JP7318668B2 - 基地局および端末 - Google Patents

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Description

本発明は、基地局および端末に関する。
次世代の通信規格として5G(第5世代移動体通信)が検討されている。5Gでは、大きくeMBB(Enhanced Mobile BroadBand)、Massive MTC(Machine Type Communications)、およびURLLC(Ultra-Reliable Low Latency Communication)に分類される多くのユースケースのサポートが想定されている。5Gでは、超低遅延通信データと、通常のデータとを同じインターフェースで同時に効率的にサポートしつつ、周波数利用効率の向上が目標とされている。例えば、eMBBでは、上り回線および下り回線におけるユーザプレーンの遅延を4ミリ秒とすることが目標とされている。また、URLLCでは、上り回線および下り回線におけるユーザプレーンの遅延を0.5ミリ秒とすることが目標とされている。
また、TDD-LTE(Time Division Duplex-Long Term Evolution)では、上り信号に用いられるサブフレームと下り信号に用いられるサブフレームとの組み合わせ(UL/DL構成)が7種類規定されている。基地局と端末とは、基地局が指定したUL/DL構成に基づいて通信を行う。また、近年、小セル化に伴う通信トラフィックの急激な変動に対応するために、UL/DL構成を最短10ミリ秒で切り替える技術が導入された。
特表2014-522135号公報 国際公開第2013/069218号
3GPP RP-160167
ところで、基地局と端末との間の通信トラフィックは、上り信号または下り信号のいずれかに偏ることが多い。そのため、基地局と端末との間では、上り信号または下り信号のいずれかに偏ったUL/DL構成を用いて通信が行われることにより、大容量のデータを効率よく伝送することができる。しかし、UL/DL構成が上り信号または下り信号のいずれかに偏っていると、超低遅延データが発生した場合、超低遅延データの送信に用いられるサブフレームの期間まで、送信が延期されることになる。例えば、端末において超低遅延データが発生した場合、基地局と端末との間で下り信号に偏ったUL/DL構成が用いられていると、上り信号に割り当てられたサブフレームまでの待ち時間が長くなる。そのため、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことが難しい。
また、上り信号および下り信号が交互に送信されるようなUL/DL構成を用いることにより、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことも考えられる。しかし、この場合、大容量のデータについての伝送効率が低下することになる。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、大容量のデータの伝送効率を維持しつつ、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことを目的とする。
1つの側面では、上り区間と下り区間との間で、時分割で切り替えて通信を行う基地局は、送信部と、生成部とを有する。送信部は、所定の間隔における、時分割複信(TDD)の上り(UL)構成または下り(DL)構成のリソースの組み合わせを示す複数の割当情報の中から通信に用いる割当情報を端末に通知する。複数の割当情報には、上り区間の領域を含まない第1の割当情報と、下り区間の割当情報を含まない第2の割当情報が含まれている。生成部は、下り構成のリソースで構成される下り区間のうちの第1のリソースに対する処理を除外するための指示情報または、上り構成のリソースで構成される上り区間のうちの第2のリソースを用いた送信の中止を示す中止情報を生成する。送信部は、更に指示情報または中止情報を送信する。
1実施形態によれば、大容量のデータの伝送効率を維持しつつ、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことができる。
図1は、無線通信システムの一例を示す図である。 図2は、フレームの構造の一例を示す図である。 図3は、割当テーブルの一例を示す図である。 図4は、1フレームに含まれるサブフレームの組合せの一例を示す図である。 図5は、基地局の一例を示すブロック図である。 図6は、L-SRおよび超低遅延データの送信タイミングの一例を説明する 図である。 図7は、L-SRおよび超低遅延データの送信タイミングの他の例を説明す る図である。 図8は、端末の一例を示すブロック図である。 図9は、基地局の動作の一例を示すフローチャートである。 図10は、端末の動作の一例を示すフローチャートである。 図11は、無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 図12は、基地局のハードウェアの一例を示す図である。 図13は、端末のハードウェアの一例を示す図である。
以下に、本願の開示する基地局、端末、無線通信システム、および通信方法の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例は開示の技術を限定するものではない。
[無線通信システム10]
図1は、無線通信システム10の一例を示す図である。無線通信システム10は、基地局20および複数の端末30-1~30-nを有する。なお、以下では、複数の端末30-1~30-nのそれぞれを区別することなく総称する場合に単に端末30と記載する。本実施例において、基地局20とそれぞれの端末30とは、それぞれの端末30から基地局20へ送信される上り信号と、基地局20からそれぞれの端末30へ送信される下り信号とを時分割で切り替えて通信を行う。基地局20とそれぞれの端末30とは、例えばTDD-LTE(Time Division Duplex-Long Term Evolution)方式に基づいて通信を行う。
基地局20と各端末30とは、遅延に関する要求はそれほど高くないがデータ量が比較的多いデータ(以下、大容量データと記載する)の送受信と、遅延に関する要求が高いがデータ量が比較的少ないデータ(以下、超低遅延データと記載する)の送受信とを行う。大容量データは、例えば映像やファイル等のデータであり、超低遅延データは、例えば自動車の自動運転や遠隔手術等で送受信される制御信号やデータである。大容量データ等の超低遅延データ以外のデータは、第1のデータの一例であり、超低遅延データは、第2のデータの一例である。
本実施例において、基地局20とそれぞれの端末30との間では、例えば図2に示すような構造のフレームを用いてデータの送受信が行われる。図2は、フレームの構造の一例を示す図である。1フレームには、例えば図2に示すように複数のサブフレーム40が含まれる。なお、本実施例では、例えば図2に示すように、1フレームに、連続する6個のサブフレーム40が含まれるが、1フレームに含まれるサブフレームの数は、5個以下であってもよく、7個以上であってもよい。
各サブフレーム40には、例えば図2に示すように、先頭から順に、領域41~領域45が配置される。それぞれの領域41~領域45は、周波数と時間の組合せで特定される複数のリソースブロックにより構成されている。領域41は、下り方向の制御信号や下り方向の制御信号の復調に用いられる参照信号等が配置される領域である。領域42は、下り方向のデータや下り方向のデータの復調に用いられる参照信号等が配置される領域である。領域41および領域42内に配置される参照信号は、端末30において、基地局20との間のチャネルの品質の測定にも利用される。
領域43は、ガード区間である。領域44は、上り方向のデータや上り方向のデータの復調に用いられる参照信号等が配置される領域である。領域45は、上り方向の制御信号や上り方向の制御信号の復調に用いられる参照信号等が配置される領域である。以下では、領域41に配置される信号をDL_CTLと記載し、領域42に配置される信号をDLデータと記載し、領域43をGPと記載し、領域44に配置される信号をULデータと記載し、領域45に配置される信号をUL_CTLと記載する。
図2の例では、領域41および領域42に下り方向の信号が配置され、領域44および領域45に上り方向の信号が配置される。また、例えば図2に示すように、各サブフレーム40において、下り方向の信号が配置される領域の長さをm、上り方向の信号が配置される領域の長さをnとした場合、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率は、mとnの組合せによって表される。下り方向の信号が配置される領域は、下り区間の一例であり、下り方向の信号が配置される領域の長さmは、下り区間の長さを示す情報の一例である。また、上り方向の信号が配置される領域は、上り区間の一例であり、上り方向の信号が配置される領域の長さnは、上り区間の長さを示す情報の一例である。
