御部Vブランク割り込み処理と比べて高く設定されているものの、この33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルするようになっている。換言すると、本実施形態では、Vブランク信号が周辺制御基板1510のシステム全体を支配する信号であるため、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、周辺制御部Vブランク割り込み処理を実行するために33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始が強制的にキャンセルさせられている。そして、Vブランク信号の発生により周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを再び起動した後、新たに1回目の1msタイマ割り込みの発生による周辺制御部1msタイマ割り込み処理を開始するようになっている。
一方、ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいときには、1msタイマ割り込み実行回数STNに値1だけ足す(インクリメントする、ステップS1102)。この1msタイマ割り込み実行回数STNに値1が足されることにより、図95の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010の1ms割り込みタイマ起動処理で1ms割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行された回数が1回分だけ増えることとなる。
ステップS1102に続いて、モータ及びソレノイド駆動処理を行う(ステップS1104)。このモータ及びソレノイド駆動処理では、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに従って、図72に示した、枠装飾駆動アンプ基板194及びモータ駆動基板4180のモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動するとともに、時系列に規定された次の駆動データにポインタを更新し、このモータ及びソレノイド駆動処理を実行するごとに、ポインタを更新する。
具体的には、モータ及びソレノイド駆動処理では、枠装飾駆動アンプ基板194へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでは、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用して枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート連続送信を行う。この枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、まず周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに基づいて、演出操作ユニット400のダイヤル駆動モータ414への駆動信号を出力するための扉側モータ駆動データSTM-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成するとともに、図73に示した周辺制御RAM1511cの枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafにセットする。そして周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因に枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信を指定し、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafの先頭アドレスに格納された扉側モータ駆動データSTM-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側モータ駆動クロック信号STM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511cafに格納された残りの扉側モータ駆動データSTM-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、扉側モータ駆動クロック信号STM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、枠装飾駆動アンプ基板モータ用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
またモータ及びソレノイド駆動処理では、モータ駆動基板4180へのDMAシリアル連続送信処理を行う。ここでも、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御DMAコントローラ1511acを利用してモータ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信を行う。このモータ駆動基板用シリアルI/Oポート連続送信が開始されるときには、まず周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた電気的駆動源スケジュールデータを構成する時系列に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに基づいて、図60に示した遊技盤5に設けられる各種可動体を可動させるためのモータやソレノイドへの駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データSM-DATを、周辺制御部1511の周辺制御ROM1511b又は周辺制御RAM1511cの各種制御データコピーエリア1511ceから抽出して作成するとともに、図73に示した周辺制御RAM1511cのモータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagにセットする。そして周辺制御MPU1511aの周辺制御CPUコア1511aaは、周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にモータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信を指定し、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagの先頭アドレスに格納された遊技盤側モータ駆動データSM-DATのうちの最初の1バイトを、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込む。これにより、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側モータ駆動クロック信号SM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始する。
周辺制御DMAコントローラ1511acは、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信割り込み要求が発生するごとに、これを契機として(本実施形態では、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに書き込まれた1バイトのデータが送信シフトレジスタに転送され、その送信バッファレジスタに1バイトのデータがなくなって空となったことを契機としている。)、周辺制御CPUコア1511aaがバスを使用していない場合に、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cagに格納された残りの遊技盤側モータ駆動データSM-DATを1バイトずつ、外部バス1511h、周辺制御バスコントローラ1511ad、そして周辺バス1511aiを介して、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートの送信バッファレジスタに転送して書き込むことで、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートは、この書き込まれた送信バッファレジスタのデータを送信シフトレジスタに転送し、遊技盤側モータ駆動クロック信号SM-CLKと同期して送信シフトレジスタの1バイトのデータを、1ビットずつ送信開始し、モータ駆動基板用シリアルI/Oポートによる連続送信を行っている。
ステップS1104に続いて、可動体情報取得処理を行う(ステップS1106)。この可動体情報取得処理では、遊技盤5に設けた各種検出スイッチからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報(例えば、原位置履歴情報、可動位置履歴情報など。)を作成し、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの可動体情報取得記憶領域1511cahにセットする。この可動体情報取得記憶領域1511cahにセットされる各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報から遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得することができる。
ステップS1106に続いて、演出操作ユニット情報取得処理を行う(ステップS1108)。この演出操作ユニット情報取得処理では、演出操作ユニット400に設けられた各種検出スイッチからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報(例えば、操作ボタン410の操作履歴情報など。)を作成し、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiにセットする。この演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiにセットされる各種検出スイッチからの検出信号の履歴情報から操作ボタン410の操作有無を取得することができる。
ステップS1108に続いて、描画状態情報取得処理を行う(ステップS1110)。この描画状態情報取得処理では、図87に示した演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴情報を作成し、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの描画状態情報取得記憶領域1511cakにセットする。LOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号である。描画状態情報取得記憶領域1511cakにセットされるLOCKN信号の履歴情報から周辺制御基板1510と演出表示駆動基板4450との接続間における不具合の頻度や不具合の発生状態を取得して扉枠側演出表示装置460の描画状態を取得することができる。
ステップS1110に続いて、バックアップ処理を行い(ステップS1112)、このルーチンを終了する。このバックアップ処理では、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbと、バックアップ第2エリア1511ccと、にそれぞれコピーしてバックアップするとともに、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御SRAM1511dに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511dbと、バックアップ第2エリア1511dcと、にそれぞれコピーしてバックアップする。
具体的には、バックアップ処理では、周辺制御RAM1511cについて、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511caにおける、1ms割り込みタイマが発生するごとに、つまり本ルーチンである周辺制御部1msタイマ割り込み処理が実行されるごとに、バックアップ対象となっているBank0(1ms)に含まれる、枠装飾駆動アンプ基板側モータ用送信データ記憶領域1511caf、モータ駆動基板側送信データ記憶領域1511cag、可動体情報取得記憶領域1511cah、及び演出操作ユニット情報取得記憶領域1511caiに記憶されている内容である演出情報(1ms)を、演出バックアップ情報(1ms)として、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1ms)及びBank2(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1ms)及びBank4(1ms)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(1ms)に記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank1(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank2(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank2(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank3(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1ms)に記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank4(1ms)へのコピーを指定し、Bank0(1ms)の先頭アドレスに格納された内容からBank0(1ms)の終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank4(1ms)の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
このように、周辺制御部1msタイマ割り込み処理では、1msという期間内において、演出の進行として上述したステップS1104~ステップS1108の演出に関する各種処理を実行している。これに対して、図95の周辺制御部電源投入時処理における周辺制御部定常処理では、約33.3msという期間内において、演出の進行として上述したステップS1012~ステップS1032の演出に関する各種処理を実行している。周辺制御部1msタイマ割り込み処理では、ステップS1100で1msタイマ割り込み実行回数STNが値33より小さくないとき、つまり33回目の1msタイマ割り込みが発生してこの周辺制御部1msタイマ割り込み処理が開始されたときには、そのままこのルーチンを終了するようになっているため、仮に、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合でも、この33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルし、Vブランク信号の発生により周辺制御部定常処理におけるステップS1010で1ms割り込みタイマを再び起動した後、新たに1回目の1msタイマ割り込みの発生による周辺制御部1msタイマ割り込み処理を開始するようになっている。つまり、周辺制御部定常処理による演出の進行状態とタイマ割り込み制御である周辺制御部1msタイマ割り込み処理による演出の進行状態との整合性が崩れないようになっている。したがって、演出の進行状態を確実に整合させることができる。
また、上述したように、Vブランク信号が出力される間隔は、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460の液晶サイズによって多少変化するし、周辺制御MPU1511aと音源内蔵VDP1512aとが実装された周辺制御基板1510の製造ロットにおいてもVブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合もある。本実施形態では、Vブランク信号が周辺制御基板1510のシステム全体を支配する信号であるため、33回目の1msタイマ割り込みの発生が次回のVブランク信号の発生よりたまたま先行した場合には、周辺制御部Vブランク割り込み処理を実行するために33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始が強制的にキャンセルさせられている。つまり本実施形態では、Vブランク信号が出力される間隔が多少変化する場合であっても、33回目の1msタイマ割り込みによる周辺制御部1msタイマ割り込み処理の開始を強制的にキャンセルすることによって、このVブランク信号が出力される間隔が多少変化することによる時間ズレを吸収することができるようになっている。
[16-1-4.周辺制御部コマンド受信割り込み処理]
次に、主制御基板1310からの各種コマンドを受信する周辺制御部コマンド受信割り込み処理について説明する。図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310からの各種コマンドがシリアルデータとして送信開始されると、これを契機として主周シリアルデータを周辺制御MPU1511aに内蔵する主制御基板用シリアルI/Oポートで1バイト(8ビット)の情報を受信バッファに取り込み、この取り込みが完了すると、これを契機として割り込みが発生し、周辺制御部コマンド受信割り込み処理を行う。主周シリアルデータは、1パケットが3バイトに構成されており、1バイト目としてステータスが割り振られ、2バイト目としてモードが割り振られ、3バイト目としてステータスとモードとを数値とみなしてその合計を算出したサム値が割り振られている。
周辺制御部コマンド受信割り込み処理が開始されると、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図98に示すように、1バイト受信期間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS1200)。この1バイト受信期間タイマは、主制御基板1310から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間を設定するものである。
ステップS1200で1バイト受信期間タイマがタイムアウトしていないとき、つまり主制御基板1310から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間内であるときには、周辺制御MPU1511aの内蔵する主制御基板用シリアルI/Oポートの受信バッファから受信した1バイトの情報を取り込み(ステップS1202)、受信カウンタSRXCに値1を加える(インクリメントする、ステップS1204)。この受信カウンタSRXCは、受信バッファから取り出した回数を示すカウンタであり、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスを受信バッファから取り出すと値1、主周シリアルデータの2バイト目であるモードを受信バッファから取り出すと値2、主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信バッファから取り出すと値3となる。なお、受信カウンタSRXCは、電源投入時等に初期値0がセットされる。
ステップS1204に続いて、受信カウンタSRXCが値3であるか否か、つまり主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信バッファから取り出したか否かを判定する(ステップS1206)。この判定では、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出したか否かを判定している。
ステップS1206で受信カウンタSRXCが値3でないとき、つまり主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、まだ主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出していないときには、1バイト受信期間タイマのセットを行い(ステップS1208)、このルーチンを終了する。ステップS1208で1バイト受信期間タイマがセットされることで、主周シリアルデータの2バイト目であるモード又は主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を受信し得る期間が設定される。
一方、ステップS1206で受信カウンタSRXCが値3であるとき、つまり主周シリアルデータの1バイト目であるステータスに続いて、主周シリアルデータの2バイト目であるモード、そして主周シリアルデータの3バイト目であるサム値を、順に受信バッファから取り出したときには、受信カウンタSRXCに初期値0をセットし(ステップS1210)、サム値を算出する(ステップS1212)。この算出は、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した、主周シリアルデータの1バイト目であるステータスと、主周シリアルデータの2バイト目であるモードと、を数値とみなしてその合計(サム値)を算出する。
ステップS1212に続いて、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致しているか否かを判定する(ステップS1214)。ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値は、主制御基板1310からの主周シリアルデータのうち、主周シリアルデータの3バイト目として割り振られたサム値であるため、ステップS1212で算出したサム値と一致しているはずである。ところが、パチンコ機1は、パチンコ島設備から遊技球が供給されており、遊技球は、互いにこすれ合って帯電すると、静電放電してノイズを発生するため、パチンコ機1はノイズの影響を受けやすり環境下にある。そこで、本実施形態では、周辺制御部1511側において、受信した主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードと、を数値とみなしてその合計(サム値)を算出し、この算出したサム値が、主制御基板1310からの主周シリアルデータのうち、主周シリアルデータの3バイト目として割り振られたサム値と一致しているか否かを判定している。これにより、周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310と周辺制御基板1510との基板間において、主周シリアルデータがノイズの影響を受けて正規と異なる主周シリアルデータに変化したか否かを判定することができる。
ステップS1214で、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致しているときには、受信した、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードとを、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの受信コマンド記憶領域1511cacに記憶し(ステップS1216)、このルーチンを終了する。この受信コマンド記憶領域1511cacは、リングバッファとして用いており、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードとは、受信コマンド記憶領域1511cacの周辺制御部受信リングバッファに記憶される。この「周辺制御部受信リングバッファ」とは、バッファの最後と先頭が繋がっているように使われるバッファのことであり、バッファの先頭から順次データを記憶し、バッファの最後まできたら最初に戻って記憶する。なお、周辺制御MPU1511aは、ステップS1216で周辺制御部受信リングバッファに記憶する際に、受信した、主周シリアルデータの1バイト目として割り振られたステータスと、主周シリアルデータの2バイト目として割り振られたモードと、を対応付けて記憶しており、3バイト目として割り振られたサム値を破棄する。
一方、ステップS1200で1バイト受信期間タイマがタイムアウトしていないとき、つまり主制御基板1310から送信される主周シリアルデータのうち、1バイト(8ビット)の情報を受信し得る期間を超えているときには、又はステップS1214で、ステップS1202で受信バッファからすでに取り出した主周シリアルデータの3バイト目であるサム値と、ステップS1212で算出したサム値と、が一致していないときには、そのままこのルーチンを終了する。
[16-1-5.周辺制御部停電予告信号割り込み処理]
次に、図75に示した、主制御基板1310の停電監視回路1310eからの停電予告信号(周辺停電予告信号)が主制御基板1310から入力されたことを契機として実行する周辺制御部停電予告信号割り込み処理について説明する。この周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、まず2マイクロ秒タイマを起動し(ステップS1320)、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS1302)。この判定で停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されていないときには、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS1302で停電予告信号が入力されているときには、2マイクロ秒経過したか否かを判定する(ステップS1304)。この判定では、ステップS1320で起動したタイマが2マイクロ秒経過した否かを判定している。ステップS1304で2マイクロ秒経過していないときには、ステップS1302に戻り、停電予告信号が入力されているか否かを判定し、停電予告信号が入力されていないときにはそのままこのルーチンを終了する一方、停電予告信号が入力されているときには、再びステップS1304で2マイクロ秒経過したか否かを判定する。つまりステップS1304の判定では、本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されて2マイクロ秒間、停電予告信号が入力され続けているか否かを判定している。
ステップS1304で本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が開始されて2マイクロ秒間、停電予告信号が入力され続けているときには、節電処理を行う(ステップS1306)。この節電処理では、遊技盤側演出表示装置1600及び扉枠側演出表示装置460のバックライトの消灯、遊技盤5に設けられるモータやソレノイドへの励磁OFF、各種LEDの消灯等を順次実行することによりパチンコ機1のシステム全体の消費電力を抑えることによって、パチンコ機1の電力が遮断されても周辺制御MPU1511aが動作可能な時間である20ミリ秒の期間だけ安定動作を確保している。
ステップS1306に続いて、コマンド受信待機処理を行う(ステップS1308)。このコマンド受信待機処理では、主制御基板1310が送信中の各種コマンドがある場合を想定して、送信中のコマンドを周辺制御MPU1511aが受信することができるように、少なくとも、17ミリ秒の期間だけ待機するようになっている。コマンドを受信すると、上述した、周辺制御部コマンド受信割り込み処理が開始されて、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの受信コマンド記憶領域1511cac(周辺制御部受信リングバッファ)に受信したコマンドが記憶される。
ステップS1308に続いて、コマンドのバックアップ処理を行う(ステップS1310)。このコマンドのバックアップ処理では、図73に示した、バックアップ対象ワークエリア1511caにおけるBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)及びBank2(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーし、そしてバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)及びBank4(1fr)に周辺制御DMAコントローラ1511acが高速にコピーする。
この周辺制御DMAコントローラ1511acによるBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容の高速コピーについて簡単に説明すると、図73に示した周辺制御MPU1511aの周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank1(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第1エリア1511cbのBank2(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
続いて、周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank3(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーし、そして周辺制御MPUコア1511aaが周辺制御DMAコントローラ1511acの要求要因にBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacに記憶されている内容を、バックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域へのコピーを指定し、Bank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの先頭アドレスに格納された内容からBank0(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域1511cacの終端アドレスに格納された内容までを、所定バイト(例えば、1バイト)ずつ連続してバックアップ第2エリア1511ccのBank4(1fr)に含まれる受信コマンド記憶領域の先頭アドレスから順番にすべてコピーする。
ステップS1310に続いて、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを判定する(ステップS1312)。この判定で停電予告信号が入力されているときには、WDTクリア処理を行う(ステップS1314)。このWDTクリア処理では、周辺制御MPU1511aは、図73に示した周辺制御内蔵WDT1511afと、図72に示した周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力して周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようにする。
一方、ステップS1312で停電予告信号が入力されていないとき、又はステップS1314に続いて、再びステップS1312に戻り、停電予告信号が入力されているか否かを判定する。つまり、停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されているか否かを無限に判定し続けることとなる。このように無限に判定し続けることにより、ステップS1312で停電予告信号(周辺停電予告信号)が入力されていないときには、周辺制御MPU1511aは、周辺制御内蔵WDT1511afと、周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力することができなくなり、周辺制御MPU1511aにリセットがかかる一方、ステップS1312で停電予告信号が入力されているときには、ステップS1314でWDTクリア処理を行い、周辺制御MPU1511aにリセットがかからない。なお、周辺制御MPU1511aにリセットがかかると、図95に示した周辺制御部電源投入時処理が再び開始されることとなる。
このように、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号(周辺停電予告信号)の入力が継続する場合には、ステップS1314でWDTクリア処理が実行されることによって停電状態になる直前で周辺制御MPU1511aにリセットがかからないようになっている。これに対して、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号の入力が継続されず解除された場合には、WDTクリア処理が実行されないため、周辺制御内蔵WDT1511afと、周辺制御外部WDT1511eと、にクリア信号を出力が中断されるようになっている。これにより、ノイズなどで本ルーチンである周辺制御部停電予告信号割り込み処理が誤って開始され、そのノイズが2マイクロ秒の期間を超えて発生することでステップS1302の判定を通過したとしても、ステップS1312による判定で無限ループにおいて停電予告信号(周辺停電予告信号)の入力が継続されず解除された場合には、ステップS1314のWDTクリア処理が実行されないことにより周辺制御MPU1511aにリセットがかかるようになっているため、そのようなノイズに対して自動的にリセット復帰することで対応することができるようになっている。
[16-1-6.LOCKN信号履歴作成処理]
次に、図97に示した周辺制御部1msタイマ割り込み処理におけるステップS1110の描画状態情報取得処理の一処理として実行するLOCKN信号履歴作成処理について説明する。このLOCKN信号履歴作成処理では、図87に示した演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴を作成する。このLOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、図74に示した周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号である。
LOCKN信号履歴作成処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図100に示すように、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの描画状態情報取得記憶領域1511cakからLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを読み出す(ステップS1500)。このLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTは、1バイト(8ビット:最上位ビットB7、B6、B5、B4、B3、B2、B1、最下位ビットB0、「B」はビットを表す。)の記憶容量を有しており、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴がLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTとして描画状態情報取得記憶領域1511cakに記憶されている。
ステップS1500に続いて、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号があるか否かを判定する(ステップS1502)。この判定は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるときには、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断して、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求していると判定する一方、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号がないときには、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータでない(正常なデータである)と判断して、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求していないと判定する。
ステップS1502で扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるときには、LOCKN信号検出履歴情報のシフト処理を行う(ステップS1504)。このLOCKN信号検出履歴情報のシフト処理では、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるときには、ステップS1500で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを、最上位ビットB7←B6、B6←B5、B5←B4、B4←B3、B3←B2、B2←B1、B1←最下位ビットB0という具合に、最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトする。
ステップS1504でLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTをシフトした場合には、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの最下位ビットB0に値1をセットし(ステップS1506)、このルーチンを終了する。
一方、ステップS1502で扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号がないときには、LOCKN信号検出履歴情報のシフト処理を行う(ステップS1508)。このLOCKN信号検出履歴情報のシフト処理では、ステップS1504のLOCKN信号検出履歴情報のシフト処理と同一の処理を行い、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号がないときには、ステップS1500で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを、最上位ビットB7←B6、B6←B5、B5←B4、B4←B3、B3←B2、B2←B1、B1←最下位ビットB0という具合に、最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトする。
ステップS1508でLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTをシフトした場合には、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの最下位ビットB0に値0をセットし(ステップS1510)、このルーチンを終了する。
このように、このLOCKN信号履歴作成処理が実行されるごとに、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを最下位ビットB0から最上位ビットB7に向かって1ビットずつシフトしたのち、最下位ビットB0に値1又は値0がセットされるため、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号の履歴を作成することができる。
[16-1-7.接続不具合判定処理]
次に、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理の一処理として実行する接続不具合判定処理について説明する。この接続不具合判定処理では、図87に示した演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴に基づいて、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否か判定する。
接続不具合判定処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図101に示すように、図73に示した、周辺制御MPU1511aと外付けされる周辺制御RAM1511cの描画状態情報取得記憶領域1511cakからLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTを読み出す(ステップS1520)。このLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTには、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子から出力されるLOCKN信号の履歴が記憶されている。このLOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号である。
ステップS1520に続いて、扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号があるか否かを判定する(ステップS1522)。この判定は、ステップS1520で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTが接続確認判定値と一致しているか否かを判定する。この接続確認判定値は、図72に示した周辺制御ROM1511bに予め記憶されており、本実施形態では、「00001111B(「B」はビットを表す。)」であり、上位4ビットのB7~B4が値0、下位4ビットのB3~B0が値1となっている。ステップS1522の判定では、LOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの下位4ビットB3~B0と接続確認判定値の下位4ビットB3~B0とが一致しているか否かの判定を行う。
ステップS1522で、ステップS1520で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの下位4ビットB3~B0と接続確認判定値の下位4ビットB3~B0とが一致していないときには、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していない状態であると判定して、そのままこのルーチンを終了する。
一方、ステップS1522で、ステップS1520で読み出したLOCKN信号検出履歴情報LOCKN-HISTの下位4ビットB3~B0と接続確認判定値の下位4ビットB3~B0とが一致しているときには、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定して通信チェックカウンタCC-CNTに値1だけ足す(インクリメントする、ステップS1524)。この通信チェックカウンタCC-CNTは、本ルーチンが実行されるごとに、ステップS1522の判定において、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数をカウントアップする(累積回数を数える)ものである。なお、通信チェックカウンタCC-CNTは、パチンコ機1が電源投入されると、値0がセットされてリセットされるようになっているのに対して、瞬停や停電によってリセットされず、復電時において瞬間や停電となる直前の通信チェックカウンタCC-CNTの値に復元されるようになっている。
ステップS1524に続いて、通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さいか否かを判定する(ステップS1526)。この判定では、通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さいときには、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないと判定する一方、通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さくない(大きい)ときには、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していると判定する。
ステップS1526で通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さいとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、通信異常フラグCC-FLGに値0をセットし(ステップS1528)、このルーチンを終了する。一方、ステップS1526で通信チェックカウンタCC-CNTの値が累積回数上限値CC-LMTより小さくない(大きい)とき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達しているときには、通信異常フラグCC-FLGに値1をセットし(ステップS1530)、このルーチンを終了する。通信異常フラグCC-FLGは、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達してトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているか否かを示すフラグであり、トランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているとき値1、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないとき値0にそれぞれ設定される。なお、通信異常フラグCC-FLGは、パチンコ機1が電源投入されると、値0がセットされてリセットされるようになっているのに対して、瞬停や停電によってリセットされず、復電時において瞬間や停電となる直前の通信異常フラグCC-FLGの値に復元されるようになっている。
[16-1-8.接続回復処理]
次に、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理の一処理として実行する接続回復処理について説明する。この接続回復処理では、図101に示した接続不具合判定処理に続いて実行され、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するために所定のデータパターン(SYNCパターン)を出力する一方、トランスミッタとレシーバとの間の接続が異常であるときにその旨を報知する。
接続回復処理が開始されると、図72に示した周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、図102に示すように、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理において、図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた各種スケジュールデータのうち、画面生成用スケジュールデータを起動中であるか否かを判定する(ステップS1540)。この判定では、スケジューラ更新処理において、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタが更新されているか否かを判定する。換言すると、スケジューラ更新処理において、ポインタを更新しているときには画面生成用スケジュールデータに沿って演出が進行しているため、画面生成用スケジュールデータが起動中であると判定する一方、画面生成用スケジュールデータに沿って演出が完了してポインタの更新がすべて終了しているときには画面生成用スケジュールデータが未起動であると判定する。なお、この判定では、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間であるか否かを、画面生成用スケジュールデータに基づいて判断することができるようになっており、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間であるときには、後述するステップS1542へ進む一方、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間でないとき(単なる、客待ちの待機した状態であるとき)には、そのままこのルーチンを終了するようになっている。
ステップS1540で画面生成用スケジュールデータに沿って演出が進行しているとき、つまり画面生成用スケジュールデータが起動中であるときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS1540で画面生成用スケジュールデータに沿って演出が完了してポインタの更新がすべて終了しているとき、つまり画面生成用スケジュールデータが未起動であるときには、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないか否かを判定する(ステップS1542)。この通信チェックカウンタCC-CNTは、上述したように、図101に示した接続不具合判定処理が実行されるごとに、同処理におけるステップS1522の判定において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数をカウントアップする(累積回数を数える)ものである。この判定では、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもあったか否かを判定する。
ステップS1542で通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回もないときには、そのままこのルーチンを終了する一方、ステップS1542で通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもあったときには、通信異常フラグCC-FLGの値が値0であるか否かを判定する(ステップS1544)。この通信異常フラグCC-FLGは、上述したように、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達してトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているか否かを示すフラグであり、トランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているとき値1、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないとき値0にそれぞれ設定される。
ステップS1544で通信異常フラグCC-FLGの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、SYNCパターン出力処理を行い(ステップS1546)、このルーチンを終了する。このSYNCパターン出力処理では、周辺制御MPU1511aが周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子に対して接続確認信号を出力することにより、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dが演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0に対して所定のデータパターン(SYNCパターン)を出力する。この所定のデータパターン(SYNCパターン)は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに予め記憶されているものであって扉枠側演出用レシーバICSDIC0に対して出力されるものであり、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復するものである。
一方、ステップS1544で通信異常フラグCC-FLGの値が値0でない(値1である)とき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているときには、通信エラー表示処理を行い(ステップS1548)、このルーチンを終了する。この通信エラー表示処理では、トランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生している旨を伝えるために、図60に示した遊技盤5に備える遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に描画する処理を行う。例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージが表示される。また、通信エラー表示処理では、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として、周辺制御MPU1511aからLOCKN信号出力要求データを送信し、扉枠側演出用レシーバICSDIC0がLOCKN信号出力要求データの送信に対する応答信号として、LOCKN端子からLOCKN信号を周辺制御MPU1511aに出力し、このLOCKN信号が入力されていないときには、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していると判断し、その旨を、報知画像(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」)が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示する処理を行うとともに、報知音(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しています。」)が扉枠3に設けたスピーカ等から繰り返し流れる処理を行う。このとき、扉枠3に備える発光装飾用のLEDや遊技盤5に備える各種装飾基板に実装される各種LEDをすべて点灯する処理を行うようにしてもよい。
次に、周辺制御MPU1511aが図74に示した周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dのINIT端子に対して接続確認信号を出力するタイミングについて図103のタイミングチャートを用いて説明する。
まず、図60に示した遊技盤5に備える遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に変動表示される装飾図柄について簡単に説明すると、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理等により装飾図柄の変動表示が実行されるようになっており、図69に示した主制御基板1310の主制御MPU1310aよる図93に示した主制御側電源投入時処理の主制御側メイン処理や図94に示した主制御側タイマ割り込み処理等により図60に示した第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は図60に示した第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果が「大当り」となると、図60に示した大入賞口2005の開閉動作の繰返し回数(ラウンド数)が1ラウンド~15ラウンドまでの計15ラウンドとなり、各ラウンドでは、所定時間(例えば、30秒間)内において、大入賞口2005に遊技球が入球して、その球数が所定個数(例えば、9球)となると、そのラウンドが消化するようになっており、大入賞口2005に遊技球が1球入球するごとに、所定個数(例えば、15球)の遊技球が払い出されるようになっている。
第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果は、主制御基板1310からのコマンドに基づいて、周辺制御基板1510の周辺制御部1511が液晶表示制御部1512を制御することにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の左側には左側装飾図柄、中央には中央装飾図柄、そして右側には右側装飾図柄の変動表示が開始され、所定時間経過した後に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が停止されて第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果を遊技者が認識することができるようになっており、このとき、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405で表示された第一特別図柄又は第二特別図柄においても第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果を確認することができるようになっている。左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が変動表示されているときには背景画像が視認できる程度に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が半透明な態様となり、左側装飾図柄は表示領域の左上側から左下側に向かって、中央装飾図柄は表示領域の中央上側から中央下側に向かって、右側装飾図柄は表示領域の右上側から右下側に向かってそれぞれリールが回転しているかのような態様で変動表示されるとともに、左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が停止表示されると、停止表示された左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄と対応する位置における背景画像が視認困難となるように左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が不透明な態様となるようになっている。このように、図66に示した機能表示ユニット1400の第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において変動表示開始されて停止表示される第一特別図柄又は第二特別図柄と、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域で変動表示開始されて停止表示される左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄と、が同期化されている。
周辺制御基板1510の周辺制御部1511は、第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果、又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果を伝える主制御基板1310からのコマンドを受信すると、この受信したコマンドに基づいて、液晶表示制御部1512を制御することにより、図103に示すように、図60に示した遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されると(タイミングK0)、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理において、図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データを音源内蔵VDP1512aに出力するのかを指示するために、ポインタが更新されているため、つまりスケジューラ更新処理において、ポインタを更新しているときには画面生成用スケジュールデータに沿って演出が進行しているため、画面生成用スケジュールデータが起動中であり、画面生成用スケジュールデータが起動中である間、つまり左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されるまでの間においては、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理において、図102に示した接続回復処理を実行しても、この接続回復処理におけるステップS1540の判定で、そのままルーチンを強制的に終了するようになっている。
これにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されるまでの間においては、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないときであっても、つまり周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続)に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもある場合であっても、接続回復処理におけるステップS1546のSYNCパターン出力処理を行わず、トランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行わないようになっているし、接続回復処理におけるステップS1548の通信エラー表示処理を行わず、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージが表示されないようになっているため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号を無効化するとともに、扉枠側演出表示装置460は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データに基づいて画像を表示する。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されると(タイミングK1)、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1020のスケジューラ更新処理において、図73に示した周辺制御RAM1511cのスケジュールデータ記憶領域1511caeにセットされた画面生成用スケジュールデータに沿って演出が完了してポインタの更新がすべて終了しているため、つまりスケジューラ更新処理において、画面生成用スケジュールデータが未起動であり、画面生成用スケジュールデータが未起動である間においては、図95に示した周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1024の警告処理の一処理として実行する図102に示した接続回復処理におけるステップS1540の判定で、同処理におけるステップS1542の処理へ進み、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回もないときには、そのままルーチンを終了する一方、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもあったときには、同処理におけるステップS1544の処理へ進み、通信異常フラグCC-FLGの値が値0であるとき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、同処理におけるステップS1546の処理へ進み、上述したSYNCパターン出力処理を行い、ルーチンを終了する一方、通信異常フラグCC-FLGの値が値0でない(値1である)とき、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生しているときには、同処理におけるステップS1548の処理へ進み、上述した通信エラー表示処理を行い、ルーチンを終了する。換言すると、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が停止表示されている間においては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、SYNCパターン出力処理を必ず行うことにより、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行う一方、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達しているとき(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生している)には、通信エラー表示処理を必ず行うことにより、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージを表示して報知する処理を行うようになっており、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号を有効化している。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示され、再び左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されるまでのインターバル期間においては、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が停止表示されている間であるため、上述したように、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号が有効化され、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、SYNCパターン出力処理を必ず行うことにより、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと扉枠側演出用レシーバICSDIC0との接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行う一方、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達しているとき(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に確実に不具合が発生している)には、通信エラー表示処理を必ず行うことにより、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージを表示して報知する処理を行うようになっている。
再び左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されると(タイミングK2)、上述したように、画面生成用スケジュールデータが起動中であるため、左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が停止表示される(タイミングK3)までの間においては、通信チェックカウンタCC-CNTの値が値0でないときであっても、つまり周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間(つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続)に不具合が発生している状態であると判定した回数が1回でもある場合であっても、接続回復処理におけるステップS1546のSYNCパターン出力処理を行わず、トランスミッタとレシーバとの間の接続を回復する処理を行わないようになっているし、接続回復処理におけるステップS1548の通信エラー表示処理を行わず、例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージが表示されないようになっているため、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号を無効化するとともに、扉枠側演出表示装置460は、扉枠側演出用レシーバICSDIC0が扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データに基づいて画像を表示する。
このように、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示され、再び左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されるまでのインターバル期間においては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号が有効化される一方、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の変動表示が開始されて停止表示されるまでの間においては、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであることを伝える扉枠側演出用レシーバICSDIC0からのLOCKN信号が無効化されるようになっている。これは、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄の停止表示される組み合わせ結果が遊技者には最も関心のある情報であり、遊技者に利益が付与される大当り遊技状態が発生するか否かを遊技者が判断することができるため、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が変動表示されると、左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄が停止表示されるまでは、扉枠側演出表示装置460の表示領域に描画される演出の画像がノイズの影響等により乱れて正しく描画できない状態となったとしても、途中で演出を中断し、正しく描画できる状態に回復する処理を行うのではなく、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に左側装飾図柄、中央装飾図柄、及び右側装飾図柄を停止表示させることにより、遊技者の最も関心のある情報を描画完了させている。
この点においては、周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aが、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、LOCKN信号出力要求データを、周辺制御基板1510に備える差動化回路1512eに送信する場合と大きく異なっている。このLOCKN信号出力要求データは、パチンコ機1の電源投入時における起動画面を遊技盤側演出表示装置1600に表示している期間や、客待ち状態となって遊技盤側演出表示装置1600によるデモンストレーションを行っている期間において、周辺制御MPU1511aから送信されるものであって、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているか否かを確認するために、扉枠側演出表示装置460の動作確認要求として送信されるものである。
周辺制御MPU1511aから出力されるシリアルデータであるLOCKN信号出力要求データが周辺制御基板1510に備える差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化されると、上述したように、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が周辺制御基板1510に備える強制切替回路1512fに入力される。強制切替回路1512fは、差動化回路1512eにおいてプラス信号とマイナス信号とに差動化された2つの信号が入力されているときには、その2つの信号を伝送するように回路接続するため、その2つの信号が、周辺制御基板1510から扉枠3の皿ユニット320内に収納される演出表示駆動基板4450に送信される。そして演出表示駆動基板4450に備える液晶モジュール回路4450Vの扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、受信したその2つの信号がLOCKN信号出力要求データであると判断したときには、そもそも、LOCKN信号出力要求データは、上述したように、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから出力される信号とデータ形式が異なる構造であるため、異常なデータであると判断され、LOCKN信号を周辺制御基板1510の周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに出力する。これにより、周辺制御MPU1511aは、LOCKN信号出力要求データの送信に対する応答信号として、LOCKN信号が入力されているときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していないとして演出表示駆動基板4450に不具合が発生していないと判断することができる一方、LOCKN信号が入力されていないときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして演出表示駆動基板4450に不具合が発生していると判断して、その旨を伝える報知画像(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御して遊技盤側演出表示装置1600に出力するとともに、その旨を伝える報知音(例えば、「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しています。」)を、音源内蔵VDP1512aを制御してオーディオデータ送信IC1512cに出力することにより扉枠3に設けたスピーカ等から報知音が流れる。これにより、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される報知画像と、扉枠3に設けたスピーカ等から繰り返し流れる報知音と、により報知を行うことができるようになっている。このとき、扉枠3に備える発光装飾用のLEDや遊技盤5に備える各種装飾基板に実装される各種LEDをすべて点灯してもよい。
このように、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、シリアルデータであるLOCKN信号出力要求データを送信すると、強制切替回路1512fがLOCKN信号出力要求データを扉枠側演出用レシーバICSDIC0で受信することができるように回路接続し、LOCKN信号出力要求データを受信した扉枠側演出用レシーバICSDIC0が応答信号として扉枠側演出用レシーバICSDIC0のLOCKN端子からLOCKN信号を周辺制御MPU1511aに出力するようになっているため、LOCKN信号が入力されているときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生していないとして扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していないと判断することができる一方、LOCKN信号が入力されていないときにはトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生しているとして扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していると判断することができる。そして、周辺制御MPU1511aは、扉枠側演出表示装置460に不具合が発生していると判断したときには報知処理として、図102の接続回復処理におけるステップS1548の通信エラー表示処理を実行することができるようになっている。換言すると、周辺制御MPU1511aは、扉枠側演出表示装置460の不具合を発見すると、その旨を、報知処理を実行することにより、ホールの店員等に報知することができるようになっているため、ホールの店員等は、遊技者が遊技を行う前に、扉枠側演出表示装置460に不具合が発生しているか否かを極めて簡単にチェックすることができ、そのチェックに手間がかからないようになっている。したがって、扉枠側演出表示装置460の不具合を手間をかけずに発見することができる。
また、LOCKN信号は、上述したように、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0が、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから受信した描画データが異常なデータであると判断すると、その旨を伝えるために出力する信号であり、具体的には、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続を確認(回復)するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を送信要求するために出力する信号であるため、扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから送信される画像を正常に受信できないときには扉枠側演出用レシーバICSDIC0と扉枠側演出用トランスミッタIC1512dとの画像通信間において通信不具合が発生して受信した描画データが異常なデータとなる旨を伝えるために、LOCKN信号を周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに出力することができるようになっている。これにより、LOCKN信号が入力される周辺制御MPU1511aは、所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから扉枠側演出用レシーバICSDIC0へ送信開始する旨を伝える接続確認信号を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに出力することにより、画像通信間における通信不具合を解消させることができるようになっている。換言すると、周辺制御MPU1511aは、画像通信間における通信不具合による扉枠側演出表示装置460の不具合を早期に発見して、その不具合を解消させるように扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに働きかけることができるようになっている。したがって、扉枠側演出表示装置460の不具合を発見して解消することにより遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
更に、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから送信される画像を受信して扉枠側演出表示装置460に出力する扉枠側演出用レシーバICSDIC0は、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから送信される画像を正常に受信できないときには扉枠側演出用レシーバICSDIC0と扉枠側演出用トランスミッタIC1512dとの画像通信間において通信不具合が発生している旨を伝える通信不具合発生信号であるLOCKN信号を演出制御マイクロプロセッサである周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aに出力することができるようになっているため、LOCKN信号が入力される周辺制御MPU1511aは、液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aを制御して通信不具合が発生している旨を伝える画像である「扉枠側演出表示装置に不具合が発生しました。店員をお呼びください。」というメッセージを生成し、この生成した画像を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示して報知することができるようになっている。換言すると、周辺制御MPU1511aは、画像通信間における通信不具合による扉枠側演出表示装置460の不具合を早期に発見して、その旨を、パチンコ機1の前面に着座する遊技者に報知してその遊技者がホールの店員等に伝えたり、パチンコ機1の前をたまたま通りかかったホールの店員等に直接報知することができるようになっているため、ホールの店員等は、その不具合が発生して早い段階でその不具合を解消するための作業に取り掛かることができる。したがって、扉枠側演出表示装置460の不具合を早期発見して解消することにより遊技者の遊技意欲の低下を抑制することができる。
更にまた、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、タイミングK1~タイミングK2の期間(インターバル期間)において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、LOCKN信号を有効化して画像通信間における通信不具合を解消するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信開始する旨を伝える接続確認信号を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに、その累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達するまで、繰り返し出力し続けることができるようになっている。これにより、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して停止表示して遊技の進行を実行していない期間に限って、繰り返し接続確認信号を出力し続けることができるため、通信不具合が解消される方向へ向かわせることができる。
そして、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、タイミングK1~タイミングK2の期間(インターバル期間)において、周辺制御基板1510に備える扉枠側演出用トランスミッタIC1512dと、演出表示駆動基板4450に備える扉枠側演出用レシーバICSDIC0と、の接続間、つまりトランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態が1回でもある場合であって、トランスミッタとレシーバとの間の接続に不具合が発生している状態であると判定した累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達していないときには、LOCKN信号を有効化して画像通信間における通信不具合を解消するための所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dから扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信開始する旨を伝える接続確認信号を扉枠側演出用トランスミッタIC1512dに、その累積回数が累積回数上限値CC-LMTに達するまで、繰り返し出力し続けている際に、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して遊技の進行を再び実行開始したときには接続確認信号の出力を停止し、扉枠側演出用トランスミッタIC1512dは、周辺制御MPU1511aから出力される接続確認信号が停止されて接続確認信号が入力されなくなると、所定のデータパターン(SYNCパターン)を扉枠側演出用レシーバICSDIC0に送信するのを停止して液晶表示制御部1512の音源内蔵VDP1512aが生成する画像を扉枠側演出用レシーバICSDIC0に出力することができるようになっている。これにより、周辺制御部1511の周辺制御MPU1511aは、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して停止表示して遊技の進行を実行していない期間に限って、繰り返し不具合解消信号である接続確認信号を出力し続けることにより、通信不具合が解消される方向へ向かわせることができるようになっているため、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して停止表示して遊技の進行を実行していない期間に限って、繰り返し接続確認信号を出力し続けている際に、主制御基板1310の主制御MPU1310aが第一特別図柄表示器1403又は第二特別図柄表示器1405において第一特別図柄又は第二特別図柄遊技を変動開始して遊技の進行を再び実行開始したとしても、扉枠側演出表示装置460の表示画面において進行する演出の歪み(画像の乱れ)は、主制御基板1310の主制御MPU1310aが遊技の進行を再び実行開始して終了するごと(タイミングK1~タイミングK2の期間(インターバル期間)となるごと)に、解消する方向へ向かわせることができる。
以上のような実施形態によれば、パチンコ機1が図69の主制御基板1310及び図70の払出制御基板951を備えている。主制御基板1310は、遊技盤5に区画形成される遊技領域5aに向かって打球発射装置650によって発射される遊技球が遊技領域5aに設けられる始動領域である第一始動口2002や第二始動口2004に入球したことに基づいて遊技の進行を制御する遊技制御マイクロプロセッサである図69の主制御MPU1310aが実装されている。払出制御基板951は、主制御基板1310からの払出指令である図88(a),(b)の賞球コマンドに基づいて払出装置830による遊技球の払い出しを制御する払出制御マイクロプロセッサである図70の払出制御MPU952aが実装されている。
遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aは、少なくとも、主制御MPU1310aに内蔵されているRAM(主制御内蔵RAM)を備えている。主制御内蔵RAMは、電源遮断後においても遊技に関する情報を記憶することができるようになっている。
払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aは、少なくとも、払出制御MPU952aに内蔵されているRAM(払出制御内蔵RAM)を備えている。払出制御内蔵RAMは、電源遮断後においても払い出しに関する情報を記憶することができるようになっている。
本実施形態のパチンコ機1は、さらに、図70の操作スイッチ954を備えている。操作スイッチ954は、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間内に操作されると、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技に関する情報を消去するための図77のRAMクリア信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310a出力するとともに、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間内に操作されると、払出制御内蔵RAMに記憶されている払い出しに関する情報を消去するためのRAMクリア信号として図82のRWMCLR信号を払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するRAMクリア機能と、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間(又は、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間)が経過した後に操作されると、払出装置830に関して発生したエラーを解除するためのエラー解除信号として図82のRWMCLR信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力せずに払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するエラー解除機能と、を兼備するものである。
このように、操作スイッチ954は、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間内に操作されると、主制御内蔵RAMに記憶されている遊技に関する情報を消去するための図77のRAMクリア信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力するとともに、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間内に操作されると、払出制御内蔵RAMに記憶されている払い出しに関する情報を消去するためのRAMクリア信号として図82のRWMCLR信号を払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するRAMクリア機能と、電源投入時から図92の主制御側電源投入時処理におけるステップS16の判定処理が行われる期間(又は、電源投入時から払出制御部電源投入時処理が行われる期間)が経過した後に操作されると、払出装置830に関して発生したエラーを解除するためのエラー解除信号として図82のRWMCLR信号を遊技制御マイクロプロセッサである主制御MPU1310aに出力せずに払出制御マイクロプロセッサである払出制御MPU952aに出力するエラー解除機能と、を兼備しているため、1つの操作スイッチ954による操作により、RAMクリア機能とエラー解除機能との2つの異なる機能をそれぞれパチンコ機1に設けることができる。したがって、コスト削減に寄与しながらRAMクリア機能及びエラー解除機能を設けることができる。
以下、この実施の形態にかかるパチンコ機1において、遊技進行や演出にかかる制御について総括する。
上述の通り、主制御基板1310は、パチンコ機1全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、周辺制御基板1510は、主制御基板1310が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、演出表示装置1600の表示態様(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの表示画像など)や、演出に寄与する各種部材(演出操作ユニット400や可動部材など)の表示態様や動作態様を制御する。
特に、主制御基板1310では、割込処理が行われる都度、特別図柄プロセス処理を行う。この特別制御処理では、まず、第一・第二始動口入賞処理を行う。この第一・第二始動口入賞処理では、始動口に遊技球が入賞したか否かの判断が行われ、入賞した旨判断したときには該当する特別図柄側の保留数を1増加させる処理などが行われる。
第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが0であれば、変動開始処理を実行する。この変動開始処理では、保留数が1以上であることを条件に、保留状態にある大当り判定を消化してこれを実行し、この大当り判定(当落や、その種別など)の結果を記憶した後、処理フラグを「1」に更新する。
一方、第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが1であれば、変動パターン設定処理を実行する。この変動パターン設定処理では、上記記憶した大当り判定の結果や現在の遊技状態などに基づいて第一特別図柄表示器または第二特別図柄表示器に表示される特別図柄(識別図柄)の変動パターン(特別図柄の変動表示を開始してから停止表示するまでの変動時間など)や停止図柄(大当り図柄やハズレ図柄など)を決定・設定した後、処理フラグを「2」に更新する。
また一方、第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが2であれば、変動中処理を実行する。この変動中処理では、変動パターン設定処理にて決定・設定された変動時間をタイマにより監視し、タイムアウトしたことに基づいて第一特別図柄表示器または第二特別図柄表示器における特別図柄の変動表示を停止させる。そしてこの後、変動開始処理にて記憶した大当り判定の結果が大当りであるときには、処理選択フラグを「3」に更新し、変動開始処理にて記憶した大当り判定の結果が大当りでないとき(ハズレ)には、処理選択フラグを「0」に更新する。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理から再びやり直すこととなる。
また一方、第一・第二始動口入賞処理を終えたとき、処理フラグが3であれば、大当り遊技処理を実行する。この大当り遊技処理では、大当り遊技を実行するための条件の一つである条件装置を作動させて、当選した大当りの種別に基づいて決定された大当り遊技の態様(例えばラウンド数)をセットし、これに基づいて開閉部材2005aにかかる開閉動作が制御される。また、大当り遊技が終了する場合には、条件装置の作動を停止させる処理を行ったり、当選した大当りの種別が特別種別であるときには時短状態や確変状態などの有利状態に制御されていることを示すように遊技状態フラグの更新を行った後、処理フラグが「0」に更新される。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理から再びやり直すこととなる。
なお、変動パターンとしては、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄の図柄変動が開始してから終了するまでの時間を決定付けるものであるほか、周辺制御基板1510に対してその情報が送信されることで、演出表示装置1600において現れる演出パターンの種類を決定しうるものである。本実施形態において、複数種類の変動パターンは、大当り変動用変動パターン、はずれリーチ変動用変動パターン、及びはずれ変動用変動パターンに分類できる。大当り変動は、大当り判定の結果が大当りであるときに行われる変動であり、演出表示装置1600では、リーチ演出を経て、装飾図柄の変動表示が最終的に大当り図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれリーチ変動は、大当り判定の結果がハズレであり、且つリーチ乱数に基づくリーチ判定にてリーチを行う旨判断されたときに行われる変動であり、演出表示装置1600では、リーチ演出を経て、装飾図柄の変動表示が最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。はずれ変動は、大当り判定の結果がハズレであり、且つリーチ乱数に基づくリーチ判定にてリーチを行う旨判断されなかったときに行われる変動であり、演出表示装置1600では、リーチ演出を経ないで、装飾図柄の変動表示が最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出が実行される。また、変動パターンは、第1特別図柄側と第2特別図柄側とのいずれの変動パターンであるかを特定可能なように規定されている。
すなわち、周辺制御基板1510では、主制御基板1310から大当り判定の結果などの遊技情報を取得してこれを参照することで、こうした装飾図柄の変動パターンを出現可能としている。また、周辺制御基板1510では、該取得した遊技情報に基づいて演出表示装置1600にて装飾図柄の変動パターンを出現させるほか、期待度に関わる演出表示(背景や保留画像)を変化させたり、演出操作ユニット400における態様(表示や動き)を変化させたり、裏下後可動演出ユニット3100などの可動部材を動作させたりする制御を実行する。
また、周辺制御基板1510では、操作ボタン410に対する操作情報や、開口窓近傍における遊技者の操作情報を取得し、これらの情報に応じた演出にかかる制御も実行しうる。
次に、本実施例におけるパチンコ機1の遊技制御について詳述する。図104は、特別図柄及び特別電動役物制御処理(図94:ステップS114)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、メイン制御プログラムにおいて、特別図柄及び特別電動役物制御処理(図94:ステップS114)に移行されたとすると、主制御基板1310の主制御MPU1310aはまず、図104に示されるように、上記第一始動口センサ4002による検出信号がオン状態(第一始動口2002への入球あり)にあることを条件に(ステップS5231におけるYES)、第一大当り判定用乱数を上記乱数カウンタから取得してこれを主制御内蔵RAMの第一特別図柄保留記憶領域に格納するなどの第一始動口通過処理を実行する(ステップS5232)。また、上記第二始動口センサ4004による検出信号がオン状態(第二始動口2004への入球あり)にあることを条件に(ステップS5233におけるYES)、第二特別図柄の第二特別乱数(第二大当り判定用乱数)を上記乱数カウンタから取得してこれを主制御内蔵RAMの第二特別図柄保留記憶領域に格納するなどの第二始動口通過処理を実行する(ステップS5234)。
次いで、大当り遊技状態に制御している旨を示す大当り実行中フラグがセットされているか否かを判別し(ステップS5235)、大当り実行中フラグがセットされていれば、大当り遊技状態の制御を行う大当り制御処理(ステップS5240a)を実行する。
なお、この実施の形態にかかる大当り制御処理では、図110に示されるように、
・第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「8R確変大当りA」、及び「8R通常大当り」のいずれかを示唆する態様となったときに、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返す8R大当り遊技状態に制御し、
・第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「16R確変大当り」を示唆する態様となったときに、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を16回繰り返す16R大当り遊技状態に制御し、
・第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「8R確変大当りB」を示唆する態様となったときに、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返す8R大当り遊技状態に制御し、
・第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様についての判定処理の結果が「2R通常大当り」を示唆する態様となったときに、大入賞口2005を短時間開放(例えば0.6秒)した後に閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を2回繰り返す2R大当り遊技状態に制御する。
すなわち、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、上記時短制御が実行される状況においては左打ちよりも右打ちが遊技者にとって有利であり、上記時短制御が実行されない状況においては右打ちよりも左打ちが遊技者にとって有利であることは上述した通りである。この点、左打ち状態では、第一始動口2002への遊技球の受け入れに応じた第一特別図柄についての抽選の結果として大当りが当選されたとしても最大で8ラウンドの長時間開放の大当り遊技状態(概ね1000個の遊技球が獲得可能)しか発生しない。
これに対し、右打ち状態では、第二始動口2004への遊技球の受け入れに応じた第二特別図柄についての抽選において、大当りが当選されると、概ね50%の確率(当選種の割り振り率)で16ラウンドの長時間開放の大当り遊技状態(概ね2000個の遊技球が獲得可能)が実行されるようになっているなど、大当りに当選したときに獲得可能とされる賞球の期待値が多くなっているため、右打ち状態に移行制御された場合には左打ち状態にあるときよりも多量の賞球獲得が期待できるようになっている。
なお、大当り制御処理では、このような大入賞口2005の開放制御を開始させるにあたり、まず、条件装置の作動を開始させる処理、後述の変動回数カウンタをリセットする処理、等々といった処理が行われる。
また、大当り制御処理では、このような大入賞口2005の開放制御を行った後、図110に示されるように、当該大当り遊技が行われる契機となった大当りの当選種に応じて、高確率フラグ、時短フラグの各セット処理を実行する。
高確率フラグは、高確率状態であることを示すフラグであって、後述する図109に示す大当り判定処理で用いられるものであり、大当り遊技状態終了後に確変制御する大当り(8R確変大当りA、16R確変大当り、8R確変大当りB)に基づく大当り遊技状態を終了するときにセットされ、次に大当りとなったときに後述する図114に示す第一特別図柄停止処理又は図示しない第二特別図柄停止処理でリセットされる。
時短フラグは、時短制御の実行中(低確率時短状態、高確率時短状態)であることを示すフラグであり、図110に示されるように、大当り遊技状態終了後に時短制御(高確率時短状態)する大当り(8R確変大当りA、16R確変大当り、8R確変大当りB)に基づく大当り遊技状態を終了するときにセットされ、次に大当りとなったときに後述する図114に示す第一特別図柄停止処理又は図示しない第二特別図柄停止処理でリセットされる。若しくは、低確率時短状態が発生してから大当りに当選しないままで特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)が100回消化されたときに後述する図114に示す第一特別図柄停止処理又は図示しない第二特別図柄停止処理でリセットされる。
変動回数カウンタは、該変動回数カウンタがリセットされてからの特別図柄の変動回数を示すカウンタであって、後述する図112に示す第1変動パターン設定処理(第2変動パターン設定処理)で用いられるものであり、特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動が行われるときに更新(例えば、カウントアップ)されるとともに、少なくとも特定種別の大当り(16R確変大当り、8R確変大当りB)に基づく大当り遊技状態を開始するときにリセットされる。
また、大当り実行中フラグがセットされていなければ(ステップS5235におけるNO)、次にステップS5236の処理として、小当り遊技状態に制御している旨を示す小当り実行中フラグがセットされているか否かを判別する。そしてこの結果、小当り実行中フラグがセットされていれば、小当り遊技状態の制御を行う小当り制御処理(ステップS5240b)を実行する。なお、小当り制御処理では、大入賞口2005を特定の開放時間(例えば1.8秒)だけ開放させる処理が行われる。
ここで、小当り制御処理(ステップS5240b)では、大当り制御処理(ステップS5240a)の場合とは異なり、このような大入賞口2005の開放制御が行われた後、高確率フラグ、時短フラグ、時短回数カウンタなどの各セット処理が行われることはない。ただし、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、図110(a)に示されるように、大当り判定にて小当りに当選することはない。
また、小当り実行中フラグがセットされていなければ(ステップS5236におけるNO)、第二特別図柄保留記憶領域に記憶される第二大当り判定用乱数の個数を示す第二特別保留数カウンタの値が「0」であることを条件に(ステップS5237)、第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様にかかる抽選処理を含む第一特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS5238)。
これに対し、第二特別図柄保留記憶領域に記憶される第二大当り判定用乱数の個数を示す第二特別保留数カウンタの値が「0」でない場合は(ステップS5237)、第二特別図柄の変動表示停止時における表示態様にかかる抽選処理を含む第二特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS5239)。これにより、保留状態にされている第二特別図柄についての抽選が無くならないように遊技している限りは(第二特別保留数カウンタの値が「0」でない限りは)、第一特別図柄についての抽選の保留状況にかかわらず、第二大当り判定用乱数についての抽選のみが途切れることなく連続して行われるようになる(優先実行)。
したがって、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、遊技者は、時短状態(高確率時短状態)においてはセンター役物2500の右側への遊技球の打込み(右打ち)を維持するだけで、第二大当り判定用乱数についての抽選(判定処理)のみを途切れることなく連続して行うことができるようになる。
なお、第2特図(第二特別図柄)を用いた特図ゲーム(図柄変動)が第1特図(第一特別図柄)を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば、第一始動口2002や第二始動口2004を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
図105は、上記第一始動口通過処理(ステップS5232)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS5231の処理において、上記第一始動口センサ4002がオン状態にあり、上記第一始動口2002への遊技球の入球があったと判断されたとすると、同図105に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5241の処理として、まず、第一特別図柄側の各乱数(大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動表示パターン用乱数)を上記乱数カウンタから取得する。
次いで、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、上記第一特別保留数カウンタによるカウンタ値を主制御内蔵RAMから取得し、このカウンタ値に基づいて上記第一特別図柄の保留数がその最大値(上限値)である「4」であるか否かの判断を行う(ステップS5242)。このステップS5242の処理において、上記第一特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記第一特別図柄の変動表示(第一特別図柄についての判定処理)を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS5243~S5245の処理を行うこととなる。
すなわち、まず、上記ステップS5243の処理として、上記第一特別保留数カウンタをカウントアップ(1加算)する。次いで、ステップS5244の処理として、上記ステップS5241で取得された各乱数を、上記主制御内蔵RAMの記憶領域のうちの上記第一特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する第一特別図柄保留記憶領域に格納する。
そして次に、第1特図側の先読み演出を実行するための第1特図先読み処理を実行し、処理を終了する(ステップS5245)。後述するが、第1特図側の先読み演出は、第一特別図柄の変動表示を開始する前に第一特別図柄の判定結果(若しくは、その期待度)を事前に示唆する演出である。この第1特図先読み処理では、周辺制御基板1510側で先読み演出の実行有無や演出内容などを決定するために必要とされる情報(先読み判定用の当落に関する情報、先読み判定用の図柄種別に関する情報、先読み判定用の変動パターン番号に関する情報等)を生成し、周辺制御基板1510に対する送信情報として対応する記憶領域に記憶する。この際、第一特別図柄の判定結果そのものの代わりに、大当り遊技の種別を示唆している情報として特別図柄の停止図柄に関する情報をコマンドに含めるようにしてもよい。例えば、変動パターンのうちのSPリーチ群、ノーマルリーチ群、図柄種別のうちの潜確当り群、小当り群といった、最終的に決定される前の段階の情報を先読みコマンドとして送信してもよい。
一方、上記ステップS5242の処理において、上記第一特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記第一特別図柄の変動表示は新たに保留されない。すなわち、ステップS5243~ステップS5245の処理を実行することなく処理を終了することで、上記第一特別図柄の変動表示を新たに保留の状態としない。
図106は、上記第二始動口通過処理(ステップS5234)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS5233の処理において、上記第二始動口センサ4004がオン状態にあり、上記第二始動口2004への遊技球の入球があったと判断されたとすると、同図106に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5251の処理として、まず、上記第二特別図柄側の各乱数(第二大当り判定用乱数、第二リーチ判定用乱数、第二大当り図柄用乱数、第二変動表示パターン用乱数)を上記乱数カウンタから取得する。
次いで、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、上記第二特別保留数カウンタによるカウンタ値を主制御内蔵RAMから取得し、このカウンタ値に基づいて上記第二特別図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う(ステップS5252)。このステップS5252の処理において、上記第二特別図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記第二特別図柄の変動表示制御(第二特別図柄についての抽選)を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS5253~S5255の処理を行うこととなる。
すなわち、まず、上記ステップS5253の処理として、上記第二特別保留数カウンタをカウントアップ(1加算)する。次いで、ステップS5254の処理として、上記ステップS5251で取得された各乱数を、上記主制御内蔵RAMの記憶領域のうちの上記第二特別保留数カウンタによるカウンタ値に対応する第二特別図柄保留記憶領域に格納する。
そして次に、第2特図側の先読み演出を実行するための第2特図先読み処理を実行し、処理を終了する(ステップS5255)。後述するが、第2特図側の先読み演出は、第二特別図柄の変動表示を開始する前に第二特別図柄の判定結果(若しくは、その期待度)を事前に示唆する演出である。この第2特図先読み処理では、周辺制御基板1510側で先読み演出の実行有無や演出内容などを決定するために必要とされる情報(当落情報、図柄種別、変動パターン番号等)を生成し、周辺制御基板1510に対する送信情報として対応する記憶領域に記憶する。この際、第二特別図柄の判定結果そのものの代わりに、大当り遊技の種別を示唆している情報として特別図柄の停止図柄に関する情報をコマンドに含めるようにしてもよい。例えば、変動パターンのうちのSPリーチ群、ノーマルリーチ群、図柄種別のうちの潜確当り群、小当り群といった、最終的に決定される前の段階の情報を先読みコマンドとして送信してもよい。
一方、上記ステップS5252の処理において、上記第二特別図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記第二特別図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、ステップS5253~ステップS5255の処理を実行することなく処理を終了することで、上記第二特別図柄の変動表示制御を新たに保留の状態としない。
第一始動口2002へ遊技球が入球したことに基づいて第一特別図柄の保留数が変化すると上記周辺制御基板コマンド送信処理(ステップS120)にて第一特別図柄の保留数を指示するコマンド(第一保留数指定コマンド0~4)をセットして周辺制御基板1510に送信する。また、第二始動口2004へ遊技球が入球したことに基づいて第二特別図柄の保留数が変化すると上記周辺制御基板コマンド送信処理(ステップS120)にて第二特別図柄の保留数を指示するコマンド(第二保留数指定コマンド0~4)をセットして周辺制御基板1510に送信する。
図107は、第一特別図柄プロセス処理(ステップS5238)についてその手順を示すフローチャートである。なお、特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5238で実行される第一特別図柄プロセス処理と特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5239で実行される第二特別図柄プロセス処理とは同様のプログラムモジュールであり、判定に用いる乱数やテーブルが異なるだけであるため、ここでは特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5238で実行される第一特別図柄プロセス処理についてのみ説明する。第一特別図柄プロセス処理では、上記第一特別図柄プロセスフラグに応じて、以下の5つのプロセス処理のうち1つを選択的に実行することとなる。
1.主制御内蔵RAMに格納されている第一特別図柄に対応する大当り判定用乱数を読み出し、読み出した大当り判定用乱数に基づいて上記第一特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる第一特別図柄通常処理(ステップS5280)
2.第一特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての判定処理の結果に基づいて第一特別図柄の変動制御停止時の態様の決定処理などが行われる第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)
3.変動表示パターン用乱数に基づいて上記第一特別図柄表示器1403に表示される第一特別図柄の変動態様や、上記演出表示装置(遊技盤側演出表示装置)1600に特別図柄に対応して実行される演出表示の変動態様についての抽選処理などが行われる第一変動パターン設定処理(ステップS5282)
4.第一特別図柄表示器1403における上記第一特別図柄の変動表示が停止されるまで待機する第一特別図柄変動処理(ステップS5283)
5.第一特別図柄の変動制御停止時における表示態様についての判定処理の結果に基づいて決定された第一特別図柄の変動制御停止時の態様が上記第一特別図柄表示器1403に表示されるように上記第一特別図柄の変動表示を停止させる第一特別図柄停止処理(ステップS5284)
なお、上記第一特別図柄プロセスフラグの初期値は、上記第一特別図柄通常処理(ステップS5280)を行うべき旨を示すよう操作されている。
図108は、上記第一特別図柄通常処理(ステップS5280)についてその手順を示すフローチャートである。
上記第一特別図柄プロセスフラグが当該第一特別図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、同図108に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5301の処理として、上記第一特別保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある第一特別図柄の変動表示があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある第一特別図柄の変動表示があると判断された場合には、次にステップS5302の処理として、上記主制御内蔵RAMの第一特別図柄保留記憶領域に格納されている第一特別図柄の表示態様に関わる乱数(例えば、第一大当り判定用乱数、第一リーチ判定用乱数、第一大当り図柄用乱数、第一変動表示パターン用乱数)のうちの最先の記憶領域に格納された乱数を同主制御内蔵RAMから読み出す。そして次に、ステップS5303及びS304の処理として、上記第一特別保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記主制御内蔵RAMの第一特別図柄保留記憶領域の各記憶領域に格納されている上記第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(例えば、第一大当り判定用乱数、第一リーチ判定用乱数、第一大当り図柄用乱数、第一変動表示パターン用乱数)を先入れ先出し(First-In First-Out)の態様にてシフト操作する。
具体的には、第一特別図柄保留記憶領域は4つの記憶領域(第一特別図柄保留記憶領域a~第一特別図柄保留記憶領域d)を有し、第一始動口2002への始動入賞の発生に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1~3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に始動入賞が発生するとn+1番目(n=1~3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2~4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN-1番目(N=2~4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、上記第一特別図柄の変動表示の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示の保留が解除されるようになる。同様に第二特別図柄保留記憶領域は4つの記憶領域(第二特別図柄保留記憶領域a~第二特別図柄保留記憶領域d)を有し、第二始動口2004への始動入賞の発生に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1~3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に始動入賞が発生するとn+1番目(n=1~3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2~4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN-1番目(N=2~4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、上記第二特別図柄の変動表示の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示の保留が解除されるようになる。
そしてその後、ステップS5305の処理として、上記読み出された第一大当り判定用乱数に基づいて上記大当りの当落についての判定処理である大当り判定処理を行う。その後、上記第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)にプロセス移行されるよう上記第一特別図柄プロセスフラグが更新された時点で(ステップS5306)、この処理を終了する。
図109は、上記大当り判定処理(ステップS5305)についてその手順を示すフローチャートである。
上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、現在の遊技状態が高確率状態(高確率時短状態、高確率非時短状態)であれば(ステップS5311)、図110(A)に示す高確率時の大当り判定テーブルを選択し(ステップS5312)、現在の遊技状態が低確率状態であれば(ステップS5311)、図110(A)に示す低確率時の大当り判定テーブルを選択し(ステップS5313)、選択した大当り判定テーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した大当り判定用乱数とを比較する(ステップS5314)。
図110(A)に示すように大当り判定テーブルは、上記主制御内蔵ROMに記憶され、特別乱数の種類毎(第一大当り判定用乱数、第二大当り判定用乱数)に遊技状態が低確率時(低確率非時短状態、低確率時短状態)の場合に使用する低確率時の大当り判定テーブルと、遊技状態が高確率時(高確率非時短状態、高確率時短状態)の場合に使用する高確率時の大当り判定テーブルと、を備えている。そして、第一大当り判定用乱数と比較するために参照される低確率時の大当り判定テーブルでは、204種類の第一大当り判定用乱数が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、65332種類の第一大当り判定用乱数が上記ハズレであることを示すはずれ判定値と一致するように上記第一大当り判定用乱数(65536種類)がそれぞれ関連付けされている(低確率時の大当り確率;概ね「321分の1」)。これに対し、特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5239で実行される第二特別図柄プロセス処理内において第二特別図柄の大当り判定用乱数(第二大当り判定用乱数)と比較するために参照される低確率時の大当り判定テーブルでは、204種類の第二大当り判定用乱数が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、65332種類の第二大当り判定用乱数が上記ハズレであることを示すはずれ判定値と一致するように上記第二大当り判定用乱数がそれぞれ関連付けされている(低確率時の大当り確率;概ね「321分の1」)。
また、第一大当り判定用乱数と比較するために参照される高確率時の大当り判定テーブルでは、2040種類の第一大当り判定用乱数が大当り判定値と一致し、63496種類の第一大当り判定用乱数がはずれ判定値と一致するように上記第一大当り判定用乱数がそれぞれ関連付けされている(高確率時の大当り確率;概ね「32分の1」)。これに対し、特別図柄及び特別電動役物制御処理のステップS5239で実行される第二特別図柄プロセス処理内において第二大当り判定用乱数と比較するために参照される高確率時の大当り判定テーブルでは、2040種類の第二大当り判定用乱数が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、63496種類の第二大当り判定用乱数が上記ハズレであることを示すはずれ判定値と一致するように上記第二大当り判定用乱数がそれぞれ関連付けされている(高確率時の大当り確率;概ね「32分の1」)。なお、第一大当り判定用乱数と比較するために参照される大当り判定テーブルと、第二大当り判定用乱数と比較するために参照される大当り判定テーブルに設定される大当り判定値(大当り判定値の個数を同数として大当り判定値を異ならせるものであってもよいし(大当り確率は同一)、大当り判定値の個数を異ならせるものであってもよい(大当り確率を異ならせる))を異ならせるようにしてもよく、この場合には低確率時の大当り判定テーブルと高確率時の大当り判定テーブルのうち少なくとも一方の大当り判定値を異ならせるようにすればよい(両方異ならせるようにしてもよい)。
上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、選択した大当り判定テーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した大当り判定用乱数との比較の結果、大当りとすると判定した場合には(ステップS5315)、当該変動が大当りに当選していることを示す大当りフラグをセットし(ステップS5316)、大当り判定処理を終了する。
また、上記ステップS5315で、大当りに落選した旨判断された場合は、選択した大当り判定テーブルに基づいて、上記読み出した大当り判定用乱数が小当りに当選したことを示す小当り判定値と一致するか否かの判断を行う(ステップS5317)。ただし上述の通り、本例の第一特別図柄通常処理(第二特別図柄プロセス処理)のステップS5302においては小当り判定値と一致する大当り判定用乱数が読み出されることはないので(小当り確率;65536分の0)、このステップS5317では、小当りに当選されていない旨判断される(ハズレ判定される)こととなる。
一方、上記ステップS5317で、ハズレとすると判定した場合には、リーチ判定テーブルとステップS5302で読み出したリーチ判定用乱数とを比較する(ステップS5319)。
図示しないリーチ判定テーブルは、上記主制御内蔵ROMに記憶され、遊技状態が高確率非時短状態時の場合に使用する高確率非時短状態時のリーチ判定テーブルと、遊技状態が高確率時短状態時の場合に使用する高確率時短状態時のリーチ判定テーブルと、遊技状態が低確率状態時(低確率非時短状態)の場合に使用する低確率状態時のリーチ判定テーブルと、を備えている。
ここで、高確率時短状態時のリーチ判定テーブルでは、1種類のリーチ判定用乱数がリーチすることを示すリーチ判定値と一致し、71種類のリーチ判定用乱数がリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するように上記リーチ判定用乱数がそれぞれ関連付けされている。ただし、高確率時短状態時のリーチ判定テーブルでは、時短状態にあるときの遊技の進行スピードを最大限まで高めるべく、72種類のリーチ判定用乱数の全てがリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するようにして、リーチすることを示すリーチ判定値と一致することがないようにしてもよい。
また、低確率状態時のリーチ判定テーブルでは、高確率時短状態時のリーチ判定テーブルに設定されるリーチ判定用乱数と同一のリーチ判定用乱数を含む5種類のリーチ判定用乱数がリーチすることを示すリーチ判定値と一致し、67種類のリーチ判定用乱数がリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するように上記リーチ判定用乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、この実施の形態では、低確率状態時では、リーチすることを示すリーチ判定値が高確率時短状態時よりも高められ、所定の確率で得られるようになっている。
さらに、高確率非時短状態時のリーチ判定テーブルでは、高確率時短状態時及び低確率状態時のリーチ判定テーブルに設定されるリーチ判定用乱数と同一のリーチ判定用乱数を含む5種類のリーチ判定用乱数がリーチすることを示すリーチ判定値と一致し、67種類のリーチ判定用乱数がリーチしないことを示すリーチ判定値と一致するように上記リーチ判定用乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、この実施の形態では、高確率非時短状態時では、リーチすることを示すリーチ判定値が低確率非時短状態と同じとされている。
上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、選択したリーチ判定テーブルとステップS5302で読み出したリーチ判定用乱数との比較の結果(ステップS5319)、リーチハズレとすると判定した場合には(ステップS5120におけるYES)、当該変動がリーチとなることを示すリーチフラグをセットして処理を終了する(ステップS5121)。
図111は、上記第一特別図柄停止図柄設定処理(ステップS5281)についてその手順を示すフローチャートである。
上記第一特別図柄プロセスフラグが当該第一特別図柄停止図柄設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図111に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、第一特別図柄の変動表示停止時における表示態様の抽選処理の結果、すなわち上記大当り判定処理(ステップS5305)の結果を判別する。抽選処理結果の判別は、大当りフラグがセットされているか否か(ステップS5331)を判別することにより行う。
主制御MPU1310aは、ステップS5331で大当りフラグがセットされていれば、図110(B)に示す図柄決定テーブルを選択して、第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した第一大当り図柄用乱数と選択した図柄決定テーブルとを比較することにより第一特別図柄の変動制御停止時の態様(第一特別図柄の停止図柄)としての大当り図柄を決定する(ステップS5332)。
図110(B)に示すように、第一特別図柄側の図柄決定テーブルには、判定結果(8R確変大当りA,8R通常大当り)に対して第一大当り図柄用乱数(ここでは、総数200個の第一大当り図柄用乱数)がそれぞれ関連付けされるかたちで記憶されている。なお、図110(C)に示すように、第二特別図柄側の図柄決定テーブルには、判定結果(16R確変大当り,8R確変大当りB,2R通常大当り)に対して第二大当り図柄用乱数(ここでは、総数200個の第二大当り図柄用乱数)がそれぞれ関連付けされるかたちで記憶されている。
主制御基板1310の主制御MPU1310aでは、取得した大当り図柄用乱数に対応して関連付けされている判定結果を特定することにより、大当りの種類を決定する。なお、本例の図柄決定テーブルでは、第一大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りの種類と第二大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りの種類とが異なるように設定している。より具体的には、高確率状態への移行契機となる確変大当りと、高確率状態への移行契機とならない通常大当りとの振分け率(割り振り)は同じとされているが、第一大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りによって獲得可能とされる遊技球の期待値よりも、第二大当り図柄用乱数に基づいて決定される大当りによって獲得可能とされる遊技球の期待値のほうが大きくなっている。
大当りの種類毎の具体的な遊技・演出内容を簡潔にまとめると以下の通りである。
1.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な8R大当り遊技状態に制御し、この8R大当り遊技状態の後は、次に大当り遊技状態が発生するまで高確率時短状態に制御するとともに、8R大当り遊技状態の実行期間中は特定のキャラクタが勝利するバトル演出(バトル勝利演出)を行い、高確率時短状態においては相対的に有利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される8R確変大当りA
2.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な8R大当り遊技状態に制御し、この8R大当り遊技状態の後は、特別図柄の変動表示が100回消化される(若しくは、100回消化されるまでの期間内で大当りに当選する)まで低確率時短状態に制御するとともに、8R大当り遊技状態の実行期間中は特定のキャラクタが敗北するバトル演出(バトル敗北演出)を行い、低確率時短状態においては、相対的に不利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される8R通常大当り
3.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を16回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な16R大当り遊技状態に制御し、この16R大当り遊技状態の後は、次に大当り遊技状態が発生するまで高確率時短状態に制御するとともに、16R大当り遊技状態の実行期間中はラウンド数が8ラウンドを超えるか(16ラウンドになるか)についての演出(成功演出)が行われる上乗せチャレンジ演出を行い、高確率時短状態に制御されてからの所定期間が経過した以降は相対的に有利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される16R確変大当り
4.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を8回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球可能(容易)な8R大当り遊技状態に制御し、この8R大当り遊技状態の後は、次に大当り遊技状態が発生するまで高確率時短状態に制御するとともに、8R大当り遊技状態の実行期間中はラウンド数が8ラウンドを超えるか(16ラウンドになるか)についての演出(失敗演出)が行われる上乗せチャレンジ演出を行い、高確率時短状態に制御されてからの所定期間が経過した以降は相対的に有利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される8R確変大当りB
5.遊技盤側演出表示装置1600において大当り図柄組合わせが現れてから、大入賞口2005を短時間開放(例えば0.6秒)した後又は大入賞口2005に遊技球が9個入賞したことが上記カウントセンサ4005で検出されたときに閉鎖させる開閉パターン(ラウンド遊技)を2回繰り返すことで遊技球が大入賞口2005に入球され難い2R大当り遊技状態に制御し、この2R大当り遊技状態の後は、特別図柄の変動表示が100回消化される(若しくは、100回消化されるまでの期間内で大当りに当選する)まで低確率時短状態に制御するとともに、2R大当り遊技状態の実行期間中は特定のキャラクタが敗北するバトル演出(バトル敗北演出)を行い、低確率時短状態においては、相対的に不利な状態であることが遊技盤側演出表示装置1600において示される演出モードに制御される2R通常大当り
なお、上記左打ち状態では遊技球がゲート部2003を通過することがなく、第二始動口2004を開状態にする可動片(図示略)の駆動は行われない。そのため、左打ち状態では第二始動口2004への遊技球の入賞は発生せず、第一始動口2002への遊技球の入賞のみが発生することになり、第二特別図柄の保留球がある場合を除き第一特別図柄表示器1403における第一特別図柄の変動表示のみが実行され、第一特別図柄に関連した大当り(8R確変大当りA,8R通常大当り)が発生することになる。同様に、上記右打ち状態では第一始動口2002に遊技球は入賞しない。そのため、右打ち状態では第二始動口2004への遊技球の入賞のみが発生することになり、第一特別図柄の保留球がある場合を除き第二特別図柄表示器1405における第二特別図柄の変動表示のみが実行され、第二特別図柄に関連した大当り(16R確変大当り,8R確変大当りB,2R通常大当り)が発生することになる。
また、第一特別図柄に関連した大当りでは最大で大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)する開閉パターンを8回繰り返して概ね1000個の遊技球しか払い出されないのに対し、第二特別図柄に関連した大当りでは最大で大入賞口2005を長時間開放(例えば28.5秒)する開閉パターンを16回繰り返して概ね2000個の遊技球を払い出し可能である。
なお、第一特別図柄停止図柄設定処理において8R確変大当りAに決定した場合には大当り図柄として8R確変大当りA図柄に決定し、8R通常大当りに決定した場合には大当り図柄として8R通常大当り図柄に決定する。また、図示しないが第二特別図柄停止図柄設定処理において16R確変大当りに決定した場合には大当り図柄として16R確変大当り図柄に決定し、8R確変大当りBに決定した場合には大当り図柄として8R確変大当りB図柄に決定し、2R通常大当りに決定した場合には大当り図柄として2R通常大当り図柄に決定する。
また、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5331で大当りフラグがセットされていなければ、次にステップS5333の処理として、小当りフラグがセットされているか否かを判断する。そしてこの結果、第二特別図柄プロセス処理(ステップS5239)内の当該ステップS5333に相当する処理にて小当りフラグがセットされていれば、第二特別図柄の変動停止時の態様として小当り図柄(特有の図柄停止態様)に決定した後(ステップS5334)、ステップS5337に移行する。
またさらに、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5333で小当りフラグがセットされていなければ、特別図柄の変動停止時の態様としてハズレ図柄に決定した後(ステップS5336)、ステップS5337に移行する。
そして、こうして停止図柄についての決定処理が行われた後は、主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5337の処理として、上記抽選結果(大当りの種類、小当り、リーチはずれ、はずれのいずれかを指示(第一特別図柄の停止図柄の態様を指示するものであってもよい))が上記周辺制御基板1510に送信されるよう抽選結果それぞれに応じた判定結果通知コマンドをセットする。そしてその後は、ステップS5338の処理として、上記第1変動パターン設定処理(ステップS5282)にプロセス移行されるよう上記第一特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
なお、周辺制御MPU1511aは、受信した判定結果通知コマンド及び変動パターンコマンドに基づいて演出表示装置1600を表示制御する(左・中・右の装飾図柄を変動表示して左装飾図柄→右装飾図柄→中装飾図柄の順序で停止表示させる(なお左・中・右の装飾図柄を同一図柄で同期して変動表示し同時に停止表示する場合もある))。例えば、周辺制御MPU1511aは、大当りとして2R通常大当り以外の種別に当選した場合には左・中・右の装飾図柄が3つ揃いとなる組合わせに決定する。これに対し、2R通常大当りが得られた場合は、特定の図柄組合わせ(左・中・右の装飾図柄の少なくとも1つが他の図柄と同じとならない組合わせ)に決定する。また、リーチはずれを特定した場合にはリーチを伴ったはずれ図柄(左・右の装飾図柄が「0」~「9」の同一の図柄の組み合わせであって中装飾図柄が異なる図柄の組み合わせ;リーチハズレ図柄)に決定し、はずれを特定した場合には、リーチを伴わないはずれ図柄(左・中・右の装飾図柄のうち少なくとも左・右の装飾図柄が異なる図柄となる組合せ)に決定する。こうして決定された停止図柄は、変動パターンコマンドから特定される変動時間の経過時(遊技演出の終了時)において演出表示装置1600に表示される。
いずれにせよ、周辺制御MPU1511aは、遊技が進行された結果として当りが得られたときは、大当り遊技が開始されるよりも前に当り時の演出表示(特別表示態様)を出現させ、大当り遊技が開始された後に大当り遊技中の演出表示を出現させるようになっている。
図112は、上記第一変動パターン設定処理(ステップS5282)についてその手順を示すフローチャートである。
上記第一特別図柄プロセスフラグが当該第一変動パターン設定処理を行うべき旨を示しているときは、同図112に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、大当りフラグがセットされていれば(ステップS5341)、第一特別図柄停止図柄設定処理のステップS5332で決定した大当りの種類に応じた大当り時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択し(ステップS5342)、小当りフラグがセットされていれば(ステップS5343)、小当り時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択し(ステップS5344)、リーチフラグがセットされていれば(ステップS5345)、リーチ時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択し(ステップS5346)、大当りフラグと小当りフラグとリーチフラグとのいずれもセットされていない場合、すなわち通常のはずれ(リーチ演出を実行しないはずれ)となる場合には、はずれ時の変動パターンテーブル(図示しない)を選択する(ステップS5347)。
そして、選択した変動パターンテーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した変動表示パターン用乱数とを比較することにより実行する変動パターンを決定し(ステップS5348)、決定した変動パターンを開始することを周辺制御基板1510に通知する変動パターンコマンドをセットして第一特別図柄表示器1403に表示される第一特別図柄の変動表示を開始する(ステップS5349)。また、主制御MPU1310aは、変動パターンを決定すると決定した変動パターンに対応して設定されている変動時間を変動タイマに設定する(ステップS5350)。そして、上記第一特別図柄変動処理(ステップS5283)にプロセス移行されるよう上記第一特別図柄プロセスフラグを更新した時点で(ステップS5355)、この処理を終了する。これにより、こうして決定された変動時間だけ第一特別図柄表示器1403にて第一特別図柄の変動表示制御が行われるとともに該特別図柄の変動表示に同期して上記演出表示装置1600にて演出制御が行われるようになる。
なお、本例の変動パターンテーブルは、大当り判定用乱数(第一大当り判定用乱数、第二大当り判定用乱数)及び大当り図柄用乱数(第一大当り図柄用乱数、第二大当り図柄用乱数)に基づく判定結果毎に複数種類設けられている。また、各変動パターンテーブルに設定される変動パターンには上記特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動表示制御に要する所定の時間(変動時間)を示す複数の変動時間情報が上記第一変動表示パターン用乱数にそれぞれ対応して関連付けされるかたちで記憶されている。しかして、主制御MPU1310aは、大当り判定用乱数及び大当り図柄用乱数に基づく判定結果に応じた複数種類の変動パターンテーブルのうち、選択した変動パターンテーブルと第一特別図柄通常処理のステップS5302で読み出した変動表示パターン用乱数とを比較し、上記読み出した変動表示パターン用乱数に関連付けされている変動時間情報をこのテーブルから取得することで、上記特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動パターンを決定する。これにより、上記特別図柄(第一特別図柄、第二特別図柄)の変動パターンについての判定処理が行われるようになる。なお、上記変動パターンテーブルは、上記主制御内蔵ROMに記憶されている。
ただし上述の通り、本例では小当りに当選することがないことから、小当り時の変動パターンテーブルが用いられることはない。本例では、小当りに当選することはないが、小当りに当選するようにしてもよい。
また、本例のリーチ時の変動パターンテーブルでは、いずれのリーチ演出を実行するかを示す判定値と変動表示パターン用乱数とを比較することにより実行するリーチ演出の態様種別を決定するように設定されている。例えば、非時短状態においては、241種類の変動表示パターン用乱数のうち164種類の変動表示パターン用乱数がノーマルリーチ演出のいずれかを実行することを示す判定値(0~163)として設定され、59種類の変動表示パターン用乱数が大当り期待度の低いスーパーリーチ演出のいずれかを実行することを示す判定値(164~222)として設定され、18種類の変動表示パターン用乱数が大当り期待度の高いスーパーリーチ演出のいずれかを実行することを示す判定値(223~240)として設定される。
なお、スーパーリーチ演出(SP演出)とは、ノーマルリーチ演出よりも大当り期待度が高く、大当り遊技状態の発生を望む遊技者に対してはスーパーリーチ演出が実行されたときに大当り遊技状態に対する遊技者の期待度が高まるようになっている。すなわち、このようなスーパーリーチ演出は、大当り時の変動パターンテーブルにおいて最も選択率が高いものとなっており、これによって最終的にはハズレが表示されたとしても大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を高めることができるようになる。ただし実際には、大当り遊技状態に対する遊技者の期待度を十分に高める上では、スーパーリーチ演出が実行されている期間中に、変動パターンとは別抽選とされている高期待の予告演出が出現する(複合する)ことが求められる。
また、第一大当り判定用乱数及び第一大当り図柄用乱数に対応して設けられて第一特別図柄の変動時間を決定するときに用いられるはずれ時の変動パターンテーブルでは、非時短状態と時短状態とに共通して12秒の変動時間が設定されている。一方、第二大当り判定用乱数及び第二図柄乱数に対応して設けられて第二特別図柄の変動時間を決定するときに用いられるはずれ時の変動パターンテーブルでは、時短状態として0.1秒~12秒の変動時間が設定可能とされ、非時短状態として12秒の変動時間が設定されている。このように第一特別図柄の変動時間は、時短状態中と非時短状態中とで同一とされ、時短状態において第一特別図柄の変動中に、第二始動口2004への遊技球の入賞を促すとともに遊技者が第二始動口2004へ遊技球を入賞させるための時間を確保している。
また、第二特別図柄のハズレ時の変動時間のうち0.1秒が選択される場合、時短状態(高確率時短状態など)において遊技領域5aに0.6秒間隔で打ち込まれる各遊技球が抽選処理に供されないままで排出されてしまうようなことが抑制されるようになる。
すなわち、右打ちされた遊技球は、ゲート部2003の直上となる領域に供給される。そして、時短状態(高確率時短状態など)にあるときに、この領域からゲート部2003に同遊技球が受け入れられると、普通図柄としての当りが得られて(例えば、当選確率が100%)、第二始動口2004の開閉に関わる可動片が長期間(本例では5.5秒間)に亘って開状態にて維持されるようになる。これにより、第二始動口2004に連続して次々と受け入れられうる状況下(センター役物2500の右側へ打込まれた遊技球の略全てが第二始動口2004に受け入れられうる時短状態)にあっても、それら遊技球の受け入れがある都度、「概ね32分の1」前後の高い大当り確率(高確率状態での確率)で第二特別図柄側の抽選が次々と消化されうる制御が実行可能とされるようになる。
そして本例では、遊技者がハンドル302を操作しているときには0.6秒間隔で遊技球が発射されるようになっていることから、時短状態(高確率時短状態など)においては、第二始動口2004には0.6秒間隔で遊技球が受け入れられることが多くなる。この点、本例では上記したように第二始動口2004への遊技球の入賞に基づく第二特別図柄のはずれ時の変動パターンテーブルには時短状態(高確率時短状態など)の変動時間として極めて短い0.1秒に設定可能とされている。すなわちこの場合、ハズレが得られたときは、遊技球の発射間隔(0.6秒)未満の時間(0.1秒)だけで図柄変動が終了されるようになることから、0.6秒間隔で打ち出される遊技球が第二始動口2004に次々と受け入れるような状況であっても、それらの遊技球が抽選処理に供されないままで排出されてしまうようなことが抑制されるようになる。
図113は、上記第一特別図柄変動処理(ステップS5283)についてその手順を示すフローチャートである。
上記第一特別図柄プロセスフラグが当該第一特別図柄変動処理を行うべき旨を示しているときは、同図113に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5371の処理として、上記変動パターンについての抽選処理(ステップS5282)で決定した変動パターンに応じた変動時間が設定される変動タイマを1減算する。そしてこの結果、変動時間タイマが0、すなわち、上記抽選された変動時間が経過したと判断されると(ステップS5372)、次にステップS5373の処理に移行する。すなわち、このステップS5373の処理において、上記第一特別図柄停止処理(ステップS5284)にプロセス移行されるよう上記第一特別図柄プロセスフラグを更新した時点で、この処理を終了する。
なお、変動タイマを1減算したにもかかわらず(ステップS5371)、変動時間タイマが0になっていないときは、変動時間タイマが0になるまで(図柄を確定停止させるべき時間になるまで)、当該タイマ割り込み処理が行われる都度、上記ステップS5371,S5372の処理が行われることとなる。
図114は、上記第一特別図柄停止処理(ステップS5284)についてその手順を示すフローチャートである。
上記第一特別図柄プロセスフラグが当該第一特別図柄停止処理を行うべき旨を示しているときは、同図114に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5381の処理として、上記第一特別図柄停止図柄設定処理にて決定された停止図柄を上記第一特別図柄表示器1403に表示させるための表示制御を行うとともに、上記演出表示装置1600に第一特別図柄の停止図柄に応じた装飾図柄の表示結果の導出表示を指示する停止表示コマンドを上記周辺制御基板1510へのコマンドとしてセットする(ステップS5382)。
また、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、上記大当りフラグがセットされているときは(ステップS5386におけるYES)、大当り遊技状態を開始することを示す大当り開始コマンドをセットし(ステップS5387)、大当り遊技状態の開始までの待機時間(大当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS5388)。そして、大当り遊技状態の実行中であることを示す大当り実行中フラグをセットするとともに上記高確率フラグがセットされていれば当該高確率フラグをリセットし、また、上記時短フラグがセットされていれば当該時短フラグをリセットし(ステップS5389)、さらに上記変動回数カウンタをリセットし、第一特別図柄プロセスフラグを初期値である第一特別図柄通常処理にプロセス移行されるように更新した時点で(ステップS5394)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS5235の処理にて大当り実行中フラグがセットされている旨判断されることとなり、上述の大当り制御処理(ステップS5240a)にて大当り遊技状態が実行されるようになる。
なお、大当り開始コマンドは、周辺制御基板1510に送信されるコマンドであり、大当りの種類に応じて個々に用意されている。ステップS5387では、大当りの種類(8R確変大当りA、8R通常大当り、16R確変大当り、8R確変大当りB、2R通常大当り)に応じた大当り開始コマンド(8R確変大当りAコマンド、8R通常大当りコマンド、16R確変大当りコマンド、8R確変大当りBコマンド、2R通常大当りコマンド)をセットする。これにより、大当り開始コマンドによって指示された大当りの種類に応じた大当り遊技状態の演出(バトル演出や上乗せチャレンジ演出)が演出表示装置1600、各ランプ・LED及び各スピーカ等により実行される。
一方、上記ステップS5386の処理において、大当りフラグがセットされていない旨判断されたときは(ステップS5386におけるNO)、まず、低確率時短状態にあるか否かを判断する(ステップS5390)。そして、低確率時短状態にあるときには、低確率時短状態に制御されてから消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値(ここでは100回)に達したか否かを判断する(ステップS5391)。すなわち、低確率時短状態に制御されてから消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値(100回)に達したときには、低確率時短状態を終了させるべき条件が成立したとして、時短機能を停止させて通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に移行させることとなる(ステップS5392)。
そして、こうして時短機能に関する処理が行われた後は、小当りフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS5393)。そしてこの結果、小当りフラグがセットされている旨判断されたときは(ステップS5393におけるYES)、小当り遊技状態を開始することを示す小当り開始コマンドをセットし(ステップS5394)、小当り遊技状態の開始までの待機時間(小当り遊技状態を開始する旨の表示等を行う時間)をインターバルタイマにセットする(ステップS5395)。そして、小当り遊技状態の実行中であることを示す小当り実行中フラグをセットし(ステップS5396)、第一特別図柄プロセスフラグを初期値である第一特別図柄通常処理にプロセス移行されるように更新した時点で(ステップS5394)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS5236の処理にて小当り実行中フラグがセットされている旨判断されることとなり、上述の小当り制御処理(ステップS5240b)にて小当り遊技状態が実行されるようになる。ちなみに、大当りが当選された場合とは異なり、このような小当り遊技状態の実行に際しては、遊技状態が変更されるようなことはない。
他方、大当りフラグと小当りフラグとのいずれもセットされていない旨判断されたときは(ステップS5393におけるNO)、ハズレであるとして、大当りや小当りに関する処理を行うことなく、第一特別図柄プロセスフラグを初期値である第一特別図柄通常処理にプロセス移行されるように更新した時点で(ステップS5394)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、大当り実行中フラグや小当り実行中フラグがセットされていない旨判断されることとなり(ステップS5235,S236)、保留の状況にしたがって新たな遊技(抽選や、図柄制御)の進行にかかる処理が行われるようになる(ステップS5237~S5239)。
図115は、上記普通図柄及び普通電動役物制御処理(ステップS116)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、ステップS5401の処理において、上記ゲートセンサ4003による検出信号がオン状態にあり、上記ゲート部2003への遊技球の通過があったと判断されたとすると、同図115に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5402の処理として、まず、普通図柄の普通乱数を上記乱数カウンタから取得してこれをRAMの普通図柄保留記憶領域に格納するなどのゲート部通過処理を実行する。
次いで、普通図柄プロセス処理では、普通図柄プロセスフラグに応じて、以下の5つのプロセス処理の1つを選択的に実行する。
1.主制御MPU1310aのRAMに格納されている普通乱数を読み出し、読み出した普通乱数に基づいて上記普通図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理などが行われる普通図柄通常処理(ステップS5403)
2.普図変動乱数に基づいて上記普通図柄表示器1402に表示される普通図柄の変動態様(変動時間)についての抽選処理などが行われる普通図柄変動時間決定処理(ステップS5404)
3.普通図柄表示器1402における上記普通図柄の変動表示が停止されるまで待機する普通図柄変動処理(ステップS5405)
4.普通図柄の変動制御停止時における表示態様についての抽選処理の結果に基づいて決定された普通図柄の変動制御停止時の態様が上記普通図柄表示器1402に表示されるように上記普通図柄の変動表示を停止させる普通図柄停止処理(ステップS5406)
5.普通図柄の変動制御停止時の態様についての抽選処理の結果が「普図当り」を示唆する態様となったとき、上記可動片が開状態になって第二始動口2004への遊技球の受け入れを可能に制御する処理を実行する普通電動役物開放処理(ステップS5407)
なお、上記普通図柄プロセスフラグは、その初期値が、上記普通図柄通常処理(ステップS5403)を行うべき旨を示すよう操作されている。
図116は、上記ゲート部通過処理(ステップS5402)についてその手順を示すフローチャートである。
いま、上記ステップS5401の処理において、上記ゲートセンサ4003による検出信号がオン状態にあり、上記ゲート部2003への遊技球の通過があったと判断されたとすると、同図116に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、ステップS5411の処理として、まず、上記普通保留数カウンタによるカウンタ値を主制御MPU1310aのRAMから取得する。そして、このカウンタ値に基づいて普通図柄の保留数がその最大値である「4」であるか否かの判断を行う。
このステップS5411の処理において、上記普通図柄の保留数がその最大値でないと判断された場合には、上記普通図柄の変動表示制御を新たに保留の状態とすべく、以下のステップS5412~S5414の処理を行うこととなる。すなわち、まず、上記ステップS5412の処理として、上記普通保留数カウンタをカウントアップ(1加算)する。次いで、ステップS5413の処理として、上記普通乱数、上記普図変動乱数を上記乱数カウンタから取得する。そして次に、ステップS5414の処理として、こうして取得された各乱数を、上記主制御MPU1310aのRAMの記憶領域のうちの上記普通保留数カウンタによるカウンタ値に対応する普通図柄保留記憶領域に格納する。
ただし、上記ステップS5411の処理において、上記普通図柄の保留数がその最大値であると判断された場合には、上記普通図柄の変動表示制御は新たに保留されない。すなわち、ステップS5412~ステップS5414の処理を実行しないことで、上記普通図柄の変動表示制御を新たに保留の状態としない。
図117は、上記普通図柄通常処理(ステップS5403)についてその手順を示すフローチャートである。
上記普通図柄プロセスフラグが当該普通図柄通常処理を行うべき旨を示しているときは、同図117に示されるように、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、まず、ステップS5421の処理として、上記普通保留数カウンタによるカウンタ値に基づいて保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があるか否かの判断を行う。この結果、保留の状態にある普通図柄の変動表示制御があると判断された場合には、次にステップS5422の処理として、上記主制御MPU1310aのRAMの普通図柄保留記憶領域に格納されている普通図柄の表示態様に関わる乱数(例えば、普通乱数、普図変動乱数)のうちの最先の記憶領域に格納された乱数を同RAMから読み出す。そして次に、ステップS5423及びS5424の処理として、上記普通保留数カウンタをカウントダウンするとともに、上記主制御MPU1310aのRAMの普通保留記憶領域の各記憶領域に格納されている上記普通図柄の変動表示停止時における表示態様に関わる乱数(普通乱数、普図変動乱数)を先入れ先出し(First-In First-Out)の態様にてシフト操作する。
具体的には、普通図柄保留記憶領域は1~4の4つの記憶領域を有し、上記ゲート部2003への遊技球の通過に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1~3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に上記ゲート部2003に遊技球が通過するとn+1番目(n=1~3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2~4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN-1番目(N=2~4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、上記普通図柄の変動表示制御の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示制御の保留が解除されるようになる。
次いで、上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、現在の遊技状態が時短状態(高確率時短状態)であれば(ステップS5426)、時短時の普図当り判定テーブル(図示しない)を選択し(ステップS5426)、現在の遊技状態が非時短状態(低確率非時短状態、高確率非時短状態)であれば(ステップS5425)、非時短時の普図当り判定テーブル(図示しない)を選択し(ステップS5427)、選択した普図当り判定テーブルと普通図柄通常処理のステップS5422で読み出した普通乱数とを比較する(ステップS5428)。
なお、普図当り判定テーブルは、上記主制御MPU1310aのROMに記憶され、遊技状態が時短時(高確率時短状態)の場合に使用する時短時の普図当り判定テーブルと、遊技状態が非時短時(低確率非時短状態、高確率非時短状態)の場合に使用する非時短時の普図当り判定テーブルと、を備えている。そして、普通乱数と比較するために参照される時短時の普図当り判定テーブルでは、255種類の全ての普通乱数が普図当りに当選したことを示す普図当り判定値と一致し、普図はずれであることを示す普図はずれ判定値と一致することがないように上記普通乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、時短時では、上記ゲート部2003への遊技球の通過があったとき、普図当りに必ず当選し、上記可動片が開状態になって第二始動口2004への遊技球の受け入れを可能に制御している。255種類の全てではなく、非時短状態のときよりも多くの普通乱数が普図当りに当選したことを示す普図当り判定値と一致するようにしてもよい。
また、普通乱数と比較するために参照される非時短時の普図当り判定テーブルでは、255種類の全ての普通乱数が普図当りに当選したことを示す普図当り判定値と一致することがなく、普図はずれであることを示す普図はずれ判定値と一致するように上記普通乱数がそれぞれ関連付けされている。このように、非時短時では、上記ゲート部2003への遊技球の通過があったとしても、普図当りに当選することがないため、上記一対の可動片が開状態になって第二始動口2004への遊技球の受入れを可能に制御することがない。ただし上述の通り、非時短状態においても普通図柄の当りが得られるようにしてもよく、この場合には時短状態よりも低い当選確率(例えば50%)とし、普通図柄の抽選結果が当りとなったときに上記第二始動口2004の可動片を時短状態よりも短い時間、例えば、2秒間開状態にさせて第二始動口2004への遊技球の受入れを可能とした後に再び前進させて第二始動口2004への遊技球の受入れを不能にするようにしてもよい。
上記主制御基板1310の主制御MPU1310aは、選択した普図当り判定テーブルと普通図柄通常処理のステップS5422で読み出した普通乱数との比較の結果、普図当りとすると判定した場合には(ステップS5429)、当該変動が普図当りに当選していることを示す普図当りフラグをセットした後(ステップS5430)、普通図柄の変動制御停止時の態様(普通図柄の停止図柄)としての普図当り図柄を決定する(ステップS5431)、一方、選択した普図当り判定テーブルと普通図柄通常処理のステップS5422で読み出した普通乱数との比較の結果、はずれとすると判定した場合には、普通図柄の変動制御停止時の態様(普通図柄の停止図柄)としての普図はずれ図柄を決定する(ステップS5432)。そしてその後、上記普通図柄変動時間決定処理(ステップS5404)にプロセス移行されるよう上述の普通図柄プロセスフラグが更新された時点で(ステップS5433)、この処理を終了する。
そして、このような主制御MPU1310aによる制御が行われるなかで、周辺制御MPU1511aでは、該主制御MPU1310aから送信される上述の各種コマンドを取得することで上記周辺制御部定常処理(受信コマンド解析処理(ステップS1022))内でその都度の遊技状況を把握し、該遊技状況に応じた演出を実行可能としている。
より具体的には、周辺制御MPU1511aは、まず、始動入賞が発生した状況にあるかを判断し、該状況にあるときには始動入賞に応じた保留表示や先読み演出に関する制御を行う。そしてこの後、把握した遊技状況に基づいてプロセスフラグを更新することで、以下の変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄変動開始処理、演出図柄変動中処理、演出図柄変動停止処理、大当り表示処理、大当り遊技中処理、及び大当り終了演出処理のいずれかを実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理:主制御MPU1310aから変動パターンに関する変動パターンコマンドを受信するまでの間、図柄が変動状態になく且つ大当りに関する制御が行われていないときの演出(デモ演出など)にかかる制御を行うとともに、主制御MPU1310aから変動パターンに関する変動パターンコマンドを受信するとプロセスフラグを演出図柄変動開始処理に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理:変動パターンコマンドなどに基づいて図柄変動期間における各種の演出内容(演出パターンや予告演出など)を決定するとともに、該決定した演出内容に基づいて装飾図柄の変動が開始されるように制御する。そしてこの後、プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理:演出図柄変動開始処理にて決定した各種の演出内容を、図柄変動期間中のそれぞれのタイミングで開始させる制御などを行うとともに、変動時間が終了するとプロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理:全図柄停止を指示するコマンド(図柄確定コマンド)の受信に基づいて装飾図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御などを行う。そして、装飾図柄を大当り図柄で停止させる場合はプロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値に更新し、装飾図柄をハズレ図柄で停止させる場合はプロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応した値に更新する。
大当り表示処理:装飾図柄が大当り図柄で停止してから大当り遊技が開始されるまでの期間における演出(演出表示装置1600に大当りの発生を報知する表示演出など)を制御する。そしてこの後、プロセスフラグの値を大当り遊技中処理に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理:大当り遊技状態の発生期間中における各種演出にかかる制御を行う。大当り遊技状態が終了すると、プロセスフラグの値を大当り終了演出処理に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理:演出表示装置1600において、大当り遊技状態が終了してから変動許容状態になるまでの期間における演出(大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示演出など)を制御する。そして、プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応した値に更新する。
ここで、始動入賞時に実行される先読み演出やタイマ演出の制御について説明する。
始動入賞口に遊技球が入賞すると、主制御基板1310は、始動入賞した始動口に応じて第一始動口通過処理(図105)又は第二始動口通過処理(図106)を実行し、始動記憶として乱数値を抽出(取得)する(ステップS5241、S5251)。そして、第1特図先読み処理(S5245)又は第2特図先読み処理(S5255)において、抽出された乱数値又は当該乱数値に基づく抽選結果に基づいて、特別図柄1記憶先読み演出コマンド又は特別図柄2記憶先読み演出コマンド(図90参照、以下、「特図先読み演出コマンド」)を周辺制御基板1510に送信する。
周辺制御基板1510では、特図先読み演出コマンドを受信すると、受信したコマンドに基づいて先読み演出を実行するか否かを判定する。主制御基板1310からのコマンドは、周辺制御部コマンド受信割り込み処理(図98)によって、周辺制御部受信リングバッファに記憶される。そして、受信したコマンドは、周辺制御部電源投入時処理(図95)における周辺制御部定常処理の受信コマンド解析処理(S1022)によって解析される。
特図先読み演出コマンドを受信すると、周辺制御基板1510は、受信コマンド解析処理において、先読み演出制御処理を実行する。先読み演出制御処理では、始動記憶表示を変更する通常先読み演出を実行するための処理と、前述したタイマ演出や背景演出を実行するための処理を実行する。なお、先読み演出制御処理は、受信コマンド解析処理で先読み演出コマンドを受信したことを示すフラグを設定し、周辺制御部電源投入時処理(図95)における周辺制御部定常処理で呼び出すようにしてもよい。
始動記憶表示を変更する通常先読み演出を実行するための処理では、特図先読み演出コマンドに基づいて抽選し、当該抽選結果に基づいて変化後の始動記憶表示の態様を選択する。このとき、特図先読み演出コマンドに対応する特別図柄の変動表示においてリーチ状態に移行する場合にのみ始動記憶表示の態様を変化させるようにしてもよい。始動記憶表示の態様は、例えば、色や形状を変化させる。そして、始動記憶表示の態様を変化させるための通常先読み演出設定処理を実行する。通常先読み演出設定処理では、始動記憶表示の表示色を変化させる設定を行うとともに、変化のタイミングで効果音を出力させたり、ランプを点灯させたり、役物を可動させたりするための設定を行う。タイマ演出や背景演出を実行するための処理については後述する。
タイマ演出は、特定の始動記憶に対する抽選結果や当り可能性を示唆する示唆演出の実行時期が近づいていることをカウントダウン表示で示す事前示唆演出である。タイマ演出としては、大きく2種類が設けられており、前述した先読み演出の1つとして制御されるものであって、特定の始動記憶に対する変動表示が開始される前から特定の始動記憶に対する変動表示の所定タイミングまでの期間をカウントダウン表示する複数変動にまたがるタイマ演出(以下、先読みタイマ演出と称す)と、前述した先読み演出とは異なり変動パターンに基づき制御されるものであって、特定の始動記憶に対する変動表示が開始された後の所定タイミングからこの特定の始動記憶に対する変動表示の別のタイミングまでの期間をカウントダウン表示する複数変動に跨らないタイマ演出(以下、変動内タイマ演出と称す)と、を有している。つまり、先読みタイマ演出と変動内タイマ演出は、何れも特定の始動記憶に対する図柄変動が完了していない事前報知演出であり、演出表示装置1600における表示画面上にカウントダウン表示を行い、カウント表示が0になると所定の演出を行う点で共通するものの、先読みタイマ演出については、複数の図柄変動にわたって表示画面上にカウントダウン表示を行うもので変動内タイマ演出と相違する。また、先読みタイマ演出と変動内タイマ演出で行われるカウントダウン表示の初期値は様々な値が設定される可能性があるが、複数変動にまたがる点から先読みタイマ演出で用いられる初期値の平均値のほうが、変動内タイマ演出で用いられる初期値の平均値よりも相対的に大きい値となる。本実施形態では、先読みタイマ演出について特徴的な要素を含んでいるため、以下では先読みタイマ演出について詳細に説明する。
先読みタイマ演出を実行するための処理では、まず、先読みタイマ演出を実行するか否かを判定する。先読みタイマ演出は、前述したように複数変動にまたがって実行可能な先読み演出であるため、受信した特図先読み演出コマンドに対応する変動表示が開始されるまでに先読みタイマ演出を実行するために十分な時間が確保されているか、を判定する。すなわち、当該変動が開始されるまでに保留されているすべての始動記憶の変動時間の合計が特定時間以上(本実施例では40秒以上)であるかを判定する。さらに、演出実行対象の始動記憶に対する当落及び当該始動記憶の変動パターンに基づいて、先読みタイマ演出の実行可否とともに演出内容を決定する。また、演出内容決定時に先読みタイマ演出の実行タイミング(開始タイミング)をあわせて決定する。先読みタイマ演出の実行タイミング(開始タイミング)としては、例えば、先読み演出対象の始動記憶よりも前に記憶された始動記憶に対応する変動開始時であったり、先読み演出対象の始動記憶よりも前に記憶された始動記憶に対応する変動のリーチ開始時であったり、先読み演出対象の始動記憶よりも前に記憶された始動記憶に対応する変動の終了時等のいずれかが設定される。
先読みタイマ演出は、カウントダウン表示を行うタイマ計数演出と、タイムアップしたときに実行されるタイマ終了演出によって構成される。タイマ計数演出とタイマ終了演出とは連続して実行される。また、タイマ計数演出の実行時間、すなわち、タイマ終了演出の実行タイミングは、タイマ計数演出の長さによって相違するものの、先読み対象となった始動記憶に対する変動中となり、リーチ発生前や、リーチ発生後など、多彩なタイミングとなる。
先読みタイマ演出の実行が決定されると、まず、タイマ計数演出の実行時間を決定する。タイマ計数演出の実行時間は、始動入賞から先読み演出対象の始動記憶に対応する変動が開始されるまでの時間に基づいて決定される。例えば、本実施形態では、先読み演出対象の始動記憶よりも前に保留されている始動記憶の変動時間の合計に10秒を加算し、かつ、先読みタイマ演出の実行タイミング(開始タイミング)として設定された時期に基づく時間を差し引いて算出した所定の時間を、タイマ計数演出の実行時間(カウントダウン表示の初期値)に設定する。さらに、タイマ計数演出として実行される演出の内容(カウントダウン中演出パターン)を設定する。カウントダウン中演出パターンとしては、例えば、遊技盤5に設けられている特定のランプの発光態様をカウントダウン表示の進行と共に徐々に高速点滅に変化させるパターン1や、遊技盤5に設けられている特定のランプの発光色をカウントダウン表示の進行と共に変化させるパターン2や、遊技盤5に設けられている特定の可動体をカウントダウン表示の進行と共に動作させるパターン3などが例示でき、これらパターン1~3は先読み演出対象の変動の当り期待度に対応しており、抽選によって設定される。例えば、パターン1→パターン2→パターン3の順に当り期待度が高まるように設定しておき、パターン1は当りの場合よりもはずれの場合の方が選択されやすく、パターン2は当りの場合とはずれの場合の双方が同率で選択され、パターン3ははずれの場合よりも当りの場合の方が選択されやすくなっている。
タイマ計数演出として実行される演出の内容(カウントダウン中演出パターン)を設定した後は、タイマ終了演出の内容(カウントダウン後演出パターン)を設定する。タイマ終了演出では、例えば、表示画面上に期待度に応じた色(例えば、黒→青→赤の順で期待度が高くなる)で「終了!!」の文字を識別図柄に重畳するかたちで所定時間表示し、タイムアップしたことを遊技者に確実に認知させる。カウントダウン後演出パターンとしては、例えば、「終了!!」の文字色が黒色であるパターン1や、「終了!!」の文字色が青色であるパターン2や、「終了!!」の文字色が赤色であるパターン3などが例示できる。これらパターン1~3は先読み演出対象の変動の当り期待度に対応しており、抽選によって設定される。例えば、パターン1→パターン2→パターン3の順に当り期待度が高まるように設定しておき、パターン1は当りの場合よりも外れの場合の方が選択されやすく、パターン2は当りの場合と外れの場合の双方が同率で選択され、パターン3ははずれの場合よりも当りの場合の方が選択されやすくなっている。なお、カウントダウン後演出パターンは、これに限定されるものではなく、文字色だけでなく、文字を装飾したり、キャラクタを表示させたりしてもよいし、メッセージの内容を相違させて、夫々を異なる期待度に対応させてもよい。
ところで、遊技機においては、電子部品が実装された基板が複数搭載されている。このうち、遊技機裏面側に設けられている主基板や払出制御基板などは一般に無色透明なケースに収納されており、その点検や確認が容易である。一方、遊技盤パネルに搭載される可動または非可動の装飾部材に採用される発光装飾基板において、前面側の遊技者側に相対する面については、発光装飾基板からの光を反射・散乱するレンズ部材などが設けられ、後面側には遊技盤パネルに取付けられる演出表示装置に相対する状態で遊技盤パネルに取付けられている。また、発光装飾基板の後面側には、発光装飾という機能を実現するために、周辺制御手段から制御信号などを受け取るためのフラットケーブルを接続するためのコネクタ、制御素子、ドライバ、抵抗、コンデンサなどの電子部品が実装されている。このような遊技機を遊技店に設置した場合、設置後の遊技機において、発光装飾基板の後面に実装された電子部品に不具合が発生しているか否かを確認することは、困難であった。これは、発光装飾基板の後面が演出表示装置の表示領域をなす面と相対した状態となっているためである。そこで、このような課題を解決するための手段を以下に示す。
図118は、本実施例における遊技盤5の全体を示した図である。遊技盤5は無色透明な合成樹脂からなる遊技パネル1100と遊技盤側演出表示装置1600を備えている。また、遊技パネル1100は、遊技領域5aとレール部材5950と遊技パネル開口部1100aを備えている。遊技パネル開口部1100aは遊技パネル1100に打ち抜き状に物理的な開口を設けることで形成されている。遊技盤側演出表示装置1600の前面側には遊技パネル1100との間に空間が形成されており、この空間に複数の役物が層状に配置されている。具体的には、手前側から、遊技パネル1100の裏面に近接する位置に、盤裏草役物6800、第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750が設けられている。第1巨木役物6600は、第1巨木幹基板6610と第1巨木葉基板6630とから、第2巨木役物6650は、第2巨木幹基板6660と第2巨木葉基板6680とから構成されている。また、これらの後方に第1草役物6470、第2草役物6475が設けられ、これらの後方にウサギ役物6000が設けられ、これらの後方に山役物6500が設けられ、山役物6500の後方に遊技盤側演出表示装置1600が設けられている。このように複数の役物を層状に配置することで、奥行き感を出すことができる。
図119(A)は、ウサギ役物6000の正面図である。図119(B)は、ウサギ役物6000の斜視図である。図119(C)は、ウサギ役物6000の分解斜視図である。ウサギ役物6000は、手前側の顔カバー部6010と顔カバー部6010の後ろ側に設けられた顔基板6020、胴体部6030によりユニットとして構成されている。顔基板6020は前面に顔発光部6023として第1顔発光部6023a、第2顔発光部6023bを有している。また、顔基板6020はウサギの口を模した形状の口装飾部6024を有している。顔カバー部6010の鉛直方向底面にはウサギの左右の前脚を模しており、白色不透明の合成樹脂からなる第1腕部6016、第2腕部6017が取り付けられている。また、顔基板6020の下端には、ウサギの胴体部分を模しており、白色不透明の合成樹脂からなる板状の部材である胴体部6030が設けられている。
図120(A)は顔基板6020の正面図である。図120(B)は顔基板6020の背面図である。顔基板6020はプリント基板により構成される板状の部材であり、顔基板6020の前面及び後面は、面上に設けられた電気回路を保護するための白色の保護膜により全体が覆われている。また、顔基板6020の前面側には第1顔発光部6023aを構成するLED、第2顔発光部6023bを構成するLEDが、顔基板6020の後面側には制御素子6025、ドライバ6026、第1抵抗6027a~第6抵抗6027f、第1コンデンサ6028a、第2コンデンサ6028b、コネクタ6029が表面実装されている。
図120(A)に示すように、顔基板6020は、横長の長方形状であり、長方形をなす上辺において、第1耳部6021、第2耳部6022として、2つの長方形部分が上方に延出した形状をなしている。横長の長方形状の部分はウサギの顔を模したものであり、第1耳部6021、第2耳部6022はウサギの耳を模したものである。顔基板6020に顔カバー部6010が取り付られた状態において、第1耳部6021と第2耳部6022は顔カバー部6010に覆われず、顔基板6020が露出した状態となっている。
第1耳部6021、第2耳部6022はそれぞれ、ウサギの耳の中を模した第1耳装飾部6021a、第2耳装飾部6022aを有している。第1耳装飾部6021aと第2耳装飾部6022aは、顔基板6020の前面の白色の保護膜の上に茶色のインクにより印刷を施すことにより形成されており、茶色で視認可能な領域となっている。なお、第1耳部6021、第2耳部6022において、第1耳装飾部6021a、第2耳装飾部6022a以外の領域は上述した白色の保護膜により覆われている。また、第1耳部6021、第2耳部6022の前面および後面には、制御素子6025等の電子部品は実装されておらず、プリント基板を装飾のためにのみ用いている領域となっている。
顔基板6020には、第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bが設けられている。具体的には、第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bはそれぞれ顔基板6020の前面に実装されたLEDにより構成されている。第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bは周辺制御基板1510による制御によって発光可能であるが詳細は後述する。
顔基板6020には、口装飾部6024が設けられている。具体的には、口装飾部6024は顔基板6020の前面の白色の保護膜の上に桃色のインクにより印刷をほどこすことにより形成されており、ウサギの口を模した形状が桃色で視認可能となっている。顔基板6020の前面は、第1耳装飾部6021aと第2耳装飾部6022aが茶色、口装飾部6024が桃色、それ以外の領域が白色で視認可能に構成されている。
図120(B)は顔基板6020の後面側を示した図である。上述したように顔基板6020の後面についても顔基板6020の前面と同様に回路を保護するための白色の保護膜により全体が覆われている。顔基板6020の後面の上方左右には、前面側に設けられている第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bに対応する位置に、第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bの実装箇所を示す点線と、実装されている部材名を示す「LED1」、「LED2」という文字列が、それぞれ、白色の保護膜の上に黒色のインキにより印刷を施すことにより形成されている。また、「LED1」という文字列と「LED2」という文字列の間には、ドライバ6026が表面実装されている。またドライバ6026の下には、「DR1」という文字列が白色の保護膜の上に黒色のインキにより印刷を施すことにより形成されている。
第1顔発光部6023aの実装箇所を示す点線と第2顔発光部6023bの実装箇所を示す点線の間には、コンデンサ6028(第1コンデンサ6028aと第2コンデンサ6028b)が表面実装されている。また、第1コンデンサ6028aと第2コンデンサ6028bに対応して、「C1」、「C2」という文字列が白色の保護膜の上に黒色のインキにより印刷を施すことにより形成されている。
顔基板6020の後面の下方左側には、抵抗6027(第1抵抗6027a~第6抵抗6027f)が表面実装されている。また、第1抵抗6027a~第6抵抗6027fに対応して、「R1」~「R6」という文字列が白色の保護膜の上に黒色のインキにより印刷を施すことにより形成されている。
抵抗6027が実装されている領域の右方には、マイクロコンピュータからなる制御素子6025が表面実装されている。また、制御素子6025に対応して、「IC1」という文字列が白色の保護膜の上に黒色のインキにより印刷を施すことにより形成されている。制御素子6025は、周辺制御基板1510からの制御信号に基づいて、ドライバ6026を駆動し、第1顔発光部6023aを構成するLEDと第2顔発光部6023bを構成するLEDの点灯制御を行う。
顔基板6020の後面の下方右側には、コネクタ6029が表面実装されている。また、コネクタ6029に対応して、「CN1」という文字列が白色の保護膜の上に黒色のインキにより印刷を施すことにより形成されている。コネクタ6029を介して、周辺制御基板1510からの制御信号が制御素子6025に伝達され、また、電源基板931からの電力が顔基板6020に供給される。コネクタ6029を介して顔基板6020に供給された電力は、制御素子6025、ドライバ6026、第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bを構成するLEDなどに供給される。
制御素子6025、ドライバ6026、抵抗6027、コンデンサ6028、コネクタ6029はそれぞれ黒色の本体部と金属製の端子部を備えている。また、制御素子6025、ドライバ6026、抵抗6027、コンデンサ6028、コネクタ6029が備える金属製の端子部がハンダによって顔基板6020に表面実装されている。図120(B)においては、これらの電子部品の本体部を黒色で、これらの電子部品が具備する金属端子とはんだを白色で表現している。
図121は顔カバー部6010の斜視図である。顔カバー部6010は後方が開放された箱型の形状をしており、無色透明な合成樹脂により形成されている。顔カバー部6010は正面側の面を構成する顔カバー部正面部6011と、上面を構成する顔カバー部上面部6012と、右面を構成する顔カバー部右面部6013と、下面を構成する顔カバー部下面部6014と、左面を構成する顔カバー部左面部6015とにより構成されている。
図119~図121に示すように、顔カバー部6010の正面側の面を構成する顔カバー部正面部6011の前面側には、ウサギの目を模した第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011bが設けられている。第1顔光散乱部6011aは、顔基板6020の前面に設けられる第1顔発光部6023aに正面視で重なる位置に設けられている。また、第2顔光散乱部6011bは、顔基板6020の前面に設けられる第2顔発光部6023bに正面視で重なる位置に設けられている。具体的には、図119(A)に示すように、第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011bはそれぞれ、第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bよりも正面視での面積が大きく構成されており、第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bの正面視での外形がそれぞれ、第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011bによって囲われるように構成されている。
第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011bは顔カバー部正面部6011の前面側に、微細なレンズカットを形成したり、梨地状とする加工などを施すことで第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bから照射された光が入射したときに、その光を乱反射することが可能な粗面により形成されている。顔カバー部正面部6011は、第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011b以外の部分には、第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011bのように入射した光を乱反射する構造が設けられておらず、後方に位置する顔基板6020を正面から直接視認可能に構成されている。顔基板6020において第1耳部6021と第2耳部6022を除いた領域をなす長方形の部分と、顔カバー部6010をなす長方形とは、縦横の流さが同一であり、正面視でちょうど重なった位置に設けられている。顔基板6020は、顔カバー部上面部6012、顔カバー部右面部6013、顔カバー部下面部6014と、顔カバー部左面部6015などに設けられたネジ穴に対して後方からねじ止めされることで取り付けられている。
顔カバー部正面部6011の後面と顔発光部6023とは所定の間隔(1-2mm程度)をおいて、設けられている。このような構成とすることで、顔発光部6023において発生した熱を放熱することが容易となり、顔発光部6023が、自身が発生した熱により故障するといった事態の発生を抑止することが可能となる。なお、他の例において、発光部と発光部に対応して設けられるカバー等の部材の関係においてもこのような構成を採用してもよい。
このように、ウサギ役物6000は、顔基板6020と、顔基板6020の前方を覆う顔カバー部6010と、顔基板6020の下端に設けられる胴体部6030とから構成されている。顔基板6020の前面側には、第1顔発光部6023a、第2顔発光部6023bとして機能するLEDが表面実装されており、それぞれ前方を覆う顔カバー部6010の正面側を構成する顔カバー部正面部6011に設けられた第1顔光散乱部6011a、第2顔光散乱部6011bに対して、光を照射するように構成されている。また、顔基板6020の後面には、制御素子6025、ドライバ6026、抵抗6027、コンデンサ6028、コネクタ6029などの電子部品が表面実装されている。
コネクタ6029には、図示しないフラットケーブルが接続されており、顔基板6020の前面に実装された顔発光部6023を構成するLEDを駆動するための制御信号を周辺制御基板1510から受信する。また、フラットケーブルからは、顔基板6020に実装された各電子部品を駆動させるための電力が供給される。制御素子6025は周辺制御基板1510から受け取った制御信号に基づいて、ドライバ6026を制御して、顔発光部6023を構成するLEDの発光態様を制御する。
顔発光部6023を構成するLEDは、赤色で発光可能なLEDチップ、緑色で発光可能なLEDチップ、青色で発光可能なLEDチップの3つを無色透明な樹脂により封入することで形成されている。また、顔発光部6023を構成するLEDには、各LEDチップのアノードとなる3本の金属端子と、カソードとなる3本の金属端子が設けられている。また、ドライバ6026から各LEDチップのアノードに電流が流れることで、各LEDチップを発光した状態とすることができる。具体的には、各LEDチップを流れる電流をドライバ6026によって制御することで、赤色、緑色、青色をそれぞれ独立して発光させることが可能である。
またドライバ6026と各LEDチップのアノードとを接続する回路間には、LEDチップに流れる電流を調整するための制限抵抗として、それぞれ抵抗6027が設けられている。具体的には、ドライバ2026と顔発光部6023aを構成するLEDが備える各LEDチップのアノードを接続する回路間にそれぞれ第1抵抗6027a~第3抵抗6027cが、ドライバ2026と顔発光部6023bを構成するLEDが備える各LEDチップのアノードを接続する回路間にそれぞれ第4抵抗6027d~第6抵抗6027fが設けられている。このように各LEDチップのアノードに対応して第1抵抗6027a~第6抵抗6027fを設けることで、各LEDチップに流れる電流を調整するとともに、LED内部に短絡が発生した場合には回路に過電流が流れることを防止している。
また、第1コンデンサ6028aは制御素子6025が備える電源端子に、第2コンデンサ6028bはドライバ6026が備える電源端子に対して電気回路的に並列に設けられており、制御素子6025やドライバ6026を安定的に動作させるための機能を有している。
ウサギ役物6000は、遊技盤側演出表示装置1600の手前側下方の待機位置と遊技盤側演出表示装置1600手前側中央付近の移動位置との間を、図示しない駆動機構によって移動させるように制御することが可能である。なお、この駆動機構も周辺制御基板1510によって制御される。そして、ウサギ役物6000の移動態様と発光態様によって、所定の遊技内容が遊技者に対して報知されるように構成されている。例えば、ウサギ役物6000を待機位置から移動位置へと移動させ、ウサギ役物6000が移動位置にある状態で、顔基板6020に実装された第1顔発光部6023aと第2顔発光部6023bとを赤色で点灯させて、第1顔光散乱部6011aと第2顔光散乱部6011bを赤色に点灯した状態にすることで、変動中の装飾図柄の停止態様が大当りを示す態様で停止表示する期待度が通常よりも高いことを示唆するように構成してもよい。なお、他の実施例においても、役物や役物を構成する部材の一部を可動したり、役物が備える発光部を所定の発光態様に制御する例を示しているが、これらの態様を演出として機能させ、その演出によって、変動中の装飾図柄の停止態様が大当りを示す態様で停止表示する期待度が通常よりも高いことを示唆するような構成を採用してもよい。
上述したように、このような装飾部材(ウサギ役物6000)が備える発光装飾基板(顔基板6020)において、発光機能に不具合が発生する恐れがある。例えば、顔基板6020を構成するプリント基板に表面実装を行う工程において、はんだ面のはんだ量が不足してプリント基板上の回路と実装される電子部品との電気的接続が適切に行われなかった場合や、工場での組立時にプリント基板の裏面側に実装された電子部品に対して、他の部材や工具などが接触して実装された電子部品が欠落してしまうおそれがある。また、遊技機の遊技店への設置後の経年劣化などにより、電子部品に故障が発生するおそれがある。
例えば、ドライバ6026によって赤色、青色、緑色の三色を多階調で発光させることでフルカラー発光が可能な顔発光部6023として機能するLEDにおいて、6本の金属端子のうちの1本の電気的な接続が失われた状態となると、3色のうちの1色が制御的には発光している状態を意図しているにもかかわらず、実際は2色分の発光しか行われず、1色分については非発光の状態が発生してしまうこととなる。このような状態は、LEDチップが故障して電流が流れなくなった場合や、制限抵抗として機能している抵抗6027が顔基板6020から欠落して回路が断線状態となったときなどに発生しうる。
このような事態は、遊技を行う遊技者に対して可動装飾部材の見栄えが悪いという印象を与えるおそれがある。特に複数のLEDを同色で発光させるように制御した場合に、不具合の起きたLEDだけ異なる発光色で発光するといった事態が発生するおそれがある。また、大当りの期待度に関して遊技者の誤解を招くといった事態を引き起こすおそれがある。
また、顔基板6020に設けられたコネクタ6029に接続されたフラットケーブルが、可動装飾部材としてのウサギ役物6000の度重なる移動により何度も折れ曲がることで、フラットケーブルの所定箇所の強度が劣化し、フラットケーブルが断線状態となり、ウサギ役物6000に対する信号の送信や電力の供給が適切に行われなくなるという事態の発生も想定しうる。あるいは、ウサギ役物6000の度重なる移動により、コネクタ6029の一部に繰り返し応力がかかることで、コネクタ6029が破損してしまうといった事態の発生も想定しうる。この場合、ウサギ役物6000に対して意図しない制御信号が送られた形となって、意図しない発光態様が遊技者に対して示されてしまったり、電力の供給が完全に行われなくなってしまった場合には、ウサギ役物6000が備える顔発光部6023が点灯態様を取ることなく、消灯状態で待機位置から移動位置へと移動したり、移動位置から待機位置へとすることとなり、演出としての見栄えが悪くなってしまったりするおそれがある。
そこで本発明では、遊技機を電断状態としたときに、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域が黒く視認可能で、また、その表面に、前方に位置する顔基板6020の後面が反射して映り込むように構成している。具体的には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域が、入射光を鏡面反射するように構成されているものを採用するとよい。あるいは、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の全面全体を覆うように、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に近接して、無色透明な反射板(反射シート)を設置するように構成して、この反射板が入射光を鏡面反射するように構成してもよい。このような構成により、遊技盤側演出表示装置1600の前方に位置するウサギ役物6000が備える顔基板6020に何らかの異常があった場合に、後方に位置する遊技盤側演出表示装置1600の表示領域を視認することで、異常の内容を確認することができる。あるいは、異常が発生していないかを確認することができる。
図122(A)はウサギ役物6000が待機位置にある状態を示した斜視図である。図122(A)において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に、ウサギ役物6000が備える顔基板6020に実装される電子部品が映り込むように、ウサギ役物6000を遊技機に設けた例を示している。
この例においては、遊技盤側演出表示装置1600の手前側にウサギ役物6000が配置され、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域をなす前面とウサギ役物6000に設けられた顔基板6020の背面とが所定距離(具体的には数cm程度)離間して位置するように構成されている。図122(A)に示す例においては、顔基板6020の後面に実装されているドライバ6026の一部と第1抵抗6027aと第2抵抗6027bの全体が、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んでいる状態を示している。
なお、図122(A)はウサギ役物6000を斜め右上から視認した様子を示しているが、他の角度からのぞき込むことで、他の電子部品の実装態様を視認することも可能である。例えば、ウサギ役物6000を左右方向中央で上からのぞき込むように視認した場合には、ドライバ6026の全体や第1コンデンサ6028aの全体や第2コンデンサ6028bの全体を視認することも可能である。あるいは、ウサギ役物6000を斜め左上から視認した場合には、コネクタ6029の全体やコネクタ6029に接続されるフラットケーブルを視認することも可能である。なお、この例においては、制御素子6025、第5抵抗6027e、第6抵抗6027fについては、実装態様を確認することが困難であるが、この点については後述する。
図122(B)はウサギ役物6000が待機位置にある状態を示した斜視図である。図122(B)においては、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に、ウサギ役物6000が備える顔基板6020に実装される電子部品が映り込むように、ウサギ役物6000を遊技機に設けた例を示している。この例においては、顔基板6020の後面の下半分に実装される制御素子6025、第1抵抗6027a~第6抵抗6027fなどの電子部品について視認困難であり、ドライバ6026の全体と第1コンデンサ6028aの一部と第2コンデンサ6028bの一部のみについてのみ実装態様を確認することが可能である。なお、顔基板6020の後面の下半分に実装される電子部品を視認する方法については後述する。
このように、電断状態とした遊技機において、装飾手段としてのウサギ役物6000が備える顔基板6020の背面が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込むように構成されていることで、顔基板6020の裏側に実装された電子部品の状況を、遊技機が遊技店へ設置された後も確認することが可能となる。また、顔基板6020の後面が白色の保護膜により覆われており白色で視認可能となっているため、黒く視認される遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだ顔基板6020が視認しやすく構成されている。
顔基板6020の全面および後面が白色の保護膜により覆われている例を示したが、白色に限らず、クリーム色などの明色の保護膜により顔基板6020上の回路を覆うように構成してもよい。これは、暗色の保護膜を採用した場合と比べて、明色の保護膜を採用した場合の方が、黒色である遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に対して明暗の差がはっきりするため、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだ顔基板6020が視認しやすくなるためである。
顔基板6020に色を付ける工程としては、プリント基板に銅メッキで回路構造を作成したのちに、配線構造を保護するための保護剤として白色の保護剤を採用し、スルーホールを設けた個所を除いて、プリント基板の両面全体にこの保護剤を塗布することで白色の保護膜を形成して、顔基板6020の表面全体を白色とすることが望ましい。配線構造を保護するための保護剤として白色以外の保護剤を採用した場合には、非白色の保護剤の上に白色のインキを塗布して、顔基板6020の表面が白色となるように構成してもよい。あるいは、これらの態様を組み合わせて、白色の保護剤を塗布して保護膜を形成したのちに、白色の保護膜の上に白色のインキを塗布して、顔基板6020の表面がより白色となるように構成してもよい。このような態様で顔基板6020を形成することで、顔基板6020を白色で視認可能とすることが可能となる。なお、基板を白色とするのみでなく、黒色、緑色などの他の色で視認可能としたい場合にも同様の方法を採用することができる。なお、他の例において、基板を特定色とする際にこのような構成を採用してもよい。
顔基板6020の両面全体を白色とする例を示したが、顔基板6020の色を白色とする領域は一部のみでもよく、例えば、顔基板6020の後面全体のみを白色としたり、顔基板6020の後面の電子部品が実装される所定の領域のみを白色としたりするようにしてもよい。なお、顔基板6020の後方を薄板状のカバーによって覆うとともに、実装態様を確認したい電子部品が視認可能となるようにこのカバーに打ち抜き状の開口を設けるように構成することで、この開口を介して、顔基板6020の後面と実装態様を確認したい特定の電子部品が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込むことが可能となるように構成してもよい。このようなカバーとしては、無色透明のものを採用した場合、カバー表面で光が乱反射してしまい顔基板6020の裏面に実装される電子部品の視認性が下がってしまう。また、このようなカバーとして有色不透明のものを採用した場合には、顔基板6020の裏面に実装される電子部品がカバーに隠されてしまい、実装態様を確認することが極めて困難となってしまう。そこで、顔基板6020の裏面に実装される電子部品のうち、少なくとも一部が視認可能となるように、打ち抜き状の開口を設けるように構成するとよい。このような構成とすることで、顔基板6020の裏面に実装される電子部品をカバーによって保護しつつ、実装態様を確認したい電子部品についてはカバーに設けられた開口から実装態様を確認することができる。また、このような開口を設けることで、顔基板6020の裏面に実装される電子部品から発せられる熱を外部に逃がすことが可能となり、実装される電子部品が熱により破損や劣化するといった事態の発生を抑止することが可能となる。なお、カバーの裏面をなす面から電子部品が後方に突出した状態で開口から飛び出すことがないように構成するとよい。また、カバーの色としては黒色不透明あるいは暗色不透明のものを採用するようにしてもよい。このような構成とすることで、カバーから露出する白色の顔基板6020を視認することが容易となる。
顔基板6020に実装される電子部品の色は、顔基板6020を覆う保護膜の色と明暗差があることが望ましい。具体的には、顔基板6020の色を白色、クリーム色などの明色とし、顔基板6020に実装される電子部品の色を黒色、紺色などの暗色とするとよい。このような構成とすることで、黒色である遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に対して、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだ顔基板6020が視認しやすくなる。また、顔基板6020が明色で、実装された電子部品が暗色となるので、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだ顔基板6020において、顔基板6020と顔基板6020に実装された電子部品とを区別して視認可能となる。
なお、多色発光が可能なLEDは反射率を高めるために白色の部材で形成されている。この場合、顔基板6020の色を白色や明色としてしまうと、顔基板6020の後面に実装されたLEDの実装態様が視認しにくくなる。このように、実装される電子部品が白色の場合には、顔基板6020の色を黒色や暗色とするようにしてもよい。この場合、遊技盤側演出表示装置1600に映り込む顔基板6020は視認しがたくなるものの、顔基板6020に実装されるLEDについては視認しやすくなる。あるいは、実装された電子部品あるいは実装される前の電子部品に黒色や暗色のインキを塗布して白色や明色の顔基板に電子部品が実装するように構成してもよい。
本願明細書において白色とは、物体が、入射した自然光のすべての波長の可視光線について均一にほぼ(100~80%程度)乱反射したときに視認可能となる色を指している。また、明色とは、特定の波長領域を多少吸収し残りの波長領域を乱反射することで、例えば、クリーム色や明るい灰色で視認可能となる色を指している。一方、黒色とは、物体が、入射した自然光のすべての波長の可視光線の大部分について均一に吸収し、一部を(20~数%程度)乱反射したときに視認可能となる色を指している。また、暗色とは、すべての波長の可視光線の大部分について均一に吸収し、一部のみを(20~数%程度)乱反射するものの、特定の波長領域において光の吸収率が異なるため黒色に近い色、例えば、濃紺色として視認可能となる色を指している。
図122(A)や図122(B)に示すウサギ役物6000において、待機位置から上方の移動位置へと手で動かすことができるように構成するとよい。この場合には、待機位置にあるウサギ役物6000が電断時にロック機構によって移動不能状態とされておらず、また、遊技パネル1100に設けられる遊技パネル開口部1100aにいわゆる導光板を備えていないように構成されている。
ウサギ役物6000を手動で動かすことができるようにするための構成として、まず、移動不能状態について述べる。一般に、可動装飾体を移動位置と待機位置との間で自由に移動可能であるように構成すると、遊技機の搬送時や遊技店への設置時などに可動装飾体に大きな加速度がかかった場合に、可動装飾体が破損してしまう恐れがある。そこで、電源がオンとなっている状態において可動装飾体が待機位置にあるときにロックする機構を設け、可動装飾体がロックされた状態で電源をオフにした場合には、ロック機構によって可動装飾体を移動不能状態とするという方法が考えられている。しかしながら、このようなロック機構を設けた場合には、可動装飾体としてのウサギ役物6000を手で動かすことが困難となる。そこで、このようなロック機構を設けないように構成することでウサギ役物6000を手で動かすことが可能となる。
ウサギ役物6000を手動で動かすことができるようにするための構成として、次いで導光板について述べる。導光板は、側面から入射された光を面上に設けられた所定のパターンにおいて乱反射することで、遊技者に所定のパターンが光っている態様を視認可能とする板状の装飾部材である。また、このような発光パターンが所定の演出として遊技者に視認可能に構成されている。しかしながら、このような導光板を遊技パネル1100が備える遊技パネル開口部1100aに設けるように構成した場合には、可動装飾体としてのウサギ役物6000を手で動かすことが困難または不能となる。そこで、このような遊技パネル開口部1100aにこのような導光板を設けないように構成することでウサギ役物6000を手で動かすことが可能となる。
このような構成とすることで、電断時において、遊技パネル1100に設けられた遊技パネル開口部1100aを介して、ウサギ役物6000を店員が手によって直接で移動させることが可能となり、顔基板6020の後面の異なる領域を、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込ませることが可能となる。
例えば、図122(A)に示す例においては、ウサギ役物6000を手で上方に動かしたのちに、ウサギ役物6000を下方からのぞき込むように遊技盤側演出表示装置1600の表示領域を視認することで、それまで視認困難であった制御素子6025、第5抵抗6027e、第6抵抗6027fについても、実装態様を確認することが容易となる。また、図122(B)に示す例においては、ウサギ役物6000を手で上方に動かすことで、それまで視認不能であった、顔基板6020の後面の下半分に実装される制御素子6025、第1抵抗6027a~第6抵抗6027fなどの電子部品について視認することが可能となる。
遊技パネル1100に設けられる遊技パネル開口部1100aに導光板を設けない例を示したが、遊技パネル開口部1100aに導光板を設ける場合には、遊技パネル開口部1100aの全体を導光板で覆うのではなく、遊技パネル開口部1100aの一部のみを覆うように構成するとよい。具体的には、ウサギ役物6000の待機位置が遊技盤側演出表示装置1600の下方前方であり、ウサギ役物6000の移動位置が遊技盤側演出表示装置1600の中央前方である場合に、導光板を遊技パネル開口部1100aの上半分のみが覆われるように配置するようにするとよい。このように、導光板が設けられていたとしても、遊技パネル開口部1100aの一部が導光板に覆われていない構成となっているため、導光板による演出効果を発揮する機能とウサギ役物6000を手動で移動させることで遊技盤側演出表示装置1600に対して顔基板6020の映り込む領域を変化させることができるといった機能の双方を両立することができる。
ウサギ役物6000を手によって直接動かすことで、顔基板6020の映り込む領域を変化させる例を示したが、遊技パネル開口部1100aのうち導光板に覆われていない領域において手が挿入できないほど導光板を大きくしてもよく、この場合には手よりも小さい物品によってウサギ役物を動かすようにしてもよい。例えば、直径5mm程度の棒状の部材、あるいは幅1cm、厚さ1mm程度の細板状の部材を遊技パネル開口部1100aの導光板に覆われていない領域に差し込んで、ウサギ役物6000を移動できるように構成してもよい。この場合、遊技パネル開口部1100aのうちの導光板に覆われていない領域を、このような棒状の部材や板状の部材が挿入することが可能な大きさとしておけばよく、例えば、横2.0cm、縦1.0cm程度の開口が設けられていればよい。このような構成とすることで、遊技パネル開口部1100aの導光板に覆われる面積を広くすることができ、導光板を用いた演出が可能な領域を広げることが可能となる。
電断時において、待機位置にあるウサギ役物6000が移動不能状態となるロック機構を備えておらず、また遊技パネル開口部1100aに導光板が設けられていない場合には、店員が手あるいは細長い部材によってウサギ役物6000を直接移動できる例を示したが、電断時において、待機位置にある役物がロック機構により移動不能状態とされている場合や、遊技パネル開口部1100aを完全に覆うように導光板が設けられている場合には、手動でウサギ役物6000を移動させることができず、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に対して顔基板6020の映り込む領域を変化させることができない。このような問題は、ウサギ役物が待機位置にあるときに遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に顔基板6020の後面に実装された電子部品がまったく、あるいはほとんど映り込まない例において大きな問題となる。
そこで、このような例においては電源投入時に実行される可動装飾体の初期チェックが行なわれている途中に遊技機に設けられた電源スイッチをオフにすることで、遊技機の制御部や駆動部に対する電源供給が行われない状態を強制的に作り出した場合に、待機位置以外の位置にある可動装飾体が自重で待機位置に戻ってくることなく、電源スイッチをオフにした位置あるい電源スイッチをオフにした位置から自重によって少し移動した位置で停止するように構成するとよい。以下にその具体例を示す。
初期チェック時においては、まず待機位置にあるウサギ役物6000のロック機構によるロックが解除されて移動不能状態から移動可能状態となり、そののち、ウサギ役物6000が上方の移動位置へと移動を開始する。ウサギ役物6000が上方の移動位置への移動を完了したのちは、移動位置に所定時間(2秒程度)留まったのち、下方の待機位置への移動を開始し、その後ウサギ役物6000は待機位置に停止し、ロック機構によって移動可能状態から移動不能状態となり初期チェックが終了する。遊技が開始され、始動入賞などに応じて、ウサギ役物6000を演出として可動させる場合にも、まず待機位置にあるウサギ役物6000が移動不能状態から移動可能状態となり、次いで、ウサギ役物6000を待機位置と移動位置との間で所定の移動態様で移動させる制御を行ったのちに、ウサギ役物6000を待機位置に移動させる制御を行い、その後ウサギ役物6000を非ロック状態からロック状態とする。
このような構成の遊技機において、意図的に電断状態を発生させることで、店員が手によって直接ウサギ役物6000を移動させることなく、ウサギ役物6000が備える顔基板6020の後面に実装される電子部品を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込ませることが可能となる。また、初期チェック時において、ウサギ役物6000が移動位置に所定時間留まるように構成したため、ウサギ役物6000が移動位置に留まっているタイミングで強制的に電断状態とすることでウサギ役物6000をそのまま移動位置に停止させることができ、遊技機に設けられた電源スイッチをオフにして電断状態とするタイミングがシビアなものとなることがない。また、あらかじめ定まった位置でウサギ役物6000を停止させることが可能となるため、顔基板6020の確認動作をパターン化することが可能となる。
なお、初期チェックにおいて、移動位置で所定時間留まるだけではなく、待機位置から移動位置への移動を行う際に、待機位置と移動位置の間の所定位置(例えば、待機位置と移動位置の中間の位置)でウサギ役物6000が所定時間(2秒程度)留まったのち移動位置に移動するように構成し、所定位置にあるときに遊技機に設けられた電源スイッチをオフにして電断状態とした場合に、ウサギ役物6000が所定位置に留まるように構成してもよい。このような構成とすることで、ウサギ役物6000を異なる位置で容易に停止させることが可能となり、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込む電子部品を異なる角度から視認することが可能となる。また、あらかじめ定まった位置でウサギ役物6000を停止させることが可能となるため、顔基板6020の確認動作をパターン化することが可能となる。
初期チェック時において、ウサギ役物6000を移動位置や所定位置に所定時間留まらせる例を示したが、これらの例においてウサギ役物6000が移動位置や所定位置に留まっている状態において、顔基板6020が備える第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bを所定の態様で点灯させるように構成してもよい。あるいは、初期チェック開始時において、ウサギ役物6000が待機位置にあり移動位置への移動を開始する前に第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bを所定の態様で点灯させるように構成してもよい。例えば、発光態様としては、第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bを同一色で点灯させるとよい。またこの際の発光色としては白色が望ましい。このような構成とすることで、店員は、第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bの発光態様に異常がないかどうかを確認でき、発光態様に異常があった場合には、ウサギ役物6000が所定位置あるいは移動位置にある遊技機を電断状態として顔基板6020の裏面側を視認してどのような異常が発生しているかを確認することができる。また、遊技者から発光態様に対する苦情があったときに速やかに異常の原因を特定することが可能となる。
第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bを同一色で点灯させる例を示したが、顔発光部6023を3つ以上設け、それぞれを同一色で発光させるように構成するとよい。またこの際の発光色としては少なくとも白色を含むように構成するとよい。このような構成とした場合、複数の顔発光部6023に対応して設けられるいずれかの抵抗が欠落していた場合には、1の顔発光部6023が他の複数の顔発光部6023とは異なる色で発光する(例えば、緑色で発光可能なLEDチップに直列で設けられる抵抗が欠落した場合には、LEDとしては、青色と赤色しか発光することができず、それらの色の混色である赤紫色で発光している態様が視認可能となる。)こととなるためその発光色によって容易に不具合があった顔発光部を特定することが可能となる。
強制的に電断状態を発生させた場合には、ウサギ役物6000が待機位置にない状態に位置することになる。このような状態で電源がオンされた場合には、ウサギ役物6000を一旦、待機位置に移動させたのち、改めて上述したような初期動作チェックを最初から開始するように制御するとよい。このような構成とすることで、顔基板6020の裏面を視認しやすい適切な位置でウサギ役物6000を停止させることが可能となる。
ウサギ役物6000そのものの態様、ウサギ役物6000の移動態様、ウサギ役物6000と遊技盤側演出表示装置1600との位置関係については、様々な実施態様が考えられる。以下に複数の実施例を示す。
図123は、ウサギ役物6000についての一実施例を示している。この実施例においては、ウサギ役物が下方の待機位置から上方の移動位置へと移動することで、遊技盤側演出表示装置1600に映り込む顔基板6020の面積が変化している。なお、この例においては顔カバー部6010と顔基板6020とによってウサギ役物6000が構成されており、待機位置と移動位置の間とを移動可能となっているものの、胴体部6030については遊技パネル1100に対して移動しないように構成されている。図123(A)はウサギ役物6000が待機位置にある状態を示しており、この状態においては、遊技盤側演出表示装置1600には、顔基板6020の裏面の上半分のみしか映り込んでいない。また、制御素子6025、第5抵抗6027e、第6抵抗6027fについては、胴体部6030がこれら電子部品のすぐ後方に位置するため遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込むことがない。図123(B)はウサギ役物6000が移動位置にある状態を示しており、この状態においては、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域には、顔基板の裏面のほぼ全域が映り込んでいる。
なお、ウサギ役物6000が待機位置にあるときに、図示しない駆動機構によりウサギ役物6000が前後方向を軸にしてゆっくり回転するように構成してもよい。あるいはウサギ役物6000が待機位置にあるときに、手動によりウサギ役物6000を前後方向を軸にして回転できるように構成してもよい。このような構成とすることで、本来ならば、顔基板6020の下方に位置して実装態様を確認することが困難な制御素子6025、第5抵抗6027e、第6抵抗6027fの視認が極めて容易となる。
図124は、ウサギ役物6000についての一実施例を示している。この実施例においては、ウサギ役物6000を構成する顔基板6020に対して第1耳部6021と第2耳部6022とが別体として設けられている。第1耳部6021と第2耳部6022は縦長長方形の形状である。ウサギ役物6000の動作時には、顔カバー部6010と顔基板6020については移動せず、第1耳部6021と第2耳部6022が上方の移動位置へと移動することで、所定の演出を実行することになる。
図124(A)は第1耳部6021と第2耳部6022とが待機位置にある状態を示しており、この状態においては、遊技盤側演出表示装置1600には、第1耳部6021と第2耳部6022に隠された状態で顔基板6020の裏面に実装された電子部品が一部のみしか映り込んでいない。図124(B)は第1耳部6021と第2耳部6022が移動位置にある状態を示しており、この状態においては、遊技盤側演出表示装置1600には、顔基板6020の裏面のほぼ全域が映り込んでいる。このように電子部品の実装態様を確認したい部材と遊技盤側演出表示装置1600の表示領域との間にある部材を動かすことで、電子部品の実装態様を確認したい部材の視認態様を変化させることが可能となる。なお、他の実施例において、ウサギ役物6000についての態様について述べたが、これらの態様を図124において示した例における第1耳部6021と第2耳部6022に適用してもよい。
図125は、ウサギ役物6000についての一実施例を示している。この実施例においては、ウサギ役物6000の胴体部6030が縦長に構成されている。ウサギ役物6000が待機位置にあるときには、胴体部6030によって、ウサギ役物6000の後面に実装される電子部品が視認不能に構成されており、ウサギ役物6000が移動位置にあるときには、胴体部6030の上方にウサギ役物6000が位置することとなる。この状態において、遊技盤側演出表示装置1600には、顔基板6020の裏面のほぼ全域が映り込むように構成されている。
これまで述べた実施例においてウサギ役物6000の顔カバー部6010の面積は変化するものではないが、移動位置に移動した状態において、顔カバー部6010に相当する部材が不透明の部材で構成されるとともに遊技パネル1100に対して水平の方向に展開することで正面視で見た面積が大きくなる可動装飾部材においては、正面視で見た面積が大きくなることで、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域への基板の映り込みを視認しにくくなるという事態が発生しうる。そこでこのような可動装飾部材を採用した場合には、初期チェック時に強制的に電断した状態において、正面視の面積を手動で小さくできるように構成してもよい。あるいは、初期チェック時に移動位置に移動した場合に、正面視で見た面積が大きくならないように、正面視で見たときの面積が大きくなる前の状態を所定時間(例えば2秒程度)維持したのちに、正面視で見たときの面積が大きくなるように構成してもよい。このような構成とすることで、電断状態としたときの遊技盤側演出表示装置1600の表示領域への顔基板6020の映り込みの確認が容易となる。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に顔基板6020の後面を映り込ませる例を示した。一方で、顔基板6020の後面が映り込んだ状態を遊技者に視認されてしまうことは好ましくない。例えば、大当り期待度が高いことを示す演出として、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くする演出を実行した場合には、遊技者によって顔基板6020の後面に実装される電子部品が視認されることとなり、演出を実行することで盛り上げようとしているのにかえって遊技者を興ざめな状態としてしまうおそれがある。また、装飾図柄が、リーチ状態を形成したのちにハズレを示す態様で停止する、いわゆるリーチはずれが発生した時に、遊技に区切りをつけることを目的として、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くする演出を実行した場合にも、遊技者によって顔基板6020の後面に実装される電子部品が視認されることとなり、リーチはずれという遊技者にとって残念な状態となっているときに、さらに遊技者を興ざめな状態としてしまうおそれがある。
そこで、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くする演出を実行するタイミングにおいて、ウサギ役物6000が待機位置に位置する場合には、このような映り込みが視認されることを抑制する構成を採用するとよい。図124に示す実施例では第1耳部6021と第2耳部6022が、顔基板6020と遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の中間の位置にあるため、第1耳部6021と第2耳部6022に隠されて、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に対する顔基板6020の映り込みが抑制されることとなる。図125に示す実施例では胴体部6030が、顔基板6020と遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の中間の位置にあるため、これらの部材に隠されて、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に対する顔基板6020の映り込みが抑制されることとなる。
なお、図123に示す例において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くする演出を実行する場合には、ドライバ6026、第1コンデンサ6028a、第2コンデンサ6028bなどが遊技者に視認されてしまう恐れがある。そこで、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の下方前方においてのみ何らかの表示を行うことで、表示領域を暗くする演出効果に合わせて、遊技者が興ざめとなる事態の発生を抑止することが可能となる。遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の下方前方には、例えば、装飾図柄を表示したり保留数を表示したりあるいは当該変動に係る大当り期待度を示す当該保留画像をするように構成するとよい。なお、この際には、通常、装飾図柄や保留数や当該保留画像を表示する場合よりも画像の色を暗くしたり、画像の大きさを小さくしたりするように構成してもよい。また、これらを静的に表示するのではなく、アニメーションのように動的に表示してもよい。このような構成とすることで、遊技中に、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に発生する映り込みを目立たなくすることが可能となる。
なお、暗転演出が開始されたのち、暗転演出が行われている途中に、図123(A)に示す待機位置から図123(B)に示す移動位置へウサギ役物6000を移動させたり、図124(A)に示す待機位置から図124(B)に示す移動位置へ第1耳部6021と第1耳部6022を移動させたり、図125(A)に示す待機位置から図125(B)に示す移動位置へとウサギ役物6000を移動させる演出を行なうように構成してもよい。ところが、この場合には、顔基板6020の裏側に実装された電子部品が視認しやすくなってしまう。
そこで、ウサギ役物6000を下方の待機位置から上方の移動位置へと移動させる演出を実行する場合には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における正面視でウサギ役物6000と重なる領域に映り込みを抑制する映り込み抑制画像を表示するように構成してもよい。このように、ウサギ役物6000が移動する際に、顔基板6020の遊技盤側演出表示装置1600の表示領域への映り込みを視認することが困難または不能となる画像を、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域へ表示することで、遊技者が興ざめとなる事態の発生を抑止することが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される映り込み抑制画像の大きさは、正面視でウサギ役物6000と同じ大きさあるいは、ウサギ役物よりも一回り(1-2cm程度)大きなものとし、正面視で映り込み抑制画像の外形とウサギ役物6000の外形とが完全に重なるか、正面視でウサギ役物の周囲に1-2mm程度、映り込み抑制画像がはみ出した態様で表示するとよい。また、映り込み抑制画像は、白色あるいは明色で構成してもよい。白色あるいは明色とすることで、映り込みを目立たなくすることが可能となる。なお、白色あるいは明色に加えて、黒色あるいは暗色も用いて映り込み抑制画像を構成してもよい。さらには映り込み抑制画像が動的に表示される画像であってもよい。
映り込み抑制画像の表示を開始するタイミングは、暗転演出の開始前、暗転演出の開始時、暗転演出の途中においてウサギ役物6000が移動を開始するときなどとするとよい。ウサギ役物6000を待機位置から移動位置へと移動させる場合には、映り込み抑制画像についても、ウサギ役物6000との位置関係を保った状態で、移動させるように構成するとよい。映り込み抑制画像の表示は暗転演出が終了するまで表示するとよい。例えば、暗転演出中にウサギ役物6000が待機位置において、停止している場合には、映り込み抑制画像を表示し続けるとよい。その後、ウサギ役物6000が待機位置から移動位置に戻る際にも、暗転演出が行われている限りは、映り込み抑制画像を表示し続けるとよい。
なお、このような映り込み抑制画像の態様を複数用意しておくとともに、異なる大当り期待度を映り込み抑制画像の態様に割り当て、ウサギ役物の移動時にいずれかの映り込み抑制画像を表示することで、大当り期待度を示唆する演出として機能するように構成してもよい。例えば、映り込み抑制画像の色として青色と赤色とを用意しておき、赤色の映り込み抑制画像の方が、大当りの期待度が高いことを示すように構成するとよい。この場合には、遊技者が映り込み抑制画像そのものの表示態様にも注目することとなるため、電子部品が多少映り込んだとしても、そのような映り込みに気づかれにくくすることが可能となる。
なお、ウサギ役物6000を移動させる際に映り込み抑制画像を表示する点について述べたが、第1耳部6021と第1耳部6022を移動させる場合にも、上述した態様を適用してもよい。
なお、図124に示す実施例では第1耳部6021と第2耳部6022の背面の色を黒色または暗色としておくことが望ましい。また、第1耳部6021と第2耳部6022の背面には電子部品を実装しないことが望ましい。第1耳部6021と第2耳部6022の背面に電子部品を実装する場合には、電子部品を暗色とすることが望ましい。このような構成とすることで、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域への、顔基板6020の映り込みを抑制する部材である第1耳部6021と第2耳部6022の後面が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだとしても、その映り込みを遊技者に気づきにくくすることができる。
また、図125に示す実施例では胴体部6030の背面の色を暗色としておくことが望ましい。また、胴体部6030の背面には電子部品を実装しないことが望ましい。胴体部6030の背面に電子部品を実装する場合には暗色のものとすることが望ましい。このような構成とすることで、顔基板6020の映り込みを抑制する部材である胴体部6030の後面が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだとしても、その映り込みによる遊技者への影響を低減できる。
初期チェック時におけるウサギ役物6000の移動位置を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の中央部前方とするように構成してもよい。この場合、上下左右すべての方向から遊技盤側演出表示装置1600の表示領域への映り込みを確認できることとなり、顔基板6020の後面の全領域が視認可能となる。
一方、上述した遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くする演出を実行する際には、ウサギ役物6000を、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の中央部前方の移動位置に移動させたのちに、この演出を実行するように構成してもよい。この場合、遊技者の目線の方向と遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のちょうど中間にウサギ役物6000が位置することとなり、遊技者が顔を動かして無理にウサギ役物6000の映り込む態様を視認しようとしない限りは、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んだ状態が遊技者に視認される事態の発生を抑止することができる。なお、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くする演出を終了する場合には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域を明るくしたのちにウサギ役物6000を移動位置から待機位置へと移動することで、その映り込みによる遊技者への影響を低減できる。
遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込む部材の例として、ウサギ役物6000を構成する顔基板6020を示したが、ウサギ役物6000を構成する顔基板6020以外の部材の後面を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込ませることで、その部材の後面の状態を確認できるように構成してもよい。例えば、顔基板6020に対して周辺制御基板1510からの制御信号を伝達したり、電源基板931からの電力を供給したりするために設けられている図示しない中継基板の後面が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込むように構成してもよい。また、中継基板の背面には、制御信号の伝達や電力の供給のために用いられるフラットケーブルが接続されるコネクタや制御素子などが表面実装されている。これらが遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込むように構成するとよい。このような構成とすることで、中継基板に実装される電子部品に異常がないか確認することが可能となる。
