JP7326179B2 - 通信状況推定装置、通信状況推定方法、および、プログラム - Google Patents

通信状況推定装置、通信状況推定方法、および、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信等の通信状況、通信状態の推定処理の技術に関する。
工場等の狭空間では工作機械・製品・作業員等の移動に伴う伝搬環境の変化や、複数の無線アプリケーション間の干渉等により、複雑かつダイナミックに無線環境状況が変動する。工場等の狭空間では、工作機械等の移動体の位置情報の把握が困難であることに加え、電波伝搬がマルチパスリッチな環境であるため、想定外な場所に想定外の影響が出る場合が発生する。このように、狭空間において想定外な場所に想定外の影響が出ると、最悪の場合、安定した通信が維持できず、製造現場では、製造ラインの停止等の対処を行うこともあるため、生産性が低下してしまう。つまり、工場等の狭空間では、想定外の通信品質(QoS:Quality of Service)低下が発生し、生産性が低下してしまうことがある。
そのため、QoSの極端な劣化(通信障害)が発生する前に回避行動をとることが必要となり、その実現のために通信障害発生の予測を高精度に行う技術が求められている。このような技術を実現させるために、例えば、時系列に通信品質を示す値の分布を取得し、当該分布に基づいて、将来の通信品質状況を予測する技術(例えば、特許文献1に開示されている技術)を用いることが考えられる。
特開2005-18304号公報
例えば、特許文献1には、(1)予測実行時刻とその近傍過去の各時系列データ値からの予測方法(例えば、ARモデル、ARMAモデル、カルマンフィルタ等を用いた予測方法)と、(2)予測対象時刻と同一季節あるいは同一曜日などで、予測対象時刻と同一の傾向を示す時系列データの集合を生成し、当該集合の平均値や最頻値など、なんらかの統計値を予測して出力する方法との両方の長所を取り入れた予測方法に関する技術の開示がある。特許文献1の技術では、上記の予測方法により、時系列データについて、時間変動の大きい場合や、非定常的な場合においても、時系列データの予測が可能となる。
しかしながら、特許文献1では、予測対象時刻と同一季節あるいは同一曜日などで、予測対象時刻と同一の傾向を示す時系列データが取得できることが前提であり、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに無線環境状況(通信環境)が変動する場合(時系列データの変動が同一傾向になることが稀であり、同一変動傾向の時系列データの集合を取得するのが困難である場合)に、通信品質データの状況(例えば、通信品質データの確率密度分布)を高精度に予測(推定)することは困難である。
そこで、本発明は上記課題に鑑み、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、通信品質データの状況(例えば、通信品質データの確率密度分布)を高精度に予測(推定)する通信状況推定装置、通信状況推定方法、および、プログラムを実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、第1の発明は、最適パラメータ取得処理部と、通信品質データ確率密度分布推定部と、を備える通信状況推定装置である。
最適パラメータ取得処理部は、通信品質に関するデータについての確率密度分布を推定するために、複数のバンド幅のカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布をパラメータに基づいて重畳させることでマルチバンド幅カーネル密度分布を取得するとともに、当該マルチバンド幅カーネル密度分布により通信品質に関するデータの確率密度分布を推定する場合において、通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、マルチバンド幅カーネル密度分布を適用させたときに尤度が最大となるパラメータである最適パラメータを取得する。
通信品質データ確率密度分布推定部は、通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、最適パラメータにより設定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を適用させることで取得される確率密度分布を、通信品質に関するデータについての推定確率密度分布として取得する。
この通信状況推定装置では、異なる複数のバンド幅により取得される単一バンド幅カーネル密度分布を、多様な重み付け係数により重畳したマルチバンド幅カーネル密度分布を用いて、通信品質に関するデータ(例えば、QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)するので、通信品質に関するデータ(例えば、QoSデータ)の確率密度分布がどのようなものであっても、高精度に推定することができる。例えば、工場等の狭空間において発生しやすい、特定の値(特定の狭い範囲)に通信品質に関するデータ(例えば、QoSデータ)が集中し、かつ、広範囲にQoSデータが分散しているようなQoSデータの確率密度分布についても、この通信状況推定装置では、高精度に推定することができる。
さらに、この通信状況推定装置では、QoSデータのサンプルにより算出した尤度を考慮して、最適パラメータを取得し、当該最適パラメータにより設定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を用いて、QoSデータの確率密度分布を取得(推定)するので、QoSデータの確率密度分布がどのようなものであっても、高精度にQoSデータの確率密度分布を推定することができる。
このように、この通信状況推定装置では、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、高精度な通信品質データ(QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)できる。つまり、この通信状況推定装置では、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、通信品質データの状況(例えば、通信品質データの確率密度分布)を高精度に予測(推定)することができる。
第2の発明は、第1の発明であって、最適パラメータ取得処理部は、単一バンド幅カーネル密度分布を特定するためのバンド幅の候補を複数保持しており、単一バンド幅カーネル密度分布を重畳させてマルチバンド幅カーネル密度分布を取得するときの重み係数の候補を複数保持している。そして、最適パラメータ取得処理部は、複数のバンド幅の候補、および、複数の重み係数の候補の全ての組み合わせについて、尤度を算出し、算出した尤度が最大となるバンド幅および重み係数の組を最適パラメータとして取得する。
これにより、この通信状況推定装置では、尤度が最大となる、最適なバンド幅の組み合わせ、および、最適な重み係数セットを特定し、QoSデータの確率密度分布を取得(推定)するので、QoSデータの確率密度分布がどのようなものであっても、高精度にQoSデータの確率密度分布を推定することができる。
これにより、この通信状況推定装置では、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、高精度な通信品質データ(QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)できる。
第3の発明は、第1または第2の発明であって、最適パラメータ取得処理部は、定義域の全区間での積分値が「1」となり、かつ、異なるバンド幅を有するカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布を用いて、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得する。
