[第1実施形態]
本実施の形態に係る遊技機として、スロットマシンを以下に示す実施例に基づいて説明する。まず、図1~図30を参照しながら、第1実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
[スロットマシンの構成]
図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の正面図である。図1に示すように、スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bを備える。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール,中リール,右リール)が水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよい。また、本実施の形態では、リール2L,2C,2Rの回転によって透視窓3に表示された図柄を可変表示させる構成を可変表示部としているが、リールに限らず、たとえば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成でもよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成してもよい。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施の形態では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R(以下、左ストップスイッチ,中ストップスイッチ,右ストップスイッチ)、および演出時に遊技者によって操作される演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、以下では、スタートスイッチ7に対する操作(たとえば、スタートスイッチ7を手で押下する操作)を「スタート操作」または「開始操作」、1番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第1停止操作」、2番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第2停止操作」、および3番目のリールの回転を停止するためのストップスイッチに対する操作(たとえば、ストップスイッチを手で押下する操作)を「第3停止操作」とも称する。
また、第1停止操作、第2停止操作、および第3停止操作を総称して「停止操作」とも称する。さらに、1番目のストップスイッチに対する押下(第1停止操作)が解除されること(たとえば、ストップスイッチから手を離すこと)を「第1停止離し」、2番目のストップスイッチに対する押下(第2停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第2停止離し」、および3番目のストップスイッチに対する押下(第3停止操作)が解除されること(すなわち、ストップスイッチから手を離すこと)を「第3停止離し」とも称する。また、第1停止操作によりリールが停止することを「第1停止」、第2停止操作によりリールが停止することを「第2停止」、第3停止操作によりリールが停止することを第3停止とも称する。
スロットマシン1の正面において、リール2L,2C,2Rの横には、複数のLEDで構成されるサイドランプ27が設けられている。また、リール2L,2C,2Rの近傍には、リール2L,2C,2Rのそれぞれに対応して設けられるとともにリール2L,2C,2Rのそれぞれに対してリールの裏側または横から光を照射するリールバックライト28L,28C,28C(以下、単に「リールバックライト28」とも称す)が設けられている。さらに、液晶表示器51の上方には、音を出力するスピーカ53,54が設けられている。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、後述する有利区間に制御されている旨を点灯により報知する有利区間LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41が設けられている。メイン制御部41は、遊技の進行に係る各種制御を行うメインCPU41aと、遊技の進行に係る各種データを記憶するRAM41cとを備える。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、およびストップスイッチ8L,8C,8Rなどに対する操作、およびメダル投入部4に対するメダルの投入を検出し、検出した操作に応じて、リール2L,2C,2Rの回転/停止や遊技用表示部13における各LEDの点灯/消灯など、遊技の進行に係る制御を行う。
スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からのコマンドに応じて演出を制御するサブ制御部91が設けられている。サブ制御部91は、演出に係る各種制御を行うサブCPU91aと、演出に係る各種データを記憶するRAM91cとを備える。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、液晶表示器51における画像の表示、スピーカ53,54からの音出力、およびサイドランプ27やリールバックライト28の点灯/消灯などを制御する。液晶表示器51の画像表示やスピーカ53,54の音出力に用いられる演出データは、RAM91cに記憶されている。さらに、サブ制御部91は、演出用スイッチ56に対する操作を検出し、検出した操作に応じて液晶表示器51における画像の表示やスピーカ53,54からの音出力を制御する。
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、メダル投入部4にメダルを投入するか、MAXBETスイッチ6を操作するなどして規定数の賭数を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となってゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインLNとは、透視窓3に表示されたリール2L,2C,2Rにおける図柄の組合せが入賞図柄の組合せと一致するか否かを判定するためのラインである。本実施形態では、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められているが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインが設けられていてもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L,2C,2Rが回転する。このとき、メイン制御部41によって内部抽選が行われる。内部抽選は、導出を許容する図柄組合せ(表示結果組合せ)を決定する処理である。内部抽選によって図柄組合せの導出が許容されることを、当該図柄組合せに対応する役に当選したともいう。
ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止する。これにより、透視窓3に図柄組合せが導出表示される。入賞ラインLN上において、当選役の図柄組合せと一致する図柄組合せが停止した場合、当該当選役に対応する入賞が発生する。
リールの停止制御では、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施の形態では、190ms(ミリ秒))以内に、操作に対応するリール2L,2C,2Rの回転を停止させる制御が行われる。リール2L,2C,2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×21(1リール当たりの図柄コマ数、たとえば、21コマ)=1680コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では、最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止制御では、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分(引込範囲)の図柄から一の図柄を選択して、リール2L、2R、2Rに導出させることが可能である。
入賞が発生可能な役としては、特別役(ボーナス)、小役、および再遊技役がある。特別役(ボーナス)は、入賞することによって、小役に当選する確率が非ボーナス状態よりも高まるボーナス状態に遊技状態が制御される役である。特別役(ボーナス)には、RB(レギュラーボーナス)やBB(ビッグボーナス)のような第一種特別役物、およびCB(チャレンジボーナス)のような第二種特別役物が含まれる。本実施の形態においては、特別役として、CBが設けられている。小役は、入賞することによって、メダルが付与される役である。再遊技役(リプレイ)は、入賞することによって、遊技者所有のメダルを消費することなく次の遊技が開始可能となる役である。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、上述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L,2C,2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。
なお、各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されるようになっている。
また、内部抽選において、予め定められた所定の操作態様(たとえば、操作順序、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役や再遊技役(以下、「押し順役」とも称する)が当選し得るようになっている。押し順役には、たとえば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役などを含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
メイン制御部41は、通常区間(以下、「通常区間通常」とも称する)において予め定められた所定の抽選条件が成立したときに、有利区間に制御するか否かを決定する有利区間移行抽選を行い、当該有利区間移行抽選に当選(以下、「有利区間当選」とも称する)することで、有利区間の制御を開始する。有利区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知可能な区間である。これに対して、通常区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知不可能な区間である。
メイン制御部41は、内部抽選によって押し順役に当選したときに、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を報知するナビを実行可能である。具体的には、メイン制御部41は、ナビ情報として、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に制御可能である。
有利区間中において、メイン制御部41は、押し順役に当選したときに、ATの制御を行うことでナビ報知を実行し、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様(たとえば、操作順序、操作タイミングなど)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、ナビ情報として、当該操作態様を液晶表示器51などを用いて報知するナビ演出を実行させる。
押し順役には、遊技者の操作態様が当選した押し順役に対応する操作態様(以下、「正解手順」とも称する)と一致したときにベルが入賞する押し順ベルと、遊技者の操作態様が当選した押し順役に対応する操作態様と一致したときにリプレイが入賞する押し順リプとが含まれる。以下では、押し順ベルが当選したゲームで行われ得るナビを、ベルナビとも称する。
遊技者は、ベルナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、押し順ベルに含まれる役のうち、メダルの払い出しが多い方の役を入賞させることができる。あるいは、遊技者は、ベルナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、押し順ベルに含まれる役のうち、入賞を取りこぼす可能性のない役を入賞させることができる。なお、押し順ベルに含まれる役のうち、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞可能な役を「主役」、正解手順とは異なる不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞可能な役を「副役」とも称する。
ナビ報知およびナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、内部抽選にて当選した押し順役に含まれる主役を確実に入賞させることができるようになっている。また、有利区間の制御では、有利区間LED19を点灯可能にして、有利区間の制御を行っている旨を報知する。
[遊技状態の遷移]
図3は、遊技状態の遷移を説明するための図である。図3に示すように、液晶表示器51によって制御される遊技状態には、非内部中および内部中が含まれる。
内部中は、遊技が進行可能な状態であってかつ予め定められた設計値に基づくメダルの払出率が担保されている状態である。なお、本実施形態のスロットマシン1では、殆どのゲームを内部中で遊技者に遊技させることになっている。
一方、非内部中は、遊技者によって遊技することがない、あるいは遊技することがあってもその時間が極端に短い状態である。非内部中においては、CBに当選し、かつ当該CBの入賞を取りこぼしたときに、次のゲームから遊技状態が内部中に移行する。すなわち、内部中は、CBの当選を持ち越した状態である。一旦、遊技状態が内部中に制御されると、持ち越されているCBに入賞することはほとんどなく、あったとしても、極端に低い確率となっている。
なお、図3に示す例では、遊技状態としてCBの図示を省略しているが、非内部中や内部中においてCBに入賞することが仮にあれば、非内部中または内部中からCBへと遊技状態が移行する。この場合、CBは概ね1ゲームで終了し、再び非内部中へと遊技状態が移行する。
内部中における状態には、通常区間および有利区間が含まれる。前述のように、有利区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知可能な区間である。これに対して、通常区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知不可能な区間である。通常区間においては、有利区間移行抽選で当選(有利区間当選)したときに、有利区間に状態が制御される。
有利区間における状態には、通常時(以下、「有利区間通常」とも称する)およびAT(以下、「有利区間AT」とも称する)が含まれる。有利区間通常は、ナビが実行され得る状態である。有利区間ATは、有利区間通常よりもナビの実行確率が高い状態である。本実施の形態においては、有利区間通常におけるナビの実行確率は0%であるが、所定確率でナビを実行するようにしてもよい。
また、有利区間ATにおいて遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数は、有利区間通常中や通常区間通常中において遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数よりも大きい。1ゲーム当たりの純増数(以下、「1G純増数」とも称する)とは、1ゲーム当たりで払い出されるメダルの枚数から1ゲーム当たりで賭数の設定に用いられるメダルの枚数を差し引いた数である。
所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間AT)における純増数とは、所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間AT)において払い出されるメダルの総数から当該所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間AT)において賭数の設定に用いられるメダルの総数を差し引いた数である。
通常区間通常および有利区間通常はいずれも、メダルが減少する状態である。有利区間ATは、メダルが増加する状態である。有利区間ATは、通常区間通常や有利区間通常よりも遊技者にとって有利な状態である。具体的には、本実施の形態においては、通常区間通常および有利区間通常において、1G純増数が-1枚に設計されており、有利区間ATにおいて、1G純増数が8枚に設計されている。
つまり、通常区間通常や有利区間通常における出玉率は1より小さく、有利区間ATにおける出玉率は1より大きい。また、通常区間通常と有利区間通常通常区間とでは、出玉率が等しい。ここで、出玉率とは、ある状態に制御されている期間において、賭数の設定に用いられるメダルの総数に対する払い出されるメダルの総数の比率である。
通常区間通常において、有利区間当選した場合は有利区間通常に制御される。有利区間通常において、AT当選した場合は有利区間ATに制御される。有利区間ATが終了した場合、継続制御が行われたときは有利区間通常に制御され、終了制御が行われた場合は通常区間通常に制御される。また、有利区間通常において終了制御が行われた場合は、通常区間通常に制御される。
メイン制御部41は、終了制御と継続制御とを実行可能である。終了制御は、有利区間において、遊技者にとって有利な有利状態(本実施の形態においては、有利区間AT)への制御が終了したとき、あるいは有利区間通常において所定の終了条件が成立したときに、当該有利区間への制御を終了する制御である。また、継続制御は、有利区間において、有利状態(有利区間AT)への制御が終了したときに、当該有利区間への制御を継続する制御である。
終了制御によって有利区間ATや有利区間通常への制御が終了した場合は、有利区間への制御が終了する。この場合、次のゲームから通常区間(通常区間通常)に制御されることになる。その際、有利区間に関する情報は消去される。有利区間に関する情報は、有利区間における消化ゲーム数や有利区間中の純増数や有利区間AT中の純増数などの情報を含む。
終了制御は、有利区間(有利区間通常や有利区間AT)においてリミッタ条件あるいは任意の終了条件が成立したときや、有利区間AT終了時において純増数に応じた終了条件が成立したとき(後述する)などに実行される。また、終了制御は、設定変更による初期化が行われた場合にも実行される。有利区間AT終了時において終了制御が行われなかった場合は、継続制御が行われる。
たとえば、リミッタ条件には、有利区間における消化ゲーム数が予め定められた特定回数(1500G)に達すること、あるいは有利区間における純増数が予め定められた特定枚数(2400枚)に達することが含まれる。また、たとえば、任意の終了条件には、有利区間通常において有利当選することなく予め定められた上限ゲーム数を消化したことが含まれる。
通常区間通常中において有利区間移行抽選に当選した場合、有利区間に再度制御されることになる。本実施の形態においては、通常区間に滞在するゲーム数は約1ゲームになるように設計されている(たとえば、有利区間移行抽選における当選確率を90%以上に設計する)。このようにすることで、大半の場合は、通常区間への制御が開始された1ゲーム目で有利区間当選し、次のゲームから有利区間(有利区間通常)に再度制御されることになる。
終了制御が行われた後に有利区間通常に再度制御されると、有利区間に関する情報は初期化され、有利区間における消化ゲーム数のカウントが開始される。また、この場合、メイン制御部41は、前回有利区間ATに制御されていたときの純増数を把握することができない。
これに対して、継続制御によって有利区間ATへの制御が終了したときは、有利区間への制御が継続され、有利区間通常に制御される。また、この場合、有利区間への制御が継続するため、有利区間に関する情報は初期化されない。つまり、メイン制御部41は、有利区間における消化ゲーム数のカウントを継続するとともに、前回有利区間ATに制御されていたときの純増数を把握することができる。
本実施の形態においては、継続制御により有利区間ATへの制御を終了して有利区間通常に制御される場合と、終了制御により有利区間ATへの制御を終了して通常区間通常に制御される場合とで、有利度が異なるように設計されている。たとえば、後述する図10において、継続制御が行われた場合と終了制御が行われた場合とで、AT当選率やAT獲得枚数や2400枚到達率が異なる。なお、継続制御が行われた場合よりも終了制御が行われた場合の方が有利であってもよい。また、終了制御が行われた場合よりも継続制御が行われた場合の方が有利であってもよい。
図4は、スロットマシンの構成を示すブロック図である。図4に示されるように、スロットマシン1は、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40と、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90と、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101と、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000となどを備える。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L,33C,33Rからの信号に基づき、リールモータ32L,32C,32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、図示されないCPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、演出用スイッチ56が接続される。また、演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、図示されないCPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
サブ制御部91の回路構成には、たとえば、日および時刻のうちの少なくともいずれか一方を計時するための時計装置97(以下では、RTCともいう)を含む。サブ制御部91は、たとえば、RTC97により計時された日および時刻のうちの少なくともいずれか一方の値や、演出用スイッチ56からの検出信号などに応じて演出制御を実行可能である。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
[入賞役]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞時の付与について説明するための図である。図5の名称欄には、入賞役の名称が示され、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せが示されている。また、無効ラインに停止し得る図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止し得る図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せが示されている。付与欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出枚数、再遊技付与など)が示されている。
図5に示すように、特別役としては、CBが設けられている。小役としては、中段ベル、上段ベル1~8、スイカ、およびチェリーが設けられている。再遊技役としては、通常リプが設けられている。
中段ベルは、上述した主役に対応する役である。上段ベル1~8は、上述した副役に対応する役であり、中段ベルよりも払い出し枚数が少ない。具体的には、中段ベルに入賞すると11枚の払い出しが行われ、上段ベル1~8に入賞すると2枚の払い出しが行われる。スイカが入賞した場合、リール2L,2C,2Rにおいてスイカ図柄が揃う。
[抽選対象役]
図6は、遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される入賞役の組合せについて説明するための図である。図6の役番号欄には、抽選対象役ごとに定められた役番号が示され、抽選対象役欄には、その名称が示され、入賞役の組合せ欄には、各抽選対象役に含まれる入賞役の組合せが示され、遊技状態欄には、遊技状態ごとに丸印でその抽選対象役が抽選対象であることが示されている。
図6に示すように、特別役の抽選対象役としては、CBが設けられている。小役の抽選対象役としては、6択ベル1~6、スイカ、およびチェリーが設けられている。再遊技役の抽選対象役としては、通常リプが設けられている。なお、スイカ、チェリーは、内部抽選における当選確率が6択ベルよりも低いため、「レア役」とも称する。
非内部中においては、全ての役が当選可能であるが、内部中においては、既にCBの当選が持ち越されているため、CBのみが当選不可能になっている。
[押し順役のリール制御]
図7は、押し順役当選時のリール制御を説明するための図である。図7に示すように、押し順役には、6択ベル1~6が設けられている。AT中(有利区間AT中)において6択ベルが当選したゲームでは、ベルナビが実行され、正解手順が遊技者に報知される。遊技者は、ベルナビに従って正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rを操作することで、遊技者にとって有利な入賞役を入賞させることができる。
たとえば、6択ベル1~6のいずれかに当選したゲームでは、正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに主役である中段ベルが入賞して11枚の払い出しが行われる一方、不正解手順でストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに副役である上段ベルが入賞して2枚の払い出しが行われるか、あるいは入賞を取りこぼす。
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、設定値に応じて、内部抽選で用いる当選確率を決定することにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の内部に設けられている電源ボックスの電源スイッチを操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチを操作して、設定キースイッチをON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチをON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、ドアが開放していることを条件に、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行する。設定変更状態に移行すると、設定値表示器にRAM41cから読み出された現在の設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチが操作されると、設定値表示器に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチがOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチを一旦OFF状態にし、設定キースイッチをON状態として電源スイッチをONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
設定変更操作に基づいて、設定変更された場合、メイン制御部41は、RAM41cにおける記憶領域を初期化する初期化処理を行う。その際、RAM41cに格納された遊技に関する情報は初期化される。このため、たとえば、有利区間中に設定変更されると、有利区間に関する情報が初期化されるとともに、通常区間に制御される。この場合、前述のように、メイン制御部41は、前回有利区間ATに制御されていたときの純増数を把握することができなくなる。
[型式試験について]
スロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力可能である。これら外部出力信号は、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータやスロットマシン1に対応して設置されたデータ表示端末などの外部機器に出力されるようになっている。
また、スロットマシン1は、型式試験に用いる信号についても外部出力可能に構成されている。スロットマシンなどの遊技機が流通する業界においては、出荷前段階において第三者機関による検査(型式試験)が義務づけられており、当該型式試験において所定の基準を満たしていると判定された機種のみ遊技場への出荷が許されるといった特別な事情を有している。
スロットマシン1は、試験に用いる信号を入出力するための入出力基板を備えている。入出力基板は、遊技制御基板40および演出制御基板90と電気的に接続されている。スロットマシン1から試験装置に出力される試験信号には、ゲームを開始するために賭数設定やリール回転などゲームを開始させるためのゲーム開始信号、リールを停止させるなどゲームを終了させるためのゲーム終了信号や、払出枚数を特定可能な信号などが含まれる。
スロットマシン1に搭載された入出力基板には、遊技制御基板40と電気的に接続するためのコネクタと、演出制御基板90と電気的に接続するためのコネクタと、試験装置と電気的に接続するためのコネクタとが設けられている。型式試験は、入出力基板と試験装置とがコネクタにより接続された状態で、各種信号を入出力させることにより行なわれる。スロットマシン1が試験信号を出力することで、試験信号が入出力基板を介して試験装置に入力される。これにより、試験装置において、スロットマシン1において実行されたゲーム数、設定された賭数、払い出されたメダル枚数などが特定可能になる。
以上のように、入出力基板を介して、スロットマシン1と試験装置との間で情報の入出力が繰り返し行なわれ、自動的にゲームを繰り返し行なうことができる。その結果、自動的にスロットマシン1についての型式試験を行なうことができる。
[型式試験の基準]
図8は、型式試験の基準を説明するための図である。型式試験は、著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機を規制することを目的として実施されるものである。図8に示すように、型式試験として、短時間試験、中短時間試験、中時間試験および長時間試験を含む試験が実施される。図8に示す表において、「実行ゲーム数」は、各試験において実行される規定のゲーム数を示し、「上限値」は、出玉率の上限値を示す。出玉率は、規定のゲーム数を実行する期間において、賭数の設定に用いられるメダルの総数に対する払い出されるメダルの総数の比率である。
