JP7312930B2 - 測定装置 - Google Patents

測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7312930B2
JP7312930B2 JP2020525638A JP2020525638A JP7312930B2 JP 7312930 B2 JP7312930 B2 JP 7312930B2 JP 2020525638 A JP2020525638 A JP 2020525638A JP 2020525638 A JP2020525638 A JP 2020525638A JP 7312930 B2 JP7312930 B2 JP 7312930B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electrodes
solution
measuring
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020525638A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019240202A1 (ja
Inventor
法親 緒方
Original Assignee
株式会社日本バイオデータ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社日本バイオデータ filed Critical 株式会社日本バイオデータ
Publication of JPWO2019240202A1 publication Critical patent/JPWO2019240202A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7312930B2 publication Critical patent/JP7312930B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

本発明は, 測定装置に関する。より詳しく説明すると,本発明は,細胞の物性や挙動を測定できる電気化学的測定装置に関する。
特許5617532号公報には,誘電サイトメトリ装置及び誘電サイトメトリによる細胞分取方法が記載されている。
特許5617532号公報
従来の誘電サイトメトリでは,電極付近にある試料の物性を測定できないという問題や,電極と試料との距離により測定値が変動するという問題があった。
そこで,本明細書は,試料の物性をより精度よく測定でき,試料の挙動をも測定できる電気化学的測定装置を提供することを目的とする。
上記の課題は,電極を試料の断面積よりも小さくすることで,電極付近に存在する試料の物性をも測定できるという知見に基づく。また,隣接する電極の間の距離を小さくするとより精度よく試料の物性を測定でき,電圧を印可する電極の間を溶液は通るものの試料は通さない隔壁を設けることで,さらに精度よく試料の物性を測定できるという知見に基づく。
本明細書において最初に記載される発明は測定装置1に関する。この測定装置は,溶液3を収容する溶液槽5と,第1の電極7及び第2の電極9と,電圧印加手段11と,電流測定手段13と,を備える電気化学測定装置1である。
第1の電極7及び第2の電極9は,溶液槽5内に存在し,少なくとも表面の一部が溶液中に露出する。
電圧印加手段11は,第1の電極7及び第2の電極9との間に電圧を印可するための要素である。
電流測定手段13は,第1の電極7及び第2の電極9との間に流れる電流を測定するための要素である。
そして,この装置は,第1の電極7の溶液槽5に露出した部分15の表面積Sが0.1μm以上100μm以下である。
この測定装置は,例えば,溶液中に含まれる試料17であって第1の電極付近に存在するもの17aの物性又は動きを測定するための装置である。試料17の例は,生物細胞又はリポソームであり,表面積Sが生物細胞又はリポソームの面積より小さいことが好ましい。
この装置は,溶液中に含まれる試料17が第2の電極に付着することを防止する付着防止手段19を有することが好ましい。
第1の電極7及び第2の電極9はそれぞれ複数存在し,隣接する第1の電極7又は第2の電極9までの最小距離が31mm以下であるものが好ましい。
第1の電極7及び第2の電極9は,基板21上に設けられてもよい。また,第2の電極9は,基板21の凹み部分23に設けられ,付着防止手段19は,凹み部を覆う網であるものが好ましい。
第1の電極7は,基板上21に設けられ,
第2の電極9は,溶液槽5の側壁に設けられ,
付着防止手段19は,第2の電極を覆う網であってもよい。
第2の電極9は,溶液に浮遊する電極収容体23に設けられ,電極収容体23の少なくとも一部が,付着防止手段19を有し,第1の電極7は,基板上21に設けられるものであってもよい。
この明細書に記載した発明は,,試料の物性をより精度よく測定でき,試料の挙動をも測定できる電気化学的測定装置を提供できる。
