JP7314723B2 - 画像処理システム、及び画像処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、検査対象物を撮影して得られた画像中の識別対象を検出する検査技術に関し、特に検査対象物が良品であるか否かの判定を行うための画像処理システムに関する。
従来、各種製品の製造工場などにおいて、製造した製品が不良品でないことを確認するために、製品を撮影して得られた画像に対して画像処理などを行い、製品の良否を自動的に判定する検査機が使用されている。
このような検査機により不良品と判定された製品の画像を人間が確認すると、実際に不良品である場合だけでなく、実際には不良品ではない偽陽性の場合があった。このため、そのような偽陽性の生じない優れた精度の検査機の開発が望まれていた。
また、検査機には、撮影した画像に対して各種の画像処理を行った後、次いで画像に写る物体の特徴量を計算し、得られた特徴量を用いて良品であるか否かの判定(以下、良品判定と称する場合がある)を行うものがある。
ところが、画像処理には多くの種類があり、また良品判定に用いることが可能な特徴量も多数存在しており、その組合せを考慮すると膨大な種類が考えられるため、人が最適化することは非常に煩雑であった。また、その結果が本当に最適であるか否かを見極めることは、極めて難しかった。
さらに、良品判定においては、一般的に、良品のサンプルを準備することは容易であるが、不良品のサンプルを取得することは難しい。このため、良品判定のアルゴリズムを良品サンプルと不良品サンプルの両方を用いて学習させる必要のある、教師あり学習によって開発することは、困難であるという問題があった。
したがって、このような良品判定については、教師なし学習を適用することが望ましいと考えられる。
特許第4660765号公報 特許第4688954号公報 国際公開第2017/068675号パンフレット
ここで、特許文献1に記載の進化型画像自動分類装置では、遺伝的プログラミング(GP,木構造)を用いることにより、画像処理の最適化が行われている。
また、特許文献2に記載の画像分類装置では、遺伝的アルゴリズム(GA,直線構造)を用いることにより、使用する特徴量の最適化が行われている。
さらに、特許文献3に記載のプログラム生成装置では、遺伝的プログラミング(GP,木構造)を用いることにより、画像処理と使用する特徴量の最適化が行われている。
しかしながら、これら従来の装置では、教師なし学習を適用するための工夫はなされていない。
このような状況において、本発明者らは、良品サンプルのみで学習可能な教師なし学習を用いて良品判定を実施することとし、その良品判定に適した特徴量を得るために、進化的計算を用いて、画像処理及び特徴量、並びに教師なし学習を最適化可能な画像処理システムを開発することに成功して、本発明を完成させた。
また、進化的計算において、遺伝的ネットワークプログラミング(GNP)の手法を採用することにより、最適化の自由度を向上させることを可能にした。
本発明は、高精度の良品判定を行うことが可能な画像処理システム、及び画像処理プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像処理システムは、生物の進化を数学的に模擬した最適化手法である遺伝的操作を用いて、画像に含まれ得る識別対象を分類するための個体情報及び学習結果モデルを最適化する画像処理システムであって、有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報からなる個体群を記憶する個体群記憶部と、前記個体情報にもとづいて、学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量を有する学習用レコードを作成する学習用特徴量計算部と、前記個体情報にもとづいて、検証用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量とこれに対応する識別ラベルとを有する検証用レコードを作成する検証用特徴量計算部と、前記学習用レコードを用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成する学習モデル処理部と、前記検証用レコードの特徴量を前記学習結果モデルに入力して指標値を計算し、前記検証用レコードの識別ラベルと前記指標値とを用いて、前記個体情報ごとに評価値を計算し、この評価値にもとづき前記個体情報を順位付けする評価値計算部と、前記個体情報の順位付け情報にもとづき前記個体情報の選択又は変更を行って、前記個体群記憶部を更新する遺伝子操作部とを備える構成としてある。
また、本発明の画像処理システムを、前記機能単位として、(1)画像の色空間を選択するノード、(2)画像処理を実行するノード、(3)特徴量を計算するノード、及び(4)教師なし学習を選択するノードを記憶する機能単位記憶部と、前記機能単位記憶部から(1)~(4)の各ノードを含む複数のノード、又は、(2)~(4)の各ノードを含む複数のノードを選択して、有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成して、前記個体群記憶部に記憶させる個体情報生成部とを備える構成とすることが好ましい。
また、本発明の画像処理プログラムは、生物の進化を数学的に模擬した最適化手法である遺伝的操作を用いて、画像に含まれ得る識別対象を分類するための個体情報及び学習結果モデルを最適化する画像処理プログラムであって、コンピュータを、有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報からなる個体群を記憶する個体群記憶部、前記個体情報にもとづいて、学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量を有する学習用レコードを作成する学習用特徴量計算部、前記個体情報にもとづいて、検証用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量とこれに対応する識別ラベルとを有する検証用レコードを作成する検証用特徴量計算部、前記学習用レコードを用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成する学習モデル処理部、前記検証用レコードの特徴量を前記学習結果モデルに入力して指標値を計算し、前記検証用レコードの識別ラベルと前記指標値とを用いて、前記個体情報ごとに評価値を計算し、この評価値にもとづき前記個体情報を順位付けする評価値計算部、及び、前記個体情報の順位付け情報にもとづき前記個体情報の選択又は変更を行って、前記個体群記憶部を更新する遺伝子操作部として機能させる構成としてある。
また、本発明の画像処理プログラムを、コンピュータを、前記機能単位として、(1)画像の色空間を選択するノード、(2)画像処理を実行するノード、(3)特徴量を計算するノード、及び(4)教師なし学習を選択するノードを記憶する機能単位記憶部、並びに、前記機能単位記憶部から(1)~(4)の各ノードを含む複数のノード、又は、(2)~(4)の各ノードを含む複数のノードを選択して、有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成して、前記個体群記憶部に記憶させる個体情報生成部として機能させる構成とすることが好ましい。
本発明によれば、良品判定を行う画像処理システムにおいて、画像処理及び特徴量等、並びに教師なし学習を最適化することができ、高精度の良品判定を行うことが可能となる。
本発明の第一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態に係る画像処理装置による処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係る画像処理装置による特徴量の計算処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係る画像処理装置による評価値計算処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係る画像処理装置による遺伝子操作処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態に係る画像処理装置による処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第三実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第四実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第四実施形態に係る画像処理装置による処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の画像処理システム、及び画像処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態の具体的な内容に限定されるものではない。