本実施例では、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率が予め数種類定められている。図3は、割当テーブル50の一例を示す図である。本実施例では、例えば図3の割当テーブル50に示されるように、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率が予め5通り定められている。なお、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率として予め定められる組合せは、4通り以下であってもよく、6通り以上であってもよい。
例えば図3に例示した割当テーブル50では、組合せ番号が「0」の場合、サブフレーム40における下り信号と上り信号との比率は9対1である。下り信号と上り信号との比率が9対1のサブフレーム40では、例えば、上り信号が配置される領域に、UL_CTLが配置される領域45が設けられるが、ULデータが配置される領域44は設けられない。
また、例えば、組合せ番号が「1」~「3」の場合、サブフレーム40には、DLデータが配置される領域42と、ULデータが配置される領域44とが設けられる。また、例えば、組合せ番号が「4」の場合、サブフレーム40における下り信号と上り信号との比率は1対9である。下り信号と上り信号との比率が1対9のサブフレーム40では、下り信号が配置される領域に、DL_CTLが配置される領域41が設けられるが、DLデータが配置される領域42は設けられない。図3の割当テーブルでは、組合せ番号が「0」~「4」のいずれの場合も、各サブフレーム40には、DL_CTLが配置される領域41と、GPの領域43と、UL_CTLが配置される領域45とが設けられる。なお、割当ができる組み合わせの中に、上り信号の領域を全く含まないサブフレームとなる組み合わせ、下り信号の領域を全く含まないサブフレームの組み合わせ、あるいは上り信号の領域も下り信号の領域も含まないサブフレーム(Muting subframe)となる組み合わせが含まれていてもよい。
なお、本実施例では、各サブフレーム40において、サブフレーム40の先頭から順に領域41~領域45が配置されるが、領域41~領域45の順番は図2の例に限られない。例えば、各サブフレーム40において、領域41と領域42とは逆の順番であってもよく、領域44と領域45とは逆の順番であってもよい。また、例えば、各サブフレーム40において、領域43~領域45が、領域41および領域42よりもサブフレーム40内で先頭側に配置されてもよい。
本実施例では、基地局20は、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率の組合せをフレーム単位で指定する割当情報を作成し、作成した割当情報を各端末30に報知する。割当情報は、例えばBCH(Broadcast CHannel)やPDCCH(Physical Downlink Control CHannel)等のチャネルを用いて、各端末30に報知される。例えば、基地局20によって作成された割当情報が{0,0,0,0,4,0}である場合、基地局20と各端末30とは、例えば図4に示すような6個のサブフレーム40で構成されたフレームを用いて通信する。図4は、1フレームに含まれるサブフレームの組合せの一例を示す図である。図4では、フレームの先頭から順にサブフレーム40-1~40-6が配置されている。
割当情報が{0,0,0,0,4,0}である場合、例えば図4に示すように、サブフレーム40-1~40-4およびサブフレーム40-6では、DLデータが配置される領域42が設けられるが、ULデータが配置される領域44は設けられていない。一方、サブフレーム40-5では、ULデータが配置される領域44が設けられるが、DLデータが配置される領域42は設けられていない。
このように、基地局20は、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率の組合せを予め数種類定め、通信に使用する組合せを指定する割当情報を各端末30に報知する。これにより、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率の組合せの自由度が向上すると共に、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率の組合せを各端末30に報知する際のデータ量を低減することができる。
また、本実施例では、各サブフレーム40には、DL_CTLが配置される領域41と、UL_CTLが配置される領域45とが設けられる。これにより、基地局20および各端末30は、少なくとも各サブフレーム40において、制御信号を対向装置へ送信することができる。そのため、基地局20および各端末30は、送信するデータが発生してからデータの送信を開始するまでの待ち時間を少なくすることができる。
また、本実施例では、端末30において超低遅延データが発生した場合、端末30は、直近のサブフレーム40内において、上り方向の制御信号に用いられる領域45を用いて、超低遅延データの送信要求を基地局20に通知する。以下では、超低遅延データの送信要求を、L-SR(Scheduling Request for Low latency communications)と記載する。なお、上り方向の制御信号に用いられる領域45には、各端末30用にL-SRの送信に用いられるリソースが複数配置されている。
基地局20は、端末30からL-SRを受信した場合、超低遅延データの発生を検出する。そして、基地局20は、L-SRが送信されたサブフレーム40から2個後のサブフレーム40において、ULデータが配置される領域44に超低遅延データ用のリソースを割り当てる。以下では、L-SRが送信されたサブフレーム40を第1のサブフレーム40と記載し、超低遅延データの送信に用いられるサブフレーム40を第2のサブフレーム40と記載する。
そして、基地局20は、第2のサブフレーム40内のDL_CTLが配置される領域41に、L-SRの送信元の端末30に対する切替指示を配置する。切替指示には、第2のサブフレーム40内のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える指示、および、超低遅延データ用に切り替えられたリソースの情報等が含まれる。なお、リソースの切り替えを行う指示そのものは必ずしも明示的に送信されなくてもよい。端末30に超低遅延データ用のリソース情報を通知すること、または、予め決められたリソースを使って超低遅延データの送信に関する許可を通知することにより、切り替えを行う指示そのものが暗示的に通知されてもよい。また、超低遅延データのリソース割り当て情報の送信フォーマットあるいは送信リソースを超低遅延データではないデータ用のものと予め異なるようにすることにより、基地局20は、超低遅延データに関連する指示(即ち、予め通知した上り信号と下り信号との比率の組合せより優先される指示)か、それとも予め通知した上り信号と下り信号との比率の組合せに基づく指示かを端末30に伝えるようにしてもよい。
端末30は、L-SRを送信した後、各サブフレーム40内の領域41を監視する。そして、端末30は、領域41に自装置宛の切替指示が配置されていた場合、該切替指示に従い、ULデータが配置される領域44内で、超低遅延データ用に割り当てられたリソースを用いて、超低遅延データを基地局20へ送信する。これにより、大容量データのスループットを上げるために、各サブフレーム40において下り信号の比率が上り信号の比率よりも高く設定されていた場合であっても、端末30は、発生した超低遅延データの送信を迅速に開始することができる。これにより、本実施例の無線通信システム10は、大容量データの伝送効率を維持しつつ、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことができる。
[基地局20]
図5は、基地局20の一例を示すブロック図である。基地局20は、例えば図5に示すように、QoS(Quality of Service)制御部21、リソース割当部22、制御信号生成部23、および割当情報制御部24を有する。また、基地局20は、例えば図5に示すように、スケジューラ25、上り信号ベースバンド処理部26、無線部27、アンテナ28、およびテーブル保持部29を有する。なお、図5では、基地局20が有する機能ブロックのうち、主として、下り方向の制御信号の送信に関するブロック、ならびに、上り方向の制御信号およびデータの受信に関するブロックが例示されている。制御信号生成部23は、通知部の一例であり、スケジューラ25は、作成部の一例である。
無線部27は、制御信号生成部23から出力された制御信号に対して、デジタル信号からアナログ信号への変換およびアップコンバート等の処理を実行して送信信号を生成する。そして、無線部27は、生成した送信信号を、アンテナ28を介して送信する。また、無線部27は、アンテナ28を介して端末30から受信した信号に対して、ダウンコンバートおよびアナログ信号からデジタル信号への変換等の処理を実行して受信信号を生成する。そして、無線部27は、生成した受信信号を上り信号ベースバンド処理部26へ出力する。
QoS制御部21は、コアネットワーク11内のMME(Mobility Management Entity)等から、端末30に提供されるサービスに要求される遅延条件や通信速度等を受信する。端末30に提供されるサービスには、例えば自動車の自動運転や遠隔手術等の超低遅延データを扱うサービスや、映像やファイル等の大容量データを扱うサービス等が含まれる。そして、QoS制御部21は、遅延条件や通信速度等に基づいて、サービスが提供される端末30に対して、L-SRに用いられるリソースを準備するか否かを判定する。L-SRに用いられるリソースを準備すると判定した場合、QoS制御部21は、リソース割当部22にL-SRに用いられるリソースの割り当てを指示する。
