JP7328601B2 - リアクトルの温度上昇試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の周波数の電流が流入するリアクトルの温度上昇試験方法に関する。
リアクトルの性能を試験する方法として様々な方法がある。その中で、使用時におけるリアクトルの温度上昇について試験をする温度上昇試験方法が、非特許文献1に記載されている。非特許文献1には、基本波電流に高調波電流が重畳されて流入する場合を模擬する試験として、以下の(1)または(2)の条件の通電を行うことが規定されている。
ここで、許容電流種別Iの場合を例示する。(1)定格周波数の定格電流に、基本波電流比35%の第5調波含有率の第5調波電流を重畳して連続的にリアクトルに通電する(以下、従来試験Xと称する)。(2)リアクトルの損失が、後述の合計損失と等価となる基本波電流を連続的にリアクトルに通電する(以下、従来試験Yと称する)。前記合計損失は、定格周波数の定格電流通電時のリアクトルの実測損失と、基本波電流比35%の第5調波電流通電時のリアクトルの実測損失の和である。
日本産業標準調査会「JIS 高圧及び特別高圧進相コンデンサ並びに附属機器-第2部:直列リアクトル(JIS C 4902-2:2010)」
従来試験Xは、実使用状態に即した通電の状態が模擬できるものの、試験用回路において、基本波電源と高調波電源との間で互いに電流が混入する問題がある。電流の混入を避けるための回路構成として、例えば、図4に示す回路を採用することが考えられる。しかし、図4に示す回路による試験は大がかりとなる問題がある。
従来試験Yは、リアクトルの損失に含まれる銅損と鉄損の周波数依存性を反映せずに、合計損失を基本波電流のみで供給する。そのため、基本波と高調波とが重畳された状態における銅損と鉄損が正しく模擬されない問題がある。
本発明の一態様は、簡易な試験回路で実使用状態に即したリアクトルの温度上昇試験を実現することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、所定の電流値の基本波電流通電時の銅損と、それぞれ所定の電流値の所定の次数の高調波電流通電時のそれぞれの銅損とに基づいて、目標銅損を算出するステップと、前記基本波電流通電時の鉄損と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損とに基づいて、目標鉄損を算出するステップと、前記目標銅損及び前記目標鉄損を与える電流の周波数及び電流値を、それぞれ試験周波数、試験電流値として算出するステップと、前記試験周波数、前記試験電流値を有する試験電流を前記リアクトルに通電し、前記リアクトルの所定箇所の温度が一定になるまで通ずるステップと、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、簡易な試験回路で実使用状態に即したリアクトルの温度上昇試験を実現することができる。
本発明の実施形態1に係る温度上昇試験方法の試験回路を示す回路図である。 従来試験X、従来試験Y、実施形態1及び実施形態2に係る温度上昇試験における通電時の各損失の例を比較して示す図表である。 第3調波を含む歪波磁束のヒステリシス曲線の例を示す図である。 従来試験Xを実施するための回路例を示す回路図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について詳細に説明する。進相コンデンサ用直列リアクトルや、いわゆる、フィルタ用リアクトルは、コンデンサと組み合わせて使用される。このように、コンデンサとリアクトルとを組み合わせて使用すると、リアクトルには基本波電流に加えて高調波電流も流れる。
本発明に係る温度上昇試験方法は、このように基本波電流に高調波電流が重畳される状態での温度上昇を模擬できるリアクトルの温度上昇試験方法である。また、リアクトルには、空芯式、磁気遮蔽空芯式、ギャップ付き鉄心式等、各種の方式がある。本発明に係る温度上昇試験方法は、主に電磁鋼板を使用して、巻線と鉄心で構成されるリアクトル(磁気遮蔽空芯式、ギャップ付き鉄心式)を対象としている。
<試験回路100の構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る温度上昇試験方法の試験回路100を示す回路図である。図1に示すように、試験回路100は、周波数可変電源E1と、補償コンデンサC1と、供試リアクトルL1と、を備えている。試験回路100は、供試リアクトルL1の温度上昇試験を行う回路である。
