JP7292191B2 - 医用画像処理装置、医用画像処理方法、および医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像処理方法、および医用画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、医用画像処理装置、医用画像処理方法、および医用画像処理プログラムに関する。
従来から、患者の診断のために、X線CT(Computed Tomography)画像等の3次元画像と、X線透視画像等の2次元画像の両方を撮像する場合がある。このような場合、X線CT画像上に描出された病変の位置と、X線透視画像上における該病変に相当する位置と、を対応付けて表示する技術が知られている。
また、一般に、X線CT画像は、ある撮像時点における3次元の立体画像である。また、X線透視画像の撮像においては、患者の動きを表すために、時系列に複数のX線透視画像が撮像される場合がある。従来においては、医師等は、このようなX線CT画像と、時系列に撮像された複数のX線透視画像とを、個別に参照して読影し、患者の状態を診断していた。このような手法においては、3次元画像と、時系列に変化する2次元画像とを目視で比較するため、読影者の負荷が高かった。
特開2011-239796号公報
本発明が解決しようとする課題は、読影者の負荷を低減することが可能な医用画像処理装置、医用画像処理方法、および医用画像処理プログラムを提供することである。
実施形態に係る医用画像処理装置は、取得部と、第1の抽出部と、第2の抽出部と、変形部と、生成部とを備える。取得部は、被検体を撮像した1時点における第1の3次元画像データと、被検体を時系列の複数の撮像時刻において撮像した時系列の複数の2次元画像データと、を取得する。第1の抽出部は、取得部によって取得された第1の3次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を3次元構造として抽出する。第2の抽出部は、取得部によって取得された複数の2次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を、2次元部位画像データとして抽出する。変形部は、撮像時刻ごとに、該撮像時刻に対応する2次元部位画像データに基づいて、第1の抽出部によって抽出された複数の3次元構造の各々を変形または回転させる。生成部は、撮像時刻ごとに、変形部により変形または回転された複数の3次元構造を統合した第2の3次元画像データを生成する。
図1は、第1の実施形態に係る医用情報システムの全体構成の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るX線CT装置の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係るX線診断装置の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る3次元構造の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る2次元部位画像データの一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る投影画像データの一例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係る他の投影画像データの一例を示す図である。 図8は、第1の実施形態に係る4次元画像データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態に係る4次元画像データ生成処理の一例を示すイメージ図である。 図10は、第2の実施形態に係る医用情報システムの全体構成の一例を示す図である。 図11は、呼気時と吸気時における胸骨および肋骨の差異を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る医用情報システムS1の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、医用情報システムS1は、例えば、医用画像処理装置1と、X線CT(Computed Tomography)装置3と、X線診断装置2とを備える。医用画像処理装置1、X線CT装置3、およびX線診断装置2は、病院内に設置された院内LAN(Local Area Network)等のネットワークN2を介して互いに通信可能に接続している。
X線CT装置3は、患者(被検体)のX線CT画像データを撮影する装置である。例えば、X線CT装置3は、患者ごとのX線CT画像データを収集する。X線CT装置3は、収集したX線CT画像データを、医用画像処理装置に送信する。また、X線CT装置3は、X線CT画像データに対して各種画像処理を行うことで生成した画像データを、医用画像処理装置1に送信しても良い。
図2は、本実施形態に係るX線CT装置3の一例を示す図である。図2に示すように、X線CT装置3は、例えば、架台装置310と、寝台装置320と、不図示のコンソール装置とを備える。コンソール装置は、X線CT装置3全体を制御する。寝台装置320は、スキャン対象の被検体Pを載置および移動させる装置である。
被検体Pは、例えば、臥位で腕を挙上した姿勢で寝台装置320に載置され、架台装置310の空洞内へ移動される。架台装置310は、被検体Pに対してX線を照射するX線管や、被検体Pを透過したX線を検出する検出器等を備え、X線CT画像データ30を撮影する。
なお、図2では、臥位の状態の被検体Pを撮像するX線CT装置3を例示したが、X線CT装置3は、立位の状態の被検体Pを撮像する立位CT装置であっても良い。
X線CT画像データ30は、X線CT装置3が被検体Pを撮像した3次元の立体画像データである。ここでいう3次元とは、高さ方向(Y方向)、左右方向(X方向)、および奥行方向(Z方向)の3つの次元のことをいう。また、本実施形態におけるX線CT画像データ30は、ある撮像時点における被検体の状態を表す3次元の静止画である。X線CT画像データは、本実施形態に係る第1の3次元画像データの一例である。
本実施形態においては、単に「3次元画像データ」という場合、X線CT画像データ30のように、高さ方向(Y方向)、左右方向(X方向)、および奥行方向(Z方向)の3つの次元をもつ画像データを指すものとする。また、後述する時間3次元画像データと区別するために、X線CT画像データ30を空間3次元画像データと称しても良い。
図1に戻り、X線診断装置2は、被検体Pに対してX線を照射し、被検体Pを透過したX線を検出することによって、2次元のX線画像データを撮像する。X線診断装置2によって撮像されたX線画像データは、本実施形態における2次元画像データの一例である。
図3は、本実施形態に係るX線診断装置2の一例を示す図である。図3に示す例では、X線診断装置2は、立位で腕を体側に沿って下した姿勢の被検体Pを撮像する。
本実施形態のX線診断装置2は、被検体Pを連続して時系列に撮像することにより、複数のX線画像データ20a~20nを撮像する。以下、複数のX線画像データ20a~20n特に区別しない場合、X線画像データ20という。
また、被検体Pが異なる撮像時刻t1~tnにおいて撮像された複数のX線画像データ20a~20nは、時間(時相)パラメータtとして撮像時刻t1~tnを有する。つまり、時系列の複数のX線画像データ20は、高さ方向(Y方向)、左右方向(X方向)、および時間の3つの次元を有するため、時間3次元画像データ200ともいう。
図3では立位の状態の被検体Pを撮像するX線診断装置2を例示したが、X線診断装置2は、臥位の状態の被検体Pを撮像するものでも良い。なお、図2、3に記載のX、Y、Z方向の向きは一例であり、これらに限定されるものではない。