これにより、この通信状況推定装置では、上記性質を満たすカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布を用いて、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得することができる。
第4の発明は、第3の発明であって、カーネル関数は、ガウス関数、三角形形状分布を実現させる関数、および、矩形形状分布を実現させる関数の少なくとも1つである。
これにより、この通信状況推定装置では、ガウス関数(ガウス分布(正規分布)を実現させる関数)、三角形形状分布を実現させる関数、および、矩形形状分布を実現させる関数の少なくとも1つのカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布を用いて、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得することができる。
なお、通信状況推定装置において、ガウス関数、三角形形状分布を実現させる関数、および、矩形形状分布を実現させる関数のいずれか2つ以上を組み合わせて実現される単一バンド幅カーネル密度分布を、重み係数セットにより重み付け加算することで、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得するようにしてもよい。
第5の発明は、最適パラメータ取得処理ステップと、通信品質データ確率密度分布推定ステップと、を備える通信状況推定方法である。
最適パラメータ取得処理ステップは、通信品質に関するデータについての確率密度分布を推定するために、複数のバンド幅のカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布をパラメータに基づいて重畳させることでマルチバンド幅カーネル密度分布を取得するとともに、当該マルチバンド幅カーネル密度分布により通信品質に関するデータの確率密度分布を推定する場合において、通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、マルチバンド幅カーネル密度分布を適用させたときに尤度が最大となるパラメータである最適パラメータを取得する。
通信品質データ確率密度分布推定ステップは、通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、最適パラメータにより設定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を適用させることで取得される確率密度分布を、通信品質に関するデータについての推定確率密度分布として取得する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する通信状況推定方法を実現することができる。
第6の発明は、第5の発明である通信状況推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する通信状況推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを実現することができる。
本発明によれば、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、通信品質データの状況(例えば、通信品質データの確率密度分布)を高精度に予測(推定)する通信状況推定装置、通信状況推定方法、および、プログラムを実現することができる。
第1実施形態に係る通信状況推定装置100の概略構成図。 通信状況推定装置100で実行される処理のフローチャートである。 通信状況推定装置100で実行される処理を説明するための図。 QoSデータのサンプルq1~q5を用いてガウスカーネル関数により取得される分布と、当該分布を重ね合わせて取得される単一バンド幅カーネル密度分布とを示す図。 QoSデータのサンプルq1~q5を用いてガウスカーネル関数により取得される分布と、当該分布を重ね合わせて取得される単一バンド幅カーネル密度分布とを示す図。 QoSデータのサンプルq1~q5を用いてガウスカーネル関数により取得される分布と、当該分布を重ね合わせて取得される単一バンド幅カーネル密度分布とを示す図。 QoSデータのサンプルq1~q5を用いて取得した単一バンド幅カーネル密度分布からマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を取得する処理を説明するための図。 尤度算出処理を説明するための図。 シミュレーション例のQoSデータの確率密度分布を示すグラフ。 単一バンド幅カーネル密度分布による推定データと、マルチバンド幅カーネル密度分布による推定データとにおける、サンプル数と実測データとの誤差との関係を示すグラフ。 全区間における積分値が「1」となる関数例を示す図。 CPUバス構成を示す図。
[第1実施形態]
第1実施形態について、図面を参照しながら、以下、説明する。
<1.1:通信状況推定装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る通信状況推定装置100の概略構成図である。
通信状況推定装置100は、図1に示すように、最適パラメータ取得処理部1と、通信品質データ確率密度分布推定部2とを備える。なお、説明便宜のため、通信状況推定装置100は、工場等の狭空間において複数の装置が無線通信を行う場合における通信品質を示すデータ(QoSデータ(例えば、スループット))を入力するものとして、以下説明する。
最適パラメータ取得処理部1は、図1に示すように、サンプル分割処理部11と、バンド幅セット選択処理部12と、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13と、重み係数セット選択処理部14と、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15と、尤度算出部16と、記憶保持部Mem1とを備える。また、最適パラメータ取得処理部1は、平均尤度算出部17と、記憶部Mem2と、最適パラメータ取得部18と、を備える。
サンプル分割処理部11は、データDinと、通信状況推定装置100の各種制御を行う制御部(不図示)から制御信号CTL1とを入力する。なお、説明便宜のため、データDinは、QoSデータ(例えば、スループット)であり、複数個のサンプル(QoSのサンプルデータ)を含むものとする。サンプル分割処理部11は、入力したQoSデータのサンプルをL個のサブセットに分割する。なお、QoSデータの全サンプルの集合をεと表記し、分割したサブセットのi番目のサブセット(サンプルセット)をε(i:自然数、1≦i≦L)と表記する。
サンプル分割処理部11は、尤度算出用サンプルセットを1つ設定し、尤度算出用サンプルセット以外のサンプルセットの集合をマルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataに設定する。なお、QoSデータの全サンプル、尤度算出用サンプルセット、および、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットを下記のように表記する。
全サンプル:ε={ε,ε,・・・,ε
尤度算出用サンプルセット:ε(m:自然数、1≦m≦L)
マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセット:εdata={ε,ε,・・・,εm-1,εm+1,・・・,ε
サンプル分割処理部11は、制御信号CTL1に従い、分割して取得したサンプルのサブセットの1つを尤度算出用サンプルセットεに設定し、尤度算出用サンプルセットε以外のサンプルセットの集合をマルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataに設定する。そして、サンプル分割処理部11は、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataを単一バンド幅カーネル密度分布取得部13に出力し、尤度算出用サンプルセットεを尤度算出部16に出力する。