周波数可変電源E1は、周波数及び電流値が可変である。周波数可変電源E1は、後述する試験周波数fex及び試験電流値Iexを有する試験電流を供試リアクトルL1に通電する。補償コンデンサC1は、供試リアクトルL1に必要な電流を通電するための周波数可変電源E1の電源容量を低減する。
<温度上昇試験方法の流れ>
実施形態1に係る温度上昇試験方法の流れについて、図1及び図2を参照しつつ以下に説明する。図2は、従来試験X、従来試験Y、実施形態1及び実施形態2に係る温度上昇試験における通電時の各損失の例を比較して示す図表である。
周波数可変電源E1により、所定の第1電流値i21の基本波電流を供試リアクトルL1に通電し、基本波電流通電時の供試リアクトルL1の損失(合計損失WT21)を測定する(ステップS1)。第1電流値i21は、例えば、供試リアクトルL1の定格電流値である。
また、第2電流値i22の高調波電流を供試リアクトルL1に通電し、高調波電流通電時の損失(合計損失WT22)を測定する(ステップS2)。高調波電流は、例えば、基本波の第5調波であり、基本波電流比35%の電流値を有するものとすることができる。
次に、第1電流値i21の基本波電流通電時の銅損Wcu21と、所定の第2電流値i22の高調波電流通電時の銅損Wcu22とに基づいて、目標銅損Wcutを算出する(ステップS3)。より具体的には、目標銅損Wcutは、基本波電流通電時の銅損Wcu21と、高調波電流通電時の銅損Wcu22の和として求められる。
基本波電流通電時の銅損Wcu21及び高調波電流通電時の銅損Wcu22は、計算により予め求められる。具体的には、下記の式(1)を用いて求めることができる。
Figure 0007328601000001
式(1)において、Wcuは銅損、Rdcは巻線の直流抵抗、Reは巻線の渦電流損に相当する交流抵抗係数、fは周波数、Iは電流値を示す。直流抵抗Rdcは供試リアクトルL1の実測値であり、交流抵抗係数Reは有限要素法を用いたシミュレーションにより求めることができる。
次に、基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、高調波電流通電時の鉄損Wfe22とに基づいて、目標鉄損Wfetを算出する(ステップS4)。実施形態1においてより具体的には、目標鉄損Wfetは、基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、高調波電流通電時の鉄損Wfe22の和として求められる。
ここで、基本波電流通電時の鉄損Wfe21は、基本波電流通電時の合計損失WT21から基本波電流通電時の銅損Wcu21を差し引いて求められる。高調波電流通電時の鉄損Wfe22は、高調波電流通電時の合計損失WT22から高調波電流通電時の銅損Wcu22を差し引いて求められる。
実施形態1では、上述したように、測定された各合計損失を計算により鉄損と銅損とに分離する。具体的には、測定された合計損失WT21を銅損Wcu21と鉄損Wfe21とに分離し、測定された合計損失WT22を銅損Wcu22と鉄損Wfe22とに分離する。なお、温度上昇試験の対象が変圧器の場合は、巻線が2組あるため他巻線を開放した無負荷時の損失を鉄損とし、他巻線短絡時の損失を銅損とすることができるが、リアクトルは、巻線が一組しかないため鉄損と銅損とを個別に測定できない。そのため、前記のように計算で鉄損と銅損とを分離する必要がある。
次に、目標銅損Wcut及び目標鉄損Wfetを与える電流の周波数及び電流値を、それぞれ試験周波数fex、試験電流値Iexとして算出する(ステップS5)。試験周波数fex、試験電流値Iexは、下記の式(2)の連立方程式により算出できる。
Figure 0007328601000002
式(2)において、Rdcは巻線の直流抵抗、Reは巻線の渦電流損に相当する交流抵抗係数であり、上述の通りこれらの値は既知である。Wfeは鉄損である。nはスタインメッツの定数(1.6程度)であり供試リアクトルL1を構成する材料により定まっている。Khはヒステリシス損失係数、Keは渦電流損失係数であり、基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、高調波電流通電時の鉄損Wfe22とから、求められる係数である。よって式(2)中の未知数は、周波数と電流であり、この連立方程式を解くことにより求められ、それぞれ試験周波数fex、試験電流値Iexとなる。
図2に示される実施形態1の事例において、連立方程式の解としての試験周波数fexは、基本波周波数50Hzと第5調波周波数250Hzの間の値を取り、例えば130Hz程度であるように算出される。
