JP7294863B2 - 空中散布用肥料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 1.電気通信回線発表:平成30年4月19日 掲載アドレス:http://www.maff.go.jp/ http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/info/inasaku_catalog.html 2.電気通信回線発表:平成30年4月19日 掲載アドレス:http://www.katakuraco-op.com/ http://www.katakuraco-op.com/site_fertilizer/products/a_aerialspray.html 3.刊行物名 :農経しんぽう 第3220号 発行日 :平成30年4月23日 発行人 :株式会社農経新報社 4.店舗への販売
本発明は、空中散布用肥料及びその製造方法に関する。
無人ヘリコプターは、農作業の効率化とコスト低減を目的に、水稲、畑作等の農薬散布、播種、肥料散布等に活用されている。
非特許文献1によれば、無人ヘリコプターは、特に水稲栽培において、農作業の省力化の目的で農薬防除に広く活用されており、無人ヘリコプターによる防除面積は、平成3年の1万haから平成29年には89万haへと拡大している。
一方、肥料散布において、無人ヘリコプターは、肥料積載量の関係で使用が限られていた。しかしながら、平成26年3月に航空機製造事業法が改正され、総重量の規制が100kgから150kgに緩和されたことから、肥料の空中散布への利用拡大が期待されている(平成26年3月19日公布、平成26年4月15日施行)。
例えば、特許文献1では、見かけ比重が1.0g/cm以上であり、2.36mmの目開きの篩を通過する粒子が全体の10重量%以下であり、且つ粒子が水平面上で最も安定した位置で静止している状態で該水平面に対して垂直方向への該粒子の投影画像より求められる周囲長に対する包絡周囲長の比の平均が0.95以上であることを特徴とする空中散布用肥料粒子組成物が記載されている。
また、非特許文献2及び3では、無人航空機により効率的な肥料散布を行う目的で、無人ヘリコプターによる圃場情報(土壌窒素供給能)の精密把握と可変施肥システムが検討されている。
さらに、非特許文献4では、マルチローター(ドローン)によるリモートセンシングで水稲の生育状況を判断して、ばらつきに応じた適切な量の肥料を無人ヘリによって自動散布するシステムが検討されている。
特開2007-39273号公報
農林水産省 消費・安全局植物防疫課、「無人航空機による農薬散布を巡る動向について」、[online]、[平成30年8月22日検索]、インターネット(URL:http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/wg/nourin/20180323/180323nourin01-4.pdf) 野口伸ら、「産業用無人ヘリコプタによる圃場情報(土壌窒素供給能)の精密把握と可変施肥システム」、北農76(4)、p.478-487(2009-10) 横堀潤ら、「無人ヘリコプタによる土壌窒素診断と可変施肥」、日本土壌肥料学会講演要旨集、56、149、2010 藤井弘志、「未来の豊かな水田農業を先進技術でサポートする」、国立大学法人山形大学ホームページ、教育・研究、研究紹介動画・ポスター、研究紹介動画2016、[online]、[平成30年8月22日検索]、インターネット(URL:https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/education/poster/y2016/agriculture/)
近年、圃場整備により水田が大区画化し、背負い式動力散布機による追肥作業の労働負担と作業時間の増大は大きな問題になってきている。また、昨今、開花後の異常高温により品質の低下が懸念される。この場合、肥料の追肥により米の品質低下を抑制できることが明らかとされているが、前記のように区画の大きな圃場への追肥は容易ではない。
また、水稲に用いられる追肥を無人ヘリコプター散布に適用する場合、肥料中に含まれる窒素成分が少ないことから、肥料タンクへの補給回数を多くする必要があり、その結果、ヘリコプターの発着陸、タンクへの肥料補給等の作業者の負担は大きくなる。
一方で、肥料中に含まれる窒素成分を多くしようとすると、肥料そのものの安定性が低下してアンモニアが発生する懸念がある。さらに、発生したアンモニアは、無人ヘリコプター等の機械類を腐食し得る。また、窒素成分を多く含む肥料は、半透明色から白色のものが多く、空中散布時の視認性が低い。
