JP7290866B2 - 動作安定性判別装置、動作安定性判別方法、及び、起立着座支援装置 - Google Patents
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Description
上記特許文献1に開示された介助支援装置は、被介護者の移動に応じて予め設定された肘掛け部の軌道に沿うように移動手段を動作させるものであり、被介護者に負担をかけずに安定的に姿勢を変化させることができるものである。
しかしながら、人間の動作は常に一定の軌道を描くのではなく、その動作にはブレが存在する。そのため、被介護者の身体機能を最大限発揮させるためには、起立着座支援装置は被介護者が自発的に行おうとする動作のブレを許容する必要がある。上記特許文献1に開示された介助支援装置では、予め設定された肘掛け部の軌道に沿うように移動手段を動作させるため、被介護者が装置の力を借りながら自発的に体を動かそうとした場合、装置は目標となる動作に厳密に被介護者の動作を収束させようとする。そのため、被介護者は自らの意思に基づく動作を行うことが難しく、結果として被介護者の身体機能を最大限発揮させることはできないという問題があった。
しかしながら、非特許文献1に開示された起立支援技術では、位置制御は理学療法士等が設定する理想軌道に沿った制御であること、ダンピング制御は患者の残存体力(筋力)を予め測定した上で、理想軌道からのブレをも考慮した制御でないことから、被介護者が意図する動作と理想軌道に差異がある場合(大抵差異がある)被介護者の動作を妨げることで安全性に問題があり、さらには被介護者の身体機能を最大限発揮させるには充分ではないという問題もあった。
また、被介護者の残存する体力を最大限引き出し、かつ安全性の高い起立着座支援装置とするためには、起立着座支援装置の使用時においてユーザの動作の安定性を判別する必要があるため、ユーザの動作の安定性を高精度で判別することのできる動作安定性判別装置及び動作安定性判別方法を提供することを目的とする。
1)ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置とユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、動作中の身体重心位置が足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定手段、
2)該ユーザの動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定手段、
3)第1の安定性判定手段が所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定手段が動作を継続できると判定した場合に、動作が安定していると判別する安定判別手段。
ここで、第1の姿勢から第2の姿勢へ移行する動作としては、着座姿勢から起立姿勢への起立動作や起立姿勢から着座姿勢への着座動作だけではなく、例えば車椅子とベッドの間を移乗する際のように腰を浮かせて移動する動作や、何かを持ち上げる動作などが広く含まれる趣旨である。また、介護現場における動作に限る趣旨ではなく、健常者が作業現場で重いものを持ち上げる際の動作等も含まれる。
4)第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの個々の姿勢において、第1の安定性判定手段が所定範囲内に存在すると判定し得る身体重心位置の範囲と、第2の安定性判定手段が次の動作を継続できると判定し得る身体重心位置の範囲のオーバーラップ範囲を抽出する範囲抽出手段、
5)第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの全ての姿勢に対して、個々の姿勢のオーバーラップ範囲を繋ぎ合わせ、身体重心の軌道許容範囲を設定する軌道許容範囲設定手段。
筋骨格モデルを用いて、移行動作に関わる筋肉の必要筋力を算出することにより、より高精度の安定性判定が可能となる。
支援動作を停止または抑制することにより、起立着座支援装置による過剰な介入を防止し、ユーザの残存体力を効果的に発揮することができる。これに対して、動作安定性判別装置における安定判別手段が安定しないと判別している場合には、ユーザの起立着座に対する支援動作を活性化することにより、起立着座支援装置がユーザの動作に介入し、ユーザは動作を安全に実施することができる。
また例えば、動作安定性判別装置における安定判別手段が安定と判別しているが、安定しないと判別する状態に近づいている場合には、ユーザや介護者に伝達するために、警告音や振動などを発する、或は警告ランプが点灯するといった構成としてもよい。
身体重心の軌道許容範囲を逸脱するようなユーザ姿勢を検知した場合に、ユーザの動作に大きく介入することにより、ユーザの動作の自由を維持しつつ、逸脱時のユーザの姿勢の安定性を確保することができる。
