(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部084IWに関する説明)
次に、特徴部084IWについて説明する。
本特徴部084IWでは、スイッチ回路110は、一般入賞口スイッチからの検出信号(遊技球が一般入賞口10を通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
本特徴部084IWでは、特別図柄と同期する小図柄が画像表示装置5に変動/停止表示されるものである。具体的に、低ベース状態では主に第1特別図柄が変動することから第1特別図柄に同期する小図柄が表示され、高ベース状態では主に第2特別図柄が変動することから第2特別図柄に同期する小図柄が表示されるものである。遊技状態にかかわらず、第1特別図柄に同期する小図柄および第2特別図柄に同期する小図柄の両方が表示されるものであってもよい。
本特徴部084IWでは、パチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されている。
また、本例では、パチンコ遊技機1には、遊技機用枠3が開放状態となったことを検出し検出信号を出力する扉開放センサ(図示せず)が設けられている。また、本例では、主基板11には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー(図示せず)が設けられている。本例では、設定キーを有する基板ケース(図示せず)は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キーは、遊技場の店員等が所有する扉キーの操作を要することから、扉キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キーは、ONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。なお、この特徴部084IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。また、本例では、基板ケースには、表示モニタが配置されている。
(大当り確率、小当り確率)
図8-1は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。図8-1に示すように、本例では、設定値「1」~「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2~5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図8-1に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図8-1に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図8-1に示すように、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図8-1に示すように、はずれ確率を設定値「1」~「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、大当りと決定される場合には、さらに通常大当り(非確変大当り)や確変大当り、突然確変大当り(2R確変大当り)などの大当り種別も決定されるのであるが、大当り種別に関しては、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各大当り種別が決定される。また、小当りと決定される場合に、さらに複数種類の小当り種別に決定されるように構成することも考えられるが、小当り種別に関しても、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各小当り種別が決定される。
また、変動表示を開始する場合に変動パターンの決定が行われるのであるが、設定値「1」~「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各変動パターンが決定される。
このように、図8-1では設定値毎の大当り/小当り/はずれ確率の一例について示したが、以下、簡略化のため、いずれの設定値が設定されている場合であっても小当り確率が0/65536であることとして説明する。従って、以下に示すパチンコ遊技機1では、大当り確率は図8-1に示す大当り確率であり、小当り確率は0/65536であり、はずれ確率は図8-1に示すはずれ確率に対して図8-1に示す小当り確率が加算された値であることとして説明する。
(設定確認処理、設定変更処理)
次に、本特徴部084IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図8-2~図8-4は、特徴部084IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部084IWにおいて、ステップIWS001~S002の処理は、図3で示したステップS1~S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ084IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ084IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ084IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ084IWS004に戻り、ステップ084IWS004~S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ084IWS006に移行する。
ステップ084IWS003~S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ084IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、遊技機への電源投入時にクリアスイッチが押下されたことを示すRAMクリアフラグをリセットする(ステップ084IWS006)。
なお、本例では、後述する電源断処理(ステップ084IWS031参照)ではRAMクリアフラグをクリアせず、遊技機への電源投入時にステップ084IWS006により一旦RAMクリアフラグをクリアして、その後、クリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットする(ステップ084IWS016,S022参照)ように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源断処理を実行するときにRAMクリアフラグもクリアしてしまい、その後、遊技機への電源投入時にクリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ084IWS007)。具体的には、ステップ084IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ084IWS007;No)、ステップ084IWS012に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ084IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ084IWS008)。ステップ084IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ084IWS008;No)、ステップ084IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ084IWS008;Yes)、CPU103は、RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」~「6」以外の値であるか否かを確認する(ステップ084IWS009)。RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」~「6」のいずれかであれば、ステップ084IWS011に移行する。
RAM102のデータが正常でないと判定した場合(ステップ084IWS008のN)またはRAM102に記憶されている設定値が設定値「1」~「6」以外の値であると判定した場合(ステップ084IWS009のY)には、CPU103は、RAM102に異常が発生していることを示すRAM異常フラグをセットする(ステップ084IWS010)。そして、ステップ084IWS012に移行する。
RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」~「6」のいずれかであった場合(ステップ084IWS009のN)には、CPU103は、設定値を変更するための設定変更処理の実行中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS011)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ084IWS011;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ084IWS012に移行する。
ステップ084IWS012では、CPU103は、扉開放センサからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS012)。扉開放センサからの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キーがオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS013)。設定キーがオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS014)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ084IWS015)。
本例では、RAMクリア処理として、RAMクリア1処理(ステップ084IWS051参照)と、RAM異常発生時などに実行されるRAMクリア2処理(ステップ084IWS015参照)とがある。
RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。以下、RAMクリア1処理でクリアされるRAM102の記憶領域をクリア記憶領域1という。
RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア2処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。以下、RAMクリア2処理でクリアされるRAM102の記憶領域をクリア記憶領域2という。従って、本例では、RAMクリア2処理でクリアされるRAM102のクリア記憶領域2は、RAMクリア1処理でクリアされるRAM102のクリア記憶領域1よりも広くなっている。
そして、CPU103は、RAMクリアフラグをセットし(ステップ084IWS016)、ステップ084IWS025に移行する。なお、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる。
一方、扉開放センサからの出力信号がオフである場合や(ステップ084IWS012のN)、設定キーがオフである場合(ステップ084IWS013のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ084IWS014のN)には、CPU103は、設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ084IWS017)。
次いで、CPU103は、ステップ084IWS018~S020のループ処理に移行する。ループ処理では、CPU103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ084IWS018)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU103は、ステップ084IWS019に移行し、所定のエラー表示を行う(ステップ084IWS019)。例えば、CPU103は、表示モニタにおいてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行う。また、CPU103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ084IWS020)。そして、ステップ084IWS018以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ084IWS007~S020の処理が実行されることによって、本特徴部084IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ084IWS007,S008のN、ステップ084IWS009のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ084IWS011のY)には、遊技機用枠3が開放された状態で設定キーがオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ084IWS025以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠3が開放され、設定キーおよびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ084IWS011;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS021)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ084IWS022)。
本例では、ステップ084IWS022やステップ084IWS016の処理が実行されることによって、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンが検出されたときにRAMクリアフラグがセットされる。そして、以降、タイマ割込が設定されてタイマ割込処理(遊技制御処理)が開始されるまでの間に、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かを確認する場面が複数回存在するのであるが、クリアスイッチの状態を直接確認するのではなく、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認することにより、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かが判定される(ステップ084IWS025,S034,S048参照)。
次いで、CPU103は、扉開放センサからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS023)。扉開放センサからの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キーがオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS024)。設定キーがオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS025)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、CPU103は、設定値を確認するための設定確認処理を実行することを示す設定確認コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ084IWS026)。そして、ステップ084IWS030に移行する。
一方、RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、設定値を変更するための設定変更処理を実行することを示す設定変更コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ084IWS027)。次いで、CPU103は、RAM異常フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS028)。RAM異常フラグがセットされていれば(すなわち、RAM102の異常が検出されている場合であれば)、CPU103は、設定値確定バッファ(RAM102に設けられた現在の設定値を格納する格納領域)に設定値「1」に設定する(ステップ084IWS029)。そして、ステップ084IWS030に移行する。なお、この際に、CPU103は、RAM異常フラグをリセットする。
なお、演出制御基板12側では、設定確認コマンドや設定変更コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。なお、この場合、演出制御基板12側において、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キーがオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ084IWS030)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU103は、ステップ084IWS031に移行し、電源断処理を実行する(ステップ084IWS031)。ステップ084IWS031の電源断処理では、CPU103は、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する処理を実行する。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータ(例えば、バックアップフラグ、チェックサム)をバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
次いで、CPU103は、設定値確定バッファに格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタに表示する(ステップ084IWS032)。また、CPU103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ084IWS033)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS034)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、そのままステップ084IWS043に移行する。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットし(ステップ084IWS035)、設定変更処理を開始する。次いで、遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われたことを示す初回設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS036)。なお、クリアスイッチバッファは、RAM102に設けられ、クリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、クリアスイッチバッファは、クリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。初回設定済フラグがセットされていれば(遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていれば)、そのままステップ084IWS039に移行する。
初回設定済フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技機が電源投入されてからまだ一度もクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていなければ)、CPU103は、クリアスイッチバッファにオン状態を示す値(例えば、「1」)を設定する(ステップ084IWS037)。また、CPU103は、初回設定済フラグをセットする(ステップ084IWS038)。
次いで、CPU103は、クリアスイッチバッファに現在設定されている値を前回クリアスイッチバッファに設定する(ステップ084IWS039)。なお、前回クリアスイッチバッファは、RAM102に設けられ、前回(本例では、4ms前)確認したクリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、前回クリアスイッチバッファは、前回確認したクリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。
次いで、CPU103は、クリアスイッチの現在の入力状態を確認し、クリアスイッチの現在の入力状態をクリアスイッチバッファに設定する(ステップ084IWS040)。次いで、CPU103は、前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態(例えば、「0」)であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態(例えば、「1」)となっているか否かを確認する(ステップ084IWS041)。
前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態となっていれば、CPU103は、表示モニタに表示されている設定値を更新表示するとともに、設定値確定バッファに記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ084IWS042)。例えば、表示モニタに設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタの表示を「2」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「2」を記憶させる。また、表示モニタに設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタの表示を「3」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「3」を記憶させる。また、表示モニタに設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタの表示を「4」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「4」を記憶させる。また、表示モニタに設定値として「4」が表示されている場合は、表示モニタの表示を「5」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「5」を記憶させる。また、表示モニタに設定値として「5」が表示されている場合は、表示モニタの表示を「6」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「6」を記憶させる。また、表示モニタに設定値として「6」が表示されている場合は、表示モニタの表示を「1」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「1」を記憶させる。
次いで、CPU103は、設定キーがオンであるか否かを判定する(ステップ084IWS043)。設定キーがオンのままであれば、ステップ084IWS030に移行し、ステップ084IWS030~S043の処理を繰り返し実行し、設定確認処理や設定変更処理を繰り返し実行する。一方、設定キーがオフとなっていれば、CPU103は、設定確認処理や設定変更処理を終了し、ステップ084IWS044に移行する。
以上のステップ084IWS025~S043の処理が実行されることによって、RAMクリアフラグがセットされていない場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作されなかった場合)には(ステップ084IWS025,S034のN)、設定確認コマンドを送信する(ステップ084IWS026)とともに、設定確認処理(特にステップ084IWS032)を行うのみで、設定変更処理までは行わない。一方、RAMクリアフラグがセットされている場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作された場合)には(ステップ084IWS025,S034のY)、設定変更コマンドを送信する(ステップ084IWS027)とともに、設定確認処理(特にステップ084IWS032)および設定変更処理(特に068IWS035~S042)を行う。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号の出力期間を設定するためのセキュリティ情報タイマに所定値(例えば、30秒に相当する値)を設定する(ステップ084IWS044)。本例では、遊技機への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理が実行された場合には、ステップ084IWS033の処理が実行されることによってセキュリティ信号の外部出力が開始されるのであるが、その後、ステップ084IWS044でセキュリティ情報タイマが設定され、そのセキュリティ情報タイマの値にもとづいて情報出力処理(ステップS23)が実行されることによって、所定期間(例えば、30秒)が経過するまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
一方、本例では、ステップ084IWS020の処理が実行されることによって、RAM異常などが発生した場合にもセキュリティ信号が外部出力されるのであるが、この場合には、遊技機への電源供給がリセットされるまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
次いで、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ084IWS045)。また、CPU103は、表示モニタに表示されている設定値を消去する(ステップ084IWS046)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ084IWS047)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS048)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、ステップ084IWS049の復旧処理に移行する。なお、本特徴部084IWにおいてステップ084IWS049,S050の処理は、図3で示したステップS6,S7の処理と同様である。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行し、RAM102のクリア記憶領域1をクリアする処理を行う(068IWS051)。なお、本特徴部084IWにおいてステップ084IWS052~S055の処理は、図3で示したステップS9~S12の処理と同様である。
図8-5は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部084IWでは、図8-5に示すように、電源投入時に設定キーがオンである場合(さらに、扉開放センサからの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定確認処理(特にステップ084IWS032)および設定変更処理(特に068IWS035~S042)が実行されるとともに初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ084IWS051))が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(特にステップ084IWS032)のみが実行されるとともに復旧処理(ステップ084IWS049)が実行される。また、電源投入時に設定キーがオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ084IWS051))のみが実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップ084IWS049)のみが実行される。
次に、設定確認処理および設定変更処理における表示モニタの表示態様について説明する。先ず、図8-6(A)及び図8-6(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタでの表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図8-6(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キーがONとなっていることを条件にCPU103によって設定確認処理が実行され、表示モニタにおいてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタにて設定値が表示されている状態において、図8-6(D)に示すように、CPU103は、設定変更処理において、遊技場の店員等によるクリアスイッチの操作を検出する毎に表示モニタに表示している数値を順次更新(例えば、クリアスイッチが操作される毎に1→2→3→4→5→6→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタに表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図8-6(E)に示すように、CPU103は、設定キーが遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタを消灯させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。
また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図8-6(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部084IWにおける設定変更処理では、表示モニタに表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタに表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部084IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部084IWであれば「6」)を表示するようにしてもよい。
また、図8-6に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタの4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示モニタの2つ目以降の表示を用いて設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタにおいて専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタにおいて「-S-1」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタにおいて「-S-2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタにおいて「-S-3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示モニタの4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。例えば、設定値「1」であれば表示モニタにおいて「1111」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタにおいて「2222」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
特徴部084IWでは、図8-7に示す変動パターンが設けられている。図8-7に示すように、可変表示結果がはずれである場合の変動パターンとして、演出内容が非リーチはずれであって変動時間が5秒間である変動パターンPt11と、演出内容が非リーチはずれであって変動時間が2秒間と短い変動パターンPt12と、演出内容がノーマルリーチはずれであって変動時間が15秒間である変動パターンPt13と、演出内容がスーパーリーチはずれであって変動時間が30秒間である変動パターンPt14とが設けられている。また、図8-7に示すように、可変表示結果が大当りである場合の変動パターンとして、演出内容がノーマルリーチ大当りであって変動時間が15秒間である変動パターンPt21と、演出内容がスーパーリーチ大当りであって変動時間が30秒間である変動パターンPt22とが設けられている。
(コマンド解析処理)
図8-8および図8-9は、コマンド解析処理(ステップ084IWS205)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ084IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ084IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ084IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ084IWS304)、演出制御用CPU120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ084IWS305)。
受信した演出制御コマンドが設定値異常エラーコマンドであれば(ステップ084IWS306)、演出制御用CPU120は、設定値異常エラー報知を実行する(ステップ084IWS307)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「設定値異常エラーが発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8Rから設定値異常エラーを示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、設定値異常エラー報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが復旧時のコマンドであれば(ステップ084IWS308)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において復旧画面を表示する制御を行う(ステップ084IWS309)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「復旧中」などの文字表示を表示したり、初期出目(例えば、「123」の図柄の組み合わせ)を表示したりする制御を行う。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンドであれば(ステップ084IWS310)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において初期画面を表示する制御を行う(ステップ084IWS311)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において遊技機メーカのロゴ表示を表示したり、初期出目(例えば、「123」の図柄の組み合わせ)を表示したりする制御を行う。また、演出制御用CPU120は、初期化処理(RAMクリア処理)を実行したことを示す初期化フラグをセットする(ステップ084IWS312)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ084IWS320)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ084IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ084IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否か、大当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ084IWS323)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ084IWS324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示することを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ084IWS325)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ084IWS326)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ084IWS327)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ084IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ084IWS329)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ084IWS330)。
受信した演出制御コマンドが一般入賞口入賞指定コマンド(一般入賞口10への遊技球の入賞を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ084IWS340)、演出制御用CPU120は、一般入賞口入賞指定コマンドを受信したことを示す一般入賞口入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ084IWS341)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ084IWS331)。そして、ステップ084IWS301に移行する。
図8-10は、特徴部084IWにおける演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8-10に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、ステップS161の後、特別ライブ演出に関する特別ライブ演出中処理を行い(ステップ084IWS800)、ステップS170~S177へ移行する。
特徴部084IWにおける演出制御用CPU120は、特定期間毎(具体的には100回の変動を行う毎)に特別ライブ演出を実行可能である。特別ライブ演出は、特別ライブ演出に関する説明を行う説明演出と、楽曲をスピーカ8L,8Rから出力するとともに歌唱するキャラクタを画像表示装置5に表示するライブ演出と、カプセルからカードが出てくる画像を画像表示装置5に表示するガチャ演出とにより構成されている。すなわち、特別ライブ演出では、まず説明演出を行い、次にライブ演出を行い、最後にガチャ演出を行うものである。
以下、特別ライブ演出の実行期間を「特別ライブ演出期間」、説明演出の実行期間を「説明演出期間」、ライブ演出の実行期間を「ライブ演出期間」、ガチャ演出の実行期間を「ガチャ演出期間」ということがある。説明演出期間、ライブ演出期間およびガチャ演出期間は、いずれも特別ライブ演出期間に含まれるものである。
ガチャ演出で表示されるカードの表示態様(以下、カード態様ということがある)は複数種類設けられており、表示されるカードの表示態様によって設定値が示唆されるものである。具体的に、カード態様として星マークが付されている数が異なる第1態様~第3態様が設けられており、遊技者にとって有利な設定値であることに対する信頼度は第3態様>第2態様>第1態様となっている(図8-17(B)参照)。なお、第1態様は1個の星マークが付された態様であり、第2態様は2個の星マークが付された態様であり、第3態様は3個の星マークが付された態様である。
ガチャ演出で表示されるカプセルの表示態様(以下、カプセル態様ということがある)は複数種類設けられており、表示されるカプセルの表示態様によって、カードの表示態様の選択割合が異なるようになっている。具体的に、カプセル態様として表示色の異なる青、緑、赤が設けられており、青である場合にはカード態様として第1態様が選択されやすく、緑である場合にはカード態様として第2態様が選択されやすく、赤である場合にはカード態様として第3態様が選択されやすいようになっている(図8-17(B)参照)。
カプセル態様は、ライブ演出における一般入賞口10への遊技球の入賞数にもとづいて決定されるものである。具体的に、ライブ演出における一般入賞口10への遊技球の入賞数が0~3個である場合に青が、4~6個である場合に緑が、7個以上である場合に赤がカプセル態様として決定されるようになっている(図8-17(A)参照)。
説明演出は10秒間に亘る説明演出動画の再生を含む演出であり、ライブ演出は90秒間に亘るライブ演出動画の再生を含む演出であり、ガチャ演出は20秒間に亘るガチャ演出動画の再生を含む演出である。
また説明演出、ライブ演出およびガチャ演出は、変動開始に伴って開始される演出である。すなわち、説明演出動画の再生が終了した場合であっても変動中または非変動中である場合には、説明演出動作の終了画像を継続して表示し、次の変動が開始されたときにライブ演出を開始するものである。同様に、ライブ演出動画の再生が終了した場合であっても変動中または非変動中である場合には、ライブ演出動作の終了画像を継続して表示し、次の変動が開始されたときにガチャ演出を開始するものである。また、ガチャ演出動画の再生が終了した場合であっても変動中または非変動中である場合には、次の変動が開始されるまでガチャ演出動作の終了画像を継続して表示するものである。
また、特徴部084IWにおける演出制御用CPU120は、ライブ演出中に一般入賞口10への遊技球の入賞を検出する毎にアイコン表示を行うものである。アイコンの表示態様(以下、アイコン態様ということがある)は複数種類設けられており、表示されるアイコンの表示態様によって設定値が示唆されるものである。具体的に、アイコン態様として通常態様および特殊態様が設けられており、遊技者にとって有利な設定値であることに対する信頼度は特殊態様>通常態様となっている(図8-12参照)。
なお、ここまでは特別ライブ演出中の変動が全てはずれであることを想定して説明したが、特別ライブ演出の実行中に大当り変動が含まれた場合には制御が異なるものである。例えば、説明演出中に大当り変動が開始された場合、説明演出動画の再生を中断し、大当り変動に対応する変動演出を行ってから大当り遊技状態に制御するものである。また、ライブ演出中に大当り変動が開始された場合、通常時には実行しない特殊な大当り変動演出としてのプレミアライブ演出を変動演出として行ってから大当り遊技状態に制御するものである。また、ガチャ演出中に大当り変動が開始された場合、通常時には実行しない特殊な大当り変動演出としてのプレミアガチャ演出を変動演出として行ってから大当り遊技状態に制御するものである。また、大当り変動に対応する大当り保留記憶が記憶されている場合には、特別ライブ演出を開始しないものである。
図8-11は、特別ライブ演出中処理を示すフローチャートである。特別ライブ演出中処理において、演出制御用CPU120は、まず、説明演出動画の再生中であることを示す第1ライブフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ084IWS820)、セットされている場合には、説明演出動画の再生を終了するタイミングであるか否かを判定する(ステップ084IWS821)。具体的に、説明演出動画の表示開始タイミング(ステップ084IWS422参照)にてタイマに10秒をセットし、該タイマがタイムアウトした場合に説明演出動画の再生を終了するタイミングであると判定するものである。
説明演出動画の再生を終了するタイミングである場合、演出制御用CPU120は、第1ライブフラグをリセットし(ステップ084IWS822)、説明演出動画の終了画像を画像表示装置5に継続表示し(ステップ084IWS823)、説明演出を終了する予定であることを示す第1終了予定フラグをセットする(ステップ084IWS824)。
また、演出制御用CPU120は、ライブ演出動画の再生中であることを示す第2ライブフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ084IWS825)、セットされている場合には、一般入賞口入賞指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ084IWS826)。セットされている場合、アイコン態様を決定するためのアイコン表示態様決定抽選を行う(ステップ084IWS827)。具体的に、図8-12に示すアイコン表示態様決定抽選テーブルを用いてアイコン態様を決定する。
図8-12は、アイコン表示態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図8-12に示すアイコン表示態様決定抽選テーブルでは、設定値(「1」~「6」)毎にアイコン態様(通常態様、特殊態様)に対する判定値が割り振られている。
例えば、設定値が「1」である場合、アイコン態様として、65%の割合で通常態様を、35%の割合で特殊態様を選択する。設定値が「2」である場合、アイコン態様として、60%の割合で通常態様を、40%の割合で特殊態様を選択する。設定値が「3」である場合、アイコン態様として、55%の割合で通常態様を、45%の割合で特殊態様を選択する。設定値が「4」である場合、アイコン態様として、45%の割合で通常態様を、55%の割合で特殊態様を選択する。設定値が「5」である場合、アイコン態様として、40%の割合で通常態様を、60%の割合で特殊態様を選択する。設定値が「6」である場合、アイコン態様として、35%の割合で通常態様を、65%の割合で特殊態様を選択する。
このように、特殊態様は遊技者に有利な設定値が設定されていることを示唆する態様であり、通常態様は遊技者に不利な設定値が設定されていることを示唆する態様である。また、アイコン態様として設けられている通常態様および特殊態様は、いずれの設定値が設定されている場合であっても選択され得る構成となっている。すなわち、いずれの設定値であることも、またはいずれの設定値でないことも、確定的に示唆するものにはなっていない。
ステップ084IWS827の後、決定した態様のアイコンを表示し(ステップ084IWS828)、アイコン表示数に1を加算し(ステップ084IWS829)、ライブ演出動画の再生を終了するタイミングであるか否かを判定する(ステップ084IWS830)。具体的に、ライブ演出動画の表示開始タイミング(ステップ084IWS443参照)にてタイマに90秒をセットし、該タイマがタイムアウトした場合にライブ演出動画の再生を終了するタイミングであると判定するものである。アイコン表示数は、特別ライブ演出を開始する際に0がセットされ(不図示)、アイコンを表示する毎に1ずつ加算するものである。
ライブ演出動画の再生を終了するタイミングである場合、第2ライブフラグをリセットし(ステップ084IWS831)、ライブ演出動画の終了画像を画像表示装置5に継続表示し(ステップ084IWS832)、ライブ演出を終了する予定であることを示す第2終了予定フラグをセットする(ステップ084IWS833)。
また、演出制御用CPU120は、ガチャ演出動画の再生中であることを示す第3ライブフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ084IWS834)、セットされている場合には、ガチャ演出動画の再生を終了するタイミングであるか否かを判定する(ステップ084IWS835)。具体的に、ガチャ演出動画の表示開始タイミング(ステップ084IWS450参照)にてタイマに20秒をセットし、該タイマがタイムアウトした場合にガチャ演出動画の再生を終了するタイミングであると判定するものである。
ガチャ演出動画の再生を終了するタイミングである場合、第3ライブフラグをリセットし(ステップ084IWS836)、ガチャ演出動画の終了画像を画像表示装置5に継続表示し(ステップ084IWS837)、ガチャ演出を終了する予定であることを示す第3終了予定フラグをセットする(ステップ084IWS838)。
