はじめに、本明細書における各用語の意義について説明する。「入球」とは、賞球が払い出される入賞のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」への通過も含む。「識別情報」とは、五感(視覚、聴覚、触覚等)を通じて情報の種類を識別可能であればどのような形態でもよいが、好適には、視覚的なもの、例えば、数字、文字、図柄等の形状のあるものを挙げることができる。また、本明細書においては「識別情報」を、主遊技図柄・特別図柄(特図)や装飾図柄(装図)と呼ぶことがあるが、「特別図柄(特図)」は、主制御基板側にて表示制御される識別情報であり、「装飾図柄(装図)」は、副制御基板側にて表示される演出としての識別情報である。「識別情報を表示可能」とは、表示方法には何ら限定されず、例えば、発光手段(例えば液晶、LED、7セグ)の発光(発光の有無だけでなく、色の違いも含む)、物理的な表示(例えば、リール帯に描かれた図柄を所定位置に停止表示する)等、を挙げることができる。「演出」とは、遊技の興趣性を高める表示内容を指し、例えば、識別情報変動・停止や予告等をはじめ、アニメーションや実写等の動画像や絵、写真、文字等の静止画像又はこれらの組み合わせを挙げることができる。「開状態、開放状態」及び「閉状態、閉鎖状態」とは、例えば、一般的な大入賞口(いわゆる、アタッカー)の構成においては、開状態=入賞容易状態であり、閉状態=入賞非容易状態となる。また、例えば、遊技盤(遊技者側)から突き出した状態(以下、進出状態と呼ぶことがある)と遊技盤内(遊技者側と反対側)に引っ込んだ状態(以下、退避状態と呼ぶことがある)とを採り得る構成(いわゆる、ベロ型アタッカー)においては、進出状態=入賞容易状態であり、退避状態=入賞非容易状態となる。「乱数」とは、ぱちんこ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数であり、狭義の乱数の他に擬似乱数も含む(例えば、乱数としてはハード乱数、擬似乱数としてはソフト乱数)。例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。また、本明細書では、乱数の数とか複数個の乱数、といった形で乱数を個数表示していることがあるが、乱数取得の契機となる入球口(例えば始動入球口)の一回の入球により取得された乱数を一個と称している(即ち、前記の例だと、当選乱数+変動態様決定乱数+図柄決定乱数・・・という乱数の束を一個の乱数と称している)。また、例えば、一種の乱数(例えば当選乱数)が、別種の乱数(例えば図柄決定乱数)を兼ねていてもよい。「遊技状態」とは、ぱちんこ遊技機の場合、例えば、大入賞口が開放状態となり得る特別遊技状態、特別遊技状態への移行抽選確率が予め定められた値である非確率変動遊技状態よりも特別遊技状態への移行抽選確率が高い確率変動遊技状態、特別遊技への移行抽選契機となる始動口への入賞に対する補助が有る補助遊技状態(いわゆる、普通図柄時短状態、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間が長い、可変部材の開放当選確率が高い、可変部材の開放抽選の結果報知の時間が短い)、等の任意の一又は複数の組合せである。「遊技領域」とは、遊技球が転動可能な領域であり、遊技盤D35の手前(遊技者から見て)のみに限られず、例えば、遊技盤D35の奥側(遊技者から見て)と遊技盤D35の手前側(遊技者から見て)との双方を含む遊技球が転動可能な領域であってもよい。「左打ち」とは、後述する、遊技領域D30の左側(左打ちルートML10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すことである。「右打ち」とは、後述する、遊技領域D30の右側(右打ちルートMR10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すことである。また、「左打ち領域」とは、遊技領域中央を基準とした場合に遊技領域D30の左側の領域のことである。「右打ち領域」とは、遊技領域中央を基準とした場合に遊技領域D30の右側の領域のことである。「単位時間あたりにおける易入球遊技の期待平均実行時間」とは、補助遊技図柄の図柄変動が絶え間なく行われる状況(例えば、補助遊技図柄に係る保留が常に存在している状況)を仮定した場合において、始動口に取り付けられた可変部材の単位時間(例えば、5分間)あたりにおける開放期間が占める割合を意味しているが、内部処理的には、前述した遊技状態に基づき換言すると、例えば、始動口に可変部材が取り付けられている場合では、可変部材の開放期間の長短(いわゆる開放延長機能作動状態・非作動状態)、可変部材の開放契機となる普通図柄(補助遊技図柄)の当選確率の高低(いわゆる普図高確率抽選状態・低確率抽選状態)、可変部材の開放契機となる普通図柄(補助遊技図柄)の変動時間の長短(いわゆる普図変動短縮機能非作動状態・作動状態)、等の任意の一又は複数の組合せによって実現されるものである。「識別情報の変動表示期間の平均値」とは、識別情報の変動表示毎に変動表示期間を実測し、当該実測値に基づく平均値を採るという意味に限定されるものではない。より具体的には、識別情報の変動表示毎に、その変動表示期間を決定するよう構成されている場合であって、決定(選択)されるべき変動表示期間の候補が複数種類ある場合には、当該複数種類の変動表示期間に基づく期待値(「選択確率×変動表示期間」の総和)となるが、当該選択されるべき変動表示期間の候補が一種類である場合には、その一種類の変動表示期間そのものとなる(即ち、双方の概念を含むものである)。更には、ハズレ時における識別情報の変動表示期間の平均値のみに限定した概念又は当り時における識別情報の変動表示期間の平均値のみに限定した概念、或いは、最も選択確率の高い変動表示期間のみに限定した概念としてもよく、即ち、この文言の趣旨は、遊技者が体感できる遊技の進行スピードを指し示す指標として用いることにあることを補足しておく(よって、「識別情報の変動表示期間の平均値」を異ならせる実現方法としては、変動表示期間の候補及び/又は選択確率を異ならせる、或いは、変動表示期間の候補及び/又は選択確率が同一であっても更なる変動表示期間を付加する際の期間値を異ならせる、等の様々な手法はあるが、いずれかの手法に限定されるものではない)。「識別情報の変動表示期間の平均値が第一の期間となる第一変動期間状態と、識別情報の変動表示期間の平均値が当該第一の期間とは異なる第二の期間となる第二変動期間状態とを少なくとも有し、」とは、当該二つの状態のみならず、三つ以上の状態を有していてもよい(或いは、三つ以上の状態を有する場合におけるいずれか二つの状態を対象とする)という意味であり、例えば、識別情報の変動表示回数に応じて、「第一変動期間状態」→「第二変動期間状態」→「第三変動期間状態」との状態遷移を採り得るものも含む。この場合においては、夫々の状態における識別情報の変動表示期間の平均値が、「第一変動期間状態」<「第二変動期間状態」<「第三変動期間状態」となるよう構成した場合、高速な遊技進行状態→中速な遊技進行状態→低速な遊技進行状態、との状態遷移を構築することができる{勿論、この逆となる状態遷移(遊技進行状態)を構築してもよく、その場合、次回の大当りまで継続する確率変動遊技状態+電チュー特定遊技状態と併用する際において好適となる(次回の大当り発生が確定的である状況にも拘わらず、次回の大当りが得られない状況が続くほど、遊技の進行スピードが向上するため、いわゆるハマリ時における倦怠感を払拭できる)場合がある}。更には、各状態の特徴として、「第一変動期間状態」においては、ハズレ時における識別情報の変動表示期間の平均値と当り時における識別情報の変動表示期間の平均値との差が、「第二変動期間状態」におけるその差よりも小さい、「第三変動期間状態」においては、ハズレ時における識別情報の変動表示期間の平均値と当り時における識別情報の変動表示期間の平均値との差が、「第二変動期間状態」におけるその差よりも小さいことに加え、「第一変動期間状態」と比べて、特にハズレ時における識別情報の変動表示期間が相対的に長時間となり易い(即ち、当りやリーチを示唆する変動又はリーチ変動となり易い)、「第二変動期間状態」においては、他の状態と比べて、特に当り時における識別情報の変動表示期間が相対的に長時間となり易い{即ち、ハズレが確定的となる短変動ハズレの変動表示期間や当りを示唆する中変動ハズレの変動表示期間が選択されない(又は選択され難い)が、リーチ変動(長変動当り)の変動表示期間のみ選択される(又は選択され易い)}、といった特徴を有することを例示することができる。「特別遊技の実行終了後での高確率抽選状態における特定期間」とは、当該特別遊技の実行終了直後から所定回数分の図柄変動がなされるまでの期間であってもよいし、当該特別遊技の実行終了後における一又は複数回の図柄変動がなされた後から所定回数分の図柄変動がなされるまでの期間であってもよい(即ち、特別遊技の実行終了後にて高確率抽選状態が維持されている範囲内であれば、その範囲内における任意の期間であることを意味するが故、前述の「第一変動期間状態」→「第二変動期間状態」→「第三変動期間状態」との状態遷移を採り得る場合には、当該特定期間が「第一変動期間状態」及び/又は「第二変動期間状態」の滞在期間を意味するものとなり得る)。「保留に関する情報において所定条件を充足した際」とは、例えば、その保留消化時において特別遊技(いわゆる大当り遊技)が生起する可能性が高いことを意味するが、特別遊技が生起する可能性の判断基準には特に限定されない。より具体的には、「当選乱数(当否抽選用乱数)」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当り図柄決定乱数」等の乱数値を判断基準としてもよいし、これら乱数値から導き出される事象内容(当否判定結果、変動時間の長さ、停止図柄の種類、特定遊技への移行可否等)を判断基準としてもよい。「保留の存在を示唆又は報知する」とは、示唆する場合には、例えば、当該保留に到るまでの保留消化時における演出(装飾図柄の図柄変動態様や、それと連動して行われている背景演出等)の実行態様を変化させる、等を挙げることができ、報知する場合には、例えば、当該保留生起時において保留表示灯(液晶表示装置上の画像であってもよい)の表示態様を変化させる(その場合には、表示色を変化させる、表示形状を変化させる、等)、当該保留生起時において保留発生音やBGM等の音響を変化させる、当該保留生起時において演出用のランプ(枠ランプ等)の点灯態様を変化させる、或いは、当該保留生起時において実行されている他の演出(装飾図柄の図柄変動態様や、それと連動して行われている背景演出等)の実行態様を変化させる、等を挙げることができる。
尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。
以下の実施形態は、従来の第1種ぱちんこ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、これには何ら限定されず、他の遊技機(例えば、従来の第1種、第2種、第3種、一般電役等のぱちんこ遊技機)に応用された場合も範囲内である。尚、本実施形態は、あくまで一例であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した実施形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある実施形態についての変更例は、別の実施形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。また、本実施形態では、各種テーブルに関し、抽選テーブルと参照テーブルとが存在するが、これらも限定的ではなく、抽選テーブルを参照テーブルとしたり或いはこの逆としてもよい。また、本例において「テーブル」という場合には、その形式に限定されるものではなく、一又は複数の情報に基づき、複数の選択候補の中から一又は複数の選択候補が選択されるように対応付けられている態様であると理解すべきである。更に、以下の実施形態や変更例において示す具体的一例としての数値{例えば、抽選実行時における当選確率、特別遊技時における最大ラウンド数、図柄変動時間、各遊技状態における継続回数、等}は、あくまで一例であり、特に、異なる条件下(例えば、第1主遊技側と第2主遊技側との条件別、確率変動遊技時と非確率変動遊技時との条件別、時間短縮遊技時と非時間短縮遊技時との条件別、等)において示した数値の大小関係や組み合わせは、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。例えば、第1主遊技側と第2主遊技側とで、抽選実行時における当選確率や特別遊技時における最大ラウンド数の期待値における大小関係が、第1主遊技側=第2主遊技側となるよう例示されていたとしても、当該大小関係を第1主遊技側<第2主遊技側とする、或いは、第1主遊技側>第2主遊技側とするといったように適宜変更してもよい(その他の数値、条件下についても同様)。また、例えば、確率変動遊技状態の継続回数として、次回大当りが発生するまで継続するとの趣旨に基づき構成するに際し、継続回数として「65535」をセットするのか(実質的に継続するよう構成する)、或いは、継続回数をセットせずに次回大当りが発生するまで確率変動遊技状態を維持する、といった同一趣旨に基づく実現方法の選択肢においても、以下の実施形態や変更例の趣旨を大きく逸脱しない限りにおいては、適宜変更してもよいものであると理解すべきである。
(本実施形態)
ここで、各構成要素について説明する前に、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤D35で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技機枠は、外枠D12、前枠D14、透明板D16、扉D18、上球皿D20、下球皿D22及び発射ハンドルD44を含む。まず、外枠D12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠D14は、外枠D12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠D12に開閉可能に取り付けられる。前枠D14は、遊技球を発射する機構、遊技盤D35を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板D16は、ガラス等により形成され、扉D18(ガラス扉D18と称することがある)により支持される。扉D18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠D14に開閉可能に取り付けられる。上球皿D20は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿D22への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿D22は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、遊技盤D35の右上方と左上方とにはスピーカD24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
遊技盤D35と遊技機の前面の透明板D16(例えば、ガラス板)とは、13mmを超え25mmを超えない距離(本例では、19mm)の距離を保ち並行になるように遊技機枠に取り付けられている。ここで、遊技盤D35は、容易に動揺しないように固定機構によってしっかりと固定されている。
また、透明板D16(例えば、ガラス板)は、遊技盤の全体の構造の見通しを妨げず、遊技盤上の遊技球の位置を確認できるように遊技領域全体が無色透明で凹凸がないように形成されている。
球皿(例えば、上球皿D20、下球皿D22)は、球皿上の遊技球が遊技者にとって可視的(遊技球の数を概ね確認可能)であり、遊技者が受け皿に受けた遊技球の取り出しを阻害しないような形状(遊技球を自由に取り出せるような形状)になっている。
次に、遊技盤D35は、外レールD32と内レールD34とにより区画された遊技領域D30が形成されており、透明板D16を介して遊技盤D35上(遊技領域D30上)を流下する遊技球の位置を確認できるようになっている。遊技領域D30は、左打ち領域DL10と右打ち領域DR10とに大別される。そして、当該遊技領域D30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、左打ちルートML10、右打ちルートMR10、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20、演出表示装置SG、補助遊技図柄表示装置H20、センター飾りD38、可動体役物YK、右一般入賞口用ランプLP10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、サブ入力ボタンSB及びアウト口D36が設置されている。尚、本実施形態においては、左打ちルートML10を第1流下ルートと称することがあり、右打ちルートMR10を第2流下ルートと称することがある。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口A10は、第1主遊技始動口入球検出装置A11sを備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置A11sは、第1主遊技始動口A10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sと、第2主遊技始動口電動役物B11dと、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置B11sは、第2主遊技始動口B10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物B11dは、第2主遊技始動口B10に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該閉鎖状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、本実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが設けられており、遊技領域D30の左側(左打ち領域DL10)を流下する遊技球とが第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、遊技領域D30の右側(右打ち領域DR10)を流下する遊技球は第1主遊技始動口A10に誘導され難いよう構成されている。また、遊技領域D30の左側を流下する遊技球と遊技領域D30の右側を流下する遊技球とのいずれも第2主遊技始動口B10に誘導され得るよう構成されている。
尚、本実施形態では、第2主遊技始動口B10側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口A10側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、本実施形態では、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが重ねるように配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とを離隔して配置してもよい。
次に、補助遊技始動口H10は、補助遊技始動口入球検出装置H11sを備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置H11sは、補助遊技始動口H10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口H10への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。
ここで、本実施形態においては、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が補助遊技始動口H10に誘導され易く、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が補助遊技始動口H10に誘導され難くなるよう構成されている。但し、これには限定されず、遊技領域D30の右側及び左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、補助遊技始動口H10に誘導され得るよう構成されていてもよい。
次に、左一般入賞口P10は、左一般入賞口入球検出装置P11sを備える。左一般入賞口入球検出装置P11sは、左一般入賞口P10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す左一般入賞口入球情報を生成する。尚、左一般入賞口P10への遊技球の入球によって、所定数(例えば、3球)の遊技球が賞球として払い出されることとなる。尚、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は左一般入賞口P10に入球し易く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は左一般入賞口P10に入球し難いよう構成されている。即ち、左打ち(遊技領域D30の左側である左打ち領域DL10(左打ちルートML10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)を実行した際に左一般入賞口P10に入球し易いよう構成されている。
次に、右一般入賞口P20は、右一般入賞口入球検出装置P21sを備える。右一般入賞口入球検出装置P21sは、右一般入賞口P20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す右一般入賞口入球情報を生成する。ここで、右一般入賞口P20は、右打ち領域DR10に配置され、補助遊技乱数を取得するという補助遊技始動口の役割と、賞球が払い出されるという一般入賞口の役割との双方を兼ね備えている。つまり、右一般入賞口P20への遊技球の入球は、第2主遊技始動口B10に取り付けられた第2主遊技始動口電動役物B11dを拡開させるための抽選の契機となる。また、右一般入賞口P20への遊技球の入球によって、所定数(例えば、2球)の遊技球が賞球として払い出されることとなる。尚、右一般入賞口P20への遊技球の入球によって、右一般入賞口P20から賞球として払い出される遊技球(例えば、2球)は、左一般入賞口P10への遊技球の入球によって、左一般入賞口P10から賞球として払い出される遊技球(例えば、3球)よりも少なくなるよう構成されている。尚、本実施形態においては、右打ちを実行した遊技球が右一般入賞口P20に入球し得るよう構成されている。即ち、右打ち(遊技領域D30の右側である右打ち領域DR10(右打ちルートMR10)を遊技球が流下するよう、遊技球の発射強度を調節して遊技球を打ち出すこと)を実行した際に右一般入賞口P20に入球し易いよう構成されている。
ここで、本実施形態においては、右打ちを実行した際に入球し得る入球口としては、上流から順に、「補助遊技始動口H10→右一般入賞口P20→第2大入賞口C20→第1大入賞口C10→第2主遊技始動口B10→アウト口D36」の順となっている。また、補助遊技始動口H10はゲートの形状をしているため、補助遊技始動口H10を通過した遊技球は遊技領域上を更に流下していくこととなり、下流にある入球口(上述した右一般入賞口P20等)に入球し得ることとなる。一方、右一般入賞口P20に入球した遊技球は遊技盤面奥側に流入することとなり、その後第1大入賞口C10や第2大入賞口C20に入球することはない(右打ちを実行して右一般入賞口P20に入球しなかった遊技球が第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20に入球し得ることとなる)。
尚、非時間短縮遊技状態における左打ちの実行時には(非時間短縮遊技状態においては左打ちにて遊技を進行する)、補助遊技始動口H10(及び右一般入賞口P20)に遊技球が入球し難いため第2主遊技始動口電動役物B11dが開放し難く、主遊技側の始動口として主に第1主遊技始動口A10への入球によって遊技を進行していくこととなり、一方、時間短縮遊技状態における右打ちの実行時には(時間短縮遊技状態においては右打ちにて遊技を進行する)、補助遊技始動口H10(及び右一般入賞口P20)に遊技球が入球し易いため第2主遊技始動口電動役物B11dが開放し易く、主遊技側の始動口として主に第2主遊技始動口B10への入球によって遊技を進行していくこととなる。また、非時間短縮遊技状態において左打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第1主遊技始動口A10への入球容易性よりも、時間短縮遊技状態において右打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第2主遊技始動口B10への入球容易性の方が高い、換言すると、非時間短縮遊技状態において左打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B10への入球容易性よりも、時間短縮遊技状態において右打ちにて遊技球を発射し続けた場合の第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B10への入球容易性の方が高くなる。そこで、本例においては、左打ち実行時の方が右打ち実行時よりも入球し易い左一般入賞口P10に入球した際の賞球数(本例では、3球)を、右打ち実行時の方が左打ち実行時よりも入球し易い右一般入賞口P20に入球した際の賞球数(本例では、2球)よりも多く設計することにより、非時間短縮遊技状態にて左打ちで遊技を進行した場合と、時間短縮遊技状態にて右打ちで遊技を進行した場合との、入賞口へ入球することにより払い出される平均の賞球数の差分、即ち、ベース値(特別遊技に当選していない状況において、発射した遊技球100球に対する、払い出される賞球払出数の期待値)の差分が大きくなりすぎることを防止することができる。
また、右一般入賞口用ランプLP10は、例えば、液晶、LED等で構成されており、特別遊技の実行中に右一般入賞口に遊技球が入球することにより点灯し得るよう構成されている。また、詳細は後述することとなるが、右一般入賞口用ランプLP10の点灯色の違いにより特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するか非確率変動遊技状態に移行するかを示唆し得るよう構成されている。尚、右一般入賞口用ランプLP10は、遊技領域D30上の、左打ち領域DL10に設けても良いし右打ち領域DR10に設けても良い。また、遊技領域D30以外の領域に設けてもよい。尚、本例においては、非確率変動遊技状態を、通常状態、通常遊技状態、通常時、低確率、低確率状態、低確率遊技状態、低確率時、非確変、低確率抽選状態等と称することがある。また、確率変動遊技状態を、高確率、高確率状態、高確率遊技状態、高確率時、確変、高確率抽選状態等と称することがある。また、時間短縮遊技状態を、時短状態、時短中、時短、等と称することがある。また、非時間短縮遊技状態を、非時短状態、非時短中、非時短等と称することがある。また、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態を、通常状態、通常遊技状態、通常時、等と称することがある。
また、右打ちルートMR10を流下した遊技球は、右打ちルート流出口D50を通過して右一般入賞口P20、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20等の近傍に流下していくこととなる。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが設けられており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口C10は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口C10は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置C11sと、第1大入賞口電動役物C11d{及び第1大入賞口電動役物ソレノイドC13}と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置C11sは、第1大入賞口C10への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物C11dは、第1大入賞口C10に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口C10を可変させる(第1大入賞口電動役物ソレノイドC13を励磁して可変させる)。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)や、遊技球が転動可能な通路上の開口部を大入賞口とし、当該開口部を閉鎖する状態と開放する状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d{及び第2大入賞口電動役物ソレノイドC23}と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sによって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、本実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)や、遊技球が転動可能な通路上の開口部を大入賞口とし、当該開口部を閉鎖する状態と開放する状態とを採り得る態様(いわゆる、スライド式アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)は、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)と、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部A21h(第2主遊技図柄保留表示部B21h)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」~「9」の10種類の数字及びハズレの「-」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、主遊技図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本実施形態では、第1主遊技図柄表示装置A20の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、主遊技図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置SGのような液晶ディスプレーに、主遊技図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置SGは、主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。ここで、具体的構成としては、演出表示装置SGは、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される表示領域SG10を備える。ここで、表示領域SG10は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を表示する装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12及び第2保留表示部SG13と、を有している。尚、演出表示装置SGは、本実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、第1保留表示部SG12及び第2保留表示部SG13は夫々4個のランプから構成され、当該ランプは、主遊技図柄の保留ランプと連動している。
次に、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置H20は、補助遊技図柄表示部H21gと、補助遊技図柄保留表示部H21hとを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部H21hは、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。本実施形態においては、補助遊技乱数を取得し得る入球口として、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20との2つの入球口を有しており、当該2つの入球口のいずれに入球した場合にも、取得した補助遊技乱数に関する表示は補助遊技図柄表示装置H20に表示されることとなる。
次に、センター飾りD38は、演出表示装置SGの周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置SGの保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプD26は、遊技領域D30及び/又は遊技領域D30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、可動体役物YKは、演出表示装置SGの近傍に設置され、図柄変動に伴う演出実行の際に駆動して遊技を盛り上げる役割を担っている。上下方向に移動したり、回転駆動したり、点灯したりして、駆動したことが目立つよう構成し、且つ、大当り期待度の高い図柄変動にて駆動し易い構成することが好適である。
次に、サブ入力ボタンSBは、副制御基板Sと電気的に接続された、操作(押下)することによって当該操作に基づく演出が実行されることとなる操作部材である。尚、サブ入力ボタンSBの操作態様として、単発押し(短時間の1回のみサブ入力ボタンSBを押下する操作態様)と、連打(複数回サブ入力ボタンSBを押下する操作態様)と、長押し(所定期間サブ入力ボタンSBを押し続ける操作態様)と、を有するよう構成してもよい。また、副制御基板Sと電気的に接続された、操作(押下)することによって当該操作に基づく演出が実行されることとなる操作部材はサブ入力ボタンSBのみには限定されず、上、下、左、右の4つの操作部を有しており、当該操作部を操作することにより、実行する演出(予告演出等)を選択可能に構成される十字キー、手前に引くことにより演出(可動体役物が作動する、等)が実行されるレバー、等を有するよう構成してもよい。
次に、アウト口D36は、遊技領域D30の下方に設けられた入球口であり、遊技領域D30に設けられたいずれの入賞口にも入球せずに流下した遊技球が入球する入球口であり、アウト口D36に遊技球が入球した場合には、乱数に基づく各種抽選や入球に基づく賞球等は実行されず、当該遊技球は遊技機外に排出されることとなる。なお、本実施例では、が遊技盤上の最下部にのみ、入賞口に入賞しなかった遊技球が入るアウト口D36が設けられているが、遊技盤の上部の所定箇所にアウト口を設けることも可能である。その場合には、当該入口が入賞口でないことを明らかにするため、シールを用いて、「OUT」を表示する等、入賞口と混同しないようにすることが望ましい。
尚、不図示であるが、遊技盤D35(遊技領域D30)の大きさは、一辺が500mmである正方形の枠を超えず、かつ、直径が300mmである円を含む範囲が設定されている。
また、本実施形態においては、役物が作動しない場合(大入賞口C10等の可変入賞口が閉鎖状態となっている場合)における入賞口(遊技球を入賞させることが可能なもの、換言すると発射された遊技球について物理的に可能な軌跡をもってしても入賞が不可能でないものであり、例えば、第1主遊技始動口A10)の数(入賞口の入口の数)は、5個(第1主遊技始動口A10が1個、左一般入賞口P10が3個、右一般入賞口P20が1個)となっている。尚、入賞口の数は適宜設定可能であるが、入賞割合と遊技の複雑化抑止の観点から5個~15個の範囲が望ましい。ここで、入賞口の入口とは、入賞口及び当該入賞口に連なる遊技釘等(その間を遊技球が通過できない形で連続配置されている遊技釘等)で構成される遊技球の通過面のうち、入賞口から最も離れた位置にある部分を指す。尚、役物が作動しない場合における入賞口の入口の大きさ(入賞口の入口のうち、遊技盤D35と平行な距離の最大値であり、遊技釘により設定されている場合には釘と釘の内法)は、13mmを超えないように構成することが望ましく、大入賞口以外の可変入賞装置(電動役物や非電動役物)の入賞口の入口の大きさ(前述の通り)は、55mmを超えないことが望ましい。また、大入賞口の入口の大きさ(遊技盤と平行な距離の最大値)は、他の役物と区別するために、55mmを超え、135mmを超えないようにすることが望ましい。
更に、普通図柄表示装置が作動する契機となっているゲート(例えば、補助遊技始動口H10)の大きさ(ゲート及び当該ゲートに連なる遊技釘等(その間を遊技球が通過できない形で連続配置されている遊技釘等)で構成される遊技球の通過面のうち、ゲートから最も離れた位置で遊技盤D35と平行な距離の最大値、即ち実質的なゲートの入口)は、13mmを超えないようにすることが望ましい。
尚、本実施形態においては、大入賞口を2つ(第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つ)設けているが、射幸性の観点から2個を超えないように構成することが望ましい。また、本実施形態のように、2個の大入賞口が開放等している否かにかかわらず物理的に明確に分離されていることが明らかな構造が望ましい。更に、本実施形態のように、2個の大入賞口が水平方向に隣接することなく、2つの大入賞口の間に遊技球が通過可能となっていることが望ましい。また、本実施形態では始動口として、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B20との2つが設けているが、一般入賞口の数(本実施形態においては一般入賞口が4個設けられている)とのバランスを考慮し、3個を超えないように構成することが望ましい。
なお、始動口内に可動物を設け、既に始動口に入賞した遊技球の動きを当該可動物で変化させてもよい。この場合には、可動物は、常時一定の動作を継続(一連の動作を繰り返すものを含む。)させ、動作の調整が不可能な構成とすることが望ましい。
更に、前述の通り、遊技領域D30には、多数の遊技釘等が配置されているが、この配置は、遊技球の落下を一定の範囲で不規則にさせるものの、極端に不規則にしないことが望ましい。具体的には、電気的又はその他の動力(風車、その他の遊技球の落下の方向に変化を与えるための装置に遊技球が衝突したことにより、遊技球が落下の方向とは異なった方向に変化することを除く。)により遊技球を上昇させる装置(上昇させる程度がわずかであって、遊技球の落下の方向を著しく不規則にしないことが明らかなものを除く。)等は、発射した遊技球の順序と入賞口又はアウト口に入球する順序とが大きく相違する可能性があるため、このような装置は設けないことが望ましい。なお、遊技釘及び風車は、遊技板におおむね垂直(±5度程度)に打ち込まれている。また、いうまでもないが、遊技釘等その他遊技盤上に設ける構造物は遊技球の衝突により形状等が変化しない程度の耐久性(例えば、本例の遊技釘では、ビッカース硬度が150Hv~230Hvの真鍮製を用いている。)が確保されている。
次に、図2を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行うサブメイン制御部SMと、主に演出表示を実行するサブサブ制御部SSと、所定のエラー発生時に点灯してエラー発生を報知するエラーランプSS3と、賞球タンクKT、賞球レールKR及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンクKTから供給される遊技球を上球皿D20へ払い出す払出ユニットKE10等を備える賞球払出装置(セット基盤)KEと、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチKH3aと、賞球払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、払出に係るエラーの発生状況を表示(例えば、7セグ表示)するエラー表示器KH3と、払出ユニットKE10による払出動作を制御する賞球払出制御基板KHと、上球皿D20の遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
また、主制御基板M上には、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、等の入賞口への遊技球の入球状況を表示し得る入球状態表示装置J10が設けられており、4桁の8セグメント表示器が横一列に整列されて取り付けられている。尚、同図における入球状態表示装置J10は、主制御基板Mの遊技機の裏側方向の面に設けられており、遊技場側が所持している鍵で扉ユニットD18を解錠して扉ユニットD18を開放し、扉ユニットD18(遊技盤)の裏面に取り付けられた基板類を確認する必要があるので、遊技者は確認することができないよう構成されている。尚、入球状態表示装置J10に表示する前記入球状況の一例としては、総アウト個数による区間情報やベース比率(『(低確払出個数÷低確アウト個数)×100』で算出される値)等が挙げられる。尚、ステップ1550‐10の処理を実行するROM・RAM領域と、ステップ1000‐1~ステップ3500の処理を実行するROM・RAM領域とを異なる(互いにアドレスが重複していない)領域となるよう構成してもよい。
次に、図3及び図4を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の賞球払出ユニットKE10の構造と遊技球の払出を行う動作原理を説明することとする。まず、図3上段に示されるように、賞球払出ユニットKE10は、払出の際に駆動される払出モータ(ステッピングモータと称することがある)KE10mを有している。そして、図3下段に示されるように、賞球払出ユニットKE10は、ステッピングモータKE10mと連結したスプロケットKE10pを有している。このような構造の賞球払出ユニットKE10は、下記の原理に従い動作する。まず、遊技領域内の入賞口に遊技球が入球すると、入賞信号が主制御基板Mに送られ主制御基板Mは払出個数を決定し、賞球払出制御基板KHへ賞球の信号を送信する。或いは、カードユニットR等の遊技球貸出装置から賞球払出制御基板KHへ球貸しの要求がなされる。これを受けて賞球払出制御基板KHは賞球払出ユニットKE10を作動させ、賞球払出ユニットKE10内のステッピングモータKE10mが遊技球の払出を実行する。図4に示されるように、ステッピングモータKE10mが回転することにより、スプロケットKE10p(第1スプロケットKE10p1、第2スプロケットKE10p2及び回転確認用部材KE10p3が一体となっている部材)が回転し、遊技球が1球ずつ払い出される。また、払い出された遊技球は、賞球払出ユニットKE10の下流に連続して設けられた払出カウントセンサKE10sにより検知される。尚、断面C‐Cについては、図示されるように、遊技球の流路に沿った(流路が見えやすい)断面を図示していることを補足しておく。
また、図3下段は、ロータ位置確認センサ(払出モータ位置センサ)KE10msと回転体(スプロケット)KE10pとを模式的に示した図である(一例)。ロータ位置確認センサKE10msは、一対の測定部を有しており、測定部間の物体を光の投受光により検出するフォトセンサである。ここで、一対の測定部は、光を投光する投光部と、投光部からの光を受光する受光部であり、回転確認用部材KE10p3を挟んで配置されている。ここで、回転確認用部材KE10p3は、円周に沿って6個の凹部が形成されており、回転確認用部材KE10p3がこれら投光部と受光部との間に介在しているときにはオフとなり、回転確認用部材KE10p3がこれら投光部と受光部との間に介在していないときにはオン(図3下段の状態)となる。
次に、図5のブロック図を参照しながら、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、本実施形態に係るぱちんこ遊技機は、前述したように、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて遊技球の払出を制御する賞球払出制御基板KHと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板S(本例では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されている)と、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。ここで、副制御基板Sは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板M、賞球払出制御基板KH、サブメイン制御部SM及びサブサブ制御部SSには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAM、電断時に情報を保持するためのバックアップ領域(及びバックアップ用電源)が搭載されている。
以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。まず、主制御基板Mは、入賞口センサNs{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞口入球検出装置P11s}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置である遊技周辺機器(図中の、第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、賞球払出制御基板KHと、副制御基板S(サブメイン制御部SM・サブサブ制御部SS)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板KHに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンドであり、表示指示関連情報とも称する)や賞球払出等の表示に関する情報(コマンドであり、払出動作関連情報とも称する)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。
また、本実施形態では、図5の矢印表記の通り、主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Mとサブメイン制御部SMとは、主制御基板Mからサブメイン制御部SMへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。また、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHは、外部中継端子板Gを介して、遊技関連情報や払出関連情報を、外部出力情報としてホールコンピュータHCに出力(ホールコンピュータHC側に出力する一方向通信)可能に構成されている。
次に、賞球払出制御基板KHは、遊技球の払出を実行する賞球払出装置KEと、遊技者によって操作可能な装置であって遊技球の貸出要求を受付けて賞球払出制御基板KHに伝達する遊技球貸出装置R(カードユニットRと称することがある)とに接続されている。また、図示略するが、本実施形態では、賞球払出制御基板KH内に、発射装置の制御回路部(発射制御基板D40)が併設されており、賞球払出制御基板KHと発射装置D42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)とも接続されている。尚、本実施形態では、遊技球貸出装置Rを別体として遊技機に隣接する形態を採用しているが、遊技機と一体としてもよく、その場合には、賞球払出制御基板KHにより貸出制御及び電子マネー等貸出用の記録媒体の管理制御等を統括して行ってもよい。
ここで、発射装置D42は、遊技者が発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)された場合に発射ハンドルの操作量に基づいて発射強度(発射位置)を決定し、遊技領域D30の任意の位置に向けて遊技球を1球ずつ発射できるように構成されており、連続して遊技球を発射する場合でも遊技球が1分間に100個を超えて発射できないようにカウンタやタイマ等により一定間隔(例えば599.9ms/1個)で遊技球が発射されるように構成されている。換言すると、確率変動遊技状態等の遊技状態や特別遊技の実行有無等の遊技の状態に関係することなく、常時一定間隔で遊技球の発射が行われる(発射速度が相違しない)ように構成されており、これにより、遊技の状態にかかわらず遊技者の発射技量が適切に反映されるようになっている。詳述すると、遊技者が右打ちを所望する場合には、右打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより右打ちを実行可能であり、遊技者が左打ちを所望する場合には、左打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより左打ちを実行可能となっており、特別遊技の実行中であるか否かなど遊技の状態に拘わらず、常時発射ハンドルD44の操作に基づく発射強度にて遊技球を発射可能に構成されているのである。
なお、発射ハンドルD44には、発射停止スイッチ(不図示)が設けられており、遊技者が任意のタイミングで遊技球の発射を停止することができる(1球単位で発射できる)ように構成されている。具体的には、遊技者が発射ハンドルD44を操作している(発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)されている)場合においても、発射停止スイッチを操作することにより遊技球の発射を停止することが可能となっている。ここで、「直接操作」とは、遊技者の身体の一部を使用し、遊技機に接触して遊技を行うことを意味する。また、本例においては射幸性の観点から、発射装置D42の性能が所定期間に亘って、或いは外来ノイズ等で変化しないよう、また耐久性が担保されるように発射モータ、発射ハンドル(強度調整機能)、発射装置の制御回路が夫々設計されている。また、発射ハンドルD44には、遊技者による発射位置の調整を阻害することがないように、発射ハンドルD44が振動する機能等を搭載しないことが望ましい。
また、遊技球の発射に係る装置総体である発射装置D42における遊技球に運動エネルギーを与える部分は、1の発射モータにより構成されている。また、発射ハンドルD44は、遊技者が直接操作していないときにその発射強度が0に戻るよう(ばね等により基準位置方向に付勢され発射ハンドルD44から手を離すと基準位置に戻るよう)になっており、遊技者の強度調整技能が遊技結果に反映可能となっている。
尚、本例において、使用する遊技球は、直径11mm、質量が5.4g以上5.7g以下の玉が用いられる。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示であるが、いわゆる演出用の可動体役物のモータ・ソレノイド等)と接続されている。また、所定の操作(長押しや押下)を実行することにより、ベース値の計測の開始又は終了、所定の演出の実行、又は、メンテナンスモードの表示開始、等が実行可能となるサブ入力ボタンSBも副制御基板Sを接続されている。また、サブ入力ボタン検出装置SBsが検出することにより、サブ入力ボタンSBが操作されたと判定し得る。本実施形態では、前述の通り、副制御基板S内にサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを有しており、サブメイン制御部SMによりスピーカD24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプD26の点灯制御並びに、演出表示装置SG上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部SSにより、演出表示装置SG上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。尚、本実施形態では、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとを、副制御基板Sにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部SSにより音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。また、賞球として物理的な賞球を付与せずに電子的な価値を付与してもよい。
次に、同図下段の、遊技球の流路イメージ図を参照し、遊技に供される遊技球の流路について説明する。本実施形態における遊技機においては、遊技領域D30内に発射された遊技球は、各入球口{第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、一般入賞口P10、アウト口C80}のいずれかに入球し、各入球口に対応する入球センサを通過して遊技機内(遊技機枠D内)に誘導される。ここで、第1主遊技始動口A10に入球した遊技球については、不正検出の為に設けられた第1主遊技始動口確認センサA11s2を通過する。その後、遊技機内に誘導されたすべての遊技球は、総排出確認センサC90sを通過して遊技機外に排出されることとなるのである。尚、本例では特に図示していないが、入球確認用のスイッチ{各入球口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、一般入賞口)に入球した遊技球が通過するスイッチであって、各入球口への入球を検出するためのスイッチとは異なる一又は複数のスイッチ}を有しているものとする。
次に、図6は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M側のRAM内容を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すRAMクリア情報(コマンド)をサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1015の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1007で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源断が行われたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。ステップ1007でYesの場合、ステップ1008で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUMCは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1007でNo、即ちRAMに正常に電源断したことを示す情報が保存されていた場合、又は、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドをサブメイン制御部SM側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1014‐1で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイドの復帰設定{第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)及び後述する可動片(例えば、図100の上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25等)の開放又は閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させるため、第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口、可動片の順に、ソレノイド作動ビットがオンか否かを判断し、オンの場合には、(電源断前に第2主遊技始動口/大入賞口/可動片が開放中と判断して、改めて開放させるために)ソレノイド作動フラグを対応するアドレスに格納する}を行い、ステップ1015の処理に移行する。ステップ1015で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源が投入されたことを示す情報をRAMに保存し、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、図7は、主制御基板Mが行うタイマ割り込み処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐1で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入力処理を実行する。次に、ステップ1000‐2で、主制御基板MのCPUMCは、後述の各種乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐3で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値更新型乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐4で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐5で、主制御基板MのCPUMCは、後述のタイマ減算処理を実行する。次に、ステップ1000‐6で、主制御基板MのCPUMCは、後述の始動口2有効期間設定処理(第2主遊技始動口B10の有効期間を設定する処理)を実行する。次に、ステップ1000‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入賞監視処理を実行する。次に、ステップ3000で、主制御基板MのCPUMCは、後述の賞球払出コマンド送信制御処理を実行する。尚、各入賞口に遊技球が入賞した場合の賞球払出数は、第1主遊技始動口A10が4球、第2主遊技始動口B10が1球、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が13球、左一般入賞口(一般入賞口とも称することがある)P10が3球、右一般入賞口P20が2球となっている。尚、これらの賞球払出数は一例であり、第1主遊技始動口A10に入球した場合と、第2主遊技始動口B10に入球した場合との賞球払出数が異なるように構成してもよいし、第1大入賞口C10に入球した場合と、第2大入賞口C20に入球した場合との賞球払出数を異なるようにしてもよい。尚、左一般入賞口P10に遊技球が入球した場合には、当否抽選等の抽選は実行されず、所定の賞球払出数(本例では、3球)が遊技者に付与されるよう構成されている。また、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には、補助遊技側の乱数を取得すると共に、所定の賞球払出数(本例では、2球)が遊技者に付与されるよう構成されている。但し、本例に係るぱちんこ遊技機に設けられている全ての入賞口の賞球個数は、1の入賞(入球)に対して15個を超えず、且つ、遊技状態に関わらず一定(異常状況下やエラー発生中等により無効化されている場合を除く)となるように構成され、また、入賞以外で賞球払出が行われないように構成されており、様々な遊技状態を実現しつつ、直接的な遊技の結果が「発射した遊技球が所定の入賞口に入賞するか否か」に集約されるようになっている。
なお、本例では、具体的な賞球払出制御処理が主制御基板Mではなく賞球払出制御基板KHで行われるため、主制御基板Mでは、その払出制御の途中経過をリアルタイムで管理することが難しく、1個の遊技球の入賞に対する払出中に停電等の突発事項により障害があったときには、正確な個数の賞球が行えない場合がある。このため、本例では、改めて当該入賞に対する遊技球の払出しを行う異常時リトライ機能(例えば、第1主遊技始動口A10に遊技球が入賞して、1球の遊技球が払い出された時点で電源断が発生し、その後、電源復帰後に残りの3球の遊技球の払出を実行する機能)を有している。無論、賞球払出制御基板KHにバックアップ機能を付与することでこのような異常が発生した場合にも正確な個数の賞球払出を実現することも可能であり、この場合には、異常時リトライ機能を設けなくてもよい。
次に、ステップ2000で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入球検出処理を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1601で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口有効期間設定処理を実行する。次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1550‐1で、主制御基板MのCPUMCは、異常検知処理を実行する。次に、ステップ1550‐2で、主制御基板MのCPUMCは、入球通過時間異常検出処理を実行する。次に、ステップ1550‐3で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態表示処理を実行する。次に、ステップ1550‐4で、主制御基板MのCPUMCは、ハンドル状態信号検査処理を実行する。次に、ステップ1550‐5で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口監視処理を実行する。次に、ステップ1550‐6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行する。次に、ステップ1900で、主制御基板MのCPUMCは、後述の不正検知情報管理処理を実行する。次に、ステップ1950で、主制御基板MのCPUMCは、後述のエラー管理処理を実行する。次に、ステップ1550‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の発射制御信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐8で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐9で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイド出力処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行する。次に、ステップ3500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の外部信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐10で、主制御基板MのCPUMCは、入球状態制御処理を実行する。次に、ステップ1550‐11で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みの発生を許可するよう設定し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
尚、入力処理とは、センサ等の入力装置から主制御基板Mに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理であり、本例においては、遊技盤面に取り付けられているスイッチ(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置等)、アウト口D36への入球を検出するアウト球カウントスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、開放信号(例えば、前枠D14、扉D18等)、磁気検知信号1(磁気検出センサ1による検出信号)、電波検知信号、衝撃検知信号、タッチ状態信号及び磁気検知信号2(磁気検出センサ2による検出信号)の入力を監視する処理である。尚、本例においては、RAMクリアスイッチ等の特殊な入力については、当該入力処理とは別の処理により入力判定等が行われている。
尚、各種乱数更新処理とは、出玉への影響が極めて低い抽選に用いられる乱数を比較的単純に更新(例えば、定数を加算)する処理であり、本例においては、普通図柄変動パターン乱数(例えば、補助遊技図柄変動態様乱数)及び変動パターン乱数(例えば、変動態様抽選乱数)を更新する処理である。
尚、初期値更新型乱数更新処理とは、出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる乱数を更新する処理(前述した、各種乱数更新処理とは異なる処理)であり、本例においては、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、後述の特別図柄当りソフト乱数等を更新するための処理である。
尚、初期値乱数更新処理とは、前述した出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる初期値更新型乱数更新処理で更新される乱数の初期値決定用の乱数を更新する処理であり、本例における、更新する乱数の一例としては、普通図柄当り初期値乱数、普通図柄図柄初期値乱数、特別図柄図柄初期値乱数及び特別図柄当りソフト初期値乱数等が例示できる。尚、普通図柄当り初期値乱数及び普通図柄図柄初期値乱数は、補助遊技内容決定乱数を複数有するよう構成した場合に初期値乱数更新処理にて更新される乱数となっている。
また、タイマ減算処理とは、2バイトタイマ(例えば、第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-C、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-B、特別遊技用タイマMP34t、開放時間タイマ等)の更新を行う処理である。
また、始動口2有効期間設定処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動状態により、普通電動役物が作動することにより入賞容易となる入賞口(例えば、第2主遊技始動口B10)の有効期間を設定する処理である。
また、入賞監視処理とは、スイッチの通過カウンタの更新、外部端子板へ出力するセキュリティの出力要求の作成及び演出制御基板に送信するコマンドの送信要求を行う処理である。
また、大入賞口有効期間設定処理とは、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の有効期間判定の結果を保存する処理である。尚、後述する第3実施形態のように、大入賞口内に特定領域C22を有するよう構成した場合には、大入賞口有効期間設定処理によって特定領域C22の有効期間判定の結果を保存するよう構成してもよい。
また、異常検知処理とは、磁気の監視、断線・短絡の監視・電源の監視、電波の監視、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開閉状態の監視及び衝撃の監視等を行う処理である。
また、入球通過時間異常検出処理とは、各種入球口(例えば、第1主遊技始動口A10)に遊技球が入球する際の入球通過時間異常の検出を行うため、各スイッチレベルの連続オン時間(入球センサの連続オン時間)の監視を行う処理である。
また、遊技状態表示処理とは、特別電動役物が連続して作動する回数(大当りにおける実行ラウンド数)、エラー状態、普通図柄表示装置の作動保留球数(補助遊技図柄表示装置H20に表示される現在の補助遊技保留球数)及び特別図柄表示装置の作動保留球数(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20に表示される現在の主遊技保留球数)の表示要求を行う処理である。
また、ハンドル状態信号検査処理とは、発射ハンドル(例えば、発射ハンドルD44)のタッチ状態の監視を行う処理である。
また、アウト口監視処理とは、セキュリティの出力要求の作成を行うため、アウト口(例えば、アウト口D36)の監視を行う処理である。
また、LED出力処理とは、特別図柄表示装置における表示(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技図柄の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技図柄の表示、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技側の作動保留球数の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技側の作動保留球数の表示)、普通図柄表示装置における表示(補助遊技図柄表示装置H20における補助図柄の表示、補助遊技図柄表示装置H20における補助遊技側の作動保留球数の表示)、エラー状態の表示、遊技状態の表示、打ち分けの表示(例えば、右打ちするべき状況、左打ちをするべき状況である旨を表示する)及び特別電動役物が連続して作動する回数の表示(大当りにおけるラウンド数の表示)を行うため、表示の初期化、表示データの出力等の主制御基板M側にて制御するLED出力の制御を順次行う処理である。
また、発射制御信号出力処理とは、遊技球の発射の禁止又は許可の信号を出力する処理であり、詳細については後述する。
また、試験信号出力処理とは、遊技機外部の試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する処理である。
また、ソレノイド出力処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)ソレノイド及び大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)ソレノイドの出力データの出力を行う処理である。尚、後述する第4実施形態のように大入賞口内に遮蔽部材(上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25)を有するよう構成した場合には、ソレノイド出力処理にて可動片ソレノイドの出力データの出力を実行する。
また、入球状態制御処理では、入球状態表示装置J10に表示するためのベース値の演算、当該演算結果の記憶、演算結果の表示制御等を実行する。このとき、後述する設定変更手段を設けた場合においては、設定値ごとに通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶し、入球状態表示装置にて表示するよう構成することも可能である。より具体的には、電源投入時に、現在の設定に対応する遊技機の性能(例えば、大当り当選確率や各入賞口の賞球数)を読み出し、さらに、現在の設定に対応する記憶領域(例えば、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶する記憶領域)をセットする。そして、それぞれの記憶領域に記憶された値をもとに入状状態情報の生成及び表示を行う。このように構成することで、設定毎の入球状態情報(例えば、ベース値)を適切に生成及び表示することが可能となる。また、入球状態表示装置に表示する入球状態情報について、専用の入球状態表示切替ボタンを操作することにより、又は、設定変更ボタンを操作することにより表示内容が切り替わるよう構成する(例えば、現在の設定が1の場合、入球状態表示切替ボタンが1回操作されると、設定2の入球状態情報が表示され、さらにもう1回操作されると、設定3の入球状態情報が表示される)ことで、設定毎の最新情報を確認可能としてもよい。ここで、設定変更ボタンを用いる場合、設定変更ボタンを操作することで設定が変更されてしまうことがないように、上述した設定キーを用いる構成(例えば、電源オン且つ設定キースイッチを左に回している状態で、設定変更ボタンを操作することで、表示内容が切り替わる構成)が好ましい。尚、入球状態表示切替ボタンや設定変更ボタンにより、入球状態情報の表示を切り替えた場合、所定時間経過すると現在の設定の表示に戻すよう構成してもよい。
次に、図8は、主制御基板Mが行うNMI割り込み処理(電断時)の流れを示したメインフローチャートである。まず、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板MのCPUMCは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1019‐1で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込み中ではないか否かを判定する。ステップ1019‐1でYesの場合、ステップ1019‐2で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源投入されたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。他方、ステップ1019‐1でNoの場合、再度ステップ1019‐1の処理を行う。ステップ1019‐2でYesの場合、ステップ1019‐3で、主制御基板MのCPUMCは、異常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、次のステップ1022に移行する。他方、ステップ1019‐2でNoの場合、ステップ1019‐4で、主制御基板MのCPUMCは、正常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、ステップ1020で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。尚、電断信号がCPUのNMI端子に入力されることで電断処理(図8)を実行する例を説明したが、これに限らず、電断信号を特定の入力ポートに入力するように設定し、主制御基板側メイン処理(図6)やタイマ割り込み時処理(図7)にて特定の入力ポートを監視することで電断を判断して電断処理を行うようにしてもよい。
次に、図9は、図7におけるステップ3000のサブルーチンに係る、賞球払出コマンド送信制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3100で、主制御基板Mは、後述する対払出制御基板送信制御処理を実行する。次に、ステップ3200で、主制御基板Mは、後述する対払出制御基板受信制御処理を実行し、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。
次に、図10は、図7のステップ3100のサブルーチンに係る、対払出制御基板送信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ3105で、主制御基板MのCPUMCは、し、払出信号がOFFであるか否か、即ち、現在払出が実行されていないか否かを判定する。ステップ3105でYesの場合、ステップ3110で、主制御基板MのCPUMCは、未払出賞球(まだ賞球払出コマンドを賞球払出制御基板KH側に送信していない賞球)が存在するか否かを判定する。ステップ3110でYesの場合、ステップ3115で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出を行うことが不適なエラーである賞球払出関連エラー(例えば、払出モータの故障に関するエラー、上皿満タン、球切れエラー等)が発生していないか否かを判定する。ステップ3115でYesの場合、ステップ3120で、主制御基板MのCPUMCは、今回払出処理が実行される順番の未払出賞球情報に対応した賞球払出数分の賞球払出コマンド(図12参照)をセットする。そして、ステップ3125で、主制御基板MのCPUMCは、今回セットした賞球払出コマンドに対応する未払出賞球情報を消去し、以後の情報をシフトさせる処理を実行する。次に、ステップ3130で、主制御基板MのCPUMCは、セットした賞球払出コマンドを賞球払出制御基板KH側に送信し、次の処理(ステップ3200の対払出制御基板受信制御処理)に移行する。尚、ステップ3105、ステップ3110及びステップ3115でNoの場合にも、次の処理(ステップ3200の処理)に移行する。
《主制御基板/払出制御基板間で送受信されるコマンド・情報の内容》
ここで、図121を参照しながら、主制御基板M及び賞球払出制御基板KH間で送受信されるコマンド及び情報の内容を説明する。ここで、本実施形態に係る主制御基板Mから賞球払出制御基板KHへのコマンドは、賞球払出コマンドであることの特定情報及び賞球個数の情報からなる。具体的には、ビット7~4は、1001固定である(当該コマンドが賞球払出コマンドであることの識別情報)。次に、ビット3~0は、賞球個数に関するものであり、例えば、0(0000B)は賞球0個であることを意味し、15(1111A)は賞球15個であることを意味する。
次に、賞球払出制御基板KHから主制御基板M側に送信される払出関連情報を説明することとする。ここで、一例として、払出関連情報(賞球払出関連情報又は払出異常関連情報)は、固定値(スタートビット)、払出モータ動作エラー情報、過剰払出エラー情報、球経路エラー情報、払出モータエラー情報、賞球装置エラー情報、受け皿満タンエラー及び賞球払出完了情報からなる。ここで、夫々のエラー内容の詳細については後述するが、夫々のエラーに対応したビットは、「0」であれば当該エラーが発生していないことを意味し、「1」であれば当該エラーが発生していることを意味する。尚、ビット0は、賞球払出完了に関するものであり、「0」は賞球払出完了であることを意味し、「1」は賞球払出未完了であることを意味する。
次に、図12は、図7のステップ3200のサブルーチンに係る、対払出制御基板受信制御処理のフローチャートを示したものである。まず、ステップ3205で、主制御基板MのCPUMCは、払出関連情報を受信したか否かを判定する。ここで、ステップ3205でYesの場合、ステップ3210で、主制御基板MのCPUMCは、受信した払出関連情報中にエラー情報(球切れエラー、上皿満タンエラー、他の払出関連エラー)が存在するか否かを判定する。ステップ3210でYesの場合、ステップ3215で、主制御基板MのCPUMCは、該当するエラーに係るエラーフラグをオンにすることで、賞球払出制御基板KH側でのエラー情報を主制御基板M側でも管理(一元管理)する。他方、ステップ3210でNoの場合、ステップ3220で、主制御基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH側でのエラーに係るエラーフラグをオフにする。そして、ステップ3225で、主制御基板MのCPUMCは、受信した払出関連情報中に賞球払出完了情報が存在するか否かを判定する。ステップ3225でYesの場合、ステップ3230で、主制御基板MのCPUMCは、セットされている賞球払出コマンド(今回の払出完了に係る賞球払出コマンド)をクリアし、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。尚、ステップ3205及びステップ3225でNoの場合にも、次の処理(ステップ3500の処理)に移行する。
次に、図13は、図7におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1103で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に入球した旨に関するコマンドである補助遊技始動口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。他方、ステップ1102でNoの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球したか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1106でYesの場合、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球した旨に関するコマンドである右一般入賞口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。尚、ステップ1106でNoの場合にも、ステップ1110の処理に移行する。次に、ステップ1110で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば、4個)でないか否かを判定する。ステップ1110でYesの場合、ステップ1112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1114で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、主制御基板MのRAM領域にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1104及びステップ1110でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。ここで、本実施形態においては、補助遊技始動口H10又は右一般入賞口P20に入球した場合に補助遊技側の乱数を取得し得るよう構成されている。また、補助遊技始動口H10はゲートの形状をしているため、補助遊技始動口H10に入球(補助遊技始動口H10を通過)した遊技球は、遊技盤面を引き続き流下することとなり補助遊技始動口H10よりも下流の入球口(右一般入賞口P20等)に入球し得る一方、右一般入賞口P20に入球した遊技球は、遊技盤面の奥に流下していき、以降他の入球口には入球しないよう構成されている。尚、詳細は後述することとなるが、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(補助遊技始動口H10を遊技球が通過)しても賞球の払出はないが、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には賞球の払出が発生するよう構成されている。
次に、図14は、図7におけるステップ2000のサブルーチンに係る、入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2100で、主制御基板MのCPUMCは、後述する補助遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2200で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2350で、入球判定手段は、後述する第1(第2)大入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2400で、主制御基板MのCPUMCは、後述する一般入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する排出球検出処理を実行する。次に、ステップ2600で、主制御基板MのCPUMCは、後述するアウト口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する賞球決定処理を実行し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ2100のサブルーチンに係る、補助遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知すると補助遊技始動口H10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2104でYesの場合、ステップ2106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2108で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオンにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2110で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知していない場合、遊技球が補助遊技始動口入球検出装置H11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオフにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。尚、ステップ2104又はステップ2110でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
次に、図16は、図14におけるステップ2200のサブルーチンに係る、主遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2202でYesの場合、ステップ2204で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知すると第1主遊技始動口A10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2204でYesの場合、ステップ2206で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2210で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオンにする。
次に、ステップ2212‐1で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であるか否かを判定する。尚、非時間短縮遊技状態である場合を主遊技時短フラグがオフである場合としてもよいし、補助遊技時短フラグがオフである場合(電動役物の開放延長機能非作動時)としてもよい。また、時間短縮遊技状態である場合を主遊技時短フラグがオンである場合としてもよいし、補助遊技時短フラグがオンである場合(電動役物の開放延長機能作動時)としてもよい。ステップ2212‐1でYesの場合、ステップ2212‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在特別遊技の実行中ではない(条件装置作動フラグがオフである)か否かを判定する。ステップ2212‐2でYesの場合、ステップ2212‐3で、主制御基板MのCPUMCは、始動口入球数カウンタMJ12cのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2222に移行する。
他方、ステップ2202でNoの場合、ステップ2213で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタMJ10cからの入力が検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知していない場合、遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。次に、ステップ2214で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2215で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2222に移行する。尚、ステップ2204、ステップ2212‐1、ステップ2212‐2、又はステップ2213でNoの場合にも、ステップ2222に移行する。
次に、ステップ2222で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2222でYesの場合、ステップ2224で、第2主遊技始動口入球判定手段MJ11‐Bは、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知すると第2主遊技始動口B10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2224でYesの場合、ステップ2225で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2225でYesの場合、ステップ2226で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2230で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオンにする。
次に、ステップ2231‐1で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であるか否かを判定する。ステップ2231‐1でYesの場合、ステップ2231‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在特別遊技の実行中ではない(条件装置作動フラグがオフである)か否かを判定する。ステップ2231‐2でYesの場合、ステップ2231‐3で、主制御基板MのCPUMCは、始動口入球数カウンタMJ12cのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2240に移行する。このように、本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であり、且つ、特別遊技の実行中でない(条件装置作動フラグがオフである)場合に、第1主遊技始動口A10又は第2主遊技始動口B10に遊技球が入球した場合に始動口入球数カウンタMJ12cのカウンタ値に1を加算するよう構成されている。
他方、ステップ2225でNoの場合(第2主遊技始動口B10への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2232で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に不正な入球があったと判定し、第2主遊技始動口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2231‐1、ステップ2231‐2又はステップ2224でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
他方、ステップ2222でNoの場合、ステップ2233で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力が検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知していない場合、遊技球が第2主遊技始動口入球検出装置B11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2233でYesの場合、ステップ2234で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2238で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2233でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
次に、ステップ2240で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11s(第2主遊技始動口入球検出装置B11s)が不正検出時間(通常の入球として検出される時間を超えた時間であり、不正が行われていると判定する時間)以上ONとなっているか否かを判定する。ステップ2240でYesの場合、ステップ2242で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)主遊技始動口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。他方、ステップ2240でNoの場合にも、次の処理(ステップ2350の処理)に移行する。
次に、図17は、図14におけるステップ2350のサブルーチンに係る、第1(第2)大入賞口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2352で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2352でYesの場合、ステップ2354で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が入球検出時間(当該時間以上、入球検出装置が入力を検知すると、当該入球口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2354でYesの場合、ステップ2355で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2355でYesの場合、ステップ2356で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2360で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオンにし、ステップ2370に移行する。
他方、ステップ2355でNoの場合(大入賞口への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2361で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口に不正な入球があったと判定し、第1(第2)大入賞口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2370に移行する。尚、ステップ2354でNoの場合にも、ステップ2320に移行する。
他方、ステップ2352でNoの場合、ステップ2362で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知していない場合、遊技球が第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)を通過完了したとみなす時間}以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2362でYesの場合、ステップ2364で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2368で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2370に移行する。
次に、ステップ2370で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が不正検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知した場合、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2370でYesの場合、ステップ2372で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。他方、ステップ2370でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
次に、図18は、図14におけるステップ2400のサブルーチンに係る、一般入賞口入球検出処理のフローチャートである。尚、一般入賞口P10(左一般入賞口P10と右一般入賞口P20とを総称して一般入賞口P10を称することがある)は、遊技球が入球することで、賞球を払い出すが、遊技の進行には影響しない(遊技の進行に影響する抽選を実行しない)入球口であり、遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11s(本実施形態においては、左一般入賞口P10への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sと右一般入賞口P20への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sとの2つの一般入賞口入球検出装置P11sを有している)を備えている。
まず、ステップ2402で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知すると一般入賞口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2410で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2411‐1で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態は非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であるか否かを判定する。ステップ2411‐1でYesの場合、ステップ2411‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在特別遊技の実行中ではない(条件装置作動フラグがオフである)か否かを判定する。ステップ2411‐2でYesの場合、ステップ2411‐3で、主制御基板MのCPUMCは、一般入球数カウンタMJ13cのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2420に移行する。他方、ステップ2402でNoの場合、ステップ2412で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知しなかった場合、遊技球が一般入賞口入球検出装置を通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2412でYesの場合、ステップ2414で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2418で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2420に移行する。尚、ステップ2404、ステップ2411‐1、2411‐2又はステップ2412でNoの場合にも、ステップ2420に移行する。このように、本実施形態においては、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態(主遊技確変フラグがオフ且つ主遊技時短フラグがオフ)であり、且つ、特別遊技の実行中でない(条件装置作動フラグがオフである)場合に、一般入賞口P10に遊技球が入球した場合に一般入球数カウンタMJ13cのカウンタ値に1を加算するよう構成されている。
次に、ステップ2420で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が不正検出時間{当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知した場合、一般入賞口への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2420でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
次に、図19は、図14におけるステップ2500のサブルーチンに係る、排出球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知すると総排出確認センサC90sに入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2504でYesの場合、ステップ2506で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2508で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認数カウンタMJ11c‐C90に1を加算(インクリメント)し、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
他方、ステップ2502でNoの場合、ステップ2510で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知しなかった場合、遊技球が総排出確認センサC90sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2510でYesの場合、ステップ2512で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2514で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認長時間検出フラグをオフにし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。尚、ステップ2504又はステップ2510でNoの場合にも、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
次に、図20は、図14におけるステップ2600のサブルーチンに係る、アウト口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2602で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、ステップ2604で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知するとアウト口C80に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、ステップ2606で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオンにし、ステップ2620の処理に移行する。
他方、ステップ2602でNoの場合、ステップ2610で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知していない場合、遊技球がアウト口入球検出装置C80sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2610でYesの場合、ステップ2612で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2615で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2620に移行する。他方、ステップ2604又はステップ2610でNoの場合にも、ステップ2620に移行する。
次に、ステップ2620で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が不正検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知している場合に、アウト口C80への不正な入球が行われているとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2620でYesの場合、ステップ2622で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。他方、ステップ2620でNoの場合にも、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。
次に、図21は、図14におけるステップ2700のサブルーチンに係る、賞球数決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702でYesの場合、ステップ2704で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第1主遊技始動口A10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2708で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2712に移行する。他方、ステップ2702でNoの場合もステップ2712に移行する。
次に、ステップ2712で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2712でYesの場合、ステップ2714で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第2主遊技始動口B10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2718で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2722に移行する。他方、ステップ2712でNoの場合もステップ2722に移行する。
次に、ステップ2722で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2722でYesの場合、ステップ2723で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2724で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球払出数(本例では、13)を加算する。次に、ステップ2728で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2732に移行する。他方、ステップ2722でNoの場合もステップ2732に移行する。
次に、ステップ2732で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2732でYesの場合、ステップ2733で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2734で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、一般入賞口に係る賞球払出数(本例では、10)を加算する。次に、ステップ2738で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。他方、ステップ2732でNoの場合にも、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
次に、図22は、図7におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄当選乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのCPUMCのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で主制御基板MのCPUMCのRAM領域に記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒間開放、0.8秒間閉鎖、5秒間開放となる開放態様、)を決定し、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bに電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し、ステップ1242に移行する。尚、ステップ1202でNoの場合にも、ステップ1242に移行する。尚、本実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。また、補助遊技内容決定乱数は複数あってもよく、補助遊技の当否を決定するための補助遊技図柄当選乱数、補助遊技図柄の停止図柄を決定するための補助遊技図柄停止図柄乱数、補助遊技図柄の変動時間を決定するための補助遊技図柄変動態様乱数等を備えていてもよい。
尚、不図示であるが、第2主遊技始動口電動役物B11dの1回の開放動作(1回の補助遊技当り図柄の停止に基づく開放動作)において、第2主遊技始動口B10に遊技球が所定数(例えば、10球)入球した場合にも、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放動作を終了するよう構成されている、即ち、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は4.2秒であり、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は2.2秒であり、いずれの遊技状態においても、一回の最大開放時間が通じて6秒を超えないよう構成されていると共に、作動中の最大入賞数が概ね10個を超えないように遊技状態毎(時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるか)に予め定められている。
また、本例では、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動契機となっている普通図柄(補助遊技図柄)が当り態様で確定表示されると、ただちに(例えば、遊技機における最短の図柄変動時間より短い500ms以内)作動するように構成されており、普通電動役物がどの契機に基づいて作動しているのかが明確に対応づけられるようになっている。尚、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の閉鎖動作中(開放→閉鎖となる動作の途中)に多数の遊技球が入賞することを抑止するために、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が短時間で未作動中の状態に戻るように駆動源(ソレノイド)が選定されており、必要以上に遊技球が入賞してしまって出玉設計と大きく異なることがないようになっている。
次に、図23は、図7におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1303で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に入球した旨に関するコマンドである第1主遊技始動口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1304の処理に移行する。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。
尚、当否抽選乱数は、1つの乱数により構成されるものでもよいし、2つ以上の乱数により生成される乱数でもよい。2つ以上の乱数により生成される乱数として、CPUのクロックや外部クロックに基づいて更新されるCPU内蔵乱数とタイマ割り込み処理により更新される特別図柄(主遊技図柄)当りソフト乱数とを備え、双方を演算(例えば加算)した結果を用いる等していてもよい。
次に、ステップ1312で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技側と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技側の各乱数の取得範囲と第2主遊技側の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数をRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にはステップ1312に移行し、ステップ1312及びステップ1314でNoの場合には次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
次に、図24は、図7におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。
このように、本実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図25は、図24におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、主制御基板MのRAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する主遊技テーブル1を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
ここで、図26(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。
次に、ステップ1410‐2で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。
ここで、図26(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、本実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「4A・5A・7A」及び「4B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、4A、4B、5A、5Bが8R、7A、7Bが10Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよい}。
次に、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図26に示す主遊技テーブル3は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)の一例である。本図に示されるように、本実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態に基づき、ある乱数値に対する主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定され得るよう構成されている。例えば、ある乱数値に関して、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には、相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態である場合)には、相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、変動態様(変動時間)の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図27は、図25におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオフであるか判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1506、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。このように、本例においては、残り時短回数(特別遊技終了後からの図柄変動終了回数によって時間短縮遊技状態が終了することとなる残りの図柄変動回数)を副制御基板Sに送信するよう構成されている。
次に、図28は、図7におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、セットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開放と閉鎖を複数回行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614~1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば、10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口の開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、サブメイン制御部SM側に送信される)する。そして、ステップ1650で、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
尚、本例では、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された遊技球の最大入賞数は、10個として設定されており、当該最大入賞数に達した場合には、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)を直ちに閉鎖するように制御し、最大入賞数を超える遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大入賞数を超えた場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該最大入賞数を超えた入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける第1ラウンドで第1大入賞口C10が開放する場合、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に所定個数(例えば、10球)の入賞があった場合に第1ラウンドが終了することとなるが、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に9球の遊技球が入球した状況にて、第1大入賞口C10への10球目の入球と11球目の入球とが略同時に発生することによって、第1ラウンドが終了することとなる所定個数(例えば、10球)を超過した遊技球が第1大入賞口C10に入球した場合でも、入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、過剰入賞(最大入賞数を超える入賞)を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
また、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された最大開放時間は、1の単位遊技を通じて30秒以下となるように設定されており、最大開放時間経過前に大入賞口への遊技球の入賞数が最大入賞数に達した場合には、大入賞口を直ちに閉鎖するように制御し、最大開放時間経過後には、遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大開放時間経過後に入賞した場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける1回のラウンドを実行する際の大入賞口の開放態様として、大当りの種類や単位遊技の回数(実行ラウンド数)に応じて「15秒開放→2秒閉鎖→14.5秒開放→閉鎖」、「29.5秒開放→閉鎖」等、複数の作動パターンのいずれかが設定されるようになっているが、いずれの作動パターンであっても大入賞口が開放している時間の合計が30秒以下となるよう構成され、1回のラウンドにおいて大入賞口の最大開放時間(29.5秒)が経過して、大入賞口の閉鎖処理中に遊技球が入球した場合であっても、有効期間(大入賞口の閉鎖処理終了後から1000ms程度)内であれば入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、最大開放時間の経過後の入賞を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
次に、図29は、図28におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の停止図柄は、確変大当り図柄(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄であり、本例では、「5A・7A・5B・7B」)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1656に移行する。他方、ステップ1652でNoの場合(本例では、特別遊技終了後に非確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄である非確変大当り図柄が停止図柄の場合であり、本例では、「4A・4B」の場合)にも、ステップ1656に移行する。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
また、本例においては、大当りの終了に基づいてのみ電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態であり、時間短縮遊技状態、補助遊技時間短縮遊技状態とも称することがある)に新たに移行し、当該状態は、特別図柄の確率変動中(確率変動遊技状態である場合)を除き、予め定められた所定回(例えば、100回)の主遊技図柄の変動が行われるまで(所定回目の主遊技図柄の変動が終了するまで)の間に限られている。更に、他の入賞口への入賞と合わせて獲得される遊技球数が、発射された遊技球数と略同じ(出玉率が1を超えない)か、それ以下となるように電サポ遊技状態中の出玉設計(各入賞口の配置や普通電動役物の作動内容、補助遊技図柄の当り確率等が設計)されており、電サポ遊技状態の出玉性能が、大当り遊技の出玉性能よりも高くならないようになっている。このように構成することで、主遊技図柄に関する遊技と補助遊技図柄に関する遊技とが遊技上の主従関係となり、遊技が必要以上に複雑化しない。
次に、図30は、図7におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
次に、図31は、図7におけるステップ1900のサブルーチンに係る、不正検知情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する(例えば、当該処理はタイマ割り込み処理にて実行される処理であり、所定回数の割り込みにおいて連続でONとなっているか否かを判定することで、ノイズの影響を除去する趣旨である、尚、以下、同図の処理にて「所定回数連続で」という場合には、同様の趣旨である)。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波が検出されたと判定し、不正電波検出フラグをオンにし、ステップ1912に移行する。他方、ステップ1902でNoの場合、ステップ1906で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1906でYesの場合、ステップ1908で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波の検出が終了したと判定し、不正電波検出フラグをオフにし、ステップ1912に移行する。尚、ステップ1906でNoの場合にも、ステップ1912に移行する。
次に、ステップ1912で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1912でYesの場合、ステップ1914で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気が検出されたと判定し、不正磁気検出フラグをオンにし、ステップ1922に移行する。他方、ステップ1912でNoの場合、ステップ1916で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1916でYesの場合、ステップ1918で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気の検出が終了したと判定し、不正磁気検出フラグをオフにし、ステップ1922に移行する。尚、ステップ1916でNoの場合にも、ステップ1922に移行する。
次に、ステップ1922で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1922でYesの場合、ステップ1924で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオンにし、ステップ1932に移行する。他方、ステップ1922でNoの場合、ステップ1926で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1926でYesの場合、ステップ1928で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオフにし、ステップ1932に移行する。尚、ステップ1926でNoの場合にも、ステップ1932に移行する。
次に、ステップ1932で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1932でYesの場合、ステップ1934で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオンにし、ステップ1934に移行する。他方、ステップ1932でNoの場合、ステップ1936で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1936でYesの場合、ステップ1938で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。尚、ステップ1936でNoの場合にも、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。
次に、図32は、図7におけるステップ1950のサブルーチンに係る、エラー管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、エラー発生条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが発生した旨及びエラー種別情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信する(ステップ1990の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)。次に、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、エラー解除条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが解除された旨の情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信(ステップ1990の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、次の処理(ステップ3000の処理)に移行する。尚、ステップ1952又はステップ1956でNoの場合にも次の処理(ステップ3000の処理)に移行する。
次に、図33は、図7におけるステップ1550‐7のサブルーチンに係る、発射制御信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ1550‐7‐1で、主制御基板MのCPUMCは、払出制御基板(賞球払出制御基板KHと称することがある)と通信状態(BIT0)及び断線短絡電源異常(BIT1)を示すエラーフラグを取得する。通信状態を示すBIT0は、「00000000B」であれば正常を示し、「00000001B」であれば異常を示す。断線短絡電源異常を示すBIT1では、「00000000B」であれば正常を示し、「00000010B」であれば異常を示す。次に、ステップ1550‐7‐2で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1550‐7‐1で取得したエラーフラグと、判定データ(「00000011B」)の論理積を算出する。次に、ステップ1550‐7‐3で、主制御基板MのCPUMCは、発射許可信号ビットデータをセットする。例えば、出力ポートのBIT5が発射許可信号を示しており、「00000000B」であればエラー(異常)を示し、「00100000B」であれば正常を示す。次に、ステップ1550‐7‐4で、主制御基板MのCPUMCは、出力ポートへ出力し、次の処理(ステップ1550‐8の処理)に移行する。ここで出力ポートは、例えば、BIT0がデジット1ビットデータ、BIT1がデジット2ビットデータ、BIT2がデジット3ビットデータ、BIT3がデジット4ビットデータ、BIT4がデジット5ビットデータ、BIT5が発射許可信号ビットデータ、BIT6が演出ストローブビットデータ、BIT7がセキュリティビットのように構成されている。
次に、図34は、図7におけるステップ3500のサブルーチンに係る、外部信号出力処理のフローチャートである。まず、ステップ3502で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態一時記憶手段MBを参照し、遊技機の状態を確認する。次に、ステップ3504で、主制御基板MのCPUMCは、外部端子送信内容決定テーブル1を参照して、当該確認した遊技機の状態に基づき、外部中継端子板Gを介して、ホールコンピュータHCに遊技機の状態を示す信号を出力し、次の処理(ステップ1990の処理)に移行する。
(外部中継端子板)
ここで、同図下段(信号出力のイメージ図)を参照しながら、本実施形態に係る外部中継端子板Gを介しての信号出力について説明する。外部中継端子板Gには、各種ケーブルコネクタが接続される出力端子部としての複数の外部接続端子{例えば、賞球払出に関する情報、入賞や図柄停止に関する情報、現在の遊技状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態等)に関する情報を出力するための遊技状態情報出力用の端子、扉が開放している際に開放検知センサ等によって検出される各種エラー情報を出力するためのエラー情報出力用の端子等}が設けられている。そして、後述するように、当該複数の出力端子は、ケーブルハーネスによってホールコンピュータHCと結線されることで、当該複数の出力端子からホールコンピュータHCへ情報出力可能に構成されている。ここで、本実施形態においては、賞球払出制御基板KHから出力される情報であって複数種類の情報である払出関連情報の出力用端子として、一の出力端子が割り当てられている。尚、当該一の出力端子以外の出力端子は主制御基板Mから出力される信号の出力用端子であり、例えば、大当り時に大当りの間信号を出力する大当り出力用端子(大当りの種類によって複数あり)、ガラス扉D18が開放している間信号を出力する扉開放出力用端子、始動口に入賞した際に信号を出力する始動口入賞時出力用端子、賞球タンクKTに球が不足している間信号を出力する球切れ時出力用端子、特別図柄確定停止時に信号を出力する特別図柄確定回数用出力用端子等のように、遊技場運営者側にとって重要な情報である遊技関連情報の出力用端子である。即ち、当該払出関連情報の出力用端子を一の出力端子とすることで、これら重要な遊技関連情報の出力用端子が枯渇してしまうことを回避できるよう構成されているのである。
また、本実施形態においては、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHは、外部中継端子板Gに対して遊技関連情報及び払出関連情報を一方向シリアル送信の形で送信するよう構成されている。即ち、外部中継端子板Gから主制御基板M及び賞球払出制御基板KHへは送信線が設けられていないのである(外部中継端子板GからホールコンピュータHCへの情報送信も同様)。
ここで、本実施形態に係るぱちんこ遊技機の情報伝達方式についての概略を説明すると、まず、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHと外部中継端子板Gとの間、並びに外部中継端子板GとホールコンピュータHCとの間はケーブルハーネスによって結線されている。他方、本例に示すように、外部中継端子板Gは通信用継電器(所謂、リレー)によって構成されているため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHとホールコンピュータHCとは常時導通している訳ではない。即ち、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHから外部中継端子板Gの入力端子に入力された電気的な信号(電圧がHiレベル/Lowレベルである2値論理の信号)が、当該リレー部によって一旦物理的な信号(スイッチ状態がオン/オフである2値論理の信号)に置き換えられた上で、外部中継端子板Gの出力端子からホールコンピュータHCへと出力されるのである。より具体的には、外部中継端子板Gは、夫々の入出力端子と対応した複数のリレーコイルG1及び接点部G2を有している。そして、入力端子に入力されたパルス信号に基づきリレーコイルG1を励磁すると磁力が発生し、当該発生した磁力によって接点部G2が閉状態となることで、出力端子とホールコンピュータHCが導通する。また、リレーコイルG1を消磁した場合には、接点部G2が開状態に復帰することで、出力端子とホールコンピュータHCが導通しなくなる。よって、ホールコンピュータHC側では、当該導通した期間を検出することで、外部中継端子板Gの入力端子に入力されたパルス信号と略同一のパルス信号を得ることができるのである。このような構成となっているため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHからホールコンピュータHCへの一方向通信を物理的に担保することができ、ホールコンピュータHC側から主制御基板M及び賞球払出制御基板KHを不正に操作するゴト行為(所謂、遠隔操作ゴト)を防止しているのである。尚、本例では、リレーコイルを用いた機構によって、ゴト行為を防止しつつ、ホールコンピュータHCへの一方向通信を可能に構成したが、これには限定されず、例えば、一対の発光部と受光部を持つフォトセンサによっても、一方向通信を可能に構成する(例えば、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHに接続された発光部からの光を、ホールコンピュータHCに接続された受光部で読み取ることで、信号を受信する)ことができることを補足しておく。
しかしながら、一旦物理的な信号(スイッチ状態がオン/オフ)に置き換えられる構成となるため、主制御基板M及び賞球払出制御基板KHからホールコンピュータHCに対して、外部中継端子板Gにおける一の入出力端子を用いて複雑な情報を送信することは困難であり、当該一の入出力端子を用いて一の種類の情報を送信する(例えば、特別図柄確定回数用出力用端子であれば、「特別図柄の1変動が終了」した旨の情報のみを送信可能とする)よう構成することが通例となっている。
次に、図35を参照しながら、本実施形態における外部中継端子板への送信信号について説明する。尚、本例にて示す信号の具体的な内容(数値、報知態様、重複時の処置等)はあくまで一例であり、本例の概念を大きく逸脱しない限りは、変更可能であることを補足しておく。
まず、その他の信号である;常にオフであることを出力する予備的な信号は;電源投入{例えば、図6の(a)主制御基板側メイン処理の実行開始}後の任意のタイミングから;常時、オフ信号を出力する信号である。尚、当該信号は、開発機種(遊技性の複雑さ)毎に応じて使用有無が異なる信号である。
次に、IN/OUT係の信号である;遊技領域D30上に配置された全ての入球口(アウト口を含む)へ入球した遊技球個数(≒遊技領域D30に打ち込まれた遊技球個数)を出力する信号は;総排出確認センサC90sにて検出された遊技球数(例えば、総排出確認数カウンタMJ11c-C90の値であるが、入球数カウンタMJ10cの値であってもよい)が所定数(10)の倍数に達する毎に;0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。
次に、IN/OUT係の信号である;遊技機が払い出した遊技球個数を出力する信号は;払出カウントセンサKE10sにて検出された遊技球数が所定数(10)の倍数に達する毎に;0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記出力タイミングを初めて満たす場合には、所定期間の経過後(1割り込み分=0.004秒)から出力開始するよう構成してもよく、且つ、次回の出力を待機している場合には、今回の出力期間が満了した直後に(前記した所定期間が経過せずとも)出力開始するよう構成してもよい。
次に、ユニット監視系の信号である;遊技機のガラス扉(透明板が着装された枠体であり、例えば、ガラス扉D18)が開放中であることを出力する信号は;扉ユニット開放検知センサD18sが、オフ→オンに変化した場合(例えば、ステップ1924で、扉開放中フラグをオンとした場合){※但し、オフ→オンに変化した後、所定期間(0.1秒間)オンが連続したことを出力タイミングとしてもよい};当該検知センサがオンである期間中(例えば、扉開放中フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である{※但し、オン→オフに変化した後、所定期間(0.1秒間)が経過するまではオン信号を出力し続けてもよい}。
次に、ユニット監視系の信号である;遊技機の前枠(遊技盤が着装された枠体であり、例えば、前枠ユニットD14)が開放中であることを出力する信号は;前枠ユニット開放検知センサD14sが、オフ→オンに変化した場合(例えば、ステップ1934で枠開放中フラグをオンとした場合){※但し、オフ→オンに変化した後、所定期間(0.1秒間)オンが連続したことを出力タイミングとしてもよい};当該検知センサがオンである期間中(例えば、枠開放中フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である{※但し、オン→オフに変化した後、所定期間(0.1秒間)が経過するまではオン信号を出力し続けてもよい}。
次に、ユニット監視系の信号である;遊技機の受け皿枠(球受け皿が着装された枠体であり球皿ユニットD17)が開放中であることを出力する信号は;球皿ユニット開放検知センサD20sが、オフ→オンに変化した場合{※但し、オフ→オンに変化した後、所定期間(0.1秒間)オンが連続したことを出力タイミングとしてもよい};当該検知センサがオンである期間中は、常時オン信号を出力する信号である{※但し、オン→オフに変化した後、所定期間(0.1秒間)が経過するまではオン信号を出力し続けてもよい}。
ここで、上記3種類のユニット監視系の信号は、各ユニット間の構成に応じて、同一の出力信号としてもよい。その場合には、いずれかの開放検知センサがオンである期間中は、オン信号を出力し続ければよい。また、各ユニットの開放検知センサは、主制御基板Mに接続していてもよいし、賞球払出制御基板KH側に接続されていてもよい(主制御基板Mと賞球払出制御基板KHとは、双方向通信可能であるため)。
次に、図柄変動系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の全てを対象とし、その図柄変動回数を出力する信号は;第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄の変動表示が終了した場合(例えば、ステップ1424で変動中フラグをオン→オフとした場合){※尚、変動表示が終了した後、図柄を固定表示している期間が終了した場合(又は開始した場合、期間中である場合)を出力タイミングとしてもよい};0.5秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力期間は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動表示期間が採り得る最短期間よりも短くなるよう構成しておくことが好適となる。また、主遊技図柄の変動固定時間中である期間、当該信号を出力するよう構成してもよい。
次に、図柄変動系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の一部(例えば、第2主遊技側の図柄変動)を対象とし、その図柄変動回数を出力する信号は;第2主遊技図柄の変動表示が終了した場合(例えば、第2主遊技図柄表示処理における、ステップ1424にて、変動中フラグをオン→オフとした場合){※尚、変動表示が終了した後、図柄を固定表示している期間が終了した場合(又は開始した場合、期間中である場合)を出力タイミングとしてもよい};0.5秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力期間は、第2主遊技図柄の変動表示期間が採り得る最短期間よりも短くなるよう構成しておくことが好適となる。
次に、大当り系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)であることを出力する信号は;特別遊技が開始された場合(例えば、ステップ1606で、役物連続作動装置作動フラグをオフ→オンとした場合であるが、ステップ1432で条件装置作動フラグをオフ→オンとした場合でもよい){※尚、開始デモ期間の開始前、期間中、終了後を出力タイミングとしてもよい};特別遊技が実行中である期間中(例えば、役物連続作動装置作動フラグ又は条件装置作動フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である。
次に、大当り系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(役物連続作動装置作動中)である、及び、大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動の時間短縮遊技中(変動時間短縮機能作動中)であることを出力する信号は;特別遊技が開始された場合(例えば、ステップ1606で、役物連続作動装置作動フラグをオフ→オンとした場合、又はステップ1432で条件装置作動フラグをオフ→オンとした場合)、及び、時間短縮遊技が開始された場合(例えば、ステップ1708で主遊技時短フラグをオフ→オンとした場合、及び/又は、ステップ1710で、補助遊技時短フラグをオフ→オンとした場合);特別遊技が実行中である期間中(例えば、役物連続作動装置作動フラグ及び/又は条件装置作動フラグがオンである期間中)、及び、時間短縮遊技が実行されている期間中(例えば、主遊技時短フラグ及び/又は補助遊技時短フラグがオンである期間中)は、常時オン信号を出力する信号である。
次に、その他の信号である;遊技機を一意に識別するための情報を出力する{※遊技機製造業者の識別コード(2バイト)、遊技機型式名識別コード(64バイト)、メイン基板CPUの固有情報(チップコードレジスタ値=4バイト)を順に出力する}信号は;電源投入{例えば、図6の(a)主制御基板側メイン処理の実行開始}後の任意のタイミング(例えば、電源投入後から約10秒後);当該固有情報を1フレーム(スタートビット1ビット+データビット8ビット+パリティビット1ビット+ストップビット1ビット)毎に分割したものを、シリアル伝送方式(調歩同期、200bps)にてすべて出力するまでの期間、出力する信号である。尚、他の信号種別とは、信号形式(定格電圧、定格電流)を異ならせておくことが好適である。
次に、IN/OUT系の信号である;遊技機からの払い出し予定である遊技球個数を出力する信号は;賞球払出し対象となる各入賞口の入球センサにて遊技球の入球を検出した際に、払出すべき賞球数を合計し、当該合計した賞球数(例えば、賞球数カウンタMHcの値)が所定数(10)の倍数に達する毎に;0.1秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.1秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記出力タイミングを初めて満たす場合には、所定期間の経過後(1割り込み分=0.004秒)から出力開始するよう構成してもよく、且つ、次回の出力を待機している場合には、今回の出力期間が満了した直後に(前記した所定期間が経過せずとも)出力開始するよう構成してもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;遊技機にてRAM初期化操作が行われたことを出力する信号は;RAM初期化操作を伴う、電源投入(例えば、ステップ1002でYesと判定した場合)後の任意のタイミング{電源投入後から所定期間(1割り込み分=0.004秒)の経過後}から;0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、IN/OUT系や入賞検知系における出力期間と同一の出力期間となるよう構成してもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(特別電動役物の作動から作動終了後における所定期間経過まで)以外の期間{例えば、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオフである期間}において、大入賞口(アタッカーであり、例えば、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20)への入球を検出したことを出力する信号は;特別遊技中における各ラウンドの実行期間(排出待ち期間やラウンド間期間を含む)以外{例えば、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオフである期間}において、大入賞口の入球センサにて遊技球の入球を検出した場合(例えば、ステップ2305でNoと判定した場合);0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。
次に、セキュリティ系の信号である;磁石センサエラー(磁石の接近を感知するセンサが異常な磁気を検出)があったことを出力する信号は;磁石センサからの信号がオンとなった場合(例えば、ステップ1914で不正磁気検出中フラグをオフ→オンとした場合){※但し、当該オンとなった後から所定期間(1秒)以内に、再度オンとなった場合には出力タイミングを満たさない};0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力タイミングと、出力期間との関係性から、出力期間は重複し得ないよう構成されている。
次に、セキュリティ系の信号である;電波センサエラー(電波を感受するセンサが異常な電波を検出)があったことを出力する信号は;電波センサからの信号がオンとなった場合(例えば、ステップ1904で不正電波検出中フラグをオフ→オンとした場合){※但し、当該オンとなった後から所定期間(1秒)以内に、再度オンとなった場合には出力タイミングを満たさない};0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力タイミングと、出力期間との関係性から、出力期間は重複し得ないよう構成されている。
次に、セキュリティ系の信号である;払出制御基板側(例えば、賞球払出制御基板KH)にて電波センサエラー(電波を感受するセンサが異常な電波を検出)があったことを出力する信号は;払出制御基板側に入力される電波センサからの信号がオンとなった場合(例えば、ステップ3215で、賞球払出制御基板KHからの電波検知エラーに係る情報を確認した場合){※但し、当該オンとなった後から所定期間(1秒)以内に、再度オンとなった場合には出力タイミングを満たさない};0.2秒間に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力タイミングと、出力期間との関係性から、出力期間は重複し得ない。また、払出制御基板(例えば、賞球払出制御基板KH)側から主制御基板(例えば、主制御基板M)側に対して、電波センサからの信号がオンとなった旨のコマンドを送信し、当該コマンドを受信した主制御基板が信号を出力するよう構成してもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;賞球払い出しの対象となる各入賞口への不正な入球(例えば、所定時間内における所定回数以上の入球、入球検出センサが所定時間以上ON継続、特別遊技中における大入賞口への入球数が、特別遊技の実行態様毎に定められた所定個数以上、ある入球有効期間中における設計値を超える数の入球、等)があったことを出力する信号は;1.各入賞口への入球を検出するためのスイッチで一の入球を検出した後、各入賞口毎に定められた期間内に再度、一の入球を検出した事象が、合計して所定回数以上発生した場合、及び2.各入賞口への入球を検出するためのスイッチで、所定期間に亘って入球を検出し続けた場合、及び3.ある特別遊技(例えば、16ラウンド大当り)の実行中において、大入賞口への入球センサにて検出された入球数が、当該期間中を通して規定数(例えば、160)を超えた場合、の1~3のいずれかを満たした場合;0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記3の場合には、特別遊技の実行内容に応じて、規定数を異ならせておくことが好適である(例1:最大ラウンド数が10ラウンドの場合には、規定数=100。例2:大入賞口が短開放のみを行う場合には、前記3を適用しない)。
次に、セキュリティ系の信号である;遊技機にてRAM初期化操作が行われたこと、及び、遊技機にて検出可能な不正行為{例えば、不正入賞・・・大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(特別電動役物の作動時)以外の期間において、大入賞口(アタッカー)への入球を所定個数(5個)以上検出した、又は普通電動役物が開放し得ない期間中において、普通電動役物への入球を所定個数(5個)以上検出した。電波センサエラー・・・電波を感受するセンサが異常な電波を検出、又は、当該センサが未接続。盤面スイッチエラー・・・遊技盤面に設けられた、近接センサによって物体の接近を検出。磁石センサエラー・・・磁石の接近を感知するセンサが異常な磁気を検出、又は、当該センサが未接続、等}が行われていることを出力する信号は;1.RAM初期化操作が行われた(例えば、ステップ1002でYesと判定した場合)後の任意のタイミング、及び2.前記不正行為(不正入賞1、電波センサエラー)の検出時、及び3.前記不正行為(盤面スイッチエラー、磁石センサエラー)の検出時、の1~3のいずれかを満たした場合;前記1の場合には、第一期間(30秒間)に亘ってオン信号を出力し、前記2の場合には、第二期間(30秒間)に亘ってオン信号を出力し、前記3の場合には、第三期間(各不正行為の検出中)に亘ってオン信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、すべての出力期間を重複させ、すべての出力期間が満了するまで、オン信号の出力を維持するよう構成されている。また、前記1の場合と、前記2の場合とでは、出力期間を異ならせておいてもよい。
次に、セキュリティ系の信号である;遊技機にてRAM初期化操作が行われたこと、及び、遊技機にて検出可能な不正行為{例えば、異常入賞エラー・・・大入賞口(アタッカー)を開放させ得る期間中(特別電動役物の作動時)以外の期間において、大入賞口(アタッカー)への入球を検出した、普通電動役物が開放し得ない期間中(閉鎖直後の所定期間を除く)において、普通電動役物への入球を検出した、等。磁石センサエラー・・・磁石の接近を感知するセンサが異常な磁気を検出、等。排出エラー・・・賞球払い出し対象となる各入球口への入球を検出するためのスイッチで検出された入球数と、当該スイッチよりも下流にある入球確認用のスイッチ(特に図示していないが、各入球口に入球した遊技球が通過するスイッチであって、各入球口への入球を検出するためのスイッチとは異なる一又は複数のスイッチ)にて検出された入球数との差が所定数(100)を超えた、等}が行われていることを出力する信号は;1.RAM初期化操作が行われた(例えば、ステップ1002でYesと判定した場合)後の任意のタイミング、及び2.前記不正行為(異常入賞エラー、磁石センサエラー)の検出時、及び3.前記不正行為(排出エラー)の検出時;前記1、2の場合には、0.2秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.2秒間に亘ってオフ信号を出力し、前記3の場合には、次回の前記1を満たすまでオン信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複(前記3以外)した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、前記1、2に係る出力期間であっても、前記3に係る出力タイミングとなった時点でオン信号の出力を維持し、前記3に係る出力期間中において、前記1、2に係る出力タイミングとなった場合であっても、オン信号の出力を維持するよう構成されている。