リソース割当部22は、QoS制御部21からの指示に従って、L-SRに用いられるリソースを端末30に割り当てる。そして、リソース割当部22は、L-SRに用いられるリソースの割り当てを示す送信要求情報を制御信号生成部23へ出力する。リソース割当部22は、例えば、サブフレーム40毎に、サブフレーム40内のDL_CTLの領域41にL-SRのリソースを割り当てる。なお、大容量データ等の超低遅延データ以外のデータの送信要求に用いられるリソースについては、L-SRよりも長い時間間隔で、サブフレーム40内のDL_CTLの領域41に割り当てられる。
本実施例において、リソース割当部22は、L-SRに用いられるリソースと、超低遅延データ以外のデータの送信要求に用いられるリソースとを、別々なリソースに割り当てる。しかし、開示の技術はこれに限られず、リソース割当部22は、L-SRに用いられるリソースと、超低遅延データ以外のデータの送信要求に用いられるリソースとを、端末30毎に同じリソースに割り当ててもよい。この場合、L-SRと、超低遅延データ以外のデータの送信要求とは、送信要求に含まれるデータの内容によって区別される。例えば、送信要求に含まれる特定のフラグの値によって、L-SRであるか、超低遅延データ以外のデータの送信要求であるかが区別される。
テーブル保持部29は、例えば図3に例示した割当テーブル50を保持している。割当情報制御部24は、基地局20と各端末30との間の通信トラフィック(例えば、基地局20と各端末30との間で送受信されるデータの種類や量)の状況に応じて、1フレーム内の各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率を決定する。そして、割当情報制御部24は、テーブル保持部29内の割当テーブル50を参照して、決定した比率に対応する組合せ番号を選択する。そして、割当情報制御部24は、フレーム単位で選択した組合せ番号を割当情報として制御信号生成部23およびスケジューラ25へ出力する。
上り信号ベースバンド処理部26は、無線部27から出力された受信信号に対して、復調および復号等の処理を行い、制御信号と受信データとを抽出する。そして、上り信号ベースバンド処理部26は、制御信号をスケジューラ25へ出力し、受信データをコアネットワーク11へ出力する。
スケジューラ25は、上り信号ベースバンド処理部26から出力された制御信号に基づいて、L-SRを受信したか否かを判定する。スケジューラ25は、L-SRを受信した場合に、超低遅延データの発生を検出する。そして、スケジューラ25は、L-SRが送信された第1のサブフレーム40の例えば2個後のサブフレーム40を、超低遅延データの送信に用いられる第2のサブフレーム40として特定する。なお、端末30の処理能力等に応じて、スケジューラ25は、第1のサブフレーム40から3個以上後のサブフレーム40を、第2のサブフレーム40として特定してもよい。ただし、超低遅延データの送信遅延を少なくするためには、第1のサブフレーム40に近いサブフレーム40を第2のサブフレーム40として特定することが好ましい。
そして、スケジューラ25は、特定した第2のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40であるか否かを判定する。本実施例において、同期信号や重要なシステム情報など、送信されるタイミングが重要になるデータが含まれるサブフレーム40については、変更が禁止される。第2のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40である場合、スケジューラ25は、割当情報制御部24から出力された割当情報とテーブル保持部29内の割当テーブル50とを参照する。そして、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40にULデータの領域44が含まれているか否かを判定する。第2のサブフレーム40にULデータの領域44が含まれている場合、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40に含まれているULデータの領域44が、超低遅延データを配置するのに十分なサイズであるか否かを判定する。本実施例において、1回に送信される超低遅延データのデータ量は予め定められている。なお、1回に送信される超低遅延データのデータ量は、任意のデータ量であってもよい。ただし、その場合には、L-SR内に超低遅延データのデータ量を示す情報が含まれる。
第2のサブフレーム40に含まれているULデータの領域44が、超低遅延データを配置するのに十分なサイズである場合、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40内のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える指示を含む切替指示を作成する。切替指示には、第2のサブフレーム40に含まれているULデータの領域44の中で、超低遅延データの送信に割り当てられたリソースを示す情報が含まれている。超低遅延データの送信に割り当てられたリソースを示す情報には、データの送信に割り当てられた周波数および時間の組合せを示す情報の他に、送信電力およびMCS(Modulation and Coding Scheme)等を指定する情報が含まれる。切替指示は、PDCCH等の下り方向のチャネルを用いてL-SRの送信元の端末30へ送信される。
また、スケジューラ25は、超低遅延データの送信用に切り替えられる前のULデータの領域44内のリソースが端末30のULデータの送信に割り当てられていた場合、該端末30にULデータの送信中止を指示する中止指示を作成する。中止指示は、PDCCH等の下り方向のチャネルを用いて、超低遅延データの送信用に切り替えられる前のULデータの領域44内のリソースが割り当てられていた端末30へ送信される。中止指示を受信した端末30は、超低遅延データの送信用に切り替えられる前のULデータの領域44内のリソースを用いて送信する予定であったデータの送信を中止する。
また、第2のサブフレーム40にULデータの領域44が含まれていない場合、または、第2のサブフレーム40のULデータの領域44が、超低遅延データを配置するのに十分なサイズではない場合、スケジューラ25は、次の判定を行う。即ち、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40のDLデータの領域42の少なくとも一部をULデータの領域44に切り替えた場合に、超低遅延データを配置するのに十分なサイズの領域44が確保されるか否かを判定する。切り替えにより超低遅延データを配置するのに十分なサイズの領域44が確保される場合、スケジューラ25は、DLデータの領域42の少なくとも一部を超低遅延データ用のリソースに切り替える指示を含む切替指示を作成する。
また、スケジューラ25は、DLデータの領域42の少なくとも一部を超低遅延データ用のリソースに切り替えた場合、該DLデータの領域42が超低遅延データ用のリソースに変更された旨を示す変更通知を作成する。変更通知は、BCH等の下り方向のチャネルを用いて、基地局20に属する各端末30に報知される。これにより、超低遅延データ用のリソースに変更される前のDLデータの領域42に含まれる参照信号に基づいて、基地局20との間のチャネルの品質を測定していた端末30は、DLデータの領域42の内容が変更されたことを認識することができる。これにより、端末30は、超低遅延データ用のリソースに変更されたサブフレーム40を、チャネルの品質の測定対象から除外することができる。従って、端末30は、DLデータの領域42が超低遅延データ用のリソースに変更されたことによるチャネルの品質の測定精度の低下を抑制することができる。
制御信号生成部23は、L-SRに用いられるリソースの割り当てを示す送信要求情報がリソース割当部22から出力された場合、該送信要求情報を含む制御信号を作成する。また、制御信号生成部23は、割当情報が割当情報制御部24から出力された場合、該割当情報を含む制御信号を作成する。また、制御信号生成部23は、切替指示、中止指示、または変更通知がスケジューラ25から出力された場合、これらの情報を含む制御信号を作成する。そして、制御信号生成部23は、作成した制御信号に対して、符号化および変調等の処理を行う。そして、制御信号生成部23は、処理後の信号をサブフレーム40内の領域41に配置してアンテナ28へ出力する。下り方向の制御信号が配置されたサブフレーム40は、無線部27によってアンテナ28から送信される。
図6および図7は、L-SRおよび超低遅延データの送信タイミングの一例を説明する図である。図6および図7では、各フレーム内のサブフレーム40が例えば図4のように配置されている場合を想定している。また、図6および図7では、いずれのサブフレーム40においても、変更が禁止されてない場合を想定している。