バンド幅セット選択処理部12は、通信状況推定装置100の各種制御を行う制御部(不図示)から制御信号CTL2を入力する。バンド幅セット選択処理部12は、単一バンド幅によるカーネル密度分布を規定するためのバンド幅のセット(組)を複数保持している。
バンド幅セット選択処理部12は、制御信号CTL2に基づいて、保持しているバンド幅のセット(組)の中から、単一バンド幅によるカーネル密度分布を規定するためのバンド幅のセット(組)を選択する。そして、バンド幅セット選択処理部12は、選択したバンド幅のセットをデータb_selectedとして、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13および平均尤度算出部17に出力する。
単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、サンプル分割処理部11から出力されるQoSデータのサンプルのサブセットεdataと、バンド幅セット選択処理部12から出力されるバンド幅のセットデータb_selectedとを入力する。単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、バンド幅のセットデータb_selectedに含まれる各バンド幅と、サブセットεdataに含まれる各サンプルとを用いて、カーネル密度分布を算出(取得)する。そして、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、バンド幅ごとに取得したカーネル密度分布を含むデータをデータD_uni(εdata)として、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15に出力する。
重み係数セット選択処理部14は、通信状況推定装置100の各種制御を行う制御部(不図示)から制御信号CTL3を入力する。重み係数セット選択処理部14は、単一バンド幅によるカーネル密度分布に対して重み付けをして合成(重畳)するための重み係数のセット(組)を複数保持している。
重み係数セット選択処理部14は、制御信号CTL3に基づいて、保持している重み係数セット(組)の中から、1つの重み係数セットを選択する。そして、重み係数セット選択処理部14は、選択した重み係数セットをデータw_selectedとして、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15および平均尤度算出部17に出力する。
マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13から出力されるデータD_uni(εdata)と、重み係数セット選択処理部14から出力される重み係数セットデータw_selectedとを入力する。マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、重み係数セットデータw_selectedを用いて、データD_uni(εdata)に含まれるバンド幅ごとのカーネル密度分布を重み付け合成(重畳)し、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得する。そして、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、取得したマルチバンド幅カーネル密度分布を含むデータをデータD_multi(εdata)として尤度算出部16に出力する。
尤度算出部16は、サンプル分割処理部11から出力されるQoSデータの尤度算出用サンプルεと、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15から出力されるデータD_multi(εdata)とを入力する。尤度算出部16は、QoSデータの尤度算出用サンプルεを用いて、データD_multi(εdata)に含まれるマルチバンド幅カーネル密度分布についての尤度を算出する。そして、尤度算出部16は、算出した尤度を含むデータをデータD_Lh(εdata)として、記憶保持部Mem1に出力する。
記憶保持部Mem1は、尤度算出部16から出力される尤度データD_Lh(εdata)を記憶保持する。また、記憶保持部Mem1は、平均尤度算出部17からの読み出し指令に従い、記憶保持している尤度データを読み出し、読み出した尤度データを平均尤度算出部17に出力する。なお、ここでは、平均尤度計算のためにL個の分割サンプルのサブセット、すなわち、ε、ε、・・・、εのそれぞれを尤度算出用サンプルセットεに設定したときに算出した尤度データD_Lh(εdata)、D_Lh(εdata)、・・・、D_Lh(εdata)を用いるものとする。そして、L個の尤度データD_Lh(εdata)、D_Lh(εdata)、・・・、D_Lh(εdata)をD_Lh1...L(εdata)と表記する。
平均尤度算出部17は、記憶保持部Mem1から、L個の尤度データD_Lh1...L(εdata)を読み出す。また、平均尤度算出部17は、制御部(不図示)から、QoSデータの分割数num_div(QoSデータのサンプルのサブセットの数)を含むデータを入力する。また、平均尤度算出部17は、バンド幅セット選択処理部12から出力されるデータb_selectedと、重み係数セット選択処理部14から出力されるデータw_selectedとを入力する。平均尤度算出部17は、L個の尤度データD_Lh1...L(εdata)の平均値を算出する。そして、平均尤度算出部17は、算出した平均尤度と、当該平均尤度を算出したときに用いたバンド幅セットのデータb_selectedおよび重み係数セットのデータw_selectedとを含むデータをデータD_ave_Lh(b_selected,w_selected)として、記憶部Mem2に出力する。
記憶部Mem2は、平均尤度算出部17から出力されるデータD_ave_Lh(b_selected,w_selected)を記憶する。また、記憶部Mem2は、最適パラメータ取得部18からの読み出し指令に従い、記憶保持している平均尤度データD_ave_Lh(b_selected,w_selected)を読み出し、読み出した平均尤度データを最適パラメータ取得部18に出力する。
最適パラメータ取得部18は、記憶部Mem2から、平均尤度データを読み出し、読み出した平均尤度データの中で、最大の平均尤度を特定し、当該最大の平均尤度が取得されたときのバンド幅セットb_selected、および、重み係数セットw_selectedを、それぞれ、最適バンド幅セットb_set_best、最適重み係数セットw_set_bestとして取得する。そして、最適パラメータ取得部18は、上記により取得した、最適バンド幅セットb_set_best、および、最適重み係数セットw_set_bestを含むデータを最適パラメータprm_optとして、通信品質データ確率密度分布推定部2に出力する。
通信品質データ確率密度分布推定部2は、データDinと、最適パラメータ取得処理部1の最適パラメータ取得部18から出力される最適パラメータprm_optとを入力する。通信品質データ確率密度分布推定部2は、データDinに含まれる、QoSデータの全サンプルεに対して、最適パラメータprm_optにより特定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を適用することで取得される確率密度分布を、QoSデータについての推定確率密度分布として取得する。そして、通信品質データ確率密度分布推定部2は、取得した推定確率密度分布を含むデータをデータDoutとして出力する。
<1.2:通信状況推定装置の動作>
以上のように構成された通信状況推定装置100の動作について、以下、図面を参照しながら説明する。
図2は、通信状況推定装置100で実行される処理のフローチャートである。
図3は、通信状況推定装置100で実行される処理を説明するための図である。