図1は,測定装置の構成例を示す概念図である。 図2は,第1の電極及び第2の電極が基板上に設けられた測定装置の例を示す概念図である。 図3は,アレイ状に形成された第1の電極及び第2の電極を示す概念図である。 図4は,第1の電極が溶液槽の側壁に設けられ,第2の電極は溶液槽の底に設けられる測定装置を示す概念図である。 図5は,第2の電極が溶液にうく電極収容体に収容された測定装置の例を示す概念図である。 図6は,実施例において製造された電極の概念図である。 図7は,誘電スペクトルを測定するための誘電測定装置を示す概念図である。 図8は,電極と細胞の様子を示す図面に代わる写真である。 図9は,測定されたCole-Coleプロット(図9(A))及び周波数-位相プロット(図9(B))を示す図面に代わるグラフである。 図10は,電極間の距離の効果を示すためのCole-Coleプロット(図10(A))及び周波数-位相プロット(図10(B))を示す図面に代わるグラフである。 図11は,非電解質の影響を検討するための周波数-位相プロットを示す図面に代わるグラフである。 図12は,移動する細胞を追跡した様子を示す概念図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
本明細書において最初に記載される発明は測定装置1に関する。図1は,測定装置の構成例を示す概念図である。図1に示されるように,この測定装置は,溶液3を収容する溶液槽5と,第1の電極7及び第2の電極9と,電圧印加手段11と,電流測定手段13と,を備える電気化学測定装置1である。溶液の例は電解質溶液や,細胞やリポソームによっては,培地や培養液であってもよい。溶液槽5は溶液を収容できるものであればよく,用途に合わせてその大きさや素材を適宜選択できる。
第1の電極7及び第2の電極9は,溶液槽5内に存在し,少なくとも表面の一部が溶液中に露出する。電極の表面全体が露出して溶液と接触するものであってもよし,電極の一部が基板や溶液に埋没していてもよい。第1の電極7の溶液槽5に露出した部分15の表面積Sが0.1μm以上100μm以下である。Sの値は0.2の電極はμm以上80μm以下でもよいし,0.5μm以上70μm以下でもよいし,1μm以上50μm以下でもよいし,0.5μm以上30μm以下でもよいし,2μm以上10μm以下でもよいし,10μm以上50μm以下でもよい。このように微小な電極に電圧を印加した場合,電極表面へ試料を輸送する拡散層の形が半球に近づき,試料が半球表面から電極に向けて収束するように拡散するので,試料の物性を精度よく測定できると考えられる。つまり,通常の電極を用いると隣接する電極に付着等した試料により測定値が変動するものの,電極を微小とすることでそのような問題を解消できると考えられる。半導体チップは微小化及び迅速化が達成できているので,このような微小電極を,半導体製造方法における技術を用いることで製造できる。
第2の電極9も第1の電極と同様のものであってもよい。また,第1の電極7及び第2の電極9は,複数存在してもよい。図2は,第1の電極及び第2の電極が基板上に設けられた測定装置の例を示す概念図である。図2に示される測定装置は,第1の電極7及び第2の電極9が,基板21上に設けられている。そして,第2の電極9が,基板21の凹み部分23に設けられ,付着防止手段19が,凹み部を覆う網である。網により,溶液は網を通過するものの,試料は網を通過しない。これにより,第2の電極に試料が付着する事態を防止できる。図2に示されるように第1の電極7及び第2の電極9は,基板に設けられたアレイ状のものであってもよい。また,第1の電極7及び第2の電極9は,それぞれの接続関係を調整できるように接続関係を制御できるものが好ましい。
図3は,アレイ状に形成された第1の電極及び第2の電極を示す概念図である。第1の電極7及び第2の電極9はそれぞれ複数存在し,隣接する第1の電極7又は第2の電極9までの最小距離dが31mm以下であるものが好ましい。dの値があまりに小さいと隣接する電極において通電してしまうので,dの値は0.1μm以上であることが好ましく,1μm以上でもよいし,5μm以上でもよい。一方,dは,25mm以下でもよいし,20mm以下でもよいし,15mm以下でもよいし,10mm以下でもよいし,1mm以下でもよいし,500μm以下でもよいし,100μm以下でもよいし,50μm以下でもよい。図3において,電極のうち溶液槽5に露出した部分15が描画されている。また,図3のアレイ状の電極において,いずれが第1の電極7又は第2の電極9であってもよい。
電圧印加手段11は,第1の電極7及び第2の電極9との間に電圧を印可するための要素である。電圧印加手段11は,第1の電極7及び第2の電極9の間に電圧を印可する手段である。印加される電圧は交流であっても,直流であってもよいものの,通常は交流電圧である。電圧印加手段11は,電極間に印加する交流電圧の周波数を制御できるものが好ましい。誘電サイトメトリ等において2つの電極の間に印加される電圧は公知であるから,公知の印過電圧を適宜調整したものを第1の電極7及び第2の電極9との間に印加すればよい。そして,複数の電極を有する電極アレイのうち,いずれの電極間に電圧を印可するかは,制御部により制御できるようにされていることが好ましい。
電流測定手段13は,第1の電極7及び第2の電極9との間に流れる電流を測定するための要素である。電流測定手段13は,公知である。電流測定手段13は,2つの電極間の電流を測定することで,各種物性を測定できるものであってもよい。