また、本発明の起立着座支援装置は、動作安定性判別装置の上記5)の手段で設定された身体重心の軌道許容範囲のデータだけを搭載し、そのデータを用いて身体重心の軌道許容範囲を逸脱するようなユーザ姿勢を検知した場合には、強制的にユーザ姿勢を身体重心の軌道許容範囲内に戻す支援動作を行うことも可能である。
1)第1の安定性判定手段が、ユーザに対し、筋骨格モデルを用いて、該ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置とユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、動作中の身体重心位置が足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定ステップ、
2)第2の安定性判定手段が、ユーザに対し、筋骨格モデルを用いて、第1の姿勢から第2の姿勢へ至る個々の姿勢から次の姿勢に移行する動作に関わる筋肉の必要筋力を算出し、算出した筋力が、該ユーザが最大限発揮できる筋力以下であるか否かを判定した結果を用いて、動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定ステップ、
3)安定判別手段が、第1の安定性判定ステップにおいて所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定ステップにおいて動作を継続できると判定した場合に、動作が安定していると判別する安定判別ステップ。
第1の姿勢から第2の姿勢へ移行する動作において、第1の安定性判定手段が、ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置と該ユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、動作中の身体重心位置が足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定ステップと、
第2の安定性判定手段が、該ユーザの動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定ステップと、
安定判別手段が、第1の安定性判定ステップにおいて所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定ステップにおいて動作を継続できると判定した場合に、動作が安定していると判別する安定判別ステップと、
範囲抽出手段が、第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの個々の姿勢において、第1の安定性判定ステップが所定範囲内に存在すると判定し得る身体重心位置の範囲と、第2の安定性判定ステップが次の動作を継続できると判定し得る身体重心位置の範囲のオーバーラップ範囲を抽出する範囲抽出ステップと、
軌道許容範囲設定手段が、第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの全ての姿勢に対して、個々の姿勢のオーバーラップ範囲を繋ぎ合わせ、身体重心の軌道許容範囲を設定する軌道許容範囲設定ステップ。
第1の安定性判定手段1は、ユーザである被介護者の身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置と被介護者の支持脚の足裏位置に基づいて、動作中の身体重心位置が足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定するものである。第2の安定性判定手段2は、被介護者の動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、移行動作を継続できるか否かを判定するものである。安定判別手段3は、第1の安定性判定手段1が所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定手段2が動作を継続できると判定した場合に、動作が安定していると判別するものである。
なお、本実施例では、着座した状態から起立した状態となるまでの起立動作を例として、以下、動作安定性判別装置及び動作安定性判別方法について説明する。
まず、身体安定条件とは、ユーザ(被介護者など)が起立動作中の姿勢において、自身の身体バランスを保つことのできる条件のことであり、具体的には、身体安定条件は、身体の重心がユーザの支持脚の足裏にあることをいう。身体安定条件は、第1の安定性判定手段1における判定に用いられる。