図1に戻り、医用画像処理装置1は、例えば、ワークステーション、PC(Personal Computer)、またはサーバ装置等のコンピュータ機器によって実現される。
より詳細には、医用画像処理装置1は、NW(Network)インタフェース110と、記憶回路120と、入力インタフェース130と、ディスプレイ140と、処理回路150とを備える。
NWインタフェース110は、処理回路150に接続されており、医用画像処理装置1と、X線CT装置3またはX線診断装置2との間で行われる各種データの伝送および通信を制御する。NWインタフェース110は、例えば、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路120は、処理回路150で使用される各種の情報を予め記憶する。例えば、記憶回路120は、被検体Pに含まれる複数の特徴部位の各々の特性を表す特性情報を記憶する。複数の特徴部位は、骨格、臓器、または筋組織等である。また、記憶回路120は、特性情報、被検体Pの呼吸周期、または撮像条件等の各種の情報を含む先見情報を記憶しても良い。特性情報および先見情報の詳細については後述する。また、記憶回路120は、各種のプログラムを記憶する。記憶回路120は、記憶部の一例である。
入力インタフェース130は、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、または音声入力回路等であり、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路150に出力する。なお、本明細書において入力インタフェース130はマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、医用画像処理装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路150へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース130の例に含まれる。
ディスプレイ140は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OEL:Organic Electro-Luminescence)等である。ディスプレイ140は、表示部の一例である。
処理回路150は、記憶回路120からプログラムを読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。本実施形態の処理回路150は、取得機能151と、第1の抽出機能152と、第2の抽出機能153と、変形機能154と、生成機能155と、出力機能156とを備える。取得機能151は、取得部の一例である。第1の抽出機能152は、第1の抽出部の一例である。第2の抽出機能153は、第2の抽出部の一例である。変形機能154は、変形部の一例である。生成機能155は、生成部の一例である。出力機能156は、出力部の一例である。
ここで、例えば、処理回路150の構成要素である取得機能151と、第1の抽出機能152と、第2の抽出機能153と、変形機能154と、生成機能155と、出力機能156とは、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路120に記憶されている。処理回路150は、各プログラムを記憶回路120から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することとなる。なお、図1においては、単一の処理回路150にて、取得機能151、第1の抽出機能152、第2の抽出機能153、変形機能154、生成機能155、および出力機能156の各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても良い。
取得機能151は、被検体Pを撮像した1時点における3次元画像と、被検体Pを時系列の複数の撮像時刻において撮像した複数の2次元画像と、を取得する。具体的には、取得機能151は、ネットワークNおよびNWインタフェース110を介して、X線CT装置3からX線CT画像データ30を取得する。また、取得機能151は、ネットワークNおよびNWインタフェース110を介して、X線診断装置2からX線画像データ20を取得する。
取得機能151は、取得したX線CT画像データ30を、第1の抽出機能152に送出する。また、取得機能151は、取得したX線画像データ20を、第2の抽出機能153に送出する。
また、取得機能151は、X線CT装置3およびX線診断装置2から、X線CT画像データ30およびX線画像データ20の撮像時の被検体Pの姿勢を表す情報を取得する。この場合、取得機能151は、X線CT画像データ30およびX線画像データ20の撮像時の被検体Pの姿勢を表す情報を、変形機能154に送出する。なお、撮像時の被検体Pの姿勢が予め定められている場合には、当該情報は記憶回路120に予め記憶されていても良い。
また、取得機能151は、X線診断装置2から、X線画像データ20の撮像方向を表す情報を取得しても良い。なお、X線画像データ20の撮像方向を表す情報は、記憶回路120に予め記憶されていても良い。
第1の抽出機能152は、取得機能151によって取得されたX線CT画像データ30から、該第1の3次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を、3次元構造として抽出する。
また、特徴部位は、複数の臓器が連結された単位でも良い。あるいは、特徴部位は、1つの臓器を複数に分割した単位であっても良い。例えば、肺に含まれる複数の肺葉単位で、特徴部位が規定されても良いし、左右の肺を1つにまとめた単位を1つの特徴単位としても良い。また、個々の骨を、1つの特徴部位としても良いし、複数の骨が連結された組み合わせを、1つの特徴単位としても良い。例えば、特徴部位の分割単位を規定する情報が、記憶回路120に予め保存されていても良い。
換言すれば、第1の抽出機能152は、X線CT画像データ30を、複数の特徴部位ごとに分割する。なお、本実施形態の第1の抽出機能152は、X線CT画像データ30に描出された全ての骨格、臓器、および筋組織を抽出する。筋組織は、筋肉および腱を含む。第1の抽出機能152は、全ての骨格、臓器、および筋組織を抽出しなくとも良く、X線CT画像データ30に描出された部位のうち、一部の特徴的な部位を抽出しても良い。
図4は、本実施形態に係る3次元構造301a~301dの一例を示す図である。図4に示す例では、第1の抽出機能152は、被検体Pの胸部が撮像されたX線CT画像データ30を、3次元構造301a~301dに分解している。3次元構造301aは、肋骨に相当する。また、3次元構造301bは、肺に相当する。3次元構造301cは、心臓に相当する。3次元構造301dは、肝臓に相当する。以下、3次元構造301a~301dを特に区別しない場合には、単に3次元構造301という。
第1の抽出機能152は、例えば、X線CT画像データ30における各特徴部位のCT値の差異等に基づいて、特徴部位の境目を判別する。また、X線CT画像データ30内の各部位の標準的な位置を表す情報が、記憶回路120に予め保存されていても良い。この場合、第1の抽出機能152は、記憶回路120に保存された各特徴部位の標準的な位置を表す情報に基づいて、X線CT画像データ30から各特徴部位に相当する複数の3次元構造301を抽出する。X線CT画像データ30から3次元構造301を抽出する手法は限定されるものではなく、公知の画像処理の手法を適用することができる。
また、図4に示す3次元構造301の種類および数は一例であり、撮像範囲等によって異なる。また、3次元構造301は、複数の臓器が連結された単位でも良い。あるいは、3次元構造301は、1つの臓器を複数に分割した単位であっても良い。例えば、肺に含まれる複数の肺葉単位で、3次元構造301が規定されても良い。例えば、X線CT画像データ30の分割単位を規定する情報が、記憶回路120に予め保存されていても良い。