(ステップS1):
ステップS1において、最適パラメータ取得処理部1のサンプル分割処理部11は、サンプル分割処理を実行する。具体的には、データDinと、通信状況推定装置100に入力されたQoSデータ(例えば、スループット)のサンプルをL個のサブセットに分割する。
(ステップS2、S3):
ステップS2、S3において、バンド幅セット選択処理部12は、バンド幅セットを選択する処理を実行する。なお、バンド幅セット選択処理部12は、単一バンド幅によるカーネル密度分布を規定するためのバンド幅のセット(組)を複数保持しており、ここでは、バンド幅セット選択処理部12が、図3に示すように、K個(K:自然数)のバンド幅候補セットB(第1バンド幅候補セットB(1)~第Kバンド幅候補セットB(K))のデータを保持しているものとする。第iバンド幅候補セットをB(i)(i:自然数、1≦i≦K)と表記し、第iバンド幅候補セットに含まれるバンド幅データの個数をN(i)と表記する。そして、第iバンド幅候補セットB(i)に含まれるN(i)個のバンド幅データをb (i),・・・,bN(i) (i)と表記する。つまり、
(i)={b (i),・・・,bN(i) (i)
である。
バンド幅セット選択処理部12は、第1バンド幅候補セットB(1)~第Kバンド幅候補セットB(K)から、ぞれぞれ、1つずつバンド幅データを選択し、選択したバンド幅データの集合(バンド幅セット)をb_selectedとして取得する。なお、第iバンド幅候補セットB(i)から選択したバンド幅データをbj(i) (i)と表記する。j(i)は、第iバンド幅候補セットB(i)に含まれるj(i)番目のバンド幅データである(j(i):自然数、1≦j(i)≦N(i))。
つまり、バンド幅セット選択処理部12は、バンド幅セットb_selectedを
b_selected={bj(1) (1),・・・,bj(1) (K)
として取得し、当該バンド幅セットb_selectedを単一バンド幅カーネル密度分布取得部13に出力する。なお、バンド幅セット選択処理部12により、第1バンド幅候補セットB(1)~第Kバンド幅候補セットB(K)から、それぞれ、選択されるバンド幅データは、制御信号CTL2により指定される。
(ステップS4、S5):
ステップS4、S5において、重み係数セット選択処理部14は、重み係数セットを選択する処理を実行する。なお、重み係数セット選択処理部14は、単一バンド幅によるカーネル密度分布に対して重み付けをして合成(重畳)するための重み係数のセット(組)を複数保持しており、ここでは、重み係数セット選択処理部14が、図3に示すように、N(α)個(N(α):自然数)の重み係数セットのデータ(重み係数セットの集合をAと表記する)を保持しているものとする。各重み係数セットは、K個の重み係数を含んでおり、第i番目の重み係数セットを{α (1),・・・,α (K)}と表記する。
重み係数セット選択処理部14は、制御信号CTL3に従い、j(α)番目(j(α):自然数、1≦j(α)≦N(α))の重み係数セットを選択し、選択した重み係数セットをw_selected(={αj(α) (1),・・・,αj(α) (K)})として取得する。そして、重み係数セット選択処理部14は、選択した重み係数セットw_selectedをマルチバンド幅カーネル密度分布取得部15に出力する。なお、重み係数セット選択処理部14により、N(α)個の重み係数セットの中から、選択される重み係数セットは、制御信号CTL3により指定される。
(ステップS6、S7):
ステップS6、S7において、サンプル分割処理部11は、尤度算出用サンプルセットεと、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataとの設定処理を行う。具体的には、当該設定処理は、以下のように実行される。
制御部(不図示)は、m番目のサンプルセットε(m:自然数、1≦m≦L)を尤度算出用サンプルセットに指定することを示す制御信号CTL1を生成し、当該制御信号CTL1をサンプル分割処理部11に出力する。ここでは、m=1とする。
そして、サンプル分割処理部11は、制御信号CTL1に従い、m番目のサンプルセットεを尤度算出用サンプルセットに設定し、尤度算出用サンプルセット以外のサンプルセットの集合をマルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdata(={ε,ε,・・・,εm-1,εm+1,・・・,ε})に設定する。
そして、サンプル分割処理部11は、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataを単一バンド幅カーネル密度分布取得部13に出力し、尤度算出用サンプルセットεを尤度算出部16に出力する。
(ステップS8):
ステップS8において、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、バンド幅のセットデータb_selected(={bj(1) (1),・・・,bj(1) (K)})に含まれる各バンド幅と、サブセットεdataに含まれる各サンプルとを用いて、カーネル密度分布を算出(取得)する。具体的には、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、サブセットεdataに含まれる各サンプルのQoSデータの値qに対して、下記数式に相当する処理を実行し、カーネル密度分布を算出(取得)する。
Figure 0007326179000001

κ(x):ガウスカーネル関数
:サブセットεdataに含まれるサンプル数
b:ハンド幅
図4~図6に、QoSデータのサンプルq~qを用いてガウスカーネル関数により取得される分布と、当該分布を重ね合わせて取得される単一バンド幅カーネル密度分布とを示す。具体的には、図4の上図は、第1バンド幅候補セットからバンド幅b (1)を選択した場合において、QoSデータのサンプルq~qを用いてガウスカーネル関数により取得される分布を示している。図4の下図は、第1バンド幅候補セットからバンド幅b (1)を選択した場合において、QoSデータのサンプルq~qを用いて取得される単一バンド幅カーネル密度分布を示している。なお、図4の上図との関係を分かりやすくするために、図4の下図は、単一バンド幅カーネル密度分布p(1)(q)をN倍(図4の場合、N=5)した分布を示している。
図5の上図は、第2バンド幅候補セットからバンド幅b (2)を選択した場合において、QoSデータのサンプルq~qを用いてガウスカーネル関数により取得される分布を示している。図5の下図は、第2バンド幅候補セットからバンド幅b (2)を選択した場合において、QoSデータのサンプルq~qを用いて取得される単一バンド幅カーネル密度分布を示している。なお、図5の上図との関係を分かりやすくするために、図5の下図は、単一バンド幅カーネル密度分布p(2)(q)をN倍(図5の場合、N=5)した分布を示している。
図6の上図は、第3バンド幅候補セットからバンド幅b (3)を選択した場合において、QoSデータのサンプルq~qを用いてガウスカーネル関数により取得される分布を示している。図6の下図は、第3バンド幅候補セットからバンド幅b (3)を選択した場合において、QoSデータのサンプルq~qを用いて取得される単一バンド幅カーネル密度分布を示している。なお、図6の上図との関係を分かりやすくするために、図6の下図は、単一バンド幅カーネル密度分布p(3)(q)をN倍(図6の場合、N=5)した分布を示している。
なお、単一バンド幅カーネル密度分布p(4)(q)~p(K)(q)についても上記と同様である。つまり、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、QoSデータのサンプル(図4~図6の場合は、QoSデータのサンプルq~q)を用いてガウスカーネル関数により取得される分布を重畳し、サンプル数で平均化することで、単一バンド幅カーネル密度分布p(4)(q)~p(K)(q)を取得する。