例えば図6に示すように、サブフレーム40-1内のUL_CTLが配置される領域45において、端末30からL-SRが送信された場合、スケジューラ25は、サブフレーム40-1から2個後のサブフレーム40-3を第2のサブフレーム40として特定する。図4の例では、サブフレーム40-3には、ULデータの領域44が含まれていないため、スケジューラ25は、サブフレーム40-3内のDLデータの領域42の一部を、超低遅延データ用のリソースを含むULデータの領域44に切り替える。そして、DLデータの領域42の一部を超低遅延データ用のリソースに切り替える指示を含む切替指示と、DLデータの領域42が超低遅延データ用のリソースに変更された旨を示す変更通知とを作成する。作成された切替指示は、サブフレーム40-3内のDL_CTLの領域41に配置され、L-SRの送信元の端末30へ送信される。また、作成された変更通知は、サブフレーム40-3内のCL_CTLの領域41に配置され、各端末30に報知される。
切替指示を受信した端末30は、切替指示で指定されたサブフレーム40-3内のリソースを用いて超低遅延データを送信する。本実施例において、各サブフレーム40の長さは、例えば100~150μ秒である。図6の例では、超低遅延データは、端末30において超低遅延データの発生が検出されてから450μ秒以内に基地局20へ送信されている。従って、本実施例の無線通信システム10では、超低遅延データの発生から0.5ミリ秒以内に超低遅延データの送信を開始することができる。
また、例えば図7に示すように、サブフレーム40-3内のUL_CTLの領域45において端末30からL-SRが送信された場合、スケジューラ25は、サブフレーム40-3から2個後のサブフレーム40-5を第2のサブフレーム40として特定する。図4の例では、サブフレーム40-5には、ULデータの領域44が含まれている。しかし、ULデータの領域44には、L-SRに対する超低遅延データ用のリソースは含まれていない。そのため、スケジューラ25は、サブフレーム40-5内のULデータの領域44内のリソースの一部を、超低遅延データ用のリソース44-1に切り替える。これにより
、サブフレーム40-5内のULデータの領域44には、超低遅延データ用のリソース44-1と、超低遅延データ以外のデータ用のリソース44-2とが含まれることになる。なお、ULデータの領域44の一部を、超低遅延データ用のリソース44-1に切り替える場合、領域44のうち、先頭側の領域を超低遅延データ用のリソース44-1に切り替えることが好ましい。これにより、超低遅延データの送信をより迅速に開始することができる。
なお、超低遅延データ用のリソース44-1に切り替えられる前のリソースが、超低遅延データ以外のデータ用のリソースとして、端末30に既に割り当てられていた場合、スケジューラ25は、該端末30に対して中止指示を作成する。作成された中止指示は、サブフレーム40-5内のDL_CTLの領域41に配置され、超低遅延データ用のリソース44-1に切り替えられる前のリソースが割り当てられていた端末30へ送信される。
[端末30]
図8は、端末30の一例を示すブロック図である。端末30は、例えば図8に示すように、上位レイヤ処理部31、制御信号処理部32、通信制御部33、下り信号ベースバンド処理部34、送信要求送信部35、上り信号ベースバンド処理部36、無線部37、アンテナ38、およびテーブル保持部39を有する。下り信号ベースバンド処理部34および上り信号ベースバンド処理部36は、通信部の一例であり、制御信号処理部32は、受信部の一例である。また、上位レイヤ処理部31は、検出部の一例であり、送信要求送信部35は、送信部の一例である。また、下り信号ベースバンド処理部34は、測定部の一例である。
無線部37は、送信要求送信部35および上り信号ベースバンド処理部36から出力された信号に対して、デジタル信号からアナログ信号への変換およびアップコンバート等の処理を実行して送信信号を生成する。そして、無線部37は、生成した送信信号を、アンテナ38を介して基地局20へ送信する。また、無線部37は、アンテナ38を介して基地局20から受信した信号に対して、ダウンコンバートおよびアナログ信号からデジタル信号への変換等の処理を行い、処理後の信号を下り信号ベースバンド処理部34へ出力する。
下り信号ベースバンド処理部34は、無線部37から出力された信号に基づいてチャネルを推定し、推定したチャネルを用いて無線部37から出力された信号を復調および復号して受信信号を生成する。そして、下り信号ベースバンド処理部34は、受信信号から受信データと制御信号とを抽出し、受信データを上位レイヤ処理部31へ出力し、制御信号を制御信号処理部32へ出力する。制御信号には、送信要求情報、割当情報、切替指示、中止指示、および変更通知等が含まれる。
また、下り信号ベースバンド処理部34は、無線部37から出力された各サブフレーム40の信号に基づいて基地局20と端末30との間のチャネルの品質を測定する。例えば、下り信号ベースバンド処理部34は、各サブフレーム40内の領域41および領域42に配置された参照信号を用いて、基地局20と端末30との間のチャネルの品質を測定する。そして、下り信号ベースバンド処理部34は、測定したチャネルの品質を示すCQI(Channel Quality Indicator)を作成し、作成したCQIを上り信号ベースバンド処理部36へ出力する。
なお、制御信号に、DLデータの領域42が超低遅延データ用のリソースに変更された旨を示す変更通知が含まれている場合、下り信号ベースバンド処理部34は、超低遅延データ用のリソースに変更されたサブフレーム40を、チャネルの品質の測定対象から除外する。これにより、下り信号ベースバンド処理部34は、DLデータの領域42が超低遅延データ用のリソースに変更されたことによるチャネルの品質の測定精度の低下を抑制することができる。
制御信号処理部32は、下り信号ベースバンド処理部34から出力された制御信号に、自装置宛の送信要求情報が含まれている場合、該送信要求情報を送信要求送信部35へ出力する。また、制御信号処理部32は、下り信号ベースバンド処理部34から出力された制御信号に、自装置宛の割当情報、切替指示、および中止指示が含まれている場合、割当情報、切替指示、および中止指示を上り信号ベースバンド処理部36へ出力する。
上位レイヤ処理部31は、端末30が有する特有の処理を実行する。上位レイヤ処理部31は、例えば自動車の自動運転や遠隔手術等の超低遅延データを扱う処理や、映像やファイル等の大容量データを扱う処理等を実行する。上位レイヤ処理部31は、基地局20へ送信するデータが発生した場合、該データを通信制御部33へ出力する。また、上位レイヤ処理部31は、下り信号ベースバンド処理部34から受信データが出力された場合、該受信データに基づいて処理を実行する。例えば自動車の自動運転では、上位レイヤ処理部31は、自動車に設けられた各種センサからの出力に基づいて、急ブレーキや急ハンドル等の発生を検出した場合に、基地局20へ送信する超低遅延データの発生を検出する。そして、上位レイヤ処理部31は、自車の状態(例えば、自車の位置、速度、移動方向等)を示す情報を超低遅延データとして通信制御部33へ出力する。また、上位レイヤ処理部31は、下り信号ベースバンド処理部34から出力された受信データに含まれる他車の状態に基づいて、自車のブレーキやハンドル等を制御する。
通信制御部33は、上位レイヤ処理部31から超低遅延データが出力された場合、超低遅延データの発生を送信要求送信部35に通知し、上位レイヤ処理部31から出力された超低遅延データを上り信号ベースバンド処理部36へ出力する。また、通信制御部33は、上位レイヤ処理部31から大容量データ等の超低遅延データ以外のデータが出力された場合、該データを上り信号ベースバンド処理部36へ出力する。
送信要求送信部35は、通信制御部33から超低遅延データの発生が通知された場合、L-SRを作成する。そして、送信要求送信部35は、作成したL-SRを、直近のサブフレーム40内において、制御信号処理部32から出力された送信要求情報で指定されたリソースに配置する。そして、送信要求送信部35は、送信要求情報で指定されたリソースにL-SRが配置された信号を無線部37へ出力する。これにより、L-SRが送信要求情報で指定されたリソースに配置されて基地局20へ送信される。
テーブル保持部39は、例えば図3に例示した割当テーブル50を保持している。上り信号ベースバンド処理部36は、制御信号処理部32から割当情報が出力された場合、テーブル保持部39内の割当テーブル50を参照して、各サブフレーム40における上り信号と下り信号との比率を特定する。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、通信制御部33から超低遅延データ以外のデータが出力された場合、該データに対して符号化および変調等の処理を行う。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、処理後の信号を、各サブフレーム40において、自装置に割り当てられた上り信号のリソースに配置する。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、自装置に割り当てられた上り信号のリソースに、超低遅延データ以外のデータが配置された信号を無線部37へ出力する。これにより、超低遅延データ以外のデータが上り信号のリソースを用いて基地局20へ送信される。また、下り信号ベースバンド処理部34からCQIが出力された場合、上り信号ベースバンド処理部36は、該CQIを示す情報を、UL_CTLの領域45に配置して無線部37へ出力する。これにより、CQIを示す情報がUL_CTLのリソースを用いて基地局20へ送信される。