第1の抽出機能152は、抽出した3次元構造301を、変形機能154に送出する。
図1に戻り、第2の抽出機能153は、取得機能151によって取得されたX線画像データ20から、該X線画像データ20に含まれる複数の特徴部位の各々を、2次元部位画像データとして抽出する。なお、第2の抽出機能153は、全ての骨格、臓器、および筋組織を抽出しなくとも良く、X線画像データ20に描出された部位のうち、一部の特徴的な部位を抽出しても良い。
例えば、第2の抽出機能153は、時系列の複数のX線画像データ20a~20nの各々に描出された骨格、臓器、または筋組織等を、複数のX線画像データ20a~20nにおける各特徴部位の画素値の差異に基づいて、特徴部位の境目を判別する。複数の2次元部位画像データの切り出し単位は、3次元構造301の分割単位と同様であるものとする。
図5は、本実施形態に係る2次元部位画像データの一例を示す図である。例えば、図5に示すように、X線画像データ20の撮像範囲が胸部である場合には、第2の抽出機能153は、時間3次元画像データ200に含まれる複数のX線画像データ20a~20nの各々から、肋骨、肺、心臓、および肝臓等の特徴部位に相当する画像領域を認識する。第2の抽出機能153は、認識した画像領域を、2次元部位画像データとして抽出する。
図5に示す例では、2次元部位画像データ201a-1は、撮像時刻t1におけるX線画像データ20aに描出された肋骨に相当する。また、2次元部位画像データ201a-2は、撮像時刻t2におけるX線画像データ20aに描出された肋骨に相当する。また、2次元部位画像データ201b-1~201b-nの各々は、X線画像データ20a~20nの各々に描出された肺に相当する。2次元部位画像データ201c-1~201c-nの各々は、X線画像データ20a~20nの各々に描出された心臓に相当する。また、2次元部位画像データ201d-1~201d-nの各々は、X線画像データ20a~20nの各々に描出された肝臓に相当する。
以下、個々の2次元部位画像データ201a-1~201n-1,201b-1~201b-n,201c-1~201c-n,201d-1~201d-nを特に区別しない場合には、単に2次元部位画像データ201という。
第2の抽出機能153は、抽出した複数の2次元部位画像データ201を、変形機能154に送出する。
変形機能154は、撮像時刻t1~tnごとに、該撮像時刻t1~tnに対応する2次元部位画像データ201に基づいて、第1の抽出機能152によって抽出された複数の3次元構造301の各々を変形または回転させる。より詳細には、変形機能154は、第1の抽出機能152によって抽出された3次元構造301を、該3次元構造と同一の特徴部位に対応する各撮像時刻ごとの2次元部位画像データに基づいて、各撮像時刻ごとに変形または回転させる。
例えば、図4で説明した3次元構造301dと、図5で説明した2次元部位画像データ201d-1~201d-nの各々とは、いずれも肝臓が描出されている。このため、変形機能154は、3次元構造301dを、2次元部位画像データ201d-1~201d-nの各々と比較し、比較結果に応じて、3次元構造301dを変形または回転させる。
本実施形態において、変形とは、3次元構造301の形状を変化させること、または、3次元構造301の大きさを変化させることをいう。
より詳細には、変形機能154は、仮想の投影視点を基準として、3次元構造301を2次元に変換した投影画像データを生成する。変形機能154は、投影画像データと、該投影画像データに対応する2次元部位画像データ201とが類似するように、投影視点の位置、複数の3次元構造の形状、または複数の3次元構造の大きさを変更する。
図6および図7を用いて、投影画像データについて説明する。図6は、本実施形態に係る投影画像データ302dの一例を示す図である。図6に示す投影画像データ302dは、変形機能154が、被検体Pの正面側から見た投影視点を基準として肝臓に相当する3次元構造301dを2次元に変換した画像データである。
また、図7は、本実施形態に係る他の投影画像データ302d´の一例を示す図である。図7に示す例では、投影視点Aが、投影画像データ302dの側面に位置する。この場合、投影視点Aを基準として3次元構造301dを2次元に変換すると、図7に示すように、投影画像データ302d´は、被検体Pの対軸方向に沿った肝臓の断面の輪郭に相当する形状となる。
変形機能154は、投影視点Aと3次元構造301dとの位置関係を変更することにより、投影画像データを変更する。本実施形態においては、変形機能154は、投影視点Aの位置を固定したまま3次元構造301xを回転させるものとするが、3次元構造301xを固定して投影視点Aを移動させても良い。
変形機能154は、例えば、投影視点Aの位置を、X線画像データ20の撮像方向に合わせせるものとする。また、変形機能154は、投影画像データ302と2次元部位画像データ201との比較結果に応じて変更しても良い。
また、変形機能154は、記憶回路120に記憶された特性情報に基づいて、複数の3次元構造301の各々を変形または回転させる。
特性情報は、複数の特徴部位の各々の特性を表す情報である。例えば、特性情報は、複数の特徴部位の各々の動きの制約、被検体の動作に伴う変形、または剛性を表す。
X線画像データ20の撮像時に、被検体Pの動きに伴って各特徴部位が移動または変形する場合がある。一例として、肺は、呼吸に伴って大きさが変化するが、その変化の範囲は予め想定可能である。また、肺、心臓、および肝臓は、肋骨よりも外側には移動しない。特性情報には、このような各特徴部位が移動する位置の範囲、および各特徴部位の大きさの最大値および最小値が定義される。また、動きの制約には、関節の可動域に関する情報等も含まれる。
また、被検体Pの体位の変化によって各特徴部位の位置または形状が変化する場合がある。例えば、被検体Pが腕を挙上した場合と、腕を体側に下した場合とで肩甲骨、胸骨、肋骨、および筋肉の位置および形状が変化する。
一般に、筋組織は、被検体Pの姿勢の変化に応じて形状が変化するが、体積は変化しない。このため、変形機能154は、3次元構造301の変形の際に、3次元構造301の体積を変化させずに、形状を変化させるものとする。
また、各特徴部位の剛性によって、各特徴部位の変形の度合が変わる。例えば、剛性の低い臓器は重力の影響を受けて変形し易いため、撮像時の被検体Pの体位に応じて変形する。また、剛性の高い骨等は、変形しにくいため、X線画像データ20の撮像時とX線CT画像データ30の撮像時とで被検体Pの体位が異なっても形状の変化は小さい。変形機能154は、特性情報に含まれる各特徴部位の各々の剛性に基づいて、被検体Pの姿勢の変化に伴う重力方向の変化を加味して、3次元構造301を変形する。
なお、特性情報に含まれる情報はこれらに限定されるものではなく、他の解剖学的な情報が含まれても良い。また、特性情報、被検体Pの呼吸周期、または撮像条件等の各種の情報を総称する場合、先見情報という。撮像条件には、被検体Pの体位、またはX線画像データ20の撮像時におけるX線の照射方向(撮像方向)等が含まれる。
変形機能154は、3次元構造301から生成した投影画像データ302と、該投影画像データ302と同じ特徴部位に対応する2次元部位画像データ201の一致度が閾値以上となるように、3次元構造301を変形または回転する。一致度の閾値は特に限定されるものではない。
変形機能154は、3次元構造301から生成した投影画像データ302と該投影画像データ302と同じ特徴部位に対応する2次元部位画像データ201の一致度が閾値以上となった場合は、変形または回転後の3次元構造301を、生成機能155に送出する。