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態に係る画像処理システム、及び画像処理プログラムの第一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の画像処理システムは、生物の進化を数学的に模擬した最適化手法である遺伝的操作を用いて、画像に含まれ得る識別対象を分類するための個体情報及び学習結果モデルを最適化するものである。
具体的には、図1に示すように、本実施形態の画像処理システムに対応する画像処理装置1は、機能単位記憶部10、個体生成部11、個体群記憶部12、画像読込部13、画像記憶部14、ラベル読込部15、特徴量計算部16、特徴量記憶部17、学習モデル処理部18、学習モデル記憶部19、指標値記憶部20、評価値計算部21、評価結果記憶部22、及び遺伝子操作部23を備えている。
本実施形態の画像処理装置1におけるこれらの各構成は、図1に示すように一個の情報処理装置に全て備えることができる。また、これらの各構成は、複数の情報処理装置からなる画像処理システムの各装置に分散して備えてもよい。これは、後述する各実施形態についても同様である。
機能単位記憶部10は、後述する個体情報を構成するノード(遺伝子に相当する)を記憶する。ノードには、(1)画像の色空間を選択するノード、(2)画像処理を実行するノード、(3)特徴量を計算するノード、及び(4)教師なし学習を選択するノードが含まれる。
画像の色空間を選択するノードとしては、特に限定されないが、例えば画像内の全画素のRGB色空間の各座標値の成分やGRAY等を用いることができる。また、RGB値から変換して得られるL*a*b*色空間やHSV色空間の各座標値の成分を用いることもできる。
画像処理を実行するノードとしては、特に限定されないが、中央値、最大値、最小値、ガウシアン、ラプラシアン、ガンマ補正、ヒストグラム平坦化、2値化、周波数フィルタ、及び処理無し等を用いることができる。
特徴量を計算するノードとしては、特に限定されないが、形状としてサイズ、アスペクト比、周囲長、又は円形度を計算するもの、輝度として平均値、標準偏差、最大値、最小値、最大値-最小値、中央値、第1四分位数、及び第3四分位数等を計算するもの、並びにこれらの特徴量の計算に用いられるパラメータを含むものとすることができる。
また、特徴量を計算するノードとして、特徴量の計算において何も処理を行わないものを用いるも好ましい。このような何も処理を行わないものを用いることにより、例えば個体情報を生成するための初期ノード数の設定値が多すぎた場合などに、実質的なノード数を減らすことができる。
教師なし学習を選択するノードとしては、特に限定されないが、MT(Maharanobis Taguchi法)のシリーズとして、Maharanobis Taguchi法、Maharanobis Taguchi Afjoint法、Recognition Taguchi法、Taguchi法、Taguchi Schmidt法、及び混合ガウス法のいずれか等を用いることができる。これらの教師なし学習により作成されるモデルは、当該教師なし学習で用いられるマハラビノス距離を算出するための式である。
具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。
<Maharanobis Taguchi法>
Figure 0007314723000001
<Maharanobis Taguchi Afjoint法>
Figure 0007314723000002
<Recognition Taguchi法>
Figure 0007314723000003
Figure 0007314723000004
Figure 0007314723000005
この他に、Taguchi法、Taguchi Schmidt法などによる式を用いることも可能である。
さらに、教師なし学習を選択するノードとして、One Class サポートベクターマシン(One Class Support Vector Machine(OCSVM))、又はオートエンコーダ(自己符号化器,autoencoder)等を用いることもできる。これらの教師なし学習により作成されるモデルは、当該教師なし学習で用いられる予測値を算出するための式である。
具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。
<One Class サポートベクターマシン(OCSVM)>
OCSVMの決定関数は、以下のとおりである。
Figure 0007314723000006
ただし、ρ>0である。
ここで、OCSVMの主問題は、以下の式となる。
Figure 0007314723000007
数7に示す式において、損失関数に数8に示すスラック変数を適用して表現すると、数7に示す式の最適化問題は、数9に示す式のように書き直せる。
Figure 0007314723000008
Figure 0007314723000009
この式をラグランジュの未定乗数法で解くことで、パラメータ値w、ξ、ρが決定できる(竹内一郎,烏山昌幸,機械学習プロフェッショナルシリーズ:サポートベクトルマシン,講談社(2015)参照)。
<オートエンコーダ>
Figure 0007314723000010
(L番目の層のi番目のユニットの出力値)
なお、fは活性化関数であり、シグモイド関数やReLU関数などが用いられる。また、学習では数11に示す損失関数を最小にするwとbの値を、誤差逆伝播法などにより求める(G. E. Hinton and R. R. Salakhutdinov, Reducing the Dimensionality of Data with Neural Networks, Science, vol. 313, pp. 504-507(2006)参照)。
Figure 0007314723000011
個体生成部11は、機能単位記憶部10に記憶されているノードを用いて、複数のノードの組み合わせを定義する個体情報を生成する。個体生成部11は、このような個体情報を以下の条件でランダムに複数生成して、個体群記憶部12に記憶させることができる。
すなわち、個体生成部11は、機能単位記憶部10から(1)~(4)の各ノード((1)画像の色空間を選択するノード、(2)画像処理を実行するノード、(3)特徴量を計算するノード、及び(4)教師なし学習を選択するノード)を含む複数のノードを選択して、有閉路及び/又はフィードバック路構造を含み得るネットワーク状(GNP:遺伝的ネットワークプログラミング)に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成して、個体群記憶部12に記憶させる。
このような個体情報は、カラー画像を学習用画像と検証用画像として使用する場合に好適に用いることができる。
本実施形態の画像処理装置1は、画像の色空間の選択、画像処理、特徴量計算、及び教師なし学習の選択を最適化する組合せの探索を行う最適化問題(離散最適化問題)に対する解を計算するものであるところ、探索空間が非常に広大であり、また局所解が多く存在する。
そこで、本実施形態の画像処理装置1では、遺伝的アルゴリズム(GA:直線構造)や遺伝的プログラミング(GP:木構造)ではなく、遺伝的ネットワークプログラミング(GNP:ネットワーク状)の個体情報として、(1)~(4)の各ノードを含む個体情報を生成することにより、このような問題を有利に解決する構成としている。
ここで、遺伝的ネットワークに含まれ得る有閉路とは、向きが付いたリンクにより構成される有向ネットワークであり、フィードバック構造が含まれることがある。また、フィードバック構造には、2個のノード間でのフィードバック構造も含まれる。
このような遺伝的ネットワークには、結果として、直線構造と木構造も含まれ得るが、個体生成部11により、ネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成させることで、ノードの再利用/共有が可能となるため、探索空間を有効に構成することが可能になる。また、生物の脳構造はネットワーク状であるところ、人の脳を模擬した判断を行い得る。
さらに、木構造ではブロード(構造の広がり)が発生することで、探索空間を無用に広げることがあるが、ネットワークではブロードが発生しないため、解空間の効率的な探索が可能になる。
具体的には、個体生成部11は、(1)~(3)について、1つ又は複数のノードを選択し、(4)については、1つのノードを選択する。このとき、個体生成部11は、各ノードをランダムに選択することができる。
また、個体生成部11は、ネットワーク状にノードの実行順序を選択するところ、(1)~(3)の実行順序は、この順序に限定されず、例えば以下のようになる場合がある。ただし、(4)は、(1)~(3)の実行後の順序で選択される。
・(1)⇒(3)((2)を実行しない)
・(1)⇒(2)⇒(3)⇒先の(2)⇒他の(3)