(可変表示開始待ち処理)
図8-13は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ084IWS111)。なお、変動パターンコマンド受信フラグは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合にセットされるフラグである。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていない場合、いずれかのライブフラグ(第1ライブフラグ~第3ライブフラグ)または終了予定フラグ(第1終了予定フラグ~第3終了予定フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS150)。いずれかのライブフラグまたは終了予定フラグがセットされている場合、そのまま可変表示開始待ち処理を終了する。いずれかのライブフラグまたは終了予定フラグがセットされていない場合、メニュー画面の表示に関する処理(ステップ084IWS121~S134)を行う。
ここで、特徴部084IWにおけるメニュー画面について説明する。メニュー画面は、客待ち状態においてメニュー表示操作を受け付けた場合に表示される。このメニュー画面には複数のメニュー項目が含まれており、いずれかのメニュー項目を遊技者の操作に応じて選択することにより、選択したメニュー項目に対応する画面に表示が切り替わるものである。メニュー項目としては、「音量・光量設定」、「カスタム」、「大当り確率確認」、「設定示唆履歴」、「設定示唆履歴削除」、および「終了」が設けられている(図8-22(3)参照)。メニュー画面では、スティックコントローラ31Aまたは十字キー(遊技者が操作可能な位置に設けられた操作部材。図示省略。)の操作にもとづいてカーソルを移動表示し、プッシュボタン31Bの操作にもとづいて該カーソルに対応するメニュー項目を選択するものである。
「音量・光量設定」が選択された場合、スピーカ8L,8Rから出力される音声の音量と、画像表示装置5の表示画面の光量とを遊技者の操作に応じて設定可能な音量・光量設定状態となる。
「カスタム」が選択された場合、演出の実行頻度や、演出モードなどを遊技者の操作に応じて設定可能なカスタム状態となる。
「大当り確率確認」が選択された場合、遊技状態毎の大当り確率の実測値を表示する大当り確率確認状態となる。具体的に、演出制御用CPU120は、電源投入時からの遊技状態毎に変動回数および大当り回数を計測し、計測結果の大当り回数を変動回数で除することにより、大当り確率の実測値を算出可能である。なお、該大当り回数には遊技者に不利な種別の大当り(例えば、突然確変大当りのように実質的に賞球が見込めない大当り)を含めるものであってもよいし含めないものであってもよい。また、大当り確率確認状態では、算出した大当り確率の実測値自体を表示するものであってもよいし、該実測値を示唆する画像表示を行うものであってもよい。例えば、キャラクタを表示し、該キャラクタの色や動作によって該実測値を示唆するものであってもよい。また、大当り確率の実測値については、演出制御用CPU120が算出するものに限られず、遊技制御用マイクロコンピュータ100が算出するものであってもよい。このように、大当り確率の実測値を表示することにより、遊技者はいずれの設定値に設定されているかを予測することができる。特に、大当りとなる頻度が高い程、大当り確率の実測値が理論値(設定値に対応する大当り確率)に収束しやすいことから、高確率状態である場合の方が低確率状態である場合よりも高い精度で設定値を予測することが可能となる。
「設定示唆履歴」が選択された場合、設定示唆態様のアイキャッチ演出の実行履歴を表示する設定示唆履歴状態となる。具体的に、後述する設定示唆履歴格納領域に格納されている設定示唆履歴情報にもとづいて設定示唆態様のアイキャッチ演出の実行履歴を表示する(図8-22(4)参照)。これにより、遊技者はいずれの設定値に設定されているかを予測することができる。
「設定示唆履歴削除」が選択された場合、設定示唆履歴格納領域に格納されている情報を消去可能な設定示唆履歴削除状態となる。
「終了」が選択された場合、メニュー画面の表示が終了し、通常画面(飾り図柄が停止表示されている画面)が表示される。
メニュー画面の表示に関する処理として、演出制御用CPU120は、まず、メニュー表示操作(プッシュボタン31Bへの押下操作)を受け付けた場合、メニュー画面の表示を開始する(ステップ084IWS121のY,S122)。
図示は省略するが、メニュー表示操作は、遊技者が操作を行っていない客待ち状態においてのみ有効であることとする。具体的に、最後の変動が終了してから20秒が経過したタイミング(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が変動終了時に、変動が終了したことを示す客待ちデモ指定コマンドを送信し、演出制御用CPU120が該客待ちデモ指定コマンドを受信してから新たな変動を開始せずに20秒が経過したタイミング)から操作促進画像(プッシュボタン31Bへの押下操作を行うことでメニュー画面を表示する旨を示す画像)が表示され、該操作促進画像の表示中のみメニュー表示操作の検出を有効として、ステップ084IWS121の処理が行われるものである。
客待ち状態(非遊技状態に相当する状態)は、例えば、変動が行われておらず、且つ、保留表示がない状態、遊技球の発射が行われない状態、アウト球が検知されない状態、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検知するタッチセンサが検知しない状態、または赤外線センサなどにより遊技者が遊技機の前にいないことを検知する状態が所定時間継続すること等の条件が成立している状態であればよい。また、客待ち状態においてのみメニュー表示操作を有効とすることにより、メニューに関するステップ084IWS122~S134についても客待ち状態における処理となっている。
また、演出制御用CPU120は、「設定示唆履歴」のメニュー項目を選択する操作(「設定示唆履歴」のメニュー項目にカーソルを合わせた状態でのプッシュボタン31Bへの押下操作)を受け付けた場合、設定示唆履歴の表示を開始する(ステップ084IWS123のY,S124)。具体的に、設定示唆履歴格納領域に格納されている設定示唆履歴情報のうち最も古い情報に対応する表示(実行したアイキャッチ演出の演出態様を示す表示および該アイキャッチ演出を実行した時刻を示す情報)を表示する。
また、演出制御用CPU120は、設定示唆履歴の切替操作(設定示唆履歴が表示されている状態におけるスティックコントローラ31Aまたは十字キー(不図示)への左右指示操作)を受け付けた場合、設定示唆履歴の表示を切り替える(ステップ084IWS125のY,S126)。上述したように、ステップ084IWS124では、設定示唆履歴格納領域に格納されている設定示唆履歴情報のうち最も古い情報に対応する表示を行うものであるが、設定示唆履歴の切替操作を受け付けることにより、該最も古い情報とは異なる他の設定示唆履歴情報に対応する表示(実行したアイキャッチ演出態様を示す表示および実行した時刻を示す情報)を行うものである。つまり、設定示唆履歴の表示を行う場合、まず、メニュー画面から「設定示唆履歴」のメニュー項目が選択されることで最も古い設定示唆履歴情報に対応する表示を行い、次に、設定示唆履歴の切替操作を受け付けることで他の設定示唆履歴情報に対応する表示を行うとともに、設定示唆履歴の切替操作を繰り返し受け付けることで、表示する設定示唆履歴情報を切り替えていくものである。
なお、スティックコントローラ31Aへの左傾倒操作または十字キーへの左押下操作を受け付けた場合に一つ前の設定示唆履歴情報に対応する表示に切り替え、スティックコントローラ31Aへの右傾倒操作または十字キーへの右押下操作を受け付けた場合に一つ後の設定示唆履歴情報に対応する表示に切り替えるものである。また、最も古い設定示唆履歴情報に対応する表示を行っているときにスティックコントローラ31Aへの左傾倒操作または十字キーへの左押下操作を受け付けた場合には最も新しい設定示唆履歴情報に対応する表示に切り替え、最も新しい設定示唆履歴情報に対応する表示を行っているときにスティックコントローラ31Aへの右傾倒操作または十字キーへの右押下操作を受け付けた場合には最も古い設定示唆履歴情報に対応する表示に切り替えるものである。
また、演出制御用CPU120は、設定示唆履歴の終了操作(メニュー画面へ戻るための操作。具体的に、設定示唆履歴が表示されている状態におけるプッシュボタン31Bへの押下操作)を受け付けた場合、設定示唆履歴の表示を終了することで設定示唆履歴のメニュー項目を終了し、再度メニュー画面の表示を開始する(ステップ084IWS127のY,S128)。
また、演出制御用CPU120は、最後の操作から3分経過した場合、メニューに関する画面表示(メニュー画面の表示や設定示唆履歴の表示等、メニューに関する全ての表示)を終了して通常画面(飾り図柄が停止表示されている画面)の表示を行う(ステップ084IWS129のY,S130)。具体的に、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aまたは十字キー(不図示)への操作を検出した際に3分間に対応する値をタイマにセットしてスタートし、他の操作を検出することなく該タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、最後の操作から3分が経過したものと判断することが可能である。
また、演出制御用CPU120は、設定示唆履歴の削除操作、すなわち「設定示唆履歴削除」のメニュー項目を選択する操作(「設定示唆履歴削除」のメニュー項目にカーソルを合わせた状態でのプッシュボタン31Bへの押下操作)を受け付けた場合、設定示唆履歴格納領域に格納されている全ての設定示唆履歴情報を消去する(ステップ084IWS131のY,S132)。
また、演出制御用CPU120は、他の操作を受け付けた場合、受け付けた操作に応じた処理を実行する(ステップ084IWS133のY,S134)。例えば、「音量・光量設定」、「カスタム」、「大当り確率確認」、または「終了」のメニュー項目を選択する操作や、それらのメニュー項目を選択した後の状態における操作を受け付けた場合、操作に応じた処理を行う。
ステップ084IWS111において、変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、該変動パターンコマンド受信フラグをリセットし(ステップ084IWS112)、表示していればメニューに関する表示(メニュー画面の表示や設定示唆履歴の表示等、メニューに関する全ての表示)を終了する(ステップ084IWS120)。そして、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値である“1”に更新する(ステップ084IWS113)。
(可変表示開始設定処理)
図8-14~図8-16は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ084IWS401)。次いで、演出制御用CPU120は、変動回数カウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップ084IWS420)。変動回数カウンタは、特別ライブ演出を実行するまでの残余変動回数を示すカウンタであり、具体的に、電源投入時に100がセットされ、変動を行う毎(変動終了時)に1ずつ減算され、0になった場合に再び100がセットされることを繰り返すカウンタである。
変動回数カウンタの値が0である場合、演出制御用CPU120は、変動回数カウンタに100をセットする(ステップ084IWS424)。そして、大当り保留記憶が記憶されている場合、または開始する変動が大当り変動である場合(ステップ084IWS421のY,S421AのY)、ステップ084IWS402へ移行する。これにより、100回の変動が行われた場合であっても、大当り保留記憶が記憶されている場合、または開始する変動が大当り変動である場合には特別ライブ演出を開始しない構成になっている。
また、大当り保留記憶が記憶されておらず、開始する変動がはずれ変動である場合、説明演出動画の再生を開始する(ステップ084IWS422)。なお、説明演出動画は、画像表示装置5における小図柄の表示領域を除いた全画面に表示されるものである。すなわち、説明演出画像の表示中は小図柄によって特別図柄の変動の開始および停止が報知されるものである。
その後、演出制御用CPU120は、第1ライブフラグをセットし(ステップ084IWS423)、ステップ084IWS415へ移行する。
ステップ084IWS420において変動回数カウンタの値が0でない場合、演出制御用CPU120は、開始する変動が大当り変動であるか否かを判定する(ステップ084IWS425)。はずれ変動である場合、第1ライブフラグがセットされていれば(ステップ084IWS440のY)、ステップ084IWS415へ移行する。第1終了予定フラグがセットされていれば、第1終了予定フラグをリセットし(ステップ084IWS441のY,S442)、ライブ演出動画の再生を開始する(ステップ084IWS443)。なお、ライブ演出動画は、画像表示装置5における小図柄の表示領域を除いた全画面に表示されるものである。すなわち、ライブ演出画像の表示中は小図柄によって特別図柄の変動の開始および停止が報知されるものである。
その後、演出制御用CPU120は、第2ライブフラグをセットし(ステップ084IWS444)、ステップ084IWS415へ移行する。
ステップ084IWS441において第1終了予定フラグがセットされていない場合、第2ライブフラグがセットされていれば(ステップ084IWS445のY)、ステップ084IWS415へ移行する。第2終了予定フラグがセットされていれば、第2終了予定フラグをリセットし(ステップ084IWS446のY,S447)、カプセル態様を決定するためのカプセル態様決定処理を行う(ステップ084IWS448)。具体的に、図8-17(A)に示すカプセル態様決定用テーブルを用いて、カプセル態様を決定する。
図8-17(A)は、カプセル態様決定用テーブルを示す説明図である。図8-17(A)に示すカプセル態様決定用テーブルでは、アイコン表示数(一般入賞口10への遊技球の入賞数)毎にカプセル態様(青、緑、赤)が対応付けられている。
例えば、アイコン表示数が0~3である場合はカプセル態様として「青」が決定され、アイコン表示数が4~6である場合はカプセル態様として「緑」が決定され、アイコン表示数が7以上である場合はカプセル態様として「赤」が決定される。
ステップ084IWS448の後、カード態様を決定するためのカード態様決定抽選処理を行う(ステップ084IWS449)。具体的に、図8-17(B)に示すカード態様決定抽選テーブルを用いて、カード態様を決定する。
図8-17(B)は、カード態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図8-17(B)に示すカード態様決定抽選テーブルでは、カプセル態様(青、緑、赤)および設定値毎に、カード態様(第1態様~第3態様)に対する判定値が割り振られている。
まず、カプセル態様が「青」である場合について説明する。
設定値が「1」であれば、82%の割合で第1態様が、18%の割合で第2態様が、カード態様として選択される。設定値が「2」であれば、72%の割合で第1態様が、28%の割合で第2態様が、カード態様として選択される。
設定値が「3」であれば、36%の割合で第1態様が、45%の割合で第2態様が、19%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。設定値が「4」であれば、22%の割合で第1態様が、49%の割合で第2態様が、29%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。
設定値が「5」であれば、22%の割合で第1態様が、34%の割合で第2態様が、44%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。設定値が「6」であれば、12%の割合で第1態様が、35%の割合で第2態様が、53%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。
次に、カプセル態様が「緑」である場合について説明する。
設定値が「1」であれば、78%の割合で第1態様が、22%の割合で第2態様が、カード態様として選択される。設定値が「2」であれば、68%の割合で第1態様が、32%の割合で第2態様が、カード態様として選択される。
設定値が「3」であれば、30%の割合で第1態様が、50%の割合で第2態様が、20%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。設定値が「4」であれば、20%の割合で第1態様が、50%の割合で第2態様が、30%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。
設定値が「5」であれば、20%の割合で第1態様が、35%の割合で第2態様が、45%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。設定値が「6」であれば、9%の割合で第1態様が、37%の割合で第2態様が、54%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。
最後に、カプセル態様が「赤」である場合について説明する。
設定値が「1」であれば、80%の割合で第1態様が、20%の割合で第2態様が、カード態様として選択される。設定値が「2」であれば、70%の割合で第1態様が、30%の割合で第2態様が、カード態様として選択される。
設定値が「3」であれば、33%の割合で第1態様が、45%の割合で第2態様が、22%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。設定値が「4」であれば、19%の割合で第1態様が、49%の割合で第2態様が、32%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。
設定値が「5」であれば、19%の割合で第1態様が、33%の割合で第2態様が、48%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。設定値が「6」であれば、9%の割合で第1態様が、34%の割合で第2態様が、57%の割合で第3態様が、カード態様として選択される。
これにより、各カード態様および各カプセル態様は、図8-17(C)に示す特性を有することとなる。図8-17(C)は、カード態様およびカプセル態様が有する特性を示す特性テーブルである。
例えば、カード態様としての第1態様は、設定値が「1」または「2」である場合の選択率が、設定値が「3」~「6」である場合の選択率よりも高く、設定値が奇数である場合の選択率が偶数である場合の選択率よりも高くなっている(設定値が「1」である場合の選択率>設定値が「2」である場合の選択率、設定値が「3」である場合の選択率>設定値が「4」である場合の選択率、設定値が「5」である場合の選択率>設定値が「6」である場合の選択率)ことから、低設定値(「1」、「2」)を示唆するとともに、奇数設定値(「1」、「3」、「5」)を示唆する特性を有する。
また例えば、カード態様としての第2態様は、設定値が「3」または「4」である場合の選択率が、設定値が「1」,「2」,「5」,「6」である場合の選択率よりも高く、設定値が偶数である場合の選択率が奇数である場合の選択率よりも高くなっている(設定値が「2」である場合の選択率>設定値が「1」である場合の選択率、設定値が「4」である場合の選択率>設定値が「3」である場合の選択率、設定値が「6」である場合の選択率>設定値が「5」である場合の選択率)ことから、中設定値(「3」、「4」)を示唆するとともに、偶数設定値(「2」、「4」、「6」)を示唆する特性を有する。
また例えば、カード態様としての第3態様は、設定値が「5」または「6」である場合の選択率が、設定値が「1」~「4」である場合の選択率よりも高く、設定値が「1」または「2」である場合の選択率が0%であり、設定値が偶数である場合の選択率が奇数である場合の選択率よりも高くなっている(設定値が「4」である場合の選択率>設定値が「3」である場合の選択率、設定値が「6」である場合の選択率>設定値が「5」である場合の選択率)ことから、高設定値(「5」、「6」)を示唆するとともに、低設定値(「1」、「2」)であることを否定し、偶数設定値(「4」、「6」)を示唆する特性を有する。
また例えば、カプセル態様としての「青」は、「緑」や「赤」と比較して第1態様の選択割合が高く、カプセル態様としての「緑」は、「青」や「赤」と比較して第2態様の選択割合が高く、カプセル態様としての「赤」は、「青」や「緑」と比較して第3態様の選択割合が高い特性を有する。図8-17(A)に示したように、アイコン表示数(一般入賞口10への遊技球の入賞数)に応じてカプセル態様が選択されることとしたため、一般入賞口10への遊技球の入賞数が多い程第3態様の選択割合が高くなるよう構成されており、すなわち、遊技者が遊技を行う程、遊技者に有利な態様のカードが表示されやすくなっている。
ステップ084IWS449の後、決定したカプセル態様およびカード態様に応じたガチャ演出動画の再生を開始する(ステップ084IWS450)。なお、ガチャ演出動画は、画像表示装置5における小図柄の表示領域を除いた全画面に表示されるものである。すなわち、ガチャ演出画像の表示中は小図柄によって特別図柄の変動の開始および停止が報知されるものである。
その後、演出制御用CPU120は、第3ライブフラグをセットし(ステップ084IWS451)、ステップ084IWS415へ移行する。
ステップ084IWS446において第2終了予定フラグがセットされていない場合、第3ライブフラグがセットされていれば(ステップ084IWS452のY)、ステップ084IWS415へ移行する。第3終了予定フラグがセットされていれば、第3終了予定フラグをリセットし(ステップ084IWS453のY,S454)、ステップ084IWS402へ移行する。
また、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS425において大当り変動である場合、いずれかのライブフラグがセットされていれば、動画(説明演出動画、ライブ演出動画、またはガチャ演出動画)の再生を中止するとともに、セットされているライブフラグをリセットし(ステップ084IWS429)、ステップ084IWS415へ移行する。これにより、説明演出動画の表示中、ライブ演出動画の表示中、またはガチャ演出動画の表示中に大当り変動が開始される場合には、表示していた動画の再生を中止し、大当り変動が行われることとなる。このとき、大当り変動においては通常時は行われない特殊な変動演出が行われることとしてもよい。例えば、通常時は表示されないプレミア画像が表示されるとともに大当り報知が行われる(大当り報知音が出力される)こととしてもよい。また、例えば、ライブ演出画像の表示中に大当り変動が開始される場合には、通常では表示されない楽曲や背景やキャラクタが用いられるプレミアライブ演出を変動演出として実行したり、ガチャ演出画像の表示中に大当り変動が開始される場合には、通常では表示されないカプセル態様やカード態様が表示されるプレミアガチャ演出を変動演出として実行したりすることとしてもよい。
演出制御用CPU120は、第1終了予定フラグがセットされていれば、第1終了予定フラグをリセットし(ステップ084IWS430のY,S431)、プレミアライブ演出(通常では表示されない楽曲や背景やキャラクタが用いられるライブ演出)の実行を設定する(ステップ084IWS432)。ここでプレミアライブ演出の実行が設定された場合、後述するステップ084IWS412においてプレミアライブ演出に応じたプロセステーブルが選択されるものである。
演出制御用CPU120は、第2終了予定フラグがセットされていれば、第2終了予定フラグをリセットし(ステップ084IWS433のY,S434)、プレミアガチャ演出(通常では表示されないカプセル態様やカード態様が表示されるガチャ演出)の実行を設定する(ステップ084IWS435)。ここでプレミアガチャ演出の実行が設定された場合、後述するステップ084IWS412においてプレミアガチャ演出に応じたプロセステーブルが選択されるものである。
演出制御用CPU120は、第3終了予定フラグがセットされていれば、第3終了予定フラグをリセットし(ステップ084IWS436のY,S437)、ステップ084IWS402へ移行する。
ステップ084IWS402において、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS401で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ084IWS402)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ084IWS402の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ084IWS402において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ084IWS402では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当り(非確変大当り)を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りを示している場合には、演出制御用CPU120は、突然確変大当り図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。例えば、演出制御用CPU120は、突然確変大当り図柄として「357」の図柄の組み合わせを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS402において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ変動である場合(ステップ084IWS403のY)、アイキャッチ演出の演出態様(以下、「アイキャッチ演出態様」ということがある)を選択するためのアイキャッチ演出態様選択抽選を行う(ステップ084IWS404)。具体的に、図8-17(D)に示すアイキャッチ演出態様選択抽選テーブルを用いて、アイキャッチ演出態様を選択する。
図8-17(D)は、アイキャッチ演出態様選択抽選テーブルを示す説明図である。図8-17(D)に示すアイキャッチ演出態様選択抽選テーブルでは、現在設定されている設定値(設定値「1」~「6」)毎にアイキャッチ演出態様に対する判定値が割り振られている。
本実施の形態では、スーパーリーチ演出の実行中は、スーパーリーチ演出の妨げとならないよう飾り図柄の視認性を低下させるものである。そこで、スーパーリーチはずれ変動である場合、スーパーリーチ演出が終了した後にアイキャッチ演出を経てから、飾り図柄を通常態様に戻して表示する画面に切り替わるようになっている。アイキャッチ演出とは、2秒間に亘り、画像表示装置5の表示領域の全面に所定画像を表示する演出である。表示画像の異なる複数のアイキャッチ演出態様として、現在設定されている設定値を示唆しない非設定示唆態様と、現在設定されている設定値を示唆する第1設定示唆態様~第4設定示唆態様とが設けられている。
非設定示唆態様は、画像表示装置5に小図柄と塗りつぶし画像を表示する演出態様である(後述する図8-21(4)参照)。第1設定示唆態様は、画像表示装置5に小図柄とキャラクタAと塗りつぶし画像とを表示する演出態様である(後述する図8-21(4a)参照)。第2設定示唆態様は、画像表示装置5に小図柄とキャラクタBと塗りつぶし画像とを表示する演出態様である(後述する図8-21(4b)参照)。第3設定示唆態様は、画像表示装置5に小図柄とキャラクタCと塗りつぶし画像とを表示する演出態様である(後述する図8-21(4c)参照)。第4設定示唆態様は、画像表示装置5に小図柄とキャラクタDと塗りつぶし画像とを表示する演出態様である(後述する図8-21(4d)参照)。
例えば、現在設定されている設定値が「1」~「3」のいずれかである場合、50%の割合で非設定示唆態様を、27%の割合で第1設定示唆態様を、23%の割合で第2設定示唆態様を、アイキャッチ演出態様として選択する。
例えば、現在設定されている設定値が「4」または「5」である場合、50%の割合で非設定示唆態様を、20%の割合で第1設定示唆態様を、25%の割合で第2設定示唆態様を、5%の割合で第3設定示唆態様を、アイキャッチ演出態様として選択する。
例えば、現在設定されている設定値が「6」である場合、50%の割合で非設定示唆態様を、20%の割合で第1設定示唆態様を、24%の割合で第2設定示唆態様を、5%の割合で第3設定示唆態様を、1%の割合で第4設定示唆態様を、アイキャッチ演出態様として選択する。
このように、第1設定示唆態様は、現在設定されている設定値が「1」~「3」のいずれかである場合に選択されやすい演出態様であり、第2設定示唆態様は、現在設定されている設定値が「4」~「6」のいずれかである場合に選択されやすい演出態様である。また、第3設定示唆態様は、現在設定されている設定値が「4」~「6」のいずれかである場合に限り選択され得る演出態様であり、第4設定示唆態様は、現在設定されている設定値が「6」である場合に限り選択され得る演出態様である。
なお、ここではスーパーリーチはずれである場合には必ずアイキャッチ演出が実行されることとしたが、これに限るものではなく、例えば、所定の割合の抽選によりアイキャッチ演出の有無が決定されるものであってもよい。
また、アイキャッチ演出の演出態様として、設定値を示唆する設定示唆態様と、設定値を示唆しない非設定示唆態様とを設けることとしたが、設定示唆態様のみを設けることとしてもよい。また、複数種類の非設定示唆態様を設けることとしてもよいし、単一の設定示唆態様を設けることとしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、選択したアイキャッチ演出態様のアイキャッチ演出の実行を設定し(ステップ084IWS405)、ステップ084IWS412へ移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンおよび予告演出(アイキャッチ演出、プレミアライブ演出、プレミアガチャ演出、または他の予告演出)の実行が決定されている場合であれば、実行が決定されている予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ084IWS412)。そして、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ084IWS413)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板12におけるROM121に格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、ステップ084IWS405のアイキャッチ演出の実行が設定された場合には、ステップ084IWS412でアイキャッチ演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ084IWS414および可変表示中演出処理(ステップS172)のステップ084IWS805の処理が実行されることによって、アイキャッチ演出が実行される。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ084IWS414)。
なお、この特徴部084IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ084IWS415)。そして、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し(ステップ084IWS416)、可変表示開始設定処理を終了する。
また、図示は省略するが、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS412の直前(ステップ084IWS405の後、またはステップ084IWS403のNであるとき)において、開始する変動にもとづいて大当りとするか否かを示唆するための予告演出(例えば、セリフ予告演出、ステップアップ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出)を設定可能な予告演出設定処理(各予告演出の実行の有無を決定するための抽選を行い、抽選結果に応じた設定を行う処理)を行うものである。特別ライブ演出の実行中は(大当り変動が開始されない限り)該予告演出設定処理を行わない構成となっており、すなわち、特別ライブ演出の実行中は予告演出の実行を制限するものである。
図8-18は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、いずれかのライブフラグまたは終了予定フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ084IWS500)、セットされている場合にはステップ084IWS802へ移行する。
いずれのライブフラグまたは終了予定フラグもセットされていない場合、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ084IWS801)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ084IWS802)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ084IWS803)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ084IWS804)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ084IWS805)。
演出制御用CPU120は、設定示唆態様のアイキャッチ演出を実行したか否かを判定し(ステップ084IWS806)、実行していれば、設定示唆履歴情報(実行したアイキャッチ演出の演出態様および現在時刻情報)を、RAM122に設けられた設定示唆履歴格納領域に記憶する(ステップ084IWS807)。設定示唆履歴格納領域は、図8-19に示すように、設定示唆履歴情報として、実行したアイキャッチ演出の演出態様および該アイキャッチ演出を実行した際の時刻情報を関連付けて記憶可能に構成されている。また、設定示唆履歴格納領域は、上述した初期化処理(ステップS71)にて初期化される。すなわち、設定示唆履歴格納領域は、電源が投入されてから電源が切断されるまでの設定示唆履歴情報を記憶している。
なお、設定示唆履歴情報の記憶タイミングとしては、アイキャッチ演出の実行時に限るものではない。例えばアイキャッチ演出の演出態様を決定するタイミング(本実施の形態における変動開始時)に、実行予定のアイキャッチ演出の演出態様を記憶するものであってもよい。また、必ずしも時刻情報を記憶しないものであってもよく、実行したアイキャッチ演出の演出態様のみを記憶するものであってもよい。また、非設定示唆態様のアイキャッチ演出を実行した際にも設定示唆履歴情報を記憶し、設定示唆履歴として表示可能であることとしてもよい。
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップ084IWS808)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ084IWS809)。
図8-20は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、まず、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ084IWS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップ084IWS8305に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ084IWS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ084IWS8302の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ084IWS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ084IWS8302)。
その後、演出制御用CPU120は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップ084IWS8302A)。
その後、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS8302の処理で大当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ084IWS8303のN)、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS8311に移行する。
ステップ084IWS8302の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(ステップ084IWS8303のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップ084IWS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ084IWS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップ084IWS8306)。
その後、大当り開始前演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ084IWS8321)。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ084IWS8322)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ8L,8R、および演出用部品としての可動体32)の制御を実行する(ステップ084IWS8323)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ084IWS8324)。
大当りとしないことに決定されている場合には(ステップ084IWS8303のN)、演出制御用CPU120は、所定のフラグをリセットする(ステップ084IWS8311)。例えば、演出制御用CPU120は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU120は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に特図当り待ち処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ084IWS8312)。
図8-21~図8-23を用いて、本実施例における画像表示装置5の表示例について説明する。図8-21は、アイキャッチ演出の表示例を示す説明図である。例えば、スーパーリーチはずれとなる変動では、左右図柄を同一図柄(ここでは「7」)とすることによりリーチが発生し(図8-21(1)参照)、スーパーリーチ演出が開始される(図8-21(2)参照)。この例では、敵キャラクタと味方キャラクタが戦い、味方キャラクタが勝利すれば大当りとなり、敗北すればはずれとなるスーパーリーチ演出が行われる。スーパーリーチが発生した際には飾り図柄が消去される。味方キャラクタが敗北することではずれとなることが示唆され(図8-21(3)参照)、2秒間のアイキャッチ演出を経て(図8-21(4)参照)、飾り図柄が再び表示される(図8-21(5)参照)。
図8-21(4)では非設定示唆態様のアイキャッチ演出を示しているが、演出態様が第1設定示唆態様であれば図8-21(4a)に示すようにキャラクタAを含むアイキャッチ演出を、第2設定示唆態様であれば図8-21(4b)に示すようにキャラクタBを含むアイキャッチ演出を、第3設定示唆態様であれば図8-21(4c)に示すようにキャラクタCを含むアイキャッチ演出を、第4設定示唆態様であれば図8-21(4d)に示すようにキャラクタDを含むアイキャッチ演出を行うものである。
図8-22は、設定示唆履歴の表示例を示す説明図である。例えば、変動が終了し(図8-22(1)参照)、所定時間(例えば20秒)が経過したことにもとづいて、操作促進画像(プッシュボタン31Bへの押下操作を行うことでメニュー画面を表示する旨を示す画像)が表示される(図8-22(2)参照)。
次いで、メニュー表示操作(プッシュボタン31Bへの押下操作)が行われた場合(ステップ084IWS121のY)、メニュー画面の表示を開始する(図8-22(3)参照)。ここでは、右向き三角形のカーソルがメニュー項目を指し示している。
そして、「設定示唆履歴」のメニュー項目を選択する操作(「設定示唆履歴」のメニュー項目にカーソルを合わせた状態でのプッシュボタン31Bへの押下操作)が行われた場合(ステップ084IWS121のY)、設定示唆履歴の表示を開始する(図8-22(4)参照)。図示する例では、第1設定示唆態様のアイキャッチ演出が10時38分に行われたことが示されている。また、画像表示装置5の右上部分には「1/36」と表示されているが、この数字は、何番目に行われた設定示唆態様のアイキャッチ演出であるかと、設定示唆態様のアイキャッチ演出が行われた回数とを示している。つまり、図示する例では、電源投入から設定示唆態様のアイキャッチ演出が36回行われ、そのうち1番目に行われた設定示唆態様のアイキャッチ演出が、10時38分に行われた第1設定示唆態様のアイキャッチ演出であることが示されているものである。
上述したように、最後の操作から3分経過した場合、メニューに関する画面表示を終了して通常画面の表示を行うようになっており、すなわち、最後の操作から3分が経過するまではメニューに関する表示が継続して表示されるようになっている。これにより、アイキャッチ演出の実行時間よりも長い期間亘って設定示唆履歴を表示することができ、遊技者は長時間にわたって設定示唆履歴を確認したり撮影したりすることが可能である。
また、図8-21(4a)に示す表示例と、図8-22(4)に示す表示例とを比較すると、実際に実行された第1設定示唆演出態様のアイキャッチ演出の表示画面と、設定示唆履歴として閲覧可能な第1設定示唆演出態様のアイキャッチ演出の表示画面とは、表示形態(大きさ、ポーズ)が異なるものの、表示されているキャラクタは共通するものである。これにより、いずれの演出態様のアイキャッチ演出が実行されたかを遊技者が容易に認識可能である。
図8-23は、特別ライブ演出の表示例を示す説明図である。例えば、電源投入から101回目の変動において、特別ライブ演出を行うことを報知する演出を行った後に説明画像(ライブ演出中における一般入賞口10への遊技球の入賞に関する説明)を表示する説明演出動画を表示し(図8-23(1),(2))、説明演出動画の表示が終了した後にライブ演出動画を表示する(図8-23(3))。
ライブ演出動画の表示中に一般入賞口への遊技球の入賞を検出する度にアイコンを表示する(図8-23(4))。図示する例では、3個のアイコンが表示されており、1個目と3個目のアイコンは通常態様であり、2個目のアイコンは特殊態様である。
ライブ演出動画の表示が終了した後にガチャ演出動画を表示する(図8-23(5))。図示する例では、カプセルが飛び出す装置と8個のアイコンが表示されており、2個目と8個目のアイコンは特殊態様であり、それ以外のアイコンは通常態様である。
ガチャ演出動画において、装置から青色のカプセルが飛び出し(図8-23(6))、8個のアイコンがカプセルに作用してカプセルの色が青色から赤色へ変化し(図8-23(7))、カプセルから第3態様(3個の星マークが付された態様)のカードが表示される(図8-23(8))。
図8-24は、特別ライブ演出を実行する場合におけるタイミングチャートである。図8-24に示すタイミングチャートでは、特別図柄の変動と特別ライブ演出における各演出の制御タイミングを示している。図8-24では、全ての変動がはずれ変動であるものとする。
例えば、電源投入から101回目の変動開始時であるタイミングT1において特別ライブ演出が開始され、説明演出動画の表示が開始される。そしてタイミングT1の10秒後のタイミングT2にて説明演出動画の表示が終了する。その後、次の特別図柄の変動が開始されるタイミングT3まで説明演出動画の終了画像が継続して表示される。なお、その間にも小図柄は特別図柄と同期して変動/停止表示される。
説明演出動画の表示が終了した後の最初の変動が開始されるタイミングT3においてライブ演出動画の表示が開始される。そしてタイミングT3の90秒後のタイミングT4にてライブ演出動画の表示が終了する。その後、次の特別図柄の変動が開始されるタイミングT5までライブ演出動画の終了画像が継続して表示される。なお、その間にも小図柄は特別図柄と同期して変動/停止表示される。
図8-24に示す例では、タイミングT4において行われていた変動が終了してからタイミングT5までの期間が他の変動停止期間よりも長くなっているが、これは保留記憶が記憶されていない期間であることを示している。すなわち、保留記憶が記憶されているか否かにかかわらず、次の変動が開始されるまでライブ演出動画の終了画像を継続して表示することを示している。
なお、次の変動が所定期間(例えば、30秒)待機しても開始されない場合、ライブ演出動画の終了画像を終了し、通常のはずれ画像(遊技状態に応じた背景とはずれ図柄の飾り図柄)の表示に切り替えるものでもよい。なお、ここではライブ演出動画の終了画像を例に説明したが、説明演出動画の終了画像や、ガチャ演出動画の終了画像についても同様に、保留記憶が記憶されているか否かにかかわらず、次の変動が開始されるまで継続して表示されるものである。
ライブ演出動画の表示が終了した後の最初の変動が開始されるタイミングT5においてガチャ演出動画の表示が開始される。そしてタイミングT5の20秒後のタイミングT6にてガチャ演出動画の表示が終了する。その後、次の特別図柄の変動が開始されるタイミングT7までガチャ演出動画の終了画像が継続して表示される。なお、その間にも小図柄は特別図柄と同期して変動/停止表示される。
以上に説明したように、本特徴部084IWによれば、遊技者による遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(本例では、設定値「1」~設定値「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ084IWS042を実行する部分)と、設定手段による設定に関する示唆を行う複数種類の示唆演出(本例では、ガチャ演出における、第1態様~第3態様のいずれかのカード画像の表示。通常態様/特殊態様のアイコン表示、非設定示唆態様/第1設定示唆態様~第4設定示唆態様のアイキャッチ演出などであってもよい。)のうちいずれかを実行可能な示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS450を実行する部分)と、示唆演出実行手段により示唆演出が実行される前の特定期間(本例では、ライブ演出期間)にて特定演出(本例では、ライブ演出)を実行可能な特定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS443を実行する部分)とを備え、示唆演出実行手段は、特定期間における遊技者による遊技の実行状況に応じて異なる割合にて複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行する(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS448~S450を実行することによりライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数に応じてカプセル態様を選択し、選択したカプセル態様にもとづいてカード態様を選択し、選択したカード態様のカード画像を表示する)こととした。これにより、特定期間における遊技の実行状況に応じて示唆演出の選択割合が異なるため、演出にバリエーションを持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