図1に戻り、生成機能155は、撮像時刻t1~tnごとに、変形機能154により変形または回転された複数の3次元構造301を統合した3次元画像データを生成する。各撮像時刻t1~tnごとの3次元画像データは、本実施形態における第2の3次元画像データの一例である。また、撮像時刻t1~tnごとの3次元画像データを時系列に配列したデータを、4次元画像データという。
より詳細には、生成機能155は、変形機能154によって変形または回転された複数の3次元構造301の各々を、複数の2次元部位画像データ201の複数の撮像時刻における位置に応じて、該複数の撮像時刻に対応する複数の3次元空間に、互いに空間座標が重ならないように、隙間なく配置することにより、4次元画像データを生成する。
4次元画像データは、時系列の時間情報を有する複数の3次元画像データの組み合わせである。つまり、4次元画像データは、高さ方向(Y方向)、左右方向(X方向)、奥行方向(Z方向)、および時間の4つの次元を有する。
生成機能155は、3次元構造301に対応する2次元部位画像データ201のX線画像データ20上の位置に基づいて3次元構造301を配置する。また、生成機能155は、記憶回路120に記憶された特性情報に基づいて、3次元空間における3次元構造301の位置を調整しても良い。
生成機能155は、生成した4次元画像データを、出力機能156に送出する。また、生成機能155は、生成した4次元画像データを、記憶回路120に保存しても良い。
出力機能156は、生成機能155によって生成された4次元画像データを出力する。例えば、出力機能156は、4次元画像データをディスプレイ140に出力する。この場合、4次元画像データは、時間の経過と共に変化する3次元画像として、ディスプレイ140に表示される。
また、出力機能156は、4次元画像データに含まれる3次元画像データの断面画像を、時系列に変化する2次元画像としてディスプレイ140に表示しても良い。断面位置は、例えばユーザが任意に設定可能であっても良い。また、出力機能156は、4次元画像データを外部装置等に出力しても良い。
次に、以上のように構成された医用画像処理装置1で実行される4次元画像データ生成処理の流れについて説明する。
図8は、本実施形態に係る4次元画像データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、取得機能151は、X線CT装置3からX線CT画像データ30を取得する(S1)。
次に、第1の抽出機能152は、X線CT画像データ30から、特徴部位を、3次元構造301として抽出する(S2)。
そして、変形機能154は、各特徴部位の特性情報に基づいて、複数の3次元構造301の各々を変形または回転する(S3)。
また、取得機能151は、X線診断装置2から、時系列の複数のX線画像データ20a~20nを取得する(S4)。
そして、第2の抽出機能153は、時系列の複数のX線画像データのうち、最初の撮像時刻t1のX線画像データ20aを選択する(S5)。次に、第2の抽出機能153は、X線画像データ20aに描出された複数の特徴部位を、複数の2次元部位画像データ201として抽出する(S6)。
なお、以下では、本実施形態に係る処理を、「最初の撮像時刻t1のX線画像データ20a」から開始するように記載しているが、以下の処理は「最初の撮像時刻t1のX線画像データ20a」から開始することに限定されるものではない。例えば、変形前の状態、もしくは体位の変換(立位から臥位への変換等)で想定される変形を行った際に、最もマッチングされる画像をX線画像データ20a~20nから選択し、その画像から時間軸の前後方向に、もしくは周期的に連続してマッチングさせることができる。
ここで、図8と合わせて図9を用いて処理の流れを説明する。図9は、本実施形態に係る4次元画像データ生成処理の一例を示すイメージ図である。なお、図9では、X線CT画像データ30から分割された複数の3次元構造301e~301n,301xを、簡略化のため、立方体として記載する。
次に、変形機能154は、第1の抽出機能152によって抽出された複数の3次元構造301e~301n,301xから、1つの3次元構造301xを選択する(S7)。
選択の順番は限定されるものではないが、例えば、剛性の高い骨等の特徴部位が先に、剛性の低い臓器等の特徴部位が後になるものとする。これは、後述する4次元画像データの作成において、剛性の高い特徴部位の配置が先に確定した方が、効率的に複数の3次元構造301の配置を決定できるためである。なお、剛性が同程度の複数の特徴部位がある場合は、変形機能154は、例えば、撮像範囲に占める大きさが大きい特徴部位を先に選択するものとする。例えば、胸部においては、剛性が高く、かつ撮像範囲に占める大きさが大きい肋骨に相当する3次元構造301が最初に選択されるものとする。
そして、変形機能154は、選択した3次元構造301xから、2次元の投影画像データ302xを生成する(S8)。投影画像データ302xの基準となる投影視点Aは、例えば、X線画像データ20が被検体Pの正面方向からX線を照射して撮像されたものである場合、被検体Pの正面方向に位置するものとする。
次に、変形機能154は、投影画像データ302xと、該投影画像データ302xに対応する2次元部位画像データ201x-1の一致度が、閾値以上であるか否かを判定する(S9)。
変形機能154は、投影画像データ302xと、該投影画像データ302xに対応する2次元部位画像データ201x-1の一致度が、閾値未満であると判定した場合(S9“No”)、3次元構造301xを変形または回転させる(S10)。
そして、変形機能154は、変形または回転させた3次元構造301xから、投影画像データ302xを生成する(S11)。そして、S9の処理に戻り、変形機能154は、再び、投影画像データ302xと、該投影画像データ302xに対応する2次元部位画像データ201x-1の一致度が、閾値以上であるか否かを判定する。
変形機能154は、投影画像データ302xと、該投影画像データ302xに対応する2次元部位画像データ201x-1の一致度が、閾値以上となるまで、S9~S11の処理を繰り返す。
そして、変形機能154は、投影画像データ302xと、該投影画像データ302xに対応する2次元部位画像データ201x-1の一致度が、閾値以上であると判定した場合(S9“Yes”)、該投影画像データ302xに対応する3次元構造301xを、生成機能155に送出する。
投影画像データ302xに対応する3次元構造301とは、3次元構造該投影画像データ302xを生成するために、変形機能154によって変形または回転された3次元構造301x-1である。図9に示す例では、3次元構造301x-1は、2次元部位画像データ201x-1の形状に合わせて、3次元構造301xよりも縦長に変形されている。
そして、生成機能155は、該投影画像データ302xに対応する3次元構造301x-1を、時間パラメータを有する3次元空間50aに配置する(S12)。図9に示す3次元空間50a~50nの各々の時間パラメータの値は、X線画像データ20a~20nの各々の撮像時刻t1~tnと同様である。以下、個々の3次元空間50a~50nを区別しない場合には、単に3次元空間50という。
次に、生成機能155は、X線CT画像データ30に含まれる全ての3次元構造301の配置が完了したか否かを判定する(S13)。X線CT画像データ30に含まれる全ての3次元構造301の配置が完了すると、図9に示すように、撮像時刻t1における被検体Pの状態を描出する3次元画像データ40aが生成される。本実施形態においては、4次元画像データ400を構成する各撮像時刻t1~tnに対応付けられた個々の立体画像データを、3次元画像データ40a~40nとする。
生成機能155がX線CT画像データ30に含まれる全ての3次元構造301の配置が完了していないと判定した場合(S13“No”)、変形機能154は、X線CT画像データ30に含まれる複数の3次元構造301から、次の3次元構造301を選択する(S14)。そして、S8の処理に戻り、全てのX線CT画像データに含まれる全ての3次元構造301の配置が完了するまで、S8~S14の処理を繰り返す。