・(1)⇒(2)⇒(3)⇒先の(1)⇒他の(2)⇒他の(3)
なお、(2)又は(3)から始まるものは、後述する白黒画像を使用する場合に選択され得る。
また、白黒画像を学習用画像と検証用画像として使用する場合には、色空間はGRAYのみを用いるため、上記(1)の画像の色空間を選択するノードを使用せずに、個体生成部11を、機能単位記憶部10から(2)~(4)の各ノードを含む複数のノードを選択して、有閉路及び/又はフィードバック路構造を含み得るネットワーク状(GNP:遺伝的ネットワークプログラミング)に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成して、個体群記憶部12に記憶させる構成とすることが好ましい。
このとき、(2)と(3)の実行順序は、この順序に限定されず、(4)は、(2)と(3)の実行後の順序で選択される。
個体群記憶部12は、個体生成部11によって生成された複数の個体情報からなる個体群を記憶する。各個体情報は、個体情報の識別情報(個体番号)ごとに、個体群記憶部12に記憶させることができる。
また、個体群として、一の世代又は複数の世代を個体群記憶部12に記憶させてもよい。この場合、各個体情報は、世代の識別情報(世代番号)及び個体情報の識別情報ごとに記憶させることができる。後述する評価値計算部21は、世代ごとに個体情報を順位付けし、順位付け情報を評価結果記憶部22に記憶させることができる。
画像読込部13は、画像データを読み込んで(入力して)、その識別情報ごとに画像記憶部14に記憶させる。
画像読込部13は、学習用画像データを読み込む学習用画像読込部131と、検証用画像データを読み込む検証用画像読込部132を有している。
画像記憶部14は、画像データの識別情報ごとに、学習用画像データと検証用画像データを記憶する。
ラベル読込部15は、各検証用画像データにおいて、学習用画像に存在している識別対象が存在するか否かを示す識別ラベルを読み込んで、画像記憶部14において検証用画像データに対応付けて記憶させる。
すなわち、この識別ラベルには、学習用画像に存在している識別対象が検証用画像に存在することを示す陽性対象識別ラベルと、学習用画像に存在している識別対象が検証用画像に存在しないことを示す陰性対象識別ラベルとが含まれる。
なお、本実施形態では、不良を不良として検出する場合を陽性、不良を良品として検出する場合を偽陰性、良品を良品として検出する場合を陰性、良品を不良として検出する場合を偽陽性とする。
特徴量計算部16は、個体群記憶部12に記憶された個体情報にもとづいて、画像記憶部14における画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該個体情報についての当該画像データに対応するレコードとして、特徴量記憶部17に記憶させる。
特徴量計算部16は、学習用画像データを用いて特徴量を計算する学習用特徴量計算部161と、検証用画像データを用いて特徴量を計算する検証用特徴量計算部162を有している。
学習用特徴量計算部161は、学習用画像データごとに、個体情報にもとづき特徴量を計算し、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17に学習用レコードとして記憶させる。
また、検証用特徴量計算部162は、検証用画像データごとに、個体情報にもとづき特徴量を計算し、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、識別ラベルと一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17に検証用レコードとして記憶させる。
なお、画像処理装置1において識別ラベル記憶部を設けて、検証用画像データの識別情報に対応づけて識別ラベルを記憶させ、検証用特徴量計算部162が、識別ラベル記憶部に記憶された識別ラベルを用いて、特徴量記憶部17における検証用レコードに対応付けて識別ラベルを記憶させるなど、その他の方法で識別ラベルを記憶させてもよく、その方法は特に限定されない。
特徴量記憶部17は、学習用レコードとして、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、一又は複数の特徴量を記憶する。
また、特徴量記憶部17は、検証用レコードとして、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、識別ラベルと一又は複数の特徴量を記憶する。
学習モデル処理部18は、個体情報ごとに、個体情報にもとづいて、特徴量記憶部17における特徴量を用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成し、得られた学習結果モデルを学習モデル記憶部19に記憶させる。
学習モデル記憶部19は、個体情報の識別情報ごとに、学習結果モデルを記憶する。
教師なし学習としては、上述のとおり、MT(Maharanobis Taguchi法)のシリーズとして、Maharanobis Taguchi法、Maharanobis Taguchi Afjoint法、Recognition Taguchi法、Taguchi法、Taguchi Schmidt法、及び混合ガウス法のいずれか等を用いることができる。また、One Class サポートベクターマシン(One Class Support Vector Machine(OCSVM))、又はオートエンコーダ(自己符号化器,autoencoder)等を用いることもできる。
評価値計算部21は、特徴量記憶部17における検証用レコードの特徴量を学習結果モデルに入力して、当該学習結果モデルにより指標値を計算し、得られた指標値を、検証用画像データごと(検証用レコードごと)に、指標値記憶部20に記憶させる。
指標値記憶部20は、画像データの識別情報ごとに、指標値を記憶する。
このとき、教師なし学習が、Maharanobis Taguchi法、Maharanobis Taguchi Afjoint法、Recognition Taguchi法、Taguchi法、Taguchi Schmidt法、及び混合ガウス法のいずれかの場合、指標値として、当該教師なし学習で用いられるマハラビノス距離が使用される。
また、教師なし学習が、One Class サポートベクターマシン又はオートエンコーダの場合、指標値として、当該教師なし学習で用いられる予測値が使用される。
また、評価値計算部21は、特徴量記憶部17における検証用レコードの識別ラベルと、指標値記憶部20における当該検証用レコードに対応する指標値とを用いて、個体情報ごとに評価値を計算し、得られた評価値を個体情報の識別情報ごとに評価結果記憶部22に記憶させる。また、評価値計算部21は、この評価値にもとづいて、個体情報を順位付けする。
このとき、評価値計算部21は、検証用画像データを指標値を用いて分類し、その分類結果と識別ラベルを比較して、評価値を計算する。
具体的には、指標値がマハラノビス距離の場合、所定の有意水準を設定し、評価値計算部21は、識別対象を『学習で用いたクラス』と『それ以外』に分類する。そして、この分類結果と識別ラベルを比較して、正確度、感度、特異性、及び適合度等を計算することによって、評価値を算出することができる。
正確度は、全体中の当たりの割合を示す。
感度は、検証データにおいて学習で用いたクラスを正しく検出した割合を示す。
特異性は、検証データにおいて学習で用いたクラス以外を正しく検出した割合を示す。
適合度は、検証データにおいて陽性判定の信憑性を表す指標を示す。
このとき、通常は正確度を使用するが、例えば、本実施形態の画像処理装置1を異常検知に適用する場合などにおいて、正常データで学習を実施し、偽陽性を生じることは許容できるが、偽陰性の発生を防止したいというような分類問題の場合は、感度が重要になるため、これを以下のように組み合わせることが好ましい。
評価値=w1正確度+w2感度
w:重み係数
また、指標値がOne Class サポートベクターマシンで用いられる予測値の場合、評価値計算部21は、識別対象を学習結果モデルにおいて超平面により『学習で用いたクラス』と『それ以外』に分類する。
また、評価値計算部21は、個体群記憶部12に記憶されている全ての個体情報(又は1世代分の個体情報)につき評価値を計算し終えて評価結果記憶部22に記憶させた場合などに、これらの評価値にもとづき個体情報を順位付け(ランキング)して、得られた順位付け情報を評価結果記憶部22に記憶させることができる。
評価結果記憶部22は、個体情報の識別情報ごとに、評価値と順位付け情報を記憶する。
さらに、評価値計算部21は、画像処理装置1による当該画像処理を終了するか否かを判定するための終了判定を行うことができる。終了判定は、終了条件を満たすか否かにもとづき行うことができ、終了条件を満たす場合、画像処理を終了させることができる。
そして、評価結果記憶部22に記憶された最も評価値の高い個体情報が、最適化された個体情報として得られる。
また、この個体情報に定義された学習結果モデルが、学習モデル記憶部19に記憶されており、当該学習結果モデルが、最適化された学習済みモデルとして得られる。