なお、図示していないセキュリティ系の信号;後述する第6実施形態や、第5実施形態及び第6実施形態を組み合わせた遊技機等、設定を備えた遊技機において、設定変更中であること又は設定確認中であることを示す外端信号(セキュリティ信号)、を遊技機外部に出力可能に構成してもよい。より具体的には、設定変更モードの開始に係る信号、設定変更モードの終了に係る信号、設定表示モードの開始に係る信号、設定表示モードの終了に係る信号、等を遊技機外部に出力可能に構成してもよい。
次に、入賞検知系の信号である;大入賞口(アタッカー)を開放させる契機となる図柄変動に係る始動口の全てを対象とし、各始動口への入球回数を出力する信号は;第1主遊技始動口への入球を検出するためのスイッチで一の入球を検出した場合、及び、第2主遊技始動口(電動役物が搭載されているものが1つ、電動役物が搭載されていないものが一つ)への入球を検出するためのスイッチで一の入球を検出した場合(例えば、ステップ2206で、第1主遊技始動フラグをオフ→オンとした場合、又はステップ2226で、第2主遊技始動フラグをオフ→オンとした場合);0.1秒間に亘ってオン信号を出力した後、0.1秒間に亘ってオフ信号を出力する信号である。尚、出力期間が重複した場合には、今回出力している1信号の出力期間が満了するまで、次回の出力を待機するよう構成されている。また、第2主遊技始動口(電動役物が搭載されているもの)への不正な入球を検出した場合には、当該入球を契機として出力タイミングを満たさないよう構成してもよい。
次に、図36~図47のフローチャートを参照しながら、賞球払出制御基板KH側での処理を詳述することとする。
まず、図36は、賞球払出制御基板KH側で実行されるメインルーチン4000のフローチャートである。はじめに、ステップ4100で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4200で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、主制御基板Mとの間での、後述する賞球払出関連情報送受信処理を実行する。次に、ステップ4300で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)を実行する。次に、ステップ4400で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)を実行する。次に、ステップ4500で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述する賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)を実行する。そして、ステップ4600で、払出制御基板(払出制御手段)KHは、後述するモータエラー時処理を実行し、ステップ4100に移行する。
ここで、同図右のブロック図を参照しながら、本実施形態における遊技機の、賞球払出制御基板KHは、主制御基板M側やカードユニットR側等とのコマンド・情報の送受信の制御を司る送受信制御手段3100と、賞球払出制御基板KH側での払出等に関連したエラーの制御を実行するエラー制御手段3200と、賞球払出コマンドや貸球コマンドを受けて所定数の遊技球の払出処理を実行する払出制御手段3300と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、送受信制御手段3100は、主制御基板MやカードユニットRからの情報(例えば、コマンドや信号)の受信制御を司る受信制御手段3110と、主制御基板MやカードユニットRへの情報の送信制御を司る送信制御手段3120と、を有している。
ここで、受信制御手段3110は、主制御基板Mからの情報(例えば、コマンド)の受信制御を司るメイン側受信制御手段3111を更に有している。そして、メイン側受信制御手段3111は、主制御基板M側から送信されてきた情報が一時記憶されるメイン側受信情報一時記憶手段3111aを更に有している。また、送信制御手段3120は、主制御基板M側に送信するための払出動作に係るエラー情報が一時記憶される払出関連エラー情報一時記憶手段3121を更に有している。
次に、エラー制御手段3200は、賞球払出制御基板KH側での払出等のエラーフラグのオン・オフ状態を一時記憶するためのエラーフラグ一時記憶手段3221と、払出モータ動作異常が検出された際のエラー制御を司る払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230と、払出異常が検出された際のエラー制御を司る払出異常検出時エラー制御手段3240と、球経路異常が検出された際のエラー制御を司る球経路異常検出時エラー制御手段3250と、払出モータ異常が検出された際のエラー制御を司る払出モータ異常検出時エラー制御手段3260と、賞球払出動作に係る致命的な異常が検出された際のエラー制御を司る要払出停止異常検出時エラー制御手段3270と、賞球払出ユニットKE10の玉噛みエラーが発生した場合に当該エラー報知の期間を管理する玉噛みエラー発生タイマ3200tと、払出カウントセンサKE10sの未通過エラーが発生した場合に当該エラー報知の期間を管理する未通過エラー発生タイマ3200t2と、を更に有している。ここで、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出モータ動作異常が検出された回数を累積してカウントするための不正払出累積カウンタ3231を更に有している。また、払出異常検出時エラー制御手段3240は、過剰な賞球の払出個数を累積してカウントするための過剰払出累積カウンタ3241を更に有している。また、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、賞球払出に係る払出間隔の時間延長処理を実行する払出間隔延長制御手段3251を更に有している。また、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出モータKE10mの異常動作解消を図るための再試行動作(リトライ動作)を実行するリトライ動作制御手段3261を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、払出処理の際に必要な情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有している。ここで、払出処理関連情報一時記憶手段3310は、払出に関連した状態(例えば、払出中か否か・払出異常が発生しているか否か)を一時記憶するための払出状態フラグ一時記憶手段3311と、払出処理時に、払い出されるべき遊技球数がセットされる払出カウンタ3312と、払出モータKE10mの駆動されるべきステップ数を一時記憶するためのステップカウンタ一時記憶手段3313と、払出モータKE10mが駆動されている際、励磁されているステータの位置情報を一時記憶するための励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314と、1回の連続払出動作(単位払出動作)後における所定時間(球通過待ち時間・モータ休止時間)を計時するための球通過待ちタイマ3315と、単位払出動作によって払出されるべき遊技球数がセットされる単位払出カウンタ3317と、を更に有している。ここで、本実施形態においては、球通過待ちタイマ3315はデクリメント方式のタイマであり、タイマ値が0となった時点で停止するよう構成されているが、これには限定されず、インクリメント方式のタイマを用いて構成することも可能である。以下、各サブルーチンを詳述することとする。
次に、図37は、図36のステップ4100のサブルーチンに係る、異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ4110で、エラー制御手段3200は、後述する払出モータ動作異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4120で、エラー制御手段3200は、後述する払出異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4140で、エラー制御手段3200は、後述する球経路異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4170で、エラー制御手段3200は、後述する払出モータ異常検出時エラー制御処理を実行する。次に、ステップ4190で、エラー制御手段3200は、後述する要払出停止異常検出時エラー制御処理を実行し、次の処理(ステップ4200の賞球払出関連情報送受信処理)へ移行する。
次に、図38は、図37のステップ4110のサブルーチンに係る、払出モータ動作異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する払出モータ動作異常を検出した場合には、当該異常発生回数をカウントすることと、当該異常発生回数が閾値以上となった場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすることである。まず、ステップ4111で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、払出モータ動作異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、払出モータ動作異常検出フラグは、賞球払出制御基板KH側での賞球払出処理を実行していない状況下で、払出カウントセンサKE10sにて遊技球の通過を検出した場合(払出モータ動作異常)にオンとなるフラグである。ステップ4111でYesの場合、ステップ4112で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、払出モータ動作異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4113で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、不正払出累積カウンタ3231のカウンタ値を1加算(インクリメント)する。次に、ステップ4114で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、不正払出累積カウンタ3231のカウンタ値を参照し、当該カウント値が所定数(例えば、25)以上であるか否かを判定する。ステップ4114でYesの場合、ステップ4115で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の払出モータ動作エラーフラグをオンにし、ステップ4116へ移行する。尚、ステップ4111又はステップ4114でNoの場合にも、ステップ4116へ移行する。
次に、ステップ4116で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出モータ動作エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4116でYesの場合、ステップ4119で、払出モータ動作異常検出時エラー制御手段3230は、払出関連エラー情報として払出モータ動作エラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットし、次の処理(ステップ4120の払出異常検出時エラー制御処理)へ移行する。尚、ステップ4116でNoの場合にも、次の処理(ステップ4120の払出異常検出時エラー制御処理)へ移行する。
次に、図39は、図37のステップ4120のサブルーチンに係る、払出異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する払出異常を検出した場合には、当該異常に起因した過剰な遊技球の払出数をカウントすることと、当該カウント数が閾値以上となった場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすることである。まず、ステップ4121で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、払出異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、払出異常検出フラグは、主制御基板M側から送信されたコマンドに基づく所定の賞球払出数を超過して、過剰な遊技球の払出が検出された場合(払出異常)にオンとなるフラグである。ステップ4121でYesの場合、ステップ4122で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、払出異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4123で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶されている過剰払出数を取得すると共に、当該過剰払出数を過剰払出累積カウンタ3241に加算する。次に、ステップ4124で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、過剰払出累積カウンタ3241のカウンタ値を参照し、当該カウント値が所定数(例えば、25)以上であるか否かを判定する。ステップ4124でYesの場合、ステップ4125で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の過剰払出エラーフラグをオンにし、ステップ4126へ移行する。尚、ステップ4121又はステップ4124でNoの場合にも、ステップ4126へ移行する。尚、当該過剰払出エラー(過剰払出エラーフラグがオンである状態)は、電源の再投入によってのみ、解消されるよう構成されているが、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、エラー解除スイッチの押下や、所定時間経過、等によって当該エラーが解消されるよう構成してもよい。
次に、ステップ4126で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、過剰払出エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4126でYesの場合、ステップ4129で、払出異常検出時エラー制御手段3240は、払出関連エラー情報として過剰払出エラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットし、次の処理(ステップ4140の球経路異常検出時エラー制御処理)へ移行する。尚、ステップ4126でNoの場合にも、次の処理(ステップ4140の球経路異常検出時エラー制御処理)へ移行する。
次に、図40は、図37のステップ4140のサブルーチンに係る、球経路異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する球経路異常を検出した場合には、(1)賞球タンクKT又は賞球払出ユニットKE10内に遊技球が存在していない(球切れ)異常が発生したか、又は賞球払出ユニットKE10内に存在する遊技球が少量である(球不足)異常が発生したかを調査すると共に、当該球切れ異常又は球不足異常に相当する異常を検出した場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすることである。また、(2)球切れ異常又は球不足異常に相当する異常を検出した場合には、賞球払出の払出間隔を延長することで、球切れ異常又は球不足異常が解消されるまでの待ち時間を作り出すことである。まず、ステップ4141で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、球経路異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、球経路異常検出フラグは、賞球払出制御基板KH側で予定されている所定個数の払出動作(単位払出動作)実行終了時であって、モータ駆動が正常に動作していると判断されている状況下において、当該払出が予定されている所定個数に満たない状況が検出された場合にオンとなるフラグである。ステップ4141でYesの場合、ステップ4142で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、球経路異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4143で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、球切れ異常又は球不足異常の発生条件を充足しているか否かを判定する。ここで、球切れ異常又は球不足異常の発生条件には特に限定されないが、例えば、賞球タンクKT又は賞球払出ユニットKE10内の所定の位置に遊技球の検出センサを設け、当該検出センサで遊技球の存在を検出できない場合に球切れ異常が発生している条件とする例や、賞球払出ユニットKE10内のスプロケットKE10pの直上における球流路(本例では、2条の球流路が存在)の夫々に遊技球の検出センサを設け、当該検出センサの何れかで遊技球の存在を検出できない場合に球不足異常が発生している条件とする例を挙げることができる。ステップ4143でYesの場合、ステップ4144で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の球経路エラーフラグをオンにする。そして、ステップ4146で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、払出関連エラー情報として球経路エラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットし、ステップ4151へ移行する。尚、ステップ4141又はステップ4143でNoの場合にも、ステップ4151へ移行する。
次に、ステップ4151で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、球経路エラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4151でYesの場合、ステップ4152で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、球切れ異常又は球不足異常の解消条件を充足しているか否かを判定する。ここで、球切れ異常又は球不足異常の解消条件には特に限定されず、前述の球切れ異常又は球不足異常の発生条件が未充足となった場合に当該異常が解消された条件とする例を挙げることができる。ステップ4152でYesの場合、ステップ4153で、球経路異常検出時エラー制御手段3250は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の球経路エラーフラグをオフにする。そして、ステップ4155で、払出間隔延長制御手段3251は、通常動作時における励磁タイミング(例えば、3ms×8ステップ=24msに1個の速度で所定個数の払出動作を行うよう連続して励磁)や球通過待ち時間(例えば、500ms)を設定し、次の処理(ステップ4170の払出モータ異常検出時エラー制御処理)へ移行する。他方、ステップ4152でNoの場合、ステップ4156で、払出間隔延長制御手段3251は、通常動作時と比較して相対的に球1個の払出速度が低速となるよう励磁タイミングや球通過待ち時間を変更し、次の処理(ステップ4170の払出モータ異常検出時エラー制御処理)へ移行する。尚、ステップ4151でNoの場合にも、次の処理(ステップ4170の払出モータ異常検出時エラー制御処理)へ移行する。ここで、当該変更する励磁タイミングには特に限定されないが、例えば、3ms×8ステップ=24msに1個の速度で球1個分の払出動作を実行した後、所定時間(例えば5秒)の待ち時間を設け、当該待ち時間経過後に、再度3ms×8ステップ=24msに1個の速度で払出動作を実行するよう励磁タイミングを変更する例を挙げることができる。また、当該変更する球通過待ち時間にも特に限定されない(例えば、500msから30秒へ変更)。
次に、図41は、図37のステップ4170のサブルーチンに係る、払出モータ異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、後述する払出モータ異常を検出した場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすると共に、払出モータ(賞球払出ユニットKE10内のステッピングモータKE10m)のリトライ動作への切替制御処理を実行することである。まず、ステップ4171で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、払出モータ異常検出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、後述するように、払出モータ異常検出フラグは、球がみ等の外的要因により、モータ駆動が正常に動作していないと判断された場合にオンとなるフラグである。ステップ4171でYesの場合、ステップ4172で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内の払出モータ異常検出フラグをオフにする。次に、ステップ4173で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の払出モータエラーフラグをオンにする。次に、ステップ4175で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出関連エラー情報として払出モータエラーを、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットする。そして、ステップ4176で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のリトライ動作実行待機フラグをオンにして、ステップ4177へ移行する。尚、ステップ4171でNoの場合にも、ステップ4177へ移行する。ここで、リトライ動作実行待機フラグとは、後述するモータエラーが発生した後の所定時間はリトライ動作を待機状態とし、当該所定時間内でのモータエラーの解消待ち時間を設けるためのフラグである。
次に、ステップ4177で、払出モータ異常検出時エラー制御手段3260は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出モータエラーフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4177でYesの場合、ステップ4178で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、リトライ動作実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4178でYesの場合、ステップ4179で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のリトライ動作実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ4180で、リトライ動作制御手段3261は、リトライ動作時における所定のステップ数を、ステップカウンタ一時記憶手段3313内のステップカウンタ値(n)としてセットする。ここで、リトライ動作時における所定のステップ数には特に限定されないが、後述するリトライ動作時におけるロータ位置確認センサKE10msの確認タイミングと同数としておく例を挙げることができる。次に、ステップ4181で、リトライ動作制御手段3261は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314内の励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。次に、ステップ4182で、リトライ動作制御手段3261は、ステッピングモータ動作に係るリトライ動作用の励磁方式(例えば、周知の1‐2相励磁方式)とリトライ動作用の1ステップの切替速度(例えば、6ms)を設定する。次に、ステップ4183で、リトライ動作制御手段3261は、ステッピングモータ動作に係る球通過待ち時間・モータ休止時間として所定値(例えば、500ms)を、球通過待ちタイマ3315にセットする。次に、ステップ4184で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のリトライ動作実行中フラグをオンにする。そして、ステップ4185で、リトライ動作制御手段3261は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内のモータ駆動中フラグをオンにして、次の処理(ステップ4190の要払出停止異常検出時エラー制御処理)に移行する。尚、ステップ4177又はステップ4178でNoの場合にも、次の処理(ステップ4190の要払出停止異常検出時エラー制御処理)に移行する。
次に、図42は、図37のステップ4190のサブルーチンに係る、要払出停止異常検出時エラー制御処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、賞球払出処理の続行に係る致命的な異常を検出した場合には、エラー発生を示すフラグをオンにすると共に、当該賞球払出処理の続行に係る致命的な異常が解消されるまで賞球払出処理の続行を不能とすることである。ここで、賞球払出処理の続行に係る致命的な異常とは、主制御基板Mと賞球払出制御基板KH間の通信異常、カードユニットRと賞球払出制御基板KH間の通信異常、払出カウントセンサKE10sのセンサ異常、受け皿(上皿)満タン異常等が挙げられる。まず、ステップ4191‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出モータエラーフラグがオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ4191‐1でYesの場合、ステップ4191‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、玉噛みエラー発生タイマ3200tにエラー継続時間(例えば、120秒)をセットしてスタートさせ、ステップ4192‐1に移行する。他方、ステップ4191‐1でNoの場合、ステップ4191‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、玉噛みエラー発生タイマ3200tを参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ4191‐3でYesの場合、ステップ4191‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、払出モータエラーフラグをオフにし、ステップ4192‐1に移行する。他方、ステップ4191‐3でNoの場合にも、ステップ4192‐1に移行する。
次に、ステップ4192‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、スイッチ未通過エラー検出フラグがオフからオンに切り替わったか否かを判定する。ステップ4192‐1でYesの場合、ステップ4192‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、未通過エラー発生タイマ3200t2にエラー継続時間(例えば、120秒)をセットしてスタートさせ、ステップ4193‐1に移行する。他方、ステップ4192‐1でNoの場合、ステップ4192‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、未通過エラー発生タイマ3200t2を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ4192‐3でYesの場合、ステップ4192‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、スイッチ未通過エラーフラグをオフにし、ステップ4193‐1に移行する。他方、ステップ4192‐3でNoの場合にも、ステップ4193‐1に移行する。
次に、ステップ4193‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラー解除スイッチKH3aが押下されたか否かを判定する。ステップ4193‐1でYesの場合、ステップ4193‐2~ステップ4193‐5で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、当該エラー解除スイッチKH3aの押下をエラー解除条件に含むエラーに係るフラグ(例えば、払出モータ動作エラーフラグ、払出動作未完了時遊技球検出フラグ、払出モータエラーフラグ、スイッチ未通過エラー検出フラグ)をオフにし、ステップ4194‐1に移行する。他方、ステップ4193‐1でNoの場合にも、ステップ4194‐1に移行する。
次に、ステップ4194‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、主制御基板Mと賞球払出制御基板KH間の通信異常が検出されたか否かを判定する。ステップ4194‐1でYesの場合、ステップ4194‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の通信エラーフラグをオンにして、ステップ4195‐1へ移行する。他方、ステップ4194‐1でNoの場合、ステップ4194‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の通信エラーフラグをオフにして、ステップ4195‐1へ移行する。
次に、ステップ4195‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、払出カウントセンサKE10sのセンサ異常(例えば、カウントセンサからの入力が無い、又は、所定時間以上、入力値が一定である、等)が検出されたか否かを判定する。ステップ4195‐1でYesの場合、ステップ4195‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の賞球装置エラーフラグをオンにして、ステップ4196‐1へ移行する。他方、ステップ4195‐1でNoの場合、ステップ4195‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の賞球装置エラーフラグをオフにして、ステップ4196‐1へ移行する。
次に、ステップ4196‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、受け皿(上皿)満タン異常が検出されたか否かを判定する。ステップ4196‐1でYesの場合、ステップ4196‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の受け皿満タンエラーフラグをオンにする。次に、ステップ4196‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、副制御基板S側への、受け皿満タンコマンドを送信して、ステップ4197‐1へ移行する。他方、ステップ4196‐1でNoの場合、ステップ4196‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の受け皿満タンエラーフラグをオフにする。次に、ステップ4196‐5で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、副制御基板S側への、受け皿満タン解除コマンドを送信して、ステップ4197‐1へ移行する。
次に、ステップ4197‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、カードユニットRの接続異常が検出されたか否かを判定する。ステップ4197‐1でYesの場合、ステップ4197‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内のCRユニット未接続エラーフラグをオンにして、ステップ4198‐1へ移行する。他方、ステップ4197‐1でNoの場合、ステップ4197‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221内のCRユニット未接続エラーフラグをオフにして、ステップ4198‐1へ移行する。
次に、ステップ4198‐1で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出動作停止に係るエラーの一部(例えば、過剰払出エラー、賞球装置エラー、払出モータ動作エラー、払出動作未完了時遊技球検出、払出モータエラー、スイッチ未通過エラー)に関するすべてのフラグがオフであるか否かを判定する。
ステップ4198‐1でYesの場合、ステップ4198‐2で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、通信エラーフラグ、賞球装置エラーフラグ、受け皿満タンエラーフラグ、CRユニット未接続エラーフラグの全てのエラーフラグがオフであるか否かを判定する。ステップ4198‐2でYesの場合、ステップ4198‐3で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、払出制御手段3300における通常の払出動作を実行(即ち、後述するステップ4198‐4で払出動作を一時停止している場合において、当該払出動作を再開)し、次の処理(ステップ4200の処理)に移行する。他方、ステップ4198‐1又はステップ4198‐2でNoの場合、ステップ4198‐4で、要払出停止異常検出時エラー制御手段3270は、払出制御手段3300における払出動作を強制的に一時停止し、次の処理(ステップ4200の処理)に移行する。
次に、図43は、図36のステップ4200のサブルーチンに係る、賞球払出関連情報受信処理(対主制御基板)のフローチャートである。ここで、当該フローの前半が主制御基板Mからの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)であり、当該フローの後半が主制御基板Mへの情報送信処理である。そこで、前半の主制御基板Mからの情報受信処理(及びこれに伴う賞球払出数のセット処理)から説明すると、まず、ステップ4205で、メイン側受信制御手段3111は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出中フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出中フラグ」とは、払出制御側での賞球払出処理が実行中の場合(払出装置の払出モータが駆動動作中である場合や、球通過待ち時間・モータ休止時間中である場合)にオンになるフラグである。ステップ4205でYesの場合、ステップ4210で、メイン側受信制御手段3111は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aを参照し、賞球払出コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ4210でYesの場合、ステップ4215で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出開始許可フラグをオンにする。次に、ステップ4220で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111aに一時記憶されている賞球払出コマンド情報に基づき、今回払い出されるべき賞球払出数を導き、当該賞球払出数情報を払出カウンタ3312にセットし、次の処理(ステップ4225)に移行する。以上で、通常の賞球払出処理が実行される際の、賞球払出数のセット処理を終了する。尚、ステップ4205及びステップ4210でNoの場合にも次の処理(ステップ4225)に移行する。
次に、主制御基板Mへの情報送信処理を説明すると、まず、ステップ4225で、送信制御手段3120は、エラーフラグ一時記憶手段3221を参照し、払出関連エラー送信フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「払出関連エラー送信フラグ」とは、前述のような払出関連エラー{払出モータ動作エラー、過剰払出エラー、球切れエラー、球不足エラー、払出モータエラー、払出停止エラー}が発生した際にオンとなり、当該エラー報知が主制御基板M側になされた後にオフとなるフラグである。ステップ4225でYesの場合、ステップ4230で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221内の払出関連エラー送信フラグをオフにする。そして、ステップ4235で、送信制御手段3120は、払出関連エラー情報一時記憶手段3121にセットされた払出関連エラー情報を主制御基板M側に送信し、次の処理(ステップ4240)に移行する。尚、ステップ4225でNoの場合にも次の処理(ステップ4240)に移行する。
次に、ステップ4240で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出完了フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、「賞球払出完了フラグ」とは、払出制御手段3300により賞球払出が完了したと判定された場合にオンとなるフラグである。ステップ4240でYesの場合、ステップ4245で、送信制御手段3120は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、賞球払出完了フラグをオフにする。そして、ステップ4250で、送信制御手段3120は、主制御基板M側に対して賞球払出が完了した旨の情報を送信し、次の処理{ステップ4300の賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)}に移行する。尚、ステップ4240でNoの場合にも、次の処理{ステップ4300の賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)}に移行する。以上で、賞球払出完了情報送信処理を終了する。
次に、図44は、図36のステップ4300のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(賞球払出開始・モータ駆動開始時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、次のステップ4400のモータ駆動処理を実行する前段階の処理であり、主制御基板M側からの賞球払出コマンドを受信したことを受けてモータ駆動のステップ数等をセットする処理である。まず、ステップ4305で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、賞球払出開始許可フラグ(図43のステップ4215参照)がオンであるか否かを判定する。ステップ4305でYesの場合、ステップ4310及びステップ4315で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオンにすると共に賞球払出開始許可フラグをオフにする。
次に、ステップ4320で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が所定個数(例えば3個)以上であるか否かを判定する。ステップ4320でYesの場合、ステップ4325で、払出制御手段3300は、所定個数分払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ4332に移行する。ここで一時記憶されるカウンタ値(n)は、ステッピングモータのステップ数である。他方、ステップ4320でNoの場合、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312にセットされている賞球払出個数が払い出されるよう、ステップカウンタ一時記憶手段3313にカウンタ値(n)を一時記憶し、ステップ4332に移行する。
次に、ステップ4332で、払出制御手段3300は、今回の単位払出動作における払出予定個数(即ち、ステップ4325又はステップ4330で予定している払出個数)を、単位払出カウンタ3317にセットする。次に、ステップ4335で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)として0をセットする。ここで、励磁ステータ位置特定カウンタは、ステータに対するロータの相対位置を示したものであり、「0」が払出待機(停止)時におけるデフォルト位置に相当する。次に、ステップ4337で、払出制御手段3300は、ステッピングモータ動作に係る通常動作用の励磁方式(例えば、周知の2‐2相励磁方式)と通常動作用の1ステップの切替速度(例えば、3ms)を設定する。次に、ステップ4338で、払出制御手段3300は、ステッピングモータ動作に係る球通過待ち時間・モータ休止時間として所定値(例えば、500ms)を、球通過待ちタイマ3315にセットする。次に、ステップ4339で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオフにする。ここで、リトライ動作実行中フラグとは、前述のようにステッピングモータ動作に係るリトライ動作を実行中においてオンとなるフラグである。そして、ステップ4340で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ駆動中フラグをオンにし、次の処理{ステップ4400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ4305でNoの場合、ステップ4345で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4345でYesの場合には、既にモータが駆動されているので、次の処理{ステップ4400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ4345でNoの場合には、ステップ4350で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、賞球払出継続フラグとは、単位払出動作における所定ステップ数分のステッピングモータ動作後であって、球通過待ち時間・モータ休止時間経過時において、賞球払出動作を継続すべき場合(詳細な条件については後述する)にオンとなるフラグである。ステップ4350でYesの場合には、次の処理{ステップ4400の賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)}に移行する。
他方、ステップ4350でNoの場合には、ステップ4352で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグをオフにする。そして、ステップ4354で、払出制御手段3300は、単位払出カウンタ3317を参照し、当該カウンタ値が0超過であるか否か(即ち、今回の単位払出動作による払出予定個数分が全て払出されなかったか否か)を判定する。ステップ4354でYesの場合、ステップ4356で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、球経路異常検出フラグをオンにして、ステップ4320へ移行する。他方、ステップ4354でNoの場合には、ステップ4356を実行することなくステップ4320へ移行する。即ち、賞球払出継続フラグがオンである場合には、主制御基板M側からの賞球払出コマンドの受信を契機とすることなく、再度モータ駆動のステップ数等をセットする処理を実行すると共に、今回の単位払出動作による払出予定個数分が全て払出されなかったと判定された場合には、球切れエラー又は球不足エラーの要因となる異常発生が検出されることとなる。
次に、図45は、図36のステップ4400のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動終了時・賞球払出終了時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ4300)で予定されているすべてのモータの駆動終了を実行し、或いは、予定されているすべての賞球払出が実行された際の終了処理である。ここで、ステップ4402~ステップ4419にかけてモータ駆動終了処理を実行し、ステップ4420~ステップ4425にかけて遊技球検知処理を実行し、ステップ4430~ステップ4462にかけて賞球払出終了処理を実行する。
はじめに、モータ駆動終了処理から説明すると、まず、ステップ4402で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、賞球払出中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4402でYesの場合、ステップ4405で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4405でYesの場合、ステップ4410で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313内のカウンタ値(n)を参照し、カウンタ値が0であるか否か、即ち、図44のステップ4325又はステップ4330でセットした今回の単位払出動作におけるステップ数がすべて実行されたか否かを判定する。ステップ4410でYesの場合、ステップ4415で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、モータ駆動中フラグをオフにする。次に、ステップ4416で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、リトライ動作実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4416でYesの場合、ステップ4417で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域にアクセスし、リトライ動作実行中フラグをオフにして、ステップ4418へ移行する。他方、ステップ4416でNoの場合には、ステップ4418へ移行する。次に、ステップ4418で、払出制御手段3300は、ステッピングモータの休止状態を維持(本例では、励磁出力を下げた上で、現在の励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に継続励磁)する。次に、ステップ4419で、払出制御手段3300は、球通過待ちタイマ3315をスタートさせ、ステップ4420に移行する。尚、ステップ4405又はステップ4410でNoの場合にもステップ4420に移行する。以上で、モータ駆動終了処理を終了する。
次に、遊技球検出処理を説明すると、まず、ステップ4420で、払出制御手段3300は、払出カウントセンサKE10sから遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ4420でYesの場合、ステップ4422で、払出制御手段3300は、単位払出カウンタ3317に一時記憶されているカウンタ値を1減算する。次に、ステップ4425で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312に一時記憶されているカウンタ値を1減算し、ステップ4430に移行する。尚、ステップ4420でNoの場合にもステップ4430に移行する。ここで、本例では、払出カウンタ3312の値を、入球を検知する毎に1減算(デクリメント)するよう構成しているが、これには限定されず、複数の遊技球の入球を検出している場合には、当該入球数分の値を減算し得るよう構成してもよい。以上で、遊技球検出時処理を終了する。
次に、賞球払出終了処理を説明すると、まず、ステップ4430で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0以下であるか否かを判定する。ステップ4430でYesの場合、ステップ4431で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグエリアを参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ4431でYesの場合(即ち、当該払出に係るモータの駆動が終了していないにも拘わらず、当該払出に係る遊技球数分の遊技球がセンサに検知された場合)、ステップ4432で、払出制御手段3300は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、払出未完了時遊技球検出フラグをオンにし、ステップ4435に移行する。他方、ステップ4431でNoの場合にも、ステップ4435に移行する。
次に、ステップ4435及びステップ4440で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出中フラグをオフにすると共に賞球払出完了フラグをオンにする。次に、ステップ4441で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、カウント値が0未満であるか否かを判定する。ステップ4441でYesの場合、ステップ4442で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内の払出異常検出フラグをオンにする。次に、ステップ4443で、払出制御手段3300は、払出カウンタ3312を参照し、当該カウント値に基づき過剰払出数(例えば、カウンタ値が「-3」であれば、過剰払出数は「3」)を払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶し、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}に移行する。尚、ステップ4441でNoの場合(即ち、払出カウンタ3312のカウント値が0であり、所定の払出個数分が正常に払出された場合)にも、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}に移行する。尚、本例では、払出カウンタ3312の値が0以下となった時点で、過剰払出の検出を行っているが、これには限定されず、例えば、払出に係るモータの駆動が終了してから所定時間(例えば、当該駆動によって払い出された遊技球が払出カウントセンサKE10sによって検出されるまでに十分な検出待機時間)が経過した時点で、過剰払出の検出(払出カウンタ3312の値が0未満であるか否かの判定)を実行し得るよう構成してもよい(即ち、過剰払出とは、払出予定である遊技球数を超過した個数分の遊技球が払出されたという不測の事態が発生したことを意味し、設計上は極めて発生し難いこの不測の事態が発生したということは、払出機構のいずれかにて不具合が生じているか、払出動作を行っている最中に不正行為が行われた可能性が高いことを意味している)。
他方、ステップ4430でNoの場合、ステップ4445で、払出制御手段3300は、球通過待ちタイマ3315のタイマ値を参照し、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ4445でYesの場合、ステップ4446で、払出制御手段3300は、エラーフラグ一時記憶手段3221内にある、スイッチ未通過エラー検出フラグをオンにする(尚、本例では、払出動作終了後、所定時間の球通過待ち時間を経過しても、当該払出動作に係る遊技球数分の遊技球が検出されなかった場合、即座にスイッチ未通過エラーが発生したと判定しているが、これには限定されず、当該事象が複数回発生した場合に、スイッチ未通過エラーが発生したと判定するよう構成してもよい)。
次に、ステップ4447で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、リトライ動作実行待機フラグとは、前述のようにモータ駆動中においてモータエラーが発生した場合にオンとなるフラグである。ステップ4447でYesの場合、ステップ4450で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、賞球払出継続フラグをオンにし、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。他方、ステップ4447でNoの場合、ステップ4460及びステップ4462で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、リトライ動作実行待機フラグをオフにすると共に、リトライ動作実行許可フラグをオンにし、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。尚、ステップ4445でNoの場合にも、次の処理{ステップ2400の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。
ここで、ステップ4402でNoの場合(即ち、賞球払出処理が実行中でない場合)には、ステップ4470で、払出制御手段3300は、払出カウントセンサKE10sから遊技球検出信号を受信したか否かを判定する。ステップ4470でYesの場合、ステップ4472で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311内の払出モータ動作異常検出フラグをオンにして、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。尚、ステップ4470でNoの場合にも、次の処理{ステップ4500の賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)}へ移行する。
次に、図46は、図36のステップ4500のサブルーチンに係る、賞球払出制御処理(モータ駆動実行時)のフローチャートである。ここで、当該処理は、前の処理(ステップ4400)でセットされたステップ数に基づき、実際にモータ駆動を実行する処理である。まず、ステップ4505で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311のフラグ領域を参照し、モータ駆動中フラグがオンであるか否かを判定する。尚、モータ駆動中フラグは、ステップカウンタ一時記憶手段3313に所定のステップカウンタ数がセットされた際にオンとなるフラグであり(図44のステップ4340参照)、当該所定のステップカウンタ数と対応した励磁がすべて実行された際にオフとなるフラグである。ここで、ステップ4505でYesの場合、ステップ4510で、払出制御手段3300は、ステップカウンタ一時記憶手段3313のステップカウンタ値(n)を1減算する。次に、ステップ4520で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)を更新(1インクリメント)する。次に、ステップ4525で、払出制御手段3300は、所定の励磁方式と切替速度に基づき、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314における励磁ステータ位置特定カウンタ値(j)に対応したステータを励磁する。
次に、ステップ4530で、払出制御手段3300は、励磁ステータ位置特定カウンタ値一時記憶手段3314内のカウンタ値(j)が、ロータ位置確認センサKE10msの確認タイミングであるか否かを判定する。ここで、ロータ位置確認センサKE10msの確認とは、モータ動作に係る異常動作(球がみ等による脱調現象)が発生しているか否かを確認する目的で行われるものである。ステップ4530でYesの場合、ステップ4550で、払出制御手段3300は、ロータ位置確認センサKE10msからの検知信号の有無を参照する。そして、ステップ4555で、エラー制御手段3200は、ステップ4550での検知信号の有無に基づき、ロータが正しく回転していないか否か、即ち、モータエラーが発生しているか否かを判定する。ステップ4555でYesの場合、ステップ4560で、エラー制御手段3200は、払出状態フラグ一時記憶手段3311におけるモータ位置異常フラグをオンにし、次の処理(ステップ4600のモータエラー時処理)に移行する。尚、ステップ4530でNoの場合にも、次の処理(ステップ4600のモータエラー時処理)に移行し、ステップ4555でNoの場合には、ステップ4565で、エラー制御手段3200は、エラーフラグ一時記憶手段3221におけるモータエラーフラグをオフにし、次の処理(ステップ4600のモータエラー時処理)に移行する。
次に、図47は、図36のステップ4600のサブルーチンに係る、モータエラー時処理のフローチャートである。はじめに、本処理の目的は、モータエラーを検出した際には、モータ駆動を休止状態へと強制的に移行することである。まず、ステップ4605で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を参照し、モータ位置異常フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、図46のステップ4560に示すように、所定の検知タイミングにてモータが所定の回転位置に存在するか否かを検知した上、当該所定の回転位置に存在しない場合には脱調等をしたと判定し、このモータ位置異常フラグはオンとなる。ステップ4605でYesの場合、ステップ4610で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311にアクセスし、モータ位置異常フラグをオフにする。次に、ステップ4615で、払出制御手段3300は、払出状態フラグ一時記憶手段3311を内の払出モータ異常検出フラグをオンにする。そして、ステップ4620で、エラー制御手段3200は、ステップカウンタ一時記憶手段3313におけるステップカウンタ値(n)をクリアして、次の処理(ステップ4100の異常検出時エラー制御処理)に移行する。これは、モータエラー発生により、今回セットしたステップ数を実行しなくなったためであり、当該カウント値のクリア実行後は、モータ駆動が休止状態へと移行することとなる(図45のステップ4410及びステップ4415参照)。尚、ステップ4605でNoの場合にも、次の処理(ステップ4100の異常検出時エラー制御処理)に移行する。
次に、図48~図54を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図48は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(d)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→副制御基板S側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報を副制御基板S側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(f)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(f)が実行された場合、同図(f)の処理に示されるように、まず、ステップ2100‐1で、副制御基板SのCPUSCは、後述する指示画像表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400‐1で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2700‐1で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2800で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2900で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副制御基板SのCPUSCは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMのCPUSCは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2100‐1~S2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(e)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み時の処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(e)である。即ち、サブメイン制御部SMにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM領域に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図49は、図48におけるステップ2100‐1のサブルーチンに係る、指示画像表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2102‐1で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技の実行中ではないか否かを判定する。ステップ2102‐1でYesの場合、ステップ2104‐1で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態が非時間短縮遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2104‐1でYesの場合、ステップ2108‐1の処理に移行する。他方、ステップ2102‐1又はステップ2104‐1でNoの場合、ステップ2106‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタHSc(右打ちを実行した場合に入球し易い入球口への入球を計測するカウンタであり、カウンタ値が所定値に到達することにより、左打ちにて遊技を進行するべき状況にて左打ちが実行されていないと判定し、左打ち指示画像を表示することとなる)のカウンタ値をゼロクリアし、ステップ2116‐1の処理に移行する。
次に、ステップ2108‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から補助遊技始動口入球コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2108‐1でYesの場合、ステップ2110‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタHScのカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ2112‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタ値は所定値(本例では、3)に到達したか否かを判定する。ステップ2112‐1でYesの場合、ステップ2114‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示画像を所定時間(例えば、5秒)表示するコマンドをセットする。次に、ステップ2115‐1で、副制御基板SのCPUSCは、左打ち指示カウンタHScのカウンタ値をゼロクリアし、ステップ2116‐1の処理に移行する。他方、ステップ2108‐1又はステップ2112‐1でNoの場合にもステップ2116‐1の処理に移行する。ここで、同図右下は指示画像の表示イメージ図であり、最上段は、左打ち指示画像のイメージ図である。左打ち指示画像は演出表示装置SGにて表示される左打ちの実行を遊技者に促す画像であり、左打ちを実行するべき遊技の状況である、特別遊技が実行されていない且つ非時間短縮遊技状態にて、右打ちを実行していると判定した場合(補助遊技始動口H10に3球入球した場合)に所定時間(5秒)左打ち指示画像を表示するよう構成されている。尚、補助遊技始動口H10に入球した場合には左打ち指示カウンタHScのカウンタ値に1加算するが、右一般入賞口P20に入球した場合には左打ち指示カウンタHScのカウンタ値は増減しないよう構成されている。
次に、ステップ2116‐1で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技の実行中であるか否かを判定する。ステップ2116‐1でYesの場合、ステップ2122‐1の処理に移行する。他方、ステップ2116‐1でNoの場合、ステップ2118‐1で、副制御基板SのCPUSCは、現在の遊技状態は非時間短縮遊技状態であるか否かを判定する。ステップ2118‐1でYesの場合、ステップ2120‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタMSc(左打ちを実行した場合に入球し易い入球口への入球を計測するカウンタであり、カウンタ値が所定値に到達することにより、右打ちにて遊技を進行するべき状況にて右打ちが実行されていないと判定し、右打ち指示画像を表示することとなる)のカウンタ値をゼロクリアにし、次の処理(ステップ2400‐1の処理)に移行する。他方、ステップ2118‐1でNoの場合、ステップ2122‐1の処理に移行する。
次に、ステップ2122‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から第1主遊技始動口入球コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2122‐1でYesの場合、ステップ2124‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタMScのカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ2126‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタ値は所定値(本例では、3)に到達したか否かを判定する。ステップ2126‐1でYesの場合、ステップ2128‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示画像を所定時間(例えば、5秒)表示するコマンドをセットする。次に、ステップ2129‐1で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示カウンタMScのカウンタ値をゼロクリアし、次の処理(ステップ2400‐1の処理)に移行する。尚、ステップ2122‐1及びステップ2126‐1でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400‐1の処理)に移行する。ここで、同図右下は指示画像の表示イメージ図であり、2段目は、右打ち指示画像のイメージ図である。右打ち指示画像は演出表示装置SGにて表示される右打ちの実行を遊技者に促す画像であり、右打ちを実行するべき遊技の状況である、特別遊技の実行中又は時間短縮遊技状態にて、左打ちを実行していると判定した場合(第1主遊技始動口A10に3球入球した場合)に所定時間(5秒)右打ち指示画像を表示するよう構成されている。尚、最下段は、時短中右打ち画像のイメージ図であり、時間短縮遊技状態においては右打ちにて遊技を進行するため、時間短縮遊技状態においては時短中右打ち画像が表示され続けることとなる(特別遊技の実行中も表示され続ける)。尚、時短中右打ち画像と右打ち指示画像との演出表示装置SG上の表示領域は、重複しないよう構成されており、表示領域の大きさは、時短中右打ち画像よりも右打ち指示画像の方が大きくなっている(左打ち指示や右打ち指示画像は、警告を目的としているため、相対的に大きい表示領域にて表示している)。
このように、本実施形態においては、例えば、特別遊技の実行中でない且つ非時間短縮遊技状態に右打ちをしている場合、遊技球が補助遊技始動口H10を通過すると、副制御基板SのCPUSCは、通過回数をカウントすると共に、通過回数が所定値(本例では、3球)に到達すると、左打ち指示画像(例えば、「左打ち」と表示)を表示するように構成されている。また、例えば、特別遊技の実行中でない且つ非時間短縮遊技状態に右打ちをしている場合、遊技球が右一般入賞口P20を通過すると、副制御基板SのCPUSCは、通過回数をカウントせず、右打ち指示画像(例えば、「右打ち」という画像)を表示しないように構成されている。また、例えば、特別遊技中又は時間短縮遊技状態に左打ちをしている場合、遊技球が第1主遊技始動口A10に入球すると、副制御基板SのCPUSCは、入球回数をカウントし、入球回数が所定値(本例では、3球)に到達すると、右打ち指示画像(例えば、「右打ち」という画像)を表示するように構成されている。尚、本実施形態においては、左打ち指示画像(例えば、「左打ち」という画像)又は右打ち指示画像(例えば、「右打ち」という画像)を、発射指示演出と称することがある。このように構成することにより、左打ちを実行するべき遊技の状況(特別遊技の実行中でない且つ非時間短縮遊技状態)において、遊技者が誤って右打ちを実行してしまった場合に、補助遊技始動口H10を通過した遊技球が右一般入賞口P20に入球することにより、遊技球1球の発射によって右打ち指示カウンタMScのカウンタ値が2増加してしまい、故意でない右打ちにも拘らず、左打ち指示画像が頻繁に表示されてしまうような本来意図していない頻度での注意喚起に関する表示を実行することを防止することができることとなる。尚、本例においては、左打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)の倍数に到達する毎に左打ち指示画像を表示し得る{右打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)の倍数に到達する毎に右打ち指示画像を表示し得る}よう構成したが、これには限定されず、左打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)に到達した際に左打ち指示画像を表示し{右打ちカウンタ値が所定値(本例では、3)に到達した際に右打ち指示画像を表示し}、所定値(本例では、3)の2倍や3倍のカウンタ値となった場合には新たに左打ち指示画像(右打ち指示画像)を表示しないよう構成してもよい。また、左打ち指示画像(右打ち指示画像)は表示開始から所定時間(本例では、5秒)で消去するよう構成したが、これには限定されず、左打ち指示画像(右打ち指示画像)が表示された後、左打ち(右打ち)を実行したと判定した場合(例えば、左打ちを実行したと判定する場合は、第1主遊技始動口A10に遊技球が入球した場合、等であり、右打ちを実行したと判定する場合は、補助遊技始動口H10に遊技球が入球した場合、等である)又は遊技状態が移行した場合に、左打ち指示画像(右打ち指示画像)を消去するよう構成してもよい。
ここで、「左打ち指示画像」を表示すべき状況においては、右側領域と左側領域の双方に打球が分散発射され、偶発的に遊技球が補助遊技始動口H10を通過している場合も考えられる。このため、所定期間内に遊技領域左側に配設された第1主遊技始動口A10や左一般入賞口P10に入賞した場合、換言すると、所定期間内に左打ちにて遊技を実行していると判定可能な場合には、前記所定値を変化させ(減算し)、或いは初期化して、左打ち指示画像を報知するまでの期間を延長させたり、報知方法(報知態様)を変化させる(例えば、音声報知は行わない、小さい表示による警告に変更する)等の処理を実行してもよい。尚、「右打ち指示画像」を表示する際についても同様の処理を実行してもよいが、「右打ち指示画像」を表示し得る遊技状態では、左打ちを行うことが著しく遊技者に不利益を与える仕様の場合もあり、このような仕様の場合には、「右打ち指示画像」を表示する場合には報知するまでの期間を延長させたり、報知方法(報知態様)を変化させる処理を行わないことが望ましい。
次に、図50は、図48におけるステップ2400‐1のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2402‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生に係るコマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2402‐1でYesの場合、ステップ2404‐1で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ値(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算する。次に、ステップ2406‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留情報(乱数値等)を、副制御基板SのRAM領域に一時記憶し、ステップ2418‐1に移行する。
他方、ステップ2402‐1でNoの場合、ステップ2410‐1で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2410‐1でYesの場合、ステップ2412‐1で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ値から「1」を減算する。次に、ステップ2414‐1で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に関わる保留情報(乱数値等)を、副制御基板SのRAM領域から削除すると共に、残りの保留情報をシフトする。次に、ステップ2416‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2418‐1に移行する。尚、ステップ2410‐1でNoの場合にもステップ2418に移行する。
次に、ステップ2418‐1で、主制御基板MのCPUMCは、演出表示装置SG上にて、装図保留カウンタ値と同数の保留表示画像を点灯表示し、次の処理(ステップ2700‐1の処理)に移行する。
次に、図51は、図48におけるステップ2700‐1のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702‐1でYesの場合、ステップ2704‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2706‐1で、副制御基板SのCPUSCは、一時記憶された図柄情報(主遊技図柄に係る停止図柄・変動態様)と、装図変動内容決定用抽選テーブルとを参照して、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様を決定し副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2712‐1で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2800の処理)に移行する。尚、ステップ2702‐1でNoの場合にも、次の処理(ステップ2800の処理)に移行する。
次に、図52は、図48におけるステップ2800のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2802で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2802でYesの場合、ステップ2804で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ2806で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ2809で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tをスタートし、ステップ2810に移行する。尚、ステップ2802でNoの場合にも、ステップ2810に移行する。
次に、ステップ2810で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2810でYesの場合、ステップ2811で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tのタイマ値を確認する。次に、ステップ2812で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の変動開始タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2812でYesの場合、ステップ2814で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上にて装飾図柄の変動を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。
他方、ステップ2812でNoの場合、ステップ2816で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、装飾図柄の停止表示タイミング(仮停止表示タイミング)に到達したか否かを判定する。ステップ2816でYesの場合、ステップ2818で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上にて装飾図柄の停止表示(仮停止表示)を表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。
他方、ステップ2816でNoの場合、ステップ2824で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tと副制御基板SのRAM領域に一時記憶された変動態様とに基づき、予告画像やリーチ画像の表示タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ2824でYesの場合、ステップ2826で、副制御基板SのCPUSCは、当該予告画像やリーチ画像に係る画像表示を演出表示装置SGに表示するコマンドをセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2832に移行する。尚、ステップ2824でNoの場合にも、ステップ2832に移行する。
次に、ステップ2832で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄が停止表示されたか否かを判定する(例えば、主制御基板M側から主遊技図柄が停止表示される旨の情報を受信したか否かを判定する)。ステップ2832でYesの場合、ステップ2834で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SGにて装飾図柄の停止表示コマンド(確定表示コマンド)をセット(ステップ2999の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2836で、副制御基板SのCPUSCは、装図変動時間管理タイマSM21tを停止すると共にリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2838で、副制御基板SのCPUSCは、図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2810又はステップ2832でNoの場合にも、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
次に、図53は、図48におけるステップ2900のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2902で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2902でYesの場合、ステップ2904で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2904でYesの場合、ステップ2912で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにする。次に、ステップ2914で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2920に移行する。尚、ステップ2902でNoの場合にも、ステップ2920に移行する。
次に、ステップ2920で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数と賞球数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)コマンドをセットする。次に、ステップ3050で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技中演出表示制御処理を実行する。次に、ステップ2926で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2926でYesの場合、ステップ2928で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示をするコマンドをセットする(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2929で、副制御基板SのCPUSCは、入球数カウンタNKc(特別遊技中における右一般入賞口P20への入球数を計測するカウンタ)をゼロクリアする。次に、ステップ2930で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2904又はステップ2926でNoの場合にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
次に、図54は、図53におけるステップ3050のサブルーチンに係る、特別遊技中演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3052で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から右一般入賞口入球コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3052でYesの場合、ステップ3054で、副制御基板SのCPUSCは、右一般入賞口入球演出(特別遊技の実行中に右一般入賞口P20に遊技球が入球した際に演出表示装置SGにて表示される演出であり、例えば、「+2GET!」と表示)を表示し、且つ、賞球数に所定数(本例では、2球)を加算して表示するコマンドをセットする。ここで、本実施形態においては、右一般入賞口P20は第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20よりも上流に配置されているため、特別遊技の実行中に第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20に向けて発射した遊技球(右打ちにて発射した遊技球)は第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20に入球する前に右一般入賞口P20に入球し得ることとなる。このように構成することにより、特別遊技の実行中に第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20に入球することにより獲得できる賞球数に加えて右一般入賞口P20に入球することにより更に遊技球を獲得することができ、特別遊技の実行にて獲得可能な遊技球数を増加させることができる。
次に、ステップ3056で、副制御基板SのCPUSCは、入球数カウンタNKcのカウンタ値に1を加算し、ステップ3058の処理に移行する。尚、ステップ3052でNoの場合にも、ステップ3058の処理に移行する。次に、ステップ3058で、副制御基板SのCPUSCは、入球数カウンタNKcのカウンタ値は所定値(本例では、5球)に到達したか否かを判定する。ステップ3058でYesの場合、ステップ3060で、副制御基板SのCPUSCは、右一般入賞口用ランプ点灯態様決定テーブル(図55参照)を参照し、停止中の大当り図柄に基づいて点灯態様を決定し、決定した点灯態様にて右一般入賞口用ランプLP10を点灯し、次の処理(ステップ2926の処理)に移行する。尚、ステップ3058でNoの場合にも、次の処理(ステップ2926の処理)に移行する。このように、本実施形態においては、特別遊技中に、遊技球が右一般入賞口P20に入球した場合に、右一般入賞口入球演出を演出表示装置SG上に表示(例えば、「+2GET!」)し得るよう構成されており、遊技球が右一般入賞口P20に所定値(本例では、5球)入球すると、停止中の大当り図柄に基づいた点灯態様で右一般入賞口用ランプLP10を点灯させるように構成されている。尚、遊技球が右一般入賞口P20に入球した場合に実行する右一般入賞口入球演出は、演出表示装置SG上に表示するだけでなく、スピーカD24からの音声によって、「GET!」と出力するように構成してもよいし、画面上に「+2GET!」と表示すると同時に音声でも「GET!」と出力するように構成してもよい。また、スピーカD24からの音声の音量を複数段階設けて、音量の大きさにより特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度を示唆し得るよう構成してもよい(音量が大の場合には音量が小の場合よりも確率変動遊技状態への移行期待度が高い、或いは本来出力されるべき音声である「GET!」が出力されない(出力自体を行わない/無音で出力する)と確率変動遊技状態への移行期待度が相対的に高い等)。
次に、図55は、右一般入賞口用ランプ点灯態様決定テーブルの一例である。同図においては、停止中の大当り図柄が確率変動遊技状態に移行することとなる確変大当り図柄(本例では、5A、7A、5B、7B)である場合に参照される確変大当り図柄停止時テーブルと、停止中の大当り図柄が非確率変動遊技状態に移行することとなる非確変大当り図柄(本例では、4A、4B)である場合に参照される非確変大当り図柄停止時テーブルとから構成される。右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様としては、「白色」、「青色」、「緑色」、「赤色」、「虹色」の5種類の表示態様を有しており、大当り終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから順に「白色→青色→緑色→赤色→虹色」となっている。尚、「虹色」は大当り終了後に非確率変動遊技状態に移行する場合には点灯態様として選択されないため、右一般入賞口用ランプLP10が虹色にて点灯した場合には、大当り終了後には確率変動遊技状態に移行することが略確定的となる。尚、右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様はあくまで一例であり種類数を増やしたり、置数の振分を変更しても問題ない。また、大当り中に所定数以上の遊技球が右一般入賞口P20に入球した場合に、大当りの終了タイミングにて右一般入賞口用ランプLP10が点灯するよう構成してもよいし、1回の大当り中に複数回右一般入賞口用ランプLP10が点灯し得るよう構成してもよい。更には、同じ点灯態様でも点灯態様の移行タイミングによって確率変動遊技状態への移行期待度を異ならせる、具体的には、同じ「赤」の態様でも後のタイミングで「赤」の態様に変化したほうが先のタイミングで「赤」の態様で変化している場合より確率変動遊技状態への移行期待度が高くなるよう設定(例えば、置数の振分をそのように設定)してもよく、このように構成することで、最初に態様が変化せず「白」のままだったとしても後から「赤」に変化すれば最初の変化態様が「赤」であった場合より期待度が高くなるため、継続して期待感を付与することができる。無論、逆に、早いタイミングで変化したほうが、信頼度が高いように設定することもでき、この場合には、早いタイミングでの変化をより大きく期待させることも可能である。
次に、図56は、本実施形態に係るぱちんこ遊技機における、第1(第2)大入賞口及び右一般入賞口に係る作用図である。
同図に示すように、本実施形態においては、右一般入賞口P20は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)よりも上流側に設置されている。ここで、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放している場合においては、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球する場合の方が右一般入賞口P20に入球する場合よりも相対的に多くなるよう構成されている。
まず、同図左に示すように、特別遊技の実行中に右打ちを実行し、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、遊技盤D35上に備えられた遊技釘の間を流下し、開放状態である第1大入賞口C10へ入球する。尚、第1大入賞口C10へ入球すると、賞球数(本例では、13球)が払出される。
また、同図右に示すように、例えば、特別遊技の実行中に、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、遊技盤D35上に備えられた遊技釘にぶつかり、方向を変えて転動することによって右一般入賞口P20へ入球する。尚、右一般入賞口P20へ入球すると、賞球数(本例では、2球)が払出される。このように、右一般入賞口P20を第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20よりも上流に配置することにより、特別遊技の実行中に第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20への入球を狙って右打ちにて遊技を進行した場合に、当該右打ちにて発射した遊技球が右一般入賞口P20に入球し得ることによって特別遊技にて獲得可能な遊技球数を増加させることができることとなる。尚、右一般入賞口P20の近傍に備えられた遊技釘の代りに(樹脂などで成型された)成形物を設けることにより、右一般入賞口P20への入球容易性を調整するよう構成してもよい。
以上のように構成することにより、本実施形態の係るぱちんこ遊技機においては、特別遊技の実行中に、右打ちにて発射した遊技球が、右打ちルート流出口D50から流出される際、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)への入球容易性を担保しつつ、遊技球の転動方向によっては、遊技球が右一般入賞口P20にも入球される。即ち、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)へ入球する前に、右一般入賞口P20にも入球し得る構成としている。このため、特別遊技の実行期間における遊技者の獲得遊技球数が増加することとなる。よって、遊技者は、右一般入賞口P20への入球への関心が増すこととなり、結果、特別遊技の興趣性が高まることになる。更に、特別遊技中に右一般入賞口P20に所定数(本例では、5球)入球することにより、右一般入賞口用ランプLP10が点灯し、右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様によって、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度を示唆し得るよう構成した。このように構成することによって、例えば、特別遊技の実行中に右一般入賞口P20に複数球遊技球が入球し、その後右一般入賞口用ランプLP10が「虹色」にて点灯した場合には、遊技者は特別遊技によって獲得した遊技球が多くなったことと、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとの2つの高利益となる事象に歓喜することとなり、興趣性の高い遊技機を提供することができることとなる。
尚、本実施形態においては、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20との配置関係を、図1に例示するように、右一般入賞口P20を補助遊技始動口H10の下流側に配置する構成とした。これにより、遊技球1球で、2つの補助遊技乱数を取得するように構成することが可能となる。尚、右一般入賞口P20を補助遊技始動口H10の上流側に配置する構成としてもよい。そのように構成することにより、遊技球1球で1つの補助遊技乱数を取得するように構成することが可能となる。
また、本実施形態においては、右一般入賞口用ランプLP10は、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合、右一般入賞口用ランプ点灯態様決定テーブルを参照し、停止中の大当り図柄に基づいて点灯態様を決定するように構成したが、液晶やLED等の色の違いだけでなく、停止中の大当り図柄が確変大当り図柄であるか非確変大当り図柄であるかに基づいて演出表示装置SGに表示する表示態様を決定するように構成してもよい。例えば、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから順に「チャンス→アツイ!→ゲキアツ!!」のように文字の種類によって期待度を示唆してもよいし、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから順に「チャンス(小)→アツイ!(中)→ゲキアツ!!(大)」のように、文字の種類と文字の大きさ(表示領域の大きさ)によって期待度を示唆してもよい。また、停止中の大当り図柄が確変大当り図柄であるか非確変大当り図柄であるかに基づいてスピーカD24から出力する音声等の効果音を決定するように構成してもよい。例えば、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから「チャンス→アツイ!→ゲキアツ!!」のように音声の種類によって期待度を示唆してもよいし、音声の出力に加えて、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから音量を「チャンス(小さい音量)→アツイ!(中位の音量)→ゲキアツ!!(大音量)」のように音声の種類と音量とによって期待度を示唆してもよい。更に、上述した点灯、表示、表示の大きさ、音声、音量を組み合せてもよい。例えば、特別遊技終了後の確率変動遊技状態への移行期待度の低いものから点滅速度を「遅く→少し速く→速く」すると同時に、音声と音量についても期待度の低いものから「チャンス(小さい音量)→アツイ!(中位の音量)→ゲキアツ!!(大音量)」と出力するようにしてもよい。これにより、遊技者は、右一般入賞口P20への入球への関心が増すこととなり、結果、特別遊技の興趣性が更に高まることになる。尚、右一般入賞口用ランプLP10の点灯態様の項目で説明したように、最終態様が同じであっても変化タイミングによって期待度を異ならせることも可能である。
また、本実施形態においては、左一般入賞口P10に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を3球とし、右一般入賞口P20に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を2球としているが、左一般入賞口P10に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を3球以上(ここで、左一般入賞口P10の最低賞球払出数である3球を、「基準賞球払出数」と称する)とし、右一般入賞口P20に遊技球が入賞した場合の賞球払出数を、基準賞球払出数より少なくとも1球以上少なくするように構成してもよい。例えば、左一般入賞口P10の賞球払出数(基準賞球払出数)が3球であれば、右一般入賞口P20の賞球払出数は2球或いは1球であればよい。また、左一般入賞口P10の賞球払出数が5球であれば、右一般入賞口P20の賞球払出数は2球或いは1球であればよい。このように、左一般入賞口P10の賞球払出数に比して右一般入賞口P20の賞球払出数を減らすことが可能となる。このように、左一般入賞口P10と右一般入賞口P20との賞球払出数を変更可能にすることで、特別遊技中の賞球払出数を調整し易くなる。また、右一般入賞口P20のような賞球数が相対的に少ない入賞口を有するよう構成することにより、遊技機の出玉率を微調整することが容易となり、右一般入賞口P20の位置等を調整することにより遊技機を最適な出玉率に設計し易くなる。
(本実施形態からの変更例1)
ここで、本実施形態においては、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置した構成とし、特別遊技中に右打ちした場合、遊技球が右打ちルートMR10を通過し右打ちルート流出口D50から流出すると、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)近傍に到達する前に、右一般入賞口P20近傍に到達する構成としたが、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)との配置関係についてはこれに限定されない。そこで、そのような別の態様について、本実施形態からの変更例1として以下、本実施形態からの変更点について主に説明する。
はじめに、図57は、本実施形態からの変更例1におけるぱちんこ遊技機の正面図である。本実施形態との相違点についてのみ詳述することとする。まず、本実施形態からの変更例1における右一般入賞口P20は、本実施形態とは異なり、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より下流側に設置された構成である。ここで、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放している場合においては、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球する場合の方が右一般入賞口P20に入球する場合よりも相対的に多くなるよう構成されている。
次に、図58は、本実施形態からの変更例1における、第1(第2)大入賞口及び右一般入賞口に係る作用図である。
同図に示すように、本実施形態においては、右一般入賞口P20は、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)よりも下流側に設置されている。
まず、同図左に示すように、例えば、特別遊技の実行中に、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、遊技盤D35上に備えられた遊技釘の間を流下し、開放状態である第1大入賞口C10へ入球する。尚、第1大入賞口C10へ入球すると、賞球数(本例では、13球)が払出される。
次に、同図右に示すように、例えば、特別遊技の実行中に、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球が、閉鎖状態である第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を通過することによって下流に流下し、右一般入賞口P20へ入球する場合がある。尚、右一般入賞口P20へ入球すると、賞球数(本例では、2球)が払出される。また、遊技盤D35上に備えられた遊技釘の代りに成形物を設けることにより、右一般入賞口P20への入球容易性を調整することが可能となる。このように、右一般入賞口P20を第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20よりも下流側に設けることにより、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が閉鎖状態である場合等において第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20に遊技球が入球しなかった場合にも、その後右一般入賞口P20に入球し得るよう構成されている。
以上のように構成することにより、本実施形態の係るぱちんこ遊技機においては、特別遊技の実行中に、右打ちにて発射した遊技球が、右打ちルート流出口D50から流出される際、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態である場合には、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球し、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が閉鎖状態である場合には、遊技球がそのまま通過して右一般入賞口P20にも入球し得ることとなる。このため、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置された場合に比して右一般入賞口P20に入球し難くなる{右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出されたすべての遊技球が右一般入賞口P20の近傍を流下する一方、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より下流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球のうち第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球しなかった遊技球のみが右一般入賞口P20の近傍を流下するため}。よって、遊技者にとっては、右一般入賞口P20への入球への関心を増しつつ(不利益を与えることなく)も、遊技としては第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態であり、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されている場合よりも特別遊技実行中において右一般入賞口P20に入球し難くなるため、特別遊技が実行された場合に獲得可能な賞球数に影響を与えることを抑えることができる。
尚、本例における遊技機のように、右打ちを実行した場合に入球し得る補助遊技側の乱数を取得可能な入球口として、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20とを設けた場合には、補助遊技始動口H10と右一般入賞口P20との設置する位置や入球容易性(例えば、成型物によって調整する)を調整することによって適切な遊技機に設計することができる。一例としては、補助遊技始動口H10への入球比率を相対的に高くすることにより、時間短縮遊技状態におけるベース(大当りが実行されていない状況における、発射した総遊技球数に対する賞球数の割合)を高くすることができる。また、右一般入賞口P20への入球比率を相対的に高くすることにより、時間短縮遊技状態に滞在している期間を長期間に設計することが容易となる。
尚、本例では、大入賞口を2つ備える構成を例示したが、これに限定されることはなく大入賞口が1つの遊技機にも上述した構成を適用可能である。また、本例に係る遊技機に適用可能な構成として、大入賞口(2つ有する大入賞口のうちの1つの大入賞口でもよいし、大入賞口を1つのみ有していてもよい)内に遊技球が通過し得る特定領域を備え、特定領域を通過することにより、大当りの実行(小当り実行中に特定領域に入球することにより、小当り終了後に大当りが実行される)、大当り(又は小当り)終了後の確率変動遊技状態への移行有無、又は、大当り(又は小当り)終了後の時間短縮遊技状態への移行有無、等が決定されるように構成してもよい。
<<本実施形態の出玉設計条件について>>
以上、本実施形態並びに、これらの変更例を記載したが、上述した実施形態に係るぱちんこ遊技機は過剰な出玉性能とならないように各種設計がなされており、以下ではこの点について補足的に説明する。尚、以下の構成が適用できるのは上述した実施形態のみに限定されず、後述するすべての実施形態に適用可能であることを補足しておく。
<短時間の出玉性能>
遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に獲得する遊技球の総数が、発射した遊技球の総数3分の1(約33%)を超え、2.2倍(220%)に満たないように出玉設計がなされている。本例においては、1分間に遊技球を100球発射可能(1時間で6000球の遊技球を発射可能)であるため、設計上、1時間で獲得する遊技球の総数が6000×1/3=2000球を超え、6000×2.2=13200球に満たないように出玉設計がなされている。具体的には、時間当たりの主遊技始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入賞個数、主遊技図柄表示装置(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の作動回数(主遊技図柄の変動回数)、主遊技図柄の当り確率(大当り確率)、特別遊技(大当り遊技、大当りとも称することがある)の内容、確率変動遊技状態や電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態)への移行確率と終了条件等が設定されている。
より詳細には、通常遊技状態(非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態)において、主遊技始動口への入賞率が1分間に5.8個、主遊技図柄の変動回数が1分間に5.7回、大当り確率が1/319、特別遊技(大当り遊技)の平均獲得遊技数が1500個、確率変動割合が60%(例えば、特別遊技の6割で特別遊技の終了後に確率変動遊技に移行する)、電サポ遊技は確率変動遊技状態中と、特別遊技終了後の遊技状態が非確率変動遊技状態の場合であって、100回の主遊技図柄の変動が行われるまでに設定され、確率変動遊技状態(電サポ遊技と同時に実行される)において、主遊技始動口への入賞率が1分間に40個(賞球は1個)、主遊技図柄の変動回数が1分間に40.0回、大当り確率が1/159.8に設定され、電サポ遊技(非確率変動遊技状態の場合)において、主遊技始動口への入賞率が1分間に40個、主遊技図柄の変動回数が1分間に40回に設定されている。なお、本例では、特別遊技(大当り遊技)の平均獲得遊技球数と確率変動割合は遊技状態にかかわらず一定に設定されている。
また、本例に係るぱちんこ遊技機においては、1回の大当りにて実行され得る最大のラウンド数は10ラウンドとなっており、このように構成することにより、短時間の出玉性能が高くなりすぎることを抑制することができることとなる。尚、詳細は後述することとなるが、1回の大当りにて11ラウンド以上のラウンドを実行し得るよう構成してもよく、そのように構成する場合には、1回のラウンド又は1回の大当りにて獲得(払出)可能な遊技球数を調整することにより、短時間の出玉性能が高くなりすぎることを抑制することが好適である。また、1時間で獲得する遊技球の総数が6000×1/3=2000球を超える遊技機の構成の一例としては、
一般入賞口に遊技球が1球入球することにより払い出される遊技球数を設計上最大となる15球とし、1時間遊技球を発射し続けても1回も大当り及び小当りに当選しなかった場合においても、1時間で獲得する遊技球の総数が2000球を超えることが望ましく、そのような場合においては、
1時間遊技球を発射し続けた場合に、一般入賞口に少なくとも134球以上入球するような遊技盤面の構成とすることが好適である(遊技釘の配置や一般入賞口の設置位置を適宜調整することによって1時間あたりに少なくとも134球以上遊技球が入球するよう構成している)。そのように構成することによって、
15球×134=2010>2000
となり、1時間で獲得する遊技球の総数が2000球を超える遊技機を設計することができる。
<1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たない遊技機の構成>
遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、大当りに1回も当選しなくとも、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の3分の1(約33%)を超えるよう設計し、且つ、遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の200%に満たないよう設計する場合の一例を以下に詳述する。
(1)まず、1時間の間大当りに1回も当選しなかった場合にも、発射する遊技球の総数の3分の1=6000×(1/3)=2000球が獲得できるよう設計されている。
(2)また、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数は6000×2(200%)=12000球未満にしなければならない。
(3)上記(1)及び(2)から、1時間の期間にて、大当りによって獲得可能な最大の遊技球数は12000-2000=10000球未満でなければならない。
(4)1回の大当りで払出可能な最大の遊技球数を1500球とした場合(1500球払出可能な大当りを最大払出大当りと称することがある)、10000÷1500=6余り1000であるので、1時間で最大払出大当りを6回実行できることとなるが、大当りによる払出以外で前記余りである1000球以上の払出が生じることで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が12000球以上となってしまう。時間短縮遊技状態である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dが頻繁に開放することで第2主遊技始動口B10に遊技球が大量に入球すると、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が12000球以上となってしまう恐れがある。
(5)上記(4)の理由から、最大払出大当り1回分の払い出される遊技球数を担保し、1時間で最大払出大当りを6-1=5回実行され得るよう遊技機を設計することで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が12000球以上となってしまうことがない遊技機を設計することができる。
(6)上記(5)のように設計する場合、1時間(60分)で5回の大当りが実行される場合において、ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行終了後までの平均の時間は、60分÷5回=12分となり、大当りの実行時間が3分であった場合、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの時間は12分-3分=9分となる。
(7)確率変動遊技状態における大当り当選確率が1/40である場合において、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの図柄変動が確率変動遊技状態における図柄変動であった場合の、大当りとなるまでに実行される平均の変動回数は40回であり、40回の図柄変動を実行して大当りとなる場合の図柄変動1回あたりの平均変動時間は、540秒(9分)÷40=12.5秒となる。
上記のように、1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たないよう設計した遊技機においては、大当り(最大払出大当り)の実行時間が3分であることに対して、大当りに当選するまでの平均時間が9分であり、大当りに当選していない時間が遊技の3/4を占めてしまい、遊技者の遊技意欲が削がれ易くなってしまう。
<1時間で獲得する遊技球の総数が13200球に満たない遊技機の構成>
遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、大当りに1回も当選しなくとも、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の3分の1(約33%)を超えるよう設計し、且つ、遊技球の発射を最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により1時間継続して遊技球の発射を行った場合に、獲得する遊技球の総数が発射する遊技球の総数の220%に満たないよう設計する場合の一例を以下に詳述する。
(1)まず、1時間の間大当りに1回も当選しなかった場合にも、発射する遊技球の総数の3分の1=6000×(1/3)=2000球が獲得できるよう設計されている。
(2)また、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数は6000×2.2(220%)=13200球未満にしなければならない。
(3)上記(1)及び(2)から、1時間の期間にて、大当りによって獲得可能な最大の遊技球数は13200-2000=11200球未満でなければならない。
(4)1回の大当りで払出可能な最大の遊技球数を1500球とした場合(1500球払出可能な大当りを最大払出大当りと称することがある)、11200÷1500=7余り700であるので、1時間で最大払出大当りを7回実行できることとなるが、大当りによる払出以外で前記余りである700球以上の払出が生じることで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が13200球以上となってしまう。時間短縮遊技状態である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dが頻繁に開放することで第2主遊技始動口B10に遊技球が大量に入球すると、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が13200球以上となってしまう恐れがある。
(5)上記(4)の理由から、最大払出大当り1回分の払い出される遊技球数を担保し、1時間で最大払出大当りを7-1=6回実行され得るよう遊技機を設計することで、1時間遊技球を発射し続けて獲得可能な遊技球数が13200球以上となってしまうことがない遊技機を設計することができる。
(6)上記(5)のように設計する場合、1時間(60分)で6回の大当りが実行される場合において、ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行終了後までの平均の時間は、60分÷6回=10分となり、大当りの実行時間が3分であった場合、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの時間は10分-3分=7分となる。
(7)確率変動遊技状態における大当り当選確率が1/40である場合において、前記ある大当りの実行終了後から次回の大当りの実行開始までの図柄変動が確率変動遊技状態における図柄変動であった場合の、大当りとなるまでに実行される平均の変動回数は40回であり、40回の図柄変動を実行して大当りとなる場合の図柄変動1回あたりの平均変動時間は、420秒(7分)÷40=10.5秒となる。
上記のように、1時間で獲得する遊技球の総数が13200球に満たないよう設計した遊技機においては、大当り(最大払出大当り)の実行時間が3分であることに対して、大当りに当選するまでの平均時間が7分であり、前述した1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たない遊技機の構成と比較して、大当りに当選するまでの平均時間と大当りの実行時間とのバランスを改善することができ、遊技者の遊技意欲を高める興趣性の高い遊技機とすることができる。また、図柄変動1回あたりの平均変動時間についても、前述した1時間で獲得する遊技球の総数が12000球に満たない遊技機の構成と比較して、短時間にすることができ、テンポのよい遊技進行を実現可能な遊技機を創出することができることとなる。
<中時間の出玉性能1>
遊技球の発射を4時間継続して、最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により行った場合に獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の5分の2(40%)を超え、かつ、2分の3(150%)に満たないように出玉設計がなされている。本例においては、1分間に遊技球を100球発射可能(4時間で24000球の遊技球を発射可能)であるため、設計上、4時間で獲得する遊技球の総数が24000×0.4=9600球を超え、かつ、24000×1.5=36000球に満たないように出玉設計がなされている。具体的には、時間当たりの主遊技始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入賞個数、主遊技図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の作動回数(主遊技図柄の変動回数)、主遊技図柄の当り確率(大当り確率)、特別遊技(大当り遊技)の内容、確率変動遊技状態や電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態)への移行確率と終了条件等が設定されている。
<中時間の出玉性能2>
遊技球の発射を10時間継続して、最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により行った場合に獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1を超え、かつ、3分の4(約133%)に満たないように出玉設計がなされている。本例においては、1分間に遊技球を100球発射可能(10時間で60000球の遊技球を発射可能)であるため、設計上、10時間で獲得する遊技球の総数が60000÷2=30000球を超え、かつ、60000×1.34=80400球に満たないように出玉設計がなされている。具体的には、時間当たりの主遊技始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入賞個数、主遊技図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の作動回数(主遊技図柄の変動回数)、主遊技図柄の当り確率(大当り確率)、特別遊技(大当り遊技)の内容、確率変動遊技状態や電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態)への移行確率と終了条件等が設定されている。
主遊技始動口への入賞率、主遊技図柄の変動回数、大当り確率、特別遊技(大当り遊技)の平均獲得遊技球数、確率変動割合や電サポ遊技の移行・終了割合は前述の通りであり、獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1以下とならないように、遊技機の主遊技始動口や一般入賞口の賞球数は夫々2個、3個に設定されている。ここで、出玉性能の中核をなす特別遊技への移行可否を決定する際には、電子的な抽選を実行しているため、特定の10時間においては設計値よりも特別遊技に移行する頻度が低い場合も想定される。そこで、このような場合でも一定の賞球数が得られる(例えば、10時間あたり18000個)ように一般入賞口の賞球数や入賞割合が設計されており、一日当りの消費遊技球数を一定の範囲に収めていることが可能となり、ユーザーフレンドリーな遊技機とすることができる。
<役物に係る出玉性能>
尚、本例においては、特別電動役物として機能する大入賞口(第1大入賞口C10、第2大入賞口C20など)開放時における大入賞口への入賞と、普通電動役物(本例では、第2主遊技始動口電動役物B11d)として機能し、普通電動役物開放時における普通電動役物が取り付けられた入賞口(本例では、第2主遊技始動口B10)への入賞とが、役物の作動によって入賞が容易になった入賞口への入賞に該当する。遊技機の射幸性を一定程度に収めるため、本例では、これらの役物により獲得できる遊技球数が獲得できるすべての遊技球数の7割となるように、また、大当りにより獲得できる遊技球数が獲得できるすべての遊技球数の6割となるように、出玉設計がなされている。
尚、獲得する遊技球の数のうち役物の作動によるものの割合とは、役物比率と称することがあり、役物比率とは、すべての賞球払出数に対する大入賞口による賞球払出数及び普通電動役物が設けられている入賞口(本例では、第2主遊技始動口B10)による賞球払出数が占める割合であり、本例においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10と第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)と一般入賞口との合計の賞球払出数に対する、第2主遊技始動口B10と第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)との合計の賞球払出数が占める割合となっている。
また、役物が連続して作動する場合における当該役物の作動によるものの割合とは、連続役物比率と称することがあり、連続役物比率とは、すべての賞球払出数に対する大入賞口による賞球払出数が占める割合であり、本例においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10と第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)と一般入賞口との合計の賞球払出数に対する、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)の賞球払出数が占める割合となっている。また、より厳密には、連続役物比率とは、すべての賞球払出数に対する、条件装置作動フラグがオンとなっている場合の大入賞口による賞球払出数が占める割合であるため、そのように連続役物比率を算出する場合には、大入賞口の賞球払出数を記憶するためのリングバッファを2つ設けて、一方のリングバッファには、条件装置作動フラグがオンである場合の大入賞口による賞球払出数(大当りによる賞球払出数)を記憶し、他方のリングバッファには、条件装置作動フラグがオフである場合の大入賞口による賞球払出数(小当りによる賞球払出数)を記憶することによって連続役物比率を算出(記憶)するよう構成してもよい。
なお、上述のとおり、獲得する遊技球の数のうち役物の作動によるものの割合を抑止するため、特別電動役物が搭載されている本例においては、普通電動役物は1つのみの搭載に留めている。ちなみに、本例では、普通電動役物(本例では、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動契機をゲートの形状をしている補助遊技始動口H10への入球としているが、メカ式チューリップのような他の役物(大入賞口以外)の入賞により作動するように構成することもできる。なお、いうまでもないが、当該普通電動役物の作動により開放等する入賞口との関係は遊技状態によって変化することなく、一対一となるように設定されている。
(第2実施形態)
次に、各構成要素について説明する前に、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
尚、限定頻度とは、特定の図柄が停止表示された後の主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が、当該特定の図柄が停止表示される前の主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率とは異なる状態(限定頻度状態)のことである。
ここで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、ゼロクリア可能な第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐C(デクリメントカウンタ)を有している。更に、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、時間を計測可能な補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hを更に備えている。また、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、第2主遊技始動口B10の電動役物B11dの駆動(開放)時間を計測する第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t‐Bとを有している。また、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20への入賞球を計測する入賞球カウンタMP33cを有している。特別遊技時間管理手段MP34は、ラウンド時間を管理する特別遊技用タイマMP34tを更に有している。
ここで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、確変回数をカウント可能な確変回数カウンタMP51c、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタMP52c、を有している。ここで、「特定遊技」とは、例えば、特別遊技への抽選確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技や、主遊技図柄の変動時間が通常遊技時よりも相対的に短い時間短縮遊技を指す。
ここで、第2実施形態においては、時間短縮遊技中には、非時間短縮遊技中と比較して、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、補助遊技図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、第2主遊技始動口B10の電動役物B11dの開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。また、第2実施形態における時間短縮遊技は、第1主遊技図柄の変動回数と第2主遊技図柄の変動回数の合計値が所定回数を超えた場合に終了する。即ち、時短回数は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動(停止)毎に減算されるよう構成されている。尚、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機は、例えば、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(いわゆる、転落抽選機能を有するぱちんこ遊技機の場合)。
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器は、第1主遊技側の周辺機器である第1主遊技周辺機器Aと、第2主遊技側の周辺機器である第2主遊技周辺機器Bと、第1主遊技側と第2主遊技側の共用周辺機器である第1・第2主遊技共用周辺機器Cと、補助遊技に関する補助遊技周辺機器Hと、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SM、サブサブ制御部SS(及び演出表示装置SG)等、を有している。ここで、サブメイン制御部SMにより制御される演出は、第1主遊技図柄及び第2主遊技図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1主遊技周辺機器Aは、特別遊技移行の契機となる第1主遊技始動口A10と、第1主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1主遊技図柄表示装置A20と、を有している。
次に、第2主遊技周辺機器Bは、特別遊技移行の契機となる第2主遊技始動口B10と、第2主遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2主遊技図柄表示装置B20と、を有している。
次に、第1・第2主遊技共用周辺機器Cは、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当り)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20を有している。
次に、補助遊技周辺機器Hは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dの開放の契機となる補助遊技始動口H10と、補助遊技図柄の停止表示及び変動表示が可能な補助遊技図柄表示装置H20とを有している。
ここで、装図変動時間管理タイマSM21tは、装飾図柄の変動時間を計時するよう構成されている。
次に、滞在ステージ管理カウンタSM23cは、演出ステージを切り替えるために特別遊技の終了から特定遊技状態において主遊技図柄が何回変動したかをカウントするよう構成されている。また、連荘回数カウンタSM23c2は、継続している特定遊技中に連続して大当りに当選した回数をカウントするよう構成されている。
次に、先読み演出実行カウンタSM26cは、保留先読み演出を主遊技図柄の複数変動に亘って実行する場合における当該保留先読み演出の進行状況を管理するよう構成されている。
また、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、演出表示手段(サブサブ制御部)SSからの情報に基づいて演出に係る画像を表示する演出表示装置SGと電気的に接続されている。ここで、演出表示装置SGは、画像を表示する表示領域SG10を有している。
ここで、表示領域SG10は、装飾図柄を変動表示するための装飾図柄表示領域SG11と、主遊技保留情報を表示する第1保留表示部SG12(及び第2保留表示部SG13)と、を有している。
尚、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20が、主制御基板Mと情報伝達可能に接続されており、残る演出表示手段(サブサブ制御部)SSが、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMと情報伝達可能に接続されている。即ち、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20及び補助遊技図柄表示装置H20は、主制御基板Mにより制御され、演出表示手段(サブサブ制御部)SSは、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMにより制御されることを意味する。尚、主制御基板Mと片方向通信(一方向通信)により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図59は、図7におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→5.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている保留情報を更新すると共に、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技状態一時記憶手段MB10‐Hのフラグエリア内にある、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒開放、0.8秒閉鎖、5秒開放となる開放態様)を決定し、電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技電動役物B11dを開放する。次に、ステップ1238で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1239で、主制御基板MのCPUMCは、当該停止図柄が所定の当り図柄(本例では、D2)であるか否かを判定する。ステップ1239でYesの場合、ステップ1240で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が開始される旨の情報である、サブ側への電動役物最長開放開始コマンドをセットし、ステップ1242に移行する。尚、第2実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにする。次に、ステップ1248で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が終了した旨の情報である、サブ側への電動役物最長開放終了コマンドをセットし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1242に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230、ステップ1238、ステップ1239及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。
次に、図60は、図24におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、当該第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を削除し、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている残りの情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。
次に、ステップ1410‐2で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、図柄抽選乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ1411で、主制御基板MのCPUMCは、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1411でYesの場合、換言すれば、通常遊技状態(非確率変動・非時間短縮遊技状態)である場合、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1411でNoの場合、換言すると、確率変動遊技状態である場合、ステップ1450で、主制御基板MのCPUMCは、後述する、限定頻度変動態様決定処理を実行する。次に、ステップ1413で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)し、ステップ1414に移行する。また、ステップ1413の処理は、ステップ1420でYesとなった直後(変動時間が終了したタイミング)にて実行するよう構成してもよい。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t‐Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1431で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタに所定回数(本例では、80回)をセットする。尚、本例においては、全ての大当り図柄に係る特別遊技終了後に特定遊技状態(回数制限付き確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態の処理)に移行するよう構成されている。次に、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図61は、図60におけるステップ1450のサブルーチンに係る、限定頻度変動態様決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cを参照し、当該カウンタ値Gが第1段階範囲内の値(80≧G>50)であるか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。
ここで、図62(限定頻度テーブル1)は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルMN52taの一例である。本例に示されるように、第2実施形態においては、限定頻度カウンタ値Gが所定の範囲内の値(80≧G>50)である場合に限定頻度テーブル1が参照される。尚、第1主遊技側と第2主遊技側とで参照するテーブルは同一の内容である。また、当り時の変動時間はハズレ時の変動時間と比較して相対的に長くなっている。尚、限定頻度テーブル2及び限定頻度テーブル3と比較すると、限定頻度テーブル1が最も平均の変動時間が短くなるよう構成されている。また、限定頻度テーブル1においては保留球数に拘らず同様のテーブルを参照するよう構成されている。
他方、ステップ1452でNoの場合、ステップ1456で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cを参照し、当該カウンタ値Gが第2段階範囲内(50≧G>10)の値であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果、第2主遊技側の保留球数に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。
ここで、図62(限定頻度テーブル2)は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルMN52taの一例である。本例に示されるように、第2実施形態においては、限定頻度カウンタ値Gが所定の範囲内(50≧G>10)の値である場合に限定頻度テーブル2が参照される。尚、第1主遊技側と第2主遊技側とで参照するテーブルは同一の内容となっている。また、当り時の変動時間はハズレ時の変動時間と比較して相対的に長くなっている。尚、限定頻度テーブル2及び限定頻度テーブル3と比較すると、限定頻度テーブル2が最も平均の変動時間が長くなるよう構成されている。また、限定頻度テーブル2においては保留球が0個または1個存在する場合に比べて2個又は3個存在する場合の方が平均の変動時間が短くなるよう構成されている。
他方、ステップ1456でNoの場合、換言すると、限定頻度カウンタ値Gが第3段階範囲内(10≧G)の値である場合、ステップ1460で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。
ここで、図62(限定頻度テーブル3)は、限定頻度変動態様決定用抽選テーブルMN52taの一例である。本例に示されるように、第2実施形態においては、限定頻度カウンタ値Gが所定の範囲(10≧G)である場合に限定頻度テーブル3が参照される。尚、第1主遊技側と第2主遊技側とで参照するテーブルは同一の内容となっている。また、限定頻度テーブル3にて選択され得る変動時間は1種類のみとなっており、当否抽選結果、保留球数に拘らず一定となっている。
尚、限定頻度テーブルの内容はこれには限定されず、所定の段階(例えば、第1段階)においてのみ、第1主遊技側と第2主遊技側とで、参照する限定頻度テーブルの内容が同一となるよう構成してもよい。また、所定の段階(例えば、第3段階)においては、(第1主遊技側、第2主遊技側の双方において)保留数に拘らず変動態様が決定されるように構成してもよい。そのように構成しない場合には、第1主遊技側では保留数に拘らず同一のテーブルから変動態様を選択し、第2主遊技側では、保留数が所定個数以上の場合には、保留数が所定個数以下の場合より相対的に短い変動時間となるよう構成することが望ましい。
尚、第2実施形態においては、限定頻度テーブルは3種類とし、限定頻度テーブル1→限定頻度テーブル2→限定頻度テーブル3の順に3段階に切り替えるよう構成(いわゆる3段階ST)したがこれには限定されず、限定頻度テーブルの種類を何種類としても、参照するテーブルの順序を変更しても何ら問題ない。更には、限定頻度テーブル1と限定頻度テーブル2との2つのテーブルを有し、参照するテーブルを、限定頻度テーブル1→限定頻度テーブル2→限定頻度テーブル1の順に切り替えて3段階STの態様としてもよい。
次に、図63は、図60におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1508で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオフにし、ステップ1510に移行する。尚、ステップ1502又はステップ1506でNoの場合にも、ステップ1510に移行する。
次に、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。尚、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1550の処理)に移行する。
次に、図64は、図7におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。次に、ステップ1556で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cの値をクリアする。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1600の処理)に移行する。
このように、役物連続作動装置(特別遊技移行許可フラグ、大当りフラグとも称することがある)は、1つのみとなるように構成されており、ノイズ等の不測の事態が生じたとしても、特別遊技移行許可フラグが増加して、重複した役物連続作動装置の作動(大当り)が発生しないように構成されている。また、当該フラグは、大当り処理(大入賞口の作動条件)の作動条件となっているものの、大入賞口以外の可変入賞装置の作動を容易にする条件としては用いられていない。また、役物連続作動装置の作動契機が発生した場合(例えば、条件装置作動フラグがオンとなった場合)には、当該役物連続作動装置を直ちに作動させる(特別遊技移行許可フラグを直ちにオンにする)ように構成されている。尚、役物連続作動装置の作動とは、役物連続作動装置の作動契機が発生した時から(例えば、大当りが開始した時から、大当り図柄が停止した時から)、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が連続して開放等をしている状態を経て(例えば、大当りの実行中を経て)、当該状態が終了する時まで(例えば、大当りが終了する時まで)をいう。
更に、前述したとおり、本例では、条件装置作動フラグがオンとなった場合(例えば、本実施形態における図30のステップ1550の処理を実行した場合)に限り役物連続作動装置が作動(特別遊技移行許可フラグをオンと)するようになっているが、遊技球が大入賞口以外の特定の入賞口に入賞し、又は特定のゲート(大入賞口内に設けられているゲートを除く。)若しくは大入賞口以外の特定の入賞口内の特定の領域を通過したときにフラグをセット(特別遊技移行許可フラグをオンに)するように構成することも可能である(例えば、補助遊技始動口H10と兼用となる「特定のゲート」(役物連続作動ゲートとも称する)を有しており、大当り図柄が停止したことにより、役物連続作動ゲートへの遊技球の入球が有効となり、その後役物連続作動ゲートに遊技球を入球させることにより、大当りが開始する)。ちなみに、上記の条件として記載された「特定」とは、一の遊技機の特性として決定されているものであり、遊技の都度により変動しないように設定し、予め定められていることが望ましい。また、特定の領域を複数、予め定めておくことも可能である。
次に、図65は、図7におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数(本例では、80回)をセットする。次に、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、80回)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図66~図73を参照して、サブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図66は、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(d)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2002で、サブメイン制御部SMのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。その後、サブメイン制御部SMの繰り返し処理ルーチンである(f)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(f)が実行された場合、同図(f)の処理に示されるように、まず、ステップ2050‐2で、副遊技制御手段(サブメイン制御部)SMのCPUSCは、後述する滞在ステージ決定処理を実行する。次に、ステップ2100‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する保留情報管理処理を実行する。次に、ステップ2200‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ2300‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2400‐2で、副制御基板SのCPUSCは、後述する特別遊技関連表示制御処理を実行する。次に、ステップ2999で、副制御基板SのCPUSCは、表示コマンド送信制御処理(これら一連のサブルーチンでセットされたコマンドをサブサブ制御部SS側に送信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、サブメイン制御部SMは、リセット後、サブメイン側ルーチン(S2050‐2~S2999)をループ処理する形態を採用している。また、同図(e)の処理は、サブメイン制御部SMの割り込み処理であり、前述した主制御基板MにおけるSTB信号線からの信号がサブメイン制御部SMのCPUの一端子(本例では、NMI端子)に接続されていた場合における処理フロー(e)である。即ち、サブメイン制御部SMにおいてNMI割り込みが発生した場合(STB信号線がオンとなった場合)、ステップ2004で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側からのコマンド入力ポート(前述したデータ信号線の入力ポート)を確認する。そして、ステップ2006で、副制御基板SのCPUSCは、当該確認結果に基づき、サブメイン制御部SM側のRAM領域に、主制御基板M側から送信されたコマンドを一時記憶し、本割り込み処理直前に実行されていた処理へ復帰する。
次に、図67は、図66におけるステップ2050‐2のサブルーチンに係る、滞在ステージ決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2052‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側で特定遊技が開始(本例では、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行)したか否かを判定する。ステップ2052‐2でYesの場合、ステップ2054‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cの値に初期値(例えば、1)をセットする。次に、ステップ2056‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグをオンにし、ステップ2066‐2に移行する。
ここで、特定遊技実行中フラグとは、特定遊技(例えば、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であり、いわゆるST)状態であることを示すフラグであり、特定遊技の開始を契機としてオンとなり、大当り又は滞在ステージ管理カウンタSM23cの値が上限値(例えば、STの上限回数である80)を超えたことを契機としてオフとなるよう構成されている。
他方、ステップ2052‐2でNoの場合、ステップ2058‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技が終了したか否かを判定する{例えば、メイン側情報一時記憶手段SM11bを参照して判定、又は滞在ステージ管理カウンタSM23cの値が上限値(例えば、STの上限回数である80)を超えたかを判定}。ステップ2058‐2でYesの場合、ステップ2060‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cの値をリセット(ゼロクリア)する。次に、ステップ2062‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグをオフにする。次に、ステップ2064‐2で、副制御基板SのCPUSCは、連荘回数カウンタSM23c2(特定遊技中の大当りが連続した回数を計数するカウンタであり、後述のステップ2410‐2の処理にて値が加算される)の値をリセット(ゼロクリア)し、ステップ2066‐2に移行する。尚、ステップ2058‐2でNoの場合にも、ステップ2066‐2に移行する。
次に、ステップ2066‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2066‐2でYesの場合、ステップ2068‐2で、副制御基板SのCPUSCは、新たに主遊技図柄が停止したか否かを判定する。ステップ2068‐2でYesの場合、ステップ2070‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cの値に1加算(インクリメント)し、ステップ2072‐2に移行する。他方、ステップ2068‐2でNoの場合、ステップ2070‐2の処理を実行せずに、ステップ2072‐2に移行する。
次に、ステップ2072‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が第1の範囲内の値(1~30)であるか否かを判定する。ステップ2072‐2でYesの場合、ステップ2074‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージとして「短演出ステージ」をセット(副制御基板SのRAM領域に一時記憶)し、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。
他方、ステップ2072‐2でNoの場合、ステップ2076‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cを参照し、当該カウンタ値が第2の範囲内の値(31~70)であるか否かを判定する。ステップ2076‐2でYesの場合、ステップ2078‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージとして「長演出ステージ」をセット(RAM領域に一時記憶)し、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。
他方、ステップ2076‐2でNoの場合、ステップ2080‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cを参照し、当該カウンタ値が第3の範囲内の値(71~80)であるか否かを判定する。ステップ2080‐2でYesの場合、ステップ2082‐2で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージとして「固定演出ステージ」をセット(RAM領域に一時記憶)し、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2066‐2、ステップ2080‐2でNoの場合(例えば、特定遊技中でない場合)にも、次の処理(ステップ2100‐2の処理)に移行する。