ウサギ役物6000の待機位置と移動位置との関係が上下方向の例を示したが、ウサギ役物6000を前後方向に移動可能に構成し、後方の待機位置と前方の移動位置との間で移動するように構成してもよい。あるいは、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の前面下方に設けられたウサギ役物6000が、ウサギ役物6000の下方に設けられた回動軸を中心として回動することで、ウサギ役物6000の上部が前に傾くように移動するように移動可能に構成してもよい。ウサギ役物6000が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と平行な位置関係にある待機位置と、ウサギ役物6000の上部が前に傾くように移動した移動位置との間で移動可能に構成してもよい。このような構成とした場合でも、ウサギ役物6000を待機位置から移動位置へと移動させることで、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込む顔基板6020の後面の面積を広くすることが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600を固定的に設け、遊技盤側演出表示装置1600に対してウサギ役物6000が可動する例を示したが、ウサギ役物6000を固定的に設けるように構成し、遊技盤側演出表示装置1600を可動可能に構成してもよい。例えば、遊技盤側演出表示装置1600全体を後方に移動可能に構成したり、遊技盤側演出表示装置1600全体を所定の可動軸を中心として回動可能に構成したりしてもよい。あるいは、遊技盤側演出表示装置1600全体を上下左右方向に水平に移動可能に構成し、移動した方向に固定的に設けられたウサギ役物6000が位置するように構成してもよい。このような構成とすることで、固定的に設けられたウサギ役物に対しても、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込む顔基板6020の後面の面積を広くすることが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600を固定的に設け、遊技盤側演出表示装置1600に対してウサギ役物6000が可動する例と、固定的に設けられたウサギ役物6000に対して、遊技盤側演出表示装置1600が可動する例を示したが、遊技盤側演出表示装置1600とウサギ役物6000の双方を可動可能に構成してもよい。例えば、遊技盤側演出表示装置1600が後方に、ウサギ役物6000が前方に移動するように構成してもよい。あるいは、正面視で重なった状態にない遊技盤側演出表示装置1600とウサギ役物6000とが、それぞれ水平方向に近づくように移動して、正面視で重なった状態となるように構成してもよい。このような構成とした場合でも、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込む顔基板6020の後面の面積を広くすることが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600を1つ設ける例を示したが、複数の演出表示装置を設けるように構成してもよい。そして、複数の演出表示装置の表示領域の少なくとも1つに顔基板6020の後面が映り込むように構成してもよい。また、1の演出表示装置の表示領域のなす面と他の演出表示装置の表示領域のなす面が異なる方向を向くように構成し、その前方側にウサギ役物6000が移動可能となるように構成してもよい。このような構成とした場合には、複数の演出表示装置の表示領域に顔基板6020の後面を異なる角度から映り込ませることが可能となり、異常の原因を探ることが容易となる。
また、可動可能な演出表示装置を複数設けるように構成し、演出表示装置を可動させることで、ウサギ役物6000が備える顔基板6020の後面が少なくとも1の演出表示装置の表示領域あるいは複数の演出表示装置の表示領域に映り込むように構成してもよい。
強制的に電断状態とした際に遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に顔基板6020の後面が映り込む例を示したが、遊技者が所定時間遊技をおこなっていない、いわゆるデモ中に遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のほぼ全面を暗くすることで遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に顔基板6020の後面が映り込むように構成してもよい。
図126は図118において示した例の変形例を示している。この実施例においては図118~図125において示したウサギ役物6000が設けられる位置が、遊技盤側演出表示装置1600の手前側下方中央ではなく、遊技盤側演出表示装置1600の左側下方手前となっている。また、遊技盤側演出表示装置1600の右側下方手前に切り株を模した形状の切り株役物6100が設けられている。遊技盤5の全体としては、図118を用いて説明した実施例と同様に遊技盤側演出表示装置1600の前面側には遊技パネル1100との間に空間が形成されており、この空間に複数の役物が層状に配置されている。具体的には、手前側から、遊技パネル1100の裏面に近接する位置に、盤裏草役物6800、第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750が設けられている。第1巨木役物6600は、第1巨木幹基板6610と第1巨木葉基板6630とから、第2巨木役物6650は、第2巨木幹基板6660と第2巨木葉基板6680とから構成されている。また、これらの後方に第1草役物6470、第2草役物6475が設けられ、これらの後方に第3草役物6480が設けられ、この後方において第3草役物6480と重なるように第4草役物6485が設けられ、この後方にウサギ役物6000と切り株役物6100が設けられ、これらの後方に山役物6500が設けられ、山役物6500の後方に遊技盤側演出表示装置1600が設けられている。このように複数の役物を層状に配置することで、奥行き感を出すことができる。
遊技盤側演出表示装置1600の右側下方手前に切り株を模した形状の切り株部6200と草を模した形状の第1草可動部6360及び第2草可動部6370が設けられており、切り株部6200、第1草可動部6360、第2草可動部6370により切り株役物6100がユニットとして構成されている。
図127は切り株役物6100を示している。切り株部6200の前方左側には第1草可動部6360が、切り株部6200の前方右側には第2草可動部6370が設けられている。第1草可動部6360と第2草可動部6370はそれぞれ板状で緑色透明の合成樹脂により形成されている。第1草可動部6360は、その下端部を除いた外縁部分において緑色透明の合成樹脂により形成される面が露出して後方に位置する部材を透視して視認可能となっている。一方、下端部および外縁以外の部分には、緑色のインキが塗布された第1草装飾部6360aが設けられており、この第1草装飾部6360aにおいては、その後方が視認不能となっている。第2草可動部6370も、第1草可動部6360と同様の構成を有しており、第2草装飾部6370aを備えている。
第1草可動部6360と第2草可動部6370は、図127(A)に示すように第1草可動部6360と第2草可動部6370が切り株部6200の前面に位置する状態と、図127(B)に示すように第1草可動部6360が切り株部6200の前面に位置する状態から左方向に移動し、第2草可動部6370が切り株部6200の前面に位置する状態から右方向に移動した状態とをとることが可能である。第1草可動部6360と第2草可動部6370は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって移動することが可能である
図127(A)に示す状態においては、第1草可動部6360の右端部をなす端面と第2草可動部6370の左端部をなす端面とが接しており、後方に位置する切り株部6200の下半分が視認困難な状態となっている。このとき、切り株開口部6210aの一部の領域が、第1草可動部6360の第1草装飾部6360aが設けられていない領域と第2草可動部6370の第2草装飾部6370aが設けられていない領域を通して視認可能に構成されている。この状態においては、切り株開口部6210aの後方に設けられている切り株箱部6300の箱後壁部6350を構成する後壁基板6352と後壁カバー6356と、後壁基板6352の前面に設けられる後壁発光部6354の一部が視認可能に構成されている。
この状態において、第1発光演出として、後壁発光部6354を発光態様とし、後壁発光部6354から照射された光が、第1草可動部6360の第1草装飾部6360aが設けられていない領域と第2草可動部6370の第2草装飾部6370aが設けられていない領域に照射されて、第1草可動部6360の第1草装飾部6360aが設けられていない領域と第2草可動部6370の第2草装飾部6370aが設けられていない領域を通過して遊技者に対して照射された状態をとることができるように構成してもよい。
一方、図127(B)に示す状態においては、第1草可動部6360が切り株部6200の前面に位置する状態から左方向に移動し、第2草可動部6370が切り株部6200の前面に位置する状態から右方向に移動した状態となっているため、切り株部6200の下半分の視認性が高まった状態となっている。この状態においては、切り株部6200に設けられた切り株開口部6210aから、切り株箱部6300が視認可能となっている。この状態において、切り株開口部6210aの後方に設けられている切り株箱部6300の箱後壁部6350を構成する後壁基板6352と後壁カバー6356と、後壁基板6352の前面に設けられる後壁発光部6354は、第1草可動部6360と第2草可動部6370が移動する前の状態と比べて、視認困難な状態から視認容易な状態へと変化している。
この状態において、第2発光演出として、後壁発光部6354を発光態様とし、後壁発光部6354から照射された光が、切り株開口部6210aを通過して、遊技者の位置する前方に向けて直接照射された状態をとることができるように構成してもよい。第2発光演出においては、第1草可動部6360の第1草装飾部6360aが設けられていない領域と第2草可動部6370の第2草装飾部6370aが設けられていない領域を通過して遊技者に対して光が照射される第1発光演出と比べて、視覚的に強い刺激を遊技者に与えることが可能となる。
なお、第1遊技状態と、第1遊技状態(例えば通常遊技状態)よりも遊技者に有利な第2遊技状態(例えば通常遊技状態に対して有利な確変遊技状態、時短遊技状態や大当たり遊技状態)を取ることが可能な遊技機において、第1遊技状態の場合には、第2発光演出が実行される期間よりも第1発光演出が実行される期間を長く構成し、第2遊技状態の場合には、第1発光演出が実行される期間よりも第2発光演出が実行される期間を長く構成するとよい。あるいは、第2遊技状態と比べて第1遊技状態の方が、相対的に長い期間、第1発光演出が実行され、第1遊技状態と比べて第2遊技状態の方が、相対的に長い期間、第2発光演出が実行されるように構成してもよい。また、第1遊技状態においては第1発光演出のみが行われるようにし、第2遊技状態において第1発光演出および第2発光演出の両方が、または第2発光演出のみが行われるようにしてもよい。第1発光演出に比べて視覚的に刺激の強い第2発光演出は遊技者に対して興趣を与える演出(特別感を与える演出)として機能するため、有利な遊技状態であるときにのみ用いられたり、有利な遊技状態であるときの方がその演出期間が長く用いられることで遊技者の興趣の向上を図ることができるようになる。
このように、遊技者に有利な第2遊技状態においては、遊技者にとって相対的に不利な第1遊技状態と比べて、視覚的に強い刺激をより長い期間遊技者が体感することとなるため、有利な状態の発生により興奮した状態となっている遊技者の興奮をより高めることが可能となる。
図128(A)は切り株部6200を示している。切り株部6200は、手前側に設けられた有色不透明の板状の部材である切り株板部6210と、奥側に設けられた箱型の形状をなす切り株箱部6300とから構成されている。切り株板部6210は板状の部材で、外形が木の切り株を模した形状となっており、その中央に切り株開口部6210aが設けられている。
図128(B)は、切り株板部6210と切り株箱部6300の正面視での位置関係を示している。なお、図中において、切り株板部6210、切り株開口部6210aを点線で示している。切り株箱部6300の前面側は、切り株板部6210に設けられた切り株開口部6210aに対応するように配置されており、切り株の側面に穴が空いている状態を模したものとなっている。
図129(A)は切り株箱部6300を示している。切り株箱部6300は、上側の壁を構成する箱上壁部6310、右側の壁を構成する箱右壁部6320、下側の壁を構成する箱下壁部6330、左側の壁を構成する箱左壁部6340、後ろ側の壁を構成する箱後壁部6350により構成されている。箱上壁部6310と箱下壁部6330は平面視で台形形状であり、奥側の辺と手前側の辺が平行であり、奥側の辺よりも手前側の辺の長さの方が長く構成されている。箱右壁部6320と箱左壁部6340はそれぞれ手前側が外側に傾くように設けられている。また、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340は無色透明な合成樹脂により構成されている。このような構成とすることで奥行き感を出すことができる。
図129(B)は切り株箱部6300を分解した状態を示した図である。箱後壁部6350は、手前側に位置する後壁カバー6356と後ろ側に位置する後壁基板6352により構成されている。この図においては、後壁基板6352に対して点線で、後壁カバー6356が備える後壁カバー光散乱部6358が位置する箇所を模式的に示している。
図129(C)は後壁カバー6356の正面図である。後壁カバー6356は、横長の長方形形状であり、無色透明の合成樹脂により形成されている。後壁カバー6356の前面には、根菜を模した形状の後壁カバー光散乱部6358が形成されている。後壁カバー光散乱部6358は、根菜の根を模した形状の第1後壁カバー光散乱部6358aと根菜の葉を模した形状の第2後壁カバー光散乱部6358bにより構成されている。
図129(D)は後壁基板6352の正面図である。後壁基板6352は、横長の長方形形状のプリント基板である。後壁基板6352の前面及び後面は白色である。後壁基板6352の前面には複数のLEDを表面実装することで構成される後壁発光部6354が設けられている。後壁基板6352は、正面視で後壁カバー6356と同じ大きさである。後壁発光部6354を構成するLEDから発せられる光は後壁基板6352をなす面に対して垂直に前方に向けて照射される。後壁発光部6354は後壁カバー光散乱部6358に対して、正面視で重なる位置に設けられている。具体的には、根菜の根を模した形状の第1後壁カバー光散乱部6358aに対応して第1後壁発光部6354aが、根菜の葉を模した形状の第2後壁カバー光散乱部6358bに対応して第2後壁発光部6354bが設けられている。なお、図127(A)に示すように第1草可動部6360と第2草可動部6370とが切り株部6200の前面に位置する状態において、後壁発光部6354を構成する各LEDを、第1草可動部6360の第1草装飾部6360aが設けられていない領域や第2草可動部6370の第2草装飾部6370aが設けられていない領域と正面視で重ならない位置に設けるように構成するとよい。この場合、後壁発光部6354が演出として発光態様となったとしても遊技者に直接光が照射されないため、視覚的に弱い刺激が遊技者に与えられることとなる。
後壁カバー6356の後面と後壁基板6352の前面とは完全に接触しているのではなく、所定の間隔(1-2mm程度)をおいて、設けられている。この際、第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bが後壁カバー6356の後面に接しないように後壁カバー6356の後面と後壁基板6352の間隔を設定することが望ましい。このような構成とすることで、後壁発光部6354において発生した熱を放熱することが容易となり、後壁発光部6354が、自身が発生した熱により故障するといった事態の発生を抑止することが可能となる。
切り株役物6100は遊技機における大当り期待度を報知する演出に用いられる。具体的には、切り株開口部6210aが視認困難な状態から、第1草可動部6360が左に、第2草可動部6370が右に移動して、切り株開口部6210aが視認容易な状態となるか否か、次いで、切り株開口部6210aが視認容易な状態となった場合には、切り株開口部6210aを介して視認可能となる切り株箱部6300の奥側に位置する箱後壁部6350の発光態様がどのようなものとなるか(例えば、後壁カバー光散乱部6358が、赤色に光って見えるか、白色に光って見えるか、消灯状態となって後方に位置する後壁基板6352の色である白色で見えるか)に応じて、変動中の装飾図柄の停止態様が大当りを示す態様で停止表示する期待度が通常よりも高いことを示唆するように構成されている。例えば、このような後壁基板6352の発光態様それぞれにおいて、変動中の装飾図柄の停止態様が大当りを示す態様で停止表示する期待度が異なるように設定してもよい。このような構成とすることで、後壁基板6352の発光態様について、遊技者に大きな関心を抱かせることができる。
後壁基板6352の発光態様によって、変動中の装飾図柄の停止態様が大当りを示す態様で停止表示する期待度を報知する例を示したが、第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354bとを異なる発光態様とすることでこのような報知を行うようにしてもよい。
例えば、第1後壁発光部6354aを発光させず、第2後壁発光部6354bを緑色で弱く発光させることで、根菜の根を模した形状の第1後壁カバー光散乱部6358aが白色で、根菜の葉を模した形状の第2後壁カバー光散乱部6358bが緑色で遊技者から視認可能となる。また、第1後壁発光部6354aを白色で弱く発光させ、第2後壁発光部6354bを緑色で弱く発光させることで、根菜の根を模した形状の第1後壁カバー光散乱部6358aが白色で、根菜の葉を模した形状の第2後壁カバー光散乱部6358bが緑色で遊技者から視認可能となる。また、第1後壁発光部6354aを赤色で弱く発光させ、第2後壁発光部6354bを緑色で弱く発光させることで、根菜の根を模した形状の第1後壁カバー光散乱部6358aが赤色で、根菜の葉を模した形状の第2後壁カバー光散乱部6358bが緑色で遊技者から視認可能となる。
なお、第1後壁発光部6354aを弱く発光させているのは、第1後壁発光部6354aから照射される光が第1後壁カバー光散乱部6358a以外の部位を強く装飾しないようにするためである。また、第2後壁発光部6354bを弱く発光させているのは、第2後壁発光部6354bから照射される光が第2後壁カバー光散乱部6358b以外の部位を強く装飾しないようにするためである。このような構成とすることで、実質的に後壁カバー光散乱部6358のみが発光態様となっているかのような演出を実現できる。
このような発光態様とすることで、第1の発光例及び第2の発光例においては根菜の大根を、第3の発光例においては根菜の人参を模した表現が実現できる。また、第1の発光例においては、第1後壁発光部6354aを発光させていないにも関わらず、第1後壁カバー光散乱部6358aの後方に位置する後壁基板の色と第1後壁カバー光散乱部6358aの形状によって、所定のモチーフ(この例においては大根の根部)を表現することを可能としている。また、第2の発光例と第3の発光例の関係においては、第1後壁発光部6354aにおける発光色を異なるものとすることにより複数のモチーフ(この例においては、大根と人参)を表現することを可能としている。
第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bを弱く発光させることで、実質的に後壁カバー光散乱部6358のみが発光態様となっているかのような演出を実現できる例を示したが、このような演出において第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bを強く発光させることで、切り株箱部6300の内面全体に第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bからの光が強く到達するように構成してもよい。なお、この場合には、第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354bとを同一色(例えば白色)で発光させるように構成するとよい。
後壁基板6352からの光が、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340で反射して遊技者側に視認可能となるように構成してもよい。例えば、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340を構成する透明な合成樹脂において、切り株箱部6300を構成する各内面を散乱可能な光散乱部とするように構成してもよい。あるいは、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340おいて、少なくとも切り株箱部6300を構成する各内面にアルミニウムなどの金属薄膜を形成するメッキなどの処理を施すことで反射部を構成するようにしてもよい。このような構成とすることで、後壁基板6352から発せられ、切り株箱部6300の内面全体に照射された光を遊技者に向けて効率的に反射させることが可能となる。また、この場合には、白色である後壁基板6352自体も前方に光を乱反射する機能を有することとなる。
箱後壁部6350を構成する後壁基板6352は、無色透明な後壁カバー6356を介して、白色で視認可能となっている。そのため、第1草可動部6360と第2草可動部6370とがそれぞれ移動位置に移動して、切り株開口部6210aから箱後壁部6350が視認可能となっている場合には、後壁発光部6354が消灯状態にある場合でも、後壁基板6352そのものの色によって箱後壁部6350を装飾された状態として、遊技者に視認させることが可能となる。また、後壁カバー6356には、根菜の形を模した後壁カバー光散乱部6358が設けられており、後壁発光部6354を発光させない場合でも、後壁カバー光散乱部6358の形状により、箱後壁部6350を装飾されている状態として、遊技者に視認させることが可能となる。
後壁カバー光散乱部6358が根菜の形を模した形状となっている例を示したが、後壁カバー6356の前面全体を、光散乱部とするように構成してもよい。あるいは、後壁カバー6356において、後壁発光部6354から照射された光を散乱する部位を設けずに、後壁カバー6356の前面全体を平滑な形状とし、後壁発光部6354から照射された光がそのまま通過するように構成してもよい。このような構成とした場合でも、上述した例のように後壁基板6352そのものの色によって、箱後壁部6350を装飾された状態として、遊技者に視認させることが可能となる。
切り株箱部6300の箱後壁部6350が後壁発光部6354や後壁カバー6356を備える例を示したが、箱後壁部6350に代えて、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340のいずれかに後壁発光部6354や後壁カバー6356に相当する構成を設けるように構成してもよい。あるいは、切り株箱部6300を構成する箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340、箱後壁部6350の少なくともいずれか1の壁部に対して、後壁発光部6354や後壁カバー6356に相当する構成を設けるように構成してもよく、例えば、切り株箱部6300を構成する箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340、箱後壁部6350のすべてに、後壁発光部6354や後壁カバー6356に相当する構成を設けるように構成してもよい。またこれらの例において、所定の壁部に後壁発光部6354に相当する構成を設けるようにした場合には、他の壁部においては、後壁発光部6354に相当する構成を設けずに、後壁カバー6356に相当する構成のみを設けるように構成してもよい。
切り株箱部6300を構成する箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340を透明または半透明の合成樹脂により形成するとともに、切り株板部6210を透明または半透明の合成樹脂により形成して、第1草可動部6360と第2草可動部6370が待機位置にあるときに、後壁発光部6354を発光状態とすることで、後壁発光部6354から照射される光によって、切り株板部6210の後面が照明されるように構成してもよい。このような構成とすることで、後壁発光部6354からの光が切り株板部6210を通過し、切り株板部6210が光により装飾された状態を遊技者に視認させることが可能となる。切り株箱部6300を構成する箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340、切り株板部6210を有色透明または有色半透明の合成樹脂により形成してもよい。例えば、これらを茶色の合成樹脂により形成してもよい。また、切り株板部6210の後面に茶色のインクで木の模様形状の印刷を施して、切り株板部の一部に不透明または半透明の領域を形成するように構成してもよい。
後壁基板6352の色を白色とする例を示したが、その他の色を採用してもよい。例えば、切り株板部6210と同様に後壁基板6352の色を茶色としてもよい。このような態様とした場合には、第1後壁発光部6354aを消灯状態とすることで、後壁カバー光散乱部6358において土が付着した根菜を表現することができる。
第1草可動部6360が左方向に、第2草可動部6370が右方向に移動したときに切り株板部6210に設けられた切り株開口部6210aが露出して、後方に位置する箱後壁部6350が視認可能となる例を示したが、第1草可動部6360と第2草可動部6370の下端の左右方向を回動軸として、第1草可動部6360と第2草可動部6370の上部が前方に倒れるよう駆動可能に構成し、第1草可動部6360と第2草可動部6370の上部が前方に倒れたときに切り株板部6210に設けられた切り株開口部6210aが露出して、後方に位置する箱後壁部6350が視認可能となるように構成してもよい。
第1草可動部6360と第2草可動部6370を切り株部6200の前方に設ける例を示したが、第1草可動部6360と第2草可動部6370の一方のみを切り株部6200の正面前方に設け、右方あるいは左方の移動位置へと移動することで、切り株開口部6210aが露出するように構成してもよい。あるいは、第1草可動部6360と第2草可動部6370とを一体の部材として構成し、この部材が右方あるいは左方の移動位置に移動することで、切り株開口部6210aが露出するように構成してもよい。
箱後壁部6350は、後壁基板6352と後壁カバー6356とから構成されているが、後壁カバー6356を回動可能に構成してもよい。具体的には、後壁カバー6356の上辺を回動軸として、図示しない駆動源により後壁カバー6356の前面が箱上壁部6310の内面に接するように回動するように構成したり、後壁カバー6356の左辺を回動軸として、図示しない駆動源により後壁カバー6356の前面が箱左壁部6340の内面に接するように回動させるように構成したりするとよい。このような構成とすることで、後壁基板6352の手前側に後壁カバー6356が位置し、後壁カバー6356を介して後壁基板6352が遊技者から視認可能となる態様と、後壁基板6352の手前側に後壁カバー6356が位置せず、後壁基板6352が直接視認可能となる態様のいずれかの態様で、箱後壁部6350を遊技者に視認させることが可能となる。また、遊技者目線から見て切り株役物6100は遊技盤側演出表示装置1600の右下に位置するため、上辺や左辺を軸として後壁カバー6356を回動させることで、移動後の後壁カバー6356が目立たなくなる。なお、右辺や可変を軸として回動させるようにしてもよい。
後壁基板6352を後壁カバー6356よりも大きな形状のものとしてもよい。例えば、後壁基板6352を切り株板部6210と同じ大きさ及び形状として、それぞれの外縁が正面視で重なるように構成してもよい。この場合、後壁基板6352はもともとの形状から周囲に拡大されたような形状となる。この場合には、白色の後壁基板6352を周囲に拡張した部分において、後壁発光部6354から照射されて、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340などで後方に反射した光を再度前方の遊技者に向けて反射することが可能となる。
また、後壁カバー6356によってカバーされる領域以外の部分に発光部を設けるように構成してもよい。例えば、切り株板部6210において根を模した部分や木の切り口を模した部分の後方において、後壁基板6352の前面に発光部を設け、後壁発光部6354を発光させるタイミングで同時に発光させるように構成してもよい。このような構成とすることで、後壁発光部6354を発光させる演出をより盛り上げることが可能となる。あるいは、このような後壁基板6352において後壁発光部6354以外の発光部を設けないように構成してもよい。この場合においても、白色の後壁基板6352を周囲に拡張した部分において、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340などで後方に反射した光を再度前方の遊技者に向けて反射することが可能となる。
図129を用いて示した例においては、箱後壁部6350を、手前側に設けられる長方形の後壁カバー6356と、奥側に設けられる長方形の後壁基板6352とにより構成している。一方、図130を用いて以下に示す例においては、箱後壁部6350を、手前側に位置する後壁カバー6356と中間に位置する後壁基板6352と奥側に位置する後壁板部6380とから構成するようにした。この例においては、後壁カバー6356は根菜を模した形状であり、根菜の根を模した外形形状の第1後壁カバー光散乱部6358aと、根菜の葉を模した外形形状の第2後壁カバー光散乱部6358bを備えている。後壁カバー6356は、無色透明の合成樹脂により形成されており、後方に位置する後壁基板6352の色が視認可能となっている。
後壁基板6352は全体として根菜を模した形状をしており、根菜の根部を模した第1後壁基板6352aと根菜の葉部を模した第2後壁基板6352bとから構成されている。第1後壁基板6352aの前面及び後面には白色の保護剤により白色の保護膜が形成されている。また、第2後壁基板6352bの前面及び後面には緑色の保護剤により緑色の保護膜が形成されている。第1後壁基板6352aには第1後壁発光部6354aとして4つのLEDが表面実装されている。また、第2後壁基板6352bには第2後壁発光部6354bとして2つのLEDが表面実装されている。このような後壁基板6352の前面に、後壁カバー6356が取り付けられている。また、後壁板部6380は、長方形状であり、その前面に後壁基板6352が取り付けられている。そして、この例においては、後壁板部6380により、切り株箱部6300の後壁が形成されている。
なお、第1後壁基板6352aと第2後壁基板6352bを別々のプリント基板として構成しておき、それぞれ後壁板部6380に取付けることで、後壁基板6352として機能させるように構成してもよいし、1のプリント基板を白色の保護剤と緑色の保護剤で塗り分けることで、第1後壁基板6352aと第2後壁基板6352bとを形成するように構成してもよい。
このような構成の切り株箱部6300において、第1草可動部6360や第2草可動部6370を上述したように移動位置へと移動させる演出を実行するとよい。また、この実施例においても第1後壁発光部6354a、第2後壁発光部6354bを演出に用いる際の発光態様としては、根菜が発光しているように視認可能となる弱い発光態様と、切り株箱部6300全体が発光しているように視認可能となる強い発光態様を採用してもよい。
また、第1後壁発光部6354a、第2後壁発光部6354bを消灯状態とした場合でも、第1後壁基板6352a、第2後壁基板6352bの色と形状により、切り株箱部6300内において所定のモチーフを表現することが可能となっている。この例においては根部を模している第1後壁カバー光散乱部6358aを通して、第1後壁基板6352aが白色で、葉部を模している第2後壁カバー光散乱部6358bを通して第2後壁基板6352bが緑色で視認可能となっている。このように基板の外形形状と基板の色のみによって、1の装飾体を構成することができる。
この例では、ウサギ役物と切り株役物の手前側よりも手前側で、遊技盤側演出表示装置1600の下方前方に複数の草役物6400が設けられている。
図126に示す例においては、上述したように遊技盤側演出表示装置1600と遊技領域5aとの間に草役物6400として、第1草役物6470~第4草役物6485が設けられている。以下に、このような草役物6400における複数の実施態様を示す。
図131(A)に示す草役物6400は、有色不透明で板状で、草を模した外形形状の草基板6420により構成されている。この例において、草基板6420は、草基板前面発光部6422を備えている。草基板前面発光部6422は草基板6420の前面に表面実装されたLEDにより形成される。また、図131(B)に示す草役物6400は、有色不透明で板状で、草を模した外形形状の草基板6420を備える。この例において、草基板6420は、草基板後面発光部6424を備えている。草基板後面発光部6424は草基板6420の後面に表面実装されたLEDにより形成される。図131(A)、図131(B)に示す例において、草基板6420の外形形状が草を模したものとなっており、その外形形状自体により装飾という機能を有している。草基板6420の色としては白色を採用してもよい。この場合、草基板前面発光部6422を緑色や茶色で発光させることで、草基板6420を草基板前面発光部6422の発光色により装飾することができる。草基板6420の色としては緑色や茶色を採用してもよい。緑色は生きている草の色を表現し、茶色は枯れた草の色を表現できる。これにより、草基板6420の色と形状の双方により、草を模した装飾が実現できる。
また、草基板6420に実装されるLEDとして、草基板6420と同じ色のLEDを採用している。具体的には、草基板6420を白色とした場合には実装されるLEDとして白色のものを採用する。このような構成とすることで、草基板6420に実装されるLEDを目立たないものとすることができる。なお、他の例において、基板に発光部としてLEDを設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
草基板6420に設けられる草基板前面発光部6422を構成するLEDから発せられる光は草基板6420をなす面に対して垂直に前方に向けて照射される。このような構成とすることで、視覚的に強いイメージを感じさせる演出を遊技者に対して視認させることができる。なお、後述する草前カバー6440を設ける際には、草基板6420をなす面に対して水平に上方に向けて光が照射されるように草基板前面発光部6422を構成するLEDを草基板6420に実装するように構成してもよい。このような構成とすることで、草前カバー6440の上方端部に向けて光が照射されることとなるため、草前カバー6440全体に草基板前面発光部6422から照射された光が伝達され、草前カバー6440全体が光ったかのような演出を遊技者に対して視認させることができる。なお、他の例において、基板に発光部を設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
一方、草基板6420に設けられる草基板後面発光部6424を構成するLEDから発せられる光は草基板6420をなす面に対して水平に上方に向けて照射される。この場合、草基板6420に後光が射したかのような演出を遊技者に対して視認させることができる。なお、後述する草後カバー6460を設ける際には、草後カバー6460の上方端部に向けて光が照射されることとなるため、草後カバー6460の上方端部まで草基板後面発光部6424から照射された光が伝達され、草後カバー6460全体が光ったかのような演出を遊技者に対して視認させることができる。なお、他の例において、基板に発光部を設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
草基板6420の前面及び後面には電子回路を構成する図示しないスルーホールが設けられている。また、スルーホールにはプリント基板上に設けられる電子回路を構成する金属が露出しており、金属として銅を採用した場合には、スルーホールが銅の色である茶色で視認されることとなる。ここで草基板6420の少なくとも一部が遊技者から視認可能となっている場合には、スルーホールについても遊技者から視認可能となってしまうおそれがある。特に、草基板6420の色として白色を採用した場合には、草基板6420の前面に設けられているスルーホールの色である茶色が遊技者から視認されてしまい、草基板6420の装飾としての機能が損なわれてしまうという問題がある。そこで、このような問題を解決するために以下のような構成を採用してもよい。例えば、スルーホールを草基板6420の前面において、所定の箇所に集中させるのではなく、草基板6420の前面において全体にばらつくように配置するとよい。あるいは、スルーホールを草基板6420の外形形状に沿うように配置したり、草基板6420の外形形状をなす輪郭線の延長線上に配置したりすることで、スルーホールが草基板6420の外形形状の一部であるかのように視認させることが可能となる。草基板6420の外形の内側に外形形状と同様の形状で線状にスルーホールを配置することで、草を模した装飾形状を形成するようにしてもよい。また、スルーホールと同系色の模様を草基板6420の前面の一部に1つ以上形成するように構成してもよい。あるいはスルーホールと同形状の模様を草基板6420の前面の一部に1つ以上形成するように構成してもよい。例えばスルーホールが茶色で円形である場合には、茶色のインクで円形の模様を草基板6420の前面に1つ以上形成するとよい。なお、上述した例は、草基板6420の前面に設けられるすべてのスルーホールについて適用することが望ましいが、少なくとも一部のスルーホールにおいて適用するようにしてもよく、その場合においても、草基板6420の装飾としての機能が損なわれてしまうという事態の発生を抑止することが可能となる。なお、他の例における役物が備える基板にスルーホールを設け、このようなスルーホールに関する実施態様を適用するようにしてもよい。
図131(C)~図131(E)は、草基板6420の前面に草前カバー6440を取り付け、草基板6420と草前カバー6440により草役物6400を構成した例を示している。草前カバー6440は、合成樹脂により形成され、外形形状が草を模した装飾的な形状で形成されている。また、草基板6420が備える草基板前面発光部6422を実装した部位が正面視で草前カバー6440によって覆われるように構成されている。
図131(C)に示す例では、草基板6420よりも草前カバー6440の大きさが小さく、草基板6420の前面の一部が草前カバー6440によって覆われている。図131(D)に示す例では、草基板6420と草前カバー6440が同じ大きさであり、草基板6420の前面のすべて草前カバー6440によって覆われている。図131(E)に示す例では、草基板6420よりも草前カバー6440の大きさが大きく、草基板6420の前面が草前カバー6440によって覆われるとともに、草基板6420の外形よりも外側に草前カバー6440がはみ出した状態となっている。
図131(C)に示す例においては、草基板6420の外形形状と草前カバー6440の外形形状がともに草を模した装飾的な態様を実現している。また、奥行き感を出すことができる。また、図131(D)、図131(E)に示す例においては、草前カバー6440を有色透明、または、無色透明の合成樹脂により形成することで、後方に位置する草基板6420を視認可能としてもよい。その場合には、草基板6420の外形形状と草前カバー6440の外形形状の双方により装飾的な態様を実現できる。また、奥行き感を出すことができる。
図131(F)~図131(H)は、草基板6420の後面に草後カバー6460を取り付け、草基板6420と草後カバー6460により草役物6400を構成した例を示している。草後カバー6460は、合成樹脂により形成され、外形形状が草を模した装飾的な形状で形成されている。また、草基板6420が備える草基板後面発光部6424を実装した部位が草後カバー6460によって覆われるように構成されている。
図131(F)に示す例では、草基板6420よりも草後カバー6460の大きさが小さく、草基板6420の後方が草後カバー6460によって覆われている。図131(G)に示す例では、草基板6420と草後カバー6460が同じ大きさであり、草基板6420の後方が草後カバー6460によって覆われている。図131(H)に示す例では、草基板6420よりも草後カバー6460の大きさが大きく、草基板6420の後方が草後カバー6460によって覆われるとともに、草基板6420の外形よりも外側に草後カバー6460がはみ出した状態となっている。この例においては草後カバー6460の外形形状が正面視で視認可能となっている。
図131(F)、図131(G)に示す例においては、上下方向を軸として草役物6400を回動可能に構成してもよい。例えば、周辺制御基板1510による駆動制御によって草役物6400が180度回転して草後カバー6460が前方を向くような演出を実行可能に構成してもよい。このような構成とすることで、図131(C)、図131(D)のような視認態様となり、図131(C)、図131(D)において示した例と同様の効果を奏することとなる。図131(H)に示す例では、草基板6420の外形形状と草後カバー6460の外形形状の双方により装飾的な態様を実現できる。また、奥行き感を出すことができる。
図132(A)~図132(G)は、図131(C)において示した例を変形した例を示している。これらの例においては、草基板6420よりも草前カバー6440の大きさが小さく構成されているが、さらに、草前カバー6440の具体的構造の変形例について以下に説明する。
図132(A)に示す例においては、白色の草基板6420の手前に無色透明の草前カバー6440が設けられている。草前カバー6440をなす面にはレンズカットや梨地などの処理は施されておらず平滑に成形されており、草前カバー6440を通過する光が乱反射することがなく通過するように構成されている。なお、後述する草前カバー透明部6442についても、同様の構成により通過する光が乱反射することがなく通過するように構成されている。このような構成とすることで、草前カバー6440の後方に位置する草基板6420を直接視認可能となっている。
この例においては、草基板前面発光部6422を発光状態とすることで、草前カバー6440全体および草基板6420を草基板前面発光部6422の発光色で装飾された状態とすることができる。例えば、草基板前面発光部6422を緑色で発光させた場合には、草前カバー6440全体と草基板6420を緑色に装飾することができる。
図132(B)に示す例においては、白色の草基板6420の手前に草前カバー6440が設けられている。草前カバー6440は上部の草前カバー無色透明部6442aと下部の草前カバー有色透明部6442bとにより形成されている。無色透明の合成樹脂により草前カバー無色透明部6442aを形成し、有色透明の合成樹脂により草前カバー有色透明部6442bを形成し、このように形成された草前カバー無色透明部6442aと草前カバー有色透明部6442bとを組み立てることで草前カバー6440を構成してもよい。あるいは、無色透明の合成樹脂により草前カバー6440全体を形成し、草前カバー6440前面の一部に、有色透明のシールを張り付けたり有色透明の印刷をほどこしたりすることで、草前カバー有色透明部6442bを形成してもよい。草前カバー6440前面の一部に、有色透明のシールを張り付けたり有色透明の印刷をしたりすることで、草前カバー有色透明部6442bを形成する例を示したが、草前カバー6440の後面の一部に、有色透明のシールを張り付けたり有色透明の印刷をしたりすることで、草前カバー有色透明部6442bを形成するようにしてもよい。また、草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。また、草前カバー有色透明部6442bの色を草基板6420と同色あるいは略同色としてもよく、この場合には、草基板6420がプリント基板であることを目立ちにくくすることができる。なお、他の例において、有色透明部を設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
この例においては、白色の草基板6420が草前カバー無色透明部6442aを介して視認可能となる。また、白色の草基板6420の前方に緑色の草前カバー有色透明部6442bが位置することで、白色の草基板6420を緑色に見せることができる。また、草基板前面発光部6422の前方に草前カバー有色透明部6442bが位置することで、草基板前面発光部6422を構成するLEDが遊技者から視認困難な状態となり、消灯状態の草基板前面発光部6422を遊技者が直接視認してしまうことで遊技者が興ざめとなってしまうという事態の発生を抑止することが可能となる。一方、草基板前面発光部6422を点灯状態とした場合には、草前カバー有色透明部6442bにより光源からの光の強さが緩和されるため、遊技者がまぶしく感じてしまうといった事態の発生を抑止することが可能となる。また、草基板前面発光部6422を発光させることで、草前カバー6440全体および草基板6420を発光色で装飾された状態とすることができる。
図132(C)は、図132(B)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態にあるときに、正面視で上から、白色、緑色、白色の態様を表現することが可能となっている。
図132(D)に示す例においては、白色の草基板6420の手前に草前カバー6440が設けられている。草前カバー6440は、この例においては、草前カバー光散乱部6444を備えている。具体的には、草前カバー6440は無色透明の合成樹脂により形成されており、上部に設けられた草前カバー無色透明部6442aと下部に設けられた草前カバー無色光散乱部6444aとから構成されている。草前カバー無色光散乱部6444aは、草前カバー6440の前面または後面の少なくとも一方にレンズカットや梨地加工を施すことにより形成されている。好ましくは、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー6440の前面あるいは前面と後面の双方に形成することが望ましい。このように無色透明の合成樹脂に対して、レンズカットや梨地加工を施すことで半透明の状態としているため、後方に位置する部材の形状については、視認が困難または不能となるものの、その色については、変化することなく遊技者が視認可能となっている。無色透明の合成樹脂に光散乱部が形成する例を示したが有色透明の合成樹脂に光散乱部を形成するように構成してもよい。この場合には、後方に位置する部材に、前方に位置する有色透明の合成樹脂の色が混ざり合った態様で視認可能となる。また、草前カバー有色光散乱部6444bの色を草基板6420と同色あるいは略同色としてもよく、この場合には、草基板6420がプリント基板であることを目立ちにくくすることができる。また、草前カバー6440や草後カバー6460において、正面視で外周縁をなす端部において端部を縁取るように光散乱部を設けてもよい。この場合には、草基板前面発光部6422や草基板後面発光部6424からの光を草前カバー6440や草後カバー6460の端部において乱反射させることができるため、草役物6400の正面視での外形形状を際立たせることができる。なお、他の例において、光散乱部を設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
この例においては、草基板前面発光部6422の前方に草前カバー無色光散乱部6444aが位置することで、草基板前面発光部6422を構成するLEDが遊技者から視認困難な状態となり、消灯状態の草基板前面発光部6422を遊技者が直接視認してしまうことで遊技者が興ざめとなってしまうという事態の発生を抑止することが可能となる。一方、草基板前面発光部6422を点灯状態とした場合には、草前カバー無色光散乱部6444aにより草基板前面発光部6422からの光が散乱されるため、遊技者がまぶしく感じてしまうといった事態の発生を抑止することが可能となる。
草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー6440の前面のみに形成しているが、このような構成とすることで、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー6440の後面のみに形成した場合と比べて、草基板6420の前面に実装される電子部品(草基板前面発光部6422を構成するLED)がぼやけてみえることになるため、電子部品の存在がより目立ちにくくなり、遊技者に興ざめとなってしまうという事態の発生を抑止することが可能となる。なお、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー6440の前面と後面の双方に形成した場合には、草基板6420の前面に実装される電子部品(草基板前面発光部6422を構成するLED)の存在をより目立ちにくくすることが可能となる。また、草前カバー無色光散乱部6444aを通して後方の草基板6420の色が視認可能となり、草基板6420の前面に実装される電子部品の形状をぼかしつつ、草基板6420の色を生かして装飾としての機能を奏する態様となっている。
図132(E)は、図132(D)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態にあるときに、正面視で上から、白色、緑色、白色の態様の草を表現することが可能となっている。
図132(F)に示す例は、図132(B)に示す例における草前カバー6440を変形した例である。この例においては、草前カバー有色透明部6442bに代えて草前カバー不透明部6446を設けている。無色透明の合成樹脂により草前カバー無色透明部6442aを形成し、不透明の合成樹脂により草前カバー不透明部6446を形成し、草前カバー無色透明部6442aと草前カバー不透明部6446とで草前カバー6440を構成してもよい。あるいは、無色透明の合成樹脂により草前カバー6440全体を形成し、草前カバー6440前面の一部に後方が視認不能となるシールや印刷をほどこすことで、草前カバー不透明部6446を形成してもよい。また、草前カバー6440前面の一部に後方が視認不能となるシールや印刷をほどこすことで、草前カバー不透明部6446を形成するのではなく、草前カバー6440後面の一部に後方が視認不能となるシールや印刷をほどこすことで、草前カバー不透明部6446を形成するように構成してもよい。この場合、草前カバー6440において、シールや印刷を施した部位の手前側については、その態様が視認可能となる。例えば、草前カバー6440が有色透明の合成樹脂によって形成されている場合には、有色透明の合成樹脂の色を視認可能としつつ、草前カバー6440の後方を視認不能とすることが可能となる。また、草前カバー6440の前面に草前カバー光散乱部6444が設けられている場合には、草前カバー光散乱部6444を視認可能としつつ、草前カバー6440の後方を視認不能とすることが可能となる。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。なお、他の例において、不透明部を設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草基板6420が白色で直接視認可能であり、また、草前カバー無色透明部6442aを介して草基板6420の白色が間接的に視認可能である。一方、草前カバー不透明部6446については、草基板6420の色に左右されず草前カバー不透明部6446の色が視認可能である。草前カバー不透明部6446の色として黄色や茶色を採用する例を示したが、この態様においては、枯れ草に雪が積もった態様を表現することが可能となっている。
一方、草基板前面発光部6422を発光状態とした場合には、草基板前面発光部6422の発光色で草基板6420と草前カバー無色透明部6442aを装飾することが可能である。例えば、発光色として緑色を採用することで、草基板前面発光部6422の発光色で草基板6420と、草前カバー無色透明部6442aを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
草前カバー不透明部6446としては光を鏡面反射することが可能な銀色の部材を採用してもよい。例えば、全体をアルミニウム薄膜によりメッキした合成樹脂により草前カバー不透明部6446を構成し、このように構成された草前カバー不透明部6446と、無色透明の合成樹脂により構成される草前カバー無色透明部6442aとを組み立てることで、草前カバー6440を構成してもよい。あるいは、無色透明の合成樹脂により草前カバー6440全体を形成し、草前カバー6440前面の一部に、銀色のシールを張り付けたり、銀色の塗料による印刷を施したり、アルミニウム薄膜によりメッキした部位を設けたりすることで、草前カバー不透明部6446を構成してもよい。なお、このように銀色に形成した不透明部においては、光を反射するという機能を有することとなる。なお、銀色に形成した不透明部状に有色の塗料を塗布したり有色透明のシールを張り付けたりするように構成してもよい。例えば、黄色の塗料を薄く塗布することで不透明部を金色で視認可能とすることが可能となる。なお、他の例において、不透明部や反射部を設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
図132(F)に示す例において、草前カバー不透明部6446は銀色で視認可能に構成されている。この場合、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草前カバー不透明部6446の前面が銀色に、草前カバー無色透明部6442aと草基板6420とが白色で視認可能となるため、草の上に、霜が降りたり、雪が降ったりした態様を表現することが可能となる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様としたときには、草基板前面発光部6422から前方に照射された光が、草前カバー不透明部6446において後方に反射される。さらに草基板6420が白色であるため、草前カバー不透明部6446において後方に反射された光が草基板6420に入射することで散乱し、最終的に、草基板6420や草前カバー無色透明部6442aを装飾することとなる。このように草基板前面発光部6422から照射された光を効率よく装飾に利用することが可能となる。なお、草前カバー不透明部6446の最前層に有色透明の層を設けることで、草前カバー不透明部6446を銀色でかつ所定色で視認可能とすることができる。
図132(G)は、図132(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態にあるときに、正面視で上から、白色、銀色、白色の態様の草を表現することが可能となっている。
図133(A)は、図132(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。この場合、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草基板6420により白色に視認可能な部位と、草前カバー有色透明部6442bによる緑色の態様により、草を表現することが可能となっている。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、その発光色として草前カバー有色透明部6442bの色と同じまたは同系統の発光色とすることが望ましく、例えば緑色や黄緑色で発光することが望ましい。この場合には、草前カバー有色透明部6442bの色をそのままに動的な態様での演出が実行可能となる。また、草前カバー有色透明部6442bを通過せずに反射した光が白色の草基板6420を装飾することで、白色の草基板6420が緑色に視認可能となる。
図133(B)は、図133(A)において示した例において、草前カバー有色透明部6442bの一部を草前カバー有色光散乱部6444bに変形した例である。草前カバー6440の色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、緑色、緑色の態様の草を表現できる。また、草基板前面発光部6422の前方に草前カバー有色光散乱部6444bが位置するため、草基板6420の白色に草前カバー有色光散乱部6444bの緑色が混ざった色で視認可能となるもの、草基板前面発光部6422自体は視認困難に構成されている。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草基板前面発光部6422から照射された光が草前カバー有色光散乱部6444bにおいて散乱し、草前カバー有色透明部6442bを装飾態様とすることが可能となる。また、露出している白色の草基板6420を草基板前面発光部6422の発光色で視認可能とすることができる。
図133(C)は、図133(B)において示した例において、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー有色光散乱部6444bに、草前カバー光散乱部6444を草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー6440の色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、緑色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草基板前面発光部6422から照射された光が草前カバー有色透明部6442bを通過するとともに、一部の光が通過せずに反射して草前カバー光散乱部6444において散乱し、草前カバー光散乱部6444を装飾態様とすることが可能となる。また、露出している白色の草基板6420まで乱反射した光が到達し、白色の草基板6420を草基板前面発光部6422の発光色で視認可能とすることができる。
図133(D)は、図133(B)において示した例において、草前カバー有色光散乱部6444bを草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー6440の色としては、緑色を採用するとよい。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、緑色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草基板前面発光部6422から照射された光が草前カバー不透明部6446の裏面において反射して、草前カバー有色透明部6442bを装飾態様とすることが可能となる。また反射した光が、露出している白色の草基板6420を装飾することで、白色の草基板6420を草基板前面発光部6422の発光色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草基板前面発光部6422の発光色で草前カバー有色透明部6442bと草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図133(E)は、図133(D)において示した例において、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー6440の色としては、緑色を採用するとよい。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、黄色または茶色または銀色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草前カバー有色透明部6442bを装飾態様とすることが可能となる。また、草基板前面発光部6422から照射された光が草前カバー有色透明部6442bの裏面において散乱したり、草前カバー不透明部6446の裏面において反射したりすることで、露出している白色の草基板6420を装飾することで、白色の草基板6420を草基板前面発光部6422の発光色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草基板前面発光部6422の発光色で草前カバー有色透明部6442bと草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図134(A)は、図132(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草前カバー無色光散乱部6444aを装飾態様とすることが可能となる。また、草基板前面発光部6422から照射された光が草前カバー無色光散乱部6444aの裏面において散乱することで、露出している白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草基板前面発光部6422の発光色で草前カバー無色光散乱部6444aと草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図134(B)は、図134(A)において示した例において、草前カバー無色光散乱部6444aの一部を草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、白色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草前カバー不透明部6446の裏面において反射した光によって草前カバー光散乱部6444を装飾態様とすることが可能となる。また、草前カバー無色光散乱部6444aの裏面において光が散乱することで、露出している白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図134(C)は、図134(B)において示した例において、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー無色光散乱部6444aに、変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草前カバー無色光散乱部6444aにおいて散乱した光によって、露出している白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図134(A)~図134(C)に示した例において、草前カバー6440を有色透明の合成樹脂により形成することで、草前カバー無色光散乱部6444aに代えて草前カバー有色光散乱部6444bを構成するようにしてもよい。具体的には、草前カバー6440を緑色透明の合成樹脂により形成するとよい。
図134(D)は、図134(C)において示した例において、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、草前カバー不透明部6446の裏面において反射した光によって、露出している白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草基板6420を緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図132(A)~図134(D)において示した例においては、草前カバー6440と草前カバー6440よりも外形形状が大きい草基板6420のそれぞれの外形形状が装飾形状として遊技者から視認可能に構成されている。また、草基板前面発光部6422は、草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー有色光散乱部6444b、草前カバー不透明部6446のうちの1の部材にのみ正面視で覆われる位置に設けられているが、草基板前面発光部6422を構成するLEDをこれらの部材の境界線をなす位置の後方に配置するように構成してもよい。このような構成とすることで、消灯状態において草基板前面発光部6422を構成するLEDが草基板6420に実装されていることを遊技者に目立ちにくくすることが可能となる。
例えば、図132(B)に示す草役物6400において、草前カバー無色透明部6442aと草前カバー有色透明部6442bとのなす境界線の後方に、草基板前面発光部6422を構成するLEDを配置するように構成した場合には、草基板前面発光部6422を構成するLEDの存在が目立ちにくくなるため、草前カバー無色透明部6442aを白色として、草前カバー有色透明部6442bを緑色としてより鮮明に遊技者に視認させることが可能となる。
同様に、草前カバー無色透明部6442aと無色光散乱部6444aとの関係、草前カバー無色透明部6442aと草前カバー不透明部6446との関係、草前カバー有色透明部6442bと草前カバー有色光散乱部6444bとの関係、草前カバー有色透明部6442bと草前カバー不透明部6446との関係、草前カバー無色光散乱部6444aと草前カバー不透明部6446との関係、草前カバー有色光散乱部6444bと草前カバー不透明部6446との関係においてもこれらの境界線の後方に、草基板前面発光部6422を構成するLEDを配置するように構成した場合には、草基板前面発光部6422を構成するLEDの存在を目立ちにくくすることが可能となる。
また、草基板6420が露出している部位と草前カバー無色透明部6442aとの関係、草基板6420が露出している部位と草前カバー有色透明部6442bとの関係、草基板6420が露出している部位と草前カバー無色光散乱部6444aとの関係、草基板6420が露出している部位と草前カバー有色光散乱部6444bとの関係、草基板6420が露出している部位と草前カバー不透明部6446との関係においてもこれらの境界線の後方に、草基板前面発光部6422を構成するLEDを配置するように構成した場合には、草基板前面発光部6422を構成するLEDの存在が目立ちにくくすることが可能となる。
なお、上述した組み合わせにおいて、草前カバー不透明部6446と、草前カバー不透明部6446と組み合わさって境界線をなす部材との組み合わせにおいては、草基板前面発光部6422を構成するLEDの光を、草前カバー不透明部6446と組み合わさって境界線をなす部材に対して効率よく伝達することが可能となる。
草基板前面発光部6422を構成するLEDからの光は、草基板6420に対して垂直に照射するようにしてもよいし、草基板前面発光部6422を構成するLEDが実装される位置における境界線の接線と垂直な方向に照射するようにしてもよい。
例えば、草前カバー無色透明部6442aと無色光散乱部6444aとの組み合わせのように、双方が光を透過可能な部材となっている場合には、草基板前面発光部6422を構成するLEDからの光の照射方向は、草基板6420に対して垂直に照射するように構成するとよい。一方、草前カバー不透明部6446と、草前カバー不透明部6446と組み合わさって境界線をなす部材との組み合わせにおいては、草基板前面発光部6422を構成するLEDが実装される位置における境界線の接線と垂直であり、かつ、草前カバー不透明部6446と組み合わさって境界線をなす部材の方向に光を照射するように構成するとよい。
なお、草基板前面発光部6422を構成するLEDとして長方形状のLEDを採用している場合には、LEDの長手方向が、境界線の向きあるいはLEDを配置する位置における境界線の接戦と一致するように配置するとよい。
なお、境界線をなす2つの部位を1の部材により形成する場合には、境界線にあたる部位に、草基板前面発光部6422を構成するLEDが正面視ではみ出さない同幅程度の大きさのV字状の溝を設けるように構成してもよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422を構成するLEDの前方から視認した場合に、V字状の溝によって草基板前面発光部6422を構成するLEDが屈折して視認されることとなり、草基板前面発光部6422を構成するLEDの存在を目立ちにくくすることが可能となる。なお、形状としては、V字状の溝に限らず屈折可能な構造であればよい。一方、複数の部材を組み合わせることで、境界線が構成される場合には、このような溝を設けることなく、草基板前面発光部6422を構成するLEDが屈折して視認されることとなり、草基板前面発光部6422を構成するLEDの存在を目立ちにくくすることが可能となる。
図132(A)~図134(D)において示した例においては、草前カバー6440と草前カバー6440よりも外形形状が大きい草基板6420のそれぞれの外形形状が装飾形状として遊技者から視認可能に構成されている。これにより、奥行き感を出すことができる。また、草前カバー6440において、草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー有色光散乱部6444b、草前カバー不透明部6446のなす境界線においても装飾的な形状が形成されている。
また、草基板6420が露出した状態となっているために、草基板6420そのものの色によって装飾が行われるとともに、草基板前面発光部6422から照射される光によっても、草基板6420に対する装飾が行われる。特に草基板6420を白色として、草基板前面発光部6422から白色以外の色の光を照射した場合には、草基板6420の色を照射した色に変化させて視認可能とすることができる。
また、草基板6420の前面に位置する草前カバー6440と草基板6420との間で、草基板前面発光部6422から照射された光が反射しあうことで、草基板6420の端部方向へ光が反射するように構成されているため、草前カバー6440を構成する部材であって、草基板前面発光部6422の前方に位置しない部材を間接的に照明することが可能である。また、草基板前面発光部6422を消灯状態とした場合と、発光状態とした場合において、異なる色で草役物6400を構成する各部材を装飾態様とすることができる。なお、草基板6420をなす面に対して水平に上方に向けて光が照射されるように草基板前面発光部6422を構成するLEDを草基板6420に実装することで、草基板6420の上方の端部までより光を到達させることができる。
図135(A)~図137(D)は、図131(D)において示した例を変形した例を示している。これらの例においては、草基板6420と草前カバー6440の大きさが同一に構成されているが、さらに、草前カバー6440の具体的構造の変形例について以下に説明する。
図135(A)に示す例においては、白色の草基板6420の手前に無色透明の草前カバー6440が設けられている。草前カバー6440をなす面にはレンズカットや梨地などの処理は施されておらず平滑に成形されており、草前カバー6440を通過する光が乱反射することがなく通過するように構成されている。この例においては草前カバー6440全体が草前カバー無色透明部6442aとして機能している。このような構成とすることで、草前カバー無色透明部6442aの後方に位置する草基板6420を直接視認可能となっている。また、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草役物6400全体で白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、露出している白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。
例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図135(B)は、図135(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aの一部を草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図135(C)は、図135(B)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、緑色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図135(D)は、図135(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aの一部を草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図135(E)は、図135(D)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー無色透明部6442aに、変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図135(F)は、図135(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aの一部を草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー無色透明部6442aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図135(G)は、図135(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー無色透明部6442aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図136(A)は、図135(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草役物6400全体で緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色透明部6442bを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図136(B)は、図135(D)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。この場合、草前カバー6440は、緑色の草前カバー有色光散乱部6444bを有している。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から緑色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色光散乱部6444bと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図136(C)は、図135(E)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。この場合、草前カバー6440は、緑色の草前カバー有色光散乱部6444bを有している。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から緑色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー光散乱部6444と、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図136(D)は、図135(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から緑色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色透明部6442bを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図136(E)は、図135(G)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から黄色または茶色または銀色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色透明部6442bを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図137(A)は、図135(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草役物6400全体で、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー無色光散乱部6444aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図137(B)は、図135(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、白色または緑色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー無色光散乱部6444aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図137(C)は、図135(G)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー光散乱部6444と、草前カバー光散乱部6444を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図137(A)~図137(C)に示した例において、草前カバー6440を有色透明の合成樹脂により形成することで、草前カバー無色光散乱部6444aに代えて草前カバー有色光散乱部6444bを構成するようにしてもよい。具体的には、草前カバー6440を緑色透明の合成樹脂により形成するとよい。
図137(D)は、図135(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草役物6400全体で、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420と草前カバー不透明部6446との間で光が反射することで草役物6400の外周をなす端部まで光が到達し、草役物6400の端部を所定色で装飾することが可能となる。より具体的には、草役物6400を斜めから見たときには草基板6420の端部が露出して見えるため、この露出して見える部分が所定の発光色により光った態様で視認可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草役物6400の外周をなす端部を緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。なお、他の草前カバー不透明部6446を設けた例においてもこのような態様で視認可能とすることができる。
図135(A)~図137(D)において示した例においては、草前カバー6440と草前カバー6440と同じ大きさの草基板6420のそれぞれの外形形状が装飾形状として遊技者から視認可能に構成されている。また、草前カバー6440において、草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー有色光散乱部6444b、草前カバー不透明部6446のなす境界線においても装飾的な形状が形成されている。
また、草前カバー無色透明部6442aや草前カバー無色光散乱部6444aを介して草基板6420の色が直接視認可能な状態となっているために、草基板6420そのものの色によって装飾が行われるとともに、草基板前面発光部6422から照射される光によっても、草基板6420に対する装飾が行われる。また、草前カバー有色透明部6442bや草前カバー有色光散乱部6444bを介して草基板6420の色が視認可能な状態となっているために、草前カバー6440の色と草基板6420の色の双方が混ざり合った色によって装飾が行われ、さらには、草基板前面発光部6422から照射される光によっても、草基板6420に対する装飾が行われる。
また、草基板6420の前面に位置する草前カバー6440と草基板6420との間で、草基板前面発光部6422から照射された光が反射しあうことで、草基板6420の端部方向へ光が反射するように構成されているため、草前カバー6440を構成する部材であって、草基板前面発光部6422の前方に位置しない部材を間接的に照明することが可能である。また、草基板前面発光部6422を消灯状態とした場合と、発光状態とした場合において、異なる色で草役物6400を構成する各部材を装飾態様とすることができる。
図138(A)~図140(D)は、図131(E)において示した例を変形した例を示している。これらの例においては、草基板6420よりも草前カバー6440の大きさが大きく、草基板6420の前面が草前カバー6440によって覆われるとともに、草基板6420の外形よりも外側に草前カバー6440がはみ出した状態に構成されているが、さらに、草前カバー6440の具体的構造の変形例について以下に説明する。
図138(A)に示す例においては、白色の草基板6420の手前に無色透明の草前カバー6440が設けられている。草前カバー6440をなす面にはレンズカットや梨地などの処理は施されておらず平滑に成形されており、草前カバー6440を通過する光が乱反射することがなく通過するように構成されている。この例においては草前カバー6440全体が草前カバー無色透明部6442aとして機能している。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草前カバー無色透明部6442aの後方に位置する草基板6420を直接視認可能となっている。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図138(B)は、図138(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aの一部を草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図138(C)は、図138(B)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、緑色透明、緑色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図138(D)は、図138(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aの一部を草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー光散乱部6444と、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図138(E)は、図138(D)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色半透明、白色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図138(F)は、図138(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aの一部を草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー無色透明部6442aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図138(G)は、図138(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色透明部6442aと、草前カバー無色透明部6442aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図139(A)は、図138(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、緑色透明、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色透明部6442bを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図139(B)は、図138(D)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から緑色透明、緑色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色光散乱部6444bと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図139(C)は、図139(B)において示した例において、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー有色光散乱部6444bに、草前カバー有色光散乱部6444bを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、緑色半透明、緑色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色光拡散部6444bと、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー6440を通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図139(D)は、図138(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から緑色透明、緑色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色透明部6442bを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図139(E)は、図139(D)において示した例において、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー有色透明部6442bに変形した例である。草前カバー有色透明部6442bの色としては、緑色を採用するとよい。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、黄色または茶色または銀色、緑色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー有色透明部6442bと、草前カバー有色透明部6442bを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図140(A)は、図138(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色となる態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー無色光散乱部6444aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図140(B)は、図138(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー無色光散乱部6444aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図140(C)は、図138(G)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420を装飾することができ、白色の草基板6420を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草前カバー無色光散乱部6444aと、草前カバー無色光散乱部6444aを通して視認可能となる草基板6420とを緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図140(A)~図140(C)に示した例において、草前カバー6440を有色透明の合成樹脂により形成することで、草前カバー無色光散乱部6444aに代えて草前カバー有色光散乱部6444bを構成するようにしてもよい。具体的には、草前カバー6440を緑色透明の合成樹脂により形成するとよい。
図140(D)は、図138(A)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー不透明部6446に変形した例である。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草役物6400全体で、黄色または茶色または銀色の態様の草を表現できる。
一方、草基板前面発光部6422を発光態様とする際には、白色の草基板6420と草前カバー不透明部6446との間で光が反射することで草基板6420の外周をなす端部まで光が到達し、草基板6420の上方の端部において上方や後方に向けて光を照射することが可能となる。これにより、他の部材に対して所定色の光を照射した装飾を行うことが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草基板6420の外周をなす端部の上方や後方に位置する部材を緑色で装飾することが可能となる。この例においては、草基板6420は、草役物6400自体を装飾するのではなく、他の部材を装飾するために設けられているともいえる。
図138(A)~図140(D)において示した例においては、草前カバー6440と草基板6420のうちの少なくとも一方の外形形状が装飾形状として遊技者から視認可能に構成されている。また、草前カバー6440において、草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー有色光散乱部6444b、草前カバー不透明部6446のなす境界線においても装飾的な形状が形成されている。
また、草前カバー無色透明部6442aや草前カバー光散乱部6444を介して草基板6420の色が視認可能な状態となっているために、草基板6420そのものの色によって装飾が行われるとともに、草基板前面発光部6422から照射される光によっても、草基板6420に対する装飾が行われる。また、草基板6420の前面に位置する草前カバー6440と草基板6420との間で、草基板前面発光部6422から照射された光が反射しあうことで、草基板6420の端部方向へ光が反射するように構成されているため、草前カバー6440を構成する部材であって、草基板前面発光部6422の前方に位置しない部材を間接的に照明することが可能である。また、草基板前面発光部6422を消灯状態とした場合と、発光状態とした場合において、異なる色で草役物6400を構成する各部材を装飾態様とすることができる。
図141(A)~図141(D)は、図131(H)において示した例を変形した例を示している。これらの例においては、草基板6420の後面に草基板後面発光部6424が設けられている。また、草基板6420よりも草後カバー6460の大きさが大きく、草後カバー6460の前面が草基板6420によって覆われるとともに、草基板6420の外形よりも外側に草後カバー6460がはみ出した状態に構成されているが、さらに、草前カバー6440の具体的構造の変形例について以下に説明する。
図141(A)に示す例においては、白色の草基板6420の後方に無色透明の草後カバー6460が設けられている。草後カバー6460をなす面にはレンズカットや梨地などの処理は施されておらず平滑に成形されている。この例においては草前カバー6440全体が草前カバー無色透明部6442aとして機能している。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板6420と草基板6420の後方に位置する草後カバー無色透明部6462aを直接視認可能となっている。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色透明、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板後面発光部6424を発光態様とする際には、草後カバー無色透明部6462aを装飾することが可能となる。例えば、草基板後面発光部6424の発光色として緑色を採用することで、草後カバー無色透明部6462aの正面視で露出している部位を緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図141(B)は、図141(A)において示した例において、草後カバー無色透明部6462aを草後カバー有色透明部6462bに変形した例である。草後カバー有色透明部6462bの色としては、緑色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、緑色透明、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板後面発光部6424を発光態様とする際には、草後カバー有色透明部6462bを装飾することが可能となる。例えば、草基板後面発光部6424の発光色として緑色を採用することで、草後カバー有色透明部6462bの正面視で露出している部位を緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図141(C)は、図141(A)において示した例において、草後カバー無色透明部6462aを草後カバー無色光散乱部6464aに変形した例である。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、無色半透明、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板後面発光部6424を発光態様とする際には、草後カバー無色光散乱部6464aを装飾することが可能となる。例えば、草基板後面発光部6424の発光色として緑色を採用することで、草後カバー無色光散乱部6464aの正面視で露出している部位を緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図141(D)は、図141(A)において示した例において、草後カバー無色透明部6462aを草後カバー不透明部6466に変形した例である。草後カバー不透明部6466の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。また、草基板6420の色としては白色を採用するとよい。このような構成とすることで、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、上から、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現できる。
一方、草基板後面発光部6424を発光態様とする際には、白色の草基板6420と草後カバー不透明部6466との間で光が反射することで草基板6420の外周をなす端部まで光が到達し、草基板6420の端部周辺を所定色で装飾することが可能となる。例えば、草基板前面発光部6422の発光色として緑色を採用することで、草基板6420の端部周辺を緑色で装飾することが可能となり、草が生えている態様を表現できる。
図141(A)~図141(D)において示した例においては、草基板6420と草基板6420よりも外形形状が大きい草後カバー6460のそれぞれの外形形状が装飾形状として遊技者から視認可能に構成されている。これにより、奥行き感を出すことができる。
また、草基板6420が露出した状態となっているために、草基板6420そのものの色によって装飾が行われる。また、草基板後面発光部6424を所定色による発光態様とした場合には、草後カバー6460の上方端部に草基板後面発光部6424からの光が到達し、草後カバー6460の上方端部が所定色による装飾されている態様が視認可能となる。
図142(A)~図143(G)は、図131(A)~図132(G)において示した例を変形した例を示している。具体的には、図142(A)~図142(B)に示す例においては、草基板6420にウサギの頭部を模した装飾的な形状の草基板開口部6426が設けられており、草基板開口部6426を介して後方が視認可能に構成されている。
また、図142(C)~図142(E)、図143(A)~図143(G)、に示す例においては、草基板6420の前方に草前カバー6440が位置し、草前カバー6440にウサギの頭部を模した装飾的な形状の草前カバー開口部6448が設けられており、草前カバー開口部6448を介して草基板6420が視認可能に構成されている。
また、図142(F)~図142(H)に示す例においては、草基板6420の後方に草後カバー6460が位置し、草基板6420にウサギの頭部を模した装飾的な形状の草基板開口部6426が設けられており、いる。草基板開口部6426を介して草後カバー6460が視認可能に構成されている。
図142(A)は、図131(A)において示した例において、草基板6420に草基板開口部6426を設けた例である。草基板開口部6426は、草基板6420に打ち抜き穴状の物理的な開口を設けた態様で形成されている。草基板開口部6426はウサギの頭部を模した形状である。草基板開口部6426は複数設けてもよく、この例においては、草基板第1開口部6426aと、草基板第1開口部6426aよりも小さい草基板第2開口部6426bが設けられている。このような構成とすることで、草基板6420の外形形状のみでなく、草基板開口部6426においても装飾的な形状を実現することができる。また、草基板開口部6426から後方を視認することが可能となる。
図142(B)は、図131(B)において示した例において、草基板6420に草基板開口部6426を設けた例である。草基板開口部6426は、草基板6420に打ち抜き穴状の物理的な開口を設けた態様で形成されており、草基板開口部6426を介して後方に位置する部材が直接視認可能に構成されている。基板草基板開口部6426はウサギの頭部を模した形状である。草基板開口部6426は複数設けてもよく、この例においては、草基板第1開口部6426aと、草基板第1開口部6426aよりも小さい草基板第2開口部6426bが設けられている。このような構成とすることで、草基板6420の外形形状のみでなく、草基板開口部6426においても装飾的な形状を実現することができる。また、草基板開口部6426から後方を直接視認することが可能となる。
図142(C)は、図131(C)において示した例において、草前カバー6440に草前カバー開口部6448を設けた例である。草前カバー開口部6448は、草前カバー6440に打ち抜き穴状の物理的な開口を設けた態様で形成されており、草前カバー開口部6448を介して後方に位置する草基板6420が直接視認可能に構成されている。草前カバー開口部6448はウサギの頭部を模した形状である。草前カバー開口部6448は複数設けてもよく、この例においては、草前カバー第1開口部6448aと、草前カバー第1開口部6448aよりも小さい草前カバー第2開口部6448bが設けられている。
草前カバー第1開口部6448aは正面視において、草基板前面発光部6422の一部を構成する草基板前面第1発光部6422aと重なる位置に設けられており、草前カバー第1開口部6448aを介して草基板前面第1発光部6422aが直接視認可能に構成されている。一方、草前カバー第2開口部6448bは正面視において、草基板前面発光部6422の一部を構成する草基板前面第2発光部6422bや草基板前面第3発光部6422cとは重ならない位置に設けられている。このような構成とすることで、草前カバー6440の外形形状のみでなく、草前カバー開口部6448においても装飾的な形状を実現することができる。また、草前カバー開口部6448から草基板6420を視認することが可能となっており、草前カバー開口部6448の形状と、草前カバー開口部6448から視認される草基板6420の色とにより装飾が行われる。
草基板前面第1発光部6422aを発光態様とした場合には、草前カバー6440における草前カバー第1開口部6448aをなす端面と草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420が草基板前面第1発光部6422aから発せられた光によって直接装飾された態様となる。
一方、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cを発光態様とした場合には、草前カバー第2開口部6448bをなす端面については草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。一方、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については、露出する部分の全面が完全に照明されるわけではなく、露出する部分の外周をなす部分が、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。
図142(D)は、図142(C)において示した例において、草前カバー6440の大きさを草基板6420と同じ大きさに変形した例である。また、図142(E)は、図142(C)において示した例において、草前カバー6440の大きさを草基板6420よりも大きく変形した例である。これらの例においても、図142(C)に示す例における草前カバー開口部6448と同様の態様を採用することで同様の効果が得られる。
図142(F)は、図131(F)において示した例において、草基板6420に草基板開口部6426を設けた例である。草基板開口部6426は、草基板6420に打ち抜き穴状の物理的な開口を設けた態様で形成されており、草基板開口部6426を介して後方に位置する草後カバー6460が直接視認可能に構成されている。草基板開口部6426はウサギの頭部を模した形状である。草基板開口部6426は複数設けてもよく、この例においては、草基板第1開口部6426aと、草基板第1開口部6426aよりも小さい草基板第2開口部6426bが設けられている。草基板第1開口部6426aの周囲には、草基板後面発光部6424は設けられていない。また、草基板第2開口部6426bの左右を挟むように草基板後面第1発光部6424aと草基板後面第2発光部6424bとが設けられている。
このような構成とすることで、草基板6420の外形形状のみでなく、草基板開口部6426においても装飾的な形状を実現することができる。また、草基板開口部6426から草後カバー6460を視認することが可能となる。また、草基板開口部6426の形状と、草基板開口部6426から視認される草後カバー6460の色とにより、装飾が行われる。
草基板後面第1発光部6424aと草基板後面第2発光部6424bを発光態様とした場合には、草基板第2開口部6426bから露出する草後カバー6460が草基板後面第1発光部6424aと草基板後面第2発光部6424bから照射される光により装飾される。一方、草基板第1開口部6426aから露出する草後カバー6460は、草基板後面第1発光部6424aと草基板後面第2発光部6424bから照射される光により装飾されるものの、草後カバー6460の草基板第2開口部6426bから露出する部位と比べると到達する光量が少なくなる。このため、草後カバー6460の草基板第1開口部6426aから露出する部位は、草後カバー6460の草基板第2開口部6426bから露出する部位よりも少ない光量で装飾された態様となる。
なお、草基板後面第1発光部6424aを消灯態様とし、草基板後面第2発光部6424bのみを所定色(例えば緑色)で点灯態様とする演出を実行可能に構成してもよい。この場合には、草後カバー6460の草基板第1開口部6426aから露出する部位については、光がほぼ届かないため実質的に装飾状態とならず、草後カバー6460の草基板第2開口部6426bから露出する部位についてのみ装飾態様とすることができる。
図142(G)は、図142(F)において示した例において、草後カバー6460の大きさを草基板6420と同じ大きさに変形した例である。また、図142(H)は、図142(F)において示した例において、草後カバー6460の大きさを草基板6420よりも大きく変形した例である。これらの例においても、図142(F)に示す例における草基板開口部6426と同様の態様を採用することで同様の効果が得られる。
図143(A)は、図132(A)において示した例において、草前カバー6440に草前カバー開口部6448を設けた例である。この例においては、白色の草基板6420の手前に無色透明の草前カバー6440が設けられている。草前カバー第1開口部6448aは正面視において、草基板前面発光部6422の一部を構成する草基板前面第1発光部6422aと重なる位置に設けられており、草前カバー第1開口部6448aを介して草基板前面第1発光部6422aが直接視認可能に構成されている。一方、草前カバー第2開口部6448bは正面視において、草基板前面発光部6422の一部を構成する草基板前面第2発光部6422bや草基板前面第3発光部6422cとは重なっておらず、草前カバー6440と重なる位置に設けられている。
この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草前カバー開口部6448を介して草基板6420が白色で直接視認可能であり、また、草前カバー無色透明部6442aを介していることで、草基板6420が白色として視認可能である。そのため、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草前カバー開口部6448により形成されるウサギを模した形状は目立つことがない。また、草基板6420の前面に設けられる草基板前面発光部6422は草基板6420と同じ色である白色のLEDから構成されているため草基板6420の前面に設けられる草基板前面発光部6422が目立つことがなく、遊技者が草基板前面発光部6422の存在に気付くといった事態の発生を抑止することが可能となる。
草基板前面第1発光部6422aを発光態様とした場合には、草前カバー第1開口部6448aをなす端面と草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420が草基板前面第1発光部6422aから発せられた光によって直接装飾された態様となる。例えば、草基板前面第1発光部6422aの発光色として茶色を採用した場合には、草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420と草前カバー第1開口部6448aをなす端面については茶色で装飾態様となるものの、草基板6420の露出しない部分については基板の色である白色として遊技者に視認される。
一方、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cを発光態様とした場合には、草前カバー第2開口部6448bをなす端面については草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。一方、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については、露出する部位の全面が完全に照明されるわけではなく、露出する部位の外周をなす部分が、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。例えば、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cの発光色として緑色を採用した場合には、草前カバー6440と草前カバー第2開口部6448bをなす端面については緑色で装飾態様となるものの、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420の中央付近については草基板6420の色である白色として遊技者に視認される。
図143(B)は、図132(B)において示した例において、草前カバー6440に草前カバー開口部6448を設けた例である。この例においては、草前カバー6440が上部の草前カバー無色透明部6442aと下部の草前カバー有色透明部6442bとにより形成されているが、草前カバー有色透明部6442bに草前カバー開口部6448を設けている。草前カバー有色透明部6442bの色としては緑色を採用するとよい。この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草前カバー開口部6448を介して草基板6420が白色で直接視認可能であり、また、緑色の草前カバー有色透明部6442bを介していることで、白色の草基板6420が緑色として視認可能である。これにより緑色の草の中に白色のウサギがいるかのような態様を表現することができる。
草基板前面第1発光部6422aを発光態様とした場合には、草前カバー第1開口部6448aをなす端面と草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420が草基板前面第1発光部6422aから発せられた光によって直接装飾された態様となる。例えば、草基板前面第1発光部6422aの発光色として茶色を採用した場合には、草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420と草前カバー第1開口部6448aをなす端面については茶色で装飾態様となるものの、草基板6420の草前カバー第1開口部6448aから露出しない部分については白色の草基板6420が緑色として遊技者に視認される。あるいは、草基板前面第1発光部6422aの発光色として、草前カバー有色透明部と同じ色である緑色を採用した場合には、草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420と草前カバー第1開口部6448aをなす端面が緑色の発光色により装飾態様となり、草前カバー有色透明部と同様の色となるため、ウサギが草に隠れたかのような態様を表現することができる。
一方、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cを発光態様とした場合には、草前カバー第2開口部6448bをなす端面については草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。一方、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については、露出する部分の全面が完全に照明されるわけではなく、露出する部分の外周をなす部分が、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。例えば、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cの発光色として緑色を採用した場合には、草前カバー6440と草前カバー第2開口部6448bをなす端面については緑色で装飾態様となるものの、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については基板の色である白色として遊技者に視認される。
図143(C)は、図143(B)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー有色透明部6442bに、草前カバー有色透明部6442bを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。この例においては、正面視で上から、白色、緑色、白色の態様の草を表現することが可能となっている。また、草前カバー開口部6448を設けたことに関して、図143(A)を例示して示した実施態様を採用することで同様の効果を奏する。
図143(D)は、図132(D)において示した例において、草前カバー6440に草前カバー開口部6448を設けた例である。この例においては、草前カバー6440が上部の草前カバー無色透明部6442aと下部の草前カバー無色光散乱部6444aとにより形成されているが、草前カバー無色光散乱部6444aに草前カバー開口部6448を設けている。この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草前カバー開口部6448を介して草基板6420が白色で直接視認可能であり、また、草前カバー無色光散乱部6444aを介していることで、白色の草基板6420が白色として視認可能である。これにより白色の草の中に白色のウサギが隠れているかのような態様を表現することができる。
草基板前面第1発光部6422aを発光態様とした場合には、草前カバー第1開口部6448aをなす端面と草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420が草基板前面第1発光部6422aから発せられた光によって直接装飾された態様となる。例えば、草基板前面第1発光部6422aの発光色として緑色を採用した場合には、草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420と草前カバー第1開口部6448aをなす端面については緑色で装飾態様となるものの、草基板6420の草前カバー第1開口部6448aから露出しない部分については白色の草基板6420が白色として遊技者に視認される。
一方、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cを発光態様とした場合には、草前カバー第2開口部6448bをなす端面については草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。一方、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については、露出する部分の全面が完全に照明されるわけではなく、露出する部分の外周をなす部分が、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。例えば、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cの発光色として緑色を採用した場合には、草前カバー6440と草前カバー第2開口部6448bをなす端面については緑色で装飾態様となるものの、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については基板の色である白色として遊技者に視認される。これにより、緑色の草の中に白色のウサギがいるかのような態様を表現することができる。
図143(E)は、図143(D)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー無色光散乱部6444aに、草前カバー無色光散乱部6444aを草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。この例においては、正面視で上から、白色、白色、白色の態様の草を表現することが可能となっている。また、草前カバー開口部6448を設けたことに関して、図143(A)を例示して示した実施態様を採用することで同様の効果を奏する。
図143(F)は、図132(F)において示した例において、草前カバー6440に草前カバー開口部6448を設けた例である。この例においては、草前カバー6440が上部の草前カバー無色透明部6442aと下部の草前カバー不透明部6446とにより形成されているが、草前カバー不透明部6446に草前カバー開口部6448を設けている。草前カバー不透明部6446の色としては黄色や茶色あるいは銀色を採用するとよい。この例においては、草基板前面発光部6422が消灯状態の場合には、草前カバー開口部6448を介して草基板6420が白色で直接視認可能であり、また、草前カバー不透明部6446は黄色や茶色あるいは銀色で視認可能である。これにより黄色や茶色あるいは銀色の草の中に白色のウサギが隠れているかのような態様を表現することができる。
草基板前面第1発光部6422aを発光態様とした場合には、草前カバー第1開口部6448aをなす端面と草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420が草基板前面第1発光部6422aから発せられた光によって直接装飾された態様となる。例えば、草基板前面第1発光部6422aの発光色として黄色や茶色を採用した場合や、発光態様として白色の点滅態様を採用した場合には、草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420と草前カバー第1開口部6448aをなす端面については黄色や茶色あるいは白色の点滅態様で装飾態様となる。また、草基板6420の草前カバー第1開口部6448aから露出しない部分については草前カバー不透明部6446の色である黄色や茶色あるいは銀色として遊技者に視認される。これにより、草前カバー第1開口部6448aと草前カバー不透明部6446とが同一の装飾態様となり、上記した消灯状態からこのような発光態様とした場合には、白色のウサギがいなくなったかのような態様を表現することができる。一方、草基板前面第1発光部6422aの発光色として白色を採用した場合には、草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420と草前カバー第1開口部6448aをなす端面については白色で装飾態様となる。また、草基板6420の草前カバー第1開口部6448aから露出しない部分については草前カバー不透明部6446の色である黄色や茶色あるいは銀色として遊技者に視認される。これにより、上記した消灯状態からこのような発光態様とした場合には、基板の色のみで白色として視認されていた草前カバー第1開口部6448aが設けられる部位において露出する草基板6420を、草基板前面第1発光部6422aの発光色によっても白色とすることができ、白色のウサギをより強調する態様で表現することができる。
一方、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cを発光態様とした場合には、草前カバー第2開口部6448bをなす端面については草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。一方、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については、露出する部分の全面が完全に照明されるわけではなく、露出する部分の外周をなす部分が、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cから発せられた光によって装飾された態様となる。例えば、草基板前面第2発光部6422b、草基板前面第3発光部6422cの発光色として白色を採用した場合には、草前カバー第2開口部6448bをなす端面については開口部が縁取られるように白色で装飾態様となるものの、草前カバー第2開口部6448bが設けられる部位において露出する草基板6420については基板の色である白色として遊技者に視認される。これにより、黄色や茶色あるいは銀色の草の中に白色のウサギが隠れているかのような態様をより強調して態様で表現することができる。
図143(G)は、図143(F)において示した例において、草前カバー無色透明部6442aを草前カバー不透明部6446に、草前カバー不透明部6446を草前カバー無色透明部6442aに変形した例である。この例においては、正面視で上から、白色、黄色または茶色または銀色、白色の態様の草を表現することが可能となっている。また、草前カバー開口部6448を設けたことに関して、図143(A)を例示して示した実施態様を採用することで同様の効果を奏する。
図142(A)~図143(G)において示した例においては、前方(草基板6420や草前カバー6440)に設けられる装飾部材に装飾的な形状の開口部(草基板開口部6426や草前カバー開口部6448)を設けて後方に設けられる部材を視認可能とすることで、装飾的な形状の開口部が際立った状態で遊技者に視認可能に構成されている。また、前方に設けられる部材と後方に設けられる部材とで、色や透明度などが異なるものとなっているため、開口部の形状をより際立てることができる。またこのような開口部が装飾状態となることを演出として用いるように構成してもよい。
図131(A)~図131(H)、図132(A)~図132(G)に示した例において、開口部を設ける変形例を図142(A)~図143(G)において示したが、図133(A)~図141(D)に示した例において、同様に開口部を設けるように構成してもよい。
草前カバー6440に打ち抜き状に物理的な開口を設けることで、草前カバー開口部6448を形成し後方を視認可能とする領域を形成する例を示したが、打ち抜き状に物理的な開口を設ける方法に代えて、後方が視認不能あるいは視認困難な領域と、後方が相対的に視認容易な領域との境界線により視認可能領域の外形形状を形成するようにしてもよい。
例えば、外側の視認不能な領域を草前カバー不透明部6446により構成し、内側の視認容易な領域を草前カバー透明部6442により構成するようにしてもよい。あるいは、外側の視認困難な領域を有色の草前カバー不透明部6446により構成し、内側の視認容易な領域を草前カバー光散乱部6444により構成したり、外側の視認困難な領域を有色の草前カバー光散乱部6444により構成し、内側の視認容易な領域を草前カバー有色透明部6442bにより構成したり、外側の視認困難な領域を無色の草前カバー光散乱部6444により構成し、内側の視認容易な領域を草前カバー無色透明部6442aにより構成したり、外側の視認困難な領域を草前カバー有色透明部6442bにより構成し、内側の視認容易な領域を草前カバー無色透明部6442aにより構成したりするようにしてもよい。あるいは、草前カバー6440が、草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー有色光散乱部6444b、草前カバー不透明部6446の内の少なくとも2つを備え、このうちの2つ以上の領域にまたがって、内側の視認容易な領域を設けるように構成してもよい。このような態様とすることでも、装飾的な形状でありかつ後方が視認容易な領域を設けることができる。
図143(B)~図143(G)において、草前カバー開口部6448を設ける箇所は、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー光散乱部6444、草前カバー不透明部6446などの1の領域のみとしていたが、草前カバー6440を構成する複数の領域にまたがって、草前カバー開口部6448を設けるように構成してもよい。具体的には、草前カバー6440が、草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442b、草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー有色光散乱部6444b、草前カバー不透明部6446の内の少なくとも2つを備え、このうちの2つ以上の領域にまたがって、草前カバー開口部6448を設けるように構成してもよい。
図131(A)~図143(G)を示して、草役物6400について消灯状態あるいは発光状態において装飾態様として視認可能である例を示したが、これらの状態は遊技における演出として用いられる。例えばこれらの状態のうちの1の状態が遊技機における所定の事象を遊技者に報知するように構成してもよい。あるいは、これらの状態が上述したある状態から上述した他の状態に変化したときに変化することによって所定の事象を遊技者に報知するように構成するとよい。所定の事象としては、例えば、大当り期待度を示したり、操作ボタン410が操作可能になることを示す予告などとしてもよい。
図131(C)~図131(E)、図132(A)~図140(D)、図142(C)~図143(G)において、草基板6420の前方に草前カバー6440を設ける例を示した。また、図131(F)~図131(H)、図141(A)~図141(D)において、草基板6420の後方に草後カバー6460を設ける例を示したが、草基板6420の前方に草前カバー6440を設ける実施態様のうちの任意の1の実施態様と、草基板6420の後方に草後カバー6460を設ける実施態様の内の任意の1の実施態様とを組み合わせるように構成してもよい。
実施態様を組み合わせる場合には、草基板6420の形状としては同じ大きさのものを採用することが好ましい。また、図131(C)や図131(F)に示す実施態様のように草基板6420よりも草前カバー6440と草後カバー6460がそれぞれ小さく構成されている場合には、草前カバー6440と草後カバー6460を同じ大きさとして、実施例同士を組み合わせるとよい。この場合には、正面視で、草前カバー6440と草後カバー6460の外縁とがちょうど重なり合うこととなる。また、図131(D)や図131(G)に示す実施態様のように草基板6420と草前カバー6440と草後カバー6460が同じ大きさとなっている場合には、それらを同じ大きさとして、実施例同士を組み合わせるとよい。この場合には、正面視で、草前カバー6440と草基板6420と草後カバー6460の外縁とがちょうど重なり合うこととなる。また、図131(E)や図131(H)に示す実施態様のように草基板6420よりも草前カバー6440と草後カバー6460がそれぞれ大きく構成されている場合には、草前カバー6440と草後カバー6460を同じ大きさとして、実施例同士を組み合わせるとよい。この場合には、正面視で、草前カバー6440と草後カバー6460の外縁とがちょうど重なり合うこととなる。また、草前カバー6440と草後カバー6460を同じ色の合成樹脂により構成するとよく、また、草前カバー6440が無色透明の合成樹脂により形成されている場合には、草後カバー6460を無色透明の合成樹脂により形成するとよい。また、草前カバー6440が緑色透明の合成樹脂により形成されている場合には、草後カバー6460を緑色透明の合成樹脂により形成するとよい。
実施態様を組み合わせた場合には、草基板6420が草基板前面発光部6422と草基板後面発光部6424の双方を備えることとなるが、草基板前面発光部6422と草基板後面発光部6424のうち一方については備えないように構成してもよい。例えば、図131(E)、図131(H)に示した例同士を組み合わせた場合には、草前カバー6440と草後カバー6460とが草基板6420よりも正面視で大きくなる。そのため、草基板前面発光部6422からの光によって、草後カバー6460を装飾することが可能となる。また、草基板後面発光部6424からの光によって、草前カバー6440を装飾することも可能となる。この場合、草前カバー6440や草後カバー6460において、正面視で外周縁をなす端部において端部を縁取るように光散乱部を設けることが望ましい。なお、草基板前面発光部6422と草基板後面発光部6424の双方を備えないように構成してもよい。この場合、草基板6420は、例えば、周辺制御基板1510からの信号を他の役物に中継する機能を有するように構成してもよい。
図127において示した第1草可動部6360と第2草可動部6370の各々に対して、上述した草役物6400における任意の1の例を適用してもよい。具体的には、第1草可動部6360、第2草可動部6370の外形形状については変更せず、第1草可動部6360において外側の領域を構成する第1草装飾部6360a以外の領域と、第1草可動部6360において内側の領域を構成する第1草装飾部6360aとに対し、草役物6400における任意の1の例における外側の領域を構成する部材と、内側の領域を構成する部材とを当てはめるとよい。また、第2草可動部6370において外側の領域を構成する第2草装飾部6370a以外の領域と、第2草可動部6370において内側の領域を構成する第2草装飾部6370aとに対し、草役物6400における任意の1の例における外側の領域を構成する部材と内側の領域を構成する部材とを当てはめるとよい。
また、草役物6400における任意の1の例を、第1草可動部6360、第2草可動部6370の双方に対して適用してもよい。例えば、第1草可動部6360、第2草可動部6370の双方に図141(B)に示す例を適用してもよい。この場合、左右の白色の草基板6420が接していることで1の装飾体を形成していることとなる。また、左右の緑色透明の草後カバー6460が接していることで1の装飾体を形成していることともなる。一方、第1草可動部6360、第2草可動部6370が左右に移動した場合でも、左右の白色の草基板6420、左右の緑色透明の草後カバー6460はそれぞれ単体として1の装飾体を形成している。
図126において、第3草役物6480が設けられ、その後方に第4草役物6485が設けられているが、正面視で第4草役物6485の左半分は、前方に位置する第3草役物6480に隠されるように構成されている。ここで、第3草役物6480と第4草役物6485の各々に対して、上述した草役物6400における任意の1の例を適用してもよい。この際、第3草役物6480と第4草役物6485が備える草基板6420の大きさを同一とすることが望ましい。また、第3草役物6480と第4草役物6485が備えうる草基板前面発光部6422や草基板後面発光部6424の一方あるいは双方を同時に上述した例のごとく発光態様として演出をなすように構成してもよい。
以下に、第3草役物6480として図141(A)に示した草役物6400を、第4草役物6485として図138(E)に示した草役物6400を採用した例を示す。この場合、前方に設けられた第3草役物6480の草基板6420が備える草基板後面発光部6424を発光させた場合に、第4草役物6485が備える草前カバー無色光散乱部6444a、草前カバー無色透明部6442a、白色の草基板6420を前方側から照明することが可能となる。また、第4草役物6485は、第3草役物6480から照射された光を効率よく前方に乱反射し演出として遊技者の興趣を高めることが可能となる。
一方で、第4草役物6485が備える草基板前面発光部6422から光を照射することで、第3草役物6480の草後カバー6460を装飾することが可能である。このとき、遊技者から装飾された態様として視認可能となるのは草後カバー6460の上方等の周縁部のみであるが、草後カバー6460を通過して光は白色の草基板6420によって後方に乱反射して、第4草役物6485に向けて照射され、第4草役物6485が備える草前カバー無色光散乱部6444aを装飾することとなる。
このように、前方に設けられる第3草役物6480と後方に設けられる第4草役物6485との間で交互に光が乱反射することで、光源の位置を遊技者から視認不能な位置に配置しつつ効率よく前方に光を反射させることが可能となる。特に、草前カバー不透明部6446や草後カバー不透明部6466として光を鏡面反射することが可能な銀色の部材を採用したときには、より効率よく光を反射させることが可能となる。
前方に設けられる第3草役物6480と後方に設けられる第4草役物6485とが、正面視で一部重なっている例を示したが、第3草役物6480と第4草役物6485とが正面視で完全に重なるように構成してもよい。また、第3草役物6480を第4草役物6485よりも大きく構成してもよい。そして、正面視において、第4草役物6485が第3草役物6480の後方に完全に隠れるように構成してもよい。あるいは、正面視で隣接はするものの重ならない位置に配置するように構成してもよい。
第3草役物6480と後方に設けられる第4草役物6485の一方あるいは双方を演出として移動可能に構成してもよい。例えば、前方に設けられる第3草役物6480と後方に設けられる第4草役物6485とが、正面視で一部重なっている例を示したが、この状態から、第3草役物6480と第4草役物6485とが正面視で完全に重なるように構成してもよい。この場合、第3草役物6480と第4草役物6485のいずれか一方が左右方向に移動することで、第3草役物6480と第4草役物6485とが正面視で完全に重なるように構成してもよいし、第3草役物6480と第4草役物6485の双方が左右方向に移動することで、第3草役物6480と第4草役物6485とが正面視で完全に重なるように構成してもよい。なお、この場合、第3草役物6480と第4草役物6485とが、正面視でまったく重ならない状態から、重なる状態に移動できるように構成してもよい。また、移動方向としては左右方向のみでなく、上下方向に移動可能に構成してもよい。この場合には、草役物自身の高さ分、上方あるいは下方に移動する可能に構成するとよい。このような構成とした場合でも、第3草役物6480と第4草役物6485とが、正面視でまったく重ならない状態から、重なる状態に移動できるように構成することができる。そして、このような第3草役物6480と第4草役物6485が正面視で重なった状態において上述した各例のような発光態様をとることが可能なように構成するとよい。
草役物6400が移動可能な例を示したが、草役物6400が移動することでまた、開口部(草基板開口部6426や草前カバー開口部6448)が視認困難または視認不能な状態から視認可能な状態へと変化することを演出として採用するようにしてもよい。具体的には、前方に設けられる第3草役物6480と、後方に設けられ、草基板開口部6426や草前カバー開口部6448を備える第4草役物6485との関係において、正面視で第3草役物6480の後方に、第4草役物6485が備える草基板開口部6426や草前カバー開口部6448が位置する状態から、正面視で第3草役物6480の後方に、第4草役物6485が備える草基板開口部6426や草前カバー開口部6448が位置しない状態へと変化して、正面視で草基板開口部6426や草前カバー開口部6448が遊技者から視認可能となるように構成するとよい。
草役物6400が移動可能な例を示したが、草役物6400が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と重なる位置に演出として移動できるように構成してもよい。また、このとき、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に演出として所定の画像を表示するように構成してもよい。具体的には、草役物6400が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と重なる位置に下方から移動してきたときに、草役物6400の移動に合わせて、草役物6400の輪郭を模した画像を上方に移動表示するように構成してもよい。このとき、正面視で草役物6400のやや上方において草役物6400の輪郭を模した画像を表示しながら移動するように構成することが望ましい。このような構成とすることで、草役物6400の輪郭を模した画像、草前カバー6440あるいは草基板6422あるいは草後カバー6460によって構成される草役物6400の外形、草前カバー6440を構成する複数の部材間の境界線あるいは透明な草前カバー6440よりも小さく草前カバー6440を通して視認可能な草基板6420などによってそれぞれ表現される草を模した形状が、正面視で上から下にかけて複数設けられている装飾態様を遊技者に対して視認可能とすることができる。このように、表示装置に表示される画像、役物の外形、役物内に設けられている形状の3つによって、1の装飾態様を演出として実現することができる。なお、図133(B)、図138(B)などに示すように草役物6400内に正面視で2つの形状をもつ場合には、合計4つの形状によって1の装飾態様を演出として実現することができる。
草基板6420の背面については、ウサギ役物6000が備えるものと同じ電子部品を実装するように構成してもよい。また、草基板6420を無色透明な合成樹脂により構成し、草基板6420に草基板前面発光部6422や草基板後面発光部6424を構成するLEDを接着剤により取り付けるとともに、LEDに対して電力を供給する配線についても同様に草基板6420に接着剤により取り付けるように構成してもよい。この場合、この配線が遊技者から視認困難となるように草前カバー6440に、草前カバー有色透明部6442bや草前カバー無色光散乱部6444aや草前カバー有色光散乱部6444bを設け、正面視でこれらの後方にLEDや配線が位置するように構成してもよい。また、透明な草基板6420にLEDや配線と同形状の模様を印刷や彫刻等により付すことで、草基板6420の透明性を確保しつつもLEDや配線が遊技者から視認困難となるように構成してもよい。この場合、草基板前面発光部6422や草基板後面発光部6424を発光させることで、草前カバー有色透明部6442bや草前カバー無色光散乱部6444aや草前カバー有色光散乱部6444b、あるいはLEDや配線と同形状の模様が、照明されて装飾状態となるようにしてもよい。このような構成とすることで、LEDや配線の存在を隠すという機能と装飾という機能の双方をこれらの部材によって実現できる。
図131(C)~図143(G)に示した例において、1の草基板6420と1の草前カバー6440とで、あるいは1の草基板6420と1の草後カバー6460とで、あるいは1の草基板6420と1の草前カバー6440と1の草後カバー6460とで1の草役物6400を構成する例を示したが、草基板6420、草前カバー6440、草後カバー6460のうちの少なくとも1の部材を複数個に増やして1の草役物6400を構成するようにしてもよい。例えば、1の草基板6420に2つの草前カバー6440を取り付けて、1の草役物6400を構成するようにしてもよいし、1の草前カバー6440に2つの草基板6420を取り付けて、1の草役物6400を構成するようにしてもよい。また、草基板6420、草前カバー6440、草後カバー6460を複数にした場合、複数にした部材のそれぞれにおいて、図131(C)~図143(G)に示した例における実施態様を独立に適用してもよい。例えば、後述する山役物6500は、1の基板に2の前カバーを設け、このうちの1の前カバーにおいて開口部を設けて後方に位置する基板を視認可能にするとともに、基板にも開口部が設けられている例である。
図138(A)~図140(D)に示す例において草基板6420の前面に草基板6420よりも大きい草前カバー6440が設けられている。この場合において、草基板6420の外縁部は草前カバー6440を介して視認可能であるが、草基板6420の外縁部が視認困難あるいは視認不能となるように、正面視で草基板6420の外縁部の前方の少なくとも一部に草前カバー光散乱部6444や草前カバー不透明部6446を設けるように構成し、正面視で草基板6420において、外縁部以外の部分の前方に草前カバー無色透明部6442a、草前カバー有色透明部6442bを設けるよう構成してもよい。この様な構成とした場合でも、草基板6420の色を装飾に利用することができる。なお、この場合、草基板6420の外縁部の前方を帯状に覆うように草前カバー光散乱部6444や草前カバー不透明部6446を設けてもよい。あるいは、図138(D)に示した例において、草前カバー6440における草前カバー無色光散乱部6444bの占める領域を上方に拡大して草基板6420の外縁部の前方が草前カバー無色光散乱部6444bによって覆われるように構成してもよい。また、図138(E)に示した例においては、草前カバー6440における草前カバー無色光散乱部6444bの占める領域を上方に縮小して草基板6420の外縁部の前方が草前カバー無色光散乱部6444bによって覆われるように構成してもよい。また、図138(F)、図138(G)においても、同様に、草前カバー不透明部6446の占める領域を上方に拡大あるいは縮小することで、草基板6420の外縁部の前方が草前カバー不透明部6446によって覆われるように構成してもよい。あるいは、装飾的な形状の草前カバー光散乱部6444や草前カバー不透明部6446によって、草基板6420の外縁部の少なくとも一部が覆われるように草前カバー光散乱部6444や草前カバー不透明部6446を設けるように構成した場合でも、同様の効果を得ることができる。
図118や図126において、草役物6400を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と遊技パネル1100との間の領域に設ける例を示したが、これ以外の位置に草役物6400を設けるように構成してもよい。例えば、遊技パネル1100とガラスユニット190との間の領域に草役物6400を設けるように構成してもよい。あるいは、扉枠3を構成する部材に草役物6400を設けるように構成してもよい。例えば、扉枠左サイドユニット530、扉枠右サイドユニット550、扉枠トップユニット570において草役物を設けるように構成してもよい。なお、草役物6400に限らず、他の役物においても草役物6400と同様の位置に設けるように構成してもよい。
このように、草役物6400においては、草役物6400を構成する複数の部材により、緑色、白色、黄色、茶色、銀色などで視認可能とする演出を実行することが可能となっており、青々とした草や枯れた草、枯れ草に霜が降りたり雪が降ったりした様子を表現することができる。また、これらのうちの1の態様から他の態様に草が変化した様子を表現することができる。
図126に示した例において、ウサギ役物6000や切り株役物6100が山役物6500の前方に設けられている。また、これらの例において、ウサギ役物6000は顔発光部6023を、切り株役物6100は第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bを有しており、これらの発光部から光が前方に照射されることで演出状態をとることが可能である。ところで、これらの例においては、発光部の周囲に設けられた部材によって発光部からの光が乱反射されて、発光部から照射された光の一部が後方に向かってしまい、発光部からの光を効率よく前方に照射できず照射した光の利用効率が低下してしまうという問題点があった。そこで以下に、後方に向かってしまった光を装飾体である山役物6500の前面側において前方に反射させることで、発光部からの光の利用効率を高めることができる例を示す。
図144は、図119などにおいて示したウサギ役物6000の変形例を示している。図144(A)は、ウサギ役物6000の正面図である。図144(B)は、ウサギ役物6000の斜視図である。図144(C)は、ウサギ役物6000の分解斜視図である。ウサギ役物6000は、手前側の顔カバー部6010と顔カバー部6010の後ろ側に設けられた顔基板6020、胴体部6030によりユニットとして構成されている。顔基板6020は前面に顔発光部6023として第1顔発光部6023a、第2顔発光部6023bを有している。また、顔基板6020はウサギの口を模した形状の口装飾部6024を有している。顔カバー部6010の鉛直方向底面にはウサギの左右の前脚を模しており、白色不透明の合成樹脂からなる第1腕部6016、第2腕部6017が取り付けられている。また、顔基板6020の下端には、ウサギの胴体部分を模しており、白色不透明の合成樹脂からなる板状の部材である胴体部6030が設けられている。また、顔カバー部6010は無色透明の合成樹脂によって形成されるとともに、第1顔発光部6023a、第2顔発光部6023bに対応する位置にそれぞれ第1顔光散乱部6011a、第2顔光散乱部6011bが設けられている。ここまでは、図119などにおいて示したウサギ役物6000と同一の構成となっている。
一方、図144(A)に示す例においては、顔基板6020が第1耳部6021、第2耳部6022を備えておらず横長の長方形状となっている。また、顔基板6020が、顔カバー部6010が備える顔カバー部上面部6012、顔カバー部右面部6013、顔カバー部下面部6014、顔カバー部左面部6015が形成する後方に向けて凹状となっている部位にはめ込まれるように取付けられている。また顔カバー部6010においては顔カバー部上面部6012の上面が左右2か所で上方に突出した形状となることで、第1耳部6021、第2耳部6022が形成されている。また顔カバー部6010の前面に茶色のインクにより印刷を施すことで第1耳装飾部6021aと第2耳装飾部6022aとが形成されている。
ウサギ役物6000がこのような態様を取る場合には、第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bからの光が、第1顔光散乱部6011aや第2顔光散乱部6011bで乱反射したのちに、顔カバー部上面部6012、顔カバー部右面部6013、顔カバー部下面部6014、顔カバー部左面部6015、第1耳部6021、第1耳装飾部6021a、第2耳部6022、第2耳装飾部6022aなどにおいて、多数回反射して後方へ光が向かってしまう恐れがある。
また、図127~図130において示した切り株役物6100が備える第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bが発光した場合にも、第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bからの光が、第1後壁カバー光散乱部6358aや第2後壁カバー光散乱部6358bで乱反射したのちに、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340などにおいて、反射して後方へ光が向かってしまう恐れがある。
そこで、ウサギ役物6000や切り株役物6100から後方に向かってしまった光を再度山役物6500の前面側において前方に反射させることで光の利用効率を高める例を以下に示す。
図145(A)は、山役物6500を示している。なお、図中における点線は、ウサギ役物6000と切り株役物6100が設けられている位置を示している。また、ウサギ役物6000については、顔基板6020の外形についても点線で示している。山役物6500は、山基板6520と山基板6520の前面左側に設けられる第1山前カバー6540と山基板6520の前面右に設けられる第2山前カバー6560とから構成されている。
山基板6520は前面および後面が白色のプリント基板により構成されている。また、山基板6520の前面には、山基板前面発光部6522を構成する複数のLEDが実装されている。また、山基板6520の左右方向略中央には、山基板開口部6524が設けられている。山基板開口部6524は、山基板6520に打ち抜き状に物理的な開口を設けることで形成されている。山基板開口部6524を介して後方に位置する部材を視認可能である。
第1山前カバー6540は有色透明の合成樹脂によって構成されており、第1山前カバー有色透明部6542と第1山前カバー有色光散乱部6544と第1山前カバー開口部6548を備えている。このような構成とすることで、白色の山基板6520を第1山前カバー6540の色で視認可能となる。第1山前カバー6540の色は具体的には青色とするとよい。この場合、山に雪が積もったり、山が氷河を有したりしている態様を表現することができる。第1山前カバー開口部6548は、第1山前カバー6540に打ち抜き状に物理的な開口を設けることで形成されている。また、第1山前カバー開口部6548は第1山前カバー有色透明部6542と第1山前カバー有色光散乱部6544にまたがって形成されている。第1山前カバー開口部6548を介して後方に位置する山基板6520が白色で視認可能である。第2山前カバー6560は、無色透明の合成樹脂によって構成されており、第2山前カバー無色透明部6562と第2山前カバー無色光散乱部6564とを備えている。このような構成とすることで、山に雪が積もったり、山が氷河を有したりしている態様を表現することができる。また、山基板開口部6524と第1山前カバー開口部6548はそれぞれ山に洞窟がある態様をその形状により装飾的に表現している。
山基板6520の前面には、山基板前面発光部6522として、山基板前面第1発光部6522a~山基板前面第9発光部6522iが設けられている。山基板前面第1発光部6522aの前方には、第1山前カバー有色透明部6542が設けられている。山基板前面第2発光部6522bの前方には、第1山前カバー有色光散乱部6544が設けられている。山基板前面第3発光部6522cの前方には、第1山前カバー有色光散乱部6544が設けられているおり、さらにその前方には待機位置にあるウサギ役物6000が備える顔基板6020が位置している。山基板前面第4発光部6522dの前方には、第1山前カバー有色透明部6542が設けられており、さらにその前方には待機位置にあるウサギ役物6000が備える顔基板6020が位置している。山基板前面第5発光部6522eの前方には、切り株役物6100が位置している。山基板前面第6発光部6522fの前方には、切り株役物6100が位置している。山基板前面第7発光部6522gの前方には、第2山前カバー無色透明部6562が設けられており、さらにその前方には切り株役物6100が位置している。山基板前面第8発光部6522hの前方には、第2山前カバー無色透明部6562が設けられている。山基板前面第9発光部6522iの前方には、第2山前カバー無色光散乱部6564が設けられている。
山役物6500は正面視で、山基板6520が露出して白色に視認される領域と、山基板6520の前方が第1山前カバー有色透明部6542に覆われて水色に視認される領域と、山基板6520の前方が第1山前カバー有色光散乱部6544に覆われて水色に視認される領域と、第1山前カバー有色透明部6542の後方に山基板6520が位置せず青色透明に視認される領域と、第1山前カバー有色光散乱部6542bの後方に山基板6520が位置せず青色半透明に視認される領域と、山基板開口部6524が設けられていることで開孔状に後方の部材が視認可能となっている領域と、山基板6520の前方が第2山前カバー無色透明部6562に覆われて白色に視認される領域と、山基板6520の前方が第2山前カバー無色光散乱部6564に覆われて白色に視認される領域と、第2山前カバー無色透明部6562の後方に山基板6520が位置せず透明に視認される領域とから構成されている。
図145(B)は、このような山役物6500の前方に、上述したウサギ役物6000や切り株役物6100が設けられている状態を示している。ウサギ役物6000の後方には、山基板6520が露出して白色に視認される領域と、山基板6520の前方が第1山前カバー有色透明部6542に覆われて水色に視認される領域と、山基板6520の前方が第1山前カバー有色光散乱部6544に覆われて水色に視認される領域が設けられており、これらの領域において前方に設けられたウサギ役物6000が備える第1顔発光部6023aや第2顔発光部6023bからの光を前方に向けて乱反射することで、光の利用効率を高めることが可能となっている。また、切り株役物6100の後方には、山基板6520が露出して白色に視認される領域と、山基板6520の前方が第2山前カバー無色透明部6562に覆われて白色に視認される領域とが設けられており、これらの領域において、前方に設けられた切り株役物6100が備える第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bからの光を前方に向けて乱反射することで、光の利用効率を高めることが可能となっている。このように、この実施形態においては、1の基板が、発光部を備える複数の部材に各々対応して複数の反射領域を備えるように構成されている。
なお、このようにウサギ役物6000や切り株役物6100の後方に位置する山基板6520によって、ウサギ役物6000や切り株役物6100からの光を前方に反射可能に構成する場合には、ウサギ役物6000や切り株役物6100によって隠される基板領域における反射効率を高めることが望ましい。具体的には山基板6520の色として、白色や明色を採用することが望ましい。また、ウサギ役物6000や切り株役物6100によって隠される基板領域において、前方にカバーを設けずに山基板6520が露出するように構成したり、カバーを設ける場合には無色透明なカバーを設けたりするように構成するとよい。図145(A)に示した例においては、ウサギ役物6000の正面視右側に対応する領域において山基板6520が露出した状態となっている。また、この山基板6520が露出した領域においては、山基板6520の前面に、山基板前面発光部6522などの電子部品を実装しないように構成している。また、切り株役物6100に対応する領域において山基板6520は露出するか、第2山前カバー無色透明部6562に覆われる態様のいずれかとなっている。このような態様を採用することで、前方への光の反射効率をより高めることが可能となる。
山基板6520に設けられる山基板前面発光部6522のうち、山基板前面第1発光部6522a、山基板前面第4発光部6522dについては、前方に第1山前カバー有色透明部6542が、山基板前面第2発光部6522b、山基板前面第3発光部6522cについては、前方に第1山前カバー有色光散乱部6544が、山基板前面第9発光部6522iについては、前方に第2山前カバー無色光散乱部6564が設けられている。このように、山基板前面発光部6522の前方に有色あるいは光を散乱するカバーを設けることで、遊技者の目に発光部からの光が直接照射されないように構成されている。一方、山基板前面第5発光部6522e、山基板前面第6発光部6522fについては、前方にカバーが設けられておらず、山基板6520の前面において露出した状態となっている。これは山基板前面第5発光部6522e、山基板前面第6発光部6522fからの光が前方に位置する切り株役物6100を照明するために用いられており、山基板前面第5発光部6522e、山基板前面第6発光部6522fからの光が遊技者に直接照射されることがないためである。このような構成とすることで、山基板前面発光部6522が存在することを目立たなくすることが可能となる。このように、山役物6500においては、山基板前面発光部6522を山基板6520の前面において均等に配置するのではなく、山基板前面発光部6522の前方に位置する第1山前カバー6540、第2山前カバー6560、ウサギ役物6000、切り株役物6100に対応して偏在して配置されている。
図145(C)は、待機位置から移動位置へと移動した状態のウサギ役物6000を点線で示している。この状態においては、それまで正面視でウサギ役物6000の後方に重なる位置にあった山基板前面第3発光部6522cと山基板前面第4発光部6522dが正面視で遊技者から視認可能に構成されている。ウサギ役物6000は上述したような待機位置にある状態で発光するのみでなく、移動位置にある状態においても演出として所定色で発光することが可能である。なお、このときには遊技盤側演出表示装置1600において、ウサギ役物6000の発光色と同じ発光色による演出表示を行うようにしてもよい。例えば、ウサギ役物6000を白色で発光させる場合には、遊技盤側演出表示装置1600においてウサギ役物6000が位置する箇所から放射状に延びる白色の線を表示する演出を実行するように構成してもよい。
図145(C)は、待機位置から移動位置へと移動した状態のウサギ役物6000を点線で示している。正面視でウサギ役物6000の背後には山基板前面第3発光部6522c、山基板前面第4発光部6522dが設けられており、ウサギ役物6000が待機位置にある状態においても、ウサギ役物6000が移動位置にある状態においても演出として所定色で発光することが可能である。例えば、ウサギ役物6000が移動位置にある場合には、遊技盤側演出表示装置1600における白色の線の表示と同時に白色で山基板前面発光部6522を発光させるように構成してもよい。
ウサギ役物6000が待機位置にある状態で山基板前面第3発光部6522c、山基板前面第4発光部6522dが演出として発光態様となった場合には、ウサギ役物6000の顔カバー部上面部6012、顔カバー部右面部6013、顔カバー部下面部6014、顔カバー部左面部6015を、山基板前面第3発光部6522c、山基板前面第4発光部6522dから照射された光が通過して、ウサギの顔の輪郭が発光態様となる。このとき、ウサギ役物6000を構成する顔基板6020の後面においては山基板前面第3発光部6522c、山基板前面第4発光部6522dから照射されて前方に向かってきた光を後方に乱反射することとなり、この光が再度、山役物6500の前面において前方に乱反射されることとなる。このような構成となっていることで、照射された光の利用効率を高めることができる。
図145において示した例においては、正面視における面積において、ウサギ役物6000や切り株役物6100よりも山役物6500が大きく構成されていたが、正面視における面積がウサギ役物6000や切り株役物6100より小さい役物を、ウサギ役物6000や切り株役物6100の後方に配置して、山役物6500と同様の機能を発揮するように構成してもよい。例えば、正面視におけるウサギ役物6000の顔基板6020や切り株役物6100の切り株板部6210が形成する領域内に納まるようにこのような役物を配置するようにしてもよい。また、このような役物としては例えば、図131(A)、図132(A)、図135(A)、図141(A)~図141(D)に示す草役物6400のように白色の草基板6420の前面が露出していたり、白色の草基板6420の前面を草前カバー無色透明部6442aが覆っていたりするものを採用するようにしてもよい。このような構成とした場合でも、露出している白色の草基板6420あるいは前面を草前カバー無色透明部6442aに覆われた白色の草基板6420によって、ウサギ役物6000や切り株役物6100からの光を前方に乱反射することが可能となる。
図144に示したウサギ役物6000においては、顔カバー部6010に対して、正面視で顔基板6020の全体が完全に納まる態様となっている。このような態様を上述した草役物6400における草前カバー6440と草基板6420との関係に対して適用にするようにしてもよい。この場合には、草前カバー6440に対して、正面視で草基板6420の全体が納まることとなる。あるいは、草役物6400における草後カバー6460と草基板6420との関係に対して適用にするようにしてもよい。この場合には、草後カバー6460に対して、正面視で草基板6420の全体が納まることとなる。具体的には、例えば、花を模した形状の基板を複数個、草前カバー6440の後面や、草後カバー6460の前面に対して、各基板が正面視で重ならず、さらに、草前カバー6440や草後カバー6460に対して各基板の全体が完全に納まるように取付けるように構成してもよい。このような構成とした場合でも、基板と草前カバー6440の組み合わせ、あるいは、基板と草後カバー6460との組み合わせによる装飾を実現することが可能となる。なお、他の例において、基板とカバーを設ける際にもこのような構成を採用してもよい。
図126において示したように、遊技盤5においては、遊技盤側演出表示装置1600と、遊技盤側演出表示装置1600の前方に設けられる遊技パネル1100との間に空間が形成されており、この空間に複数の役物が設けられている。これらの役物の中でも遊技パネル1100の裏面に近接する位置に、第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750、盤裏草役物6800が設けられている。これらは無色透明な合成樹脂製の遊技パネル1100を介して視認可能であり、遊技パネル1100の後面を装飾するという機能を備えている。
第1巨木役物6600、第2巨木役物6650は、遊技パネル1100の裏面の左右を覆うように設けられている。具体的には、遊技パネル1100の裏面の左側に位置する第1巨木役物6600と、遊技パネル1100の裏面の右側に位置する第2巨木役物6650とからなっている。第1巨木役物6600は、第1巨木幹基板6610と第1巨木葉基板6630とから構成されている。第1巨木幹基板6610は茶色のプリント基板により、第1巨木葉基板6630は緑色のプリント基板により構成されている。第1巨木幹基板6610と第1巨木葉基板6630の後面には、LEDからなる光源が複数配置されており、これらの光源の向きは右方とされている。第2巨木役物6650は、第2巨木幹基板6660と第2巨木葉基板6680とから構成されている。第2巨木幹基板6660は茶色の基板で、第2巨木葉基板6680は緑色の基板により構成されている。第2巨木幹基板6660と第1巨木葉基板6680の後面には、LEDからなる光源が複数配置されており、これらの光源の向きは左方とされている。第1巨木役物6600は、第1巨木幹基板6610と第1巨木葉基板6630から、第2巨木役物6650は、第2巨木幹基板6660と第2巨木葉基板6680とから構成されているが、これらの各基板に対して、図131(A)~図143(G)に示した草役物6400の草基板6420に係る構造を採用するように構成してもよい。
第1雲役物6700、第2雲役物6750は、遊技パネル1100の裏面の上方を覆うように設けられている。第1雲役物6700と第2雲役物6750はそれぞれ、白色のプリント基板により構成されている。これらの各基板に対して、図131(A)~図143(G)に示した草役物6400の草基板6420に係る構造を採用するように構成してもよい。
第1巨木役物6600を構成する第1巨木葉基板6630と、第2巨木役物6650を構成する第2巨木葉基板6680は、遊技パネル1100の端部から、遊技領域5a内、さらには遊技パネル開口部1100aに渡り、連続して遊技者から視認可能に構成されている。また、第2雲役物6750は、遊技領域5aの外側から、遊技領域5a内、さらには遊技パネル開口部1100aに渡り、連続して遊技者から視認可能に構成されている。一方、第1巨木役物6600を構成する第1巨木葉基板6630と、第2巨木役物6650を構成する第2巨木葉基板6680は遊技盤側演出表示装置1600の左上と右上に追いかぶさるように設けられており、遊技盤側演出表示装置1600が四角形状に見えないように構成されている。なお、山役物6500も遊技盤側演出表示装置1600の左下と右下に追いかぶさるように設けられており、遊技盤側演出表示装置1600を四角形状に見えないように構成されている。また、山役物6500は、遊技盤側演出表示装置1600前方に設けられる各役物の中で遊技盤側演出表示装置1600に最も近接した位置に設けられている。
図146は盤裏草役物6800を示している。盤裏草役物6800は、遊技パネル1100の裏面の下方を覆うように、遊技パネル1100の裏面に近接して設けられている。盤裏草役物6800は、盤裏草基板6820と盤裏草前カバー6840とから構成されている。盤裏草前カバー6840は例えば有色透明の合成樹脂により構成するとよく、具体的には、緑色透明の合成樹脂により構成するとよい。盤裏草基板6820と盤裏草前カバー6840との関係においては、図131(A)~図143(G)に示した草役物6400の草基板6420と草前カバー6440に係る構造を採用するように構成してもよい。同様に、盤裏草役物6800に対して草後カバー6460に係る構造を採用するように構成してもよい。
盤裏草役物6800には前面に位置する遊技パネル1100の前面側に設けられた入賞口に入賞し、遊技パネル1100に設けられた開口部を通過してきた遊技球を通過させるための通過部として円形形状の盤裏草基板開口部6824と盤裏草前カバー開口部6848とが設けられている。盤裏草基板開口部6824と盤裏草前カバー開口部6848を通過した遊技球は、盤裏草役物6800に設けられたセンサによって検出される。また、遊技球を検出するセンサは、各通過部の下方かつ盤裏草基板6820の裏面に取付けられている。このような構成とすることでセンサの存在を遊技者に視認しがたくすることが可能となる。なお、以下に示すように盤裏草基板開口部6824として盤裏草基板第1開口部6824a~盤裏草基板第4開口部6824dが、盤裏草前カバー開口部6848として盤裏草前カバー第1開口部6848a~盤裏草前カバー第4開口部6848dが設けられている。
盤裏草基板第1開口部6824aと盤裏草前カバー第1開口部6848aは、それぞれ同じ大きさの円形であり、盤裏草役物6800において正面視で重なる位置に設けられている。そして、盤裏草基板第1開口部6824aと盤裏草前カバー第1開口部6848aによって遊技パネル1100に前面側に設けられた入賞口に入賞して遊技パネル1100の裏面に移動してきた遊技球を通過させるための通過部を形成している。
盤裏草基板第2開口部6824bはその前面が盤裏草前カバー6840に覆われておらず、露出した盤裏草基板6820に直接遊技球を通過させるための通過部を構成している。
盤裏草前カバー第2開口部6848bはその後方に盤裏草基板6820が位置しておらず、盤裏草前カバー第2開口部6848bのみで直接遊技球を通過させるための通過部を構成している。この例においては、盤裏草基板6820の形状を盤裏草前カバー第2開口部6848b下方の輪郭に沿う形状としている。このような構成とすることで、盤裏草基板6820の形状を装飾的な外形形状としつつ、盤裏草前カバー第2開口部6848bを通過した遊技球を下方に位置するセンサに誘導する通路を可能な限り視認しがたくすることが可能となっている。
盤裏草基板第3開口部6824cと盤裏草前カバー第3開口部6848cは、それぞれ同じ大きさの円形であり、盤裏草役物6800において正面視で重なる位置に設けられている。そして、盤裏草基板第3開口部6824cと盤裏草前カバー第3開口部6848cによって遊技パネル1100に前面側に設けられた入賞口に入賞して遊技パネル1100の裏面に移動してきた遊技球を通過させるための通過部を形成している。そして、この例においては盤裏草基板第3開口部6824cと盤裏草前カバー第3開口部6848cによって形成される通過部の上部において盤裏草前カバー6840に2つの楕円形状の領域を形成することで、ウサギの頭部を模した装飾的な形状を視認可能としている。このように、遊技球が通過する通過部の形状を装飾的な形状の一部として利用することにより、通過部の存在を目立ちにくくすることができ、盤裏草役物6800の装飾的な機能が損なわれるといった事態の発生を抑止することが可能となっている。
盤裏草基板第4開口部6824dと盤裏草前カバー第4開口部6848dは、それぞれ同じ大きさ及び形状であり、円形形状の外形の上部に2つの楕円形部分が突出したような形状をなしている。また、これらは、盤裏草役物6800において正面視で重なる位置に設けられている。そして、盤裏草基板第4開口部6824dと盤裏草前カバー第4開口部6848dによって遊技パネル1100に前面側に設けられた入賞口に入賞して遊技パネル1100の裏面に移動してきた遊技球を通過させるための通過部を形成している。そして、この例においては盤裏草基板第3開口部6824cと盤裏草前カバー第3開口部6848cの形状そのものをウサギの頭部を模した装飾的な形状として視認可能に構成している。このように、遊技球が通過する通過部の形状を装飾的な形状の一部として利用することにより、通過部の存在を目立ちにくくすることができ、盤裏草役物6800の装飾的な機能が損なわれるといった事態の発生を抑止することが可能となっている。
なお、遊技球が通過する通過部には無色透明の合成樹脂により形成される筒状部材を配置して遊技球を通過させるように構成するとよい。また、筒状部材の有色透明の合成樹脂により形成し、合成樹脂の色として盤裏草前カバー6840と同じ色のものあるいは盤裏草基板6820と同じ色のものを採用するとよい。このような構成とすることで、筒状部材の存在を目立ちにくくすることができ、盤裏草役物6800の装飾的な機能が損なわれるといった事態の発生を抑止することが可能となっている。
第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750、盤裏草役物6800は正面視でみたときにそれぞれ、遊技パネル1100の前面に取付けられるレール部材5950をまたぐ態様で、遊技パネル1100の後方に位置している。これにより、レール部材5950の存在を意識しない態様で、各役物を装飾物として視認することが可能となる。なお、レール部材5950全体を無色透明の合成樹脂により構成してもよい。あるいは、レール部材5950を長手方向に複数の部材で構成し、そのうちの少なくとも1の部材を無色透明の合成樹脂により構成してもよい。このような構成とすることで、後方に位置する各役物の視認性が向上し、装飾が行われる範囲を広げることが可能となる。また、レール部材5950を後方に位置する役物と同じ色の合成樹脂で形成してもよい。例えば、盤裏草役物6800が緑色で視認可能である場合には、盤裏草役物6800と正面視で重なる位置に設けられるレール部材5950を緑色透明の合成樹脂により形成してもよい。
遊技領域5aに打ち込まれる遊技球は帯電している場合には、意図しない箇所で放電が発生し、高電圧により電子部品が故障したり、放電により発生する電磁パルスにより制御素子が意図しない不正な制御をおこなってしまう恐れがある。特に、第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750、盤裏草役物6800のように電子部品が実装されるプリント基板を備える役物を遊技パネル1100の裏面に近接して設ける場合には、これらの基板上に実装される電子部品において、このような事態が発生する可能性がより高くなってしまう。
そこで、これらの役物において、前カバーを備える態様のものにおいては、前カバーの少なくとも一部に上述した金属製の薄膜により形成される銀色の不透明部を備えるように構成してもよい。より具体的には、基板上に電子部品が実装されている箇所の前方にこのような不透明部が位置するように前カバーを設けるように構成するとよい。また、このような帯電した遊技球の影響を受ける可能性のある各役物の前面が、遊技パネル1100の裏面に接しないように各役物を設けるように構成してもよい。あるいは、帯電した遊技球が転動して落下する遊技領域5aに正面視で重なる領域においては少なくとも、各役物の前面が、遊技パネル1100の裏面に接しないように各役物を設けるように構成してもよい。
また、遊技パネル1100に設けられる図示しないアース線のアース経路と、各役物に設けられる図示しないアース線のアース経路とを可能な限り別経路とすることが望ましい。例えば、遊技パネル1100に設けられる図示しないアース線を各役物に設けられるアース回路を経由して最終的に島設備に設置させたり、逆に、各役物のアース線を遊技パネル1100に設けられるアース回路を経由して、最終的に島設備に設置させたりすることは好ましくない。そこで、遊技機裏面の所定箇所に除電機能を備えるアース回路基板を設けて、遊技パネル1100からのアース経路と、各役物からのアース経路とが、アース回路基板において合流するように構成するとよい。このような構成とすることで、遊技領域5aに打ち込まれた帯電する遊技球による影響を軽減することが可能となる。
図118や図126において、遊技パネル1100の裏面下方に盤裏草役物6800を設ける例を示したが、盤裏草役物6800に代えて、山役物6500、ウサギ役物6000、切り株役物6100を遊技パネル1100の裏面下方に設けるように構成してもよい。この場合においても、ウサギ役物6000、切り株役物6100から後方に乱反射した光を前方に再度反射させ光の利用効率を高めることができる。なお、山基板6520の反射という機能を利用して、他の装飾役物や入賞口を備えた入賞口ユニットを山役物の前方にウサギ役物6000、切り株役物6100と同様に配置するように構成してもよい。この場合においても、装飾役物や入賞口ユニットが備える発光部から発せられ、後方に乱反射した光を山基板6520の前面において、前方に反射させることが可能となる。
またこれらの役物を構成する前カバーの裏面に、円柱状のスペーサを複数個設けることで、基板の前面がスペーサの頂部に接して、前カバーの裏面には直接接することがないように構成してもよい。各スペーサの構造としては、具体的には、前カバーの裏面から垂直に高さ2mm程度、直径2mm程度の円柱状の構造を採用するとよい。また、スペーサは前カバーは同じ素材により一体成型により成形するとよい。また、スペーサは、前カバーが複数の領域を有している場合にはより後方を視認しがたい領域に設けるように構成するするとよい。例えば、緑色透明の合成樹脂によって前カバーの有色透明部と有色光散乱部とスペーサとを一体成型により成形するとよい。このとき、スペーサは緑色透明となる。また、この場合には有色透明部にはスペーサは設けず、有色光散乱部にスペーサを設けるように構成するとよい。このような構成のスペーサを設けることにより、前カバーと基板とがスペーサの高さ分離間した状態で平行に配置されることとなる。このような構成とすることで、遊技パネル1100裏面に最も近接する部分においては、前カバーによって装飾が行われ、前カバーから後方に数mm離れた位置において基板による装飾が行われることとなる。このとき、遊技パネル1100裏面に最も近接する部分において基板による装飾が行なった場合と比べると、基板が後方に位置することとなるため、基板の色や基板の外形形状による装飾効果を発揮しつつも、基板上に設けられているスルーホールや電子部品の存在を遊技者に気づかれにくくすることができる。また、遊技パネル1100の裏面と基板とを離間させていることで、帯電した遊技球からの放電や電磁パルスの基板に対する影響を減少させることが可能となる。
盤裏草役物6800、第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750はそれぞれ、遊技パネル1100の裏面に近接して設けられている。具体的には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域をなす面と、遊技パネル1100の裏面との中間位置よりも手前側に配置されている。また、盤裏草役物6800、第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750と遊技盤側演出表示装置1600との間の空間には、可動役物としてウサギ役物6000や切り株役物6100が設けられている。なお、ウサギ役物6000や切り株役物6100を、盤裏草役物6800が設けられる遊技パネル1100下部に設けるように構成してもよい。
第1巨木役物6600、第2巨木役物6650、第1雲役物6700、第2雲役物6750のように前カバーを備えない役物において、基板の前面に発光部を設けるように構成する場合には、正面視でその発光部と重なる遊技パネル1100の裏面に発光部から照射された光を散乱する散乱部を形成するようにしてもよい。あるいは、これらの役物において、前カバーとして有色透明あるいは無色透明のものを正面視で発光部に重なる位置に設けた場合においても、同様に遊技パネル1100の裏面に散乱部を形成するように構成してもよい。
図127~図130において、切り株役物6100を設ける例を示したが、切り株役物6100を構成する部材を演出として移動可能に構成してもよい。例えば、切り株箱部6300を構成する箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340、箱後壁部6350を演出として移動可能に構成してもよい。
図147(A)~図147(D)は、図129(A)や図130(A)に示した切り株箱部6300において、箱上壁部6310~箱左壁部6340を各々待機位置から移動位置へと移動させた状態を示した図である。図147(A)は、箱上壁部6310を、箱上壁部6310の前端部が箱後壁部6350の上端部と接する状態まで後方に移動させた例を示している。図147(B)は、箱右壁部6320を、箱右壁部6320の前端部が箱後壁部6350の右端部と接する状態まで左後方に移動させた例を示している。図147(C)は、箱下壁部6330を、箱下壁部6330の前端部が箱後壁部6350の下端部と接する状態まで後方に移動させた例を示している。図147(D)は、箱右壁部6320を、箱右壁部6320の前端部が箱後壁部6350の左端部と接する状態まで右後方に移動させた例を示している。なお、箱上壁部6310~箱左壁部6340のうち1つの壁部のみを図示したように移動可能に構成し、他の壁部については移動不能に構成してもよいし、箱上壁部6310~箱左壁部6340のうち複数の壁部を移動可能に構成してもよく、例えば、箱上壁部6310~箱左壁部6340のすべてを移動可能に構成してもよい。
このような構成とすることで、切り株箱部6300前方に設けられた切り株板部6210、第1草可動部6360、第2草可動部6370への第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bからの光の照射態様を変化させることができる。例えば、箱上壁部6310を後方に移動させる前の状態においては切り株箱部6300の各内壁において光が反射されて切り株箱部6300の前面形状に対応した形状で、切り株板部6210が照明されることとなる。一方、箱上壁部6310を後方に移動させた状態においては、箱上壁部6310において第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bからの光が反射されなくなるため、後壁発光部6354から斜め上に向けて照射された光は、そのまま直進して切り株板部6210の裏側を照明することとなる。したがって、切り株箱部6300の前面形状に対応した形状に加えて、切り株箱部6300の前面の上方の領域においても切り株板部6210が照明されることとなる。このように、箱上壁部6310を移動させることで、照明される領域を変化させることが可能となる。なお、箱上壁部6310に代えて、箱右壁部6320~箱左壁部6340を後方にスライド移動させた場合においても、移動させた各壁部に対応して、照明される領域を変化させることが可能となる。
また、箱後壁部6350をその傾きを保ったまま前後方向に移動することが可能なように構成してもよい。例えば、図129(A)や図130(A)に示した状態から、箱後壁部6350の上端が箱上壁部6310の前端に、箱後壁部6350の下端が箱下壁部6330の前端にそれぞれ接するように箱後壁部6350を前方に移動可能に構成してもよい。また、図129(A)に示した状態から、後方に移動可能に構成してもよい。
また、箱上壁部6310~箱左壁部6340を箱後壁部6350に対して回動可能に構成してもよい。例えば、箱右壁部6320や箱左壁部6340を、箱後壁部6350と同じ大きさの長方形形状とし、箱右壁部6320と箱後壁部6350とがなす辺、箱左壁部6340と箱後壁部6350とがなす辺を軸として回動可能に構成してもよい。そして、箱右壁部6320や箱左壁部6340を内側に回動させることで、箱後壁部6350の前面を箱右壁部6320や箱左壁部6340が覆うように構成したり、箱右壁部6320や箱左壁部6340を外側に回動させることで、箱後壁部6350と箱右壁部6320や箱左壁部6340が平行な状態となるように構成してもよい。また、箱上壁部6310や箱下壁部6330を箱後壁部6350と同じ大きさの長方形形状とし、箱右壁部6320や箱左壁部6340と同様の態様で、箱後壁部6350に対して回動可能に構成してもよい。
箱後壁部6350を移動可能な例を示したが、図129(A)~図129(D)に示す例において、後壁発光部6354を備える後壁基板6352は固定的に設け、箱後壁部6350を構成する後壁カバー6356を、上述した箱後壁部6350と同様に回動可能あるいは前後方向に移動可能に構成してもよい。後壁カバー6356を回動させた場合には、後壁発光部6354からの光を、後壁カバー6356を介すことなく切り株開口部6210aに対して直接照射することが可能となる。一方、後壁カバー6356を前方に移動させた場合には、後壁発光部6354と後壁カバー6356との間に距離ができることになり、後壁発光部6354からの光が放射状に広がり後壁カバー6356の全体を照明することが可能となる。なお、このような態様を採用する場合には、後壁カバー6356における、第1後壁カバー光散乱部6358aや第2後壁カバー光散乱部6358b以外の領域についても散乱部にするとよい。このような構成とすることで、後壁カバー6356を前後方向に移動可能とすることで、後壁カバー6356の一部が照明された状態と、後壁カバー6356の全体が照明された状態とを遊技者に対して視認可能とすることができる。
図130(A)~図130(D)に示す例において、後壁板部6380は固定的に設け、後壁板部6380に対して、後壁基板6352と後壁カバー6356を、上述した箱後壁部6350と同様に前後方向に移動可能に構成してもよい。
固定的に設けられている部材を移動可能にしてもよい例を示してきたが、これらの例において、部材が移動を開始する前から移動を終了した以降において、第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bを継続して、所定の発光態様を維持するように構成するとよい。所定の発光態様としては、例えば、第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bが点灯し続けたり、あるいは周期的に点滅したり、あるいは光を発しない消灯状態などの態様を採用するようにしてもよい。また、このように点灯し続けたり周期的な点滅したりする発光態様を実行する場合には同一色で発光させ続けるように構成してもよい。このような構成とすることで、第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bの発光態様を変化させるのではなく、箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356などの部材を動かすことによって遊技者の視認する演出態様を変化させることが可能となる。
一方、部材の移動を開始するタイミングから、部材の移動を終了したタイミングまでの期間において、第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bの発光態様を変化させるように構成してもよい。このような構成とすることでより複雑な演出態様を実現することが可能となる。
なお、図129や図130に示す状態から、箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356などの部材を演出として移動させる例を示したが、箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356などの部材を演出として移動させることで、移動させた所定の1の部材が図129や図130に示す状態になるように構成してもよい。このような構成とした場合においても、遊技者の視認する演出態様を変化させることが可能となる。
第1草可動部6360、第2草可動部6370が左右方向などに動く例を示したが、第1草可動部6360、第2草可動部6370を動かないように構成してもよい。このような構成とした場合でも、箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356などの部材を移動させることで、切り株役物6100の発光態様を多様化できる。また、第1草可動部6360と第2草可動部6370を1の部材として構成してもよい。この場合、第1草装飾部6360a、第2草装飾部6370aを1の装飾部として構成してもよいし、複数の装飾部のままに構成してもよい。また、第1草装飾部6360a、第2草装飾部6370aを塗装、シール張り付け等の手法により有色半透明にして、後壁発光部6354からの光が前方に照射されたときに、第1草装飾部6360a、第2草装飾部6370aに光が当たって演出状態となるように構成してもよい。
また、以下に示すように、第1草可動部6360、第2草可動部6370、切り株板部6210を設けずに、切り株箱部6300と草板部6381によって、切り株役物6100を構成するように構成してもよい。
図148は、切り株箱部6300の前方に、切り株板部6210を設けず、第1草可動部6360と第2草可動部6370に代えて、固定的に設けられる草板部6381を設けた例を示している。草板部は無色透明の合成樹脂により構成するとよい。また、草板部6381は、複数の装飾部を有している。具体的には、草の外形形状を模した緑色の草板有色透明部6381a、動物の顔の形状を模した草板中央装飾部6382a、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382e、これら以外の領域である無色透明の草板無色透明部6381bを備えている。草板有色透明部6381a、草板中央装飾部6382a、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eはそれぞれ、無色透明の合成樹脂で構成される草板部6381の前面あるいは後面に印刷あるいはシールを張り付けることにより構成される。なお、草板中央装飾部6382aは動物の顔と耳の形状が線状に形成されており、後方に位置する後壁基板6352が視認可能となっている。一方、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eについては動物の顔を模した形状で、光を透過可能な半透明あるいは有色透明に構成されている。
このような構成において、上述したように、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340、箱後壁部6350、後壁カバー6356などの部材を移動させることで、草板中央装飾部6382a、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eの照明態様を変化させることができる。特に、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eについては、それまで光がほとんど照射されていなかった状態から、光が照射された態様に変化させることができ、各動物の顔を模した形状を遊技者に対して視認可能に構成することができる。
切り株箱部6300は、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340、箱後壁部6350を各面とするとともに前方に当たる面を有しない箱型の形状をなしているが、これらの部材のうちの少なくとも1の部材の位置、大きさ、形状を変更するように構成してもよい。
図149は、図148に示した例の変形例を示している。この例においては、箱上壁部6310と箱下壁部6330を箱後壁部6350と同幅の長方形状とし、箱右壁部6320と箱左壁部6340を箱後壁部6350に対して直角をなすように設けることで、切り株箱部6300を直方体形状にするとともに、切り株板部6210を設けず、切り株箱部6300の開口部前方に近接して草板部6381が位置するように構成している。このような構成において、上述したように、演出として、後壁発光部6354を発光態様とするとともに、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340を回動させたり、前後方向にスライドさせたりするように構成することで、後壁発光部6354から照射される光の草板部6381への照射態様を変化させることができる。また、このように切り株箱部6300を直方体形状とするのにあわせて、図148に示した例と比べて、草板右装飾部6382cを左側に、草板左装飾部6382eに右側に移動させた位置に設けている。
図150~図152は、図149に示した例の変形例を示している。図150~図152に示す例においては箱後壁部6350の形状や取り付け態様がそれぞれ異なっている。図150(A)に示す例においては、正面視で箱後壁部6350を左方向に半分ずらす位置に設けるように構成している。図150(B)は図150(A)に示す例における切り株箱部6300を拡大した状態を示している。
また、図151(A)に示す例においては、正面視で箱後壁部6350全体を左方向に2倍の長さに拡大するように構成している。図151(B)は図151(A)に示す例における切り株箱部6300を拡大した状態を示している。図153(A)は、図151(A)において示した変形例における後壁カバー6356を示した図である。また、図153(B)は、図151(A)において示した変形例における後壁基板6352を示した図である。
また、図152(A)に示す例においては、正面視で箱後壁部6350を左方向に半分の大きさに縮小したように構成している。図152(B)は図152(A)に示す例における切り株箱部6300を拡大した状態を示している。図153(C)は、図152(A)において示した変形例における後壁カバー6356を示した図である。また、図153(D)は、図152(A)において示した変形例における後壁基板6352を示した図である。
このような前提において、図150(A)や図151(A)に示す切り株箱部6300が備える第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354b(詳細は、図130(A)、図130(B)、図153(A)、図153(B)を参照)を発光した状態としたときに、草板中央装飾部6382aと草板左装飾部6382eを後方から照明した発光装飾状態とすることが可能となる。ここで、箱上壁部6310を後方に移動させることで、草板上装飾部6382bについても発光装飾状態とすることが可能となる。一方、草板中央装飾部6382aについては照射される光量が減少するため相対的に目立たない状態となる。また、箱上壁部6310に代えて、箱右壁部6320、箱下壁部6330を後方に移動させた場合には、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382dを発光装飾状態とすることができる。なお、第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354bの双方を発光させる例を示したが、図151において(A)において示した例において、正面視で切り株箱部6300から左側にはみ出している領域においては、発光させないように構成してもよい。この場合には、草板中央装飾部6382aのみを発光装飾状態とすることができる。この状態から、上述したように、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330を後方に移動させるように構成してもよい。
また、図152(A)に示す切り株箱部6300が備える第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354b(詳細は、図153(C)、図153(D)を参照)を発光した状態としたときに、草板中央装飾部6382aを後方から照明した発光装飾状態とすることが可能となる。ここで、箱上壁部6310を後方に移動させることで、草板上装飾部6382bについても発光装飾状態とすることが可能となる。一方、草板中央装飾部6382aについては照射される光量が減少するため相対的に目立たない状態となる。また、箱上壁部6310に代えて、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340を後方に移動させた場合には、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eを発光装飾状態とすることができる。
このように、草板中央装飾部6382aが発光装飾された状態において、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340を後方に移動させることで、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eを発光装飾状態とすることができる。またこのとき、草板中央装飾部6382aについてはそれまでよりも弱い光量によって発光装飾状態となる。このように、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eを発光装飾状態とすることによって、遊技機における何らかの状態を示唆あるいは報知するように構成してもよい。例えば、遊技者にとって有利度が異なる4つの状態が起こっている、あるいは起こりうる状態にある場合に、最も有利な状態に対応して草板上装飾部6382bを発光装飾状態とし、2番目に有利な状態に対応して草板右装飾部6382cを発光装飾状態とし、3番目に有利な状態に対応して草板左装飾部6382eを発光装飾状態とし、4番目に有利な状態に対応して草板下装飾部6382dを発光装飾状態とするように構成してもよい。このような態様とすることで、草板中央装飾部6382aが発光装飾された状態において、どの壁部が移動するのかといった期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。
あるいは、第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354bを消灯状態として、草板中央装飾部6382aが発光装飾されていない状態で、まず、箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340のいずれかを後方に移動させて所定時間が経過したのちに、第1後壁発光部6354aと第2後壁発光部6354bを発光状態にしてもよい。このような構成とすることで、草板上装飾部6382b、草板右装飾部6382c、草板下装飾部6382d、草板左装飾部6382eのいずれが視認可能となるかを遊技者に対して事前に報知することが可能となる。この場合、各壁部は正面方向に対して立直した状態で設けられており、各壁部が移動したことに遊技者が必ずしも気づくことができるわけではない。そのため、いずれかの壁部の移動に気が付くことができた遊技者は大きな期待感を持ってその後のいずれかの装飾部の発光装飾態様への変化を見守ることとなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、例えば、遊技者にとって不利な遊技状態(いわゆる通常遊技状態など)においては箱上壁部6310~箱左壁部6340が前方位置(非動作位置)とされて前方の草板中央装飾部6382aのみが限定的に発送装飾態様とされるようにし、遊技者にとって有利な状態(例えば確率変動状態、時短遊技状態、大当たり遊技状態)である場合に限って箱上壁部6310~箱左壁部6340が後方に移動されて、草板上装飾部6382b~草板左装飾部6382eに対しても光が照射されて発光装飾態様となる領域を増大させるようにしてもよい。これにより、不利な遊技状態から有利な遊技状態へと移行して向上する遊技者の興趣に合わせて発光領域の見た目も変化させることができる。
なお、図150(A)や図152(A)を参照して示した例においては、箱後壁部6350の右側に開口部が設けられるようになるが、この場合には、例えば前後方向に移動する装飾部材が開口部から出没するように構成してもよい。
図150(A)~図153(D)を参照して、箱後壁部6350を左方向にずらしたり、拡大あるいは縮小して設ける例を示したが、上方向、右方向、下方向に対しても同様にずらしたり、拡大あるいは縮小して設けるように構成してもよい。また、切り株箱部6300の構造としては、図129に示す例に限らず、図130に示す例を採用してもよい。
図129~図130において、箱後壁部6350に第1後壁発光部6354aや第2後壁発光部6354bを設ける例を示したが、箱後壁部6350に代えて、箱上壁部6310~箱左壁部6340の少なくとも1の壁部に発光部や光散乱部などの発光に係る構成を設けるように構成してもよい。
具体的には、図148(A)~図153(D)を参照して示した変形例において、箱上壁部6310に、図129や図130を参照して説明した発光部や光散乱部を設けて、切り株箱部6300内や草板部6381を照明するように構成してもよい。このとき、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340の少なくとも1つの壁部を図147(A)~図147(D)に示した例の様に後方に移動させるように構成するとよい。このような構成とすることで、草板部6381において、切り株箱部6300の開口部に対応する前方の領域のみが主に照明されていた状態から、切り株箱部6300の開口部の前方に加えて右方、下方、左方についても照明することが可能となる。なお、箱上壁部6310に発光部や光散乱部を設けて、切り株箱部6300内を照明するように構成する例を示したが、箱上壁部6310に代えて、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340において発光部や光散乱部を設けて、各壁部を移動させることで照明態様を変化可能に構成してもよい。
箱上壁部6310、箱右壁部6320、箱下壁部6330、箱左壁部6340はそれぞれ同じ厚さの板状に構成されているが、これらの壁部において、前方に向かうに従って壁部の厚さが薄くなるように壁部の内壁が外側に向けて傾斜したような構造にしてもよい。このような構成とすることで、切り株箱部6300内で反射している光を、前方に向けてより反射させることが可能となる。
箱上壁部6310~箱左壁部6340を移動させて、草板部6381への光の照射態様を上述したように変化させるには、箱上壁部6310~箱左壁部6340を有色不透明な素材により形成したり、その内壁にアルミニウム薄膜によりメッキすることで光を反射可能な反射部や光を散乱可能な散乱部を設けるように構成するとよい。このような構成とすることで、草板部6381への光の照射態様が変化する態様をより際立たせることが可能となる。なお、箱上壁部6310~箱左壁部6340を無色透明、有色透明な素材により形成し、その内壁や外壁を平滑な態様とした場合でも、草板部6381への光の照射態様を変化させることは可能である。
箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356などの部材を移動可能に変形してもよい点を上述したが、移動可能とする部材はこれら部材のうち1の部材のみとしてもよいし、任意の複数の部材を移動可能としてもよいし、すべての部材を移動可能としてもよい。例えば、箱上壁部6310のみを移動可能とし、他の部材を移動不能に固定的に設けるように構成してもよい。また、箱上壁部6310と箱右壁部6320を移動可能とし、他の部材を移動不能に固定的に設けるように構成してもよい。。また、箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356のすべてを移動可能としてもよい。このような構成とした場合でも草板部6381に対する発光装飾態様を変化させることができる。
なお、箱上壁部6310~箱後壁部6350、後壁カバー6356などの移動は、周辺制御基板1510によって図示しない駆動手段によって行われるように構成するとよい。また、第1後壁発光部6354a、第2後壁発光部6354bなどの発光も周辺制御基板1510によって制御されるように構成するとよい。
図118~図153を例示して、パチンコ機1が備える遊技盤5に対して演出や装飾に用いられる各種の可動体(ウサギ役物6000、切り株役物6100など。以下、遊技盤内可動体という場合がある。)を設ける実施形態を示したが、以下に、パチンコ機1が備える扉枠3に対して演出や装飾に用いられる可動体(以下、枠可動体という場合がある。)を設ける実施形態を示す。
図154(A)~図154(E)は、扉枠3を構成する扉枠トップユニット570に枠可動体として、動物(具体的にはウサギ)の耳を模した右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を設けた実施形態を示している。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は上下方向に移動可能であるが、具体的な構造や動作態様については後述する。
図154(A)、図154(B)は、パチンコ機1の正面図である。図154(C)は、パチンコ機1の平面図である。図154(D)、図154(E)は、パチンコ機1の右側面図である。図154(A)、図154(C)、図154(D)は、扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態を示している。図154(B)、図154(E)は、扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方に突出した状態を示している。図154(D)は、扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態を示している。
本実施形態において、扉枠3の上部には、扉枠トップユニット570が設けられている。扉枠3の中央部にはガラスユニット190が設けられており、ガラスユニット190を介して、後方に位置する遊技領域5a、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域、各種の遊技盤内可動体(ウサギ役物6000、切り株役物6100など)が視認可能である。扉枠3の下部には、皿ユニット320とハンドルユニット300が設けられている。また、演出操作ユニット400は操作ボタン410を備えており、遊技者による操作入力を受け付けることが可能である。なお、図中において、上皿321、下皿322、球貸ボタン328、返却ボタン329等については図示を省略してある。
扉枠トップユニット570は、横長の直方体形状であり、その上面、右側面及び左側面は、それぞれ、外枠2及び扉枠3を構成する扉枠ベースユニット100の上面、右側面及び左側面と正面視で重なるように設けられている。扉枠トップユニット570は白色で半透明な合成樹脂によって数mm程度の厚さで形成されており、光を透過することが可能である。扉枠トップユニット570は、上下方向に移動可能な右耳枠可動体7100に対応した扉枠トップユニット上右耳開口部7000と、上下方向に移動可能な左耳枠可動体7200に対応した扉枠トップユニット上左耳開口部7010とを備えている。
図154(A)~図154(E)に示すように本実施形態における扉枠トップユニット570は正面視において、左側に右耳枠可動体7100を、右側に左耳枠可動体7200を備えている。以下にこれらの具体的な構造及び動作態様を示す。なお、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は基本的に構造が同一であるため、以下の説明においては、右耳枠可動体7100のみを代表して説明する場合がある。
右耳枠可動体7100は正面視において、縦長の長方形の形状であり、前方を向いた右耳枠可動体第1面7110と後方を向いた右耳枠可動体第2面7120とを有している。右耳枠可動体第1面7110は、内側の有色(具体的には桃色)透明の合成樹脂からなる右耳枠可動体第1面内側装飾部7112と、外側の白色半透明の合成樹脂からなる右耳枠可動体第1面外側装飾部7114とを有している。右耳枠可動体7100が有する右耳枠可動体第1面7110以外の面(上面、左側面、右側面、右耳枠可動体第2面7120)は、右耳枠可動体第1面外側装飾部7114と同じ白色半透明の合成樹脂により形成されている。なお、左耳枠可動体7200も右耳枠可動体7100と同一のこのような構造を備えている。
右耳枠可動体7100の内部には、右耳枠可動体第1面内側装飾部7112に対して正面視において重なる位置に右耳枠可動体内側発光部7116が設けられている。また、右耳枠可動体第1面外側装飾部7114に対して正面視において重なる位置に右耳枠可動体外側発光部7118が設けられている。右耳枠可動体内側発光部7116は、具体的には、白色の保護膜が両面に塗布されたプリント基板により構成されており、遊技者側に向けて発光可能な発光ダイオードがその表面に実装されている。右耳枠可動体内側発光部7116と右耳枠可動体外側発光部7118は、周辺制御基板1510による制御により、前方に向けて、所定の発光態様で発光することが可能であり、右耳枠可動体内側発光部7116によって右耳枠可動体第1面内側装飾部7112を、右耳枠可動体外側発光部7118によって右耳枠可動体第1面外側装飾部7114を発光装飾することが可能である。なお、左耳枠可動体7200も右耳枠可動体7100と同一のこのような構造を備えている。
右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって、それぞれ図154(A)、図154(C)、図154(D)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態(第1状態)から、図154(B)、図154(E)に示すような扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)へと制御することが可能である。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上面は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態において、扉枠トップユニット570の上面と面一に形成されている。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は動物の耳を模した形状となっており、扉枠トップユニット570に収納された状態と扉枠トップユニット570の上面から垂直に上方に突出した状態とを取ることで動物の耳が動いた状態を装飾的に表現することが可能なものとなっている。
本実施形態において扉枠トップユニット570は、白色で半透明な合成樹脂により数mm程度の厚さで形成されている。そのため、図154(A)に示すように右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が扉枠トップユニット570に収納された状態で、右耳枠可動体内側発光部7116、右耳枠可動体外側発光部7118、左耳枠可動体内側発光部7216、左耳枠可動体外側発光部7218を所定の態様で発光させた場合には、扉枠トップユニット570の前面をぼんやりと発光させた状態で遊技者に視認させることが可能となっている。なお、他の実施形態における扉枠トップユニット570についても、同様の構造を採用してもよく、この場合も、枠可動体に対応して設けられた発光部から照射された光が扉枠トップユニット570内で反射・散乱して、扉枠トップユニット570の前面や側面をぼんやりと発光させた状態で遊技者に視認させることが可能となる。
一方、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が扉枠トップユニット570から飛び出した状態において、右耳枠可動体内側発光部7116、右耳枠可動体外側発光部7118、左耳枠可動体内側発光部7216、左耳枠可動体外側発光部7218を所定の態様で発光させた場合には、右耳枠可動体第1面7110が有する右耳枠可動体第1面内側装飾部7112と右耳枠可動体第1面外側装飾部7114、左耳枠可動体第1面7210が有する左耳枠可動体第1面内側装飾部7212と左耳枠可動体第1面外側装飾部7214とを所定の発光演出状態で遊技者に視認させることが可能となっている。
このように、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200(以下、枠可動体という場合がある)が移動することで枠可動体の一部が外枠2や扉枠ベースユニット100の上面よりも上方に位置することになるため、遊技者が見上げた際の視界に対する占有面積が増え、筐体の体積が増えたように見えることで、従来にない驚きや面白さを遊技者に対して与えることが可能となる。
次いで、図155(A)~図156(B)を参照して、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の具体的な動作態様、枠可動体の動作態様に合わせて遊技盤側演出表示装置1600において表示される右耳枠可動体7100や左耳枠可動体7200を模した画像である枠可動体模擬画像の表示態様、操作ボタン410(以下、操作部という場合がある)に対する遊技者の操作受付態様、右耳枠可動体内側発光部7116、右耳枠可動体外側発光部7118、左耳枠可動体内側発光部7216、左耳枠可動体外側発光部7218(以下、枠可動体発光部という場合がある)における発光態様等を組み合わせた演出例を示す。
図155(A)~図156(B)は、それぞれ、枠可動体の動作態様と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体を模した画像である枠可動体模擬画像の表示状態と、操作部の受け付け状態と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される操作指示表示の表示状態と、枠可動体発光部の発光演出状態とを示したタイムチャートである。
なお、図155(A)~図156(B)に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。また、これらの点は、後述する図164(A)~図165(B)、図170(A)~図171(B)、図179(A)~図180(B)等の各図面及びこれらを変形させた各図面等においても同様である。
図155(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図155(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図156(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図156(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図155(A)~図156(B)に示す各演出パターンにおいて、枠可動体が移動する態様、枠可動体模擬画像の表示態様、操作部に対する操作受付が有効となるタイミング、操作指示表示が開始されるタイミング、枠可動体が有する発光部が発光演出状態から消灯状態となるタイミングは同一である。一方、操作指示表示が終了するタイミング、枠可動体が有する発光部が消灯状態から発光演出状態や特定発光演出状態となるタイミングは演出パターンによって相違する場合がある。以下に、図155(A)~図156(B)を参照して各演出パターンにおける具体的な演出例を示す。
図155(A)~図156(B)に示す演出パターンにおいては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は初期状態(タイミングt0以前)において、扉枠トップユニット570に収納された状態(以下、第1状態、待機状態という場合がある)となっている。この状態において、特別抽選結果に対応したリーチ演出状態がタイミングt0~タイミングt7の間の所定のタイミング(例えばタイミングt4)で発生すると、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が同時に上昇を開始する(タイミングt7)。
同時に、遊技盤側演出表示装置1600の中央において、枠可動体模擬画像の表示が開始される。また、同時に、扉枠トップユニット570を模した画像である扉枠トップユニット模擬画像の表示も開始される。枠可動体模擬画像は、具体的には右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像とから構成されている。枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上昇に合わせて、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像が上昇する態様で動的に表示される。枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上昇が終了するタイミング(タイミングt9)に合わせて、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像の上昇が終了し、その後は停止した状態を示す態様で表示され続ける(タイミングt9以降)。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200はタイミングt7において上昇を開始してから2秒後のタイミングt9において上昇を完了した状態(以下、第2状態、上昇状態という場合がある)となる。
一方、タイミングt9においては、操作部に対する操作受付が有効となるとともに、遊技盤側演出表示装置1600に操作部に対する操作を指示する画像の表示(以下、操作指示表示という場合がある)が開始される。操作指示表示としては、例えば、操作ボタン410の外観を模した画像を表示してもよいし、操作部を操作することを指示する文字列(例えば「プッシュ!!」という文字列)を表示してもよい。なお、操作有効期間は、操作部に対して操作受付が行われるまで(以下に示す例においては、タイミングt14)、あるいは、所定時間が経過するまで(タイミングt18まで)継続する。また、タイミングt9においては、すべての枠可動体発光部が発光演出を行った状態から消灯状態となる。
図155(A)、図155(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、タイミングt14において操作部への操作が行われた場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt14において操作指示表示が終了するとともに、枠可動体発光部が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図155(A)は、特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に枠可動体が有する発光部が、消灯状態から通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、枠可動体発光部が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図155(B)は、特別抽選結果が外れである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、枠可動体発光部が消灯状態から通常の発光演出状態となる。このように、枠可動体発光部が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
特定発光演出状態においては、通常の発光演出状態における発光態様と比べて、光の点滅態様が速くなったり、光量が強くなったり、色数が多くなったりする遊技者がより刺激を感じるような発光態様を採用するとよい。このように通常とは異なる特定の発光態様の演出状態が遊技者に視認される状態となることで遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。なお、具体的には、特定発光演出状態において、枠可動体の内側の部分と、枠可動体の外側の部分とを異なる態様で発光演出状態とするように構成してもよい。例えば、枠可動体の内側の部分については、枠可動体の外側の部分よりも、より刺激が強い発光態様で視認可能となるように構成するとよい。なお、特定発光演出状態、通常の発光演出状態についてのこの定義を他の実施形態に適用するように構成してもよい。
図156(A)、図156(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、操作有効期間中に遊技者によって操作部への操作が行われず、予め定められた所定時間が経過してタイミングt18において操作有効期間が終了した場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt18において操作指示表示が終了するとともに、枠可動体発光部が特別抽選結果に応じた所定の発光演出状態となる。
図156(A)は、特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、枠可動体発光部が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、枠可動体発光部が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図156(B)は、特別抽選結果がハズレである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、枠可動体の発光部が通常の発光演出状態となる。このように、発光部が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図155(A)~図156(B)に示す各演出パターンにおいては、操作有効期間終了後の予め定められたタイミング(タイミングt20)において、変動していた装飾図柄が特別抽選結果に対応した態様で停止表示される。例えば、図155(A)、図156(A)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、図155(B)、図156(B)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果がハズレであることを示すリーチハズレ態様(例えば、「7」「6」「7」)で装飾図柄が停止表示される。
装飾図柄が停止してから2秒が経過したタイミング(タイミングt22)において、枠可動体は、特定発光演出状態あるいは通常の発光演出状態のいずれかの発光態様を維持したまま上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)へと移動を開始する。同時に、枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の下降する動作に合わせて、下降していく表示態様となる。枠可動体の収納位置への移動が終了したタイミング(タイミングt24)で、枠可動体模擬画像は現実の枠可動体の下降する動作に合わせて、下降が終了しきった表示態様となるとともに、その表示が終了する。
特別抽選結果が大当りの場合、枠可動体の発光状態を大当たり中の所定のタイミングで特定発光演出状態から通常の発光演出状態へと変化させるように構成するとよい。特別抽選結果がハズレの場合は、通常の発光演出状態が継続され、次の装飾図柄の変動が開始される。
図157(A)~図157(C)は、図155(A)に示す演出パターンが実行されたときの枠可動体の移動状態と、枠可動体模擬画像の表示態様と、操作部の受け付け状態と、操作指示表示の状態と、枠可動体の発光演出状態の時間経過にともなう状態の変化を模式図的に示したものである。なお、図155(A)に示す演出パターンは上述したように、特別抽選結果が大当たりのときに遊技者が操作部に対して操作を行った場合の演出パターンである。
図157(A)は、タイミングt5における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は通常の発光演出状態で収納位置(第1状態)に位置しており、枠可動体模擬画像は非表示であり、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図157(B)は、タイミングt8における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は発光演出状態で収納位置(第1状態)から上昇位置(第2状態)へと移動中の状態であり、枠可動体模擬画像は収納位置(第1状態)から上昇位置(第2状態)への移動中の状態を模した表示となっており、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図157(C)は、タイミングt11における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は消灯状態で上昇位置(第2状態)にあり、枠可動体模擬画像は上昇位置(第2状態)に位置する枠可動体を模した表示となっており、操作部においては操作有効期間が開始されて、操作指示表示として操作部を模した画像が指示表示として表示されている。
図158(A)は、タイミングt19における状態を示しており、装飾図柄はリーチ状態で変動中であり、枠可動体は特別発光演出状態で上昇位置(第2状態)にあり、枠可動体模擬画像は上昇位置(第2状態)を模した表示となっており、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図158(B)は、タイミングt23における状態を示しており、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、枠可動体は特別発光演出状態で上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)へと移動中であり、枠可動体模擬画像は上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)への移動中の状態を模した表示となっており、操作部は操作無効期間となっており、操作指示表示は非表示である。
図158(C)は、タイミングt28における状態を示しており、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、枠可動体は特別発光演出状態で収納位置(第1状態)に位置し、枠可動体模擬画像は非表示であり、操作部は操作無効期間であり、操作指示表示は非表示である。
このように、枠可動体が移動を開始するタイミングで、枠可動体模擬画像を表示するようにしたことで、枠可動体が動作していることや操作部の操作に応じた発光態様の変化を遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、特別抽選結果に対応して(例えばリーチ演出の発生に対応して)枠可動体が従来にない位置に出現することで、遊技者に大きな驚きや面白みを感じさせることが可能となる。また、遊技者による操作部への操作を契機として、枠可動体発光部の発光態様が変化することで、特別抽選結果を自分が決定したかのような感覚を遊技者に付与することが可能となる。
図159(A)~図159(F)は、図154(A)~図154(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図159(A)、図159(B)は、パチンコ機1の正面図である。図159(C)、図159(D)は、パチンコ機1の平面図である。図159(E)、図159(F)は、パチンコ機1の右側面図である。図159(A)、図159(C)、図159(E)は、扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態(第1状態)を示している。図159(B)、図159(D)、図159(F)は扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、図159(C)、図159(E)に示すように、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200がそれぞれ、待機位置にある状態(第1状態)で手前側に右耳枠可動体回動軸7140と左耳枠可動体回動軸7240とを有しており、右側方から見て反時計回りに90度回動することで、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態(第1状態)から移動位置へと移動した移動状態(第2状態)となる。このような構造の枠可動体において、図155(A)~図156(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図160(A)~図160(F)は、図159(A)~図159(F)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図160(A)、図160(B)は、パチンコ機1の正面図である。図160(C)、図160(D)は、パチンコ機1の平面図である。図160(E)、図160(F)は、パチンコ機1の右側面図である。図160(A)、図160(C)、図160(E)は扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態(第1状態)を示している。図160(B)、図160(D)、図160(F)は扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、図160(C)、図160(E)に示すように、枠可動体が奥側に回動軸を有しており、右側方から見て時計回りに90度回動することで、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動位置へと移動した状態(第2状態)となる。このような構造の枠可動体において、図155(A)~図156(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図161(A)~図161(E)は、図154(A)~図154(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図161(A)、図161(B)はパチンコ機1の正面図である。図161(C)はパチンコ機1の平面図である。図161(D)、図161(E)はパチンコ機1の右側面図である。図161(A)、図161(C)、図161(D)は扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態(第1状態)を示している。図161(B)、図161(E)は扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、枠可動体の上部が待機状態(第1状態)において正面視において視認可能となっている。このような構造の枠可動体において、図155(A)~図156(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。このように待機状態において、正面視で枠可動体の一部が視認可能となっていることで、枠可動体が移動することを遊技者に想起させることが可能となる。また、通常の遊技中は、右耳枠可動体外側発光部7118と左耳枠可動体外側発光部7218のみを通常の発光演出状態とし、特定発光演出状態とするときのみ右耳枠可動体内側発光部7116と左耳枠可動体内側発光部7216についても発光させるように構成してもよい。また、他の構造の枠可動体において同様の発光パターンを採用するように構成してもよい。
図162(A)~図162(F)は、図161(A)~図161(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図162(A)、図162(B)はパチンコ機1の正面図である。図162(C)、図162(D)はパチンコ機1の平面図である。図162(E)、図162(F)はパチンコ機1の右側面図である。図162(A)、図162(C)、図162(E)は扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態(第1状態)を示している。図162(B)、図162(D)、図162(F)は扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、待機位置にある状態(第1状態)において左右の枠可動体同士が隣接しているとともに正面視において枠可動体の上部が視認可能となっている。なお、この実施形態においては扉枠トップユニット上両耳開口部7040に、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200とが収納されている。また、枠可動体はそれぞれ左右方向に離間しつつ上方に移動可能に構成されている。移動位置に移動した状態(第2状態)においては、図154(B)と同様の状態で遊技者から視認可能となる。このような構造の枠可動体において、図155(A)~図156(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図163(A)~図163(E)は、扉枠3を構成する扉枠トップユニット570に枠可動体を設けた他の実施形態を示している。本実施形態において枠可動体は回転可能であるが、具体的な構造や動作態様については後述する。
図163(A)、図163(B)は、パチンコ機1の正面図である。図163(C)はパチンコ機1の平面図である。図163(D)、図163(E)はパチンコ機1の右側面図である。図163(A)、図163(C)、図163(D)は、扉枠トップユニット570内に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納された状態を示している。図163(B)、図163(E)は、図163(A)、図163(D)に示した状態から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が右から見て時計回りに90度回転して、扉枠トップユニット570の上方に突出した状態を示している。
扉枠トップユニット570は白色で半透明な合成樹脂により形成されており、図163(A)に示す収納状態において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は正面視で遊技者から視認不能に構成されている。一方、遊技者が前方斜め上から扉枠トップユニット570を視認した場合には、図163(C)に示すように右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200がそれぞれ視認可能である。
図163(A)~図163(E)に示すように、扉枠トップユニット570は、扉枠トップユニット上右耳開口部7000と扉枠トップユニット上左耳開口部7010を有している。扉枠トップユニット上右耳開口部7000と扉枠トップユニット上左耳開口部7010の形状は平面視で見たときに、縦長の長方形状となっている。また、扉枠トップユニット570内には、右耳枠可動体7100を照明する扉枠トップユニット内右側発光部7050と、左耳枠可動体7200を照明する扉枠トップユニット内左側発光部7052とが設けられている。本実施形態における扉枠トップユニット570は、これらの点以外については、基本的には、図154(A)~図154(E)を参照して説明した構造と同様の構造を有している。
図163(A)~図163(E)に示すように本実施形態における扉枠トップユニット570は正面視において、左側に右耳枠可動体7100を、右側に左耳枠可動体7200を備えている。以下にこれらの具体的な構造及び動作態様を示す。なお、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は基本的に構造が同一であるため、以下の説明においては、右耳枠可動体7100のみを代表して説明する場合がある。
図163(A)、図163(C)、図163(D)は右耳枠可動体7100が収納状態にある状態を示している。収納状態にある右耳枠可動体7100は、平面視において、縦長の長方形の形状であり、下方を向いた右耳枠可動体第1面7110と上方を向いた右耳枠可動体第2面7120とを有している。右耳枠可動体第1面7110は、内側の有色(具体的には桃色)透明の合成樹脂からなる右耳枠可動体第1面内側装飾部7112と、外側の白色半透明の合成樹脂からなる右耳枠可動体第1面外側装飾部7114とを有している。一方、右耳枠可動体第2面7120は全体が灰色不透明の合成樹脂により形成されている。右耳枠可動体7100が有するその他の面(上面、左側面、右側面)は、右耳枠可動体第1面外側装飾部7114と同じ白色半透明の合成樹脂により形成されている。なお、左耳枠可動体7200も右耳枠可動体7100と同一のこのような構造を備えている。
右耳枠可動体7100は右耳枠可動体回動軸7140を有している。また、右耳枠可動体回動軸7140は、扉枠トップユニット570の上面付近に取付けられている。右耳枠可動体7100は、周辺制御基板1510によって制御される図示しないパルスモータからの動力が右耳枠可動体回動軸7140に伝達されることにより、左右方向を軸として回転することが可能である。左耳枠可動体7200も同様の構造の左耳枠可動体回動軸7240を有しており、周辺制御基板1510によって制御される図示しないパルスモータからの動力が左耳枠可動体回動軸7240に伝達されることにより、左右方向を軸として回転することが可能である。右耳枠可動体7100と、左耳枠可動体7200とは、それぞれ独立して、図示しないパルスモータを制御することにより、右から見て時計回りあるいは反時計回りに任意の角度回動したり、任意の角度で停止したりすることが可能である。
図163(A)~図163(E)に示すように、扉枠トップユニット570内には、右耳枠可動体7100を照明する扉枠トップユニット内右側発光部7050が設けられている。扉枠トップユニット内右側発光部7050は、右から見たときに水平面から時計回りに約30度回転した状態で設置されている。扉枠トップユニット内右側発光部7050は、具体的には白色の保護膜が両面に塗布されたプリント基板により構成されており、周辺制御基板1510による制御により、後方に位置する右耳枠可動体第1面7110に対して光を照射可能な発光ダイオードがその上面に実装されている。この発光ダイオードを所定色で発光させることで、右耳枠可動体第1面7110を所定の発光演出態様とすることが可能である。なお、扉枠トップユニット内左側発光部7052も扉枠トップユニット内右側発光部7050と同一のこのような構造を備えている。
右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって、それぞれ図163(A)、図163(C)、図163(D)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態から、所定角度回動した任意の位置で停止した状態となることが可能である。図163(B)、図163(E)はその一例であり、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が収納状態から、右から見て時計回りに90度回転して、垂直な状態で、右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体第1面7210が正面を向いて停止している状態を示している。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は動物の耳を模した形状となっており、扉枠トップユニット570に収納された状態と扉枠トップユニット570の上面から垂直となった状態とを取ることで動物の耳が立った状態を装飾的に表現することが可能なものとなっている。
また、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構を連続して駆動させることにより、回転した状態で遊技者に視認させることも可能である。このように回転させる際には、1秒に1回転程度の速度で右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200とを同じ方向に複数回回転させるとよい。図163(B)、図163(E)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の回転中の状態を示しているものともいうことができる。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の回転方向は、右から見て時計回りに複数回回転させるように構成してもよいし、右から見て反時計回りに複数回回転させるように構成してもよい。このような構成とすることで、右耳枠可動体第1面7110と右耳枠可動体第2面7120が交互に遊技者から視認可能となる。また、左耳枠可動体第1面7210と左耳枠可動体第2面7220が交互に遊技者から視認可能となる。
右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が所定位置で停止したり、回転可能である点、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射される光によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200とをそれぞれ所定の装飾状態とすることが可能である点を示したが、以下に具体的な例を示す。
図163(A)、図163(C)、図163(D)に示すように、右耳枠可動体7100が有する右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体7200が有する左耳枠可動体第1面7210とが下方を向いた状態で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から光を照射した場合には、扉枠トップユニット570内で反射した光により、扉枠トップユニット570全体をぼんやりと発光させた状態とすることが可能である。これは、扉枠トップユニット570が白色で半透明な合成樹脂により形成されているためである。