終了条件としては、予め設定した全ての世代の個体群について画像処理を完了した場合や、一定の世代数以上で進化が発生していない場合などを挙げることができる。
進化が発生していない場合とは、評価値が、比較対象の時点よりも改善されない場合である。したがって、一定の世代数について画像処理を行って評価値が改善されていなければ、進化していないと判定できる。
なお、評価値計算部21からこの終了判定の機能を分離して、本実施形態の画像処理装置1において終了判定を行うための終了判定部を備えてもよい。
遺伝子操作部23は、評価結果記憶部22における個体情報の順位付け情報にもとづいて、個体情報の選択又は変更を行って、個体群記憶部12を更新する。
具体的には、遺伝子操作部23は、評価値が高い個体情報を次世代に残すエリート個体保存部と、評価値にもとづいて、一定の確率で個体情報を次世代に残す個体選択部と、2つの個体情報の一部を相互に交換する交叉部と、選択された1つの個体情報の一部又は全部をランダムに書き換える突然変異部とを有するものとすることができる。
エリート個体保存部は、各世代の個体群において、一番評価値の良い個体情報を、無条件で次世代に残す処理を行うことができる。
個体選択部は、各世代の個体群において、評価値の順位の高い個体情報を高い確率で次世代に残す処理を行うことができる。
交叉部は、交叉処理として、複数の個体情報の各ノードの配列における同一(ノード番号)の並びについて、ある確率で入れ替える1様交叉を行うことができる。また、交叉部は、交叉処理として、各ノードの配列における同一の並びの1点を境として、一方の配列を相互に入れ替える1点交叉や、同一の並びの複数点を境として配列を相互に入れ替える複数点交叉を行うこともできる。
突然変異部は、突然変異処理として、個体情報ごとに一定の確率でその個体情報の一部を書き換えたり、その個体情報の全てを書き換えることができる。
なお、同じ個体情報にもとづいて生成された同系列個体が増えると、多様性が失われて進化が袋小路(数学的に局所解に陥った状態)に入ってしまう。一方、同系列以外の個体を増やしすぎると、ランダム探索に近づき、効率的な進化が行われない。
そこで、学習初期では多様性を持たせるために、同系列以外の個体を増やすように突然変異部による処理を行い、学習中期では効率的な進化を実施するために、個体選択部により同系列を増やすことが好ましい。また、進化が止まった場合には、再度多様性を持たせるために突然変異部により同系列以外を増やすことなどを好適に行うことができる。
そして、遺伝子操作部23は、新たな世代の個体群を生成して、個体群記憶部12に記憶させる。このとき、遺伝子操作部23は、前の世代の個体群を上書きすることにより、個体群記憶部12を更新することができる。また、複数世代の個体群を世代ごとに記憶させることにより、個体群記憶部12を更新することもできる。
次に、本実施形態の画像処理装置1による処理手順について、図2~図5を参照して説明する。
まず、画像処理装置1における学習用画像読込部131が、学習用画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14に記憶させる(ステップ10)。また、検証用画像読込部132が、検証用画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14に記憶させる(ステップ11)。さらに、ラベル読込部15が、各検証用画像データに対応する識別ラベルを読み込んで、検証用画像データに対応付けて画像記憶部14に記憶させる(ステップ12)。
そして、個体生成部11によって、初期個体群が生成される(ステップ13)。
このとき、個体生成部11は、機能単位記憶部10に記憶されているノードを用いて、複数のノードの組み合わせを定義する個体情報を複数生成して、個体情報の識別情報ごとに個体群記憶部12に記憶させる。
また、個体生成部11は、複数の個体情報からなる個体群を一つの世代として、世代の識別情報ごとに複数の世代の個体群を個体群記憶部12に記憶させることもできる。
なお、ステップ10~ステップ13の順序は入れ替えてもよい。
次に、学習用特徴量計算部161は、個体群記憶部12における個体群の世代ごとに、個体群における全ての個体情報について、画像記憶部14における学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該個体情報についての当該学習用画像データに対応する学習用レコードとして、特徴量記憶部17に記憶させる(ステップ14~16)。
特徴量の計算としては、図3に示すように、学習用特徴量計算部161は、個体情報にもとづいて、色空間を選択することができる(ステップ30)。また、学習用特徴量計算部161は、個体情報にもとづいて、画像処理を行うことができる(ステップ31)。さらに、学習用特徴量計算部161は、個体情報にもとづいて、特徴量の計算を行うことができる(ステップ32)。
なお、上述したように、個体情報にはノードの実行順序がネットワーク状に定義されており、これらのステップは繰り返されたりするなど、個体情報ごとに様々な順序で行われ得る。
次に、学習モデル処理部18は、算出された特徴量を用いて、個体情報にもとづいて、教師なし学習を実行し、得られた学習結果モデルを学習モデル記憶部19に記憶させる(ステップ17)。
このとき、学習モデル処理部18は、個体情報ごとに、特徴量記憶部17における学習用レコードを用いて、MTシステムのモデルを作成することができる。
あるいは、学習モデル処理部18は、個体情報ごとに、特徴量記憶部17における学習用レコードを用いて、One Class サポートベクターマシン又はオートエンコーダのモデルなどを作成することができる。
検証用特徴量計算部162は、個体情報にもとづいて、画像記憶部14における検証用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該個体情報についての当該検証用画像データに対応する検証用レコードとして、特徴量記憶部17に記憶させる(ステップ18)。このとき、特徴量の計算は、図3を参照して上述したように、学習用画像データを用いる場合と同様に行うことができる。
次に、評価値計算部21は、個体情報ごとに評価値を計算して、得られた評価値を評価結果記憶部22に個体情報の識別情報ごとに記憶させる(ステップ19)。
評価値の計算としては、図4に示すように、評価値計算部21は、特徴量記憶部17に記憶されている、検証用画像データを用いて計算された特徴量を、学習モデル記憶部19に記憶されている学習結果モデルに入力する(ステップ40)。
そして、評価値計算部21は、学習結果モデルにより指標値を計算する(ステップ41)。
このとき、評価値計算部21は、指標値として、個体情報ごとに、例えばMTシステムで用いられるマハラノビス距離を算出することができる。あるいは、評価値計算部21は、指標値として、個体情報ごとに、One Class サポートベクターマシン又はオートエンコーダで用いられる予測値を算出することができる。
また、評価値計算部21は、得られた指標値と識別ラベルを用いて、評価値を計算する(ステップ42)。
そして、当該世代の個体群における全ての個体情報についての処理が終わるまで、学習用画像の特徴量の計算から評価値の計算までの処理を繰り返し実行する(ステップ15~ステップ19)。
次に、評価値計算部21は、評価結果記憶部22に記憶されている評価値にもとづいて、個体情報の順位付けを行う(ステップ20)。
また、評価値計算部21は、終了条件が満たされているか否かの判定処理を行う(ステップ21)。終了条件が満たされている場合、画像処理装置1による処理を終了する。
終了条件が満たされていない場合、遺伝子操作部23は、遺伝子操作処理を実行する(ステップ22)。
具体的には、図5に示すように、遺伝子操作部23におけるエリート個体保存部は、最も評価値の高い個体情報を次世代の個体群の個体情報として選択する(ステップ50)。
また、遺伝子操作部23における個体選択部は、評価値の順位の高い個体情報ほど高い確率で次世代の個体群の個体情報として選択する(ステップ51)。
さらに、遺伝子操作部23における交叉部は、エリート個体保存部により選択された個体情報と、個体選択部により選択された個体情報に対して、交叉処理を実行して、新たな個体情報を生成する(ステップ52)。
また、遺伝子操作部23における突然変異部は、エリート個体保存部により選択された個体情報と、個体選択部により選択された個体情報を用いて、またはこれらの個体情報を用いることなく、突然変異処理を行い、新たな個体情報を生成する(ステップ53)。
なお、エリート個体保存部、個体選択部、交叉部、突然変異部による各処理の順序を、各処理を実行可能な順序の範囲で入れ替えて実行してもよく、一部の処理を省略してもよい。
そして、複数の世代が存在する場合、全ての世代の個体群における全ての個体情報についての処理が終わるまで、学習用画像の特徴量の計算から遺伝子操作までの処理を繰り返し実行する(ステップ14~ステップ22)。