尚、第2実施形態では、3段階目(固定演出ステージ)は当否抽選結果に係わらず、態様が1種類(本例では、5秒)のみ、演出内容も1種類(本例では、先読み時と非先読み時で表示内容が異なるが、系統としては固定時間演出のみ)であるが、複数の変動態様、演出内容を設けてもよい。そのように構成した場合、3段階目の演出内容の種類は2段階目(長演出ステージ)と比べて少ないことが望ましい。傾向としては、変動パターン・演出内容共に、その種類数が「第2段階>第1段階>第3段階」であることが望ましい。
このように構成することで、特定遊技中の図柄変動回数を計数する滞在ステージ管理カウンタSM23cの値に基づき、演出内容を決定するための滞在ステージを切り替えることが可能となる。
次に、図68は、図66におけるステップ2100‐2のサブルーチンに係る、保留情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ2102‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな電動役物最長開放開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2102‐2でYesの場合、換言すれば、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が開始された場合、ステップ2104‐2で、副制御基板SのCPUSCは、電動役物最長開放中フラグをオンにし、ステップ2110‐2に移行する。他方、ステップ2102‐2でNoの場合、ステップ2106‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな電動役物最長開放終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2106‐2でYesの場合、換言すれば、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放が終了した場合、ステップ2108‐2で、副制御基板SのCPUSCは、電動役物最長開放中フラグをオフにし、ステップ2110‐2に移行する。他方、ステップ2106‐2でNoの場合にも、ステップ2110‐2に移行する。
ここで、電動役物最長開放中フラグとは、第2主遊技始動口電動役物B11dが、1度に開放し続ける時間が最長となる開放態様にて開放(最長開放)されている期間中にオンとなるフラグであり、当該電動役物最長開放中フラグがオンである際に発生した保留は、当該最長開放中の遊技球の入球に基づく保留であると判断するために使用しているフラグである。尚、第2実施形態においては、当該電動役物最長開放中フラグがオンとなるのは非時間短縮遊技時のみである。
次に、ステップ2110‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から新たな保留発生コマンド(第1主遊技図柄又は第2主遊技図柄に係る保留情報)を受信したか否かを判定する。ステップ2110‐2でYesの場合、ステップ2112‐2で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタ(本例では、第1主遊技用が最大4個、第2主遊技用が最大4個)に「1」を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2114‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から送信された保留発生コマンドに基づき、保留情報(特に、主遊技図柄抽選に係る乱数値であり、例えば、当否抽選乱数・図柄抽選乱数・変動態様抽選乱数)を、副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2116‐2で、副制御基板SのCPUSCは、電動役物最長開放中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2116‐2でYesの場合、ステップ2118‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに副制御基板SのRAM領域に一時記憶した保留が第2主遊技側の保留であるか否かを判定する。ステップ2118‐2でYesの場合、ステップ2120‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに副制御基板SのRAM領域に一時記憶した保留情報に、電動役物最長開放時に発生した保留である旨の情報を付加し、ステップ2122‐2に移行する。他方、ステップ2116‐2又はステップ2118‐2でNoの場合、ステップ2120‐2の処理を実行せずにステップ2122‐2に移行する。
次に、ステップ2122‐2で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶された保留情報(特に、当否抽選乱数)に基づき、各保留の当否結果を事前判定する。次に、ステップ2124‐2で、副制御基板SのCPUSCは、前記事前判定結果に基づき、当該新たな保留以前に消化される保留の内、当選(大当り)となる保留が存在しないか否かを判定する。ステップ2124‐2でYesの場合、ステップ2150で、副制御基板SのCPUSCは、後述する先読み演出実行判定処理を実行し、ステップ2142‐2に移行する。他方、ステップ2124‐2でNoの場合、ステップ2150の処理を実行せずに、ステップ2142‐2に移行する。次に、ステップ2142‐2で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示手段SSを駆使して演出表示装置SG上(特に、第1保留表示部SG12、第2保留表示部SG13)に、装図保留カウンタ値と同数の保留表示ランプを点灯表示し、次の処理(ステップ2200‐2の処理)に移行する。
他方、ステップ2110‐2でNoの場合、ステップ2130‐2で、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板M側から図柄変動表示開始指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2130‐2でYesの場合、ステップ2132‐2で、副制御基板SのCPUSCは、装図保留カウンタから「1」を減算(デクリメント)する。次に、ステップ2134‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該図柄変動に係る保留情報を、残りの保留情報をシフトする。
次に、ステップ2136‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該消化した保留が、電動役物最長開放時に発生した保留であるか否かを判定する。ステップ2136‐2でYesの場合、ステップ2138‐2で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出許可フラグをオンにし、ステップ2140‐2に移行する。他方、ステップ2136‐2でNoの場合、ステップ2138‐2の処理を実行せずに、ステップ2140‐2に移行する。尚、最長開放時保留用演出とは、電動役物最長開放時において第2主遊技始動口電動役物B11dへ入球した場合の、当該入球に係る図柄変動時においてのみ発生する(又は発生し易い)演出であり、例えば、保留表示態様の変化、選択される演出内容の変化(背景や予告内容の変化)が挙げられる。
次に、ステップ2140‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオンにし、ステップ2142‐2に移行する。尚、ステップ2130‐2でNoの場合には、ステップ2132‐2~ステップ2140‐2の処理を実行せずに、ステップ2142‐2に移行し、保留表示処理を実行してから、次の処理(ステップ2200‐2の処理)に移行する。
次に、図69は、図68におけるステップ2150のサブルーチンに係る、先読み演出実行判定処理のフローチャートである。まず、ステップ2152で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ2152でYesの場合、ステップ2154で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たに発生した保留が第2主遊技側の保留であるか否かを判定する。ステップ2154でYesの場合、ステップ2156で、副制御基板SのCPUSCは、現在セット(一時記憶)されている滞在ステージが「長演出ステージ」であるか否かを判定する。
ステップ2156でYesの場合、ステップ2158で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶されている保留情報(特に、変動態様決定乱数等)に基づき、当該新たな保留の変動時間を事前判定する。次に、ステップ2160で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留の変動時間が所定時間(例えば、10秒)以上となることが確定しているか否かを判定する。ここで、変動時間を事前判定するに際して、例えば、当該新たな保留の変動態様乱数値が900~1023である場合、当該新たな保留消化時の保留数に関係なく、変動時間は10秒以上となることが判定できる(図26参照)。
ステップ2160でYesの場合、ステップ2162で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留が大当りとなる保留であるか否かを判定する(例えば、当否抽選乱数に基づいて判定する)。ステップ2162でYesの場合、ステップ2164で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/3)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。他方、ステップ2162でNoの場合、ステップ2166で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/5であるが、ステップ2164での当選確率より低確率であればよい)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。
他方、ステップ2156でNoの場合、ステップ2168で、副制御基板SのCPUSCは、現在セット(RAM領域に一時記憶)されている滞在ステージが「固定演出ステージ」であるか否かを判定する。ステップ2168でYesの場合、ステップ2170で、副制御基板SのCPUSCは、当該新たな保留が大当りとなる保留であるか否かを判定する(例えば、当否抽選乱数に基づいて判定する)。ステップ2170でYesの場合、ステップ2172で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/4)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。他方、ステップ2170でNoの場合、ステップ2174で、副制御基板SのCPUSCは、所定確率(例えば、1/6であるが、ステップ2172での当選確率より低確率であればよい)で当選となる先読み演出抽選を実行し、ステップ2176に移行する。
次に、ステップ2176で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出抽選(ステップ2164、ステップ2166、ステップ2172、ステップ2174いずれかの抽選)に当選したか否かを判定する。ステップ2176でYesの場合、ステップ2178で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのRAM領域に一時記憶された保留数を参照し、前記抽選に当選した保留(トリガ保留)が消化されるまでの主遊技図柄の変動停止回数Ha(0~4回)を導出する。次に、ステップ2180で、副制御基板SのCPUSCは、滞在ステージ管理カウンタSM23cを参照し、当該カウンタ値に基づき、現在の滞在ステージが終了するまでの主遊技図柄の変動停止回数Hbを導出する。
ここで、変動停止回数Hbは、現時点で変動表示中の図柄の変動停止回数をも含む。また、先読み演出の実行可否は、後述するように、変動開始時に決定するため、図柄変動中である場合には、当該変動中の図柄が停止した次の変動から、先読み演出が実行され得るのである。
次に、ステップ2182で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出を実行する回数(本例では、Ha)が、最低先読み演出回数(有効な先読み演出を実行するための最低回数であり、例えば、2回)以上であるか否かを判定する。ステップ2182でYesの場合、ステップ2184で、副制御基板SのCPUSCは、当該導出したHa及びHbが、Ha≦Hbの関係を充足している(先読み演出が現在の滞在ステージ中に終了する)か否かを判定する。ステップ2184でYesの場合、ステップ2186で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出実行カウンタSM26cにHaをセットし、次の処理(ステップ2142‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2152、ステップ2154、ステップ2160、ステップ2168、ステップ2176、ステップ2182、ステップ2184のいずれかでNoの場合にも、次の処理(ステップ2142‐2の処理)に移行する。
このように、複数変動に亘る先読み演出が、現在の滞在ステージ中に終了しない場合には先読み演出を実行しないよう構成することで(特に、ステップ2184)、テーブルの切り替わりと先読み演出とが同時に実行されないこととなり、遊技者を混乱させてしまう事態を回避することが可能となるのである。尚、第2実施形態においては、先読み演出抽選を実行した後、滞在ステージを跨ぐかの判断に応じて先読み演出の実行可否判断を行っているが、これには限定されず、先読み演出に係る処理の順序は適宜変更してもよく、例えば滞在ステージを跨ぐことが判定された後に先読み演出抽選を実行するよう構成してもよい(即ち、滞在ステージを跨ぐことが予定されている場合には、そもそも先読み演出抽選自体を実行しない構成をも含むとの意)。
尚、本例における先読み演出はトリガ保留に係る変動でも発生する演出、つまり、複数変動に亘る先読み演出における当該複数変動には当該トリガ保留に係る変動を含んでもよい。例えば、同一の態様の演出もしくは同系統の演出が、トリガ保留に係る変動より以前の変動から当該トリガ保留に係る変動まで発生する演出でもよい。
尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、複数変動に亘る先読み演出の終了が現在の滞在ステージ終了(又は切り替わり)後となる場合にも先読み演出を実行可能とし、複数変動に亘る先読み演出が滞在ステージ終了(又は切り替わり)を跨いだ場合には、当該先読み演出に係るいずれかの変動において大当りとなる期待度が、滞在ステージ終了(又は切り替わり)を跨がない先読み演出を実行している場合よりも相対的に高いよう構成してもよい。そのように構成した場合には、滞在ステージ(及び演出)の終了(又は切り替わり)を跨いで先読み演出が発生するか否か、という点に遊技者の注目を集めることが可能となり、遊技の興趣性を高めることができることとなる。
また、複数変動に亘る先読み演出が、現在の滞在ステージの終了(又は切り替わり)後となる場合にも先読み演出を実行可能とした場合、当該先読み演出は、現在の滞在ステージが終了する最終変動までで終了(中断)するよう構成してもよい。また、先読み演出を中断した場合、当該中断した先読み演出とは異なる先読み演出(例えば、切り替わった後の滞在ステージでの演出に即した先読み演出又はその他の演出)を代わりに実行し得るよう構成してもよい。更には、複数変動に亘る先読み演出が終了するまで、現在の滞在ステージを少なくとも見た目上、終了(又は切り替わり)させないように構成することも可能である。
また、或る滞在ステージにおいて、以後の変動において高期待度演出もしくは変動時間が長い変動態様が選択される旨を報知する先読み演出が発生し、且つ当該或る滞在ステージで当該高期待度演出もしくは変動時間が長い変動態様が選択されなかった場合には、次の滞在ステージにて当該高期待度演出もしくは変動時間が長い変動態様が選択されるよう構成してもよい。また、そのように構成した場合には、次の滞在ステージにおける先読み演出は当該次の滞在ステージに即した演出にすることが望ましい。
次に、図70は、図66におけるステップ2200‐2のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2202‐2でYesの場合、ステップ2204‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定許可フラグをオフにする。次に、ステップ2206‐2で、副制御基板SのCPUSCは、装飾図柄の停止図柄{例えば、主遊技図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、「7・7・7」等のゾロ目、ハズレ図柄である場合には、「1・3・5」等のバラケ目}及び変動態様を決定し副制御基板SのRAM領域に一時記憶する。
次に、ステップ2250で、副制御基板SのCPUSCは、後述する演出内容決定処理を実行する。次に、ステップ2208‐2で、副制御基板SのCPUSCは、図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2202‐2でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300‐2の処理)に移行する。尚、ステップ2300‐2の装飾図柄表示制御処理は、本実施形態にて前述したステップ2800の装飾図柄表示制御処理と同様の処理となっているため説明は割愛する。
次に、図71は、図70におけるステップ2250のサブルーチンに係る、演出内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2252で、副制御基板SのCPUSCは、特定遊技実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2252でYesの場合、ステップ2254で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出許可フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2254でYesの場合、ステップ2256で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、演出内容決定テーブルSM25ta{特に、通常時用テーブル(最長開放時保留用演出許可フラグオフ)}を参照して演出内容を決定し、次の処理(ステップ2208の処理)に移行する。
他方、ステップ2254でNoの場合、ステップ2258で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出許可フラグをオフにする。次に、ステップ2260で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出実行フラグをオンにする。次に、ステップ2262で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様に基づき、演出内容決定テーブルSM25ta{特に、通常時用テーブル(最長開放時保留用演出許可フラグオン)}を参照して演出内容を決定し、次の処理(ステップ2208の処理)に移行する。
ここで、図72は、演出内容決定テーブルSM25taの一例である。特に、通常時演出内容決定テーブルは、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態時において演出を決定する際に参照されるテーブルであり、図示されるように、主遊技図柄の変動態様に基づき、複数の演出内容候補の中から一の演出内容が決定されるよう構成されている。また、最長開放時保留用演出許可フラグがオンである場合には、「長演出ステージ」滞在中における演出と同様の演出が決定されるよう構成されている(最長開放時保留用演出許可フラグが「オフ」である場合は、「長演出ステージ」滞在中における演出が非時間短縮遊技中に発生することはないため、最長開放時に発生した保留に係る変動である旨を遊技者が容易に認識できる)。尚、本例はあくまで一例であり、演出内容、変動態様、テーブルの構成等、これには限定されず、例えば、主遊技図柄の変動態様(及び当否抽選結果)と乱数とを参照して演出内容を決定するよう構成してもよい(主遊技側の変動態様が同一である場合に、異なる演出を実行し得るよう構成してもよい)。
フローチャートの説明に戻ると、他方、ステップ2252でNoの場合、即ち、現在の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合、ステップ2264で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が0より大きい(先読み演出を実行する状況)か否かを判定する。ステップ2264でYesの場合、ステップ2266で、副制御基板SのCPUSCは、先読み演出実行カウンタSM26cの値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ2268で、副制御基板SのCPUSCは、現在セットされている滞在ステージが「長演出ステージ」であるか否かを判定する。ステップ2268でYesの場合、ステップ2270で、副制御基板SのCPUSCは、「長演出ステージ」専用の先読み演出(例えば、変動開始時に「あと○○回で…!」と先読み演出実行カウンタSM26cの値をカウントダウンする演出)を表示するコマンドをセットし、ステップ2274に移行する。
他方、ステップ2268でNoの場合、換言すれば、「固定演出ステージ」で先読み演出を実行する場合、ステップ2272で、副制御基板SのCPUSCは、「固定演出ステージ」の変動時における当否煽り段階での演出内容を、当該ステージ専用の先読み演出(例えば、大当り期待度に基づき、背景表示色が変化する演出、等)に決定し、ステップ2274に移行する。尚、ステップ2264でNoの場合にも、ステップ2274に移行する。
次に、ステップ2274で、副制御基板SのCPUSCは、主遊技図柄の変動態様及び現在セットされている滞在ステージに基づき、演出内容決定テーブルSM25ta(特に、特定遊技時用のテーブル)を参照して演出内容を決定し、次の処理(ステップ2208の処理)に移行する。
ここで、図72の特定遊技時演出内容決定テーブルは、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態(本例では、80回のST)時において演出を決定する際に参照されるテーブルであり、図示されるように、セットされている滞在ステージ(ST中の変動回数)によって演出内容が切り替わるよう構成されている(主遊技図柄の変動態様・変動時間が切り替わることに対応して、演出内容も切り替わるよう構成されている)。演出内容の一例を挙げて説明すると、「固定演出ステージ」に選択される演出である固定時間演出は、同図下段のイメージ図に図示されるように、まず、装飾図柄の変動が開始し、図柄変動に係る画像が1秒間表示された時点で、当否煽り段階における演出を1秒間表示する。ここで、当否煽り段階における演出は、先読み演出非実行時であれば、サブ入力ボタンSBの操作を促す画像であり、当該演出表示後、サブ入力ボタンSBの操作があるか、又は更に1秒が経過することによって、当否報知段階の演出表示に移行する。他方、先読み演出実行時であれば、当否煽り段階における演出は、ステップ2268の処理にて決定した、背景画像の表示色が変化する演出(即ち、サブ入力ボタンSBの操作を促す演出は発生しない)であり、当該演出表示後、更に1秒が経過することによって、当否報知段階の演出表示に移行する。次に、当否報知段階では、遊技者に対して、当該変動が当りであるか、ハズレであるかを報知する演出を実行する。尚、先読み演出が継続する場合には、先読み演出の実行状態(本例では、背景画像の表示色)を先読み演出の終了まで引き継ぐよう構成してもよい。例えば、所定時間が経過したことを契機として、当該変動の当否結果を報知する画像を表示する。尚、本例はあくまで一例であり、演出内容、変動態様、テーブルの構成等、これには限定されず、例えば、主遊技図柄の変動態様(及び当否抽選結果)と乱数とを参照して演出内容を決定するよう構成してもよい(主遊技側の変動態様が同一である場合に、異なる演出を実行し得るよう構成してもよい)。また、本例では特に図示していないが、第1主遊技側の保留消化時にも、特定遊技中のいずれかの滞在ステージにおける専用演出(例えば、スーパーバトルリーチ・スペシャルバトルリーチ等)が実行され得るよう構成してもよい。また、サブ入力ボタンSBの操作を促す演出は、その演出実行尺が担保困難となる状況下(例えば、本例における「短演出ステージ」滞在時)においては、実行しないよう構成しておくことが好適である。
次に、図73は、図66におけるステップ2400‐2のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2402‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402‐2でYesの場合、ステップ2404‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から特別遊技開始表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2404‐2でYesの場合、ステップ2406‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該大当りが初当り(非確率変動・非時間短縮遊技状態中における大当り)でないか否かを判定する。ステップ2406‐2でYesの場合、ステップ2410‐2に移行する。他方、ステップ2406‐2でNoの場合(初当りである場合)、ステップ2408‐2で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2408‐2でYesの場合、換言すれば、N=初当りとした場合、ステップ2409‐2で、副制御基板SのCPUSCは、最長開放時保留用演出実行フラグをオフにし、ステップ2410‐2に移行する。
次に、ステップ2410‐2で、副制御基板SのCPUSCは、連荘回数カウンタSM23c2の値に1加算(インクリメント)し、ステップ2412‐2に移行する。尚、ステップ2408‐2でNoの場合にも、ステップ2412‐2に移行する。
次に、ステップ2412‐2及びステップ2414‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置SG上で大当り開始表示を行い(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)、ステップ2416‐2に移行する。尚、ステップ2402‐2でNoの場合にも、ステップ2416‐2に移行する。
次に、ステップ2416‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から逐次送信されている遊技情報に基づき、演出表示装置SG上にてラウンド数と入賞個数を逐次表示する(遊技性や大当りの種類等に基づき、必要に応じて適宜実行すればよい)。次に、ステップ2418‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該カウンタ値が所定値(例えば、10)以上であるか否かを判定する。ステップ2418‐2でYesの場合、ステップ2420‐2で、副制御基板SのCPUSCは、当該実行中の大当りが最大ラウンド大当り(例えば、10R大当りであり、7A・7B図柄に係る大当り)であるか否かを判定する。ステップ2420‐2でYesの場合、ステップ2422‐2で、副制御基板SのCPUSCは、エンディング演出{所定条件(例えば、特定遊技中における、連荘回数、連荘時における総獲得出玉数、複数種類の特定演出がすべて発生、等の一又は複数の組み合わせとなる条件)を満たした場合にのみ表示される特別遊技中又は特定遊技中の演出}の表示に係るコマンドをセットし、ステップ2426‐2に移行する。他方、ステップ2418‐2、ステップ2420‐2のいずれかでNoの場合、ステップ2424‐2で、副制御基板SのCPUSCは、大当り進行中表示に係るコマンドをセットし、ステップ2426‐2に移行する。
このように構成することで、大当りの連荘回数(初当りはカウントしない)に基づいて、大当り実行中に表示する演出を特殊な演出にすることが可能であると共に、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放中における入球によって発生した保留で大当りとなった場合には、当該大当りが初当りであっても、連荘回数としてカウントするため、第2主遊技始動口電動役物B11dの最長開放中に発生した保留に係る変動時に、遊技者の興味を惹きつけることができるのである。尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、エンディング演出の発生条件として複数の条件が存在する場合、当該複数の条件の内少なくとも一の条件(例えば、特定演出で大当り、等)を満たしたものとみなすよう構成してもよい。
次に、ステップ2426‐2で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から特別遊技終了表示指示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2426‐2でYesの場合、ステップ2428‐2で、副制御基板SのCPUSCは、演出表示装置SG上で、大当り終了表示を行う(大当りの種類に基づき適宜表示を行う)。次に、ステップ2430‐2で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2404‐2又はステップ2426‐2でNoの場合にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
(作用)
次に、図74を参照しながら、第2実施形態における作用について説明する。はじめに、同図は、特別遊技の終了後から、特定遊技中の先読み演出について示した作用図である。尚、本例においては大当りに当選せずに特定遊技が終了した場合を例示している。
まず、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、第1主遊技側の保留球が消化され、第2主遊技側の保留球が4個になった後、図中1のタイミングにおいて、第2主遊技図柄の変動が開始することとなる。次に、図中2のタイミングにおいて、特別遊技後に主遊技図柄が30回変動したことを契機として、短演出ステージが終了し、長演出ステージに移行することとなる。
次に、図中3のタイミングにおいて、先読み演出の実行契機となり得るトリガ保留が発生したことにより先読み演出実行可否の判断が行われる。本タイミングにおいては、トリガ保留消化までの変動停止回数Haが3回であり、長演出ステージが終了するまでの変動停止回数Hbが40回であり(Ha≦Hb)であるため、先読み演出が実行されることとなる。次に、図中4のタイミングにおいて、先読み演出の実行が決定してから最初の第2主遊技図柄の変動が開始したため、当該変動から先読み演出が実行される。
次に、図中5のタイミングにおいて、トリガ保留の消化に係る第2主遊技図柄の変動が開始される。当該トリガ保留に係る変動はハズレであり、また、長演出ステージにおけるトリガ保留に係る変動は10秒以上の変動時間であるため、60秒の変動時間となっている。次に、図中6のタイミングにおいて、トリガ保留に係る主遊技図柄の変動が終了したことを契機として、先読み演出が終了することとなる。
次に、図中7のタイミングにおいて、先読み演出の実行契機となり得るトリガ保留が発生したことにより先読み演出実行可否の判断が行われる。本タイミングにおいては、トリガ保留消化までの変動停止回数Haが3回であり、長演出ステージが終了するまでの変動停止回数Hbが1回であり(Ha>Hb)であるため、先読み演出が実行されないこととなる。次に、図中8のタイミングにおいて、特別遊技後に主遊技図柄が70回変動したことを契機として、長演出ステージが終了し、固定演出ステージに移行することとなる。
次に、図中9のタイミングにおいて、先読み演出の実行契機となり得るトリガ保留が発生したことにより先読み演出実行可否の判断が行われる。本タイミングにおいては、トリガ保留消化までの変動停止回数Haが2回であり、固定演出ステージが終了するまでの変動停止回数Hbが10回であり(Ha≦Hb)であるため、先読み演出が実行されることとなる。次に、図中10のタイミングにおいて、先読み演出の実行が決定してから最初の第2主遊技図柄の変動が開始したため、当該変動から先読み演出が実行される。次に、図中11のタイミングにおいて、トリガ保留に係る主遊技図柄の変動が終了したことに契機として、先読み演出が終了することとなる。尚、当該先読み演出は固定演出ステージにおける先読み演出であるため、トリガ保留に係る変動時間も5秒となっている。次に、図中12のタイミングにおいて、特別遊技後に主遊技図柄が80回変動したことを契機として、固定演出ステージが終了し、特定遊技も終了することとなる。
次に、図75を参照しながら、第2実施形態における作用について説明する。はじめに、同図は、特別遊技の終了後から、特定遊技中の主遊技図柄の変動態様について示した作用図である。尚、本例においては大当りに当選せずに長演出ステージが終了した場合を例示している。
まず、確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である状況下、図中1のタイミングにおいて、特定遊技における1変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。同図下段に示されるようにハズレ時においては第1主遊技側の限定頻度テーブル1と第2主遊技側の限定頻度テーブル1とは同一のテーブル内容となっており、保留数にも依存しない。この場合(限定頻度テーブル1において点線で囲まれたテーブル内容)をXとする。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第1主遊技側の保留球は2個から1個になる。
次に、図中2のタイミングにおいて、特定遊技における2変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第1主遊技側の保留球は1個から0個になる。本タイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は1個であり、図中1のタイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は1個であるが、保留数に拘らず参照するテーブル内容はXとなっている。
次に、図中3のタイミングにおいて、特定遊技における3変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は1個から0個になる。次に、図中4のタイミングにおいて、特定遊技における5変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はXである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は3個から2個になる。本タイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は3個であり、図中3のタイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は1個であるが、保留数に拘らず参照するテーブル内容はXとなっている。
このように、本例においては、短演出ステージ時には第1主遊技側の変動であるか第2主遊技側の変動であるかに拘らず、また、保留数にも拘らず、変動態様決定時に参照するテーブルの内容は同一となっている。
次に、図中5のタイミングにおいて、特定遊技における30変動目となる主遊技図柄の変動が終了したため短演出ステージが終了し、長演出ステージに切り替わることとなる。次に、図中6のタイミングにおいて、特定遊技における31変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はZである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。次に、図中7のタイミングにおいて、特定遊技における32変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はYである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は1個から0個になる。本タイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は1個であり、図中6のタイミングに係る第2主遊技図柄の変動開始時には第2主遊技側の保留は2個であるため、保留数の相違によって参照するテーブル内容が異なっている(YとZ)。
次に、図中8のタイミングにおいて、特定遊技における33変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はZである。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。次に、図中9のタイミングにおいて、特定遊技における34変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容はYである。また、当該変動によって第1主遊技側の保留球は1個から0個になる。本タイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は1個であり、図中8のタイミングに係る第1主遊技図柄の変動開始時には第1主遊技側の保留は2個であるため、保留数の相違によって参照するテーブル内容が異なっている(YとZ)。
このように、本例においては、長演出ステージ時には第1主遊技側の変動であるか第2主遊技側の変動であるかに拘らず、変動態様決定時に参照するテーブルの内容は同一となっているが、保留数が相違する場合には変動態様決定時に参照するテーブルの内容が異なり得るよう構成されている。
尚、特定遊技中の主遊技図柄の変動態様決定の際のテーブル内容はこれには限定されない、図76を参照しながらその一例の作用を示す。はじめに、同図は、特別遊技の終了後から、特定遊技中の主遊技図柄の変動態様について示した作用図である。尚、本例においては大当りに当選せずに長演出ステージが終了した場合を例示している。
はじめに、図中1のタイミングにおいて、特定遊技における2変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。また、同図下段に示されるように、第2主遊技図柄の変動態様はハズレ時においては第1主遊技側の保留の有無によって異なるテーブル内容となっている。第1主遊技側の保留が存在する場合をX’とする。第1主遊技側の保留が存在しない場合をY’とする。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容は第1主遊技側の保留が存在するためX’である。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。次に、図中2のタイミングにおいて、特定遊技における4変動目となる第1主遊技図柄の変動が開始される。当該変動によって第1主遊技側の保留球は1個から0個になる。次に、図中3のタイミングにおいて、特定遊技における5変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。本タイミングの変動の際参照するテーブル内容は第1主遊技側の保留が存在しないためY’である。また、当該変動によって第2主遊技側の保留球は2個から1個になる。
このように、本例においては、短演出ステージ時には第2主遊技側の変動態様決定時に参照するテーブルの内容は第1主遊技側の保留の有無によって異なるよう構成されている。
次に、図中4のタイミングにおいて、特定遊技における30変動目となる主遊技図柄の変動が終了したため短演出ステージが終了し、長演出ステージに切り替わることとなる。次に、図中5のタイミングにおいて、特定遊技における32変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始され、また、図中6のタイミングにおいて、特定遊技における35変動目となる第2主遊技図柄の変動が開始される。図中5のタイミングでの第2主遊技図柄の変動開始時においては、第1主遊技側の保留が1個であるのに対し、図中6のタイミングでの第2主遊技図柄の変動開始時においては、第1主遊技側の保留が0個であるが、第2主遊技図柄の変動態様の決定の際に参照するテーブル内容は同一となっており、変動時間は共に10秒となっている。
以上のように構成することで、第2実施形態に係るぱちんこ遊技機によれば、回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)中の遊技において、主遊技図柄の変動回数が所定回数となったことを契機として、選択される変動態様(変動時間)の候補が相違することとなる(切り替わる)よう構成されている。また、変動態様の切り替わりに応じて、演出内容も切り替えることにより、特定遊技{回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)}中の遊技の進行に合わせて演出の態様を異ならせることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となるのである。
(第2実施形態からの変更例1)
また、本例では特に図示していないが、特別遊技の終了時に、大当りとなる保留(特に、第2主遊技側の保留)が存在する場合、特殊な演出を実行することによって、当該大当りを、斬新な方法で演出することが可能である。そこで、そのような構成を第2実施形態からの変更例1とし、以下、第2実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図77は、第2実施形態からの変更例1における、図7のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。第2実施形態からの変更点は、ステップ1636(変1)~ステップ1800(変1)であり、その目的は、終了デモを実行することである。即ち、特別遊技の最終ラウンドが終了した場合、ステップ1636(変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグをオンにし、ステップ1638(変1)に移行する。次に、ステップ1638(変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1638(変1)でYesの場合、ステップ1800(変1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する終了デモ時間制御処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1638(変1)でNoの場合にも次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図78は、第2実施形態からの変更例1における、図77のステップ1800(変1)のサブルーチンに係る、終了デモ時間制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1804で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄は長デモ時間大当り図柄(本例では、7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1806で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ時間タイマ(特別遊技の終了デモ時間を計測するためのメイン側のタイマ)に長時間(例えば、10秒)をセットしてスタートし、ステップ1810に移行する。他方、ステップ1804でNoの場合、換言すると、停止図柄が短デモ時間大当り図柄(3A・3B・5A・5B)である場合、ステップ1808で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ時間タイマに短時間(例えば、3秒)をセットしてスタートし、ステップ1810に移行する。次に、ステップ1810で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技終了表示指示コマンド及び決定した終了デモ時間情報に係るコマンドをセット(ステップ1999制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1812で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行中フラグをオンにし、ステップ1814に移行する。尚、ステップ1802でNoの場合にも、ステップ1814に移行する。
次に、ステップ1814で、主制御基板MのCPUMCは、当該タイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ1814でYesの場合、ステップ1816で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行中フラグをオフにする。次に、ステップ1818で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1820で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1650で、主制御基板MのCPUMCは、前述した特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1814でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図79は、第2実施形態からの変更例1における、図66のステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。第2実施形態からの変更点は、ステップ2480(変1)~ステップ2600(変1)であり、その目的は、終了デモ演出及び終了デモ延長演出を実行することである。即ち、特別遊技中をオフにした後、ステップ2480(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ時間が長時間(10秒)であるか否かを判定する。ステップ2480(変1)でYesの場合、ステップ2482(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、デモ時間表示タイマに長時間(例えば、10秒)をセットしてスタートし、ステップ2486(変1)に移行する。他方、ステップ2480(変1)でNoの場合、ステップ2484(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、デモ時間表示タイマに短時間(例えば、3秒)をセットしてスタートし、ステップ2486(変1)に移行する。
次に、ステップ2486(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ画像(例えば、遊技球の獲得数、連荘回数等を報知する画像)を表示するコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にて、サブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2488(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ表示中フラグをオンにし、ステップ2490(変1)に移行する。尚、ステップ2404又はステップ2426でNoの場合にも、ステップ2490(変1)に移行する。
次に、ステップ2490(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、終了デモ表示中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2490(変1)でYesの場合、ステップ2492(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、デモ時間表示タイマ(特別遊技の終了デモ時間を計測するためのサブ側のタイマ)値が0であるか否かを判定する。ステップ2492(変1)でYesの場合、ステップ2600(変1)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する終了デモ延長演出実行処理を実行し、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2490(変1)又はステップ2492(変1)でNoの場合にも次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
以上のように変更することにより、第2実施形態からの変更例1においては、特別遊技終了時に、特別遊技の結果等を報知する終了デモ演出を実行可能に構成すると共に、当該デモ演出の終了後(特別遊技終了後)、主遊技図柄の変動(特定遊技)開始後の所定期間(大当り保留が存在する場合、当該大当り変動終了直前まで、大当り保留が存在しない場合、現時点で存在する保留に係る変動終了まで)、当該デモ演出と略同一の演出を表示(例えば、主遊技図柄変動中にも、特別遊技の結果などを報知する画像を継続して表示)することで、特別遊技終了時の保留内に大当りとなる保留が存在する場合には、当該大当り保留に係る図柄停止(=大当り)直前まで当該デモ演出と略同一の画像が表示されるよう構成されているため、遊技者にとっては、特別遊技の終了後、特定遊技中の変動を経ずに突然、次の大当りとなり、特別遊技が再度開始されたように認識するといった、斬新な演出となり、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。また、大当りに当選した主遊技図柄によって終了デモ演出の実行時間を相違させることにより、遊技者には終了デモ演出と当該終了デモ演出と同様の演出を実行する主遊技図柄の変動中の演出とで区別がつかず、遊技の興趣性が高まることとなる。
<のめり込み>
尚、本例に係る遊技機においては、終了デモ演出として、遊技に対するのめり込みの防止を促すための注意喚起画像(例えば、演出表示装置に「ぱちんこは適度に楽しむ遊びです」と表示)を表示し得るよう構成してもよい。尚、注意喚起画像の表示タイミング(表示する期間)としては、特別遊技終了デモ時間中には限定されず、遊技に対するのめり込みの防止を促すための注意喚起画像を表示可能なタイミングとして、大当りが終了した後や、大当り終了デモだけでなく、遊技時間が所定の時間経過する毎や、払い出した遊技球数(付与した遊技価値)が所定球数(所定の遊技価値付与数)を超える毎、発射した遊技球数が所定球数(所定の賭け遊技価値数)を超える毎などに、注意喚起画像を表示することができる。遊技者にメッセージを頻繁に視認させることで、のめり込みを的確に防止することができる。
注意喚起画像は、所定時間経過したことを契機に消去するようにしても、遊技者が注意喚起画像を消去するための操作をすることで消去するようにしてもよい。遊技者に操作させることによって、のめり込みを認識させることができる。
(第3実施形態)
尚、第2実施形態においては、特別遊技終了後には必ず回数制限付きの確率変動遊技状態に移行すると共に、当該確率変動遊技状態である期間の演出を段階的に切り替えることによって、遊技の興趣性を向上するよう構成した。しかし、第2実施形態の構成では、大当り図柄によって確率変動遊技状態に移行するか否か、という点では遊技者の期待感を煽ることができない。そこで、そのような課題を解決するための構成を、第3実施形態とし、以下、第2実施形態との相違点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、第3実施形態に係る遊技機は、第2大入賞口C20の内部に、遊技球が入球可能な特定領域C22を有している。また、第3実施形態に係る遊技機は特別遊技実行中に特定領域C22に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技所状態に移行するような構成(いわゆる、玉確機)となっている。
まず、図80は、第3実施形態における、図7のステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態との相違点は、ステップ1408(第2)、ステップ1412‐1(第2)及びステップ1412‐2(第2)であり、その目的は、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態である場合の変動態様を第2実施形態にて示したものと異ならせることである。即ち、ステップ1410‐2で主遊技図柄の停止図柄を決定した後、ステップ1408(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1408(第2)でYesの場合、ステップ1412‐1(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数・当否抽選結果に基づき、主遊技図柄の変動態様を決定する。他方、ステップ1408(第2)でNoの場合、ステップ1411に移行し、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1411でYesの場合、即ち、限定頻度カウンタ値が0である場合、ステップ1412‐2(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数・当否抽選結果に基づき、主遊技図柄の変動態様を決定する。他方、ステップ1411でNoの場合、ステップ1450及び1413の処理にて、第2実施形態と同様の処理を実行する。
ここで、図81は、第3実施形態における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられる主遊技テーブル構成図である。第2実施形態との相違点は、大当りとなる主遊技図柄の組み合わせが異なる点と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態時に参照するテーブルを設けた点である。尚、大当りとなる主遊技図柄のうち、特定領域に遊技球が入球容易となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「5A・7A・3B・5B・7B」であり、特定領域に遊技球が入球困難となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「2A」となっている。
次に、図82は、第3実施形態における、図77のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態との相違点は、ステップ1611(第2)及びステップ1850(第2)であり、その目的は、振分遊技(特定領域を有する第2大入賞口C20を開放する単位遊技)を実行し得るよう構成することである。即ち、ステップ1608でサブ側への特別遊技開始表示指示コマンドをセットした後、又は、特別遊技実行フラグがオンであった場合、ステップ1611(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在実行するラウンドが振分遊技実行ラウンド(本例では第2R、4R)であるか否かを判定する。ステップ1611(第2)でYesの場合、ステップ1850(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する振分遊技実行処理を実行し、ステップ1634に移行する。他方、ステップ1611(第2)でNoの場合には、ステップ1612に移行し、第2実施形態と同様の処理を実行する。
次に、図83は、第3実施形態における、図82のステップ1850(第2)のサブルーチンに係る、振分遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1852で、主制御基板MのCPUMCは、振分遊技実行中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1852でYesの場合、ステップ1866に移行する。他方、ステップ1852でNoの場合、ステップ1854で、主制御基板MのCPUMCは、停止している主遊技図柄は長開放図柄(振分遊技実行ラウンドにおいて第2大入賞口C20が相対的に長時間開放する大当り図柄であり、本例では、3B・5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1854でYesの場合、ステップ1856で、主制御基板MのCPUMCは、特定領域C22を有する第2大入賞口C20の開放パターンとして、長開放パターン(例えば、15秒間の開放であって、特定領域C22への入球が確定的となるよう設計された開放パターン)をセットし、ステップ1860に移行する。ステップ1854でNoの場合、換言すると、停止図柄が2Aの場合、ステップ1858で、主制御基板MのCPUMCは、特定領域C22を有する第2大入賞口C20の開放パタ‐ンとして、短開放パタ‐ン(例えば、0.1秒間の開放であって、特定領域C22への非入球が確定的となるよう設計された開放パターン)をセットし、ステップ1860に移行する。尚、第3実施形態においては、第1主遊技側の長開放図柄は「5A・7A」となっており、大当り時に選択される割合は「524/1024」となっており、第2主遊技側の長開放図柄は「3B・5B・7B」となっており、大当り時に選択される割合は「1024/1024」となっているため、第1主遊技側の大当りよりも第2主遊技側の大当りの方が振分遊技実行ラウンドにおいて第2大入賞口C20が長開放となる割合が高い、即ち、大当り時に特定領域C22に遊技球が入球し易いよう構成されている。
次に、ステップ1860で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をクリアする。次に、ステップ1862で、主制御基板MのCPUMCは、振分遊技継続フラグをオンにする。次に、ステップ1864で、主制御基板MのCPUMCは、セットされた開放パターンにて第2大入賞口C20を開放し、ステップ1866に移行する。
次に、ステップ1866で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を確認し、第2大入賞口C20に遊技球が所定個数(10個)入賞したか否かを判定する。ステップ1866でYesの場合、ステップ1870に移行する。他方、ステップ1866でNoの場合には、ステップ1868で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20の開放期間(セットされた開放パターン)が終了したか否かを判定する。ステップ1868でYesの場合、ステップ1870に移行する。次に、ステップ1870で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20を閉鎖する。次に、ステップ1872で、主制御基板MのCPUMCは、振分遊技実行中フラグをオフにする。次に、ステップ1874で、主制御基板MのCPUMCは、当該振分遊技の実行ラウンドにおいて特定領域C22への遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1874でYesの場合、ステップ1876で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変移行予約フラグをオンにし、ステップ1878に移行する。尚、ステップ1874でNoの場合も、ステップ1878に移行する。次に、ステップ1878で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタに1を加算し(振分遊技の実行ラウンドを終了し)、次の処理(ステップ1634の処理)に移行する。尚、ステップ1868でNoの場合にも、次の処理(ステップ1634の処理)に移行する。
次に、図84は、第3実施形態における、図82のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。はじめに、第2実施形態との相違点は、ステップ1680(第2)、ステップ1682(第2)、ステップ1684(第2)及びステップ1686(第2)についてであり、その目的は、第3実施形態にて実行する振分遊技において、特定領域C22への入球があったか否かによって、確率変動遊技状態への移行可否及び時間短縮遊技状態における変動回数の上限値を異ならせることである。即ち、本サブルーチンの実行時、ステップ1680(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変移行予約フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1680(第2)でYesの場合、ステップ1682(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変移行予約フラグをオフにする。次に、ステップ1652及びステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数(本例では、80回)をセットすると共に、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1684(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタMN52cに所定回数(本例では、80回)をセットする。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数A(本例では、80回)をセットしてステップ1658に移行し、以降、ステップ1658及びステップ1660にて、第2実施形態と同様の処理を実行する。
他方、ステップ1680(第2)でNoの場合、ステップ1686(第2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数B(本例では、50回であるが、これには限定されない。尚、所定回数A以下の値が好適である。)をセットし、ステップ1658に移行する。
ここで、第3実施形態においては、特別遊技中における特定領域C22への入球有無に拘らず、特別遊技終了後には時間短縮遊技状態に移行するよう構成されている。また、特別遊技中に特定領域C22への遊技球の入球があった場合には当該特別遊技後にて時間短縮遊技状態となる変動回数が、確率変動遊技状態となる変動回数と同じ所定回数A(本例では80回)となり、特別遊技中に特定領域への遊技球の入球がなかった場合には当該特別遊技後にて時間短縮遊技状態となる変動回数が所定回数Aとは異なる(少ない)回数である所定回数B(本例では50回)となるように構成されている。これにより、万一、特定領域C22への入球が容易となる特別遊技中に特定領域C22を通過しなかった場合でも、一定程度の有利期間を提供でき、特定領域C22を通過しなかった場合の興趣低下の抑止が期待できる。また、時間短縮遊技状態時の主遊技図柄の変動態様は、所定回数Aの時間短縮遊技状態時においては3段階の限定頻度テーブル(限定頻度テーブル1、限定頻度テーブル2及び限定頻度テーブル3)が参照され、所定回数Bの時間短縮遊技状態時においては主遊技テーブル3‐2が参照され、また、演出内容も異なるテーブルを参照するよう構成されている。尚、当該構成は特別遊技の実行契機となった大当り図柄が同一の場合にも相違する場合にも適用される(例えば、同一の大当り図柄を契機とした特別遊技であっても、特別遊技実行中に特定領域C22に入球するか否かによって時短回数が相違する、等)。尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されず、例えば、時間短縮遊技の変動上限回数が、大当り時の図柄に基づいて決定されるよう構成してもよい(例えば、特別遊技中に特定領域C22への入球がなされなかった場合、大当り図柄によって時間短縮遊技の変動上限回数が決定される、等)。
次に、図85は、第3実施形態における、演出内容決定テーブルの一例である。第2実施形態との相違点は、同図右側下段に図示する、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態時に参照される演出内容決定テーブルを有している点である。第3実施形態では、特別遊技中に特定領域C22に遊技球が入球しなかった場合、特別遊技後の遊技状態は確率変動遊技状態とならず、非確率変動・時間短縮遊技状態(50変動)となる。そうなった場合、当該テーブルを参照し、演出内容を決定することとなる。尚、本例はあくまで一例であり、変動回数、演出内容、変動態様、テーブルの構成等、これには限定されない。
以上のように、第3実施形態に係る、特別遊技中の特定領域への遊技球の入球有無によって、当該特別遊技実行後に確率変動遊技状態へと移行するか否かを決定する(特定領域に入球ありで確率変動遊技状態に移行し、入球なしで確率変動遊技状態に移行しない)遊技機(いわゆる、玉確タイプの遊技機)において、確率変動遊技状態とならなかった場合の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態中の変動態様(及び演出)を確率変動遊技状態中の変動態様(及び演出)と異ならせることで、遊技者の利益態様に応じた、適切な演出を実行することができるのである。尚、本例では特に図示していないが、振分遊技を実行する際には、専用の演出(第2大入賞口C20が長開放となるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出、等)が実行されるよう構成してもよい{実行態様には特に限定されないが、例えば、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出である場合には、当該入球がなされたタイミング(直後であることが望ましい)にて、演出表示装置SGや演出表示装置SGの前面に設けられた演出装置(例えば、いわゆる演出用の可動体役物や導光板等)にて、当該報知を実行するよう構成することを例示することができる(例えば、演出表示装置SG上に「V」と描かれた画像を表示する、或いは、演出用の可動体役物を初期位置から演出可能な位置へ変位させる、或いは、導光板に光を照射することで導光板上に像を浮かび上がらせる、等)}。尚、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出を実行するに際しては、特定の遊技状態(例えば、確率変動遊技状態)で特別遊技に当選したときや特定の特別図柄(大当り図柄)が当選したとき等の、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行される特別遊技においては、「V」と描かれた画像を控えめに表示(例えば、小さく表示)するなど、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行されない特別遊技が行われる可能性がある状況において(特別遊技における特定領域C22への入球容易性が不明である状況において)、その後、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行された場合には、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出と異なる演出を実行することも好適であり、これにより、必要に応じた優先度で演出を実行することができる。
また、第3実施形態においては、第2大入賞口C20が開状態となる単位遊技(ラウンド)における開放態様が、複数存在する(例えば、2種類)。具体的には、特に図示していないが、第一の時間(好適には、遊技球の1発射間隔未満又は以下)開放し得る第一単位遊技と、前記第一の時間開放した後、所定時間の閉鎖を経て、前記第一の時間よりも長い第二の時間再び開放(又は開閉)し得る第二単位遊技と、を有する。このように、第一の単位遊技及び第二の単位遊技を実行可能と構成することにより、確率変動移行への期待度が低い第一の時間の開放動作が終了した後であっても、確率変動移行への期待度が高い第二の時間の開放動作が実行される可能性を持たせることができる。その結果、特別遊技中における遊技の興趣性を高めることが可能となる。尚、前記第二の時間は、特定領域への入球を担保すべく、遊技球の1発射間隔以上又は超であることが好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数の半分)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることがより好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることが特に好適である。
以上のように、第3実施形態に係る、特別遊技中の特定領域への遊技球の入球有無によって、当該特別遊技実行後に確率変動遊技状態へと移行するか否かを決定する(特定領域に入球ありで確率変動遊技状態に移行し、入球なしで確率変動遊技状態に移行しない)遊技機(いわゆる、玉確タイプの遊技機)において、確率変動遊技状態とならなかった場合の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態中の変動態様(及び演出)を確率変動遊技状態中の変動態様(及び演出)と異ならせることで、遊技者の利益態様に応じた、適切な演出を実行することができるのである。尚、本例では特に図示していないが、振分遊技を実行する際には、専用の演出(第2大入賞口C20が長開放となるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出、等)が実行されるよう構成してもよい{実行態様には特に限定されないが、例えば、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出である場合には、当該入球がなされたタイミング(直後であることが望ましい)にて、演出表示装置SGや演出表示装置SGの前面に設けられた演出装置(例えば、いわゆる演出用の可動体役物や導光板等)にて、当該報知を実行するよう構成することを例示することができる(例えば、演出表示装置SG上に「V」と描かれた画像を表示する、或いは、演出用の可動体役物を初期位置から演出可能な位置へ変位させる、或いは、導光板に光を照射することで導光板上に像を浮かび上がらせる、等)}。
また、第3実施形態においては、第2大入賞口C20が開状態となる単位遊技(ラウンド)における開放態様が、複数存在する(例えば、2種類)。具体的には、特に図示していないが、第一の時間(好適には、遊技球が1球以上は入球可能であるが相対的に短時間となる開放時間)開放し得る第一単位遊技と、前記第一の時間開放した後、所定時間の閉鎖を経て、前記第一の時間よりも長い第二の時間再び開放(又は開閉)し得る第二単位遊技と、を有する。このように、第一の単位遊技及び第二の単位遊技を実行可能と構成することにより、確率変動遊技状態への移行期待度が低い第一の時間の開放動作が終了した後であっても、確率変動遊技状態への移行期待度が高い第二の時間の開放動作が実行される可能性を持たせることができる。その結果、特別遊技中における遊技の興趣性を高めることが可能となる。尚、前記第二の時間は、特定領域C22への入球を担保すべく、複数球の遊技球が第2大入賞口C20に入球容易となるよう構成することが好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数の半分)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることがより好適であり、(当該ラウンドの上限入賞個数)×(遊技球の1発射間隔)以上又は超であることが特に好適である。
尚、第3実施形態のような特別遊技の実行中に特定領域C22に入球することにより、特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行し得る遊技機(いわゆる、玉確機)においては、(1)大入賞口を1つのみ設けて、当該1つの大入賞口にて通常ラウンド(特定領域C22への入球が無効となるラウンド)と振分遊技実行ラウンド(特定領域C22への入球が有効となるラウンド)とを実行する、(2)大入賞口Aと、特定領域C22を有する大入賞口Bとを設けて、大入賞口Aにて通常ラウンドを実行し、大入賞口Bにて振分遊技実行ラウンドを実行する、(3)大入賞口Aと、特定領域C22を有する大入賞口Bと上下に重なるような配置(大入賞口Bが上となっている)にて設け、大入賞口Aにて通常ラウンドを実行し、大入賞口Bにて振分遊技実行ラウンドを実行し、振分遊技実行ラウンドの実行中のみ特定領域C22がへの入球が有効となり得る、(4)大入賞口Aと、特定領域C22を有する大入賞口Bと上下に重なるような配置(大入賞口Bが上となっている)にて設け、大入賞口Aにて通常ラウンドを実行し、大入賞口Bにて振分遊技実行ラウンドを実行し、振分遊技実行ラウンドの実行中のみ特定領域C22に遊技球が入球し得る(遮蔽部材が設けられており、当該遮蔽部材が開放状態であると特定領域C22への入球が容易となり、当該遮蔽部材が閉鎖状態であると特定領域C22への入球が困難となる)、のように構成してもよい。
(第3実施形態からの変更例1)
尚、第3実施形態においては、特別遊技実行中に特定領域C22に入球することによって当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する遊技機の構成を例示したが、このような構成は第3実施形態に構成には限定されない。そこで、第3実施形態とは異なる特定領域C22を有する構成を第3実施形態からの変更例1とし、以下、第3実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図86は、第3実施形態からの変更例1における、主制御基板MのCPUMCが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。第2実施形態との相違点は、入賞口に対応する賞球数を図示したことであり、即ち、第1主遊技始動口A10の賞球数は3球であり、第2主遊技始動口B10の賞球数は1球であり、第1大入賞口C10の賞球数は15球であり、第2大入賞口C20の賞球数は13球であり、一般入賞口の賞球数は10球である。このように、第3実施形態からの変更例1においては、第1大入賞口C10の賞球数よりも、第2大入賞口C20の賞球数の方が少なくなっている。
次に、図87は、第3実施形態からの変更例1における、図24のステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態からの変更点は、ステップ1450(第2変1)、ステップ1431‐1(第2変1)及びステップ1431‐2(第2変1)であり、即ち、ステップ1411で限定頻度カウンタ値が0ではない場合、ステップ1450(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する限定頻度変動態様決定処理を実行し、ステップ1413に移行する。
また、ステップ1440で、条件装置作動フラグをオンにした後、ステップ1431‐1(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が限度頻度大当り図柄(大当り終了後の時間短縮遊技状態が終了した後に限定頻度状態となる大当り図柄であり、本例では、7B)であるか否かを判定する。ステップ1431‐1(第2変1)でYesの場合、ステップ1431‐2(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、限度頻度カウンタに所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1500に移行する。
次に、図88は、第3実施形態からの変更例1における、図87のステップ1450(第2変1)のサブルーチンに係る、限定頻度変動態様決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1451‐1で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値Gが第1段階範囲内の値(100≧G>21)であるか否かを判定する。ステップ1451‐1でYesの場合、ステップ1451‐2で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技テーブル3を参照して主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。他方、ステップ1451‐1でNoの場合、ステップ1451‐3で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値Gが第2段階範囲内の値(G=21)であるか否かを判定する。尚、限定頻度カウンタ値が21の場合には、時間短縮遊技状態における最終変動となっている。ステップ1451‐3でYesの場合、ステップ1451‐4で、主制御基板MのCPUMCは、現在の遊技状態が確率変動遊技状態であるか否かを判定する。ステップ1451‐4でYesの場合、ステップ1451‐5で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度テーブル1を参照して、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。尚、ステップ1451‐4でNoの場合にはステップ1451‐2に移行し、主遊技テーブル3を参照して主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定する。このように、第3実施形態からの変更例1においては、時間短縮遊技状態の最終変動において、確率変動遊技状態である場合と非確率変動遊技状態である場合とで、変動態様を決定する際に参照するテーブルが相違する。換言すると、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りの実行中に特定領域C22に遊技球した場合と入球しなかった場合とで、当該大当り終了後の時間短縮遊技状態の最終図柄変動にて変動態様を決定する際に参照するテーブルが相違するよう構成されている。尚、ステップ1451‐3でNoの場合、ステップ1451‐6で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度テーブル2を参照して、主遊技側乱数、当否抽選結果に基づき、主遊技図柄に係る変動態様(変動時間)を決定し、次の処理(ステップ1413の処理)に移行する。また、第3実施形態からの変更例1においては、前述した、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合には、限定頻度カウンタに100回がセットされ、時短回数カウンタMP52cに80回がセットされる。このように構成しているため、限定頻度カウンタ値が第1段階範囲内でない、即ち、限定頻度カウンタ値が20以下の値である場合には、非時間短縮遊技状態且つ限定頻度カウンタ値が0より大きい状況となる。このような状態の場合に限定頻度テーブルを参照して主遊技図柄の変動態様を決定するよう構成することにより、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合には、「図柄変動80回分の時間短縮遊技状態→図柄変動20回分の限定頻度状態(非時間短縮遊技状態)」のように遷移していくこととなる。尚、このような構成には限定されず、時間短縮遊技状態においては80回の図柄変動の期間にて限定頻度状態A(参照する限定頻度テーブルが「限定頻度テーブルA1→限定頻度テーブルA2→限定頻度テーブルA3」と遷移する)となり、時間短縮遊技状態が終了し非時間短縮遊技状態に移行してから20回の図柄変動の期間にて限定頻度状態B(参照する限定頻度テーブルは「限定頻度テーブルB1」のみとなる)となる、即ち、限定頻度状態は、異なる遊技状態を跨がないよう構成してもよい。尚、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合には当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球するか否かに拘らず時短回数カウンタMP52cに80回がセットされ、限定頻度カウンタに100回がセットされる、即ち、時間短縮遊技状態の終了後に限定頻度状態に移行するよう構成されている。尚、限定頻度カウンタ値が0ではない状態にて大当りした場合には連荘中の大当りと見做し、前述した連荘回数カウンタ値を加算するよう構成してもよい(時間短縮遊技状態が終了していても、限定頻度状態にて大当りに当選したならば連荘の大当りと見做してよい)。尚、これには限定されず、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合において、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球した場合には時短回数カウンタMP52cに80回がセットされ、限定頻度カウンタに100回がセットされる一方、特定領域C22に入球しなかった場合には時短回数カウンタMP52cに50回がセットされ、限定頻度カウンタに70回がセットされるように構成してもよい。また、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合において、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球しなかった場合の、特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における最終変動においては、当該最終変動のみにて参照される限定頻度テーブル(例えば、限定頻度テーブル3)を参照して主遊技図柄の変動態様を決定するよう構成してもよい。尚、限定頻度テーブル3の内容は、保留数に依存せず、当りの場合もハズレの場合も7秒の均一の変動時間が決定されるよう構成してもよい。また、限度頻度大当り図柄である「7B」が当選した場合において、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球しなかった場合の、特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における最終変動にて参照する限定頻度テーブルを、当該「7B」に係る特別遊技実行中に特定領域C22に入球した場合の、特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における最終変動にて参照する限定頻度テーブルを同一とするよう構成してもよく、そのように構成した場合には、時間短縮遊技状態における最終変動における演出内容及び演出傾向を同一としてもよい。
ここで、図89は、第3実施形態からの変更例1における、主制御基板側での第1(第2)主遊技図柄表示処理にて用いられる主遊技テーブル構成図である。第3実施形態からの変更点は、大当りとなる主遊技図柄の組み合わせが異なる点と、限定頻度テーブルを設けた点である。尚、大当りとなる主遊技図柄のうち、特定領域に遊技球が入球容易となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「5A・7A・3B・5B・7B」であり、特定領域に遊技球が入球困難となる特別遊技が実行されることとなる主遊技図柄は「4A」となっている。また、前述した、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合には、80回の図柄変動の時間短縮遊技状態に移行し(主遊技テーブル3を参照して変動時間が決定される)、当該80回の図柄変動が終了すると、その後20回の図柄変動の限定頻度状態に移行する(限定頻度テーブル2を参照して変動時間が決定される)よう構成されている。尚、限定頻度テーブル2を参照する限定頻度状態の場合には、主遊技図柄の変動時間は、当否抽選結果に拘らず10秒を超過するような長時間が選択されないよう構成されている。また、限度頻度大当り図柄である「7B」に係る大当りが終了した場合に移行する時間短縮遊技状態の最終変動(大当り終了後から80変動目)においては、当該「7B」の実行中にて特定領域C22への入球があった場合には限定頻度テーブル1を参照して変動態様を決定する一方、当該「7B」の実行中にて特定領域C22への入球がなかった場合には主遊技テーブル3を参照して変動態様を決定するよう構成されている(主遊技テーブル3のハズレにおける最短変動時間よりも限定頻度テーブル1のハズレにおける最短変動時間の方が長時間となっている)。尚、時間短縮遊技状態における最終変動では限定頻度テーブル1又は主遊技テーブル3が参照され得るよう構成されているが、時間短縮遊技状態における最終変動が確率変動遊技状態である場合と非確率変動遊技状態である場合とで当該最終変動における演出内容を相違させる、即ち、特別遊技中に特定領域C22に遊技球が入球するか否かで当該最終変動における演出内容を相違させるよう構成してもよい。例えば、相対的に長時間の図柄変動となる限定頻度テーブル1を参照した場合には、当該図柄変動にて確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態が終了するかもしくは大当りとなるかを煽るような演出を実行してもよい。
次に、図90は、第3実施形態からの変更例1における、図7のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態からの変更点は、ステップ1611(第2変1)、ステップ1635‐1(第2変1)及び1635‐2(第2変1)であり、即ち、ステップ1608でサブ側への特別遊技開始表示指示コマンドをセットした後、又は、ステップ1610で特別遊技実行フラグがオンであった場合、ステップ1611(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、現在実行するラウンドが振分遊技実行ラウンド(特定領域C22を有する第2大入賞口C20が開放することとなるラウンドであり、本例では、第2R及び第4R)であるか否かを判定する。ステップ1611(第2変1)でYesの場合、ステップ1850(第2)に移行し、Noの場合にはステップ1612に移行する。
また、ステップ1634で特別遊技における最終ラウンドであった場合、ステップ1635‐1(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグ(オンとなることにより特別遊技終了デモ時間が開始されることとなるフラグ)をオンにし、ステップ1635‐2(第2変1)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にもステップ1635‐2(第2変1)に移行する。次に、ステップ1635‐2(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、終了デモ実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1635‐2(第2変1)でYesの場合、ステップ1800(変1)に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
次に、図91は、第3実施形態からの変更例1における、図90のステップ1800(変1)のサブルーチンに係る、終了デモ時間制御処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態からの変更点は、ステップ1803(第2変1)であり、即ち、ステップ1802で終了デモ実行中フラグがオフであった場合、ステップ1803(第2変1)で、主制御基板MのCPUMCは、当該特別遊技にて特定領域C22への入球があったか否かを判定する。ステップ1803(第2変1)でYesの場合にはステップ1806に移行し、Noの場合にはステップ1808に移行する。このように、第3実施形態からの変更例1においては、特別遊技の最終ラウンド終了後の期間である特別遊技終了デモ時間は、当該特別遊技の実行中に特定領域C22への遊技球の入球があったか否かによって時間値が相違するよう構成されている。尚、特別遊技終了デモ時間が相違する条件はこれには限定されず、例えば、大当りとなった時点での遊技状態によって相違させてもよい。具体的には、(1)確率変動遊技状態であるか非確率変動遊技状態であるかによって相違する、(2)時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるかによって相違する、(3)確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、の夫々が相違する、(4)確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態と、の一部の組み合わせで相違する、よう構成してもよい。
また、本例においては、或る大当り図柄に係る特別遊技について、(1)非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第一期間(10秒)、(2)非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(3秒)、(3)時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球があった場合の特別遊技終了デモ時間は第二期間(1秒)、(4)時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選し、特別遊技中に特定領域C22への入球がなかった場合の特別遊技終了デモ時間は第三期間(3秒)、のように、「第二期間<第三期間<第一期間」となるよう構成してもよい。尚、このような構成は、非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態又は確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態にて当選した特別遊技に適用することが好適である。尚、特別遊技終了デモ時間にて実行される演出の具体例としては、第一期間においては、確率変動遊技状態に移行する旨を報知する演出、遊技球の貸出に使用するICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出、のめりこみ防止を図る標語の表示演出、遊技機メーカーのロゴを表示する演出を実行し、第三期間においては、非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態に移行する旨を報知する演出、ICカードの取り忘れの注意喚起に関する演出を実行し、第二期間においては、確率変動遊技状態(連荘状態)が継続する旨を報知する演出を実行する。このように、特別遊技終了デモ時間の長さによって実行される演出が相違するよう構成してもよい。また、状況別の特別遊技終了デモ時間の長短を比較すると、特別遊技開始前が非確率変動遊技状態であり特別遊技終了後が確率変動遊技状態となる場合(初当り)の特別遊技終了デモ時間が10秒、特別遊技終了後が非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態となる場合の特別遊技終了デモ時間が3秒、特別遊技開始前が確率変動遊技状態であり特別遊技終了後が確率変動遊技状態となる場合(連荘継続)の特別遊技終了デモ時間が1秒、といった時間値の関係となるよう構成してもよい。
次に、図92は、第3実施形態からの変更例1における、図66のステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。第2実施形態との相違点は、ステップ2480(第2変1)~ステップ2484(第2変1)である。即ち、ステップ2430で特別遊技中をオフにした後、ステップ2480(第2変1)で、副制御基板SのCPUSCは、特別遊技終了コマンドは長開放コマンド(ステップ1810にてセットされる終了デモ時間情報に係るコマンドであり、終了デモ時間が長時間である10秒である旨に係るコマンド)であるか否かを判定する。ステップ2480(第2変1)でYesの場合、ステップ2482(第2変1)で、副制御基板SのCPUSCは、連荘継続画像(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する旨を報知する演出であり、例えば、「おめでとう!まだまだ継続!」と表示する)を長時間(本例では、10秒)表示するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。他方、ステップ2480(第2変1)でNoの場合、即ち、特別遊技終了コマンドが短開放コマンドであった場合、ステップ2484(第2変1)で、連荘終了画像(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行しない旨を報知する演出であり、例えば、「またね!」と表示する)を短時間(本例では、3秒)表示するコマンドをセットし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、特別遊技終了デモ時間が長時間(10秒)である場合と短時間(3秒)である場合とで、特別遊技終了デモ時間にて実行する演出態様が相違するよう構成したが、特別遊技終了デモ時間が長時間(10秒)である場合の特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における演出態様(演出傾向)と、特別遊技終了デモ時間が短時間(3秒)である場合の特別遊技終了後の時間短縮遊技状態における演出態様(演出傾向)とは同一となるよう構成されている。
以上のように構成することにより、第3実施形態からの変更例1に係る遊技機においては、特別遊技における最終ラウンドが終了した後に特別遊技終了デモ時間を設け、実行中の特別遊技にて特定領域C22へ遊技球が入球したか否かによって、特別遊技終了デモ時間の期間が相違するよう構成することにより、特定領域C22に入球した場合には遊技者にとって高利益であることから長時間の遊技者を祝福するような演出を実行する一方、特定領域C22に入球しなかった場合には遊技者にとって高利益でないことから短時間の演出を実行した後通常遊技に戻るような、より抑揚のある遊技機とすることができる。
尚、第3実施形態からの変更例1においては、特別遊技開始デモ時間を設けてもよい。尚、特別遊技開始デモ時間においては、当該特別遊技にて特定領域C22に遊技球が入球するか否かが決定していないため、特定領域C22への入球有無によっては特別遊技開始デモ時間の期間は相違しないこととなる。但し、特別遊技に当選した際の遊技状態に応じて特別遊技開始デモ時間を相違させてもよく、例えば、非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選した場合には10秒(遊技者に右打ちの実行を促す演出を実行するため相対的に長時間)、非時間短縮遊技状態にて特別遊技に当選した場合には3秒(遊技者に右打ちの実行を促す演出を実行しないため相対的に短時間)となるよう構成してもよい。また、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行される特別遊技が行われる際には、特別遊技開始デモ時間において「SUPERラッキー!」のように、実質的に特別遊技終了後に確率変動遊技状態となることを示唆するような演出を実行して抑揚を高めてもよい。
(第3実施形態からの変更例2)
尚、第3実施形態及び第3実施形態からの変更例1においては、特別遊技実行中に特定領域C22に入球することによって当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する遊技機の構成を例示したが、このような構成としては第3実施形態及び第3実施形態からの変更例1の構成のみには限定されない。そこで、第3実施形態及び第3実施形態からの変更例1とは異なる特定領域C22を有する構成を第3実施形態からの変更例2とし、以下、第3実施形態からの変更点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図93は、第3実施形態からの変更例2における、図7のステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、第3実施形態との相違点は、ステップ1609‐1(第2変2)及びステップ3100(第2変2)であり、即ち、ステップ1608でサブ側への特別遊技開始表示指示コマンドをセットした後、ステップ1609‐1(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行許可フラグをオンにし、ステップ3100(第2変2)に移行する。他方、ステップ1610でYesの場合にも、ステップ3100(第2変2)に移行する。次に、ステップ3100(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する開始デモ時間制御処理を実行し、ステップ1610に移行する。
次に、図94は、第3実施形態からの変更例2における、図93のステップ1850(第2)のサブルーチンに係る、振分遊技実行処理のフローチャートである。はじめに、第3実施形態との相違点は、ステップ1851‐1(第2変2)、ステップ1899‐1(第2変2)~ステップ1899‐7(第2変2)であり、即ち、ステップ1851‐1(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分デモ時間中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1851‐1(第2変2)でYesの場合、ステップ1852に移行し、Noの場合にはステップ1854に移行する。また、ステップ1856で長開放パターンをセットした後、又は、ステップ1858で、短開放パターンをセットした後、ステップ1899‐1(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄は第1主遊技図柄(第1主遊技大当り図柄)であるか否かを判定する。ステップ1899‐1(第2変2)でYesの場合、ステップ1899‐2(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分開始デモタイマに長時間{ステップ1899‐3(第2変2)でセットする時間値よりも長時間となる時間値であり、本例では、10秒}をセットしてスタートし、ステップ1899‐4(第2変2)に移行する。他方、ステップ1899‐1(第2変2)でNoの場合、換言すると、停止図柄が第2主遊技図柄(第2主遊技大当り図柄)であった場合、ステップ1899‐3(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分開始デモタイマに短時間{ステップ1899‐2(第2変2)でセットする時間値よりも短時間となる時間値であり、本例では、3秒}をセットしてスタートし、ステップ1899‐4(第2変2)に移行する。次に、ステップ1899‐4(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、決定した振分開始デモ時間情報に係るコマンド(サブ側へのコマンドであり、実行中の特別遊技の振分デモ時間の時間値に係るコマンド)をセットする。次に、ステップ1899‐5(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分デモ時間中フラグ(オンとなることにより振分デモ時間が開始されるフラグ)をオンにし、ステップ1899‐6(第2変2)に移行する。尚、ステップ1851‐1(第2変2)でNoの場合にも、ステップ1899‐6(第2変2)に移行する。次に、ステップ1899‐6(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分開始デモタイマの値が0であるか否かを判定する。ステップ1899‐6(第2変2)でYesの場合、ステップ1899‐7(第2変2)で、主制御基板MのCPUMCは、振分デモ時間中フラグをオフにし、ステップ1860に移行する。尚、ステップ1899‐6(第2変2)でNoの場合には、次の処理(ステップ1634の処理)に移行する。このように、第3実施形態からの変更例2においては、振分遊技実行ラウンドの開始デモ時間である、振分開始デモ時間は、第1主遊技側の大当りである場合の方が第2主遊技側の大当りである場合よりも長時間となっている。
次に、図95は、大入賞口の開放パターンの一例の構成図である。第3実施形態における大当り図柄は、第1主遊技大当り図柄が「4A・5A・7A」の3種類、第2主遊技大当り図柄が「4B・5B・7B」の3種類の合計6種類の大当り図柄を有しており、1回のラウンドにおける開放パターンは、「短開放=500ms開放→閉鎖」、「長開放=30000ms開放→閉鎖」の2種類のみとなっている。尚、大入賞口(第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20)の開放パターンはこれには限定されず、種類を増やしてもよいし、1回のラウンドにおいて複数回開放するような開放パターン(例えば、「10000ms開放→10000ms閉鎖→10000ms開放→閉鎖」)としてもよい。ここで、第3実施形態からの変更例2においては、第2主遊技長開放大当りである「5B・7B」のみすべてのラウンド(10R)において大入賞口の開放パターンが長開放となっている。また、第2大入賞口C20が開放することとなる振分遊技実行ラウンドは第4ラウンドとなっており、その他のラウンドは第1大入賞口が開放することとなる。また、すべての大当りにおいて、実行されるラウンド数は4ラウンド以上となっており、振分遊技実行ラウンドが必ず実行されるよう構成されている。このように、第1主遊技長開放大当りである「5A・7A」には短開放となるラウンドが存在する(第2R)一方、第2主遊技長開放大当りである「5B・7B」には短開放となるラウンドが存在しない、即ち、短開放となるラウンド数は、第2主遊技長開放大当りよりも第1主遊技長開放大当りの方が多いよう構成されている。
次に、図96は、第3実施形態からの変更例2における、図93のステップ3100(第2変2)のサブルーチンに係る開始デモ時間制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ時間タイマに開始デモ時間(本例では、3秒)をセットしてスタートする。次に、ステップ3016で、主制御基板MのCPUMCは、停止中の大当り図柄が第2主遊技大当り図柄(本例では、3B、5B及び7B)か否かを判定する。ステップ3106でYesの場合、ステップ3108で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技開始表示指示コマンドとして、第2長開放コマンド(第2主遊技大当り図柄に係る特別遊技が開始された旨に係るコマンド)をセットし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3106でNoの場合、ステップ3110で、主制御基板MのCPUMCは、停止中の大当り図柄が第1主遊技長開放大当り図柄(本例では、5A及び7A)である否かを判定する。ステップ3110でYesの場合、ステップ3112で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技開始表示指示コマンドとして、第1長開放コマンド(第1主遊技大当り図柄のうち第2大入賞口C20が長開放となる特別遊技が開始された旨に係るコマンド)をセットし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3110でNoの場合、換言すると、停止中の大当り図柄が第1主遊技長開放大当り図柄ではないの場合、即ち、第1主遊技短開放図柄(本例では、2A)である場合、ステップ3114で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への特別遊技開始表示指示コマンドとして、第1短開放コマンド(第1主遊技大当り図柄のうち第2大入賞口C20が短開放となる特別遊技が開始された旨に係るコマンド)をセットし、ステップ3116に移行する。
次に、ステップ3116で、主制御基板MのCPUMCは、サブ側への決定した開始デモ時間情報に係るコマンドをセットする。次に、ステップ3118で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行中フラグをオンにし、ステップ3120に移行する。尚、ステップ3102でNoの場合にも、ステップ3120に移行する。次に、ステップ3120で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ時間タイマのタイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ3120でYesの場合、ステップ3122で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行中フラグをオフにする。次に、ステップ3124で、主制御基板MのCPUMCは、開始デモ実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ3124で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオンにし、次の処理(ステップ1610の処理)に移行する。他方、ステップ3120でNoの場合にも、次の処理(ステップ1610の処理)に移行する。
次に、図97は、第3実施形態からの変更例2における、図66のステップ2400のサブルーチンに係る、特別遊技関連表示制御処理のフローチャートである。第3実施形態からの変更点は、ステップ2403‐1(第2変2)~ステップ2403‐11(第2変2)及びステップ2350(第2変2)であり、即ち、ステップ2402で特別遊技中フラグをオフにした後、ステップ2403‐1(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ中フラグ(オンとなることにより特別遊技開始デモ時間が開始されることとなるフラグ)がオフである否かを判定する。ステップ2403‐1(第2変2)でYesの場合、ステップ2404に移行する。次に、ステップ2404でYesの場合、ステップ2403‐2(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ表示タイマに所定時間(例えば、3秒)をセットして当該タイマをスタートする。次に、ステップ2403‐3(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ中フラグをオンにする。次に、ステップ2350(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する開始デモ演出実行処理を実行し、ステップ2403‐4(第2変2)に移行する。尚、ステップ2403‐1(第2変2)でNoの場合にもステップ2403‐4(第2変2)に移行する。
次に、ステップ2403‐4(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ時間タイマのタイマ値が0であるか否かを判定する。ステップ2403‐4(第2変2)でYesの場合、ステップ2403‐5(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ中フラグをオフにし、ステップ2412に移行する。他方、ステップ2403‐4(第2変2)でNoの場合、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
また、ステップ2414で大当り開始表示に係るコマンドをセットした後、ステップ2403‐6(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から振分開始デモ時間情報に係るコマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2403‐6(第2変2)でYesの場合、ステップ2403‐7(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、振分開始デモ時間は長時間(本例では、10秒)であるかを判定する。尚、第3実施形態からの変更例2においては、振分開始デモ時間、即ち、振分遊技実行ラウンドの開始デモ時間の時間値は、長時間と短時間の2種類存在している。ステップ2403‐7(第2変2)でYesの場合、ステップ2403‐8(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、長時間となる振分開始デモ時間にて入球容易未報知演出(振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放となるか否かを遊技者に確定的に報知しない演出)を実行し、ステップ2403‐10(第2変2)に移行する。他方、ステップ2403‐7(第2変2)でNoの場合、ステップ2403‐9(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、短時間となる振分開始デモ時間にて入球容易報知演出(振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放となることを遊技者に確定的に報知する演出)を実行し、ステップ2403‐10(第2変2)に移行する。尚、ステップ2403‐6(第2変2)でNoの場合にも、ステップ2403‐10(第2変2)に移行する。このように、第3実施形態からの変更例2においては、第1主遊技図柄に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易未報知演出を実行し、第2主遊技図柄に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易報知演出を実行するよう構成されている。尚、これには限定されず、遊技状態によっても入球容易未報知演出と入球容易報知演出とのいずれの演出を実行するかを相違させてもよい。例えば、非時間短縮遊技状態且つ非確率変動遊技状態にて当選した第1主遊技側の長開放大当り(5A・7A)に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易未報知演出を実行し、時間短縮遊技状態且つ確率変動遊技状態にて当選した第2主遊技側の長開放大当り(3B・5B・7B)に係る振分遊技実行ラウンドにおいては入球容易報知演出を実行するよう構成してもよい。また、第2実施形態にて前述したようなエンディング演出を実行し得るよう構成してもよく、そのように構成した場合には、エンディング演出を実行する特別遊技実行中においては、入球容易未報知演出及び入球容易報知演出は遊技者にとって目立たないよう表示するよう構成することが好適である。そのように構成することによって、達成難易度が高いエンディング演出に対してより注目させることができることとなる。同様に、特別遊技に実行中において存在する保留の中に大当りとなる保留が存在している旨を遊技者に報知する保留内連荘演出を実行可能に構成し、当該保留内連荘演出が実行された場合においても入球容易未報知演出及び入球容易報知演出を遊技者にとって目立たないよう表示するよう構成してもよい。
次に、ステップ2403‐10(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、実行中の特別遊技は第2主遊技長開放大当り図柄に係る特別遊技であるか否かを判定する(第2主遊技長開放大当り図柄は、3B、5B及び7Bとなっている)。ステップ2403‐10(第2変2)でYesの場合にはステップ2416に移行する。他方、ステップ2403‐10(第2変2)でNoの場合、ステップ2403‐11(第2変2)で、副制御基板SのCPUSCは、入賞個数を遂次表示するコマンドをセット(短開放となるラウンドが存在する大当りでは、ラウンド数を報知しない)し、ステップ2426に移行する。このように、第3実施形態からの変更例2においては、すべてのラウンドにおいて第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が長開放となる大当り図柄である第2主遊技長開放大当り図柄に係る大当りにおいては、各ラウンドの実行時に実行中のラウンドを報知する(現在第何ラウンドを実行しているかを報知する)一方、いずれかのラウンドにおいて第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が短開放となる大当りにおいては(もしくは、第1大入賞口C10が短開放となるラウンドを有する大当りにおいては)、各ラウンドの実行時に実行中のラウンドを報知しないよう構成されている。また、実行中のラウンドを報知しない場合には、ラウンドを報知する表示の代わりにラウンド数(実質ラウンド数)に対応するオブジェクト画像(例えば、宝箱、等)を第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が長開放となるラウンドが実行される毎に追加して表示していくよう構成してもよい。また、特別遊技開始時(又は、特別遊技開始直後)にてオブジェクト画像を複数個表示しておき、当該オブジェクト画像の個数分のラウンド数が長開放となることを保障する演出を実行するよう構成してもよい。尚、すべてのラウンドが長開放となる特別遊技実行時には当該演出を実行しなくてもよいし、実行してもよいが、実行しない場合には現在実行しているラウンド数を表示するよう構成することが望ましい。尚、いずれかのラウンドにおいて第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が短開放となる大当りにおいては(もしくは、第1大入賞口C10が短開放となるラウンドを有する大当りにおいては)、第1大入賞口C10又は第2大入賞口C20が長開放となるラウンド数のみを報知するよう構成してもよい(例えば、「第1R=長開放、第2R=短開放、第3R=長開放」となる場合には、第3Rにて2ラウンド目であることを報知する、等)。尚、特別遊技の実行中に実行する演出はこれには限定されず、例えば、特別遊技実行中の振分遊技実行ラウンド以降の所定のラウンド(もしくは振分遊技実行ラウンド)にて保留内に大当りとなる保留が存在する場合には、大当りとなることが確定的である旨を報知する保留内連荘演出を実行し得るよう構成してもよい。尚、このように構成した場合には、振分遊技実行ラウンド以前のラウンドにて保留内連荘演出を実行した場合には、特別遊技終了後の遊技状態が決定していない(特定領域C22への入球有無が決定していない)ため、大当りとなることを報知したにも拘らず、当該報知対象となった保留に係る図柄変動がハズレとなってしまう可能性が生じるため、保留内連荘演出の実行タイミングは、振分遊技実行ラウンドにて特定領域C22に入球した後、もしくは、振分遊技実行ラウンドが終了した後とすることが好適である。また、振分遊技実行ラウンドはどのラウンドとしてもよく、例えば、第1ラウンドを振分遊技実行ラウンドとするよう構成してもよい(大入賞口が1つである場合にも適用可能である)が、打球すべき遊技球が存在しない場合(例えば、当りとなる図柄変動中に全ての遊技球を打ち切ってしまった場合)でも追加の遊技球の貸出が行える時間を十分とれるように第2ラウンド以降とすることが望ましい。
次に、図98は、第3実施形態からの変更例2における、図97のステップ2350(第2変2)のサブルーチンに係る、開始デモ演出実行処理のフローチャートである。まず、ステップ2352で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から第2長開放コマンドを受信するか否かを判定する。ステップ2352でYesの場合、ステップ2360に移行する。他方、ステップ2352でNoの場合、ステップ2354で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から第1長開放コマンドを受信するか否かを判定する。ステップ2354でYesの場合、ステップ2356で、副制御基板SのCPUSCは、1/5で当選する確定演出実行抽選(実行中の特別遊技において第2大入賞口C20が長開放する旨を報知するか否かの抽選)を実行する。次に、ステップ2358で、副制御基板SのCPUSCは、当該確定演出実行抽選に当選したか否かを判定する。ステップ2358でYesの場合、ステップ2360に移行する。次に、ステップ2360で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ演出として、長開放確定報知演出(実行中の特別遊技において第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する演出)を実行し、次の処理{ステップ2403‐4(第2変2)の処理}に移行する。尚、ステップ2354でNoの場合(メイン側から第1短開放コマンドを受信した場合)又はステップ2358でNoの場合、ステップ2362で、副制御基板SのCPUSCは、開始デモ演出として長開放有無非報知演出(実行中の特別遊技において第2大入賞口C20が長開放するのか短開放するのかを報知しない演出)を実行し、次の処理{ステップ2403‐4(第2変2)の処理}に移行する。尚、開始デモ演出が実行されることとなる特別遊技開始デモ時間においても、振分開始デモ時間と同様に、第1主遊技側の大当り(のうち高い割合)では10秒、第2主遊技側の大当り(のうち高い割合)では3秒となるように構成してもよい。
以上のように構成することにより、第3実施形態からの変更例2においては、第2主遊技側に係る特別遊技においては、すべての特別遊技で振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放し、第1主遊技側に係る特別遊技においては、振分遊技実行ラウンドにて第2大入賞口C20が長開放する特別遊技と短開放する特別遊技とを設けるよう構成し、第2主遊技側の特別遊技においては、特別遊技の開始デモ時間にて第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する一方、第1主遊技側の特別遊技においては、第2大入賞口C20が長開放する特別遊技であっても特別遊技の開始デモ時間にて第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する場合と報知しない場合とを有するよう構成し、特別遊技中に特定領域C22に入球することが確定的な第2主遊技側の特別遊技では遊技者に第2大入賞口C20が長開放する旨を報知する一方、特別遊技中に特定領域C22に入球することが確定的ではない第1主遊技側の特別遊技では遊技者に第2大入賞口C20が長開放するか否かを煽る演出を基本的には実行するが確定的に報知する場合もあるよう構成することにより、特定領域C22への入球容易性に対応した演出を実行可能な興趣性の高い遊技機とすることができる。
尚、第3実施形態からの変更例2においては、入球容易報知演出及び入球容易未報知演出を振分開始デモ時間にて実行するよう構成したが、振分遊技実行ラウンドよりも前に実行されるラウンドの実行中(複数ラウンドに亘って実行してもよい)にて実行してもよいし、振分遊技実行ラウンドの実行中にて実行してもよい。
(第4実施形態)
尚、第3実施形態においては、特別遊技中に特定領域C22に遊技球が入球することによって、当該特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行するよう構成したが、大入賞口内部の領域に入球することによって遊技者にとって高利益となる遊技性はこれには限定されない。そこでそのような遊技性となる構成を第4実施形態とし、以下、第2実施形態との相違点についてのみ詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、図99は、第4実施形態における、遊技機の前面側の基本構造を示す図面である。以下、第2実施形態からの相違点についてのみ詳述する。
まず、第4実施形態においては、第1主遊技始動口A10と第2主遊技始動口B10とが重ねるように配置されており、且つ、第1主遊技始動口A10の存在により、第2主遊技始動口B10の上部が塞がれている。また、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球と、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球のどちらもが、第2主遊技始動口B10に誘導され、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に誘導され易く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が第1主遊技始動口A10に誘導され難いよう構成されている。尚、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球と、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球のどちらもが、第1主遊技始動口A10に誘導されるよう構成してもよい。
また、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され易い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され難く、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、第1主遊技始動口A10に誘導され難い一方、第2主遊技始動口B10に誘導され易いように夫々の始動口を配置してもよい。尚、「誘導され易い」及び「誘導され難い」は、例えば、遊技球を右側及び左側にそれぞれ10000球発射した際の、入球数の大小で決定するものとする。
ここで、第4実施形態においては、補助遊技始動口H10は、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、誘導され易く、遊技領域D30の左側を流下する遊技球が誘導され難いよう構成されている{但し、これには限定されず、遊技領域D30の左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球が、補助遊技始動口H10に誘導され易いよう構成してもよい(例えば、遊技領域D30左側と右側に夫々、補助遊技始動口H10を設けてもよい)}。
次に、アウト口D36の右上方には、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが配置されており、遊技領域D30の右側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口D36に到達する前に、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第2大入賞口C20は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口D36の右上方、且つ、第1大入賞口C10の右上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口C20は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置C21sと、第2大入賞口電動役物C21d(及び第2大入賞口ソレノイドC26)と、小当り遊技開始時に駆動を開始し、遊技球の下遮蔽部材C25への流下を阻害し得る上遮蔽部材C24と、遊技機の電源投入時に駆動を開始し、遊技球のV入賞口C22への流下を阻害し得る下遮蔽部材C25と、小当り遊技時に入球することにより特別遊技に移行する契機となる入賞口であるV入賞口C22と、V入賞口C22への遊技球の入球を検出するためのV入賞口入球検出装置C27sと、第2大入賞口C20に入球した遊技球を排出するための第2大入賞口排出口C23と、第2大入賞口排出口C23への遊技球の入球を検出するための第2大入賞口排出検出装置C23sと、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置C21sは、第2大入賞口C20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口C20内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sよって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物C21dは、第2大入賞口C20に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口C20を可変させる。尚、第2実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(いわゆる、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。尚、第2大入賞口C20の内部の構造については、後述することとする。
次に、図100は、第4実施形態における、第2大入賞口C20に係る作用図であり、より具体的には、第2大入賞口内C20内に設けられた上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25の開放態様及び閉鎖態様に基づくV入賞口C22への遊技球の入球可否に係る作用図である。尚、第4実施形態においては、小当り遊技実行中に遊技球を第2大入賞口C20に向けて発射し続けていれば(右打ちし続けていれば)、第2大入賞口C20に遊技球が複数球入球するよう構成されている{例えば、第2大入賞口C20(第2大入賞口電動役物C21d)の開放態様は「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→1秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」である}ため、V入賞口C22への遊技球の入球可否は、第2大入賞口C20内の遊技球が、上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25との開放タイミングとうまく合致するか否かによって決定される。以下、小当り遊技中にて、第2大入賞口C20に入球した遊技球の作用について詳述する。
まず、図100(a)に示されるように、第2大入賞口C20は、その内部に(第2大入賞口C20内部における遊技球の流路として)、第2大入賞口C20への入球を検出する第2大入賞口入賞検出装置C21sと、V入賞口C22と、V入賞口C22への入球を検出するV入賞口入賞検出装置C22sと、V入賞口C22へ入球されなかった遊技球の排出流路である第2大入賞口排出口C23と、第2大入賞口排出口C23への入球を検出する第2大入賞口排出検出装置C23sと、を備え、更に、V入賞口C22の上方に設けられた下遮蔽部材C25と、下遮蔽部材C25の上方に設けられた上遮蔽部材C24と、を備え、上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25は、遊技盤から(遊技者から見て手前側に)突き出した状態(進出状態)となることで遊技球の落下を阻害可能又は阻害容易となる閉鎖状態と、遊技盤内(遊技者から見て奥側)に引っ込んだ状態(退避状態)となることで遊技球の落下を阻害不可能又は阻害困難(遊技球が落下可能)となる開放状態と、を採り得るよう構成されている(いわゆる、ベロ型アタッカーのような構成である)。より詳細には、第2実施形態においては、上遮蔽部材C24が閉鎖状態の場合には、遊技球は下遮蔽部材C25まで到達不可能又は到達困難であり、上遮蔽部材C24が開放状態の場合には、遊技球は下遮蔽部材C25まで到達可能又は到達容易であり、下遮蔽部材C25が閉鎖状態の場合には、遊技球はV入賞口C22まで到達不可能又は到達困難であり、下遮蔽部材C25が開放状態の場合には、遊技球はV入賞口C22まで到達可能又は到達容易となるように構成されている。次に、小当り遊技実行中に第2大入賞口C20に入球した遊技球の具体的な流路に関して説明する。
図100(a)に示すように、小当り遊技実行中に第2大入賞口C20に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置C21sを通過した後、閉鎖状態である上遮蔽部材C24まで誘導され、上遮蔽部材C24及び第2大入賞口C20の内壁面等で形成される領域(停留領域とする。)にて停留する(上遮蔽部材C24上に載置される)。第2実施形態では、当該停留領域は遊技球が一つのみ載置可能なように構成されているため、図100(a)に示されるように、或る遊技球が当該停留領域に載置されている場合には、当該或る遊技球の載置タイミング以降に第2大入賞口C20内部に誘導された遊技球は、上遮蔽部材C24上に載置された当該或る遊技球と衝突して、上遮蔽部材C24を通過せずに第2大入賞口排出検出装置C23s及び第2大入賞口排出口C23へ到達する流路(V入賞口C22への入球が不可能又は困難となる流路)へと誘導されるよう構成されている(尚、当該停留領域は、当該別の遊技球が衝突した際の衝撃によっては、当該或る遊技球が当該停留領域から抜出されないよう構成されている)。ここで、図100(a)右部は、図100(a)におけるX-X断面を模式的に示した断面図である。当該断面図に示されるように、図100(a)では、上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25が共に閉鎖状態{遊技盤から(遊技者から見て手前側に)突き出した状態(当該断面図において左側に突出している状態)}となっており、この場合、上遮蔽部材C24上に遊技球が載置可能となっていることが理解される。
尚、第4実施形態においては、上遮蔽部材C24は小当り遊技開始から一定時間後(本例では、小当り遊技開始から5秒後)に開放されるように設定されており、下遮蔽部材C25は電源投入時から一定周期(本例では、4秒周期)で閉鎖状態と開放状態との遷移を繰り返すよう構成されている(下遮蔽部材C25の開放タイミングは周期的なものとなる)状況下、V入賞口C22への入球の可否は、上遮蔽部材C24が開放状態となるタイミング(換言すれば、小当り遊技開始のタイミング)によって主に決定されるのである(下遮蔽部材C25が開放状態となるタイミングと上遮蔽部材C24が開放状態となるタイミングとが略一致する予定である小当り遊技が開始される場合に、V入賞口C22へ遊技球が入球し得る)。
尚、第4実施形態はあくまで一例であり、上遮蔽部材C24及び下遮蔽部材C25は、遊技球の落下を阻害不能又は阻害困難な状態と、遊技球の落下を阻害可能又は阻害容易な状態と、を遷移可能であればどのような構造であってもよいし、その他の構成に関しても何ら限定されるものではない。
また、第4実施形態においては、V入賞口C22への遊技球の入球を阻害する遮蔽部材を上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25の2つ設けたがこれには限定されず、1つの遮蔽部材にてV入賞口C22への遊技球の入球を阻害するよう構成してもよい。更に、第3実施形態に示した、特別遊技中にて特定領域C22に遊技球が入球することにより、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる遊技機においても、特定領域C22への遊技球の入球を阻害する遮蔽部材を設けるよう構成してもよい。そのように構成した場合には、遮蔽部材の開放態様は大当りの契機となった大当り図柄によって相違するよう構成してもよく、そのように構成した場合、(1)振分遊技実行ラウンドにおける遮蔽部材の開放態様として、大当り図柄に拘らず振分遊技実行ラウンド開始タイミングから50ms後又は振分遊技実行ラウンド開始タイミングにて遮蔽部材が閉状態から開状態となる、(2)振分遊技実行ラウンドの終了タイミングから200ms後のタイミングで遮蔽部材が開状態から閉状態となる(大当り図柄によって、200ms後の場合や3000ms後の場合がある)、よう構成してもよく、そのように構成することにより、大当り図柄に拘らず遮蔽部材が開放するタイミングが存在する、振分遊技実行ラウンドが開始されてから遮蔽部材が最初に開放を開始するまでの期間よりも、振分遊技実行ラウンドが終了してから遮蔽部材が最後に閉鎖するまでの期間の方が長時間となるよう構成することができる。
次に、図101は、第4実施形態における、主制御基板MのCPUMCが行うタイマ割り込み時処理である。第2実施形態との相違点は、ステップ1700(第3)、ステップ1750(第3)、ステップ3450(第3)及びステップ1950(第3)である。即ち、ステップ1600で、特別遊技制御処理を実行した後ステップ1700(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の小当り遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1750(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の上遮蔽部材駆動制御処理を実行する。次に、ステップ3450(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の下遮蔽部材駆動制御処理を実行する。次に、ステップ1950(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、後述のV入賞口入球判定処理を実行し、ステップ1601に移行する。
次に、図102は、第4実施形態における、図101におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。第2実施形態との相違点は、ステップ1403(第3)、1410‐3(第3)、ステップ1434(第3)及びステップ1436(第3)であり、即ち、ステップ1403(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足したか否かを判定する(第4実施形態においては、小当り遊技実行中でないことが変動開始条件として追加されている)。ステップ1403(第3)でYesの場合にはステップ1405に移行し、Noの場合にはステップ1419に移行する。また、ステップ1410‐2で主遊技図柄に関する停止図柄を決定した後、ステップ1410‐3(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技側乱数、当否抽選結果、遊技状態に基づき、主遊技図柄に関する変動態様(又は変動時間)を決定し、ステップ1414に移行する。
また、ステップ1430で停止図柄が大当り図柄でなかった場合、ステップ1434(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が小当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1434(第3)でYesの場合、ステップ1436(第3)で、主制御基板MのCPUMCは、小当りフラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1434(第3)でNoの場合にも、ステップ1500に移行する。
次に、図103(主遊技テーブル1及び主遊技テーブル2)は、第4実施形態における、第1主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐A(第2主遊技用当否抽選テーブルMN11ta‐B)の一例である。第4実施形態においては、遊技状態に拘らず、第1主遊技側に係る図柄変動であるか第2主遊技側に係る図柄変動であるかによってのみ参照するテーブル内容が相違するよう構成されている。また、第1主遊技側と第2主遊技側と共に小当りに当選し得るよう構成されており、第2主遊技側における当否抽選結果はほぼ(1020/1024の確率で)小当りとなる。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。また、小当りに当選した場合、第1主遊技側は1種類、第2主遊技側は2種類の主遊技図柄候補のうちから一つの主遊技図柄が小当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよく、特定の図柄が停止表示された場合には当該特定の図柄が停止表示される前とは、主遊技図柄の変動態様の種類及び/又は選択率が異なる状態(限定頻度状態)へ移行するよう構成してもよい}。
次に、図104は、第4実施形態における、図28におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1681‐1で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への入球を契機とした特別遊技終了後ではないか否かを判定する(第4実施形態においては、小当り遊技中にV入賞口C22へ遊技球が入球することを契機として、特別遊技が実行されるよう構成されている)。ステップ1681‐1でYesの場合、ステップ1681‐2で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が時短大当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行する大当り図柄であり、本例では、4B・5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1681‐2でYesの場合、ステップ1681‐5に移行する。他方、ステップ1681‐1でNoの場合、ステップ1681‐4で、主制御基板MのCPUMCは、時短小当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行することとなる、当該特別遊技への移行契機となる小当り図柄であり、本例では、7AK・7BK)を契機とした特別遊技終了後であるか否かを判定する。ステップ1681‐4でYesの場合にはステップ1681‐5に移行する。
次に、ステップ1681‐5で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、100回)をセットする。次に、ステップ1681‐6及びステップ1681‐7で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、ステップ1681‐2でNoの場合、換言すると、停止図柄が時短大当り図柄である4Aの場合、又は、ステップ1681‐4でNoの場合、換言すると、時短小当り図柄である2BKを契機とした特別遊技終了後である場合にも、にも次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、限定頻度に係る処理(ステップ1411、ステップ1450のサブルーチン、ステップ1413、ステップ1431)は削除されている。
次に、図105は、第4実施形態における、図101におけるステップ1700(第3)のサブルーチンに係る、小当り遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1701で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機中フラグ{後述するステップ1722でオンとなるフラグであり、即ち、予定されていた小当り遊技(特に、予定されていた第2大入賞口C20の開放パターン)の実行終了後において、第2大入賞口C20内に残存している遊技球の排出待ち期間(排出待機時間)中においてオンとなるフラグ}がオフであるか否かを判定する。ステップ1701でYesの場合、ステップ1702で、主制御基板MのCPUMCは、小当りフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1702でYesの場合、ステップ1704で、主制御基板MのCPUMCは、小当りフラグをオフにする。次に、ステップ1705で、主制御基板MのCPUMCは、当該ラウンドの第2大入賞口C20の開放パターン(本例では、例えば、すべての小当り図柄において、「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→1秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」であり、遊技球を第2大入賞口C20に向けて発射し続けていれば、第2大入賞口C20に遊技球が複数球入球するよう構成されている)をセットする。尚、小当り実行時における大入賞口(第2大入賞口C20)の開放態様は任意に設定可能であり、例えば、小当り1回の実行時における第2大入賞口C20の合計の開放時間を所定時間以下(例えば、1.8秒以下)となるよう構成してもよい(例えば、「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」(合計の開放時間=1.2秒))。次に、ステップ1706で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグをオンにする。次に、ステップ1707で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行開始コマンド(小当り遊技が開始された旨のコマンドであり、遊技者に第2大入賞口C20へ向けた遊技球の発射を促すためのコマンドである)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1708で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20を開放すると共に、小当り遊技用タイマMP41tをスタートする(タイマ値がカウントダウンされる)。次に、ステップ1709で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機タイマMP41t‐2(インクリメントタイマ)をスタートし、ステップ1712に移行する。尚、第4実施形態においては、当該排出待機タイマMP41t‐2が小当り遊技開始時からの経過時間を計測することにより、当該小当り開始から所定時間(本例では、10秒)経過後に排出待機時間が終了するよう構成されている{勿論、排出待機時間の計測方法はこれには限定されず、例えば、予定されていた小当り遊技(特に、予定されていた第2大入賞口C20の開放パターン)の実行終了後から計測開始してもよい}。
他方、ステップ1702でNoの場合、ステップ1710で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1710でYesの場合、ステップ1712に移行する。
次に、ステップ1712で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20に遊技球の入賞(入球)があったか否かを判定する。ステップ1712でYesの場合、ステップ1714で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口C20に所定個数(例えば、10個)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1714でYesの場合には、ステップ1718に移行する。他方、ステップ1712又はステップ1714でNoの場合、ステップ1716で、主制御基板MのCPUMCは、小当り遊技用タイマMP41tを参照して大入賞口開放に係る所定時間(例えば、4秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1716でYesの場合、ステップ1718に移行する。
次に、ステップ1718で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口電動役物C21dの駆動を停止して第2大入賞口C20を閉鎖する。次に、ステップ1722で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機中フラグをオンにし(本処理実行タイミングから排出待機時間が開始されることとなる)、ステップ1724に移行する。尚、ステップ1701でNoの場合にも、ステップ1724に移行する。
次に、ステップ1724で、主制御基板MのCPUMCは、当該タイマ値が排出待機時間終了値(本例では、10秒)となったか否かを判定する。ステップ1724でYesの場合、ステップ1725で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機タイマMP41t‐2をゼロクリアする。次に、ステップ1726で、主制御基板MのCPUMCは、排出待機中フラグをオフにする。次に、ステップ1728で、主制御基板MのCPUMCは、小当り遊技用タイマMP41tを停止してリセットする。次に、ステップ1730で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグをオフにし、次の処理{ステップ1750(第3)の処理}に移行する。尚、ステップ1710、ステップ1716又はステップ1724でNoの場合にも次の処理{ステップ1750(第3)の処理}に移行する。
ここで、本例においては、1の小当りにおいてプログラム上として設定された最大入賞数は10個、1回の小当りにおける大入賞口の最大開放時間は通じて1.8秒以下である1.2秒(より具体的には、小当りを1回実行する際の大入賞口の開放態様として、「0.2秒開放→0.8秒閉鎖→1秒開放→閉鎖」する一連の開閉動作)に設定されており、いずれかの閉鎖条件が達成した場合に大入賞口を閉鎖するように制御される。ここで、過剰入賞を抑止して出玉設計値との乖離を最小化するために、閉鎖条件の達成後は直ちに閉鎖するように制御することが望ましい。一方、そのように処理した場合でも閉鎖条件達成直後に大入賞口に入球したり、カウントセンサの手前に入賞済み球が滞留している(閉鎖条件の達成後に入賞済み球をカウントセンサが検出する)ことも考えられる。そこで、最大開放時間の経過後、最大入賞数を超えた後のいずれの場合であっても、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該入賞を有効な入賞として処理するよう構成することが望ましい。
次に、図106は、第4実施形態における、図101におけるステップ1750(第3)のサブルーチンに係る、上遮蔽部材駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1752で、主制御基板MのCPUMCは、小当り実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1752でYesの場合、ステップ1754で、主制御基板MのCPUMCは、所定の駆動パターン(本例では、「5秒閉鎖→1秒開放→24秒閉鎖」を繰り返すパターン)にて上遮蔽部材C24の駆動を開始し、次の処理(ステップの1800の処理)に移行する。尚、上遮蔽部材C24の駆動パターンは変更しても問題ないが、本例では、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとが一致した場合にのみ、遊技球がV入賞口C22に入球可能となるよう構成されているため、開放時間を3秒等の長時間としたり、駆動開始から10秒以上開放しなかったりとして、V入賞口C22に入球不可能には構成しないことが望ましい。他方、ステップ1752でNoの場合、ステップ1756で、主制御基板MのCPUMCは、上遮蔽部材C24を閉鎖状態(初期位置)にして駆動を終了し、次の処理{ステップの3450(第3)の処理}に移行する。このように、第2実施形態においては、上遮蔽部材C24は小当り遊技の開始(小当りに係る第2大入賞口C20の開放開始)を契機として駆動を開始し、小当り遊技の終了を契機として駆動を終了するよう構成されており、前記上遮蔽部材C24の開放パターンにて1回駆動するよりも前に小当り遊技が終了し、上遮蔽部材C24の駆動は終了するよう構成されている。尚、小当り遊技には排出待機時間が設けられているため、小当り遊技に係る第2大入賞口C20の開放が終了した以降も、当該排出待機時間が終了するまで小当り遊技は終了しないこととなる。
次に、図107は、第4実施形態における、図101におけるステップ3450(第3)のサブルーチンに係る、下遮蔽部材駆動制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3452で、主制御基板MのCPUMCは、電源投入後から常時一定の駆動パターン(本例では、「3秒閉鎖→1秒開放」を繰り返すパターン)にて下遮蔽部材C25を駆動し、次の処理{ステップ1950(第3)の処理}に移行する。このように、上遮蔽部材C24が小当り遊技の開始を契機として駆動を開始することに対して、下遮蔽部材C25は遊技機の電源投入を契機として駆動を開始するよう構成されている。
次に、図108は、第4実施形態における、図101におけるステップ1950(第3)のサブルーチンに係る、V入賞口入球判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグ(後述するステップ1960でオンとなるフラグであり、即ち、排出待機時間中においてV入賞口C22に遊技球が入球した場合にオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への遊技球の入球があったか否かを判定する。ステップ1954でYesの場合、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)内であるか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞検出コマンド(後述する、V入賞検出演出を実行するためのコマンド)を、サブメイン制御部SM側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。次に、ステップ1960で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動予約フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
他方、ステップ1952でNoの場合、ステップ1962で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口有効期間(小当り遊技の開始タイミングから、当該小当り遊技に係る排出待機時間終了タイミングまでの期間)が終了したか否かを判定する。ステップ1962でYesの場合、ステップ1964で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1954、ステップ1956又はステップ1962でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。また、ステップ1956でNoの場合、換言すれば、小当り遊技が実行されていないにも拘わらずV入賞口C22に遊技球が入球する等の不正入球の危険性が高まる場合においては、適宜エラー処理を実行するよう構成しておくことが好適である。尚、V入賞口C22への入球に係る特別遊技のラウンド数は「9R」となっており、「小当り遊技→V入賞口C22への入球に係る特別遊技」の一連の流れを合計すると、小当り遊技に係るラウンド数の「1R」と特別遊技に係るラウンド数の「9R」とで、「10R」となっている。なお、本例では、V入賞口C22(特定領域)へ入球させるラウンドを1Rとして設定していた(つまり、出玉が獲得できるラウンドは、2~10ラウンドの9ラウンド分である)が、V入賞口C22へ入球した後から1Rとして設計してもよい(つまり、1~10ラウンドの10ラウンド分の出玉が獲得できる)。