各試験において、規定のゲーム数を実行した結果、出玉率が上限値を超えた場合、著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機に該当することになり、型式試験に合格しない。このように、型式試験によって、著しく射幸心をそそる虞のあるスロットマシンを排除している。
たとえば、遊技者にとって有利な有利区間ATへの制御が終了した後、短い期間の経過後に長期間にわたり有利区間ATに制御するような場合は、出玉率が上述の上限値を超えてしまうとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことになる。このような場合、著しく射幸心をそそることになるとともに、意図せず連続して有利区間ATに制御されてしまうことになる。以上のような事情から、本実施の形態においては、意図せず連続して有利区間ATに制御されてしまうことを防止することができるようにスロットマシン1を構成した。
図8に示すように、短時間試験は、400ゲーム(以下、「G」とも称する)の試験を行う。当該試験における出玉率の上限値は、220%である。中短時間試験は、1600Gの試験を行う。当該試験における出玉率の上限値は、150%である。中時間試験は、6000Gの試験を行う。当該試験における出玉率の上限値は、125%である。長時間試験は、17500Gの試験を行う。当該試験における出玉率の上限値は、115%である。
本実施の形態においては、1ゲームを実行するために必要となる規定の賭数は、3である。たとえば、短時間試験において、毎ゲーム賭数を3設定して400G実行した場合は、賭数の設定に用いられるメダルの総数は、1200枚となる。ここで、仮に、全てのゲームにおいて、11枚役である中段ベルに入賞した場合、払い出されるメダルの総数は、400G×11枚=4400枚となる。この場合、出玉率は、1200枚/4400枚=367%となり、出玉率の上限値である220%を超えるため、型式試験に合格しない。
本実施の形態においては、有利状態である有利区間ATにおいては、1G純増数が8枚となるように設計されている。上記の例で言えば、全てのゲームにおいて11枚役である中段ベルに入賞した場合、払出枚数(11枚)-賭数(3枚)=8枚であるため、1G純増数は8枚になる。しかしながら、有利区間ATが400G継続した場合は、出玉率が上限値(220%)を超える367%となるため、型式試験に合格できない。
このため、型式試験に合格するためには、連続して実行される400Gにおいて、有利区間ATに制御されるゲーム数を制限する必要がある。たとえば、連続して実行される400Gにおいて、有利区間通常に制御されているゲーム数を220Gに制御し、有利区間AT(通常区間通常や有利区間通常)に制御されているゲーム数を180Gに制御したとする。
仮に、有利区間通常に制御されている220Gにおける1G純増数が0枚であり、有利区間ATに制御されている220Gにおける1G純増数が8枚であったとする。この場合、毎ゲーム賭数を3設定して400G実行するので、賭数の設定に用いられるメダルの総数は、1200枚となる。
また、220ゲームの有利区間通常において払い出されるメダルの総数は660枚(=220G×3枚)となり、180ゲームの有利区間ATにおいて払い出されるメダルの総数は1980枚(=180G×11枚)となるため、400Gで払い出されるメダルの総数は、2640枚(660枚+1980枚)となる。この場合、出玉率は、2640枚/1200=220%となり、出玉率の上限値(220%)と一致するため、型式試験に合格する。
上記の例において、180ゲームの有利区間ATにおいて増加するメダル数(純増数)は、総払出枚数(11枚×180G=1980枚)-総賭数(3枚×180G=540枚)=1440枚となる。つまり、上記の例においては、有利区間ATに制御されるゲーム数が180G以下(純増1440枚以下)である場合には型式試験に合格するが、有利区間ATに制御されるゲーム数が180Gを超えた(純増1440枚を超える)場合には型式試験に合格しないことになる。
[有利区間中の純増数の遷移の一例]
図9は、有利区間中の純増数の遷移の一例を説明するための図である。先に説明した例では、有利区間通常に制御されている220Gにおける1G純増数が0枚であり、有利区間ATに制御されている180Gにおける1G純増数が8枚である例について説明した。
図9に示す例では、同じく、有利区間通常に220G制御され、次に有利区間ATに180G制御される例について説明する。本実施の形態においては、有利区間通常において1G純増数が-1枚であり、有利区間ATにおいて1G純増数が8枚であるとする。
図9(a)において、縦軸は純増数を示し、横軸は実行G数を示す。図9(a)に示すように、有利区間通常に制御され、220G目が終了した時点では、純増数は-220枚(=-1枚×220G)となる。そして、221G目から有利区間ATに制御されたとする。221G目~400G目までの180Gにおいては、純増数は1440枚(=8枚×180G)となる。結果として、400G経過した時点では、純増数は1220枚(=1440-220枚)となる。
先に説明した例では、220Gの有利区間通常において純増0枚であり、180Gの有利区間ATで1G純増数が8枚であった場合は、400Gの経過後に純増数が1440枚となり、これにより短期間試験の上限値である220%に到達してしまう。しかしながら、有利区間通常において1G純増数が-1枚である場合には、有利区間通常において220枚減少するため、400Gの経過後に純増数は1220枚にとどまり、短時間試験の上限値(220%)に達することはない。
しかしながら、図9(a)の例は、平均的に純増数が推移した場合を説明するものであって、実際には、確率的なばらつきが発生するため、このように純増数が推移するわけではない。
たとえば、図9(b)で示すように、有利区間通常に制御されている場合において、たまたま、払出枚数が多い役(たとえば、11枚役)に連続して入賞したとする。これにより、80枚増加した場合、220G経過後には、純増数は-140枚となる。結果として、400G経過した時点では、純増数は1300枚(=1440-140枚)となる。しかしながら、このような場合であっても、短時間試験の上限値(220%)に達しない。
先に説明した、有利区間通常において1G純増数が0枚となる例では、図9(b)のような確率的なばらつきが少しでも発生すると、短時間試験の上限値(220%)を超えてしまうことになる。しかしながら、図9で示したように、有利区間通常において1G純増数が-1枚となるようにしておけば、確率的なばらつきが発生したとしても、短時間試験の上限値を超えてしまうようなケースが発生する確率を極力低下させることができる。
[AT当選率、AT獲得枚数、および2400枚到達率]
以上、図8、図9を用いて説明したように、有利区間ATにおいて純増数を8枚に設計しようとした場合、有利区間ATに制御可能なゲーム数に上限(たとえば、180G)を設け、有利区間ATを終了した後は、所定期間(たとえば、220G)において1G純増数がマイナス(たとえば、-1枚)となる非有利区間ATに制御することが望ましい。
以上のことを踏まえて、本実施の形態におけるスロットマシン1を以下のように設計した。先に説明したように、有利区間ATへの制御が終了した場合、メイン制御部41は、継続制御および終了制御のいずれかを行う。継続制御が行われた場合は、有利区間ATへの制御終了により有利区間通常に制御される。すなわち、有利区間への制御が継続する。この場合、有利区間に関する情報は初期化されず、前回の有利区間AT制御中の純増数や有利区間中の純増数などの情報が保持される。
一方で、終了制御が行われた場合は、有利区間ATへの制御の終了により通常区間(通常区間通常)に制御される。そして、約1ゲーム通常区間に制御された後に、再度有利区間(有利区間通常)に制御されたときには、有利区間に関する情報が初期化される。これにより、前回の有利区間AT制御中の純増数や有利区間中の純増数などの情報は消去されることになる。
本実施の形態においては、有利区間通常に制御された1G目の開始操作が行われたときに、AT当選ゲーム数抽選およびAT獲得枚数抽選が行われる。メイン制御部41は、AT当選ゲーム数抽選において、抽選によりAT当選ゲーム数を決定する。
有利区間通常に制御されてからAT当選ゲーム数が経過したとき、有利区間ATに当選する。たとえば、AT当選ゲーム数として220Gが決定された場合は、有利区間通常に制御されてから220G目(AT当選ゲーム)において有利区間ATに当選し、次のゲームから有利区間ATに制御されることになる。有利区間ATへの当選は、AT当選ゲームの開始操作が行われたときに決定するようにしてもよい。その他、AT当選ゲーム数抽選の詳細については、図14を用いて後述する。なお、これに限らず、毎ゲームAT抽選を行い、有利区間ATに当選するか否かを決定するようにしてもよい。
また、メイン制御部41は、AT獲得枚数抽選において、抽選によりAT獲得枚数を決定する。AT獲得枚数は、有利区間ATに制御されてから有利区間ATへの制御が終了するまでに増加させようとするメダル数である。メイン制御部41は、AT獲得枚数に基づき、有利区間ATへの制御時に付与するATゲーム数を決定する。
たとえば、AT獲得枚数抽選において、480枚のメダルを増加させようとすることが決定されたとする。本実施の形態においては、有利区間ATにおいては1G純増数が8枚であるので、480枚のメダルを増加させようとすることが決定された場合は、ATゲーム数として60G(=480枚/8枚)が付与される。その他、AT獲得枚数抽選の詳細については、図15を用いて後述する。
本実施の形態においては、有利区間通常に制御されてから消化されたゲーム数(以下、「経過ゲーム数」とも称する)に応じて有利区間ATに当選する割合(以下、「AT当選率」とも称する)が異なるように設計されている。
たとえば、有利区間通常に制御されてから消化されたゲーム数が201G~250Gである期間においては、消化されたゲーム数が1G~200Gである期間よりも、有利区間ATに制御される割合が高くなる(AT当選率が高い)。言い換えると、AT当選ゲーム数抽選において、201G~250Gのうちのいずれかが決定される割合は、1G~200Gのうちのいずれかが決定される割合よりも高い。
また、本実施の形態においては、有利区間通常に制御されてから有利区間ATに当選するまでに消化されたゲーム数に応じて、有利区間ATに制御されてから有利区間ATへの制御が終了するまでに増加するメダル数(AT獲得枚数)や、有利区間においてメダルの増加が2400枚に到達する(純増数によるリミッタ条件が成立する)割合(以下、「2400枚到達率」とも称する)が異なるように設計されている。以下、図10を用いて具体的に説明する。
図10は、AT当選率、AT獲得枚数、および2400枚到達率を説明するための図である。図10に示すように、継続制御が行われた場合、経過ゲーム数が1G~200Gである期間においては、AT当選率はX11であり、AT獲得枚数はY11であり、2400枚到達率はZ11であり、経過ゲーム数が201G~250Gである期間(以下、「第1期間」とも称する)においては、AT当選率はX12であり、AT獲得枚数はY12であり、2400枚到達率はZ12であり、経過ゲーム数が251G~300Gである期間(以下、「第2期間」とも称する)においては、AT当選率はX13であり、AT獲得枚数はY13であり、2400枚到達率はZ13である。
一方、終了制御が行われた場合、経過ゲーム数が1G~200Gである期間においては、AT当選率はX21であり、AT獲得枚数はY21であり、2400枚到達率はZ21であり、第1期間においては、AT当選率はX22であり、AT獲得枚数はY22であり、2400枚到達率はZ22であり、第2期間においては、AT当選率はX23であり、AT獲得枚数はY23であり、2400枚到達率はZ23である。
そして、本実施の形態においては、X11>X21、Y11<Y21、Z11<Z21、X12>X22、Y12<Y22、Z12<Z22、X13>X23、Y13<Y23、Z13<Z23、X11<X12、Y11>Y12、Z11>Z12、X13<X12、Y13>Y12、Z13>Z12、X21<X22、Y21>Y22、Z21>Z22、X23<X22、Y23>Y22、Z23>Z22の関係が成立するように設計されている。より具体的に説明すると、以下の通りである。
終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから200G(以下、「特定ゲーム数」とも称する)を消化するまでの期間は、当該期間が経過した後の第1期間(201G~250G)よりも有利区間ATに制御される割合が低い(X21<X22)。このようにすることで、著しく射幸心をそそらないようにできるとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことを防止することができる。なお、上述の第1期間(201G~250G)に限らず、201G以降の全てゲームを含む期間であってもよい。
また、一の設定値が設定されているときにおいて、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、200Gを消化したタイミング(以下、「特定タイミング」とも称する)からの第1期間(201G~250G)において有利区間ATに制御される割合は、特定タイミングから第1期間が経過した後の第2期間(251G~300G)において有利区間ATに制御される割合よりも高い(X22>X23)。このようにすることで、特定ゲーム数を消化するまで遊技を継続する動機づけとなり、遊技者は有利区間ATへの制御終了に伴い遊技を終了しづらくなるため、遊技店においてスロットマシンの稼働率を向上させることができる。
ここで、一の設定値とは、たとえば、設定6である。また、設定4~6であってもよい。本実施の形態においては、後述するように、設定された設定値に応じて、純増数が推移するパターンが異なるように設計されている。なお、上述の第2期間(201G~250G)に限らず、その他の期間(たとえば、301G~350G)であってもよい。
また、一の設定値が設定されているときにおいて、継続制御が行われてから特定ゲーム数(200G)を消化した特定タイミング(200Gを消化したタイミング)からの第1期間(201G~250G)において有利区間ATに制御される割合は、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、特定ゲーム(200G)数を消化した特定タイミング(200Gを消化したタイミング)からの第1期間(201G~250G)において有利区間ATに制御される割合よりも高い(X12>X22)。このようにすることで、有利区間への制御を継続する継続制御が行われることに遊技者が期待することができる。
ここで、一の設定値とは、たとえば、設定6である。また、設定4~6であってもよい。なお、上述の第2期間(201G~250G)に限らず、その他の期間(たとえば、301G~350G)であってもよい。
また、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間は、継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも有利区間ATに制御される割合が低い(X21<X11)。このようにすることで、著しく射幸心をそそらないようにできるとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことを防止することができる。
また、第1期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、第2期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも小さい(Y12<Y13、Y22<Y23)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
また、第1期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて特定量(リミッタに到達する枚数)以上のメダルが増加する割合は、第2期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて特定量以上のメダルが増加する割合よりも低い(Z12<Z13)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
また、継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間は、当該期間が経過した後の第1期間よりも有利区間ATに制御される割合が低い(X11<X12)。このようにすることで、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことを防止することができる。
また、継続制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、終了制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも小さい(Y12<Y22)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
また、継続制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量(リミッタに到達する枚数)以上のメダルが増加する割合は、終了制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量以上のメダルが増加する割合よりも低い(Z12<Z22)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
[終了制御および継続制御]
以下、図11を用いて終了制御や継続制御が行われた場合の、有利区間ATへの制御や純増数の推移について具体的に説明する。図11は、終了制御および継続制御を説明するための図である。図11(a)は、有利区間通常において比較的短期間で有利区間ATに当選する例について示したものであり、図11(b)は、有利区間通常において長期間にわたって有利区間ATに当選しない例について示したものである。
まず、有利区間通常において比較的短期間で有利区間ATに当選する例について説明する。本例では、後述するように、設定値として設定6が設定されているような純増数の推移パターンを想定している。図11(a)に示すように、現在有利区間ATに制御されているとする。そして、有利区間ATへの制御が終了したときに、終了制御が行われたとする。終了制御によって有利区間への制御が終了すると、通常区間(通常区間通常)に制御される。
そして、通常区間通常に制御されてから、1G目に有利区間当選したとする。有利区間当選した次のゲームにおいて、有利区間(有利区間通常)に制御される。これにより、有利区間に関する情報は初期化されて、有利区間において消化したゲーム数のカウントが開始される。
図11(a)の例において、有利区間通常に制御されたときに、AT当選ゲーム数として220Gが決定され、ATゲーム数として60Gが決定されたとする。この場合、通常区間通常に制御されてから220G目に有利区間ATに当選し、次のゲームから有利区間ATに制御される。そして、60Gの有利区間ATに制御される。
そして、有利区間ATに制御されて60Gが経過すると、有利区間ATへの制御が終了する。このとき、継続制御が行われるとする。継続制御が行われることで、有利区間から通常区間に制御されることなく、有利区間が継続することになる。具体的には、有利区間ATへの制御が終了すると、有利区間通常に制御される。この場合は、有利区間に関する情報が初期化されることはない。このため、メイン制御部41は、有利区間に制御されてからの純増数を把握することができる。
次に、継続制御が行われて、有利区間通常に制御されたときに、AT当選ゲーム数として250Gが決定され、ATゲーム数として60Gが決定されたとする。これにより、通常区間通常に制御されてから220G目に有利区間ATに当選し、次のゲームから60Gの有利区間ATに制御される。
そして、有利区間ATに制御されて60Gが経過すると、有利区間ATへの制御が終了する。このとき、継続制御が行われるとする。そして、有利区間通常に制御されたときに、AT当選ゲーム数として200Gが決定され、ATゲーム数として80Gが決定されたとする。
200Gの有利区間通常および60Gの有利区間ATが終了したとき、終了制御が行われたとする。これにより、有利区間(有利区間AT)への制御が終了するとともに、通常区間(通常区間通常)に制御されることになる。終了制御が行われることで、有利区間に関する情報が初期化されることになる。
図11(a)で示されるように、特定ゲーム数(200G)の消化中に減少するメダル枚数の期待値は、一の有利区間ATに制御されてから当該有利区間ATが終了するまでに増加するメダル枚数の期待値よりも小さい。
次に、有利区間通常において長期間にわたって有利区間ATに当選しない例について説明する。本例では、後述するように、設定値として設定1が設定されているような純増数の推移パターンを想定している。図11(b)に示すように、現在有利区間ATに制御されているとする。そして、有利区間ATへの制御が終了したときに、終了制御が行われたとする。終了制御によって有利区間への制御が終了すると、通常区間(通常区間通常)に制御される。
そして、通常区間通常に制御されてから、1G目に有利区間当選したとする。有利区間当選した次のゲームにおいて、有利区間(有利区間通常)に制御される。このとき、有利区間に関する情報が初期化されて、有利区間において消化したゲーム数のカウントが開始される。
有利区間通常に制御されたときに、AT当選ゲーム数として700Gが決定され、ATゲーム数として200Gが決定されたとする。この場合、通常区間通常に制御されてから700G目に有利区間ATに当選し、次のゲームから有利区間ATに制御される。そして、200Gの有利区間ATに制御される。
本実施の形態においては、メイン制御部41は、有利区間ATへの制御を終了するときに当該有利区間ATにおいて第1量以上のメダルが増加している場合は、継続制御を行わない。本実施の形態において、第1量は、たとえば、1400枚である。本例では、200Gの有利区間ATに制御される。1G純増数が8枚であるため、有利区間AT中の平均純増数は、1600枚(=8枚×200G)となり、第1量である1400枚を超えることになる。
なお、これに限らず、有利区間ATへの制御を終了するときに制御されている有利区間中において第1量以上のメダルが増加している場合は、継続制御を行わないようにしてもよい。また、消化ゲーム数が特定回数(1500G)となったときにリミッタ条件が成立して有利区間への制御が終了するが、リミッタ条件が成立するまでの残りゲーム数に応じて、継続制御の実行可否を決定するようにしてもよい。たとえば、残りゲーム数が所定回数以下であるときは、継続制御を行わないようにしてもよい。
有利区間ATに制御されて200Gが経過すると、有利区間ATへの制御が終了する。終了制御の実行により、有利区間(有利区間AT)への制御が終了するとともに、通常区間(通常区間通常)に制御されることになる。終了制御が行われることで、有利区間に関する情報が初期化されることになる。
以上説明したように、図11(a)の例では、有利区間通常において比較的短期間で有利区間ATに当選するのに対して、図11(b)の例では、有利区間通常において長期間にわたって有利区間ATに当選しない。図11(a)の例と図11(b)の例とを比較すると、図11(b)の例では、有利区間通常での滞在ゲーム数が多いため有利区間ATにおける純増数も多くなっているのに対し、図11(a)の例では、有利区間通常での滞在ゲーム数が少なく有利区間ATにおける純増数も少なくなるような継続制御を複数回繰り返している。また。このような複数回の継続制御が行われることで、純増数が安定するような制御が行われている。
[継続制御とAT当選率および純増数との関係]
図10で示した例では、継続制御が行われた場合において、前回の有利区間AT中の出玉状況とは無関係に、AT当選率、AT獲得枚数、2400枚到達率を決定するようにしたが、これに限らず、次のようにしてもよい。
有利区間ATの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加しておらずかつ継続制御が行われた場合において、当該継続制御が行われてから特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間は、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われた場合において、当該継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも、有利区間ATに制御される割合が高くなるようにしてもよい。たとえば、第2量は500枚である。なお、上記において、「当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加する」ものに限らず、「制御されている有利区間中において第2量以上のメダルが増加する」ものであってもよい。
また、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量(500枚)以上のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加しておらずかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも小さくなるようにしてもよい。なお、上記において、「当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加する」ものに限らず、「制御されている有利区間中において第2量以上のメダルが増加する」ものであってもよい。
また、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上(500枚)のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量(リミッタに到達する枚数)以上のメダルが増加する割合は、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加しておらずかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量以上のメダルが増加する割合よりも低くなるようにしてもよい。なお、上記において、「当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加する」ものに限らず、「制御されている有利区間中において第2量以上のメダルが増加する」ものであってもよい。
図12を参照しながら、具体例について説明する。図12は、継続制御とAT当選率および純増数との関係について説明するための図である。
図12(a)に示すように、有利区間ATへの制御が終了したときに、終了制御が行われ、通常区間通常に制御されたとする。次に、有利区間当選により有利区間通常に制御されたとする。有利区間通常への制御時に、AT当選ゲーム数として220Gが決定され、ATゲーム数として30Gが決定されたとする。有利区間ATへの制御により、240枚のメダルが増加し、すなわち、第2量(500枚)以上のメダルが増加しておらずかつ継続制御が行われたとする。
この場合、特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間において、後述の図12(b)の例に比べて、有利区間ATに制御される割合が高くなるとともに、次に有利区間ATに制御されたときに増加するメダル枚数が多くなり、さらに、有利区間において、リミッタに到達する枚数までメダルが増加する割合が高くなる。そして、有利区間通常への制御時に、AT当選ゲーム数として180Gが決定され、ATゲーム数として350Gが決定されたとする。有利区間ATへの制御により、純増数が2400枚となりリミッタに到達する。
次に、図12(b)に示すように、有利区間ATへの制御が終了したときに、終了制御が行われ、通常区間通常に制御されたとする。次に、有利区間当選により有利区間通常に制御されたとする。有利区間通常への制御時に、AT当選ゲーム数として220Gが決定され、ATゲーム数として90Gが決定されたとする。有利区間ATへの制御により、720枚のメダルが増加し、すなわち、第2量(500枚)以上のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われたとする。
この場合、特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間において、図12(a)の例に比べて、有利区間ATに制御される割合が低くなるとともに、次に有利区間ATに制御されたときに増加するメダル枚数が少なくなり、さらに、有利区間において、リミッタに到達する枚数までメダルが増加する割合が低くなる。そして、有利区間通常への制御時に、AT当選ゲーム数として260Gが決定され、ATゲーム数として30Gが決定されたとする。有利区間ATへの制御により、240枚のメダルが増加する。この場合、有利区間ATへの制御によってリミッタに到達することはない。
[フリーズ当選と通常当選とリセット示唆演出]
前述のように、本実施の形態においては、有利区間ATに当選すると(すなわち、有利区間ATへの制御が決定されると)、次のゲームから有利区間ATに制御される。有利区間ATへの制御の決定は、たとえば、AT当選ゲームの開始操作が行われたときに行われる。有利区間ATへの制御が決定される条件には、第1条件と第2条件とが含まれる。
第1条件は、たとえば、フリーズ当選である。第2条件は、たとえば、通常AT当選である。フリーズ当選は、有利区間ATに当選したときに、フリーズの実行を伴う当選である。通常当選は、有利区間ATに当選したときに、フリーズの実行を伴わない当選である。フリーズ当選が発生した場合は、フリーズ当選により制御される有利区間ATにおいて、純増数が2400枚に到達することが確定する。以下、詳細に説明する。
メイン制御部41は、有利区間ATへの制御が決定されたとき(有利区間ATに当選したとき)に、フリーズを実行可能である。フリーズとは、メイン制御部41によって行われる制御であり、遊技の進行を遅延させる遅延制御のことである。メイン制御部41は、有利区間ATへの制御が決定された当該ゲームにおいてフリーズを実行可能である。また、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるフリーズ情報を特定可能なコマンドに基づき、フリーズ演出を実行する。本実施の形態においては、スタートスイッチ7が操作されたときにリールの回転開始が所定期間に亘り遅延し、所定期間の経過後にリールが回転し始める。
メイン制御部41は、有利区間ATに当選したときに、フリーズ当選および通常当選のいずれかを決定する。AT獲得枚数抽選によりAT獲得枚数が決定され、これにより有利区間において純増数が2400枚に到達することが確定した場合は、フリーズ当選が選択される。一方、AT獲得枚数抽選によりAT獲得枚数が決定され、これにより有利区間において純増数が2400枚に到達することが確定しなかった場合は、通常当選が選択される。