具体的に、特定演出を実行することにより示唆演出の実行を煽る特定期間を経て示唆演出を行う遊技機では、特定期間では遊技者が遊技球の発射を中断することが想定されるが、その場合には稼働率が低下してしまうこととなる。そこで、特定期間における遊技者による遊技の実行状況に応じて示唆演出の選択割合を異ならせることにより、特定期間中も遊技者に積極的な遊技を促すことができる。
なお、本特徴部084IWでは、ライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数に応じてカプセル態様を選択し、選択したカプセル態様にもとづいてカード態様を選択し、選択したカード態様のカード画像を表示することとしたが、これに限るものではなく、ライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数に応じてカード態様を直接選択するもの(カプセル態様の選択を介在させないもの)であってもよい。
なお、ここでは「実行状況」として一般入賞口10への遊技球の入賞数を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、ライブ演出期間中に一般入賞口10への遊技球の入賞の有無に応じて異なる割合にて複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行することとしてもよい。すなわち、示唆演出実行手段は、特定期間における遊技者による遊技が行われたか否かに応じて異なる割合にて複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、ライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数が0個であるか1個以上であるかに応じてカプセル態様を選択し、選択したカプセル態様にもとづいてカード態様を選択し、選択したカード態様のカード画像を表示する)こととしてもよい。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本特徴部084IWでは、遊技者の動作にもとづいて遊技媒体を発射する発射手段(本例では、打球操作ハンドル30)と、発射手段から発射された遊技媒体を検出する特定検出手段(本例では、一般入賞口スイッチ)とを備え、示唆演出実行手段は、特定期間において特定検出手段に検出された遊技媒体の数に応じて異なる割合にて複数の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行する(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS448~S450を実行することによりライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数に応じてカプセル態様を選択し、選択したカプセル態様にもとづいてカード態様を選択し、選択したカード態様のカード画像を表示する)こととした。これにより、遊技を行うことによって設定値を特定しやすい示唆演出が実行されやすくなるので、遊技者による遊技を促進することができる。
なお、ここでは、「特定検出手段」として一般入賞口スイッチを用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ゲートスイッチ21、カウントスイッチ23、遊技球が発射されたことを検出する発射センサ、またはアウト球を検出するアウトセンサに検出された遊技媒体の数に応じて異なる割合にて複数の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行することとしてもよい。
また、複数種類のセンサに検出された遊技媒体の数に応じて異なる割合にて複数の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行することとしてもよい。例えば、一般入賞口スイッチに検出された遊技媒体の数と、アウトセンサに検出された遊技媒体の数とに応じて異なる割合にて複数の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行することとしてもよい。
また、保留記憶数が上限値である場合、遊技球の発射操作を行って第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出しても保留記憶は記憶されないため(いわゆる、オーバー入賞であるため)、遊技者が遊技球の発射を中断することが想定される。そこで、保留記憶数が上限値である場合に第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した場合(オーバー入賞が発生した場合)に、遊技者に有利な状況とするものでもよい。具体的に、保留記憶数が上限値である場合に第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した場合に、設定値を特定しやすい示唆演出をより高い割合で実行する(カード態様として第3態様を選択しやすい)こととしてもよい。同様に、保留記憶数が上限値である場合にアウトセンサ等の他の検出手段が遊技球を検出した場合にも、設定値を特定しやすい示唆演出をより高い割合で実行することとしてもよい。
また、特別ライブ演出の演出パターンとして、遊技の実行状況を測定するためのセンサが異なる複数のパターン(例えば、一般入賞口10への遊技球の入賞数にもとづいてカード態様が決定される第1パターン、アウトセンサに検出された遊技媒体の数にもとづいてカード態様が決定される第2パターン、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bに検出された遊技媒体の数にもとづいてカード態様が決定される第3パターン)が設けられ、いずれかのパターンを選択して特別ライブ演出を行うものであってもよい。例えば、予め定められた順で演出パターンが選択されるものであってもよいし、抽選により演出パターンが選択されるものであってもよい。これにより、特別ライブ演出のバリエーションを持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、抽選により演出パターンが選択される場合には、設定値により選択割合が異なることとしてもよい。例えば、遊技者にとって有利な設定値が設定されている場合には第1パターンを選択しやすく、遊技者にとって不利な設定値が設定されている場合には2パターンを選択しやすいこととしてもよい。これにより、特別ライブ演出の演出パターンによって設定値を示唆することができ、興趣の向上を図ることができる。
また、本特徴部084IWでは、示唆演出実行手段は、示唆演出として、第1示唆演出(本例では、第1態様および第2態様のカード画像の表示)と該第1示唆演出よりも設定値を特定しやすい第2示唆演出(本例では、設定値が「1」や「2」であることが否定される第3態様のカード画像の表示)とを実行可能であり、特定期間において、特定検出手段に検出された遊技媒体の数が多い場合、特定検出手段に検出された遊技媒体の数が少ない場合と比較して、高い割合で第2示唆演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS448~S450を実行することによりライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数が多い場合、少ない場合よりもカプセル態様として「赤」を選択しやすく、「赤」のカプセル態様が選択された場合は「青」や「緑」のカプセル態様が選択された場合よりも第3態様が選択されやすい)こととした。これにより、動作を行うことによって設定値を特定しやすい示唆演出が実行されやすくなるので、遊技者の動作を促進することができる。
また、本特徴部084IWでは、特定検出手段により検出された遊技媒体の数に対応する特別表示(本例では、アイコン表示)を表示可能な特別表示手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS828を実行する部分)を備え、示唆演出実行手段は、示唆演出として、第1示唆演出と該第1示唆演出よりも設定値を特定しやすい第2示唆演出とを実行可能であり、特別表示の表示数が所定数以上である場合、第2示唆演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS448~S450を実行することによりライブ演出期間におけるアイコンの表示数が7個以上である場合、カード態様として第3態様を選択することがある)こととした。これにより、特別表示の表示数に注目させることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部084IWでは、一般入賞口10への遊技球の入賞が発生する度に1個のアイコンを追加表示することとしたが、これに限るものではなく、例えば、一般入賞口10への遊技球の入賞が発生する度にアイコンの表示の有無を抽選により決定し、該抽選結果にもとづいてアイコンを表示することとしてもよい。また、例えば、一般入賞口10への遊技球の入賞が3回発生する度に1個のアイコンを表示可能としてもよい。
また、例えば、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出すること(10球のアウト球を検出すること)にもとづいて1個のアイコンを追加表示することとしてもよい。
また、複数種類のセンサに検出された遊技媒体の数に対応するアイコンを表示することとしてもよい。例えば、一般入賞口10への遊技球の入賞が発生する度に1個のアイコンを表示し、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出すること(10球のアウト球を検出すること)にもとづいて1個のアイコンを表示することとしてもよい。その場合、一般入賞口10への遊技球の入賞にもとづいて表示されるアイコンと、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出することにもとづいて表示されるアイコンとの表示態様は同じであってもよいし、異なるものであってもよい。
また、アイコンの表示態様として複数種類の表示態様(例えば、特殊態様、通常態様)を選択可能な構成であれば、一般入賞口10への遊技球の入賞にもとづいてアイコンを表示する場合と、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出することにもとづいてアイコンを表示する場合とで、それぞれ異なる割合で表示態様を選択することとしてもよい。例えば、一般入賞口10へ遊技球が入賞した場合には所定数の賞球が払い出される一方で、アウトセンサが遊技球の通過を検出した場合にはいずれの賞球も払い出されないものであるから、一般入賞口10への遊技球の入賞にもとづいてアイコンを表示する場合よりも、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出することにもとづいてアイコンを表示する場合の方が、遊技者が不利な状況である。そこで、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出することにもとづいてアイコンを表示する場合には、一般入賞口10への遊技球の入賞にもとづいてアイコンを表示する場合よりも、特殊態様が選択されやすい構成としてもよい。また、逆に、一般入賞口10への遊技球の入賞にもとづいてアイコンを表示する場合の方が、アウトセンサが遊技球の通過を10回検出することにもとづいてアイコンを表示する場合よりも、特殊態様が選択されやすい構成としてもよい。
また、本特徴部084IWでは、アイコン表示の数に応じてカプセル態様やカード態様を決定することとしたが、これに限るものではなく、表示されているアイコンの表示態様(通常態様、特殊態様)にもとづいてカプセル態様やカード態様を決定することとしてもよい。例えば、アイコンの表示数と、特殊態様のアイコンの表示数との合計値にもとづいてカプセル態様を決定することとしてもよく、該合計数が0~5のいずれかであれば青、6~10のいずれかであれば緑、11以上であれば赤がカプセル態様として選択されることとしてもよい。
また、カプセル態様は抽選により選択されることとしてもよく、例えば、アイコン表示数にもとづく選択割合によりカプセル態様が選択されることとしてもよい。例えば、アイコン表示数が0~3個であればカプセル態様の選択割合が青>緑、赤であり、アイコン表示数が4~6個であればカプセル態様の選択割合が緑>青、赤であり、アイコン表示数が7個以上であればカプセル態様の選択割合が赤>青、緑であることとすれば、一般入賞口10への遊技球の入賞が多い程、遊技者に有利なカプセル態様が選択されやすくなる構成とすることができる。
また、本特徴部084IWでは、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、特定期間を含む所定期間(本例では、特別ライブ演出期間)にて所定演出(本例では、特別ライブ演出)を実行可能な所定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS422,S443,S450を実行することにより、説明演出、ライブ演出およびガチャ演出を含む一連の特別ライブ演出を実行する部分)を備え、所定演出実行手段は、所定回数の可変表示が行われたことにもとづいて所定演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS420のYである場合にS442を実行可能である)こととした。これにより、所定回数の可変表示が行われる毎に周期的に特定演出が行われるので、遊技を促進することができる。
また、本特徴部084IWでは、「所定演出」としての特別ライブ演出を所定回(100回)の変動を行う毎に実行可能な構成とした。これにより、特別ライブ演出の実行タイミングの直前の期間では、特別ライブ演出が行われて設定値の示唆がされるまでは遊技を継続しようと遊技者に考えさせることができ、遊技者に積極的な遊技を促すことができる。
また、特別ライブ演出の非実行中では、次の特別ライブ演出の実行タイミングを報知する報知演出を行うこととしてもよい。例えば、所定回の変動を行う毎に特別ライブ演出を実行可能な構成であれば、特別ライブ演出を実行するまでの残余変動回数を「残り10回で特別ライブ演出が始まるよ」などと示すものであってもよい。これにより、特別ライブ演出の実行タイミングを遊技者が明確に認識可能となり、より積極的な遊技を促すことができる。
また、特徴部084IWでは、100回の変動が行われる毎に特別ライブ演出を実行可能であることとしたが、特別ライブ演出の実行契機についてはこれに限るものではない。例えば、年/月/日/曜日や時/分/秒の情報を含む時刻情報を出力する機能を備え、独立した電源(例えば、ボタン電池)によって動作するリアルタイムクロックが搭載され、該リアルタイムクロックが特定の日時を示したことを契機に特別ライブ演出を実行可能であることとしてもよい。また、複数の遊技機における特別ライブ演出の実行契機を共通の時刻になること(リアルタイムクロックが特定の時刻を示すこと)とすれば、複数の遊技機において同時に行う一斉演出として特別ライブ演出を行うことができる。また、演出制御用CPU120の内部に設けられた特定のタイマがタイムアウトすることを契機に特別ライブ演出を行うものであってもよい。
また、特別ライブ演出の実行タイミングを抽選により決定するものであってもよい。例えば、次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数(具体的に、ステップ084IWS424において変動回数カウンタにセットする値)を抽選により決定するものであってもよい。例えば、次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数として、10回、50回、および100回が設けられており、いずれかの回数を抽選により選択するものであってもよい。その場合、次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数の選択割合が設定値にもとづいて異なるものであってもよい。これにより、特別ライブ演出の実行頻度によって設定値を示唆することができ、興趣の向上を図ることができる。
例えば、遊技者にとって有利な設定値であるほど次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数として10回が選択されやすく、遊技者にとって不利な設定値であるほど次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数として100回が選択されやすいこととすれば、特別ライブ演出の実行頻度が高い程遊技者にとって有利な設定値であることを示唆することができる。また、逆に、遊技者にとって有利な設定値であるほど次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数として100回が選択されやすく、遊技者にとって不利な設定値であるほど次の特別ライブ演出を実行するまでの変動回数として10回が選択されやすいこととすれば、特別ライブ演出の実行頻度が低い程遊技者にとって有利な設定値であることを示唆することができる。
また、本特徴部084IWでは、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(本例では、RAM102)と、特定期間を含む所定期間にて所定演出を実行可能な所定演出実行手段とを備え、所定演出実行手段は、複数の可変表示に亘って所定演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120は、複数の変動に亘って、説明演出、ライブ演出およびガチャ演出を含む一連の特別ライブ演出を実行可能であり)、遊技者にとって有利な有利状態に制御することを示す保留記憶が表示されている場合、所定演出を開始しない(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS421のYである場合にS442を実行しない)こととした。これにより、特別ライブ演出が大当り変動によって中断されにくくなり、好適に所定演出を実行することができる。
また、本特徴部084IWでは説明を省略したが、未だ開始されていない可変表示を予告対象とする特定予告演出(例えば、先読み予告演出)を複数の可変表示に亘って実行可能な特定予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップS161を実行することにより先読み予告演出を実行可能な部分)を備え、所定演出実行手段は、複数の可変表示に亘って所定演出を実行可能であり、特定予告演出実行手段は、所定演出を実行する可変表示においては特定予告演出を実行しない(例えば、演出制御用CPU120は、特別ライブ演出を実行する変動においては先読み予告演出を実行しない)こととしてもよい。これにより、先読み予告演出中に特別ライブ演出が実行されることによる先読み予告演出の演出効果の低減を防止し、好適に所定演出を実行することができる。
具体的に、特別ライブ演出の実行期間の直前の直前期間と特別ライブ演出の実行中である特別ライブ演出期間とでは先読み予告演出を開始しないことにより、「所定演出を実行する可変表示においては特定予告演出を実行しない」こと(特別ライブ演出と先読み予告演出との実行期間が重複しないこと)を実現することとしてもよい。例えば、先読み予告演出の上限連続変動回数が4回である場合、変動回数カウンタの値が「3」である変動(電源投入または前回の特別ライブ演出から98回目の変動)開始時から特定のフラグをセットし、該特定のフラグがセットされている状態では先読み予告演出の実行を禁止するものとすればよい。該特定のフラグは、ガチャ演出動画の表示終了タイミングまたは第3終了予定フラグがリセットされるタイミングでリセットされるものとすればよい。
なお、特徴部084IWでは、ライブ演出中における一般入賞口10への入賞数にもとづいて異なるカプセル態様を選択することとしたが、ライブ演出中に加え、説明演出中における一般入賞口10への入賞数にもとづいて異なるカプセル態様を選択することとしてもよい。
また、特徴部084IWでは説明を省略したが、変動回数カウンタについては電源切断や客待ちデモ演出の実行にもとづいて初期化されることとしてもよい。
また、以上に説明したように、本特徴部084IWによれば、遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(本例では、設定値「1」~設定値「6」)に設定可能な設定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ084IWS042を実行する部分)と、所定期間(本例では、特別ライブ演出期間)中に、設定手段による設定に関する示唆を行う複数種類の示唆演出(本例では、通常態様または特殊態様のアイコンの表示、第1態様~第3態様のカード画像の表示。非設定示唆態様/第1設定示唆態様~第4設定示唆態様のアイキャッチ演出などであってもよい。)のうちいずれかを実行可能な示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS828を実行することによりアイコンの表示を行い、ステップ084IWS450を実行することによりカード画像の表示を行う部分)とを備え、示唆演出実行手段は、示唆演出として、第1示唆演出(本例では、いずれの設定値であっても選択され得る通常態様/特殊態様のアイコンの表示、第1態様/第2態様のカード画像の表示)と該第1示唆演出よりも設定値を特定しやすい第2示唆演出(本例では、設定値が「1」、「2」である場合には選択されない第3態様のカード画像の表示)とを実行可能であり、所定期間中の第1タイミング(本例では、ライブ演出期間中の一般入賞口10への遊技球の入賞発生タイミング)にて示唆演出を実行する場合と、所定期間中の第1タイミングよりも後の第2タイミング(本例では、ライブ演出期間よりも後に設けられているガチャ演出期間中の所定タイミング)にて示唆演出を実行する場合とで、異なる割合にて第2示唆演出を実行する(本例では、ライブ演出期間中は第3態様のカード画像の表示を行わない一方、ガチャ演出期間中は第3態様のカード画像の表示を実行可能である)こととした。これにより、示唆演出が実行されるタイミングによって設定値を特定しやすい第2示唆演出の実行割合が異なるため、示唆演出の実行タイミングに注目させ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部084IWでは、示唆演出を実行可能な「所定期間」として特別ライブ演出期間を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、大当りの開始から終了までの期間や、高ベース状態の開始から終了までの期間や、複数の連続した変動における一連の先読み演出(先読みゾーン演出)の実行期間など、一連の演出期間であればよい。
また、本特徴部084IWでは、第1示唆演出として、通常態様/特殊態様のアイコンの表示、および第1態様/第2態様のカード画像の表示を実行可能であり、第1示唆演出よりも設定値を特定しやすい第2示唆演出として、第3態様のカード画像の表示を実行可能であることとした。すなわち、第2示唆演出として、設定値が「1」、「2」であることを否定する演出を実行するものであるが、これに限るものではない。例えば、いずれの設定値であっても選択され得る演出であって、設定値が「6」である場合に50%の割合で実行する設定示唆演出Aと、いずれの設定値であっても選択され得る演出であって、設定値が「6」である場合に80%の割合で実行する設定示唆演出Bとを実行可能であることとすれば、設定示唆演出Bの方が設定示唆演出Aよりも設定値が「6」であることを特定しやすい演出であるといえる。このように、いずれの設定値であることも否定せず、特定の設定値である場合に実行割合の高い演出を第2示唆演出として行うものでもよい。
また、本特徴部084IWでは、示唆演出実行手段は、第1タイミングにて示唆演出を実行する場合よりも、第2タイミングにて示唆演出を実行する場合の方が、高い割合にて第2示唆演出を実行する(本例では、ライブ演出期間中は第3態様のカード画像の表示を行わない一方、ガチャ演出期間中は第3態様のカード画像の表示を実行可能である)こととした。これにより、示唆演出の実行タイミングが後のタイミングである程、設定値を特定しやすい第2示唆演出が実行されやすいため、示唆演出の実行タイミングに注目させ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部084IWでは、いずれの設定値であっても選択され得るアイコン態様しか設けられていないこととしたが、これに限るものではなく、例えば、特定の設定値である場合にのみ選択され得る特殊態様がアイコン態様として設けられていることとしてもよい。その場合にも、カード態様として第3態様が選択される割合の方が、アイコン態様として特殊態様が選択される割合よりも高いこととしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、所定期間において所定演出を実行可能な所定演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS422,S443,S450を実行することにより、説明演出、ライブ演出およびガチャ演出を含む一連の特別ライブ演出を実行する部分)を備えたこととした。これにより、所定演出を行う所定期間において示唆演出が行われるため、遊技者が注目すべき期間を認識させやすくすることができる。
また、本特徴部084IWでは、特別ライブ演出を構成する各演出(説明演出、ライブ演出およびガチャ演出)の開始タイミングを変動開始時としたため、説明演出動画の表示が終了してからライブ演出が開始されるまでの期間、ライブ演出動画の表示が終了してからガチャ演出が開始されるまでの期間、およびガチャ演出動画の表示が終了してから次の変動が開始されるまでの期間において、表示を終了した動画の最終画像を継続して表示しておくこととしたが、これに限るものではない。例えば、特別ライブ演出を構成する各演出(説明演出、ライブ演出およびガチャ演出)の開始タイミングが変動開始時以外でもよいこととし、説明演出動画の表示が終了したタイミングからライブ演出が開始され、ライブ演出動画の表示が終了したタイミングでガチャ演出が開始されることとしてもよい。
また、特別ライブ演出の長さに対応した変動時間を有する変動パターンが選択されるよう構成されていてもよい。例えば、100変動毎に特別ライブ演出を実行する場合、100回の変動を行う毎(すなわち、電源投入または前回の特別ライブ演出の開始から101回目の変動)においては特殊な変動パターン(変動時間:120秒)が選択されることとし、該特殊な変動パターンの変動において説明演出動画(10秒)、ライブ演出動画(90秒)およびガチャ演出動画(20秒)を表示することとしてもよい。
また、電源投入または前回の特別ライブ演出の開始から101回目の変動においては第1変動パターン(変動時間:10秒)が選択され、次の変動においては第2変動パターン(変動時間:90秒)が選択され、更に次の変動においては第3変動パターン(変動時間:20秒)が選択されることとし、第1変動パターンの変動における変動演出として説明演出を実行し、第2変動パターンの変動における変動演出としてライブ演出を実行し、第3変動パターンの変動における変動演出としてガチャ演出を実行することとしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、特別ライブ演出中に大当り変動が開始された場合、カード画像の表示を行うことなく大当り変動演出を行うこととして説明したが、この場合、遊技者に積極的な遊技を行わせてアイコンを表示したにもかかわらずカード画像が表示されない(設定値が示唆されない)こととなる。そこで、特別演出を開始してから大当り変動が行われる場合には、カード画像を表示しない代わりに、大当り演出において設定値を示唆する大当り時設定示唆演出を行うこととしてもよい。これにより、遊技者が設定値を示唆される機会を確保することができる。また、ライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数にもとづいて大当り時設定示唆演出の実行割合が異なることとしてもよい。例えば、ライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数が0~3個である場合には大当り時設定示唆演出を実行せず、ライブ演出期間における一般入賞口10への遊技球の入賞数が4個以上である場合には大当り時設定示唆演出を実行することとしてもよい。
また、以上に説明したように、本特徴部084IWによれば、所定の遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(本例では、設定値「1」~設定値「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ084IWS042を実行する部分)と、設定手段による設定に関する示唆を行う複数種類の示唆演出(本例では、第1設定示唆態様~第4設定示唆態様のアイキャッチ演出)のうちいずれかを特定期間(本例では、2秒)に亘って実行可能な示唆演出実行手段(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ084IWS805を実行する部分)と、示唆演出実行手段により実行された示唆演出に関する示唆関連情報(本例では、設定示唆履歴情報)を記憶可能な記憶手段(本例では、RAM122に設けられる設定示唆履歴格納領域)と、記憶手段に示唆関連情報が記憶されたことにもとづいて、示唆演出実行手段により実行された示唆演出に関する示唆関連表示(本例では、設定示唆履歴)を特定期間よりも長い期間(本例では、3分間)に亘って表示可能な表示制御手段(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ084IWS124を実行する部分)とを備えたこととした。これにより、示唆演出が実行されると、その後に特定期間よりも長い期間確認できるので、示唆演出が実行されたことを認識しやすくすることができる。
具体的に、時間経過にもとづいて終了する態様にて示唆演出が行われる場合(例えば、変動演出や大当り演出の一部として行われる場合)、遊技者が示唆演出を見逃してしまうことが想定されるが、上述したように、示唆演出の実行期間である特定期間よりも長い期間に亘って示唆関連表示を表示可能とすることにより、示唆演出の実行を見逃してしまった場合にも示唆関連表示により示唆演出の実行を確認することができる。例えば、設定値を設定可能なタイプの遊技機の楽しみ方として、示唆演出の表示画面を撮影し、撮影した画像をインターネット上のサーバにアップロードすること(例えば、SNS(Social Networking Service)にて公開すること)が想定されるが、上述したアイキャッチ演出のようにスーパーリーチが終了して遊技者の気が緩んでいるタイミングで示唆演出が実行されても、該示唆演出の表示画面を撮影し損ねてしまうことがある。そこで、上述したように、示唆演出の実行期間である特定期間よりも長い期間に亘って示唆関連表示を表示可能とすることにより、示唆演出の実行時には該示唆演出の表示画面を撮影し損ねてしまったとしても、示唆関連表示を撮影し、撮影した画像をインターネット上のサーバにアップロードすることが可能となる。
なお、「示唆演出」としては実行する演出はアイキャッチ演出に限られるものではなく、カットイン予告演出、キャラクタ予告演出、群予告演出、ボタン演出、リーチ演出、擬似連演出、先読み予告演出、特別ライブ演出、特別ライブ演出におけるアイコン表示、カプセル画像の表示、カード画像の表示などいずれの演出を「示唆演出」として実行可能であることとしてもよい。
すなわち、特別ライブ演出を実行した場合に、表示したアイコンの情報(例えばアイコン表示数、アイコン態様)を記憶しておき、メニュー画面からアイコン表示履歴として該情報を確認できる構成としてもよいし、表示したカプセルの情報(例えばカプセル態様)を記憶しておき、メニュー画面からカプセル表示履歴として該情報を確認できる構成としてもよいし、表示したカードの情報(例えばカード態様)を記憶しておき、メニュー画面からカード表示履歴として該情報を確認できる構成としてもよい。
また、スーパーリーチはずれである場合のみ「示唆演出」としてのアイキャッチ演出を実行可能であることとしたが、これに限るものではなく、例えばスーパーリーチ大当りである場合や、ノーマルリーチ大当り/はずれである場合や、非リーチ大当り/はずれである場合に「示唆演出」を実行可能であることとしてもよい。
また、「示唆演出」の実行タイミングは変動中に限られず、大当り遊技状態において実行可能であることとしてもよい。
また、設定示唆履歴を表示可能な上限期間を3分間としたが、アイキャッチ演出の実行期間である2秒間よりも長いものであれば、これに限るものではなく、3秒であってもよいし、または設定示唆履歴を表示可能な時間に上限を設けないこととしてもよい。
また、本特徴部084IWによれば、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、コントローラセンサユニット35A、プッシュセンサ35B)を備え、表示制御手段は、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態(本例では、客待ち状態)において、検出手段の検出結果にもとづいて示唆関連表示を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS121~S124を実行することにより、客待ち状態においてメニュー画面を表示可能であるとともに、メニュー画面において設定示唆履歴を表示可能である)こととした。これにより、遊技者の好みに合わせて、表示の有無を切り替えることができる。
上述したように、非遊技状態としての客待ち状態は、変動が行われておらず、且つ、保留表示がない状態、遊技球の発射が行われない状態、アウト球が検知されない状態、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検知するタッチセンサが検知しない状態、または赤外線センサなどにより遊技者が遊技機の前にいないことを検知する状態が所定時間継続すること等の条件が成立している状態であればよい。
また、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態において示唆関連表示を表示可能であることから、変動演出や大当り演出の妨げにならずに示唆関連表示を表示することができる。
また、本特徴部084IWによれば、表示制御手段は、示唆演出実行手段により実行された示唆演出に関する示唆関連表示として、該示唆演出を特定可能な情報(本例では、実行したアイキャッチ演出の設定示唆態様に対応するキャラクタ表示)を含む表示を行うこととした。これにより、いずれの示唆演出が実行されたかを見た目で判別することができ、実行された示唆演出を認識しやすくなる。
なお、本特徴部084IWでは、アイキャッチ演出態様に対応するキャラクタ表示を含む画像を設定示唆履歴として表示することとしたが、実行されたアイキャッチ演出の設定示唆態様を特定可能なものであれば、これに限るものではない。例えば、実行されたアイキャッチ演出の表示画像と同一の画像を設定示唆履歴として表示するものであってもよい。また、演出態様の名称(例えば、「第1設定示唆態様」、「第2設定示唆態様」、「第3設定示唆態様」および「第4設定示唆態様」)、演出態様に対応するキャラクタ名、またはキャラクタを象徴するエンブレムなどの画像を設定示唆履歴として表示することとしてもよい。
また、設定示唆履歴の表示態様として、上述したように実行したアイキャッチ演出の演出態様を一つずつ表示するものであってもよいし、リスト表示するものであってもよい。また、大当り遊技状態において、当日中に実行したアイキャッチ演出の演出態様をハイライト表示すること(アイキャッチ演出を短縮した短縮演出を、実行した順に連続的に行うこと)としてもよい。また、画像表示部5とは異なる他の画像表示部(サブ画像表示部)を備え、遊技の進行にかかわりなく常に設定示唆履歴をサブ画像表示部に表示可能であることとしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、当日中の全ての設定示唆履歴を表示可能であることとしたが、これに限るものではなく、例えば、表示可能な設定示唆履歴に時間的制限(例えば、現時点から3時間前までの履歴のみを表示可能とする)や数的制限(例えば、最後に実行したアイキャッチ演出を含め10個までの履歴のみを表示可能とする)を設けることとしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、スーパーリーチはずれである場合には常に図8-17(D)に示す割合にてアイキャッチ演出の演出態様を選択することとしたが、これに限るものではない。例えば、大当りに対する信頼度の異なる複数のスーパーリーチ演出が設けられており、信頼度の高いスーパーリーチ演出を伴う変動である場合、信頼度の低いスーパーリーチ演出を伴う変動である場合と比較して、設定示唆態様が選択され易いこととしてもよい。これにより、信頼度の高いスーパーリーチ演出が行われたにもかかわらずはずれとなった場合における遊技者の落胆感を軽減することができる。
また、本特徴部084IWによれば、表示制御手段は、示唆関連表示の表示を開始した後、遊技者の動作を検出する第1条件(本例では、プッシュボタン31Bを押下すること)と、特定期間よりも長い期間が経過する第2条件(本例では、最後の操作から3分が経過すること)とのうち少なくともいずれか一方の条件が成立したときに該示唆関連表示の表示を終了する(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS127~S130を実行することにより、設定示唆履歴の表示を終了する)こととした。これにより、遊技者の好みに応じて示唆演出に関する情報の表示期間を変更することができる。
また、本特徴部084IWによれば、記憶手段は、遊技機の電源が投入されてから切断されるまでの期間に実行された示唆演出に関する示唆関連情報を記憶可能である(本例では、演出制御用CPU120がステップS71を行うことにより、設定示唆履歴格納領域は電源投入時に初期化される。従って、設定示唆履歴格納領域は電源投入時から電源切断時までの設定示唆履歴情報を記憶可能である。)こととした。これにより、示唆演出の演出効果を高めることができる。
具体的に、示唆関連表示を閲覧した遊技者は現在の設定値を予測することがあるが、電源投入時から現時点までに実行した示唆演出に関する情報を閲覧することができるため、より精度の高い予測を可能とすることができる。
また、本特徴部084IWによれば、記憶手段は、記憶した示唆関連情報を、遊技者の動作にもとづいて消去可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ084IWS131,S132を行う)こととした。これにより、遊技者の好みに応じて、履歴として残す示唆演出を選択することができる。
なお、本特徴部084IWでは、設定示唆履歴格納領域に格納されている全ての情報が一括して消去されるものであるが、これに限るものではない。例えば、設定示唆履歴格納領域に格納されている情報のうち、遊技者により選択された一部の情報のみを消去可能であることとしてもよい。これにより、他の遊技者に見られたくない設定示唆履歴を消去することができる。例えば、遊技者にとって最も有利な設定値であることを示す第4設定示唆態様のアイキャッチ演出を行ったことを示す履歴が他の遊技者に見られてしまうと、遊技者にとって最も有利な設定値が設定されている有利設定遊技機であることが他の遊技者に認識されてしまい、該有利設定遊技機による利得を他の遊技者が享受することとなり、第4設定示唆態様のアイキャッチ演出が実行されたときに遊技を行っていた遊技者は不満感を覚えることが想定されるが、該遊技者の操作にもとづいて任意の設定示唆履歴を消去可能とすることにより、遊技者に不満感を与えることを防止することができる。
また、設定示唆履歴格納領域に格納されている情報を消去する条件としては、遊技者の動作を検出することに限るものではなく、電源が切断されること、設定値が変更されることRAMクリア処理が行われること、遊技が進行していない状態(変動が行われておらず、且つ、保留表示がない状態がない状態、遊技球の発射が行われていない状態、アウト球が所定期間検知されない状態、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検知するタッチセンサが検知しない状態、赤外線センサなどにより遊技者が遊技機の前にいないことを検知している状態)が所定時間経過すること等を条件に、設定示唆履歴格納領域に格納されている情報を消去することとしてもよい。
また、遊技店員の操作にもとづいて、設定示唆履歴に関する設定が可能であることとしてもよい。例えば、現時点から何時間前までの設定示唆履歴を公開可能とするかを設定可能としたり、設定示唆履歴の公開をしない設定を可能としたりしてもよい。これにより、遊技店の方針に応じた設定が可能となる。
また、本特徴部084IWでは、設定示唆履歴として、実行したアイキャッチ演出の演出態様と該アイキャッチ演出の実行時刻とが表示されることとしたが、アイキャッチ演出に関する他の情報を表示可能であることとしてもよい。例えば、実行したアイキャッチ演出の演出態様毎の実行回数を表示可能であることとしてもよい。具体的には、「第1設定示唆態様:3回、第2設定示唆態様:5回・・・」などと表示可能であることとしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、設定示唆履歴の表示は、遊技者の動作にもとづいて行われるものに限られず、他の条件が成立したときに行われるものであってもよい。例えば、変動演出や大当り演出の一環として、所定タイミングとなることにもとづいて行われるものであってもよい。例えば、前回実行した示唆演出の種別を示す情報が所定のリーチ演出において表示されることとしてもよいし、大当り遊技状態における所定ラウンドの演出として表示されることとしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、示唆演出としてのアイキャッチ演出を変動中に行い、示唆関連表示としての設定示唆履歴を客待ち状態にて表示することとしたが、示唆演出および示唆関連表示の実行タイミングの組み合わせについては、これに限るものではなく、変動中/大当り遊技状態中/客待ち状態中の任意の組み合わせであってもよい。例えば、示唆演出を変動中に行い、示唆関連表示を大当り遊技状態において表示することとしてもよい。また、示唆演出を大当り遊技状態において行い、示唆関連表示を該大当り遊技状態が終了した後の遊技状態(例えば、確変状態)において表示することとしてもよい。具体的に、大当り遊技状態のエンディング期間にて示唆演出を行い、該大当り遊技状態の後に移行する確変状態において、該示唆演出における画像をそのまま背景として表示することにより設定示唆履歴の表示を行うこととしてもよい。
また、本特徴部084IWでは、上述したように、いずれの演出態様のアイキャッチ演出についても設定示唆履歴として表示可能であることとしたが、設定示唆履歴の表示対象としない種類のアイキャッチ演出の演出態様が設けられているものであってもよい。
例えば、示唆演出実行手段は、遊技者にとって不利な設定値が設定されていることを示唆する第1示唆演出(例えば、第1設定示唆態様のアイキャッチ演出)と、遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを示唆する第2示唆演出(例えば、第2設定示唆態様~第4設定示唆態様のアイキャッチ演出)とを実行可能であり、表示制御手段は、第1示唆演出に関する第1示唆関連表示の表示を制限し、第2示唆演出に関する第2示唆関連表示を表示可能である(例えば、演出制御用CPU120は、設定示唆履歴として、第1設定示唆態様のアイキャッチ演出を表示せず、第2設定示唆態様~第4設定示唆態様のアイキャッチ演出を表示する)こととしてもよい。これにより、遊技意欲が低下することを防ぐことができる。
なお、遊技者にとって「有利な設定値」と「不利な設定値」とは、大当り確率を基準に区分されるもの(大当り確率が所定の閾値以上である設定値を「有利な設定値」とし、所定の閾値未満である設定値を「不利な設定値」とするもの)であってもよいし、出玉率(発射した遊技球の数に対する賞球数の割合)を基準に区分されるもの(出玉率が100%以上である設定値を「有利な設定値」とし、100%未満である設定値を「不利な設定値」とするもの)であってもよい。
また、「第1示唆関連表示の表示を制限」するとは、第1示唆演出を実行したことは記憶するものの、第1示唆関連表示の表示を制限することと、第1示唆演出を実行したことを記憶せず、第1示唆関連表示の表示を制限することとを含む概念である。
また、「表示を制限」するとは、表示を一切行わないものであってもよいし、制限しないものよりも消極的に表示するものであってもよい。例えば、第2示唆関連表示よりも小さい範囲で第1示唆関連表示の表示を行うこととしてもよいし、第2示唆関連表示よりも短い期間に亘って第1示唆関連表示の表示を行うこととしてもよい。
また、例えば、示唆演出実行手段は、特定の設定値が設定されていることを確定的に報知する確定示唆演出(例えば、第4設定示唆態様のアイキャッチ演出)を実行可能であり、表示制御手段は、確定示唆演出に関連する示唆関連表示の表示を制限する(例えば、演出制御用CPU120は、設定示唆履歴として、第4設定示唆態様のアイキャッチ演出を表示しない)こととしてもよい。これにより、いずれの設定値が設定されているかを想像する余地を残すことができるため、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、「特定の設定値が設定されていることを確定的に報知する確定示唆演出」としては、上述したように現在設定されている設定値が、設けられている設定値のうち遊技者にとって最も有利な設定値であることを確定的に報知するものに限られず、設けられている設定値のうち遊技者にとって最も不利な設定値(例えば、「1」)であることを確定的に報知するものや、他の設定値(例えば、「2」~「5」)であることを確定的に報知するものであってもよい。
例えば、遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを確定的に報知する確定示唆演出に関連する示唆関連表示の表示を制限するものであれば、過度に射幸心を煽ることを防止することができる。また例えば、遊技者にとって不利な設定値が設定されていることを確定的に報知する確定示唆演出に関連する示唆関連表示の表示を制限するものであれば、遊技者の遊技意欲の低下を防止することができる。
また、ライブ演出中の遊技者の動作状況(一般入賞口10への遊技球の入賞数)にもとづいてカード態様が決定されることとしたが、これに限るものではなく、例えば、ライブ演出中の遊技者の動作状況にもとづいてカード態様が決定されることとしてもよい。具体的には、以下の変形例を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例では、プッシュボタン31Bを用いたリズムゲームをライブ演出中に行い、該リズムゲームの得点にもとづいてカプセル態様(カード態様の選択割合)が決定されるものである。
ここで、リズムゲームにおける演出制御用CPU120の制御について説明する。リズムゲームにおいて、演出制御用CPU120は、ライブ演出中にスピーカ8L,8Rから出力される楽曲のリズムに合わせたタイミングを視覚的に提示(画像表示装置5に表示)し、提示したタイミング(以下、提示タイミングということがある)の前後に設けられた受付可能期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出したことにもとづいて得点を加算する。