そこで、本発明は、窒素成分が多いにもかかわらず、安定性及び視認性の高い空中散布用肥料及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、窒素成分と、カリウム成分とを含む空中散布用肥料において、窒素成分として尿素を使用し、カリウム成分としてケイ酸カリウムを使用し、ケイ酸カリウムをコーティング剤で被覆することで、空中散布用肥料中の窒素成分を多くすることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)窒素成分と、カリウム成分とを含む空中散布用肥料であって、
窒素成分が尿素であり、
カリウム成分がケイ酸カリウムであり、
ケイ酸カリウムがコーティング剤で被覆されており、
尿素の濃度が、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%であり、
コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度が、空中散布用肥料の総重量に対して、90重量%~10重量%である、
前記空中散布用肥料。
(2)コーティング剤が、焼酎粕加工物、糖蜜アルコール廃液、アミノ酸発酵廃液、及びビート糖製造副産液からなる群から選択される1種以上である、(1)に記載の空中散布用肥料。
(3)コーティング剤の濃度が、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、1.0重量%超~10重量%である、(1)又は(2)に記載の空中散布用肥料。
(4)窒素成分と、カリウム成分とを含む空中散布用肥料を製造する方法であって、
カリウム成分としてのケイ酸カリウムにコーティング剤を被覆することによってコーティング剤被覆ケイ酸カリウムを調製するステップ、及び
窒素成分としての尿素と、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合するステップ、ここで、尿素の濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%であり、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、90重量%~10重量%である、
を含む前記方法。
(5)コーティング剤が、焼酎粕加工物、糖蜜アルコール廃液、アミノ酸発酵廃液、及びビート糖製造副産液からなる群から選択される1種以上である、(4)に記載の方法。
(6)コーティング剤の濃度が、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、1.0重量%超~10重量%である、(4)又は(5)に記載の方法。
本発明により、窒素成分が多いにもかかわらず、安定性及び視認性の高い空中散布用肥料及びその製造方法が提供される。
無人ヘリコプターによる肥料散布試験の試験図を示す。 尿素、処理品及び無処理品を空の写真の上に並べた画像における明度の画像を示す。 空並びに尿素、処理品及び無処理品の明度を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。なお、本発明の空中散布用肥料及びその製造方法は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
<空中散布用肥料>
本発明の空中散布用肥料は、窒素成分と、カリウム成分とを含む。
ここで、窒素成分は尿素であり、尿素の濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%である。尿素の濃度の上限値は、空中散布用肥料の総重量に対して、90重量%、好ましくは80重量%、より好ましくは70重量%である。尿素の濃度の下限値は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%、好ましくは20重量%、より好ましくは30重量%、さらにより好ましくは40重量%、特に50重量%である。例えば、尿素の濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、好ましくは40重量%~90重量%、より好ましくは50重量%~80重量%、さらにより好ましくは50重量%~70重量%である。
窒素成分として尿素を使用することにより、空中散布用肥料中の窒素成分の濃度を高くすることができる。また、尿素は、粉化しにくく、ケイ酸カリウムとの組み合わせで粉が発生しにくい。