次に、試験周波数fex、試験電流値Iexを有する試験電流を供試リアクトルL1に通電し、供試リアクトルL1の所定箇所の温度が一定になるまで通電する(ステップS6)。所定箇所の温度とは、例えば、供試リアクトルL1の巻線の温度である。また、鉄心の温度である。さらに供試リアクトルL1が、油入式リアクトルである場合には、所定箇所の温度は、絶縁油の温度であってもよい。以上のようにして、実施形態1に係る温度上昇試験が実施される。
なお、上述では、基本波電流に1つの高調波電流が重畳する場合について説明した。それに対して、基本波電流に1つ以上の高調波電流が重畳する場合の目標銅損Wcut及び目標鉄損Wfetの算出は以下による。
前記目標銅損Wcutの算出は、ステップS3において、所定の第1電流値i21の基本波電流通電時の銅損Wcu21と、銅損Wcu22mとに基づいて算出する。銅損Wcu22mは、それぞれ所定の次数の所定の第2電流値i22mの高調波電流通電時のそれぞれの銅損である。ここで、mは選択された高調波電流の次数を示す。銅損Wcu22mは、選択された次数を有する高調波電流の通電時における各銅損を表す。よって、銅損Wcu22mは選択された次数だけ存在する。
例えば、基本波電流に重畳する高調波電流が第5調波及び第7調波となる場合について説明する。その場合、目標銅損Wcutは、所定の第1電流値i21の基本波電流通電時の銅損Wcu21と、所定の第2電流値i225の第5調波電流通電時の銅損Wcu225と、所定の第2電流値i227の第7調波電流通電時の銅損Wcu227と、に基づいて算出する。具体的には、目標銅損Wcutは、基本波電流通電時の銅損Wcu21と、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の銅損Wcu22mの和として求められる。前記の例では、目標銅損Wcutは、銅損Wcu21と銅損Wcu225と銅損Wcu227との和により求められる。
また、目標鉄損Wfetは、ステップS4において、所定の第1電流値i21の基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の鉄損Wfe22mと、に基づいて求められる。
例えば、基本波電流に重畳する高調波電流が第5調波及び第7調波となる場合について説明する。その場合、目標鉄損Wfetは、所定の第1電流値i21の基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、所定の第2電流値i225の第5調波電流通電時の鉄損Wfe225と、所定の第2電流値i227の第7調波電流通電時の鉄損Wfe227と、に基づいて算出する。言い換えると、目標鉄損Wfetは、基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の鉄損Wfe22mの和として求められる。前記の例では、目標鉄損Wfetは、鉄損Wfe21と鉄損Wfe225と鉄損Wfe227との和により求められる。
ここで、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の鉄損Wfe22mは、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の合計損失WT22mから、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の銅損Wcu22mを差し引いて求められる。具体的には、鉄損Wfe225は、第5調波電流通電時の合計損失WT225から銅損Wcu225を差し引いて求められる。同様に、鉄損Wfe227は、第7調波電流通電時の合計損失WT227から銅損Wcu227を差し引いて求められる。なお、合計損失WT225及び合計損失WT227は、ステップ2おいて、それぞれ所定の電流値の所定の次数(第5調波電流及び第7調波電流)の高調波電流を供試リアクトルL1にそれぞれ通電し、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の損失を測定することで求められる。
このように、基本波電流に1つ以上の高調波電流が重畳するのを模擬する場合は、選択した任意の次数を有する高調波電流毎の銅損、鉄損、合計損失と、基本波電流通電時の銅損、鉄損、合計損失とに基づき、計算を行う。
<温度上昇試験方法の検証>
実施形態1に係る温度上昇試験方法について、図2に基づき以下に検証する。図2において、基本波電流の定格周波数は50Hzである。従来試験Xは、基本波電流100%に基本波電流比35%の第5調波含有率の第5調波電流を重畳して、供試リアクトルに通電し、合計損失WTxを供給することで実施される。