単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、サブセットεdataに含まれる各サンプルのQoSデータの値qに対して、上記のように処理することで、単一バンド幅カーネル密度分布p(1)(q)~p(K)(q)を算出(取得)する。そして、単一バンド幅カーネル密度分布取得部13は、バンド幅ごとに取得した単一バンド幅カーネル密度分布p(1)(q)~p(K)(q)を含むデータをデータD_uni(εdata)として、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15に出力する。
(ステップS9):
ステップS9において、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、重み係数セットデータw_selected(={αj(α) (1),・・・,αj(α) (K)})を用いて、データD_uni(εdata)(={p(1)(q),・・・,p(K)(q)})に含まれるバンド幅ごとのカーネル密度分布を重み付け合成(重畳)し、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得する。具体的には、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、下記数式に相当する処理を実行することで、マルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を取得する。
Figure 0007326179000002

なお、上記数式において、w_selected(={αj(α) (1),・・・,αj(α) (K)}の各要素をα(k)としている。つまり、α(k)=αj(α) (k)(k:自然数、1≦k≦K)である。
図7は、QoSデータのサンプルq~qを用いて取得した単一バンド幅カーネル密度分布からマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を取得する処理を説明するための図である。図7に示すように、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、単一バンド幅カーネル密度分布p(1)(q),p(2)(q),p(3)(q),・・・,p(K)(q)を、それぞれ、重み係数α (1),α (2),α (3),・・・,α (K)で重み付け加算することで、マルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を取得する。これにより、例えば、図7の下図に示すようなマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)が取得される。
マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、サブセットεdataに含まれる各サンプルのQoSデータの値qに対して、上記のように処理することで、マルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を算出(取得)する。そして、マルチバンド幅カーネル密度分布取得部15は、取得したマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を含むデータをデータD_multi(εdata)として尤度算出部16に出力する。
(ステップS10):
ステップS10において、尤度算出部16は、QoSデータの尤度算出用サンプルεを用いて、データD_multi(εdata)に含まれるマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)についての尤度を算出する。具体的には、尤度算出部16は、QoSデータの尤度算出用サンプルεに含まれるQoSデータ(=q)に対して、下記数式に相当する処理を実行することで尤度J(対数尤度J)を算出する。
Figure 0007326179000003

なお、尤度Jj(1),...,j(K),j(α),mは、(1)バンド幅のセットデータb_selected(={bj(1) (1),・・・,bj(1) (K)})と、(2)重み係数セットデータw_selected(={αj(α) (1),・・・,αj(α) (K)})とから導出したマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)に対して、尤度算出用サンプルεを用いて算出した尤度Jであることを示している。
図8は、尤度算出処理を説明するための図である。
尤度算出部16は、例えば、図8に示すように、QoSデータのサンプルεdata(例えば、図7の場合、εdata={q,q,q,q,q})を用いて、(1)バンド幅のセットデータb_selected(={b (1),・・・,b (K)})と、(2)重み係数セットデータw_selected(={α (1),・・・,α (K)})とから導出したマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)に対して、尤度算出用サンプルε(例えば、図8の場合、ε={qm1,qm2,qm3,qm4,qm5})を用いて尤度Jを算出する。つまり、図8の場合、尤度算出部16は、
J=log(Pmulti(qm1))+log(Pmulti(qm2))+log(Pmulti(qm3))+log(Pmulti(qm4))+log(Pmulti(qm5))
により、尤度Jを算出する。
尤度算出部16は、尤度算出用サンプルεに含まれる各サンプルのQoSデータに対して、上記のように処理することで、尤度Jを算出(取得)する。そして、尤度算出部16は、取得した尤度Jを含むデータをデータD_Lh(εdata)として、記憶保持部Mem1に出力する。そして、記憶保持部Mem1は、データD_Lh(εdata)を記憶する。
(ステップS11):
ステップS11において、L個のサンプルセットの全てが、尤度算出用サンプルセットεに設定されて、ステップS7~S10の処理が実行されていないと判定した場合(m<Lである場合)、処理をステップS6に戻す。一方、L個のサンプルセットの全てが、尤度算出用サンプルセットεに設定されて、ステップS7~S10の処理が実行されたと判定した場合(m=Lである場合)、処理をステップS12に進める。
つまり、ステップS6~S11のループ処理では、m=1,2,・・・,Lとして、尤度算出用サンプルセットε、および、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataを用いて、ステップS7~S10の処理がL回実行される。これにより、通信状況推定装置100では、m=1,2,・・・,Lとして取得したL個の尤度Jが取得され、当該L個の尤度Jは、記憶保持部Mem1に記憶される。なお、mの変更は、制御信号CTL1に従い、サンプル分割処理部11により実行される。
(ステップS12):
ステップS12において、平均尤度算出部17は、記憶保持部Mem1から、L個の尤度データD_Lh1...L(εdata)(L個の尤度Jを含むデータ)を読み出す。また、平均尤度算出部17は、制御部(不図示)から、QoSデータの分割数num_div(QoSデータのサンプルのサブセットの数)を含むデータを入力する。また、平均尤度算出部17は、バンド幅セット選択処理部12から出力されるデータb_selectedと、重み係数セット選択処理部14から出力されるデータw_selectedとを入力する。平均尤度算出部17は、L個の尤度データD_Lh1...L(εdata)の平均値を算出する。つまり、平均尤度算出部17は、下記数式に相当する処理を実行することで、L個の尤度データD_Lh1...L(εdata)の平均値Jave(平均尤度Jave)を算出する。
Figure 0007326179000004

なお、
