JP7315124B1 - 組成探索方法 - Google Patents

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Abstract

目標の物性値を得るための組成をより効率的に探索する。材料の組成探索方法は、材料の組成に関する情報を説明変数とし、材料の物性値を目的変数とした学習用データを学習させて予測モデルを構築するステップと、新たに組成を探索するための予測用データを前記予測モデルに入力することで物性の予測値を算出するステップと、前記学習用データと前記予測モデルとを用いて各説明変数が予測に及ぼす影響度を算出するステップと、前記影響度を用いて、前記予測用データの前記学習用データに対する重み付け距離を算出するステップと、前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力するステップと、を有する。

Description

本発明は、組成探索方法に関する。
材料設計においては、目的とする材料の物性値を得るためのパラメータ(組成又は組成比率、およびコストや製造条件などの制約条件)を求めることが必要である。従来は、経験的又は試行錯誤的に実験者がパラメータを求めることが多かった。しかし、パラメータの数が多い複雑な材料設計の場合には、目標の物性値を得るために多くの時間を要し、困難を極める。
このような従来の材料設計を改善すべく、近年、前述したパラメータと既知の物性値とが紐付けられた蓄積データを用いて機械学習を行うことで、最適なパラメータを求める技術が提案されている。
一例として、下記特許文献1では、目的物質に関する物性値として最適値を与える複数のパラメータの値の組合せを探索するベイズモデルを生成し、探索空間においてベイズモデルを用いた組合せの探索を実行する最適化方法が提案されている。
また、下記非特許文献1では、予測モデルを用いた逐次的探索方法の一つであって、予測値と学習データとの距離を用いて次の候補点を決定し、モデルのハイパーパラメータを最適化する技術が提案されている。当該手法によれば、パラメータの探索において予測手法が限定されない。
また、他の一例として、下記特許文献2では、金属材料の設計パラメータから物性値を予測する予測モデルを用いて、所望の物性が得られるパラメータを探索する際、異なる複数の学習データセットに基づく複数の予測値のばらつきが低減するように設計条件を探索すること、及び、パラメータと過去の実績データにおけるパラメータとの差が増加するように、過去の実績データとは異なる新たな領域を含めてパラメータを探索すること、等が提案されている。
特開2020-187642号公報 国際公開2010-152993号
DOI: arxiv-2101.02289
しかしながら、特許文献1開示の発明は、ベイズモデルが使用されており、最適化手法かガウス過程回帰に限定される。そのため、予測性能が高いと期待される他の予測手法(例えば、勾配ブースティング、ニューラルネットワークなど)を柔軟に用いることができず、予測手法が限定されるという問題がある。
一方、非特許文献1記載の技術は、パラメータの探索において予測手法が限定されることはない。また、非特許文献1記載の技術の場合、予測モデルの精度を考慮しながら過去のパラメータと離れたパラメータを探索できるよう、学習データとの距離の項に過去のパラメータで検証した予測精度が重み付けされる。しかし、非特許文献1記載の技術の場合、重み付けは全パラメータに対して一律に行われ、目的変数と関係性が小さいパラメータも含めて一律に探索が行われる。そのため、最適なパラメータに到達するまでに時間がかかるという問題がある。
また、特許文献2開示の発明は、過去の実績データにおけるパラメータとの差が増加するよう、パラメータごとに重みをかけるように構成されているが、前記重みはユーザが判断して決めており、任意性があるため、探索が適切に行われるとは限られないという問題がある。
本発明は、目標の物性値を得るための組成をより効率的に探索する組成探索方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示す構成を備える。
[1]材料の組成探索方法であって、材料の組成に関する情報を説明変数とし、材料の物性値を目的変数とした学習用データを学習させて予測モデルを構築するステップと、新たに組成を探索するための予測用データを前記予測モデルに入力することで物性の予測値を算出するステップと、前記学習用データと前記予測モデルとを用いて各説明変数が予測に及ぼす影響度を算出するステップと、前記影響度を用いて、前記予測用データの前記学習用データに対する重み付け距離を算出するステップと、前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力するステップと、を有する組成探索方法。
[2]前記重み付け距離を算出するステップにおいて、前記重み付け距離は0から1の間の値になるようにスケーリングされることを特徴とする、[1]に記載の組成探索方法。
[3]前記予測用データは、予め設定した刻み幅や組成比の制約条件に従って網羅的に作成された、組成に関する情報の組み合わせであり、物性の予測値を算出するステップから重み付け距離を算出するステップまでを繰り返すことにより、前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、算出された予測値と前記重み付け距離との関係を複数表示することを特徴とする、[1]または[2]に記載の組成探索方法。