この測定装置は,例えば,溶液中に含まれる試料17であって第1の電極付近に存在するもの17aの物性又は動きを測定するための装置である。試料17の例は,生物細胞又はリポソームであり,表面積Sが生物細胞又はリポソームの面積より小さいことが好ましい。第1の電極付近の例は,第1の電極と隣接する電極において,第1の電極への距離が近い領域である。
この装置は,溶液中に含まれる試料17が第2の電極に付着することを防止する付着防止手段19を有することが好ましい。 付着防止手段19は,第1の電極に試料が付着することをも防止してもよい。付着防止手段19の例は,後述する網や半透膜である。付着防止手段19が網の場合,網の目の大きさが試料(の断面積)よりも小さいものが好ましい。そのような網を用いることで溶液の移動を確保しつつ,試料が電極に付着する事態を効果的に防止できる。
図4は,第1の電極が溶液槽の側壁に設けられ,第2の電極は溶液槽の底に設けられる測定装置を示す概念図である。図4の例では,第1の電極7が,基板上21に設けられ,第2の電極9が,溶液槽5の側壁に設けられ,付着防止手段19が,第2の電極を覆う網である。このような位置関係にある場合,特に試料が細胞であると,試料が第2の電極に付着する事態を効果的に防止できたため,好ましい。この場合の,溶液槽5は,底面と底面から伸びる側壁とを有するものである。底面の形状の例は,円形,楕円形,及び多角形である。第2の電極は,底面から所定の高さにあることが好ましい。高さの例は,1μm以上1mm以下であり,10μm以上100μm以下でもよい。
基板は,絶縁体により構成されていてもよい。基板が透明又は半透明な絶縁体により構成されていることが好ましい。そのような絶縁体の例は,透明セラミックスである。透明セラミックスは,例えばAl2O3,Y2O3及び YAGのいずれか又は複数を用いることで達成できる。基板が透明であれば,特に試料が細胞やリポソームの場合に,それらの挙動を観測しやすい。
図5は,第2の電極が溶液に浮く電極収容体に収容された測定装置の例を示す概念図である。電極収容体の例は,浮きである。第2の電極9は,溶液に浮遊する電極収容体23に設けられ,電極収容体23の少なくとも一部が,付着防止手段19(例えば網)を有し,第1の電極7は,基板上21に設けられるものであってもよい。
次に,電気化学測定装置の原理を簡単に説明する。
電極板間に交流電圧を印加して,流れる電流を測定することで,電極間の複素抵抗(複素インピーダンス)が得られる。印加される交流電圧の周波数を変化させると,測定される複素抵抗も変化する。このような測定は,市販されている精密インピーダンスアナライザ(電流測定装置)を用いて行うことができる。
周波数に依存した複素抵抗は,測定容器の形状に依存した因子,複素抵抗測定器と測定容器の間の電気配線の伝送特性に依存した因子などを補正することにより,細胞懸濁液の複素誘電率に変換できる。複素誘電率の周波数依存性を,複素誘電率分散(誘電スペクトル)という。
細胞懸濁液の複素誘電率分散は,単一の緩和関数(例えば,Cole-Cole関数),あるいは複数の緩和関数の重ね合わせにより表現できる。実験的に得られた複素誘電率分散に対して,緩和関数が含む未定係数を変数とした非線形適合を行うことにより,その変数を最適化できる。例えばCole-Cole関数の場合,分散曲線を特徴づける変数として,緩和強度及び緩和周波数がある。これらの誘電変数は,細胞の構造や物性と密接に関連している。誘電変数から細胞を構成する相(細胞膜,細胞質など)の電気的物性値を推定する方法は,例えば特開2009-42141号公報に記載されている。
測定装置を製造するにあたり,基板(チップ)上に電極を開発した。図6は,実施例において製造された電極の概念図である。電極表面は,窒化チタン(TiN)で形成され,溶液や動物細胞などの試料と接することとなる部分である。非ドープケイ酸塩ガラス(NSG,SiO2),アルミニウム(Al),酸化ケイ素(SiO2),ケイ素(Si)が用いられた。
予備チップ
20μm間隔の10μm四方の36個の電極パッドを6行6列のグリッド電極アレイとし,28900μm2の領域を覆った。
細動の挙動追跡用チップ
3.4μmの間隔をおいて6.6μm角の36個の電極パッドを6行6列のグリッド電極アレイとし,3200μm2の領域を覆った。
誘電測定装置
図7に誘電スペクトルを測定するための誘電測定装置を示す。この例では,アジレント4294Aプレシジョンインピーダンスアナライザーを用いて,誘電スペクトルを測定した。Z値と位相を測定した。
溶液としてグルコース溶液及びPBSを用いた。試料の例として,ここでは,25μmのポリスチレン製のビーズを用いた。
MGM-450昆虫培地に10μm四方の電極2個を20μm間隔で接触させ,培地に昆虫細胞塊を加えた。光学顕微鏡を用いて電極を観察し,電極上部に細胞塊が乗っていない2つの電極間でLCRメーターを用いて100mVで100Hzから1000000Hzまでのインピーダンス測定を行ってZ値とθ値を得た。同様に,MGM-450昆虫培地に10μm四方の電極2個を20μm間隔で接触させ,培地に昆虫細胞塊を加えた。光学顕微鏡を用いて電極を観察し,電極上部に細胞塊が乗っている2つの電極間でLCRメーターを用いて100mVで100Hzから1000000Hzまでのインピーダンス測定を行ってZ値とθ値を得た。図8は,電極と細胞の様子を示す図面に代わる写真である。図9は,測定されたCole-Coleプロット(図9(A))及び周波数-位相プロット(図9(B))である。測定結果をθ-Hz平面上に図示したときに観察される10000Hz付近のピークは電極上部に細胞塊が乗っている2つの電極間の測定において低周波側にシフトした。