また、生成機能155は、X線CT画像データ30に含まれる全ての3次元構造301の配置が完了したと判定した場合(S13“Yes”)、時系列の複数のX線画像データ20a~20nの全てと、X線CT画像データ30とのマッチングが完了したか否かを判定する(S15)。
生成機能155が時系列の複数のX線画像データ20a~20nの全てと、X線CT画像データ30とのマッチングが完了していないと判定した場合(S15“No”)、第2の抽出機能153は、次の撮像時刻t2の2次元画像データを選択する(S16)。そして、S6の処理に戻り、第2の抽出機能153は、X線画像データ20bに描出された各部位に相当する複数の2次元部位画像データ201を抽出する。時系列の複数のX線画像データ20a~20nの全てと、X線CT画像データ30とのマッチングが完了するまで、S6~S16の処理が繰り返される。
変形機能154は、2番目の撮像時刻t2以降のX線画像データ20b~20nに描出された2次元部位画像データ201との比較の際には、1つ前の撮像時刻におけるX線画像データ20aに描出された2次元部位画像データ201との比較結果に基づいて変形または回転した3次元構造301を初期状態として用いても良い。また、変形機能154は、前後の撮像時刻における3次元構造301の変形結果や、被検体Pの呼吸等の周期的な動き等を加味して3次元構造301を変形または回転しても良い。
また、生成機能155は、前後の撮像時刻における3次元構造301の配置や、被検体Pの呼吸等の周期的な動き等を加味して3次元空間50における3次元構造301の位置を調整しても良い。このように変形機能154および生成機能155が前後の時相や被検体Pの周期的な動きを加味することにより、4次元画像データ400の精度を向上させることができる。また、X線CT画像データ30に描出された状態と同様の形状および向きから3次元構造301を都度変形または回転するよりも、前の撮像時刻における変形または回転の結果を流用することで、画像処理に要する時間が低減される。
そして、生成機能155は、時系列の複数のX線画像データ20a~20nの全てと、X線CT画像データ30とのマッチングが完了したと判定した場合(S15“Yes”)、生成した4次元画像データ400を、出力機能156に送出する。
そして、4次元画像データ400を出力する(S17)。ここで、このフローチャートの処理は終了する。
このように、本実施形態の医用画像処理装置1は、X線CT画像データ30に含まれる特徴部位である3次元構造301を、該3次元構造301と同一の特徴部位に対応する各撮像時刻t1~tnごとの2次元部位画像データの各々に基づいて、各撮像時刻t1~tnごとに変形または回転する。また、本実施形態の医用画像処理装置1は、変形または回転した複数の3次元構造301を、撮像時刻t1~tnごとに結合した複数の3次元画像データ40を撮像時刻t1~tnに基づいて時系列に配列する。このため、本実施形態の医用画像処理装置1によれば、3次元画像データと、時系列に変化する2次元画像データとを時系列に変化する3次元画像データとして統合することで、読影者の負荷を低減することができる。
例えば、従来においては、X線CT画像データと時系列の複数のX線画像データを医師等が見比べて読影する場合、画像の形態も撮像時刻も異なるこれらの画像データを元に、高さ方向(Y方向)、左右方向(X方向)、奥行方向(Z方向)、および時間の4つの次元の情報を推察するため、複雑な解釈が必要となり、読影に係る負荷が高かった。
これに対して、本実施形態の医用画像処理装置1によれば、医師等は、被検体Pの診断の際に、立体的な情報を有するX線CT画像データ30と、被検体Pの動きを表す時系列の複数のX線画像データ20を見比べなくとも、4次元画像データ400を参照すれば良くなり、読影のための負荷が軽減される。
また、本実施形態の医用画像処理装置1は、複数の3次元構造301の各々を、仮想の投影視点Aを基準として2次元に変換した複数の投影画像データ302を生成し、複数の投影画像データ302の各々と、複数の投影画像データ302に対応する複数の2次元部位画像データ201との一致度が閾値以上となるように、投影視点Aと複数の3次元構造301の各々の位置関係、複数の3次元構造301の形状、または複数の3次元構造301の大きさを変更する。
このため、本実施形態の医用画像処理装置1によれば、X線CT画像データ30のX線画像データ20の撮像時の被検体Pの体勢の差異等のために、3次元構造301と2次元部位画像データ201とに各特徴部位の形状や向きの差異がある場合においても、X線画像データ20に描出された被検体Pの各特徴部位に類似するように3次元構造301を補正することができる。当該構成により、本実施形態の医用画像処理装置1によれば、高精度にX線CT画像データ30とX線画像データ20とを統合した4次元画像データ400を生成することができる。
また、本実施形態の医用画像処理装置1は、複数の特徴部位の各々の特性を表す特性情報に基づいて、複数の3次元構造301の各々を変形する。このため、本実施形態の医用画像処理装置1によれば、個々の特徴部位の特性に応じて、各特徴部位が撮像姿勢等によって受ける影響を加味した変形を施した3次元構造301x-1を生成することができる。
また、本実施形態における複数の特徴部位は、被検体Pの骨格、臓器、または筋組織であり、特性情報は、骨格、臓器、または筋組織の各々の動きの制約または剛性を表す。このため、本実施形態の医用画像処理装置1によれば、個々の特徴部位の動きの制約または剛性に応じて、各特徴部位の変形の程度または可動域を特定することにより、3次元構造301の過剰な変形を低減し、高精度な4次元画像データ400を生成することができる。
なお、本実施形態の医用情報システムS1の構成は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、医用情報システムS1は、PACS(Picture Archiving and Communication System)等の医用画像保管装置と、医用画像処理装置1とを備えるものであっても良い。当該構成を採用する場合は、医用画像処理装置1は、医用画像保管装置から3次元画像および時系列の2次元画像を取得する。また、この場合、X線CT装置3およびX線診断装置2は、医用情報システムS1に含まれなくとも良い。
また、本実施形態では、立位状態の被検体PをX線撮像したX線画像データ20を時系列の複数の2次元画像データの一例としたが、時系列の複数の2次元画像データは、これに限定されるものではない。例えば、時系列の複数の2次元画像データは、光学画像であっても良い。また、時系列の複数の2次元画像データは、例えば、超音波診断装置によって撮像された超音波画像データであっても良い。
また、本実施形態では、X線CT画像データ30を3次元画像データの一例としたが、3次元画像データこれに限定されるものではない。例えば、3次元画像データは、X線CT装置3以外のモダリティによって撮像された画像データでも良い。
例えば、X線CT装置3またはX線診断装置2の代わりに、PET(Positron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置、X線アンギオグラフィ装置、超音波診断装置、またはその他の撮像装置等の各種のモダリティが採用されても良い。
また、本実施形態では、医用画像処理装置1を、X線CT装置3およびX線診断装置2とは別個の装置として記載したが、医用画像処理装置1は当該構成に限定されるものではない。具体的には、X線CT装置3またはX線診断装置2を、医用画像処理装置の一例としても良い。例えば、X線CT装置3のコンソール装置の処理回路が、取得機能151、第1の抽出機能152、第2の抽出機能153、変形機能154、生成機能155、および出力機能156を備える構成を採用しても良い。また、X線CT装置3またはX線診断装置2の代わりに他のモダリティが採用される場合には、当該他のモダリティを、医用画像処理装置の一例としても良い。