また、上り信号ベースバンド処理部36は、制御信号処理部32から切替指示が出力された場合、該切替指示に含まれるMCSに従って、通信制御部33から出力された超低遅延データの符号化および変調等の処理を行う。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、制御信号処理部32から切替指示に含まれる送信電力値に従って、符号化および変調等の処理が行われた超低遅延データの送信電力を調整する。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、送信電力が調整された超低遅延データを、切替指示で指定されたリソースに配置する。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、切替指示で指定されたリソースに超低遅延データが配置された信号を無線部37へ出力する。これにより、超低遅延データが、切替指示で指定されたリソースを用いて基地局20へ送信される。また、上り信号ベースバンド処理部36は、制御信号処理部32から中止指示が出力された場合、該中止指示で指定されたリソースにおいて送信する予定であったデータの送信を中止する。
[基地局20の動作]
図9は、基地局20の動作の一例を示すフローチャートである。基地局20は、サブフレーム40毎に図9のフローチャートに示す動作を実行する。本フローチャートでは、超低遅延データの受信における基地局20の動作が示されている。
まず、スケジューラ25は、サブフレーム40内のUL_CTLが配置される領域45にL-SRが含まれているか否かを判定する(S100)。領域45にL-SRが含まれていない場合(S100:No)、基地局20は、本フローチャートに示す動作を終了する。
一方、UL_CTLが配置される領域45にL-SRが含まれている場合(S100:Yes)、スケジューラ25は、L-SRが送信されたサブフレーム40の例えば2個後のサブフレーム40を第2のサブフレーム40として特定する。そして、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40であるか否かを判定する(S101)。第2のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40ではない場合(S101:No)、基地局20は、本フローチャートに示す動作を終了する。なお、L-SRが送信されたサブフレーム40の2個後のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40でない場合、スケジューラ25は、L-SRが送信されたサブフレーム40の3個以上後のサブフレーム40を第2のサブフレーム40として特定してもよい。
第2のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40である場合(S101:Yes)、スケジューラ25は、サブフレーム40内の領域45からL-SRを抽出する。そして、スケジューラ25は、抽出したL-SRの中から、未選択のL-SRを1つ選択する(S102)。なお、サブフレーム40内の領域45には、各端末30から送信された複数のL-SRが含まれている場合がある。
次に、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40内のULデータが配置される領域44内のリソースに、超低遅延データを配置するのに十分な空きがあるか否かを判定する(S103)。なお、スケジューラ25は、領域44に他の超低遅延データ用のリソースが既に割り当てられている場合、超低遅延データ用に割り当てられていない領域44のリソースの中で、超低遅延データを配置するのに十分な空きがあるか否かを判定する。領域44内のリソースに十分な空きがある場合(S103:Yes)、スケジューラ25は、領域44内のリソースの中に、超低遅延データの送信に十分な未割当のリソースがあるか否かを判定する(S104)。
領域44の中に、超低遅延データの送信に十分な未割当のリソースがある場合(S104:Yes)、スケジューラ25は、領域44内に、ステップS102で選択したL-SRの送信元の端末30に対して超低遅延データ用のリソースを割り当てる。そして、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40内のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える指示等を含む切替指示を作成し(S105)、ステップS111に示す処理を実行する。
一方、領域44の中に、超低遅延データの送信に十分な未割当のリソースがない場合(S104:No)、スケジューラ25は、次の処理を実行する。即ち、スケジューラ25は、超低遅延データ以外のデータの送信に既に割り当てられている領域44内のリソースを、ステップS102で選択したL-SRの送信元の端末30からの超低遅延データ用のリソースに割り当てる。そして、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40内のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える指示等を含む切替指示を作成する(S106)。また、スケジューラ25は、超低遅延データ用のリソースに切り替えられる前のリソースが割り当てられていた端末30に対して、データの送信中止を指示する中止指示を作成し(S107)、ステップS111に示す処理を実行する。
一方、第2のサブフレーム40内のULデータが配置される領域44に、超低遅延データを配置するのに十分な空きがない場合(S103:No)、スケジューラ25は、次の処理を実行する。即ち、スケジューラ25は、DLデータ用の領域42内のリソースをULデータ用のリソースに変更すれば十分な空きが確保されるか否かを判定する(S108)。DLデータ用の領域42内のリソースをULデータ用のリソースに変更しても十分な空きが確保されない場合(S108:No)、スケジューラ25は、ステップS111に示す処理を実行する。なお、DLデータ用の領域42内のリソースをULデータ用のリソースに変更しても十分な空きが確保されない場合、ステップS102で選択されたL-SRに対応する超低遅延データ用のリソースは確保されない。しかし、L-SRに対応する超低遅延データ用のリソースが確保されない場合、端末30は、L-SRを再送するため、いずれは、L-SRに対応する超低遅延データ用のリソースが確保される。
一方、DLデータ用の領域42内のリソースをULデータ用のリソースに変更すれば十分な空きが確保される場合(S108:Yes)、スケジューラ25は、DLデータの領域42内のリソースの少なくとも一部を超低遅延データ用のリソースに割り当てる。そして、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40内のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える指示等を含む切替指示を作成する(S109)。また、スケジューラ25は、DLデータの領域42内のリソースが超低遅延データ用のリソースに変更された旨を示す変更通知を作成する(S110)。
次に、スケジューラ25は、サブフレーム40のUL_CTLの領域45内の全てのL-SRを選択したか否かを判定する(S111)。未選択のL-SRがある場合(S111:No)、スケジューラ25は、ステップS102に示した処理を実行する。一方、全てのL-SRを選択した場合(S111:Yes)、スケジューラ25は、作成した切替指示、中止指示、および変更通知を制御信号生成部23へ送信する。
制御信号生成部23は、切替指示および中止指示を含む制御信号を作成し、作成した制御信号を例えばPDCCH等のチャネルを用いて、無線部27を介して各端末30へ送信する(S112)。また、制御信号生成部23は、変更通知を含む制御信号を作成し、作成した制御信号を例えばBCH等のチャネルを用いて、無線部27を介して各端末30へ送信する(S112)。そして、基地局20は、本フローチャートに示した動作を終了する。
[端末30の動作]
図10は、端末30の動作の一例を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートでは、超低遅延データの送信における端末30の動作が示されている。
まず、上位レイヤ処理部31は、センサ等から出力される信号に基づいて、超低遅延データが発生したか否かを判定する(S200)。超低遅延データが発生していない場合(S200:No)、上位レイヤ処理部31は、再びステップS200に示した処理を実行する。
一方、超低遅延データが発生した場合(S200:Yes)、上位レイヤ処理部31は、超低遅延データを通信制御部33へ出力する。通信制御部33は、超低遅延データの発生を送信要求送信部35に通知し、超低遅延データを上り信号ベースバンド処理部36へ出力する。