[4]さらに、前記重み付け距離によって前記予測値をグループ分けするステップを有し、前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、前記予測用データをグループに分けて出力する、[3]に記載の組成探索方法。
[5]前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、グループごとに、前記予測値の高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する、[4]に記載の組成探索方法。
[6]前記グループ分けするステップにおいて、前記重み付け距離を0から1の間の所定の値で等分することでグループ分けする、[4]または[5]に記載の組成探索方法。
[7]前記グループ分けするステップにおいて、分割後のグループ内の予測値の数が同じになるように、前記重み付け距離を0から1の間で分割することでグループ分けする、[4]または[5]に記載の組成探索方法。
[8]前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、
探索候補として出力する予測用データの数をユーザが設定する、[3]から[6]のいずれかに記載の組成探索方法。
[9]さらに、前記予測用データから計算された予測値と重み付け距離に対して、下記式(1)を用いて獲得関数Acq(X)を算出するステップを有し、
算出された獲得関数が高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力するステップと、を有する[4]に記載の組成探索方法。
Figure 0007315124000001
ここで、Xはi番目の予測用データ、f(X)は、0から1の間の値になるようにスケーリングされた、Xの予測値、sはg番目のグループにおける重み係数、DはXの重み付け距離である。
[10]前記出力するステップにおいて探索候補として出力された予測用データの組成に関する情報に基づいて実験を行い、物性値を得るステップと、
得られた物性値と対応する組成に関する情報を前記学習用データに追加するステップとを、さらに有し、前記予測モデルを構築するステップにおいて、データが追加された学習用データを用いて予測モデルを構築する処理から、前記物性値を得るステップにおいて、前記物性値を得るまでの処理を、得られる物性値が所定の目標値に到達するまで繰り返す、[3]に記載の組成探索方法。
本開示によれば、目標の物性値を得るための組成をより効率的に探索することができる。
図1は、組成探索システムのシステム構成の一例を示す第1の図である。 図2は、学習装置及び予測装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図3は、学習用データ及び予測用データの一例を示す図である。 図4は、予測値と重み付け距離との関係を表示したグラフの一例を示す第1の図である。 図5は、組成探索処理の流れを示す第1のフローチャートである。 図6は、組成探索システムのシステム構成の一例を示す第2の図である。 図7は、予測値と重み付け距離との関係を表示したグラフの一例を示す第2の図である。 図8は、予測値と重み付け距離との関係を表示したグラフの一例を示す第3の図である。 図9は、組成探索処理の流れを示す第2のフローチャートである。 図10は、組成探索システムのシステム構成の一例を示す第3の図である。 図11は、組成探索処理の流れを示す第3のフローチャートである。 図12は、実施例と比較例の探索終了回数を示す図である。
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る組成探索方法は、材料の組成に関する情報を説明変数とし、材料の物性値を目的変数とした学習用データを学習させて予測モデルを構築するステップと、新たに組成を探索するための予測用データを前記予測モデルに入力することで物性の予測値を算出するステップと、前記学習用データと前記予測モデルとを用いて各説明変数が予測に及ぼす影響度を算出するステップと、前記影響度を用いて、前記予測用データの前記学習用データに対する重み付け距離を算出するステップと、前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力するステップと、を有する。
なお、本明細書において、組成は、合金材料を構成する元素であってもよいし、有機材料や複合材料を構成する様々な原材料でもよい。また、本明細書では、組成に関する情報である原材料の種類・調製比率、特徴量などを原材料のパラメータともいう。以下、図1~図5を用いて、第1の実施形態に係る組成探索方法の詳細を説明する。
<組成探索システムのシステム構成>
はじめに、第1の実施形態に係る組成探索方法を実現する組成探索システムのシステム構成について、図3及び図4を参照しながら、図1を用いて説明する。図1は、組成探索システムのシステム構成の一例を示す第1の図である。図3は、学習用データ及び予測用データの一例を示す図である。図4は、予測値と重み付け距離との関係を表示したグラフの一例を示す第1の図である。
図1に示すように、組成探索システム100は、学習装置110と予測装置120とを有する。
学習装置110には、学習プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、学習装置110は学習部112として機能する。