図2の従来試験Xの列には、上述の計算方法により求められた銅損Wcuxと、合計損失WTxと銅損Wcuxの差異として求められた鉄損Wfexが併せて示されている。従来試験Xは、現に基本波電流に高調波が重畳された電流が供試リアクトルL1に通電されて実行されており、実使用状態が模擬された試験である。
従来試験Xの合計損失WTxに対する銅損Wcux及び鉄損Wfexの割合は、実使用状態が模擬されているといえる。つまり、各温度上昇試験において各損失の値が従来試験Xの値に近づく程、試験電流の供試リアクトルL1への通電が、実使用状態をより忠実に模擬できているといえる。
しかしながら、従来試験Xは、基本波に高調波を重畳して供試リアクトルに供給する必要があり、基本波電源と高調波電源それぞれに、他方の電流が流入する問題がある。基本波電源を商用電源からとる場合には、商用電源の系統に高調波電流が流出してしまう問題がある。また、商用電源系統へ高調波電流が流出しても供試リアクトルに流れる試験電流を確保するためには、高調波電源の電源容量を大きくする必要がある。
そこで、基本波電源と高調波電源との間の相互の電流の流入を防ぐために、図4に示す試験用の回路構成が知られている。この回路構成では、重畳用変圧器2台(重畳用変圧器Tx1、Tx2)及び供試リアクトル2台(供試リアクトルLx1・Lx2)が必要となるため、試験設備が大掛かりになる。特に、同一の構成の供試リアクトルが2台必要となるため、供試リアクトルを経済的に1台しか準備できない場合、従来試験Xを実施できない問題がある。
次に、従来試験Yについて検証する。上述したように、従来試験Yは、リアクトルの損失に含まれる銅損と鉄損の周波数依存性を反映せずに、基本波電流のみで通電を行う。具体的には、所定の第1電流値i21の基本波電流を供試リアクトルL1に通電し、基本波電流通電時の合計損失WT21を求める。また、第2電流値i22の高調波電流を供試リアクトルL1に通電し、高調波電流通電時の合計損失WT22を求める。ここまでは、実施形態1に係る温度上昇試験方法の流れと同じである。
その後従来試験Yでは、基本波電流通電時の合計損失WT21と高調波電流通電時の合計損失WT22とを足した目標合計損失WTyを求め、供試リアクトルL1の損失が目標合計損失WTyとなるように、基本波電流のみを供試リアクトルL1に通電する。
しかしながら、前記式(2)でも明らかなように、銅損と鉄損とでは、周波数特性が異なる。そのため、従来試験Yでは、異なる周波数の2つ以上の電流が重畳される実使用状態を十分に模擬できない。より詳しくは、従来試験Yでは、銅損Wcuyは実使用時と比較して過大な損失となり、鉄損Wfeyは実使用時と比較して過小な損失となる。
図2では、従来試験Xでは銅損Wcuxが882W、鉄損Wfexが990Wであるのに対して、従来試験Yでは、銅損Wcuyが1150W、鉄損Wfeyが618Wと大きく異なっている。銅損は1150/882で従来試験Xの約1.3倍、鉄損は618/990で従来試験Xの約0.6倍となる。従来試験Yでは、リアクトルの実使用状態を十分に模擬できていないことが分かる。
そのため、従来試験Yでの温度上昇試験に合格するためには、リアクトルの巻線について、巻線抵抗を過剰に低減させるなど過剰設計とせざるを得ない。また、鉄損については、温度上昇試験時に実使用状態の損失を供給できていないため、温度上昇試験に合格してもリアクトルの鉄心に関する検証は不十分となる問題がある。
続いて、実施形態1に係る温度上昇試験方法について検証する。従来試験Yでは、供試リアクトルL1の損失が目標合計損失WTyとなるように、基本波電流を通電していた。言い換えると、従来試験Yでは、試験電流について、周波数を基本波と同じに固定して、電流値のみを調整していた。それに対して、実施形態1に係る温度上昇試験方法では、試験電流について、電流値に加え、周波数も調整することにより、実使用状態に即した損失の供給を可能にしている。
図2に示すように、実施形態1の目標銅損Wcutは、従来試験Xの銅損Wcuxの値と一致する。目標合計損失WTtは、従来試験Yの目標合計損失WTyと同じである。従来試験Yと比較して実施形態1の温度上昇試験方法が実使用状態をより忠実に模擬できているといえる。