なお、平均尤度Javej(1),...,j(K),j(α)は、(1)バンド幅のセットデータb_selectedを{bj(1) (1),・・・,bj(1) (K)})とし、(2)重み係数セットデータw_selectedを{αj(α) (1),・・・,αj(α) (K)}としたときに、算出される平均尤度Javeであることを示している。
そして、平均尤度算出部17は、算出した平均尤度と、当該平均尤度を算出したときに用いたバンド幅セットのデータb_selectedおよび重み係数セットのデータw_selectedとを含むデータをデータD_ave_Lh(b_selected,w_selected)として、記憶部Mem2に出力する。
(ステップS13):
ステップS13において、全ての重み係数セットが選択されて、ステップS5~S12の処理が実行されていないと判定した場合、処理をステップS4に戻す。一方、全ての重み係数セットが選択されて、ステップS5~S12の処理が実行されたと判定した場合、処理をステップS14に進める。
つまり、ステップS5~S13のループ処理では、重み係数セットの集合Aに含まれるN(α)個の重み係数セットに対して、それぞれ、ステップS5~S12の処理が実行され平均尤度が取得される。これにより、通信状況推定装置100では、重み係数セットの集合Aに含まれるN(α)個の重み係数セットのそれぞれが選択された場合の平均尤度Jave(N(α)個の平均尤度Jave)が取得され、当該N(α)個の平均尤度Jは、記憶部Mem2に記憶される。なお、重み係数セットの集合Aに含まれるN(α)個の重み係数セットのどれを選択するかは、制御信号CTL3に従い、重み係数セット選択処理部14により決定される。
(ステップS14):
ステップS14において、全てのバンド幅セットが選択されて、ステップS3~S13の処理が実行されていないと判定した場合、処理をステップS2に戻す。一方、全てのバンド幅セットが選択されて、ステップS3~S13の処理が実行されたと判定した場合、処理をステップS15に進める。
つまり、ステップS3~S13のループ処理では、K個のバンド幅セットの集合B(1)~B(K)に、それぞれ、含まれるN(1)個~N(K)個のバンド幅に対して、それぞれ、ステップS3~S13の処理が実行され平均尤度が取得される。つまり、
(1)集合B(1)に含まれるN(1)個のバンド幅から1つのバンド幅を選択し、かつ、
(2)集合B(2)に含まれるN(2)個のバンド幅から1つのバンド幅を選択し、かつ、
・・・
(K)集合B(K)に含まれるN(K)個のバンド幅から1つのバンド幅を選択し、
ステップS3~S13の処理が実行され平均尤度が取得される。すなわち、N(1)×N(2)×・・・×N(K)回ステップS3~S13の処理が実行され、N(1)×N(2)×・・・×N(K)×N(α)個の平均尤度が取得される。なお、N(α)は、重み係数セットの集合Aに含まれる重み係数セットの数である。
通信状況推定装置100では、上記処理により取得されたN(1)×N(2)×・・・×N(K)×N(α)個の平均尤度が記憶部Mem2に記憶される。なお、K個のバンド幅セットの集合B(1)~B(K)から、それぞれ、どのバンド幅を選択するかは、制御信号CTL2に従い、バンド幅セット選択処理部12により決定される。
(ステップS15):
ステップS15において、最適パラメータ取得部18は、記憶部Mem2から、ステップS2~S13の処理により取得された平均尤度データ(N(1)×N(2)×・・・×N(K)×N(α)個の平均尤度)を読み出し、読み出した平均尤度データの中で、最大の平均尤度を特定する。そして、最適パラメータ取得部18は、当該最大の平均尤度が取得されたときのバンド幅セットb_selected、および、重み係数セットw_selectedを、それぞれ、最適バンド幅セットb_set_best、最適重み係数セットw_set_bestとして取得する。つまり、最適パラメータ取得部18は、下記数式に相当する処理を実行し、平均尤度Javeが最大となる、最適なバンド幅の組み合わせ、および、最適な重み係数セットを特定する。
Figure 0007326179000005

つまり、最適パラメータ取得部18は、上記数式に相当する処理を実行し、平均尤度Javeが最大となる、最適なバンド幅の組み合わせ(最適バンド幅セットb_set_best)、および、最適な重み係数セット(最適重み係数セットw_set_best)を
b_set_best={bjopt(1) (1),・・・,bjopt(K) (K)
w_set_best={αjopt(α) (1),・・・,αjopt(α) (K)
として、取得する。
そして、最適パラメータ取得部18は、上記により取得した、最適バンド幅セットb_set_best、および、最適重み係数セットw_set_bestを含むデータを最適パラメータprm_optとして、通信品質データ確率密度分布推定部2に出力する。
(ステップS16):
ステップS16において、通信品質データ確率密度分布推定部2は、データDinと、最適パラメータ取得処理部1の最適パラメータ取得部18から出力される最適パラメータprm_optとを入力する。通信品質データ確率密度分布推定部2は、データDinに含まれる、QoSデータの全サンプルεに対して、最適パラメータprm_optにより特定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を適用することで取得される確率密度分布を、QoSデータについての推定確率密度分布として取得する。つまり、通信品質データ確率密度分布推定部2は、QoSデータの全サンプルεに対して、最適バンド幅セットb_set_best(={bjopt(1) (1),・・・,bjopt(K) (K)})および最適重み係数セットw_set_best(={αjopt(α) (1),・・・,αjopt(α) (K)})により特定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を適用することで取得される確率密度分布を、QoSデータについての推定確率密度分布として取得する。
そして、通信品質データ確率密度分布推定部2は、取得した推定確率密度分布を含むデータをデータDoutとして出力する。
以上のように処理することで、通信状況推定装置100は、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、高精度な通信品質データ(QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)できる。
通信状況推定装置100では、QoSデータのサンプルをL分割し、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdata(={ε,ε,・・・,εm-1,εm+1,・・・,ε})と、尤度算出用サンプルセットεとを設定する。
そして、通信状況推定装置100では、マルチバンド幅カーネル密度分布取得用サンプルセットεdataを適用し、それぞれ複数個のバンド幅を含む複数のバンド幅候補セット(バンド幅の集合)B(1)~B(K)から選択したバンド幅セットb_selected(={bj(1) (1),・・・,bj(1) (K)})により特定した単一バンド幅カーネル密度分布を、複数の重み係数セット(重み係数セットの集合)Aから選択した重み係数セットデータw_selectedを{αj(α) (1),・・・,αj(α) (K)}により重畳(重み付け加算)することでマルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)を取得する。
そして、通信状況推定装置100では、尤度算出用サンプルセットεを用いて、マルチバンド幅カーネル密度分布pmulti(q)についての尤度を算出する。さらに、通信状況推定装置100では、この尤度を算出する処理を、尤度算出用サンプルセットεを変更して、L個の尤度算出用サンプルセットについて行い、L個の尤度Jを算出する。そして、通信状況推定装置100では、当該L個の尤度の平均尤度Javeを算出する。