カリウム成分はケイ酸カリウムであり、ケイ酸カリウムは、コーティング剤で被覆されている。コーティング剤で被覆されているケイ酸カリウム、すなわちコーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%である。コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度の上限値は、空中散布用肥料の総重量に対して、90重量%、好ましくは80重量%、より好ましくは70重量%、さらにより好ましくは60重量%、特に50重量%である。コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度の下限値は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%、好ましくは20重量%、より好ましくは30重量%である。例えば、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、好ましくは10重量%~60重量%、より好ましくは20重量%~50重量%、さらにより好ましくは30重量%~50重量である。
カリウム成分としてケイ酸カリウムを使用することにより、腐食性を有する塩化カリウムや硫化水素等の有害ガスを発生し得る硫酸カリウムと比較して、安全性が高く、水への溶解性が少ないため河川や地下水への流出が少なく、さらに、土壌中の有機酸や対象となる作物の根が放出する根酸等の薄い酸に溶解して持続して効力を有する。また、ケイ酸カリウム中のケイ酸は、対象となる作物の組織に入り込み、健全な発育を促す効果を有する。また、水稲では、茎が硬くなり、倒伏に強くなる。さらに、受光態勢がよく光合成が盛んになり、品質がよくおいしい米づくりに役立つ。
あるいは、尿素とコーティング剤被覆ケイ酸カリウムの重量比は、通常1:9~9:1、好ましくは4:6~9:1、より好ましくは5:5~8:2、さらにより好ましくは5:5~7:3である。
コーティング剤としては、肥料粒への付着性や膜保持のため、適度な粘性があり、かつ濃い色調が求められる。
ここで、コーティング剤としては、限定されないが、例えば焼酎粕加工物、糖蜜アルコール廃液、アミノ酸発酵廃液、及びビート糖製造副産液等又はそれらの2種以上の混合物を挙げることができる。コーティング剤は、色調、粘性の観点から、焼酎粕加工物が好ましい。
なお、焼酎粕とは、焼酎の蒸留工程により副生する固液混合物を意味し、一般的に焼酎残留残渣又は焼酎蒸留残液とも呼ばれる。また、焼酎粕加工物とは、焼酎粕から水不溶性の固体分を分離した後の液体分を意味する。焼酎粕加工物は、焼酎粕から水不溶性の固体分を分離した後の液体分を濃縮したものであってもよい。
前記の通り、焼酎粕は焼酎の蒸留工程により副生する。本発明の焼酎粕は、限定されないが、例えば以下の焼酎製造工程により得られる。
まず、サツマイモ、コメ、オオムギ等の原料を蒸煮し、冷却後、焼酎用種麹を加え、約40時間かけてコウジをつくる。これに水と焼酎用酵母を加え1次もろみをつくる。その後、およそ1週間発酵させて1次もろみをつくり、サツマイモ、コメ、オオムギ等の主原料を蒸煮、冷却後、1次もろみに加え、2次もろみをつくる。主原料を加えた後の主発酵は、芋焼酎で10日程度、穀類焼酎で2週間程度であり、主発酵を終えたもろみを蒸留して焼酎を得る。前記製造法は、代表的な焼酎の製造法である二段仕込法の一例であるが、焼酎の製造法としては、前記二段仕込み法の他に、米麹をつくり、これに主原料及び水を同時に加え、一度で仕込みを終えるどんぶり仕込法が知られる。本発明において、焼酎粕を得る際の焼酎の製造方法が二段仕込法であるかどんぶり仕込法であるかは問わない。焼酎の製造方法については、例えば、栃倉辰六朗、山田秀明、別府輝彦、左右田健二監修、発酵ハンドブック、2001年、第一版、第578頁~579頁等を参照されたい。
本発明において、焼酎粕を得る際、焼酎の製造に用いる麹としては、通常の焼酎製造において用いられる麹を使用すればよい。例えば、大麦焼酎の製造には、一般的に焼酎製造で使用する白麹菌(Aspergillus kawachii)を用いることができる。あるいは、泡盛製造で使用する黒麹菌(Aspergillus awamori)及び清酒製造等で使用する黄麹(Aspergillus oryzae)等のAspergillus属の菌株を用いることもできる。
また、焼酎の製造に用いる酵母としては、一般的に焼酎製造の際に使用する各種の焼酎醸造用酵母を用いることができる。例えば、焼酎の製造には、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を用いることができる。