次に、図109~図111を参照して、第4実施形態に係るサブメイン制御部SM側で実行される制御処理を説明する。まず、図109は、第4実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。ここで、同図(a)の処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行されるサブメイン制御部SM側での処理である。第2実施形態からの変更点は、ステップ2001(第3)及びステップ2003(第3)である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ2001(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、電源投入タイマSM24tをリセットしてスタートする。尚、電源投入タイマSM24tは、下遮蔽部材C25の開放タイミングを把握するために設けられている。次に、ステップ2002で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、初期処理を実行する(例えば、RAMクリア情報を受信した場合→サブ側のRAMを初期化、各種情報コマンドを受信した場合→電断時の演出関連情報をサブ側のRAMに再セット)。次に、ステップ2003(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側(主制御基板M側)から受信した情報に基づき、保留数(例えば、装図保留カウンタ値)を復元する。尚、実行中の演出、特殊図柄に係る情報等は復元されず、次変動の開始時までは「準備中」画面を表示する。その後、副制御基板SのCPUSCの繰り返し処理ルーチンである(b)を繰り返し実行するループ処理に移行する。第2実施形態からの変更点は、ステップ2500(第3)及びステップ2550(第3)である。即ち、ステップ2300‐2で、副制御基板SのCPUSCは、前述した装飾図柄表示制御処理を実行する。次に、ステップ2500(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、後述するV入賞検出演出表示制御処理を実行し、ステップ2400‐2に移行する。また、ステップ2400‐2で特別遊技関連表示制御処理を実行した後、ステップ2550(第3)で、副制御基板SのCPUSCは、後述する小当り遊技関連表示制御処理を実行し、ステップ2999に移行する。
次に、図110は、第4実施形態における、図109におけるステップ2500(第3)のサブルーチンに係る、V入賞検出演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から小当り実行開始コマンド(小当り遊技が開始された旨に係るコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、副制御基板SのCPUSCは、右打ち指示演出{小当り遊技中に第2大入賞口C20に向けた遊技球の発射(右打ちの実行)を促す演出}に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)し、ステップ2506に移行する。他方、ステップ2502でNoの場合にも、ステップ2506に移行する。次に、ステップ2506で、副制御基板SのCPUSCは、副制御基板SのCPUSCは、メイン側からV入賞検出コマンド(V入賞口C22に遊技球が入球した旨を遊技者に報知するための演出である、V入賞検出演出を実行するためのコマンド)を受信したか否かを判定する。ステップ2506でYesの場合、ステップ2508で、副制御基板SのCPUSCは、V入賞検出演出に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)し、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。他方、ステップ2506でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。尚、V入賞検出演出は、V入賞口C22に遊技球が入球し、その後特別遊技が実行されることを遊技者に報知する演出であるため、演出内容としては、遊技者を祝福する演出内容や遊技者にとって高利益である旨を報知する演出内容等が望ましく、例えば、演出表示装置SG上に「V」を表示領域SG10一杯に表示する演出となる。
次に、図111は、第4実施形態における、図109におけるステップ2550(第3)のサブルーチンに係る、小当り遊技関連表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ2552で、副制御基板SのCPUSCは、小当り中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2552でYesの場合、ステップ2554で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から小当り開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2554でYesの場合、ステップ2558で、副制御基板SのCPUSCは、小当り開始表示に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。
次に、ステップ2562で、副制御基板SのCPUSCは、小当り中フラグをオンにし、ステップ2564に移行する。尚、ステップ2552でNoの場合にも、ステップ2564に移行する。次に、ステップ2564で、副制御基板SのCPUSCは、メイン側から小当り終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ2564でYesの場合、ステップ2566で、副制御基板SのCPUSCは、小当り終了表示に係るコマンドをセット(ステップ2900の表示コマンド送信制御処理にてサブサブ制御部SS側に送信される)する。次に、ステップ2568で、副制御基板SのCPUSCは、小当り中フラグをオフにし、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。尚、ステップ2554又はステップ2564でNoの場合にも、次の処理(ステップ2900の処理)に移行する。
(作用)
次に、図112を参照しながら、第4実施形態における、V入賞口C22への入賞に係る作用について説明する。はじめに、同図は、小当りに係る保留が生起した場合に、変動時間決定時の保留数に基づき算出されることとなる、小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間(以降、単に「上遮蔽部材開放到達時間」と表記する場合がある。)と、V入賞口C22への入球容易性と、の関係性を例示した作用図である。尚、本例においては、ハズレに係る保留が2個存在している或る図柄変動中に小当りに係る保留が生起した場合を例示している。尚、本例においては、保留の消化順は、「第1保留→第2保留→第3保留」の順とする(第3保留が小当りに係る保留である)。尚、以下においては、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間は同一(2秒)であり、第1保留の図柄変動開始のタイミング及び第1保留~第3保留の変動態様決定乱数の乱数値が同一(例えば、第1保留及び第2保留の変動態様決定乱数の乱数値が799であり、第3保留の変動態様決定乱数の乱数値が1023)であるとする。
まず、ハズレに係る保留が2個存在している図柄変動中に小当りに係る保留が生起した場合、上遮蔽部材開放到達時間は、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間と;第1保留の変動時間と;第2保留の変動時間と;第3保留(=小当りに係る保留)の変動時間と;小当り遊技開始から上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間と;の合計の時間として算出される。
次に、同図上部の表を参照しながら、ハズレに係る保留が2個存在(第1保留及び第2保留)している図柄変動中に、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した状況下、パターンAとして、第3保留(=小当りに係る保留)生起以降に遊技球の発射を停止した場合{特には、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降は新たな保留が生起しない場合}の上遮蔽部材開放到達時間と、パターンBとして、第3保留(=小当りに係る保留)生起以降に遊技球の発射を継続した場合{特には、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降に新たな保留が生起する場合}の上遮蔽部材開放到達時間と、を例示する。
パターンAにおいては、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降は新たな保留が生起せず、第1保留に係る変動時間決定時には、保留数が2個{第2保留及び第3保留(=小当りに係る保留)}であり、第2保留に係る変動時間決定時には、保留数が1個{第3保留(=小当りに係る保留)}であり、第3保留(=小当りに係る保留)に係る変動時間決定時には、保留数が0個となる。この場合、図26の第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルを参照し、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間が2秒であり;第1保留の変動時間が5秒であり;第2保留の変動時間が10秒であり;第3保留(=小当りに係る保留)の変動時間が60秒であり;小当り遊技開始から上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が5秒である;ことから、上遮蔽部材開放到達時間は82秒となる。
次に、パターンBは、第3保留(=小当りに係る保留)が生起した以降、第1保留の図柄変動開始後から第2保留の図柄変動開始前に新たに2個の保留が生起する場合であり、第1保留に係る変動時間決定時には、保留数が2個{第2保留及び第3保留(=小当りに係る保留)}であり、第2保留に係る変動時間決定時には保留数が3個{第3保留(=小当りに係る保留)及び新たに生起した2個の保留}であり、第3保留(=小当りに係る保留)に係る変動時間決定時には、保留数が2個(前記新たに生起した保留2個)となる。この場合、図26の第1主遊技変動態様決定用抽選テーブルを参照し、パターンBにおいては、第3保留(=小当りに係る保留)が生起してから変動中の図柄変動が終了するまでの時間が2秒であり;第1保留の変動時間が5秒であり;第2保留の変動時間が5秒であり;第3保留(=小当りに係る保留)の変動時間が60秒であり;小当り遊技開始から上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が5秒である;ことから、上遮蔽部材開放到達時間は77秒となる。
ここで、前述のように、V入賞口C22への入球容易性(V入賞口C22への遊技球の入球可否)は、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとがうまく合致するか否かによって決定される。即ち、上遮蔽部材開放到達時間と下遮蔽部材C25の開放タイミングを参照することにより、上記パターンA及びパターンBに係る小当り遊技時において、V入賞口C22への入球が容易であるか否かを事前に判定することが可能となる。
次に、同図下部は、上記パターンA及び上記パターンBの各々における上遮蔽部材C24の開放態様(閉鎖態様)と、下遮蔽部材C25の開放態様(閉鎖態様)(下遮蔽部材C25は、電源投入時から周期的に開放と閉鎖とを繰り返している。)と、を示すタイミングチャートである。本タイミングチャートにおいては、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングを基準として、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングからの経過時間を図示している。また、下遮蔽部材C25の開放態様(閉鎖態様)としては、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングからの経過時間が、「4n+1(秒)」~「4n+2(秒)」(nは整数)となる期間において開放状態となるものとしている。
本タイミングチャートに示されるように、パターンAにおいては、上遮蔽部材C24の開放が開始されるタイミングが、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングから82秒が経過したタイミングであり、遊技球が上遮蔽部材C24の位置から下遮蔽部材C25に到達するまでの時間(本例では0.2秒)を加味すると82.2秒となり、当該82.2秒は、「4n+1(秒)」~「4n+2(秒)」(nは整数)の範囲外である。従って、上遮蔽部材C24の開放タイミングと、下遮蔽部材C25の開放タイミングとが合致せず、上遮蔽部材C24が開放されることで上遮蔽部材C24上に載置されていた遊技球が落下し、下遮蔽部材C25まで到達した時点において、下遮蔽部材C25が開放されていないため、下遮蔽部材C25の下流に位置するV入賞口C22への入球が困難となる(下遮蔽部材C25によってV入賞口C22への入球が阻害され易い)。他方、パターンBにおいては、上遮蔽部材C24の開放が開始されるタイミングが、第3保留(=小当りに係る保留)生起タイミングから77秒が経過したタイミングであり、遊技球が上遮蔽部材C24の位置から下遮蔽部材C25に到達するまでの時間(本例では0.2秒)を加味すると77.2秒となり、当該77.2秒は、「4n+1(秒)」~「4n+2(秒)」(nは整数)の範囲内である(n=19)。従って、上遮蔽部材C24の開放タイミングと、下遮蔽部材C25の開放タイミングとが合致し、上遮蔽部材C24が開放されることで上遮蔽部材C24上に載置されていた遊技球が落下し下遮蔽部材C25まで到達した時点で、下遮蔽部材C25が開放されているため、下遮蔽部材C25の下流に位置するV入賞口C22への入球が容易となる(下遮蔽部材C25によっては遊技球のV入賞口C22への入球が阻害され難い)。尚、当該パターンA及び当該パターンBの場合には、前述した、発射継続指示演出が実行されることとなる。
以上のように、第4実施形態においては、パターンAとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起しない(保留数が2個以上である状態にて図柄変動が開始され難い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が長くなり易い)場合と、パターンBとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起する(保留数が2個以上である状態が常に維持されたまま図柄変動が開始され易い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が短くなり易い)場合と、において、上遮蔽部材C24の開放タイミングが変化し得る。更には、このような上遮蔽部材C24の開放タイミングの変化により、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとがうまく合致するか否かが変化し得る構成となっているため、小当りに当選した場合に、V入賞口C22に入球するか否かに注目するような興趣性の高い遊技機とすることができる。
尚、第4実施形態においては、小当りに係る保留が生起した時点で存在している保留の変動態様決定乱数に基づいて、保留消化時の保留数に対応した実行され得る変動時間をすべて確認し、その結果に基づいて予め小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間を算出し、当該算出された結果と、下遮蔽部材C25の開放タイミングと、を参照する(更には、遊技球が上遮蔽部材C24の位置から下遮蔽部材C25に到達するまでの時間を加味する)ことにより、小当り遊技において、V入賞口C22への入球を容易とする(上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとを合致させる)ための望ましい保留数の変化(どのタイミングでどの程度の保留が存在することが望ましいか)を予想することが可能となる。このように構成し、且つ、小当りとなる保留の生起時に当該保留に係る小当り遊技実行中におけるV入賞口C22への入球が可能である場合、当該入球可能となる変動時間の組み合わせとなり易い遊技球の発射態様(又は、望ましい保留数の変化)を演出として遊技者に報知し得るよう構成してもよく、そのように構成することにより、小当り遊技においてV入賞口C22へ遊技球が入球するか否かが遊技者の技術介入により決定し得るという斬新な遊技性を創出することができることとなる。
尚、第4実施形態においては、主遊技図柄の変動時間を決定する際の保留数によって、当該決定される変動時間が相違し得るよう構成することによって、小当りとなる保留が生起してから下遮蔽部材C25が開放するまでの時間を変化し得るよう構成し、遊技者の技術介入を可能としたが、小当りとなる保留が生起してから下遮蔽部材C25が開放するまでの時間を、遊技者の技術介入によって相違し得るようにする構成はこれには限定されず、例えば、(1)遊技者が押下することにより主遊技図柄の変動が強制停止して、停止図柄が表示されることとなる変動短縮ボタンを設けて、当該ボタンを押下するタイミングにより、前記時間を相違させる、(2)第1主遊技図柄と第2主遊技図柄との双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選可能(及び変動可能)である並列抽選を実行し得るよう構成し、且つ、第2主遊技図柄に係る停止図柄が小当り図柄となった場合には、当該小当り図柄に係る小当り遊技実行中の期間は第1主遊技図柄の変動時間(変動時間の経過)を一時停止するよう構成して、前記時間を相違させる、よう構成してもよい。
尚、第4実施形態においては、所定の条件(例えば、特定の小当り図柄が停止中、等)を充足した場合に、当該小当り遊技実行中にV入賞口C22に遊技球が入球し得るような遊技球の発射タイミングを遊技者に報知する演出(例えば、演出表示装置SG上にて、「今特定入球口に入球すればV入賞口に入球する大チャンス!!」等と表示する)を実行し得るよう構成してもよい。
また、第4実施形態において、特定遊技状態として、非確率変動遊技状態と比較して当否抽選結果が遊技者にとって有利となる確率変動遊技状態を有し、且つ、特別遊技中における第2大入賞口C20が開放するラウンドである振分遊技実行ラウンドを有するよう構成し、当該振分遊技実行ラウンド中にV入賞口C22に入球することによって、当該特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行するよう構成してもよい(第3実施形態にて例示したような、いわゆる玉確遊技)。また、そのように構成した場合には、振分遊技実行ラウンド以前のラウンドにて、振分遊技実行ラウンドにてV入賞口C22に遊技球が入球し得るような遊技球の発射タイミングを遊技者に報知する演出(例えば、演出表示装置SG上にて、「今第2大入賞口に入球すれば確変の大チャンス!!」等と表示する)を実行し得るよう構成することが望ましい。
<大入賞口の構造>
尚、第4実施形態では、条件装置の作動に係る大入賞口内の特定の領域(例えば、第2大入賞口C20内に設けられたV入賞口C22)を通過する遊技球の数が、当該大入賞口に入賞する遊技球の数のおおむね10分の1を超えないように構成されている。なお、第4実施形態では、1の特定の領域(例えば、V入賞口C22)を設け、この上方に特定の領域を通過する容易度を変化させる可動物(例えば、下遮蔽部材C25)を搭載しているものの、特定の領域自体は、遊技の都度により変動させることなく、事前に定められているが、特定の領域を複数設けてもよい。また、可動物は、役物連続作動装置の未作動時における特別電動役物が作動を開始した時から、大入賞口に入賞した遊技球が遊技の結果に影響を及ぼすか否かが確定するときまでの間、常時一定の動作を継続(一連の動作を繰り返す)ように構成されており、特定の領域を通過する遊技球の数の割合が設計値に合致するように構成されている。
より具体的には、第4実施形態の構成として、第2大入賞口C20内に可動物として、上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25との2つの可動物が設けられており、上遮蔽部材C24は小当り遊技の開始を契機として駆動を開始し、小当り遊技の終了を契機として駆動を終了するよう構成されており、下遮蔽部材C25は電源投入後から常時一定の駆動パターンにて駆動するよう構成されている。また、不図示であるが、小当りの実行中に第2大入賞口C20に向けて遊技球を発射し続けた場合において、第2大入賞口C20に入球した遊技球は上遮蔽部材C24と下遮蔽部材C25との2つの可動物によってV入賞口C22に入球し難く第2大入賞口排出口C23に入球し易くなっており、第2大入賞口C20に入球した遊技球の10分の1以下の遊技球がV入賞口C22に入球し、その他の第2大入賞口C20に入球した遊技球は第2大入賞口排出口C23に入球するよう構成されている。
ここで、常時一定の動作とは、可動物が電源投入後に動作し続けること場合を含み、可動物を一定の周期で停止させたり、役物連続作動装置の作動中(特別電動役物の作動中)に入賞した遊技球の数のうち、一の数を契機として、可動物が一定の動作を行うように構成する場合も含む。
更に、第4実施形態では、特定の領域を持つ大入賞口が、役物連続作動装置未作動時における一の契機で入賞した遊技球が他の契機で入賞した遊技球の落下の方向に何らかの変化を与えることがないように大入賞口内における遊技球の滞留時間を短くすべく、遊技球の転動面が形成されている(センター飾りのステージにおける前後方向の傾斜より急傾斜となるように排出口に向けて傾いている)。また、役物連続作動装置未作動時における一の契機で大入賞口に入賞した遊技球が特定の領域を通過するか否かが決定される前に、別の遊技球の始動口への入賞により再び開放等しないように、排出球検出センサを設け、この排出球検出センサの検出又は、閉鎖後の所定時間の経過を契機に図柄の変動開始条件を満足するように構成されている。
<<<本例に係る遊技機の構成>>>
ここで、本例に係る遊技機の構成又は本例に係る遊技機に適用可能な構成について以下に詳述する。
<<普通電動役物の性能>>
以下、本例における普通電動役物(本例では、第2主遊技始動口電動役物B11d)の性能について詳述する。
<基本性能>
本例では、補助遊技始動口H10の通過を契機として普通図柄(補助遊技図柄)を変動させ、普通図柄(補助遊技図柄)の停止態様により、可変部材(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)を開放させる普通電動役物を1のみ備えている。このように、本例においては、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)への入賞を契機としては、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が開放しないよう構成され、また、普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)と当該普通図柄表示装置の作動により作動する普通電動役物との関係が予め定められ、遊技状態等(確率変動遊技状態であるか否か、時間短縮遊技状態であるか否か、特別遊技の実行中であるか否か、等)で変化しないように構成されており、遊技状態により普通電動役物の作動割合等を変化させつつ、遊技の複雑化を一定の範囲内に収まるようになっている。なお、いうまでもないが、普通図柄表示装置(補助遊技図柄表示装置H20)は、特定のゲート(例えば、補助遊技始動口H10)を通過した場合にのみ作動するよう構成されており、他の条件により普通図柄表示装置が作動することはない。
また、本例では、普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)は、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動している間に作動しないように構成されている。ここで、「普通電動役物が作動している間」とは、遊技球が、補助遊技始動口H10を通過して、普通図柄(補助遊技図柄)が変動表示され、その後、普通図柄表示装置上に当該普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示された後(表示された時は含まない)、当該普通電動役物に係る入賞口が開放等を開始した時から、当該普通電動役物に係る入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了する時までをいう。また、普通電動役物の1の作動を明瞭に把握できるように、普通電動役物が作動している間の後に当該作動が終了したことを確認できるように、当該作動の終了後、次の普通図柄の変動開始までに所定のブランクタイムを設けたり、電飾装置(例えば、遊技効果ランプD26)やスピーカ(例えば、スピーカD24)等の出力により、当該作動が終了したことを報知することが望ましい。
<保留記憶性能>
本例では、遊技球が補助遊技始動口H10を通過した時(普通図柄表示装置が作動することとなる場合)から当該普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)の作動が終了する時までの間又は普通図柄表示装置において普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示された時から当該普通電動役物の作動が終了するまでの間に、4個を超える数の遊技球が補助遊技始動口H10を通過した場合、当該普通図柄表示装置又は普通電動役物の作動が終了した後、最初の4個の遊技球以外のゲートの通過により引き続き当該普通図柄表示装置を作動させることができないように、当該4個を超える分の通過情報を記憶しないように構成されている(補助遊技保留球の上限数が4個に構成されている)。ここで、「普通図柄表示装置の作動が終了する時」とは、普通図柄表示装置上の図柄の組合せの変動が継続している状態を経て、当該変動が終了する時のことをいい、「普通電動役物の作動が終了した後」とは、普通電動役物に係る入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了する時の後のことをいう。また、「普通図柄表示装置の作動」とは、遊技球が、普通図柄表示装置が作動することとなるゲートを通過し、最初の四個の遊技球の効果による当該普通図柄表示装置への作用の後、当該普通図柄表示装置上の図柄の組合せが変動を開始した時から、当該変動が継続している状態を経て、当該変動が終了する時までをいう。
具体的には、本例においては、図7のステップ1110にて例示されるように、すべての実施形態において補助遊技保留上限数は4個となっており、補助遊技保留球が上限数である状況にて補助遊技始動口H10を遊技球が通過しても、当該通過に基づく新たな補助遊技保留球は生起しないよう構成されている。尚、補助遊技保留上限数は4個のみには限定されず、変更しても問題ない。
<普通図柄の性能>
本例では、遊技球がゲート(例えば、補助遊技始動口H10であり、入賞口であってもよい)を通過した時(普通図柄表示装置が作動することとなる場合に限る)から当該普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)に図柄の組合せが表示される時までの時間は、あらかじめ定められている。ここで、「普通図柄表示装置に図柄の組合せが表示される時」は、「普通図柄表示装置の作動が終了する時」であり、「あらかじめ定められ」とは、一の遊技機の特性として決定されていることを意味する。具体的には、当該遊技球によって普通図柄表示装置が作動を開始した時から作動を終了する時までの時間が予め定められるように構成されている。
詳述すると、遊技球が補助遊技に対応する入賞口に入賞し、又はゲート(例えば、補助遊技始動口H10)を通過した時から当該普通図柄表示装置(例えば、補助遊技図柄表示装置H20)に図柄の組合せが表示される時までの時間(補助遊技図柄の変動時間)は、本実施形態の場合を例示すると、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)の場合には1秒、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)の場合には10秒となっており、あらかじめ定められた時間値となっている。なお、短縮ボタン(不図示であるが、操作することにより、主遊技図柄の変動時間を短縮する、又は補助遊技図柄の変動時間を短縮することが可能となる主制御基板M側に接続されるボタン)の操作に基づく変動短縮機能等、普通図柄表示装置が作動した後に当該作動における図柄の組合せが表示されるまでの時間を変動させる機能は搭載しないことが望ましく、これにより出玉性能の設計が容易になることが期待できる。
<確率変動機能>
本例では、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率の値として、通常遊技状態(非時間短縮遊技状態、補助遊技時短フラグオフの状態等と称することがある)の確率と、電サポ遊技状態(時間短縮遊技状態、補助遊技時短フラグオンの状態等と称することがある)の確率の2つが定められており、電サポ遊技状態への移行は、役物連続作動装置の作動が終了したとき(大当が終了したとき)にのみなされるように設定されている。具体的には、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)における、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組み合わせが表示される確率である「14/1024」と、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)における、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が作動することとなる図柄の組み合わせが表示される確率である「1023/1024」との2種類を有している。なお、一方の確率を「0/n」、または「1/1」となるよう(必ずはずれとなる/必ず当りとなるよう)に構成してもよい。
<普通電動役物を複数設けた変更例>
本例では、特別電動役物を搭載している関係から、普通電動役物を1のみ搭載した(第2主遊技始動口電動役物B11dの1つのみ搭載した)ものを例示したが、特別電動役物を搭載する代わりに、複数の普通電動役物を搭載することも可能である。この場合には、複数の普通電動役物の作動により同時に可変入賞装置が開放することがないように構成することが望ましい。具体的には、一の普通図柄表示装置に一の普通電動役物を作動させることとなる図柄の組合せが表示された時から当該普通電動役物の作動が終了する時までの間、別の普通図柄表示装置に対して、普通電動役物を作動させることとならない図柄で停止し、かつ、そのままの状態で表示を継続するような制御処理を行ったり、あらかじめ定められた変動時間(補助遊技図柄に係る変動時間)の計測を中断した上で、図柄を停止させないような制御処理を行うことで、同時に可変入賞装置が開放することがないように制御することが可能となる。なお、設定値を設けた場合には、普通電動役物の作動確率(普通図柄の当り確率)を設定値毎に設けることも可能である。また、複数の普通電動役物を設けた場合においては、全ての作動確率について設定値毎に変化させてもよいし、一部のみの作動確率(例えば、複数の普通電動役物が連続的に作動するように形成された所謂一般電役機(必要があれば、特許第5213219号を参照)の場合には、起点となる普通電動役物の作動確率)を変化させてもよい。
<<特別電動役物の性能>>
以下、本例における特別電動役物(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の性能について詳述する。
<<特別電動役物の性能>>
<特別電動役物・条件装置の数>
本例における特別電動役物(大入賞口)の数の一例として、本実施形態では、特別電動役物(大入賞口)の数は、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つであり、特別図柄表示装置(主遊技図柄表示装置)の数は、第1主遊技図柄表示装置A20と第2主遊技図柄表示装置B20との2つであり、条件装置の数は、条件装置フラグが1つのみ設けられており、大当りは条件装置フラグがオンとなった場合にのみ開始するよう構成されている。
<特別電動役物の作動性能>
本例(例えば、第4実施形態)では、2の特別電動役物が搭載されている(大入賞口が2つ設けられている)が、いずれの特別電動役物においても、役物連続作動装置が作動していない場合には、あらかじめ定められた小当り図柄の組合せ(条件装置の作動に係るものを除く)が表示された場合にのみ作動するように構成されている。ここで、役物連続作動装置が作動している場合とは、作動契機が発生した後(発生した時は含まない)、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した時から(大当りが開始した時から)、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が連続して開放等している状態(大当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(大当りが終了する)時までをいう。また、「条件装置の作動」とは、特別図柄表示装置上に当該条件装置が作動することとなる図柄の組合せが表示され(例えば、図25のステップ1423の処理の実行時に大当り図柄が停止表示され)、又は遊技球が、役物連続作動装置が作動していないときに開放等する大入賞口内の特定の領域を通過した時(例えば、図108のステップ1956でYesと判定されたとき)から、当該役物連続作動装置に係る特別電動役物に係る大入賞口が連続して開放等している状態(例えば、大当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(例えば、大当りが終了する)時までをいう。
また、特別電動役物の作動とは、役物連続作動装置が作動している場合にあっては、役物連続作動装置による作動契機が発生した後、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した(例えば、大当りが開始した)時から、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態(例えば、大当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(例えば、大当りが終了する)時までをいい、役物連続作動装置が作動している場合以外にあっては、特別電動役物の作動契機が発生した後、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した(例えば、小当りが開始した)時から、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態(例えば、小当りの実行中)を経て、当該状態が終了する(例えば、小当りが終了する)時までをいう。尚、本実施例のうち第4実施形態では、小当り図柄の停止表示を契機として、小当りが開始し、当該小当りに基づいて第2大入賞口C20(特別電動役物)が開放するように構成されている。
また、本例では、特別電動役物が、その作動契機が発生した時にその作動と作動契機との関係が把握できるように作動させており、また、役物連続作動装置による作動契機が発生した時に当該契機による特別電動役物の2回目以降の作動について連続しているものと認識できる程度に間断なく作動するようにラウンド間のブランク時間(ラウンド間時間とも称することがある)が設定されている。具体的には、大当りの実行中においては、ラウンド間時間(あるラウンドの終了からあるラウンドの次回のラウンドの開始までの時間)の時間値を大当りにおける複数のラウンドが連続していることを認識できる程度の時間値に設計することが好適であり(ラウンド間時間を長時間としすぎると、複数のラウンドが連続していることを認識し難くなる)、本例では、出玉性能(役物比率等)を考慮しつつラウンド間時間を60ms~3000ms程度の間で適宜設定されている。
更に、本例では、特別電動役物を1回のみ作動させる図柄(例えば、小当り図柄)と条件装置を作動させる図柄(例えば、大当り図柄)とを明確に区別し、これらを同時に作動させる(図柄が表示されたときに小当りと大当りとが同時に発生するような)特定の図柄の組合せを設けていない。一方、役物連続作動装置がその作動時に2個の特別電動役物を合計10回を超えない範囲で任意に作動させている。具体的には、大入賞口として第1大入賞口C10と第2大入賞口C20との2つを有するよう構成した場合において、10ラウンドの大当りを実行する場合、「1ラウンド~5ラウンド:第1大入賞口C10が開放、6ラウンド~10ラウンド:第2大入賞口C10が開放」のように、第1大入賞口C10と第2大入賞口C20とが同時に作動しないよう構成し、且つ、2個の特別電動役物の作動回数を合計10回を超えない範囲で設定している。また、役物連続作動装置(大当り)の1回の作動に対しては必ず2回以上の特別電動役物の作動が伴うように設定されており、小当り遊技と大当り遊技とを明確に差別化している(小当り遊技においては、特別電動役物が1回のみ作動する)。
尚、本例においては、大入賞口への入球を契機として主遊技図柄が変動しないよう構成し、また、1の特別電動役物の作動により、あらかじめ定められた1の大入賞口以外の入賞口について開放等が生じないように構成されている。これにより、特別遊技がループ的に発生すること及び、1の特別遊技の遊技形態の複雑化を抑止することができる。
また、特別電動役物の作動により開放する大入賞口は、遊技の都度により変動することがないようにあらかじめ定められており、また、特別電動役物と当該特別電動役物の作動により開放等する大入賞口との関係が一対一となるように設定されている。
<特別電動役物(大当り)の出玉性能/作動確率等>
本例では、射幸性を一定範囲内で収めるため、大当りの出玉性能及び、作動確率(大当り確率)について、物連続作動装置(大当り)の1回の作動により特別電動役物が連続して作動する回数の合計(例えば、大当りにおける実行ラウンド数の期待値)をN回、特別電動役物に係る最大入賞数の最大値(例えば、大当りにおける1回のラウンドが終了することとなる大入賞口への入球数)がR、1個の遊技球が大入賞口に入賞した場合に獲得する遊技球の数の最大値(例えば、大入賞口に1球入球した際の賞球払出数)がSとしたときに、作動確率M(例えば、大当り当選確率の期待値)が「M×N×R×S≦7.5」を超えないように設定されている。なお、遊技球が始動口(例えば、第1主遊技始動口A10)へ入賞するまでの過程に遊技性を持たせる場合等においては、作動確率Mを高く設定することも好適となるため、「M×N×R×S≦12」程度を超えないように構成してもよい。
また、遊技機を設計する際に「M×N×R×S≦7.5」とは異なる条件を充足するよう設計してもよく、以下のように構成してもよい。
「N×R×S≦1500」を充足する、換言すると、Mを考慮せずに設計する。尚、「N×R×S」は適宜定めた所定数以下となるよう構成することが好適であり、所定数は1500には限定されない。また、1回の大当りにて払い出す遊技球数が1500球以下となるよう設計していれば、大当りにて実行され得る最大のラウンド数が10回を超過する回数(例えば、16回)となるよう構成してもよい。
本実施形態を用いてより具体的に例示すると、高い方の大当り確率(確率変動遊技状態における大当り確率)をMH、低い方の大当り確率(非確率変動遊技状態における大当り確率)をML、大当り確率が高い方(確率変動遊技状態)である場合における大当りの開始が連続して生じる回数の期待値をPとした場合、
MH=410/65536≒0.0063、ML=205/65536≒0.003、
P≒1.357、
S=15、R=10、N=10
M=(P+1)÷{(P÷MH)+(1÷ML)}=0.0044(1/227.663)
よって、
M×N×R×S=0.0044×10×10×15≒6.5886≦7.5
となっており、「M×N×R×S≦7.5」を充足している。
なお、詳細の計算は省略するが、他の実施形態においても「M×N×R×S≦7.5」を充足するように各値が設定されている。
本例では、本実施形態にて例示されるように役物連続作動装置の作動の終了時(大当りの終了時)ごとに作動確率Mの値を低い値から高い値へ変動させたり(非確率変動遊技状態にて大当りに当選し、当該大当り終了後に確率変動遊技状態に移行する場合当該抽選に当選したこととする)、或いは高い値のまま変動させない抽選(高確率変動抽選と称することがある)を行っている(確率変動遊技状態にて大当りに当選し、当該大当り終了後に再度確率変動遊技状態に移行する場合当該抽選に当選したこととする)が、いずれの場合も、その当選確率は、あらかじめ定められた一の値(以下この項でα(0<α≦1)とする。)となっている。
また、本実施形態では採用していないが、作動確率Mの値が高い値のとき、1回の条件装置の作動に係る抽選ごとに作動確率Mの値を高い値から低い値へ変動させる抽選(転落抽選と称することがある)を行う場合は、その当選確率は、あらかじめ定められた一の値(以下この項でβ(0≦β<1)とする。)とすることが望ましい。
なお、確率を変動させる場合のP・α・βの値の関係は、
となることが望ましい。また、本実施形態のように、高い値のまま一定回数抽せんを行う場合は、その一定回数は、あらかじめ定められた一の値(以下この項でγとする。)とすることが望ましい。なお、このときのP・α・γの関係は、
となることが望ましい。
尚、上記のα、β及びγを2以上持つことも可能ではあるが、遊技機の確率設定を考慮し、本例では、α、β及びγは夫々1種類以下となるように構成されている。また、本実施形態のように高確率変動抽選を構造物により行う場合のαは、物理的に可能である最大値「1」として上記の関係を満足することが望ましい。更に、転落抽選を構造物により行う場合のβは、物理的に可能である最小値である「0」として上記の関係を満足することが望ましい。なお、高確率時の条件装置の作動回数に制限を設けている場合のPは、当該制限値と上記の計算値の小さい方として上記の関係を満足させることが望ましい。
より具体的には、本例においては、大当り確率を2種類有しており、一例として、本実施形態においては、作動確率の値のうち低いものに該当する非確率変動遊技状態における大当り確率は「205/65536」であり、作動確率の値のうち高いものに該当する確率変動遊技状態における大当り確率は「410/65536」となっている。このように、作動確率の高いものが低いものの10倍を超えない(例えば、2倍)ように設定することが望ましく、これにより、短時間の出玉率が著しく高くなることを抑止している。なお、小数点以下の端数が生じた場合には、端数部分を四捨五入して乱数の個数を決定してもよく、端数部分を四捨五入することにより、適宜、端数部分を切り上げ又は切り下げして乱数の個数を決定する場合であっても作動確率の高い値が低い値の10倍を超えないように設定することが好適である。ここで、端数部分を四捨五入して乱数の個数を決定する場合を例示すると、作動確率の値のうち低いものに該当する非確率変動遊技状態における大当り確率(低確率)は「1/100」であり、作動確率の値のうち高いものは2.6倍とする場合、作動確率の値のうち高いものに該当する確率変動遊技状態における大当り確率(高確率)は「2.6/100」となり、置数として小数点以下の値を持つことはできないため、「2.6」を四捨五入して「3」となり、「3/100」とすることが可能である。また、後述する設定を備える遊技機において高確率を2.6倍とする場合には、例えば、設定1の場合、低確率:1/100、高確率:2.6/100を四捨五入して3/100となり、設定2の場合、低確率:2/100、高確率:5.2/100を四捨五入して5/100、設定3の場合、低確率:3/100、高確率:7.8/100を四捨五入して8/100となるよう構成してもよい。
また、作動確率が低い値を基準として作動確率が高い値を設計する例を示したが、これに限定されることはなく、作動確率が高い値を基準として作動確率が低い値を設計する場合を例示すると、設定1の場合には、高確率:26/1000、作動確率を2.6分の1倍した場合、低確率:10/1000となる。設定2の場合には、高確率:60/1000、作動確率を2.6分の1倍した場合、低確率:23.07/1000となり小数点以下を四捨五入すると、低確率:23/1000となる。設定3の場合には、高確率:105/1000、作動確率を2.6分の1倍した場合、低確率:40.3/1000となり小数点以下を四捨五入すると、低確率:40/1000となるよう構成してもよい。
次に、高設定の場合の作動確率が高い値と低い値を基準とした場合には、設定3の場合、低確率:15/1000、高確率:39/1000とすると、作動確率は2.6倍である。設定2の場合、低確率:13/1000、高確率:34/1000とすると、作動確率は2.61倍である。設定1の場合、低確率:11/1000、高確率:29/1000とすると、作動確率は2.63倍である。このように、それぞれの設定における作動確率の倍率が概ね2.6倍となるよう構成することも可能である。
次に、別の手法として、作動確率が低い値から高い値とする場合に作動確率の倍率を四捨五入する例を説明する。例えば、最低確率は設定1における低確率とする場合、まず設定1における低確率を205/65536=1/319.68・・・、次に、設定2における低確率を、206/65536=1/318.13・・・、次に、設定3における低確率を、207/65536=1/316.59・・・、となるよう置数を配置して設計することができる。設定1における高確率を、1875/65536=1/34.95・・・、設定2における高確率を、1885/65536=1/34.76・・・、設定3における高確率を、1894/65536=1/34.60・・・、とした場合には、設定1では作動確率が9.19倍、設定2では9.15倍、設定3では9.15倍となっており、少数点以下を四捨五入すると全て「9」倍となるよう構成することも可能である。
また、設定毎の乱数の置数及び大当り確率を設計する際には、最低確率から設計することが好ましく、このように構成することにより、設定したい最低確率を超える(下回る)ことがないよう設定することが可能となる。
さらに、以降のように構成することも可能であり、設定1における低確率を205/65536=319.68・・・、設定2における低確率を206/65536=1/318.13・・・、設定3における低確率を、207/65536=1/316.59・・・、と設計し、小数点以下を四捨五入した場合に「8」となる値を倍率として高確率の大当り確率を算出すると、設定1は8倍した確率が、205×8/65536=1640/65536=1/39.96となり、小数点以下を四捨五入すると1/40となる。設定2では7.961165048543689倍した確率が、206×7.961165048543689/65536=1640/65536=1/39.96となり、小数点以下を四捨五入すると1/40となる。設定3では7.922705314009662倍した確率が、207×7.922705314009662/65536=1640/65536=1/39.96となり、小数点以下を四捨五入すると1/40となるよう構成することが可能であり、高確率の大当り確率において設定差が生じないようにすることができる。このように構成することにより、例えばST機において、高確率の大当り確率に設定差が生じていないため、継続率に設定差が生じることがない遊技機を提供することが可能となる。また、時短遊技状態中に普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)が開放することにより第2主遊技始動口B10に入賞するよう構成し、第2主遊技始動口B10では小当りを搭載している遊技機においても、大当り確率を上述のように設定差が生じないよう構成されているため、大当りが発生することに基づいて時短遊技状態が終了する割合を設定値に関わらず一定とすることができる。
また、作動確率が高い値と低い値の比率を全ての設定値において揃える方法を例示する。例えば、設定1の場合、低確率:10/1000、高確率:26/1000とした場合には、作動確率は2.6倍となっており、小数点以下を四捨五入すると「3」倍となる。設定2の場合、低確率:21/1000、高確率:60/1000とした場合には、作動確率は2.85・・・倍となっており、小数点以下を四捨五入すると「3」倍となる。設定3の場合、低確率:31/1000、高確率:105/1000とした場合には、作動確率は3.38・・・倍となっており、小数点以下を四捨五入すると「3」倍となる。このように、作動確率の値のうち低い値から高い値となる場合の比率がいずれの設定においても、小数点以下を四捨五入すると3となる範囲である2.5~3.4の範囲内とすることで、設定値に関係なく一定の割合で作動確率が高くなるよう構成しつつ、実質的には大当り確率の変化割合に差が生じさせることができるため、この差を利用することでゲーム性を多様化させることが可能となる。
また、遊技機開発において、設定値毎に低確率と高確率の設定を行う際、低確率の置数を先に定義し、その定義された値に対して倍数(上述の例を用いると倍数「9」)を乗算した値を高確率の置数とする場合と、高確率の置数を先に定義し、その定義された値に対して倍数(上述の例を用いると倍数「9」)を除算した値を低確率の置数とする場合とで、計算後の値を四捨五入したときに発生する設定差毎の確率差に変化が生じる。すなわち、乱数の最大値に対して置数が小さくなる低確率においては、設定値毎に算出される置数の値を最終的に四捨五入すると設定値毎の確率差が大きくなり、乱数の最大値に対して置数が大きくなる高確率においては、設定値毎に算出される置数の値を最終的に四捨五入すると設定値毎の確率差が小さくなる。これを利用して、例えば、高確率の設定差が多くなるような設計思想に基づいて低確率と高確率を設計する場合には、低確率の置数を先に定義してその値に所定の倍数を乗算したものを高確率の置数とすることが望ましく、高確率の設定差が少なくなるような設計思想に基づいて低確率と高確率を設計する場合には、高確率の置数を先に定義してその値に所定の倍数を除算したものを低確率の置数とすることが望ましい。
ここで、例えば、単位遊技中(大当りにおけるラウンド実行中)において大入賞口内の継続領域を遊技球が通過したことを条件とするなど、プログラム上の数値等が存在しない場合、上述したNは、継続する可能性のある最大値(例えば、最大ラウンド数である16)として設定することが望ましい。
また、役物連続作動装置が作動している場合(大当り中である場合)において、大入賞口の1回の開放等の時間が1.8秒未満となる単位遊技を設けることは、「大当り」としての機能上の観点から望ましくはないが、遊技興趣を高めるために採用する場合には、当該大当たりに関するパラメータ(大当り確率、ラウンド数等)を含まずに作動確率を設定することが望ましい。尚、複数の特別図柄表示装置(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)を有する遊技機におけるNは、最大値となる方の特別図柄表示装置の値とすることが望ましく、値が複数存在する場合のN、R、Sは、それぞれの最大値を設定することが望ましい。
更に、本例では、役物連続作動装置の1回の作動により特別電動役物が連続して作動する回数の合計(大当りの実行ラウンド数)は、すべての大当り(役物連続作動装置の作動)で10回を超えないように設定され、1回の大当り(役物連続作動装置の作動)において、単位遊技毎に2つの大入賞口の一方のみが開放するように構成されている(各単位遊技でいずれの大入賞口が開放するかは大当り毎に予め定められている)。ここで、「作動する回数の合計」とは、各々の特別電動役物が作動する回数の合計をいい、役物連続作動装置が作動していないとき(例えば、小当りの実行中)、特定の領域(例えば、V入賞口C22)を大入賞口内に持つ大入賞口に係る特別電動役物が作動し、大入賞口内の特定の領域を通過することで条件装置が作動し、当該装置に係る役物連続作動装置が作動する場合(例えば、第4実施形態の構成が該当しており、このような構成を小当りVと称することがある)には、当該特別電動役物の作動も作動回数に含めて設定されている。
尚、役物連続作動装置に係る一の特別電動役物が作動している状況にて、所定の始動口への入賞等により別の特別電動役物が作動したり当該別の特別電動役物に係る大入賞口が開放等する時に作動したりすることがないよう、役物連続作動装置が作動した場合には、他の特別電動役物に係る機能が作動しないように、作動条件が定められている。
また、本例では、大当りの発生契機となった図柄(大当り図柄)の種類により特別電動役物の連続作動回数(実行ラウンド数)を決定しているが、他の抽選装置を設けることもできる。その際は、抽選確率として、あらかじめ定められた一の確率を設け、遊技の都度に確率が変動しないように構成することが望ましい。なお、特別電動役物の連続作動回数を決定する場合には、役物連続作動装置の作動時に直ちに行われ、当該決定の結果を明示し、結果を明示した後は、明示された回数を表す情報を変動させないようにすることが望ましい。
更に、本例とは異なり、例えば大入賞口内の特定の領域への通過を継続条件(大当りの継続条件、次回のラウンドの実行条件)としている場合等、単位遊技の継続条件を設定している場合には、特別電動役物が継続して作動することが物理的に可能である最大の回数を表示する(例えば、最大の回数のラウンドを実行する前に継続条件を充足せずに4回の単位遊技の実行にて大当りが終了する場合にも、当該大当りの開始時には最大の単位遊技の回数である10回に係る表示を表示する)ことが望ましい。
尚、当該通過領域は、遊技の状態によって変動したり、無効又は有効(大入賞口内への入賞自体が有効な期間に限る)とならないように設定されることが望ましく、通過領域への通過率を可変させるために構造物を設ける場合には、役物連続作動装置の作動中において、常時一定の動作を継続させ、外部から調整できないように構成することが望ましい。ちなみに、上述した「M×N×R×S≦7.5」のNは、特別電動役物が継続して作動することが物理的に可能である最大の回数として算出すればよい。ここで、常時一定の動作とは、可動物が電源投入後に動作し続ける場合や、可動物が一定の周期で停まること、役物連続作動装置の作動中(特別電動役物の作動中)に入賞した遊技球の数のうち、一の数を契機として、可動物が一定の動作を行うことを含む。
遊技機が、特定の領域を複数設け、当該領域ごとの特別電動役物の連続作動回数を決定する構造を持つことは、差し支えない。また、この場合のNは、特別電動役物が継続して作動することが物理的に可能である最大の回数である。
<特別電動役物(大当り)の終了処理等>
本例においては、役物連続作動装置(大当り)の作動終了処理として、役物連続作動装置(大当り)の作動が終了したときに、特別電動役物及び条件装置の作動を終了させるようになっており、特別電動役物及び条件装置が、役物連続作動装置の作動終了後に当該役物連続作動装置の作動によって生じたあらゆる動作を原因として、再び作動しないような処理が設けられている。一例としては、役物連続作動装置の作動(大当り開始時、大当り実行中等)によってオンとなったすべてのフラグのクリア処理(すべてのフラグをオフにする)を実行する、役物連続作動装置の作動(大当り開始時、大当り実行中等)にて使用したRAM領域のクリア処理を実行することが好適である。
<特別図柄表示装置の作動処理等>
本例では、遊技球が始動口(例えば、第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)に入賞した場合にのみ特別図柄表示装置(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)の図柄が変動するように構成されており、他の条件を契機に図柄の変動が行われないように構成されている。また、特別図柄表示装置は、特別電動役物が作動している間に作動しないよう、図柄の変動を禁止(特別電動役物の非作動を変動開始条件として設定)している。ここで、「特別電動役物が作動している間」とは、役物連続作動装置の作動時及び未作動時における作動契機が発生した後、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等を開始した時から(開放等した時は含まない。)、当該特別電動役物に係る大入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了する時までをいい、本例における大当りに当選し、大当りに係る大入賞口の開放が開始してから大当りが終了するまで、又は、小当りに当選し、小当りに係る大入賞口の開放が開始してから小当りが終了するまで、となっている。
また、本例においては、「特別電動役物の作動が終了したこと」が明確になるように、その作動の終了を示唆する演出表示を実行するようになっている。具体的には、特別電動役物が作動終了したことを示すコマンドを副制御基板S側に送信し、当該コマンドに基づいて終了演出(例えば、特別遊技終了デモ時間演出)を所定時間(例えば、1s~10s程度)実行するように構成されている。
本例では、特別図柄表示装置を2個設け(第1主遊技図柄表示装置A20と第2主遊技図柄表示装置B20との2個)、かつ、一の特別図柄表示装置に一の条件装置又は特別電動役物を作動させることとなる図柄の組合せが表示された時から当該条件装置又は特別電動役物の作動が終了する時までの間、別の特別図柄表示装置に対しては、その変動を実行しないように構成されているが、一の特別図柄表示装置と別の特別図柄表示装置とを並行して表示(例えば、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に変動表示可能な構成であり、1種+1種並列タイプと称することがある)を採用した場合には、重複した際に複雑化する大当り等の処理を行わないようにするため、或いは、必要以上に大当りの性能を高めることがないように、一の図柄が条件装置及び特別電動役物を作動させることとなる図柄で停止した場合には、別の図柄を条件装置及び特別電動役物を作動させることとならない図柄で強制停止させ、そのままの状態で表示を継続するように構成したり、あらかじめ定められた変動時間の計測を中断した上で、図柄を停止させないような制御を行う。即ち、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄とが同時に変動表示可能となる並列抽選を実行可能に構成した場合において、一方の図柄が変動表示中に他方の図柄(別の図柄)が大当り図柄又は小当り図柄にて停止表示した場合には、一方の図柄をハズレ図柄にて強制停止させる制御や、一方の図柄の変動を一時停止させる制御を行うこと、が好適である。
<特別図柄表示装置の保留数>
本例では、遊技球が始動口に入賞した時から当該特別図柄表示装置の作動が終了する時までの間、特別図柄表示装置において特別電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示された時から当該特別電動役物の作動が終了する時までの間又は条件装置が作動することとなる図柄の組合せが表示された時から当該条件装置の作動により作動した役物連続作動装置の作動が終了する時までの間に、4個を超える数の遊技球が始動口に入賞した場合において、当該特別図柄表示装置、特別電動役物又は役物連続作動装置の作動が終了した後、当該4個を超える数の遊技球のうち最初の4個の遊技球以外の遊技球の入賞により引き続き当該特別図柄表示装置を作動させることができないようになっている。
具体的には、第1主遊技側の保留上限数が4個、第2主遊技側の保留上限数が4個となっており、第1主遊技側の保留数が上限数である4個である状況にて第1主遊技始動口A10に遊技球が入球した場合には、第1主遊技側の保留球は新たに生起しないよう構成(例えば、図23のステップ1304の処理でNoと判定する場合)されており、第2主遊技側の保留数が上限数である4個である状況にて第2主遊技始動口B10に遊技球が入球した場合には、第2主遊技側の保留球は新たに生起しないよう構成(例えば、図23のステップ1314の処理でNoと判定する場合)されている。
<特別図柄の変動時間設定処理等>
本例では、遊技球が始動口に入賞した時から特別図柄表示装置に図柄の組合せが表示される時までの時間をあらかじめ定められたものにするため、遊技球の始動口への入球によって特別図柄表示装置が作動を開始した時から終了する時までの時間を設定している。ここで、特別図柄表示装置に図柄の組合せが表示される時とは特別図柄表示装置の作動が終了する時をいい、あらかじめ定められとは、一の遊技機の特性として決定されているものをいう。具体的には、第1主遊技図柄と第2主遊技図柄の変動開始前に、遊技状態・保留個数に応じて予め定められた変動時間決定テーブルを用いて変動時間を決定し、変動時間を決定した後は、当該決定した変動時間を変化させないように構成されている。尚、本例では、遊技者が、図柄の組合せが表示されていることを明確に確認できるように、図柄停止時において、可動役物や他の表示画像(例えば、演出表示装置SGに表示された画像)により図柄の視認を妨げないように制御される。また、出玉設計上の観点から、変動時間短縮ボタンの操作等により、特別図柄表示装置が作動した後に当該作動における図柄の組合せが表示されるまでの時間を変動させる機能は搭載していないが、変動時間を変化させる機能を搭載してもよく、その場合には、出玉設計上の影響が少なくなるよう、一定の範囲で短縮機能を制限する(時間の範囲を定める、操作可能な遊技状態を定める(例えば電サポ中等、元々の変動時間が短く設定された遊技期間に限って有効とする)ことが望ましい。
<遊技機の材質>
以下、本例の遊技機に適用可能な、遊技機の構成に係る材質を例示することとする。
本例における遊技機に使用可能な遊技球の材質は、鋼製であり、且つ均一の材質となっている。
また、本例においては、入賞口の材質は、硬質プラスチックその他の材料となっており、遊技球の落下その他の衝撃により破損し、又はその形状が変形し難いように構成されている。
また、本例においては、遊技くぎ及び風車の軸の材質は、ビッカース硬度が150Hv以上230Hv以下である硬度を有する真ちゅう又はこれと同等の硬度を有する金属で容易にさびず、かつ、折れない性質となっている。また、遊技釘等(遊技くぎ及び風車の軸を除く)の材質は、硬質プラスチックその他の材料で遊技球の落下その他の衝撃により破損し、又はその形状が変形し難いように構成されている。
また、本例においては、遊技盤の材質は、合板材その他の材料で入賞口及び遊技釘等を固定することができ、かつ、容易に曲がらない程度の硬度と強度を有するものであり、遊技盤の表面は、滑らかで、均一の材質のものとなっている。尚、遊技盤の枠の材質は、遊技盤と同等以上の硬度と強度を有するよう構成されている。
また、本例においては、ガラス板等(例えば、透明板D16)の材質は、ガラスその他の材料で透明(無色透明であることを透明と称している)であり、かつ、遊技球の落下その他の衝撃により破損し、又はその形状が変形するものでないよう構成されている。
また、遊技機のすべての部品の材質は、温度又は湿度の通常の変化により変質しない、又はその形状が変形しないよう構成することが好適である。
<その他の補足事項>
本例に係る遊技機では、既説した遊技機の機能の変化条件以外で遊技機の性能を変動させることがないように設計されている。具体的には、時刻若しくは電源投入又は特別図柄表示装置(例えば、主遊技図柄表示装置)上の図柄の表示回数(例えば、主遊技図柄の変動回数)等の遊技の結果を契機として普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動確率又は大入賞口内の内部構造等、遊技の状態を変動させる機能や、遊技の結果に影響を与えることとなる遊技機の性能を調整又は変動することを可能とする機能等は搭載していない。無論、これらを搭載することも可能ではあるが、出玉設計が複雑となり、必要以上に射幸性を高める可能性も考慮して搭載することが望ましい。
また、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)は、開放等が生じた場合でも、発射した遊技球のうち、一定程度は当該入賞口(例えば、第2主遊技始動口B10)に入賞しないように構成されていることが望ましく、任意の発射速度及び発射強度で発射された遊技球が遊技釘等に触れることなく、開放等している入賞口に入賞することができないように、遊技部品が配置されていることが望ましい。
更にまた、役物(特別電動役物、普通電動役物、等)が作動した場合に当該役物の作動により開放等が生じた入賞口以外の入賞口への遊技球の入賞が容易にならないように構成されることが望ましく、開放等が生じた入賞口が開放等が生じていない場合と異なった遊技球の落下の流れを形成し、この結果、任意の入賞口への入賞が容易とならないように、他の入賞口や電チュー(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の開閉装置の構造が設計されていることが望ましい。更に、本例のように、特別電動役物の作動によらずに大入賞口の入口の開放等が行われる機能や、役物の作動を容易にするための特別の装置(役物又は役物連続作動装置であるものを除く)を搭載しないことが望ましい。
その他、入賞口及びゲートが、遊技の状態によって無効又は有効となったり、調整することを可能となるような性能、役物に係る入賞口の動作が遊技の状態によって変動したり調整することを可能となるような性能等は搭載しないことが望ましい。
また、本例においては、始動口への遊技球の入賞が特別電動役物以外の役物の作動契機となり得るよう構成されていない(例えば、第1主遊技始動口A10への入賞によって大当りや小当りが実行され得るが、第2主遊技始動口電動役物B11dが開放されることはない)が、他の役物の作動契機とすることも可能である。この場合には、射幸性や役物に係る出玉率の割合等を十分考慮した設計を要する。
本例では、1回の主遊技側の当否抽選によって大当りに複数回当選することがないように構成されており、公平な抽選が提供されるようになっている。また、作動確率及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を変動させるための装置を除き、役物の作動に係る図柄の組合せを表示する確率{例えば、大当り確率、小当り確率、補助遊技当選確率(第2主遊技始動口電動役物B11dが開放することとなる補助遊技図柄が停止表示される確率)等}を変動させることがないように構成されている。
≪その他の構成≫
本例に係る遊技機には以下の構成を適用しても問題ない。なお、以下の構成は上述したすべての実施形態に適用可能である。また、以下の構成を1つのみ適用してもよいし、複数の構成を組み合わせて適用してもよい。
<メカ式チューリップの搭載>
本例においては、所定の入賞口に入賞した場合に、自身の入賞口の入口を拡大させるメカ式チューリップ(非電動役物ともいう)を設けていなかったが、遊技領域の適宜位置にメカ式チューリップを1又は2個程度搭載してもよい。この場合、メカ式チューリップは、入賞口の入口を拡大させた後、当該入賞口へのあらかじめ定めた1又は2個の入賞により閉鎖するように構成することが望ましい。また、当該メカ式チューリップの閉鎖時(閉鎖直前)に遊技球が入賞して拡大させる条件を達成した際には直ちに入口が拡大し、あらかじめ定めた数の遊技球が入賞して閉鎖させる条件を達成した際には直ちに閉鎖するように、開閉機構がメカ式チューリップと一体に設けられていることが望ましい。
なお、重複入賞したときの処理等の負担が大きくなることから、開閉機構の一部にソレノイド等の電気的動力を使用せず、機械的な開閉機構のみで構成されることが望ましい。また、最大入賞数目の遊技球と当該遊技球とは別の遊技球が略同時に入賞した時に、当該役物が1回作動を終了し、再び作動するように構成されていてもよく、このように構成すれば、稀なケースではあるが、連続して入賞させたことによる遊技者の利益を確保することができる。ちなみに、本例においては、電動役物として主遊技始動口電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が設けられているため、役物全体の出玉量を抑止する観点から、遊技盤D35に設けられたメカ(第1種非電動役物)に係る最大入賞数の合計を4個以下(1回開きのメカ式チューリップであれば4個、2回開きのメカ式チューリップであれば2個)とすることが望ましい。また、所定の入賞口に入賞した場合に、当該所定の入賞口とは異なる入賞口の入口を拡大させるメカ式チューリップ(非電動役物ともいう)を設けてもよい。また、そのような場合にも、上述したような、所定の入賞口に入賞した場合に、自身の入賞口の入口を拡大させるメカ式チューリップと同様に構成してもよい。
本例では、搭載していないが、遊技領域D30に遊技球を停留する(遊技球を停止させた後、遊技球を入賞口に向けて落下させる)保留装置を2個程度設けてもよい。ここで、「入賞口に向けて落下させる」とは、当該装置が遊技球を入賞口に入賞する可能性があるように落下させることをいう。また、保留装置を設ける際には、当該装置から落下した遊技球が大入賞口に入賞する可能性がない位置に配置することが望ましい。なお、磁石等で遊技球を吸着し、遊技球を入賞口に向けて落下させるような構造の保留装置を採用することもできる。この場合、磁石等の数を2個程度にすることが望ましい。
尚、保留装置から遊技球が落下する契機の調整を遊技者が行うようにすることが可能であり、例えば保留解除操作部を設けることも可能である。また、保留記憶装置の数との関係から、保留装置には、5個を超える遊技球を保留することができないようにすることが望ましい。なお、遊技の公平性等の観点から、保留装置の保留を容易にする装置は搭載しないことが望ましい。
尚、遊技球が入賞口に入賞し、若しくはゲートを通過し、又は図柄の組合せが表示された時(役物が作動することとなる場合に限る)から当該役物の作動が終了する時までの間に遊技球が入賞口に入賞し、若しくはゲートを通過し、又は図柄の組合せが表示されたこと(当該役物が作動することとなる場合に限る)を記憶する装置を設けることも可能であるが、保留装置、保留記憶装置との関係から、複雑化を抑止するためにこれらは搭載しないよう構成してもよい。
ここで、役物の作動が終了するときとは、役物に係る入賞口が開放等している状態を経て、当該状態が終了するときをいう。尚、本例では、役物の作動契機が発生した時には直ちに作動するように構成されている。また、役物あるいは役物連続作動装置の作動契機を電磁的記録等により貯留し、任意の契機で当該貯留情報等により役物あるいは役物連続作動装置を連続して作動させることを可能とする構造の搭載も可能ではあるが、遊技の公正の担保の観点から望ましくない。具体的には、大当り図柄が停止表示した(大当りに当選した)にも拘わらず大当りを実行せずに、その後、主遊技図柄の変動が所定回数実行された場合などの所定の条件を充足した場合に、当該大当り図柄に係る大当りを実行するように構成しないことが好適である。
(第5実施形態)
まず、図113を参照しながら、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。第5実施形態においては、ECOぱちんこ遊技機の実現に際し、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置されたECOユニットEUとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)、ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別される(遊技枠側は遊技場設備に対して着脱可能に構成され、遊技盤側は遊技枠側に対して着脱可能に構成されている)。以下、まず主にぱちんこ遊技機に係る構成について順に説明する。
はじめに、ぱちんこ遊技機の遊技枠は、外枠12、前枠14、透明板16、扉18、操作部装置50、入賞情報表示装置60及び発射ハンドル44を含む。まず、外枠12は、ぱちんこ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠14は、外枠12の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠12に開閉可能に取り付けられる。前枠14は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板16は、ガラス等により形成され、扉18により支持される。扉18は、図示しないヒンジ機構を介して前枠14に開閉可能に取り付けられる。また、遊技枠の前面にはスピーカ24が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
ここで、操作部装置50は、タッチパネル式インターフェース52、持ち球数表示部54、サブ入力ボタンSB、等から構成されており、タッチパネル式インターフェース52は、遊技者のタッチ操作(接触型・非接触型のいずれかのタッチ操作)によって、遊技機の遊技状態情報や後述するECOユニットEUに挿入されたICカード(遊技媒体記録メディア)に記録された遊技媒体情報を表示及び利用することができるよう構成されている。また、タッチパネル式インターフェース52は、演出表示機能も備えており、サブメイン制御部2000からのコマンドによって、遊技に係る演出を実行し得るよう構成されている。また、持ち球数表示部54は、持ち球数{遊技に使用(遊技領域30内に発射)することのできる遊技球数}を表示する。また、サブ入力ボタンSBは、遊技者の操作によってサブメイン制御基板2000側による演出を操作するための装置である。
次に、入賞情報表示装置60(賞球数表示部60a及び入賞口種別ランプ60b)は、遊技盤面上に設けられた入賞口(又は始動口等)に遊技球が入球した際に、当該遊技球が入球した入賞口(又は始動口)の位置や、遊技者に付与される賞球数を表示するための装置である。また、遊技盤前面には、遊技者に付与された賞球数を表示するための賞球数表示部28が設けられている。尚、入賞情報表示装置60や賞球数表示部28への情報出力を行う制御態様の詳細については後述する。
次に、遊技盤は、外レール32と内レール34とにより区画された遊技領域30が形成されている。そして、当該遊技領域30には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1主遊技始動口110、第2主遊技始動口210、補助遊技始動口410、第1大入賞口310、第2大入賞口320、第1主遊技図柄表示装置120、第2主遊技図柄表示装置220、演出表示装置2550、補助遊技図柄表示装置420、センター飾り38及びアウト口36が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1主遊技始動口110は、第1主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1主遊技始動口110は、第1主遊技始動口入球検出装置111を備える。ここで、第1主遊技始動口入球検出装置111は、第1主遊技始動口110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1主遊技始動口入球情報を生成する。
次に、第2主遊技始動口210は、第2主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2主遊技始動口210は、第2主遊技始動口入球検出装置211と、第2主遊技始動口電動役物212と、を備える。ここで、第2主遊技始動口入球検出装置211は、第2主遊技始動口210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2主遊技始動口入球情報を生成する。次に、第2主遊技始動口電動役物212は、第2主遊技始動口210に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。尚、第5実施形態では、第2主遊技始動口210側に電動役物を設けるよう構成したが、これには限定されず、第1主遊技始動口110側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、第5実施形態では、第1主遊技始動口110と第2主遊技始動口210とが上下に隣接して配置されているが、これにも限定されず、第1主遊技始動口110と第2主遊技始動口210とを離隔して設けても良い。
次に、補助遊技始動口410は、補助遊技始動口入球検出装置411を備える。ここで、補助遊技始動口入球検出装置411は、補助遊技始動口410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す補助遊技始動口入球情報を生成する。尚、補助遊技始動口410への遊技球の入球は、第2主遊技始動口210の第2主遊技始動口電動役物212を拡開させるための抽選の契機となる。尚、補助遊技始動口410の位置はあくまで一例である。
次に、アウト口36の上方には、第1大入賞口310と第2大入賞口320とが設けられており、遊技領域30の右側又は左側(遊技領域中央を基準)を流下する遊技球は、アウト口36に到達する前に、第1大入賞口310及び第2大入賞口320が配置されている領域を通過し易いよう構成されている。
次に、第1大入賞口310は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口36の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口310は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置311と、第1大入賞口電動役物312(及び第1大入賞口ソレノイド312a)と、を備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置311は、第1大入賞口310への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報を生成する。第1大入賞口電動役物312は、第1大入賞口310に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口310を可変させる(第1大入賞口ソレノイド312aを励磁して可変させる)。尚、第5実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(所謂、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第2大入賞口320は、第1主遊技図柄(特別図柄)又は第2主遊技図柄(特別図柄)が大当り図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口36の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第2大入賞口320は、遊技球の入球を検出するための第2大入賞口入賞検出装置321と、第2大入賞口電動役物322(及び第2大入賞口ソレノイド322a)と、を備える。ここで、第2大入賞口入賞検出装置322は、第2大入賞口320への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入球情報を生成する。そして、第2大入賞口320内に入球した遊技球は、第2大入賞口入賞検出装置321によって検出されるよう構成されている。次に、第2大入賞口電動役物322は、第2大入賞口320に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに第2大入賞口320を可変させる(振分入賞口ソレノイド322aを励磁して可変させる)。尚、第5実施形態では、大入賞口の態様を、横長方形状を成し遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態とに可変させる態様としているが、これには限定されない。その場合には、例えば、大入賞口内に設けられた棒状部材が遊技者側に突き出した状態である進出状態と遊技者側に対して引っ込んだ状態である退避状態とを採り得る態様(所謂、ベロ型アタッカー)としてもよく、大入賞口への入球数を所定数(例えば、10個)とすることを担保したい場合において好適である。
次に、第1主遊技図柄表示装置120(第2主遊技図柄表示装置220)は、第1主遊技(第2主遊技)に対応する第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)に関連した表示等を実行する装置である。具体的構成としては、第1主遊技図柄表示装置120(第2主遊技図柄表示装置220)は、第1主遊技図柄表示部121(第2主遊技図柄表示部221)と、第1主遊技図柄保留表示部122(第2主遊技図柄保留表示部222)とを備える。ここで、第1主遊技図柄保留表示部122(第2主遊技図柄保留表示部222)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1主遊技(第2主遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない主遊技図柄の変動数)に相当する。尚、第1主遊技図柄表示部121(第2主遊技図柄表示部221)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は、「0」~「9」の10種類の数字及びハズレの「-」で表示される{但し、これには限定されず、いずれの主遊技図柄が表示されたのかを遊技者が認識困難となるよう、7セグメントLEDを用いて記号等によって表示することが好適である。また、保留数表示においても、4個のランプから構成されていることには限定されず、最大4個分の保留数を表示可能に構成(例えば、1個のランプから構成されており、保留数1:点灯、保留数2:低速点滅、保留数3:中速点滅、保留数4:高速点滅、するよう構成)されていればよい}。
尚、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、第5実施形態では、第1主遊技図柄表示装置120(第2主遊技図柄表示装置220)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1主遊技側の装飾図柄及び/又は第2主遊技側の装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、演出表示装置2550のような液晶ディスプレーに、第1主遊技図柄(第2主遊技図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2550は、第1主遊技図柄・第2主遊技図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の表示等を実行する装置である。尚、演出表示装置2550は、第5実施形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。
次に、補助遊技図柄表示装置420は、補助遊技図柄に関する表示等を実行する装置である。具体的構成としては、補助遊技図柄表示装置420は、補助遊技図柄表示部421と、補助遊技図柄保留表示部422とを備える。ここで、補助遊技図柄保留表示部422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、補助遊技図柄変動の保留数(実行されていない補助遊技図柄変動の数)に相当する。
次に、センター飾り38は、演出表示装置2550の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2550の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ26は、遊技領域30又は遊技領域30以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図114のブロック図を参照しながら、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。はじめに、第5実施形態は、前述したように、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置されたECOユニットEUとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)、ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別される(遊技枠側は遊技場設備に対して着脱可能に構成され、遊技盤側は遊技枠側に対して着脱可能に構成されている)。以下、大別された夫々の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。
<ぱちんこ遊技機/遊技盤側>
第5実施形態に係るぱちんこ遊技機(遊技盤側)は、遊技の進行を制御する主制御基板Aと、主制御基板Aからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2550上での各種演出、スピーカ24からの音響、遊技効果ランプ26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板B(本例では、サブメイン制御部2000とサブサブ制御部2500とが一つの基板上に配置されている)と、遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器100、第2主遊技周辺機器200、第1・第2主遊技共用周辺機器300、補助遊技周辺機器400)と、賞球数表示装置28、等を主体として構成されている。尚、スピーカ24や遊技効果ランプ26については、ぱちんこ遊技機(遊技機枠側)にて設けるよう構成してもよい。ここで、副制御基板Bは、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置2550上での各種演出、スピーカ24からの音響、遊技効果ランプ26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部2000と、演出表示装置2550上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部2500の2つの制御部とを備えている。尚、主制御基板A、サブメイン制御部2000及びサブサブ制御部2500には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。
まず、主制御基板Aは、遊技周辺機器(第1主遊技周辺機器100、第2主遊技周辺機器200、第1・第2主遊技共用周辺機器300、補助遊技周辺機器400)、賞球数表示装置28、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置と電気的に接続され、各入出力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御すると共に、当該遊技の進行に係る情報を必要に応じて各入出力装置へ出力するよう構成されている。更に、主制御基板Aは、賞球払出制御基板3000と、副制御基板B(サブメイン制御部2000・サブサブ制御部2500)とも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球払出等に関する情報(コマンド)を賞球払出制御基板3000に、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Bにそれぞれ送信可能に構成されている。
次に、副制御基板Bは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置2550と、スピーカ24と、遊技効果ランプ26と、その他演出用の駆動装置(不図示)と接続されている。第5実施形態では、副制御基板B内にサブメイン制御部2000とサブサブ制御部2500とを有しており、サブメイン制御部2000によりスピーカ24から出力させる音声の制御、遊技効果(電飾)ランプ26の点灯制御並びに、演出表示装置2550上で表示する表示内容の決定制御が行われ、サブサブ制御部2500により、演出表示装置上の表示制御(実体的な表示制御)が行われるように構成されている。また、タッチパネル式インターフェース52とも接続した場合には、当該タッチパネル式インターフェース52上にて、副制御基板Bによって制御される各種演出の表示が可能となる。尚、第5実施形態では、サブメイン制御部2000とサブサブ制御部2500とを、副制御基板Bにて一体化されるよう構成されているが、これに限定されるわけではない(別基板として構成してもよいが、一体化するよう構成することでスペースメリットや配線等にノイズが混入してしまう事態を低減できるといったメリットが生ずる)。また、両制御部での作業分担についても、例えばサブサブ制御部2500により音声制御を実行させる(VDPに音声制御回路が一体化されたものを採用する場合に好適)等、適宜変更できる。
<ぱちんこ遊技機/遊技枠側>
第5実施形態に係るぱちんこ遊技機(遊技枠側)は、遊技球の発射制御や遊技者に対しての賞球付与(第5実施形態においては、持ち球データの加減算)制御を司る払出制御基板3000と、遊技機全体に電源を供給することとなる電源供給ユニットEと、前述した操作部装置50と、遊技球の発射機構である発射制御基板40(及び発射装置42や発射検出センサ43)と、賞球許可センサ類KS(詳細については後述するが、賞球払出しの対象となる入球口への入球を検出可能となるセンサ)と、前述した入賞情報表示装置60、等を主体として構成されている。尚、払出制御基板3000や操作部装置50には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載されている。尚、本例では、電源供給ユニットEから払出制御基板3000及び副制御基板Bに対して電力供給がなされると共に、払出制御基板3000を介して主制御基板Aにも電力供給がなされるよう構成されている。
ここで、賞球払出制御基板3000は、発射装置42の制御回路である発射制御基板40と、賞球許可センサ類KS(詳細については後述するが、賞球払出しの対象となる入球口への入球を検出可能となるセンサ)と、入賞情報表示装置60と、操作部装置50とに接続されており、加えて、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機(遊技盤側)における主制御基板A及び後述するECOユニットEUとも接続されている。そして、後述するように、主制御基板A及びECOユニットEUからの情報(主に遊技者の持ち球の加算対象となる情報)、発射検出センサ43(主に遊技者の持ち球の減算対象となる情報)等に基づいて遊技に係る持ち球の操作(加算・減算等)を制御すると共に、当該持ち球情報の表示や、発射制御基板40を介して発射装置42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)の動作を制御し得るよう構成されている。
ここで、本例においては、サブメイン制御部2000(副遊技制御手段2000)は、画像演出を実行するサブサブ制御部2500(演出表示手段2500)、操作部装置50、各種遊技効果ランプ26(例えばサイドランプ)やスピーカ24等とも電気的に接続されている。更に、賞球払出制御基板3000は、遊技球の発射を司る発射制御基板40(及び遊技球を発射する発射装置42)、賞球を許可する賞球許可センサ類KS、遊技球の貸出要求等を受付けて賞球払出制御基板3000に伝達するECOユニットEU、持ち球数の表示やICカード情報の操作等を実行する操作部装置50と電気的に接続されている。
また、賞球払出制御基板3000は、賞球に係る情報を送受信するための送受信制御手段3100と、賞球払出しに係る処理を司る払出制御手段3300と、遊技球の発射に係る処理を司る発射制御手段3400と、賞球払出制御基板3000側での電断時の処理を司る電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500と、を有している。
ここで、送受信制御手段3100は、情報の受信を制御する受信制御手段3110と、情報の送信を制御する送信制御手段3120と、を有している。また、受信制御手段3110は、主制御基板Aから受信した情報を一時記憶するためのメイン側受信情報一時記憶手段3111と、ECOユニットEUから受信した情報を一時記憶するためのECOユニット側受信情報一時記憶手段3112と、を更に有している。
次に、払出制御手段3300は、賞球に係る情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段3310を有しており、当該払出処理関連情報一時記憶手段3310は、主制御基板Aから受信した各入賞口への入賞数を計数するための各入賞カウンタ(第1主遊技始動口入賞カウンタ3311a、第2主遊技始動口入賞カウンタ3311b、第1大入賞口入賞カウンタ3311c、第2大入賞口入賞カウンタ3311d、一般入賞口入賞カウンタ3311e)と、遊技者の現在の持ち球数(遊技に供することのできる遊技媒体数)を計数するための持ち球数カウンタ3312と、現時点で遊技枠内に存在している遊技球(封入遊技球)数を計数するための封入遊技球数カウンタ3313と、を更に有している。
次に、発射制御手段3400は、遊技球の発射制御に係る情報を一時記憶するための発射制御関連情報一時記憶手段3410を有している。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時の情報を一時記憶(バクアップ)するための電断時情報一時記憶手段3510を有している。ここで、図示省略するが第5実施形態においては、電断時情報一時記憶手段3510に電源を供給するためのバックアップ用電源が、賞球払出制御基板3000に設けられている。このバックアップ用電源は、電源供給ユニットEに接続されて給電されており、電断が生じたときに電源供給ユニットEからの給電が遮断された場合でも、バックアップ用電源から電断時情報一時記憶手段3510に電源を供給することができ、電源断時に賞球払出制御基板内に記憶されている未払出数や持ち球数(例えば、持ち球数カウンタの値、封入遊技球数カウンタ等)や各種のフラグを電源断中も記憶保持することができ、遊技に重要な情報である各種の払い出し情報を保持することができる。なお、封入遊技球数カウンタの値は、電源復帰時にクリアするよう構成してもよい。
<ECOユニット>
次に、ECOユニットEUは、賞球払出制御基板3000や操作部装置50と接続され、遊技者の個人遊技状態情報(特に、所持している遊技媒体数情報)が記録されたICカード(会員カード、一般カード)を挿入することで、当該ICカードに記録された遊技状態情報を操作部装置50上にて表示可能であると共に、操作部装置50上での操作によって当該遊技状態情報を利用したり、貸出制御及び電子マネー等貸出用の管理制御等を行うことができるよう構成されている。また、ECOユニットEUは、ネットワークを介してホールコンピュータHと接続されており、遊技関連情報を出力できるよう構成され、遊技枠及び遊技盤の認証処理も、当該ECOユニットEUを介して行われる。尚、ECOユニットEUは、遊技機とは異なる電源(電源装置E2)から電力を供給されていると共に、操作部装置50とも接続されており、操作部装置50に対しては、ECOユニットEUから電力が供給されるよう構成されている。
尚、第5実施形態では、図114の矢印表記の通り、主制御基板Aと賞球払出制御基板3000とは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、主制御基板Aとサブメイン制御部2000とは、主制御基板Aからサブメイン制御部2000への一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。また、賞球払出制御基板3000及び操作部装置50とECOユニットEUとは、双方向通信が可能となるよう構成されている一方、賞球払出制御基板3000から操作部装置50への一方向通信が可能となるよう構成されている{あくまでも、制御基板間(制御装置間)の通信方法については一例である}。
次に、図115を参照しながら、第5実施形態に係る遊技機における、ECOユニット-賞球払出制御基板間の処理イメージ(特に、持ち球数の加算・減算・移送処理について)を説明する。尚、同図においては常に、賞球払出制御基板3000は、持ち球数情報{遊技に使用(遊技領域30内に発射)することのできる遊技球数に係る情報}を持ち球数表示部54に対して送信し、持ち球数表示部54は、持ち球数表示の更新を繰り返しているものとする。また、各処理において、エラー等は発生しない場合について例示している。
<持ち球数加算処理>
はじめに、持ち球数加算処理の一例として、同図上段の、球貸処理について説明する。まず、(1)で、タッチパネル式インターフェース52上での球貸操作が行われた場合、タッチパネル式インターフェース52から、(2)の「球貸操作情報」が、ECOユニットEUに対して送信される。次に、当該「球貸操作情報」を受信したECOユニットEUは、(3)の球貸制御処理にて、ICカードの残高消費を実行し、(4)の「持ち球数加算要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数加算要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(5)の持ち球数加算処理にて、現在の持ち球数に、消費した残高分の遊技媒体数を加算する。(5)の処理が終了すると、賞球払出制御基板3000は、(6)の「加算完了情報」を、ECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「加算完了情報」を受信したECOユニットEUは、(7)の「球貸完了表示指示」をタッチパネル式インターフェース52に対して送信する。次に、当該「球貸完了表示指示」を受信したタッチパネル式インターフェース52は、(8)の球貸完了表示を実行し、球貸処理が終了する。
<持ち球数減算処理>
次に、持ち球数減算処理の一例として、同図中段の、球消費処理(特に、ワゴンサービスに係る処理)について説明する。まず、(1)で、タッチパネル式インターフェース52上でのワゴンサービス利用操作が行われた場合、タッチパネル式インターフェース52から、(2)の「球消費操作情報」が、ECOユニットEUに対して送信される。次に、当該「球消費操作情報」を受信したECOユニットEUは、(3)の「持ち球数減算要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数減算要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(4)の持ち球数減算処理にて、現在の持ち球数から、ワゴンサービスにて消費する分の遊技媒体数を減算する。(4)の処理が終了すると、賞球払出制御基板3000は、(5)の「減算完了情報」を、ECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「減算完了情報」を受信したECOユニットEUは、(6)の「球消費完了表示指示」をタッチパネル式インターフェース52に対して送信する。次に、当該「球消費完了表示指示」を受信したタッチパネル式インターフェース52は、(7)のワゴンサービス利用完了表示を実行し、球消費処理が終了する。
<持ち球数移送処理>
次に、持ち球数移送処理の一例として、同図下段の、ICカード返却処理について説明する。まず、(1)で、タッチパネル式インターフェース52上での返却操作(ICカード返却操作)が行われた場合、タッチパネル式インターフェース52から、(2)の「返却操作情報」が、ECOユニットEUに対して送信される。次に、当該「返却操作情報」を受信したECOユニットEUは、(3)の「持ち球数返却要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数返却要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(4)の持ち球移送処理にて、遊技を停止(例えば、遊技球の発射を停止)すると共に、(5)の持ち球数移送処理にて、遊技盤面上を流下している遊技球(浮遊球)が存在しないことを確認し(例えば、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値が初期値となるまで待機する)、(6)の「持ち球数情報」を、ECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「持ち球数情報」を受信したECOユニットEUは、(7)の返却制御処理にて、当該受信した情報に基づき、持ち球数を一時記憶し、(8)の「持ち球数クリア要求」を賞球払出制御基板3000に送信する。次に、当該「持ち球数クリア要求」を受信した賞球払出制御基板3000は、(9)の持ち球数移送処理にて、現在の持ち球数をクリア(ゼロクリア)し、(10)の「持ち球数クリア完了情報」をECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「持ち球数クリア完了情報」を受信したECOユニットEUは、(11)の返却制御処理にて、前述の(7)の処理にて一時記憶した持ち球数を、当該ECOユニットに挿入されているICカードに記憶されている貯玉数に加算する。次に、(12)の返却制御処理にて、ECOユニットEUは、当該ICカードをICカード返却口より排出(返却)し、(13)の「返却完了表示指示」をタッチパネル式インターフェース52に対して送信する。次に、当該「返却完了表示指示」を受信したタッチパネル式インターフェース52は、(14)の返却完了表示を実行し、タッチパネル式インターフェース52-ECOユニットEU間のICカード返却処理が終了する。また、(12)の処理の完了時、ECOユニットEUは、(15)の「返却完了情報」を、賞球払出制御基板3000に対して送信する。次に、当該「返却完了情報」を受信した賞球払出制御基板3000は、(4)の処理にて実行した遊技停止を解除して(16)の遊技可能な状態へと復帰し、ECOユニットEU-賞球払出制御基板3000間のICカード返却処理が終了する。
<認証処理>
次に、図116を参照しながら、第5実施形態に係る遊技機における、遊技機の認証処理について説明する。ここで、遊技機の認証処理とは、遊技機の電源投入時に、当該遊技機が正規な遊技機であるか否かを判定する処理である。尚、同図では、正規な遊技機であると認証された場合について例示している。
まず、遊技機の電源投入時、主制御基板Aは、(1)の認証制御処理にて、主制御基板AのCPUに記憶された固有の主制御基板IDを暗号化し、(2)の「主制御基板ID」として、賞球払出制御基板3000に対して送信する。また、電源投入時、賞球払出制御基板3000は、(3)の認証制御処理にて、賞球払出制御基板3000のCPUに記憶された固有の払出制御基板IDを暗号化し、受信した(2)の「主制御基板ID」と共に(4)の「主制御基板ID・払出制御基板ID」としてECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「主制御基板ID・払出制御基板ID」を受信したECOユニットEUは、当該受信した情報に基づき、(5)の「主制御基板ID・払出制御基板ID」を、鍵管理センターに対して送信する。次に、鍵管理センターは、(6)の処理にて、当該受信した、暗号化されたID(主制御基板ID・払出制御基板ID)を復号化すると共に、(7)の「納品情報要求」を、遊技機管理センターに対して送信する。次に、当該「納品情報要求」を受信した遊技機管理センターは、(8)の処理にて、当該遊技機管理センターに登録されている、正規な主制御基板及び払出制御基板の納品情報を確認し、暗号化して(9)の「納品情報」として、鍵管理センターに対して送信する。次に、当該「納品情報」を受信した鍵管理センターは、(10)の処理にて、当該受信した納品情報を復号化する。次に、鍵管理センターは、(11)の処理にて、遊技機から受信した主制御基板ID及び払出制御基板IDと、遊技機管理センターから受信した納品情報と、を照合(認証)する。次に、鍵管理センターは、(12)の処理にて、当該認証結果を暗号化し、(13)の「認証結果」としてECOユニットEUに対して送信する。次に、当該「認証結果」を受信したECOユニットEUは、(14)の処理にて、当該受信した、暗号化された認証結果を復号化する。次に、当該復号化した認証結果が認証成功である場合、ECOユニットEUは、(15)の「遊技開始許可」を、賞球払出制御基板3000に対して送信する。次に、当該「遊技開始許可」を受信した賞球払出制御基板3000は、(16)の「遊技開始許可」を、主制御基板Aに対して送信する。ここで、「遊技開始許可」を受信した主制御基板A及び賞球払出制御基板3000は、正規な遊技機であると認証され、遊技開始可能となる。また、認証結果が認証失敗である場合には、ECOユニットEUから「遊技開始許可」が送信されず、主制御基板A及び賞球払出制御基板3000は、遊技開始可能とならないこととなる。尚、本例あくまで一例であり、これには限定されず、例えば、(4)や(5)の主制御基板ID・払出制御基板IDは、別々に送信してもよいし、鍵管理センターと遊技機管理センターとは、常に納品情報の送受信を行っていてもよい。また、遊技機に設定値を設ける場合(詳細は第6実施形態を参照)には、(4)の「主制御基板ID・払出制御基板ID」の送信に合わせて当該設定値情報を送信するようにしてもよい。なお、設定値は、主制御基板からの情報に基づいて認識してもよいし、設定値を設定する機能を有する装置の情報に基づいて賞球払出制御基板3000が認識して送信してもよい。
<遊技球の循環機構について>
次に、図117を参照しながら、遊技球の循環について説明する。第5実施形態に係るぱちんこ遊技機においては、ぱちんこ遊技機内で一定数(例えば、100球)の遊技球を循環させることで遊技が可能となっており(以下、循環させる遊技球を封入遊技球と呼ぶことがある)、遊技機外からの遊技球の供給及び遊技機外への遊技球の排出(払出し)を行うことなく遊技進行が可能に構成されている。
まず、封入遊技球数管理手段内の、封入遊技球タンクには、封入遊技球が貯留されており、封入遊技球タンク内の封入遊技球は、球送りソレノイド機構によって発射装置42へと送り出され、発射制御装置42によって、遊技球が遊技盤側の遊技領域30に向けて発射される。次に、遊技領域30に発射された遊技球は、遊技周辺機器であるいずれかの入球口(例えば、第1主遊技始動口110、第2主遊技始動口210、第1大入賞口310、第2大入賞口320、一般入賞口、アウト口36、等)に入球し(第1主遊技始動口入球検出装置111、第2主遊技始動口入球検出装置211、第1大入賞口入賞検出装置311、第2大入賞口入賞検出装置321、一般入賞口検出装置にて入球検出され)、遊技盤側から遊技枠側に流入する。当該流入した封入遊技球は、遊技領域30に設けられた入球口に対応した賞球許可センサ類KS(例えば、第1主遊技始動口賞球許可センサ110KS、第2主遊技始動口賞球許可センサ210KS、第1大入賞口賞球許可センサ310KS、第2大入賞口賞球許可センサ320KS、一般入賞口賞球許可センサ、等)及びアウト球検出センサによって検出され、封入遊技球タンクに再び貯留される。そして、このように封入遊技球がぱちんこ遊技機内を循環している状況下、遊技球が遊技盤側の遊技領域30に向けて発射される、或いは、賞球払出しの対象となる入球口(例えば、第1主遊技始動口110、第2主遊技始動口210、第1大入賞口310、第2大入賞口320、一般入賞口、等)に入球した場合には、賞球払出制御基板3000によって、遊技者に対しての賞球付与(第5実施形態においては、持ち球データの加減算)が行われることとなる。
なお、第5実施形態における遊技機では遊技球が循環するよう構成されているため、遊技者が遊技球に触れることができないよう構成されており、具体的には、他の実施形態における上皿や下皿が備えられていない。このように構成することにより、例えば、通常より小さい径の遊技球や糸付き球、他店の持ち込み球等の不正な遊技球を混入させるような不正を防止でき、遊技機内を循環する遊技球を取り出して適正な性能を発揮させない不正が困難となり、不正対策として有効である。
次に、図118~図123を参照して、賞球払出制御基板3000側で実行される制御処理を説明する。まず、図118は、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機における、賞球払出制御基板3000のメインフローチャートである。ここで、同図(g)の賞球払出制御基板側メイン処理は、遊技機への電源投入時等のリセット後に実行される賞球払出制御基板3000での処理である。即ち、遊技機への電源投入時において、ステップ3100で、賞球払出制御基板3000は、後述する電断復帰時初期処理を実行する。その後、賞球払出制御基板3000の繰り返し処理ルーチンである(h)を繰り返し実行するループ処理に移行する。ここで、(h)が実行された場合、同図(h)の処理に示されるように、まず、ステップ3200で、賞球払出制御基板3000は、後述する封入遊技球数管理処理を実行する。次に、ステップ3300で、賞球払出制御基板3000は、後述する持ち球数管理処理を実行する。次に、ステップ3400で、賞球払出制御基板3000は、後述する遊技球発射制御処理を実行する。次に、ステップ3500で、賞球払出制御基板3000は、賞球関連情報送受信制御処理(主制御基板A、発射制御基板40、ECOユニットEU、等との間で、賞球に係る情報を送受信する)を実行し、本繰り返し処理ルーチンを終了する。
以上のように、賞球払出制御基板3000は、リセット後、賞球払出制御基板側ルーチン(S3200~S3500)をループ処理する形態を採用している。また、同図(i)の処理は、賞球払出制御基板3000のNMI割り込み処理であり、電源供給ユニットEからの電力が所定レベルまで低下した際に強制的に実行される処理フローである。即ち、賞球払出制御基板3000のCPUにおいてNMI割り込みが発生した場合、ステップ3600で、賞球払出制御基板3000は、後述する電断時処理を実行し、電断待ちループに移行する。
次に、図119は、図118におけるステップ3100のサブルーチンに係る、電断復帰時初期処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時情報一時記憶手段3510のフラグエリアを参照し、払出制御側電断フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時情報一時記憶手段3510のフラグエリア内にある、払出制御側電断フラグをオフにする。次に、ステップ3106で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時にバックアップした情報に基づき、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ3311a、第2主遊技始動口入賞カウンタ3311b、第1大入賞口入賞カウンタ3311c、第2大入賞口入賞カウンタ3311d、一般入賞口入賞カウンタ3311e)のカウンタ値を復元する。次に、ステップ3108で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時にバックアップした情報に基づき、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を復元する。次に、ステップ3110で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、封入遊技球数カウンタ3313に初期値(例えば、100であるが、封入遊技球タンク内の遊技球数を計数可能に構成されている場合には、当該計数結果を初期値としてもよい)を再セットする。次に、ステップ3112で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時にバックアップした情報に基づき、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を復元する。次に、ステップ3114で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリア内にある、遊技停止フラグ(封入遊技球数異常フラグ・不正賞球情報フラグ)をオフにし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3102でNoの場合、ステップ3104~ステップ3114の処理を実行せずに、ステップ3116に移行する。尚、本例では図示していないが、封入遊技球数カウンタ3313に初期値を再セットする際に、浮遊球(遊技領域30に存在する遊技球)が遊技枠側に戻るまでの待機時間を設けてもよい。
次に、ステップ3116で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、メイン側受信情報一時記憶手段3111を参照し、主制御基板A側から基本賞球数情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3116でYesの場合、ステップ3118で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、当該受信した基本賞球数情報コマンドに基づき、各入賞口の基本賞球数情報を払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3116でNoの場合、換言すれば、基本賞球数情報コマンドの受信に失敗した場合、ステップ3120で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、主制御基板Aに対して、設定コマンドの送信を要求(当該設定コマンド送信要求によって、主制御基板Aから基本賞球数情報コマンドの送信があった場合は、ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって受信及び記憶を行う)し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰すると共に、(h)の賞球払出制御基板側ルーチンに移行する。
次に、図120は、図118におけるステップ3200のサブルーチンに係る、封入遊技球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3202で、払出制御手段3300は、発射制御関連情報一時記憶手段3400を参照し(或いは、発射検出センサ43からの発射信号に基づき)、遊技球の発射が行われたか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、払出制御手段3300は、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3206に移行する。他方、ステップ3202でNoの場合、ステップ3204の処理を実行せずに、ステップ3206に移行する。
次に、ステップ3206で、払出制御手段3300は、賞球許可センサ類KS及びアウト球検出センサからの情報を参照し、排出球が検出されたか否かを判定する。ステップ3206でYesの場合、ステップ3208で、払出制御手段3300は、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3210に移行する。他方、ステップ3206でNoの場合、ステップ3208の処理を実行せずに、ステップ3210に移行する。
次に、ステップ3210で、払出制御手段3300は、封入遊技球数カウンタ3313のカウンタ値が適正範囲内の値(例えば、51~100)であるか否かを判定する。ここで、封入遊技球数カウンタ3313とは、遊技機枠側に存在している封入遊技球数を計数するカウンタであり、初期値として100(本遊技機に封入されている遊技球数)がセットされている。本遊技機においては、遊技機外からの遊技球の供給、遊技機外への遊技球の排出がなされないため、遊技機内に存在する遊技球数を計数することで、不正や球詰まり等のエラーを検出することができるのである。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ3210でYesの場合、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3210でNoの場合、ステップ3212及びステップ3214で、払出制御手段3300は、遊技機内の遊技球数が異常であると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリア内にある、封入遊技球数異常フラグをオンにする(遊技が停止することとなる)と共に、エラー報知を実行し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
次に、図121は、図118におけるステップ3300のサブルーチンに係る、持ち球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3302で、払出制御手段3300は、ECOユニット側受信情報一時記憶手段3112を参照し、ECOユニットEUからの持ち球操作情報(タッチパネル式インターフェース52上での球貸操作、貯玉再プレイ操作、球共有操作、ワゴンサービス利用操作、ICカード返却操作、等によって送信される持ち球加算・減算・クリア等の要求情報)を受信したか否かを判定する。ステップ3302でYesの場合、ステップ3304で、払出制御手段3300は、当該受信した持ち球操作情報に基づき、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を加算(又は減算、クリア)し、ステップ3306に移行する。他方、ステップ3302でNoの場合、ステップ3304の処理を実行せずに、ステップ3306に移行する。
次に、ステップ3306で、払出制御手段3300は、発射制御関連情報一時記憶手段3400を参照し(或いは、発射検出センサ43からの発射信号に基づき)、遊技球の発射が行われたか否かを判定する。ステップ3306でYesの場合、ステップ3308で、払出制御手段3300は、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3310に移行する。他方、ステップ3306でNoの場合、ステップ3308の処理を実行せずに、ステップ3310に移行する。
次に、ステップ3310で、払出制御手段3300は、メイン側受信情報一時記憶手段3111を参照し、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3310でYesの場合、ステップ3312で、払出制御手段3300は、当該受信した入賞情報コマンドに基づき、入賞口種別及び賞球数に係る情報を取得する。次に、ステップ3314で、払出制御手段3300は、当該取得した入賞口種別及び賞球数が、払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶された基本賞球数情報と一致するか否かを判定する。ステップ3314でYesの場合、ステップ3316で、払出制御手段3300は、当該判定結果が一致した入賞口の入賞カウンタのカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3330に移行する。他方、ステップ3314でNoの場合、ステップ3318及びステップ3320で、払出制御手段3300は、当該入賞情報コマンドが不正なものであると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリア内にある、不正入賞情報フラグをオンにする(遊技が停止することとなる)と共に、エラー報知を実行し、ステップ3330に移行する。尚、ステップ3310でNoの場合、ステップ3312~3320の処理を実行せずに、ステップ3330に移行する。
次に、ステップ3330で、払出制御手段3300は、賞球許可センサ類KSからの情報を確認し、いずれかの賞球許可センサにて入球を検出したか否かを判定する。ステップ3330でYesの場合、ステップ3332で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310を参照し、当該入球を検出した賞球許可センサに対応した入賞カウンタ値が1以上であるか否かを判定する。ステップ3332でYesの場合、ステップ3334で、払出制御手段3300は、当該対応する入賞カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)する。次に、ステップ3336で、払出制御手段3300は、払出処理関連情報一時記憶手段3310に一時記憶された基本賞球数情報に基づき、当該入球を検出したセンサに対応する賞球数を、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値に加算する。次に、ステップ3338で、払出制御手段3300は、主制御基板A側への賞球払出完了コマンドをセット(ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって、主制御基板A側に送信される)する。次に、ステップ3340で、払出制御手段3300は、入賞情報表示装置60上にて、当該賞球に係る入賞口種別及び賞球数を表示し、ステップ3342に移行する。尚、ステップ3330又はステップ3332でNoの場合にも、ステップ3342に移行する。
次に、ステップ3342で、払出制御手段3300は、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を参照し、持ち球数表示部54上にて、現在の持ち球数を表示し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
ここで、同図(入賞カウンタのイメージ図)は、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信してから賞球が付与されるまでの処理イメージを示した図である(特に、第1主遊技始動口110への入球があった場合について例示している)。まず、主制御基板A側から、第1主遊技始動口110への入球に係る入賞情報コマンドを受信すると、第1主遊技始動口入賞カウンタ3311aのカウンタ値に1が加算されるが、この段階では、賞球払出し(加算処理)は発生しない。次に、賞球払出制御基板3000側の第1主遊技始動口賞球許可センサ110KSにて入球を検出することで、第1主遊技始動口入賞カウンタ3111aのカウンタ値から1減算し、第1主遊技始動口110の賞球数である「3」が、賞球として持ち球数カウンタ3312のカウンタ値に加算されることとなる。
また、同図(入賞情報表示例)は、第5実施形態に係る遊技機における、入賞情報表示装置60での表示態様の一例を示した図である。初期状態(入賞が検出されていない状態)においては、賞球数表示部60a及び入賞口種別ランプ60bでの表示は行われず、賞球の付与が完了すると、入賞情報に応じて、賞球数及び入賞口種別が表示されることとなる。例えば、第1主遊技始動口110への入球に係る賞球が付与されると、第1主遊技始動口110への入賞に対応した入賞口種別ランプ60b(本例では、一番左に位置するランプ)が点灯し、賞球数表示部60aでは、賞球数表示として「+3」との表示がなされることとなる。尚、短い時間内に複数の入賞が検出された場合には、入賞を検出した順に、入賞口種別及び賞球数を、遊技者が表示内容を確認可能な時間(例えば、0.5秒間)表示し続けることが望ましい。また、本例はあくまで一例であり、表示手段・表示方法や賞球数など、これには限定されず、例えば、ランプの点灯態様の組合せや、サウンドによって入賞口種別や賞球数を遊技者に対して報知し得るよう構成してもよい。また、同時に複数の入賞情報を表示可能に構成することで、短い時間内に複数の入賞があった場合にも、より正確な表示をすることが可能となる。
次に、図122は、図118におけるステップ3400のサブルーチンに係る、遊技球発射制御処理のフローチャートである。まず、ステップ3402で、発射制御手段3400は、発射制御関連情報一時記憶手段3410のフラグエリアを参照し、遊技停止フラグ{封入遊技球数異常フラグ(遊技機内の遊技球数が多い又は少ないと判定した場合にオンとなるフラグ)・不正賞球情報フラグ(異常な賞球が発生したと判定した場合にオンとなるフラグ)・ECOユニットEUとの通信異常や未接続状態の場合にオンとなるフラグ}がオフであるか否かを判定する。ステップ3402でYesの場合、ステップ3404で、発射制御手段3400は、持ち球数カウンタ3312を参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ3404でYesの場合、ステップ3406で、発射制御手段3400は、発射制御基板40からの情報を参照し、ハンドル44の入力(遊技者による回転操作)があるか否かを判定する。ステップ3406でYesの場合、ステップ3408で、発射制御手段3400は、当該ハンドル入力に基づき、遊技球の発射強度を決定する(例えば、遊技者の操作によるハンドル44の変位が大きいほど、強い発射強度とする)。次に、ステップ3410で、発射制御手段3400は、遊技球発射ソレノイドを駆動し、遊技球を遊技領域30に発射し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。尚、ステップ3402~ステップ3406でNoの場合にも、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
尚、払出制御手段は、持ち球数カウンタ3312の値が、所定値(例えば、150000)などの大きい数値を超えた場合には、発射制御手段3400によって発射を中止して打ち止めにするのが好ましい。前述したように、払出制御手段3300は、エコユニット(遊技球数表示装置)の球数情報に基づいて発射の許可をする。ここで第5実施形態の遊技機においても、遊技球の発射を10時間継続して、最も多数の遊技球の獲得が見込まれる発射速度及び発射強度により行った場合に獲得する遊技球の総数が発射させた遊技球の総数の2分の1を超え、かつ、3分の4(約133%)に満たないように出玉設計がなされている。このため、営業時間が最大15時間程度である実情を鑑み、前述した所定値を当該15時間における設計上の最大出玉(112500個)を一定程度(約30%)上回る値に設定している。これにより、必要以上に大きな記憶領域を備えることなく適切なハードウェア構成を実現している。
さらに、払出制御手段は、持ち球数カウンタ3312の値が、遊技開始時との比較において特定値以上の差分(例えば、5000個)となった場合には、発射制御手段3400によって発射を中止して打ち止めにするのが好ましい。前述したように、払出制御手段3300は、エコユニット(遊技球数表示装置)の球数情報に基づいて発射の許可をする。ここで第5実施形態の遊技機においても、1回の大当りにより得られる獲得遊技球数が1500個となっている。このため、大当りが3回程度連続して発生した場合には継続して遊技が行われる一方、予期せず連続して多数回大当りが発生した場合には、発射を停止させることで短時間の出玉が必要以上に獲得されることを制限している。これにより、適度な射幸性を維持することが可能である。
なお、前述した打ち止め処理を行う際には、遊技状態を考慮して打ち止め時期を変更することも好適である。例えば、大当り中に所定値又は特定値を超えた場合には、当該大当り終了後に打ち止め処理を行う等が挙げられる。
前述した打ち止めの手法としては、遊技店(遊技施設)側が設定できるものと、遊技者側が設定できるものとが考えられる。遊技店(遊技施設)側が設定する手法としては、ぱちんこ遊技機にディップスイッチなどの打ち止め用スイッチを設け、遊技店の店員による打ち止め用スイッチの操作によって、打ち止めに関する設定ができるように構成するのが好適である。例えば、打ち止め用スイッチとして、打ち止め有無スイッチと打ち止め出玉数スイッチとの2種類のディップスイッチをぱちんこ遊技機(例えば、賞球払出制御基板3000)に設け、打ち止め有無スイッチによって打ち止め機能を有効にするか否かを決定し、また、打ち止め出玉数スイッチによって打ち止めにする差球数を決定する。第5実施形態においては、打ち止め出玉数スイッチとして、2ビットのディップスイッチを用いており、「00」を、打ち止め差球数3000に対応させ、「01」を、打ち止め差球数4000に対応させ、「10」を、打ち止め差球数5000に対応させ、「11」を、打ち止め差球数10000にさせている。すなわち、打ち止め出玉数スイッチが、「11」に設定されている場合には、差球数が、10000となったときに、打ち止めにすることとなる。
なお、打ち止め用スイッチとして、1種類のディップスイッチのみを用いることができる。この場合には、「00」を、打ち止め機能の無効に対応させ、「00」以外を打ち止め差球数に対応させることができる。
打ち止め用スイッチの設定は、ぱちんこ遊技機の電源が投入された初期設定時(通常遊技が開始される直前)に、主制御基板AのCPUMCによって読み込まれる。なお、ぱちんこ遊技機が既に起動された後には、ディップスイッチの設定を読み込むことはなく、打ち止め用スイッチを変更したとしても変更された設定は無効となる。
一方、遊技者が打ち止めを設定できる手法としては、前述したECOユニットEUを用いるのが好適である。前述したように、ECOユニットEUには、操作部装置50が接続されており、遊技者によって操作部装置50が操作された情報は、ECOユニットEUに送信され記憶させることができる。遊技者は、操作部装置50を操作することで、打ち止めにしたい差球数を入力して、ECOユニットEUに記憶させることができる。第5実施形態においては前述したように、ECOユニットEUからの情報に基づいて、発射制御基板40を介して発射装置42(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)の動作を制御し得るよう構成されている。すなわち、ECOユニットEUは、これまでに払い出した差球数が、遊技者が打ち止めにしたい差球数に達したときには、賞球払出制御基板3000に対して発射停止信号(発射を許可しない信号)を出力して、発射装置42を停止させることで、打ち止め状態にすることができる。
遊技者が打ち止めにしたい差球数を端球にすることで、タバコなどの景品との交換の際に、端球を無駄にすることを防止することができる。例えば、タバコなどの景品が、遊技球1000個などの個数に対応付けられていることが多く、景品に対応する遊技球の個数が10、100、1000などの倍数である場合には、端球を除いた全ての持ち球を景品に交換することができる。このように、打ち止めにしたい差球数を端球にすることで、端球を遊技に用いることができ、端球を無理に景品に交換して無駄にすることを防止することができる。
主制御基板Aは、遊技球の発射を許可する条件が成立したときには、発射許可信号を賞球払出制御基板3000に出力する。また、ECOユニットEUも、遊技球の発射を許可する条件が成立したときには、発射許可信号を賞球払出制御基板3000に出力する。賞球払出制御基板3000は、遊技球の発射を許可する条件が成立し、かつ、主制御基板Aからの発射許可信号を受信し、かつ、ECOユニットEUからの発射許可信号を受信したときに、発射制御基板40を介して発射装置42の動作を制御し遊技球を発射する。すなわち、主制御基板Aと、ECOユニットEUと、賞球払出制御基板3000との全てで、遊技球の発射を許可する条件が成立したときに、遊技球が発射される。
なお、主制御基板AやECOユニットEUでエラーが検出された場合には、発射許可信号は出力されず、賞球払出制御基板3000のみで遊技球の発射を許可する条件が成立したとしても、遊技球が発射されることはない。
また、後述するように、発射制御基板40は、タイミング回路(図示せず)を有する。タイミング回路は、一定間隔(例えば599.9ms/1個)で遊技球を発射するようにするために構成された回路である。タイミング回路は、球送り装置を動作させて、遊技球を発射位置に案内し、次に、発射モータを動作させて発射位置に案内されている遊技球に打撃を与えて発射させ、その後リセットすることで、遊技球の発射に関する1サイクルを構成する。主制御基板Aと、ECOユニットEUと、賞球払出制御基板3000との全てで、遊技球の発射を許可する条件が成立したときに、この1サイクルが開始される。1サイクルが開始された後に、主制御基板Aと、ECOユニットEUと、賞球払出制御基板3000のいずれかで、遊技球の発射を許可する条件を満たさなくなった場合であっても、賞球払出制御基板3000は、1サイクルが完了するまで、遊技球の発射処理を続行する。このようにすることで、1サイクルの途中で遊技球の発射を許可する条件を満たさなくなった場合でも、遊技球が停留することで遊技球の詰まりを防止し、遊技球の発射が改めて許可されたときに、遊技球の発射を円滑に再開することができる。
さらにまた、第5実施形態に係る遊技機では、賞球払出制御基板3000が、遊技球の発射を禁止した場合には、賞球払出制御基板3000は、遊技球の発射を禁止したことを示す信号を主制御基板Aに送信する。このように構成することで、主制御基板Aは、遊技球が発射されなかったことを判断することができ、これに基づいて遊技機外に当該状態を報知することもできる。
前述したように、ぱちんこ遊技機は、外部端子板を有し、主制御基板Aは、外部端子板を介してホールコンピュータHCに遊技機の状態を示す信号を出力しているが、賞球払出制御基板3000から、遊技球の発射に関する情報をホールコンピュータHCに出力することも可能である。また、賞球払出制御基板3000を介してECOユニットEUに出力された遊技情報をECOユニットEUにより適切な形態に変換し、外部出力端子を介して外部に出力してもよく、ECOユニットEUを介して出力される外部信号と遊技機(主制御基板Aや賞球払出制御基板3000)から出力される外部信号とを併用してもよい。
また、第5実施形態に係る遊技機では、賞球払出制御基板3000に、主制御基板Aで行っている遊技球の発射許可及び発射禁止に関する処理を実行するように構成してもよい。このように構成することにより主制御基板Aでの処理を軽減することができる。
次に、図123は、図118におけるステップ3600のサブルーチンに係る、電断時処理のフローチャートである。まず、ステップ3602で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ3311a、第2主遊技始動口入賞カウンタ3311b、第1大入賞口入賞カウンタ3311c、第2大入賞口入賞カウンタ3311d、一般入賞口入賞カウンタ3311e)のカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段3510に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3604で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、持ち球数カウンタ3312のカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段3510に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3606で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、電断時情報一時記憶手段3510のフラグエリア内にある、払出制御側電断フラグをオンにする。次に、ステップ3608で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を電断時情報一時記憶手段3510に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3610で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段3500は、バックアップ領域に電源を供給し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰して電断待ちループに移行する。
尚、バックアップ領域に電源を供給するためのバックアップ用電源は、賞球払出制御基板3000に設けられている。このバックアップ用電源は、電源供給ユニットEに接続されて給電されており、電断が生じたときに電源供給ユニットEからの給電が遮断された場合でも、バックアップ用電源からバックアップ領域に電源を供給することができ、持球数カウンタや履歴や各種のフラグを記憶することができ、遊技に重要な情報である各種の払い出し情報を保持することができる。
前述したように、第5実施形態に係る遊技機では、持球数カウンタ等を保持するためのバックアップ領域に電源を供給するためのバックアップ用電源が賞球払出制御基板3000に設けられている。このように構成することで、持球数カウンタ等を保持するための専用のバックアップ用電源として機能させることができ、賞球払出制御基板3000に接続されているハーネスなどが断線したり外れたりするような場合であっても、その影響を受けることなく、安定して電源を供給することができ、バックアップの信頼性を高めることができる。さらに、持球数カウンタ等を保持するためのバックアップ領域のみに電源を供給することにより、バックアップ用電源を小型化してもバックアップ可能な時間を長くすることができるとともに、賞球払出制御基板3000を小型化することができ省スペース化を図ることができる。なお、持球数カウンタ等を保持するための専用のバックアップ用電源を電源供給ユニットEに設けてもよい。電源供給ユニットEに設けることで、賞球払出制御基板3000をさらに小型化したり軽量化したりすることができる。
また、持球数カウンタ等を保持するためのバックアップ用電源を、電源供給ユニットEに設けられている主制御基板Aのためのバックアップ用電源と共用してもよい。電源供給ユニットEに設けられているバックアップ用電源を共用することで、バックアップ用の電源に関する構成を簡素にすることができる。
さらに、第5実施形態に係る遊技機では、持球数カウンタ等を記憶するRAMとして、揮発性メモリを使用している。揮発性メモリを用いることで安価にできるが、電断時が生じた場合のためにバックアップ用電源を設けて揮発性メモリをバックアップする必要がある。これに対して、持球数カウンタ等を記憶するRAMとして不揮発性メモリを用いてもよい。例えば、不揮発性メモリとしてフラッシュメモリなどにすることができる。このように構成することにより、バックアップ用電源を省くことができ、全体として小型化したり軽量化したりすることができる。
以上のように構成することで、第5実施形態に係る遊技機によれば、遊技盤側に設けられた入球検出装置(例えば、第1入球検出装置111、第2入球検出装置211、第1入賞検出装置311、第2入賞検出装置321、等)と、遊技枠側に設けられた賞球許可センサ類KS(例えば、第1主遊技始動口賞球許可センサ110KS、第2主遊技始動口賞球許可センサ210KS、第1大入賞口賞球許可センサ310KS、第2大入賞口賞球許可センサ320KS、一般入賞口賞球許可センサ、等)と、の双方で入球が検出され、且つ、主制御基板A側から送信された入賞情報(例えば、入賞口種別・賞球数に係る情報)が、賞球払出制御基板3000側に記憶された基本賞球数情報と一致した場合にのみ、遊技者に対して賞球が付与されるよう構成されているため、不正行為による賞球の獲得を防止することができる。また、遊技枠側に賞球許可センサ類KSを設けることで、遊技盤のコストを削減できることとなる(ぱちんこ遊技機の機種入れ換えは、主に遊技盤のみの入れ替えにて行われ、遊技枠は繰り返し使用されることが多いため)。また、遊技者に対して賞球を付与した入賞については、所定の表示部(例えば、入賞情報表示装置60)にて、入賞口種別及び賞球数を表示し得るよう構成されているため、遊技者にとって、いずれの入賞口に入賞し、何球の賞球が得られたか、という情報が分かり易い、ユーザーフレンドリーな遊技機を提供することができることとなる。
また、前述したように、持ち球数カウンタ3312は、遊技者の現在の持ち球数(遊技に供することのできる遊技媒体数)を記憶するカウンタである。遊技者が遊技を進めた結果、持ち球数カウンタ3312の値がゼロになる場合、言い換えれば、遊技者の現在の持ち球数がゼロになる場合もある。このような場合には、遊技球の発射を停止する必要がある。すなわち、持ち球数カウンタ3312の値がゼロになった場合には、遊技者が発射ハンドル44を操作したとしても、遊技球が発射しないように制御する必要がある。発射装置42は、前述したように、発射モータ及び球送り装置等(図示せず)を有し、発射装置42の制御回路である発射制御基板40によって、発射モータ及び球送り装置の動作を制御しており、発射モータへの駆動信号の供給を中断(禁止)することで、遊技球の発射を停止することができる。また、発射制御基板40は、球送り装置への制御信号の供給を中断(禁止)することによっても、遊技球の発射を停止することができる。
さらに、発射制御基板40は、タイミング回路(図示せず)を有する。前述したように、遊技球を連続して発射する場合であっても、1分間に100個を超えて遊技球が発射できないように、一定間隔(例えば599.9ms/1個)で発射されるように構成されている。タイミング回路は、この一定間隔で遊技球を発射するようにするために構成された回路である。タイミング回路は、発射制御基板40からの制御信号によりイネーブル状態になったときには、球送り装置の動作タイミングと、発射モータの動作タイミングとを整合させて、球送り装置と発射モータとを制御する。具体的には、まず、タイミング回路は、球送り装置を動作させて、遊技球を発射位置に案内し、次に、発射モータを動作させて発射位置に案内されている遊技球に打撃を与えて発射させ、その後リセットする。このように、タイミング回路は、1つの遊技球を発射するための1サイクルを構成する。一方、タイミング回路は、発射制御基板40からの制御信号によりディセーブル状態になったときには、球送り装置及び発射モータの制御を中止する。すなわち、タイミング回路をディセーブル状態にすることによっても、遊技球の発射を停止することができる。
尚、本例はあくまで一例であり、これには限定されない。例えば、第5実施形態における入賞情報表示装置60は、遊技枠に設けたが、これには限定されず、第1主遊技図柄表示装置120(又は第2主遊技図柄表示装置)等の他の表示装置と同一基板上に設けてもよい(そのように構成した場合、コスト削減・視認性向上等の効果がある)。また、第5実施形態においては、主制御装置Aから賞球払出制御基板3000に対して入賞情報(及び基本賞球数情報)を送信し、入賞情報が正常であるか否かを、賞球払出制御基板3000側で判定するよう構成したが、これには限定されず、例えば、第5実施形態とは逆の構成にて入賞情報の異常を判定するよう構成してもよい{賞球払出制御基板3000から主制御装置Aに対して入賞情報(及び基本賞球数情報)を送信し、入賞情報が正常であるか否かを、主制御基板A側で判定するよう構成してもよい}。また、例えば、賞球数の表示をフルカラー7セグで行い、賞球数を表示した色によって、入賞口種別や入賞口の位置を報知し得るよう構成してもよい。また、入賞口の入球容易性に応じて、入賞情報の表示を異ならせる(例えば、入球が容易な入賞口への入賞の場合には白色での表示、入球が困難な一般入賞口への入賞の場合には、効果音と共に赤色での表示を行う)よう構成してもよい。そのように構成した場合、通常とは異なる表示の頻度によって、遊技機の、遊技者に対する利益の期待度を推測することが可能となる。
<<第5実施形態に適用可能なその他の構成>>
ここで、第5実施形態に係るぱちんこ遊技機に適用可能なその他の構成を以下に詳述する。尚、以下の構成は第5実施形態のみには限定されず、本例に係るすべての実施形態の構成にて適用可能となっている。
<総得点表示装置D190>
本例に係る遊技機では、貸出された遊技球や、所定の入賞口への入球によって得られた遊技球を、演算処理可能な擬似的な遊技媒体とし、発射する遊技球は、実体的な遊技球としてもよい。そのように構成した場合、発射可能な遊技球の総数等を表示可能な総得点表示装置D190を設けてもよい。総得点表示装置D190は、7セグメントLEDで形成された9個の表示部を有しており、遊技者から視認容易な位置(例えば、図1におけるサブ入力ボタンSBの近傍)に設けられている。また、9個(9桁)の表示部は、総得点情報を表示するための5個(5桁)の表示部と、獲得得点情報を表示するための2個(2桁)の表示部と、エラー情報を表示するための2個(2桁)の表示部と、から構成されている。尚、総得点表示装置D190に表示される発射可能な遊技球の総数は、遊技球が貸出された場合や、所定の入賞口への入球によって賞球が得られた場合に増加し得るよう構成されている。また、総得点表示装置D190に表示される発射可能な遊技球の総数は、RAMなどの記憶装置に記憶されている。記憶装置は、例えば、主制御基板MのCPUに内蔵されているRAMなどにすることができる。なお、これに加え、総得点表示装置D190にも、別途RAMなどの記憶装置を有するよう構成し、主制御基板Mと総得点表示装置D190との双方で発射可能な遊技球の総数に係る情報を記憶できるよう構成してもよい。また、このようにすることで、本例に係る遊技機の総得点表示装置D190は、遊技球の総数を表示するだけでなく記憶することもできる。
また、総得点表示装置D190には、以下の情報を表示可能とすることができる。
(1)総得点情報
総得点情報とは、発射することが可能な得点の総数を示す情報である。尚、発射可能な遊技球を得点と称することがあり(1球=1点)、発射可能な遊技球数の合計を総得点と称することがある。
(2)獲得得点情報
獲得得点情報とは、所定の入賞口への1回の遊技球の入球によって得られた得点(他の実施形態では賞球と称することがある)を示す情報である。
(3)エラー情報
主制御基板及び/又は払出制御基板に異常が発生したことを示す情報である。ここで、前述したように、総得点表示装置D190には、総得点情報を表示するために5つ(5桁)の表示部を有し、獲得得点情報を表示するために2つ(2桁)の表示部を有し、エラー情報を表示するために2つ(2桁)の表示部を有し、合計で9個の表示部を有している。尚、獲得得点情報を表示するための表示部とエラー情報を表示するための表示部は兼用しても良い。このとき、獲得得点情報を表示している場合にエラーが発生した場合には、表示している獲得得点情報からエラー情報に切り替える。一例として、エラー発生時にはエラーの種別毎に「E1」、「E2」、「E3」・・のようにエラーの種別によって異なる表示態様にて表示し、電源断復帰が正常に実行できない場合のエラーとして「E1」を表示するよう構成した場合において、例えば、8球の払い出しが行われる際に「*8」を表示(「*」は消灯を示す)しているときに電源断が起こり、電源断復帰が正常に実行できない場合のエラーは、「E1」表示、電源断復帰が正常に実行できた場合には、「*8」表示のよう構成してもよい。尚、表示部の数は適宜変更可能であり、例えば、総得点情報を表示するための表示部を4つにし、4桁までの情報を表示可能としたり、総得点情報を表示するための表示部を6つにし、6桁までの情報を表示可能としても良い。
尚、1分間に100球の遊技球を発射可能な遊技機において、1時間遊技球を発射し続けたときに出玉率が2であった場合には、「イン:100×60=6000、アウト:12000」となる。遊技場の営業時間が14時間だった場合には、「イン:84000、アウト:168000」となり、このような場合において、遊技場の営業終了時の総得点表示装置D190に表示される総得点は、おおよそ「168000-84000=84000」となるため、このように構成した場合には、総得点表示装置D190における総得点情報を表示するための表示部は5つとし、5桁までの情報を表示可能とすることが好適である。
複数種類存在するエラーのうち、設定変更時のRAMクリア処理を実行しないと復帰できない復帰不可能エラー(当該エラーが発生する直前の状況には復帰不可能なエラー)が発生した場合、復帰する際には、主制御基板及び/又は払出制御基板のRAMをクリアするが、上述したように総得点に関する情報はクリアしないようにすることによって、遊技者に不利益を与えないようにすることができる(例えば、総得点として「2000」得点有しているときに復帰不可能エラーが発生し、復帰不可能エラーから復帰した際に「0」となることを防止することができる)。また、総得点に関する情報を含むRAMの領域(アドレス)もクリア対象とした場合であっても、総得点に関する情報をCRユニットにも記憶しておき、復帰不可能エラーから復帰した場合には、接続端子板から総得点に関する情報を主制御基板及び/又は払出制御基板に送信するように構成することによって、遊技者に不利益を与えないようにすることが可能である。また、総得点表示装置D190にRAMを備えている場合には、当該RAMに総得点に関する情報を記憶することによって復帰不可能エラーが発生し、復帰不可能エラーから復帰した場合であっても、遊技者に不利益を与えないようにすることが可能である。換言すると、電源断が発生した場合や主制御基板及び/又は払出制御基板のRAMをクリアした場合にも総得点情報をバックアップするための手段(総得点情報をバックアップするための記憶領域)を有していれば、復帰不可能エラーが発生した場合であっても、遊技者に不利益を与えないようにすることが可能である(総得点情報を主制御基板及び/又は払出制御基板のRAM内の記憶領域とバックアップするための記憶領域とに記憶するよう構成してもよいし、主制御基板及び/又は払出制御基板のRAMをクリアしても消去されない記憶領域(バックアップするための記憶領域)のみに記憶するよう構成してもよい。
<差玉数に関する情報>
本例に係る遊技機においては、所定の期間(例えば、遊技者が遊技を開始してからの所定の期間)における遊技球数(得点)の差玉数{払い出されたすべての遊技球数から発射したすべての遊技球数を減算した球数}を確認可能に構成してもよい。例えば、遊技者から常時確認(視認)可能な位置に差玉数を表示する表示部を設けてもよいし、演出表示装置に表示し得るよう構成してもよい。尚、演出表示装置に差玉数に関する表示を表示し得るよう構成した場合には、演出表示装置の一部の表示領域に差玉数に関する表示を常時表示するよう構成してもよいし、ボタン有効期間にてサブ入力ボタンSBを操作することにより表示されるメニュー画面にて(又は、メニュー画面にて再度サブ入力ボタンSBを操作することによって)、演出表示装置に差玉数に関する表示を表示するよう構成してもよい(遊技者が差玉数の確認を所望した場合にはサブ入力ボタンSBを操作することによっていつでも差玉数を確認可能に構成してもよい)。尚、遊技を開始した時点等の所定のタイミングからの総得点の増減値を差玉数としてもよく、例えば、遊技開始時の総得点が2000点(球)であり、現在の総得点が2500点(球)である場合には、差玉数は+500点(球)となり、遊技開始時の総得点が2000点(球)であり、現在の総得点が1500点(球)である場合には、差玉数は-500点(球)となるよう構成してもよい。また、差玉数を所定の表示部(例えば、演出表示装置)に表示する場合、差玉数が正の値及び0の場合には黒色にて表示し、差玉数が負の値である場合には赤色にて表示する等、差玉数の値によって表示色(表示態様)を異ならせてもよい。
尚、前記差玉数に関する情報として、現在の差玉数の情報や、所定数から現在の差玉数を減算した遊技球数に関する情報を、主制御基板Mが計測及び演算し、主制御基板M側にて記憶し得るよう構成してもよい。また、前記差玉数に関する情報として、現在の差玉数の情報や、所定数から現在の差玉数を減算した遊技球数に関する情報を、主制御基板M以外の基板(例えば、賞球払出制御基板KH)が計測及び演算し、主制御基板M側にて記憶し得るよう構成してもよい。また、当該主制御基板Mが記憶した情報を副制御基板S側に送信し得るよう構成してもよい。また、他の装置から差玉数に関する情報を受信し、主制御基板M側が把握できるようにしても良い。