一方、図163(B)、図163(E)に示すように、右耳枠可動体7100が有する右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体7200が有する左耳枠可動体第1面7210とが前方を向いた状態で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から光を照射した場合には、その光によって、右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体第1面7210が装飾されている状態を遊技者に視認させることが可能となる。なお、この場合にも、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射された光の一部は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200において反射され、その反射光によって扉枠トップユニット570を内側から照明することとなるため、扉枠トップユニット570全体がややぼんやりと発光した状態で遊技者から視認可能となる。
一方、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転した状態で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から光を照射した場合には、照射された光によって右耳枠可動体第1面7110と右耳枠可動体第2面7120と、左耳枠可動体第1面7210と左耳枠可動体第2面7220とがそれぞれ交互に照明された状態となる。また、扉枠トップユニット570全体がややぼんやりと発光した状態で遊技者から視認可能となる。
このように、外枠2や扉枠ベースユニット100の上面よりも上方に右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が停止した状態で位置したり、回転したりすることになるため、遊技者が見上げた際の視界に対する占有面積が増え、筐体の体積が増えたように見ることで、従来にない驚きや面白さを遊技者に対して与えることが可能となる。
次いで、図164(A)~図165(B)を参照して、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の具体的な動作態様、枠可動体の動作態様に合わせて遊技盤側演出表示装置1600において表示される右耳枠可動体7100や左耳枠可動体7200を模した画像である枠可動体模擬画像の表示態様、操作ボタン410(以下、操作部という場合がある)に対する遊技者の操作受付態様、扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052における発光態様等を組み合わせた演出例を示す。
図164(A)~図165(B)は、それぞれ、枠可動体の動作態様と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体を模した画像である枠可動体模擬画像の表示状態と、操作部の受け付け状態と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される操作指示表示の表示状態と、枠可動体に対する光の照射態様とを示したタイムチャートである。
図164(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図164(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図165(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図165(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図164(A)~図165(B)に示す各演出パターンにおいて、枠可動体が待機状態(第1状態)から回転状態(第2状態)へと変化するタイミング、枠可動体模擬画像の表示態様、操作部に対する操作受付が有効となるタイミング、操作指示表示が開始されるタイミング、枠可動体に対する光の照射態様が発光演出状態から消灯状態となるタイミングは同一である。一方、操作指示表示が終了するタイミング、枠可動体が回転状態(第2状態)から他の状態に変化するタイミング、枠可動体に対する光の照射態様が消灯状態から発光演出状態や特定発光演出状態となるタイミングは演出パターンによって相違する場合がある。以下に、図164(A)~図165(B)を参照して各演出パターンにおける具体的な演出例を示す。
図164(A)~図165(B)に示す演出パターンにおいては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は初期状態(タイミングt0以前)において、扉枠トップユニット570に収納された状態(以下、第1状態、待機状態という場合がある)となっており、具体的には、図163(A)、図163(C)、図163(D)に示すように右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体第1面7210とが下方を向いた状態となっている。この状態において、特別抽選結果に対応したリーチ演出状態がタイミングt0~タイミングt9の間の所定のタイミング(例えばタイミングt4)で発生すると、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200がタイミングt9において同時に回転を開始し、回転が継続された状態(以下、第2状態、回転状態という場合がある)となる。回転方向は右から見て時計回り方向であり、回転速度は1秒間に1回転する速度である。
同時に、遊技盤側演出表示装置1600の中央において、枠可動体模擬画像の表示が開始される。また、同時に、扉枠トップユニット570を模した画像である扉枠トップユニット模擬画像の表示も開始される。枠可動体模擬画像は、具体的には右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像とから構成されている。枠可動体模擬画像は現実の右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の回転に合わせて、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像が同じ方向に回転する態様で動的に表示され続ける。右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像の回転速度も現実の枠可動体の回転速度と同じ速度(1秒間に1回転する速度)で回転するように表示される。これにより、右耳枠可動体第1面7110や左耳枠可動体第1面7210が図163(B)、図163(E)に示すように正面を向いた回転状態にあるときには、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像もそれぞれ、右耳枠可動体7100を模した画像が有する右耳枠可動体第1面7110を模した画像や左耳枠可動体7200を模した画像が有する左耳枠可動体第1面7210を模した画像が正面を向いた態様で枠可動体模擬画像として遊技盤側演出表示装置1600に表示される。
一方、タイミングt9においては、操作部に対する操作受付が有効となるとともに、遊技盤側演出表示装置1600に操作部に対する操作を指示する画像の表示(以下、操作指示表示という場合がある)が開始される。操作指示表示としては、例えば、操作ボタン410の外観を模した画像を表示してもよいし、操作部を操作することを指示する文字列(例えば「プッシュ!!」という文字列)を表示してもよい。なお、操作有効期間は、操作部に対して操作受付が行われるまで(以下に示す例においては、タイミングt14)、あるいは、所定時間が経過するまで(タイミングt18まで)継続する。また、タイミングt9においては、枠可動体に対して光を照射する扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052が発光演出を行った状態から消灯状態となる。
図164(A)、図164(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、タイミングt14において操作部への操作が行われた場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt14において操作指示表示が終了するとともに、それまで回転していた枠可動体が特別抽選結果に対応した所定の回動角度において停止するとともに、枠可動体に対する光の照射態様が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図164(A)は特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、右耳枠可動体7100が右耳枠可動体第1面7110を手前側にして垂直に停止するとともに左耳枠可動体7200が左耳枠可動体第1面7210を手前側にして垂直に停止した状態(以下、第3状態という場合がある)となる。同時に、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200に対する光の照射態様が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、光の照射態様が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図164(B)は特別抽選結果が外れである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、右耳枠可動体7100が右耳枠可動体第2面7120を手前側にして垂直に停止するとともに左耳枠可動体7200が左耳枠可動体第2面7220を手前側にして垂直に停止した状態(以下、第4状態という場合がある)となる。同時に、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200に対する光の照射態様が消灯状態から通常の発光演出状態となる。このように、光の照射態様が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図165(A)、図165(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、操作有効期間中に遊技者によって操作部への操作が行われず、予め定められた所定時間が経過してタイミングt18において操作有効期間が終了した場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt18において操作指示表示が終了するとともに、それまで回転していた枠可動体が特別抽選結果に対応した所定の回動角度において自動的に停止するとともに、枠可動体に対する光の照射態様が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図165(A)は特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、右耳枠可動体7100が右耳枠可動体第1面7110を手前側にして垂直に停止するとともに左耳枠可動体7200が左耳枠可動体第1面7210を手前側にして垂直に停止した状態(第3状態)となる。同時に、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200に対する光の照射態様が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、光の照射態様が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図165(B)は特別抽選結果がハズレである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、右耳枠可動体7100が右耳枠可動体第2面7120を手前側にして垂直に停止するとともに左耳枠可動体7200が左耳枠可動体第2面7220を手前側にして垂直に停止した状態(第4状態)となる。同時に、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200に対する光の照射態様が消灯状態から通常の発光演出状態となる。このように、光の照射態様が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図164(A)~図165(B)に示す各演出パターンにおいては、操作有効期間終了後の予め定められたタイミング(タイミングt20)において、変動していた装飾図柄が特別抽選結果に対応した態様で停止表示される。例えば、図164(A)、図165(A)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、図164(B)、図165(B)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果がハズレであることを示すリーチハズレ態様(例えば、「7」「6」「7」)で装飾図柄が停止表示される。
装飾図柄が停止してから4秒が経過したタイミング(タイミングt24)において、枠可動体は、特定発光演出状態あるいは通常の発光演出状態のいずれかの発光態様を維持したまま、右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体第1面7210とが前方を向いた状態(第3状態)あるいは右耳枠可動体第2面7120と左耳枠可動体第2面7220とが前方を向いた状態(第4状態)から右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体第1面7210とが下方を向いた状態(第1状態)へと状態を変化させる。同時に、枠可動体模擬画像の表示は終了する。
特別抽選結果が大当りの場合、枠可動体に対する光の照射状態を大当たり中の所定のタイミングで特定発光演出状態から通常の発光演出状態へと変化させるように構成するとよい。特別抽選結果がハズレの場合は、通常の発光演出状態が継続され、次の装飾図柄の変動が開始される。
このように、枠可動体が待機状態(第1状態)から回転状態(第2状態)となるタイミングで、枠可動体模擬画像を表示するように構成したことで、枠可動体が回転状態(第2状態)となっていることを遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、特別抽選結果に対応して(例えばリーチ演出の発生に対応して)、枠可動体が従来にない位置に出現することで、遊技者に大きな驚きや面白みを感じさせることが可能となる。また、遊技者による操作部への操作を契機として、枠可動体の所定の停止状態(第3状態あるいは第4状態)で停止するとともに枠可動体への光の照射態様が変化することで、特別抽選結果を自分が決定したかのような感覚を遊技者に付与することが可能となる。
図166(A)~図166(E)は、図163(A)~図163(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図166(A)、図166(B)はパチンコ機1の正面図である。図166(C)はパチンコ機1の平面図である。図166(D)、図166(E)はパチンコ機1の右側面図である。図166(A)、図166(C)、図166(D)は右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態(第1状態)を示している。図166(B)、図166(E)は右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転している状態(第2状態)を示している。
この実施形態において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、その下部に右耳枠可動体回動軸7140と左耳枠可動体回動軸7240とをそれぞれ有している。また、扉枠トップユニット570の上下方向の厚さが、図163(A)~図163(E)を参照して説明した実施形態と比べて小さくなっている。また、扉枠トップユニット570の上面に対して、右耳枠可動体回動軸7140と左耳枠可動体回動軸7240がそれぞれ直交するように設けられている。また、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上半分は、外枠2や扉枠ベースユニット100の上面よりも高い位置に位置している。
右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態(第1状態)において、右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体第1面7210は互いに向き合うように位置している。一方、回転状態においては、右耳枠可動体第1面7110は平面視で見て時計回りに回転し、左耳枠可動体第1面7210は平面視で見て反時計回りに回転する。例えば、図166(B)、図166(E)は、右耳枠可動体第1面7110が平面視で見て時計回りに90度回転し、左耳枠可動体第1面7210が平面視で見て反時計回りに90度回転した状態を示しているものともいえる。なお、このような回転態様とすることで、右耳枠可動体第1面7110を平面視で見て反時計回りに回転させ、左耳枠可動体第1面7210を平面視で見て時計回りに回転させる場合と比べ、遊技者や遊技店の店員が枠可動体に不用意に手や顔を近づけていたとしても、手や顔が遊技機後方に引きずり込まれてけがをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。このような構造の枠可動体において、図164(A)~図165(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図167(A)~図167(E)は、図166(A)~図166(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図167(A)、図167(B)はパチンコ機1の正面図である。図167(C)はパチンコ機1の平面図である。図167(D)、図167(E)はパチンコ機1の右側面図である。図167(A)、図167(C)、図167(D)は右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態(第1状態)を示している。図167(B)、図167(E)は扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転している状態(第2状態)を示している。
この実施形態においても、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、扉枠トップユニット570の上面に対して直交するように設けられている。一方で、本実施形態においては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上、左、右、後ろを覆うように扉枠トップユニット570の一部が上方に突出する部位を有している。また、右耳枠可動体7100が有する右耳枠可動体第1面7110と左耳枠可動体7200が有する左耳枠可動体第1面7210はそれぞれ有色(具体的には桃色)透明の合成樹脂により形成されている。また、右耳枠可動体7100が有する右耳枠可動体第2面7120と左耳枠可動体7200が有する左耳枠可動体第2面7220はそれぞれ灰色不透明の合成樹脂により形成されている。本実施形態においても、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を、図166(A)~図166(E)を示して説明した実施形態と同様の状態とすることが可能である。このように枠可動体を覆う部位を設けるようにしたことで、遊技者や遊技店の店員が枠可動体に不用意に手や顔を近づけていたとしても、手や顔が遊技機後方に引きずり込まれてけがをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。このような構造の枠可動体において、図164(A)~図165(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図168(A)~図168(E)は、図167(A)~図167(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図168(A)、図168(B)はパチンコ機1の正面図である。図168(C)はパチンコ機1の平面図である。図168(D)、図168(E)はパチンコ機1の右側面図である。図168(A)、図168(C)、図168(D)は右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置にある状態(第1状態)を示している。図168(B)、図168(E)は扉枠トップユニット570から右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転している状態(第2状態)を示している。
この実施形態においても、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の上、左、右、後ろを覆うように扉枠トップユニット570の一部が上方に突出する部位を有している。一方で、本実施形態においては、上方に突出する部位と右耳枠可動体7100、あるいは、上方に突出する部位と左耳枠可動体7200とを一体に構成し、それらが前方に移動したのちに右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200とが回転を開始するように構成している。図168(D)は前方への移動を開始する前の状態を、図168(E)は前方への移動が完了した状態を示している。
本実施形態においても、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を、図166(A)~図166(E)を示して説明した実施形態と同様の状態とすることが可能である。このように枠可動体を覆う部位を設けるようにしたことで、遊技者や遊技店の店員が枠可動体に不用意に手や顔を近づけていたとしても、手や顔が遊技機後方に引きずり込まれてけがをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。なお、上方に突出する部位の前方を無色透明の合成樹脂により覆うことで、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を視認可能としつつも、遊技者や遊技店の店員が接触できないように構成してもよい。
このような構造の枠可動体において、図164(A)~図165(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。この場合、上方に突出する部位と右耳枠可動体7100、上方に突出する部位と左耳枠可動体7200の前方への移動は、タイミングt5~タイミングt7にかけて行ってもよいし、タイミングt7~タイミングt9にかけて行ってもよい。また、上方に突出する部位を模した画像を枠可動体模擬画像として、上方に突出する部位が移動を開始するタイミングに合わせて表示するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図154~図156を参照して、扉枠トップユニット570に枠可動体を設けるとともに遊技盤側演出表示装置1600に枠可動体模擬画像を表示する実施形態を示したが、以下に、図169~図171を参照してこの実施形態を変形させた実施形態を示す。以下に示す実施形態において、扉枠トップユニット570は、右耳枠可動体7100に代えて右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350を備えるとともに、左耳枠可動体7200に代えて左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450とを備えている。
図169(A)、図169(B)はパチンコ機1の正面図である。また、図169(C)、図169(D)はパチンコ機1の平面図である。また、図169(E)、図169(F)はパチンコ機1の右側面図である。図169(A)、図169(C)、図169(E)は扉枠トップユニット570内に右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が収納された状態(以下、第1状態という場合がある)を示している。また、図169(B)、図169(D)、図169(F)は扉枠トップユニット570から右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が上方に突出した状態(以下、第2状態という場合がある)を示している。
図169(A)~図169(F)に示すように本実施形態における扉枠トップユニット570は正面視において、左側に右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350を、右側に左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450を備えている。以下にこれらの具体的な構造及び動作態様を示す。なお、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450は基本的に構造が同一であるため、以下の説明においては、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のみを代表して説明する場合がある。
なお、図169(A)~図169(F)や後述する図178(A)~図178(E)を参照して示す実施形態において、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450を指して枠可動体という場合がある。また、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を指して内側枠可動体と、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を指して外側枠可動体という場合がある。
右耳内側枠可動体7300は、収納状態を平面視した状態において前後方向に縦長の長方形形状をした可動体である。右耳内側枠可動体7300は、収納状態(第1状態)において上方を、突出状態(第2状態)において前方を向く右耳内側枠可動体第1面7310と、収納状態(第1状態)において下方を、突出状態(第2状態)において後方を向く右耳内側枠可動体第2面7320とを有している。右耳内側枠可動体第1面7310は、有色(具体的には桃色)透明の合成樹脂により形成されている。右耳内側枠可動体7300が有する右耳内側枠可動体第1面7310以外の面(上面、左側面、右側面、右耳内側枠可動体第2面7320)は、白色半透明の合成樹脂により形成されている。なお、左耳内側枠可動体7400も右耳内側枠可動体7300と同一のこのような構造を備えている。
右耳外側枠可動体7350は、正面視において縦長の長方形形状をした可動体であり、前方を向いた右耳外側枠可動体第1面7360と後方を向いた右耳外側枠可動体第2面7370とを有している。右耳外側枠可動体7350が有する右耳外側枠可動体第1面7360、右耳外側枠可動体第2面7370、及びその他の面(上面、左側面、右側面)は、白色半透明の合成樹脂により形成されている。なお、左耳外側枠可動体7450も右耳外側枠可動体7350と同一のこのような構造を備えている。
右耳内側枠可動体7300の内部には、長方形形状の右耳内側枠可動体発光部7330が設けられている。また、右耳外側枠可動体7350の内部には、正方形形状の右耳外側枠可動体発光部7380が設けられている。
右耳内側枠可動体発光部7330と右耳外側枠可動体発光部7380は、具体的には、白色の保護膜が両面に塗布されたプリント基板により構成されており、扉枠トップユニット570から突出した状態(第2状態)において遊技者側に向けて発光可能な発光ダイオードがその表面に実装されている。右耳内側枠可動体発光部7330と右耳外側枠可動体発光部7380は、周辺制御基板1510による制御により、所定の発光態様で発光することが可能である。なお、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450も、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350と同一のこのような構造を備えている。
右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって、右耳内側枠可動体回動軸7340と左耳内側枠可動体回動軸7440を回動軸として、右から見て反時計回りに90度回転させることで、それぞれ図169(A)、図169(C)、図169(E)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態(第1状態)から、図169(B)、図169(D)、図169(F)に示すような扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)へと制御することが可能である。
一方、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって上方に移動することで、それぞれ図169(A)、図169(C)、図169(E)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態(第1状態)から、図169(B)、図169(D)、図169(F)に示すような扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)へと制御することが可能である。
右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が、それぞれ扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)になったときには、図169(B)に示すように、右耳外側枠可動体7350の内側に右耳内側枠可動体7300が位置し、左耳外側枠可動体7450の内側に左耳内側枠可動体7400が位置した状態で遊技者から視認可能となる。右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は動物の耳を模した形状となっており、扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)と扉枠トップユニット570の上面から垂直に上方に突出した状態(第2状態)とを取ることで動物の耳が動いた状態を装飾的に表現することが可能なものとなっている。
なお、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400は周辺制御基板1510による制御によりそれぞれ独立して扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)と扉枠トップユニット570の上面から垂直に上方に突出した状態(第2状態)とをとることが可能である。
また、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450は、それぞれ、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400が扉枠トップユニット570の上面から垂直に上方に突出した状態(第2状態)になっている場合に、周辺制御基板1510による制御によりそれぞれ独立して扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)から、扉枠トップユニット570の上面から垂直に上方に突出した状態(第2状態)に状態を変化させることが可能である。
本実施形態において扉枠トップユニット570は、白色で半透明な合成樹脂により形成されている。そのため、図169(A)に示すように右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570に収納された状態で、右耳外側枠可動体発光部7380、左耳外側枠可動体発光部7480を所定の態様で発光させた場合には、扉枠トップユニット570の前面をぼんやりと発光させた状態で遊技者に視認させることが可能となっている。
一方、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570から飛び出した状態において、右耳内側枠可動体発光部7330、右耳外側枠可動体発光部7380、左耳内側枠可動体発光部7430、左耳外側枠可動体発光部7480を所定の態様で発光させた場合には、右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460を所定の発光演出状態で遊技者に視認させることが可能となっている。
なお、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570から飛び出した状態(第2状態)においては、右耳内側枠可動体7300の背後を覆うように右耳外側枠可動体7350が、左耳内側枠可動体7400の背後を覆うように左耳外側枠可動体7450が位置する関係となるため、右耳外側枠可動体発光部7380や左耳外側枠可動体発光部7480から前方に照射された光が、右耳内側枠可動体第2面7320や左耳内側枠可動体第2面7420に向かったとしても右耳内側枠可動体第2面7320や左耳内側枠可動体第2面7420において後方に向けて乱反射され、最終的には、右耳外側枠可動体第1面7360や左耳外側枠可動体第1面7460によって前方に光が乱反射されることとなるため、右耳外側枠可動体発光部7380や左耳外側枠可動体発光部7480から照射された光の利用効率を高めることが可能となっている。
このように、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が移動して、外枠2や扉枠ベースユニット100の上面よりも上方に位置することになるため、遊技盤内可動体を移動させる場合と比べると従来にない驚きや面白さを遊技者に対して与えることが可能となる。
次いで、図170(A)~図171(B)を参照して、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450の具体的な動作態様、枠可動体の動作態様に合わせて遊技盤側演出表示装置1600において表示される枠可動体を模した画像である枠可動体模擬画像の表示態様、操作ボタン410(以下、操作部という場合がある)に対する遊技者の操作受付態様、右耳内側枠可動体発光部7330、右耳外側枠可動体発光部7380、左耳内側枠可動体発光部7430、左耳外側枠可動体発光部7480(以下、枠可動体発光部という場合がある)における発光態様等を組み合わせた演出例を示す。
図170(A)~図171(B)は、それぞれ、枠可動体の動作態様と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体を模した画像である枠可動体模擬画像の表示状態と、操作部の受け付け状態と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される操作指示表示の表示状態と、枠可動体発光部の発光演出状態とを示したタイムチャートである。
図170(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図170(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図171(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図171(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図170(A)~図171(B)に示す各演出パターンにおいて、内側枠可動体が収納された状態(第1状態)から突出した状態(第2状態)へと変化するタイミング、枠可動体模擬画像の表示態様、操作部に対する操作受付が有効となるタイミング、操作指示表示が開始されるタイミング、枠可動体発光部が発光演出状態から消灯状態となるタイミングは同一である。一方、外側枠可動体の動作の有無、操作指示表示が終了するタイミング、枠可動体発光部が消灯状態から発光演出状態や特定発光演出状態となるタイミングは演出パターンによって相違する場合がある。以下に、図170(A)~図171(B)を参照して各演出パターンにおける具体的な演出例を示す。
図170(A)~図171(B)に示す演出パターンにおいては、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は初期状態(タイミングt0以前)において、扉枠トップユニット570に収納された状態(以下、第1状態、待機状態という場合がある)となっている。この状態において、特別抽選結果に対応したリーチ演出状態がタイミングt0~タイミングt7の間の所定のタイミング(例えばタイミングt4)で発生すると、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が右から見て反時計回りの方向に回動を開始する(タイミングt7)。
同時に、遊技盤側演出表示装置1600の中央において、一部の枠可動体模擬画像の表示が開始される。また、同時に、扉枠トップユニット570を模した画像である扉枠トップユニット模擬画像の表示も開始される。枠可動体模擬画像は、具体的には右耳内側枠可動体7300を模した画像、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳内側枠可動体7400を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像とから構成されている。枠可動体模擬画像は現実の右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の回動に合わせて、右耳内側枠可動体7300を模した画像、左耳内側枠可動体7400を模した画像が回動する態様で動的に表示される。なお、枠可動体模擬画像のうち、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像についてはこの段階ではまだ表示されていない。現実の右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の上昇が終了するタイミング(タイミングt9)に合わせて、右耳内側枠可動体7300を模した画像、左耳内側枠可動体7400を模した画像の回動する態様の表示が終了し、その後は停止した状態を示す態様で表示され続ける(タイミングt9以降)。右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400はタイミングt7において上昇を開始してから2秒後のタイミングt9において回動を完了した状態(以下、第2状態、上昇状態という場合がある)となる。
一方、タイミングt9においては、操作部に対する操作受付が有効となるとともに、遊技盤側演出表示装置1600に操作部に対する操作を指示する画像の表示(以下、操作指示表示という場合がある)が開始される。操作指示表示としては、例えば、操作ボタン410の外観を模した画像を表示してもよいし、操作部を操作することを指示する文字列(例えば「プッシュ!!」という文字列)を表示してもよい。なお、操作有効期間は、操作部に対して操作受付が行われるまで(以下に示す例においては、タイミングt14)、あるいは、所定時間が経過するまで(タイミングt18まで)継続する。また、タイミングt9においては、すべての枠可動体発光部が発光演出状態から消灯状態となる。
図170(A)、図170(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、タイミングt14において操作部への操作が行われた場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt14において操作指示表示が終了するとともに、枠可動体発光部が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図170(A)は特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、枠可動体発光部が、消灯状態から通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。同時に、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)から上昇を開始し、2秒後(タイミングt16)に上昇動作を完了した状態(第2状態)となる。また、同時に、遊技盤側演出表示装置1600には、すでに停止した態様で表示されている右耳内側枠可動体7300を模した画像、左耳内側枠可動体7400を模した画像に加えて、新たな枠可動体模擬画像として、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像の表示が開始される。右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像は、現実の右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の上昇動作と同じ態様で、タイミングt14からタイミングt16にかけて、収納された状態を示す表示態様から上昇動作を完了した表示態様へと変化する。このように、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が回動動作を完了した状態(第2状態)で消灯状態から特定発光演出状態となること、消灯状態から特定発光演出状態となった右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)から上昇動作を完了した状態(第2状態)となること、右耳外側枠可動体7350を模した画像と左耳外側枠可動体7450を模した画像とが遊技盤側演出表示装置1600において上昇する態様で表示されることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図170(B)は特別抽選結果が外れである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、枠可動体発光部が消灯状態から通常の発光演出状態となる。この場合、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450については収納された状態(第1状態)が維持され、何らかの動作が行われることはない。また、右耳外側枠可動体7350を模した画像や左耳外側枠可動体7450を模した画像の表示が行われることはない。このように、枠可動体発光部が通常の発光演出状態となることや、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が動作しないことなどにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図171(A)、図171(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、操作有効期間中に遊技者によって操作部への操作が行われず、予め定められた所定時間が経過してタイミングt18において操作有効期間が終了した場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt18において操作指示表示が終了するとともに、枠可動体発光部が特別抽選結果に応じた所定の発光演出状態となる。
図171(A)は、特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、枠可動体発光部が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。同時に、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)から上昇を開始し、2秒後(タイミングt16)に上昇動作を完了した状態(第2状態)となる。また、同時に、遊技盤側演出表示装置1600には、すでに停止した態様で表示されている右耳内側枠可動体7300を模した画像、左耳内側枠可動体7400を模した画像に加えて、新たな枠可動体模擬画像として、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像の表示が開始される。右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像は、現実の右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の上昇動作と同じ態様で、タイミングt18からタイミングt20にかけて、収納された状態を示す表示態様から上昇動作を完了した表示態様へと変化する。
このように、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が回動動作を完了した状態(第2状態)で消灯状態から特定発光演出状態となること、消灯状態から特定発光演出状態となった右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570に収納された状態(第1状態)から上昇動作を完了した状態(第2状態)となること、右耳外側枠可動体7350を模した画像と左耳外側枠可動体7450を模した画像とが遊技盤側演出表示装置1600において上昇する態様で表示されることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図171(B)は、特別抽選結果がハズレである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、枠可動体発光部が通常の発光演出状態となる。この場合、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450については収納された状態(第1状態)が維持され、何らかの動作が行われることはない。また、右耳外側枠可動体7350を模した画像や左耳外側枠可動体7450を模した画像の表示が行われることはない。このように、枠可動体発光部が通常の発光演出状態となることや、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が動作しないことなどにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図170(A)~図171(B)に示す各演出パターンにおいては、操作有効期間終了後の予め定められたタイミング(タイミングt24)において、変動していた装飾図柄が特別抽選結果に対応した態様で停止表示される。例えば、図170(A)、図171(A)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、図170(B)、図171(B)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果がハズレであることを示すリーチハズレ態様(例えば、「7」「6」「7」)で装飾図柄が停止表示される。
装飾図柄が停止してから2秒が経過したタイミング(タイミングt26)において、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450は、特定発光演出状態あるいは通常の発光演出状態のいずれかの発光態様を維持したまま上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)へと移動を開始する。同時に、現実の右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の下降する動作に合わせて、枠可動体模擬画像のうち右耳外側枠可動体7350を模した画像と左耳外側枠可動体7450を模した画像とが、下降していく表示態様となる。右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の収納位置への移動が終了したタイミング(タイミングt28)で、右耳外側枠可動体7350を模した画像と左耳外側枠可動体7450を模した画像は、現実の右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の下降する動作に合わせて、下降が終了しきった表示態様となるとともに、その表示が終了する。
右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の収納位置への移動が終了してから2秒が経過したタイミング(タイミングt30)において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400は、特定発光演出状態あるいは通常の発光演出状態のいずれかの発光態様を維持したまま上昇位置(第2状態)から収納位置(第1状態)へと移動を開始する。同時に、現実の右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が回動しながら下降していく動作に合わせて、枠可動体模擬画像のうち右耳内側枠可動体7300を模した画像と左耳内側枠可動体7400を模した画像とが、回動しながら下降していく表示態様となる。右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の収納位置への移動が終了したタイミング(タイミングt32)で、右耳内側枠可動体7300を模した画像と左耳内側枠可動体7400を模した画像は、現実の右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の下降する動作に合わせて、下降が終了しきった表示態様となるとともに、その表示が終了する。
特別抽選結果が大当りの場合、枠可動体の発光状態を大当たり中の所定のタイミングで特定発光演出状態から通常の発光演出状態へと変化させるように構成するとよい。特別抽選結果がハズレの場合は、通常の発光演出状態が継続され、次の装飾図柄の変動が開始される。
このように、枠可動体が移動を開始するタイミングで、枠可動体模擬画像を表示するようにしたことで、枠可動体が動作していることや操作部の操作に応じた発光態様の変化を遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、特別抽選結果に対応して、枠可動体が従来にない位置に出現することで、遊技者に大きな驚きや面白みを感じさせることが可能となる。また、内側枠可動体が待機状態(第1状態)から移動状態(第2状態)へと変化したのち、遊技者による操作部への操作を契機として、外側枠可動体が待機状態(第1状態)から移動状態(第2状態)変化する場合としない場合とがあることで、特別抽選結果を自分が決定したかのような感覚を遊技者に付与することが可能となる。また、内側枠可動体が先に移動状態(第2状態)となり、移動状態となったことに遊技者が気づきうる状況において、遊技者に操作部への操作の要求が行われることとなる。これにより、遊技者は内側枠可動体に続いて、外側枠可動体が移動状態(第2状態)になるか否かに期待感を持ちながら操作部を操作することが可能となる。
図172(A)~図172(E)は、図169(A)~図169(F)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図172(A)、図172(B)はパチンコ機1の正面図である。図172(C)はパチンコ機1の平面図である。図172(D)、図172(E)はパチンコ機1の右側面図である。図172(A)、図172(C)、図172(D)は扉枠トップユニット570内に右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が収納された状態(第1状態)を示している。図172(B)、図172(E)は扉枠トップユニット570から右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450に加えて、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400についても、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって上方に移動することで、それぞれ図172(A)、図172(C)、図172(D)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態(第1状態)から、図172(B)、図172(E)に示すような扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)へ制御することが可能である。
なお、扉枠トップユニット570の上面には、右耳内側枠可動体7300に対応する位置に扉枠トップユニット上第1右耳開口部7002が、右耳外側枠可動体7350に対応する位置に扉枠トップユニット上第2右耳開口部7004が、左耳内側枠可動体7400に対応する位置に扉枠トップユニット上第1左耳開口部7012が、左耳外側枠可動体7450に対応する位置に扉枠トップユニット上第2左耳開口部7014が設けられている。このような構造の枠可動体において、図170(A)~図171(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。なお、図161(A)~図161(E)を参照して示したように本実施形態における構造の枠可動体においても、右耳外側枠可動体7350や左耳外側枠可動体7450の上部の一部が第1状態において、扉枠トップユニット570の上面から突出しているように構成してもよい。
図173(A)~図173(E)は、図172(A)~図172(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図173(A)、図173(B)は、パチンコ機1の正面図である。図173(C)は、パチンコ機1の平面図である。図173(D)、図173(E)は、パチンコ機1の右側面図である。図173(A)、図173(C)、図173(D)は、扉枠トップユニット570内に右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が収納された状態(第1状態)を示している。図173(B)、図173(E)は扉枠トップユニット570から右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400が上方に向けて移動するのではなく、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって下方に移動することで、それぞれ図173(A)、図173(C)、図173(D)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態(第1状態)から、図173(B)、図173(E)に示すような扉枠トップユニット570の上面から上方にあるいは扉枠トップユニット570の下面から下方に向けて垂直に突出した状態(第2状態)へ制御することが可能である。
なお、扉枠トップユニット570の上面には、右耳外側枠可動体7350に対応する位置に扉枠トップユニット上右耳開口部7000が、左耳外側枠可動体7450に対応する位置に扉枠トップユニット上左耳開口部7010が設けられている。また、扉枠トップユニット570の下面には、右耳内側枠可動体7300に対応する位置に扉枠トップユニット下右耳開口部7020が、左耳内側枠可動体7400に対応する位置に扉枠トップユニット下左耳開口部7030が設けられている。
このような構造の枠可動体において図170(A)~図171(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。この場合、特別抽選の結果が大当りになるか否かが明らかでない状態において、内側枠可動体が扉枠トップユニット570の下面から下方に向けて移動を開始し(タイミングt7)、特別抽選の結果が大当りとなる場合には、外側枠可動体が扉枠トップユニット570の上面から上方に向けて移動を開始する(タイミングt14やタイミング18など)。一方で、特別抽選の結果がハズレとなる場合には、外側枠可動体は移動することはない。このような構成とすることで、特別抽選の結果が大当りとなる場合には、外側枠可動体を他の遊技者や遊技店の店員に視認させることが可能となる。一方、特別抽選の結果がハズレとなる場合には、内側枠可動体は移動するものの外側枠可動体は移動しないため、特別抽選の結果がハズレになったことにより遊技者が感じる気まずさや恥ずかしさを軽減することが可能となる。なお、図169(A)~図169(F)を参照して説明した実施形態においては、外側枠可動体と内側枠可動体とで動物の耳を装飾的に表現していたが、図173(A)~図173(E)を参照して説明した実施形態においては、上方に突出する外側枠可動体によって動物の耳が表現されるとともに、内側枠可動体によって動物の眼が表現されている。
図174(A)~図174(E)、図175(A)~図175(E)は、図172(A)~図172(E)や図173(A)~図173(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図174(A)、図174(B)、図175(A)、図175(B)はパチンコ機1の正面図である。図174(C)、図175(C)はパチンコ機1の平面図である。図174(D)、図174(E)、図175(D)、図175(E)はパチンコ機1の右側面図である。本実施形態において、各枠可動体は、扉枠トップユニット570の下面から下方へ突出した状態(第1状態)と、扉枠トップユニット570の上面から上方へ突出した状態(第2状態)とをとることが可能である。
図174(A)、図174(C)、図174(D)は、内側枠可動体と外側枠可動体が扉枠トップユニット570の下面から下方へ突出した状態(第1状態)を示している。図174(B)、図174(E)は、内側枠可動体が扉枠トップユニット570の上面から上方へ突出した状態(第2状態)を示すとともに、外側枠可動体が扉枠トップユニット570の下面から下方へ突出した状態(第1状態)を示している。図175(A)、図175(C)、図175(D)は、内側枠可動体が扉枠トップユニット570の下面から下方へ突出した状態(第1状態)を示すとともに、外側枠可動体が扉枠トップユニット570の上面から上方へ突出した状態(第2状態)を示している。図175(B)、図175(E)は、内側枠可動体と外側枠可動体が扉枠トップユニット570の上面から上方へ突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によってそれぞれ第1状態から第2状態までの任意の位置に移動させ、停止させることが可能である。
なお、扉枠トップユニット570の上面には、右耳内側枠可動体7300に対応する位置に扉枠トップユニット上第1右耳開口部7002が、右耳外側枠可動体7350に対応する位置に扉枠トップユニット上第2右耳開口部7004が、左耳内側枠可動体7400に対応する位置に扉枠トップユニット上第1左耳開口部7012が、左耳外側枠可動体7450に対応する位置に扉枠トップユニット上第2左耳開口部7014が設けられている。
また、扉枠トップユニット570の下面には、右耳内側枠可動体7300に対応する位置に扉枠トップユニット下第1右耳開口部7022が、右耳外側枠可動体7350に対応する位置に扉枠トップユニット下第2右耳開口部7024が、左耳内側枠可動体7400に対応する位置に扉枠トップユニット下第1左耳開口部7032が、左耳外側枠可動体7450に対応する位置に扉枠トップユニット下第2左耳開口部7034が設けられている。
このような構造の枠可動体において、図170(A)~図171(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
この場合、特別抽選の結果が大当りになるか否かが明らかでない状態において、内側枠可動体が扉枠トップユニット570の下面から突出した状態(第1状態)から上方に向けて移動を開始し(タイミングt7)、タイミングt9において移動が完了する。図174(B)、図174(E)は内側枠可動体の移動が完了した状態を示している。特別抽選の結果が大当りとなる場合には、外側枠可動体が扉枠トップユニット570の下面から突出した状態(第1状態)から上方に向けて移動を開始する(タイミングt14やタイミング18など)。図175(B)、図175(E)は、外側枠可動体の移動が完了した状態(第2状態)を示している。一方で、特別抽選の結果がハズレとなる場合には、外側枠可動体は移動することはない。このような構成とすることで、特別抽選の結果が大当りとなる場合には、外側枠可動体を他の遊技者や遊技店の店員に視認させることが可能となる。一方、特別抽選の結果がハズレとなる場合には、内側枠可動体は移動するものの外側枠可動体は移動しないため、特別抽選の結果がハズレになったことにより遊技者が感じる気まずさや恥ずかしさを軽減することが可能となる。
内側枠可動体が上方に突出して第2状態となったのち、外側枠可動体が上方に突出して第2状態となる例を示したが、両者の関係を逆にしてもよい。この場合、外側枠可動体が、タイミングt7において上方に突出する動作を開始する。その後、移動が完了した状態(タイミングt9)においては、図175(A)、図175(D)に示す状態となる。さらに、タイミングt14やタイミング18において、内側枠可動体が上方に向けて移動を開始するように構成するとよい。このような枠可動体の動作する順序が逆の2つの演出パターンを実行可能に構成してもよい。さらに、内側枠可動体が先に動作する演出パターンよりも、外側枠可動体が先に動作する演出パターンの大当り期待度を高く設定するとよく、例えば外側枠可動体が先に動作した場合には確実に大当たりとなるように構成してもよい。
図176(A)~図177(B)は、図169(A)~図169(F)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図176(A)、図176(B)は、パチンコ機1の正面図である。図176(C)、図176(D)は、パチンコ機1の平面図である。図177(A)、図177(B)はパチンコ機1の右側面図である。図176(A)、図176(C)、図177(A)は扉枠トップユニット570内に右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が収納された状態(第1状態)を示している。図176(B)、図176(D)、図177(B)は扉枠トップユニット570から右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が上方に突出した状態(第2状態)を示している。
この実施形態においては、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450のすべてが、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって右から見て時計回りに90度回動することで上方に移動可能に構成されている。
このような構造の枠可動体において、図170(A)~図171(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。なお、図170(A)~図171(B)を参照して説明した実施形態においては、内側枠可動体が第2状態となったのち、外側枠可動体を第2状態としているが、図176(A)~図177(B)を参照して説明した枠可動体においては、内側枠可動体と外側枠可動体の移動する順番を逆にして、外側枠可動体をタイミングt7からタイミングt9において第1状態から第2状態に変化させたのち、内側枠可動体をタイミングt14あるいはタイミングt18において、第1状態から第2状態に変化させはじめるように構成するとよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図163~図165を参照して、扉枠トップユニット570に枠可動体を設けるとともに遊技盤側演出表示装置1600に枠可動体模擬画像を表示する実施形態を示したが、以下に、図178~図180を参照してこの実施形態を変形させた実施形態を示す。以下に示す実施形態において、扉枠トップユニット570は、右耳枠可動体7100に代えて右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350を備えるとともに、左耳枠可動体7200に代えて左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450とを備えている。
図178(A)、図178(B)はパチンコ機1の正面図である。また、図178(C)はパチンコ機1の平面図である。また、図178(D)、図178(E)はパチンコ機1の右側面図である。図178(A)、図178(C)、図178(D)は扉枠トップユニット570内に右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が収納された状態(以下、第1状態という場合がある)を示している。また、図178(B)、図178(E)は扉枠トップユニット570から右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が上方に突出した状態(以下、第2状態という場合がある)を示している。
図178(A)~図178(E)に示すように扉枠トップユニット570は、扉枠トップユニット上右耳開口部7000、扉枠トップユニット上左耳開口部7010、扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052を有している。なお、これらの具体的な構造や機能については図163(A)~図163(E)を参照したものと同一であるため説明は省略する。
図178(A)~図178(E)に示すように本実施形態における扉枠トップユニット570は正面視において、左側に右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350を、右側に左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450を備えている。以下にこれらの具体的な構造及び動作態様を示す。なお、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450は基本的に構造が同一であるため、以下の説明においては、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のみを代表して説明する場合がある。
図178(A)、図178(C)、図178(D)は右耳内側枠可動体7300が収納状態にある状態を示している。収納状態にある右耳内側枠可動体7300は、平面視において、縦長の長方形形状であり、下方を向いた右耳内側枠可動体第1面7310と上方を向いた右耳内側枠可動体第2面7320とを有している。右耳内側枠可動体第1面7310は、有色(具体的には桃色)透明の合成樹脂により形成されている。一方、右耳内側枠可動体第2面7320は灰色不透明の合成樹脂により形成されている。収納状態にある右耳外側枠可動体7350は、平面視において、右耳内側枠可動体7300を囲うように中央付近がくり抜かれたような縦長の長方形形状であり、下方を向いた右耳外側枠可動体第1面7360と上方を向いた右耳外側枠可動体第2面7370とを有している。右耳外側枠可動体第1面7360は、白色半透明の合成樹脂により形成されている。一方、右耳外側枠可動体第2面7370は灰色不透明の合成樹脂により形成されている。なお、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450も、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350と同一のこのような構造を備えている。
右耳内側枠可動体7300は、平面視における右側(内側)に右耳内側枠可動体回動軸7340を有している。また、右耳外側枠可動体7350は、平面視における左側(外側)に右耳外側枠可動体回動軸7390を有している。また、右耳内側枠可動体回動軸7340と右耳外側枠可動体回動軸7390は同一の軸線上に位置している。また、右耳内側枠可動体回動軸7340と右耳外側枠可動体回動軸7390は、扉枠トップユニット570の上面付近に取付けられている。なお、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450についても、右耳内側枠可動体、右耳外側枠可動体7350と同一のこのような構造を備えている。右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350は、周辺制御基板1510によって制御される図示しないパルスモータからの動力が右耳内側枠可動体回動軸7340と右耳外側枠可動体回動軸7390に伝達されることにより、左右方向を軸として回転することが可能である。また、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450も同様の構造の左耳内側枠可動体回動軸7440と左耳外側枠可動体回動軸7490を有しており、周辺制御基板1510によって制御される図示しないパルスモータからの動力が左耳内側枠可動体回動軸7440と左耳外側枠可動体回動軸7490に伝達されることにより、左右方向を軸として回転することが可能である。右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は、それぞれ独立して、図示しないパルスモータを制御することにより、右から見て時計回りあるいは反時計回りに任意の角度回動したり、任意の角度で停止したりすることが可能である。
図178(A)~図178(E)に示すように、扉枠トップユニット570内には、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350とを照明する扉枠トップユニット内右側発光部7050と、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450とを照明する扉枠トップユニット内左側発光部7052が設けられている。扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052の具体的な構造は、図163(A)~図163(E)を参照して説明したものと同一であるので省略する。
右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって、それぞれ図178(A)、図178(C)、図178(D)に示すような扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態から、所定角度回動した任意の位置で停止した状態となることが可能である。図178(B)、図178(E)はその一例であり、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が収納状態から、右から見て時計回りに90度回転して、垂直な状態で、右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460が正面を向いて停止している状態を示している。右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は動物の耳を模した形状となっており、扉枠トップユニット570に収納された状態と扉枠トップユニット570の上面から垂直となった状態とを取ることで動物の耳が動いた状態を装飾的に表現することが可能なものとなっている。
また、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構を連続して駆動させることにより、回転した状態で遊技者に視認させることも可能である。このように回転させる際には、1秒に1回転程度の速度で右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450を同じ方向に複数回回転させるとよい。図178(B)、図178(E)は、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450の回転中の状態を示しているともいうことができる。右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の回転方向は、右から見て時計回りに複数回回転させるように構成してもよいし、右から見て反時計回りに複数回回転させるように構成してもよい。このような構成とすることで、右耳内側枠可動体第1面7310と右耳内側枠可動体第2面7320が交互に遊技者から視認可能となる。また、右耳外側枠可動体第1面7360と右耳外側枠可動体第2面7370が交互に遊技者から視認可能となる。また、左耳内側枠可動体第1面7410と左耳内側枠可動体第2面7420が交互に遊技者から視認可能となる。また、左耳外側枠可動体第1面7460と左耳外側枠可動体第2面7470が交互に遊技者から視認可能となる。
右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が所定位置で停止したり、回転可能である点、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射される光によって、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450をそれぞれ所定の装飾状態とすることが可能である点を示したが、以下に具体的な例を示す。
図178(A)、図178(C)、図178(D)に示すように、右耳内側枠可動体7300が有する右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体7350が有する右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体7400が有する左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体7450が有する左耳外側枠可動体第1面7460が下方を向いた状態で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から光を照射した場合には、扉枠トップユニット570内で反射した光により、扉枠トップユニット570全体をぼんやりと発光させた状態とすることが可能である。これは、扉枠トップユニット570が白色で半透明な合成樹脂により形成されているためである。
一方、図178(B)、図178(E)に示すように、右耳内側枠可動体7300が有する右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体7350が有する右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体7400が有する左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体7450が有する左耳外側枠可動体第1面7460が前方を向いた状態で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から光を照射した場合には、その光によって、右耳内側枠可動体7300が有する右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体7350が有する右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体7400が有する左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体7450が有する左耳外側枠可動体第1面7460が装飾されている状態を遊技者に視認させることが可能となる。なお、この場合にも、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射された光の一部は、扉枠トップユニット570を内側から照明することとなるため、扉枠トップユニット570全体がややぼんやりと発光した状態で遊技者から視認可能となる。
一方、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が回転した状態で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から光を照射した場合には、照射された光によって、右耳内側枠可動体第1面7310と右耳内側枠可動体第2面7320、右耳外側枠可動体第1面7360と右耳外側枠可動体第2面7370、左耳内側枠可動体第1面7410と左耳内側枠可動体第2面7420、左耳外側枠可動体第1面7460と左耳外側枠可動体第2面7470とがそれぞれ交互に照明された状態となる。
このように、外枠2や扉枠ベースユニット100の上面よりも上方において、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が停止した状態で位置したり、回転したりすることになるため、遊技盤内可動体を移動させる場合と比べると従来にない驚きや面白さを遊技者に対して与えることが可能となる。
次いで、図179(A)~図180(B)を参照して、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450(以下、枠可動体という場合がある)の具体的な動作態様、枠可動体の動作態様に合わせて遊技盤側演出表示装置1600において表示される枠可動体を模した画像である枠可動体模擬画像の表示態様、操作ボタン410(以下、操作部という場合がある)に対する遊技者の操作受付態様、扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052における発光態様等を組み合わせた演出例を示す。
図179(A)~図180(B)は、それぞれ、外側に設けられた枠可動体(右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450)の動作態様と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される外側に設けられた枠可動体(右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450)を模した画像である枠可動体模擬画像の表示状態と、内側に設けられた枠可動体(右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400)の動作態様と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される内側に設けられた枠可動体(右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400)を模した画像である枠可動体模擬画像の表示状態と、操作部の受け付け状態と、遊技盤側演出表示装置1600に表示される操作指示表示の表示状態と、枠可動体に対する光の照射態様とを示したタイムチャートである。
図179(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図179(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図180(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図180(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図179(A)~図180(B)に示す各演出パターンにおいて、外側に設けられた枠可動体や内側に設けられた枠可動体が待機状態(第1状態)から回転状態(第2状態)へと変化するタイミング、枠可動体模擬画像の表示態様、操作部に対する操作受付が有効となるタイミング、操作指示表示が開始されるタイミング、枠可動体に対する光の照射態様が発光演出状態から消灯状態となるタイミングは同一である。一方、操作指示表示が終了するタイミング、枠可動体が第2状態(回転状態)から他の状態に変化するタイミング、枠可動体に対する光の照射態様が消灯状態から発光演出状態や特定発光演出状態となるタイミングは演出パターンによって相違する場合がある。以下に、図179(A)~図180(B)を参照して各演出パターンにおける具体的な演出例を示す。
図179(A)~図180(B)に示す演出パターンにおいては、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450は初期状態(タイミングt0以前)において、扉枠トップユニット570に収納された状態(以下、第1状態、待機状態という場合がある)となっており、具体的には、図178(A)、図178(C)、図178(D)に示すように右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460が下方を向いた状態となっている。この状態において、特別抽選結果に対応したリーチ演出状態がタイミングt0~タイミングt5の間の所定のタイミング(例えばタイミングt1)で発生すると、右耳外側枠可動体第1面7360と左耳外側枠可動体第1面7460がタイミングt5において同時に回転を開始し、回転が継続された状態(以下、第2状態、回転状態という場合がある)となる。回転方向は右から見たときに時計回り方向であり、回転速度は1秒間に1回転する速度である。
同時に、遊技盤側演出表示装置1600の中央において、枠可動体模擬画像の表示が開始される。また、同時に、扉枠トップユニット570を模した画像である扉枠トップユニット模擬画像の表示も開始される。枠可動体模擬画像は、具体的には右耳内側枠可動体7300を模した画像、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳内側枠可動体7400を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像とから構成されている。枠可動体模擬画像は現実の右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の回転に合わせて、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像が同じ方向に回転する態様で動的に表示され続ける。右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像の回転速度も現実の外側枠可動体の回転速度と同じ速度(1秒間に1回転する速度)で回転するように表示される。これにより、右耳外側枠可動体第1面7360や左耳外側枠可動体第1面7460が図178(B)、図178(E)に示すように正面を向いた回転状態にあるときには、右耳外側枠可動体7350を模した画像、左耳外側枠可動体7450を模した画像もそれぞれ、右耳外側枠可動体7350を模した画像が有する右耳外側枠可動体第1面7360を模した画像や左耳外側枠可動体7450を模した画像が有する左耳外側枠可動体第1面7460を模した画像が正面を向いた態様で枠可動体模擬画像として遊技盤側演出表示装置1600に表示される。
外側枠可動体の回転状態(第2状態)がタイミングt4からタイミングt9まで継続されたのち、タイミングt9においては、内側枠可動体(右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400)が同時に回転を開始し、回転が継続された状態(以下、第2状態、回転状態という場合がある)となる。内側枠可動体の回転態様や、内側枠可動体を模した画像の表示態様については、外側枠可動体と同様であるので説明は省略する。一方、タイミングt9においては、操作部に対する操作受付が有効となるとともに、遊技盤側演出表示装置1600に操作部に対する操作を指示する画像の表示(以下、操作指示表示という場合がある)が開始される。操作指示表示としては、例えば、操作ボタン410の外観を模した画像を表示してもよいし、操作部を操作することを指示する文字列(例えば「プッシュ!!」という文字列)を表示してもよい。なお、操作有効期間は、操作部に対して操作受付が行われるまで(以下に示す例においては、タイミングt14)、あるいは、所定時間が経過するまで(タイミングt18まで)継続する。また、タイミングt9においては、枠可動体に対して光を照射する扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052が発光演出を行った状態から消灯状態となる。
図179(A)、図179(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、タイミングt14において操作部への操作が行われた場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt14において操作指示表示が終了するとともに、それまで回転していた枠可動体が特別抽選結果に対応した所定の回動角度において停止するとともに、枠可動体に対する光の照射態様が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図179(A)は特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が、それぞれ右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460を手前側にして垂直に停止した状態(以下、第3状態という場合がある)となる。同時に、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に対する光の照射態様が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、光の照射態様が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図179(B)は特別抽選結果がハズレである場合の演出パターンであり、操作部への操作が行われたとき(タイミングt14)に、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450がそれぞれ右耳内側枠可動体第2面7320、右耳外側枠可動体第2面7370、左耳内側枠可動体第2面7420、左耳外側枠可動体第2面7470を手前側にして垂直に停止した状態(以下、第4状態という場合がある)となる。同時に、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に対する光の照射態様が消灯状態から通常の発光演出状態となる。このように、光の照射態様が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
図180(A)、図180(B)は、操作部への操作が有効となる期間が開始された(タイミングt9)のち、操作有効期間中に遊技者によって操作部への操作が行われず、予め定められた所定時間が経過してタイミングt18において操作有効期間が終了した場合の演出態様を示している。これらの演出パターンにおいては、タイミングt18において操作指示表示が終了するとともに、それまで回転していた枠可動体が特別抽選結果に対応した所定の回動角度において自動的に停止するとともに、枠可動体に対する光の照射態様が特別抽選結果に対応した所定の発光演出状態となる。
図180(A)は特別抽選結果が大当りである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が、それぞれ右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460を手前側にして垂直に停止した状態(以下、第3状態という場合がある)となる。同時に、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に対する光の照射態様が通常の発光演出状態とは異なる特定発光演出状態となる。このように、光の照射態様が特定発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果が大当りであることが示されることとなる。
一方、図180(B)は特別抽選結果がハズレである場合の演出パターンであり、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)において、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450がそれぞれ右耳内側枠可動体第2面7320、右耳外側枠可動体第2面7370、左耳内側枠可動体第2面7420、左耳外側枠可動体第2面7470を手前側にして垂直に停止した状態(以下、第4状態という場合がある)となる。同時に、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に対する光の照射態様が消灯状態から通常の発光演出状態となる。このように、光の照射態様が通常の発光演出状態となることにより遊技者に対して特別抽選結果がハズレであることが示されることとなる。
このように、特別抽選の結果が大当りである場合には、各枠可動体が第3状態で停止して、大当りであることが示され、特別抽選の結果がハズレである場合には、各枠可動体が第4状態で停止して、ハズレであることが示される。
図179(A)~図180(B)に示す各演出パターンにおいては、操作有効期間終了後の予め定められたタイミング(タイミングt20)において、変動していた装飾図柄が特別抽選結果に対応した態様で停止表示される。例えば、図179(A)、図180(A)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果が大当りであることを示すぞろ目の態様(例えば、「7」「7」「7」)で装飾図柄が停止表示され、図179(B)、図180(B)に示す演出パターンの場合は、特別抽選結果がハズレであることを示すリーチハズレ態様(例えば、「7」「6」「7」)で装飾図柄が停止表示される。
装飾図柄が停止してから4秒が経過したタイミング(タイミングt24)において、枠可動体は、特定発光演出状態あるいは通常の発光演出状態のいずれかの発光態様を維持したまま、右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460が前方を向いた状態(第3状態)あるいは右耳内側枠可動体第2面7320、右耳外側枠可動体第2面7370、左耳内側枠可動体第2面7420、左耳外側枠可動体第2面7470が前方を向いた状態(第4状態)から右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460が下方を向いた状態(第1状態)へと状態を変化させる。同時に、枠可動体模擬画像の表示は終了する。
特別抽選結果が大当りの場合、枠可動体に対する光の照射状態を大当たり中の所定のタイミングで特定発光演出状態から通常の発光演出状態へと変化させるように構成するとよい。特別抽選結果がハズレの場合は、通常の発光演出状態が継続され、次の装飾図柄の変動が開始される。
このように、枠可動体が待機状態(第1状態)から回転状態(第2状態)となるタイミングで、枠可動体模擬画像を表示するように構成したことで、枠可動体が回転状態(第2状態)となっていることを遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、特別抽選結果に対応して、枠可動体が従来にない位置に出現することで、遊技者に大きな驚きや面白みを感じさせることが可能となる。また、外側枠可動体が待機状態(第1状態)から回転状態(第2状態)へと変化したのち、操作有効期間の開始に伴って内側枠可動体が待機状態(第1状態)から回転状態(第2状態)へと変化し、さらに遊技者による操作部への操作を契機として、内側枠可動体と外側枠可動体が、特別抽選の結果が大当りであることを示す第3状態あるいは、特別抽選の結果がハズレであることを示す第4状態のいずれかに変化することで、特別抽選結果を自分が決定したかのような感覚を遊技者に付与することが可能となる。
図181(A)~図181(E)は、図178(A)~図178(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図181(A)、図181(B)はパチンコ機1の正面図である。図181(C)はパチンコ機1の平面図である。図181(D)、図181(E)はパチンコ機1の右側面図である。図181(A)、図181(C)、図181(D)は右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が待機位置にある状態(第1状態)を示している。図181(B)、図181(E)は右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が回転している状態(第2状態)を示している。
この実施形態において、扉枠トップユニット570の上下方向の厚さが、図178(A)~図178(E)を参照して説明した実施形態と比べて小さくなっており、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が下方からも視認可能に構成されている。
扉枠トップユニットの前端部付近には右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350に対応して扉枠トップユニット内右側発光部7050が設けられている。また、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に対応して扉枠トップユニット内左側発光部7052が設けられている。扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052は、光を後方に向けて照射することが可能である。これにより、後方に位置する右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450を所定の発光演出状態とすることが可能である。
このような構造の枠可動体において、図179(A)~図180(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。なお、特別抽選結果が大当りである場合には、右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460が、図181(B)、図181(E)に示すように正面を向いて停止した状態(第3状態)にするとよい。一方、特別抽選結果がハズレである場合には、右耳内側枠可動体第2面7320、右耳外側枠可動体第2面7370、左耳内側枠可動体第2面7420、左耳外側枠可動体第2面7470が正面を向いて停止した状態(第4状態)にするとよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図182(A)~図183(B)は、図178(A)~図178(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図182(A)、図182(B)はパチンコ機1の正面図である。図182(C)、図182(D)はパチンコ機1の平面図である。図183(A)、図183(B)はパチンコ機1の右側面図である。図182(A)、図182(C)、図183(A)は右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が待機位置にある状態(第1状態)を示している。図182(B)、図182(D)、図183(B)は右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が回転している状態(第2状態)を示している。
この実施形態において、扉枠トップユニット570の中央部が左右方向にくり抜かれたような形状となっており、右側面視でコの字状に視認可能である。左右方向にくり抜かれた形状の扉枠トップユニット570の下部には、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が、左右方向にくり抜かれた形状の扉枠トップユニット570の上部には、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450がそれぞれ設けられている。
右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400は、図182(A)、図182(C)、図183(A)に示すように待機状態(第1状態)において、右耳内側枠可動体第1面7310と左耳内側枠可動体第1面7410とが向かい合うように位置している。
一方、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450は本実施形態においては、円筒状の側面の一部が切断された有底円筒形を上下方向に反転させた形状をしており、図182(A)、図182(C)、図183(A)に示すように待機状態(第1状態)において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の前方において、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳外側枠可動体第1面7460が前方を向いた状態で位置しており、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400は正面視で視認不能に構成されている。一方、第1状態において、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を斜め下から視認した場合には、内側に位置している右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の下部をそれぞれ視認することが可能である。
扉枠トップユニット570の下部には、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350に対応して扉枠トップユニット内右側発光部7050が設けられている。また、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に対応して扉枠トップユニット内左側発光部7052が設けられている。扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052は、前方斜め上に向けて光を照射することが可能である。これにより、前方斜め上に位置する右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450を所定の発光演出状態とすることが可能である。
このような構造の枠可動体において、図179(A)~図180(B)を参照して上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。なお、特別抽選結果が大当りである場合には、図182(B)、図182(D)、図183(B)に示すように、右耳内側枠可動体第1面7310、左耳内側枠可動体第1面7410が、正面を向いて停止した状態(第3状態)にするとよい。一方、特別抽選結果がハズレである場合には、右耳内側枠可動体第2面7320、左耳内側枠可動体第2面7420が正面を向いて停止した状態(第4状態)にするとよい。一方、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450については、特別抽選結果が大当りである場合でもハズレである場合でも、右耳外側枠可動体第2面7370、左耳外側枠可動体第2面7470が遊技者側を向いた状態にするとよい。また、後述するタイムチャートの変形例をこのような構造の枠可動体に適用してもよい。
図184(A)~図184(D)、図185(A)~図185(B)は、図154(A)~図154(E)を示して説明した枠可動体の変形例を示している。図184(A)、図184(B)はパチンコ機1の正面図である。図184(C)、図184(D)はパチンコ機1の平面図である。図185(A)、図185(B)はパチンコ機1の右側面図である。図184(A)、図184(C)、図185(A)は複数の枠可動体が待機位置に収納された状態(第1状態)を示している。図184(B)、図184(D)、図185(B)は複数の枠可動体が移動位置に移動した状態(第2状態)を示している。
以下に示す実施形態において、扉枠トップユニット570に代えて、扉枠トップユニット顔装飾部7500を備えるとともに、扉枠サイドユニット右腕部7600と、扉枠サイドユニット左腕部7650と、幕板ボトムユニット右足可動体7700と、幕板ボトムユニット左足可動体7750と、を備えている。
扉枠トップユニット顔装飾部7500は、蓋付きの二部材で構成される箱を模した横長の直方体形状であり、その右側面及び左側面は、それぞれ、外枠2及び扉枠3を構成する扉枠ベースユニット100の右側面及び左側面と正面視で重なるように設けられている。また、扉枠トップユニット顔装飾部7500の上面は、扉枠ベースユニット100よりも常時上方に位置している。
扉枠トップユニット顔装飾部7500は、蓋付きの二部材で構成される箱において上に被せる蓋箱にあたる扉枠トップユニット顔上可動体7510と、蓋付きの二部材で構成される箱において蓋を被せられる身箱にあたる扉枠トップユニット顔下部7520と、で構成されている。
扉枠トップユニット顔上可動体7510は、奥側の側面部のない蓋箱状で、扉枠トップユニット顔下部7520の上部を覆うように備えられていて、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構によって上下方向へ移動可能に設置されている。また、扉枠トップユニット顔上可動体7510の手前側の側面部には、正面視で見たときに縦長の長方形状であり、動物のロボットの目を模した形状の扉枠トップユニット右目装飾部7512と扉枠トップユニット左目装飾部7514とが設けられている。扉枠トップユニット顔上可動体7510には、扉枠トップユニット570と同様に動物の耳を模した右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が設けられている。本実施形態においても右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200は、上下方向に移動可能に構成されている。
扉枠トップユニット顔下部7520は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200とを収納可能な凹部を備えた身箱状の形状をしており、扉枠トップユニット570同様に扉枠3の上部に固定された状態で設けられている。また、扉枠トップユニット顔下部7520は、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522と、扉枠トップユニット顔下口可動体7524とを備えている。
扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は、扉枠トップユニット顔下部7520の手前側の側面部における左右方向中央付近において、扉枠トップユニット顔下部7520に埋め込まれるように設けられている。扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は、直方体形状であるが、タンスの引戸を上下逆さにしたように下面が開放された箱型の形状をしている。扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は、前後方向に移動可能である。扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は、動物のロボットの鼻口部を模した枠可動体である。
扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は、扉枠トップユニット顔上可動体7510の手前側の側面部に覆われるように設けられている。そのため、扉枠トップユニット顔上可動体7510の手前側の側面部に覆われた状態(第1状態)において、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は視認不能である。また、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は前方への移動ができない状態である。
扉枠トップユニット顔上可動体7510が上方に移動して第2状態となることで、扉枠トップユニット顔下部7520において埋め込まれるように設けられている扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522の手前側の面が、正面から視認可能な状態となるとともに、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522は前方に移動可能な状態となる。
扉枠トップユニット顔下口可動体7524は、扉枠トップユニット顔下部7520の底面部の手前側の左右方向中央付近に設けられている。扉枠トップユニット顔下口可動体7524は円柱を扇型に切り取ったような形状をしており、図185(A)や図185(B)に示すように右側から見たときに扇型の中心角を成す辺が右方に位置するように設けられている。扉枠トップユニット顔下口可動体7524は、扇型の中心角を成す辺を回動軸として、所定の角度範囲内で回動することが可能である。また、扉枠トップユニット顔下口可動体7524は、手前側に位置する曲面状の面を有していない。このため、図184(B)、図185(B)に示すように扉枠トップユニット顔下口可動体7524が右側方から見て反時計回りに約35度回動した状態となったときには、その内部が視認可能となるように構成されている。
扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522が、扉枠トップユニット顔下部7520に埋め込まれるように設けられた状態(第1状態)から、前方に移動した状態(第2状態)へと変化し、扉枠トップユニット顔下口可動体7524が、扉枠トップユニット顔下部7520内に収納された状態(第1状態)から、右側方から見て反時計回りに約35度回動した状態(第2状態)へと変化することで、動物のロボットが口を開けた状態を模した状態を装飾的に表現することが可能なものとなっている。
扉枠サイドユニット右腕部7600と、扉枠サイドユニット左腕部7650はそれぞれ扉枠トップユニット顔装飾部7500の下方において、扉枠ベースユニット100の左右両端の前面から手前方向に突出するように設けられている。
扉枠サイドユニット右腕部7600は、扉枠サイドユニット右腕ケース部7610と、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630とにより構成されている。
扉枠サイドユニット右腕ケース部7610は、無色透明な合成樹脂によって形成されている。扉枠サイドユニット右腕ケース部7610は、内側に空隙を持つ箱型の形状となっており、その内部において、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630が移動可能である。扉枠サイドユニット右腕ケース部7610の厚さは数mm程度であり、内部で移動する扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630を視認可能に構成されている
扉枠サイドユニット右腕上腕部7620は、柔軟性のある合成樹脂によりパイプ状の形状に形成されている。扉枠サイドユニット右腕上腕部7620の長さは約50cmであり、周辺制御基板1510によって制御される扉枠トップユニット顔下部7520内に設けられた図示しないリール状の駆動機構を回転させることによって、巻き上げたり下ろしたりすることが可能である。図184(A)、図185(A)は扉枠サイドユニット右腕上腕部7620が図示しないリール状の駆動機構によって巻き上げられた状態(第1状態)を示している。
扉枠サイドユニット右腕下腕部7630は、側面から見てアルファベットLの字状の二つの部材とそれらを係止する軸を模した円柱形状の部材により形成されていて、ロボットのマニピュレータを模した形状となっている。また、この円柱形状の部材には扉枠サイドユニット右腕上腕部7620の端部が取り付けられており、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620が上述した図示しないリール状の駆動機構によって巻き上げられた状態(第1状態)において、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630は扉枠サイドユニット右腕ケース部7610内の上部に位置している。
図示しないリール状の駆動機構を巻き上げる方向と逆の方向に回転させることで、扉枠サイドユニット右腕ケース部7610内において、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620が下ろされることで、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630が、自重により扉枠サイドユニット右腕ケース部7610内の下部に位置した状態となる。図184(B)は、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630が扉枠サイドユニット右腕ケース部7610内の下部に位置した状態(第2状態)を示している。なお、第2状態においては、それまで視認不能であった扉枠サイドユニット右腕上腕部7620が視認可能となる。
扉枠サイドユニット左腕部7650は、扉枠サイドユニット右腕部7600と左右対称の同等の構造及び機能を有している。具体的には、扉枠サイドユニット左腕ケース部7660は、扉枠サイドユニット右腕ケース部7610と同等の構造及び機能を有しており、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670は扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と同等の構造及び機能を有しており、扉枠サイドユニット左腕下腕部7680は、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630と同等の構造及び機能を有している。このため、扉枠サイドユニット左腕部7650を構成する各部材についての詳細な説明は省略する。
また、扉枠サイドユニット左腕部7650についても、扉枠サイドユニット右腕部7600と同様に扉枠サイドユニット左腕下腕部7680が図示しないリール状の駆動機構によって巻き上げられた状態(第1状態)と、リール状の駆動機構を巻き上げる方向と逆の方向に回転させることで下部に位置した状態(第2状態)とをとることが可能である。例えば、図184(B)、図185(B)は、扉枠サイドユニット左腕下腕部7680が下部に位置した状態(第2状態)を示している。なお、第2状態においては、それまで視認不能であった扉枠サイドユニット左腕上腕部7670が視認可能となる。
扉枠サイドユニット右腕ケース部7610の外側(正面視で左側)全体あるいは一部、扉枠サイドユニット左腕ケース部7660の外側(正面視で右側)全体あるいは一部を不透明な合成樹脂により形成したり、無色透明な合成樹脂で形成したのちに有色不透明なシールなどを張り付けるように構成してもよい。なお、扉枠サイドユニット右腕ケース部7610の内側(正面視で右側)全体、扉枠サイドユニット左腕ケース部7660の内側(正面視で左側)全体は無色透明な合成樹脂により形成するとよい。
このような構成とすることで、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670、扉枠サイドユニット左腕下腕部7680が移動したことを左右の遊技者から視認することが困難となり、動作したことを他の遊技者に知られることなく、パチンコ機1で遊技を行っている遊技者のみで満喫することが可能となる。また、後述するようにこれらの枠可動体を所定の期待度を示唆する目的で動作させた場合には、これらの枠可動体が動作したのち、特別抽選結果がハズレとなった場合でも、他の遊技者によって視認されにくくなり、他の遊技者に対して恥ずかしさを感じにくくなる。
幕板部材50は、正面視で左側に幕板ボトムユニット右足可動体7700を、正面視で右側に幕板ボトムユニット左足可動体7750を有している。幕板ボトムユニット右足可動体7700と幕板ボトムユニット左足可動体7750は、図184(A)、図185(A)に示すように待機位置にある状態(第1状態)では、皿ユニット320とハンドルユニット300の下方にそれぞれ位置している。
幕板ボトムユニット右足可動体7700は、幕板ボトムユニット右足スネ部7710と幕板ボトムユニット右足先部7720とで構成されている。幕板ボトムユニット右足スネ部7710の形状は円柱状である。また、幕板ボトムユニット右足先部7720は、足の形を模した直方体の形状をしており、足裏にあたる部分には二つの円形状の凹部を備えている。幕板ボトムユニット右足スネ部7710の手前側の面に対して、幕板ボトムユニット右足先部7720が取付けられている。このため、幕板ボトムユニット右足スネ部7710と幕板ボトムユニット右足先部7720とは一体に動作する。
外枠2の下部には、周辺制御基板1510によって制御される図示しない駆動機構が設けられており、幕板ボトムユニット右足スネ部7710を前後方向に移動させることが可能である。また、幕板ボトムユニット右足スネ部7710を、幕板ボトムユニット右足スネ部7710の長手方向を軸として所定角度回動させることが可能である。
例えば、幕板ボトムユニット右足スネ部7710を、図184(A)、図185(A)に示す待機位置にある状態(第1状態)から、前方に所定距離移動させたのち、正面から見て時計回りに90度回転させ、停止した状態(第2状態)に動作するように構成してもよい。図184(B)、図185(B)はこのようにして停止した状態(第2状態)となった幕板ボトムユニット右足スネ部7710を示している。
幕板ボトムユニット左足可動体7750は、幕板ボトムユニット右足可動体7700と左右対称の同等の構造及び機能を有している。具体的には、幕板ボトムユニット左足スネ部7760は、幕板ボトムユニット右足スネ部7710と同等の構造及び機能を有しており、幕板ボトムユニット左足先部7770は、幕板ボトムユニット右足先部7720と同等の構造及び機能を有している。このため、幕板ボトムユニット左足可動体7750を構成する各部材についての詳細な説明は省略する。
このように遊技機の下方に枠可動体を設けることで、従来のように枠可動体が動作したことを遊技者が視覚により認識するのではなく、遊技者の腕などの身体の一部に枠可動体が接触することで、枠可動体が動いたことを遊技者が認識するといった従来にない知覚体験を遊技者に与えることが可能となる。
図184、図185を参照して、パチンコ機1に複数の枠可動体がもうけられ、それらが動作する実施形態を示してきた。具体的には、扉枠トップユニット顔上可動体7510、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522、扉枠トップユニット顔下口可動体7524、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620、扉枠サイドユニット右腕下腕部7630、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670、扉枠サイドユニット左腕下腕部7680、幕板ボトムユニット右足可動体7700、幕板ボトムユニット左足可動体7750が、それぞれ、枠可動体として、図184(A)、図184(C)、図185(A)に示す待機位置にある状態(第1状態)から、図184(B)、図184(D)、図185(B)に示す移動位置にある状態(第2状態)へと変化する。また、各枠可動体には、各枠可動体に対応して設けられた図示しない駆動手段を周辺制御基板1510によって制御することで、第1状態と第2状態とを取ることが可能となる。
また、各枠可動体に周辺制御基板1510によって制御される発光手段を設け、上述したような通常の発光演出状態と特定発光演出状態とをとることができるように構成してもよい。
このような各枠可動体を、図155(A)~図156(B)に示す演出パターンや図164(A)~図165(B)に示す演出パターン、あるいはこれらの演出パターンを変形した演出パターンに適用して、動作させたり発光させたりするように構成してもよい。
なお、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200は、扉枠トップユニット顔上可動体7510に設けられている。扉枠トップユニット顔上可動体7510を上方に位置する第2状態とした後に、扉枠トップユニット顔上可動体7510に収納された状態(第1状態)の右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200とを上方に突出した状態(第2状態)とするように構成してもよい。また、このような動作を図170(A)~図171(B)に示すタイムチャートやその変形例のタイムチャートに適用してもよい。具体的には、各タイムチャートにおいて最初に扉枠トップユニット顔上可動体7510を第1状態から第2状態とし、操作部への操作などに対応して、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200を第1状態から第2状態とするように構成してもよい。
あるいは、扉枠トップユニット顔上可動体7510を上方に位置する第2状態とした後に、扉枠トップユニット顔下部7520に収納された状態(第1状態)の扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522を前方に突出した状態(第2状態)とするように構成してもよい。また、このような動作を図170(A)~図171(B)に示すタイムチャートやその変形例のタイムチャートに適用してもよい。具体的には、各タイムチャートにおいて最初に扉枠トップユニット顔上可動体7510を第1状態から第2状態とし、操作部への操作などに対応して、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522を第1状態から第2状態とするように構成してもよい。
また、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522を第1状態から第2状態としたのちに、扉枠トップユニット顔下口可動体7524を第1状態から第2状態とするように構成してもよい。また、このような動作を図170(A)~図171(B)に示すタイムチャートやその変形例のタイムチャートに適用してもよい。
あるいは、扉枠トップユニット顔下口可動体7524を第1状態から第2状態としたのちに、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522を第1状態から第2状態とするように構成してもよい。また、このような動作を図170(A)~図171(B)に示すタイムチャートやその変形例のタイムチャートに適用してもよい。
図186(A)~図186(K)は、図155(A)~図156(B)を参照して説明した演出パターンに適応可能な枠可動体模擬画像の表示態様についての変形例を示したものである。なお、図186(A)は、図155(A)~図156(B)を参照して説明した各演出パターンをまとめて表現したものである。
図186(B)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt4において枠可動体模擬画像の動的表示が開始され、タイミングt6において枠可動体模擬画像の動的表示が完了する。その後、タイミングt7において、枠可動体の上昇動作が開始される。
このような動作・表示パターンを演出として実行可能に構成することで、枠可動体模擬画像の表示が、枠可動体が動作することの予告となる。また、枠可動体模擬画像の動的な表示により、枠可動体がどのように動作するのかを遊技者に認識させることができ、このような枠可動体模擬画像を見た遊技者は、枠可動体の動作を動作の開始時点から視認できる。これにより、遊技者が枠可動体の動作を見逃すといった事態の発生を抑制できる。また、枠可動体に不用意に触れていた遊技者が指などをケガするといった事態の発生を抑制することができる。また、枠可動体の上に軽量の荷物などを載置していた遊技者がそれらを別の位置に移動させることを示すことができる。これにより、荷物が落下して遊技者がケガをしたり、枠可動体を可動させる駆動部に負荷がかかるといった事態の発生を抑制することができる。
図186(C)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt9において耳枠可動体の上昇動作が完了し、その後、タイミングt10において枠可動体模擬画像の動的表示が開始され、タイミングt12において枠可動体模擬画像の動的表示が完了する。
このような構成とすることで、枠可動体の上昇位置(移動位置)への移動を遊技者に気づかれにくくすることが可能となる。そのため、遊技者が枠可動体の移動に気が付かなかった場合には、そのような遊技者に対して上昇位置への移動を完了した枠可動体がいきなり視認される状態となるため大きな驚きを遊技者に与えることが可能となる。また、上昇位置への移動後に枠可動体模擬画像が表示されるため、遊技者が移動した枠可動体を見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、遊技者は枠可動体がどのように動いたのかを知ることができる。
図186(D)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt6において枠可動体模擬画像の動的表示が開始され、次いで、タイミングt7において枠可動体の上昇動作が開始され、タイミングt8において、枠可動体模擬画像の動的表示が完了し、タイミングt9において枠可動体の上昇動作が完了する。
このような構成とすることで、枠可動体模擬画像の表示が、枠可動体が移動することの予告となる。枠可動体がどのように動作するのかを遊技者に認識させることができる。枠可動体の移動を移動の開始時点から視認できる。遊技者が枠可動体の移動を見逃すといった事態の発生を抑制できる。枠可動体に不用意に触れていた遊技者が指などにケガをするといった事態の発生を抑制することができる。
図186(E)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt7において枠可動体の上昇動作が開始され、次いで、タイミングt8において枠可動体模擬画像の動的表示が開始され、タイミングt9において枠可動体の上昇動作が完了し、タイミングt10において、枠可動体模擬画像の動的表示が完了する。
このような構成とすることで、枠可動体がいつのまにか移動を開始していて遊技者を驚かせることができる。また、枠可動体が移動を開始したことを遊技者に知らせることができる。
図186(F)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt3からタイミングt7(4秒間)にかけて、枠可動体模擬画像の動的表示が行われる。一方、枠可動体の上昇動作はタイミングt7からタイミングt9(2秒間)にかけて行われる。枠可動体模擬画像は現実の枠可動体の移動よりも半分のスピードで遊技盤側演出表示装置1600において動的に表示されることとなる。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように移動するのかを遊技者が詳細に認識することが可能となる。
図186(G)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt5からタイミングt9(4秒間)にかけて、枠可動体模擬画像の動的表示が行われる。一方、枠可動体の上昇動作はタイミングt7からタイミングt9(2秒間)にかけて行われる。枠可動体模擬画像は現実の枠可動体の移動よりも半分のスピードで遊技盤側演出表示装置1600において動的に表示されることとなる。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように移動するのかを遊技者が詳細に認識することが可能となる。
図186(H)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、枠可動体の上昇動作がタイミングt7からタイミングt9(2秒間)にかけて行われた後、タイミングt9からタイミングt13(4秒間)にかけて、枠可動体模擬画像の動的表示が行われる。枠可動体模擬画像は現実の枠可動体の移動よりも半分のスピードで遊技盤側演出表示装置1600において動的に表示されることとなる。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように移動したのかを遊技者に詳細に認識することが可能となる。
図186(I)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt5からタイミングt7(2秒間)にかけて枠可動体模擬画像の動的表示が行われたのちに、再度、タイミングt7からタイミングt9にかけて枠可動体模擬画像の動的表示が行われる。一方、枠可動体の上昇動作はタイミングt7からタイミングt9(2秒間)にかけて行われる。なお、枠可動体模擬画像の動的表示を行う回数は3回以上としてもよく、例えば、タイミングt3~タイミングt5において、枠可動体模擬画像の動的表示を行うように構成してもよい。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように移動するのかを遊技者に認識させることが可能となる。
図186(J)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt7からタイミングt9(2秒間)にかけて枠可動体模擬画像の動的表示が行われたのちに、再度、タイミングt9からタイミングt11にかけて枠可動体模擬画像の動的表示が行われる。一方、枠可動体の上昇動作はタイミングt7からタイミングt9(2秒間)にかけて行われる。なお、枠可動体模擬画像の動的表示を行う回数は3回以上としてもよく、例えば、タイミングt11~タイミングt13において、枠可動体模擬画像の動的表示を行うように構成してもよい。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように移動したのかを遊技者により認識させることが可能となる。
図186(K)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する以前のタイミングであるタイミングt4からタイミングt5、タイミングt5からタイミングt6、タイミングt6からタイミングt7にかけて計3回、現実の枠可動体の倍の速度で、枠可動体模擬画像を、第1状態を模した状態の表示態様から第2状態を模した状態の表示態様へと変化させる。なお、このような表示をタイミングt5からタイミングt6、タイミングt6からタイミングt7にかけて計2回行うようにしてもよいし、タイミングt6からタイミングt7にかけて1回のみ行うようにしてもよい。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように移動するのかを短時間で遊技者に認識させることが可能となる。また、枠可動体模擬画像が素早く表示されるため、現実の枠可動体の動作を見る際には目が慣れた状態となり、現実の枠可動体の動作態様を遊技者に十分に満喫させることが可能となる。また複数回の表示を行うことで遊技者に動作態様をより認識させることが可能となる。
図186(A)~図186(K)を示して説明した各演出パターンが、パチンコ機1における所定の状況に対応して、実行されるように構成するとよい。この場合、演出パターン毎に大当りに対する期待度やその出現頻度が異なるように構成してもよい。例えば、所定のリーチ演出が発生したときに、図186(A)~図186(K)を示した説明した演出パターンの中からいずれかの演出パターンが選択されて、実行されるように構成するとよい。また、図186(A)を示して説明した演出パターンが最も出現頻度が高く、図186(B)~図186(K)を示して説明した演出パターンとなるにつれ徐々に出現頻度が低くなる一方で、図186(A)を示して説明した演出パターンが大当りに対する期待度が最も低く、図186(B)~図186(K)を示して説明した演出パターンとなるにつれ徐々に大当たりに対する期待度が高くなるように、大当り抽選結果に基づいて、実行される演出パターンが選択されるように構成してもよい。また以下に示す各変形例についても同様に所定の期待度や出現頻度をもって実行されるように構成してもよい。
このような構成とすることで、通常とは異なる枠可動体についての演出パターンが出現したときに、遊技者に対して大当たりに対する期待度を通常の枠可動体の演出パターンよりも大きいのではないかと感じさせることが可能となる。
なお、図186(A)~図186(K)に示す演出例のうちの一部同士を組み合わせて演出として実行するように構成してもよい。この場合、遊技盤側演出表示装置1600において、同時に複数の枠可動体模擬画像が表示されないように組み合わせるとよい。例えば、タイミングt4からタイミングt7にかけて、図186(K)に示す演出パターンを実行し、タイミングt7からタイミングt11にかけて、図186(J)に示す演出パターンを実行することで、両演出パターンが奏する効果の双方を奏することが可能な演出パターンを実行可能となる。
図187(A)~図187(E)は、図155(A)~図156(B)を参照して説明した演出パターンに適応可能な枠可動体の発光部の発光態様についての変形例を示したものである。なお、図187(A)は、図155(A)~図156(B)を参照して説明した各演出パターンをまとめて表現したものである。
図187(B)は枠可動体が待機位置から移動位置へと移動し始めるタイミング(タイミングt7)に合わせて、枠可動体が有する発光部を消灯状態とする演出パターンを示している。また、図187(C)は枠可動体が待機位置から移動位置へと移動し始めるタイミング(タイミングt7)よりも前のタイミング(タイミングt5)において、枠可動体が有する発光部を消灯状態とする演出パターンを示している。
このように、枠可動体が第2状態となる前のタイミングで、枠可動体が有する発光部が消灯状態となり、その状態が操作部への操作が行われるまで、あるいは操作有効期間の終了まで維持されることで、枠可動体が待機位置から移動位置へ移動していることを遊技者が気が付きにくくなる。そして、このような状況において、遊技者が操作部への操作を行った場合には、移動位置への移動を完了した枠可動体が消灯状態から突然発光した状態(特別発光演出状態あるいは発光演出状態)となるため、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となる。
図187(D)は、枠可動体が有する発光部をタイミングt9において消灯状態とすることに代えて、発光が抑制された状態にする演出パターンを示している。発光が抑制された状態とは、例えば、発光演出状態と比べて、点滅周期が長くなるように発光したり、光量を小さくしたりするとよい。
このように、消灯状態とすることに代えて、発光が抑制された状態とすることでも消灯状態にした場合と同様の効果を得ることができる。
図187(E)は、枠可動体が有する発光部をタイミングt9において消灯状態とすることに代えて、特定発光演出状態とする演出パターンを示している。この演出パターンが選択されるのは特別抽選結果が大当りの場合のみとするとよい。枠可動体が第2状態となるタイミングt9において、枠可動体が有する発光部を特定発光演出状態とする演出パターンとする例を示したが、枠可動体が動作を開始するタイミングt7や枠可動体が動作を開始する前のタイミングであるタイミングt5において、枠可動体が有する発光部を特定発光演出状態としてもよい。
消灯状態とすることに代えて、枠可動体が有する発光部の状態をいきなり特定発光演出状態とすることで、大当りに対する大きな期待感を遊技者に抱かせることができる。
図188(A)~図188(E)は、図164(A)~図165(B)を参照して説明した演出パターンに適応可能な枠可動体模擬画像の表示態様についての変形例を示したものである。なお、図188(A)は、図164(A)~図165(B)を参照して説明した各演出パターンをまとめて表現したものである。
図188(B)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt7において枠可動体模擬画像の動的表示が開始され、その後、タイミングt9において、待機位置(第1状態)にある右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転を開始して回転状態(第2状態)となる。
なお、上述したように右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像は右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転する速度と同じ速度で動的に表示される。したがって、タイミングt7からタイミングt9までの間に右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像が2回転する表示が実行されたのちに、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が現実に回転を開始する。なお、枠可動体模擬画像の表示を開始するタイミングを、より早いタイミングとしてもよい。例えばタイミングt5において枠可動体模擬画像の表示を開始するように構成すれば、右耳枠可動体7100を模した画像、左耳枠可動体7200を模した画像が4回転する表示が実行されたのちに、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が現実に回転を開始するようになる。
このように、枠可動体が動作を開始する前に、枠可動体模擬画像を表示するように構成することで、枠可動体模擬画像の表示が、枠可動体が動作することの予告となる。また、枠可動体模擬画像の動的な表示により、枠可動体がどのように動作するのかを遊技者に認識させることができる。そして、このような枠可動体模擬画像を見た遊技者は、枠可動体の動作を動作の開始時点から視認できる。遊技者が枠可動体の動作を見逃すといった事態の発生を抑制できる。また、枠可動体が動作を開始する前に、枠可動体模擬画像の動的表示が繰り返し行われることによって、枠可動体がどのように動作するのかを遊技者により確実に認識させることが可能となる。また、枠可動体に不用意に触れていた遊技者が指などにケガをするといった事態の発生を抑制することができる。また、枠可動体の上に軽量の荷物などを載置していた遊技者がそれらを別の位置に移動させることを示すことができる。これにより、荷物が落下して遊技者がケガをしたり、枠可動体を可動させる駆動部に負荷がかかるといった事態の発生を抑制することができる。
図188(C)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt9において、待機位置(第1状態)にある右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転を開始して回転状態(第2状態)となり、その後、タイミングt11において枠可動体模擬画像の動的表示が開始される。
このように、枠可動体が動作を開始したあとに、枠可動体模擬画像を表示するように構成することで、枠可動体が回転状態(第2状態)へ変化したことを遊技者に気づかれにくくすることが可能となる。そのため、遊技者が枠可動体の状態の変化に気が付かなかった場合には、回転状態となった枠可動体がいきなり遊技者によって視認されることとなるため大きな驚きを遊技者に与えることが可能となる。
図188(D)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt7において枠可動体模擬画像の動的表示が開始される。タイミングt7からタイミングt9にかけて枠可動体模擬画像の動的表示が高速度(1秒間に2回転)に行われる。その後、タイミングt9において、待機位置(第1状態)にある右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転を開始して回転状態(第2状態)となる。
このように、枠可動体が動作を開始する前に、枠可動体模擬画像を現実の枠可動体よりも速い速度(2倍の速度)で回転表示するように構成することで、枠可動体が回転状態(第2状態)へ変化したときにその動作態様に目を慣らすことが可能となる。
図188(E)は、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作パターンと、遊技盤側演出表示装置1600に表示される枠可動体模擬画像の表示状態を示したタイムチャートである。この演出パターンにおいては、タイミングt5において枠可動体模擬画像の動的表示が開始される。タイミングt5からタイミングt9にかけて枠可動体模擬画像の動的表示が低速度(1秒間に半回転)に行われる。その後、タイミングt9において、待機位置(第1状態)にある右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転を開始して回転状態(第2状態)となる。
このように、枠可動体が動作を開始する前に、枠可動体模擬画像を現実の枠可動体よりも遅い速度(半分の速度)で低速で回転表示するように構成することで、枠可動体が回転状態(第2状態)へ変化したときにその動作態様が速すぎると感じる遊技者に対して、枠可動体の動作態様を知るしめることが可能となる。
図186(B)~図186(E)に示した枠可動体模擬画像の表示態様についての変形例を、図169~図171などを参照して説明した実施形態やそれらの実施形態の変形例における内側枠可動体に適宜適用して演出パターンとして実行可能に構成してもよい。
図188(B)~図188(E)に示した枠可動体模擬画像の表示態様についての変形例を、図178~図180等を参照して説明した実施形態やそれらの実施形態の変形例における内側枠可動体や外側枠可動体のいずれか一方に対して適用したり、あるいは双方に対して同じ態様で適用して演出パターンとして実行可能に構成してもよい。
図170と図171、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、第1の枠可動体を第1状態から第2状態へと変化させたのち、その状態を一定時間維持したのちに、第2の枠可動体を第1状態から第2状態へと変化させるように構成されている。また、図170と図171に示す例においては、第1の枠可動体を第1状態から第2状態へと変化させる際にも所定の時間をかけるように構成されている。
このような構成とすることで、枠可動体が状態を変化させる態様を遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図155と図156、図164と図165、図170と図171、図179と図180をそれぞれ参照して上述した演出例においては、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化するタイミングと同じタイミングで、枠可動体模擬画像が、現実の枠可動体の変化態様と同じ態様で遊技盤側演出表示装置1600において動的に表示されるように構成されているが、図186(C)、図186(E)、図186(H)、図188(C)を参照して上述したように枠可動体模擬画像の動的表示を開始するよりも前のタイミングにおいて、現実の枠可動体を、第1状態から第2状態へと変化させる動作を開始したり、第1状態から第2状態へと変化させるように構成してもよい。
このような構成とすることで、現実の枠可動体が動作していることに気が付かずに、枠可動体模擬画像の動的表示を見た遊技者が、動作中の枠可動体を見つけやすくすることが可能となる。
図164と図165、図170と図171、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、操作有効期間中に操作部に対する遊技者の操作が行われることで、特別抽選の結果に応じて、枠可動体の状態が第1状態から第2状態へ変化する場合がある、あるいは第2状態から第3状態か第4状態のいずれかの状態へ変化するように構成されている。
このような構成とすることで、遊技者は操作部の位置と状態が変化する可能性のある枠可動体の位置とをそれぞれ見定めたのち、枠可動体へと視線を合わせた状態で、操作部を見ずに、遊技者が所望するタイミングで操作部を操作することが可能となる。これにより、枠可動体の状態が変化するか否か、枠可動体の状態が変化するとすればどのような状態に変化するのか、確実に視認することができる。
図164と図165、図170と図171、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、操作部への操作を指示する画像を遊技盤側演出表示装置1600に表示するように構成されているが、特別抽選の結果が大当りの場合にのみ表示されうる特別な操作指示画像を表示する演出パターンを上述した例に加えて実行可能に構成してもよい。例えば、操作指示画像として、枠可動体の画像が操作部の画像に含まれる態様で同時に表示するように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技者は特別な操作指示画像を視認したときには、特別抽選の結果が大当りであり、操作部を操作すると枠可動体が必ず動作すると認識できる。これにより枠可動体へ視線を合わせた状態で操作部を操作することが可能となり、枠可動体の動作を満喫することが可能となる。
図155と図156、図164と図165、図170と図171、図179と図180を参照してそれぞれ上述した例においては、枠可動体が発光部を備えたり、枠可動体に対して光を照射可能な発光部を枠可動体とは別体に設け、枠可動体が状態を変化させたのち、操作有効期間が開始されるタイミングと同じタイミングで消灯状態とし、操作部への操作タイミングや操作有効期間の終了に応じて所定の発光態様による発光演出状態となるように構成されているが図187(D)、図187(E)を参照して説明したように、操作有効期間において必ずしも消灯状態とする必要はなく、通常の発光演出状態と区別がつく発光演出状態とするように構成してもよい。例えば、外側枠可動体のみを消灯状態とし、内側枠可動体を特定発光演出状態としたり、右側の枠可動体を消灯状態とし、左側の枠可動体を特定発光演出状態とすることで、大当りが発生することを報知するように構成してもよい。あるいは、操作有効期間まではすべての枠可動体を消灯状態とし、操作有効期間の発生に応じて内側枠可動体を発光演出状態として操作有効期間が発生していることを報知し、その後操作部への操作や操作有効期間の終了に応じて、すべての枠側可動体の発光演出状態を特別抽選結果に応じた発光演出状態とするように構成してもよい。
このように枠可動体の状態の変化に応じて、枠可動体の発光状態が異なる状態に変化することで、枠可動体が動作したことを発光態様の変化によって捉えやすくなる。また、枠可動体の少なくとも一部が照明された状態であれば、枠可動体が動いたときに、枠可動体を消灯状態としていた場合と比べて遊技者がケガをしにくい、という効果がある
図155と図156、図164と図165、図170と図171、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化するタイミングと同じタイミングで、枠可動体模擬画像が、現実の枠可動体の変化態様と同じ態様で遊技盤側演出表示装置1600において動的に表示されるように構成されているが、図186(B)、図186(D)、図186(F)、図186(G)、図186(I)、図186(K)、図188(B)、図188(D)、図188(E)を参照して上述したように、現実の枠可動体を、第1状態から第2状態へと変化させる動作を開始したり、第1状態から第2状態へと変化させるタイミングよりも前のタイミングにおいて、枠可動体模擬画像の動的表示を開始するように構成してもよい。
このような構成とすることで、枠可動体がどのように動作するのかを事前に把握した状態で、枠可動体を視認できるため、枠可動体の動作態様の一挙手一投足を見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。特に図170と図171、あるいは図179と図180に示すタイムチャートのように枠可動体が複雑に動作する場合にこのような構成は効果的である。
図155と図156、図170と図171をそれぞれ参照して上述した例においては、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する時間(2秒間)と同じ時間で、枠可動体模擬画像が、現実の枠可動体の変化態様と同じ速度で動的に表示されるように構成されているが、図186(K)を参照して上述したように、枠可動体模擬画像が第1状態を模した状態の表示態様から第2状態を模した状態の表示態様へとなる速度を枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する速度よりも速いものとしてもよい。
このように、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する時間(2秒間)よりも短い時間(1秒間)で枠可動体模擬画像が第1状態を模した状態の表示態様から第2状態を模した状態の表示態様へとなるように構成することで、枠可動体模擬画像の素早い動きに目が慣れるため、現実の枠可動体が第1状態から第2状態に変化する際にはその動きを十分に満喫することが可能となる。
図164と図165、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、枠可動体が第2状態において1秒に1回転するように構成されているが、図188(D)を参照して上述したように、枠可動体が第2状態となる前に、枠可動体模擬画像をそれよりも速い速度で回転する態様で動的に表示するように構成してもよい。例えば、0.5秒で1回転する速度で、1回転あるいは複数回転するように枠可動体模擬画像を表示したのち、枠可動体を第2状態とするように構成してもよい。
このように、枠可動体が1回転をするのに要する時間(1秒間)よりも短い時間(0.5秒間)で枠可動体模擬画像が1回転する態様の動的表示を行うように構成することで、枠可動体模擬画像の素早い動きに目が慣れるため、現実の枠可動体の第2状態における回転動作を十分に満喫することが可能となる。
図155と図156、図170と図171をそれぞれ参照して上述した例においては、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する時間(2秒間)と同じ時間で、枠可動体模擬画像が、現実の枠可動体の変化態様と同じ速度で動的に表示されるように構成されているが、図186(F)、図186(G)図186(H)を参照して上述したように、枠可動体模擬画像が第1状態を模した状態の表示態様から第2状態を模した状態の表示態様へとなる速度を枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する速度よりも遅いものとしてもよい。
このように、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する時間(2秒間)よりも長い時間(4秒間)をかけて枠可動体模擬画像が第1状態を模した状態の表示態様から第2状態を模した状態の表示態様へとなるように構成することで、枠可動体の動作が遊技者にとって速すぎると感じられるものであっても、枠可動体模擬画像を見ていることで、その動作態様を遊技者が認識することが可能となる。
図164と図165、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、枠可動体が第2状態において1秒に1回転するように構成されているが、図188(E)を参照して上述したように、枠可動体が第2状態となる前に、枠可動体模擬画像をそれよりもゆっくりした速度で回転する態様で動的に表示するように構成してもよい。例えば、0.5秒で1回転する速度で、1回転あるいは複数回転するように枠可動体模擬画像を表示したのち、枠可動体を第2状態とするように構成してもよい。
このように、枠可動体が1回転をするのに要する時間(1秒間)よりも長い時間(2秒間)をかけて枠可動体模擬画像が1回転する態様の動的表示を行うように構成することで、現実の枠可動体の第2状態における回転動作が遊技者にとって速すぎると感じられるものであっても、枠可動体模擬画像を見ることで、その動作態様を遊技者が認識することが可能となる。
図155と図156、図170と図171をそれぞれ参照して上述した例においては、現実の枠可動体が第1状態から第2状態へと変化する態様と同じ態様で、枠可動体模擬画像が、第1状態を模した状態を示す画像から第2状態を模した状態を示す画像へと動的に変化する表示が一度だけ行われるように構成されているが、図186(I)、図186(J)、図186(K)を参照して説明したように、枠可動体模擬画像のこのような表示を複数回行うように構成してもよい。
図164と図165、図179と図180をそれぞれ参照して上述した例においては、枠可動体が第1状態から第2状態へと変化するタイミングと同じタイミングで、枠可動体模擬画像の表示が開始され、現実の枠可動体が第2状態(回転状態)を継続する期間中、現実の枠可動体の変化態様と同じ態様で枠可動体模擬画像が動的に回転表示されるように構成されている。このため枠可動体模擬画像は、ループするように繰り返し回転表示されることとなる。
このように、枠可動体の状態が変化する態様を枠可動体模擬画像として複数回、動的に表示したり、枠可動体が周期的に変化する状態にある場合には、その状態に合わせて枠可動体模擬画像を周期的に変化させる態様で繰り返し動的表示することで、枠可動体が第1状態から第2状態に変化したことを遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図189(A)~図190(B)は、図155(A)~図156(B)を参照して説明した演出パターンの変形例を示したものである。本実施形態においては、操作有効期間の開始(タイミングt9)に合わせて、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から、移動が完了した状態(第2状態)への変化を開始する点、枠可動体模擬画像が表示されない点、操作有効期間が発生する前のタイミングt7からタイミングt9において前兆表示を行う点、操作部への操作がおこなわれたとき(タイミングt14)あるいは操作が行われず操作有効期間が終了したとき(タイミングt18)に操作後表示を行う点で、図155(A)~図156(B)を参照した説明した演出パターンとは異なっている。これら以外の点(例えば、枠可動体の発光演出状態や装飾図柄の停止タイミングなど)については、演出態様は基本的に共通であるため、演出態様が共通である部分については、説明を省略し、上述した異なる部分について、以下に重点的に説明する。
図189(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図189(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図190(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図190(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図189(A)~図190(B)に示す各演出パターンにおいては、遊技盤側演出表示装置1600において、操作有効期間が発生することを示唆する表示である前兆表示がタイミングt7から開始される。前兆表示としては「プッシュ?」という文字を画像として表示し、操作有効期間が開始されるタイミングt9まで継続される。タイミングt9においては、操作有効期間が開始され、操作部が受付状態となったことを示す操作指示表示として、「プッシュ!!」という文字を画像として表示する。操作指示表示は操作部への操作がおこなわれたとき(タイミングt14)あるいは操作が行われず操作有効期間が終了したとき(タイミングt18)に終了し、代わりに、操作後表示として「!!」という文字を画像として表示する。操作後表示は2秒間継続されたのち終了する(タイミングt16あるいはタイミングt20)。
一方で、タイミングt9においては、枠可動体が消灯状態となるとともに待機位置にある状態(第1状態)から、移動を開始しはじめ、タイミングt11において、移動が完了した状態(第2状態)となる。
このように、枠可動体が移動を開始する前や移動中に、遊技者が枠可動体から意識をそらすような表示(前兆表示や操作指示表示)を行うことで、遊技者が操作部への操作を行ったときに、枠可動体が消灯状態から特定発光演出状態や通常の発光演出状態となることで遊技者の視線が枠可動体に誘導されることとなる。そして、枠可動体が第1状態から第2状態にいつの間にか変わっていたように遊技者には感じられるため、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となる。また、枠可動体の第1状態から第2状態への状態の変化に、時間がかかる場合であっても、前兆表示や操作指示表示によって、枠可動体が第2状態となることに遊技者がいらいらした感情を感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、枠可動体をゆっくり動作させることが可能となるため、枠可動体に不用意に手を触れていた遊技者がけがをするといった事態の発生を軽減することが可能となる。
図191(A)~図192(B)は、図189(A)~図190(B)を参照して説明した演出パターンの変形例を示したものである。本実施形態においては、操作部への操作があったタイミング(t14)、あるいは操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt9)に合わせて、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から、移動が完了した状態(第2状態)への変化を開始する点、枠可動体が第2状態へ変化するのは特別抽選結果が大当りである場合のみである点で図189(A)~図190(B)を参照した説明した演出パターンとは異なっている。これら以外の点(例えば、枠可動体の発光演出状態や装飾図柄の停止タイミングなど)については、演出態様は基本的に共通であるため、演出態様が共通である部分については、説明を省略し、上述した異なる部分について、以下に重点的に説明する。
図191(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図191(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図192(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図192(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図191(A)、図191(B)に示す演出パターンにおいては、操作有効期間が発生し、操作指示表示が行われている状態において遊技者によって操作部への操作が行われ(タイミングt14)、特別抽選結果が大当りである場合には、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)への移動を行うとともに、操作後表示を行い(タイミングt14~タイミングt16)、特別抽選結果がハズレである場合には、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から変化せず、操作後表示のみが行われる演出パターンが示されている。
図192(A)、図192(B)に示す演出パターンにおいては、操作有効期間が終了したタイミング(t18)で、特別抽選結果が大当りである場合には、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)への移動を行うとともに、操作後表示を行い(タイミングt18~タイミングt20)、特別抽選結果がハズレである場合には、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から変化せず操作後表示のみが行われる演出パターンが示されている。
図191(A)、図192(A)に示す演出パターンにおいては、タイミングt22において、枠可動体の移動が完了した状態(第2状態)から、待機位置にある状態(第1状態)への移動を開始し、タイミングt24において待機位置への移動が完了する。
このように、遊技者が操作部への操作を行った後も、操作指示表示に代えて操作後表示を行うことで、第1状態から第2状態へと状態を変化させる枠可動体から遊技者の意識をそらすことが可能となる。そして、枠可動体の第2状態への変化が完了したタイミングで操作後表示を終了させることで遊技者はようやく枠可動体が第2状態となっていたことに気が付くこととなり、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となる。また、枠可動体の第1状態から第2状態への状態の変化に、時間がかかる場合であっても、操作後表示によって、枠可動体が第2状態となることに遊技者がいらいらした感情を感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、枠可動体をゆっくり動作させることが可能となるため、枠可動体に不用意に手を触れていた遊技者がけがをするといった事態の発生を軽減することが可能となる。
なお、枠可動体を消灯状態から特定発光演出状態へと変化させるタイミングについては、枠可動体が第1状態から第2状態への変化を完了させたタイミング(タイミングt16)に行うように構成してもよい。このような構成とすることで、枠可動体の状態の変化に遊技者がより気が付きにくくなる。
図193(A)~図194(B)は、図170(A)~図171(B)を参照して説明した演出パターンの変形例を示したものである。本実施形態においては、操作有効期間の開始(タイミングt7)に合わせて、内側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から、移動が完了した状態(第2状態)への変化を開始する点、枠可動体模擬画像が表示されない点、操作有効期間が発生する前のタイミングt5からタイミングt7において前兆表示を行う点、操作部への操作がおこなわれたとき(タイミングt11)あるいは操作が行われず操作有効期間が終了したとき(タイミングt16)に操作後表示を行う点で、図170(A)~図171(B)を参照した説明した演出パターンとは異なっている。これら以外の点(例えば、枠可動体の発光演出状態や装飾図柄の停止タイミングなど)については、演出態様は基本的に共通であるため、演出態様が共通である部分については、説明を省略し、上述した異なる部分について、以下に重点的に説明する。
図193(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図193(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図194(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図194(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図193(A)~図194(B)に示す各演出パターンにおいては、遊技盤側演出表示装置1600において、操作有効期間が発生することを示唆する表示である前兆表示がタイミングt5から開始される。前兆表示としては「プッシュ?」という文字を画像として表示し、操作有効期間が開始されるタイミングt7まで継続される。タイミングt7においては、操作有効期間が開始され、操作部が受付状態となったことを示す操作指示表示として、「プッシュ!!」という文字を画像として表示する。操作指示表示は操作部への操作がおこなわれたとき(タイミングt11)あるいは操作が行われず操作有効期間が終了したとき(タイミングt16)に終了し、代わりに、操作後表示として「!!」という文字を画像として表示する。操作後表示は2秒間継続されたのち終了する(タイミングt13あるいはタイミングt18)。
一方で、タイミングt7においては、内側枠可動体が消灯状態となるとともに待機位置にある状態(第1状態)から、移動を開始しはじめ、タイミングt9において、移動が完了した状態(第2状態)となる。
図193(A)、図193(B)に示す演出パターンにおいては、操作有効期間が発生し、操作指示表示が行われている状態において遊技者によって操作部への操作が行われ(タイミングt11)、特別抽選結果が大当りである場合には、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)への移動を行うとともに、操作後表示を行い(タイミングt11~タイミングt13)、特別抽選結果がハズレである場合には、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から変化せず、操作後表示のみが行われる演出パターンが示されている。
図194(A)、図194(B)に示す演出パターンにおいては、操作有効期間が終了したタイミング(t16)で、特別抽選結果が大当りである場合には、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)への移動を行うとともに、操作後表示を行い(タイミングt16~タイミングt18)、特別抽選結果がハズレである場合には、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から変化せず、操作後表示のみが行われる演出パターンが示されている。
その後、図193(A)、図194(A)に示す演出パターンにおいては、外側枠可動体がタイミングt26からタイミングt28にかけて第2状態から第1状態への変化を完了する。また、図193(A)~図194(B)に示す演出パターンにおいては、内側枠可動体がタイミングt30からタイミングt32にかけて第2状態から第1状態への変化を完了し、一連の枠可動体の動作が終了する。
このように、内側枠可動体が移動を開始する前や移動中に、遊技者が枠可動体から意識をそらすような表示(前兆表示や操作指示表示)を行うことで、遊技者の意識が遊技盤側演出表示装置1600に集中することとなる。また、遊技者が操作部への操作を行った後の外側枠可動体の移動中においても、それまで行われていた操作指示表示に代えて操作後表示が行われるため、遊技者の意識が引き続き遊技盤側演出表示装置1600に向けられ続けることとなる。このような構成とすることで、内側枠可動体と外側枠可動体の双方が第1状態から第2状態にいつの間にか変わっていたように遊技者には感じられるため、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となる。また、内側枠可動体や外側枠可動体の第1状態から第2状態への状態の変化に、時間がかかる場合であっても、前兆表示、操作指示表示、操作後表示によって、内側枠可動体や外側枠可動体が第2状態となることに遊技者がいらいらした感情を感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、枠可動体をゆっくり動作させることが可能となるため、枠可動体に不用意に手を触れていた遊技者がけがをするといった事態の発生を軽減することが可能となる。
なお、枠可動体を消灯状態から特定発光演出状態へと変化させるタイミングについては、外側枠可動体が第1状態から第2状態への変化を完了させたタイミング(タイミングt13やタイミングt18)に行うように構成してもよい。このような構成とすることで、枠可動体の状態の変化に遊技者がより気が付きにくくなる。
図195(A)~図196(B)は、図170(A)~図171(B)を参照して説明した演出パターンの変形例を示したものである。本実施形態においては、操作部への操作が行われたとき(タイミングt11)や操作有効期間の終了(タイミングt16)に合わせて、内側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から、移動が完了した状態(第2状態)への変化を開始し、その後外側枠可動体が第1状態から第2状態へ変化する点、枠可動体模擬画像が表示されない点、操作有効期間が発生する前のタイミングt5からタイミングt7において前兆表示を行う点、操作部への操作がおこなわれたとき(タイミングt11)あるいは操作が行われず操作有効期間が終了したとき(タイミングt16)に操作後表示を行う点で、図170(A)~図171(B)を参照した説明した演出パターンとは異なっている。これら以外の点(例えば、枠可動体の発光演出状態や装飾図柄の停止タイミングなど)については、演出態様は基本的に共通であるため、演出態様が共通である部分については、説明を省略し、上述した異なる部分について、以下に重点的に説明する。
図195(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図195(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われたときの演出パターンの例を示している。図196(A)は、特別抽選結果が大当りであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。図196(B)は、特別抽選結果がハズレであり、操作部に対する操作受付が有効となっている期間中に遊技者によって操作部への操作が行われなかったときの演出パターンの例を示している。
図195(A)~図196(B)に示す各演出パターンにおいては、遊技盤側演出表示装置1600において、操作有効期間が発生することを示唆する表示である前兆表示がタイミングt5から開始される。前兆表示としては「プッシュ?」という文字を画像として表示し、操作有効期間が開始されるタイミングt7まで継続される。タイミングt7においては、操作有効期間が開始され、操作部が受付状態となったことを示す操作指示表示として、「プッシュ!!」という文字を画像として表示する。操作指示表示は操作部への操作がおこなわれたとき(タイミングt11)あるいは操作が行われず操作有効期間が終了したとき(タイミングt16)に終了し、代わりに、操作後表示として「!!」という文字を画像として表示する。操作後表示は2秒間継続されたのち終了する(タイミングt13あるいはタイミングt18)。
図195(A)、図195(B)に示す演出パターンにおいては、操作有効期間が発生し、操作指示表示が行われている状態において遊技者によって操作部への操作が行われ(タイミングt11)、特別抽選結果が大当りである場合には、内側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)へと変化した(タイミングt11~タイミングt13)のち、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)へと変化(タイミングt15~タイミングt17)し、特別抽選結果がハズレである場合には、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から変化しない演出パターンが示されている。
図196(A)、図196(B)に示す演出パターンにおいては、操作有効期間が終了したタイミング(t16)で、特別抽選結果が大当りである場合には、内側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)へと変化した(タイミングt16~タイミングt18)のち、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動が完了した状態(第2状態)へと変化(タイミングt20~タイミングt22)し、特別抽選結果がハズレである場合には、外側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から変化しない演出パターンが示されている。
その後、図195(A)、図196(A)に示す演出パターンにおいては、外側枠可動体がタイミングt26からタイミングt28にかけて第2状態から第1状態への変化を完了する。また、図195(A)、図196(B)に示す演出パターンにおいては、内側枠可動体がタイミングt30からタイミングt32にかけて第2状態から第1状態への変化を完了し、一連の枠可動体の動作が終了する。
このように、遊技者が操作部への操作を行ったことを契機として、内側枠可動体が第1状態から第2状態へと変化し、その後、外側枠可動体が第1状態から第2状態へと変化させることで、枠可動体が状態を変化させる態様をゆっくり遊技者に観察されることとなり、遊技者からすると、時間をかけて徐々に興奮度が高まっていくこととなる。
図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンと、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンを遊技状態に応じて実行するように構成してもよい。
例えば、装飾図柄の平均的な変動時間が比較的長い通常遊技状態(非確率変動中や非時短中・非電サポ中など)である場合には、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンを実行するとよい。この場合、大当りが発生しにくい状態で行われる演出であるので枠可動体の動きを遊技者はじっくりと堪能することができる。
一方、一度大当りが発生したのちに発生しうる状態であり、通常遊技状態と比べて、装飾図柄の平均的な変動時間が相対的に短く遊技者にとって相対的に有利な遊技状態(確率変動中、時短中・電サポ中など)である場合には、図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンを実行するように構成するとよい。この場合、操作部を操作してから枠可動体が第2状態になるまでの時間が短くテンポよく大当り遊技状態に移行できる。
通常遊技状態においては、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンのみを実行可能とし、遊技者に有利な状態においては、図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンのみを実行可能としてもよい。
あるいは、通常遊技状態においては、図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンよりも、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンの実行される割合が高く、遊技者に有利な状態においては、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンよりも、図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンの実行される割合を高くするように構成してもよい。
また、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンを実行するタイミングを、装飾図柄の停止表示が行われる直前でなく、より早い段階で実行するように構成してもよい。例えば、装飾図柄がリーチ状態を形成する前に、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンを、装飾図柄を停止せずに実行し、内側枠可動体と外側枠可動体が第1状態から第2状態となる場合には、装飾図柄がリーチ状態を形成するように構成してもよい。このような構成とすることで、内側枠可動体と外側枠可動体が時間をかけて動作する態様を視認した遊技者に対して、特別抽選の結果が大当りとなることに対する期待感を徐々に高めることが可能となる。なお、装飾図柄がリーチ状態を形成するタイミングは外側枠可動体が第2状態にあるとき(例えばタイミングt24)に行うことが望ましい。
また、このような、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンをリーチ状態が形成されるか否かの演出として実行したのちに、装飾図柄が停止する直前のタイミングにおいて図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンや図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンを実行するように構成してもよい。
このように、図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンをリーチ状態が形成されるか否かの演出として実行したのちに、装飾図柄が停止する直前のタイミングにおいて図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンや図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンを実行するように構成した場合には、リーチ状態が形成されるか否かの演出パターンとして図195(A)~図196(B)を変形した態様として、遊技者による操作部への操作を受け付けることなく、単なる演出として枠可動体が動作する演出パターンを実行するように構成してもよい。この場合、操作部の受け付け状態としては操作無効期間が継続され、前兆表示、操作指示表示、操作後表示は当然行われない。このような変形態様の演出パターンが実行されることで、大当りの期待度がそれほど高くない状態において遊技者が操作部を操作することがわずらわしく感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図193(A)~図194(B)を参照して説明した演出パターンにおいて、前兆表示として「プッシュ?」という文字を画像として表示する例を示したが、この画像を操作指示表示が行われる位置に移動させるように表示してもよい。また、枠可動体がある位置から離れるように移動させるとよい。例えば、操作指示表示が遊技盤側演出表示装置1600の中央部において行われる場合には、前兆表示として、遊技盤側演出表示装置1600の真上の位置や斜め上の位置から中央部に向けて「プッシュ?」という文字が移動表示され、中央部で停止表示されるように構成するとよい。また、操作後表示として、「!!」という文字が遊技盤側演出表示装置1600の中央部から遊技盤側演出表示装置1600の真下や斜め下の方向に移動するように構成してもよい。このような構成とすることで、上にある枠可動体から遊技者の意識をよりそらすことが可能となる。なお後述するように枠可動体が遊技盤側演出表示装置1600よりも下方に設けられている場合には、前兆表示や操作後表示を逆の態様で上方に動かすように構成してもよい。
図195(A)~図196(B)を参照して説明した演出パターンにおいて、前兆表示として「プッシュ?」という文字を画像として表示する例を示したが、この画像を操作指示表示が行われる位置に移動させるように表示してもよい。また、枠可動体がある位置に近づくように移動させるとよい。例えば、操作指示表示が遊技盤側演出表示装置1600の中央部において行われる場合には、前兆表示として、遊技盤側演出表示装置1600の下部から中央部に「プッシュ?」という文字が移動表示されるように構成するとよい。また、操作後表示として、「!!」という文字が遊技盤側演出表示装置1600の中央部から遊技盤側演出表示装置1600の上部に移動するように構成してもよい。このような構成とすることで、枠可動体に遊技者の視線を誘導することができ、遊技者は枠可動体が一連の変化全体を余すところなく視認することが可能となる。
また、操作指示表示として、特別抽選結果が大当りの場合のみ発生する特別な操作指示表示として「!!プッシュ!!」という文字を表示するように構成してもよい。なお、操作後表示として「!!」という文字に代えて、操作指示表示である「プッシュ!!」という文字や特別な操作指示表示である「!!プッシュ!!」という文字をそのまま表示し続けてもよい。また、特別な操作指示表示である「!!プッシュ!!」に対応して、特別な前兆表示として「!?プッシュ?!」という文字を表示したり、特別な操作後表示として「!!!!」という文字を表示するようにしてもよい。このように特別抽選の結果が大当りであるときにのみ表示される特別な文字が操作有効期間よりも前から操作部の操作後にわたって継続して表示されることで遊技者に大きな満足感を与えることが可能となる。
図197(A)~図197(D)、図198(A)~図198(C)、図199(A)~図199(C)は、図155(A)~図156(B)を参照して説明した演出パターンの変形例を示したものである。これらの変形例においては、右耳枠可動体7100(以下、第1枠可動体という場合がある)と左耳枠可動体7200(以下、第2枠可動体という場合がある)のうち一方のみを移動させる場合がある点、第1枠可動体と第2枠可動体の双方を移動させる際に移動させるタイミングが異なる場合がある点、第1枠可動体については第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像を表示するものの、第2枠可動体については第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像を基本的に表示しない点、操作部に対する操作とは無関係に枠可動体を動作させる点、枠可動体が動作するタイミングを装飾図柄が停止する直前のタイミングに限定しない点などで主に異なっている。
図197(A)~図197(D)、図198(A)~図198(C)、図199(A)~図199(C)に示す演出パターンは、装飾図柄の変動途中に行われる演出パターンであり、装飾図柄の変動開始からあらかじめ定められた秒数が経過した状態を示している(例えばタイミングt0において装飾図柄の変動開始から10秒が経過しているものとする)。
図197(A)に示す演出パターンにおいては、第1枠可動体がタイミングt5からタイミングt7にかけて、第1状態から第2状態へと変化し、所定時間(8秒間)、第2状態を維持したのち(タイミングt7~タイミングt15)、第2状態から第1状態へと変化する(タイミングt15~タイミングt17)。また、第1枠可動体の動作に合わせて、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が、第1状態から第2状態へと変化し、第2状態で所定時間継続して表示され、第2状態から第2状態へ変化する(タイミングt5~タイミングt17)。一方、第2枠可動体は待機位置から移動せずに第1状態を維持する。また、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されることはない。
一方、図197(B)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体がタイミングt5からタイミングt7にかけて、第1状態から第2状態へと変化し、所定時間第2状態を維持したのち(タイミングt7~タイミングt15)、第2状態から第1状態へと変化する(タイミングt15~タイミングt17)。なお、第2枠可動体が動作する際には、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されることはない。一方、第1枠可動体は待機位置から移動せずに第1状態を維持する。また、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されることはない。
図197(A)に示す演出パターンと図197(B)に示す演出パターンとを比較すると、図197(A)に示す演出パターンの場合には、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されるため、第1枠可動体が動作したことに遊技者が気が付きやすい。一方で、図197(B)に示す演出パターンの場合には、第2枠可動体を動作させた場合でも、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されることがないため、第2枠可動体が動作したことに遊技者が気が付きにくい。
第1枠可動体や第2枠可動体が動作する場合には、変動中の装飾図柄に対応する特別抽選結果が大当りである期待度が、第1枠可動体や第2枠可動体が動作しない場合と比べて、高くなるように演出パターンが選択されるように構成するとよい。例えば、第1枠可動体が動作したときの期待度と第2枠可動体が動作したときの期待度とをそれぞれ10%とするとよい。このような構成とした場合、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されたことで、第1枠可動体に目を向けて第1枠可動体が動作した状態にあることに気が付いた遊技者は、大当りに対して期待感を抱くこととなる。
一方、第2枠可動体の動作に気が付くためには、装飾図柄が表示される遊技盤側演出表示装置1600から大きく目をそらして、第2枠可動体を見る必要がある。そのため、第2枠可動体が動作しているか否かを頻繁に確認したり、第2枠可動体の設けられている方向に偶然顔を向けたときに、第2枠可動体が動作していることに気が付くこととなる。この場合、遊技者は、自分の力で大当たりに対する期待度が高いことを知ることができたと感じ、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されるような演出の一環として第1枠可動体をいわば視認させられた場合と比べ、大きな達成感を感じることとなる。
このような構成とすることで、枠可動体に対する遊技者の関心をより高めることが可能となり、従来、遊技盤5を中心とした所定範囲内にあった遊技者の関心をより外側に向けて広げることが可能となる。
図197(A)や図197(B)に示す演出パターンにおいて第1枠可動体や第2枠可動体が動作した場合の期待度を同じ10%である例を示したが、図197(B)に示す演出パターンにおいて第2枠可動体が動作した場合の期待度を、図197(A)に示す演出パターンにおいて第1枠可動体が動作した場合の期待度よりも高く設定してもよい。例えば、第2枠可動体が動作した場合の期待度が15%に、第1枠可動体が動作した場合の期待度が10%となるように演出パターンが選択されるように構成するとよい。このような構成とした場合、第2枠可動体が動作していることに気が付いた遊技者は、より大きな達成感を感じることとなる。
図197(C)に示す演出パターンは、図197(B)に示す演出パターンを変形させた演出パターンである。この演出パターンにおいては、第2枠可動体が第2状態となっている時間(タイミングt7~タイミングt21)が14秒間で、図197(B)に示す演出パターンにおいて第2枠可動体が第2状態となっている時間(タイミングt7~タイミングt15)である8秒間と比べて長くなっている。このように第2枠可動体が第2状態となっている時間を、第1枠可動体が第2状態となっている時間よりも長くすることで、遊技者が第2枠可動体が第2状態となっていることにより気が付きやすくなる。
図197(C)に示す演出パターンの期待度を、図197(B)に示す演出パターンの期待度よりも高くするようにしてもよい。例えば、図197(B)に示す演出パターンの期待度が15%に、図197(C)に示す演出パターンの期待度が25%となるように、演出パターンが選択されるように構成するとよい。このような構成とした場合、第2枠可動体が動作していることに気が付いた瞬間から、第2状態がどれだけ維持されるのかについて遊技者はより大きな期待感を感じることとなる。第2枠可動体が第2状態となっていることに遊技者が気が付くタイミングは一定ではなく、いつから第2状態となっていたのかわからない場合があるため、第2状態となっている継続時間が続けば続くほど遊技者は大きな期待感を抱くこととなる。
図197(B)に示す演出パターンと図197(C)に示す演出パターンとで、第2枠可動体が第2状態となっている継続時間が長いほど、特別抽選結果が大当りである期待度を高くする実施形態を示したが、第2状態となっている時間が異なる演出パターンを3以上設けるように構成してもよい。例えば、タイミングt7からタイミングt27まで第2状態を維持する演出パターンも実行可能とし、この演出パターンの期待度を30%としてもよい。
図197(B)に示す演出パターンと図197(C)に示す演出パターンでは、第2枠可動体が第2状態となっている継続時間が長いほど、特別抽選結果が大当りである期待度を高くするように構成したが、第2枠可動体が第2状態となっている継続時間ではなく、第2枠可動体が第2状態となる回数によって、期待度を示唆するように構成してもよい。図197(D)に示す演出パターンは、その一例を示している。図197(D)に示す演出パターンは第2枠可動体が第1状態から第2状態に2回動作した例を示しているが、第2枠可動体が2回目の動作を行わない演出パターンや、2回目の動作の次に3回目の動作を行う演出パターンを実行可能に構成してもよい。また、このときも、動作回数が増すほど、期待度が高くなるように構成するとよい。例えば、第2枠可動体が1回のみで動作した場合の期待度が15%に、第2枠可動体が2回動作した場合の期待度が25%に、第2枠可動体が3回動作した場合の期待度が35%となるように構成するとよい。このように、第2枠可動体の動作回数が増すほど、期待度が高くなるように構成することで、第2枠可動体が動作していることに早いタイミングで気が付いた遊技者は、第2枠可動体が何回動作するのかについて、大きな期待感を抱きながら第2枠可動体を視認することとなる。
図198(A)に示す演出パターンは、図197(A)に示す演出パターンを変形させた演出パターンである。この演出パターンにおいては、第1枠可動体の動作態様と第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像の表示態様は図197(A)に示す演出パターンと同一である(タイミングt20までは演出態様に差異がない)。一方、図198(A)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体がタイミングt21において、第1状態から第2状態への変化を開始し、タイミングt23からタイミングt33まで第2状態となり、タイミングt35において第1状態に戻る点で図197(A)に示す演出パターンと異なっている。また、図198(A)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体を移動する際に、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されることはない。
図197(A)に示す演出パターンと図198(A)に示す演出パターンとを実行可能な遊技機において、装飾図柄の変動中の所定のタイミングで、いずれか一方の演出パターンが実行される場合には、第1枠可動体が、第1状態から第2状態となり、その後第1状態に戻ったのち、所定時間(4秒間)が経過したタイミングで、第2枠可動体が第1状態を維持して第2状態とならない場合(図197(A)に示す演出パターンが選択された場合)と、第2枠可動体が第1状態から第2状態になる場合(図198(A)に示す演出パターンが選択された場合)とがありうる。
このような構成とすることで第1枠可動体の動作時に遊技者の目線が一度第1枠可動体に向いたのち、遊技者の目線が遊技盤側演出表示装置1600に戻る前に、第2枠可動体が動く場合がありうるため、遊技経験が少ない遊技者に対して、第2枠可動体が動作する場合があるということを認識させることが可能となる。
図198(A)に示す演出パターンの期待度を、図197(A)に示す演出パターンの期待度よりも高くするようにしてもよい。例えば、図198(A)に示す演出パターンの期待度が25%に、図197(A)に示す演出パターンの期待度が10%となるように、演出パターンが選択されるように構成するとよい。このような構成とすることで、第1枠可動体が動いたのちに、第2枠可動体が動くのではないかという期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。
図198(B)、図198(C)に示す演出パターンは、図197(A)に示す演出パターンを変形させた演出パターンである。この演出パターンにおいては、第1枠可動体の動作と第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像の表示が複数回行われる点で図197(A)に示す演出パターンと異なっている。
図198(B)、図198(C)に示す演出パターンにおいては、第1枠可動体が、タイミングt2において、第1状態から第2状態への変化を開始し、タイミングt4からタイミングt6まで第2状態となり、タイミングt8において第1状態に戻ったのち、再度、タイミングt11において、第1状態から第2状態への変化を開始し、タイミングt13からタイミングt15まで第2状態となり、タイミングt17において第1状態に戻った状態となる。また、第1枠可動体の動作に同期して第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像の動的表示が行われる。
その後、図198(C)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体がタイミングt21において、第1状態から第2状態への変化を開始し、タイミングt23からタイミングt33まで第2状態となり、タイミングt35において第1状態に戻る。一方、図198(B)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体の動作は行われない。
図198(B)に示す演出パターンと図198(C)に示す演出パターンとを実行可能な遊技機において、装飾図柄の変動中の所定のタイミングで、いずれか一方の演出パターンを実行する場合には、第1枠可動体が、第1状態から第2状態となり、その後第1状態に戻ったのち(タイミングt17)、所定時間(4秒間)が経過したタイミング(タイミングt21)で、第2枠可動体が第1状態から第2状態になる場合と第2枠可動体が第1状態を維持して第2状態とならない場合とがありうる。
このような構成とすることで第1枠可動体の動作時に遊技者の目線が継続して第1枠可動体に向いたのち、遊技者の目線が遊技盤側演出表示装置1600に戻る前に、第2枠可動体が動く場合がありうるため、遊技経験が少ない遊技者に対して、第2枠可動体が動作する場合があるということを認識させることが可能となる。
図198(C)に示す演出パターンの期待度を、図198(B)に示す演出パターンの期待度よりも高くするようにしてもよい。例えば、図198(B)に示す演出パターンの期待度が25%に、図198(C)に示す演出パターンの期待度が35%となるように、演出パターンが選択されるように構成するとよい。このような構成とすることで、第1枠可動体が動いたのちに、第2枠可動体が動くのではないかという期待感を遊技者に抱かせることが可能となる。
図199(A)~図199(C)に示す演出パターンは、図197(A)に示す演出パターンを変形させた演出パターンである。この演出パターンにおいては、第1枠可動体の動作よりも前のタイミングで第2枠可動体が動作する場合がある点で図197(A)に示す演出パターンと異なっている。
図199(A)~図199(C)に示す演出パターンにおいては、第1枠可動体が動作するタイミングや第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が表示されるタイミングは同一である。具体的には、第1枠可動体がタイミングt21からタイミングt23にかけて、第1状態から第2状態へと変化し、所定時間(8秒間)、第2状態を維持したのち(タイミングt23~タイミングt31)、第2状態から第1状態へと変化する(タイミングt31~タイミングt33)。また、第1枠可動体の動作に合わせて、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像が、第1状態から第2状態へと変化し、第2状態で所定時間継続して表示され、第2状態から第1状態へ変化する(タイミングt21~タイミングt33)。
一方で、図199(A)~図199(C)に示す各演出パターンにおいて、第2枠可動体の動作態様は、以下に示すようにそれぞれ異なっている。
図199(A)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体はタイミングt0からタイミングt39までの期間において第1状態をとり続け、第2状態となることはない。図199(B)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体が、タイミングt5において、第1状態から第2状態への変化を開始し、タイミングt7からタイミングt15まで第2状態となり、タイミングt17において第1状態に戻った状態となる。図199(C)に示す演出パターンにおいては、第2枠可動体が、タイミングt5において、第1状態から第2状態への変化を開始し、タイミングt7からタイミングt33まで第2状態となり、タイミングt35において第1状態に戻った状態となる。なお、いずれの演出パターンにおいても、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像の表示は行われない。
図199(C)に示す演出パターンの期待度を、図199(B)に示す演出パターンの期待度よりも高くするとともに、図199(B)に示す演出パターンの期待度を、図199(A)に示す演出パターンの期待度よりも高くするようにしてもよい。例えば、図199(A)に示す演出パターンの期待度が10%に、図199(B)に示す演出パターンの期待度が20%に、図199(C)に示す演出パターンの期待度が30%となるように、演出パターンが選択されるように構成するとよい。
図199(A)に示す演出パターンと図199(B)に示す演出パターンを比較すると、図199(B)に示す演出パターンの実行時には、遊技者が第2枠可動体の動作を見逃す場合がある。第2枠可動体の動作を視認できた遊技者にとっては、その後、第1枠可動体が動作することで、期待度が20%であると認識できることとなる。一方、第2枠可動体が動作したことに気が付けなかった遊技者にとっては、第1枠可動体が動作したとしても正確な期待度がよくわからないといった状態となる。
図199(A)に示す演出パターンと図199(C)に示す演出パターンを比較すると、図199(C)に示す演出パターンの場合は、第1枠可動体が移動したのちも、第2枠可動体は移動位置(第2状態)にありつづける。このため、第1枠可動体を模した枠可動体模擬画像を見て、第1枠可動体が第2状態となったことに気が付いた遊技者は、第2枠可動体の状態を確認し、第2枠可動体がその時点で動作しておらず第1状態となっている場合には、期待度がそれほど高くないことを認識できる。一方、第2枠可動体がその時点で動作しており第2状態となっている場合には、期待度が相対的に高いということを認識できる。
図199(B)に示す演出パターンと図199(C)に示す演出パターンを比較すると、第2枠可動体が動作して第2状態となっていると遊技者が気が付いた時点で、第2枠可動体の第2状態となっている間に第1枠可動体が動くのではないかという点に遊技者の興味が行くこととなる。そして、第1枠可動体が動作して第2状態となった場合には、期待度が高いことを遊技者は認識できる。一方で、第1枠可動体が第1状態となる前に、第2枠可動体が第1状態となってしまった場合には、遊技者は、相対的に期待度が低いと認識することとなる。
なお、図199(C)に示す演出パターンにおいては、第1枠可動体が第1状態となったのちに、第2枠可動体を第1状態とするように構成している。このような構成とすることで、期待度が高いという遊技者にとって望ましい状態を遊技者に長期間楽しませることが可能となっている。
図154に示す右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200をそれぞれ、第1枠可動体、第2枠可動体として、実施例を説明してきたが、図163等に示すような右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200をそれぞれ第1枠可動体、第2枠可動体として上記した演出パターンを実行するように構成してもよい。
図154に示す右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200をそれぞれ、第1枠可動体、第2枠可動体として、実施例を説明してきたが、図169等、図178等に示すような右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のいずれか一方または双方を第1枠可動体とし、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450のいずれか一方または双方を第2枠可動体としてもよい。そして、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のいずれか一方または双方が第2状態となった状態を、第1枠可動体の第2状態とし、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450のいずれか一方または双方が第2状態となった状態を、第2枠可動体の第2状態として、上記した演出パターンを実行するように構成してもよい。
図169等、図178等に示す実施形態において上記した演出パターンを実行する場合には、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のうちの一方を第1状態から第2状態としたのち、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のうちの他方を第1状態から第2状態とすることを、第1枠可動体を第1状態から第2状態とする動作として採用してもよい。また、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のうちの他方を第2状態から第1状態としたのち、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のうちの一方を第2状態から第1状態とすることを、第1枠可動体を第2状態から第1状態とする動作として採用してもよい。
同様に、図169等、図178等に示す実施形態において上記した演出パターンを実行する場合には、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450のうちの一方を第1状態から第2状態としたのち、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450のうちの他方を第1状態から第2状態とすることを、第2枠可動体を第1状態から第2状態とする動作として採用してもよい。また、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450のうちの他方を第2状態から第1状態としたのち、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450のうちの一方を第2状態から第1状態とすることを、第2枠可動体を第2状態から第1状態とする動作として採用してもよい。
このように、複数の枠可動体による連続的な動作による状態の変化をまとめて、1の枠可動体の状態の変化としてもよい。
右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350を第1枠可動体として状態を変化させるとともに、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450を第2枠可動体として状態を変化させる例を示したが、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350の一方のみを第1枠可動体として動作させるように構成し、他方については動作させず待機状態のままとするように構成してもよい。あるいは、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450の一方のみを第2枠可動体として動作させるように構成し、他方については動作させず待機状態のままとするように構成してもよい。
例えば、右耳内側枠可動体7300と右耳外側枠可動体7350のうち、右耳内側枠可動体7300のみを第1枠可動体として状態を変化させるとともに、左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450を第2枠可動体として状態を変化させるように構成してもよい。
この場合、第1枠可動体と第2枠可動体とで、正面視や側面視によって視認される面積が異なることとなる。具体的には、第1枠可動体は右耳内側枠可動体7300から構成されるため、視認される面積が相対的に小さく、第2枠可動体は左耳内側枠可動体7400と左耳外側枠可動体7450とから構成されるため、視認される面積が相対的に大きくなる。
このような構成とすることで、相対的に小さい第1枠可動体の状態の変化に際しては、状態を変化させる際に第1枠可動体の状態の変化に対応した枠可動体模擬画像が表示されるため、第1枠可動体の状態の変化を遊技者が見落とすといった事態の発生を抑制することが可能となる。一方で、相対的に大きい第2枠可動体の状態の変化に際しては、あえて、第2枠可動体に対応する枠可動体模擬画像を表示しないことで、第2枠可動体が状態を変化させていることに遊技者が気が付いたときに、遊技者により大きな驚きを与えることが可能となる。
図184と図185を参照して説明した複数の枠可動体の構造において、上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。
例えば、幕板ボトムユニット右足可動体7700を第1枠可動体とし、幕板ボトムユニット左足可動体7750を第2枠可動体としてもよい。さらに、幕板ボトムユニット右足可動体7700と幕板ボトムユニット左足可動体7750が、図184(A)、図184(C)、図185(A)に示す待機位置にある状態を第1状態とし、図184(B)、図184(D)、図185(B)に示す移動位置にある状態を第2状態として、上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。
あるいは、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と扉枠サイドユニット右腕下腕部7630を第1枠可動体とし、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670と扉枠サイドユニット左腕下腕部7680を第2枠可動体としてもよい。さらに、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と扉枠サイドユニット右腕下腕部7630、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670と扉枠サイドユニット左腕下腕部7680が、図184(A)、図184(C)、図185(A)に示す待機位置にある状態を第1状態とし、図184(B)、図184(D)、図185(B)に示す移動位置にある状態を第2状態として、上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。
例えば、図198(A)に示した演出パターンを実行した場合には、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と扉枠サイドユニット右腕下腕部7630が、扉枠サイドユニット右腕上腕部7620と扉枠サイドユニット右腕下腕部7630を模した枠可動体模擬画像の表示を伴いつつ、待機位置にある状態(第1状態)から移動位置にある状態(第2状態)に変化したのち、待機位置にある状態(第1状態)に変化し、次いで、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670と扉枠サイドユニット左腕下腕部7680が、扉枠サイドユニット左腕上腕部7670と扉枠サイドユニット左腕下腕部7680を模した枠可動体模擬画像の表示を伴わずに、待機位置にある状態(第1状態)から移動位置にある状態(第2状態)に変化したのち、待機位置にある状態(第1状態)に変化することとなる。
あるいは、幕板ボトムユニット右足可動体7700と幕板ボトムユニット左足可動体7750のいずれか一方あるいは双方を第1枠可動体とし、扉枠トップユニット顔装飾部7500が有する扉枠トップユニット顔上可動体7510、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522、扉枠トップユニット顔下口可動体7524のうちの少なくとも1つを第2枠可動体としてもよい。さらに、幕板ボトムユニット右足可動体7700、幕板ボトムユニット左足可動体7750、扉枠トップユニット顔上可動体7510、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、扉枠トップユニット顔下鼻可動体7522、扉枠トップユニット顔下口可動体7524が、図184(A)、図184(C)、図185(A)に示す待機位置にある状態を第1状態とし、図184(B)、図184(D)、図185(B)に示す移動位置にある状態を第2状態として、上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。
例えば、幕板ボトムユニット右足可動体7700を第1枠可動体とし、扉枠トップユニット顔上可動体7510を第2枠可動体として、上述した演出パターンを実行するように構成してもよい。この場合、幕板ボトムユニット右足可動体7700よりも大きさが大きい扉枠トップユニット顔上可動体7510について枠可動体模擬画像を表示しないこととなる。このような構成とすることで、扉枠トップユニット顔上可動体7510(第2枠可動体)が状態を変化させていることに遊技者が気が付いたときに、遊技者に対してより大きな驚きを与えることが可能となる。
なお、扉枠トップユニット顔上可動体7510に加え、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200についても第2枠可動体とし、扉枠トップユニット顔上可動体7510が下方に収納された位置から上方への移動を完了したのちに、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が扉枠トップユニット顔上可動体7510に収納された状態から上方の移動への移動を完了した状態を、第2枠可動体の第2状態としてもよい。
このように、遊技領域5aや遊技盤側演出表示装置1600をはさんで対向する位置に、第1枠可動体と第2枠可動体とを距離を置いて設ける構成とすることで、遊技者が一方の枠可動体を視認しているときに、他方の枠可動体が遊技者に視認されにくくなるように構成されている。特に、図198(A)に示すような演出パターンを実行した場合には、第1枠可動体に遊技者の意識が集中して、視角上、遠い位置にある第2枠可動体が視界に入らない状態となる。そして、第2枠可動体の動作後の状態に気が付いた遊技者に対して、第2枠可動体が予想もしない状態へと変化したという大きな驚きを与えることが可能となる。
第2枠可動体を動作させる際に、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像を表示しない演出パターンを示してきたが、短時間だけ、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像を表示するように構成してもよい。この場合、第2枠可動体が第2状態となった後半の所定の期間において短期間(例えば1秒間)、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像を遊技盤側演出表示装置1600に表示するように構成してもよい。例えば、図198(A)に示す演出パターンにおけるタイミングt30~タイミングt31にかけて、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像を表示するように構成するとよい。
このような構成とすることで、第2枠可動体が動作したことを遊技者に気が付かれない、といった事態の発生を抑制することが可能となる。
あるいは、図198(A)に示す演出パターンにおけるタイミングt33~タイミングt34にかけて、第2枠可動体を模した枠可動体模擬画像を表示するように構成してもよい。
このような構成とした場合には第2枠可動体が第2状態から第1状態へと状態を変化させている状態を遊技者が視認することとなり、遊技者は、第2枠可動体が第2状態となっている状態を楽しむことができなかったという悔しさを感じることとなる。これにより、それ以降の遊技において、第2枠可動体がいつの間にか動作しているのではないかという注意意識を高めることが可能となる。
図155(A)~図156(B)を参照して枠可動体が動作する演出パターンを示したが、このように枠可動体を移動させた場合には、遊技者が予期せぬ位置に移動後の枠可動体が位置することで、遊技者が手や頭部を枠可動体に激しく接触させて、遊技者がけがをしたり、枠可動体が破損してしまうおそれがある。一方、枠可動体を動作可能な遊技機にあっては、枠可動体の動作に加えて、遊技盤5側における各種の演出が行われ、遊技者に対して過剰な態様で演出が実行されてしまうおそれがある。以下に示す実施形態は、このような課題を解決することを目的とするものである。図200と図201、図202と図203、図204と図205、図206と図207は、それぞれ図155と図156、図164と図165、図170と図171、図179と図180をそれぞれ参照して説明した演出パターンの変形例を示したものである。
図200と図201、図202と図203、図204と図205、図206と図207に示す各実施形態においては、所定のタイミングで、変動演出音の音量を通常の状態から、音量が低下した抑制状態とするように構成されている。変動演出音は、装飾図柄の変動に合わせて、所定の楽曲が再生され、遊技者からはバックグランドミュージックのように認識される音のことである。例えば、所定の歌手が歌う音声と複数の楽器の演奏音とからなる楽曲が数分間再生され、その間に、装飾図柄の変動(例えば、装飾図柄の変動結果がすべて非リーチハズレで変動時間が平均10秒程度の場合)が複数回行われる。このような変動演出音を遊技者に対して出力することで遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。なお、このような楽曲を予め複数用意しておき、ある楽曲の再生が最後まで終了したタイミングで、異なる楽曲の再生を開始するように構成してもよい。あるいは、遊技状態の変更に合わせて、それまで再生していた楽曲を再生途中でフェードアウトさせ、それまで再生していた楽曲とは異なる他の楽曲を再生するように構成してもよい。本実施形態においては、枠可動体が動作するタイミングに合わせて、このような変動演出音の音量を抑制させることで、演出が過剰となる状態を抑制している。
また、本実施形態においては、枠可動体が動作するタイミングに合わせて、枠可動体が動作することや動作したことを遊技者に喚起する特別な音を短時間再生するように構成している。特別喚起音としては、変動演出音のように長時間再生される一連の楽曲として認識されるような音を発するのではなく、効果音(例えば「ピンポーン」といったチャイム音)を1秒間で再生したり、短期間(例えば2秒)で再生が終了する楽曲を再生したり、太鼓を連続して叩いた様な音(例えば「ドコドコドコ・・・・」といった音)を数秒間再生するとよい。また、特別喚起音を構成する音に、変動演出音の一部として用いられる楽器音が含まれないように構成するとよい。また、特別喚起音は、変動演出音の出力状態に影響を受けることがなく所定の音量で出力される。例えば、変動演出音の音量が抑制されない通常状態であっても、変動演出音の音量が抑制された抑制状態であっても、予め定められた音量で特別喚起音の出力は行われる。また、特別喚起音の音量は、抑制状態における変動演出音の音量より大きくするとよい。なお、後述する演出パターンにおいては、特別喚起音が出力された状態を10秒程度維持する場合もある。この場合には、このような効果音や再生が短期間で終了する楽曲を繰り返し再生して、特別喚起音が出力された状態を維持するように構成するとよい。
このように枠可動体の動作に合わせて、変動演出音の音量を抑制させるとともに、特別喚起音を発生させることで、遊技者に提供される演出が過剰になることを防止することが可能となる。さらに、遊技者が枠可動体に接触することで、遊技者がけがをしたり、枠可動体が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図200(A)~図201(B)に示す演出パターンにおいては、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動位置への移動を開始したタイミング(タイミングt7)で、変動演出音の状態を抑制状態にするとともに、特別喚起音を出力した状態にするように構成している。また特別喚起音の出力は、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。また、変動演出音の抑制状態についても、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。
図202(A)~図203(B)に示す演出パターンにおいては、枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から回転を開始した状態(第2状態)に変化したタイミング(タイミングt9)で、変動演出音の状態を抑制状態にするとともに、特別喚起音を出力した状態にするように構成している。また特別喚起音の出力は、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。また、変動演出音の抑制状態についても、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。
図204(A)~図205(B)に示す演出パターンにおいては、内側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から移動位置への移動を開始したタイミング(タイミングt7)で、変動演出音の状態を抑制状態にするとともに、特別喚起音を出力した状態にするように構成している。また特別喚起音の出力は、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。また、変動演出音の抑制状態についても、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。
図206(A)~図207(B)に示す演出パターンにおいては、内側枠可動体が待機位置にある状態(第1状態)から回転を開始した状態(第2状態)に変化したタイミング(タイミングt5)で、変動演出音の状態を抑制状態にするとともに、特別喚起音を出力した状態にするように構成している。また特別喚起音の出力は、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。また、変動演出音の抑制状態についても、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)や操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するように構成している。
このように、枠可動体が動作を始めるタイミングで、変動演出音の出力状態を通常状態から抑制状態にするとともに特別喚起音を非出力状態から出力状態にすることで、演出状態が過剰になることを抑制することが可能となる。
また、図204(A)~図205(B)を参照して示したように、複数の枠可動体が順に動作しうる場合には、2番目に動作する枠可動体が動作を始めるタイミングで、変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態にするとともに特別喚起音を出力状態から非出力状態としている。このような構成とすることで、演出に必要な変動演出音を過剰に止めすぎることを抑制することができる。
変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態に戻すタイミング及び特別喚起音の出力状態を非出力にするタイミングとしては、遊技者により操作部への操作が行われたときあるいは操作有効期間が終了したタイミングとしている。これは、枠可動体が移動してから所定時間が経過しているので、変動演出音を抑制する意味が低い、枠可動体模擬画像が遊技盤側演出表示装置1600に表示されることで枠可動体が動作したことに遊技者が気が付く、といった理由からである。
一方、変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態に戻すタイミングや特別喚起音の出力状態を出力状態から非出力状態にするタイミングを枠可動体が第1状態に戻ったときとしてもよい。このような構成とすることで、遊技者が枠可動体に接触することで、遊技者がけがをしたり、枠可動体が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。なお、複数の枠可動体が異なるタイミングで第1状態に戻る演出パターンの場合には、最も遅く第1状態となる枠可動体が第1状態に戻ったタイミングで変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態に戻すとともに特別喚起音の出力状態を出力状態から非出力状態にするとよい。
あるいは、操作部への操作があったタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングで変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態に戻す一方で、特別喚起音を出力状態から非出力状態にするタイミングを枠可動体が第1状態に戻ったときとしてもよい。このような構成とすることで、遊技者が枠可動体に接触することで、遊技者がけがをしたり、枠可動体が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。
あるいは、操作部への操作があったタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングで特別喚起音を出力状態から非出力状態とするとともに、変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態に戻すタイミングを枠可動体が第1状態に戻ったときとしてもよい。このような構成とすることで、遊技者が枠可動体に接触することで、遊技者がけがをしたり、枠可動体が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図204と図205、図206と図207を示してそれぞれ説明した演出パターンのように、枠可動体が複数あり、枠可動体が動作しはじめるタイミングが複数ある場合には、複数の枠可動体のそれぞれに対応して、異なる特別喚起音を出力するように構成してもよい。
図204と図205を示して説明した演出パターンにおいて、操作部への操作が行われたタイミング(タイミングt14)あるいは操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で、変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態とし、特別喚起音を非出力状態とする例を示したが、操作部への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミング以降も変動演出音の抑制状態や特別喚起音の出力状態を継続する場合があるように構成してもよい。
例えば、図204(A)に示す演出パターンにおいては、外側枠可動体が移動位置へ移動中のタイミングt15や外側枠可動体が移動位置への移動を完了するタイミングt16まで、あるいは、外側枠可動体が待機位置へ移動中のタイミングt27や外側枠可動体が待機位置への移動を完了するタイミングt28まで変動演出音の抑制状態や特別喚起音の出力状態を継続するように構成してもよい。
また、図205(A)に示す演出パターンにおいては、外側枠可動体が移動位置へ移動中のタイミングt19や外側枠可動体が移動位置への移動を完了するタイミングt20まで、あるいは、外側枠可動体が待機位置へ移動中のタイミングt27や外側枠可動体が待機位置への移動を完了するタイミングt28まで変動演出音の抑制状態や特別喚起音の出力状態を継続するように構成してもよい。
一方、図204(B)、図205(B)に示す演出パターンにおいては、演出パターンは変形せず、図204(B)に示す演出パターンにおいてはタイミングt14において、図205(B)に示す演出パターンにおいてはタイミングt18において、変動演出音の出力状態を抑制状態から通常状態とし、特別喚起音を非出力状態とする。
このように、外側枠可動体が動作する場合(すなわち特別抽選結果が大当りである場合)には、外側枠可動体の動作に応じて、変動演出音の抑制状態や特別喚起音の出力状態を継続するように構成することで、移動位置への移動中あるいは移動位置へ移動した状態(第2状態)の外側枠可動体に、遊技者が接触することで、遊技者がけがをしたり、外側枠可動体が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。特に外側枠可動体は特別抽選結果が大当りであることが確定したタイミングで移動を開始することとなるため遊技者の感じる興奮は非常に大きなものとなるが、このような実施形態によれば、遊技者を興ざめさせることなく、外側枠可動体が動作していることを遊技者に認識させることが可能となる。
特別喚起音を出力するタイミングを限定的なものとしてもよい。例えば、枠可動体が第1状態から第2状態に変化している期間、第2状態から第1状態に変化している期間の少なくとも一方の期間においてのみ特別喚起音を出力するように構成してもよい。
例えば、図200(A)~図201(B)に示す演出パターンにおいては、枠可動体が第1状態から第2状態に変化している期間(タイミングt7からタイミングt9の期間)、枠可動体が第2状態から第1状態に変化している期間(タイミングt22からタイミングt24の期間)の少なくとも一方の期間においてのみ特別喚起音を出力し、その他の期間においては特別喚起音を出力しないように構成してもよい。このような構成とした場合も、遊技者が枠可動体に接触するという事態の発生を抑制することが可能となる。
また、図204(A)、図205(B)に示す演出パターンにおいては、内側枠可動体が第1状態から第2状態に変化している期間(タイミングt7からタイミングt9の期間)、内側枠可動体が第2状態から第1状態に変化している期間(タイミングt30からタイミングt32の期間)の少なくとも一方の期間においてのみ特別喚起音を出力し、その他の期間においては特別喚起音を出力しないように構成してもよい。このような構成とした場合でも、遊技者が枠可動体に接触するという事態の発生を抑制することが可能となる。
また、図204(A)、図205(A)に示す演出パターンにおいては、外側枠可動体が第1状態から第2状態に変化する期間(図204(A)に示す演出パターンにおいてはタイミングt14からタイミングt16の期間、図205(A)に示す演出パターンにおいてはタイミングt18からタイミングt20の期間)、外側枠可動体が第2状態から第1状態に変化する期間(タイミングt26からタイミングt28)の少なくとも一方の期間においてのみ特別喚起音を出力し、その他の期間においては特別喚起音を出力しないように構成してもよい。このような構成とした場合でも、遊技者が枠可動体に接触するという事態の発生を抑制することが可能となる。
また、内側枠可動体が第1状態から第2状態に変化している期間(タイミングt7からタイミングt9の期間)、内側枠可動体が第2状態から第1状態に変化している期間(タイミングt30からタイミングt32の期間)、外側枠可動体が第1状態から第2状態に変化する期間(図204(A)に示す演出パターンにおいてはタイミングt14からタイミングt16の期間、図205(A)に示す演出パターンにおいてはタイミングt18からタイミングt20の期間)、外側枠可動体が第2状態から第1状態に変化する期間(タイミングt26からタイミングt28)のうちの少なくとも一の期間においてのみ特別喚起音を出力し、その他の期間においては特別喚起音を出力しないように構成してもよい。このような構成とした場合でも、遊技者が枠可動体に接触するという事態の発生を抑制することが可能となる。
上述した各演出パターンにおいて、変動演出音の状態を抑制状態としたのち、少し遅れて特別喚起音を出力するように構成してもよい。例えば、変動演出音を抑制した状態にしてから2秒後に特別喚起音を出力するように構成してもよい。例えば、図200(A)~図201(B)に示す演出パターンにおいては、タイミングt7において変動演出音を抑制状態としたのち、タイミングt9において特別喚起音を出力するように構成するとよい。このような構成とすることで、変動演出音が抑制状態となったこと、特別喚起音が変動演出音と異なる性質のものであることを、遊技者が明確に認識できるようになる。
あるいは、上述した各演出パターンにおいて、特別喚起音を出力するタイミングよりも所定時間前のタイミングで変動演出音の状態を抑制状態とするように構成してもよい。例えば、特別喚起音を出力するタイミングの2秒前に変動演出音を抑制した状態にするように構成してもよい。例えば、図200(A)~図201(B)に示す演出パターンにおいては、タイミングt5において変動演出音を抑制状態としたのち、タイミングt7において特別喚起音を出力するように構成するとよい。このような構成とすることで、変動演出音が抑制状態となったこと、特別喚起音が変動演出音と異なる性質のものであることが明確に認識できるようになる。
特別喚起音の出力を終了するタイミングをあらかじめ定められたタイミングとしてもよい。例えば、枠可動体が動き始めてから最初の2秒間のみ特別喚起音が出力された状態とするように構成してもよい。例えば、図200(A)~図201(B)に示す演出パターンにおいては、タイミングt7において変動演出音を抑制状態とするとともに特別喚起音の出力を開始し、タイミングt9において特別喚起音の出力を終了するように構成するとよい。なお、変動演出音については、操作部への操作があったタイミング(タイミングt14)、あるいは、操作有効期間が終了したタイミング(タイミングt18)で終了するとよい。このような構成とすることで、特別喚起音の出力が終了したタイミング以降も変動演出音が抑制された状態が続くため、特別喚起音が出力されたことを遊技者が認識しやすくなる。
枠可動体の動作開始よりも前に変動演出音の抑制及び特別喚起音の出力を行うように構成してもよい。例えば、枠可動体が動作を開始する2秒前のタイミングで変動演出音の抑制及び特別喚起音の出力を行うように構成するとよい。例えば、図200(A)~図201(B)に示す演出パターンにおいては、タイミングt5において変動演出音を抑制状態とするとともに特別喚起音の出力を開始し、タイミングt7において、枠可動体の状態を第1状態から第2状態へと変化させる動作を開始するように構成するとよい。このような構成とした場合でも、枠可動体が動くことを認識可能となり、遊技者が枠可動体に接触してケガをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。
枠可動体の動作開始と変動演出音を抑制状態とするタイミングに合わせて、操作有効期間を発生させるように構成してもよい。例えば、図204(A)~図205(B)に示す演出パターンにおいては、タイミングt7において操作有効期間を発生させるとともに、操作指示表示を開始し、枠可動体の発光演出状態を消灯状態とするように構成するとよい。このような構成とした場合でも、枠可動体が動くことを認識可能となり、遊技者が枠可動体に接触してケガをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図163、図166、図167、図168を参照して示した実施形態における枠可動体を所定角度ゆっくりと回動させることで、図155(A)~図156(B)に示したタイムチャートあるいは図155(A)~図156(B)に示したタイムチャートの変形例における枠可動体のように動作させてもよい。例えば、図163に示した実施形態における枠可動体を2秒間かけて右から見て時計回りに90度回転させるとよい。なお、待機位置へ移動させる際には、枠可動体を2秒間かけて右から見て反時計回りに90度回転させるとよい。
また、図178、図181、図182と図183をそれぞれ参照して示した実施形態における外側枠可動体と内側枠可動体を、図170と図171に示したタイムチャートあるいは図170と図171に示したタイムチャートの変形例における内側枠可動体と外側枠可動体のように動作させてもよい。例えば、図178に示した実施形態における外側枠可動体を2秒間かけて右から見て時計回りに90度回転させるとよい。さらに、特別抽選結果が大当りであり、操作部への操作があったタイミングあるいは操作有効期間の終了タイミングにおいて、内側枠可動体を2秒間かけて右から見て時計回りに90度回転させるとよい。なお、待機位置へ移動させる際には、内側枠可動体を2秒間かけて右から見て反時計回りに90度回転させたのち、外側枠可動体を2秒間かけて右から見て反時計回りに90度回転させるとよい。
図154、図159、図160、図161、図162を参照して説明した枠可動体、図169、図172、図173、図174と図175、図176と図177をそれぞれ参照して説明した内側枠可動体、図169、図172、図173、図174と図175、図176と図177をそれぞれ参照して説明した外側枠可動体が第2状態となっている状態において、枠可動体あるいは、内側枠可動体と外側枠可動体のいずれか一方または双方が、1~2センチメートル程度の上下方向の動作あるいは5度程度の回動動作を続けるように構成してもよい。このような構成とすることで枠可動体、内側枠可動体、外側枠可動体が動作して第2状態となったことに遊技者が気が付きやすくすることが可能となる。
図164と図165、図179と図180をそれぞれ参照して説明した実施形態においては、枠可動体の回転方向が右側から見て時計回りとなっている。このため、枠可動体の回転方向が右側から見て反時計回りの場合と比べると、枠上に遊技者が手などを置いていたときに、手などを扉枠トップユニット570内に巻き込むといった事態の発生を抑制することが可能となっている。
一方、図164と図165、図179と図180に示した実施形態において、枠可動体の回転方向を右側から見て反時計回りに回転させるように構成してもよい。このような構成とすることで回転体が遊技者に近づくように視認されることとなり、枠可動体を迫力ある態様で遊技者に視認させることが可能となる。
図164と図165、図179と図180に示した実施形態において、枠可動体、内側枠可動体、外側枠可動体を第2状態において360度以上ぐるぐると回転させるのではなく、所定の回動範囲内で右から見て時計回り方向の回動動作と右から見て反時計回りの回動動作を交互に繰り返すように構成してもよい。例えば、図163(B)、図163(E)あるいは図178(B)、図178(E)に示すように枠可動体、内側枠可動体、外側枠可動体が直立した状態を中心として、手前側に45度、後ろ側に45度の範囲内で枠可動体、内側枠可動体、外側枠可動体が回動動作を繰り返すように構成してもよい。このような構成とした場合でも、枠上に遊技者が手などを置いていたときに、手などを扉枠トップユニット570内に巻き込むといった事態の発生を抑制することが可能となっている。
なお、図178(A)~図178(E)に示した内側枠可動体、外側枠可動体においては、内側枠可動体が右から見て時計回り方向の回動動作を行う際に、外側枠可動体が右から見て反時計回りの回動動作を行い、内側枠可動体が右から見て反時計回り方向の回動動作を行う際に、外側枠可動体が右から見て時計回りの回動動作を行うように構成してもよい。このような構成とした場合でも、枠上に遊技者が手などを置いていたときに、手などを扉枠トップユニット570内に巻き込むといった事態の発生を抑制することが可能となっている。
図154、図169を参照した説明した実施形態においては、枠可動体が発光部を備えていたが、枠可動体外の所定の箇所(例えば、扉枠トップユニット570内)に枠可動体を照明する発光部を有するように構成し、その発光部により枠可動体を照明するように構成してもよい。あるいは、これらの双方を設けるように構成し、枠可動体が備える発光部と枠可動体外の発光部とで枠可動体を照明し所定の演出状態とするように構成してもよい。
一方、図163(A)~図163(E)、図178(A)~図178(E)を参照して説明した実施形態においては、枠可動体に対応して扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052を扉枠トップユニット570に設ける例を示したが、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200内にそれぞれ発光部を設けたり、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450内にそれぞれ発光部を設けることで、扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052と同様の発光態様で枠可動体を発光させるように構成してもよい。あるいは、これらの双方を設けるように構成し、枠可動体が備える発光部と枠可動体外の発光部とで枠可動体を照明し所定の演出状態とするように構成してもよい。
図154から図207を参照して、枠可動体が第1状態から第2状態となったり、第2状態を経て第3状態や第4状態となる例を示してきたが、第1状態から第2状態へと変化する途中の枠可動体、第2状態~第4状態への変化が完了した枠可動体を遊技者や遊技店の店員が手を使って押し込むなどすることで、むりやり初期位置に位置する状態(第1状態)に戻せるように構成してもよい。この場合、枠可動体を駆動する図示しない駆動機構に枠可動体の位置を検知可能なセンサを設け、枠可動体が初期位置に位置するはずがないタイミングで初期位置に位置していた場合には、遊技者や遊技店の店員による押し込み等の操作が行われたものと判断して、それ以上駆動機構を動作させないようして枠可動体が初期位置に留まるように構成してもよい。
このような構成とすることで、枠可動体を任意のタイミングで遊技者や遊技店の店員が初期位置(第1状態)に戻すことが可能となる。また、枠可動体の上に重量のある物品(遊技者が所持するバッグなど)が載置されていた場合でも、枠可動体を動作させる駆動機構が枠可動体を動作させないように制御されることとなるため、駆動機構に負荷がかかることを抑制することが可能となる。また、遊技者や遊技店の店員がケガをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図154から図207を参照して、枠可動体の基本的な構造と枠可動体の構造についての変形例、枠可動体の基本的な制御態様と枠可動体の制御態様の変形例を示してきたが、枠可動体の構造についての所定の実施例や変形例に対して、枠可動体の制御態様の所定の実施例や変形例を適用してもよい。また、枠可動体の構造についての所定の実施例や変形例に対して、枠可動体の構造についての他の実施例や変形例を1以上適用してもよい。また、枠可動体の制御態様の所定の実施例や変形例に対して、枠可動体の制御態様の他の実施例や変形例を1以上適用してもよい。