フリーズ当選した場合は、フリーズ当選ゲームの開始操作の後、フリーズが実行されるとともにフリーズ演出が実行される。フリーズ演出は、フリーズが実行されるときに当該フリーズに対応して実行される演出である。フリーズ演出は、フリーズが実行される期間中において実行される。また、フリーズ演出は、有利区間ATへの制御を示唆するとともに純増数が2400枚に到達することを示唆する演出である。フリーズ演出においては、宝箱の画像が液晶表示器51に表示される。そして、宝箱の中から「激熱」の文字が付された雲が出現する。
一方、通常当選した場合は、通常当選ゲームの開始操作の後、通常演出が実行される。通常演出は、有利区間ATへの制御を示唆する演出である。通常演出においては、宝箱の画像が液晶表示器51に表示される。そして、宝箱の中から「チャンス」の文字が付された雲が出現する。
図13は、フリーズ当選と通常当選とリセット示唆演出を説明するための図である。図13に示すように、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間(1G~200G)においては、フリーズ当選と通常当選とのうちのフリーズ当選のみが成立可能である。AT当選ゲーム数抽選において、AT当選ゲーム数が1G~200Gの範囲で決定された場合は、AT獲得数抽選において、AT獲得枚数が2400枚になるように抽選が行われる。
また、特定ゲーム数を消化するまでの期間が経過した後の期間(具体的には、201G~天井G)においては、フリーズ当選と通常当選とのうちのいずれの条件も成立可能である。本実施の形態においては、いわゆる「天井」が設けられており、有利区間通常に制御されてから天井Gに到達した場合には、天井Gにおいて必ず有利区間AT当選するようになっている。たとえば、天井Gは、777Gである。
また、フリーズ当選の成立に基づき制御された有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、通常AT当選の成立に基づき制御された有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも大きい。たとえば、本実施の形態においては、フリーズ当選が発生した場合は、有利区間において純増数が2400枚に到達することが確定する一方で、通常当選が発生した場合は、有利区間において純増数が2400枚に到達しないようにしている。
また、前述のように、本実施の形態においては、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、1G~200Gの期間は、第1期間よりも有利区間AT当選する割合が低くなっている(ほぼ当選しない)。また、第1期間は、第2期間よりも有利区間AT当選する割合が高くなっている。
また、本実施の形態においては、サブ制御部91は、リセット示唆演出を実行可能である。リセット示唆演出は、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御される場合に、有利区間に再度制御されることを示唆する演出である。
本実施の形態においては、終了制御によって有利区間への制御が終了して、通常区間通常への制御を開始するための開始操作を行ったときに、リセット示唆演出を実行する。リセット示唆演出は、たとえば、液晶表示器51に女の子の画像が表示されるとともに、「リセットモード」の文字が付された画像を表示するようにしてもよい。
たとえば、リセット示唆演出は、通常区間通常への制御を開始するゲームにおいて開始操作が行われてから所定条件(たとえば、第1停止操作や第3停止操作が行われたこと)が成立するまで実行してもよく、通常区間通常への制御中に常に実行するようにしてもよい。また、通常区間通常への制御中に常にリセット示唆演出を実行する場合は、有利区間通常や有利区間ATなど、他の状態と区別可能に、通常区間通常に制御中であることを特定可能な背景画像や、「リセットモード」の文字が付された画像などを表示するようにしてもよい。
[AT当選ゲーム数抽選]
上述したように、図10を用いて、消化ゲーム数と、AT当選率(有利区間ATが当選する割合)、AT獲得枚数、および2400枚到達率との関係について説明した。以下では、より具体的にこれらの関係について説明する。まず、図14を用いて、AT当選ゲーム数抽選について説明する。次に、図15を用いてAT獲得枚数抽選について説明する。
図14は、AT当選ゲーム数抽選を説明するための図である。図14の表は、AT当選ゲーム数抽選を行う際に用いるAT当選ゲーム数抽選テーブルである。先に説明したように、有利区間通常に制御された1G目の開始操作が行われたときに、AT当選ゲーム数抽選およびAT獲得枚数抽選が行われる。
本実施の形態においては、設定値に応じて、各ゲームにおけるAT当選率が異なる。さらに、終了制御が行われた場合と継続制御が行われた場合とで、各ゲームにおけるAT当選率が異なる。また、継続制御が行われた場合において、前回の有利区間ATにおいて増加したメダル数(AT獲得枚数)に応じて、各ゲームにおけるAT当選率が異なる。
具体的には、図14に示すように、低設定であるときと高設定であるときとで、各ゲームにおけるAT当選率が異なる。たとえば、低設定とは、設定値が1~3に設定されているときであり、高設定は設定値が設定4~6に設定されている場合である。なお、これに限らず、各設定において、AT当選率を異ならせるようにしてもよい。
さらに、終了制御が行われた場合と継続制御が行われた場合とで、各ゲームにおけるAT当選率が異なる。また、継続制御が行われた場合において、パターンAである場合とパターンBである場合とで、各ゲームにおけるAT当選率が異なる。パターンAは前回のAT獲得枚数(有利区間ATにおける純増数)が第2量(500枚)未満である場合であり、パターンBは前回のAT獲得枚数が第2量(500枚)以上である場合である。
図14の表において、有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間は、「1G~50G」、「51G~100G」、「101G~150G」および「151G~200G」に該当する。第1期間は「201G~250G」に該当し、第2期間は「251G~300G」に該当する。
たとえば、設定値として設定1(低設定)が設定されている場合、第1期間(201G~250G)において有利区間ATに当選する割合は、継続制御が行われた場合(図10のX12に対応)は、23.0%(パターンA)または21.0%(パターンB)であり、終了制御が行われた場合(図10のX22に対応)は18.0%である。これに対し、設定値として設定6(高設定)が設定されている場合、第1期間(201G~250G)において有利区間ATに当選する割合は、継続制御が行われた場合(図10のX12に対応)は50.0%(パターンA)または47.0%(パターンB)であり、終了制御が行われた場合は45.0%(図10のX22に対応)である。このように、図10に示したように、X12>X22の関係が成立している。
ここで、たとえば、上記のX12(=23.0)は、第1期間における201G目~250G目のいずれかにおいて有利区間ATに当選する割合を示している。つまり、23.0%の確率で、AT当選ゲーム数が201G~250Gのいずれかに決定される。201G目~250G目のいずれかに決定されるかは、均等に決定してもよい。たとえば、1/50の確率で、201G目~250G目のいずれかに決定する。この場合、たとえば、AT当選ゲーム数が201Gに決定される確率は、23.0%×(1/50)=0.46%となる。すなわち、201G目におけるAT当選率は、0.46%である。
また、設定値として設定1(低設定)が設定されている場合、第2期間(251G~300G)において有利区間ATに当選する割合は、継続制御が行われた場合(図10のX13に対応)は、6.0%(パターンA)または5.0%(パターンB)であり、終了制御が行われた場合(図10のX23に対応)は4.0%である。これに対し、設定値として設定6(高設定)が設定されている場合、第2期間(251G~300G)において有利区間ATに当選する割合は、継続制御が行われた場合(図10のX13に対応)は8.0%(パターンA)または6.0%(パターンB)であり、終了制御が行われた場合は5.0%(図10のX23に対応)である。このように、図10に示したように、X13>X23の関係が成立している。
また、設定値として設定1(低設定)が設定されている場合、1G~200Gにおいて有利区間ATに当選する割合は、継続制御が行われた場合(図10のX11に対応)は、1.2%(0.3%+0.3%+0.5%+0.1%)(パターンA)または0.2%(パターンB)であり、終了制御が行われた場合(図10のX12に対応)は0.0%である。これに対し、設定値として設定6(高設定)が設定されている場合、1G~200Gにおいて有利区間ATに当選する割合は、継続制御が行われた場合(図10のX13に対応)は3.0%(パターンA)または0.1%(パターンB)であり、終了制御が行われた場合は0.0%(図10のX23に対応)である。このように、図10に示したように、X13>X23の関係が成立している。同様に、図10を用いて説明したように、X11<X12、X13<X12、X21<X22、X23<X22の関係も成立している。
また、設定6などの高設定時であるときは、設定1などの高設定時であるときよりも、第1期間(201G~250G)でのAT当選率が高くなっている。一方、設定1などの高設定時であるときは、設定6などの高設定時であるときよりも、251G~777G(第1期間より後の期間)でのAT当選率が高くなっている。特に、設定1などの高設定時であるときは、設定6などの高設定時であるときよりも、天井Gである777GでのAT当選率が高くなっている。
[AT獲得枚数抽選]
図15は、AT獲得枚数抽選を説明するための図である。図15の表は、AT獲得枚数抽選を行う際に用いるAT獲得枚数抽選テーブルである。図14に示したAT当選ゲーム数抽選テーブルを用いてAT当選ゲーム数が決定されると、決定されたAT当選ゲーム数に基づき、AT獲得枚数抽選テーブルを用いてAT獲得枚数が決定される。
本実施の形態においては、0~200G(以下、「第1範囲」とも称する)を除き、AT当選ゲーム数が少なければ少ないほどAT獲得枚数が少なくなる。たとえば、図15の表に示す例では、AT当選ゲーム数が400G~777G(以下、「第4範囲」とも称する)AT当選ゲーム数が251G~400G(以下、「第3範囲」とも称する)に決定された場合、AT当選ゲーム数が201G~250G(以下、「第2範囲」とも称する)に決定された場合、に決定された場合の順に、AT獲得枚数が少なくなる。
図15は、終了制御が実行された場合のAT獲得枚数抽選テーブルを示しているため、以下、終了制御が行われた場合を例に挙げて説明する。たとえば、AT獲得枚数が480枚に決定される割合は、AT当選ゲーム数が220G(第2範囲)に決定された場合には26.0%となるのに対し、AT当選ゲーム数が700G(第4範囲)に決定された場合には1.5%となる。ここで、AT獲得枚数が480枚に決定された場合に付与されるATゲーム数は60G(=480枚/1G純増数8枚)である。
一方で、AT獲得枚数が1200枚に決定される割合は、AT当選ゲーム数が220G(第2範囲)に決定された場合には0.4%となるのに対し、AT当選ゲーム数が700G(第4範囲)に決定された場合には17.0%となる。ここで、AT獲得枚数が1200枚に決定された場合に付与されるATゲーム数は150G(=1200枚/1G純増数8枚)である。
また、AT獲得枚数が2400枚に決定される割合(リミッタに到達する割合)は、AT当選ゲーム数が第2範囲に決定された場合には0.2%となるのに対し、AT当選ゲーム数が第4範囲に決定された場合には11.1%となる。ここで、AT獲得枚数が2400枚に決定された場合に付与されるATゲーム数は300G(=2400枚/1G純増数8枚)である。
また、AT獲得枚数が2400枚に決定される割合(リミッタに到達する割合)は、AT当選ゲーム数が第1範囲(1G~200G)に決定された場合には100%となる。すなわち、図13を用いて説明したように、1G~200Gにおいて当選した場合には、必ずAT獲得枚数が2400枚に決定されることで、フリーズ当選が発生し、フリーズおよびフリーズ演出が実行されることになる。
図15にも示されるように、AT当選ゲーム数が第2範囲に決定された場合には300~700枚程度のAT獲得枚数となる割合が高いのに対し、AT当選ゲーム数が第4範囲に決定された場合には900~1400枚程度あるいは2400枚(リミッタ到達)のAT獲得枚数となる割合が高い。前者の場合は、図11(a)で示したような純増数の推移となり、後者の場合は図11(b)で示したような純増数の推移となる。
また、図14を用いて説明したように、設定6などの高設定時であるときは、設定1などの高設定時であるときよりも第1期間(201G~250G)でのAT当選率が高くなり、設定1などの高設定時であるときは、設定6などの高設定時であるときよりも251G~777G(第1期間より後の期間)でのAT当選率が高くなっている。このため、設定6などの高設定である場合は、図11(a)で示したような純増数の推移となりやすく、設定1などの低設定である場合は、図11(b)で示したような純増数の推移となりやすい。このように、設定値に応じて、純増数が推移するパターンが異なるようになっている。
また、たとえば、AT当選ゲーム数が1G~200Gである場合は、AT獲得枚数が2400枚に決定される割合が100%であり、AT当選ゲーム数が201G~250Gである場合は、AT獲得枚数が300~399枚に決定される割合が28.0%であり、AT当選ゲーム数が251G~300Gである場合は、AT獲得枚数が300~399枚に決定される割合が28.0%である。そして、AT獲得枚数の平均値は、AT当選ゲーム数が201G~250Gである場合(図10のY22に相当)、AT当選ゲーム数が251G~300Gである場合(図10のY23に相当)、AT当選ゲーム数が1G~200Gである場合(図10のY21に相当)の順に高くなっていく。すなわち、図10を用いて説明したように、Y21>Y22、Y23>Y22の関係が成立している。
また、たとえば、AT獲得枚数が2400枚に決定される割合は、AT当選ゲーム数が1G~200Gである場合は100%(図10のX21に相当)であり、AT当選ゲーム数が201G~250Gである場合は0.2%(図10のX22に相当)であり、AT当選ゲーム数が251G~300Gである場合は7.0%(図10のX23に相当)である。つまり、AT獲得枚数が2400枚に決定される割合は、AT当選ゲーム数が201G~250Gである場合、AT当選ゲーム数が251G~300Gである場合、AT当選ゲーム数が1G~200Gである場合の順に高くなっていく。すなわち、図10を用いて説明したように、Z21>Z22、Z23>Z22の関係が成立している。
図15において、継続制御が実行された場合のAT獲得枚数抽選テーブルについては図示していないが、当該テーブルにおいては、図10を用いて説明したように、Y11<Y21、Z11<Z21、Y12<Y22、Z12<Z22、Y13<Y23、Z13<Z23、Y11>Y12、Z11>Z12、Y13>Y12、Z13>Z12の関係が成立するように設計されている。
[リールの回転とリールの回転異常]
リール2L,2C,2Rの内側には、リールセンサ33L,33C,33Rが設けられている。リールセンサ33L,33C,33Rは、回転中のリール2L,2C,2Rそれぞれの基準位置を検出する。メイン制御部41は、リールセンサ33L,33C,33Rからの検出信号に基づき、リール2L,2C,2Rそれぞれを回転または停止させるリールモータ32L,32C,32Rを駆動制御する。
具体的には、各リールセンサ33L,33C,33Rには投光部と受光部とが設けられ、各リール2L,2C,2Rは投光部と受光部とに挟まれるように設置されている。また、各リール2L,2C,2Rには切欠きが設けられている。各リールセンサ33L,33C,33Rの投光部と受光部との間を各リール2L,2C,2Rに設けられた切欠きが通過する際に、受光部は投光部からの光を受光し、これにより、リール基準位置が検出される。リール基準位置が検出されることで、リールが正常に回転していることを特定することができる。
本実施の形態においては、外周部に互いに識別可能な複数種類の図柄がそれぞれ21個ずつ配置されたリール2L,2C,2Rを用いている。1リールに配置された21図柄の各々には、リール基準位置の図柄を基準として連続する番号(0~20)が図柄番号として予め割り当てられている。たとえば、図2に示されるように、左リール2Lの図柄番号2に対応する図柄2は、リプレイ図柄である。また、リールモータは、各図柄に対して16ステップが均等に割り当てられ、全ステップ数は336ステップ(16ステップ×21図柄)となるものである。
メイン制御部41は、変動開始条件が成立したときに、全てのリールの回転を開始させる処理を行う。変動開始条件は、開始操作がされたときに成立する。メイン制御部41は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。
また、メイン制御部41は、停止操作受付処理を行う。停止操作受付処理は、ストップスイッチの有効な操作を受け付ける処理である。具体的には、開始操作により全てのリールが回転を開始し、全てのリールの回転速度が所定速度(定速)に達したとき、各ストップスイッチ(ストップスイッチ8L,8C,8R)の操作が有効化する。リールの回転速度が定速に達している状態を、「定速回転」とも称する。
これにより、停止操作受付処理において、各ストップスイッチの有効な操作が受け付けられる。停止操作が行われた場合、停止操作が行われたストップスイッチの操作が無効化する。これにより、停止操作が行われたストップスイッチの有効な操作が受け付けられなくなる。
また、メイン制御部41は、停止操作受付処理において、全てのリールが正常に回転しているときは、全てのストップスイッチの操作が有効化され、全てのストップスイッチの操作を有効に受け付ける。一のリールが正常に回転していないときは、全てのストップスイッチの操作が無効化され、全てのストップスイッチの操作を有効に受け付けない。
リールが正常に回転しているとは、リールが定速回転しており、後述するリールの回転異常が検出されていない状態を指す。リールが正常に回転していないとは、リールの回転異常が検出されており、リールが定速回転していない状態を指す。
なお、いずれかのリールが正常に回転しているときは、当該リールに対応するストップスイッチの操作が有効化され、当該ストップスイッチの操作を有効に受け付けるようにしてもよい。また、一のリールが正常に回転していないときは、当該リールに対応するストップスイッチの操作が無効化され、当該ストップスイッチの操作を有効に受け付けないようにしてもよい。
以下、リールの回転異常について説明する。メイン制御部41は、回転中のリールについてステップ数カウンタの値が所定ステップ数以上となったとき、当該リールについて回転異常が発生していると判定する。所定ステップ数は、リールが1周するために要する336ステップよりも多く設定されるステップ数であり、例えば、400ステップである。
各リールは、リール基準位置からのステップ数(ステップ数カウンタの値)に基づき各リールモータが駆動することで回転する。各リールは、1周するごとにリール基準位置を検出し、リール基準位置が検出されるたびにステップ数カウンタが初期化される。つまり、リールが正常に回転し続けている状態においては、リールが1周するために要する336ステップごとにステップ数カウンタが初期化されることになる。
しかし、たとえば、リールに引っ掛かりが生じて回転が止まってしまった場合、リールモータはリールを回転させようとするが、実際にはリールは回転していない。つまり、ステップ数カウンタは更新されているのだが、リールはステップ数カウンタに対応した位置に位置しないことになる。さらに、リールが停止することで、リール基準位置が検出されなくなるため、リールカウンタは336ステップを超えても初期化されなくなる。
このような状態が継続し、回転中のリールについてステップ数カウンタの値が所定ステップ数(400ステップ)以上となったときに、リールの回転異常を検出する。また、瞬停が発生して極短時間にわたりリールの回転制御が停止されたり、トルク不足などの原因によりリールモータが動作しなかったり、リールセンサの動作不良により基準位置が検出されないような場合などに、回転異常は発生し得る。
本実施の形態において、メイン制御部41は、リールの回転が開始した後、対応するストップスイッチの操作がされる前において回転異常が発生したときには、全てのストップスイッチを無効化する。また、複数のリールが回転している状態において、任意のリールに回転異常が発生した場合、全てのストップスイッチを無効化する。
なお、メイン制御部41は、回転異常が発生した場合に、サブ制御部91に対して回転異常が発生したことを特定可能なコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、サブ制御部91は、液晶表示器51に回転異常が発生したことを特定可能に報知可能である。このようにした場合、遊技店の店員などは、回転異常が発生したことを認識することができる。店員の処置によって回転異常が解消された後は、遊技者は遊技を続行することができる。なお、回転異常が発生しても、回転異常の発生を報知しないようにしてもよい。
[停止促進報知演出]
サブ制御部91は、停止促進報知演出(以下、「停止促進報知」とも称する)を実行可能である。停止促進報知演出は、遊技者に対して、ストップスイッチの操作を促す演出である。また、サブ制御部91は、停止促進報知演出を実行するための計時処理を実行する。計時処理において、変動開始条件の成立以降において計時開始条件が成立してからの経過時間を計時する。たとえば、計時条件は、開始操作がされたときに成立するようにしてもよい。
具体的には、メイン制御部41は、開始操作がされたときに、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを送信する。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、計時を開始する。
すなわち、サブ制御部91は、計時処理において、開始操作がされてからの経過時間を計時する。サブ制御部91は、計時された経過時間が所定時間になったときに、停止促進報知演出を実行する。所定時間は、たとえば、3分である。
その際、サブ制御部91は、計時処理において、リールが正常に回転しているか否かに関わらず、経過時間を計時する。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることなく計時された経過時間が所定時間になったときに、停止促進報知を実行する。
本実施の形態においては、ストップスイッチの操作が無効化され、遊技者によるストップスイッチの操作ができなくなった場合であっても、停止促進報知を実行する点に特徴がある。具体例については、図16~図22を用いて後述する。
このように、開始操作がされたタイミングから一律に経過時間を計時する処理を行うため、たとえば、リールの回転状態に応じて処理を分岐させるような必要がなく、計時処理における処理負担を低減することができる。また、リールを回転させたまま遊技者がストップスイッチの操作を行わないような場合、遊技店の店員はその状態を確認する必要がある。リールが正常に回転しているか否かに関わらず、経過時間を計時し、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることなく計時された経過時間が3分になったときに、停止促進報知演出を実行することで、遊技店の店員は、当該停止促進報知演出により、遊技者がストップスイッチの操作を行っていないという状況を認識することができるとともに、リールが正常に回転しておらず遊技者がストップスイッチの操作を行えないという状況についても認識することができる。このように、停止促進報知演出を好適に実行することができる。
本実施の形態においては、停止促進報知演出として、液晶表示器51およびスピーカ53,54を用いた演出を行う。具体的には、サブ制御部91は、液晶表示器51に文字画像「リールを止めてください」を表示させることで停止促進報知演出を実行する。また、サブ制御部91は、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」を出力させることで停止促進報知演出を実行する。
以下、具体例について説明する。図16は、停止促進報知演出の一例を説明するための図である。現在、通常区間通常に制御されているとする。図16(a)に示すように、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像として、道の背景画像とともにキャラクタが道を歩いていることを示す画像が表示されている。リールは停止しており、スピーカ53,54からは、通常区間通常において出力されるBGMが出力されている。
開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。このとき、サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、停止促進報知演出を実行するための計時を開始する。図16(b)に示すように、全てのリールの回転速度が定速に達したとき(定速回転となったとき)、各ストップスイッチが有効化する。
その後、計時された経過時間が3分になったとき、図16(c)に示すように、停止促進報知が行われる。このとき、停止促進報知は、特定態様で開始される。具体的には、液晶表示器51における文字画像「リールを止めてください」の表示の開始タイミングで、スピーカ53,54からの音声「リールを止めてください」の出力を開始する。このように、スピーカ53,54における停止促進報知は、液晶表示器51における停止促進報知と同期して実行される。
スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」の出力が終了すると、図16(d)に示すように、スピーカ53,54による停止促進報知は終了し、元のBGMが出力される。一方で、液晶表示器51による停止促進報知は継続する。停止操作が行われてリールが停止すると、図16(e)に示すように、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。
[リール回転中の異常検出時の制御]
次に、リールの回転中にエラー(異常)が検出された場合の処理について説明する。異常には、上述の回転異常や、メダル投入部からのメダルの投入に関する投入異常や、ホッパーからのメダルの払い出しに関する払出異常や、メイン制御部41に記憶されているRAM41cのデータに異常が発生しているときに検出されるRAM異常や、内部抽選により入賞が許容されていない役の入賞が検知される異常入賞などがある。なお、本実施の形態において、異常が検出された場合において、ストップスイッチの操作が無効化されるのは、回転異常が発生した場合のみである。
本実施の形態においては、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7が操作(開始操作)されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。メイン制御部41は、エラー(異常)を検出したときに、遊技の進行を中断してエラー状態に制御する。そして、サブ制御部91において、当該異常に関する異常制御を行う。その後、エラー状態が解除されたときには、遊技の進行が再開する。
ただし、メイン制御部41およびサブ制御部91は、スロットマシンに関する所定の異常が検出された場合に、リールが回転しているときに所定の異常が検出された場合、リールの回転が停止した後に、異常制御を行う。所定の異常は、たとえば、投入異常や払出異常である。
リールの回転中に投入異常や払出異常のエラーが検出された場合は、全てのリールが停止するまでの期間は、エラー状態には制御されず、遊技の進行は継続する。そして、全てのリールが停止すると(図柄組合せが導出されると)、検出された異常に基づき、エラー状態に制御される。これにより、遊技の進行が中断する。
メイン制御部41は、リールの回転中に投入異常や払出異常のエラーが発生した場合は、全てのリールが停止したとき、遊技補助表示器12に投入異常や払出異常に対応するエラーコードを表示する。
また、メイン制御部41は、エラーが発生したことを特定可能なエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、受信したエラーコマンドに基づき、異常制御として、エラー報知を行う。
サブ制御部91は、リールの回転中に投入異常や払出異常のエラーが発生した場合は、全てのリールが停止したとき、液晶表示器51に文字画像「投入異常発生」または文字画像「払出異常発生」を表示させる。なお、これに限らず、サブ制御部91は、リールの回転中に投入異常や払出異常のエラーが発生したときに、液晶表示器51に文字画像「投入異常発生」または文字画像「払出異常発生」を表示させるようにしてもよい。
以下、図17を用いて具体的に説明する。図17は、異常検出時の制御を説明するための図である。図17(a)に示すように、現在、通常区間通常に制御されており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されているとする。
開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。このとき、サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、停止促進報知演出を実行するための計時を開始する。
このとき、図17(b)に示すように、左リールに回転異常が発生し、左リールのみ回転を開始しなかったとする。一方で、中リールおよび右リールは、回転速度が定速に達する。一のリールのみに回転異常が発生した場合は、全てのリールの停止操作は有効化しない。
その後、図17(c)に示すように、左リールに回転異常が解消されたとする。これにより、左リールは回転を開始し、回転速度が定速に達したとする。全てのリールの回転速度が定速に達したことで、全てのリールの停止操作が有効化される。
このように、全てのリールが正常に回転しているときに、全てのストップスイッチの操作を有効に受け付けられる。また、一のリールが正常に回転していないときは、いずれのストップスイッチの操作も有効に受け付けられない。
その後、図17(d)に示すように、中リールに回転異常が発生し、中リールの回転が停止したとする。一のリールのみに回転異常が発生した場合であっても、全てのリールの停止操作が無効化される。その後、右リールに回転異常が解消され、全てのリールの回転速度が定速に達したとする。これにより、全てのリールの停止操作が有効化される。
この状態において、投入異常が検出されたとする。しかし、この場合、図17(e)に示すように、停止操作は無効化されることはない。また、液晶表示器51や遊技補助表示器12において、当該異常が報知されることもない。