以上、実施形態1に係る温度上昇試験方法の効果についてまとめる。実施形態1に係る温度上昇試験方法は、周波数の異なる電流を重畳することなく、実使用状態を模擬した通電を行うことができる。また、基本波電源及び高調波電源を試験回路に用いることによる、互いに他の電流が流入するという問題が無く、簡単な試験用の回路構成で温度上昇試験が実現可能となる。加えて、供試リアクトルが1台で良いとのメリットもある。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について以下に説明する。実施形態2では、目標鉄損Wfetを補正して、補正目標鉄損Wfet1(目標鉄損)を求めることが実施形態1とは異なり、その他の構成、手順は実施形態1と同様である。
図2の実施形態1と従来試験Xの各損失の値を比較すると、従来試験Xの鉄損Wfexよりも実施形態1の目標鉄損Wfetの方が小さい。これは、鉄心を構成する電磁鋼板が非線形特性を持つため、基本波電流通電時の鉄損と第5調波電流通電時の鉄損とを足し合わせた損失(図2の実施形態1の目標鉄損Wfet 886W)に対して、重畳した場合の鉄損(図2の従来試験Xの鉄損Wfex 990W)が大きくなるためである。
図3は、第3調波を含む歪波磁束の50Hz、10kGにおけるヒステリシス曲線の例を示す図である。図3に示されるように、高調波の重畳位相θによってヒステリシス曲線31、32、33の形状が変わることは明らかである。よって、高調波の重畳位相によって基本波電流に高調波を重畳する場合の鉄損の大きさは異なるのである。
このように基本波電流に高調波電流を重畳する際の鉄損の挙動は複雑である。しかし、類似設計のリアクトルについての重畳試験結果や、供試リアクトルL1の材料特性より鉄損を経験的に見積もることは可能である。鉄損の補正係数をKとし、供給すべき補正目標鉄損Wfet1を、実施形態1における目標鉄損Wfetに補正係数Kを乗じた値としてより適切に見積もることができる。補正係数Kは、1以上の係数である。
言い換えると、補正目標鉄損Wfet1は、基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、高調波電流通電時の鉄損Wfe22の和である目標鉄損Wfetに、所定の係数Kを乗じて求められる。補正係数Kは、一定ではなく、リアクトルにおける基本波の磁束密度、高調波の磁束密度、重畳位相、材質等によって変化する。
そのため、種々の設計のリアクトルについて、補正係数Kの値をデータベース化しておくことで、データベースより供試リアクトルL1の補正係数Kを決定することができるようになる。供試リアクトルL1の設計条件を参考に、データベースに基づき補正係数Kを決定することで、より実使用状態を的確に模擬した試験電流値、試験周波数を求めることが可能となる。
図2の事例においては、K=1.12とし、補正後の補正目標鉄損Wfet1は以下のように求めることができる。補正目標鉄損Wfet1=886×1.12≒990(W)となる。このように、図2の従来試験Xの鉄損と一致するようにさせることができるようになる。
次いで、実施形態1におけるステップS5と同様にして、目標銅損Wcut及び補正目標鉄損Wfet1を与える電流の周波数及び電流値を、それぞれ試験周波数fex1、試験電流値Iex1として、式(2)の連立方程式により算出する。
このように、補正目標鉄損Wfet1を求めることで、従来試験Xの重畳試験とほぼ等価な各損失の供給を実現することができる。その結果、鉄心の非線形特性を考慮した、信頼性の高い試験方法を提供できる。
なお、基本波電流に1つ以上の高調波電流が重畳するのを模擬する場合は、基本波電流通電時の鉄損Wfe21と、それぞれ所定の次数の高調波電流通電時の鉄損Wfe22mの和に、1以上の係数を乗じて目標鉄損Wfetを求める。
以上の実施形態1及び実施形態2の具体例では、非特許文献1に記載された進相コンデンサ用直列リアクトルの許容電流種別Iの条件で説明した。本発明は、許容電流種別IIの条件でも適用可能である。この場合には、高調波電流は、基本波の第5調波であり、基本波電流比55%の電流値を有するものとする。また、本発明は、高調波電流が流入するフィルタ用リアクトルにおいても適用可能である。フィルタ用リアクトルの場合は、コンデンサとの組み合わせを調整することにより、自由に共振周波数を選択可能であり、例えば、流入する高調波を第11調波、第13調波、及び第23調波等とすることができる。