実施形態における各演出例や各演出例における各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。また、各役物構成における各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。
(第2実施形態)
以下では、図208~図235に図示された実施の態様にもとづいて、本第2実施形態の説明を行う。
ところで、遊技機における遊技球の転動領域には複数の障害釘が設置されているわけであるが、従来、悪意のある遊技者等によって不正に障害釘が曲げられ、これによって遊技球を入賞に有利な方向へ導き、多くの遊技球を不正に入賞口に入賞させる不正行為が行われていた。
例えば、閉店後の遊技店に侵入し、扉枠を開けて直接工具等で障害釘を曲げる不正行為や、開店営業中においては、遊技中にピアノ線等を遊技領域に侵入させ、障害釘を曲げるなどして不正に遊技球を有利な方向に導くような不正行為が行われ、このような不正行為によって遊技店に多大な被害をもたらしていた。以降、説明する実施形態は、上記事情に鑑みてなされたものであり、障害釘に対する不正行為を未然に防ぐ手段を提供することを目的とする。
図208には第2実施形態における遊技盤5’の正面図が、図209には遊技盤5’の分解正面斜視図がそれぞれ図示されている。図示されるように、本実施形態における遊技盤5’は、表ユニット2000、遊技パネル1100、裏ユニット3000から主に構成されている。
裏ユニット3000は、主に各種可動部材によって可動演出を行う可動演出ユニット3600と、その背後に配置され、遊技情報の表示や演出表示等を映像として表示する遊技盤側演出表示装置1600などによって構成されている。そして、遊技盤側演出表示装置1600や、可動演出ユニット3600による演出は、遊技パネル1100の中央に形成される開口を介して遊技者に視認可能に構成されている。
図209に図示された遊技盤5’の分解正面斜視図および図210に図示された遊技パネル1100の分解正面斜視図に示されるように、パネル板1110には、その前面側に前構成部材1000や外レール1001、内レール1002が取り付けられ、さらに、複数の障害釘1200や各種入賞装置(一般入賞口2001、第一始動口2002)等が設けられるとともに、パネル板1110の中央部に広がる開口部には、表ユニット2000が前方から嵌め込まれて、当該パネル板1110に前方から図示されないビスにより固着されている。
本実施形態におけるパネル板1110は、厚さ約10mmの無色透明なアクリル板材によって形成されている。なお、当該パネル板1110の素材としては、例えば、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂板等を挙げることができる。
また、本実施形態におけるパネル板1110には、複数の障害釘1200が植設されており、遊技球の発射方向に対応して左側遊技領域5’aと右側遊技領域5bが、パネル板1110の前面に構成されている。すなわち、図210の分解正面斜視図に図示されているように、遊技者による右打ちによって発射された遊技球の転動領域として右側遊技領域5bが形成されており、パネル板1110の右側から中央の開口部に向かって凸状のパネル凸部1117が、当該パネル板1110と一体的に形成されている。そして、当該パネル凸部1117の前面側には、図213の障害釘の配置平面図に図示されているように、障害釘1201~1218が植設されている。
図210の遊技パネル1100の分解正面斜視図に図示されているように、本実施形態における表ユニット2000は、厚さ約2mmの無色透明なアクリル板材によって略環状に形成されており、主に、ステージ2530やワープ出口2522、大入賞口2005、流路装置2700、後述する領域カバー部材2600などから構成されている。
また、図211の遊技パネル1100の拡大正面斜視図および図212の領域カバー部材2600の分解正面斜視図に示されるように、表ユニット2000の正面視右側には、右打ちによって発射された遊技球を受け入れて流下させる、流路装置2700が設けられており、当該流路装置2700は、上記図212に図示されるように左右に並列して設けられる第一流路形成部材2720aと第二流路形成部材2720bとによって構成されている。
上記第一流路形成部材2720aと第二流路形成部材2720bの上部には、右打ちによって発射された遊技球を受け入れる、第一流路入球口2710aおよび第二流路入球口2710bをそれぞれ備えており、さらに、下部には第一流路出口2730aおよび第二流路出口2730bを備えている。したがって、右打ちによって発射された遊技球は、上記第一流路入球口2710aまたは第二流路入球口2710bに入球し、上記第一流路出口2730aまたは第二流路出口2730bから排出されて、前述のパネル板1110に形成された右側遊技領域5bへ遊技球が排出されるよう構成されている。
本実施形態では、前述したように右側遊技領域5bが構成されるパネル凸部1117には障害釘1201~1218が植設されており、より具体的には、図213の障害釘の配置平面図に図示されるような配置態様で障害釘1201~1218が植設されて、複数の遊技球の流路が形成されている。すなわち、パネル凸部1117の上方の左右方向には3本の障害釘1201、1202、1203がそれぞれ等間隔で植設され、その下方で12本の障害釘1204~1215が略上下方向に2本の障害釘が近接する態様で植設されている。さらにその下方では、3本の障害釘1216~1218が略斜め方向に近接して植設されている。なお、本実施形態では上記のような配置で障害釘を植設しているが、必ずしもこのような配置態様に限定されるものではなく、適宜、任意の位置に障害釘を植設することが可能である。
さらに、図211の遊技パネル1100の拡大正面斜視図および図212の領域カバー部材2600の分解正面斜視図に示されるように、本実施形態の表ユニット2000には、前述した流路装置2700および右側遊技領域5bを前面側から覆うようにして、領域カバー部材2600が取り付けられている。
本実施形態の領域カバー部材2600は図示されるように上下方向に延びる厚さ約2mmの無色透明なアクリル板材によって形成されている。このような構成によれば、流路装置2700や右側遊技領域5bを覆いつつも、当該領域カバー部材2600を介して背面側の遊技球の転動状態を視認することが可能となる。
なお、領域カバー部材2600の厚さは必ずしも本実施態様における厚さに限定されるものではなく、適宜変更することが可能であり、領域カバー部材2600を構成する素材についても、例えば、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の無色透明な合成樹脂板等で構成することも可能である。
また、領域カバー部材2600は、前面および背面ともに略平面状に形成されており、正面視下部位置には前後方向に貫通する複数の開口部として貫通部2611~2620を含む貫通部2610が形成されている。そして、これら貫通部2611~2620は、右側遊技領域5bのパネル凸部1117に植設された障害釘1201~1218の釘頭部を収容可能な収容部として機能するように構成されている。
より具体的には、図211の遊技パネル1100の拡大正面斜視図および図214の領域カバー部材2600の分解背面斜視図に示されるように、領域カバー部材2600の正面視正円状の貫通部2611~2613に対して、障害釘1201~1203の釘頭部がそれぞれ収容され、長穴状の貫通部2614~2618には、障害釘1204~1209、1212~1215のうち近接している障害釘が2本ずつ収容され、上記貫通部2614~2618よりも長い長孔を有する貫通部2619には、3本の障害釘1216~1218の釘頭部が収容されるように構成されている。また、領域カバー部材2600の正面視右側端部には一部に切り欠きを有する貫通部2620が形成されており、当該貫通部2620には、近接する2本の障害釘1210、1211の釘頭部が収容されるように構成されている。
また、図214の領域カバー部材2600の分解背面斜視図に示されるように、領域カバー部材2600の背面側には、複数の球規制突起2640が一体的に形成されており、当該領域カバー部材2600の背面側で転動する遊技球が上記球規制突起2640接触することによって、遊技球の流下速度を低下させたり、玉詰りの防止や転動方向を規制させたりすることが可能となっている。
また、図214の領域カバー部材2600の分解背面斜視図に示されるように、領域カバー部材2600の背面側には、取付ボス2630~2633が一体的に設けられ、遊技パネル1100の前方からは取り外しできないよう、領域カバー部材2600の背面側で図示しないビスによって固定されている。さらに、図214に図示されるように、遊技パネル1100の背面側からも容易に領域カバー部材2600が取り外しできないよう、遊技パネル1100の後方から、取付ボス2630、2631、2633に螺着するビスにはアクセスできるものの、取付ボス2632に螺着するビスは、パネル板1110に阻まれて、ビスにアクセスできないように構成されている。より詳細には、取付ボス2630~2633は、パネル板1110の前面に固着されている表ユニット2000にビスにより螺着されているので、領域カバー部材2600を取り外す際は、表ユニット2000自体を一旦パネル板1110から取り外さなければならないように構成されている。このような構成により、例えば、悪意のある遊技者等によって領域カバー部材2600が取り外され難くなり、不正に障害釘を曲げるような行為を抑制することが可能となる。
加えて、図212の領域カバー部材2600の分解正面斜視図に示されるように、第一流路入球口2710aおよび第二流路入球口2710b、第一流路出口2730aおよび第二流路出口2730bは、領域カバー部材2600が前面側に取り付けられて覆われることによってそれぞれの流路が形成されている。すなわち、領域カバー部材2600は遊技球の流路の一部を構成する必須の構成部材となっているため、例えば、悪意のある遊技者等が領域カバー部材2600を取り外し、右側遊技領域5bに植設された障害釘1201~1218を不正に曲げてそのまま遊技を行ったとしても、領域カバー部材2600を取り外した状態では遊技球が設計上想定される動きをすることができず、玉詰りや周辺部品の破損等に繋がり、正常な遊技を行うことが難しくなるよう構成されている。このような構成により、領域カバー部材2600を取り外し、不正に障害釘を曲げるような行為を抑制することが可能となっている。
続いて、図215(a)~(c)には、右側遊技領域5bにおける障害釘の植設部分の断面図が図示されている。具体的には、パネル凸部1117に植設された障害釘1201~1209、1212~1218の釘頭部が領域カバー部材2600の貫通部2610に収容される態様が図示されており、本実施形態では、各障害釘の釘頭部が、領域カバー部材2600の厚みの中で収容されるように構成されている。
なお、本実施形態では、前述したように領域カバー部材2600の厚さが2mmとされ、各障害釘が植設されるパネル凸部1117前面から上記領域カバー部材2600の前面までの寸法(h)は約18mmとなっている。また、各障害釘の釘頭部中心と領域カバー部材2600の各貫通部2610の端部との離間距離(w)は約4mmとなっている。したがって、障害釘の釘頭部の直径が約4mmであることから、釘頭部外周端部と上記各貫通部2610の開口端部との隙間は約2mmとなっている。
より具体的に本実施形態を説明すると、図215(a)の断面図には、貫通部2611~2613に対する障害釘1201~1203の釘頭部の収容態様が断面図で示されている。この場合、障害釘1201~1203の釘頭部外周端部から、領域カバー部材2600に設けられた貫通部2611~2613の開口端部までの隙間は前述したように約2mmとなっており、各釘頭部中心と各貫通部の中心は一致するように構成されている。
図215(b)の断面図には、貫通部2614~2618に対する障害釘1204~1209、1212~1215の釘頭部の収容態様が断面図で示されている。この場合、一対の互いに近接する障害釘1204~1209、1212~1215の釘頭部外周端部から、領域カバー部材2600に設けられた貫通部2611~2613の開口端部までの隙間は前述と同様約2mmとなっている。
図215(c)の断面図には、貫通部2619に対する障害釘1216~1218の釘頭部の収容態様が断面図で示されている。この場合、障害釘1216~1218の釘頭部外周端部から、領域カバー部材2600に設けられた貫通部2619の開口端部までの隙間は前述と同様約2mmとなっている。
上記したように、障害釘の釘頭部外周端部と、収容部を構成する貫通部2610の開口端部との間の隙間は、約2mm程度しかないため、障害釘を曲げるための工具を挿入することが困難になるとともに、たとえ何らかの方法で障害釘を不正に曲げたとしても、障害釘の釘頭部外周端部と貫通部2610の開口端部とが干渉することから、障害釘に対する曲げの程度はごくわずかに限られ、結果として不正に障害釘を曲げる行為を抑制することが可能となる。また、不正に障害釘が曲げられた際は、貫通部2610の中心位置と障害釘の釘頭部の中心位置とが偏心するため、正面から偏心態様を視認することによって、容易に不正行為を発見することが可能となる。
以上、本実施形態を各図面の記載にもとづいて説明したが、必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような実施構成の変更が可能である。
例えば、障害釘と、当該障害釘の収容部を構成する貫通部2610と対応関係については、図215の断面図に示された実施形態にもとづいて前述したとおりであるが、必ずしもこのような実施形態に限られるものではなく、貫通部2610の内周面の形態を、以下のように種々変更することが可能である。
図228(a)~(c)の断面図に図示される貫通部2610aの例では、貫通部2610aの内周面の内、領域カバー部材2600aの前方側およびパネル板1110側の2箇所に、断面の小さな凸状部を形成している。このような構成によれば、障害釘1220を不正に曲げるために無理やり工具等を差し込んだ際、当該凸状部に欠けや凹みなどの痕跡が残り易くなるので不正行為を容易に発見することができ、不正に障害釘を曲げる行為を抑制することが可能となる。
一方、図229(a)~(g)の断面図に図示される貫通部2610aの例では、貫通部2610aの内周面の中央部分に、障害釘1220に対向する凸状部を形成している。このような構成によれば、障害釘1220を不正に曲げるために無理やり工具等を差し込んだ際、当該凸状部に欠けや凹みなどの痕跡が残るので不正行為を容易に発見することができ、不正に障害釘を曲げる行為を抑制することが可能となる。また、前述の図228(a)~(c)の断面図に示された実施態様に比べ、容易に加工して上記凸状部を形成することが可能である。
また、図230(a)~(d)や、図231(a)~(d)の断面図に図示される貫通部2610aの例では、貫通部2610aの内周面の内、領域カバー部材2600aの前方側またはパネル板1110側、いずれか一方に断面の小さな凸状部を形成している。このような構成によれば、障害釘1220を不正に曲げるために無理やり工具等を差し込んだ際、当該凸状部に欠けや凹みなどの痕跡が残るので不正行為を容易に発見することができ、不正に障害釘を曲げる行為を抑制することが可能となる。
また、図232(a)~(e)の断面図に図示される例では、貫通部2610aの内周面の内、領域カバー部材2600aの前方側を領域カバー部材2600aと一体的に閉塞し、釘頭部を収容する収容凹部2670を形成している。このような構成によれば、領域カバー部材2600aの前方側から障害釘1220にアクセスすることができないため、障害釘1220を不正に曲げる行為を未然に防ぐことが可能となる。さらに、上記した閉塞部分を破壊して工具等を差し込んだ場合には、その痕跡が残ることになるため、不正行為の発見が容易になり、不正に障害釘を曲げる行為を抑制することが可能となる。
また、図233(a)~(c)の断面図に図示される例では、領域カバー部材2600aに設けられた貫通部2610aの開口端部に、数ミリ程度のリブを設けるようにしてもよく、このような構成によれば、当該貫通部2610aに収容された障害釘1220の釘頭部に対し、障害釘を不正に曲げるための工具やピアノ線等がアクセスし難くなるとともに、無理に工具等を差し込んだ際は当該リブに欠けや凹みなどの痕跡が残ることから、不正に障害釘を曲げる行為をさらに抑制することが可能となる。さらに、リブを設けることにより、貫通部2610aの強度を高めることができるほか、領域カバー部材2600a自体の剛性を高めることも可能となる。
なお、本実施形態および上記した別実施例において、障害釘の収容部を構成する貫通部の態様を様々例示したが、切り欠き部分を有する貫通部や複数の切り欠き部分を有する貫通部、様々な形状を有する貫通部を含め、正面視で障害釘の全部または一部を収容し、収容部として機能するものであれば様々な形態を採用することが可能である。
また、領域カバー部材2600の前面に、装飾柄が施された装飾シールを貼り付けるようにしてもよく、領域カバー部材2600自体の意匠性を向上させることができる他、障害釘の釘頭部外周端部と貫通部2610の開口端部との隙間に、無理に工具等を差し込んだ際は、当該装飾シールにキズや剥がれなどの痕跡が残ることにより、不正行為の発見が容易になることから、不正に障害釘を曲げる行為をさらに抑制することが可能となる。なお、貫通部2610に対応した貫通孔付きの装飾シールを領域カバー部材2600の表面に貼り付けるようにすることで、障害釘の後側位置で遊技領域の装飾(いわゆる遊技板に貼り付けられたセルシートによる装飾(セル装飾))がなされていただけの従来技術に対し、領域カバー部材2600に貼り付けられる貫通孔付きの装飾シールによって、障害釘の前面位置において当該障害釘に近接した遊技領域の装飾が実現できるようになる。また、こうした領域カバー部材2600に貼り付ける装飾シールを上記セル装飾と併せて採用することで、障害釘の後側と前側との両方で立体的な装飾が実現され、従来にない遊技領域での新たな装飾が可能となる。なおこの場合、領域カバー部材2600としては透明部材によって構成されるようにするとともに、領域カバー部材2600に貼り付けられる装飾シールとしては後方のセル装飾領域を視認可能な透光部を有するものを採用することが好ましい。なお、上記実施例ではシート状の装飾シールを例に説明したが、必ずしもこのようなものに限定されるものではなく、障害釘が植設される遊技領域や領域カバー部材2600に、塗装やメッキ加工などの方法により、直接装飾を施すようにしてもよい。
また、前述した実施例においては、領域カバー部材2600が単体で形成され、表ユニット2000の前面側に取り付けられていたが、必ずしも当該実施例に限定されるものではなく、例えば、遊技パネル1100に設けられている各種入賞装置や装飾部材等と一体的に形成するようにしても良い。このように構成されることで、遊技機の製造工程における領域カバー部材2600の取り付けの手間を抑制することが可能となる。
また、前述の実施例では、領域カバー部材2600を、流路装置2700と右側遊技領域5bとを覆う単一の部材として構成していたが、必ずしも当該実施例に限定されるものではなく、例えば、領域カバー部材2600を、流路装置2700を覆う部材と、右側遊技領域5bを覆う部材とに分けて、それぞれ表ユニット2000に取り付けられるように構成してもよい。
また、前述の実施例では、流路装置2700と右側遊技領域5bとを領域カバー部材2600で覆う構成としていたが、必ずしも当該実施例に限定されるものではなく、左側遊技領域5’a内の任意の箇所に、領域カバー部材2600を取り付けることも可能である。
例えば、図225(a)の正面図に示される遊技領域に対し、本発明の領域カバー部材2600aを図225(b)の正面図に示される態様で取り付けることも可能である。より具体的に説明すると、図示される実施例では、領域カバー部材2600aに、所謂ジャンプ釘1231の釘頭部を収容する略四角形状の貫通部2651と、所謂命釘1230の釘頭部を収容する切り欠き形状の貫通部2650と、2本の左側誘導釘1232の釘頭部を収容する切り欠き形状の貫通部2652と、4本の右側誘導釘1233の釘頭部を収容する長孔形状の貫通部2653とが形成され、当該領域カバー部材2600aに一体的に形成された4つのボス部2660に対し、パネル板1110の背面側から、ビス止め固定されている。このような構成によれば、第一始動口2002への遊技球の入賞率に大きく影響を及ぼす各障害釘に対し、不正に障害釘を曲げる行為を抑制することが可能となる。さらに、上記領域カバー部材2600aはパネル板1110の背面側からビス止め固定されているため、簡単にビスにアクセスすることができず、障害釘を不正に曲げる行為を未然に防ぐことが可能となっている。なお、当該実施例は、第一始動口2002の周囲に植設された障害釘を収容するように領域カバー部材2600aを設けているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の遊技領域にも併せて領域カバー部材2600aを設けるようにしてもよく、さらに、遊技領域全体を単一の領域カバー部材2600aで覆うようにすることも可能である。
また、前述の実施例では、図211の拡大正面斜視図に示されるように、領域カバー部材2600に形成された切り欠き部分を有する貫通部2620は、遊技領域の外縁を形成する部材によって、上記切り欠き部分の断面が閉じられるように構成したが、このような実施例に限定されるものではなく、例えば、遊技領域に配置されるセンター役物や、各種入賞装置などの外壁面を利用し、貫通部が有する切り欠き部分を閉じるよう構成してもよい。また、貫通部における切り欠き部分は、領域カバー部材2600のどのような方向に向けて設けてもよく、この場合、切り欠き部分の対向する位置に存在する他の構成部材で、当該切り欠き部分を閉じるように構成すればよい。
また、図234には、別実施形態における領域カバー部材2600の設置態様が図示されている。この実施態様では、図234(a)に示されるように、障害釘1212、1213が、当該障害釘の収容部となる貫通部2617に収容され、当該貫通部2617の一部には切り欠き部分が設けられている。
そして、図234(a)に図示される態様では、障害釘1212、1213を含めて全ての障害釘が設計通りの状態位置にあることを示しており、貫通部2617にあっては、2つの切欠き端部2617aを結ぶ線をよりも内側に障害釘1213の釘頭部が位置することで、障害釘1213が設計通りの状態位置にあることが視認可能となっている。
一方、図234(b)に図示される態様では、障害釘1213が不正に曲げられている状態を示しており、障害釘1213の釘頭部が、2つの切欠き端部2617aを結ぶ線を超えた状態で視認されることにより、不正に障害釘が曲げられていることを容易に視認することができるよう構成されている。なお、図234(a)では、障害釘1213が2つの切欠き端部2617aを結ぶ線よりも内側であることが設計通りの状態である例を示したが、障害釘1213が2つの切欠き端部2617aを結ぶ線上に(障害釘1213が正面視で2つの切欠き端部2617aを結ぶ線に重なるように)位置する状態が設計通りの状態でとなるように領域カバー部材2600を形成してもよく、この場合でも図234(b)のように、2つの切欠き端部2617aを結ぶ線を超えるようになれば、不正を容易に発見することが可能となる。
ところで、遊技機としてのパチンコ機は、遊技盤の盤面に植設される障害釘の調整によって出玉率(入賞度合い)が大きく左右される。出玉率によっては、客の入りが大きく変わり遊技ホールの売上に大きく影響する。したがって、遊技機の設置時および設置後の適宜必要なタイミングで障害釘の状態確認を行い、必要に応じて障害釘の調整を行う必要がある。そこで従来、複数の障害釘の状態確認や釘調整などを容易に精度良く行うために釘シートが用いられていた。
釘シートは、半透明または透明のプラスチック素材のフィルムや紙素材のものが用いられ、薄いシート状に形成されている。そして、当該釘シートの表面には遊技盤に植設される障害釘のゲージ配列と同じ態様で各障害釘に対応する絵柄が印刷されている。
そして、実際に遊技盤に植設されている障害釘のゲージ配列と、釘シートに印刷された設計上のゲージ配列との整合性を確認するため、従来、上記ゲージ配列とともに釘シートに印刷された各種役物装置や各種入賞装置などを、実際に遊技盤に配置されている各種役物装置や各種入賞装置などの上面に位置合わせした上で重ね合わせ、遊技盤に植設される障害釘のゲージ配列を確認していた。
しかし、一般的に遊技盤上には障害釘のほか、複数の入賞装置や風車、ステージや装飾部材等々、種々の部材が配置されており、さらに各種部材は遊技機の前後方向への突出量も様々である。そうすると、薄く、自由に変形することのできる上記釘シートを遊技盤上に配置した場合、釘シート背面の凹凸により、釘シートにヨレが生じないように配置することは、熟練者でもかなり難しい。その結果、遊技盤に植設される障害釘のゲージ配列と、釘シートに印刷されたゲージ配列との整合性を正確に把握することができないという問題が生じていた。
以降、説明する実施形態は上記事情に鑑みてなされたものであり、障害釘の位置確認を比較的容易に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
図216には、本実施形態における遊技パネル1100に対応した釘シート5000の正面図が図示されている。当該釘シート5000は、A4サイズの透明なフィルムシート5100に対し、障害釘印刷体5200のゲージ配列と、障害釘印刷体5200周辺の各種配置部材の絵柄が黒色で印刷されている。
また、釘シート5000内の限られた範囲を利用して、遊技パネル1100上の複数箇所のゲージ配列が確認できるように、図216に図示される例では、釘シート5000に、第1エリア印刷体5110と、第2エリア印刷体5120とが印刷され、2つの障害釘植設エリアに対応するゲージ配列とその周辺配置部材が分けて印刷されている。
図216に図示される釘シート5000を使用して、実際に植設されている障害釘のゲージ配列を確認する場合、本実施形態では図217に図示されるように、第1エリア印刷体5110に印刷された領域カバー部材2600の外縁や複数の貫通部2610を正確に位置合わせして遊技パネル1100上に重ね合わせ、印刷された障害釘印刷体5200と、背面で植設されている障害釘との間にずれがないか確認する。
前述したように、本実施形態の領域カバー部材2600は、図211の遊技パネル1100の拡大正面斜視図、図213の障害釘の配置平面図および図214の領域カバー部材2600の分解背面斜視図に示されるように、領域カバー部材2600の正面視正円状の貫通部2611~2613に対して、障害釘1201~1203の釘頭部がそれぞれ収容され、長穴状の貫通部2614~2618には、障害釘1204~1209、1212~1215のうち近接している障害釘が2本ずつ収容され、上記貫通部2614~2618よりも長い長孔を有する貫通部2619には、3本の障害釘1216~1218の釘頭部が収容されるように構成されている。また、領域カバー部材2600の正面視右側端部には一部の切り欠きを有する貫通部2620が形成されており、当該貫通部2620には、近接する2本の障害釘1210、1211の釘頭部が収容されるように構成されている。
また、図214の分解背面斜視図に示されるように、領域カバー部材2600の背面側には、取付ボス2630~2633が一体的に設けられ、遊技パネル1100の前方からは取り外しできないよう、領域カバー部材2600の背面側でビス止めされている。さらに、図214に図示されるように、遊技パネル1100の背面側からも容易に領域カバー部材2600が取り外しできないよう、遊技パネル1100の後方から、取付ボス2630、2631、2633に螺着するビスにはアクセスできるものの、取付ボス2632に螺着するビスは、パネル板1110に阻まれて、ビスにアクセスできないように構成されている。より詳細には、取付ボス2630~2633は、パネル板1110の前面に固着されている表ユニット2000にビスにより螺着されているので、領域カバー部材2600を取り外す際は、表ユニット2000自体を一旦パネル板1110から取り外さなければならないように構成されている。
また、図212の領域カバー部材2600の分解正面斜視図に示されるように、本実施形態の領域カバー部材2600は、流路装置2700および複数の障害釘が植設された右側遊技領域5bを覆うようにして遊技パネル1100上に設けられ、当該遊技パネル1100上に広く、平坦な面を形成している。このような特徴的な構成により、非常に柔らかい釘シート5000を遊技パネル1100上に配置する際、上記平坦な面に重ねられることで、前方への突出量が異なる各種部材や障害釘などに影響を受けること無く、熟練者でなくても容易に、さらにヨレを生じさせることなく、遊技パネル1100上に安定して釘シート5000を重ね合わせることが可能となっている。
加えて、本実施形態では、図208の正面図に示されるように、右側遊技領域5bの下方に大入賞口2005が配置されており、当該大入賞口2005の前面側には図示しない大入賞口カバー部材が設けられている。なお、大入賞口カバー部材は、領域カバー部材2600と同様に、前面側および背面側が平坦な面を有するように形成されており、大入賞口カバー部材の上方に設置されている領域カバー部材2600と前面側が面一となるように取り付けられている。このような構成によって、上記領域カバー部材2600と上記大入賞口カバー部材とによって、遊技パネル1100上にさらに広い範囲の平坦面を形成することが可能となり、遊技パネル1100上に釘シート5000を一層安定して重ね合わせることが可能となっている。
さらに、本実施形態の領域カバー部材2600には、図211の拡大正面斜視図および図214の遊技パネル1100の背面斜視図にもとづいて前述したように、障害釘の釘頭部を収容するとともに、形状の異なる複数の貫通部2610が形成されており、釘シート5000を重ね合わせる際の位置決めにおいて、釘シート5000に印刷された貫通部の形状を背面の貫通部2610に重ね合わせることで容易に、且つ、正確に釘シート5000の位置合わせし、障害釘と貫通部との偏心態様を見ながら、素早く障害釘のゲージ配列を確認することが可能となっている。
以上、本実施形態を各図面の記載にもとづいて説明したが、必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような実施構成の変更が可能である。
前述の実施例では、領域カバー部材2600を流路装置2700と右側遊技領域5bとを覆う単一の部材として構成していたが、必ずしも当該実施例に限定されるものではなく、例えば、領域カバー部材2600を、流路装置2700を覆う部材と、右側遊技領域5bを覆う部材とに分けて遊技パネル1100上に設けるように構成してもよい。すなわち、前面側に平坦な面を有する領域カバー部材2600を分割して遊技パネル1100上に取り付けても、1つの大きな平坦面を形成することができるため、釘シート5000を安定して領域カバー部材2600の前面に重ねることが可能である。
また、領域カバー部材2600をさらに広範囲の遊技領域を覆うように大きく一体的に形成してもよく、このような構成によってさらに釘シート5000を安定して領域カバー部材2600の前面に重ねることが可能である。
また、前述の実施例における領域カバー部材2600は、流路装置2700と右側遊技領域5bとを覆うことのできる単一の部材で構成していたが、加えて、左側遊技領域5’a内の任意の範囲を単一の領域カバー部材または複数の領域カバー部材で覆うように構成してもよく、例えば、図225(b)の正面図に示されるように、第一始動口2002周辺の複数の障害釘を収容する領域カバー部材2600aを設けることもその一例である。このような構成によれば、遊技パネル1100上のあらゆる箇所において、釘シート5000の重ね合わせを容易に、且つ、正確に行うことが可能となり、素早く障害釘のゲージ配列を確認することが可能となる。
(第3実施形態)
以下では、図208~図235に図示された実施の態様にもとづいて、本第3実施形態の説明を行う。
ところで、遊技機としてのパチンコ機は、複数の障害釘が設置されているわけであるが、悪意のある遊技者等によって不正に障害釘が曲げられ、多くの遊技球を不正に入賞口に入賞させる不正行為が行われていた。このような不正行為を防止する目的で、従来、入賞口装置の直上に植設される導入口用障害釘が不正に曲げられないよう、入賞口装置に装飾カバーを設けるとともに、当該装飾カバーの上記導入口用障害釘に対応する位置に、同心円の規制部を設けたていた。(例えば、特開2008-188259号公報)。
一般的に、遊技盤の盤面に植設される障害釘の調整によって出玉率(入賞度合い)が大きく左右されることから、多くの遊技者は自身が遊技する遊技台を選ぶ際に、障害釘の傾斜方向に対して大きな関心を持っており、障害釘の状態が遊技に対して不利な状態であれば、その遊技機で遊技を行わない傾向にある。
一方、上記したような従来技術では、例えば、特開2008-188259号公報の図8に示されるように、遊技者が正面から導入口用障害釘の状態を確認しようとして覗き込んだとき、当該導入口用障害釘と貫通部を形成する規制部との相対的位置関係が把握されることから、導入口用障害釘が遊技球の入賞に対して不利な方向に傾いていることを遊技者が認識した場合に、興趣の低下を招くおそれがあった。
以降、説明する実施形態は上記事情に鑑みてなされたものであり、興趣の低下を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記したような課題に対応するため、本実施形態では図218に図示された実施例のように、障害釘1219、1220の釘頭部を収容する貫通部2610aを備えた領域カバー部材2600aを設けた点を最大の特徴としている。
図218に例示される本実施形態における領域カバー部材2600aは、基本的な構成を前述の第2実施形態と共通としており、第2実施形態の領域カバー部材2600と同様の態様で、障害釘1219、1220の釘頭部を貫通部2610aに収容している。
一方で、本実施形態における領域カバー部材2600aは、上記した課題のもと、第一始動口2002への遊技球の入賞度合いに大きく影響する第一始動口2002近傍に植設される障害釘1219、1220の釘頭部を貫通部2610aに収容するものである。
より具体的には、図218(a)に図示されるように、領域カバー部材2600aを第一始動口2002の装飾部材に取り付け、併せて、障害釘1219、1220の釘頭部を図218(b)に図示される態様で貫通部2610aに収容している。
なお、領域カバー部材2600aの第一始動口2002への取り付け方法としては、図218(c)に図示されるように、第一始動口2002の装飾部材に周知の固着方法を用いて取り付けることが可能である。また、図218(d)に図示されるように、第一始動口2002の装飾部材と一体的に成形して取り付けられるようにすることも可能である。
本実施形態の一例として、図219には、領域カバー部材2600aに形成される貫通部2610aの中心位置を、障害釘1219、1220の釘頭部の中心位置からずらした複数の実施形態が図示されている。
すなわち、前述した従来課題を解決すべく、実際に植設されている障害釘1219、1220を曲げたり調整したりすることなく、領域カバー部材2600aに、障害釘1219、1220の釘頭部の中心位置からずらした位置を中心位置とする貫通部2610aを形成する(偏心させる)ことによって、実際の障害釘の植設状態(障害釘の曲がり具合など)よりも、有利または不利な状態であるかのように遊技者に視認させるものである。
例えば、図219(a)の正面図に図示した例では、正面視右側の貫通部2610aの中心位置を障害釘1220の釘頭部の中心位置よりも左側にずらして形成することにより、このような偏心態様を見た遊技者に、右側の障害釘1220が外側に広げられていると錯覚させ、当該遊技機に対する遊技意欲を誘発させることが可能となる。
また、図219(b)の正面図に図示した例では、正面視左側の貫通部2610aの中心位置を障害釘1219の釘頭部の中心位置よりも右側にずらして形成することにより、これを見た遊技者に、左側の障害釘1219が外側に広げられていると錯覚させ、当該遊技機に対する遊技意欲を誘発させることが可能となる。
さらに、図219(c)の正面図に図示した例では、両側の貫通部2610aの中心位置を障害釘1219、1220の釘頭部の中心位置よりも内側にずらして形成することにより、これを見た遊技者に、両側の障害釘1219、1220が外側に広げられていると錯覚させ、当該遊技機に対する遊技意欲を誘発させることが可能となる。
一方、図219(d)の正面図に図示した例では、正面視右側の貫通部2610aの中心位置を障害釘1220の釘頭部の中心位置よりも右側にずらして形成することにより、これを見た遊技者に、右側の障害釘1220が内側に曲げられていると錯覚させることが可能となっている。このような態様を視認した遊技者は、障害釘1219と障害釘1220との間の球通路が狭められ、第一始動口2002への遊技球の入賞に際して不利な状況にあると思い込むが、実際には右側の障害釘1220は内側に曲げられていないため通常の入賞頻度で第一始動口2002へ遊技球入賞することとなる。このような構成により、遊技者に対して意外性のある入賞態様を見せ、遊技に対する興趣向上を図ること可能となる。
また、図219(e)の正面図に図示した例では、正面視左側の貫通部2610aの中心位置を障害釘1219の釘頭部の中心位置よりも左側にずらして形成することにより、これを見た遊技者に、左側の障害釘1219が内側に曲げられていると錯覚させることが可能となっている。このような態様を視認した遊技者は、障害釘1219と障害釘1220との間の球通路が狭められ、第一始動口2002への遊技球の入賞に際して不利な状況にあると思い込むが、実際には左側の障害釘1219は内側に曲げられていないため通常の入賞頻度で第一始動口2002へ遊技球入賞することとなる。このような構成により、遊技者に対して意外性のある入賞態様を見せ、遊技に対する興趣向上を図ること可能となる。
さらに、図219(f)の正面図に図示した例では、両側の貫通部2610aの中心位置を障害釘1219、1220の釘頭部の中心位置よりも外側にずらして形成することにより、これを見た遊技者に、両側の障害釘1219、1220が内側に曲げられていると錯覚させることが可能となっている。このような態様を視認した遊技者は、障害釘1219と障害釘1220との間の球通路が狭められ、第一始動口2002への遊技球の入賞に際して不利な状況にあると思い込むが、実際には両側の障害釘1219、1220は内側に曲げられていないため通常の入賞頻度で第一始動口2002へ遊技球入賞することとなる。このような構成により、遊技者に対して意外性のある入賞態様を見せ、遊技に対する興趣向上を図ること可能となる。
上記した実施形態においては、図219(a)~(f)に図示されるように、それぞれ貫通部2610aの形成位置の異なる領域カバー部材2600aを作製し、適宜、交換して第一始動口2002の装飾部に取り付ける必要があることから非常に手間がかかる。そこで、以下では、図220(a)~(e)にもとづいて、領域カバー部材2600aを複数製作する手間、さらに、複数の領域カバー部材2600aを遊技店側で保管・交換する手間を低減可能な実施形態について説明する。
図220(a)の正面図に示されるように、本実施形態では一つの領域カバー部材2600aに4つの貫通部2610aが形成され、下方にある2つの貫通部2610aを上方にある2つの貫通部2610aよりも内側に形成している。そして、図示されている△形状の目印を上方に向けた状態で第一始動口2002の装飾部に取り付けた場合、図220(b)の正面図に示されるように、両側の貫通部2610aの中心位置と両側の障害釘1219、1220の釘頭部の中心位置とが一致した状態で遊技者に視認させることができる。さらに、領域カバー部材2600aを交換することなく、180度回転させて△形状の目印を下方に向けると、図220(c)の正面図に示されるように、両側の貫通部2610aの中心位置を両側の障害釘1219、1220の釘頭部の中心位置とよりも内側に配置することができ、これによって、遊技者に対し、両側の障害釘1219、1220が外側に広げられていると錯覚させることが可能となっている。
また、図220(d)に図示されるように、領域カバー部材2600aを右に90度回転させて△形状の目印を右側に向けて設置すると、左側の障害釘1219が外側に広げられていると遊技者に錯覚させることが可能となり、一方、図220(e)に図示されるように、領域カバー部材2600aを左に90度回転させて△形状の目印を左側に向けて設置すると、右側の障害釘1220が上方やや外側に広げられていると遊技者に錯覚させることが可能となっている。このような構成とすることにより、領域カバー部材2600aの部材点数を増やすことなく、1つの領域カバー部材2600aで遊技者に対する視認態様を様々に変更することが可能となる。
以上、本実施形態を各図面の記載にもとづいて説明したが、必ずしも本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような実施構成の変更が可能である。
例えば、図221(a)に図示されるように、領域カバー部材2600aに卵形の貫通部2610aを形成して第一始動口2002に取り付けることも可能であり、図221(b)に示される設置態様から、図221(c)に示される設置態様へ、領域カバー部材2600aを下方に移動させることによって、正面から視認した遊技者に、両側の障害釘1219、1220が外側に広げられているように錯覚させることが可能となる。このような構成により、遊技者に対して当該遊技機への遊技意欲を向上させることが可能となる。
また、貫通部2610aの形状は上記した実施形態に限られるものではなく、貫通部2610aと障害釘との相対位置関係を遊技者が視認できるものであれば、貫通部の2610aを種々の形状とすることができる。例えば、図222(a)に図示されるように、貫通部2610aの形状をR部を角部に配した略四角形状とすることも可能であり、また、図222(b)に図示されるように、正方形状とすることも可能である。
さらに、本発明の貫通部2610aは、必ずしも閉じた形状に限定されるものではなく、図222(c)に図示されるように、水平方向に切り欠き形状の貫通部を形成して障害釘1219、1220の釘頭部を収容するように構成してもよい。また、図222(d)に図示されるように、斜め方向に切り欠き形状の貫通部を形成して障害釘1219、1220の釘頭部を収容するように構成してもよい。
また、本発明の貫通部2610aは障害釘の状態を視認可能とする観点から、1つの貫通部2610aに複数の障害釘の釘頭部を収容してもよく、例えば、図223(a)に図示されるように、領域カバー部材2600aに設けられる貫通部2610aの形状を長孔とし、一つの貫通部2610a内に複数の障害釘1221、1222(または1223、1224)の釘頭部を収容するように構成することも可能である。そして、図223(b)に図示されるように、領域カバー部材2600aにおいて長孔形状の2つの貫通部2610aを内側位置に形成することによって、正面から視認した遊技者に、障害釘1221、1222、1223、1224が外側に広げられていると錯覚させることも可能である。このような構成により、遊技者に対して当該遊技機への遊技意欲を向上させることが可能となる。
また、上記した種々の実施形態では、第一始動口2002への入賞率に大きく影響を及ぼす所謂命釘など、第一始動口2002の近傍に植設された障害釘を対象として、領域カバー部材2600aの設置態様を説明したが、必ずしも上記のような障害釘に限定されるものではなく、遊技領域内に植設される障害釘であれば、どのような箇所の障害釘であっても、領域カバー部材2600aを設置して、貫通部2610a内に障害釘を収容するようにしてもよい。すなわち、遊技者に対して障害釘の釘頭部と、領域カバー部材2600aに設けられた貫通部2610aとの相対位置関係を視認させ、当該障害釘の状態が遊技に有利な状態なのか、不利な状態なのか等を認識させることができれば、当該遊技機への遊技意欲を向上させることが可能となる。
例えば、図225および図226の正面図に図示された別実施形態には、第一始動口2002の周辺に植設された複数の障害釘を収容する領域カバー部材2600aの設置態様が示されており、より具体的に説明すると、図示される実施例では、領域カバー部材2600aに、所謂ジャンプ釘1231の釘頭部を収容する略四角形状の貫通部2651と、所謂命釘1230の釘頭部を収容する切り欠き形状の貫通部2650と、2本の左側誘導釘1232の釘頭部を収容する切り欠き形状の貫通部2652と、4本の右側誘導釘1233の釘頭部を収容する長孔形状の貫通部2653とが形成され、当該領域カバー部材2600aに一体的に形成された4つのボス部2660に対し、パネル板1110の背面側から、ビス止め固定されている。
そして、図225(a)に図示される遊技領域に対し、図225(b)に図示される態様で、領域カバー部材2600aが設けられている。図225(b)において設けられている領域カバー部材2600aは、ジャンプ釘1231や命釘1230の状態が、有利でも不利でもない状態で遊技者に視認されるよう構成されたものであり、具体的には、ジャンプ釘1231の釘頭部は貫通部2651の中心に位置し、命釘1230の釘頭部は貫通部2650の下方に位置するように構成されている。
一方、図226(a)および図226(b)に図示される領域カバー部材2600aは、図225(b)の領域カバー部材2600aとそれぞれジャンプ釘1231の釘頭部を収容する貫通部2651と、命釘1230の釘頭部を収容する貫通部2650の形成対応が異なっており、図226(a)に図示される領域カバー部材2600aは、ジャンプ釘1231の釘頭部を収容する貫通部2651を下方にずらし、命釘1230の釘頭部を収容する貫通部2650を長めにそれぞれ形成している。このような構成により、図226(a)に示されるジャンプ釘1231や命釘1230の状態を視認した遊技者は、各貫通部との対応位置関係から、ジャンプ釘1231や命釘1230が第一始動口2002への入賞に有利な状態となっていると錯覚し、遊技者に対する遊技意欲を高めることが可能となる。
また逆に、図226(b)に図示される領域カバー部材2600aは、ジャンプ釘1231の釘頭部を収容する貫通部2651を上方にずらし、命釘1230の釘頭部を収容する貫通部2650を短めにそれぞれ形成している。このような構成により、図226(b)に示されるジャンプ釘1231や命釘1230の状態を視認した遊技者は、各貫通部との対応位置関係から、ジャンプ釘1231や命釘1230が第一始動口2002への入賞に不利な状態となっていると錯覚し、自身がプレイする遊技機選びに対する遊技者の興趣を高めることが可能となる。また、一見不利な状態で視認されたとしても、実際のジャンプ釘1231や命釘1230の状態は入賞に不利な状態で曲げられているわけではないので、第一始動口2002への入賞率が下るわけではない。したがって、ジャンプ釘1231や命釘1230の状態が不利な状態であると視認しながらも遊技を行った遊技者は、第一始動口2002への比較的良好な入賞率に対して意外性や高揚感を感じることができる。
また、命釘1230と貫通部2650との対応位置関係は、図225、図226に示される実施例に限られるものではなく、例えば、図235の正面図に示されるように、命釘1230の釘頭部が、貫通部2650が有する切り欠き部分の端部を結ぶ線よりも、内側に位置するのか、それとも上記端部を結ぶ線を超えて外側に位置するのかによって、遊技釘の状態を把握させるよう構成することも可能である。
また、領域カバー部材2600aの遊技パネル1100への設置方法については、前述した、第一始動口2002の装飾部材へ固着する方法に限定されるものではなく、例えば、図223(c)の正面図および図223(d)または(e)の断面図に図示されるように、領域カバー部材2600aの前面側からパネル板1110にビス等で固定することが可能である。なお、固定方法として、図223(d)の断面図に示されるようにパネル板1110に取付ボスを一体成型してもよいし、図223(e)の断面図に示されるように、パネル板1110側にビス穴を設けるようにしてもよく、その際、図223(c)の正面図に図示されるように遊技球の転動の妨げにならないよう、障害釘の下方に取付部を配置することが好ましい。
さらに、領域カバー部材2600aのパネル板1110への取付態様は上記した実施例に限られものではなく、図224(a)および(b)に示されるように、遊技パネル1100の背面側からビス止めして領域カバー部材2600aを固定することも可能であり、このような構成により、遊技機の前面側から容易に領域カバー部材2600aを取り外すことができないため、不正に障害釘を曲げるという行為を未然に防ぐことが可能となる。
なお、本実施形態および上記した別実施例において、障害釘の収容部を構成する貫通部の態様を様々例示したが、切り欠き部分を有する貫通部や複数の切り欠き部分を有する貫通部、様々な形状を有する貫通部を含め、正面視で障害釘の全部または一部を収容し、収容部として機能するものであれば様々な形態を採用することが可能である。
ところで、図154~図207を参照して説明した遊技機や、特開2016-093655号公報記載の遊技機においては、所定の表示手段における表示内容によって遊技の進行状態を遊技者に示すとともに、所定のタイミングで遊技機の外形を構成する枠体に設けられた可動装飾手段を動作させることで遊技者に対して興趣を感じさせることが可能となっている。しかしながら、遊技者によっては、所定の表示手段から遊技機の外形を構成する枠体に設けられた可動装飾手段に視線を移動させることに面倒くささを感じ、動作した可動装飾手段に視線を移動しない場合があり、このような場合には、可動装飾手段を動作させたことによる興趣を遊技者に十分に感じさせることができないおそれがあった。
以下に、遊技者が遊技機の外形を構成する枠体に設けられた可動装飾手段に視線を移動することに面倒くささを感じて、遊技機の外形を構成する枠体に設けられた可動装飾手段に視線を移動しなかった場合でも、遊技者に十分な興趣を感じさせることが可能な遊技機の実施態様について説明する。
図236、図237は、図154を示して説明した実施形態を変形させた実施形態を示している。図236、図237に示す実施形態においては、扉枠トップユニット570内に、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200に加えて、根菜を模した形状の枠可動体であり、上下方向に移動可能な根菜枠可動体7800を有して構成されている。
図236(A)、図236(B)、図237(A)、図237(B)は、パチンコ機1の正面図である。図236(C)は、パチンコ機1の平面図である。図236(D)、図236(E)は、パチンコ機1の右側面図である。図237(C)は、根菜枠可動体7800の内部構造を示した正面図である。図236(A)、図236(C)、図236(D)は、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態を示している。図236(B)は、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570内の待機位置に収納され、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200が移動位置に移動した状態を示している。図237(A)は、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内の待機位置に収納され、根菜枠可動体7800が移動位置に移動した状態を示している。図236(E)、図237(B)は、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800が移動位置に移動した状態を示している。
図237(C)に示すように、根菜枠可動体7800は、正面視で右側に根菜の葉を模した根菜枠可動体第1カバー部7802を有している。また、正面視で左側に根菜の根を模した根菜枠可動体第2カバー部7804を有している。根菜枠可動体第1カバー部7802と根菜枠可動体第2カバー部7804はそれぞれ白色半透明の合成樹脂により構成されており、内部には根菜枠可動体発光部7810が設けられている。
図236(A)、図236(B)等に示すように、根菜枠可動体7800の正面視で左側の所定位置には右側連結線状部材7820の下端部が取り付けられている。また、根菜枠可動体7800の正面視で右側の所定位置には左側連結線状部材7830の下端部が取り付けられている。一方、右側連結線状部材7820の上端部は右側上下動駆動機構7825に接続されている。また、左側連結線状部材7830の上端部は左側上下動駆動機構7835に接続されている。右側連結線状部材7820と左側連結線状部材7830は、ひも状で所定長の長さを有している。
右側連結線状部材7820と左側連結線状部材7830は、具体的には、筒状のケーブルにより構成されており、その内部には、周辺制御基板1510からの信号を根菜枠可動体7800に伝える図示しない信号線と、根菜枠可動体7800に電力を供給する図示しない給電線とが設けられている。この信号線と給電線は、右側連結線状部材7820と左側連結線状部材7830のいずれか一方の内部に設けるように構成してもよい。なお、有線により、根菜枠可動体7800に対して信号を送信したり電力を供給したりするのではなく、無線により根菜枠可動体7800に対して周辺制御基板1510からの信号を送信したり、ループアンテナ等を用いて非接触で扉枠3側から根菜枠可動体7800に対して給電を行うように構成してもよい。
右側上下動駆動機構7825と左側上下動駆動機構7835は、それぞれ図示しない回転機構を有しており、周辺制御基板1510による駆動制御に基づいて、この回転機構を回転させることで、筒状のケーブルにより構成される右側連結線状部材7820と左側連結線状部材7830とを巻き上げたり巻き下ろしたりすることが可能である。
扉枠トップユニット570の下面には、図示しない開口部が設けられており、その開口部を通過させることで、根菜枠可動体7800を扉枠トップユニット570に収納された状態から下方に移動させて遊技盤側演出表示装置1600の手前側に位置する状態としたり、遊技盤側演出表示装置1600の手前側に位置する状態から扉枠トップユニット570に収納された状態としたりすることが可能である。具体的には、例えば、図236(A)に示すように根菜枠可動体7800が扉枠トップユニット570に収納された待機位置に位置する状態において、回転機構を所定方向に回転させることで、図237(A)に示すように根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600の前方の移動位置に位置するように移動させることが可能である。また、回転機構を当該所定方向と逆の方向に回転させることで、根菜枠可動体7800を図237(A)に示す遊技盤側演出表示装置1600の前方の移動位置に位置する状態から、図236(A)に示す扉枠トップユニット570に収納された待機位置に位置するように移動させることが可能である。
図237(C)に示すように、根菜枠可動体7800は、内部に根菜枠可動体発光部7810を有している。根菜枠可動体発光部7810は、具体的には、根菜枠可動体7800の前面を構成する根菜枠可動体第1カバー部7802と根菜枠可動体第2カバー部7804の外形に沿った形状の白色のプリント基板から構成されている。根菜枠可動体発光部7810の具体的な構成としては、例えば、顔基板6020について上述した構成を採用するとよい。プリント基板の前面側に実装された複数の光源(例えば、フルカラーLED)を周辺制御基板1510により駆動制御することで、根菜枠可動体第1カバー部7802と根菜枠可動体第2カバー部7804を所定の発光色の発光装飾態様とさせることが可能である。
根菜枠可動体発光部7810の発光態様として、後壁基板6352について上述した発光態様と同様の発光態様を採用するように構成してもよい。例えば、根菜枠可動体発光部7810の根を模した部位である根菜枠可動体第2カバー部7804に対応する複数の光源を白色で発光させ、葉を模した部位である根菜枠可動体第1カバー部7802に対応する複数の光源を緑色で発光させることで、根菜枠可動体7800を、大根を模した発光装飾態様とすることが可能となる。一方、根を模した部位である根菜枠可動体第2カバー部7804に対応する複数の光源を赤色で発光させ、葉を模した部位である根菜枠可動体第1カバー部7802に対応する複数の光源を緑色で発光させることで、根菜枠可動体7800を、人参を模した発光装飾態様とすることが可能となる。
図154を参照して説明した実施形態を変形して、根菜枠可動体7800を設ける例を示したが、図159~図163、図166~図169、図172~図178、図181~図185を参照して説明した実施形態において、根菜枠可動体7800を設けた実施形態としてもよい。また、そのような実施形態において、以下に示す演出態様を実行するように構成してもよい。なお、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450を動作可能な実施形態においては、これらの枠可動体のうちの少なくとも1つの枠可動体の動作(待機位置から移動位置への移動や、停止状態から回転状態への変化等)に対応して、根菜枠可動体7800を移動させるように構成してもよい。
以下に、図238、図239を参照して根菜枠可動体7800を用いた演出態様について説明する。図238(A)、図238(B)は、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の移動状態、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示態様、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の移動状態を示したタイムチャートである。また、図239(A)~図239(C)は、このような演出態様の所定のタイミングにおける遊技機の状態を示した正面図である。
なお、図238に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。これらの点は、後述する図242、図244、図245、図249~図253等の各図面に示すタイムチャートやこれらを変形させた演出態様においても同様である。
図238(A)は、図236、図237を参照して説明した遊技機を用いた演出態様を示している。まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt7において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
タイミングt7において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から上方の移動位置への移動を開始する。同時にタイミングt7において、遊技盤側演出表示装置1600において、扉枠トップユニット570、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示が開始される。
図239(A)はタイミングt7において、装飾図柄がリーチ状態となり、扉枠トップユニット570を模した模擬画像の表示が開始された状態を示している。なお、右耳枠可動体7100模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示はこの直後(0.1秒後等)から開始される。
タイミングt7からタイミングt9にかけて、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置へ移動していく駆動制御が行われる。同時に、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置へ移動していく態様を模した模擬画像が動的に表示される。
タイミングt9において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置への移動を完了する。同時に右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像も移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示される。
図239(B)はタイミングt9において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置への移動を完了した状態、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像が移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示されている状態を示している。
次いで、タイミングt13において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態から、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態への移動を開始する。タイミングt14においては、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了する。この状態においては、根菜枠可動体7800は遊技盤側演出表示装置1600における右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示位置に正面視で重なる位置に静止した状態で位置することとなる。同時に、タイミングt14において、それまで表示されていた扉枠トップユニット570、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示が終了される。
図239(C)はタイミングt14において、根菜枠可動体7800が、遊技盤側演出表示装置1600における右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像が表示されていた位置に正面視で重なる位置に移動した状態を示している。
次いで、タイミングt18において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態から、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態への変化を開始する。タイミングt19において根菜枠可動体7800の待機位置への移動が完了する。
次いで、タイミングt22において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方の移動位置から、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置への移動を開始する。タイミングt22からタイミングt24にかけて、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置へ移動していく駆動制御が行われる。この際、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置へ移動していく態様を模した模擬画像の表示は行われない。タイミングt24において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の待機位置への移動は完了する。
タイミングt24以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
図238(B)は、図236、図237を参照して説明した根菜枠可動体7800を、図163等のように回転可能な右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を有する遊技機に適用した際の演出態様を示している。
まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt7において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態となる。タイミングt7において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内において停止した状態から、回転した状態へと変化する。同時にタイミングt7において、遊技盤側演出表示装置1600において、扉枠トップユニット570、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示が開始される。
次いで、タイミングt13において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態から、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態への移動を開始する。タイミングt14においては、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了する。この状態においては、根菜枠可動体7800は遊技盤側演出表示装置1600における右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示位置に正面視で重なる位置に静止した状態で位置することとなる。同時に、タイミングt14において、それまで表示されていた扉枠トップユニット570、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示が終了される。
次いで、タイミングt18において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態から、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態への変化を開始する。タイミングt19において根菜枠可動体7800の待機位置への移動が完了する。タイミングt24において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の状態が、回転状態から扉枠トップユニット570に収納された停止状態へと変化する。
タイミングt24以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
遊技中において遊技者は、抽選手段の抽選結果に基づいた演出が行われる所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)を見続ける状態であるが、上述した構成によれば、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の駆動制御に合わせて、第1の可動装飾手段を模した模擬画像を所定の表示手段に表示することで、第1の可動装飾手段が駆動制御されていることが遊技者に対して報知されることとなるため、第1の可動装飾手段が駆動制御されていることに遊技者が気が付かずに、第1の可動装飾手段が駆動制御されたことによる興趣を遊技者に対して感じてもらうことができないといった事態や、第1の可動装飾手段に遊技者が不用意に接触してけがをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。
一方、疲労感を感じているなどして、第1の可動装飾手段の駆動制御を視認することに対して消極的な遊技者は、第1の可動装飾手段が駆動制御されていることを直接視認することに代えて、所定の表示手段に表示された第1の可動装飾手段を模した模擬画像を見ることで仮想的に第1の可動装飾手段の動作を体験することが可能となる。
さらに、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示位置に対して正面視で重なる位置に、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が移動してくるため、第1の可動装飾手段が駆動制御されていることに気が付いているにも関わらず、第1の可動装飾手段に対して視線を移動しない消極的な遊技者に対して、視線を移動するなどの負担をかけることなく、第2の可動装飾手段が移動したことによる興趣を感じてもらうことが可能となる。加えて、このような消極的な遊技者に、遊技に対する積極性を取り戻してもらうことが可能となる。
図238(A)、図238(B)を参照して示した実施形態において、タイミングt13において、根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600の前方に移動してくるように構成したが、根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600の前方に移動してくる演出態様に加えて、根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600の前方に移動せずに、扉枠トップユニット570内の待機位置に位置し続ける演出態様も実行可能に構成してもよい。このような構成とすることで、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示後に、根菜枠可動体7800が、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示位置に対して正面視で重なる位置に移動してくる演出態様と、根菜枠可動体7800が待機位置に位置し続ける演出態様とが実行されうることとなる。
さらに根菜枠可動体7800が移動する演出態様が実行された場合の方が、根菜枠可動体7800が移動しない演出態様が実行された場合よりも、大当り状態が発生する期待度が高くなるように構成してもよい。
このような構成とすることで、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)を模した模擬画像の表示後に、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が駆動制御されて、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示位置に対して正面視で重なる位置に移動してくる第1の演出態様と、第2の可動装飾手段が待機位置に位置し続ける第2の演出態様とが実行されることとなるため、第2の可動装飾手段が移動するか否かに遊技者の関心が寄せられることとなる。
また、第1の演出態様が実行された場合と第2の演出態様が実行された場合とで、第1の演出態様が実行された場合の方が遊技者に有利な状態(大当り状態)が発生する期待度を高くするように構成した場合には、第2の可動装飾手段が移動することに対する遊技者の関心をより高めることが可能となる。
図238(A)、図238(B)を参照して示した実施形態において、タイミングt13からタイミングt14にかけて、根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600の前方に移動してくるように構成したが、根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600の前方に移動してくる際の動作態様を複数設けるように構成してもよい。例えば、根菜枠可動体7800が待機位置と移動位置の中間の位置で一旦停止した状態となり(タイミングt13とタイミングt14の間)、その後、待機位置へと戻った状態となる(タイミングt15)演出態様や、根菜枠可動体7800が待機位置と移動位置の中間の位置で一旦停止した状態となり(タイミングt13とタイミングt14の間)、その後、移動位置へと移動した状態となる(タイミングt15)演出態様を実行するように構成してもよい。この場合、根菜枠可動体7800が移動位置へ移動した場合の方が、大当り状態が発生する期待度が高くなるように構成するとよい。
あるいは、根菜枠可動体7800が遊技盤側演出表示装置1600への移動を完了したのち扉枠トップユニット570内への移動を開始するまでの期間(タイミングt14~タイミングt18)において、根菜枠可動体7800を遊技盤側演出表示装置1600の前方において停止している態様に加えて、遊技盤側演出表示装置1600の前方の範囲内で所定の動作態様で移動するように構成してもよい。
また、根菜枠可動体7800が扉枠トップユニット570内へ移動して戻る際の動作態様を複数設けるように構成してもよい。例えば、根菜枠可動体7800が、タイミングt18からタイミングt19にかけて移動位置から待機位置へと戻る演出態様に加えて、根菜枠可動体7800が待機位置と移動位置の中間の位置で一旦停止した状態となり(タイミングt18とタイミングt19の間)、その後、待機位置へと戻った状態となる(タイミングt20)演出態様を実行するように構成してもよい。
根菜枠可動体7800が待機位置から移動位置へと移動する態様、根菜枠可動体7800の移動位置における態様、根菜枠可動体7800が移動位置から待機位置へと移動する態様を示したが、これらの動作態様を組み合わせた動作態様を、根菜枠可動体7800を動作させる複数の動作態様として採用してもよい。さらに、それらの複数の動作態様によって、それぞれ大当り状態が発生する期待度が異なるように構成してもよい。
このような構成とすることで、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が動くか否かに加え、動いた場合には複数の動作態様のうちのいずれかの動作態様で駆動制御されることとなるため、第2の可動装飾手段が動くか否かに加え、第2の可動装飾手段がどのような動作態様で動くのかということに遊技者の関心が寄せられることとなる。
さらに、動作態様によって、遊技者に有利な状態(大当り状態)が発生する期待度を異なるように構成した場合には、第2の可動装飾手段がどのような態様で動くのかということに対する遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
根菜枠可動体7800は、遊技盤側演出表示装置1600の前方への移動が完了するまでは消灯状態とし、移動位置への移動が完了した状態で発光装飾状態となるように構成してもよい。具体的には、タイミングt13からタイミングt14まで、根菜枠可動体7800を消灯状態とし、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了したタイミングt14において、根菜枠可動体7800を発光装飾状態とし、根菜枠可動体7800が収納位置への移動を開始するタイミングt18まで発光装飾状態を継続するとよい。あるいは、根菜枠可動体7800が収納位置への移動を完了するタイミングt19まで発光装飾状態を継続するとよい。なお、発光装飾状態としては上述した大根を模した態様での発光態様や人参を模した態様での発光態様のいずれか一方を、特別抽選結果に基づいて選択するように構成するとよい。
このように、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)の前方の移動位置へ第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)を消灯状態で移動させたのち、移動位置において発光装飾状態とすることで、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となる。また、特別抽選結果に基づいた発光装飾状態とすることで、特別抽選結果が遊技者に有利な状態(大当たり)となるのではないかという期待感を遊技者に抱かせることができる。また、第2の可動装飾手段を待機位置に収納させる際に、発光装飾状態を継続させることで、第2の可動装飾手段の移動方向の延長線上に位置する第1の可動装飾手段に対する関心を遊技者に抱かせることが可能となる。
図238、図239を参照して説明した実施形態においては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作の開始と同時に、遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域において、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示を開始するように構成している。また、図238(A)を参照して説明した実施形態においては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の移動位置への移動の完了と同時に、遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域において、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の移動位置への移動を完了する表示を行うように構成している。また、図238(A)に示す実施形態におけるタイミングt9からタイミングt14や、図238(B)に示す実施形態におけるタイミングt7からタイミングt14のように、待機位置から移動位置に移動した右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200や、待機位置に位置する非回転状態から回転状態となった右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作状態と同じ態様で、これらの期間において、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示を行うとよい。
このような構成とすることで、第1の状態(待機位置に位置する状態)から第2の状態(移動位置に位置する状態や回転している状態)となった、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の状態が、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)の視認によって正確に把握できるようになる。
一方、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作状態とは異なる態様で、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示を行うように構成してもよい。
例えば、図238(A)に示した例においては、タイミングt7からタイミングt9にかけて右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像が移動して出現する動的表示を行っているが、この動的表示をタイミングt9からタイミングt11にかけて、さらにはタイミングt11からタイミングt13にかけて、再度行うように構成してもよい。
このように、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)が第1の状態(待機状態)から第2の状態(移動状態)へ変化したのちも、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において、第1の可動装飾手段の動作態様を模した模擬画像の動的表示を行うことで、遊技者に第1の可動装飾手段の動作に対する関心を持ってもらうことが可能となる。上述した例では、このような再度の動的表示を2回(タイミングt9からタイミングt11の期間とタイミングt11からタイミングt13の期間)行っているが、動的表示を行う回数は1回でもよいし3回以上としてもよい。
また、図238(A)に示した例におけるタイミングt9において、右耳枠可動体7100を模した模擬画像が、扉枠トップユニット570を模した模擬画像から分離して、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域内において上方への移動を開始し、その後は表示領域内を上昇してタイミングt11において表示領域外への移動が完了するように構成してもよい。さらに、タイミングt11からタイミングt13にかけて、左耳枠可動体7200を模した模擬画像についても同様の動的表示を行うように構成してもよい。図240(A)は、このような実施形態におけるタイミングt10の状態を示した図であり、右耳枠可動体7100を模した模擬画像が扉枠トップユニット570を模した模擬画像から分離して上方に移動中の状態を示している。
この例においては、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)が第1の状態(待機状態)から第2の状態(移動位置に位置する状態)へ変化したのち、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において、第1の可動装飾手段を模した模擬画像(右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像)を第1の可動装飾手段が設けられている位置を示唆する所定の方向へ移動させるように構成している。また、正面視において第1の可動装飾手段を模した模擬画像の移動方向の延長線上に第1の可動装飾手段が位置するように構成されている。
このような構成によれば、第1の可動装飾手段が動作して第1の状態から第2の状態となっていることを報知することが可能となる。また、第1の可動装飾手段が設けられている位置を直接的に示唆することができ、第1の可動装飾手段の動作に対する関心を遊技者に持ってもらうことが可能となる。また、第1の可動装飾手段の現実の動作ではありえない動作を、第1の可動装飾手段を模した模擬画像で行なっており、この点においても第1の可動装飾手段の動作に対する関心を遊技者に持ってもらうことが可能となる。
あるいは、図238(A)に示した例におけるタイミングt9からタイミングt14にかけて、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像を、扉枠トップユニット570を模した模擬画像から交互に出没するように動的表示するように構成してもよい。図240(B)は、右耳枠可動体7100を模した模擬画像が扉枠トップユニット570を模した模擬画像に対して半分収納された状態を示している。
この例においては、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)が第1の状態(待機状態)から第2の状態(移動位置に位置する状態)へ変化したのち、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において、第1の可動装飾手段を模した模擬画像(右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像)を所定方向に対して往復して移動する態様で表示するように構成している。また、正面視において往復移動する方向の延長線上に第1の可動装飾手段が位置するように構成されている。
このような構成によれば、第1の可動装飾手段が動作して第1の状態から第2の状態になっていることを報知することが可能となる。また、第1の可動装飾手段が設けられている位置を示唆することができ、第1の可動装飾手段の動作に対する関心を遊技者に持ってもらうことが可能となる。また、第1の可動装飾手段を模した模擬画像のコミカルな表示により第1の可動装飾手段の動作に対する関心を遊技者に持ってもらうことが可能となる。
図240(A)、図240(B)を参照して説明した実施形態においては、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)が第1の状態(待機状態)から第2の状態(移動位置に位置する状態)へ変化したのち、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において、第1の可動装飾手段が第1の状態から第2の状態へと変化する態様とは異なる態様で、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の動的表示(耳が上方に飛び出す。耳がピョコピョコ動く等)を行うように構成している。
このような構成によれば、第1の可動装飾手段の実際の動作態様がどのようになっているのかという関心を遊技者に持ってもらうことが可能となる。
一方、図238(A)に示した演出態様におけるタイミングt9からタイミングt14にかけて、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像を所定色で動的表示するように構成してもよい。例えば、右耳枠可動体7100を模した模擬画像において、耳の内側を模した部分が赤色であり、耳の外側を模した部分が白色である画像を表示したのち、色を入れ替えて、耳の内側を模した部分が白色であり、耳の外側を模した部分が赤色である画像を表示するという表示動作を複数回(例えば1秒ごとに色を入れ替えて計5回)繰り返してもよい。また、このような表示動作を、左耳枠可動体7200を模した模擬画像において同時に行うように構成してもよい。図241(A)は、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像として、それぞれ、耳の内側を模した部分が白色であり、耳の外側を模した部分が赤色である画像を表示した状態を示した図である。
一方、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の色を変化させずに所定色で表示し続けるように構成してもよい。図241(B)は、右耳枠可動体7100を模した模擬画像として、耳の内側を模した部分と耳の外側を模した部分の双方が桃色である画像と、左耳枠可動体7200を模した模擬画像として、耳の内側を模した部分と耳の外側を模した部分の双方が桃色である画像とを継続して表示し続ける演出態様を示した図である。
このような構成によれば、第1の可動装飾手段の実際の発光演出態様がどのようになっているのかという関心を遊技者に持ってもらうことが可能となる。
図240や図241を参照して説明した各演出態様によって、それぞれ大当り状態が発生する期待度が異なるように構成してもよい。例えば、図240(B)を参照して説明した演出態様よりも、図240(A)を参照して説明した演出態様の方が、大当り状態が発生する期待度が高くなるように構成してもよい。また、図241(B)を参照して説明した演出態様よりも、図241(A)を参照して説明した演出態様の方が、大当り状態が発生する期待度が高くなるように構成してもよい。
さらに、図240を参照して説明した演出態様と、図241を参照して説明した演出態様とを組み合わせた演出態様を実行するように構成してもよい。例えば、図240(A)を参照して説明した演出態様と図241(A)を参照して説明した演出態様とを組み合わせた演出態様よりも、図240(B)を参照して説明した演出態様と図241(B)を参照して説明した演出態様とを組み合わせた演出態様の方が、大当り状態が発生する期待度が高くなるように構成してもよい。
さらに、大当り状態が発生する期待度が高い演出態様の方が、演出態様が実行される割合が低くなるように構成するとよい。例えば、大当り状態が発生する期待度が低い方の演出態様の実行回数と、大当り状態が発生する期待度が高い方の演出態様の実行回数との比が9対1となるように演出態様の実行割合を設定するとよい。
このような構成とすることで、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において表示される第1の可動装飾手段を模した模擬画像(右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像)の表示態様が複数となることで、演出としての単調さがなくなり、第1の可動装飾手段に対する関心を遊技者により持ってもらうことが可能となる。また、第1の可動装飾手段の動作そのものを直接視認するという行為と、第1の可動装飾手段を模した模擬画像を視認して遊技者に有利な状態が発生する期待度を知るという行為のいずれの行為を楽しむのかという興趣を遊技者に対して提供することが可能となる。
また、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示態様によって、遊技者に有利な状態(大当り状態)が発生する期待度が遊技者に示されるため、第1の可動装飾手段を視認することに消極的な遊技者に対して、第1の可動装飾手段の存在感を改めて認識させることが可能となる。
また、遊技者に有利な状態(大当り状態)が発生する期待度が高いほど、その演出態様が実行される割合が低くなるように構成することで、通常は期待度が低く実行割合が高い演出態様が多く視認されるものの、まれに(例えば10回に1回)期待度が高く実行割合が低い演出態様が視認されることで驚きを感じることとなる。そして、後者の演出態様を視認した遊技者は期待度が高いということが示されたことによる興奮も相まって、より第1の可動装飾手段に対する関心を抱くこととなる。
右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の発光状態を、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像と同様に認識されるように発光させるように構成してもよい。例えば、図241(A)に示す状態においては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の外側を赤色で発光させるようにしたり、図241(B)に示す状態においては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の全体を桃色で発光させるように構成してもよい。
このように、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の第2の状態(移動位置に位置する状態)における発光態様を、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において表示される第1の可動装飾手段を模した模擬画像(右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像)の画像色と同一とすることで、所定の表示手段を視認していた遊技者が、第1の可動装飾手段を視認しようとした際に、第1の可動装飾手段を素早く認識することが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域において、装飾図柄の変動を開始したのち特別抽選の結果に応じた態様で装飾図柄が停止表示される構成において、根菜枠可動体7800を移動させるように構成してもよい。
例えば、根菜枠可動体7800を動作させる場合には、遊技盤側演出表示装置1600の略中央において、装飾図柄の変動を開始し、装飾図柄の変動を行っている状態から、変動中の装飾図柄を遊技盤側演出表示装置1600の右上に移動させ、サイズを縮小した態様で変動表示し、遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域において、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示を開始するように構成してもよい。
その後、待機位置から遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域に重なる位置に根菜枠可動体7800を移動させ、さらに遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域に重なる位置から根菜枠可動体7800を扉枠トップユニット570に収納する方向に移動させたのち、それまで右上に表示していた装飾図柄を遊技盤側演出表示装置1600の略中央に移動させたのち元の大きさに拡大して変動表示を継続し、最終的に抽選結果を示唆する態様で停止表示するように構成するとよい。
このような装飾図柄の変動態様を採用した場合には、複数回の装飾図柄の変動が、遊技盤側演出表示装置1600の略中央において繰り返されることとなる。
このような構成とすることで、遊技者の視線が所定の表示手段の所定の位置(遊技盤側演出表示装置1600の略中央)に留まることとなり、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の駆動制御を視認することにストレスを感じるような消極的な遊技者に対して、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示や第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の移動によって、視線の移動を強要するように感じさせてしまい、遊技者がストレスを感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600の略中央において装飾図柄の変動を開始するとともに、遊技盤側演出表示装置1600の右上において遊技盤側演出表示装置1600の略中央に表示する装飾図柄よりも小さいサイズの装飾図柄の変動を開始するとともに、それぞれの装飾図柄の変動を行っている状態から、遊技盤側演出表示装置1600の右上で変動中の装飾図柄の変動表示を継続させた状態で、遊技盤側演出表示装置1600の略中央に表示していた装飾図柄の表示を一旦終了し、遊技盤側演出表示装置1600の略中央において、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示を開始するように構成してもよい。
その後、待機位置から遊技盤側演出表示装置1600の略中央の表示領域に重なる位置に根菜枠可動体7800を移動させ、さらに、遊技盤側演出表示装置1600の略中央に重なる位置から根菜枠可動体7800を扉枠トップユニット570に収納する方向に移動させたのち、遊技盤側演出表示装置1600の略中央における装飾図柄の変動表示を再開し、最終的に右上に表示していた装飾図柄とともに、抽選結果を示唆する態様でそれぞれ停止表示するように構成するとよい。
このような装飾図柄の変動態様を採用した場合には、複数回の装飾図柄の変動が、遊技盤側演出表示装置1600の略中央と右上において繰り返されることとなる。
このような構成とすることで、遊技者の視線が所定の表示手段の所定の位置(相対的にサイズの大きい装飾図柄が表示される遊技盤側演出表示装置1600の略中央)に留まることとなり、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の駆動制御を視認することにストレスを感じるような消極的な遊技者に対して、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示や第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の移動によって、視線の移動を強要するように感じさせてしまい、遊技者がストレスを感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
遊技盤側演出表示装置1600の右上にサイズの小さい装飾図柄を表示する例を示したが、遊技盤側演出表示装置1600の右下や左下に表示するように構成し、根菜枠可動体7800が待機位置から移動位置へ移動する期間(図238(A)、図238(B)におけるタイミングt13からタイミングt14)、移動位置に位置する期間(タイミングt14からタイミングt18)、根菜枠可動体7800が移動位置から待機位置へ移動する期間(図238(A)、図238(B)におけるタイミングt18からタイミングt19)において、サイズの小さい装飾図柄が根菜枠可動体7800によって隠されることがないように構成してもよい。具体的にはこれらの期間において、根菜枠可動体7800とサイズの小さい装飾図柄とが正面視で重なる状態とならないように構成するとよい。
このように、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の移動によって、所定の表示手段の所定の位置(相対的にサイズの小さい装飾図柄が表示される遊技盤側演出表示装置1600の右下や左下)に表示した装飾図柄が隠されないように構成することで、消極的な遊技者が演出が過剰であると感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図244、図245等を参照して後述する演出態様において、遊技盤側演出表示装置1600に造形体を模した模擬画像と装飾図柄を表示するに際し、これらの表示手法を採用してもよい。
右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示に対応して、遊技盤側演出表示装置1600において、根菜枠可動体7800がいつ移動するのかを示す待機時間を表示するように構成してもよい。以下に、図242(A)、図242(B)を参照して、複数の表示態様を示す。図242(A)は、図238(A)を参照して説明した実施態様の変形例を示している。また、図242(B)は、図238(B)を参照して説明した実施態様の変形例を示している。
待機時間の表示としては、例えば、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像との間の表示領域において、タイミングt8からタイミングt9にかけて「1」という数字を表示し、タイミングt9からタイミングt10にかけて「2」という数字を表示し、タイミングt10からタイミングt11にかけて「3」という数字を表示し、タイミングt11からタイミングt12にかけて「4」という数字を表示し、タイミングt12からタイミングt13にかけて「GO!!」(なお、図242(A)中においては表記を「GO」と省略している)という文字列を表示するように構成してもよい。また、このような数字と文字の表示に加えて、タイミングt7からタイミングt8にかけて「根菜が落下すれば・・?」という文字列を、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像との間の表示領域において表示するように構成してもよい。
あるいは、このような数字や文字を表示せずにタイミングt7からタイミングt13にかけて、「根菜が落下すれば・・?」という文字列を、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像との間の表示領域において表示するように構成してもよい。
このように第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が動作するまでの待機時間を示唆する画像(「1」、「2」、「3」、「4」、「GO!!」)の表示を所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において行う構成を採用することで、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)を視認しようとする遊技者が、第2の可動装飾手段が動作するタイミングを認識することが可能となり、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の表示によって、視線を第1の可動装飾手段に移動した遊技者が、第2の可動装飾手段の動作を見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。また、第1の可動装飾手段に対して視線を移動しないような消極的な遊技者に対しては、第2の可動装飾手段の動作タイミングが示唆されるため、所定の表示手段から視線を移動させることなく、第2の可動装飾手段の動作を待たせることが可能となる。
また、第1の可動装飾手段を模した模擬画像を表示するタイミングと同じタイミング(タイミングt7)で、第2の可動装飾手段が所定のタイミングで動作することを示唆する画像(「根菜が落下すれば・・?」)の表示を行うことで、第1の可動装飾手段が動作したことと第2の可動装飾手段が動作することとを遊技者は同時に認識することができ、視線を移動することに積極的な遊技者が第1の可動装飾手段に対して先に視線を移動してしまい、第2の可動装飾手段が動作することを示唆する表示が行われていることに気が付かず、結果として第2の可動装飾手段の動作を見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
また、第1の可動装飾手段を模した模擬画像の近くに隣接して第2の可動装飾手段が動作するまでの待機時間を示唆する画像を表示することで、遊技者が第2の可動装飾手段が動作するまでの待機時間を示唆する画像が表示されていることに気が付かないといった事態の発生を抑制することが可能となる。
右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の間の表示領域に第2の可動装飾手段が動作するまでの待機時間を示唆する画像を表示する例を示したが、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像のいずれか一方または双方に対して上側に重なるように第2の可動装飾手段が動作するまでの待機時間を示唆する画像や第2の可動装飾手段が動作することを示唆する画像を表示するように構成してもよい。
このような構成を採用することで、遊技者が、第2の可動装飾手段が動作するまでの待機時間を示唆する画像や第2の可動装飾手段が動作することを示唆する画像が表示されていることに気が付かないといった事態の発生をより抑制することが可能となる。
右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像の表示に対応して、遊技盤側演出表示装置1600において、根菜枠可動体7800がいつ移動するのかを示す待機時間を表示する例を示したが、このような表示に代えて、あるいは加えて、音により同様の示唆を行うように構成してもよい。例えば、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像との間の表示領域において、図242(A)、図242(B)に示すように、タイミングt8からタイミングt9にかけて「いち」という音声を出力し、タイミングt9からタイミングt10にかけて「に」という音声を出力し、タイミングt10からタイミングt11にかけて「さん」という音声を出力し、タイミングt11からタイミングt12にかけて「よん」という音声を出力し、タイミングt12からタイミングt13にかけて「ごー」という音声を出力するように構成してもよい。あるいは、タイミングt7からタイミングt13にかけて、「こんさいがらっかすれば」というセリフを音声として出力したり、何らかのメロディー(6秒程度のメロディーで少なくともタイミングt13において出力が完了するもの)を出力するように構成してもよい。
このように第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が動作するまでの待機時間を示唆する音を出力する構成を採用することで、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200)を視認しようとする遊技者が、第1の可動装飾手段に視線を移動した状態においても、第2の可動装飾手段が動作するタイミングを聴覚によって認識することが可能となり、第2の可動装飾手段が動作する直前まで第1の可動装飾手段の動作を堪能することが可能となる。
さらに、第1の可動装飾手段に対して視線を移動しないような遊技者の場合、抽選手段の抽選結果に基づいた演出が行われる所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)を視認する行為自体についても携帯電話やスマートフォンを操作するなどして、必ずしも所定の表示手段への視認を継続するわけではないが、第2の可動装飾手段の動作タイミングが音により聴覚的に遊技者に示されるため、所定の表示手段や第2の可動装飾手段を視認することへの意欲を復帰させることが可能となる。
図238(A)、図238(B)を参照して、根菜枠可動体7800が左右の耳枠可動体を模した模擬画像と正面視で重なる位置に移動する実施形態を示したが、根菜枠可動体7800を移動位置へ移動させたのち、移動位置において上下に周期的に移動させるように構成してもよい。例えば、タイミングt14からタイミングt18の4秒間において、1秒に1回ずつ上に移動したのち下に移動するという動作を行うことで合計4回このような上下動を繰り返すように構成してもよい。この際の移動においては、根菜枠可動体7800の少なくとも一部が、右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像が表示されていた領域に正面視で重なる範囲で移動するように構成するとよい。
このように、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)を第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)を模した模擬画像が表示されていた位置と正面視で重なる移動位置へと移動したのち、第2の可動装飾手段の少なくとも一部が第1の可動装飾手段を模した模擬画像が表示されていた領域と正面視で重なるように移動するように構成することで、第2の可動装飾手段の移動位置への移動後の動作によって、消極的な遊技者がストレスを感じるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図236、図237を参照して説明した実施形態においては、根菜枠可動体7800に対して遊技者が直接接触可能であるため、下方に落下した根菜枠可動体7800によって遊技者がけがをしたり、遊技者によって根菜枠可動体7800が下方に引っ張られ根菜枠可動体7800等が破壊されるといった事態が発生するおそれがあった。そこで、以下に、図236、図237を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を、図243を参照して説明する。この実施形態においては、根菜枠可動体7800に遊技者が接触することが困難な実施形態となっている。
図243(A)、図243(B)は、パチンコ機1の正面図である。図243(C)は、パチンコ機1の平面図である。図243(D)、図243(E)は、パチンコ機1の右側面図である。図243(A)、図243(C)、図243(D)は、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570内の待機位置に収納された状態を示している。図243(B)、図243(E)は、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200が、根菜枠可動体7800が移動位置に移動した状態を示している。
図243に示すように本実施形態においては、根菜枠可動体7800の移動領域をカバーする根菜枠可動体カバーユニット7850が設けられている。根菜枠可動体カバーユニット7850は、扉枠ベースユニット100の前方、扉枠トップユニット570の下方に設けられており、正面視で正方形状、側面視で直角三角形形状をなすカバーユニットフレーム7852と、カバーユニットフレーム7852により正面に形成される正方形状部分を覆うカバーユニット正面部7854と、カバーユニットフレーム7852により左右の側面に形成される直角三角形状の部分を覆うカバーユニット右側面部7856とカバーユニット左側面部7858とから構成されている。
カバーユニットフレーム7852は有色(具体的には緑色)不透明の合成樹脂により形成されている。なお、カバーユニットフレーム7852の強度を高めるために金属製としてもよい。また、カバーユニットフレーム7852は、カバーユニット正面部7854、カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858を保持する機能を有している。
カバーユニット正面部7854、カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858は、それぞれ平板状で無色透明の合成樹脂により形成されている。カバーユニット正面部7854は側面視でその上部が手前側に位置するように傾いた状態でカバーユニットフレーム7852に取付けられるように構成されている。カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858は、遊技機の左右端部において相対するように設けられている。
遊技者は、無色透明のカバーユニット正面部7854を介して、遊技盤側演出表示装置1600や根菜枠可動体7800が動作した状態を視認することが可能である。また、隣接する遊技機において遊技を行う遊技者は、カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858を介して遊技盤側演出表示装置1600や根菜枠可動体7800が動作した状態を視認することが可能である。
このような構成を採用した遊技機において、図238などを参照して説明した演出態様を実行するように構成してもよい。
このように、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の移動領域を囲うように保護部材(カバーユニット正面部7854、カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858)を配置して、第2の可動装飾手段に対して遊技者が接触することを困難にするとともに、透明な保護部材を介して第2の可動装飾手段を遊技者が視認可能な構成を採用することで、第2の可動装飾手段の視認性や第2の可動装飾手段が動作した際に遊技者に与えるインパクトを維持しつつ、第2の可動装飾手段が移動することにより遊技者がけがをするといった事態や、遊技者によって第2の可動装飾手段が破壊されるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図154を参照して説明した実施形態を変形して、根菜枠可動体7800と根菜枠可動体カバーユニット7850を設ける例を示したが、図159~図163、図166~図169、図172~図178、図181~図185を参照して説明した実施形態において、根菜枠可動体7800と根菜枠可動体カバーユニット7850を設けた実施形態としてもよい。また、そのような実施形態において、本明細書に記載の各演出態様を実行するように構成してもよい。
カバーユニットフレーム7852が、カバーユニット正面部7854、カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858を保持する例を示したが、カバーユニット右側面部7856、カバーユニット左側面部7858のいずれか一方あるいは双方を設けないように構成してもよい。例えば、カバーユニットフレーム7852がカバーユニット正面部7854のみを有したり、カバーユニットフレーム7852がカバーユニット正面部7854とカバーユニット左側面部7858のみを有したりするように構成してもよい。
このように、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の移動領域を囲うように保護部材(カバーユニット正面部7854。あるいはカバーユニット正面部7854とカバーユニット右側面部7856。あるいはカバーユニット正面部7854とカバーユニット左側面部7858)を配置して、第2の可動装飾手段に対して側方から(右方と左方から。あるいは左方のみから。あるいは右方のみから)接触することを可能にするとともに、保護部材を介して第2の可動装飾手段を遊技者が視認可能な構成を採用することで、第2の可動装飾手段の視認性や第2の可動装飾手段が動作した際に遊技者に与えるインパクトを維持しつつ、第2の可動装飾手段が移動することにより遊技者がけがをするといった事態や、遊技者によって衝動的に第2の可動装飾手段が破壊されるといった事態の発生を抑制することが可能となる。さらに、保護部材を設けていない側面から第2の可動装飾手段に接触することが可能となるため、第2の可動装飾手段に何らかの異常が発生した場合でも、修理等のメンテナンスを遊技店の店員等が行うことが可能となる。
図236~図243等を参照して示した実施形態によれば、遊技機の外形を構成する枠体に設けられた可動装飾手段を動作させたことによる興趣を遊技者に十分に感じさせることができない場合であっても、遊技者が感じる興趣が低下してしまうといった事態の発生を抑制することが可能となる。
ところで、図154~図207を参照して説明した遊技機や、特開2016-093655号公報記載の遊技機においては、所定の表示手段における表示内容によって遊技の進行状態を遊技者に示すとともに、所定のタイミングで遊技機の外形を構成する枠体に設けられた造形体を駆動することで遊技者に対して興趣を感じさせることが可能となっている。しかしながら、枠体に複数の造形体を設けた場合の演出態様には改善の余地があった。
以下に、枠体が、駆動可能な造形体を複数有していても、遊技者に十分な興趣を感じさせることが可能な遊技機の実施形態について説明する。
図172等を参照して説明した実施形態における遊技機は、耳の内側を模した枠可動体である右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400(以下、「耳内側枠可動体」という場合がある)と、耳の外側を模した枠可動体である右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450(以下、「耳外側枠可動体という場合がある」)とを有しており、これらの4つの枠可動体はそれぞれ独立して、待機位置に位置する状態と移動位置に位置する状態とをとることが可能である。
以下に、図244、図245、図246、図247を参照して、耳外側枠可動体を用いた第1の演出態様と、耳内側枠可動体を用いた第2の演出態様について説明する。図244、図245は第1の演出態様、第2の演出態様についてのタイムチャートを、図246、図247はこのような演出態様の所定のタイミングにおける遊技機の状態を示した正面図である。
以下に、図244(A)、図246を参照して第1の演出態様について説明する。なお、図244(A)、図244(B)に示す演出態様は、図172を参照して説明した遊技機のように、移動可能な耳内側枠可動体と耳外側枠可動体とを有する遊技機に適用可能な演出態様を示している。
まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
タイミングt8において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から上方の移動位置への移動を開始する。同時にタイミングt8において、遊技盤側演出表示装置1600において、扉枠トップユニット570、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示が開始される。
図246(A)はタイミングt8において、扉枠トップユニット570を模した模擬画像の表示が開始された状態を示している。なお、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示はこの直後(0.1秒後等)から開始される。
タイミングt8からタイミングt10にかけて、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450が移動位置へ移動していく駆動制御が行われる。同時に、右耳外側枠可動体7350が移動位置へ移動していく態様を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450が移動位置へ移動していく態様を模した模擬画像が動的に表示される。
次いで、タイミングt10において、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が移動位置への移動を完了する。同時に右耳外側枠可動体7350を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像も移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示される。
図246(B)はタイミングt10において、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が移動位置への移動を完了した状態、右耳外側枠可動体7350を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像が移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示されている状態を示している。
タイミングt10からタイミングt16にかけて、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450は移動位置に位置した状態が継続される。同時に、右耳外側枠可動体7350が移動位置に位置する態様を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450が移動位置に位置する態様を模した模擬画像の表示も継続される。
次いで、タイミングt16において、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が上方の移動位置から、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置への移動を開始する。同時に、右耳外側枠可動体7350を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像が待機位置への移動を開始する態様で動的に表示される。
タイミングt16からタイミングt18にかけて、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が待機位置へ移動していく駆動制御が行われる。右耳外側枠可動体7350が待機位置へ移動していく態様を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450が待機位置へ移動していく態様を模した模擬画像が動的に表示される。
タイミングt18において、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の待機位置への移動は完了し、扉枠トップユニット570内に収納された状態となる。同時に、右耳外側枠可動体7350を模した模擬画像と左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示態様が待機位置への移動を完了した表示態様となる。具体的には、扉枠トップユニット570を模した模擬画像のみが表示される状態が一瞬表示されたのち、扉枠トップユニット570を模した模擬画像の表示も終了する。
タイミングt18以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
以下に、図244(B)、図247を参照して第2の演出態様について説明する。まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
タイミングt5において、遊技盤側演出表示装置1600において、扉枠トップユニット570、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示が開始される。
図247(A)はタイミングt5において、扉枠トップユニット570を模した模擬画像の表示が開始された状態を示している。なお、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示はこの直後(0.1秒後等)から開始される。
タイミングt5からタイミングt7にかけて、右耳内側枠可動体7300が移動位置へ移動していく態様を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400が移動位置へ移動していく態様を模した模擬画像が動的に表示される。
タイミングt7において、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像が移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示される。
図247(B)はタイミングt7において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が扉枠トップユニット570内に未だ収納されている状態、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像が移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示されている状態を示している。
次いで、タイミングt8において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から上方の移動位置への移動を開始する。
次いで、タイミングt10において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が移動位置への移動を完了する。
図247(C)はタイミングt10において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が移動位置への移動を完了した状態、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像が移動位置への移動を完了した状態を模した態様で表示されている状態を示している。
タイミングt10からタイミングt16にかけて、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400は移動位置に位置した状態が継続される。同時に、右耳内側枠可動体7300が移動位置に位置する態様を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400が移動位置に位置する態様を模した模擬画像が表示される。
次いで、タイミングt16において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が上方の移動位置から、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置への移動を開始する。同時に、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像が待機位置への移動を開始する態様で動的に表示される。
タイミングt16からタイミングt18にかけて、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が待機位置へ移動していく駆動制御が行われる。右耳内側枠可動体7300が待機位置へ移動していく態様を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400が待機位置へ移動していく態様を模した模擬画像が動的に表示される。
タイミングt18において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の待機位置への移動は完了し、扉枠トップユニット570内に収納された状態となる。同時に、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示態様が待機位置への移動を完了した表示態様となる。具体的には、扉枠トップユニット570を模した模擬画像のみが表示される状態が一瞬表示されたのち、扉枠トップユニット570を模した模擬画像の表示も終了する。
タイミングt18以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
第2の演出態様において駆動制御される右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400は、第1の演出態様において駆動制御される右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450と比べると、移動位置へ移動した状態における正面視の面積が小さくなっている。そこで、第2の演出態様においては、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示を開始したのち所定時間の経過後に、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の駆動制御を行うことで、演出としてのボリューム感を補うように構成している。
なお、図244(A)、図244(B)に示す第1の演出態様と第2の演出態様を、図172を参照して説明した遊技機のように、移動可能な耳内側枠可動体と耳外側枠可動体とを有する遊技機に適用する例を示したが、図173を参照して説明した遊技機に適用してもよい。この場合、耳内側枠可動体は上方の待機位置から下方の移動位置へと移動するため、耳内側枠可動体の模擬画像についても、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域内において、上方から下方へ移動する表示態様となる。また、図174、図175を参照して説明した遊技機に適用してもよい。この場合、耳内側枠可動体と耳外側枠可動体を、それぞれ下方の待機位置から上方の移動位置へと移動するため、耳内側枠可動体と耳外側枠可動体の模擬画像についても、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域内において下方から上方へ移動する表示態様となる。あるいは、耳内側枠可動体と耳外側枠可動体を、それぞれ上方の待機位置から下方の移動位置へと移動させ、耳内側枠可動体と耳外側枠可動体の模擬画像についても、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域内において上方から下方へ移動する表示態様とする演出態様としてもよい。
以下に、図245(A)を参照して第1の演出態様について説明する。なお、図245(A)、図245(B)に示す演出態様は、図178、図181等のように回転可能な耳内側枠可動体と耳外側枠可動体とを有する遊技機に適用可能な演出態様を示している。
まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
タイミングt8において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から回転した状態へと変化する。同時にタイミングt8において、遊技盤側演出表示装置1600において、扉枠トップユニット570、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示が開始される。右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450は回転した状態を模した動的な態様で遊技盤側演出表示装置1600において表示される。
タイミングt8からタイミングt18にかけて、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の回転状態と、遊技盤側演出表示装置1600における扉枠トップユニット570、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示は継続される。
タイミングt18において、右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450の状態が、回転状態から扉枠トップユニット570に収納された停止状態へと変化する。同時に、扉枠トップユニット570、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示が終了する。
タイミングt24以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
以下に、図245(B)を参照して第2の演出態様について説明する。まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
タイミングt5において、遊技盤側演出表示装置1600において、扉枠トップユニット570、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示が開始される。右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400は回転した状態を模した動的な態様で遊技盤側演出表示装置1600において表示される。
タイミングt8において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から回転した状態へと変化する。
タイミングt8からタイミングt18にかけて、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の回転状態と、遊技盤側演出表示装置1600における扉枠トップユニット570、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示は継続される。
タイミングt18において、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400の状態が、回転状態から扉枠トップユニット570に収納された停止状態へと変化する。同時に、扉枠トップユニット570、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示が終了する。
タイミングt24以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
第2の演出態様において駆動制御される右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400は、第1の演出態様において駆動制御される右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450と比べると、回転した状態において正面視で視認される最大面積が小さくなっている。そこで、第2の演出態様においては、右耳内側枠可動体7300を模した模擬画像と左耳内側枠可動体7400を模した模擬画像の表示を開始したのち所定時間の経過後に、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体の駆動制御を行うことで、演出としてのボリューム感を補うように構成している。
このように、枠体に設けた第1の造形体(右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450)と枠体に設けた第2の造形体(右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400)を駆動制御可能な遊技機において、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)において、第2の造形体を模した模擬画像の表示を開始したのち所定時間が経過したタイミングで、第2の造形体の駆動を開始するように構成している。これにより、枠体に複数の造形体を設けた場合でも、第2の造形体を用いた演出について、視覚的にボリューム感を増やすことが可能となる。また、所定の表示手段において予め第2の造形体を模した模擬画像が表示されることで、第2の造形体の駆動制御を遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
また、遊技機に設けられる複数の造形体(第1の造形体と第2の造形体)のうち、造形体自身の大きさや造形体が駆動制御された際の視覚的な変化量が相対的に小さく、駆動制御されていることが目立ちにくい第2の造形体の駆動制御を行うにあたり、第2の造形体を模した模擬画像の表示を開始したのち所定時間が経過したタイミングで、第2の造形体の駆動を開始するように構成している。これにより、大きさや駆動制御された際の視覚的な変化量が小さく、駆動制御されていることが目立ちにくい第2の造形体を用いた演出について、視覚的にボリューム感を増やすことが可能となる。また、所定の表示手段において予め第2の造形体を模した模擬画像が表示されることで、相対的に大きさ等が小さいことで駆動制御が見逃される恐れが高い第2の造形体の駆動制御を遊技者が見逃すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
また、第1の造形体(右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450)の駆動に対応したタイミングで、第1の造形体を模した模擬画像を所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)に表示することによって、第1の造形体が駆動制御されていることを遊技者に示すことが可能となっている。
以下に、図244を参照して説明した第1の演出態様及び第2の演出態様の変形例を、図248を参照して説明する。
図248(A)は、図244(A)を参照して説明した第1の演出態様における第1の造形体の模擬画像の表示態様についての変形例を示している。変形例1においては、第1の造形体の模擬画像を第1の状態から第2の状態に変化させる表示をタイミングt7からタイミングt9にかけて行っている。また、変形例2においては、第1の造形体の模擬画像を第1の状態から第2の状態に変化させる表示をタイミングt9からタイミングt11にかけて行っている。また、変形例3においては、第1の造形体の模擬画像を第1の状態から第2の状態に変化させる表示をタイミングt7からタイミングt9にかけて行ったのち、第2の状態を模した表示についてはタイミングt11で終了し、タイミングt11からタイミングt13にかけて第1の造形体の模擬画像を第1の状態から第2の状態に変化させる表示を行っている。
このように、第1の造形体の駆動制御が開始されるタイミングに対して、第1の造形体を模した模擬画像の表示を開始するタイミングが多少前後するように構成してもよい。あるいは、第1の造形体を模した模擬画像の表示を終了するタイミングを第1の造形体が第1の状態となるタイミングよりも前のタイミングとしてもよい。このような構成を採用した場合でも同様の効果を奏することができる。
図248(B)は、図244(B)を参照して説明した第2の演出態様における第2の造形体の模擬画像の表示態様についての変形例を示している。変形例1においては、第2の状態となった第2の造形体の模擬画像の表示をタイミングt5からタイミングt8にかけて行っている。また、変形例2においては、第2の状態となった第2の造形体の模擬画像の表示をタイミングt5からタイミングt9にかけて行っている。
このように、第2の造形体の模擬画像として、第2の造形体が駆動制御されて第2の状態となった状態を模した画像をいきなり表示し、第2の造形体の駆動制御が開始されるタイミングまで表示し続けるように構成してもよい。このような構成を採用した場合でも同様の効果を奏することができる。
以下に、図245を参照して説明した第1の演出態様及び第2の演出態様の変形例を、図249を参照して説明する。
図249(A)は、図245(A)を参照して説明した第1の演出態様における第1の造形体の模擬画像の表示態様についての変形例を示している。変形例1においては、第1の造形体の模擬画像の表示をタイミングt7からタイミングt18にかけて行っている。また、変形例2においては、第1の造形体の模擬画像の表示をタイミングt9からタイミングt18にかけて行っている。また、変形例3においては、第1の造形体の模擬画像の表示をタイミングt7からタイミングt13にかけて行っている。
このように、第1の造形体の駆動制御が開始されるタイミングに対して、第1の造形体を模した模擬画像の表示を開始するタイミングが多少前後するように構成してもよい。あるいは、第1の造形体を模した模擬画像の表示を終了するタイミングを第1の造形体が第1の状態となるタイミングよりも前のタイミングとしてもよい。このような構成を採用した場合でも同様の効果を奏することができる。
図249(B)は、図245(B)を参照して説明した第2の演出態様における第2の造形体の模擬画像の表示態様についての変形例を示している。変形例1においては、第2の状態となった第2の造形体の模擬画像の表示をタイミングt5からタイミングt8にかけて行っている。また、変形例2においては、第2の状態となった第2の造形体の模擬画像の表示をタイミングt5からタイミングt9にかけて行っている。
このように、第2の造形体の模擬画像として、第2の造形体が駆動制御されて第2の状態となった状態を模した画像を表示し、第2の造形体の駆動制御が開始されるタイミングまで表示し続けるように構成してもよい。このような構成を採用した場合でも同様の効果を奏することができる。
図244(A)、図245(A)を参照して説明した実施形態においては、第1の演出態様において第1の造形体を模した模擬画像を遊技盤側演出表示装置1600に表示するように構成していたが、第1の演出態様において第1の造形体を模した模擬画像を表示しないように構成してもよい。
この様な構成とすることで、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)における表示領域を確保することが可能となり、例えば、装飾図柄を縮小せずに所定の表示手段の中央付近に表示し続けることが可能となる。
あるいは、第1の演出態様において第1の造形体を模した模擬画像の表示に代えて、第1の造形体が駆動制御されていることを示す表示を行うように構成してもよい。例えば、遊技盤側演出表示装置1600に「耳が飛び出したかも?!」という表示や「上を見れば?!」という表示を行うように構成してもよい。
この様な構成とすることで、第1の造形体が駆動制御されていることに遊技者が気が付かないといった事態の発生を抑制することが可能となる。
第1の造形体と第2の造形体とでは、第2の造形体の方が、駆動制御された状態における正面視における面積が小さく目立ちにくいため、演出としてのボリューム感を確保するために、第2の造形体が駆動制御される前に、第2の造形体を模した模擬画像を表示しているが、第2の造形体が他の態様で目立ちにくい場合においても同様に第2の造形体を模した模擬画像を表示するように構成してもよい。
駆動制御された際の上下方向あるいは左右方向の移動量が、第1の造形体よりも第2の造形体の方が短い場合には、第2の造形体は目立ちにくい。例えば、図246、図247を参照して示した実施形態において、第1の造形体(右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450)が駆動制御されて、待機位置から上方へ10cm、第2の造形体(右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400)が駆動制御されて待機位置から上方へ5cm移動する場合には、第2の造形体の駆動制御は第1の造形体と比べて目立ちにくい。このような場合、第2の造形体の模擬画像を表示することで、演出としてのボリューム感を確保することが可能となる。
このように、駆動制御された際の第1の造形体の移動距離よりも第2の造形体の移動距離が小さい場合に、第2の造形体の駆動制御に先立って、第2の造形体の模擬画像を表示することで、演出としてのボリューム感を確保することが可能となる。
あるいは、第1の造形体と第2の造形体において駆動制御された際の移動速度が第2の造形体の方が遅い場合、回転可能な第1の造形体と第2の造形体において駆動制御により回転した際の角速度が第2の造形体の方が遅い場合、第1の造形体と第2の造形体において駆動制御されている時間が第2の造形体の方が短い場合などにおいて、第2の造形体の駆動制御に先立って、第2の造形体の模擬画像を表示するように構成してもよい。この場合も第2の造形体を用いた演出において、演出としてのボリューム感を確保することが可能となる。
第2の造形体を模した模擬画像の動的表示を複数回行うように構成し、動的表示の回数によって特別抽選結果が大当たりとなる期待度を遊技者に対して示すように構成してもよい。例えば、図244(B)を参照して説明した実施形態において、タイミングt5からタイミングt7にかけて行う動的表示に加えて、タイミングt3からタイミングt5にかけて、同様の動的表示を行う演出態様を実行可能に構成してもよい。さらに、タイミングt1からタイミングt3にかけて、同様の動的表示を行う演出態様を実行可能に構成してもよい。また、タイミングt5からタイミングt7にかけて行う動的表示に加えて、タイミングt7からタイミングt9にかけて、同様の動的表示を行う演出態様を実行可能に構成してもよい。さらに、タイミングt9からタイミングt11にかけて、同様の動的表示を行う演出態様を実行可能に構成してもよい。
このように第2の造形体を模した模擬画像の動的表示を、第2の造形体の駆動制御前あるいは駆動制御後において、繰り返し実行し、繰り返した回数によって遊技者に有利な状態が発生する期待度を示唆する構成とすることで、第2の造形体についての演出としてのボリューム感をさらに増加させることが可能となることに加え、枠体に設けられた第2の造形体の動作そのものを直接視認するという行為と、所定の表示手段に表示される第2の造形体を模した模擬画像を視認して遊技者に有利な状態が発生する期待度を知るという行為のいずれの行為を楽しむのかという興趣を遊技者に対して提供することが可能となる。
また、第2の造形体を模した模擬画像として表示態様の異なる模擬画像を予め複数用意しておき、表示された模擬画像の種類によって特別抽選結果が大当たりとなる期待度を遊技者に対して示すように構成してもよい。例えば、第2の造形体を模した大きな模擬画像と、第2の造形体を模した小さな模擬画像とをあらかじめ用意しておき、第2の造形体を模した大きな模擬画像が表示された場合の方が、特別抽選結果が大当たりとなる期待度が高くなるように構成してもよい。あるいは、第2の造形体を模した白色の模擬画像と、第2の造形体を模した赤色の模擬画像とをあらかじめ用意しておき、第2の造形体を模した赤色の模擬画像が表示された場合の方が、特別抽選結果が大当たりとなる期待度が高くなるように構成してもよい。
このように第2の造形体を模した模擬画像の動的表示態様として複数の異なる表示態様を実行可能と、表示された模擬画像の種類によって遊技者に有利な状態が発生する期待度を示唆する構成とすることで、第2の造形体を模した模擬画像の表示態様のバリエーションが増加することとなり、演出としてのボリューム感をさらに増加させることが可能となることに加え、枠体に設けられた第2の造形体の動作そのものを直接視認するという行為と、所定の表示手段に表示される第2の造形体を模した模擬画像を視認して遊技者に有利な状態が発生する期待度を知るという行為のいずれの行為を楽しむのかという興趣を遊技者に対して提供することが可能となる。
なお、このように第2の造形体を模した模擬画像の表示態様によって遊技者に有利な状態が発生する期待度を示唆する際には、第2の造形体を駆動制御して行われる第2の造形体の動作自体は同一の動作態様としているが、第2の造形体の動作態様を異ならせて、第2の造形体の動作態様によって、遊技者に有利な状態が発生する期待度を示唆する構成としてもよい。
第2の演出態様において、第2の造形体を模した模擬画像を表示したのち、第2の造形体を駆動制御していたが、模擬画像を表示しない演出態様も実行可能に構成してもよい。例えば、図244(B)、図245(B)を参照して説明した第2の演出態様におけるタイミングt5からタイミングt18において、第2の造形体の模擬画像の表示態様を非表示のまま継続するように構成するとよい。
このように、第2の造形体の模擬画像の表示を伴わない第3の演出態様を、第1の演出態様、第2の演出態様に加えて、実行可能に構成することで、第1の造形体と比べて相対的に目立ちにくい第2の造形体がいつのまにか駆動しているという、意外性や緊張感を持った演出態様を遊技者に提供することが可能となる。
第1の造形体を駆動させるにあたり、第1の造形体が駆動されることを示す喚起音を出力するように構成してもよい。例えば、図244(A)、図245(A)を参照して説明した第1の演出態様において、第1の造形体が駆動制御される前のタイミングであるタイミングt6からタイミングt8にかけて、第1の造形体が駆動されることを示す喚起音の出力を行うように構成するとよい。あるいは、第1の造形体が駆動制御されたのちも喚起音が出力されるように、タイミングt6からタイミングt10にかけて、第1の造形体が駆動されることを示す喚起音の出力を行うように構成するとよい。あるいは、第1の造形体の駆動制御が開始されてから喚起音が出力されるように、タイミングt8からタイミングt12にかけて、第1の造形体が駆動されていることを示す喚起音の出力を行うように構成するとよい。
このような構成とすることで、複数の造形体(第1の造形体と第2の造形体)のうち、相対的にサイズや移動量が大きい第1の造形体の駆動によって、遊技者がけがをするといった事態の発生を抑制することが可能となる。なお、第2の造形体の駆動に際しては、第2の造形体を模した模擬画像の表示が行われるため、このような喚起音の出力を行わないように構成している。
図244(A)、図245(A)等を参照して、所定の期間(タイミングt6~タイミングt8やタイミングt6~タイミングt10)において喚起音を出力する例を示したが、喚起音に係る構成として、図200や図201等を参照して上述した特別喚起音に係る構成を採用するように構成してもよい。
第2の造形体を駆動させるにあたり、第2の造形体を模した模擬画像の表示期間、あるいは第2の造形体の駆動制御中の期間のいずれか一方、あるいは双方において、変動中にBGMとして出力される変動演出音の音量を抑制するように構成してもよい。例えば、図244(A)、図244(B)を参照して説明した第2の演出態様において、タイミングt5までは変動演出音を通常の態様で出力し、第2の造形体を模した模擬画像が表示されてから、第2の造形体の駆動制御が開始されるまでの期間であるタイミングt5からタイミングt8までの期間において変動演出音を通常の態様よりも抑制した態様で出力するように構成するとよい。あるいは、タイミングt5までは変動演出音を通常の態様で出力し、第2の造形体を模した模擬画像が表示されてから、第2の造形体の駆動制御が終了されるまでの期間であるタイミングt5からタイミングt18までの期間において変動演出音を通常の態様よりも抑制した態様で出力するように構成するとよい。なお、抑制状態においては、通常状態と比べて音量を半分以下の大きさにするとよい。
このように第2の造形体を模した模擬画像の表示に伴って、変動演出音の出力状態を通常状態から抑制状態とすることで、複数の造形体(第1の造形体と第2の造形体)のうち、相対的にサイズが小さい第2の造形体が駆動されることあるいは駆動されていることに遊技者が集中することが可能となる。
図244~図247等を参照して示した実施形態によれば、枠体に複数の造形体を設けることで、個々の造形体の大きさや個々の造形体を駆動させた際の可動範囲が制限された場合であっても、個々の造形体を単体で駆動させたときに遊技者が感じる興趣が低下してしまうといった事態の発生を抑制することが可能となる。
ところで、図154~図207を参照して説明した遊技機や、特開2016-093655号公報記載の遊技機においては、遊技機の外形を構成する枠体に設けられた可動装飾手段を動作させることで遊技者に対して興趣を感じさせることが可能となっている。しかしながら、このような可動装飾手段の動作に遊技者が気が付かなかった場合には、遊技者が頭部や指を可動装飾手段に接触させて遊技者がけがをしてしまう事態が発生するおそれがあった。
以下に、可動装飾手段によって遊技者がけがをしてしまうという事態の発生を抑制することが可能な遊技機の実施形態について説明する。
以下に、図243を参照して説明した遊技機に対して適用可能な第1の演出態様と第2の演出態様を図250(A)、図250(B)を参照して説明する。なお、本実施形態における根菜枠可動体7800は、図243(A)~図243(E)を参照して説明したように根菜枠可動体カバーユニット7850内に設けられ、遊技者が接触することが困難に構成されている。
以下に、図250(A)を参照して右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800を用いた第1の演出態様について説明する。
第1の演出態様においては、まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
次いで、タイミングt5において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が動作することを報知する喚起音の出力が開始される。次いで、タイミングt7において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から上方の移動位置への移動を開始する。
タイミングt7からタイミングt9にかけて、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置へ移動していく駆動制御が行われる。このとき喚起音も継続して出力され続けている。
タイミングt9において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が移動位置への移動を完了する。同時にタイミングt5から継続して出力されていた喚起音の出力が終了する。
次いで、タイミングt21において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態から、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態への移動を開始する。タイミングt22においては、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了する。タイミングt22からタイミングt25にかけて、根菜枠可動体7800は遊技盤側演出表示装置1600の略中央に正面視で重なる位置に静止した状態で位置することとなる。
次いで、タイミングt25において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態から、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態への変化を開始する。タイミングt26において根菜枠可動体7800の待機位置への移動が完了する。
次いで、タイミングt28において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方の移動位置から、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置への移動を開始する。
タイミングt28からタイミングt30にかけて、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置へ移動していく駆動制御が行われる。タイミングt30において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の待機位置への移動は完了する。
タイミングt30以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
以下に、図250(B)を参照して右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800を用いた第2の演出態様について説明する。なお、第2の演出態様においては、第1の演出態様とは異なり、喚起音は出力されない。また、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800が同時に動作を開始するように構成されている。
第2の演出態様においては、まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
次いで、タイミングt21において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態から、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態への移動を開始する。同時に、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置から上方の移動位置への移動を開始する。
タイミングt22においては、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了する。タイミングt22からタイミングt25にかけて、根菜枠可動体7800は遊技盤側演出表示装置1600の略中央に正面視で重なる位置に静止した状態で位置することとなる。一方、タイミングt23において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の移動位置への移動が完了する。
次いで、タイミングt25において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態から、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態への変化を開始する。タイミングt26において根菜枠可動体7800の待機位置への移動が完了する。
次いで、タイミングt28において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が上方の移動位置から、扉枠トップユニット570内に収納された待機位置への移動を開始する。
タイミングt28からタイミングt30にかけて、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が待機位置へ移動していく駆動制御が行われる。タイミングt30において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の待機位置への移動は完了する。
タイミングt30以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
以下に、図243を参照して説明した遊技機が有する根菜枠可動体7800、根菜枠可動体カバーユニット7850を、図163を参照して説明した回転可能な右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200を有した遊技機に適用し、当該適用した遊技機において実行可能な第1の演出態様と第2の演出態様を図251(A)、図251(B)を参照して説明する。
以下に、図251(A)を参照して右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800を用いた第1の演出態様について説明する。
第1の演出態様においては、まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
次いで、タイミングt5において、その後右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が動作することを報知する喚起音の出力が開始される。次いで、タイミングt7において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内に収納された待機状態から回転状態へと状態を変化させる。
タイミングt9において、タイミングt5から継続して出力されていた喚起音の出力が終了する。
次いで、タイミングt21において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態から、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態への移動を開始する。タイミングt22において、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了する。タイミングt22からタイミングt25にかけて、根菜枠可動体7800は遊技盤側演出表示装置1600の略中央に正面視で重なる位置に静止した状態で位置することとなる。
次いで、タイミングt25において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態から、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態への変化を開始する。タイミングt26において根菜枠可動体7800の待機位置への移動が完了する。次いで、タイミングt30において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転状態から、回転が停止して待機位置に収納された状態へと変化する。
タイミングt30以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
以下に、図251(B)を参照して右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800を用いた第2の演出態様について説明する。なお、第2の演出態様においては、第1の演出態様とは異なり、喚起音は出力されない。また、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、根菜枠可動体7800が同時に動作を開始するように構成されている。
第2の演出態様においては、まず、タイミングt0以前の所定のタイミングにおいて遊技盤側演出表示装置1600において装飾図柄の変動が開始され、タイミングt4において、左右の装飾図柄が同じ図柄で仮停止し、中央の装飾図柄のみが変動するリーチ状態(例えば「4↓4」)となる。
次いで、タイミングt21において、周辺制御基板1510による駆動制御によって、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570内に収納された待機状態から回転状態へと状態を変化させる。
タイミングt21においては同時に、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態から、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態への移動を開始する。タイミングt22においては、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了する。タイミングt22からタイミングt25にかけて、根菜枠可動体7800は遊技盤側演出表示装置1600の略中央に正面視で重なる位置に静止した状態で位置することとなる。
次いで、タイミングt25において、根菜枠可動体7800が、扉枠トップユニット570から下方に移動した移動位置にある状態から、扉枠トップユニット570に収納された待機位置にある状態への変化を開始する。タイミングt26において根菜枠可動体7800の待機位置への移動が完了する。次いで、タイミングt30において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が回転状態から、回転が停止して待機位置に収納された状態へと変化する。
タイミングt30以降の所定のタイミングにおいて、変動中であった中央の装飾図柄の変動が終了して、特別抽選の結果が大当りであることを示す図柄(例えば「444」)か、特別抽選の結果がハズレであることを示す図柄(例えば「454」)が停止表示される。
図250(A)、図250(B)を参照して説明した第1の演出態様と第2の演出態様において、あるいは図251(A)、図251(B)を参照して説明した第1の演出態様と第2の演出態様において、根菜枠可動体7800の動作態様は共通である。一方、第1の演出態様においては、喚起音の出力を伴って右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が動作したのち、所定時間の経過後、根菜枠可動体7800が動作するのに対し、第2の演出態様においては、喚起音の出力を伴なわずに右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が、根菜枠可動体7800と同じタイミングで動作を開始するように構成されている。
このように、枠体に設けられた第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)が単独で動作する場合には、予め喚起音が出力されるため、遊技者は第1の可動装飾手段に対して注意するため、遊技者の不用意な動作(例えば立ち上がるなど)によって、遊技者が第1の可動装飾手段に接触してけがをしてしまうという事態の発生を抑制することが可能となる。
一方、第1の可動装飾手段とともに第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)を動作させる際には、喚起音を出力しないように構成している。これは、第2の可動装飾手段が所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)に正面視で重なる位置に移動することで、遊技者の意識が所定の表示手段近傍に向くため、遊技者が不用意な動作を行いにくくなり、枠体に設けられた第1の可動装飾手段が動作をしていたとしても、遊技者がけがをしにくくなるからである。
図250(A)、図251(A)等を参照して、所定の期間(タイミングt5~タイミングt9)において喚起音を出力する例を示したが、喚起音に係る構成として、図200や図201等を参照して上述した特別喚起音に係る構成を採用するように構成してもよい。
図252は、図250を参照して説明した演出態様の変形例を示している。また、図253は、図251を参照して説明した演出態様の変形例を示している。これらの変形例においては、第2の演出態様において、根菜枠可動体7800の移動位置への移動が完了したタイミングt22において、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200の移動位置への移動動作が開始されるように構成されている。
このように、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が動作を開始して、所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)に正面視で重なる位置に移動したタイミングで、第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の動作を開始することで、遊技者の意識が所定の表示手段近傍により向けられることとなり、遊技者が不用意な動作を行いにくくなり、枠体に設けられた第1の可動装飾手段が動作をしたとしても、遊技者がけがをしにくくなる。
第1の演出態様よりも第2の演出態様の方が特別抽選の結果が大当りとなる期待度が高くなるように構成してもよい。また、第1の演出態様が実行される頻度の方が、第2の演出態様が実行される頻度よりも高くなるように構成してもよい。例えば、特別抽選が100回行われるうち、第1の演出態様が5回程度(5%の確率で実行される)行われ、第2の演出態様が1回程度(1%の確率で実行される)行われるように構成してもよい。
このように、実行頻度が高く大当りとなる期待度の低い第1の演出態様においては、喚起音を出力することで、頻繁に起きる第1の可動装飾手段(右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200)の動作を、遊技者に対して喚起している。特に期待度が低いこともあり遊技者の第1の可動装飾手段に対する注意意識が散漫とした状態となっているため、このような喚起を行うことは効果的である。
一方、実行頻度が低く大当りとなる期待度が高い第2の演出態様においては、喚起音を出力せず、第1の可動装飾手段と共に第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)の動作させている。この場合、大当りの期待度が高いため、第2の可動装飾手段が移動してくる所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)近傍に遊技者の視線が集中し、不用意な動作(立ち上がるなど)、を行いにくくなるため、第1の可動装飾手段を動作させる際には、喚起音を出力する必要がない。
一方で、遊技店の店員にとっては、第1の可動装飾手段が動作したことを遠方から視認することができるため、遊技者に有利な状態(一例として大当たり状態)が発生する可能性が高いことが認識でき、遊技者に対して所定のサービス(ドル箱の交換や定量制の遊技機においては打ち止めの処理など)を提供することが可能となる。
また、期待度が高い状態において喚起音を出力した場合には、遊技者が興ざめな状態となってしまう事態も想定しうるが、喚起音を出力しないことで、このような事態の発生を抑制することが可能となる。
装飾図柄の変動序盤や中盤では喚起音を出力するが、装飾図柄の変動中盤では喚起音を出力しないように構成するとよい。
このような構成とすることで、装飾図柄の変動結果が示される変動終盤に余計な音が出力されず、所定の表示手段における装飾図柄の停止表示される態様に遊技者が集中することができる。
第1の演出態様において、喚起音を出力する際には、変動演出音の抑制を行うよう構成してもよい。例えば、図250、図251に示した第1の演出態様におけるタイミングt5からタイミングt9までの期間やタイミングt4からタイミングt10までの期間において、変動演出音の出力状態を通常状態から音量の小さい抑制状態とするとよい。
一方、第2の演出態様においては、根菜枠可動体7800が下方へ移動するまでは変動演出音を抑制し、根菜枠可動体7800の落下移動と同時に変動演出音の抑制を解除するように構成してもよい。例えば、図250、図251に示した第2の演出態様におけるタイミングt18からタイミングt21までの期間やタイミングt18からタイミングt26までの期間において、変動演出音の出力状態を通常状態から音量の小さい抑制状態とするとよい。
このような構成とすることで、第1の演出態様においては、変動演出音が抑制された状態で喚起音が出力されることとなるため、第1の可動装飾手段が動作することが遊技者に対して効果的に報知されることとなる。
また、第2の演出態様においては、第2の可動装飾手段が移動を開始する前の所定の期間において、変動演出音が抑制された状態とすることで、第2の可動装飾手段の移動が遊技者により伝わりやすくなる。
図250、図251等を参照して、所定の期間において変動演出音を抑制する例を示したが、変動演出音や喚起音に係る構成として、図200や図201等を参照して上述した変動演出音や特別喚起音に係る構成を採用するように構成してもよい。
第1の演出態様において、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200が動作することを遊技盤側演出表示装置1600に表示するように構成してもよい。例えば、図240(A)を参照して説明した実施形態のように遊技盤側演出表示装置1600の表示領域内において右耳枠可動体7100を模した模擬画像と左耳枠可動体7200を模した模擬画像を上方へ移動させる表示を、図250、図251を参照して説明した第1の演出態様におけるタイミングt5からタイミングt9にかけて表示するように構成してもよい。
一方、第2の演出態様においては、右耳枠可動体7100と左耳枠可動体7200の動作に際して遊技盤側演出表示装置1600でこのような表示を行わないように構成してもよい。
このような表示を行うことで、第1の演出態様において、第1の可動装飾手段が動作することを遊技者にわかりやすく伝えることが可能となる。一方、第2の演出態様において、第1の可動装飾手段が動作する際にはこのような表示を行わないようにすることで、所定の表示手段周辺における演出が過剰になることを抑止することができる。なお、第1の可動装飾手段を模した模擬画像に限らず、他の画像(例えば上向きの矢印の画像)を第1の可動装飾手段の設けられている位置を示唆する態様で所定の表示手段に表示するように構成してもよい。
第1の演出態様や第2の演出態様において、遊技者による所定の操作部(押ボタンやレバー等)への操作に基づいて、移動位置へ移動した根菜枠可動体7800を待機位置へ移動させることができるように構成してもよい。例えば、第1の演出態様や第2の演出態様において、タイミングt23において遊技者が所定の操作部への操作を行った場合には、タイミングt23からタイミングt24にかけて根菜枠可動体7800を移動位置から待機位置へと移動させるとよい。
このように、遊技者による操作に応じて、第2の可動装飾手段(根菜枠可動体7800)が移動位置に位置する時間を変更できるように構成してもよい。これにより、第2の可動装飾手段が動作していることを他の遊技者に気が付かれにくくなり、他の遊技者から遊技者に有利な状態(大当たり状態)が発生する期待度が高いことによるひがみに基づくいやがらせ行為等を受けるといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図252、図253における第1の演出態様や第2の演出態様の変形例において、遊技者による所定の操作部への操作があった場合、所定の操作部への操作がない場合に比べて第1の可動装飾手段が早期に駆動するように構成してもよい。すなわち、図252、図253における変形例において、第1の可動装飾手段の動作よりも先に動作開始される第2の可動装飾手段については繰り返し遊技を行う遊技者は何度もこの演出を見ることになるため第1の可動装飾手段の動作が待ち遠しくなる。このため、第2の可動装飾手段の動作を、必ずある決まった期間行ったのち第1の可動装飾手段が動作するようにするのではなく、ボタン操作によって第2の可動装飾手段の動作が開始されてから適宜のタイミングで第1の可動装飾手段の駆動が可能とするようにすることで、何度も同演出を見ている遊技者に対しては、いち早く第1の可動装飾手段を動作させる機会を与えることができ興趣の低下を抑制することができるようになる。なお、このような所定の操作によって、第2の可動装飾手段を待機位置へ戻す処理を開始するように構成してもよいし、所定の操作があった場合でも、あらかじめ定められたタイミングで第2の可動装飾手段を待機位置へ戻す処理を開始するように構成してもよい。
図250、図251等を参照して示した実施形態によれば、第1の可動装飾手段を動作させる際に喚起音を出力しなくても、遊技者の注意を抽選結果に基づいた演出が行われる所定の表示手段近傍に遊技者の意識を向けさせることができ、第1の可動装飾手段によって遊技者がけがをしてしまうという事態の発生を抑制することが可能となる。
上述した実施形態においては、複数の異なる演出態様のうちの所定の演出態様を実行することにより、遊技者に有利な状態である大当りが発生する期待度が高いことを、左右の耳枠可動体を動作させることで遊技者に対して報知することを示したが、大当りが発生する期待度以外の他の遊技内容が発生することについての期待度を遊技者に対して報知するように構成してもよい。
例えば、大当りになることは確定しているが、大当たり中に遊技者に対して付与される利益の内容を報知するように構成してもよい。利益の内容としては、例えば、利益の種類を報知するように構成してもよいし、利益の量を報知するように構成してもよい。
あるいは、大当り後に遊技者に対して付与される利益の内容を報知するように構成してもよい。例えば、大当り後に遊技者に対して付与される利益の種類を報知するように構成してもよいし、大当り後に遊技者に対して付与される利益の量を報知するように構成してもよい。
このように、遊技者に有利な状態(一例として大当り状態)が発生することの期待度に限らず、遊技者に有利な状態において遊技者に付与される利益の量(一例として遊技者に付与される出玉数や大入賞口の開放回数など)についての期待度、遊技者に有利な状態が終了したのちに新たに発生しうる遊技者に有利な状態(一例として確変状態や電チューサポート状態)が発生することの期待度、遊技者に有利な状態が終了したのち新たに発生する遊技において遊技者に付与される利益の種類(一例として、確変状態や電チューサポート状態)や量(一例として、確変状態が継続される変動回数や電チューサポートが継続される変動回数)を報知するように構成した場合でも、上述した各実施形態と同様の効果を発揮することが可能となる。
複数の異なる演出態様のうちの所定の演出態様を実行することにより、遊技者に有利な状態である大当りが発生する期待度が高いことを、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450などを動作させることで遊技者に対して報知することを示したが、大当りが発生する期待度として大当たりとなることが確定していること(100%大当りが発生すること)を含むように構成してもよい。例えば、上述した各実施形態において、第1の演出態様が実行された場合には、50%大当りが発生するように構成し、第2の演出態様が実行された場合には、100%大当りが発生するように構成してもよい。
上述した実施形態においては、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450等を模した模擬画像を遊技盤側演出表示装置1600に表示する際に、扉枠トップユニット570を模した模擬画像も同時に表示するように構成しているが、扉枠トップユニット570を模した模擬画像を数秒程度(例えば2秒間)、事前に表示したのち、右耳枠可動体7100~左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像の表示を開始するように構成してもよい。例えば、図238(A)を参照して説明した実施形態においては、タイミングt5からタイミングt7にかけて扉枠トップユニット570を模した模擬画像を表示するように構成してもよい。
また、扉枠トップユニット570を模した模擬画像を、遊技盤側演出表示装置1600において固定的に表示したまま移動せず、扉枠トップユニット570を模した模擬画像に対して、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450を模した模擬画像が上方に移動するように構成するとよい。
このように、動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体(右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450)を模した模擬画像の表示とともに、動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体を収納したり保持したりするユニット(扉枠トップユニット570)を模した模擬画像を表示するように構成することで、動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体の動作態様や駆動態様を遊技者が理解しやすくなる。
特に、動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体を収納したり保持したりするユニット(扉枠トップユニット570)を模した模擬画像を所定の表示手段(遊技盤側演出表示装置1600)の所定の領域において、固定的に表示することで、より動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体の動作態様や駆動態様を遊技者が理解しやすくすることが可能となる。
また、動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体を模した模擬画像を表示するタイミングよりも前のタイミングにおいて動作可能な可動装飾手段や駆動可能な造形体を収納したり保持したりするユニット(扉枠トップユニット570)を模した模擬画像を表示することで、可動装飾手段の動作や造形体の駆動に対して遊技者の期待感が高まることとなる。また、可動装飾手段の動作や造形体の駆動が開始されるタイミングから、可動装飾手段の動作や造形体の駆動を遊技者が視認できるため、可動装飾手段の動作や造形体の駆動を遊技者がより長時間楽しむことが可能となる。
なお、上述した各実施態様において、扉枠トップユニット570を模した模擬画像を表示しないように構成してもよい。
なお、根菜枠可動体7800の動作に代えて、図118等を参照して説明したウサギ役物6000を同様に(例えば上下方向に)動作させるように構成し、上述した各種の演出態様を実行するように構成してもよい。この場合も上述した各演出態様と同様の効果を奏することが可能となる。
右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450が扉枠トップユニット570内に収納された状態と、扉枠トップユニット570から上方に突出した状態との間で動作する例を示してきたが、このような状態の変化のみに限らず他の状態の変化でもよい。例えば、右耳枠可動体7100、左耳枠可動体7200が、扉枠トップユニット570から半分飛び出した状態から、扉枠トップユニット570から全部飛び出した状態へ動作するように構成してもよい。
このように、第1の可動装飾手段が第1位置に位置する第1状態(扉枠トップユニット570内に収納された状態、扉枠トップユニット570から半分飛び出した状態)から、第2位置に位置する第2状態(扉枠トップユニット570から全部飛び出した状態)との間で動作するように構成した場合でも上述した効果を奏することが可能となる。
図238、図250などを参照して説明した実施形態において、根菜枠可動体7800が扉枠トップユニット570内に収納された状態と、遊技盤側演出表示装置1600の略中央に対して正面視で重なる位置に位置する状態との間で動作する例を示してきたが、このような状態の変化に限らず他の状態の変化でもよい。例えば、根菜枠可動体7800が、遊技盤側演出表示装置1600の略下部に対して正面視で重なる位置に位置する状態から、遊技盤側演出表示装置1600の略中央に対して正面視で重なる位置に位置する状態へ動作するように構成してもよい。
このように、第2の可動装飾手段が第1位置に位置する第1状態(扉枠トップユニット570内に収納された状態、遊技盤側演出表示装置1600の略下部に対して正面視で重なる位置に位置する状態)から、第2位置に位置する第2状態(遊技盤側演出表示装置1600の略中央に対して正面視で重なる位置に位置する状態)との間で動作するように構成した場合でも上述した効果を奏することが可能となる。
演出表示装置の表示領域においておこなわれる演出表示として、特定の保留の発生に対応して、装飾図柄の複数回の変動表示にまたがって行われる先読み演出表示が知られている。先読み演出表示を発生させる起因となった特定の保留に対応する装飾図柄の変動表示は、先読み演出表示が行われない装飾図柄の変動表示と比べて、装飾図柄が大当りの発生を示す態様で停止表示される確率が高く設定されている。このため遊技者は先読み演出表示が実行されたときには、大当りが発生するのではないかという期待感を抱くこととなる。
一方で、演出表示装置の表示領域においては、装飾図柄の変動表示が行われるとともに、変動表示が行われている装飾図柄に対応する複数の演出表示(例えば、変動中の装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される期待度を示す演出表示など)も行われる。そのため、遊技者は、数回先の装飾図柄の変動表示結果を示唆する先読み演出表示とともに、現在変動中の装飾図柄の変動表示態様や現在変動中の装飾図柄に対応する演出表示の表示内容についても同時に視認する必要に迫られる状況となっている。
このような状況は、遊技としての面白さを高めることができるものの、遊技者が、これらの演出表示が指し示す内容を十分に把握できないという問題も起こりうるものであった。特に、遊技者は現在変動中の装飾図柄の変動表示やその変動表示に対応する各種の演出表示に意識を向けてしまう状況であるため、先読み演出表示は相対的に目立ちにくく、先読み演出表示が実行されていることや先読み演出表示に対応する装飾図柄の変動開始が近づいていることが遊技者の意識から離れてしまう場合があるという課題があった。
そこで、以下に、先読み演出表示の実行に際して、先読み演出表示が実行されていることや先読み演出表示に対応する装飾図柄の変動表示が開始されるタイミングに近づいたことを遊技者が把握しやすいものとした実施形態を示す。
以下に、図254を参照して、まず、先読み演出表示の実行に際して行われる遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される各種の画像について説明する。
具体的には、第一始動口2002への入賞に対応して行われる特別抽選結果がハズレとなる場合に行われる装飾図柄の変動表示の変動開始から変動停止までの遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における演出例を図254(A)~図254(F)を参照して説明する。また、第一始動口2002への入賞に対応して行われる特別抽選結果が大当りとなる場合に行われる装飾図柄の変動表示の変動開始から変動停止までの演出例を図254(A)~図254(D)、図254(G)、図254(H)を参照して説明する。
図254(A)は、3つの装飾図柄が停止表示された状態を示している。また、停止表示された装飾図柄に対応する当該保留画像が表示された状態を示している。また、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する保留が3個ある状態を示している。具体的には、表示領域の上下方向略中央において左から等間隔に、左装飾図柄として数字の「3」を付した装飾図柄が、中装飾図柄として数字の「5」を付した装飾図柄が、右装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が、それぞれ停止表示された状態が示されている。装飾図柄は、縦長長方形形状であり装飾図柄の外形を形成する画像からなる背景領域(図中の白字部分)と、「1」から「9」のいずれかの数字を示す画像からなる数字領域(図中の黒字部分)とから構成されている。図中に示すように、数字領域は背景領域の中央に位置している。
装飾図柄を構成する背景領域の色と数字領域の色とは異なる色の画像により構成するとよい。例えば、背景領域の色を白色とし、数字領域の色を黒色にするとよい。なお、背景領域の外形を形成する長方形形状の輪郭部分については黒色としてもよい。
表示領域の下部には、左から当該保留表示領域、第1保留表示領域、第2保留表示領域、第3保留表示領域、第4保留表示領域が設定されており、図中においては、当該保留表示領域において当該保留画像の表示が行われ、第1保留表示領域~第3保留表示領域においてそれぞれ保留画像の表示が行われている状態が示されている。なお、第4保留表示領域については図中において、説明のため点線で示したが、表示状態として表示領域に実際に点線が表示されるものではなく、以下の図面においては、保留画像が表示される予定位置を示すこのような点線による図示は基本的に行わない。
図254(A)において、当該保留表示領域に表示されている当該保留画像は、停止表示された「3」「5」「2」の装飾図柄に対応する保留画像である。また、第1保留表示領域に表示されている保留画像は、当該保留画像に対応する変動表示が終了した後に、次に行われる変動表示に対応する保留画像である。また、第2保留表示領域に表示されている保留画像は、第1保留表示領域に表示されている保留画像に対応する変動表示が終了した後に、次に行われる変動表示に対応する保留画像である。また、第3保留表示領域に表示されている保留画像は、第2保留表示領域に表示されている保留画像に対応する変動表示が終了した後に、次に行われる変動表示に対応する保留画像である。
図254(B)は、図254(A)を参照して説明した第1保留表示領域に表示されていた保留画像に対応した装飾図柄の変動開始時の表示状態を示している。
具体的には、左装飾図柄~右装飾図柄の下にそれぞれ表示順序が1つ前の装飾図柄の上端が、左装飾図柄~右装飾図柄の上にそれぞれ表示順序が1つ後の装飾図柄の下端が表示される。また、当該保留表示の表示が終了する。
当該保留表示領域に表示される当該保留画像、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される保留画像は、装飾図柄よりも常に手前側に表示される。当該保留画像及び保留画像の形状は正円形であり、色は基本的に白色である。また、当該保留画像は保留画像よりも円の直径が大きい。
図254(C)は、左装飾図柄~右装飾図柄が変動表示中にある状態を示している。各装飾図柄は表示領域内において、下方向にスクロールして移動する態様で表示される。
具体的には、変動表示中のある装飾図柄は、表示領域の上辺に、その装飾図柄の下側がまず表示され、その後、その装飾図柄が下に向けて移動していくことで、表示領域にその装飾図柄の全体が表示された状態となり、その後、その装飾図柄の下端が表示領域の下辺に達した後、その装飾図柄の上側の一部のみが表示された状態となり、最終的に、その装飾図柄の上端が表示領域の下辺に達して、その装飾図柄が表示されない状態となる。このように各装飾図柄は、表示領域に表示されない状態から、表示領域に表示される状態となったのち、表示領域に表示されない状態となるといった流れで表示状態を変化させる。
左装飾図柄~右装飾図柄には表示される順番が設定されている。具体的には、ある数字(例えば「1」)が付された装飾図柄に続いて、次の数字(例えば「2」)が付された装飾図柄が、表示領域の上辺から順番に出現するように表示されていく。装飾図柄に付される数字の順番は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」の順である。「9」の数字を付した装飾図柄の次は「1」の数字が付された装飾図柄が表示領域に表示される。例えば、図254(C)においては、左装飾図柄として、下側に数字の「1」を付した左装飾図柄が、上側に数字の「2」を付した左装飾図柄がそれぞれ表示された状態が示されているが、両左装飾図柄が共に下方にスクロールして移動していき、数字の「2」を付した左装飾図柄に続いて、数字の「3」を付した左装飾図柄が、表示領域の上辺から出現することとなる。
図254(B)を参照して、装飾図柄の変動開始と同時に、それまで当該保留表示領域に表示されていた当該保留画像の表示を終了する点を説明したが、当該保留画像の表示の終了と同時に、第1保留表示領域に表示されていた保留画像は、拡大しつつ左に移動するように表示され、当該保留表示領域において当該保留画像として表示される。また、同時に、第2保留表示領域に表示されていた保留画像は、左に移動するように表示され、第1保留表示領域において保留画像として表示される。また、同時に、第2保留表示領域に表示されていた保留画像は、左に移動するように表示され、第1保留表示領域において保留画像として表示される。このような保留画像の拡大、保留画像の左方向への移動は、所定時間(例えば、0.67秒間)かけて実行される。図254(C)は、このような保留画像の移動後の状態を示している。
図254(D)は、左装飾図柄が仮停止表示され、中装飾図柄と右装飾図柄が変動表示中である状態を示している。具体的には、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が仮停止表示されている。また、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応して、第3保留表示領域に新たな保留画像が表示された状態を示している。
ここで、仮停止表示について説明する。仮停止表示とは、所定の数字を付した装飾図柄を、装飾図柄が最終的に停止表示される表示位置あるいはその近傍などにおいて、あたかも停止したかのように表示する装飾図柄の表示態様のことである。具体的には、例えば、所定の数字を付した装飾図柄を、装飾図柄が最終的に停止表示される表示位置を基準として、装飾図柄に付された数字が明確に視認できる程度に緩やかに上下動するように表示したり、揺れるように表示したりすることで、装飾図柄の仮停止表示が行われる。このように、仮停止表示を行うことで、変動表示中の装飾図柄が止まっているように遊技者には視認され、装飾図柄に付されている数字を遊技者が確認することが可能である。なお、最終的に装飾図柄が停止表示される場合には、このように上下動あるいは揺れる表示は行われず、装飾図柄は完全に停止した状態で表示されることとなる。
仮停止表示された装飾図柄を、最終的に停止表示される装飾図柄とするように変動表示を行う場合や、仮停止表示された装飾図柄を再度、下方にスクロールするように移動表示させて、他の数字を付した装飾図柄を最終的に停止表示される装飾図柄とするように変動表示を行う場合があるが、詳細は後述する。
なお、図254(D)において、数字の「2」を付した左装飾図柄の左上と右下に円弧状の線を付しているが、これは、数字の「2」を付した左装飾図柄が仮停止表示されている状態にあることを示す線である。また、他の図面において、装飾図柄にこのような円弧状の線を付している場合があるが、この場合もその装飾図柄が仮停止表示されている状態にあることを示している。
図254(E)は、左装飾図柄に続いて、右装飾図柄が仮停止表示され、中装飾図柄が変動表示中である状態を示している。具体的には、左装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が、右装飾図柄として数字の「4」を付した装飾図柄がそれぞれ仮停止表示されている。
図254(F)は、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態を示している。中装飾図柄の停止表示に合わせて、それまで仮停止表示されていた左装飾図柄と右装飾図柄についても停止表示された状態となる。なお、左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示に合わせて、図中においては、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、中装飾図柄に数字の「7」を付した装飾図柄が、右装飾図柄に数字の「4」を付した装飾図柄がそれぞれ停止表示され、特別抽選結果がハズレであったことが停止表示された装飾図柄の組み合わせによって示されている。左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態においては、図中に示すように、変動中や仮停止中に各装飾図柄の上下に表示されていた装飾図柄の表示は行われなくなる。左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示は所定時間(例えば、1秒間)継続され、その後は、第1保留表示領域に表示されている保留画像に対応する装飾図柄の変動表示が新たに開始される。なお、当該保留画像に表示されていた保留画像は、新たな装飾図柄の変動が開始されるタイミングと同じタイミングで表示が終了する。
図254(G)は、図254(D)を参照して示した表示状態から、左装飾図柄に続いて、右装飾図柄が仮停止表示され、中装飾図柄が変動表示中である状態を示している。具体的には、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、右装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄がそれぞれ仮停止表示されており、リーチ状態が発生した表示状態を示している。
図254(H)は、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態を示している。なお、中装飾図柄の停止表示に合わせて、それまで仮停止表示されていた左装飾図柄と右装飾図柄についても停止表示された状態となる。なお、左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示に合わせて、図中においては、左装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、中装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄が、右装飾図柄に数字の「2」を付した装飾図柄がそれぞれ停止表示され、特別抽選結果が大当りであったことが停止表示された装飾図柄の組み合わせによって示されている。左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示された状態においては、図中に示すように、変動中や仮停止中に各装飾図柄の上下に表示されていた装飾図柄の表示は行われなくなる。左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示は所定時間(例えば、1秒間)継続されたのち、左装飾図柄~右装飾図柄の表示は行われなくなる。その後は、大当り遊技状態が開始され、大当り遊技状態が終了したタイミングで、左装飾図柄~右装飾図柄の表示が再開され、その後は、第1保留表示領域に表示されている保留画像に対応する装飾図柄の変動表示が新たに開始される。
このように、図254を参照して説明した装飾図柄の変動表示例においては、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応して、左装飾図柄~右装飾図柄は、停止表示された状態から、変動表示を開始した後、所定時間、変動表示した後、左装飾図柄、右装飾図柄の順に仮停止した後、中装飾図柄が停止表示状態となる。また、中装飾図柄の停止表示に合わせて、左装飾図柄、右装飾図柄も同時に停止表示状態となる。また、左装飾図柄~右装飾図柄として、同じ数字を付した装飾図柄を停止することで、特別抽選結果が大当りであることが遊技者に示される。また、左装飾図柄~右装飾図柄のうち、少なくとも1つの装飾図柄として異なる数字を付した装飾図柄を停止することで、特別抽選結果がハズレであることが遊技者に示される。
以下に、図254を参照して説明した実施形態を変形させた実施形態を図255、図256に示す演出例を参照して説明する。図255は本演出例におけるタイムチャートを、図256は本演出例において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の所定のタイミングにおける表示状態を示した図である。なお、図256において、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示態様や、当該保留表示領域における当該保留画像の表示態様や第1保留表示領域~第4保留表示領域における保留画像の表示態様は、断りがない限り図254を参照して説明した表示態様と同じである。なお、これらの点は、断りがない限り後述する他の実施形態や演出例においても同様である。
図255は、本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。タイミングt0になる直前の状態において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示状態は、装飾図柄が変動停止した状態となっている。図256(A)は、この状態を示した図であり、左から「6」「4」「5」の数字を付した装飾図柄が停止表示されている状態を示している。この状態から、タイミングt0になると、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示が新たに開始される。図256(B)は、変動表示開始後の所定のタイミング(例えば、タイミングt1)における表示状態を示した図であり、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示が行われている状態を示している。
なお、図255(A)に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。なお、これらの点は、断りがない限り後述する他の実施形態や演出例においても同様である。
図255に示すタイムチャートにおいては、タイミングt2において、第一始動口2002に遊技球が入賞し新たな保留が発生する。また、この始動入賞を契機として、タイミングt2において、先読み演出表示が開始される。また、先読み演出表示に対応して、通常の保留画像ではなく葉が付いた松の枝を模した形状の特定保留画像が表示される。特定保留画像の色は緑色である。図256(C)は、タイミングt2において先読み演出表示が開始された後の所定のタイミング(例えば、タイミングt3)における表示状態を示している。また、第3保留表示領域に、円形形状をした通常の保留画像ではなく、葉が付いた松の枝を模した形状の特定保留画像が表示されている状態を示している。
先読み演出表示においては、下方にスクロールして移動するように変動表示される装飾図柄の一部を隠す態様で表示領域を枠状に囲う先読み演出画像の表示が行われる。先読み演出画像は、横長長方形状の枠の内側に向けて、葉が付いた松の枝を模した形状が飛び出すように複数(具体的には6個)配置された態様の画像である。先読み演出画像の色は、特定保留画像の色よりもやや薄い緑色である。
先読み演出画像の表示と特定保留画像の表示は、第一始動口2002に遊技球が入賞した時に取得された特別抽選結果に基づいて行われ、正円形形状で白色をした通常の保留画像のみが表示される場合と比べ、先読み演出画像と特定保留画像とが表示される場合の方が、大当りとなる確率が高くなるように演出としての実行比率が設定されている。例えば、通常の保留画像が表示された場合には、大当りとなる確率を0.3%とし、先読み演出画像と特定保留画像とが表示された場合には、大当りとなる確率を10.0%となるように構成される。
このような構成とすることで、遊技者は、先読み演出画像と特定保留画像とが表示されて、その特定保留画像に対応する装飾図柄の変動が行われる場合には、通常の保留画像が表示されて、その保留画像に対応する装飾図柄の変動が行われる場合と比べて、装飾図柄の変動結果として大当りが発生することを示す停止態様で装飾図柄が停止表示されるのではないかという期待感を抱くこととなる。
タイミングt2からタイミングt4にかけて、先読み演出画像が表示された状態で、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示が行われるが、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示中においては、左装飾図柄~右装飾図柄よりも先読み演出画像が手前側に表示される。このため、左装飾図柄~右装飾図柄の一部が先読み演出画像によって隠された状態で、左装飾図柄~右装飾図柄の変動表示がおこなわれることとなる。なお、当該保留表示領域に表示される当該保留画像、第1保留表示領域に表示される通常の保留画像、第2保留表示領域に表示される通常の保留画像、第3保留表示領域に表示される特定保留画像については、各装飾図柄や先読み演出画像よりもさらに手前側に表示される。
タイミングt4において、左装飾図柄~右装飾図柄がすべて停止表示される。図256(D)は、タイミングt4において左装飾図柄~右装飾図柄がすべて停止表示された表示状態を示している。左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示されたタイミングで、先読み演出画像と左装飾図柄~右装飾図柄の表示上の前後関係が逆となり、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示された状態となる。なお、当該保留表示領域に表示される当該保留画像、第1保留表示領域に表示される通常の保留画像、第2保留表示領域に表示される通常の保留画像、第3保留表示領域に表示される特定保留画像については、先読み演出画像よりも手前側に表示される。
なお、装飾図柄が停止表示されるタイミングで、各装飾図柄の上下に位置していた装飾図柄の表示は行われなくなる。例えば、図256(D)においては、左装飾図柄として、「1」の数字を付した装飾図柄のみが停止表示されているが、タイミングt4となる直前までは、「1」の数字を付した装飾図柄の上側には「2」の数字を付した装飾図柄の下部が、「1」の数字を付した装飾図柄の下側には「9」の数字を付した装飾図柄の上部が、それぞれ表示されている。このような構成とすることで、停止表示された装飾図柄のみが目立った状態で遊技者に視認可能とされる。
装飾図柄の停止表示はタイミングt4から、タイミングt5にかけて継続される。また、この期間においては、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示される表示態様が継続される。
タイミングt5において、装飾図柄の新たな変動表示が開始される。装飾図柄の新たな変動表示が開始されたタイミングで、先読み演出画像と左装飾図柄~右装飾図柄の前後関係が再び入れ替わり、左装飾図柄~右装飾図柄よりも先読み演出画像が手前側に表示される表示態様となる。
なお、装飾図柄が停止表示されるタイミングで、各装飾図柄の上下に位置していた装飾図柄の表示は行われなくなっていたが、装飾図柄の新たな変動表示が開始されるタイミングで、各装飾図柄の上下に位置していた装飾図柄の表示も再開される。例えば、図256(D)においては、左装飾図柄として、数字の「1」を付した装飾図柄のみが停止表示されているが、タイミングt5において、数字の「1」を付した装飾図柄の上側には数字の「2」を付した装飾図柄の下部が、数字の「1」を付した装飾図柄の下側には数字の「9」を付した装飾図柄の上部がそれぞれ表示されたのち、瞬時に各装飾図柄の下方向への移動表示が開始される。
以後、同様に装飾図柄の変動表示の開始と変動表示の停止に合わせて、先読み演出画像と左装飾図柄~右装飾図柄の前後関係が入れ替わることとなる。例えば、タイミングt4からタイミングt5までの期間において、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示される表示態様が継続されるが、タイミングt9からタイミングt10までの期間やタイミングt14からタイミングt15までの期間においても、同様に、先読み演出画像よりも左装飾図柄~右装飾図柄が手前側に表示される表示態様が継続される。
タイミングt15において、先読み演出画像と特定保留画像を表示させる契機となった始動入賞に対応した装飾図柄の変動表示が開始される。図256(E)は、タイミングt15以降の所定のタイミング(例えば、タイミングt16)において、左装飾図柄~右装飾図柄よりも先読み演出画像が手前側に表示され、当該保留表示領域に特定保留画像が表示された状態を示している。
タイミングt25において、左装飾図柄と右装飾図柄としてそれぞれ数字の「2」を付した装飾図柄が仮停止表示されてリーチ状態が発生する。このとき、中装飾図柄については、下方へスクロールして移動表示される変動表示状態が維持される。また、タイミングt25においては、それまで表示されていた先読み演出画像の表示が終了し、先読み演出画像が表示されない状態となる。図256(F)は、タイミングt25において、リーチ状態が発生するとともに先読み演出画像の表示が終了したのちの所定のタイミング(例えば、タイミングt26)における表示状態を示している。
タイミングt33において、特別抽選結果に応じた表示態様で変動表示していた中装飾図柄が変動停止状態となる。具体的には、特別抽選結果がハズレである場合は、中装飾図柄として「2」以外の数字を付した装飾図柄が停止表示される。また、特別抽選結果が大当りである場合は、中装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が停止表示される。
図256(G)は、タイミングt33において、中装飾図柄として数字の「3」を付した装飾図柄が停止表示された状態を示している。その後、タイミングt34において、当該保留表示領域に表示されていた当該保留画像の表示が終了する。一方、左装飾図柄~右装飾図柄の停止表示状態は、第一始動口2002に対して遊技球が新たに入賞するまで継続される。
一方、図256(H)は、タイミングt33において、中装飾図柄として数字の「2」を付した装飾図柄が停止表示された状態を示している。その後、タイミングt34において、当該保留表示領域に表示されていた当該保留画像の表示とともに左装飾図柄~右装飾図柄の表示が終了し、大当り遊技状態へと移行する。
本実施形態は、装飾図柄の変動表示中は装飾図柄よりも先読み演出画像を手前側に表示し、装飾図柄の停止表示中は先読み演出画像よりも装飾図柄を手前側に表示するように構成している。
このような構成を採用することで、遊技者は、各変動表示の開始及び停止が視覚的に明確に把握できるため、特定保留画像の移動を確認することなく、特定保留画像に対応する装飾図柄の変動表示に1つ近づいたことを認識することが可能となる。
また、先読み演出画像の表示領域に占める面積が、特定保留画像の表示領域に占める面積よりも大きく、また、特定保留画像と比べて先読み演出画像の方が、装飾図柄の停止位置に近い位置に表示されるため、遊技者が装飾図柄の変動態様を視認することに注力していたとしても、特定保留画像に対応する装飾図柄の変動表示に1つ近づいたことを認識することが可能となる。
また、装飾図柄と先読み演出画像とを重なり合う位置に表示することで、装飾図柄と先読み演出画像の双方の大きさを大きくすることが可能となり、表示領域の利用効率を高めることができる。さらに、条件に応じて、手前側に表示する画像を、装飾図柄と先読み演出画像との間で切り替えるように構成することで、表示を好適化することができる。
具体的には、装飾図柄の変動中には、先読み演出画像が手前側に表示されることで、先読み演出画像に対応する変動表示が行われるタイミングが近づいてくることに対して遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。一方、装飾図柄の変動停止中には、装飾図柄の停止態様が先読み演出画像によって阻害されることがなく、停止表示される装飾図柄の全体を遊技者に対して明確に示すことが可能となる。
ところで、本実施形態においては、遊技パネル1100のパネル板1110に設けた障害釘貫通孔1110aに複数の障害釘1201を前方から植設している。具体的には障害釘1201の先端部に設けられた障害釘らせん形状部1201cがパネル板1110に食い込むように係合することで、障害釘1201がパネル板1110において保持されている。また、パネル板1110は無色透明の合成樹脂から形成されており、パネル板1110を介して、パネル板1110の後方に配置される可動役物や発光装飾部を視認することが可能である。ところが、パネル板1110に障害釘らせん形状部1201cを係合させることで、パネル板1110に傷が付いたり、ひびが入るなどして、白濁した部位(以下、これらを総称して白化部HKBという場合がある)が発生し、これらの部位が遊技者に視認可能な状態となってしまい、美観が低下してしまうという課題があった。これは従来のように木製の遊技板に障害釘を植設したときには発生しえない課題である。
本出願人は、このような白化部HKBが発生する原因及び発生する箇所を詳細に検討した。まず、白化部HKBが発生する前提となる遊技パネル1100の製造方法や構造について、図257、図258を参照して説明する。
図257(a)は、パネル板1110に植設される障害釘1201を示した側面図である。図257(b)は、パネル板1110と、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aを右方から視認した断面図である。図257(c)は、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aに障害釘1201を植設した状態を右方から視認した断面図である。図257(d)は、パネル板1110に植設された障害釘1201の周囲における白化部HKBが生じうる部位Aを右方から視認した断面図である。図257(e)は、パネル板1110に植設された障害釘1201の周囲に白化部HKBが実際に発生した状態の一例を右方から視認した断面図である。図258(a)は、障害釘1201を構成する各部の寸法を、図258(b)は、パネル板1110に障害釘1201を植設した状態におけるガラス板192、障害釘1201、パネル板1110において示した各部材における寸法を示した断面図である。なお、図中において一部の符号を省略している。
図257(a)を参照して障害釘1201の構造や形状について説明する。障害釘1201は、全体が真鍮により形成されており、一定の弾性を有している。また、白色光の照射環境において全体が黄色味を帯びた金属光沢で視認される。障害釘1201は、側面視したときに、左側から、障害釘頭部1201a、障害釘第1胴体部1201b、障害釘らせん形状部1201c、障害釘第2胴体部1201d、障害釘先端部1201eとからなっている。障害釘1201の長さL1は27mmである。障害釘頭部1201aの形状はドーム状の丸頭形状であり、正面視において正円形状である。障害釘頭部1201aの正面視における直径L2は4mm、側面視における厚さL3は1mmである。障害釘第1胴体部1201bの形状は円柱形状である。障害釘第1胴体部1201bの長さL4は20mmである。障害釘第1胴体部1201bの直径L5は2mmである。障害釘らせん形状部の形状は略円柱形状である。障害釘らせん形状部1201cの長さL7は4mmである。障害釘らせん形状部1201cの直径は、障害釘第1胴体部1201bの直径L5よりもわずかに大きい。障害釘第2胴体部1201dの形状は円柱形状である。障害釘第2胴体部1201dの長さL8は1mmである。また、障害釘第2胴体部1201dの直径L6は障害釘第1胴体部1201bの直径L5と同じ2mmである。障害釘先端部1201eの形状は円錐形状である。障害釘先端部1201eの長さL9は1mmである。
次いで、図257(b)、図258(b)を参照して、障害釘1201が植設される前のパネル板1110の構造について説明する。パネル板1110は無色透明なアクリル板材によって形成されている。パネル板1110の前面及び後面は平滑に形成されており、パネル板1110を介して後方に位置する部材を明確に視認することが可能である。なお、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の無色透明な合成樹脂からなる板材によって、パネル板1110を構成してもよい。パネル板1110の厚さL10は10mmである。パネル板1110には、障害釘1201を植設するための障害釘貫通孔1110aが設けられている。障害釘貫通孔1110aの形状は円柱状であり、その直径L11は2mmである。障害釘貫通孔1110aは、パネル板1110を切削加工することで形成される。このため、障害釘貫通孔1110aの内壁はやや白濁して遊技者からは視認される。
次いで、図257(c)、図258(b)を参照して、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aに対して障害釘1201を植設する方法を説明する。障害釘貫通孔1110aに対して、障害釘1201の障害釘先端部1201eを押し込み、障害釘らせん形状部1201cと障害釘第2胴体部1201dと障害釘先端部1201eの全体が障害釘貫通孔1110a内に位置し、障害釘第1胴体部1201bのうちの一部が障害釘貫通孔1110a内に位置するまで、後方(図中においては右側)へ向けて力を加えることで、パネル板1110に対する障害釘1201の植設が完了する。なお、障害釘1201の植設は釘打ち機によって行われる。障害釘第1胴体部1201bの長さL4は20mmであるが、そのうち、障害釘貫通孔1110a内に位置する部分の長さL12は3mm、障害釘貫通孔1110a内に位置せず、パネル板1110の前面よりも手前側に位置する部分の長さL13は17mmである。図257(c)は、パネル板1110に対する障害釘1201の植設が完了した状態を示している。
なお、障害釘先端部1201eの先端とパネル板1110の後面との距離L14は1mmである。このような構成により、障害釘先端部1201eによって、遊技機の製造者や遊技店の店員が、パネル板1110の後面に不用意に触れたとしても、障害釘1201によってケガをするといった事態の発生を防止することが可能となっている。
なお、障害釘貫通孔1110aの形状がパネル板1110を貫通する形状となっているのは、障害釘1201をパネル板1110へ植設する際に障害釘貫通孔1110aの内壁が削られてできたアクリル樹脂の粉体をパネル板1110の後方から外部に排除するためである。
上述したように、障害釘第1胴体部1201bの直径L5と障害釘第2胴体部1201dの直径L6は2mmである。同様に、障害釘貫通孔1110aの直径L11も2mmである。一方、障害釘らせん形状部1201cの直径は2mmよりもわずかに大きい。このため、障害釘貫通孔1110aに障害釘1201を押し込む際には、障害釘らせん形状部1201cによって、障害釘貫通孔1110aの内壁がわずかに変形する。障害釘1201の押し込みが完了した状態においては、障害釘貫通孔1110aの内壁に対して障害釘らせん形状部1201cが係合した状態となり、パネル板1110に対して障害釘1201が強固に保持される。
なお、障害釘貫通孔1110aの直径L11を、障害釘第1胴体部1201bの直径L5や障害釘第2胴体部1201dの直径L6よりもわずかに大きく、かつ、障害釘らせん形状部1201cの直径よりもわずかに小さくするように構成してもよい。この場合、障害釘貫通孔1110aの内壁に対して障害釘らせん形状部1201cが係合した状態において、障害釘第1胴体部1201bや障害釘第2胴体部1201dと、障害釘貫通孔1110aの内壁との間にはわずかな隙間が生じることとなる。このような構成とした場合には、障害釘1201に対して、遊技球が衝突して障害釘1201が弾性変形した際に、この隙間の分だけ障害釘1201の弾性変形が許容される。これにより、遊技球が障害釘1201に対して繰り返し衝突した場合に障害釘1201が折れるといった事態の発生を抑制することができる。
ところで、障害釘1201を植設する工程において障害釘らせん形状部1201cが障害釘貫通孔1110a内を後方に移動することで、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aの内側に傷が付き白く視認されるという問題がある。
また、障害釘貫通孔1110aは、パネル板1110を切削加工することで形成され、パネル板1110を貫通する形状となっている。切削加工によって形成されることで、貫通孔の内面は粗面状であり白く視認される。特に、障害釘先端部1201eはパネル板1110内にとどまった状態で植設されるため、障害釘貫通孔1110aの最後方部については障害釘貫通孔1110a自体が白化した状態で視認される。
また、障害釘1201の植設が完了した状態において、障害釘貫通孔1110aが弾性変形することで障害釘らせん形状部1201cとの係合状態が維持されるが、弾性変形の限界を超えた場合には、障害釘らせん形状部1201cが係合する障害釘貫通孔1110aの内壁から外側に向けてひびが発生する場合がある。
また、遊技店に設置された状態の遊技機における遊技において、障害釘1201に遊技球が多数回衝突することで、遊技球の運動エネルギーが、障害釘第1胴体部1201bの障害釘貫通孔1110a内に位置している部分を介して、障害釘貫通孔1110aの内壁に伝達され、障害釘貫通孔1110aの前面側にひびが発生する場合がある。また、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cが係合する部位の周辺(パネル板1110の内部)にひびが発生する場合がある。
また、遊技店に設置された状態の遊技機においては、所定の入賞口への入賞率を自己に有利な状況にしようと、障害釘1201を強引に曲げるという不正な行為が行われたり、遊技店の店員が、扉枠3を開放状態としてパネル板1110の前面の清掃を行ったのち、扉枠3を閉鎖状態にしようと扉枠3を閉じる方向へ動かした際に清掃具などを扉枠3と障害釘1201との間に誤って挟んでしまうといった事象が発生するおそれがある。このような場合にも、障害釘1201に大きな力が加わり、その力が、障害釘第1胴体部1201bの障害釘貫通孔1110a内に位置している部分を介して、障害釘貫通孔1110aの内壁に伝達され、障害釘貫通孔1110aの前面側にひびが発生する場合がある。また、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cが係合する部位の周辺(パネル板1110の内部)にひびが発生する場合がある。
図257(d)においてAは、遊技球YGKが衝突するなどして、このように白化部HKBが生じうる部位を示している。また、図257(e)、図258(b)は、白化部HKBが実際に生じた状態の一例を示している。図257(e)、図258(b)においては、障害釘第1胴体部1201bにかけられた力が障害釘貫通孔1110aの内壁に伝わり、パネル板1110前面に白化部HKBが発生した状態を示している。また、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cが係合する部位を起点としてパネル板1110の内部において白化部HKBが発生した状態を示している。なお、図258(b)に示すように、遊技球YGKの直径L15は11mm、ガラス板192の厚さL16は3mm、ガラス板192と障害釘1201との間の距離L17は2mmである。
さらに、遊技店での稼働期間が長くなればなるほど、パネル板1110における白化部HKBが生じる可能性は高くなっていく。加えて、一度、白化部HKBが発生した場合には、白化部HKB周辺の合成樹脂の構造が弱くなり、その部位を起点として白化部HKBが徐々に拡大し、正面視でみたときには障害釘1201を中心として白化部HKBが外側に伸びていくという事態も発生しうる。
なお、このようにして発生する1つの白化部HKBの形状は概ね平面状であり、その面積は概ね1-2平方mm程度であるが、1本の障害釘1201を中心として複数の白化部HKBが正面視において放射状に発生する場合もある。また、複数の障害釘1201において、それぞれこのような白化部HKBが発生する場合もある。
さらには、このような白化部HKBが発生することで、障害釘貫通孔1110aにおける障害釘らせん形状部1201cとの係合強度が弱くなってしまうおそれもある。この場合、障害釘1201に遊技球が衝突したときの弾発態様が、パチンコ機1の出荷段階に想定していたものよりも弱くなり(遊技球が釘に当たってもあまり跳ね返らず、勢いを吸収してしまうような状態になってしまう)、入賞口への入賞率が変化してしまうといった事態が発生してしまう可能性があった。
なお、遊技店に設置された遊技機における遊技において、遊技店での稼働が長期間にわたることで、障害釘1201が折れるといった事態も発生しうるが、この場合には、遊技盤5’全体を交換することとなる。
このように、無色透明の合成樹脂からなるパネル板1110に障害釘1201を植設した場合には、パネル板1110の後方に位置する所定の可動役物や所定の発光装飾部が視認可能となることで、美観が向上する一方で、障害釘1201を植設する障害釘貫通孔1110aの近傍が白く見える状態となってしまい、美観を低下させてしまうという課題があった。従来、透明な合成樹脂製の遊技盤に下穴を設け、この下穴に対して遊技釘を打ち込むようにした遊技機については知られている(例えば特開2008-161638号公報)が、打ち込んだ遊技釘と遊技盤との係合部位や下穴が白濁して視認され、美観を低下させるという課題を解決するものではなかった。一方、パチンコ機1の製造段階における白化部HKBの発生については、アクリル板の素材にゴムを混ぜるなどの方法によって対応が図られてきたが(例えば特開2008-104622号公報)、パチンコ機1が遊技店に設置され遊技に供される時間が長期間に渡ったときに、白化部HKBが発生したり、発生した白化部HKBを起点として白化部HKBが徐々に大きくなっていく、といった事象については、発生すること自体が想定されておらず、この点で改善の余地があった。以下に、これらの問題を解決するための手段を示す。
以下に示す実施形態は、図225(a)を参照して説明したパネル板1110と、障害釘1201が、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている部位近傍の構造を変形した実施形態である。なお、当変形例においては、領域カバー部材2600aは設けないように構成されている。
図259は、パネル板1110の後面にパネル板裏粗面部1110bを設けるようにした実施形態を示している。図259(a)は本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。なお、図中において、障害釘頭部1201aの図示は省略している。このため、図中において示される命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を示す円形は、実際には命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201の障害釘第1胴体部1201bの太さを示している。また、これは、障害釘貫通孔1110aの太さを示しているものとも言える。なお、これらの点は、図259を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を説明する各図面においても同様である。
図259(b)は、図259(a)におけるA-A断面図である。図259(b)においては正面視で左側に位置する命釘1230が植設された部位を切断した断面が模式的に示されている。なお、この点は、図259を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を説明する各図面においても同様である。
図259(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。本キャビネット図における傾角は45度である。なお、図中において、障害釘頭部1201a、障害釘らせん形状部1201c、障害釘先端部1201e等の障害釘1201の微細な構造については図示を省略し、障害釘1201全体を1つの円柱で示している。なお、この円柱において、実線で示している部分が、障害釘1201における障害釘頭部1201aと、障害釘第1胴体部1201bのうちパネル板1110よりも前面に位置する部分を示している。また、この円柱において、点線で示した部分が、障害釘第1胴体部1201bのうちパネル板1110の内部に位置する部分と、障害釘らせん形状部1201c、障害釘第2胴体部1201d、障害釘先端部1201e、障害釘貫通孔1110aの後端部を示している。なお、これらの点は、図259を参照して説明した実施形態を変更した変形例を説明する各図面においても同様である。
なお、図259(a)において、白化部HKBの図示は省略している。また、図259(c)においても、白化部HKBの図示は省略しているが、障害釘1201の点線で示した部分周辺に白化部HKBが発生する。また、図259(a)~図259(c)において、第一始動口2002の図示は省略している。なお、これらの点は、図259を参照して説明した実施形態を変更した変形例を説明する各図面においても同様である。
パネル板裏粗面部1110bは、パネル板1110の後面を厚さ1mm程度切削加工することで形成するとよい。パネル板裏粗面部1110bとしては、レンズカット状あるいは梨地状の加工を採用してもよい。このようにして形成されたパネル板裏粗面部1110bに対して前方や後方から、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が入射すると、パネル板裏粗面部1110bにおいて、これらの光が乱反射され、白っぽく視認されることとなる。
図259(a)、図259(c)に示すように、パネル板1110の障害釘貫通孔1110aが設けられた部分は、パネル板裏粗面部1110bに対して、正面あるいは左斜め上から視認した場合において、パネル板裏粗面部1110bと重なった状態で、遊技者から視認されることとなる。
このように、透明な板部(パネル板1110)に、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている障害釘1201の後方に、明色視認部(パネル板裏粗面部1110b)が位置することで、白色で視認される明色視認部によって、障害釘1201の植設部位近傍の白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。
なお、白色とは、所定の物体に対して照射された自然光のすべての波長の可視光線について、所定の物体が波長領域に関わらず均一にほぼ(100~80%程度)乱反射したときに視認可能とされる色を指している。また、明色とは、所定の物体に対して照射された自然光のうち特定の波長領域の光を、所定の物体が一部吸収するととともに残りの波長領域の光を概ね乱反射することで、例えば、クリーム色や明るい灰色、明るい黄色などで視認可能とされる色を指している。一方、黒色とは、所定の物体に対して照射された自然光のすべての波長の可視光線の大部分を所定の物体の表面が均一に吸収し、照射された自然光の一部を(20~数%程度)乱反射したときに視認可能となる色を指している。また、暗色とは、所定の物体に対して照射された自然光の波長領域のうち、ほとんどの波長領域については均一に吸収し、照射された光の一部のみを(20~数%程度)乱反射するものの、特定の波長領域においては、光の吸収率が異なるため黒色に近い色、例えば、濃紺色として視認可能となる色を指している。これらの定義を本願明細書における各色の定義として採用してもよい。なお、本願明細書に記載される実施形態において、白色の部位を明色としたり、明色の部位を白色とするように構成してもよい。例えば、所定の発光部材から白色の光を照射することに代えて、明色の光を照射するように構成してもよい。また、黒色の部位を暗色としたり、暗色の部位を黒色とするように構成してもよい。
図259(d)は、図259(a)を参照して説明した実施形態の変形例を示す図である。図259(d)に示す例においては、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設け、パネル板下方発光基板2400から照射される白色の光をパネル板1110に対して導入し、パネル板裏粗面部1110bにおいて、導入された白色の光が乱反射するように構成している。この場合、パネル板裏粗面部1110bは白色の光で遊技者から視認される状態となる。なお、パネル板下方発光基板2400は周辺制御基板1510によって制御されるように構成するとよい。また、パネル板1110の下方ではなく、パネル板1110の側方や上方にパネル板下方発光基板2400と同様の発光部を、パネル板下方発光基板2400に代えてあるいは加えて設けるように構成し、このようにして設けた発光部をパネル板下方発光基板2400と同様に発光させるように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技店の店内に設置された照明設備から照射される光量が弱かったり、遊技店の店内に設置される遊技機の光が弱かった(例えば、遊技が行われていない遊技機が自動的に省電力モードとなって、遊技機の発する光量が少なくなったり、遊技中の遊技機であっても遊技者が光量を調整して、遊技機が発する光量が小さくなっている場合などが想定しうる。)場合であっても、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBとが一体で視認された状態となり、障害釘1201の植設部位近傍の白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。なお、この状態においては、白化部HKB自身も導入された白色の光を乱反射してしまい、白色で視認されてはしまうが、パネル板裏粗面部1110bの方が、白化部HKBよりも大きく、多くの光を白化部HKBの後方において乱反射するため、白化部HKBが目立ってしまうという事態の発生は防止できる。
なお、以下に図259を参照して説明した実施形態を変更した実施形態を複数示すが、ある実施形態において示す技術内容を、他の実施形態において示す技術内容に対して適用してもよい。
パネル板下方発光基板2400から、パネル板1110の側方に対して、白色の光を導入する例を示したが、白色の光に代えて、黄色の光を導入するように構成してもよい。この場合、パネル板裏粗面部1110bは、導入された光によって、遊技者からは黄色で視認される状態となる。また、白化部HKBも導入された光によって黄色で視認される状態となる。ところで、上述したように、障害釘1201は真鍮製であり、黄色味がかった金属光沢を有している。そのため、パネル板裏粗面部1110b及び白化部HKBの色と、障害釘1201の色とが似たような色で視認されることとなり、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。これは、パチンコ機1においては、障害釘1201の使用実績が数十年におよぶため、障害釘1201におけるパネル板1110の前面よりも手前側に位置する部位(障害釘頭部1201aや障害釘第1胴体部1201bのうちパネル板1110に埋まっていない部分)の色や形状について遊技者が違和感を覚えることが少ないためである。
障害釘1201が真鍮製であることを示したが、他の金属製の障害釘1201をパネル板1110に植設するように構成してもよい。例えば、灰白色がかった金属光沢で視認されるステンレス製の障害釘1201や、赤みがかった金属光沢で視認される純銅製の障害釘1201をパネル板1110に植設するように構成してもよい。
ステンレス製の障害釘1201を採用した場合には、パネル板下方発光基板2400から導入する光の色を白色にするとよい。この場合にも、白化部HKB及びパネル板裏粗面部1110bの色と、障害釘1201の色とが似たような色で視認されることとなり、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
同様に、純銅製の障害釘1201を採用した場合には、パネル板下方発光基板2400から導入する光の色を赤色や橙色にするとよい。この場合にも、白化部HKB及びパネル板裏粗面部1110bの色と、障害釘1201の色とが似たような色で視認されることとなり、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。なお、純銅製の障害釘1201において、パネル板下方発光基板2400から導入する光の色を白色としてもよい。
このように、障害釘1201を構成する金属の色と、透明な板部(パネル板1110)に対して、発光手段(パネル板下方発光基板2400)から、障害釘1201を構成する金属の色と同系色の色を導入し、障害釘1201の後方に位置する乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)や白化部HKBに光を照射することで、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)や白化部HKBと、障害釘1201とが、同系色の色で視認されることとなるため、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
以下に示す実施形態は、図259(a)~図259(d)を参照して説明した命釘1230と、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232の素材をいずれも同一の金属から、それぞれ異なった金属光沢の色を有する金属にするとともに、パネル板下方発光基板2400から照射される光を、所定の一色から、所定のタイミングで色が変化するように構成した実施形態である。
具体的には図259(b)、図259(c)の図中において、左側誘導釘1232としてステンレス製の障害釘1201を、ジャンプ釘1231として純銅製の障害釘1201を、命釘1230として真鍮製の障害釘1201をそれぞれ採用している。また、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に対して導入する光の色は、消灯状態から白色、緑色、赤色、黄色の順に所定のタイミングで変化していく。
この場合、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に対して導入し、パネル板裏粗面部1110bの乱反射により障害釘1201に照射される光は、遊技店内の環境光下で障害釘1201が視認される色と比べて、障害釘1201の視認される色相の変化が僅差になる程度の光量とする。例えば、遊技店内の環境光下で黄色味がかった金属光沢として視認される障害釘1201に対して、パネル板下方発光基板2400から導入される光が赤色である場合においても、障害釘1201は黄色味がかった金属光沢として視認される。
このような構成とした場合、パネル板下方発光基板2400は、消灯状態から白色で点灯して発光状態になることで、パネル板1110の側方下面に対して白色の光を導入する。この場合パネル板裏粗面部1110bは、導入された光を乱反射するため、白色で視認される状態となる。また、白化部HKBも導入された光によって白色で視認される状態となる。上述したように左側誘導釘1232は、ステンレス製の障害釘1201を採用していることにより、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された白色の光と、パネル板裏粗面部1110bが乱反射した白色の光とを反射して、パネル板1110及び白化部HKBの色と似たような色の灰白色がかった金属光沢で視認される。そのため、左側誘導釘1232と白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
一方でジャンプ釘1231は、純銅製の障害釘1201を採用していることにより、赤みがかった金属光沢で視認される。また命釘1230は、真鍮製の障害釘1201を採用していることにより、黄色味がかった金属光沢で視認される。これらのジャンプ釘1231と命釘1230とは、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された光とパネル板裏粗面部1110bが乱反射した光とにより、それぞれ赤みがかった金属光沢の障害釘1201と、黄色味がかった金属光沢の障害釘1201として、目立たせた状態で遊技者に視認させることが可能となる。そのため、相対的に白化部HKBの存在をより目立ちにくくすることができる。
所定時間が経過して、パネル板下方発光基板2400は、白色から緑色に発光状態が変化することで、パネル板1110の側方下面に対して緑色の光を導入する。この場合パネル板裏粗面部1110bは、導入された光を乱反射するため、緑色に視認される状態となる。また、白化部HKBも導入された光によって緑色で視認される状態となる。上述したように左側誘導釘1232は、ステンレス製の障害釘1201を採用していることにより、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された緑色の光と、パネル板裏粗面部1110bが乱反射した緑色の光とを反射して、パネル板1110及び白化部HKBの色と似たような色の緑色がかった金属光沢で視認される。そのため、左側誘導釘1232と白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
一方でジャンプ釘1231は、純銅製の障害釘1201を採用していることにより、赤みがかった金属光沢で視認される。また命釘1230は、真鍮製の障害釘1201を採用していることにより、黄色味がかった金属光沢で視認される。これらのジャンプ釘1231と命釘1230とは、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された光とパネル板裏粗面部1110bが乱反射した光とにより、それぞれ赤みがかった金属光沢の障害釘1201と、黄色味がかった金属光沢の障害釘1201として、目立たせた状態で遊技者に視認させることが可能となる。とりわけジャンプ釘1231は、正面視で周縁に位置するパネル板裏粗面部1110bが緑色で視認されるのに対して、補色の関係である赤みがかった金属光沢で視認されるため、より際立って視認される状態となる。そのため、相対的に白化部HKBの存在を更に目立ちにくくすることができる。