通信状況推定装置100では、バンド幅候補セットに含まれる全てのバンド幅、重み係数セットの集合に含まれる全ての重み係数セットについて、上記処理を行い、それぞれ、平均尤度Jを算出する。そして、通信状況推定装置100では、最適パラメータ取得部18は、下記数式に相当する処理を実行し、平均尤度Javeが最大となる、最適なバンド幅の組み合わせ、および、最適な重み係数セットを特定し、最適パラメータを取得する。
そして、通信状況推定装置100では、QoSデータの全サンプルεに対して、最適バンド幅セットb_set_best(={bjopt(1) (1),・・・,bjopt(K) (K)})および最適重み係数セットw_set_best(={αjopt(α) (1),・・・,αjopt(α) (K)})により特定されるマルチバンド幅カーネル密度分布を適用することで取得される確率密度分布を、QoSデータについての推定確率密度分布として取得する。
通信状況推定装置100では、上記のように、異なる複数のバンド幅により取得される単一バンド幅カーネル密度分布を、多様な重み付け係数により重畳したマルチバンド幅カーネル密度分布を用いて、QoSデータの確率密度分布を取得(推定)するので、QoSデータの確率密度分布がどのようなものであっても、高精度に推定することができる。例えば、工場等の狭空間において発生しやすい、特定の値(特定の狭い範囲)にQoSデータが集中し、かつ、広範囲にQoSデータが分散しているようなQoSデータの確率密度分布についても、通信状況推定装置100では、高精度に推定することができる。
さらに、通信状況推定装置100では、QoSデータのサンプルにより算出した尤度を考慮して、最適なバンド幅の組み合わせ、および、最適な重み係数セットを特定し、QoSデータの確率密度分布を取得(推定)するので、QoSデータの確率密度分布がどのようなものであっても、高精度にQoSデータの確率密度分布を推定することができる。
このように、通信状況推定装置100では、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、高精度な通信品質データ(QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)できる。つまり、通信状況推定装置100では、工場等の狭空間のような複雑かつダイナミックに通信環境状況が変動する場合においても、通信品質データの状況(例えば、通信品質データの確率密度分布)を高精度に予測(推定)することができる。
ここで、1つのシミュレーション例として、自動車工場内の無線通信状況について、通信状況推定装置100により通信品質データ(QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)する場合について説明する。本シミュレーション例の自動車工場内の無線通信状況は、以下の通りである。
(1)自動車工場内に、生産ラインが配置されており、検査用のカメラが1台設置されており、周期的なトラフィックを発生させるステーションが3つ設置されており、ランダムにトラフィックを発生させるステーションが1つ設置されている。
(2)生産ラインにおいて、車体(生産対象)がランダムに到着し、生産作業が実施される。
(3)1台の検査用のカメラ、周期的なトラフィックを発生させる3台のステーション、ランダムにトラフィックを発生させる1台のステーションは、同一チャネルを使用して無線LAN通信(IEEE802.11gによる無線通信)を行う。
(4)車体の到着間隔は、平均40秒であり、1つの車体の検査時間は、50秒に設定されている。
(5)検査用のカメラは、3Mピクセルのグレースケールの画像を撮影し、1つの車体について、30枚の画像を撮影する。
図9は、上記シミュレーション例において、自動車工場内の無線通信状況についての実測データと、単一バンド幅カーネル密度分布による推定結果データと、マルチバンド幅カーネル密度分布による推定結果データ(通信状況推定装置100による取得されたデータ)とを示すグラフである。図9において、横軸は、QoSデータ(スループット)であり、縦軸は、確率密度を対数スケールで示している。
本シミュレーション例において、通信状況推定装置100において、下記設定により、通信品質データ(QoSデータ)の確率密度分布を取得(推定)した。
≪マルチバンド幅カーネル密度分布取得用の設定≫
(1)カーネル関数:ガウス関数
(2)サンプル分割数L=10
(3)バンド幅の数K=2
(4)第1バンド幅候補セットB(1)={1000,1274,1624,2069,2637,3360,4281,5456,6952,8859}(単位はbps)
(5)第2バンド幅候補セットB(2)={11288,14384,18330,23357,29764,37927,48329,61585,78476,100000}(単位はbps)
(6)重み係数セットA={(0.05,0.95),(0.15,0.85),(0.25,0.75),(0.35,0.65),(0.45,0.55),(0.55,0.45),(0.65,0.35),(0.75,0.25),(0.85,0.15),(0.95,0.05)}
また、比較例として、単一バンド幅によるカーネル密度分布を下記設定により取得した。
≪単一バンド幅カーネル密度分布取得用の設定≫
(1)カーネル関数:ガウス関数
(2)サンプル分割数L=10
(3)バンド幅候補セット={1000,1274,1624,2069,2637,3360,4281,5456,6952,8859,11288,14384,18330,23357,29764,37927,48329,61585,78476,100000}(単位はbps)
図9から分かるように、通信状況推定装置100により取得した、QoSデータ(スループット)の確率密度分布(マルチバンド幅カーネル密度分布)(実線で示したデータ)は、実測データ(点線で示したデータ)と近似しており、通信状況推定装置100により高精度にQoSデータ(スループット)の確率密度分布(マルチバンド幅カーネル密度分布)を推定できている。特に、図9の領域R1~R3のピークが存在する領域(スパイク状の特性を示す領域)において、高精度に、確率密度分布が推定できている。それに対して、単一バンド幅カーネル密度分布(二点鎖線で示したデータ)では、全体的に、実測データとの誤差が大きく、特に、図9の領域R1~R3のピーク(スパイク状の特性を示す領域)が存在する領域において、誤差が大きい。
このように、通信状況推定装置100では、QoSデータ(スループット)にピークが複数箇所において存在し、かつ、分散しているQoSデータも多い確率密度分布となる通信環境においても、QoSデータの確率密度分布を高精度に推定することができる。
さらに、通信状況推定装置100では、マルチバンド幅カーネル密度分布により、QoSデータの確率密度分布を推定するので、QoSデータのサンプル数が少ない場合であっても、QoSデータの確率密度分布を高精度に推定することができる。通信状況推定装置100では、異なるバンド幅(例えば、狭いバンド幅と広いバンド幅)により取得した単一バンド幅カーネル密度分布を、重み係数により重畳させたマルチバンド幅カーネル密度分布を用いるため、QoSデータの広い領域(QoSデータの広い定義域)に分散するような場合であっても、QoSデータの確率密度分布を適切に推定することができる。
図10は、単一バンド幅カーネル密度分布による推定データと、マルチバンド幅カーネル密度分布による推定データ(通信状況推定装置100で取得される推定データ)とにおける、サンプル数と実測データとの誤差との関係を示すグラフである。図10のグラフにおいて、横軸は、サンプル数であり、縦軸は、二乗平均平方根誤差(RMSE:Root Mean square error)である。なお、二乗平均平方根誤差RMSEは、下記数式により取得される。
Figure 0007326179000006

P(m):実測値
est(m):推定値