学習部112は、学習用データ格納部111に格納された学習用データを用いて、予測モデル(学習済みモデル)を構築する。本実施形態において、学習部112が予測モデルを構築する際に用いる学習用データには、複数の実験サンプルに対しての原材料のパラメータ(種類・調製比率、特徴量)と、測定された物性値との組が含まれる(図3(A)参照)。
また、本実施形態において、学習部112によって学習されるモデルには、ランダムフォレスト、ガウス過程回帰、ニューラルネットワーク、複数の手法を組み合わせたアンサンブル学習モデルなど、任意の手法が含まれる。
なお、学習部112により構築された予測モデル(学習済みモデル)は、予測装置120の予測部122に設定される。
予測装置120には、予測プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、予測装置120は、予測用データ生成部121、予測部122、表示部123、影響度算出部124、重み付け距離算出部125として機能する。
予測用データ生成部121は、予測用データを作成する。予測用データは、組成比率の上下限と刻み幅、同時に使用できない原材料同士などが規定された制約条件に従って網羅的に作成された組成の組み合わせ、又は、組成に関する特徴量のデータにより構成される(図3(B)参照)。なお、予測用データ生成部121は、生成した予測用データを予測部122に入力するとともに、重み付け距離算出部125に通知する。
予測部122は、予測モデルを用いて、予測用データから予測値を算出する。また、予測部122は、算出した予測値を表示部123に通知する。
影響度算出部124は、学習用データ格納部111に格納された学習用データと、予測モデルとを用いて、各説明変数が予測に及ぼす影響度を算出する。具体的には、影響度算出部124は、各種Pythonライブラリに格納された各種アルゴリズムを用いて影響度を算出する。
例えば、予測モデルが線形モデルの場合、影響度算出部124では、各変数の係数を用いて影響度を算出する。また、予測モデルが決定木をベースとするモデルの場合、影響度算出部124では、Permutation importanceまたはGini importanceなどの影響度を算出する。あるいは、影響度算出部124では、任意の手法において影響度を計算できるPythonライブラリのSAGE又はSHAPのアルゴリズムを用いて影響度を算出してもよい。
重み付け距離算出部125は、影響度算出部124により算出された影響度を用いて、予測用データの学習用データに対する重み付け距離を算出する。具体的には、重み付け距離算出部125では、以下の式(2)と式(3)とを用いて、重み付け距離を算出する。
Figure 0007315124000002
Figure 0007315124000003
ここで、dは、重み付けした、n番目の予測用データと学習用データとの平均距離であって、Nは、測定を行った実験の総数、kは説明変数(原材料のパラメータ)の総数、Xntはn番目の学習用データにおけるt番目の説明変数、xntはn番目の予測用データにおけるt番目の説明変数、wは影響度である。重み付け距離Dは、算出されたdを0から1の間の値になるようにスケーリングした値である。
表示部123は、予測部122により算出された予測値と、重み付け距離算出部125により算出された重み付け距離との関係を複数表示する。例えば、表示部123は、横軸を重み付け距離、縦軸を予測値とする2次元グラフを用いて、予測値と重み付け距離との関係を複数表示する(図4参照)。また、表示部123は、対応する予測用データを探索候補として出力する。
<学習装置及び予測装置のハードウェア構成>
次に、組成探索システム100が有する学習装置110及び予測装置120のハードウェア構成について説明する。なお、本実施形態において、学習装置110のハードウェア構成と予測装置120のハードウェア構成とは概ね同じであるため、ここでは、図2を用いて、まとめて説明する。図2は、学習装置及び予測装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、学習装置110、予測装置120は、プロセッサ201、メモリ202、補助記憶装置203、I/F(Interface)装置204、通信装置205、ドライブ装置206を有する。なお、学習装置110及び予測装置120の各ハードウェアは、バス207を介して相互に接続されている。
プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ201は、各種プログラム(例えば、学習プログラム、予測プログラム等)をメモリ202上に読み出して実行する。
メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ201とメモリ202とは、いわゆるコンピュータを形成し、プロセッサ201が、メモリ202上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは各種機能を実現する。
補助記憶装置203は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ201によって実行される際に用いられる各種データを格納する。例えば、学習用データ格納部111は、補助記憶装置203において実現される。
I/F装置204は、ユーザインタフェース装置の一例である操作装置211、表示装置212と接続する接続デバイスである。通信装置205は、ネットワークを介して外部装置(不図示)と通信するための通信デバイスである。