また、演出制御用CPU120は、受付可能期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合、提示タイミングとプッシュボタン31Bの操作を検出した操作タイミングとの誤差にもとづいて異なる得点を加算する。具体的に、受付可能期間は、提示タイミングからの誤差が小さい期間から第1期間、第2期間、第3期間および第4期間に区分されており、演出制御用CPU120は、第1期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には10万点、第2期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には5万点、第3期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には3万点、第4期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には1万点をそれぞれ加算し、加算後の得点を画像表示装置5に表示する。また、演出制御用CPU120は、第1期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には「PERFECT」の文字を、第2期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には「GREAT」の文字を、第3期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には「GOOD」の文字を、第4期間にてプッシュボタン31Bの操作を検出した場合には「BAD」の文字を画像表示装置5に表示する。
また、演出制御用CPU120は、リズムゲームにおける最終的な得点(スコア)にもとづいてカプセル態様を決定する。具体的に、リズムゲームにおけるスコアが30万点未満であれば「青」を、30万点以上80万点未満であれば「緑」を、80万点以上であれば「赤」をカプセル態様として決定し、決定したカプセル態様に応じた選択割合にてカード態様を決定する。すなわち、この変形例では、プッシュボタン31Bの操作回数および操作タイミングにもとづいてカプセル態様が決定されるものである。
図8-25は、変形例における特別ライブ演出の表示例を示す説明図である。例えば、電源投入から101回目の変動において、特別ライブ演出を行うことを報知する演出を行った後に説明画像(ライブ演出中にリズムゲームを行うことに関する説明)を表示する説明演出動画を表示し(図8-25(1),(2))、説明演出動画の表示が終了した後にライブ演出動画を表示する(図8-25(3))。
ここで表示されるライブ演出動画では、リズムゲームに関する表示が行われる。例えば、画像表示装置5の下方の表示領域において実線が固定表示されるとともに、プッシュボタン31Bを模した操作指示画像が点線を伴って上方から下方へ移動表示される。そして、点線が実線に達したタイミング(提示タイミング)におけるプッシュボタン31Bへの操作を促すものである。
ライブ演出動画の表示中における受付可能期間にてプッシュボタン31Bへの操作を検出する度に、操作を検出した期間に応じた得点を加算して表示する(図8-25(4))。図示する例では、第3期間にてプッシュボタン31Bへの操作を検出したことから3万点が加算表示され、「GOOD」の文字が表示される。
ライブ演出動画の表示が終了した後にガチャ演出動画を表示する(図8-25(5))。図示する例では、リズムゲームのスコアが87万点となっている。
ガチャ演出動画において、装置から青色のカプセルが飛び出し(図8-25(6))、リズムゲームのスコアがカプセルに作用してカプセルの色が青色から赤色へ変化し(図8-25(7))、カプセルから第3態様(3個の星マークが付された態様)のカードが表示される(図8-25(8))。
以上に説明したように、変形例によれば、遊技者による遊技を実行可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出する検出手段(本例では、プッシュセンサ35B)と、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段と、設定手段による設定に関する示唆を行う複数種類の示唆演出のうちいずれかを実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出実行手段により示唆演出が実行される前の特定期間にて特定演出を実行可能な特定演出実行手段とを備え、示唆演出実行手段は、特定期間における遊技者の動作の検出状況に応じて異なる割合にて複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行する(本例では、変形例における演出制御用CPU120は、ライブ演出期間におけるリズムゲームのスコア(プッシュボタン31Bの操作回数および操作タイミング)に応じてカプセル態様を選択し、選択したカプセル態様にもとづいてカード態様を選択し、選択したカード態様のカード画像を表示する)こととした。これにより、特定期間における動作の検出状況に応じて示唆演出の選択割合が異なるため、演出にバリエーションを持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ここでは「動作の検出状況」としてリズムゲームのスコア(すなわち動作検出回数および動作検出タイミング)を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、ライブ演出期間中におけるプッシュボタン31Bへの操作の有無に応じて異なる割合にて複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行することとしてもよい。すなわち、示唆演出実行手段は、特定期間における遊技者による動作が検出されたか否かに応じて異なる割合にて複数種類の示唆演出のうちいずれかの示唆演出を実行する(例えば、変形例における演出制御用CPU120は、ライブ演出期間におけるプッシュボタン31Bへの操作の検出回数が0回であるか1回以上であるかに応じてカプセル態様を選択し、選択したカプセル態様にもとづいてカード態様を選択し、選択したカード態様のカード画像を表示する)こととしてもよい。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
「動作の検出状況」としては、他にも、動作の継続した検出期間の長さや、動作の検出頻度であってもよい。
また、検出手段が検出する動作は、プッシュボタン31Bの押下に限るものではなく、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作や、赤外線センサや光センサ等の非接触型のセンサにより検出可能な遊技者の動作や、押圧センサにより検出可能な遊技者の動作であってもよい。
また、示唆演出実行手段は、示唆演出として、第1示唆演出と該第1示唆演出よりも設定値を特定しやすい第2示唆演出とを実行可能であり、特定期間において、遊技者の動作の検出頻度が高い場合、遊技者の動作の検出頻度が低い場合と比較して、高い割合で第2示唆演出を実行可能である(本例では、変形例における演出制御用CPU120は、ライブ演出期間におけるリズムゲームのスコアが高い場合の方が、該スコアが低い場合よりもカプセル態様として「赤」を選択しやすく、「赤」のカプセル態様が選択された場合は「青」や「緑」のカプセル態様が選択された場合よりも第3態様が選択されやすい)こととした。これにより、発射された遊技媒体の数によって、実行される示唆演出の種類が変わるので、遊技の興趣を向上させることができるとともに、遊技媒体の発射を促進することができる。
なお、この変形例では、ライブ演出中における遊技者の動作にもとづいて異なるカプセル態様を選択することとしたが、ライブ演出中に加え、説明演出中における遊技者の動作にもとづいて異なるカプセル態様を選択することとしてもよい。
また、出力される楽曲が異なる複数の態様のライブ演出を実行可能であることとしてもよく、その場合、出力される楽曲のリズムに対応するリズムゲームが行われるもの(すなわち、楽曲の異なる複数種類のリズムゲームが設けられているもの)であってもよい。これにより、演出にバリエーションを持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、リズムゲームの難易度を遊技者が選択可能であることとしてもよい。例えば、遊技者の操作にもとづいてリズムゲームの難易度を、イージー、ノーマル、ハードの3種類から選択し、選択した難易度に応じたリズムゲームを行うこととしてもよい。例えば、イージーは受付可能期間が10回設けられ、ノーマルは受付可能期間が20回設けられ、ハードは受付可能期間が30回設けられていることとしてもよい。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値(例えば、設定値「1」~設定値「6」)に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ084IWS042を実行する部分)と、所定期間(例えば、特別ライブ演出期間)中に、設定手段による設定に関する示唆を行う複数種類の示唆演出(例えば、通常態様または特殊態様のアイコンの表示、第1態様~第3態様のカード画像の表示。非設定示唆態様/第1設定示唆態様~第4設定示唆態様のアイキャッチ演出などであってもよい。)のうちいずれかを実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における、ステップ084IWS828を実行することによりアイコンの表示を行い、ステップ084IWS450を実行することによりカード画像の表示を行う部分)とを備え、示唆演出実行手段は、示唆演出として、第1示唆演出(例えば、いずれの設定値であっても選択され得る通常態様/特殊態様のアイコンの表示、第1態様/第2態様のカード画像の表示)と該第1示唆演出よりも設定値を特定しやすい第2示唆演出(例えば、設定値が「1」、「2」である場合には選択されない第3態様のカード画像の表示)とを実行可能であり、所定期間中の第1タイミング(例えば、ライブ演出期間中の一般入賞口10への遊技球の入賞発生タイミング)にて示唆演出を実行する場合と、所定期間中の第1タイミングよりも後の第2タイミング(例えば、ライブ演出期間よりも後に設けられているガチャ演出期間中の所定タイミング)にて示唆演出を実行する場合とで、異なる割合にて第2示唆演出を実行し(例えば、ライブ演出期間中は第3態様のカード画像の表示を行わない一方、ガチャ演出期間中は第3態様のカード画像の表示を実行可能である)、さらに、可変表示に関する特定表示を表示手段に表示可能な特定表示手段(例えば、保留表示やアクティブ表示を行う演出制御用CPU120など)と、前記特定表示の表示色を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えば、074AKS035の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記特定表示の表示色は、前記有利状態に制御される期待度に応じて異なり(例えば、「赤」の段階までアクティブ表示(保留表示の段階で変化する場合も含む)が変化した場合には、可変表示結果が必ず「大当り」となるなど)、通常演出状態と、該通常演出状態から移行可能な演出状態であって、前記通常演出状態よりも前記有利状態に制御される割合が高い特定演出状態と、があり(例えば、モノクロ演出を実行する場合、モノクロ演出を実行しない場合よりも可変表示結果が大当りとなる期待度が高いなど)、前記特定演出状態は、前記表示手段にて表示される、少なくとも前記特定表示を含む表示対象の少なくとも一部の色数が、前記通常演出状態よりも少なく表示される演出状態であり(例えば、演出制御基板12の側にてモノクロ出力処理を行うことで、画像表示装置3にて表示される対象の画像をモノクロ態様に変更する演出であり、予め記憶されている演出画像を表示する際に使用する色数を通常演出状態より少ない色数で表示する演出であるなど)、前記通常演出状態のときに前記変化演出実行手段により前記変化演出を実行した場合には、前記特定表示の表示色を前記有利状態に制御される期待度に応じた表示色へ変化させる一方で、前記特定演出状態のときに前記変化演出手段により前記変化演出を実行した場合には、前記有利状態に制御される期待度に関わらず、前記特定表示の表示色を変化させずに共通の表示色とし(例えば、特定演出状態中(モノクロ演出フラグがオン状態である場合)、モノクロ出力処理が行われていることから、成功態様の変化演出が実行されても、大当り期待度に関わらず、保留表示やアクティブ表示が「白」にて表示される。一方、モノクロ演出の実行中でない通常演出状態では、表示態様変化パターンに従い、期待度に応じた表示色にて表示されるなど)、前記特定演出状態から前記通常演出状態に移行したときに、前記特定表示の表示色を前記有利状態に制御される期待度に応じた表示色で表示する(例えば、ステップ074AKS032にてモノクロ態様での表示対象となっていた対象画像に対する使用色数が通常の色数に戻り、変化演出により表示態様が変化した保留表示やアクティブ表示を、変化後の表示色で表示するなど)、遊技機が挙げられる。そのような構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、色による期待度報知を好適に行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特定表示として、大当り期待度だけではなく設定値を示唆する色を設けるようにしてもよい。そうすることで遊技者は表示された色によって大当りだけではなく設定値を推測することができより興趣が向上する。さらに、遊技状態によって設定値を示唆する色の表示頻度を異ならせてもよい。例えば、高確率中(確変)は低確率中(通常)よりも高い割合で設定示唆をするようにしてもよい。
また、特定表示をするタイミングに応じて大当りに関する色の表示と設定値に関する色の表示割合とを異ならせるようにしもよい。例えば、リーチ前は設定値に関する色を表示する割合が高く、リーチ後は大当りに関する色を表示する割合が高くなるようにしてもよい。そうすることで遊技者は、表示される色だけではなく、タイミングにも注目させることができ興趣が向上する。
さらに、興趣を向上させることが可能な遊技機の他の一例として、 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
可変表示に関する特定表示を表示手段に表示可能な特定表示手段(例えば、保留表示やアクティブ表示を行う演出制御用CPU120など)と、
前記特定表示の表示色を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えば、074AKS035の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記特定表示の表示色は、前記有利状態に制御される期待度に応じて異なり(例えば、「赤」の段階までアクティブ表示(保留表示の段階で変化する場合も含む)が変化した場合には、可変表示結果が必ず「大当り」となるなど)、
通常演出状態と、該通常演出状態から移行可能な演出状態であって、前記通常演出状態よりも前記有利状態に制御される割合が高い特定演出状態と、があり(例えば、モノクロ演出を実行する場合、モノクロ演出を実行しない場合よりも可変表示結果が大当りとなる期待度が高いなど)、
前記特定演出状態は、前記表示手段にて表示される、少なくとも前記特定表示を含む表示対象の少なくとも一部の色数が、前記通常演出状態よりも少なく表示される演出状態であり(例えば、演出制御基板12の側にてモノクロ出力処理を行うことで、画像表示装置3にて表示される対象の画像をモノクロ態様に変更する演出であり、予め記憶されている演出画像を表示する際に使用する色数を通常演出状態より少ない色数で表示する演出であるなど)、
前記通常演出状態のときに前記変化演出実行手段により前記変化演出を実行した場合には、前記特定表示の表示色を前記有利状態に制御される期待度に応じた表示色へ変化させる一方で、前記特定演出状態のときに前記変化演出手段により前記変化演出を実行した場合には、前記有利状態に制御される期待度に関わらず、前記特定表示の表示色を変化させずに共通の表示色とし(例えば、特定演出状態中(モノクロ演出フラグがオン状態である場合)、モノクロ出力処理が行われていることから、成功態様の変化演出が実行されても、大当り期待度に関わらず、保留表示やアクティブ表示が「白」にて表示される。一方、モノクロ演出の実行中でない通常演出状態では、表示態様変化パターンに従い、期待度に応じた表示色にて表示されるなど)、
前記特定演出状態から前記通常演出状態に移行したときに、前記特定表示の表示色を前記有利状態に制御される期待度に応じた表示色で表示する(例えば、ステップ074AKS032にてモノクロ態様での表示対象となっていた対象画像に対する使用色数が通常の色数に戻り、変化演出により表示態様が変化した保留表示やアクティブ表示を、変化後の表示色で表示するなど)、遊技機が挙げられる。以下にこの遊技機の形態例を他の形態例として説明する。
(設定値に関する特徴部の説明)
以下、パチンコ遊技機1における設定値に関する特徴部について説明する。
パチンコ遊技機1の主基板11は、図示は省略しているが、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、何れも図示は省略しているが、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチと、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチと、遊技機用枠の開放を検知する開放センサと、が設けられている。なお、この実施の形態における設定値変更状態は、遊技場の係員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ及び設定切替スイッチといった、遊技場の係員等が操作可能な操作部は、設定切替本体部に設けられ、主基板11とともに基板ケース内に収容されている。錠スイッチ及び設定切替スイッチは、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように、基板ケースの背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ及び設定切替スイッチを収容した基板ケースはパチンコ遊技機1の背面に設けられている。したがって、錠スイッチ及び設定切替スイッチは、遊技機用枠を閉鎖した状態では操作が極めて困難あるいは不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチは、遊技場の係員等が所持する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する管理者のみ操作が可能とされている。錠スイッチは、設定キーによって、ONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。この実施の形態では、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
基板ケースには、設定値やベース値を表示可能な表示モニタが配置されている。表示モニタは、主基板11に接続されているとともに、基板ケースの上部に配置されている。つまり、表示モニタは、基板ケースにおける主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。このように、表示モニタは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面に配置されている。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
表示モニタは、第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部を備えている。表示モニタの第1表示部~第4表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。表示モニタの第1表示部~第4表示部は、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白等で点灯や点滅が可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
パチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置として、例えば遊技領域の左下方位置には、遊技情報表示部が設けられていてもよい。遊技情報表示部には、ラウンド表示器、右打ちランプ、確変ランプ、時短ランプが、まとめて配置されている。ラウンド表示器は、大当り遊技中に、大当り遊技のラウンド数や大当り種別を表示可能である。右打ちランプは、時短状態としての低確高ベース状態や大当り遊技状態といった、遊技球を右遊技領域に向けて打ち出す遊技状態において点灯する。確変ランプは、確変状態であるとき点灯する。時短ランプは、時短状態であるときに点灯する。ラウンド表示器は5個のセグメント(LED)から構成されている。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。また、設定値は、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。なお、設定値に応じて出玉率が変われば、例えば、大当りの確率が設定値によって変わっていてもよいし、大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値によって変わっていてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されている。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図9-1(A)及び図9-1(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。このうち、図9-1(A)は変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図9-2(A)は変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりであり、設定値毎に乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)に設定されたテーブルである。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0~65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルにおける当り判定値も、0~65535の範囲で特図表示結果に割り当てられている。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるものに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
設定値が1であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1237までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が1であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が1であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1237までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が1であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が2であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1253までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が2であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020~1383までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が2であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1253までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が2であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1383までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が3であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1272までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が3であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1429までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が3であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1272までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が3であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1429までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が4であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1292までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が4であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1487までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が4であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1292までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が4であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1487までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が5であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1317までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が5であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1556までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が5であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1317までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が5であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1556までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
設定値が6であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が6であり変動特図が第1特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1674までが「大当り」に割り当てられ、32767~33094までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が6であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1346までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。設定値が6であり変動特図が第2特図である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される当り判定値は、1020~1674までが「大当り」に割り当てられ、32767~33421までが「小当り」に割り当てられ、その他の数値範囲が「ハズレ」に割り当てられている。
各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(例えば、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(例えば、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。大当り遊技状態に制御すると決定される確率は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて高くなるように、各表示結果判定テーブルでは、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態に限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9-1(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9-1(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態に限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態に限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値が6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値が6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33094の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238~1253の範囲、設定値3では1238~1272の範囲、設定値4では1238~1292の範囲、設定値5では1238~1317の範囲、設定値6では1238~1346の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルでは、当り判定値のうち1020~1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020~1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347~1383の範囲、設定値3では1347~1429の範囲、設定値4では1347~1487の範囲、設定値5では1347~1556の範囲、設定値6では1347~1674の範囲にそれぞれ設定されている。このように、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルでは、0~65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、設定値が1の場合は共通数値範囲(1020~1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767~33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が6の場合に注目すると、この場合に当り判定値のうち1020~1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020~1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767~33421の範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として、可変表示結果を判定するようになっている。
各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が最も低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、乱数値MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA~大当りC)とすることを決定する。また、乱数値MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。こうして、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。図9-1に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~6の計6個の設定値を設けている形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、特定の大当り種別が決定されやすくなること等)形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態に限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
次に、設定値に関する特徴部における遊技制御メイン処理内の処理について説明する。図9-2は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理内にて行われる処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理内の処理は、例えば図3に示す遊技制御メイン処理において、割込禁止に設定されてから、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等の初期設定が行われた後に実行されればよい。
遊技制御メイン処理内の処理を開始すると、CPU103は、先ず、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップS1A)。なお、ステップS1Aの処理の前には、所定条件に応じてRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグをクリアする処理が行われていればよい。
クリアスイッチがONである場合(ステップS1A;Yes)は、RAMクリアフラグをセットして(ステップS2A)ステップS3Aの処理に進み、クリアスイッチがOFFである場合(ステップS1A;No)は、ステップS2Aの処理を実行せずにステップS3Aに進む。
ステップS3AにおいてCPU103は、錠スイッチがONであるか否かを判定する(ステップS3A)。錠スイッチがONである場合(ステップS3A;Yes)は、更に開放センサがONであるか否かを判定する(ステップS4A)。開放センサがONである場合、つまり、錠スイッチがON且つ遊技機用枠が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(ステップS4A;Yes)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS5A)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS5A)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(ステップS6A)を実行してステップS8Aの処理に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップA5A;No)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(ステップS7A)を実行してステップS8Aの処理に進む。なお、錠スイッチがOFFである場合(ステップS3A;No)や開放センサがOFFである場合(ステップS4A;No)は、そのままステップS8Aの処理に進む。
設定値変更処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチとクリアスイッチとをONとすることで行われる処理である。設定値変更処理では、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信する処理、設定切替スイッチの操作に基づいて、RAM102におけるアドレスF001の内容を、仮の設定値として更新する処理、錠スイッチの状態に応じて仮の設定値を実際の設定値としてRAM102におけるアドレスF000に更新記憶する処理、および演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
設定値確認処理は、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチ207SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで行われる処理である。設定値確認処理では、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信する処理、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタにおいて開始し、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する処理、錠スイッチの状態に応じて当該表示等を終了し、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信する処理が行われる。
なお、設定値変更処理や設定値確認処理では、それぞれの処理の開始時から第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B及びラウンド表示器の点灯と、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B及び右打ちランプの点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の係員等が、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっていればよい。また、ラウンド表示器を構成するセグメントの点灯パターンは、複数の大当り種別のいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は任意の態様であってよい。また、ラウンド表示器を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
ステップS8AにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(ステップS9A)を実行するか)否かを判定する(ステップS8A)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップS8A;Yes)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行した後にステップS10Aに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップS8A;No)はRAMクリア処理(ステップS9A)を実行せずにステップS10Aに進む。そして、CPU103は、その他の処理として、例えばRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じて、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したのか、電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したのかを判定し、それぞれに応じた処理を行い(ステップS10A)、遊技制御メイン処理内の処理を終了する。
RAMクリア処理では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納される先頭のアドレス(F000)以外のアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理が行われる。なお、RAMクリア処理においては、設定値以外のデータをクリアするのではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(この実施の形態の特徴部048AKではアドレスF000~FXXXのうちのF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
なお、ステップS10Aの処理には、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタを構成する全セグメントを点滅させる処理が含まれる。その他、一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタを構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。また、当該遊技制御メイン処理内の処理には、例えば、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する処理が含まれていてもよい。さらに、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタを構成する第1表示部、第2表示部、第3表示部、第4表示部のそれぞれにおいて「E.」を表示する処理を行ってもよい。また、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し、以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行してもよい。
遊技制御メイン処理内の処理では、ステップS3Aにて錠スイッチがONであると判定されてから、ステップS4Aにて開放センサがOFFであると判定された場合に、遊技機用枠の開放が検知されずに錠スイッチの操作が検知されたことから、演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信するとともに、表示モニタなどによるエラー報知を行うようにしてもよい。ステップS10Aの処理には、演出制御基板12に対して設定値通知コマンドを送信する処理が含まれていてもよい。設定値通知コマンドは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かにかかわらず、ステップS10Aの処理により、主基板11から演出制御基板12に対して送信されてもよい。これにより、演出制御基板12の側では、パチンコ遊技機1の電源投入時に、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かにかかわらず、その設定値を特定可能に記憶しておくことができる。
異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合などには、表示モニタ、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行することで、遊技場の係員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となる。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰などを、遊技場の管理装置においても認識可能にすることで、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになる。
以上のように、パチンコ遊技機1が備える表示結果判定テーブルは、図9-1に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020~1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2~6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよい。これにより、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
0~65535の範囲内における大当り判定値の数値範囲は、1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して、乱数値MR1が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要がない。これにより、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
図9-1に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよい。これにより、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
図9-1に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。そこで、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよい。これにより、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
図9-1に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767~33094または、32767~33421)に設定されている。そこで、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよい。これにより、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
(特徴部74AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部074AKについて説明する。この実施の形態の特徴部074AKにおけるパチンコ遊技機1では、先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる変化演出が行われる。また、特徴部074AKにおけるパチンコ遊技機1では、可変表示対応表示など、少なくとも有利状態に制御される期待度を色の種類により報知する画像を含む画像を、モノクロ態様とすることにより、いずれの種類の色で表示されているか(いずれの期待度の表示色であるか)を遊技者に視認不可能とするモノクロ演出を実行可能である。この実施の形態の特徴部074AKにおけるパチンコ遊技機1では、モノクロ演出の実行中に変化演出が実行された場合、可変表示対応表示の表示色を期待度に関わらず共通の色にて表示し、モノクロ演出が終了することによって、いずれの期待度の表示色であるかが視認可能となる、という特徴を有している。以下、このような特徴を有する特徴部074AKにおけるパチンコ遊技機1について説明する。なお、上記基本説明で説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
また、モノクロ演出を実行中の状態をモノクロ演出状態や特定演出状態といい、モノクロ演出を実行中でない状態を通常演出状態ということがある。また、この実施の形態におけるモノクロ演出状態では、背景画像についてもモノクロ態様となり、黒色の濃淡だけで表現される。なお、モノクロ演出状態(特定演出状態)では、黒色の濃淡の他、赤色や青色の濃淡により表示されてもよいし、緑地に黒や赤地に黒などであってもよい。さらに、色による期待度が認識不可能であり、かつ通常演出状態よりも使用する色の数が少なければ(フルカラーでなければ)、全体がモノクロにて表示されるものに限られず、例えば背景の一部分をモノクロ(黒の濃淡)で表示し、他の部分を黄色で表示するなど、2色で表示してもよい(黄色などの特定の色については当該色にて表示され、その他の部分は黒の濃淡で表示されてもよい)。また、モノクロ演出は、当該モノクロ演出の実行開始に伴って、演出制御基板12の側にてモノクロ出力処理を行うことで、画像表示装置3にて表示される対象の画像をモノクロ態様に変更する演出であり、予め記憶されている演出画像を表示する際に使用する色数を通常演出状態より少ない色数で表示する演出である。つまり、モノクロ演出用の演出画像といった別データを記憶しているものではなく、モノクロ演出の実行中(特定演出状態中)は、保留表示やアクティブ表示などの対象となる画像は、変化演出が行われたか否かに関わらずモノクロ態様で表示される。