遊技者が、左リールを停止させ(図17(f))、次に、中リールを停止させ(図17(g))、右リールを最終停止させて、全てのリールが停止したとする。
全てのリールが停止した後、図17(h)に示すように、エラー報知が行われる。液晶表示器51には、投入異常が発生した旨の報知が行われている。また、遊技補助表示器12には、投入異常に対応するエラーコードが表示される。
[停止促進報知演出]
次に、タイミングチャートを用いて、停止促進報知演出の具体例について説明する。図18~図22は、停止促進報知演出を説明するためのタイミングチャートである。
図18(a)は、回転異常が発生しなかった場合において、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。図18(a)のタイミングチャートにおいて、横軸はタイミングtを示す。縦軸は、上から、リールの回転速度、リール状態(リール回転異常の発生有無)、ストップスイッチの有効化有無、停止促進報知演出の実行有無、液晶表示器51の表示例を示す。
また、タイミングチャートにおいて、リールは、左リールについて例示する。また、ストップスイッチは、左リールに対応する左ストップスイッチについて例示する。また、停止操作は、左ストップスイッチを第1停止操作するものとする。また、リール異常は、左リールにおいて発生するものとする。以下の図18(b)~図22の説明においても同様である。
図18(a)に示すように、t1以前においては、全てのリールは停止している。また、現在、通常区間通常に制御されており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されている。
t1において、開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、停止促進報知演出を実行するための計時を開始する。
t2において、全てのリールの回転速度が定速に達したとき(定速回転となったとき)、各ストップスイッチが有効化する。
そして、計時された経過時間が3分になったt3において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51には、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
停止促進報知演出が開始した後、少なくともストップスイッチが操作されるまで、停止促進報知演出が継続する。本実施の形態においては、いずれかのストップスイッチが操作されたときに、停止促進演出を終了させる。なお、全てのストップスイッチが操作されたときに、停止促進演出を終了させるようにしてもよい。
t4において、左ストップスイッチが第1停止されると、左ストップスイッチの操作が無効化される。それとともに、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。t5において、左リールが停止する。
図18(b)は、開始操作時に回転異常が発生し、計時処理により計時された経過時間が3分になる前に回転異常が解消された場合において、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図18(b)に示すように、t1以前においては、リールは停止しており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されている。t1において、開始操作がされたとする。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、計時を開始する。
このとき、中リールおよび右リールは回転を開始して定速に達するが、左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が開始されなかったとする。ただし、この場合であっても、計時が停止することなく、計時は継続する。
t3において、左リールの回転異常が解消され、左リールの回転が開始したとする。t4において、左リールの回転速度が定速に達したとする。これにより、全てのリールの回転速度が定速に達し、全てのストップスイッチが有効化される。
そして、計時された経過時間が3分になったt5において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
t6において、左ストップスイッチが第1停止されると、左ストップスイッチの操作が無効化される。それとともに、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。t7において、左リールが停止する。
図19(a)は、開始操作時に回転異常が発生し、計時処理により計時された経過時間が3分になった後に回転異常が解消された場合において、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図19(a)に示すように、t1以前においては、リールは停止しており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されている。t1において、開始操作がされたとする。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、計時を開始する。
このとき、中リールおよび右リールは回転を開始して定速に達するが、左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が開始されなかったとする。ただし、この場合であっても、計時が停止されることなく、計時は継続する。
そして、回転異常が解消されることなく計時された経過時間が3分になったt2において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
t3において、左リールの回転異常が解消され、左リールの回転が開始したとする。t4において、左リールの回転速度が定速に達したとする。これにより、全てのリールの回転速度が定速に達したため、全てのストップスイッチが有効化される。このとき、停止促進報知演出は継続して実行される。
t6において、左ストップスイッチが第1停止されると、左ストップスイッチの操作が無効化される。それとともに、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。t7において、左リールが停止する。
図19(b)は、定速回転中のリールに回転異常が発生し、回転異常が解消された後に計時処理により計時された経過時間が3分になった場合において、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図19(b)に示すように、t1以前においては、全てのリールは停止しており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されている。t1において、開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、計時を開始する。t2において、全てのリールの回転速度が定速に達したとき、各ストップスイッチが有効化する。
t3において、左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が停止したとする。これにより、全てのストップスイッチの操作が無効化される。ただし、この場合であっても、計時が停止されることなく、計時は継続する。
t4において、左リールの回転異常が解消され、左リールの回転が開始したとする。t5において、左リールの回転速度が定速に達したとする。これにより、全てのリールの回転速度が定速に達したため、全てのストップスイッチが有効化される。
そして、計時された経過時間が3分になったt6において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
t6において、左ストップスイッチが第1停止されると、左ストップスイッチの操作が無効化される。それとともに、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。t8において、左リールが停止する。
図20(a)は、定速回転中のリールに回転異常が発生し、その後、計時処理により計時された経過時間が3分になった後に回転異常が解消された場合において、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図20(a)に示すように、t1以前においては、全てのリールは停止しており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されている。t1において、開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、計時を開始する。t2において、全てのリールの回転速度が定速に達したとき、各ストップスイッチが有効化する。
t3において、左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が停止したとする。これにより、全てのストップスイッチの操作が無効化される。ただし、この場合であっても、計時が停止されることなく、計時は継続する。
そして、回転異常が解消されることなく計時された経過時間が3分になったt4において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
t5において、左リールの回転異常が解消され、左リールの回転が開始したとする。t6において、左リールの回転速度が定速に達したとする。これにより、全てのリールの回転速度が定速に達したため、全てのストップスイッチが有効化される。このとき、停止促進報知演出は継続して実行される。
t7において、左ストップスイッチが第1停止されると、左ストップスイッチの操作が無効化される。それとともに、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。t8において、左リールが停止する。
このように、サブ制御部91は、計時処理において、経過時間の計時を開始した後、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられなくなったときであっても、経過時間の計時を継続する。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられなくなったまま計時された経過時間が3分になったときであっても、停止促進報知演出を実行する。
図20(b)は、計時処理により計時された経過時間が3分になり停止促進報知演出が実行された後に回転異常が発生した場合の例について示すものである。
図20(b)に示すように、t1以前においては、全てのリールは停止しており、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示されている。t1において、開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信すると、計時処理において、計時を開始する。t2において、全てのリールの回転速度が定速に達したとき、各ストップスイッチが有効化する。
そして、計時された経過時間が3分になったt3において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
t4において、左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が停止したとする。これにより、全てのストップスイッチの操作が無効化される。ただし、この場合であっても、停止促進報知演出は継続する。
このように、サブ制御部91は、停止促進報知演出を開始した後、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられなくなったときであっても、停止促進報知演出を継続する。
次に、液晶表示器51の準備制御中にリールの回転が開始した場合において停止促進報知演出が実行される例について図22,図22を用いて説明する。
本実施の形態においては、スロットマシンの電源が供給されると、サブ制御部91は起動処理を行う。起動処理とは、サブ制御部91が初期化処理などを実行する処理のことである。初期化処理は、液晶表示器51などの制御を行うための初期化処理を含む。サブ制御部91が起動処理を行っている期間を「起動期間」と称する。
起動期間が終了すると、サブ制御部91は、準備制御を行う。準備制御は、スロットマシンへの電源が供給された後、演出の実行を準備するための制御である。サブ制御部91が準備制御を行っている期間を「準備期間」と称する。起動期間が終了するまでは、サブ制御部91は初期化処理などを行っているため、液晶表示器51では画像が表示できない。一方で、準備期間においては、液晶表示器51では画像が表示可能となる。
準備期間においては、サブ制御部91が表示制御の準備を行っているため、液晶表示器51において演出画像などを表示できない。準備期間は、サブ制御部91において表示制御の準備が完了したときに終了する。
準備期間において、液晶表示器51は、準備中画像を表示する。準備中画像とは、サブ制御部91が実行する画像の表示制御の準備を行っている旨を示す画像である。画像の表示制御の準備とは、たとえば、画像データを、予め記憶している記憶領域から作業用の記憶領域に転送させるための処理である。
一方、スロットマシンの電源が供給されると、メイン制御部41においても初期化処理などを実行する起動処理を実行する。メイン制御部41が起動処理を完了させると、遊技を進行させるための制御が可能となる。
メイン制御部41において、遊技を進行させるための制御が可能になると、ゲームを開始することができる。開始操作を行うと、リールが回転を開始する。しかし、メイン制御部41において遊技を進行させるための制御が可能なるタイミングよりもサブ制御部91において準備期間中が終了するタイミングの方が遅いため、リールが回転を開始した場合であっても、液晶表示器51には準備中画像が表示されている場合がある。準備期間が終了すると、液晶表示器51には、演出画像(たとえば、通常区間通常における演出画像)が表示される。
サブ制御部91は、計時処理において、準備制御の実行中(準備期間中)においてリールの回転が開始した場合は、準備制御完了タイミングで計時開始条件が成立して経過時間の計時を開始する。準備制御完了タイミングは、準備制御の終了に関連したタイミングである。準備制御の終了に関連したタイミングは、準備制御が終了したタイミングであってもよく、準備制御の終了後、所定期間が経過したタイミングであってもよい。
図21(a)は、準備期間中にリールの回転が開始し、回転異常が発生しなかった場合において、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図21(a)に示すように、t1において、スロットマシンへの電源が供給されたとする。これにより、メイン制御部41は起動処理を開始するとともに、サブ制御部91も起動処理を開始する。
準備期間において、液晶表示器51は、準備中画像を表示する。その後、メイン制御部41が起動処理を完了し、遊技を進行させるための制御が可能となったとする。一方で、準備期間が終了しないため、液晶表示器51は、準備中画像を表示し続けている。
この状態において、t2で開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。このとき、サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信する。しかしながら、計時処理において、停止促進報知演出を実行するための計時を開始しない。
t3において、全てのリールの回転速度が定速に達したとき(定速回転となったとき)、各ストップスイッチが有効化する。
そして、t4において準備期間が終了すると、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示される。また、サブ制御部は、準備期間が終了したとき、計時処理において、計時を開始する。
そして、計時された経過時間が3分になったt5において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
t6において、左ストップスイッチが第1停止されると、左ストップスイッチの操作が無効化される。それとともに、停止促進報知演出が終了し、液晶表示器51には、元の演出画像が表示される。t7において、左リールが停止する。
図21(b)は、準備期間中にリールの回転が開始し、ストップスイッチが有効化される前に回転異常が発生し、その後、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図21(b)に示すように、t1において、スロットマシンへの電源が供給されたとする。これにより、メイン制御部41は起動処理を開始するとともに、サブ制御部91も起動処理を開始する。
準備期間において、液晶表示器51は、準備中画像を表示する。その後、メイン制御部41が起動処理を完了し、遊技を進行させるための制御が可能となったとする。一方で、準備期間が終了しないため、液晶表示器51は、準備中画像を表示し続けている。
この状態において、t2で開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。このとき、サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信する。しかしながら、計時処理において、停止促進報知演出を実行するための計時を開始しない。
t3において、定速に達する前に左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が停止したとする。左リールの回転異常の発生により、全てのストップスイッチの操作は有効化されない。
そして、t4において準備期間が終了し、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示される。全てのストップスイッチの操作が無効化された状態であっても、準備期間が終了することで、計時処理において、計時が開始する。
そして、計時された経過時間が3分になったt5において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
以上説明したように、サブ制御部91は、準備制御の実行中においてリールの回転が開始した後、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることがないまま準備制御完了タイミングに達した場合であっても、準備制御完了タイミングで計時開始条件が成立して経過時間の計時を開始する。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられないまま計時された経過時間が3分になったときであっても、停止促進報知演出を実行する。
図22は、準備期間中にリールの回転が開始し、ストップスイッチが有効化された前に回転異常が発生し、その後、停止促進報知演出が実行される例について示すものである。
図22に示すように、t1において、スロットマシンへの電源が供給されたとする。これにより、メイン制御部41は起動処理を開始するとともに、サブ制御部91も起動処理を開始する。
準備期間において、液晶表示器51は、準備中画像を表示する。その後、メイン制御部41が起動処理を完了し、遊技を進行させるための制御が可能となったとする。一方で、準備期間が終了しないため、液晶表示器51は、準備中画像を表示し続けている。
この状態において、t1において、開始操作がされると、全てのリールの回転が開始する。このとき、サブ制御部91は、開始操作がされたことを特定可能なコマンドを受信する。しかし、計時処理において、停止促進報知演出を実行するための計時を開始しない。
t3において、全てのリールの回転速度が定速に達したとき(定速回転となったとき)、各ストップスイッチが有効化する。
その後、t4において、左リールに回転異常が発生し、左リールの回転が停止したとする。これにより、全てのストップスイッチの操作が無効化される。
そして、t5において準備期間が終了し、液晶表示器51には、液晶表示器51には、通常区間通常における演出画像が表示される。全てのストップスイッチの操作が無効化された状態であっても、サブ制御部は、準備期間が終了することで、計時処理において、計時を開始する。
そして、計時された経過時間が3分になったt6において、停止促進報知演出が実行される。具体的には、液晶表示器51は、文字画像「リールを止めてください」が表示される。また、スピーカ53,54から音声「リールを止めてください」が出力される。
以上説明したように、サブ制御部91は、準備制御の実行中においてリールの回転が開始してストップスイッチの操作が有効に受け付けられた後に、ストップスイッチが有効に受け付けられなくなり、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることがないまま準備制御完了タイミングに達した場合であっても、準備制御完了タイミングで計時開始条件が成立して経過時間の計時を開始する。
サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられないまま計時された経過時間が3分になったときであっても、停止促進報知演出を実行する。
[設定示唆演出]
サブ制御部91は、遊技者に特典を付与する処理を行うことが可能である。サブ制御部91が付与する特典は、たとえば、設定示唆演出の実行である。設定示唆演出は、設定示唆演出は、設定された設定値に関連した示唆を行う演出である。具体的には、設定されている設定値を示唆する。
設定示唆演出は、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において実行される。設定示唆演出として、複数種類の設定示唆演出が実行可能である。複数種類の設定示唆演出には、設定示唆演出A、設定示唆演出B、設定示唆演出Cおよび設定示唆演出Dが含まれる。
図23は、設定示唆演出を説明するための図である。図23(a)は設定示唆演出Aの表示例であり、図23(b)は設定示唆演出Bの表示例であり、図23(c)は設定示唆演出Cの表示例であり、図23(d)は設定示唆演出Dの表示例である。
図23(a)に示すように、設定示唆演出Aが実行される場合、液晶表示器51には、女の子のキャラクタ画像と3個の星画像とを含む設定示唆演出画像Aが表示される。図23(e)に示すように、設定示唆演出Aは、設定値として1、3、5のいずれかが設定されていることを示唆する演出である。
図23(b)に示すように、設定示唆演出Bが実行される場合、液晶表示器51には、女の子のキャラクタ画像と6個の星画像とを含む設定示唆演出画像Bが表示される。図23(e)に示すように、設定示唆演出Bは、設定値として2、4、6のいずれかが設定されていることを示唆する演出である。設定示唆演出Bは、有利な設定値が設定されている可能性が高いため、設定示唆演出Aよりも遊技者にとって有利である。
図23(c)に示すように、設定示唆演出Cが実行される場合、液晶表示器51には、女の子のキャラクタ画像と10個の星画像とを含む設定示唆演出画像Cが表示される。図23(e)に示すように、設定示唆演出Cは、設定値として4、5、6のいずれかが設定されていることを示唆する演出である。設定示唆演出Cは、高設定(4~6)の設定値が設定されていることが示唆されるため、設定示唆演出Bよりも遊技者にとって有利である。
図23(d)に示すように、設定示唆演出Dが実行される場合、液晶表示器51には、女の子のキャラクタ画像と18個の星画像とを含む設定示唆演出画像Dが表示される。遊技者は、表示される星の数が多いほど、期待度の高い設定示唆演出が行われているということを認識することができる。
図23(e)に示すように、設定示唆演出Dは、設定値として6が設定されていることを示唆する演出である。設定示唆演出Dは、設定値として6が設定されていること確定するため、設定示唆演出Cよりも遊技者にとって有利である。
以上説明したように、設定示唆演出は、設定示唆演出D、設定示唆演出C、設定示唆演出B、設定示唆演出Aの順で、遊技者にとって有利である。
設定示唆演出は、後述する通常区間通常演出が実行されている場合において、実行可能である。設定示唆演出は、設定示唆演出抽選により設定示唆演出の実行可否、および設定示唆演出が実行される場合はいずれの設定示唆演出が実行されるのかが決定される。
たとえば、設定示唆演出抽選は、後述する6択ベルの当選により有利区間移行演出の実行の制限が解除されたゲームにおいて行い、当該ゲームにおいて設定示唆演出を実行するようにしてもよい。
上述のように、通常区間において有利区間当選したときに、通常区間から有利区間に切り替わる。有利区間において有利区間ATが終了したときの状況としては、第1状況と第2状況とがある。
第1状況は、有利区間において有利区間ATが終了したときに、有利区間から通常区間に切り替わる状況である。第2状況は、有利区間において有利区間ATが終了したときに、有利区間が継続される状況である。上述のように、第1状況と第2状況とで遊技者の有利度が異なる。また、有利区間から通常区間に切り替わる状況としては、設定変更操作に基づいて有利区間から通常区間に切り替わる第3状況がある。
また、図26を用いて後述するように、本実施の形態においては、第3状況において実行される設定示唆演出は、第1状況において実行される設定示唆演出よりも、遊技者にとって有利であるように設定示唆演出抽選が行われる。
また、本実施の形態においては、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるタイミングが遅ければ遅いほど、設定示唆演出が実行される割合が高くなるように設定示唆演出抽選が行われる。
具体的には、有利区間から通常区間に切り替わった後の第1タイミングで有利区間移行演出が実行される場合よりも、第1タイミングの後の第2タイミングで有利区間移行演出が実行される場合の方が、設定示唆演出が実行される割合が高い。たとえば、第1タイミングは3G目(後述の図25(a)参照)であり、第2タイミングは4G目(後述の図25(b)参照)である。
また、本実施の形態においては、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるタイミングが遅ければ遅いほど、遊技者にとって有利であるように設定示唆演出抽選が行われる。
また、第1状況と第3状況とで、それぞれ、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるタイミングが遅ければ遅いほど、設定示唆演出が実行される割合が高くなり、遊技者にとって有利であるように設定示唆演出抽選が行われるようにすればよい。
たとえば、第1状況および第3状況のそれぞれにおいて、第1タイミングで有利区間移行演出が実行される場合よりも、第2タイミングで有利区間移行演出が実行される場合の方が、設定示唆演出が実行される割合が高く、かつ、遊技者にとって有利な設定示唆演出(たとえば、設定示唆演出D)が実行される。
[有利区間移行演出]
サブ制御部91は、有利区間移行演出を実行可能である。有利区間移行演出は、有利区間中であることを示唆する演出である。本実施の形態においては、遊技において第1決定がされたときに有利区間当選する。また、遊技において第2決定がされたときは有利区間当選しない。第1決定は、たとえば、6択ベル当選である。第2決定は、たとえば、スイカ当選やチェリー当選である。
具体的には、メイン制御部41は、有利区間移行抽選において、図5に示した抽選対象役のうち、6択ベル(役番号2~7のいずれか)に当選したときに、有利区間当選する。一方で、スイカ、チェリー、通常リプに当選したとき、あるいはハズレであるときは、有利区間当選しない。
本実施の形態においては、スイカやチェリーが当選した場合は、ストップスイッチが特定操作態様で操作されたときに、特定表示結果を導出する。たとえば、スイカが当選した場合は、ストップスイッチがスイカ入賞図柄組合せを導出可能な操作タイミングで操作されたときに、スイカ入賞図柄組合せが導出される。
また、スイカやチェリーが当選したときは、液晶表示器51に、ストップスイッチを特定操作態様で操作することを示唆する示唆表示(たとえば、スイカ図柄やチェリー図柄を表示させる)を行わせるようにしてもよい。スイカやチェリーが当選したときに特典(たとえば、AT当選)を付与するか否かを決定する抽選を行うようにすれば、示唆表示により特典の付与を示唆することができる。
本実施の形態においては、有利区間から通常区間に切り替わってから少なくとも特定期間においては、有利区間中であるか否かに関わらず、有利区間移行演出の実行が制限される。たとえば、本実施の形態においては、特定期間は、通常区間に制御された最初のゲームから当該ゲームの次のゲームが終了するまでの期間である。
つまり、有利区間から通常区間に切り替わった最初のゲームにおいて有利区間当選し、当該ゲームの次のゲームから有利区間に制御された場合であっても、少なくとも有利区間に制御された最初のゲームが終了するまでの期間においては、有利区間移行演出の実行が制限されることになる。
以上のように構成することで、有利度の異なる第1状況と第2状況とに関し、有利区間ATが終了した後、有利区間が継続した第2状況であるか、有利区間から通常区間に切り替わった第1状況から再度有利区間に切り替わった状況であるのかが判別しやすくなる。
なお、「有利区間移行演出の実行が制限される」とは、少なくとも特定期間において有利区間移行演出の実行を禁止する(実行しない)ものであってもよい。また、特定期間の経過後における有利区間移行演出の実行割合よりも、特定期間における有利区間移行演出の実行割合の方が低くなるようにするものであってもよい。
また、6択ベルの当選に基づき有利区間移行演出の実行の制限が解除され、当該制限が解除された後に有利区間移行演出が実行される。具体的には、有利区間から通常区間に切り替わった最初のゲームの次のゲーム以降において6択ベルが当選した場合、有利区間移行演出の実行の制限が解除される。そして、当該6択ベルが当選したゲームの次のゲームにおいて、有利区間移行演出が実行可能となる。つまり、通常区間に切り替わった最初のゲームの次のゲーム以降において6択ベルが当選しない限りは、有利区間移行演出の実行の制限が解除されない。
6択ベルは有利区間移行抽選の対象役である。このため、6択ベルの当選に基づき有利区間移行演出の実行の制限を解除するようにすることで、有利区間中であることを示唆する有利区間移行演出の実行に関して、遊技者に違和感を生じさせないようにすることができる。
また、上述のように、スイカやチェリーが当選した場合は、有利区間移行演出の実行の制限が解除されない。スイカやチェリーの当選時には、ストップスイッチを特定操作態様で操作することを示唆する示唆表示が行われる。仮に、スイカやチェリーが当選したゲームにおいて有利区間移行演出の実行の制限を解除して当該ゲームにおいて有利区間移行演出を実行するようにした場合、示唆表示と有利区間移行演出との実行により、遊技者が混乱してしまう虞がある。また、示唆表示を実行せずに有利区間移行演出のみを実行したとしても、示唆表示が実行されないことによる混乱を生じさせてしまう虞がある。スイカやチェリーが当選した場合に有利区間移行演出の実行の制限を解除しないことで、図柄組合せを導出するためにストップスイッチを特定操作態様で操作する必要のある遊技において、有利区間移行演出が実行されて、遊技者を混乱させないようにすることができる。