焼酎粕加工物は、焼酎粕を固液分離することにより得られる。本工程により、原料又は麹等に由来する水不溶性の発酵残渣を焼酎粕から除去することができる。本工程は、焼酎粕から水不溶性の固体分と液体分を完全に又は部分的に分離できるものであれば特に限定しないが、例えば、必要に応じてスクリュープレス方式若しくはローラープレス方式の固液分離方法によって、又はろ過圧搾式の固液分離方法によって予備分離を行い、次いで遠心分離機を用いて遠心分離を行うことにより実施することができる。固液分離は、例えばケイソウ土ろ過装置又はセラミックろ過装置等を用いて行ってもよい。
焼酎粕加工物を濃縮する場合、濃縮方法は特に限定しないが、例えば加熱濃縮、膜濃縮、凍結濃縮等により濃縮することができ、特に加熱濃縮により濃縮することが好ましい。濃縮の程度は、粘度等の物性等を考慮して適宜定めることができ、例えば焼酎粕加工物中に含まれる固形分が、通常20%~50%、好ましくは30%~50%となるまで濃縮することができる。濃縮した焼酎粕加工物は、さらに、熟成、ろ過を行ってもよい。
コーティング剤の濃度は、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、通常1.0重量%超~10重量%である。コーティング剤の濃度の上限値は、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、通常10重量%、好ましくは9.0重量%、より好ましくは8.0重量%、さらにより好ましくは7.0重量%、特に6.5重量%、特に好ましくは6.0重量%、特により好ましくは5.5重量%、特にさらにより好ましくは5.0重量%である。コーティング剤の濃度の下限値は、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、通常1.0重量%超、好ましくは1.5重量%、より好ましくは2.0重量%、さらにより好ましくは2.5重量%、特に3.0重量%である。例えば、コーティング剤の濃度は、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、好ましくは1.5重量%~10重量%、より好ましくは1.5重量%~6.5重量%、さらにより好ましくは2.0重量%~6.0重量%、特に3.0重量%~5.0重量%である。
コーティング剤の量が前記範囲であることにより、ケイ酸カリウムは、コーティング剤で十分に被覆されている。
ケイ酸カリウムがコーティング剤で被覆されていることにより、ケイ酸カリウムと尿素との反応を抑制することができる。さらに、ケイ酸カリウムがコーティング剤で被覆されていることにより、コーティング剤の有する色により肥料の視認性が高くなり、その結果、肥料の空中散布時の視認性が高くなる。
本発明の空中散布用肥料は、限定されないが、通常1.0mm~5.0mm、好ましくは2.0mm~4.0mmの粒度を有する。
本発明の空中散布用肥料を使用することにより、空中散布時に視認性が高く、また保管時にはアンモニア発生のリスクの低い安定した品質が保たれる。
本発明の空中散布用肥料は、無人航空機、例えば無人ヘリコプター等による、水稲、畑作等への肥料散布、特に追肥における肥料として使用することができる。
<空中散布用肥料の製造方法>
本発明の空中散布用肥料の製造方法は、カリウム成分としてのケイ酸カリウムにコーティング剤を被覆することによってコーティング剤被覆ケイ酸カリウムを調製するステップ、及び窒素成分としての尿素と、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合するステップを含む。
ここで、ケイ酸カリウムは、限定されないが、通常1.0mm~5.0mm、好ましくは2.0mm~4.0mmの粒度、及び/又は通常1kg~10kg、好ましくは4kg~7kgの硬度を有する。
ケイ酸カリウムの量は、上の空中散布用肥料の説明において記載したとおりであり、例えば、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度が、製造する空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%、好ましくは10重量%~60重量%、より好ましくは20重量%~50重量%、さらにより好ましくは30重量%~50重量になるように使用する。
コーティング剤としては、前記の物質を使用することができる。