送信要求送信部35は、L-SRを作成し、作成したL-SRを、直近のサブフレーム40内において、制御信号処理部32から出力された送信要求情報で指定されたリソースに配置する。そして、送信要求送信部35は、送信要求情報で指定されたリソースにL-SRが配置された信号を無線部37へ出力する。これにより、L-SRが送信要求情報で指定されたリソースに配置されて基地局20へ送信される(S201)。
次に、制御信号処理部32は、下り信号ベースバンド処理部34から出力された制御信号を参照して、切替指示を受信したか否かを判定する(S202)。切替指示を受信した場合(S202:Yes)、制御信号処理部32は、切替指示を上り信号ベースバンド処理部36へ出力する。上り信号ベースバンド処理部36は、制御信号処理部32から出力された切替指示で指定されるリソースに、通信制御部33から出力された超低遅延データを配置する。そして、上り信号ベースバンド処理部36は、切替指示で指定されたリソースに、通信制御部33から出力された超低遅延データが配置された信号を無線部37へ出力する。これにより、超低遅延データが、切替指示で指定されたリソースを用いて基地局20へ送信される(S203)。そして、上位レイヤ処理部31は、再びステップS200に示した処理を実行する。
[無線通信システム10の動作]
図11は、無線通信システム10の動作の一例を示すシーケンス図である。
まず、端末30は、電源投入やユーザによるサービス起動の操作等に応じて、超低遅延データを扱うサービスを要求するサービス接続要求を基地局20へ送信する(S300)。基地局20は、端末30から受信したサービス接続要求をコアネットワーク11内のMME110へ転送する(S301)。MME110は、例えば加入者情報や課金情報等に基づいて、超低遅延データを扱うサービスの提供の可否を判定する。そして、MME110は、超低遅延データを扱うサービスの提供を許可する場合、該サービスの提供を許可する旨および該サービスに要求される遅延条件等の情報を含むサービス接続応答を基地局20へ送信する(S302)。基地局20は、超低遅延データを扱うサービスの提供を許可する旨および超低遅延データの送信に用いられるリソースを指示する送信要求情報を含むサービス接続応答を端末30へ送信する(S303)。
次に、基地局20は、端末30との間の通信トラフィックに基づいて、フレーム毎に、フレームに含まれる各サブフレーム40について上り信号と下り信号の比率を決定する。そして、基地局20は、決定した比率の組合せを示す割当情報を、BCH等のチャネルを用いて各端末30に報知する(S304)。基地局20と端末30とは、大容量データなど超低遅延データ以外のデータについては、割当情報に従って、割り当てられた上り信号および下り信号のリソースを用いてデータを送受信する(S305)。
また、端末30は、超低遅延データの発生を検出した場合(S306)、ステップS303で受信した送信要求情報で指示されたリソースを用いて、L-SRを基地局20へ送信する(S307)。基地局20は、端末30からL-SRを受信した場合、端末30における超低遅延データの発生を検出する。そして、L-SRが送信されたサブフレーム40の例えば2個後の第2のサブフレーム40が変更可能なサブフレーム40であれば、基地局20は、第2のサブフレーム40内のULデータの領域44を、超低遅延データ用のリソースに切り替える(S308)。そして、基地局20は、第2のサブフレーム40内のULデータの領域44を、超低遅延データ用のリソースに切り替える旨を指示する切替指示を、例えばPDCCH等のチャネルを用いて端末30へ送信する(S309)。切替指示には、超低遅延データの送信に用いられるリソースを指示するリソース情報が含まれる。リソース情報には、超低遅延データの送信に用いられるサブフレーム40、周波数、時間、MCS、および送信電力等の情報が含まれている。
端末30は、切替指示を受信した場合、切替指示に含まれるMCSおよび送信電力値に従って、超低遅延データの符号化および変調等の処理を行い、処理後の信号の送信電力を調整する。そして、端末30は、送信電力が調整された超低遅延データを、切替指示で指定されたリソースに配置して基地局20へ送信する(S310)。
[ハードウェア]
図12は、基地局20のハードウェアの一例を示す図である。基地局20は、例えば図12に示すように、無線通信回路200、メモリ201、プロセッサ202、ネットワークインターフェース203、およびアンテナ28を有する。
無線通信回路200は、プロセッサ202から出力された信号に変調等の所定の処理を施し、処理後の送信信号をアンテナ28を介して送信する。また、無線通信回路200は、アンテナ28を介して受信した受信信号に復調等の所定の処理を施してプロセッサ202へ出力する。無線通信回路200は、例えば無線部27の機能を実現する。ネットワークインターフェース203は、有線接続によってコアネットワーク11に接続するためのインターフェースである。
メモリ201には、QoS制御部21、リソース割当部22、制御信号生成部23、割当情報制御部24、スケジューラ25、および上り信号ベースバンド処理部26の機能を実現するためのプログラム等が格納される。また、メモリ201には、テーブル保持部29内のデータ等が格納される。プロセッサ202は、メモリ201からプログラムを読み出して実行することにより、例えば、QoS制御部21、リソース割当部22、制御信号生成部23、割当情報制御部24、スケジューラ25、および上り信号ベースバンド処理部26の各機能を実現する。
なお、メモリ201内のプログラムは、必ずしも最初から全てがメモリ201内に格納されていなくてもよい。例えば、基地局20に挿入されるメモリカードなどの可搬型記録媒体にプログラムが記憶され、基地局20がこのような可搬型記録媒体から処理に用いられる部分のプログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、プログラムを記憶させた他のコンピュータまたはサーバ装置などから、無線通信回線、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介して、基地局20がプログラムを取得して実行するようにしてもよい。
図13は、端末30のハードウェアの一例を示す図である。端末30は、例えば図13に示すように、無線通信回路300、メモリ301、プロセッサ302、ユーザインターフェース303、およびアンテナ38を有する。
無線通信回路300は、プロセッサ302から出力された信号に変調等の所定の処理を施し、処理後の送信信号をアンテナ38を介して送信する。また、無線通信回路300は、アンテナ38を介して受信した受信信号に復調等の所定の処理を施してプロセッサ302へ出力する。無線通信回路300は、例えば無線部37の機能を実現する。ユーザインターフェース303は、端末30のユーザからの操作を受け付ける入力装置や、処理結果を表示する表示装置等を含む。
メモリ301には、上位レイヤ処理部31、制御信号処理部32、通信制御部33、下り信号ベースバンド処理部34、送信要求送信部35、および上り信号ベースバンド処理部36の機能を実現するためのプログラム等が格納される。また、メモリ301には、テーブル保持部39内のデータ等が格納される。プロセッサ302は、メモリ301からプログラムを読み出して実行することで、上位レイヤ処理部31、制御信号処理部32、通信制御部33、下り信号ベースバンド処理部34、送信要求送信部35、および上り信号ベースバンド処理部36の各機能を実現する。
なお、メモリ301内のプログラムは、必ずしも最初から全てがメモリ301内に格納されていなくてもよい。例えば、端末30に挿入されるメモリカードなどの可搬型記録媒体にプログラムが記憶され、端末30がこのような可搬型記録媒体から処理に用いられる部分のプログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、プログラムを記憶させた他のコンピュータまたはサーバ装置などから、無線通信回線、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介して、端末30がプログラムを取得して実行するようにしてもよい。
[実施例の効果]
上述のように、本実施例の基地局20は、端末30との間で上り信号と下り信号とを時分割で切り替えて通信を行う基地局20であって、制御信号生成部23と、スケジューラ25とを有する。制御信号生成部23は、大容量データ等の超低遅延データ以外のデータを用いた通信用に、連続する所定数のサブフレーム40毎に上り信号および下り信号のリソースの割り当てを指定する割当情報を端末30に通知する。スケジューラ25は、超低遅延データの発生を検出した場合、割当情報で指定される上り信号または下り信号のリソースの中の一部のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える指示を含む切替指示を作成する。また、制御信号生成部23は、スケジューラ25によって作成された切替指示を端末30に通知する。これにより、基地局20は、大容量のデータの伝送効率を維持しつつ、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことができる。