本実施の形態においては、有利区間移行演出として、有利区間LED19および液晶表示器51を用いた演出が実行される。有利区間LED19は、有利区間に制御されているときに点灯可能であり、通常区間に制御されているときに消灯する。有利区間移行演出として、消灯している有利区間LED19を点灯させる。
また、有利区間移行演出として、遊技の演出を行う液晶表示器51に有利区間移行表示を行わせる。具体的には、液晶表示器51には、文字画像「有利区間移行」を含む画像が表示される。なお、これに限らず、枠ランプなどのランプを点灯させることで有利区間移行演出を実行するものであってもよい。
また、液晶表示器51は、有利区間LED19の点灯タイミングで、有利区間移行表示を開始する。なお、これに限らず、有利区間LED19の点灯するゲームにおいて、有利区間移行表示を開始するものであればよい。また、有利区間移行表示を開始する前に画面を暗転させることで、有利区間移行表示が行われることを示唆するようにしてもよい。
[設定示唆演出と有利区間移行演出との関係]
以下、図24~図26を用いて具体例を説明する。図24~図26は、設定示唆演出と有利区間移行選出との関係を説明するための図である。
図24(a)に示すように、現在、有利区間AT(有利区間)に制御されているとする。有利区間に制御されているため、液晶表示器51では、有利区間AT中に実行される演出(以下「有利区間AT演出」と称する)が実行される。また、有利区間に制御されているため、有利区間LED19は点灯状態である。
当該ATにおいて、有利区間における純増数が予め定められた特定枚数(2400枚)に達し、リミッタ条件が成立したとする。このとき、有利区間における純増数が2400枚に達したことを示す文字画像「2400枚」が表示される。これにより、有利区間ATへの制御が終了し、次のゲームを開始させるための開始操作が行われると、通常区間(通常区間通常)に制御される。
液晶表示器51では、通常区間通常中に実行される演出(以下「通常区間通常演出」と称する)が実行される。液晶表示器51には、道の背景画像とともにキャラクタが道を歩いていることを示す画像が表示されている。通常区間に制御されたことで、有利区間LED19は消灯する。
本実施の形態においては、通常区間に制御された最初のゲームから有利区間移行演出が開始するゲームの1ゲーム前のゲームまで、通常区間通常演出が実行される。以下、通常区間通常演出が実行される1ゲーム目を「通常1G目」、2ゲーム目を「通常2G目」、Nゲーム目を「通常NG目」と称する。
上述のように、有利区間から通常区間に切り替わってから少なくとも特定期間(通常区間に制御された最初のゲーム(通常1G目)から当該ゲームの次のゲーム(通常2G目)が終了するまでの期間)においては、有利区間移行演出が実行されない。
通常区間通常に制御された最初のゲーム(通常1G目)の開始操作が行われたときに実行される内部抽選において、6択ベルが当選(有利区間当選)したとする。これにより、次のゲームより、通常区間から有利区間に切り替わる。
しかし、有利区間に制御された最初のゲームは、通常2G目である。当該ゲームにおいては、有利区間移行演出の実行が制限される。このため、当該ゲームにおいては、通常区間演出が実行される。また、有利区間移行演出の実行が制限されるため、有利区間LED19は消灯状態のままである。
設定示唆演出は、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において実行される。本例では、通常2G目において、設定示唆演出Bが実行されている。これにより、設定値として2、4、6のいずれかが設定されていることを示唆される。
また、通常2G目において、6択ベルが当選したとする。前述のように、有利区間から通常区間に切り替わった最初のゲームの次のゲーム以降において6択ベルが当選した場合、有利区間移行演出の実行の制限が解除される。
このため、当該6択ベルの当選により、有利区間移行演出の実行の制限が解除される。本実施の形態においては、当該6択ベルが当選した次のゲームを開始するための開始操作がされたときに、有利区間移行演出が実行される。
6択ベルが当選した次のゲームを開始するための開始操作がされると、通常区間通常演出が終了し、有利区間通常演出が実行される。当該開始操作のタイミングで、有利区間移行演出が実行される。
具体的には、消灯している有利区間LED19が点灯するとともに、液晶表示器51には、文字画像「有利区間移行」を含む画像が表示される(有利区間移行表示が行われる)。なお、これに限らず、6択ベルの当選により有利区間移行演出の実行の制限が解除されたゲームにおいて、第3停止操作がされたタイミングで有利区間移行演出が実行されるようにしてもよい。
有利区間移行表示を開始してから所定期間経過後(たとえば、第1停止操作時)に、有利区間移行表示を終了する。これにより、液晶表示器51には、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示される。ただし、有利区間LED19は点灯状態を継続する。
なお、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において、設定示唆演出を実行するものに限らず、次のようなものであってもよい。たとえば、サブ制御部91は、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行された後の期間において、設定示唆演出を実行するものであってもよい。
たとえば、有利区間通常演出が開始するゲームにおいて設定示唆演出を実行する(たとえば、有利区間移行表示の後に実行する)ものであってもよいし、当該ゲーム以降において設定示唆演出を実行するものであってもよい。
なお、本実施の形態においては、有利区間から通常区間に切り替わってから少なくとも特定期間においては、有利区間中であるか否かに関わらず、有利区間移行演出の実行が制限されるようにした。具体的には、通常2G目以降において、6択ベルが当選したゲームの次のゲームにおいて有利区間移行演出を実行するようにした。
しかし、これに限らず、通常区間から有利区間に切り替わってから所定回数のゲームが実行された後に、有利区間移行演出を実行するものであってもよい。所定回数は、たとえば、1回である。この場合、通常区間から有利区間に切り替わった最初のゲームの次のゲームを開始するための開始操作が行われたときに、有利区間移行演出を実行する。
図24(a)においては、有利区間ATへの制御終了後、通常区間に制御される例について説明した。これに対して、図24(b)では、有利区間ATへの制御終了後、通常区間に制御されることなく、有利区間への制御が継続する例について説明する。
図24(b)に示すように、現在、有利区間AT(有利区間)に制御されているとする。液晶表示器51では、有利区間AT演出が実行される。有利区間LED19は、点灯状態である。
当該ATにおいて、有利区間における純増数が予め定められた特定枚数(2400枚)に達することなく、リミッタ条件が成立しなかったとする。有利区間ATへの制御が終了し、次のゲームを開始させるための開始操作が行われると、通常区間に制御されることなく、有利区間通常に制御される。すなわち、有利区間への制御が継続する。
液晶表示器51では、有利区間通常演出が実行され、道の背景画像とともにキャラクタが道を歩いていることを示す画像が表示されている。有利区間LED19は点灯状態を継続する。有利区間への制御が継続する場合においては、設定示唆演出が実行されることはない。
図25(a)は、通常区間に制御された最初のゲームにおいて6択ベルに当選せず、通常区間演出が2Gに亘り実行される場合について説明するものである。図25(a)に示すように、現在、有利区間AT(有利区間)に制御されているとする。液晶表示器51では、有利区間AT演出が実行されている。また、有利区間LED19は点灯状態である。
リミッタ条件の成立により有利区間ATへの制御が終了し、次のゲームから通常区間通常に制御されたとする。これにより、液晶表示器51では、通常区間通常演出が実行される。有利区間に制御されたことで、有利区間LED19は消灯する。
通常区間通常に制御された最初のゲーム(通常1G目)において実行される内部抽選の結果がハズレであったとする。この場合、次のゲームにおいても通常区間通常を継続する。そして、次のゲーム(通常2G目)に6択ベルが当選(有利区間当選)したとする。これにより、次のゲームより、通常区間から有利区間に切り替わる。
通常区間においては設定示唆演出を実行可能であるが、本例では、設定示唆演出の実行可否を決定する抽選において、設定示唆演出の実行が決定されなかったとする。また、通常2G目において6択ベルが当選したため、当該ゲームの次のゲームにおいて、有利区間移行演出が実行可能となる。
有利区間に制御された最初のゲームにおいて、有利区間移行演出として、有利区間LED19が点灯するとともに液晶表示器51では有利区間移行表示が行われる。有利区間移行表示が終了すると、液晶表示器51には、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示される。
これに対して、図25(b)は、通常区間演出が3Gに亘り実行される場合について説明するものである。図25(b)に示すように、現在、有利区間AT(有利区間)に制御されているとする。液晶表示器51では、有利区間AT演出が実行されている。また、有利区間LED19は点灯状態である。
リミッタ条件の成立により有利区間ATへの制御が終了し、次のゲームから通常区間通常に制御されたとする。これにより、有利区間LED19が消灯するとともに、液晶表示器51では通常区間通常演出が実行される。
通常区間通常に制御された最初のゲーム(通常1G目)において6択ベルが当選(有利区間当選)したとする。この場合、次のゲームから有利区間に制御される。ただし、通常2G目以降に6択ベルが当選しない限りは有利区間移行演出が実行されないため、通常1G目においても、有利区間移行演出は実行されず、通常区間演出も継続する。
通常2G目において、スイカが当選したとする。この場合、6択ベルの当選ではないため、通常3G目においても有利区間移行演出は実行されず、通常区間演出も継続する。
そして、通常2G目において、6択ベルが当選したとする。これにより、有利区間移行演出の実行の制限が解除され、6択ベルが当選した次のゲームにおいて有利区間移行演出が実行可能となる。
また、設定示唆演出抽選により、通常3G目において設定示唆演出Dの実行が決定されたとする。これにより、設定示唆演出Dが実行される。設定示唆演出Dの実行により、設定値として6が設定されていることが示唆される。
通常3G目の次のゲームにおいて、有利区間移行演出として、有利区間LED19が点灯するとともに液晶表示器51では有利区間移行表示が行われる。有利区間移行表示が終了すると、液晶表示器51には、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示される。
先に説明したように、有利区間から通常区間に切り替わった後の第1タイミング(たとえば、3G目)で有利区間移行演出が実行される場合よりも、第1タイミングの後の第2タイミング(たとえば、3G目)で有利区間移行演出が実行される場合の方が、設定示唆演出が実行される割合が高い。
図25(a)の例においては、有利区間から通常区間に切り替わってから3G目において有利区間移行演出が実行され、通常区間においては設定示唆演出が実行されていない。これに対して、図25(b)の例においては、有利区間から通常区間に切り替わってから4G目において有利区間移行演出が実行され、通常区間においては設定示唆演出が実行されている。
次に、図26を用いて、設定示唆演出の実行に関し、設定変更が行われなかった場合と設定変更が行われた場合との違いについて説明する。図26(a)は、設定変更が行われなかった場合について説明するものであり、図26(b)は、設定変更が行われた場合について説明するものである。
図26(a)の状況は、図24(a)の状況と同じであるので、詳細な説明は省略する。図26(a)に示すように、有利区間ATへの制御が終了して通常区間通常に制御され、これにより、通常区間通常演出が実行される。
通常区間通常に制御された最初のゲーム(通常1G目)において6択ベルに当選し、次のゲーム(通常2G目)から有利区間通常に制御される。そして、通常2G目において、6択ベルに当選し、当該ゲームにおいて設定示唆演出Bが実行され、次のゲームにおいて、有利区間移行演出が実行されるとともに、有利区間通常演出が実行される。
これに対して、図26(b)は、設定変更が行われることで有利区間から通常区間に移行する場合について説明するものである。図26(b)に示すように、現在、有利区間AT(有利区間)に制御されているとする。液晶表示器51では、有利区間AT演出が実行されている。また、有利区間LED19は点灯状態である。
この状態において、遊技店の営業が終了し、スロットマシンの電源が遮断されたとする。そして、翌営業日の営業開始のためにスロットマシンの電源を投入し、その際に、設定変更を行ったとする。設定変更による初期化がされた場合、設定変更後に遊技を開始するときには、通常区間通常に制御された状態となる。
通常区間通常に制御されているため、液晶表示器51では、通常区間通常演出が実行される。また、有利区間LED19は消灯状態となる。
通常区間通常に制御された最初のゲーム(通常1G目)において6択ベルに当選し、次のゲーム(通常2G目)から有利区間通常に制御される。そして、通常2G目において、6択ベルに当選し、当該ゲームにおいて設定示唆演出Dが実行され、次のゲームにおいて、有利区間移行演出が実行されるとともに、有利区間通常演出が実行される。
本実施の形態においては、設定変更操作に基づいて有利区間から通常区間に切り替わる第3状況において、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において、特典が付与される場合、第3状況において付与される特典は、第1状況において付与される特典よりも遊技者にとって有利である。
具体的には、第3状況において、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において設定示唆演出が実行される場合、第3状況において実行される設定示唆演出は、第1状況において実行される設定示唆演出よりも遊技者にとって有利である。
図26(a)の例においては、第1状況において設定示唆演出Bが実行され、図26(b)の例においては、第3状況において設定示唆演出Bよりも遊技者にとって有利な設定示唆演出Dが実行されている。
遊技店において設定変更操作に基づく初期化が行われるのは、遊技店の営業を行っていない時間帯である。このため、設定変更操作に基づく初期化後に最初に遊技が行われるのは、営業を開始した直後(朝一)である。第3状況において実行される設定示唆演出を有利にすることで、遊技者が初期化後(朝一)に遊技を行う動機付けとなる。
[第2実施形態]
次に、図27~図32を参照しながら、第2実施形態に係るスロットマシンについて説明する。なお、第2実施形態に係るスロットマシンについては、第1実施形態に係るスロットマシンと異なる部分を説明し、その他の部分については、第1実施形態に係るスロットマシンと第2実施形態に係るスロットマシンとで共通する。
第1実施形態においては、図1~7を用いて説明した構成において、図3に示すような遊技状態の遷移を行う。これに対して、第2実施形態においては、後述する図27に示すような遊技状態の遷移を行う。第1実施形態において図16~図22を用いて説明したスロットマシンの構成や、第2実施形態において図23~図26を用いて説明したスロットマシンの構成は、第2実施形態においても適用可能である。
[第2実施形態に係る遊技状態の遷移]
図27は、第2実施形態に係る遊技状態の遷移を説明するための図である。図27に示すように、液晶表示器51によって制御される遊技状態には、非内部中および内部中が含まれる。
内部中は、遊技が進行可能な状態であってかつ予め定められた設計値に基づくメダルの払出率が担保されている状態である。なお、第2実施形態のスロットマシン1では、殆どのゲームを内部中で遊技者に遊技させることになっている。
一方、非内部中は、遊技者によって遊技することがない、あるいは遊技することがあってもその時間が極端に短い状態である。非内部中においては、CBに当選し、かつ当該CBの入賞を取りこぼしたときに、次のゲームから遊技状態が内部中に移行する。すなわち、内部中は、CBの当選を持ち越した状態である。一旦、遊技状態が内部中に制御されると、持ち越されているCBに入賞することはほとんどなく、あったとしても、極端に低い確率となっている。
なお、図27に示す例では、遊技状態としてCBの図示を省略しているが、非内部中や内部中においてCBに入賞することが仮にあれば、非内部中または内部中からCBへと遊技状態が移行する。この場合、CBは概ね1ゲームで終了し、再び非内部中へと遊技状態が移行する。
内部中における状態には、通常区間および有利区間が含まれる。前述のように、有利区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知可能な区間である。これに対して、通常区間は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様に対応するナビ情報を報知不可能な区間である。通常区間においては、有利区間移行抽選で当選(有利区間当選)したときに、有利区間に状態が制御される。
有利区間における状態には、通常時(「有利区間通常」とも称する)、CZ(「有利区間CZ」とも称する)、およびAT(「有利区間AT」とも称する)が含まれる。有利区間通常および有利区間CZは、ナビが実行され得る状態である。有利区間ATは、有利区間通常や有利区間CZよりもナビの実行確率が高い状態である。
なお、本実施の形態においては、有利区間通常および有利区間CZにおけるナビの実行確率は0%であるが、有利区間通常や有利区間CZにおいてもナビが実行されるものであってもよい。たとえば、有利区間ATにおいては、有利区間通常や有利区間CZよりも、押し順役当選時に主役を入賞させるためのナビの実行確率を高くしてもよい。
また、有利区間ATにおいて遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数は、有利区間通常中や有利区間CZや通常区間通常中において遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数よりも大きい。
所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZや有利区間AT)における純増数とは、所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZや有利区間AT)において払い出されるメダルの総数から当該所定の状態(通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZや有利区間AT)において賭数の設定に用いられるメダルの総数を差し引いた数である。
通常区間通常、有利区間通常および有利区間CZはいずれも、メダルが減少する状態である。有利区間ATは、メダルが増加する状態である。有利区間ATは、通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZよりも遊技者にとって有利な状態である。具体的には、本実施の形態においては、通常区間通常、有利区間通常および有利区間CZにおいて、1G純増数が-1枚に設計されており、有利区間ATにおいて、1G純増数が6枚に設計されている。
つまり、通常区間通常や有利区間通常や有利区間CZにおける出玉率は1より小さく、有利区間ATにおける出玉率は1より大きい。また、通常区間通常と有利区間通常通常区と有利区間CZ間とでは、出玉率が等しい。
有利区間CZは、有利区間通常よりも有利区間ATに制御する確率が高い。すなわち、有利区間CZは、有利区間通常よりも有利な出玉状態である。有利区間ATから有利区間CZに状態が制御されるような当選を「CZ当選」とも称する。
有利区間CZへの制御は、たとえば、ゲーム数で管理されており、有利区間CZ中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数(たとえば、10ゲーム)に達したことを条件に、当該有利区間CZが終了する。
メイン制御部41は、複数種類の有利区間CZ(CZ)のうちのいずれかに制御可能である。また、メイン制御部41は、遊技者にとって有利な複数種類の有利区間AT(AT)のうちのいずれかに制御可能である。第2実施形態においては、CZへの制御を「継続制御」とも称する。なお、継続制御は、CZへの制御に限らず、有利区間ATが終了した後にCZに制御されることなく再度有利区間ATに制御を行うものであってもよい。
複数種類のCZは、ATへの制御が終了した場合において、第1割合でATに再度制御されるCZ1と、ATへの制御が終了した場合において、第2割合でATに再度制御されるCZ2への制御とを含む。本実施の形態においては、第1割合は20%であり、第2割合は80%である。CZ2は、CZ2AとCZ2Bとを含む。
すなわち、CZ2に制御されているときは、複数のCZのいずれかに制御されているときよりも、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御される割合が高い。また、複数種類のATは、AT1とAT2とを含む。
なお、これに限らず、CZ2(CZ2AやCZ2B)に制御されているときは、ATへの制御が終了した場合において常にATに再度制御されるようにしてもよい。
また、メイン制御部41は、特定抽選を行う。特定抽選に当選した場合は、CZ2Aへの移行が決定される。特定抽選に当選しなかった場合は、CZ1への移行が決定される。
また、複数種類のCZのいずれかが実行される状況には、非特定状況と特定状況とが含まれる。非特定状況は、特定抽選に当選をした後であって特定条件が成立する前の状況である。特定状況は、特定条件が成立した以降の状況である。メイン制御部41は、非特定状況と特定状況とにおいてCZ2への制御を行う。
本実施の形態において、特定条件は、ATが10セット継続する(「AT継続回数が10回に到達する」とも称する)ことである。「ATが10セット継続する」とは、ATの初当りに加えて、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御された回数が9回になったこと(後述のモードAへの制御中においてATに制御された回数が10になったこと)を意味する。「ATの初当り」とは、有利区間通常においてATに当選したことを意味する。特定状況は、ATの初当りに加えて、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御される回数が9回以上になった以降の状況である。
なお、特定条件は、有利区間中の純増数が所定数に達することにより成立するものであってもよく、有利区間に制御されてからのゲーム数が所定ゲーム数に達することにより成立するものであってもよく、ボーナス当選回数が所定回数に達することにより成立するものであってもよい。
図27に示すように、通常区間通常において、有利区間当選した場合は有利区間通常に制御される。有利区間通常において、AT当選した場合は、モードAに制御されるとともに、有利区間AT1に制御される。有利区間AT1が終了した場合、有利区間CZ1または有利区間CZ2Aに制御される。上述の非特定状態は、有利区間CZ2Aに制御されている状態である。有利区間CZ1や有利区間CZ2Aが終了した場合は、モードAへの制御が終了するとともに、有利区間通常に制御される。
有利区間CZ1または有利区間CZ2AにおいてAT当選した場合は、再度有利区間AT1に制御される。このように、モードAは、有利区間において、AT1とCZ1とCZ2Aとのいずれかに制御されている状態を指す。そして、CZ1またはCZ2Aにおいて、AT当選し続ける限り、モードAに滞在し続け、ATとCZとの遷移を繰り返すことになる。
また、非特定状況から特定状況に移行するとき、特定状態に制御される。具体的には、AT継続回数が10回に到達したとき、特定状態に制御される。特定状態として、たとえば、後述するエンディング演出が実行される。
エンディング演出の実行が終了すると、モードAへの制御が終了して、モードBに制御される。モードBに制御されると、まず、有利区間AT2に制御される。
有利区間AT2が終了した場合、有利区間CZ2Bに制御される。上述の特定状態は、有利区間CZ2Bに制御されている状態である。有利区間CZ2Bが終了した場合は、モードBへの制御が終了するとともに、有利区間通常に制御される。
有利区間CZ2BにおいてAT当選した場合は、再度有利区間AT2に制御される。このように、モードBは、有利区間において、AT2とCZ2Bとのいずれかに制御されている状態を指す。そして、CZ2Bにおいて、AT当選し続ける限り、モードBに滞在し続け、ATとCZとの遷移を繰り返すことになる。
有利区間において、有利区間終了条件が成立したときは、有利区間への制御が終了する。有利区間終了条件には、後述するリミッタ条件と任意の終了条件とが含まれる。この場合、次のゲームから通常区間(通常区間通常)に制御されることになる。その際、有利区間に関する情報は消去される。有利区間に関する情報は、有利区間における消化ゲーム数や有利区間中の純増数や有利区間AT中の純増数などの情報を含む。
通常区間通常に制御された後に有利区間通常に再度制御されると、有利区間に関する情報は初期化され、有利区間における消化ゲーム数のカウントが開始される。また、この場合、メイン制御部41は、前回有利区間ATに制御されていたときの純増数を把握することができない。
これに対して、有利区間終了条件が成立しないときは、有利区間への制御が終了しない。この場合、有利区間への制御が継続するため、有利区間に関する情報は初期化されない。つまり、メイン制御部41は、有利区間における消化ゲーム数のカウントを継続するとともに、前回有利区間ATに制御されていたときの純増数を把握することができる。
上述のリミッタ条件には、有利区間における消化ゲーム数が予め定められた特定回数(1500G)に達すること、あるいは有利区間における純増数が予め定められた特定枚数(2400枚)に達することが含まれる。また、任意の終了条件には、有利区間通常において有利当選することなく予め定められた上限ゲーム数を消化したことが含まれる。
通常区間通常中において有利区間移行抽選に当選した場合、有利区間に再度制御されることになる。本実施の形態においては、通常区間に滞在するゲーム数は約1ゲームになるように設計されている(たとえば、有利区間移行抽選における当選確率を90%以上に設計する)。このようにすることで、大半の場合は、通常区間への制御が開始された1ゲーム目で有利区間当選し、次のゲームから有利区間(有利区間通常)に再度制御されることになる。
本実施の形態においては、RAM容量の制約から、メイン制御部41の処理においては、処理を共通化するなどして極力処理負担を低減させる必要がある。メイン制御部41が制御し、ATが10セット継続する前に制御されるCZ2Aと、ATが10セット継続した後に制御されるCZ2Bとは、ともに80%の割合でATに再度制御される。このため、CZ2AとCZ2Bとにおける処理や、CZ2AやCZ2BとAT間を移行させる処理を共通化することができる。このように構成することで、ATへの制御に関してより有利にしたいCZ2Aへの制御時と、ATが10セット継続した後のエンディング状態として制御されるCZ2Aへの制御時とで、処理を共通化することができる。
また、第2実施形態においては、CZ終了により有利区間通常に制御される場合と、有利区間終了条件成立により通常区間通常に制御される場合とで有利度が異なる。たとえば、CZ終了により有利区間通常に制御される場合の方が、有利区間終了条件成立により通常区間通常に制御される場合よりも、有利区間通常においてAT当選確率が高くなるように抽選を行い、有利になるようにしてもよい。また、有利区間終了条件成立により通常区間通常に制御される場合の方がCZ終了により有利区間通常に制御される場合よりも有利であってもよい。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき遊技の状態を把握し、RAM91cに記憶された演出データを用いて各種演出を実行する。このような演出として、サブ制御部91は、特定演出を実行可能である。本実施の形態においては、特定演出の一例として、複数種類のバトル演出のいずれかを実行可能である。
バトル演出(後述するバトル演出A,B)は、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かを示唆する演出であり、CZ中において実行される演出である。
バトル演出においては、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる演出画像が液晶表示器51に表示される。そして、一連のバトルを行い、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するか敗北するかが液晶表示器51に表示される。たとえば、複数ゲーム(たとえば、10ゲーム)に亘ってバトル演出を実行するようにしてもよい。
バトル演出において最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利または敗北した場合は、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)が報知される。味方キャラクタが敵キャラクタに勝利した場合は、演出結果として、「WIN」の文字画像が液晶表示器51に表示される。これにより、特典の付与の決定(AT当選)が行われたことが遊技者に報知される。
一方、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北した場合は、演出結果として、液晶表示器51の画面が暗くなる(暗転する)表示が行われる。この場合、特典が付与されることが遊技者に報知されない。
[第2実施形態に係る各種抽選テーブル]
次に、第2実施形態において用いられる各種抽選テーブルについて説明する。図28は、第2実施形態に係る各種抽選テーブルを説明するための図である。
通常区間通常においてATに当選(AT初当り)すると、モードAに移行するとともにATに制御される。当該ATに制御されたとき、サブ制御部91は、シナリオ抽選テーブルを用いてシナリオ抽選を行う。シナリオ抽選とは、モードAの非特定状況において、1~9回制御される各CZにおけるAT継続率を事前に決定する抽選である。
たとえば、シナリオ抽選は、ATに制御された最初のゲームの開始操作が行われたときに行うようにしてもよい。また、シナリオ抽選を行うときに、ATストック数抽選(AT初当り時)(後述の図28(d))およびフリーズ抽選(後述の図28(d))も行われる。