図10-1は、図5のステップS101において実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。スイッチ処理において第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されているなどして第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定した場合(ステップS201;Yes)、CPU103は、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば、「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202において第1特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合(ステップS202;No)、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201において第1始動口スイッチ22Aがオフであると判定した場合(ステップS201;No)や、ステップS202において第1特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合(ステップS202;Yes)には、CPU103は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。スイッチ処理において第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されているなどして第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定した場合(ステップS204;Yes)、CPU103は、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば、「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205において第2特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合(ステップS205;No)、CPU103は、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンではないと判定した場合(ステップS204;No)や、第2特図保留記憶数が上限値であると判定した場合(ステップS205;Yes)には、CPU103は、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203またはS206の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。なお、このとき、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される)とは、基本的に対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示部5HLの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば、「4」)に達するまで記憶する。こうして、第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えば、リーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される)とは、基本的に対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示部5HRの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。
ステップS210の処理を実行した後、CPU103は、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS211)。その後、CPU103は、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS212)。
続いて、CPU103は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS213)。入賞時乱数値判定処理は、上述のように、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値MR1~3のうちの乱数値MR1およびMR3に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否かおよび当該可変表示の変動パターン(図10-4参照)を判定する処理である。その後、CPU103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「2」であると判定した場合(ステップS214;「2」)、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であると判定した場合(ステップS214;「1」)、CPU103は、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204に処理を進める。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図10-2は、入賞時乱数値判定処理として、図10-1のステップS213にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、入賞時乱数値判定処理では、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、このタイミングで抽出された乱数値(ステップS209の処理において抽出された乱数値)の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示の変動パターンがどれになるかの判定などを行う(いわゆる「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前(特図ゲームの開始条件成立前)に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを先読みし、この先読み結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、保留表示の表示態様などを決定することができる。
図10-2に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS301)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定する。例えば、特図プロセスフラグの値が、「4」~「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
ステップS301の処理に続いて、CPU103は、特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS302)。大当り中でないと判定した場合(ステップS302;No)、CPU103は、さらに確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS303)。高ベース中であると判定した場合(ステップS303;Yes)、または、ステップS302の処理において大当り中であると判定した場合(ステップS402;Yes)、CPU103は、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS304)。始動口バッファ値が「2」ではないと判定した場合(ステップS304;No)、CPU103は、入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS306)。
一方、始動口バッファ値が「2」であると判定した場合(ステップS304;Yes)、または、ステップS303の処理において高ベース中ではないと判定した場合(ステップS303;No)、CPU103は、図10(A),(B)に示す第1特図表示結果決定テーブルまたは第2特図表示結果決定テーブルから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルを選択する(ステップS305)。
ステップS305の処理に続いて、CPU103は、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS307)。CPU103は、例えば、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図10-1に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
なお、ステップS307の処理において、例えば、CPU103は、ステップS210で特図保留記憶部に格納した乱数値MR1を読み出し、読み出した乱数値MR1を使用して上記の判定を行えばよい。また、CPU103は、ステップS210とは別に乱数値MR1をRAM102の所定領域(特図保留記憶部以外の領域)やCPU103の記憶領域などに保持しておき、保持した乱数値に基づいて上記の判定を行ってもよい。これは、後述する乱数値MR3についても同様である。このように、入賞時乱数値判定処理で使用される乱数値は、特図保留記憶部に格納された乱数値でなくてもよい。
ステップS307の処理において大当り決定範囲内であると判定した場合(ステップS307;Yes)、CPU103は、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS308)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。CPU103は、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。
ステップS308の処理に続いて、CPU103は、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述する大当り変動パターン決定テーブル(図10-5参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS309)。大当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「大当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
図10-5に示す変動パターン決定テーブルでは、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図10-5の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。決定割合は、乱数値MR3が取り得る値の全範囲(1~900)を100とした割合である。例えば、図10-5(A)に示すように、大当り種別が確変/非確変の場合、変動パターンPB1-1の決定割合は5で、変動パターンPB1-2の決定割合は25で、変動パターンPB1-3の決定割合は70であるため、変動パターンPB1-1には乱数値MR3と比較される決定値1~45(5%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB1-2には乱数値MR3と比較される決定値46~270(25%の範囲)が割り当てられ、変動パターンPB1-3には乱数値MR3と比較される決定値271~900(70%の範囲)が割り当てられる。このような決定値の割り当ては、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS307の処理において大当り決定範囲内でないと判定した場合(ステップS307;No)、CPU103は、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS310)。CPU103は、ステップS305の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り決定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。
小当り決定範囲の範囲内であると判定した場合(ステップS310;Yes)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された小当り変動パターン決定テーブル(図10-5(B)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS312)。小当り変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「小当り」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
一方、小当り決定範囲の範囲内ではないと判定した場合(ステップS310;No)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意されたハズレ変動パターン決定テーブル(図10-5(C),(D)参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS311)。具体的には、ステップS301で特定した現在の遊技状態が非時短状態(低ベース状態)である場合(時短フラグがオフ状態のとき)には、図10-5(C)のハズレ変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定し、ステップS301で特定した現在の遊技状態が時短状態(高ベース状態)である場合(時短フラグがオン状態のとき)には、図10-5(D)のハズレ変動パターン決定テーブルを使用テーブルに設定する。ハズレ変動パターン決定テーブルは、可変表示結果が「ハズレ」になる可変表示の変動パターンを決定するためのテーブルであり、各変動パターンに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
ステップS309、S311、S312のいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS209で抽出された変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定されている大当り変動パターン決定テーブル、小当り変動パターン決定テーブル、ハズレ変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、乱数値MR3と合致する決定値に割り当てられている変動パターンを判定する(ステップS313)。CPU103は、例えば、各変動パターンに割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR3とを、逐一比較することにより、乱数値MR3と合致する決定値の有無を判定することで変動パターンを判定してもよいし、あるいは、各変動パターンに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR3と決定値の最小値や最大値とを比較することにより変動パターンを判定してもよい。
ステップS306、S313の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、ステップS308やステップS313の判定結果に応じた内容の始動入賞時コマンドの送信設定を行い(ステップS314)、入賞時乱数値判定処理を終了する。始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動入賞口指定コマンドと、第1特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動入賞口指定コマンドと、第2特図保留記憶数指定コマンドと、図柄判定結果指定コマンドと、変動パターン判定結果指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理において送信される。
送信設定する第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定するコマンド(当該記憶数に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。送信設定する図柄指定コマンドは、ステップS307の判定結果が大当り決定範囲内であるときには(ステップS307;Yes)、可変表示結果の判定結果が「大当り」であることを指定するコマンド(「大当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS307の判定結果が小当り決定範囲であるときには(ステップS310;Yes)、可変表示結果の判定結果が「小当り」であることを指定するコマンド(「小当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS310の判定結果が小当り決定範囲でないときには(ステップS310;No)、可変表示結果の判定結果が「ハズレ」であることを指定するコマンド(「ハズレ」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS303の判定結果が始動口バッファ値=1であるときには(ステップS304;No)、始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンド(「判定なし」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。送信設定する変動パターン判定結果指定コマンドは、ステップS313で変動パターンを判定した場合には判定結果となる変動パターンを指定するコマンド(判定結果である変動パターンに対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS304の判定結果が始動口バッファ値=1(ステップS304;No)であるときには始動入賞時の判定を行っていない「判定なし」であることを指定するコマンド(「判定なし」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。
入賞時乱数値判定処理では、上記のように、今回ステップS209で抽出した乱数値MR1~3に対応する可変表示について、当該可変表示(特図ゲーム)の可変表示結果が「大当り」や「小当り」になるか否か、および、当該可変表示の変動パターン(図10-5参照)が判定され、いわゆる先読みが行われる。なお、この処理では現在の遊技状態に基づいて判定を行い、可変表示が実際に実行されるときの遊技状態に基づいて判定を行っていないため、当該判定は必ずしも正確なものでないが、ある程度の精度で可変表示結果や変動パターンを予測することができる。また、入賞時乱数値判定処理では、ステップS302の処理において大当り中であると判定した場合や、ステップS303の処理において時短制御中であると判定されたことに基づいて、ステップS304の処理により始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する。このとき、始動口バッファ値が「1」であり「2」ではない場合には、ステップS305などの処理を実行せずにステップS314の処理に進み、始動入賞時の判定を行わない。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が進入したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づいて上記各判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読みが実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
図10-3は、図5に示すステップS111において実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理が開始されると、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS261)。大当りフラグがオン状態であると判定した場合(ステップS261;Yes)、CPU103は、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。ステップS261の処理において大当りフラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS261;No)、CPU103は、小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS263)。小当りフラグがオン状態であると判定した場合(ステップS263;Yes)、CPU103は、特図表示結果が「小当り」となる小当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS264)。一方、小当りフラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS263;No)、CPU103は、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを、保留記憶数に応じて決定する(ステップS265)。
図10-4は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。
変動パターンPA1-1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定し、かつ、特図変動時間が通常の長さの非リーチ変動パターンである。当該変動パターンは、保留記憶数が2未満である場合に選択される変動パターンである。
変動パターンPA1-2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定し、かつ、特図変動時間が通常よりも短い(短縮変動の)非リーチ変動パターンである。当該変動パターンは、保留記憶数が2以上である場合に選択される変動パターンである。
変動パターンPA2-1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA2-2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA2-3は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。
変動パターンPB1-1は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB1-2は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB1-3は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。
変動パターンPC1-1は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」のときと、可変表示結果が「小当り」のときと、に選択されるものであり、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPC1-2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」のときと、可変表示結果が「小当り」のときと、に選択されるものであり、突確/小当り専用リーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。ここで、突確/小当り専用リーチとは、可変表示結果が突確大当りまたは小当りであるときのみ選択決定可能なリーチである。突確大当り用の飾り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが「3」・「5」・「7」で停止表示された状態の図柄である。また、小当り用の飾り図柄は、左・中・右の飾り図柄の組み合わせが「2」・「4」・「6」で停止表示された状態の図柄である。
図10-3に示すステップS262の処理では、例えば、ROM101の所定領域に予め記憶されている、図10-5(A)に示す大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。一例として、大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、図10-5(A)では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図10-3に示すステップS264の処理では、例えば、ROM101の所定領域に予め記憶されている、図10-5(B)に示す小当り変動パターン決定テーブルを用いて、小当り時の変動パターンが決定される。一例として、小当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、小当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、なお、図10-5(B)では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図10-3に示すステップS265の処理では、例えば、ROM101の所定領域に予め記憶されている、図10-5(C),(D)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。遊技状態が非時短状態(時短フラグがオフ)であるときには、CPU103は、図10-5(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを参照する。遊技状態が時短状態(時短フラグがオン)であるときには、CPU103は、図10-5(D)に示すハズレ変動パターン決定テーブルを参照する。一例として、各ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、図10-5(C),(D)では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図10-5に示すように、大当り(確変/非確変)時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB1-3の決定割合が最も高くなっており、スーパーリーチAの変動パターンPB1-2、ノーマルリーチの変動パターンPB1-1の順に決定割合が徐々に低くなっている。ハズレ時には、非リーチの変動パターンPA1-1(PA1-2を含む)の決定割合が最も高くなっており、ノーマルリーチの変動パターンPA2-1、スーパーリーチAの変動パターンPA2-2、スーパーリーチBの変動パターンPA2-3の順に決定割合が徐々に低くなっている。このことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合(いわゆる、大当り期待度)が下がっていく。すなわち、スーパーリーチのリーチ演出を行う可変表示の方が、リーチ演出を行わない可変表示よりも可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなっている。換言すると、可変表示の期間(可変表示時間)が長い方が、可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなっている。
また、図10-5に示すように、大当り(突確)時には、突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2の決定割合が非リーチの変動パターンPC1-1の決定割合よりも高くなっている。一方、小当り時には、非リーチの変動パターンPC1-1の決定割合が突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2の決定割合よりも高くなっている。このことから、突確/小当りリーチの変動パターンPC1-2が実行されたときは、可変表示結果が「大当り(突確)」になりやすく、非リーチの変動パターンPC1-1が実行されたときには、可変表示結果が「小当り」になりやすい。
図10-3のステップS262、S264、S265のいずれかの処理を実行した後、CPU103は、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図12に示すように、あらかじめ用意された複数の変動パターンに対応して、あらかじめ定められている。CPU103は、ステップS262、S264、S265の各処理で選択した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。これによって、特図ゲームが開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後、CPU103は、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262、S264、またはS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第1特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第1特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第1特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS262、S264またはS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第2特図保留記憶数指定コマンド(1減じた第2特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第2特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
ステップS268の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267において特図プロセスフラグの値が「2」に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図5に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、この実施の形態における特徴部074AKの演出制御基板12における処理について説明する。図10-6は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から始動入賞時コマンド(始動入賞口指定コマンド、特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップS401)。
始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップS401;Yes)、始動入賞時コマンドバッファに受信コマンドを格納する(ステップS402)。始動入賞時コマンドとして、第1始動入賞口指定コマンドや第1特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第1始動入賞時コマンドバッファに格納する。始動入賞時コマンドとして、第2始動入賞口指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第2始動入賞口指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンド)を、RAM122の所定領域に設けられた第2始動入賞時コマンドバッファに格納する。
図10-7(A)は、第1始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。なお、この実施の形態における特徴部074AKにおける第1始動入賞時コマンドバッファには、図示するように、保留表示番号「0」として、実行中の可変表示に対応する各種コマンドデータが格納される領域が設けられている(第2始動入賞時コマンドバッファについても同様)。
第1始動入賞口への始動入賞があったときは、第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファには、これらの第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第1始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファには、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域をして、後述する表示態様変化パターンを格納するための格納領域が設けられている。表示態様変化パターンとは、保留表示の表示態様の変化(遷移)パターンを示す型である。図10-7(A)に示す例における保留表示番号「0」~「4」に対応する表示態様変化パターンには、それぞれ「PT4-4-22」、「PT3-2-04」、「0」、「0」、「0」が格納されている。「PT4-4-22」および「PT3-2-04」は、後述するように、保留記憶数(保留数)がそれぞれ「4」、「3」であるときに決定された表示態様変化パターンであり、表示態様が2回変化するパターンと1回変化するパターンである。なお、表示態様変化パターンが「0」の場合には、表示態様変化パターンが設定されておらず、保留予告演出が実行されないため、保留表示およびアクティブ表示の表示態様(表示色)は、通常態様の「白」のまま変化することはない(図示する例では、そもそも保留が記憶されていない)。なお、図示は省略しているが、図10-7(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファには、当該表示態様変化パターンにおいていずれの段階の保留表示であるか、を示す情報(段階数)を格納する領域(段階数格納領域)も設けられている(図10-7(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファも同様)。
また、図10-7(B)は、第2始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞時に受信した始動入賞時受信コマンドを構成する各種コマンドデータが記憶される。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2特図保留記憶数の最大値(例えば、4)に対応する個数分の各種データを格納可能な格納領域(保留表示番号1~4のそれぞれに対応する領域)が設けられている。なお、第1始動入賞時コマンドバッファと同様、この実施の形態における特徴部074AKにおける第2始動入賞時コマンドバッファには、図示するように、保留表示番号「0」として、実行中の可変表示に対応する各種コマンドデータが格納される領域が設けられている。
第2始動入賞口への始動入賞があったときは、第2始動入賞口指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドという4つのコマンドを1セットとした演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)が、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時コマンドバッファには、これらの第2始動入賞口指定コマンド、第2特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドに加え、その他の情報を各保留記憶情報に対応付けて格納できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドを特定するデータを、受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域の先頭から格納する。第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」となっている。したがって、始動入賞時コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファにおいて、始動入賞時コマンドの格納領域がすべて「0000(H)」である最小の保留表示番号に対応する格納領域に、第2始動入賞口指定コマンド、第1特図保留記憶指定コマンド、図柄判定結果指定コマンド、変動パターン判定結果指定コマンドの順に各演出制御コマンドデータを格納する。
また、第2始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞時コマンドバッファと同様に、保留表示番号のそれぞれに対応するその他の情報を格納する格納領域をして、後述する表示段階変化パターンを格納するための格納領域が設けられている。図10-7(B)に示す例では、保留表示番号「0」~「4」のいずれの格納領域にも演出制御コマンドデータが格納されていない場合の例を示している。
図10-6に示すコマンド解析処理のフローチャートの説明に戻り、ステップS402を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS401;No)、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS403)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS403;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグおよび高ベースフラグのオン/オフ状態を切り替える(ステップS404)。
高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態/オフ状態の切り替えに対応して、オン状態/オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態/オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグおよび時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグおよび高ベースフラグをともにオフ状態にする。
ステップS404を実行した後、または、始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS403;No)、演出制御用CPU120は、その他の解析処理を実行し(ステップS405)、コマンド解析処理を終了する。
ここで、図10-8を参照して、コマンド解析処理において各演出制御コマンドの受信に応じて実行される処理について説明する。図10-8に示す「処理内容」の項目に示された内容は、例えば、ステップS405において実行される処理である。また、「処理内容」の項目に示されたステップ番号は、図10-6に示すフローチャート中のステップ番号を示し、該当するステップ処理が実行されることを意味する。また、「処理内容」の項目に示された各受信フラグや、各格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、受信フラグをセットとは、オン状態にすることを意味する。
例えば、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドの場合には、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する。そして、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。
また、例えば、受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドの場合には、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する。
図10-9は、図7に示すステップS161の先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図10-9に示す先読予告設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ074AKS001)。始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップ074AKS001;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した始動入賞時コマンドが、低ベース状態で受信した第1保留記憶数加算指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2保留記憶数加算指定コマンド、のいずれかであるか否かを判定する(ステップ074AKS002)。この実施の形態では、ステップ074AKS002の処理が実行されることによって、低ベース状態では第1始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに保留予告演出(変化演出)が実行可能となり、高ベース状態では第2始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに保留予告演出(変化演出)が実行可能になる。
低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれかであると判定した場合(ステップ074AKS002;Yes)、演出制御用CPU120は、表示される保留表示の最終的な表示態様として、アクティブ表示の表示態様を決定する(ステップ074AKS003)。演出制御用CPU120は、例えば、可変表示の可変表示結果および変動パターンに応じて、ROM121の所定領域に予め記憶されている、図10-10示すアクティブ表示態様決定テーブルを参照して、第1保留表示または第2保留表示として表示される保留表示の最終的な変化先としてのアクティブ表示の表示態様(変化演出を実行した場合に何段階まで変化させるか)を決定する。なお、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドに含まれる図柄判定結果指定コマンドおよび変動パターン判定結果指定コマンドを参照して、可変表示の可変表示結果および変動パターンを取得すればよい。
次に、アクティブ表示の表示態様の決定について説明する。この実施の形態では、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示および実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示態様(少なくとも色を含む)を段階的に変化させる変化演出が実行される。図10-10に示すアクティブ表示態様決定テーブルは、この表示態様の変化(遷移)の最終段階であるアクティブ表示の表示態様(「最終表示態様」ともいう)をあらかじめ決定するためのテーブルである。アクティブ表示態様決定テーブルは、図10-10に示すように、可変表示結果(大当り種別および変動パターンを含む)ごとに、最終表示態様を段階1~段階4までのいずれとするかを決定するための決定割合が割り当てられている。より具体的には、可変表示結果は、「大当り(確変/非確変)」、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)/小当り」、「上記以外」に区分され、それぞれに、アクティブ表示の表示色として用意された「白」、「青」、「緑」、「赤」に異なる決定割合が割り当てられている。なお、この実施の形態では、段階1では白色、段階2では青色、段階3では緑色、段階4では赤色、といった色にてアクティブ表示を行うものとなっている。
図10-10に示すように、可変表示結果が、16ラウンド遊技が実行される「大当り(確変/非確変)」である場合には、最終表示態様であるアクティブ表示態様(表示色)として、「段階3」である「緑」の決定割合が最も高く、「段階2」の「青」、「段階1」の「白」、「段階4」の「赤」の順に決定割合が低くなるように設定されている。一方、可変表示結果が、2ラウンド遊技が実行される「大当り(突確)」の場合には、アクティブ表示態様(表示色)として、「段階3」である「緑」の決定割合が最も高く、次に「段階2」の「青」の決定割合が高く、「段階4」の「赤」と「段階1」の「白」の決定割合が最も低くなるように設定されている。また、可変表示結果が、変動パターンにスーパーリーチ演出を含む「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」である場合には、アクティブ表示態様(表示色)として、「段階2」である「青」の決定割合が最も高く、「段階1」の「白」と「段階3」の「緑」が同割合、次いで「段階4」の「赤」の順に決定割合が低くなるように設定されている。可変表示結果が、上述した「大当り(確変/非確変)」、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」、「小当り」のいずれにも該当しない場合には、アクティブ表示態様(表示色)は「白」にのみ決定割合が設定されている。また、可変表示結果が、「ハズレ」である場合には、アクティブ表示態様(表示色)は「赤」に決定されないように設定されている。
このような設定により、「段階4」の「赤」の段階までアクティブ表示(保留表示の段階で変化する場合も含む)が変化した場合には、可変表示結果が必ず「大当り」となることを報知することができる。また、「段階3」の「緑」の段階までアクティブ表示が変化した場合には、可変表示結果が「大当り」(確変/非確変/突確)となる可能性が高いことを示唆することができる。また、「段階1」の「白」のままである場合には、可変表示結果が「ハズレ」または「小当り」となる可能性が高いこととなり、保留予告演出が実行された場合(すなわち、保留表示の表示態様が変化した場合)には、実行されない場合よりも遊技者にとって有利な状態に制御される可能性が高いことを示唆することができる。
変化演出(保留予告演出)において、可変表示結果が必ず「大当り」となる「段階4」の「赤」の表示態様を大当り確定段階ともいう。なお、「段階4」の「赤」の表示態様は、大当り確定段階であるもの、図10-10に示すように、可変表示結果が「大当り(確変/非確変)」となる場合に10%しか選択されないため、希少価値が高くなっている。なお、図示する例では、「段階4」の「赤」の表示態様を大当り確定段階として示したが、例えば、可変表示結果が「ハズレ」または「小当り」である場合にも、決定されるようにしてもよい(すなわち、大当り確定でなくてもよい)。この場合、「段階4」の「赤」の表示態様に決定された場合には「大当り」となる可能性が高くなるように(段階数が上がるほど「大当り」となる可能性が高くなるように)決定割合を設定すればよい。
図10-9に戻り、ステップ074AKS003の処理によりアクティブ表示の表示態様を決定した後、演出制御用CPU120は、ステップ074AKS003で決定したアクティブ表示の表示態様および第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドのいずれかに示される保留記憶数にしたがって、表示態様変化パターンを決定し、第1保留表示または第2保留表示を表示する(ステップ074AKS004)。なお、保留記憶数は、第1始動入賞口指定コマンドを受信した場合には、第1特図保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞口指定コマンドを受信した場合には、第2特図保留記憶数指定コマンドを参照することにより特定すればよい。ステップ074AKS004の処理では、図10-11~図10-15に示す表示態様変化パターン決定テーブルを参照して、第1保留表示または第2保留表示における表示態様変化パターンを決定する。表示態様変化パターンは、最終段階であるアクティブ表示を表示するまでに、保留表示の何回目のシフト後にどの段階(どの表示色)に遷移させるかといった変化パターンを示すものある。ステップ074AKS004にて決定された表示態様変化パターンは、図10-7に示す第1始動入賞時コマンドバッファ内または、図10-7に示す第2始動入賞時コマンドバッファ内の表示態様変動パターンの格納領域に格納される。