電極間の距離についての検討
電極として,10μm四方の電極と6.6μm四方の電極とマニュアルプローバーのプローブ針を用いた。10μm四方の電極と6.6μm四方の電極は,いずれも独立の導線で繋がっており,導線の反対側の端はマニュアルプローバーのプローブ針を用いてプロービングすることで導通が得られるようにした。
リン酸緩衝生理食塩水に6.6μm四方の電極2個を接触させ,LCRメーターを用いて100mVで100Hzから100000000Hzまでのインピーダンス測定を行ってZ値とθ値を得た。θ値は100Hzで-80°,10000Hzで-60°,10000000Hzで-80°となり,100000000で-75°となり,従来技術で測定されてきた高周波領域に現れる電極表面から離れた領域にある電極間中間物質の電気化学的特性と,従来技術では測定されなかった10000Hz付近に現れる電極表面領域にある電極間中間物質の電気化学的特性が確認された。電極の間隔が3μmから60μmの範囲では測定結果が変化しなかった。
リン酸緩衝生理食塩水に6.6μm四方の電極1個とマニュアルプローバーのプローブ針を接触させ,LCRメーターを用いて100mVで100Hzから100000000Hzまでのインピーダンス測定を行ってZ値とθ値を得た。図10は,電極間の距離の効果を示すためのCole-Coleプロット(図10(A))及び周波数-位相プロット(図10(B))を示す図面に代わるグラフである。電極の間隔を2.5mmから8mmの範囲で変化させると,θ値は100Hzで-80°,10000Hzで-60°となるまでは前述の実施例と同様であったが,10000000Hz付近でθの値が電極間距離依存的に-80°から-70°まで増大し,100000000Hz付近でθの値が電極間距離依存的に-75°から-45°まで増大した。電極表面領域にある電極間中間物質の電気化学的特性は10000Hz付近に現れ,電極間の距離を変化させることによって変化しなかった。一方で電極表面から離れた領域にある電極間中間物質の電気化学的特性は高周波領域に現れ,電極間の距離を変化させることによって変化した。
非電解質の効果
電極表面領域にある電極間中間物質(試料)の電気化学的特性に由来するθの増大と電極表面から離れた領域にある電極間中間物質の電気化学的特性に由来するθの増大とは,θ-Hz平面上に2つのピークを生じるが,この2つのピークの間に生じる谷底のHzの値が,電極表面領域にある電極間中間物質の電気化学的特性の現れる10000Hz付近に近づくと,電極表面領域にある電極間中間物質の電気化学的特性と電極表面から離れた領域にある電極間中間物質の電気化学的特性をθ-Hz平面上の2つのピークとして分離することが困難になると予測される。これまでの測定結果を外挿すると,前述の谷底のHzの値は10^(7.1+0.1(電極間距離(mm)))であり,電極間距離が31mm以上になると電極表面領域にある電極間中間物質の電気化学的特性と電極表面から離れた領域にある電極間中間物質の電気化学的特性をθ-Hz平面上の2つのピークとして分離することが困難になる。
リン酸緩衝生理食塩水に6.6μm四方の電極1個とマニュアルプローバーのプローブ針を接触させ,LCRメーターを用いて100mVで100Hzから1000000Hzまでのインピーダンス測定を行ってZ値とθ値を得た。図11は,非電解質の影響を検討するための周波数-位相プロットを示す図面に代わるグラフである。測定結果をθ-Hz平面上に図示したときに観察される10000Hz付近のピークは,リン酸緩衝生理食塩水にスチレンビーズ,砂糖,真核細胞を加えることによって低周波側にシフトした。
電極2個をミセルや粒子などの不均質構造の分散した溶液に接触させるLCRメーターを用いたインピーダンス測定において,電極表面領域にある電極間中間物質の電気化学的特性と電極表面から離れた領域にある電極間中間物質の電気化学的特性を分離してそれぞれ測定する限定された条件では,片方の電極をミセルや粒子,細胞などの不均質構造が接触しないように網などで覆うことで,溶液に接触した2個の電極のうちどちらに不均質構造が接触したのか知ることができた。
試料の挙動分析
細胞なしで72時間培養培地を連続的に測定することにより,チップの耐久性を検証した。その結果,インピーダンスは変化しなかった。次に,隣り合っている60個の電極対を1時間15分間隔で繰り返し測定した。その結果,移動する細胞を追跡することができた。その様子を図12に示す。図12は,移動する細胞を追跡した様子を示す概念図である。細胞の位置は点線で囲ってある。つまり,細胞が移動すると電極において測定される電流値(したがってインピーダンス)が変化するので,細胞が移動したことを測定できる。
本発明は分析機器の分野で利用されうる。
1 電気化学測定装置
3 溶液
5 溶液槽
7 第1の電極
9 第2の電極
11 電圧印加手段
13 電流測定手段
15 第1の電極の溶液槽に露出した部分