また、本実施例において、各サブフレーム40には、上り信号に用いられる上り区間と、下り信号に用いられる下り区間とが含まれ、割当情報には、各サブフレーム40について、該サブフレーム40に含まれる上り区間および下り区間の長さを示す情報が含まれる。また、スケジューラ25は、超低遅延データの発生が検出された後のサブフレーム40において、割当情報で示される上り区間または下り区間内の少なくとも一部のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える切替指示を作成する。これにより、各サブフレーム40において、超低遅延データの送信を要求するL-SRを基地局20へ送信することができ、超低遅延データの発生からL-SRの送信までの遅延を、1つのサブフレーム40の時間長以下に抑えることができる。従って、超低遅延データの送信を迅速に基地局20に要求することができる。
また、本実施例において、スケジューラ25は、いずれかのサブフレーム40に含まれる上り区間において端末30からL-SRを受信した場合に、超低遅延データの発生を検出する。そして、スケジューラ25は、L-SRが受信された第1のサブフレーム40よりも後の第2のサブフレーム40において、上り区間内の少なくとも一部のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える切替指示を作成する。制御信号生成部23は、L-SRの送信元の端末30に、切替指示を送信する。これにより、端末30は、端末30において発生した超低遅延データを迅速に基地局20へ送信することができる。
また、本実施例において、スケジューラ25は、上り区間内の少なくとも一部のリソースを超低遅延データ用のリソースに切り替える切替指示を作成した場合、該一部のリソースが既に他の端末30の上り信号に割り当てられている場合には、上り信号の送信中止を指示する中止指示を作成する。また、制御信号生成部23は、スケジューラ25によって作成された中止指示を、超低遅延データ用のリソースに切り替えられる前のリソースが割り当てられていた他の端末30に通知する。これにより、超低遅延データと、他の端末30から送信されたデータとの衝突を回避することができる。
また、本実施例において、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40において、上り区間内のリソースが超低遅延データ用のリソースよりも少ない場合、第2のサブフレーム40に含まれる下り区間内の少なくとも一部を超低遅延データ用のリソースに切り替える切替指示を作成する。また、スケジューラ25は、第2のサブフレーム40の下り区間内のリソースが超低遅延データ用のリソースに変更された旨を通知する変更通知を作成する。また、制御信号生成部23は、L-SRの送信元の端末30に、切替指示を送信すると共に、変更通知を報知する。これにより、各端末30は、超低遅延データ用のリソースに変更されたサブフレーム40を、チャネルの品質の測定対象から除外することができ、チャネルの品質の測定精度の低下を抑制することができる。
また、本実施例において、端末30は、基地局20との間で上り信号と下り信号とを時分割で切り替えて通信を行う端末30であって、制御信号処理部32、下り信号ベースバンド処理部34、および上り信号ベースバンド処理部36を有する。下り信号ベースバンド処理部34および上り信号ベースバンド処理部36は、基地局20から通知された割当情報に基づいて、基地局20と通信を行う。制御信号処理部32は、割当情報で指定される上り信号または下り信号のリソースの中の一部のリソースを、超低遅延データ用のリソースに切り替える指示を含む切替指示を基地局20から受信する。上り信号ベースバンド処理部36は、制御信号処理部32が切替指示を受信した場合に、切替指示に従って、切替後のリソースを用いて超低遅延データの送信を行う。これにより、端末30は、大容量のデータの伝送効率を維持しつつ、超低遅延データの送信に要求される遅延を満たすことができる。
また、本実施例において、端末30は、上位レイヤ処理部31と送信要求送信部35とを有する。上位レイヤ処理部31は、超低遅延データの発生を検出する。送信要求送信部35は、上位レイヤ処理部31によって超低遅延データの発生が検出された場合に、超低遅延データの発生が検出された後のサブフレーム40の上り区間において、基地局20にL-SRを送信する。これにより、端末30は、端末30において発生した超低遅延データを迅速に基地局20へ送信することができる。
また、本実施例において、上り信号ベースバンド処理部36は、基地局20から中止指示を受信した場合、上り区間における超低遅延データ以外のデータの送信を中止する。これにより、端末30から送信されるデータと他の端末30から送信される超低遅延データとの衝突を回避することができる。
また、本実施例において、下り信号ベースバンド処理部34は、割当情報に基づいて、各サブフレーム40の下り区間において送信される参照信号に基づいて基地局20との間のチャネルの品質を測定する。また、下り信号ベースバンド処理部34は、基地局20から変更通知を受信した場合、下り区間内のリソースが超低遅延データ用のリソースに変更されたサブフレーム40については、チャネルの品質の測定対象から除外する。これにより、各端末30は、チャネルの品質の測定精度の低下を抑制することができる。
[その他]
なお、開示の技術は、上記した実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施例では、基地局20は、超低遅延データの送信に用いられるMCS等のリソースの情報を、切替指示に含めて端末30へ送信するが、開示の技術はこれに限られない。例えば、基地局20は、超低遅延データの送信に用いられるMCS等のリソースの情報の一部を、予め各端末30に通知し、超低遅延データの送信に用いられるリソースの情報の残りを切替指示に含めて端末30へ送信してもよい。
例えば、制御信号生成部23は、各サブフレーム40においてL-SRを送信するために用いられるリソースを指定する送信要求情報と、超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報の少なくとも一部を指定する指定情報とを各端末30に通知する。そして、制御信号生成部23は、L-SRが送信された場合に、超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報の残りを、L-SRの送信元の端末30に通知する。
端末30の制御信号処理部32は、基地局20から通知された送信要求情報と指定情報とを受信する。上り信号ベースバンド処理部36は、上位レイヤ処理部31によって超低遅延データの発生が検出された場合に、基地局20から通知された指定情報に従って、超低遅延データを含む第1の送信信号を作成する。また、送信要求送信部35は、上位レイヤ処理部31によって超低遅延データの発生が検出された場合に、送信要求情報で指定されたリソースを用いて、基地局20に送信要求を送信する。切替指示には、超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報の残りが含まれている。上り信号ベースバンド処理部36は、基地局20から切替指示を受信した場合、該切替指示に含まれている情報に従って、第1の送信信号から第2の送信信号を作成し、作成した第2の送信信号を基地局20へ送信する。
例えば、基地局20の制御信号生成部23は、送信要求情報に、超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報の少なくとも一部として、例えばMCSおよび送信電力値の情報を含める。そして、制御信号生成部23は、L-SRが送信された場合に、切替指示に、超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報の残りとして、周波数および時間の情報を含める。
また、端末30の上り信号ベースバンド処理部36は、上位レイヤ処理部31によって超低遅延データの発生が検出された場合に、基地局20から通知された指定情報に従って、超低遅延データに対して符号化、変調、および電力調整等の処理を実行し、第1の送信信号を作成する。そして、基地局20から切替指示を受信した場合、上り信号ベースバンド処理部36は、該切替指示に含まれている情報に従って、第1の送信信号を、該切替指示に含まれている周波数および時間に対応するリソースブロックに配置することにより、第2の送信信号を作成する。上り信号ベースバンド処理部36によって作成された第2の送信信号は、無線部37によってアップコンバート等の処理が施され、送信信号として基地局20へ送信される。これにより、端末30は、超低遅延データの発生を検出した場合に、L-SRの送信と並行して、超低遅延データの符号化、変調、および電力調整等の処理を実行することができる。そのため、端末30は、超低遅延データの送信において、基地局20から切替指示を受信した後の処理が削減される。従って、端末30の処理能力がそれほど高くなくても、端末30は、切替指示で指定されたリソースを用いて超低遅延データを送信することができる。
なお、指定情報として基地局20から各端末30に通知される情報には、超低遅延データの送信に用いられるリソースの情報のうち、いずれの情報が含まれてもよい。また、指定情報として基地局20から各端末30に通知される情報には、超低遅延データの送信に用いられるリソースの情報の全てが含まれてもよい。ただし、基地局20と端末30との間のチャネルの品質は、基地局20と端末30との電波環境に応じて時間と共に変動する。そのため、超低遅延データの送信に用いられるリソースの情報のうち、リソースブロックを特定する周波数および時間の情報については、切替指示を送信する時点で、品質が良好なリソースブロックの情報を指定することが好ましい。