図10-11~図10-15に示す表示態様変化パターン決定テーブルは、上述したように、保留予告演出の予告対象となる保留表示およびアクティブ表示の表示態様の変化を示す表示態様変化パターンを決定するために参照されるテーブルである。表示態様変化パターン決定テーブルは、保留数(保留予告演出の予告対象である保留記憶の保留表示番号)およびアクティブ表示態様(最終表示態様)に応じて区分されている。具体的には、「4」~「2」の保留数の別、および、「段階1」~「段階4」といった、「白」、「青」、「緑」、「赤」のアクティブ表示の表示色の別に応じて表示態様変化パターン決定テーブルは区分されている。また、保留数およびアクティブ表示態様により区分された各表示態様変化パターン決定テーブルでは、「大当り(16R)」(「大当り(確変/非確変)」)、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」、「小当り」といった可変表示結果ごとに、アクティブ表示態様(最終表示態様)に応じて設定された表示態様変化パターンに異なる決定割合が割り当てられている。
保留表示は、始動入賞に伴う保留表示開始時に、「段階1」~「段階4」といった、「白」、「青」、「緑」、「赤」のいずれかの段階で表示される。また、保留表示は、保留記憶の消化に伴ってシフト表示され、変化演出(保留予告演出)が実行されたタイミングにおいて、新たな可変表示の実行中(アクティブ表示に対応する可変表示も含む)に、異なる表示色(段階)に変化可能であり、「段階1」である「白」→「段階2」である「青」→「段階3」である「緑」→「段階4」である「赤」の順に段階的に変化する。また、アクティブ表示は、保留表示番号「1」に対応する保留表示からその段階が変化して表示されることもある。なお、段階の変化にあたり、上位の段階への変化のみ許容され(上位から下位の段階へは変化しない)、例えば、「段階1」の「白」→「段階3」の「緑」のように途中を省略して上位の段階に変化することもある。
図10-11(A)~図10-12(D)は、保留記憶数(保留数)が「4」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「4」のとき)に参照される表示態様変化パターン決定テーブルであり、保留表示番号「4」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示態様の変化を示す表示態様変化パターンが設定されている。
図10-11(A)は、アクティブ表示態様(最終表示態様)が「段階1」の「白」である場合に参照される表示態様変化パターン決定テーブルである。図10-11(A)に示すように、最終表示態様が「段階1」の「白」である場合、保留表示番号「4」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示色が「段階1」の「白」のまま変化しない表示態様変化パターンPT4-1-01(表示態様変化回数「0」)のみが設定され、可変表示結果ごとに割り当てられる決定割合は一律100%である。
図10-11(B)は、アクティブ表示態様(最終表示態様)が「段階2」の「青」である場合に参照される表示態様変化パターン決定テーブルである。図10-11(B)に示すように、表示態様変化パターンとして、保留表示番号「4」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示色が「段階2」の「青」のまま変化しないPT4-2-01(表示態様変化回数「0」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて表示色が「段階1」の「白」から「段階2」の「青」に変化するPT4-2-02~05(表示態様変化回数「1」)が設定されている。
図10-11(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、表示態様の変化回数が「1」の表示態様変化パターンPT4-2-02~05のうち、表示態様変化パターンPT4-2-05に割り当てられた決定割合が他の可変表示結果の場合と比較して最も高く、PT4-2-02に割り当てられた決定割合が最も低い。これに対し、可変表示結果が「大当り(16R)」の場合、表示態様の変化回数が「1」の表示態様変化パターンPT4-2-02~05のうち、PT4-2-02に割り当てられた決定割合が最も高く、PT4-2-05に割り当てられた決定割合が最も低い。
このような設定により、変化演出が行われる場合において、表示態様が「段階1」の「白」から「段階2」の「青」に変化するタイミングが遅いほど、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。なお、これとは別に、保留表示が「段階2」のまま変化しない表示態様変化パターンPT4-2-01が実行される場合に、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、入賞当初から「段階2」の保留表示が行われるため、遊技者に安心感を与えることができる。また、保留表示の表示態様が「段階1」から「段階2」に変化するタイミングが早いほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、保留表示に対する遊技者の注目を集めることができる。
図10-11(C)は、アクティブ表示態様(最終表示態様)が「段階3」の「緑」である場合に参照される表示態様変化パターン決定テーブルである。図10-11(C)に示すように、表示態様変化パターンとして、保留表示番号「4」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示色が「段階3」の「緑」のまま変化しないPT4-3-01(表示態様変化回数「0」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階1」の「白」から「段階3」の「緑」に変化するPT4-3-02~05(表示態様変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階2」の「青」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階2」の「青」から「段階3」の「緑」に変化するPT4-3-06~09(表示態様変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」の「白」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階1」の「白」から「段階2」の「青」、さらに「段階2」の「青」から「段階3」の「緑」に変化するPT4-3-10~14(表示態様変化回数「2」)が設定されている。
図10-11(C)に示すように、この実施の形態における特徴部074AKでは、表示態様の変化回数が多くなるほど可変表示が「大当り(16R)」となる期待度が高くなるように決定割合が割り当てられている。また、「段階3」の「緑」の表示態様に変化するタイミングが遅いほど可変表示が「大当り(16R)」となる期待度が高くなるように決定割合が割り当てられている。
このような設定により、変化演出が行われる場合において、表示態様が「段階3」の「緑」に変化するタイミングが遅く、かつ変化回数が多いほど、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。なお、これとは別に、保留表示が「段階3」のまま変化しない表示態様変化パターンPT4-3-01が実行される場合に、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、入賞当初から「段階3」の保留表示が行われるため、遊技者に安心感を与えることができる。また、保留表示の表示態様が「段階3」に変化するタイミングが早いほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、保留表示に対する遊技者の注目を集めることができる。また、「段階1」の「白」から「段階3」の「緑」へ複数段階一気に変化するパターンほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、複数段階格上げされた効果を発揮する(遊技者にインパクトを与える)ことができ、遊技興趣を向上させることができる。
図10-12(D)は、アクティブ表示態様(最終表示態様)が「段階4」の「赤」である場合に参照される表示態様変化パターン決定テーブルである。図10-12(D)に示すように、表示態様変化パターンとして、保留表示番号「4」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示色が「段階4」の「赤」のまま変化しないPT4-4-01(表示態様変化回数「0」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」の「白」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階1」の「白」から「段階4」の「赤」に変化するPT4-4-02~05(表示態様変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階2」の「青」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階2」の「青」から「段階4」の「赤」に変化するPT4-4-06~09(表示態様変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階3」の「緑」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階3」の「緑」から「段階4」の「赤」に変化するPT4-4-10~13(表示段階変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」の「白」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階1」の「白」から「段階2」の「青」、さらに「段階2」の「青」から「段階4」の「赤」に変化するPT4-4-14~19(表示段階変化回数「2」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」の「白」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階1」の「白」から「段階3」の「緑」、さらに「段階3」の「緑」から「段階4」の「赤」に変化するPT4-4-20~25(表示態様変化回数「2」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」の「白」であって、保留表示番号「3」~「0」に対応する保留表示またはアクティブ表示のいずれかにおいて「段階1」の「白」から「段階2」の「青」、さらに「段階2」の「青」から「段階3」の「緑」、そして「段階3」の「緑」から「段階4」の「赤」に変化するPT4-4-26~29(表示段階変化回数「3」)が設定されている。
図10-12(D)に示すように、この実施の形態における特徴部074AKでは、表示態様の変化回数が多くなるほど可変表示が「大当り(16R)」となる期待度が高くなるように決定割合が割り当てられている。また、「段階4」の「赤」の表示態様に変化するタイミングが遅いほど可変表示が「大当り(16R)」となる期待度が高くなるように決定割合が割り当てられている。また、可変表示結果が「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、最終表示態様が「段階4」とはならないため、表示段階変化パターンPT4-4-01~17には決定割合が割り当てられていない。
このような設定により、変化演出が行われる場合において、表示態様が「段階4」の「赤」に変化するタイミングが遅く、かつ変化回数が多いほど、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。なお、これとは別に、保留表示が「段階4」のまま変化しない表示態様変化パターンPT4-4-01が実行される場合に、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、入賞当初から「段階4」の保留表示が行われるため、遊技者に安心感を与えることができる。また、保留表示の表示態様が「段階4」に変化するタイミングが早いほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、保留表示に対する遊技者の注目を集めることができる。また、「段階1」の「白」から「段階4」の「赤」へ複数段階一気に変化するパターンほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、複数段階格上げされた効果を発揮する(遊技者にインパクトを与える)ことができ、遊技興趣を向上させることができる。
図10-13(A)~図10-14(D)は、保留数「3」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「3」のとき)に参照される表示段階変化パターン決定テーブルであり、保留表示番号「3」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示段階の変化を示す表示段階変化パターンが設定されている。また、図10-15(A)~(D)は、保留数「2」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「2」のとき)に参照される表示段階変化パターン決定テーブルであり、保留表示番号「2」~「1」に対応する保留表示および「0」に対応するアクティブ表示の表示段階を示す表示段階変化パターンが設定されている。これらについても、図10-11(A)~図10-12(D)における表示態様変化パターン決定テーブルと同様に、表示態様が最終表示態様に変化するタイミングが遅く、かつ変化回数が多いほど、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高くなるよう、決定割合が割り当てられている。
図10-9に示す先読予告設定処理の説明に戻り、ステップ074AKS004の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、可変表示対応表示など、少なくとも有利状態に制御される期待度を色の種類により報知する画像を含む画像を、モノクロ態様とすることにより、いずれの種類の色で表示されているか(いずれの期待度の表示色であるか)を遊技者に視認不可能とするモノクロ演出を実行するためのモノクロ演出設定処理を実行する(ステップ074AKS005)。なお、この実施の形態における特徴部074AKでは、ステップ074AKS003およびステップ074AKS004の処理を実行してから、ステップ074AKS005にてモノクロ演出設定処理を行っているが、先にモノクロ演出設定処理を行い、モノクロ演出を実行するか否かに応じて、アクティブ表示の表示態様や表示態様変化パターンを決定するようにしてもよい。
図10-16は、図10-9のステップ074AKS005にて実行されるモノクロ演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図10-16に示すモノクロ演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、モノクロ演出が実行中であることを示すモノクロ演出フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ074AKS051)。モノクロ演出フラグがオン状態であれば(ステップ074AKS051;Yes)、演出制御用CPU120は、そのままモノクロ演出設定処理を終了する。モノクロ演出フラグは、例えば、RAM122の所定領域に設けられていればよい。
モノクロ演出フラグがオフ状態である場合(ステップ074AKS051;No)、演出制御用CPU120は、先読予告の対象となった今回の保留よりも前に、表示態様が変化する保留(アクティブ表示を含む)が存在するか否か、すなわち、手前に存在する保留やアクティブ表示の表示態様(手前の表示態様)が変化するか否かを判定する(ステップ074AKS051A)。ステップ074AKS051Aでは、始動入賞時コマンドバッファの内容を確認して判定すればよく、具体的には、今回対象となった保留表示番号よりも前の保留表示番号に対応する表示態様変化パターンを確認して、手前の表示態様が変化するか否かを判定すればよい。
手前の表示態様が変化する場合(ステップ074AKS051A;Yes)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出設定処理を終了する。特徴部074AKでは、一旦モノクロ演出が実行されると、対象の保留表示に対応する可変表示が開始されるまでは少なくともモノクロ演出が継続されるため、対象の保留表示よりも前に存在する保留表示やアクティブ表示の変化を視認することが不可能となってしまう。そのため、手前の表示態様が変化する場合には、モノクロ演出を実行せず、手前の表示態様の変化を視認可能としている。
手前の表示態様が変化しない場合(ステップ074AKS051A;No)、演出制御用CPU120は、表示態様変化回数が1回以上であるか否か、すなわち変化演出を実行するか否かを判定する(ステップ074AKS052)。表示態様変化回数が1回以上であるか否かについては、図10-9のステップ074AKS004で決定した表示態様変化パターンを確認することにより判定すればよい。表示態様変化回数が0回である場合(ステップ074AKS052;No)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出設定処理を終了する。
表示態様変化回数が1回以上である場合(ステップ074AKS052;Yes)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出の実行有無を、可変表示結果に応じて、図10-17に示す決定割合に従って決定する(ステップ074AKS053)。図10-17に示すように、この実施の形態における特徴部074AKでは、モノクロ演出を実行する場合、モノクロ演出を実行しない場合よりも可変表示結果が大当りとなる期待度が高くなるように決定割合が割り当てられている。また、モノクロ演出が実行された場合にはスーパーリーチ以上(スーパーリーチハズレ、小当り、大当り)となるように決定割合が割り当てられている。これに限られず、ノーマルリーチハズレや非リーチハズレの場合であっても、他の可変表示結果よりも低い割合でモノクロ演出が実行されてもよい。なお、図示する例では、可変表示結果に応じてモノクロ演出の実行有無の決定割合が割り当てられている例を示したが、例えば、アクティブ表示の表示態様がいずれの表示色であるかに応じて異なる決定割合となるようにしてもよい。例えば、アクティブ表示の表示態様が「赤」である場合が最も決定割合が高く、「緑」>「青」>「白」の順に決定割合が低くなるようにしてもよい。これによれば、アクティブ表示の表示態様が最終的に期待度の高い表示色に変化することを報知でき、遊技者にアクティブ表示変化に対する期待感を与えることができる。
図10-16に戻り、ステップ074AKS053の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、モノクロ演出を実行すると決定したか否か、すなわち、モノクロ演出実行有りか否かを判定する(ステップ074AKS054)。モノクロ演出を実行しない場合、すなわちモノクロ演出実行なしの場合(ステップ074AKS054;No)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出設定処理を終了する。
モノクロ演出実行有りの場合(ステップ074AKS054;Yes)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出の終了タイミングを、可変表示結果に応じて、図10-18に示す決定割合に従って、「タイミング1」~「タイミング3」のいずれかのタイミングに決定する(ステップ074AKS055)。この実施の形態における特徴部074AKの「タイミング1」はノーマルリーチのタイミング、すなわちリーチ状態となった直後のタイミングであり、「タイミング2」はスーパーリーチのリーチ演出開始時のタイミングであり、「タイミング3」はスーパーリーチのリーチ演出の中盤のタイミングである。すなわち、「タイミング1」のタイミングが、可変表示を開始してから最も早いタイミングであり、次に「タイミング2」が早く、「タイミング3」が最も遅いタイミングとなっている。図10-18に示すように、この実施の形態における特徴部074AKでは、「タイミング3」>「タイミング2」>「タイミング1」の期待度となっており、可変表示を開始してから終了タイミングとなる期間が長い(終了するタイミングが遅い)ほど(換言すると、モノクロ演出の実行期間が長いほど)可変表示結果が「大当り」となる期待度が高くなるように決定割合が設定されている。したがって、モノクロ演出の実行期間に対する遊技者の注目を集めることができる。なお、図示するように、可変表示結果が「大当り(確変/非確変)」、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)/小当り」のいずれでもない「上記以外」の場合には、モノクロ演出が実行されないことから、決定割合は割り当てられていない。
図10-16に戻り、ステップ074AKS055の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、モノクロ演出を実行するモノクロ演出実行制御を行う(ステップ074AKS056)。当該ステップ074AKS056の処理が行われることで、モノクロ演出の実行(モノクロ出力処理)が開始される。これにより、保留表示やアクティブ表示、背景画像などといった、モノクロ態様の対象の画像がモノクロ態様で表示されることとなる。この実施の形態における特徴部074AKでは、保留表示やアクティブ表示が第1段階の「白」で表示される(変化演出が実行される前に高い割合で表示される表示色で表示される)。なお、ステップ074AKS056では、モノクロ演出の実行に合わせて効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rからの効果音や演出音などの出力音を消音にし、かつ、遊技効果用の遊技効果ランプ9を消灯する制御が行われる。ステップ074AKS056の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、モノクロ演出フラグをオン状態にセットしてから(ステップ074AKS057)、モノクロ演出設定処理を終了する。なお、ステップ074AKS056では、例えば、モノクロ演出により、モノクロ対象の画像が白黒の2色で表示される場合、遊技効果ランプ9の点灯色についても、白黒の2色にするなど、モノクロ態様の画像の色数に対応した色数としてもよい。
図10-9に示す先読予告設定処理の説明に戻り、ステップ074AKS002の処理において、低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、および、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれでもないと判定した場合(ステップ074AKS002;No)、演出制御用CPU120は、第1段階(白)の表示態様にて、第1保留表示または第2保留表示を表示する(ステップ074AKS005A)。
ステップ074AKS005とステップ074AKS005Aのいずれかの処理を実行した後、またはステップ074AKS001の処理において始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ074AKS001;No)、演出制御用CPU120は、変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ074AKS006)。演出制御用CPU120は、例えば、第1変動開始指定コマンド受信フラグまたは第2変動開始指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否かを参照することにより、変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ074AKS006;No)、演出制御用CPU120は、保留表示設定処理を終了する。
一方、変動開始指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ074AKS006;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ074AKS007)。受信した変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドではない、すなわち、受信した変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップ074AKS007;No)、演出制御用CPU120は、図10-7(A)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ内の表示段階変動パターンの格納領域に格納された表示段階変動パターンを参照して、各第1保留表示を各々に対応付けられた表示段階変動パターンに従って変化または維持させ、画像表示装置5の第1保留表示部5HLにおいて、保留表示番号「1」の保留表示番号の保留表示をアクティブ表示領域に移動(シフト)させるとともに、「2」~「4」に対応する各第1保留表示の表示位置を1つずつ右方向に移動(シフト)させる(ステップ074AKS008)。
ステップ074AKS008の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容を消去し、保留表示番号「1」~「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせてから(ステップ074AKS009)、先読予告設定処理を終了する。なお、第1始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容については、ステップS172の可変表示中演出処理にて最終停止図柄を導出表示した後、すなわち可変表示結果が導出表示された後に消去してもよい。
ステップ074AKS007の処理において、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップ074AKS007;Yes)、演出制御用CPU120は、図10-7(B)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ内の表示段階変動パターンの格納領域に格納された表示段階変動パターンを参照して、各第2保留表示を各々に対応付けられた表示段階変動パターンに従って変化または維持させ、画像表示装置5の第2保留表示部5HRにおいて、保留表示番号「1」の保留表示番号の保留表示をアクティブ表示領域に移動(シフト)させるとともに、「2」~「4」に対応する各第2保留表示の表示位置を1つずつ左方向に移動(シフト)させる(ステップ074AKS010)。
ステップ074AKS010の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容を消去し、保留表示番号「1」~「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせてから(ステップ074AKS011)、先読予告設定処理を終了する。なお、第2始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「0」の記憶内容については、ステップS172の可変表示中演出処理にて最終停止図柄を導出表示した後、すなわち可変表示結果が導出表示された後に消去してもよい。
図10-19は、図7のステップS171において実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS551)。特図表示結果が「ハズレ」となると判定した場合(ステップS551;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1-1、PA1-2、PC1-1)であるか否かを判定する(ステップS552)。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンであると判定した場合(ステップS552;Yes)、演出制御用CPU120は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS553)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS552の処理において非リーチ変動パターンではないと判定された場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS554)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS551の処理において特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、または、特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS555)。特図表示結果が「突確」または「小当り」であると判定した場合(ステップS555;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS556)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1-1またはPC1-2のいずれかが指定されたことに対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。チャンス目決定テーブルには、例えば、突確大当り用のチャンス目として奇数で構成される「3」・「5」・「7」、小当り用のチャンス目として偶数で構成される「2」・「4」・「6」などが設定されていればよい。
ステップS555の処理において特図表示結果が「突確」および「小当り」のいずれでもない判定した場合(ステップS555;No)、演出制御用CPU120は、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS557)。演出制御用CPU120は、例えば、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS553、S554、S556、S557の処理のいずれかを実行した後、演出制御用CPU120は、可変表示を開始してから保留表示の表示態様が変化するまでの期間が異なる複数種類の変化演出のうち、いずれの種類の変化演出を実行するかを設定するための変化演出設定処理を実行する(ステップ074AKS021)。
図10-20は、図10-19のステップ074AKS021において実行される変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。変化演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、今回実行する可変表示において、いずれかの保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化するか否かを判定する(ステップ074AKS022)。ステップ074AKS022では、図10-9のステップ074AKS004にて決定された表示段階変化パターンを参照することにより、今回実行する可変表示において、表示された保留表示のうち少なくともいずれか1つ保留表示の表示態様が変化するか否か、またはアクティブ表示の表示態様が変化するか否かを判定すればよい。
今回実行する可変表示において保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化する場合(ステップ074AKS022;Yes)、演出制御用CPU120は、成功態様の変化演出を実行するための設定を行ってから(ステップ074AKS023)、変化演出設定処理を終了する。一方、今回実行する可変表示において保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化しない場合(ステップ074AKS022;No)、失敗態様の変化演出を実行するための設定、または変化演出を実行しない設定を行ってから(ステップ074AKS024)、変化演出設定処理を終了する。ステップ074AKS024において、失敗態様の変化演出を実行するか否かは、例えば、可変表示結果や変動パターンに応じて決定されればよい。
この実施の形態における特徴部074AKの成功態様の変化演出は、流れ星の画像074AK001が変化対象の保留表示やアクティブ表示にぶつかることで、その表示態様を変化させる演出である。失敗態様の変化演出は、流れ星の画像074AK002が変化対象の保留表示やアクティブ表示にぶつかるものの、その表示態様を変化させない演出である。いずれの態様の変化演出も、同様の流れ星の画像であり、ぶつかった後になるまで対象の表示態様が変化するか否かが認識不可能となっている。また、モノクロ演出時においては、変化対象の保留表示やアクティブ表示についてもモノクロ表示されることから、実行された変化演出が成功態様であるのか、失敗態様であるのかが、視認不可能となっている。
ステップ074AKS023やステップ074AKS024の処理では、変化演出を実行する場合に、当該変化演出の実行期間(変化演出期間)についても合わせて設定される。当該変化演出期間は、実行中の可変表示がスーパーリーチのリーチ演出中に行われないような期間となっていれば、任意の期間でよい。これは、実行中のリーチ演出と、変化演出とで期待度が分散し、遊技者の注目が分散してしまうことを防止するものである。
また、変化対象が複数ある場合には、保留毎(アクティブ表示も含む)に成功態様、失敗態様、変化演出なし、のいずれかに決定すればよい。また、表示態様変化パターンを決定するときに合わせて変化演出のパターンについても、1つの表示態様変化パターンにつき複数パターン存在する中からいずれかに決定してもよい。
図10-19に示す可変表示開始設定処理の説明に戻り、ステップ074AKS021の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS560)。演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS161の保留表示設定処理による保留表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップS559にて特定演出を実行すると判定された場合には、特定演出を実行することに対応した演出制御パターン(特定演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS560の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターン判定結果指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS561)。そして、画像表示装置5の表示画面上において飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS562)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS559の処理において決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップS562の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である「2」に更新してから(ステップS563)、可変表示開始設定処理を終了する。
図30は、図7に示すステップS172において実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す可変表示中演出処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS802)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS803)。
ステップS803の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、モノクロ演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップ074AKS031)。モノクロ演出の終了タイミングは、図10-16のステップ074AKS055にてタイミング1~タイミング3のいずれかに決定されていることから、ステップ074AKS031では、タイミング1~タイミング3のうち、決定された終了タイミングであるか否かを判定すればよい。
モノクロ演出の終了タイミングである場合(ステップ074AKS031;Yes)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出を終了するためのモノクロ演出終了制御を行い(ステップ074AKS032)、モノクロ演出フラグをオフ状態にクリアする(ステップ074AKS033)。ステップ074AKS032の処理では、モノクロ出力処理が終了するため、モノクロ態様での表示対象となっていた対象画像に対する使用色数が通常の色数に戻ることとなる。したがって、変化演出により表示態様が変化した保留表示やアクティブ表示を、変化後の表示色で表示するとともに、成功音を出力する制御が行われる。
ステップ074AKS033の処理を実行した後、ステップS802にてリーチ演出期間でないと判定した場合(ステップS802;No)、またはステップ074AKS031にてモノクロ演出の終了タイミングでないと判定した場合(ステップ074AKS031;No)、演出制御用CPU120は、成功態様または失敗態様の変化演出を実行するための変化演出期間であるか否かを判定する(ステップ074AKS034)。変化演出期間は、図10-20のステップ074AKS023またはステップ074AKS024にて変化演出を実行する設定が行われた際に合わせて設定されている。変化演出期間であると判定した場合(ステップ074AKS034;Yes)、演出制御用CPU120は、成功態様または失敗態様の変化演出を実行するための制御を行う(ステップ074AKS035)。ステップ074AKS035の処理では、モノクロ演出の実行中の特定演出状態中(モノクロ演出フラグがオン状態である場合)、モノクロ出力処理が行われていることから、成功態様の変化演出が実行されても、大当り期待度に関わらず、保留表示やアクティブ表示が「白」にて表示される。一方、モノクロ演出の実行中でない通常演出状態では、表示態様変化パターンに従い、期待度に応じた表示色にて表示される。また、ステップ074AKS035の処理では、成功態様または失敗態様の変化演出の実行開始音、すなわち流れ星の画像が表示されたことを遊技者に報知する演出開始音と、成功演出または失敗演出が行われたことを聴覚により認識可能とする成功音または失敗音と、を出力する。ただし、モノクロ演出の実行中(モノクロ演出フラグがオン状態である場合)は、実行開始音のみ出力し、成功音または失敗音については出力しない。成功音または失敗音については、モノクロ演出が終了したタイミングで出力すればよく、例えば、ステップ074AKS032の処理にて出力すればよい。これによれば、モノクロ演出の終了後に、変化対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化していることを遊技者が容易に認識することができる。
ステップ074AKS035の処理を実行した後、または変化演出期間でない場合(ステップ074AKS034;No)、演出制御用CPU120は、例えば、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行う(ステップ808)。
ステップS801の処理において可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS809)。続いて、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS811)。次に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新する(ステップS812)。
ステップS808、S812のいずれかの処理を実行した後、または、ステップS809の処理において図柄確定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS809;No)、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を終了する。
図10-22および図10-23は、モノクロ演出と変化演出が行われた場合における演出動作例を示している。図10-22(A)に示すように、保留が保留表示H1~保留表示H3の3つ記憶されている状態で、かつアクティブ表示エリアAHAに表示されたアクティブ表示AHに対応する可変表示が行われている状態では、スピーカ8L、8Rからの効果音や演出音などの出力音が出力されるとともに、遊技効果用の遊技効果ランプ9についても点灯している。
そして、新たな遊技球が第1始動入賞口に入賞すると(保留表示H4が表示され)、図10-9の先読予告設定処理内にてモノクロ演出設定処理が行われ、モノクロ演出が実行されると、図10-22(B)に示すように、画像表示装置5において、背景画像や保留表示などがモノクロ態様で表示されるとともに、スピーカ8L、8Rからの効果音や演出音などの出力音を消音にし、かつ、遊技効果用の遊技効果ランプ9を消灯する制御が行われる。図10-22(B)では、図10-22(A)にて実行中の可変表示が終了した例を示している。また、保留表示H4の表示態様が、図10-12のPT4-4-22の表示態様変化パターンにしたがって変化する例を示している。なお、この例では、図10-16のステップ074AKS055にて、モノクロ演出の終了タイミングがスーパーリーチ中盤であるタイミングCに決定されているものとする。
続いて、図10-22(C)に示すように、それぞれの保留表示がシフトするとともに、保留表示H1に対応する可変表示が開始されると、保留表示H1がアクティブ表示AHとして表示される。そして、保留表示H4の保留がPT4-4-22の表示態様変化パターンにしたがって変化するため、この可変表示において保留表示H4の表示態様は変化する。したがって、図10-20のステップ074AKS023の処理にて設定された成功態様の変化演出が行われる。上述したように、モノクロ演出の実行中であることから、図10-22(C)に示すように、成功態様の変化演出が実行されても、実行開始音、すなわち流れ星の画像が表示されたことを遊技者に報知する演出開始音は出力されるものの、成功音については出力されない。また、モノクロ演出中は保留表示がモノクロ態様で表示されているため、遊技者は、いずれの表示色に変化したのか(成功態様なのか失敗態様なのか)を視認できないこととなる。
そして、図10-22(D)に示すように、スーパーリーチAのリーチ演出が行われ、図10-22(E)に示すように、保留表示H1に対応する可変表示が終了すると、図10-22(F)に示すように、それぞれの保留表示がシフトするとともに、保留表示H2に対応する可変表示が開始される。ここで、保留表示H4の保留は、PT4-4-22の表示態様変化パターンにしたがって変化するため、この可変表示において保留表示H4の表示態様は変化しない。したがって、図10-20のステップ074AKS024の処理にて失敗態様の変化演出の設定が行われた場合、図10-22(F)に示すように、失敗態様の変化演出が行われる。失敗態様の変化演出が実行されても、実行開始音、すなわち流れ星の画像が表示されたことを遊技者に報知する演出開始音は出力されるものの、失敗音については出力されない。また、モノクロ演出中は保留表示がモノクロ態様で表示されているため、遊技者は、いずれの表示色に変化したのか(成功態様なのか失敗態様なのか)を視認できないこととなる。
続いて、新たに遊技球が第1始動入賞口に入賞すると(保留表示H5が表示され)、図10-9の先読予告設定処理内にてモノクロ演出設定処理が行われるものの、モノクロ演出が実行中であるため、モノクロ演出の実行設定は行われない(図10-16参照)が、図10-9のステップ074AKS003およびステップ074AKS004の処理は実行されるため、保留表示の表示態様は変化することとなる。図10-22(G)は、図10-22(F)にて実行中の可変表示が終了した例を示している。また、保留表示H5の表示態様が、図10-13のPT3-2-04の表示態様変化パターンにしたがって変化する例を示している。
次に、図10-22(H)に示すように、それぞれの保留表示がシフトするとともに、保留表示H3に対応する可変表示が開始される。ここで、保留表示H4の保留は、PT4-4-22の表示態様変化パターンにしたがって変化するため、この可変表示において保留表示H4の表示態様は変化しない一方で、保留表示H5の保留は、PT3-2-04の表示態様変化パターンにしたがって変化するため、この可変表示において保留表示H5の表示態様は変化する。そのため、保留表示H4については失敗態様の変化演出が、保留表示H5については成功態様の変化演出が、それぞれ行われることとなる。なお、上述したように、モノクロ演出の実行中であるため、それぞれの変化演出が成功態様であるのか、失敗態様であるのかについては、遊技者は認識することができないものとなっている。
そして、図10-23(I)に示すように、スーパーリーチAのリーチ演出が行われ、図10-23(J)に示すように、保留表示H3に対応する可変表示が終了すると、図10-23(K)に示すように、それぞれの保留表示がシフトするとともに、保留表示H4に対応する可変表示が開始される。ここで、保留表示H4の保留(アクティブ表示AH)は、PT4-4-22の表示態様変化パターンにしたがって変化するため、この可変表示においてアクティブ表示AHの表示態様は変化する。したがって、図10-23(L)に示すように、成功態様の変化演出が行われる。なお、図10-23(L)では、図10-20のステップ074AKS023の処理において、スーパーリーチのリーチ演出中を変化演出期間とした例を示している。一方、保留表示H5の保留は、図10-13のPT3-2-04の表示態様変化パターンにしたがって変化するため、この可変表示において保留表示H5の表示態様は変化しない。図示する例では、保留表示H5の保留について、図10-20のステップ074AKS024の処理にて変化演出を実行しない設定を行った場合の例を示している。