コーティング剤の量は、上の空中散布用肥料の説明において記載したとおりであり、例えば、コーティング剤の量は、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、通常1.0重量%超~10重量%、好ましくは1.5重量%~10重量%、より好ましくは1.5重量%~6.5重量%、さらにより好ましくは2.0重量%~6.0重量%、特に3.0重量%~5.0重量%になるように使用する。
ケイ酸カリウムにコーティング剤を被覆する方法としては、当該技術分野において公知の方法を使用することができる。ケイ酸カリウムにコーティング剤を被覆する方法としては、限定されないが、例えばケイ酸カリウムを入れた回転装置を回しながら、水で2倍~10倍に希釈したコーティング剤を噴霧器で噴霧する方法が挙げられる。
尿素は、限定されないが、通常1.0mm~5.0mm、好ましくは2.0mm~4.0mmの粒度を有する。
尿素の量は、上の空中散布用肥料の説明において記載したとおりであり、例えば、尿素の量は、製造する空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%、好ましくは40重量%~90重量%、より好ましくは50重量%~80重量%、さらにより好ましくは50重量%~70重量%になるように使用する。
尿素とコーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合する方法としては、当該技術分野において公知の方法を使用することができる。尿素とコーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合する方法としては、限定されないが、例えば尾上式カットブレンダーによる混合、杉原式累積配合式混合機による混合が挙げられる。
本発明の空中散布用肥料の製造方法は、カリウム成分としてのケイ酸カリウムにコーティング剤を被覆することによってコーティング剤被覆ケイ酸カリウムを調製するステップと、窒素成分としての尿素と、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合するステップとの間に、熱風による乾燥するステップをさらに含んでもよい。また、本発明の空中散布用肥料の製造方法は、窒素成分としての尿素と、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合するステップの後に、熱風による乾燥するステップをさらに含んでもよい。なお、本発明の空中散布用肥料の製造方法は、熱風による乾燥するステップを複数回含んでもよい。
本発明の空中散布用肥料を前記のとおりに製造することによって、尿素の潮解性を抑制し、ケイ酸カリウムと尿素との反応を抑制しつつ、カリウム成分と窒素成分とを混合することができる。また、空中散布時の視認性が向上する。
以下、本発明に関するいくつかの実施例につき説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
1.コーティング剤の添加量の検討
コーティング剤として焼酎粕加工物(ソイルサプリエキス(商標)、片倉コープアグリ株式会社製)を使用し、ソイルサプリエキスをケイ酸カリウム(粒度:2.0mm~4.0mm、硬度:4kg~7kg)の重量に対して外割りで所定の割合添加し、混合してから風乾した。
コーティングの結果を表1に示す。
Figure 0007294863000001
表1の結果、ソイルサプリエキスの添加量が5.0重量%までは、べとつきなくコーティングを実施することができた。ソイルサプリエキスの添加量が7.0重量%以上になると、得られたソイルサプリエキス被覆ケイ酸カリウムにべとつきが見られた。べとつきが見られたソイルサプリエキス被覆ケイ酸カリウムは、その後、熱風による乾燥するステップを経ることにより、べとつきをなくすことができた。
また、ソイルサプリエキスの添加量が1.0重量%では着色が不十分であり、ソイルサプリエキスの添加量が3.0重量%において十分に着色することができた。
したがって、コーティング剤であるソイルサプリエキスの濃度は、空中散布用肥料に求められる視認性に基づいて変更することができ、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、1.0重量%超~10重量%、特には1.5重量%~10重量%、より特には1.5重量%~6.5重量%、さらにより特には2.0重量%~6.0重量%、なおさらにより特には3.0重量%~5.0重量%が好ましいことがわかった。
2.コーティング剤のコーティングによる視認性確認試験
無人ヘリコプター又はドローンによる肥料の空中散布の際には、視認性の高さが求められる。そこで、コーティング剤が視認性に与える影響を調査した。