また、差玉数に関する構成として、以下のように構成してもよい。
(1)差玉数が所定数に到達した場合に、遊技の進行を停止する。一例としては、遊技者が発射ハンドルD44を操作しても遊技球が発射されない(発射装置D42の制御が実行されない)、入賞口への入球が無効になる(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s等の入賞口への遊技球を検出するためのセンサが遊技球を検出しない、図14にて例示した入球検出処理を実行しない)、主制御基板M側の各種抽選を実行しない(例えば、図25で詳述した当否抽選、図柄決定抽選、変動態様決定抽選、等を実行しない)、ように構成してもよい。
(2)差玉数に関する情報を所定の記録媒体に電磁的に記録可能に構成してもよく、さらに、遊技者が遊技を開始する際に当該記録媒体に記憶している情報を読み込んで、差玉数に関する情報を引き継いで遊技を進行可能に構成してもよい。そのように構成した場合には、遊技者が1日に複数台の遊技機にて遊技を実行した場合にも、差玉数を引き継いで計測することができ、当該遊技者の1日における差玉数を把握することができる。また、遊技者の1日における差玉数が所定数に到達した際には、前述したように遊技を停止すると共に、前記記録媒体に遊技を停止する所定数に差玉数が到達した旨の情報を記録し、所定期間(例えば、次の営業日になるまで)遊技ができない(遊技球の貸し出しができない)よう構成してもよい。尚、遊技者が1日に複数台の遊技機にて遊技を実行した場合においては、いずれの遊技者が遊技を実行したのかを把握可能に構成することが好適であり、例えば、前記記録媒体にどの遊技者が遊技を実行しているか識別可能な識別情報を記録しておき、遊技を開始する際に当該識別情報を参照して、前記1日における差玉数の情報を読み出し可能に構成することが好適である。
また、遊技の進行を停止した際には、遊技の進行を停止した旨の情報を副制御基板S等、他の制御基板に送信し得るよう構成してもよく、例えば副制御基板Sに情報を送信する場合には、送信された情報に基づいて、以下のように、所定の表示を行う制御や、実行中の演出等の表示の表示態様を変化させる制御を行うことが可能となる。
(1)遊技の進行を停止した際には、演出表示装置にて、遊技の進行を停止した旨の表示として、(1-1)現在表示中の演出よりも前面のレイヤーに遊技を停止した旨の表示を演出表示装置の表示領域の半分以上の面積を要して表示する、(1-2)現在表示中の演出よりも前面のレイヤーに前述した注意喚起画像(例えば、「ぱちんこは適度に楽しむ遊びです」との表示)を表示する、(1-3)現在表示中の演出の表示を消去して演出表示装置の表示領域全体に遊技の進行を停止した旨の表示を表示する、よう構成してもよい。また、遊技の進行を停止した旨の表示を表示する際には、当該表示専用の音声を出力(例えば、「遊技を終了します。のめりこみに注意してください」)してもよいし、当該表示専用の点灯態様にて遊技効果ランプを点灯させてもよい。
(2)差玉数が前記所定数に到達した際に大当り中、特別遊技開始デモ時間、又は大当り図柄に係る図柄変動中であった場合には、(2-1)遊技の進行を停止する処理を実行せず、その後大当りにて増加した遊技球数以上差玉数が減少した際に遊技の進行を停止する、(2-2)遊技の進行を停止し、且つ、その後遊技者では不可能な操作(例えば、遊技場管理者のみが実行可能な操作)によってのみ遊技の進行を再開可能、又は、設定変更時のRAMクリアを実行しない限り遊技を再開不可能(後述する第6実施形態の構成に適用した場合)、のように構成してもよい。
また、遊技の進行が停止することとなる所定数に到達していない場合に、主制御基板M側から副制御基板S側に差玉数に関する情報を送信し得るよう構成してもよく、そのように構成した場合には、副制御基板S側にて実行する表示として、遊技の進行が停止することとなる差玉数である所定数まで、あと一定数差玉数が減少すると到達する状況となった場合(例えば、あと100球の発射によって所定数に到達する場合)には、遊技の進行の停止が迫っている旨を演出表示装置にて表示または音声にて出力するよう構成してもよい。また、例えば、前記所定数が-2500点(球)である場合において、差玉数が前記所定数に対して相対的に近い値である場合(例えば、-2000球)よりも、差玉数が前記所定数に対して相対的に遠い値である場合(例えば、+1000球)の方が、副制御基板S側にて実行する演出として、図柄変動中に予告演出(例えば、会話演出等)を実行する頻度が高くなるよう構成してもよい。
<総得点が上限値となった場合の作用>
また、遊技球の払出が発生した場合に総得点が増加し得ることとなるが、総得点に上限値を設けて、総得点が当該所定値に到達した場合には、総得点が増加しないよう構成してもよい。一例としては、総得点に関する記憶領域の大きさを2バイトとした場合、記憶可能な総得点は0~65535までとなり、総得点の上限値は65535となる。そのように構成した場合、総得点が65510である状況下、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10)に遊技球が入球し、15球の払出が発生した場合には、15点(球)の得点が総得点に加算され、総得点は65525となる。一方、総得点が65530である状況下、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10)に遊技球が入球し、15球の払出が発生した場合には、15点(球)の得点が総得点に加算されると総得点の上限値である65535を超過してしまうため、5点(球)の得点が総得点に加算され、総得点は上限値である65535となる。尚、総得点が上限値である場合に、CRユニットCRU(ECOユニットと称することがある)から総得点を増加する旨の情報を受信した場合にも、総得点が増加しないよう構成してもよい(例えば、CRユニットCRUへの紙幣の投入が無効になる、CRユニットCRUに設けられた得点を貸し出すためのボタンの操作が無効になる)。尚、入賞により総得点が上限値に到達する(超過する)状況となった場合には、エラーが発生して遊技の進行が停止するよう構成してもよい。また、入賞により総得点が上限値に到達する(超過する)状況となった場合に、上位桁を16進表示にする、スクロール表示・切替表示させる等、表示形態を変えることにより全体の得点を表示してもよい。
<遊技価値情報に関する構成>
1球の遊技球又は1点の得点の価値が第1の価値(例えば、4円)である旨の情報と、1球の遊技球又は1点の得点の価値が前記第1の価値よりも低い第2の価値(例えば、1円)である旨の情報とを、遊技機内に設けられた端子板である接続端子板から主制御基板M(以降の主制御基板Mを払出制御基板Hとしてもよい)に送信可能に構成してもよい。尚、第1の価値である情報と第2の価値である情報とを遊技価値情報と称することがある。また、そのように構成した場合に、第1の価値である情報と第2の価値である情報とのいずれの情報を受信したのかを主制御基板Mが記憶可能に構成してもよい。また、主制御基板Mが記憶している遊技価値情報と、接続端子板から受信した遊技価値情報とが一致しているかを確認可能に構成してもよく、当該確認の実行タイミングとしては、(1)常時一致しているかを確認する、(2)所定の遊技球数を発射する毎(例えば、排出球を計測することによって発射球数を計測する)、(3)所定の期間毎(例えば、1時間)、(4)電源断が発生した後の電源復帰後、(5)設定変更に関するRAMクリア処理の実行後、のようにしてもよい。また、主制御基板Mが記憶している遊技価値情報と、接続端子板から受信した遊技価値情報とが一致しているかを確認した結果、一致していないと判定した場合、例えば、主制御基板Mにて記憶している遊技価値情報が第1の価値であり、接続端子板から受信した遊技価値情報が第2の価値である場合には、遊技価値情報が一致するまで遊技の進行を停止し、遊技球の発射を不可能にしたり、入賞口への入球を無効にしたり、得点(総得点)の精算処理を実行不可能とするよう構成してもよい。
また、前述したように、遊技の進行を停止した際に、主制御基板M側から副制御基板S側に遊技の進行を停止した旨の情報を送信し得るよう構成した場合において、(1)主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行する一方、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値に到達した場合には遊技の進行を停止しない且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行しない(2)主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行する一方、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している場合には差玉数に拘わらず遊技の進行を停止しない且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行しない、(3)主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が所定値(例えば、-2500球)に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行し、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している状況下、差玉数が前記所定値よりも少ない値である特定値(例えば、-10000球)に到達した場合には遊技の進行を停止且つ遊技の進行を停止した旨の演出を実行する、よう構成してもよい。尚、差玉数に基づいて遊技の進行を停止する旨の演出を実行し得るよう構成したが、これには限定されず、差玉数と遊技価値情報とに基づいて算出可能である得点(遊技価値、遊技球、持ち点)の貸出金額に関する情報に基づいて、遊技の進行の停止に関する演出を実行するよう構成してもよい。また、主制御基板Mが第1の価値である遊技価値情報を記憶している状況にて差玉数に関する演出を実行する場合の演出態様と、主制御基板Mが第2の価値である遊技価値情報を記憶している状況にて差玉数に関する演出を実行する場合の演出態様とを相違させてもよい。このように構成することによって、遊技者の使用している金額に基づいた演出の実行態様とすることができ、適切に遊技に対するのめりこみを防止することができる。
<遊技の終了操作の構成>
また、第5実施形態に関する遊技機においては、精算ボタンD60を有するよう構成し、遊技者が精算ボタンD60を操作することによって、主制御基板Mから接続端子板に得点に関する情報を送信し得るよう構成してもよい(当該操作によって遊技を終了することができる)。尚、当該得点に関する情報を送信している途中にて電源断が発生した場合においては、電源断復帰後に、(1)主制御基板Mから接続端子板へ再度得点に関する情報を送信する(2)接続端子板から主制御基板Mへ再度超過した分の得点に関する情報を送信することを要求する要求信号を送信し、その後、主制御基板Mから接続端子板に再度得点に関する情報を送信する、よう構成してもよい。
また、扉ユニット開放中に精算ボタンD60を操作した場合には、(1)得点の精算に関する処理を実行する、(2)得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。また、精算ボタンD60を操作した直後に扉ユニットが開放した場合には、得点の精算に関する処理を中断せずに継続して実行可能に構成してもよい。
設定確認状態にて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)設定値が確認可能な状況にて得点の精算に関する処理を実行する、(2)設定値が確認できなくなり、得点の精算に関する処理を実行する、(3)設定値が確認可能な状況にて得点の精算に関する処理を実行しない、(4)設定値が確認できなくなり、得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。
設定変更モードにて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)設定変更モードのまま得点の精算に関する処理を実行する、(2)設定変更モードが終了し、得点の精算に関する処理を実行する、(3)設定変更モードのまま得点の精算に関する処理を実行しない、(4)設定変更モードが終了し、得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。
主遊技図柄の変動中にて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)主遊技図柄が変動したまま得点の精算に関する処理を実行する、(2)主遊技図柄が変動したまま得点の精算に関する処理を実行しないように構成してもよい。
大当りの実行中(又は小当りの実行中)にて精算ボタンD60を操作した場合において、(1)大当り(又は小当り)が実行されたまま得点の精算に関する処理を実行する、(2)大当り(又は小当り)が実行されたまま得点の精算に関する処理を実行しないよう構成してもよい。
以上の通り、主制御基板Mと接続端子板との間で得点に関する情報を送信又は受信している最中に、意図していない事象(電源断、エラー)が発生した場合であっても、正確に得点に関する情報を送信又は受信が可能となる。なお、上述の構成に際し、又は上述の構成に加え、送信側は、(1)得点に関する情報の中に、送信が終了したことを示すデータを含める(例えば、シリアル通信の場合に終了ビット情報を有する)、(2)得点に関する情報を送信した後に、終了を示す情報を送信する、ように構成されていても良い。また、受信側は、送信された得点に関する情報を受信した後に、送信側に対して情報を受信したことを示す受信完了情報を送信するように構成されていても良い。
(第6実施形態)
尚、本実施形態においては、遊技機の主遊技図柄の当否当選確率等に対応する設定値を1種類のみ設ける構成としているが、このような設定値を複数設ける構成としてもよい。そこでこのような設定を複数設ける構成を第6実施形態とし、以下、本実施形態との相違点について詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、本実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
はじめに、第6実施形態に係るぱちんこ遊技機は、主遊技図柄の当否当選確率等を異ならせるための設定値を複数備えるために、設定変更手段として、設定変更用のキースイッチ及び設定変更ボタンを設けている。以下、本例における設定変更用の装置として、設定変更用のキースイッチと設定変更ボタンを用いて説明するが、これに限らず、ディップスイッチ等の一般的な入力装置を採用してもよい。また、特定の管理者のみが設定変更を行うことを可能にする観点より、設定変更用のキーを用いるのが好適だが、その他にも、パスワードの入力、生体認証、等のセキュリティ性能の高い認証システムを利用して設定変更を可能とするように構成してもよい。
ここで、本例においては、設定変更用のキースイッチは、設定キー差込口に設定キーを挿入し、所定の方向に回動させることにより、ON状態と、OFF状態とに変移可能となっている。尚、本例においては、電源投入時に(所定条件のもと)、設定変更用のキースイッチがON状態である場合には、設定変更モードとなり、設定変更ボタンによる操作(例えば、押下)が有効となり得る一方、設定変更用のキースイッチがOFF状態である場合には、設定変更モードにはならず、設定変更ボタンによる操作(例えば、押下)が無効となる。また、設定変更ボタンを有効とするための所定条件として、主制御基板Mに入力される扉D18の開放信号を挙げることができる。このように構成することで、設定変更が実行可能な状況として、「設定変更用のキースイッチがON状態であること」に加え、「扉D18が開放状態になっていること」の2つが必要条件になるため、扉D18が閉塞された状態で設定変更用のキースイッチがONになるという通常では考えられない状態(すなわち、不正な設定変更)を抑制することができる。
以下では、電源投入時における、設定変更に係る処理について、図124aを用いて説明する。
まず、図124aは、第6実施形態に係る、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、ステップ1001(第6)で、主制御基板Mは、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。ステップ1001(第6)でYESの場合、ステップ1002の処理に移行する。ステップ1001(第6)でNOの場合(設定キースイッチの操作が有った場合)、主制御基板Mは、ステップ1003(第6)の処理(後述する、設定変更処理)を実行し、ステップ1004の処理に移行する。そして、ステップ1004で、RAMクリアされることにより、作動確率(大当り確率)は低確率となるよう構成されており、設定が変更された後は必ず低確率となる。なお、普通図柄の当り確率も同様に、設定が変更された後はRAMクリアされるため必ず低確率となる。
尚、本例においては、遊技機は複数の設定値を備えるが、設定変更ボタンの操作態様と、遊技機の設定値の変移との対応は、適宜自由に設計可能である。例えば、本例における設定値の数が6(設定値が「1」~「6」のいずれかとなる)であり、且つ、電源投入時の設定値が「6」の場合、設定変更ボタンを1回操作すると、設定値が「5」となり、設定変更ボタンを3回操作すると、設定値が「3」となる、といったように、設定変更ボタンの操作回数に応じて、設定値を「6」→「1」に繰り下げていく構成であってもよい(同様に、設定変更ボタンの操作回数に応じて、設定値を「1」→「6」に順次繰り上げていく構成であってもよい)。また、この場合、設定値が「1」の状態で、設定変更ボタンを1回操作すると、設定値が「6」となる、といったように、設定値が下限値である状態にて、設定変更ボタンが操作された場合には、設定値が上限値に変移するように構成してもよい。同様に、設定変更ボタンの操作回数に応じて、設定値を繰り上げていく構成とし、設定値が上限値(本例では、「6」)の状態にて設定変更ボタンが操作された場合には、設定値が下限値(本例では、「1」)に変移するように構成してもよい。また、操作ボタンを長押しすることで、設定値が順次変更されるように構成してもよい。
なお、設定値の数は、例えば、2、3、4、5、6等、適宜自由に設計可能である。設定値の数が少ないほど(例えば、設定値の数が2や3の場合)、複数の設定値を有することに基づく遊技の興趣性を向上させつつも遊技機の構成を簡易なものとすることが可能となり、設定値の数が多いほど(例えば、設定値の数が5や6の場合)、より遊技の興趣性を高めることが可能となる。
ここで、図124bは主制御基板Mがケースに収容された状態及び、設定操作部周辺の断面を示したものである。図124bに示すように主制御基板Mには、CPUMCが主制御基板Mの右上に設けられ、中央上部には出玉試験等を実施する際にのみ取り付けられる試験端子TSの搭載領域が形成され、主制御基板Mの右下部には既述した入球状態表示装置J10が設けられている。また、主制御基板Mの左上部には設定変更用の操作部並びに設定値表示装置が設けられている。本実施例においては上述のようにCPU、試験端子、入球状態表示装置J10、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置が平面視(遊技機の背面視)においてラップしないよう(重ならないよう)に配置され、また、入球状態表示装置J10と設定値表示装置との誤認を抑止できるように所定以上(例えば30mm以上)の間隔が設けられている。なお、本実施例においては図124bにおける左側が遊技機枠を開放する際の自由端となっており、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置を自由端側近傍に配置することにより、設定値の変更作業等を容易にできるように配慮する一方で、入球状態表示装置J10については遊技機枠を開放する際の回転軸側に配置することで遊技機枠を開放した際に、表示情報を意図せず遊技者に視認されることを抑止するように配慮している。尚、設定値の変更等に際して不正防止を優先する場合には、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置を主制御基板の正面視右側(遊技枠の回転軸側)に形成してもよい。ここで、本実施例においては、上述した点を考慮し、安易に設定変更用の操作部にアクセスできないように設定変更用の操作部に対応する部分に開閉蓋SKCを設け、設定値の変更作業や設定情報の確認作業等の場合を除き、設定変更用の操作部が露出しないように構成されている。以下では、設定変更用の操作部並びに設定値表示装置に関して図124bの下図(関連部分の部分断面図)も参照しつつ説明する。
まず、設定変更用の操作部に対応する基板ケースの上面は設定キースイッチSK1の設定キー差込口に設定キー(鍵)が挿入可能となるように、また、設定変更ボタンSK2の操作が可能となるように所定の大きさの開口が形成されている。但し、当該開口から基板の上面に向かって側壁等の区画壁か形成されることにより、開口を介して主制御基板Mの他の電子部品(例えばCPU)にアクセスできないようになっている。また、この開口に対応して設定キー差込口が形成された設定キーSK1と、プッシュ式の設定変更ボタンSK2とが上下に配設され、更に、開口部の大きさに対応した開閉蓋SKCが開口を常に閉鎖する方向に付勢された状態で開閉可能に基板ケースに取り付けられている。
次に、設定変更等の操作方法と設定変更・設定表示の作用の概要について簡単に説明する。設定値の確認を行う際には、まず、開閉蓋SKCを付勢力に抗して所定角度開放し、設定キースイッチSK1の設定キー差込口に設定キー(鍵)を挿入してキーを右方向に回転させる。この操作により、7セグメントLEDで形成された設定値表示装置に、現在の設定値(例えば設定値の範囲が1~6であれば該当する数値)が表示され、設定表示モードであることを示すためにセグメントDP(ドット)が表示される。なお、本実施例においては、遊技機が起動している(電源がオンになっている)状況では、設定値の表示(設定確認状態への移行)は可能であるものの、設定値の変更処理はできない(新たに設定変更モードには移行できない)ように構成されている。
一方、設定値の変更を行う際には、まず、電源スイッチEa(図2参照)を操作して電源をオフにし、その後、開閉蓋SKCを付勢力に抗して所定角度開放し、設定キースイッチSK1の設定キー差込口に設定キー(鍵)を挿入してキーを右方向に回転させる。そして、再度電源スイッチEa(図2参照)を操作して電源をオンにする。この操作により、7セグメントLEDで形成された設定値表示装置に、現在の設定値(例えば設定値の範囲が1~6であれば該当する数値)が点滅表示され、設定変更モードであることを示すためにセグメントDP(ドット)が消灯する。この状態で、設定変更ボタンSK2を押圧操作すると、現在の設定値に+1ずつされた新たな設定値が一時記憶され、記憶された設定値が設定値表示装置に表示される。管理者は、任意の設定値となるように設定変更ボタンSK2を操作する。なお、本実施例では、電源投入時の設定値が「1」であれば、設定変更ボタンSK2を1回押圧操作する毎に「1」「2」・・・「5」「6」「1」のように設定変更後の設定値の候補が変更される。そして、設定変更ボタンの操作により、任意の設定値に変更(設定値表示装置に任意の設定値を表示)した状態で設定キースイッチSK1に挿入されているキーを左方向に回転させると、設定変更処理が完了し、所定時間(例えば1000ms)設定値表示装置に、現在の設定値が点灯表示されるとともにセグメントDP(ドット)が点灯表示された後、双方の表示が消灯する。尚、本例においては、設定変更後の設定値の候補を選択した後、設定キースイッチSK1に挿入されているキーを左方向に回転させることで設定変更処理が完了(設定値が確定)するよう構成したが、これには限定されず、(1)所定の入球口に遊技球が入球したことを検出、(2)設定確定用のスイッチを新たに設け、当該スイッチを操作する、(3)設定変更ボタンを長押し(1秒以上オンを維持)する、等で設定変更処理が完了(設定値が確定)するよう構成してもよい。
また、設定値を変更する際に、遊技機前面側に設定値を表示させるよう構成すると設定変更(設定値の変更)をスムーズに行うことができるが、遊技場の営業時間中(遊技者の遊技中)に設定変更を行った場合には、設定値が確認できてしまい、遊技の公平性が阻害されてしまう。しかしながら、本例の遊技機においては、設定値を変更する際に設定キーを利用するため、設定値を変更できるのは設定キーを保持する特定の管理者のみとなっており、遊技場の営業時間中(遊技者の遊技中)に設定変更が行われることがないよう構成されている。この場合、遊技機に設けられている既存の発光手段(例えば、図1の特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20や第2主遊技図柄表示装置B20))を兼用し、設定変更中、または、設定確認中のみ設定値を表示させるようにすることで、設定値の確認を容易にすることができる。
また、同図左中段に示すような、設定スイッチを設定キースイッチSK1に代えて設定値の変更及び確認を可能に構成してもよい。設定スイッチは設定キースイッチSK1のように設定キーを挿入する鍵穴を有しておらず、捻転可能な操作部を左右に捻転することにより設定値の変更及び確認を可能に構成されている。また、設定スイッチは、左に捻転した状態、初期位置、右に捻転した状態の3つの操作状態があり、センサによって操作状態が判別可能に構成されている。尚、設定スイッチは初期位置に戻るようになっており、左に捻転した状態や右に捻転した状態から手を離すと初期位置方向に付勢されるようになっている。以下、設定スイッチを用いた設定値の変更及び確認方法を例示する。
<設定変更方法1(同図における「1」の作用)>
(1)設定スイッチを右に捻転した状態にて電源スイッチをオンにすることで設定変更モードとなる
(2)設定変更ボタンを押下する毎に設定値表示装置に表示される設定値(設定値データ)が、「1→2→3→1・・」のように切り替わっていく
(3)設定スイッチが5秒間初期位置であった場合、設定値表示装置に表示されている設定値に設定される(設定値が確定する)
<設定変更方法2(同図における「2」の作用)>
同図における「2」の構成では、設定スイッチは右に2段階捻転可能に構成されており、右に1段階捻転した状態、右に2段階捻転した状態と称する。
(1)設定スイッチを右に1段階捻転した状態にて電源スイッチをオンにすることで設定変更モードとなる
(2)設定スイッチが「右に1段階捻転した状態→右に2段階捻転した状態」となる毎に設定値表示装置に表示される設定値(設定値データ)が、「1→2→3→1・・」のように切り替わっていく
(3)設定スイッチが5秒間初期位置であった場合、設定値表示装置に表示されている設定値に設定される(設定値が確定する)
<設定変更方法3(同図における「3」の作用)>
(1)設定スイッチを左に捻転した状態にて電源スイッチをオンにすることで設定変更モードとなる
(2)設定スイッチが「右に1段階捻転した状態→右に2段階捻転した状態」となる毎に設定値表示装置に表示される設定値(設定値データ)が、「1→2→3→1・・」のように切り替わっていく
(3)設定スイッチが5秒間初期位置であった場合、設定値表示装置に表示されている設定値に設定される(設定値が確定する)
尚、設定変更モードが終了する条件として、設定スイッチが3秒間左に捻転した状態となったことを条件としてもよい。
<設定確認方法1>
(1)電源投入時に設定スイッチを左に5秒捻転させた状態とすることで設定表示モードとなり、設定値表示装置に現在の設定値が表示される。
(2)設定スイッチが初期位置となった後、再度設定スイッチが左に捻転した状態を5秒維持したことにより、設定表示モードが終了する。
<設定確認方法2>
(1)設定スイッチを左に捻転させた状態にて電源スイッチをオンにすることで設定表示モードとなり、設定値表示装置に現在の設定値が表示される。
(2)設定スイッチが初期位置となった後、当該初期位置を5秒維持したことにより、設定表示モードが終了する。
尚、設定値表示装置には、設定表示モード中常時設定値が表示されていてもよいし、設定スイッチを左に捻転させている場合にのみ設定値が表示されるよう構成してもよい。
図125は、第6実施形態に係る、設定変更処理の流れを示したフローチャートである。設定変更処理が開始されると、ステップ1003‐1で、設定変更処理が開始したことを示すコマンドをセットし、副制御基板Sに対して送信する。これにより、副制御基板Sは、演出表示装置において「設定変更モード中」等の表示を行うことができる(図140)。また、同時に、外端信号(セキュリティ信号)として外部端子板への出力を行う。ステップ1003‐2で、設定値(設定値データ)が正常な範囲(「1」~「6」)にあるか否かを確認し、YESの場合、ステップ1003‐4の処理に移行する。ステップ1003‐2でNOの場合、すなわち、設定値(設定値データ)が「1」~「6」以外の異常な値と判断された場合には、ステップ1003‐3で最低出玉率の設定値(設定値データ)である「1」をセットし、ステップ1003‐4の処理に移行する。ステップ1003‐4では、設定変更中であることを示す表示態様(例えば、全点灯)で特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20と称することがある)のLEDを点灯させ、同時に、設定値表示装置に現在の設定値を表示する。次に、ステップ1003‐5で、設定変更ボタンの入力があるか否かを確認し、NOの場合、ステップ1003‐11の処理に移行する。ステップ1003‐5でYESの場合、ステップ1003‐6で設定変更ボタンによって切り替えられた設定値データを取得し、ステップ1003‐7の処理に移行する。ステップ1003‐7では、現在の設定値(設定値データ)が最大値でないか否かを確認し、YESの場合、ステップ1003‐9の処理に移行し、設定値(設定値データ)に1を加算する。ステップ1003‐7でNOの場合、すなわち、設定値(設定値データ)が最大の「6」であると判断された場合には、ステップ1003‐8で最低出玉率である「1」をセットするとともに、ステップ1003‐9の処理に移行し、設定値(設定値データ)に1を加算する。続いて、ステップ1003‐10で設定値データの更新を行い、ステップ1003‐11で設定キー信号の立下りがあるかどうかを確認する。ステップ1003‐11では、設定キー信号の立下りがない場合、ステップ1003‐5の処理に移行し、設定キー信号の立下りが確認されるまでステップ1003‐5の処理からステップ1003‐11の処理を繰り返す。ステップ1003‐11でYESの場合、すなわち設定キースイッチが設定変更を行う前の状態に戻ったと判断された場合、ステップ1003‐12で特別図柄表示装置のLEDを全消灯することで、設定変更中であることを示す表示態様をクリアした後、ステップ1003‐13で、設定変更処理が終了したことを示すコマンドをセットし、副制御基板Sに対して送信する。これにより、副制御基板Sは、演出表示装置において表示中の「設定変更モード中」を非表示にするとともに、外部端子板への出力を停止する。ステップ1003‐13の処理が終了した後は、本処理のステップ1004の処理に移行し、RAMクリアを実行する。また、第6実施形態の処理フローにおいては、設定変更ボタンによって切り替えられた設定値が設定キー信号の立下りによって確定される処理となっているが(ステップ1003‐11)、これに限らず、いずれかのメイン操作(図示しない、玉貸しボタンや、ハンドルのセンサ、等)を行うことで設定値を確定させるようにしてもよい。さらにいうと、遊技盤面に設けられた各種スイッチの入力情報(各種ゲート、始動口、アタッカー、等)によって設定値を確定させるようにしてもよく、この場合には、遊技者が各種スイッチに触れることができないことにより、不正な設定変更を防止することができるとともに、このように設定変更において複雑な手順を採用することで、不正な設定変更を予防する役目もある。また、全体の処理を通して、RAMで管理する設定値データとして「1」~「6」を用いて説明したが、それぞれ、設定値データ「0」~「5」に置き換えて処理を行ってもよい。このようにすることで、RAM異常によりRAMクリアが発生した際、設定値データを管理するRAMの値に「0」がセットされることによる異常判定(ステップ1003‐2でNO)を回避することができる。設定値データを「0」~「5」で管理すると、「0」は設定値データとして扱われているため、異常と判断されることがない。さらに、設定値データを利用して何らかの抽選を行う場合(例えば、先読みテーブル等において設定値毎に異なるデータを選択する場合)、テーブル選択におけるオフセット処理が行いやすい利点もある。具体的に、設定値データを「1」~「6」で管理する場合、テーブル選択のオフセットデータとしてそのまま使用する際には、開始アドレスを-1する等の処理を行う必要があるが、設定値データを「0」~「5」で管理する場合、そのままの値をオフセットデータとして使用することができる。実際に、設定値データを設定値表示装置に表示する際には、設定値データに1加算することで「1」~「6」として表示する。
本例においては、ステップ1003‐2にて設定値(設定値データ)が正常な範囲にあるか否かを判定する、換言すると、設定値(設定値データ)の確認処理を実行するよう構成したが、当該確認処理の実行タイミングとしては、
(1)電源投入直後のタイミング
(2)所定の入球口への入球タイミング
(3)主遊技始動口への入球タイミング
(4)補助遊技始動口への入球タイミング
(5)大入賞口への入球タイミング
(6)主遊技図柄変動開始タイミング
(7)遊技状態が切り替わった直後のタイミング
(8)大当り開始直後のタイミング
(9)大当り終了直後のタイミング
上記のタイミングにて実行してもよい。尚、上記9つのタイミングのいずれか1つのタイミングのみで設定値(設定値データ)の確認処理を実行してもよいし、上記9つのタイミングの複数のタイミングにて設定値(設定値データ)の確認処理を実行してもよい。例えば、電源投入時にはチェックサム処理を実行するよう構成されているため、わざわざ設定値(設定値データ)のみを確認する処理を設ける必要がないという観点から、電源投入直後のタイミングにて設定値(設定値データ)の確認処理を実行しないよう構成してもよい。
次に、電源投入時(所定条件)以外の状況で設定変更用のキースイッチ(設定キースイッチと称することがある)がON状態になった場合における処理について説明する。
図126は、第6実施形態に係る、主制御基板Mが行うタイマ割り込み時処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐S(第6)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の設定キー操作判定処理を実行し、ステップ1000‐1の処理に移行する。
尚、設定キー操作判定処理とは、設定キースイッチの操作の有無を判定する(設定キーが設定キー差込口に入力されているか否か、及び、設定変更用のキースイッチがON状態となっているか否か、等を判定する)処理である。タイマ割り込み時処理における設定キー操作判定処理において、設定キースイッチの操作が有りと判定された場合(即ち、設定キー差込口に設定キーが挿入され、設定キーが所定の方向に回動されることで設定変更用のキースイッチがON状態となっている場合)、所定の表示装置(本例では、設定値表示装置)に、現在の遊技機の設定値を表示する。
ここで、前述のように、電源投入時に(所定条件のもとで)行われる設定変更処理においては、設定キースイッチの操作が有った場合、設定キースイッチの操作が終了するまでは次の処理に移行しない一方、設定キー操作判定処理においては、設定キースイッチの操作が有った場合でも、設定キースイッチの操作の終了を待たずに次の処理に移行可能なように構成されている。従って、設定変更処理が実行されている状況(具体的には、設定変更中)と、設定キー操作判定処理において設定キースイッチの操作が有りと判定されている状況(具体的には、設定値表示中)とで実行可能な処理が相違する構成を採り得る。ここで、設定変更中の場合と、設定値表示中の場合とにおいて、各々実行可能な処理の一例を以下の表に示す。尚、表中において、「○」は該当する処理を実行可能であることを示し、「×」は該当する処理を実行不可能であることを示し、「△」は該当する処理が一時停止されることを示す。尚、表中において、「遊技関連入力」とは、例えば、入賞口からのセンサ入力である。また、「異常報知A」とは、例えば、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開放エラー、衝撃によるエラー等の異常報知である。また、「異常報知B」とは、例えば、磁気、断線・短絡・電源、電波に係る異常報知である。また、「演出制御コマンド」とは、例えば、副制御基板S側へのコマンド送信である。また、「払出制御コマンド」とは、例えば、賞球払出制御基板KHへのコマンド送信である。また、「乱数更新」とは、例えば、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、及び特別図柄当りソフト乱数等を更新する処理である。また、「外部出力」とは、例えば、外部端子板へ出力するセキュリティ信号(設定変更中又は設定値表示中である旨の信号)の出力である。また、「メンテナンスモード」とは、副制御基板S側での情報出力に関する各種設定モードである。また、「報知」とは、副制御基板S側での設定変更中又は設定値表示中である旨の報知である。また、「払出」とは、賞球払出制御基板KH側での遊技機の払出し処理である。また、「発射」とは、発射制御基板D40側での遊技球の発射可能又は不可能を意味する。
次に、各装置の配置について説明する。
≪設定変更手段の配置≫
まず、設定キー差込口の配置について説明する。設定キー差込口は、主制御基板Mに搭載されており、入球状態表示装置J10、RAMクリアボタン等とは別個に備えられている。
≪設定値表示装置≫
次に、設定値表示装置について説明する。本例に係る遊技機は設定変更する際に、設定しようとする設定値を表示するための設定値表示装置を主制御基板Mに備えている。設定値表示装置は、7セグメント表示器であり、「1」~「6」の表示により、設定1~6の6段階を判別可能となっている。尚、第6実施形態では、設定値表示装置を、入球状態表示装置J10、RAMクリアボタン等とは別個に備える例を説明したが、これに限らず、入球状態表示装置J10を利用して設定値の表示を行うようにしてもよい。この場合、入球状態表示装置J10には、設定値とベース値との両方が表示されることになるが、設定変更モードや設定確認状態では設定値を表示するようにし、それ以外の場合には、ベース値を表示するよう構成してもよい。また、設定変更モードの間もベース値を表示し続けるようにすることも可能であり、その際は、設定値とベース値の表示を、時間、または、いずれかの入力装置の操作によって切り替えることが考えられる。さらに、入球状態表示装置J10の表示態様を変更することで、4桁の7セグにて、設定値とベース値の両方を同時に表示してもよい。例えば、4桁の7セグのうち、最上位桁に現在の設定値を表示し、残りの3桁にベース値を表示するよう構成してもよい。
≪変更対象≫
第6実施形態においては、1の遊技状態における主遊技図柄の当否抽選の当選確率を変更可能に構成されている。例えば、設定1~6の6段階が設けられており、設定1から設定6の順で確率変動遊技状態及び非確率変動遊技状態夫々の大当りの当選確率が徐々に高くなるように(遊技者に有利となるように)構成されており、また、設定毎の確率変動遊技状態の当選確率は非確率変動遊技状態の当選確率の2倍となっている。具体的には、非確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:1/320(205/65536)、設定2:1/318(206/65536)、設定3:1/317(207/65536)、設定4:1/315(208/65536)、設定5:1/314(209/65536)、設定6:1/312(210/65536)のように設けられ、確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:1/160(410/65536)、設定2:1/159(412/65536)、設定3:1/158(414/65536)、設定4:1/58(416/65536)、設定5:1/157(418/65536)、設定6:1/156(420/65536)となるように設けられている。尚、主遊技図柄の当否抽選の当選確率には、小当りの当選確率も含まれ、小当りの当選確率は、設定値及び遊技状態(確率変動遊技状態、非確率変動遊技状態)に関わらず一定(例えば、1/99)に設定されている。なお、確率変動遊技状態の当選確率は、非確率変動遊技状態の10倍以内になるように、即ち、設定1:1/30.7、設定2:1/30.3、設定3:1/29.9、設定4:1/29.5、設定5:1/28.0、設定6:1/27.0となるように設けていてもよい。
次に、設定値の記憶領域について説明する。
≪設定値の記憶領域≫
第6実施形態におけるRAM領域は、設定値の記憶領域(特定の領域)とその他の遊技データ記憶領域(例えば、主遊技側乱数、ラウンド数等)とを有しており、設定値の記憶領域は、RAM領域の上位アドレスに記憶するよう構成されている。尚、設定キースイッチによる設定変更を実行し、且つRAM領域に異常があった場合には、設定値の記憶領域を含め、全てのRAM領域がクリア(初期化)されるが、RAMクリアボタンの操作によるRAMクリアでは、設定値の記憶領域はクリアされず、その他の遊技データ記憶領域のデータのみがクリア(初期化)される。また、RAMクリア時のクリア範囲を指定し易くすることを目的として設定値をRAM領域の先頭アドレスに記憶する例を説明したが、RAM領域のいずれのアドレスに記憶しても問題ない。また、設定変更を実行し、且つRAM領域に異常があった場合にも、クリアされない記憶領域を設けてもよく、例えば、設定変更を実行し、且つRAM領域に異常があった場合にも、入球状態表示装置J10への表示に関する情報はクリアしないよう構成してもよい。
≪設定値データの確認タイミング≫
次に、当否抽選時における設定値の確認処理について説明する。当否抽選時における設定値の確認処理は、タイマ割り込み時処理におけるステップ1400の主遊技図柄表示処理中のステップ1410‐1の前に行われ、現在設定されている設定値を確認し、設定されている設定値に対応する主遊技テーブル1(つまり、上述した設定に対応する大当りの当選確率)を設定する処理である。当否抽選時において設定値の確認処理を行った後、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する主遊技テーブル1を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。尚、現在設定されている設定値を確認したときに、設定値が範囲外(例えば、設定1~設定6の6段階設定を使用する場合には、設定値が0以下の場合と7以上の場合に範囲外となる)であると判定した場合には、(1)設定変更時のRAMクリア処理を実行しないと復帰できない復帰不可能エラー(当該エラーが発生する直前の状況には復帰不可能なエラー)として遊技の進行を停止する、(2)設定値を最も遊技者にとって不利な設定1として判定する、のように構成してもよい。
≪設定変更中の処理≫
次に、設定変更中の処理について説明する。
<主制御側の処理>
まず、主制御基板MのCPUMCは、設定変更中であることを特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)にて表示可能に構成されている。具体的には、設定変更中は、特別図柄表示装置のLEDが全点灯するよう構成されている。なお、特別図柄表示装置のLEDの全点灯は、遊技者の遊技中に表示されることがない態様であることが望ましい。また、設定変更中であることを示すことが可能であれば、必ずしも、特別図柄表示装置を使用する必要はなく、例えば、遊技盤面に設けられた各種LEDを利用してもよい。また、専用のLEDを設け、設定変更中にのみ表示するように処理することで、その他の遊技情報を表示する各種LED{特別図柄表示装置や普通図柄表示装置(補助遊技図柄表示装置H20)}を兼用するよりも、処理負担を軽くすることができる。
<副制御側の処理>
次に、副制御基板SのCPUSCは、設定変更中であることを演出表示装置SG、スピーカD24等にて示唆可能に構成されている。具体的には、演出表示装置SGにて、「設定変更中」の画像を表示するよう構成され、スピーカD24にて「設定変更中です」の音声を出力するよう構成されている。また、設定変更中には、主遊技に関係しない(主制御基板MのCPUMCにて制御されない)遊技データを変更可能に構成されている。例えば、音量変更の設定(可能又は不可能)、RTC(リアルタイムクロック)の設定、省エネモードの設定{遊技待機中(所定期間遊技が実行されていないと判定した場合に遊技待機中となり、例えば、発射ハンドルが5分間操作されていない場合に遊技待機中になるよう構成されており、遊技待機中においては、演出表示装置にて待機デモ画面が表示される)には通常遊技中と比べて光量が低くなる}等の変更が可能となっており、サブ入力ボタンSBや十字キーを操作することでこれらの変更が可能に構成されている。また、これに限らず、タッチパネル等の入力装置を代用してもよい。この場合、演出表示装置としてメインの遊技に使用する液晶ディスプレーの他に、サブ入力のみを行う別の液晶ディスプレーを設け、タッチパネルとして利用するのが望ましい。尚、RTC(リアルタイムクロック)とは、サブメイン制御部の基板上に設けられた、計時を行う機構である。RTC(リアルタイムクロック)は、基板から独立した内蔵電源(バッテリー)を有しており、遊技機に対する電力の供給が行われていない間も計時を継続するため、工場出荷時等に設定された日付・時刻に基づき、現在の日付・時刻を供給することが可能である。
<入力制限>
次に、設定変更中の入力制限について説明する。具体的には、ステップ1003(第6)の処理(後述する、設定変更処理)では、始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球を検出しないよう構成されている。例えば、第1主遊技始動口入球検出装置(A11s)又は第2主遊技始動口入球検出装置(B11s)が入力を検出したことにより、入力信号が入力ポートに入力されていたとしても、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込み時処理を許可していないため、入力ポートを確認することがない。しかし、扉開放検出や磁石検出等のエラー検出を可能に構成されている。本実施形態では、これらの異常検出をタイマ割り込み時処理においてのみ検出する構成としたが、第6実施形態においては、主制御基板側メイン処理(設定変更処理)にて扉開放検出や磁石検出等のエラー検出を可能とすることで、設定変更中状態にてゴト行為が行われることを防止することが可能である。
<外部出力>
次に、主制御基板MのCPUMCが外部へ出力する情報について説明する。主制御基板MのCPUMCが外部へ出力する情報として、1.設定値、2.設定変更中を示す信号、を出力することが可能である。本実施例においては、1.設定値の外部出力、2.設定変更中を示す情報、の双方とも主制御基板Mからホールコンピュータに出力するよう構成している。なお、設定変更中を示す信号は、設定変更中は継続して出力されており、設定変更終了時から所定時間(例えば、1000ms)が経過するまで継続して出力されるよう構成されている。さらに、主制御基板MのCPUMCは、副制御基板SのCPUSC及び賞球払出制御基板のCPUに、設定値コマンド、設定変更開始コマンド、設定変更終了コマンドを送信するよう構成されている。
<払出処理>
次に、払出処理中に電源断が発生し、その後、設定変更となった際の処理について説明する。具体的には、賞球払出ユニットKE10にて賞球の払い出しが行われている状況において電源断が発生した場合には、残賞球数がRAM領域にバックアップされた状態で電源がオフになる。そして、電源復帰時に、通常の電源復帰(つまり、RAMクリアではない)では、残賞球数が記憶されたままであるため、電源復帰後に残賞球数が払い出されるが、設定キースイッチが操作されている(オンとなっている)状況にて電源復帰した場合には、設定値の記憶領域を含む全てのRAM領域がクリアされるため、バックアップされていた残賞球数もクリアされ、賞球払い出し中に電源断となったとしても電源復帰時に残賞球数が払い出されることがないよう構成されている。なお、不図示であるが、設定変更モードに移行した際には、主遊技基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH(賞球払出制御基板のCPU)に設定変更モードに移行した旨のコマンド(設定変更開始コマンドと称することがある)を送信し、設定変更モード終了時には、設定変更モードが終了した旨のコマンド(設定変更終了コマンドと称することがある)を送信するよう構成されている。なお、設定変更が有効に行われた後に、残賞球数をクリアするように構成してもよい。
<乱数更新処理>
第6実施形態において、設定変更中に乱数更新処理が行われないよう構成されている。つまり、乱数の更新は、主制御基板側メイン処理のステップ1018の乱数更新又はタイマ割り込み時処理のステップ1000‐2(各種乱数更新処理)、ステップ1000‐3(初期値更新型乱数更新処理)、ステップ1000‐4(初期値乱数更新処理)において行われるのみであり、設定変更処理内では、乱数の更新を行う処理が設けられていない。
≪設定確認中の表示≫
次に、設定確認中(設定確認状態、設定表示中と称することがある)の表示について説明する。
<主制御側の表示>
まず、主制御側では、上述した通り、特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)のLEDにて設定変更中であることを表示可能に構成されているが、設定確認中においても特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)のLEDにて設定確認中であることを表示可能に構成されており、設定確認中には特別図柄表示装置の全てのLEDが点滅表示するよう構成されている。尚、特別図柄表示装置の全てのLEDが点滅表示する態様は、遊技者の遊技中に表示されることがない態様であることが望ましい(遊技者の遊技中に表示される態様は、例えば、あるLEDと別のLEDとが交互に点滅表示される態様である)。また、特別図柄の変動中に設定確認中となった際には、特別図柄表示装置(第1主遊技図柄表示装置A20、第2主遊技図柄表示装置B20)における主遊技図柄の変動表示は、設定値の表示より優先して表示されるよう構成されている。
<副制御側の表示>
次に、設定確認中において、副制御基板S側では、演出表示装置SGにて「設定確認中」の画像表示、スピーカD24にて「設定確認中です」の音声出力が行われる。なお、設定変更中(設定変更モード、設定変更モード中と称することがある)には、主遊技に関係しない(主制御基板MのCPUMCにて制御されない、遊技の結果に影響しない)遊技データを変更可能に構成されている(メンテナンスモード)が、設定確認中には、主遊技に関係しない(主制御基板MのCPUMCにて制御されない、遊技の結果に影響しない)遊技データであっても変更不可能なように構成されており、設定可能な状態とならないよう構成されている。なお、出力時間を延長する他のエラーとの重要度に合わせて出力時間を設定することが望ましい(例えば、設定変更の報知の重要度が初期化時の報知より重要度が高く、初期化時の出力延長時間が5000msであれば、設定変更時にはそれより長い6000msにする等が挙げられる)。
<入力情報の制限>
次に、入力情報の制限について説明する。設定変更中には、上述のように、入力情報の制限が設けられていたが、設定確認中には、入力情報の制限が設けられていないよう構成されている。具体的には、設定変更中には入力が制限されていた始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)への入球検出が行われる等、主制御側(主制御基板MのCPUMCによる制御)、副制御側(副制御基板SのCPUSCによる制御)に関わらず、遊技に関する全ての情報を検出し、処理するように構成されている。
<外部出力>
次に、設定確認中の外部出力について説明する。まず、設定変更中に外部出力を行う設定値について、設定確認中では、外部出力を行わないよう構成されている。次に、設定確認中は、設定確認中であることを示す信号を継続して出力するよう構成されている。また、設定確認終了後、特定時間(例えば、500ms)まで継続して出力するよう構成されており、設定変更中の所定時間(例えば、1000ms)よりも短い時間出力されるよう構成されている。
<払出処理>
次に、設定確認中の賞球払出制御について説明する。まず、賞球払出装置KEにて賞球の払い出しが行われている際に、設定確認中となった場合には、賞球の払い出し制御を一旦中断するよう構成されている。設定の確認は、遊技店員等が遊技機枠を開放し、遊技機背面側から設定キースイッチにより確認可能となる。つまり、遊技機枠を開放することにより、店側の球供給装置から遊技機への球供給が正常に行われないようになる可能性がある。したがって、賞球の払い出しを一旦中断する構成が好ましい。なお、不図示であるが、賞球の払い出しを一旦中断する際には、主遊技基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH(賞球払出制御基板のCPU)に設定確認状態に移行した旨のコマンド(設定確認開始コマンドと称することがある)を送信し、設定確認状態の終了時には、設定確認状態が終了した旨のコマンド(設定確認終了コマンドと称することがある)を送信するよう構成されている。
<乱数更新処理等の内部処理>
次に、設定確認中の乱数更新処理等の内部処理について説明する。設定変更中には、乱数の更新処理が行われないよう構成されているが、設定確認中では、遊技中と同様に乱数更新処理等が行われるよう構成されている。
≪電源復帰時における処理≫
次に、電源断復帰時の処理について説明する。
<通常電源断復帰>
まず、電源復帰時に設定変更及びRAMクリアが行われなかった場合には、設定値を含め、電源断前の遊技状態に復帰させ、遊技が開始されるよう構成されている。
<設定変更時の処理>
次に、設定変更時の処理について説明する。設定変更時は、設定値を含め全てのRAM領域のデータがクリアされ、その後、設定された設定値が記憶される。
<RAMクリア時の処理>
次に、RAMクリア時の処理について説明する。RAMクリアボタン操作時のRAMクリアでは、設定値を除き、その他の遊技データがクリアされる。また、RAM領域内に異常があった場合のRAMクリアでは、設定値を含め、全てのRAM領域のデータがクリアされるよう構成されている。
≪コマンド送信タイミング≫
次に、本実施形態では、タイマ割り込み時処理におけるステップ1999における制御コマンド送信処理においてコマンドが送信されるよう構成されているが、第6実施形態における設定変更モードが開始された際又は設定変更モードが終了した際には、主遊技基板MのCPUMCは、賞球払出制御基板KH(賞球払出制御基板のCPU)に、設定変更モードの開始後、即座に、設定変更モード開始に係るコマンド(設定変更開始コマンド)を送信し、設定変更の終了後、即座に、設定変更終了に係るコマンド(設定変更終了コマンド)を送信するよう構成するのが好適である。また、遊技の開始時(例えば、変動開始コマンドの送信タイミング)、遊技の終了時(例えば、変動停止コマンドの停止タイミング)、保留生起時(例えば、後述する、先読み用当否コマンドや先読み用変動態様コマンドの停止タイミング)等のタイミングにて、主制御基板Mから副制御基板Sに対して設定値に関するコマンドを送信するようにしてもよい。このとき、副制御基板Sは、受信した設定値を記憶するとともに、次遊技で受信した設定値との比較を行い、相違する場合には報知を行うようにすることで、遊技途中における不正な設定変更の発見を助長することもできる。
≪第6実施形態のまとめ≫
以上のように、設定変更に係る処理を説明したが、概要をまとめると以下の通りとなる。まず、設定変更中の状況にあっては、主制御手段(例えば、主制御基板MのCPUMC)は、演出制御手段(例えば、副制御基板SのCPUSC)と払出制御手段(例えば、賞球払出制御基板KHのCPU)に対して主制御手段において設定変更中の処理が実行される旨を示すコマンド(設定変更開始コマンド)を送信するとともに、当否に関連する乱数の更新処理、始動口センサ等の遊技関連入力、例えば球皿満タン(上球皿D20に過剰に遊技球が貯留されることにより、満タンを検知するセンサが遊技球を検知するエラー)等の優先度の低い異常報知が行われないようにする。また、主制御手段は、外部端子から設定変更中である旨の信号を出力する。なお、優先度の高い異常報知{例えば、不正に直結する異常(磁気検知、電波検知等)}については設定変更中においても報知が行われる。一方、演出制御手段においては、設定変更中である旨の報知を行うとともに、メンテナンスモードに移行し、演出制御手段におけるテスト出力や、各種の演出設定、遊技者操作の有効範囲の設定等が実行できるように構成される。また、払出制御手段にあっては、払出処理及び発射処理のいずれも禁止されるように構成される。
尚、上記優先度の低いエラーまたは優先度の高いエラーの発生中(検出中)に電源をオフにし、電源がオフの状況にて設定キースイッチをオンにして電源を投入した場合には、設定変更モードになり、当該設定変更モードにて設定値を変更した場合(設定値を確定した場合)、発生していた優先度の低いエラーまたは優先度の高いエラーの検出及びエラー報知を終了するよう構成してもよい。また、そのように構成した場合にも、設定値の変更後に再度異常を検出した場合には、エラーの検出及びエラー報知を実行するよう構成してもよい。また、設定変更モード中に優先度の低い異常を検出した場合には、エラーであると判定せずにエラー報知を実行しないよう構成してもよいし、設定確認状態中に優先度の低い異常を検出した場合には、エラーであると判定せずにエラー報知を実行しないよう構成してもよい。
設定値表示装置にて設定値を表示中の状況にあっては、主制御手段は、演出制御手段と払出制御手段に対して主制御手段において設定値表示中の処理が実行される旨を示すコマンド(設定表示中コマンド)を送信する一方で、当否に関連する乱数の更新処理、始動口センサ等の遊技関連入力、異常報知等、通常と同様の処理が行われるようになっている。但し、外部端子からは設定値表示中である旨の信号を出力する。同様に、演出制御手段においても、設定値を表示中である旨の報知を行うものの、メンテナンスモードに移行することはない。そして、払出制御手段にあっては、払出処理を一旦中断するものの、発射処理の動作は禁止しないように構成される。
以上の通り構成されているため、第6実施形態においては、設定変更という管理者のみが行う操作に基づく点を考慮して、演出制御手段(例えば、副制御基板SのCPUSC)においても管理者が行う操作モードに移行させ、また、主制御手段(例えば、主制御基板MのCPUMC)や払出制御手段(例えば、賞球払出制御基板KHのCPU)においては、遊技機能を停止する。すなわち、他の制御手段においても設定変更の処理に合わせて管理者のみが実行可能な操作が実行された場合専用の処理が実行され、通常の遊技進行にて実行する処理が実行されない。このため、設定変更という1の操作を起点として、複数の制御手段が夫々に対応した管理処理を実行することができる。一方、設定表示という確認作業の際(設定確認状態)においては、通常の遊技処理を極力維持するように構成することで、必要以上に制御の制約を与えることがなく、適正な処理を実現することができる。
<<第6実施形態の変形例>>
なお、第6実施形態(設定変更)に関する変形例について以下に列挙する。
≪変更対象≫
第6実施形態においては、主遊技図柄の当否確率について設定値毎に異ならせるようになっているが、出玉率に影響を与える他のパラメータについても変更することが可能である。具体的には、出玉率に影響がある、大当り終了後の確率変動遊技状態への移行割合や大当り種別の選択割合(当り時の図柄選択割合)、補助遊技図柄の当否確率や電サポ移行割合、特別図柄、補助遊技図柄の変動時間(時間当たりの相対的な変動回数の差異)、入賞率に影響がある可動物の動作速度等のパラメータの1又は複数を複合させることが可能である。また、設定値毎の部分的なパラメータが相違するものの、同一の出玉率となるように構成することも可能である。無論、出玉率の向上に応じて各パラメータを向上させるようにすることも可能である。また、例えば特別図柄の当否確率と補助遊技図柄の当否確率等、複数のパラメータを個別に設定できるようにしてもよく、この場合には2段階以上に可変できるような設定キースイッチを用い、設定キースイッチの位置に対応したパラメータの変更モードに移行させるように構成すればよい。なお、出玉率に影響を与えるパラメータに加え、影響を与えない演出頻度等も変更できるように構成してもよい。
ここで、第6実施形態においては、設定値毎に当り確率が相違することになるため、同一の演出決定プロセスを採用すると演出の信頼度が相違することになる。このため、演出の信頼度を各設定値間で共通にして演出から設定値を予測することを困難にすることも検討すべき事項であり、具体的な対応方法としては、演出の実行可否を判定するテーブルや演出選択テーブルを設定値毎に設けるほか、設定値毎の当り確率の差分を補正する演出補正値を採用することが考えられる。
具体的には、図191に示すように、大当り確率を、設定1:10/1000、設定2:12/1000、設定3:14/1000とし、演出Aの抽選確率が設定に関わらず共通の50/10000とした場合、全設定において大当り時の演出Aの実行割合を同一とするために演出補正値を、設定1では「42」、設定2では「35」、設定3では「30」とすることで、大当り時の演出Aの実行割合は、設定1:10/1000×50/10000×42=21000/10000000=21/10000、設定2:12/1000×50/10000×35=21000/10000000=21/10000、設定3:14/1000×50/10000×30=21000/10000000=21/10000となり、大当り時の演出Aの実行割合は全設定において共通となる。尚、上記大当り確率は、非確率変動遊技状態における大当り確率としてもよいし、確率変動遊技状態における大当り確率としてもよいし、遊技状態の滞在割合を考慮した平均の大当り確率としてもよい(1の設定値に対する大当り確率が1つのみの遊技機である場合には、当該1つの大当り確率が上記大当り確率に該当する)。このように当り確率の相違と当該当り確率の相違に伴う外れ確率の相違の夫々に応じて設定値毎に演出補正値を設けておけば、複数の演出に対して共通の演出補正値を利用することで、当該補正値を用いた演出の出現頻度、信頼度から設定値を予測することが困難で且つ、記憶領域を効率よく利用した遊技機を提供することが可能となる。なお、全ての演出(前述した先読み演出や当該変動で行われる予告演出)を対象として演出補正値を利用する場合に限らず、一部の演出のみに対して適用することも可能である。特に、当りの信頼度が極めて高い特別予告(例えば、「次回予告」のように画面に表示したり、「宇宙人」等の極めてレアなキャラクタが出現するような演出)に対してのみ適用すれば、低設定値の際に当該演出の信頼度を想定以上に低いものにすることがなく、当該演出を多数の遊技機に共通で搭載した場合の企業イメージの低下を抑止することができる。
尚、図191においては、設定値毎に大当り確率が相違する構成を例示したが、演出補正値を用いる構成としては、すべての設定値で大当り確率が異なっていなくてもよく、例えば、設定1:10/1000、設定2:12/1000、設定3:12/1000のように、一部の設定値で大当り確率が同一となるよう構成してもよい。そのように構成した場合には、大当り確率が同一となる設定値については、演出補正値も同一となるよう構成してもよい。
尚、上記の実施例は、あくまでも、演出Aが大当り時にしか発生しない演出であることを前提としている。
(本実施例が解決しようとする課題)
演出補正値を用いることなく設定値に関わらず共通の抽選確率にて演出Aの抽選を行った場合には、設定値毎に大当り確率が異なることに基づき、演出Aの発生頻度が異なるため、演出Aの発生回数をカウントすることにより設定値を容易に判別可能となってしまう恐れがある。
(本実施例の効果)
演出補正値を用いることで、演出Aの発生確率に設定値による差が生じない(つまり、総回転数に対する演出Aの発生割合は設定値に関わらず同一である)ため、演出Aの発生回数をカウントしても設定値を判別することができない遊技機を提供することができる。
尚、大当り時の演出Aの発生回数には設定値によって差が生じる(つまり、大当り回数に対する演出Aの発生割合は設定値によって異なる)ため、この差を利用して設定値を判別するための要素を設ける新たな遊技性を設けることができる。具体的には、大当り時における演出A発生確率は、設定1=50/10000×42=2100/10000=21/100(約1/4.8)、設定2=50/10000×35=1750/10000=7/40(約1/5.7)、設定3=50/10000×30=1500/10000=3/20(約1/6.7)となり、設定値によって差が生じることとなる。これにより、遊技者は、大当りの回数と演出Aの発生回数とから導き出せる大当り時の演出Aの発生確率を参考に、設定値を推測することが可能となる。
(本実施例の課題を解決するための構成)
演出補正値は、設定値毎の大当り確率に乗算することで同一の確率にできる値が適用される。すなわち、設定値毎の分母が同一である場合(今回の例では、1000)には、分子の値(今回の例では、設定1では10、設定2では12、設定3では14)の最小公倍数(今回の例では420)になるための値(今回の例では、設定1では42、設定2では35、設定3では30)とするのが望ましい。
尚、大当り時だけでなく、ハズレ時にのみ演出Aが発生する場合も同様の概念(手法)で、演出Aの発生確率に設定値による差が生じない(つまり、総回転数に対する演出Aの発生割合は設定値に関わらず同一である)構成、ハズレ時の演出Aの発生確率に設定値による差が生じる(つまり、ハズレ回数に対する演出Aの発生割合は設定値によって異なる)構成、が実現可能である。
≪設定値データの確認タイミング≫
第6実施形態においては、特別図柄の抽選処理毎で設定値を確認する処理を行っていたが、所定のタイミングでのみ実行することも可能である。具体的には、設定変更時及び電源投入時に情報を一度だけ確認してもよいし、大当り等の遊技状態の変更タイミング毎に確認してもよい。また、入球状態表示装置J10を搭載した遊技機の場合には、その表示タイミングや演算タイミングに合わせて確認してもよい。これにより、設定値を確認するタイミングを少なくでき、他の処理への負担を低減することができる。
≪設定キースイッチ等の配置≫
第6実施形態においては、主制御基板に設定キースイッチ及び設定変更ボタン、設定値表示装置を搭載したが、払出制御装置(例えば、賞球払出制御基板KH等)や電源ユニット(例えば、電源供給ユニットE)に設けたり、独立した1の装置として構成することもできる。また、例えば設定キースイッチを主制御基板に設け、設定変更ボタンを払出制御基板に設けるなど、各種ボタンや表示器を複数の装置に分散して設けることも可能である。なお、設定値の変更は、不正操作の対象となる恐れがあるため、入力機能(設定キースイッチ及び設定変更ボタン)は、主制御基板や払出制御基板等、封止構造を有する制御装置内に設けることが望ましい。また、第6実施形態では、設定キースイッチと設定変更ボタンを使用して設定変更を行う例を説明したが、ディップスイッチ等の一般的な入力装置を利用することで、適宜、設計変更することができる。
次に、図140は、設定変更中、及び設定確認中における、演出表示装置SGでの表示態様の例を示した図である。
次に、同図上段は、図124aの設定変更処理において、副制御基板Sで実行されるメンテナンスモード中に設定可能な項目の一覧を示すイメージ図である。本例においては、主制御基板M側から設定変更モードに移行したことを示すコマンドを送信することにより、主制御基板M側で設定変更中において、その旨を示すとともに、副制御基板S側でメンテナンスモード(店舗での設定や製造確認用のモード)を実行可能なように構成されている。また、本例においては、メンテナンスモード中、演出表示装置SGに、現在の設定値を案内する設定表示画像SGSHG(本例においては、現在の設定値である「4」を示す画像)の表示を行うよう構成されている。また、同図に示されるように、設定変更モードである場合には、演出表示装置SGにて、設定変更モード情報表示画像SGHMH(現在設定変更中である旨の報知を行う画像であり、本例においては、「設定変更モード中」との表示を行う画像)を表示可能なように構成されている。
尚、同図に示されるように、本例においては、メンテナンスモード中、情報出力に関する各種設定として、複数の項目を選択可能に構成されている。より具体的には、本例においては、メンテナンスモード中、出荷時テストモード(例えば、ランプ・音声・液晶表示装置・入力確認等のテストを実行するモード)の実行(尚、出荷時テストモードは、一連の動作が終了する、又は、例えばサブ入力ボタンを長押しすることにより本画面に戻る、等としてもよい)、広告内容の設定{即ち、デモ画面を始めとした特定のタイミングにて広告を表示するか否かの設定であり、また広告を表示する場合の具体的な広告内容(例えば、店名等)の設定である}、節電モードの有効又は無効(即ち、遊技待機中等に、省エネモードに自動で移行するか否かの設定である)、RTC演出(所定の時刻に到達すると実行される演出)の有効又は無効の選択(RTC演出を行うか否かの設定であり、全てのRTC演出を一律に設定可能としてもよいし、複数のRTC演出を個別に設定可能としてもよい)、設定確認状態において設定値表示を行うか否かの選択{即ち、遊技機の現在の設定値を演出表示装置SGに表示可能とするモードである設定表示モード(表示設定)と、遊技機の現在の設定値を演出表示装置SGには表示しないモードである設定表示モード(非表示設定)とのいずれを選択するかの設定である}、遊技者音量設定の有効又は無効の選択及び遊技者光量設定の有効又は無効の選択(メンテナンスモード以外での通常状態において、遊技者がサブ入力ボタンや十字キー等を用いて音量設定や光量設定を行うことを可能とするか否かの設定である)、を行うことが可能な構成としている。また、メンテナンスモードの終了が選択された場合、または、設定変更終了時に(例えば、主制御基板M側から設定変更モードからの復帰(設定変更モードの終了)を示すコマンドを受信したことに基づいて)メンテナンスモードを終了し、デモ画面、通常画面、専用画面等の所定の画面が表示される。
本例においては、十字キーの操作によって項目を選択し、サブ入力ボタンを押下することで変更内容を決定するよう構成されている。また、演出表示装置SGにて、ボタン操作情報画像SGHMB(メンテナンスモードにおけるボタン操作の説明を行う画像)を表示可能なように構成されている。また、設定変更表示領域(例えば、演出表示装置SG)の下部には、メンテナンスモードの終了条件を示唆・案内する字幕SGHMJ(本例では、「メンテナンスモードは設定変更終了時に強制終了します。…」という字幕)がスクロール表示される。尚、字幕SGHMJは、十字キーで「メンテナンスモードの終了」を選択した場合に表示されてもよいし、メンテナンスモード中において常に表示されてもよい。また、このような字幕SGHMJに限らず、所定の文字情報や音声情報等によりメンテナンスモードの終了条件等を示唆・案内してもよいし、このような案内・示唆を行わなくともよい。また、サブ入力ボタン又は十字キーが所定時間操作されていないことに基づいて自動でメンテナンスモードを終了するよう構成してもよく、この場合、字幕SGHMJとして、サブ入力ボタン又は十字キーの操作が特定時間(所定時間未満の時間)されていない旨と共に、自動でメンテナンスモードを終了するまでの残り時間等を告知するよう構成してもよい。
次に、設定確認中の表示画面例について説明する。同図中段は、副制御基板S側が遊技待機状態(図柄変動が実行されておらず、また、保留も存在しない状態)であり、前述したメンテナンスモードにおいて設定表示モードが、設定表示モード(表示設定)となっており、且つ、主制御基板M側が設定確認中において表示されるイメージ図である。本例においては、主制御基板M側から設定確認中モードに移行したことを示すコマンドを送信することにより、主制御基板M側が設定確認中の状態において、副制御基板S側でその旨を示す表示を実行可能なように構成されている。
また、本例では、設定表示画像SGSHGは、遊技待機状態に表示されるデモ画面に係る画像の手前に存在する(即ち、設定表示画像SGSHGの方が、デモ画面に係る画像よりも表示の優先度が高く、デモ画面の画像によっては、設定表示画像SGSHGの表示の視認性が妨げられない)よう構成されている。また、本例においては、デモ画面表示領域(例えば、演出表示装置SG)の下部には、設定表示モード(表示設定)の終了条件を示唆・案内する字幕SGSMJ(本例では、「設定表示モード(表示設定)中です。設定キーを抜くと通常モードに戻ります」という字幕)がスクロール表示される。
次に、同図下段は、副制御基板S側が図柄変動状態(図柄変動が実行されている状態)であり、且つ、主制御基板M側が設定確認中において表示されるイメージ図である。尚、同図においては、装飾図柄として第1装飾図柄(演出表示装置SGの中央部に主に表示される装飾図柄であり、第2装飾図柄よりも表示領域が相対的に大きい)と第2装飾図柄(演出表示装置SGの右下部に主に表示される装飾図柄であり、第1装飾図柄よりも表示領域が相対的に小さい)との2つの装飾図柄が演出表示装置SGに表示されているが、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれも同一の主遊技図柄の図柄変動に対応した装飾図柄(例えば、第1主遊技図柄の変動中であれば、第1装飾図柄と第2装飾図柄とのいずれもが当該第1主遊技図柄に対応している)となっており、スーパーリーチ演出等の実行中に第1装飾図柄が非表示となった場合等にも、遊技者が第2装飾図柄を視認することで装飾図柄を確認できるように構成されている。また、本例では、前述したメンテナンスモードにおいて設定表示モードが非表示設定となっている。より具体的には、左右図柄に「7」が仮停止してリーチ状態を構成し、第1保留表示部SG12において2つの保留が表示され且つ、2つ目の保留について先読み演出として「赤色」が表示され、第2保留表示部SG13においては保留が表示されておらず、当該変動に対応する信頼度示唆予告として擬似的な保留表示の表示態様が「緑色」となっている状況で主制御基板M側が設定確認中に移行した場合の表示例である。
本例では、前述したとおり、設定表示モードが非表示設定となっているため、設定表示画像にて「☆」が示されており、設定表示画像SGSHGからは具体的な設定値が判別不可能又は困難となっている。なお、設定表示モードが非表示設定となっている場合には、設定表示に関する画像(例えば、設定表示画像SGSHG)を表示させなくてもよい。また、本例においては、第1装飾図柄よりも手前に設定表示画像SGSHGが表示されている(設定表示画像SGSHGにより、画面中央に存在する第1装飾図柄が隠れている)一方で、第2装飾図柄(画面右下に配された、装飾図柄)により、装飾図柄の視認性が担保されている。また、本例においては、演出表示装置SGの上部には、設定表示モード(非表示設定)の終了条件を示唆・案内する字幕SGSMJ(本例では、「設定表示モード(非表示設定)中です。設定キーを抜くと通常モードに戻ります」という字幕)が表示される。尚、主遊技図柄変動中においては、字幕SGSMJが、主遊技図柄や保留表示等と重複しないよう構成され、保留先読み演出や、当該図柄変動に係る保留情報の視認性を妨げないようになっている)。
なお、第6実施形態(設定変更)に関する第2変形例について以下に列挙する。
≪設定変更を必要としない遊技機≫
第6実施形態では、特別図柄の当否確率について設定値毎に異ならせる例を説明したが、普通機など、電気的に出玉率の設定を行いにくい遊技機においては、実質的に設定変更を行う機能(設定変更手段)を設けることにあまり意味をなさない場合がある。しかし、遊技機開発を行ううえで、設定変更手段を設けた遊技機と設定変更手段を設けない遊技機とを別々に設計するのは、ハード的・ソフト的な観点からも好ましいものではなく、可能な限り、同じソフト構成・ハード構成を利用して多種多様なスペックの遊技機を開発することが、開発コストを抑制するためにも必要である。そこで、以下は、設定変更を必要としない遊技機における、設定変更手段の取り扱いについての一例を列挙する。このように構成することで、設定変更手段を必要としない遊技機においても、設定変更手段を行う遊技機と同様のソフト構成・ハード構成で遊技機開発を行うことが可能となる。また、設定変更手段を必要としない遊技機と、設定変更手段を行う遊技機とで、必ずしもハード構成・ソフト構成が同一である必要はなく、同様の効果を発揮するものであれば、多少の設計変更があっても問題ない。
<1段階設定>
設定変更手段によって変更し得る設定値を1種類に設定する。これにより、設定値を切り替える処理は同じまま(例えば、設定変更モードには移行するが、設定変更スイッチを操作しても設定値は「1」から変更されないように処理を行うことで)、従来と同様に、設定変更を必要としない遊技機と同様の仕様を実現することができる。この場合、設定値として採り得る数値は1種類のため、設定値データとしての「1」を設定値表示装置に表示することで、設定を表示する処理が行われていることを認識させるようにしてもよいし、表示しなくても、どちらでもよい。また、副制御基板に設定値に関する情報を表示する処理が搭載されている場合には、デフォルトの値(例えば「設定1」)を送信するようにしてもよいし、事実上の設定値が存在しない旨のコマンドを送信してもよい。なお、設定値が存在しない旨のコマンドを送信する場合、副制御基板には、当該コマンドの受信により設定値が存在しないことを表示する処理が行われるようにしておくことが望ましい。
<共通設定値>
設定変更手段によって変更し得る設定値を全て同一の設定値として設定する。具体的に、6段階設定(設定1~設定6)を使用する場合、例えば、全ての設定値を「1」として取り扱うことで、いずれの設定値を選択した場合でも同じ設定値として機能させることができる。これにより、設定値を切り替える処理は変更することなく、1段階設定と同様の仕様を実現可能にする。また、設定値データの読み出しに際しては、設定1~設定6のそれぞれに対応するROMのアドレスに設定値「1」のデータを記憶し、選択された設定値に応じたアドレスから設定値「1」のデータを読み出してもよいし、設定1~設定6に共通するアドレスに設定値「1」のデータを記憶するようにしてもよい。このとき、設定値表示装置には、設定変更ボタンを操作に応じて、設定値「1」~「6」を表示することも考えられるが、いずれの操作が行われた場合でも設定値「1」を表示するのが設定変更を必要としない機械においては好適であり、これにより、設定値を確認する際の誤認を避けることができる。
<設定値を参照しないソフト処理>
RAMに保存した設定値(設定変更手段によって選択された設定値)を処理的に参照しないようにする。具体的には、設定値を採用する遊技機の場合、特別図柄の当否を抽選する際、当否確率テーブルを参照するにあたっては、選択された設定値としてRAMに保存された設定値を参照して設定値に対応する当否確率テーブルを選択する(後述の第8実施形態に記載)。このとき、設定値をRAMから参照する処理を省略し、予め定めた1つの当否確率テーブルを決定することで、設定変更を必要としない遊技機と同様の仕様を実現することができる。
<設定値を参照するソフト処理>
設定変更を必要としない遊技機として、上記にて設定値を参照しないソフト処理について説明したが、選択可能な設定値の数に係わらず遊技状態に応じて1つの当否確率テーブルのみを備える場合、この限りでない。選択された設定値がいずれの設定値データであったとしても、同一の当否確率テーブルを決定することになるため、結果として、設定値による設定差が生じることがなくなる。
<識別フラグ>
設定変更を行う遊技機と、設定変更を必要としない遊技機とを識別するフラグを設け、遊技開始タイミング等の所定契機にてフラグを判断することで、設定変更を行う遊技機における処理と、設定変更を必要としない遊技機における処理とを変更する。具体的には、図124aの電源投入時の処理において、S1001の処理を行う前に主制御基板MのROMに格納されたフラグ参照し、設定変更を必要としない遊技機であることを示す値のときは、S1001の処理を行わずにS1002の処理に移行することが考えられる。この場合、ソフト的な変更は生じ得るが、少なくとも、ハード的な変更は生じ得ない。
<設定数の設定>
設定変更に使用する設定数を選択する。例えば、1段階設定、3段階設定、6段階設定の3種類を、遊技スペックに応じて適宜選択可能に設計する。具体的には、設定変更を行う際に使用する設定キースイッチの回動位置に応じて設定する方法や、ディップスイッチ等の入力スイッチを使用して選択する方法が考えられる。また、別の手段として、上記の識別フラグを利用した例と同様に、主制御基板MのROMに格納された選択可能な設定数(1段階設定、3段階設定、6段階設定)を示すフラグを、図124aのステップ1001(第6)の処理の前や、図125のステップ1003‐1の処理の前に参照することで設定数を選択可能にしてもよい。このような方法を用いることにより、現在の遊技機の仕様として、1段階設定に対応する遊技機、3段階設定に対応する遊技機、6段階設定に対応する遊技機、の3種類に区分けすることが可能となるため、設定数に応じた処理を容易に選択することができる。また、これにより、1段階設定を選択使用する場合には設定変更を必要としない遊技機として機能させることができるとともに、3段階設定、6段階設定を選択使用する場合には選択した設定段階による設定変更が可能な遊技機として機能させることができる。また、上記の1段階設定を利用した例と同様に、副制御基板に設定情報を表示する処理が搭載されている場合には、選択された設定数を示す値(例えば「3段階設定」)を送信するようにしてもよい。これにより、副制御基板Sは、主制御基板Mから受信した値に応じて、「現在、選択されている設定は、3段階設定です」等の報知を、演出表示装置SGやスピーカD24にて行うことができる。また、設定変更に使用する設定数を選択可能な構成でなくともよく、予め設定値の個数に応じて使用する設定値を定めておき、以下のように構成することも可能である。例えば、設定数が1個の際等では、設定6(又は設定1)を優先して使用するよう構成してもよいし、そうでなくともよい。
(1)1個
設定6を使用する。尚、設定1を使用してもよい。
(2)2個
設定1と設定6を使用する。
(3)3個
(3-1)設定1、設定4、設定6を使用する。
(3-2)設定1、設定3、設定6を使用する。
(3-3)設定1、設定2、設定3を使用する。
(3-4)設定4、設定5、設定6を使用する。
(3-5)設定1、設定2、設定6を使用する。
(3-6)設定1、設定5、設定6を使用する。
(4)4個
(4-1)設定1、設定3、設定4、設定6を使用する。
(4-2)設定1、設定2、設定5、設定6を使用する。
(4-3)設定1、設定2、設定3、設定4を使用する。
(4-4)設定3、設定4、設定5、設定6を使用する。
(4-5)設定1、設定2、設定3、設定6を使用する。
(4-6)設定1、設定4、設定5、設定6を使用する。
(5)5個
(5-1)設定1、設定3、設定4、設定5、設定6を使用する。
(5-2)設定1、設定2、設定4、設定5、設定6を使用する。
(5-3)設定1、設定2、設定3、設定5、設定6を使用する。
(5-4)設定1、設定2、設定3、設定4、設定6を使用する。
(5-5)設定1、設定2、設定3、設定4、設定5を使用する。
(5-6)設定2、設定3、設定4、設定5、設定6を使用する。
<その他>
設定変更に関する機能(設定変更ボタン、等)を、主制御基板ではなく、副基板(電源基板、等)に設け、設定変更を必要としない遊技機の場合には、主制御基板への信号入力を行わないようにしてもよい。具体的には、設定変更に関する機能を設けた副基板と、主制御基板との間のハーネス接続を行わない方法や、副基板から主制御基板に対して設定変更に係るコマンドを送信しないようにする方法、等が考えられる。
<<設定確認中の構成>>
本例に係る遊技機に適用可能な設定確認中の構成について以下に列挙する。尚、以下に列挙する構成については、上述したすべての実施形態に適用可能であり、1又は複数を適宜組み合わせて問題ないことを補足しておく(設定値を複数設けた場合に限る)。
<設定確認中の作用>
設定確認中(設定確認状態)においては、以下のように構成してもよい。
(1)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が無効となる(一部の入球口のみ入球が無効となり、その他の入球口への入球は有効としてもよい
(2)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が有効のままとなる
(3)発射ハンドルD44の操作が無効となる(遊技球が発射不能となる)
(4)発射ハンドルD44の操作が有効のままとなる(遊技球が発射不能とならない)
(5)エラーの検出は実行可能であるがエラー報知を演出表示装置SGにて表示しない
(6)エラーの検出は実行可能であり、演出表示装置SGにおける設定確認中に係る表示よりも前面レイヤーにてエラー報知を表示する
(7)デモ画面を表示しない(遊技待機状態に移行しない)
(8)主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が変動開始しない
(9)補助遊技図柄が変動開始しない
<設定確認不可能な期間>
本例においては、遊技機の起動中に設定キースイッチをオンにすることで設定確認状態に移行し得るよう構成したが、以下の期間においては設定キースイッチをオンにしても設定確認できない(設定確認状態に移行しない)よう構成してもよい。
(1)特別遊技開始デモ時間
(2)特別遊技終了デモ時間
(3)特別遊技実行中
(4)主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動中
(5)補助遊技図柄の変動中
(6)普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物)の作動中
(7)特定演出中(RTCに係る演出の実行中等)
(8)時間短縮遊技状態中
(9)確率変動遊技状態中
(10)特定のエラー(扉開放検出や磁石検出等)発生中
<設定確認中から復帰した場合>
本例においては、設定確認状態にて設定キースイッチをオンからオフにすることで設定確認状態から復帰し得るよう構成したが、設定確認中(設定確認状態)から復帰した場合(設定キーをオフにした場合)の作用について以下のように構成してもよい。
(1)音量設定が初期設定に設定される
(2)光量設定が初期設定に設定される
(3)デモ画面が表示される(遊技待機状態に移行する)
<<設定変更モードの構成>>
本例に係る遊技機に適用可能な設定変更モードの構成について以下に列挙する。尚、以下に列挙する構成については、上述したすべての実施形態に適用可能であり、1又は複数を適宜組み合わせて問題ないことを補足しておく(設定値を複数設けた場合に限る)。
<設定変更モード中に電源断が発生した場合>
設定変更モード中に電源断が発生し、その後電源断から復帰した場合(設定キースイッチはオンのままである場合)、
(1)設定変更モードが再開される
(2)設定変更モードが終了する(その後設定キースイッチをオフ→オンとした場合には設定確認中となる)
(3)設定確認中に移行する
尚、上記(1)のように構成することにより、電源復帰時に設定キースイッチのオン・オフ状況を確認することで、設定変更モードに移行するか否かを判断することができ、簡便な処理にて設定変更モードへの移行有無を判定することができる。
<設定変更モード中の作用>
(1)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が無効となる(一部の入球口のみ入球が無効となり、その他の入球口への入球は有効としてもよい
(2)第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、補助遊技始動口H10、一般入賞口P10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、への入球が有効のままとなる
(3)発射ハンドルD44の操作が無効となる(遊技球が発射不能となる)
(4)発射ハンドルD44の操作が有効のままとなる(遊技球が発射不能とならない)
(5)エラーの検出は実行可能であるがエラー報知を演出表示装置SGにて表示しない
(6)エラーの検出は実行可能であり、演出表示装置SGにおける設定確認中に係る表示よりも前面レイヤーにてエラー報知を表示する
(7)デモ画面を表示しない(遊技待機状態に移行しない)
(8)主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が変動開始しない
(9)補助遊技図柄が変動開始しない
<設定変更モード中から復帰した場合>
設定変更モード中から復帰した場合の作用について以下のように構成してもよい。
(1)音量設定が初期設定に設定される
(2)光量設定が初期設定に設定される
(3)デモ画面が表示される(遊技待機状態に移行する)
<設定確認状態に関する作用1>
「保留が0個の状況にて遊技球を発射した→遊技領域を遊技球が流下している状況にて扉ユニットD18を開放→設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→遊技球が第1主遊技始動口A10に入球→第1主遊技図柄が変動開始→第1主遊技図柄が大当り図柄にて停止表示」となった場合において、
(1)設定値が表示されたまま大当りが開始される
(2)設定値が表示されたままであり、大当りが開始しない。その後、設定キースイッチを操作して設定確認状態が終了すると、設定値の表示が非表示になると共に大当りが開始される
(3)エラーとなり遊技の進行が停止される
のように構成してもよいし、設定確認状態にて遊技球が第1主遊技始動口A10(または、第2主遊技始動口B10)に入球しても、当該入球は無効となるよう構成してもよいし、当該入球に基づく保留が生起するが、設定確認状態が終了するまで保留が消化されず、図柄変動が開始されないように構成してもよい。尚、設定確認状態に移行しても、遊技の結果には影響がないため、上記(1)のように構成することにより、スムーズに遊技進行が行えることとなる。
<設定確認状態に関する作用2>
「保留が0個の状況にて遊技球を発射した→遊技領域を遊技球が流下している状況にて扉ユニットD18を開放→設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→遊技球が第1主遊技始動口A10に入球→第1主遊技図柄が変動開始→第1主遊技図柄が小当り図柄にて停止表示」となった場合において、
(1)設定値が表示されたまま小当りが開始される
(2)設定値が表示されたままであり、小当りが開始しない。その後、設定キースイッチを操作して設定確認状態が終了すると、設定値の表示が非表示になると共に小当りが開始される
(3)エラーとなり遊技の進行が停止される
のように構成してもよい。尚、設定確認状態に移行しても、遊技の結果には影響がないため、上記(1)のように構成することにより、スムーズに遊技進行が行えることとなる。
<設定確認状態に関する作用3>
「遊技球を発射した→遊技領域を遊技球が流下している状況にて扉ユニットD18を開放→設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→遊技球が補助遊技始動口H10に入球→補助遊技図柄が変動開始→補助遊技図柄が当り図柄にて停止表示」となった場合において、
(1)設定値が表示されたまま第2主遊技始動口電動役物B11d(普通電動役物)が開放開始する
(2)設定値が表示されたままであり、第2主遊技始動口電動役物B11d(普通電動役物)が開放開始しない。その後、設定キースイッチを操作して設定確認状態が終了すると、設定値の表示が非表示になると共に第2主遊技始動口電動役物B11d(普通電動役物)の開放が開始される
尚、設定確認状態に移行しても、遊技の結果には影響がないため、上記(1)のように構成することにより、スムーズに遊技進行が行えることとなる。
<設定確認状態に関する作用4>
「設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→電源断が発生する→設定キースイッチがオンである状況を維持したまま電源復帰する」となった場合において、
(1)電源断時のバックアップ情報に基づき設定確認状態に復帰する
(2)設定変更モードに移行する
(3)設定確認状態にも設定変更モードにも移行しない(その後設定キースイッチをオフ→オンとした場合には設定確認中となる)
尚、電源復帰時に設定値キースイッチがオンであるかを判定し、オンであった場合には設定変更モードに移行するよう構成することで、簡便な処理にて設定変更モードへの移行有無を判定することができるため、上記(2)の構成が最も好適である。
<設定確認状態に関する作用5>
「設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→電源断が発生する→設定キースイッチをオフにする→設定キースイッチを再度オンにした状況にて電源復帰する」となった場合において、
(1)電源断時のバックアップ情報に基づき設定確認状態に復帰する
(2)設定変更モードに移行する
(3)設定確認状態にも設定変更モードにも移行しない(その後設定キースイッチをオフ→オンとした場合には設定確認中となる)
尚、電源復帰時に設定値キースイッチがオンであるかを判定し、オンであった場合には設定変更モードに移行するよう構成することで、簡便な処理にて設定変更モードへの移行有無を判定することができるため、上記(2)の構成が最も好適である。
<設定確認状態に関する作用6>
「設定キースイッチを操作して設定確認状態にする→電源断が発生する→設定キースイッチをオフにする→設定キースイッチがオフである状況を維持したまま電源復帰する」となった場合において、
(1)設定確認状態にも設定変更モードにも移行しない
(第7実施形態)
本実施形態において、入球に係る情報を入球状態表示装置に表示し得るよう構成されている。入球に係る情報の生成・表示等の処理を主制御基板(主制御基板MのCPUMC)にて実行するよう構成した実施形態を第7実施形態として詳述する。
<第1ROM・RAM領域における処理>
まず、図127は、第7実施形態における、主制御基板M側のメインフローチャートである。図127における特徴的な処理は、ステップ1001(第7)、ステップ1003(第7)、ステップ1000(第7)、ステップ1005(第7)、ステップ1001‐1(第7)、ステップ1001‐2(第7)、ステップ1018‐1(第7)、ステップ1018‐2(第7)、ステップ1019(第7)、ステップ1992(第7)、ステップ7000(第7)である。はじめに、電源が投入された後、ステップ1001(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。ステップ1001(第7)でYesの場合、ステップ1000(第7)の処理に移行する。なお、ステップ1001(第7)でYesの場合には、電断時に第1RAM領域にバックアップされている設定値が復元される。他方、ステップ1001(第7)でNoの場合、ステップ1003(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更処理を実行し、ステップ1004の処理に移行する。次に、ステップ1000(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第1ROM・RAM領域における処理として、第2ROM・RAM領域の電源投入時の第2RAM領域確認処理を呼び出す。次に、ステップ1005(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROMのプログラムにより、第1RAM領域に記憶されている設定値を参照し、設定値に対応する第2RAM領域をセットする。したがって、以降の処理は、設定値に対応する第2RAM領域を用いて行われることとなる(例えば、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域を用いる)。次に、ステップ1001‐1(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域に異常があるか否かを判定する(例えば、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域に異常があるか否かを判定する)。ステップ1001‐1(第7)でYesの場合、ステップ1001‐2(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータを全てクリアする(例えば、第1RAM領域のデータと、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域のデータをクリアする)。尚、第1RAM領域の更新は第1ROM・RAM制御によってのみに行われ、第2RAM領域の更新は第2ROM・RAM制御によってのみに行われるよう構成されているため、第1RAM領域のクリアは、第1ROM・RAM制御における処理で行われ、第2RAM領域のクリアは、第2ROM・RAM制御における処理で行われる。ここで、第2RAM領域についてイメージ図を用いて説明する。第2RAM領域は、設定値に対応するように設けられており、設定1に対応する第2RAM領域、設定2に対応する第2RAM領域、設定3に対応する第2RAM領域、等が設けられている。つまり、設定1に対応する第2RAM領域には、初期フラグ、表示データ切替フラグ1、表示データ切替フラグ2、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値等が記憶され、設定2、設定3に対応する第2領域(第2RAM領域)にも同様に、初期フラグ、表示データ切替フラグ1、表示データ切替フラグ2、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値等が記憶されるよう構成されている。第1ROM・RAM領域における処理として、ステップ1018の処理を実行した後、ステップ1018‐1(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、電源断信号の入力ポートの値をロードする。次に、ステップ1018‐2(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、入力ポートの値が電源断の発生を示す値ではないか否かを判定する。例えば、入力ポートの値が0であれば、電源断が発生していないことを示し、入力ポートの値が1であれば、電源断が発生していることを示すよう構成されている。ステップ1018‐2(第7)でYesの場合、ステップ1019(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の入球状態表示装置演算処理を呼び出す{つまり、第1ROM・RAM領域におけるメインループ処理(ステップ1018~ステップ1019の処理を繰り返し行う)で入球状態表示装置演算処理を呼び出して(例えば、call命令)、第2ROM・RAM領域で入球状態表示装置演算処理を実行する}。他方、ステップ1018‐2(第7)でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1020、ステップ1022の処理を行い、電源が落ちるまで待機する。タイマ割り込み時処理では、ステップ2000~ステップ1990の処理を実行した後、ステップ1992(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、第2ROM・RAM領域の入球状態表示装置表示制御処理を呼び出す。尚、ステップ1008のRAMチェック(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)は、第1RAM領域のチェックを行う処理であり、第2RAM領域のチェックを行う処理{詳細は後述するが、第2RAM領域内の特定のデータに異常があるか否かを判定する処理(即ち、ステップ1008における第1RAM領域のチェックとはチェック処理が異なる)}ではない。また、第1ROM・RAM制御における処理である主制御基板側メイン処理及びタイマ割り込み処理において第2ROM・RAM制御における処理が呼び出された後は、第1ROM・RAM領域ではなく、第2ROM・RAM領域を使用して処理が実行される。尚、主制制御基板M側の処理に使用するカウンタ類や制御用データ(レジスタの値等)はバックアップされる構成のため、第1RAM領域に記憶されているデータと同様に、当該実施形態における第2RAM領域に記憶されている全データもバックアップされるように構成されている。また、当該第7実施形態において「クリア」との用語は、ゼロクリアするだけに限られず、初期化することも含む(つまり、遊技開始状態である初期状態に戻すことについて「クリア」の用語を使用する)。
尚、図127にて例示している主制御基板M側のメインフローチャートにおける処理の順序は、前述したものには限定されず、例えば、遊技機の電源が投入された後、ステップ1005(第7)~ステップ1001‐2(第7)の処理を実行した後、ステップ1001(第7)、ステップ1000(第7)、又はステップ1003(第7)の処理を実行するよう構成してもよい。より具体的には、遊技機の電源投入後、まず、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域及び第2RAM領域に異常があるか否かをチェックする。異常があると判定した場合には、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータをすべてクリアする。尚、第1RAM領域のデータは第1ROM・RAM領域における処理としてクリアし、第2RAM領域のデータは第2ROM・RAM領域における処理としてクリアすることとなる。その後、第1ROM・RAM領域における処理として、設定キースイッチのオン・オフを判定して、設定キースイッチがオンの場合には設定変更処理を実行し、設定キースイッチがオフの場合にはステップ1002以降の処理を実行するよう構成してもよい。尚、このように構成した場合には、設定キースイッチをオンにした状態にて電源を投入すると、ステップ1001(第7)及びステップ1003(第7)の設定変更に関する処理(後述する第18実施形態のように設定確認に関する処理を電源投入時に実行するよう構成した場合には、設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理)を実行した後、ステップ1018‐1(第7)~ステップ1019(第7)の入球状態表示装置J10に関する処理を実行することとなる。このように構成することにより、第1ROM・RAM領域における処理である設定変更(又は設定確認)に関する処理と、第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置J10に関する処理とを同時(又は交互)に実行することがなく、異なる領域で実行することとなる第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理とが混同してしまうことを防止することができることとなる。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図128は、第7実施形態における、図127のステップ1019において呼び出される第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置演算処理に係るフローチャートである。まず、ステップ8100で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(アドレスをAとする)を第2RAM領域に退避する。次に、ステップ8200で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアにスタックポインタ(アドレスをBとする)を設定する。尚、スタックエリアの切り替えについては、図138(第7)にて詳述するが、これらの処理により、入球状態表示装置演算処理で使用するスタックエリアが第1スタックエリアから第2スタックエリアに変更されることとなる。次に、ステップ8300で、主制御基板MのCPUMCは、全レジスタのデータを第2スタックエリアに退避させる。次に、ステップ8400で、主制御基板MのCPUMCは、後述する第2RAM領域クリアチェック処理を実行する。次に、ステップ8500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する区間判定を実行する。次に、ステップ8800で、主制御基板MのCPUMCは、後述する演算処理を実行する。次に、ステップ8900で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアに退避した全レジスタのデータを復帰させる。次に、ステップ8950で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(A)を第2RAM領域から復帰させる。
次に、図129は、第7実施形態における、図128のステップ8400のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である第2RAM領域クリアチェック処理のフローチャートである。例えば、設定値として「1」が設定されている場合、第2RAM領域の設定「1」に対応する記憶領域のクリアチェック処理を行うよう構成されている。まず、ステップ8401で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域に記憶されている初期フラグがAA55Hではないか否かを判定する。初期フラグとは、第2RAM領域をクリアするか否かを示すデータであり、0000Hであれば第2RAM領域をクリアすることを示し、AA55Hであれば第2RAM領域をクリアしないことを示す。尚、第2RAM領域をクリアすることを示す0000Hは、別の処理で記憶されるよう構成されており、例えば、通常時アウト個数カウンタ値と総アウト個数カウンタ値とを比較して、通常時アウト個数カウンタ値の方が大きい場合に記憶されるよう構成されている。また、当該判定(ステップ8401の処理)では、AA55Hではないか否かを判定しているため、0000H以外であってもAA55Hでなければ「AA55Hではない」との判定条件に該当する。ステップ8401でYesの場合、ステップ8404で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域をクリアし、ステップ8402に移行する。尚、ステップ8404でクリアするデータは、スタックエリア以外の第2RAM領域のデータであり、当該処理により、1.後述する区間は、現在区間B以降に滞在中でも区間Aに戻る、2.カウンタ類がすべて初期化される、3.ステップ8402以降の処理が続行される、よう構成されている。他方、ステップ8401でNoの場合、ステップ8404をスキップし、ステップ8402の処理に移行する。次に、ステップ8402で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域に異常があるか否かを判定する。例えば、後述する表示データ切替フラグ1、表示データ切替フラグ2の値が範囲外(0、1、2以外)の場合には異常ありと判定することが挙げられる。ステップ8402でYesの場合、ステップ8405で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域をクリアし、次の処理(ステップ8500の処理)に移行する。他方、ステップ8402でNoの場合、ステップ8405をスキップし、次の処理(ステップ8500の処理)に移行する。尚、ステップ8405でクリアするデータは、スタックエリア以外の第2RAM領域のデータであり、当該処理により、1.後述する区間は、現在区間B以降に滞在中でも区間Aに戻る、2.カウンタ類がすべて初期化される、3.ステップ8500以降の処理が続行される、よう構成されている。
次に、図130は、第7実施形態における、図128のステップ8500のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間判定のフローチャートである。まず、ステップ8502で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ1が0であるか否かを判定する。尚、表示データ切替フラグ1とは、入球状態表示装置演算処理における区間を示すフラグであり、表示データ切替フラグ1が0であれば区間A{例えば、初回の電源投入から総アウト個数が所定個数(例えば、300個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が1であれば区間B{例えば、初回の電源投入からの総アウト個数が所定個数(例えば、300個)以上かつ特定個数(例えば、60000個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が2であれば区間N{例えば、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が特定個数(例えば、60000個)に達する毎に切り替えられる区間}であることを示すフラグである。また、表示データ切替フラグ1は、電源断が発生してもクリアされないようにバックアップされる構成となっている。次に、ステップ8502でYesの場合、ステップ8600で、主制御基板MのCPUMCは、後述する区間A時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。他方、ステップ8502でNoの場合、ステップ8700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する区間B以降時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図131は、第7実施形態における、図130のステップ8600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間A時判定のフローチャートである。まず、ステップ8602で、主制御基板MのCPUMCは、総アウト個数カウンタ値が300以上であるか否かを判定する(ここで使用した「300」の数値は例示であり、遊技機の製造時における検査工程にてカウントされる想定値よりも大きな値であればよい)。次に、ステップ8602でYesの場合、ステップ8608で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ1に1を設定する(0から1に変更する)。次に、ステップ8610で、主制御基板MのCPUMCは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8602でNoの場合、ステップ8650(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、後述するSW集計処理(スイッチ集計処理)を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。補足としてSW集計処理について簡易的に説明すると、後述するステップ7500の処理にて読み出した各入賞口の検出情報に基づき、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタの更新を行う処理である。
次に、図132は、第7実施形態における、図130のステップ8700のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間B以降時判定のフローチャートである。まず、ステップ8702で、主制御基板MのCPUMCは、総アウト個数カウンタ値が60000以上であるか否かを判定する(ここで使用した60000の数値は例示であり、遊技球の発射間隔を100個/分とした場合において、遊技球の発射時間が10時間に到達したことの想定値である)。次に、ステップ8702でYesの場合、ステップ8706で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ1に2を設定する(表示データ切替フラグ1に2を再設定することも含む)。次に、ステップ8707で、主制御基板MのCPUMCは、当該区間の最終ベース値を記憶する。次に、ステップ8708で、主制御基板MのCPUMCは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8702でNoの場合、ステップ8650(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、後述するSW集計処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図133は、第7実施形態における、図131及び図132のステップ8650のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるSW集計処理のフローチャートである。まず、ステップ8651で、主制御基板MのCPUMCは、いずれかの入球センサの入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8651でYesの場合、ステップ8651‐1で、主制御基板MのCPUMCは、いずれの入球センサの入球フラグを確認するかを判定する(いずれの入球センサの入球フラグを確認するかをαの値に基づいて決定する)。他方、ステップ8651でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。まず、α=0のとき、ステップ8652で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8652でYesの場合、ステップ8653で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8654で、主制御基板MのCPUMCは、第2大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8652でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=1のとき、ステップ8655で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8655でYesの場合、ステップ8656で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8657で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8655でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=2のとき、ステップ8658で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8658でYesの場合、ステップ8659で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8660で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8658でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=3のとき、ステップ8661で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8661でYesの場合、ステップ8662で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8663で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8661でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=4のとき、ステップ8664で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口1入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8664でYesの場合、ステップ8665で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口1入球フラグをオフにし、ステップ8666で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口1賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8664でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=5のとき、ステップ8667で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口2入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8667でYesの場合、ステップ8668で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口2入球フラグをオフにし、ステップ8669で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口2賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8667でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=6のとき、ステップ8670で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口3入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8670でYesの場合、ステップ8671で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口3入球フラグをオフにし、ステップ8672で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口3賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8670でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=7のとき、ステップ8673で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口4入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8673でYesの場合、ステップ8674で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口4入球フラグをオフにし、ステップ8675で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口4賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8673でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=8のとき、ステップ8676で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8676でYesの場合、ステップ8677で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサフラグをオフにし、ステップ8678で、主制御基板MのCPUMCは、アウト個数カウンタ加算フラグをオンにし、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8676でNoの場合、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、ステップ8680(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、カウンタ加算処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。尚、複数の一般入賞口の入球センサを1つにまとめてもよく、例えば、補助遊技状態(高ベース状態)中に右打ちを行う構成の場合、左打ちの際に入球可能な一般入賞口1~3への入球を検出する第1一般入賞口入球センサを備え、右打ちの際に入球可能な一般入賞口4への入球を検出する第2一般入賞口入球センサを備える構成としてもよい。
次に、図134は、第7実施形態における、図133のステップ8680のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるカウンタ加算処理のフローチャートである。まず、ステップ8682で、主制御基板MのCPUMCは、通常時賞球数カウンタの加算を実行する。尚、通常時賞球数カウンタの加算を実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当りではないときに、賞球フラグ(第2大入賞口賞球フラグ、第1大入賞口賞球フラグ、第2主遊技始動口賞球フラグ、第1主遊技始動口賞球フラグ、一般入賞口1賞球フラグ、一般入賞口2賞球フラグ、一般入賞口3賞球フラグ、一般入賞口4賞球フラグ)がオンである場合に通常時賞球数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良いが、1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、2.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。「1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない」ように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)における賞球数をカウントすることになる。尚、通常時賞球数カウンタの加算が終了すると、賞球フラグをオフにする。補足であるが、通常時賞球数カウンタは2バイトで構成されており、賞球数を加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。次に、ステップ8684で、主制御基板MのCPUMCは、通常時アウト個数カウンタの加算を実行する。尚、通常時アウト個数カウンタの加算にも実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当り中ではないときに、アウト個数カウンタ加算フラグがオンである場合に通常時アウト個数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、通常時アウト個数カウンタも通常時賞球数カウンタと同様に、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において加算を実行するように構成してもよく、1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、2.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。「1.非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない」ように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)におけるアウト個数をカウントすることになる。補足であるが、通常時アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。尚、アウト個数カウンタ加算フラグは次のステップ8686の総アウト個数カウンタの加算でも使用するため、通常時アウト個数カウンタの加算が終了してもオフにせず、オンのまま維持する。次に、ステップ8686で、主制御基板MのCPUMCは、総アウト個数カウンタの加算を実行する。アウト個数カウンタ加算フラグがオンであれば通常時賞球数カウンタを加算するよう構成されており、加算が終了すると、アウト個数カウンタ加算フラグをオフにし、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。補足であるが、総アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。
次に、図135は、第7実施形態における、図128のステップ8800のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である演算処理のフローチャートである。まず、ステップ8802で、主制御基板MのCPUMCは、区間変更がないか否かを判定する。ステップ8802でYesの場合、ステップ8804で、主制御基板MのCPUMCは、ベース計算を実行する。ここで、ベース値は、{(通常時賞球数カウンタ値÷通常時アウト個数カウンタ値)×100}の式で算出される。次に、ステップ8806で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ8804で算出したベース値(入球状態情報)を、現在のベース値(入球状態情報)として入球状態表示装置J10に表示するための表示用に記憶し、次の処理(ステップ8900の処理)に移行する。ここで記憶するベース値(入球状態情報)は、小数点第一位を四捨五入された値を記憶する。他方、ステップ8802でNoの場合も次の処理(ステップ8900の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図136は、第7実施形態における、図127のステップ1992において呼び出される第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置表示制御処理に係るフローチャートである。まず、ステップ7100で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(アドレスをAとする)を第2RAM領域に退避する。次に、ステップ7200で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアにスタックポインタ(アドレスをBとする)を設定する。尚、スタックエリアの切り替えについては、図138(第7)にて詳述するが、これらの処理により、入球状態表示装置表示制御処理で使用するスタックエリアが第1スタックエリアから第2スタックエリアに変更されることとなる。次に、ステップ7300で、主制御基板MのCPUMCは、全レジスタのデータを第2スタックエリアに退避させる。次に、ステップ8400で、主制御基板MのCPUMCは、第2RAM領域クリアチェック処理を実行する。尚、入球状態表示装置制御で実行する第2RAM領域クリアチェック処理と入球状態表示装置演算処理で実行する第2RAM領域クリアチェック処理とは同一の処理である。次に、ステップ7500で、主制御基板MのCPUMCは、第1RAMの各入賞口の検出情報を読み出す。具体的には、第2ROMのプログラムでは、第1RAMの検出情報がオンであることを、1回のエッジ検出(オフ→オン)で入球ありと判定し、入球ありと判定した場合、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域(2バイト)のうち、対応する入賞口の記憶領域のフラグをオン(1を設定する)にする。例えば、第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであった場合、第2ROMのプログラムで第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであることを判定した際に、オンであることを1回判定すると、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域であるD1に1を設定する。そして、ここで設定した入球情報に基づいてステップ8650のSW集計処理が実行される。なお、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域は2バイトに限定されず、入球センサの数に応じて1バイト等に変更され得る。次に、ステップ7600(第7)で、主制御基板MのCPUMCは、表示内容更新処理を実行する。次に、ステップ7700で、主制御基板MのCPUMCは、第2スタックエリアに退避した全レジスタのデータを復帰させる。次に、ステップ7800で、主制御基板MのCPUMCは、スタックポインタ(A)を第2RAM領域から復帰させる。
次に、図137は、第7実施形態における、図136のステップ7600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である表示内容更新処理のフローチャートである。はじめに、第1セグ情報及び第2セグ情報の機能について説明する。まず、第1セグ情報とは、現在の区間においてリアルタイムに更新されるベース値に関する情報であり、第2セグ情報とは、現在の区間の直前の区間における最終値(最終ベース値)に関する情報である。
次に、表示内容更新処理のフローチャートについて説明する。まず、ステップ7610で、主制御基板MのCPUMCは、点滅状態の更新を実行する。ここでは、後述するステップ7630にて、第1セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第1セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御を実行し、後述するステップ7640にて、第2セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第2セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御を実行する。次に、ステップ7620で、主制御基板MのCPUMCは、第1セグ情報と第2セグ情報の表示切替処理を実行する。例えば、第1セグ情報と第2セグ情報とを5秒毎に切り替える。尚、第1セグ情報及び第2セグ情報は、識別セグと比率セグで構成されており、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器が識別セグ(現在の区間のベース値を表示していることを示す「bL.」又は直前の区間の最終ベース値を表示していることを示す「b6.」が表示される)であり、右2つの8セグメント表示器が比率セグ(「--」又はベース値が表示される)である。
次に、ステップ7630で、主制御基板MのCPUMCは、第1セグ情報の設定(更新)を実行する。第1セグ情報の表示内容は、区間A(後述する表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「bL.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。尚、すでに前述した通り、区間C及び区間Nは、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。
次に、ステップ7640で、主制御基板MのCPUMCは、第2セグ情報の設定(更新)を実行する。第2セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b6.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b6.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b6.」を点灯表示、比率セグにステップ8707で記憶した区間Bの最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b6.」を点灯表示、比率セグに区間N-1における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7650で、主制御基板MのCPUMCは、表示データ切替フラグ2の更新を実行する。表示データ切替フラグ2は、表示データ切替フラグ1に合わせて更新されるフラグであり、入球状態表示装置J10にベース値を表示するための表示用のフラグである。
次に、図138は、第7実施形態における、スタックエリア切り替えのイメージ図である。本図では、スタックエリアにデータが積まれる様子、及び、第1スタックエリアと第2スタックエリアが切り替えられる様子を示しており、丸で囲まれたアドレスはセットされているスタックポインタを示している。まず、第1ROM・RAM領域にて処理を実行しており、第1スタックエリアを使用するためのスタックポインタA(アドレスはA)がセットされている。次に、第1ROM・RAM領域にて処理を実行し、その後第2ROM領域の処理を呼び出す。次に、第2ROM領域の処理において、スタックポインタAを第2RAM領域に退避させ、第2スタックエリアを使用するためのスタックポインタB(アドレスはB)を設定する。次に、全レジスタを第2スタックエリアに退避した後、スタックポインタBのアドレスを変更する。次に、第2ROM・RAM領域による処理を実行し、全レジスタを復帰させる。次に、第1スタックエリアのスタックポインタAを復帰させ、第1ROM領域の呼び出し元に復帰し、その後は第1ROM・RAM領域の処理を実行する。
次に、図139は、第7実施形態の変形例1における、電気的全体構成図である。第7実施形態の変形例1における特徴は、遊技球の流路イメージ図である。第7実施形態の変形例1では、遊技球のアウト個数を検出するためのセンサが、総排出確認センサC90sの1つだけではなく、第1排出確認センサと第2排出確認センサの2つとなっている。第1排出確認センサは主に、左打ち時に入球する入賞口(第1主遊技始動口A10、一般入賞口)及びアウト口に入球した遊技球を検出するように構成されており、第2排出確認センサは主に、右打ち時に入球する入賞口(第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)に入球した遊技球を検出するように構成されている。このように構成された上で、さらに、ステップ8650のSW集計処理において各入賞口を直列で検出するよう構成した場合(つまり、第2大入賞口→第1大入賞口→第2主遊技始動口→第1主遊技始動口→一般入賞口1~4→排出確認センサの順に毎回確認する)、1回のカウンタ加算処理により2球分の加算を行うケースが発生し得る。このときに、区間が変更されることとなる総アウト個数カウンタの値が60000個を超えることがあり得る。この場合、2球分の加算を行った結果を当該区間の最終ベース値として記憶するように構成してもよい。このように、同時に発生した入球及び賞球を同じ区間内のベース値として算出するために、通常時賞球数カウンタ、通常アウト個数カウンタの値を2球分加算することで、当該区間における正確なベース値を算出することが可能となる。
第7実施形態及び第7実施形態の変形例1では、メインループ処理内で入球状態表示装置演算処理を呼び出して実行し、タイマ割り込み処理内で入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することにより、処理を分散させることで効率良く処理できるようにしたが、この構成に限られず、例えば、タイマ割り込み処理内で、入球状態表示装置演算処理と入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することも可能である。このように構成することで、処理の簡素化及び容量削減を図ることが可能である。例えば、表示データ切替フラグを1つのみ備える構成とすることができ、入球状態表示装置演算処理で更新された表示データ切替フラグ入球状態表示装置表示制御処理において参照するよう構成することが挙げられる。
また、第7実施形態において、入球状態表示装置演算処理及び入球状態表示装置表示制御処理が実行される度に、第2RAM領域クリアチェック処理を実行することで、ノイズ等による突発的な異常が発生した場合に早急に対応可能なよう構成した実施形態を説明したが、これに限られず、第2RAM領域のチェックを、所定条件を充足した場合(例えば、カウンタ加算処理において通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値が所定個数に到達したことなど)を契機として実行するよう構成することも可能である。このように構成することによっても、第2RAM領域のチェックを過度に実行することなく、処理の効率化を図ることが可能である。
また、上記の遊技機において、賞球払出動作中にRAMクリア処理(第1RAM領域のクリア処理)が発生する場合(例えば、電源断時にRAMクリアボタンが操作される、ノイズや瞬電による異常な電源断の発生後に電断復帰する)が想定される。例えば、特定数(例えば10個)の賞球払出動作中に、所定数(例えば6個)の払出完了時にRAMクリア処理が発生した場合、残りの賞球数(例えば4個)の記憶情報はクリアされ、残りの賞球数に対する払出が実行されず払出動作が終了することとなるが、入球状態表示装置J10では、特定数分の賞球が加算された値で算出されたベース値が表示される。このように構成することで、ベース値等の入球情報を意図的に調整できないよう構成することができ、入賞口への入球数に基づいて構成な入球情報を生成可能である。
なお、設定値毎の入球状態情報を入球状態表示装置J10にて表示するよう構成してもよく、例えば、第7実施形態において入球状態表示装置J10にて「bL.」「b6.」と表示するよう構成したが、「b」の表示を「設定値」に変更することで、設定毎の入球状態情報(ベース値)を確認できるよう構成してもよい。具体的には、設定1であれば、入球状態表示装置J10の左2つの7セグメント表示器に「1L.」「16.」と表示され、設定2であれば、入球状態表示装置J10の左2つの7セグメント表示器に「2L.」「26.」と表示される。また、設定変更ボタンを操作すると、設定値における入球状態情報が切り替えられることで設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能であり、さらに、所定時間毎(例えば、2秒毎)に設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能である。特に、設定値を変更することで相違し得る対象が主遊技図柄に係る当否抽選の当選確率のみである場合、設定値毎のベース値に差が生じないため、いずれの設定値においても常に同一のベース値になるが、設定変更の対象が、補助遊技図柄の当否確率や小当りの当選確率、等に及ぶ場合(一例を後述する)、設定値毎のベース値に差が生じるため、設定値毎の入球状態情報を個別に管理・表示することで、設定値に応じたベース値を確認することが可能となる。
また、入球状態表示装置J10にベース値以外を表示可能に構成してもよく、例えば、前述した役物比率や、連続役物比率を表示可能に構成してもよい。尚、ベース値、役物比率、連続役物比率のうち1種類のみを表示するよう構成してもよいし、複数種類を切り替えて表示するよう構成してもよい。また、ベース値の表示と同様に、役物比率や連続役物比率を入球状態表示装置J10に表示するよう構成した場合にも、例えば、左の2桁に現在表示している項目(ベース値、役物比率、連続役物比率)がいずれであるかを識別可能な識別表示を表示するよう構成することが好適である。また、このように構成した場合にも、表示する各項目を設定値毎に表示可能に構成してもよい。
≪入球状態表示装置に関する変更例≫
次に、本例に係る遊技機に適用可能な入球状態表示装置J10の構成の変更例を例示する。
ここで、設定毎にベース値を算出する場合には、設定毎の遊技球の総発射球数=総排出球数を計測する必要があり、当該総排出球数の計測結果を記憶するRAM領域を3バイトとした場合、3バイトの記憶領域にて記憶可能な最大の総排出球数は、「2563-1=16777215球」となっており、設定毎の総排出球数が16777215球となり、当該設定毎の総排出球数がRAM領域に記憶された場合(3バイトにて記憶可能な上限に達した場合)には、設定毎の総排出球数が上限に達した旨の情報をRAM内の所定の領域に記憶し、当該所定の領域に設定毎の総排出球数が上限に達した旨の情報が記憶されている場合には、入球状態表示装置J10に表示するための計測(ベース値を算出するために必要な計測)を実行しないように構成してもよい。
また、RAM内の或る1バイトに前記総排出球数が上限に達した旨の情報を記憶し得るよう構成し、そのような1バイトの記憶領域を設定毎に有するよう構成してもよい。即ち、設定値として設定1~設定6までの6種類の設定値を有する場合には、前記設定毎の総排出球数が上限に達した旨の情報が記憶されている記憶領域(1バイトの記憶領域)を6種類有するよう構成してもよい。
尚、入球状態表示装置J10における表示態様として、設定1~設定6におけるベース値を5秒毎に切り替えて繰り返し表示するよう構成してもよく(設定6におけるベース値を5秒表示した後は再度設定1におけるベース値を表示する)、そのように構成した場合に、設定変更ボタンを操作すると、設定値の識別表示を所定時間(例えば、2秒)表示した後、当該設定値におけるベース値を表示するよう構成してもよい。そのように構成した場合、前記所定時間の経過前に再度設定変更ボタンを操作することにより、次の設定値の識別表示が表示されるよう構成してもよい。具体的には、
(1)設定変更ボタンを操作→設定1の識別表示が2秒間表示される→設定1におけるベース値が5秒間表示される→設定2におけるベース値が5秒間表示される
(2)設定変更ボタンを操作→設定1の識別表示が表示される→1秒後に設定変更ボタンを再度操作→設定2の識別表示が2秒間表示される→設定2におけるベース値が5秒間表示される→設定3におけるベース値が5秒間表示される
のように構成してもよい。
尚、入球状態表示装置J10の表示態様(表示を切り替える時間値や表示する項目の順序等)は適宜変更しても問題ないが、所定のエラー発生時等、エラー解除のために扉ユニットを開放する必要が生じる場合には、扉ユニットを開放していても遊技者からは設定値が確認できないよう構成することが好適である。即ち、設定値に係る識別表示(例えば、設定1に係る識別表示)を入球状態表示装置J10に表示する際には、扉ユニットを開放していても視認し難い位置に入球状態表示装置J10を設置したり、管理者による所定の操作(所定の操作は遊技者には実行不可能)を実行しない限り設定値に係る識別表示が入球状態表示装置J10に表示されないよう構成することが好適である。
(第8実施形態)
次に、図141は、第8実施形態における、設定値に応じて主遊技図柄の当選確率を変更する場合の第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例では、設定1、設定2、設定3の順に遊技者に付与される利益率が高くなるよう構成されている。より具体的には、非確率変動遊技時の設定1の当り(大当り)当選確率が、約1/320に設定されており、非確率変動遊技時の設定2の当り(大当り)当選確率が、約1/318に設定されており、非確率変動遊技時の設定3の当り(大当り)当選確率が、約1/317に設定されている。また、確率変動遊技時の設定1の当り(大当り)当選確率が、約1/160に設定されており、確率変動遊技時の設定2の当り(大当り)当選確率が、約1/159に設定されており、確率変動遊技時の設定3の当り(大当り)当選確率が、約1/158に設定されている。よって、確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率が、非確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率の約2倍になっており、その比率が全設定で共通になるよう構成されている。この点は、第1主遊技側、第2主遊技側も同様となっている。
また、同図に示されるように、非確率変動遊技時の設定1において当り(大当り)と判定される乱数値範囲にも、非確率変動遊技時の設定2において当り(大当り)と判定される乱数値範囲にも、非確率変動遊技時の設定3において当り(大当り)と判定される乱数値範囲にも、「0~204」が共通の範囲として含まれている。よって、例えば、「0~204」のいずれかを乱数値とする保留が非確率変動遊技時において生起した場合において、当該保留が消化され当否抽選が行われるよりも前に、当該保留が当り(大当り)となる予定である旨を事前報知した場合(且つ、「0~204」の範囲外となる当り(大当り)と判定される乱数値の場合には、事前報知しないこととすると)、その事前報知(先読み演出)が実行されることなく当該保留が消化され当否抽選が行われる(結果、大当りが発生する)ことの頻度が高まるほど、設定3である可能性が高くなる(設定値の示唆が可能となる)よう構成することもできる(設定1、設定2、設定3の順で、「0~204」の範囲外となる当り(大当り)と判定される乱数値が多くなるためである)。尚、この点については、確率変動遊技時にも同様に適用可能であり、第1主遊技側でも第2主遊技側でも同様に適用可能である。また、ある設定値において当り(小当り)と判定される乱数値範囲は、他の設定値において当り(大当り)と判定される乱数値範囲と重複していないため、設定値がいずれであるかに拘わらず、当り(小当り)と判定される乱数値範囲に属する乱数値とする保留が生起した場合において、当該保留が消化され当否抽選が行われるよりも前に、当該保留が当り(小当り)となる予定である旨を事前報知すると、設定値がいずれであっても当り(小当り)の事前報知とできる(先読み演出に係る事前判定処理を共通化できる)。
他方、先読み演出によって設定値の示唆が行われないよう構成することも可能であり、以下、その一例を示す。下表の先読み判定テーブルは、主制御基板Mが有している事前判定用のテーブルである。主制御基板Mは、保留が生起すると当該保留に係る乱数値に基づき先読み判定テーブルを参照して先読みコードを導出し、副制御基板Sへ送信する。副制御基板Sは、予め主制御基板Mから送信された設定値に係る情報に基づき、例えば、主制御基板M側が設定3であれば、先読みコードA、B、Cのいずれかの場合に当り(大当り)である旨の事前報知を行い、主制御基板M側が設定2であれば、先読みコードA、Bのいずれかの場合のみに当り(大当り)である旨の事前報知を行い、主制御基板M側が設定1であれば、先読みコードAの場合のみに当り(大当り)である旨の事前報知を行う。このように構成することで、先読み演出の実行傾向からは主制御基板M側の設定を推測することが困難となるのである。
(第9実施形態)
上述したように、先読み演出を行うためには、遊技状態(例えば、非確率変動遊技時)と設定値(例えば、設定1)とを踏まえて、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲(例えば、「0~204」)に属するか否かを事前判定しなければ不正確なものとなり得る。その際、第2実施形態において例示したように、先読み演出の実行可否を副制御基板S側で決定するよう構成する場合、例えば、図69のステップ2162で示されるように、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲に属するか否かを副制御基板S側で事前判定する必要性があり、その際には副制御基板S側にて設定値に関する情報が必要となる。ところが、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信してしまうことはセキュリティ上或いは遊技の公正性を担保する上では好ましくない{副制御基板S側へ送信する際に設定値に関する情報が傍受され悪用される恐れもあるし、副制御基板S側にて設定値に関する情報を外部へ明確に報知した(例えば、遊技場運営者がメンテナンスの用途で表示した)ものが遊技行為者に盗み見られる恐れもある}。そこで、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも先読み演出を正確に行うための手法を、以下、第9実施形態として詳述する。
まず、第9実施形態においては、新たな保留が生起した際に、当該新たな保留が大当りとなる保留であるか否かによって、先読み演出抽選の実行又は非実行となる確率が相違するように(即ち、先読み演出抽選の際には、当該新たな保留に係る「当否抽選乱数」に関する情報を参照するように)構成されている。
この場合、新たな保留に係る当否抽選乱数が同じであっても、設定毎にその当否抽選結果(大当りであるか否か)が異なり得る、という状況が生じ、更には、当否抽選結果が相違する結果、同じ変動態様抽選乱数が取得されたとしても、選択される変動態様(例えば、変動時間)が異なる、という状況が生じ得る。一例として、『「当否抽選乱数」が「206」であり、変動態様抽選乱数が「900」』という保留が生起した場合に、設定値3においては「大当り」となり且つ「変動時間が60秒」であることが決定され、設定値1においては「ハズレ」となり且つ「変動時間が30秒」であることが決定される、といった状況が生じ得る。この場合、設定3においては、(当該新たな保留に係る大当り期待度が高いことを報知するために)先読み演出抽選が実行され易いように(先読み演出抽選確率が高くなるように)構成することが望ましい一方で、設定1においては、先読み演出抽選が実行され難いように(先読み演出抽選確率が低くなるように)構成することが望ましい、といった場合がある。しかしながら、副制御基板S側が現在の設定値に係る情報を有していない(副制御基板S側が現在の設定値を保持していない)場合、副制御基板Sは、当否抽選乱数「206」が、「大当り」と判定されるのか「ハズレ」と判定されるのかが判断できない結果、正確な先読み演出が実行困難となる事態が想定される。
そこで、設定値を有する第6実施形態のような遊技機においては、先読み演出抽選の実行又は非実行を決定する(抽選する)際に、「当否抽選乱数」に関する情報を参照することなく、「変動態様抽選乱数」及び/又は「図柄抽選乱数」に関する情報のみを参照する構成としてもよい。一例として、新たに生起した保留に係る変動時間が長時間(例えば、60秒)であることが確定している{そのような乱数値範囲に属する「変動態様抽選乱数」であった場合であり、例えば、図26の主遊技テーブル3においては、「1000~1023」の何れかであった場合には、大当りであるか否かに拘わらず長時間(例えば、60秒)の変動態様が選択される}場合には、特定確率(例えば、1/3)で当選となる先読み演出抽選を実行する一方で、変動時間が短時間(例えば、10秒)であることが確定している{そのような乱数値範囲に属する「変動態様抽選乱数」であった場合であり、例えば、図26の主遊技テーブル3においては、「0~2」の何れかであった場合には、大当りであるか否かに拘わらず短時間(例えば、10秒)の変動態様が選択される}場合には、上記特定確率よりも低い確率である所定確率(例えば、1/50)で当選となる先読み演出抽選を実行する、等である。このように構成することで、先読み演出として「新たに生起した保留に係る変動時間が長時間となる予定であることを示唆する」ことに関して、先読み演出を正確に行うことは可能となる。
同様に、「図柄抽選乱数」のみを参照して先読み演出抽選を実行する場合、「新たな保留が生起した際に、図柄抽選乱数のみに基づき先読み演出抽選を行い、当該新たに生起した保留に係る停止図柄がいずれであるかを示唆する演出」(当該新たな保留が仮に大当りであった場合の図柄種別(確率変動大当り図柄であるか否か)を示唆する演出)、と読み替えることもできる。