ドライブ装置206は記録媒体213をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体213には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体213には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
なお、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体213がドライブ装置206にセットされ、該記録媒体213に記録された各種プログラムがドライブ装置206により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、通信装置205を介してネットワークからダウンロードされることで、インストールされてもよい。
<組成探索システムにおける組成探索処理の流れ>
次に、組成探索システム100における組成探索処理の流れについて説明する。図5は、組成探索処理の流れを示す第1のフローチャートである。
ステップS501において、学習装置110は予測モデルを構築する。上述したように、本実施形態において、学習装置110が予測モデルを構築する際に用いる学習用データには、複数の実験サンプルに対しての原材料のパラメータ(種類・調製比率、特徴量)と、測定された物性値との組が含まれる(図3(A)参照)。
また、上述したように、学習装置110が構築する予測モデルは、学習用データの原材料のパラメータを説明変数とし、測定された物性値を目的変数とする前記学習用データを用いて機械学習を行うことで得られる学習済みモデルである。
ステップS502において、予測装置120は予測用データを作成する。上述したように、本実施形態において予測装置120が作成する予測用データは、組成比率の上下限と刻み幅、同時に使用できない原材料同士などが規定された制約条件に従って網羅的に作成された組成の組み合わせ又は組成に関する特徴量のデータにより構成される(図3(B)参照)。
ステップS503において、予測装置120は、ステップS501で構築された予測モデルを用いて、予測用データから予測値を算出する。
ステップS504において、予測装置120は、学習用データと予測モデルとを用いて、各説明変数が予測に及ぼす影響度を算出する。
ステップS505において、予測装置120は、ステップS504において算出した影響度を用いて、予測用データの学習用データに対する重み付け距離を算出する。
ステップS506において、予測装置120は、全ての予測用データについて、予測値の算出及び重み付け距離の算出が行われたか否かを確認する。全ての予測用データについて予測値の算出及び重み付け距離の算出が行われた場合には(ステップS506においてYESの場合には)、ステップS507に進む。一方、予測値の算出及び重み付け距離の算出が行われていない予測用データがある場合には(ステップS506においてNOの場合には)、ステップS503に戻る。
ステップS507において、予測装置120は、予測値と重み付け距離との関係を複数表示し、対応する予測用データを探索候補として出力する。上述したように、予測値と重み付け距離との関係を複数表示する場合、予測装置120は、横軸を重み付け距離、縦軸を予測値とする2次元グラフに予測値をプロットして表示する(図4参照)。
<第1の実施形態に係る組成探索方法の効果>
次に、第1の実施形態に係る組成探索方法の効果について説明する。第1の実施形態に係る組成探索方法の場合、ユーザは予測値及び予測用データの学習用データに対する重み付け距離を考慮して探索候補を選択することができる。
そもそも、物性値の予測において、組成に関する情報のうち重要なパラメータの差が大きいと、実際の物性値が大きく異なる可能性が高い。一方で、重要なパラメータの差が大きいと、予測装置120によって予測される予測値の信頼性が低くなる。
ここで、重み付けされていない距離は、重要なパラメータが組成に関する情報に埋もれて均一に取り扱われてしまい、予測値に対する信頼性の指標として用いるのに適切でない。つまり、第1の実施形態で用いる重み付け距離は、重み付けされていない距離よりも、予測値の信頼性が高いかチャレンジングであるかを示す指標として適切であるということができる。この結果、第1の実施形態によれば、例えば、重み付け距離の遠い組成を選択することで、ユーザは、重要なパラメータが重点的に探索されたチャレンジングな探索候補を得ることができる。
以上のとおり、第1の実施形態によれば、予測値の信頼性の高さと、チャレンジ性の高さとのバランスを取りながら探索候補を選択することができるため、目標の物性値を得るための組成をより効率的に探索することができる。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態に係る組成探索方法について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
<組成探索システムのシステム構成>
はじめに、第2の実施形態に係る組成探索方法を実現する組成探索システムのシステム構成について図7及び図8を参照しながら、図6を用いて説明する。図6は、組成探索システムのシステム構成の一例を示す第2の図である。図7及び図8は、予測値と重み付け距離との関係を表示したグラフの一例を示す第2及び第3の図である。
上記第1の実施形態において、図1を用いて説明したシステム構成との相違点は、図6に示すシステム構成の場合、予測装置120が、分類部601を有している点、及び、表示部602の機能が、表示部123の機能と異なる点である。