Claims (6)

  1. 溶液(3)を収容する溶液槽(5)と,
    前記溶液層(5)内に存在し,少なくとも表面の一部が前記溶液中に露出する第1の電極(7)及び第2の電極(9)と,
    第1の電極(7)及び第2の電極(9)との間に電圧を印可する電圧印加手段(11)と,
    第1の電極(7)及び第2の電極(9)との間に流れる電流を測定する電流測定手段(13)と,を備える電気化学測定装置(1)であって,
    第1の電極(7)の前記溶液槽(5)に露出した部分(15)の表面積Sが0.1μm以上100μm以下である,
    電気化学 測定装置であって,
    前記溶液中に含まれる試料(17)が第2の電極に付着することを防止する付着防止手段(19)を有し,
    第2の電極(9)は,前記溶液に浮遊する電極収容体(23)に設けられ,前記電極収容体(23)の少なくとも一部が,前記付着防止手段(19)を有し,
    第1の電極(7)は,基板上(21)に設けられる,電気化学測定装置
  2. 請求項1に記載の電気化学測定装置であって,
    前記電気化学測定装置は,前記溶液中に含まれる試料(17)であって第1の電極付近に存在するもの(17a)の物性又は動きを測定するための装置である,電気化学測定装置。
  3. 請求項1に記載の電気化学測定装置であって,
    前記試料(17)が生物細胞又はリポソームであり,前記表面積Sが前記生物細胞又はリポソームの面積より小さい,電気化学測定装置。
  4. 請求項1に記載の電気化学測定装置であって,第1の電極(7)及び第2の電極(9)はそれぞれ複数存在し,隣接する第1の電極(7)又は第2の電極(9)までの最小距離が31mm以下である,電気化学測定装置。
  5. 請求項1に記載の 電気化学測定装置であって,
    第1の電極(7)及び第2の電極(9)は,基板(21)上に設けられ,
    第2の電極(9)は,前記基板(21)の凹み部分(23)に設けられ,前記付着防止手段(19)は,前記凹み部を覆う網である,電気化学測定装置。
  6. 請求項1に記載の 電気化学測定装置であって,
    第1の電極(7)は,基板上(21)に設けられ,
    第2の電極(9)は,前記溶液槽(5)の側壁に設けられ,
    前記付着防止手段(19)は,第2の電極を覆う網である,
    電気化学 測定装置。
JP2020525638A 2018-06-15 2019-06-12 測定装置 Active JP7312930B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018114957 2018-06-15
JP2018114957 2018-06-15
PCT/JP2019/023377 WO2019240202A1 (ja) 2018-06-15 2019-06-12 測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019240202A1 JPWO2019240202A1 (ja) 2021-07-08
JP7312930B2 true JP7312930B2 (ja) 2023-07-24