次に、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも先読み演出を正確に行うための別の手法(主制御側で設定値に応じて当否判定を行う手法)について詳述する。
次に、図142は、第9実施形態における、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。本実施形態である図23との相違点は、ステップ1316‐1(第9)にて、主制御基板MのCPUMCは、先読み用判定処理を行うことである。
次に、図143は、第9実施形態における、先読み用判定処理のサブルーチンに係るフローチャートである。まず、ステップ1316‐1‐2で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が3(=設定3)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1‐2でYesの場合、ステップ1316‐1‐3で、主制御基板MのCPUMCは、設定3における当否判定テーブル(当該当否判定テーブルは、当否抽選テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照し、取得した第2主遊技内容決定乱数が当り(大当り)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1‐3でYesの場合、ステップ1316‐1‐4で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応する当り時の判定用限定頻度テーブル(当該判定用限定テーブルは、限定頻度テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照して、変動態様を判定する。他方、ステップ1316‐1‐3でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応するはずれ時の限定頻度テーブルを参照して、変動態様を判定する。次に、ステップ1316‐1‐2でNoの場合、ステップ1316‐1‐6で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が2(=設定2)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1‐6でYesの場合、ステップ1316‐1‐7で、主制御基板MのCPUMCは、設定2における当否判定テーブル(当該判定テーブルは、当否抽選テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照し、取得した第2主遊技内容決定乱数が当り(大当り)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1‐7でYesの場合、ステップ1316‐1‐8で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応する当り時の判定用限定頻度テーブル(当該判定用限定テーブルは、限定頻度テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照して、変動態様を判定する。他方、ステップ1316‐1‐7でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応するハズレ時の限定頻度テーブルを参照して、変動態様を判定する。次に、ステップ1316‐1‐6でNoの場合、ステップ1316‐1‐10で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が1(=設定1)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1‐10でYesの場合、ステップ1316‐1‐11で、主制御基板MのCPUMCは、設定1における当否判定テーブル(当該判定テーブルは、当否抽選テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照し、取得した第2主遊技内容決定乱数が当り(大当り)であるか否かを判定する。ステップ1316‐1‐11でYesの場合、ステップ1316‐1‐12で、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応する当り時の判定用限定頻度テーブル(当該判定用限定テーブルは、限定頻度テーブルと同様の内容であるが、参照タイミングが異なるため、別のテーブルとして備えられている)を参照して、変動態様を判定する。他方、ステップ1316‐1‐11でNoの場合、主制御基板MのCPUMCは、限定頻度カウンタ値、保留情報(当該取得した乱数値を含める保留数、変動態様乱数)に基づき、対応するハズレ時の限定頻度テーブルを参照して、変動態様を判定する。ステップ1316‐1‐4、ステップ1316‐1‐5、ステップ1316‐1‐8、ステップ1316‐1‐9、ステップ1316‐1‐12、ステップ1316‐1‐13の処理が終了すると、ステップ1316‐1‐14で、主制御基板MのCPUMCは、当否判定結果及び変動態様の判定結果に基づいて、先読み用当否コマンド及び先読み用変動態様コマンドをセットし、次の処理(ステップ1318)の処理に移行する。なお、ステップ1316‐1‐10でNoの場合も次の処理(ステップ1318)の処理に移行する。
このように、主制御基板MのCPUMCは、乱数値(例えば、主遊技用乱数値、変動態様乱数値)を取得した際に、設定値に応じた当否判定を行ったうえで、変動態様判定を行い、当否判定結果(先読み用当否コマンド)及び変動態様結果(先読み用変動態様コマンド)を副制御基板SのCPUSCに送信することで、副制御基板SのCPUSCは、主制御側の設定値による影響を受けることなく、当否結果と変動態様に応じた先読み演出の実行判定を行うことが可能となる。
なお、本例では、取得した乱数値を保留する前に先読み用判定処理を行う(つまり、取得したレジスタにおいて取得している乱数値を直接判定する)よう構成したが、これに限られず、取得した乱数値をRAMに一度記憶した後、記憶した乱数値を読み出して先読み判定処理を行うよう構成することも可能である。
次に、図144は、第9実施形態における、先読み演出実行判定処理のフローチャートである。図69(第2)との相違点は、ステップ2155(第9)、ステップ2158(第9)である。ステップ2154でYesの場合、ステップ2155で、副制御基板SのCPUSCが、保留内に当り保留がないか否か判定しYesの場合、ステップ2156の処理に移行する。他方、ステップ2155でNoの場合、次の処理(ステップ2142の処理)に移行する。ステップ2158(第9)では、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板MのCPUMCから送信された先読み用変動態様コマンドに基づいて、変動時間を事前判定する。なお、ステップ2162では、副制御基板SのCPUSCは、主制御基板MのCPUMCから送信された先読み用当否コマンドに基づいて、当該新たな保留は大当りとなる保留であるか否かを判定する。
また、主制御基板Mにて保留として保持されている乱数値に関する情報は、副制御基板Sへ送信可能であり{例えば、図23のステップ1310のタイミングで、前述した第1主遊技内容決定乱数(当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターンを決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数)を送信可能であり}、当該保留の消化時において当り(大当り)と判定されたか否かは、主制御基板Mから特別遊技の発生有無に関する情報を副制御基板Sへ送信する(例えば、図25のステップ1414にて、主遊技図柄に関する当否抽選結果を送信する、或いは、大当りであった場合には図28のステップ1608で特別遊技開始表示指示コマンドが送信される)ことで副制御基板S側にて把握可能である。このような前提構成に着目すると、副制御基板S側にて設定値に関する情報を保持せずとも先読み演出を正確に行うための別の手法を挙げることができる。
より具体的には、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「204」として副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信された場合、その特別遊技の実行後であって非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて別の保留として保持されている乱数値に関する情報が「204」として副制御基板Sへ送信された際には、副制御基板S側は、当該別の保留が消化されるよりも前に、特別遊技が発生予定であることを推測できるため、この推測に基づき副制御基板Sは、当該別の保留が消化されるよりも前に当り(大当り)に関する先読み演出(事前報知)が実行可能となる。
即ち、副制御基板S側において、保留として保持されている乱数値に関する情報と、その保留が消化された際に発生した事象とを遊技履歴として蓄積していく(副制御基板S側が学習していく)ことで、当該遊技履歴に基づく先読み演出は、当り(大当り)に関する事前報知として正確なものとなり得る。
但し、このように、保留として保持されている乱数値に関する情報と、その保留が消化された際に発生した事象とを遊技履歴として蓄積していく(副制御基板S側が学習していく)ことで、当該遊技履歴に基づく先読み演出の精度を向上させる手法は、主制御基板M側の設定が或る設定値にて維持(固定)されていることが前提条件として必要であるため、主制御基板M側の設定値が変更されたことが副制御基板S側で推測・把握された場合(例えば、電源断があった場合、主制御基板M側から設定値が変更された旨のコマンドが送信された場合)には、それまでに蓄積された情報はクリアして再蓄積していくことが望ましい。
加えて、主制御基板Mが有する第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)が図141に示されるような乱数値範囲で設定されていた場合、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「206」として副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信された場合、{乱数値「206」が当り(大当り)と判定されるのは設定3のみであるが故}、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも(換言すれば、副制御基板S側にて設定値に関する情報を保持せずとも)、副制御基板S側は主制御基板M側が設定3であることを把握可能となる(その場合、副制御基板S側は、乱数値「206」が当り(大当り)と判定されること=設定3であることの対応関係は予め保持しておく必要性がある)。
更には、主制御基板Mが有する第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)が図145に示されるような乱数値範囲で設定されており、副制御基板S側でも同様のテーブルを有していた場合、即ち、ある設定値において当り(大当り)と判定される乱数値範囲が、他の設定値において当り(大当り)と判定される乱数値範囲と重複しない場合(本例では、非確率変動遊技状態且つ設定1:0~204、非確率変動遊技状態且つ設定2:205~410、非確率変動遊技状態且つ設定3:411~617)、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「411~617」の何れかとして副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信された場合、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信せずとも(換言すれば、副制御基板S側にて設定値に関する情報を保持せずとも)、副制御基板S側は主制御基板M側が設定3であることを把握可能となる。よって、このように構成した場合には、副制御基板S側は主制御基板M側の設定値が何れであるかを迅速に把握可能となる。
尚、同様に、非確率変動遊技状態である状況下、主制御基板Mにて或る保留として保持されている乱数値に関する情報が「0~204」の何れかとして副制御基板Sへ送信され、当該或る保留の消化時において主制御基板Mから特別遊技発生有りの旨の情報が副制御基板Sへ送信されなかった場合(「ハズレ」であった場合)、副制御基板S側は主制御基板M側が設定2又は3であることを把握可能となるので、このような観点からも副制御基板S側は主制御基板M側の設定値が何れであるか(何れである可能性があるか)を迅速に把握可能となるといえる。
以上、説明した各実施例(特に、設定値を複数有する実施形態)においては、主制御基板Mが設定値情報を把握し、把握された設定値情報に基づいて主遊技図柄の当否抽選テーブルを選択する等の処理をおこなっていたが、副制御基板Sのみならず、主制御基板Mの制御プログラムにおいても設定情報を把握できないように構成することで、不正等に対する強化を図ることが期待できる。そこで、変更例として、主制御基板M(CPU)の制御プログラムと独立して設定に応じた当選値等のパラメータを設定可能な形態を例示する。
具体的には、本変更例においては、設定値(本変更例においては設定1~3の3段階)に応じた当選確率テーブルを通常の記憶領域と別の領域である当選値データ記憶装置Q20に設け、当選値データ記憶装置Q20に記憶された当選値等のデータのうち、設定変更手段Q10により設定された設定値に応じた当選値等のデータを主制御基板MのCPUMCが読み出すことができるように構成されている。図146の本変更例におけるハードウエアの概略ブロック図を用いて詳述すると、主制御基板MのCPUMCと当選値データ記憶装置Q20との間が8ビットのデータバスで接続されるとともに、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の下位アドレス(例えば、下位2ビットである「A0・A1」アドレス信号線)及び読取要求信号(例えばリード信号)を送信可能に電気的に接続されている。また、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位アドレス(例えば「A14・A15」のアドレス)に対応した端子が設定変更手段Q10と接続されており、設定変更手段Q10から出力される設定値に対応した信号が当選値データ記憶装置Q20の上位アドレス(例えば「A14・A15」のアドレス)の指定データとなるようになっている。
次に、当該概略ブロック図における設定変更手段Q10の構成について詳述する。本変更例における設定変更手段Q10は、ロータリースイッチに近似した設定キースイッチと、設定キースイッチにより操作した1~3の設定値を報知する3つの設定値表示LEDとを備えている。本変更例における設定キースイッチは、設定キーを挿入してから右方向に2段階回転するように構成され、且つ、1段階目~2段階目の間は1段階目の位置に付勢されている。このような設定キースイッチに、設定キーを挿入し、右方向に1段階回転させると現在選択されている設定値に対応した設定値表示LEDが点灯するように構成され、この状態から2段階目の回転可能な位置まで右方向に回転させると1回毎に設定値が1ずつインクリメントするように構成されている。なお、設定値の最大値である3が設定されている状態で更に1回、回転させると設定値が最小値である1に戻るように構成されている。そして、設定キースイッチにより設定された設定値は設定変更手段Q10により保持され、2ビットの信号(設定1であれば「01」、設定2であれば「10」、設定3であれば「11」)として出力され、出力されたデータは、前述の通り当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位ビット端子に入力されるように電気的に接続されている。
次に、当該概略ブロック図における当選値データ記憶装置(ROM)Q20の構成について詳述する。本変更例における当選値データ記憶装置(ROM)Q20は、0000h~FFFFhまでの16ビットのアドレスに対応した8ビットのデータ格納領域を備えた記憶装置を例示しており、図146のテーブルに示すように上位アドレス「01」「10」「11」(即ち、「40h」「80h」「C0h」)に対応させて設定値毎の当り値が非確率変動遊技状態(低確率)・確率変動遊技状態(高確率)毎に記憶されている。また、当選値データ記憶装置(ROM)Q20のリード端子(読出を要求する端子)及び、下位2ビットのアドレス並びに、データバスは主制御基板MのCPUMCと接続されている。なお、概要ブロック図では図示を省略しているが、「A3」~「A13」までのアドレスバスについてはGNDと接続されており、図146のテーブルに示すアドレスに対応した記憶領域以外へのアクセスが不可能となっている。
(作用)
次に、本変更例においての各設定値に対応する当選値の読み込みの流れについて、設定変更手段Q10により設定値「1」が設定され、遊技状態が通常遊技状態(非確率変動遊技状態)である場合を例示して説明する。主制御基板MのCPUMCは、当選値を参照すべき所定の処理を実行する際(例えば、当否抽選を行う際)に、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)に対応したアドレスのうち、当選値の下位の値に該当するデータアドレス(00h)を指定して当該指定アドレスのデータをリードする。すると、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位アドレスは、設定変更手段Q10からの出力データにより設定値「1」に対応した「4000h」に固定されているため、「4000h」のデータである「11001100」がデータバスから出力される。そして、主制御基板MのCPUMCは、データバスに出力された「11001100」の値を一旦レジスタ等に取り込み、続けて、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)に対応したアドレスのうち、当選値の上位の値に該当するデータ(01h)を指定して当該指定アドレスのデータをリードする。すると、当選値データ記憶装置(ROM)Q20の上位アドレスは設定変更手段Q10からの出力データにより設定値「1」に対応した「4000h」に固定されているため、「4001h」のデータである「00000000」がデータバスから出力される。そして、主制御基板MのCPUMCは、データバスに出力された「00000000」の値を一旦レジスタ等に取り込み、先に取り込んだ下位アドレスのデータ「11001100」と合わせて16ビットの値である「0000000011001100(10進数で205)」を得る。そして、主制御基板MのCPUMCは、当否判定用の乱数値「N」と、前述のように取得した当選値とを比較し、乱数値が「N」が当選値以下(N≦当選値)かを判定し、当選値以下であれば当りと判定する。
以上のように構成することにより、主制御基板MのCPUMCは、そもそも設定値が何れであるかを把握していないものの、設定値に応じた抽選を実現することができ、不正対策に適した遊技機を提供することができる。
なお、本変更例においては、通常のプログラムを記憶した記憶装置(ROM)と別の記憶装置(ROM)を用いたが、共通の記憶装置(ROM)を用いて一部のエリアを当選値データ記憶領域に割当て、該当する領域について、上述のように読み込み対象のアドレスを外部から操作するように構成することも可能である。また、本変更例ではハードウエアにより設定値に対応した記憶領域をリードするように構成したが、ソフトウエアにより一定の制限を行って不正防止を担保することも可能である。
具体的には、各実施例における主制御基板Mにおけるメインルーチンに移行する前の処理(電源投入後の初期化処理)において、設定変更手段Q10からの出力情報(設定値)を読み取り、読み取った出力情報に応じた当選値の格納領域を特定させる(当否抽選時にリードすべき記憶領域を特定させる)。そして、初期化処理以外、即ち、初期化処理完了後に移行するメインルーチン処理や割り込み処理においては、設定変更手段Q10からの出力情報(設定値)を読み込む処理を設けることなく、特定された格納領域の当選値を使用するように構成する。このように構成することにより、電源投入後等の特定の時期以外(初期化処理以外)においては設定値情報を読み取ることができないプログラムを構成することができ、不正防止に寄与することが期待できる。
以上のように、各実施形態においては、ハードウエア及びソフトウエアにより所定条件下(所定の制限のもと)で設定値に応じた当選値テーブルの格納エリアを指定することにより、設定値に応じた確率で抽選等を行いつつ、主制御基板Mでの通常の処理ルーチンにおいて設定値情報を確認できないように構成されているため、主制御基板Mのみならず副制御基板Sにおいても設定値情報を認識することができず、設定値情報を盗み取るような不正を効果的に抑止することが期待できる。
前述した先読み用判定処理において、設定されている設定値を参照して先読み演出の実行有無を判定し得るよう構成したが、これには限定されず、設定値を参照せずに先読み演出を実行するよう構成してもよい。具体的には、前述した先読み判定テーブルにおける先読みコードA(設定値に関わらず大当りとなる乱数範囲)と先読みコードD(設定値に関わらず小当りとなる乱数範囲)、先読みコードE(設定値に関わらずはずれとなる乱数範囲)に決定された場合には、先読み抽選を実行し得る一方、先読みコードB及びC(設定値によって大当りとなる場合とはずれとなる場合がある乱数)に決定された場合には、先読み抽選を実行しないよう構成してもよい。
以上のように構成することで、設定値に関わらず共通の処理を用いて副制御基板が先読み演出を実行可能に構成することができる。
尚、主制御基板M側から副制御基板S側に設定値に関する情報を送信し得るよう構成することによって、副制御基板S側が現在設定されている設定値を把握可能に構成してもよく、そのように構成した場合には、特定の予告演出を実行可能に構成し、設定値によって当該特定の予告演出の発生確率が相違するよう構成してもよいし、特定の設定値(例えば、設定6)の場合にのみ特定の予告演出が実行され得るよう構成してもよい。また、設定値毎に所定の演出に対する選択上限回数(例えば、RAMクリアによって選択上限回数はリセットされる)を設けて、設定1~設定5では選択上限回数が特定回数未満となっており、設定6では選択上限回数が特定回数以上となるよう構成することで、所定の演出が特定回数以実行された場合に設定値が設定6であることを遊技者が認識できるよう構成してもよい。そのように構成することによって、遊技者は前記特定の演出の実行有無又は実行頻度に注目することによって、現在設定されている設定値を推測しながら遊技を実行していくことができ、興趣性の高い遊技機を提供することができる。
(第10実施形態)
はじめに、図147は、第10実施形態における、主制御基板側でのメイン処理のフローチャートである。本実施形態である図6との相違点は、図147では、遊技機の電源投入後に行われるステップ999(第10)の初期設定処理を図示した点である。尚、第10実施形態においては、設定値を複数有しており、設定値が相違することにより、当否抽選に用いる乱数値の分母が相違し得るよう構成している(詳細は後述する)。
次に、図148は、第10実施形態における、主制御基板側での初期設定処理のフローチャートである。まず、ステップ999‐1で、主制御基板Mは、各ポート・レジスタ設定処理を実行する。次に、ステップ999‐2で、主制御基板Mは、設定キー(設定キースイッチ)の操作がなかったか否かを判定する。ステップ999‐2でYesの場合、ステップ999‐4の処理に移行する。他方、ステップ999‐2でNoの場合、ステップ999‐3で主制御基板Mは、設定変更処理(設定変更処理は、図125の通りである)を実行し、ステップ999‐3‐1で、主制御基板Mは、RAMクリアを実行した後、ステップ999‐4の処理に移行する。次に、ステップ999‐4で、主制御基板Mは、設定値情報をリードする。次に、ステップ999‐5で、主制御基板Mは、設定値が1であるか否かを判定する。ステップ999‐5でYesの場合、ステップ999‐6で、主制御基板Mは、設定1に対応したデータアドレスをリードし、ステップ999‐7で、主制御基板Mは、リードしたデータ値(65535)を乱数上限値(当選抽選乱数の上限値)にセットし、次の処理(ステップ1002の処理)に移行する。他方、ステップ999‐5でNoの場合、ステップ999‐8で、主制御基板Mは、設定値が2であるか否かを判定する。ステップ999‐8でYesの場合、ステップ999‐9で、主制御基板Mは、設定2に対応したデータアドレスをリードし、ステップ999‐10で、主制御基板Mは、リードしたデータ値(65501)を乱数上限値(当選抽選乱数の上限値)にセットし、次の処理(ステップ1002の処理)に移行する。ステップ999‐8でNoの場合、ステップ999‐11で、主制御基板Mは、設定3に対応したデータアドレスをリードし、ステップ999‐12で、主制御基板Mは、リードしたデータ値(65301)を乱数上限値(当選抽選乱数の上限値)にセットし、次の処理(ステップ1002の処理)に移行する。
次に、図149は、初期設定処理で設定される当選抽選乱数の乱数上限値を示すテーブルである。まず、非確率変動遊技時について説明する。設定1では、非確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値が65535となっている。乱数値は、乱数値0~204(置数205)が大当り、乱数値205~65535がハズレに設定されている。次に、設定2では、非確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値が65501となっている。乱数値は、乱数値0~204(置数205)が大当り、乱数値205~65501がハズレに設定されている。次に、設定3では、非確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値が65301となっている。乱数値は、乱数値0~204(置数205)が大当り、乱数値205~65301がハズレに設定されている。
次に、確率変動遊技状態時について説明する。設定1では、確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値は、非確率変動遊技時の設定1と同様に65535となっている。乱数値は、乱数値0~409(置数410)が大当り、乱数値410~65535がハズレに設定されている。次に、設定2では、確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値は、非確率変動遊技時の設定2と同様に65501となっている。乱数値は、乱数値0~409(置数410)が大当り、乱数値410~65501がハズレに設定されている。次に設定3では、確率変動遊技時において、当選抽選乱数の乱数上限値は、非確率変動遊技状態時の設定3と同様に65301となっている。乱数値は、乱数値0~409(置数410)が大当り、乱数値410~65301がハズレに設定されている。
このように構成することにより、設定値を変更することによる当選確率の違いは、同一遊技状態下(例えば、非確率変動遊技時、確率変動時)においては、乱数上限値の違いにより生じることとなる。このため、当選確率を設定毎に変更しつつ、当否抽選用の判定テーブルを共通にすることができ、先読み処理や当否抽選において設定値毎に個別の処理を実行する必要を低減することができる。
なお、本実施例においては、初期設定処理(ステップ999)において、設定スイッチの操作状況を判断した後にRAMの情報を確認する処理(ステップ1007)、必要に応じてRAMクリア(初期化)する処理(ステップ1004)を行っているが、各ポート・レジスタ設定処理(ステップ999‐1)において、RAMチェック処理(ステップ1008)を行ってもよい。この場合、例えばRAMチェック処理(ステップ1008)において、RAMのチェックサムデータを用いてRAMに電断時のデータが正常に記憶されていないと判断された場合には、設定値の記憶情報が正常か否か(6段階設定であれば、1~6であるか否か)に関わらず(判断することなく)、必要な記憶領域をクリアした後に、デフォルトの設定値(例えば設定1)を設定し、その後に、各ポートの設定処理等を行うこととなる。なお、プログラム処理の開始に先立って実行すべきCPUの内蔵レジスタの設定処理については、RAMチェック処理の前に行われる。また、その後のRAMクリアボタンの操作状況判定(ステップ1002)において、未操作と判断された後のRAMの情報を確認処理(ステップ1007)、並びに、必要に応じたRAMクリア(初期化)処理(ステップ1004)については重複した処理になるため、省略される。
以上のように、設定値の変更前にRAMチェックを行うことにより、RAMのデータが異常であるにもかかわらず、設定値データ自体が正常であった場合であっても、異常であると判断してデフォルトの設定値をセットすることができ、想定外の設定に基づく遊技機の動作を制限することができる。なお、デフォルトの設定値が設定されたことを示唆できるように、電源立ち上げ時に、通常と異なる電源立ち上げの報知(例えば、枠ランプの点灯パターンを変化させたり、報知時間を異ならせる等)を実行することも好適である。
また、上記設定値の記憶情報が正常か否かの判定は、以下のタイミングで実行してもよい。また、以下の複数のタイミングで実行してもよいし、1つのタイミングのみで実行してもよく、即ち、設定値の記憶情報が正常か否かの判定の実行タイミングをどのように組み合わせてもよい。
(1)電源投入直後
(2)主遊技図柄の変動開始前
(3)主遊技図柄の変動終了後
(4)大当り図柄の停止時から大当りが開始するまでの期間
(5)大当りの終了後
(6)当否抽選の実行直前
(7)小当り図柄の停止時から小当りが開始するまでの期間
(8)小当りの終了後
(9)遊技状態が移行した直後
(10)保留が生起した直後
尚、上記(1)のタイミングで設定値の記憶情報が正常か否かの判定を実行しないように構成した場合にも、前述したRAMチェック処理を実行しているため設定値の記憶情報のみを確認しなくともよく、使用する容量を削減できることとなる。
(第11実施形態)
次に、第8実施形態における、設定値に応じて主遊技図柄の当選確率を変更する場合の変更例を説明する。本変更例においては、高確率状態(確率変動遊技状態)における当選確率をベースとして2段階抽選を実施する点で第8実施形態と大きく異なる。以下では、図面を参照しつつ、本変更例について説明する。
図150は、本変更例に係る乱数取得処理のフローチャート、図150(a)は、本抽選処理における第1抽選処理用に設けられた判定テーブル、図150(b)は、本抽選処理における第2抽選処理用に設けられた判定テーブルである。なお、図150(a)においては設定値毎に抽選用の判定値が設定されているが、図150(b)においては全設定値共通の抽選用の判定値を設けている点に特徴がある。
まず、図150を用いて、本変更例に係る乱数取得処理のフローチャートを説明する。本変形例においても本実施形態の図7におけるフローチャートと同様の流れで処理が進むため、主要な相違点である、本実施形態の図7におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のうち、第1主遊技始動口に関するフローチャート部分を説明する。
本変形例においては、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1303で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に入球した旨に関するコマンドである第1主遊技始動口入球コマンドをサブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)し、ステップ1304の処理に移行する。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数として、第1当否抽選乱数、第2当否抽選乱数、図柄抽選乱数、及び変動態様抽選を取得する。すなわち、本変形例においては、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数は、第1当否抽選乱数及び第2当否抽選乱数の2つの乱数を取得する。なお、本実施形態と同様にこれら4つの乱数(特に第1当否決定乱数及び第2当否決定乱数)は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に順次取得するようになっている。
次に、ステップ1307で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数に基づいて先読み演出を実行するために取得した各乱数に応じた先読み処理を行う。具体的には、取得した第1当否抽選乱数、第2当否抽選乱数の夫々を別個の比較手段により比較することで、夫々の当否抽選乱数が当たりとなり得る値であるかを判定し、その結果に基づく情報を後述するステップ1310でコマンドとしてセット可能なように、また、図柄抽選乱数、及び変動態様抽選について、どのような図柄が選択されるか、或いはどのような変動態様が選択されるかを判定し、予測できる情報をステップ1310でコマンドとしてセット可能なように夫々処理している。
次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、サブメイン制御部SMへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によってサブメイン制御部SM側に送信される)する。なお、図150においては、第1主遊技始動口に関する処理ルーチンと同様であるため、第2主遊技始動口に関する処理ルーチンの説明を省略している点を付言しておく。
次に、変動開始条件が成立した際の処理について、図150のテーブルを参照しつつ説明する。ここで、全体の処理の流れについてはステップ1410‐1に関する点を除き、本実施形態(図25参照)におけるステップ1403~ステップ1500と同様であるため説明を省略する。
本変更例においても、本実施形態と同様にステップ1403で、変動開始条件が充足すると、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数を読み出すと共に、当該RAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。
その後、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、まず、図150に示す第1当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第1当否抽選乱数が当りとなるか否かを判定する。次に、現在の遊技状態が通常遊技状態(低確率状態)か、高確率遊技状態かを確認し、高確率状態である場合には、第2当否抽選乱数を判定することなく当りであると判定する。一方、現在の遊技状態が手通常遊技状態(低確率状態)である場合で、且つ、第1当否抽選乱数が当りとなっている場合には、更に、図150に示す第2当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第2当否抽選乱数が当りとなっているか否かを判定する。
ここで、本変更例においては、第1当否抽選乱数のテーブルは、設定1では2050/65536(1/31.969)、設定2では2100/65536(1/31.208)、設定3では2150/65536(1/30.482)となっており、第1当否抽選乱数のテーブルは、全設定共通で1/2.5となっている。つまり、本変形例において、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)における当り(大当り)確率は、設定1で1/79.92、設定2で1/78.02、設定3で1/76.20となり、高確率遊技状態(確率変動遊技状態)における当り(大当り)確率は、設定1で1/31.969、設定2で1/31.208、設定3で1/30.482となる。したがって、本変形例においては、通常遊技状態と高確率遊技状態との確率変更比率は、全設定値において、共通の2.5倍となる。尚、同一の設定値における、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との大当り確率の倍率を設定変更比率と称している。
以上のように、本変更例のように2つの当否抽選乱数を採用することにより、所定範囲の乱数値を用いて当否の決定を行う前提で通常時(非確率変動遊技状態時)の当り確率を細かく設定した場合であっても、高確率時(確率変動遊技状態時)との当選比率を各設定で完全に同一とすることができるという効果を得ることができる。
なお、本変更例においては、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合には、第2当否抽選乱数を判定することなく第1主遊技で「当り」となる旨の決定を行っているが、高確率遊技状態であっても第2当否抽選乱数を1/1とし、第2当否抽選が必ず「当り」となるように設定した上で、第2当否抽選を実行することも可能である。このように構成することで、遊技状態によって置数が異なる条件のもとで双方の抽選処理を共通して実行することになるため、遊技状態に関わらず、処理速度の均一化を図ることができる。
(第11実施形態からの変形例)
また、第11実施形態においては、高確率状態(確率変動遊技状態)における当選確率をベースとして2段階抽選を実施していたが、2段階目の抽選(第2当否抽選乱数の判定処理)については、本実施形態のように遊技状態毎に1つずつの判定テーブル(1の低確率用の当否抽選テーブルと1の高確率用の当否抽選テーブル)を備えておき、1段目の抽選(第1当否抽選乱数の判定処理)について、設定値毎に異なる判定テーブルを用いて抽選を行うことも可能である。
具体的には、第11実施形態における、主遊技内容決定乱数の取得処理にて、当否を決定するための当否抽選乱数のうち第1当否抽選乱数を図151のように設定値毎に異なる抽選確率テーブルとの比較用の乱数とし、第2当否抽選乱数は図151のように遊技状態別に設けられ、各設定値共通の抽選確率テーブル(非確率変動遊技状態用と確率変動遊技状態用の1つずつ)との比較用の乱数としてそれぞれ取得する。なお、取得した乱数に関する先読み判定等については、第11実施形態と同様である。
次に、変動開始条件が成立した際の処理{第11実施形態(必要であれば本実施形態も参照)におけるステップ1403で、変動開始条件が充足した後の処理}について説明する。ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数を読み出すと共に、当該RAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。
その後、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、まず、図151に示す設定値に応じた第1当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第1当否抽選乱数が当りであるか否かを判定する。次に、現在の遊技状態が通常遊技状態(非確率変動遊技状態)か、高確率遊技状態かを確認し、高確率状態である場合には、高確率状態用の第2当否抽選乱数判定テーブルを用いて第2当否抽選乱数を判定し、通常遊技状態(低確率状態)である場合には低確率状態用の第2当否抽選乱数判定テーブルを参照して、第2当否抽選乱数が当りとなっているか否かを判定する。そしていずれの乱数も当りである場合に、今回の図柄変動で大当たりが発生するようにフラグ等の設定を行う。なお、一方の当否抽選で外れとなった場合には第11実施例と同様に、他方の処理を省略することも可能である。
ここで、本変更例においては、第1当否抽選乱数のテーブルは、設定1では98/100、設定2では99/100、設定3では100/100となっており、第2当否抽選乱数の当否抽選乱数判定テーブルのうち、低確率状態用のテーブルは全設定共通で210/65536(1/318.4)、高確率状態用のテーブルは全設定共通で1001/65536(1/65.5)、となっている。つまり、本変形例において、通常遊技状態(非確率変動遊技状態)における当り(大当り)確率は、設定1では1/318.4、設定2で1/315.2、設定3で1/312.0となり、高確率遊技状態における当り(大当り)確率は、設定1で1/66.8、設定2で1/66.1、設定3で1/65.5となる。したがって、本変形例においては、通常遊技状態(低確率状態)と高確率遊技状態との確率変更比率は、全設定値において、共通の1001/210倍(4.766・・・倍)となる。すなわち、本実施例においては、通常遊技状態(低確率状態)と高確率状態との当選確率の比率は低確率用の第2当否抽選乱数判定テーブルと高確率用の第2当否抽選乱数判定テーブルの比となる。このため、その比率を一様に設定することが極めて容易であり、特に本実施例のように、高確率時の当否抽選テーブルの当り乱数の個数を素(本実施例においては、1001個)とした場合でも、設定毎の確率比率を同一とすることができる。(この点は、第11実施形態と同様である)。
なお、本変更例においては、最終的に大当りとなるか否かは第2当否抽選乱数のパラメータに大きく依存するため、本パラメータに関する情報のみに基づいて先読み演出の実行を判定することも好適である。詳述すると、本実施例における実当選確率(最終的に大当りとなる確率)は、第1当否抽選乱数の当選確率と、第2当否抽選乱数の当選確率との合算により算出されるものの、第1当否抽選乱数の当選確率が非常に高く(設定1でも98/100)設定されているため、第2当否抽選乱数の当否結果に大きく依存することになる。したがって、大当りの期待度を示すための情報を生成する先読み判定処理においては、第2当否抽選乱数のパラメータが重要となる。
このようなことから、実際の先読み演出の実行判定(例えば本実施形態における副制御基板の先読み処理等)では、その演出の実行可否や内容決定のプロセスにおいて、第2当否抽選乱数の当否結果に基づいて生成される情報の依存度を高く設定することが好ましい。(無論、本変更例のように第1当否抽選乱数の当選確率が極めて高い場合には、第2当否抽選乱数の当否結果に基づく情報のみに基づいて先読み判定時の当否予測を行ってもよい。)
具体的には、本変更例並びに第11実施形態のように複数の乱数を用いて段階的に当否判定を行う場合には、先読み演出の決定(先読み演出の実行可否や先読み判定処理等を含む)に際して当選確率の低い方(第11実施形態であれば第1当否抽選乱数の判定結果、本変更例であれば第2当否抽選乱数の判定結果)の情報の依存度を高くすることが好ましく、これにより適切に先読演出による当り示唆の機能を果たせることとなる。
<第12実施形態>
前述した第2実施形態においては、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成した。ここで、第2実施形態のように確率変動遊技状態が主遊技図柄の変動回数によって終了し得る構成に、第8実施形態にて詳述したような設定値を複数有する構成を適用した場合、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選する確率(連荘する確率とも称することがある)が設定値によって相違してしまい、遊技者にとって有利な状態が遊技機毎に平等ではなくなってしまうおそれが生じる。ここで、そのような問題を解決可能な構成を第12実施形態として、以下第2実施形態との相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図152は、第12実施形態における、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。尚、第1主遊技用図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技用図柄決定用抽選テーブル)、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)については、図141と同様となっているため説明は割愛する。
第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)における非確率変動遊技状態にて参照するテーブルでは、遊技者に付与される利益率が低いものから順に、設定1、設定2、設定3の順番となっている。より具体的には、非確率変動遊技状態での設定1の当り(大当り)当選確率が、約1/320に設定されており、非確率変動遊技状態での設定2の当り(大当り)当選確率が、約1/318に設定されており、非確率変動遊技状態での設定3の当り(大当り)当選確率が、約1/317に設定されている。一方、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)における非確率変動遊技状態にて参照するテーブルでは、いずれの設定値においても当り(大当り)当選確率が同一となるよう構成されている。より具体的には、設定1、設定2及び設定3のすべての設定値において、当り(大当り)当選確率が、約1/159に設定されている。
尚、図65にて示すように、第12実施形態形態においては、大当り終了後には、当該大当りに係る大当り図柄に拘わらず確率変動遊技状態に移行するよう構成されており、確変回数カウンタMP51cに80回がセットされる、換言すると、確変回数は80回となっている。また、確率変動遊技状態における大当り確率は412/65536であるため、確変回数である80回の主遊技図柄の変動のいずれかで大当りに当選できる確率(連荘確率とも称することがある)は、
{1-(1-412/65536)80}×100≒39.62(%)
であり、設定値が相違しても同一の連荘確率となっている。
また、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との大当り確率の倍率は、
<設定1>
(412/65536)÷(205/65536)≒2.01
<設定2>
(412/65536)÷(206/65536)≒2.00
<設定3>
(412/65536)÷(2077/65536)≒1.99
となっており、
倍率が最も大きい設定値である設定1と倍率が最も小さい設定値である設定3とを比較した場合、
2.01÷1.99×100≒101(%)となっている(当該101%の値を大当り比率の設定差と称することがある)。
尚、大当り比率の設定差を変更してもよく、還元すると、非確率変動遊技状態における大当り確率を設定値毎に変更してもよく、そのような場合には、著しい射幸性を有する遊技機としないために前記大当り比率の設定差が110(%)以内となるよう構成することが好適である。
以上のように構成することにより、第12実施形態形態のぱちんこ遊技機においては、設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、非確率変動遊技状態においては、設定値が相違することにより大当り確率が相違し得るよう構成することにより、遊技者に現在の設定値はどの程度有利な設定値であるかを推測しながら遊技を進行するという斬新な興趣性を教授できると共に、確率変動遊技状態における大当り確率を設定値が相違しても同一の大当り確率となるよう設定することにより、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成された遊技機において、確率変動遊技状態における連荘確率が設定値によって相違してしまう事態を防止することができ、遊技者にとって有利な状態である確率変動遊技状態にて提供する利益率が遊技する遊技機によって相違することがない、ユーザーフレンドリーな遊技機を創出することができる。
尚、第12実施形態形態においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値によって相違しないよう構成したが、これには限定されず、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値によって相違し得るよう構成してもよい。そのように構成する場合には、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の利益率を設定値によって乖離させすぎないよう(確率変動遊技状態=有利な状態であると遊技者が認識できるよう)に、確率変動遊技状態の大当り確率が最も高くなる設定値における大当り確率(例えば、設定3)÷確率変動遊技状態の大当り確率が最も低くなる設定値における大当り確率(例えば、設定1)×100≦105(%)となるよう構成することが好適である。
尚、第12実施形態と同様に、確率変動遊技状態における大当り当選確率が設定値毎に相違しないような構成を、以下の構成に適用してもよい。
(1)第2主遊技側に小当りを有している
(2)第2主遊技側の変動時間の平均値は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態である場合には相対的に短時間(例えば、1秒)となり、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外である場合には相対的に長時間(例えば、300秒)となる
(3)第2主遊技側の小当り当選確率はほぼ1/1
(4)確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態にて大当りに当選すると、大当り終了後に確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態以外の遊技状態に移行し得る
(5)確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態である
上記のように構成した場合に、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成した場合には、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態が終了するのが早い(終了するまでに実行できる図柄変動回数の平均値が少ない)ようになってしまう。このような理由から、上記のような構成とした場合に、確率変動遊技状態における大当り当選確率が設定値毎に相違しないよう構成することで、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
(第13実施形態)
<試験端子の概要>
ここで、本実施例に係る試験端子および、試験端子から出力する情報について、補足的に説明する。本実施例においては、市場(遊技店)に供給する遊技機には搭載しないものの、様々な出玉試験等を容易に行うために、試験時に限り、コネクタ及び、試験端子の出力専用のバッファICやラッチIC等を搭載する(専用ICがない場合には、コネクタのみを搭載する)ことで、遊技機の各種情報を出力可能に構成されている。具体的には、図124(b)に示したように主制御基板の中央上部に試験端子TSの搭載領域が形成され、試験時に、当該領域の対応したランド(制御回路と電気的に接続されている回路パターン)に対応するように、1又は複数のバッファICやラッチIC(例えば74HC244や74HC541)及び接続コネクタを搭載(半田付)することにより、試験端子TSから所定の遊技情報が出力可能となる。
<試験端子出力情報>
次に、上述した試験端子から出力される情報について簡単に説明する。前述したとおり試験端子は出玉試験等を容易に行うことを目的としているため、出玉の獲得状況や遊技の進行状況を把握するための情報をなるべくリアルタイムに出力できるように構成されている。本実施例においては、遊技に関して主制御基板Mに入力される信号である「アウト球カウント」「タッチ状態」「普通図柄作動ゲート」「第1主遊技始動口」「第2主遊技始動口」「普通入賞口」「第1大入賞口入賞」「第2大入賞口入賞」が出力され、異常に関する信号として「断線短絡電源異常検知信号」「扉開放信号」「磁気検知信号」「電波検知信号」「衝撃検知信号」が出力され、また、遊技機の状態に関する信号として「条件装置作動中」「役物連続作動装置作動中」「第1主遊技図柄当り」「第1主遊技図柄変動中」「第2主遊技図柄当り」「第2主遊技図柄変動中」「第1主遊技高確率状態」「第1主遊技変動時間短縮状態」「第2主遊技高確率状態」「第2主遊技変動時間短縮状態」「補助遊技図柄高確率状態」「補助遊技図柄変動時間短縮状態」「補助遊技開放延長状態」「特別電動役物作動中」「第1大入賞口ソレノイド駆動中」「第2大入賞口ソレノイド駆動中」「補助遊技図柄当り」「補助遊技図柄変動中」「普通電動役物作動中」「遊技機エラー状態」が出力され、その他図柄に関する情報して「主遊技図柄の図柄データ」「補助遊技図柄の図柄データ」が出力される。また、設定装置(設定変更ボタン、設定キースイッチ等が設けられた設定値の表示及び設定変更に関する装置)を搭載している場合には、設定装置の作動状態(例えば、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるか)及び、設定値の情報も出力され、入球状態表示装置J10を搭載している場合には、当該表示装置に表示される情報についても出力されている。
<試験端子出力情報の出力処理>
本実施例においては、試験用の情報という観点から、多岐に亘る情報を出力しているのであるが、以下ではこれらの情報の出力タイミングについて、図153を用いて簡単に説明する。なお、図153は説明を簡素化するために部分的な入出力についてのみ記載している。
<遊技に関して主制御基板Mに入力される信号及び異常に関する信号>
これらの入力信号については、CPUMCの処理と別に主制御基板Mに入力される信号を直接分配して試験端子用のバッファICを介して出力している。第1主遊技始動口のセンサ入力を例示すると、図153に示すように、主制御基板Mに入力された始動口センサの信号は、入力回路によりロジック回路のレベルの信号に変換され、入力バッファに入力される。CPUMCにおける入力のタイミング(割り込み処理における入賞判定処理)となるとCPUMCは、該当する入力ポートを指定することにより入力バッファを開放して、入力回路とデータバスとが接続されることで信号レベルを所定の記憶領域に記憶する。ここで、入力回路と入力バッファとを接続する信号線は、試験端子用バッファを介して試験端子TSにも接続されている。これにより、遊技に関して主制御基板Mに入力される信号は、CPUMCの処理状況に関わらず、リアルタイムに試験端子TSから出力されることになる。換言すると、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理や入球状態表示装置に係る処理を行っているか否かに関わらず、遊技に関して主制御基板Mに入力される信号は試験端子TSから出力されるようになっている。
<遊技機の状態に関する信号1>
CPUMCの処理により、遊技機の各種出力装置に対して出力する信号として出力IC(一般的にはラッチIC)を介して出力ドライバに出力している遊技機の状態に関する信号(便宜上遊技機の状態に関する信号1と称する。)に対応する試験端子用の信号は、出力ICと出力ドライバとを接続する信号線から分配して試験端子用のバッファICを介して出力するようになっている。第1大入賞口ソレノイドを例示すると、図153に示すように、主制御基板Mから出力される第1大入賞口ソレノイドの駆動信号は、CPUMCにおける出力のタイミング(割り込み処理におけるソレノイド出力処理)となるとCPUMCは、該当する出力ポート(図153では第1出力IC)に対応するアドレスを指定することにより駆動用のデータとして出力されているデータバス信号を出力ICにラッチさせ、出力ICから信号を出力ドライバに向けて出力させることにより、第1大入賞口ソレノイドに駆動信号を供給する。ここで、出力ICと出力ドライバとを接続する信号線は、試験端子用バッファを介して試験端子TSにも接続されている。これにより、遊技に関して主制御基板Mから出力される信号は、CPUMCの出力処理に応じて、リアルタイムに試験端子TSから出力されることになる。換言すると、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理を行っている場合には、大当り等の処理が実行されることがないため、遊技関連の出力(第1大入賞口ソレノイド)は駆動を示す信号が出力されることがない。一方、入球状態表示装置に係る処理を行っている場合であっても、遊技機の作動は継続しているため、遊技機の状態に応じてこれらの信号が出力されることになる。
<遊技機の状態に関する信号2及びその他図柄に関する情報>
また、遊技機の状態に関する信号のうち、「第1主遊技図柄当り」「第1主遊技図柄変動中」等、出力装置を直接作動させるものと異なる信号(便宜上、遊技機の状態に関する信号2と称する。)及び、その他図柄に関する情報については、CPUMCが試験端子に出力するための専用プログラムを用い、専用の出力IC及び試験端子用バッファを介して試験端子に出力するように構成されている。第1主遊技図柄変動中の信号を例示すると、第1主遊技図柄の変動中である場合には、CPUMCは、所定の試験信号出力処理において、図153に示す第2出力ICに対応するアドレスを指定することにより試験信号用のデータとして出力されているデータバス信号を第2出力ICにラッチさせ、第2出力ICから信号を試験端子用バッファに向けて出力させることにより、試験端子TSから第1主遊技図柄変動中を示す信号が出力されることになる。換言すると、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理を行っている場合に、所定の試験信号出力処理が行われない仕様であれば、第1主遊技図柄変動中を示す信号が出力されることがない。(そもそも、本実施例においては設定変更中に第1主遊技図柄変動中となることがないため、当該処理を実行するか否かで影響はない)、一方、入球状態表示装置に係る処理を行っている場合であっても、遊技機の作動は継続しているため、遊技機の状態に応じてこれらの信号が出力されることになる。
<設定装置の作動状態を示す情報>
設定装置の作動状態のうち、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるかについては、CPUMCが試験端子に出力するための専用プログラムを用い、専用の出力IC及び試験端子用バッファを介して試験端子に出力するように構成されている。設定変更モード中の信号を例示すると、設定変更モード中である場合には、CPUMCは、設定変更モード中の出力処理又は、所定の試験信号出力処理において、図153に示す第2出力ICに対応するアドレスを指定することにより試験信号用のデータとして出力されているデータバス信号を第2出力ICにラッチさせ、第2出力ICから信号を試験端子用バッファに向けて出力させることにより、試験端子TSから設定変更モード中を示す信号が出力されることになる。なお、本実施例のうち、LEDで設定値情報表示装置を構成している場合には、定値がどの値かを明示するために端子数を増加させる等の処理を試験端子の入力先で行うことで「遊技機の状態に関する信号1」と同様に、当該情報を出力している信号をそのまま試験端子TSに分割供給することも可能である。
<入球状態表示装置の表示内容を示す情報>
入球状態表示装置の表示内容を示す情報については、設定装置の作動状態を示す情報と同様にCPUMCが試験端子に出力するための専用プログラムを用い、専用の出力IC及び試験端子用バッファを介して試験端子に出力するように構成されている。CPUMCは、所定の試験信号出力処理において、図153に示す第2出力ICに対応するアドレスを指定することにより試験信号用のデータとして出力されているデータバス信号を第2出力ICにラッチさせ、第2出力ICから信号を試験端子用バッファに向けて出力させることにより、試験端子TSから入球状態表示装置の表示内容を示す信号が出力されることになる。したがって、例えば、主制御基板MのCPUMCが設定変更処理を行っている場合に、所定の試験信号出力処理が行われない仕様であれば入球状態表示装置の表示内容を示す信号が出力されることがない。(そもそも、本実施例においては設定変更中に入球状態表示装置の表示を行うことがないため、当該処理を実行するか否かで影響はない)。
(第14実施形態)
<<メモリマップの構成>>
次に、図154を参照して、本例に係るぱちんこ遊技機(特に第5実施形態)に適用可能な主制御基板MのRAMにおけるメモリマップの一部の構成について、第14実施形態として詳述する。同図に示す領域には、上位アドレスから、(1)「設定値データ」:設定値に関する情報(設定値を管理するための番号のデータ等)を格納するための領域、(2)「外部信号系データ」:外部信号出力に関係する情報を格納するための領域、(3)「RAMチェックサムデータ」:電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて使用するデータであって、電源断時にRAMに記憶されているデータから算出されたデータを記憶し、電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて特定の値(例えば「0」)を算出させる為の情報を格納するための領域、(4)「制御コマンドバッファ」:副制御基板側に送信するためのコマンド情報を格納するための領域、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域、(6)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域、(7)「退避データ1~退避データ8」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている。このように構成した場合において、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合には、「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。その場合、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」の領域を超えて、退避データが記憶されてしまう可能性がある。そのような事態を考慮して、前記想定しない不具合が発生した場合にスタックポインタが示してしまう恐れのあるアドレス(「7FF8H」に近いアドレス)には遊技の進行に影響がないデータ(影響が少ないデータ)を格納するよう構成することが好適である。具体的には、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」から少なくとも1アドレス空けたアドレスに、「設定値データ」を記憶するアドレスを設けることにより、遊技者だけでなく遊技場に対しても不利益を与えない遊技機を提供することができる。尚、同図においては、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」は、電源断復帰後に遊技が進行している状況においては使用することのないデータであり、(4)「制御コマンドバッファ」においては、副制御基板S側にコマンドを送信できなくなっても遊技の進行には影響が生じにくく、(3)「RAMチェックサムデータ」は、電源断復帰後に遊技が進行している状況においては使用することのないデータであり、(2)「外部信号系データ」は、ホールコンピュータに送信するためのデータであるため、遊技の進行には影響の少ないデータである。一方、(1)「設定値データ」は遊技の結果に影響のある設定値に関する情報であり、例えば、ゼロクリアされてしまった場合には当否抽選が正常に実行されない等の遊技者に著しい不利益が生じてしまう。以上の通り、(1)「設定値データ」は、遊技の正常な進行にとって重要なデータとなっている。このような理由から、同図における(1)~(7)では、(1)「設定値データ」が最も上位のデータ(上位アドレスに記憶されるデータ)となっている。換言すると、(1)「設定値データ」と(7)「退避データ1~退避データ8」との間のアドレスには、(2)「外部信号系データ」、(3)「RAMチェックサムデータ」、(4)「制御コマンドバッファ」、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」、(6)「未使用領域」、が格納されている。尚、(2)「外部信号系データ」、(3)「RAMチェックサムデータ」、(4)「制御コマンドバッファ」、(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」、(6)「未使用領域」の5つのデータを格納するアドレスの順序は変更しても問題なく、例えば、上位アドレスから「(3)→(2)→(4)→(5)→(6)」の順に格納してもよいし、上位アドレスから「(6)→(5)→(3)→(2)→(4)」の順に格納してもよい。また、(6)「未使用領域」を設けないよう構成してもよい。
尚、図154に示す「設定値データ」を格納するための領域、換言すると、図154における(1)の領域には、以下のデータを格納し得るよう構成してもよい。
(A)総得点データ:総得点を示すデータ
(B)ラウンド実行中における大入賞口への入球数カウンタ:ラウンドが終了することとなる条件(入球数)を充足したか否かを判定するためのカウンタ
(C)遊技状態に関するデータ:現在の遊技状態を示すデータ
尚、上記(A)~(C)と「設定値データ」とを複数格納し得る(異なるアドレスに格納する)よう構成してもよいし、いずれか1つのみ格納し得るよう構成してもよい。また、複数格納し得るよう構成する場合には、当該複数のデータのいずれもが、図154における(2)~(7)の領域よりも上位のアドレスに格納(格納するための領域を設ける)するよう構成することが好適である。そのように構成することにより、遊技者や遊技場に対して不利益を与えない遊技機を提供することができる。さらにまた、少なくとも(6)の領域よりも上位のアドレスであれば、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合に「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性があるが、遊技者や遊技場に対して不利益を与えない遊技機を提供することができる。
尚、前述した「設定値データ」を格納するための領域(図154に示す(1)の領域)には、バックアップ用電源によって電断時においても給電されることで設定値データが保持される。この「設定値データ」を保持するためのバックアップ用電源は、電源供給ユニットEや、電源供給ユニットEと主制御基板Mとの間に設けられた中継基板に設けることができる。「設定値データ」を保持するためのバックアップ用電源は、主制御基板Mや副制御基板S(サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SS)や賞球払出制御基板KHなどのCPUを有する基板には搭載されていない。このように構成することで、設定値データが格納された制御基板を交換した際に必ず設定値データがクリアされることになり、制御基板の不正な交換を抑止することができる。無論、設定データを格納している領域のみを当該バックアップ用電源によりバックアップすることもできる。
ここで、設定値データを格納している領域と他の領域、或いは、設定値データを格納しているRAMと他のRAMのそれぞれを別々のバックアップ用電源によりバックアップすることも好適である。このように構成することで、重要な設定値データの記憶信頼度を向上させることができる。
(第15実施形態)
尚、上述した実施形態においては、確率変動遊技状態の終了条件として、大当りの当選によって終了する場合と、大当り終了後の主遊技図柄の変動回数によって終了する場合とを例示したが、本例に係る遊技機に適用可能な確率変動遊技状態の終了条件は、上述した構成には限定されない。そこで、上述した構成とは異なる確率変動遊技状態の終了条件を有する構成を、第15実施形態として、以下、本実施形態との相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図155は、第15実施形態における、図24のステップ1400(1)、(2)のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。本実施形態との相違点は、ステップ1448‐1(第15)~ステップ1448‐4(第15)であり、即ち、ステップ1406で保留消化を実行した後、ステップ1448‐1(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1448‐1(第15)でYesの場合、ステップ1448‐2(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、所定確率(例えば、1/50)で当選する確変転落抽選(確率変動遊技状態が終了するか否かの抽選)を実行する。次に、ステップ1448‐3(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、確変転落抽選に当選したか否かを判定する。ステップ1448‐3(第15)でYesの場合、ステップ1448‐4(第15)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオフにし、ステップ1410‐1に移行する。尚、ステップ1448‐1(第15)又はステップ1448‐3(第15)でNoの場合にも、ステップ1410‐1に移行する。
以上のように構成することにより、第15実施形態に係る遊技機においては、本実施形態と同様に大当り終了後に確率変動遊技状態に移行した場合には、主遊技図柄の変動回数によって当該確率変動遊技状態が終了しないよう構成されている状況下、確率変動遊技状態にて実行される主遊技図柄の変動毎(当否抽選実行直前のタイミング)に確変転落抽選を実行し、当該確変転落抽選に当選した場合には、確率変動遊技状態が終了する(確率変動遊技状態から非確率変動遊技状態に移行する)よう構成することによって、遊技者はいつ確率変動遊技状態が終了するのかに注目し、確率変動遊技状態における主遊技図柄の図柄変動の興趣性を向上させることができる。
(第15実施形態からの変更例1)
尚、第15実施形態においては、確率変動遊技状態の終了条件として、確変転落抽選を実行可能に構成した遊技機を例示したが、確変転落抽選の態様は第15実施形態のものには限定されない。そこで、第15実施形態とは異なる確変転落抽選を実行可能な遊技機の構成を、第15実施形態からの変更例1として、以下、第15実施形態との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図156は、第15実施形態からの変更例1における、図24のステップ1400(1)、(2)のサブルーチンに係る、第1(第2)主遊技図柄表示処理のフローチャートである。第15実施形態との変更点は、ステップ1448‐5(第15変1)及びステップ1448‐6(第15変1)であり、即ち、ステップ1448‐1(第15)で主遊技確変フラグがオンであると判定した場合、ステップ1448‐5(第15変1)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値を確認する(第15実施形態においては、第6実施形態等で前述した設定値を有しており、設定1~設定3の3種類の設定値のいずれかが設定されている)。次に、ステップ1448‐6(第15変1)で、主制御基板MのCPUMCは、設定値に基づいた確率にて確変転落抽選を実行し、ステップ1448‐3(第15)に移行する。尚、第15実施形態からの変更例1においては、確変転落抽選の当選確率が設定値によって相違するよう構成されており、確変転落抽選の当選確率は、設定1:1/109、設定2:1/104、設定3:1/99となっている。
次に、図157は、主遊技側のテーブル構成図(主遊技テーブル1~主遊技テーブル3)である。第15実施形態からの変更点は、主遊技テーブル1である当否抽選用テーブルであり、第1主遊技側と第2主遊技側とのいずれにおいても、設定されている設定値によって大当り当選確率が相違し得るよう構成されている。具体的には、非確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:200/65536、設定2:210/65536、設定3:220/65536のように設けられ、確率変動遊技状態の当選確率は、設定1:600/65536、設定2:630/65536、設定3:660/65536となるように設けられている。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例1に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、確変転落抽選の当選率は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)高くなっており、確変転落抽選の当選率が高い方が確率変動遊技状態が早く終了し易いため、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された遊技機において、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易い分、確率変動遊技状態が早く終了し易くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
尚、確率変動遊技状態において大当りに当選できる期待値、換言すると、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率をすべての設定値で同一に構成してもよく、そのように構成する場合には、
設定1の確率変動遊技状態における大当り確率:1/A
設定2の確率変動遊技状態における大当り確率:1/B
設定3の確率変動遊技状態における大当り確率:1/C
設定1の確変転落抽選の当選確率:1/X
設定2の確変転落抽選の当選確率:1/Y
設定3の確変転落抽選の当選確率:1/Z
とした場合、
1-{1-(1/X-1)}A=1-{1-(1/Y-1)}B=1-{1-(1/Z-1)}C
上記のように構成することにより、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率がすべての設定値で同一となる。
(第15実施形態からの変更例2)
尚、第15実施形態からの変更例1においては、確変転落抽選の当選確率を設定値毎に相違し得るよう構成することにより、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成したが、確変転落抽選を有していない遊技機においてもこのような構成を適用可能である。そこで、そのような構成を、第15実施形態からの変更例2として、以下、第15実施形態からの変更例1との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図158は、第15実施形態からの変更例2における、図28のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1698‐1(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値を確認する。次に、ステップ1698‐2(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が設定1であるか否かを判定する。ステップ1698‐2(第15変2)でYesの場合、ステップ1698‐3(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数として109回をセットする。次に、ステップ1698‐4(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐5(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数として確変回数カウンタMP51cにセットした回数と同一の109回をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
また、ステップ1698‐2(第15変2)でNoの場合、ステップ1698‐6(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値が設定2であるか否かを判定する。ステップ1698‐6(第15変2)でYesの場合、ステップ1698‐7(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数として104回をセットする。次に、ステップ1698‐8(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐9(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数として確変回数カウンタMP51cにセットした回数と同一の104回をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
また、ステップ1698‐6(第15変2)でNoの場合、換言すると、現在の設定値が設定3である場合、ステップ1698‐10(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに所定回数として99回をセットする。次に、ステップ1698‐11(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐12(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数として確変回数カウンタMP51cにセットした回数と同一の99回をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
次に、ステップ1698‐13(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1698‐14(第15変2)で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにして次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。このように、第15実施形態からの変更例2においては、確変回数及び時短回数が設定値毎に相違するよう構成されており、設定3が最も少ない回数であり設定1が最も多い回数となっている。即ち、設定値が高くなる程確変回数及び時短回数が少なくなるよう構成されている。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例2に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、大当り終了後に付与される確変回数は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)少なくなっており、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
尚、確率変動遊技状態において大当りに当選できる期待値、換言すると、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率をすべての設定値で同一に構成してもよく、そのように構成する場合には、
設定1の確率変動遊技状態における大当り確率:1/A
設定2の確率変動遊技状態における大当り確率:1/B
設定3の確率変動遊技状態における大当り確率:1/C
設定1の確変回数:X
設定2の確変回数:/Y
設定3の確変回数:/Z
とした場合、
1-{1-(1/X)}A=1-{1-(1/Y)}B=1-{1-(1/Z)}C
上記のように構成することにより、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選できる確率がすべての設定値で同一となる。
(第15実施形態からの変更例3)
尚、第15実施形態からの変更例2においては、大当り終了後に付与される確変回数が設定値毎に相違し得るよう構成することにより、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成したが、このような構成は第15実施形態からの変更例2の構成のみには限定されない。そこで、そのような構成を、第15実施形態からの変更例3として、以下、第15実施形態からの変更例2との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図159は、第15実施形態からの変更例3における、図28のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。第15実施形態からの変更例2からの変更点は、ステップ1699‐1(第15変3)、ステップ1699‐2(第15変3)及びステップ1699‐3(第15)であり、即ち、ステップ1698‐1(第15変2)で現在の設定値を確認した後、ステップ1699‐1(第15変3)で、主制御基板MのCPUMCは、確変時短回数決定テーブル(設定値に基づいて大当り終了後に付与する確変回数及び時短回数を決定するためのテーブル)を参照し、現在の設定値に基づいて確変回数及び時短回数を決定する。次に、ステップ1699‐2(第15変3)で、主制御基板MのCPUMCは、確変回数カウンタMP51cに決定した確変回数をセットして、ステップ1698‐4(第15変2)に移行する。次に、ステップ1698‐4(第15変2)で主遊技確変フラグをオンにした後、ステップ1699‐3(第15変3)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに決定した時短回数をセットして、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。
ここで、同図右上段は確変時短回数決定テーブルである。本テーブルに示すように、第15実施形態からの変更例3においては、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数を設定値に基づいて決定するよう構成されており、確変回数及び時短回数は、100回、80回、60回の3種類の回数から抽選によって決定されるよう構成されている。また、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が設定値が高い)確変回数及び時短回数として少ない回数が決定され易いよう構成されている(例えば、設定1は確変回数及び時短回数として100回が400/1000で決定されることに対して、設定3は確変回数及び時短回数として100回が300/1000で決定される)。即ち、設定値が高い程、平均の確変回数及び平均の時短回数が少なくなるよう構成されている。尚、確変回数及び時短回数の選択候補の数や回数は変更しても問題ない。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例3に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。更に、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
(第15実施形態からの変更例4)
尚、第15実施形態からの変更例2及び第15実施形態からの変更例3においては、大当り終了後に付与される確変回数が設定値毎に相違し得るよう構成することにより、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成したが、このような構成は第15実施形態からの変更例2及び第15実施形態からの変更例3の構成のみには限定されない。そこで、そのような構成を、第15実施形態からの変更例4として、以下、第15実施形態からの変更例3との変更点についてのみ詳述する。
はじめに、図160は、第15実施形態からの変更例4における、図28のステップ1650のサブルーチンに係る特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。第15実施形態からの変更例3からの変更点は、ステップ1699‐4(第15変4)であり、即ち、ステップ1698‐4(第15変2)で主遊技確変フラグをオンにした後、ステップ1699‐4(第15変4)で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100回)をセットし、ステップ1698‐13(第15変2)に移行する。また、第15実施形態では、確変時短回数決定テーブルを参照して、大当り終了後に付与される確変回数と時短回数とを決定するよう構成していたが、第15実施形態からの変更例4においては、確変回数決定テーブルを参照して、大当り終了後に付与される確変回数のみを決定するよう構成している。尚、確変回数決定テーブルの内容は、前述した確変時短回数決定テーブルにおける確変回数に対応した内容と同一であるため説明は割愛する。
以上のように構成することにより、第15実施形態からの変更例4に係るぱちんこ遊技機においては、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される時短回数を所定回数(100回)に固定し、大当り終了後に付与される確変回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。また、大当り終了後に付与される時短回数である所定回数(100回)は決定され得る確変回数の最大値以上となる、換言すると、確率変動遊技状態の終了後においても時間短縮遊技状態が継続し得るよう構成した。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
尚、第15実施形態からの変更例4においては、大当り終了後に移行することとなる確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態と、確変回数分の図柄変動が終了した後に移行し得る非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態とで、背景演出等の演出態様が同様となるよう構成し、遊技者から見て、現在の遊技状態が確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であるか非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態であるかが判別し難くなるよう構成してもよい。そのように構成することにより、大当り終了後に付与された確変回数が遊技者には認識し難いため、現在の設定値がいずれであるかが判別困難となり、遊技者にとって低利益な設定値に設定されていることを認識されて遊技を終了してしまう事態を防止することができる。また、時間短縮遊技状態が終了するまで(本例においては大当り終了後100回の図柄変動終了まで)、確率変動遊技状態がいつまで継続しているかに期待感を抱きながら遊技を進行することができ、より興趣性の高い遊技機を提供することができる。
尚、第15実施形態からの変更例4においては、非確率変動遊技状態での大当り確率と確率変動遊技状態での大当り確率とを設定値が相違した場合にも同一となるよう構成してもよく、そのように構成した場合に、設定値が高い程、確変回数が相対的に多い選択候補が決定され易い、換言すると、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数の平均値が多くなるよう構成することによって、高い設定値程遊技者にとって有利な遊技機を設計してもよい。
また、第15実施形態からの変更例3や第15実施形態からの変更例4にて詳述した、確変回数や時短回数を複数の選択候補から設定値に基づいて決定するよう構成された遊技機において、特定の設定値(例えば、設定3)に設定されている場合にのみ選択され得る確変回数又は時短回数を設けてもよい。一例としては、第15実施形態からの変更例4において、設定1及び設定2である場合には、大当り終了後に付与される時短回数は100回のみとなる一方、設定値3である場合には、大当り終了後に付与される時短回数として、100回と99回の2種類から選択される(例えば、「100回:99回=99:1」で選択される)よう構成してもよい。このように構成することで、大当り終了後99回の図柄変動実行後に時間短縮遊技状態が終了した場合に、遊技者は現在の設定値が相対的に高い設定値である設定3であることを認識することができ、遊技意欲を向上させることができる。
また、確変転落抽選の当選確率、確変回数、等を設定値毎に調整することによって、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機の構成を例示したが、上述した要素を組み合わせて調整することによって、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成してもよい。具体的には、確率変動遊技状態における大当り当選確率と確変転落抽選の当選確率と大当り終了後に付与される確変回数とを適宜調整することによって、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機を構成してもよい。
(第16実施形態)
尚、第4実施形態においては、小当り実行中に大入賞口内の特定の領域(V入賞口)に遊技球が入球することによって、小当り終了後に大当りが実行される構成を例示したが、このような構成は第4実施形態のみには限定されない。そこで、第4実施形態とは異なる小当り実行中に大入賞口内の特定の領域(V入賞口)に遊技球が入球することによって、小当り終了後に大当りが実行される構成を、第16実施形態として、以下、第4実施形態から相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図161は、第16実施形態における当否抽選用決定テーブル(主遊技テーブル1)及び図柄抽選用決定テーブル(主遊技テーブル2)である。第4実施形態との相違点は、主遊技テーブル1においては、第1主遊技側に小当りを設けていない点と、第2主遊技側の当否抽選を実行する際に設定値を参照することである。また、主遊技テーブル2における相違点は、第2主遊技側の小当り図柄が「7BK」のみとなった点である。同図に示すように、小当り当選確率は、設定1が「8200/65536」で最も低くなっており、設定3が「9200/65536」で最も高くなっている。
次に、図162は、第16実施形態における、図28におけるステップ1650(第16)のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1682‐1で、主制御基板MのCPUMCは、V入賞口C22への入球を契機とした特別遊技終了後ではないか否かを判定する(第16実施形態においては、小当り遊技中にV入賞口C22へ遊技球が入球することを契機として、特別遊技が実行されるよう構成されている)。ステップ1682‐1でYesの場合、ステップ1682‐2で、主制御基板MのCPUMCは、停止図柄が時短大当り図柄(特別遊技の実行終了後に時間短縮遊技状態に移行する大当り図柄であり、本例では、4B・5A・5B・7A・7B)であるか否かを判定する。ステップ1682‐2でYesの場合、ステップ1682‐5に移行する。尚、ステップ1682‐1でNoの場合にも、ステップ1682‐5に移行する。
次に、ステップ1682‐5で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値に所定回数(本例では、2回)をセットする。次に、ステップ1682‐6及びステップ1682‐7で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグ及び補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、ステップ1682‐2でNoの場合、換言すると、停止図柄が時短大当り図柄である4Aの場合にも、次の処理{ステップ1700(第3)の処理}に移行する。尚、第16実施形態においては、第2主遊技側の保留上限数は4個となっており、大当り終了後に時間短縮遊技状態にて第2主遊技図柄の変動を実行できる回数は、時短回数である2回+第2主遊技側の保留上限数である4回=6回となっている。また、第2主遊技側の小当り当選確率は、8200/65536(設定1)~9200/65536(設定3)となっており、6回の図柄変動にて小当りに当選できるか否かという遊技性となっている。尚、第2主遊技側の小当り図柄は「7BK」のみとなっており、「7BK」に係る小当りは小当り実行中に第2大入賞口C20に遊技球を発射し続けることにより、V入賞口C22への入球が略確定的となり、且つ、「7BK」を契機とした大当り終了後には時間短縮遊技状態に移行するため、「大当り終了後の時間短縮遊技状態にて第2主遊技側の小当りに当選≒連荘」となるよう構成されている。
以上のように構成することにより、第16実施形態に係る遊技機においては、大当り終了後の時間短縮遊技状態にて第2主遊技側の小当りに当選することで連荘が継続する遊技機に構成し、設定値が高い程、第2主遊技側の小当りの当選率が高くなるよう構成することにより、設定値が高い程、遊技者に有利となる遊技機を設計することができる。
<<設定値によって相違させることができる要素>>
第16実施形態においては、設定値によって小当り当選確率が相違し得るよう構成したが、本例に係る遊技機は、以下の要素が設定値によって相違し得るよう構成してもよい。尚、以下に挙げる要素を1つのみ適用してもよいし、複数の要素を組み合わせて適用してもよい。
(1)大当り確率(大当り当選確率)
(2)小当り確率(小当り当選確率)
(3)補助遊技図柄の当選確率(普通電動役物が作動することとなる補助遊技停止図柄の選択確率)
(4)普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の開放時間(1回の開放→閉鎖までの時間でもよいし、普通電動役物が作動することとなる補助遊技図柄が1回した場合の普通電動役物の開放時間の合計でもよい)
(5)大当り図柄の選択態様(大当り図柄を決定するテーブルの内容、乱数振分)
(6)小当り図柄の選択態様(小当り図柄を決定するテーブルの内容、乱数振分)
(7)大当り実行時のラウンド数(1の大当りにおけるラウンド数でもよいし、すべての大当りに対するラウンド数の平均値でもよい)
(8)所定の入賞口の賞球数
(9)確変回数
(10)時短回数
(11)確変転落抽選の当選確率
また、前述したように、設定値を複数有する遊技機として構成した場合においては、遊技機前面に設定値表示装置を設ける、主制御基板Mにて制御する表示装置に設定値を表示可能に構成する等として、現在の設定値を遊技者が確認できるよう構成してもよい。そのように構成し、遊技場の管理者が設定値を告知することにより、遊技場毎に異なるスペックを遊技者が選択して遊技することができると共に、遊技場の運営に幅を持たせることができる。尚、遊技者が設定値を確認できる構成として、副制御基板Sにて制御する表示装置(例えば、演出表示装置SG)にて設定値を表示可能に構成してもよい。
尚、本例に係る遊技機に設定値によって相違し得る要素を設けた場合において、例えば、設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、設定値によって大当り確率が相違し得るよう構成した場合において、設定値によって相違しない要素においても、設定値毎に夫々同一の内容となるテーブルを有するよう構成してもよい。具体例としては、
(1)大当り図柄の抽選テーブル(例えば、主遊技テーブル2における大当り時に参照するテーブル)として同一の内容の設定1用のテーブルと設定2用のテーブルと設定3用のテーブルとの3つを有するよう構成する。
(2)小当り図柄の抽選テーブル(例えば、主遊技テーブル2における小当り時に参照するテーブル)として同一の内容の設定1用のテーブルと設定2用のテーブルと設定3用のテーブルとの3つを有するよう構成する。
(3)同一の遊技状態且つ同一の当否抽選結果である変動時間決定用の抽選テーブル(例えば、時間短縮遊技状態且つ大当り時に参照する変動態様決定用抽選テーブル)として同一の内容の設定1用のテーブルと設定2用のテーブルと設定3用のテーブルとの3つを有するよう構成する。
上記のように構成してもよい。また、遊技機におけるいずれかの要素が設定値によって相違し得る構成として、一部の設定値同士では同一であり他の一部の設定値同士では相違するように構成した場合にも、すべての設定値にて夫々テーブルを有するよう構成してもよい。一例としては、非確率変動遊技状態における大当り確率が、「設定1:1/300、設定2:1/300、設定3:1/290」であるよう設計した遊技機においても、設定1用の非確率変動遊技状態における当否抽選テーブルと、設定2用の非確率変動遊技状態における当否抽選テーブルと、設定3用の非確率変動遊技状態における当否抽選テーブルと、の3つのテーブルを有するよう構成してもよい。そのように構成することにより、遊技機の設計値を調整する際等において、設定値が相違してもテーブルの内容が同一である設計から、設定値が相違するとテーブルの内容が相違し得る設計に変更する際にも、複雑な処理を構成し直す必要がなく簡便に設計することができることとなる。
(第16実施形態の変形例)
第16実施形態においては、設定値に応じて多様な値を変更する遊技機を例示したが、類似する遊技形態において、設定値に応じて大当りの確率のみを変更することでも大当り確率や小当り確率の設定条件によって、従来と異なる遊技性を創出することができる。そこで、第16実施形態の変形例として、各置数の設定条件並びに遊技の流れの概要を図187~189を用いて説明する。
ここで、図187は、第16実施形態の変形例における遊技盤面図、図188は、第16実施形態の変形例における設定値毎の当り置数を示す説明図、図189は、第16実施形態の変形例における遊技機の流れを示す説明図である。なお、図187においては、第4実施形態或いは第16実施形態と同機能の構成については同一符号を用い、詳細な説明は省略する。
図187に示すように第16実施形態の変形例では、第1主遊技始動口A10が、センター飾りD38の内部に形成されており、第4実施形態等に比べて第1主遊技始動口A10へ打球が流入し難い構成となっている。また、第4実施形態と異なり、第2主遊技始動口B10は、第2主遊技始動口電動役物B11d(第4実施形態参照)が作動して始動口の入口が拡大しない限り入賞しない構造となっている。更に、第4実施形態で内部に特定領域を備えた第2大入賞口と同様の構造を有する1つの大入賞口を用いて大当り遊技、小当り遊技を実現するように構成されている。
また、第16実施形態の変形例では、図188に示すように、設定値を変更可能な設定機能を備えているものの、特別図柄の当り確率を変動する確率変動機能は搭載されておらず、また、特別図柄が大当りする確率については、第16実施形態と比較して極めて高い確率が設定されている。具体的には、図188のように、第1主遊技及び第2主遊技の抽選においては、当否乱数の範囲(取得範囲)が1~5に設定され、大当りとなる置数(値)は、設定1の場合には、「1」、設定2の場合には「1」「2」、設定3の場合には「1」「2」「3」に設定されている。また、遊技機として小当りが設けられているものの、第1主遊技側には小当りの置数を設けておらず、第2主遊技側にのみ小当りの置数として設定値に関わらず「4」「5」が設けられている。尚、第1主遊技側の当否抽選が実行され、「4」又は「5」が当否乱数として取得された場合には、(すべての設定において)当否抽選結果はハズレとなる。また、設定1において第2主遊技側の当否抽選が実行され、「2」又は「3」が当否乱数として取得された場合、及び、設定2において第2主遊技側の当否抽選が実行され、「3」が当否乱数として取得された場合には、当否抽選結果はハズレとなる。
このように、第16実施形態の変形例においては、遊技状態に応じて大当り確率が変更されないものの、設定値毎の大当り確率が設定1:1/5、設定2:2/5、設定3:3/5となっており、第2主遊技側のみに設けられた小当りの確率が2/5に設定されている。
第16実施形態の変形例では、上述のように構成された遊技盤、並びに当り確率の下で遊技が実行されるのであるが、以下では、遊技進行の流れについて、図189を用いて詳細に説明する。通常遊技状態(例えば、非時間短縮遊技状態)のもと、第1に、遊技者は、センター飾りD38の遊技球の流入口を狙い打球の強度を調整する(図189の「イ」)。そしてセンター飾りD38(センター役物)に流入した遊技球が第1主遊技始動口A10に入賞すると(図189の「ロ」)、第1主遊技図柄の当否抽選が行われ、当該第1主遊技図柄の抽選結果に関連する演出並びに装飾図柄が、演出表示装置SGの表示領域(装飾図柄表示領域SG11等)に表示され、当否抽選の結果に対応した装飾図柄が停止表示するように制御される。
前述した第1主遊技図柄の当否抽選の結果、大当りとなり第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると(図189の「ハ」)、大入賞口(第2大入賞口C20)が開放することで遊技者に利益を付与する大当り遊技が行われる(図189の「ニ」)。ここで、第16実施形態の変形例では、第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は無条件で(大当り図柄の種類や、大当り前の遊技状態に拘らず)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技、時間短縮遊技状態)に移行する。なお、電サポ遊技(時短遊技)は、主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)が100回変動するか大当り遊技が発生するまで少なくとも継続するようになっている。
電サポ遊技状態において補助遊技始動口H10(普通図柄作動ゲート)を遊技球が通過すると普通図柄の変動が行われ、普通図柄が当り態様で停止すると、第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する(図189の「ホ」・「ヘ」)。ここで第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大しているときに第2主遊技始動口B10に打球が入賞すると(図189の「ト」)、第2主遊技図柄の当否抽選が行われ、当該第2主遊技図柄の抽選結果に関連する演出並びに装飾図柄が、演出表示装置SGの表示領域(装飾図柄表示領域SG11等)に表示され、当否抽選の結果に対応した装飾図柄が停止表示するように制御される。
前述した第2主遊技図柄の当否抽選の結果、大当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると(図189の「チ」下段)、大入賞口(第2大入賞口C20)が開放することで遊技者に利益を付与する大当り遊技が行われる(図189の「ヌ」下段)。ここで、第16実施形態の変形例では、第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は無条件で(大当り図柄の種類や、大当り前の遊技状態に拘らず)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて低いか、ゼロとなる通常遊技状態(非時間短縮遊技状態)に移行する。
一方、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、小当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると(図189の「チ」)、大入賞口(第2大入賞口C20)が所定時間開放可能な小当り遊技が行われ、小当り遊技中に大入賞口(第2大入賞口C20)内の特定領域C22へ打球が流入すると大当り遊技が行われる(図189の「ヌ」)。ここで、第16実施形態の変形例では、第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が小当り態様で停止表示され、小当り遊技中に特定領域C22に遊技球が流入したことに基づいて行われる大当り遊技の終了後は無条件で(小当り図柄の種類や、小当り前・小当り中の遊技状態に拘らず)第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技)に移行する。なお、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、ハズレとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)がハズレ態様で停止表示された場合(図189の「チ」上段)には、電サポ遊技の残回数を1減算する。
このように構成された第16実施形態の変形例においては、大当り確率が比較的高確率に設定されている一方、その割合は設定により大きく異なっている。このため、通常遊技状態においては設定値が1の場合は大当りとなる確率が1/5と他の設定に比べて低くなっている一方、第1主遊技に基づいて大当りが発生した後は、電サポ遊技の実質的な終了条件である第2主遊技に基づいて大当りが発生する(電サポ遊技の回数が100回に対して、第2主遊技側の大当り確率が1/5であるため、ハズレが100回連続することは発生し難く、第2主遊技側の大当り図柄の停止表示に係る大当り終了後に非時間短縮遊技状態に移行することで、時間短縮遊技状態が終了するよう構成されている)割合も1/5と低く、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が2/5と高めに設定されている。このため、第2主遊技の第2主遊技図柄が大当り態様となることに基づいて大当りが発生するよりも、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が高くなっていることにより、設定1の場合には、電サポ遊技の継続率が高くなる(本例においては、小当りによっては時間短縮遊技状態が終了しないため)。具体的には、大当り図柄の停止表示に係る大当り確率:1/5、小当り確率2/5であるため、設定1における電サポ遊技の継続率は、(2/5)/(2/5+1/5)=2/3となっている。
また、通常遊技状態においては設定値が3の場合は大当りとなる確率が3/5と他の設定に比べて高くなっている一方、第1主遊技に基づいて大当りが発生した後は、電サポ遊技の実質的な終了条件である第2主遊技に基づいて大当りが発生する割合も3/5と高く、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が2/5に設定されている。このため、第2主遊技の第2主遊技図柄が大当り態様となることに基づいて大当りが発生するよりも、第2主遊技の第2主遊技図柄が小当り態様となることに基づいて大当りが発生する割合が低くなっていることにより、設定3の場合には、設定1よりも電サポ遊技の継続率が低くなる。具体的には、大当り図柄の停止表示に係る大当り確率:3/5、小当り確率2/5であるため、設定1における電サポ遊技の継続率は、(2/5)/(2/5+3/5)=2/5となっている。
このように、第16実施形態の変形例においては、遊技状態に関わらず大当り確率が一定でありながら、通常遊技中に実質的に大当りが発生する確率は設定1が最も低く、設定3が最も高く設定されているものの、電サポ遊技に移行後の継続率は、設定1が最も高く、設定3が最も低く設定されることになる。すなわち、大当り確率という1つのパラメータのみを設定値により変化させるだけで、他のパラメータを変化させることなく、設定毎に遊技性が異なる遊技機を提供することができるのである。
なお、第16実施形態の変形例のように大当り確率を極めて高く設定しなくても、多様な遊技機を提供することができる。以下では第16実施形態の変形例の別形態について、図190を用いて説明する。第16実施形態の変形例の別形態では、図190に示すように、第1主遊技及び第2主遊技の抽選においては、当否乱数の範囲が0~999に設定され、大当りとなる置数(値)は、設定1の場合には、「1」~「10」、設定2の場合には「1」~「12」、設定3の場合には「1」~「14」に設定されている。また、遊技機として小当りが設けられているものの、第1主遊技側には小当りの置数を設けておらず、第2主遊技側にのみ小当りの置数として設定値に関わらず「800」~「999」が設定されている。
このように、第16実施形態の変形例と同様に遊技状態に応じて大当り確率が変更されないものの、設定値毎の大当り確率は、設定1:10/1000、設定2:12/1000、設定3:14/1000となっており、第2主遊技側のみに設けられた小当りの確率が20/1000に設定されており、所謂アマデジと称される遊技機の大当り確率に近似した値となっている。
一方、本態様においても第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は無条件で第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技)に移行する点では共通するものの、第16実施形態の変形例と異なり、電サポ遊技(時短遊技)の終了条件である主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が第1主遊技図柄の当り図柄態様(図柄a~e)によって異なるようになっている。具体的には、図柄aが表示された場合には主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が20回、図柄bが表示された場合には40回、図柄cが表示された場合には60回、図柄dが表示された場合には80回、図柄eが表示された場合には100回に設定されている。
上記の前提で、電サポ遊技状態において第2主遊技始動口B10に打球が入賞すると第16実施形態の変形例と同様に第2主遊技図柄の当否抽選が行われ、当該第2主遊技図柄の抽選結果に関連する演出並びに装飾図柄が、演出表示装置SGの表示領域(装飾図柄表示領域SG11等)に表示され、当否抽選の結果に対応した装飾図柄が停止表示するように制御される。
ここで、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、大当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後は第16実施形態の変形例と同様に、無条件で第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて低いか、ゼロとなる通常遊技状態に移行する。
一方、第2主遊技図柄の当否抽選の結果、小当りとなり第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示されると、大入賞口(第2大入賞口C20)が所定時間開放する小当り遊技が行われ、小当り遊技中に大入賞口(第2大入賞口C20)内の特定領域C22へ打球が流入すると大当り遊技が行われる。ここで、小当り遊技中に特定領域C22に打球が流入する割合が本態様では第16実施形態の変形例よりも低く(第16実施形態の変形例は略100%に対して本態様では20%)構成されており、小当り態様が表示された場合に大当り遊技が実行される確率は設定1で約1/20に設定されている。なお、本態様においても第2主遊技図柄(及び装飾図柄)が小当り態様で停止表示され、小当り遊技中に特定領域C22に遊技球が流入したことに基づいて行われる大当り遊技の終了後は無条件で第2主遊技始動口電動役物B11dが作動して始動口の入口が拡大する可能性が極めて高くなる電サポ遊技(時短遊技)に移行する。
但し、本態様においては第1主遊技図柄(及び装飾図柄)が当り態様で停止表示された場合に行われる大当り遊技の終了後と同様に、電サポ遊技(時短遊技)の終了条件である主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が第2主遊技図柄の当り図柄態様(図柄f~j)によって異なるようになっている。具体的には、図柄fが表示された場合には主遊技図柄(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)の変動回数が20回、図柄gが表示された場合には40回、図柄hが表示された場合には60回、図柄iが表示された場合には80回、図柄jが表示された場合には100回に設定されている。
このように構成された本態様(第16実施形態の変形例の別態様)においては、電サポ遊技の終了条件が、主遊技図柄の当否抽選の結果が大当りとなったことに基づいて実行される大当り遊技の発生に加え、実際に達成し得る程度の回数が設定された主遊技図柄の変動、という複数のパラメータにより決定されるようになっている。更に、主遊技図柄の変動回数に基づく電サポ遊技の終了条件は、小当り図柄の種類により複数種類の異なる回数が設定されている。このため、第16実施形態の変形例と同様に、設定値により異なる遊技性を実現できるだけでなく、電サポ遊技の継続条件が多様となるため、他の実施形態により例示した電サポ遊技状態の終了又は継続条件の示唆演出と相まって斬新な遊技機を提供することができるのである。
(第17実施形態)
尚、第6実施形態においては、設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能な構成を例示したが、設定値を設定可能な構成は第6実施形態の構成には限定されない。そこで、第6実施形態とは異なる設定値に関する構成(設定変更に関する処理等)を、第17実施形態として、以下、第6実施形態から相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図163は、第17実施形態における、主制御部及び副制御部に係る機能ブロック図である。第17実施形態における主制御部には、CPUMCと信号の送受信が可能な設定変更装置が設けられている。本例において、設定変更装置は、オン・オフを検出可能であり、設定変更モードや設定確認モード(設定表示モードと称することがある)への移行を可能にする設定キースイッチと、設定値を変更する際に設定値の選択候補の変更を可能にする設定変更ボタンと、設定されている設定値や、設定値の選択候補を表示可能な設定値表示器とから構成されている。
また、第17実施形態に係るぱちんこ遊技機は、主制御部(主制御基板M内)のCPUMCに、設定変更装置の設定キースイッチのオン・オフに対応する設定キースイッチ信号と設定変更ボタンが操作されたことを示す設定変更ボタン信号とが入力可能に構成されており、主制御部(主制御基板M内)のCPUMCから出力される設定値に係る情報を表示するための設定表示出力(LED駆動信号とも称することがある)が設定変更装置に入力可能に構成されている。また、前述したように、主制御部(主制御基板M内)のCPUMCからサブメイン制御部SMのCPUSCに、前述した表示指示関連情報と払出動作関連情報とを送信可能に構成されている。
次に、前述した他の実施形態と同様に、第17実施形態に係るぱちんこ遊技機の副制御部には、演出関連の統括的な制御を行うサブメイン制御部SMと、主に演出表示装置SG等による画像制御処理を行うサブサブ制御部SSと、電源が供給されるか否かに関わらず現在時間を計時可能なRTC(リアルタイムクロック)等が設けられている。また、第17実施形態におけるサブメイン制御部SMは、主制御部(主制御基板M等)から受信したコマンドを解析するためのコマンド解析部、異常情報等の各種情報を管理(記憶)する情報管理部、演出を制御するための演出制御部、前述したRTC(リアルタイムクロック)により計時されている現在時刻の把握やRTCの制御を行うための計時制御部が設けられている。また、他の実施形態と同様に、サブサブ制御部SSとサブメイン制御部SMとは表示制御関連情報(例えば演出パターンコマンドや、表示要求コマンド、アクノリッジ情報等)を互いに送受信可能に構成されており、RTCからサブメイン制御部SMには現在時刻情報等が送信可能であり、サブメイン制御部SMからRTCには、RTCの現在時刻情報を調整する(現在時刻情報と実際の現在時刻とに誤差が生じた場合等に調整する)ための信号等を送信可能に構成されている。
第17実施形態における演出制御部は、詳細は後述するが、計時制御部により把握される現在時刻情報(現在の時刻に関する情報)に基づいた演出を制御可能なRTC演出制御部と、現在時刻情報を使用しない演出を制御可能な通常演出制御部とを更に有している。また計時制御部は、RTC(リアルタイムクロック)の制御を行いRTCからの時刻情報を抽出可能なRTC制御部と、電源投入時や所定の計測始期からの経過時間を計測するタイマ(例えば、電源投入後からの経過時間を計測するための電源投入タイマや、最後の大当り終了からの経過時間を計測するためのタイマ、遊技者の発射操作の終了からの経過時間を計測するためのタイマ等)からなる計時部とを更に有し、RTC制御部と計時部の情報により所謂RTC演出の実行有無や演出内容を決定するための時間情報の計時制御を行う。また、情報管理部は、設定値に関する情報を管理するための設定情報管理部と、賞球に関するエラーや不正検出等の遊技機の異常・不正に関する情報を管理するための異常情報管理部と、ガラス扉D18や前枠D14等の開閉可能な部材が開放された旨を管理するための開放情報管理部と、これらの情報の発生時刻を抽出し、或いは時刻情報の演算を実行するための時間演算部と、を更に有している。
次に、第17実施形態における、主制御基板Mが行う処理について、第6実施形態における図124(a)に加え、図164~図166を用いて第17実施形態特有の処理について説明する。ここで、図164は、主制御基板側のメイン処理(図124(a)で示した第6実施形態の主制御基板側のメイン処理)において実行される設定変更処理(ステップ1003)の流れを示したフローチャートである。なお、第17実施形態における主制御基板側のメイン処理のうち、他の処理については第6実施形態と略同一のため説明を省略する。
また、第17実施形態においても、電源が投入されると、主制御基板側のメイン処理は、第6実施形態と同様に図124(a)のステップ1001により設定キースイッチがオフか否か(設定変更等のモードに移行すべきか否か)を判定し、設定キースイッチがオフでない(設定キースイッチがオンであり設定変更等のモードに移行すべき)と判定した場合に、図124(a)のステップ1003に対応する第17実施形態の設定変更処理(図164のサブルーチン)を実行する。
図164のステップ1003‐14で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M内の設定値保存領域のRAMチェック処理を実行する。次に、ステップ1003‐15で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ1003‐14の処理結果を参照して、設定値情報が正常(本例では、1~6)であるか否かを判定する。ステップ1003‐15でYesの場合、ステップ1003‐18に移行する。他方、ステップ1003‐15でNoの場合、ステップ1003‐16で、主制御基板MのCPUMCは、設定値情報が異常であると判定したため、設定値情報にデフォルト値(本例では、最も大当り確率の低い設定値である1)をセットし、ステップ1003‐17で、設定値強制設定情報(設定値情報が異常であったため、設定値情報をデフォルト値に設定した旨の情報)を副制御基板S側に送信する処理を実行した後、ステップ1003‐18に移行する。
このように、設定値情報が異常であった場合に遊技者にとって最も不利な設定値である1を設定値情報にセットすることにより、遊技場の管理者が意図しない設定値(例えば、遊技者に最も有利な設定値である6)がセットされてしまうことにより遊技場側が意図しない不利益を被ることを防止することができる。また強制的に設定値をデフォルト値に変更した旨を、副制御基板Sを介して演出表示装置、遊技効果ランプ、スピーカ等により明示することができる。尚、本例では、設定1に対応する設定値情報=1、設定2に対応する設定値情報=2、のように構成しているが、設定する設定値と設定値情報とが同一の値でなくてもよく、例えば、設定1に対応する設定値情報=0、設定2に対応する設定値情報=1、設定3に対応する設定値情報=2、設定4に対応する設定値情報=3、設定5に対応する設定値情報=4、設定6に対応する設定値情報=5、のように、実際の設定値よりも設定値情報の方が1少ない値となるよう管理してもよく、そのように構成することにより、設定値情報にデフォルト値をセットする場合等の、RAMの初期化を実行し設定値情報が「0」となったときに「1」に戻す補正処理が不要となり、処理時間を短縮することや処理の容量を削減することが可能となる。なお、異常時において、遊技者と遊技店の利益バランスを考慮するのであれば、デフォルト値として中間値である「3」や「4」を設定することも好適である。
次に、ステップ1003‐18で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更装置(設定値表示装置)に設定値情報(設定値)に対応するLED駆動信号を出力することにより設定値表示装置に設定値を表示する。次に、ステップ1003‐19で、主制御基板MのCPUMCは、設定値情報変更操作(設定値情報が変更されることとなる操作であり、例えば、設定変更ボタンの操作)があったか否かを判定する。尚、本例に適用可能な設定値情報変更操作については後述することとする。ステップ1003‐19でYesの場合、ステップ1003‐20で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値情報に1を加算する。次に、ステップ1003‐21で、主制御基板MのCPUMCは、設定値情報は上限値(本例では、6)を超過したか否かを判定する。ステップ1003‐21でYesの場合、ステップ1003‐22で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値情報として1をセットし、ステップ1003‐23に移行する。即ち、本例においては、設定値情報変更操作が実行される毎、一例としては設定変更ボタンが操作される毎、設定値情報が、「1→2→3→4→5→6→1→2・・・」のように変更されていくよう構成されている。尚、ステップ1003‐19又はステップ1003‐21でNoの場合にも、ステップ1003‐23に移行する。
次に、ステップ1003‐23で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更(設定変更モード)が完了したか否かを判定する。尚、設定変更モードが終了したと判定する一例としては、設定キースイッチがオン→オフとなる等が例示できる。尚、本例に適用可能な設定変更モード終了操作については後述することとする。ステップ1003‐23でNoの場合には、設定変更が完了するまでステップ1003‐18以降の処理を繰り返し実行することとなる。他方、ステップ1003‐23でYesの場合には、ステップ1003‐24で、主制御基板MのCPUMCは、設定値表示装置に表示されている設定値表示を消去し、次の処理(ステップ1004の処理)に移行する。尚、設定変更処理を実行している状況(特に、ステップ1003‐14~ステップ1003‐23の処理を実行している状況)を、設定変更モード、設定変更モード中と称することがある。ここで、第17実施形態においては、設定変更モードの終了条件を「設定変更完了」としているため、当該条件を満足しない限り設定変更モードに半永久的に滞在し、本来の遊技処理が実行されないこととなる。このため、通常の設定変更に要する時間を大幅に経過したにも拘わらず設定変更モードに滞在し続けた場合(例えば5分間)等、操作時間に関連する所定期間を経過した際にその旨を報知するように報知手段を制御する処理や、報知するためのコマンドを副制御基板に送信するような処理を設けてもよい。
次に、第17実施形態におけるタイマ割り込み時処理の流れを図165、図166を用いて説明する。ここで、図165は、第17実施形態におけるタイマ割り込み処理の全体を示したフローチャートである。タイマ割り込み時処理における第6実施形態との主な相違点は、タイマ割り込み時処理の冒頭にステップ3800(第17)の処理を実行する点にあり、主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行し、ステップ3700(第17)で、後述する入力判定処理を実行し、ステップ1000‐1に移行する。なお、この冒頭の入力判定処理以外の処理については第6実施形態をはじめとする他の実施形態と同一のため説明を省略する。
次に、第17実施形態のタイマ割り込み時処理で行われるステップ3800(第17)の入力判定処理について、図166を用いて詳細に説明する。ここで、図166は、第17実施形態における、図164のステップ3800(第17)のサブルーチンに係る入力判定処理のフローチャートである。まず、ステップ3802で、主制御基板MのCPUMCは、本処理より前に賞球払出制御基板KH側から受信し、適宜記憶領域に記憶されている入力情報をリード(コマンド解析)する。次に、ステップ3804で、主制御基板MのCPUMCは、ステップ3802でリードした入力情報に基づいて賞球過剰払出異常(本来払い出される遊技球を超過する遊技球が払い出されたと判定した場合に発生するエラーであり、過剰払出エラーと称することがある)が発生していないか否かを判定する。ステップ3804でYesの場合(賞球過剰払出異常でない場合)、ステップ3806で、過剰払出なし情報(賞球過剰払出異常が発生していない旨の情報)をセットし、ステップ3810に移行する。他方、ステップ3804でNoの場合(賞球過剰払出異常が発生している場合)、ステップ3808で、主制御基板MのCPUMCは、過剰払出異常情報(賞球過剰払出異常が発生している旨の情報)をセットし、ステップ3810に移行する。
次に、ステップ3810で、主制御基板MのCPUMCは、賞球装置異常(賞球装置の駆動異常であり、賞球装置エラーと称することがある)が発生していないか否かを判定する。ステップ3810でYesの場合(賞球装置異常でない場合)、ステップ3812で、主制御基板MのCPUMCは、賞球装置正常情報(賞球装置異常が発生していない旨の情報)をセットし、ステップ3816に移行する。他方、ステップ3810でNoの場合(賞球装置異常が発生している場合)、ステップ3814で、主制御基板MのCPUMCは、賞球装置の異常情報(賞球装置異常が発生している旨の情報)をセットし、ステップ3816に移行する。次に、ステップ3816で、主制御基板MのCPUMCは、球切れ異常(賞球装置の異常ではないが、本来払い出される遊技球を払い出すことができていないと判定した場合に発生するエラー)が発生していないか否かを判定する、ステップ3816でYesの場合(球切れ異常でない場合)、ステップ3818で、球供給情報(球切れ異常が発生していない旨の情報、非球切れ状態である旨の情報)をセットし、ステップ3822に移行する。他方、ステップ3818でNoの場合(球切れ異常が発生している場合)ステップ3820で、主制御基板MのCPUMCは、球切れ情報(球切れ異常が発生している旨の情報)をセットし、ステップ3822に移行する。
次に、ステップ3822で、主制御基板MのCPUMCは、球皿満タン(下球皿D22に遊技球が大量に貯留されたことにより、球皿満タンを検知するセンサが遊技球を検出した場合に発生するエラーであり、受皿満タンエラーと称することがある)ではないか否かを判定する。ステップ3822でYesの場合(球皿満タンでない場合)、ステップ3824で、球皿非満タン情報(球皿満タンが発生していない旨の情報)をセットし、ステップ3828に移行する。他方、ステップ3822でNoの場合(受皿満タンエラーが発生している場合)、ステップ3826で、主制御基板MのCPUMCは、球皿満タン情報(球皿満タンが発生している旨の情報)をセットし、ステップ3828に移行する。次に、ステップ3828で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放(前枠D14が開放)していないか否かを判定する。ステップ3828でYesの場合(前枠D14が開放していない場合)、ステップ3830で、主制御基板MのCPUMCは、前枠閉鎖情報(前枠D14が閉鎖している旨の情報)をセットし、ステップ3834に移行する。他方、ステップ3828でNoの場合(前枠D14が開放している場合)、ステップ3832で、主制御基板MのCPUMCは、前枠開放情報(前枠D14が開放している旨の情報)をセットし、ステップ3834に移行する。
次に、ステップ3834で、主制御基板MのCPUMCは、ガラス扉D18が開放していないか否かを判定する。ステップ3834でYesの場合(ガラス扉D18が開放していない場合)、ステップ3836で、主制御基板MのCPUMCは、ガラス扉閉鎖情報(ガラス扉D18が閉鎖している旨の情報)をセットし、ステップ3840に移行する。他方、ステップ3834でNoの場合(ガラス扉D18が開放している場合)、ステップ3838で、主制御基板MのCPUMCは、ガラス扉開放情報(ガラス扉D18が開放している旨の情報)をセットし、ステップ3840に移行する。次に、ステップ3840で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更装置からの入力情報(設定キースイッチのオン信号又はオフ信号)をリードする。次に、ステップ3842で、主制御基板MのCPUMCは、設定キーがオフ、換言すると、設定キースイッチがオフであるか否かを判定する。ステップ3842でYesの場合(設定キースイッチがオフである場合)、ステップ3844で、主制御基板MのCPUMCは、設定キーオフ情報(設定キースイッチがオフである旨の情報)をセットし、次の処理(ステップ1000‐1の処理)に移行する。尚、ステップ3842の設定キースイッチの判定処理の後に、当該判定処理の前に行った設定キースイッチの判定処理における設定キースイッチの状態(オン・オフ)を判断してもよく、このような処理を行うことにより、「設定キースイッチがオンからオフになったのか」、「設定キースイッチが継続してオフなのか」を判定することにより、後述する設定変更モードや設定表示モードから復帰したのか、そもそも設定変更モードや設定表示モードに移行していないのか、を判断することができる。また、このように構成した場合には、ステップ3844にてセットする情報としては、設定キースイッチがオフになる前(設定キースイッチオン時)の情報も合わせてセットするよう構成してもよく、例えば、設定変更モードにて設定を変更した場合に、設定変更が実行された旨の情報(設定変更が実行されていない旨の情報をセットしてもよい)や現在の設定値(変更された後の設定値)に関する情報等をセットするよう構成してもよい。
また、ステップ3842でNoの場合(設定キースイッチがオンである場合)、ステップ3846で、主制御基板MのCPUMCは、設定キーオン情報(設定キースイッチがオンである旨の情報)をセットする。次に、ステップ3847で、主制御基板MのCPUMCは、現在設定変更モード中であるか否かを判定する。ステップ3847でYesの場合(設定変更モード中の場合)、ステップ3848で、主制御基板MのCPUMCは、設定変更モード中情報をセットし、次の処理(ステップ1000‐1の処理)に移行する。他方、ステップ3847でNoの場合、換言すると、現在設定表示モード中である場合、ステップ3849で、主制御基板MのCPUMCは、設定表示モード中情報をセットし、次の処理(ステップ1000‐1の処理)に移行する。尚、第17実施形態においても第6実施形態と同様、設定表示モードにおいては、設定値表示装置に現在の設定値が表示されるよう構成されている(必要であれば図124bの説明を参照)。また、同図の処理によってセットされた情報(入力情報)は、図165のステップ1999の制御コマンド送信処理(第6実施形態も参照)にて副制御基板S側に制御コマンドとして送信されることとなり、そのように構成することによって、副制御基板S側で入力情報(遊技機の情報)を管理及び表示することができることとなる。
次に、前述の入力判定処理(図166)において設定された各情報が制御コマンドとして副制御基板S側に送信された場合における、副制御基板S側での処理について図167~図169を用いて説明する。なお、副制御基板S側での処理についても本実施形態や第6実施形態と同様の部分が大半であるため、これらの実施形態と相違している特徴部分について詳述し、同一の範疇にある部分については説明を省略する(必要があれば図48~図54を参照)。
図167は、第17実施形態に係るぱちんこ遊技機における、副制御基板S側(特に、サブメイン制御部SM側)のメインフローチャートである。第17実施形態においては、サブメイン側ルーチン(サブメイン制御部のメインルーチン)において、第6実施形態(本実施形態)と相違している。具体的には、図167(f)のサブメイン制御部のメインルーチンにおいて、ステップ2900で副制御基板SのCPUSCが特別遊技関連表示制御処理を実行した後に、ステップ2950(第17)で履歴記憶処理を実行し、ステップ2999に移行する点が相違している。以下では、図168を用いてステップ2950(第17)における履歴記憶処理について説明する。
図168は、第17実施形態における、図167のステップ2950(第17)のサブルーチンに係る履歴記憶処理のフローチャートである。まず、ステップ2952で、副制御基板SのCPUSCは、図167(e)のステップ2006で記憶された、主制御基板M側からの入力情報(コマンド)をリード(コマンド解析)する。次に、ステップ2954で、副制御基板SのCPUSCは、リードした入力情報(受信したコマンド)に履歴記憶情報が含まれているか否か(履歴情報に関するコマンドか否か)、即ち、副制御基板S側が受信することにより、副制御基板S側で管理する履歴情報が新たに記憶され得ることとなる情報であるか否かを判定する。ステップ2954でYesの場合(履歴情報が含まれるコマンドや履歴情報に関するコマンドである場合。以下、履歴関連コマンドとも称する)、ステップ2956で、副制御基板SのCPUSCは、RTC情報(現在時刻情報とも称することがある)及び計時情報を読込(取得)する。次に、ステップ2960で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の過剰払出なし情報又は過剰払出異常情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、過剰賞球状態(賞球過剰払出異常であるか否か)が変化していないか否かを判定する。ステップ2960でYesの場合(過剰賞球状態が変化していない場合)、ステップ2964に移行する。他方、ステップ2960でNoの場合(過剰賞球状態が変化した場合)、ステップ2962で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した過剰賞球の情報(過剰払出なし情報又は過剰払出異常情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2964に移行する。
次に、ステップ2964で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の賞球装置正常情報又は賞球装置の異常情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、賞球装置異常状態(賞球装置異常であるか否か)が変化していないか否かを判定する。ステップ2964でYesの場合(賞球装置異常状態が変化していない場合)にはステップ2968に移行する。他方、ステップ2964でNoの場合(賞球装置異常状態が変化した場合)、ステップ2966で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した賞球装置の状態情報(賞球装置正常情報又は賞球装置の異常情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2968に移行する。次に、ステップ2968で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の球供給有情報又は球切れ情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、球切れ状態(球切れ異常でないか否か)が変化していないか否かを判定する。ステップ2968でYesの場合(球切れ状態が変化していない場合)には、ステップ2972に移行する。他方、ステップ2968でNoの場合球切れ状態が変化した場合)、ステップ2970で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した球切れ情報(球供給有情報又は球切れ情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2972に移行する。
次に、ステップ2972で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の球皿非満タン情報又は球皿満タン情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、球皿状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2972でYesの場合(球皿状態が変化していない場合)、ステップ2976に移行する。他方、ステップ2972でNoの場合(球皿状態が変化した場合)、ステップ2974で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、今回受信した球皿の状態情報(球皿非満タン情報又は球皿満タン情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2980に移行する。次に、ステップ2976で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の前枠開放情報又は前枠閉鎖情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、枠開放状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2976でYesの場合(枠開放状態が変化していない場合)、ステップ2980に移行する。他方、ステップ2976でNoの場合(枠開放状態が変化した場合)、ステップ2978で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した前枠D14の状態情報(前枠閉鎖情報又は前枠開放情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2980に移行する。
次に、ステップ2980で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前のガラス扉閉鎖情報又はガラス扉開放情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、ガラス扉状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2980でYesの場合(ガラス扉状態が変化していない場合)、ステップ2984に移行する。他方、ステップ2980でNoの場合(ガラス扉状態が変化した場合)、ステップ2982で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信したガラス扉D18の状態情報とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶してステップ2984に移行する。次に、ステップ2984で、副制御基板SのCPUSCは、直前の履歴関連コマンドから把握している直前の設定キーオフ情報、設定キーオン情報、設定変更モード中情報、又は設定表示モード中情報を参照して、今回受信した履歴関連コマンドの内容から、設定関連状態が変化していないか否かを判定する。ステップ2984でYesの場合(設定関連状態が変化していない場合)、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。他方、ステップ2984でNoの場合(設定関連状態が変化した場合)、ステップ2986で、副制御基板SのCPUSCは、履歴情報として、ステップ2956で取得したRTC情報及び計時情報に基づく変化時間に関する情報と、受信した設定関連の情報(設定キーオフ情報、設定キーオン情報、設定変更モード中情報、又は設定表示モード中情報)とを履歴を記憶するための履歴記憶領域(詳細は後述)に記憶して次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。尚、ステップ2954でNoの場合(履歴関連コマンドを受信していない場合)にも、次の処理(ステップ2999の処理)に移行する。
ここで、第17実施形態においては、図168で説明した遊技機の状態の他、自身でも判断できる「電源の投入」「電源の遮断」等の情報についても履歴情報記憶領域に記憶している。無論、「電源の投入」「電源の遮断」についても図168の他の処理と同様に、主制御基板M側からの入力情報(コマンド)に基づいて状況を把握して履歴情報記憶領域に記憶させることも可能である。このように、第17実施形態においては、主制御基板M側から受信した入力情報(コマンド)に基づいて、遊技機の主要動作を禁止しない異常状態や、正常時に生じる設定モード(設定変更モード又は設定確認モード)等の遊技機の状態が変化したか否かを判定し、判定結果に基づいて、遊技機の状態が変化したタイミング(時間)と変化した内容とを履歴情報として記憶することにより、これらの履歴情報を表示したり、遊技機の制御に利用可能に構成されている。
次に、図169を用いて記憶される遊技履歴の情報の概念について例示する。図169は、第17実施形態において2017年7月29日に発生した遊技機の状態変化について、副制御基板S側にて履歴情報を記憶する際の履歴記憶領域イメージ1である。前述したように、第17実施形態においては、RTCから副制御基板Sに送信される時刻情報等にもとづいて、計時制御部により現在時間が把握可能に構成されており、履歴記憶処理(図168)の説明でしたように、副制御基板SのRAM領域である履歴記憶領域には、現在時刻情報と更新された入力情報の項目とが記憶されるよう構成されている。
入力情報の項目としては、電源投入(電源スイッチEaがオン)、電源遮断(電源スイッチEaがオフ)、枠開放(前枠D14が開放)、枠閉鎖(前枠D14が閉鎖)、ガラス扉開放(ガラス扉D18が開放)、ガラス扉閉鎖(ガラス扉D18が閉鎖)、賞球過剰(賞球過剰払出異常が発生)、賞球正常(賞球過剰払出異常が解消された)、球皿満タン(球皿満タンが発生)、球皿非満タン(球皿満タンが発生していない)、設定キースイッチオン(設定キースイッチがオン)、設定キースイッチオフ(設定キースイッチがオフ)、設定値情報受信(現在の設定値に係る情報を受信した履歴情報であり、設定値を1、2、3の3種類有している場合には、設定(1)情報受信、設定(2)情報受信、設定(3)情報受信、の3種類の履歴情報が存在することとなる)、賞球装置正常(賞球装置異常が解消された)、賞球装置異常(賞球装置異常が発生)の15種類の項目を記憶可能に構成されており、上記15種類の項目すべてが1つの記憶領域に1日単位で時系列に記憶されるよう構成されている。ここで、第17実施形態における遊技機の状態変化に対応する履歴情報の記憶に関して状態変化の一部分を説明すると、2017年の7月29日の9:00に電源投入スイッチEaがオンとなっており、「2017/7/29 9:00 電源投入」との情報が履歴記憶領域に記憶され、その後、2017年の7月29日の9:25に前枠D14が開放されており「2017/7/29 9:25 枠開放」との情報が履歴記憶領域に記憶され、その後、各種の状態変化が生じた毎に対応する情報が履歴記憶領域に記憶されていき、2017年の7月29日の23:15に遊技機の電源が遮断されたことに基づいて「2017/7/29 23:15 電源遮断」との情報が履歴記憶領域に記憶される(本例では2017年の7月29日の履歴情報はこれで完結している)。
このように、第17実施形態においては、様々な種類の入力情報を1つの記憶領域に時系列に記憶可能にし、主制御基板M側にて入力情報が更新された旨を副制御基板S側に送信するよう構成することにより、適切に入力情報の更新履歴を管理することができる。さらに、このように構成することで、不正行為者を特定することが可能となる。例えば、遊技店の営業中に設定値が変更されていた場合、枠開放情報、設定キースイッチ情報、設定情報等の時刻に基づいて遊技店に設置された防犯カメラを確認することで、不正行為者を特定することが可能である。
ここで、第17実施形態における履歴情報の記憶態様を図169にて詳述したが、第17実施形態においては、図169とは異なる記憶態様にて履歴情報を記憶するよう構成してもよく、そのような構成を図170にて第17実施形態の変形例として詳述することとする。図170は、第17実施形態の変形例における、副制御基板S側にて履歴情報を記憶する際の履歴記憶領域イメージ2である。同図における履歴情報の記憶態様としては、電源投入(電源スイッチEaがオン)と電源遮断(電源スイッチEaがオフ)との項目が含まれる電源投入/遮断履歴を記憶する記憶領域と、枠開放(前枠D14が開放)と枠閉鎖(前枠D14が閉鎖)との項目が含まれる枠開閉履歴を記憶する記憶領域と、ガラス扉開放(ガラス扉D18が開放)とガラス扉閉鎖(ガラス扉D18が閉鎖)との項目が含まれるガラス扉開閉履歴を記憶する記憶領域と、賞球過剰(賞球過剰払出異常が発生)と賞球正常(賞球過剰払出異常が解消された)と賞球装置正常(賞球装置異常が解消された)と賞球装置異常(賞球装置異常が発生)と球皿満タン(球皿満タンが発生)と球皿非満タン(球皿満タンが発生していない)との項目が含まれる異常発生履歴を記憶する記憶領域と、設定キースイッチオン(設定キースイッチがオン)と設定キースイッチオフ(設定キースイッチがオフ)と設定値情報受信(設定(1)情報受信、設定(2)情報受信、設定(3)情報受信)との項目が含まれる設定関連情報履歴を記憶する記憶領域と、の5種類の履歴情報を記憶可能な記憶領域を有しており、記憶する履歴情報の種類によって記憶領域を相違させている。
このように、本例に係る遊技機は、第17実施形態の変形例のように、記憶する履歴情報の種類によって記憶領域を相違させて、履歴情報を記憶するよう構成してもよく、記憶領域の数や記憶する項目の振り分けは変更しても問題ない。一例としては、異常発生履歴の記憶領域を、賞球過剰と賞球正常とを記憶する領域と、賞球装置異常と賞球装置正常とを記憶する領域と、球皿満タンと球皿非満タンとを記憶する領域との3つの領域に分ける、即ち、エラーの種類毎に履歴情報を記憶する記憶領域を相違させるよう構成してもよい。また、設定変更に係る動作(例えば、電源投入・前枠閉鎖・設定カバーの開閉、等)については、管理する際に、一連の動作(所定時間内に行われ、設定変更を行う際に実行する動作)が実行されたかによって設定変更や設定確認が行われたかを判断し、履歴情報を管理するよう構成してもよい。
以上のように構成することにより、第17実施形態の変形例に係る遊技機においては、入力情報を複数種類の項目に分類して管理し、設定値に関する入力情報を他の入力情報と区別して管理及び表示することにより、管理者が管理し易く、且つ遊技機に対する不正を把握し易い遊技機を創出することができる。
なお、第17実施形態及び第17実施形態の変形例のいずれの場合であっても、履歴情報を表示する際に、項目順・日付順等の任意の順番で記憶情報をソートして表示できる機能を備えることが可能であり、履歴情報にソートに適する情報(例えばコード番号等)を付与してデータを管理することも好適である。また、設定変更等、通常の動作手順等が事前に把握される事項もある。このような項目については、時系列毎に記憶された履歴情報の変化が通常の手順の範疇かを判断することも可能である。例えば、第17実施形態における設定変更の手順では、遊技機の背面(必要であれば図2、図124(b)を参照)に、電源スイッチEa、設定キースイッチ等が配置されているため、遊技島(ホール)に設置された状態で、設定変更を行う場合には、まず遊技機背面にアクセスできるように遊技機枠を開放し、電源スイッチEaを操作して電源を遮断した後に、設定キーを差し込んでオンの位置に回して、再度、電源スイッチEaを操作して電源をオンにする。その後、設定値の変更や設定値の確認を行った後、設定キーをオフの状態に戻して設定キーを抜き、遊技機枠を閉鎖することで設定変更や設定確認動作をさせることが一般的である。したがって、通常の設定変更や設定確認動作を行う場合には、上述した手順に沿うような時系列で各状態が変化した履歴情報が記憶される。このようなことから、異常の解消や設定の変更等についての時系列に対応する手順情報を記憶しておき、手順情報と記憶された履歴情報の順番が相違した場合や、履歴情報の間の時間が想定期間を超えた場合等のように通常の手順の範疇を超えたと判定した際に、異常な履歴情報となっていると判断し、適宜手段を用いてその旨を報知するようにすることも好適である。
尚、第17実施形態又は第17実施形態の変形例においては、主制御基板M側から副制御基板S側に入力情報を送信可能に構成したが、当該入力情報を主制御基板M側が所定時間毎に送信するよう構成してもよいし、所定時間毎に入力情報に変化があったか否かを判定し、変化があった場合には入力情報を副制御基板S側に送信するよう構成してもよい。
また、第7実施形態のように、主制御基板MのCPUMCに第1RAM領域及び第2RAM領域が備えられている場合には、履歴記憶領域を第2RAM領域に設け、第2RAM領域に履歴情報(電源投入/遮断履歴、枠開閉履歴、異常発生履歴、設定関連情報履歴、等)を記憶するよう構成することも可能である。
更に、第17実施形態においては入力判定処理のステップ3802(図166)で確認する入力情報として、コマンドデータそのものを利用する形態を例示しているが、コマンドデータを先に解析して各処理で利用しやすい形式に変更した情報に加工しておき、この情報に基づいて入力判定処理を実行することも可能であり、これは、履歴記憶処理のステップ2952(図168)で確認する入力情報についても同様である。
また、第17実施形態においては賞球過剰払出異常について、異常か否かの変化を契機としていたが、主制御基板Mから、異常か否かに加え過剰払出数の情報を受信している場合には、過剰払出数に変化があった場合に、過剰払出数の情報と併せて賞球過剰払出異常情報(賞球過剰払出異常が発生している旨の情報)をセットし、サブメイン制御部に出力することも可能である。このように構成することにより、賞球装置の機構劣化等により賞球過剰が生じていることを多重的に判断することも可能となる。
(第18実施形態)
尚、第6実施形態や第17実施形態においては、設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能な構成を例示したが、設定値を設定可能な構成は第6実施形態及び第17実施形態の構成には限定されない。そこで、第6実施形態及び第17実施形態とは異なる設定値に関する構成(設定変更に関する処理等)を、第18実施形態として、以下、第17実施形態から相違点についてのみ詳述する。