分類部601は、予測部122により算出された予測値を、予測用データの学習用データに対する重み付け距離に基づいてグループ分けする。また、分類部601は、グループ分けした結果を、表示部602に通知する。なお、分類部601によるグループ分けの方法は任意であり、例えば、重み付け距離を0から1の間の所定の値で等分する方法、または分割後の各グループ内のデータ数が同じになるように分割する方法のいずれかを選んでもよい。また、グループの数は事前に設定しておいた数にしても良いし、ユーザが設定した数にしても良い。
また、分類部601は、予測用データが探索候補か否かを判定する際の基準となる獲得関数を算出し、表示部602に通知する。具体的には、分類部601は、例えば、下記式(4)を用いて獲得関数を算出する。
Figure 0007315124000004
ここで、Xはi番目の予測用データ、Acq(X)はi番目の予測用データの獲得関数、f(X)はi番目の予測用データの予測値を0から1の間の値になるようにスケーリングした値、sはg番目のグループにおける重み係数、Dはi番目の予測用データの学習用データに対する重み付け距離である。sは全グループにおいてすべて0にしても良い。その場合、獲得関数Acq(X)は予測値f(X)と等しくなる。sはユーザが設定することもでき、すべてのグループにおいてsが0でない場合、グループ内でさらに学習用データに対する重み付け距離(D)を考慮した候補選択が可能になる。
表示部602は、予測値と重み付け距離との関係を複数表示し、グループごとに、獲得関数が高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する。具体的には、各グループから獲得関数の高い順に予測用データ(組成に関する情報)を選択し、探索候補として出力する。
なお、各グループから出力される探索候補の数は、グループごとに適宜に設定することができ、ユーザが実験環境を考慮して設定することができる。例えば、ユーザは、各グループにおいて、探索候補が均等に出力されるように設定してもよい。あるいは、ユーザは、重み付け距離の遠いグループから出力される探索候補の数が多くなるように設定してもよい。この場合、学習用データに対する重み付け距離が遠い組成を重視した探索を行うことができる。
図7の例は、予測値と重み付け距離との関係を複数表示する際、横軸を重み付け距離、縦軸を予測値とする2次元グラフに、予測値をプロットした上で、獲得関数が高い予測値をナンバリングして表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力した様子を示している。
なお、上記説明では、分類部601が予測値をグループ分けしたうえで獲得関数を算出し、表示部602がグループごとに、獲得関数の高い予測値をナンバリングして表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力するものとして説明した。
しかしながら、分類部601及び表示部602の機能はこれに限定されず、例えば、分類部601は予測値をグループ分けすることなく獲得関数を算出し、表示部602は獲得関数の高い予測値をナンバリングして表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力するように構成してもよい。
この場合、分類部601は、例えば、下記式(5)または式(6)を用いて算出した獲得関数に基づいて予測用データを選択し、探索候補として出力してもよい。
Figure 0007315124000005
Figure 0007315124000006
ここで、Xはi番目の予測用データ、Acq(X)はi番目の予測用データの獲得関数、f(X)はi番目の予測用データの予測値を0から1の間の値になるようにスケーリングした値、Dはi番目の予測用データの学習用データに対する重み付け距離、αはDにおける重み係数である。
かかる分類部601によれば、獲得関数に含まれる重み係数αを適宜設定することで、ユーザは予測値f(X)と重み付け距離D又は1-Dのうち、どちらの項をより重視するかを調整することができる。例えば、式(5)の場合、αを大きくすれば、学習用データに対する重み付け距離が遠い組成を重視しながら、高い予測値f(X)を探索することができる。逆に、式(6)の場合、αを小さくすれば、学習用データに対する重み付け距離が近く、かつ予測値の信頼性が高い組成を重視しながら、高い予測値f(X)を探索することができる。
また、上記分類部601の場合、表示部602は、獲得関数の高い順に予測用データを選択し、探索候補として出力する(図8参照)。なお、表示部602では、獲得関数として、上記式(5)と式(6)のいずれかを用いることができ、また両方を併せて用いることもできる。両方の式を用いる際には、探索候補として出力する総数を考慮し、それぞれの式で出力する探索候補の数を適宜設定してもよい。
<組成探索システムにおける組成探索処理の流れ>
次に、組成探索システム100における組成探索処理の流れについて説明する。図9は、組成探索処理の流れを示す第2のフローチャートである。
なお、図9において、ステップS501からS506までの処理は第1の実施形態において図5を用いて説明した処理と同様の処理であるため、ここでは説明を省略する。
続くステップS901において、予測装置120は、予測値を重み付け距離によってグループ分けする。