図28(a)は、決定されたシナリオとAT継続率との関係を示している。図28(a)に示すように、シナリオ抽選においては、設定された設定値に基づき、シナリオA~Eのうちのいずれかのシナリオが抽選で決定される。
図28(a)に示す表においては、1~9セット目のATが終了した後に制御されるCZにおいて、再度ATに当選する割合(AT継続率)を示している。ここで、AT継続率として80%が決定された場合はCZ1に移行し、AT継続率として20%が決定された場合はCZ2Aに移行する。
シナリオ抽選では、非特定状況において、低設定値(設定1~3)が設定されているときは、高設定値(設定4~6)が設定されているときと、CZ2Aへの移行決定によりCZ2への制御が行われる割合が同じ、または高設定値(設定4~6)が設定されているときよりも高くなるように設計されている。
具体的には、設定された設定値が1~3(低設定値)であるときは、設定された設定値が4~6(高設定値)であるときと、シナリオD,Eが決定される割合が同じまたはそれより低くなるように設計されている。たとえば、設定された設定値が1である場合は、シナリオAが決定される割合は25%であり、設定された設定値が6である場合は、シナリオAが決定される割合は15%である。
また、通常区間通常においてATに当選し、モードAに移行するとともにATに制御された場合は、ATセット数が1セット目となる。このとき、シナリオAの実行が決定された場合は、1セット目のATが終了した場合に、CZ2A(継続率80%)に移行する。
上述のように、本実施の形態においては、CZは10ゲームに亘って実行される。AT継続率が80%である場合は、CZの10G目が終了したときに、AT当選する確率が80%となる。AT当選が決定されなかった場合は、CZの10G目が終了したときに、CZへの制御が終了し、次のゲームから有利区間通常に制御される。なお、CZ中のいずれのゲームで、AT当選するかを抽選により決定するようにしてもよい。
当該CZにおいてAT当選した場合は、次のゲームから再度ATに制御される(ATセット数は2セット目)。シナリオAが決定されている場合は、2セット目のATが終了した場合に、CZ2A(継続率80%)に移行する。
以下同様に、CZとATとの遷移を繰り返す。最終的に、10セット目のATに制御され、当該ATが終了した場合には、エンディング演出が実行される。エンディング演出が終了すると、モードBに制御されるとともにAT(AT2)に再度制御される。シナリオAの実行が決定された場合は、1~9セット目の各ATが終了した場合、いずれもCZ2A(継続率80%)に移行する。
シナリオBの実行が決定された場合は、1セット目のATが終了した場合、CZ1(継続率20%)に移行し、2~9セット目の各ATが終了した場合、いずれもCZ2A(継続率80%)に移行する。シナリオCの実行が決定された場合は、1,3,4,5,9セット目の各ATが終了した場合、CZ1(継続率20%)に移行し、2,4,6,8セット目の各ATが終了した場合、いずれもCZ2A(継続率80%)に移行する。
シナリオDの実行が決定された場合は、1~5セット目の各ATが終了した場合、それぞれCZ1(継続率20%)に移行し、6~9セット目の各ATが終了した場合、いずれもCZ2A(継続率80%)に移行する。シナリオEの実行が決定された場合は、1~9セット目の各ATが終了した場合、それぞれCZ1(継続率20%)に移行する。
このように、シナリオA,B,C,D,Eの順に、継続率の高いCZ2A(継続率80%)に制御されやすいようになっている。言い換えると、シナリオA,B,C,D,Eの順に、ATに再度制御される割合(AT継続率)が高くなるように設計されている。
なお、上記のようにシナリオ抽選を行うものに限らず、抽選により、継続率が80%となるか20%となるかを決定するものであってもよい。この場合、抽選により、継続率が80%となることが決定された場合、1~9セット目の各ATが終了した場合、いずれもCZ2A(継続率80%)に移行することになる。また、抽選により、継続率が20%となることが決定された場合、1~9セット目の各ATが終了した場合、いずれもCZ1(継続率20%)に移行することになる。
また、CZ中において、バトル演出が実行される。実行されるバトル演出の種類は、図28(c)に示されるバトル演出決定テーブルを用いて決定される。図28(c)に示すように、移行するCZ(移行先CZ)に応じて、実行されるバトル演出の種類が決定される。バトル演出には、バトル演出Aとバトル演出Bとが含まれる。また、バトル演出Aには、バトル演出A1とバトル演出A2とが含まれる。
具体的には、モードAにおいてCZ1に制御される場合は、バトル演出A1の実行が決定される割合は70%であり、バトル演出A2の実行が決定される割合は30%である。モードAにおいてCZ2Aに制御される場合は、バトル演出A1の実行が決定される割合は30%であり、バトル演出A2の実行が決定される割合は70%である。モードAにおいては、バトル演出A2の実行は決定されない。また、モードBにおいては、必ずCZ2Bに制御されるとともに、CZ2Bにおいてはバトル演出Bしか実行されない。
このように、非特定状況においてCZ2に制御されてからATが10セット継続する場合、非特定状況においてはバトル演出A(バトル演出A1,A2)が実行され(後述の図29(a10)参照)、特定状況においてはバトル演出Bが実行される(後述の図30(a15)参照)。
また、CZ1に制御されているときに実行されないバトル演出Bを、特定状況においてCZ2に制御される場合に実行する。また、CZ1に制御されているときに実行可能なバトル演出A(バトル演出A1,A2)を、非特定状況においてCZ2に制御される場合に実行する。このようにすることで、特定状況でのCZ2へ制御に関し、特別感を出すことができる。
また、バトル演出A2が実行されたときは、バトル演出A1が実行されたときよりも、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御される割合が高い。また、非特定状況においてCZ2に制御されている場合、バトル演出A2が実行される割合は、バトル演出A1が実行される割合よりも高い。
また、上述のシナリオ抽選とは別に、メイン制御部41は、ATへの制御が終了した場合において、ATストック数抽選を行う。
ATストック数抽選は、ATストックが付与されるか否か、およびATストックが付与される場合に付与されるATストック数を決定する。ATストック数抽選は、モードAへの制御中においてのみ実行され、モードBへの制御中には実行されない。
また、ATストック数抽選は、モードAへの制御中において、AT初当り時(図28(d)参照)と、ATおよびCZに制御されている間の各ゲーム(図28(e)参照)において行われる。
シナリオ抽選に基づきCZ中にAT当選した場合、当該CZへの制御の終了後に再度ATに制御されることになる。シナリオ抽選に基づきCZ中にAT当選しなかった場合は、付与されたATストックが消化されることになる。ATストックが付与されていない場合は、CZへの制御が終了すると、有利区間通常に制御される。
たとえば、現在、付与されているATストック数が3であるとする。そして、CZ中においてAT当選しなかった場合、CZの最終ゲームにおいて、ATストック数を1消化し、CZへの制御の終了とともにATに再度制御される。ATストック数が1消化されることにより、ATストック数は2に減少する。
図28(d)に示すように、AT初当り時に実行されるATストック数抽選においては、70%の確率でATストックが付与されず、30%の確率でATストックが付与される。また、付与されるATストック数は、10%の確率で1であり、4%の確率で2であり、2%の確率で2~9である。すなわち、AT初当り時において最大9のATストック数が付与可能となっている。
また、図28(e)に示すように、ATおよびCZに制御されている間の各ゲームにおいてATストック数抽選が行われ場合は、各ゲームにおいて、99.5%の確率でATストックが付与されず、0.5%の確率でATストックが付与される。ATストックが付与される場合、付与されるATストック数は1である。
このように、図28(d),(e)に示すように、非特定状況においては、複数種類のCZのいずれかに制御することによりATに再度制御されるときと、ATストック数抽選に基づいてATに再度制御されるときとがある。一方で、非特定状況においては、ATストック数抽選に基づいてATに再度制御されることなく、複数種類のCZのいずれかに制御することによりATに再度制御される。
また、図28(d),(e)に示すように、モードAにおいて最初にATに制御されるとき(AT初当り時)は、ATに再度制御されるときよりも、ATストック数抽選においてATに再度制御する決定が行われる割合が高くなるように設計されている。なお、ATストック数抽選は、レア役に当選したときに実行するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、ATへの制御に関して特別条件が成立している場合、ATにおける遊技の内容に基づく最終条件が成立するまで、ATへの制御が継続する。特別条件は、たとえば、フリーズ当選である。また、最終条件は、たとえば、ATの10セット継続である。
ATストック数抽選(AT初当り時)が行われる際、図28(d)に示されるフリーズ抽選テーブルを用いてフリーズ抽選が行われる。図28(f)に示すように、ATストック数抽選(AT初当り時)に付与されたATストック数が0~8である場合は、フリーズが実行されないこと(フリーズなし)が決定され、ATストック数抽選(AT初当り時)に付与されたATストック数が9である場合は、フリーズが実行されること(フリーズあり)が決定される。
フリーズが実行されることが決定された場合は、たとえば、1セット目のATに制御された最初のゲームを開始させるための開始操作が行われたときに、フリーズを実行するようにしてもよい。
ここで、ATストック数が9である場合は、必ず、10セットのATが実行され(ATが10セット継続し)、モードBに移行することになる。仮に、全てのCZにおいてAT当選しなかった場合であっても、1~9セット目のATが終了した後に制御される各CZにおいて9個のATストックを消化することによって、10セット目のATに制御されることになるからである。
上述のように、ATストック数抽選(AT初当り時)に付与されたATストック数が9である場合は、フリーズが実行されることが決定される。この場合において、モードBへの移行が確定する。すなわち、フリーズが実行されると、モードBへの移行が確定することになる。したがって、フリーズ当選している場合、必ずATが10セット継続することになる。
[第2実施形態に係る演出の一例]
以下、第2実施形態に係る演出の一例について説明する。図29~図32は、第2実施形態に係る演出の一例を説明するための図である。
まず、図29~図31を用いて、通常区間から有利区間に移行し、モードAおよびモードBにおいてATとCZとの遷移を繰り返し、その後、有利区間から通常区間に移行した後に再度有利区間に制御される場合の演出の一例について説明する。
現在、通常区間通常に制御されているとする。通常区間通常においては、図29(a1)に示すように、液晶表示器51には、道の背景画像とともにキャラクタが道を歩いていることを示す画像が表示されている。有利区間LED19は消灯状態である。
次に、通常区間通常において有利区間当選したとする。有利区間当選により、通常区間通常(通常区間)から有利区間通常(有利区間)に遷移する。
有利区間通常においては、図29(a2)に示すように、液晶表示器51には、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示されている。有利区間への制御に基づき、有利区間LED19は点灯状態になる。
次に、有利区間通常においてAT当選したとする。AT当選により、有利区間通常からATに遷移する。これにより、モードAに制御されるとともに、AT(AT1)に制御される。AT中においては、図29(a3)に示すように、液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
また、ATに制御された際に、シナリオ抽選によりシナリオBが決定されたとする。これにより、1回目に制御されるCZにおいてCZ1への制御が決定され、2回目以降に制御されるCZにおいてCZ2Aへの制御が決定される。
その後、ATへの制御が終了するとともに、CZ1に制御される。また、抽選によりバトル演出A1の実行が決定されたとする。これにより、図29(a4)に示すように、バトル演出A1が実行される。液晶表示器51には、コロッセオで味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とが対峙する画像が表示される。
バトル演出A1の開始時においては、バトル演出A1のタイトル報知が行われる。液晶表示器51には、文字画像「バトル演出A1」を含む画像が表示される。図示しないが、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
その後、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かが示唆される。ここでは、ATに再度制御されることが決定されているとする。その場合、図29(a5)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利し、液晶表示器51には「WIN」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されることが示唆される。
そして、バトル演出A1が終了するとともにCZ1への制御が終了する。この場合、モードAへの制御を継続し、図29(a6)に示すように、次のゲームからATに再度制御される。これにより、ATの継続回数は2回になる。液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
その後、ATへの制御が終了するとともに、CZ2Aに制御される。また、抽選によりバトル演出A2の実行が決定されたとする。これにより、図29(a7)に示すように、バトル演出A2が実行される。液晶表示器51には、コロッセオで味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とが対峙する画像が表示される。
バトル演出A2の開始時においては、バトル演出A2のタイトル報知が行われる。液晶表示器51には、文字画像「バトル演出A2」を含む画像が表示される。図示しないが、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
その後、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かが示唆される。ここでは、ATに再度制御されることが決定されているとする。その場合、図29(a8)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利し、液晶表示器51には「WIN」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されることが示唆される。
そして、バトル演出A2が終了するとともにCZ2Aへの制御が終了する。この場合、モードAへの制御を継続し、図29(a9)に示すように、次のゲームからATに再度制御される。これにより、ATの継続回数は3回になる。液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
同様にして、ATとCZとの制御を繰り返し、9回目のATへの制御が終了するとともに、図29(a10)に示すように、CZ2Aに制御されたとする。さらに、図29(a11)に示すように、当該CZ2Aにおいて味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したとする。これにより、図30(a12)に示すように、ATに再度制御される。これにより、ATの継続回数は10回になる。
その後、ATへの制御が終了すると、ATの継続回数が10回に到達したことで、図30(a13)に示すように、エンディング演出が実行される。液晶表示器51には、ATの継続回数が10回に到達したことを示す「完走」の文字画像が表示される。
エンディング演出が終了すると、モードAへの制御が終了する。これにより、モードAからモードBに移行するとともに、AT(AT2)に制御される。図29(a14)に示すように、ATへの制御により、液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
その後、ATへの制御が終了すると、図30(a15)に示すように、CZ2Bに制御されるとともに、バトル演出2Bが実行される。モードBにおいては、必ずCZ2に制御されるとともに、必ずバトル演出2Bが実行される。液晶表示器51には、コロッセオで味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とが対峙する画像が表示される。
バトル演出Bの開始時においては、バトル演出Bのタイトル報知が行われる。液晶表示器51には、文字画像「バトル演出B」を含む画像が表示される。図示しないが、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
そして、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かが示唆される。ATに再度制御されることが決定されている場合は、図30(a16)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利し、液晶表示器51には「WIN」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されることが示唆される。
そして、バトル演出2Bが終了するとともにCZ2Bへの制御が終了する。この場合、モードBへの制御を継続し、図30(a20)に示すように、次のゲームからATに制御される。
その後、ATへの制御が終了すると、図30(a21)に示すように、CZ2Bに制御されるとともにバトル演出Bが実行される。さらに、図31(a22)~(a24)に示すように、モードBにおいて、CZ2BとATとの移行を複数回繰り返した後に、図31(a25)において、再度ATに制御されたとする。
当該ATにおいて、有利区間における純増数が予め定められた特定枚数(2400枚)に達し、リミッタ条件が成立したとする。図31(a26)に示すように、有利区間における純増数が2400枚に達したことを示す文字画像「2400枚」が表示される。リミッタ条件が成立したことで、有利区間ATへの制御が終了する。図29(a2)の状態から図31(a26)の状態においては、有利区間LED19は点灯している。
有利区間ATへの制御が終了すると、モードBへの制御が終了するとともに、図31(a27)に示すように、通常区間通常に制御される。通常区間に制御されると、有利区間LED19は消灯する。また、通常区間通常に制御された最初のゲーム(通常1G目)において6択ベルが当選(有利区間当選)したとする。これにより、次のゲームから有利区間に制御される。
ただし、本実施の形態においては、有利区間に制御されてもすぐには有利区間通常における演出(有利区間通常演出)を開始せず、通常区間通常における演出(通常区間通常演出)を継続する。
有利区間通常に制御された最初のゲームの次のゲーム(通常2G目)において、6択ベルに当選するとともに、設定示唆演出が実行されることが決定されたとする。この場合、図31(a28)に示すように、設定示唆演出を実行するとともに、次のゲームから有利区間通常演出が実行される。
有利区間通常演出が実行される最初のゲームにおいては、図31(a29)に示すように、有利区間示唆演出が実行される。有利区間示唆演出として、液晶表示器51には、文字画像「有利区間」を含む画像が表示されるとともに、スピーカ53,54からは音声「有利区間移行」が出力される。
当該画像の表示が終了すると、図31(a30)に示すように、有利区間通常演出として、液晶表示器51には、道の背景画像とともにキャラクタが道を歩いていることを示す画像が表示されている。図31(a28)~(a30)における設定示唆演出および有利区間示唆演出は、図24~図26を用いて説明したものと同様である。
その後、有利区間通常においてAT当選したとする。AT当選により、有利区間通常からATに遷移する。これにより、モードAに制御されるとともに、ATに制御される。AT中においては、図31(a31)に示すように、液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
次に、図32(a1)~(a10)を用いて、CZ中にバトル演出が実行され、バトル演出の演出結果に応じて、ATに再度制御される場合と、ATに再度制御されない場合とについて説明する。
現在、モードAに制御されているとする。そして、ATへの制御が終了するとともに、CZ2Aに制御されたとする。また、抽選によりバトル演出A2の実行が決定されたとする。これにより、図32(a1)に示すように、バトル演出A2が実行される。
液晶表示器51には、コロッセオで味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とが対峙する画像が表示される。図示しないが、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
そして、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かが示唆される。図32(a2)は、バトル演出の演出結果によってATに再度制御される場合を示し、図32(a4)は、バトル演出の演出結果によってATに再度制御されない場合を示している。
ATに再度制御される場合は、図32(a2)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利し、液晶表示器51には「WIN」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されることが示唆される。
そして、バトル演出A2が終了するとともにCZ2Aへの制御が終了する。この場合、モードAへの制御を継続し、図32(a3)に示すように、次のゲームからATに制御される。液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
一方で、ATに再度制御されない場合は、図32(a4)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北し、液晶表示器51の画面が暗転するとともに、「LOSE」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されないことが示唆される。
そして、バトル演出A2が終了するとともにCZ2Aへの制御が終了する。これにより、モードAへの制御が終了し、図32(a5)に示すように、次のゲームから有利区間通常に制御される。液晶表示器51には、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示されている。
図32(a3)の状態から、モードAにおいてAT(AT1)の継続回数が10回に到達したとする。これにより、モードAからモードBに制御されるとともにAT(AT2)に制御される。ATへの制御が終了すると、図32(a6)に示すように、CZ2Bに制御されるとともに、バトル演出Bが実行される。
液晶表示器51には、コロッセオで味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とが対峙する画像が表示される。図示しないが、バトル演出が進行すると、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる画像が液晶表示器51に表示される。
そして、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かが示唆される。図32(a7)は、バトル演出の演出結果によってATに再度制御される場合を示し、図32(a9)は、バトル演出の演出結果によってATに再度制御されない場合を示している。
ATに再度制御される場合は、図32(a7)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利し、液晶表示器51には「WIN」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されることが示唆される。
そして、バトル演出Bが終了するとともにCZ2Bへの制御が終了する。この場合、モードBへの制御を継続し、図32(a8)に示すように、次のゲームからATに制御される。液晶表示器51には、星の背景画像とともに女の子のキャラクタ画像が表示されている。
一方で、ATに再度制御されない場合は、図32(a9)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北し、液晶表示器51の画面が暗転するとともに、「LOSE」の文字画像が表示される。これにより、ATに再度制御されないことが示唆される。
そして、バトル演出Bが終了するとともにCZ2Bへの制御が終了する。これにより、モードBを終了し、図32(a10)に示すように、次のゲームから有利区間通常に制御される。液晶表示器51には、街の背景画像とともにキャラクタが歩いていることを示す画像が表示されている。
[主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(A1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
遊技者にとっての有利度の異なる複数段階の設定値からいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、メイン制御部41による設定値を設定する処理)と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様(たとえば、押し順)に対応する操作情報(たとえば、ナビ情報)を報知不可能な非報知区間(たとえば、通常区間)と、前記操作情報を報知可能な報知区間(たとえば、有利区間)とのいずれかに制御する区間制御手段(たとえば、メイン制御部41による状態を制御する処理)と、を備え、
前記区間制御手段は、
前記報知区間において、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、有利区間AT)への制御が終了したときに、当該報知区間への制御を終了する終了制御を行うことが可能であり(たとえば、図3)、
前記終了制御によって前記報知区間への制御が終了した後、前記報知区間に再度制御されてから特定ゲーム数(たとえば、200G)を消化するまでの期間は、当該期間が経過した後の期間よりも前記有利状態に制御される割合が低い(たとえば、図10に示すように、X21<X22である)。
具体的には、図3に示すように、メイン制御部41は、有利区間において、遊技者にとって有利な有利区間ATへの制御が終了したときに、当該有利区間への制御を終了する終了制御を行うことが可能である。また、図10に示すように、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間は、当該期間が経過した後の第1期間(201G~250G)よりも有利区間ATに制御される割合が低い(X21<X22)。
スロットマシンにおいては、著しく射幸心をそそるおそれのあるものを規制することを目的として、型式試験が実施されている。型式試験においては、規定のゲーム数を実行した結果、賭数の設定に用いられるメダルの総数に対する払い出されるメダルの総数の比率である出玉率が上限値を超えた場合は、著しく射幸心をそそる虞のあるスロットマシンに該当するとして、このようなスロットマシンを排除している。このため、遊技者にとって有利な有利区間ATへの制御が終了した後、短い期間の経過後に再度有利区間ATに制御されてしまった場合は、上述の出玉率が上限値を超えてしまうとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことになる。これにより、著しく射幸心をそそることになる。このような事情から、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから特定ゲーム数を消化するまでの期間において、有利区間ATに制御される割合を低くすることで、著しく射幸心をそそらないようにできるとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことを防止することができる。このように、意図せず連続して有利区間ATに制御されてしまうことを防止することができる。
(A2) 前記特定ゲーム数の消化中に減少する遊技者所有の遊技用価値の量(たとえば、メダル枚数)の期待値は、一の前記有利状態に制御されてから当該有利状態が終了するまでに増加する遊技者所有の遊技用価値の量の期待値よりも小さい(たとえば、図11(a))。
具体的には、図11(a)に示すように、特定ゲーム数の消化中に減少するメダル枚数の期待値は、一の有利区間ATに制御されてから当該有利区間ATが終了するまでに増加するメダル枚数の期待値よりも小さい。このようにすることで、遊技者は、特定ゲーム数を消化するまでの間に、新たなメダルを追加して遊技を行う必要がない。
(A3) 前記有利状態への制御が決定される条件には、第1条件(たとえば、フリーズ当選)と第2条件(たとえば、通常AT当選)とが含まれ、
前記終了制御によって前記報知区間への制御が終了した後、前記特定ゲーム数を消化するまでの期間においては、前記第1条件と前記第2条件とのうちの前記第1条件のみが成立可能であり(たとえば、図13)、
前記特定ゲーム数を消化するまでの期間が経過した後の期間においては、前記第1条件と前記第2条件とのうちのいずれの条件も成立可能である(たとえば、図13)。
具体的には、図13に示すように、有利区間ATへの制御が決定される条件には、フリーズ当選と通常AT当選とが含まれる。また、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、特定ゲーム数を消化するまでの期間においては、フリーズ当選と通常AT当選とのうちのフリーズ当選のみが成立可能である。また、特定ゲーム数を消化するまでの期間が経過した後の期間においては、フリーズ当選と通常AT当選とのうちのいずれの条件も成立可能である。このようにすることで、遊技者は、フリーズ当選の発生に期待することができる。
(A4) 前記第1条件の成立に基づき制御された前記有利状態において増加する遊技者所有の遊技用価値の量の期待値は、前記第2条件の成立に基づき制御された前記有利状態において増加する遊技者所有の遊技用価値の量の期待値よりも大きい(たとえば、図13)。