はじめに、図171は、第18実施形態に係る主制御基板M側のメインフローチャートである。第17実施形態との相違点は、ステップ1030(第18)とステップ3850(第18)であり、即ち、遊技機の電源が投入され、ステップ1001(第6)で設定キースイッチがオンであると判定した場合、ステップ1030(第18)で、主制御基板MのCPUMCは、RAMクリアボタンはオンであるか否かを判定する。ステップ1030(第18)でYesの場合、ステップ1003(第17)に移行し、設定変更処理を実行する。他方、ステップ1030(第18)でNoの場合、ステップ3850(第18)で、主制御基板MのCPUMCは、後述する設定確認処理を実行し、ステップ1007に移行する。このように、第18実施形態においては、設定キースイッチがオンの状態で電源が投入された場合、RAMクリアボタンがオンである場合には設定変更モードに移行し、RAMクリアボタンがオフである場合には設定表示モードに移行するよう構成されている。管理者の操作としては、設定スイッチをオン且つRAMクリアボタンを押下したまま電源スイッチをオンにすると設定変更モードに移行し、設定スイッチをオン且つRAMクリアボタンを押下せずに電源スイッチをオンにすると設定表示モードに移行するよう構成されている。また、設定変更モード中においては、設定変更ボタンを押下する毎に、表示されている設定値表示装置に表示されている設定値の表示が「1→2→3・・」のように切り替わっていき、設定キースイッチをオン→オフとすることで設定値表示装置に表示されている設定値の表示に設定値が確定するよう構成されている。また、設定確認モード中から設定キースイッチをオン→オフとした場合には、設定確認モードを終了するよう構成してもよい。尚、RAMクリアボタンをオンにした状態で電源を投入して設定変更モードに移行した場合には、スピーカから「設定変更モードに移行しました」との音声を出力し、その後設定キースイッチがオフとなって設定変更モードが終了した場合に、スピーカから「設定変更モードを終了しました」との音声を出力するよう構成してもよい。また、RAMクリアボタンをオフにした状態で電源を投入して設定確認モードに移行した場合には、スピーカから「設定確認モードに移行しました」との音声を出力し、その後設定キースイッチがオフとなって設定確認モードが終了した場合に、スピーカから「設定確認モードを終了しました」との音声を出力するよう構成してもよい。そのように構成した場合には、音声のみではなく、枠ランプ等の各種ランプや演出表示装置においても、設定変更モード中であるか設定確認モードであるかを判別可能するために、枠ランプ等の各種ランプや演出表示装置における表示態様を相違させたり、設定変更モードの開始又は終了、設定確認モードの開始又は終了を判別できるように、枠ランプ等の各種ランプや演出表示装置にて報知するよう構成してもよい。
尚、第18実施形態のように、RAMクリアボタンのオン・オフによって、電源投入に設定変更モードに移行するか設定表示モードに移行するかが切り替わるよう構成した場合には、副制御基板S側で制御している、スピーカD24から出力される音声や演出用のランプ(遊技効果ランプ)による点灯態様や演出表示装置SGによる表示等によって、設定変更モードに移行した旨と設定表示モードに移行した旨等を報知するよう構成してもよい。一例としては、設定変更モードに移行した際には、「設定変更モード中です」との音声を出力し、設定表示モードに移行した際には、「設定表示モード中です」との音声を出力、設定変更モードが終了した際には、「設定を変更しました」との音声を出力し、設定表示モードが終了した際には、「設定表示モードを終了します」との音声を出力するよう構成してもよい。
次に、図172は、第18実施形態における、図171のステップ3850(第18)のサブルーチンに係る設定確認処理のフローチャートである。まず、ステップ3852で、主制御基板MのCPUMCは、現在の設定値情報に応じた設定値を設定値表示装置に表示する。次に、ステップ3854で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのCPUMCは、設定確認が完了したか否かを判定する。尚、設定確認が完了したと判定する条件としては、前述した設定表示モードの終了条件のいずれとしてもよく、例えば、設定キースイッチがオフとなることによりYesと判定するよう構成してもよい。ステップ3854でNoの場合には、ステップ3852及びステップ3854の処理を繰り返し実行することとなる。他方、ステップ3854でYesの場合、ステップ3856で、主制御基板MのCPUMCは、設定値表示装置に表示している設定値の表示を消去し、次の処理(ステップ1007の処理)に移行する。尚、同図における設定確認処理を実行開始した直後(例えば、ステップ3852の処理を実行する直前)及び前述した設定変更処理を実行開始した直後(例えば、ステップ1003‐14の処理を実行する直前)にてステップ1016の処理と同様にタイマ割り込みを許可する処理を実行してもよい。
尚、第18実施形態においては、設定値を設定値表示装置に表示するよう構成したが、これには限定されず、設定値を入球状態表示装置J10に表示するよう構成してもよい。そのように構成した場合には、入球状態表示装置J10に設定値を表示している場合には、入球状態表示装置J10に入球に関する情報(例えば、ベース値等)を表示せず、入球状態表示装置J10に設定値を表示していない場合には、入球状態表示装置J10に入球に関する情報を表示するよう構成することが好適である。即ち、入球状態表示装置J10には、設定値と入球に関する情報とのいずれか一方を表示するよう構成することが好適である。尚、そのように構成した場合には、入球状態表示装置J10に設定値を表示する際に、入球状態表示装置J10の1又は複数桁に設定値を表示している旨の識別情報を表示してもよく、例えば、設定値が1である場合には、「ST.1」のように表示してもよい。また、入球状態表示装置J10にベース値を表示する場合には、現在の設定値に関するベース値のみを表示するよう構成してもよいし、すべての設定値に関する設定値毎のベース値を所定時間毎に切り替えて表示するよう構成してもよい。
尚、上述したように、第18実施形態の電源投入時にのみ設定変更モード及び設定確認モードに移行し得るような構成であり、且つ、設定値を入球状態表示装置J10に表示するよう構成した場合において、第7実施形態において前述した、電源投入時の処理順序となるよう構成してもよい。具体的には、遊技機の電源投入後、まず、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域及び第2RAM領域に異常があるか否かをチェックする。異常があると判定した場合には、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータをすべてクリアする。尚、第1RAM領域のデータは第1ROM・RAM領域における処理としてクリアし、第2RAM領域のデータは第2ROM・RAM領域における処理としてクリアすることとなる。その後、第1ROM・RAM領域における処理として、設定キースイッチのオン・オフを判定して、設定キースイッチがオン且つRAMクリアボタンがオンの場合には設定変更処理を実行し、設定キースイッチがオン且つRAMクリアボタンがオフの場合には設定確認処理を実行し、設定キースイッチがオフの場合にはステップ1002以降の処理を実行するよう構成してもよい。尚、このように構成した場合には、設定キースイッチをオンにした状態にて電源を投入すると、ステップ1001(第6)、ステップ1030(第18)、ステップ1003(第17)又はステップ3850(第18)の設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理を実行した後、ステップ1018‐1(第7)~ステップ1019(第7)の入球状態表示装置J10に関する処理を実行することとなる。このように構成することにより、第1ROM・RAM領域における処理である設定変更(又は設定確認)に関する処理と、第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置J10に関する処理とを同時(又は交互)に実行することがなく、異なる領域で実行することとなる第1ROM・RAM領域における処理と第2ROM・RAM領域における処理とが混同してしまうことを防止することができると共に、設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理の実行中においては、入球状態表示装置J10の表示は設定値に関する表示のみが表示され、設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理の実行終了後においては、入球状態表示装置J10の表示は入球に関する情報(例えば、ベース値)のみが表示されることとなる。
尚、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に操作が必要となり得る部材(第18実施形態においては、設定変更ボタン、RAMクリアボタン、設定キースイッチ、電源スイッチ)のすべてを主制御基板Mに取り付けるよう構成してもよいし、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に操作が必要となり得る部材のうち電源スイッチ以外の部材を主制御基板Mに取り付けるよう構成してもよい。また、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に必ず操作が必要となる1の部材を主制御基板Mに取り付けるよう構成してもよい。このように構成することで、遊技の結果に多大な影響を及ぼす可能性のある設定値を、管理者の意図していない状況にて変更されてしまう事態を防止し易くすることができる。また、設定値を変更する場合や設定値を確認する場合に操作が必要となり得る部材のうち、主制御基板Mに取り付けなかった部材についても、主制御基板Mにて制御するよう構成することが好適である。
尚、主制御基板Mを鍵付きカバー内に封入した場合には、設定キースイッチや設定変更ボタンやRAMクリアボタンを主制御基板Mに取り付けなくてもよく、一例としては、設定キースイッチを主制御基板Mとは別の基板に取り付けて、主制御基板Mと当該別の基板とをボードtoボード接続(または、ハーネス接続)するよう構成してもよい。
尚、第17実施形態及び第18実施形態においては、RTCを用いて、現在時刻情報を取得可能に構成されている。RTCは、一般的な水晶時計と同様に、クオーツの振動によって計時を行っているため、振動や低温・高温の影響を受け1日あたり約0.3~2.0秒程度の誤差が生じる場合がある。そこで、遊技機の電源投入時にRTCから現在時刻情報を取得した後、電源投入時又はRAMクリア実行時からの経過時間を計測可能な主制御基板M側で制御する電源投入タイマを用いる。具体的には、電源投入時にRTCから受信した計時情報を記憶して、電源投入タイマによって電源投入後から経過した時間を当該計時情報に加算することによって現在時刻を把握可能に構成されている。また、RTCを用いずに、電源投入タイマを用いて、主制御基板M側から副制御基板S側に計時情報を送信することにより、履歴情報を管理可能に構成してもよい。尚、そのように構成した場合には、当該計時情報を送信するタイミングは、設定変更モード開始時、設定変更モード終了時、及び設定表示モード開始時のように構成してもよい。
また、第18実施形態においては、電源投入時においてのみ設定変更モード又は設定表示モードに移行可能に構成した。遊技の進行中に設定値を確認可能にした場合には、さまざまな状況(例えば、大当り実行中、図柄変動中、図柄停止中)にて設定値を確認可能とする必要があり、多大なデータ容量が必要になるが、電源投入時においてのみ設定変更モード又は設定表示モードに移行可能に構成することにより、遊技の進行中に設定値を確認可能にした場合に必要な多大なデータ容量を削減することができると共に、遊技の進行中に意図せずに設定値が視認可能となってしまう事態を防止することができる。
<本例に適用可能な設定変更態様及び設定確認態様>
次に、図173~図186を参照して、本例に適用可能な設定変更方法及び設定確認方法について例示する。前述した通り、設定変更及び設定確認は、遊技者ではなく、遊技店員等が行うことが可能となっている。尚、以下に例示する構成は、どのように組み合わせても問題なく、また、いずれの構成も前述したすべての実施形態に適用可能であることを補足しておく。
まず、図173及び図174は、設定変更ボタンを用いた設定変更方法(設定変更ボタン式1)を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機の電源スイッチEaがオフ且つ設定キースイッチがオフあれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオン又は設定キースイッチがオンであれば、オフにして次の手順に進む。
(3)遊技店員等が設定キースイッチを右方向に回転させてオンにする。
(4)遊技店員等が電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードに移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)が表示されるよう構成してもよいし、現在設定されている設定値が表示されるよう構成してもよい。また、設定変更モードであることが把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(5)遊技店員等が設定変更ボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に、設定値(設定値データ、設定値候補と称することがある)が次の設定値(設定値データ)に変更されると共に、設定値表示装置に設定値(設定値データ)が表示される。同図においては、設定値1に+1され、設定値2に変更されているが、設定が飛び番(例えば、設定1→設定3→設定5、設定2→設定4→設定6、等)で構成されている場合であっても、次の設定値(例えば、設定値1から設定値3に変更される)となるよう構成することが好適である。また、遊技店員等が設定変更ボタンを1回押下すると、設定が-1される構成であってもよい。この場合、設定6は大当り確率が最も低い設定であることが望ましく、デフォルト設定値を6としておくことが望ましい。さらに、設定として、7セグメント表示機の設定値表示装置で表示可能である文字や記号が用いられてもよく、例えば、L(LOW)やH(HIGH)とすることも可能である。尚、ここでは設定値の表示や設定値の選択候補が変更可能であって、設定が確定するのは確定条件を満たした際となるよう構成されている。即ち、設定値表示装置の表示は、設定変更モードに移行した時点で「1」が表示され、設定変更ボタンを操作する毎に、「1→2→3→1→2」と表示が切り替わっていき、設定値表示装置の表示が「2」であるときに確定条件を満たすと、設定値が2に設定(確定)されるよう構成されている。
<設定変更モードにおける作用の一例>
ここで、本例に適用可能な設定変更モードにおける作用の一例としては、以下の構成が例示できる。
(A)「設定変更モードに移行した際の設定値表示装置の表示がデフォルト値の「1」である→設定変更ボタンが1回操作されたことにより、設定値表示装置の表示が「2」となる→電源スイッチをオフ→電源スイッチをオン→設定値表示装置の表示がデフォルト値の「1」となる」
(B)「設定変更モードに移行した際の設定値表示装置の表示がデフォルト値の「1」である→設定変更ボタンが1回操作されたことにより、設定値表示装置の表示が「2」となる→電源スイッチをオフ→電源スイッチをオン→設定値表示装置の表示が電源断前の「2」となる」
上記のように構成してもよい。
図173及び図174の説明に戻ると、
(6)遊技店員等が設定変更モード中にRAMクリアボタンを押下する(例えば、0.5秒オン→オフ)ことで設定が確定される。また、RAMクリアボタンを長押しすることで設定値が確定されるよう構成してもよく、この場合には、単にRAMクリアボタンを押下する(例えば、0.5秒オン→オフ)よりも、設定が確定される際の誤作動が発生しづらくなる。尚、設定が確定された際、設定値表示装置に表示された設定値は表示されたままであってもよい(この場合は、次の手順の際に消去する)し、設定が確定されてから所定時間経過(例えば、5秒経過)語に消去されるよう構成してもよいし、設定が確定したタイミングで消去するよう構成してもよい。同図においては、設定値は表示されたままである。
(7)遊技店員等が設定キースイッチを左方向に回転させてオフにする(元の位置に戻す)と、設定変更モードが終了する。ここでは、一つ手前の手順で設定値が表示されたままであるため、当該手順の際に設定値の表示が消去される。尚、遊技店員等がRAMクリアボタンを押下せず、設定が確定されることなく、設定キースイッチをオフにした場合には、設定はデフォルト設定又は(設定変更モードで設定変更がされなかったこととなるため)設定変更モード以前の設定となるよう構成することが好ましい(後述する設定表示モードと同様の作用となる)。
(8)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技機は遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様として、装飾図柄が「331」で表示される。同図に示すように、設定変更を伴うRAMクリア実行時には、「331」のように装飾図柄の表示態様が所定の表示態様(組み合わせ)となるよう構成することにより、設定変更が実行されたことが明確となり、遊技店員等の管理者が遊技機を管理しやすくなる。尚、不図示であるが、設定変更モードが終了すると、副制御基板S側に設定変更モードが終了した旨に関する情報が送信されることとなる。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる(例えば、「設定を変更しました」と出力)。尚、上記(7)にて詳述した設定キースイッチをオフにしたタイミングから遊技可能に構成してもよい。
次に、図175及び図176は、設定変更ボタンを用いた別の設定変更方法(設定変更ボタン式2)を示す遷移図である。当該設定変更ボタン式2は設定変更ボタン式1と類似した構成であるため、相違する手順についてのみ説明する。
(1)~(5)については、設定変更ボタン式1の構成と同様の作用であるため説明は割愛する。
(6)遊技店員等が設定キースイッチを左方向に回転させてオフにすることで設定が確定され(設定変更モード終了)、遊技機の設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される。尚、設定確定後、所定時間(例えば、5秒)が経過するまでは設定値が表示されるよう構成してもよい。
(7)前枠D14を閉鎖する。尚、設定が確定されたことにより、遊技が実行可能となるよう構成してもよいし、前枠D14が閉鎖されたことにより、遊技が実行可能となるよう構成してもよい。
設定変更ボタン式2では、遊技店員等が設定キースイッチをオフにするだけで(RAMクリアボタンを操作することなく)、設定が確定されるため、設定変更ボタン式1より簡易に設定を確定させることが可能となっている。
尚、設定変更方法を同図のように構成した場合には、回胴式遊技機におけるスタートレバーような設定値を確定させる操作を有していないため、設定キースイッチをオフにすることで設定値が確定し、設定値の表示が消去されてしまうと、管理者が選択した(確定した)設定値がいずれであったかを失念してしまうことが懸念される。また、そのような状況となり、設定値を確認したい場合には、再度電源をオフ→オンとしなければならない。このような事情から、設定キースイッチをオフにすることで設定値を確定可能に構成した場合には、設定キースイッチをオフにして設定値を確定してから所定時間(例えば、5秒)の間、確定した設定値を設定値表示装置(又は入球状態表示装置J10)に表示するよう構成することが好適である。そのように構成した場合には、設定キースイッチをオフにして設定値を確定した際に、スピーカから「設定値を確定しました」の音声を出力するよう構成してもよい。また、設定変更モード中において設定値を確定していない状況では、設定値の表示を点滅表示し、その後、設定値を確定した場合には、設定値の表示を所定時間(例えば、5秒)点灯表示するよう構成してもよい。尚、このような構成は、本例に係る設定値を表示可能ないずれの構成においても適用可能であることを補足しておく。
次に、図177は、設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技機の電源スイッチEaがオン且つ設定キースイッチがオフとなっている。
(3)遊技店員等が設定キースイッチを右方向に回転させてオンにすると、遊技機は設定確認モード(設定表示モードと称することがある)へ移行し、設定値表示装置に現在の設定値が表示される。このとき、設定確認モードであることを把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず(遊技音の出力が停止して)、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成としてもよい。
(4)遊技店員等が設定キースイッチをオフにすると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される。この際、「設定確認を終了します」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。設定確認モードでは、遊技の進行(特別図柄の変動等)が一時停止することなく継続されているため、特別図柄の変動中に前枠が閉鎖された場合であっても、演出表示装置SGでは装飾図柄の変動や演出表示が継続されたままである。尚、設定確認モードにおいて、遊技の進行を一時停止する構成としてもよく、この場合には、設定キースイッチがオンになると設定確認モードに移行して遊技の進行が一時停止され、設定キースイッチがオフになると設定確認モードが終了して一時停止が解除され、引き続き遊技が進行することとなる。ここで、設定確認モードに移行した場合には、設定変更モードに移行した場合とは異なり、確率状態は設定確認モードに移行する直前の状態に維持されている。
次に、図178及び図179は、設定スイッチを用いた設定変更方法を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機の電源スイッチEaがオフ且つ設定スイッチがオフ(設定スイッチの矢印が上に向いた状態)であれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオン又は設定スイッチがオンであれば、すべてオフにして次の手順に進む。
(3)遊技店員等は設定スイッチを左方向に回転させてオンにする。
(4)遊技店員等は設定スイッチを左方向に維持したまま電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードに移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)から表示されるようよう構成してもよいし、現在設定されている設定の設定値から表示されるよう構成してもよい。また、設定変更モードであることを把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(5)前述したように設定スイッチは、操作された状態(左又は右に捻転された状態)において、遊技店員等の操作者が設定スイッチ自体を離すと元の位置(初期位置)に戻るよう構成されている。尚、当該手順は、設定スイッチの構成の説明であるため、スキップし、次の手順に移行可能である。
(6)遊技店員等が設定スイッチを右方向に回転(捻転とも称することがある)させると、設定値(設定値データ、設定値候補とも称することがある)が次の設定値に変更される。ここでは、設定値1に+1され、設定値2に変更されている。つまり、設定スイッチを右方向に回転させる毎(オフからオンになる毎)に、次の設定値に変更されるよう構成されている。また、「設定変更ボタン式1(5)」に記載した通りに変更可能(-1する構成)としてもよい。尚、ここでは設定値の表示が変更可能であって、設定は確定条件を満たした際に変更されるよう構成されている。
(7)、(8)遊技店員等の操作者が設定スイッチを離し、設定スイッチが元の位置のまま所定時間(例えば、5秒)が経過すると設定が確定される(設定変更モード終了)。所定時間が経過する前に再度設定スイッチが右方向に回転されると次の設定値に変更される。具体的には、設定変更モードへ移行し設定値1が表示される→5秒以内に設定スイッチを右方向に回転→設定値2に変更→5秒以内に設定スイッチを右方向に回転→設定値3に変更→5秒経過→設定3に確定(設定変更モード終了)、となる。設定が確定される(所定時間が経過する)と、設定値表示装置に表示された設定値の表示を消去する。
(9)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様として、装飾図柄が「331」で表示されている。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる。
次に、図180は、設定スイッチを用いた設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が電源スイッチEaがオンの際に前枠D14を開放すると、遊技機の電源スイッチEaがオン且つ設定スイッチがオフ(初期位置)となっている。
(3)遊技店員等が設定スイッチを左方向に回転させてオンにすると、遊技機は設定確認モードへ移行し、設定値表示装置に現在の設定の設定値が表示される。このとき、設定表示モードであることを把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成であってもよい。また、設定変更モードと設定表示モードとを管理者が区別可能となるよう構成することが好適であり、遊技効果ランプの点灯態様や演出表示装置SGの表示態様によって、現在設定変更モード中であるか設定表示モード中であるかを判別容易に構成してもよい。尚、不図示であるが、設定変更モードが開始された(設定変更モードに移行した)ときには、主制御基板M側から副制御基板S側に設定変更モードが開始した旨に関する情報が送信され、設定表示モードが開始された(設定表示モードに移行した)ときには、主制御基板M側から副制御基板S側に設定表示モードが開始した旨に関する情報が送信されるよう構成されている。
(4)遊技店員等が設定スイッチをオフ(初期位置)にし、所定時間(例えば、5秒)が経過すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。尚、遊技店員等が、所定時間が経過する前に再度設定スイッチをオンに(右に捻転又は左に捻転)すると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。また、所定時間が経過した後に再度設定スイッチをオンにすると、(3)の手順となるため設定値が設定値表示装置に表示されることとなる。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。尚、このときの遊技進行状況は、「設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法(5)」に記載した通りである。
次に、図181は、RAMクリアボタンを用いた設定変更方法を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機の電源スイッチEaがオフであれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオンであれば、オフにして次の手順に進む。
(3)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下してオンにしたまま電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードへ移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)から表示されるよう構成してもよいし、電源断前に設定されていた設定の設定値から表示されるよう構成してもよいし、設定値に関する表示を表示しないよう構成してもよい。また、設定変更モードであることを管理者が把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。
(4)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に設定値が次の設定値に変更される。ここでは、設定値1に+1され、設定値2に変更されている。つまり、RAMクリアボタンの押下毎(オフからオンになる毎)に、次の設定値に変更されるよう構成されている。また、「設定変更ボタン式1(5)」に記載した通りに設定値を変更可能(-1する構成)としてもよい。尚、設定変更の操作(RAMクリアボタンの操作)が行われないまま所定時間(例えば、5秒)が経過すると設定が確定され(設定変更モードが終了)、所定時間が経過する前に再度RAMクリアボタンが押下されると次の設定値に変更される。具体的には、設定変更モードへ移行し設定値1が表示される→5秒以内にRAMクリアボタンが押下→設定値2に変更→5秒以内にRAMクリアボタンが押下→設定値3に変更→5秒経過→設定3に確定(設定変更モード終了)、となる。つまり、所定時間が経過する前に再度RAMクリアボタンが押下(オン)されると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。設定が確定される(所定時間が経過する)と、設定値表示装置に表示された設定値の表示が消去される。尚、ここでは設定値の表示が変更可能であって、設定は確定条件を満たした際に変更されるよう構成されている。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様となり、装飾図柄が「331」で表示されている。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる。
尚、図181のように構成した場合には、RAMクリアボタンをオンにしたまま電源を投入した場合に設定変更モードに移行することとなるが、その後RAMクリアボタンがオフとなった際に設定値表示装置に設定値が表示される(設定変更モード移行時は設定値表示装置に設定値が表示されない)よう構成してもよい。
次に、図182は、RAMクリアボタンを用いた設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が電源スイッチEaがオンの際に前枠D14を開放し、遊技機の電源スイッチEaはオンとなっている。
(3)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下すると、遊技機は設定確認モードへ移行し、設定値表示装置に現在の設定の設定値が表示される。このとき、設定確認モードであることを把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成であってもよい。また、前述した構成と同様に、設定確認モード中は遊技の進行を停止するよう構成してもよい。
(4)遊技店員等がRAMクリアボタンを再度押下すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。尚、設定値を表示した後、所定時間(例えば、5秒)が経過すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される構成としてもよく、この場合、遊技店員等が、所定時間が経過する前に再度RAMクリアボタンを押下すると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。また、所定時間が経過した後に再度RAMクリアボタンを押下すると、(3)の手順となるため設定値が表示されることとなる。
(5)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。尚、このときの遊技進行状況は、「設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法(5)」に記載した通りである。
次に、図183及び図184は、鍵付きカバーを備えた設定変更時ボタンを用いた設定変更方法を示す遷移図である。当該設定変更方法は以下の手順により行われる。同図における構成では、設定変更時ボタン及び設定値表示装置がカバーキーを有するカバー内に収納されており、カバーが閉鎖している状況では、設定変更時ボタン及び設定値表示装置の操作ができないよう構成されている。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が前枠D14を開放した際、遊技機のカバーキーが施錠、カバーが閉鎖、電源スイッチEaがオフであれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオンであれば、オフにして次の手順に進む。尚、カバーは設定値表示装置及び設定変更時ボタンが外部から視認できるよう透明である。
(3)遊技店員等はカバーキーを解錠し、カバーを開放する。
(4)遊技店員等が設定変更時ボタンを押下したまま(オンにしたまま)電源スイッチEaをオンにすると、遊技機は設定変更モードに移行し、設定値表示装置に設定値が表示される。このとき、設定値表示装置にはデフォルト設定値(例えば、大当り確率が最も低い設定1)から表示されるようよう構成してもよいし、現在設定されている設定の設定値から表示されるよう構成してもよい。また、設定変更モードであることが把握可能にするため、「設定変更中です」の音声が出力されるよう構成してもよい。このように、設定変更時ボタンは、設定変更モードに移行する際に操作が必要となる部材となっている。
(5)遊技店員等がRAMクリアボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に、設定値が次の設定値に変更される。ここでは、設定値1に+1され、設定値2に変更されている。つまり、RAMクリアボタンを押下する毎(オフからオンになる毎)に、次の設定値に変更されるよう構成されている。また、「設定変更ボタン式1(5)」に記載した通りに変更可能(-1する構成)としてもよい。尚、ここでは設定値の表示が変更可能であって、設定は確定条件を満たした際に変更されるよう構成されている。
(6)遊技店員等が設定変更時ボタンを再度押下すると、設定が確定され、遊技機は設定変更モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。このとき、設定変更時ボタンが押下されてすぐに設定値の表示を消去してもよいし、所定時間(例えば、5秒)が経過した後に設定値の表示を消去するよう構成してもよい。
(7)遊技店員等がカバーを閉鎖し、カバーキーを施錠する。
(8)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。これにより、遊技可能な状況となる。設定変更されると設定記憶領域以外のRAMクリアが行われるため、演出表示装置SGには、RAMクリア時の表示態様として、装飾図柄が「331」で表示されている。さらに、図示していないが、RAMクリアが発生したことを示すエラー音が所定時間(例えば、60秒)出力されることとなる。尚、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていない状況で前枠D14が閉鎖された場合には、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていないことを示す旨の報知を行うよう構成してもよく、例えば、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声でも「カバー又はカバーキーが開いています」と出力される構成としてもよい。又は、音声のみ他のエラー音と共通に構成し、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声ではエラー音が出力される構成としてもよい。このように構成するために、カバーの開閉状況に関する信号を主制御基板M側から副制御基板S側に送信するよう構成してもよい。尚、設定変更モード中に前枠D14が閉鎖している状況において、RAMクリアボタンを操作することによって設定値の候補を変更可能に構成してもよいし、設定値を変更及び確定可能に構成してもよいし、設定変更モード中に前枠D14が閉鎖している状況において、設定値の候補を変更不可能に構成してもよいし、設定値を変更及び確定不可能に構成してもよい。
次に、図185及び図186は、鍵付きカバーを備えた設定変更時ボタンを用いた設定確認方法を示す遷移図である。当該設定確認方法は以下の手順により行われる。
(1)遊技店員等が前枠D14を外枠D12から開放する。
(2)遊技店員等が電源スイッチEaがオンの際に前枠D14を開放した際、遊技機のカバーキーが施錠、カバーが閉鎖、電源スイッチEaがオンであれば、次の手順に進む。尚、遊技機の電源スイッチEaがオフであれば、オンにして次の手順に進む。尚、カバーは設定値表示装置及び設定変更時ボタンが視認できるよう透明である。
(3)遊技店員等はカバーキーを解錠し、カバーを開放する。
(4)遊技店員等が設定変更時ボタンを押下すると、遊技機は設定確認モードへ移行し、設定値表示装置に現在の設定の設定値が表示される。このとき、設定確認モードであることが把握可能にするため、「設定確認中です」の音声が出力されるよう構成してもよく、遊技進行中であるが、遊技音(BGM、SE等)は出力されず、「設定確認中です」の音声のみが出力されるよう構成してもよく、また、遊技音と「設定確認中です」が同時に出力される構成であってもよい。
(5)遊技店員等が設定変更時ボタンを再度押下すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示は消去される。尚、設定値を表示した後、所定時間(例えば、5秒)が経過すると、遊技機は設定確認モードを終了し、設定値表示装置に表示されていた設定値の表示が消去される構成としてもよく、この場合、遊技店員等が、所定時間が経過する前に再度設定変更時ボタンを押下すると、その時点で設定値の表示タイマがリセットされる。また、所定時間が経過した後に再度設定変更時ボタンを押下すると、(4)の手順となるため設定値が表示されることとなる。また、設定変更時ボタンを長押しすることで設定値が設定変更モードを終了する構成としてもよく、この場合には、単に設定変更時ボタンを押下するのみよりも、設定値を確認する際の誤作動により設定値が消去されてしまう可能性が低くなる。
(6)遊技店員等がカバーを閉鎖し、カバーキーを施錠する。
(7)遊技店員等が前枠D14を閉鎖する。尚、このときの遊技進行状況は、「設定変更ボタンを備えた構成における設定確認方法(5)」に記載した通りである。さらに、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていない状況で前枠D14が閉鎖された場合には、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていないことを示す旨の報知を行うよう構成してもよく、例えば、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声でも「カバー又はカバーキーが開いています」と出力される構成としてもよい。又は、音声のみ他のエラー音と共通に構成し、演出表示装置SGに「カバー又はカバーキーが開いています」と表示され、音声ではエラー音が出力される構成としてもよい。
尚、カバー又はカバーキーが開いている状況にて電源スイッチをオフからオンとした場合には、設定変更時ボタンを押下することにより設定確認モードに移行するよう構成してもよいし、設定変更時ボタンを押下しても設定確認モードには移行せず、カバーが閉鎖していない又はカバーキーが施錠されていないことを示す旨の報知を行うよう構成してもよい。尚、設定変更時ボタンを押下しても設定確認モードには移行しないよう構成した場合には、「再度電源スイッチをオフ→カバーを閉鎖及びカバーキーを施錠→電源スイッチをオン→カバーを開放→設定変更時ボタンを押下」すると設定確認モードに移行するよう構成してもよい。
尚、上記においては、既に電源スイッチEaがオンの際に設定確認が行われる場合の設定確認方法を記載したが、これに限られず、電源投入時にのみ設定確認が可能であり、遊技の進行中においては設定確認ができないよう構成してもよい。
<設定値に関するその他の構成>
尚、上述した第6実施形態、第17実施形態、第18実施形態等においては、設定値を有するよう構成したぱちんこ遊技機における、設定値の変更及び確認方法について様々な例を例示したが、本例に係る遊技機に適用可能な設定値に関する構成として、以下に詳述するような構成としてもよい。尚、以下に詳述する構成の一又は複数の構成は、上述した実施形態のいずれにも適用可能であることを補足しておく。
<構成1>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にて電源スイッチをオフ→設定キースイッチをオフ→電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成2>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にて電源スイッチをオフ→設定キースイッチをオフ→設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成3>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にてRAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成4>
「通常遊技中(設定変更モード及び設定確認モードではない)にてRAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成5>
「設定変更モード中(設定キースイッチはオン)にてRAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま設定キースイッチをオフ→RAMクリアボタンをオンにしたまま電源スイッチをオン」とした場合に設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
<構成6>
「電源スイッチがオフの状態で前枠D14を開放→設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には設定変更モードに移行して「設定変更モード中です」の音声を出力し、「電源スイッチがオフ且つ前枠D14が閉鎖している状態で設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には、設定変更モードに移行して「異常操作を検出しました」の音声を出力するよう構成してもよい。
<構成7>
「電源スイッチがオフの状態で前枠D14を開放→設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には設定変更モードに移行して「設定変更モード中です」の音声を出力し、「電源スイッチがオフ且つ前枠D14が閉鎖している状態で設定キースイッチをオン→電源スイッチをオン」とした場合には、設定変更モードに移行せずに「異常操作を検出しました」の音声を出力するよう構成してもよい。
<構成8>
設定変更(設定変更モード)中は、各入賞口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20)へ遊技球が入球したとしても賞球の払い出しが行われず、各始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)に遊技球が入球したとしても特別図柄の変動が開始されず、設定確認(設定確認モード)中は、各入賞口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20、左一般入賞口P10、右一般入賞口P20)へ遊技球が入球した場合に賞球の払い出しが行われ、各始動口(第1主遊技始動口A10、第2主遊技始動口B10)に遊技球が入球した場合に特別図柄の変動が開始されるよう構成してもよい。
<構成9>
設定変更中は、発射ハンドルD44を操作しても遊技球が発射されず、設定確認中は、発射ハンドルD44を操作すると遊技球が発射され得るよう構成してもよい。
<構成10>
設定変更中は、断線短絡電源異常検知、磁気検知、電波検知、衝撃検知等によるエラー報知が行われないよう構成され、設定確認中は、断線短絡電源異常検知、磁気検知、電波検知、衝撃検知等によるエラー報知が行われ得るよう構成してもよい。
<構成11>
設定変更中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が無効(音量調整、光量調整等が不可能)であり、設定確認中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が有効(音量調整、光量調整等が可能)である構成としてもよい。また、設定変更中、設定確認中のいずれにおいても、サブ入力ボタンSB及び十字キーSBの操作を無効としてもよい。
<構成12>
設定変更中は、サブ入力ボタンSBの操作が無効であり、十字キーSB‐2の左ボタン及び右ボタンの操作が有効(音量調整が可能)であり、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作に基づいて音量変更が行われるが、現在の音量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われないよう構成してもよい。設定確認中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が有効であり、ボタン操作演出(遊技者にサブ入力ボタンSBの操作を行わせることで、演出表示装置SGに新たな画像を表示したり、表示されている画像やゲージを変更したりする演出)においてサブ入力ボタンSBの操作があった場合には、サブ入力ボタンSBの操作に基づいて演出を実行し、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の左ボタン又は右ボタンの操作に基づいて音量変更が行われ、現在の音量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われるよう構成してもよい。
<構成12>
設定変更中は、サブ入力ボタンSBの操作が無効であり、十字キーSB‐2の上ボタン及び下ボタンの操作が有効(光量調整が可能)であり、十字キーSB‐2の上ボタン及び下ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の上ボタン及び下ボタンの操作に基づいて光量変更が行われるが、現在の光量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われないよう構成してもよい。設定確認中は、サブ入力ボタンSB及び十字キーSB‐2の操作が有効であり、ボタン操作演出(遊技者にサブ入力ボタンSBの操作を行わせることで、演出表示装置SGに新たな画像を表示したり、表示されている画像やゲージを変更したりする演出)においてサブ入力ボタンSBの操作があった場合には、サブ入力ボタンSBの操作に基づいて演出を実行し、十字キーSB‐2の上ボタン又は下ボタンの操作が行われた場合には、十字キーSB‐2の上ボタン又は下ボタンの操作に基づいて光量変更が行われ、現在の光量を示す画像表示が演出表示装置SGで行われるよう構成してもよい。
<構成13>
設定変更中は、演出表示装置SGにて遊技中でないこと(又は遊技不可能状態)を認識可能であり、設定変更中であることが認識可能な表示が行われ、設定確認中は、遊技中であること(又は遊技可能状態)を認識可能であり、さらに、設定確認中であることが認識可能な表示が行われてもよい。例えば、設定変更中では、演出表示装置SGの背景画像が黒色であり、「設定変更中です」の文字が表示され、設定確認中では、ステージ背景画像、大当り中背景画像、遊技待機デモ画像等が表示され、さらに、「設定確認中です」の文字が表示されるよう構成してもよい。
<構成14>
第7実施形態においては、入球状態表示装置J10への表示に関する処理を、第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成したが、設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)も第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成してもよい。そのように構成することにより、設定値に関する処理を実行するために必要な第1ROM領域及び第1RAM領域のデータ容量を削減することができる。また、入球状態表示装置J10に設定値を表示するよう構成した場合においては、入球状態表示装置J10に表示することとなる、入球に係る情報(例えば、ベース値)に関する処理と設定値に関する処理とのいずれもを第2ROM・RAM領域における処理として包括して実行することができる。
<構成15>
また、前記構成14のように、入球状態表示装置J10への表示に関する処理と設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)とを第2ROM・RAM領域における処理として実行するよう構成した場合、設定変更モードの移行に基づくRAMクリア処理を実行した場合には、
(1)入球状態表示装置J10への表示に関する処理に関する第2RAM領域と設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)に関する第2RAM領域と第1RAM領域のすべての範囲とをRAMクリアする
(2)設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)に関する第2RAM領域と第1RAM領域のすべての範囲とをRAMクリアする
よう構成してもよい。
また、RAMチェック処理(ステップ1008の処理)を実行し、RAM内が正常でないと判定した場合には、入球状態表示装置J10への表示に関する処理に関する第2RAM領域と設定値に関する処理(前述した、設定変更処理、設定確認処理、等)に関する第2RAM領域と第1RAM領域のすべての範囲とをRAMクリアするよう構成してもよい。
上記のように構成することによって、適切な範囲に対してRAMクリアを実行することができ、その後の遊技進行を適切に実行することができる。
<構成16>
遊技の実行中(電源投入直後以外の状況であり、例えば、大当り実行中、図柄変動中、図柄停止中)に設定表示モードに移行可能に構成した場合において、
(1)大当りの実行中に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、設定表示モードに移行する前の状況から大当りの実行を再開する。
(2)図柄の停止表示中且つ変動固定時間中に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、設定表示モードに移行する前の状況から変動固定時間の計時を再開する。具体的には、変動固定時間が3秒である場合において、変動固定時間開始から1秒後に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後に2秒経過すると変動固定時間が終了する。
(3)図柄の変動表示中に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、設定表示モードに移行する前の状況から図柄の変動表示の計時及び表示を再開する。具体的には、変動時間が30秒である図柄の変動表示中において、図柄変動開始から10秒後に設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後には、20秒経過すると図柄が停止表示する。また、左列の図柄が停止表示しており、中列の図柄と右列の図柄が変動表示中である状況にて、設定表示モードに移行した場合には、設定表示モード終了後は、左列の図柄が停止表示しており、中列の図柄と右列の図柄が変動表示中である状況から図柄変動が再開するよう構成してもよい。
(4)エラーの発生中においてはエラーの種別に拘わらず設定表示モードに移行しないよう構成してもよい。
(5)遊技の進行が停止する(第1主遊技始動口A10への入球が無効となる、図柄変動が開始しない、等)エラーの発生中には設定表示モードに移行しない一方、遊技の進行が停止しないエラー(球皿満タンエラー、等)の発生中には設定表示モードに移行可能となるよう構成してもよい。
(6)エラーの発生中においてもエラーの種別に拘わらず設定表示モードに移行可能となるよう構成してもよい。
(7)エラーの発生中且つエラーに関する表示の実行中において設定表示モードに移行し、設定表示モードが終了した場合には、エラーに関する表示を再開するよう構成してもよい。
(8)エラーの発生中且つエラーに関する表示の実行中において設定表示モードに移行し、設定表示モードが終了した場合には、当該エラーが発生しているか否かを再度判定し、エラーが解消されていた場合にはエラーに関する表示を表示せず、エラーが発生していると判定した場合にはエラーに関する表示を表示する(再開する)よう構成してもよい。
上述した設定を備える実施形態(第6実施形態等)において、設定の違いにより様々な要素(大当り確率、賞球数、ラウンド回数等)を変更してもよいものとして記載したが、大当り確率のみを変更するよう構成することがより好ましい。このように構成することにより、複数の要素を変更する場合よりも遊技者が遊技機の設定を判別し難い遊技機を提供できる上、遊技性においては、設定値がない又は設定値が1つのみの遊技機よりも複雑に構成することが可能である。例えば、大当り確率が異なることにより、大当り確率が高い設定では、大当りへとつながり易い演出が発生する可能性が高くなることとなる。
次に、図192、図193を参照して、第1~第20実施形態に係る遊技機(第19実施形態、第20実施形態に係る遊技機については後述する)に適用可能な主制御基板及び払出制御基板に係る機能ブロック図について例示する。尚、点線は、電源断時のコンデンサからの給電ルート(電源断時に主制御基板のRAM、払出制御基板のRAMのデータを維持するため)を示している。
<構成1>
構成1においては、電源基板と払出制御基板とがハーネス1で接続されており、電源基板から払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上及び払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、同図においては、CPU内にROM及びRAMが内蔵されているが、これには限定されず、CPUとROMとRAMとを別々にして払出制御基板の基板上や主制御基板の基板上に設けてもよい。また、払出制御基板と主制御基板とがハーネス2で接続されており、払出制御基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、払出制御基板の基板上にはコンデンサが設けられている。尚、コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えられている電力によって、一定時間払出制御基板から主制御基板に電力が供給されることとなる(ハーネス2が接続されている場合)。従って、払出制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータ及び主制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータは、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサから供給される電力によって維持される。
<構成2>
構成2においては、電源基板と払出制御基板とがハーネス3で接続されており、電源基板から払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上及び払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、同図においては、CPU内にROM及びRAMが内蔵されているが、これには限定されず、CPUとROMとRAMとを別々にして払出制御基板の基板上や主制御基板の基板上に設けてもよい。また、払出制御基板と主制御基板とがハーネス4で接続されており、払出制御基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、払出制御基板ケース内にて、払出制御基板の基板とコンデンサが設けられた副基板とがフローティングコネクタ等によって接続されている。コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えられている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板→主制御基板と電力が供給されることとなる(ハーネス4が接続されている場合)。従って、払出制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータ及び主制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータは、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしても副基板のコンデンサから供給される電力によって維持される。
<構成3>
構成3においては、電源基板と払出制御基板とがハーネス5で接続されており、電源基板から払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上及び払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、同図においては、CPU内にROM及びRAMが内蔵されているが、これには限定されず、CPUとROMとRAMとを別々にして払出制御基板の基板上や主制御基板の基板上に設けてもよい。また、払出制御基板と主制御基板とがハーネス6で接続されており、払出制御基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、払出制御基板ケース内にて、払出制御基板の基板とコンデンサが設けられた副基板とがフローティングコネクタ等によって接続されている。コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えられている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板、副基板→主制御基板へと電力が供給されることとなる(ハーネス6、ハーネス7が接続されている場合)。従って、払出制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータ及び主制御基板上のCPUに内蔵されたRAMに記憶されているデータは、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしても副基板のコンデンサから供給される電力によって維持される。
<構成4>
構成4においては、主制御基板と電源基板とがハーネス8で接続されており、電源基板から主制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)と電源基板とがハーネス9で接続されており、電源基板から払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、払出制御基板と副基板(払出制御基板のRAMに記憶されている情報をバックアップするための基板)とがハーネス10で接続されており、副基板から払出制御基板に電力を供給可能に構成されている。尚、主制御基板と払出制御基板とはハーネス11で接続されており、双方向にコマンドを送受信可能に構成されている。また、副基板の基板上にはコンデンサが設けられている。コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止した場合には、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている(ハーネス10が接続されている場合)。また、電源基板から主制御基板と払出制御基板への電力の供給が停止した場合にも、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板→主制御基板へと電力が供給されるよう構成されている(ハーネス10、ハーネス11が接続されている場合)。尚、同図においては、電源基板から払出制御基板に直接電力を供給可能に構成したが、これには限定されず、電源基板と副基板2(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板2→払出制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。尚、構成4において、主制御基板とハーネスで接続される副基板Bを設けてもよく、そのように構成した場合には、副基板Bの基板上にはコンデンサを設けるよう構成してもよい。
<構成5>
構成5においては、主制御基板と電源基板とがハーネス13で接続されており、電源基板から主制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、主制御基板と副基板(主制御基板のRAMに記憶されている情報をバックアップするための基板)とがハーネス12で接続されており、副基板から主制御基板に電力を供給可能に構成されている。また、副基板の基板上にはコンデンサが設けられている。尚、コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から主制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間副基板から主制御基板に電力が供給されることとなる(ハーネス12が接続されている場合)。また、払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)と電源基板とがハーネス14で接続されており、電源基板から払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、払出制御基板の基板上にはCPUとコンデンサとが設けられている。尚、主制御基板と払出制御基板とはハーネス15で接続されており、双方向にコマンドを送受信可能に構成されている。尚、コンデンサは、電力を蓄えることができ、コンデンサを有する払出制御基板は、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止したとしてもコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間払出制御基板に電力が供給される。尚、同図においては、電源基板から主制御基板や払出制御基板に直接電力を供給可能に構成したが、これには限定されない。例えば、電源基板と副基板2(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板2→主制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。同様に、電源基板と副基板3(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板3→払出制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。尚、構成5は、封入式の回胴式遊技機や封入式のぱちんこ遊技機に適用してもよい。
<構成6>
構成6においては、主制御基板と電源基板とがハーネス16で接続されており、電源基板から主制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、主制御基板の基板上にはCPUが設けられている。また、払出制御基板(遊技メダル、遊技球、得点等の遊技価値を付与するための制御を実行する基板)と電源基板とがハーネス17で接続されており、電源基板から払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている。また、払出制御基板の基板上にはCPUが設けられている。尚、主制御基板と払出制御基板とはハーネス19で接続されており、双方向にコマンドを送受信可能に構成されている。また、払出制御基板ケース内にて、払出制御基板の基板とコンデンサが設けられた副基板(払出制御基板のRAMに記憶されている情報をバックアップするための基板)とがフローティングコネクタ等によって接続され、副基板から払出制御基板に電力を供給可能に構成されている。
コンデンサは、電力を蓄えることができ、電源基板から払出制御基板を介して電力を蓄えることができるよう構成されている。尚、電源基板から払出制御基板への電力の供給が停止した場合には、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間払出制御基板に電力が供給されるよう構成されている(フローティングコネクタが接続されている場合)。また、電源基板から主制御基板と払出制御基板への電力の供給が停止した場合にも、副基板の基板上に設けられたコンデンサに蓄えている電力によって、一定時間副基板→払出制御基板→主制御基板へと電力が供給されるよう構成されている(フローティングコネクタ、ハーネス19が接続されている場合)。尚、同図においては、電源基板から払出制御基板に直接電力を供給可能に構成したが、これには限定されず、電源基板と副基板2(同段落で記載した副基板と同一でも問題無い)とをハーネスによって接続し、「電源基板→副基板2→払出制御基板」のように電力を供給可能に構成してもよい。尚、構成6において、主制御基板とハーネスで接続される副基板Bを設けてもよく、そのように構成した場合には、副基板Bの基板上にはコンデンサを設けるよう構成してもよい。
(第19実施形態)
次に、第19実施形態における遊技機として、第13実施形態に係る遊技機の変形例を示す。
はじめに、図194は、第19実施形態に係る、ぱちんこ遊技機の背面側における構造を示す図の一例である。第19実施形態においては、入球状態表示装置J10が主制御基板M上に設けられており、入球状態表示装置J10の構成は、4桁の8セグメント表示器が横一列に整列されて取り付けられ、総アウト個数による区間情報やベース比率等を表示可能に構成されている。尚、同図における入球状態表示装置J10は、主制御基板Mの遊技機の裏側方向の面に設けられており、遊技場側が所持している鍵で扉ユニットD18を解錠して扉ユニットD18を開放し、扉ユニットD18(遊技盤)の裏面に取り付けられた基板類を確認する必要があるので、遊技者は確認することができないよう構成されている。
次に、図195は、第19実施形態における、主制御基板M側のメインフローチャートである。本図では設定変更に関する処理(例えば、ステップ1003(第7)の設定変更処理等)を記載していないが、設定を設けた遊技機とする場合には、図127のように設定変更に関する処理や設定に対応するRAM領域を備えるよう構成することが可能である。
<第1ROM・RAM領域における処理>
はじめに、電源が投入された後、ステップ1000(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理における処理にて、第1RAM領域及び第2RAM領域の確認を行う(例えば、チェックサム)。次に、ステップ1001‐1(第19)で、主制御基板Mは、第1RAM領域又は第2RAM領域に異常があるか否かを判定する。
<第1ROM・RAM領域における処理、第2ROM・RAM領域における処理>
ステップ1001‐1(第19)でYesの場合、ステップ1001‐2(第19)で、主制御基板Mは、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータを全てクリアする。このとき、RAM領域のデータをクリアする順序は、1.第2RAM領域のデータ、2.第1RAM領域のデータ、となっている。尚、第1RAM領域の更新は第1ROM・RAM制御(第1ROM・RAM領域における処理)によってのみ行われ、第2RAM領域の更新は第2ROM・RAM制御(第2ROM・RAM領域における処理)によってのみ行われるよう構成されているため、第1RAM領域のクリアは、第1ROM・RAM領域における処理で行われ、第2RAM領域のクリアは、第2ROM・RAM領域における処理で行われる。
<第1ROM・RAM領域における処理>
ステップ1001‐1(第19)でNoの場合、ステップ1002へ移行し、主制御基板Mは、RAMクリアボタンが操作されたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004へ移行し、Noの場合、ステップ1012へ移行する。ステップ1012で、主制御基板Mは、RAMから電源断の各種コマンドを取得し、ステップ1014で、主制御基板Mは、当該取得した各種情報コマンドをサブ側に送信し、ステップ1016の処理へ移行する。
ステップ1001‐2(第19)、ステップ1004の処理を実行した後、ステップ1006で、主制御基板Mは、RAMクリア情報をサブ側に送信し、ステップ1016で、タイマ割り込みを許可する。尚、ステップ1014の処理が終了した後もステップ1016の処理へ移行する。次に、ステップ1016の処理を実行した後、第1ROM・RAM領域における処理として、ステップ1018の処理を実行し、ステップ1018‐1(第19)で、主制御基板Mは、電源断信号の入力ポートの値をロードする。次に、ステップ1018‐2(第19)で、主制御基板Mは、入力ポートの値が電源断の発生を示す値ではないか否かを判定する。例えば、入力ポートの値が0であれば、電源断が発生していないことを示し、入力ポートの値が1であれば、電源断が発生していることを示すよう構成されている。ステップ1018‐2(第19)でYesの場合、ステップ1018に移行する。他方、ステップ1018‐2(第19)でNoの場合、主制御基板Mは、ステップ1020、ステップ1022の処理を行い、電源がオフになるまで待機する。
次に、タイマ割り込み時処理は、ステップ2000~ステップ1990の処理を実行した後、ステップ1992(第19)で、主制御基板Mは、第2ROM・RAM領域における処理を呼び出すよう構成されている。
<第2ROM・RAM領域における処理>
ステップ1992‐1(第19)で、主制御基板Mは、スタックポインタの退避並びにスタックエリアの切り替えを行い、第2スタックエリアを使用するための設定を行う。次に、ステップ1992‐2(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用したレジスタの値を第2スタックエリアへ退避させる。次に、ステップ1992‐3(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値から外部出力するための信号を作成して出力する試験信号出力処理(試験信号については後述する)を実行する。次に、ステップ1992‐4(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を参照して、現在の遊技状態を判別するための第2領域遊技状態検査処理を実行する。次に、ステップ8650(第19)で、主制御基板Mは、SW(スイッチ)集計処理を実行する。次に、ステップ1992‐6(第19)で、主制御基板Mは、第2領域のRAMを参照するために後述するレジスタQに「F2H」をセットするレジスタ設定処理を行う。次に、ステップ8000(第19)で、主制御基板Mは、後述する入球状態表示装置演算処理を実行する。次に、ステップ7000(第19)で、主制御基板Mは、後述する入球状態表示装置表示制御処理を実行する。次に、ステップ1992‐7(第19)で、主制御基板Mは、第1ROM・RAM領域における処理で使用したレジスタの値を第2スタックエリアから復帰する。尚、ステップ1992‐6(第19)でレジスタQの値が「F2H」となっているが、ステップ1992‐2(第19)で全てのレジスタの値が退避されているため、ステップ1992‐7(第19)の処理でレジスタQの値も復帰する(「F0H」がセットされる)。次に、ステップ1992‐8(第19)で、主制御基板Mは、スタックポインタの復帰並びにスタックエリアの切り替え行い、第1スタックエリアを使用するための設定を行う。なお、第1領域のRAM(第1RAM領域)や第1領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理(例えば、試験信号出力処理、第2領域遊技状態検査処理、SW集計処理等)をレジスタQの値を変更する前に配置し、第2領域のRAMや第2領域の処理で使用したレジスタの値を参照することが多い処理(例えば、入球状態表示装置演算処理、入球状態表示装置表示制御処理等)をレジスタQの値を変更した後に配置し、後述するLDQ命令の使用頻度により、処理の簡易迅速化を図ることが可能となっている。
補足であるが、第1ROM・RAM領域における処理であるタイマ割り込み処理において第2ROM・RAM領域における処理が呼び出された後は、第1ROM・RAM領域ではなく、第2ROM・RAM領域を使用して処理が実行される。尚、主制制御基板M側の処理に使用するカウンタ類や制御用データ(レジスタの値等)はバックアップされる構成のため、第1RAM領域に記憶されているデータと同様に、当該実施形態における第2RAM領域に記憶されている全データもバックアップされるように構成されている。また、当該第19実施形態において「クリア」との用語は、ゼロクリアするだけに限られず、初期化することも含む(つまり、遊技開始状態である初期状態に戻すことについて「クリア」の用語を使用する)。
なお、ステップ1001‐2(第19)で、第1RAM領域のデータ及び第2RAM領域のデータがクリアされた場合、主制御基板Mは、副制御基板Sに第1RAM領域のデータ及び第2RAM領域のデータがクリアされた旨を示すコマンドを送信する(コマンドAを送信する)よう構成し、ステップ1004で第1RAM領域のデータがクリアされた場合、主制御基板Mは、副制御基板Sに第1RAM領域のデータがクリアされた旨を示すコマンドを送信する(コマンドBを送信する)よう構成してもよい。このように構成することにより、副制御基板Sは、主制御基板Mから受信したコマンドAとコマンドBに対応した態様で報知を行うことが可能であり(例えば、遊技効果ランプD26の発光態様が異なるよう発光させる。コマンドAを受信した場合には、遊技効果ランプを赤色で5秒間発光させ、コマンドBを受信した際には、遊技効果ランプを青色で5秒間発光させる等)、いずれの状況で第1RAM領域及び第2RAM領域がクリアされたのかをホールスタッフに確認させるようにすることができる。
次に、図196は、第19実施形態における、第1RAM領域及び第2RAM領域のデータをクリアするためのプログラムの概要を示した図である。左側が第19実施形態である、第2RAM領域のデータ→第1RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行う構成となっており、右側が仮定である、第1RAM領域のデータ→第2RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行う構成となっている。まず、第19実施形態のプログラム構成についてプログラムの順序に沿って説明すると、(1)RAMのデータが正常であるか否かを判定する、(1‐1)正常のとき:処理を続ける、(1‐2)異常のとき:RAMクリア処理へジャンプする、(2)RAMクリアボタンの操作があったか否かを判定する、(2‐1)「あり」のとき:第1RAM領域クリア処理へジャンプする、(2‐2)「なし」のとき:通常電断復帰処理(RAMクリアをせず電断復帰する処理)へジャンプする、(3)RAMクリア処理、(3‐1)第2RAM領域のクリア処理、(3‐2)第1RAM領域のクリア処理、(4)通常電断復帰処理、となっている。次に、仮定のプログラム構成についてプログラムの順序に沿って説明すると、(1)RAMのデータが正常であるか否かを判定する、(1‐1)正常のとき:処理を続ける、(1‐2)異常のとき:RAMクリア処理へジャンプする、(2)RAMクリアボタンの操作があったか否かを判定する、(2‐1)「あり」のとき:第1RAM領域クリア処理へジャンプする、(2‐2)「なし」のとき:通常電断復帰処理(RAMクリアをせず電断復帰する処理)へジャンプする、(3)RAMクリア処理、(3‐1)第1RAM領域のクリア処理、(3‐2)RAMクリアボタン操作時であるか否かを判定する、(3‐2‐1)操作時:通常電断復帰処理へジャンプ、(3‐2‐2)非操作時:第2RAM領域のクリア処理を行う、(3‐3)第2RAM領域のクリア処理、(4)通常電断復帰処理、となっている。
つまり、仮定である、第1RAM領域のデータ→第2RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行う構成では、「(3‐2)RAMクリアボタン操作時であるか否かの判定、(3‐2‐1)操作時:通常電断復帰処理へジャンプ、(3‐2‐2)非操作時:第2RAM領域のクリア処理を行う」の処理がなければ、「RAMのデータが正常、且つ、RAMクリアボタン操作あり」の際、第1RAM領域のクリア処理を行い、第2RAM領域のクリア処理は行わないようにしたい場合であっても、第1RAM領域のクリア処理と第2RAM領域のクリア処理の双方が実行されてしまうことになる。従って、このような構成とならないように、「(3‐2)RAMクリアボタン操作時であるか否かを判定する、(3‐2‐1)操作時:通常電断復帰処理へジャンプ、(3‐2‐2)非操作時:第2RAM領域のクリア処理を行う」の処理を持っておかなければならない。つまり、仮定のプログラム構成では、余分なプログラムを持つことになってしまい、プログラム容量の圧迫となってしまうため、第19実施形態のように、第2RAM領域のデータ→第1RAM領域のデータの順序にデータのクリアを行うプログラム構成とすることは、プログラム容量の軽減となる。
次に、図197は、第19実施形態における、試験信号出力処理で出力され得る試験信号の一覧である。各信号についての説明は省略する。試験信号出力処理では、出力する信号データを作成するため、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を使用する。例えば、第1主遊技図柄高確率状態信号、第1主遊技図柄変動時間短縮状態信号、第2主遊技図柄高確率状態信号、第2主遊技図柄変動時間短縮状態信号、普通図柄高確率状態信号、普通図柄変動時間短縮状態信号、普通電動役物開放延長状態信号、等を出力するために、第1ROM・RAM領域における処理で使用された第1RAM領域やレジスタの値を用いることが例示できる。尚、試験信号とは、型式試験の際に用いられる信号であり、主制御基板Mに設けられた型式試験専用の端子から専用の冶具を用いることで遊技機外部へ出力可能となる信号である。
次に、図198は、第19実施形態における、図195のステップ8650のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるSW集計処理のフローチャートである。まず、ステップ7500で、主制御基板Mは、第1RAM領域の各入賞口の検出情報を読み出す。具体的には、第2ROMによるプログラムでは、第1RAM領域の検出情報がオンであることを、1回のエッジ検出(オフ→オン)で入球ありと判定し、入球ありと判定した場合、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域(2バイト)のうち、対応する入賞口の記憶領域のフラグをオン(1を設定する)にする。例えば、第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであった場合、第2ROMによるプログラムで第1RAM領域の第2主遊技始動口の検出情報がオンであることを判定した際に、オンであることを1回判定すると、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域であるD1に1を設定する。そして、ここで設定した入球情報に基づいて次のステップ8651で入球の有無を判定する。なお、第2RAM領域内の入球情報の記憶領域は2バイトに限定されず、入球センサの数に応じて1バイト等に変更され得る。次に、ステップ8651で、主制御基板Mは、いずれかの入球センサの入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8651でYesの場合、ステップ8651‐1で、主制御基板Mは、いずれの入球センサの入球フラグを確認するかを判定する(いずれの入球センサの入球フラグを確認するかをαの値に基づいて決定する)。他方、ステップ8651でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。まず、α=0のとき、ステップ8652で、主制御基板Mは、第2大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8652でYesの場合、ステップ8653で、主制御基板Mは、第2大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8654で、主制御基板Mは、第2大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8652でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=1のとき、ステップ8655で、主制御基板Mは、第1大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8655でYesの場合、ステップ8656で、主制御基板Mは、第1大入賞口入球フラグをオフにし、ステップ8657で、主制御基板Mは、第1大入賞口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8655でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=2のとき、ステップ8658で、主制御基板Mは、第2主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8658でYesの場合、ステップ8659で、主制御基板Mは、第2主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8660で、主制御基板Mは、第2主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8658でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=3のとき、ステップ8661で、主制御基板Mは、第1主遊技始動口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8661でYesの場合、ステップ8662で、主制御基板Mは、第1主遊技始動口入球フラグをオフにし、ステップ8663で、主制御基板Mは、第1主遊技始動口賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8661でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=4のとき、ステップ8664で、主制御基板Mは、一般入賞口1入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8664でYesの場合、ステップ8665で、主制御基板Mは、一般入賞口1入球フラグをオフにし、ステップ8666で、主制御基板Mは、一般入賞口1賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8664でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=5のとき、ステップ8667で、主制御基板Mは、一般入賞口2入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8667でYesの場合、ステップ8668で、主制御基板Mは、一般入賞口2入球フラグをオフにし、ステップ8669で、主制御基板Mは、一般入賞口2賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8667でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=6のとき、ステップ8670で、主制御基板Mは、一般入賞口3入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8670でYesの場合、ステップ8671で、主制御基板Mは、一般入賞口3入球フラグをオフにし、ステップ8672で、主制御基板Mは、一般入賞口3賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8670でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=7のとき、ステップ8673で、主制御基板Mは、一般入賞口4入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8673でYesの場合、ステップ8674で、主制御基板Mは、一般入賞口4入球フラグをオフにし、ステップ8675で、主制御基板Mは、一般入賞口4賞球フラグをオンにし、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8673でNoの場合、ステップ8679でαに1を加算し、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、α=8のとき、ステップ8676で、主制御基板Mは、総排出確認センサフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ8676でYesの場合、ステップ8677で、主制御基板Mは、総排出確認センサフラグをオフにし、ステップ8678で、主制御基板Mは、アウト個数カウンタ加算フラグをオンにし、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。他方、ステップ8676でNoの場合、ステップ8679‐1でαをクリアし、次の処理(ステップ8680の処理)に移行する。次に、ステップ8680(第19)で、主制御基板Mは、カウンタ加算処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。尚、複数の一般入賞口の入球センサを1つにまとめてもよく、例えば、補助遊技状態(高ベース状態)中に右打ちを行う構成の場合、左打ちの際に入球可能な一般入賞口1~3への入球を検出する第1一般入賞口入球センサを備え、右打ちの際に入球可能な一般入賞口4への入球を検出する第2一般入賞口入球センサを備える構成としてもよい。
次に、図199は、第19実施形態における、図198のステップ8680のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御であるカウンタ加算処理のフローチャートである。まず、ステップ8682で、主制御基板Mは、通常時賞球数カウンタの加算を実行する。尚、通常時賞球数カウンタの加算を実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当りではないときに、賞球フラグ(第2大入賞口賞球フラグ、第1大入賞口賞球フラグ、第2主遊技始動口賞球フラグ、第1主遊技始動口賞球フラグ、一般入賞口1賞球フラグ、一般入賞口2賞球フラグ、一般入賞口3賞球フラグ、一般入賞口4賞球フラグ)がオンである場合に通常時賞球数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良いが、(1)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、(2)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時賞球数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。(1)のように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)における賞球数をカウントすることになる。尚、通常時賞球数カウンタの加算が終了すると、賞球フラグをオフにする。補足であるが、通常時賞球数カウンタは2バイトで構成されており、賞球数を加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。次に、ステップ8684で、主制御基板Mは、通常時アウト個数カウンタの加算を実行する。尚、通常時アウト個数カウンタの加算にも実行する条件が設けられており、遊技状態が非確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態、且つ、大当り中ではないときに、アウト個数カウンタ加算フラグがオンである場合に通常時アウト個数カウンタの加算が実行されるように構成されている。また、通常時アウト個数カウンタも通常時賞球数カウンタと同様に、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において加算を実行するように構成してもよく、(1)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化しない(例えば、左打ちのまま)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行するように構成しても良い、(2)非確率変動状態且つ非時間短縮遊技状態のときと発射すべき位置が変化する(例えば、左打ちから右打ちに変わる)場合は、確率変動遊技状態且つ非時間短縮遊技状態において通常時アウト個数カウンタの加算を実行しない、ように構成するのが好ましい。(1)のように構成した場合には、大当り中以外の非補助遊技状態(低ベース状態)におけるアウト個数をカウントすることになる。補足であるが、通常時アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。尚、アウト個数カウンタ加算フラグは次のステップ8686の総アウト個数カウンタの加算でも使用するため、通常時アウト個数カウンタの加算が終了してもオフにせず、オンのまま維持する。次に、ステップ8686で、主制御基板Mは、総アウト個数カウンタの加算を実行する。アウト個数カウンタ加算フラグがオンであれば通常時賞球数カウンタを加算するよう構成されており、加算が終了すると、アウト個数カウンタ加算フラグをオフにし、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。補足であるが、総アウト個数カウンタは2バイトで構成されており、加算した値が上限値を超えているか否か(キャリーフラグが発生しているか否か)を確認し、超えている場合には加算しない(2バイトの上限値で維持する)よう構成されている。
次に、図200は、第19実施形態における、レジスタの構成図である。まず、レジスタには、レジスタA、フラグレジスタF、レジスタB、レジスタC、レジスタD、レジスタE、レジスタH、レジスタL、レジスタQがあり、それぞれ8ビットで構成されている。尚、レジスタBとレジスタC、レジスタDとレジスタE、レジスタHとレジスタLは、合わせて16ビットのレジスタとしても使用可能である。さらに、レジスタA´、フラグレジスタF´、レジスタB´、レジスタC´、レジスタD´、レジスタE´、レジスタH´、レジスタL´があり、これらもそれぞれ8ビットで構成されている。さらに、レジスタI(インタラプトレジスタ)、レジスタR(リフレッシュレジスタ)、レジスタIX(インデックスレジスタ)、レジスタIY(インデックスレジスタ)、SP(スタックポインタ)、PC(プログラムカウンタ)も有している。
次に、図201は、第19実施形態における、レジスタQを使用したRAM領域に格納されているデータの読み出し方の例を示す説明図である。この実施の形態では、主制御基板Mは、RAM領域に格納されているデータを読み出す場合、そのデータが格納されているRAM領域の上位および下位全てのアドレスを指定するのではなく、アドレスの下位のみを指定してデータを読み出すことが可能である。プログラムで参照されるデータは、RAM領域のうちのF000H~F3FFH領域に格納されるものとする。また、主制御基板Mは、データ格納領域の上位アドレスを固定値として格納しておくための専用のレジスタ(レジスタQ)を備え、レジスタQには固定値0F0H、0F2H等が設定されるものとする。
図201に示す例では、RAM領域のアドレスF230Hに格納されているデータを読み出す場合が示されている。この場合、レジスタQを用いてデータを読み出すためのコマンドLDQを用いて、下位アドレス30Hのみを指定して、データの読み出し動作を行う{具体的には、LDQ A,(30H)を実行する}。すると、主制御基板Mは、データ格納領域の上位アドレスをレジスタQに設定されている固定値から特定する(例えば、F2H)とともに、LDQ命令で指定された下位アドレス30Hを特定し、上位および下位を合わせたデータ格納領域のアドレスがF230Hであると特定する。そして、主制御基板Mは、特定したF230Hに対応するデータ格納領域に格納されているデータ(α)を読み出し、レジスタAに格納する。本図では、固定値がF2Hであり、F230Hに対応するデータを読み出す例を説明したが、上述した通り、固定値は変更されることがあり、固定値がF0Hであれば、例えば、下位アドレス30Hのみを指定することで、データの読み出し動作を行う{具体的には、LDQ A,(30H)を実行する}と、F030Hに対応するデータ格納領域に格納されているデータ(30H)を読み出し、レジスタAに格納する。通常のLD命令では、アドレス指定に2バイトを要するところ、LDQ命令ではアドレス指定に1バイトを要するのみである。すなわち、本例では、F230H(11110010B/00110000B)の2バイトが必要なところ、上位のF2H(11110010B)がレジスタQに設定されているため、下位アドレスの30H(00110000B)を指定するのみとなる。つまり、一度のアドレス指定命令で1バイト分の処理軽減が図れることとなり、また、容量も読み込み速度も1バイト分速くなる。
なお、レジスタQの初期値設定は、遊技機に対して電源が投入されて電力供給が開始されたときに、プログラムの開始時に実行されるプログラムによる設定によりレジスタQにF0Hを設定するよう構成してもよく、また、システムリセット時にハードウェア的に初期化されて初期値F0Hに自動設定される構成としてもよい。例えば、遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されたときに、Qレジスタの下位4ビットは0に初期化されるとともに、上位4ビットは反転回路で反転されて全て値1となることによって、レジスタQの初期値としてF0Hが自動設定されるよう構成することが可能である。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図202は、第19実施形態における、図195のステップ8000のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置演算処理のフローチャートである。まず、ステップ8500で、主制御基板Mは、後述する区間判定を実行する。次に、ステップ8500‐2で、主制御基板Mは、後述する演算準備処理を実行する。次に、ステップ8800で、主制御基板Mは、後述する演算処理を実行する。
次に、図203は、第19実施形態における、図202のステップ8500のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間判定のフローチャートである。まず、ステップ8502で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ1が0であるか否かを判定する。尚、表示データ切替フラグ1とは、入球状態表示装置演算処理における区間を示すフラグであり、表示データ切替フラグ1が0であれば区間A{例えば、初回の電源投入から総アウト個数が所定個数(例えば、300個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が1であれば区間B{例えば、初回の電源投入からの総アウト個数が所定個数(例えば、300個)以上かつ特定個数(例えば、60000個)未満}であり、表示データ切替フラグ1が2であれば区間N{例えば、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が特定個数(例えば、60000個)に達する毎に切り替えられる区間}であることを示すフラグである。また、表示データ切替フラグ1は、電源断が発生してもクリアされないようにバックアップされる構成となっている。次に、ステップ8502でYesの場合、ステップ8600で、主制御基板Mは、後述する区間A時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。他方、ステップ8502でNoの場合、ステップ8700で、主制御基板Mは、後述する区間B以降時判定を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図204は、第19実施形態における、図203のステップ8600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間A時判定のフローチャートである。まず、ステップ8602で、主制御基板Mは、総アウト個数カウンタ値が300以上であるか否かを判定する(ここで使用した「300」の数値は例示であり、遊技機の製造時における検査工程にてカウントされる想定値よりも大きな値であればよい)。次に、ステップ8602でYesの場合、ステップ8608で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ1に1を設定する(0から1に変更する)。次に、ステップ8610で、主制御基板Mは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8602でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図205は、第19実施形態における、図203のステップ8700のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である区間B以降時判定のフローチャートである。まず、ステップ8702で、主制御基板Mは、総アウト個数カウンタ値が60000以上であるか否かを判定する(ここで使用した60000の数値は例示であり、遊技球の発射間隔を100個/分とした場合において、遊技球の発射時間が10時間に到達したことの想定値である)。次に、ステップ8702でYesの場合、ステップ8706で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ1に2を設定する(表示データ切替フラグ1に2を再設定することも含む)。次に、ステップ8707で、主制御基板Mは、当該区間の最終ベース値を記憶する。次に、ステップ8708で、主制御基板Mは、カウンタクリアを実行し、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。ここでクリアされるカウンタは、通常時賞球数カウンタ、通常時アウト個数カウンタ、総アウト個数カウンタである。他方、ステップ8702でNoの場合、次の処理(ステップ8800の処理)に移行する。
次に、図206は、第19実施形態における、図202のステップ8500‐2のサブルーチンに係る、演算準備処理のフローチャートである。まず、ステップ8500‐2‐1で、主制御基板Mは、区間変更がないか否かを判定する。ステップ8500‐2‐1でYesの場合、ステップ8500‐2‐2で、主制御基板Mは、ベース計算用データ作成処理を実行し、次の処理(ステップ8800の処理)へ移行する。尚、ステップ8500‐2‐1でNoの場合、ステップ8500‐2‐2の処理を実行せず、次の処理(ステップ8800の処理)へ移行する。
次に、図207は、第19実施形態における、図206のステップ8500‐2‐2のサブルーチンに係る、ベース計算用データ作成処理のフローチャートである。当該サブルーチンでは、ステップ8500‐2‐2‐1で、主制御基板Mは、「通常アウト個数カウンタ値×100」を行い、計算結果を計算結果Aとして記憶する。ステップ8500‐2‐2‐1の処理が終了すると、次の処理(ステップ8800の処理)へ移行する。
次に、図208は、第19実施形態における、図202のステップ8800のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である演算処理のフローチャートである。まず、ステップ8802で、主制御基板Mは、区間変更がないか否かを判定する。ステップ8802でYesの場合、ステップ8804で、主制御基板Mは、ベース計算を実行する。ここで、ベース値は、「通常時賞球数カウンタ値÷計算結果A」の式で算出される。なお、通常時アウト個数カウンタの値が0の場合には、異常状態として判断され、算出結果として所定の値(例えば、127)を記憶する。次に、ステップ8806で、主制御基板Mは、ステップ8804で算出したベース値(入球状態情報)を、現在のベース値(入球状態情報)として入球状態表示装置J10に表示するための表示用に記憶し、次の処理(ステップ7000の処理)に移行する。ここで記憶するベース値(入球状態情報)は、小数点第一位を四捨五入された値を記憶する。他方、ステップ8802でNoの場合も次の処理(ステップ7000の処理)に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、図209は、第19実施形態における、図195の第2ROM・RAM領域による制御である入球状態表示装置表示制御処理(ステップ7000(第19))に係るフローチャートである。まず、ステップ7600(第19)で、主制御基板Mは、後述する表示内容更新処理を実行する。次に、ステップ7610で、主制御基板Mは、点滅状態の更新を実行する。ここでは、後述するステップ7630にて、第1セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第1セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行し、後述するステップ7640にて、第2セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第2セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行し、後述するステップ7642にて、第3セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第3セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行し、後述するステップ7644にて、第4セグ情報が「点滅」に設定されている場合、第4セグ情報にかかる表示中に点灯と消灯を0.3秒毎に切り替える点滅表示の制御(周期0.6秒±10%が好ましい)を実行する。ここで、同図下段の<点滅状態の更新について>を用いて表示切替方法について説明する。まず、点滅の際、点灯(0.3秒)と消灯(0.3秒)とが切り替わる毎に点滅回数カウンタに1を加算し、点滅回数カウンタの値が15になる(詳細には、後述する通り15における消灯期間が終了する際)と後述するセグ情報の表示切替処理による表示切替を行い、表示切替処理による表示切替(表示内容の変更)が終了すると点滅回数カウンタの値が0にリセットされるよう構成されている。このように構成することで、表示態様が点灯から開始する(点滅回数カウンタの値が0のときは点灯となるよう構成されている)と点滅回数カウンタの値が15のタイミングで消灯(0.3秒)となるため、このタイミングで表示の切り替えを行うことで、違和感なく表示の切り替えを行うことができる。より詳細には、点滅回数カウンタの値が0にリセットされるタイミングで4.8秒となるよう構成されており、消灯から点灯に切り替わると同時に表示内容が切り替わるよう構成されている。なお、これに限られず、消灯から開始し、点滅回数カウンタの値が14のタイミングで表示の切り替えを行うよう構成することで、消灯しているタイミングで切り替え可能となるようにしても何ら問題ない。ただし、セグ情報の切り替えは、5秒±10%以内とするのが好ましい。また、点滅回数カウンタの値を加算する処理として例示したが、減算する処理にしても何ら問題なく、例えば、点滅回数カウンタの値が15から減算して0になるとセグ情報の切替処理による表示切替が行われるよう構成することも可能である。フローチャートに戻り、次に、ステップ7620で、主制御基板Mは、セグ情報の表示切替処理を実行する。例えば、第1セグ情報、第2セグ情報、第3セグ情報、第4セグ情報の順に4.8秒毎(5秒±10%以内)に切り替える(第4セグ情報の後は第1セグ情報に戻る)。尚、第1セグ情報~第4セグ情報は、識別セグと比率セグで構成されており、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器が識別セグ{現在の区間のベース値を表示していることを示す「bL.」、以前の区間の最終ベース値を表示していることを示す「b1.」(1回前の区間を示す)、「b2.」(2回前の区間を示す)、「b3.」(3回前の区間を示す)が表示される}であり、右2つの8セグメント表示器が比率セグ(「--」、ベース値、「00」、「99.」のいずれかが表示される)である。ステップ7620の処理が終わると、次の処理(ステップ1992‐7)へ移行する。
次に、図210は、第19実施形態における、図209のステップ7600のサブルーチンに係る、第2ROM・RAM領域による制御である表示内容更新処理のフローチャートである。はじめに、第1セグ情報、第2セグ情報、第3セグ情報、第4セグ情報の機能について説明する。まず、第1セグ情報とは、現在の区間においてリアルタイムに更新されるベース値に関する情報であり、第2セグ情報とは、現在の区間の直前の区間(1回前の区間)における最終値(最終ベース値)に関する情報であり、第3セグ情報とは、現在の区間の2回前の区間における最終値(最終ベース値)に関する情報であり、第4セグ情報とは、現在の区間の3回前の区間における最終値(最終ベース値)に関する情報である。
次に、表示内容更新処理のフローチャートについて説明する。まず、ステップ7630で、主制御基板Mは、第1セグ情報の設定(更新)を実行する。前提として、比率セグには、通常時アウト個数カウンタの値が0であれば「00」を、算出結果(算出したベース値)が100以上であれば「99.」を表示するよう構成されている。尚、第2セグ情報、第3セグ情報、第4セグ情報では、該当区間の通常時アウト個数カウンタの値が0で終了していれば「00」が表示され得、最終ベース値が100以上であれば「99.」が表示されることとなっており、算出結果をそのまま表示できない場合であっても適切に表示し、確認者(例えば、店員等)が表示内容を把握できるよう構成されている。第1セグ情報の表示内容は、区間A(後述する表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「bL.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。区間C~区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに、通常時アウト個数カウンタ値が0~5999のときには「bL.」を点滅表示、通常時アウト個数カウンタ値が6000以上のときには「bL.」を点灯表示、比率セグにステップ8806で記憶したベース値を表示するよう設定される。尚、前述した通り、区間C~区間Nは、区間B以降に総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。
次に、ステップ7640で、主制御基板Mは、第2セグ情報の設定(更新)を実行する。第2セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b1.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b1.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに1回目計測(区間B)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間D(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに2回目計測(区間C)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間E(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに3回目計測(区間D)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b1.」を点灯表示、比率セグに(N-1)回目計測{区間(N-1)}における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7642で、主制御基板Mは、第3セグ情報の設定(更新)を実行する。第3セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b2.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b2.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間D(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点灯表示、比率セグに1回目計測(区間B)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間E(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点灯表示、比率セグに2回目計測(区間C)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b2.」を点灯表示、比率セグに(N-2)回目計測{区間(N-2)}における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7644で、主制御基板Mは、第4セグ情報の設定(更新)を実行する。第4セグ情報の表示内容は、区間A(表示データ切替フラグ2が0の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間B(表示データ切替フラグ2が1の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間C(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間D(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点滅表示、比率セグに「--」を表示するよう設定される。区間E(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点灯表示、比率セグに1回目計測(区間B)での最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。区間N(表示データ切替フラグ2が2の場合)では、識別セグに「b3.」を点灯表示、比率セグに(N-3)回目計測{区間(N-3)}における最終値(最終ベース値)を表示するよう設定される。
次に、ステップ7650で、主制御基板Mは、表示データ切替フラグ2の更新を実行する。表示データ切替フラグ2は、表示データ切替フラグ1に合わせて更新されるフラグであり、入球状態表示装置J10にベース値を表示するための表示用のフラグである。
なお、設定値毎の入球状態情報を入球状態表示装置J10にて表示するよう構成してもよく、例えば、第19実施形態において入球状態表示装置J10にて「bL.」「b1.」「b2.」「b3.」と表示するよう構成したが、「b」の表示を「設定値」に変更することで、設定毎の入球状態情報(ベース値)を確認できるよう構成してもよい。具体的には、設定1であれば、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器に「1L.」「11.」「12.」「13.」と表示され、設定2であれば、入球状態表示装置J10の左2つの8セグメント表示器に「2L.」「21.」「22.」「23.」と表示される。また、設定変更ボタンを操作すると、設定値における入球状態情報が切り替えられることで設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能であり、さらに、所定時間毎(例えば、2秒毎)に設定毎の入球状態情報を確認できるよう構成することも可能である。特に、設定変更の対象が、特別図柄の当否確率のみの場合、設定値毎のベース値に差が生じないため、いずれの設定値においても常に同一のベース値になるが、設定変更の対象が、普通図柄の当否確率や小当たりの当選確率、等に及ぶ場合、設定値毎のベース値に差が生じるため、設定値毎の入球状態情報を個別に管理・表示することで、設定値に応じたベース値を確認することが可能となる。なお、特定の操作が行われた場合(例えば、以降に記載する設定確認方法)にのみ上述の表示を行うよう構成してもよい。具体的には、特定の操作が行われていない場合には、「bL.」「b1.」「b2.」「b3.」と表示されるが、特定の操作が行われた場合には、「1L.」「11.」「12.」「13.」「2L.」「21.」「22.」「23.」等のように設定値が表示されるよう構成してもよい。また、設定値の表示は、入球状態表示装置J10に表示するのではなく、設定値を表示するための設定値表示装置に表示するよう構成してもよい。設定値表示装置は、1桁の8セグメント表示器や2桁の8セグメント表示器で構成される。1桁の8セグメント表示器で構成される場合には、設定値は、「1」「2」「3」「4」「5」「6」のように表示され、第1RAM領域又は第2RAM領域に異常があった場合やその他の異常があった場合には「E」が表示されるよう構成される。また、2桁の8セグメント表示器で構成される場合には、設定値は、「01」「02」「03」「04」「05」「06」のように表示され、第1RAM領域又は第2RAM領域に異常があった場合には「E1」、その他の異常があった場合には「E2」のように表示される。なお、エラーの種類によって、エラーの種別を示す表示を変更してもよく、RAM異常(第1RAM領域又は第2RAM領域の異常)である場合には「E」を用い、その他のエラーでは「F」を用いて表示しても良い。また、設定値表示され得る情報は、他のエラーを示す表示装置(例えば、エラー表示器KH3)とは異なるエラー情報が表示されるよう構成されることが好ましい。
次に、図211は、第19実施形態の変形例における、スタックエリアの最大使用ルートの例を示す図である。補足しておくが、本図におけるプログラムの構成は、前述した実施形態(第1実施形態~第19実施形態)のプログラムの構成とは少なくとも一部が異なっており、本図は、このようにプログラムを構成しても良いものとする変形例として例示するものである。上段の図は、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートの例である。ここでは、「主遊技図柄の変動」に関する処理を実行する際に使用するスタックエリアが最大となるルートを示しており、「主遊技図柄の変動」に関する処理のように、機種によって変化することが少ない処理を最大使用ルートとして設計しておくことで、確保しなければならないスタックエリア(第1スタックエリア)の大きさを容易に判断することが可能となる。下段の図は、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートの例である。ここでは、「入球状態表示装置演算処理」に関する処理を実行する際に使用するスタックエリアが最大となるルートを示しており、第1ROM・RAM領域の際と同様に、機種によって変化することが少ない処理を最大使用ルートとして設計しておくことで、確保しなければならないスタックエリア(第2スタックエリア)の大きさを容易に判断することが可能となる。また、型式申請の際に提出する書類に最大スタックエリア使用ルートを記載するときにおいて、異なる機種であっても記載するルートが同じであれば、毎回同じルートを記載すればよいため、書類の作成作業が簡易迅速になる。以下、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタック使用ルート、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルート、について具体的に説明する。
まず、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートについて説明する。第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなるのは、簡易的に表すと、タイマ割り込み発生→主遊技図柄表示処理→コマンド送信設定処理、となる場合である。初めに、タイマ割り込みのサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、主遊技図柄表示処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、主遊技図柄表示処理内の各処理を呼び出すCALL命令並びにPUSH命令により合計14バイトのデータを記憶する。具体的には、変動待機中の判定処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、変動開始の処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、変動時間の決定処理を呼び出すCALL命令により、サブルーチンから復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、変動時間の決定処理にてBCレジスタの値を記憶するために、PUSH命令により2バイトのデータを記憶する。次に、コマンド送信データ設定処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、コマンド送信データ設定処理にてBCレジスタの値を記憶するために、PUSH命令により2バイトのデータを記憶する。次に、コマンド送信設定処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。以上の処理を実行した際、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなり、合計18バイトを使用することとなる。つまり、当該ルート以外のルートにより処理を実行した際のスタックエリアの最大使用量は、当該ルートにより処理を実行した際のスタックエリア最大使用量よりも小さくなるよう構成されている。このように、主遊技図柄表示処理においては、レジスタの値を退避させる処理が多く、スタックエリアの使用量が多くなるよう構成されている。なお、これに限られず、入賞口への入賞の有無を監視する入賞監視処理を実行するルート、乱数を更新する乱数更新処理を実行するルート等が最大スタックエリア使用ルートであってもよく、また、第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートが複数あっても何ら問題なく、例えば、入賞口への入賞の有無を監視する入賞監視処理を実行するルート、乱数を更新する乱数更新処理を実行するルートも最大スタックエリア使用ルートとなるよう構成することも可能である。
次に、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートについて説明する。第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなるのは、簡易的に表すと、(第2ROM・RAM領域の処理へ移行した際の)第1ROM・RAM制御で使用するレジスタの退避→入球状態表示装置演算処理→演算準備処理→ベース計算用データ作成処理、となる場合である。初めに、第1ROM・RAM領域の処理から第2ROM・RAM領域の処理へ移行した際、第1ROM・RAM制御で使用するレジスタを退避させるPUSH命令により、14バイトのデータを記憶する(コマンド:PUSH ALL により、レジスタQ、レジスタI、レジスタA、レジスタF、レジスタB、レジスタC、レジスタD、レジスタE、レジスタH、レジスタL、レジスタIXの上位、レジスタIXの下位、レジスタIYの上位、レジスタIYの下位のデータをそれぞれ1バイトで記憶する)。次に、入球状態表示装置演算処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、演算準備処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。次に、ベース計算用データ作成処理のサブルーチンを呼び出すCALL命令により、復帰するアドレスとして2バイトのデータを記憶する。以上の処理を実行した際、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートとなり、合計20バイトを使用することとなる。なお、これに限られず、b1演算処理を実行するルート等が最大スタックエリア使用ルートであってもよく、また、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルートが複数あっても何ら問題なく、例えば、b1演算処理を実行するルートも最大スタックエリア使用ルートとなるよう構成することも可能である。
ここで、第19実施形態の変形例における、最大スタックエリア使用量についてみてみると、以下の特徴点を備えていることが明確である。
(1)一の遊技機のプログラムにおける最大スタックエリア使用ルートは1つのみである。上述の通り、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用ルート(20バイトを使用)が、当該遊技機のプログラムにおいて最大スタックエリア使用ルートとなっている。
(2)第1ROM・RAM領域の処理における処理プログラムにおける最大スタックエリア使用ルートは、「主遊技図柄表示処理(主遊技図柄の変動に関する処理)」に関する処理を実行する際であり、他の処理を実行する際よりもスタックエリア使用量が大きくなるよう構成されている。
また、以下の特徴点を備える構成とすることも可能である。
(1)第1ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用量(18バイト)よりも、第2ROM・RAM領域の処理における最大スタックエリア使用量(20バイト)の方が大きくなるよう構成されている。なお、第1ROM・RAM領域の処理における処理プログラム(第1制御領域)の容量(例えば、最大2749バイト)と第2ROM・RAM領域の処理における処理プログラム(第2制御領域)の容量(例えば、最大612バイト)とでは、第1ROM・RAM領域の処理プログラムの容量の方が大きくなるよう構成されている。
<第20実施形態>
次に、第20実施形態として、第5実施形態から変更した別実施形態を説明する。
まず、図212を参照しながら、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。第5実施形態(図113)との相違点は、操作部装置50の構成である。具体的には、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機の操作部装置50には、持ち球数表示装置MU、ECOユニット操作パネルESが設けられている。以下、図213を用いて持ち球数表示装置MU、ECOユニット操作パネルESについて詳述する。
次に、図213は、図212における操作部装置50の詳細を示す図である。まず、持ち球数表示装置MUについて説明する。持ち球数表示装置MUには、持ち球数表示部501、精算数設定表示部502、情報表示部503、全精算ボタン504、一部精算ボタン505、精算単位数設定ボタン506が設けられ、ECOユニット操作パネルESには、精算済み表示部601、再遊技ボタン602、カード残高表示部603、貸出ボタン604、カード返却ボタン605、状態表示部606が設けられている。
持ち球数表示部501は、例えば、6桁の7セグメントLEDにより構成されており、遊技機側で記憶(保持)している持ち球数を「999,999」個まで表示可能となっている。精算数設定表示部502は、例えば、4桁の7セグメントLEDにより構成されており、持ち球数の一部を精算する際の単位遊技球数を「9,999」個まで表示可能となっており、各桁に対応して配置された精算単位数設定ボタン506の上ボタン又は下ボタンを操作することにより、単位精算数を桁ごとに設定することが可能である。情報表示部503は、英字表示可能なLED等により構成されており(図示省略)、エラー等が発生した際にエラー情報の表示や後述する精算確認の表示が可能となっている。具体的には、賞球払出制御基板3000と持ち球数表示部501との間における通信異常であれば「E1」、賞球払出制御基板3000とECOユニットEUとの間における通信異常であれば「E2」のようにエラーに対応するコード情報が表示される。尚、持ち球数表示部501では、持ち球数以外の情報(例えばエラー情報等)が表示されることがないよう構成することが好適である。尚、上記桁数はあくまで一例であり、変更しても問題ない。
全精算ボタン504は、メカスイッチ等により構成され、遊技機側で記憶(保持)している遊技球(持ち球)を精算する際に操作するためのボタンであり、操作面が持ち球数表示装置MUの中で最も大きくなるように構成されている。なお、第20実施形態においては、誤操作を防止するために、複数回の操作により全精算処理が行われるよう構成されているがこの点についての詳細は後述する。一部精算ボタン505は、メカスイッチ等により構成され、遊技機側で記憶(保持)している遊技球(持ち球)のうちの一部を精算する際に操作するためのボタンであり、前述した全精算ボタン504よりも操作面が小さくなるように構成されている。なお、第20実施形態においては、全精算処理と同様に誤操作を防止するために、複数回の操作により一部精算の処理が行われるよう構成されているがこの点についての詳細は後述する。
次に、ECOユニット操作パネルESについて説明する。精算済み表示部601は、例えば、持ち球数表示部501と同様に、6桁の7セグメントLEDにより構成されており、ECOユニット側で管理されている遊技者の持ち球数を「999,999」個まで表示可能となっている。カード残高表示部603は、例えば、3桁の7セグメントLEDにより構成されており、ICカードに記録された残高(度数)を表示可能である。貸出ボタン604は、例えば、メカスイッチ等により構成され、ICカードに記録された残高(度数)の範囲内で遊技球を貸し出す際に操作するためのボタンである。カード返却ボタン605は、例えば、メカスイッチ等により構成され、遊技者がICカードを抜去する際に操作するボタンである。再遊技ボタン602は、例えば、メカスイッチ等により構成され、遊技者が操作すると精算済み表示部601に表示される精算済み遊技球を利用可能とするためのボタンである。なお、詳細は後述するが、ECOユニット操作パネルESに設けられた各種のボタン入力に応じた制御や表示制御等はECOユニット側の制御部により行われることとなる。
次に、図214のブロック図を参照しながら第20実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。なお、第5実施形態と共通の構成については詳細な説明を省略する。(必要であれば、図114を参照)。
図214に示すように、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機には、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAMが搭載され、遊技球の発射制御や賞球付与・発射による遊技球の消費に対応する持ち球データの加減算制御を司る賞球払出制御基板3000と、前述した持ち球数表示部501等の各種表示部並びに全精算ボタン504等の各種入力操作部が設けられた持ち球数表示装置MUと、賞球払出制御基板3000とECOユニットEUとの間で送受信される情報を中継するためのECOユニット接続端子板と、前述したカード残高表示部603等の各種表示部並びに貸出ボタン604等の各種入力操作部が設けられたECOユニット操作パネルESとが設けられており、ECOユニット接続端子板を介してぱちんこ遊技機の外部に設置され、適宜制御機能が設けられているECOユニットEUと情報の通信が可能に構成されている。なお、本明細書中において、ECOユニットEUをぱちんこ遊技機の一部として説明している場合もあるが、第20実施形態においては、ぱちんこ遊技機と別の装置として説明する。
<賞球払出制御基板>
賞球払出制御基板3000は、第5実施形態と同様に、主制御基板A及びECOユニットEUからの情報(主に遊技者の持ち球の加算対象となる情報)、発射検出センサ43または後述する球送りセンサ(主に遊技者の持ち球の減算対象となる情報)等に基づいて遊技に係る持ち球の操作(加算・減算等)を制御すると共に、当該持ち球情報の表示や発射装置(発射ハンドル・発射モータ・球送り装置等)の動作を制御し得るよう構成されている。(図36、図114を参照)
また、賞球払出制御基板3000(本実施形態の賞球払出制御基板KHに相当)は、本実施形態と同様に、賞球に係る情報を送受信するための送受信制御手段と、賞球払出し(第20実施形態では、持ち球数の増減算)に係る処理を司る払出制御手段と、遊技球の発射に係る処理を司る発射制御手段と、賞球払出制御基板3000側での電断時の処理を司る電断時・電断復帰時初期処理制御手段と、を有している。(必要であれば図36を参照)
ここで、送受信制御手段は、情報の受信を制御する受信制御手段と、情報の送信を制御する送信制御手段と、を有している。また、受信制御手段は、主制御基板Aから受信した情報を一時記憶するためのメイン側受信情報一時記憶手段と、第5実施形態と同様にECOユニットEUから受信した情報を一時記憶するためのECOユニット側受信情報一時記憶手段と、を更に有している。
次に、払出制御手段は、賞球に係る情報を一時記憶するための払出処理関連情報一時記憶手段を有しており、当該払出処理関連情報一時記憶手段は、主制御基板Aから受信した各入賞口への入賞数を計数するための各入賞カウンタ(第1主遊技始動口入賞カウンタ、第2主遊技始動口入賞カウンタ、第1大入賞口入賞カウンタ、第2大入賞口入賞カウンタ、一般入賞口入賞カウンタ)と、遊技者の現在の持ち球数(遊技に供することのできる遊技媒体数)を計数するための持ち球数カウンタ(本実施形態の払出カウンタ3312に対応)と、現時点で遊技枠内に存在している遊技球(封入遊技球)数を計数するための封入遊技球数カウンタと、を更に有している。
次に、発射制御手段は、遊技球の発射制御に係る情報を一時記憶するための発射制御関連情報一時記憶手段を有している。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、電断時の情報を一時記憶(バックアップ)するための電断時情報一時記憶手段を有している。ここで、図示省略するが第20実施形態においては、電断時情報一時記憶手段に電源を供給するためのバックアップ用電源が、賞球払出制御基板3000に設けられている。このバックアップ用電源は、電源供給ユニットに接続されて給電されており、電断が生じたときに電源供給ユニットからの給電が遮断された場合でも、バックアップ用電源から電断時情報一時記憶手段に電源を供給することができ、電源断時に賞球払出制御基板内に記憶されている未払出数や持ち球数(例えば、持ち球数カウンタの値、封入遊技球数カウンタ等)や各種のフラグを電源断中も記憶保持することができ、遊技に重要な情報である各種の払い出し情報を保持することができる。なお、封入遊技球数カウンタの値は、電源復帰時にクリアするよう構成してもよい。いうまでもないが電断時情報一時記憶手段は、払出処理関連情報一時記憶手段と共通のRAMにより構成し、或いは払出処理関連情報一時記憶手段そのものを一時記憶することにより構成することができる。
<ECOユニット>
次に、ECOユニットEUは、本実施形態のカードユニットRに類し、ECOユニット接続端子板を介してECOユニット操作パネルESと接続され、遊技者の個人状態情報(例えば、カード残高や所持している遊技媒体数情報)が記録されたICカード(会員カード、一般カード)を挿入することで、当該ICカードに記録された状態情報をECOユニット操作パネルES上にて表示可能であると共に、ECOユニット操作パネルESの入力操作部(貸出ボタン604、カード返却ボタン605)を操作することによりICカードに記録されたカード残高や所持している遊技媒体数情報を用いた遊技球の貸出制御や遊技機から送信された各種情報に基づく制御処理等を行うことができるよう構成されている。
<ECOユニット接続端子板>
ECOユニット接続端子板は、詳細は後述するが、賞球払出制御基板3000とECOユニットEU、ECOユニットEUとECOユニット操作パネルES、とを接続するための基板であり、各種信号が当該ECOユニット接続端子板を介して送受信される。
尚、第20実施形態では、図214の矢印表記の通り、ECOユニット接続端子板には、賞球払出制御基板3000、ECOユニット操作パネルES、ECOユニットEUからの信号が双方向に入力されるように図示されているが、ECOユニットEUがECOユニット操作パネルESを制御するよう構成されているに過ぎず、ECOユニット操作パネルESに関する状態情報を賞球払出制御基板3000が受信する構成とはなっていない。
<持ち球数表示装置>
次に、持ち球数表示装置MUは、持ち球数を表示するための持ち球数表示部501と、後述する一部精算するために精算する遊技球数を表示する精算数設定表示部502と、エラー等が発生した際にエラー情報等を表示可能な情報表示部503と、遊技者が操作可能な入力操作部と、を有している。尚、持ち球数表示装置MUの入力操作部には、獲得した全ての遊技球数を精算するための全精算ボタン504と、獲得した一部の遊技球数を精算するための一部精算ボタン503と、一部精算する遊技球数を設定するための精算単位数設定ボタン506と、を有している。
<ECOユニット操作パネル>
次に、ECOユニット操作パネルESは、精算済みの遊技球数を表示する精算済み表示部601と、ECOユニットEUに挿入されたICカード(会員カード、一般カード)に記録された状態情報(例えば、カード残高)を表示するためのカード残高表示部603と、ECOユニットEUとECOユニット操作パネルESとの間で通信異常が発生した場合にエラー表示が行われる状態表示部606と、ECOユニット操作パネルの入力操作部と、を有している。尚、ECOユニット操作パネルESにおける入力操作部は、精算済みの遊技球から再度遊技を行う場合に操作する再遊技ボタン602と、遊技球の貸し出しを行うための貸出ボタン604と、ECOユニットEUに挿入されたICカード(会員カード、一般カード)を抜去するためのカード返却ボタン605と、を有している。
次に、図214を参照して、送受信される情報等(例えば、情報や信号)について説明する。まず、ぱちんこ遊技機(賞球払出制御基板3000)とECOユニットEUとの間において送受信される情報等について説明する。尚、上述した通り、遊技機(賞球払出制御基板3000)とECOユニットEUとの間では、ECOユニット接続端子板を介して情報等が送受信されるよう構成されている。
具体的には、ECOユニットEUからぱちんこ遊技機(ECOユニット接続端子板)に送信される信号(情報)としては、ECOユニット操作パネルESを動作させるための操作パネル駆動信号、遊技球を貸し出すための貸出要求信号、ECOユニットが遊技機からの情報等を受信可能であること(準備完了状態であること)を示すユニットRDY信号、例えばECOユニット側のエラー状態等、ECOユニット側で管理している状態情報が送信される。一方、遊技機(ECOユニット接続端子板)からECOユニットEUに送信される信号(情報)としては、遊技機情報{設定値情報、設定毎の役物比率情報、入球状態情報、外部出力情報(大当り信号、確変信号、図柄変動信号、入賞信号、賞球信号、貸出信号等)、持ち球数情報等}、持ち球数表示装置の入力操作部の操作情報(精算情報)、ECOユニットEUから情報等を受信可能であること(準備完了状態であること)を示す遊技機RDY信号、ECOユニット操作パネルESの入力操作部からの操作信号が送信される。なお、貸出要求信号、ユニットRDY信号は賞球払出制御基板3000に入力され、遊技機情報、精算情報、遊技機RDY信号は賞球払出制御基板3000から出力される。
次に、ECOユニット操作パネルESとECOユニットEUとの間においてECOユニット接続端子板を介して送受信される情報等について説明する。ECOユニット操作パネルESからECOユニットEUへ、ECOユニット操作パネルESの入力操作部の貸出ボタン604が操作されたこと、及び、、カード返却ボタン605が操作されたことを示す操作信号が送信される。一方、ECOユニットEUからECOユニット操作パネルESへは、精算済み表示部601、カード残高表示部603、状態表示部606等の表示部を駆動するための操作パネル駆動信号が出力され、ECOユニットEUに挿入されたICカードに記録された各種情報(例えばカード残高情報)が、ECOユニット操作パネルESの対応する表示部(例えば、カード残高表示部603)に表示される。
次に、賞球払出制御基板3000と持ち球数表示装置MUとの間において送受信される情報等について説明する。賞球払出制御基板3000から持ち球数表示装置MUへ、持ち球数情報(例えば、払出処理関連情報一時記憶手段に記憶されている持ち球数カウンタの情報)、持ち球数表示装置MUの情報表示部503でエラー情報等を表示するための異常情報、が送信される。持ち球数表示装置MUから賞球払出制御基板3000へ、持ち球数表示装置MUの入力操作部(全精算ボタン504、一部精算ボタン505、精算単位数設定ボタン506)の入力操作情報、が送信される。
次に、図215~図223を参照して、賞球払出制御基板3000側で実行される制御処理を説明する。第20実施形態では、主たる処理はメインフローチャートの実行中に発生する定期的なタイマ割り込みにより起動(実行)される割り込み処理により実行されている。図215における(g)は、第20実施形態に係るぱちんこ遊技機における、賞球払出制御基板3000のメインフローチャートである。遊技機の電源が投入されると、賞球払出制御基板3000は、ステップ3100で、後述する電断復帰時初期処理を実行する。その後、ステップ3100‐1で、ウォッチドッグタイマのリセットを実行し、ステップ3100‐2で、電源断信号の入力ポートの値をロードし、ステップ3100‐3で、入力ポートの値が電源断発生を示す値ではないか否かを判定する。ステップ3100‐3でYesの場合、即ち電源断が発生していない場合、ステップ3100‐1に戻ることにより、ステップ3100‐1~ステップ3100‐3のループ処理が構成され、後述するタイマ割り込み処理を待つこととなる。
ステップ3100‐3でNoの場合、即ち電源断が発生した場合、ステップ3600で、電断時処理を実行する。尚、電源断が発生したか否かの判定処理をメインルーチンで行わなくてもよい。例えば、第5実施形態(図118)のように、賞球払出制御基板3000のNMI割り込み処理によって電断時処理を実行するよう構成することも可能である。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段に相当する電断復帰時初期処理について説明する。図216は、図215におけるステップ3100のサブルーチンに係る、電断復帰時初期処理のフローチャートである。まず、ステップ3102で、電断時情報一時記憶手段のフラグエリアを参照し、払出制御側電断フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、電断時情報一時記憶手段のフラグエリア内にある払出制御側電断フラグをオフにする。次に、ステップ3106で、電断時にバックアップした情報に基づき、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ、第2主遊技始動口入賞カウンタ、第1大入賞口入賞カウンタ、第2大入賞口入賞カウンタ、一般入賞口入賞カウンタ)のカウンタ値を復元し、ステップ3108で、電断時にバックアップした情報に基づき、持ち球数カウンタのカウンタ値を復元する。次に、ステップ3110で、封入遊技球数カウンタに初期値(例えば、100であるが、封入遊技球タンク内の遊技球数を計数可能に構成されている場合には、当該計数結果を初期値としてもよい)を再セットし、ステップ3112で、電断時にバックアップした情報に基づき、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を復元する。次に、ステップ3114で、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリア内にある遊技停止フラグ(封入遊技球数異常フラグ・不正賞球情報フラグ)をオフにし、ステップ3116に移行する。他方、ステップ3102でNo、即ち、何らかの原因により払出制御側電断フラグがオフの状態となっていた場合、必要な記憶領域を初期化処理(RAMクリア処理)した後(図示略)、ステップ3116に移行する。尚、本例では図示していないが、封入遊技球数カウンタに初期値を再セットするより前に、浮遊球(遊技領域30に存在する遊技球)が遊技枠側に戻るまでの待機時間(例えば10秒)を設けてもよい。具体的には、待機処理を電断復帰時初期処理の先頭(ステップ3102の前)や初期値セット処理の直前に設けることが考えられる。
次に、ステップ3116で、メイン側受信情報一時記憶手段を参照し、主制御基板A側から基本賞球数情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3116でYesの場合、ステップ3118で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、当該受信した基本賞球数情報コマンドに基づき、各入賞口の基本賞球数情報を払出処理関連情報一時記憶手段に一時記憶し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3116でNoの場合、換言すれば、基本賞球数情報コマンドの受信に失敗した場合、ステップ3120で、電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、主制御基板Aに対して、設定コマンドの送信を要求(当該設定コマンド送信要求によって、主制御基板Aから基本賞球数情報コマンドの送信があった場合は、ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって受信及び記憶を行う)し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。なお、主制御基板Aから加算すべき持ち球数の個数を示す情報を送信することも可能であり、その場合には、ステップ3106やステップ3116、ステップ3118、ステップ3120の処理は不要となる。
次に、図215における(h)は、定期的なタイマ割り込みにより起動(実行)される賞球払出制御基板側割り込み処理のフローチャートである。なお、第20実施形態の説明においても他の実施形態と同様に、実際には本割り込み処理の先頭で各種の入力手段からの入力状態を判定し、当該判定結果に基づいて各処理での入力状況を判定しているが、特に必要な場合を除き、便宜上、各処理において当該入力手段の検出結果を判断しているものとして説明する。
賞球払出制御基板側割り込み処理では、まず、ステップ3140(第20)で、ウォッチドッグタイマのクリア条件の1つであるクリアワード2をセット(クリアワード1とクリアワード2がセットされるとウォッチドッグタイマがクリアされる)する。次に、ステップ3141(第20)で、ECOユニットEUからの信号の入力の有無を確認するための入力処理を実行する。入力処理では、入力ポートを5回連続で読み込んだ結果、5回の読み込みが全て一致したビットについて、信号の入力があったものと判断する。次に、ステップ3142(第20)で、タイマ更新処理を実行する。次に、ステップ3143(第20)で、コマンド受信処理を実行する。コマンド受信処理では、主制御基板AやECOユニットEUからのコマンドの有無を判断し、コマンドがあった場合にはバッファに保存する。次に、ステップ3144(第20)で、主制御基板AやECOユニットEUに送信するコマンドデータを作成するためのコマンド送信処理を実行する。
次に、ステップ3145(第20)で、賞球払出制御基板3000と主制御基板Aとの間における通信異常を監視するための主制御基板間通信異常監視処理を実行する。次に、ステップ3146(第20)で、賞球払出制御基板3000とECOユニットEUとの間における通信異常を監視するための主制御基板間通信異常監視処理を実行する。次に、ステップ3150(第20)で、後述する精算処理を実行する。次に、ステップ3200で、後述する封入遊技球数管理処理を実行する。次に、ステップ3300で、後述する持ち球数管理処理を実行する。次に、ステップ3400(第20)で、後述する遊技球発射管理処理を実行する。次に、ステップ3500(第20)で、後述する賞球関連情報送受信制御処理(主制御基板A、ECOユニットEU、等との間で、賞球に係る情報を送受信する)を実行する。次に、ステップ3510(第20)で、作成したコマンドデータを主制御基板AやECOユニットEUに送信するための出力処理を実行し、賞球払出制御基板側割り込み処理を終了する。
尚、本例では、割り込み処理(賞球払出制御基板側割り込み処理)を用いて、精算処理や遊技球数管理等の処理(ステップ3150~ステップ3500の処理)を行うよう構成したが、第5実施形態(図118)のように、賞球払出制御基板のループ処理において、精算処理や遊技球数管理等の処理(ステップ3150~ステップ3500の処理)を行うよう構成することも可能である。
次に、図217は、図215におけるステップ3150(第20)のサブルーチンに係る、精算処理のフローチャートである。まず、ステップ3160(第20)で、賞球払出制御基板3000は、全精算処理を実行する。次に、ステップ3170(第20)で、賞球払出制御基板3000は、一部精算処理を実行する。ステップ3170(第20)の処理が終了すると、次の処理(ステップ3200)に移行する。
尚、全精算ボタン504と一時精算ボタン505とが同時に押下された場合(1回のタイマ割り込み処理にて全精算ボタン504と一時精算ボタン505との押下を検出した場合)には、一部精算処理を優先するように構成されている。また、一方が押下された後に他方が押下された場合には先行する押下を有効として処理を行うように構成されている。
また、1回のタイマ割り込み処理にて全精算ボタン504と一時精算ボタン505とが同時に押下された場合には、いずれの処理も行わないようにしてもよい。このように構成することで、例えば、持ち球がある状態で、操作部装置50の持ち球数表示装置MUを清掃する必要が生じた際、全精算ボタン504と一時精算ボタン505を同時に押下した状態を維持したまま拭き掃除等を行うことで、全精算ボタン504もしくは一時精算ボタン505のいずれか一方を不用意に押下する事態を避けることができる。このとき、1回のタイマ割り込み処理にて全精算ボタン504と一時精算ボタン505の押下を検出したことを条件としていずれの処理も行わないようにするのが望ましいが、同時押下の判断材料としてはこれに限らず、一方のボタンの押下検出から所定時間以内(例えば、500ms)に他方のボタンの押下検出があった場合には同時押下と見做すようにしても良い。言うまでもなく、ECOユニット操作パネルESにおける貸出ボタン604と返却ボタン605においても同様の構成を採用することは容易である。
次に、図218は、図217におけるステップ3160(第20)のサブルーチンに係る、全精算処理のフローチャートである。賞球払出制御基板3000は、ステップ3160‐1で、1回目の全精算ボタン504の操作があったか否かを判定する。ステップ3160‐1でYesの場合、ステップ3160‐2で、全精算の精算確認要求処理(例えば、精算確認表示として「全精算してよろしいでしょうか?」の表示を、副制御基板が制御する演出表示装置2550や情報表示部503等の表示装置を用いて行わせたり、音声ガイダンスを出力させる処理)を行う。次に、ステップ3160‐3で、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)経過していないか否かを判定する。ステップ3160‐3でYesの場合(つまり、3秒経過していない場合)、ステップ3160‐5で、2回目の全精算ボタン504の操作があったか否かを判定する。尚、ステップ3160‐3でNoの場合、ステップ3160‐4で、全精算の精算確認要求処理を終了する(例えば、「全精算してよろしいでしょうか?」の表示を消去、音声ガイダンスの出力を停止させる)。ステップ3160‐4で全精算の精算確認要求処理を終了する処理が行われると、再び1回目の全精算ボタンの操作があるか否かを判定すること(ステップ3160‐1の処理)となる。ステップ3160‐5でYes、即ち最初に全精算スイッチを操作してから所定時間(例えば3秒)以内に2回目の全精算スイッチが操作された場合、ステップ3160‐6で、全ての持ち球数表示の減算をし、持ち球数表示部501に「0」を表示し、発射を停止させる(発射許可信号をオフ(禁止)にする)。次に、ステップ3160‐7で、精算数を記憶する(持ち球数カウンタ値を精算数として記憶する)し、ステップ3160‐8で、持ち球数カウンタ値をゼロクリアする。このように、全精算処理の開始を契機に持ち球数カウンタ値を精算数として別途記憶しておくよう構成することで、精算処理が完了する前に新たな賞球(持ち球数の加算)があった場合等に持ち球数カウンタ値に新たな賞球(加算)分を記憶することができる。
次に、賞球払出制御基板3000は、ステップ3160‐9で、全精算した精算情報(例えば、精算数)をECOユニットEUに送信する。次に、ステップ3160‐10で、ECOユニットEUから完了信号(精算完了信号)を受信したか否かを判定する。ステップ3160‐10でYesの場合、ステップ3160‐14で、ステップ3160‐7の処理で記憶した精算数をクリアして、次の処理(ステップ3170(第20)の一部精算処理)へ移行する。
一方、ステップ3160‐10でNo、即ちECOユニットEUから完了信号が受信されない場合、ステップ3160‐11で、例えば、精算情報をECOユニットEUに再送信する等の完了信号未受信時エラー処理を実行する。次に、ステップ3160‐12で、完了信号未受信時エラー処理を所定回数(例えば、3回)実行したか否かを判定する。ステップ3160‐12でYesの場合、通信エラー処理(例えば、遊技を停止させる等)を実行する。尚、ステップ3160‐1、ステップ3160‐5、ステップ3160‐12でNoの場合とステップ3160‐4の処理が終了した後は、次の処理(ステップ3170(第20)の一部精算処理)へ移行する。
なお、図218において図示を省略しているが、前述したとおり、全精算ボタン504と一時精算ボタン505とが同時に押下された場合に一部精算処理を優先するため、図218のステップ3160‐1とステップ3160‐2の間で、ステップ3160‐1の全精算ボタン504の操作が一部精算ボタン505の操作と同時であったか否かを判定し、同時であった場合には、1回目の全精算ボタン504の操作がなかったことと見做す処理(全精算ボタン504があったことを示す情報をクリアする処理)を行って全精算処理を終了するように構成されている。
このように、第20実施形態の全精算処理では、1回目の全精算ボタン504の操作により、精算確認表示(例えば、情報表示部503等を用いて「全精算してよろしいでしょうか?」を表示する処理)が行われ、2回目の全精算ボタン504の操作により、全精算を実行する。また、1回目の操作により表示された精算確認表示は所定時間(例えば、3秒)経過すると消去され、消去された後に全精算ボタン504が操作された場合には、再度精算確認表示を行うこととなる。つまり、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)以内に2回目の操作が行われることで初めて全精算が実行されるよう構成されている。これにより、誤って全精算ボタン504を操作しても即座に全精算が行われ、遊技が停止するようなことがない。なお、全精算ボタン504の誤操作を防止する処理として全精算ボタン504が一定時間継続して操作された(例えば、3秒以上オンが継続した)ことを条件に全精算処理(ステップ3160‐6以降の処理)を実行することも可能である。