このような本実施形態によれば、画像に含まれ得る識別対象を分類するためのネットワーク状の個体情報と、教師なし学習による学習結果モデルとを最適化することができるため、画像処理の性能を向上させることが可能である。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る画像処理システム、及び画像処理プログラムについて、図6及び図7を参照して説明する。
本実施形態の画像処理システムに対応する画像処理装置1aは、図6に示すように、個体群記憶部12a、画像記憶部14a、特徴量記憶部17a、学習モデル記憶部19a、指標値記憶部20a、検査対象画像読込部24a、検査対象特徴量計算部25a、学習済みモデル処理部26a、分類部27a、及び分類結果記憶部28aを備えている。
なお、本実施形態の個体群記憶部12a、画像記憶部14a、特徴量記憶部17a、学習モデル記憶部19a、及び指標値記憶部20aは、以下の説明において相違する点を除いて、第一実施形態における同一名称のものと同様のものとすることができる。
個体群記憶部12aは、少なくとも、第一実施形態の画像処理装置1によって最適化された(最も評価値の高い)個体情報を記憶している。
学習モデル記憶部19aは、少なくとも、第一実施形態の画像処理装置1によって最適化された(最も評価値の高い個体情報に定義された)学習結果モデル(学習済みモデル)を記憶している。
検査対象画像読込部24aは、検査対象画像データを読み込んで、画像データの識別情報ごとに画像記憶部14aに記憶させる。
検査対象特徴量計算部25aは、検査対象画像データについて、個体群記憶部12aに記憶されている最適化された個体情報にもとづき特徴量を計算し、画像データの識別情報ごとに、一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17aに検査対象レコードとして記憶させる。このとき、特徴量の計算は、図3を参照して上述したように、学習用画像データを用いる場合と同様に行うことができる。
学習済みモデル処理部26aは、学習モデル記憶部19aに記憶されている最適化された学習結果モデル(最も評価値の高い前記個体情報に定義された学習結果モデル)に、特徴量記憶部17aに記憶されている検査対象レコードの特徴量を入力して指標値を計算し、得られた指標値を指標値記憶部20aに記憶させる。
分類部27aは、指標値が一定の閾値内(一定範囲)に存在するか否かにもとづいて、検査対象画像データにおいて識別対象が存在するか否かを分類し、その分類結果を分類結果記憶部28aに記憶させる。
分類結果記憶部28aは、画像データの識別情報ごとに、分類結果を記憶する。
このとき、分類部27aは、指標値がMTシステムで用いられるマハラビノス距離の場合、当該マハラビノス距離が一定の閾値内に存在するか否かにもとづき分類を行う。また、分類部27aは、指標値がOne Class サポートベクターマシン又はオートエンコーダで用いられる予測値の場合、当該予測値が一定の閾値内に存在するか否かにもとづき分類を行う。
これにより、検査対象画像データにおいて識別対象が存在するか否かを分類することができる。また、特徴量記憶部17aに記憶されている検査対象レコードを参照することにより、その分類がどのような処理により実施されたのかについて、確認することが可能となる。
次に、本実施形態の画像処理装置1aによる処理手順について、図7を参照して説明する。
まず、画像処理装置1aにおける検査対象画像読込部24aが、検査対象画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14aに記憶させる(ステップ60)。
次に、検査対象特徴量計算部25aは、個体群記憶部12aにおける最適化された個体情報にもとづいて、画像記憶部14aにおける検査対象画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該検査対象画像データに対応する検査対象レコードとして、特徴量記憶部17aに記憶させる(ステップ61)。
さらに、学習済みモデル処理部26aは、学習モデル記憶部19aに記憶されている最適化された学習結果モデルに、特徴量記憶部17aに記憶されている検査対象レコードの特徴量を入力して指標値を計算し、得られた指標値を指標値記憶部20aに記憶させる(ステップ62)。
そして、分類部27aは、指標値が一定の閾値内に存在するか否かにもとづいて、検査対象画像データにおいて識別対象が存在するか否かを分類し、その分類結果を分類結果記憶部28aに記憶させる(ステップ63)。
このような本実施形態によれば、検査対象画像データにおいて識別対象が存在するか否かを分類することができ、またその分類がどのような処理により実施されたのかを確認することが可能となる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る画像処理システム、及び画像処理プログラムについて、図8を参照して説明する。
本実施形態の画像処理システムに対応する画像処理装置1bは、図8に示すように、機能単位記憶部10b、個体生成部11b、個体群記憶部12b、画像読込部13b、画像記憶部14b、ラベル読込部15b、特徴量計算部16b、特徴量記憶部17b、学習モデル処理部18b、学習モデル記憶部19b、指標値記憶部20b、評価値計算部21b、評価結果記憶部22b、遺伝子操作部23b、検査対象画像読込部24b、検査対象特徴量計算部25b、学習済みモデル処理部26b、分類部27b、及び分類結果記憶部28bを備えている。
本実施形態の画像処理装置1bは、第一実施形態の画像処理装置1と第二実施形態の画像処理装置1aを組み合わせたものであり、各部の機能は、以下の説明において相違する点を除いて、第一実施形態における同一名称のものと同様のものとすることができる。また、第一実施形態にない各部の機能は、第二実施形態における同一名称のものと同様のものとすることができる。
次に、本実施形態の画像処理装置1bによる処理手順は、図示しないが、第一実施形態と第二実施形態を順に組み合わせたものであり、以下のとおりである。
まず、画像処理装置1bにおける学習用画像読込部131bが、学習用画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14bに記憶させる(ステップ70)。また、検証用画像読込部132bが、検証用画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14bに記憶させる(ステップ71)。さらに、ラベル読込部15bが、各検証用画像データに対応する識別ラベルを読み込んで、検証用画像データに対応付けて画像記憶部14bに記憶させる(ステップ72)。
そして、個体生成部11bによって、初期個体群が生成される(ステップ73)。
このとき、個体生成部11bは、機能単位記憶部10bに記憶されているノードを用いて、複数のノードの組み合わせを定義する個体情報を複数生成して、個体情報の識別情報ごとに個体群記憶部12bに記憶させる。
また、個体生成部11bは、複数の個体情報からなる個体群を一つの世代として、世代の識別情報ごとに複数の世代の個体群を個体群記憶部12bに記憶させることもできる。
なお、ステップ70~ステップ73の順序は入れ替えてもよい。
次に、学習用特徴量計算部161bは、個体群記憶部12bにおける個体群の世代ごとに、個体群における全ての個体情報について、画像記憶部14bにおける学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該個体情報についての当該学習用画像データに対応する学習用レコードとして、特徴量記憶部17bに記憶させる(ステップ74)。
このとき、学習用特徴量計算部161bは、個体情報にもとづいて、色空間を選択することができる。また、学習用特徴量計算部161bは、個体情報にもとづいて、画像処理を行うことができる。さらに、学習用特徴量計算部161bは、個体情報にもとづいて、特徴量の計算を行うことができる。個体情報にはノートの実行順序がネットワーク状に定義されており、これらのステップは個体情報ごとに様々な順序で行われ得る。
次に、学習モデル処理部18bは、算出された特徴量を用いて、個体情報にもとづいて、教師なし学習を実行し、得られた学習結果モデルを学習モデル記憶部19bに記憶させる(ステップ75)。
このとき、学習モデル処理部18bは、個体情報ごとに、特徴量記憶部17bにおける学習用レコードを用いて、MTシステムのモデルを作成することができる。
あるいは、学習モデル処理部18bは、個体情報ごとに、特徴量記憶部17bにおける学習用レコードを用いて、One Class サポートベクターマシンやオートエンコーダのモデルなどを作成することができる。
検証用特徴量計算部162bは、個体情報にもとづいて、画像記憶部14bにおける検証用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該個体情報についての当該検証用画像データに対応する検証用レコードとして、特徴量記憶部17bに記憶させる(ステップ76)。検証用特徴量計算部162bによる特徴量の計算は、学習用特徴量計算部161bと同様に行うことができる。