具体的には、図13に示すように、フリーズ当選の成立に基づき制御された有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、通常AT当選の成立に基づき制御された有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも大きい。このようにすることで、遊技者は、フリーズ当選の発生に期待することができる。
(A5) 少なくとも前記設定手段により一の設定値(たとえば、設定6)が設定されているときにおいて、前記終了制御によって前記報知区間への制御が終了した後、前記特定ゲーム数を消化した特定タイミング(たとえば、200Gを消化したタイミング)からの第1期間(たとえば、201G~250G)において前記有利状態に制御される割合は、前記特定タイミングから前記第1期間が経過した後の第2期間(たとえば、251G~300G)において前記有利状態に制御される割合よりも高い(たとえば、図10に示すように、X22>X23である)。
具体的には、図10に示すように、少なくとも設定6が設定されているときにおいて、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、特定タイミング(200Gを消化したタイミング)からの第1期間(201G~250G)において有利区間ATに制御される割合は、特定タイミングから第1期間が経過した後の第2期間(251G~300G)において有利区間ATに制御される割合よりも高い(X22>X23)。このようにすることで、特定ゲーム数を消化するまで遊技を継続する動機づけとなり、遊技者は有利区間ATへの制御終了に伴い遊技を終了しづらくなるため、遊技店においてスロットマシンの稼働率を向上させることができる。
(A6) 前記第1期間において前記有利状態への制御が決定されたときに当該有利状態において増加する遊技価値の量の期待値は、前記第2期間において前記有利状態への制御が決定されたときに当該有利状態において増加する遊技価値の量の期待値よりも小さい(たとえば、図10に示すように、Y12<Y13、Y22<Y23である)。
具体的には、図10に示すように、第1期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、第2期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも小さい(Y12<Y13、Y22<Y23)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
(A7) 前記第1期間において前記有利状態への制御が決定されたときに当該有利状態において特定量(たとえば、リミッタに到達する枚数)以上の遊技価値が増加する割合は、前記第2期間において前記有利状態への制御が決定されたときに当該有利状態において前記特定量以上の遊技価値が増加する割合よりも低い(たとえば、図10に示すように、Z12<Z13である)。
具体的には、図10に示すように、第1期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて特定量(リミッタに到達する枚数)以上のメダルが増加する割合は、第2期間において有利区間ATへの制御が決定されたときに当該有利区間ATにおいて特定量以上のメダルが増加する割合よりも低い(Z12<Z13)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
(A8) 前記区間制御手段は、前記報知区間において、前記有利状態への制御が終了したときに、当該報知区間への制御を継続する継続制御を行うことが可能であり(たとえば、図3)、
少なくとも前記設定手段により一の設定値(たとえば、設定6)が設定されているときにおいて、前記継続制御が行われてから前記特定ゲーム数を消化した特定タイミング(たとえば、200Gを消化したタイミング)からの第1期間(201G~250G)において前記有利状態に制御される割合は、前記終了制御によって前記報知区間への制御が終了した後、前記特定ゲーム数を消化した特定タイミング(たとえば、200Gを消化したタイミング)からの第1期間(たとえば、201G~250G)において前記有利状態に制御される割合よりも高い(たとえば、図10に示すように、X12>X22である)。
具体的には、図3に示すように、メイン制御部41は、有利区間において、有利区間ATへの制御が終了したときに、当該有利区間への制御を継続する継続制御を行うことが可能である。また、図10に示すように、少なくとも設定6が設定されているときにおいて、継続制御が行われてから特定ゲーム数(200G)を消化した特定タイミング(200Gを消化したタイミング)からの第1期間(201G~250G)において有利区間ATに制御される割合は、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、特定ゲーム(200G)数を消化した特定タイミング(200Gを消化したタイミング)からの第1期間(201G~250G)において有利区間ATに制御される割合よりも高い(X12>X22)。このように、継続制御が行われた後の第1期間において、終了制御が行われた後の第1期間よりも有利区間ATに制御される割合が高いため、有利区間への制御を継続する継続制御が行われることに遊技者が期待することができる。
(A9) 遊技者にとっての有利度の異なる複数段階の設定値からいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、メイン制御部41による設定値を設定する処理)と、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様(たとえば、押し順)に対応する操作情報(たとえば、ナビ情報)を報知不可能な非報知区間(たとえば、通常区間)と、前記操作情報を報知可能な報知区間(たとえば、有利区間)とのいずれかに制御する区間制御手段(たとえば、メイン制御部41による状態を制御する処理)と、を備え、
前記区間制御手段は、
前記報知区間において、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、有利区間AT)への制御が終了したときに、当該報知区間への制御を終了する終了制御を行うことが可能であり(たとえば、図3)、
前記報知区間において、前記有利状態への制御が終了したときに、当該報知区間への制御を継続する継続制御を行うことが可能であり(たとえば、図3)、
前記終了制御によって前記報知区間への制御が終了した後、前記報知区間に再度制御されてから特定ゲーム数(たとえば、200G)を消化するまでの期間は、前記継続制御が行われてから前記特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも前記有利状態に制御される割合が低い(たとえば、図10に示すように、X21<X11である)。
具体的には、図3に示すように、メイン制御部41は、有利区間において、遊技者にとって有利な有利区間ATへの制御が終了したときに、当該有利区間への制御を終了する終了制御を行うことが可能である。また、メイン制御部41は、有利区間において、有利区間ATへの制御が終了したときに、当該有利区間ATへの制御を継続する継続制御を行うことが可能である。また、図10に示すように、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから特定ゲーム数(たとえば、200G)を消化するまでの期間は、継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも有利区間ATに制御される割合が低い(X21<X11)。
スロットマシンにおいては、著しく射幸心をそそるおそれのあるものを規制することを目的として、型式試験が実施されている。型式試験においては、規定のゲーム数を実行した結果、賭数の設定に用いられるメダルの総数に対する払い出されるメダルの総数の比率である出玉率が上限値を超えた場合は、著しく射幸心をそそる虞のあるスロットマシンに該当するとして、このようなスロットマシンを排除している。このため、遊技者にとって有利な有利区間ATへの制御が終了した後、短い期間の経過後に再度有利区間ATに制御されてしまった場合は、上述の出玉率が上限値を超えてしまうとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことになる。これにより、著しく射幸心をそそることになる。このような事情から、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御されてから特定ゲーム数を消化するまでの期間は、継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも有利区間ATに制御される割合を低くすることで、著しく射幸心をそそらないようにできるとともに、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことを防止することができる。このように、意図せず連続して有利区間ATに制御されてしまうことを防止することができる。
(A10) 前記継続制御が行われてから前記特定ゲーム数を消化するまでの期間は、当該期間が経過した後の期間よりも前記有利状態に制御される割合が低い(たとえば、図10に示すように、X11<X12である)。
具体的には、図10に示すように、継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間は、当該期間が経過した後の第1期間よりも有利区間ATに制御される割合が低い(X11<X12)。このようにすることで、短期間にかたまって過度にメダルが払い出されてしまうことを防止することができる。
(A11) 前記継続制御が行われた場合において次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において増加する遊技価値の量の期待値は、前記終了制御が行われた場合において次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において増加する遊技価値の量の期待値よりも小さい(たとえば、図10に示すように、Y12<Y22である)。
具体的には、図10に示すように、継続制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、終了制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも小さい(Y12<Y22)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
(A12) 前記継続制御が行われた場合において次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において前記特定量以上の遊技価値が増加する割合は、前記終了制御が行われた場合において次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において前記特定量以上の遊技価値が増加する割合よりも低い(たとえば、図10に示すように、Z12<Z22である)。
具体的には、図10に示すように、継続制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量(リミッタに到達する枚数)以上のメダルが増加する割合は、終了制御が行われた場合において次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量以上のメダルが増加する割合よりも低い(Z12<Z22)。このようにすることで、比較的短期間で有利区間ATに制御されやすくした場合であっても、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができる。
(A13) 前記終了制御によって前記報知区間への制御が終了した後、前記報知区間に再度制御される場合に、当該報知区間に再度制御されることを示唆する示唆演出(たとえば、リセット示唆演出)を実行する示唆演出実行手段(たとえば、サブ制御部91によるリセット示唆演出を実行する処理)をさらに備える(たとえば、図13)。
具体的には、図13に示すように、サブ制御部91は、終了制御によって有利区間への制御が終了した後、有利区間に再度制御される場合に、有利区間に再度制御されることを示唆するリセット示唆演出を実行する。このように、終了制御が行われた場合にはリセット示唆演出を実行するようにしたことで、継続制御が行われたか否かが遊技者に分かりやすくなる。
(A14) 前記区間制御手段は、前記有利状態への制御を終了するときに当該有利状態において第1量(たとえば、1400枚)以上の遊技価値が増加している場合は、前記継続制御を行わない(たとえば、図11(b))。
具体的には、図11(b)に示すように、メイン制御部41は、有利区間ATへの制御を終了するときに当該有利区間ATにおいて第1量(1400枚)以上のメダルが増加している場合は、継続制御を行わない。このようにすることで、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができ、著しく射幸心をそそらないようにすることができる。
(A15) 前記有利状態への制御が終了するときに当該有利状態において第2量(たとえば、500枚)以上の遊技価値が増加しておらずかつ前記継続制御が行われた場合において、当該継続制御が行われてから前記特定ゲーム数を消化するまでの期間は、前記有利状態への制御が終了するときに当該有利状態において前記第2量以上の遊技価値が増加しておりかつ前記継続制御が行われた場合において、当該継続制御が行われてから前記特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも、前記有利状態に制御される割合が高い(たとえば、図12(a))。
具体的には、図12(a)に示すように、有利区間ATの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量(500枚)以上のメダルが増加しておらずかつ継続制御が行われた場合において、当該継続制御が行われてから特定ゲーム数(200G)を消化するまでの期間は、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われた場合において、当該継続制御が行われてから特定ゲーム数を消化するまでの期間よりも、有利区間ATに制御される割合が高い。このようにすることで、メダル枚数があまり増加しなかった場合でも、遊技者は、再度の有利区間ATへの制御に期待することができる。
(A16) 前記有利状態への制御が終了するときに当該有利状態において前記第2量以上の遊技価値が増加しておりかつ前記継続制御が行われた場合において、次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において増加する遊技価値の量の期待値は、前記有利状態への制御が終了するときに当該有利状態において前記第2量以上の遊技価値が増加しておらずかつ前記継続制御が行われた場合において、次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において増加する遊技価値の量の期待値よりも小さい(たとえば、図12(b))。
具体的には、図12(b)に示すように、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量(500枚)以上のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値は、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが増加しておらずかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて増加するメダル枚数の期待値よりも小さい。このようにすることで、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができ、著しく射幸心をそそらないようにすることができる。
(A17) 前記有利状態への制御が終了するときに当該有利状態において前記第2量以上の遊技価値が増加しておりかつ前記継続制御が行われた場合において、次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において前記特定量以上の遊技価値が増加する割合は、前記有利状態への制御が終了するときに当該有利状態において前記第2量以上の遊技価値が増加しておらずかつ前記継続制御が行われた場合において、次に前記有利状態に制御されたときに当該有利状態において前記特定量(リミッタに到達する枚数)以上の遊技価値が増加する割合よりも低い(たとえば、図12(b))。
具体的には、図12(b)に示すように、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上(500枚)のメダルが増加しておりかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量(リミッタに到達する枚数)以上のメダルが増加する割合は、有利区間ATへの制御が終了するときに当該有利区間ATにおいて第2量以上のメダルが払い出されておらずかつ継続制御が行われた場合において、次に有利区間ATに制御されたときに当該有利区間ATにおいて特定量以上のメダルが増加する割合よりも低い(たとえば、図12(b))。このようにすることで、過度にメダル枚数が増加してしまうことを防止することができ、著しく射幸心をそそらないようにすることができる。
(1-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
変動開始条件(たとえば、開始操作)が成立したときに、前記可変表示部の変動表示を開始させる変動表示開始手段(たとえば、メイン制御部41によるリールの回転を開始させる処理)と、
前記変動開始条件の成立以降において計時開始条件(たとえば、開始操作)が成立してからの経過時間を計時する計時手段(たとえば、サブ制御部91による計時処理)と、
前記導出操作手段の有効な操作を受け付ける操作受付手段(たとえば、メイン制御部41による停止操作受付処理)と、
前記導出操作手段の操作を促す促進報知(たとえば、停止促進報知演出)を行う促進報知手段(たとえば、サブ制御部91による停止促進報知演出を実行する処理)と、を備え、
前記操作受付手段は、前記可変表示部が正常に変動表示しているときに前記導出操作手段の操作を有効に受け付ける一方で、前記可変表示部が正常に変動表示していないときに前記導出操作手段の操作を有効に受け付けず(たとえば、図19(a))、
前記計時手段は、前記可変表示部が正常に変動表示しているか否かに関わらず、前記経過時間を計時し(たとえば、図19(a))、
前記促進報知手段は、前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられることなく前記計時手段によって計時された前記経過時間が所定時間(たとえば、3分)になったときに、前記促進報知を行う(たとえば、図19(a))。
具体的には、メイン制御部41は、開始操作がされたときに、リールの回転を開始させる処理を行う。また、サブ制御部91は、開始操作がされてからの経過時間を計時する計時処理を行う。また、メイン制御部41は、ストップスイッチの有効な操作を受け付ける停止操作受付処理を行う。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作を促す停止促進報知演出を実行する。また、図19(a)に示すように、メイン制御部41は、停止操作受付処理において、リールが正常に回転しているときにストップスイッチの操作を有効に受け付ける一方で、リールが正常に回転していないときにストップスイッチの操作を有効に受け付けない。また、サブ制御部91は、計時処理において、リールが正常に回転しているか否かに関わらず、経過時間を計時する。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることなく計時された経過時間が3分になったときに、停止促進報知演出を実行する。
このように、開始操作がされたタイミングから一律に経過時間を計時する処理を行うため、たとえば、リールの回転状態に応じて処理を分岐させるような必要がなく、計時処理における処理負担を低減することができる。また、リールを回転させたまま遊技者がストップスイッチの操作を行わないような場合、遊技店の店員はその状態を確認する必要がある。リールが正常に回転しているか否かに関わらず、経過時間を計時し、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることなく計時された経過時間が3分になったときに、停止促進報知演出を実行することで、遊技店の店員は、当該停止促進報知演出により、遊技者がストップスイッチの操作を行っていないという状況を認識することができるとともに、リールが正常に回転しておらず遊技者がストップスイッチの操作を行えないという状況についても認識することができる。このように、停止促進報知演出を好適に実行することができる。
(1-2) 前記計時手段は、前記経過時間の計時を開始した後、前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられなくなったときであっても、前記経過時間の計時を継続し(たとえば、図20(a))、
前記促進報知手段は、前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられなくなったまま前記計時手段によって計時された前記経過時間が前記所定時間になったときであっても、前記促進報知を行う(たとえば、図20(a))。
具体的には、図20(a)に示すように、サブ制御部91は、計時処理において、経過時間の計時を開始した後、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられなくなったときであっても、経過時間の計時を継続する。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられなくなったまま計時された経過時間が3分になったときであっても、停止促進報知演出を実行する。このようにすることで、遊技店の店員は、当該停止促進報知演出により、遊技者がストップスイッチの操作を行っていないという状況を認識することができるとともに、リールが正常に回転しておらず遊技者がストップスイッチの操作を行えないという状況についても認識することができる。このように、停止促進報知演出を好適に実行することができる。
(1-3) 前記促進報知手段は、前記促進報知を開始した後、前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられなくなったときであっても、当該促進報知を継続する(たとえば、図20(b))。
具体的には、図20(b)に示すように、サブ制御部91は、停止促進報知演出を開始した後、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられなくなったときであっても、停止促進報知演出を継続する。このようにすることで、遊技店の店員は、当該停止促進報知演出により、遊技者がストップスイッチの操作を行っていないという状況を認識することができるとともに、リールが正常に回転しておらず遊技者がストップスイッチの操作を行えないという状況についても認識することができる。このように、停止促進報知演出を好適に実行することができる。
(1-4) 前記促進報知手段は、前記促進報知を開始した後、少なくとも前記導出操作手段が操作されるまで、当該促進報知を継続する(たとえば、図18(a))。
具体的には、図18(a)に示すように、サブ制御部91は、停止促進報知演出を開始した後、少なくともストップスイッチが操作されるまで、停止促進報知演出を継続する。このようにすることで、停止促進報知演出が実行されていることが認識しやすくなる。
(1-5) 前記促進報知手段は、特定態様(たとえば、液晶表示器51における文字画像「リールを止めてください」の表示、スピーカ53,54からの音声「リールを止めてください」の出力)で前記促進報知を開始する(たとえば、図16(c))。
具体的には、図16(c)に示すように、サブ制御部91は、液晶表示器51における文字画像「リールを止めてください」の表示およびスピーカ53,54からの音声「リールを止めてください」の出力により停止促進報知演出を開始する。このようにすることで、停止促進報知演出が開始したことが認識しやすくなる。
(1-6) 前記スロットマシンに関する所定の異常(たとえば、投入異常、払出異常)が検出された場合に、当該所定の異常に関する異常制御(たとえば、エラー報知)を行う異常制御手段(たとえば、メイン制御部41やサブ制御部91によりエラー報知を行う処理)、をさらに備え、
前記異常制御手段は、前記可変表示部が変動表示しているときに前記所定の異常が検出された場合、前記可変表示部の変動表示が停止した後に、前記異常制御を行う(たとえば、図17(e)~(h))。
具体的には、メイン制御部41およびサブ制御部91は、投入異常や払出異常が検出された場合に、投入異常や払出異常に関するエラー報知を行う。また、図17(e)~(h)に示すように、リールが回転しているときに投入異常や払出異常が検出された場合、リールの回転が停止した後に、エラー報知を行う。このようにすることで、リールの回転中に他の制御を行う処理が割り込まないため、リールの回転を損なうような影響を与えない。
(1-7) 前記スロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能であり、
表示結果を導出させるために操作される複数の導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
変動開始条件(たとえば、開始操作)が成立したときに、複数の前記可変表示部の変動表示を開始させる変動表示開始手段(たとえば、メイン制御部41によるリールの回転を開始させる処理)と、
前記複数の導出操作手段の有効な操作を受け付ける操作受付手段(たとえば、メイン制御部41による停止操作受付処理)と、
前記複数の導出操作手段の操作を促す促進報知(たとえば、停止促進報知演出)を行う促進報知手段(たとえば、サブ制御部91による停止促進報知処理)と、をさらに備え、
前記操作受付手段は、複数の前記可変表示部のいずれもが正常に変動表示しているときに、前記複数の導出操作手段の操作を有効に受け付ける(たとえば、図17(c))。
具体的には、図17(c)に示すように、メイン制御部41は、停止操作受付処理において、全てのリールが正常に回転しているときに、全てのストップスイッチの操作を有効に受け付ける。このようにすることで、リールの異常が生じていると想定できる状況においてストップスイッチの操作を可能とすることを防止することができる。
(1-8) 前記操作受付手段は、複数の前記可変表示部のいずれかが正常に変動表示していないとき、前記複数の導出操作手段のいずれの操作も有効に受け付けない(たとえば、図17(d))。
具体的には、図17(c)に示すように、メイン制御部41は、停止操作受付処理において、一のリールが正常に回転していないとき、いずれのストップスイッチの操作も有効に受け付けない。このようにすることで、異常が生じていると想定できる状況で停止操作が可能となることを防止することができる。
(1-9) 前記スロットマシンへの電源が供給された後、所定期間(たとえば、準備期間)に亘って、演出の実行を準備するための準備制御(たとえば、準備制御)行う準備制御手段(たとえば、サブ制御部91による準備制御を行う処理)、をさらに備え、
前記準備制御の実行中において前記可変表示部の変動表示が開始した場合は、当該準備制御の終了に関連したタイミング(たとえば、準備制御完了タイミング)で前記計時開始条件が成立する(たとえば、図21(a))。
具体的には、サブ制御部91は、スロットマシンへの電源が供給された後、準備期間に亘って、演出の実行を準備するための準備制御を行う。また、図21(a)に示すように、サブ制御部91は、計時処理において、準備制御の実行中においてリールの回転が開始した場合は、準備制御完了タイミングで計時開始条件が成立して経過時間の計時を開始する。このようにすることで、好適に遊技を行える状況下において経過した時間に基づいて停止促進報知演出による報知画面が表示されるため、遊技者に不利益を与えない。
(1-10) 前記計時手段は、前記準備制御の実行中において前記可変表示部の変動表示が開始した後、前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられることがないまま当該準備制御の終了に関連した前記タイミングに達した場合であっても、当該タイミングで前記計時開始条件が成立して前記経過時間の計時を開始し(たとえば、図21(b))、
前記促進報知手段は、前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられないまま前記計時手段によって計時された前記経過時間が前記所定時間になったときであっても、前記促進報知を行う(たとえば、図21(b))。
具体的には、図21(b)に示すように、サブ制御部91は、準備制御の実行中においてリールの回転が開始した後、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることがないまま準備制御完了タイミングに達した場合であっても、準備制御完了タイミングで計時開始条件が成立して経過時間の計時を開始する。また、サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられないまま計時された経過時間が3分になったときであっても、停止促進報知演出を実行する。このようにすることで、遊技店の店員は、当該停止促進報知演出により、遊技者がストップスイッチの操作を行っていないという状況を認識することができるとともに、リールが正常に回転しておらず遊技者がストップスイッチの操作を行えないという状況についても認識することができる。このように、停止促進報知演出を好適に実行することができる。
(1-11) 前記計時手段は、前記準備制御の実行中において前記可変表示部の変動表示が開始して前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられた後に、前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられなくなり、前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられることがないまま当該準備制御の終了に関連した前記タイミングに達した場合であっても、当該タイミングで前記計時開始条件が成立して前記経過時間の計時を開始し(たとえば、図22)、
前記促進報知手段は、前記操作受付手段によって前記導出操作手段の操作が有効に受け付けられないまま前記計時手段によって計時された前記経過時間が前記所定時間になったときであっても、前記促進報知を行う(たとえば、図22)。