(第2の実施形態)
この第2の実施形態では、上述の第1の実施形態で生成された4次元画像データ400から、被検体Pの臓器の時間的変化を解析する。
図10は、本実施形態に係る医用情報システムS2の全体構成の一例を示す図である。図10に示すように、本実施形態の医用情報システムS2は、第1の実施形態と同様の構成を備える。また、本実施形態の医用画像処理装置1001は、第1の実施形態と同様にNWインタフェース110と、記憶回路120と、入力インタフェース130と、ディスプレイ140と、処理回路150とを備える。
本実施形態の処理回路150は、取得機能1151と、第1の抽出機能152と、第2の抽出機能153と、変形機能154と、生成機能155と、出力機能1156と、解析機能157とを備える。解析機能157は、解析部の一例である。第1の抽出機能152と、第2の抽出機能153と、変形機能154と、生成機能155とは、第1の実施形態と同様の機能を備える。
取得機能1151は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、外部装置から、被検体Pの呼吸機能検査の結果を取得する。呼吸機能検査の結果は、例えばスパイロ検査(スパイロメトリー)の検査結果であるが、これに限定されるものではない。
呼吸機能検査は、例えば、X線画像データ20の撮像と同時に実施される。呼吸機能検査の結果は、検査時刻と対応付けて取得される。取得機能1151は、取得した呼吸機能検査の結果を解析機能157に送出する。
解析機能157は、4次元画像データ400に含まれる複数の特徴部位の複数の撮像時刻t1~tnの各々における形状、大きさ、または位置に基づいて、被検体Pの周期的な動きを解析する。
より詳細には、解析機能157は、4次元画像データ400より、各臓器の時間的変化をパラメータの値として算出する。
例えば、解析機能157は、4次元画像データ400に描出された肺の微小構造ごとの動きを数値化し、微小構造ごとの体積の変化を求めることで肺内微小構造ごとの含気率を算出する。肺の微小構造は、例えば肺胞である。
具体的には、解析機能157は、被検体Pの呼吸機能検査の結果を参照し、肺の微小構造ごとに、1回の呼吸で送られる気体の総量、および各時相の流量を算出する。呼吸は、被検体Pの周期的な動きの一例である。
また、解析機能157は、各微小構造における1回の呼吸で送られる気体の総量(換気量)、および各時相の流量の算出結果に基づいて、病変の位置、または疾病の程度を推定する。例えば、解析機能157は、流入する気体の量が基準よりも少ない肺胞を、異常な部位として検出しても良い。また、解析機能157は、個々の微小構造の伸縮の度合に基づいて、弾性の低下の有無等を判定しても良い。
解析機能157は、被検体Pの周期的な動きの解析結果を、出力機能1156に送出する。本実施形態においては、解析機能157は、被検体Pの1回の呼吸で送られる気体の総量、および各時相の流量の算出結果を出力機能1156に送出する。また、解析機能157は、病変の位置、または疾病の程度の推定結果を出力機能1156に送出しても良い。
出力機能1156は、第1の実施形態と同様の機能を備えた上で、解析機能157による解析結果を出力する。例えば、出力機能1156は、左右の肺や肺葉等の肺内構造ごとに、解析結果の数値を、ディスプレイ140に表示しても良い。また、出力機能1156は、肺の微小構造ごとに、解析結果に応じて色を変化させたカラーマップをディスプレイ140に表示しても良い。表示態様はこれに限定されるものではなく、出力機能1156は、白黒の2値、あるいは色の濃淡で解析結果を表示しても良い。
スパイロ検査等の呼吸機能検査では、肺全体の換気量の総量は計測できるが、肺胞等の微小構造ごとの換気量を計測することはできない。これに対して、本実施形態の医用画像処理装置1001によれば、第1の実施形態の効果に加えて、4次元画像データ400から各臓器の時間的変化を解析することにより、微小構造ごとの詳細な換気量も算出することができる。
また、一般に、呼吸機能検査は被検体Pが立位の状態で実施されることが多い。4次元画像データ400に含まれる各臓器は、被検体Pが立位の状態で撮像されたX線画像データ20に描出された形状に合わせて変形されている。このため、本実施形態の医用画像処理装置1001によれば、呼吸機能検査の検査時と同様の体位における被検体Pの呼吸機能の状態を反映した換気量等を算出することができる。
なお、本実施形態では、呼吸機能検査は、X線画像データ20の撮像と同時に実施されるものとしたが、撮像とは別々の時刻に実施されても良い。この場合、解析機能157は、4次元画像データ400と呼吸機能検査の結果の呼吸の周期が一致するように時相を揃えた上で解析する。
また、本実施形態では、解析機能157は4次元画像データ400だけではなく、呼吸機能検査結果を用いてにおける被検体Pの周期的な動きを解析するものとしたが、呼吸機能検査結果は必須ではない。また、解析機能157は、被検体Pの周期的な動きに関連するその他の検査結果を利用しても良い。また、本実施形態においては、肺を一例としたが、他の臓器の動きを解析対象としても良い。また、被検体Pの周期的な動きは呼吸に限定されるものではなく、心拍や、血液循環等であっても良い。
(第3の実施形態)
上述の第1、第2の実施形態では、3次元構造301に対応する2次元部位画像データ201のX線画像データ20上の位置に基づいて3次元構造301を配置していた。この第3の実施形態では、さらに、X線画像データ20から被検体Pの身体の奥行方向の長さを推定し、当該推定の結果に基づいて、3次元構造301を配置する。
本実施形態の医用情報システムS1は、第1の実施形態と同様の構成を備える。また、本実施形態の医用画像処理装置1は、第1の実施形態と同様に、NWインタフェース110と、記憶回路120と、入力インタフェース130と、ディスプレイ140と、処理回路150とを備える。
本実施形態の処理回路150は、第1の実施形態と同様に、取得機能151と、第1の抽出機能152と、第2の抽出機能153と、変形機能154と、生成機能155と、出力機能156とを備える。取得機能151と、第1の抽出機能152と、第2の抽出機能153と、変形機能154と、出力機能156とは、第1の実施形態と同様の機能を備える。
本実施形態の生成機能155は、第1の実施形態の機能を備えた上で、複数のX線画像データ20に描出された被検体Pの胸骨の位置、胸骨の傾き、被検体Pの肋骨の位置、または肋骨の傾きに基づいて、複数の撮像時刻t1~tnの各々における被検体Pの胸郭の厚さを推定する。生成機能155は、該推定の結果に基づいて、複数の3次元構造301の各々の配置を調整する。
図11は、呼気時と吸気時における胸骨および肋骨の差異を説明する図である。胸骨は、吸気と共に、体軸Oに直交する方向に移動する。このため、図1に示すように、吸気時における体軸Oと胸骨とのなす角θ2は、呼気時における体軸Oと胸骨とのなす角θ1よりも大きくなる。また、吸気時の方が被検体Pの胸郭が広がって奥行方向の厚みが増す。このため、吸気時における被検体Pの身体の奥行方向の長さ(奥行)d2は、呼気時における被検体Pの身体の奥行方向の長さd1よりも長くなる。
図11においては、被検体Pの側面方向から見た場合における胸骨および肋骨を図示しているが、呼気時と吸気時における胸骨の角度の違いは、被検体Pの腹背方向(正面方向または背面方向)からX線を照射して撮影されたX線画像データ20においても、描出される。また、図11に示すように、吸気時と吸気時とでは肋骨の角度も異なる。当該差異も、被検体Pの腹背方向からX線を照射して撮影されたX線画像データ20に描出される。