Family

ID=68842978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020525638A Active JP7312930B2 (ja) 2018-06-15 2019-06-12 測定装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7312930B2 (ja)
WO (1) WO2019240202A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055653A1 (fr) 2001-01-09 2002-07-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif de mesure du potentiel extracellulaire, procede permettant de mesurer le potentiel extracellulaire a l'aide dudit dispositif et appareil utilise pour cribler rapidement le medicament apporte par ce dernier
US20080293997A1 (en) 2005-05-26 2008-11-27 Philippe Buhlmann Chemical Sensor
WO2010070538A1 (en) 2008-12-17 2010-06-24 Koninklijke Philips Electronics N.V. Microelectronic device for measuring cell adhesion

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5981268A (en) * 1997-05-30 1999-11-09 Board Of Trustees, Leland Stanford, Jr. University Hybrid biosensors

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055653A1 (fr) 2001-01-09 2002-07-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif de mesure du potentiel extracellulaire, procede permettant de mesurer le potentiel extracellulaire a l'aide dudit dispositif et appareil utilise pour cribler rapidement le medicament apporte par ce dernier
US20080293997A1 (en) 2005-05-26 2008-11-27 Philippe Buhlmann Chemical Sensor
WO2010070538A1 (en) 2008-12-17 2010-06-24 Koninklijke Philips Electronics N.V. Microelectronic device for measuring cell adhesion

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2019240202A1 (ja) 2021-07-08
WO2019240202A1 (ja) 2019-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4758047B2 (ja) 超高速の核酸配列決定のための電界効果トランジスタ装置
JP5233187B2 (ja) 細胞電気生理センサ
US4682602A (en) Probe for medical application
US20100184115A1 (en) Cell-Impedance Sensors
JP2010008376A (ja) サンプル分離吸着器具
RU2020132430A (ru) Устройство для выполнения электрических измерений
Agudelo et al. Influence of electric fields and conductivity on pollen tube growth assessed via electrical lab-on-chip
JPH1114584A (ja) 液体分析用一体型キュベットを有したマイクロシステム
JP6074874B2 (ja) 電気化学測定デバイス
RU2014136134A (ru) Электрохимическая аналитическая тест-полоска с конфигурацией слоя реагента для оптимизации скорости заполнения
JP7312930B2 (ja) 測定装置
US8217665B2 (en) Radio-frequency ion channel probe
US8513958B2 (en) Stacked sensor for testing a porous medium
US20230242863A1 (en) Piezoelectric membrane-microelectrode array
RU2014139828A (ru) Тест-полоска с многослойной однонаправленной контактной площадкой и инертной подложкой-носителем
JP6653490B2 (ja) 電気化学測定装置
US10429706B2 (en) Electro-optical device for detecting local change in an electric field
Farajpour et al. Measuring trapped DNA at the liquid-air interface for enhanced single molecule sensing
Nguyen et al. Porous Titanium Nitride electrodes on miniaturised pH sensor for foetal health monitoring application
Das et al. Electrical characterization of suspended HeLa cells using ECIS based biosensor
CN108368537A (zh) 用于分析核酸分子的改进的装置
Musa et al. In vitro and in vivo electrochemical characterization of a microfabricated neural probe
JP2009291135A (ja) 細胞電気生理センサ
Chehelcheraghi et al. Real-Time kHz to GHz Monitoring of Incubated Yeast Cell Growth Using Interdigitated Capacitors
WO2020032008A1 (ja) 測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210330

AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20210330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210401

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230208

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20230220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7312930

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150