筋駆動力条件とは、被介護者は起立動作中の姿勢にて、次の動作に必要な力を発揮できる条件のことであり、具体的には、図2に示す筋肉が最大限筋力を発揮した場合、その姿勢において起立動作を継続するために必要な駆動力を得ることができることをいう。一般に筋肉が発揮する力は同一でも、筋肉と骨の位置関係によって筋骨格系として発生できる駆動力は変化するため、その姿勢において発揮できる力は異なることになる。そのため不適切な姿勢の場合、起立動作に必要な方向に必要な大きさの駆動力を得ることができない。そこで、姿勢の安定性の判別には、身体安定条件だけではなく、筋駆動力条件も重要となる。筋駆動力条件は、第2の安定性判定手段2における判定に用いられる。
本実施例では、上述する二条件を満たす姿勢の範囲を明らかにするため、動力学人体シミュレータ(OpenSim)を用いてコンピュータシミュレーションを行った。本シミュレーションでは、人間の筋骨格モデルとして“3DGait‐Model2392”を用い、人体のパラメータは日本人の高齢者のものに置き換えて使用した。
本実施例では、各フェーズの開始および終了時の姿勢、すなわち図4に示す姿勢(A)~(C)において、規範動作の各関節角度を30°の範囲で変動させ、それらの起立動作が身体安定条件と筋駆動力条件を満たすかをコンピュータシミュレーションによって検証した。なお、姿勢(D)は最終的な起立姿勢のため、一意に定めた。
動作中の身体重心位置が、足裏位置を基準とする所定範囲内に存在する場合には、被介護者の動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、移行動作を継続できるか否かを判定する(ステップS02:第2の安定性判定ステップ)。ここで、移行動作を継続できる場合には、安定と判別される(ステップS03:安定判別ステップ)。これに対して、動作中の身体重心位置が、足裏位置を基準とする所定範囲内に存在しない場合や、被介護者の動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、移行動作を継続できない場合には、非安定と判別される(ステップS04)。
なお、第1の安定性判定ステップ(ステップS01)と第2の安定性判定ステップ(ステップS02)は、順序が逆でもよいし、同時的に行うことでもよい。
次に、第2の安定性判定ステップが次の動作を継続できると判定し得る身体重心位置の範囲を抽出する(ステップS12)。第1の安定性判定ステップが所定範囲内に存在すると判定し得る身体重心位置の範囲と、第2の安定性判定ステップが次の動作を継続できると判定し得る身体重心位置の範囲のオーバーラップ範囲を抽出する(ステップS13:範囲抽出ステップ)。着座姿勢から起立姿勢へ至るまでの全ての姿勢に対して、個々の姿勢のオーバーラップ範囲を繋ぎ合わせ、身体重心の軌道許容範囲を設定する(ステップS14:軌道許容範囲設定ステップ)。
ダンピング制御則は、支援力を変化させることができるため、支援力を増大させて被介護者の身体的な負担を軽減したり、支援力を減少させて被介護者に自発的な動作を促したりすることができる。また、ダンピング制御則は、指令値からの偏差を許容する性質があるため、起立動作中に被介護者が規範軌道から逸脱することを許容できる。以上より、本実施例では、実施例1で導出した軌道許容範囲内に被介護者の姿勢がある場合、ダンピング制御則を用いて被介護者を支援することができる。
一方、位置制御則は、指令値からの偏差を許容しないため身体のバランスを保つことに優れる一方、支援力を増減させることができないため、被介護者に自発的な動作を促したりすることが難しい。そこで本実施例では、被介護者の姿勢が軌道許容範囲を逸脱した場合、位置制御則を用いてこれを解決しているが、この点について以下に詳述する。
図10(1)に示すように、起立着座支援装置本体8のハンドル84と肘掛け部83は一体であるため、被介護者9にかかる力fuserはp点に集中すると仮定することができる。fuserは、上記式3のように水平方向fhandleと垂直方向farmrestに分割することができ、起立着座支援装置7の内蔵力センサ(図示せず)より取得することができる。
ここで、図10(2)に示す範囲11aが軌道許容範囲であるとすると、規範起立動作から導かれるvp refは常に軌道許容範囲内にある。一方、被介護者9の自発的な意思に基づく動作の指標となるfuserが軌道許容範囲内にある場合、起立着座支援装置7は被介護者9の随意運動が軌道許容範囲内にあると判断する。以上より、本実施例の起立着座支援装置7の制御則は、下記式5で表すことができる。
一方、位置制御則は身体バランスを保つために常に有用であるため、本実施例において、Kは任意の定数を常に設定している。以上より、本実施例の起立着座支援装置7は、被介護者9の動作姿勢が軌道許容範囲内である場合は、随意運動に伴う身体の動作負荷が低減され、動作の自由度が確保される。一方、被介護者9の動作姿勢が軌道許容範囲を逸脱する場合には、自発的な動作は許容されず、身体バランスの確保が優先される。