さらに、フィルタ回路の構成を調整することにより、基本波電流の他に、例えば、第5調波と第7調波のように複数の高調波電流が流入する場合もあるが、同様に本発明が適用可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るリアクトル(供試リアクトルL1)の温度上昇試験方法は、所定の電流値(i21)の基本波電流通電時の銅損(Wcu21)と、それぞれ所定の電流値(i22m)の所定の次数の高調波電流通電時のそれぞれの銅損(Wcu22m)とに基づいて、目標銅損(Wcut)を算出するステップ(ステップS3)と、前記基本波電流通電時の鉄損(Wfe21)と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損(Wfe22m)とに基づいて、目標鉄損(Wfet)を算出するステップ(ステップS4)と、前記目標銅損(Wcut)及び前記目標鉄損(Wfet)を与える電流の周波数及び電流値を、それぞれ試験周波数(fex)、試験電流値(Iex)として算出するステップ(ステップS5)と、前記試験周波数、前記試験電流値を有する試験電流を前記リアクトルに通電し、前記リアクトルの所定箇所の温度が一定になるまで通ずるステップ(ステップS6)と、を備えている。
前記構成によれば、リアクトルに通ずる試験電流の、電流値及び周波数を調整するため、基本波電流に各高調波電流が重畳された状態の各損失を模擬して温度上昇試験を行うことができる。その結果、簡易な試験回路で実使用状態に即した温度上昇試験を実現することができる。
本発明の態様2に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様1において、前記基本波電流通電時の銅損(Wcu21)、及び、それぞれの前記高調波電流通電時の銅損(Wcu22m)は、計算により予め求められてもよい。
前記構成によれば、基本波電流通電時の銅損及び各高調波電流通電時の銅損を求めることができる。
本発明の態様3に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様2において、所定の電流値(i21)の基本波電流を前記リアクトル(供試リアクトルL1)に通電し、前記基本波電流通電時の損失(合計損失WT21)を測定するステップ(ステップS1)と、それぞれ所定の電流値(i22m)の前記所定の次数の高調波電流を前記リアクトルにそれぞれ通電し、それぞれの前記高調波電流通電時の損失(合計損失WT22m)を測定するステップ(ステップS2)と、を更に備え、前記基本波電流通電時の鉄損(Wfe21)は、前記基本波電流通電時の損失(合計損失WT21)から前記基本波電流通電時の銅損(Wcu21)を差し引いて求められ、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損(Wfe22m)は、それぞれの前記高調波電流通電時の損失(合計損失WT22m)からそれぞれの前記高調波電流通電時の銅損(Wcu22m)を差し引いて求められてもよい。
前記構成によれば、基本波電流通電時の鉄損及び各高調波電流通電時の鉄損を求めることができる。
本発明の態様4に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様1から3のいずれかにおいて、前記目標銅損(Wcut)は、前記基本波電流通電時の銅損(Wcu21)と、それぞれの前記高調波電流通電時の銅損(Wcu22m)の和として求められてもよい。
前記構成によれば、基本波電流通電時の銅損と、各高調波電流通電時の銅損の和を算出することで、温度上昇試験において目標とする巻線の損失である目標銅損を求めることができる。
本発明の態様5に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様1から4のいずれかにおいて、前記目標鉄損(Wfet)は、前記基本波電流通電時の鉄損(Wfe21)と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損(Wfe22m)の和として求められてもよい。
前記構成によれば、基本波電流通電時の鉄損と、各高調波電流通電時の鉄損の和を算出することで、温度上昇試験において目標とする鉄心の損失である目標鉄損を求めることができる。
本発明の態様6に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様1から4のいずれかにおいて、前記目標鉄損(Wfet1)は、前記基本波電流通電時の鉄損(Wfe21)と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損(Wfe22m)の和に、1以上の係数(K)を乗じて求められてもよい。
前記構成によれば、試験電流通電時の目標鉄損を、基本波と各高調波とを重畳して通電させる温度上昇試験の鉄損と一致させることができる。その結果、鉄心の非線形特性を考慮した、信頼性の高い試験方法を提供できる。