試験サンプル:
(1)尿素(粒度:2.0mm~4.0mm)
(2)ソイルサプリエキス被覆ケイ酸カリウム(ソイルサプリエキスの濃度はケイ酸カリウム(粒度:2.0mm~4.0mm、硬度:4kg~7kg)の重量に対して外割りで3重量%)(以下、「処理品」)
(3)ケイ酸カリウム(以下、「無処理品」)
試験方法:
事前に撮影した「青空」の写真の上に、試験サンプルを置いてデジタル画像を撮影した。画像処理ソフトであるImageJを用いて、撮影した写真を加工した。すなわち、ImageJにおいて、Image→Type→HSB Stackを実行し、画像を色相、彩度、明度の情報に分離した。明るさの程度を示す明度の画像について、背景の空、尿素、処理品及び無処理品の明度を調査した。ここで、明度とは、色の明るさを表す指標であり、人間は明度の差が大きいほど、視認しやすいとされている(黒0~白255)。なお、測定は、肥料10粒、空の部分は同程度の面積で10か所を撮影して平均値を求めた。
結果:
図2に、各サンプルを空の写真の上に並べた画像における明度の画像を示し、図3に、空及び各サンプルの明度を示す。図2及び3より、空及び各サンプルの明度は、尿素>空>無処理品>処理品の順となった。空の明度が192.7であり、無処理品の明度が187.5であるので、明度の差は5.2であった。一方で、処理品の明度は156.1であったことから、空の明度との差は36.6となり、無処理品と比較して、処理品の方が視認性が高いことがわかった。
3.サンプル作製
実施例1
製法:ケイ酸カリウム(粒度:2.0mm~4.0mm、硬度:4kg~7kg)1000kgに対して、コーティング剤としてのソイルサプリエキスを30kg(ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで3重量%)になるよう添加し、混合した。乾燥後、尿素(粒度:2.0mm~4.0mm)660kgと、ソイルサプリエキス被覆ケイ酸カリウム340kgとを混合し、サンプルを作製した。
比較例1
実施例1において、ソイルサプリエキスを使用しない以外は、実施例1と同様にして、サンプルを作製した。
なお、尿素をソイルサプリエキスによりコーティングしようとする場合、尿素は潮解性を持つため、得られるソイルサプリエキス被覆尿素はべとべとになると考えられ、現実的ではなかった。
4.ソイルサプリエキスのコーティング効果
ソイルサプリエキスのコーティング効果を確認するために、3.サンプル作製において作製した実施例1と比較例1を密閉容器中に保存した場合における、アンモニア濃度の変化について試験した。
試験方法:
(1)500mlのポリプロピレン製の容器に、実施例1又は比較例1を200g分取した。
(2)パラフィルム及びラップにより密栓して、25℃のインキュベーター内で2時間保管した。
(3)2時間後に、検知管式気体測定器(GASTEC検知管)で、容器内空気中のアンモニアガス濃度を測定した。
アンモニア検知管:3M(測定範囲10ppm~1000ppm)及び3La(測定範囲2.5ppm~200ppm)。吸引量:100ml
結果:
Figure 0007294863000002
表2より、実施例1のアンモニア濃度は、比較例1のものと比較して、大幅に小さくなることが確認できた。
5.無人ヘリコプターによる肥料散布試験
市販品(窒素成分:リン酸成分:カリウム成分=14:14:14(市販品総重量中の重量%))並びに3.サンプル作製において作製した比較例1及び実施例1を使用して、無人ヘリコプターによる肥料散布試験を実施した。
日時:平成31年2月1日(木)、9:00~13:00
場所:レイクサイドRCクラブ、滋賀県米原市入江(平日、YH&Aが試験飛行で使用)
試験方法:
観測位置を0mとして、50m奥から手前に肥料散布しながら飛行した。2回観測実施し、肥料散布目視評価基準に基づいた観測結果の2回の平均値を採用した。
試験では、肥料散布量は施肥機の開度を最大にし、飛行速度は10km/時とした。肥料散布の様子は、25m位置で、目視で確認し、下記の肥料散布目視評価基準に則り、数値で評価した。試験図を図1に示す。
なお、目視の評価基準は以下の要件に基づいて決定した。
(1)散布開始位置の決定について、肥料散布作業でオペレーターと補助員が圃場の両端に位置して作業する場合、大規模圃場では長辺が100mになる場合が多く、両作業員で散布の様子が確認できる距離が50mとなること。
(2)YH&Aの過去の実績から、天候の条件、肥料の種類に関わらず、25mの距離で肥料散布作業の確認ができる必要があること。