図10のグラフから分かるように、マルチバンド幅カーネル密度分布による推定データ(通信状況推定装置100で取得される推定データ)は、サンプル数が少ない領域においても二乗平均平方根誤差(RMSE)が小さい。つまり、通信状況推定装置100では、サンプル数が少ない場合であっても、高精度に、QoSデータの確率密度分布を取得することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、通信状況推定装置100において、ガウスカーネル関数を用いてマルチバンド幅カーネル密度分布を取得する場合について、説明したが、これに限定されることはない。例えば、通信状況推定装置100において、全区間における積分値が「1」となる他の関数を用いて、単一バンド幅カーネル密度分布を算出し、算出した単一バンド幅カーネル密度分布を重み係数により重畳させることで、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得するようにしてもよい。図11は、全区間(横軸をxとすると、xの領域(定義域)[-∞:∞](全区間))における積分値が「1」となる関数例を示している。図11(a)は、バンド幅(標準偏差σ)が異なる3つのガウスカーネル関数(関数func21~func23)(ガウス分布を実現させる関数)を示している。図11(b)は、横軸をx軸とすると、x=0で最大値をとる折れ線状(三角形状)の分布を示す関数例(関数func21~func23)である。図11(c)は、横軸をx軸とすると、x=0について線対称な形状(矩形状)の分布を示す関数例(関数func31~func33)である。
通信状況推定装置100において、全区間における積分値が「1」となる、図11(b)、c(c)のような関数(ハンド幅が異なる関数)を用いて、単一バンド幅カーネル密度分布を算出し、算出した単一バンド幅カーネル密度分布を重み係数により重畳させることで、マルチバンド幅カーネル密度分布を取得するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、バンド幅候補の設定方法については、特に言及しなかったが、バンド幅候補は、QoSデータの確率密度分布がどのような傾向を示すものであるかが予想できる場合は、当該傾向(確率密度分布の性質)を考慮して設定するようにしてもよい。例えば、QoSデータの確率密度が所定の領域(定義域の所定の範囲)において、指数関数的に増大する場合、バンド幅の候補を、指数関数的に増大するように、設定してもよい。
また、上記実施形態において、重み係数セットの候補の設定方法については、特に言及しなかったが、重み係数セットにより実現されるマルチバンド幅カーネル密度分布が多様となるように、ランダム度合いが高くなるように(例えば、一様分布に近くなるように)重み係数セットの候補を設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、通信状況推定装置100では、QoSデータのサンプルをL個に分割し、全ての分割したサンプルを尤度算出用サンプルセットに設定して、尤度を算出する、すなわち、L回尤度を算出して、平均尤度を算出する場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、通信状況推定装置100において、計算量を低減させるために、尤度算出処理を間引いて、Lより少ない数回だけ尤度算出処理を行い、当該処理により取得した尤度の平均値を平均尤度として、処理を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態で説明した通信状況推定装置100において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
また、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
例えば、上記実施形態の各機能部を、ソフトウェアにより実現する場合、図12に示したハードウェア構成(例えば、CPU、ROM、RAM、入力部、出力部等をバスBusにより接続したハードウェア構成)を用いて、各機能部をソフトウェア処理により実現するようにしてもよい。
また、上記実施形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。
上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
100 通信状況推定装置
1 最適パラメータ取得処理部
2 通信品質確率密度分布推定部

Claims (6)

  1. 通信品質に関するデータについての確率密度分布を推定するために、複数のバンド幅のカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布をパラメータに基づいて重畳させることでマルチバンド幅カーネル密度分布を取得するとともに、当該マルチバンド幅カーネル密度分布により前記通信品質に関するデータの確率密度分布を推定する場合において、前記通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、前記マルチバンド幅カーネル密度分布を適用させたときに尤度が最大となるパラメータである最適パラメータを取得する最適パラメータ取得処理部と、
    前記通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、前記最適パラメータにより設定される前記マルチバンド幅カーネル密度分布を適用させることで取得される確率密度分布を、通信品質に関するデータについての推定確率密度分布として取得する通信品質データ確率密度分布推定部と、
    を備える通信状況推定装置。
  2. 前記最適パラメータ取得処理部は、
    前記単一バンド幅カーネル密度分布を特定するためのバンド幅の候補を複数保持しており、
    前記単一バンド幅カーネル密度分布を重畳させて前記マルチバンド幅カーネル密度分布を取得するときの重み係数の候補を複数保持しており、
    複数の前記バンド幅の候補、および、複数の前記重み係数の候補の全ての組み合わせについて、尤度を算出し、算出した尤度が最大となる前記バンド幅および前記重み係数の組を最適パラメータとして取得する、
    請求項1に記載の通信状況推定装置。
  3. 前記最適パラメータ取得処理部は、
    定義域の全区間での積分値が「1」となり、かつ、異なるバンド幅を有するカーネル関数により規定される前記単一バンド幅カーネル密度分布を用いて、前記マルチバンド幅カーネル密度分布を取得する、
    請求項1または2に記載の通信状況推定装置。
  4. 前記カーネル関数は、ガウス関数、三角形形状分布を実現させる関数、および、矩形形状分布を実現させる関数の少なくとも1つである、
    請求項3に記載の通信状況推定装置。
  5. 通信品質に関するデータについての確率密度分布を推定するために、複数のバンド幅のカーネル関数により規定される単一バンド幅カーネル密度分布をパラメータに基づいて重畳させることでマルチバンド幅カーネル密度分布を取得するとともに、当該マルチバンド幅カーネル密度分布により前記通信品質に関するデータの確率密度分布を推定する場合において、前記通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、前記マルチバンド幅カーネル密度分布を適用させたときに尤度が最大となるパラメータである最適パラメータを取得する最適パラメータ取得処理ステップと、
    前記通信品質に関するデータの複数のサンプルに対して、前記最適パラメータにより設定される前記マルチバンド幅カーネル密度分布を適用させることで取得される確率密度分布を、通信品質に関するデータについての推定確率密度分布として取得する通信品質データ確率密度分布推定ステップと、
    を備える通信状況推定方法。
  6. 請求項5に記載の通信状況推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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