次に、評価値計算部21bは、個体情報ごとに評価値を計算して、得られた評価値を評価結果記憶部22bに個体情報の識別情報ごとに記憶させる(ステップ77)。
このとき、評価値計算部21bは、特徴量記憶部17bに記憶されている、検証用画像データを用いて計算された特徴量を、学習モデル記憶部19bに記憶されている学習結果モデルに入力して、学習結果モデルにより指標値を計算する。また、評価値計算部21bは、得られた指標値と識別ラベルを用いて、評価値を計算する。
そして、当該世代の個体群における全ての個体情報についての処理が終わるまで、学習用画像の特徴量の計算から評価値の計算までの処理を繰り返し実行する。
次に、評価値計算部21bは、評価結果記憶部22bに記憶されている評価値にもとづいて、個体情報の順位付けを行う(ステップ78)。
また、評価値計算部21bは、終了条件が満たされているか否かの判定処理を行う(ステップ79)。終了条件が満たされている場合、画像処理装置1bによる処理を終了する。
終了条件が満たされていない場合、遺伝子操作部23bは、遺伝子操作処理を実行する(ステップ80)。
そして、複数の世代が存在する場合、全ての世代の個体群における全ての個体情報についての処理が終わるまで、学習用画像の特徴量の計算から遺伝子操作までの処理を繰り返し実行する。
これによって、個体群記憶部12bは、最適化された(最も評価値の高い)個体情報が記憶された状態となり、学習モデル記憶部19bは、最適化された(最も評価値の高い個体情報に定義された)学習結果モデル(学習済みモデル)が記憶された状態となる。
次に、検査対象画像読込部24bが、検査対象画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14bに記憶させる(ステップ81)。
また、検査対象特徴量計算部25bは、個体群記憶部12bにおける最適化された個体情報にもとづいて、画像記憶部14bにおける検査対象画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該検査対象画像データに対応する検査対象レコードとして、特徴量記憶部17bに記憶させる(ステップ82)。
さらに、学習済みモデル処理部26bは、学習モデル記憶部19bに記憶されている最適化された学習結果モデルに、特徴量記憶部17bに記憶されている検査対象レコードの特徴量を入力して指標値を計算し、得られた指標値を指標値記憶部20bに記憶させる(ステップ83)。
そして、分類部27bは、指標値が一定の閾値内に存在するか否かにもとづいて、検査対象画像データにおいて識別対象が存在するか否かを分類し、その分類結果を分類結果記憶部28bに記憶させる(ステップ84)。
このような本実施形態によれば、画像に含まれ得る識別対象を分類するためのネットワーク状の個体情報と、教師なし学習による学習結果モデルとを最適化することができ、かつ検査対象画像データに識別対象が存在するか否かを分類することが可能となる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る画像処理システム、及び画像処理プログラムについて、図9及び図10を参照して説明する。
本実施形態の画像処理システムに対応する画像処理装置1cは、図9に示すように、機能単位記憶部10c、個体生成部11c、個体群記憶部12c、画像読込部13c、画像記憶部14c、ラベル読込部15c、特徴量計算部16c、特徴量記憶部17c、学習モデル処理部18c、学習モデル記憶部19c、指標値記憶部20c、評価値計算部21c、評価結果記憶部22c、及び遺伝子操作部23cを備えている。
個体群記憶部12cは、親個体群記憶部121cと子個体群記憶部122cを備え、画像読込部13cは、学習用画像読込部131cと検証用画像読込部132cを備え、特徴量計算部16cは、学習用特徴量計算部161cと検証用特徴量計算部162cを備えている。
本実施形態の機能単位記憶部10c、画像読込部13c、画像記憶部14c、ラベル読込部15c、特徴量記憶部17c、学習モデル記憶部19c、指標値記憶部20c、及び評価結果記憶部22cは、第一実施形態と同様のものとすることができる。また、本実施形態の画像処理装置1cにおけるその他の構成についても、以下の説明において相違する点を除いて、第一実施形態と同様のものとすることができる。
個体生成部11cは、機能単位記憶部10cに記憶されているノードを用いて、有閉路及び/又はフィードバック路構造を含み得るネットワーク状(GNP:遺伝的ネットワークプログラミング)に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成する。
また、個体生成部11cは、個体情報として、複数の親個体情報を生成し、これら親個体情報からなる初期の親個体群を親個体群記憶部121cに記憶させることができる。
個体群記憶部12cは、個体生成部11によって生成された複数の親個体情報からなる個体群を記憶する親個体群記憶部121cを有している。個体群における各個体情報は、個体情報の識別情報ごとに、親個体群記憶部121cに記憶させることができる。
また、個体群として、一の世代又は複数の世代を親個体群記憶部121cに記憶させてもよい。この場合、各個体情報は、世代の識別情報及び個体情報の識別情報ごとに記憶させることができる。
また、個体群記憶部12cは、遺伝子操作部23cによって生成された複数の子個体情報からなる個体群を記憶する子個体群記憶部122cを有している。個体群における各個体情報は、個体情報の識別情報ごとに、子個体群記憶部122cに記憶させることができる。
特徴量計算部16cは、子個体群記憶部122cから子個体情報を入力して、その子個体情報にもとづいて、画像記憶部14cにおける学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた各特徴量を当該子個体情報についての当該学習用画像データに対応する学習用レコードとして、特徴量記憶部17cに記録させる。
特徴量計算部16cは、学習用画像データを用いて特徴量を計算する学習用特徴量計算部161cと、検証用画像データを用いて特徴量を計算する検証用特徴量計算部162cを有している。
学習用特徴量計算部161cは、学習用画像データごとに、子個体情報にもとづき特徴量を計算し、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17cに学習用レコードとして記憶させる。
また、検証用特徴量計算部162cは、検証用画像データごとに、子個体情報にもとづき特徴量を計算し、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、識別ラベルと一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17cに検証用レコードとして記憶させる。
学習モデル処理部18cは、子個体情報ごとに、子個体情報にもとづいて、特徴量記憶部17cにおける学習用レコードの特徴量を用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成し、得られた学習結果モデルを学習モデル記憶部19cに記憶させる。
評価値計算部21cは、特徴量記憶部17cにおける検証用レコードの特徴量を学習結果モデルに入力して、当該学習結果モデルにより指標値を計算し、得られた指標値を、検証用画像データごと(検証用レコードごと)に、指標値記憶部20cに記憶させる。
このとき、教師なし学習が、Maharanobis Taguchi法、Maharanobis Taguchi Afjoint法、Recognition Taguchi法、Taguchi法、Taguchi Schmidt法、及び混合ガウス法のいずれかの場合、指標値として、当該教師なし学習で用いられるマハラビノス距離が使用される。
また、教師なし学習が、One Class サポートベクターマシン又はオートエンコーダの場合、指標値として、当該教師なし学習で用いられる予測値が使用される。
また、評価値計算部21cは、特徴量記憶部17cにおける検証用レコードの識別ラベルと、指標値記憶部20cにおける当該検証用レコードに対応する指標値とを用いて、子個体情報ごとに評価値を計算し、得られた評価値を個体情報の識別情報ごとに評価結果記憶部22cに記憶させる。また、評価値計算部21cは、この評価値にもとづいて、子個体情報を順位付けする。
このとき、評価値計算部21cは、検証用画像データを指標値を用いて分類し、その分類結果と識別ラベルを比較して、評価値を計算する。
また、評価値計算部21cは、個体群記憶部12cにおける子個体群記憶部122cに記憶されている全ての子個体情報につき評価値を計算し終えて評価結果記憶部22cに記憶させた場合などに、これらの評価値にもとづき子個体情報を順位付けして、得られた順位付け情報を評価結果記憶部22cに記憶させることができる。