ステップS902において、予測装置120は、予測値と重み付け距離との関係を表示し、グループごとに、獲得関数が高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する。予測装置120では、予測値と重み付け距離との関係を表示する際、図7に示したように、横軸を重み付け距離、縦軸を予測値とする2次元グラフに、予測値をプロットした上で、獲得関数が高い予測値をナンバリングして表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力する。
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第2の実施形態に係る組成探索方法では、重み付け距離により予測値をグループ分けして、予測値と重み付け距離との関係を表示する。これにより、第2の実施形態に係る組成探索方法によれば、それぞれのグループのチャレンジ性の高さにおいて、予測値の高い予測用データを選択し、探索候補として出力することができる。
また、第2の実施形態に係る組成探索方法では、予測用データの獲得関数を算出し、算出した獲得関数が高い予測値に対応する予測用データを探索候補として出力する。これにより、第2の実施形態に係る組成探索方法によれば、予測値の信頼性の高さと、チャレンジ性の高さとのバランスを取りながら探索候補を出力させることができる。
[第3の実施形態]
続いて、第3の実施形態に係る組成探索方法について、上記第1及び第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
<組成探索システムのシステム構成>
はじめに、第3の実施形態に係る組成探索方法を実現する組成探索システムのシステム構成について図10を用いて説明する。図8は、組成探索システムのシステム構成の一例を示す第3の図である。
上記第2の実施形態において、図6を用いて説明したシステム構成との相違点は、図10に示すシステム構成の場合、実験装置1010を有する点である。
実験装置1010は、出力された探索候補の組成に対して、実験者1011が物性の評価を行う際に用いる装置である。実験者1011は、実験装置1010を用いて物性の評価を行うことで得た物性値について、目標値に到達しているか否かを確認し、目標値に到達していれば、組成の探索を終了する。一方、目標値に到達していなければ、実験者1011は、実験を行った探索候補の組成に関する情報と、得られた物性値との組を学習用データに追加し、学習用データ格納部111に格納する。
<組成探索システムにおける組成探索処理の流れ>
次に、組成探索システム100における組成探索処理の流れについて説明する。図11は、組成探索処理の流れを示す第3のフローチャートである。
なお、図11において、ステップS501からS902までの処理は第2の実施形態において図9を用いて説明した処理と同様の処理であるため、ここでは説明を省略する。
続くステップS1101において、実験者1011は実験装置1010を用いて、ステップS902で出力された探索候補の組成に対して、実験装置1010を用いて物性の評価を行い、物性値を得る。
ステップS1102において、実験者1011は、ステップS1101において得た物性値について、目標値に到達しているか否かを確認する。目標値に到達している場合は(ステップS1102においてYESの場合は)、組成の探索を終了する。一方、目標値に到達していない場合は(ステップS1102においてNOの場合は)、ステップS1103に進む。
ステップS1103において、実験者1011は、ステップS1101で実験を行った探索候補の組成に関する情報と、得られた物性値との組を学習用データに追加した後、ステップS501に戻る。組成探索システム100では、更新された学習用データを用い、ステップS1102において物性値が目標値に到達するまで上記のステップS501~S1103の各ステップを繰り返す。
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第3の実施形態に係る組成探索方法では、探索候補の組成に対して、物性の評価を行い、物性値が目標値に到達してなかった場合に、探索候補の組成に関する情報と、得られた物性値との組を学習用データに追加する。
このように、予測値の信頼性の高さとチャレンジ性の高さとのバランスが取れた探索候補について、実験により物性の評価を行う構成とすることで、物性値が目標値に到達するまでの実験回数を減らすことができる。
なお、上記記載では、物性値が目標値に到達した場合の処理について言及しなかったが、物性値が目標値に到達した場合には、例えば、対応する探索候補に基づいて材料の設計及び製造が行われるものとする。これにより、目標とする物性値を有する材料を設計及び製造することができる。
以下、上記各実施形態のうち、第3の実施形態に係る組成探索方法について、具体的な実施例を説明する。
本実施例においては、学習用データ及び予測用データとして金属化合物の組成と当該組成と関係する特徴量と物性値とが記載されているTurab Lookmanらの論文(https://www.nature.com/articles/s41598-018-21936-3#Sec12)のデータセットを用いた。当該データセットは、223個のMAX化合物組成(M:遷移金属、A:pブロック元素、X:窒素(N)または炭素(C))に対する弾性率データセットであって、表1にその一部を示す。表1の2列目から8列目までに、元素サイト(M、A、X)における各元素のp、d、s軌道半径(Orbital radii)が記載されており、これらを学習用データ及び予測用データの説明変数として用いる。また、9列目のヤング率(Young's modulus)を学習用データの目的変数として用いる。