所定時間が経過して、パネル板下方発光基板2400は、緑色から赤色に発光状態が変化することで、パネル板1110の側方下面に対して赤色の光を導入する。この場合パネル板裏粗面部1110bは、導入された光を乱反射するため、赤色に視認される状態となる。また、白化部HKBも導入された光によって赤色で視認される状態となる。上述したように左側誘導釘1232は、ステンレス製の障害釘1201を採用していることにより、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された赤色の光と、パネル板裏粗面部1110bが乱反射した赤色の光とを反射して、赤色がかった金属光沢で視認される。また、ジャンプ釘1231は、純銅製の障害釘1201を採用していることにより、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された光と、パネル板裏粗面部1110bが乱反射した光とを反射して、パネル板1110、白化部HKBおよび左側誘導釘1232の色と似たような色の赤色がかった金属光沢で視認される。そのため、左側誘導釘1232とジャンプ釘1231、および白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
一方で命釘1230は、真鍮製の障害釘1201を採用していることにより、黄色味がかった金属光沢で視認される。パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された光とパネル板裏粗面部1110bが乱反射した光とにより、黄色味がかった金属光沢の障害釘1201として、目立たせた状態で遊技者に視認させることが可能となる。そのため、相対的に白化部HKBの存在をより目立ちにくくすることができる。
所定時間が経過して、パネル板下方発光基板2400は、赤色から黄色に発光状態が変化することで、パネル板1110の側方下面に対して黄色の光を導入する。この場合パネル板裏粗面部1110bは、導入された光を乱反射するため、黄色に視認される状態となる。また、白化部HKBも導入された光によって黄色で視認される状態となる。上述したように左側誘導釘1232は、ステンレス製の障害釘1201を採用していることにより、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された黄色の光と、パネル板裏粗面部1110bが乱反射した黄色の光とを反射して、黄色味がかった金属光沢で視認される。また、命釘1230は、真鍮製の障害釘1201を採用していることにより、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された光と、パネル板裏粗面部1110bが乱反射した光とを反射して、パネル板1110、白化部HKBおよび左側誘導釘1232の色と似たような色の黄色味がかった金属光沢で視認される。そのため、左側誘導釘1232と命釘1230、および白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
一方でジャンプ釘1231は、純銅製の障害釘1201を採用していることにより、赤みがかった金属光沢で視認される。パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に導入された光とパネル板裏粗面部1110bが乱反射した光とにより、赤みがかった金属光沢の障害釘1201として、目立たせた状態で遊技者に視認させることが可能となる。そのため、相対的に白化部HKBの存在をより目立ちにくくすることができる。
このように透明な板部(パネル板1110)に対して、発光手段(パネル板下方発光基板2400)から、所定のタイミングで異なる色に切り替えた所定の光を導入し、障害釘1201の後方に位置する乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)や白化部HKBを照射することで、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)や白化部HKBが所定の切り替えた光の色と同系色で視認され続ける状態となる。
また、複数の障害釘1201を、複数の色の金属で構成することで、所定のタイミングで透明な板部(パネル板1110)に対して所定の色の光が導入されることにともない、第1所定色の障害釘1201は所定の光の色に対して同系色として目立たない状態で遊技者に視認され、第2所定色の障害釘1201は所定の光の色に対して異なる色として目立つ状態で遊技者に視認される。
また、所定のタイミングで透明な板部(パネル板1110)に対して導入される所定の光が異なる所定の光となり、障害釘1201に照射される光の色が変わることにより、第1所定色の障害釘1201は異なる所定の光の色に対して異なる色として目立つ状態で遊技者に視認され、第2所定色の障害釘1201は異なる所定の光の色に対して同系色として目立たない状態で遊技者に視認される。
このように、障害釘1201の後方に位置する乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)に対して照射される光の色が変わることで、障害釘1201が目立つ状態と、目立たない状態とに切り替わって遊技者に視認されるため、障害釘1201に対する遊技者の視認態様を変化させることができる。
このように、透明な板部(パネル板1110)に対して導入される所定の光の色が変化することにともない、所定の色と異なる色であることにより目立たせた状態で遊技者に視認される障害釘1201が流動的に変化するため、遊技者は目立たせた状態になる障害釘1201を目で追うといった視覚的な興趣を得ることができるとともに、それにともなって遊技者の注意が逸れることで相対的に白化部HKBの存在をより目立ちにくくすることができる。
パネル板1110に対して、パネル板下方発光基板2400から導入した所定色の光によって、白化部HKB及びパネル板裏粗面部1110bが所定色で視認されるようにする例を示したが、パネル板下方発光基板2400における所定色での光の発光状態は、パチンコ機1の電源が投入されてから、電源が遮断されるまで、点灯状態を維持するように構成するとよい。
このような構成とすることで、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)と白化部HKB、あるいは、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)及び白化部HKBと、障害釘1201とが、同系色の色で視認されることとなるため、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
パネル板下方発光基板2400をパチンコ機1への電源の投入中は所定色で点灯状態とし続ける例を示したが、パネル板下方発光基板2400から導入される光によって、装飾あるいは遊技状態を示唆するように構成してもよい。例えば、パチンコ機1への電源投入中の所定のタイミングにおいて、パネル板下方発光基板2400を所定色で点灯した状態から、所定色で点滅する状態へと変化させてもよい。あるいはパネル板下方発光基板2400を所定色で点灯した状態において、光の強さを強くしたり、弱くしたりするように構成してもよい。このような構成とした場合には、パネル板下方発光基板2400から導入される光を装飾や遊技状態の示唆にも用いることが可能となる。なお、遊技者が遊技を開始して、一般入賞口2001、第一始動口2002、第二始動口2004に遊技球が入賞したことが主制御基板1310において検出されたときや、第一始動口2002、第二始動口2004に遊技球が入賞したことで抽選された特別抽選結果が大当りであり、大入賞口2005が所定回数開閉する大当り遊技状態が開始されたときを所定のタイミングとしてもよい。なお、遊技者が遊技を終了したタイミングや大当たり遊技状態が終了したタイミングで、もとの発光状態に復帰させるとよい。あるいは、このような発光態様の変化によって特別抽選結果が、大当りとなる期待度を示唆するように構成してもよい。
このように、透明な板部(パネル板1110)に対して、発光手段(パネル板下方発光基板2400)から導入される光の発光態様を遊技状態に応じて異なる発光態様へ変化させることで、透明な板部に導入された光を、白化部HKBの存在を目立ちにくくしつつ、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)や白化部HKBを装飾に用いる光としても利用することが可能となる。
なお、パネル板1110に導入する光の色として、白色や障害釘1201と色調が類似している色以外の所定色の光を採用するように構成してもよい。例えば、真鍮製の障害釘1201に対して、青色、緑色、赤色の光のうちいずれか1つの光を選択して導入するように構成してもよい。また、純銅製の障害釘1201に対して、青色、緑色、金色の光のうちいずれか1つの光を選択して導入するように構成してもよい。これらの場合、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBが導入された光の色で視認されるものの、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBにおいて視認される光の色と障害釘1201の色とが同様の色ではなくなるため、白化部HKBの存在を目立ちにくくする、という点において、その効果が限定的なものとなる。一方で、パネル板1110に対して、複数の異なる色を導入することが可能となるため、装飾的な多様性を増すことが可能となる。
一方、ステンレス製の障害釘1201に対して、青色、緑色、赤色、金色の光を導入するように構成してもよい。この場合、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBが導入された光の色で視認され、また、障害釘1201に対しても導入された光が一部到達するため、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBにおいて視認される光の色と障害釘1201の色とが同様の色で視認されることとなり、白化部HKBの存在を目立ちにくくしつつ、パネル板1110に対して複数の異なる色を導入することが可能となるため、装飾的な多様性を増すことが可能となる。
パネル板下方発光基板2400から、パネル板1110に対して複数の色の光のうち1の色の光を導入し、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBを導入された光の色によって特別抽選の結果が大当たりとなる期待度がどの程度のものであるかを示唆する発光演出を実行するように構成してもよい。この発光演出は、特別抽選の結果が装飾図柄の変動停止によって遊技者に示される前のタイミングにおいて開始するように構成するとよい。
例えば、真鍮製の障害釘1201を採用した場合において、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に対して導入する光として、大当り期待度が低い(例えば10%)ことを示す第1期待色として青色の光を、大当り期待度が中程度(例えば30%)の第2期待色として緑色の光を、大当り期待度が高い(例えば70%)ことを示す第3期待色として金色の光を採用するように構成してもよい。
また、純銅製の障害釘1201を採用した場合において、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110から導入する光として、大当り期待度が低い(例えば10%)ことを示す第1期待色として青色の光を、大当り期待度が中程度(例えば30%)の第2期待色として緑色の光を、大当り期待度が高い(例えば70%)ことを示す第3期待色として赤色の光を採用するように構成してもよい。
また、ステンレス製の障害釘1201を採用した場合において、パネル板下方発光基板2400からパネル板1110に対して導入する光として、大当り期待度が低い(例えば10%)ことを示す第1期待色として青色の光を、大当り期待度が中程度(例えば30%)の第2期待色として緑色の光を、大当り期待度が高い(例えば70%)ことを示す第3期待色として白色の光を採用するように構成してもよい。
このように、特別抽選の結果に基づいて、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBとを所定色で視認させる際に、パネル板下方発光基板2400を相対的に大当り期待度が低い発光色で発光させる場合と比べて、パネル板下方発光基板2400を相対的に大当り期待度が高い発光色で発光させる場合には、パネル板裏粗面部1110b及び白化部HKBの色と、障害釘1201の色とが同系色の色で視認されるように構成するとよい。
このように、発光手段(パネル板下方発光基板2400)を大当り期待度の高い発光色で発光させる発光演出を実行した場合には、障害釘1201の色と、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)と白化部HKBの色とが同系色の色で視認されることで、白化部HKBを目立ちにくくすることができ、高期待度の発光演出が行われた際に、白化部HKBの存在に遊技者が気が付いてしまい、高期待度の発光演出が行われたことによって高まった遊技者の興趣に水を差すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
なお、パネル板下方発光基板2400を通常は消灯状態としておき、大当り期待度を示唆するタイミング(例えばリーチ状態の発生タイミング)で、第1期待色~第3期待色のうちのいずれかの期待色で所定時間(例えば、2秒間)発光させて、パネル板1110に対して、第1期待色~第3期待色のうちのいずれかの期待色の光を導入するように構成してもよい。
装飾図柄の停止によって特別抽選結果が示唆される前のタイミングで、パネル板下方発光基板2400が発光する光の色を、第1期待色から第2期待色に変更するように構成してもよい。また、第1期待色から第2期待色に変更したのち、さらに第3期待色に変更するように構成してもよい。また、第1期待色から第3期待色に変更したり、第2期待色から第3期待色に変更するように構成してもよい。また、このような期待色の変化によって、実際に、特別抽選結果が大当りとなる期待度が上昇するように構成するとよい。
第1期待色~第3期待色による発光演出は、特別抽選の結果を示す装飾図柄の変動表示が終了するまで実行するように構成するとよい。具体的には、特別抽選の結果がハズレである場合には、特別抽選の結果を示す装飾図柄の変動表示が停止表示状態となったタイミングまで、あるいは、次の特別抽選結果に対応する変動表示が開始されるまで、発光演出を継続するように構成してもよい。一方、特別抽選の結果が大当りである場合には、装飾図柄が特別抽選の結果が大当りであることを示す変動表示が停止表示状態となったタイミングにおいても発光演出を継続し続け、大当り遊技状態が開始されたのちも発光演出を継続するように構成してもよい。この場合、大当り遊技状態中の所定のラウンド開始時、大当り遊技状態の終了時を発光演出を終了するタイミングにするとよい。
特別抽選の結果が大当りであった場合において、特別抽選の結果が大当りであることが遊技者に示された(例えば、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に特別なキャラクタを表示されたり、特別な効果音の出力が行われたりするなど)タイミングで、第1期待色や第2期待色による発光演出状態を、第3期待色による発光演出状態に変更してもよい。この場合、大当り遊技状態中の所定のラウンド開始時、大当り遊技状態の終了時を、発光演出を終了するタイミングにするとよい。
このように、遊技者に有利な状態(大当り遊技状態)となることが確定したタイミングで第3期待色による発光演出を実行したり、遊技者に有利な状態(大当り遊技状態)中にも引き続き第3期待色による発光演出を実行したりすることで、白化部HKBを目立ちにくくして、その存在に遊技者が気づきにくくすることで、遊技者に有利な状態(大当り遊技状態)が発生することが確定したタイミングあるいは遊技者に有利な状態(大当り遊技状態)の発生中に、遊技者の興趣の高まりに水を差すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
遊技者あるいは遊技店の店員による操作ボタン410への操作に応じて、パネル板下方発光基板2400の状態を消灯状態から発光状態へと変更したり、発光状態から消灯状態へと変更できるように構成してもよい。あるいは、パネル板下方発光基板2400が発光する光量の強さを複数段階設けて、遊技者あるいは遊技店の店員による操作ボタン410への操作に応じて、パネル板下方発光基板2400が発光する光量の強さを変更可能に構成してもよい。あるいは、パネル板下方発光基板2400が発光する光の色を複数設けて、遊技者あるいは遊技店の店員による操作ボタン410への操作に応じて、パネル板下方発光基板2400が発光する光の色を変更可能に構成してもよい。この際に選択できる発光色としては黄色、白色、赤色などを採用するとよい。また、これらを組み合わせてもよい。このような構成とすることで、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBに対して、白化部HKBが目立ちにくくなる適切な色と適切な光量の光を照射することが可能となる。
これは、遊技店の店内に設置された照明設備からの光量や、遊技店の店内に設置された他の遊技機(特にパチンコ機1に対して背中合わせに設置される遊技機)からの光量が必ずしもパネル板裏粗面部1110bと白化部HKBとを照明するのに十分な光量を持つとは限らないからである。例えば、照明設備や他の遊技機からの光量が十分なものであり、これらの複数の光源からの光が混合された白色で、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBが照明される場合であれば、パネル板下方発光基板2400の状態を消灯状態とした場合でも、白化部HKBを目立ちにくくすることが可能である。また、パチンコ機1の消費電力を抑えることも可能となる。
一方、遊技店の店内に設置された照明設備からの光の色や、遊技店の店内に設置された他の遊技機(特にパチンコ機1に対して背中合わせに設置される遊技機)からの光の色は必ずしも白色に近い色とは限らず、例えば、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBが青色や緑色をした周囲の光によって、照明されてしまうという事象も起こりえる。この場合には、障害釘1201を構成する金属の色と同系色の色で、パネル板下方発光基板2400を発光するように操作ボタン410を操作することで、パネル板裏粗面部1110bと白化部HKBと、障害釘1201とを同系色で視認させることが可能となる。例えば、真鍮製の障害釘1201を採用した場合には黄色の光を、純銅製の障害釘1201を採用した場合には赤色や橙色の光を、パネル板下方発光基板2400を照射するように構成するとよい。なお、照明設備や他の遊技機からの光の色が気にならない程度に、パネル板下方発光基板2400が発する光量を調整することで、白化部HKBを目立ちにくくしつつ、パチンコ機1の消費電力を抑えることが可能となる。
なお、このような発光状態・発光色・光量の変更は、遊技者が遊技を行っている最中に実行可能に構成してもよい。例えば、装飾図柄の変動中や大当たり遊技状態中に、操作ボタン410の操作によって、発光状態・発光色・光量の変更を行えるように構成するとよい。また、操作ボタン410は演出用の操作ボタンであるが、光の色や光量を変更するための専用のボタンを皿ユニット320の前面に設けるように構成してもよい。また扉枠3を開かずともこのボタンが操作できるように構成するとよい。
このように、遊技店の店員による操作が可能な操作手段(操作ボタン410等)に対する操作によって、発光手段(パネル板下方発光基板2400)から照射される光の色や光量を調整可能とすることで、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)の発光状態を白化部HKBが目立ちにくい発光状態とすることが可能となる。
装飾図柄の変動中などに、パネル板下方発光基板2400を所定色で発光することで、発光演出を行う例を示したが、このような発光演出を大当り遊技状態中に実行可能に構成してもよい。例えば、大当り遊技中の所定のタイミングにおいて、発光演出を開始し、大当り遊技中の所定のタイミングにおいて、発光演出を終了するように構成してもよい。発光演出においては、例えば、大当り遊技状態の終了後に発生する遊技状態に関する期待度(例えば、大当り遊技状態後に確率変動状態となる期待度)を示唆するように構成するとよい。
このように、遊技者に有利な状態(大当り遊技状態)の終了後に発生する遊技状態についての期待度を示す発光態様としてより高期待度の発光色である第3期待色によって、発光手段(パネル板下方発光基板2400)を発光させることで、白化部HKBを目立ちにくくすることができ、高期待度の発光演出が行われた際に、白化部HKBの存在に遊技者が気が付いてしまい、高期待度の発光演出が行われたことによる高まった遊技者の興趣に水を差すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
障害釘1201の後方にパネル板裏粗面部1110bを設けたり、パネル板1110に対してパネル板下方発光基板2400から所定色の光を導入することで、パネル板裏粗面部1110bを所定色で視認させる例を示したが、障害釘頭部1201aの前面(半球状の球面をなす部位)については、障害釘頭部1201aを構成する金属の色そのままで視認されるという問題がある。特に遊技店の店内に設けられる照明設備や他の遊技機からの光量が弱い場合には、障害釘1201の後方が明色で視認されていることで、かえって障害釘頭部1201aの前面のみが明色よりも暗い色で視認されて目立つ状態となってしまい、遊技者に違和感を覚えさせてしまうおそれがある。
以下に、障害釘頭部1201aの前面に対して、側方、上方、下方、前方などから光を照射することで、障害釘頭部1201aの前面を目立ちにくくする実施形態を示す。
図6などに示される扉枠右サイドユニット550を発光状態とし、扉枠右サイドユニット550から照射される光によって、障害釘頭部1201aの前面を照明するように構成してもよい。パネル板下方発光基板2400が消灯状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは明色で視認される状態となるため、扉枠右サイドユニット550から照射する光の色は白色とするとよい。一方、パネル板下方発光基板2400が発光状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは発光された光の色で視認される状態となるため、扉枠右サイドユニット550から照射する光の色を、パネル板裏粗面部1110bから照射されている光の色と同じ色とするとよい。また、パネル板下方発光基板2400が発光状態の場合には、扉枠右サイドユニット550を発光状態とし、パネル板下方発光基板2400が消灯状態の場合には、扉枠右サイドユニット550を消灯状態とするとよい。このように、パネル板下方発光基板2400と扉枠右サイドユニット550において、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させることで、障害釘頭部1201aの前面を目立たなくすることが可能となる。
このように、障害釘1201に対して前方から光を照射可能な照射手段(扉枠右サイドユニット550等)を設け、発光手段(パネル板下方発光基板2400)からの白色あるいは明色の光によって乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)が光を乱反射している状態において、照射手段が障害釘1201に対して前方から白色あるいは明色の光を照射することで、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
ところで、扉枠右サイドユニット550を発光状態とした場合には、正面視で障害釘頭部1201aの前面の右側のみしか、光が照射されず、障害釘頭部1201aの前面の左側については、依然として暗い色で視認されて目立つ状態となっている。そこで、扉枠3の扉枠左サイドユニット530を、扉枠右サイドユニット550と左右対称の構造として、扉枠右サイドユニット550と同じ発光状態となるように制御してもよい。このような構成とすることで、障害釘頭部1201aの前面の全体に光を照射することが可能となり、障害釘頭部1201aの前面をより一層目立たなくすることが可能となる。なお、扉枠左サイドユニット530と扉枠右サイドユニット550は、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させることが望ましい。
このように、障害釘1201に対して前方から光を照射可能な複数の照射手段(扉枠右サイドユニット550、扉枠左サイドユニット530等)を設け、発光手段(パネル板下方発光基板2400)からの光によって乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)が光を乱反射している状態において、複数の照射手段が障害釘1201に対して前方の異なる角度から光を照射することで、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
扉枠右サイドユニット550を発光状態とする実施形態を示したが、扉枠右サイドユニット550に代えてあるいは加えて、発光することが可能な他の部材からの光によって、障害釘頭部1201aの前面に光を照射するように構成してもよい。なお、これらの他の部材においても、パネル板下方発光基板2400と、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させるとよい。
また、扉枠右サイドユニット550から、障害釘頭部1201aの前面に向けて光を照射する場合には、パネル板下方発光基板2400を発光状態とせず消灯状態のままとしてもよい。これは、障害釘頭部1201aに対して前方から光を照射した場合には、パネル板裏粗面部1110bや白化部HKBも同時にその光の照射を受けるからである。なお、この場合には、障害釘頭部1201aに対して前方から白色の光を照射したり、あるいは、障害釘1201を構成する金属の色と同系色の光を照射するとよい。また、扉枠右サイドユニット550に限らず、発光することが可能な他の部材からの光によって、障害釘頭部1201aの前面に光を照射する場合にも、同様にパネル板下方発光基板2400を発光状態とせず消灯状態のままとしてもよい。
このように、障害釘1201に対して前方から光を照射可能な照射手段(扉枠右サイドユニット550等)を設け、発光手段(パネル板下方発光基板2400)の消灯状態において、照射手段が障害釘1201に対して前方から白色あるいは明色の光を照射することで、照射手段からの白色あるいは明色の光が乱反射部(パネル板裏粗面部1110b)にも照射され、乱反射部が光を乱反射している状態とすることができるように構成した場合でも、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
また、図24等を参照して説明した扉枠トップユニット570の下面において下方に光を照射させることが可能な発光部を設け、障害釘頭部1201aに向けて光を照射するように構成してもよい。このような構成とすることで、障害釘頭部1201aの前面の上方に光を照射することが可能となり、障害釘頭部1201aの前面を目立たなくすることが可能となる。また、図24、図37等を参照して説明した演出操作ユニット400が有するフレームトップレンズ装飾基板437から照射される光を、斜め前方のみでなく、斜め後方に向けて照射可能に構成し、フレームトップレンズ418を介して、障害釘頭部1201aに向けて光を照射するように構成してもよい。なお、フレームトップレンズ418は無色透明の合成樹脂により構成するとよい。このような構成とすることで、障害釘頭部1201aの前面の下方に光を照射することが可能となり、障害釘頭部1201aの前面を目立たなくすることが可能となる。なお、扉枠トップユニット570と、演出操作ユニット400が有するフレームトップレンズ装飾基板437は、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させることが望ましい。
このように、障害釘1201に対して前方から光を照射可能な照射手段(扉枠右サイドユニット550等)を障害釘1201の上方及び下方の少なくとも一方に設け、障害釘1201に対して前方から光を照射するように構成した場合でも、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
なお、図24や図37を参照して説明した扉枠トップユニット570や演出操作ユニット400に代えて、図154を参照して説明した扉枠トップユニット570や演出操作ユニット400や、図154を参照して説明した実施形態を変形した実施形態において同様の構成を採用して、障害釘頭部1201aの前面光を照射するように構成してもよい。なお、図154を参照して説明した実施形態においては操作ボタン410を無色透明な合成樹脂により形成するとともに、操作ボタン410内に発光手段を設けることで、障害釘頭部1201aの前面に光を照射するように構成してもよい。
扉枠トップユニット570に設けた枠可動体から障害釘頭部1201aの前面に光を照射するように構成してもよい。例えば、図173、図174、図175を参照して説明した右耳内側枠可動体7300が有する右耳内側枠可動体発光部7330を構成するプリント基板の後方の面と、左耳内側枠可動体7400が有する左耳内側枠可動体発光部7430を構成するプリント基板の後方の面に、それぞれ発光ダイオードを実装するとともに、右耳内側枠可動体7300の後方の面と、左耳内側枠可動体7400の後方の面をそれぞれ、無色透明あるいは乳白色の合成樹脂により構成し、右耳内側枠可動体発光部7330を構成するプリント基板に実装された発光ダイオードからの光と、左耳内側枠可動体7400が有する左耳内側枠可動体発光部7430を構成するプリント基板の後方の面に実装された発光ダイオードからの光が、障害釘頭部1201aの前面を照射するように構成してもよい。また、図174を参照して説明した右耳外側枠可動体7350と左耳外側枠可動体7450を、右耳内側枠可動体7300と左耳内側枠可動体7400と同様に変形して同様に発光させてもよい。
このように、障害釘1201に対して前方から光を照射可能な照射手段(扉枠右サイドユニット550等)として、移動可能な可動体(右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400等)や操作可能な操作手段(操作ボタン410等)を採用して、障害釘1201に対して前方から光を照射するように構成した場合でも、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
また、図181(A)~図181(E)を参照して説明した右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450に向けて照射するように扉枠トップユニット570内に設けた、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052からの光が障害釘頭部1201aの前面を照射するように構成してもよい。
具体的には図181(B)、図181(E)に示すように右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460が正面を向いて停止した状態(第3状態)にした上で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052を発光させるとよい。扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射される光のうち、右耳内側枠可動体第1面7310、右耳外側枠可動体第1面7360、左耳内側枠可動体第1面7410、左耳外側枠可動体第1面7460のいずれにも照射されなかった光の一部は、遊技領域5a下部に照射される。
このような構成とすることで、正面を向いて停止した状態(第3状態)の右耳内側枠可動体第1面7310と、右耳外側枠可動体第1面7360と、左耳内側枠可動体第1面7410と、左耳外側枠可動体第1面7460に光を照射して装飾状態にすることができるとともに、遊技領域5a下部に植設された、障害釘頭部1201aの前面の上方に光を左右方向から照射することが可能となり、新たに光源を設けることなく障害釘頭部1201aの前面を目立たなくすることが可能となる。
また、パネル板下方発光基板2400が消灯状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは明色で視認される状態となるため、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射する光の色は白色とするとよい。一方、パネル板下方発光基板2400が発光状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは発光された光の色で視認される状態となるため、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射する光の色を、パネル板裏粗面部1110bから照射されている光の色と同じ色とするとよい。
このように、パネル板下方発光基板2400と扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052において、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させることで、障害釘頭部1201aの前面をより目立たなくすることが可能となる。
また、図181(A)、図181(C)、図181(D)に示す待機位置にある状態(第1状態)から右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450をそれぞれ右側方から見て時計回りに10度回動し停止した上で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052を発光させてもよい。扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射される光のうち、扉枠トップユニット570より下方に向かって照射される光のほとんどは、右耳内側枠可動体7300、右耳外側枠可動体7350、左耳内側枠可動体7400、左耳外側枠可動体7450によって遮られることなく遊技領域5a全体に照射される。
このような構成とすることで遊技領域5a全体に植設された、障害釘頭部1201aの前面の上方に光を左右方向から照射することが可能となり、新たに光源を設けることなく障害釘頭部1201aの前面を目立たなくすることが可能となる。
また、パネル板下方発光基板2400が消灯状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは明色で視認される状態となるため、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射する光の色は白色とするとよい。一方、パネル板下方発光基板2400が発光状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは発光された光の色で視認される状態となるため、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射する光の色を、パネル板裏粗面部1110bから照射されている光の色と同じ色とするとよい。
このように、パネル板下方発光基板2400と扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052において、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させることで、障害釘頭部1201aの前面をより目立たなくすることが可能となる。
また、右耳内側枠可動体7300、左耳内側枠可動体7400を図181(A)、図181(C)、図181(D)に示す待機位置にある状態(第1状態)とし、右耳外側枠可動体7350、左耳外側枠可動体7450を図181(B)、図181(E)に示す正面を向いて停止した状態(第3状態)とした上で、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052を発光させてもよい。
扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射される光のうち、右耳外側枠可動体第1面7360と、左耳外側枠可動体第1面7460のいずれにも照射されなかった光の一部は、遊技領域5a上部と遊技領域5a下部に照射される。
このような構成とすることで正面を向いて停止した状態(第3状態)の右耳外側枠可動体第1面7360と、左耳外側枠可動体第1面7460に光を照射して装飾状態にすることができるとともに、遊技領域5a上部と遊技領域5a下部に植設された、障害釘頭部1201aの前面の上方に光を左右方向から照射することが可能となり、新たに光源を設けることなく障害釘頭部1201aの前面を目立たなくすることが可能となる。また、遊技領域5aの上下方向における中央部には、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052からの光は、右耳外側枠可動体第1面7360と、左耳外側枠可動体第1面7460により遮られるためほとんど照射されない。これにより、ガラスユニット190の手前側の面および奥側の面や、遊技盤側演出表示装置1600の表面に光が反射して、「眩しい」と感じる光量が遊技者の眼球に入射することで、遊技盤側演出表示装置1600に対する遊技者の視認性が阻害されるといった事態を回避することが可能となる。
また、パネル板下方発光基板2400が消灯状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは明色で視認される状態となるため、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射する光の色は白色とするとよい。一方、パネル板下方発光基板2400が発光状態の場合には、パネル板裏粗面部1110bは発光された光の色で視認される状態となるため、扉枠トップユニット内右側発光部7050と扉枠トップユニット内左側発光部7052から照射する光の色を、パネル板裏粗面部1110bから照射されている光の色と同じ色とするとよい。
このように、パネル板下方発光基板2400と扉枠トップユニット内右側発光部7050、扉枠トップユニット内左側発光部7052において、照射する光の発光色や発光タイミングを一致させることで、障害釘頭部1201aの前面をより目立たなくすることが可能となる。
また、図236、図237、図243等を参照して説明した根菜枠可動体7800から障害釘頭部1201aの前面に光を照射するように構成してもよい。この場合、白色のプリント基板からなる根菜枠可動体発光部7810の後面に発光ダイオードを実装し、根菜枠可動体7800が移動位置に位置した状態で根菜枠可動体発光部7810の後面に実装された発光ダイオードからの光が障害釘頭部1201aの前面を照射するように構成してもよい。なお、この場合、根菜枠可動体発光部7810背面を保護するために、無色透明あるいは乳白色の合成樹脂からなるカバー部材を、根菜枠可動体7800の背面に設けるように構成してもよい。
なお、根菜枠可動体発光部7810の後面に発光ダイオードを実装せず、根菜枠可動体発光部7810背面を保護する無色透明あるいは乳白色の合成樹脂からなるカバー部材ののみを設けるように構成してもよい。この場合、移動位置に位置する根菜枠可動体7800の背面や白色のプリント基板からなる根菜枠可動体発光部7810において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域から前方に向けて照射される光が後方に乱反射された光が、障害釘頭部1201aの前面を照射する。なお、この場合には、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される背景画像やキャラクタ画像に用いる表示色として、白色あるいは障害釘の色と同系色の色を採用するとよい。あるいは、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される背景画像やキャラクタ画像として、赤・緑・青の比率が等分になるように塗り分けた画像を用いるようにしてもよい。これは、根菜枠可動体7800の背面や白色のプリント基板からなる根菜枠可動体発光部7810においてこれらの光が乱反射されて混合されることで、障害釘1201を照明する光の色が白色となるからである。
このように、障害釘1201に対して後方から光を照射可能な照射手段(遊技盤側演出表示装置1600等)を障害釘1201の後方に設けるとともに、障害釘1201に対して光を反射可能な反射手段(根菜枠可動体発光部7810等)を障害釘1201の前方に設けて、障害釘1201に対して前方から光を照射するように構成した場合でも、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
なお、パネル板裏粗面部1110bの形状は雪山を表現としたものである。このように、パネル板裏粗面部1110bの形状として、何らかの物品の形状を模した形状や、幾何学的な形状を採用することで、パネル板裏粗面部1110bを、装飾を行う部位としても機能させることが可能となる。なお、本明細書中において、同様の形状で白色あるいは光を乱反射する部材や部位は、雪山を表現したものである。また、同様の形状で金属光沢を有している部材や部位は、氷河を表現したものである。また、その他の色の場合は、山に生えている植物や、山肌として露出している岩石を示している。
このように、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b等)の外形を装飾的な形状とすることでも、障害釘頭部1201aを目立ちにくくすることができる。
パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aに対して障害釘1201を植設する方法を示したが、複数の障害釘1201を隣接して植設した場合には、隣接する障害釘1201間の領域においては、植設された一方の障害釘1201に起因するパネル板1110の弾性変形による影響と、植設された他方の障害釘1201に起因するパネル板1110の弾性変形による影響の双方が加わることとなる。このため、隣接した障害釘1201間において白化部HKBは発生しやすい。特に左側誘導釘1232のように、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201と障害釘1201との間を遊技球が通過しないように隣接して設けられている場合に、このような白化部HKBが発生してしまう可能性が高い。なお、右側誘導釘1233においても同様に白化部HKBが発生してしまう可能性が高い。
そこで、図259を参照して説明した実施形態においては、左側誘導釘1232全体が1つのパネル板裏粗面部1110b内に正面視で位置するように構成している。このような構成とすることで、特に白化部HKBが発生しやすい部位において白化部HKBが発生したとしても、発生した白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、命釘1230として植設された2本の障害釘1201、ジャンプ釘1231として植設された2本の障害釘1201については、各障害釘1201に対応して、パネル板裏粗面部1110bをそれぞれ設けるように構成してもよい。
なお、パネル板裏粗面部1110bと遊技盤側演出表示装置1600とを正面視で重ならないように構成するとよい。このような構成とすることで、遊技盤側演出表示装置1600の視認性が阻害されない。一方、パネル板裏粗面部1110bと遊技盤側演出表示装置1600とが正面視で重なるように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技盤側演出表示装置1600の周囲のうちの少なくとも一部を装飾的に視認させることが可能となる。
図259を参照して説明した各実施形態における技術事項同士を組み合わせた構成としてもよい。例えば、ある実施形態における発光手段の発光態様を他の実施形態における発光手段の発光態様として採用してもよい。また、図259を参照して説明した各実施形態における技術事項を後述する他の実施形態において採用してもよい。また、パネル板下方発光基板2400に代えて、パネル板後方基板2420を有する実施形態の場合には、パネル板下方発光基板2400に代えて、パネル板後方基板2420をパネル板下方発光基板2400と同様の態様で発光させるように構成するとよい。
図259を参照して説明した実施形態においては、パネル板1110において、パネル板裏粗面部1110bを設けた部位とパネル板裏粗面部1110bを設けなかった部位の境目が複数の直線の組み合わせからなるように構成している。具体的には、障害釘1201の長さと同程度の長さの直線部を複数用いて、パネル板裏粗面部1110bを設けた部位とパネル板裏粗面部1110bを設けなかった部位の境目が形成されている。
このように、乱反射部(パネル板裏粗面部1110b等)と、後方を視認することが容易な後方視認部(パネル板裏粗面部1110b等を設けなかった部位)との境目が複数の直線からなるように構成することで、棒状である障害釘1201と、乱反射部と後方視認部の境目とが視覚的に似た状態となるため、障害釘1201と乱反射部とをより一体化した態様で遊技者に視認させることが可能となり、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、すべての境目を直線形状とするのではなく、境目のうち少なくとも一部の境目を直線形状としてもよい。
また、パネル板裏粗面部1110bを網目状に形成してもよい。図260は、図259を参照して説明したパネル板裏粗面部1110bの形状を網目状に変形した実施形態を示している。図260(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図260(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、図260(a)に示すように障害釘1201のうち、左側に設けられているジャンプ釘1231として機能している障害釘1201や左側誘導釘1232のうち右から二番目の障害釘1201は、パネル板裏粗面部1110bと正面視で重ならない位置に設けられている。また、命釘1230として機能している二本の障害釘1201については、パネル板裏粗面部1110bと正面視で一部が重なる位置に設けられている。一方、図260(b)に示すようにこれらの障害釘1201におけるパネル板1110内に植設された部位は、パネル板裏粗面部1110bと少なくとも一部が重なるように視認されうる。このように、後方に位置する装飾部材の視認性をより確保しつつ、障害釘1201とパネル板裏粗面部1110bとを一体化した態様で遊技者に視認させることが可能となる。
また、パネル板裏粗面部1110bを複数の装飾的な形状から形成してもよい。図261は、図259を参照して説明したパネル板裏粗面部1110bを複数の装飾的な形状から形成するように変形した実施形態を示している。図261(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図261(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、パネル板裏粗面部1110bが手裏剣を模した装飾的な形状となっている。図261(a)に示すように障害釘1201のうち、左側誘導釘1232のうち右から一番目の障害釘1201や命釘1230として機能している二本の障害釘1201については、パネル板裏粗面部1110bと正面視で重ならない位置に設けられている。一方、図261(b)に示すようにこれらの障害釘1201におけるパネル板1110内に植設された部位は、パネル板裏粗面部1110bと少なくとも一部が重なるように視認されうる。このように、後方に位置する装飾部材の視認性をより確保しつつ、障害釘1201とパネル板裏粗面部1110bとを一体化した態様で遊技者に視認させることが可能となる。
また、パネル板裏粗面部1110bに代えて、パネル板1110の裏面に設けられた粗さが異なるパネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dとを設けてもよい。図262は、図259を参照して説明したパネル板裏粗面部1110bに代えて、粗さが異なるパネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dとを設けるように変形した実施形態を示している。図262(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図262(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、相対的に粗さが細かいパネル板裏第1粗面部1110cの上下に相対的に粗さが粗いパネル板裏第2粗面部1110dを備えるように構成されている。パネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dの視認態様は異なる。パネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dとの境目は山並みを模した装飾的な形状となっている。図262(a)に示すように障害釘1201のうち、左側誘導釘1232のうち左から一番目から三番目までの障害釘1201については、パネル板裏第2粗面部1110dと正面視で重なる位置に設けられている。また、左側のジャンプ釘1231として機能している障害釘1201や左側の命釘1230として機能している障害釘1201は、パネル板裏第1粗面部1110cと正面視で重なる位置に設けられている。
一方、図262(b)に示すように、左側誘導釘1232のうち左から一番目から三番目までの障害釘1201におけるパネル板1110内に植設された部位は、パネル板裏第1粗面部1110cと少なくとも一部が重なるように視認されうる。また、左側のジャンプ釘1231として機能している障害釘1201や左側の命釘1230として機能している障害釘1201におけるパネル板1110内に植設された部位は、パネル板裏第2粗面部1110dと少なくとも一部で重なるように視認されうる。
なお、粗さの程度の違いによってパネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dとを設けるのではなく、粗さの態様の違いによりパネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dを設けるように構成してもよい。例えば、パネル板裏第1粗面部1110cを梨地加工により形成し、パネル板裏第2粗面部1110dをレンズカット加工により形成してもよい。このようにした場合でも、パネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110dの視認態様を異なったものとすることが可能となる。
このように、視認態様が異なる複数の乱反射部(パネル板裏第1粗面部1110cとパネル板裏第2粗面部1110d)を設け、複数の乱反射部間の境界において装飾的な形状を視認可能とした場合でも、障害釘1201とパネル板裏粗面部1110bとを一体化した態様で遊技者に視認させることができ、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図259(d)を参照して説明した実施形態において、パネル板下方発光基板2400から照射される白色の光をパネル板1110に対して導入する実施形態を示したが、図260~図262を参照して説明した変形例において、パネル板下方発光基板2400から照射される白色の光をパネル板1110に対して導入するように構成してもよい。
図259を参照して、パネル板1110の裏面にパネル板裏粗面部1110bを設ける例を示したが、パネル板裏粗面部1110bに代えて、入射光を鏡面反射することが可能な平面状のパネル板裏金属光沢部1110eを設けるように変形した例を、図263を参照して説明する。
図263(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図263(b)は、図263(a)におけるA-A断面図である。図263(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図263(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
パネル板裏金属光沢部1110eは、パネル板1110の裏面をメッキ加工処理することで形成するとよい。パネル板裏金属光沢部1110eとしては、アルミニウムを素材として用いたメッキ加工処理により、灰白色の金属光沢を有し、銀色で視認されるメッキ層を設けるとよい。あるいは、純銅を素材として用いたメッキ加工処理により赤みがかった金属光沢を有するパネル板裏金属光沢部1110eを設けるようにしたり、真鍮を素材として用いたメッキ加工処理により黄色味がかった金属光沢を有し、金色で視認されるパネル板裏金属光沢部1110eを設けるように構成してもよい。なお、パネル板裏金属光沢部1110eの形状としては、パネル板裏粗面部1110bと同様の形状を採用するように構成するとよい。なお、メッキ加工処理により形成されたメッキ薄膜の厚さは約0.2mmであるが、図中では誇張して示している。この点は後述する他の実施形態及び他の実施形態を示す図面においても同様である。
このように、金属製の障害釘1201の後方に、金属光沢部(同じく金属製のパネル板裏金属光沢部1110e)を設けるように構成することで、障害釘1201と金属光沢部とが金属光沢で一体に視認されるため、前後関係において、障害釘1201と金属光沢部の間に位置する白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図263(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板1110に光を導入し、パネル板裏金属光沢部1110eにおいて導入された光を反射させるように構成してもよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、パネル板裏金属光沢部1110eと障害釘1201とを金属光沢で視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
また、パネル板裏金属光沢部1110eを網目状に形成してもよい。図264は、図263を参照して説明したパネル板裏金属光沢部1110eの形状を網目状に変形した実施形態を示している。図264(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図264(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、図264(a)に示すように障害釘1201のうち、左側に設けられているジャンプ釘1231として機能している障害釘1201や左側誘導釘1232のうち右から二番目の障害釘1201は、パネル板裏金属光沢部1110eと正面視で重ならない位置に設けられている。また、命釘1230として機能している二本の障害釘1201については、パネル板裏金属光沢部1110eと正面視で一部が重なる位置に設けられている。一方、図264(b)に示すようにこれらの障害釘1201は、パネル板裏金属光沢部1110eと少なくとも一部が重なるように視認されうる。このように、後方に位置する装飾部材の視認性をより確保しつつ、障害釘1201とパネル板裏金属光沢部1110eとを一体化した態様で遊技者に視認させることが可能となる。
また、パネル板裏金属光沢部1110eを複数の装飾的な形状から形成してもよい。図265は、図263を参照して説明したパネル板裏金属光沢部1110eを複数の装飾的な形状から形成するように変形した実施形態を示している。図265(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図265(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、パネル板裏金属光沢部1110eが手裏剣を模した装飾的な形状となっている。図265(a)に示すように障害釘1201のうち、左側誘導釘1232のうち右から一番目の障害釘1201や命釘1230として機能している二本の障害釘1201については、パネル板裏粗面部1110bと正面視で重ならない位置に設けられている。一方、図265(b)に示すようにこれらの障害釘1201は、パネル板裏金属光沢部1110eと少なくとも一部が重なるように視認されうる。このように、後方に位置する装飾部材の視認性をより確保しつつ、障害釘1201とパネル板裏粗面部1110bとを一体化した態様で遊技者に視認させることが可能となり、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
パネル板裏金属光沢部1110eが平面状に設けられている例を示したが、パネル板裏金属光沢部1110eが光を鏡面反射してしまうと、パネル板裏金属光沢部1110eのみが目立ってしまい、パネル板裏金属光沢部1110eと障害釘1201との一体感が薄れてしまう恐れがある。この傾向はパネル板裏金属光沢部1110eの面積が大きくなればなるほど顕著である。そこで、図264を参照して説明した実施形態のように、1のパネル板裏金属光沢部1110eに網目状に形成してもよい。あるいは、図265を参照して説明した実施形態のように、パネル板裏金属光沢部1110eを複数設けて、1つのパネル板裏金属光沢部1110eにおける面積を小さくするように構成するとよい。例えば、障害釘1201毎に独立したパネル板裏金属光沢部1110eを設けるように構成してもよい。あるいは、メッキ加工処理により生成したパネル板裏金属光沢部1110eの一部を削ることで、パネル板裏金属光沢部1110eがより光を乱反射することができるように構成してもよい。このような構成とすることで、パネル板裏金属光沢部1110eと障害釘1201の視覚的な一体感を向上させることができる。
また、パネル板裏金属光沢部1110eに代えて、パネル板1110の裏面に互いに異なる金属光沢で視認されるパネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gとを設けるように構成してもよい。図266は、図263を参照して説明したパネル板裏金属光沢部1110eに代えて、互いに異なる金属光沢で視認されるパネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gとを設けるように変形した実施形態を示している。図266(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図266(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、パネル板裏第1金属光沢部1110fの上下にパネル板裏第2金属光沢部1110gを備えるように構成されている。また、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gとの境目は山並みを模した装飾的な形状となっている。
パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gに対して、アルミニウム製で、銀色で視認されるメッキ部、純銅製で、赤みがかった色で視認されるメッキ部、真鍮製で、金色で視認されるメッキ部を、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gの双方に対して、適宜組み合わせた態様とすることが可能である。具体的には、パネル板裏第1金属光沢部1110fを銀色で視認されるメッキ部により構成し、パネル板裏第2金属光沢部1110gを赤みがかった色で視認されるメッキ部あるいは金色で視認されるメッキ部により構成してもよい。あるいは、パネル板裏第1金属光沢部1110fを金色で視認されるメッキ部により構成し、パネル板裏第2金属光沢部1110gを銀色で視認されるメッキ部あるいは赤みがかった色で視認されるメッキ部により構成してもよい。あるいは、パネル板裏第1金属光沢部1110fを赤みがかった色で視認されるメッキ部により構成し、パネル板裏第2金属光沢部1110gを銀色で視認されるメッキ部あるいは金色で視認されるメッキ部により構成してもよい。
所定のメッキ加工処理により得られたパネル板裏金属光沢部1110eにおける金属光沢と、障害釘1201の金属光沢とが同系色の色味を帯びたものとなる組み合わせを採用してもよい。例えば、障害釘1201として、ステンレス製で銀色に視認される障害釘を採用した場合には、パネル板1110の裏面に銀色で視認されるメッキ加工処理を施すとよい。また、障害釘1201として純銅製の障害釘1201を採用した場合には、パネル板1110の裏面に赤みがかった金属光沢で視認されるメッキ加工処理を施すとよい。また、障害釘1201として、真鍮製の障害釘1201を採用した場合には、パネル板1110の裏面に金色で視認されるメッキ加工処理を施すとよい。このように、障害釘1201の色と、パネル板裏金属光沢部1110eの色を合わせるように構成することで、障害釘1201の色と、パネル板裏金属光沢部1110eとが一体の装飾部として遊技者に視認されることとなり、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
同様に、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gのうちの一方の金属光沢と、障害釘1201の金属光沢とが同系色の色味を帯びたものとなる組み合わせを採用してもよい。例えば、障害釘1201として、ステンレス製で銀色に視認される障害釘を採用した場合には、パネル板1110の裏面に銀色で視認されるメッキ加工処理を施すことで、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gのうちの一方を形成して、障害釘1201と同じ銀色の金属光沢で視認されるようにするととともに、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gのうちの他方を銀色以外の金属光沢(赤みがかった金属光沢あるいは金色)で視認されるメッキ加工処理を施すとよい。
また、障害釘1201として、真鍮製の障害釘1201を採用した場合には、パネル板1110の裏面に金色で視認されるメッキ加工処理を施すことで、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gのうちの一方を形成して、障害釘1201と同じ金色の金属光沢で視認されるようにするととともに、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gのうちの他方を金色以外の金属光沢(赤みがかった金属光沢あるいは金色)で視認されるメッキ加工処理を施すとよい。
このように、障害釘1201の金属光沢と、第1の金属光沢部(例えば、パネル板裏第1金属光沢部1110f)と第2の金属光沢部(例えば、パネル板裏第2金属光沢部1110g)のうちのいずれか一方の金属光沢を合わせるように構成することで、障害釘1201の色と、第1の金属光沢部と第2の金属光沢部とのうちのいずれか一方とが一体の装飾態様でとして遊技者に視認されることとなり、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。また、第1の金属光沢部と第2の金属光沢部のうちのいずれか他方の金属光沢部においても金属光沢が視認されることに変わりはないため、他方の金属光沢部も障害釘1201と概ね一体に視認され、白化部HKBをさらに目立ちにくくすることができる。
図263(d)を参照して説明した実施形態において、パネル板下方発光基板2400から照射される光をパネル板1110に対して導入する実施形態を示したが、図264~図266を参照して説明した変形例において、パネル板下方発光基板2400から照射される光をパネル板1110に対して導入するように構成してもよい。
図259~図262を参照して、パネル板1110の後面に乱反射部(パネル板裏粗面部1110b、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d)を設ける実施形態を示したが、これらの実施形態における乱反射部に対して、図263~図266を参照して説明したメッキ加工処理を施して、金属光沢部(パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g)を設けるようにしてもよい。また、図261や図262を参照して説明した実施形態のように、複数の乱反射部を有する実施形態においては、少なくとも1つの乱反射部に対して、同様に金属光沢部を設けるように構成するとよい。なお、他の乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a)についても、同様にメッキ加工処理を施してよい。あるいは、他の金属光沢部をこのような方法により形成して、凹凸を持った形状とするようにしてもよい。
このような構成とした場合には、金属光沢部が平面状ではなく、凹凸をもった形状となるため、環境光や発光手段(パネル板下方発光基板2400等)からの光を、金属光沢部の前面で乱反射することが可能となり、障害釘1201と金属光沢部とがより一体に視認されるため、白化部HKBをさらに目立ちにくくすることができる。また、乱反射部と金属光沢部の双方が設けられることで、乱反射部と白化部HKBとが視覚的に一体に視認されるとともに、金属光沢部と金属製の障害釘1201とが視覚的に一体に視認されるため、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
ところで、パネル板1110の前面には帯電した遊技球が転動してくる場合がある。このような事象は、複数のパチンコ機が設置されて構成される遊技機島内において、遊技球が揚送・研磨される際に、遊技球と他の部材(研磨に用いられる研磨布や、島内の流路を構成する合成樹脂等)との摩擦により遊技球が静電気を帯びた状態となり、このようにして帯電した遊技球が遊技領域5a内に発射されることで起こりうる。帯電した遊技球からは周囲に向けて放電現象が起こる場合があるが、放電現象が起きた場合には、放電現象が起こった位置を中心として、高周波の電磁パルスが発生し周囲に位置する電子部品を故障させたり、電子部品に誤作動を起こさせたりする可能性がある。
このような問題が発生することを防止するために、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110gの後方であり、かつ正面視で重なる位置に、電子部品や電子素子を配置して、これらの金属光沢部を電子部品や電子素子を保護するシールド部材として利用するように構成してもよい。例えば、振動センサ2405、第一始動口センサ4002、第二始動口センサ4004、カウントセンサ4005、一般入賞口センサ4020、磁気検出センサ4024などのセンサをこれらの金属光沢部の後方であり、かつ正面視で重なる位置に配置するとよい。
このように、金属光沢部(パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g)に対して正面視で重なる位置に、電子部品または電子素子の少なくとも一方を配置することで、装飾として用いている金属光沢部に、電子部品や電子素子を保護する機能を持たせることが可能となる。
また、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110gを、所定の金属ケーブルなどによって遊技盤5’に設けられる電気回路のグランド(例えば、周辺制御基板1510の回路グランド)に電気的に接続するように構成してもよい。なお、パネル板裏第1金属光沢部1110fとパネル板裏第2金属光沢部1110gとが、電気的に接続されている場合には、いずれか一方のみを、遊技盤5’に設けられる電気回路のグランドに電気的に接続するように構成してもよい。
図259を参照して説明した実施形態において、パネル板1110の裏面を切削加工することでパネル板裏粗面部1110bを設ける例を示したが、このような方法に代えて、パネル板1110の裏面に対して、白色あるいは明色の所定の模様を印刷したり、白色あるいは明色の所定の模様が施されたシールを張り付けることで、光を乱反射することが可能なパネル板裏明色視認部1110hを設けるように構成してもよい。なお、このような模様やシールの形状としては、パネル板裏粗面部1110b、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110dと同様の形状を採用するように構成するとよい。
図263を参照して説明した実施形態において、パネル板1110の裏面にメッキ加工処理を施すことでパネル板裏金属光沢部1110eを設ける例を示したが、このような方法に代えて、パネル板1110の裏面に対して、金属光沢で視認される所定の模様を印刷したり、金属光沢で視認される所定の模様が施されたシールを張り付けることで、パネル板裏金属光沢部1110eを設けるように構成してもよい。
図259を参照して、パネル板1110の裏面にパネル板裏粗面部1110bを設ける例を示したが、パネル板裏粗面部1110bに代えて、白色や明色で視認されるパネル板裏明色視認部1110hと入射光を鏡面反射することが可能なパネル板裏金属光沢部1110eを設けるように変形した例を、図267を参照して説明する。なお、パネル板裏金属光沢部1110eについては、図263を参照して説明した実施形態を採用するとよい。
図267(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図267(b)は、図267(a)におけるA-A断面図である。図267(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図267(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた状態を示した断面図である。
このような構成によれば、乱反射部(パネル板裏明色視認部1110h)と白化部HKBとが視覚的に一体に視認されるとともに、金属光沢部(パネル板裏金属光沢部1110e)と金属製の障害釘1201とが視覚的に一体に視認されるため、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
なお、金属製の障害釘1201と、パネル板裏金属光沢部1110eが、同系色の金属光沢を有するように構成してもよい。例えば、ステンレス製の障害釘1201を採用した場合には、銀色で視認されるパネル板裏金属光沢部1110eを採用するとよい。あるいは、真鍮製の障害釘1201を採用した場合には、金色で視認されるパネル板裏金属光沢部1110eを採用するとよい。このような構成とすることで、パネル板裏金属光沢部1110eと金属製の障害釘1201とをより視覚的に一体に視認させることができる。
なお、金属製の障害釘1201と、パネル板裏金属光沢部1110eが、同系色の金属光沢を有さないように構成してもよい。例えば、ステンレス製の障害釘1201を採用した場合に、赤みがかった金属光沢で視認されるパネル板裏金属光沢部1110eを採用してもよい。あるいは、真鍮製の障害釘1201を採用した場合には、銀色で視認されるパネル板裏金属光沢部1110eを採用してもよい。この場合でも、障害釘1201とパネル板裏金属光沢部1110eとが、金属光沢という点で一致しているため、障害釘1201とパネル板裏金属光沢部1110eとを視覚的に一体に認識させることができる。
なお、パネル板下方発光基板2400を所定色で発光させ、パネル板下方発光基板2400から発せられた光をパネル板1110の下方から導入するように構成してもよい。図267(d)は、パネル板下方発光基板2400を設けた状態を示した断面図である。例えば、白色や黄色の光をパネル板下方発光基板2400において発光するように構成するとよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、パネル板裏金属光沢部1110eと障害釘1201とを金属光沢で視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
パネル板下方発光基板2400から発せられた光をパネル板1110の下方から導入する例を示したが、パネル板裏明色視認部1110hやパネル板裏金属光沢部1110eの後方に、前方に光を照射する所定の発光手段を配置して、パネル板裏明色視認部1110hやパネル板裏金属光沢部1110eを後方から照明するように構成してもよい。パネル板裏明色視認部1110hやパネル板裏金属光沢部1110eの厚さを薄くしたり、あるいは、所定の発光手段から前方に照射される光量を強くすることで、薄膜状に形成されているパネル板裏明色視認部1110hやパネル板裏金属光沢部1110eに対して後方から照射された光を前方に通過させることで、所定の発光手段から照射された光によって、パネル板裏明色視認部1110hやパネル板裏金属光沢部1110eを装飾状態とすることが可能となる。
図259~図262を参照して説明したパネル板裏粗面部1110bに関する実施形態や技術事項を、他の実施形態における光を乱反射する部材や部位(例えば、パネル板後方装飾部材粗面部2410a)において採用してもよい。同様に、図263~図267を参照して説明したパネル板裏金属光沢部1110eに関する実施形態や技術事項を、他の実施形態における金属光沢を有する部材や部位(例えば、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)において採用してもよい。また、図267を参照して説明したパネル板裏明色視認部1110hに関する実施形態や技術事項を、他の実施形態における明色で視認される部材や部位において採用してもよい。
図263、図267を参照して説明した実施形態においては、パネル板1110の後面にメッキ加工処理、印刷処理などを施した後に、パネル板1110に障害釘貫通孔1110aを設ける製造方法を採用するとよい。これは、パネル板1110に障害釘貫通孔1110aを設けた後に、パネル板1110の背面にメッキ加工処理、印刷処理などを施した場合には、障害釘貫通孔1110aの内壁がメッキ加工されたり、障害釘貫通孔1110aの内壁に印刷に用いたインクが付着したりすることで、パネル板1110の美観が低下してしまうからである。ところで、パネル板1110の後面にメッキ加工処理、印刷処理などを施した後に、パネル板1110に障害釘貫通孔1110aを設ける製造方法を採用したパネル板1110の後方の位置に、前方に向けて光を照射する所定の発光手段を配置した場合には、障害釘貫通孔1110aの後端と障害釘先端部1201eとの隙間から光が前方に漏れ出すことで、障害釘貫通孔1110aの後端部分において漏れ出た光が円環状に遊技者に視認されてしまい、美観が低下してしまうおそれがある。以下に、このような課題を解決する手段を示す。
図268は、図267を参照して説明した実施形態を変形して、パネル板1110の後方にパネル板後方基板2420を設置して、パネル板後方基板2420の前面に設けられたパネル板後方基板発光部2425によって、パネル板裏明色視認部1110hを後方から照明する構成を採用した実施形態を示している。
図268(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図268(b)は、パネル板後方基板2420の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図268(c)は、図268(a)におけるA-A断面図である。図268(d)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
パネル板後方基板2420は前面及び後面が白色のプリント基板により構成されている。パネル板後方基板2420の前面には、複数のパネル板後方基板発光部2425が設けられている。パネル板後方基板発光部2425はパネル板後方基板2420の前面に光源として表面実装される複数の発光ダイオードにより構成されている。パネル板後方基板発光部2425から照射される光の向きは、パネル板後方基板2420の法線方向であり、前方に向けて垂直に光が照射される。
図268に示すように本実施形態においては、パネル板1110の後面に、装飾的な形状のパネル板裏明色視認部1110hが設けられるとともに、パネル板裏明色視認部1110hの後方には、パネル板裏明色視認部1110hと同じ外形形状をしたパネル板後方基板2420が設けられている。また、パネル板後方基板発光部2425を発光させることで、パネル板裏明色視認部1110hを後方から発光装飾することが可能である。命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232と、パネル板後方基板発光部2425とは、正面視で重ならない位置に設けられている。
このような構成とすることで、明色視認部(例えば、パネル板裏明色視認部1110h)を後方に設けた光源(例えば、パネル板後方基板発光部2425)からの光により装飾した状態とすることができる。さらに、障害釘貫通孔1110aの後端部分から前方に漏れ出る光の量を少なくすることができ、障害釘貫通孔1110aの後端部分が円環状に遊技者に視認されてしまうことで発生する美観の低下を抑制することが可能となる。
実装面の側方に向けて光を照射する発光ダイオードをパネル板後方基板発光部2425として採用してもよい。この場合、パネル板後方基板発光部2425から照射される光がパネル板後方基板2420と平行な方向に照射されるため、パネル板後方基板2420全体に対してくまなく光を照射することが可能となり、パネル板後方基板2420の前面において光の照射量にむらが発生することを防止できる。
なお、図268を参照して説明したパネル板後方基板2420に関する実施形態を他の実施形態におけるパネル板後方基板2420や発光ダイオードを実装する白色の基板において採用してもよい。
パネル板裏明色視認部1110hの例を示したが、明色に視認される装飾に限らず、パネル板の裏面に薄膜状に設けられる装飾部において、このような構成を採用してもよい。特に、黒色・暗色の装飾部の場合は、前方に光が漏れ出たときの目立ち方が、白色・明色の装飾部と比べて著しいが、この場合にも、美観の低下を抑制することが可能となる。なお、複数の装飾部を設け、それらにおいて相対的に明るい装飾部と相対的に暗い装飾部とを有する場合には、より明色に近い装飾部を障害釘1201と正面視で重なる位置に設けるとよい。このような構成とすることで、障害釘貫通孔1110aの後端部分が円環状に遊技者に視認されてしまうことで発生する美観の低下をより抑制することが可能となる。
パネル板1110の裏面に、光を乱反射する乱反射部(例えば、パネル板裏粗面部1110b)を設けたり、金属光沢で視認される金属光沢部(例えば、パネル板裏金属光沢部1110e)を設けたり、明色で視認される明色視認部(例えば、パネル板裏明色視認部1110h)を設けることで、障害釘1201周辺の白化部HKBを目立ちにくくする例を示したが、以下に、図259を参照して説明した実施形態を変形して、パネル板1110の背面に近接して、光を乱反射したり、金属光沢で視認されたり、明色で視認されたりするパネル板後方装飾部材2410を設けるようにした実施形態を、図269を参照して説明する。
図269(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図269(b)は、図269(a)におけるA-A断面図である。図269(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図269(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の後方に無色透明の合成樹脂により形成されたパネル板後方装飾部材2410が配置されている。パネル板後方装飾部材2410は厚さが2mmであり、前面側にレンズカット加工あるいは梨地加工を施されることで形成されたパネル板後方装飾部材粗面部2410aを有している。パネル板後方装飾部材粗面部2410aは環境光を乱反射することで、白みがかった色で視認される。なお、パネル板後方装飾部材粗面部2410aをパネル板後方装飾部材2410の前面に設けているのは、後面に設ける場合と比べて、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを白化部HKBにより近く配置することができ、白化部HKBとより一体的に視認させることができるからである。
パネル板1110に植設された命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている障害釘1201の後方には、パネル板後方装飾部材粗面部2410aが位置するように構成されている。
このように、透明な板部(パネル板1110)に、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232として植設されている障害釘1201の後方に、乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a等)を備えた装飾部材(パネル板後方装飾部材2410等)が位置することで、白色で視認される乱反射部によって、障害釘1201の植設部位近傍の白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。また、装飾部材の前面に乱反射部を設けることで、乱反射部と白化部HKBとの距離をより近くすることができ、乱反射部と白化部HKBとをより一体に視認させることが可能となる。なお、本実施形態あるいは他の実施形態において、装飾部材(パネル板後方装飾部材2410等)が備える乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a等)の前面に金属メッキ加工を施して、凹凸のある金属光沢部を形成するように構成してもよい。
図269(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板後方装飾部材2410に所定色(例えば白色や黄色)の光を照射し、パネル板後方装飾部材粗面部2410aにおいて照射された光を反射させるように構成してもよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを白っぽく視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図269を参照して、パネル板1110の後方に、無色透明の合成樹脂により形成され、前面にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを有するパネル板後方装飾部材2410を設ける例を示したが、パネル板後方装飾部材粗面部2410aに代えてパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを有するように変形した実施形態を、図270を参照して説明する。
図270(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図270(b)は、図270(a)におけるA-A断面図である。図270(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図270(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の後方に無色透明の合成樹脂により形成されたパネル板後方装飾部材2410が配置されている。パネル板後方装飾部材2410は厚さが2mmであり、メッキ加工処理を施されることで形成されたパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを前面側に有している。パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bは環境光を乱反射することで、金属光沢で視認される。このような構成とした場合でも、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図270(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板後方装飾部材2410に照射し、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bにおいて、導入された光を反射させるように構成してもよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと障害釘1201とを金属光沢で一体に視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図269を参照して、パネル板1110の後方に、無色透明の合成樹脂により形成され、前面にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを有するパネル板後方装飾部材2410を設ける例を示したが、パネル板後方装飾部材2410がパネル板後方装飾部材粗面部2410aに加えて、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを有するように変形した実施形態を、図271を参照して説明する。
図271(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図271(b)は、図271(a)におけるA-A断面図である。図271(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図271(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の後方に無色透明の合成樹脂により形成されたパネル板後方装飾部材2410が配置されている。パネル板後方装飾部材2410は厚さが2mmであり、レンズカット加工を施されることで形成されたパネル板後方装飾部材粗面部2410aと、メッキ加工処理を施されることで形成されたパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとを前面側に有している。パネル板後方装飾部材粗面部2410aは環境光を乱反射することで、白みがかった色で視認される。また、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bは環境光を乱反射することで、金属光沢で視認される。
このように、障害釘1201の後方に、乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a等)と金属光沢部(パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)を備えた装飾部材(パネル板後方装飾部材2410等)が位置することで、乱反射部と白化部HKBとが視覚的に一体に視認されるとともに、金属光沢部と金属製の障害釘1201とが視覚的に一体に視認されるため、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。なお、本実施形態あるいは他の実施形態において、装飾部材(パネル板後方装飾部材2410等)にレンズカット加工処理を施し、その一部にメッキ加工処理を施すことで凹凸のある金属光沢部(パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)を形成するように構成してもよい。
図271(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板後方装飾部材2410に光を照射し、パネル板後方装飾部材粗面部2410aやパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bにおいて、照射された光を反射させるように構成してもよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、金属光沢部(例えば、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)と障害釘1201とを金属光沢で視認させることができるとともに、乱反射部(例えば、パネル板後方装飾部材粗面部2410a)を白っぽく視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図271を参照して説明した実施形態においては、パネル板後方装飾部材粗面部2410aやパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bは、パネル板後方装飾部材2410の前面に設けられていたが、パネル板後方装飾部材粗面部2410aやパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bのうち少なくともいずれか一方を、パネル板後方装飾部材2410の後面に設けるように変形した実施形態を、図272を参照して説明する。
図272(a)~図272(c)は、図271(b)を参照して説明した実施形態の変形例を示すA-A断面図である。図272(a)は、パネル板後方装飾部材2410が、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを後面側に、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを前面側に有するように変形した実施形態を示している。図272(b)は、パネル板後方装飾部材2410が、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを前面側に、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを後面側に有するように変形した実施形態を示している。図272(c)は、パネル板後方装飾部材2410が、パネル板後方装飾部材粗面部2410aとパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの双方を後面側に有するように変形した実施形態を示している。なお、図272(a)~図272(c)においては、断面図のみを示しているが、正面視した場合においては、図271(a)に示すように、装飾的な形状となっている。また、この点は、断面図を参照して実施形態を示す他の実施形態においても同様である。
このように、乱反射部(例えば、パネル板後方装飾部材粗面部2410a)と金属光沢部(例えば、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)を前後方向に距離をおいて設けることで、装飾部材(例えば、パネル板後方装飾部材2410)が奥行き感を持った立体的な形状で視認されるため、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
なお、図271、図272を参照して説明した実施形態において、パネル板後方装飾部材粗面部2410aが形成された部位をパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとし、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bが形成された部位をパネル板後方装飾部材粗面部2410aとするように構成してもよい。
図272(a)や図272(b)を参照して説明した実施形態においては、パネル板後方装飾部材粗面部2410aとパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとが、それぞれ、パネル板後方装飾部材2410の前面側と後面側に設けられていたが、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを複数設けたり、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを複数設けて、パネル板後方装飾部材2410の前面側と後面側の双方に設けるように変形した実施形態を、図273を参照して説明する。
図273(a)~図273(b)は、図272(a)を参照して説明した実施形態の変形例を示すA-A断面図である。図273(a)は、パネル板後方装飾部材2410が、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを前面側と後面側の双方に有するように変形した実施形態を示している。図273(b)は、パネル板後方装飾部材2410が、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを前面側と後面側の双方に有するように変形した実施形態を示している。
このように、複数の乱反射部(パネル板後方装飾部材粗面部2410a)を前後方向に距離をおいて設けることで、白色で視認される複数の乱反射部が立体的に視認されるため、複数の乱反射部と白化部HKBとの視覚的な一体感を高めることができ、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。また、複数の金属光沢部(パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)を前後方向に距離をおいて設けることで、複数の金属光沢部が立体的に視認されるため、複数の金属光沢部と障害釘1201との視覚的な一体感を高めることができ、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
なお、図272、図273を参照して説明した実施形態において、パネル板後方装飾部材2410の前面に設けられたパネル板後方装飾部材粗面部2410aやパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと、パネル板後方装飾部材2410の後面に設けられたパネル板後方装飾部材粗面部2410aやパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとは、正面視で重ならないように設けられているが、これらの少なくとも一部が正面視で重なるように変形してもよく、以下にそのように変形した実施形態を示す。
図269を参照して説明した実施形態においては、パネル板後方装飾部材粗面部2410aが、パネル板後方装飾部材2410の前面側に設けられていたが、パネル板後方装飾部材2410の後面側にパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けるように変形した実施形態を、図274(a)~図274(e)を参照して説明する。
図274(a)~図274(e)は、それぞれ、図269A(a)を参照して説明した実施形態の変形例を示すA-A断面図である。図274(a)は、パネル板後方装飾部材2410の前面側にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを設け、パネル板後方装飾部材2410の後面側にパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けるように変形した実施形態を示している。図274(b)は、パネル板後方装飾部材2410の前面側にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを設け、パネル板後方装飾部材2410の後面側の一部にのみパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けるように変形した実施形態を示している。図274(c)は、パネル板後方装飾部材2410の前面側の一部にのみパネル板後方装飾部材粗面部2410aを設け、パネル板後方装飾部材2410の後面側にパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けるように変形した実施形態を示している。図274(d)は、パネル板後方装飾部材2410の前面側の一部にのみパネル板後方装飾部材粗面部2410aを設け、パネル板後方装飾部材2410の後面側にパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けるように変形した実施形態を示している。図274(e)は、パネル板後方装飾部材2410の前面側にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを設け、パネル板後方装飾部材2410の後面側の一部にのみパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けるように変形した実施形態を示している。
このような構成とすることで、正面視で白化部HKBの後方に、乱反射部(例えば、パネル板後方装飾部材粗面部2410a)または金属光沢部(例えば、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)の少なくとも一方が位置することとなり、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。特に図274(a)、図274(d)、図274(e)、のように、乱反射部(例えば、パネル板後方装飾部材粗面部2410a)の後方に金属光沢部(例えば、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b)が位置するように構成した場合には、乱反射部(例えば、パネル板後方装飾部材粗面部2410a)に対して、後方から遊技盤側演出表示装置1600や他の発光装飾を行う部材からの光が照射されることがなくなるため、パネル板後方装飾部材粗面部2410aをより白色に視認させることが可能となる。
なお、図272~図274を参照して説明した実施形態においては、断面図のみを示しているが、これらの実施形態におけるパネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの正面視における形状として、図271を参照して説明した実施形態における正面視の形状を採用してもよい。この場合には、パネル板後方装飾部材粗面部2410aとパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとの境界が山並みを模した装飾的形状で視認される。
図269を参照して、パネル板1110の後方に、無色透明の合成樹脂により形成され、前面にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを有するパネル板後方装飾部材2410を設ける例を示したが、パネル板後方装飾部材2410そのものを乳白色の樹脂により形成するように変形した実施形態を、図275を参照して説明する。
図275(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図275(b)は、図275(a)におけるA-A断面図である。図275(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図275(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の後方に乳白色の合成樹脂により形成されたパネル板後方装飾部材2410が配置されている。パネル板後方装飾部材2410の厚さは2mmである。パネル板後方装飾部材2410は乳白色で視認される。
このように、透明な板部(パネル板1110)の後方に明色視認部(例えば、パネル板後方装飾部材2410)を配置する構成とした場合には、パネル板後方装飾部材2410にレンズカットやメッキなどの加工処理を施すことなく、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
なお、パネル板後方装飾部材2410の前面に他の実施形態において示したパネル板後方装飾部材粗面部2410aを設けるように構成してもよい。このような構成とすることで、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
また、乳白色の合成樹脂からなるパネル板後方装飾部材2410を障害釘1201の後方に配置することに代えて、明色(白色、黄色、肌色など)の合成樹脂からなり半透明または不透明のパネル板後方装飾部材2410を障害釘1201の後方に配置するように構成してもよい。
図275(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板後方装飾部材2410に光を照射し、パネル板後方装飾部材2410において、照射された光を前方に反射させるように構成してもよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、パネル板後方装飾部材2410を白っぽく視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
また、暗色(黒色、濃紺色など)の合成樹脂からなり半透明または不透明で視認されるパネル板後方装飾部材2410の前面に、明色の印刷部を設けたり、明色のシールを貼りつけるように構成してもよい。またこのような明色の印刷部や明色のシールを障害釘1201の後方に位置するように配置するとよい。また、このような明色の印刷部やシールによって所定の装飾形状(例えば図271に示すような複数列の山形の装飾形状)を設けてもよい。あるいは金属光沢を有する印刷部やシールによって、所定の装飾形状の一部を設けてもよい。
図269を参照して、パネル板1110の後方に、無色透明の合成樹脂により形成され、前面にパネル板後方装飾部材粗面部2410aを有するパネル板後方装飾部材2410を設ける例を示したが、パネル板後方装飾部材2410を金属そのものにより形成するように変形した実施形態を、図276を参照して説明する。
図276(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図276(b)は、図276(a)におけるA-A断面図である。図276(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図276(d)は、パネル板1110の下方にパネル板下方発光基板2400を設けた態様を示した断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の後方に金属製の板材により形成されたパネル板後方装飾部材2410が配置されている。パネル板後方装飾部材2410は厚さが2mmである。パネル板後方装飾部材2410は金属光沢で視認される。パネル板後方装飾部材2410を構成する金属としては、ステンレス、純銅、真鍮などの金属を採用するとよい。また、パネル板後方装飾部材2410を構成する金属としては、障害釘1201の素材と同系色の色で視認される金属を採用するとよい。
また。金属製の板材を蛇腹状に折り曲げたり、金型により所定の装飾的な形状に変形させることで、パネル板後方装飾部材2410を形成するようにしてもよい。なお、この際、前後方向に奥行きが出るように金属製の板材を加工するとよい。このような構成とすることで、金属光沢で視認される装飾部材(例えば、パネル板後方装飾部材2410)が凹凸感を持って遊技者に視認され、装飾部材(例えば、パネル板後方装飾部材2410)と障害釘1201とがより一体に視認される。また、ステンレス製の平板の前面に所定色で(例えば赤色、黄色)で透明なトップコート部を設けることで、パネル板後方装飾部材2410が所定色の色味を有した金属光沢(例えば、銅色、金色)で視認されるように構成してもよい。
図276(d)に示すようにパネル板下方発光基板2400によって、パネル板後方装飾部材2410に光を照射し、パネル板後方装飾部材2410の前面において、照射された光を反射させるように構成してもよい。また、図259(d)を参照して説明した実施形態において示した発光態様等を、本実施形態におけるパネル板下方発光基板2400の発光態様等として採用してもよい。このような構成とすることで、パチンコ機1が発する光や、遊技店の店内に設置された照明設備からの光、あるいは遊技店の店内に設置された他の遊技機からの光が弱い場合であっても、装飾部材(例えば、パネル板後方装飾部材2410)と障害釘1201とを金属光沢で視認させることができ、結果として、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図268を参照して説明した実施形態においては、パネル板後方基板2420の前面に設けられたパネル板後方基板発光部2425によって、パネル板裏明色視認部1110hを後方から照明する例を示したが、パネル板裏明色視認部1110hを有さないように変形した実施形態を、図277を参照して説明する。
図277(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図277(b)は、パネル板後方基板2420の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図277(c)は、図277(a)におけるA-A断面図である。図277(d)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、白色のプリント基板により構成されるパネル板後方基板2420がパネル板1110を介して直接視認することができるように構成されている。このような構成とした場合でも、白色で視認されるパネル板後方基板2420によって白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、パネル板後方基板2420の前面に実装される発光ダイオードは明色のものを採用するとよい。また、暗色の素子(発光ダイオードを制御するIC、発光ダイオードを駆動するドライバ等)を、パネル板後方基板2420の後面に実装したり、パネル板後方基板2420の前面の障害釘1201と正面視で重ならない位置に実装したりするとよい。このような構成とすることで、暗色の素子と白化部HKBが近接して視認されることで白化部HKBが目立ってしまうといった事態の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、側方に光を照射する発光ダイオードをパネル板後方基板発光部2425として採用してもよい。この場合には、パネル板後方基板2420の前面全体にくまなくパネル板後方基板発光部2425からの光を照射することが可能となる。
図269を参照して説明した実施形態と、図277を参照して説明した実施形態を組みあわせた実施形態を、図278を参照して説明する。
図278(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図278(b)は、図278(a)におけるA-A断面図である。図278(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、障害釘1201の後方に、無色透明の合成樹脂により形成され前面にレンズカット処理を施したパネル板後方装飾部材2410が配置され、さらにその後方に、パネル板後方基板発光部2425を有する白色のパネル板後方基板2420が配置されている。このような構成とすることで、特にパネル板後方基板発光部2425の消灯状態において、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
なお、本実施形態においては、パネル板後方基板発光部2425から照射された光が、光を乱反射することが可能なパネル板後方装飾部材粗面部2410aと白色のプリント基板からなるパネル板後方基板2420との間で反射しあうため、パネル板後方装飾部材粗面部2410a全体に対して一様に光が照射された状態となり、パネル板後方基板発光部2425から照射された光の利用効率を高めることも可能となる。
図271を参照して説明した実施形態と、図278を参照して説明した実施形態を組みあわせた実施形態を、図279を参照して説明する。
図279(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図279(b)は、図279(a)におけるA-A断面図である。図279(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、障害釘1201の後方に、無色透明の合成樹脂により形成されるパネル板後方装飾部材2410が配置され、さらにその後方に、パネル板後方基板発光部2425を有する白色のパネル板後方基板2420が配置されている。また、パネル板後方装飾部材2410の前面には、パネル板後方装飾部材粗面部2410aとパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとから構成されている。パネル板後方基板発光部2425から照射される光は、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを介して、前方に照射される。一方、パネル板後方基板発光部2425から照射される光がパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bに照射された場合には、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの裏面において後方に向けて光が反射され、白色のパネル板後方基板2420に光が戻ることとなり、最終的には、パネル板後方装飾部材粗面部2410aを介して、前方に照射されることとなる。
このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと障害釘1201とが一体で視認されるとともに、白化部HKBの後方に位置するパネル板後方装飾部材粗面部2410aや白色のパネル板後方基板2420によって、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
なお、図279を参照して説明した実施形態におけるパネル板後方装飾部材2410として、図271~図274を参照して説明した実施形態におけるパネル板後方装飾部材2410を採用してもよい。
また、図278、図279を参照して説明した実施形態におけるパネル板後方基板2420の発光態様として、上述したパネル板下方発光基板2400の発光態様を採用してもよい。
また、図278、図279を参照して説明した実施形態において、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420とを一体の装飾ユニットとしてもよい。
パネル板後方基板2420において、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと正面視で重なる位置に、パネル板後方基板発光部2425を制御あるいは駆動するための素子(発光ダイオードを制御するIC、発光ダイオードを駆動するドライバ等)を実装するように構成してもよい。この場合、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの後方にこれらの素子が位置することとなる。なお、このような素子として暗色の素子を採用してもよい。
このような構成とすることで、遊技盤5の盤面上を静電気を帯電した遊技球が流入し、所定の位置で放電が発生して、電磁パルスが生成された場合でも、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの後方に位置するこれらの素子に対する電磁パルスの影響を軽減することが可能となる。また、障害釘1201と隣接して視認されることもなくなるため、白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。なお、パネル板後方基板2420の前面にこれらの素子を実装するのではなく、パネル板後方基板2420の後面にこれらの素子を実装するように構成してもよい。この場合にも、同様の効果を奏するものとなる。
図277~図279を参照して説明した実施形態においては、障害釘1201の後方にパネル板後方基板発光部2425を備えたパネル板後方基板2420が位置している。このため、図259等を参照して説明したパネル板下方発光基板2400よりもより強い光量で障害釘1201の周辺を直接照明することが可能である。
図277~図279を参照して説明した実施形態において、パネル板後方基板発光部2425を所定色(例えば白色、赤色、黄色)でかつ強い光量で発光させた場合には、パネル板後方基板2420やパネル板後方装飾部材2410を所定色で視認可能な状態とすることができるとともに、白化部HKBも所定色で視認される状態とすることが可能となる。また、金属光沢を有する障害釘1201についても、後方に位置するパネル板後方基板2420からの光を鏡面反射する(特に障害釘第1胴体部1201bにおいて)ことで、障害釘1201を構成する金属本来の色で視認されるのではなく、所定色で視認されることとなる。このような構成とすることで、白化部HKBをさらに目立ちにくくすることが可能となる。なお、このようにパネル板後方基板発光部2425を強い光量で発光させるに際し、パネル板下方発光基板2400に対して適用した各実施形態をパネル板後方基板発光部2425に対して適用して、所定の発光色や発光タイミングで発光させてもよい。
なお、障害釘1201の一部である障害釘頭部1201aの前面についてはパネル板後方基板2420からの所定色の光が到達しないが、その場合には上述したように扉枠右サイドユニット550等の、障害釘1201よりも前方に位置する部材によって所定色と同じ色の光を障害釘頭部1201aの前面に照射するとよい。このような構成とすることで、障害釘頭部1201aの前面が目立ってしまう事態の発生を防止することが可能となる。
パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの色と、パネル板後方基板発光部2425の発光色とを対応させて、発光演出を行い、発光態様によって期待度を示唆するように構成してもよい。この際、期待度が相対的に高い演出の場合には、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの色と同系色の色でパネル板後方基板発光部2425を発光させるように構成するとよい。また、期待度が相対的に低い演出の場合には、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bの色と異なる色でパネル板後方基板発光部2425を発光させるように構成するとよい。
例えば、金色で視認されるパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けた場合には、期待度が相対的に高い演出として、黄色の光をパネル板後方基板発光部2425から照射するように構成するとよい。また、期待度が相対的に低い演出として、青色の光をパネル板後方基板発光部2425から照射するように構成するとよい。このような構成とすることで、期待度が相対的に高い演出において、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと、パネル板後方基板発光部2425から照射される所定色(パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと同系色の色)の光によって装飾状態となるパネル板後方装飾部材粗面部2410aとが一体となって遊技者に視認され、さらには白化部HKBも、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと同様の色によって装飾状態となるため一体となって遊技者に視認されることとなる。これにより、白化部HKBが視認されて、相対的に期待度が高い演出によって盛り上がった遊技者の大当りへの期待感が削がれるといった事態が発生することを抑制することが可能となる。さらに、パネル板後方装飾部材粗面部2410aとパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bとが同系色で一体に視認される状態が発生するため、遊技者に視覚的なインパクトを与えることが可能となる。具体的には別々の領域として知覚されていた領域が一体の領域として知覚され、また、視覚的に面積が大きくなったように感じられる。
なお、銀色の金属光沢で視認されるパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けた場合には、相対的に期待度が高い演出におけるパネル板後方基板発光部2425の発光色として、黄色ではなく白色を採用するように構成してもよい。同様に、赤みがかった金属光沢で視認されるパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bを設けた場合には、相対的に期待度が高い演出におけるパネル板後方基板発光部2425の発光色として、黄色ではなく赤色を採用するように構成してもよい。
図277~図278を参照して説明した実施形態において、パネル板後方基板2420上に設けられるパネル板後方基板発光部2425が、正面視で障害釘1201の周囲に配置されるように構成してもよい。例えば、障害釘1201を挟んで向かい合う位置(180度の位置)に、2つのパネル板後方基板発光部2425を配置したり、障害釘1201の周囲に120度ずつ角度をずらして3つのパネル板後方基板発光部2425を配置するように構成するとよい。図277(a)、図278(a)においては、正面視で左側のジャンプ釘1231や、左側誘導釘1232のうち最も右側の障害釘1201の周囲には3つのパネル板後方基板発光部2425が設けられ、周囲から均等に照明されるようになっている。
このような構成とすることで、障害釘1201を構成する障害釘第1胴体部1201b、障害釘らせん形状部1201c、障害釘第2胴体部1201d胴体部に対して周囲から所定色の光をくまなく照射することが可能となる。一方、障害釘1201の周囲に1つだけしかパネル板後方基板発光部2425を配置しない場合には、パネル板後方基板発光部2425からの光が到達しにくい部位が、障害釘1201をはさんでパネル板後方基板発光部2425を設けた側の反対側に発生し、障害釘1201の美観が損なわれる。特に本実施形態のように後方に位置する部材(パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方基板2420)が白色で視認される部材の場合には、その傾向が顕著である。なお、複数のパネル板後方基板発光部2425からの光を照射する際に、各パネル板後方基板発光部2425の発光態様を同一のものとするとよい。例えば、複数のパネル板後方基板発光部2425がすべて同一の所定色(白色、赤色、黄色など)で点灯するように構成するとよい。
図259~図279を参照して、パネル板1110の後方にパネル板裏粗面部1110b、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b、パネル板後方基板2420などを配置する例を示したが、これらに加えて、図225等を参照して説明した領域カバー部材2600aを無色透明な合成樹脂により形成するとともに、領域カバー部材2600aにパネル板後方装飾部材粗面部2410aと同様の乱反射部、明色視認部、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410bと同様の金属光沢部のうちの少なくとも1つを設けるように構成してもよい。このような構成を採用することで、より白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、遊技球の転動を視認する妨げにならないように、これらの粗面部や金属光沢部は帯状に形成し、その幅が遊技球の直径未満となるように構成して、転動中の遊技球がこれらの粗面部や金属光沢部によって完全に隠れる状態が発生しないように構成するとよい。
領域カバー部材2600aではなく、ガラス板192の背面にこれらの乱反射部や金属光沢部を設けるように構成してもよい。あるいはガラス板192を複数枚有する実施形態においては、ガラス板192とガラス板192との間にこれらの粗面部や金属光沢部を設けるように構成してもよい。
なお、これらの乱反射部や金属光沢部によって、障害釘1201の先端部付近を隠すことで、障害釘1201の先端部付近を所定角度から視認したときに、障害釘1201の先端部付近が視認困難または視認不能となるように構成してもよい。
このように白化部HKBの前方に乱反射部、明色視認部、金属光沢部を設ける構成とすることで、障害釘1201が、前方に位置する金属光沢部と後方に位置する金属光沢部によって挟まれた状態となり、障害釘1201と金属光沢部との一体感をさらに高めることが可能となる。また、白化部HKBを所定の角度から視認した状態において、金属光沢部や乱反射部によって白化部HKBが隠されることとなる。さらに、白化部HKBが、視認可能な位置にあったとしても、後方に位置する乱反射部や明色視認部と、前方に位置する乱反射部や明色視認部によって挟まれた状態となり、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
図268~図279を参照して、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420のうちの一方または双方をパネル板1110の後方に配置することで、白化部HKBを目立ちにくくする実施形態を示してきたが、演出として、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420のうちの一方または双方を移動させたり、回動させたりすることができるように構成してもよい。また、この移動演出は周辺制御基板1510による制御によって実行されるように構成するとよい。また、この移動演出によって、大当り期待度が示唆されるように構成してもよい。なお、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420を移動させたり、回動させたりする駆動機構は周辺制御基板1510によって駆動制御されるように構成するとよい。
ところで、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420をこのように移動可能に構成した場合には、待機位置に位置していたパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板発光部2425によって、それまで目立ちにくくされていた白化部HKBが、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動位置に移動することで目立つ状態となってしまう可能性がある。そこで、白化部HKBが目立つ状態となることを防止するために、以下のような実施形態を採用してもよい。
図280は、図269を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410を上下方向に移動可能に変形した実施形態を示している。図280(a)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が待機位置にある状態を示している。図280(b)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から第1の移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(10mm)移動するが、この状態においても障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とは正面視で重なる位置に位置している。図280(c)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から第2の移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重ならない位置に位置している。
このように、乱反射部を有する装飾部材(例えば、パネル板後方装飾部材2410)が移動演出において待機位置から第1の移動位置へと移動した場合には、障害釘1201が正面視でパネル板後方装飾部材2410と重なるように位置することで、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。
なお、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置に移動した際に、すべての障害釘1201がパネル板後方装飾部材2410と正面視で重なった状態を維持できることが望ましいが、一部の障害釘1201のみが正面視でパネル板後方装飾部材2410と重なるように位置する場合であっても、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。
パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置よりも遠い位置である第2の移動位置に移動した際には、移動量が多いことで、遊技者に対して与えるインパクトは大きくなるものの、図280(c)に示す障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410は正面視で重ならなくなる。そこで、パネル板後方装飾部材2410を待機位置から第1の移動位置へと移動させたのち第2の移動位置へと移動させずに待機位置へ復帰させる演出の実行頻度と、パネル板後方装飾部材2410を待機位置から第2の移動位置へと移動させたのち待機位置へと復帰させる演出の実行頻度では、前者の演出の実行頻度を高くするように構成するとよい。このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410を移動させる演出態様の多様化を実現しつつ、白化部HKBが目立ってしまう事態の発生頻度を低くすることが可能となる。
なお、パネル板後方装飾部材2410を移動させる際には、パネル板後方装飾部材2410とパネル板下方発光基板2400を一体に移動させるとよい。あるいはパネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420を一体に移動させるとよい。そして、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置や第2の移動位置にある状態において、パネル板下方発光基板2400あるいはパネル板後方基板2420を発光演出状態にするとよい。
また、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置にあるときと第2の移動位置にあるときとで、パネル板下方発光基板2400あるいはパネル板後方基板2420を異なる発光状態とし、パネル板後方装飾部材2410が異なる発光状態で視認される発光演出状態とするように構成してもよい。また、遊技盤側演出表示装置1600において、この発光演出状態に対応して同時に特別な演出画像の表示を行ってもよい。また、パネル板後方装飾部材2410が第1の移動位置にあるときと第2の移動位置にあるときとで異なる演出画像の表示を行うようにしてもよい。第1の移動位置や第2の移動位置に位置するパネル板後方装飾部材2410の外形形状と、遊技盤側演出表示装置1600において表示する特別な演出画像とによって、1つのキャラクタや一体の演出等を表すように構成してもよい。例えば、特別な演出画像として、山並みを表わしているパネル板後方装飾部材2410に対して、雨が降った態様や雪が積もった態様を特別な演出画像として表示するように構成してもよい。また、このような複数の演出態様によって、それぞれ異なる大当たり期待度が示唆されるように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技者の関心が、パネル板後方装飾部材2410や、パネル板後方装飾部材2410が移動した方向に位置する遊技盤側演出表示装置1600に向くため、パネル板後方装飾部材2410が第2の移動位置へ移動して、障害釘1201がパネル板後方装飾部材2410と正面視で重ならない状態となったとしても、白化部HKBから遊技者の意識を反らすことが可能となる。
図269を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示したが、図269を参照して説明した実施形態に限らず、図268、図270~図279を参照して説明した実施形態においても同様に変形してもよい。また、図269を参照して説明した実施形態の変形例同士において実施形態を適用してもよい。また、パネル板後方装飾部材2410についての変形例をパネル板後方基板2420に対しても適用してもよい。これらの場合にも白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図281は、図278を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410及びパネル板後方基板2420を上下方向に移動可能に変形した実施形態を示している。
図281(a)は、図278(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が待機位置にある状態を示している。
図281(b)は、図278(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重なる位置に位置するものの、障害釘1201とパネル板後方基板2420とが正面視で重なる位置に位置している。
図281(c)は、図278(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方基板2420が移動位置にある状態を示している。パネル板後方基板2420は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201とパネル板後方基板2420が正面視で重ならない位置に位置するものの、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが正面視で重なる位置に位置している。
このように、あるタイミングにおいて、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420のいずれか一方のみを待機位置から移動位置へ移動させるように構成し、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が同時に移動位置に移動することがないように構成するとよい。例えば、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が交互に上下方向に出没するように移動させてもよい。
このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410あるいはパネル板後方基板2420を移動位置へ移動させる移動演出を実行した場合でも、障害釘1201と、パネル板後方装飾部材2410あるいはパネル板後方基板2420のうち移動しなかったいずれか一方と正面視で重なるように位置するため、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420をそれぞれ待機位置から移動位置へ移動させる実施形態を示したが、パネル板後方基板2420に代えてパネル板後方装飾部材2410を設け、前後方向に重なる2枚のパネル板後方装飾部材2410を同様に移動させてもよい。また、パネル板後方装飾部材2410に代えてパネル板後方基板2420を設け、前後方向に重なる2枚のパネル板後方基板2420を同様に移動させてもよい。また、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の前後方向の位置を反対とし、パネル板後方基板2420を前方に、パネル板後方装飾部材2410を後方に設け、同様に移動させてもよい。また、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420とからなる装飾ユニットを複数重ねて配置し、同様に移動させてもよい。
図281(d)は、図278(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に対して平行な面を上方向に所定距離(20mm)移動するが、この状態においては障害釘1201に対して、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が正面視で重ならない位置に位置している。この場合、障害釘1201の先端部周辺の白化部HKBが目立ってしまう恐れがある。
そこで、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が移動位置にある状態において、パネル板後方基板2420を所定の発光色で発光した状態とすることで、パネル板後方装飾部材2410を発光演出状態とするように構成してもよい。また、遊技盤側演出表示装置1600において、この発光演出状態に対応して同時に特別な演出画像の表示を行ってもよい。移動位置に位置するパネル板後方装飾部材2410の外形形状と、遊技盤側演出表示装置1600において表示する特別な演出画像とによって、1つのキャラクタ等を表すように構成してもよい。なお、図280を参照して説明した実施形態と同様の態様を採用してもよい。
このような構成とすることで、遊技者の関心が、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動した方向に位置する遊技盤側演出表示装置1600に向くため、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動位置へ移動して、障害釘1201がパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420と正面視で重ならない状態となったとしても、白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。
図278を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示したが、図278を参照して説明した実施形態に限らず、図279を参照して説明した実施形態においても同様に変形してもよい。また、図278を参照して説明した実施形態の変形例同士において実施形態を適用してもよい。この場合にも白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
移動可能に構成したパネル板後方装飾部材2410及び移動可能に構成したパネル板後方基板2420の後方であって、障害釘1201と正面視で重なる位置に、前面に所定の模様等が施されており、明色あるいは金属光沢で視認される装飾部材を設けるように構成し、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が待機位置から移動位置へ移動した状態において、この装飾部材が視認可能となるように構成してもよい。なお、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の一方のみを有する場合においても、同様の装飾手段を採用するように構成してもよい。このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の双方が移動位置に移動した場合でも白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することが可能となる。
移動可能に構成したパネル板後方装飾部材2410及び移動可能に構成したパネル板後方基板2420の後方であって、障害釘1201と正面視で重なる位置に、装飾部材ではなく、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420を駆動させる駆動機構(アーム・ピニオン・ラック等)を設けるように構成してもよい。この場合、駆動機構を無色透明あるいは白色不透明の合成樹脂により形成するとともに、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動位置に移動して停止した状態において、障害釘1201と駆動機構における所定形状(凹凸があるなど平面形状以外であることが望ましい)の部分とが正面視で重なる位置に位置するように構成するとよい。このような構成とした場合でも、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することが可能となる。なお、仮に駆動機構を黒色・暗色の合成樹脂により形成した場合には、白化部HKBが非常に目立ってしまう。この場合には、駆動機構の前面に白色の印刷により文字や模様などを付して、これらが障害釘1201と正面視で重なるように構成するとよい。なお、パネル板後方基板2420に対して周辺制御基板1510からの制御信号や電力を伝達するフラットケーブルやフレキシブル基板を白色とし、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420が移動位置に移動して停止した状態において、障害釘1201とフラットケーブルやフレキシブル基板が正面視で重なる位置に位置するように構成してもよい。なお、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420の一方のみを有する場合において、同様の構成を採用してもよい。
図282は、図269を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410を前後方向に移動可能に変形した実施形態を示している。図282(a)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が前方の待機位置にある状態を示している。図282(b)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が後方の移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110から後方に所定距離(5mm)移動するが、この状態においても障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重なる位置に位置している。
このように、パネル板後方装飾部材2410を、前後方向に移動可能に構成し、パネル板1110の後面から離れている状態と近づいている状態とをとることができるように構成してもよい。なお、パネル板1110と、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420とが近づいている状態においては、パネル板1110と、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420とが離れている状態よりも、白化部HKBをより目立ちにくくすることが可能となる。
例えば、大当り期待度が高いことを示す演出として、パネル板後方装飾部材2410を後方の移動位置に移動させて、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが離れた状態に変化させるとよい。なお、遊技者が遊技を行っている所定の期間において、大当り期待度が高いことを示す移動演出を実行している時間(移動位置に位置している時間)は、大当り期待度が高いことを示す移動演出を実行していない時間(移動位置に位置していない)よりも短く構成するとよい。このような構成とすることで、遊技時間の多くの部分を占める大当り期待度が高いことを示す演出を実行していない時間において、白化部HKBを目立たなくすることが可能となる。
一方、図282(b)に示すパネル板後方装飾部材2410の位置を待機位置とし、図282(a)に示すパネル板後方装飾部材2410の位置を移動位置としてもよい。なお、遊技者が遊技を行っている所定の期間において、大当り期待度が高いことを示す演出を実行している時間(移動位置に位置している時間)は、大当り期待度が高いことを示す演出を実行していない時間(移動位置に位置していない)よりも短い。この場合、大当り期待度が高いことを示す演出として、パネル板後方装飾部材2410を前方の移動位置に移動させて、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが近づいた状態に変化させるとよい。このような構成とすることで、白化部HKBを目立ちにくくすることができ、大当り期待度の高い移動演出が行われている際に、白化部HKBの存在に遊技者が気が付いてしまい、大当り期待度の高い移動演出が行われたことにより高まった遊技者の興趣に水を差すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図283は、図269を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410の前面の形状を前後方向に奥行きのある形状にするとともに、パネル板後方装飾部材2410を上下方向に移動可能に変形した実施形態を示している。
図283(a)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が待機位置にある状態を示している。図283(b)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から移動位置への移動によって、パネル板1110に平行な面を上方向に所定距離(10mm)移動するが、この状態においても障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが待機位置にあったときよりも前後方向に近接して正面視で重なる位置に位置している。なお、奥行きのある形状とした部分については、正面視において山並みを模した装飾的な形状で視認されるように構成するとよい。
このように、パネル板後方装飾部材2410の前面において、前後方向に窪んだ部分と突出した部分とを有する形状とし、パネル板後方装飾部材2410がパネル板1110に対して水平に移動した際に、障害釘1201と突出した部分とが正面視で重なる位置に移動するように構成し、パネル板後方装飾部材2410の移動によって、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410の前面との距離が近づくように構成してもよい。なお、パネル板後方装飾部材2410の移動方向は上下方向に限るものではなく、正面視で左右方向や斜めの方向に、水平移動するように構成してもよい。
なお、大当り期待度が高いことを示す演出を実行している時間(移動位置に位置している時間)は、大当り期待度が高いことを示す演出を実行していない時間(移動位置に位置していない)よりも短い。この場合、大当り期待度が高いことを示す演出として、パネル板後方装飾部材2410を上方の移動位置に移動させて、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが近づいた状態に変化させるとよい。このような構成とすることで、白化部HKBを目立ちにくくすることができ、大当り期待度の高い移動演出が行われた際に、白化部HKBの存在に遊技者が気が付いてしまい、大当り期待度の高い移動演出が行われたことにより高まった遊技者の興趣に水を差すといった事態の発生を抑制することが可能となる。
一方、図283(b)に示すパネル板後方装飾部材2410の位置を待機位置とし、図283(a)に示すパネル板後方装飾部材2410の位置を移動位置としてもよい。例えば、大当り期待度が高いことを示す演出として、パネル板後方装飾部材2410を下方の移動位置に移動させて、障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410とが離れた状態に変化させるとよい。なお、大当り期待度が高いことを示す移動演出を実行している時間(移動位置に位置している時間)は、大当り期待度が高いことを示す移動演出を実行していない時間(移動位置に位置していない)よりも短い。このような構成とすることで、遊技時間の多くの部分を占める大当り期待度が高いことを示す演出を実行していない時間において、白化部HKBを目立たなくすることが可能となる。
なお、図282、図283を参照して、パネル板後方装飾部材2410を、上下方向や前後方向に移動可能にした実施形態を示したが、これらが移動位置や待機位置に位置する状態において上下方向あるいは前後方向に細かく振動させる振動演出を実行するように構成してもよい。また、振動演出によって大当たり期待度が高いことを示すように構成するとよい。なお、振動に際しては、3mm-5mm程度の範囲内でパネル板後方装飾部材2410が振動するように構成するとよい。なお、振動範囲においては、障害釘1201と正面視で重なった状態が維持されるように構成するとよい。このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410における光の反射状態が変化し続けるため、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。なお、図282、図283を参照して説明した実施形態に限らず他の実施形態においても同様の振動演出を実行可能に構成してもよい。
図284は、図269を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410を前後方向を回動軸として回転可能に変形した実施形態を示している。図284(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。パネル板後方装飾部材2410が待機位置にある状態を示している。図284(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。パネル板後方装飾部材2410が待機位置から時計まわりに約45度回動した位置にある状態を示している。
パネル板後方装飾部材2410は前後方向に設けられたパネル板後方装飾部材回動軸2410cを中心として、時計回りや反時計回りに回転させることが可能である。なお、このように回転させる演出によって大当たり期待度が高いことを示唆するように構成するとよい。また、所定の回転角度で停止させることも可能であり、停止した角度によって、大当たり期待度がどの程度であるのかを示唆するように構成してもよい。本実施形態においては、パネル板後方装飾部材2410を回転させた場合でも、左側のジャンプ釘1231として機能する障害釘1201と、左側の命釘1230として機能する障害釘1201については、パネル板後方装飾部材2410に対して正面視で常に重なった状態を維持し続ける。
このような構成とすることで、パネル板後方装飾部材2410を回動可能に構成した場合でも、パネル板後方装飾部材2410と障害釘1201が正面視で重なる位置関係にあり続けることとなり、これらの障害釘1201について、白化部HKBを目立ちにくくすることが可能となる。なお、演出としては、パネル板後方装飾部材2410を待機位置から所定角度回動して停止させるのではなく、パネル板後方装飾部材2410を回転させた状態を維持する方が望ましい。このような構成とした場合には、正面視で、障害釘1201の後方にパネル板後方装飾部材2410が位置する状態と障害釘1201の後方にパネル板後方装飾部材2410が位置しない状態とが交互に出現することとなるため、障害釘1201の後方にパネル板後方装飾部材2410が位置しない状態が一時的には出現することとなるものの、白化部HKBが目立ちにくい状態を維持することができる。なお、この場合には、パネル板後方装飾部材2410の回転速度や回転方向によって、大当たり期待度がどの程度であるのかを示唆するように構成してもよい。
図285は、図269を参照して説明した実施形態においてパネル板後方装飾部材2410を左右方向を軸として回動可能に変形した実施形態を示している。図285(a)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410とパネル板後方基板2420が待機位置にある状態を示している。図282(b)は、図269(a)におけるA-A断面図であり、パネル板後方装飾部材2410が移動位置にある状態を示している。パネル板後方装飾部材2410は待機位置から移動位置へ回動することによって、右側方視において、時計回りに約30度回動するが、この状態においても障害釘1201とパネル板後方装飾部材2410が正面視で重なる位置に位置している。図282(c)は、図282(b)に示した断面図の変形例であり、パネル板後方装飾部材2410の後方に遊技盤側演出表示装置1600が位置している状態を示している。
このように、パネル板後方装飾部材2410を、パネル板後方装飾部材回動軸2410cを軸として回動可能に構成し、パネル板1110に対して平行な待機状態と平行でない移動状態とをとることができるように構成してもよい。また、移動状態に移動する動作を大当り期待度が高いことを示す演出として実行可能に構成するとよい。具体的には、パネル板後方装飾部材2410の移動位置における回動角度を複数設け、回動角度によって大当り期待度がどの程度であるのかが示唆されるように構成するとよい。なお、パネル板後方装飾部材2410がパネル板1110に対して平行でない状態においては、図285(c)に示すようにパネル板後方装飾部材2410の後方に位置する遊技盤側演出表示装置1600の表示領域からの光がパネル板後方装飾部材2410の前面に対して直接入射されるように構成するとよい。この場合、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域から照射される光が、パネル板後方装飾部材2410において乱反射するため、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。また、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の表示態様が所定の画像を所定周期で点滅表示するものである場合には、白化部HKBの存在をさらに目立ちにくくすることが可能となる。
なお、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に限らず、光を照射することが可能な他の部材によって、所定角度回動させたパネル板後方装飾部材2410の前面に対して、光を照射するように構成してもよい。
このように、もともと傾いて設けられているあるいは傾いた状態となったパネル板後方装飾部材2410に対して、遊技盤側演出表示装置1600やその他の発光装飾部材などにおいて、大当り期待度が高いことを示す白色で発光された光が直接照射されるように構成してもよい。この場合、パネル板後方装飾部材2410が白色で照明された状態となるため、他の色で照明された状態と比べて、白化部HKBがより目立ちにくくなる。なお、真鍮製の障害釘1201を採用した場合には、白色に代えて黄色で照明してもよい。
図286(a)は、図285(c)を参照して説明した実施形態においてパネル板1110と、パネル板後方装飾部材2410及び遊技盤側演出表示装置1600との間に導光板2460を設けるように変形した実施形態を説明する断面図である。また、図286(b)は、図286(a)に示した実施形態を変形した実施形態であり、障害釘1201の後方に遊技盤側演出表示装置1600を設けるように変形した実施形態を説明する断面図である。
本実施形態においてはパネル板1110の後方に導光板2460を設けるように構成している。導光板2460は無色透明の樹脂により形成された平板状の部材であり、前面あるいは後面のいずれか一方の一部に微細な凹凸により形成される導光板凹凸部2460aが設けられている。導光板2460の厚さは2mmである。また、導光板凹凸部2460aは全体として、所定のキャラクタや図柄、模様などの所定の装飾的な形状で視認される態様となっている。また、導光板2460に対して側方から光を導入する所定の発光部が設けられている。発光部の制御は周辺制御基板1510によって行われる。
導光板2460に対して所定の発光部から光が導入されない状態において、導光板2460は無色透明に視認され、導光板2460の後方に位置するパネル板後方装飾部材2410や遊技盤側演出表示装置1600を視認することが可能である。また、導光板凹凸部2460aが微細であるため、導光板凹凸部2460aによって形成される所定の形状は、遊技者に視認されない、あるいは、視認困難である。一方、導光板2460に対して側方から光を導入された状態において、導入された光が凹凸部において乱反射するため、導光板凹凸部2460aによって形成される所定の形状が、導入された光の色で発光した態様で遊技者から視認可能となる。
本実施形態においては障害釘1201と、正面視において所定形状で視認される導光板凹凸部2460aとが、正面視で重なるように位置するように設けられている。導光板2460に白色の光を導入した場合には、導光板2460と白化部HKBとが一体に視認され、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。また、導光板2460に黄色の光を導入した場合には、導光板2460と真鍮製の障害釘1201とが一体に視認され、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、大当り期待度が高いことを示唆する演出として、導光板2460に光が導入される演出が実行されるように構成するとよい。
導光板2460の後方にパネル板後方装飾部材2410を配置するように構成してもよい。この場合、導光板2460に光を導入していない状態であっても、後方に位置するパネル板後方装飾部材2410によって、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。さらに、導光板2460に光を導入した場合には、より、障害釘1201に近い位置を白色または黄色で発光した状態とすることができるため、白化部HKBをより目立ちにくくすることができる。
なお、導光板2460に対して所定の発光部から光が導入されない状態において、導光板凹凸部2460aによって形成される所定の形状が遊技者に視認されるように構成してもよい。この場合、導光板凹凸部2460aにおいて環境光が乱反射して、白色に視認されるように構成するとよい。このような構成とした場合には、導光板2460に設けられた所定形状で視認される導光板凹凸部2460aによって、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
図286(b)に示すようにパネル板1110の後方に、正面視で障害釘1201と重なる位置に遊技盤側演出表示装置1600の表示領域が位置するように構成してもよい。遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における、障害釘1201が植設されている部位に正面視で重なる位置に、白色の画像を表示するように構成するとよい。白色の画像によって、白色の画像と白化部HKBとが一体に視認され、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。また、黄色の画像を表示するように構成してもよい。黄色の画像を表示するように構成した場合には、遊技盤側演出表示装置1600と真鍮製の障害釘1201とが一体に視認され、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、大当り期待度が高いことを示唆する演出として、白色の画像や黄色の画像を表示する演出が実行されるように構成するとよい。
また本実施形態においては、パネル板1110の後方に導光板2460を設けるとともに、導光板2460の後方に遊技盤側演出表示装置1600の表示領域が位置するように構成し、障害釘1201と、導光板2460に設けられた所定形状で視認される導光板凹凸部2460aと、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域が正面視で重なる位置に配置されるように構成してもよい。
導光板2460が非発光状態のときに、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における真鍮製の障害釘1201と正面視で重なる位置に黄色あるいは白色の画像を表示するとよい。
あるいは、導光板2460が発光状態のときに、導光板2460に導入する光の色として白色を採用するとともに、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における真鍮製の障害釘1201と正面視で重なる位置に白色の画像を表示するとよい。あるいは、導光板2460が発光状態のときに、導光板2460に導入する光の色として黄色を採用するとともに、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における真鍮製の障害釘1201と正面視で重なる位置に黄色の画像を表示するとよい。
あるいは、導光板2460が発光状態のときに、導光板2460に導入する光の色として黄色や白色を採用するとともに、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における真鍮製の障害釘1201と正面視で重なる位置に黒色の画像を表示するとよい。
これらの構成を採用した場合でも、導光板2460や遊技盤側演出表示装置1600と障害釘1201とが一体に視認され、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、図280~図286を参照して説明した実施形態において、パネル板後方装飾部材粗面部2410aをパネル板後方装飾部材金属光沢部2410bに変形してもよい。また、図269~図277を参照して説明した実施形態におけるパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420に対して、図280~図286を参照して説明した実施形態において示した態様を適用してもよい。また、遊技盤側演出表示装置1600、パネル板下方発光基板2400、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方基板2420、導光板2460などの、表示や移動や発光が可能な各種の部材における表示や移動や発光など演出は、特別抽選結果に基づいて、周辺制御基板1510によって実行されるように構成するとよい。また、特別抽選結果に基づいて、周辺制御基板1510によって実行される大当たり期待度を示唆する演出は少なくとも全ての装飾図柄が停止するよりも前のタイミングで開始されるように構成するとよい。なお、大当たり期待度を示唆する演出は全ての装飾図柄が停止するよりも前のタイミングで終了してもよいし、全ての装飾図柄が停止したのち、所定時間(例えば2秒間)の経過後に終了するように構成してもよい。
上述したように、パネル板1110に真鍮製の障害釘1201を植設した場合には、遊技店での稼働が長期間にわたることで、障害釘1201の周辺に白化部HKBが発生し、さらに徐々に拡大していくという事象が発生しうる。白化部HKBが発生した状態は美観を低下させるものであり、遊技者の興趣向上の妨げとなる。
一方で、遊技店においては、パチンコ機1の長期的な稼働状況を予め知っておきたいという要望がある。これは、パチンコ機1の遊技店における稼働が長期間に渡ると、パチンコ機1を構成する様々な部位に故障や破損が発生する可能性が高まっていくからである。遊技機に、稼働時間を計測する専用のハードウェアを搭載してもよいが(例えば、特開2012-200434号公報)、この場合、遊技機の価格が高くなってしまうという問題がある。また、パチンコ機1の稼働状況を集計するホールコンピュータを遊技店に設置することで、累積稼働時間を把握することは可能ではあるが、高価なホールコンピュータを導入する必要やホールコンピュータを操作して遊技機の稼働履歴を取得する必要があった。また、遊技店が中古の遊技機を購入した場合には、それまでの累積稼働時間を知ることは困難であった。
そこで、以下に示す実施形態においては、白化部HKBが発生していることを遊技者に気づかれにくくするとともに、安価な構成によって遊技店の店員がパチンコ機1の稼働状況を簡易に把握することが可能なパチンコ機1について説明する。
図287は、図259を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示している。具体的には、パネル板1110の前面にパネル板前装飾部材2450を設けている。
図287(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図287(b)は、図287(a)におけるA-A断面図である。図287(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図287(d)は、パネル板前装飾部材2450についての変形例を示す断面図である。
本実施形態では、パネル板1110の前面において障害釘1201を囲う形状で有色(具体的には青色)不透明の合成樹脂製のパネル板前装飾部材2450を設けるように構成している。具体的には、パネル板1110の前面に、パネル板前装飾部材2450を取り付けたのちに、パネル板1110に設けられた障害釘貫通孔1110aに障害釘1201を植設している。なお、障害釘1201は、ステンレス製、純銅製、真鍮製のいずれでもよい。なお、パネル板前装飾部材2450には、障害釘1201を貫通させるためのパネル板前装飾部材貫通孔2450aを予め設けている。また、パネル板前装飾部材2450は装飾的な外形形状を有している。
図287(a)に示すように、正面視においては、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を構成するすべての障害釘1201において、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することは不可能である。
一方で、図287(c)に示すように、所定の角度から(図中においては右斜め上から。他の実施形態においても同様)視認した場合には、特定の障害釘1201(この例においては、左側誘導釘1232のうち、左から一番目~三番目の障害釘1201)については、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することが可能である。このとき、特定の障害釘1201のパネル板1110の内部に位置する部分における白化部HKBの発生状況を視認することが可能となる。
このような構成を採用することで、遊技者からはパネル板1110に発生した白化部HKBが視認されにくい状態となっていることで、白化部HKBが発生したり、発生した白化部HKBが拡大したりしたとしても、遊技者には白化部HKBが発生していることが気づかれにくく、興趣向上の妨げとなることを抑制できる。
一方で、パネル板1110を介して、所定の方向から特定の障害釘1201の先端部付近を視認可能に構成している。これにより、遊技店側では、扉枠3を開いたり、遊技盤5’を取外したりすることなく、本体枠4に遊技盤5’を取り付けた状態かつ扉枠3を閉鎖した状態において所定の角度からガラス板192を介して特定の障害釘1201の先端部周辺を視認することが可能となる。そして、特定の障害釘1201の先端部周辺における白化部HKBの発生状況、具体的には白化部HKBが発生しているか否か、白化部HKBが発生しているのであればその大きさなどを確認することが可能となり、パチンコ機1についてメンテナンス行為を実施したり、交換部品の発注をしたり、代わりに設置するパチンコ機1を準備する等の対策を、パチンコ機1において故障や破損が発生する前に事前に行うことが可能となる。なお、特定の障害釘1201の観察は、パチンコ機1に電源が投入されている状態で行なうことも可能であるが、望ましくは、パチンコ機1が電源断状態のときに行うとよい。
なお、球発射装置680から発射された遊技球の運動エネルギーの値は、遊技球が外レール1001と内レール1002の間を通過しながら、上昇していく間に徐々に小さくなっていき、代わりに位置エネルギーの値が徐々に大きくなっていく。遊技球が、逆流防止部材1007が設けられた部分を通過して遊技領域5aの上部に達したときには、遊技球の運動エネルギーの値が発射時と比べて小さくなっている一方で、遊技球の位置エネルギーの値は発射時と比べて大きくなっている。この状態から、遊技球は、遊技領域5a内の障害釘1201が植設された領域を落下していくこととなる。このため盤面の下部に行くにしたがって、転動する遊技球の運動エネルギーの値が再度大きくなっていく一方で、位置エネルギーの値は小さくなっていく。このため、白化部HKBは、特に遊技領域5aの下部付近に植設された障害釘1201付近において発生しやすい。
一方で、障害釘1201については入賞口への遊技球の入賞率を変更するための不正な調整が行われるおそれもある。この場合には、特に入賞口に近接して植設される障害釘1201が不正な調整行為の対象となりやすい。そのため、入賞口に近接して植設される障害釘1201の先端部周辺についても白化部HKBは発生しやすい。
本実施形態においては、盤面下部に位置する第一始動口2002に近接して設けられた左側誘導釘1232を構成する障害釘1201の先端部付近を所定の角度から視認した際に白化部HKBの発生状況を確認できるように構成している。なお、左側誘導釘1232に限らず、命釘1230、ジャンプ釘1231、右側誘導釘1233を構成する障害釘1201についても同様の構成を採用して、所定の角度から視認した際に白化部HKBの発生状況を確認できるように構成してもよい。
なお、左側誘導釘1232においては、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201間を遊技球が下方に落下することはなく、左側誘導釘1232の上面を遊技球が滑るように右下に向けて転動していく。そして、このようにして転動した遊技球は左側に設けられたジャンプ釘1231に勢いを増した状態で衝突しうる。このため、特に左側に設けたジャンプ釘1231について、所定の角度から視認した際に白化部HKBの発生状況を確認できるように構成することが望ましい。
一方、図225に示すように左側誘導釘1232の左上には、左側誘導釘1232と同様に複数の障害釘1201から構成される誘導釘が設けられている。この誘導釘においても、その上面を遊技球が滑るように右下に向けて転動していく(誘導釘を構成する障害釘1201間を遊技球が落下することはない。一方で、この誘導釘と左側誘導釘1232との間においては遊技球が落下しうる)。そのため、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201のうち、左側に位置する障害釘1201ほど勢いを増した状態の遊技球が衝突しうる。中でも一番左側に設けられた障害釘1201については、勢いを増した状態の遊技球が衝突しうる。このため、本実施形態においては、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201について、所定の角度から視認した際に白化部HKBの発生状況を確認できるように構成している。なお、上述したように、左側誘導釘1232のように近接して障害釘1201が植設されている部位はそもそも白化部HKBが発生しやすい部位である。
図287(c)を参照して、特定の障害釘1201を右斜め上から視認する例を示したが、特定の障害釘1201を視認する角度は、特定の障害釘1201の植設される位置とパネル板前装飾部材2450の形状との関係により変わりうる。例えば、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201のうち右側から二番目の障害釘1201については左斜め上から視認する方が、障害釘1201の先端部周辺を視認しやすい。
障害釘1201を視認する角度としては、斜め30度~60度程度の角度(ガラス板192を正面視したときの入射角度)から特定の障害釘1201の先端部周辺を視認することができるようにパネル板前装飾部材2450を設けることが望ましい。これは、ガラス板192と水平に近い角度から視認しようとした場合には、ガラス板192において、環境光が全反射して映り込んでしまい、特定の障害釘1201の先端部周辺を視認することが困難となる場合がありうるからである。また、パネル板1110においては、環境光に加えて観察対象の特定の障害釘1201も映り込んでしまい、特定の障害釘1201の先端部周辺を視認することが困難となる場合がありうる。
なお、やや煩雑ではあるが、扉枠3を開放した状態かつ本体枠4を閉鎖した状態で、本体枠4に取付けられた状態の遊技盤5’を視認した場合には、扉枠3を閉鎖した状態よりも、よりパネル板1110に近い位置でガラス板192によって視認性を阻害されることがなく、特定の障害釘1201の先端部周辺を視認することが可能となる。
扉枠3を閉鎖した状態では特定の障害釘1201の先端部がパネル板1110を介して視認不能であり、扉枠3を開放した状態において特定の障害釘1201の先端部がパネル板1110を介して視認可能となるように、パネル板前装飾部材2450を設けてもよい。あるいは、扉枠3を閉鎖した状態では特定の障害釘1201の先端部がパネル板1110を介して視認困難であり、扉枠3を開放した状態において特定の障害釘1201の先端部がパネル板1110を介して視認容易となるように、パネル板前装飾部材2450を設けてもよい。
このような構成とすることで、遊技者に白化部HKBが発生していることをより気づかれにくくすることができる。また、白化部HKBの発生状況を扉枠3を開放状態とするだけで確認することが可能となる。
なお、図287(d)に示したように、パネル板前装飾部材2450の端部を斜めとなるように面取りした形状に形成してもよい。このような構成とすることで、パネル板前装飾部材2450の強度を高めることができ、パネル板前装飾部材2450に遊技球が衝突して、パネル板前装飾部材2450が破損するといった事態の発生を抑制することが可能となる。
図287を参照して、パネル板1110の前面にパネル板前装飾部材2450を設ける例を示したが、パネル板前装飾部材2450をパネル板前装飾部材無色透明部2452とパネル板前装飾部材不透明部2454とから構成するように変形した実施形態を、図288を参照して説明する。
図288(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図288(b)は、図288(a)におけるA-A断面図である。図288(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、パネル板前装飾部材2450を、無色透明な合成樹脂からなり後方を視認可能なパネル板前装飾部材無色透明部2452と、有色(具体的には青色)不透明な合成樹脂からなり後方を視認不能なパネル板前装飾部材不透明部2454とから構成している。また、パネル板前装飾部材無色透明部2452の上端や、パネル板前装飾部材無色透明部2452とパネル板前装飾部材不透明部2454との境界は装飾的な形状となっている。
図288(a)に示すように、正面視においては、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を構成するすべての障害釘1201において、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することは不可能である。
一方で、図288(c)に示すように、所定の角度から視認した場合には、パネル板前装飾部材無色透明部2452を介して、特定の障害釘1201(この例においては、左側誘導釘1232のうち、左から一番目~三番目の障害釘1201)については、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することが可能である。このとき、特定の障害釘1201のパネル板1110の内部に位置する部分における白化部HKBの発生状況を視認することが可能となる。
図287を参照して、パネル板1110の前面に有色不透明な合成樹脂からなるパネル板前装飾部材2450を設ける例を示したが、パネル板前装飾部材2450を有色(青色)透明な合成樹脂により構成するように変形した実施形態を、図289を参照して説明する。
図289(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図289(b)は、図289(a)におけるA-A断面図である。図289(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、パネル板前装飾部材2450を有色透明な合成樹脂により構成している。
図289(a)に示すように、正面視においては、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を構成するすべての障害釘1201において、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することは困難である。
一方で、図289(c)に示すように、所定の角度から視認した場合には、特定の障害釘1201(この例においては、左側誘導釘1232のうち、左から一番目~三番目の障害釘1201)については、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することが可能である。このとき、特定の障害釘1201のパネル板1110の内部に位置する部分における白化部HKBの発生状況を視認することが可能となる。
図287を参照して、パネル板1110の前面にパネル板前装飾部材2450を設ける例を示したが、パネル板前装飾部材2450をパネル板前装飾部材無色透明部2452とパネル板前装飾部材有色透明部2456とから構成するように変形した実施形態を、図290を参照して説明する。
図290(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図290(b)は、図290(a)におけるA-A断面図である。図290(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。
本実施形態においては、パネル板前装飾部材2450を、無色透明な合成樹脂からなり後方を視認可能なパネル板前装飾部材無色透明部2452と、有色(青色)透明な合成樹脂からなり後方を視認することが困難なパネル板前装飾部材有色透明部2456とから構成している。また、パネル板前装飾部材無色透明部2452の上端や、パネル板前装飾部材無色透明部2452とパネル板前装飾部材有色透明部2456との境界は装飾的な形状となっている。
図290(a)に示すように、正面視においては、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232を構成するすべての障害釘1201において、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することは不可能である。
一方で、図290(c)に示すように、所定の角度から視認した場合には、パネル板前装飾部材無色透明部2452を介して、特定の障害釘1201(この例においては、左側誘導釘1232のうち、左から一番目~三番目の障害釘1201)については、パネル板1110の内部に位置する部分を視認することが可能である。このとき、特定の障害釘1201のパネル板1110の内部に位置する部分における白化部HKBの発生状況を視認することが可能となる。
図287を参照して説明した実施形態において、パネル板前装飾部材2450の形状を正円形とし、正円の中心に特定の障害釘1201が位置するように構成してもよい。
図291(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図291(a)におけるパネル板1110には、正円形のパネル板前装飾部材2450が設けられており、パネル板前装飾部材2450の中心に命釘1230が位置している。
パネル板前装飾部材2450の形状の直角三角形や星形の形状としてもよい。図291(a)におけるパネル板1110には、星形のパネル板前装飾部材2450と直角三角形形状のパネル板前装飾部材2450が設けられており、星形のパネル板前装飾部材2450の中心に左側のジャンプ釘1231が位置している。また、直角三角形形状のパネル板前装飾部材2450の中心に右側のジャンプ釘1231が位置している。このように、1本の障害釘1201に対応して、1つのパネル板前装飾部材2450を設けるように構成してもよい。
また、複数本の障害釘1201に対してパネル板前装飾部材2450を設けるように構成してもよい。図291(a)に示した左側誘導釘1232は1つのパネル板前装飾部材2450内に設けられている。
図287を参照して説明した実施形態に限らず、図288を参照して説明したパネル板前装飾部材不透明部2454の形状、図289を参照して説明したパネル板前装飾部材2450の形状、図290を参照して説明したパネル板前装飾部材有色透明部2456の形状あるいはこれらを変形した実施形態に対してこれらの形状を採用してもよい。
このような構成とすることで、特定の障害釘1201の先端部周辺を視認可能な角度を増やすことができ、例えば、特定の障害釘1201の先端部周辺について、上側、下側、右側、左側等様々な方向からでも視認することが可能となる。
パネル板前装飾部材2450の形状を正円形、直角三角形、星形の形状等の形状を採用し、それらの中心に特定の障害釘1201を配置する例を示したが、パネル板前装飾部材2450の中心からずれた位置に特定の障害釘1201を配置するように構成してもよい。
図291(b)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図であり、図291(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示す図である。
図291(b)において、左側の命釘1230として植設された障害釘1201については、正円形状のパネル板前装飾部材2450の中心よりも下方に位置している。また、右側の命釘1230として植設された障害釘1201については、正円形状のパネル板前装飾部材2450の中心よりも下方であり、パネル板前装飾部材2450の端部から下方に飛び出すように位置している。また、左側のジャンプ釘1231として植設された障害釘1201については、星形形状のパネル板前装飾部材2450の中心よりも下方であり、パネル板前装飾部材2450の端部から下方に飛び出すように位置している。また、右側のジャンプ釘1231として植設された障害釘1201については、直角三角形形状のパネル板前装飾部材2450の中心よりも下方であり、パネル板前装飾部材2450の端部と接するように位置している。また、左側誘導釘1232として植設された障害釘1201については、それぞれ、パネル板前装飾部材2450の端部から斜め左下に飛び出すように位置している。
上述したように、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232は盤面の下部に位置している。このため、遊技中の遊技者はこれらの釘やパネル板前装飾部材2450を斜め上から視認することとなる。そこで本実施形態においては、特定の障害釘1201に対して、パネル板前装飾部材2450を上側に偏って設けている。このような構成とすることで、白化部HKBを目立ちにくくしつつ、パネル板前装飾部材2450をより自由な位置に配置することが可能となる。なお、左側誘導釘1232に対しては、遊技者は斜め上かつ右側から視認することとなる。そこで、左側誘導釘1232に対しては、パネル板前装飾部材2450については、上側かつ右側に偏って設けている。このような構成とすることで、白化部HKBを目立ちにくくしつつ、パネル板前装飾部材2450をより自由な位置に配置することが可能となる。
特定の障害釘1201の後方に明色以外の色で視認される部材を配置し、特定の障害釘1201の先端部付近を所定の角度から視認したときに、特定の障害釘1201の先端部と明色以外の色で視認される部材とが重なって視認されるように構成してもよい。このような構成とすることで、特定の障害釘1201の先端部周辺における白化部HKBの発生状況がよりわかりやすくなる。なお、白色あるいは明色以外の色としては、暗色あるいは黒色を採用することが望ましい。
特定の障害釘1201の後方に白色あるいは明色以外の色で視認される部材を配置することが望ましいことを示したが、この部材を凹凸がなく平らな状態とすることが望ましい。少なくとも、特定の障害釘1201の先端部付近を所定角度から視認した際に、特定の障害釘1201の先端部付近全体の後方に凹凸がなく平らな部位が位置するように構成するとよい。
特定の障害釘1201の後方に、パチンコ機1の電源断状態において暗色で視認される遊技盤側演出表示装置1600の表示領域が位置するように構成してもよい。そして、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域と、特定の障害釘1201の先端部付近を所定の角度から視認したときに、特定の障害釘1201の先端部と表示遊技盤側演出表示装置1600の表示領域とが重なって視認されるように構成してもよい。このような構成とすることで、特定の障害釘1201の先端部周辺における白化部HKBの発生状況がよりわかりやすくなる。
図268~図279を参照して説明したパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材を移動可能に構成する変形例を示したが、これらの変形例に対して、図287~図292を参照して説明した実施形態を適用してもよい。具体的には、特定の障害釘1201の後方に、図268~図279を参照して説明したパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材を移動可能に配置するように構成するとよい。
この場合、遊技中においては、特定の障害釘1201の後方にパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材が待機状態で位置し、大当りの期待度を示唆する演出時において、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材が移動位置へと移動するように構成するとよい。このような構成とすることで、特定の障害釘1201の先端部に白化部HKBが発生していたとしてもその事実に遊技者は気が付きにくくすることができる。
一方、パチンコ機1の電源断状態において、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材を、扉枠3を開いた状態かつ本体枠4を閉じた状態において、パネル板1110の中央に設けられた開口部に手を入れることで遊技店の店員が直接触って動かせるように構成するとよい。また、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材が移動した状態において、特定の障害釘1201の後方にパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材以外の部材が視認可能となるように構成するとよい。この場合、視認可能となる部材としては、明色で視認されない部材や金属光沢を有さない色調で視認される部材を採用するとよい。具体的には暗色で視認される部材を採用するとよい。
このような構成を採用することで、遊技店の店員が、特定の障害釘1201の先端部付近の白化部HKBの発生状況を視認しようとした場合には、パネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420等の明色あるいは金属光沢で視認される部材を手で動かすことで、特定の障害釘1201の先端部付近の視認状態を良好なものとすることできる。
遊技店に設けられた照明設備が発する光量や照明設備の位置によっては、特定の障害釘1201に対して到達する光の量が足りなくなる可能性がある。特にパネル板前装飾部材2450を不透明な材料によって構成した場合にこのような状況が発生する可能性がある。そこで、遊技店の店員による操作ボタン410への操作に応じて、特定の障害釘1201に対して後方から光が照射されるように構成してもよい。光を照射するための光源としては、パネル板後方基板2420に実装されたパネル板後方基板発光部2425、遊技盤側演出表示装置1600、上述した導光板2460等を利用して、操作ボタン410への操作に応じて、これらの光源を消灯状態から点灯状態へ変化させたり、操作ボタン410への操作に応じて、点灯状態となったこれらの光源を消灯状態へと変化させたりすることができるように構成するとよい。また、操作ボタン410への操作に応じて、これらの光源の光量を変更することができるように構成してもよい。例えば、これらの光源が発光する光量の強さを複数段階(例えば3段階)設けて、遊技店の店員が操作ボタン410を操作した回数に応じて、光量の強さが順次切り替わっていくように構成してもよい。このような構成とすることで、特定の障害釘1201の先端部周辺を適切な光量とすることが可能となり、白化部HKBの発生状況を良好に確認することが可能となる。
なお、このようにして、点灯状態とされたり、調整されたりした光源は点滅させるのではなく、所定時間(例えば10秒間)点灯状態を維持させるように構成するとよい。あるいは、点灯状態とされたり、調整されたりした光源が発する光の色(例えば白色)を所定時間(例えば10秒間)変更しないように構成するとよい。また、これらを同時に行うように構成してもよい。また、点灯状態が所定時間(例えば10秒間)維持されたのちは、消灯状態となるように構成してもよい。このように点灯状態を所定時間維持するようにしたり、所定色での発光状態を所定時間維持するように構成することで、光源を点滅させたり、発光色が変化する場合と比べて、障害釘1201の先端部周辺の視認性を向上させることができる。
図287を参照して説明した実施形態においては、合成樹脂からなるパネル板前装飾部材2450によって、障害釘1201の先端部を遊技者から視認しがたくしていたが、パネル板前装飾部材2450に代えて、パネル板1110の前面にパネル板前装飾不透明薄層部1110mを設けるように変形した実施形態を、図292を参照して説明する。なお、本実施形態に対して、図287~図291を参照して説明した実施形態を適用してもよい。
図292(a)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の正面図である。図292(b)は、図292(a)におけるA-A断面図である。図292(c)は、本実施形態における命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232近傍の構造を斜投影図法により示したキャビネット図である。図292(d)は、本実施形態を変形した実施形態における図292(a)におけるA-A断面図である。
本実施形態においては、パネル板1110の前面にパネル板前装飾不透明薄層部1110mが設けられている。パネル板前装飾不透明薄層部1110mは青色であり山並みを模した装飾的な形状である。パネル板1110に所定の模様や外形形状を有する不透明のシートを張り付けたのち、このシートと共にパネル板1110を切削して障害釘貫通孔1110aを形成し、障害釘貫通孔1110aに障害釘1201を植設するとよい。
このような構成とした場合でも、図287を参照して説明した実施形態と同様に、白化部HKBが発生していることを遊技者に気づかれにくくするとともに、遊技店の店員が白化部HKBの発生状況を容易に視認することが可能となる。
なお、図287~図290を参照して説明したパネル板前装飾部材2450についての実施形態を、パネル板前装飾不透明薄層部1110mに対して適用してもよい。例えば、図291を参照して示した実施形態のように、パネル板前装飾不透明薄層部1110mを装飾的な形状としてもよいし、図288を参照して説明した実施形態のようにパネル板前装飾不透明薄層部1110mの一部を透明にしてもよいし、図289を参照して説明した実施形態のようにパネル板前装飾不透明薄層部1110mを不透明ではなく有色(青色)半透明にしてもよい。
パネル板前装飾不透明薄層部1110mの端部に遊技球が多数回接触することで、パネル板前装飾不透明薄層部1110mが端部から破損していく恐れがある。そこで、図292(d)に示すように障害釘1201とパネル板1110に接した遊技球がパネル板前装飾不透明薄層部1110mの端部に接触しないように構成してもよい。パネル板前装飾不透明薄層部1110mの端部をこのような構成とすることで、白化部HKBを隠しつつ、パネル板前装飾不透明薄層部1110mの端部の破損を防止することが可能となる。
ところで、パネル板1110に対して前方から所定の装飾部材を取り付ける場合がある。この場合、所定の装飾部材には、後方に突出した位置決め用のボスが複数設けられる。また、所定の装飾部材には、装飾部材をパネル板1110に対して取り付けるためのビスを挿入する孔も設けられる。一方、パネル板1110には、ボスを挿入するための挿入孔と、ビスを取り付ける取付孔が設けられる。
装飾部材の取り付けの際には、パネル板1110に設けられた取付孔に対して、位置決め用のボスを挿入する。次いで、装飾部材のビスを挿入する挿入孔と、パネル板1110に設けられた取付孔にビスを貫通させ、ビスを回転させることで、パネル板1110に装飾部材を固定する。また、ビスを逆回転させることで、装飾部材を取り外すことも可能である。
このような取り付け方を採用することで、パネル板1110に対する装飾部材の位置決めに要する時間を短縮できるとともに、パネル板1110に対して装飾部材を正確な位置に取り付けることが可能となる。このような位置決め方法は、例えば、実願平05-059197(実開平07-022791号)のCD-ROMに記載がある。
ところで、パネル板1110と装飾部材の双方を透明な合成樹脂により形成した場合には、パネル板に設けた取付孔と、装飾部材に設けたボスとが、透明な装飾部材を介して、視認可能となってしまい、装飾部材の美観を損ねてしまうという課題があった。具体的には、装飾部材の前面から、パネル板1110に設けた取付孔の内壁や、取付孔内に位置するボスとが白濁した円柱状に視認されてしまい、美観を損ねてしまうという課題があった。
また、木製のパネル板1110に対して、透明な合成樹脂により形成した装飾部材を取り付けた場合には、装飾部材を介して、木製のパネル板に設けた取付孔が黒い開口状に視認されてしまうという課題があった。特に木製のパネル板の前面に設けたセル板の模様が、白色に近い場合に、このような黒い開口部が目立ってしまうという課題があった。
以下に、これらの課題を解決するための手段について、図293を参照して説明する。
図293(a)は、装飾部材2470の正面図である。図293(b)は、図293(a)におけるA-A断面図である。図293(c)は、図293(a)におけるB-B断面図である。図293(d)は、パネル板1110に装飾部材2470をとりつけた状態を示す正面図である。図293(e)は、無色透明の合成樹脂製のパネル板1110を採用した場合における図293(d)におけるC-C断面図である。図293(f)は、木製のパネル板1110を採用した場合における図293(d)におけるC-C断面図である。
図293(a)に示すように、本実施形態における装飾部材2470は横長の長方形状である。また、装飾部材2470は無色透明の合成樹脂により形成されている。装飾部材2470は板状であり、装飾部材2470がパネル板1110に取り付けられたときに、前方に位置する横長長方形状の装飾部材前面部2470aと、後方に位置する横長長方形状の装飾部材後面部2470bとを有している。装飾部材2470の厚さは4mmであり、装飾部材2470を介して後方に位置する部材を視認することが可能である。装飾部材後面部2470bには、装飾部材後面部2470bから後方に向けて垂直に突出した円柱形状の装飾部材ボス2470cを2つ備えている。装飾部材ボス2470cの直径は2mmよりわずかに小さい。また、装飾部材ボス2470cの長さは3mmである。装飾部材後面部2470bの面積は、装飾部材前面部2470aの面積よりも大きく、装飾部材前面部2470の端部から、装飾部材後面部2470bの端部に向けて面取りしたように斜めに形成された4つの装飾部材傾斜部2470dが設けられている。
図293(b)、図293(c)に示すように、装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dのなす角度は135度であり、装飾部材後面部2470bと装飾部材傾斜部2470dのなす角度は45度である。装飾部材2470の前面には遊技領域5aを転動してきた遊技球が接触するが、装飾部材傾斜部2470dを面取り状に設けていることで、転動してきた遊技球が装飾部材2470に衝突して、装飾部材2470の端部に破損が発生することを抑制することができる。装飾部材ボス2470cは、装飾部材傾斜部2470dと正面視においてその一部が重なった状態で視認される位置に設けられている。装飾部材2470は、パネル板1110に装飾部材2470を取り付ける装飾部材取付ビス2471を挿入するための装飾部材ビス挿入孔2470eを2つ備えている。
本実施形態においてパネル板1110は無色透明の合成樹脂製である。パネル板1110には、パネル板ボス挿入孔1110pが2つ設けられている。パネル板ボス挿入孔1110pの直径は2mmであり、装飾部材ボス2470cを抜き差しすることができる直径となっている。また、パネル板1110には、パネル板ビス挿入孔1110qが2つ設けられている。パネル板ビス挿入孔1110qの直径は2mmである。パネル板ボス挿入孔1110p、パネル板ビス挿入孔1110qはそれぞれ円柱形状であり、パネル板1110を貫通している。
次いで、図293(d)、図293(e)を参照して、パネル板1110に対する装飾部材2470の取り付け方について説明する。パネル板1110の前面に対して、前方から装飾部材2470を近づけ、パネル板1110に設けられたパネル板ボス挿入孔1110pに対して、装飾部材ボス2470cを挿入し、パネル板1110の前面と装飾部材後面部2470bとが接触した状態とすることで、装飾部材2470の位置決めが行われた状態となる。次いで、装飾部材ビス挿入孔2470eとパネル板ビス挿入孔1110qに装飾部材取付ビス2471を挿入し、装飾部材取付ビス2471を時計回りに回転させることで、装飾部材2470がパネル板1110に取り付けられた状態となる。なお、装飾部材取付ビス2471を反時計回りに回転させることで、装飾部材取付ビス2471を取り外すことができる。また、このように装飾部材取付ビス2471を取り外すことでパネル板1110から装飾部材2470を取り外すことができる。
このような構成を採用することで、装飾部材ボス2470cに対して、装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dとの境界線が位置することとなる。このため、装飾部材ボス2470cは正面視において装飾部材傾斜部2470dとその一部が重なった状態で視認される。このため、遊技者が装飾部材2470を視認したときに、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることができる。また、このような構成とすることで、破損するなどした装飾部材2470を、新しい装飾部材2470に簡単に交換することができる。
図293(d)、図293(e)を参照して、パネル板1110を無色透明の合成樹脂により形成する実施形態を示したが、図293(f)を参照して、パネル板1110を木製の合板により構成するように変形した実施形態について説明する。
図293(f)は、木製のパネル板1110を採用した場合における、図293(d)のC-C断面図である。本実施形態においては、パネル板1110が有するパネル板ボス挿入孔1110pとパネル板ビス挿入孔1110qはそれぞれ円柱形状ではあるが、パネル板1110を貫通していない。またパネル板1110の前面には、パネル板前装飾不透明薄層部1110mが設けられ、パネル板1110を構成する合板が視認されないように構成している。このように構成されるパネル板1110に対する装飾部材2470の取り付け方や取り外し方は図293(d)、図293(e)を参照して説明した実施形態と同様である。
本実施形態においては、パネル板前装飾不透明薄層部1110mを貫通した態様でパネル板ボス挿入孔1110pが設けられている。そのため、パネル板1110に対して、無色透明な装飾部材2470を取り付けた場合には、パネル板前装飾不透明薄層部1110mを貫通する態様で設けられている正円形状のパネル板ボス挿入孔1110pが直径2mmの黒い円形で前方から視認され、美観を損ねてしまう。そこで、本実施形態においては、黒い円形で視認されるパネル板ボス挿入孔1110pと装飾部材傾斜部2470dとが正面視において一部重なった状態で視認されるように構成している。このような構成とすることで、パネル板ボス挿入孔1110pの存在を目立ちにくくすることが可能となる。
なお、パネル板1110の前面に設けたパネル板前装飾不透明薄層部1110mとして、所定のキャラクタや絵柄を印刷や貼り付けなどの方法で設けるとよい。この場合、キャラクタや絵柄として設けたパネル板前装飾不透明薄層部1110mにおける暗色や黒色の部位にパネル板ボス挿入孔1110pを設けるように構成してもよい。このような構成とすることで、パネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることが可能となる。
なお、無色透明の合成樹脂により形成したパネル板1110の前面にパネル板前装飾不透明薄層部1110mを設けた場合には、キャラクタや絵柄として設けたパネル板前装飾不透明薄層部1110mにおける白色や明色の部位にパネル板ボス挿入孔1110pを設けるように構成するとよい。これは、パネル板1110の後方からパネル板ボス挿入孔1110pや装飾部材ボス2470cに、所定の発光手段や遊技盤側演出表示装置1600の表示領域からの光が到達することで、パネル板ボス挿入孔1110pや装飾部材ボス2470cが光を乱反射した状態で視認されるためである。このような構成とすることで、パネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることが可能となる。なお、装飾部材ボス2470cを2つ設ける例を示したが、装飾部材ボス2470cを2つ以上設けるように構成してもよい。また、装飾部材2470が有する2つの装飾部材ボス2470cが、装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dとの境界線に位置する実施形態を示したが、装飾部材2470が有する全ての装飾部材ボス2470cを装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dとの境界線に配置する必要はなく、少なくとも1の装飾部材ボス2470cが装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dの境界線に位置していればよい。
図294(a)、図294(b)は、それぞれパネル板1110に対する装飾部材2470の取り付け例を示している。図294(a)は、装飾部材2470を横向きに取り付けた実施形態を示している。一方、図294(b)は、装飾部材2470を斜めに取り付けた実施形態を示している。この実施形態においては、長方形状である装飾部材2470の長辺の傾きと左側誘導釘1232の角度が水平となっている。また、装飾部材傾斜部2470dと左側誘導釘1232が近接して設けられることで、左側誘導釘1232と装飾部材2470に挟まれた領域において、転動してきた遊技球がパネル板1110において接触しないように構成されている。
このような構成とすることで、遊技球が勢いよく衝突するおそれがある左側誘導釘1232の上側の領域において、左側誘導釘1232に衝突して跳ね返った遊技球がパネル板1110に直接衝突し、パネル板1110に傷が付いたり、パネル板1110の前方に設けられるパネル板前装飾不透明薄層部1110mに傷が付いたりする事態の発生を抑制することが可能となる。なお、装飾部材2470については、左側誘導釘1232に衝突して跳ね返った遊技球が直接衝突し、部分的に白濁した部位が発生する事態も発生しうるが、この場合には、装飾部材2470を交換するとよい。本実施形態においては、扉枠3を開放した状態で、装飾部材取付ビス2471を取り外すだけで、装飾部材2470を新しい装飾部材2470と交換することが可能となる。
図295、図296を参照して、装飾部材ボス2470cを設ける位置や装飾部材ボス2470cの形状を変形した実施形態について説明する。図295(a)、図295(b)、図295(c)、図296(a)、図296(b)、図296(c)は装飾部材2470の正面図である。
図295(a)は、装飾部材前面部2470aと隣接する2つの装飾部材傾斜部2470dに正面視で重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成した例である。このような構成とすることで、装飾部材ボス2470cに対して、装飾部材前面部2470aと一方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線、装飾部材前面部2470aと他方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線、一方の装飾部材傾斜部2470dと他方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線の3つの境界線が位置することとなる。このため、装飾部材ボス2470cに対してこれらの3つの境界線が重なった状態となるため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pをより目立ちにくくすることができる。
図295(b)は、装飾部材前面部2470aに正面視で重ならず、隣接する2つの装飾部材傾斜部2470dに正面視で重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成した例である。このような構成とした場合でも、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることができる。
図295(c)は、装飾部材前面部2470aに正面視で重ならず、装飾部材傾斜部2470dに正面視で重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成した例である。このような構成とした場合でも、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることができる。
なお、図295(b)や図295(c)を参照して説明した実施形態のように、装飾部材ボス2470cを設ける位置を装飾部材傾斜部2470dの端部に近づけた場合には、パネル板1110に対して装飾部材2470の位置決めを行う際に、装飾部材ボス2470cがパネル板1110に設けられている他の部材に接触して、装飾部材前面部2470aよりも薄く形成されている装飾部材傾斜部2470dの端部に対して不用意な力が加わり、装飾部材傾斜部2470dが折れ曲がったり、ひびが入ったりするおそれがある。
この点、図293や図295(a)を参照して説明した実施形態においては、正面視でパネル板ボス挿入孔1110pや装飾部材ボス2470cの一部を視認しながら、装飾部材2470を適切な位置に位置決めすることが可能であるため、装飾部材2470が他の部材に不用意に接触するといった事態の発生確率を抑えることが可能となる。さらに、装飾部材ボス2470cが装飾部材傾斜部2470dの端部からやや離れた位置に設けられているため、装飾部材ボス2470cが仮に他の部材に接触したとしても、装飾部材傾斜部2470d全体でその力を受け止めるため、装飾部材傾斜部2470dは折れ曲がりにくくなり、結果として、装飾部材傾斜部2470dが折れ曲がったり、ひびが入ったりする可能性を減らすことが可能となっている。
図296(a)~図296(c)は、装飾部材2470の形状を横長の長方形状から、十字型の形状に変形した実施形態を示している。図296(a)は、装飾部材前面部2470aと隣接する2つの装飾部材傾斜部2470dに正面視で重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成した例である。このような構成とすることで、装飾部材ボス2470cに対して、装飾部材前面部2470aと一方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線、装飾部材前面部2470aと他方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線、一方の装飾部材傾斜部2470dと他方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線の3つの境界線が位置することとなる。このため、装飾部材ボス2470cに対してこれらの3つの境界線が重なった状態となるため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pをより目立ちにくくすることができる。
図296(b)は、装飾部材前面部2470aの端部と正面視で隣接するとともに、隣接する2つの装飾部材傾斜部2470dに正面視で重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成した例である。このような構成とすることで、装飾部材ボス2470cに対して、装飾部材前面部2470aの端部が隣接するとともに、装飾部材ボス2470cに対して正面視で重なる位置に、一方の装飾部材傾斜部2470dと他方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線が位置することとなる。このため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pをより目立ちにくくすることができる。
図296(c)は、隣接する2つの装飾部材傾斜部2470dに正面視で重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成した例である。このような構成とすることで、装飾部材ボス2470cに対して正面視で重なる位置に、一方の装飾部材傾斜部2470dと他方の装飾部材傾斜部2470dとの境界線が位置することとなる。このため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pをより目立ちにくくすることができる。
図293、図295を参照して説明した実施形態においては、装飾部材ボス2470cと装飾部材ボス2470cとの間の位置に装飾部材前面部2470aが位置するように構成している。このように装飾部材ボス2470cと装飾部材ボス2470cとを離間した位置に設ける構成とすることで、パネル板1110に対する装飾部材ボス2470cの位置決めを速やかに行うことが可能となる。
なお、本実施形態において、装飾部材傾斜部2470dのうち装飾部材ボス2470cと正面視で重なる部位は、直線形状となっていたが、直線形状以外の他の形状を採用してもよい。例えば、円弧状としてもよいし、ジグザグ状となるようにしてもよい。このような形状を採用した場合には、装飾部材ボス2470cの前方の視認態様が複雑なものとなるため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pの存在をより目立ちにくくすることが可能となる。また、装飾部材2470の形状として、正面視で正円形の形状を採用し、装飾部材傾斜部2470dの形状についても正面視で正円形の形状を採用してもよい。また、この場合、装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dとの境目は円弧状となり、同じく円弧状の装飾部材ボス2470cと形状が類似するものとなるため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pをより目立ちにくくすることができる。
図293を参照して説明した実施形態においては、装飾部材前面部2470aから装飾部材後面部2470bに向けて、装飾部材傾斜部2470dを設けていたが、装飾部材傾斜部2470dに代えて、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gを設けるように変形した実施形態を、図297を参照して説明する。
図297(a)は、装飾部材2470の正面図である。図297(b)は、図297(a)におけるA-A断面図である。図297(c)は、図297(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態におけるA-A断面図である。
図297(a)、図297(b)に示すように、本実施形態における装飾部材2470は、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gを有している。装飾部材前面部2470aと装飾部材第1傾斜部2470fのなす角度は155度である。また、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gのなす角度は160度である。また、装飾部材第2傾斜部2470gと装飾部材後面部2470bのなす角度は45度である。装飾部材ボス2470cは、装飾部材第1傾斜部2470fと正面視で重なる位置に設けられている。
本実施形態においては、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gとの境界が直線状に遊技者に視認されるため、装飾部材傾斜部2470dのみを有する場合と比べ、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pの存在をより目立ちにくくすることが可能となる。
図297(a)、図297(b)を参照して説明した実施形態において、装飾部材第1傾斜部2470fは平面状であったが、曲面状に構成してもよい。図297(c)は、装飾部材第1傾斜部2470fを曲面状に構成した実施形態を示している。本実施形態において、装飾部材ボス2470cは曲面状に形成された装飾部材第1傾斜部2470fと正面視で重なる位置に設けられている。このような構成とした場合には、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pが屈折して視認されるようになるため、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pの存在をより目立ちにくくすることが可能となる。
図297(a)を参照して説明した実施形態において、装飾部材ボス2470cを装飾部材第1傾斜部2470fと正面視で重なる位置に設ける実施形態を示したが、装飾部材ボス2470cを異なる位置に設けるように変形した実施形態を図298(a)を参照して説明する。
図298(a)は、装飾部材2470の正面図である。図298(b)は、図298(a)におけるA-A断面図である。図298(c)は、図298(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態におけるB-B断面図である。図298(d)は、装飾部材ボス2470cを設ける位置を変形した実施形態における装飾部材2470の正面図である。
図298(b)に示すように装飾部材2470の左下に設けられた装飾部材ボス2470cは、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gとがなす境界線に対して、正面視で重なる位置に設けられている。また、図298(c)に示すように装飾部材2470の右上に設けられた装飾部材ボス2470cは、装飾部材前面部2470aと装飾部材第1傾斜部2470fとがなす境界線に対して、正面視で重なる位置に設けられている。
また、図298(d)に示すように装飾部材2470の左下に設けられた装飾部材ボス2470cは、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第1傾斜部2470fとがなす境界線、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gとがなす境界線、装飾部材第2傾斜部2470gと装飾部材第2傾斜部2470gとがなす境界線のそれぞれに対して、正面視で重なる位置に設けられている。
また、図298(d)に示すように装飾部材2470の右上に設けられた装飾部材ボス2470cは、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第1傾斜部2470fとがなす境界線、装飾部材第1傾斜部2470fと装飾部材第2傾斜部2470gとがなす境界線のそれぞれに対して、正面視で重なる位置に設けられている。
このように、位置決め穴部(例えば、パネル板ボス挿入孔1110p)を有する第1板部(例えば、パネル板1110)と、位置決め穴部に挿入される位置決め突部(例えば、装飾部材ボス2470c)と、前方から後方に向けて設けた面取り部(例えば、装飾部材傾斜部2470d)とを有する透明な第2板部(例えば、装飾部材2470)を備え、位置決め穴部に位置決め突部が挿入された状態において、位置決め突部の少なくとも一部が面取り部と正面視で重なるようにしたことで、位置決め突部や位置決め穴部の存在をより目立ちにくくすることが可能となる。
パネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qが、パネル板1110を貫通する形状である例を示したが、パネル板ボス挿入孔やパネル板ビス挿入孔が、パネル板1110を貫通するのではなく、パネル板1110の途中までしか設けないように構成してもよい。例えば、パネル板ボス挿入孔1110pの長さを装飾部材ボス2470cと同程度の長さとしたり、パネル板ビス挿入孔1110qの長さを装飾部材取付ビス2471と同程度の長さにしてもよい。
このような構成とすることで、透明なパネル板1110を介して前方から視認されるパネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qの長さを短くすることが可能となり、パネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qの存在をより目立ちにくくすることが可能となる。
装飾部材2470を構成する素材として有色透明な合成樹脂を採用してもよい。この場合、装飾部材ボス2470cを設けた部位の厚さは7mm~8mmであり、装飾部材ボス2470cを設けない部位の厚さは4mmである。このため、装飾部材ボス2470cを設けた部位は装飾部材ボス2470cを設けない部位と比べて、色が濃く視認される。例えば、装飾部材2470として青色で視認される合成樹脂を採用したとしても、装飾部材ボス2470cを設けない部位は相対的に薄い青色で視認され、装飾部材ボス2470cを設けた部位は相対的に濃い青色で視認されることとなる。このように視認されることで、装飾部材ボス2470cが目立ってしまうが、装飾部材ボス2470cに対して、装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dとの境界線が位置することで装飾部材ボス2470cを目立ちにくくすることができる。
装飾部材2470の一部または全体に梨地加工・シボ加工等により光を乱反射可能な粗面部を形成して、粗面部と装飾部材ボス2470cとが正面視で重なる位置となるように構成してもよい。例えば、装飾部材前面部2470a、装飾部材後面部2470b、装飾部材傾斜部2470d、装飾部材第1傾斜部2470f、装飾部材第2傾斜部2470gのうちの少なくとも1つにおける表面に粗面部を設けるように構成するとよい。なお、装飾部材傾斜部2470d、装飾部材第1傾斜部2470f、装飾部材第2傾斜部2470gはそれぞれ複数設けられるが、そのうちの少なくとも1つにおける表面に粗面部を設けるように構成するとよい。なお、装飾部材前面部2470a、装飾部材後面部2470b、装飾部材傾斜部2470d、装飾部材第1傾斜部2470f、装飾部材第2傾斜部2470gの各々において、その表面の全体を粗面部とするのではなく、その表面の一部のみを粗面部とするように構成してもよい。
このような構成とすることで、装飾部材2470について装飾光の透過性や後方に位置するパネル板前装飾不透明薄層部1110mの視認性を保ちつつ、装飾部材ボス2470cやパネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることができる。
装飾部材2470に対して粗面部を設ける例を示したが、粗面部に代えてメッキ加工などにより装飾部材2470の表面に金属光沢部を設けるように構成してもよい。この場合、装飾部材2470の全体あるいは、装飾部材前面部2470a、装飾部材後面部2470bの少なくとも一方を金属光沢部にするとよい。あるいは、装飾部材前面部2470aや装飾部材後面部2470bにおいて、その表面の全体を金属光沢部とするのではなく、その表面の一部のみを金属光沢部とするように構成してもよい。また金属光沢部が、パネル板ビス挿入孔1110qの周囲を囲むように構成するとよい。また、装飾部材取付ビス2471と金属光沢部の色として同系色の色にするとよい。例えば、ステンレス製で銀色に視認される装飾部材取付ビス2471を採用した場合には、金属光沢部の色を銀色にするとよい。また、真鍮製で黄色みがかった金属光沢で視認される装飾部材取付ビス2471を採用した場合には、金属光沢部の色を金色にするとよい。なお、金属光沢部を設ける部位を装飾部材ビス挿入孔2470eの周辺のみとし、装飾部材ボス2470cを設けた部位については、金属光沢部を設けずに上述した手法を採用することで、装飾部材ボス2470cを目立ちにくくするとよい。
このような構成とすることで、装飾部材取付ビス2471によって、パネル板1110に対して装飾部材2470を取り付けた状態において、装飾部材取付ビス2471を目立ちにくくすることが可能となる。
装飾部材2470そのものに粗面部や金属光沢部を設ける実施形態を示したが、装飾部材2470の後方に図257~図286等を参照して説明した実施形態におけるパネル板裏粗面部1110b、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g、パネル板裏明色視認部1110h、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b、パネル板後方基板2420等の光を乱反射する部材や金属光沢で視認される部材や白色あるいは明色で視認される部材や光を発光する部材が位置するように構成してもよい。
具体的には、装飾部材ボス2470cや装飾部材ビス挿入孔2470eと正面視で重なる位置に、パネル板裏粗面部1110b、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g、パネル板裏明色視認部1110h、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b、パネル板後方基板2420等の光を乱反射する部材や金属光沢で視認される部材や白色あるいは明色で視認される部材や光を発光する部材が位置するように構成するとよい。
なお、1つのパネル板裏粗面部1110bに対して、障害釘1201と装飾部材ボス2470cのそれぞれが正面視で重なる位置に設けてもよい。あるいは、1つのパネル板裏粗面部1110bに対して、障害釘1201と装飾部材ビス挿入孔2470eのそれぞれが正面視で重なる位置に設けてもよい。あるいは、1つのパネル板裏粗面部1110bに対して、障害釘1201と装飾部材ボス2470cと装飾部材ビス挿入孔2470eのそれぞれが正面視で重なる位置に設けてもよい。
パネル板裏粗面部1110bに限らず、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g、パネル板裏明色視認部1110h、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b、パネル板後方基板2420等の光を乱反射する部材や金属光沢で視認される部材や白色あるいは明色で視認される部材や光を発光可能な部材においても同様の構成を採用してもよい。
このような構成とすることで、パネル板裏粗面部1110b、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g、パネル板裏明色視認部1110h、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b、パネル板後方基板2420等の光を乱反射する部材や金属光沢で視認される部材や白色あるいは明色で視認される部材や光を発光する部材を、装飾のためのみでなく、装飾部材ボス2470c、装飾部材ビス挿入孔2470e、装飾部材取付ビス2471を目立ちにくくすることにも利用することができる。なお、本実施形態においては、装飾部材ボス2470cを必ずしも装飾部材前面部2470aと装飾部材傾斜部2470dとの境目に設ける必要はなく、正面視で装飾部材前面部2470aにのみ重なる位置に装飾部材ボス2470cを設けるように構成してもよい。
図118~図152等を参照して説明したウサギ役物6000、切り株役物6100、切り株部6200、切り株箱部6300、草役物6400、山役物6500、第1巨木役物6600、第1雲役物6700、盤裏草役物6800を構成する部材であって、光を乱反射する部材や金属光沢で視認される部材や白色あるいは明色で視認される部材や光を発光可能な部材を、パネル板裏粗面部1110b、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g、パネル板裏明色視認部1110h、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方装飾部材粗面部2410a、パネル板後方装飾部材金属光沢部2410b、パネル板後方基板2420等と同様に、障害釘1201や装飾部材ボス2470cや装飾部材ビス挿入孔2470と正面視で重なる位置に設けてもよい。
パネル板1110の後面に装飾部材2470を取り付けてもよい。この場合にも、装飾部材ボス2470c、装飾部材ビス挿入孔2470e、装飾部材取付ビス2471、パネル板ボス挿入孔1110p、パネル板ビス挿入孔1110qを用いた同様の取り付け構造を採用するとよい。この場合、装飾部材取付ビス2471の頭部は前方からは視認されがたく、装飾部材取付ビス2471の胴体部分が有するらせん形状の部分と、パネル板1110に設けられたパネル板ビス挿入孔1110qとが係合した部位が白化部HKBとして前方から視認される状態となる。このようにパネル板1110に対して後方からパネル板ビス挿入孔1110qを挿入して装飾部材2470を取り付けた場合には、装飾部材取付ビス2471を挿入した部位が白化部HKBとして視認されることとなる。このように視認される白化部HKBに対して、上述したような白化部HKBを目立ちにくくする構成を採用してもよい。例えば、装飾部材2470の後方にパネル板後方装飾部材2410やパネル板後方基板2420を配置してもよい。あるいは、装飾部材2470全体を明色または白色で視認される透明または半透明の合成樹脂により構成してもよい。また、装飾部材前面部2470a、装飾部材後面部2470b、装飾部材傾斜部2470d、装飾部材第1傾斜部2470f、装飾部材第2傾斜部2470gのうちの少なくとも1つの表面に梨地加工・シボ加工等により光を乱反射可能な粗面部を形成してもよい。
このような構成とすることで、パネル板1110の後面に装飾部材2470を取り付けた場合でも、パネル板ビス挿入孔1110qに発生した白化部HKBやパネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることができる。
パネル板1110の後面に装飾部材2470を取り付ける場合には、パネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qがパネル板1110を貫通させない長さに構成するとよい。
このような構成とすることで、パネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qの長さをより短くすることができ、パネル板ビス挿入孔1110qに発生した白化部HKBやパネル板ボス挿入孔1110pを目立ちにくくすることができる。さらに、遊技球が転動する遊技領域5aの前面から、パネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qに対して、煙草の灰やほこりなどが進入して、パネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qの内壁が汚れるといった事態の発生を防止することができる。なお、煙草の灰やほこりは、主に遊技球が上皿321内に位置する状況において遊技球に付着し、遊技領域5a内に遊技球とともに移動する。
パネル板1110に対して取り付けられる装飾部材2470を例にして実施形態を説明したが、装飾部材2470に限らず、パネル板1110に取り付けられる板状で無色透明あるいは有色透明な他の部材において、同様の構成を採用してもよい。また、パネル板1110に限らず、所定の無色透明な板状の部材に対して、板状で無色透明あるいは有色透明な装飾部材を取り付ける場合に、同様の構成を採用してもよい。また、板状で無色透明な部材に板状で無色透明な部材を取り付ける場合に、同様の構成を採用してもよい。
また、所定の透明な部材と所定の透明な部材とを取り付けるための構造として、同様の構成を採用してもよい。例えば、透明な素材からなる第1の部材の特定部と、透明な素材からなる第2の部材の特定部とを取り付ける場合に、同様の構成を採用してもよい。具体的には、一方の特定部にボスを、他方の特定部にボスを挿入する挿入孔を設けるように構成するとよい。
合成樹脂からなる部材を金型により成型する際に、金型から成型品を離すための突き出しピンを用いる成型方法が知られている。ところが、突き出しピンを用いた場所には、成型品に突き出しピン先端の形状がついてしまうという課題がある。突き出しピン先端の形状は一般に円形である。このため成型品には、例えば、直径が3mmで、厚さ0.1mm装飾部材が円形に窪んだあるいは出っ張った跡が形成されてしまう。本実施形態における装飾部材2470のように無色透明な合成樹脂を材料として金型を用いた形成を行う場合には、突き出しピンの跡が装飾部材に円形状に残ってしまうこととなるが、これは美観上好ましいものではない。
そこで、装飾部材2470において突き出しピンによって形成される円形の跡が、装飾部材2470の後面に位置するように構成するとよい。さらに、突き出しピンによって形成される円形の跡の一部あるいはすべてが装飾部材傾斜部2470dと正面視で重なるように構成するとよい。あるいは、装飾部材2470に粗面部を設け、粗面部と円形の跡とが正面視で重なる位置となるように構成してもよい。
このように金型を用いた成型によって生じる跡を装飾部材2470において遊技者から視認しがたい位置に設けたり、視認しがたくする構成を採用することで、装飾部材2470が有する突き出しピンの跡を目立ちにくくすることができる。なお、白化部HKB、装飾部材ボス2470c、パネル板ボス挿入孔1110pなどに対して適用した実施形態を装飾部材2470が有する突き出しピンの跡に対して、適用してもよい。この場合も、白化部HKBや装飾部材ボス2470cについての実施形態と同様の効果を奏する。
ところで、遊技機のうち例えばぱちんこ機については、一般に、ひとりひとりの遊技者がぱちんこ機正面に対向する位置に設置されているシートに着座して遊技を行う。このとき、遊技者の目の位置と遊技機前面の距離とは近く、年齢や性別などによる身長差は少なからずあるものの、ほぼパチンコ機の中心位置の前方に遊技者の目が位置することとなる。そして、ほぼパチンコ機の中心位置を中心として遊技領域を転動する遊技球の動きや、装飾部材の発光・可動等の装飾状態、あるいは遊技状態に合わせて目線を上下方向や左右方向、あるいは斜め上などの所定の方向にずらすこととなる。そのため遊技機の中心位置を中心とした場合に、遊技者がこのように目線をずらした先に設けられている部材を、白化部HKBを隠す部材として利用してもよい。
例えば、命釘1230やジャンプ釘1231として植設された障害釘1201を遊技者視線で斜め上から視認したときに、無色透明な合成樹脂により形成される第一始動口2002を構成する部材と、障害釘1201の植設によって生じた白化部HKBとが重なって視認されるように構成してもよい。同様に左側誘導釘1232として植設された障害釘1201を遊技者視線で斜め上から視認したときに、無色透明な合成樹脂により形成される一般入賞口2001を構成する部材と、障害釘1201の植設によって生じた白化部HKBとが重なって視認されるように構成してもよい。なお、命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232は、上述したように正面視では明色視認部、乱反射部、金属光沢部と重なる位置に設けるとよい。なお、一般入賞口2001を構成する部材や第一始動口2002を構成する部材を挿入するため及びこれらに入賞した遊技球をパネル板1110の前面から後面に通過させるためにパネル板1110に貫通して設けた切削孔は、障害釘貫通孔1110aと同様に内壁が白化した状態で視認されるが、この切削孔と障害釘1201の植設によって生じた白化部HKBとが重なって視認されるように構成してもよい。
このように、正面視とは異なる所定角度(例えば、斜め上)から視認したときに、入賞口部材(例えば、一般入賞口2001を構成する部材、第一始動口2002を構成する部材)と障害釘1201の植設部位とが重なって視認される構成とした場合でも白化部HKBを目立ちにくくすることができる。なお、所定角度から視認したときに、明色視認部、乱反射部や金属光沢部と障害釘1201の植設部位とが重なって視認されるように構成してもよい。また、正面視および正面視とは異なる所定角度から視認したいずれの場合であっても、白化部HKBの存在を目立ちにくくすることができる。
なお、図294に示すように装飾部材2470は、左側誘導釘1232や左側のジャンプ釘1231を構成する障害釘1201の上方に設けられている。このような構成を採用することで、遊技者視線で斜め上から視認した状態において、左側誘導釘1232や左側のジャンプ釘1231を構成する障害釘1201の植設によって発生する白化部HKBと装飾部材2470とが重なって視認されるため、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。具体的には、装飾部材前面部2470a、装飾部材後面部2470b、装飾部材ボス2470c、装飾部材傾斜部2470d、装飾部材取付ビス2471などが、障害釘1201の植設によって発生する白化部HKBよりも手前側に視認されるため、結果として白化部HKBを目立ちにくくすることができる。また、装飾部材2470をパネル板1110に取り付けるためのパネル板ボス挿入孔1110pやパネル板ビス挿入孔1110qについても、白化部HKBと重なって視認されるため、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
なお、装飾部材2470は、左側誘導釘1232や左側のジャンプ釘1231を構成する障害釘1201の下方に設けるように構成してもよい。この場合、遊技者視線で斜め上から視認した状態において、左側誘導釘1232や左側のジャンプ釘1231を構成する障害釘1201の植設によって発生する白化部HKBが、装飾部材ボス2470cや装飾部材取付ビス2471、パネル板ボス挿入孔1110p、パネル板ビス挿入孔1110qと重なって視認される位置に装飾部材2470を設けるとよい。このような構成とすることで、白化部HKBを目立ちにくくすることができる。
ところで、遊技機は数年間、遊技店に設置されることもある。一方、障害釘を透明なパネル板に植設することで形成される遊技盤の歴史は、木製のパネル板に障害釘を植設して形成される遊技盤の歴史より短く、障害釘を透明なパネル板に植設した遊技機が遊技店に本格的に設置されるようになったのは、ここ10年程度である。さらに、遊技機自体の遊技性も常に進化し続けている。このため、障害釘の打ち込みにより形成されるゲージ構成や、遊技盤に設けられる装置も都度かわり、これに合わせて透明なパネル板に植設される障害釘の本数、障害釘が植設される位置、障害釘と障害釘との間隔なども変化する。このため、このように多様に発生しうるゲージ構成のパターンが白化部HKBを発生しやすいものであるのか、白化部HKBが発生しにくくなっているものであるのかを検証するには所定の年月を要するといった現状にある。
これまでも、特に発射直後に遊技球からの衝突による衝撃を受ける障害釘として、例えば、遊技領域5aの左上に植設された複数の障害釘1201や、遊技領域5aの右側に植設された複数の障害釘1201のうちの所定の障害釘1201がある。また、その後、遊技領域を流下、転動する遊技球が遊技状態に応じて集中する障害釘1201として、例えば、通常遊技中に集中する、遊技領域5aの左上から転動してきた遊技球が所定確率で衝突する遊技領域5aの左側に植設された複数の障害釘1201や、遊技領域5aの左上から第一始動口2002に至る転動経路に対応して設けられた障害釘1201(ジャンプ釘1231、命釘1230、左側誘導釘1232)や、大当たり遊技中に集中する、大入賞口2005に近接して設けられた障害釘1201などで白化部HKBの劣化が推測されている。
以下に示す実施形態においては、遊技店におけるある遊技機の稼動において遊技の進行あるいは遊技者の知覚する美観に支障をきたしうる品質上の問題が発生する前に、当該遊技機において、このような品質上の問題が発生しそうであるか否かについて遊技店の店員が判断することが可能な実施形態について説明する。
白化部HKBを目立ちにくくするために、障害釘1201を植設した部位を正面視した場合に、障害釘1201を植設した部位の後方に、明色視認部、乱反射部、金属光沢部を設ける例を示したが、上記課題を解決するために、障害釘1201のうち所定の障害釘1201については白化部HKBをあえて目立ちやすい位置に植設する構成を採用してもよい。
具体的には、左側誘導釘1232を構成する障害釘1201のうち、左から一番目の障害釘1201と二番目の障害釘1201については、正面視で明色でない装飾部材(望ましくは暗色の装飾部材)と重なるように配置してもよい。
このような構成とすることで、多くの障害釘1201については白化部HKBを目立ちにくくしつつ、一部の所定の障害釘1201については、白化部HKBの発生状況が明確に視認されることとなるため、遊技機の累積稼働時間を容易に推定することが可能となり、当該遊技機において品質上の問題が発生しそうであるか否かの指標とすることが可能となる。
暗色の装飾部材としては、白化部HKBを目立ち易くするため、例えば黒色を基調とする装飾が施された装飾部材を採用することが望ましい。または遊技機を構成する基本装置として演出表示装置として使用されることが多い液晶表示装置などを利用するとよい。例えば、図122~図125を参照して説明した遊技盤側演出表示装置1600の表示領域はパチンコ機1の電源をオフにした状態ではその前面が黒色の平面として視認される。