具体的には、図22に示すように、サブ制御部91は、準備制御の実行中においてリールの回転が開始してストップスイッチの操作が有効に受け付けられた後に、ストップスイッチが有効に受け付けられなくなり、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられることがないまま準備制御完了タイミングに達した場合であっても、準備制御完了タイミングで計時開始条件が成立して経過時間の計時を開始する。サブ制御部91は、ストップスイッチの操作が有効に受け付けられないまま計時された経過時間が3分になったときであっても、停止促進報知演出を実行する。このようにすることで、遊技店の店員は、当該停止促進報知演出により、遊技者がストップスイッチの操作を行っていないという状況を認識することができるとともに、リールが正常に回転しておらず遊技者がストップスイッチの操作を行えないという状況についても認識することができる。このように、停止促進報知演出を好適に実行することができる。
(2-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)において、
表示結果を導出させるために操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記導出操作手段の操作態様(たとえば、押し順)に対応する操作情報(たとえば、ナビ情報)を報知不可能な非報知区間(たとえば、通常区間)と、前記操作情報を報知可能な報知区間(たとえば、有利区間)とのいずれかに制御する区間制御手段(たとえば、メイン制御部41による状態を制御する処理)と、
前記報知区間中であることを示唆する特定示唆(たとえば、有利区間移行演出)を実行可能な特定示唆手段(たとえば、サブ制御部91による有利区間移行演出を実行する処理)と、を備え、
前記非報知区間において移行条件(たとえば、有利区間当選)が成立したときに、当該非報知区間から前記報知区間に切り替わり(たとえば、図3)、
前記報知区間において遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、有利区間AT)が終了したときに、当該報知区間から前記非報知区間に切り替わる第1状況と、当該報知区間が継続される第2状況とがあり(たとえば、図3)、
前記第1状況と前記第2状況とで、遊技者の有利度が異なり(たとえば、図3)、
前記報知区間から前記非報知区間に切り替わってから少なくとも特定期間(たとえば、通常区間に制御されたゲームから当該ゲームの次のゲームが終了するまでの期間)においては、前記報知区間中であるか否かに関わらず、前記特定示唆の実行が制限される(たとえば、図24(a))。
具体的には、メイン制御部41は、ストップスイッチの押し順に対応するナビ情報を報知不可能な通常区間と、ナビ情報を報知可能な有利区間とのいずれかに制御可能である。また、サブ制御部91は、有利区間中であることを示唆する有利区間移行演出を実行可能である。また、図3に示すように、通常区間において有利区間当選したときに、通常区間から有利区間に切り替わる。また、有利区間において遊技者にとって有利な有利区間ATが終了したときに、有利区間から通常区間に切り替わる第1状況と、有利区間が継続される第2状況とがある。また、第1状況と第2状況とで、遊技者の有利度が異なる。また、図24(a)に示すように、有利区間から通常区間に切り替わってから少なくとも特定期間(通常区間に制御されたゲーム(通常1G目)から当該ゲームの次のゲーム(通常2G目)が終了するまでの期間)においては、有利区間中であるか否かに関わらず、有利区間移行演出の実行が制限される。このようにすることで、有利度の異なる第1状況と第2状況とに関し、有利区間ATが終了した後、有利区間が継続した第2状況であるか、有利区間から通常区間に切り替わった第1状況から再度有利区間に切り替わったのかが判別しやすくなる。このように、有利区間から通常区間に切り替わった後に再度有利区間に切り替わる場合に、通常区間に切り替わったことを分かりやすくすることができる。
(2-2) 前記報知区間に制御されているときに点灯可能であり、前記非報知区間に制御されているときに消灯する発光手段(たとえば、有利区間LED19)、をさらに備え、
前記特定示唆手段は、前記特定示唆として、消灯している前記発光手段を点灯させる(たとえば、図24(a))。
具体的には、有利区間LED19は、有利区間に制御されているときに点灯可能であり、通常区間に制御されているときに消灯する。図24(a)に示すように、有利区間移行演出として、消灯している有利区間LED19を点灯させる。このようにすることで、有利区間であることを有利区間LED19の点灯態様で遊技者に認識させることができる。
(2-3) 遊技の演出を行う表示手段(たとえば、液晶表示器51)、をさらに備え、
前記特定示唆手段は、前記特定示唆として、前記表示手段に特定表示(たとえば、有利区間移行表示)を行わせる(たとえば、図24(a))。
具体的には、液晶表示器51は、遊技の演出を行う。図24(a)に示すように、有利区間移行演出として、液晶表示器51に有利区間移行表示を行わせる。このようにすることで、有利区間であることを、遊技の演出を行う液晶表示器51での表示によって遊技者に認識させることができる。
(2-4) 前記表示手段は、前記発光手段の点灯タイミングで、前記特定表示を開始する(たとえば、図24(a))。
具体的には、図24(a)に示すように、液晶表示器51は、有利区間LED19の点灯タイミングで、有利区間移行表示を開始する。このようにすることで、有利区間であることを、より遊技者に認識させることができる。
(2-5) 遊技において第1決定(たとえば、6択ベル当選)がされたときに、前記移行条件が成立し、
遊技において第2決定(たとえば、スイカ当選、チェリー当選)がされたときは、前記移行条件が成立せず、
前記特定示唆手段は、前記第1決定に基づき前記特定示唆の実行の制限が解除され、当該制限が解除された後に前記特定示唆を行う(たとえば、図25(b))。
具体的には、6択ベルが当選したときに、有利区間当選する。また、スイカやチェリーが当選したときは、有利区間当選しない。また、図25(b)に示すように、サブ制御部91は、6択ベルの当選に基づき有利区間移行演出の実行の制限が解除され、当該制限が解除された後に有利区間移行演出を実行する。6択ベルは有利区間移行抽選の対象役である。このため、6択ベルの当選に基づき有利区間移行演出の実行の制限を解除するようにすることで、有利区間中であることを示唆する有利区間移行演出の実行に関して、遊技者に違和感を生じさせないようにすることができる。
(2-6) 表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、メイン制御部41が実行するリール制御処理)、をさらに備え、
前記導出制御手段は、前記第2決定がされた場合は、前記導出操作手段が特定操作態様(たとえば、スイカ入賞図柄組合せを導出可能な操作タイミング)で操作されたときに、特定表示結果(たとえば、スイカ入賞図柄組合せ)を導出する(たとえば、図25(b))。
具体的には、図25(b)に示すように、スイカが当選した場合は、スイカ入賞図柄組合せを導出可能な操作タイミングでストップスイッチが操作されたときに、スイカ入賞図柄組合せを導出する。このようにすることで、図柄組合せを導出するためにストップスイッチを特定操作態様で操作する必要のある遊技において有利区間移行演出が実行されて、遊技者を混乱させないようにすることができる。
(2-7) 前記特定示唆手段は、前記非報知区間から前記報知区間に切り替わってから所定回数(たとえば、1回)の単位遊技が実行された後に、前記特定示唆を実行する(たとえば、図24(a))。
具体的には、図24(a)に示すように、サブ制御部91は、通常区間から有利区間に切り替わってから所定回数(1回)のゲームが実行された後に、有利区間移行演出を実行する。このようにすることで、有利区間中であることを示唆する有利区間移行演出が実行されない遊技を所定回数担保することができる。
(2-8) 遊技者に特典(たとえば、設定示唆演出の実行)を付与する特典付与手段(たとえば、サブ制御部91による特典を付与する処理)、をさらに備え、
前記特典付与決定手段は、前記報知区間から前記非報知区間に切り替わった後、前記特定示唆が実行されるまでの期間において、前記特典を付与する(たとえば、図24(a))。
具体的には、サブ制御部91は、設定示唆演出を実行することで、遊技者に特典を付与する。また、図24(a)に示すように、サブ制御部91は、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において、設定示唆演出を実行する。このようにすることで、通常区間であることに遊技者を注目させることができる。
(2-9) 遊技者に特典(たとえば、設定示唆演出の実行)を付与する特典付与手段(たとえば、サブ制御部91による特典を付与する処理)、をさらに備え、
前記特典付与手段は、前記報知区間から前記非報知区間に切り替わった後、前記特定示唆が実行された後の期間において、前記特典を付与する(たとえば、図24(a))。
具体的には、図24(a)図に示すように、サブ制御部91は、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行された後の期間において、設定示唆演出を実行する。このようにすることで、有利区間に切り替わることに遊技者を注目させることができる。
(2-10) 前記報知区間から前記非報知区間に切り替わった後の第1タイミング(たとえば、3G目)で前記特定示唆が実行される場合よりも、当該第1タイミングの後の第2タイミング(たとえば、4G目)で前記特定示唆が実行される場合の方が、前記特典が付与される割合が高い(たとえば、図25(a),(b))。
具体的には、図25(a),(b)に示すように、有利区間から通常区間に切り替わった後の第1タイミング(3G目)で有利区間移行演出が実行される場合よりも、第1タイミングの後の第2タイミング(4G目)で有利区間移行演出が実行される場合の方が、設定示唆演出が実行される割合が高い。このようにすることで、有利区間移行演出が実行されるまでの期間が長くなることに遊技者を注目させることができる。
(2-11) 初期化操作(たとえば、設定変更操作)に基づいて、記憶手段(たとえば、RAM41c)における記憶領域を初期化する初期化手段(たとえば、メイン制御部41による初期化処理)、をさらに備え、
前記初期化操作に基づいて前記報知区間から前記非報知区間に切り替わる第3状況(たとえば、図26(b))があり、
前記報知区間から前記非報知区間に切り替わった後、前記特定示唆が実行されるまでの期間において、前記特典が付与される場合、前記第3状況において付与される前記特典は、前記第1状況において付与される前記特典よりも遊技者にとって有利である(たとえば、図26(b))。
具体的には、メイン制御部41は、設定変更操作に基づいて、RAM41cにおける記憶領域を初期化する初期化処理を行う。また、図26(b)に示すように、設定変更操作に基づいて有利区間から通常区間に切り替わる第3状況があり、有利区間から通常区間に切り替わった後、有利区間移行演出が実行されるまでの期間において設定示唆演出が実行される場合、第3状況において実行される設定示唆演出は、第1状況において実行される設定示唆演出よりも遊技者にとって有利である。遊技店において設定変更操作に基づく初期化が行われるのは、遊技店の営業を行っていない時間帯である。このため、設定変更操作に基づく初期化後に後に最初に遊技が行われるのは、営業を開始した直後(朝一)である。このように、第3状況において実行される設定示唆演出を有利にすることで、遊技者が初期化後(朝一)に遊技を行う動機付けとなる。
(2-12) 遊技者にとっての有利度の異なる複数段階の設定値からいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、メイン制御部41による設定値を変更する処理)と、
前記設定手段により設定された設定値に関連した示唆(たとえば、設定示唆演出)を行う設定示唆手段(たとえば、サブ制御部91における設定示唆演出を実行する処理)と、をさらに備え、
前記特典は、前記設定示唆手段による示唆である(たとえば、図23,図24)。
具体的には、図23,図24に示すように、サブ制御部91は、設定された設定値に関連した設定示唆演出を実行可能であり、特典は、設定示唆演出による示唆である。このようにすることで、いずれの設定値が設定されているかに遊技者が注目する。
(3-1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機、スロットマシン1)であって、
複数種類の継続制御(たとえば、CZ1,CZ2A,CZ2Bへの制御)のいずれかを行うことが可能な継続制御手段(たとえば、メイン制御部41によるCZへの制御を行う処理)と、
特定演出(たとえば、バトル演出)を実行可能な特定演出実行手段(たとえば、サブ制御部91によるバトル演出を実行する処理)と、を備え、
前記複数種類の継続制御は、
遊技者にとって有利な有利状態への制御が終了した場合において、第1割合(たとえば、20%)で前記有利状態に再度制御される第1継続制御(たとえば、CZ1への制御)と、
前記有利状態への制御が終了した場合において、前記第1割合より高い第2割合(たとえば、80%)で前記有利状態に再度制御される第2継続制御(たとえば、CZ2(CZ2A,CZ2B)への制御)とを含み、
前記複数種類の継続制御のいずれかが実行される状況は、特定抽選に当選(たとえば、CZ2Aへの移行決定)した後であって前記有利状態における遊技の内容に基づく特定条件(たとえば、ATが10セット継続)が成立する前の非特定状況と、前記特定条件が成立した以降の特定状況とを含み、
前記継続制御手段は、前記非特定状況と前記特定状況とにおいて前記第2継続制御を行う(たとえば、図27)。
具体的には、図27に示すように、メイン制御部41は、複数種類のCZのうちのいずれかに制御可能である。また、サブ制御部91は、バトル演出を実行可能である。また、複数種類のCZは、遊技者にとって有利なAT(AT1,AT2)への制御が終了した場合において、20%の割合でATに再度制御されるCZ1と、ATへの制御が終了した場合において、80%の割合でATに再度制御されるCZ2(CZ2A,CZ2B)とを含む。また、複数種類のCZのいずれかが実行される状況は、CZ2Aへの移行決定をした後であって特定条件が成立(ATが10セット継続)する前の非特定状況と、特定条件が成立(ATが10セット継続)した以降の特定状況とを含む。メイン制御部41は、非特定状況と特定状況とにおいてCZ2への制御を行う。
RAM容量の制約から、メイン制御部41の処理においては、処理を共通化するなどして極力処理負担を低減させる必要がある。メイン制御部41が制御し、ATが10セット継続する前に制御されるCZ2Aと、ATが10セット継続した後に制御されるCZ2Bとは、ともに80%の割合でATに再度制御される。このため、CZ2AとCZ2Bとにおける処理や、CZ2AやCZ2BとAT間を移行させる処理を共通化することができる。上記のように構成することで、ATへの制御に関してより有利にしたいCZ2Aへの制御時と、ATが10セット継続した後のエンディング状態として制御されるCZ2Aへの制御時とで、処理を共通化することができる。このように、ATの10セット継続により移行するATへの制御に関連して好適な制御を行うことができる。
(3-2) 前記特定演出実行手段は、
前記第1継続制御が行われているときに実行されない第1特定演出(たとえば、バトル演出B)を、前記特定状況において前記第2継続制御が行われる場合に実行し(たとえば、図28(c))、
前記第1継続制御が行われているときに実行可能な第2特定演出(たとえば、バトル演出A(バトル演出A1,A2))を、前記非特定状況において前記第2継続制御が行われる場合に実行する(たとえば、図28(c))。
具体的には、図28(c)に示すように、CZ1に制御されているときに実行されないバトル演出Bを、特定状況においてCZ2に制御される場合に実行する。また、CZ1に制御されているときに実行可能なバトル演出A(バトル演出A1,A2)を、非特定状況においてCZ2に制御される場合に実行する。このようにすることで、特定状況でのCZ2へ制御に関し、特別感を出すことができる。このように、ATの10セット継続により移行するATへの制御に関連して好適な制御を行うことができる。
(3-3) 前記非特定状況において前記第2継続制御が行われてから前記特定条件が成立する場合、前記非特定状況においては前記第2特定演出が実行され(たとえば、図29(a10))、前記特定状況においては前記第1特定演出が実行される(たとえば、図30(a15))。
具体的には、図29(a10),図30(a15)に示すように、非特定状況においてCZ2に制御されてからATが10セット継続する場合、非特定状況においてはバトル演出A(バトル演出A1,A2)が実行され(図29(a10))、特定状況においてはバトル演出Bが実行される(たとえば、図30(a15))。このようにすることで、有利度が変化していなくても、遊技者にお得感を感じさせることができる。
(3-4) 前記有利状態への制御に関して特別条件(たとえば、フリーズ当選)が成立している場合、前記有利状態における遊技の内容に基づく最終条件(たとえば、ATの10セット継続)が成立するまで、前記有利状態への制御が継続する(たとえば、図28(f))。
具体的には、図28(f)に示すように、フリーズ当選している場合、ATが10セット継続するまで、ATへの制御が継続する。このようにすることで、フリーズ当選することに遊技者が期待し、これにより遊技の興趣を向上させることができる。
(3-5) 前記特定状況は、前記有利状態への制御が終了した場合において前記有利状態に再度制御される回数が特定回数(たとえば、9回(初当たりを含めると10回))以上になった状況である(たとえば、図27)。
具体的には、図27に示すように、特定状況は、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御される回数が9回(ATが10セット継続)以上になった状況である。このようにすることで、ATに再度制御されることに遊技者を注目させることができる。
(3-6) 前記第2継続制御は、前記複数の継続制御のいずれよりも、前記有利状態への制御が終了した場合において前記有利状態に再度制御される割合が高い制御である(たとえば、図27)。
具体的には、図27に示すように、CZ2に制御されているときは、複数のCZのいずれに制御されているときよりも、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御される割合が高い。このようにすることで、CZ2に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(3-7) 前記第2継続制御は、前記有利状態への制御が終了した場合において常に前記有利状態に再度制御される制御である(たとえば、図27)。
具体的には、図27に示すように、CZ2に制御されているときは、ATへの制御が終了した場合において常にATに再度制御される。このようにすることで、CZ2に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(3-8) 前記第1特定演出および前記第2特定演出は、いずれも、前記特定演出の演出結果(たとえば、勝利、敗北)によって前記有利状態に再度制御されるか否かを示唆する演出である(たとえば、図32)。
具体的には、図32に示すように、バトル演出A,Bは、いずれも、バトル演出の演出結果(勝利または敗北)によってATに再度制御されるか否かを示唆する演出である。このようにすることで、バトル演出の演出結果に遊技者を期待させることができる。
(3-9) 前記第2特定演出は、第3特定演出(たとえば、バトル演出A1)と第4特定演出(たとえば、バトル演出A2)とを含み、
前記第4特定演出が実行されたときは、前記第3特定演出が実行されたときよりも、前記有利状態への制御が終了した場合において前記有利状態に再度制御される割合が高く(たとえば、図28(c))、
前記非特定状況において前記第2継続制御が行われている場合、前記第4特定演出が実行される割合は、前記第3特定演出が実行される割合よりも高い(たとえば、図28(c))。
具体的には、図28(c)に示すように、バトル演出Aは、バトル演出A1とバトル演出A2とを含む。バトル演出A2が実行されたときは、バトル演出A1が実行されたときよりも、ATへの制御が終了した場合においてATに再度制御される割合が高い。また、非特定状況においてCZ2に制御されている場合、バトル演出A2が実行される割合は、バトル演出A1が実行される割合よりも高い。このようにすることで、ATへの再度の制御(ATの継続)に遊技者を期待させることができる。
(3-10) 前記非特定状況から前記特定状況に移行するとき、特定状態(たとえば、エンディング演出)に制御される(たとえば、図27)。
具体的には、図27に示すように、非特定状況から特定状況に移行するとき、エンディング演出が実行される。このようにすることで、特定状況に移行したことが分かりやすくなる。
(3-11) 遊技者にとっての有利度の異なる複数段階の設定値からいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、メイン制御部41による設定値を設定する処理)、をさらに備え、
前記設定手段により設定された設定値には、第1設定値(たとえば、設定1~3)と、当該第1設定値よりも遊技者にとって有利度が高い第2設定値(たとえば、設定4~6)とが含まれ、
前記第1設定値が設定されているときは、前記第2設定値が設定されているときと、前記非特定状況において前記特定抽選の当選により前記第2継続制御が行われる割合が同じ、または前記第2設定値が設定されているときよりも高い(たとえば、図28(a))。
具体的には、図28(a)に示すように、設定1~3が設定されているときは、設定4~6が設定されているときと、非特定状況においてCZ2Aへの移行決定によりCZ2への制御が行われる割合が同じ、または設定4~6が設定されているときよりも高い。このようにすることで、CZ2に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(3-12) 前記有利状態への制御が終了した場合において、前記有利状態に再度制御するか否かの権利抽選(たとえば、ATストック数抽選)を行う権利抽選手段(たとえば、メイン制御部41によるATストック数を行う処理)、をさらに備え、
前記非特定状況においては、前記複数種類の継続制御のいずれかを行うことにより前記有利状態に再度制御されるときと、前記権利抽選に基づいて前記有利状態に再度制御されるときとがある一方で、前記非特定状況においては、前記権利抽選に基づいて前記有利状態に再度制御されることなく、前記複数種類の継続制御のいずれかを行うことにより前記有利状態に再度制御される(たとえば、図28(d),(e))。
具体的には、メイン制御部41は、ATへの制御が終了した場合において、ATに再度制御するか否かのATストック数抽選を行う。また、図28(d),(e)に示すように、非特定状況においては、複数種類のCZのいずれかに制御することによりATに再度制御されるときと、ATストック数抽選に基づいてATに再度制御されるときとがある一方で、非特定状況においては、ATストック数抽選に基づいてATに再度制御されることなく、複数種類のCZのいずれかに制御することによりATに再度制御される。このようにすることで、非特定状況におけるATへの再度の制御(ATの継続)に遊技者の期待を高めることができる。
(3-13) 最初に前記有利状態に制御されるときは、前記有利状態に再度制御されるときよりも、前記権利抽選手段により前記有利状態に再度制御する決定が行われる割合が高い(たとえば、図28(d),(e))。
具体的には、図28(d),(e)に示すように、最初に前記有利状態に制御されるときは、ATに再度制御されるときよりも、ATストック数抽選においてATに再度制御する決定が行われる割合が高い。このようにすることで、ある程度のATへの再度制御(ATの継続)に遊技者に期待させることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[有利区間LED19の点灯状態について]
本実施の形態においては、有利区間への制御に基づき、有利区間LED19を点灯状態として、有利区間の制御を行っている旨を報知している。有利区間LED19の点灯タイミングは、たとえば、有利区間当選したゲームにおいて第3停止したときや、有利区間への制御を開始するゲームを開始するための開始操作が行われたときである。しかし、これに限らず、有利区間LED19を点灯するタイミングを、次のようにしてもよい。
たとえば、終了制御によって有利区間への制御が終了して、通常区間通常への制御を開始した2G目(あるいは、これ以降のゲーム)において第3停止したタイミング以降で、有利区間LED19を点灯するようにしてもよい。また、有利区間LED19の点灯により、有利区間への移行を示唆するとともに、液晶表示器51に有利区間へ移行を示唆する旨の画像を表示する有利区間移行示唆演出を実行するようにしてもよい。また、通常区間通常において有利区間当選したときは、当該ゲームにおいて、有利区間当選したことを示唆する旨の画像を表示するようにしてもよい。また、有利区間移行示唆演出は2G目(あるいは、これ以降のゲーム)において開始操作を行ったタイミングで実行するようにしてもよい。
本実施の形態においては、通常区間通常への制御を開始した1ゲーム目において有利区間当選する確率が非常に高い。しかしながら、1ゲーム目において、第3停止したタイミングで有利区間LED19を点灯状態にしたり有利区間移行示唆演出を実行するよりも、2ゲーム目以降で有利区間LED19を点灯状態にしたり有利区間移行示唆演出を実行した方が、終了制御が行われたのか、継続制御が行われたのかが区別しやすくなる。
[有利区間について]
本実施の形態においては、有利区間における状態には、通常区間通常および有利区間ATが含まれるが、そのほかにも、CZが含まれるようにしてもよい。CZは、ナビが実行され得る状態である。ATは、ナビが実行され得る状態であってCZよりもナビの実行確率が高い状態である。AT中において遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数は、CZ中において遊技者が獲得可能な1ゲーム当たりの純増数よりも大きい。通常時においては、CZ抽選で当選したときにCZに状態が制御される。CZへの制御は、ゲーム数で管理されており、CZ中に消化したゲーム数が予め設けられた上限ゲーム数に達したことを条件に、当該CZが終了する。また、CZにおいてAT当選したことに基づき、CZからATに状態が制御される。CZからATに制御された場合は、AT終了後にCZに再度制御される。CZにおいてAT当選すると、再びATに制御される。一方、CZにおいてAT当選することなく、消化ゲーム数が上限ゲーム数に達すると、通常時に状態が制御される。本実施の形態に適用する場合は、たとえば、AT当選ゲーム数抽選を行った際に、同時にCZに移行するか否かの抽選を行うようにしてもよい。CZに当選した場合は、AT当選ゲーム数からCZの実行ゲーム数を差し引いたゲーム数目にCZに制御するようにしてもよい。
[停止促進報知演出について]
本実施の形態においては、準備期間中にリールの回転が開始し、その後、停止促進報知演出が実行される例について、図21、図22に示したようなものを例示した。しかし、これに限らず、準備期間中にリールの回転が開始し、その後、停止促進報知演出が実行されるものとして、以下のようなものであってもよい。
たとえば、準備期間中にリールの回転が開始して準備期間中に全てのリールの回転速度が定速に達するが、準備期間の終了後に計時を開始した後であって停止促進報知演出が実行される前に、左リールに回転異常が発生して全てのストップスイッチの操作が無効化されるものあってもよい。この場合であっても、計時を継続し、計時された経過時間が3分になったときに、停止促進報知が実行される。
また、準備期間中にリールの回転が開始して準備期間中に全てのリールの回転速度が定速に達するが、準備期間の終了後に計時を開始した後であって停止促進報知演出が実行された後に、左リールに回転異常が発生して全てのストップスイッチの操作が無効化されるものあってもよい。この場合であっても、停止促進報知は継続する。
また、上記変形例において、停止促進報知中に、左リールの回転異常が解消されて、全てのストップスイッチの操作が有効化されるものあってもよい。この場合であっても、停止促進報知は継続する。また、図21(b)、図22で説明した例において、停止促進報知中に、左リールの回転異常が解消されて、全てのストップスイッチの操作が有効化されるものあってもよい。この場合であっても、停止促進報知は継続する。
[サブ制御部91が付与する特典について]
本実施の形態においては、サブ制御部91が付与する特典として、設定示唆演出の実行を例示した。しかし、これに限らず、サブ制御部91が付与する特典は、遊技者にとって有利なポイントを付与するものであってもよい。また、付与されたポイントが蓄積され、所定のポイントに到達することで、遊技者にとって有利な特典を付与するものであってもよい。
[設定示唆演出抽選について]
本実施の形態においては、設定示唆演出抽選は、6択ベルの当選により有利区間移行演出の実行の制限が解除されたゲームにおいて行うようにした。しかし、これに限らず、通常区間通常演出が実行されている期間において、毎ゲーム、設定示唆演出抽選を行うようにしてもよい。この場合、通常区間通常演出が実行される期間が長くなれば長くなるほど、定示唆演出抽選により設定示唆演出の実行が決定される可能性が高くなる。
[パチンコ遊技機への適用について]
また、図27~図32を用いて説明したスロットマシンの構成をパチンコ遊技機に適用した場合、次のようにしてもよい。パチンコ遊技機は、遊技盤に設けられた遊技領域に打球操作ハンドルを操作して遊技媒体であるパチンコ玉を打込むことで遊技が行われる。パチンコ遊技機においては、抽出された乱数に基づいて、大当りを発生させるか否かなどについて決定される。始動領域の通過により、画像表示装置では演出図柄の変動表示を行う。演出表示装置において、演出図柄の最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態であるリーチ演出が実行される。大当りになった後には、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態が終了した後は、大当り種別に応じて、確変状態に制御されることがある。確変状態表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。たとえば、複数種類のCZを、大当り発生の可能性が異なる複数種類のリーチ演出に適用してもよい。また、ATを大当り遊技状態に適用してもよい。特定条件の成立を、確変状態への制御に適用してもよい。
なお、上述した本実施の形態および変形例における各種構成、各種処理、各種処理のタイミングなどは、適宜組合せることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。