例えば、本実施形態の生成機能155は、複数のX線画像データ20に描出された被検体Pの胸骨の位置、胸骨の傾き、被検体Pの肋骨の位置、または肋骨の傾きに基づいて、複数の撮像時刻t1~tnの各々において被検体Pが呼気状態であるか吸気状態であるかを判定する。生成機能155は、被検体Pが呼気状態であるか吸気状態であるかに基づいて、被検体Pの身体の奥行方向の長さを推定する。
また、胸郭全体が呼吸によって均等に拡大または縮小するのではなく、特徴部位によって変動の大きさに差異がある。具体的には、胸郭のうち、被検体Pの足側に近い方の特徴部位の方が、被検体Pの頭側に近い方の特徴部位よりも、呼吸による大きさの変動が大きくなる。
また、被検体Pの姿勢によっても、胸郭の拡大または縮小の程度が異なる。例えば、被検体Pが立位の場合は、横臥位の場合よりも、被検体Pの背中側に向かって胸郭が大きく広がる。本実施形態の生成機能155は、このような被検体Pの姿勢に応じて、呼気時および吸気時の胸郭の大きさ、および被検体Pの身体の奥行方向の長さを推定する。
生成機能155は、該推定の結果に基づいて、3次元空間50における複数の3次元構造301の各々の配置を調整する。また、生成機能155は、椎体と胸骨をつなぐ肋骨の角度からも情報を得て体厚を推定して、3次元空間50における複数の3次元構造301の各々の配置に反映させる。
本実施形態の医用画像処理装置1によれば、第1の実施形態と同様の効果に加えて、各撮像時刻t1~tnにおける被検体Pの身体の奥行方向の長さを推定することにより、さらに高精度に4次元画像データ400を生成することができる。
(変形例1)
上述の第1~3の実施形態では、主として胸部の4次元画像データ400を例示して説明したが、撮像範囲はこれに限定されるものではない。例えば、医用画像処理装置1は、被検体Pの嚥下機能を検査するために、頸部の4次元画像データ400を生成しても良い。
この場合、取得機能151は、被検体Pが臥位状態で撮像された頸部のX線CT画像データ30と、被検体Pが座位状態で撮像された嚥下検査におけるX線透視画像データを取得する。嚥下検査におけるX線透視画像データとは、被検体Pが飲食物を嚥下している状態が時系列に撮像された複数のX線透視画像データである。時系列の複数のX線透視画像データが本変形例における複数の2次元画像データの一例である。
変形機能154および生成機能155は、頸部のX線CT画像データ30と、嚥下検査におけるX線透視画像データから、第1の実施形態と同様の手法により、4次元画像データ400を生成する。当該4次元画像データ400は、被検体Pが座位状態における頸部の立体構造の動きを表すため、被検体Pの嚥下機能の高精度に描出することができる。
また、X線CT画像データ30の撮像の際に、声門等の解剖学的構造を得やすくするため、無声時と発生時の両方を撮像しても良い。この場合、変形機能154および生成機能155は、X線CT画像データ30とX線透視画像データにおける声門等を高精度に位置合わせすることができる。
(変形例2)
また、上述の第1~3の実施形態では、被検体Pに動きがある場合を例として説明したが、2次元画像データは静止画でも良い。
例えば、被検体Pの検査対象部位が、被検体Pが臥位状態では顕現しない場合は、X線CT画像データ30では、被検体Pの検査対象部位の疾病または傷病の状態を描出することが困難な場合がある。
より具体的には、被検体Pが椎体側弯患者である場合、臥位状態で撮像されたX線CT画像データ30では、椎体の側弯箇所が伸びてしまい、側弯状態を立体画像で描出することが困難である。立位CT装置であれば、立位状態の被検体Pの椎体の側弯状態を描出することができるが、被検体Pの病状によっては、撮像の間、立位姿勢を維持することが困難なため、立位CT装置での撮像が難しい場合がある。
本変形例の変形機能154および生成機能155は、X線CT装置3で臥位撮影した椎体側弯患者である被検体Pの椎体を含むX線CT画像データ30と、被検体Pを立位で撮影した椎体のX線画像データ20とを第1の実施形態と同様の手法によりマッチングすることにより、椎体側弯の立体画像データを生成する。本変形例の医用画像処理装置1によれば、立位CT装置を使用しなくとも、立位状態の椎体の立体画像データを生成することができる。
また、椎体側弯患者に限らず、変形性膝関節症患者の膝についても、本変形例を適用することができる。
(変形例3)
上述の第1~3の実施形態では、医用画像処理装置1は、3次元構造301に対応する2次元部位画像データ201のX線画像データ20上の位置に基づいて3次元構造301を3次元空間50内に配置していたが、標準人体モデルを基準として位置合わせを行っても良い。標準人体モデルは、一般的な人体の立体画像モデルであり、例えば、予め記憶回路120に記憶される。変形機能154は、X線CT画像データ30とX線画像データ20とを、それぞれ標準人体モデルを基準として大きさや形状の補正を行ってから、X線CT画像データ30に含まれる3次元構造301と、X線画像データ20に含まれる2次元部位画像データ201との比較を行っても良い。
また、生成機能155は、標準人体モデルを基準として、3次元構造301を配置することにより、3次元構造301の位置決めの処理を効率化しても良い。
(変形例4)
また、上述の第1~3の実施形態では、時系列の複数のX線画像データ20は被検体Pの動きを描出するものとしたが、被検体Pだけではなく、撮像装置側が移動することにより、時系列の複数のX線画像データ20が変化しても良い。
例えば、X線診断装置2は、被検体Pの周囲を回転しながら撮影する装置であっても良い。また、X線診断装置2は、被検体Pの何らかの動き(呼吸、心拍、血液循環等)を同時に撮像し、撮像結果を、時系列の複数のX線画像データ20と共に医用画像処理装置1に送信しても良い。
(変形例5)
また、上述の第1~3の実施形態では、医用画像処理装置1は、撮像が完了した時系列の複数のX線画像データ20を一度に取得するものとしたが、医用画像処理装置1は、撮像中の時系列の複数のX線画像データ20を順次取得し、リアルタイムに4次元画像データ400を生成しても良い。
例えば、X線診断装置2がX線アンギオ装置である場合、医用画像処理装置1の取得機能151は、X線アンギオ装置から、撮像中の時系列の複数のX線画像データ20を順次取得する。また、変形機能154および生成機能155は、予め取得されたX線CT画像データ30と、順次取得される時系列の複数のX線画像データ20とに基づいて、4次元画像データ400を順次生成する。また、出力機能156は、4次元画像データ400が生成される都度、生成された4次元画像データ400を、リアルタイムで変化する3次元画像としてディスプレイ140に表示する。
本変形例によれば、時系列の複数のX線画像データ20の撮像中に4次元画像データ400を生成することができるので、例えば、X線アンギオ装置を用いたカテーテル治療等の最中に、リアルタイムで変化する3次元画像を表示することができる。
(変形例6)
また、医用画像処理装置1は、被検体Pの姿勢の変化によるCT値の変化を、4次元画像データ400に反映しても良い。
例えば、本変形例の生成機能155は、生成した4次元画像データ400に含まれる3次元画像データ40a~40nにおける胸郭の大きさの変化に基づいて、3次元画像データ40a~40nにおける肺のCT値を変更する。
X線CT画像データ30においては、CT値が画素値に変換されるため、生成機能155によってCT値が変更されることにより、4次元画像データ400に基づく画像がディスプレイ140に表示される際の画素値が変化する。
具体的には、肺に取り込まれた空気の量が少ないほど、肺のCT値は高くなる。このため、生成機能155は、X線CT画像データ30とX線画像データ20の撮像時の被検体Pの姿勢に応じて、被検体Pの胸郭内の空間の体積を推定し、該推定の結果から、肺に取り込まれた空気の量を推定する。