図299は、図60を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示している。図299は、遊技盤5の正面図である。本実施形態においては、無色透明なパネル板1110の後方に遊技盤側演出表示装置1600が設けられ、パネル板1110に植設された命釘1230、ジャンプ釘1231、左側誘導釘1232、その他の障害釘1201のうちの一部が、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと正面視で重なる位置に設けられている。表示領域1600aはパチンコ機1の電源をオフにした状態では、その前面が黒色の平面として視認される。
このように、暗色の装飾部材や黒色の面として視認される遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと正面視で重なる位置、あるいは上述したようにパチンコ機の中心位置を中心として所定方向に所定角度目線を傾けたときに、暗色の装飾部材や遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと重なる位置に所定の障害釘1201を植設すれば、当該所定の障害釘1201における白化部HKBの発生状態を確認することが容易となる。
このような構成とすることで、暗色の装飾部材や遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと、正面視で重なる位置に植設される所定の障害釘1201について白化部HKBの発生状況を確認することが容易となる。なお、正面視ではなく、上述したように、パチンコ機の中心位置を中心として所定方向に所定角度目線を傾けたときに所定の障害釘1201と重なる位置に、暗色の装飾部材や、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aが位置するように構成してもよい。また、この構成を他の実施形態における障害釘1201に対して採用し、白化部HKBの視認性を高めるように構成してもよい。
なお、このように白化部HKBを視認可能な所定の障害釘1201については、パネル板前装飾部材2450や、パネル板前装飾不透明薄層部1110mを貫通する態様で植設してもよい。あるいは、パネル板前装飾部材2450や、パネル板前装飾不透明薄層部1110mのいずれも貫通しない態様で植設してもよい。
図300は、図299を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を示している。図300は、遊技盤5の正面図である。本実施形態においては、パネル板1110の裏面にパネル板裏粗面部1110bが設けられている。パネル板1110に植設された命釘1230、ジャンプ釘1231、一部の左側誘導釘1232については、明色で視認されるパネル板裏粗面部1110bと正面視で重なる位置に設けられている。一方、一部の左側誘導釘1232(左上の2本の障害釘1201)、その他の障害釘1201については、正面視でパネル板裏粗面部1110bと重ならず、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域1600aと重なるように設けられている。
このような構成とすることで、一部の障害釘1201については常に白化部HKBを目立ちにくくすることができるとともに、その他の障害釘1201については、パチンコ機1の電源をオンにした状態においては、遊技状態に応じて、表示領域1600aに明色や黄色の演出画像を上述したような態様で表示することで白化部HKBを目立ちにくくすることができ、パチンコ機1の電源をオフにした状態において白化部HKBを目立ちやすくすることが可能となる。
図300を参照して説明した実施形態において、パネル板裏粗面部1110bに代えて、上述した実施形態を適用することで、一部の障害釘1201については白化部HKBを目立ちにくくするように構成してもよい。例えば、パネル板裏粗面部1110bに代えてあるいは加えて、パネル板裏第1粗面部1110c、パネル板裏第2粗面部1110d、パネル板裏金属光沢部1110e、パネル板裏第1金属光沢部1110f、パネル板裏第2金属光沢部1110g、パネル板裏明色視認部1110h、パネル板前装飾不透明薄層部1110m、パネル板後方装飾部材2410、パネル板後方基板2420のうちの少なくとも1つを設けるように構成してもよい。なおこれらの部材の正面視における形状は、パネル板裏粗面部1110bの正面視における形状と同じ形状に構成するとよい。
なお、パネル板1110の裏側にパネル板裏明色視認部1110hを設ける実施形態を図267、図268などを参照して示したが、これらの実施形態において、パネル板裏明色視認部1110hと同様の構成を採用しつつその色のみを暗色としたパネル板裏暗色視認部を上述したような所定の障害釘1201と正面視あるいはパチンコ機の中心位置を中心として所定方向に所定角度目線を傾けたときに重なる位置に設けるように構成してもよい。このような構成とすることで、上述したような所定の障害釘1201について、白化部HKBの発生状態を確認することが容易となる。
白色のパネル板後方基板2420に対して、パネル板後方基板発光部2425として複数の発光ダイオードを実装する例を示したが、各発光ダイオードに隣接してパネル板後方基板2420上に印刷等の手法で設けられる実装部品確認用の文字列(例えば、「LED01」、「LED02」など)の色を明色(具体的には、クリーム色や黄色)にするように構成してもよい。このような構成とすることで、真鍮製の障害釘1201を採用した場合や、パネル板後方装飾部材2410に設けられたパネル板後方装飾部材金属光沢部2410b金属光沢部として金色の金属光沢部を採用した場合や、パネル板後方基板発光部2425の発光色として黄色を採用した場合に、これらの文字列を目立ちにくくすることが可能となる。
なお、図294~図298を参照して説明した実施形態において、装飾部材2470が2本の装飾部材ボス2470cを備える点を説明したが、2本の装飾部材ボス2470cを設ける装飾部材傾斜部2470dとして、装飾部材傾斜部2470dをなす面が斜め上を向いている装飾部材傾斜部2470dを採用するとよい。
このような構成とすることで、斜め上を向いている装飾部材傾斜部2470dに煙草の灰や、ほこり、ごみ、塵、遊技球に付着した遊技者の手あかや煙草のヤニ等の汚れが付着した場合に、これらの汚れによって、装飾部材ボス2470cが視認しがたい状態とすることが可能となる。なお、斜め下を向いている装飾部材傾斜部2470dについても汚れ(特に煙草のヤニや手あかのように粘着性の高い汚れなど)が付着はするものの、相対的に斜め上を向いている装飾部材傾斜部2470dの方が汚れは付着しやすい。
例えば、図294(b)に示す実施形態においては、2本の装飾部材ボス2470cのうち、左上に設けた装飾部材ボス2470cを、右下に設けた装飾部材ボス2470cよりも汚れによって視認しがたい状態とすることが可能となる。
また、図296(a)~図296(c)に示す実施形態においては、2つの装飾部材傾斜部2470dによって谷のような境界ができている部位に汚れが付着しやすい。そのため、図296(a)~図296(c)に示した左上に設けた装飾部材ボス2470cを汚れによって視認しがたい状態とすることが可能となる。なお、遊技店においては、遊技領域5aや装飾部材2470を定期的に清掃し、付着した汚れを除去している。ところがこのような清掃を行ったときに、このような実施形態における谷のような境界ができている部位にかえって汚れが集まってしまう場合がある。仮にこのような事象が発生した場合には、左上に設けた装飾部材ボス2470cのみでなく、右下に設けた装飾部材ボス2470cについても、汚れによって装飾部材ボス2470cを視認しがたい状態とすることが可能となる。
装飾部材2470がパネル板1110に取り付けられた状態において、装飾部材2470が有する複数の装飾部材傾斜部2470dのうち、少なくとも斜め上を向いている装飾部材傾斜部2470dについては、遊技領域5aを転動する遊技球が接触可能に構成するとよい。このような構成とすることで、転動してきた遊技球によって装飾部材傾斜部2470dに対して、効率よく汚れを付着させることが可能となる。なお、装飾部材2470が有するすべての装飾部材傾斜部2470dに遊技球が接触可能に構成してもよい。このような構成とすることで、遊技球が装飾部材傾斜部2470dに直接接触することとなるので、装飾部材傾斜部2470dに汚れが付着したときに、装飾部材ボス2470cを視認しがたい状態とすることが可能となる。
なお、これらの実施形態において、1つの装飾部材ボス2470cのみでなく、複数(例えば2つ)あるいはすべての装飾部材ボス2470cを、斜め上を向いている装飾部材傾斜部2470dと正面視で重なる位置に配置するように構成してもよい。このような構成とすることで、視認しがたい状態となる装飾部材ボス2470cの数をより増やすことが可能となる。
従来、操作手段を備える遊技機が検討されてきたが、以下に複数の操作手段を備えるとともに演出において複数の操作手段を有効に活用した遊技機について説明する。本実施形態におけるパチンコ機1は、図301に示すように扉枠3の下部に遊技者が操作可能なミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、左レバー3720、右レバー3730、防御ボタン3740を備えている。
本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において、装飾図柄の変動表示中に自戦車を表示する演出を画像表示によって行うことが可能である。本演出において、自戦車は様々な道のりを移動するとともに、目的地への移動中に敵戦車との戦闘などを経て、当該戦闘結果などにより、装飾図柄の変動結果が示唆されるように構成されている。また、自戦車の移動中、あるいは自戦車と敵戦車との戦闘中に、扉枠3の下部に設けられたミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、左レバー3720、右レバー3730、防御ボタン3740などの操作手段に対する遊技者の操作を受け付けることで、装飾図柄の変動結果の示唆態様などの演出内容に変化を与えることが可能に構成されている。
なお、本明細書中において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域のことを単に表示領域という場合がある。
ミッションボタン3700は、自戦車を表示する演出において様々な態様で機能するボタンである。攻撃ボタン3710は、自戦車を表示する演出において主に敵部隊に攻撃を行うことが可能なボタンである。防御ボタン3740は、自戦車を表示する演出において主に敵戦車からの攻撃を防御することが可能なボタンである。各ボタンは、下方向に所定距離押下することが可能である。パチンコ機1は、遊技者による各ボタンへの押下操作を図示しないセンサによりそれぞれ検知して、周辺制御基板1510に入力し、演出に利用することが可能である。各ボタンは遊技者による押下操作が行われない状態となった場合には、スプリング等を用いた図示しない復帰機構によって、上方へ移動した状態となる。
左レバー3720は、方向入力を行うことが可能な棒状の操作手段である。左レバー3720の根元は軸支されており、360度いずれの方向にも傾けることが可能である。傾けることが可能な角度は最大45度である。左レバー3720は、スプリング等を用いた図示しない復帰機構により、遊技者が左レバー3720から手を離すと垂直な状態(いずれの方向にも傾けられていない状態)に戻る構造となっている。パチンコ機1は、左レバー3720が傾けられた方向と傾けられた角度とを図示しないセンサにより検知して、周辺制御基板1510に入力し、演出に利用することが可能である。遊技者は、左レバー3720を握り、所定方向に所定角度傾けることで、操作入力を行うことができる。
左レバー3720の上下方向下方には、振動を発生可能な左レバー振動源3722が内蔵されている。左レバー振動源3722は、偏心錘が回転軸に取り付けられたステッピングモータや往復動作するソレノイドによって構成するとよい。左レバー振動源3722は、周辺制御基板1510によって駆動制御されることで振動を発生可能である。左レバー振動源3722から発生した振動が、左レバー3720を握っている遊技者の手のひらに伝わることで、振動を演出として用いることが可能である。例えば、左レバー3720の操作指示に対応して操作が行われることに応じて所定の振動態様で左レバー振動源3722を振動させてもよい。また、その振動態様によって大当たりなどの遊技者に有利な事象についての期待度を示すように構成してもよい。
左レバー3720内に左レバー振動源3722を複数設けてもよい。例えば、左レバー3720の上半分と左レバー3720の下半分に左レバー振動源3722をそれぞれ設けてもよい。そして、いずれか一方のみを振動させたり、双方の振動源を同時に振動させてもよい。
左レバー3720の上下方向上方には所定色で発光可能な左レバー発光源3724が内蔵されている。左レバー3720は乳白色の合成樹脂により形成されており、左レバー発光源3724から出力された光の色によって左レバー3720全体を光により装飾することが可能である。左レバー発光源3724は、具体的には、複数のフルカラーLEDと駆動回路により構成され、周辺制御基板1510によって駆動回路を駆動制御することで所定色で発光することが可能である。左レバー発光源3724によって左レバー3720の主に上半分を発光装飾された状態とすることができ、発光色や点滅・点灯等の発光態様を演出として用いることが可能である。例えば、左レバー3720の操作指示に対応して操作が行われることに応じて所定の発光態様で発光させてもよい。また、その発光態様によって大当たりなどの遊技者に有利な事象についての期待度を示すように構成してもよい。なお、左レバー3720は光を透過することができれば、他の素材を用いて形成してもよく、例えば、レンズカットを施した無色透明の合成樹脂により形成してもよい。
右レバー3730は、左レバー3720と同様の構造及び機能を有している。例えば、右レバー3730は操作入力を受け付け可能である。また、左レバー3720と同様に右レバー3730内には右レバー振動源3732と右レバー発光源3734が設けられており、左レバー3720と同様の演出に利用することが可能である。
各ボタンの配置は図301を参照して説明した実施形態に限定されるものではない。図302は、左レバー3720の上端部に攻撃ボタン3710を、右レバー3730の上端部に防御ボタン3740を設置した実施形態を示している。この場合、左レバー3720を握って左レバー3720の傾動操作を行いながら、左レバー3720の上端にある攻撃ボタン3710を親指で押下することが可能である。同様に右レバー3730を握って右レバー3730の傾動操作を行いながら、右レバー3730の上端にある防御ボタン3740を親指で押下することが可能である。
なお、攻撃ボタン3710を乳白色あるいは無色透明の合成樹脂により形成し、攻撃ボタン3710の操作に応じて、左レバー発光源3724を所定の発光態様とすることで、攻撃ボタン3710を所定の発光態様としてもよい。同様に、防御ボタン3740を乳白色あるいは無色透明の合成樹脂により形成し、防御ボタン3740の操作に応じて、右レバー発光源3734を所定の発光態様とすることで、防御ボタン3740を所定の発光態様としてもよい。
左レバー3720の上端部に攻撃ボタン3710を、右レバー3730の上端部に防御ボタン3740を設置するのではなく、ミッションボタン3700を攻撃ボタン3710に代えて、左レバー3720の上端部に設置してもよい。あるいは、防御ボタン3740に代えて右レバー3730の上端部に設置してもよい。あるいは、1のレバーの上端部にこれらのボタンのうちの2つまたは3つのボタンを設置するように構成してもよい。
このような構成とすることで、レバーの傾動操作と1つまたは複数のボタンの押下操作を片手で行うことができる。
図303は、自戦車を表示する演出を装飾図柄の変動中にリーチ演出として実行するように構成した実施形態を示している。図303(a)は、装飾図柄が停止表示された状態を示している。第一始動口2002や第二始動口2004への始動入賞が発生すると、左、中、右の装飾図柄が変動を開始する。
図303(b)は左、中、右の装飾図柄が表示領域の上方から出現し、下方へと消えていく態様で変動表示されている状態を示している。装飾図柄は、リーチ状態を形成せずにハズレを表す図柄で停止表示される場合と、リーチ状態を形成して、ハズレを表す図柄で停止表示される場合と、リーチ状態を形成して、大当りを表す図柄で停止表示される場合とがある。
図303(c)は左右の「3」図柄が仮停止表示されて、リーチ状態が形成された状態を示している。本実施形態においてはリーチ演出として、自戦車が表示領域に表示され、前方へ移動する戦車リーチ演出を実行することが可能である。
図303(d)は、戦車リーチ演出として、自戦車を表示する演出の表示が開始された状態を示している。具体的には、自戦車は道路上を前方に移動している状態である。装飾図柄は表示領域における左上に表示される。
図303(e)は、自戦車と敵戦車とが、戦闘を行っている状態を示している。また、図303(f)は、自戦車が目的地に到着した状態を示している。これらは特別抽選の結果を示唆する演出として機能する。例えば、図303(e)に示す敵戦車を自戦車が倒せるか否か、あるいは、自戦車が敵戦車に倒されるか否かを示す演出表示が実行され、演出表示結果によって、特別抽選の結果が示唆される。あるいは、図303(f)に示すように、自戦車が敵戦車にやられずに目的地に到達できるか否かを示す演出表示が実行され、演出表示結果によって、特別抽選の結果が示唆される。
図303(g)は、特別抽選の結果がハズレであった場合の装飾図柄の変動表示停止態様を示している。また、図303(h)は、特別抽選の結果が大当りであった場合の装飾図柄の変動表示停止態様を示している。自戦車、敵戦車、道路等の画像は、装飾図柄の変動が停止する直前のタイミングで表示が終了する。
図303を参照して、表示領域において、リーチ演出として、自戦車を表示する演出を行う例を示したが、複数回の装飾図柄の変動にまたがって、自戦車を表示する演出を実行するように構成してもよい。例えば、第一始動口2002や第二始動口2004に遊技球が入賞することにより発生した保留にかかる特別抽選結果を先読みすることで、自戦車を表示する演出の実行を開始し、複数回の図柄変動にまたがって実行し、先読みされた保留に対応する装飾図柄の変動結果を示唆するように構成してもよい。あるいは、大当りの開始時から終了時まで、自戦車を表示する演出を実行したり、大当りの終了時から、所定回数(例えば10回)装飾図柄の変動が行われるまで、戦車を表示する演出を実行することで、大当り終了時に変化した遊技状態がどのような遊技状態であるのか(例えば、特別抽選で大当りと判定される確率が、高確率状態であるのか低確率状態であるのか)を示唆するように構成してもよい。このように、自戦車を表示する演出によって示唆される対象は、特別抽選結果(例えば、大当りが発生する期待度)に限られるものではなく、例えば、遊技状態が示唆されるものであってもよい。
図304は、左手で、左レバー3720または右レバー3730のいずれかのレバーを操作し、右手でハンドル302を回転操作させる態様が求められる演出状況を示している。自戦車を表示する演出中、基本的には、自戦車は自動的に前方に進行していく。このとき、左レバー3720または右レバー3730を操作することで自戦車の速度を変更したり、左右方向に移動させることが可能である。具体的には、図304に示すように、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て前方に傾けることで、自戦車の速度を上げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て後方(遊技者側)に傾けることで、自戦車の速度を下げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て右側に傾けることで、自戦車を右側に移動させることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て左側に傾けることで、自戦車を左側に移動させることが可能である。
片手(左手)で、1つのレバーを操作し、自戦車を移動させる実施形態を示したが、左手で左レバー3720を、右手で右レバー3730を操作する演出を実行可能に構成してもよい。なお、リーチ演出という通常の装飾図柄の変動よりも大当りの期待度が高い演出が発生しているため、遊技者は必ずしもハンドル302の操作を必要とせず、両手を使って、左レバー3720や右レバー3730、ミッションボタン3700等の各種のボタンを操作することが可能であるため、より演出としての興趣を高めることができる。
自戦車を表示する演出中、基本的には、自戦車は自動的に前方に進行していく。このとき、左レバー3720と右レバー3730を操作することで戦車の速度を変更したり、左右方向に移動させることが可能である。具体的には、図305に示すように、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て前方に傾けることで、戦車の速度を上げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て後方(遊技者側)に傾けることで、戦車の速度を下げることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て右側に傾けることで、戦車を右側に移動させることが可能である。また、左レバー3720または右レバー3730を遊技者から見て左側に傾けることで、戦車を左側に移動させることが可能である。
また、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て前方に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、速度を大きく上げることが可能である。同様に、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て後方に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、速度を大きく下げることが可能である。また、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て右側に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、戦車を右側に大きく移動させることが可能である。同様に、左レバー3720と右レバー3730を同時に遊技者から見て左側に傾けた場合、左レバー3720と右レバー3730の一方のみが操作された場合と比べ、戦車を左側に大きく移動させることが可能である。
このように、戦車が前方に移動する際に、左レバー3720と右レバー3730によって、戦車の移動方向に変化を加えられるようにすることで、敵部隊からの攻撃を避けたり、フィールドに設置された地雷や岩などの障害物を回避して、前方に移動するといった演出を実行することが可能となる。
ミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、防御ボタン3740の戦車リーチにおける基本的な利用態様について説明する。ミッションボタン3700の操作によって、自戦車に搭載されたマシンガンから前方に弾丸を発射することが可能となる。また、攻撃ボタン3710の操作によって、自戦車に搭載された砲台から前方に砲弾を発射することが可能となる。また、防御ボタン3740の操作によって、自戦車の前方に、敵戦車からの攻撃を防御する防御シールドを設けることが可能となる。なお、各ボタンに当てはめられる機能は演出の状況に応じて、異なったものとなる場合がある。
ところで、本実施形態においては、遊技状態が変更される条件として新たな条件を採用している。以下に、図306、図307を参照して、遊技状態が変更される条件として新たな条件について説明する。
第一始動口2002に遊技球が入球すると、第一特別図柄表示器1403において、特別図柄の変動表示が行われ、第一特別抽選結果が表示される。また、遊技盤側演出表示装置の表示領域において、特別図柄の変動表示結果に対応した態様で装飾図柄の変動表示が行われる。
同様に、第二始動口2004に遊技球が入球すると、第二特別図柄表示器1405において、特別図柄の変動表示が行われ、第二特別抽選結果が表示される。また、遊技盤側演出表示装置の表示領域において、特別図柄の変動表示結果に対応した態様で装飾図柄の変動表示が行われる。
また、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果が「当り」の場合には、第二始動口2004は遊技球の受入れが不能または困難な状態から、遊技球を受け入れ可能な状態へと変化することが可能である。
本実施形態において特別図柄の抽選態様について、特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が低い(確率:1/300)状態と、特別図柄の抽選結果が「大当り」となる抽選結果となる確率が高い(確率:1/30)状態と、をとることが可能である。
また、普通図柄の抽選態様について、普通図柄の変動時間が長く(平均30秒)、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が低い(確率:1/100)状態と、普通図柄の変動時間が短く(平均2.0秒)、普通図柄の抽選結果が「当り」抽選結果となる確率が高い(確率:1/1.2)状態と、をとることが可能である。
そして、これらを組み合わせた以下の4つの遊技状態をとることが可能である。
1:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が低く、普通図柄の変動時間が長く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が低い状態である通常状態。
2:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が低く、普通図柄の変動時間が短く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が高い状態である時短状態。
3:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が高く、普通図柄の変動時間が長く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が低い状態である非時短確変状態。
4:特別図柄の抽選結果が「大当り」の抽選結果となる確率が高く、普通図柄の変動時間が短く、普通抽選結果が「当り」の抽選結果となる確率が高い状態である確変状態。
また、これらの遊技状態とは別に、特別図柄の抽選結果が「大当り」となった場合には、以下の状態をとる。
5:大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉される大当り状態。なお、大当り状態中には特別図柄の変動表示は行われない。
図306は、これらの5つの遊技状態を示すテーブルである。
このように、本実施形態においては5つの遊技状態をとることが可能である。そして、遊技中に所定の条件が満たされることで、これらのうちのある遊技状態から他の遊技状態へと遊技状態が変化する。図307は、遊技状態の移行条件を示した図である。
時短状態は、時短状態となってからのハズレの特別抽選結果の発生回数が所定回数に達することを条件として、通常状態へ移行する。例えば、大当り状態が終了して、時短状態に移行し、その時短状態において、特別図柄の変動回数が100回に達した場合には、遊技状態は通常状態へと移行する。
非時短確変状態、確変状態は、大当り遊技状態が発生するまで継続される。
本実施形態においては、特別抽選結果としては、「ハズレ」、「時短付きハズレ」、「大当り」の3つの抽選結果が設けられている。
特別抽選結果が「ハズレ」となった場合には、特別抽選結果が所定時間表示されたのち、大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉されることがなく、また、普通抽選結果が「当り」となる確率を高めるとともに普通抽選結果が表示されるまでの時間が短かい「時短状態」が発生することもない。
特別抽選結果が「時短付きハズレ」となった場合には、特別抽選結果が所定時間表示されたのち、大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉されることなく、普通抽選結果が「当り」となる確率を高めるとともに普通抽選結果が表示されるまでの時間が短かい「時短状態」へ遊技状態が移行する。特別抽選結果が「時短付きハズレ」の場合であっても、遊技状態が、時短状態、非時短確変状態、確変状態中である場合には、時短状態への移行は行われない。なお、「時短付きハズレ」は所定の確率で発生させるとよい。例えば、特別抽選結果のうち、「大当り」の発生確率を1/300、「ハズレ」の発生確率を298/300、「時短付きハズレ」の発生確率を1/300とするとよい。
特別抽選結果が「大当り」となった場合には、特別抽選結果が所定時間表示され、大入賞口2005が所定の開閉パターンで開閉される。また大当り状態が終了したのち、あらかじめ定められた大当り内訳に基づいて、通常状態、時短状態、非時短確変状態、確変状態のいずれかの遊技状態へ移行する。なお、大当り状態後に移行する割合は適宜設定すればよく、大当り後に移行可能な遊技状態を4つ未満としてもよい。例えば、大当り状態後に、確変状態に移行する割合を50%、時短状態に移行する割合を50%とし、通常状態、非時短確変状態にいこうする割合を0%としてもよい。
一方、「時短付きハズレ」を採用せず、通常状態において、特別抽選結果が連続してハズレとなった回数を計数し、特別抽選結果が連続してハズレとなった回数があらかじめ定められた特定の回数(例えば500回)に達した場合に、特別抽選結果が所定時間表示されたのち、大入賞口2005の開閉をともなうことなく、遊技状態が通常状態から時短状態へと移行する。
なお、時短状態、非時短確変状態、確変状態中に特別抽選結果がハズレとなった回数があらかじめ定められた特定の回数(例えば500回)に達したとしても、時短状態への移行は行われない。
時短付きハズレに基づく通常状態から時短状態への移行、特別抽選の特定回数の実行に基づく通常状態から時短状態への移行は、いずれか一方のみを採用してもよいし、双方を採用してもよい。
特別抽選結果として、「時短付きハズレ」を採用することで、出玉を伴うことなく、通常状態から時短状態へと遊技状態を移行させることができる。また、通常状態と比べ、遊技球が減りにくい時短状態で特別抽選結果を受けさせることが可能となる。
また、特別抽選が特定回数実行されることで、通常状態から時短状態へと遊技状態が移行するため、一定期間通常状態が継続された場合は、通常状態よりも、遊技球が減りにくい時短状態において特別抽選結果を受けさせることが可能となる。
第一特別抽選結果が大当りになった場合の大当りの内訳と、第二特別抽選結果が大当りになったときの大当りの内訳は同一としてもよい。
あるいは、第一特別抽選結果が大当りになった場合の大当りの内訳と、第二特別抽選結果が大当りになったときの内訳を異なったものとしてもよい。例えば、第一特別抽選結果が大当りになったときの内訳を、通常状態となる大当りが50%、時短状態となる大当たりが50%とし、第二特別抽選結果が大当りになったときの内訳を、時短状態となる大当たりが20%、確変状態となる大当りが80%としてもよい。
以下に、このような操作部を用いて実行されるリーチ演出や遊技状態の変更条件についての実施形態を遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される表示内容とともに説明する。
従来、キャラクタ等の画像を表示手段に表示することで装飾図柄の変動表示結果を示唆する演出が行われていた(例えば、特開2016-179063号公報、特開2010-022544号公報)。例えば、装飾図柄の変動停止前に所定のキャラクタの画像を表示することで、その装飾図柄の変動表示結果が大当りとなる確率が所定の確率(例えば10%)であることが遊技者に対して示唆される演出が実行されていた。
ところが、遊技者によっては必ずしもそのような示唆演出を見ることを好まない場合がある。例えば、ある示唆演出が複数回表示されたものの、その示唆演出が表示された直近の複数回の変動表示の結果がいずれもハズレを示す変動表示結果となった場合には、その示唆演出に対して、「またハズれるのでは・・」といった不信感を覚えたり、あるいはその示唆演出に対して、験が悪いと感じたりして、その示唆演出を見たくないと考える場合がある。このような傾向は、遊技者に対して、所定の操作部への操作を要求し、操作受付に基づいて所定の期待度を示す表示が行われる示唆演出において顕著である。このような場合に、遊技者にとっては、わざわざ操作手段を操作したのに、見たくもない示唆演出を視認させられことで、興趣の低下がおこりうる。
また、変動表示の結果が中途半端な期待度で示唆されるのではなく、変動表示の結果が明確に報知されることを好む遊技者も存在する。このような遊技者にとって、低期待度(例えば10%)の示唆演出を見せられることはかえって興趣の低下を招くおそれがある。
しかしながら、従来このような遊技者の存在は考慮されておらず、示唆演出の実行態様について改善の余地があった。以下に示す実施形態においては、このような遊技者が存在することを考慮して、興趣の低下を抑制できるように構成した実施形態について説明する。
以下に、図308等を参照して、自戦車と敵戦車との戦闘シーンにおいて、新開発のシールド弾を発射可能な自戦車からシールド弾を発射することで防御シールドが表示される「シールド弾リーチ」について説明する。
図308は、本実施形態の「シールド弾リーチ」の進行態様を示すタイムチャートである。このタイムチャートでは、1回の始動入賞に対応して特別図柄の変動表示を34秒間かけて実行する演出パターンの実行が主制御基板1310において決定された際に、周辺制御基板1510による制御によって遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において装飾図柄の変動表示が34秒間かけて実行される演出態様の進行状況が示されている。なお、特別図柄及び装飾図柄の変動表示の終了後、特別図柄の停止表示及び装飾図柄の停止表示が1秒間かけて実行される。また、表示領域においては、装飾図柄の変動表示に加えて、自戦車の画像、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、防御ボタン3740を模した模擬画像等の表示が行われるが詳細は後述する。
また、図309、図310は、図308を参照して説明するタイムチャートの所定のタイミングにおける遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の表示態様を示している。
なお、図308に示すタイムチャートにおいては演出のタイミングを説明するために時間経過に応じてt0、t1~t34、t35等と表記してある。各タイミング間の時間はそれぞれ1秒である。なお、これらの点は、断りがない限り後述する他の実施形態や演出例においても同様である。
また、図313~図360に示す各実施形態は、基本的には、図308~図312を参照して示した実施形態を変形したものである。したがって、図313~図360に示す各実施形態の説明において特段の言及がない構成(例えば、装飾図柄の変動開始時の表示態様や、停止時の表示態様等)については、図308~図312に示す実施形態における実施形態が適用可能である。
図308に示すタイムチャートにおいては、タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。タイミングt0からタイミングt5にかけては、図303(b)に示すように左・中・右の装飾図柄の変動表示が行われる。タイミングt5において、図303(c)に示すように左の装飾図柄と右の装飾図柄が同じ図柄(本実施形態においては数字の「3」からなる図柄)が仮停止表示されてリーチ状態が発生すると、左・中・右の装飾図柄が縮小されて表示領域の左上に表示されるようになる。同時に、表示領域に道を前進している自戦車の画像等が表示される。また、タイミングt5からタイミングt27までの期間において、防御ボタン3740の操作受付が有効となる。
図309(a)は、タイミングt5において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。表示領域の左上にリーチ状態となった各装飾図柄(「3」「↓」「3」)が、表示領域の下部中央に自戦車の画像が、表示領域の左右方向中央に自戦車が移動する道路の画像が、表示領域の上部に水平線と空の画像が、表示領域の右下に演出上のキャラクタである「ダイナ大佐」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、表示領域の左下に演出上のキャラクタである「マイト軍曹」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が表示された状態を示している。なお、遊技者自身は、自戦車の操縦を行う少尉という設定であり、少尉よりも階級が上の「ダイナ大佐」と、少尉よりも階級が下の「マイト軍曹」とともに自戦車で戦場を移動していく演出が実行される。このような構成とすることで、仮想現実的なリーチ演出に対する没入感を増すことが可能となる。
図309(a)の「ダイナ大佐」のセリフに示されるように、防御ボタン3740を長押しすることで、自戦車の手前にシールド画像を表示する演出が行われるが詳しくは後述する。
タイミングt9において、白色をした敵戦車の画像の表示が表示領域の右上において開始され、左方向に移動する表示が行われる。図309(b)は、タイミングt10において、敵戦車の画像が道路に向けて左方向に移動中の状態を示している。
タイミングt11において、表示領域内を右から左に移動してきた白色の敵戦車の画像が道路上に位置する状態となる。なお、このタイミングで、白色の敵戦車の画像が赤色の敵戦車の画像に差し替えて表示される場合がある。同時に、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となるとともに、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が「マイト軍曹」のセリフの右側に表示される。攻撃ボタン3710の操作有効期間はタイミングt11からタイミングt14にかけての3秒間継続される。
道路上に表示される敵戦車の画像としては、白色をした敵戦車の画像と赤色をした敵戦車の画像との2種類が用意され、白色の敵戦車の画像が表示された場合よりも、赤色の敵戦車の画像が表示された場合の方が、特別抽選結果が大当りとなる可能性が高くなるように敵戦車画像の表示割合が設定されている。
また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像としては、白色をした模擬画像と赤色をした模擬画像との2種類が用意され、白色の模擬画像が表示された場合よりも、赤色の模擬画像が表示された場合の方が、特別抽選結果が大当りとなる可能性が高くなるように敵戦車画像の表示割合が設定されている。
敵戦車の画像の色と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色の組み合わせによって大当たりの期待度を示唆してもよい。
例えば、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色が両方白色の場合の期待度が10%、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色の一方が白色で他方が赤色の場合の期待度が20%、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色が両方赤色の場合の期待度が30%となるように出現割合を設定してもよい。
なお、敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した模擬画像のうち、いずれか一方の色のみが白色から、赤色になりうるように構成し、期待度を示唆するようにしてもよい。また、敵戦車の画像の色と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色の組み合わせによっては、大当りの期待度が100%、すなわちその組み合わせが表示された時点で大当たりの発生が確定するパターンを用意するようにしてもよい。
図309(c)は、タイミングt12において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した白色の模擬画像と、白色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
一方、図309(e)は、タイミングt11からタイミングt12において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した赤色の模擬画像と、赤色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間中(タイミングt11~タイミングt14)に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が飛び出す画像表示が行われるとともに、敵戦車の画像が、破壊された画像へと変化する。また、砲弾が爆発した画像が表示される。また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示が終了する。
図308(b)は、攻撃ボタン3710の操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われた場合の表示態様を示すタイムチャートである。また、図308(c)は、攻撃ボタン3710の操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われた場合の表示態様を示すタイムチャートである。
敵戦車の破壊画像の表示と砲弾の爆発画像の表示は攻撃ボタン3710が押されたタイミングから3秒間継続する。例えば、タイミングt13において、攻撃ボタン3710を操作した場合には、タイミングt16まで、敵戦車の破壊画像の表示と砲弾の爆発画像の表示が継続される。
砲弾が爆発した画像としては、砲弾が中程度に爆発した画像と、砲弾が大きく爆発した画像との2種類が用意されており、爆発の程度が大きいほど、大当りの期待度が高くなるように表示割合が設定されている。例えば、それまで表示されていた敵戦車の画像と攻撃ボタン3710を模した画像により示されていた期待度に対して、砲弾が中程度に爆発した画像が表示された場合には期待度が+10%上昇し、砲弾が大きく爆発した画像が表示された場合には期待度が+20%上昇するように演出の発生割合を設定してもよい。
図309(d)は、タイミングt13からタイミングt16にかけて、表示領域において、白色の敵戦車が破壊された画像と砲弾が中程度に爆発した画像が道路上に表示された状態を示している。一方、図309(f)は、タイミングt13からタイミングt16にかけて、表示領域において、白色の敵戦車が破壊された画像と砲弾が大きく爆発した画像が道路上に表示された状態を示している。なお、図309(e)を参照して示した実施形態のように赤色の敵戦車が表示された場合においても同様に赤色の敵戦車が破壊された画像に加えて、砲弾が中程度に爆発した画像あるいは砲弾が大きく爆発した画像のいずれかが道路上に表示された状態となる。このように移動中の戦車画像の色と戦車の破壊画像の色は同じ色となる。
図308(c)は、操作有効期間内に、攻撃ボタン3710に対する操作が行われなかった場合に表示領域に表示内容を示すタイムチャートである。操作有効期間内に、攻撃ボタン3710に対する操作が行われなかった場合には、操作有効期間の終了タイミングであるタイミングt14において、自戦車から砲弾が飛び出す画像演出が表示されるとともに、敵戦車の画像が破壊された画像へと変化する。また、砲弾が中程度に爆発した画像か砲弾が大きく爆発した画像のいずれかが表示される。また、破壊画像の表示はタイミングt14からタイミングt17の3秒間継続する。これらの表示態様は攻撃ボタン3710への操作が行われた場合と同様である。
このように、遊技者は攻撃ボタン3710への操作を行っても行わなくても表示タイミングおよび敵戦車の左右方向の位置以外は同じ表示演出を視認することとなる。そして、視認された表示演出の演出態様によって特別抽選結果が大当りとなる期待度を認識することとなる。
タイミングt9から最長でタイミングt17(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)にかけてこのような表示演出が行われたのち、タイミングt17から最長でタイミングt25(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)にかけて、再度同様の演出が行われる。また、再度行われた演出においても同様に特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆される。
なお、タイミングt9から最長でタイミングt17(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)、タイミングt17から最長でタイミングt25(攻撃ボタン3710の非操作時の場合)にかけて、敵戦車が移動し破壊される演出を実行する例を示したが、前者のタイミングのみにおいて敵戦車が移動し破壊される演出が実行される演出パターンが実行されうるようにしたり、後者のタイミングのみにおいて、敵戦車が移動し破壊される演出が実行される演出パターンが実行されうるようにしてもよい。また、2回のタイミングにおいて、敵戦車が表示されない演出パターンが実行されうるようにしてもよい。この場合には、遊技者は攻撃ボタン3710を操作することなく「シールド弾リーチ」演出が終了することとなる。
敵戦車が表示されない演出パターンよりも、敵戦車が表示される演出パターンの方が大当り期待度が高くなるように演出パターンの出現割合を設定するとよい。また、敵戦車が1回のみ移動し破壊される演出パターンよりも、敵戦車が2回移動し破壊される演出パターンの方が大当り期待度が高くなるように演出パターンの出現割合を設定するとよい。このような構成とすることで、この示唆演出が実行された場合に、敵戦車の移動と破壊が0回から2回行われうるため、敵戦車の出現態様(色・回数)と敵戦車の破壊態様への遊技者の期待感は高まることとなる。なお、敵戦車の移動と破壊が3回以上行われる演出パターンを実行可能に構成してもよい。
図308(d)は、防御ボタン3740に対する操作が行われなかった場合の表示内容を示すタイムチャートである。図308(d)に示すように防御ボタン3740に対する操作が行われなかった場合には、防御ボタン3740の操作に基づく演出表示は行われない。図309(c)~図309(f)は防御ボタン3740の操作に基づく演出表示が行われなかった場合の表示領域における表示態様を示している。
次いで、防御ボタン3740に対する操作が行われた場合の表示領域における表示態様について説明する。
防御ボタン3740の操作有効期間中(タイミングt5~タイミングt27)に、防御ボタン3740を長押しすることで、自戦車の画像と敵戦車の画像との間に、敵戦車からの攻撃を防ぐという設定のシールド画像が表示される。なお、防御ボタン3740が0.5秒間、押下され続けることを長押しが開始されたと判定する条件としてもよい。また、防御ボタン3740の長押しが継続される限り、シールド画像の表示は継続される。
なお、シールド画像の形状は図中においては、横長の楕円形としているが、シールド画像の形状が表示中に動的に変化するように構成してもよい。また、シールド画像が断続的に表示されてもよい。例えば、防御ボタン3740の長押しが継続されている場合、シールド画像の表示が開始されてから徐々に、シールド画像が小さくなっていき、シールド画像が完全に表示されなくなったタイミングでシールド弾が自動的に発射されてシールド弾が爆発し、新たなシールド画像が表示されるような表示演出を繰り返し行ってもよい。シールド画像の表示の継続にはこのような表示態様も含まれるものとする。
図308(e)は防御ボタン3740の操作有効期間中に防御ボタン3740が長押しされた場合の表示態様を示すタイムチャートである。このタイムチャートに示すように、遊技者によって長押しが行われていると判断されたタイミングt7から、遊技者が防御ボタン3740から手を離して長押しが終了するタイミングt24にかけて、シールド画像の表示が表示される。このように遊技者の防御ボタン3740の操作に基づいてシールド画像を表示することで、敵戦車の画像の色、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色、敵戦車の破壊態様を隠すことが可能である。
例えば、図310(a)は、図309(a)に示した表示が行われたあとのタイミングであって、敵戦車画像が非表示の期間(例えば、タイミングt6~タイミングt9)において、遊技者による防御ボタン3740の長押しが操作されたときに表示される表示状態を示しいてる。図中に示すように防御ボタン3740の長押しが検知されたことに基づいて、シールド画像が表示される。また、「ダイナ大佐」のセリフ画像も、シールド画像の表示に対応したものとなっている。
図310(b)は、敵戦車の画像が表示され道路に向けて移動中の所定のタイミング(例えば、タイミングt9~タイミングt11)において、シールド画像が表示された状態を示している。すなわち、図309(b)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図310(b)に示す表示状態となる。
図310(c)、図310(e)、は、敵戦車の画像が道路上に表示され、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示された状態(例えば、タイミングt11~タイミングt14)において、シールド画像が表示された表示態様を示している。すなわち、図309(c)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図310(c)に示す表示状態となる。同様に、図309(e)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図310(e)に示す表示状態となる。
このとき、敵戦車画像の色や、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色によって、特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆されるものの、これらの画像がシールド画像によって隠されていることで、大当りとなる期待度を認識しがたくすることができるようになっている。
図310(d)、図310(f)は、敵戦車が破壊された画像が表示された状態(例えば操作有り時にはタイミングt12~タイミングt15、非操作時にはタイミングt14~タイミングt17)において、シールド画像が表示された状態の一例を示している。すなわち、図309(d)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図310(d)に示す表示状態となる。同様に、図309(f)を参照して示した表示状態において、シールド画像が表示されていた場合には図310(f)に示す表示状態となる。
このとき、砲弾の爆発態様や敵戦車の破壊画像の色によって、特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆されるものの、これらの画像がシールド画像によって隠されていることで、大当りとなる期待度を認識しがたくすることができるようになっている。
シールド画像によって、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像や砲弾の爆発態様を隠すには、シールド画像の表示優先順位を、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像や砲弾の画像の表示優先順位よりも高くするとよい。また、「ダイナ大佐」や「マイト軍曹」のセリフが表示されるウィンドウの表示優先度をシールド画像の表示優先度よりも高くするとよい。
なお、防御ボタン3740の操作受付期間は、リーチ演出が始まったタイミングであるタイミングt5から敵戦車の2度目の破壊画像の表示が行われた後のタイミングt27までである。また、防御ボタン3740の長押しが行われていたとしても、シールド画像の表示は防御ボタン3740の操作有効期間の終了と同時に終了する。
このような構成によれば、期待度を示唆する演出表示を、遊技者の好みに応じて視認しがたい状態とすることができるため、期待度を知りたくない遊技者に対してストレスのない遊技環境を提供することが可能となる。
例えば、特に図309(b)に示すように敵戦車の画像が表示領域の右側に表示されたタイミングで防御ボタン3740を操作することで、遊技者はその後に示される期待度を示す画像を自分の好みやその日の気分によって視認しがたくすることができる。
図309(a)~図309(f)、図310(a)~図310(f)を参照して、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色を白色や赤色とする実施形態を示したが、これらに加えて、期待度が100%である金色により、敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像を表示する演出パターンを実行することがあるように構成してもよい。特に敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像が2回表示されるパターンの1回目に表示するように構成するとよい。この場合、遊技者は2回目の敵戦車の画像の表示については、防御ボタン3740の長押しを中止することで、シールド画像の表示が行われることなく、大当りが発生することが確定した「シールド弾リーチ」演出を楽しむことができる。
なお、遊技者が、攻撃ボタン3710と間違えて、防御ボタン3740を操作してしまう可能性がある。この場合、攻撃ボタン3710を模した模擬画像や、移動中の敵戦車の画像、敵戦車の破壊画像、砲弾の爆発画像を視認することが困難となるため、かえって興趣が低減してしまうおそれがある。そこで、本実施形態においては、上述したように、防御ボタン3740を単に押下するだけではなく、防御ボタン3740が長押しされることを条件として、シールド画像が表示されるよう構成している。このような構成とすることで、防御ボタン3740を間違えて操作してしまったとしても、即座にシールド画像が表示されるわけではないため、示唆演出を見たい遊技者がストレスを感じる、といった事態の発生を防止できる。
防御ボタン3740に対する長押しの終了とともに、シールド画像の表示を終了する実施形態を示したが、長押しを終了してから、所定秒数(6秒間)シールド画像の表示を継続してもよい。
遊技者が防御ボタン3740を長押しすることで、シールド画像が同心円状に段階的に大きくなっていき、遊技者が防御ボタン3740から手を離すとシールド画像が同心円状に段階的に小さくなるように構成してもよい。例えば、シールド画像が2秒間かけて同心円状に段階的に大きくなっていき、シールド画像が2秒間かけて同心円状に段階的に小さくなるように構成してもよい。このような構成とすることで、防御ボタン3740を間違えて操作してしまった場合であっても、防御ボタン3740から速やかに手を離すことで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像や敵戦車画像の視認性が回復するため、示唆演出を見たい遊技者がストレスを感じる、といった事態の発生を防止できる。また、このようにシールド画像の表示態様を変化させることで、期待度を示す画像が、シールド画像によって、まったく隠れない態様、一部が隠れる態様、すべて隠れる態様のいずれかの表示態様から他の表示態様に変化しうるように構成してもよい。
なお、遊技者による操作に基づいて、シールド画像の表示態様が変化する例を示したが、表示中のシールド画像の表示態様が、遊技者による操作によらずに変更可能に表示されるように構成してもよい。例えば、シールド画像の大きさが自動的に大きくなったり小さくなったりするように構成したり、シールド画像の形状が周期的に変化するように構成したり、シールド画像の透明度が変化するように構成してもよい。また、これらの表示態様を組み合わせてもよい。また、このようにシールド画像の表示態様を変化させることで、期待度を示す画像(攻撃ボタン3710を模した模擬画像や敵戦車画像)が、シールド画像によって、まったく隠れない態様、一部が隠れる態様、すべて隠れる態様のいずれかの表示態様から他の表示態様に変化しうるように構成してもよい。
防御ボタン3740を長押しすることに代えて、あるいは加えて、遊技者によって防御ボタン3740が連打されたことが検知されたときに、所定秒数シールド画像を表示するように構成してもよい。図308(f)はこのように変形した演出態様を示すタイムチャートである。このタイムチャートにおいては、遊技者による防御ボタン3740の連打が検知されたことに基づいて、タイミングt10からタイミングt16にかけての期間と、タイミングt18からタイミングt24にかけての期間において、シールド画像が表示されたことを示している。なお、1秒間に4回以上押下されることを連打が行われたと判定する条件としてもよい。なお、シールド画像が表示された後は、連打を継続する必要はなく、シールド画像はあらかじめ定められた秒数(6秒間)表示される。
なお、防御ボタン3740の長押しや連打に代えて、防御ボタン3740が押下された場合に、所定の抽選を行い1/3の確率でシールド画像が表示されるように構成してもよい。
また、ミッションボタン3700と防御ボタン3740が同時に押下された場合に、シールド画像が表示されるように構成してもよい。あるいは、図302を参照して説明した操作部を採用した場合には、右レバー3730を前方に傾けながら防御ボタン3740が押下された場合にシールド画像が表示されるように構成してもよい。
このように、防御ボタン3740の操作に基づいて、防御ボタン3740に関する特定の条件が満たされた場合に、シールド画像が表示されるように構成することで、遊技者が誤って防御ボタン3740を操作してしまった場合でも、即座にシールド画像が表示される、といった事態の発生を防止でき、示唆演出の視認性が妨げられることがない。
攻撃ボタン3710のみ操作が有効となる戦車リーチ演出が実行された変動表示の結果が連続して所定回数(例えば、3回や5回)ハズレを示す結果となった場合に、防御ボタン3740に対する操作受付を有効とし、シールド画像が表示される「シールド弾リーチ」を実行可能とするように構成してもよい。また、「シールド弾リーチ」が実行された変動表示の結果が大当りを示す結果となったことを条件として、防御ボタン3740に対する操作受付を無効とし、攻撃ボタン3710のみ操作が有効となる戦車リーチ演出が実行された変動表示の結果が連続して所定回数(例えば、3回や5回)ハズレを示す結果となるまで、防御ボタン3740が操作されてもシールド画像の表示が表示されないように構成するとよい。このような構成とすることで、防御ボタン3740の誤操作を無効としつつ、遊技者がハズレの特別抽選結果が連続した際に感じる不満感を軽減することが可能となる。
防御ボタン3740を押すことで表示されるシールド画像の表示時間は、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示時間よりも長く設定するとよい。例えば、本実施形態においては、操作有効期間前の敵戦車の移動時間を2秒、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示時間は3秒としているが、防御ボタン3740の押下に基づいて表示されるシールド画像の表示時間を6秒とするとよい。このような構成とすることで、一度、シールド画像の表示が開始されれば、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示が終了するまで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を隠した状態を維持することができ、遊技者の操作負担を軽減することができる。
攻撃ボタン3710の操作後、あるいは、攻撃ボタン3710の有効期間終了タイミングにおいて、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像が表示されるが、これらの画像についてもシールド画像によって隠されるようにシールド画像の表示時間を決定してもよい。例えば、本実施形態においては、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像の表示時間を3秒としているが、防御ボタン3740を押すことで表示されるシールド画像の表示時間を6秒とするとよい。このような構成とすることで、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像をシールド画像によって隠すことができる。
本実施形態においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を最大3秒間、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像の表示時間を3秒としているが、シールド画像の表示時間をこれらの合計時間よりも長い時間(例えば、10秒間)としてもよい。このような構成とすることで、敵戦車の移動中に、シールド画像を表示することで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車が破壊された画像と砲弾が爆発した画像の双方をシールド画像によって隠すことができる。
所定時間表示されているシールド画像の表示を、遊技者が中止できるように構成してもよい。例えば、シールド画像の表示中にミッションボタン3700あるいは防御ボタン3740を押すことで、シールド画像の表示が終了するように構成するとよい。このような構成とすることで、期待度を示唆する演出の一部を視認することで、実は期待度が高いことを示す演出が実行されていることに気が付いた遊技者に対して、その演出が視認可能な状況を速やかに提供することができる。あるいは、所定以上の期待度を示す示唆演出が開始された場合には、自動的にシールド画像の表示を中止するように構成してもよい。例えば、期待度が100%である金色の敵戦車の画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示された場合には、自動的に、シールド画像の表示を中止するように構成するとよい。
一方、シールド画像の表示の中止がボタン押下などの簡単な条件が満たされることで実行されように構成した場合には、遊技者がボタンの誤操作を行うことで、演出態様が容易に視認可能な状態となってしまう。そこで、ミッションボタン3700あるいは防御ボタン3740の押下に基づいて特定の条件が満たされた場合に、シールド画像の表示の中止を行うとよい。具体的には、上述したようなシールド画像の表示を開始するときと同様の条件を、シールド画像の表示を中止するときの条件として採用するとよい。
シールド画像の表示が行われている状態において、シールド画像の表示を中止するための操作方法を表示するように構成してもよい。例えば、「ダイナ大佐」のセリフウィンドウに「この弱虫が!ミッションボタンを押してシールドを解除するんだ!」というセリフを表示したり、「この弱虫が!防御ボタン3740を押してシールドを解除するんだ!」といったセリフを表示するとよい。このような構成とすることで、遊技者が間違ってシールド画像を表示してしまった場合であっても、速やかにシールド画像の表示を終了することができる。
図308(e)を参照して示した実施形態においては、有効期間中において防御ボタン3740の操作を複数回受付可能とすることで、シールド画像を複数回表示することが可能に構成してある。また、防御ボタン3740の長押しを続ける限り、シールド画像の表示時間が延長され、継続して表示されるように構成してある。これにより、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車が破壊された画像、砲弾が爆発した画像をすべて視認困難とすることができる。
シールド画像の表示ができない、あるいは、表示中のシールド画像の表示が終了する表示演出を実行可能に構成してもよい。例えば、高期待度を示唆する画像(例えば赤色や金色の画像)が表示されたタイミングで、シールド画像の表示を終了し、高期待度を示唆する画像が表示されている所定期間、あるいは、高期待度が示唆される装飾図柄の変動表示が終了するまで、遊技者によってシールド画像の表示が行えないように構成してもよい。あるいはシールド画像の表示中に、第一始動口2002又は第二始動口2004への始動入賞が発生し、遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果の先読み結果によって、高期待度の演出を行うことが決定されたタイミングで、シールド画像の表示を終了し、先読みの対象となった装飾図柄の変動表示が終了するまでの期間、「シールド弾リーチ」演出を継続するとともに、遊技者によってシールド画像の表示が行われないように構成してもよい。また、この場合の表示演出として、シールド画像よりも大きい敵戦車の画像を表示するようにしてもよい。
このように、所定の条件の成立に基づいて、シールド画像を遊技者から視認できない状態とすることで教師を向上させることができる。また、シールド画像よりも大きい所定の画像を表示することで、遊技者に有利な状態が発生する期待感を高めることができる。
なお、本実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始後に、防御ボタン3740の操作受付期間を開始するようにしていたが、装飾図柄の変動表示開始と同時に、防御ボタン3740の操作受付期間を開始するようにしてもよい。この場合、タイミングt0において、図309(a)に示した態様の表示を行うとよい。
なお、本実施形態においては、防御ボタン3740の操作受付期間を装飾図柄の変動表示が停止する前に終了するようにしていたが、装飾図柄の変動表示の終了タイミング(タイミングt35)まで、防御ボタン3740の操作受付を継続してもよい。このような構成とすることで、シールド画像によって、遊技者の意思に応じて、特別抽選結果を示す装飾図柄の停止態様を視認困難とすることが可能となる。
これらの実施形態を組み合わせて、装飾図柄の変動開始(タイミングt0)から変動表示の終了(タイミングt35)まで、シールド画像を表示可能に構成してもよい。
防御ボタン3740の連打や、防御ボタン3740が操作された際に行う1/3の抽選等を条件として、シールド画像を所定時間(6秒間等)表示する実施形態を示したが、所定時間を遊技者が設定できるように構成してもよい。例えば、装飾図柄の変動表示が行われておらず、大当り遊技中でもない、デモ期間中に、左レバー3720や右レバー3730を傾けることで、シールド画像の表示時間を例えば、5秒~60秒の間で設定可能に構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者の気分に即した態様で、シールド画像を表示することができるようになる。
シールド画像を表示することが可能な期間を装飾図柄の変動回数で遊技者が設定可能に構成してもよい。例えば、装飾図柄の変動回数として20回を設定した場合には、遊技者が設定を行ってから、装飾図柄の変動回数が20回転するまでの期間に発生した戦車リーチ演出において、防御ボタン3740を操作することで、シールド画像の表示を行うことができるようになる。一方、遊技者が設定を行わなかった場合には、戦車リーチ演出中に防御ボタン3740を操作したとしても、シールド画像の表示が行われない。
シールド画像の表示中に、再度シールド画像の表示を行う条件が満たされた場合であっても、新たなシールド画像の表示は行わない。これにより過度な演出が実行されることを防止できる。一方、シールド画像の表示中に、再度シールド画像の表示を行う条件が満たされた場合には、シールド画像の表示を行う条件が満たされたタイミングを起点として表示中のシールド画像の表示時間が延期されるように構成してもよい。このような構成によれば、過剰な演出を抑制しつつシールド画像によって示唆演出を隠し続けることが可能となる。
一方、シールド画像の表示中に、再度シールド画像の表示を行う条件が満たされた場合には、即座に新たなシールド画像の表示を行うように構成してもよい。この場合、表示中のシールド画像の表示を中断して、新たなシールド画像の表示を行ってもよいし、表示中のシールド画像に加えて、新たなシールド画像の表示を行ってもよい。このような構成とすることで、シールド画像が表示されない時間を短くすることができ、また、シールド画像が表示される時間を容易に延長することが可能となる。
また、敵戦車の画像の種類、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の種類、砲弾の爆発画像の種類に対応した演出音を出力するように構成してもよい。この場合、出力された演出音によっても、遊技者に期待度が示されることとなる。
一方で、期待度を知りたくない遊技者にとっては、このような演出音の出力は好ましいものではない。そこで、シールド画像を表示する際に、シールド画像が表示されるタイミングで特別音の出力を開始してもよい。そして、特別音の出力は、シールド画像の表示が終了するまで継続するとよい。
また、特別音を出力する際には、演出音の音量を抑制してもよい。演出音の音量の抑制は、シールド画像の表示が終了するまで継続するとよい。また、特別音の音量を演出音の音量よりも大きくしてもよい。あるいはこれらの双方を採用してもよい。
このような構成とすることで、演出音が音量低下によって聞こえにくくなったり、演出音が特別音によって聞こえにくくなったりするため、演出音によって期待度が示唆されていたとしても、示される期待度をわかりにくくすることができる。
なお、敵戦車が出現した際に、期待度を示さない所定の演出音を出力するように構成してもよい。この場合、期待度を知りたくない遊技者は、所定の演出音を聞いたタイミングで速やかに防御ボタン3740を操作することで、シールド画像を表示させ、また、特別音の出力を開始することができる。
遊技者に有利な遊技状態、例えば、装飾図柄の変動時間が短い時短状態や、特別抽選の結果が大当たりとなる確率が高まった確率変動状態においても、示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、防御ボタン3740を操作したとしてもシールド画像が表示されないように構成してもよい。このような、構成とすることで、大当りが通常よりも発生しやすい遊技状態において、間違って防御ボタン3740を操作してしまい、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像や敵戦車が破壊された画像が見えにくくなることを防止でき、期待度が高い演出を遊技者が見逃すといった事態の発生を防止できる。
一方、時短状態や確率変動状態のような遊技者に有利な遊技状態において示唆演出を実行可能とした場合、防御ボタン3740の操作に対応してシールド画像が表示されるように構成してもよい。このような、構成とすることで、大当りが通常よりも発生しやすい遊技状態においても、示唆演出を隠すことができる。
あるいは、遊技者に有利な遊技状態においては、通常の状態と比べて、シールド画像の大きさを小さくしたり、シールド画像の表示時間を短くしたりすることで、シールド画像によって隠される示唆演出の視認性をやや高めるようにしてもよい。
また、大当り遊技状態中において、示唆演出を実行可能としてもよい。この場合の示唆演出においては、大当り遊技状態終了後に再び大当りが発生する期待度を保留の先読みを行なうことで報知したり、大当り終了後に通常状態よりも有利な状態である時短状態や確率変動状態に移行するか否かの期待度を報知したりするとよい。例えば、10ラウンド大当りが実行されているときに、3ラウンド目から5ラウンド目にかけて、このような示唆演出を行うとよい。このような、構成とすることで、大当り後に発生する遊技状態を知りうるタイミングにおいて誤って防御ボタン3740を操作してしまい、敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車が破壊された画像が見えにくくなることを防止できる。
一方、大当り中において示唆演出を実行可能とした場合、防御ボタン3740の操作に対応してシールド画像が表示されるように構成してもよい。このような、構成とすることで、大当り中においても、示唆演出を隠すことができる。大当たり後の遊技状態を知りたくない遊技者が、大当り後の遊技状態についての期待度を認識しがたくすることができる。
自戦車が道路を移動する「シールド弾リーチ」演出と同様の演出を、通常状態における保留の先読みに基づく先読み演出として複数回の装飾図柄の変動にまたがって実行してもよい。
この場合、自戦車が道路を移動する表示演出が複数回の装飾図柄の変動開始から変動停止まで継続して行われるように構成するとよい。また、装飾図柄の変動中は、先読みの対象となった保留についての大当りの期待度を、上述したような、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、砲弾の爆発画像等によって示唆したり、防御ボタン3740の操作に対応して、シールド画像が表示され、これらの画像が視認しがたくなるように構成するとよい。そして、シールド画像の表示が複数回の装飾図柄の変動表示にまたがって、表示されるように構成するとよい。
なお、先読みの対象となった保留画像が、シールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。
このように、複数の装飾図柄の変動にまたがって、自戦車が道路を移動する示唆演出を行うことで、演出の一体感を出すことが可能となる。
自戦車が道路を移動する「シールド弾リーチ」演出によって大当たり状態に移行した場合には、大当りが発生した場合には、大当り状態中や大当り後にいたるまで、自戦車が移動する表示演出を継続してもよい。また、大当り遊技状態の発生後には、大当り遊技状態終了後に再び大当りが発生する期待度を保留の先読みを行なうことで報知したり、大当り終了後に通常状態よりも有利な状態である時短状態や確率変動状態に移行するか否かの期待度を自戦車が道路を移動する示唆演出によって報知したりするとよい。さらに、大当り後に、時短状態や確率変動状態となった場合には、時短状態や確変状態が終了するまで、自戦車が道路を移動する示唆演出を継続してもよい。この場合も、防御ボタン3740の操作に対応して表示されるシールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、砲弾の爆発画像等が視認しがたくなるように構成するとよい。
また、シールド画像の表示が、装飾図柄の変動表示状態、装飾図柄の停止表示状態、大当り遊技状態、大当り遊技状態後の装飾図柄の変動状態にまたがって、表示されるように構成するとよい。
このような構成とした場合でも、演出の一体感を出すことが可能となる。
シールド画像によって、敵戦車の画像の一部が視認不能となる例を示したが、シールド画像によって、敵戦車の画像のすべてが視認不能となるように構成してもよい。
図311(a)は、図310(e)を参照して示した演出例の変形例を示している。図311(a)に示す演出例においては、敵戦車の画像のすべてと攻撃ボタン3710を模した模擬画像の一部がシールド画像によって隠されている。
シールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の一部が視認不能となる例を示したが、シールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像のすべてが視認不能となるように構成してもよい。
図311(b)は、図310(e)を参照して示した演出例の変形例を示している。図311(b)に示す演出例においては、敵戦車の画像の一部と攻撃ボタン3710を模した模擬画像のすべてがシールド画像によって隠されている。
シールド画像によって、破壊された敵戦車の画像と砲弾の爆発態様の一部が視認不能となる例を示したが、シールド画像によって、破壊された敵戦車の画像と砲弾の爆発態様のすべてが視認不能となるように構成してもよい。
図311(c)は、図310(d)を参照して示した演出例の変形例を示している。図311(c)に示す演出例においては、破壊された敵戦車の画像と砲弾の爆発態様のすべてがシールド画像によって隠されている。
シールド画像が不透明であり、シールド画像よりも表示優先度が低い敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発態様がシールド画像によって、視認不能とされる例を示したが、シールド画像を半透明とし、表示優先度が低いこれらの画像が、シールド画像越しに、視認可能とされるように構成してもよい。
このように、第1操作部を模した模擬画像や操作部の操作に対応する対応表示の全体が、第2操作部に対する操作に基づいて表示される画像によって、隠された態様で表示することが可能となるため、これらの画像によって、示唆される期待度を隠すことができる。
また、第1操作部を模した模擬画像や操作部の操作に対応する対応表示の一部を、第2操作部に対する操作に基づいて表示される画像によって、隠された態様で表示することが可能となるため、これらの画像によって、期待度を示す画像の表示が行われていることを認識しつつ、画像によって示されている期待度を認識しがたくすることができる。
また、これらの画像における一部のみが期待度を示唆する態様とし、この期待度を示唆する箇所について、シールド画像によって、その一部を隠したり、そのすべてを隠すことができるように構成してもよい。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像の色によって、期待度を示す例を示したが、模擬画像の色に代えてあるいは加えて、模擬画像自体の形状や大きさを異なるものとしてもよい。そして、模擬画像自体の形状や画像の大きさによって、期待度を示唆するように構成してもよい。ここで、期待度が大きいときの方が、シールド画像からはみ出した面積が大きくなるように構成するとよい。また、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発態様についても、同様の構成を採用するとよい。このような構成とすることで、期待度が高いときには、期待度を示す画像がシールド画像によって隠されにくくすることができる。
シールド画像が表示された表示された状態において、より難易度の高い操作(例えば、防御ボタン3740のさらなる長押しや連打等)を行うことで、より大きなシールド画像が表示されるように構成してもよい。また、この大きなシールド画像によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発態様が、通常のシールド画像と比べて、より隠れるように構成してもよい。
このような構成とすることで、期待度を示唆する画像が隠される割合について、遊技者が関与することができるため、より一層興趣を向上させることができる。
図312(a)~図312(d)は、図309(c)を参照して示した演出例の変形例を示している。図312(a)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として小さいサイズの模擬画像が表示された演出例を示している。図312(b)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として小さいサイズの模擬画像とシールド画像を表示された演出例を示している。図312(c)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として大きいサイズの模擬画像が表示された演出例を示している。図312(d)は攻撃ボタン3710を模した模擬画像として大きいサイズの模擬画像とシールド画像を表示された演出例を示している。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像として小さいサイズの模擬画像が表示された場合よりも、攻撃ボタン3710を模した模擬画像として大きいサイズの模擬画像が表示された場合の方が、大当りの期待度が高くなるように構成されている。
このような構成とすることで、期待度が大きい模擬画像が表示された場合には、模擬画像のうち、シールド画像によって隠されていない面積が大きくなることで、期待度が大きいことを遊技者に認識させることができる。
なお、模擬画像に限らず、敵戦車の画像や破壊された敵戦車の画像の形状や大きさを異ならせることで、同様に、期待度を示唆するように構成してもよい。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発画像によって期待度を示唆する例を示したが、ある画像に適用される実施形態を、他の画像における実施形態に対して適用してもよい。あるいはある複数の画像に適用される実施形態を、他の複数の画像における実施形態に対して適用してもよい。
攻撃ボタン3710を模した模擬画像、敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像、砲弾の爆発画像によって期待度を示唆する例を示したが、これらの画像の一部分の表示態様によって期待度が示唆されるように構成してもよい。この場合、シールド画像によって少なくともこの一部分が隠されるように構成するとよい。このような構成とすることで、演出の進行状況を把握可能としつつ、期待度については認識不能または認識困難とすることができる。
このように、本実施形態における「シールド弾リーチ」によれば、第1操作部に係る期待度を示す所定の画像を、第2操作部の操作によって表示される画像によって視認しがたくすることで、期待度を知りたくない遊技者に対して、期待度を隠すという選択肢を提供でき、遊技興趣の低下を抑制することが可能となる。
従来、複数の操作部が設けられた遊技機が知られていた(例えば、特開2011-087638号公報)。また、操作部への操作が受付可能となる有効期間は装飾図柄の変動中の一部の期間に限られていた。そのため、遊技者によっては操作部を操作することへの欲求が高まったとしても、操作部への操作が行えないことにいらだちを感じる場合もあった。また、有効期間中に操作が行われた場合には操作に対応した表示演出が必ず行われるため、操作部への操作についてマンネリ感を覚えることもあった。そこで、以下に示す実施形態においては、このように考える遊技者が存在することを考慮して、装飾図柄の変動中において長期間操作可能な操作手段を設けるとともに、操作部への操作に対応して、必ず表示の変化が付与されるのではなく、さらに、特定の条件が満たされることを条件として特別な表示変化が付与されるように構成してある。
以下に、図308等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図313~図316に示すタイムチャート、図317、図318に示す表示例等を参照して説明する。本実施形態における「スペシャルマシンガンリーチ」演出においては、攻撃ボタン3710に係る機能や表示については、図308を参照して説明した実施形態と同様の表示が行われる。
一方、「スペシャルマシンガンリーチ」演出においては、防御ボタン3740ではなく、ミッションボタン3700に対する操作受付が有効となる演出パターンが実行される。ミッションボタン3700は装飾図柄がリーチ状態となり、自戦車が移動するリーチ演出が開始されたタイミング(タイミングt5)で操作受付が有効となる。操作受付は、敵戦車が2回表示されたあとのタイミングであるタイミングt27において終了する。
ミッションボタン3700に対する操作受付が有効となる期間(タイミングt5~タイミングt27)は攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる期間(タイミングt11~タイミングt14)よりも長く、ミッションボタン3700に対する操作受付が有効となる期間に攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる期間が包含されている。また、上述したように攻撃ボタン3710は操作有効期間中の操作受付に応じて必ず表示変化の付与が行われる。一方、ミッションボタン3700は操作が行われても、必ずしも操作に対応した表示が行われるわけではなく、あらかじめ定められた所定の確率(例えば1/3の確率)で表示領域に表示された表示変化の付与が行われる。例えば、ミッションボタン3700が操作されるごとに、1/3の確率で当りとなる抽選を行い、当りの結果が得られた場合には、表示領域において、スペシャルマシンガンから発射された弾丸が敵戦車に当たって爆発が起きた画像の表示が所定時間行われる。
また、ミッションボタン3700を模した模擬画像が、ミッションボタン3700の操作受付が有効となる期間(タイミングt5~タイミングt27)において継続して表示され、ミッションボタン3700の操作有効期間中であることが示される。
図313のタイムチャートは、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700のいずれも操作されなかった場合の演出例を示している。
図313に示すタイムチャートにおいては、タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。タイミングt0からタイミングt5にかけては、図303(b)に示すように左・中・右の装飾図柄の変動表示が行われる。タイミングt5において、図303(c)に示すように左の装飾図柄と右の装飾図柄が同じ図柄(本実施形態においては数字の「3」からなる図柄)が仮停止表示されてリーチ状態が発生すると、左・中・右の装飾図柄が縮小されて表示領域の左上に表示されるようになる。同時に、表示領域に道を前進している自戦車の画像等が表示される。また、タイミングt5からタイミングt27までの期間において、ミッションボタン3700の操作受付が有効となる。
図317(a)は、タイミングt5において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。表示領域の左上にリーチ状態となった各装飾図柄(「3」「↓」「3」)が、表示領域の下部中央に自戦車の画像が、表示領域の左右方向中央に自戦車が移動する道路の画像が、表示領域の上部に水平線と空の画像が、表示領域の右下に演出上のキャラクタである「ダイナ大佐」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、表示領域の左下に演出上のキャラクタである「マイト軍曹」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、「ダイナ大佐」のセリフ画像を表示するウィンドウ画像の左上にミッションボタン3700を模した模擬画像が表示された状態を示している。
図317(a)の「ダイナ大佐」のセリフに示されるように、ミッションボタン3700を操作することで、自戦車のスペシャルマシンガンから弾丸が発射されて移動表示される演出が行われるが詳しくは後述する。
タイミングt9において、白色をした敵戦車の画像の表示が表示領域の右上において開始され、左方向に移動する表示が行われる。図309(b)は、タイミングt10において、敵戦車の画像が道路に向けて左側に移動中の状態を示している。
タイミングt11において、表示領域内を右から左に移動してきた白色の敵戦車の画像が道路上に位置する状態となる。同時に、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となるとともに、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が「マイト軍曹」のセリフの右側に表示される。攻撃ボタン3710の操作有効期間はタイミングt11からタイミングt14にかけての3秒間継続される。
図317(b)は、タイミングt11において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した白色の模擬画像と、白色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。また、図317(c)は、タイミングt12において、表示領域において、攻撃ボタン3710を模した白色の模擬画像と、白色の敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
タイミングt14において、敵戦車の画像が道路の左端に到達した表示状態となる。また、攻撃ボタン3710に対する操作有効期間が終了する。図317(d)は、タイミングt14における表示状態を示している。
タイミングt14からタイミングt16にかけて、敵戦車の画像は表示領域において、左への移動を続け、タイミングt16において、敵戦車の画像が画面外に移動して、表示されない状態となる。
タイミングt27まで、ミッションボタン3700の操作有効期間とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が継続される。タイミングt27において、ミッションボタン3700の操作有効期間とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が終了する。
その後、タイミングt32からタイミングt34において、図303(f)に示す表示態様となり、タイミングt34において、装飾図柄が停止表示される。特別抽選結果がハズレの場合には、タイミングt34からタイミングt35にかけて、図303(g)に示す表示状態となり、特別抽選結果が大当りの場合には、タイミングt34からタイミングt35にかけて、図303(h)に示す表示状態となる。
図313のタイムチャートを参照して、攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700に対する遊技者の操作が行われなかった場合の演出例を示した。
次に、図314のタイムチャートを参照して、攻撃ボタン3710に対する遊技者の操作が行われた場合の演出例を示す。
図314のタイムチャートはタイミングt12において、攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合の演出例を示している。この場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲弾が移動する表示が行われる。図317(e)は、砲弾が移動中の表示例を示している。また、攻撃ボタン3710に対する操作が行われたタイミングであるタイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図317(f)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
次に、図315のタイムチャートを参照して、ミッションボタン3700に対する遊技者の操作が行われた場合の演出例を示す。
図315のタイムチャートはタイミングt12において、ミッションボタン3700に対する操作が行われた場合の演出例を示している。図315(a)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、スペシャルマシンガンから弾丸が発射され、弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示すタイムチャートである。また、図315(b)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、スペシャルマシンガンから弾丸が発射されたものの、弾丸が爆発した画像が表示されなかった演出例を示すタイムチャートである。
図315(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、スペシャルマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。図318(a)は、弾丸が移動中の表示例を示している。なお、タイミングt14において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図315(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図318(b)は、破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
一方、図315(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示されない演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せず、敵戦車の画像は左方向への移動を継続する。また、弾丸が爆発した画像の表示は行われない。図318(c)は、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せずに左方向への移動を継続されている状態(例えば、タイミングt14)における表示例である。
次に、図316のタイムチャートを参照して、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の双方に対して遊技者の操作が行われた場合の演出例を示す。
図316のタイムチャートはタイミングt12において、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700に対する操作が同時に行われた場合の演出例を示している。図316(a)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示すタイムチャートである。また、図316(b)は、ミッションボタン3700への操作が行われたものの、弾丸が爆発した画像が表示されなかった演出例を示すタイムチャートである。
図316(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲台から発射された砲弾が移動する表示と、スペシャルマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。図318(d)は、砲弾と弾丸が移動中の表示例を示している。また、タイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図316(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像と弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図318(e)は、破壊された敵戦車の画像、弾丸が爆発した画像、砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
一方、図316(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。図318(f)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
図318(e)に示すように、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される弾丸が爆発した画像の大きさは、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される砲弾が爆発した画像の大きさよりも大きい。また、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される砲弾が爆発した画像は、破壊された敵戦車の画像よりも、表示優先度が高く設定されている。また、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される弾丸が爆発した画像は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される砲弾が爆発した画像よりも、表示優先度が高く設定されている。
このような構成とすることで、ミッションボタン3700の操作に基づいて、必ずしも付与されることがない表示変化を目立たせた状態とすることができる。そのため、このようにして付与された表示変化を遊技者が見逃しにくくすることができる。
攻撃ボタン3710の操作受付については、遊技者が操作することで操作受付に対応して破壊された敵戦車の画像が表示される。そこで、遊技者としては、戦車を移動する演出中、攻撃ボタン3710を操作して、爆発画像を表示させるとともに、敵戦車の画像を破壊された表示態様としたのち、ミッションボタン3700を操作して、さらなる爆発画像を破壊された敵戦車の画像に対して付与することができる。一方、遊技者としては、攻撃ボタン3710を操作することなく、ミッションボタン3700のみを操作して、敵戦車の画像を破壊された敵戦車の画像に変化させることも可能である。
破壊された敵戦車の画像、ミッションボタン3700を模した模擬画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像の表示態様(色や大きさ、形状等)のうちの少なくとも1つによって大当たりの期待度を示唆するように構成するとよい。具体的には、図308等を参照して示した実施形態と同様の方法(各画像の色や大きさ、形状等)を採用するとよい。なお、これらの画像によって、大当りの期待度を示唆しなくてもよい。
このような構成によれば、ミッションボタン3700の操作を行ない、さらに特定の条件(1/3の抽選で当りとなる)が満たされることで、敵戦車の画像を破壊された敵戦車の画像に変化させることができる。また、破壊された敵戦車の画像に、弾丸が爆発した画像を付与することができる。そして、このような表示変化の付与が行われることで、遊技者はミッションボタン3700に対する操作が報われたと感じ、表示変化の付与を苦労して出現させたことに対して大きな喜びを感じるため、興趣を向上させることができる。
攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される爆発画像よりも、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される爆発画像の表示優先度が高く構成されている。このような構成とすることで、ミッションボタン3700の操作に加え、特定の条件(1/3の抽選で当たりとなる)を達成したときにのみ表示される画像の視認性が確保され、ミッションボタン3700の操作によって表示された画像の視認性が阻害されて、遊技者が不満を感じるといった事態の発生を防止できる。
攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作に応じて表示領域において行われる表示変化の態様として、出現比率の異なる複数の態様が表示されうるようにしてもよい。例えば、敵戦車の破壊画像として、破壊の程度が異なる3つの破壊画像があり、破壊度が大きい破壊画像が表示される確率が10%、破壊度が中程度の破壊画像が表示される確率が30%、破壊度が小さい破壊画像が表示される確率が60%となるように表示する破壊画像を選択し、破壊画像を表示してもよい。また、ミッションボタン3700を操作した場合にのみ極めて低確率(1%)で表示される破壊度が特大の敵戦車の破壊画像を設けてもよい。これによれば、表示変化付与を苦労して出現させた際に、さらに希少な表示変化付与が遊技者に示されることとなる。破壊画像に代えてあるいは加えて、爆発画像において同様の表示を行ってもよい。
攻撃ボタン3710を遊技者が操作しなかった場合に、攻撃ボタン3710の操作有効期間終了時(タイミングt14)に、自動的に砲台から砲弾が発射され、遊技者が操作を行わなくとも自動的に敵戦車の破壊画像の表示が行われるように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者はミッションボタン3700の操作に集中することができる。
本実施形態においては、敵戦車が表示されていないときに、ミッションボタン3700を操作し、自戦車が有するスペシャルマシンガンから弾丸を発射して、発射された弾丸が道路に当たって爆発する態様の表示を行うことが可能である。例えば、タイミングt5において、ミッションボタン3700を操作することで、タイミングt5からタイミングt6にかけて発射された弾丸が移動する表示が行われる。また1/3の抽選に当たった場合には、タイミングt6からタイミングt9の3秒間にかけて、発射された弾丸が地面にあたって爆発する態様の画像表示が行われる。
なお、ミッションボタン3700の操作に基づいて発射された弾丸によって、移動する敵戦車が破壊された画像となりうる操作タイミングとしては、敵戦車の移動期間であるタイミングt9からタイミングt16までとしてもよいし、攻撃ボタン3710の操作有効期間であるタイミングt11からタイミングt14までとしてもよい。
一方、攻撃ボタン3710が操作される前に遊技者がミッションボタン3700を操作し1/3の抽選に当たって、自戦車が有するスペシャルマシンガンから発射された弾丸が敵戦車に当たって爆発する態様の表示が行なわれた場合には、攻撃ボタン3710の操作有効期間中に攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合でも、攻撃ボタン3710の操作に対応する砲弾が移動する画像の表示や砲弾が爆発する画像の表示を行わないように構成してもよい。このような構成によれば、遊技者が自分の力で敵戦車を倒したように感じられる演出とすることができ、苦労して出現させた演出である弾丸が爆発する画像の表示に対する遊技者の満足感を高めることができる。また、砲弾が爆発する画像の表示が行われないことで、ミッションボタン3700を操作して、苦労して出現させた演出である弾丸が爆発する画像の表示の視認性を確保することができる。
なお、攻撃ボタン3710の操作に対応する砲弾が爆発する画像と破壊された敵戦車の画像が表示されている状況において、ミッションボタン3700が操作された場合には、ミッションボタン3700の操作に対応して、弾丸が爆発する画像を追加して表示するとよい。この場合には、敵戦車をより破壊できたような満足感を遊技者に与えることが可能となる。
図308等を参照して説明した実施形態と同様に、敵戦車の色や敵戦車の破壊態様によって期待度を示唆するように構成してもよい。この場合、ミッションボタン3700の操作によって表示される弾丸が爆発した画像によって、敵戦車の色や敵戦車の破壊態様の少なくとも一部が視認可能に構成されるとよい。このような構成とすることで、示された期待度の視認性を担保することができる。
また、期待度が低い示唆演出であった場合には、示唆演出が終了した後の所定の期間(例えば、タイミングt16~タイミングt27の期間)において、ミッションボタン3700を操作することで、弾丸が爆発した画像を1回または複数回表示することができるため、期待度が低い演出が実行されて低下した遊技に対する関心を回復することができる。
ミッションボタン3700を操作する実施形態を示したが、ミッションボタン3700に加えて、右レバー3730や左レバー3720を操作可能とし、右レバー3730や左レバー3720によって、スペシャルマシンガンの向きを左右方向に変えられるようにしてもよい。そして、スペシャルマシンガンが敵戦車の方を向いている場合には、ミッションボタン3700を操作したときの抽選が当たりとなる確率を1/3より当たりやすい確率である1/2としたり、スペシャルマシンガンが敵戦車の方を向いていない場合には、ミッションボタン3700を操作したときの抽選が当たりとなる確率を1/3より当たりにくい確率である1/10としてもよい。さらに、右レバー3730や左レバー3720の操作態様が非常に適切なものである場合には、抽選が当たりとなる確率を100%としてもよい。逆に右レバー3730や左レバー3720の操作態様が非常に不適切なものである場合には、抽選が当たりとなる確率を0%としてもよい。
この場合、遊技者は、右レバー3730や左レバー3720を操作しながら、ミッションボタン3700を操作して、敵戦車が破壊態様で表示されることを目指すこととなるので、より遊技に対する没入感を得ることが可能となる。また、敵戦車を破壊する画像が表示された場合には、大きな達成感を覚えることとなる。
なお、遊技店において、ミッションボタン3700を操作したときに、抽選が当たりとなる確率を変更できるように構成してもよい。あるいは、リアルタイムクロック機能を用いて、ミッションボタン3700を操作したときに、抽選が当たりとなる確率が、週ごとに変更されるように構成してもよい。このような構成とすることで、来店する遊技者の傾向に応じた演出の出現割合とすることができる。例えば、抽選が当たりとなる確率を1日ごとに0%、30%、100%、50%、0%・・と循環的に切り替えていってもよい。
ミッションボタン3700については、操作受付を有効とする期間において、操作指示表示を行う状況と、操作指示表示を行なわない状況とを有するように構成してもよい。例えば、ミッションボタン3700を模した模擬画像を表示する演出パターンと、ミッションボタン3700を模した模擬画像を表示しない演出パターンとを実行可能に構成してもよい。
このような、演出パターンの選択は、いずれの演出パターンを実行するかを遊技店の店員が選択できるように構成してもよいし、リアルタイムクロック機能を用いて、いずれの演出パターンを実行するかが、月ごとに変更されるように構成してもよい。例えば、パチンコ機1の導入から1か月間は、操作指示表示を行なわない演出パターンのみを実行可能とし、パチンコ機1の導入から1か月の経過後は、操作指示表示を行なわない演出パターンと操作指示表示を行なう演出パターンの双方を実行可能に構成するとよい。あるいは、「スペシャルマシンガンリーチ」の実行時に所定の確率(例えば半々の確率)で操作指示表示を行なわない演出パターンと操作指示表示を行なう演出パターンのいずれか一方を選択するとよい。
このような構成とすることで、操作指示表示を行わない演出パターンの場合には、表示領域における表示内容を単純化することができる。また、遊技に慣れない遊技者が複数の操作指示を示されて混乱するという事態の発生を抑制できる。一方で、遊技に慣れた遊技者は、操作指示表示が出ていない状況においても、ミッションボタン3700を操作し、自戦車が有するスペシャルマシンガンから弾丸を発射して、発射された弾丸があたって爆発する態様表示を行うことが可能となる。
ミッションボタン3700の操作に応じて、1/3の抽選が行われる例を示したが、この場合、表示変化の付与を期待する遊技者はミッションボタン3700を連打することとなる。一方、ミッションボタン3700の操作が単に連打のみであるのでは遊技者が飽きてしまうという問題もある。そこで、他の操作態様、例えば、ミッションボタン3700の長押しによって、1/3の抽選が行われるように構成してもよい。この場合、例えば、ミッションボタン3700が1秒間押され続けるごとに1回抽選を行うように構成するとよい。
また、ミッションボタン3700の操作受付が可能となったタイミングでいずれの操作が要求される演出パターンであるのかを遊技者に指示するとよい。例えば、ミッションボタン3700の連打が要求される演出パターンの場合には「ダイナ大佐」のセリフとして「ミッションボタン3700を連打しろ!」と表示し、ミッションボタン3700の長押しが要求される演出パターンの場合には「ダイナ大佐」のセリフとして「ミッションボタン3700を長押ししろ!」との表示を行うとよい。
このような構成とすることで、ミッションボタン3700を漫然と操作するのではなく、いずれの演出パターンが実行され、いずれの操作指示が提示されるのかに遊技者は緊張感をいだくこととなる。また、連打する場合よりも長押しするときの方が、抽選を受けられる回数が少なくなるため(一般には連打は1秒間に数回行うことができるので)、長押しが要求される演出パターンにおいて、敵戦車が爆発する態様表示が実現された場合には、遊技者はより大きな達成感を抱くこととなる。このように画像表示の難易度が異なる複数の演出パターンを設けることで、遊技興趣を向上させることができる。
なお、連打が要求される演出パターンと長押しが要求される演出パターンの出現比率は、遊技店の店員が選択できるように構成してもよいし、リアルタイムクロック機能を用いて、設定するように構成してもよい。
さらに、ミッションボタン3700についての操作指示の態様と異なる操作態様を遊技者が実行したときに、スペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われる演出パターンを実行可能に構成してもよい。
例えば、「ミッションボタン3700を連打しろ!」と表示される演出パターンで、操作指示に従ってミッションボタン3700が連打された場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われることはなく、操作指示とは異なる操作である長押しを行った場合に、ミッションボタン3700が1秒間押されるごとに1/2の確率で当たりとなる抽選を行い、抽選に当たった場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われるように構成するとよい。
逆に「ミッションボタン3700を長押ししろ」と表示される演出パターンで、操作指示に従ってミッションボタン3700が長押しされた場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われることはなく、操作指示とは異なる操作である連打を行った場合には、ミッションボタン3700が1回押されるごとに1/2の確率で当たりとなる抽選を行い、抽選に当たった場合には、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われるように構成するとよい。
長押し時と連打時とでは、異なる態様(色や形状を異ならせるとよい)の弾丸が爆発する画像を表示するように構成してもよい。
さらには、「ダイナ大佐」のセリフとして「スペシャルマシンガンを撃つには、ミッションボタンを・・・どうするんじゃったかな・・」というセリフを表示するミッションボタン3700の操作態様を指示しない演出パターンを実行可能に構成してもよい。なお内部的には、演出パターンとして、ミッションボタン3700の長押しが要求される演出パターンと、ミッションボタン3700の連打が要求される演出パターンのいずれかを実行するとよい。さらに、遊技者による操作態様が要求される操作態様と異なっていた場合には、「ダイナ大佐」のセリフとして「思い出したぞ!スペシャルマシンガンを撃つには、ミッションボタンを連打するんじゃ!」というセリフや「思い出したぞ!スペシャルマシンガンを撃つには、ミッションボタンを長押しするんじゃ!」というセリフを表示して、遊技者に対して適切な操作態様を促してもよい。このように、遊技者が操作態様を推定して行った操作が適切な操作態様であった場合や、遊技者が操作態様を推定して行った操作が適切でなく、適切な操作態様が操作指示表示されたのちに遊技者が適切な操作態様を行った場合には、あらかじめ操作態様の指示表示が行われていた場合と異なる特別な態様の弾丸が爆発する画像を表示するように構成してもよい。また、爆発する画像に対応してそれぞれ異なる特別な効果音を出力してもよい。
このような構成とすることで、遊技機から常に命令されているかのように感じる遊技者において、遊技機に対する反抗心を満足させることが可能となる。あるいは、偶然あるいは意図的に指示とは異なる操作を行った遊技者に対して驚きや満足感を与えることが可能となる。また、操作部に対する操作態様を推測しつつ遊技を行うこととなるため、遊技に参加する積極性を高めることができる。さらに、第2の操作部について操作指示が必ずしも明確には表示されない表示態様としてもよく、この場合にはより一層、自分が行った操作に対する満足感が向上することとなる。
ミッションボタン3700の長押しや連打により抽選が行われることで特定の条件が満たされて、スペシャルマシンガンを発射する表示が行われる例を示したが、その他の方法で、特定の条件が達成されるように構成してもよい。例えば、ミッションボタン3700の長押しが要求される演出パターンにおいて、ミッションボタン3700を10秒間押下し続けた場合に、スペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。あるいは、ミッションボタン3700の連打が要求される演出パターンにおいて、ミッションボタン3700を1秒間に16回以上連打することができた場合にスペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。
攻撃ボタン3710とミッションボタン3700は、押下という意味では操作態様が同じである。そこで、ミッションボタン3700に代えて、左レバー3720あるいは右レバー3730を時計回りあるいは反時計回りに1回転させる操作を行うことで、前記抽選がおこなわれ1/3の確率でスペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。あるいは、左レバー3720あるいは右レバー3730を時計回りあるいは反時計回りに複数回回転(例えば3回転)させる操作を行うことでスペシャルマシンガンから弾丸が発射される表示が行われるように構成してもよい。
装飾図柄の変動中、常にミッションボタン3700に対する操作を受付可能に構成してもよい。このような構成とすることで、変動表示結果が、期待度の高いリーチであったのに変動表示結果がハズレとなり、もっていきようのない憤りを感じた遊技者に、ミッションボタン3700を操作可能とすることで、このような憤りを緩和することができる。例えば、ハズレとなって停止された装飾図柄の表示中に、装飾図柄に対して、攻撃を行うことで、憂さ晴らしをすることができる。
また、ハズレとなった変動表示の次の変動表示が開始されても付与された表示変化を終了しないように構成するとよい。このような構成とすることで、憂さ晴らしのために表示した弾丸が爆発する画像の表示が強制的に中断されて、遊技者がさらなる不満感を覚えるといった事態の発生を防止できる。なお、このように、弾丸が爆発する画像の表示が装飾図柄の変動をまたぐと判断された場合には、次の装飾図柄の変動開始時であるタイミングt0において「スペシャルマシンガンリーチ」を再び実行するように構成してもよい。このような構成とすることで、演出上の不自然な状態となることを防止できる。
なお、ミッションボタン3700の操作によって、弾丸が発射されるか否かについても抽選で決定するようにしてもよい。例えば、1/2の確率で弾丸が発射され、1/2の確率で弾丸が発射されないように構成してもよい。
本実施形態によれば、ミッションボタン3700への操作が行われ、かつ特定の条件を満たした場合に、表示領域の表示内容に変化が付与されることとなるので、遊技者は、苦労して表示が行われるに至ったことに満足感を覚えることとなる。また、攻撃ボタン3710への操作による表示結果が遊技者にとって不本意なものであり、表示結果に対して遊技者が不満を感じたとしても、ミッションボタン3700への操作に基づいた表示が行われることで、遊技者の感じた不満が緩和される。特にミッションボタン3700への操作は複数回許容されるため、いずれは操作に対応した表示が行われるため遊技者が感じた不満の緩和には効果的である。
従来、複数の操作部が設けられた遊技機が知られていた(例えば、特開2011-087638号公報)。また、操作部に対する操作が有効となるタイミングで、操作受付が可能となることや操作受付が可能となったことを示す効果音を出力したり、操作が行われたタイミングで操作を受け付けたことを示す効果音を出力する遊技機が知られていた。しかしながら、演出として更なる改善を行う余地があった。以下に、操作部に対する操作受付が有効となったり、操作部に対する操作が行われたとしても効果音を出力せず、さらに特定の条件が満たされたときに、操作対応受付表示を表示するとともに、特別音を出力するようにした実施形態を示す。
以下に、図313等を参照して説明した実施形態を変形した「サイレントマシンガンリーチ」に係る実施形態を、図319等を参照して説明する。なお、音声等の効果音の出力以外については、図313等を参照して説明した実施形態とほぼ同様の表示が表示領域において行われる。なお、図313等を参照して説明した実施形態における各種の変形例を本実施形態に適用することが可能である。なお、本実施形態における「サイレントマシンガン」は、図313等を参照して説明した実施形態における「スペシャルマシンガン」に改良を加え、弾丸発射時の発射音が極めて小さい、という設定である。
図319のタイムチャートは攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700のいずれも操作が行われなかった状況を示す図である。図319に示すように、本実施形態においては、攻撃ボタン3710の操作受付を有効とするタイミングの直前の所定期間(タイミングt9~タイミングt11)にかけて、攻撃ボタン3710の操作受付が可能となることを示す前兆音である「大砲発射準備」という効果音の出力が行われる。また、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となったタイミングt11において、操作受付が有効となったことを示す有効音である「OK(オーケー)」という音声の出力が開始される。「OK」という音声の出力はタイミングt11からタイミングt12にかけて行われる。攻撃ボタン3710の操作有効期間は、タイミングt14で終了する。タイミングt14において、攻撃ボタン3710の操作受付期間が終了すると、タイミングt14からタイミングt16にかけて攻撃ボタン3710の操作受付期間が終了したことを示す終了音である「大砲準備やめ~」という音声の出力が行われる。
一方、ミッションボタン3700については、タイミングt5において、操作有効期間が開始され、タイミングt27にいて操作有効期間が終了するが、操作有効期間の開始や操作有効期間の終了に応じた効果音の出力は行われない。
図323(a)は、タイミングt5において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。
図323(a)の「ダイナ大佐」のセリフに示されるように、ミッションボタン3700を操作することで、自戦車が備えるサイレントマシンガンから弾丸が発射されて移動表示される演出が行われるが詳しくは後述する。
図323、図324には、表示領域における表示例を示すとともに、その表示状態となったときに、出力される(あるいは出力されている)音声の種類が、図中の右上の部分に記載されている。例えば、図323(c)に示す表示例の右上には「\OK/」という文字列が記載されているが、これは、図323(c)に示す表示例となったときに「OK」という音声が出力される(あるいは出力されている)ことを示している。
タイミングt9において、白色の敵戦車の画像が表示領域の右上に表示された状態となる。また、タイミングt9からタイミングt11にかけて「大砲発射準備」という音声の出力が行われる。図323(b)は、タイミングt9において、白色の敵戦車の画像が表示領域の右上に表示された状態を示している。
タイミングt11において、敵戦車の画像が道路上に表示された状態となる。同時に攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。また、タイミングt11からタイミングt12にかけて「OK」という音声の出力が行われる。図323(c)は、タイミングt11において、敵戦車の画像が道路上に表示された状態を示している。
図323(c)はタイミングt12における表示状態を示している。
タイミングt14において、敵戦車の画像が道路の左端に到達した表示状態となる。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了する。また、タイミングt14からタイミングt16にかけて「大砲準備やめ~」という音声の出力が行われる。図323(d)はタイミングt14における表示状態を示している。
図320のタイムチャートは攻撃ボタン3710に操作が行われ、ミッションボタン3700には操作有効期間中に操作が行われなかった演出例を示す図である。図320に示すように、攻撃ボタン3710の操作有効期間中の所定のタイミング(本演出例においてはタイミングt12)に攻撃ボタン3710の操作が行われた場合には、大砲から砲弾を発射した音である「ズドーン」という効果音の出力が所定時間(タイミングt12~タイミングt13)行われたのち、戦車に砲弾が当たって砲弾が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が所定時間(タイミングt13~タイミングt15)行われる。
タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲弾が移動する表示が行われる。図323(f)は、砲弾が移動中の表示例を示している。また、タイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。また、タイミングt13からタイミングt15にかけて砲弾の爆発音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。図323(g)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態を示す表示例である。
図321のタイムチャートは攻撃ボタン3710には操作が行われず、ミッションボタン3700に操作が行われた場合の演出例を示している。ミッションボタン3700が操作された場合には、上述するように、敵戦車を破壊できる場合と、敵戦車を破壊できない場合とがある。図321(a)は敵戦車を破壊できた場合の演出例を、図321(b)は敵戦車を破壊できなかった場合の演出例を示している。なお、上述したように、敵戦車を破壊できる確率は1/3、敵戦車を破壊できない確率は2/3である。敵戦車を破壊できた場合には、敵戦車の破壊画像の表示と同時に敵戦車に弾丸が当たって弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。一方、敵戦車を破壊できなかった場合には、効果音の出力は行われない。
なお、図321に示す演出例においては、攻撃ボタン3710については操作が行われていないので、図319を参照して説明した実施形態と同様の効果音の出力が行われる。
図321(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、サイレントマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。図324(a)は、弾丸が移動中の表示例を示している。なお、タイミングt14において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図321(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。またタイミングt13からタイミングt15にかけて、敵戦車に弾丸が当たって弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。図324(b)は、破壊された敵戦車の画像と弾丸が爆発した画像が表示された状態(例えばタイミングt14)を示す表示例である。
一方、図321(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示されない演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せずに左方向への移動を継続する。また、弾丸が爆発した画像の表示は行われない。また、弾丸の発射に対応した音声の出力は行われない。図324(c)は、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化せずに左方向への移動を継続されている状態(例えば、タイミングt14)における表示例である。
図322のタイムチャートは攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の双方に操作が行われた状況を示す図である。この場合、攻撃ボタン3710の操作に応じて、図320を参照して説明した実施形態と同様の効果音の出力が行われる。また、ミッションボタン3700の操作に応じて、図321を参照して説明した実施形態と同様の効果音の出力が行われる。
図322のタイムチャートはタイミングt12において、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700に対する操作が同時に行われた場合の演出例を示している。図322(a)は、ミッションボタン3700への操作が行われて、弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示すタイムチャートである。また、図322(b)は、ミッションボタン3700への操作が行われたものの、弾丸が爆発した画像が表示されなかった演出例を示すタイムチャートである。
図322(a)に示す演出例の場合、タイミングt12からタイミングt13にかけて、砲台から発射された砲弾が移動する表示と、サイレントマシンガンから発射された弾丸が移動する表示が行われる。また、大砲から砲弾を発射した音である「ズドーン」という効果音の出力が行われる。図324(d)は、砲弾と弾丸が移動中の表示例を示している。また、タイミングt12において攻撃ボタン3710の操作有効期間は終了する。
図322(a)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選で当たり(1/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像と弾丸が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。またタイミングt13からタイミングt15にかけて、敵戦車に弾丸が当たって弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。同時に敵戦車に砲弾が当たって砲弾が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が行われる。図324(e)は、破壊された敵戦車の画像、弾丸が爆発した画像、砲弾が爆発した画像が表示された状態(例えばタイミングt14)を示す表示例である。
一方、図322(b)に示す演出例は、ミッションボタン3700に対する操作に基づいて行われる抽選でハズレ(2/3の確率で選択される)となり、破壊された敵戦車の画像が表示される演出例である。この場合、タイミングt13において、敵戦車の画像が、破壊された敵戦車の画像に変化する。また、砲弾が爆発した画像の表示が行われる。破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像は3秒間(本演出例においては、タイミングt13からタイミングt16にかけての3秒間)表示される。またタイミングt13からタイミングt15にかけて、敵戦車に砲弾が当たって砲弾が爆発した音である「ドカーン」という音声の出力が行われる。図324(f)は、破壊された敵戦車の画像と砲弾が爆発した画像が表示された状態(例えばタイミングt14)を示す表示例である。
ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音の音量は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音よりも音量を大きくするとよい。なお、図324(b)、図324(e)においては、「ドカーン」という効果音の音量が大きいことを、「\ドカーン/」という文字のフォントを大きくすることで示している。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音が出力されている期間(タイミングt13~タイミングt15)においては、BGM等の変動演出音の音量を抑制した状態としてもよい。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて「ドカーン」という効果音が出力される場合には、攻撃ボタン3710の操作が行われた場合に本来は出力される「ドカーン」という効果音を出力しないようにしたり、すでに出力中である場合には、出力を中断してミッションボタン3700の操作に基づく「ドカーン」という効果音の出力を開始してもよい。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音を出力する期間を、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音よりも長くするとよい。例えば、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音を出力する期間は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される「ドカーン」という効果音を出力する期間の3倍である6秒間としてもよい。また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音(「ドカーン」という効果音)を複数回出力するようにしてもよい。例えば、6秒間に3回、「ドカーン」という効果音を出力してもよい。また、弾丸が爆発した画像を複数回表示するように構成してもよい。例えば、6秒間に3回、弾丸が爆発した画像を表示するように構成してもよい。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音と、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される効果音を異なるものとしてもよい。例えば、ミッションボタン3700の操作に基づいて、「ボカーン」という効果音を出力するようにしてもよい。
また、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される表示や出力される効果音は、条件を満たす遊技者操作1回に対して1回の表示や出力音が遊技者に視認されたり聞こえたりするが、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される表示や出力される効果音については条件を満たす遊技者操作1回に対して2回以上の複数回遊技者が視認できたり聞いたりできるようにしてもよい。
このように、攻撃ボタン3710については、操作受付が可能となることを示す効果音、操作受付が可能であることを示す効果音、操作受付が行われたことを示す効果音の出力が行われる。
一方で、ミッションボタン3700については、操作受付が可能となることを示す効果音、操作受付が可能であることを示す効果音の出力は行われない。さらに、操作が行われた場合でも、操作が行われてから所定時間後(1秒後)に所定の確率(1/3)で効果音の出力が行われる。
このように、ミッションボタン3700の操作については、効果音が必ずしも出力されるとは限らないため、遊技興趣を向上させることができる。
また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音や表示される爆発画像が、複数回出力されたり、複数回表示されることで、より興趣を向上させることができる。
さらに、ミッションボタン3700の操作に基づいて表示される爆発画像は、攻撃ボタン3710の操作に基づいて表示される爆発画像よりも大きい。また、ミッションボタン3700の操作に基づいて出力される効果音を、上述したように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて出力される効果音よりも聞き取りやすくすることが望ましい。
このような構成とすることで、相対的に出現させることが難しいミッションボタン3700の操作にかかる効果音や特別な表示を遊技者が認識しやすくすることができる。
なお、本実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始後に、ミッションボタン3700の操作受付期間を開始するようにしていたが、装飾図柄の変動表示開始と同時に、ミッションボタン3700の操作受付期間を開始するようにしてもよい。この場合、タイミングt0において、図323(a)に示した態様の表示を行うとよい。
なお、本実施形態においては、ミッションボタン3700の操作受付期間を装飾図柄の変動表示が停止する前に終了するようにしていたが、装飾図柄の変動表示の終了タイミング(タイミングt35)まで、ミッションボタン3700の操作受付を継続してもよい。
これらの実施形態を組み合わせて、装飾図柄の変動開始(タイミングt0)から変動表示の終了(タイミングt35)まで、ミッションボタン3700の操作受付を継続してもよい。このような構成とすることで、相対的に出現させることが難しいミッションボタン3700の操作にかかる効果音や特別な表示を遊技者が出現させる機会を増やすことができる。
ミッションボタン3700の操作に基づく、弾丸が爆発した画像の表示や弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力が一度行われた場合、これらの表示や音の出力が終了したのち、画像の表示や効果音の出力が実行されうるように構成するとよい。
例えば、図321(a)を参照して示した実施形態においては、タイミングt15において、「ドカーン」という効果音の出力を終了し、タイミングt16において弾丸が爆発した画像の表示が終了する。この場合、タイミングt16からタイミングt17にかけては、弾丸が爆発した画像の表示や弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力を行わない期間とし、タイミングt17以降に、これらの画像の表示や効果音の出力が実行されうるように構成するとよい。
また、タイミングt15からt16の間において、ミッションボタン3700の操作が「ドカーン」という効果音の出力条件や弾丸が爆発した画像の表示条件を満たしたとしても、これらの音および表示が実行されている期間中においては音の出力や表示を行うことをせず、これらの音や表示が終了するタイミングt16以降になって条件を満たす操作が行われた場合に効果音の出力や画像の表示を再び開始するようにしてもよい。
このような構成とすることで、画像の表示や効果音の出力が、1回ごとにより明確に認識可能となるため、苦労して実行させた画像の表示や効果音の出力の開始を遊技者が認識できない事態の発生を抑制できる。
図319等を参照して示した演出例においては、攻撃ボタン3710を操作することが可能な有効期間はタイミングt11~タイミングt14の1回のみ発生するものであったが、複数回発生可能に構成してもよい。例えば、タイミングt19~タイミングt22において、同様の表示を行ってもよい。また、特別抽選結果に基づいて発生回数を決定し、発生回数や各回の演出内容によって、期待度を示唆するように構成してもよい。なお、ミッションボタン3700の操作有効期間中に攻撃ボタン3710の操作有効期間を複数回発生させるとよい。
攻撃ボタン3710に係る操作有効期間の発生回数、すなわち攻撃ボタン3710の操作に基づいて砲弾が爆発した画像が表示される回数は、このように特別抽選結果に基づいて、決定されうるものである。一方で、ミッションボタン3700の操作に基づく、弾丸が爆発した画像の表示や弾丸が爆発した音である「ドカーン」という効果音の出力は、特別抽選結果に基づかずに、操作有効期間中に複数回実行することが可能である。
このような構成とすることで、ミッションボタン3700に対する操作を複数回実行することで、弾丸が爆発した画像の表示を成功させることが可能となり、遊技者の達成感を高めることができる。
なお、自戦車にさらなるマシンガンを搭載するように構成してもよい。この場合、本実施形態における砲台から発射される砲弾と、サイレントマシンガンから発射される弾丸の中間の演出態様を採用してもよい。例えば、さらなるマシンガンは基本的には本実施形態におけるサイレントマシンガンと同様の操作受付態様や演出態様をとるものの、操作が行われたときには、操作を受け付けたことを示す受付音(例えば、弾丸が飛ぶ音)を必ず出力するように構成してもよい。なお、この場合の操作部としては、防御ボタン3740を用いるとよい。また、弾丸の爆発画像の大きさについては、砲弾の爆発画像とサイレントマシンガンの爆発画像の中間の大きさとするとよい。
図323(a)等に示すようにミッションボタン3700の操作が有効であることを、ミッションボタン3700を模した模擬画像と「ダイナ大佐」のセリフによって示しているが、ミッションボタン3700の操作が有効であることを報知しないような構成としてもよい。
例えば、ミッションボタン3700の操作有効期間の前半においては、ミッションボタン3700の操作指示を行わず、ミッションボタン3700の操作有効期間の後半においては、ミッションボタン3700の操作指示を行うように構成してもよい。なお、ミッションボタン3700の操作有効期間の前半、後半のそれぞれにおいて、敵戦車が表示領域の右側から移動してきて、攻撃ボタン3710の操作が有効となるように構成するとよい。この場合、1回目に敵戦車が表示されたときには、攻撃ボタン3710の操作に集中することができ、2回目に敵戦車が表示されたときには、攻撃ボタン3710の操作に加えて、ミッションボタン3700の操作を行うことが可能となる。
このように、ミッションボタン3700の操作受付に基づく表示を行うことが有効となっている場合でも、ミッションボタン3700の操作指示表示を行う場合と行わない場合とを設けるように構成してもよい。
なお、ミッションボタン3700の操作指示表示を行う場合と行わない場合とで、ミッションボタン3700の操作受付に基づく特別音や表示内容を異なるものとしてもよい。例えば、ミッションボタン3700の操作指示表示が行われていない場合には、ミッションボタン3700の操作指示表示が行われている場合と比べて、より大きな特別音を出力したり、より大きな爆発画像の表示を行うようにしてもよい。このような構成とすることで遊技者の感じる興趣をより高めることができる。
上述したリアルタイムクロック機能や遊技者あるいは店員による操作によって、操作指示表示が行われる場合と行われない場合とを切り替え可能に構成してもよい。
このように本実施形態に係る「サイレントマシンガンリーチ」によれば、第2操作部に対する操作が行われ、さらに特定の条件が満たされたときに特別音の出力が行われる。このような構成とすることで、第2の操作部を操作したとしても、特別音の出力が行われる場合と行われない場合とが発生しうるため、特別音を運よく出力することができた遊技者は、大きな喜びを感じることとなる。
従来、操作部に対する操作指示が表示された遊技機が知られていた(例えば、特開2010-046210号公報)。このような遊技機において、遊技者は指示された内容に単に従うのみであり、興趣向上という点で改善の余地があった。例えば、操作指示に従わない場合には、所定時間の経過後に操作指示に従った場合と同様の表示を行ったり、操作指示を行わなかった場合には、何の表示も行われないという処理が一般的であり、操作指示に従いたくない、という遊技者の意思が重んじられていなかった。そこで、以下に示す実施形態においては、指示された内容に反した操作態様で操作部への操作を行ったときに、特別な表示を行う実施形態を示す。
以下に、図325等を参照して、自戦車を加速あるいは減速させつつ、自戦車と爆弾キャラクタとが戦闘を行う「爆弾キャラリーチ」について説明する。
図325は、「爆弾キャラリーチ」において、選択される演出パターンを示すテーブルである。また、図326~図328は、いずれかの演出パターンが実行された場合の演出例を示すタイムチャートである。また、図329~図334はこれらのタイムチャートにおける、所定のタイミングにおける表示例を示したものである。
「爆弾キャラリーチ」においては、装飾図柄の変動表示が34秒間、装飾図柄の停止表示が1秒間行われる。装飾図柄の変動表示中、タイミングt5において装飾図柄がリーチ状態となる。また、タイミングt6からタイミングt15にかけての期間(以下、「第1の期間」という場合がある)、タイミングt16からタイミングt25にかけての期間(以下、「第2の期間」という場合がある)、表示中の自戦車に加えて、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBが表示される演出が行われる。
「爆弾キャラリーチ」においては、自戦車が進む道路上に爆弾キャラクタが出現し、爆弾キャラクタに向けて自戦車を進ませるように左レバー3720を操作させるか否かが問われる演出が実行される。
爆弾キャラクタとしては、サングラスをつけた爆弾のキャラクタである爆弾キャラクタAと、爆弾キャラクタAとはサングラスの向きが上下に逆の爆弾キャラクタBが表示される。爆弾キャラクタAが表示された場合は、自戦車が突っ込んでしまうと自戦車の一部が破壊され、爆弾キャラクタBが表示された場合は、自戦車が突っ込んでも自戦車は破壊されずに先へ進むことができる。
自戦車の前方に爆弾キャラクタが表示され、爆弾キャラクタに対して自戦車を突っ込ませるべきなのか否かが2人のキャラクタ(「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」)によって示される。例えば、「ダイナ大佐」のセリフとして「偽物に決まっとる!前進~!」といった左レバー3720を前(遊技機側、以下同様)に倒すことを指示するセリフが表示される。また、「マイト軍曹」のセリフとして「前方に敵爆弾発見!減速してください!」といった左レバー3720を後ろ(遊技者側、以下同様)に倒すことを指示するセリフが表示される。なお、「前進」や「後退」といった間接的な表現ではなく、「左レバーを前に倒すのだ」や「左レバーを後ろに倒してください」といったより直接的な表現を採用してもよい。
また、「ダイナ大佐」のセリフが表示されるウィンドウの左側には、縦長の長方形状で左レバー3720を模した模擬画像と、左レバー3720の操作態様を指示する画像(「前傾」、「後傾」という文字)が表示される。同様に、「マイト軍曹」のセリフが表示されるウィンドウの右側には、縦長の長方形状で左レバー3720を模した模擬画像と、左レバー3720の操作態様を指示する画像が表示される。
「爆弾キャラリーチ」において、「ダイナ大佐」のセリフが操作指示を行うものであった場合その指示は基本的に100%間違った操作指示を示すセリフである。また、左レバー3720の操作態様を指示する画像も正しくない操作態様を指示する画像である。一方、「マイト軍曹」のセリフが操作指示を行うものであった場合、間違った操作指示を行うセリフが表示される確率は20%、正しい操作指示を行うセリフが表示される確率は80%である。また、左レバー3720の操作態様を指示する画像は、セリフによって示された指示内容に合った画像が表示される。
このため、遊技者は、「ダイナ大佐」のセリフや左レバー3720の操作指示については、指示内容と逆のレバー操作を行えばよく、「マイト軍曹」のセリフや左レバー3720の操作指示についてはやや注意しながらレバー操作を行えばよい。
なお、遊技者は慣れてしまえば、爆弾キャラクタの種類をサングラスの形状によって判別することが可能であり、爆弾キャラクタに対して自戦車を突っ込ませるか否かを判断し、左レバー3720を適切に操作することができる。
爆弾キャラクタAが表示された場合には、自戦車が衝突すると自戦車が一部破壊されてしまう。爆弾キャラクタAに自戦車が突っ込まない場合には自戦車が衝突する前に爆弾キャラクタAのみが爆発して、自戦車が破壊されることを防止することができる。爆弾キャラクタAと自戦車が衝突すると、1回目の衝突では、自戦車の砲台が破壊された状態(図330(c)に示す自戦車の状態)となる。また、2回目の衝突では、自戦車のマシンガンも破壊された状態(図330(f)に示す自戦車の状態)となる。
一方、爆弾キャラクタBが表示された場合には、爆弾キャラクタBと自戦車が衝突しても、自戦車は破壊されず、先に進むことができる。爆弾キャラクタBは、実は爆弾に見せかけた巨大な風船であり、自戦車が突っ込んだとしても、自戦車が破壊されることはない。
なお、自戦車が先に進むと巨大な爆弾キャラクタが出現し攻撃ボタン3710やミッションボタン3700を用いた演出が実行可能であるが、詳細は後述する。
図325のテーブルに示す演出パターンは、図326、図327に示したタイムチャートにおけるタイミングt6~タイミングt11及びタイミングt16~タイミングt21において、爆弾キャラクタが表示されるか否かと、爆弾キャラクタが表示される場合には、表示される爆弾キャラクタが爆弾キャラクタAであるか爆弾キャラクタBであるかを示している。また、タイミングt26において、自戦車の画像がとりうる状態を示している。
演出パターン01、演出パターン03、演出パターン07、演出パターン09は、爆弾キャラクタAが出現しない演出パターンである。このため、タイミングt26において、自戦車は破壊されない状態をとることとなる。
演出パターン02、演出パターン04、演出パターン06、演出パターン08は、爆弾キャラクタAが1回出現する演出パターンである。このため、タイミングt26において、自戦車は破壊されない状態あるいは自戦車の砲台が破壊された状態のいずれかの状態をとることとなる。
演出パターン05は、爆弾キャラクタAが2回出現する演出パターンである。このため、タイミングt26において、自戦車は破壊されない状態、自戦車の砲台が破壊された状態、自戦車の砲台とマシンガンが破壊された状態のいずれかの状態をとることとなる。
演出パターン01~演出パターン09のうちいずれの演出パターンを実行するかは、周辺制御基板1510において決定される。例えば、特別抽選の結果に基づいて決定するとよい。
次いで、図326、図329、図330を参照して爆発キャラクタAを用いた演出の態様について説明する。
図326(a)は、図326(b)、図326(c)のタイムチャートにおいて示した演出とともに実行される装飾図柄の変動表示の状態を示すタイムチャートである。
図326(b)は、第1の期間に爆弾キャラクタAが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。以下に、第1の期間(タイミングt6~タイミングt15)に爆弾キャラクタAを表示する演出パターンである演出パターン04が実行された場合の演出状態を説明する。
タイミングt5において、「爆弾キャラリーチ」が開始される。図329(a)はタイミングt5からタイミングt6における表示例を示している。
タイミングt6において、爆弾キャラクタAが表示領域の上部中央に表示される。このとき、「ダイナ大佐」のセリフとしては、「偽物に決まっとる!前進~!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかが表示される。一方、「マイト軍曹」のセリフとしては、「前方に敵爆弾発見!減速してください!」、「あいつは偽物ですね。前進!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかが表示される。また、セリフが左レバー3720を前に傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「前傾」という文字が付されたレバーの模擬画像が表示される。また、セリフが左レバー3720を後ろに傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「後傾」という文字が付された左レバー3720の模擬画像が表示される。また、セリフが、左レバー3720の操作態様を示すものでない場合には、左レバー3720の模擬画像は表示されない。
図329(b)~図329(g)は、タイミングt6からタイミングt11にかけて、表示領域に表示される表示例を示している。上述したように「ダイナ大佐」のセリフは2種類、「マイト軍曹」のセリフは3種類あり、これらを組み合わせることで表示されうる組み合わせは計6通りである。この6通りの組み合わせが図329(b)~図329(g)において示されている。
例えば、図329(b)は、誤った操作指示である「ダイナ大佐」の「偽物に決まっとる!前進~!」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「前方に敵爆弾発見!減速してください!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、遊技者は、「ダイナ大佐」のセリフによって指示される操作態様と逆の操作(左レバー3720を後ろに傾ける操作)を行うことで爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を後ろに傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。また、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタAであることを確認して、レバーを後ろに傾ける操作を行っても爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。
また、図329(e)は、「ダイナ大佐」の「う~ん、むにゃむにゃ。」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「あいつは偽物ですね。前進!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、「ダイナ大佐」のセリフによって操作態様は指示されない。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタAに衝突してしまう。一方、遊技者が、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタAであることを確認して、左レバー3720を後ろに傾ける操作を行った場合には、爆弾キャラクタAとの衝突を回避できる。
左レバー3720を所定方向に傾ける操作期間は、タイミングt6からタイミングt11の期間内に所定時間所定の方向へ傾けられることで、操作入力が行われたと判定される。例えば、タイミングt7からタイミングt9の2秒間、左レバー3720が前に傾けられた場合に操作が行われたと判定する。
爆弾キャラクタAが表示されたとき左レバー3720を前に傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt15にかけて、爆弾キャラクタAと自戦車とが衝突する演出表示が行われる。
具体的には、タイミングt11からタイミングt12にかけて、自戦車と爆弾キャラクタAが衝突した画像が表示される。図330(a)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。
次いで、タイミングt12からタイミングt15にかけて、自戦車が有する砲台が破壊された画像が表示される。図330(c)は、タイミングt12からタイミングt15にかけての表示例である。
一方、爆弾キャラクタAが表示されたときに左レバー3720を後ろに傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt12にかけて、爆弾キャラクタAが自戦車の前方で爆発する演出表示が行われる。図330(b)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。なお、タイミングt12からタイミングt15にかけては、図329(a)に示すような表示を行うとよい。
図326(c)は、第2の期間に爆弾キャラクタAが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。図326(c)は、例えば、第2の期間に爆弾キャラクタAが表示される演出パターンである演出パターン02が実行された場合の演出例を示している。
この演出例においては、タイミングt16~タイミングt25にかけて、図326(b)を参照して示した演出例と同様の演出表示が行われる。
演出パターン05、演出パターン06、演出パターン08、演出パターン09のように第1の期間と第2の期間の双方において爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBのいずれかが表示される場合には、図326(b)に示すタイムチャートにおけるタイミングt11~タイミングt15に係る演出態様または後述する図327(b)に示すタイムチャートにおけるタイミングt11~タイミングt15に係る演出態様と、図326(c)に示すタイムチャートにおけるタイミングt16~タイミングt25に係る演出態様または図327(c)に示すタイムチャートにおけるタイミングt16~タイミングt25に係る演出態様を組み合わせた態様の演出態様が実行される。
例えば、演出パターン05が選択された場合には、図326(b)に示すタイムチャートにおけるタイミングt11~タイミングt15に係る演出態様と、図326(c)に示すタイムチャートにおけるタイミングt16~タイミングt25に係る演出態様を組み合わせた態様の演出態様が実行される。
この場合、第1の期間と第2の期間の双方において、爆弾キャラクタAに自戦車が突っ込んでしまう可能性がある。
例えば、第1の期間において爆弾キャラクタAに自戦車が突っ込んでしまうことで、自戦車は砲台が破壊された状態となるが、第2の期間において、爆弾キャラクタAに砲台が破壊された自戦車が突っ込んでしまうことで、自戦車はマシンガンが破壊された状態となる。
図330(d)は、第2の期間において、爆弾キャラクタAに砲台が破壊された自戦車が突っ込んだときのタイミングt21~タイミングt22における表示例を示している。また、タイミングt22~タイミングt25においては、図330(f)に示す表示例の状態となる。
一方、第2の期間において、砲台が破壊された自戦車が爆弾キャラクタAに突っ込まなかった場合には、タイミングt21~タイミングt22にかけて図330(e)に示す表示例の状態となる。
次いで、図327、図331、図332を参照して爆発キャラクタBを用いた演出の態様について説明する。
図327(a)は、図327(b)、図327(c)のタイムチャートにおいて示した演出とともに実行される装飾図柄の変動表示の状態を示すタイムチャートである。
図327(b)は、第1の期間に爆弾キャラクタBが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。以下に、第1の期間(タイミングt6~タイミングt11)に爆弾キャラクタBを表示する演出パターンである演出パターン07が実行された場合の演出状態を説明する。
タイミングt5において、「爆弾キャラリーチ」が開始される。図331(a)はタイミングt5からタイミングt6における表示例を示している。
タイミングt6において、爆弾キャラクタBが表示領域の上部中央に表示される。このとき、「ダイナ大佐」のセリフとしては、「敵爆弾だ~減速しろ~~!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかがが表示される。一方、「マイト軍曹」のセリフとしては、「あいつは偽物ですね。前進!」、「前方に敵爆弾発見!減速してください!」、「う~ん、むにゃむにゃ。」のいずれかが表示される。また、各セリフが左レバー3720を前に傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「前傾」という文字が付された左レバー3720の模擬画像が表示される。また、各セリフが左レバー3720を後ろに傾けることを示すものである場合には、セリフとともに「後傾」という文字が付された左レバー3720の模擬画像が表示される。また、セリフが、左レバー3720の操作態様を示すものでない場合には、左レバー3720の模擬画像は表示されない。
図331(b)~図331(g)は、タイミングt6からタイミングt11にかけて、表示領域に表示される表示例を示している。上述したように「ダイナ大佐」のセリフは2種類、「マイト軍曹」のセリフは3種類あり、これらを組み合わせることで表示されうる組み合わせは計6通りである。この6通りの組み合わせがこれらの組み合わせが図331(b)~図331(g)において示されている。
例えば、図331(b)は、誤った操作指示である「ダイナ大佐」の「敵爆弾だ~減速しろ~~!」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「あいつは偽物ですね。前進!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、遊技者は、「ダイナ大佐」のセリフによって指示される操作態様と逆の操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。また、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタBであることを確認して、左レバー3720を前に傾ける操作を行っても爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。
また、図331(e)は、「ダイナ大佐」の「う~ん、むにゃむにゃ。」というセリフの表示と、正しい操作指示である「マイト軍曹」の「前方に敵爆弾発見!減速してください!」というセリフの表示が行われた状態を示す表示例である。
この場合、「ダイナ大佐」のセリフによって操作態様は指示されない。また、「マイト軍曹」のセリフによって指示される操作態様に従った操作(左レバー3720を前に傾ける操作)を行うことで、爆弾キャラクタBに突っ込むことができなくなる。一方、遊技者が、セリフの指示内容にとらわれず、表示されている爆弾キャラクタが爆弾キャラクタBであることを確認して、左レバー3720を前に傾ける操作を行った場合には、爆弾キャラクタBに突っ込むことができる。
爆弾キャラクタBが表示されたときレバーを前に傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt15にかけて、自戦車が爆弾キャラクタBに突っ込む演出表示が行われる。
タイミングt11からタイミングt12にかけて、自戦車が爆弾キャラクタBに突っ込む画像が表示された状態となる。図332(a)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。なお、タイミングt12からタイミングt15にかけては、図329(a)に示すような表示を行うとよい。
一方、爆弾キャラクタBが表示されたときに左レバー3720を後ろに傾けた場合には、タイミングt11からタイミングt12にかけて、自戦車の前方に位置する爆弾キャラクタBがそのまま表示される。図332(b)は、タイミングt11からタイミングt12にかけての表示例である。なお、タイミングt12からタイミングt15にかけては、図329(a)に示すような表示を行うとよい。
図327(c)は、第2の期間に爆弾キャラクタBが表示される演出パターンの実行態様を示すタイムチャートである。図327(c)は、例えば、第2の期間に爆弾キャラクタBが表示される演出パターンである演出パターン03が実行された場合の演出例を示している。
この演出例においては、タイミングt16~タイミングt25にかけて、図327(b)を参照して示した演出例と同様の演出表示が行われる。
次いで、図328のタイムチャートを参照して、演出パターン01~演出パターン09が実行された場合におけるタイミングt26~タイミングt35における演出態様について説明する。
上述したように、選択された演出パターンと、遊技者の左レバー3720に対する操作態様に基づいて、自戦車は、タイミングt26において、無傷の状態、砲台が破壊された状態、砲台とマシンガンが破壊された状態のいずれかの状態となって表示されている。
図328(a)に示すように、タイミングt26において、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBの表示が開始される。また、タイミングt26からタイミングt28にかけて、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700のいずれか一方の操作が有効となる。
攻撃ボタン3710が有効となるのは、自戦車が無傷の状態のときである。一方、ミッションボタン3700が有効となるのは、自戦車の砲台が破壊された状態のときである。なお、砲台とマシンガンが破壊された状態の場合については攻撃ボタン3710の操作とミッションボタン3700の操作はいずれも有効とならない。なお、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作が有効とならない場合の演出態様については後述する。
タイミングt26において、攻撃ボタン3710の操作が有効となると同時に爆弾キャラクタAが表示領域中央に表示される。また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が、「マイト軍曹」のセリフを表示するウィンドウの右上に表示される。
図333(a)は、タイミングt26から攻撃ボタン3710の操作が行われるまで(図328(a)におけるt28まで)、あるいは攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了するまで(図328(a)におけるt29まで)の期間における表示例である。
特別抽選結果が大当りの場合には、攻撃ボタン3710への操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが爆発する表示が3秒間行われる。図333(b)は、特別抽選結果が大当りの場合における、攻撃ボタン3710の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが爆発した表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。
一方、特別抽選結果がハズレの場合には、攻撃ボタン3710への操作有効期間中に攻撃ボタン3710への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図333(c)は、特別抽選結果がハズレの場合における、攻撃ボタン3710の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してきた表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。
なお、攻撃ボタン3710の操作や操作有効期間の終了に基づいて、図317を参照して示した演出例のように、自戦車の砲台から砲弾が発射される表示演出が実行される。
タイミングt26において、ミッションボタン3700の操作が有効となると同時に爆弾キャラクタAが表示領域中央に表示される。また、ミッションボタン3700を模した模擬画像が、「ダイナ大佐」のセリフを表示するウィンドウの左上に表示される。
図333(d)は、タイミングt26からミッションボタン3700の操作が行われるまで(図328(a)におけるt28まで)、あるいはミッションボタン3700の操作有効期間が終了するまで(図328(a)におけるt29まで)の期間における表示例である。
特別抽選結果が大当りの場合には、ミッションボタン3700への操作有効期間中にミッションボタン3700への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが爆発する表示が3秒間行われる。図333(e)は、特別抽選結果が大当りの場合の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが爆発した表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。
一方、特別抽選結果がハズレの場合には、ミッションボタン3700への操作有効期間中にミッションボタン3700への操作が行われたタイミングあるいは操作有効期間が終了したタイミングから、爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図333(f)は、特別抽選結果がハズレの場合における、ミッションボタン3700の操作後あるいは操作有効期間終了後の爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してきた表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。
なお、ミッションボタン3700の操作や操作有効期間の終了に基づいて、図318を参照して示した演出例のように、自戦車のマシンガンから弾丸が発射される表示演出が実行される。
演出パターン05が実行され、第1の期間と第2の期間の双方において、自戦車が爆弾キャラクタAに突っ込んでしまった場合にはタイミングt26において、砲台とマシンガンが破壊された自戦車が表示されることとなる。
図328(b)は、この場合に実行される演出状態を示すタイムチャートである。
この場合、特別抽選結果がハズレの場合には、タイミングt26において、爆弾キャラクタAの表示が開始され、タイミングt29までその位置に表示される。図334(a)は、タイミングt26~タイミングt29における表示例を示している。
タイミングt29~タイミングt32において爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図334(b)は、爆弾キャラクタAが自戦車に向かって移動してきている表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄がハズレを示す態様で停止表示される。
一方、特別抽選結果が大当りの場合には、タイミングt26において、爆弾キャラクタBの表示が開始され、タイミングt29までその位置に表示される。図334(a)は、タイミングt26~タイミングt29における表示例を示している。
タイミングt29~タイミングt32において爆弾キャラクタBが自戦車に向かって移動してくる表示が3秒間行われる。図334(b)は、爆弾キャラクタBが自戦車に向かって移動してきている表示態様を示している。その後、タイミングt34において、装飾図柄が大当りを示す態様で停止表示される。
なおいずれの場合であっても、攻撃ボタン3710もミッションボタン3700も操作受付有効にはならない。
このように、左レバー3720に対する間違った操作指示に惑わされず、適切な操作指示を行うことで、遊技者は、図333(a)、(b)、(d)、(e)に示すような特別な操作部(攻撃ボタン3710やミッションボタン3700)の操作を行うことが可能となったり、特別な画像(爆弾キャラクタAが爆発する画像や爆弾キャラクタAが着けていたサングラスが傾く画像や「ダイナ大佐」や「マイト軍曹」のセリフ)を視認することが可能となる。一方、遊技者が操作指示に素直に従った場合には、図334(a)、(d)に示すように特別な操作部の操作を行うことはできず、また、特別な画像を視認することができない。
また、図333(a)と(d)、あるいは図333(b)と(e)のように、自戦車の破壊態様に応じて、遊技者は特別な演出表示を視認することが可能となる。
なお、遊技者が左レバー3720に対する操作を行わなかった場合には、「ダイナ大佐」あるいは「マイト軍曹」の示した操作指示が自動的に実行されるように構成するとよい。また、このとき、当該操作指示を遊技者が行ったときに表示される画像が自動的に表示されるようにしてもよい。なお「ダイナ大佐」あるいは「マイト軍曹」が操作指示を行なわず、遊技者が左レバー3720に対する操作を行わなかった場合には、前傾操作と後傾操作のうちのいずれかが抽選で自動的に表示されるようにしてもよい。例えば1/2の確率で前傾操作が、1/2の確率で後傾操作が選択され、その操作に対応した表示が行われるように構成してもよい。
上述した実施形態においては、第1の期間と第2の期間の少なくとも一方において、操作指示に従わない操作を行うことが遊技者に要求されることになる。また、操作指示に従わない操作を行うことで、装飾図柄の停止直前に特定の操作部への操作が有効となって特別な画像の表示が行われる演出状態を発生可能である。
このように、遊技者に対して、本来すべき操作指示とは異なる態様の操作指示、あるいは、矛盾する態様の操作指示が示されるため、遊技者は操作部に対する適切な操作がどのような操作であるのかを推定して、左レバー3720の傾動操作を行うこととなる。そして、操作指示に反して、適切な操作を遊技者が行なうことができたときには、遊技者は特別な操作部の操作を行うことが可能となったり、特別な画像や演出表示を視認することが可能となる。
また、操作指示に反する操作を行うことに加えて、特定の条件(例えば、操作指示に反する操作を複数回成功させる)を満たした場合にのみ、特別な画像が表示されるようにしてもよい。このような構成とすることで、操作部を適当に操作をして偶然表示されるのではなく、操作を適切に行うことができた遊技者にのみ特別な表示を視認可能とすることができる。
遊技者が左レバー3720を左右方向に操作して、前方に移動する自戦車が道路上に設けられた地雷原を避ける操作を実行可能に構成してもよい。
例えば、本物の地雷原の画像と偽物の地雷原の画像を道路上の右側あるいは左側に表示して、遊技者に左レバー3720を左右方向に操作させて、地雷原を避けるような演出を実行するとよい。そして、自戦車が本物の地雷原に突入してしまった場合には、自戦車の砲台やマシンガンが破壊されるように構成するとよい。また、「ダイナ大佐」のセリフや「マイト軍曹」のセリフについても左レバー3720の操作態様について間違った操作指示を行うように構成する。このような演出を第1の期間や第2の期間において実行可能に構成するとよい。
このように、左レバー3720を適切に操作して地雷原を左右に避けつつ自戦車を移動させ、操作指示に反する操作がうまくできた場合にも、図325~図334等を参照して説明した実施形態と同様に、遊技者に、特別な操作部の操作を行うことを可能とさせたり、特別な画像や演出表示を視認させることが可能となる。
図325に示した演出テーブルにおいては、第1の期間と第2の期間とを有していたが、第1の期間のみを有するように構成し、第1の期間において、爆弾キャラクタが出現しない演出パターン、爆弾キャラクタAが出現する演出パターン、爆弾キャラクタBが出現する演出パターンのいずれかの演出パターンが選択されるテーブルを採用してもよい。
この場合、自戦車が爆弾キャラクタAに突っ込んでしまった場合には、自戦車の砲台とマシンガンの両方が破壊されるように構成するとよい。
図325に示した演出テーブルにおいては、第1の期間と第2の期間とを有していたが、爆弾キャラクタが表示されうる期間を3つ以上設けるように構成した演出テーブルを用いて演出を実行してもよい。
また、保留の先読みを行ない、先読み結果に基づいて、複数回の装飾図柄の変動表示にわたって、爆弾キャラクタが表示されうる複数の期間を設け(1回の装飾図柄の変動において爆弾キャラクタが表示されうる期間を1つずつ設けてもよいし、1回の装飾図柄の変動において任意の個数の爆弾キャラクタが表示されうる期間を設けてもよい)、先読みの対象とした保留に対応する変動表示の停止間際に図328、図333、図334を参照して示した演出表示を実行するように構成してもよい。
また、自戦車の表示態様を3段階設けたが、2段階としてもよいし、4段階以上設けてもよい。また、表示態様の変化態様として自戦車の破壊が段階的に進む演出例を示したが、自戦車の修理が行われて、自戦車の破壊段階が相対的に破壊されていない段階に戻る演出を実行可能に構成してもよい。
第1の期間または第2の期間において、爆弾キャラクタが出現しない場合、爆弾キャラクタAが出現する場合、爆弾キャラクタBが出現する場合がある例を示したが、第1の期間及び第2の期間において、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBのいずれか一方が必ず表示されるように構成してもよい。例えば、図325に示したテーブルを変形して、演出パターン05、演出パターン06、演出パターン08、演出パターン09のみからなるテーブルを採用するように構成してもよい。このような構成とすることで演出パターンの各期間において、いずれかの爆弾キャラクタが表示されるため、左レバー3720に対する操作の緊張感を高めることができる。
なお、図329~図334を参照して説明した実施形態においては、爆弾キャラクタが表示されている場合の表示例を主に例示したが、爆弾キャラクタが表示されていない期間においては、図329(a)に示すように、自戦車キャラクタが前方に移動する表示を行うとよい。
特定の条件が満たされたときに、初めて特別な画像が表示されるように構成してもよい。例えば、操作指示に従わない操作を複数回成功させた場合にのみ特別な表示が行われるようにしてもよい。また、操作指示に従わない操作を遊技者が行ったとしても、所定の抽選を行ない、所定の確率(例えば1/5)で特別な表示が行われるようにするとよい。このような構成とすることで、操作部を操作しただけでたまたま、特別な画像の表示が行われるのではなくなり、特別な画像を表示するための難易度を高めることができるため、特別な画像が表示されたときに遊技者が感じる驚きや喜びを大きなものとすることができる。
左レバー3720の操作に基づく特別な画像の表示が行われるときには、少なくとも特別な画像の表示が行われている期間において、変動演出音の音量が低下した抑制状態としてもよい。
また、左レバー3720の操作に基づく特別な画像の表示が行われるときには、少なくとも、特別な画像の表示が行われている期間において特別な音(例えば、特別な爆発音など)を出力するようにしてもよい。
さらに、変動演出音の抑制と特別音の出力を同時に行うようにしてもよい。
このように特別な画像の表示に対応して、変動演出音の抑制や特別音の出力を行うようにすることで、特別な画像の表示が行われていることが、変動演出音によって邪魔されず、また、特別な画像の表示を特別な音の出力によってより際立ったものとすることができる。
なお、変動演出音とは、装飾図柄の変動に合わせて、所定の楽曲が再生され、遊技者からはバックグランドミュージックのように認識される音のことである。例えば、所定の歌手が歌う音声と複数の楽器の演奏音とからなる楽曲が数分間再生され、その間に、装飾図柄の変動(例えば、装飾図柄の変動結果がすべて非リーチハズレで変動時間が平均10秒程度の場合)が複数回行われる。このような変動演出音を遊技者に対して出力することで遊技に対する興趣を向上させることが可能となる。なお、このような楽曲を予め複数用意しておき、ある楽曲の再生が最後まで終了したタイミングで、異なる楽曲の再生を開始するように構成してもよい。あるいは、遊技状態の変更に合わせて、それまで再生していた楽曲を再生途中でフェードアウトさせ、それまで再生していた楽曲とは異なる他の楽曲を再生するように構成してもよい。
操作指示にだまされずに、左レバー3720に対する操作が適切に行えたときに、特別な画像の表示が行われる遊技状態が発生するように構成しているが、特別な画像の表示期間と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示期間とが重なりうるように構成し、特別な画像(爆弾が爆発した画像等)と攻撃ボタン3710を模した模擬画像とが同時に表示されるように構成した演出例を以下に示す。
図335(a)~図335(c)は、図333(a)に示す図が表示されるタイミングにおいて表示可能な他の表示例を示している。
図335(a)~図335(c)の各図においては、斜めに傾いた半透明のサングラスの画像の表示優先度が、「ダイナ大佐」のセリフを表示するウィンドウ、「ダイナ大佐」のセリフ画像、自戦車の画像、爆弾キャラクタAの画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示優先度よりも高くなっている。また、半透明のサングラスの画像は、図335(a)に示すように1つ表示される場合と、図335(b)に示すように2つ表示される場合と、図335(c)に示すように3つ表示される場合とがある。そして、図333(a)に示すように半透明のサングラス画像が表示されない場合と比べ、半透明のサングラス画像が表示された場合の方が大当りの期待度が高くなるように、半透明のサングラス画像を表示するか否かが決定される。また、半透明のサングラス画像の個数が多いほど、大当りの期待度が高くなるように、半透明のサングラス画像の表示態様が決定される。
例えば、図333(a)に示す表示状態となった場合の期待度を10%、図335(a)に示す表示状態となった場合の期待度を30%、図335(b)に示す表示状態となった場合の期待度を50%、図335(c)に示す表示状態となった場合の期待度を80%となるように半透明のサングラス画像を表示するとよい。
半透明のサングラス画像の表示は、タイミングt26から開始され、攻撃ボタン3710の操作が行われるまで、あるいは攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了するまで継続される。なお、爆弾キャラクタAを爆発させることができた場合(すなわち特別抽選結果が大当りだった場合)には、半透明のサングラス画像の表示を爆発画像の表示が終了するまで継続させてもよい。
このような構成とすることで、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。また、半透明のサングラス画像(特別な画像)が攻撃ボタン3710を模した模擬画像よりも手前側に表示されるため、せっかく視認することができた特別な画像が攻撃ボタン3710を模した模擬画像によって隠されてしまうことを防止できる。
図335(d)は、図335(c)を参照して示した表示例を変形したものである。この表示例のように、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が半透明のサングラス画像(特別な画像)よりも手前側に表示されるように構成してもよい。
あるいは、図335(c)に示す表示態様と図335(d)に示す表示態様とを交互に表示するように構成してもよい。例えば、タイミングt26からタイミングt29の期間にかけて、0.5秒ごとに表示態様を切り替えるように構成してもよい。
このような構成を採用することで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像と半透明のサングラス画像の双方を目立たせることができる。
なお、爆発前あるいは爆発後の爆弾キャラクタAについても、攻撃ボタン3710を模した模擬画像と同様の表示態様で表示してもよい。
なお、半透明のサングラスの画像によって、期待度を示さなくてもよい。この場合、表示される画像の出現率に差を設けてもよい。
図328、図333を参照して示した演出例においては、タイミングt26からタイミングt29にかけて、攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700に対する操作を1回受付可能に構成しているが、以下に、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700に対する操作を複数回受付可能に変形した実施形態について、図336を参照して説明する。
図336(a)~図336(c)は、タイミングt26からタイミングt29にかけて攻撃ボタン3710を複数回(例えば5回)操作可能に構成した場合の表示例である。また、攻撃ボタン3710を操作可能な回数に応じて、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が複数個(例えば5個)表示される。また、攻撃ボタン3710への操作が1回行われるたびに、攻撃ボタン3710を模した模擬画像のうち最も手前側に表示された模擬画像の表示が終了する。攻撃ボタン3710の操作が行われた場合には、特別抽選の結果が大当りである場合に、所定の確率(例えば、1/2)で、爆弾キャラクタAに砲弾が当たって爆発した画像の表示を行うようにするとよい。また、特別抽選の結果が大当りである場合において、5回目の操作が行われた場合には、100%の確率で爆発した画像の表示を行うようにするとよい。なお、特別抽選の結果がハズレの場合には、爆弾キャラクタAに砲弾が当たることはなく爆発した画像の表示は行われない。
図336(a)は、タイミングt26における表示例を示している。
また、図336(b)は、攻撃ボタン3710の3回目の操作が行われたときに、所定の確率の抽選に当たって、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレであった場合には、攻撃ボタン3710への操作が5回行われたタイミング、あるいは、操作有効期間が終了したタイミングから3秒間、図336(c)に示す表示状態となる。
なお、爆発した画像の表示が行われた際に、攻撃ボタン3710を操作可能な回数が残っていた場合には、残った回数分の操作を受け付け、この操作に応じて、爆発した画像の表示態様をさらに爆発した態様で表示されるように構成してもよい。
爆発画像が表示された場合、攻撃ボタン3710に対する操作は必ずしも必要ではないため、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示してもよい。図336(b)においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示した表示例が示されている。
図336(d)~図336(f)は、タイミングt26からタイミングt29にかけてミッションボタン3700を複数回(例えば5回)操作可能に構成した場合の表示例である。また、ミッションボタン3700を操作可能な回数に応じて、ミッションボタン3700を模した模擬画像が複数個(例えば5個)表示される。また、ミッションボタン3700への操作が1回行われるたびに、ミッションボタン3700を模した模擬画像のうち最も手前側に表示された模擬画像の表示が終了する。ミッションボタン3700の操作が行われた場合には、特別抽選の結果が大当りである場合に、所定の確率(例えば、1/3)で、爆弾キャラクタAに砲弾が当たって爆発した画像の表示を行うようにするとよい。なお、特別抽選の結果がハズレの場合には、爆発した画像の表示は行われない。
図336(d)は、タイミングt26における表示例を示している。
また、図336(d)は、ミッションボタン3700の3回目の操作が行われたときに、所定の確率の抽選に当たって、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレであった場合には、ミッションボタン3700への操作が5回行われたタイミング、あるいは、操作有効期間が終了したタイミングから3秒間、図336(f)に示す表示状態となる。
なお、爆発した画像の表示が行われた際に、ミッションボタン3700を操作可能な回数が残っていた場合には、残った回数分の操作を受け付け、この操作に応じて、爆発した画像の表示態様をさらに爆発した態様で表示されるように構成してもよい。
爆発画像が表示された場合、ミッションボタン3700に対する操作は必ずしも必要ではないため、ミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示してもよい。図336(e)においては、ミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示した表示例が示されている。
なお、図336(d)~図336(f)を参照して示した演出例において、「ダイナ大佐」のセリフは、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!防御ボタンを押すんだ!」という、間違った操作指示となっている。このため、遊技者は演出状況をよく観察して、ミッションボタン3700を操作する必要がある。そしてミッションボタン3700を操作できた場合には、爆弾が爆発した特別な画像を視認することができる。
次に、図336(a)~図336(c)を参照して示した演出例と図336(d)~図336(f)を参照して示した演出例を組み合わせた演出例を、図337を参照して説明する。本実施形態においては、自戦車の砲台が破壊されることなく、タイミングt26となった場合に、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作受付が同時に有効となる。このとき、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700はそれぞれ所定回数(例えば5回ずつ)の操作を受け付け可能となる。また、攻撃ボタン3710を模した模擬画像と、ミッションボタン3700を模した模擬画像が、それぞれ所定個数表示される。
図337(a)においては、攻撃ボタン3710を模した5個の模擬画像とミッションボタン3700を模した5個の模擬画像が表示された表示例が示されている。なお、操作有効期間は上述したように、タイミングt26から開始するとよい。
この状態で、攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700に対する操作が行われた場合には、上述したように特別抽選結果が大当りであるか否かと所定の確率の抽選(攻撃ボタン3710については1/2、ミッションボタン3700については1/3)に当たったか否かに応じて、爆発した画像の表示が行われる。
図337(b)は、攻撃ボタン3710の3回目の操作に対応して、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。また、図337(d)は、ミッションボタン3700の3回目の操作に対応して、爆発した画像の表示が行われた状態を示している。図337(b)、図337(d)に示す表示例は、それぞれ、特別抽選結果が大当りの場合に表示されうるものである。なお、爆発した画像の表示が行われた際に、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700を操作可能な回数が残っていた場合には、残った回数分の操作を受け付け、操作に応じて爆発した画像の表示態様をさらに爆発した態様で表示されるように構成してもよい。
例えば、図337(b)に示した表示状態においてミッションボタン3700に対する操作に基づいて所定の抽選(1/3)に当選した場合には、図337(d)に示す表示状態における爆発態様のように表示態様を変更してもよい。あるいは、図337(d)に示した表示状態において攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて所定の抽選(1/2)に当選した場合には、図337(b)に示す爆発態様のように表示態様を変更してもよい。
また、特別抽選の結果が大当りである場合において、ミッションボタン3700と攻撃ボタン3710の操作を行ない所定の抽選に外れ続けたとしても、合計して10回目の操作が行われた場合には100%の確率で、最後に操作されたボタンに対応した態様の爆発した画像の表示を行うようにするとよい。
爆発画像が表示された場合、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700に対する操作は必ずしも必要ではないため、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示するとよい。図337(b)、図337(d)においては、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像は、爆発した画像よりも表示優先度を低く表示した表示例が示されている。
なお、特別抽選結果がハズレの場合には、操作有効期間中に攻撃ボタン3710が5回かつミッションボタン3700が5回操作されたタイミング、あるいは、操作有効期間が終了したタイミングから3秒間、図337(c)に示す表示状態となる。
なお、図337(a)を参照して示した演出例において、「ダイナ大佐」のセリフは、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!防御ボタンを押すんだ!」という、間違った操作指示となっている。このため、遊技者は演出状況をよく観察して、ミッションボタン3700を操作する必要がある。
図333(d)を参照して説明した演出例において、「ダイナ大佐」のセリフはミッションボタン3700の操作を指示するものとなっているが、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!ミッションボタンを押すんだ!」というセリフに代えて、「スペシャルマシンガンを撃ちまくれ!防御ボタンを押すんだ!」という間違ったセリフを表示するように構成してもよい。
また、図333(a)を参照して説明した演出例、図335(a)を参照して説明した演出例、図336(a)を参照して説明した演出例、図337(a)を参照して説明した演出例において、「マイト軍曹」のセリフは攻撃ボタン3710の操作を指示するものとなっているが、「大型爆弾だ~!!攻撃ボタンで攻撃してください!」というセリフに代えて、「大型爆弾だ~!!防御ボタンで攻撃してください!」という間違ったセリフを表示するように構成してもよい。
このような構成とすることで、遊技者は演出状況をよく観察する必要が生じるため、より遊技興趣を向上させることが可能となる。なお、遊技者はミッションボタン3700を模した模擬画像や攻撃ボタン3710を模した模擬画像によって操作すべき操作部を認識することができる。
また、攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700の模擬画像については操作を行うべき操作部を示していたが、これらについても、「ダイナ大佐」のセリフや「マイト軍曹」のセリフ(間違った指示を行っている場合)と同様に、本来操作を行うべき操作部とは異なる操作部を指示する模擬画像を表示するように構成してもよい。なお、この場合、適切な操作が行われた場合に、砲弾や弾丸を発射する表示を行って、適切な表示が行われたことを遊技者に示唆するようにしてもよい。
なお、左レバー3720、攻撃ボタン3710、ミッションボタン3700の模擬画像を表示する表示例を示したが、これらの表示を行わなくてもよい。この場合遊技者は、爆弾キャラクタの種類や、自戦車の破壊状況等に基づいて、操作指示に反する態様あるいは操作指示とは異なる態様で操作部の操作を行う必要が生じるため、適切な操作を行う難易度が高まるため、適切な操作が行えた場合に感じる興趣を向上させることが可能となる。
図336、図337を参照して、タイミングt26以降の期間においても、操作指示に従わない操作を遊技者が行うことで、特別な画像(爆発画像やサングラスが傾いた画像等)の表示が行われる演出状態を発生させる演出例を示した。このような実施形態においても、図325~図335を参照して上述した実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
なお、操作指示に反する特別な画像が表示される時間と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示される時間とでは、特別な画像が表示される時間の方を長くするとよい。このような構成とすることで、特別な画像を遊技者が堪能することができる。
なお、操作指示に反する態様あるいは操作指示とは異なる態様の操作が行われたときに表示される特別な画像は、操作指示よりも大きな画像を表示するとよい。例えば、図335を参照して示した実施形態においては、操作指示を行う画像(間違ったレバー操作を指示するセリフの画像)よりも大きな画像(図335(c)に示す半透明の大きなサングラスの画像)を表示することが可能である。このような構成とすることで、より特別な画像が表示されたことについて、遊技者の興趣を向上することができる。
なお、本実施形態における左レバー3720の操作指示として「前傾」「後傾」といった操作指示表示が行われたが、操作指示が行われない場合(図329(g)、図331(g)に示す表示例の場合)でも、表示された爆弾キャラクタの表示態様によって操作内容を推定可能に構成している。このようなより難易度が高い操作状況において遊技者が左レバー3720を適切に操作できた場合にのみ、特別な画像の表示を行うようにしてもよい。例えば、図333(b)に示す表示例において、サングラスが傾いた画像が表示される場合とされない場合とを設け、攻撃ボタン3710についての操作指示が行われない場合において、攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合に、所定の確率(1/10)でサングラスが傾いた画像(特別な画像)が表示されるように構成するとよい。
なお、左レバー3720や上述した各種ボタンの操作時には、左レバー3720や上述した各種ボタンの操作に直接対応した操作受付音をあえて出力せず、左レバー3720や上述した各種ボタンの操作に基づき上述したような特別な条件が満たされて特別な画像が表示されたときに初めて操作に対応した特別な音を出力するように構成してもよい。このような構成とすることで、特別な画像が表示されたことが遊技者にとってより格別に感じられることとなる。なお、同様の構成を、図335~図337を参照して示した実施形態における特別な画像の表示において採用してもよい。
なお、操作指示に反する操作としては、左レバー3720を傾ける方向を異なるものとする演出例や指示したボタンとは異なるボタンを操作する演出例を挙げたが、他の態様でもよい。例えば、攻撃ボタン3710の長押しが遊技者に指示表示されているときに、あえて、攻撃ボタン3710を連打することを操作指示に反する操作として採用してもよい。あるいは、攻撃ボタン3710の操作が指示されているときに、あえて、防御ボタン3740を操作することを操作指示に反する操作として採用してもよい。
なお、操作指示表示に従わない操作が行われた場合に、特別な表示変化の付与が行われる演出例を示したが、このような特別な表示変化の付与によって、大当りの期待度が示されるように構成してもよい。あるいは、大当りの期待度を示すことがないように構成してもよい。あるいは、上述したこのような特別な表示変化の付与のうち、一部の表示変化については、大当りの期待度を示し、他の表示変化については、大当りの期待度を示さないように構成してもよい。
なお、本実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始後に、左レバー3720の操作受付期間を開始するようにしていたが、装飾図柄の変動表示開始と同時に、左レバー3720の操作受付期間を開始するようにしてもよい。この場合、タイミングt0において、図329(b)に示した態様の表示を行ない「爆弾キャラリーチ」を開始してもよい。
また、保留の先読みに基づいて、複数回の装飾図柄の変動表示にわたって、図329~図337を参照して示した「爆弾キャラリーチ」と同様の演出を実行してもよい。この場合、先読みの対象となった装飾図柄の変動表示よりも前に実行される装飾図柄の変動表示において、爆弾キャラクタAや爆弾キャラクタBを1回表示するとよい。そして、装飾図柄の変動表示中の全期間にわたって、表示された爆弾キャラクタに対応して左レバー3720の操作を受け付ける演出を行い、装飾図柄の変動停止中の全期間にわたって、左レバー3720の操作に対応した表示演出を行うとよい。例えば、図326、図327のタイミングt6からタイミングt11にかけて行われる演出例を、装飾図柄の変動表示中に実行し、タイミングt11からタイミングt15にかけて、実行される演出例を装飾図柄の変動停止中に実行するとよい。そして、先読みの対象となった装飾図柄の変動表示の開始から停止表示の終了までの期間において、図328のタイミングt26からタイミングt35にかけて行われる演出を実行するとよい。
なお、自戦車の砲台が破壊された状態で、操作指示表示に従わない操作を遊技者が行うことで、破壊された砲台が復活した状態となるように構成してもよい。
また、自戦車のマシンガンが破壊された状態で、操作指示表示に従わない操作を遊技者が行うことで、破壊されたマシンガンが復活した状態となるように構成してもよい。
また、自戦車の砲台が破壊されていない状態で、操作指示表示に従わない操作を遊技者が行うことで、自戦車がよりグレードアップされた状態となるように構成してもよい。例えば、砲台が1つずつ増えていったり、砲台の色が変化したり、砲台が特大の砲台に変化する表示変化を付与してもよい。
なお、この場合、図325に示したように爆弾キャラクタが出現しうるタイミングを2回のみとするのではなく、5回などのより多い回数とすることで、演出としての興趣をより向上させることができる。また、破壊されたマシンガンが復活したり、自戦車がグレードアップするなど特別な演出表示を遊技者に視認させることができる。
表示変化の付与によって、大当りの期待度が示されるように構成してもよいし、単なる演出として表示変化を付与するのみで期待度を示すものではないように構成してもよい。
例えば、砲台の数や、砲台の色、砲台の大きさによって期待度を示してもよい。あるいは、砲台の数や、砲台の色、砲台の大きさによって、現在の遊技状態あるいは発生する遊技状態を示唆したり報知したりするように構成してもよい。
第1の期間、第2の期間、先読み演出における変動表示において、爆弾キャラクタAまたは爆弾キャラクタBが必ず表示されるように構成してもよい。このような構成とすることで、操作指示が常に遊技者に対して示されることとなり、遊技者に緊張感を持たせることができ、もって興趣を向上させることが可能となる。
指示された操作内容に従わずに、左レバー3720を操作することで、特別な表示変化が付与される例を示したが、指示された操作内容に反する操作や指示された操作内容と異なる操作によって、特別な表示変化が付与されるように構成してもよい。
「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」の双方が操作指示を行う場合がある例を示したが、一連の「爆弾キャラリーチ」において、一方のキャラクタのみが操作指示を行うように構成してもよい。この場合、他方のキャラクタにおいては、「う~ん、むにゃむにゃ」といったセリフの表示を行うとよい。
このように、「爆弾キャラリーチ」においては、操作指示表示に従わない操作があえて行なわれた場合に特別な表示変化が付与されることで、遊技者に特別な満足感を与えることが可能となる。
従来、特別抽選の結果を示唆するために遊技者による操作に基づいて、所定の画像を表示して特別抽選の結果を示唆する場合があった(例えば、特開2010-046210号公報)。ところで、このような操作を受付ける回数や操作の受付に対応して行われる表示の回数はあらかじめ定められていた。また、遊技者が操作を行える期間についてもあらかじめ定められた期間のみであって遊技者の自由な操作によって、表示態様を自由に変化させることができるものではなかった。また、このようにして表示される演出の表示時間は、一定であり、この点でも改善の余地があった。以下に示す実施形態においては、操作有効期間中に複数回の操作受付を可能にするとともに、操作に基づいて表示された画像の表示時間に長短を設け、表示された時間の長さによって、特別抽選の結果を示唆することを可能とした実施形態について説明する。
以下に、図338等を参照して先読み演出パターンとして実行することが可能な「いきなり戦車演出」について説明する。なお、「いきなり戦車演出」を行うか否かは、周辺制御基板1510において保留内容の先読みを行うことに基づいて決定される。
図338は、「いきなり戦車演出」において、選択されうる演出パターンの種類、演出パターンが選択される条件、先読み演出が実行される期間(具体的には、何回の装飾図柄の変動表示にまたがって実行されるのか)を示すテーブルである。
先読み演出パターン01は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~4個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン01は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。なお、先読み演出パターン01は、1回の変動表示期間においてのみ実行されるため、厳密には先読み演出ではないが、便宜上、先読み演出と称することとする。
先読み演出パターン02は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~3個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン02は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示と第1保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
先読み演出パターン03は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~2個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン03は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示、第1保留に係る変動表示、第2保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
先読み演出パターン04は、前回の装飾図柄の変動表示が終了し、装飾図柄の変動表示を新たに開始するときに、保留数が1個~3個のときに選択されうる演出パターンである。先読み演出パターン04は、変動表示開始時における当該保留に係る変動表示、第1保留に係る変動表示、第2保留に係る変動表示、第3保留に係る変動表示において「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
なお、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04のように複数回の変動表示を行う演出パターンにおいては、「いきなり戦車演出」が実行される最後の変動表示については特別抽選の結果が大当りとハズレのいずれでもよいが、「いきなり戦車演出」が実行される最後の変動表示以外の途中の変動表示についての特別抽選結果についてはすべてハズレの場合に、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04にもとづく先読み演出を実行するとよい。
図339は、「いきなり戦車演出」において表示される3つの表示演出パターンを示したテーブルである。また、図340は、先読み演出パターン01が選択された場合の演出態様を示すタイムチャートである。
図340(a)に示すように、「いきなり戦車演出」において、装飾図柄の変動表示が行われる時間はタイミングt0~タイミングt14の14秒間である。また、装飾図柄が停止表示される時間は1秒間である。また、タイミングt0において攻撃ボタン3710の操作受付が有効となり、装飾図柄の変動表示が終了するタイミングt14において攻撃ボタン3710の操作受付が無効となる。攻撃ボタン3710の操作受付が有効となっている期間(タイミングt0~タイミングt14)において、攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示領域に表示される。以下に、図341を参照して、遊技者による攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて表示領域に表示される演出態様について説明する。
図341は、図340を参照して説明したタイムチャートにおける所定のタイミングにおける表示領域における表示態様を示す図である。
図341(a)は、タイミングt0において表示領域に自戦車の画像が表示された状態を示している。表示領域の左上にリーチ状態となった各装飾図柄(「3」「↓」「3」)が、表示領域の下部中央に前方向を向いた自戦車の画像が、表示領域の上部中央に左方向を向いた敵戦車の画像が、表示領域の左右方向中央に自戦車が移動する道路の画像が、表示領域の上部に水平線と空の画像が、表示領域の右下に演出上のキャラクタである「ダイナ大佐」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、表示領域の左下に演出上のキャラクタである「マイト軍曹」のセリフ画像とセリフ画像を囲うウィンドウ画像が、マイト軍曹のセリフ画像を囲うウィンドウ画像の右に攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示された状態を示している。
このように、「いきなり戦車演出」においては、タイミングt0において、自戦車の画像と敵戦車の画像とがいきなり表示されるとともに、攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる。
図340(a)に示すように、操作有効期間において攻撃ボタン3710に対する操作が行われなかった場合、敵戦車の画像の表示はタイミングt14まで継続される。また、タイミングt14において装飾図柄の停止表示が行われる。
一方、遊技者による攻撃ボタン3710の操作が検知されたのち、即座に操作に対応する演出表示が実行される。図339は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて実行される演出パターンを示すテーブルである。
また、図340(b)~図340(d)は、タイミングt3において攻撃ボタン3710に対する操作受付に基づいて、操作に対応した演出パターンが実行された状態を示すタイムチャートである。
また、図340(e)~図340(g)は、タイミングt3とタイミングt8の2回のタイミングにおいて攻撃ボタン3710に対する操作受付に基づいて、操作に対応した演出パターンが実行された状態を示すタイムチャートである。
図339は攻撃ボタン3710の操作に対応して、選択される演出パターンを示している。
煙表示演出パターン01が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の右上に敵戦車から煙が上がっていることを示す煙画像が1秒間表示される。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。
煙表示演出パターン02が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が2秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の右上に敵戦車から煙が上がっていることを示す煙画像が2秒間表示される。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。
煙表示演出パターン03が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が3秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の右上に敵戦車から煙が上がっていることを示す煙画像が3秒間表示される。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。
煙表示演出パターン01~煙表示演出パターン03によって、変動表示結果が大当りとなる期待度を示すように出現割合があらかじめ決定されている。煙表示演出パターン01が実行された場合の期待度は30%、煙表示演出パターン02が実行された場合の期待度は50%、煙表示演出パターン03が実行された場合の期待度は100%である。
図340(b)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、煙表示演出パターン01がタイミングt3からタイミングt5にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図340(c)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、煙表示演出パターン02がタイミングt3からタイミングt6にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図340(d)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、煙表示演出パターン03がタイミングt3からタイミングt7にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図341(b)は、図340(b)~図340(d)に示す演出例において、タイミングt3において攻撃ボタン3710への操作が行われたときの表示領域における表示例を示している。図341(b)においては、敵戦車に砲弾が発射され、砲弾が爆発した画像と、破壊された敵戦車の画像が表示領域に表示された状態が示されている。
図341(b)に示す表示は1秒未満(例えば0.1秒)で終了し、図341(c)に示す表示状態となる。この表示状態においては、敵戦車の砲台が破壊されるとともに、破壊された敵戦車の画像の右上に、敵戦車から煙があがっている態様を示す煙画像の表示が行われる。
図340(b)に示す演出例の場合、煙表示演出パターン01が選択されていることで、図341(c)に示す表示状態となってから1秒後に図341(d)に示す煙画像が表示されない表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が低いことが示される。
図340(c)に示す演出例の場合、煙表示演出パターン02が選択されていることで、図341(c)に示す表示状態となってから2秒後に煙画像が表示されない表示状態となる(図示は省略)。2秒後に表示する「ダイナ大佐」のセリフとしては、「新型砲の威力はまあまあか・・・」という表示が行われる。ここでは、「ダイナ大佐」のセリフによって、期待度が中程度であることが示される。
図340(d)に示す演出例の場合、煙表示演出パターン03が選択されていることで、図341(c)に示す表示状態となってから3秒後に図341(e)に示す煙画像が表示されない表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が高いことが示される。
このように、煙画像が表示される時間(1秒間、2秒間、3秒間のいずれか)が長いほど、大当りの期待度が高いことが示唆される。
そのため、遊技者は煙画像が長く表示されることを期待して、表示領域を視認することになる。
また、煙画像の表示終了とともに表示される「ダイナ大佐」のセリフは、各煙表示演出パターンに対応して表示される。そのため、「ダイナ大佐」のセリフによっても、大当りの期待度が示唆される。「ダイナ大佐」のセリフは、煙画像の表示時間に対応しているため、煙画像の表示時間が正確にわからなかった場合でも、期待度を知ることができ、煙画像の表示時間をわざわざ確認することがないような遊技に対する集中度が低い遊技者に対しても、遊技興趣を感じさせることが可能となる。
煙画像が表示されない状態となってから1秒後に、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。例えば、図340(b)に示す演出例の場合には、タイミングt5において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図340(c)に示す演出例の場合には、タイミングt6において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図340(d)に示す演出例の場合には、タイミングt7において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図341(f)は、新たな敵戦車の画像が表示された状態を示す演出例である。
図340(b)~図340(d)に示す演出例においては、攻撃ボタン3710に対する操作がその後は行われずタイミングt14において装飾図柄の変動表示が終了する。
図342(a)は、図340(b)~図340(d)に示した演出例において、特別抽選の結果が大当りの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示例を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果が大当りであることを示す「333」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像も大当りであることを報知する表示態様となっている。
図342(b)は、図340(b)~図340(d)に示した演出例において、特別抽選の結果がハズレの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示例を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果がハズレであることを示す「343」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像もハズレであることを報知する表示態様となっている。
図340(b)~図340(d)を参照して、タイミングt3において攻撃ボタン3710に操作受付が行われた場合の演出例を示したが、タイミングt0からタイミングt14の任意のタイミングにおいて遊技者からの操作を受付けて、いずれかの煙表示演出パターンを実行することが可能である。
このように、タイミングt0からタイミングt14において遊技者からの操作を一度のみでなく、複数回受付けることで、煙表示演出パターンを複数回実行することが可能である。
図340(e)~図340(g)は、タイミングt3とタイミングt8の2回のタイミングにおいて、攻撃ボタン3710に対する操作が行われたことが検知された場合の演出例を示している。
図340(e)は、タイミングt3において煙表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において煙表示演出パターン01が開始される演出例を示している。
図340(f)は、タイミングt3において煙表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において煙表示演出パターン02が開始される演出例を示している。
図340(g)は、タイミングt3において煙表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において煙表示演出パターン03が開始される演出例を示している。
なお、煙表示演出パターンが複数回実行される場合であっても、各回の演出パターンの実行においては図340(b)~図340(d)を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
なお、ある煙表示演出パターンの実行中に、攻撃ボタン3710に対する遊技者による操作が行われたことが検知された場合には、実行中の煙表示演出パターンが終了したのち、図341(f)に示す表示状態を1秒間継続したのち、自動的にいずれかの煙表示演出パターンが実行され、図341(b)以降の表示状態となるように構成してもよい。例えば、破壊されていない敵戦車の画像が表示されている状態において、遊技者が短期間(例えば1秒間)に3回攻撃ボタン3710を操作すると、3回の煙表示演出パターンが自動的に実行されることになる。
先読み演出パターン01が選択されて、1回の変動表示において、「いきなり戦車演出」を実行する例を示したが、以下に、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04が選択された場合の「いきなり戦車演出」の実行態様について説明する。
なお、「いきなり戦車演出」では、最大4回の変動表示にわたって、演出が実行されるが、各回の変動表示に要する変動時間は14秒間、変動停止時間は1秒間としている。
以下に、図343、図344を参照して、先読み演出パターン02が実行された場合の演出例について説明する。先読み演出パターン02は2回の変動表示にわたって、「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
この場合、先読み演出によって期待度が示唆される対象は、2回目の変動表示に対応する特別抽選結果である。また、2回目以外の変動表示に対応する特別抽選結果はハズレである。この点は、先読み演出パターン03、先読み演出パターン04においても同様である。
なお、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04においても、装飾図柄の変動表示中に煙画像や破壊された敵戦車の画像の表示が開始及び終了する場合には、図340、図341を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
以下に、装飾図柄の停止表示中における煙画像や破壊された敵戦車の画像の表示態様について説明する。
図343(a)に示すように、攻撃ボタン3710への操作が全く行われなかった場合、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図344(a)に示す表示状態となる。
図343(b)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン01がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14において煙表示演出パターン01による演出は終了し、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図344(b)に示す表示状態となる。
図343(c)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン02がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、煙画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図344(c)に示す表示状態となる。
図343(d)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン03がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、煙画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図344(c)に示す表示状態となる。
図343(e)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン01がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図344(d)に示す表示状態となる。
図343(f)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて煙表示演出パターン03がタイミングt11において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図344(e)に示す表示状態となる。
なお、タイミングt15において新たな装飾図柄の変動表示が開始される。この際の装飾図柄の表示も「3↓3」といったリーチ状態を形成する表示態様で開始される。
図343を参照して、先読み演出の対象となった保留よりも前に発生した保留に対応する装飾図柄が停止する際の煙画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明したが、以下に、図345を参照して、先読み演出の対象となった保留に対応する装飾図柄が停止する際の煙画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明する。
図345(b)~図345(f)は、いずれも、選択された煙表示演出パターンの実行期間が、装飾図柄の停止表示期間(タイミングt29~タイミングt30)と重なる演出例を示している。図345(b)~図345(f)に示す演出例においては、選択された煙表示演出パターンの実行期間中であっても、タイミングt29において実行中の煙表示演出パターンを中止して、装飾図柄の停止表示を行う演出例を示している。タイミングt29~タイミングt30においては、特別抽選結果に基づいて、図342(a)または図342(b)に示す表示状態となる。
一方、特別抽選の結果が大当りの場合に限って、実行中の煙表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成してもよい。なお、この場合、タイミングt30から大当り遊技状態を開始するものの、タイミングt30~タイミングt35については大当り遊技のオープニング状態とし、タイミングt35から大入賞口2005の開閉動作が開始されるように構成するとよい。図346(b)~図346(f)は、装飾図柄の変動停止中や大当り遊技中に煙画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレの場合に限って、実行中の煙表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成してもよい。なお、この場合、タイミングt30から次の変動表示が開始されるものの、次の変動表示においても、いきなり戦車演出を継続し、その変動表示の途中に「いきなり戦車演出」を終了するように構成するとよい。
図346(b)~図346(f)は、装飾図柄の変動停止中や次の変動表示が開始されたときに煙画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
このように、本実施形態にかかる「いきなり戦車演出」においては、装飾図柄の変動開始と同時に攻撃ボタン3710(操作部)に対する操作受付が可能となり、また、操作部に対する操作に基づいた表示演出を行う回数があらかじめ定められているわけではなく、遊技者の意思に基づいて、表示演出を任意の回数実行することが可能であるため、操作部への操作について遊技者に強い関心を抱かせることができる。また、単に操作部を操作するにとどまらず、操作に対応して表示された煙画像(特定表示)の表示時間についても気を配る(表示時間が長いほど大当りの期待度が高いことが示唆されるため)必要があるため、より興趣を向上させることができる。さらに、装飾図柄の変動時間が短く設定されているため、より操作部への操作や操作に対応して表示される煙画像の表示時間について緊張感を抱かせることが可能となる。また、先読み演出として、複数の装飾図柄の変動に渡ってこの表示演出を実行可能に構成することで、煙画像の表示時間によって示された期待度が、どの装飾図柄の変動についての期待度であるのかについて遊技者の関心を高めることができる。
図339において3つの煙表示演出パターンを示したが、煙表示演出パターン01と煙表示演出パターン02のみが実行されるテーブルを用いて「いきなり戦車演出」を実行してもよい。あるいは、煙表示演出パターン01と煙表示演出パターン03のみが実行されるテーブルや、煙表示演出パターン02と煙表示演出パターン03のみが実行されるテーブルを用いて「いきなり戦車演出」を実行してもよい。
さらに、煙表示演出パターン04として、破壊画像と煙画像を4秒間表示したのち、破壊画像のみを1秒間表示する演出態様で、大当り期待度が100%の演出パターンや煙表示演出パターン05として、破壊画像と煙画像を5秒間表示したのち、破壊画像のみを1秒間表示する演出態様で、大当り期待度が100%の演出パターンのいずれか一方または双方を採用してもよい。このように、演出実行期間が長い演出パターンを採用することで、遊技者は期待度が100%であることをほぼ確実に気が付くことができ、興趣を向上させることが可能となる。
図338~図346を参照して煙画像(特定表示)の表示時間が長いほど特別抽選の結果が大当りとなる期待度が高くなる実施形態を示したが、以下に、特定表示(以下に示す実施形態における破壊された敵戦車の画像)の表示時間が短いほど、特別抽選の結果が大当りとなる期待度が高くなるように変形した実施形態について、図347~図354を参照して説明する。なお、変形前と同様の処理や表示等については説明を省略する場合がある。
図347は攻撃ボタン3710の操作に対応して、選択される演出パターンを示している。
白旗表示演出パターン01が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が3秒間行われる。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の上に敵戦車が降参したことを示す白旗画像が1秒間表示される。
白旗表示演出パターン02が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が2秒間行われる。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の上に敵戦車が降参したことを示す白旗画像が1秒間表示される。
白旗表示演出パターン03が選択された場合には、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。その後、敵戦車が破壊された画像の表示が1秒間行われる。同時に敵戦車が破壊された画像の上に敵戦車が降参したことを示す白旗画像が1秒間表示される。
白旗表示演出パターン01~白旗表示演出パターン03によって、変動表示結果が大当りとなる期待度を示すように出現割合があらかじめ決定されている。白旗表示演出パターン01が実行された場合の期待度は30%、白旗表示演出パターン02が実行された場合の期待度は50%、白旗表示演出パターン03が実行された場合の期待度は100%である。
図348(b)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、白旗表示演出パターン01がタイミングt3からタイミングt7にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図348(c)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、白旗表示演出パターン02がタイミングt3からタイミングt6にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図348(d)は、攻撃ボタン3710に対する操作に基づいて、白旗表示演出パターン03がタイミングt3からタイミングt5にかけて実行された演出例を示すタイムチャートである。
図349(b)は、図348(b)~図348(d)に示す演出例において、タイミングt3において攻撃ボタン3710への操作が行われたときの表示領域における表示例を示している。図349(b)においては、敵戦車に砲弾が発射され、砲弾が爆発した画像と、破壊された敵戦車の画像が表示領域に表示された状態が示されている。
図349(b)に示す表示は1秒未満(例えば0.1秒)で終了し、図349(c)に示す表示状態となる。この表示状態においては、敵戦車の砲台が破壊されるとともに、破壊された敵戦車の画像の表示が行われる。なお、この段階では白旗画像はまだ表示されない。
図348(b)に示す演出例の場合、白旗表示演出パターン01が選択されていることで、図349(c)に示す表示状態となってから3秒後に図349(d)に示す白旗画像が表示された表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が低いことが示される。
図348(c)に示す演出例の場合、白旗表示演出パターン02が選択されていることで、図349(c)に示す表示状態となってから2秒後に白旗画像が表示された表示状態となる(図示は省略)。2秒後に表示する「ダイナ大佐」のセリフとしては、「敵軍の士気はまあまあか・・・」という表示が行われる。ここでは、「ダイナ大佐」のセリフによって、期待度が中程度であることが示される。
図348(d)に示す演出例の場合、白旗表示演出パターン03が選択されていることで、図349(c)に示す表示状態となってから1秒後に図349(e)に示す白旗画像が表示された表示状態となる。また、ここでは、「ダイナ大佐」のセリフも変化して表示され、期待度が高いことが示される。
このように、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間(1秒間、2秒間、3秒間のいずれか)が長いほど、大当りの期待度が高いことが示唆される。
そのため、遊技者は白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが長く表示されることを期待して、表示領域を視認することになる。
また、白旗画像の表示開始とともに表示される「ダイナ大佐」のセリフは、各白旗表示演出パターンに対応して表示される。そのため、「ダイナ大佐」のセリフによっても、大当りの期待度が示唆される。「ダイナ大佐」のセリフは、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間に対応しているため、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間が正確にわからなかった場合でも、期待度を知ることができ、白旗画像が表示されず、破壊された敵戦車の画像のみが表示される時間をわざわざ確認することがないような遊技に対する集中度が低い遊技者に対しても、遊技興趣を感じさせることが可能となる。
白旗画像が表示される状態となってから1秒後に、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。例えば、図348(b)に示す演出例の場合には、タイミングt7において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図348(c)に示す演出例の場合には、タイミングt6において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図348(d)に示す演出例の場合には、タイミングt5において、新たな敵戦車の画像が表示された状態となる。図349(f)は、新たな敵戦車の画像が表示された状態を示す演出例である。
図348(b)~図348(d)に示す演出例においては、攻撃ボタン3710に対する操作がその後は行われずタイミングt14において装飾図柄の変動表示が終了する。
図350(a)は、図348(b)~図348(d)に示した演出例において、特別抽選の結果が大当りの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示状態を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果が大当りであることを示す「333」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像も大当りであることを報知する表示態様となっている。
図350(b)は、図348(b)~図348(d)に示した演出例において、特別抽選の結果がハズレの場合にタイミングt14からタイミングt15の1秒間表示される表示状態を示している。図中において、装飾図柄が、特別抽選の結果がハズレであることを示す「343」で停止表示された状態が示されている。また、「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフ画像もハズレであることを報知する表示態様となっている。
図348(b)~図348(d)を参照して、タイミングt3において攻撃ボタン3710に操作受付が行われた場合の演出例を示したが、タイミングt0からタイミングt14の任意のタイミングにおいて遊技者からの操作を受付けて、いずれかの白旗表示演出パターンを実行することが可能である。
また、タイミングt0からタイミングt14において遊技者からの操作を一度のみでなく、複数回受付けることで、白旗表示演出パターンを複数回実行することが可能である。
図348(e)~図348(g)は、タイミングt3とタイミングt8の2回のタイミングにおいて、攻撃ボタン3710に対する操作が行われたことが検知された場合の演出例を示している。
図348(e)は、タイミングt3において白旗表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において白旗表示演出パターン01が開始される演出例を示している。
図348(f)は、タイミングt3において白旗表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において白旗表示演出パターン02が開始される演出例を示している。
図348(g)は、タイミングt3において白旗表示演出パターン01が開始され、タイミングt8において白旗表示演出パターン03が開始される演出例を示している。
なお、白旗表示演出パターンが複数回実行される場合であっても、各回の演出パターンの実行においては図348(b)~図348(d)を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
なお、ある白旗表示演出パターンの実行中に、攻撃ボタン3710に対する遊技者による操作が行われたことが検知された場合には、実行中の白旗表示演出パターンが終了したのち、図349(f)に示す表示状態を1秒間継続したのち、自動的に、いずれかの白旗表示演出パターンが実行され、図349(b)以降の表示状態となるように構成してもよい。例えば、破壊されていない敵戦車の画像が表示されている状態において、遊技者が短期間(例えば1秒間)に3回攻撃ボタン3710を操作すると、3回の白旗表示演出パターンが自動的に実行されることになる。
先読み演出パターン01が選択されて、1回の変動表示において、「いきなり戦車演出」を実行する例を示したが、以下に、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04が選択された場合の「いきなり戦車演出」の実行態様について説明する。
なお、「いきなり戦車演出」では、最大4回の変動表示にわたって、演出が実行されるが、1回の変動表示に要する変動時間は14秒間、変動停止時間は1秒間としている。
以下に、図351、図352を参照して、先読み演出パターン02が実行された場合の演出例について説明する。先読み演出パターン02は2回の変動表示にわたって、「いきなり戦車演出」が実行される演出パターンである。
この場合、先読み演出によって期待度が示唆される対象は、2回目の変動表示に対応する特別抽選結果である。また、2回目以外の変動表示に対応する特別抽選結果はハズレである。この点は、先読み演出パターン03、先読み演出パターン04においても同様である。
なお、先読み演出パターン02~先読み演出パターン04においても、装飾図柄の変動表示中に白旗画像や破壊された敵戦車の画像の表示が開始及び終了する場合には、図348、図349を参照して説明した演出例と同様の表示が行われる。
以下に、装飾図柄の停止表示中における白旗画像や破壊された敵戦車の画像の表示態様について説明する。
図351(a)に示すように、攻撃ボタン3710への操作が全く行われなかった場合、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図352(a)に示す表示状態となる。