Figure 0007315124000007
探索候補の出力(選択及び提案)と実験による物性の評価(測定)を繰り返して最適な組成を探索することを、上記のデータセットを用い、実施例1、比較例1、2によって再現した。具体的には、データセットの中でヤング率が一番高い組成が見つかるまでの回数を比較する。この回数が少ないほど効率的に最適な組成を探索できる方法であるといえる。
実施例1は、第3の実施形態に係る組成探索方法である図11のフローチャートに従って組成の探索を行った場合を示している。比較例1は、重み付けすることの効果を比較するために、図11のフローチャートのうち、ステップS504及びS505の処理を行うことなく組成の探索を行った場合を示している。また、比較例2は、学習用データとの距離を考慮せず、単純に予測値が高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する組成探索方法により組成の探索を行った。
以下、実施例1の手順を具体的に説明する。
ステップS501及びS502において、学習装置110は、最初に用いる学習用データとして、データセットに含まれる223個の化合物組成のうち、ヤング率の低い24個の各元素の軌道半径とヤング率との組合せを抽出する。また、学習装置110は、データセットに含まれる残り199個の化合物組成を、予測用データの説明変数(各元素の軌道半径)とする。そして、学習装置110は、予測モデルの手法としてscikit-learnのランダムフォレスト回帰モデルを用いて学習を行うことで予測モデルを構築する。
ステップS503において、予測装置120は、ステップS501で構築された予測モデルを用いて、予測用データから予測値を算出する。
ステップS504において、予測装置120は、scikit-learnに内蔵されているGini importanceを影響度として算出する。
ステップS505において、予測装置120は、ステップS504において算出された影響度を用いて重み付け距離を算出する。予測装置120は、ステップS503~S506の各ステップを繰り返すことで、全ての予測用データについて、予測値と重み付け距離とを算出した後に、ステップS901に進む。
ステップS901において、予測装置120は、重み付け距離によって予測用データをグループ分けする。ここでは、重み付け距離を一定の数値で分割する方法によって3つのグループに分ける。
ステップS902において、予測装置120は、各グループから1つの組成を探索候補として出力する。具体的には、予測装置120は、獲得関数として前述した式(4)を用い、sを全グループにおいて0とし、各グループにおいて獲得関数が高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する。
ステップS1101において、実験者1011は、出力された探索候補に対して、実験と測定を行うことに代えて、データセットから、出力された探索候補(=予測用データ)に対応するヤング率を取得する。
ステップS1102において、実験者1011は、ステップS1101で取得したヤング率が目標値(データセットの中一番高い値)に到達しているかを確認した。到達している場合、探索を終了し、探索終了回数を取得した。到達していない場合は、次のステップS1103に進む。
ステップS1103において、実験者1011は、出力された探索候補の組成に関する情報と、取得した物性値との組を学習用データに追加して更新し、予測モデルを構築するステップS501に戻る。実験者1011は、ステップS1102でヤング率が目標値に到達するまで上記のステップを繰り返した。すなわち、探索候補を各グループから1つ採用することで、3つのグループ全体として予測用データが3つずつ減少し、予測用データであった各元素の軌道半径と、対応するヤング率とを学習用データに追加した。
なお、実施例1で用いたランダムフォレスト回帰モデルには、探索のランダム性があり、偶然にヤング率の最も高い探索候補を初回に見つけてしまう場合が考えられる。そこで、探索終了までの回数を適切に比較するため、実施例1、比較例1及び比較例2において、上記のステップS1102で目標値に到達するまでの手順をそれぞれ100回繰り返すことで100個の探索終了回数を取得し、その平均値と標準偏差を算出して比較した。
比較例1の手順における、上記実施例1との相違点を具体的に説明する。
比較例1では、実施例1のステップS503に該当する処理は行わず、ステップS504において、上記式(2)の説明変数の影響度wをすべて1とすることで、重み付けされていない距離を算出する。また、ステップS901においては、重み付け距離でなく、重み付けされていない距離を用いる。その他の手順は実施例1と同様に行う。
比較例2の手順における、上記実施例1との相違点を具体的に説明する。
比較例2では、実施例1のステップS503、S504、S901、S1101に該当する処理は行わず、ステップS502で得た予測値が高い順に、対応する3つの予測用データを探索候補として出力した後、ステップS1101を行う。その他の手順は実施例1と同様に行う。
表2と図12に以上の結果を示す。平均探索終了回数は、実施例1が5.2回、比較例1が7.7回、比較例2が26.0回であり、実施例1が最も少ない回数を示した。表2に探索終了回数の平均値と標準偏差とを併せて記す。図12に実施例1と比較例1、2における平均探索終了回数をプロットし、標準偏差をエラーバーとして示した。