さらに、評価値計算部21cは、画像処理装置1cによる当該画像処理を終了するか否かを判定するための終了判定を行うことができる。終了判定は、終了条件を満たすか否かにもとづき行うことができ、終了条件を満たす場合、画像処理を終了させることができる。
遺伝子操作部23cは、親個体群記憶部121cにおける親個体情報に対して遺伝子操作を実行する。
具体的には、まず、親個体群記憶部121cにおける親個体群からランダムに、子個体情報を生成する親個体情報を選択する。
そして、遺伝子操作部23cにおける交叉部は、選択された親個体情報に対して交叉処理を実行して、複数の子個体情報を生成し、これら子個体情報からなる子個体群を子個体群記憶部122cに記憶させることができる。
また、遺伝子操作部23cにおける突然変異部は、選択された親個体情報に対して突然変異処理を実行して、一定の確率で親個体情報の一部を書き換えたり、その全てを書き換えることによって得られた子個体情報からなる子個体群を子個体群記憶部122cに記憶させることができる。また、突然変異処理として、機能単位記憶部10cに記憶されているノードを用いて、新しい個体情報を生成して得られた子個体情報からなる子個体群を子個体群記憶部122cに記憶させることもできる。さらに、子個体群記憶部122cに記憶された子個体情報におけるノード自体を変更することもできる。
さらに、遺伝子操作部23cは、評価結果記憶部22cにおける子個体情報の順位付け情報にもとづいて、一番評価値の良い子個体情報及び確率で選択された子個体情報を、親個体群からランダムに選択された親個体情報と入れ替えることなどによって、親個体群記憶部121cにおける親個体情報を更新することができる。
次に、本実施形態の画像処理装置1cによる処理手順について、図10を参照して説明する。
まず、画像処理装置1cにおける学習用画像読込部131cが、学習用画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14cに記憶させる(ステップ90)。また、検証用画像読込部132cが、検証用画像データを読み込んで、画像の識別番号ごとに画像記憶部14cに記憶させる(ステップ91)。さらに、ラベル読込部15cが、各検証用画像データに対応する識別ラベルを読み込んで、検証用画像データに対応付けて画像記憶部14cに記憶させる(ステップ92)。
そして、個体生成部11cによって、初期の親個体群が生成される(ステップ93)。
このとき、個体生成部11cは、機能単位記憶部10に記憶されているノードを選択することにより親個体情報を複数生成して、親個体情報の識別情報ごとに個体群記憶部12cにおける親個体群記憶部121cに記憶させることができる。
なお、ステップ90~ステップ93の順序は入れ替えてもよい。
親個体群記憶部121cにおける親個体群は、後述する親個体群の更新処理によって更新され、設定された世代について以下の処理が繰り返し行われる(ステップ94)。
遺伝子操作部23cは、親個体群記憶部121cにおける親個体群からランダムに、子個体情報を生成する親個体情報を選択する。(ステップ95)。そして、選択された親個体情報に対して遺伝子操作を実行する(ステップ96)。なお、ステップ95の親個体情報の選択を、ステップ96の遺伝子操作の一部として、実行してもよい。
すなわち、遺伝子操作部23cは、選択された親個体情報に対して交叉処理や突然変異処理を実行して、複数の子個体情報を生成し、これら子個体情報からなる子個体群を子個体群記憶部122cに記憶させる。
次に、学習用特徴量計算部161cは、学習用画像データごとに、子個体情報にもとづき特徴量を計算し、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17cに学習用レコードとして記憶させる(ステップ97、98)。
また、学習モデル処理部18cは、子個体情報ごとに、子個体情報にもとづいて、特徴量記憶部17cにおける学習用レコードの特徴量を用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成し、得られた学習結果モデルを学習モデル記憶部19cに記憶させる(ステップ99)。
また、検証用特徴量計算部162cは、検証用画像データごとに、子個体情報にもとづき特徴量を計算し、個体情報の識別情報及び画像データの識別情報ごとに、識別ラベルと一又は複数の特徴量を特徴量記憶部17cに検証用レコードとして記憶させる(ステップ100)。
なお、ステップ98~ステップ100の順序は入れ替えてもよい。
次に、評価値計算部21cは、子個体情報ごとに評価値を計算して、得られた評価値を評価結果記憶部22cに個体情報の識別情報ごとに記憶させる(ステップ101)。
このとき、評価値計算部21cは、特徴量記憶部17cにおける検証用レコードの特徴量を学習結果モデルに入力して、当該学習結果モデルにより指標値を計算し、得られた指標値を、検証用画像データごと(検証用レコードごと)に、指標値記憶部20cに記憶させる。
また、評価値計算部21cは、特徴量記憶部17cにおける検証用レコードの識別ラベルと、指標値記憶部20cにおける当該検証用レコードに対応する指標値とを用いて、子個体情報ごとに評価値を計算し、得られた評価値を個体情報の識別情報ごとに評価結果記憶部22cに記憶させる。
そして、子個体群記憶部122cにおける全ての子個体情報について、特徴量の計算から評価値の計算及び記憶までの処理を繰り返し実行する(ステップ97~ステップ101)。
次に、評価値計算部21cは、評価結果記憶部22cに記憶されている評価値にもとづいて、子個体情報の順位付けを行う(ステップ102)。
そして、遺伝子操作部23cは、評価結果記憶部22cにおける子個体情報の順位付け情報にもとづいて、一番評価値の良い子個体情報及び確率で選択された子個体情報を、親個体群からランダムに選択された親個体情報と入れ替えることにより、個体群記憶部12cにおける親個体群記憶部121cの親個体情報を更新する(ステップ103)。
また、評価値計算部21cは、終了条件が満たされているか否かの判定処理を行い(ステップ104)、終了条件が満たされている場合、画像処理装置1cによる処理を終了する。
このような本実施形態の画像処理装置によれば、親個体群から親を選択して子個体情報を生成する時に遺伝子操作を実行すると共に、評価値の良い子個体情報などを親個体群における親個体情報と入れ替えることで、親個体群を更新することができる。これにより、第一実施形態に比較して、進化の多様性をより保った状態で、最適な個体情報を探すことが可能である。
上記実施形態の画像処理システムは、本発明の画像処理プログラムに制御されたコンピュータを用いて実現することができる。コンピュータのCPUは、画像処理プログラムにもとづいてコンピュータの各構成要素に指令を送り、画像処理システムの動作に必要となる所定の処理、例えば、個体生成処理、特徴量計算処理、教師なし学習処理、評価値計算処理、遺伝子操作処理等を行わせる。このように、本発明の画像処理システムにおける各処理、動作は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現できるものである。
プログラムは予めROM、RAM等の記録媒体に格納され、コンピュータに実装された記録媒体から当該コンピュータにプログラムを読み込ませて実行されるが、例えば通信回線を介してコンピュータに読み込ませることもできる。
また、プログラムを格納する記録媒体は、例えば半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、その他任意のコンピュータで読取り可能な任意の記録手段により構成できる。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る画像処理システム、及び画像処理プログラムによれば、画像に含まれ得る識別対象を分類するためのネットワーク状の個体情報と、教師なし学習による学習結果モデルとを最適化することができるため、画像処理の性能を向上させることが可能である。
また、検査対象画像データにおいて識別対象が存在するか否かを分類することができ、またその分類がどのような処理により実施されたのかを確認することも可能となる。
さらに、親個体群から親を選択して子個体情報を生成する時に遺伝子操作を実行すると共に、評価値の良い子個体情報などを親個体群における親個体情報と入れ替えて親個体群を更新することもできる。これにより、進化の多様性を一層保った状態で、最適な個体情報を探すことが可能である。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、画像処理システムにおける各構成を複数の情報処理装置に分散して持たせたり、第二実施形態の画像処理装置と第四実施形態の画像処理装置を組み合わせたものとするなど適宜変更することが可能である。
本発明は、良品判定を行う画像処理システムなどにおいて、判定の性能を向上させるために、好適に用いることが可能である。
1、1a、1b、1c 画像処理装置