スーパーリーチ中盤になると、図10-21のステップ074AKS031にてモノクロ演出終了タイミングと判定され、図10-23(M)に示すように、モノクロ演出が終了し、これに合わせて、遊技効果用の遊技効果ランプ9を点灯させるとともに、スピーカ8L、8Rから成功音を出力する。なお、この例では、モノクロ演出中に1回でも表示態様が変化すれば成功音を出力するようにしているが、例えば1回変化するまでに失敗演出が2回、成功演出が1回行われた場合には、失敗音を2回出力した後に、成功音を1回出力するようにして、表示態様が何回目の変化演出にて変化したのかを、遊技者の聴覚により認識可能としてもよい。これによれば、表示態様が変化したタイミングを遊技者に報知することができ、遊技興趣を向上させることができる。図10-23(M)に示すように、モノクロ演出が終了することにより、保留表示H5の表示色およびアクティブ表示AHの表示色が視認可能となる。その後、可変表示が終了する。なお、図10-23(M)に示す例では、アクティブ表示AHの表示態様は、図10-12のPT4-4-22の表示態様変化パターンにしたがって変化することから、「赤」となっており、その後の可変表示結果は「大当り」となる。保留表示H5は、図10-13のPT3-2-04の表示態様変化パターンにしたがって変化することから、図10-23(M)に示す例では、「緑」の表示態様となっている。なお、表示態様の変化としては、色に加え、形状が変化するようにしてもよい。また、例えばアクティブ表示や保留表示の周りに表示されたエフェクト画像の色が変化するようにしてもよい。さらに、アクティブ表示や保留表示の形状が変化することに加え、エフェクト画像の色も変化するようにしてもよい。このような変化をモノクロ演出中に行ってもよいし、これらの変化が行われることでモノクロ演出が開始されるようにしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態における特徴部074AKのパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、モノクロ演出を実行可能であり、モノクロ演出の実行中(特定演出状態)は、保留表示やアクティブ表示を含む画像の色数を、通常演出状態よりも少なく表示する。特定演出状態は、通常演出状態よりも大当り期待度が高く、通常演出状態では、変化演出を実行することで保留表示やアクティブ表示の表示色を期待度に応じた色に変化させて表示する一方で、特定演出状態では、保留表示やアクティブ表示の表示態様を、期待度に関わらず共通の色で表示するモノクロ出力処理が行われる。そして、特定演出状態から通常演出状態に移行したときに、モノクロ出力処理が終了し、保留表示やアクティブ表示の表示態様を、期待度に応じた色で表示する。したがって、色による期待度報知を好適に行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、特定演出状態中、保留表示やアクティブ表示の表示態様を、期待度に関わらず、第1段階の「白」で表示する。したがって、色による期待度報知を好適に行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、ステップ074AKS056の処理にて、例えば、モノクロ演出により、モノクロ対象の画像が白黒の2色で表示される場合、遊技効果ランプ9の点灯色についても、白黒の2色にするなど、モノクロ態様の画像の色数に対応した色数とする。これによれば、特定演出状態であることを際立たせることができ遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、ステップ074AKS056の処理にて、モノクロ演出の実行(モノクロ出力処理)を開始する。これにより、保留表示やアクティブ表示、背景画像などといった、モノクロ態様の対象の画像をモノクロ態様で表示する。これによれば、特定演出状態であることを際立たせることができ遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、特定演出状態中、出力音を消音し、変化演出については、実行開始音のみ出力して成功音または失敗音については出力しない。これによれば、特定演出状態であることを際立たせることができるとともに、変化演出の実行開始を認識させることができる。そして、成功音または失敗音については、モノクロ演出が終了したタイミングで出力する。これによれば、保留表示やアクティブ表示といった特定表示が変化したことを認識しやすくすることができ遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部074AKの変形例)
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。また、下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
上記実施の形態では、モノクロ演出実行中の特定演出状態において、可変表示対応表示と背景画像がモノクロ態様となる例を示したが、これは一例である。例えば、可変表示対応表示の他、表示されるキャラクタやメッセージの色により期待度を報知するなど、表示する色により大当り期待度を報知する画像についてはモノクロ態様としてよい。これによれば、特定演出状態の演出効果として、より好適に期待度を認識できない状態とすることができ、遊技者の期待感を煽ることができる。一方、これとは反対に、演出制御基板12の側の抽選により表示する画像ではなく(期待度に応じて抽選して表示する画像ではなく)、主基板11の側から送信されたコマンド等による情報を表示するための画像(特別情報)については、モノクロ態様とせず、通常態様(例えばフルカラーなど)で表示するものとする。具体的に、数字のみで構成され、例えば、奇数は赤色、偶数は青色、で表示される(飾り図柄と同じ色で表示される)、遊技者から常時視認可能な常時小図柄や、特図1と特図2の保留数を数字で表示することで、保留数を遊技者が特定可能に表示する常時保留数表示や、右打ち表示などについては、モノクロ演出においてモノクロ態様としないよう制御すればよい。なお、右打ち表示については、確変状態において表示されるものであることから、確変状態においても、モノクロ演出を実行可能であってよい。さらに、通常演出状態において、常時小図柄や、常時保留数表示や、右打ち表示などをモノクロ態様で表示し、特定演出状態において、赤色等の他の色にて表示してもよい。これによれば、特別情報により示唆される内容については特定演出状態であっても認識でき、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、上記実施の形態では、特定演出状態において、保留表示やアクティブ表示などの可変表示対応表示(特定表示)を、第1段階である「白」で表示する例を示したが、通常演出状態では表示されない表示態様であって、特定演出状態でのみ表示される表示態様で表示してもよい(例えば、期待度に関わらず灰色とするなど)。
また、上記実施の形態では、モノクロ演出が実行される場合には、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が必ず変化する例を示したが、これは一例である。例えば、図10-16のステップ074AKS052の処理を実行せず、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かに関わらず、モノクロ演出を実行してもよい。
さらに、上記実施の形態では、モノクロ演出の実行開始タイミングが始動入賞時である(すなわち、遊技媒体が入賞したタイミングである)例を示したが、これは一例である。モノクロ演出の実行タイミングは、可変表示中の所定タイミングであってもよく、例えば、フレームの色が白、青、緑、赤、といった順に変化していくステップアップ予告の実行開始時をモノクロ演出の実行タイミングとし、フレームの色がどの段階まで変化したかが、当該モノクロ演出の終了まで遊技者が特定できないようにしてもよい。すなわち、表示する色により大当り期待度を報知する演出の実行中にモノクロ演出が実行できれば、モノクロ演出の実行タイミングは任意のタイミングであってよい。
(特徴部75AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部075AKについて説明する。この実施の形態の特徴部075AKにおけるパチンコ遊技機1では、特徴部074AKとは異なり、保留表示やアクティブ表示といった特定表示の表示態様(表示色)が変化することで、モノクロ演出が終了する。すなわち、変化タイミングがモノクロ演出の終了タイミングとなっている。以下、このような特徴を有する特徴部075AKにおけるパチンコ遊技機1について説明する。なお、上記基本説明で説明した部分と同様の部分や、特徴部074AKで説明した部分と同様の部分については説明を省略するものとする。
図10-25は、特徴部075AKにて実行される先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、特徴部074AKにて実行される先読予告設定処理と同様の処理を行う部分には、図10-9に示す先読予告設定処理と同じ番号を付している。図10-25に示す先読予告設定処理では、ステップ074AKS003にて、表示される保留表示の最終的な表示態様としてのアクティブ表示の表示態様を決定した後、モノクロ演出等設定処理を実行する(ステップ075AKS001)。ステップ075AKS001のモノクロ演出等設定処理は、モノクロ演出の実行有無とその終了タイミング、保留表示やアクティブ表示の表示態様変化パターンを決定する処理である。
図10-25は、図10-24のステップ075AKS001にて実行されるモノクロ演出等設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図示する例では、図10-16のモノクロ演出設定処理と同様の処理を行う部分には、図10-16と同じ番号を付している。図10-25に示すモノクロ演出等設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、図10-16のモノクロ演出設定処理と同様に、モノクロ演出フラグがオン状態にセットされているか否かを判定し(ステップ074AKS051)、オフ状態である場合(ステップ074AKS051;No)、先読予告の対象となった今回の保留よりも前に、表示態様が変化する保留(アクティブ表示を含む)が存在するか否か、すなわち、手前に存在する保留やアクティブ表示の表示態様(手前の表示態様)が変化するか否かを判定する(ステップ074AKS051A)。モノクロ演出フラグがオン状態である場合や(ステップ074AKS051;Yes)、手前の表示態様が変化する場合(ステップ074AKS051A;Yes)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出等設定処理を終了する。
手前の表示態様が変化しない場合(ステップ074AKS051A;No)、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の表示態様が「白」以外であるか否かを判定する(ステップ075AKS012)。アクティブ表示の表示態様が「白」以外であるか否かについては、図10-24のステップ074AKS003で決定したアクティブ表示の表示態様を確認することにより判定すればよい。アクティブ表示の表示態様が「白」である場合(ステップ075AKS012;No)、すなわち、アクティブ表示の表示態様が保留表示から変化しない場合、演出制御用CPU120は、保留数に応じてPT4-4-01、PT3-1-01、PT2-2-01のいずれかの表示態様変化パターンに決定して(図示省略)、モノクロ演出等設定処理を終了する。
アクティブ表示の表示態様が「白」以外の「青」、「緑」、または「赤」である場合(ステップ075AKS012;Yes)、演出制御用CPU120は、モノクロ演出の実行有無を、可変表示結果に応じて、図10-17に示す決定割合に従って決定する(ステップ074AKS053)。ステップ074AKS053の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、モノクロ演出を実行すると決定したか否か、すなわち、モノクロ演出実行有りか否かを判定する(ステップ074AKS054)。
モノクロ演出を実行しない場合、すなわちモノクロ演出実行なしの場合(ステップ074AKS054;No)、演出制御用CPU120は、図10-11~図10-15に示す表示態様変化パターン決定テーブルの決定割合にしたがって、ステップ074AKS003で決定したアクティブ表示の表示態様および第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドのいずれかに示される保留記憶数に応じて表示態様変化パターンを決定し(ステップ075AKS013)、モノクロ演出等設定処理を終了する。
モノクロ演出を実行する場合、すなわちモノクロ演出実行有りの場合(ステップ074AKS054;Yes)、演出制御用CPU120は、図10-26(A)に示す表示態様変化パターン決定テーブル(モノクロ時)にしたがって、ステップ074AKS003で決定したアクティブ表示の表示態様および第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドのいずれかに示される保留記憶数に応じて表示態様変化パターンを決定する(ステップ075AKS014)。
図10-26(A)に示す表示態様変化パターン決定テーブル(モノクロ時)は、モノクロ演出を実行する場合における保留表示とアクティブ表示の表示態様の変化パターンを決定するために参照されるテーブルである。特徴部075AKでは、モノクロ演出が実行される場合、保留表示の表示態様は変化せずに、アクティブ表示の表示態様のみが変化する変化パターンに決定される。具体的に、図示するように、保留表示の表示態様は「白」であり、アクティブ表示の表示態様が「青」~「赤」のいずれかとなる表示態様変化パターンに決定されるよう、保留数に応じてそれぞれの表示態様変化パターンが設定されている。
図10-25に戻り、ステップ075AKS014にて表示段階変化パターンを決定した後、演出制御用CPU120は、図10-26(B)に示すアクティブ表示変化タイミング決定テーブルにしたがって、アクティブ表示を変化させるタイミングを、アクティブ表示の表示態様に応じてタイミングA~タイミングCのいずれかのタイミングに決定する(ステップ075AKS015)。
この実施の形態における特徴部075AKの「タイミングA」はリーチ前のタイミング、すなわちリーチ状態となる直前のタイミングであり、「タイミングB」はスーパーリーチのリーチ演出開始時のタイミングであり、「タイミングC」はスーパーリーチのリーチ演出の中盤のタイミングである。すなわち、「タイミングA」タイミングが、可変表示を開始してから最も早いタイミングであり、次に「タイミングB」が早く、「タイミングC」が最も遅いタイミングとなっている。図10-26に示すように、この実施の形態における特徴部075AKでは、「タイミングC」>「タイミングB」>「タイミングA」の順に、アクティブ表示の表示態様が期待度の高い態様へ変化するようになっており、可変表示を開始してから変化するまでのタイミングが遅いほど、アクティブ表示の表示態様が遊技者にとって期待度の高い表示色へ変化する割合が高いように、決定割合が設定されている。
図10-25に戻り、ステップ075AKS015の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、当該ステップ075AKS015の処理で決定した変化タイミングの直後のタイミングをモノクロ演出の終了タイミングとして決定する(ステップ075AKS016)。これにより、アクティブ表示の表示態様が変化したタイミングでモノクロ出力処理が終了し、変化した表示態様にてアクティブ表示が表示されることとなる。ステップ075AKS016の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、モノクロ演出を実行するモノクロ演出実行制御を行い(ステップ074AKS056)、モノクロ演出フラグをオン状態にセットしてから(ステップ074AKS057)、モノクロ演出等設定処理を終了する。なお、当該ステップ074AKS056の処理が行われることで、モノクロ演出の実行(モノクロ出力処理)が開始され、これにより、保留表示やアクティブ表示、背景画像などといった、モノクロ態様の対象の画像がモノクロ態様で表示されることとなる点は、特徴部074AKと同様である。また、モノクロ演出実行中の特定演出状態では、保留表示やアクティブ表示が第1段階の「白」で表示され(変化演出が実行される前に高い割合で表示される表示色で表示される)、モノクロ演出の実行に合わせて効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rからの効果音や演出音などの出力音を消音にし、かつ、遊技効果用の遊技効果ランプ9を消灯する制御が行われる点についても、特徴部074AKと同様である。
図10-24に戻り、ステップ074AKS001の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、図10-25のステップ075AKS013やステップ075AKS014で決定した表示態様変化パターンに従って、第1保留表示または第2保留表示を表示する(ステップ075AKS002)。ステップ075AKS002の処理を実行した後は、図10-9に示す先読予告設定処理と同様の処理を行う(特徴部074AKと同様の処理を行う)。
図10-27は、特徴部075AKにおける可変表示開始設定処理にて行われる変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである(図10-19参照)。なお、特徴部075AKにて行われる変化演出設定処理は、特徴部074AKにて行われる変化演出設定処理に加え、ステップ075AKS021~ステップ075AKS023の処理を実行する点で相違するが、その他の点では一致する。
図10-27に示す変化演出設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、モノクロ演出フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ075AKS021)。モノクロ演出フラグがオフ状態である場合(ステップ075AKS021;No)、演出制御用CPU120は、特徴部074AKと同様、ステップ074AKS022~ステップ074AKS024の処理を実行する。
一方、モノクロ演出フラグがオン状態にセットされている場合(ステップ075AKS021;Yes)、演出制御用CPU120は、今回実行する可変表示においてアクティブ表示の表示態様が変化するか否かを判定する(ステップ074AKS022)。今回実行する可変表示においてアクティブ表示の表示態様が変化しない場合(ステップ074AKS022;No)、演出制御用CPU120は、そのまま変化演出設定処理を終了する。
今回実行する可変表示においてアクティブ表示の表示態様が変化する場合(ステップ074AKS022;Yes)、演出制御用CPU120は、変化演出の実行パターンである変化演出パターンを、図10-28に示す変化パターン決定テーブルにしたがって、図10-25のステップ075AKS015にて決定した変化タイミングに応じて設定してから(ステップ075AKS023)、変化演出設定処理を終了する。
図10-28は、変化パターン決定テーブルの一例を示す図である。図示するように、図10-25のステップ075AKS015にて決定した変化タイミングがタイミングC、すなわち、スーパーリーチ中盤である場合、タイミングAであるリーチ状態の直前において失敗態様の変化演出を行い、タイミングBであるスーパーリーチのリーチ演出開始時において失敗態様の変化演出を行い、タイミングであるスーパーリーチ中盤において成功態様の変化演出を実行するパターン1の変化演出パターンが設定される。図10-25のステップ075AKS015にて決定した変化タイミングがタイミングB、すなわち、スーパーリーチのリーチ演出開始時である場合、タイミングAであるリーチ状態の直前において失敗態様の変化演出を行い、タイミングBであるスーパーリーチのリーチ演出開始時において成功態様の変化演出を実行するパターン2の変化演出パターンが設定される。図10-25のステップ075AKS015にて決定した変化タイミングがタイミングC、すなわち、リーチ状態の直前である場合、タイミングAであるリーチ状態の直前において成功態様の変化演出を実行するパターン3の変化演出パターンが設定される。
なお、図示する例では、アクティブ表示の表示態様が変化しないタイミングにおいて失敗態様の変化演出を実行する例を示しているが、変化演出を実行しないパターンがあってもよい。
図10-29は、モノクロ演出および変化演出が実行された場合における演出動作例を示す図である。図10-29(A)に示すように、保留が保留表示H1の1つ記憶されている状態で、かつアクティブ表示エリアAHAに表示されたアクティブ表示AHに対応する可変表示が行われている状態では、スピーカ8L、8Rからの効果音や演出音などの出力音が出力されるとともに、遊技効果用の遊技効果ランプ9についても点灯している。
そして、新たな遊技球が第1始動入賞口に入賞すると保留表示H2が表示され、図10-24の先読予告設定処理内にてアクティブ表示の表示態様が決定されるとともに、モノクロ演出設定処理にてモノクロ演出が実行されると、図10-29(B)に示すように、画像表示装置5において、背景画像や保留表示などがモノクロ態様で表示されるとともに、スピーカ8L、8Rからの効果音や演出音などの出力音を消音にし、かつ、遊技効果用の遊技効果ランプ9を消灯する制御が行われる。図10-29(B)では、図10-29(A)にて実行中の可変表示が終了した例を示している。また、図示する例では、保留表示H2におけるアクティブ表示の表示態様が「赤」に決定され(図10-24のステップ074AKS003)、PT2-4-02の表示態様変化パターンに決定されるとともに(図10-25のステップ075AKS014)、アクティブ表示変化タイミングがタイミングCに決定されているものとする(図10-25のステップ075AKS015)。すなわち、パターン1の変化演出パターンにしたがって、失敗態様、成功態様の変化演出が実行される(図10-27、図10-28参照)。
続いて、図10-29(C)に示すように、それぞれの保留表示がシフトするとともに、保留表示H1に対応する可変表示が開始されると、保留表示H1がアクティブ表示AHとして表示される。そして、図10-29(D)に示すように、保留表示H1に対応する可変表示が終了し、保留表示H2に対応する可変表示が開始されると、図10-29(E)に示すように保留表示H2がアクティブ表示AHとして表示される。図10-29(E)に示す例では、当該保留表示H2に対応する可変表示がリーチ状態となる直前のタイミング(タイミングA)の例を示している。パターン1の変化演出パターンにしたがって失敗態様、成功態様の変化演出が実行されることから、図示する例では、当該リーチ状態の直前のタイミング(タイミングA)において失敗態様の変化演出が行われた場合について示している。なお、変化演出において、実行開始音、すなわち流れ星の画像が表示されたことを遊技者に報知する演出開始音は出力されるものの、成功音や失敗音については出力されないことについては、特徴部074AKと同様である。
そして、リーチ状態となった後、スーパーリーチのリーチ演出が開始される(タイミングBのタイミングとなる)と、図10-29(F)に示すように、再度失敗態様の変化演出が行われ、スーパーリーチ中盤のタイミングCとなると、図10-29(G)に示すように、成功態様の変化演出が行われ、これによりモノクロ演出の終了タイミングとなり、図10-29(H)に示すように、モノクロ演出が終了し、これに合わせて、遊技効果用の遊技効果ランプ9を点灯させるとともに、スピーカ8L、8Rから成功音を出力する。図10-29(H)に示すように、アクティブ表示の表示態様が変化することによりモノクロ演出が終了し、アクティブ表示AHの表示色が視認可能となる。なお、図10-29(H)に示す例では、アクティブ表示AHの表示態様は、図10-15のPT2-4-02の表示態様変化パターンにしたがって変化することから、「赤」となっており、その後の可変表示結果は「大当り」となる。
以上説明したように、この実施の形態における特徴部075AKのパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、モノクロ演出を実行可能であり、モノクロ演出の実行中(特定演出状態)は、保留表示やアクティブ表示を含む画像の色数を、通常演出状態よりも少なく表示する。特定演出状態は、通常演出状態よりも大当り期待度が高く、通常演出状態では、変化演出を実行することで保留表示やアクティブ表示の表示色を期待度に応じた色に変化させて表示する一方で、特定演出状態では、アクティブ表示の表示態様を変化させた直後のタイミングで特定演出状態から通常演出状態に移行させる。したがって演出パターンが多彩になり遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の表示態様を変化させる成功態様の変化演出と、アクティブ表示の表示態様を変化させない失敗態様の変化演出とを実行可能である。そして、成功態様の変化演出が実行されアクティブ表示の表示態様が変化した直後のタイミングでモノクロ演出を終了させる。したがって、アクティブ表示の表示態様が変化したことを容易に認識することができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、保留表示を表示したタイミング、すなわち遊技媒体が入賞したタイミングで実行される先読予告設定処理においてモノクロ演出等設定処理を実行してモノクロ演出を開始する。そして、当該対象の保留表示に対応する可変表示が開始され、アクティブ表示として表示された後、当該アクティブ表示について成功態様の変化演出が実行された直後のタイミングでモノクロ演出を終了する。したがって、アクティブ表示の表示色が変化したことを容易に認識でき、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出制御用CPU120は、タイミングA~タイミングCのいずれかのタイミングでアクティブ表示の表示態様を変化させる。そして、図10-26(B)に示すように、変化させるタイミングが遅いほど、期待度の高いアクティブ表示の表示態様に変化するから、変化するタイミングが遅いほど大当り期待度が高くなっている。これによれば、演出パターンが多彩になり遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部075AKの変形例)
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。また、下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。さらに、上記特徴部074AKの変形例で示した特徴の全部または一部を組み合わせてもよい。
上記実施の形態では、モノクロ演出を実行中の特定演出状態においてアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングを、図10-25のステップ075AKS015の処理にて図10-26(B)のタイミングA~タイミングCのいずれかに決定する例を示したが、この他にも、例えば、通常演出状態においても、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するタイミングを、図10-26(B)のタイミングA~タイミングCのいずれかに決定するようにしてもよい。この場合、アクティブ表示の表示態様が変化するタイミングは、特定演出状態である場合の方が、通常演出状態である場合よりもタイミングCに決定される割合が高くなるようにしてもよい。これによれば、モノクロ演出実行中の特定演出状態に対する期待感を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、モノクロ演出の終了タイミングがアクティブ表示の表示態様が変化した直後である例を示したが、これに限らず、変化するタイミングと同タイミングであってもよい。また、アクティブ表示の表示態様に限られず、保留表示の表示態様が変化した直後のタイミングや変化したタイミングをモノクロ演出の終了タイミングとしてもよい。すなわち、特定演出状態の終了タイミングとしては、少なくとも変化演出が実行されて、保留表示やアクティブ表示の表示態様(表示色)が変化したタイミングを含んでいればよく、変化したと同時のタイミングや変化直後のタイミング、変化した可変表示の終了タイミングであってもよい。なお、この場合、保留記憶数が「3」以上である場合にモノクロ演出を実行可能とし、当該保留表示が2回シフトした後に表示態様が変化した以降のタイミングをモノクロ演出の終了タイミングとして決定すればよい。具体的には、図10-25のモノクロ演出等設定処理において、保留記憶数が「3」以上であることを条件にモノクロ演出の実効有無を決定し、モノクロ演出を実行する場合、モノクロ演出の実行を開始してから保留がシフトした回数をカウントする。そして、カウント値が「2」以上である場合に、モノクロ演出の終了条件が成立したとし、それ以降の保留表示の表示態様が変化するタイミングをモノクロ演出の終了タイミングとして決定すればよい。これによれば、表示態様が変化することをモノクロ演出の終了条件とするものの、モノクロ演出の視認期間を確保することができ、演出効果を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、モノクロ演出が実行される場合、必ずアクティブ表示の表示態様が変化する例を示したが、これは一例である。モノクロ演出が実行される場合であっても、アクティブ表示の表示態様が変化しない場合があってもよい(すなわち、アクティブ表示の表示態様が変化しない場合にモノクロ演出を実行する決定を行ってもよい)。この場合、モノクロ演出は、当該モノクロ演出を実行すると決定した際に対象となった保留に対応する可変表示の終了により、終了すればよい。
(特徴部153SGに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部153SGにおける遊技機につき、図10-30~図10-44を参照して説明する。
図10-30は、この実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理(S76)のフローチャートの一部である。この実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理では、図7に示す先読予告設定処理(S161)の実行後に、第1保留記憶表示エリア153SG005D及び第2保留記憶表示エリア153SG005U(図10-42参照)に表示されている保留記憶表示の表示態様や表示数を始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに応じて更新する保留表示更新処理を実行した後に図7に示すS170~S177のいずれかの処理を実行するようになっている。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aは、上記特徴部074AKにおける第1始動入賞時コマンドバッファおよび第2始動入賞時コマンドバッファに対応するもので(図10-7参照)、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1-1」~「1-4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1-0」に対応した領域で、アクティブ表示に対応)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2-1」~「2-4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2-0」に対応した領域で、アクティブ表示に対応)とが設けられている。
図10-31は、演出制御用CPU120が、図10-30に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告設定処理(S161)を示すフローチャートである。先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194A内容をチェックし(153SGS241)、保留表示フラグがセットされていないエントリが有るか否かを判定する(153SGS242)。保留表示フラグがセットされていないエントリが無い場合は先読予告設定処理を終了し、保留表示フラグがセットされていないエントリが有る場合は、既に保留表示フラグの値が1~4のいずれかにセットされているエントリが有るか否かを判定する(153SGS243)。
既に保留表示フラグの値が1~4のいずれかにセットされているエントリが有る場合、つまり、既に保留表示予告演出が実行されている場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセット(つまり、該エントリに対応する保留記憶表示を「○」で表示することを決定)して先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。後述するように、既に保留表示フラグの値が1~4のいずれかにセットされているエントリが有る場合とは、既に保留表示予告演出が実行されている場合である。つまり、153SGS243の処理では、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限している。
演出制御用CPU120は、153SGS243において、保留表示フラグの値の1~4のいずれかにセットされているエントリが無い場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の図柄指定コマンドが大当りを示しているか否かを判定する(153SGS244)。該エントリの図柄指定コマンドが大当りを示している場合は、該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定するとともに(153SGS245)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS245において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と保留表示予告演出を実行する場合における表示パターンとを決定する(153SGS246)。
153SG246においては、例えば、図10-32(A)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図10-32(A)に示す決定割合の設定例では、153SGS245の処理において特定した大当り種別に応じて、保留表示予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
この実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα、表示パターンβ、表示パターンγ、表示パターンδの4種類が設けられている。このうち、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星型(☆)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンγに決定された場合には、保留記憶表示が青色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンδに決定された場合には、保留記憶表示が赤色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。また、保留表示予告演出の非実行が決定された場合には、保留記憶表示が白色の丸形(○)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。
ここで、図10-32(A)に示すように、大当り種別が大当りA(非確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、55%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、20%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、55%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
153SGS244に戻り、演出制御用CPU120は、該エントリの図柄指定コマンドがはずれや小当りである場合は、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定し(153SGS248)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS249において特定した大当り種別に基づいて、図示しない小当り・はずれ時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と表示パターンとを決定する。
具体的には、図10-32(B)に示すように、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリが非リーチである場合は、95%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、5%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれまたは小当りであり変動カテゴリがその他である場合(ノーマルリーチはずれまたは小当りである場合)は、75%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合は、55%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、25%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
つまり、図10-32(A)及び図10-32(B)に示すようにこの実施の形態の特徴部153SGにおいては、保留表示予告演出が実行される場合は保留表示予告演出が実行されない場合よりも高い割合で大当り遊技状態に制御されるようになっているとともに、表示パターンβにて保留表示予告演出が実行される場合は、表示パターンαにて保留表示予告演出が実行される場合よりも高い割合で大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)となるように設定されている。このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りである割合が高くなり、遊技者の確変大当りとなることに対する期待度を高めることができる。
表示パターンγや表示パターンδは、後述する設定示唆演出の実行を示唆する表示パターンであるため、表示パターンαや表示パターンβよりも大当り遊技状態に制御されることに対する期待度(大当り期待度)が高くなるように設定されていないとともに、大当り種別が大当りBや大当りCとなることに対する期待度(確変大当り期待度)が同一となっている。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなる場合に決定可能な変動パターンはノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンであり、図10-32に示すように、表示パターンγや表示パターンδが決定される場合とは可変表示結果が大当りもしくは可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合である。つまり、表示パターンγや表示パターンδ(青色や赤色のカメラの態様)の保留記憶表示は、後述する設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることも示唆している。一方で、図10-32(B)に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがない。
図10-31に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS246または153SGS249の処理の実行後、保留表示予告演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS250)。保留表示予告演出の実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに153SGS246または153SGS249の処理にて決定した表示パターンに対応した値(1~4のいずれか)をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS247)。尚、保留表示予告演出の非実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。
図10-33は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS271;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第1特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目~4個目の第1特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、153SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS273;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第2特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目~4個目の第2特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
153SGS272または153SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(153SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(153SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部153SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りであることを示すチャンス目(3図柄が特定の法則の下で不揃いとなる「334」、「556」、「778」等)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(153SGS277)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合は153SGS285に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、当該可変表示のリーチ演出中において後部可変表示中示唆演出を実行するか否か及び該後部可変表示中示唆演出としていずれの演出を実行するかを決定する後部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS278)。つまり、この実施の形態の特徴部153SGでは、153SGS277~153SG278に示すように、後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出や設定示唆演出)は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能であり、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがない。
尚、この実施の形態の特徴部153SGにおけるスーパーリーチの可変表示においては、図10-41に示すように、可変表示の開始タイミングから前部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなること画像表示装置5に表示するキャラクタによって示唆するキャラクタ演出または当該可変表示結果が大当りとなること示唆するとともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能であるとともに、該可変表示の後半であるリーチ演出中に後部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出またはパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能となっている。つまり、153SGS278の処理は、後部可変表示中示唆演出を実行するか否かと該後部可変表示中示唆演出としてリーチ演出中に大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらを実行するかを決定する処理である。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらか)の実行を決定したか否かを判定する(153SGS279)。153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は153SGS285に進み、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に当該可変表示の開始時から前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出のどちらを実行するかを決定する前部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS280)。つまり、この実施の形態の特徴部153SGでは、後部可変表示中演出の実行が決定されなければ前部可変表示中示唆演出の実行を決定することが無い、すなわち、設定示唆演出を実行不能な非リーチやノーマルリーチの可変表示においては前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出やキャラクタ演出が実行されることが無い。
そして、演出制御用CPU120は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS281)。前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図10-41(A)に示すようにリーチ演出の開始から5秒後)に応じた値をセットして153SG285に進み(153SGS282)、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図10-41(B)に示すように、タイマ演出の演出パターンに応じた値(具体的には、タイマ演出の演出パターンが25秒間の演出期間であるパターンTS-1である場合はリーチ演出の開始から5秒後、タイマ演出の演出パターンが30秒間の演出期間であるパターンTS-2である場合はリーチ演出の開始から10秒後))をセットして153SGS285に進む(153SGS283)。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS285において、変動パターンに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(153SGS286)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(153SGS287)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部153SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(153SGS288)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(153SGS289)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(153SGS290)。
図10-34は、図10-33に示された可変表示開始設定処理における後部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS278)を示すフローチャートである。図9-34に示す後部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを参照して当該可変表示に対応する保留表示フラグの値を特定する(153SGS301)。尚、該処理では、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「1-0」のエントリの保留表示フラグの値を特定し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「2-0」のエントリを特定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、153SGS301において特定した保留表示フラグの値にもとづいて後部可変表示中示唆演出の実行の有無及び後部可変表示中示唆演出として実行する演出を決定する(153SG302)。