図351(b)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン03がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14において白旗表示演出パターン03による演出は終了し、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図352(b)に示す表示状態となる。
図351(c)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン02がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図352(c)に示す表示状態となる。
図351(d)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン01がタイミングt12において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図352(c)に示す表示状態となる。
図351(e)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン03がタイミングt13において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、白旗画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図352(d)に示す表示状態となる。
図351(f)に示すように、攻撃ボタン3710の操作に基づいて白旗表示演出パターン01がタイミングt11において開始された場合には、タイミングt14~タイミングt15において、白旗画像と破壊された敵戦車の画像が表示されるため、タイミングt14~タイミングt15にかけて、図352(e)に示す表示状態となる。
なお、タイミングt15において新たな装飾図柄の変動表示が開始される。この際の装飾図柄の表示も「3↓3」といったリーチ状態を形成する表示態様で開始される。
図351を参照して、先読み演出の対象となった保留よりも前に発生した保留に対応する装飾図柄が停止する際の白旗画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明したが、以下に、図353を参照して、先読み演出の対象となった保留に対応する装飾図柄が停止する際の白旗画像や敵戦車の破壊画像の表示態様について説明する。
図353(b)~図353(f)は、いずれも、選択された白旗表示演出パターンの実行期間が、装飾図柄の停止表示期間(タイミングt29~タイミングt30)と重なる演出例を示している。図353(b)~図353(f)に示す演出例においては、選択された白旗表示演出パターンの実行期間中であっても、タイミングt29において実行中の白旗表示演出パターンを中止して、装飾図柄の停止表示を行う演出例を示している。タイミングt29~タイミングt30においては、特別抽選結果に基づいて、図350(a)または図350(b)に示す表示状態となる。
一方、特別抽選の結果が大当りの場合に限って、実行中の白旗表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成してもよい。なお、この場合、タイミングt30から大当り遊技状態を開始するものの、タイミングt30~タイミングt35については大当り遊技のオープニング状態とし、タイミングt35から大入賞口2005の開閉動作が開始されるように構成するとよい。図354(b)~図354(f)は、装飾図柄の変動停止中や大当り遊技中に白旗画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
一方、特別抽選の結果がハズレの場合には、実行中の白旗表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行するように構成し、特別抽選の結果が大当りの場合には、実行中の白旗表示演出パターンをあらかじめ定められた実行期間実行することなく中断するように構成してもよい。これは、敵戦車の破壊画像の表示を中断してしまうと、遊技者が期待度が高い演出が実行されたのに、特別抽選の結果がハズレとなったという不満を感じる事態の発生を防止するためである。
なお、特別抽選の結果がハズレであって保留が1個以上ある場合には、タイミングt30から次の変動表示が開始されるものの、次の変動表示においても、「いきなり戦車演出」を継続し、その変動表示の途中に「いきなり戦車演出」を終了するように構成するとよい。このような構成とすることで、「いきなり戦車演出」を遊技者に違和感を覚えさせることのない自然な形で終了することができる。
図354(b)~図354(f)は、装飾図柄の変動停止中や次の変動表示が開始されたときに煙画像や敵戦車の破壊された画像が表示される演出例を示している。
図347~図354を参照して示した実施形態においても、図339~図346を参照して示した実施形態と同様の効果を奏することができる。 なお、図347~図354を参照して示した実施形態においては、破壊された敵戦車の表示時間が短いほど大当りの期待度が高いことが示唆されるため、遊技者は、破壊された敵戦車の表示時間が短いことを期待しつつ表示演出を見守ることとなる。
図338~図354を参照して、「いきなり戦車演出」についての実施形態を示したが、以下のように変形した実施形態としてもよい。なお、破壊された敵戦車の画像と煙画像が表示される実施形態を例にあげて説明するが、破壊された敵戦車の画像と白旗画像が表示される実施形態において同様の変形を施してもよい。
図339、図347に示したように破壊された敵戦車の画像の表示時間は2秒、3秒、4秒のいずれかである。破壊された敵戦車の画像が表示されている期間に所定の効果音を出力してもよい。例えば、2秒、3秒、4秒の効果音をあらかじめ用意しておき、破壊された敵戦車の画像の表示開始と同時に、同じ秒数の効果音の出力を開始するとよい。このように、破壊された敵戦車の画像の表示と効果音の出力を同じタイミングで開始し、同じタイミングで終了するように構成してもよい。
一方、破壊された敵戦車の画像の表示時間と効果音の出力時間を異ならせるように変形してもよい。例えば、出力時間が4秒の効果音のみを用意しておき、破壊された敵戦車の画像の表示時間が2秒、3秒、4秒のいずれであっても、この効果音の出力を行うように構成するとよい。このような構成とすることで、破壊された敵戦車の画像の表示態様を注視していないと期待度がわからないようになり、遊技に緊張感を持たせることができる。なお、出力時間が3秒の効果音のみを採用したり、出力時間が2秒の効果音のみを採用してもよい。
所定の効果音をループさせて音声の出力を行ってもよい。例えば、長さが1秒間である効果音を、破壊された敵戦車の画像の表示時間に合わせて複数回(2回、3回、4回)再生してもよい。例えば、長さが1秒間である効果音を4回連続して再生させて4秒間効果音を出力してもよい。この場合も上記同様、表示時間は異なるものの効果音は一定回数(一定時間)出力されるようにすることで、破壊された敵戦車の画像の表示態様を注視していないと期待度がわからないようになり、遊技に緊張感を持たせることができる。
なお、図339を参照して示した実施形態において煙表示演出パターン01が実行された場合の期待度を30%としたが、30%に代えて0%としてもよい。同様に、図347を参照して示した実施形態において白旗表示演出パターン01が実行された場合の期待度を30%としたが、30%に代えて0%としてもよい。
本実施形態は、遊技者による操作に基づいて、図339や図347に記載される各演出パターンを参照して、敵戦車が破壊される画像を表示する演出パターンが複数回実行できるように構成されているが、高期待度の演出パターンについては、実行される回数に制限を設けてもよい。例えば、1回の「いきなり戦車演出」中に大当り期待度が100%である煙表示演出パターン03や白旗表示演出パターン03の実行される回数を1回に制限してもよい。また、上述したような期待度が0%の演出パターンの実行される回数を同様に1回に制限してもよい。このような構成とすることで、高期待度(あるいは低期待度)の演出パターンが実行される否かを遊技者が注意深く観察するため、遊技に緊張感を持たせることができる。
図341、図349に示すように、本実施形態においては、装飾図柄(変動表示中及び停止表示中)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、破壊されていない敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像は、表示領域において比較的小さく表示されているが、これらのうちの少なくとも1つをより大きく表示するようにしてもよい。例えば、装飾図柄については、図303(b)、図303(c)に示す大きさで変動表示させてもよい。この場合、これらの画像が重なる表示態様をとってもよい。この場合の表示優先度は、破壊されていない敵戦車の画像、破壊された敵戦車の画像を最も高くし、以下、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、装飾図柄(変動表示中及び停止表示中)、の順とするとよい。また、自戦車の画像や、セリフ画像、道路等の背景画像についてはさらに表示優先度を低くするとよい。
このような構成とすることで、装飾図柄(変動表示中及び停止表示中)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、破壊されていない敵戦車の画像あるいは破壊された敵戦車の画像がそれぞれ重なって表示されるとしても、破壊されていない敵戦車や破壊された敵戦車の画像の視認性が、装飾図柄や攻撃ボタン3710を模した模擬画像によって阻害されない。そのため、破壊された敵戦車の画像の表示開始や表示終了のタイミングが明確となり、破壊された敵戦車の画像の表示時間、すなわち期待度について遊技者が誤った認識を持つといった事態の発生を防止できる。
攻撃ボタン3710を操作することで、必ず敵戦車の画像が破壊されて表示される実施形態を示したが、敵戦車の画像が破壊された態様で表示されるようにするための難易度を高めてもよい。この場合、上述した実施例における操作部の操作についての表示条件を採用してもよい。例えば、攻撃ボタン3710に対する操作が行われた場合に抽選を行い、所定の確率(例えば1/2)で当たりとなった場合に、敵戦車の画像が破壊されて表示されるように構成してもよい。このように、特定の条件が満たされた場合に破壊された敵戦車の画像が表示される構成とすることで、破壊された敵戦車の画像の表示難易度を高めることができ、攻撃ボタン3710を操作していたとしても、破壊された戦車の画像がいつ表示されるかわからない、という緊張感を遊技者に抱かせることができる。
上記した実施例では、大当りの期待度が100%、すなわち特別抽選の結果が大当りである場合に「いきなり戦車演出」において戦車が破壊された画像が通常と異なる時間で表示される演出例(煙表示演出パターン03や白旗表示演出パターン03が選択された場合の演出例)を示したが、大当りであることを示唆するのみでなく、遊技者にとって利益となる他の遊技価値について、同様に示唆を行ってよい。例えば、上述したように、時短が付与される図柄に当選したり、電源投入時から若しくは前回の当りから所定回数のハズレ変動が実行されたりすることにより、通常遊技状態から時短が付与される時短遊技状態へと切り替わる契機となるハズレ変動において「いきなり戦車演出」が実行されうるようにしてもよい。この場合も遊技者に有利な利益として当りに代えて時短遊技状態が付与されるという点において共通していることから、上述の実施例に記載の各種効果を同様に奏することができる。
上述した実施形態においては、「いきなり戦車演出」によって大当りの期待度を示していたが、「いきなり戦車演出」によって、遊技者に付与される利益の種類を示すように構成してもよい。例えば、遊技者に付与される利益として、変動中の装飾図柄が大当りとなった後に時短状態または確変状態のうちのいずれが付与されるのか、あるいは付与されやすいのか(例えば、確変状態となる期待度が何%なのか)を示してもよい。あるいは、大当り状態を経由せずに、装飾図柄の変動後に、時短状態あるいは確変状態へ移行可能な遊技機において、装飾図柄の変動後に時短状態あるいは確変状態のいずれが付与されるのか、あるいは付与されやすいのか(例えば、確変状態となる期待度が何%なのか)を示してもよい。
このように、「いきなり戦車演出」によれば、遊技機の興趣を向上させることができる。
従来、遊技者に対して操作部への操作が要求される演出があった(例えば、特開2010-046210号公報)。このような演出においては、遊技者が操作部に対する操作を行なった場合と行なわなかった場合のいずれの場合においても、所定の演出表示が表示されるため、操作部への操作が緊張感にとぼしかった。特に、複雑な操作態様が要求されたとしても結局のところ、それは見せかけに過ぎず、遊技者が操作部に対して行った操作態様に関わらず、あらかじめ定められた演出が行われるに過ぎないため、このような演出を実行することで、かえって遊技者の演出表示に対する関心を低下させてしまうおそれがあった。このように、操作部への操作を遊技興趣の向上のために効果的に利用するという点において従来の遊技機には改善の余地があった。そこで、以下に示す実施形態において、遊技者による操作部への操作態様について、遊技者に緊張感を持たせることが可能であり、もって、遊技興趣の低下を抑制することを可能とした遊技機について説明する。
以下に示す実施形態においては、左レバー3720の操作が遊技者に対して要求され、遊技者が左レバー3720を所定の方向および角度に傾けてその状態を維持することができるか否かに応じて、特別な演出表示を視認することが阻害されない場合と視認することが阻害される場合(視認することができない場合、または視認することが困難な場合)とが発生しうるように構成している。
以下に、図355に示すタイムチャート、図356、図357に示す表示例等を参照して、左レバー3720を所定の範囲内に操作させることが遊技者に対して要求される「全力突破リーチ」の実施形態について説明する。なお、図356は、図355(a)に示すように適切な操作が行われた場合の表示例を示している。また、図357は、図355(b)に示すように適切な操作が行われなかった場合の表示例を示している。
タイミングt5において、リーチ演出状態が発生する。「全力突破リーチ」においては、「ダイナ大佐」のセリフウィンドウの上方に自戦車の速度を示す速度表示ウィンドウが表示される。速度表示ウィンドウ内の表示は、左レバー3720に対する遊技者の操作態様によって変化する。装飾図柄や道路、自戦車の画像については、他の実施形態と同様の表示が行われる。図356(a)、図357(a)はリーチ演出状態が発生したタイミングt5における表示例を示している。
タイミングt5においては、左レバー3720の操作有効期間が発生する。図304を参照して示したように、左レバー3720を操作することで、自戦車の左右方向の位置や、速度を変更可能である。左レバー3720の操作有効期間は装飾図柄の変動停止タイミングであるタイミングt34まで継続される。
タイミングt7において、自戦車の後方から砲弾が飛んでくる演出状態となる。この演出状態は、タイミングt11までの4秒間継続される。また、この期間において、左レバー3720を模した模擬画像が「ダイナ大佐」のセリフウィンドウの左に表示される。また、模擬画像には左レバー3720の操作態様を示す「前傾」という文字が付される。
図356(b)、図357(b)は、タイミングt7における表示例を示している。
以下、左レバー3720が適切に操作された場合の演出例について、図355(a)に示すタイムチャート、図356に示す表示例等を参照して説明する。また、以下、左レバー3720が適切に操作されなかった場合の演出例について、図355(b)に示すタイムチャート、図357に示す表示例等を参照して説明する。
タイミングt7からタイミングt11にかけて、遊技者は左レバー3720を、所定の期間、前方に所定角度傾ける操作を行う必要がある。具体的には、左レバー3720を、左レバー3720の直立位置から前方に10度から45度の間に2秒間維持させる必要がある。このような操作を行うことで、表示領域においては、自戦車が加速して移動する表示が行われる。図356(c)は、タイミングt9において自戦車の加速が十分である場合の表示例を示している。
図355(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt8からタイミングt10にかけて、遊技者が適切な角度で左レバー3720を傾けることができた状態が示されている。タイミングt11において、左レバー3720の操作指示表示は終了する。図356(d)は、左レバー3720に対して適切な操作が行われた場合のタイミングt11からタイミングt15における表示例を示している。
一方、左レバー3720が適切に操作されなかった場合、例えば、左レバー3720を操作する時間が足りなかったり、操作する角度が足りなかった場合には、敵戦車から発射された砲弾が自戦車に当たって、砲弾が爆発する表示が行われる。
図355(b)のタイムチャートは、左レバー3720の操作有効期間中において、左レバー3720の操作がタイミングt8~タイミングt9の1秒間しか行われなかった演出例を示している。この場合、自戦車の速度が十分ではない。そのため、操作指示表示の終了タイミングであるタイミングt11から、自戦車の画像の周囲に砲弾が爆発して発生した煙画像の表示が開始される。
図357(c)に示す表示状態は、タイミングt9において自戦車の速度が十分でない場合の表示例を示している。また、図357(d)は、自戦車の速度が十分でなかったため、タイミングt11~タイミングt15にかけて煙画像が表示された表示例を示している。
なお、図356(c)、図356(d)においては、自戦車の速度として、「30km/h」との文字が表示された状態が示されている。また、図357(c)、図357(d)においては、自戦車の速度として、「20km/h」との文字が表示された状態が示されている。このように、左レバー3720に対して操作指示表示中に適切な操作が行われた場合には、速度表示ウィンドウにおける表示を30km/h以上とし、操作指示表示中において適切な操作が行われていない場合、あるいは、操作指示表示中に適切な操作が行われなかった場合には、速度表示ウィンドウにおける表示を30km/h未満としている。具体的には、左レバー3720が適切な角度となってからの時間を計測し、0.1秒が経過するごとに自戦車の速度表示を1km/hずつ上昇させていく。このような構成によれば、速度表示ウィンドウの表示を見ることで、左レバー3720の操作態様が適切に行われているかどうかや、左レバー3720の操作が適切に行われたかどうかを遊技者が認識可能である。
タイミングt15からタイミングタイミングt24にかけて、自戦車が前方へ進む表示演出が行われる。敵部隊からの砲弾の爆発が起こったことによって、煙画像が表示されていた場合であっても煙画像の表示はタイミングt15において終了する。図356(e)、図357(e)は、タイミングt15からタイミングt24にかけて自戦車が先方へ進む表示演出における表示例を示している。なお、左レバー3720に対する操作に応じて変更されていた速度表示ウィンドウ内の速度は、煙画像の表示が終了したタイミング(タイミングt15)から、再び、左レバー3720の操作指示表示が行われるタイミング(タイミングt24)までの間の所定のタイミングにおいて「10km/h」とするとよい。
なお、本実施形態においては、タイミングt5からタイミングt34までの期間において、左レバー3720の操作に応じて、自戦車の速度を変更することが可能である。このため、操作指示表示が行われていない期間において、左レバー3720を操作することで、自戦車の速度を変える練習をすることができる。なお、この場合、速度指示表示が開始されるタイミングにおいて、速度表示ウィンドウの表示を「10km/h」とするとよい。
タイミングt24において、表示領域の上部に複数台の敵戦車の画像が表示される。複数台の敵戦車の画像は、表示領域の上部において左方向に移動してタイミングt32まで表示される。同時に、左レバー3720を模した模擬画像が表示されて、左レバー3720に対する操作指示表示が開始される。左レバー3720に対する操作指示表示はタイミングt32まで行われる。
タイミングt24からタイミングt32にかけて、遊技者は左レバー3720を、所定の期間、前方に所定角度傾ける操作を行う必要がある。具体的には、左レバー3720を、左レバー3720の直立位置から前方に30度から45度の間に4秒間維持させる必要がある。このような操作を行うことで、表示領域においては、自戦車が最大速度である50km/hに加速して移動する表示が行われる。
図355(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt25からタイミングt29にかけて、遊技者が適切な角度で左レバー3720を傾けることができた状態を示している。タイミングt32において、左レバー3720の操作指示表示は終了する。図356(g)は、左レバー3720に対して適切な操作が行われた場合のタイミングt32からタイミングt34における表示例を示している。
次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて、装飾図柄が停止表示された状態となる。図356(h)は、装飾図柄が停止表示された表示状態を示す表示例である。
一方、左レバー3720が適切に操作されなかった場合、例えば、左レバー3720を操作する時間が足りなかったり、傾ける角度が足りなかったり、傾ける方向を間違えたりした場合には、自戦車と敵戦車とが衝突して自戦車が爆発した表示が行われる。
図355(b)のタイムチャートは、左レバー3720の操作有効期間中において、左レバー3720が適切に傾けられた操作がタイミングt25からタイミングt27の2秒間しか行われなかった状態を示している。この場合、自戦車の速度が十分ではない。そのため、操作指示表示の終了タイミングであるタイミングt32から、自戦車の画像の周囲に敵戦車との衝突で発生した煙画像の表示が開始される。
図357(g)は、自戦車の加速が十分でなかった場合のタイミングt32からタイミングt34にかけての表示例を示している。また、図357(h)は、装飾図柄の停止表示が行われるタイミングt34からタイミングt35にかけて煙画像が表示された表示例を示している。
なお、図356、図357に示した表示例では、特別抽選の結果が大当りである場合の表示例を示したが、特別抽選の結果がハズレの場合にも同様の表示が行われる。この場合、装飾図柄を「343」の数字で停止表示して、特別抽選の結果がハズレであることを示すとよい。
このように本実施形態における「全力突破リーチ」によれば、遊技者が適切な操作態様で左レバー3720を操作できなかった場合に、大きく表示された装飾図柄の停止表示態様の視認性が、煙画像によって阻害される。そのため、遊技者は大きく表示された装飾図柄の停止表示態様を確認することが困難となり、次回以降、適切に操作を行うことを意識することとなる。一方、遊技者が適切な操作態様で左レバー3720を操作した場合には、遊技者は大きく表示された装飾図柄の停止表示態様を視認性が阻害されることがなく、視認することができ、緊張感のある操作をやりきったことに対する満足感を覚えることになる。
本実施形態においては、タイミングt7からタイミングt11にかけての期間と、タイミングt24からタイミングt32にかけての期間の2回、左レバー3720に対する操作指示表示が行われ、両期間における操作態様に応じた演出表示が行われる。
このとき、左レバー3720の操作態様は、最初のタイミングと比べて後のタイミングの方が、操作に要する時間は長く、操作角度も狭い範囲となっている。このため、より緊張感のある操作態様を遊技者に提供できる。
図355(c)は図355(a)、図355(b)を参照して示した実施形態を変形した実施形態である。この実施形態においては、敵戦車の砲弾によって煙画像の表示が行われた場合の煙画像の表示時間を長くし、敵戦車群が表示されるタイミングまで煙画像が表示されるように構成している。
具体的には、煙画像がタイミングt27まで表示される。このような構成とした場合には、煙画像の表示期間(タイミングt11~タイミングt27)と、2回目の操作指示表示が行われる表示期間(タイミングt24~タイミングt31)の一部とが重なることとなる。
この際に、煙画像によって、左レバー3720を模した模擬画像の一部またはすべてが隠されるように構成するとよい。同様に、左レバー3720の操作を指示する「ダイナ大佐」のセリフや速度表示ウィンドウの一部またはすべてが隠されるように構成するとよい。
このような構成とすることで、1回目の操作指示表示がおこなわれる表示期間(タイミングt7~タイミングt11)において適切な操作を行っていない場合には、2回目の操作指示表示がおこなわれる表示期間(タイミングt24~タイミングt31)における操作態様を認識することが困難となるため、左レバー3720の操作に対する緊張感をより高めることができる。
また、左レバー3720が適切に操作されなかった場合に煙画像を表示する長さを抽選で決定するように構成してもよい。例えば、最短4秒間~最長24秒間の中から表示する時間を抽選で決定するようにしてもよい。この場合、煙画像は、最短でタイミングt11からタイミングt15までの4秒間、最長でタイミングt11からタイミングt35までの24秒間表示されることとなる。特に最長の表示期間が選択された場合には、表示領域の中央に停止表示された装飾図柄が2回目の左レバー3720の操作態様に関わらず、煙画像によって視認困難または視認不能な状態となる。
なお、図338~図354を参照して示した「いきなり戦車演出」に係る技術思想を「全力突破リーチ」における煙画像の表示態様に適用してもよい。例えば、大当り状態や時短状態が発生するか否かによって、「全力突破リーチ」における煙画像の表示時間が異なるように構成してもよい。
遊技者が操作指示表示中に適切な操作を行うことができなかった場合に、煙画像を表示する例を示したが、これらの画像を必ず表示するのではなく、適切な操作を行うことができなかった場合に、所定の確率(例えば1/2の確率)でこれらの画像を表示するように構成してもよい。
また、特別抽選結果がハズレの場合には、煙画像が所定の確率(例えば3/4の確率)で表示されるように構成し、特別抽選結果が大当りの場合には、煙画像が表示されないように構成してもよい。
また、煙画像の色や形状に複数の態様を設け、表示された煙画像の表示態様によって特別抽選結果の期待度を示唆してもよい。
図355等を参照して示した実施形態を変形した他の実施形態を図358、図359を参照して説明する。図358は、本実施形態におけるタイムチャートである。また、図359は、本実施形態における表示例を示している。
本実施形態においては、戦車群が表示される演出に代えて、タイミングt24からタイミングt29にかけて自戦車が進む道路上に地雷原が表示される演出が実行される。図359(a)は、地雷原の表示が開始されたタイミングであるタイミングt29における表示例を示している。タイミングt24からタイミングt29にかけて自戦車が地雷原に近づいていく表示が行われる。
タイミングt26において、ミッションボタン3700の操作受付が有効となる。ミッションボタン3700の操作有効期間は、ミッションボタン3700が操作されるまで継続される。ミッションボタン3700が操作されなかった場合には、タイミングt29まで継続される。また、ミッションボタン3700の操作有効期間中には、ミッションボタン3700を模した模擬画像が「ダイナ大佐」のセリフウィンドウの左上に表示される。図359(b)は、ミッションボタン3700の操作有効期間が発生したタイミングt26における表示例を示している。
図358(c)に示すように、操作有効期間中(タイミングt28)において、ミッションボタン3700の操作が行われた場合には、自戦車がジャンプして、進行してくる地雷原を飛び越える演出表示が3秒間行われる。図359(c)は、遊技者が操作有効期間中にミッションボタン3700の操作を行って、自戦車がジャンプする演出が終了したタイミング(例えば、タイミングt31)における表示例を示している。この表示は、タイミングt34まで継続される。
次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて、装飾図柄が停止表示された状態となる。図359(d)は、装飾図柄が停止表示された表示状態を示す表示例である。
図358(d)は、操作有効期間中にミッションボタン3700の操作が行われなかった場合の演出例を示している。この場合、操作有効期間が終了するタイミングであるタイミングt29からタイミングt35にかけて、自戦車よりも表示優先度が高い煙画像が表示され、自戦車が地雷原に進入して自戦車が煙に包まれる演出表示が行われる。図359(e)は、タイミングt29からタイミングt34における表示例を示している。
次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて、装飾図柄が停止表示された状態となる。図359(f)は、装飾図柄が停止表示された表示状態を示す表示例である。このとき、表示領域の中央に停止表示された装飾図柄については、煙画像によって隠された状態となってしまう。
このように、ミッションボタン3700の操作が適切に行われた場合には、停止表示された装飾図柄の視認性は阻害されないが、ミッションボタン3700の操作が適切に行われなかった場合には、煙画像によって停止表示された装飾図柄の視認性が阻害される。そのため、遊技者はミッションボタン3700の操作について、より緊張感をもって臨むこととなる。
なお、図359を参照して示した実施形態においても、図355(c)を参照して示した変形例を適用してもよい。この場合、ミッションボタン3700を模した模擬画像やミッションボタン3700の操作を指示する「ダイナ大佐」のセリフや自戦車がジャンプしている表示態様が敵戦車群の砲弾によって発生した煙画像によって視認困難または視認不能となる。これにより、左レバー3720の操作に対する緊張感がより高まることとなる。
このように本実施形態における「全力突破リーチ」によれば、左レバー3720を所定の操作範囲内に操作させることができるか否かによって、特別抽選の結果を示す装飾図柄の停止表示態様(あるいはミッションボタン3700を模した模擬画像やミッションボタン3700の操作指示表示やミッションボタン3700の操作に対応した演出表示)の視認性が煙画像によって阻害される場合と阻害されない場合とが発生するため、遊技者は、左レバー3720の操作について緊張感をもって、操作を行うようになり、左レバー3720への操作を積極的に行う動機付けが生まれ、遊技興趣が向上することとなる。
左レバー3720の操作が適切でない場合に、所定の確率(1/2の確率)で煙画像を表示する例を示したが、左レバー3720の操作が適切でない場合には、操作内容に応じて、煙画像を表示する確率を異なるものとしてもよい。例えば、左レバー3720の傾動方向は適切だったものの操作時間が所定時間よりも短かった場合には、操作時間が短いほど、煙画像がより表示されやすいように構成してもよい。また、操作が行われなかった場合や操作指示した方向と反対の方向操作が行われた場合には、90%あるいは100%の確率で煙画像が表示されるように構成してもよい。
なお、操作指示画像や装飾図柄等の視認態様は、煙画像によって完全に視認不能としてもよいし、一部は視認不能とするものの、一部を視認可能としてもよい。あるいは、煙画像として半透明の画像を採用し、操作指示画像や装飾図柄等が、半透明の煙画像を介してぼんやりと視認可能となるように構成してもよい。このような構成とすることで、操作指示画像や、装飾図柄の視認性が一定程度は担保される。
期待度が100%で出現確率が非常に低い表示演出(所定のキャラクタ画像を表示する等)を実行可能に構成し、この表示演出が実行されるタイミングを、煙画像が表示されうるタイミングにしてもよい。また、煙画像によってこの表示演出の一部またはすべてが視認不能または視認困難となるように構成してもよい。この場合、この表示演出が煙画像によって隠される場合が発生するが、これは遊技者にとって非常に残念な遊技状況である。このような構成とすることで、操作手段に対する操作の緊張感を遊技者に対して、より保つことができる。
なお、煙画像によって、装飾図柄のリーチ態様の視認性は阻害されるものの、装飾図柄が停止表示されるまでに、煙画像の表示が終了されるように煙画像の表示時間を設定してもよい。例えば、煙画像の表示をタイミングt34において終了し、タイミングt34からタイミングt35にかけての期間においては、煙画像を表示しないように構成してもよい。このような構成とすることで、停止表示された装飾図柄については、煙画像によって視認性が阻害されなくなるため、特別抽選の結果について、停止表示された装飾図柄が大当りを示しているのにハズレだと遊技者が勘違いしたり、停止表示された装飾図柄がハズレを示しているのに大当りだと遊技者が勘違いしたりする、という事態の発生を抑制できる。
あるいは、煙画像が表示された場合であっても、停止表示された装飾図柄の視認性が阻害される場合と阻害されない場合とが発生しうるように構成してもよい。例えば、1/2の確率の抽選を実行し、停止表示された装飾図柄が煙画像によって隠される場合と隠されない場合とが、発生しうるように構成してもよい。あるいは、左レバー3720が傾けられた時間が要求される操作時間の半分未満であった場合には、停止表示された装飾図柄が煙画像によって隠されたままとし、左レバー3720が傾けられた時間が要求される操作時間の半分以上であった場合には、停止表示された装飾図柄が煙画像によって隠されない(例えばタイミングt34において煙画像の表示が終了する)ように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技者は左レバー3720の操作をより緊張感をもって行うようになる。
装飾図柄の変動表示が煙画像によって、複数回の変動表示にわたって、視認不能または視認困難な状態となるように構成してもよい。
例えば、煙画像の表示時間を4秒間ではなく120秒間とし、複数の装飾図柄の変動表示に渡って煙画像が表示されるように構成してもよい。あるいは、煙画像の表示時間として上述した抽選態様を変形し最短で4秒間~最長120秒間の中から煙画像の表示時間を抽選で決定するようにしてもよい
また、左レバー3720の操作指示表示を2回(タイミングt7~タイミングt11、タイミングt24~タイミングt32)とも無視して左レバー3720を傾動させなかった場合にこのような煙画像の表示が高確率(99/100の確率)で行われるように構成するとよい。
この場合、装飾図柄が変動表示されている期間(タイミングt32~タイミングt34)、装飾図柄が停止表示されている期間(タイミングt34~タイミングt35)において、装飾図柄などが煙画像によって隠されて視認性が阻害された状態となり、さらには、タイミングt35以降に開始される装飾図柄の変動表示、装飾図柄の停止表示がそれぞれ複数回に渡って煙画像によって視認性が阻害された状態となりうる。
なお、この場合、演出としての整合性をとる目的でタイミングt35以降も「全力突破リーチ」を継続するように構成するとよい。なお、この場合には再度左レバー3720の操作が遊技者に要求されることとなる。
また、このように煙画像の表示が装飾図柄の変動表示をまたぐ場合には、装飾図柄の変動停止中や変動表示開始直後(タイミングt0からタイミングt5の間)も左レバー3720の操作を無効とせず、操作有効期間を複数の変動表示に渡って継続する7用に構成し、いつでも、左レバー3720の操作受付に基づいた演出表示(速度表示ウィンドウの速度表示の変化等)が行われるように構成してもよい。
なお、図中において自戦車の速度を表示領域に表示するようにしたが、左レバー3720の傾けられている方向や傾けられた角度を表示するように構成してもよい。あるいは、左レバー3720の操作指示が行われている状況下において、左レバー3720が要求される角度で傾けられてからの経過時間を表示するように構成してもよい。このような構成とすることで、左レバー3720が適切な範囲に操作されているか、左レバー3720が適切な範囲に何秒間操作されているか、を遊技者が認識することができる。
左レバー3720を模した模擬画像を表示したり、「ダイナ大佐」のセリフによって、操作指示表示を行う例を示したが、この演出パターンに代えてあるいは加えて、左レバー3720について、このような画像表示による明確な操作指示表示を行わず、左レバー3720の傾動操作が要求される演出パターンを実行可能に構成してもよい。例えば、敵戦車が後方から迫っていることを後方から砲弾が発射された態様を表示することで示し、操作指示表示を行わずとも、遊技者が自発的に左レバー3720の傾動操作を行うことができるように構成してもよい。このようにより難易度の高い遊技状況が発生しうるように構成することで、左レバー3720の操作についての緊張感をより高めることができる。
左レバー3720が所定の操作範囲内に適切に維持されているかどうかを遊技者が適切に認識できない場合がある。そこで、左レバー3720に内蔵された左レバー振動源3722の振動態様によって左レバー3720の操作態様を報知してもよい。例えば、遊技者による操作によって、左レバー3720の操作範囲が適切な操作範囲内に移動したときに、振動源を0.5秒間振動させてもよい。あるいは、左レバー3720の操作範囲が適切な操作範囲内に移動したときに左レバー振動源3722の振動を開始し、左レバー3720の操作範囲が適切な操作範囲内に位置している期間においては左レバー振動源3722の振動を継続し、左レバー3720の操作範囲が適切な範囲外となった場合に振動源の振動を終了してもよい。
また、左レバー3720の操作態様(操作が適切に行われているか)を、速度表示ウィンドウにおける表示内容によって示すようにしていたが、操作態様の表示を行う場合と、操作態様の表示を行う場合とがあるように構成してもよい。例えば、煙画像によって、速度表示ウィンドウ内の自戦車の速度が隠されるように構成してもよい。この場合、操作態様の表示が行われないため、遊技者はより緊張感をもって、左レバー3720の操作を行うようになる。
左レバー3720を前側に倒す例を示したが、より操作の難易度を高めるべく、レバーの操作すべき範囲を、前側30度近傍(例えば、25度から35度の範囲)にのみ限定し、前側45度に完全に倒した場合には、所定の確率(1/2の確率)で自戦車のエンジンから煙が出てしまい、図357(d)あるいは図357(g)に示す煙画像が表示されて、この煙画像によって、自戦車の画像や操作指示表示が隠されるように構成してもよい。この場合には、より難易度の高い操作が遊技者に求められることとなり、緊張感をより高めることが可能となる。なお、このような実施形態を採用した場合には、左レバー3720を操作可能な期間に、いつでも左レバー3720を適切な範囲に傾ける練習を行うことが可能となる。
図358、図359を参照して示した実施形態においては、左レバー3720の操作が適切に行えなかった場合には、煙画像が表示されて、ミッションボタン3700の操作指示の視認性が阻害されるように構成してある。また、ミッションボタン3700が操作できたとしても、ミッションボタン3700の操作に対応する演出表示(自戦車がジャンプする表示態様)の視認性が煙画像によって阻害されるように構成してある。このような構成とすることで、左レバー3720の操作に対する緊張感を高めることができる。
さらに、ミッションボタン3700を模した模擬画像の表示態様の種類や、ミッションボタン3700の操作態様を指示する「ダイナ大佐」のセリフの表示態様やセリフそのものの種類、ミッションボタン3700を操作したときの自戦車のジャンプする表示態様の種類によって、特別抽選の結果が大当りである期待度を示す操作対応画像の表示が行われるように構成してもよい。このような構成によれば、左レバー3720を適切な操作範囲に操作できるか否かにより、期待度が示される表示の視認性が、煙画像によって阻害される場合と阻害されない場合とが発生することとなる。そのため、期待度を知りたい遊技者としては、当然、緊張感をもって左レバー3720の操作にあたることとなり、興趣の向上が実現される。
なお、図308~図312を参照して示した「シールド弾リーチ」における期待度を示唆する技術思想を「全力突破リーチ」における、敵部隊から発射された砲弾の画像、左レバー3720を模した模擬画像、ミッションボタン3700を模した模擬画像、敵戦車群の画像、地雷原の画像の表示態様等に適用してもよい。例えば、大当り状態や時短状態が発生する期待度を「全力突破リーチ」におけるこれらの画像の表示態様によって示すように構成してもよい。また、「シールド弾リーチ」におけるシールド画像に係る技術思想を「全力突破リーチ」における煙画像に適用してもよい。
左レバー3720の操作指示の終了後、ミッションボタン3700の操作を要求するようにしたが、左レバー3720の操作指示の要求中にミッションボタン3700の操作が要求されるように構成してもよい。このような構成とすることで、左レバー3720の操作やミッションボタン3700の操作難易度が高まり、遊技者の緊張感をより高めることができる。なお、両操作指示表示が同時に行われる場合には、操作指示表示同士が重ならない態様で表示するとよい。例えば、図356(b)に示す表示態様と図356(b)に示す表示態様における左レバー3720を模した模擬画像と、ミッションボタン3700を模した模擬画像とを重ならない態様で表示するとよい。表示領域における表示に利用できる面積が足りない場合には、左レバー3720を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像のいずれか一方を手前側に、いずれか一方を後ろ側にして双方を重ねて表示しつつ、後方に表示された模擬画像の一部を視認できるように表示するとよい。
ところで、あまり難易度を高めると、複雑な操作が苦手な遊技者が遊技を敬遠してしまうおそれがある。そこで、遊技者による操作がなかった場合でも、遊技者による適切な操作があったときと同じ演出表示を実行するオート受付モードを採用し、左レバー3720の操作やミッションボタン3700の操作を行わなかった場合でも、遊技者による適切な操作があったときと同じ演出表示が実行されるように構成してもよい。この場合、遊技者はオート受付モードとしなかった方の操作部を操作することだけに集中すればよい。
なお、左レバー3720の操作のみオート受け付けモードにしたり、ミッションボタン3700の操作のみオート受け付けモードにしたり、左レバー3720とミッションボタン3700の操作の双方をオート受け付けモードにしたりできるように構成するとよい。
特にミッションボタン3700の操作のみオート受け付けモードとした場合には、遊技者は左レバー3720をうまく操作することだけに集中すればよくなるため「全力突破リーチ」に慣れていない遊技者が混乱するといった事態の発生を防止できる。また、左レバー3720とミッションボタン3700の双方について、オート受け付けモードとした場合には、遊技者は左レバー3720やミッションボタン3700を操作することなく演出を視認することに集中すればよいこととなる。
左レバー3720に加えて、さらに、右レバー3730を操作可能に構成してもよい。例えば、右レバー3730の操作においては、左レバー3720と同様に所定の傾動範囲内に所定時間傾けられることを演出態様が実行される条件にするとよい。例えば、自戦車が加速している態様を表現するキャタピラから砂ぼこりが出る演出表示が行われるようにするとよい。この場合、右レバー3730の操作を指示する画像(模擬画像等)を表示しないように構成するとよい。
このように、右レバー3730については左レバー3720による操作に基づく演出表示を豪華に見せる演出態様とすればよい。そのため、操作指示表示は行わず、また、右レバー3730の操作に基づいて表示される画像によって期待度は示唆しない。
なお、右レバー3730の操作有効期間は左レバー3720の操作有効期間に一致させるとよい。
このような構成とすることで、左レバーの操作に飽きた遊技者について、より高い緊張感を維持させることができる。
さらに、左レバー3720、右レバー3730、ミッションボタン3700を1つの手で同時に操作することが困難な位置、操作することが出来ない位置(操作することが不可能な位置)、容易に接触することができない位置に設置するとよい。すなわち1つの手で1つの操作部を操作することとなるため、遊技の緊張感をより高めることができる。
さらに、上述した実施形態においては、左レバー3720、右レバー3730、ミッションボタン3700の3つの操作部が同時に操作可能となる場合があるが、このようなときに各操作部を操作することに大きな緊張感を持たせることができる。
図301を示した操作部においては、ミッションボタン3700と左レバー3720とは間に攻撃ボタン3710が設けられて距離が離れているため、両操作部を片方の手で操作することは極めて困難または不可能である。一方、左レバー3720と右レバー3730は近接している。そこで右レバー3730と防御ボタン3740を設ける位置を入れ替えてもよい。この場合、左レバー3720と右レバー3730との間に防御ボタン3740が位置することとなるため、両操作部を片手で操作することは極めて困難または不可能となる。
左レバー3720を所定の演出に用いる実施形態を示したが、左レバー3720に代えて右レバー3730を用いてもよい。左レバー3720と右レバー3730の双方を操作受付可能とし、いずれか一方のレバーに対する操作が上述した条件を満たした場合に、上述した表示演出等を実行可能に構成してもよい。
このように本実施形態における「全力突破リーチ」によれば、操作部に対する操作の緊張感を高めることができる。
従来、遊技機において1つの操作部を押下する演出が知られていた。この場合、複数の操作部を設け、操作部を演出に用いることで、遊技興趣を向上させることができる(例えば、特開2011-087638号公報)。さらに、複数の操作部への操作を同時に有効な状態とした場合には、より遊技興趣を向上させることができる。一方で、シンプルな遊技を求める遊技者にとっては、このように複雑な操作態様が求められることに、面倒くささやストレスを感じたりし、かえって興趣の低下を招いてしまうというおそれがあった。以下に、このように、異なる嗜好性を持つ遊技者のそれぞれを満足させ、いずれの場合においても興趣が低下することがないようにした遊技機について説明する。
本実施形態における「AI戦車リーチ」においては、表示演出中の所定のタイミングにおいて、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700が同時に有効になる場合があるが、攻撃ボタン3710の操作指示を示す攻撃ボタン3710を模した模擬画像と、ミッションボタン3700の操作指示を示すミッションボタン3700を模した模擬画像のそれぞれについて、表示するか否かを遊技者が設定することが可能である。
遊技者は事前に、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の双方を表示する第1の設定(第1演出状況)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像のみを表示する第2の設定(第2演出状況)、ミッションボタン3700を模した模擬画像のみを表示する第3の設定(第3演出状況)、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の双方を表示しない第4の設定(第4演出状況)の4つの設定(演出状況)のうち、いずれかの設定(演出状況)を遊技者が選択し、設定することが可能である。
遊技者による選択は、装飾図柄が非変動中のデモ中に、左レバー3720、攻撃ボタン3710等を用いて行えるように構成される。また、遊技者による選択が行われていない電源投入時には、第1の設定がデフォルトで選択されている状態となっている。
装飾図柄の変動表示中に攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間が発生すると、遊技者が選択した設定に対応した態様で、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像が表示される。例えば、遊技者が第3の設定を選択した場合には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されず、ミッションボタン3700を模した模擬画像のみが表示される。
以下に、「AI戦車リーチ」について、図360~図365等を参照して、第1の設定~第4の設定が行われた際の、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700への操作有無に応じた表示例について説明する。
図360(a)は、第1の設定(第1演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像が表示される実施形態を示すタイムチャートである。
図362は、図360(a)に示したタイムチャートに対応し、第1の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像が表示される表示状態を示す図である。
図360(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図362(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作を指示する「ダイナ大佐」と「マイト軍曹」のセリフが表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が行われる。図362(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像とミッションボタン3700を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図362(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図362(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図362(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図362(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
図360(b)は、第2の設定(第2演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されるものの、ミッションボタン3700を模した模擬画像は表示されない実施形態を示すタイムチャートである。
図363は、図360(b)に示したタイムチャートに対応し、第2の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されるもののミッションボタン3700を模した模擬画像は表示されない表示状態を示す図である。
図360(b)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図363(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、攻撃ボタン3710の操作を指示する「マイト軍曹」のセリフが表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示が行われ、ミッションボタン3700を模した模擬画像の表示は行われない。図363(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図363(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図363(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図363(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図363(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
図361(a)は、第3の設定(第3演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されないものの、ミッションボタン3700を模した模擬画像は表示される実施形態を示すタイムチャートである。
図364は、図361(a)に示したタイムチャートに対応し、第3の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像は表示されないもののミッションボタン3700を模した模擬画像は表示される表示状態を示す図である。
図361(a)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図364(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、ミッションボタン3700の操作を指示する「ダイナ大佐」のセリフが表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示は行われず、ミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が行われる。図364(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図364(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図364(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図364(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図364(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
図361(b)は、第4の設定(第4演出状況)がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像もミッションボタン3700を模した模擬画像も表示されない実施形態を示すタイムチャートである。
図365は、図361(b)に示したタイムチャートに対応し、第4の設定がなされ、攻撃ボタン3710を模した模擬画像もミッションボタン3700を模した模擬画像も表示されない表示状態を示す図である。
図361(b)に示すタイムチャートにおいては、タイミングt5において、「AI戦車リーチ」が発生する。「AI戦車リーチ」においては、自戦車が山道を移動する表示演出が行われる。図365(a)はタイミングt5における表示例である。
タイミングt8において、敵戦車の画像が表示領域の上部に表示される。また、攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間が開始される。また、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の操作有効期間中(タイミングt8~タイミングt11)には、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示は行われない。図365(b)は、タイミングt8における表示例を示している。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は、それぞれタイミングt11までの3秒間継続される。一方、操作有効期間中に攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700への操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710及びミッションボタン3700の操作有効期間は終了する。また、操作有効期間が終了したタイミングで、攻撃ボタン3710を模した模擬画像の表示も終了する。
操作有効期間中に、攻撃ボタン3710への操作が行われた場合には、自戦車の砲台から砲弾が発射され、発射された砲弾が敵戦車に向けて移動し、砲弾が敵戦車に当たって、砲弾が爆発する演出表示が行われる。図365(c)は、砲弾が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図365(d)は、砲弾が敵戦車に当たって砲弾が爆発した画像が表示された演出例を示している。砲弾の移動表示とその後の砲弾が爆発した画像の表示は、攻撃ボタン3710への操作が行われてから3秒間行われる。
操作有効期間中に、ミッションボタン3700への操作が行われた場合には、自戦車のマシンガンから弾丸が発射され、発射された弾丸が敵戦車に向けて移動し、弾丸が敵戦車に当たって、弾丸が爆発する演出表示が行われる。図365(e)は、弾丸が敵戦車に向けて移動中の表示例を示している。また図365(f)は、弾丸が敵戦車に当たって弾丸が爆発した画像が表示された演出例を示している。弾丸の移動表示とその後の弾丸が爆発した画像の表示は、ミッションボタン3700への操作が行われてから3秒間行われる。
なお、操作有効期間中に、攻撃ボタン3710またはミッションボタン3700への操作が行われなかった場合には、砲弾や弾丸が移動したり爆発したりする表示は行われず、敵戦車が後方に移動することで、表示領域に表示されなくなる表示が行われる。
なお、タイミングt23以降においても、タイミングt8以降において実行されるこのような表示演出と同じ表示演出が行われる。
攻撃ボタン3710の操作有効期間とミッションボタン3700の操作有効期間は一致している。このとき、遊技者が選択した設定に対応して攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が行われる。またこれらの模擬画像の表示に対応して、「ダイナ大佐」や「マイト軍曹」のセリフも操作指示態様を示すものへと変化する。攻撃ボタン3710とミッションボタン3700のいずれか一方への操作が受け付けられた場合には、操作有効期間は終了する。このため、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700のうちの一方の操作が受け付けられたときには、他方の操作部への操作に対応する演出表示は行なわれない。
敵戦車の画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、砲弾が爆発した画像等の表示態様によって、大当りの期待度が示唆されるように構成するとよい。この場合、図308~図312を参照して示した「シールド弾リーチ」における各種の期待度の示唆態様を本実施形態における表示演出に対して、適用するとよい。
なおミッションボタン3700を模した模擬画像、弾丸が爆発した画像の表示態様については、攻撃ボタン3710を模した模擬画像、砲弾が爆発した画像の表示態様と同様の態様を採用するとよい。
このように、本実施形態における「AI戦車リーチ」によれば、遊技者の意思に基づいて、操作部を模した模擬画像の表示が行われる演出状況と、操作部を模した模擬画像の表示が行われない演出状況とが実現されるため、遊技興趣の低下を抑制できる。
遊技者が第1~第4の設定を選択できるようにした例を示したが、扉枠3の後面に設定を選択可能な操作部(ディップスイッチやボタン等)を設け、遊技店の店員が扉枠3の扉を開いた状態で、設定を変更できるように構成してもよい。このような構成とすることで、遊技店の客層、立地状況、導入からの経過日数等に応じて、適宜設定を変更して、最適な遊技環境を遊技者に提供できる。なお、遊技店が行った設定は、遊技機に対する電源投入時のみ有効とし、その後は遊技者が設定を変更できるように構成してもよい。
遊技者が操作可能な所定の操作部(例えば、防御ボタン3740)の操作によって、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が制限されない第1の設定と、攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像の表示が制限される第2の設定~第4の設定のうちのいずれかの設定と、が交互に切り替えられるように構成してもよい。例えば、遊技者が第2の設定を選択していた場合には、防御ボタン3740を1回操作することで、第1の設定に切り替えられ、遊技者が防御ボタン3740をもう1回操作すること、再び第2の設定となるように構成するとよい。なお遊技者が第1の設定を選択していた場合には、防御ボタン3740を操作しても第1の設定が選択された状態が継続される。例えば、装飾図柄が変動表示中の所定のタイミング(例えば、タイミングt14)に防御ボタン3740が操作された場合に、設定が切り替えられるように構成するとよい。一方、操作有効期間中(攻撃ボタン3710を模した模擬画像やミッションボタン3700を模した模擬画像が表示されている期間)は、設定の切り替えができないよう構成してもよい。
このような構成とすることで、攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の模擬画像の双方が表示される設定に速やかに切り替えることが可能となる。
なお、遊技者による設定の切り替えが簡単な操作で実行可能である場合、遊技者が間違ってボタンを押しただけで設定が切り替わる等の遊技者が不満を感じる状況が発生しうる。そこで、設定の切り替えが簡単に実行されないような構成を採用してもよい。例えば、防御ボタン3740を3秒間押し続けるなどの操作に関する特定の条件が満たされた場合に、設定の切り替えを実行するように構成するとよい。
非遊技状態が所定時間(例えば10分間)継続した場合、設定が第2の設定~第4の設定になっている場合には、デフォルトの設定である第1の設定に設定を自動的に変更するようにしてもよい。このような構成とすることで、遊技を開始した遊技者が、設定が変わっていることによって不快感などを持つことを防止できる。
攻撃ボタン3710とミッションボタン3700の双方が同時に操作受付可能となり、いずれか一方のボタンが操作された場合に、他方のボタンの操作有効期間が終了となる例を示したが、いずれか一方のボタンが操作された場合であっても、他方のボタンの操作有効期間を終了しないように構成してもよい。例えば、攻撃ボタン3710の操作が行われたのち、ミッションボタン3700の操作が行われた場合には、攻撃ボタン3710の操作に対応する演出表示(砲弾の発射・移動・爆発表示)を開始したのち、ミッションボタン3700の操作に対応する演出表示(弾丸の発射・移動・爆発表示)を開始するように構成するとよい。
攻撃ボタン3710の操作のみを有効とする場合と、ミッションボタン3700の操作のみを有効とする場合とが発生しうるように構成してもよい。この場合、設定に基づいて、操作が有効となったボタンの模擬画像の表示有無を決定するとよい。あるいは、設定に限らずに、操作が有効となった操作手段の模擬画像を表示するように構成してもよい。操作が有効となった操作部が1つの場合には、遊技者がボタンの操作に困難性を感じることは少ないと想定されるため、このような方法を採用することは有益である。
攻撃ボタン3710とミッションボタン3700を同時に操作有効とするのではなく、例えば、一方の操作部が有効である状況において、他方の操作部を有効にしてもよい。この場合も設定に基づいて、操作部を模した模擬画像の表示有無を決定するとよい。
ミッションボタン3700が操作有効となったのち、攻撃ボタン3710を操作有効としてもよい。ここで、ミッションボタン3700の操作に対応した画像(弾丸が移動している画像)が表示されているときに、攻撃ボタン3710が操作有効とされた場合には攻撃ボタン3710を模した模擬画像を表示しないように構成してもよい。このような構成とすることで、情報が過多とならずに済むことができ、遊技者が感じうるストレスが軽減される。
操作有効期間の発生前あるいは発生と同時に、操作有効期間が始まったことあるいは操作有効期間中であることを示す効果音を出力してもよい。例えば、操作有効期間が始まる前のタイミング(タイミングt7からタイミングt8、タイミングt22からタイミングt23)において、所定の効果音を出力してもよい。あるいは、操作有効期間の発生時(タイミングt8からタイミングt9、タイミングt23からタイミングt24)において、所定の効果音を出力してもよい。
一方、操作有効期間が発生したとしても、操作部の模擬画像を表示しない設定としていた場合には、その操作部について操作有効期間が発生したことを示す効果音を出力しないように構成するとよい。このような構成とすることで、遊技者が混乱を感じることを防止できる。一方、操作が行われた場合には、操作受付に対応した所定音が出力されるように構成するとよい。この場合には、演出の効果が下がることを防止できる。
選択された設定に応じて、ボタンを模した模擬画像が1つ表示される演出状況と、ボタンを模した模擬画像が2つ表示される演出状況とが起こりうる。このとき、模擬画像が1つのみ表示される場合には、模擬画像が2つ表示される場合と比べ、模擬画像の大きさを大きく表示してもよい。
このような構成とすることで、表示領域を有効に利用することができる。また、複数の模擬画像の表示を選択しないような遊技者は、高齢で模擬画像が表示されたこと自体に気が付かないおそれがあるが、このように模擬画像を大きく表示することで操作が有効となったことに気が付くことができ、より好適に興趣の低下を抑制できる。
さらに第3操作部(防御ボタン3740)を用いるようにし、第1操作部(攻撃ボタン3710)と第2操作部(ミッションボタン3700)との双方が操作受付可能であり、第1操作部の模擬画像(第1操作部の操作に関する表示)と第2操作部の模擬画像(第2操作部の操作に関する表示)とのいずれもが表示される第1演出状況において、遊技者によって第3操作部が操作されたことに基づいて、表示されている第1操作部の模擬画像および第2操作部の模擬画像の両者を視認し難くなるような特別な表示を出現させるようにしてもよい。
本来は第1操作部もしくは第2操作部の操作がなされる状況において第3操作部を操作するような遊技者に対し、その操作が誤ったものであることをこの特別な表示で遊技者に示唆することが可能となる。なお、明らかに第1操作部の模擬画像および第2操作部の模擬画像が表示されている状況において第3操作部を操作する遊技者は意図的にそのような行為を行っていると考えられるため、そのような意図的な遊技者に対して特別な表示が表示されるように、その表示の出現条件としては、単に第3操作部が操作されたことに限らず、第3操作部が操作されて、且つその第3操作部の操作時間が所定秒数以上の特別条件を満たす場合に、上記特別な表示が行われるようにすることが望ましい。
このように本実施形態における「AI戦車リーチ」によれば、模擬画像の表示態様に係る演出によって遊技者が混乱することを防止することができる。
従来、操作部への操作が有効になる前のタイミングで、操作が有効になることを示唆する特別な前兆演出を行なったのち、操作部への操作が有効である期間に操作部が有効となっていることを示す操作部を模した操作部模擬画像を表示して、操作部への操作を遊技者に促し、操作部への操作に基づいて、特別抽選結果が大当りであることの期待度を示唆する遊技機が知られていた(例えば、特開2011-125549号公報)。
このように特別な前兆演出を行うことで、操作部への操作が有効となりうることが遊技者に対して示されることとなる。
ところが、一部の遊技者においては、このような前兆演出を行うことで、前兆演出に気を取られ、操作部の操作が有効となったことを示す操作部模擬画像の表示や、操作部に対する操作そのものへの注意が散漫となってしまい、操作部模擬画像の表示や操作部への操作に十分な時間をもって、臨むことができなくなるおそれがあった。
例えば、熟練した遊技者の中には、前兆演出を視認して演出として楽しむよりも操作部への操作に意識を集中させたいと考える者もいる。これは、前兆演出については、遊技者は視認するのみにすぎないが、操作部への操作は遊技者自身の意思によって大当たりとなることへの期待を込めて集中して操作を行うからである。ところが、有効期間の発生前に行われる前兆演出によって、このような意識の集中が乱されてしまうおそれがある。
一方、遊技経験が浅い遊技者にとっては、前兆演出を含め各種演出の持つ意味合いが理解できず、操作部への操作が有効となったことを示す操作部模擬画像が表示されたことに気が付かずに操作部を操作できず、演出への介入機会が損なわれるといった事態が発生するおそれがある。
このように、遊技者にとって相対的に重要ではない前兆演出によって、遊技者にとって相対的に重要である操作部に対する操作行為への集中が妨げられたり、操作部の操作が有効となったことを示す操作部模擬画像の表示に気づくことができなかったりするおそれがある。
以下に示す実施形態においては、遊技者自身の意思によって、前兆演出の視認性を低下させることができるように構成し、操作部の操作が有効となったことを示す操作部模擬画像の表示や、操作部に対する操作に集中して臨めるようにした例を示す。
以下に、図308等を参照して示した「シールド弾リーチ」を変形した実施形態を図366、図367、図368等を参照して説明する。
図367は、本実施形態におけるタイムチャートを示す図である。図366、図368は表示領域における表示例を示す図である。
本実施形態においては、デモ中に前兆演出の表示態様を設定することが可能である。図303(a)を参照して示した装飾図柄が変動表示していない状態が所定時間(例えば3分間)経過すると、遊技が行われていない状態であると判断し、図366(a)に示した表示状態へと移行する制御が行われる。図366(a)はデモ中の表示例を示している。また、図303において示した表示状態あるいは、図366(a)に示した表示状態から、攻撃ボタン3710を押すと、図366(b)に示す表示状態へと変化する。図366(a)~図366(c)に示すように、この場合の装飾図柄は、停止表示された状態で表示領域の左上に変動表示中と比べて小さく表示される。
図366(b)は、前兆演出の表示態様を設定可能な表示状態を示している。この状態において、左レバー3720を左右方向に操作することで、「通常表示」、「小さく表示」、「表示しない」のいずれかの設定を選択することができる。選択された設定に対応する枠は太く表示される。また、「マイト軍曹」のセリフウィンドウに表示されるセリフによって、遊技者に対して設定の選択方法が示される。なお、遊技機の電源投入時には「通常表示」が自動的に選択された状態となっている。
図366(c)は、左レバー3720を右方向に傾けることで、「通常表示」が選択された状態から「小さく表示」が選択された状態へと変化した表示状態を示している。この状態で再度、攻撃ボタン3710を操作することで、図366(a)に示す表示状態へと復帰する。同時に、遊技者によって選択された設定内容(この場合は、前兆演出を小さく表示するという設定内容)が周辺制御基板1510に記憶される。このようにして、遊技者は、前兆演出の視認性が異なるいずれかの表示設定を選択することができる。
なお、遊技者によって「表示しない」が選択された場合も同様の表示および選択された設定内容の記憶処理が行われる。
次いで、図367、図368を参照して、前兆演出実行時の表示態様について説明する。図367(a)は、装飾図柄の変動状態と攻撃ボタン3710の操作受付状態(操作受付が有効な状態であるのか無効な状態であるのか)を示している。図367(b)、図367(c)は、「通常表示」が選択されている場合における応援セリフ画像、攻撃ボタン模擬画像、敵戦車画像などの表示状態を示している。なお、本実施形態においては、応援セリフ画像の表示が前兆演出として機能する。図368(a)~図368(d)は、「通常表示」が選択されている場合の表示領域の表示例である。
図367に示すようにタイミングt13からタイミングt19までの6秒間、応援セリフ画像の表示が行われる。応援セリフ画像としては、「<はずれろ~」、「<がんばれ~」、「はずれろ~>」、「がんばれ~>」の4つの応援セリフ画像が表示される。「<はずれろ~」と「<がんばれ~」の2つの応援セリフ画像は、表示領域の左端から出現し、表示領域内で右方向へ水平に移動して、表示領域の右端で表示領域外へと移動する。一方、「はずれろ~>」、「がんばれ~>」の2つの応援セリフ画像は、表示領域の右端から出現し、表示領域内で左方向へ水平に移動して、表示領域の左端で表示領域外へと移動する。また、タイミングt13から敵戦車の画像が表示領域の右端から左端へと移動する表示が行われる。
図368(a)は、応援セリフ画像の表示が開始されたばかりのタイミングであるタイミングt14における表示例を示している。図368(b)は応援セリフ画像の表示が中盤となったタイミングであるタイミングt16における表示例を示している。図368(c)は応援セリフ画像の表示が終盤となったタイミングであるタイミングt18における表示例を示している。表示例において示したように応援セリフ画像は右方向あるいは左方向に水平に移動する。
応援セリフ画像の表示がタイミングt19で終了するのと同時に、表示領域の中央に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。図368(d)は、表示領域の中央に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示された状態(例えば、タイミングt20における表示状態)を示している。応援セリフ画像の表示終了後は、「シールド弾リーチ」について示した実施形態と同様に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像の表示、操作有効期間の開始、攻撃ボタン3710への操作や操作有効期間の終了に基づく破壊画像の表示が行われ、大当り期待度が示唆される。図367(b)はタイミングt21で攻撃ボタン3710への操作が行われた場合の表示状態を示している。また、図367(c)はタイミングt22で操作有効期間が終了した場合の表示状態を示している。
次いで、「小さく表示」が選択されている場合の表示例について説明する。図367(d)は、「小さく表示」が選択されている場合のタイムチャートである。図368(e)~図368(g)は、「小さく表示」が選択されている場合の表示例である。
なお、図368(e)はタイミングt14における表示状態を示している。また、図368(f)はタイミングt16における表示状態を示している。また、図368(g)はタイミングt18における表示状態を示している。
図368(e)~図368(g)に示すように、「小さく表示」が選択されている場合には、「通常表示」が選択されている場合よりも応援セリフ画像が小さく表示され、視認困難な状態とされる。
次いで、「表示しない」が選択されている場合の表示例について説明する。図367(e)は、「表示しない」が選択されている場合のタイムチャートである。「表示しない」が選択されている場合、表示領域では敵戦車の画像の表示のみが行われ、タイミングt13~タイミングt19の期間において応援セリフ画像の表示は行われない。
このように「表示しない」が選択されている場合には、「通常表示」や「小さく表示」が選択されている場合のような応援セリフ画像の表示は行われない。
このように、デモ中の遊技者による設定により、特別前兆表示(応援セリフ画像)が表示される状態、小さく表示される状態、表示されない状態の3つの状態をとることができるようにすることで、遊技者の好みに合った演出態様を実行することができる。例えば、特別前兆表示を視認したくない遊技者は、特別前兆表示を視認困難または視認不能な状態とすることで、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像の表示や操作部の操作に意識を集中させることができる。
ところで、上記の実施形態では、前兆演出の視認態様を変更することができるのは、デモ中に限られていた。そのため、前兆演出の視認態様を変更しようとする場合には、いったん保留数を0にして、装飾図柄が変動表示されていない状態とする必要があり、保留数を0にすることに遊技者が面倒くささを感じたり、保留数を0にすることで遊技のテンポを損ねてしまうおそれがあった。
そこで、装飾図柄の変動表示中に前兆演出の視認態様を変更することができるように変形した実施形態について、図369に示すタイムチャート等を参照して説明する。
図369(a)~図369(c)は、図367(a)~図367(c)に示す実施形態と同様の演出態様を示すタイムチャートである。すなわち、装飾図柄の変動表示、攻撃ボタン3710の操作部模擬画像、敵戦車の破壊画像、操作有効期間については、同様の演出態様となる。
一方、本実施形態においては、図369(d)に示すようにリーチ演出が開始されたタイミングであるt5から敵戦車の破壊画像の表示が終了したのちのタイミングであるタイミングt27まで、防御ボタン3740の操作が有効となる。そして、防御ボタン3740に対する操作に関して特定の条件が満たされた場合(詳細は後述するが長押しや連打操作などが検知された場合)に、応援セリフ画像を通常の表示から、小さく表示された状態あるいは表示されない状態へと変化させることが可能である。
図369(e)は、デモ中の設定において、「小さく表示」が選択されていた場合のタイムチャートである。タイミングt13において、応援セリフ画像が表示されたのち、遊技者が防御ボタン3740を長押しし、タイミングt14において長押しが検知されることを条件に応援セリフ画像を小さく表示する。この場合、例えば、図368(a)に示した表示状態から、図368(e)に示した表示状態へと、応援セリフ画像の表示状態が応援セリフ画像の表示中に変更される。
図369(f)は、デモ中の設定において、「表示しない」が選択されていた場合のタイムチャートである。タイミングt13において、応援セリフ画像が表示されたのち、遊技者が防御ボタン3740を長押しし、タイミングt14において長押しが検知されることを条件に応援セリフ画像が表示されない状態とする。この場合、例えば、図368(a)に示した通常の表示状態から、応援セリフ画像が表示されない状態へと、応援セリフ画像の表示状態がセリフ画像の表示中に変更される。
応援セリフ画像が小さく表示される表示状態や応援セリフ画像が非表示とされた表示状態は、防御ボタン3740の長押しが検知されている間は継続するように構成されている。
あるいは一度防御ボタン3740の長押しが検知されたのちは、遊技者が防御ボタン3740から手を離したとしても、応援セリフ画像の表示が終了するタイミングであるタイミングt19まで、応援セリフ画像が小さく表示される状態や、応援セリフ画像が表示されない状態を継続してもよい。
また、防御ボタン3740の操作有効期間が開始されたタイミングであるタイミングt5から応援セリフ画像の表示が開始されるタイミングt13までの期間において、防御ボタン3740を予め長押ししておくことで、応援セリフ画像の表示が開始されるタイミングであるタイミングt13から、応援セリフ画像を小さく表示したり、応援セリフ画像をそもそも表示しない状態とすることも可能である。
本実施形態においてはこのようにデモ中にあらかじめ特別前兆表示(応援セリフ画像)の表示態様についての設定を行っておき、装飾図柄の変動表示中にリーチ演出が発生して、第1操作部(攻撃ボタン3710)が操作可能となることを示唆する特別前兆表示(応援セリフ画像)の表示が実行される可能性が発生したときに、第2操作部(防御ボタン3740)を任意のタイミングで操作して、装飾図柄の変動表示中に特別前兆表示の表示態様を遊技者が選択できる。例えば、特別前兆表示を視認したくない場合に、特別前兆表示の視認性を低下させて、視認困難または視認不能な状態とすることで、遊技者は第1操作部を模した操作部模擬画像の表示や操作部の操作に意識を集中させることができる。
なお、防御ボタン3740の長押しが検知されることに代えて、防御ボタン3740の連打が検知されたときに応援セリフ画像の表示態様が変更されるようにしてもよい。
図366に示すようなデモ中の応援セリフ画像表示態様設定機能を設けずに、防御ボタン3740の長押しが検知されることのみに基づいて、応援セリフ画像が小さく表示されるように構成してもよい。あるいは、応援セリフ画像が表示されないように構成してもよい。
なお、図308等を参照して示した「シールド弾リーチ」においては、防御ボタン3740の操作によってシールド画像が表示される実施形態を示したが、このようなシールド画像の表示によって応援セリフ画像が隠されるように変形した実施形態を以下に示す。
図369(a)~図369(d)、図369(g)~図369(h)、図370を参照して、特別前兆表示(応援セリフ画像)を隠蔽する画像(第1シールド画像)を表示するように変形した実施形態について説明する。本実施形態においては、第2操作部(防御ボタン3740)の操作に基づいて、応援セリフ画像を小さく表示したり非表示としたりするのではなく、応援セリフ画像を隠蔽する画像(第1シールド画像)を表示して、応援セリフ画像を隠すことで、応援セリフ画像の視認性を低下させて、視認困難または視認不能とする。
図369(g)は、防御ボタン3740の長押しが所定のタイミング(本演出例においてはタイミングt14)において検知されたときの第1シールド画像の表示状態を示すタイムチャートである。第1シールド画像の表示期間は6秒間とあらかじめ定められている。この演出例においては、タイミングt14からタイミングt20までの6秒間表示される。また、防御ボタン3740の長押しは継続して行う必要はなく、長押しが検知されて第1シールド画像が表示されたのちは、防御ボタン3740から手を離しても第1シールド画像の表示は継続される。
図370(a)は、応援セリフ画像の表示が開始されたばかりのタイミングであるタイミングt14における表示例を示している。図370(b)は応援セリフ画像の表示が中盤となったタイミングであるタイミングt16における表示例を示している。図370(c)は応援セリフ画像の表示が終盤となったタイミングであるタイミングt18における表示例を示している。図370(d)は、攻撃ボタン3710への操作が有効となったタイミングt19からタイミングt20にかけての表示例を示している。
また、図370(e)は、タイミングt14において第1シールド画像が表示された場合の表示例を示している。図370(f)は、タイミングt16において第1シールド画像が表示されている状態の表示例を示している。図370(g)は、タイミングt18において第1シールド画像が表示されている状態の表示例を示している。図370(h)は、タイミングt19からタイミングt20にかけて第1シールド画像が表示されている状態の表示例を示している。
図370(e)~図370(h)に示すように第1シールド画像の大きさや表示位置は変化しない。そのため、第1シールド画像自体を目立たせることなく、前兆演出を隠すことができ、遊技者は攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示されるタイミングをじっくりと待つことができる。なお、第1シールド画像の色は灰色などの目立たない色にするとよい。また、第1シールド画像の表示態様によって、特別抽選結果についての期待度が示唆されないように構成するとよい。なお、「シールド弾リーチ」に係る実施形態と同様に、操作部模擬画像や敵戦車の破壊画像によって、期待度が示されるように構成するとよい。このとき、操作部模擬画像や敵戦車の破壊画像の色によって、複数の異なる期待度が示されるように構成してもよい。また、破壊画像の表示優先度は第1シールド画像の表示優先度よりも高くしてもよいし、低くしてもよい。破壊画像の表示優先度を第1シールド画像の表示優先度よりも高くした場合には、破壊画像の一部またはすべてが、第1シールド画像と重なっていたとしても、その手前側に表示される。破壊画像の表示優先度を第1シールド画像の表示優先度よりも低くした場合には、破壊画像の一部またはすべてが、第1シールド画像によって隠されずに表示されるようにするとよい。
第1シールド画像についてのこれらの点を後述する第2シールド画像において採用してもよい。
図370(h)に示すように、第1シールド画像と攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像とでは、操作部模擬画像の方が表示優先度が高くなっている。このため、第1シールド画像が表示中であっても、操作部模擬画像の視認性が阻害されず、かえって操作部模擬画像の視認性が向上する。
このように、遊技者の意思で特別前兆表示(応援セリフ画像)を隠蔽する画像(第1シールド画像)を表示して、特別前兆表示の一部またはすべてが隠されるように構成することで、特別前兆表示を視認したくない遊技者は、特別前兆表示の視認性を低下させて視認困難または視認不能な状態とすることで、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像の表示や第1操作部の操作に意識を集中させることができる。
また、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像については、視認困難または視認不能とならないため、第1操作部を用いた遊技の進行を阻害することがない。
図369(g)を参照して防御ボタン3740を遊技者が長押しする実施形態を示したが、防御ボタン3740の長押しに代えて防御ボタン3740の連打に基づいて第1シールド画像を表示するように構成してもよい。図369(h)は、タイミングt14において、防御ボタン3740の連打が検知され、タイミングt20まで、第1シールド画像の表示が行われた演出例を示している。なお、この場合も上述した実施形態と同様に図370(e)~図370(h)に示した表示例となる。
第1シールド画像の大きさを異なったものとしてもよい。図371(a)~図371(d)は、図369(a)~図369(d)、図369(g)、図369(h)、図370(e)~図370(h)を参照して示した実施形態において第1シールド画像の大きさを変形した実施形態における表示例である。本実施形態においては、第1シールド画像の大きさが小さくなっている。また、表示位置がやや上方となっている。図371(a)~図371(d)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。本実施形態においては、「<はずれろ~」と「はずれろ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって視認困難または視認不能とされる。一方で、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって視認困難または視認不能とされることはない。
このように、特別前兆表示(応援セリフ画像)のうち一部が第1シールド画像によって視認性が低下されて視認困難又は視認不能とされ、特別前兆表示の他の部分については、視認性が低下されて視認困難又は視認不能とされないように構成してもよい。
複数のシールド画像を表示可能に構成してもよい。図369(i)、図371(e)~図371(h)は、図369(a)~図369(d)、図369(g)、図369(h)、図371(a)~図371(d)を参照して示した実施形態において複数のシールド画像を表示することができるように変形した実施形態を示すタイムチャート及び表示例である。本実施形態においては、防御ボタン3740の長押しが検知されることで、第1シールド画像が表示された後、防御ボタンの長押しが再び検知された場合に、第2シールド画像が表示されるように構成している。第2シールド画像の表示時間は、第1シールド画像の表示時間と同じ6秒間である。
なお、図中において、第1シールド画像には右下がりの斜線を、第2シールド画像には右上がりの斜線を付している。
図369(i)は、防御ボタン3740の長押しがタイミングt15において検知された表示状態を示すタイムチャートであり、第2シールド画像がタイミングt21までの6秒間表示された状態を示している。図371(e)~図371(h)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
図371(e)においては、「<はずれろ~」と「はずれろ~>」という応援セリフ画像が第1シールド画像によって視認困難とされているものの、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって隠されることなく容易に視認可能な状態が示されている。
図371(f)においては、第1シールド画像に加えて、第2シールド画像の表示が開始され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認不能とされた状態が示されている。
図371(g)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認困難とされた状態が示されている。
図371(h)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示されるとともに、第2シールド画像よりも手前側に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示された状態が示されている。図371(h)に示すように、第2シールド画像と攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像とでは、操作部模擬画像の方が表示優先度が高くなっている。このため、第2シールド画像が表示中であっても、操作部模擬画像の視認性は阻害されない。
なお、第2シールド画像は、第1シールド画像と比べて横幅がやや長くなっている。また、第2シールド画像は、第1シールド画像と同様に移動することがない。また、第2シールド画像の色を第1シールド画像と同様に灰色にするとよい。さらに、第1シールド画像と第2シールド画像の色を同じ明るさの灰色としてもよいし、異なる明るさの灰色としてもよい。
防御ボタン3740を長押しして第1シールド画像が表示されたのち、そのまま防御ボタン3740が所定期間押され続けた場合に、第2シールド画像を表示するようにしてもよい。このような構成とすることで、防御ボタン3740を押し続けるだけで、第1シールド画像と第2シールド画像の双方を表示することが可能となる。
一方、防御ボタン3740を長押しして第1シールド画像が表示されたのち、防御ボタン3740から遊技者がいったん手を離して押されていない状態となったのち、再び防御ボタン3740が所定期間押され続けた場合に、第2シールド画像を表示するようにしてもよい。このような構成とすることで、第2シールド画像を表示するための難易度が高まるため、第1シールド画像のみが表示される状態と、第1シールド画像と第2シールド画像が表示される状態のいずれかを遊技者が意図的に作り出すことが容易となる。
このように特別前兆表示(応援セリフ画像)を隠蔽する画像(第1シールド画像、第2シールド画像)を複数用意し、第2操作部(防御ボタン3740)に対する操作を契機としてこれらを段階的に表示させることで、特別前兆表示がいきなり隠されることがなくなるため、遊技者が間違えて第2操作部を操作してしまった場合でも特別前兆表示の一部については視認が容易な状態を維持できる。また、遊技者の好みに合った表示態様を実現できる。
1つの操作部(防御ボタン3740)によって第1シールド画像と第2シールド画像が表示される実施形態を示したが、複数の操作部(防御ボタン3740とミッションボタン3700)に対応して複数のシールド画像(第1シールド画像と第2シールド画像)が表示されるように変形した実施形態について以下に説明する。図369(j)、図369(k)、図371(e)~図371(h)は、図369(a)~図369(d)、図369(g)、図369(h)、図371(a)~図371(d)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を示すタイムチャート及び表示例である。
本実施形態においては、タイミングt5からタイミングt27の期間において、防御ボタン3740に加えて、ミッションボタン3700も操作受付が有効となる。また、ミッションボタン3700の押下操作が検知されたときに、第2シールド画像が表示される。第2シールド画像の表示時間は、第1シールド画像の表示時間と同じ6秒間である。
図369(j)は、ミッションボタン3700の操作有効期間とミッションボタン3700の押下操作が検知されなかった場合の表示状態とを示すタイムチャートである。
図369(k)は、タイミングt15において、ミッションボタン3700の押下操作が検知されて、第2シールド画像がタイミングt21までの6秒間表示された状態を示している。図371(e)~図371(h)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
図371(e)においては、「<はずれろ~」と「はずれろ~>」という応援セリフ画像が第1シールド画像によって視認困難とされているものの、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像については、第1シールド画像によって隠されることなく容易に視認可能な状態が示されている。
図371(f)においては、第1シールド画像に加えて、第2シールド画像の表示が開始され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認不能とされた状態が示されている。
図371(g)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示され、「<がんばれ~」と「がんばれ~>」という応援セリフ画像が、第2シールド画像によって視認困難とされた状態が示されている。
図371(h)においては、第1シールド画像と第2シールド画像が表示されるとともに、第2シールド画像よりも手前側に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示された状態が示されている。図371(h)に示すように、第2シールド画像と攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像とでは、操作部模擬画像の方が表示優先度が高くなっている。このため、第2シールド画像が表示中であっても、操作部模擬画像の視認性は阻害されない。
このように複数の操作部、すなわち第2操作ボタンと第3操作ボタン(防御ボタン3740とミッションボタン3700)に対する操作を契機として、特別前兆表示(応援セリフ画像)における異なる位置を隠蔽する複数の画像(第1シールド画像と第2シールド画像)を表示可能に構成することで、特別前兆表示をどの程度隠すのか、特別前兆表示のどの位置を隠すのかを遊技者の好みに合わせて選択することができる。
また、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像を第2シールド画像の手前側に表示することで、操作部模擬画像が視認困難または視認不能とならないため、第1操作部を用いた遊技の進行を阻害することがない。
図369~図371等を参照して、特別前兆表示(応援セリフ画像)を第1シールド画像や第2シールド画像によって隠すことができる実施形態について説明した。以下に、図372、図373を参照してこれらの画像等を変形させた実施形態について説明する。なお、これらの画像表示以外の遊技機の挙動については、図369~図371等を参照して示した実施形態と同様である。
図372(a)~図372(d)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
本実施形態においては、第1シールド画像は横長の長方形状であり中央に後方に表示される画像を視認可能な孔を有している。また、第2シールド画像は横長のドーナツ状の形状である。
図372(a)は第1シールド画像が表示された状態を示す表示例である。図中に示すように応援セリフ画像は第1シールド画像によって、視認困難又は視認不能な状態となる。なお、装飾図柄の表示優先度は第1シールド画像の表示優先度よりも高く、装飾図柄は第1シールド画像よりも手前側に表示される。
図372(b)、図372(c)は第1シールド画像に加えて、第2シールド画像が表示された状態を示す表示例である。
図372(d)は、第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態において、操作有効期間が発生した状態を示す表示例である。図中に示すよう表示領域の中央に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
第2シールド画像をドーナツ状の形状とするのではなく、楕円形状とし、第1シールド画像中央の孔の後方を視認不能とするように変形してもよい。図372(e)、図372(f)は、それぞれタイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。図372(f)に示すように第2シールド画像に重なる位置に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
図373(a)~図373(d)は、それぞれタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例である。
本実施形態においては、第1シールド画像と第2シールド画像はそれぞれ縦長の長方形状である。また、第1シールド画像、第2シールド画像はそれぞれ2つ表示される。
図373(a)は第1シールド画像が表示された状態を示す表示例である。図中に示すように応援セリフ画像は第1シールド画像によって、視認困難又は視認不能な状態となる。なお、装飾図柄の表示優先度は第1シールド画像の表示優先度よりも高く、装飾図柄はシールド画像よりも手前側に表示される。
図373(b)、図373(c)はシールド画像に加えて、第2シールド画像が表示された状態を示す表示例である。
図373(d)は、シールド画像と第2シールド画像が表示された状態において、操作有効期間が発生した状態を示す表示例である。図中に示すよう2つの第2シールド画像に挟まれた領域に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
2つの第2シールド画像間に隙間を設けていたが、隙間を設けないように変形してもよい。図373(e)、図373(f)は、それぞれタイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。図373(f)に示すように2つの第2シールド画像に重なる位置に攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
このように、図372、図373を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像に対して相対的に遠い位置に第1シールド画像を表示し、相対的に近い位置に第2シールド画像を表示することができるように構成されている。
遊技者は自分の好みに合わせて、第1シールド画像のみを表示したり、第2シールド画像のみを表示したり、第1シールド画像と第2シールド画像の双方を表示したりすることができる。
特別前兆表示として表示する画像として応援セリフ画像を表示する実施形態を示したが、応援セリフ画像に代えて、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した形状の操作部模擬画像を表示するように変形した実施形態を以下に示す。
図374は本実施形態におけるタイムチャートであり、具体的には、図369を変形したタイムチャートである。なお、前兆演出として、応援セリフ画像の表示に代えて、攻撃ボタン3710を模した形状の模擬画像(以下、「前兆模擬画像」という場合がある)を所定の態様で表示するように変形しているが、操作タイミング等については、図369等を参照して示した実施形態と同様である。
図375~図377は本実施形態における前兆演出の表示例であり、具体的には、図370、図371を変形した表示例である。
図375(a)~図375(d)、図376(a)~図376(d)、図377(a)~図377(d)はそれぞれ、図370(a)~図370(d)に示した各タイミング(タイミングt14、t16、t18、t19~t20)における表示例に相当する表示例である。
同様に、図375(e)~図375(h)、図376(e)~図376(h)、図377(e)~図377(h)はそれぞれ、図370(e)~図370(h)に示した各タイミング(タイミングt14、t16、t18、t19~t20)における表示例に相当する表示例である。
図375に示す実施形態においては、最初に攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像が縦横5行5列で表示される(図375(a))。前兆模擬画像は不透明であり、後方に位置する画像(道路などの画像)は視認不能である。なお一部の前兆模擬画像については、セリフウィンドウや自戦車の画像に隠されている。次いで、図375(b)に示すように前兆模擬画像が縦横3行3列で表示される。次いで、図375(c)に示すように前兆模擬画像が1つだけ表示される。攻撃ボタン3710の操作有効期間の開始と同時に、図375(d)に示すように1つだけ表示されていた前兆模擬画像に「攻」という文字が付加された状態となって、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
図374(e)、図375(e)~図375(h)は、図375(a)~図375(d)を参照して示した実施形態において、タイミングt14において防御ボタン3740の長押しが検知された場合のタイムチャートと表示例を示している。この場合、タイミングt14からタイミングt19にかけて前兆模擬画像が半透明で表示される。タイミングt19において、操作有効期間が開始されたタイミングで前兆模擬画像が不透明な状態となるとともに、「攻」という文字が付加された状態となって、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像が表示される。
なお、図374(f)のタイムチャートに示すように、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を表示しないように構成してもよい。
図374(g)、図376は、図375を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を半透明で表示することに代えて、前兆模擬画像を第1シールド画像で隠すように変形した実施形態を示すタイムチャートと表示例である。
図376(a)、図376(b)、図376(c)、図376(d)は、それぞれ、防御ボタン3740が操作されず、第1シールド画像の表示が行われなかった場合のタイミングt14、タイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
図374(g)に示すように、所定のタイミング(本演出例の場合はタイミングt14)において防御ボタン3740の長押しが検知された場合、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像の手前側に第1シールド画像が表示されて、前兆模擬画像の一部が視認困難または視認不能となる。図376(e)はタイミングt14において第1シールド画像の表示が開始された場合の表示例を示している。図376(f)、図376(g)、図376(h)は、それぞれタイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
防御ボタン3740の長押しに代えて、防御ボタン3740の連打が検知された場合に第1シールド画像が表示されるように変形してもよい。
図374(h)は、防御ボタン3740の長押しに代えて、防御ボタン3740の連打が検知された場合の演出例を示している。
図377は、図374(g)、図374(h)、図376を参照して示した実施形態において示した前兆模擬画像を他の前兆模擬画像に変形した実施形態を示す表示例である。
図377(a)~図377(c)に示すように攻撃ボタン3710を模した9つの前兆模擬画像が、表示領域の中央やや左に徐々に集まり、最終的に図377(d)に示すように集合した表示状態となり、攻撃ボタン3710の操作受付が有効となる。図377(a)は、タイミングt14における表示例である。このとき、各前兆模擬画像は離れた位置に表示されている。図377(b)は、タイミングt16における表示例であり、徐々に各前兆模擬画像が近づいた状態となっている。図377(c)はタイミングt18における表示例である。このとき、「マイト軍曹」のセリフウィンドウの右側に各前兆模擬画像が重なって表示される。なお各前兆模擬画像には、移動方向を示す残像のような3つの突部が付されて表示される。タイミングt19において、攻撃ボタン3710の操作が有効となり、各突部の表示が終了するとともに、「攻」の文字が前兆模擬画像に付されて、操作部模擬画像として表示される。図377(d)は、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
図374(g)に示すように、所定のタイミング(本演出例の場合はタイミングt14)において防御ボタン3740の長押しが検知された場合、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像の手前側に第1シールド画像が表示されて、前兆模擬画像の一部が視認困難または視認不能となる。図377(e)はタイミングt14において第1シールド画像の表示が開始された場合の表示例を示している。図377(f)、図377(g)、図377(h)は、それぞれタイミングt16、タイミングt18、タイミングt19からタイミングt20における表示例を示している。
このように、特別前兆表示として、応援セリフ画像に代えて、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した前兆模擬画像を表示するようにした場合においても、特別前兆表示の視認性を低下させて、視認困難または視認不能な状態にすることで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図374(a)~図374(h)、図375~図377を参照して示した実施形態(前兆模擬画像が表示される実施形態)に対して、図369(i)、図371を参照して示した実施形態(第2シールド画像を表示可能な実施形態)を適用した実施形態を、図374(i)に示すタイムチャート、図378に示す表示例を参照して説明する。
本実施形態においては、前兆演出として表示された攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を、第1シールド画像と第2シールド画像によって隠すことができるように構成されている。
図378(a)~図378(d)は、図376(a)~図376(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図374(i)は、防御ボタン3740の長押しがタイミングt15において検知されて第2シールド画像が表示された場合のタイムチャートである。なお、第2シールド画像は所定時間(6秒間)表示される。
図378(a)、図378(b)、図378(c)、図378(d)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図378(e)~図378(h)は、図377(a)~図377(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図374(i)は、防御ボタン3740の長押しがタイミングt15において検知されて第2シールド画像が表示された場合のタイムチャートである。なお、第2シールド画像は所定時間(6秒間)表示される。
図378(e)、図378(f)、図378(g)、図378(h)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図374(a)~図374(h)、図375~図377を参照して示した実施形態(前兆模擬画像が表示される実施形態)に対して、図369(j)、図369(k)、図371を参照して示した実施形態(ミッションボタン3700の操作に応じて第2シールド画像を表示可能な実施形態)を適用した実施形態を、図374(j)、図374(k)に示すタイムチャート、図378に示す表示例を参照して説明する。
本実施形態においては、前兆演出として表示された攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を、第1シールド画像と第2シールド画像によって隠すことができるように構成されている。
また、第2シールド画像は、ミッションボタン3700の押下が検知されることで表示されるように構成されている。
図378(a)~図378(d)は、図376(a)~図376(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図374(j)、図374(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図378(a)、図378(b)、図378(c)、図378(d)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図378(e)~図378(h)は、図377(a)~図377(h)を参照して示した実施形態において、第2シールド画像を表示可能に変形した実施形態における表示例を示している。
図374(j)、図374(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図378(e)、図378(f)、図378(g)、図378(h)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
なお、前兆演出として前兆模擬画像を表示する図375、図377等を参照して示した実施形態において、図372、図373を参照して示した実施形態における第1シールド画像と第2シールド画像を採用してもよい。
図374(i)~図374(k)、図378を参照して示した実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図369、図374を参照して、防御ボタン3740やミッションボタン3700を操作することで、第1シールド画像や第2シールド画像を表示可能な実施形態を示したが、防御ボタン3740とミッションボタン3700の操作有効期間はリーチ演出状態が発生したタイミングt5からリーチ演出状態の終盤であるタイミングt27までとしてある。
防御ボタン3740やミッションボタン3700に対する遊技者による操作を契機として、この期間において、第1シールド画像や第2シールド画像を任意のタイミングで表示することが可能である。また、第1シールド画像や第2シールド画像は所定時間(6秒間)、表示されるが、第1シールド画像や第2シールド画像の表示が終了したのちに、再度、遊技者による操作を契機として第1シールド画像や第2シールド画像を表示することが可能である。
例えば、タイミングt5でリーチ演出状態が発生したものの、前兆演出を視認したくないと考える遊技者は、前兆演出が開始されるタイミングであるタイミングt13となる前の所定のタイミングにおいて、防御ボタン3740やミッションボタン3700を操作することで、第1シールド画像や第2シールド画像を表示して、予め前兆演出を視認困難または視認不能な表示状態とすることができる。
また、例えば、タイミングt16からタイミングt22にかけて、第1シールド画像や第2シールド画像を表示して、攻撃ボタン3710の操作受付が有効であることを示す攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像と同時に表示された状態とすることができる。
また、攻撃ボタン3710の操作受付終了後あるいは操作有効期間終了後も第1シールド画像や第2シールド画像の表示を継続することが可能である。攻撃ボタン3710の操作受付時あるいは操作有効期間終了時には敵戦車の破壊画像の態様によって、特別抽選結果の期待度が示されるが、破壊画像よりも第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度を高いものとし、破壊画像の一部またはすべてが第1シールド画像または第2シールド画像によって、隠された表示状態となるようにしてもよい。
この場合、第1シールド画像または第2シールド画像の表示時間や表示を開始するタイミングにも遊技者は注意を払う必要が生じる。例えば、演出の進行状況に関わらず防御ボタン3740やミッションボタン3700を遊技者が雑然と操作していた場合には、ペナルティ的に破壊画像の視認性が阻害される表示状態が発生しうるため、防御ボタン3740やミッションボタン3700を遊技者が真面目に操作するようになり、興趣の低下が抑制される。
操作部模擬画像を期待度に応じて複数種類用意しておき、操作を受け付けた時点あるいは操作有効期間が終了した時点で非表示とせず、所定期間(例えば2秒間)表示を継続するようにしてもよい。
操作部操作に集中するべく第1シールド画像や第2シールド画像によって前兆表示の少なくとも一部を視認困難もしくは視認不能とした遊技者にとってはそれだけ操作部模擬画像の表示状況が重要であることから、この演出状況を操作後も残すことで、操作演出での興趣の余韻を遊技者に与えることができるようになる。
なお、第1シールド画像や第2シールド画像を表示する時間と、特別前兆表示として機能する応援セリフ画像や攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像を表示する時間を、それぞれ6秒間としたが、第1シールド画像や第2シールド画像を表示する時間の方を長くしてもよい。例えば、第1シールド画像や第2シールド画像が10秒間表示されるように構成してもよい。あるいは、一度第1シールド画像や第2シールド画像の表示が開始された場合には、操作有効期間が開始されるまで、あるいは、破壊画像の表示が開始されるまで(すなわち遊技者による攻撃ボタン3710の操作が行われたタイミングや操作有効期間が終了するタイミングまで)、第1シールド画像や第2シールド画像の表示を継続してもよい。このような構成により、少ない操作回数で、特別前兆表示の視認性を低下させて、視認困難または視認不能な状態とし続けることができる。
一方、第1シールド画像や第2シールド画像が表示される時間を、特別前兆表示が表示される時間よりも短かく(例えば3秒間)してもよい。この場合、特別前兆表示を視認したくない遊技者は複数回の操作を要求されるものの、間違って第1シールド画像や第2シールド画像を表示してしまった遊技者にとっては特別前兆表示が表示される期間のうちの少なくとも一部の期間においては第1シールド画像や第2シールド画像によって視認性が阻害されることなく特別前兆表示を視認することができ、興趣の低下を抑制できる。
第1シールド画像の表示中に、防御ボタン3740の操作を契機として第1シールド画像を表示させる条件が満たされた場合には、条件が満たされたタイミングから、再度第1シールド画像の表示を継続させてもよい。例えば、第1シールド画像が4秒間表示されたタイミングで、第1シールド画像を表示させる条件が満たされた場合に、そこからさらに6秒間第1シールド画像の表示を行なって計10秒間第1シールド画像が表示されるように構成してもよい。
同様に第2シールド画像についても、ミッションボタン3700の操作を契機として第2シールド画像を表示させる条件が満たされた場合には、条件が満たされたタイミングから、再度第2シールド画像の表示を継続させてもよい。例えば、第2シールド画像が4秒間表示されたタイミングで、第2シールド画像を表示させる条件が満たされた場合に、そこからさらに6秒間第2シールド画像の表示を行なって計10秒間第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。
防御ボタン3740の有効期間中、第1シールド画像が表示されて所定時間(6秒間)が経過して、第1シールド画像の表示が終了したのち、再度、第1シールド画像を表示させる条件が満たされた場合には、第1シールド画像を再び表示可能に構成されている。第2シールド画像についても、同様である。
このような構成によれば、特別前兆表示を見るか否かを迷った結果、見たくないと考えた遊技者が第1シールド画像や第2シールド画像の表示時間を延長することが可能となる。一方で、特別前兆表示を見たいと考えていた遊技者が間違えて第2操作部(防御ボタン3740)や第3操作部(ミッションボタン3700)を操作してしまい、特別前兆表示の視認性が低下して視認困難または視認不能となる場合もありうるが、遊技者が第2操作部をそれ以上操作しないことで、特別前兆表示の視認性が低下して視認困難または視認不能となった状態がすみやかに終了することとなる。また、第1シールド画像や第2シールド画像の表示を好きなタイミング(例えば、特別前兆表示の開始前や操作有効期間の終了後)で行うことができるため、第1シールド画像や第2シールド画像を表示する練習を行うことが可能となる。
図379(a)~図379(d)は、図378(a)~図378(d)を参照して示した実施形態において、第1シールド画像と第2シールド画像の表示位置を変形した実施形態における表示例を示している。
図374(j)、図374(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図379(a)、図379(b)、図379(c)、図379(d)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図379(e)~図379(h)は、図378(e)~図378(h)を参照して示した実施形態において、第1シールド画像と第2シールド画像の表示位置を変形した実施形態における表示例を示している。
図374(j)、図374(k)に示すように、本実施形態においても、ミッションボタン3700の操作に応じて、第2シールド画像を表示することが可能である。
図379(e)、図379(f)、図379(g)、図379(h)は、それぞれ、タイミングt14における第1シールド画像が表示された表示例、タイミングt16における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt18における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例、タイミングt19からタイミングt20における第1シールド画像と第2シールド画像が表示された状態の表示例をそれぞれ示している。
図379(a)~図379(d)を参照して示した実施形態及び図379(e)~図379(h)を参照して示した実施形態においては、第1シールド画像の表示優先度を第2シールド画像の表示優先度よりも高くし、第2シールド画像の手前側に第1シールド画像が表示される。また、操作部模擬画像が表示される位置に対して相対的に近い位置に第1シールド画像が表示され、相対的に遠い位置に第2シールド画像が表示される。また、第1シールド画像の大きさ(具体的には、表示領域に占める面積)は第2シールド画像の大きさよりも大きい。
また、上述したように、第1シールド画像を表示するには防御ボタン3740に対する特別な操作(長押し操作や連打操作)が必要とされるものの、第2シールド画像を表示するにはミッションボタン3700の押下操作が行われるのみでよい。すなわち、第2シールド画像はミッションボタン3700の操作開始タイミング(操作開始受付タイミング)で表示される一方、第1シールド画像は防御ボタン3740の操作開始タイミング(操作開始受付タイミング)では表示されない。
このような構成によれば、第1シールド画像については、遊技者が明確な意思を持って第2操作部(防御ボタン3740)を複雑な操作態様で操作することで表示が行われる。
一方、第2シールド画像については、第3操作部(ミッションボタン3700)を遊技者が単純な操作態様で操作することで表示が行われる。このため、第3操作部を遊技者が意図的に操作した場合に加えて、意図せずに操作したり、間違えて操作してしまった場合でも第2シールド画像の表示が行われる。
このように、本実施形態においては、第1シールド画像の表示に必要な操作態様の難易度を、第2シールド画像の表示に必要な難易度よりも相対的に高くする代わりに、第2シールド画像よりも第1シールド画像の方が特別前兆表示の視認性をより阻害することができるようになっている。
このように、明確な意思を持って操作しないと表示されることがない第1シールド画像が表示されることで、遊技者は第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像や第1操作部の操作に集中することができる。
また、簡単な操作により表示することができる第2シールド画像が表示された場合でも、遊技者は操作部模擬画像や操作部の操作に集中することができる。一方で、第1シールド画像が表示される場合と比べて第2シールド画像が表示される場合の方が、特別前兆表示の視認性を相対的に高くしていることで、仮に遊技者が間違えて第2シールド画像を表示してしまった場合であっても、特別前兆表示を見たいと考えていた遊技者が感じる興趣の低下を抑制することができる。
また、防御ボタン3740に対する特別な操作(長押し操作や連打操作)が検知された後、所定時間(例えば2秒間)の経過後に、第1シールド画像を表示するようにしてもよい。また、第1シールド画像の表示時間を第2シールド画像の表示時間よりも長くするとよい。
このような構成を採用した場合でも、同様の効果を得ることができる。
防御ボタン3740の操作を契機として表示される第1シールド画像と、ミッションボタン3700の操作を契機として表示される第2シールド画像とでは、画像の大きさや表示時間を異ならせてもよい。例えば、図371や図378を参照して示した実施形態においては、第1シールド画像よりも第2シールド画像の大きさを大きくし、特別前兆表示における広い面積を視認不能に構成している。
あるいは、第1シールド画像と第2シールド画像の表示時間を異なったものとしてもよい。例えば、第1シールド画像の表示時間を6秒間とし、第2シールド画像の表示時間を9秒間としてもよい。逆に第1シールド画像の表示時間を9秒間とし、第2シールド画像の表示時間を6秒間としてもよい。
このような構成を採用することで特別前兆表示を遊技者の好みに合った視認態様とすることができる。
第1シールド画像や第2シールド画像を単に所定位置に出現させるのではなく、動的な表示で出現させてもよい。動的表示として見せるにあたっては、例えば表示領域の上下左右のいずれかからいわゆるカットイン態様で動的に出現するように表示したり、ワイプインやワイプアウト、フェイドインやフェイドアウトのような動的表示を採用するようにしてもよい。
このようにして移動しながら出現した第1シールド画像や第2シールド画像の移動を継続させ表示領域の中央において停止させてもよい。あるいは、このようにして表示領域の一端において移動しながら出現した第1シールド画像や第2シールド画像の移動を継続させ、表示領域の他端において移動させて表示領域外に消えるように表示してもよい。
これにより、第1シールド画像や第2シールド画像によって単に特別前兆表示を隠すだけでなく、第1シールド画像や第2シールド画像の出現時や消去時において、演出的な見せ方ができ興趣の低下を抑制させることができる。
防御ボタン3740の操作を契機として、応援セリフ画像や攻撃ボタン3710の前兆模擬画像を半透明で表示し、ミッションボタン3700の操作を契機として第1シールド画像や第2シールド画像を表示して応援セリフ画像や攻撃ボタン3710の前兆模擬画像を視認困難または視認不能とすることができるように構成してもよい。
このように操作部の種類によって、異なる態様で特別前兆表示を視認不能または視認困難とできるようにすることで、遊技者の好みに合った視認態様とすることができる。
また、攻撃ボタン3710を模した前兆模擬画像の表示態様が複数あり、表示された前兆模擬画像の種類によって特別抽選結果の期待度を示すようにしてもよい。例えば、前兆模擬画像の色や形状によって期待度を示すようにするとよい。この場合にも、特別前兆表示を第1シールド画像や第2シールド画像によって視認困難または視認不能とすることができるように構成するとよい。
このような構成とすることで、前兆模擬画像によって示された期待度に遊技者が惑わされることなく、第1操作部(攻撃ボタン3710)を模した操作部模擬画像の表示や第1操作部の操作に遊技者が集中することができる。
第1シールド画像や第2シールド画像の表示中に特別前兆表示(応援セリフ画像や前兆模擬画像の表示)が終了したとしても、第1シールド画像や第2シールド画像をあらかじめ定められた時間表示しつつづけるとよい。これは、操作有効期間の開始と同時に第1シールド画像や第2シールド画像の表示を終了してしまうと、第1シールド画像や第2シールド画像の背景に位置する背景画像(道路など)が表示されて、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像の表示に集中したい遊技者に違和感を覚えさせてしまうからである。このように操作有効期間が発生したとしても隠蔽画像(第1シールド画像、第2シールド画像)の表示を継続するとよい。
また、操作部模擬画像の表示優先度は、第1シールド画像の表示優先度よりも高くするとよい。例えば、図370(h)に示すように、第1シールド画像よりも手前側に操作部模擬画像を表示するとよい。このような構成とすることで、表示された模擬画像のみに遊技者が集中することができる。仮に、第1シールド画像を消してしまうと第1シールド画像によって隠されていた背景画像が視認可能となってしまい、操作部模擬画像に対する集中を妨げる結果となってしまう。
なお、第1シールド画像に限らず、第2シールド画像についても同様の構成を採用することができる。
一方、図371(h)、図378(h)に示すように、操作部模擬画像の一部と、第2シールド画像の一部とが重なるように表示してもよい。このとき、第2シールド画像の表示優先度よりも、操作部模擬画像の表示優先度を高くするとよい。あるいは、図376(h)、図377(h)に示すように、操作部模擬画像を第1シールド画像や第2シールド画像の近くであって、第1シールド画像や第2シールド画像と重ならない位置に表示するようにしてもよい。
このような構成とすることで、表示された操作部模擬画像のみに遊技者が集中することができる。
操作部模擬画像の表示優先度を、第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度よりも高くする実施形態を示したが、操作部模擬画像の表示優先度を、第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度よりも低くしてもよい。この場合、操作部模擬画像の一部については、第1シールド画像や第2シールド画像と重ならずに、遊技者が視認できるように構成するとよい。
前兆模擬画像や操作部模擬画像の表示に加えて、第1操作部(攻撃ボタン3710)の名称や操作態様を特別前兆表示の表示中(前兆模擬画像の表示中)や操作有効期間中(操作部模擬画像の表示中)に表示領域に表示するように構成してもよい。この場合、遊技に不慣れな遊技者は、第1操作部の名称や操作方法についての理解が深まり、第1操作部を確実に操作できるようになる。
一方、遊技に熟練した遊技者にとっては、このような表示を要しない場合もある。そこで、第1シールド画像や第2シールド画像の表示によって、攻撃ボタン3710の名称や操作態様が視認困難または視認不能とされるように構成してもよい。一方、操作部模擬画像については、第1シールド画像や第2シールド画像によって、視認困難または視認不能とならないように構成するとよい。
攻撃ボタン3710の操作態様や名称は、操作有効期間の発生前のみ、あるいは、操作有効期間中のみ表示してもよいし、あるいは、操作有効期間の発生前から操作有効期間中にかけて表示するようにしてもよい。
図372、図373を参照して示した実施形態はこのような実施形態の一例である。図372(d)、図372(f)、図373(d)、図373(f)において、「マイト軍曹」のセリフウィンドウには「少尉殿!攻撃ボタンで敵戦車を狙って!」という文字列が表示されているが、第1シールド画像や第2シールド画像が表示されることで、攻撃ボタン3710の操作態様や名称が視認不能となっている。
このような構成とすることで、表示された操作部模擬画像にのみ遊技者が集中することができる。
なお、第1シールド画像を簡単に表示可能な構成とした場合には、遊技者が誤って防御ボタン3740を操作して、前兆演出の実行中に意図せずに第1シールド画像が表示されて前兆演出の視認性が阻害され、前兆演出により奏される興趣が損なわれるおそれがある。
そこで、防御ボタン3740への操作を契機として特定の条件が満たされた場合に、第1シールド画像の表示が行われるように構成している。特定の条件としては、防御ボタン3740の連打(所定時間内に所定回数以上押下操作が検知されること)や長押し(所定時間以上連続して押下操作が検知され続けること)を例にあげたが、防御ボタン3740への操作を契機として満たされる他の条件を採用してもよい。
防御ボタン3740の長押しや、ミッションボタン3700が押下操作されることを条件として、第2シールド画像が表示される実施形態を示したが、他の条件によって、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。例えば、防御ボタン3740が押下操作された後に、ミッションボタン3700が押下操作されることを条件として、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。あるいは、ミッションボタン3700の長押しや連打が検知されることを条件として、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。
第1シールド画像が表示されているか否かに関わらず第2シールド画像が表示される実施形態を示したが、第1シールド画像が表示中であることを条件として、第2シールド画像が表示されるように構成してもよい。
なお、第1シールド画像や第2シールド画像の表示優先度は、表示領域の左上に表示される装飾図柄の表示優先度よりも低く設定されている。これにより、装飾図柄が第1シールド画像や第2シールド画像によって隠されることがないため、装飾図柄の視認性が担保される。
防御ボタン3740の操作有効期間をタイミングt5~タイミングt27としたが、装飾図柄の変動表示中や変動停止中の全期間を操作有効期間及び第1シールド画像が表示される期間としてもよい。このような構成とすることで、任意のタイミングで防御ボタン3740を操作して、第1シールド画像を表示する練習を行うことができる。
なお、第2シールド画像を表示する契機となるミッションボタン3700の操作有効期間については、このような構成を採用する必要がないため、装飾図柄の変動表示中(例えば、タイミングt5~タイミングt27の期間)のみ操作有効期間としたり第2シールド画像を表示可能に構成するとよい。あるいは少なくとも装飾図柄の変動停止中は第2シールド画像が表示されないように構成するとよい。このような構成とすることで、停止表示された装飾図柄の視認性が落ちることを防止することができる。
複数の画像を表示して特別前兆表示が実行される実施形態を構成したが、1つの画像のみで特別前兆表示を行ってもよい。例えば、図368等を参照して示した実施形態においては、4つの応援セリフ画像が表示されているが、いずれか1つのみを表示するようにしてもよい。また、図377等を参照して示した実施形態においては、9つの前兆模擬画像が表示されているが、いずれか1つのみを表示するようにしてもよい。
特別前兆表示を表示したのち、第1操作部(攻撃ボタン3710)に対する操作が有効とならない場合を設けてもよい。この場合、特別前兆表示の表示後に第1操作部を模した操作部模擬画像は表示されず、また、操作有効期間も発生しない。
特別前兆表示を第1シールド画像や第2シールド画像によって前兆模擬画像を隠していた遊技者にとっては、わざわざ前兆模擬画像を視認困難又は視認不能にしたのに、操作部模擬画像が表示されず、残念な気持ちを味わう結果となるが、あえてこのような演出表示を行うことで、次こそは操作部を操作したいという気持ちを遊技者に抱かせることができる。
従来、操作手段に対する操作を遊技者に指示する遊技演出において、遊技者が操作手段に対する操作を行わなかった場合でも、操作手段が操作された場合と同じ演出表示が行われる遊技機が知られている(例えば、特開2007-136096号公報)。
ところが、操作を行わなかった場合も操作を行った場合と同じ演出表示が行なわれることにより、遊技者の操作負担が軽減される一方で、操作手段に対する遊技者の操作意欲が失われるおそれがある。特に操作手段への複雑な操作指示が要求される遊技演出において、操作を行わなかった場合にも、操作を行った場合と同じ演出表示が行われるようにした場合には、遊技者の操作意欲が大きく失われるおそれがある。
以下に、このような問題を解決し、操作手段に対する遊技者の操作意欲を高めることで興趣の低下を抑制することを可能とした遊技機の実施形態を示す。
以下に、図380~図382を参照して、「シールド弾リーチ」を変形した実施形態を説明する。
図380は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。また、図381~図382は表示領域における表示例を示している。
本実施形態においては、図380(a)に示すように、タイミングt5においてリーチ状態が発生する。次いで、タイミングt15において敵戦車の画像が表示される。次いで、タイミングt18からタイミングt22にかけて、攻撃ボタン3710の操作有効期間が発生する。操作有効期間中に攻撃ボタン3710の連打あるいは長押しが検知された場合、操作有効期間は終了する。次いで、攻撃ボタン3710への操作状況に応じた表示が行われたのち、タイミングt34において装飾図柄が停止表示される。
図380(b)~図380(d)は、操作有効期間における攻撃ボタン3710に対する操作状況に応じて発生しうる演出例を示している。
図380(b)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への連打操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においては、タイミングt15において、表示領域の右側から敵戦車が出現し左方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。操作有効期間は連打操作か長押し操作が検知されたタイミングで終了する。また、長押し操作や連打操作が検知された場合は、操作態様に応じた演出表示が行われる。長押し操作や連打操作が検知されなかった場合は、操作有効期間が開始されてから4秒間が経過したタイミングt22において、操作有効期間が終了する。
図381(a)は、タイミングt19における表示例を示している。図中に示すように、表示領域の上部には敵戦車の画像が表示される。また、「マイト軍曹」のセリフウィンドウ内には「少尉殿!攻撃ボタンを連打して敵戦車を攻撃して!」という文字列が表示され攻撃ボタン3710の操作態様が遊技者に示される。また、「マイト軍曹」のセリフウィンドウの右上には、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像(円形の画像)が表示される。また操作部模擬画像内には「攻」という文字が表示される。
なお、後述する図380(c)を参照して示す演出例や、図380(d)を参照して示す演出例においてもこのような表示と同じ表示(図382(a)、図382(d)に示す表示例)が行われる。
タイミングt21において連打操作が検知されると、敵戦車に対して自戦車から砲弾が発射される表示が行われたのち、砲弾が爆発して発生した煙を表す画像である煙画像が、敵戦車の画像に代えて表示される。図381(b)は、タイミングt22における表示例を示している。本表示例においては煙画像が表示領域の中央に表示されている。
煙画像の表示開始から2秒間が経過したタイミングt23において、煙画像の後ろ側から爆弾キャラクタ画像が出現し、左に移動して表示される。表示される爆弾キャラクタ画像としては、爆弾キャラクタ画像Aと爆弾キャラクタ画像Bがあり、表示される爆弾キャラクタ画像の種類によって特別抽選結果が大当りとなる期待度が示唆される。
図381(c)はタイミングt25における表示例である。本表示例においては、煙画像の左側に爆弾キャラクタ画像Aが表示されている。図381(d)はタイミングt25における表示例である。本表示例においては、煙画像の左側に爆弾キャラクタ画像Bが表示されている。爆弾キャラクタ画像と煙画像の表示はタイミングt27(連打操作が検知されてから6秒間)まで継続される。
このように、操作部に対して遊技者が適切な操作を行うことで、特別抽選結果の期待度が遊技者に示される。
図380(c)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への長押し操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においては、図382(a)に示す表示例の状態から、図382(b)、図382(c)に示す表示例へと表示状態が切り替わる。
本演出例においては、タイミングt21において長押し操作が検知されると、敵戦車画像に代えて、自戦車から砲弾が発射される表示が行われたのち、砲弾が爆発して発生した煙を表す画像である煙画像が表示される。図382(b)は、タイミングt22における表示例である。本表示例においては煙画像が表示領域の中央に表示されている。
本演出例においては、爆弾キャラクタ画像の表示は行われず、煙画像の表示のみが行われる。図382(c)はタイミングt25における表示例である。煙画像の表示はタイミングt27(長押しが検知されてから6秒間)まで継続される。
このように、操作手段に対して遊技者が行った操作が適切な操作でなかった場合には、操作に対応した表示は行われるものの特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)は遊技者に示されない。
図380(d)は、タイミングt18~タイミングt22の操作有効期間において攻撃ボタン3710への連打操作や長押し操作が検知されなかった場合(例えば1回だけ押した場合や非操作の場合)の演出例を示している。
本演出例においては、図382(d)に示す表示例の状態から、図382(e)、図382(f)に示す表示例の状態へ切り替わる。
本演出例においては、タイミングt22において操作有効期間が終了すると、敵戦車の画像が表示領域の中央上部において右折し、表示領域において上方へ移動する表示が開始される。図382(e)は、タイミングt22における表示例を示している。本表示例においては敵戦車の画像が表示領域の中央に表示されている。
図382(f)はタイミングt25における表示例である。本表示例においては、敵戦車の画像が図382(e)に示した場合と比べて上方に移動するとともに小さく表示されている。
このように、操作手段に対して遊技者が適切な操作を行なわなかった場合には、操作に対応した表示は表示されない。また、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)は遊技者に示されない。
上述したように、本実施形態においては、爆弾キャラクタ画像の種類によって特別抽選結果についての期待度を示唆するように構成されている。具体的には、爆弾キャラクタ画像Aが表示された場合は、爆弾キャラクタ画像Bが表示された場合と比べて、特別抽選結果が大当りである期待度が高いことが示唆される。なお、爆弾キャラクタ画像の色の違い(赤色や緑色)によって、それぞれ異なる期待度が示唆されるように構成してもよい。また、適切な操作(連打)が行われた場合であっても、爆弾キャラクタが表示されない場合があるように構成してもよい。
本実施形態においては、操作手段(攻撃ボタン3710)に対して、適切な操作を行った遊技者は、特別遊技関連表示(煙画像)とともに特定の演出(爆弾キャラクタ画像の表示)を視認することができる。また、特定の演出の種類によって、特別抽選結果の期待度を知ることができる。一方で、操作部に対して適切な操作を行なわなかった遊技者は、特別遊技関連表示は視認できるものの特定の演出を視認することができないか、特別遊技関連表示と特定の演出の双方を視認することができない。このような構成によれば、操作部を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
図380等を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710に対する操作指示として連打が要求される演出パターンと、長押しが要求される演出パターンとを実行可能とし、いずれかの演出パターンが実行されるように変形してもよい。この場合「マイト軍曹」のセリフウィンドウに「少尉殿!攻撃ボタンを連打して敵戦車を攻撃して!」というセリフや「少尉殿!攻撃ボタンを長押しして敵戦車を攻撃して!」というセリフが表示されるように構成するとよい。また、連打の指示が行われているのに遊技者が長押しを行ったり、長押しの指示が行われているのに遊技者が連打を行った場合には、図382(c)に示すように、爆弾キャラクタ画像を視認することができないように制御するとよい。
このような構成とすることで、遊技者には操作指示表示(セリフウィンドウ内に表示される文字列)の内容を注意深く視認することが要求されるため、操作に対する緊張感が増して、操作部を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
図380~図382を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710が連打されたときと、長押しされたときとで、同じ位置に同じ煙画像を表示していた(例えば、図381(b)と図382(b))。この構成により、他の遊技者から表示領域の表示内容を見られた場合であっても、操作内容が適切であったか否かを判別しがたくすることができ、遊技者が他の遊技者から注目されて恥ずかしい思いをすることを防止できる。
なお、操作が適切であった場合と適切でなかった場合とで、煙画像のうちの一部が異なり一部が共通である煙画像を表示してもよい。あるいは煙画像として同様または類似した概念を示す画像を表示するようにしてもよい。
このように、煙画像として完全に同一の画像を表示するのではなく同様の画像を表示したり、同様のモチーフ(本実施形態においては煙)として認識されうる類似の画像を表示するようにした場合でも、他の遊技者からは、操作内容が適切であったか否かを判別しがたくすることができる。
なお、後述する煙画像と爆発画像を表示する実施形態についても同様の構成を採用してもよい。例えば、遊技者が同様のモチーフであると認識する画像を表示すればよい。また、操作内容が適切であった場合とそうでない場合とで、類似する煙画像を表示したり、操作手段の操作に関する類似するメッセージを表示したり、煙画像と煙画像に類似した爆発画像を表示したりするとよい。またこれらの類似する画像を、保留画像の表示位置と重なる位置や表示領域の中央付近に表示するとよい。このように表示上多少異なった画像が表示されるようにした場合でも同様の効果を得ることができる。
操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)をまたぐ所定の期間(例えば、タイミングt10~タイミングt30)にわたって特別抽選結果の期待度を示す所定の示唆演出表示を実行可能とし、示唆演出表示の実行中に、操作有効期間において攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、実行中の示唆演出表示を終了させるようにしてもよい。例えば、タイミングt10からタイミングt30の期間にわたって、爆弾キャラクタを表示する演出とは異なる示唆演出表示を実行可能とし、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われた場合には、この示唆演出表示を継続し、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、この示唆演出表示を終了するように構成してもよい。
また、操作有効期間後の所定の期間(例えば、タイミングt22から~装飾図柄の変動表示が終了するタイミングt34まで)において、特別抽選結果の期待度を示す所定の示唆演出表示を実行可能とし、操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)において攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、操作有効期間後の所定の期間において示唆演出表示の実行を制限してもよい。例えば、タイミングt22からタイミングt34の期間において、爆弾キャラクタを表示する演出とは異なる示唆演出表示を実行可能とし、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われた場合には、この示唆演出表示を所定の確率で実行し、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合には、この示唆演出表示を実行しないように構成してもよい。
このように、操作が適切に行われなかった場合に、実行中の示唆演出表示を終了したり、装飾図柄の変動表示が停止するまで示唆演出表示が実行されないようにすることで、操作に対する緊張感が増して、操作手段を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
ある変動表示において攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合に、その変動表示以降の所定回数の変動表示において、示唆演出の実行を制限してもよい。例えば装飾図柄の変動表示が10回行われるまで、示唆演出の実行を制限するとよい。
このような構成とすることで、操作手段への操作態様によっては、複数回の装飾図柄の変動表示にわたって特定の演出(示唆演出)の実行が制限される遊技状況が発生しうるため、操作に対する緊張感が増して、操作手段を操作することに対する遊技者の意欲や積極性をより向上させることができる。
図380等を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合に、実行中の変動表示結果について、期待度が示唆されなくなる実施形態を示したが、以下に、図383等を参照して、攻撃ボタン3710の操作が適切に行われなかった場合に、先読み演出の実行を制限するように変形した実施形態について説明する。
図383は、本実施形態におけるタイムチャートを示している。また、図384~図386は表示領域における表示例を示している。
本実施形態においては、図383(a)に示すように、タイミングt5においてリーチ状態が発生する。次いで、タイミングt16において地雷原の画像が表示される。次いで、タイミングt18からタイミングt22にかけて、攻撃ボタン3710の操作有効期間が発生する。なお、操作有効期間の発生タイミングにおいて、保留が3個発生した状態となっている。次いで、タイミングt34からタイミングt35にかけて装飾図柄が停止表示される。次いで、タイミングt35からタイミングt44にかけて装飾図柄の新たな変動表示が行われ、タイミングt44からタイミングt45にかけて、装飾図柄が停止表示される。
図383(b)~図383(d)は、操作有効期間において攻撃ボタン3710に対する操作態様に対応する複数の演出例をそれぞれ示している。
図383(b)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への連打操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においては、タイミングt16において、表示領域の上側から爆弾キャラクタからなる地雷原が出現し下方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。
図384(a)は、タイミングt19における表示例を示している。表示領域の上部には敵戦車の画像が表示される。「マイト軍曹」のセリフウィンドウ内には「少尉殿!攻撃ボタンを連打してあいつらを攻撃して!」という文字列が表示され攻撃ボタン3710の操作態様が遊技者に示される。「マイト軍曹」のセリフウィンドウの右上には、攻撃ボタン3710を模した操作部模擬画像(円形の画像)が、「攻」という文字が付されて表示される。さらに、表示領域の右下には、保留画像が表示されている。具体的には左から当該保留、第1保留、第2保留、第3保留に対応する保留画像が表示されている。このうち当該保留、第1保留、第3保留については、通常の保留画像である白色の保留画像で表示されている。一方、第2保留については、通常の保留よりも特別抽選結果が大当りとなる期待度が高いことを示す赤色の保留画像で表示されている。なお、保留画像は当該保留1つと保留個数の上限数である4つの計5つを表示することが可能である。また、当該保留~第4保留の各保留において、特別抽選結果が大当りとなる期待度が通常の保留画像よりも高いことを示す表示態様で表示することが可能である。また、保留画像は、装飾図柄の変動表示中、変動停止中のいずれの状態であっても基本的には表示が継続される。
なお、図383(c)を参照して示す演出例や、図383(d)を参照して示す演出例においてもこのような表示と同様の表示が行われる。
タイミングt21において連打操作が検知されると、地雷原に対して自戦車から砲弾が発射される表示が行われたのち、砲弾が爆発して発生した煙を表す画像である煙画像が、地雷原の画像に代えて表示される。図384(b)は、タイミングt22における表示例を示している。本表示例においては煙画像が表示領域の中央に表示されている。図384(c)はタイミングt23以降における表示例を示している。なお、連打検知のタイミングによって、煙画像の表示位置は異なったものとなる。例えば、連打が検知されるのが早ければ、相対的に表示領域の上側に煙画像が表示され、連打が検知されるのが遅ければ、相対的に表示領域の下側に煙画像が表示される。また、表示された煙画像の位置は変化せず、同じ位置に表示され続ける。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図384(d)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。この期間において当該保留は消去された状態となる。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。このとき、それまで第1保留であった保留が左に移動するとともに大きくなって当該保留となる。また、第2保留であった保留が左に移動して第1保留となる。同様に、第3保留であった保留が左に移動して第2保留となる。また、本演出例においては、第3保留が左に移動して第2保留となったタイミングで、通常の保留(白色の保留画像)からより期待度の高い保留(緑色の保留画像)へと変化する。図384(e)はタイミングt36における表示例を示している。図384(f)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45の期間における表示例を示している。
このように、操作手段に対して遊技者が適切な操作を行うことで、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)が遊技者に示される状態が維持される。
図383(c)は、タイミングt21において攻撃ボタン3710への長押し操作が検知された場合の演出例を示している。
本演出例においても、タイミングt16において、表示領域の上側から爆弾キャラクタからなる地雷原が出現し下方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。
図385(a)は、タイミングt19における表示例を示している。このときの表示内容は、図384(a)を参照して示した表示例における表示内容と同じである。
タイミングt21において長押し操作が検知されても、地雷原に対して自戦車から砲弾が発射される表示は行われない。そして、地雷原が自戦車に近づいてくる表示が継続される。図385(b)は、操作有効期間が終了したタイミングt22~タイミングt23における表示例を示している。次いで、タイミングt23において、地雷原と自戦車とが接触して地雷原が爆発し、地雷原の画像に代えて煙画像が表示領域の下部に表示される。同時にそれまで赤色で示されていた第2保留が白色の保留画像に変化する。図385(c)は、タイミングt24における表示例を示している。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図385(d)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。この期間において当該保留は消去された状態となる。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。同時に、それまで第1保留であった保留が左に移動するとともに大きくなって当該保留となる。また、第2保留であった保留が左に移動して第1保留となる。同様に、第3保留であった保留が左に移動して第2保留となる。図385(e)は、タイミングt36における表示例を示している。図385(f)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45における表示例を示している。本実施形態においては、煙画像が保留画像の表示領域と重なる位置に表示される。また、煙画像が表示されている間は通常の保留画像のみ表示可能となり、それまで表示されていた期待度が高いことを示す保留画像(赤色の保留画像)は通常の保留画像(白色の保留画像)に差し替えられる。また、煙画像が表示されている間は通常の保留画像を期待度が高いことを示す他の保留画像(例えば、緑色の保留画像)へと変化させる演出表示は行われない。
煙画像の表示は、煙画像の表示開始時に存在していた保留に対応する装飾図柄の変動表示が終了するまで継続される。また、煙画像が表示されている間は通常の保留画像のみが表示される。
また、本演出例では、第2保留について、期待度が高いことを示す保留画像(赤色の保留画像)が通常の保留画像(白色の保留画像)に差し替えられる例を示したが、第2保留以外の保留において期待度が高いことを示す保留が存在する場合には第2保留と同様に、通常の保留画像に差し替えられる。
このように、遊技者が適切な操作を行わなかった場合には、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)が遊技者に示されない状態が発生し、その状態が所定期間維持される。
図383(d)は、操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)において攻撃ボタン3710への連打操作や長押し操作が検知されなかった場合の演出例を示している。
本演出例においても、タイミングt16において、表示領域の上側から爆弾キャラクタからなる地雷原が出現し下方向への移動を行う表示が開始される。次いでタイミングt18において、攻撃ボタン3710の操作有効期間が開始される。
図386(a)は、タイミングt19における表示例を示している。このときの表示内容は、図384(a)を参照して示した表示例における表示内容と同じである。
本演出例においても、他の演出例と同様に、地雷原が自戦車に近づいてくる表示が行われる。図386(b)は、操作有効期間が終了したタイミングt22~タイミングt23における表示例を示している。次いで、タイミングt23において、地雷原と自戦車とが接触して地雷原が爆発し、地雷原の画像に代えて爆発画像が表示領域の下部に表示される。爆発画像は自戦車の画像や保留画像よりも表示優先度が高く設定されており、自戦車の画像は視認困難となり、保留画像は視認不能となる。図386(c)は、タイミングt24における表示例を示している。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図386(d)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。爆発画像は装飾図柄よりも表示優先度が高く設定されており、爆発画像によって、装飾図柄の停止表示態様が視認困難となる。また、保留画像についても引き続き視認不能な状態となっている。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図386(e)は、タイミングt36における表示例を示している。図386(f)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45の期間における表示例を示している。本実施形態においては、爆発画像が保留画像や装飾図柄の表示領域と重なる位置に表示される。爆発画像は、保留画像や装飾図柄よりも表示優先度が高く、保留画像や装飾図柄は爆発画像によって隠されて表示される。そのため、保留画像が視認不能となり、装飾図柄も視認困難となる。
爆発画像の表示は、爆発画像の表示開始時に存在していた保留に対応する装飾図柄の変動表示が終了するまで、継続される。また、上述したように爆発画像が表示されている間は、保留画像は視認不能となり、装飾図柄は視認困難となる。
このように、遊技者が適切な操作を行わなかった場合には、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)に加えて保留個数が遊技者に示されない状態が発生し、その状態が所定期間維持される。
このように、図383等を参照して示した実施形態においては、煙画像や爆発画像が表示された変動表示が終了し、次の変動表示が開始された後も煙画像や爆発画像の表示を継続して、遊技者の操作態様に応じて保留画像や装飾図柄の視認態様を変化させるように構成している。
このように、特定の条件が満たされた場合(操作手段(攻撃ボタン3710)への操作が適切であった場合)には、複数回の変動表示にまたがって、特別遊技関連表示(煙画像)の表示を行うとともに、特別結果についての期待度(特別抽選結果が大当り等であることの期待度)を示唆する特定の演出(変化した保留画像)の表示を行ない、所定の条件が満たされた場合(操作手段への操作が適切でなかった場合)には、複数回の変動表示にまたがって、特別遊技関連表示の表示を行うとともに、特別結果についての期待度を示唆する特定の演出の表示を行わないようにすることで、遊技者の操作手段に対する操作意欲をより増すことができる。また、操作手段への操作態様に応じて、段階的にペナルティを与えることで、より適切な操作を行う意欲を増すことができる。
操作有効期間中において、攻撃ボタン3710に対する長押しが検知された後、連打が検知された場合には、連打が検知されたタイミングから図383(b)を参照して示した演出例と同様の演出が行われる。このような処理を行うために、長押しに対応する表示が実行されるタイミングを長押し検知時ではなく操作有効期間終了時としている。
このような構成とすることで、操作手段に対する操作を間違ったとしても、素早く正しい操作を行なえば、期待度を示す表示が視認できない状態となることを回避でき、興趣の低下を抑制できる。
煙画像や爆発画像の表示が開始されたタイミングで存在していた保留に対応する変動表示が終了するまで、保留画像の表示態様の変化を制限したり保留画像を視認不能とする演出例を示したが、保留可能な最大個数(本実施形態においては第一始動口2002の最大保留個数である4個)に対応する回数の変動表示が行われるまで、保留画像の表示態様の変化を制限したり保留画像を視認不能とするようにしてもよい。
このように、保留変化を制限する変動表示の回数や保留画像を視認不能とする変動表示の回数があらかじめ定められていることで、周辺制御基板1510における煙画像や爆発画像の表示制御を簡略化することができる。
図383等を参照して示した実施形態において、攻撃ボタン3710に対する操作指示として連打が要求される演出パターンが実行される場合と、長押しが要求される演出パターンが実行される場合とがあるように構成してもよい。この場合「マイト軍曹」のセリフとして、連打が要求される演出パターンにおいては「マイト軍曹」のセリフとして「少尉殿!攻撃ボタンを連打してあいつらを攻撃して!」というセリフを表示し、長押しが要求される演出パターンにおいては「少尉殿!攻撃ボタンを長押ししてあいつらを攻撃して!」というセリフが表示されるように構成するとよい。
適切な操作が行われた場合には、図384(b)~図384(f)に示した表示例と同じ表示を行うとよい。
一方、連打の指示が行われているのに遊技者が長押しを行ったり、長押しの指示が行われているのに遊技者が連打を行った場合には、図385(b)~図385(f)に示す表示例と同じ表示を行うとよい。
また、連打も長押しも行われなかった場合には、図386(b)~図386(f)に示す表示例と同じ表示を行うとよい。
このような構成とすることで、操作指示の内容を注意深く確認することが必要となり、操作に対する緊張感が増して、操作手段を操作することに対する遊技者の意欲や積極性を向上させることができる。
図385を参照して、煙画像の手前側に保留画像を表示する演出例を示したが、保留画像の手前側に煙画像を表示するように変形した実施形態としてもよい。図383(e)は本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。図387は本実施形態における表示例を示している。
本演出例においても、タイミングt23において、地雷原と自戦車とが接触して地雷原が爆発し、地雷原の画像に代えて煙画像が表示領域の下部に表示されるが、煙画像は、保留画像や装飾図柄よりも表示優先度が高くなっている。図387(a)はタイミングt24における表示例である。図中に示されるように、煙画像によって保留画像が隠され、保留画像は視認不能となっている。
タイミングt34において装飾図柄の変動表示が終了した状態となる。図387(b)は、タイミングt34~タイミングt35における表示例を示している。次いで、タイミングt35から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図387(c)はタイミングt36における表示例を示している。図387(d)は、この変動表示が終了したタイミングt44~タイミングt45の期間における表示例を示している。本実施形態においては、煙画像が保留画像の表示領域と重なる位置に表示されるため、保留画像は視認不能となる。また、変動中の装飾図柄も一部が視認不能となる。一方、停止表示された装飾図柄の視認態様は阻害されない。
図384、図385、図386、図387に示す各演出例においては、煙画像や爆発画像を、煙画像や爆発画像の表示開始時に存在していたすべての保留に対応する変動表示が終了するまで表示していたが、すべての保留に対応する変動表示が終了する前の所定のタイミングでこれらの表示を終了してもよい。例えば、煙画像や爆発画像が表示された変動表示が終了し、新たな変動表示が開始されたタイミング(タイミングt35)で、煙画像や爆発画像の表示を終了し、保留画像が視認可能な状態としてもよい。なお、このとき表示される保留画像は通常の保留画像のみとし、期待度の高い保留画像(例えば赤色の保留画像)は表示されないようにするとよい。なお、通常の保留画像のみを表示する期間としては、残りの変動回数に限らず、煙画像や爆発画像の表示が終了したタイミングから所定時間が経過(例えば120秒間)することを条件としてもよい。
このように、特別遊技関連表示(煙画像や爆発画像の表示)を短期間で終了させる一方で、特定の演出(先読み演出)については所定期間禁止して、通常の保留画像のみが所定期間表示されるようにすることで、遊技者は保留については通常の保留画像のみしか視認することができず、期待度の高い保留画像を視認することはできなくなるものの、保留数については知ることができる。また、煙画像や爆発画像が長期間にわたって表示されて、操作手段を上手く操作することができなかったことを他の遊技者に知られて恥ずかしい思いをすることを防止できる。
また、煙画像や爆発画像等の特別遊技関連表示が表示されているときに操作されることで同特別遊技関連表示をその表示終了期間が到来するよりも前に早期に終了させることが可能な新たな操作手段を遊技機に設けるようにしてもよい。なお、この操作手段については、簡易的な操作で早期に表示を終了させることができるようにしてもよいが、複数回の操作といった特別操作を必要とするようにする方が表示を終了させるという明確な意思を持って操作された結果として表示が早期に終了するようになるため誤操作対策の点で好ましい。また、この操作手段の操作が行われて煙画像や爆発画像といった特別遊技関連表示が終了されたとしても、操作手段の特別操作が行われてから進行される遊技において先読み演出の実行を所定期間は禁止されるように構成するとよい。また、この所定期間においては通常の保留画像のみが表示されるように構成するとよい。
長押しが行われた場合に、図383(d)、図386に示した態様の表示(爆発画像が表示され保留画像が視認不能となり、装飾図柄が視認困難となる表示)を行い、連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作の場合に図383(c)、図385に示した態様の表示(煙画像が表示され保留画像が通常保留となる表示)を行ってもよい。
この場合、操作指示とは異なる操作をあえて行った遊技者に対しては、爆発画像が表示されて、保留画像が視認不能になるとともに、装飾図柄も視認困難な遊技状況となり、操作が行われなかった場合と比べてきついペナルティが与えられる。
一方、連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作の場合には、煙画像が表示されて通常の保留画像のみが表示されるものの保留個数については認識することができる遊技状況となる。これは、遊技者が操作を行えない状況(例えば、遊技店の店員から飲料を購入するなど)にあった場合に、そのことをもって大きなペナルティが与えられるのは酷であるからである。
図383を参照して示した実施形態においては、1回の操作有効期間(タイミングt18~タイミングt22)における操作態様に基づいて、表示内容に制限が加えられていたが、図383を参照して示したような演出を複数回実行し、操作有効期間において、遊技者によって連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作だった場合が複数回(2回以上であってあらかじめ定められた所定回数)発生した場合に、表示内容に制限を加えてもよい。
この場合、所定回数目となるまでの演出においては、操作内容に関わらず煙画像や爆発画像を表示しないことで期待度が高いことを示す特定の保留画像の表示を可能とし、所定回数目となった演出において、煙画像を表示するとともに保留画像として通常の保留画像のみが表示されるようにしたり、爆発画像を表示して保留画像を視認不能としてもよい。
あるいは、遊技者によって連打や長押しとはならない操作が行われた場合あるいは非操作だった場合が複数回(2回以上であってあらかじめ定められた所定回数)発生した場合に、次回以降の装飾図柄の変動において特別な演出を実行して、保留画像として通常の保留画像のみが表示されたり、保留画像が視認不能となるように構成してもよい。
特別な演出としては例えば、図385(a)~図385(f)を参照して示した演出例、図386(a)~図386(f)を参照して示した演出例、図386(a)~図387(d)を参照して示した演出例等を変形して、これらの演出例において操作有効期間を発生させず(操作部模擬画像も表示しない)に、遊技者が介入することができないようにした演出を実行して、自動的に煙画像や爆発画像が表示されるように構成してもよい。
なお、特別な演出は、所定回数目の適切な操作が行われなかった変動表示の次の変動表示において実行してもよいし、所定回数目の適切な操作が行われなかった変動表示からランダムに選択された所定回数後(例えば2-10回転後)の変動表示において実行してもよい。あるいは、所定回数目の適切な操作が行われなかったタイミングからランダムに選択された期間の経過後(例えば10秒経過後~120秒経過後)に開始してもよい。
このような構成とすることで、適切でない操作が複数回行われることを条件として、ペナルティが付与されることとなるため、遊技者に対していきなりペナルティが与えられるという事態の発生を防止できる。
また、操作が可能であった演出と同様の演出が、操作が不能な状態で自動的に実行されるため、演出として自然な形で期待度を示唆する表示に制限を加えることができる。
なお、遊技者が操作指示を無視し続ければ、期待度が高いことを示す保留の表示が行われなくなるため、遊技者は現在変動中の装飾図柄の変動表示のみに集中できるようになる。すなわち、演出態様を自分の好みに合ったものに遊技者が変更できる、ともいえる。
本実施形態においては、操作が適切に行われなかったタイミングで存在していた保留について、特定の演出(保留の先読みに基づいた期待度の高い保留画像の表示)の実行を制限し、操作が適切に行われなかったタイミング以降に発生した保留については、特定の演出の実行を制限しないようにしている。例えば、あらかじめ定められた変動回数(保留個数)分、特定の演出の実行を制限してもよいが、この場合、遊技していた遊技機であえて不適切な操作を行って退店し、次にその遊技機で遊技を行う遊技者に演出の実行が制限された状態で遊技を開始させるという迷惑行為を行うことが可能となってしまう。そこで、操作が適切に行われなかったタイミング以降に発生した保留について、特定の演出(先読み演出)の実行を制限しないようにすることで、他の遊技者に対する迷惑行為を実行されることができないようにすることができる。
煙画像を継続して表示するのではなく、煙画像が表示される状態と表示されない状態とが繰り返されるようにしてもよい。例えば、0.5秒ごとに煙画像が表示される状態と表示されない状態とを切り替えて表示してもよい。
このような構成とすることで、特別遊技関連表示(煙画像)とともに表示される場合がある特定の演出(爆弾キャラクタ画像、保留画像等の先読み演出)を目立たせることができる。
爆発画像や図387を参照して示した煙画像についても、爆発画像や煙画像が表示される状態と表示されない状態とが繰り返されるようにしてもよい。例えば、0.5秒ごとに爆発画像が表示される状態と表示されない状態とを切り替えて表示してもよい。なお、爆発画像や図387を参照して示した煙画像が非表示となった場合には、爆発画像や煙画像に隠されていた保留画像が視認可能となるが、このとき表示する保留画像は通常の保留画像(白色の保留画像)のみにするとよい。
このような構成とすることで、保留についての期待度を認識することが不能となるとともに保留数を認識することが困難となり、遊技者に適度なペナルティを与えることが可能となる。
本実施形態においては、上述したように、連打検知のタイミングによって、煙画像の表示位置は異なったものとなる。例えば、連打が検知されるのが早ければ、相対的に表示領域の上側に煙画像が表示され、連打が検知されるのが遅ければ、相対的に表示領域の下側に煙画像が表示される。すなわち、連打検知が遅いときほど、長押しが検知された場合に表示される煙画像の表示位置の近くに煙画像が表示される。また、連打操作によって表示される煙画像と長押し操作によって表示される煙画像とは同一の画像である。このため、遊技者が操作有効期間が終了する直前のタイミングで連打を行った場合には、遊技者が間違えて長押し操作をしてしまった場合と表示上の区別が困難となる。これにより他の遊技者が煙画像の表示が行われている状況を視認したとしても、遊技者が操作を適切に行えたのか、間違えた操作を行ったのかをわかりにくくすることができ、遊技者が操作態様を間違えたとしても他の遊技者に気づかれて、恥ずかしい思いをすることを防止できる。
図385を参照して示した実施形態において、当該保留~第4保留のすべてが通常保留で表示されることを示したが、第1保留~第4保留については通常の保留画像でのみ表示するものの、当該保留については、通常の保留よりも大当りの期待度が高いことを示す態様の保留画像による表示を継続するようにしてもよい。例えば、当該保留が、期待度が高いことを示す保留となっている場合に、煙画像の表示が開始されたとしても、当該保留の表示態様を変化させることがないようにするとよい。また、煙画像の表示中において、当該保留を通常の保留画像からより期待度が高いことを示す保留画像(例えば赤色の保留画像)へと変化させることが可能であってもよい。
図386、図387を参照して示した実施形態においては、煙画像や爆発画像によって、第1保留~第4保留が隠され、当該保留は隠されないように構成してもよい。また、当該保留が、期待度が高いことを示す保留画像となっている場合に、煙画像や爆発画像の表示が開始されたとしても、当該保留の表示態様を通常の保留画像へと変化させることがないようにするとよい。また、煙画像や爆発画像の表示中において、当該保留を通常の保留画像からより期待度が高いことを示す保留画像(例えば赤色の保留画像)へと変化させることが可能であってもよい。
このような構成とすることで、第1保留~第4保留についての期待度は遊技者に示されないものの、現在変動中の装飾図柄の変動結果についての期待度は当該保留の表示態様によって遊技者に示されるため、遊技者に与えられるペナルティが過度なものになることを防止できる。
図384~図387に示した演出例において煙画像や爆発画像に代えて、「ダイナ大佐」のセリフウィンドウを煙画像や爆発画像の表示位置に表示してもよい。なお、このとき保留画像については、上述したように通常の保留画像のみの表示としたり、煙画像や爆発画像に代えて表示されるセリフウィンドウによって保留画像の視認性が制限されるようにするとよい。また、セリフウィンドウ内に「操作内容を確認してしっかり操作をするんだ!」という文字列を表示してもよい。あるいは連打が適切にできた場合に「うまく連打ができたな!」と表示したり、連打が適切にできなかった場合に「連打しておくべきだったな」と表示してもよい。あるいは、「連打と長押しを勘違いするなよ!」という文字列を表示して複数の操作態様があることを指示してもよい。
このように、操作手段の操作に関するメッセージを表示することで、操作手段の操作方法に習熟していない遊技者が操作手段の操作方法を操作有効期間の終了後に事後的に知ることができ、次回以降、操作手段を上手く操作できるようになる。
先読みにより通常の保留画像に代えて期待度が高いことを示す保留画像が表示される例を示したが、保留画像に限らず、他の演出表示の表示態様によって、所定の保留についての期待度が高いことを示唆するようにしてもよい。
保留画像の表示態様によって、特別抽選結果が大当りとなる期待度を示したが、保留画像の表示態様によって、他の事象が発生する期待度を示してもよい。例えば、確変大当りとなる期待度を示したり、時短付きハズレとなる期待度を示すようにしてもよい。
図301~図387を参照して、操作部を用いた演出について更なる興趣の向上を実現する実施形態について説明した。以下に、これらの実施形態に対して適用可能な実施形態について説明する。
扉枠下部に操作部を設ける例を示したが、他の操作部を採用してもよい。例えば、遊技盤に非接触の赤外線センサを設け、ガラス板を複数の領域、例えば、右上・右下・左下・左上の4つの領域に十字型に等分し、これらの各領域に対して手が近づけられたときに、操作受付が行われるようにしてもよい。このような構成とすることで、遊技者は上方に大きく手を動かすこととなるため、より遊技に参加している感覚を味わうこととなる。この点、枠上に設けた可動体の可動部位(ウサギの耳を模した部位や根菜を模した可動体等)にセンサを設けて、遊技者による可動を検知可能とし、遊技者による操作入力を受付る機能をこれらの可動部位に持たせてもよい。この場合には、遊技へ参加している感覚がさらに高まることとなる。
図301~図387を参照して示した各実施形態における各種の操作指示において、操作指示に従わない所定の操作(例えば、指示した態様と異なる操作態様で操作する、指示した操作部と異なる操作部を操作する等)を行うことで、特別な表示が行われるように構成してもよい。例えば、本来であれば操作指示に従った操作を行ったときに表示される画像が、操作指示に従わない所定の操作を行った場合に表示されるように各実施形態を変形してもよい。
一方、疲労している遊技者や高齢の遊技者等、このような身体を大きく動かす操作入力を好まない傾向を示すおそれがある遊技者も存在する。そこで、遊技領域中の所定領域に1つまたは複数のセンサを設け、遊技者によって遊技領域に発射された遊技球がこのセンサによって検知されることに基づいて、上述した各種の操作部が操作されたことの代わりとしてもよい。この場合、遊技者は右手による操作のみによって、操作部を操作したことの代わりとすることができるため、疲労しているあるいは高齢の遊技者等であっても、遊技球の発射を行いつつ操作入力を行うことが可能となる。なお、操作部への操作と所定領域に設けたセンサの入力の双方を受付可能にし、いずれか一方への操作入力が行われた時点で、操作入力に対応する演出表示を行うようにしてもよい。あるいは、操作部への操作入力と所定領域に設けたセンサのいずれによって、操作入力を受付けるのかを、遊技者あるいは遊技店の店員が選択できるように構成してもよい。あるいは、発射される遊技球のみによって、操作入力が行われるように構成してもよい。所定の領域としては、遊技球の通過や接近を検出可能な専用の演出用センサを盤面上に設けてもよいし、あるいは、既存の入賞口(例えば、一般入賞口、第1始動口、ゲート、大入賞口等)に対する遊技球の入賞(センサによる検知)に基づいて、操作入力を受け付けてもよい。なお、所定の領域ではなく既存の所定の部材にセンサとしての機能を追加してもよい。例えば、レールの上端にある逆流防止部材や遊技盤右上の衝止部にセンサを設け、遊技者による操作に基づいて発射された遊技球が通過したことや遊技球が衝突したことを検知した場合に、操作入力の受付けが行われるよう構成してもよい。なお、レバーの方向入力に対応させるには異なる位置に設けた2つ以上のセンサによって方向入力が疑似的に行えるようにしてもよい。また、単位時間当たりの検知個数に応じて、操作時間を疑似的に算出するようにしてもよい。このように所定のセンサ等が遊技球を検知するように遊技者が遊技球の発射強度を調整することで、操作入力の受付が実現されるように構成してもよい。これにより、操作部を減少させたり、操作部に対する操作受付に基づいて更なる演出表示を実行可能にすることで、演出をより多様化することが可能となる。
図308~図312を参照して、シールド画像によって所定の画像を隠す表示を行うことが可能な実施形態を示したが、図308~図312を参照して示した実施形態において、複数の操作部を模した模擬画像をそれぞれ表示し、これらをシールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。また、複数の操作部に対応して、操作指示表示をそれぞれ表示し、これらをシールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。また、複数の操作部に対する操作に対応して、操作対応表示をそれぞれ表示し、これらをシールド画像によって隠すことができるように構成してもよい。このような構成とすることで、操作部への操作に関心の低い遊技者が、複数の操作部に係る表示を視認しがたい状態とすることができる。
図313~図387を参照して示した実施形態においても同様に複数の操作部に係る表示とシールド画像の表示とを行うことができるように構成してもよい。
なお、シールド画像の表示は所定の操作部(防御ボタン3740等)の操作によって行われるように構成するとよい。
図301~図387を参照して、「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「いきなり戦車演出」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」等の各演出について示してきたが、1の演出における所定の技術思想を、他の演出における技術思想として採用することが可能である。また、複数の演出における複数の技術思想を1の演出における技術思想として複数個採用することが可能である。
例えば、「シールド弾リーチ」に係るシールド画像の表示を、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「いきなり戦車演出」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」の各演出に対して適用してもよい。このとき、各演出において表示される所定の画像(敵戦車の画像、爆弾キャラクタの画像、所定のボタンを模した模擬画像、砲弾が爆発した画像、弾丸が爆発した画像、煙画像、白旗画像などの各演出に使用される画像)において「シールド弾リーチ」に係る方法で期待度を示唆するとよい。また、このようにして示される期待度をシールド画像によって、隠すことができるように構成してもよい。
また、「いきなり戦車演出」に係る先読み態様や先読み演出に係る実行態様やそれらの技術思想を「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」に対して適用し、複数回の変動表示に渡って「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」を実行してもよい。
例えば、「シールド弾リーチ」に係るシールド画像や「全力突破リーチ」に係る煙画像を用いた演出態様に対して、「いきなり戦車演出」の破壊された敵戦車の画像を用いた演出態様や技術思想を適用してもよい。
また、シールド画像や煙画像を遊技者が複数回表示可能に構成したり、シールド画像や煙画像が変動表示をまたがって表示されるように構成してもよい。なお、この場合には、先読み対象となった変動表示に対応する、期待度を示唆する画像(「いきなり戦車演出」においては、破壊された敵戦車の画像)がシールド画像や煙画像によって隠されるように構成するとよい。
また、例えば、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」においては、砲台から発射された砲弾やマシンガンから発射された弾丸、砲弾や弾丸の爆発した画像が変動表示をまたがって表示されてもよい。
また、例えば、「爆弾キャラリーチ」においては、装飾図柄の変動中はもちろん装飾図柄の変動停止直前においても爆弾キャラクタと自戦車との衝突シーンが発生しうるように構成し、装飾図柄の停止表示をまたがって、自戦車が爆発(自戦車の一部が破壊される)する場合と、自戦車が爆発せずに装飾図柄の停止表示をまたがる場合とが発生するように構成してもよい。なお、先読みの対象となった変動表示の変動停止直前には、図328、図333、図334等を参照して示した大きな爆弾キャラクタを表示する演出を実行するとよい。
また、「全力突破リーチ」においては、1回の装飾図柄の変動表示中に複数回、敵部隊の砲弾に攻撃される場合があるように構成してもよい。また、装飾図柄の変動表示にまたがって、煙画像が表示されるように構成してもよい。このようにして先読みに基づく演出表示を複数回行ったのち、先読みの対象となった、変動表示の最後のタイミングにおいて、敵戦車群が出現する表示を行うとよい。
また、「AI戦車リーチ」においても先読みに基づいて複数の変動表示に渡った表示を行ってもよい。この場合、各変動表示において、1回~複数回の敵戦車との遭遇が発生するように構成してもよい。少なくとも、装飾図柄の変動停止表示直前に、敵戦車との遭遇が発生し、砲弾や弾丸が破壊される画像の表示が装飾図柄の変動表示をまたぐように行われるように構成してもよい。また、本来操作指示がなされない左レバー3720に対して、操作を行った場合には、演出として、戦車が道路の左側の崖に落下して画面上に煙画像を表示するように構成してもよい。この場合、煙画像の表示は先読み演出表示の対象となった装飾図柄の変動表示が停止するまで、複数回の装飾図柄の変動表示をまたがって実行されるとよい。
なお、「シールド弾リーチ」、「スペシャルマシンガンリーチ」、「サイレントマシンガンリーチ」、「爆弾キャラリーチ」、「いきなり戦車演出」、「全力突破リーチ」、「AI戦車リーチ」の各演出において、ミッションボタン3700、攻撃ボタン3710、左レバー3720、防御ボタン3740等が操作可能であることを示したが、各演出例における、一部の操作部あるいはすべての操作部について、有効期間を装飾図柄の変動表示中あるいは、先読み演出を行った場合には複数の装飾図柄の変動表示にまたがって、実行可能に構成してもよい。また、操作有効回数も1の装飾図柄の変動表示中に複数回実行可能に構成するとよい。また、操作部の操作受付に対応する表示も、複数回表示されるように構成するとよい。また、このような操作受付に対応する表示が、装飾図柄の変動表示をまたがって表示されるように構成するとよい。
このような構成とすることで、操作部に対する遊技者の操作に対して何らかの表示上のリアクションが発生するため、遊技者を満足させることが可能となる。さらに変動表示をまたがって、操作に基づいた演出表示が変動表示の停止表示によって中断されずに実行されることで、実行された演出に対して遊技者が違和感を持つことを防止できる。
従来、遊技状況に応じて演出画像を切り替える表示演出を実行することが可能な遊技機が知られていた(例えば、特開2003-340037号公報)。
ところが、演出画像を切り替える表示演出が、遊技者が違和感を覚えるものであった場合には、興趣が低下するおそれがあり、演出画像を切り替える表示演出について、より適切な表示手法が求められている実情にあった。また、より適切な表示手法を実現することで興趣を向上させることも可能である。
そこで、以下に示す実施形態においては、演出画像を切り替える表示演出について遊技者が違和感を覚えにくく、興趣の低下を抑制することや興趣を向上させることが可能な遊技機について説明する。
以下に、図254~図256、図301~図312等を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図388~図400等を参照して説明する。図388~図392は本実施形態(あるいは変形例)において表示される画像の例を示している。図393は、これらの画像の表示優先度を示している。図394、図397は本実施形態におけるタイムチャートを示している。図395、図396、図398~図400は、本実施形態における表示例を示している。
本実施形態では、特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」において、通常背景画像に代えて、特殊リーチ背景画像が表示される。
図388~図390は、本実施形態において遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に表示される画像の一例を示している。具体的には、背景画像(通常背景画像A、通常背景画像B、特殊リーチ背景画像A、特殊リーチ背景画像B、右打ち中に表示される通常背景画像C)、各種装飾図柄の画像、自戦車・敵戦車などの画像、帯状先読み演出画像、当該保留画像、第1保留画像~第4保留画像、復活演出用キャラクタ画像、第4図柄、保留数表示画像、エラー報知画像を示している。
なお、本実施形態やその変形例における各種の画像、動画像のデータは、液晶及び音制御ROM1512bにあらかじめ記憶されている。
図388(a)は、通常背景画像Aを示している。通常背景画像Aは破壊された建物の近くに複数の戦車が集まった状態を表した画像である。
図388(b)は、通常背景画像Bを示している。通常背景画像Bは戦車が格納庫内で停まっている状態を表した画像である。
通常背景画像A、通常背景画像Bは、遊技状態が通常状態であるときに表示される画像である。
図388(c)は特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」演出が実行されたときに表示される特殊リーチ背景画像Aを示している。特殊リーチ背景画像Aは空、砂漠、未舗装の道路を表した画像である。
図388(d)は特殊なリーチ演出である「敵戦車破壊リーチ」演出が実行されたときに表示される特殊リーチ背景画像Bを示している。特殊リーチ背景画像Bは空、草原、道路を表した画像である。
図388(e)は、大当り遊技状態終了後に移行する場合がある遊技者に有利な確変状態や時短状態において表示される通常背景画像Cを示している。通常背景画像Cは、遊技者に右打ちを行うことを示す画像である。
なお、背景画像の大きさ(画素数)は、表示領域の大きさと同じである。また、背景画像は不透明である。したがって、背景画像に後ろ側に何らかの画像が表示されて、遊技者に視認されることはない。
図389は、パチンコ機1において表示可能な装飾図柄の例を示している。各装飾図柄は左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄からなる。これらが演出の進行状況や遊技状況に応じて、適宜切り替えられて表示される。
図389(a)は通常装飾図柄を示している。この図では、停止表示された通常装飾図柄の一例を示しているが、各通常装飾図柄は所定方向(例えば、下方向)に向けてスクロールして表示したり、所定位置で仮停止表示をすることも可能である。
通常装飾図柄は、特別抽選結果に応じて表示態様が決定され、特別抽選結果が大当りである場合はぞろ目の態様(例えば「222」)で停止表示され、特別抽選結果が大当りでない場合はぞろ目ではない態様(例えば「352」)で停止表示される。図389(a)は通常装飾図柄が「352」で停止表示された状態を一例として示している。
通常装飾図柄は、縦長の長方形の背景領域と、背景領域の手前側に配置された数字とキャラクタとからなる。数字とキャラクタとは1対1の対応関係になっている。
図389(b)は特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出が実行されたときに表示される特殊リーチ装飾図柄を示している。
特殊リーチ装飾図柄は、表示領域の中央付近の場所に通常装飾図柄よりも小さく表示される。これにより、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中に実行される特別抽選結果を示唆する演出を遊技者が視認しやすくなる。
図389(c)は、特殊リーチ装飾図柄の変形例である。このように、数字がより強調されて表示される特殊リーチ装飾図柄を採用してもよい。
なお、図389(b)、図389(c)は、特殊リーチ装飾図柄が仮停止中の状態を示している。
なお、リーチ演出中には、左装飾図柄と右装飾図柄のみを表示し、中装飾図柄を表示しない場合がある。
図389(d)は、右打ち中に表示される右打ち中装飾図柄を示している。右打ち中装飾図柄は、確変状態や時短状態などの遊技者に右打ちが要求される遊技状態において表示される装飾図柄である。図389(d)は右打ち中装飾図柄が「352」で停止表示された状態を示している。
図389を参照して示したように、通常装飾図柄、特殊リーチ装飾図柄、右打ち中装飾図柄は、背景領域の大きさやデザイン、キャラクタの有無、数字の大きさなどにより、区別することが可能である。これにより装飾図柄を視認することで、演出状況や遊技状態がわかりやすくなっている。
図390(a)は「巨大戦車リーチ」演出が実行されたときに表示される自戦車の画像、敵戦車の画像、「マイト軍曹」のセリフ画像、「ダイナ大佐」のセリフ画像、ミッションボタン3700を模した模擬画像を示している。これらの画像の表示態様によって、特別抽選結果が示唆される。
図390(b)は「敵戦車破壊リーチ」演出が実行されたときに表示される自戦車の画像、敵戦車の画像、「マイト軍曹」のセリフ画像、「ダイナ大佐」のセリフ画像、攻撃ボタン3710を模した模擬画像を示している。これらの画像の表示態様によって、特別抽選結果が示唆される。
なお、特別抽選結果を示唆する具体的な態様については図397等を参照して後述する。
図390(d)は保留画像を示している。表示領域の下部には、左から当該保留表示領域、第1保留表示領域、第2保留表示領域、第3保留表示領域、第4保留表示領域が設定されている。当該保留画像及び保留画像の形状は正円形であり、色は基本的に白色である。また、当該保留画像は保留画像よりも円の直径が大きい。
図中においては、当該保留表示領域に当該保留画像が、第1保留表示領域~第4保留表示領域に保留画像が表示された例が示されている。
第一始動口2002に対する遊技球の入賞が発生すると、当該保留画像あるいは保留画像が当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示される。例えば、当該保留表示領域に当該保留画像が表示され、第1保留表示領域と第2保留表示領域に保留画像が表示された状態(すなわち保留が2個ある状態)において、第一始動口2002に対する遊技球の入賞が発生した場合、第3保留表示領域に保留画像が表示される。
なお、図254~図256を参照して示したように保留の先読みに基づいて、通常の当該保留画像や保留画像(白色で円形)とは表示態様(色や形状)の異なる特定当該保留画像や特定保留画像を表示して、その表示態様によって、その保留に対応する特別抽選結果が大当りであることの期待度が高いことを示してもよい。
例えば、通常の保留画像である白色の保留画像に代えて、赤色の保留画像を表示することで、特別抽選の結果が大当りである期待度が高いことを示すようにしてもよい。例えば、白色、緑色、赤色、金色(遊技者には金色として認識されるが、表示処理としては金属光沢を表現する白色の画素と黄色の画素の組み合わせにより表現される)の順で、大当りの期待度が高くなるようにしてもよい。また、この順で表示される確率が低くなるように構成してもよい。なお、保留画像を例に挙げたが、当該保留画像についても同様に表示を行うとよい。
例えば、始動入賞時に表示された当該保留画像や保留画像が、白色の当該保留画像や保留画像である確率が最も高く、金色の当該保留画像や保留画像である確率が最も低いように構成するとよい。
また、装飾図柄の変動終了タイミングにおいて最後に表示されていた当該保留画像が、白色の当該保留画像である確率が最も高く、金色の当該保留画像である確率が最も低いように構成するとよい。
また、始動入賞時に緑色、赤色、金色の当該保留画像や保留画像を表示してもよいし、始動入賞時に白色の保留画像や当該保留画像であったものを、装飾図柄が停止表示されるまでの所定のタイミングで緑色、赤色、金色の保留画像や当該保留画像へと変化させてもよい。
なお、当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域には、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像が表示されるが、例えば、右打ち中などにおいて、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応して、当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域に、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を同様の態様で表示するようにしてもよい。
あるいは、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像と位置は同じだが異なる表示態様で表示するようにしてもよい。例えば、円形ではなく六角形の形状としたり、円形の画像のそれぞれに「電チュー」という文字を重ねて表示することで、当該保留画像や保留画像を表してもよい。
また、第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を、第一始動口2002への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像と表示態様は同じだが異なる位置(例えば、表示領域の左側下部)に表示するようにしてもよい。
また、これらを組み合わせて、異なる位置に異なる表示態様で第二始動口2004への遊技球の入賞に対応する当該保留画像や保留画像を表示してもよい。
このような構成を採用することで、いずれの始動口に対応する保留であるのかを遊技者が理解できる。
図390(e)は、装飾図柄がリーチハズレの状態で仮停止したときに表示される場合がある、復活演出キャラクタとそのセリフを示している。復活演出キャラクタを用いた演出の詳細については後述する。
図390(f)は第4図柄を示している。第4図柄は、第一特別図柄表示器1403や第二特別図柄表示器1405において、特別図柄が変動表示しているか否かを示す図柄であり、例えば表示領域の右上に図389(a)~図389(d)で示した装飾図柄よりも小さく表示される。第4図柄は、特別図柄の変動表示に応じて変動表示され、特別図柄の停止表示に応じて停止表示される。第4図柄も装飾図柄と同様に、特別抽選結果が大当りの場合はぞろ目の態様で表示され、特別抽選結果がハズレの場合はぞろ目以外の態様で表示される。図390(f)においては第4図柄として数字の「352」が停止表示された状態が示されている。
第4図柄が3つの数字からなる実施形態を示したが、第4図柄として表示される図柄の種類として、大当りを示す記号の「○」と、ハズレを示す記号の「×」の2つのみで特別抽選の結果を示してもよい。なお、特別図柄の変動表示中は、「○」と「×」を所定時間(例えば、0.1秒)ずつ交互に表示するとよい。
このような構成によれば、装飾図柄の変動表示中は、第4図柄として「○」と「×」を交互に表示し、特別抽選結果が大当りの場合、装飾図柄はぞろ目の態様で停止表示し、第4図柄は「○」を停止表示し、特別抽選結果がハズレの場合、装飾図柄はぞろ目以外の態様で停止表示し、第4図柄は「×」を停止表示する。
この場合、装飾図柄の停止表示の組合せは変動表示毎に異なった態様で表示されうるが、第4図柄として停止表示する図柄は、「○」と「×」の2種のみである。
本実施形態においては、第一特別図柄表示器1403の変動表示と第二特別図柄表示器1405の変動表示とが同時に行われることがないため、第4図柄が、第一特別図柄表示器1403と第二特別図柄表示器1405の変動状況を兼用して示すものとなっているが、第一特別図柄表示器1403に対応した第4図柄と第二特別図柄表示器1405に対応した第4図柄とを別々に設けてもよい。例えば、保留画像数表示画像の上側に第一特別図柄表示器1403に対応した第4図柄を表示し、保留画像数表示画像の下側に第二特別図柄表示器1405に対応した第4図柄を表示してもよい。
図390(g)は保留数表示画像を示している。保留数表示画像は、上側の第一始動口2002に対応する保留数を表示する画像と、下側の第二始動口2004に対応する保留数を表示する画像とからなる。図388(h)においては第一始動口2002に対応する保留数が3個、第二始動口2004に対応する保留数が0個である場合の表示例が示されている。このように、保留数は、図390(g)に示す保留数表示画像によっても確認可能であるとともに、図390(d)にしめす当該保留画像、保留画像によっても確認可能とされている。
図390(h)は、パチンコ機1で何らかの異常が発生したり、パチンコ機1に対する不正な行為が検知された場合に表示されるエラー報知画像を示している。図は「エラー発生中 店員を呼んでください」とのメッセージの例を示している。エラー報知画像としては、遊技機に発生した異常や遊技者により行われた不正行為の具体的な内容を示してもよい。この場合、エラー報知画像は、第4図柄や保留数表示画像と重ならない位置に表示している。
なお、エラー報知画像と同様の表示手法により、ハンドル302の操作指示を行なう打ち方指示画像を表示してもよい。例えば打ち方指示画像として、「右打ちしてください」、「左打に戻してください」というメッセージを表示してもよい。打ち方指示画像の表示優先度は、第4図柄や保留数表示画像の表示優先度よりも高く、エラー報知画像の表示優先度よりも低くするとよい。
仮想空間内にオブジェクトを配置して、仮想カメラを所定の態様で移動させた動画像を作成しておき、その動画像を通常背景画像として表示することで、通常背景画像が動的に視認されるようにしてもよい。
図391(a)~図391(c)は、仮想空間内において戦車群が敵陣地に進入していく様子を、仮想カメラを追随させることで生成した通常背景動画像Aの所定タイミングにおける表示例を示している。このような通常背景動画像Aを生成し繰り返し再生することで、動的な背景画像をループして繰り返し表示させることが可能となる。
具体的には、図391(a)は戦車群が出発したときの表示例を、図391(b)は戦車群が敵陣地に進入中の表示例を、図391(c)は戦車群がさらに敵陣地に進入したときの表示例をそれぞれ示している。
図391(a)~図391(c)を参照して、戦車群が敵陣地に進入していく動画像を表示する例を示したが、他の態様の動画像を表示させてもよい。
以下に、仮想空間内で仮想カメラを初期位置から右方向に移動させたのち左方向に移動させて作成した通常背景動画像Bの例を示す。なお、この通常背景動画像Bにおいては、各戦車は格納庫内において停止している。また、仮想カメラは移動終了時に、移動を開始した位置に戻っている。なお仮想カメラの向きは、戦車の方向を向くように調整されている。図391(d)は、仮想カメラが初期位置にあるときの表示例を示している。図391(e)は仮想カメラが右方向に移動して格納庫の正面に移動したときの表示例を示している。図391(f)は、仮想カメラが一番右まで移動したときの表示例を示している。仮想カメラはその後、左方向へ移動し、最終的に初期位置へと戻る。遊技者は、図391(d)、図391(e)、図391(f)、図391(e)、図391(d)の順で表示される戦車と格納庫の動画像を視認することとなる。
通常背景動画像Bをループして表示する際には、図391(d)、図391(e)、図391(f)、図391(e)と表示が行われた後、再び図391(d)から通常背景動画像Bの表示が行われる。
通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの長さ(再生時間)は、30秒~120秒程度に設定するとよい。この場合、30秒~120秒程度を周期として、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bをループして表示することが可能となる。
なお、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bのような通常背景動画像を複数生成しておき、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bも含めて、所定の順番で表示するようにしてもよい。
なお、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bについても、通常背景画像Aや通常背景画像Bと同様に複数の変動表示にまたがって、表示することができる。
なお、後述する実施例のように、通常背景動画像Aの表示中に、特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行が開始された場合には、背景画像が特殊なリーチ演出専用の背景画像や背景動画像へと変更される。
その後、特殊なリーチ演出の終了に合わせて、特殊なリーチ専用の背景画像や背景動画像に代えて、特殊なリーチ演出が行われるよりも前に表示されていた通常背景動画像Aを表示するとよい。このとき、通常背景動画像Aについては、動画像の最初(図391(a)に示す表示状態)から表示を行うようにしてもよいし、特殊なリーチ演出中にも通常背景画像Aの再生を進行させておき、特殊なリーチ演出の終了に合わせて、進行させていた通常背景画像Aを表示するようにしてもよい。
通常背景動画像Aを例に挙げたが、通常背景動画像Bにおいても、同様の表示を行うとよい。
静的に表示される通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、動的に表示される通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示する例を示したが、特殊リーチ背景画像A、特殊リーチ背景画像B、当該保留画像、保留画像についても、静止画により表示してもよいし動画像を用いて動的に表示してもよい。動的に表示する場合には所定の周期で画像をループさせて表示してもよい。例えば、特殊リーチ背景画像については10~60秒程度の周期でループさせて表示してもよい。また、当該保留画像、保留画像については1~2秒程度の周期でループさせて表示してもよい。
図392(a)~図392(c)は背景隠蔽画像の一例を示している。
背景隠蔽画像は、通常背景画像Aや通常背景画像Bと、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行時に表示される特殊リーチ背景画像とを切り替える際に表示される画像である。図392(a)~図392(c)に示した背景隠蔽画像は黒色の画像からなっている。背景隠蔽画像は、背景隠蔽画像よりも表示優先度が低い画像の視認性を低下させることが可能である。
背景隠蔽画像には視認性を低下させる度合いが異なる複数(具体的には3つ)の背景隠蔽画像が用意されている。本実施形態における各背景隠蔽画像は黒色であるが、透明度が異なっている。具体的には、透明度が高く視認性を低下させる度合いが低い背景隠蔽画像A(図392(a))、透明度が中程度で視認性を低下させる度合いが中程度の背景隠蔽画像B(図392(b))、透明度が低く視認性を低下させる度合いが高い背景隠蔽画像C(図392(c))の3つが用意され、これらが所定の順序で切り替えられて順次表示される。詳細は後述するが、各背景隠蔽画像を順次表示することで、背景画像の切り替えが自然な形で遊技者に視認されるようになる。なお、透明度がそれぞれ異なる3つの背景隠蔽画像を示したが、2つあるいは4つ以上の背景隠蔽画像を用いてもよいし、より多くの画像からなる動画像を用いてもよい。この場合、さらに背景の切り替えが自然な形で遊技者に視認される。
また、透明度が異なる背景隠蔽画像を複数用意するのではなく、音源内蔵VDP1512aが有する機能を用いて1つの黒色の背景隠蔽画像の透明度を徐々に変更させることで、背景画像の視認性を変更するようにしてもよい。このような構成とすることで、背景隠蔽画像の記憶に用いる容量を減らしつつ、背景画像の視認性を滑らかに変化させることができる。
図392(d)~図392(f)は背景隠蔽画像の他の例を示している。爆弾キャラクタ(具体的には上述した実施形態において示した爆弾キャラクタA)の画像を背景隠蔽画像として用いた例である。また詳細は後述するが黒色ではなく白色の背景隠蔽画像を用いてもよい。
図388~図392を参照して示した各画像には、それぞれ表示優先度が定められている。図393は、表示優先度と、画像が配置されるレイヤ名、各レイヤに配置されうる画像の種類を示す表である。例えば、レイヤL90には背景画像が、レイヤL75~レイヤL80には自戦車画像、敵戦車画像、操作指示画像などが、レイヤL70には装飾図柄が配置され、各レイヤに設定された表示優先度に基づいて重ね合わされて表示される。
図393の表に示すように、背景画像(通常背景画像、特殊リーチ背景画像)、特殊リーチ時に表示される各種画像(自戦車の画像、敵戦車の画像、「マイト軍曹」のセリフ画像、「ダイナ大佐」のセリフ画像、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700を模した操作指示画像等)、装飾図柄(通常装飾図柄、特殊リーチ装飾図柄等)、疑似連回数表示画像、帯状先読み演出画像、第1保留画像~第4保留画像、当該保留画像、図433等を参照して後述するセリフ予告画像、背景隠蔽画像、図420等を参照して後述する遊技結果画像、復活演出画像(復活演出キャラクタとそのセリフ)、第4図柄、保留数表示画像、エラー報知画像の順に表示優先度が高くなる。
具体的には、特殊リーチ時に表示される各種画像、装飾図柄、当該保留画像等の表示優先度は、背景画像の表示優先度よりも高く、特殊リーチ時に表示される各種画像、装飾図柄、当該保留画像等は、背景画像の手前側に表示される。
一方、背景隠蔽画像の表示優先度は、背景画像、特殊リーチ時に表示される各種画像、装飾図柄、当該保留画像等の表示優先度よりも高く、背景隠蔽画像がこれらの画像よりも手前側に表示されることでこれらの画像は隠蔽され視認性が低下する。
当該保留画像をレイヤL40に、保留画像をレイヤL45に配置する例を示したが、当該保留画像をレイヤL26に、保留画像をレイヤL27に配置してもよい。この場合、レイヤL30に配置される背景隠蔽画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されることがない。
また、当該保留画像をレイヤL21に、保留画像をレイヤL22に配置してもよい。この場合、レイヤL30に配置される背景隠蔽画像やレイヤL25に配置される遊技結果画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されることがない。
また、装飾図柄をレイヤL26に配置してもよい。この場合、レイヤL30に配置される背景隠蔽画像によって、装飾図柄が隠されることがない。
本実施形態及び各種の変形例における各種の演出態様は、主制御基板1310において決定される特別抽選の結果や遊技状態等に基づいて、周辺制御基板1510によって決定され、周辺制御基板1510によって所定のタイミングで実行される。
例えば、特別抽選の結果がハズレである場合に、周辺制御基板1510は、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域において、装飾図柄を非リーチハズレの状態(例えば「352」)で停止表示させるか、リーチ状態(例えば「2↓2」)としたのち、最終的にリーチハズレの状態(例えば「232」)で停止表示する表示を行う。一方、特別抽選の結果が大当りである場合に、装飾図柄をリーチ状態(「2↓2」)としたのち、最終的に装飾図柄をぞろ目(例えば「222」)で停止表示する表示を行う。
なお、後述する特殊なリーチ演出(「巨大戦車リーチ」、「敵戦車破壊リーチ」)やその他の演出を実行するか否かについても周辺制御基板1510が決定する。
まず、装飾図柄がリーチ状態とならず、背景画像の切り替えも行われない場合の演出例を図394(a)、図395を参照して説明する。図394(a)は本演出例におけるタイムチャートを、図395は本演出例の所定のタイミングにおける表示例を示している。
タイミングt0になる直前の状態において、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域における表示状態は、装飾図柄が変動停止した状態となっている。図395(a)は装飾図柄の変動表示が停止中の状態を示している。このときの保留数は3である。装飾図柄としては、通常装飾図柄が表示されている。また、背景画像として通常背景画像Aが装飾図柄の後ろ側に表示されている。
この状態からタイミングt0になると装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図395(b)は変動表示が開始された直後の表示状態を示している。
その後、左中右の各装飾図柄が下方にスクロールする態様で表示される。図395(c)はそのときの表示状態を示している。
その後、第一始動口2002に対する遊技球の入賞が発生して第3保留表示領域に保留画像が表示されたのちにタイミングt5において、左装飾図画が仮停止表示される。図395(d)はそのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt10において、右装飾図柄が仮停止表示される。図395(e)はそのときの表示状態を示している。次いで、タイミングt15において、中装飾図柄が仮停止表示される。次いで、タイミングt16において、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示される。同時に、当該保留画像の表示が終了する。図395(f)はタイミングt16からタイミングt17の期間における表示状態を示している。この状態においては、特別抽選結果がハズレであることが示されている。タイミングt17以降は次の保留に対応する装飾図柄の変動表示が行われる。
次いで、装飾図柄がリーチ状態となるが、背景画像の切り替えが行われない場合の演出例を図394(b)に示すタイムチャート、図396に示す表示例を参照して説明する。なお、タイミングt0からタイミングt10までの期間においては、図394(a)を参照して示した演出例と同様の表示が行われる。
本演出例においては、タイミングt10において、右装飾図柄が左装飾図柄と同じ数字の「2」で仮停止表示され、リーチ状態が発生する。図396(a)はそのときの表示状態を示している。その後、タイミングt20において、中装飾図柄が仮停止表示され、タイミングt21において、左装飾図柄~右装飾図柄が停止表示され、特別抽選結果がハズレであるか大当りであるかが遊技者に示される。
図396(b)は特別抽選結果がハズレだったときの、タイミングt21からタイミングt22の期間における表示例を示している。図中においては装飾図柄が「232」で停止表示された状態が示されている。
図396(c)は特別抽選結果が大当りだったときの、タイミングt21からタイミングt22の期間における表示例を示している。図中においては各装飾図柄がぞろ目の「222」で停止表示された状態が示されている。
タイミングt22以降においては、特別抽選結果がハズレだった場合には、次の保留に対応する装飾図柄の変動表示が実行され、特別抽選結果が大当りだった場合には、背景画像が、通常背景画像Aから大当り中専用の大当り中背景画像に切り替えられるとともに大当り遊技状態が実行される。
図394(a)を参照して示したリーチ状態とならない演出例と比べて、図394(b)を参照して示したリーチ状態となる演出例は装飾図柄の変動表示時間が長い。そのため、特別抽選結果が大当りなのではないかという期待感を長い間遊技者に感じさせることができる。
図394(a)、図395を参照して示した演出例や図394(b)、図396を参照して示した演出例においては、装飾図柄の変動表示中、通常背景画像Aのみが継続して表示され、特殊リーチ背景画像Aや特殊リーチ背景画像Bは表示されない。また、背景隠蔽画像についても表示されない。
図394(a)のタイムチャートにおいて、装飾図柄の変動中(タイミングt0~タイミングt16)、装飾図柄の停止中(タイミングt16~タイミングt17)、次回以降の装飾図柄の変動中(タイミングt17~)にかけて、通常背景画像Aが継続して表示される演出例を示したが、通常背景画像Aは、保留数が0個であり、装飾図柄が変動していない状態においても表示される。図396(d)は、保留数が0個で、直近の装飾図柄の変動表示で特別抽選の結果がハズレであることを示す「253」が停止表示されたのちの表示例を示している。第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対する遊技球の入賞が発生しなければ、この表示状態が維持される。
なお、通常背景動画像についても通常背景画像と同様に、装飾図柄が変動していない状態において表示状態が維持される。具体的には、装飾図柄が停止表示されたのちも装飾図柄の変動表示中に表示されていた通常背景動画像の再生が継続される。また、通常背景動画像を終わりまで再生した後は、動画像の最初から再び再生されるようにして、動画像がループして再生されるようにするとよい。
このように通常背景画像あるいは通常背景動画像とは、装飾図柄が変動表示しておらず、また、大当り遊技状態でもないときに、背景画像として表示される画像あるいは動画像である。
保留数が0個の状態が所定時間続いた場合(変動表示が所定時間行われていない場合)には、装飾図柄の表示が行われない状態としてもよい。
具体的には、装飾図柄の変動表示を行っておらず、保留数が0個の場合には、図396(d)に示す装飾図柄の停止表示を1秒間行ったのち、所定時間(例えば3秒間)が経過するまで、装飾図柄の停止表示をさらに継続した後、装飾図柄の表示を行わないようにしてもよい。図396(e)は、装飾図柄の停止表示を行わないようにした状態に表示例を示している。
第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対する遊技球の入賞が発生するまで、このような表示状態を継続させてもよい。
なお、所定時間が経過したタイミングで、表示領域にパチンコ機1の紹介などを行うデモ画像が表示されるデモ画像表示状態へと移行させてもよい。デモ画像表示状態においては、停止した装飾図柄の手前側にデモ画像を表示してもよいし、装飾図柄の表示が行われない状態でデモ画像を表示してもよい。
このように、装飾図柄が変動表示されている状態から、装飾図柄が変動表示していない状態にかけても、通常背景画像Aが継続して表示される。
また、装飾図柄が変動表示していない状態から、第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対応する保留数が0個の状態から、第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)への遊技球の入賞が発生して、装飾図柄の変動表示が開始された状態にかけても、通常背景画像Aが継続して表示される。
なお、装飾図柄の変動表示を行っておらず、保留数が0個の状態で、装飾図柄の停止表示を1秒間行った後の状態において、遊技者によるハンドル302に対する接触がハンドルタッチセンサ310によって検知されない状態が所定時間継続した場合に、装飾図柄の表示を行わないようにしてもよい。
また、遊技者によるハンドル302に対する接触がハンドルタッチセンサ310によって新たに検知されたとき、あるいは、第一始動口2002(あるいは第二始動口2004)に対する遊技球の入賞が発生したときに、装飾図柄の表示を再開するようにしてもよい。また、同時にデモ画像の表示を終了するとよい。なお、この場合も、装飾図柄の表示の有無に関わらず、通常背景画像Aが継続して表示されるようにするとよい。
通常背景画像Aを例に挙げたが、通常背景画像Bや通常背景画像Cについても、通常背景画像Aと同様に用いられ、装飾図柄の変動中や非変動中の背景画像として表示されうる。
なお、通常背景画像は所定の条件が満たされること(例えば、所定回数の変動表示が行われた場合、所定の抽選に当選した場合、高期待度リーチ演出である特殊リーチ演出がハズレの結果となった場合等)を契機として、通常背景画像Aと通常背景画像Bとのうち一方から他方へと切り替えられることがある。
なお、所定の条件が満たされたのちに開始される最も直近の装飾図柄の変動表示(例えば、ハズレの結果となった特殊リーチ演出が行われた変動表示の次に実行された変動表示)において、通常背景画像を切り替える演出を実行するとよい。
なお、右打ちを行う遊技状態ではない遊技状態(通常状態)で表示されうる通常背景画像を、通常背景画像Aと通常背景画像Bで説明したが、2種類に限られず3種類以上としてもよい。また、その場合には、所定の順序で表示されるなど、所定の規則に基づいて通常背景画像の切り替えを行うようにしてもよい。あるいは、ランダムな順番で表示されるなど、不規則に通常背景画像の切り替えを行うようにしてもよい。
また、大当り遊技状態を契機として、右打ちを行う遊技状態(確変状態や時短状態)となった場合には、右打ち中の背景画像として通常背景画像Cが表示される。このように遊技状態の変化を契機として、表示される通常背景画像が変更される場合がある。なお、右打ち中の背景画像として通常背景画像C以外の背景画像が複数あってもよい。この場合も、通常状態中の通常背景画像の表示方法と同様の方法で背景画像の切り替えを行うようにしてもよい。
図394(a)、図394(b)、図395、図396を参照して示した演出例は、装飾図柄の変動表示中に背景画像の切り替えが行われず通常背景画像が連続して表示されるものであったが、以下に、装飾図柄の変動表示中に通常背景画像が特殊リーチ背景画像に切り替えられる「敵戦車破壊リーチ」演出について、図394(c)、図397(a)に示すタイムチャート、図398~図400に示す表示例を参照して説明する。なお、図394(c)に示すタイムチャートにおいては、「敵戦車破壊リーチ」演出におけるタイミングt0~タイミングt10における演出例が、図397(a)に示すタイムチャートにおいては、「敵戦車破壊リーチ」演出におけるタイミングt10~タイミングt45における演出例がそれぞれ示されている。
なお、タイミングt0からタイミングt13までの期間においては、図394(b)を参照して示した演出例と同じ態様で変動表示が行われる。図398(a)は背景隠蔽画像が表示される前の所定の期間(タイミングt10~タイミングt13)における所定のタイミングの表示例である。
本演出例においては、タイミングt13からタイミングt19において、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Cが所定の順序で表示される。また、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングt16において、通常背景画像Aから特殊リーチ背景画像Bへ背景画像の切り替えが行われる。
具体的には、図397(a)に示すように、タイミングt13からタイミングt14の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図398(b)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt14からタイミングt15の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図398(c)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt15からタイミングt17の期間(2秒間)において背景隠蔽画像Cが表示される。図398(d)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt17からタイミングt18の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図398(e)はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt18からタイミングt19の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図398(f)はこの期間における表示例を示している。
背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングt16において、背景画像が、通常背景画像Aから特殊リーチ背景画像Bへと変更されるとともに、装飾図柄が、図389(b)を参照して示した通常の装飾図柄よりも小さい特殊リーチ装飾図柄へと変更されるが、背景画像や装飾図柄の手前側に背景隠蔽画像Cが表示されているため、これらの画像の切り替えが行われたことを認識できるのは、背景隠蔽画像Bの表示が行われるタイミングt17以降である。
なお、特殊リーチ装飾図柄は、特殊リーチ背景画像が表示されている期間(タイミングt16~タイミングt39)において表示される。また、左装飾図柄と右装飾図柄については下方向へのスクロールは行われず、仮停止された状態で表示される。
タイミングt30からタイミングt33にかけて、攻撃ボタン3710に対する操作受付が有効となる操作有効期間が発生する。図398(g)は、この期間における表示例を示している。操作有効期間の開始と同時に攻撃ボタン3710を模した模擬画像が表示されるとともに、攻撃ボタン3710の操作を指示するセリフが表示される。
操作有効期間中に攻撃ボタン3710に対する適切な操作態様が実行された場合、あるいは操作有効期間が終了した場合には、特別抽選結果を示唆する態様(敵戦車が破壊された表示が行われるか否か)の表示が行われる。
図399は、特別抽選結果が大当りである場合の表示例を示している。具体的には、特別抽選結果が大当りである場合には、敵戦車が破壊された画像が表示される。また、特殊リーチ装飾図柄が、攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了して所定時間経過したタイミングt34において、ぞろ目の態様(「222」)で仮停止された状態で表示される。図399(a)はこの状態を示している。
一方、図400は、特別抽選結果がハズレである場合の表示例を示している。特別抽選結果がハズレである場合には、敵戦車が破壊されずに通過していく画像が表示される。また、特殊リーチ装飾図柄が、攻撃ボタン3710の操作有効期間が終了して所定時間経過したタイミングt34において、リーチハズレの態様(「232」)で仮停止された状態で表示される。図400(a)はこの状態を示している。
次いで、タイミングt36からタイミングt42の期間において、背景隠蔽画像が表示される。
具体的には、タイミングt36からタイミングt37の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図399(b)、図400(b)は、はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt37からタイミングt38の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図399(c)、図400(c)は、タはこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt38からタイミングt40の期間(2秒間)において背景隠蔽画像Cが表示される。図399(d)、図400(d)は、はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt40からタイミングt41の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Bが表示される。図399(e)、図400(e)は、はこの期間における表示例を示している。
また、タイミングt41からタイミングt42の期間(1秒間)において背景隠蔽画像Aが表示される。図399(f)、図400(f)は、はこの期間における表示例を示している。
背景画像は背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングt39において、特殊リーチ背景画像Bから通常背景画像Aへと変更されるとともに、装飾図柄が特殊リーチ装飾図柄Bから通常装飾図柄Aへと変更されるが、背景画像や装飾図柄の手前側に背景隠蔽画像Cが表示されているため、これらの画像の切り替えが行われたことを認識できるのは、背景隠蔽画像Bの表示が行われるタイミングt40以降である。
タイミングt34からタイミングt44の期間において、左装飾図柄~右装飾図柄は仮停止された状態が維持される。タイミングt42からタイミングt44の期間においては、背景隠蔽画像Aの表示が行われておらず、仮停止中の通常装飾図柄Aの視認性は背景隠蔽画像によって阻害されない。図399(g)、図400(g)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt44において、装飾図柄が停止表示され、特別抽選結果が遊技者に対して示される。図399(h)、図400(h)はタイミングt44からタイミングt45にお期間における表示状態を示している。
図394(b)、図396を参照して示した背景画像の切り替えが行われないリーチと、図394(c)、図397~図400を参照して示した背景画像の切り替えが行われる特殊リーチ(「敵戦車破壊リーチ」)とでは、後者の方が、特別抽選結果が大当りである期待度が高い。例えば、前者の場合には期待度が3%であるのに対し、後者の場合には期待度が10%であるように構成してもよい。
また、大当りの期待度が異なる複数の特殊リーチを実行可能とし、いずれかの特殊リーチが実行されうるように構成してもよい。この場合、特殊リーチ背景画像、自戦車の画像、敵戦車の画像、操作が要求される操作部などを特殊リーチの種類によって異ならせるとよい。これにより、表示された特殊リーチ背景画像、自戦車や敵戦車の画像、操作部の操作指示画像を視認することで、遊技者は大当りである期待度が高いのか低いのかを知ることができる。
なお、図309等を参照して示した実施形態やその変形例における期待度を示唆する態様を採用してもよい。
タイミングt16において、背景画像を切り替える演出例を示したが、特殊リーチ背景画像Bや小さい特殊リーチ装飾図柄への変更が認識可能になるのはタイミングt17以降であるため、タイミングt15やタイミングt17において特殊リーチ背景画像Bや小さい特殊リーチ装飾図柄への変更が行われるようにしてもよい。
タイミングt39において、背景画像を切り替える演出例を示したが、通常背景画像Aや小さい通常装飾図柄への変更が認識可能になるのはタイミングt40以降であるため、タイミングt38やタイミングt40において通常背景画像Aや通常装飾図柄への変更が行われるようにしてもよい。
このように、本演出例においては、タイミングt16において、通常背景画像Aから特殊リーチ背景画像Bへと背景画像が切り替えられる。同様に、タイミングt39において、特殊リーチ背景画像Bから通常背景画像Aへと背景画像が切り替えられる。
タイミングt16やタイミングt39においては、背景隠蔽画像Cが表示されているため、背景画像の切り替えが行われたことは遊技者には認識されない。
本実施形態における背景画像の切替演出においては、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像Bが順に表示されて、背景画像の視認性が低下していき、切り替え前の背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(以下、「第1期間」という場合がある)と、背景隠蔽画像Cが表示されて切り替え前と後の背景画像が視認不能な期間(以下、「第2期間」という場合がある)と、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Aが順に表示されて、背景画像の視認性が上昇していき、切り替え後の背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(以下、「第3期間」という場合がある)とを有している。
なお、第3期間の終了の後、装飾図柄が変動停止するまでの期間(タイミングt42からタイミングt44の期間)においては、通常背景画像が容易に視認可能な状態が維持される(以下、この期間を「第4期間」という場合がある)。
このような構成によれば、背景画像の切り替えが自然な形で遊技者に知覚され、興趣が低下することを抑制することができる。
また、特殊リーチの開始時に、背景隠蔽画像が表示されている間に、通常背景画像が特殊リーチ背景画像に切り替えられるため、特殊リーチの開始が自然な形で遊技者に知覚され、興趣が低下することを抑制することができる。
同様に、特殊リーチの終了時に、背景隠蔽画像が表示されている間に、特殊リーチ背景画像が通常背景画像に切り替えられるため、特殊リーチの終了が自然な形で遊技者に知覚され、興趣が低下することを抑制することができる。
このような背景画像の切替演出において、背景画像の切り替えは、最も背景が視認しがたくなった期間(第2期間)において行なっている(なお、背景画像の切り替えを第3期間の開始と同時に行うようにしてもよい)。これにより、背景をスムーズに切り替えることができ、遊技者が演出上の違和感を覚えにくくなる。
また、表示領域全体に黒色の背景隠蔽画像が表示されることで、表示領域の光度が低下するとともに、装飾図柄の視認性が低下することで、表示領域内での画像の動きが少さくなる。そのため、スマートフォンを操作するなどして、表示領域の表示内容に対する意識が低下している遊技者に、表示領域を注視すべき機会が訪れたことを認識させることができる。
また、特殊リーチの終了時に、黒色の背景隠蔽画像を表示して、特殊リーチ背景画像が通常背景画像に切り替えられるため、表示領域における表示内容が所定期間簡素なものとなる。これにより、特殊リーチの表示結果によって特別抽選の結果がハズレであることが遊技者に示された場合でも、大当りへの期待感によってたかぶった遊技者の気持ちが落ち着いて、それ以降の変動表示に対する興味を失わずに遊技を継続するため、遊技機の稼働が低下することを抑制することができる。
特別抽選結果が大当りである場合の表示例を、図399を参照して示したが、特別抽選結果がハズレの場合のみ、背景隠蔽画像を表示するようにし、特別抽選結果が大当りである場合には、背景隠蔽画像を表示せずに、図399(a)に示す表示態様をタイミングt44まで継続し、特殊リーチ装飾図柄のまま、図柄を停止表示させてもよい。また、背景隠蔽画像を表示するものの、タイミングt39において、特殊リーチ背景画像Bを通常背景画像Aに切り替えるのではなく、大当り中背景画像に切り替えるようにしてもよい。
このような構成とすることで、大当りが発生したことによりたかぶった気持ちを大当り遊技が開始されるまで維持することができる。
図399、図400を参照して示した実施形態においては敵戦車の表示態様と特殊リーチ装飾図柄の仮停止表示態様によって、特別抽選の結果が示されていたが、特別抽選結果を示す特殊リーチ装飾図柄として、図389(c)を参照して示した大きな特殊リーチ装飾図柄を採用してもよい。
例えば、操作有効期間の終了タイミング(タイミングt33)や、操作有効期間が終了してから所定時間(1秒間)が経過して左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止表示されたタイミング(タイミングt34)で、図389(b)を参照して示した小さな特殊リーチ装飾図柄から、図389(c)を参照して示した大きな特殊リーチ装飾図柄へ装飾図柄を変更してもよい。
大きな特殊リーチ装飾図柄の表示は、第2期間中のタイミングt39まで継続し、タイミングt39以降は通常装飾図柄を表示するとよい。
特別抽選結果が大当りであって、背景隠蔽画像を表示しない場合には、大きな特殊リーチ装飾図柄の表示をタイミングt45まで継続するようにしてもよい。
背景隠蔽画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されないように構成してもよい。例えば、図398~図400等を参照して示した実施形態を変形して、当該保留画像や保留画像を背景隠蔽画像の手前側に表示するようにした場合、図400(a)~図400(h)に示す各表示例はそれぞれ、図401(a)~図401(h)に示す各表示例のように表示されることとなる。このような表示は、当該保留画像と保留画像の表示優先度を背景隠蔽画像の表示優先度よりも高いものとすることで実現できる。なお、特殊リーチの終了時のみでなく、特殊リーチの開始時においても、背景隠蔽画像によって、当該保留画像や保留画像が隠されないように構成してもよい。
このような構成によれば、当該保留画像や保留画像の視認性が低下されないため、遊技者は保留数を確認することができ、ハンドル302を操作して、第一始動口2002へ遊技球を入賞させるか否かの意思決定をすることができる。
具体的には、背景隠蔽画像が表示されるのは、通常背景画像のみが表示されるリーチと比べて変動表示時間が相対的に長い特殊リーチ開始時や、リーチ時装飾図柄が仮停止表示された直後である。またリーチ時装飾図柄が停止表示された状態からは、保留が1つ減って次の変動表示が開始されるか、大当り遊技状態が発生して、大入賞口2005の開閉が開始される。
そのため、特殊リーチの開始時に保留数の確認を行うことができれば、大当りとなる期待度が高く保留数を増やす必要性が必ずしも高くない特殊リーチ中において保留数を増やすか否かを判断することが可能となる。
また、特殊リーチの終了時に保留数の確認を行うことができれば、特殊リーチ中に遊技球の発射を中止していた遊技者が、遊技球を発射するか否かを的確に判断することができる。