また、例えば、基地局20は、超低遅延データの送信に用いられるMCS等のリソースの候補を予め各端末30に通知し、切替指示を送信する際に、候補の中で、超低遅延データの送信に用いられるリソースを指定するようにしてもよい。
例えば、基地局20の制御信号生成部23は、各サブフレーム40においてL-SRを送信するために用いられるリソースを指定する送信要求情報と、超低遅延データの送信に用いられる複数のリソースの候補を指定する指定情報とを各端末30に通知する。また、制御信号生成部23は、端末30からL-SRが送信された場合に、該候補の中で超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報を、L-SRの送信元の端末30に通知する。
端末30の制御信号処理部32は、基地局20から通知された送信要求情報と指定情報とを受信する。上り信号ベースバンド処理部36は、上位レイヤ処理部31によって超低遅延データの発生が検出された場合、基地局20から通知された指定情報に従って、超低遅延データの送信に用いられるリソースの候補毎に、超低遅延データを含む送信信号を作成する。また、送信要求送信部35は、上位レイヤ処理部31によって超低遅延データの発生が検出された場合に、送信要求情報で指定されたリソースを用いて、基地局20に送信要求を送信する。切替指示には、超低遅延データの送信に用いられるリソースの候補の中で、超低遅延データの送信に用いられるリソースを特定する情報が含まれている。上り信号ベースバンド処理部36は、基地局20から切替指示を受信した場合、該切替指示に含まれている情報で特定されるリソースを用いる送信信号を基地局20へ送信する。
これにより、端末30は、超低遅延データの発生を検出した場合に、L-SRの送信と並行して、超低遅延データの送信に用いられるリソースの候補毎に送信信号の作成を開始することができる。そのため、端末30は、基地局20から切替指示を受信した場合には、作成済みの送信信号の中から、切替指示に含まれている情報で特定されるリソースを用いる送信信号を選択して基地局20へ送信することができる。これにより、端末30の処理能力がそれほど高くなくても、端末30は、切替指示で指定されたリソースを用いて超低遅延データを送信することができる。
なお、上記した実施例では、端末30において超低遅延データが発生した場合の送信手順について説明したが、開示の技術はこれに限られない。例えば、基地局20において超低遅延データが発生した場合についても、開示の技術を適用することができる。
また、上記した実施例において、基地局20および端末30がそれぞれ有する処理ブロックは、実施例における基地局20および端末30の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて機能別に区分したものである。そのため、処理ブロックの区分方法やその名称によって、開示の技術が制限されることはない。また、上記した実施例における基地局20および端末30が有する各処理ブロックは、処理内容に応じてさらに多くの処理ブロックに細分化することもできるし、複数の処理ブロックを1つの処理ブロックに統合することもできる。また、それぞれの処理ブロックによって実行される処理は、ソフトウェアによる処理として実現されてもよく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用のハードウェアにより実現されてもよい。
10 無線通信システム
11 コアネットワーク
20 基地局
21 QoS制御部
22 リソース割当部
23 制御信号生成部
24 割当情報制御部
25 スケジューラ
26 上り信号ベースバンド処理部
27 無線部
28 アンテナ
29 テーブル保持部
30 端末
31 上位レイヤ処理部
32 制御信号処理部
33 通信制御部
34 下り信号ベースバンド処理部
35 送信要求送信部
36 上り信号ベースバンド処理部
37 無線部
38 アンテナ
39 テーブル保持部
40 サブフレーム

Claims (14)

  1. 上り方向の信号が配置される領域である上り区間と下り方向の信号が配置される領域である下り区間との間で、時分割で切り替えて端末と通信を行う基地局において、
    時分割複信(TDD)の所定の間隔内の複数の区間の中の前記上り区間を示す上り(UL)構成または前記下り区間を示す下り(DL)構成のリソースの組み合わせを示す複数の割当の中から通信に用いる割当を示す割当情報を送信する送信部と、
    前記下り構成のリソースで構成される前記下り区間のうちの第1のリソースを用いて送信される信号が第1種類から遅延に関する要求が前記第1種類よりも高い第2種類へ変更された場合に、前記第1のリソースを用いて送信される前記信号に対する処理を除外するための指示情報を生成する生成部と
    を有し、
    前記送信部は、前記指示情報を送信し、
    前記複数の割当には、前記上り区間の領域を含まない第1の割当と、前記下り区間の割当を含まない第2の割当情報が含まれている
    ことを特徴とする基地局。
  2. 前記生成部は、第1のデータより遅延に対する要求が高い第2のデータが発生した場合に、前記指示情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記第1のデータに対する第1の割当要求と、前記第2のデータに対する第2の割当要求を受信する受信部をさらに備え、
    前記生成部は、前記第2の割当要求を受信した場合、前記指示情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の基地局。
  4. 前記生成部は、前記第2の割当要求を受信した場合、前記第2のデータのデータ量に応じて、前記指示情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の基地局。
  5. 前記複数の割当には、前記上り区間の領域及び前記下り区間の領域を含まない第3の割当が含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基地局。
  6. 前記生成部は、第1のデータより遅延に対する要求が高い第2のデータが発生した場合に、前記第2のデータのデータ量に応じて、前記指示情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  7. 前記送信部は、前記所定の間隔を含む2以上の所定の間隔で割り当てられた前記割当を示す前記割当情報を通知することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  8. 前記2以上の所定の間隔の各々が、所定の数のサブフレームの一つに対応することを特徴とする請求項7に記載の基地局。
  9. 前記生成部は、
    前記上り構成及び前記下り構成のリソースの割当比率を変更するための変更情報を生成し、
    前記送信部は、
    前記生成された変更情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  10. 時分割複信(TDD)の所定の間隔内の複数の区間の中の上り方向の信号が配置される領域である上り区間を示す上り(UL)構成または下り方向の信号が配置される領域である下り区間を示す下り(DL)構成のリソースの組み合わせを示す複数の割当の中から選択された通信に用いる割当を示す割当情報を基地局から受信する受信部と、
    送信プロセス及び受信プロセスを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記受信部が前記下り構成のリソースで構成される前記下り区間のうちの第1のリソースに対応する、前記第1のリソースを用いて送信される信号に対する処理を除外するための指示情報を受信し、前記第1のリソースを用いて送信される信号が第1種類から遅延に関する要求が前記第1種類よりも高い第2種類へ変更された場合、前記第1のリソースを用いて送信される前記信号の受信を行わないように前記受信部を制御する、
    ことを特徴とする端末。
  11. 前記指示情報は、第1のデータより遅延に対する要求が高い第2のデータが発生した場合に、生成されることを特徴とする請求項10に記載の端末。
  12. 第1のデータに対する第1の割当要求と、前記第1のデータより遅延に対する要求が高い第2のデータに対する第2の割当要求を送信する送信部を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の端末。
  13. 前記第1の割当要求を送信するためのリソースの周期は、前記第2の割当要求を送信するためのリソースの周期より長い
    ことを特徴とする請求項12に記載の端末。
  14. 前記複数の割当には、前記上り区間の領域も前記下り区間の領域も含まない第3の割当が含まれていることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の端末。
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