実施例2の起立着座支援装置7を使用せず、全て位置制御則を用いて起立動作を支援した場合を比較例A、実施例2の起立着座支援装置7を使用した場合を実施例B、実施例2の起立着座支援装置7を使用したが、被介護者9が意図的に規範起立動作から大きく外れる動作を試みた場合を実施例Cとして検証実験を行った。
本実施例で示す評価では、5人の健常な被験者(12a~12e)に対して比較例A、実施例B及び実施例Cの全ての場合を実施した。なお被験者(12a~12e)は、加齢による身体能力を模擬するため、身体の動きを制限する拘束具(図示せず)を装着して本実験に参加した。
図示しないが、実施例Bの場合は、自然な形で起立動作が行われた。これに対して、実施例Cの場合は、軌道許容範囲を逸脱した時点で起立着座支援装置7が位置制御則に切り替わることで被験者(12a~12e)の動作の自由がなくなるため、結果としてそれ以上の動作の逸脱が防がれた。
一方、被験者12aが軌道許容範囲から逸脱した場合(図11(1)の破線部を参照)起立支援ロボットは位置制御則に切り替わり、被験者12aの動作に大きく介入することで被験者12aの姿勢が軌道許容範囲内に戻っていることがわかる。
図12における図中の点群は、起立動作30%達成時すなわち前傾姿勢から体幹持ち上げに入る瞬間の分布を示したものである。図12に示すように、菱形の点群は身体安定条件を満たさない場合であり、正方形の点群は身体安定条件を満たすが、筋駆動力条件を満たさない場合である。最小軌跡は菱形の点群によって画定されているが、最大軌跡については正方形の点群によって画定されている。したがって、身体安定条件だけではなく、筋駆動力条件を用いることで、軌道許容範囲の基準となる最小軌跡及び最大軌跡を正確に画定することが可能となる。
2 第2の安定性判定手段
3 安定判別手段
4 範囲抽出手段
5 軌道許容範囲設定手段
6 動作安定性判別装置
7 起立着座支援装置
8 起立着座支援装置本体
9 被介護者
10 椅子
11a~11c 範囲
12a~12e 被験者
81 自律歩行器
82 起立支援用マニピュレータ
83 肘掛け部
84 ハンドル
90 人間モデル
91 脊柱起立筋
92 大殿筋
93 大腿直筋
94 内側広筋
95 大腿二頭筋
96 ヒラメ筋
Claims (8)
- 第1の姿勢から第2の姿勢へ移行する動作において、
ユーザに対し、筋骨格モデルを用いて、該ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置と該ユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、前記動作中の前記身体重心位置が前記足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定手段と、
ユーザに対し、筋骨格モデルを用いて、第1の姿勢から第2の姿勢へ至る個々の姿勢から次の姿勢に移行する動作に関わる筋肉の必要筋力を算出し、算出した筋力が、該ユーザが最大限発揮できる筋力以下であるか否かを判定した結果を用いて、前記動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定手段と、
第1の安定性判定手段が前記所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定手段が前記動作を継続できると判定した場合に、前記動作が安定していると判別する安定判別手段、
を備えたことを特徴とする動作安定性判別装置。 - 第1の姿勢から第2の姿勢へ移行する動作において、
ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置と該ユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、前記動作中の前記身体重心位置が前記足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定手段と、
該ユーザの前記動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、前記動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定手段と、
第1の安定性判定手段が前記所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定手段が前記動作を継続できると判定した場合に、前記動作が安定していると判別する安定判別手段と、
第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの個々の姿勢において、第1の安定性判定手段が前記所定範囲内に存在すると判定し得る前記身体重心位置の範囲と、第2の安定性判定手段が次の動作を継続できると判定し得る前記身体重心位置の範囲のオーバーラップ範囲を抽出する範囲抽出手段と、