比較例2は明確に平均探索終了回数の値が大きいため、実施例1と比較例1より非効率であると言える。実施例1と比較例1の結果の差について、二つの群に差がない場合に無に帰するとする仮説である帰無仮説で検定した。帰無仮説は2群間の平均値に差がないこととなる。具体的な統計的手法としてスチューデントt検定を行った。検定を行った結果、p値が有意水準0.01以下となって帰無仮説が棄却され、実施例1と比較例1の探索終了回数には有意水準1%での有意な差があると判定できた。このことにより、第3の実施形態に係る組成探索方法は効率的に組成を探索することができる方法であることが確認できた。
Figure 0007315124000008
本出願は、2021年10月4日に出願された日本国特許出願第2021-163338号に基づきその優先権を主張するものであり、同日本国特許出願の全内容を参照することにより本願に援用する。
本発明の組成探索方法は、合金材料や有機材料、複合材料などにおける材料設計に用いることができる。

Claims (10)

  1. 材料の組成探索方法であって、
    材料の組成に関する情報を説明変数とし、材料の物性値を目的変数とした学習用データを学習させて予測モデルを構築するステップと、
    新たに組成を探索するための予測用データを前記予測モデルに入力することで物性の予測値を算出するステップと、
    前記学習用データと前記予測モデルとを用いて各説明変数が予測に及ぼす影響度を算出するステップと、
    前記影響度を用いて、前記学習用データの説明変数と前記予測用データの説明変数との間の距離を重み付け加算することで、前記予測用データの前記学習用データに対する重み付け距離を算出するステップと、
    前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するとともに、対応する予測用データを探索候補として出力するステップと、をコンピュータが実行する組成探索方法。
  2. 前記重み付け距離を算出するステップにおいて、前記重み付け距離は0から1の間の値になるようにスケーリングされることを特徴とする、請求項1に記載の組成探索方法。
  3. 前記予測用データは、予め設定した刻み幅や組成比の制約条件に従って網羅的に作成された、組成に関する情報の組み合わせであり、
    物性の予測値を算出するステップから重み付け距離を算出するステップまでを繰り返すことにより、
    前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、算出された予測値と前記重み付け距離との関係を複数表示することを特徴とする、請求項1に記載の組成探索方法。
  4. さらに、前記重み付け距離によって前記予測値をグループ分けするステップをコンピュータが実行し、
    前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、前記予測用データをグループに分けて出力する、請求項3に記載の組成探索方法。
  5. 前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、
    グループごとに、前記予測値の高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する、請求項4に記載の組成探索方法。
  6. 前記グループ分けするステップにおいて、前記重み付け距離を0から1の間の所定の値で等分することでグループ分けする、請求項4に記載の組成探索方法。
  7. 前記グループ分けするステップにおいて、分割後のグループ内の予測値の数が同じになるように、前記重み付け距離を0から1の間で分割することでグループ分けする、請求項4に記載の組成探索方法。
  8. 前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、
    探索候補として出力する予測用データの数をユーザが設定する、請求項3に記載の組成探索方法。
  9. さらに、前記予測用データから計算された予測値と重み付け距離に対して、下記式(1)を用いて獲得関数Acq(X)を算出するステップを、コンピュータが実行し
    前記予測値と前記重み付け距離との関係を表示するステップにおいて、
    算出された獲得関数が高い順に、対応する予測用データを探索候補として出力する請求項4に記載の組成探索方法。
    Figure 0007315124000009
    ここで、Xはi番目の予測用データ、f(X)は、0から1の間の値になるようにスケーリングされた、Xの予測値、sはg番目のグループおける重み係数、DはXの重み付け距離である。
  10. 前記出力するステップにおいて探索候補として出力された予測用データの組成に関する情報に基づいて実験を行い、物性値を得るステップと、
    得られた物性値と対応する組成に関する情報を前記学習用データに追加するステップとを、さらにコンピュータが実行し、
    前記予測モデルを構築するステップにおいて、データが追加された学習用データを用いて予測モデルを構築する処理から、前記物性値を得るステップにおいて、前記物性値を得るまでの処理を、得られる物性値が所定の目標値に到達するまで繰り返す、請求項3に記載の組成探索方法。
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