具体的には、図10-35(A)に示すように、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「0」である場合、すなわち、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合は、90%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、10%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。また、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「1」または「2」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形または星形にて表示されていた場合は、50%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、50%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
更に、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「3」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合は、30%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。そして、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「4」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、0%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、70%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
つまり、この実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていた場合は、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されている。更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「1」や「2」である場合)よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
また、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)に着目すると、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
以上から、この実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が四角形や星形にて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができる一方で、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるようになっている。
更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高いので、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対してより一層遊技者を注目させることができるようになっている。
図10-34に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS303)。153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS304)。
153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定した場合は、可変表示結果にもとづいて大当り示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS305)。
尚、153SGS305の処理において決定可能な演出パターンとしては、図10-35(B)に示すように、パターンAS-1~パターンAS-3までの計3個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンAS-1は、当該可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンAS-2は、当該可変表示結果が大当りとなる割合がパターンAS-1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)であり、パターAS-3は、当該可変表示結果が大当りとなる割合が最も高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:高)である。
そして、前述した153SGS305の処理では、図10-36に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りである場合は、大当り示唆演出の演出パターンを10%の割合でパターンAS-1に決定し、30%の割合でパターンAS-2に決定し、60%の割合でパターンAS-3に決定する。
一方、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、RAM122を参照し、CPU103から受信した設定値指定コマンドから設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を特定する(153SGS306)。そして、演出制御用CPU120は、特定した設定値にもとづいて設定示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS307)。
尚、153SG307において決定可能な演出パターンとしては、図10-35(B)に示すように、パターンSS-1~パターンSS-5までの計5個のパターンが設けられている。これらパターンSS-1~パターンSS-5のうち、パターンSS-1は、設定値が奇数(例えば1、3、5)である可能性を示唆し、パターンSS-2は、設定値が偶数(例えば、2、4、6)である可能性を示唆し、パターンSS-3は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンSS-4は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンSS-5は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンSS-1及びSS-2については、設定値が1~4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6(高設定)のいずれかであることの期待度が低いとされ、パターンSS-3及びパターンSS-4については、設定値が5、6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6であることの期待度が高いとされている。
尚、本特徴部153SGでは、設定値1~4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1~3を低設定、設定値4~6を高設定としてもよいし、設定値1、2を低設定、設定値3、4を中間設定、設定値5、6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
前述した153SGS307の処理において演出制御用CPU120は、図10-37に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、演出パターンを60%の割合でパターンSS-1に決定し、25%の割合でパターンSS-2に決定し、9%の割合でパターンSS-3に決定し、6%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、演出パターンを25%の割合でパターンSS-1に決定し、60%の割合でパターンSS-2に決定し、6%の割合でパターンSS-3に決定し、9%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、演出パターンを50%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定し、20%の割合でパターンSS-3に決定し、10%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、50%の割合でパターンSS-2に決定し、10%の割合でパターンSS-3に決定し、20%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS-1に決定し、30%の割合でパターンSS-2に決定し、30%の割合でパターンSS-3に決定し、20%の割合でパターンSS-4に決定し、0%の割合でパターンSS-5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、演出パターンを30%の割合でパターンSS-1に決定し、20%の割合でパターンSS-2に決定し、15%の割合でパターンSS-3に決定し、30%の割合でパターンSS-4に決定し、5%の割合でパターンSS-5に決定する。
このように、本特徴部153SGでは、設定値示唆演出がパターンSS-1やパターンSS-2にて実行されることで設定値が1~4のいずれかであることが示唆され、設定値示唆演出がパターンSS-3やパターンSS-4にて実行されることによって設定値が5または6であることが示唆される。そして、設定示唆演出がパターンSS-5にて実行される場合は、設定値が6であることが確定する。
図10-38は、図10-33に示す可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120が実行する前部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS280)を示すフローチャートである。図10-38に示す前部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、当該可変表示の可変表示結果を特定する(153SGS311)。また、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されているか否かを判定する(153SGS312)。
後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、大当り示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS313)。具体的には、図10-39(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、40%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、70%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、25%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、5%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行とタイマ演出の実行とが同一割合で決定される一方で、可変表示結果がはずれである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行がタイマ演出の実行よりも高い割合で決定される、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
また、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、設定示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS314)。具体的には、図10-39(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、30%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、70%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、80%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、20%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りであるかはずれであるかにかかわらず前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行が決定されることが無いように設定されている、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
このため、可変表示結果が大当りである場合は、結果的に可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合でタイマ演出の実行が決定されるようになっているので、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、可変表示結果が大当りとなることに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
そして、図10-38に示すように、演出制御用CPU120は、153SGS313または153SGS314の実行後、前部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS315)。前部可変表示中示唆演出の非実行を決定している場合は前部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、前部可変表示中示唆演出の実行を決定している場合は、更に前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定しているか否かを判定する(153SGS316)。
前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定している場合は、可変表示結果にもとづいてキャラク演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS317)。
尚、153SGS317の処理において決定可能なキャラクタ演出の演出パターンとしては、図10-39(C)に示すように、パターンCS-1及びパターンCS-2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンCS-1は、画像表示装置5において図示しないキャラクタAを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンCS-2は、画像表示装置5において図示しないキャラクタBを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合がパターンCS-1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)である。
このため、153SGS317の処理において演出制御用CPU120は、図10-40(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを20%の割合でパターンCS-1に決定し、80%の割合でパターンCS-2に決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを80%の割合でパターンCS-1に決定し、20%の割合でパターンCS-2に決定する。
また、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定している場合は、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として実行が決定されている演出にもとづいてタイマ演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前記部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS318)。
153SGS318の処理において決定可能なタイマ演出の演出パターンとしては、図10-39(C)に示すように、パターンTS-1及びパターンTS-2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンTS-1は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS-1やパターンCS-2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタXの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出であり、パターンTS-2は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS-1やパターンCS-2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタYの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出である(図10-40(C)及び図10-42(D)及び図10-42(E)参照)。
このため、153SGS318の処理において演出制御用CPU120は、図10-40(B)に示すように、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が大当り示唆演出である場合は、タイマ演出の演出パターンを、80%の割合でパターンTS-1に決定し、20%の割合でパターンTS-2に決定する。また、演出制御用CPU120は、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が設定示唆演出である場合は、80%の割合でパターンTS-1に決定し、20%の割合でパターンTS-2に決定する。
つまり、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合においては、該タイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりもパターンTS-2にて実行される場合(つまり、タイマ演出の演出期間が長く、且つ画像表示装置5においてキャラクタAよりもキャラクタBが表示される場合)の方が後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高く設定されている。このため、この実施の形態の特徴部153SGにおいては、タイマ演出の演出期間や画像表示装置5に表示されるキャラクタに対して遊技者を注目させることができる。また、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合は、タイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも遊技者に設定示唆演出が実行されることを期待させることができるので遊技興趣の向上を図ることができる。
以上、この実施の形態の特徴部153SGにおいては、図10-39(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるようになっている。
図10-33~図10-41に示すように、可変表示中における前部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)において、決定した前部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットし、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。また、可変表示中における後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値を-1していき、該後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値が0になったことにもとづいて、決定した後部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットする。そして、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。
尚、図10-41(A)及び図10-41(B)に示すように、本特徴部153SGにおける後部可変表示中示唆演出としての大当り示唆演出や設定示唆演出は、リーチ演出の実行期間中において非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い期間である7秒間に亘って実行される。このため、仮に遊技者が画像表示装置5から一瞬目を離したとしても、遊技者が大当り示唆演出や設定示唆演出を見逃してしまうことを防ぐことが可能となっている。
次に、本特徴部153SGにおける可変表示中の演出態様について図10-42~図10-44にもとづいて説明する。先ず、図10-42(A)及び図10-42(B)に示すように、可変表示中に新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて先読予告演出として保留記憶表示の表示パターンが表示パターンγまたは表示パターンδに決定されると、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて、新たな保留記憶表示が青色または赤色のカメラの態様にて表示される。
そして、図10-42(C)~図10-42(E)に示すように、新たな可変表示として、該カメラの態様である保留記憶表示に対応した可変表示が開始されると、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出が開始される。このとき、タイマ演出の演出パターンがパターンTS-1である場合は、図10-42(D)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタXの画像153SG005Xが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である25秒間のタイマの更新表示が開始される。また、タイマ演出の演出パターンがパターンTS-2である場合は、図10-42(E)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタYの画像153SG005Yが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である30秒間のタイマの更新表示が開始される。
次いで、図10-43(F)~図10-43(H)に示すように、後部可変表示中示唆演出までのタイマの更新表示とともに可変表示が進行すると、スーパーリーチ演出が開始される。そして、該スーパーリーチ演出の実行中にタイマが0秒に到達する(タイマ演出が終了する)と、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出または設定示唆演出が開始される。
具体的には、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、決定されている演出パターンがパターンAS-1であれば、図10-43(I)に示すように、画像表示装置5において「チャンス!」等の大当り期待度が低い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS-2であれば、図10-43(J)に示すように、画像表示装置5において「熱い!」等の大当り期待度がパターンAS-1よりも高い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS-3であれば、図10-43(K)に示すように、画像表示装置5において「激アツ!」等の大当り期待度がパターンAS-2よりも高い旨を示すメッセージが表示される。
一方で、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、図10-44(L)~図10-44(P)に示すように、設定示唆演出の演出パターンがパターンSS-1~パターンSS-4である場合は、画像表示装置5においてそれぞれで異なるキャラクタの設定値示唆画像131SG005H、131SG005I、131SG005J、131SG005Kが表示されることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が示唆される。更に、設定値示唆演出の演出パターンがパターンSS-5である場合は、パターンSS-1~パターンSS-4において画像表示装置5に表示する全キャラクタが集合した設定値示唆画像131SGS005Lが画像表示装置5において表示される。
以上のように、この実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、先読予告が非実行の場合や保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された段階で予め設定示唆演出が実行されることを予期して所持しているスマートフォン等の携帯端末によって設定示唆演出を撮影するための準備を整えることが出来るようになっている。つまり、この実施の形態の特徴部153SGにおける青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示は、遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を促す演出でもある。
以上、この実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り期待度を示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出と該キャラクタ演出よりも大当り期待度が高いタイマ演出を実行可能であり、図10-39(D)に示すように、可変表示中にタイマ演出が実行される場合は、可変表示中にキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出が実行される場合は、キャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高いことによって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者がより一層注目するので、該遊技者が注目している状態で設定示唆演出が実行されることとなり、遊技者により設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、可変表示中の前部可変表示中示唆演出としては、キャラクタ演出に加えて後部可変表示中示唆演出の開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能となっているので、設定示唆演出が実行されることによって設定示唆演出の実行開始タイミングを遊技者が認識し易くできる。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として、後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を数値の表示(図10-42(D)及び図10-42(E)参照)により明確に報知する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出としては、例えば、ゲージやメータ等の増加・減少表示を行うことによって後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を明確に報知しない(大凡の期間のみを示唆する)ようにしてもよい。
更に、この実施の形態の特徴部153SGでは、図10-42(D)及び図10-42(E)に示すように、タイマ演出を画像表示装置5での画像表示にて実行する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L、8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光、画像表示装置5以外の表示手段での表示のうちいずれか1の態様また複数の態様を組み合わせて実行してもよい。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、図10-43(H)及び図10-44(L)に示すように、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の他に大当り示唆演出が実行される場合がある。つまり、タイマ演出が実行された場合であっても設定示唆演出ではなく大当り示唆演出が実行される場合があるので、意外性を演出することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出のいずれか一方のみを実行可能な形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出との両方を実行可能としてもよい。
更に、この実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行された場合は必ず後部可変表示中示唆演出が実行される形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行されても後部可変表示中示唆演出が実行されない場合を設けてもよい。
また、図10-40(B)及び図10-40(C)に示すように、タイマ演出の演出パターンとしては、演出期間が25秒であるパターンTS-1と演出期間が30秒であるパターンTS-2とが設けられており、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出がパターンTS-2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS-1にて実行される場合よりも長期間に亘って設定示唆演出が実行されることが示唆されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、図10-41に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に設定示唆演出が実行される形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示における前半期間に設定示唆演出が実行される場合を設けてもよい。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、図10-31及び図10-35に示すように、先読予告として保留記憶表示の表示態様を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様等にて表示可能な保留表示予告演出を実行可能であり、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、表示態様が白色の四角形や星形である保留記憶表示(保留表示フラグの値が1や2)に対応する可変表示よりも高い割合で設定示唆演出の実行を決定可能となっているの。このため、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、図10-42及び図10-44に示すように、保留表示予告演出を実行した場合は、該保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能となっている。このため、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示に対した遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、先読予告としては保留表示予告演出以外の演出を実行可能とし、該演出の演出態様として設定示唆演出が実行されることを示唆してもよい。
更に、この実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能な形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行期間中(すなわち、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示の開始よりも前のタイミング)から設定示唆演出を実行可能としてもよい。
また、図10-32に示すように、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されているので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることで保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも遊技者を注目させることができ、技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合が、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されている形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも高く設定してもよいし、また、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合と先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合とを同一としてもよい。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようになっているので、遊技者は、設定示唆演出の開始前からスマートフォン等の形態端末を準備することができるので、遊技者による設定示唆演出の撮影の成功率を高めることができる。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促す形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する場合は、スピーカ8L、8Rからの音出力や画像表示装置5におけるメッセージ画像の表示等により別途遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようにしてもよい。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示を青色のカメラの態様で表示する表示パターンγと保留記憶表示を赤色のカメラの態様で表示する表示パターンδとで保留表示予告演出を実行可能であり、図10-35(A)に示すように、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が3である場合)と保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が4である場合)とでは設定示唆演出が実行される割合が異なっている。特に、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるので、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、この実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が開始するまで該保留記憶表示の表示態様が変化しない形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示の表示態様が青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよいし、また、実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として継続して表示しておき、該アクティブ表示の表示態様を青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよい。このようにすることで、可変表示が終了するまで設定示唆演出が実行されるか否かについて遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、この実施の形態の特徴部153SGでは、図10-33に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能となっており、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがないので、短い可変表示期間中に設定示唆演出が実行されることを抑え、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、図10-41に示すように、設定示唆演出の実行期間は短縮非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い7秒に設定されているので、スーパーリーチの可変表示中(リーチ演出の実行中)において遊技者による設定示唆演出の見逃しを一層防ぐことができる。
また、図10-32に示すように、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示される場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることを示唆するので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることにより設定示唆演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図9-32に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがないので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されたことによって遊技者が注目していたにもかかわらず、該保留記憶表示に対応する可変表示が非リーチやノーマルリーチ等の可変表示であったことによって設定示唆演出が実行されることなく興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図10-33~図10-41に示すように、スーパーリーチの可変表示中は、タイマ演出を含む前部可変表示中示唆演出を実行可能であるが、スーパーリーチの可変表示よりも特図変動時間が短い非リーチやノーマルリーチの可変表示中はタイマ演出を実行しないので、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出が実行されることのない非リーチやノーマルリーチの可変表示中にタイマ演出が実行されることによって演出に不整合が生じてしまうことを防ぐことができる。
(特徴部153SGの変形例)
以上、この発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図10-39(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるよう設定されているが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-1として図10-45に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する割合が前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定する割合よりも低く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される用に設定されてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様にて表示する保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-2として図10-46(A)及び図10-46(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示が表示されているときに画像表示装置5において第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uに所定の演出画像153SG005Eが重複する場合は、少なくとも青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を該演出画像153SG005Eよりも優先して表示する(青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eによって隠蔽されないように表示する)ようにしてもよい。このようにすることで、青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eに遮られてしまうことによって遊技者が青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を見逃してしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中にのみ7秒間に亘って設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-3として図10-47(A)及び図10-47(B)に示すように、ノーマルリーチや短縮なしの非リーチの可変表示中に設定示唆演出を7秒間に亘って実行可能としてもよい。更に、短縮非リーチの可変表示中においては、該短縮非リーチの可変表示専用の期間(例えば、図10-47(C)に示すように、短縮非リーチの可変表示の特図変動時間である3.75秒~5.75秒よりも短い3秒間)に亘って設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図10-35(A)に示すように、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出の実行割合が異なる形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-4として、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出における少なくとも1の演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様と赤色のカメラの態様のどちらで表示されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中における後部可変表示中示唆演出の開始タイミングとして2つのタイミング(可変表示開始から25秒後と30秒後)を設け、後のタイミングから後部可変表示中示唆演出を実行する方が該後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行され易い形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG-5として、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から30秒後とする場合は、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から25秒後とする場合よりも高い割合で該設定示唆演出をパターンSS-3~パターンSS-5等の高設定値を示唆する演出パターンにて実行してもよい。このようにすることで、設定示唆演出が実行されるタイミングに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、に応じて設定示唆演出が実行されるか否かを示唆する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、のいずれか一方のみで設定示唆演出が実行されるか否かを示唆してもよい。また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出を実行する可変表示中において、後部可変表示中唆演出として設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出を実行する可変表示の可変表示結果が大当りである場合は、該可変表示にもとづく大当り遊技(この発明における有利状態)中に設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGにおいては、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出のうち一部の表示パターンでの実行のみを制限してもよい。例えば、既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されること(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されること)のみを制限する。このようにすることで、示唆する内容が異なる保留表示予告演出が同時に複数実行されることにより遊技が分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。更に、このように既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合に、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されることを制限することで、設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者をより一層注目させることができる。また、既に保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されている場合(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行されること(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されること)のみを制限することで、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者をより一層注目させることができる。
尚、前記実施の形態の特徴部153SGでは、この発明における先読演出として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、先読演出としては、対象の可変表示が開始するよりも前のタイミングから実行可能な演出であれば保留表示予告演出以外の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなることを示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出とを実行可能な形態を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としては、可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出であればキャラクタ演出やタイマ演出以外の演出を実行可能としてもよい。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部074AKに関する構成、特徴部075AKに関する構成、および特徴部153SGに関する構成は、それぞれ他の特徴部に関する構成などの一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部074AKや特徴部075AKにおいて、モノクロ演出中の変化演出にて大当り期待度の高い表示態様に変化した場合には、特徴部153SGのように設定示唆演出の実行割合が高いようにしてもよい。これによれば、比較的有利状態に制御される割合が高い演出が実行されたことにより、遊技者がその後の展開に注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。