(3)肥料散布作業中において、散布作業が行われていること、施用量が適正であること(以上、機械の正常稼働)、散布の範囲が適当であることが確認できること。
肥料散布目視評価基準:
5点:散布されている「肥料の粒までハッキリ」と確認できる。
4点:肥料の「散布範囲が確認」できる。
3点:散布機の「排出口で散布の様子が確認」できる。
2点:「微かに散布の様子が確認」できる。
1点:「散布の様子が確認できない。」
評価点数集計法:
各モニターの評価点から、以下の式によって評価指標を算出した。
評価指標={[(5点×人数)+(4点×人数)+(3点×人数)+(2点×人数)+(1点×人数)]÷(5点×5人)}×100
結果:
天候:曇天、時々降雪(1ミリ)、風速:1~4m
Figure 0007294863000003
表3において、A~Eは、モニターのNo.を示す。表3より、目視評価基準に基づいた試験の結果、市販品>実施例1>比較例1の順となった。
実施例1は比較例1に比べ、明らかに視認性が高いことが確認できた。試験条件が、天候が曇天、降雪であったことから、黒や茶褐色の市販品において、視認性が高い評価になった。
本実験では、市販品が視認性の評価で高い結果となったが、実際の水稲の追肥時期は、水田全体が濃い緑色になり、周りに樹木や建物等があった場合、市販品の黒や茶褐色の製品より、実施例1のような白~灰色の色調を持った肥料の視認性が良くなると考えられる。
実施例1は一部原料を着色することにより、黒~白までの色調を持つ原料粒を配合していることから、様々な天候、散布条件でも平均的に高い視認性があると考えられる。また、市販品に比べ、窒素成分及びカリウム成分が高配合であり、効率よく作業ができることから、無人航空機による肥料散布作業に適した肥料といえる。

Claims (6)

  1. 窒素成分と、カリウム成分とを含む空中散布用肥料であって、
    窒素成分が尿素であり、
    カリウム成分がケイ酸カリウムであり、
    ケイ酸カリウムがコーティング剤で被覆されており、
    コーティング剤が、焼酎粕加工物、糖蜜アルコール廃液、アミノ酸発酵廃液、及びビート糖製造副産液からなる群から選択される1種以上であり、
    コーティング剤の濃度が、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、2.0重量%~10重量%であり、
    尿素の濃度が、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%であり、
    コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度が、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%である、
    前記空中散布用肥料。
  2. コーティング剤が、焼酎粕加工物である、請求項1に記載の空中散布用肥料。
  3. コーティング剤の濃度が、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、2.5重量%~10重量%である、請求項1又は2に記載の空中散布用肥料。
  4. 窒素成分と、カリウム成分とを含む空中散布用肥料を製造する方法であって、
    カリウム成分としてのケイ酸カリウムにコーティング剤を被覆することによってコーティング剤被覆ケイ酸カリウムを調製するステップ、
    ここで、コーティング剤は、焼酎粕加工物、糖蜜アルコール廃液、アミノ酸発酵廃液、及びビート糖製造副産液からなる群から選択される1種以上であり、
    コーティング剤の濃度は、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、2.0重量%~10重量%である、
    及び
    窒素成分としての尿素と、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムとを混合するステップ、ここで、尿素の濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%であり、コーティング剤被覆ケイ酸カリウムの濃度は、空中散布用肥料の総重量に対して、10重量%~90重量%である、
    を含む前記方法。
  5. コーティング剤が、焼酎粕加工物である、請求項4に記載の方法。
  6. コーティング剤の濃度が、ケイ酸カリウムの重量に対して外割りで、2.5重量%~10重量%である、請求項4又は5に記載の方法。
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