図255、図256を参照して、先読み結果に基づいて、複数回の変動表示に渡って、先読み演出表示を行う実施形態を示したが、この実施形態における方法を適用し、図398~図400等を参照して示した実施形態において、先読み演出表示を行なうように変形してもよい。
例えば、図398~図400等を参照して示した実施形態において、先読み演出表示を行うように構成した場合、図400(a)~図400(h)に示す表示例はそれぞれ、図402(a)~図402(h)に示す表示例のように表示されることとなる。
図402に示す実施形態においては、特殊リーチにおいて先読み演出表示として、表示領域の右上と左上に、「敵戦車接近中!」との文字列が付された帯状先読み演出画像を表示する。また、背景隠蔽画像A、背景隠蔽画像Bが表示されることで、帯状先読み演出画像が視認困難な第1期間となり、背景隠蔽画像Cが表示されることで、帯状先読み演出画像が視認不能な第2期間となる。その後、背景隠蔽画像B、背景隠蔽画像Aが表示されることで、帯状先読み演出画像が徐々に視認しやすくなる第3期間となり、帯状先読み演出画像が視認困難な状態から視認容易な状態となる。このような表示態様は、帯状先読み演出画像の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも低く設定することで実現できる。
帯状先読み演出画像は、装飾図柄の停止表示が終了したタイミングt45において表示を終了する。あるいは、背景隠蔽画像が表示されている期間であるタイミングt36からタイミングt42の期間(図397を参照)において帯状先読み演出画像の表示を終了してもよい。この場合、第1期間~第3期間のうちの、いずれかの期間において帯状先読み演出画像の表示を終了するようにしてもよい。あるいは、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間である第4期間において帯状先読み演出画像の表示を終了するようにしてもよい。あるいは、装飾図柄が停止表示されたタイミングt44において帯状先読み演出画像の表示を終了してもよい。このように、帯状先読み演出画像についても、保留画像等の他の画像と同様の表示手法を用いて、背景隠蔽画像によって、視認困難または視認不能に表示することができる。
背景隠蔽画像の表示中である第1期間、第3期間においても、帯状先読み演出画像を表示しておくことで、どのような期待度の下で、装飾図柄の変動表示が行われたのかを遊技者が認識することができる。
一方、第1期間~第3期間(特に第2期間)において帯状先読み演出画像の表示を終了することで、自然な形で、帯状先読み演出画像の表示を終了させることができる。
また、装飾図柄の停止表示前に帯状先読み演出画像の表示を終了させることで、停止表示された装飾図柄の視認性が阻害されない。
図402を参照して示した実施形態においては、当該保留画像や保留画像と先読み演出画像が、背景隠蔽画像によって、視認困難・視認不能とされる。
一方、図402を参照して示した実施形態における先読み演出画像についても、図401を参照して示した実施形態における当該保留画像や保留画像と同様に、背景隠蔽画像の手前側に表示するようにしてもよい。この場合、背景隠蔽画像の手前側に、当該保留画像や保留画像と先読み演出画像が表示されるため、これらの画像は視認容易である。
一方、当該保留画像と保留画像は、背景隠蔽画像の手前側に表示して視認容易とし、先読み演出画像は、背景隠蔽画像の後ろ側に表示して、視認困難・視認不能とされるように表示してもよい。
あるいは、当該保留画像と保留画像は、背景隠蔽画像の後ろ側に表示して視認困難・視認不能とし、先読み演出画像は、背景隠蔽画像の手前側に表示して視認容易とされるように表示してもよい。
なお、これらの画像の重ね合わせについては、各画像に表示優先度を適宜設定し、レイヤ機能を用いて行うとよい。
当該保留画像や保留画像と先読み演出画像の両方が視認不能な場合は、場面を切り替えたことがより遊技者に認識されやすくなる。
当該保留画像や保留画像と先読み演出画像の両方が視認可能な場合は、場面を切り替えたことを遊技者が認識しがたくなるものの、これらの画像によって示されていた期待度を遊技者が認識できる。
当該保留画像や保留画像と先読み演出画像とのうちの一方のみが視認可能な場合は、場面の切り替え感は多少劣るものの、おおまかな期待度を遊技者が認識できる。
また、当該保留画像が大当りの期待度が高いことを示す、通常とは異なる特別な態様(例えば緑色や赤色の当該保留画像)で表示されている場合には、大当りの期待度が高いことを認識できる。
例えば、特殊リーチの開始時に当該保留画像が視認可能であれば、どのような期待度の下で特殊リーチが行われているのかを認識できる。
また、特殊リーチの終了時に当該保留画像が視認可能であれば、どのような期待度の下で、リーチ時装飾図柄が大当りを示すぞろ目で停止したのか、あるいは、ハズレを示す非ぞろ目の態様で停止したのかを確認することができる。例えば、期待度が高い状況下でハズレの結果となったり、期待度が低い状況下で大当りの結果となったりした場合など、遊技者の予想を裏切る形で結果が提示されることで、意外感を覚えさせることができる。そして、それ以降の遊技において、同様の当該保留画像が表示された場合、低い期待度が示されている場合であっても特殊リーチの結果が大当りを示す結果となることへの期待度を失わず、高い期待度が示されている場合であっても特殊リーチの結果がハズレとなることも考慮して緊張感を持って特殊リーチにおける演出を楽しむことができるようになる。
また、当該保留画像や保留画像が表示されていることで、遊技機が壊れた、と遊技者が勘違いする事態の発生を防止することができる。
背景隠蔽画像として、白色の背景隠蔽画像を採用してもよい。例えば、図398~図400等を参照して示した実施形態において、白色の背景隠蔽画像を表示するように変形した場合、図400(a)~図400(h)に示す表示例はそれぞれ、図403(a)~図403(h)に示す表示例のように表示されることとなる。
黒色の背景隠蔽画像と同様に、透明度の異なる白色の背景隠蔽画像A~白色の背景隠蔽画像Cを用意し、まず、白色の背景隠蔽画像A、Bを表示して、透明度を徐々に下げて、白色の背景隠蔽画像よりも後ろ側に位置する画像の視認性を徐々に低下させる(図403(b)、図403(c))。次いで、白色の背景隠蔽画像Cを表示して白色の背景隠蔽画像よりも後ろ側に位置する画像を視認不能とする(図403(d))。次いで、白色の背景隠蔽画像B、Aを表示して、透明度を徐々に上げて、白色の背景隠蔽画像よりも後ろ側に位置する画像の視認性を徐々に向上させる(図403(e)、図403(f))。その後、装飾図柄が仮停止表示されたのち、停止表示される(図403(g)、図403(h))。
背景隠蔽画像として、所定のキャラクタ等を表示するようにしてもよい。例えば、図398~図400等を参照して示した実施形態において、複数の爆弾キャラクタを表示するように変形した場合、図400(a)~図400(h)に示す表示例はそれぞれ、図404(a)~図404(h)に示す表示例のように表示されることとなる。
なお、このように変形した実施形態における第1期間においては、表示領域の左上と右下から、背景隠蔽画像Aとして爆弾キャラクタと三角形形状の背景領域の画像の表示が開始され(図404(b))、次いで、背景隠蔽画像Bが表示される(図404(c))。
また、第2期間においては、背景隠蔽画像Cとして爆弾キャラクタと2つの台形形状の背景領域の画像の表示が行われる(図404(d))。
また、第3期間においては、背景隠蔽画像Bが表示され(図404(e))、次いで、背景隠蔽画像Aが表示される(図404(f))。その後、装飾図柄が仮停止表示されたのち、停止表示される(図404(g)、図404(h))。
このように本実施形態においては、爆弾キャラクタと背景領域(三角形形状や台形形状の部分)の画像とから背景隠蔽画像が構成されている。
なお、背景領域については単色(白色や黒色)とするとよい。また、爆弾キャラクタ自体は静止画であってもよいし、爆弾キャラクタの手や足が動くなど動的な表示を行なうものであってもよい。なお、爆弾キャラクタに代えてあるいは加えて、爆弾キャラクタ以外のキャラクタ、所定の絵柄、パチンコ機1の機種名、実行されているあるいは実行されていた特殊リーチの名称などのうちの少なくとも1つを背景領域の手前側に背景隠蔽画像の一部として表示するようにしてもよい。
このような構成によれば、次に行われる装飾図柄の変動表示へと遊技者の意識を切り替えることができる。
図398~図400等を参照して特殊リーチの開始時と終了時の双方のタイミングにおいて、黒色の背景隠蔽画像を表示して背景画像を切り替える例を示した。
また、背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像に代えて、図403を参照して白色の背景隠蔽画像を表示する実施形態を、図404を参照して爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、特殊リーチの開始時と終了時に同じ背景隠蔽画像を表示するのではなく、特殊リーチの開始時と終了時とで異なる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。
例えば、特殊リーチ開始時の背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを表示し、特殊リーチ終了時の背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを表示するようにしてもよい。
具体的には、特殊リーチ開始時の背景隠蔽画像として、白色の背景隠蔽画像を表示し、特殊リーチ終了時の背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像や爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。
図397(a)を参照した実施形態において、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間である第1期間、背景画像が視認不能な期間である第2期間、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間の長さ(具体的には2秒間)が同一である例を示した。このような実施形態によれば、背景隠蔽画像の表示処理の簡素化や画像演出の開発に要する工数の削減を実現することができる。
一方、各期間の長さを同一とするのではなく異なったものとしてもよい。図397(b)、図397(c)は、特殊リーチ開始時及び特殊リーチ終了時における第1期間~第3期間の長さを異なるものとした変形例(変形例01~変形例12)を示している。例えば、変形例08においては、第1期間の長さが3秒間で最も長く、第2期間の長さが1秒間で最も短く、第3期間の長さが2秒間で中間の長さとなっている。
なお、各変形例においては、第4期間の長さも図397(a)を参照して示した実施形態とは異なったものとなる場合がある。
このような構成によれば、背景隠蔽画像の表示に要する時間を無駄に長くすることなく、限られた時間の中で適切に背景画像の切り替え表示を行うことが可能となる。
以下に、変形例01~変形例12の特殊リーチ開始時における基本的な効果を示す。
変形例01によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間=第2期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くする)ことで、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が表示されているのかを楽しむことができる。
変形例02によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第2期間>第3期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識させるまでの時間を短くする)ことで、実行される特殊リーチ演出を早期に認識させることができる。
変形例03によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間=第3期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を長くする)ことで、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が実行されるのかを楽しむ時間を長く確保させることができる。
変形例04によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第3期間>第2期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を短くする)ことで、特殊リーチ演出を長い時間楽しませることができる。
変形例05によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間=第3期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を長くする)ことで、特殊リーチ演出に発展したことの喜びを長い時間提供することができる。
変形例06によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間=第3期間>第1期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を短くする)ことで、背景隠蔽画像Cが早期に表示されることから、特殊リーチ演出に対して早期に身構えることができる。
変形例07によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間>第3期間」とすることで、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間が長くなり、特殊リーチ演出に発展したことの喜びを長い時間提供することができるとともに、実行される特殊リーチ演出を早期に認識させることができる。
変形例08によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第3期間>第2期間」とすることで、通常背景画像を完全に認識不能にするまでの時間が長くなり、特殊リーチ演出に発展したことの喜びを長い時間提供することができるとともに、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を短くすることで、特殊リーチ演出を長い時間楽しませることができる。
変形例09によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間>第3期間」とすることで、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が実行されるのかを楽しむ時間を長く確保させることができるとともに、実行される特殊リーチ演出を早期に認識させることができる。
変形例10によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第3期間>第1期間」とすることで、背景隠蔽画像Cが早期に表示されることから、特殊リーチ演出に対して早期に身構えることができるとともに、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が実行されるのかを楽しむ時間を長く確保させることができる。
変形例11によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間>第2期間」とすることで、特殊リーチ演出を長い時間楽しませることができるとともに、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が表示されているのかを楽しむことができる。
変形例12によれば、特殊リーチ開始時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第2期間>第1期間」とすることで、背景隠蔽画像Cが早期に表示されることから、特殊リーチ演出に対して早期に身構えることができるとともに、複数あるリーチ演出のうちのどのリーチ演出が表示されているのかを楽しむことができる。
以下に、変形例01~変形例12の特殊リーチ終了時における基本的な効果を示す。
変形例01によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間=第2期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くする)ことで、次回の変動に向けての気持ちの変化に時間をかけることができる。
変形例02によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第2期間>第3期間」とする(つまり、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を短くする)ことで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例03によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間=第3期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を長くする)ことで、背景隠蔽画像Cが表示される時間を長く感じさせることができ、通常背景画像が表示されないのではないかと期待感を抱かせることができる。
変形例04によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間=第3期間>第2期間」とする(つまり、背景隠蔽画像Cが表示されており、特殊リーチ背景画像および通常背景画像が表示されていない期間を短くする)ことで、視認性は低いものの通常背景画像を早期に認識させて当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例05によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間=第3期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を長くする)ことで、当該変動がはずれた余韻を楽しませることができる。
変形例06によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間=第3期間>第1期間」とする(つまり、特殊リーチ背景画像を完全に認識不能にするまでの時間を短くする)ことで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例07によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第2期間>第3期間」とすることで、当該変動がはずれた余韻を楽しませることができるとともに、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例08によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第1期間>第3期間>第2期間」とすることで、当該変動がはずれた余韻を楽しませることができるとともに、視認性は低いものの通常背景画像を早期に認識させて当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例09によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第1期間>第3期間」とすることで、背景隠蔽画像Cが表示される時間を長く感じさせることができ、通常背景画像が表示されないのではないかと期待感を抱かせることができるとともに、通常背景画像が表示されると通常背景画像を早期に認識させることで次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができる。
変形例10によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第2期間>第3期間>第1期間」とすることで、特殊リーチ背景画像を完全に認識不能にするまでの時間が短くなり、当該変動に対しての期待感が早期に終了したと思っていた中で背景隠蔽画像Cが長く表示されることから、新たな期待感を抱かせることができる。
変形例11によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第1期間>第2期間」とすることで、視認性は低いものの通常背景画像を早期に認識させて当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くすることで、次回の変動に向けての気持ちの変化に時間をかけることができる。
変形例12によれば、特殊リーチ終了時の第1期間~第3期間の長さの関係を、「第3期間>第2期間>第1期間」とすることで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、通常背景画像を完全に認識させるまでの時間を長くすることで、次回の変動に向けての気持ちの変化に時間をかけることができる。
また、図397(a)に示した実施例、図397(b)や図397(c)に示した各変形例の特殊リーチ開始時における背景隠蔽画像の表示態様と、図397(a)に示した実施例、図397(b)や図397(c)に示した各変形例の特殊リーチ終了時における背景隠蔽画像の表示態様とを適宜組み合わせてもよい。例えば、特殊リーチの開始時には、変形例01の態様で各背景隠蔽画像を表示し、特殊リーチの終了時には、変形例02の態様で各背景隠蔽画像を表示してもよい。
このような構成によれば、より適切な態様で背景画像の切り替えを行うことができる。
図397(a)を参照して示した実施形態において、第1期間~第3期間の各期間の秒数はそれぞれ2秒間、合計の秒数は6秒間であった。また、図397(b)、図397(c)を参照して示した実施形態においては、第1期間~第3期間の各期間の秒数は1秒から3秒、合計の秒数は5秒間から7秒間であったが、これらは一例にすぎない。
例えば、第1期間~第3期間をそれぞれ1秒間から3秒間程度の範囲で適宜設定してもよいし、合計の秒数も3秒間から9秒間程度の範囲で適宜設定してもよい。なお、効果が認められる範囲で、各期間の秒数をより短くしたり、より長くしてもよい。
図397の変形例04、変形例05、変形例08、変形例11において示したように、第2期間を、第1期間よりも短くしてもよい。
また、図397の変形例01、変形例04、変形例08、変形例11、変形例12において示したように、第2期間を、第3期間よりも短くしてもよい。
また、図397の変形例04、変形例08、変形例11において示したように、第2期間を、第1期間及び第3期間よりも短くしてもよい。
第1期間、第3期間は背景隠蔽画像の透明度が変化して動的に視認され、装飾図柄や背景画像は視認性が低下しているものの視認不能ではない。一方、第2期間は装飾図柄や背景画像が視認不能となって表示が止まっているように見え、遊技者によっては遊技機が故障した(あるいは特別抽選の結果が大当りであることを期待度が高いことを示すフリーズ演出が発生した)と勘違いするおそれがあるが、第2期間を第1期間や第3期間よりも相対的に短くすることでこのような事態が発生することを抑制することができる。
また、黒色の背景隠蔽画像を表示する場合、遊技者自身の顔や当該遊技機の背後に位置する遊技機が備える発光手段からの光が遊技盤側演出表示装置1600の表示領域に映り込んで、遊技者に視認されて、遊技への没頭感が低下するおそれがある。このような傾向は、遊技盤側演出表示装置1600を構成する液晶表示装置として光沢(グレア)タイプの表示装置を採用した場合に顕著である。しかしながら、第2期間を第1期間や第3期間よりも短くすることでこのような事態が発生することを抑制することができる。
なお、第2期間を設けず、第1期間を実行したのち、第3期間を実行してもよい。この場合、背景画像の切り替えは、第1期間から第3期間への切り替えタイミングで行うとよい。このような構成とした場合も同様の効果を奏する。
なお、図397に示す実施形態と変形例において、第2期間を設けないようにした場合には、第1期間の開始タイミングは変化させずに、第1期間の終了後に第3期間を実行するようにしてもよい。あるいは、第3期間の終了タイミングは変化させずに、第1期間の終了タイミングを第3期間の開始タイミングに合わせるように変形してもよい。
図397の変形例03、変形例06、変形例09、変形例10、変形例12において示したように、第2期間を、第1期間よりも長くしてもよい。
また、図397の変形例02、変形例03、変形例07、変形例09、変形例10において示したように、第2期間を、第3期間よりも長くしてもよい。
また、図397の変形例03、変形例09、変形例10において示したように、第2期間を、第1期間及び第3期間よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、背景隠蔽画像によって背景画像や装飾図柄が隠されて視認できない状態を長くすることができるため、表示領域における表示内容がシンプルなものとなり、遊技者の気持ちを、背景画像の切り替え後の演出や遊技状況へ向けて切り替えることができる。
例えば、特殊リーチの開始時には、遊技者の気持ちを特殊リーチ時に行われる演出内容へ集中させることができる。この場合、特殊リーチ演出として期待度が異なる複数の特殊リーチ演出を実行可能とし、いずれかの特殊リーチ演出が実行されるように構成してもよい(後述する「巨大戦車リーチ」演出はその一例である)。この場合、どの特殊リーチに発展するのかと遊技者をじらすことができ興趣を向上させることが可能となる。
一方、特殊リーチの終了時には、遊技者の気持ちを次の図柄変動や大当り遊技へと切り替えさせることができる。
また、背景隠蔽画像として、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示した場合には、第2期間において、表示された背景隠蔽画像を遊技者がじっくり観察する時間をとることができ、遊技者の気持ちがより切り替えられることとなる。なお、背景隠蔽画像をキャラクタが画面内で動きまわるなどの動的な表示としてもよい。この場合、遊技者の気持ちをより次の図柄変動や大当り遊技へと切り替えさせることができる。
一方、黒色あるいは白色の背景隠蔽画像は、透明度が変化するのみで画像自体が動くわけではない。そのため、遊技者に余計な情報が与えられず、演出としての区切りをより明確なものとすることができ、遊技者の気持ちを切り替えることができる。
図397の変形例02、変形例05、変形例07、変形例08、変形例09において示したように、第1期間を第3期間よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、背景画像の切り替えが開始されたことを遊技者が十分に知覚できるため、演出内容がどのように変化したのかを理解できなくなるといった事態の発生を抑制できる。仮に第1期間が第3期間よりも短い場合には、遊技者は演出内容がどのように変化したのかを理解できなくなるおそれがある。
図397の変形例01、変形例06、変形例10、変形例11、変形例12において示したように、第3期間を第1期間よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、特殊リーチの開始時に特殊リーチ背景画像が徐々に表示されることとなるため、遊技者としてはじらされたように感じ、特殊リーチへの期待感が高まることとなる。この場合、特殊リーチ演出として期待度が異なる複数の特殊リーチ演出を実行可能とし、いずれかの特殊リーチ演出が実行されるように構成してもよい(後述する「巨大戦車リーチ」演出はその一例である)。この場合、どの特殊リーチ演出が実行されるのかという点について、遊技者は興趣を感じるが、第3期間を長くすることで、より強い興趣を感じさせることができる。
また、特殊リーチ終了時に特殊リーチ背景画像の視認性を速やかに低下させることができ、遊技者の気持ちを次の図柄変動や大当り遊技へと切り替えさせることができる。特に特別抽選の結果がハズレであった場合には効果が大きい。
図397(a)~図397(c)に示した実施形態において、第1期間を設けないように変形してもよい。この場合、第1期間とされていた期間においては、背景隠蔽画像を非表示とし、図に示されたタイミングにおいて第2期間が始まるように構成するとよい。
このように第1期間を設けないように構成した場合でも上述したものと同様の効果を奏することができる。
図397(a)~図397(c)に示した実施形態において、第3期間を設けないように変形してもよい。この場合、第3期間とされていた期間においては、背景隠蔽画像を非表示とし、図に示されたタイミングにおいて第2期間が終了するように構成するとよい。
このように第3期間を設けないように構成した場合でも上述したものと同様の効果を奏することができる。
また、特殊リーチ開始時に表示する背景隠蔽画像の種類によって、大当り期待度を示唆するように構成してもよい。例えば、黒色の背景隠蔽画像が表示された場合と、白色の背景隠蔽画像が表示された場合とでは、白色の背景隠蔽画像が表示された場合の方が大当りの期待度が高くなるように構成してもよい。
表示される背景隠蔽画像の演出態様によって大当たりの期待度を示さないように構成してもよい。例えば、大当りの期待度が異なる特殊リーチが実行された場合でも、同じ背景隠蔽画像を表示するように構成するとよい。
このような構成によれば、遊技者は、どのような特殊リーチが発生するのかについて、期待感を抱きながら背景隠蔽画像の表示の終了を待つことになる。また、特殊リーチの終了時には次回以降の装飾図柄の変動表示や大当り遊技に平常心をもって臨むことができる。
なお、特殊リーチ演出の途中において、より高期待度の特殊リーチ演出へと演出内容を切り替えてもよい。そしてこの際にも、上述したいずれかの態様を採用して背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。また、この際、切り替え後の特殊リーチ演出として、大当り期待度の異なる複数の特殊リーチ背景画像のうちのいずれかが表示されうるように構成してもよい。
背景画像が背景隠蔽画像によって視認不能となる実施形態を示したが、視認不能とすることに代えて、視認困難とするようにしてもよい。
例えば、背景隠蔽画像によってもっとも背景画像の視認性が低下した第2期間においても、背景画像が視認不能な状態となるのではなく、背景画像が背景隠蔽画像を透過して視認することが可能なように構成してもよい。例えば黒色の背景隠蔽画像を用いる場合には、図398(c)に示した表示状態と図398(d)に示した表示状態の中間の表示状態で、第2期間において背景画像が視認されるように構成してもよい。
あるいは、背景隠蔽画像の大きさを背景画像の全体を隠すことが可能な大きさとするのではなく、背景画像の大部分(少なくとも70%以上、望ましくは90%以上)を隠すことが可能な大きさとし、この背景隠蔽画像を第2期間において表示するようにしてもよい。
また、これらの態様を組み合わせてもよい。
このような構成とした場合でも、背景画像の切り替えを遊技者に認識しがたくすることができる。
背景隠蔽画像として、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、これらの背景隠蔽画像を同時に表示するようにしてもよい。
例えば、表示領域を分割し、分割された領域ごとに異なる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。例えば、表示領域の右半分に黒色の背景隠蔽画像を表示し、表示領域の左半分に白色の背景隠蔽画像を表示してもよい。
また、背景隠蔽画像に表示優先度を設け、背景隠蔽画像が重なる態様で表示されるように構成してもよい。
例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像と黒色の背景隠蔽画像とを表示可能とし、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像の表示優先度を、黒色の背景隠蔽画像の表示優先度よりも高くしてもよい。この場合には、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像によって、背景画像が視認される領域が左右から狭くなっていくとともに、その背景画像が視認される領域内においても、背景画像の視認性が低下するという態様で遊技者に視認されることとなる。なお、黒色の背景隠蔽画像に代えて、白色の背景隠蔽画像を表示してもよい。
なお、このように表示する複数の背景隠蔽画像における表示時間(第1期間~第3期間の長さ)は図397に示す実施形態やその変形例のうちいずれか1つを採用してもよい。あるいは、背景隠蔽画像ごとに異なる表示時間(図397に示す実施形態やその変形例のうちの異なる1つ)を採用してもよい。
このような構成とした場合でも、背景画像の切り替えを遊技者に認識しがたくすることができる。
特殊リーチがハズレの態様で仮停止表示されたタイミング(タイミングt34)で背景画像そのものを暗くするとともに、背景画像よりも明るい背景隠蔽画像(例えば白色の背景隠蔽画像や爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像)を用いて、背景画像の切り替えを行うとよい。
これにより、背景隠蔽画像が表示されたことが明確に遊技者に視認され、演出内容が切り替わったことを遊技者が認識でき、遊技者の気持ちを次の図柄変動へと切り替えさせることができる。
一方、特殊リーチがハズレの態様で仮停止表示されたタイミング(タイミングt34)で背景画像そのものを暗くするとともに、黒色の背景隠蔽画像を用いて、背景画像の切り替えを行なってもよい。この場合、背景画像と背景隠蔽画像との視覚的な差異が小さくなるため、背景画像の切り替えが行われたことを目立ちにくくすることができる。
図388~図404を参照して示した実施形態においては、表示領域を用いて表示演出を実行していたが、これらの表示演出に加えて、表示領域近傍に設けられた装飾部材を用いた演出が同時に実行される場合があるように、これらの実施形態を変形してもよい。
以下に図405等を参照して、特殊リーチ時に発光したり移動したりすることで、特殊リーチを盛り上げる戦車役物3770について説明する。
戦車役物3770は、戦車を後方から見たときの形状を模した立体的な役物であり、遊技盤5に設けられる。戦車役物3770は、正面視では、遊技盤側演出表示装置1600の表示領域の手前側、下部に設けられる。図405は表示領域と戦車役物3770の正面視における位置関係を示している。
戦車役物3770は図示しない戦車役物発光部を有している。戦車役物発光部はフルカラーLEDを備え、非発光の状態と所定色で発光させた状態をとることが可能である。具体的な発光態様としては、例えば、戦車役物発光部を、白色、緑色、赤色、黄色で点灯させたり点滅させたりすることが可能である。
また、戦車役物3770は、図示しない戦車役物駆動機構を駆動することにより下側の待機位置と上側の移動位置との間を上下方向に移動する機能を有する。また、待機位置と移動位置との間の任意の位置で停止することが可能である。
図405(a)は、戦車役物3770が非発光で待機位置に位置している状態を示している。
図405(b)は、戦車役物3770が所定色(例えば赤色)で発光し、待機位置に位置している状態を示している。
図405(c)は、戦車役物3770が非発光で移動位置に位置している状態を示している。正面視で表示領域と戦車役物3770は重なって遊技者に視認される。
図405(d)は、戦車役物3770が所定色(例えば赤色)で発光し、移動位置に位置している状態を示している。正面視で表示領域と戦車役物3770は重なって遊技者に視認される。
図405(b)、図405(d)は当該保留画像表示領域に、通常の当該保留画像である白色ではなく、通常の当該保留画像よりも大当りの期待度が高い赤色の当該保留画像が表示されている例を示している。また、戦車役物3770を待機位置または移動位置に位置させるとともに、戦車役物3770を当該保留画像と同じ赤色で発光させた状態を示している。
なお、当該保留画像の色として赤色を例としてあげているが、赤色に限らず緑色や金色としてもよい。
戦車役物3770は、特殊リーチ開始時に待機位置から移動位置に移動することがあるように構成するとよい。
なお、戦車役物3770の発光や移動は、特別抽選結果に基づいて周辺制御基板1510によって制御される。
以下に、図397(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を図406(a)を参照して説明する。なお、戦車役物3770と当該保留画像以外の態様については、基本的に図397(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
図406(a)は本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。本実施形態においては、戦車役物3770は待機位置から移動することはないが、当該保留画像と同じ色である赤色で発光し、大当りの期待度が高いことを示すものとなっている。なお、当該保留画像を赤色とするタイミングは第一始動口2002への遊技球の入賞が発生し保留画像が表示されたタイミングでもよいし、変動表示が開始されたタイミング(タイミングt0)でもよいし、変動表示中の所定のタイミング(例えばタイミングt1からタイミングt33までの期間における所定のタイミング)であってもよい。
図406(a)に示す実施形態においては、変動表示が終了し、装飾図柄の停止表示が1秒間行われたタイミングt45まで、当該保留画像として赤色の当該保留画像が表示される。なお、当該保留画像は、背景隠蔽画像が表示されるタイミングt13からタイミングt19の期間、タイミングt36からタイミングt42の期間においては、視認困難または視認不能とされる。
一方、戦車役物3770は、変動表示が開始されたタイミングt0からタイミングt45までの期間、移動することはなく待機位置に位置する。
戦車役物3770は、当該保留画像が赤色で表示されたタイミング(上述したように始動入賞のタイミング、変動表示の開始タイミング、変動表示中の所定のタイミングなど)で、赤色で発光するようになり、タイミングt45まで赤色での発光が継続される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(b)を参照して示す。
図406(b)は変形例01を示すタイムチャートである。変形例01においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が開始されるタイミングであるタイミングt36において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(c)を参照して示す。
図406(c)は変形例02を示すタイムチャートである。変形例02においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が開始されるタイミングであるタイミングt38において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(d)を参照して示す。
図406(d)は変形例03を示すタイムチャートである。変形例03においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が終了するタイミングであるタイミングt40において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(e)を参照して示す。
図406(e)は変形例04を示すタイムチャートである。変形例04においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が終了するタイミングであるタイミングt42において赤色から白色へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色から白色へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(f)を参照して示す。
図406(f)は変形例05を示すタイムチャートである。変形例05においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が開始されるタイミングであるタイミングt36において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(g)を参照して示す。
図406(g)は変形例06を示すタイムチャートである。変形例06においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が開始されるタイミングであるタイミングt38において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(h)を参照して示す。
図406(h)は変形例07を示すタイムチャートである。変形例07においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Cの表示が終了するタイミングであるタイミングt40において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
図406(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図406(i)を参照して示す。
図406(i)は変形例08を示すタイムチャートである。変形例08においては、当該保留画像の表示態様が、背景隠蔽画像Aの表示が終了するタイミングであるタイミングt40において非表示へと変更される。同時に、戦車役物3770の発光態様も赤色での発光状態から消灯状態へと変更される。
次いで、図407を参照して他の変形例を示す。なお、図407(a)は、図406(a)と同じ図である。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(b)を参照して示す。
図407(b)は変形例09を示すタイムチャートである。変形例09においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt45まで赤色のままである。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt38からタイミングt40にかけて消灯し、タイミングt40からタイミングt42にかけて輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて元の輝度で赤色に発光される。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(c)を参照して示す。
図407(c)は変形例10を示すタイムチャートである。変形例10においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、赤色から白色へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt39にかけて輝度が低下し、タイミングt39からタイミングt42にかけて輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて赤色に発光される。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(d)を参照して示す。
図407(d)は変形例11を示すタイムチャートである。変形例11においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、赤色から白色へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt38からタイミングt40にかけて消灯状態となり、タイミングt40からタイミングt42にかけて白色の発光色で輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて白色に発光される。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(e)を参照して示す。
図407(e)は変形例12を示すタイムチャートである。変形例12においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、赤色から白色へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt39にかけて輝度が低下し、タイミングt39において発光色が赤色から白色へと変化し、タイミングt39からタイミングt42にかけて白色の発光色で輝度が上昇し、タイミングt42からタイミングt45にかけて白色に発光される。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(f)を参照して示す。
図407(f)は変形例13を示すタイムチャートである。変形例13においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、非表示へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt38からタイミングt45にかけて消灯される。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(g)を参照して示す。
図407(g)は変形例14を示すタイムチャートである。変形例14においては、当該保留画像の表示態様がタイミングt39において、非表示へと変更される。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt39にかけて輝度が低下し、タイミングt39からタイミングt45にかけて消灯される。
図407(a)を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図407(h)を参照して示す。
図407(h)は変形例15を示すタイムチャートである。変形例15においては、当該保留画像の表示態様はタイミングt45まで赤色のままである。一方で、戦車役物3770の発光態様は、タイミングt36からタイミングt38にかけて輝度が低下し、タイミングt39からタイミングt45にかけて消灯される。
これらの実施形態においては、発光装飾部材(戦車役物3770)を当該保留画像と同じ色で発光させることで、期待度を遊技者に示すことが可能となっている。
また、背景隠蔽画像の表示とともに、背景画像を切り替える際に、当該保留画像の表示態様を切り替えたり、当該保留画像の表示を終了することが可能となっている。
このとき、背景画像の視認性が低下するのに合わせて発光装飾部材から発光される光の輝度を徐々に低下させたり、背景画像の視認性が上昇するのに合わせて発光装飾部材から発光される光の輝度を徐々に上昇させることで、発光装飾部材の見え方を自然なものとすることが可能となる。
当該保留画像の表示をタイミングt45まで行う実施形態を示したが、装飾図柄が停止表示されるタイミングであるタイミングt44において、当該保留画像の表示を終了してもよい。なお、当該保留画像の表示を終了と同時に、戦車役物3770の発光色を、当該保留画像の発光色から、通常の発光色である白色としてもよい。
図407の変形例15においては、赤色の当該保留画像を表示しつつ、タイミングt38において戦車役物3770を消灯状態としたが、消灯状態とすることに代えて白色で発光させてもよい。
図407の変形例11~変形例13においては、タイミングt39において、赤色の当該保留画像を白色の当該保留画像としたり、当該保留画像を非表示としているが、このとき戦車役物3770の赤色での発光状態を所定のタイミング(例えば、装飾図柄の停止表示が開始されるタイミングt44や、装飾図柄の停止表示が終了するタイミングt45)まで継続するようにしてもよい。
戦車役物3770の発光態様を白色としたり、消灯させたりする実施形態を示したが、戦車役物3770の発光態様を白色としたり、消灯させたりしたタイミングにおいて、戦車役物3770の発光態様を保留表示の発光態様に合わせることを終了し、単に装飾として発光させる状態を開始するように変形してもよい。この場合、発光態様によって期待度が示されないようにしたり、表示されている通常背景画像の種類に合わせた発光態様を採用してもよい。
装飾図柄の変動表示中に当該保留画像や保留画像をより期待度が高いことを示す当該保留画像や保留画像へと変更する演出を実行することができるようにしてもよい。
例えば、図406(a)を参照して示した実施形態におけるタイミングt25において、赤色の当該保留画像を金色の当該保留画像に変化させてもよい。これにより、より期待度が高いことを遊技者は知ることができる。
なお、背景隠蔽画像が表示されている第1期間~第3期間においては、当該保留画像や保留画像を異なる期待度を示す他の表示態様へと変更させないようにするとよい。
このような構成によれば、期待度が変化するタイミングにおいて保留画像や当該保留画像の視認性が担保され、遊技者が当該保留画像や保留画像の表示態様が変化する様を見逃すことを防止できる。
以下に、図406(a)を参照して説明した実施形態を変形した実施形態を、図408(a)を参照して説明する。なお、戦車役物3770の移動態様以外の態様については、基本的に図406(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
本実施形態においては、特殊リーチの実行時に戦車役物3770が待機位置から移動位置へと移動し、その後、移動位置から待機位置へと移動する。
上述したように、図405(a)、図405(b)は戦車役物3770が待機位置にある状態を示している。また、図405(c)、図405(d)は戦車役物3770が移動位置にある状態を示している。
本実施形態における戦車役物3770は、タイミングt0からタイミングt21までは待機位置に位置している。その後、タイミングt21からタイミングt24にかけて待機位置から移動位置へと上方への移動を行う。タイミングt24からタイミングt36にかけては移動位置に位置する。タイミングt36からタイミングt42にかけて、移動位置から待機位置へ下方への移動を行う。タイミングt42からタイミングt45にかけて待機位置に位置する。戦車役物3770のこれらの移動は等速で行なうとよい。
また、戦車役物3770は、当該保留画像が赤色で表示されたタイミング(上述したように始動入賞のタイミングや変動表示の開始タイミングなど)で、赤色で発光するようになり、タイミングt45まで赤色での発光が継続される。
このように、本実施形態においては、背景隠蔽画像の表示を開始するタイミングと同時に戦車役物3770の下方への移動を開始し、背景隠蔽画像の表示を終了するタイミングと同時に戦車役物3770の下方への移動を終了する。
なお、戦車役物3770が上方に移動する場合としない場合とでは、移動した場合の方が、大当りの期待度が高くなるように構成するとよい。
このような構成によれば、可動装飾部材(戦車役物3770)を移動位置から待機位置へと移動させる動作を目立ちにくくすることができる。そのため、特別抽選の結果が大当りとなった場合、大当りが発生して喜んでいる遊技者の喜びが低下することを防止できる。また、ハズレの結果となった遊技者に、期待度が高かったのにハズレの結果となった、という残念な気持ちを覚えさせにくくすることができる。
図408(a)を参照して示した実施形態においては、タイミングt36~タイミングt42の期間において戦車役物3770を下方へ移動させていたが、以下に、戦車役物3770を下方へ移動させるタイミングを変形した実施形態を図408(b)のタイムチャートを参照して説明する。
変形例01は、タイミングt34からタイミングt36にかけて、戦車役物3770を移動位置から待機位置へ移動させた例である。
変形例02~変形例14においても同様に図408(b)に示すそれぞれのタイミングで、戦車役物3770が移動位置から待機位置へ移動する。
図408(a)、図408(b)を参照して示した実施形態においては、背景画像の視認性が低下する前の期間、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)の開始や終了と同時に戦車役物3770の移動の開始や終了を行うようにしていたが、これらの実施形態を変形して、ある期間の途中において戦車役物の下方への移動を開始したり、ある期間の途中において戦車役物3770の下方への移動を終了するようにしてもよい。
例えば、第1期間の途中であるタイミングt37において下方への移動を開始し、第2期間の途中であるタイミングt39において下方への移動が終了するようにしてもよい。また、例えば、第2期間内において、下方への移動の開始と下方への移動の終了とが行われるようにしてもよい。
このように、背景隠蔽画像が表示されて、装飾図柄の視認性が低下するタイミング近傍で、可動装飾部材(戦車役物3770)を移動位置から待機位置へと移動させることで、可動装飾部材が待機位置へ戻る動作を目立ちにくくすることができる。
図408(a)、図408(b)を参照して示した戦車役物3770の移動態様についての各実施形態と、図406(a)~図406(i)、図407(a)~図407(h)を参照して示した当該保留画像の表示態様と戦車役物3770の発光態様についての各実施形態とを組み合わせてもよい。
例えば、図中に記載されたとおりのタイミングで、図408に記載される各実施形態と、図406または図407に記載される各実施形態を組み合わせて、戦車役物3770の移動と発光、当該保留画像の表示を行ってもよい。
あるいは、図408に示した戦車役物3770が下へ移動する期間が開始されるタイミングまたは下へ移動する期間が終了するタイミングにおいて、図406、図407に示す発光態様や当該保留画像の変化を開始してもよい。
あるいは、図408に示した戦車役物3770が下へ移動する期間の丁度中間のタイミングにおいて、図406、図407に示す発光態様や当該保留画像の変化を開始してもよい。
このような構成とすることで、戦車役物3770の発光態様を目立ちやすくしたり、目立ちにくくすることができる。
表示領域において背景隠蔽画像が表示されて表示領域の視認性が低下していたとしても、可動装飾部材(戦車役物3770)が発光していることで、どのような期待度において、大当りあるいはハズレの結果となったのかを遊技者は知ることができる。
あるいは、表示領域において背景隠蔽画像が表示されて表示領域の視認性が低下することにあわせて、可動装飾部材(戦車役物3770)を消灯させることで、可動装飾部材の移動を目立ちにくくすることができる。
図397~図400を参照して示した実施形態においては、背景画像と装飾図柄の視認性が同時に低下する実施形態を示したがこれらのタイミングを異ならせるように変形した実施形態について、図409、図410を参照して説明する。
なお、図409(a)は、装飾図柄の視認態様についての説明を加えた点以外は、基本的に図397(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様を示すものであるので、これらについての説明は省略する。
具体的には、図409(a)に示すとおり、タイミングt13からタイミングt19の期間、タイミングt36からタイミングt42の期間において、それぞれ、背景画像と装飾図柄の視認性が徐々に低下し、背景画像と装飾図柄が視認不能な状態となり、背景画像と装飾図柄の視認性が徐々に上昇する。
図409(b)は、図409(a)に示した実施形態を変形して、背景画像の視認性と装飾図柄の視認性とが一致しない場合があるようにした実施形態を示している。
変形例01においては、タイミングt14からタイミングt15にかけて装飾図柄の視認性が低下し、タイミングt15からタイミングt17にかけて装飾図柄が視認不能となり、タイミングt17からタイミングt18にかけて装飾図柄の視認性が上昇する。
また、タイミングt37からタイミングt38にかけて装飾図柄の視認性が低下し、タイミングt38からタイミングt40にかけて装飾図柄が視認不能となり、タイミングt40からタイミングt41にかけて装飾図柄の視認性が上昇する。
変形例02~変形例08においても同様に図409(b)に示すそれぞれのタイミングで、装飾図柄の視認性が低下し、装飾図柄が視認不能となり、装飾図柄の視認性が上昇する。
図410は、図409(b)の変形例03に対応する表示例を示している。また、図410(a)~図410(h)は、図400(a)~図400(h)を参照して示した各表示状態に対応する表示状態を示している。
図410(b)は、図409(b)の変形例03におけるタイミングt37からタイミングt38にかけての表示例を示している。この図は、背景画像の視認性は低下しているものの、装飾図柄の視認性は低下していない表示例を示している。なお、装飾図柄の視認性を低下させないためには、装飾図柄の表示優先度を背景隠蔽画像の表示優先度よりも一時的に高くするとよい。
図410(g)は、タイミングt42からタイミングt43にかけての表示例を示している。この図は、背景画像の視認性は低下していないものの、装飾図柄の視認性は低下している表示例を示している。なお、背景隠蔽画像が表示されていない状態で装飾図柄の視認性を低下させるには、装飾図柄の手前側に黒色で半透明の画像を表示するとよい。
図410(a)、図410(c)~図410(f)、図410(h)については、図400(a)、図400(c)~図400(f)、図400(h)を参照して示した実施形態と同様であるので説明を省略する。
また、図409(a)に示した実施例、図409(b)に示した各変形例の特殊リーチ開始時における装飾図柄の視認態様と、図409(a)に示した実施例、図409(b)に示した各変形例の特殊リーチ終了時における装飾図柄の視認態様とを適宜組み合わせてもよい。例えば、特殊リーチの開始時には、変形例01の態様で装飾図柄を表示し、特殊リーチの終了時には、変形例02の態様で装飾図柄を表示してもよい。
このような構成によれば、演出内容に合わせて、背景画像の切り替えを適切に行うことができる。
図410を参照して黒色の背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、黒色の背景隠蔽画像に代えて、白色の背景隠蔽画像や、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示するようにしてもよい。
変形例01、変形例02、変形例03、変形例04、変形例06にかかる実施形態によれば、背景画像の切り替えに際し、装飾図柄の視認可能な時間を長くでき、遊技内容を遊技者が理解できなくなることを防止できる。
変形例03、変形例05、変形例06、変形例07、変形例08にかかる実施形態によれば、背景画像の切り替えに際し、装飾図柄が視認困難な時間を長くできる。これにより、特殊リーチ開始時においては、装飾図柄以外の表示内容に遊技者の意識を向けることができ、興趣を向上させることができる。また、特殊リーチ終了時には、リーチハズレまたは大当りを示す態様で装飾図柄が表示されるが、リーチハズレの場合には、遊技者が残念に感じる気持ちを和らげることができる。一方、大当りの場合には、遊技者をじらすことで興趣を高めることができる。
特殊リーチ中は、通常の装飾図柄の変動中とはデザインの異なる特別な装飾図柄が表示される。具体的には、通常中には図389(a)に示したサイズが大きくキャラクタ付きの通常装飾図柄を表示し、特殊リーチ中には図389(b)に示したサイズが小さくキャラクタが付されていない特殊リーチ装飾図柄が表示される。なお、装飾図柄のデザインは異なるものの、背景隠蔽画像を表示する前と後とで、装飾図柄が示す数字は同じものとなっている。
特殊リーチ終了時には、第1期間において特殊リーチ装飾図柄が仮停止した状態で表示されており、第2期間において特殊リーチ装飾図柄が通常装飾図柄に変更され、第3期間において通常装飾図柄が仮停止した状態で表示される。
仮停止表示時には、表示した装飾図柄を数字が異なる他の装飾図柄に変更することなく、その装飾図柄が周期的に揺れるような態様で表示するが、第1期間と第3期間とで、揺れる態様が同じであってもよいし、異なったものであってもよい。例えば、第1期間と第3期間における装飾図柄の仮停止表示の態様として、それぞれ、上下方向に揺れる態様、左右方向に揺れる態様、上下方向を軸として回転するように揺れる態様のうち、1つを採用してもよい。
また、第1期間における装飾図柄の揺動周期と第3期間における装飾図柄の揺動周期は同じであってもよい。例えば、第1期間における装飾図柄の揺動周期や第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期の方が、第3期間装飾図柄における揺動周期よりも長くてもよい。例えば、第1期間における装飾図柄の揺動周期を2秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期の方が、第3期間装飾図柄における揺動周期よりも短くてもよい。例えば、第1期間における装飾図柄の揺動周期を1秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を2秒にしてもよい。
このように、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄とで、仮停止時の表示態様を異ならせることで、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄との違いを遊技者が認識しやすくなる。
第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも短くしてもよい。同様に第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも短くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期や第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも長くしてもよい。一方、第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも短くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期を3秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を1秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも短くしてもよい。一方、第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも長くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期を1秒、第3期間における装飾図柄の揺動周期を3秒にしてもよい。
あるいは、第1期間における装飾図柄の揺動周期を、第1期間の長さよりも長くしてもよい。同様に第3期間における装飾図柄の揺動周期を、第3期間の長さよりも長くしてもよい。例えば、第1期間と第3期間がそれぞれ2秒であるときに、第1期間における装飾図柄の揺動周期や第3期間における装飾図柄の揺動周期を3秒にしてもよい。
このように、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄とで、仮停止時の表示態様を異ならせることで、通常装飾図柄と特殊リーチ装飾図柄との違いを遊技者が認識しやすくなる。
図397(a)を参照して示した実施形態においては、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間の長さを2秒間、背景画像の視認性が元に戻った後の期間である第4期間の長さを2秒間としたが、第4期間を設けずに、第3期間の終了タイミングにおいて、装飾図柄の変動を停止してもよい。例えば、図397(a)に示す実施形態においては、第3期間が終了したタイミングt42において装飾図柄を停止表示してもよい。同様に図397(b)に示す変形例01においては、第3期間が終了したタイミングt43において装飾図柄を停止表示してもよい。変形例02~変形例12についても同様に第3期間が終了したタイミングにおいて装飾図柄を停止表示してもよい。
なお、第4期間は第3期間よりも短くしてもよい。例えば、第3期間が2秒の場合、第4期間を2秒未満としてもよい。
このような構成によれば、第3期間の終了後、速やかに装飾図柄の確定的な表示を行うことができる。
図397(a)を参照して実施形態においては、装飾図柄が停止表示されたタイミングt44において、当該保留画像の表示を終了したが、当該保留画像を消去する動的な表示をタイミングt44から短期間行ってもよい。
このとき単に当該保留画像の表示を終了するのではなく、装飾図柄の停止表示と同時に当該保留画像の手前側に当該保留画像の少なくとも一部を隠蔽する隠蔽画像を表示したのち、0.3~0.5秒の経過後に当該保留画像と隠蔽画像の表示を終了するようにしてもよい。
あるいは当該保留画像自身を同様に動的に消去表示するようにしてもよい。例えば、当該保留画像の大きさを徐々に小さくしていき、0.3~0.5秒の経過後に当該保留画像の大きさを0として、当該保留画像の表示を終了してもよい。
このような構成によれば、変動表示中に示された期待度に拘泥することなく、特別抽選の結果を遊技者が受け止めることができる。
また、当該保留画像の表示の終了を自然な形で行うことができる。
図397~図400を参照して示した実施形態においては、タイミングt34において仮停止表示された装飾図柄によって特別抽選の結果がハズレであるか大当りであるかを示すようにしていたが、この実施形態を変形して、ハズレを示す表示態様で装飾図柄を仮停止表示したのち、大当りを示す表示態様に装飾図柄が変化する場合があるようにした実施形態について図411~図415を参照して以下に説明する。なお、大当りを示す表示態様で装飾図柄を仮停止表示したのち、ハズレを示す表示態様に装飾図柄が変化することはない。
本実施形態においては、特殊リーチ中のタイミングt34において、左中右の特殊リーチ装飾図柄がハズレを示す表示態様(例えば「232」)で仮停止表示された後、仮停止ハズレ後復活演出が実行される場合があり、仮停止ハズレ後復活演出が実行されたのちに、ハズレを示す表示態様で通常装飾図柄が停止表示される場合と、大当りを示す表示態様で通常装飾図柄が停止表示される場合とがある。
図411~図413は、本実施形態における演出例を示すタイムチャートである。図414、図415は、本実施形態における表示例を示す図である。
なお、仮停止ハズレ後復活演出以外の演出態様については、基本的に図397(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
図411(b)、図412(b)、図413(b)は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の装飾図柄の変動表示時間と、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の装飾図柄の変動表示時間とを示している。
図411(c)~図411(g)、図412(c)~図412(f)、図413(c)~図413(h)は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の表示領域における演出例と、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の表示領域における演出例とを示している。
図414は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の表示領域における表示例を、図415は、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の表示領域における表示例を示している。
これらの演出例のうち、図412(d)に示すタイムチャート(変形例06)と、図414、図415に示す表示例を参照して、仮停止ハズレ後復活演出について説明する。
変形例06においては、タイミングt34において、リーチ時装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示される。図414(a)、図415(a)はリーチ時装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示された状態を示している。
次に、タイミングt36からタイミングt37にかけて、爆弾キャラクタと「まだ、チャンスはある!」というセリフ画像が表示領域の右上に表示される。図414(b)、図415(b)はタイミングt36からタイミングt37の期間における表示状態を示している。また、図414(c)、図415(c)はタイミングt37からタイミングt38の期間における表示状態を示している。
次に、タイミングt38からタイミングt39にかけて、爆弾キャラクタとセリフ画像が表示領域の右上から、表示領域の下部中央に移動する。
タイミングt39からタイミングt40にかけて、爆弾キャラクタとともに、仮停止ハズレ後復活演出が失敗したことを示す「どうしようもないな・・・」というセリフ画像か、仮停止ハズレ後復活演出が成功したことを示す「勝利の予感!」というセリフ画像のいずれかが表示される。図414(d)は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の表示例を、図415(d)は仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の表示例を示している。
仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合には、タイミングt40において爆弾キャラクタとセリフ画像が表示されなくなるとともに、タイミングt40からタイミングt45にかけて仮停止ハズレ後復活演出が行われなかった場合と同じ表示が行われる。
図414(e)はタイミングt40からタイミングt41にかけての表示例を、図414(f)はタイミングt41からタイミングt42にかけての表示例を、図414(g)はタイミングt42からタイミングt44にかけての表示例を、図414(h)はタイミングt44からタイミングt45にかけての表示例をそれぞれ示している。
仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合には、タイミングt40において、装飾図柄が大当りを示すぞろ目の停止態様で仮停止して表示され、タイミングt49において装飾図柄の変動表示が停止し、タイミングt49からタイミングt50にかけて装飾図柄が停止表示される。また、タイミングt40からタイミングt50にかけて爆弾キャラクタとセリフ画像の表示が継続される。すなわち、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合の装飾図柄の変動表示時間は、仮停止ハズレ後復活演出が失敗した場合の装飾図柄の変動表示時間よりも長い。
図415(e)はタイミングt40からタイミングt41にかけての表示例を、図415(f)はタイミングt41からタイミングt42にかけての表示例を、図415(g)はタイミングt42からタイミングt49にかけての表示例を、図415(h)はタイミングt49からタイミングt50にかけての表示例をそれぞれ示している。図から明らかなように、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合(特別抽選結果が大当りだった場合)には、爆弾キャラクタとセリフ画像の表示が、装飾図柄の停止表示中まで継続される。
変形例06を代表として説明したが、他の変形例においては、仮停止ハズレ後復活演出が開始されるタイミング、爆弾キャラクタが表示領域の右上に表示されている秒数、爆弾キャラクタが移動して失敗か成功かが表示されるタイミング、復活演出が成功して爆弾キャラクタが表示領域の下部中央に表示されている時間は異なるものの、その他の態様においては、変形例06と同様の表示が行われる。
例えば、図411(c)~図411(g)に示す実施形態や変形例01~変形例04においてはタイミングt34において、爆弾キャラクタの表示が開始されるが、爆弾キャラクタが移動して特別抽選の結果を示すセリフ画像の表示が開始されるタイミングは、変形例01ではタイミングt37、変形例02ではタイミングt39、変形例03ではタイミングt41、変形例04ではタイミングt43となっている。
同様に図412は、タイミングt36において爆弾キャラクタの表示が開始される変形例を、図413は、タイミングt38、タイミングt40、タイミングt42において爆弾キャラクタの表示が開始される変形例を、それぞれ示している。
なお、仮停止ハズレ後復活演出が成功した場合、「勝利の予感!」というセリフ画像が表示されたタイミングで、仮停止表示されている装飾図柄の表示態様を、ハズレを示す表示態様から大当りを示す表示態様へと変化させるとよい。あるいは、「勝利の予感!」というセリフ画像が表示されたタイミングから所定秒数経過後(例えば1秒後)のタイミングで、大当りを示す表示態様へと変化させてもよい。
図411~図415を参照して示した実施形態においては、左装飾図柄~右装飾図柄のハズレを示す態様での仮停止後、背景画像の視認性の低下が開始するまでの期間、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)の開始と同時に爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始したり、これらの期間内においてセリフ画像の表示を開始したり、これらの期間の終了と同時にセリフ画像による大当りか否かの報知を行うようにしていた(復活演出失敗時)が、これらの実施形態を変形して、ある期間の途中において、爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始したり、ある期間の終了と同時に爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始したり、ある期間の途中において、セリフ画像による大当りか否かの報知を行うようにしてもよい。
例えば、第1期間の途中であるタイミングt37において爆弾キャラクタとセリフ画像の表示を開始し、第2期間の開始タイミングであるタイミングt38においてセリフ画像による大当りか否かの報知を行うようにしてもよい。また、例えば、第2期間内において、爆弾キャラクタの表示の開始と爆弾キャラクタの移動とセリフ画像の表示による大当りか否かの報知とが行われるようにしてもよい。
爆弾キャラクタとセリフ画像の表示優先度は背景隠蔽画像の表示優先度よりも高い。一方、爆弾キャラクタとセリフ画像の表示優先度は第4図柄や保留数表示画像の表示優先度よりも低い。
仮停止ハズレ後復活演出の結果が失敗だった場合に、再度、仮停止ハズレ後復活演出が実行されるようにしてもよい。例えば、図411(c)に示す実行態様で失敗となった場合には、図412(c)~図412(f)、図413(c)~図413(h)に示すいずれかの態様で再度復活演出を実行するようにしてもよい。同様に図412(c)に示す態様で失敗となった場合でも、図413(c)~図413(h)に示す態様で再度、仮停止ハズレ後復活演出を実行するようにしてもよい。
このように、仮停止ハズレ後復活演出において一度失敗の結果が表示されたのちにおいて、最終的に仮停止ハズレ後復活演出が成功となり、特別抽選の結果が当たりであることが遊技者に示される場合があるように、仮停止ハズレ後復活演出を複数回実行可能に構成してもよい。
このように、装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止表示された場合でも、その後、背景画像の切り替え時に仮停止ハズレ後復活演出が実行されて、大当りの結果となる場合があるため、変動表示の最終盤まで大当りへの期待感を遊技者に抱かせることができる。
特に、背景隠蔽画像が表示されていることで表示領域における表示内容がシンプルとなっているため、この状態で仮停止ハズレ後復活演出が実行されたり、仮停止ハズレ後復活演出の結果が成功となり大当りが発生することが報知されることで、遊技者に大きな驚きや喜びを感じさせることができる。
特殊リーチ背景画像の視認性が徐々に低下していく期間(第1期間)において、仮停止ハズレ後復活演出が行われる場合には、装飾図柄がハズレを示す態様で仮停止されて残念に感じた気持ちを持続させず、大当りへの期待感を煽ることができる。
特殊リーチ背景画像が視認不能な期間(第2期間)において、仮停止ハズレ後復活演出が行われる場合には、仮停止ハズレ後復活演出の視認性が高いため、仮停止ハズレ後復活演出が実行されたことに遊技者が気が付きやすく、仮停止ハズレ後復活演出が実行されていることを遊技者が見落とすことを防止できる。
通常背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)や通常背景画像が視認容易な期間(第4期間)において、仮停止ハズレ後復活演出が行われる場合には、通常背景画像が見えて、特別抽選の結果がハズレだと思わせておいて大当りになる場合があるので遊技者を興奮させることができる。
図397(b)を参照して示したように第1期間~第4期間の長さを長くすることで、これらの効果をより効果的なものとすることができる。
なお、第1期間~第4期間の長さを長くすることで、ある期間において、複数回の仮停止ハズレ後復活演出が実行されるようにしてもよい。
図411~図415を参照して仮停止ハズレ後復活演出にかかる実施形態を示したが、上述した他の実施形態と組み合わせてもよい。
図388~図415を参照して、「敵戦車破壊リーチ」演出についての実施形態とその変形例を示したが、本明細書に記載される他の実施形態(例えば後述する「巨大戦車リーチ」演出)に対して、「敵戦車破壊リーチ」演出についての実施形態やその変形態様を適用してもよい。
以下に、図388~図400等を参照して説明した実施形態を変形した実施形態について説明する。本実施形態における特殊なリーチ演出である「巨大戦車リーチ」においては、特殊リーチ背景画像Bに代えて、特殊リーチ背景画像Aが表示される。また、攻撃ボタン3710に代えて、ミッションボタン3700の操作が有効となる。また、特殊リーチ背景画像が表示されている期間において、保留画像の表示が行われない。
図416(a)は本実施形態におけるタイミングt10からタイミングt45の期間にかけての演出例を示すタイムチャートである。なお、当該保留画像と保留画像の表示態様と特殊リーチ中の演出態様(背景画像や敵戦車の態様等)以外については、基本的に図397(a)等を参照して示した実施形態と同じ演出態様であるので、これらについての説明は省略する。
図417は、「巨大戦車リーチ」演出開始時の表示例を示している。図417(a)~図417(g)に示す表示例は、図398(a)~図398(g)に示す表示例にそれぞれ対応するものであって、その表示タイミング等も、図398(a)~図398(g)を参照して示した演出例と同じである。
図418は、「巨大戦車リーチ」終盤(大当り時)の表示例を示している。図418(a)~図418(g)に示す表示例は、図399(a)~図399(g)に示す表示例にそれぞれ対応するものであって、その表示タイミング等も、図399(a)~図399(g)を参照して示した演出例と同じである。
図419は、「巨大戦車リーチ」終盤(ハズレ時)の表示例を示している。図419(a)~図419(g)に示す表示例は、図400(a)~図400(g)に示す表示例にそれぞれ対応するものであって、その表示タイミング等も、図400(a)~図400(g)を参照して示した演出例と同じである。
図416~図419に示すように、本実施形態における「巨大戦車リーチ」においては、表示される敵戦車の画像が「敵戦車破壊リーチ」とは異なっている。また、背景画像として、特殊リーチ背景画像Aが表示される。また、攻撃ボタン3710ではなく、ミッションボタン3700の操作が有効となる。また、「巨大戦車リーチ」中には当該保留画像や保留画像が表示されない。
本実施形態における「巨大戦車リーチ」は、図397~図400等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」よりも、リーチ演出が実行されたときの大当り期待度が高い。例えば、「敵戦車破壊リーチ」の期待度は10%、「巨大戦車リーチ」の期待度は50%である。
図418、図419を参照して示したように「巨大戦車リーチ」中には当該保留画像や保留画像を表示しないようにしたが、当該保留画像については表示し、保留画像については表示しないようにしてもよい。
このような構成とすることで、当該保留画像によって示される期待度を「巨大戦車リーチ」中も遊技者が認識することができる。また、期待度が非常に高い「巨大戦車リーチ」の実行中には、遊技者は保留数を増やすことや現在の変動表示以降に行われる変動表示の期待度については基本的には考慮しない(例えば、第3保留表示領域に緑色の保留画像が表示されていたとしても、遊技者が気にするのは「巨大戦車リーチ」の結果の方である)。そのため、保留画像を表示しないようにすることで、表示領域の表示内容をシンプルなものとすることができ、遊技者を「巨大戦車リーチ」に集中させることができる。
図397、図416を参照して、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」が同じタイミングで、リーチ演出となる例を示したが、「巨大戦車リーチ」が発生する場合には、「敵戦車破壊リーチ」が発生する場合と比べて、通常背景画像が表示される時間を長くしてもよい。例えば、通常背景画像が表示される時間が5秒長くされ、タイミングt15において、リーチ状態が発生し、タイミングt21において、通常背景画像Aが特殊リーチ背景画像Aに切り替えられて「巨大戦車リーチ」が開始されるようにしてもよい。
図397、図416を参照して示した実施形態において、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とでは、リーチ演出が実行されている長さは同じであるが、リーチ演出が実行されている長さを異なったものとしてもよい。例えば、「巨大戦車リーチ」の方が「敵戦車破壊リーチ」よりも長い時間を要するようにしてもよいし、「巨大戦車リーチ」の方が「敵戦車破壊リーチ」よりも短い時間でリーチ演出が終了するようにしてもよい。
所定の期待度以上であることを示す当該保留画像(例えば、赤色の当該保留画像か金色の当該保留画像)が表示されている場合には、必ず「巨大戦車リーチ」が発生するようにしてもよい。一方、所定の期待度未満であることを示す当該保留画像(例えば、白色の当該保留画像か緑色の当該保留画像)が表示されている場合には、「巨大戦車リーチ」が発生する、「敵戦車破壊リーチ」が発生する、いずれのリーチも発生しない、のいずれかの演出態様となるようにするとよい。
「敵戦車破壊リーチ」において、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを採用してもよい点を示したが、「巨大戦車リーチ」においても、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のいずれかを採用してもよい。
例えば、「巨大戦車リーチ」において爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において黒色の背景隠蔽画像を採用して、背景隠蔽画像が異なるようにしてもよい。あるいは、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」において、同じ背景隠蔽画像(例えば、両方とも黒色の背景隠蔽画像)を用いてもよい。
図416(b)、図416(c)は、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間である第1期間、背景画像が視認不能な期間である第2期間、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間の長さ(具体的には2秒間)の長さを同一とするのではなく異なったものとなるように、図416(a)に示した実施形態を変形した複数の実施形態(変形例01~変形例12)を示している。なお、これらの実施形態においても、図397(b)、図397(c)を参照して示した実施形態と同様の効果を奏する場合がある。
このように、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)は、特殊リーチ背景画像の表示中、保留画像が表示されない。一方、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)は、特殊リーチ背景画像の表示中、保留画像が表示される。このようにリーチの種類に応じて、保留画像が表示されない場合と表示される場合とを設けることで、表示内容を多様化できる。
例えば、保留画像が表示されないことで、戦車を用いた演出に遊技者の意識を集中させることができる。一方、保留画像が表示されることで、ハンドル302を操作するか否かを遊技者が意思決定できる。また、当該保留画像が表示されている場合には、大当りの期待度がどの程度であるかを遊技者は知ることができる。
「巨大戦車リーチ」における背景画像の視認態様としては、図416(a)に示した実施形態、図416(b)、図416(c)に示した変形例の実施形態を採用してもよい。なお、タイムチャートの示す内容については図397を参照して示したものと一部を除き同じである。
また「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認態様としては、図397(a)に示した実施形態、図397(b)、図397(c)に示した変形例の実施形態を採用してもよい。
また、図416に示した実施形態や変形例のいずれかを採用した「巨大戦車リーチ」と、図397に示した実施形態や変形例のいずれかを採用した「敵戦車破壊リーチ」が実行されうるように構成してもよい。
例えば、「巨大戦車リーチ」において、図416(b)に示した変形例01を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において、図397(b)に示した変形例02を採用してもよい。
図416を参照して示した実施形態や変形例においても、図397を参照して示した実施形態や変形例と同様の効果を奏することができる。
図416(b)に示した変形例01と図397(b)に示した変形例02のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(1秒間)よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、それまで表示されていなかった保留画像がゆっくりと表示される。
図416(b)に示した変形例01と図397(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)と同じ長さとしてもよい。
このような構成によれば、表示処理を簡略化できる。
図416(b)に示した変形例02と図397(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(1秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間(3秒間)よりも短くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、それまで表示されていなかった保留画像が短期間に急速に視認可能となる。
第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)終了時の背景画像の切り替え時の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)終了時の背景画像の切り替え時よりも、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間を長くしていることで、久しぶりに表示された保留画像に遊技者の目が行き、保留数に対して遊技者の意識を高めることができる。これにより、遊技球の発射を行うか否かを遊技者が判断することが可能となる。
特に、第1リーチ演出の方が、変動表示が開始されてからの時間経過が長いこと、大当りの期待度が高いことから、遊技者が保留数への意識を薄れがちであるが、このような表示方法を採用することで、保留数への意識を取り戻すことができ、リーチ演出中は休止していた遊技球の発射への意識を高めることができる。
図416(b)に示した変形例02と図397(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(3秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)よりも長くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、それまで視認不能または視認困難であった保留画像が明確な状態で相対的に長い期間表示されるため、遊技球の発射行為をすることを遊技者が思い出すことができる。また、特別抽選の結果がハズレとなってしまい、ショックを受けてしまう遊技者も発生しうるおそれがあるが、次回以降の装飾図柄の変動表示へと遊技者が気持ちを切り替える時間を確保することができる。
図416(b)に示した変形例01と図397(b)に示した変形例01のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)と同じ長さとしてもよい。
このような構成によれば、表示処理を簡略化できる。
図416(b)に示した変形例01と図397(b)に示した変形例02のように、「巨大戦車リーチ」において、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(1秒間)を、「敵戦車破壊リーチ」において、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間が終了した後の第4の期間(3秒間)よりも短くしてもよい。
このような構成によれば、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の方が、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)と比べて、リーチ演出の終了時に、装飾図柄が仮停止される時間を短くすることができる。
なお、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで第4期間の長さを異なったものとしたり、同じものとしたりするための手法としては、図416や図397に示した実施形態や変形例において、装飾図柄が変動停止するタイミングを、タイミングt44からタイミングt43やタイミングt45に変形することでも実現できる。
図397等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」において、装飾図柄の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも高くしてもよい。例えば、タイミングt10からタイミングt44の期間において、装飾図柄の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも高くするとよい。
このような構成とすることで、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、装飾図柄が常に視認可能となる。
なお、リーチ時装飾図柄と通常装飾図柄とは、次回の変動表示の開始時などの適宜のタイミングで切り替えるとよい。
このように、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)においては第2期間において装飾図柄を視認不能とし、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)においては第2期間において装飾図柄を視認可能としてもよい。
相対的に期待度が高い第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)においては、装飾図柄がハズレの態様で仮停止表示された場合でも、第2期間において、装飾図柄が視認不能となるため、ハズレの結果となったことにより遊技者が感じるショックを和らげることができる。
一方、相対的に期待度が低い第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)においては、装飾図柄がハズレの態様で仮停止表示されて、第2期間において、装飾図柄が視認可能であっても、遊技者はそこまでのショックは感じず、むしろ、装飾図柄が継続して視認可能とされていることで、次の装飾図柄の変動へと気持ちをスムーズに切り替えることができ、装飾図柄の変動のテンポを阻害しない。
「巨大戦車リーチ」の、例えば、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間、「敵戦車破壊リーチ」の、「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われる第3の期間において通常装飾図柄を同じ位置および同じ大きさで仮停止表示する実施形態を示したが、「敵戦車破壊リーチ」の第3期間における通常装飾図柄の仮停止表示態様として他の態様を採用してもよい。
例えば、第3期間内において、通常装飾図柄を同じ位置に表示するものの大きさを小さく変化させてもよい。あるいは、第3期間内において、通常装飾図柄の位置を変化させて表示するものの大きさは同じ大きさとしてもよい。あるいは、第3期間内において、通常装飾図柄の位置を変化させるとともに、通常装飾図柄の大きさを小さく変化させてもよい。
なお、同じ位置というのは厳密には所定周期で揺れて表示される通常装飾図柄の平均的な位置を意味するものとするとよい。
「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」の双方ともリーチ演出が終了(各リーチの特殊リーチ背景画像の終了)したのち、第3期間からは装飾図柄として、同じ通常装飾図柄が表示される。また、通常装飾図柄の仮停止する位置も同じである。なお、「巨大戦車リーチ」における第3の期間は爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を採用した表示が行われ、「敵戦車破壊リーチ」における第3の期間は「巨大戦車リーチ」とは異なる黒色の背景隠蔽画像を採用した表示が行われている。
このような構成とすることで、演出表示の内容や期待度が異なる第1リーチと第2リーチの終了後において、通常装飾図柄が同じ演出態様で遊技者に視認されるため、遊技者の意思を次回以降の変動に向けさせることができる。
図402を参照して、「敵戦車破壊リーチ」が実行される場合に帯状先読み演出画像の表示を行う例を示したが、「巨大戦車リーチ」が実行される場合においても同様に帯状先読み演出画像の表示を行うようにしてもよい。
また、図402を参照して示した実施形態における背景隠蔽画像が表示されたときの帯状先読み演出画像の表示態様を、「巨大戦車リーチ」における帯状先読み演出画像の表示態様として採用することができる。例えば、背景隠蔽画像よりも表示優先度を高くして第1の期間から第3の期間においても帯状先読み演出画像の表示に影響がないようにしたり、背景隠蔽画像よりも表示優先度を低くして第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3の期間で視認性が向上するようにしてもよい。あるいは、背景隠蔽画像の表示中に帯状先読み演出画像の表示を中止(第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3・4の期間でも視認不能とされる)してもよい。
帯状先読み演出画像の表示態様として、背景隠蔽画像よりも表示優先度を高くして第1の期間から第3の期間においても帯状先読み演出画像の表示に影響がないようにする態様、背景隠蔽画像よりも表示優先度を低くして第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3の期間で視認性が向上するようにする態様、背景隠蔽画像の表示中に帯状先読み演出画像の表示を中止(第1の期間では帯状先読み演出画像の視認性が低下し、第2の期間においては視認不能とされ、第3・4の期間でも視認不能とされる)される態様、の3つの態様を示したが、「巨大戦車リーチ」における帯状先読み演出画像の表示態様として、これらのうちのいずれか1つの表示態様を採用し、「敵戦車破壊リーチ」における帯状先読み演出画像の表示態様として、これらのうちのいずれか1つの表示態様を採用してもよい。
このように異なる種類のリーチであっても、先読み演出画像の表示態様として、同じ表示態様を採用することで、演出処理が共通化され、表示処理や開発工数を簡素化できる。
一方、リーチの種類によって、先読み演出画像の表示態様として、異なる表示態様を採用することで、演出態様を多様化できる。
図405~図408を参照して、「敵戦車破壊リーチ」において、戦車役物3770を所定の発光色で発光させたり、待機位置と移動位置との間を移動させる実施形態やその変形例を示したが、「巨大戦車リーチ」において、「敵戦車破壊リーチ」における実施形態やその変形例を採用して、戦車役物3770を所定の発光色で発光させたり、待機位置と移動位置との間を移動させるようにしてもよい。
すなわち、「巨大戦車リーチ」における戦車役物3770の発光態様として、図406、図407に示したいずれかの発光態様を採用してもよい。同様に、戦車役物3770の動作態様として、図408に示したいずれかの動作態様を採用してもよい。
このように異なる種類のリーチであっても、可動装飾部材(戦車役物3770)の発光態様や移動態様として、同じ態様のものを採用することで、演出処理が共通化され、表示処理や開発工数を簡素化できる。
一方、リーチの種類によって、可動装飾部材(戦車役物3770)の発光態様や移動態様として、異なる態様のものを採用することで、演出態様を多様化できる。
可動装飾部材の例として戦車役物3770を示したが、同様の機能を有する他の可動装飾部材を遊技盤5に1つ以上設けてもよい。例えば、表示領域の上方、右方、左方を待機位置とし、表示領域の中央部付近を移動位置とする計3つの可動装飾部材を設けてもよい。可動装飾部材を複数設けた場合には、戦車役物3770と同じタイミングで発光させたり移動させてもよいし、戦車役物3770とは異なるタイミングで発光あるいは移動させてもよい。すなわち他の可動装飾部材においても、図406~図408に示したいずれかの発光態様や動作態様を採用することができる。
また、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、他の可動装飾部材の発光態様や移動態様を異ならせてもよく、この場合も、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、それぞれ図406~図408に示したいずれかの発光態様や動作態様を採用することができる。
発光可能な装飾部材の例として、戦車役物3770を示したが、扉枠3や遊技盤5に発光可能な装飾部材を設けてもよい。扉枠3に設けた装飾手段(例えば、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550など)や遊技盤5に設けた装飾部材は、戦車役物3770と同じタイミングで発光させてもよいし、戦車役物3770とは異なるタイミングで発光させてもよい。すなわち扉枠3に設けた発光可能な装飾手段や遊技盤5に設けた発光可能な装飾部材においても、図406~図408に示したいずれかの発光態様を採用することができる。
また、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、扉枠3に設けた装飾手段や遊技盤5に設けた装飾部材の発光態様を異ならせてもよく、「巨大戦車リーチ」と「敵戦車破壊リーチ」とで、それぞれ図406~図408に示したいずれかの発光態様を採用することができる。
図406~図407を参照して、「敵戦車破壊リーチ」において、当該保留画像の表示態様についての実施形態やその変形例を示したが、「巨大戦車リーチ」においても、「敵戦車破壊リーチ」における実施形態やその変形例における当該保留画像の表示態様のうちのいずれかを採用して、当該保留画像の表示を行うようにしてもよい。
例えば、「巨大戦車リーチ」において、図406(b)に示す変形例01を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において、図406(a)に示す実施形態を採用してもよい。
このように期待度が相対的に高い「巨大戦車リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定した段階で速やかに当該保留画像を通常の態様に戻すことで、高期待度であったのにハズレの結果となってしまった遊技者のショックを和らげることができる。
一方、期待度が相対的に低い「敵戦車破壊リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定したとしても当該保留画像を赤色のまま表示することで、どのような期待度の下で変動表示が行われたのかを遊技者に印象付けることができ、次回以降の変動表示において同様の演出状況となったときの参考とさせることができる。
あるいは、「巨大戦車リーチ」において、図406(a)に示す実施形態を採用し、「敵戦車破壊リーチ」において、図406(b)に示す変形例01を採用してもよい。
このように期待度が相対的に高い「敵戦車破壊リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定したとしても当該保留画像を当該保留画像を赤色のまま表示することで、高期待度であったにも関わらず特別抽選の結果がハズレの結果となってしまった事実を明確に認識させ、次回以降の変動表示に向けて、遊技者の気持ちを発奮させることができる。
一方、期待度が相対的に低い「敵戦車破壊リーチ」においては、特別抽選の結果がハズレとなったことが確定した段階で速やかに当該保留画像を通常の態様に戻すことで、もともと相対的に期待度が低く大当りの結果となりにくかったリーチ演出から、次回の変動表示へ遊技者の気持ちをスムーズに切り替えさせることができる。
当該保留画像の表示態様について、「巨大戦車リーチ」における実施形態と「敵戦車破壊リーチ」における実施形態とでいずれの実施形態あるいは変形例を採用するかは、このような効果の優先度を考慮して、適宜組みあわせて採用するとよい。
本実施形態における「巨大戦車リーチ」の大当り期待度を、図397~図400等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」の大当り期待度よりも低くしてもよい。
上述した例に限らず、図397等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」にかかる実施形態に対して適用した変形例を、図416等を参照して示した「巨大戦車リーチ」にかかる実施形態に対して適用して新たな実施形態としてもよい。
このように、第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示A」という場合がある)が行われる。
また、第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示B」という場合がある)が行われる。
図306、図307に示したように、通常状態において大当りが発生したときに、その後の遊技状態が、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態である時短状態、非時短確変状態、時短付きの確変状態(確変時短状態)となる場合がある。以下に示す有利な状態とは、当該状態のうち、時短状態と確変時短状態のことをいう。
なお、図306、図307を参照して示したように、特別抽選結果として「時短付きハズレ」が発生した場合や、ハズレの特別抽選結果が所定回数連続して発生した場合に、時短状態を発生させる構成としてもよい。
有利な状態において、遊技者はハンドル302を大きく回転させて遊技領域の右側の領域に向けて遊技球を打ち込む動作(以下、「右打ち」という場合がある)を行って、遊技領域の右側に設けられた始動口(例えば、第二始動口2004)に遊技球を入賞させる。
また、有利な状態中に大当りが発生しその後も有利な状態が継続された場合には、その間の大当りや小当りによる出玉数が、周辺制御基板1510において加算されて記憶される。
また、有利な状態においては、遊技者に有利な状態となっていることを示す通常背景画像Cが、通常背景画像AやBに代えて表示される。
このような有利な状態は、所定の条件が満たされることで終了する。具体的には、有利な状態が開始された後、装飾図柄が大当りとならずに所定回数ハズレの結果が連続して表示されること(特別抽選結果が所定回数連続してハズレの結果となること)を条件として終了する。例えば、確変時短状態において、ハズレが100回連続することで、確変時短状態が終了する。なお、時短状態についても、ハズレが所定回数(例えば100回)連続することで終了するようにしてもよい。また、確変時短状態を毎ゲームの変動開始時に終了させるか否かの抽選を行う所謂転落タイプにおいて、当該終了させる抽選に当選した場合を所定の条件が満たされたとしてもよい。
このように所定の条件が満たされることで有利な状態が終了するが、有利な状態が終了するタイミング(具体的には、ハズレが所定回数(例えば100回)連続することで終了する場合には100回目の変動中、転落タイプにおいては転落抽選に当選した変動中)においては、通常背景画像Cを通常背景画像Aや通常背景画像Bに切り替えるとともに、大当りや有利な状態中において、遊技者に払い出された遊技球の合計数が表示される。
図420は右打ち終了時に表示される画像を示している。図420(a)は右打ち終了時背景隠蔽画像Aを、図420(b)は右打ち終了時背景隠蔽画像Bを、図420(c)は右打ち終了時背景隠蔽画像Cを示している。これらの画像は爆弾キャラクタが身に着けているサングラスをモチーフとしたものである。
図420(d)は右打ち状態である「ダイナマイトタイム」が終了したこと、連チャン回数(13回)、遊技者に払い出された遊技球の数(14125球)を示す遊技結果画像を示している。
右打ち終了時の演出態様を、図421に示すタイムチャート、図423に示す表示例を参照して説明する。
図421(a)においては、タイミングt0からタイミングt7にかけて、有利な状態である確変時短状態での99回目の装飾図柄の変動表示が行われる。なお、確変時短状態中に表示される装飾図柄は右打ち中装飾図柄である。
その後、タイミングt8からタイミングt24にかけて確変時短状態での100回目の装飾図柄の変動表示が行われる。なお、本タイムチャートは、100回目の装飾図柄の変動表示の結果がハズレである演出例を示している。
図423(a)は、タイミングt14からタイミングt16にかけての期間における表示例を示している。通常背景画像Cの手前側に右打ち中装飾図柄が仮停止された表示状態を示している。
タイミングt16からタイミングt17にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示される。図423(b)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示された状態を示している。
タイミングt17からタイミングt18にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示される。図423(c)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示された状態を示している。
タイミングt18からタイミングt20にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Cが表示される。図423(d)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Cが表示された状態を示している。
タイミングt18からタイミングt20にかけては、「ダイナマイトタイム終了」、「13体撃破」、「14125獲得」といった右打ち中の遊技結果を示す遊技結果画像が表示される。なお、「ダイナマイトタイム終了」との表示によって確変時短状態が終了することが示される。また、「13体撃破」との表示によって、連チャン回数が13回であったことが示される。また、「14125獲得」との表示によって右打ち中に大入賞口2005に遊技球が入賞して払い出された遊技球数が14125球であったことが遊技者に示される。
また、右打ち終了時背景隠蔽画像Cが表示されており背景画像が視認不能な第2期間中のタイミングt19において、背景画像が通常背景画像Cから通常背景画像Aへと切り替えられる。なお、タイミングt18やタイミングt20において切り替えてもよい。
タイミングt20からタイミングt21にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示される。図423(e)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Bが表示された状態を示している。このとき、背景画像は通常背景画像Aへと変更された状態となっている。また、装飾図柄は、通常装飾図柄へと変更されている。
タイミングt21からタイミングt22にかけて、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示される。図423(f)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示された状態を示している。
タイミングt22からタイミングt24にかけて、通常装飾図柄が仮停止表示される。図423(g)は、右打ち終了時背景隠蔽画像Aが表示されなくなった状態を示している。
その後、タイミングt24からタイミングt25にかけて、装飾図柄が停止表示される。図423(h)は、通常装飾図柄が停止表示された状態を示している。
タイミングt25から、装飾図柄の新たな変動表示が開始されるが、このとき、背景画像は通常背景画像Aに、装飾図柄は通常装飾図柄に変更されている。また、確変時短状態から通常状態へと遊技状態が変更されたことにより、大当りと判定される確率も1/30から1/300へと変更されている(図306、図307参照)。
このように右打ち終了時背景隠蔽画像の表示時には、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とが設けられている。
なお、確変状態での100回目の変動表示の結果が大当りであった場合には、右打ち終了時背景隠蔽画像の表示は行わずに、大当りを示す態様で装飾図柄を停止表示させる。
このとき、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出を実行してもよい。
図421(b)、図421(c)、図421(d)は、それぞれ、図421(a)を参照して示した実施形態において、右打ち終了時背景隠蔽画像を表示するタイミングを変形させた実施形態をそれぞれ示している。
例えば、図421(c)に示したタイムチャートにおいては、タイミングt24において、右打ち終了時背景隠蔽画像Aの表示の終了と、装飾図柄の変動表示の停止が同時に行われる。
図422(b)、図422(c)は、右打ち終了時背景隠蔽画像A、右打ち終了時背景隠蔽画像B、右打ち終了時背景隠蔽画像Cの表示時間や表示タイミングを変形した例(変形例01~変形例12)を示している。
このような表示を行うことで、右打ち状態の終了時に、連チャン回数(連続して大当りが発生した回数)と、獲得した遊技球の個数を遊技者は知ることができる。
また、通常背景画像A~通常背景画像Cが表示されていない状態で、連チャン回数や獲得した遊技球の個数が表示された表示領域をスマートフォンやデジタルカメラなどの携帯端末によって写真に撮ることができる。
また、このような表示を行っている裏で、背景画像や装飾図柄を確変時短状態や時短状態中のものから通常状態のものへとスムーズに切り替えることができる。
右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)をよりも短くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例04における第2期間の長さは、図416、図397に示す変形例03における第2期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)と「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第2期間の長さと、図416、図397に示す変形例01における第2期間の長さとは同じである。
右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも長くしてもよい。なお、右打ち終了時における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、当該変動(つまり、有利な状態が終了する最終変動)における変動時間の半分以上の時間をかけて行うようにしてもよい。この変動時間の半分以上の時間は、全変動パターンの最短時間よりも長い時間としてもよい。
例えば、図422に示す変形例03における第2期間の長さは、図416、図397に示す変形例04における第2期間の長さよりも長くなっている。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例02における第3期間の長さは、図416、図397に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第3期間の長さと、図416、図397に示す変形例01における第3期間の長さとは同じである。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第3期間の長さは、図416、図397に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第4期間の長さは、図416、図397に示す変形例02における第4期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第4期間の長さと、図416、図397に示す変形例01における第4期間の長さとは同じである。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例02における第4期間の長さは、図416、図397に示す変形例01における第4期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時に表示される背景画像と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのちに表示される背景画像が、共に通常背景画像Aである演出例を示したが、右打ち終了時に表示される背景画像と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのちに表示される背景画像とを異なったものとしてもよい。
例えば、右打ち終了時に通常背景画像Bを表示し、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのち、通常背景画像Aを表示するようにしてもよい。あるいは、右打ち終了時に通常背景画像Aを表示し、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」がハズレで終了したのち、通常背景画像Bを表示するようにしてもよい。
右打ち終了時に通常背景画像Cに代えて、通常背景画像Aが表示される例を示したが、通常背景画像Cに代えて、通常背景画像Aまたは通常背景画像Bのうちのいずれか一方がランダムに表示されるようにしてもよい。
また、右打ち中の背景画像についても、通常背景画像Cに加えて、通常背景画像C以外の他の態様の背景画像(例えば爆弾キャラクタの態様やセリフの態様が異なった態様の背景画像)が右打ち中の背景画像としてランダムに表示されるようにしてもよい。
また、右打ち終了に合わせて、通常背景画像Cに代えて、通常背景動画像Aあるいは通常背景動画像Bを表示してもよい。このとき、通常背景動画像Aあるいは通常背景動画像Bについては、動画像の最初(図391(a)や図391(d)に示す表示状態)から表示を行うとよい。
なお、右打ち中に、右打ち中専用の背景動画像の表示をおこなってもよい。
図420を参照して、右打ち終了時背景隠蔽画像の例を示したが、他の表示態様の背景隠蔽画像を右打ち終了時背景隠蔽画像として採用してもよい。例えば、黒色の背景隠蔽画像、白色の背景隠蔽画像、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像のうちの1つを右打ち終了時専用の背景隠蔽画像として用いるようにしてもよい。
図423を参照して示した実施形態においては、第2期間(タイミングt18からタイミングt20)において遊技結果画像を表示する例を示したが、第1期間や第3期間にといて、遊技結果画像を表示してもよい。この場合、右打ち終了時背景隠蔽画像の移動に合わせて、表示領域の左右から、遊技結果画像を移動させることで、表示領域に遊技結果画像を出現させたり、表示領域から遊技結果画像を消去したりするとよい。
右打ち終了時の装飾図柄の変動表示においては、リーチ態様が発生する場合とリーチ態様が発生しない場合のいずれにおいても、特別抽選の結果がハズレである場合は、背景隠蔽画像の表示が行われる。一方、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」では、リーチ態様が発生することに伴って、背景隠蔽画像の表示が行われる。
図406等を参照して、「敵戦車破壊リーチ」の実行時に背景隠蔽画像を表示する前後において、当該保留画像の表示態様を維持する(例えば、赤色の当該保留画像を赤色のまま表示する)ようにしたり、表示態様を変更させる(例えば、赤色の当該保留画像を通常の保留画像(白色の保留画像)に変更して表示する)ようにしてもよいことを示した(なお、「巨大戦車リーチ」においても同様の表示を行ってもよい)。
一方、所定回数(例えば100回)の装飾図柄の変動表示が実行されることで右打ち状態が終了して通常状態となる際に、右打ち終了時背景隠蔽画像がされるが、このとき、右打ち終了時背景隠蔽画像の終了後に表示されている保留画像については、通常の保留画像(白色の保留画像)が表示されるようにするとよい。
なお、右打ち終了後に表示されることとなる保留画像については、通常の保留画像(白色の保留画像)で表示しておき、通常の保留画像と比べて期待度が高いことを示す態様の保留画像(赤色の保留画像や金色の保留画像)を表示しないようにしておくとよい。
右打ち状態の終了時に右打ち終了時背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像Aや通常背景画像Bが徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、保留画像を他の保留画像へ変化させないようにするとよい。
同様に、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」の実行時に背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、保留画像を他の態様の保留画像へ変化させないようにするとよい。
このような構成とすることで、保留画像の態様が変化して、示される期待度が変化したことを遊技者が見落とすという事態の発生を防止することができる。
図402等を参照して、「敵戦車破壊リーチ」の実行時に背景隠蔽画像を表示する前後において、帯状先読み演出画像の表示態様を維持するようにしたり、帯状先読み演出画像の表示態様を維持せずに終了するようにしてもよいことを示した(なお、「巨大戦車リーチ」においても同様の表示を行ってもよい)。
一方、所定回数(例えば100回)の装飾図柄の変動表示が実行されることで右打ち状態が終了して通常状態となる際に、右打ち終了時背景隠蔽画像がされるが、このとき、右打ち終了時背景隠蔽画像の終了後に帯状先読み演出画像が表示されないようにするとよい。あるいは、右打ち状態が終了する変動表示では、帯状先読み演出画像が表示されないようにしてもよい。
帯状先読み演出画像は始動入賞時の先読み処理によって、実行するか否かが決定されるが、有利な状態が終わる所定回数前の変動表示の開始以降に発生した始動入賞については、帯状先読み演出画像の表示を開始しないようにするとよい。例えば、96~100回目の変動表示が行われているときに発生した保留については、帯状先読み演出画像の表示を開始しないようにするとよい。
右打ち状態の最後(100回目)となる装飾図柄の変動時において、特別抽選の結果が大当りであった場合には、サングラス等からなる背景隠蔽画像が表示されている期間(第1期間~第3期間)や背景隠蔽画像の表示後の期間(第4期間)において、大当たりが発生することを告知する大当り告知画像を表示してもよい。
図421を参照して示した実施形態を、大当りが発生することを告知する大当り告知画像を表示するように変形した実施形態を、図424を参照して説明する。
図424(a)は、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止されたタイミングであるタイミングt14から第1期間の開始タイミングであるタイミングt16の期間において、大当り告知画像が表示される実施形態を示している。
図424(a)を参照して示した実施形態において、大当り告知画像を表示する期間を変形した変形例(変形例01~変形例14)を、図424(b)を参照して以下に説明する。
変形例01においては、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止されたタイミングであるタイミングt14から第1期間の終了タイミングであるタイミングt18の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例02においては、タイミングt14から第2期間の終了タイミングであるタイミングt20の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例03においては、タイミングt14から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例04においては、タイミングt14から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例05においては、第1期間の開始タイミングであるタイミングt16から第1期間の終了タイミングであるタイミングt18の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例06においては、タイミングt16から第2期間の終了タイミングであるタイミングt20の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例07においては、タイミングt16から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例08においては、タイミングt16から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例09においては、第2期間の開始タイミングであるタイミングt18から第2期間の終了タイミングであるタイミングt20の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例10においては、タイミングt18から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例11においては、タイミングt18から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例12においては、第3期間の開始タイミングであるタイミングt20から第3期間の終了タイミングであるタイミングt22の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例13においては、タイミングt20から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
変形例14においては、第4期間の開始タイミングであるタイミングt22から第4期間の終了タイミングであるタイミングt24の期間において、大当り告知画像が表示される。
大当り告知画像の表示を開始するタイミングとして、左装飾図柄~右装飾図柄が仮停止されたタイミングであるタイミングt14、第1期間の開始タイミングであるタイミングt16、第2期間の開始タイミングであるタイミングt18、第3期間の開始タイミングであるタイミングt20、第4期間の開始タイミングであるタイミングt22を示したが、これらの期間内における所定のタイミングを大当り告知画像の表示を開始するタイミングとしてもよい。
例えば、タイミングt15、タイミングt17、タイミングt19、タイミングt21、タイミングt23を大当り告知画像の表示を開始するタイミングとしてもよい。
また、大当り告知画像の表示を終了するタイミングとして、第1期間の開始タイミングであるタイミングt16、第1期間の終了タイミングであるタイミングt18、第2期間の終了タイミングであるタイミングt20、第3期間の終了タイミングであるタイミングt22、第4期間の終了タイミングであるタイミングt24を示したが、これらの期間内における所定のタイミングを大当り告知画像の表示を終了するタイミングとしてもよい。
例えば、タイミングt15、タイミングt17、タイミングt19、タイミングt21、タイミングt23を大当り告知画像の表示を終了するタイミングとしてもよい。
このように、大当り告知画像の表示を開始するタイミングをタイミングt14からタイミングt23のいずれかのタイミングとし、大当り告知画像の表示を終了するタイミングをタイミングt15からタイミングt24のいずれかのタイミングとすることができる。
図424に示す実施形態においては、タイミングt19において、通常背景画像Cを通常背景画像Aに切り替えるようにしていたが、タイミングt19よりも前に大当り告知画像の表示が開始されていた場合には、タイミングt19以降も通常背景画像Cの表示を継続し、タイミングt25において通常背景画像Cを大当り中背景画像に変更するようにしてもよい。
大当り告知画像の表示優先度は、背景隠蔽画像や遊技結果画像の表示優先度よりも高くするとよい。また、大当り告知画像は、遊技結果画像と重なる位置に表示するとよい。大当り告知画像を動画とし、動画像の表示によって、大当り告知を行ってもよい。
変動表示の開始から、右打ち終了時の右打ち終了時背景隠蔽画像の表示が実行されるまでの期間は、変動表示の開始から、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における特殊リーチ背景隠蔽画像の表示が実行されるまでの期間よりも短くするとよい。
例えば、図421(a)に示す演出例では、変動表示が開始されたタイミングt8から8秒後のタイミングt16において、右打ち終了時背景隠蔽画像の表示が開始される。
一方、図416(a)を参照して示した「巨大戦車リーチ」や図397(a)を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」においては、変動表示の開始から36秒が経過したタイミングt36において特殊リーチ背景隠蔽画像の表示が開始される。
また、右打ち終了時(100回目の変動表示の結果がハズレの場合)には、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」を実行せず、特殊リーチ背景隠蔽画像の表示が行われないように構成するとよい。
このような構成とすることで好適な演出態様を実現できる。
このように、有利状態終了時における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示C」という場合がある)が行われる。
第1リーチ演出(「巨大戦車リーチ」)の実行時には、爆弾キャラクタ等の背景隠蔽画像を表示することで、第1リーチ演出がハズレの結果となった場合でも、キャラクタが出現する特別な演出を見ることができて、遊技者の残念な気持ちを緩和することができる。
また、第1リーチ演出における特別表示Aと右打ち終了時の特別表示Cとを比べると、特別表示Aに用いられる背景隠蔽画像と、特別表示Cに用いられる背景隠蔽画像は異なるものとなっている。これにより、遊技者が遊技状態を混同することを防止することができる。
第2リーチ演出(「敵戦車破壊リーチ」)の実行時には、黒色の背景隠蔽画像を表示することで、第2リーチ演出がハズレの結果となった場合でも、遊技者の残念な気持ちを落ち着かせることができる。
また、第2リーチ演出における特別表示Bと右打ち終了時の特別表示Cとを比べると、特別表示Bに用いられる背景隠蔽画像と、特別表示Cに用いられる背景隠蔽画像は異なるものとなっている。これにより、遊技者が遊技状態を混同することを防止することができる。
次いで、図425等を参照して、装飾図柄が一旦停止したように視認された後、再度変動して表示される疑似連演出についての実施形態を示す。
具体的には、図425、図426のタイムチャートに示したように、左右の装飾図柄が異なる数字の装飾図柄で仮停止したのち、中図柄に特殊な装飾図柄が仮停止表示される特殊図柄停止演出が行われることで、仮停止した各装飾図柄が再び下方向にスクロールして変動表示される。また、各装飾図柄が仮停止したのち再度下方向へのスクロール変動が開始された場合には、表示領域に「×2」という画像が表示される。以下、このような演出を疑似連演出という。
「×2」という画像が表示されている状態において、左右の装飾図柄が異なる数字の装飾図柄で仮停止し、中図柄に特殊な図柄が表示されることで、仮停止した装飾図柄が再び下方向にスクロールして変動する場合がある。この場合、「×2」という画像に代えて、「×3」という画像が表示される。以下、これらの「×2」、「×3」という画像を疑似連回数表示画像という。図425(b)、図426(b)は、「×2」という画像が表示された後、「×3」という画像が表示される演出例を示すタイムチャートである。
以下に、図425(b)に示すタイムチャートと、図427に示す表示例を参照して演出例を具体的に示す。タイミングt0において、装飾図柄の変動表示が開始される。
タイミングt4において、左装飾図柄が仮停止する。タイミングt6において、右装飾図柄が仮停止する。図427(a)はこのときの表示状態を示している。タイミングt8において、中装飾図柄が仮停止する。中装飾図柄には特殊な装飾図柄である「続」という漢字が付された装飾図柄が表示される。図427(b)はこのときの表示状態を示している。タイミングt10において、左~右装飾図柄が再度下方向にスクロールして変動表示される。また、疑似連回数表示画像の「×2」が表示領域の左上に表示される。図427(c)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt14において、左装飾図柄が仮停止する。タイミングt16において、右装飾図柄が仮停止する。図427(d)はこのときの表示状態を示している。なお、この図に示すように疑似連回数表示画像の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高い。タイミングt18において、中装飾図柄が仮停止する。中装飾図柄には特殊な装飾図柄である「続」という漢字が付された装飾図柄が表示される。図427(e)はこのときの表示状態を示している。タイミングt20において、左~右装飾図柄が再度下方向にスクロールして変動表示される。また、疑似連回数表示画像の「×3」が表示領域の左上に表示される。図427(f)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt25において、左装飾図柄が仮停止する。タイミングt30において、右装飾図柄が、左装飾図柄と同じ数字(数字の「2」)で仮停止して、リーチ状態が発生する。図427(g)はこのときの表示状態を示している。タイミングt37からタイミングt39の期間にかけて、疑似連回数表示画像の「×3」が徐々に半透明で視認困難となっていく。図427(h)はこのときの表示状態を示している。タイミングt40において、中装飾図柄が仮停止する。仮停止時の装飾図柄の表示態様によって特別抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを示す。タイミングt41において、左~右装飾図柄が停止表示され、タイミングt42までその状態が維持される。タイミングt42以降は、次回以降の変動表示が実行されるか、大当り遊技状態が実行される。
図425(b)を代表として、疑似連演出の演出態様を説明したが、他のタイムチャートにおいても同様の表示が行われる。
図425(a)のタイムチャートが示す演出例においては、疑似連回数表示画像として最終的に「×2」が表示されたのち、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」に発展せずに、タイミングt31において、装飾図柄がリーチハズレまたは大当りを示す態様で停止表示される。疑似連回数表示画像は、タイミングt27からタイミングt29の期間において、徐々に消去される。
なお、疑似連回数表示画像は通常背景画像よりも表示優先度が高いことで、疑似連回数表示画像によって通常背景画像の一部が視認困難もしくは視認不能とされているため、図425(a)のタイムチャートの疑似連回数表示画像が徐々に消去されることは、すなわち通常背景画像が徐々に視認可能になることと同義である。
図426(a)のタイムチャートが示す演出例においては、疑似連回数表示画像として最終的に「×2」が表示されたのち、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出に発展する。タイミングt20でリーチ発生となった以降は、図416(a)や図397(a)示した態様でリーチ演出が実行される。
図426(b)のタイムチャートが示す演出例においては、疑似連回数表示画像として最終的に「×3」が表示されたのち、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出に発展する。タイミングt30でリーチ発生となった以降は、図416(a)や図397(a)に示した態様でリーチ演出が実行される。
図426(a)、図426(b)に示す演出例においては、疑似連回数表示画像は、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出開始時に表示される背景隠蔽画像によって、視認困難または視認不能となり、この状態のときに表示が終了する。例えば、図416(a)や図397(a)に示したタイミングt13からタイミングt19にかけての期間における所定のタイミングで表示を終了するとよい。
上述したように、疑似連回数表示画像の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高く、装飾図柄よりも手前側に表示される。図427において、装飾図柄の手前側に疑似連回数表示画像が表示されていることが示されている。
また、疑似連回数表示画像の表示優先度は背景隠蔽画像の表示優先度よりも低く、疑似連回数表示画像は背景隠蔽画像よりも後ろ側に表示される。
図425(a)に示すようにタイミングt27からタイミングt29にかけて、疑似連回数表示画像(「×2」)は徐々に消去される。
同様に、図425(b)に示すようにタイミングt37からタイミングt39にかけて、疑似連回数表示画像(「×3」)は徐々に消去される。
これらの期間においては、2秒間かけて徐々に疑似連回数表示画像を不透明な状態から徐々に半透明にしていき最終的に透明となったタイミングで表示を終了させ、背景画像や装飾図柄の視認性を向上させるとよい。図427(h)はこのようにして、疑似連回数表示画像が半透明の状態で表示された状態を示している。
なお、疑似連回数表示画像の全体を徐々に透明にしていくのではなく、疑似連回数表示画像を回りから透明にしていき、最終的に中央の部分を透明にして疑似連回数表示画像の表示を終了させてもよい。
疑似連回数表示画像の視認性が徐々に低下する態様で表示されるのであれば、他の表示態様を採用してもよい。
なお、疑似連回数表示画像の表示優先度は、装飾図柄の表示優先度よりも高く、装飾図柄よりも手前側に表示されるが、装飾図柄の仮停止時には、疑似連回数表示画像の表示優先度を装飾図柄の優先度よりも一時的に低くして、疑似連回数表示画像の少なくとも一部が、仮停止表示された装飾図柄によって隠されるようにしてもよい。
図426(a)、図426(b)に示すように、背景画像を特殊リーチ背景画像に切り替えられるために背景隠蔽画像が表示される場合には、背景隠蔽画像が表示されている期間の所定のタイミングにおいて、疑似連回数表示画像の表示を終了するとよい。例えば、背景隠蔽画像Aや背景隠蔽画像Bが表示されているときに表示を終了してもよいし、背景隠蔽画像Cが表示されているときに表示を終了してもよい。
疑似連演出が実行されて、疑似連回数表示画像(「×2」、「×3」)が表示された場合には、装飾図柄の停止表示態様が非リーチハズレとならないようにするとよい。
すなわち、疑似連演出が実行された場合には、左装飾図柄と右装飾図柄が同じ数字の装飾図柄で停止して、リーチ態様となり、その後は、図425(a)、図425(b)に示すように、特殊リーチへ発展せずに中装飾図柄が停止して特別抽選の結果を示すか、図426(a)、図426(b)に示すように、特殊リーチへ発展したのち中装飾図柄が停止して特別抽選の結果を示すようにするとよい。
あるいは、疑似連回数表示画像として「×3」が表示された場合には、装飾図柄の停止表示態様が非リーチハズレとならないようにしてもよい。また、疑似連回数表示画像として「×2」は表示されたが、「×3」が表示されなかった場合には、装飾図柄の停止表示態様が非リーチハズレとなる場合があるようにしてもよい。
疑似連演出が行われなかった場合と、疑似連演出が行われて「×2」という疑似連回数表示画像が表示された場合とでは、後者の方が大当り期待度が高い。
また、疑似連演出が行われて「×2」という疑似連回数表示画像が表示されたのち、「×3」という疑似連回数表示画像が表示されなかった場合と、疑似連演出が行われて「×2」という疑似連回数表示画像が表示されたのち、「×3」という疑似連回数表示画像が表示された場合とでは、後者の方が大当り期待度が高い。
疑似連演出における装飾図柄の仮停止態様は図427を参照した表示例に限らず他の仮停止態様を用いてもよい。
例えば、左右の装飾図柄の一方のみを仮停止させ、中装飾図柄に「NEXT」、「連」、「擬似連」、「次」などの特殊図柄が停止するようにしてもよい。
あるいは、中装飾図柄に限らず左右の装飾図柄の一方にこのような特殊図柄が停止するようにしてもよい。
また、左中右の各装飾図柄を特殊な組合せ(数字の「1・3・5」、数字の「6・7・7」など)で仮停止させてもよい。
このように、疑似連演出においては、左装飾図柄、中装飾図柄、右装飾図柄のうちの一部またはすべてが停止表示されたかのように視認され、その後、再びこれらの図柄が移動表示されて遊技者に視認されるようにするとよい。
なお、装飾図柄自体は仮停止しないものの所定のキャラクタの回想ストーリーが段階的に進行する演出画像を装飾図柄の手前側に表示して装飾図柄の一部またはすべてを隠すことで、装飾図柄の変動表示の区切りのように遊技者に視認させてもよい。なお、この場合には、1回目の演出画像と2回目の演出画像とで異なるストーリーを示す演出画像が表示されることとなる。
図425(a)、図425(b)に示した演出例においては、装飾図柄の手前側に疑似連回数表示画像を表示することで、遊技者が期待度をより理解しやすくなる。また、装飾図柄の一部(中装飾図柄)が仮停止して表示されるタイミング(タイミングt30やタイミングt40)よりも前のタイミング(タイミングt29やタイミングt39)で疑似連回数表示画像の表示が終了していることで、装飾図柄の視認性が担保され、特別抽選結果を遊技者が認識しやすくなる。
図426(a)、図426(b)に示した演出例においては、疑似連回数表示画像の表示を、背景隠蔽画像が表示されている期間において終了させることで、特殊リーチ中においては疑似連回数表示画像が表示されないため、特殊リーチ実行中における戦車同士の戦闘結果に遊技者の意識を集中させることができる。
図425(a)に示した演出例においては、タイミングt27からタイミングt29にかけて、疑似連回数表示画像を徐々に消去させるようにしたが、他のタイミングで消去させてもよい。図428(b)は、図425(a)に示した演出例において、疑似連回数表示画像の消去態様を変形させた実施形態を示している。
図428(b)に示す変形例01~変形例11のように、疑似連回数表示画像の消去を開始するタイミング、疑似連回数表示画像の消去に要する期間、疑似連回数表示画像の消去を終了するタイミング、疑似連回数表示画像の消去が終了した後、装飾図柄が停止表示されるまでの期間を定めてもよい。なお、図428(a)は図425(a)と同じ図である。なお、変形例01等においては、図面作成の都合上、「徐々に消去」と表記すべき箇所を「徐々」と表記してある。
なお、他の発明との比較を簡易なものとするために、疑似連回数表示画像の表示が開始されてから消去が始まるまでの期間(図428(a)のタイミングt10~タイミングt27)を便宜上「第2期間」という場合がある。同様に、疑似連回数表示画像の消去に要する期間(図428(a)のタイミングt27~タイミングt29)を便宜上「第3期間」という場合がある。同様に、疑似連回数表示画像の消去が終了した後、装飾図柄が停止表示されるまでの期間を便宜上「第4期間」(図428(a)のタイミングt29~タイミングt30)という場合がある。なお、疑似連回数表示画像が半透明な状態で徐々に不透明となって表示される第1期間(図428(a)のタイミングt10~タイミングt12)を設けてもよい。
変形例01は、タイミングt26からタイミングt27の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例02は、タイミングt26からタイミングt28の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例03は、タイミングt26からタイミングt29の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例04は、タイミングt27からタイミングt28の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
なお、タイミングt27からタイミングt29の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去される演出例については、図425(a)において既に示している。
変形例05は、タイミングt27からタイミングt30の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例06は、タイミングt28からタイミングt29の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例07は、タイミングt28からタイミングt30の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例08は、タイミングt28からタイミングt31の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例09は、タイミングt29からタイミングt30の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例10は、タイミングt29からタイミングt31の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
変形例11は、タイミングt30からタイミングt31の期間において、疑似連回数表示画像が徐々に消去されることを示している。
これらの例においては、疑似連回数表示画像を消去する時間として1秒間から3秒間のいずれかを設定している。また、疑似連回数表示画像の消去が完了した後、装飾図柄が停止表示されるまでの時間として、0秒間から4秒間のいずれかを設定している。
図428(b)を参照して、疑似連回数表示画像「×2」を消去する実施形態や変形例を示しているが、K30(b)を参照して示した演出例における疑似連回数表示画像「×3」を消去する場合にも、図428(b)に記載した手法を適用することができる。
「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中に表示される装飾図柄と、図425(a)、図425(b)に示したリーチ演出の実行中に表示される装飾図柄はデザインや大きさが異なっている。具体的には、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中に表示される装飾図柄は、数字と正方形の枠のみからなり、サイズも小さいが、図425(a)、図425(b)に示したリーチ演出の実行中に表示される装飾図柄は、数字と長方形の枠と爆弾キャラクタとからなり、サイズも大きい。
疑似連回数表示画像の消去に要する期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図428に示す変形例01における疑似連回数表示画像の消去に要する期間の長さは、図416、図397に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
疑似連回数表示画像の消去に要する期間と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図428に示す変形例02における第3期間の長さと、図416、図397に示す変形例03における第3期間の長さとは同じである。
疑似連回数表示画像の消去に要する期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図428に示す変形例03における疑似連回数表示画像の消去に要する期間の長さは、図416、図397に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図428に示す変形例05における疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間の長さは、図416、図397に示す変形例02における第4期間の長さよりも短くなっている。
疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図428に示す変形例05における疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間の長さと、図416、図397に示す変形例01における第4期間の長さとは同じである。
疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図428に示す変形例01における疑似連回数表示画像の表示終了から装飾図柄の変動表示の停止までの期間の長さは、図416、図397に示す変形例01における第4期間の長さよりも長くなっている。
「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」においては、装飾図柄の大きさが小さいが、図425(a)や図425(b)を参照して示したリーチ演出においては、装飾図柄の大きさが大きく、疑似連回数表示画像と重なって表示されている。そのため、疑似連回数表示画像が消去されてから、装飾図柄が停止表示されるまでの期間を長くすることで、装飾図柄の停止態様を遊技者が視認しやすくなる。
図425(a)や図425(b)を参照して示したリーチ演出と、「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出とで、変動開始時には、通常背景画像Aを表示していたが、背景隠蔽画像や疑似連回数表示画像の表示の終了後には、通常背景画像Aを再び表示してもよい。あるいは、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングや疑似連回数表示画像の表示の終了タイミングで、通常背景画像Aに代えて、通常背景画像Bに切り替えて表示してもよい。背景画像は必ず切り替えてもよいし、所定の確率で、元の通常背景画像を表示し、所定の確率で他の通常背景画像を表示するようにしてもよい。
また、図425(a)や図425(b)を参照して示した疑似連回数表示画像の表示終了時のみ、あるいは「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の終了時のみ、他の通常背景画像に切り替えられるようにしてもよい。
このように、疑似連回数表示画像の表示中や特殊リーチ演出前に表示されていた通常背景画像を、疑似連回数表示画像の表示終了後や特殊リーチ演出後に他の通常背景画像に切り替えることが可能である構成とすることで、特別抽選がハズレの結果となり、残念な気持ちを抱いている遊技者の気持ちを切り替えさせることができる。
通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示してもよい。
疑似連回数表示画像の表示が終了したタイミングで、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示してもよい。あるいは、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bが表示されている状況で疑似連回数表示画像が表示されて通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いが低下し、疑似連回数表示画像を消去する期間で通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いを高めていくとき、疑似連回数表示画像を消去する期間が到来しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにし、疑似連回数表示画像を消去する期間が終了しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにしてもよい。
図426(a)、図426(b)に示した演出例からは「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」に移行することとなるが、このときの「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における当該保留画像や保留画像の表示態様については、図397~図408等を参照して上述した実施形態における表示態様を採用してもよい。
一方、疑似連回数表示画像の消去中には、当該保留画像や保留画像の表示態様を他の期待度を示す表示態様へと変化させないようにするとよい。
例えば、図425(a)のタイミングt27において、当該保留画像が緑色の当該保留画像であった場合は、疑似連回数表示画像が徐々に消去されるタイミングt27からタイミングt29の期間にかけて緑色の当該保留画像を表示するとよい。
保留の先読みに基づいて、帯状先読み演出画像が表示されている状態において、疑似連演出が実行された場合には、図426(a)に示した演出例のタイミングt20以降、あるいは図426(b)に示した演出例のタイミングt30以降において、図416等を参照して示した「巨大戦車リーチ」や図397等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」などの特殊リーチが必ず発生するようにしてもよい。
このように、疑似連回数表示画像の消去中においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示D」という場合がある)が行われる。
装飾図柄の変動表示の開始時に、通常背景画像を他の通常背景画像に切り替えてもよい。以下に、特別な背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像を他の通常背景画像に切り替える通常背景画像切替演出の実施形態について説明する。
まず、本実施形態における通常背景画像切替演出において表示される背景隠蔽画像について説明する。
図429(a)は、巨大な爆弾キャラクタを左斜め前から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Aという。
図429(b)は、爆弾キャラクタを左斜め前やや正面から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Bという。
図429(c)は、爆弾キャラクタを正面から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色不透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Cという。
図429(d)は、爆弾キャラクタを右斜め前やや正面から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Dという。
図429(e)は、爆弾キャラクタを右斜め前から見た状態を示している。また、爆弾キャラクタ以外の部分は青色半透明である。以下、これらからなる画像を背景隠蔽画像Eという。
なお、巨大な爆弾キャラクタの画像は、輪郭線は黒色不透明、その他の部分(輪郭線によって閉じられた領域内)は白色不透明である。
本実施形態では、このような巨大な爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像の表示中に、通常背景画像の切り替えを行う。
巨大な爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像において、背景隠蔽画像A、Eの青色半透明部分は、背景隠蔽画像B、Dの青色半透明部分と比べて、透明度が高く、後方に位置する画像の視認性が高い。なお、背景隠蔽画像Cの青色の部分は不透明であるので、後方に位置する画像は視認不能である。なお、背景隠蔽画像Cを爆弾キャラクタのみが視認可能となるように爆弾キャラクタを大きく表示してもよい。
以下に、図430(a)に示すタイムチャートと図431に示す表示例を参照して、表示中の通常背景画像を他の通常背景画像に切り替える通常背景画像切替演出の演出例について説明する。
まず、タイミングt0から装飾図柄の新たな変動表示が開始される。図431(a)は、タイミングt0からタイミングt1の期間の表示例を示している。なお、タイミングt0の時点において、すでに通常背景画像Aが表示されている。通常背景画像Aは例えば、複数回の変動表示にわたって表示される。
次いで、タイミングt1からタイミングt2の期間において、背景隠蔽画像Aの表示が行われる。図431(b)は、タイミングt1からタイミングt2の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt2からタイミングt3の期間において、背景隠蔽画像Bの表示が行われる。図431(c)は、タイミングt2からタイミングt3の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt3からタイミングt5の期間において、背景隠蔽画像Cの表示が行われる。また、タイミングt4においては、背景画像が、通常背景画像Aから通常背景画像Bへと切り替えられる。図431(d)は、タイミングt3からタイミングt5の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt5からタイミングt6の期間において、背景隠蔽画像Dの表示が行われる。図431(e)は、タイミングt5からタイミングt6の期間の表示例を示している。
次いで、タイミングt6からタイミングt7の期間において、背景隠蔽画像Eの表示が行われる。図431(f)は、タイミングt6からタイミングt7の期間の表示例を示している。このように、タイミングt1からタイミングt7にかけて通常背景画像切替演出が実行される。
タイミングt7以降は、背景隠蔽画像の表示が行われない状態での装飾図柄の変動表示が行われる。図431(g)は、タイミングt7以降における表示例を示している。
このように、本実施形態においては、タイミングt0からタイミングt4までは、通常背景画像Aが表示され、タイミングt4からタイミングt32までは通常背景画像Bが表示される。なお、次回以降の変動表示においては、通常背景画像Bが表示される。
このように、本実施形態においては、通常背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、通常背景画像が視認不能な期間(第2期間)、通常背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、通常背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間(第4期間)を有している。なお、第1期間における通常背景画像と、第3期間及び第4期間における通常背景画像とは異なる。これにより、通常背景画像を違和感なく切り替えることができる。
また、装飾図柄の変動表示の開始直後に背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像を切り替える表示が行なわれることで、遊技者の気分を切り替えることができる。
本実施形態における背景隠蔽画像は、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」を開始する際に用いる背景隠蔽画像、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」を終了する際に用いる背景隠蔽画像、有利な状態を終了する際に用いる背景隠蔽画像とは異なるものとなっている。これにより、遊技者にとって有利なリーチ演出が発生したと遊技者が考えてしまう事態の発生を防止できる。
このようにして、通常背景画像の切り替えを行った後は、特別抽選の結果に応じて、上述した疑似連演出、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」などの演出を実行することができるようにするとよい。
図430を参照して示した実施形態においては、装飾図柄の変動表示の開始直後に背景隠蔽画像の表示を開始して、通常背景画像を変更していたが、装飾図柄の変動表示の中盤や終盤に通常背景画像の変更を行ってもよい。
なお、通常背景画像の変更は、1回の装飾図柄の変動中に1回のみ実行可能に構成するとよい。
また、通常背景画像の変更は、左装飾図柄~右装飾図柄がいずれも仮停止していない状態で実行するとよい。例えば図430(a)に示した演出例においては、背景隠蔽画像の表示が終了したタイミングt7より後のタイミングであるタイミングt20において、左装飾図柄を仮停止表示させている。
背景隠蔽画像の表示が終了するよりも前(図430(a)のタイミングt7よりも前)に、左装飾図柄~右装飾図柄を高速変動させるようにしてもよい。具体的には、背景隠蔽画像の表示が終了するよりも前に、装飾図柄の下方向へのスクロール速度を最も速い状態で変動させるとよい(なお、装飾図柄の変動開始直後のスクロール速度や、仮停止直前のスクロール速度は、このスクロール速度よりも遅い)。
あるいは、背景隠蔽画像の表示が終了した後も、前回の変動表示において停止表示された装飾図柄のうちの少なくとも1つは視認可能であるようにしてもよい。例えば、図430(a)のタイミングt0において変動表示が開始された所定の装飾図柄が、移動しないかあるいはゆっくり移動することで、タイミングt7以降も視認可能となるようにするとよい。
図430の変形例01~変形例12に示すように背景を隠蔽するようにしてもよい。これらの変形例においては、第1期間~第4期間の長さが、1秒から3秒の長さとなっており、第1期間・第2期間・第3期間のそれぞれの時間を比較した変形例となっている。
例えば、変形例01のように、第1期間と第2期間の長さは同じであるものの第3期間は第1期間と第2期間に比べて長くなっている。このようにすることで新しい通常背景画像としてどの通常背景画像が表示されるのかという楽しみが生まれる効果がある。変形例02では、第1期間と第2期間の長さは同じであるものの第3期間は第1期間と第2期間に比べて短くなっている。このようにすることで新しい通常背景画像を早期に表示し、コメント予告等の所謂予告演出(例えば後述するセリフ予告画像による予告演出)に時間をかけることができるという効果がある。変形例03では、第1期間と第3期間の長さは同じであるものの第2期間は第1期間と第3期間に比べて長くなっている。このようにすることで、背景隠蔽画像の表示自体を遊技者に楽しませることができる。他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
また、第1の通常背景画像切替演出において変形例01の態様で通常背景画像を切り替え、第2の通常背景画像切替演出において変形例02の態様で通常背景画像を切り替えるといったように複数種類の通常背景画像切替演出のそれぞれに、種々の変形例を適用するようにしてもよい。
通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図430に示す変形例04における第2期間の長さは、図416、図397に示す変形例03における第2期間の長さよりも短くなっている。
通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図430に示す変形例01における第2期間の長さと、図416、図397に示す変形例01における第2期間の長さは同じである。
通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図430に示す変形例03における第2期間の長さは、図416、図397に示す変形例04における第2期間の長さよりも長くなっている。
通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図430に示す変形例02における第3期間の長さは、図416、図397に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図430に示す変形例01における第3期間の長さと、図416、図397に示す変形例01における第3期間の長さは同じである。
通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図430に示す変形例01における第3期間の長さは、図416、図397に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図430に示す変形例01における第4期間の長さは、図416、図397に示す変形例01における第4期間の長さよりも長くなっている。
上述したように、特殊リーチ終了時には、当該保留画像表示領域に表示されていた高期待度の保留画像をそのまま表示してもよいし、白色の保留画像に戻して表示してもよい。
一方、本実施形態における保留画像については、背景隠蔽画像A~Eの表示中(第1期間、第2期間、第3期間のうちの少なくとも1の期間。以下同様)に、保留画像を移動させてもよい。また、背景隠蔽画像A~Eの表示中に、当該保留画像や保留画像の態様をより高期待度の保留画像に変更することが可能であるようにしてもよい。背景隠蔽画像A~Eの表示中に、当該保留画像や保留画像の態様をより高期待度の保留画像に変更する場合、変更後の当該保留画像や保留画像の態様が認識可能となるのは、第1期間で変化開始とする場合は、第1期間~第4期間のいずれかで、第2期間で変化開始とする場合は、第2期間~第4期間のいずれかで、第3期間で変化開始とする場合は、第3期間~第4期間のいずれかで、第4期間で変化開始とする場合は、第4期間で変化後の当該保留画像や保留画像の態様を認識させるようにするとよい。例えば、第1期間で変化開始し第1期間で変化後の当該保留画像や保留画像の態様が認識可能とする場合には、変化後の当該保留画像や保留画像の態様が早期に認識可能となるため、期待感を早期に提供できるという効果であったり、第1期間で変化開始し第4期間で変化後の当該保留画像や保留画像の態様が認識可能とする場合には、どの態様に変化するのかという期待感を提供することができる。第4期間で変化開始とする場合は、変化していない第1期間~第3期間でさえ、変化するかもしれないという期待感を提供することができ、それぞれのパターンにそれぞれの効果があることはいうまでもない。あるいは、背景隠蔽画像A~Eの表示中には、当該保留画像や保留画像を変更することを禁止してもよい。
図430等を参照して示した実施形態においては、背景隠蔽画像によって当該保留画像や保留画像の視認性が低下する演出例を示したが、図401を参照して示した実施形態と同様に当該保留画像や保留画像の視認性が低下しないように構成してもよい。例えば、当該保留画像や保留画像の表示優先度を、背景隠蔽画像の表示優先度よりも高く設定するとよい。
装飾図柄の変動表示の開始時には、それまで第1保留表示領域~第4保留表示領域に表示されていた保留画像が、当該保留表示領域~第3保留表示領域へと移動する表示が行われる。図432(a)は、変動表示が開始されたタイミングt0からタイミングt1の期間にかけて保留画像の移動の開始と終了が行われたことを示している。なお、この期間内において、保留画像の移動の開始と終了が行われるようにしてもよい。この点は、図432(b)に示す変形例01~変形例07においても同様である。
図431(a)は、背景隠蔽画像Aの表示が始まる前に、第1保留表示領域から当該保留表示領域への保留画像の移動が終わった状態を示している。
図432(b)は、保留画像の移動が行われる期間の変形例を示している。
変形例01は、タイミングt1からタイミングt2の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例02は、タイミングt2からタイミングt3の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例03は、タイミングt3からタイミングt4の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例04は、タイミングt4からタイミングt5の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例05は、タイミングt5からタイミングt6の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例06は、タイミングt6からタイミングt7の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例07は、タイミングt7からタイミングt8の期間において、保留画像の移動の開始と終了が行われることを示している。
変形例01~変形例07においては、タイミングt1からタイミングt8の期間内において、保留画像の移動の開始と終了が1秒間かけて行われることを示しているが、タイミングt1からタイミングt8の期間内の所定のタイミングで保留画像の移動を開始し、所定のタイミングで保留画像の移動を終了するようにしてもよい。また、保留画像の移動に要する時間は1秒に限定されず、1秒よりも短くしてもよいし、1秒よりも長くしてもよい。
例えば、タイミングt1において保留画像の移動を開始し、タイミングt7において保留画像の移動を終了してもよい。あるいは、タイミングt6において保留画像の移動を開始し、タイミングt8において保留画像の移動を終了してもよい。
このように、本実施形態においては、通常背景画像切替演出の実行中に保留画像の移動を行うことが可能となっている。一方、「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」演出の実行中には、保留画像の移動は行われず、リーチ演出の前後で、保留画像の位置は変化しない。
図402を参照して示した帯状先読み演出画像を表示する実施形態を本実施形態において、採用してもよい。
例えば、通常背景画像切替演出を実行した後、先読み結果に基づいて帯状先読み演出画像の表示が開始されるようにしてもよい。あるいは、帯状先読み演出画像が表示されている状態において、通常背景画像切替演出を実行して通常背景画像を変更してもよい。
一方、帯状先読み演出画像がすでに表示されている場合には、通常背景画像切替演出が実行されないようにしてもよい。これにより、帯状先読み演出画像の表示により大当りに対する期待度が高まっている遊技者に過剰な演出を視認させることを防止することができる。
なお、当該保留表示領域、第1保留表示領域~第4保留表示領域に、通常の保留画像である白色の保留画像よりも期待度が高い保留画像(例えば緑色や赤色の保留画像)が表示されている場合にも、同様に、通常背景画像切替演出が実行されないようにしてもよく、この場合も同様の効果を奏する。
装飾図柄の変動表示が開始されてから通常背景画像の変更が開始されるまでの時間(例えば、背景隠蔽画像の表示が開始されるまでの時間)は、装飾図柄の変動表示が開始されてから特殊リーチ(「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)が開始されるまでの時間よりも短くするとよい。
また、装飾図柄の変動表示が開始されてから通常背景画像の変更が終了するまでの時間(例えば、背景隠蔽画像の表示が終了するまでの時間)は、装飾図柄の変動表示が開始されてから特殊リーチ(「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)が開始されるまでの時間よりも短くするとよい。
また、通常背景画像の切り替えが終わり、背景隠蔽画像の表示が終了した後、所定時間の経過後に、特殊リーチ(「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)開始時の背景隠蔽画像の表示が開始することが可能であるように構成するとよい。
このような構成とすることで、通常背景画像の切り替えと、特殊リーチ時の背景画像の切り替えとが遊技者に混同されることを防止できる。
通常背景画像切替演出において、巨大な爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示する実施形態を示したが、通常背景画像切替演出として複数の演出パターンを実行可能とし、そのうちのいずれかの演出パターンが実行されるようにしてもよい。例えば巨大な爆弾キャラクタに代えて、巨大な戦車を表示して通常背景画像が切り替えられるようにしてもよい。
また、通常背景画像切替演出の実行によって、特別抽選結果についての期待度が示されないようにしてもよい。すなわち、通常背景画像切替演出が、変動表示中の特別抽選結果とは無関係に実行されるようにしてもよい。具体的には、特殊リーチがハズレの結果となった次の変動表示において、所定の確率(例えば1/3の確率)で、通常背景画像切替演出を実行するようにしてもよい。なお、図394(a)非リーチハズレ後の変動表示や、図394(b)に示したリーチハズレ(背景切替無し)後の変動表示において、所定の確率で通常背景画像切替演出を実行するようにしてもよい。この場合、特殊リーチがハズレの結果となった次の変動表示において、通常背景画像切替演出を実行する確率(例えば1/3の確率)よりも低い所定の確率(例えば、1/30の確率)で通常背景画像切替演出を実行するようにしてもよい。
一方、通常背景画像切替演出の実行によって、変動中の装飾図柄についての大当り期待度が示されるようにしてもよい。例えば、通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、他の通常背景画像が表示された場合には、通常背景画像Aや通常背景画像Bが表示された場合と比べて、期待度が高くなるようにするとよい。なお、この場合、通常背景画像の切り替えによって示される期待度は、特殊リーチの発生により示される期待度よりも低いものとするとよい。
通常背景画像切替演出の演出パターンを複数設けてもよい。例えば、表示されるキャラクタの種類や色の態様を複数設けてもよい。また、演出パターンごとに異なる大当りの期待度を示してもよい。また、演出パターンごとに、図430に示した変形例のうちのいずれか1つを適宜採用して、第1期間~第3期間を異なるものとしてもよい。
例えば、通常背景画像切替演出における第3期間の長さが、表示されるキャラクタの種類や色によって異なるようにしてもよい。また、このとき、表示されるキャラクタの種類や色によって異なる期待度が示されるようにしてもよい。
図416や図397を参照して示した「巨大戦車リーチ」演出や「敵戦車破壊リーチ」演出の演出例では、変動開始時には通常背景画像Aを表示して、背景隠蔽画像の終了後にも通常背景画像Aを再び表示していたが、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングで、通常背景画像Aに代えて、通常背景画像Bに切り替えて表示してもよい。背景画像は必ず切り替えてもよいし、所定の確率で、元の通常背景画像を表示し、所定の確率で他の通常背景画像を表示するようにしてもよい。
一方、図430や図431を参照して示した背景画像切替演出の演出例では、変動開始時には通常背景画像Aを表示して、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングで、通常背景画像Aとは異なる通常背景画像(本実施形態においては通常背景画像B)が表示される。なお、背景隠蔽画像の終了後に、引き続き通常背景画像Aが表示される場合があるようにしてもよい。この場合、背景画像切替演出に意外性を持たせることができる。
通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示してもよい。
背景隠蔽画像Cの表示が終了したタイミングで、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示してもよい。あるいは、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bが表示されている状況で背景隠蔽画像が表示されて通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いが低下し、背景隠蔽画像を消去する期間で通常背景動画像Aや通常背景動画像Bの視認度合いを高めていくとき、背景隠蔽画像を消去する期間が到来しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにし、背景隠蔽画像を消去する期間が終了しても通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを最初から表示することなく、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを継続して表示するようにしてもよい。
このように、通常背景画像を切り替える演出においては、第3期間において、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示E」という場合がある)が行われる。
以下に、図420等を参照して示した実施形態と、図429等を参照して示した実施形態とを比較する。図420等を参照して示した実施形態は、右打ち終了時に右打ち終了時背景隠蔽画像を表示して、背景画像を切り替えるものである。一方、図429等を参照して示した実施形態は、装飾図柄の変動開始時に背景画像を切り替えるものである。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第3期間の長さは、図430に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第3期間の長さと、図430に示す変形例01における第3期間の長さは同じである。
右打ち終了時における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例02における第3期間の長さは、図430に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
右打ち終了時における背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図422に示す変形例01における第4期間の長さは、図430に示す変形例01における第4期間の長さよりも短くなっている。
図421等を参照して示した右打ち終了時の演出例では、右打ち中には通常背景画像Cを表示して、背景隠蔽画像の表示終了後には、通常背景画像Aを表示していたが、通常背通常背景画像Cが表示される場合があってもよい。例えば、所定の確率で、通常背景画像Aが表示され、所定の確率で通常背景画像Cを表示するようにしてもよい。
一方、図430や図431を参照して示した通常背景画像切替演出の演出例では、変動開始時には通常背景画像Aを表示して、背景隠蔽画像Cが表示されているタイミングで、通常背景画像Aとは異なる通常背景画像(本実施形態においては通常背景画像B)が表示される。なお、背景隠蔽画像の終了後にも、通常背景画像Aが表示される場合があるようにしてもよい。この場合、背景画像切替演出に意外性を持たせることができる。
通常背景画像Aや通常背景画像Bに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bを表示してもよい。
また、通常背景画像Cに代えて、通常背景動画像Aや通常背景動画像Bと同様に動画的に表示される通常背景動画像Cを表示してもよい。
右打ち終了時や通常背景画像切替演出における背景隠蔽画像Cの表示が終了したタイミングで、通常背景動画像A~通常背景動画像Cを最初から表示してもよい。あるいは、通常背景動画像A~通常背景動画像Cが表示されている状況で背景隠蔽画像が表示されて通常背景動画像A~通常背景動画像Cの視認度合いが低下し、背景隠蔽画像を消去する期間で通常背景動画像A~通常背景動画像Cの視認度合いを高めていくとき、背景隠蔽画像を消去する期間が到来しても通常背景動画像A~通常背景動画像Cを最初から表示することなく、通常背景動画像A~通常背景動画像Cを継続して表示するようにし、背景隠蔽画像を消去する期間が終了しても通常背景動画像A~通常背景動画像Cを最初から表示することなく、通常背景動画像A~通常背景動画像Cを継続して表示するようにしてもよい。
右打ち状態が終了して通常状態となる際に、右打ち終了時背景隠蔽画像がされるが、このとき、右打ち終了時背景隠蔽画像の終了後に表示されている保留画像については、通常の保留画像(白色の保留画像)が表示されるようにするとよい。
また、右打ち状態の終了時に右打ち終了時背景隠蔽画像を表示して、通常背景画像Aや通常背景画像Bが徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)において、保留画像を他の保留画像へ変化させないようにするとよい。
一方、通常背景画像切替演出における保留画像については、背景隠蔽画像A~Eの表示中(第1期間~第3期間)に、保留画像を移動させてもよい。また、背景隠蔽画像A~Eの表示中に、当該保留画像や保留画像の態様をより高期待度の保留画像に変更することが可能であるようにしてもよい。あるいは、背景隠蔽画像A~Eの表示中には、当該保留画像や保留画像を変更することを禁止してもよい。
このように、有利状態終了時における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(「特別表示C」)が行われる。また、通常背景画像を切り替える演出における第3期間においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(「特別表示E」)が行われる。
装飾図柄の変動表示中に、特別抽選の結果が大当りであることの期待度を示す演出を実行してもよい。以下に、セリフ予告画像を表示するセリフ予告演出を実行することが可能な実施形態について説明する。
まず、本実施形態におけるセリフ予告演出において表示されるセリフ予告画像について説明する。
図433は、本実施形態のセリフ予告演出において表示されるセリフ予告画像A~セリフ予告画像Eを示している。
セリフ予告画像A~セリフ予告画像Eの表示優先度は、装飾図柄や保留画像よりも高く、セリフ予告画像A~セリフ予告画像Eは、これらの画像よりも手前側に表示される。
セリフ予告画像は、中央に位置する爆弾キャラクタ(白色の画像)と、「爆弾男子」という4つの漢字からなるセリフ(白色の画像)と、その他の領域(緑色の背景画像)とからなる。なお、ここでいう背景画像は、爆弾キャラクタの画像やセリフ画像との比較で便宜上背景画像といっているにすぎないものである。
セリフ予告画像A、セリフ予告画像Eの緑色の背景領域は透明度が高く、セリフ予告画像B、セリフ予告画像Dの緑色の背景領域は透明度が低く、セリフ予告画像Cの緑色の領域は透明度が最も低く、背景画像が視認不能である。
セリフ予告画像Aには「爆」という漢字が、セリフ予告画像Bには「爆弾」という漢字が、セリフ予告画像C~セリフ予告画像Eには「爆弾男子」という漢字が、それぞれ付されている。
図434は、セリフ予告演出の演出例を示すタイムチャートを示している。また、図435は、セリフ予告画像が所定のタイミングで表示された表示例を示している。
図434(a)のタイムチャートに示すように、タイミングt0において装飾図柄の変動表示が開始される。図435(a)は装飾図柄が変動表示中の状態を示している。このとき、背景画像としては、通常背景画像Aが表示されている。
次いで、タイミングt10からタイミングt11の期間において、セリフ予告画像Aが表示される。図435(b)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt11からタイミングt12の期間において、セリフ予告画像Bが表示される。図435(c)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt12からタイミングt14の期間において、セリフ予告画像Cが表示される。図435(d)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt14からタイミングt15の期間において、セリフ予告画像Dが表示される。図435(e)はこのときの表示状態を示している。
次いで、タイミングt15からタイミングt16の期間において、セリフ予告画像Eが表示される。図435(f)はこのときの表示状態を示している。
タイミングt16において、セリフ予告画像の一連の表示が終了する。図435(g)は、タイミングt16からタイミングt20の期間(左装飾図柄が仮停止するまでの期間)における所定のタイミングの表示状態を示している。
タイミングt20において左装飾図柄が、タイミングt25において右装飾図柄が、タイミングt30において中装飾図柄が仮停止表示される。
タイミングt31において、全装飾図柄が停止表示され、特別抽選の結果が、大当りであるか否かが示される。
このようにセリフ予告演出においても、セリフ予告画像の表示により、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間(第1期間)、背景画像が視認不能な期間(第2期間)、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間(第4期間)を有している。すなわち、セリフ予告画像についても、背景隠蔽画像のように機能することとなる。
このように装飾図柄の変動表示中に一連のセリフ予告画像を表示するセリフ予告演出が実行された場合には、セリフ予告演出が実行されなかった場合と比べ大当りの期待度が高い。セリフ予告演出を実行するか否かは特別抽選結果に基づいて決定される。
なお、セリフ予告演出の実行中の一部の状況においては、通常背景画像が視認不能となるが、セリフ予告演出の実行前後において、通常背景画像が他の通常背景画像に変更されることはなく、同じ通常背景画像が表示される。
表示態様が異なる複数のセリフ予告演出を実行可能とし、いずれかのセリフ予告演出が実行されるように構成してもよい。例えば、セリフの内容やキャラクタの種類や背景領域の色などが異なるセリフ予告画像を用いるとよい。また、セリフ予告演出の種類によって、同じ期待度が示唆されてもよいし、異なる期待度が示唆されてもよい。
例えば、背景領域の色が赤色である場合は、緑色である場合と比べて、期待度が高いようにしてもよい。
セリフとキャラクタを表示する例をあげたが、これらは一例に過ぎず、セリフあるいはキャラクタの一方を表示せずに予告演出として実行可能に構成してもよい。あるいは、セリフやキャラクタに代えて、他の画像を表示して予告演出としてもよい。
セリフ予告画像A~セリフ予告画像Eの表示によって、セリフ予告演出が行われることを示したが、セリフ予告演出を動画像の表示によって行ってもよい。例えば、キャラクタやセリフを移動させたり、透明度の変更を滑らかにしてもよい。
図429等を参照して示した実施形態における通常背景画像切替演出と、本実施形態におけるセリフ予告演出とを比較すると、通常背景画像切替演出と比べて、セリフ予告演出を実行する時間を長くするとよい。
例えば、通常背景画像切替演出の変形例02と比べて、セリフ予告演出の変形例01は、演出の実行時間が長くなっている。
これにより、セリフ予告演出により示される大当りの期待度を遊技者が見落とすことが防止できる。一方、通常背景画像切替演出の実行によって大当りの期待度は基本的に示されない。そのため、相対的に演出を実行する時間を短くしたとしても、遊技者が期待度を見落とすことによる影響を軽減できる。
セリフ予告演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図434に示す変形例04における第2期間の長さは、図430に示す変形例03における第2期間の長さよりも短くなっている。
セリフ予告演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)と、通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図434に示す変形例01における第2期間の長さと、図430に示す変形例01における第2期間の長さとは同じである。
セリフ予告演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が視認不能な期間(第2期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図434に示す変形例03における第2期間の長さは、図430に示す変形例04における第2期間の長さよりも長くなっている。
セリフ予告演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図434に示す変形例02における第3期間の長さは、図430に示す変形例01における第3期間の長さよりも短くなっている。
セリフ予告演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)と、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)とを同じ長さとしてもよい。
例えば、図434に示す変形例01における第3期間の長さと、図430に示す変形例01における第3期間の長さは同じである。
セリフ予告演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)を、通常背景画像切替演出における背景画像が徐々に視認しやすくなる期間(第3期間)よりも長くしてもよい。
例えば、図434に示す変形例01における第3期間の長さは、図430に示す変形例02における第3期間の長さよりも長くなっている。
セリフ予告演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも短くしてもよい。
例えば、図434に示す変形例01における第4期間の長さは、図430に示す変形例01における第4期間の長さよりも短くなっている。
セリフ予告演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)と、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)とを同じ長さとしてもよい。
セリフ予告演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)を、通常背景画像切替演出が終了して背景画像の視認性が元に戻った後の期間(第4期間)よりも長くしてもよい。
図434に示したセリフ予告演出と図430に示した通常背景画像切替演出の双方を1回の装飾図柄の変動中に実行可能に構成してもよい。
例えば、タイミングt1からタイミングt7の期間において、通常背景画像切替演出を実行し、タイミングt10からタイミングt16の期間において、セリフ予告演出を実行するように構成してもよい。また、両実施形態における変形例を適宜組み合わせて実行してもよい。
なお、通常背景画像切替演出よりも先にセリフ予告演出を実行することはなく、逆に、通常背景画像切替演出よりも後にセリフ予告演出が実行されるように構成するとよい。また、セリフ予告演出の有無にかかわらず、通常背景画像切替演出が実行される場合があるように構成してもよい。
図434等を参照して示した実施形態においては、セリフ予告演出中に当該保留画像や保留画像の視認性が低下する演出例を示したが、図401を参照して示した実施形態と同様に当該保留画像や保留画像の視認性が低下しないように構成してもよい。例えば、当該保留画像や保留画像の表示優先度を、セリフ予告画像の表示優先度よりも高く設定するとよい。
図434等を参照して示したセリフ予告演出と、図430を参照して示した通常背景画像切替演出の双方において、演出実行中に当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能となるようにしてもよい。
あるいは、図434等を参照して示したセリフ予告演出と、図430を参照して示した通常背景画像切替演出の双方において、演出実行中であっても当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能とならず演出実行前と同様に視認容易な状態が維持されるようにしてもよい。
あるいは、図434等を参照して示したセリフ予告演出においては、演出実行中に当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能となるようにし、図430を参照して示した通常背景画像切替演出においては、演出実行中であっても当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能とならず演出実行前と同様に視認容易な状態が維持されるようにしてもよい。
逆に、図434等を参照して示したセリフ予告演出においては、演出実行中であっても当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能とならず演出実行前と同様に視認容易な状態が維持されるようにし、図430を参照して示した通常背景画像切替演出においては、演出実行中に当該保留画像や保留画像が視認困難または視認不能となるようにしてもよい。
図402を参照して示した帯状先読み演出画像の表示が行われている場合であっても、セリフ予告演出については実行可能に構成するとよい。
一方、帯状先読み演出画像の表示が行われている場合には、通常背景画像切替演出を実行しないように構成するとよい。
このような構成とすることで、必ずしも期待度を示すことがない通常背景画像切替演出の実行によって、遊技者の期待度に対して混乱する事態の発生を防止できる。
セリフ予告演出のみが実行されたときと、通常背景画像切替演出のみが実行されたときとでは、セリフ予告演出のみが実行されたときの期待度を高くするとよい。
あるいは、セリフ予告演出と通常背景画像切替演出の双方が実行されたときと、セリフ予告演出のみが実行された場合の期待度を同じものとしてもよい。
セリフ予告演出の実行前後で通常背景画像が変更されないので、セリフ予告演出の第1期間や第3期間を短くしたり、第2期間を長くしたとしても、遊技者が違和感を覚えにくい。
また、通常背景画像が変更されないので、装飾図柄の変動終了までの時間が短くても、遊技者が違和感を覚えにくい。
セリフ予告演出を保留の先読みに基づく先読み演出として実行してもよい。例えば、図435(a)に示す表示例では、保留数が2であり、第2保留表示領域に保留画像が表示されているが、第2保留表示領域に表示されている保留画像に対応する保留の先読みを行って、第2保留表示領域に表示されている保留画像が当該保留画像となるまでの計3回の変動表示の各回において、セリフ予告画像を表示してもよい。このように、複数回の変動表示にわたって、セリフ予告演出の表示を行ってもよい。また、セリフ予告画像の表示態様によって、所定の期待度が示されるようにするとよい。
一方、通常背景画像切替演出は、先読み演出に基づいて実行されるものではない。また、上述したように、ハズレの結果となった次の変動表示において実行されるようにしてもよい。
なお、ハズレの結果となった変動表示が停止表示されたタイミングで、保留がある場合には所定の確率で通常背景画像切替演出を実行し、保留がない場合には、始動入賞が発生して次の回の変動表示が開始されたとしても、通常背景画像切替演出を行わないようにしてもよい。
あるいは、特定のリーチ演出(前述した「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」のように、通常背景画像に代えて、特殊リーチ背景画像が表示されるリーチ演出)が実行されて、ハズレの結果となることを条件に、次の回の変動表示において、通常背景画像切替演出を実行することを内部的に所定の確率(通常背景画像切替演出を100%実行することを含む)で決定して記憶しておき、次回の変動表示を実行するときに、その決定内容に基づいて、通常背景画像切替演出が実行されるようにしてもよい。なお、具体的な実装態様としては、周辺制御基板1510の所定の記憶領域に設けた通常背景画像切替演出実行フラグをオンまたはオフにすることで実現できる。このような構成によれば、保留数が0個であったとしても、通常背景画像切替演出実行フラグをオンにしておくことで、始動入賞が発生して、次回の変動表示が行われたときに、通常背景画像切替演出を実行することができる。なお、通常背景画像切替演出実行フラグは、次回の変動表示が開始されるまでオンの状態を維持するとよい。
なお、通常背景画像切替演出を実行することが決められていた場合でも、所定期間(例えば3秒間)始動入賞が発生しないことを条件として、次回の変動表示において、通常背景画像切替演出を実行しないように決定内容を変更(通常背景画像切替演出実行フラグをオフにする)してもよい。なお、所定期間の経過と同時に表示領域でパチンコ機1の紹介などを行うデモ画像表示状態に移行してもよい。デモ画像表示状態に移行しても通常背景画像切替演出実行フラグをオンにしておき、デモ画像表示状態で始動入賞が発生して変動表示が行われたときに通常背景画像切替演出を実行して、通常背景画像切替演出実行フラグをオフにしてもよい。
このように、セリフ予告画像の消去中においては、通常背景画像の視認性が徐々に高まる表示(以下、「特別表示F」という場合がある)が行われる。
図388~図435を参照して、複数の実施形態や、これらの実施形態についての変形例を説明してきたが、説明された複数の実施形態や変形例をすべて1つのパチンコ機1において実行可能としてもよい。あるいは、説明された複数の実施形態や変形例のうちの一部を1つのパチンコ機1において実行可能としてもよい。
また、図388~図435を参照して示した、実施形態や変形例における複数の態様のうちいずれの態様が実行されるようにするのかを遊技者や遊技店の店員が遊技の開始前に事前に選択できるようにしてもよい。例えば、遊技者自身が、図388~図435を参照して示したそれぞれの演出における第1期間~第4期間の長さをカスタマイズ画面等において設定できるようにしてもよい。
このような構成とすることで、遊技者は、自分の好みに合った態様の遊技演出が実行されるように設定することができる。また、遊技店の店員は、遊技店の客層にあった遊技演出が実行されるように設定することができる。これらの結果、遊技機の稼働を向上させることができる。
図388~図435を参照して示した実施形態における各演出においては、背景画像を隠す画像の表示が開始されることで背景画像の視認性が低くなる第1期間と、背景画像の視認性が最も低下している第2期間と、背景画像の視認性が高くなる第3期間とを有している。また各演出終了後、背景画像を隠す画像の表示が終了して、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間である第4期間とを有している。
背景隠蔽画像の表示によって、第2期間において、背景画像のすべてが視認不能となる例を示したが、完全に視認不能とするのではなく、背景隠蔽画像が表示されていない場合と比べて、視認困難とするようにしてもよい。
この場合、第2期間において、背景隠蔽画像の透明度が最も低くなるようにするとよい。
あるいは、背景隠蔽画像の大きさを表示領域と同じ大きさとするのではなく、表示領域よりも小さい大きさとし、背景隠蔽画像を表示していても、背景画像の一部については視認できるようにしてもよい。なお、この場合、背景隠蔽画像の表示領域に占める割合としては、50%以上としたり、2/3以上としたりすることが望ましい。
なお、セリフ予告画像についても、同様に変形することができる。
一方、疑似連回数表示画像や復活演出画像(復活演出キャラクタとそのセリフ)については、もともと表示領域よりも小さい大きさとなっている。これらの画像が表示領域に占める割合としては、50%未満とすることが望ましい。
特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、予告演出の一部であるセリフ予告演出において第1期間~第4期間があることを示したが、各演出における各期間(第1期間~第4期間)のうちの少なくとも1の期間の長さをそれぞれ以下に述べる各状態の長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
特殊リーチ装飾図柄は特殊リーチ中に所定周期で上下方向に揺動しているが、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この周期よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。あるいは、長くしたとしても、2周期未満とするとよい。
例えば、特殊リーチ開始時背景画像切替演出における第1期間の長さは、特殊リーチ中に所定周期で表示される特殊リーチ装飾図柄の所定周期よりも長くすることで、特殊リーチ中の特殊リーチ装飾図柄の所定周期は比較的長い(短くしてしまうと慌ただしく見えて、リーチ演出に集中できないため)ため、それよりも長い時間特殊リーチ開始時背景画像切替演出における第1期間を設けることで、特殊リーチに発展した喜びを長時間提供することができるという効果がある。
また、例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出における第3期間の長さは、特殊リーチ中に所定周期で表示される特殊リーチ装飾図柄の所定周期よりも短くすることで、当該変動に対しての期待感を早期に終了させ、次回の変動に対して期待を持たせる(気持ちの切り替えを早くできる)ことができるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
当該保留画像や保留画像を動画像とし、所定の周期で繰り返し表示してもよい。このとき、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この周期よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。あるいは、長くしたとしても、2周期未満とするとよい。
例えば、特殊リーチ中に当該保留画像や保留画像を表示しない特殊リーチの特殊リーチ終了時背景画像切替演出における第3期間の長さは、動画像として表示される当該保留画像や保留画像の所定周期よりも長くすることで、第3期間において当該保留画像や保留画像が1周期以上表示されるため、保留画像の存在を遊技者に印象付けることでき、ハンドル302の操作を行うことを遊技者に思い出させるという効果がある。
例えば、通常背景画像切替演出やセリフ予告演出における第2期間の長さは、動画像として表示される当該保留画像や保留画像の所定周期よりも短くすることで、当該保留画像や保留画像の動的な演出表示の視認性が一定程度確保されるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図306、図307を参照して、大当り状態以外に4つの遊技状態(通常状態、時短状態、非時短確変状態、確変状態)があることを示した。これらの4つの遊技状態においては、特別図柄が変動表示することが可能である。また、特別図柄と同時に装飾図柄を変動表示することが可能である。
通常状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
時短状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
非時短確変状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
確変状態において、変動表示時間(装飾図柄が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間)が異なる複数の演出パターンで変動表示が行われるが、そのうちの最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
装飾図柄の変動開始時の保留数に応じて、変動表示時間の最も短い時間を異なったものとしてもよい。例えば、保留数が多いほど、変動表示時間の最も短い時間を短くし、保留数が少ないほど、変動表示時間の最も短い時間を長くするとよい。
このとき、各保留数に対応して発生しうる演出パターンの変動表示時間のうち最も短い変動表示時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この長さよりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
遊技状態や保留数に応じて装飾図柄の演出パターンと装飾図柄の変動表示時間も決定されるが、パチンコ機1がとりうる変動表示時間のうちの最も短い時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第4期間(第4期間はそれまでとは異なる種類の装飾図柄の表示が開始された直後の期間である)の長さは、演出パターンのうち最も短い変動表示時間よりも短くすることで、新たな変動表示が始まり停止したのではないかと遊技者が誤解することがないという効果がある。
例えば、通常背景画像切替演出やセリフ予告演出の第4期間の長さは、演出パターンのうち最も短い変動表示時間よりも長くすることで、通常背景画像切替演出やセリフ予告演出の実行後に演出を発展させる(例えば、特殊リーチや疑似連演出などへ発展させる)時間を十分にとることができるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図425~図428を参照して、疑似連演出についての実施形態を示したが、疑似連演出が発生したことを遊技者に認識させる表示(図427(b)に示すような「続」などの特殊図柄の表示)を行う時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第1期間の長さは、疑似連演出が発生したことを遊技者に認識させる表示よりも短くすることで、第2期間に速やかに移行するため、疑似連演出との演出上の区別を明確にでき、疑似連演出が発生した(左装飾図柄~右装飾図柄がすべて仮停止表示されるので遊技者はいずれの演出が発生したのかを認識しがたいおそれがある)と遊技者が間違えにくいという効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第4期間の長さは、疑似連演出が発生したことを遊技者に認識させる表示よりも長くすることで、仮停止表示された装飾図柄の組み合わせでそのまま停止表示される(疑似連演出の場合は仮停止後の再変動表示が必ず行われるが、特殊リーチ終了時背景画像切替演出や右打終了時の背景画像切替演出の第4期間においては復活演出が実行されて成功の結果となる場合を除けば、仮停止表示された装飾図柄がそのまま停止表示される)ことを遊技者に明確に認識させ、その変動表示に対するあきらめさせることができるという効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
遊技領域に発射される遊技球の最短発射間隔と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、最短発射間隔よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。例えば、60秒間に100発の遊技球を発射可能としたときに、遊技球の最短発射間隔は、0.6秒となる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さは、遊技球の最短発射間隔よりも短くすることで、以下のような効果がある。
大当りの期待度が高い特殊リーチ(例えば「巨大戦車リーチ」や「敵戦車破壊リーチ」)が開始されると、遊技球の発射を停止する遊技経験が豊富な遊技者も存在する。このような遊技経験が豊富な遊技者は、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間が開始されると、特別抽選の結果がハズレであると推測してハンドル302を操作して遊技球の発射を再開する。この場合、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さは、遊技球の最短発射間隔よりも短くすることで遊技球の発射を再開して、2個目の遊技球が発射されたときには、特殊リーチ中に表示される特殊リーチ背景画像は完全に認識不能となっているため、自分がハズレと推測したことにより特別抽選の結果がハズレとなったという確信を遊技者は覚え、2個目の遊技球から遊技球の行方(始動入賞するかどうか)に意識を集中させることができるようになる。つまり、背景変化をスムーズに行いつつ、集中できない遊技球の数を最小に抑えることができる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さは、遊技球の最短発射間隔よりも長くすることで、以下のような効果がある。
上述したように、遊技経験が豊富な遊技者は、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間が開始されると、特別抽選の結果がハズレであると推測してハンドル302を操作して遊技球の発射を再開する。このとき、表示領域には特殊リーチ中に表示される特殊リーチ背景画像が表示されていて、遊技者により認識可能とされているため、打ち出した遊技球の行方と特殊リーチ背景画像の双方が気になることとなる。特に大当りの結果となることを期待して長時間視認していた特殊リーチ背景画像を、ハズレの結果が推測される状況下で視認することは、いかに経験豊富な遊技者であっても、気になることとなる。このような事情により、経験豊富な遊技者であっても、表示領域の表示内容に気を取られ、動揺するなどして、遊技球の発射を正確に行うことは困難であることが予想される。したがって、第1期間に発射された遊技球が始動入賞する確率は、遊技者が遊技球の発射を正確に行ったときに比べて低下する。このように、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間の長さを、遊技球の最短発射間隔よりも長くすることで、始動入賞する確率が低下する遊技者の状態を長く作ることができ、遊技店の売り上げに貢献することができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
保留がない状態で装飾図柄の変動表示が終了し、所定の待機時間(例えば3秒間)が経過したのちに、表示領域にパチンコ機1の紹介などを行う画像が表示されるデモ画像表示状態へと移行するようにしてもよい。このとき、所定の待機時間よりも、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、デモ画像表示状態へと移行する所定の待機時間よりも短くすることで、以下のような効果がある。
遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者であっても、特殊リーチ中に遊技球の打ち出しを停止する遊技者はいる。ところが、遊技経験が必ずしも豊富でない遊技者は、特殊リーチが実行されて、大当りの結果となることが強く期待されていたにも関わらずハズレの結果となった場合には、心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になり、遊技球の発射を再開できないことも多い(なお、前述した経験豊富な上級者になればなるほど冷静な状態へ速やかに気持ちを切り替えることができるようになる)。このように、しばらく立ち直れない状況にあるときに画面の変化(デモ演出状態への移行)を実行してしまうと、遊技経験が必ずしも豊富でない遊技者にとってとどめをさされた演出(ハズレた事実を誇張する演出)のようにも思えてしまうおそれがある(このような傾向は、復活演出を採用しているパチンコ機において顕著である)。そこで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、デモ画像表示状態へと移行する所定の待機時間よりも短くすることで、このような遊技経験が必ずしも豊富でない遊技者の心をケアすることができる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、所定の待機時間よりも長くすることで、以下のような効果がある。
遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は、特別抽選の結果がハズレの結果となった場合には、心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になることが多い。このようなショックを受けている状況であえてデモ画像表示状態へと速やかに移行させて、画面に変化を起こすことで、「あれ、復活演出が発生したかも!?」と感じさせることができる(このような傾向は、復活演出を採用しているパチンコ機において顕著である。なお、経験豊富な遊技者はこのような状況下においてあくまで冷静である)。このように、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、デモ画像表示状態へと移行する所定の待機時間よりも長くすることで、必ずしも遊技経験が豊富でない遊技者に対して、高揚感を与え、遊技球の発射を再開させる動機付けとすることができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
なお、払出モータ834を駆動して、例えば、入賞したときに払い出しを行う始動口や大入賞口等の入賞口に連続して遊技球が入賞した場合、1個目の入賞に対応した払い出しを行ったあと、2個目の入賞に対応した払い出しを行うが、この1個目の入賞に対応した払い出しを行ったあと、2個目の入賞に対応した払い出しを行うまでには所定時間(例えば、1秒)を要することになるが、この所定時間と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも短くすることで、以下のような効果がある。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間においては、復活演出が実行される可能性も秘めているので、第3期間において遊技球の払い出しを複数回行ってしまうと、払い出しによって発生する事象(遊技球が上皿321に衝突して発生する衝突音や上皿321に存在する遊技球数の管理など)に気を取られてしまい、「復活しろ!」と復活演出が実行されることを願う気持ちが邪魔されて、遊技に対する集中力が低下してしまうおそれがあるが、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも短くすることで、このような集中力が途切れる事態の発生を防止することができる。なお、1回は払い出しを行うこととしたのは、第3期間において所定の入賞口(一般入賞口2001や第一始動口2002など)に入賞したときに直ちに払い出しを行わないと遊技者が不信に思うためである。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも長くすることで、以下のような効果がある。
前述した経験豊富な遊技者は、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第1期間が開始されると特別抽選の結果がハズレであると推測するため、当然第3期間では、遊技球の打ち出しを行っている。そのため、第1期間のあとに訪れる第3期間において所定の入賞口(一般入賞口2001や第一始動口2002など)に複数の遊技球が入賞する状況が発生することも考えられる。経験豊富な遊技者は、所定の入賞口(始動口や一般入賞口等)に遊技球が入賞した場合には、遊技球の払い出しが直ちに行われることを理解しており、直ちに払い出しが行われないと不信感を感じさせるおそれがある(このような傾向は、背景画像切替演出において、変動演出音の出力を抑制したり、表示領域の表示をシンプルなものにするなどして、遊技者が払い出しにも一定程度の意識を向けることが可能となっている場合に顕著である)が、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを、新たな払い出しを行うまでの所定時間よりも長くすることでこのような不信感を感じさせないようにすることができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
普通抽選の結果が当選の結果となった場合には、図示しない可動片が駆動されて移動することで第二始動口2004が開放され、遊技領域5aを転動する遊技球の入球が可能な状態となり、所定時間の経過後、可動片が元の位置に戻されることで第二始動口2004が閉鎖されて、遊技領域5aを転動する遊技球の入球が不能な状態となる。可動片の移動によって第二始動口2004が開放されてから閉鎖されるまでの時間(開放時間)として、複数の異なる時間を設定し、いずれかの開放時間で第二始動口2004に遊技球が入球可能となるようにしてもよいし、1回の普通抽選の当選に対して、第二始動口2004が遊技球を入球可能な状態を複数回発生させるようにしてもよい(可動片を複数回駆動して移動させることで実現される)。このとき、第二始動口2004が入球可能な状態となっている時間のうちもっとも短い時間(第二始動口2004の開放時間が1パターンしかない場合は当該パターンにおける開放時間)と比較して、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、この時間よりも長くしてもよいし、短くしてもよい。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、第二始動口2004の最も短い開放時間よりも短くすることで、以下のような効果がある。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間では、特殊リーチ中に表示されていた特殊リーチ背景画像ではなく通常背景画像が表示されるため、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は、第3期間となって通常背景画像が視認されてしまうことで心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になることが多い。そのような状況において、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを第二始動口2004の最も短い開放時間よりも短くすることで、例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の開始と第二始動口2004が入球可能な状態となったタイミングが同じであった場合には、第二始動口2004が入球不能な状態となるよりも前に特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間を終了させることができる。第二始動口2004が入球可能な状態となっていると、第二始動口2004に遊技球を入賞させることができたときには特別図柄の抽選が行われるので、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は第二始動口2004に遊技球を入賞させようとハンドル302を操作して、再び興趣が向上し、第二始動口2004の開放状態が終了したときには特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間も終了しているので、特殊リーチが発生したことやその結果がハズレであったことを忘れさせ、新たな装飾図柄の変動へと気持ちを切り替えさせることができる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、第二始動口2004の最も短い開放時間よりも長くすることで、以下のような効果がある。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間では、特殊リーチ中に表示されていた特殊リーチ背景画像ではなく通常背景画像が表示されるため、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は、第3期間となって通常背景画像が視認されてしまうことで心中に「マジか~」などと大きなショックを受けてしまってしばらく立ち直れない状況になることが多い。そのような状況において、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さを第二始動口2004の最も短い開放時間よりも長くすることで、例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の開始と第二始動口2004が入球可能な状態となったタイミングが同じであった場合には、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間を終了するよりも前に第二始動口2004を入球不能な状態とすることができる。第二始動口2004が入球可能な状態となっていると、第二始動口2004に遊技球を入賞させることができたときには特別図柄の抽選が行われるので、遊技の経験が必ずしも豊富でない遊技者は第二始動口2004に遊技球を入賞させようとハンドル302を操作して、再び興趣が向上し、第二始動口2004に遊技球を入賞させることができなかった場合でも、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間は継続しているので、復活演出が実行されることに期待させることができるため、遊技者が受けたショックを全体として緩和することができる。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
図397、図416を参照して示した実施形態においては、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作有効期間は3秒間(1種類の操作有効期間のみしかない)とされていたが、他の操作演出パターンとして、攻撃ボタン3710やミッションボタン3700の操作有効期間が、3秒間よりも長い演出パターンや短かい演出パターンを実行可能に構成してもよい。
例えば、攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700の操作有効期間が例えば2秒間の演出パターンAと攻撃ボタン3710あるいはミッションボタン3700の操作有効期間が例えば4秒間の演出パターンBを採用してもよい。このように複数の操作有効期間を設けてもよい。
このとき、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、演出パターンAと演出パターンBの操作有効期間よりも長くしてもよい。また、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、演出パターンAの操作有効期間よりは長く、演出パターンBの操作有効期間よりは短くしてもよい。また、各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、特殊リーチ終了時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)における各期間(第1期間~第4期間)のうちのそれぞれの期間について、演出パターンAと演出パターンBの操作有効期間よりも短くしてもよい。
特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、操作部を操作可能な演出(演出パターンAや演出パターンB)を実行するようにしてもよく、その場合には以下に記載するような効果が期待できる。また、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において操作部を操作可能な演出を実行するようにした場合、操作有効期間が第4期間や変動表示の停止後にまで跨らない(すなわち第3期間内で操作有効期間が終了する)ようにしたり、第4期間を削除したりしてよく、その場合には以下に記載するような効果が期待できる。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの最も短い操作有効時間よりも長くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの最も長い操作有効時間よりも長くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの最も短い操作有効時間よりも短くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることはないと認識させることができるので、次の変動表示に対しての期待に早期に気持ちを切り替えることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として複数の操作有効時間があり、その複数の操作有効時間のうちの1の操作有効時間よりも長いが他の1の操作有効期間よりも短くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として1の操作有効時間があり(1の操作有効時間のみしかなく)、その操作有効時間よりも長くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることを遊技者に期待させることができる、という効果がある。
例えば、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間の長さは、操作有効時間として1の操作有効時間があり(1の操作有効時間のみしかなく)、その操作有効時間よりも短くすることで、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の第3期間において、復活演出としての操作指示画像(「PUSH!」などの表示)が表示されることはないと認識させることができるので、次の変動表示に対しての期待に早期に気持ちを切り替えることができる、という効果がある。
他の変形例でも、同様にそれぞれの変形例毎に効果を奏するものであることは言うまでもない。
特別表示A~特別表示Fが表示されることで、大当りに対する期待度が異なるようにしてもよい。また、特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示と、特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示の関係において、一方の期待度を高くしたり、双方の期待度を同じとしたり、一方の期待度を低くしたりしてもよい。
同様に、3つ以上の特別表示の関係においても、ある特別表示の期待度を高くしたり、複数の特別表示の期待度を同じとしたり、ある特別表示の期待度を低くしたりしてもよい。
例えば、特別表示Aが表示された場合と特別表示Eが表示された場合とでは、特別表示Bや特別表示Dが表示された場合よりも期待度を高くしてもよい。また、特別表示Aが表示された場合と特別表示Eが表示された場合とでは、特別表示Aが表示された場合の期待度を高くしてもよいし、特別表示Bが表示された場合の期待度を高くしてもよい。
また、特別表示Cが表示された場合の期待度は、特別表示Aや特別表示Eよりも低く、特別表示Bや特別表示Dよりも高くしてもよい。あるいは、特別表示A、特別表示B、特別表示Dや特別表示Eよりも低くしてもよい。
扉枠3に設けた発光装飾手段(例えば、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550など)を特別表示の実行時に発光させてもよい。
例えば、特別表示A~特別表示Fに対応した態様の発光パターンA~発光パターンFで、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550を発光させてもよい。特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示と、特別表示A~特別表示Fのうちの任意の1つの特別表示の関係において、発光パターンを異なったものとしたり、同じものとしてもよい。
例えば、特別表示Aのように期待度が高い表示や、特別表示Cのように遊技状態が変更されることを示す表示については、それぞれ独自の発光パターンを採用し、特別表示B、特別表示C、特別表示Eについては、同じ発光パターンを採用してもよい。
このように、特別表示ごとに発光パターンを異なったものとすることで、遊技者が表示領域を見ずによそ見をしていた場合でも、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550などが視界に入ることで、どの特別表示が実行されたのかを認識することができる。
特別表示ごとに発光パターンを異なったものとする方法としては、点灯または点滅、発光色や発光時間を異なったものとするなどの、方法を採用してもよい。
特別表示に用いられた画像の色に対応した発光パターンを採用してもよい。例えば、黒色の背景隠蔽画像が表示された場合には、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550の輝度を低下させたり、消灯させたりしてもよい。白色の背景隠蔽画像が表示された場合には、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550を白色で発光させてもよい。その他の背景隠蔽画像が表示された場合については、扉枠左サイドユニット530や扉枠右サイドユニット550を表示されたキャラクタの色で発光させてもよいし、表示された背景隠蔽画像の背景領域の色で発光させてもよい。
各特別表示に対応する発光パターンは、特別表示よりも早く終了してもよいし、特別表示と同時に終了してもよいし、特別表示よりも遅く終了してもよい。
なお、各特別表示に対応する発光パターンが終了した後は、消灯状態としてもよいし、BGMに合わせた発光態様で発光させてもよい。
図416等を参照して「巨大戦車リーチ」についての実施形態を示したが、敵戦車の表示態様や操作する操作部が異なる複数種類の「巨大戦車リーチ」を実行可能に構成してもよい。また、敵戦車の表示態様や操作する表示部によって、「巨大戦車リーチ」の期待度を異なるものとしてよい。なお、この場合でも、「巨大戦車リーチ」の期待度は、「敵戦車破壊リーチ」の期待度よりも高いものとするとよい。また、このように異なる態様の「巨大戦車リーチ」においても、同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うとよい。例えば、複数の「巨大戦車リーチ」において、爆弾キャラクタ等からなる背景隠蔽画像を表示して同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うようにしてもよい。
図397等を参照して「敵戦車破壊リーチ」についての実施形態を示したが、敵戦車の表示態様や操作する操作部が異なる複数種類の「敵戦車破壊リーチ」を実行可能に構成してもよい。また、敵戦車の表示態様や操作する表示部によって、「敵戦車破壊リーチ」の期待度を異なるものとしてよい。なお、この場合でも、期待度は、「巨大戦車リーチ」よりも低いものとするとよい。また、このように異なる態様の「敵戦車破壊リーチ」においても、同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うとよい。例えば、複数の「巨大戦車リーチ」において、黒色の背景隠蔽画像を表示して同じ態様で背景画像の切り替え表示を行うようにしてもよい。
図397を参照して示した実施形態においては、操作有効期間中に操作部を模した模擬画像の表示を行なって特別抽選結果の示唆を行っているが、特殊リーチ終了時背景画像切替演出の実行中は、操作有効期間とはせず、操作部を模した模擬画像の表示も行っていなかった。
他の各演出(特殊リーチ開始時背景画像切替演出、右打終了時の背景画像切替演出、疑似連演出、通常背景画像切替演出、セリフ予告演出)においても同様に、第1期間~第3期間において、操作有効期間とはせず、また、操作部を模した模擬画像の表示を行わないようにするとよい(すなわち操作部を模した模擬画像は必ず表示されない)。
このように、すべてのリーチ演出における第1期間~第3期間において、操作有効期間とはせず、また、操作部を模した模擬画像の表示を行わないようにするとよい(すなわち操作部を模した模擬画像は必ず表示されない)。
なお、操作有効期間とはせず、また、操作部を模した模擬画像の表示を行わないよう(すなわち操作部を模した模擬画像は必ず表示されない)にする期間として、第1期間~第3期間は例示にすぎず、第4期間を含めてもよいし、第1期間~第4期間のうちの、いずれか1の期間あるいはこれらの期間における任意の複数の期間としてもよい。
このような構成とすることで、表示領域の表示内容がシンプルになり、遊技者が操作部の操作受付が有効となっていることに気がつかず、操作部を操作できないという事態が発生することを防止することができる。
装飾図柄の変動表示中には、変動演出音の出力が行われるが、特別表示A~特別表示Fにおいて、変動演出音の出力を抑制してもよい。
以下に、図416等を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図436(a)を参照して説明する。同様に、図434を参照して示した実施形態を変形した実施形態を、図436(b)を参照して説明する。
図436(a)に示す演出例においては、背景隠蔽画像が表示されるタイミングt13からタイミングt19の期間において変動演出音が抑制状態とされる。また、タイミングt36からタイミングt42の期間において変動演出音が抑制状態とされる。
図436(b)に示す演出例においては、背景隠蔽画像が表示されるタイミングt10からタイミングt16の期間においても変動演出音が抑制状態とされず、通常状態での出力が維持される。
このように、図436(a)を参照して示した実施形態においては、背景画像が徐々に視認しがたくなる期間である第1期間、背景画像が視認不能な期間である第2期間、背景画像が徐々に視認しやすくなる期間である第3期間について、変動演出音の出力状態を抑制状態としていた。
一方、図436(b)を参照して示した実施形態においては、第1期間~第3期間においても、変動演出音の変動演出音の出力状態を抑制状態とはせずに通常状態を維持していた。
このように背景画像を切り替える場合には、変動演出音の出力状態を抑制状態とし、背景画像を切り替えない場合には、変動演出音の出力状態として通常状態を維持するようにしてもよい。
第1期間~第3期間を抑制状態とする例を示したが、第1期間~第3期間、背景画像の視認性が元に戻り装飾図柄が停止するまでの期間である第4期間のうちの少なくとも1の期間において、変動演出音を抑制状態としてもよい。なお、第4期間ののち、装飾図柄が停止表示されている期間においても抑制状態を維持し、次の変動表示が開始されるタイミングで通常状態としてもよい。
なお、抑制状態は、変動演出音の音量が通常状態よりも小さくされて出力される状態であってもよい。あるいは、変動演出音の出力が行われない状態であってもよい。この場合、変動演出音を内部的には再生しているものの、出力音量を内部的に0とする(ミュートする)ことで、スピーカから変動演出音が出力されないようにしてもよい。あるいは、変動演出音の再生自体を終了あるいは中断することで、スピーカから変動演出音が出力されないようにしてもよい。
なお、図436(a)に示した実施形態においては、タイミングt19からタイミングt36にかけて通常状態となっているが、この期間において、特殊リーチの種類に対応した特別な変動演出音を出力してもよい。この場合、抑制状態中のタイミングt16あるいは抑制状態終了時のタイミングt19から特別な変動演出音の出力を開始するとよい。また、抑制状態開始時のタイミングt36や抑制状態中のタイミングt39において特別な変動演出音の出力を終了するとよい。
図416等を参照して示した実施形態に限らず、図397等を参照して示した「敵戦車破壊リーチ」演出、図421等を参照して示した右打終了時背景画像切替演出、図425等を参照して示した疑似連演出、図430等を参照して示した通常背景画像切替演出においても同様の態様を採用して変動演出音を抑制状態としてもよい。
実施形態における、遊技機の構造における各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。また、各演出例や各演出例における各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。また、各役物構成における各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。また、これらの各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。
また、ある実施形態を変形した1の実施形態に対して、ある実施形態を変形した他の実施形態を適用し、別の実施形態としてもよい。
また、このようにして当業者が想到することができた複数の実施形態について、1の遊技機において採用してもよい。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、実施形態では、遊技機としてパチンコ機1に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機に、適用しても良く、この場合でも、同様の作用効果を奏することができる。