第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの全ての姿勢に対して、個々の姿勢の前記オーバーラップ範囲を繋ぎ合わせ、身体重心の軌道許容範囲を設定する軌道許容範囲設定手段、
を備えたことを特徴とする動作安定性判別装置。 - 第1の姿勢が着座姿勢、第2の姿勢が起立姿勢である、
又は、第1の姿勢が起立姿勢、第2の姿勢が着座姿勢である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の動作安定性判別装置。 - 請求項1~3の何れかの動作安定性判別装置を搭載した起立着座支援装置であって、
前記動作安定性判別装置における前記安定判別手段が安定していると判別する場合には、ユーザの起立着座に対する支援動作を停止または抑制し、ユーザの自発的な動作を促すことを特徴とする起立着座支援装置。 - 請求項2の動作安定性判別装置を搭載した起立着座支援装置であって、
前記動作安定性判別装置において設定された前記身体重心の軌道許容範囲を逸脱するようなユーザ姿勢を検知した場合には、強制的にユーザ姿勢を前記身体重心の軌道許容範囲内に戻す支援動作を行うことを特徴とする起立着座支援装置。 - 第1の姿勢から第2の姿勢へ移行する動作において、
第1の安定性判定手段が、ユーザに対し、筋骨格モデルを用いて、該ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置と該ユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、前記動作中の前記身体重心位置が前記足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定ステップと、
第2の安定性判定手段が、ユーザに対し、筋骨格モデルを用いて、第1の姿勢から第2の姿勢へ至る個々の姿勢から次の姿勢に移行する動作に関わる筋肉の必要筋力を算出し、算出した筋力が、該ユーザが最大限発揮できる筋力以下であるか否かを判定した結果を用いて、前記動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定ステップと、
安定判別手段が、第1の安定性判定ステップにおいて前記所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定ステップにおいて前記動作を継続できると判定した場合に、前記動作が安定していると判別する安定判別ステップ、
を備えたことを特徴とする動作安定性判別方法。 - 第1の姿勢から第2の姿勢へ移行する動作において、
第1の安定性判定手段が、ユーザの身長、体重及び姿勢から推定される身体重心位置と該ユーザの支持脚の足裏位置に基づいて、前記動作中の前記身体重心位置が前記足裏位置を基準とする所定範囲内に存在するか否かを判定する第1の安定性判定ステップと、
第2の安定性判定手段が、該ユーザの前記動作に関わる筋肉が最大限発揮できる筋力に基づいて、前記動作を継続できるか否かを判定する第2の安定性判定ステップと、
安定判別手段が、第1の安定性判定ステップにおいて前記所定範囲内に存在すると判定し、第2の安定性判定ステップにおいて前記動作を継続できると判定した場合に、前記動作が安定していると判別する安定判別ステップと、
範囲抽出手段が、第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの個々の姿勢において、第1の安定性判定ステップが前記所定範囲内に存在すると判定し得る前記身体重心位置の範囲と、第2の安定性判定ステップが次の動作を継続できると判定し得る前記身体重心位置の範囲のオーバーラップ範囲を抽出する範囲抽出ステップと、
軌道許容範囲設定手段が、第1の姿勢から第2の姿勢へ至るまでの全ての姿勢に対して、個々の姿勢の前記オーバーラップ範囲を繋ぎ合わせ、身体重心の軌道許容範囲を設定する軌道許容範囲設定ステップ、
を備えたことを特徴とする動作安定性判別方法。 - 第1の姿勢が着座姿勢、第2の姿勢が起立姿勢である、
又は、第1の姿勢が起立姿勢、第2の姿勢が着座姿勢である、
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の動作安定性判別方法。
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JP2012223452A (ja) | 2011-04-21 | 2012-11-15 | Ritsumeikan | 下肢筋力評価方法、及びこれに用いる下肢筋力評価装置 |
JP2014236786A (ja) | 2013-06-06 | 2014-12-18 | 国立大学法人九州工業大学 | 起立動作誘導システム |
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