被検体Pの胸郭の大きさは、被検体Pが腕を挙上している場合には、腕を体側に沿って降ろしている場合よりも大きくなる。例えば、X線CT画像データ30の撮像の際は、一般に、アーチファクトを低減するために、被検体Pが腕を挙上した姿勢で撮像される。また、X線画像データ20の撮像の際には、腕を体側に沿って下した状態で撮像される場合が多い。このため、生成機能155は、X線CT画像データ30における肺のCT値を、X線画像データ20の撮像時における被検体Pの姿勢において推定される被検体Pの胸郭内の空間の体積に応じて補正する。このような補正により、医用画像処理装置1は、X線画像データ20の撮像時における被検体Pの姿勢に即した4次元画像データ400を生成することができる。
また、肺に取り込まれた空気の量は被検体Pが呼気状態が吸気状態かによって異なる。このため、上述の第2の実施形態のように被検体Pの呼吸周期の解析結果に基づいて、生成機能155は、4次元画像データ400における肺のCT値を変更しても良い。
また、生成機能155は、上述の第3の実施形態のように被検体Pの胸骨および肋骨の位置または角度に基づいて推定された被検体Pの呼吸周期に基づいて、4次元画像データ400における肺のCT値を変更しても良い。
なお、CT値の補正は、4次元画像データ400の生成後ではなく、3次元構造301と2次元部位画像データ201との比較の際に、変形機能154が実施するものとしても良い。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、読影者の負荷を低減することが可能な医用画像処理装置、医用画像処理方法、および医用画像処理プログラムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1001 医用画像処理装置
2 X線診断装置
3 X線CT装置
20,20a~20n X線画像データ
30 X線CT画像データ
40,40a~40n 3次元画像データ
50,50a~50n 3次元空間
120 記憶回路
130 入力インタフェース
140 ディスプレイ
150 処理回路
151,1151 取得機能
152 第1の抽出機能
153 第2の抽出機能
154 変形機能
155 生成機能
156,1156 出力機能
157 解析機能
200 時間3次元画像データ
201,201a~201n,201x,201x-1~201x-n 2次元部位画像データ
301,301a~301n,301x-1~301x-n 3次元構造
302,302x,302d,302d´ 投影画像データ
400 4次元画像データ
A 投影視点
P 被検体
S1,S2 医用情報システム

Claims (8)

  1. 被検体を撮像した1時点における第1の3次元画像データと、前記被検体を時系列の複数の撮像時刻において撮像した時系列の複数の2次元画像データと、を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記第1の3次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を3次元構造として抽出する第1の抽出部と、
    前記取得部によって取得された前記複数の2次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を、2次元部位画像データとして抽出する第2の抽出部と、
    前記撮像時刻ごとに、該撮像時刻に対応する前記2次元部位画像データに基づいて、前記第1の抽出部によって抽出された複数の3次元構造の各々を変形または回転させる変形部と、
    前記撮像時刻ごとに、前記変形部により変形または回転された前記複数の3次元構造を統合した第2の3次元画像データを生成する生成部と、
    を備える医用画像処理装置。
  2. 前記変形部は、前記3次元構造を、仮想の投影視点を基準として2次元に変換した投影画像データを生成し、前記投影画像データと、前記投影画像データに対応する前記2次元部位画像データとの一致度が閾値以上となるように、前記投影視点と前記3次元構造の位置関係、前記3次元構造の形状、または前記3次元構造の大きさを変更する、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記変形部は、前記複数の特徴部位の各々の特性を表す特性情報に基づいて、前記3次元構造を変形する、
    請求項1または2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記特徴部位は、前記被検体の骨格、臓器、または筋組織であり、
    前記特性情報は、前記骨格、臓器、または筋組織の各々の動きの制約または剛性を表す、
    請求項3に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記生成部は、前記複数の2次元画像データに描出された前記被検体の胸骨の位置、前記胸骨の傾き、前記被検体の肋骨の位置、または前記肋骨の傾きに基づいて、前記複数の撮像時刻の各々における前記被検体の胸郭の厚さを推定し、該推定の結果に基づいて、前記複数の3次元構造の各々の配置を調整する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記生成部によって生成された複数の第2の3次元画像データに含まれる複数の特徴部位の前記複数の撮像時刻の各々における形状、大きさ、または位置に基づいて、前記被検体の周期的な動きを解析する解析部、をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  7. 被検体を撮像した1時点における第1の3次元画像データと、前記被検体を時系列の複数の撮像時刻において撮像した時系列の複数の2次元画像データと、を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得された前記第1の3次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を3次元構造として抽出する第1の抽出ステップと、
    前記取得ステップで取得された前記複数の2次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を、2次元部位画像データとして抽出する第2の抽出ステップと、
    前記撮像時刻ごとに、該撮像時刻に対応する前記2次元部位画像データに基づいて、前記第1の抽出ステップで抽出された複数の3次元構造の各々を変形または回転させる変形ステップと、
    前記撮像時刻ごとに、前記変形ステップで変形または回転された前記複数の3次元構造を統合した第2の3次元画像データを生成する生成ステップと、
    を含む医用画像処理方法。
  8. 被検体を撮像した1時点における第1の3次元画像データと、前記被検体を時系列の複数の撮像時刻において撮像した時系列の複数の2次元画像データと、を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得された前記第1の3次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を3次元構造として抽出する第1の抽出ステップと、
    前記取得ステップで取得された前記複数の2次元画像データに含まれる複数の特徴部位の各々を、2次元部位画像データとして抽出する第2の抽出ステップと、
    前記撮像時刻ごとに、該撮像時刻に対応する前記2次元部位画像データに基づいて、前記第1の抽出ステップで抽出された複数の3次元構造の各々を変形または回転させる変形ステップと、
    前記撮像時刻ごとに、前記変形ステップで変形または回転された前記複数の3次元構造を統合した第2の3次元画像データを生成する生成ステップと、
    をコンピュータに実行させるための医用画像処理プログラム。
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