10、10b、10c 機能単位記憶部
11、11b、11c 個体生成部
12、12a、12b、12c 個体群記憶部
121c 親個体群記憶部
122c 子個体群記憶部
13、13b、13c 画像読込部
131、131b、131c 学習用画像読込部
132、132b、132c 検証用画像読込部
14、14a、14b、14c 画像記憶部
15、15b、15c 識別ラベル読込部
16、16b、16c 特徴量計算部
161、161b、161c 学習用特徴量計算部
162、162b、162c 検証用特徴量計算部
17、17a、17b、17c 特徴量記憶部
18、18b、18c 学習モデル処理部
19、19a、19b、19c 学習モデル記憶部
20、20a、20b、20c 指標値記憶部
21、21b、21c 評価値計算部
22、22b、22c 評価結果記憶部
23、23b、23c 遺伝子操作部
24a、24b 検査対象画像読込部
25a、25b 検査対象特徴量計算部
26a、26b 学習済みモデル処理部
27a、27b 分類部
28a、28b 分類結果記憶部

Claims (10)

  1. 生物の進化を数学的に模擬した最適化手法である遺伝的操作を用いて、画像に含まれ得る識別対象を分類するための個体情報及び学習結果モデルを最適化する画像処理システムであって、
    有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報からなる個体群を記憶する個体群記憶部と、
    前記個体情報にもとづいて、学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量を有する学習用レコードを作成する学習用特徴量計算部と、
    前記個体情報にもとづいて、検証用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量とこれに対応する識別ラベルとを有する検証用レコードを作成する検証用特徴量計算部と、
    前記学習用レコードを用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成する学習モデル処理部と、
    前記検証用レコードの特徴量を前記学習結果モデルに入力して指標値を計算し、前記検証用レコードの識別ラベルと前記指標値とを用いて、前記個体情報ごとに評価値を計算し、この評価値にもとづき前記個体情報を順位付けする評価値計算部と、
    前記個体情報の順位付け情報にもとづき前記個体情報の選択又は変更を行って、前記個体群記憶部を更新する遺伝子操作部と、を備える
    ことを特徴とする画像処理システム。
  2. 前記機能単位として、(1)画像の色空間を選択するノード、(2)画像処理を実行するノード、(3)特徴量を計算するノード、及び(4)教師なし学習を選択するノードを記憶する機能単位記憶部と、
    前記機能単位記憶部から(1)~(4)の各ノードを含む複数のノード、又は、(2)~(4)の各ノードを含む複数のノードを選択して、有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成して、前記個体群記憶部に記憶させる個体情報生成部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
  3. 前記学習用画像データを入力する学習用画像読込部と、
    前記検証用画像データを入力する検証用画像読込部と、
    前記検証用画像データに含まれる識別対象の分類を示す識別ラベルを入力する識別ラベル読込部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理システム。
  4. 前記遺伝子操作部が、前記評価値が高い個体情報を次世代に残すエリート保存部と、前記評価値にもとづいて、一定の確率で個体情報を次世代に残す選択部と、2つの個体情報の一部を相互に交換する交叉処理部と、選択された1つの個体情報の一部又は全部をランダムに書き換える突然変異部と、を有する
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の画像処理システム。
  5. 前記教師なし学習が、Maharanobis Taguchi法、Maharanobis Taguchi Afjoint法、Recognition Taguchi法、Taguchi法、Taguchi Schmidt法、及び混合ガウス法のいずれかであり、
    前記教師なし学習により作成されるモデルが、当該教師なし学習で用いられるマハラビノス距離を算出するための式である
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の画像処理システム。
  6. 前記教師なし学習が、One Class サポートベクターマシン又はオートエンコーダであり、
    前記教師なし学習により作成されるモデルが、当該教師なし学習で用いられる予測値を算出するための式である
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の画像処理システム。
  7. 検査対象の画像データを入力する検査対象画像読込部と、
    最も評価値の高い前記個体情報にもとづいて、前記検査対象の画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量を有する検査対象レコードを作成する検査対象特徴量計算部と、
    最も評価値の高い前記個体情報に定義された学習結果モデルに、前記検査対象レコードの特徴量を入力して指標値を計算する学習済みモデル処理部と、
    前記指標値が一定の閾値内に存在するか否かにもとづいて、前記検査対象の画像データにおいて前記識別対象が存在するか否かを分類する分類部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の画像処理システム。
  8. 生物の進化を数学的に模擬した最適化手法である遺伝的操作を用いて、画像に含まれ得る識別対象を分類するための個体情報及び学習結果モデルを最適化する画像処理プログラムであって、
    コンピュータを、
    有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報からなる個体群を記憶する個体群記憶部、
    前記個体情報にもとづいて、学習用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量を有する学習用レコードを作成する学習用特徴量計算部、
    前記個体情報にもとづいて、検証用画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量とこれに対応する識別ラベルとを有する検証用レコードを作成する検証用特徴量計算部、
    前記学習用レコードを用いて、教師なし学習により学習結果モデルを作成する学習モデル処理部、
    前記検証用レコードの特徴量を前記学習結果モデルに入力して指標値を計算し、前記検証用レコードの識別ラベルと前記指標値とを用いて、前記個体情報ごとに評価値を計算し、この評価値にもとづき前記個体情報を順位付けする評価値計算部、及び、
    前記個体情報の順位付け情報にもとづき前記個体情報の選択又は変更を行って、前記個体群記憶部を更新する遺伝子操作部として機能させる
    ことを特徴とする画像処理プログラム。
  9. コンピュータを、
    前記機能単位として、(1)画像の色空間を選択するノード、(2)画像処理を実行するノード、(3)特徴量を計算するノード、及び(4)教師なし学習を選択するノードを記憶する機能単位記憶部、並びに、
    前記機能単位記憶部から(1)~(4)の各ノードを含む複数のノード、又は、(2)~(4)の各ノードを含む複数のノードを選択して、有閉路及び/又はフィードバック構造を含み得るネットワーク状に複数の機能単位の実行順序を定義する個体情報を生成して、前記個体群記憶部に記憶させる個体情報生成部として機能させる
    ことを特徴とする請求項8記載の画像処理プログラム。
  10. コンピュータを、
    検査対象の画像データを入力する検査対象画像読込部、
    最も評価値の高い前記個体情報にもとづいて、前記検査対象の画像データを用いて特徴量を計算し、得られた特徴量を有する検査対象レコードを作成する検査対象特徴量計算部、
    最も評価値の高い前記個体情報に定義された学習結果モデルに、前記検査対象レコードの特徴量を入力して指標値を計算する学習済みモデル処理部、及び、
    前記指標値が一定の閾値内に存在するか否かにもとづいて、前記検査対象の画像データにおいて前記識別対象が存在するか否かを分類する分類部として機能させる
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の画像処理プログラム。
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