本発明の態様7に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様1から6のいずれかにおいて、前記基本波電流の所定の電流値(i21)は、前記リアクトル(供試リアクトルL1)の定格電流値であってもよい。前記構成によれば、実使用状態に即した温度上昇試験を実現することができる。
本発明の態様8に係るリアクトルの温度上昇試験方法は、前記態様1から7のいずれかにおいて、選択された前記高調波電流の次数は5であってもよい。前記構成によれば、実使用状態に即した温度上昇試験を実現することができる。
100 試験回路
E1 周波数可変電源
C1 補償コンデンサ
L1 供試リアクトル
Wcu21 基本波電流通電時の銅損
Wcu22、Wcu22m 高調波電流通電時の銅損
Wcut 目標銅損
Wfe21 基本波電流通電時の鉄損
Wfe22、Wfe22m 高調波電流通電時の鉄損
Wfet 目標鉄損
Wfet1 補正目標鉄損(目標鉄損)
WT21 基本波電流通電時の合計損失
WT22、WT22m 高調波電流通電時の合計損失
WTt 目標合計損失

Claims (8)

  1. リアクトルの温度上昇試験方法であって、
    所定の電流値の基本波電流通電時の銅損と、それぞれ所定の電流値の所定の次数の高調波電流通電時のそれぞれの銅損とに基づいて、目標銅損を算出するステップと、
    前記基本波電流通電時の鉄損と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損とに基づいて、目標鉄損を算出するステップと、
    前記目標銅損及び前記目標鉄損を与える電流の周波数及び電流値を、それぞれ試験周波数、試験電流値として算出するステップと、
    前記試験周波数、前記試験電流値を有する試験電流を前記リアクトルに通電し、前記リアクトルの所定箇所の温度が一定になるまで通ずるステップと、を備えた、リアクトルの温度上昇試験方法。
  2. 前記基本波電流通電時の銅損、及び、それぞれの前記高調波電流通電時の銅損は、計算により予め求められる、請求項1に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
  3. 所定の電流値の基本波電流を前記リアクトルに通電し、前記基本波電流通電時の損失を測定するステップと、
    それぞれ所定の電流値の前記所定の次数の高調波電流を前記リアクトルにそれぞれ通電し、それぞれの前記高調波電流通電時の損失を測定するステップと、を更に備え、
    前記基本波電流通電時の鉄損は、前記基本波電流通電時の損失から前記基本波電流通電時の銅損を差し引いて求められ、
    それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損は、それぞれの前記高調波電流通電時の損失からそれぞれの前記高調波電流通電時の銅損を差し引いて求められる、請求項2に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
  4. 前記目標銅損は、前記基本波電流通電時の銅損と、それぞれの前記高調波電流通電時の銅損の和として求められる、請求項1から3のいずれか1項に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
  5. 前記目標鉄損は、前記基本波電流通電時の鉄損と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損の和として求められる、請求項1から4のいずれか1項に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
  6. 前記目標鉄損は、前記基本波電流通電時の鉄損と、それぞれの前記高調波電流通電時の鉄損の和に、1以上の係数を乗じて求められる、請求項1から4のいずれか1項に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
  7. 前記基本波電流の所定の電流値は、前記リアクトルの定格電流値である、請求項1から6のいずれか1項に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
  8. 選択された前記高調波電流の次数は5である、請求項1から7のいずれか1項に記載のリアクトルの温度上昇試験方法。
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