次に、図219は、図217におけるステップ3170(第20)のサブルーチンに係る、一部精算処理のフローチャートである。賞球払出制御基板3000は、ステップ3170‐1で、1回目の一部精算ボタン505の操作があったか否かを判定する。ステップ3170‐1でYesの場合、ステップ3170‐2で、一部精算の精算確認要求処理(例えば、精算確認表示として「一部精算してよろしいでしょうか?」の表示を副制御基板が制御する演出表示装置2550や情報表示部503等の表示装置を用いて行わせたり、音声ガイダンスを出力させる処理)を行う。次に、ステップ3170‐3で、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)経過していないか否かを判定する。ステップ3170‐3でYesの場合(つまり、3秒経過していない場合)、ステップ3170‐4で、2回目の一部精算ボタン505の操作があったか否かを判定する。尚、ステップ3170‐3でNoの場合、ステップ3170‐4で、一部精算の精算確認要求処理を終了する。ステップ3170‐4で一部精算の精算確認要求処理を終了する処理が行われると、再び1回目の一部精算ボタン505の操作があるか否かを判定すること(ステップ3170‐1の処理)となる。
賞球払出制御基板3000は、ステップ3170‐5でYesの場合、即ち最初に全精算ボタン504を操作してから所定時間(例えば3秒)以内に2回目の全精算ボタン504が操作された場合、ステップ3170‐6で、、遊技者が精算単位数設定ボタン506により設定した一部精算数の情報を読み出し、一部精算設定分の遊技球数が持ち球数以下であるか否かを判定する。ステップ3170‐6でYes、即ち、持ち球数より一部精算設定の球数が多い場合、ステップ3170‐7で、賞球払出制御基板3000は、一部精算を実行(一部精算設定分を持ち球数から減算)し、一方、ステップ3170‐9へ移行する。尚、ステップ3170‐6でNoの場合(つまり、一部精算設定分より持ち球数が少ない場合)、賞球払出制御基板3000は、全持ち球の精算を実行(すべての持ち球数を減算、「0」を表示、発射を停止)し、ステップ3170‐9へ移行する。次に、ステップ3170‐9で、賞球払出制御基板3000は、精算数(精算情報)を記憶する。次に、ステップ3170‐10で、賞球払出制御基板3000は、持ち球数カウンタ値を、一部精算の場合には設定分を減算し、全持ち球の精算の場合にはゼロクリアする。このように、精算数を記憶しておくよう構成することで、精算処理が完了する前に新たな賞球があった場合等に持ち球数カウンタ値に新たな賞球分を記憶することができる。
次に、賞球払出制御基板3000は、ステップ3170‐11で、一部精算した精算情報又は全持ち球の精算を実行した精算情報をECOユニットEUに送信する。次に、ステップ3170‐12で、ECOユニットEUから完了信号(精算完了信号)を受信したか否かを判定する。ステップ3170‐12でYesの場合、ステップ3170‐16で、ステップ3170‐9の処理で記憶した精算数をクリアして、次の処理(ステップ3200の封入遊技球数管理処理)へ移行する。
一方、ステップ3170‐12でNo、即ち、ECOユニットEUから完了信号が受信されない場合、ステップ3170‐13で、例えば、精算情報をECOユニットEUに再送信する等の完了信号未受信時エラー処理を実行する。次に、ステップ3170‐14で、完了信号未受信時エラー処理を所定回数(例えば、3回)実行したか否かを判定する。ステップ3170‐14でYesの場合、ステップ3170‐15で、賞球払出制御基板3000は、通信エラー処理(例えば、遊技を停止させる等)を実行する。尚、ステップ3170‐1、ステップ3170‐5、ステップ3170‐14でNoの場合とステップ3167‐4の処理が終了した後は、次の処理(ステップ3200の封入遊技球数管理処理)へ移行する。
尚、ステップ3160‐13又はステップ3170‐15の通信エラー処理等による遊技機の異常(例えば、遊技の進行が停止することとなる異常)時には精算情報を特定の記憶領域に保持し、通常のクリア処理では削除できないように構成しておくことが望ましい。また、当該異常が発生した場合、特殊なメンテナンス操作が行われない限り、精算数情報をECOユニットに再送信できないように構成することが望ましい。これにより、通信異常を用いた不正行為を抑止することが可能となる。
このように、第20実施形態の一部精算処理では、精算単位数設定ボタン506の操作により設定された一部精算数(精算数設定表示部502に表示される精算数)を精算するために、1回目の操作により、精算確認要求処理(例えば、情報表示部503等に「一部精算してよろしいでしょうか?」を表示する処理)が行われ、2回目の操作により、一部精算を実行する。尚、1回目の操作により表示された精算確認表示は所定時間(例えば、3秒)経過すると消去され、消去された後に一部精算ボタン504が操作された場合には、再度精算確認表示を行うこととなる。つまり、1回目の操作から所定時間(例えば、3秒)以内に2回目の操作が行われることで初めて一部精算が実行されるよう構成されている。これにより、持ち球数が少ないときに誤って一部精算ボタン505を操作して即座に精算が行われ、遊技が停止するようなことがない。また、遊技者が任意に一部精算数を設定でき、更に2回目の精算時の設定値を反映できるため、効率的な一部精算を実現することができる。
尚、一部精算ボタン505の誤操作を防止する処理として一部精算ボタン505が一定時間連続して操作されたことを条件に一部精算処理(ステップ3170‐6以降の処理)を実行することも可能である。また、1回目の一部精算ボタンが操作されてから所定時間(例えば3秒)の間(ステップ3170‐2の処理の実行後、ステップ3170‐5の判定処理を行うまでの間)は精算単位数設定ボタン506の入力を無効化して、一部精算数を変更できなくすることも望ましい。更に、遊技者が最初に精算単位数設定ボタン506を操作する前から、一部精算数にデフォルト値(例えば100個)を設定しておくことも好適であり、これにより遊技者が一部精算数を設定しなくても一定量の一部精算が実行可能となる。
ここで、一部精算数の設定方法に関する変形例を以下に記載する。
(精算単位数が予め複数種類定められており、例えば、250、500、750、1000等のように定められている構成)
(1)精算単位が予め複数種類(例えば、250、500、750、1000等)定められており、それぞれの精算単位に対応する精算単位数設定ボタン506が操作された場合に、その単位に応じて精算数を設定可能とする構成としてもよい。具体的には、精算単位「250」に対応する精算単位数設定ボタン506が操作された場合には、精算数設定表示部502の表示に「250」を加算し、精算単位「500」に対応する精算単位数設定ボタン506が操作された場合には、精算数設定表示部502の表示に「500」を加算する等のように構成する。
(2)精算単位数が予め複数種類(例えば、250、500、750、1000等)定められている場合において、最小精算単位未満の持ち球数のときに最小精算単位が精算数として設定された場合には、全精算となるよう構成される。具体的には、持ち球数が「249」のとき、最小精算単位である「250」が設定された場合には、「249」を精算するよう構成され、持ち球数が「2400」のときには、「2250」までは一部精算の設定が可能である。
(精算単位数が予め複数種類定められており、例えば、100、200、300等のように定められている構成)
持ち球数が「99」以下では全精算でのみ精算可能である。もしくは、「100」以上を設定すると、持ち球数分を精算するように構成する。例えば、持ち球数が「1850」であれば、「1800」までは一部精算の設定が可能である。
(遊技店毎の景品交換数に対応する精算単位数が用意されている構成)
例えば、遊技店によって、飲み物/40球、タバコ/150球で交換可能のように定めていた場合、これらに対応する精算単位数を、複数の精算単位数設定ボタン506に設定可能(例えば、ボタン1=40球、ボタン2=150球等)とする。このように構成することにより、球数を設定しなくても一回の入力又は少ない操作回数によって所望する景品に対応した球数を一部精算できるため、円滑な景品交換が期待できる。尚、必ずしも景品と交換球数をセットで表示する必要はなく、交換個数だけが表示されていてもよい。
尚、第20実施形態において、全精算ボタン504又は一部精算ボタン505が操作されたことにより持ち球数表示部501に表示されている持ち球数を減算させる際の表示方法として、以下のような構成が適用可能である。
(1)持ち球数の表示を切り替える
例えば、持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、2回目の全精算ボタン504の操作が行われた場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」から「0」へ切り替える。2回目の一部精算ボタンの操作が行われた場合には、精算単位数設定ボタン506により設定された一部精算数を減算した値を表示する。持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、設定された一部精算数が「750」であった場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」から「250」へ切り替える。
(2)デクリメント表示を行う
例えば、持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、2回目の全精算ボタン504の操作が行われた場合には、持ち球数表示部501の表示は、「1,000」⇒「999」⇒「998」⇒・・・「0」となる。2回目の一部精算ボタンの操作が行われた場合には、精算単位数設定ボタン506により設定された一部精算数を減算した値までデクリメント表示を行う。持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、設定された一部精算数が「750」であった場合には、持ち球数表示部501の表示は、「1,000」⇒「999」⇒「998」⇒・・・「250」となる。
(3)持ち球数を所定時間点滅させてから表示を切り替える
例えば、持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、2回目の全精算ボタン504の操作が行われた場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」で所定時間(例えば、3秒)点滅表示させた後、「0」へ切り替える。2回目の一部精算ボタンの操作が行われた場合には、持ち球数を点滅表示させた後、精算単位数設定ボタン506により設定された一部精算数を減算した値を表示する。持ち球数表示部501に「1,000」と表示されており、設定された一部精算数が「750」であった場合には、持ち球数表示部501の表示を「1,000」で所定時間(例えば、3秒)点滅表示させた後、「250」へ切り替える。
このように、精算時の持ち球数表示の切り替え構成として様々な構成を適用可能であるが、精算ボタンが操作されてすぐに持ち球数表示を切り替えてしまうと(上記(1)や(2)の例)、遊技者は自身が保有していた持ち球数が何発であったのか確認できないまま精算されることになるため、持ち球数が把握可能である(3)のように構成することが好適である。
尚、上記の持ち球数を減算させる際の表示方法の変形例として、以下のように構成することも可能である。
1.持ち球数を所定時間点灯させてから表示を切り替える
「(3)持ち球数を所定時間点滅させてから表示を切り替える」構成は、必ずしも点滅させる必要はなく、遊技者が持ち球数を把握可能であれば良く、例えば、3000msの間だけ点灯させておくように構成してもよい。
2.「(3)持ち球数を所定時間点滅させてから表示を切り替える」構成又は上記「1.持ち球数を所定時間点灯させてから表示を切り替える」構成を、「(2)デクリメント表示を行う」構成にも適用可能である。つまり、持ち球数を所定時間(例えば、3000ms)点滅・点灯させた後、デクリメント表示を行うよう構成することも可能である。
次に、払出制御手段3300の制御処理の1つである封入遊技球数管理処理について説明する。図220は、図215におけるステップ3200のサブルーチンに係る、封入遊技球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3202(第20)で、球送りセンサ(球送り装置の動作により、遊技球が発射装置にセットされたことを検出するためのセンサ)からの検出信号があるか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、払出制御手段は、封入遊技球数カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3206に移行する。他方、ステップ3202でNoの場合、ステップ3204の処理を実行せずに、ステップ3206に移行する。
次に、ステップ3206で、賞球許可センサ類及びアウト球検出センサからの情報を参照し、排出球が検出されたか否かを判定する。ステップ3206でYesの場合、ステップ3208で、封入遊技球数カウンタのカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3210に移行する。他方、ステップ3206でNoの場合、ステップ3208の処理を実行せずに、ステップ3210に移行する。
次に、ステップ3210で、封入遊技球数カウンタのカウンタ値が適正範囲内の値(例えば、51~100)であるか否かを判定する。ここで、封入遊技球数カウンタとは、遊技機枠側に存在している封入遊技球数を計数するカウンタであり、初期値として100(本遊技機に封入されている遊技球数)がセットされている。本遊技機においては、遊技機外からの遊技球の供給、遊技機外への遊技球の排出がなされないため、遊技機内に存在する遊技球数を計数することで、不正や球詰まり等のエラーを検出することができるのである。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ3210でYesの場合、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。他方、ステップ3210でNoの場合、ステップ3212及びステップ3214で、遊技機内の遊技球数が異常であると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリア内にある、封入遊技球数異常フラグをオンにする(発射が停止することとなる)と共に、例えば持ち球数表示装置MUの情報表示部503を用いてエラー報知を実行し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
次に、払出制御手段の制御処理の1つである持ち球数管理処について説明する。図221は、図215におけるステップ3300のサブルーチンに係る、持ち球数管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3302(第20)で、ECOユニット側受信情報一時記憶手段を参照し、ECOユニットEUからの貸出要求情報(貸出ボタン604の操作、再遊技ボタン602の操作等によって送信される持ち球の加算要求情報)を受信したか否かを判定する。ステップ3302(第20)でYesの場合、ステップ3304(第20)で、当該受信した貸出要求情報に基づき、持ち球数カウンタのカウンタ値を加算し、ステップ3304‐1(第20)で、当該加算したことを示す情報(加算完了信号)をECOユニットEUに送信する。その後、ステップ3304‐2(第20)で、ECOユニットEUからアクノリッジ信号(加算完了信号を受信したことを示す信号)を受信したしたか否かを判定する。ステップ3304‐2(第20)でYesの場合、当該貸出処理が正常に完了したこととなり、ステップ3306(第20)に移行する。ステップ3304‐2(第20)でNoの場合、つまり、ECOユニットEUからのアクノリッジ信号が一定時間受信できなかった場合には、ECOユニット側に異常が生じていると判断し、ステップ3304‐3(第20)で、持ち球数表示装置MUの情報表示部503を用いてエラー報知を実行し、ステップ3306(第20)に移行する。他方、ステップ3302でNoの場合にも、ステップ3306(第20)に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3306(第20)で、球送りセンサからの検出信号があるか否かを判定する。ステップ3306(第20)でYesの場合、ステップ3308で、持ち球数カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)し、ステップ3310に移行する。他方、ステップ3306でNoの場合、ステップ3308の処理を実行せずに、ステップ3310に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3310で、メイン側受信情報一時記憶手段を参照し、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ3310でYesの場合、ステップ3312で、当該受信した入賞情報コマンドに基づき、入賞口種別及び賞球数に係る情報を取得し、ステップ3314で、当該取得した入賞口種別及び賞球数が払出処理関連情報一時記憶手段に一時記憶された基本賞球数情報と一致するか否かを判定する。ステップ3314でYesの場合、ステップ3316で、当該判定結果が一致した入賞口の入賞カウンタのカウンタ値に1加算(インクリメント)し、ステップ3330に移行する。他方、ステップ3314でNoの場合、ステップ3318及びステップ3320で、払出制御手段は、当該入賞情報コマンドが不正なものであると判断し、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリア内にある、不正入賞情報フラグをオンにする(発射が停止することとなる)と共に、例えば持ち球数表示装置MUの情報表示部503を用いてエラー報知を実行し、ステップ3330に移行する。尚、ステップ3310でNoの場合、ステップ3312~3320の処理を実行せずに、ステップ3330に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3330で、賞球許可センサ類からの情報を確認し、いずれかの賞球許可センサにて入球を検出したか否かを判定する。ステップ3330でYesの場合、ステップ3332で、払出処理関連情報一時記憶手段を参照し、当該入球を検出した賞球許可センサに対応した入賞カウンタ値が1以上であるか否かを判定する。ステップ3332でYesの場合、ステップ3334で、当該対応する入賞カウンタのカウンタ値から1減算(デクリメント)する。次に、ステップ3336で、払出処理関連情報一時記憶手段に一時記憶された基本賞球数情報に基づき、当該入球を検出したセンサに対応する賞球数を、持ち球数カウンタのカウンタ値に加算する。次に、ステップ3338で、主制御基板A側への賞球払出完了コマンドをセット(ステップ3500の賞球関連情報送受信制御処理によって、主制御基板A側に送信される)する。次に、ステップ3340で、入賞情報表示装置(第5実施形態の入賞情報表示装置60に相当)上にて、当該賞球に係る入賞口種別及び賞球数を表示し、ステップ3342に移行する。尚、ステップ3330又はステップ3332でNoの場合にも、ステップ3342に移行する。
次に、払出制御手段は、ステップ3342で、持ち球数カウンタのカウンタ値を参照し、持ち球数表示部501上にて、現在の持ち球数を表示し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰する。
ここで、同図(入賞カウンタのイメージ図)は、主制御基板A側から入賞情報コマンドを受信してから賞球が付与されるまでの処理イメージを示した図である(特に、第1主遊技始動口110への入球があった場合について例示している)。まず、主制御基板A側から、第1主遊技始動口110への入球に係る入賞情報コマンドを受信すると、第1主遊技始動口入賞カウンタのカウンタ値に1が加算されるが、この段階では、賞球払出し(加算処理)は発生しない。次に、賞球払出制御基板3000側の第1主遊技始動口賞球許可センサにて入球を検出することで、第1主遊技始動口入賞カウンタのカウンタ値から1減算し、第1主遊技始動口110の賞球数である「3」が、賞球として持ち球数カウンタのカウンタ値に加算されることとなる。
また、同図(入賞情報表示例)は、第20実施形態に係る遊技機における、入賞情報表示装置での表示態様の一例を示した図である。初期状態(入賞が検出されていない状態)においては、賞球数表示部(第5実施形態の賞球数表示部60aに相当)及び入賞口種別ランプ(第5実施形態の入賞口種別ランプ60bに相当)での表示は行われず、賞球の付与が完了すると、入賞情報に応じて、賞球数及び入賞口種別が表示されることとなる。例えば、第1主遊技始動口110への入球に係る賞球が付与されると、第1主遊技始動口110への入賞に対応した入賞口種別ランプ(第5実施形態の入賞口種別ランプ60bに相当。)が点灯し、賞球数表示部では、賞球数表示として「+3」との表示がなされることとなる。尚、短い時間内に複数の入賞が検出された場合には、入賞を検出した順に、入賞口種別及び賞球数を、遊技者が表示内容を確認可能な時間(例えば、0.5秒間)表示し続けることが望ましい。また、本例はあくまで一例であり、表示手段・表示方法や賞球数など、これには限定されず、例えば、ランプの点灯態様の組合せや、サウンドによって入賞口種別や賞球数を遊技者に対して報知し得るよう構成してもよい。また、同時に複数の入賞情報を表示可能に構成することで、短い時間内に複数の入賞があった場合にも、より正確な表示をすることが可能となる。
以上のように説明したが貸出ボタン604の操作、再遊技ボタン602の操作に対するECOユニットからの貸出要求信号(要求の内容)を、貸出ボタン604を操作した際の状況により変化させることも可能である。具体的には、ICカードに精算済み遊技球のみが記録されている場合や、残高と精算済みの遊技球の双方が記録されている場合が想定され、この場合には、記録された残高を使用するのではなく、精算済み表示部601に表示されている精算済み遊技球を使用するよう構成してもよい。また、貸出ボタン604と再遊技ボタン602との夫々を独立した貸出処理の入力機能として処理するのではなく、再遊技ボタン602が一度操作されると、再遊技ボタン602が点灯し、このときに貸出ボタン604を操作すると精算済み遊技球から遊技可能となるよう構成し、再度再遊技ボタン602を操作する等により再遊技ボタン602が消灯している際に貸出ボタン604を操作するとICカードに記録された残高を減算して、遊技球の貸し出しが行われるよう構成することも可能である。
次に、発射制御手段の制御処理の1つである遊技球発射管理処理について説明する。図222は、図215におけるステップ3400(第20)のサブルーチンに係る、遊技球発射管理処理のフローチャートである。まず、ステップ3402で、発射制御手段は、発射制御関連情報一時記憶手段のフラグエリアを参照し、遊技停止フラグ{封入遊技球数異常フラグ(遊技機内の遊技球数が多い又は少ないと判定した場合にオンとなるフラグ)・不正賞球情報フラグ(異常な賞球が発生したと判定した場合にオンとなるフラグ)・ECOユニットEUとの通信異常や未接続状態の場合にオンとなるフラグ}がオフであるか否かを判定する。ステップ3402でYes、即ち発射が禁止されていない場合、ステップ3404で、発射制御手段は、持ち球数カウンタを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ3404でYesの場合、ステップ3410で、発射を許可する旨の信号(例えば「H」レベルの発射許可信号)を発射制御基板(図114の発射制御基板40に相当)に出力し、次の処理(ステップ3500の処理)へ移行する。尚、ステップ3402、ステップ3404でNoの場合、ステップ3412で、発射を許可しない旨の信号(例えば「L」レベルの発射許可信号)を発射制御基板に出力し、或いは、発射を許可する信号を出力せず、次の処理(ステップ3500の処理)へ移行する。
次に、電断時・電断復帰時初期処理制御手段の制御処理の1つである電断時処理について説明する。図223は、図215におけるステップ3600のサブルーチンに係る、電断時処理のフローチャートである。電断時・電断復帰時初期処理制御手段は、ステップ3602で、各入賞カウンタ(例えば、第1主遊技始動口入賞カウンタ、第2主遊技始動口入賞カウンタ、第1大入賞口入賞カウンタ、第2大入賞口入賞カウンタ、一般入賞口入賞カウンタ)のカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3604で、持ち球数カウンタのカウンタ値を、電断時情報一時記憶手段に一時記憶(バックアップ)する。次に、ステップ3606で、電断時情報一時記憶手段のフラグエリア内にある、払出制御側電断フラグをオンにする。次に、ステップ3608で、その他の遊技に必要な情報(例えば、各種フラグ情報、受信コマンド、未送信コマンド、等)を電断時情報一時記憶手段に一時記憶(バックアップ)し、本サブルーチンの呼び出し元に復帰して電断待ちループに移行する。
次に、図224を参照して、発射制御基板で実行される制御処理を説明する。発射制御基板は、、ステップ9102で、遊技球の発射に関する1サイクル(発射サイクル:例えば、599.9ms/1個)の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップ9102でYesの場合、ステップ9104で、発射許可信号がオン(許可)であるか否かを判定する。ステップ9104でYesの場合、ステップ9105で、球送り装置を駆動させる。次に、ステップ9106で、発射強度を決定し、ステップ9108で、遊技球発射ソレノイドを駆動させ、遊技球を発射する。ステップ9108で発射を終えると、次回の発射サイクルの開始タイミングまで新たに遊技球が発射されることがないよう構成されている。尚、ステップ9102、ステップ9104でNoの場合、次回の発射サイクルの開始タイミングを待つこととなる。
尚、第20実施形態では発射制御基板のCPUによる制御処理を例示したがハードウエアによりこれらのタイミングを制御することも可能である。以下では、ハードウエアによる制御処理を行う場合を、図225を用いて第20実施形態の変形例として具体的に説明する。
第20実施形態の変形例においては、発射制御基板は、発射ハンドル44(発射ボリュームHU110)のハンドルの回転状態や回転角度を検出するハンドル回転検出部BU220、発射ハンドル44のタッチ状態を判定するタッチ判定部BU210、ハンドル回転検出部BU220やタッチ判定部BU210からの信号を一時的にラッチ(保持)するデータラッチ部BU230、発射周期を規定する発射周期タイマ部BU260、発射ソレノイドBU176の発射強度を調整する発射強度調整部BU250、発射強度調整部BU250の強度を決定するための信号を生成する発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240等から構成されている。
<タッチ判定部BU210>
タッチ判定部BU210は、ハンドルユニットに設けられたタッチセンサHU120(例えばオムロン社製の「W2GC-02」等のタッチセンサを用いることができる。オムロン社製のタッチスイッチでは、所謂静電容量検出方式とよばれ、人体がタッチ部(発射ハンドル)に接触することで変化する静電容量を判定する方法を利用している。)の検出信号に基づいて遊技者の手がタッチ部(発射ハンドル)に接触している接触状態であるか、又は遊技者の手がタッチ部(発射ハンドル)に接触していない非接触状態であるかを判定する。具体的には、タッチ判定部BU210は、オペアンプ(演算増幅器)によるコンパレータ回路を有し、タッチセンサHU120から出力された電圧と、基準電圧とを比較して、遊技者の手が発射ハンドルに接触しているか否かを検出することができる。
なお、タッチセンサBU210としては、静電容量の変化に基づいて遊技者の手がタッチ部に接触しているか否かを判定する方式のほか、電気抵抗の変化を電圧に変換し、コンパレータ回路等により基準電圧と比較することで遊技者の手が発射ハンドルに接触しているか否かを検出する方式も利用できる。
タッチ状態信号は、遊技者の手が発射ハンドルに接触している接触状態であるか、又は遊技者の手が発射ハンドルに接触していない非接触状態であるかを示す。例えば、接触状態のときには、タッチ判定部BU210は、正の電圧のタッチ状態信号を出力し、非接触状態のときには、タッチ判定部BU210は、電圧ゼロのタッチ状態信号を出力する。タッチ状態信号は、後述するデータラッチ部BU230及び発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240に出力される。
<ハンドル回転検出部BU220>
ハンドル回転検出部BU220は、発射ハンドルの発射ボリュームに電気的に接続されている。発射ボリュームは、発射ハンドルと連動するように構成されており、発射ハンドルの回転角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化する。
ハンドル回転検出部BU220は、遊技者によって発射ハンドルが基準の角度を超える回転操作がされたことを示す回転状態信号と、発射ハンドルの回転角度(発射ボリュームの抵抗値)に対応する回転角度信号とを出力する。例えば、ハンドル回転検出部BU220は、オペアンプによるコンパレータ回路を有し、発射ボリュームから出力された電圧と、基準電圧とを比較することで、発射ハンドルが、基準の角度を超える回転操作がなされたか否かを検出することができる。回転状態信号は、後述するデータラッチ部に出力される。回転角度信号は、後述する発射強度調整ボリューム電圧保持部に出力される。
<データラッチ部BU230>
データラッチ部BU230は、タッチ判定部BU210及びハンドル回転検出部BU220に電気的に接続されており、発射開始の基準トリガとなる所定のタイミングにおいて回転状態信号とタッチ状態信号がデータラッチ部BU230にラッチされる。データラッチ部BU230は、所定のタイミングにおいてタッチ判定部210でラッチされた信号に基づいて発射開始信号を生成して出力する。発射開始信号は、後述する発射周期タイマ部に供給される。より具体的には、所定のタイミングにおいて、発射ハンドルの回転状態を示す回転状態信号とタッチ状態信号(発射ハンドルにタッチされていればハイ信号(H))とをラッチし、ラッチされていた両信号がともにハイ(H)信号(発射ハンドルが回転操作され、且つタッチされている)である場合に発射開始信号(ハイ信号(H))として出力する。
<発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240>
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチセンサHU120が接触状態であることを条件に所定のタイミングにおける発射ハンドルの回転角度を示す電圧値を保持するための回路である。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240には、タイミング信号(不図示)、タッチ状態信号及び回転角度信号が供給される。発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、タッチ検出がなされていることを条件に、所定のタイミングにおける回転角度信号によって、発射ボリュームの抵抗値に対応する電圧値を得ることができる。
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240は、保持された電圧値(保持電圧値)を示す保持電圧信号を出力し、保持電圧値は、後述する発射強度調整部BU250に供給される。
<発射強度調整部BU250>
発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号は、発射強度調整部に入力される。発射強度調整部BU250は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧信号に応じて発射ソレノイド駆動信号を生成する。発射強度調整部BU250は、コンパレータ回路やパワーMOSFET(金属-酸化物-半導体構造の電界効果トランジスタ)からなる。
発射強度調整部BU250によって生成された発射ソレノイド駆動信号は、発射ソレノイドBU176に供給され、発射ソレノイドBU176は、発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240から出力された保持電圧値に応じた電力を蓄える。このようにすることで、所定のタイミングにおける発射ハンドルの回転角度(発射ボリューム)に応じた電力で発射ソレノイドBU176を駆動して、遊技球を発射させることができる。
<発射周期タイマ部BU260>
発射周期タイマ部BU260は、1個の遊技球を発射する一巡(1周期)の期間を生成するものであり、基準以外のタイミングでタッチ判定部BU210から出力されたタッチ状態信号及びハンドル回転検出部BU220から出力された回転状態信号、発射制御基板に供給される発射許可(不許可)信号を無効にする(無視する)時間を設定するための回路である。無効の間にタッチ状態信号や回転状態信号、発射許可(不許可)信号が出力された場合であっても、発射ソレノイドBU176に電力は供給されることはなく、遊技球を発射させることはできず、また、発射動作を停止させることもない。このように無効の時間(本例では約600ミリ秒)を設けることで、短時間に入力情報が変化した場合でも適切に遊技球を発射させることができる。
発射周期タイマ部BU260は、主に、クロック用水晶発振器やカウンタ素子などからなり、予め定められた所定時間、例えば、約600msなどの時間を計時することができる。発射周期タイマ部BU260には、遊技者の操作によりハンドルが回転操作されていることを条件にデータラッチ部BU230から所定タイミング毎(例えば600ms毎)に発射開始信号が入力される。発射周期タイマ部BU260は、発射開始信号が入力されたことを契機にして、計時を開始するとともに、有効信号の出力を中止する。有効信号の出力を中止することで無効状態となる。発射周期タイマ部BU260は、計時を開始していから所定時間Aに達したことを条件に、発射ソレノイドを駆動するための回転角度信号(発射強度調整ボリューム電圧保持部BU240の保持電圧信号)が有効状態であることを示す有効信号を出力する。有効信号は、発射強度調整部BU250に供給され、発射強度調整部BU250は、有効信号によって動作が制御される。なお、図示を省略しているが、発射周期タイマ部からは、球送りソレノイドを駆動する信号も出力しており、発射ソレノイドを駆動する(有効信号を出力する)より前のタイミング(所定時間Aよりも前のタイミング)で球送りソレノイドを駆動するように構成されている。
このように、第20実施形態の変形例においては、球送り装置の駆動から発射ソレノイドの駆動までを発射周期タイマ部の計時により管理しており、1周期の発射サイクルをハードウエアにより正確に管理することができる。また、発射周期タイマ部の起動タイミングに応じて発射ハンドルの回転状態(発射強度)をモニタリングする形態を採用することで、発射ソレノイドの強度制御が行われているタイミングでハンドルの強度が変化したり、一連の動作の途中で発射許可信号が変化(例えば、許可状態から不許可状態に変化)した場合でも適正な発射処理を行うことができる。
以上、説明したとおり、第20実施形態及び第20実施形態の変形例においては、遊技者の精算処理や遊技結果、貸出処理等、ランダムなタイミングで持ち球数が変化することとなる。そして、前述したとおり、第20実施形態においては、第1~第4実施形態と異なり、持ち球数というデジタル上の遊技球数の有無による発射装置の制御が行われる。このような点から、以下では、所定条件下で持ち球数が変化した場合における発射装置の制御状況について代表的な例を図226のタイミングチャートを用いて説明する。
次に、図226は、遊技球の発射動作に関するタイミングチャートである。前述したとおり、第20実施形態においては、発射装置の発射動作が発射サイクルにより管理されており、遊技球の発射に関する1のサイクル(発射サイクル:例えば、599.9ms/1個)内にて遊技球を1球発射可能に構成されている。また、発射サイクルの開始時点で発射許可信号がオン(許可)であれば、当該発射サイクルにて遊技球が発射され、発射サイクルの開始時点で発射許可信号がオフ(禁止)であれば、当該発射サイクルにて遊技球は発射されない。尚、発射サイクルは、電源投入時から常に一定間隔で計測されるよう構成されている。
<状態A:持ち球が「0」となった場合の持ち球減算タイミング>
まず、状態Aとして、持ち球が「0」となった場合の持ち球減算タイミングについて説明する。発射サイクルの開始タイミングで発射許可信号が許可であれば、発射装置の球送り装置及び発射装置を駆動させ、遊技球を1球発射させる。尚、持ち球の減算は、球送り駆動が行われた後、球送りセンサにて遊技球が検出されたタイミングであり、本例では、1回目の発射サイクルにて球送り駆動が行われ、持ち球カウンタのカウンタ値が1減算された結果、持ち球が無し(「0」)となっている。そして、持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT1)の処理が行われた後、発射許可信号が禁止となっている。このように、発射許可信号が許可であれば遊技球の発射が行われるよう構成することで、残り1球のときに、まず持ち球を減算することで持ち球が「0」となってしまい、持ち球が「0」のため発射装置の駆動がされず、残っていた1球が発射されないという状況を回避することができる。また、持ち球が「0」となってからΔT1遅延して発射許可信号が変化するものの、許可信号の判定は次の発射サイクルの開始時点となるため、制御上やむを得ない遅延が生じた場合でも、この遅延に基づいて余計な発射が行われることを好適に防止できる。
<状態B:持ち球「0」→賞球加算の例>
次に、状態Bとして、持ち球が「0」となり、遊技球が入賞口へ入球し、賞球が行われる場合について説明する。本例では、まず、持ち球が有り且つ発射許可信号が許可の状態で1回目の発射サイクルの開始タイミングとなり、当該発射サイクルの球送り駆動により持ち球が無しとなり、発射許可信号が禁止となっている(発射許可信号が禁止となるのは持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT1)の処理が行われた後)。その後、N回目の発射サイクルの途中に遊技球が入賞口へ入球し(例えば、既に発射していた遊技球が入賞口へ入球する)、賞球(例えば、3個)が行われることで、持ち球有り且つ発射許可信号が許可となっている(発射許可信号が許可となるのは持ち球が有りとなり、所定時間(例:ΔT2)の処理が行われた後)。発射サイクルの開始タイミングで発射許可信号が許可である場合に発射装置を駆動させて遊技球の発射を行うため、N回目の発射サイクル内では遊技球の発射は行われず、N+1回目の発射サイクルで遊技球の発射が行われるよう構成されている。このように、発射サイクルを一定間隔で計測し、発射サイクルの開始タイミングにおいて発射装置の駆動させることを判定することで、発射サイクルの開始タイミングにズレが生じ、例えば、所定期間(例えば、1分間)に599.9ms/1個よりも速いタイミングで遊技球が発射されることを回避することができる。
<状態C:精算ボタンが操作された場合>
次に、状態Cとして、精算ボタンが操作された場合(精算処理が行われた場合)について説明する。本例では、まず、持ち球が有り且つ発射許可信号が許可の状態で1回目の発射サイクルの開始タイミングとなり、当該発射サイクルにおける遊技球の発射が行われているが、未だ持ち球は有りのままである。従って、2回目の発射サイクルにおいても当然遊技球の発射が行われるのであるが、2回目の発射サイクルにおいて精算処理(ここでは、全精算処理)が行われている。詳細に説明すると、2回目の発射サイクル(精算処理が行われる発射サイクル)の開始タイミングでは、持ち球有り且つ発射許可信号が許可である。従って、発射装置の球送り駆動を行っているが、球送り駆動が終了した後に精算処理が行われている。精算処理が行われる(ここでは、全精算ボタンが操作される)と、持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT3)の後、発射許可信号が禁止となっている。尚、2回目の発射サイクルの開始タイミングでは、発射許可信号が許可であったため、2回目の発射サイクルにおける発射装置の駆動は行われるため、2回目の発射サイクルにおいては遊技球が1球発射される。そして、3回目の発射サイクルの開始タイミングでは、持ち球無し且つ発射許可信号が禁止となっているため、遊技球の発射が行われていない。このように、精算処理が開始される(精算ボタンの操作がある)と、遊技者はその時点で遊技を終了する意思を示していると判断し、まず発射許可信号を禁止にし、その後に精算処理(持ち球の減算処理等)を行うことにより、遊技者の意思を即座に反映させた精算処理を行うことができ、さらに、既に球送り駆動が行われて発射装置にセットされている遊技球も発射可能であるため、セットされている遊技球が発射できないといった遊技者にとっての損失が生じ得ないようになっている。
尚、精算処理の完了タイミングと略同時に発射サイクルが開始されてしまった場合には、精算処理により持ち球数が「0」となった後に球送りセンサが遊技球を検出することになるため、持ち球数が「‐1」となってしまう可能性がある。このような状況となることを回避するために、精算処理の完了タイミングを発射サイクルの開始タイミングから所定時間遅延させる処理を組み込むことで対処することができる。つまり、必ず、発射駆動のタイミングで精算処理を完了させ、持ち球数を「0」にするよう構成することで対処することができる。
<状態D:同一発射サイクル内で持ち球が「有り」→「無し」→「有り」となった場合>
次に、状態Dとして、同一発射サイクル内で持ち球が「有り」→「無し」→「有り」となった場合について説明する。本例では、まず、持ち球が有り且つ発射許可信号が許可の状態で1回目の発射サイクルの開始タイミングとなり、当該発射サイクルの球送り駆動により持ち球が無しとなり、発射許可信号が禁止となっている(発射許可信号が禁止となるのは持ち球が無しとなり、所定時間(例:ΔT1)の処理が行われた後)。その後、同一の発射サイクル(1回目の発射サイクル)の途中に遊技球が入賞口へ入球し(例えば、既に発射していた遊技球が入賞口へ入球する)、賞球が行われることで、持ち球有り且つ発射許可信号が許可となっている(発射許可信号が許可となるのは持ち球が有りとなり、所定時間(例:ΔT2 ΔT1<ΔT2)の処理が行われた後)。第20実施形態においては、発射サイクルの開始タイミングで発射許可信号が許可である場合に発射装置を駆動させて遊技球の発射を行うため、2回目、3回目の発射サイクルでは遊技球の発射が行われている。このように、発射サイクルを一定間隔で計測し、発射サイクルの開始タイミングにおいて発射装置の駆動させることを判定することで、例えば、所定期間(例えば、1分間)に599.9ms/1個のように常に同じ単位時間で遊技球を発射することができ、また、僅かな時間だけ持ち球が無くなった場合(例えば、持ち球がなくなった後すぐに、浮遊球が所定の入賞口(例えば、第1主遊技始動口A10)に入球することで持ち球が増加した場合)でも一定間隔で連続した発射を行うことが可能となる。
≪発射制御基板から賞球払出制御基板に球送り駆動信号を出力する構成≫
次に、図227は、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に球送り駆動信号を出力する構成における遊技球の発射動作に関するタイミングチャートである。第20実施形態では、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に信号等を出力しない構成としたが、本例では、発射制御基板は、球送り駆動が開始されると球送り駆動信号を賞球払出制御基板3000へ出力する構成である。
<状態E:持ち球が「0」となった場合の持ち球減算タイミング>
次に、状態Eとして、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に球送り駆動信号を出力する構成において、持ち球が無し(「0」)となった場合の持ち球減算タイミングについて説明する。まず、持ち球が2球以上有り且つ発射許可信号が許可の場合に、1回目の発射サイクルにて球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力されている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が残り1球となっている。持ち球が1球有り且つ発射許可信号が許可の場合に、2回目の発射サイクルにて球送り駆動が開始され、賞球払出制御基板3000は球送り駆動信号がオンであることを検出すると、発射許可信号を禁止としている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が無し(「0」)となっている。このように構成することで、最後の1球が発射される発射サイクルであることを発射サイクルの早いタイミングで判定可能である。
<状態F:持ち球「0」→賞球「1」→持ち球「0」→賞球「3」となった場合>
次に、状態Fとして、発射制御基板から賞球払出制御基板3000に球送り駆動信号を出力する構成において、持ち球が無し(「0」)→賞球「1」→賞球「3」となった場合の持ち球減算タイミングについて説明する。まず、持ち球が1球有り且つ発射許可信号が許可の場合に、1回目の発射サイクルにて球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力され、発射許可信号は禁止となっている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が無し(「0」)となった後、1回目の発射サイクル内で、既に発射済みの遊技球が入賞口に入球して賞球(ここでは1個)が行われることで、持ち球が残り1球となり、発射許可信号が許可となっている。次に、持ち球が1球有り且つ発射許可信号が許可の場合に、2回目の発射サイクルが開始され、2回目の発射サイクルにおける球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力され、発射許可信号は禁止となっている。その後、球送り駆動により、球送りセンサが遊技球を検出すると持ち球が減算され、持ち球が無し(「0」)となった後、2回目の発射サイクル内で、既に発射済みの遊技球が入賞口に入球して賞球(ここでは3個)が行われることで、持ち球が残り2球以上となり、発射許可信号が許可となっている。次に、持ち球が2球以上有り且つ発射許可信号が許可の場合に、3回目の発射サイクルが開始され、3回目の発射サイクルにおける球送り駆動が開始されており、発射制御基板から賞球払出制御基板3000へ球送り駆動信号がオンで出力され、発射許可信号は許可のままとなっている。
第20実施形態においては、「ボタン」の用語を用いて説明したが、「ボタン」とは、装置としてのボタンに限られず、画像としてのボタン表示であってもよく、具体的には、各表示部がタッチパネルで構成されており、表示部に表示されたボタン画像を操作する(押下する)ことで、全精算、一部精算、精算単位数の設定等が可能となるよう構成してもよい。また、複数回の操作により精算(全部精算、一部精算)を実行するよう構成したが、これに限られず、長押し等により精算を実行するよう構成してもよい。このように、複数回の操作や長押し等の操作により精算を実行するよう構成することで、誤って全精算ボタン504や一部精算ボタン505を操作した場合であってもすぐに精算が実行されることなく、遊技者の意図を反映して精算を実行することが可能となる。
(第21実施形態)
本明細書に係る構成は封入式のぱちんこ遊技機(管理遊技機と称することがある)にも適用可能である。本明細書に係る封入式のぱちんこ遊技機の構成を第21実施形態として以下に詳述する。
尚、以下の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等は、他の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等と同一である場合があるが、これらはそれぞれ単独の実施形態におけるステップ番号、符号、手段名等であることを示している(例えば、第21実施形態におけるステップ2102と第2実施形態におけるステップ2102は、別の実施形態におけるステップ2102であるため、それぞれ単独で機能する処理である)。
まず、図228を参照しながら、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機の前面側の基本構造を説明する。前述したように第21実施形態のぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機であり、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置された貸出ユニットKUとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)、ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別される(遊技枠側は遊技場設備に対して着脱可能に構成され、遊技盤側は遊技枠側に対して着脱可能に構成されている)。以下、まず主にぱちんこ遊技機に係る構成について順に説明する。なお、図228においては、図1との相違点についてのみ詳述することとする。なお、貸出ユニットKUを、ECOユニットと称することがある。
まず、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機は、操作部装置50を有している。詳細は後述することとなるが、操作部装置50は、遊技球数表示器W10、サブ入力ボタンSB、十字キーSB2、計数ボタンW40等から構成されており、遊技球数表示器W10は、持ち球数{遊技に使用(遊技領域内に発射)することのできる遊技球数}を表示する。また、サブ入力ボタンSBと十字キーSB2は、遊技者の操作によって副制御基板S側による演出を操作するための装置である。なお、持ち球数を持ち球数カウンタのカウンタ値と称することがある。また、遊技球数表示器W10は遊技者から視認可能な位置に設けられている。
次に、図229を参照しながら、ぱちんこ遊技機の背面側における基本構造を説明する。第21実施形態に係るぱちんこ遊技機は、ぱちんこ遊技機の全体動作を制御し、特に第1主遊技始動口A10(第2主遊技始動口B10)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御基板Mと、遊技球数表示器W10の表示制御や枠制御表示器W20の表示制御や貸出ユニットKUとの通信に関する制御等持ち球数に関する制御を行う枠制御基板Wと、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置SG上での各種演出に係る表示制御等を行う副制御基板Sと、所定のエラー発生時に点灯してエラー発生を報知するエラーランプSS3と、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20と、持ち球数に係るエラーの発生状況を表示(例えば、1桁の7セグで表示)するエラー表示器W3と、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチW3aと、RAMクリアを実行するための操作部材であるRAMクリアボタンRCBと、持ち球数をクリアするための操作部材である遊技球数クリアボタンW60と、球抜き状態とするための球抜きボタンW70と、遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42と、発射装置D42の発射動作を制御する発射制御基板D40と、ぱちんこ遊技機の各部へ電力を供給する電源供給ユニットEと、ぱちんこ遊技機の電源をオン・オフするスイッチである電源スイッチEa等が、前枠D14裏面(遊技側と反対側)に設けられている。なお、発射制御基板D40を設けずに、主制御基板Mにて発射装置D42の発射動作を制御するよう構成してもよいし、枠制御基板Wにて発射装置D42の発射動作を制御するよう構成してもよい。なお、詳細は後述することとなるが、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とにおいてエラーの発生状況を表示可能であるため、エラー表示器W3を有さないように構成してもよい。また、RAMクリアボタンRCBは、開閉可能であり透明なケース内に収納されており、誤って操作され難くなっている。
前述したように、枠制御基板W上には、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20が設けられている。枠制御表示器W20は6桁の7セグメントLEDが横一列に整列されて構成されている。また、枠制御表示器W20は枠制御基板Wの遊技機の裏側方向の面(背面と称することがある)に設けられており、遊技場の管理者が所持している鍵で扉ユニットD18(扉D18と称することがある)を解錠して扉ユニットD18を開放しないと、扉ユニットD18(遊技盤)の裏面に取り付けられた基板類を確認できないように構成されているので、遊技者は確認することができないよう構成されている。なお、枠制御表示器W20の表示に関する詳細は後述することとする。
なお、遊技機背面側の構成は、同図の構成には限定されず、エラー解除スイッチW3aと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを隣接して配置し、当該3つのボタンを開閉可能であり透明な1つのケース内に収納する(RAMクリアボタンRCBと同様)よう構成することや、当該3つのボタンのそれぞれをケース内に収納するよう構成してもよい。また、遊技場の管理者がボタンを間違わないように、RAMクリアボタンRCBと、エラー解除スイッチW3a、遊技球数クリアボタンW60、及び球抜きボタンW70とを、枠制御基板W上にて離れて設置するよう構成してもよい。具体例としては、背面側から見てRAMクリアボタンRCBを枠制御基板Wの中央よりも左側に配置し、背面側から見てエラー解除スイッチW3a、遊技球数クリアボタンW60、及び球抜きボタンW70を枠制御基板Wの中央よりも右側に配置してもよい。
次に、図230は、操作部装置50の詳細を示す図である。まず、遊技球数表示器W10は、6桁の7セグメントが横一列に整列されて構成されており、遊技機側で記憶(保持)している持ち球数を「999,999」個まで表示可能となっている。なお、持ち球数は持ち球数カウンタを用いて記憶するよう構成されている。また、遊技球数表示器W10の表示に関する詳細は後述することとする。
なお、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10における表示可能な持ち球数の上限を「999,999」個としたが、このように構成した場合、当該上限を超過したことを判定するために、「999,999」個よりも1桁多い「1,000,000」個を記憶可能な領域を有する必要が生じることとなる。そのため、表示可能な持ち球数の上限値を「990,000」個とするなど、持ち球数が当該上限値を超過した場合にも表示桁数が変わらない値に上限値を設定してもよい。このように構成することで、簡易的な処理にて、持ち球数が上限値を超過したか否かを判定することができる。
また、第21実施形態においては、枠制御表示器W20においても、持ち球数を表示可能であるため、表示可能な持ち球数の上限値が「999,999」個となっているが、遊技球数表示器W10と同様に、枠制御表示器W20においても、表示可能な持ち球数の上限値を「990,000」個とするなど、持ち球数が当該上限値を超過した場合にも表示桁数が変わらない値に上限値を設定してもよい。
持ち球数が表示可能な上限値を超過した場合の作用として、以下の1または複数の構成を適用してもよい。
(1)主制御基板MのRAMが更新されない
(2)枠制御基板WのRAMが更新されない
(3)貸出装置KUにおける遊技球の貸出が実行されない
(4)遊技球の発射が不可能となる
(5)入賞口に遊技球が入球しても、賞球が発生しない
(6)計数ボタンW40を操作することで持ち球数の計数が実行される
(7)特別遊技が実行されない
また、所定値(表示可能な持ち球数の上限値よりも小さい値であり、例えば、40000個)を超過した場合には、エラーの報知を実行する、または遊技者に対して持ち球数の計数を促す報知を実行するよう構成してもよく、具体例としては、持ち球数が40000個を超過した場合には、主制御基板M側のランプ等でエラーの報知を実行してもよいし、主制御基板M側のランプ等で計数を促す旨の報知を実行してもよいし、副制御基板S側の演出表示装置SGで「計数を実行してください」と表示してもよいし、副制御基板S側のスピーカからの音声により「計数を実行してください」と報知してもよい。このように構成することで、持ち球数が当該上限値を超過した場合に、入賞口に遊技球が入球しても賞球が発生しないよう構成した場合においても、当該上限値よりも小さい値である40000個で遊技者は計数を実行すべきであることを認識することができ、遊技者に対して賞球が発生しない不利益が発生しないようにすることができる。
このように構成した場合には、持ち球数が所定値(本例では、40000個)以下となったことと条件として、持ち球数が所定値を超過したことに係るエラーを解除する、または計数に係る報知を終了する(主制御基板M側のランプ等による報知を終了する、副制御基板S側の演出表示装置SGにおける「計数を実行してください」との表示を非表示とする、副制御基板S側のスピーカからの音声による「計数を実行してください」との報知を終了する、等)よう構成してもよい。
また、上記エラーの解除または計数に係る報知を終了する条件を、持ち球数が所定値よりも小さい値である特定値(例えば、37000個)とするよう構成してもよい。このように構成することにより、持ち球数が所定値(本例では、40000個)を超過したり下回ったりを繰り返すことで、頻繁にエラーが発生したり解除されたり(報知が実行されたり終了したり)する煩わしさを解消することができる。
次に、計数ボタンW40は、持ち球数を貸出ユニットKUに出力するためのボタンである。なお、持ち球数を貸出ユニットKUに出力することを、持ち球数を計数する、持ち球数を精算すると称することがある。計数ボタンを操作した場合の詳細な作用については後述することとする。
なお、計数ボタンの操作によって計数される遊技球数を表示する表示部を設けてもよく、例えば、計数ボタンが操作されると、4桁の7セグメントLEDに計数される遊技球数を所定時間表示し得るよう構成してもよい。
また、サブ入力ボタンSBと十字キーSB2は、前述したものと同様であり、副制御基板Sに接続されており、サブ入力ボタンSBや十字キーSB2を操作することで、予告演出であるボタン演出が進行したり、メニュー画面における各項目を選択及び決定したり、音量・光量の調整を実行することができる。
次に、図231のブロック図を参照しながら、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機の電気的な概略構成を説明する。前述したように、第21実施形態に係るぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機である。
第21実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板Mと、遊技球数表示器W10の表示制御や枠制御表記器W20の表示制御や貸出ユニットKUとの通信に関する制御等持ち球数に関する制御を行う枠制御基板Wと、主制御基板Mからの情報(信号、コマンド等)に基づいて装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知等の実行を制御する副制御基板Sと、これらの制御基板を含む遊技機全体に電源を供給する電源供給ユニットEと、を主体として構成されている。なお、本例においては、副制御基板Sは1つのCPUにて前述したサブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSと同様の役割を担うように構成したが、これには限定されず、第1実施形態のように、サブメイン制御部SMとサブサブ制御部SSとが一つの基板上に配置されるよう構成してもよい。より具体的には、副制御基板Sが、装飾図柄の変動・停止等の演出表示装置SG上での各種演出、スピーカD24からの音響、遊技効果ランプD26の点灯、エラー報知を制御するサブメイン制御部SMと、演出表示装置SG上での装飾図柄の変動表示・停止表示及び保留表示や予告表示等の表示処理を実行するサブサブ制御部SSの2つの制御部を備えるよう構成してもよい。尚、主制御基板M、枠制御基板W、副制御基板Sには、様々な演算処理を行うCPU、CPUの演算処理を規定したプログラムを予め記憶するROM、CPUが取り扱うデータ(遊技中に発生する各種データやROMから読み出されたコンピュータプログラム等)を一時的に記憶するRAM、電断時に情報を保持するためのバックアップ領域(及びバックアップ用電源)が搭載されている。
以下、各基板の概略構成及び各基板・装置間の電気的な接続態様について概説する。まず、主制御基板Mは、図示略する入賞口センサ{前述した第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞口入球検出装置P11s}、図示略する駆動ソレノイド(前述した、第1大入賞口ソレノイドC13、第2大入賞口ソレノイドC23等)、情報表示LED(不図示)等、遊技の進行に必須となる入出力装置である遊技周辺機器(図中の、第1主遊技周辺機器A、第2主遊技周辺機器B、第1・第2主遊技共用周辺機器C、補助遊技周辺機器H)と電気的に接続され、各入力装置からの入力信号に基づいて遊技の進行を制御している。更に、主制御基板Mは、枠制御基板Wと、副制御基板Sとも電気的に接続されており、遊技進行に基づいて、賞球や遊技状態等に関する情報(コマンド)を枠制御基板Wに、演出・遊技の進行状態等に関する情報(コマンド)を副制御基板Sにそれぞれ送信可能に構成されている。
また、第21実施形態では、図231の矢印表記の通り、なお、主制御基板Mと枠制御基板Wとは双方向通信が可能であり、枠制御基板Wから主制御基板Mには、主制御基板M側から受信した情報に係る応答情報等が送信されるよう構成されている。一方、主制御基板Mと副制御基板Sとは、主制御基板Mから副制御基板Sへの一方向通信が可能となるよう構成されている(通信方法は、シリアル通信、パラレル通信のいずれを用いてもよい)。尚、制御基板間(制御装置間)の通信については一方向通信でも双方向通信でもよい。
また、枠制御基板Wは、接続端子板STBを介して貸出ユニットKUと双方向通信が可能に構成されている。枠制御基板Wから貸出ユニットKUには、計数に関する情報(計数通知と称することがある)、遊技状態や賞球に関する情報等が送信され、貸出ユニットKUから枠制御基板Wには遊技球の貸出に関する情報(貸出通知と称することがある)等が送信されるよう構成されている。また、貸出ユニットKUはホールコンピュータHCと双方向通信が可能であり、例えば、貸出ユニットKUは、遊技状態や賞球などの遊技関連情報等をホールコンピュータHCに送信している(遊技関連情報は、主制御基板Mから枠制御基板Wに送信され、枠制御基板Wから貸出ユニットKUに送信される)。
また、枠制御基板Wは、RAMクリアを実行するための操作部材であるRAMクリアボタンRCBと、遊技球(貯留球)を遊技領域D30へ1球ずつ発射する発射装置D42を含むハンドル・発射装置W80と、球抜き状態とするための球抜きボタンW70と、持ち球数をクリアするための操作部材である遊技球数クリアボタンW60と、扉D18の開放を検知可能な扉開放センサW50と、計数を実行するための計数ボタンW40と、遊技領域に発射され、いずれかの入球口に入球した遊技球を、研磨して発射装置D42まで揚上(搬送)可能な揚上・研磨装置W30と、ベース値や持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)を表示可能な枠制御表示器W20と、持ち球数等を表示可能な遊技球数表示器W10と、貸出ユニットKUと通信をするための接続端子板STBを有している。なお、不図示であるが、前枠D14の開放を検知可能な枠開放センサも有している。また、扉開放センサと枠開放センサのいずれか一方のみを有するよう構成してもよい。また、不図示であるが、前述した持ち球数に係るエラーの発生状況を表示(例えば、1桁の7セグで表示)するエラー表示器W3や、所定のエラーを解除するためのエラー解除スイッチW3a等も枠制御基板Wに接続されている。なお、揚上・研磨装置W30を循環機構や循環手段と称することがある。また、揚上・研磨装置W30や遊技領域に発射された遊技球が発射装置D42に再度セットされるまでの通路(経路)を含む遊技球が循環する構造全体を循環機構、循環手段と称してもよい。また、揚上・研磨装置W30を有していない場合にも、遊技領域に発射された遊技球が発射装置D42に再度セットされるまでの通路(経路)を含む遊技球が循環する構造全体を循環機構、循環手段と称してもよい。
ここで、枠制御基板Wは、持ち球数を表示可能な表示器として、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とを有しており、遊技球数表示器W10は遊技機前面から視認可能であり、換言すると、遊技者から視認可能である。また、枠制御表示器W20は、遊技機背面から視認可能であり、換言すると、遊技者から視認不可能である。このように、持ち球数を表示可能な表示器を2つ有することで、例えば、遊技球数表示器W10が故障した場合や正しい持ち球数が表示されなくなった場合にも、遊技場の管理者は枠制御表示器W20を確認する(遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とを確認する)ことで、持ち球数を把握すること及び遊技球数表示器W10の持ち球数の表示が正確であるか否かを認識することができる。
ここで、発射装置D42は、遊技者が発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)された場合に発射ハンドルの操作量に基づいて発射強度(発射位置)を決定し、遊技領域D30の任意の位置に向けて遊技球を1球ずつ発射できるように構成されており、連続して遊技球を発射する場合でも遊技球が1分間に100個を超えて発射できないようにカウンタやタイマ等により一定間隔(例えば600ms/1個)で遊技球が発射されるように構成されている。換言すると、確率変動遊技状態等の遊技状態や特別遊技の実行有無等の遊技の状態に関係することなく、常時一定間隔で且つ発射ハンドルの操作量に基づいた発射強度での遊技球の発射が行われる(発射速度が相違しない)ように構成されており、これにより、遊技の状態にかかわらず遊技者の発射技量が適切に反映されるようになっている。詳述すると、遊技者が右打ちを所望する場合には、一定間隔で右打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより右打ちを実行可能であり、遊技者が左打ちを所望する場合には、一定左打ちを実行可能な発射強度に対応する位置に発射ハンドルD44を操作することにより左打ちを実行可能となっており、特別遊技の実行中であるか否か等遊技の状態に拘わらず、常時発射ハンドルD44の操作に基づく発射強度及び発射間隔にて遊技球を発射可能に構成されているのである。
なお、発射ハンドルD44には、発射停止スイッチ(不図示)が設けられており、遊技者が任意のタイミングで遊技球の発射を停止することができる(1球単位で発射できる)ように構成されている。具体的には、遊技者が発射ハンドルD44を操作している(発射ハンドルD44を直接操作したことが検出(タッチ検出)されている)場合においても、発射停止スイッチを操作することにより遊技球の発射を停止することが可能となっている。ここで、「直接操作」とは、遊技者の身体の一部を使用し、遊技機に接触して遊技を行うことを意味する。また、本例においては射幸性の観点から、発射装置D42の性能が所定期間に亘って、或いは外来ノイズ等で変化しないよう、また耐久性が担保されるように発射モータ、発射ハンドル(強度調整機能)、発射装置の制御回路が夫々設計されている。また、発射ハンドルD44には、遊技者による発射位置の調整を阻害することがないように、発射ハンドルD44が振動する機能等を搭載しないことが望ましい。
また、遊技球の発射に係る装置総体である発射装置D42における遊技球に運動エネルギーを与える部分は、1の発射モータにより構成されている。また、発射ハンドルD44は、遊技者が直接操作していないときにその発射強度が0に戻るよう(ばね等により基準位置方向に付勢され発射ハンドルD44から手を離すと基準位置に戻るよう)になっており、遊技者の強度調整技能が遊技結果に反映可能となっている。
なお、本例において、使用する遊技球は、直径11mm、質量が5.4g以上5.7g以下の玉が用いられる。
次に、副制御基板Sは、前述したように装飾図柄等を表示する演出表示装置SGと、スピーカD24と、遊技効果ランプD26と、その他演出用の駆動装置(不図示であるが、いわゆる演出用の可動体役物のモータ・ソレノイド等)と接続されている。また、所定の操作(長押しや押下)を実行することにより、所定の演出の実行等が実行可能となるサブ入力ボタンSBも副制御基板Sと接続されている(不図示であるが、前述した十字キーSB2も副制御基板Sと接続されている)。また、サブ入力ボタン検出装置SBsが検出することにより、サブ入力ボタンSBが操作されたと判定し得る。また、十字キー検出装置SB2sが検出することにより、十字キーSB2が操作されたと判定し得る。
次に、図232は、主制御基板Mが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図(a)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、初期設定を行った後(不図示)、ステップ1002で、主制御基板Mは、RAMクリアボタンの入力ポートを確認し、電源供給ユニットEのリセットボタン(RAMクリアボタン)が操作されたか否か、即ち、遊技場の管理者等によって意図的にRAMの内容をクリアさせる操作が行われたか否かを判定する。ステップ1002でYesの場合、ステップ1004で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板M側のRAM内容を全てクリアする。次に、ステップ1006で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAMをクリアしたことを示すRAMクリア情報(コマンド)を副制御基板S側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1015の処理に移行する。他方、ステップ1002でNoの場合は、ステップ1007で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源断が行われたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。ステップ1007でYesの場合、ステップ1008で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM領域の内容をチェックする(例えば、電断時に記録されたチェックサムとRAM領域に保存されている情報量との比較を行う)。次に、ステップ1010で、主制御基板MのCPUMCは、当該チェック結果に基づきRAMの内容が正常でないか否か(正確に電断時の情報がRAMにバックアップされていないか否か)を判定する。ステップ1010でYes、即ちRAMにバックアップされていたデータが異常な場合には、ステップ1004の処理(前述したRAMクリア処理)に移行する。他方、ステップ1007でNo、即ちRAMに正常に電源断したことを示す情報が保存されていた場合、又は、ステップ1010でNo、即ちRAMにバックアップされていたデータが正常な場合、ステップ1012で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MにおけるRAM内に記憶(バックアップ)されている電断時の各種情報コマンドを取得し、ステップ1014で、取得した各種情報コマンドを副制御基板S側に送信し(当該タイミングにて送信してもよいし、当該タイミングではコマンドをセットしておき後述する制御コマンド送信処理にて送信するよう構成してもよい)、ステップ1014‐1で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイドの復帰設定{第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)及び後述する可動片(例えば、図100の上遮蔽部材C24、下遮蔽部材C25等)の開放又は閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させるため、第2主遊技始動口電動役物B11d、大入賞口、可動片の順に、ソレノイド作動ビットがオンか否かを判断し、オンの場合には、(電源断前に第2主遊技始動口/大入賞口/可動片が開放中と判断して、改めて開放させるために)ソレノイド作動フラグを対応するアドレスに格納する}を行い、ステップ1015の処理に移行する。ステップ1015で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源が投入されたことを示す情報をRAMに保存し、ステップ1016の処理に移行する。次に、ステップ1016で、主制御基板MのCPUMCは、同図(b)によって示される主制御基板M側のメイン処理に係る実行定時割り込み(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込みを契機とするが、本例では、当該割り込み周期をTとする)を許可し{その結果、当該実行定時割り込みタイミング到達時には、同図(b)が実行されることとなる}、ステップ1018の処理に移行する。尚、ステップ1018の後は、次の定時割り込みタイミングに到達するまで、主制御基板MのCPUMCは、各種乱数更新処理(例えば、乱数カウンタのインクリメント処理)を繰り返し実行することとなる。
次に、図233は、主制御基板Mが行うタイマ割り込み処理の流れを示したフローチャートである。主制御基板MのCPUMCは、定時割り込みタイミングに到達した場合に発生する割り込み要求に基づいて、同図(b)の処理を実行する。即ち、定時割り込み周期Tの到達時(例えば、約1.5ms毎のハードウエア割り込み)を契機として、ステップ1000‐1で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入力処理を実行する。次に、ステップ1000‐2で、主制御基板MのCPUMCは、後述の各種乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐3で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値更新型乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐4で、主制御基板MのCPUMCは、後述の初期値乱数更新処理を実行する。次に、ステップ1000‐5で、主制御基板MのCPUMCは、後述のタイマ減算処理を実行する。次に、ステップ1000‐6で、主制御基板MのCPUMCは、後述の始動口2有効期間設定処理(第2主遊技始動口B10の有効期間を設定する処理)を実行する。次に、ステップ1000‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入賞監視処理を実行する。
尚、各入賞口に遊技球が入賞した場合の賞球数は、第1主遊技始動口A10が4球、第2主遊技始動口B10が1球、第1大入賞口C10及び第2大入賞口C20が13球、左一般入賞口(一般入賞口とも称することがある)P10が3球、右一般入賞口P20が2球となっており、持ち球数カウンタ(持ち球数カウンタ3312と称することがある)のカウンタ値に加算されることとなる。尚、これらの賞球払出数は一例であり、第1主遊技始動口A10に入球した場合と、第2主遊技始動口B10に入球した場合との賞球払出数が異なるように構成してもよいし、第1大入賞口C10に入球した場合と、第2大入賞口C20に入球した場合との賞球払出数を異なるようにしてもよい。尚、左一般入賞口P10に遊技球が入球した場合には、当否抽選等の抽選は実行されず、所定の賞球払出数(本例では、3球)が遊技者に付与される(持ち球数カウンタのカウンタ値に加算される)よう構成されている。また、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には、補助遊技側の乱数を取得すると共に、所定の賞球払出数(本例では、2球)が遊技者に付与される(持ち球数カウンタのカウンタ値に加算される)よう構成されている。但し、本例に係るぱちんこ遊技機に設けられている全ての入賞口の賞球個数は、1の入賞(入球)に対して15個を超えず、且つ、遊技状態に関わらず一定(異常状況下やエラー発生中等により無効化されている場合を除く)となるように構成され、また、入賞以外で賞球払出が行われないように構成されており、様々な遊技状態を実現しつつ、直接的な遊技の結果が「発射した遊技球が所定の入賞口に入賞するか否か」に集約されるようになっている。なお、持ち球数カウンタのカウンタ値に加算されることを、賞球の払い出し、賞球払出等と称することがある。
次に、ステップ2000で、主制御基板MのCPUMCは、後述の入球検出処理を実行する。次に、ステップ1100で、主制御基板MのCPUMCは、後述の補助遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御基板MのCPUMCは、後述の電動役物駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御基板MのCPUMCは、後述の主遊技図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1601で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口有効期間設定処理を実行する。次に、ステップ1550で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1550‐1で、主制御基板MのCPUMCは、異常検知処理を実行する。次に、ステップ1550‐2で、主制御基板MのCPUMCは、入球通過時間異常検出処理を実行する。次に、ステップ1550‐3で、主制御基板MのCPUMCは、遊技状態表示処理を実行する。次に、ステップ1550‐4で、主制御基板MのCPUMCは、ハンドル状態信号検査処理を実行する。次に、ステップ1550‐5で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口監視処理を実行する。次に、ステップ1550‐6で、主制御基板MのCPUMCは、LED出力処理を実行する。次に、ステップ1900で、主制御基板MのCPUMCは、後述の不正検知情報管理処理を実行する。次に、ステップ1950で、主制御基板MのCPUMCは、後述のエラー管理処理を実行する。次に、ステップ1550‐7で、主制御基板MのCPUMCは、後述の発射制御信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐8で、主制御基板MのCPUMCは、試験信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐9で、主制御基板MのCPUMCは、ソレノイド出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐12で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板Mと枠制御基板Wとの通信に異常が発生しているか否かを監視する処理である枠制御基板間通信異常監視処理を実行する。次に、ステップ1550‐13で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板Mと枠制御基板Wとの通信に関する処理である枠制御コマンド送受信処理を実行する。次に、ステップ1999で、主制御基板MのCPUMCは、制御コマンド送信処理(前述の各処理でセットされたコマンドをサブメイン制御部側に送信する)を実行する。次に、ステップ3500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の外部信号出力処理を実行する。次に、ステップ1550‐10で、主制御基板MのCPUMCは、入球状態制御処理を実行する。次に、ステップ1550‐11で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込みの発生を許可するよう設定し、本割り込み処理の実行直前に実行されていた処理に復帰する。
尚、入力処理とは、センサ等の入力装置から主制御基板Mに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理であり、本例においては、遊技盤面に取り付けられているスイッチ(例えば、第1主遊技始動口入球検出装置A11s、第2主遊技始動口入球検出装置B11s、補助遊技始動口入球検出装置H11s、第1大入賞口入賞検出装置C11s、第2大入賞口入賞検出装置C21s、一般入賞検出装置等)、アウト口D36への入球を検出するアウト球カウントスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、開放信号(例えば、前枠D14、扉D18等)、磁気検知信号1(磁気検出センサ1による検出信号)、電波検知信号、衝撃検知信号、タッチ状態信号及び磁気検知信号2(磁気検出センサ2による検出信号)の入力を監視する処理である。尚、本例においては、RAMクリアスイッチ等の特殊な入力については、当該入力処理とは別の処理により入力判定等が行われている。
尚、各種乱数更新処理とは、出玉への影響が極めて低い抽選に用いられる乱数を比較的単純に更新(例えば、定数を加算)する処理であり、本例においては、普通図柄変動パターン乱数(例えば、補助遊技図柄変動態様乱数)及び変動パターン乱数(例えば、変動態様抽選乱数)を更新する処理である。
尚、初期値更新型乱数更新処理とは、出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる乱数を更新する処理(前述した、各種乱数更新処理とは異なる処理)であり、本例においては、普通図柄当り乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)、普通図柄図柄乱数(例えば、補助遊技図柄停止図柄乱数)、特別図柄図柄乱数(例えば、図柄抽選乱数)、後述の特別図柄当りソフト乱数等を更新するための処理である。
尚、初期値乱数更新処理とは、前述した出玉への影響が一定程度生じる抽選に用いられる初期値更新型乱数更新処理で更新される乱数の初期値決定用の乱数を更新する処理であり、本例における、更新する乱数の一例としては、普通図柄当り初期値乱数、普通図柄図柄初期値乱数、特別図柄図柄初期値乱数及び特別図柄当りソフト初期値乱数等が例示できる。尚、普通図柄当り初期値乱数及び普通図柄図柄初期値乱数は、補助遊技内容決定乱数を複数有するよう構成した場合に初期値乱数更新処理にて更新される乱数となっている。
また、タイマ減算処理とは、2バイトタイマ(例えば、第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-C、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-B、特別遊技用タイマMP34t、開放時間タイマ等)の更新を行う処理である。
また、始動口2有効期間設定処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動状態により、普通電動役物が作動することにより入賞容易となる入賞口(例えば、第2主遊技始動口B10)の有効期間を設定する処理である。
また、入賞監視処理とは、スイッチの通過カウンタの更新、外部端子板へ出力するセキュリティの出力要求の作成及び演出制御基板に送信するコマンドの送信要求を行う処理である。
また、大入賞口有効期間設定処理とは、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)の有効期間判定の結果を保存する処理である。尚、後述する第3実施形態のように、大入賞口内に特定領域C22を有するよう構成した場合には、大入賞口有効期間設定処理によって特定領域C22の有効期間判定の結果を保存するよう構成してもよい。なお、始動口2有効期間設定処理と大入賞口有効期間設定処理とを含む一の処理である有効期間設定処理として、始動口2有効期間設定処理と大入賞口有効期間設定処理とを実行するように構成しても良い。
また、異常検知処理とは、磁気の監視、断線・短絡の監視・電源の監視、電波の監視、ガラス枠セット・遊技盤D35の枠の開閉状態の監視及び衝撃の監視等を行う処理である。
また、入球通過時間異常検出処理とは、各種入球口(例えば、第1主遊技始動口A10)に遊技球が入球する際の入球通過時間異常の検出を行うため、各スイッチレベルの連続オン時間(入球センサの連続オン時間)の監視を行う処理である。
また、遊技状態表示処理とは、特別電動役物が連続して作動する回数(大当りにおける実行ラウンド数)、エラー状態、普通図柄表示装置の作動保留球数(補助遊技図柄表示装置H20に表示される現在の補助遊技保留球数)及び特別図柄表示装置の作動保留球数(第1主遊技図柄表示装置A20又は第2主遊技図柄表示装置B20に表示される現在の主遊技保留球数)の表示要求を行う処理である。
また、ハンドル状態信号検査処理とは、発射ハンドル(例えば、発射ハンドルD44)のタッチ状態の監視を行う処理である。
また、アウト口監視処理とは、セキュリティの出力要求の作成を行うため、アウト口(例えば、アウト口D36)の監視を行う処理である。
また、LED出力処理とは、特別図柄表示装置における表示(例えば、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技図柄の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技図柄の表示、第1主遊技図柄表示装置A20における第1主遊技側の作動保留球数の表示、第2主遊技図柄表示装置B20における第2主遊技側の作動保留球数の表示)、普通図柄表示装置における表示(補助遊技図柄表示装置H20における補助図柄の表示、補助遊技図柄表示装置H20における補助遊技側の作動保留球数の表示)、エラー状態の表示、遊技状態の表示、打ち分けの表示(例えば、右打ちするべき状況、左打ちをするべき状況である旨を表示する)及び特別電動役物が連続して作動する回数の表示(大当りにおけるラウンド数の表示)を行うため、表示の初期化、表示データの出力等の主制御基板M側にて制御するLED出力の制御を順次行う処理である。
また、発射制御信号出力処理とは、遊技球の発射の禁止又は許可の信号を出力する処理であり、詳細については後述する。
また、試験信号出力処理とは、遊技機外部の試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する処理である。
また、ソレノイド出力処理とは、普通電動役物(例えば、第2主遊技始動口電動役物B11d)ソレノイド及び大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)ソレノイドの出力データの出力を行う処理である。
また、入球状態制御処理では、枠制御表示器W20に表示するためのベース値の演算、当該演算結果の記憶、演算結果の表示制御等を実行する。このとき、前述した設定変更手段を設けた場合においては、設定値ごとに通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶し、枠制御表示器W20にて表示するよう構成することも可能である。より具体的には、電源投入時に、現在の設定に対応する遊技機の性能(例えば、大当り当選確率や各入賞口の賞球数)を読み出し、さらに、現在の設定に対応する記憶領域(例えば、通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値、直前区間の最終ベース値等を記憶する記憶領域)をセットする。そして、それぞれの記憶領域に記憶された値をもとに入状状態情報の生成及び表示を行う。このように構成することで、設定毎の入球状態情報(例えば、ベース値)を適切に生成及び表示することが可能となる。また、枠制御表示器W20に表示する入球状態情報について、専用の入球状態表示切替ボタンを操作することにより、又は、設定変更ボタンを操作することにより表示内容が切り替わるよう構成する(例えば、現在の設定が1の場合、入球状態表示切替ボタンが1回操作されると、設定2の入球状態情報が表示され、さらにもう1回操作されると、設定3の入球状態情報が表示される)ことで、設定毎の最新情報を確認可能としてもよい。ここで、設定変更ボタンを用いる場合、設定変更ボタンを操作することで設定が変更されてしまうことがないように、上述した設定キーを用いる構成(例えば、電源オン且つ設定キースイッチを左に回している状態で、設定変更ボタンを操作することで、表示内容が切り替わる構成)が好ましい。尚、入球状態表示切替ボタンや設定変更ボタンにより、入球状態情報の表示を切り替えた場合、所定時間経過すると現在の設定の表示に戻すよう構成してもよい。また、現在の設定の値に関わらず、入球状態表示切替ボタンを操作すると、枠制御表示器W20の表示態様が点滅状態(入球状態の表示態様)となり、現在の設定に関わらず設定1の入球状態情報から入球状態表示切替ボタンを押下するごとに、設定2の入球状態表示、設定3の入球状態表示、というように順番に切り替わるように構成してもよく、このように構成することで、現在の設定値を把握していない状況でも、確実に設定1から順番に入球状態情報を参照できるように構成できる。
次に、図234は、主制御基板Mが行うNMI割り込み処理(電断時)の流れを示したメインフローチャートである。まず、NMI割り込み処理について説明する。前述の通り、主制御基板MのCPUMCは、リセットICからの電断信号がCPUのNMI端子に入力されるように構成されており、遊技機における電源断時において、同図(c)の処理が実行される。即ち、遊技機の電源断時(本例では、NMI割り込み時)において、ステップ1019‐1で、主制御基板MのCPUMCは、タイマ割り込み中ではないか否かを判定する。ステップ1019‐1でYesの場合、ステップ1019‐2で、主制御基板MのCPUMCは、正常に電源投入されたことを示す情報がRAMに保存されていないか否かを判定する。他方、ステップ1019‐1でNoの場合、再度ステップ1019‐1の処理を行う。ステップ1019‐2でYesの場合、ステップ1019‐3で、主制御基板MのCPUMCは、異常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、次のステップ1022に移行する。他方、ステップ1019‐2でNoの場合、ステップ1019‐4で、主制御基板MのCPUMCは、正常な電源断であることを示す情報をRAMに保存し、ステップ1020で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域の情報に基づき電断時情報(例えば、チェックサム)をセットする。次に、ステップ1022で、主制御基板MのCPUMCは、RAM領域への書き込みを禁止すると共に、タイマ割り込み処理を禁止し、電源断待ちループ処理に移行する。尚、電断信号がCPUのNMI端子に入力されることで電断処理(図234)を実行する例を説明したが、これに限らず、電断信号を特定の入力ポートに入力するように設定し、主制御基板側メイン処理(図232)やタイマ割り込み時処理(図233)にて特定の入力ポートを監視することで電断を判断して電断処理を行うようにしてもよい。なお、電断を電源断と称することがあり、電断処理を電源断処理や電源断時処理と称することがある。
次に、図235は、図233におけるステップ2000のサブルーチンに係る、入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2150で、主制御基板MのCPUMCは、後述する補助遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2200で、主制御基板MのCPUMCは、後述する主遊技始動口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2350で、入球判定手段は、後述する第1(第2)大入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2400で、主制御基板MのCPUMCは、後述する一般入賞口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2500で、主制御基板MのCPUMCは、後述する排出球検出処理を実行する。次に、ステップ2600で、主制御基板MのCPUMCは、後述するアウト口入球検出処理を実行する。次に、ステップ2700で、主制御基板MのCPUMCは、後述する賞球決定処理を実行し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
次に、図236は、図235におけるステップ2100のサブルーチンに係る、補助遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2102でYesの場合、ステップ2104で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知すると補助遊技始動口H10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2104でYesの場合、ステップ2106で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2108で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオンにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
他方、ステップ2102でNoの場合、ステップ2110で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口入球検出装置H11sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、補助遊技始動口入球検出装置H11sが入力を検知していない場合、遊技球が補助遊技始動口入球検出装置H11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2110でYesの場合、ステップ2112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口検出継続フラグをオフにし、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。尚、ステップ2104又はステップ2110でNoの場合にも、次の処理(ステップ2200の処理)に移行する。
次に、図237は、図235におけるステップ2200のサブルーチンに係る、主遊技始動口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2202で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2202でYesの場合、ステップ2204で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知すると第1主遊技始動口A10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2204でYesの場合、ステップ2206で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2208で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2210で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2211で、主制御基板MのCPUMCは、始動口入球数カウンタのカウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2216に移行する。
他方、ステップ2202でNoの場合、ステップ2212で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタからの入力が入球検出時間(当該時間以上、第1主遊技始動口入球検出装置A11sが入力を検知していない場合、遊技球が第1主遊技始動口入球検出装置A11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2212でYesの場合、ステップ2214で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2215で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2216に移行する。尚、ステップ2204、ステップ2212でNoの場合にも、ステップ2216に移行する。
次に、ステップ2216で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口確認センサが遊技球を検出したか否かを判定する。ステップ2216でYesの場合、ステップ2218で主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口確認カウンタ値に1を加算(インクリメント)し、ステップ2222に移行する。尚、ステップ2216でNoの場合にも、ステップ2222に移行する。
次に、ステップ2222で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2222でYesの場合、ステップ2224で、第2主遊技始動口入球判定手段は、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力は入球検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知すると第2主遊技始動口B10に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2224でYesの場合、ステップ2225で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2225でYesの場合、ステップ2226で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグをオンにする。次に、ステップ2228で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2230で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオンにし、ステップ2240に移行する。
他方、ステップ2225でNoの場合(第2主遊技始動口B10への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2231で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に不正な入球があったと判定し、第2主遊技始動口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2224でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
他方、ステップ2222でNoの場合、ステップ2232で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口入球検出装置B11sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、第2主遊技始動口入球検出装置B11sが入力を検知していない場合、遊技球が第2主遊技始動口入球検出装置B11sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2232でYesの場合、ステップ2234で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2238で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2240に移行する。尚、ステップ2232でNoの場合にも、ステップ2240に移行する。
次に、ステップ2240で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口入球検出装置A11s(第2主遊技始動口入球検出装置B11s)が不正検出時間(通常の入球として検出される時間を超えた時間であり、不正が行われていると判定する時間)以上ONとなっているか否かを判定する。ステップ2240でYesの場合、ステップ2242で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)主遊技始動口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。他方、ステップ2240でNoの場合にも、次の処理(ステップ2300の処理)に移行する。
次に、図238は、図235におけるステップ2300のサブルーチンに係る、第1(第2)大入賞口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2304で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が入球検出時間(当該時間以上、入球検出装置が入力を検知すると、当該入球口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2304でYesの場合、ステップ2305で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口有効期間中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2305でYesの場合、ステップ2306で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2308で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2310で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオンにし、ステップ2320に移行する。
他方、ステップ2305でNoの場合(大入賞口への入球が有効でない期間中に遊技球の入球を検出した場合)、ステップ2311で、主制御基板MのCPUMCは、大入賞口に不正な入球があったと判定し、第1(第2)大入賞口不正入球コマンド(副制御基板S側へのコマンド)をセットし、ステップ2320に移行する。尚、ステップ2304でNoの場合にも、ステップ2320に移行する。
他方、ステップ2302でNoの場合、ステップ2312で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が入球検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知していない場合、遊技球が第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)を通過完了したとみなす時間}以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2312でYesの場合、ステップ2314で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2318で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2320に移行する。
次に、ステップ2320で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)からの入力が不正検出時間{当該時間以上、第1大入賞口入賞検出装置C11s(第2大入賞口入賞検出装置C21s)が入力を検知した場合、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2320でYesの場合、ステップ2322で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。他方、ステップ2320でNoの場合にも、次の処理(ステップ2400の処理)に移行する。
次に、図239は、図235におけるステップ2400のサブルーチンに係る、一般入賞口入球検出処理のフローチャートである。尚、一般入賞口(左一般入賞口P10と右一般入賞口P20とを総称して一般入賞口と称することがある)は、遊技球が入球することで、賞球を払い出すが、遊技の進行には影響しない(遊技の進行に影響する抽選を実行しない)入球口であり、遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11s(第21実施形態においては、左一般入賞口P10への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sと右一般入賞口P20への遊技球の入球を検出するセンサである一般入賞口入球検出装置P11sとの2つの一般入賞口入球検出装置P11sを有している)を備えている。なお、右一般入賞口P20については、補助遊技始動口として機能させても良く、その場合は、ステップ2100の補助遊技始動口入球検出処理を実行するように構成されている。
まず、ステップ2402で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2402でYesの場合、ステップ2404で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知すると一般入賞口に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2404でYesの場合、ステップ2406で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオンにする。次に、ステップ2408で、主制御基板MのCPUMCは、入球数カウンタ値に1を加算(インクリメント)する。次に、ステップ2410で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオンにし、ステップ2420に移行する。他方、ステップ2402でNoの場合、ステップ2412で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が入球検出時間(当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知しなかった場合、遊技球が一般入賞口入球検出装置を通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2412でYesの場合、ステップ2414で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2418で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2420に移行する。尚、ステップ2404、ステップ2412でNoの場合にも、ステップ2420に移行する。
次に、ステップ2420で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球検出装置からの入力が不正検出時間{当該時間以上、一般入賞口入球検出装置が入力を検知した場合、一般入賞口への不正な入球が検知されたとみなす時間}以上ONであるか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。尚、ステップ2420でNoの場合にも、次の処理(ステップ2500の処理)に移行する。
次に、図240は、図235におけるステップ2500のサブルーチンに係る、排出球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2502で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2502でYesの場合、ステップ2504で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知すると総排出確認センサC90sに入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2504でYesの場合、ステップ2506で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオンにする。次に、ステップ2508で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認数カウンタに1を加算(インクリメント)し、次の処理(ステップ2520の処理)に移行する。
他方、ステップ2502でNoの場合、ステップ2510で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、総排出確認センサC90sが入力を検知しなかった場合、遊技球が総排出確認センサC90sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2510でYesの場合、ステップ2512で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2514で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認長時間検出フラグをオフにし、次の処理(ステップ2520の処理)に移行する。尚、ステップ2504又はステップ2510でNoの場合にも、次の処理(ステップ2520の処理)に移行する。
次に、ステップ2520で、主制御基板MのCPUMCは、総排出確認センサC90sからの入力が不正検出時間以上ONであるか否かを判定する。ステップ2520でYesの場合、ステップ2522で、主制御基板MのCPUMCは、排出確認長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。他方、ステップ2520でNoの場合にも次の処理(ステップ2600の処理)に移行する。
次に、図241は、図235におけるステップ2600のサブルーチンに係る、アウト口入球検出処理のフローチャートである。まず、ステップ2602で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ2602でYesの場合、ステップ2604で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が入球検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知するとアウト口C80に入球があったとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2604でYesの場合、ステップ2606で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオンにし、ステップ2620の処理に移行する。
他方、ステップ2602でNoの場合、ステップ2610で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が検出終了時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知していない場合、遊技球がアウト口入球検出装置C80sを通過完了したとみなす時間)以上OFFであるか否かを判定する。ステップ2610でYesの場合、ステップ2612で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口検出継続フラグをオフにする。次に、ステップ2615で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオフにし、ステップ2620に移行する。他方、ステップ2604又はステップ2610でNoの場合にも、ステップ2620に移行する。
次に、ステップ2620で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口入球検出装置C80sからの入力が不正検出時間(当該時間以上、アウト口入球検出装置C80sが入力を検知している場合に、アウト口C80への不正な入球が行われているとみなす時間)以上ONであるか否かを判定する。ステップ2620でYesの場合、ステップ2622で、主制御基板MのCPUMCは、アウト口長時間検出フラグをオンにし、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。他方、ステップ2620でNoの場合にも、次の処理(ステップ2700の処理)に移行する。
次に、図242は、図235におけるステップ2700のサブルーチンに係る、賞球数決定処理のフローチャートである。まず、ステップ2702で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2702でYesの場合、ステップ2704で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第1主遊技始動口A10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2708で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2712に移行する。他方、ステップ2702でNoの場合もステップ2712に移行する。
次に、ステップ2712で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2712でYesの場合、ステップ2714で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、第2主遊技始動口B10に係る賞球払出数(本例では、3)を加算する。次に、ステップ2718で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2722に移行する。他方、ステップ2712でNoの場合もステップ2722に移行する。
次に、ステップ2722で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2722でYesの場合、ステップ2723で、主制御基板MのCPUMCは、第1(第2)大入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2724で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球払出数(本例では、13)を加算する。次に、ステップ2728で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10(第2大入賞口C20)に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、ステップ2732に移行する。他方、ステップ2722でNoの場合もステップ2732に移行する。
次に、ステップ2732で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ2732でYesの場合、ステップ2733で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口入球フラグをオフにする。次に、ステップ2734で、主制御基板MのCPUMCは、賞球数カウンタMHcのカウンタ値に、一般入賞口に係る賞球払出数(本例では、10)を加算する。次に、ステップ2738で、主制御基板MのCPUMCは、一般入賞口に係る賞球を払い出す旨の情報(例えば、賞球払出数に係る情報)を一時記憶し、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。他方、ステップ2732でNoの場合にも、次の処理(ステップ1100の処理)に移行する。
なお、ステップ2708、ステップ2718、ステップ2728、及びステップ2738で一時記憶された未払出賞球情報は、主制御基板Mから枠制御基板Wに送信され、賞球数が持ち球数カウンタに加算されることとなる。
次に、図243は、図233におけるステップ1100のサブルーチンに係る、補助遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(流入、ゲートの場合は通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1103で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技始動口H10に入球した旨に関するコマンドである補助遊技始動口入球コマンドを副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。他方、ステップ1102でNoの場合、ステップ1104で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球したか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1106でYesの場合、ステップ1108で、主制御基板MのCPUMCは、右一般入賞口P20に入球した旨に関するコマンドである右一般入賞口入球コマンドを副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、ステップ1110の処理に移行する。尚、ステップ1106でNoの場合には、ステップ1103に移行してから、ステップ1110の処理に移行する。次に、ステップ1110で、主制御基板MのCPUMCは、保留球が上限(例えば、4個)でないか否かを判定する。ステップ1110でYesの場合、ステップ1112で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技内容決定乱数(例えば、補助遊技図柄当選乱数)を取得する。次に、ステップ1114で、主制御基板MのCPUMCは、何個目の保留であるかという情報と共に、主制御基板MのRAM領域にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。尚、ステップ1104及びステップ1110でNoの場合も、次の処理(ステップ1200の処理)に移行する。ここで、第21実施形態においては、補助遊技始動口H10又は右一般入賞口P20に入球した場合に補助遊技側の乱数を取得し得るよう構成されている。また、補助遊技始動口H10はゲートの形状をしているため、補助遊技始動口H10に入球(補助遊技始動口H10を通過)した遊技球は、遊技盤面を引き続き流下することとなり補助遊技始動口H10よりも下流の入球口(右一般入賞口P20等)に入球し得る一方、右一般入賞口P20に入球した遊技球は、遊技盤面の奥に流下していき、以降他の入球口には入球しないよう構成されている。尚、詳細は後述することとなるが、補助遊技始動口H10に遊技球が入球(補助遊技始動口H10を遊技球が通過)しても賞球の払出はないが、右一般入賞口P20に遊技球が入球した場合には賞球の払出が発生するよう構成されている。
次に、図244は、図233におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電動役物駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1216で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)を取得すると共に、補助遊技図柄決定用抽選テーブルMN41ta-Hを参照し、当該取得した補助遊技側の遊技状態及び当該保留球に基づく補助遊技図柄当選乱数に基づき停止図柄を決定(例えば、補助遊技時短フラグがオンである場合には、オフである場合と比して高確率で当選図柄を選択)して主制御基板MのCPUMCのRAM領域に一時記憶する。
ここで、同図右は、補助遊技停止図柄決定用抽選テーブルの一例である。同テーブルに示されるように、本例においては、停止図柄は「D0、D1、D2」が存在し、当り図柄となる停止図柄は「D1、D2」であり、夫々が停止したことに起因して開放することとなる電動役物の開放態様は、非時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放、閉鎖)である(最長開放)。また、時間短縮遊技時においては、停止した図柄が「D1」である場合、開放態様は(1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖)であり、停止した図柄が「D2」である場合、開放態様は(0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4.0秒間開放→閉鎖)であるよう構成されている。尚、非時間短縮遊技時には停止図柄はハズレ図柄「D0」となり易く、時間短縮遊技時には停止図柄は当り図柄「D1」となり易いよう構成されている。
次に、ステップ1218で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の遊技状態(補助遊技時短フラグのフラグ状態)に基づき、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hに補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間(例えば、補助遊技時短フラグがオンの場合には1秒、補助遊技時短フラグがオフの場合には10秒)をセットする。そして、ステップ1220で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄に関する当該保留球を1減算した上で主制御基板MのCPUMCのRAM領域に記録されている保留情報を更新すると共に、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hをスタートした後、補助遊技図柄表示部H21g上で補助遊技図柄の変動表示を開始する。
次に、ステップ1224で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Hを参照して、補助遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄の停止図柄を取得すると共に、当該取得した補助遊技図柄の停止図柄を補助遊技図柄表示部H21g上で確定表示する。そして、ステップ1228で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、主制御基板MのCPUMCは、当該補助遊技図柄の停止図柄が「当り」(本例では、D1・D2)であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技側の当り図柄に基づき、開放態様(例えば、当り図柄「D1」の場合には、1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→1秒間閉鎖→1秒間開放→閉鎖となる開放態様、当り図柄「D2」の場合には、0.2秒間開放、0.8秒間閉鎖、5秒間開放となる開放態様、)を決定し、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bに電動役物の開放時間(開閉時間)に係る所定時間をセットする。次に、ステップ1234で、主制御基板MのCPUMCは、電動役物開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し、ステップ1242に移行する。尚、ステップ1202でNoの場合にも、ステップ1242に移行する。尚、第21実施形態においては、主遊技時短フラグオフ且つ補助遊技停止図柄が所定の当り図柄(D2)である場合に第2主遊技始動口電動役物B11dを開放し続ける時間が最長となるよう構成されている。
次に、ステップ1242で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物開放タイマMP22t-Bを参照して、電動役物の開放時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1242でYesの場合、ステップ1244及びステップ1246で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口電動役物B11dを閉鎖すると共に、電動役物開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
尚、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1242でNoの場合には次の処理(ステップ1300の処理)に移行する。
また、本フローチャートでは、便宜上、ステップ1226での停止図柄表示後、すぐに次のステップに移行しているが、これには限定されない。その場合には、500ms程度の停止表示固定時間を経てから次の処理に移行するよう構成してもよい(例えば、停止表示固定中フラグ及びタイマを利用して分岐処理を行うことによりこの処理を達成可能である)。また、補助遊技内容決定乱数は複数あってもよく、補助遊技の当否を決定するための補助遊技図柄当選乱数、補助遊技図柄の停止図柄を決定するための補助遊技図柄停止図柄乱数、補助遊技図柄の変動時間を決定するための補助遊技図柄変動態様乱数等を備えていてもよい。
尚、不図示であるが、第2主遊技始動口電動役物B11dの1回の開放動作(1回の補助遊技当り図柄の停止に基づく開放動作)において、第2主遊技始動口B10に遊技球が所定数(例えば、10球)入球した場合にも、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放動作を終了するよう構成されている、即ち、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→4秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)の場合に補助遊技停止図柄「D2」に基づく第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(最長開放)が実行された場合には、「0.2秒間開放→0.8秒間閉鎖→2.0秒間開放→閉鎖」の開放時間が終了する、或いは当該第2主遊技始動口電動役物B11dの開放期間中に前記所定数(例えば、10球)の遊技球が第2主遊技始動口B10に入球した場合のいずれか早い方の達成により、第2主遊技始動口電動役物B11dの開放(開放期間)が終了するよう構成されている。また、時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオン)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は4.2秒であり、非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフ)における最長開放時(補助遊技停止図柄が「D2」の場合)の普通電動役物が開放している時間の合計は2.2秒であり、いずれの遊技状態においても、一回の最大開放時間が通じて6秒を超えないよう構成されていると共に、作動中の最大入賞数が概ね10個を超えないように遊技状態毎(時間短縮遊技状態であるか非時間短縮遊技状態であるか)に予め定められている。
また、本例では、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の作動契機となっている普通図柄(補助遊技図柄)が当り態様で確定表示されると、ただちに(例えば、遊技機における最短の図柄変動時間より短い500ms以内)作動するように構成されており、普通電動役物がどの契機に基づいて作動しているのかが明確に対応づけられるようになっている。尚、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)の閉鎖動作中(開放→閉鎖となる動作の途中)に多数の遊技球が入賞することを抑止するために、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物B11d)が短時間で未作動中の状態に戻るように駆動源(ソレノイド)が選定されており、必要以上に遊技球が入賞してしまって出玉設計と大きく異なることがないようになっている。
次に、図245は、図233におけるステップ1300のサブルーチンに係る、主遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10の第1主遊技始動口入球検出装置A11sから第1主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1303で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技始動口A10に入球した旨に関するコマンドである第1主遊技始動口入球コマンドを副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、ステップ1304の処理に移行する。次に、ステップ1304で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第1主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技内容決定乱数を取得する。なお、本実施例では、第1主遊技内容決定乱数として、当否を決定するための当否抽選乱数、当り時の図柄を決定するための図柄抽選乱数、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、これら3つの乱数は夫々更新周期・乱数範囲の異なる乱数生成手段から生成され、本タイミングで一連的に取得するようになっている。次に、ステップ1308で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数を主制御基板MのRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1310で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)する。
尚、当否抽選乱数は、1つの乱数により構成されるものでもよいし、2つ以上の乱数により生成される乱数でもよい。2つ以上の乱数により生成される乱数として、CPUのクロックや外部クロックに基づいて更新されるCPU内蔵乱数とタイマ割り込み処理により更新される特別図柄(主遊技図柄)当りソフト乱数とを備え、双方を演算(例えば加算)した結果を用いる等していてもよい。
次に、ステップ1312で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技始動口B10への入球を有効とする有効期間が設けられている場合は、この有効期間中に第2主遊技始動口B10の第2主遊技始動口入球検出装置B11sから第2主遊技始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技(特に第2主遊技側)に関する保留球が上限(例えば4個)内であるか否かを判定する。ステップ1314でYesの場合、ステップ1316で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技内容決定乱数を取得する。なお、第21実施形態では、第2主遊技内容決定乱数として、第1主遊技側と同様に当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数の3つの乱数を取得している。ちなみに、第1主遊技側の各乱数の取得範囲と第2主遊技側の各乱数の取得範囲(例えば第1主遊技用の当否抽選乱数と第2主遊技用の当否抽選乱数の取得範囲)を同じに設定している。次に、ステップ1318で、主制御基板MのCPUMCは、当該取得した乱数をRAM領域に一時記憶(保留)する。次に、ステップ1320で、主制御基板MのCPUMCは、第2主遊技乱数が取得された旨の情報(保留発生コマンド)を、副制御基板Sへ送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にはステップ1312に移行し、ステップ1312及びステップ1314でNoの場合には次の処理(ステップ1400の処理)に移行する。
次に、図246は、図233におけるステップ1400のサブルーチンに係る、主遊技図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1401で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、第2主遊技図柄の保留が存在していないか否かを確認する。ステップ1401でYesの場合、ステップ1400(1)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第1主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。他方、ステップ1401でNoの場合、ステップ1400(2)で、主制御基板MのCPUMCは、後述の第2主遊技図柄表示処理を実行し、次の処理{ステップ1400(1)、(2)の処理}に移行する。
このように、第21実施形態においては、第2主遊技図柄の保留球が存在する場合には、第1主遊技図柄の保留球の存在に係らず(たとえ入賞順序が第1主遊技図柄の保留の方が先でも)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行するよう構成されているが、これには限定されない(入賞順序に基づく保留消化や、双方の主遊技図柄を同時並行的に抽選する並列抽選を実行するよう構成してもよい)。
次に、図247は、図246におけるステップ1400(1){ステップ1400(2)}のサブルーチンに係る、第1主遊技図柄表示処理(第2主遊技図柄表示処理)のフローチャートである。尚、本処理は、第1主遊技図柄側と第2主遊技図柄側とで略同一の処理となるため、第1主遊技図柄側について主に説明し、第2主遊技図柄側の処理については括弧書きとする。まず、ステップ1403で、主制御基板MのCPUMCは、変動開始条件が充足しているか否かを判定する。ここで、当該変動開始条件は、特別遊技中(又は条件装置作動中)でない、且つ、主遊技図柄変動中でない、且つ、主遊技図柄の保留が存在することが条件となる。尚、本例では図示していないが、変動固定時間(主遊技図柄の確定表示後、当該確定表示図柄を停止表示する時間)を設ける場合、変動固定時間中には、次変動の変動開始条件を満たさないよう構成してもよい。
ステップ1403でYesの場合、ステップ1405及びステップ1406で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)を読み出すと共に、主制御基板MのRAM領域から削除し、当該一時記憶されている残りの保留情報をシフトする(保留消化処理)。次に、ステップ1410‐1で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する主遊技テーブル1を参照し、第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、当選抽選乱数)に基づき、主遊技図柄当否抽選を実行する。なお、単にRAM領域と称する場合には、第1ROM・RAM領域に係るRAM領域(第1RAM領域)を示している。
ここで、図248(主遊技テーブル1)は、第1主遊技用当否抽選テーブル(第2主遊技用当否抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、第21実施形態においては、確率変動遊技状態時における大当り当選確率は、非確率変動遊技状態時における大当り当選確率よりも高確率となるよう構成されている。尚、当選確率はあくまでも一例であり、これには何ら限定されない。
次に、ステップ1410‐2で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)に基づいて主遊技図柄に関する停止図柄を決定し、これらをRAM領域に一時記憶する。なお、主遊技図柄に関する停止図柄を決定する乱数としては、図柄抽選乱数が好ましい。
ここで、図248(主遊技テーブル2)は、第1主遊技図柄決定用抽選テーブル(第2主遊技図柄決定用抽選テーブル)の一例である。本例に示されるように、第21実施形態においては、大当りに当選した場合、複数の主遊技図柄候補(本例では、「4A・5A・7A」及び「4B・5B・7B」)の内から一つの主遊技図柄が大当り図柄として決定されるよう構成されている。尚、当該主遊技図柄を参照して決定される特別遊技のラウンド数は、4A、4B、5A、5Bが8R、7A、7Bが10Rとなっている。尚、乱数値や停止図柄の種類についても、あくまで一例であり、これには限定されない{例えば、ハズレ図柄は一種類の図柄であることには限定されず、複数種類の図柄を設けるよう構成してもよい}。
次に、ステップ1412で、主制御基板MのCPUMCは、各遊技状態に対応する第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)を参照し、主遊技図柄当否抽選結果及び第1主遊技内容決定乱数(第2主遊技内容決定乱数)(特に、変動態様抽選乱数)に基づいて主遊技図柄の変動態様を決定し、これらを主制御基板MのRAM領域に一時記憶して、ステップ1414に移行する。
ここで、図248に示す主遊技テーブル3は、第1主遊技変動態様決定用抽選テーブル(第2主遊技変動態様決定用抽選テーブル)の一例である。本図に示されるように、第21実施形態においては、主遊技図柄の当否抽選結果、主遊技時短フラグ状態に基づき、ある乱数値に対する主遊技図柄の変動態様(変動時間)が決定され得るよう構成されている。例えば、ある乱数値に関して、主遊技図柄の当否抽選結果が当りの場合には、相対的に変動時間が長時間となる変動態様が決定され易く、主遊技時短フラグがオンである場合(時間短縮遊技状態である場合)には、相対的に変動時間が短時間となる変動態様が決定され易いよう構成されている。尚、本例はあくまでも一例であり、変動態様(変動時間)の種類や選択率等には何ら限定されない。また、時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグがオンの場合)における第1主遊技側の図柄変動時間が相対的に長時間となるよう構成してもよい{第2主遊技側での図柄変動が実行されることが遊技者にとって有利となるよう構成されていた際、第1主遊技側の図柄変動効率を低下させることで第2主遊技側の保留が生起し易い(遊技者にとって有利となる)状況を構築することを趣旨とするため、第1主遊技側の始動口と第2主遊技側の始動口とを打ち分けできない場合において特に効果を発揮する}。
次に、ステップ1414で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域に一時記憶された主遊技図柄に係るコマンド(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態に係るコマンド(図柄変動表示開始指示コマンド)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)する。次に、ステップ1415で、主制御基板MのCPUMCが、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間を第1・第2主遊技図柄変動管理用タイマMP11t-Cにセットする。次に、ステップ1416で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上で、主制御基板MのRAM領域に記憶された変動態様に従い、主遊技図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1417で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオンにし、ステップ1420に移行する。
他方、ステップ1403でNoの場合、ステップ1419で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1419でYesの場合にはステップ1420に移行し、ステップ1419でNoの場合には次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、ステップ1420で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の変動時間に係る所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1420でYesの場合、ステップ1422で、主制御基板MのCPUMCは、図柄変動が終了する旨の情報(図柄確定表示指示コマンド)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)する。次に、ステップ1423で、主制御基板MのCPUMCは、第1主遊技図柄表示装置A20(第2主遊技図柄表示装置B20)の第1主遊技図柄表示部A21g(第2主遊技図柄表示部B21g)上での主遊技図柄の変動表示を停止し、主制御基板MのRAM領域に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1424で、主制御基板MのCPUMCは、変動中フラグをオフにする。
次に、ステップ1430で、主制御基板MのCPUMCは、主制御基板MのRAM領域を参照し、当該主遊技図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。ステップ1430でYesの場合、ステップ1440で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオンにし、ステップ1500に移行する。他方、ステップ1430でNoの場合には、ステップ1500に移行する。
次に、ステップ1500で、主制御基板MのCPUMCは、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。尚、ステップ1420でNoの場合にも、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、図249は、図247におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1506で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグがオフであるか判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1510で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0より大きいか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cのカウンタ値を1減算(デクリメント)する。次に、ステップ1514で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cを参照し、当該カウンタ値が0であるか否かを判定する。ステップ1514でYesの場合、ステップ1516で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオフにする。次に、ステップ1518で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオフにし、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。尚、ステップ1506、ステップ1510又はステップ1514でNoの場合にも次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。このように、本例においては、残り時短回数(特別遊技終了後からの図柄変動終了回数によって時間短縮遊技状態が終了することとなる残りの図柄変動回数)を副制御基板Sに送信するよう構成されている。
次に、図250は、図233におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1607で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)に初期値(本例では、1)をセットする。次に、ステップ1608で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を開始する旨の情報(特別遊技開始表示指示コマンド)を、サブメイン制御部側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、副制御基板S側に送信される)し、ステップ1612に移行する。
他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、ステップ1612で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグがオフであるか否か、換言すれば、各ラウンドの開始直前であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、各ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、セットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開放と閉鎖を複数回行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値をゼロクリアする。次に、ステップ1618で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオンにする。次に、ステップ1620で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口電動役物C21d)を駆動して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を開放し、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)に所定時間(例えば30秒)をセットしてスタートし、ステップ1622に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、大入賞口が開放中である場合、ステップ1614~1620の処理を行うことなく、ステップ1622に移行する。
次に、ステップ1622で、主制御基板MのCPUMCは、現在の特別遊技中に係る遊技状態コマンド(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、副制御基板S側に送信される)する。次に、ステップ1624で、主制御基板MのCPUMCは、入賞球カウンタMP33cのカウンタ値を参照し、当該ラウンドで第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に所定個数(例えば、10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)を参照して大入賞口の開放に係る所定時間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行する。尚、ステップ1626でNoの場合には、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
次に、ステップ1628で、主制御基板MのCPUMCは、第1大入賞口C10の第1大入賞口電動役物C11d(又は第2大入賞口C20の第2大入賞口電動役物C21d)の駆動を停止して第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)を閉鎖する。次に、ステップ1630で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技用タイマMP34t(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1632で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1633で、主制御基板MのCPUMCは、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値に1を加算する。次に、ステップ1634で、最終ラウンドが終了したか否か(例えば、ラウンド数カウンタ(不図示)のカウンタ値が最大ラウンド数を超過したか否か)を判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1638で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技を終了する旨の情報(特別遊技終了表示指示コマンド)を、副制御基板S側に送信するためのコマンド送信用バッファMT10にセット(ステップ1999の制御コマンド送信処理にて、副制御基板S側に送信される)する。そして、ステップ1650で、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(ステップ1997の処理)に移行する。
尚、本例では、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された遊技球の最大入賞数は、10個として設定されており、当該最大入賞数に達した場合には、大入賞口(例えば、第1大入賞口C10、第2大入賞口C20)を直ちに閉鎖するように制御し、最大入賞数を超える遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大入賞数を超えた場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該最大入賞数を超えた入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける第1ラウンドで第1大入賞口C10が開放する場合、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に所定個数(例えば、10球)の入賞があった場合に第1ラウンドが終了することとなるが、第1ラウンドにおいて第1大入賞口C10に9球の遊技球が入球した状況にて、第1大入賞口C10への10球目の入球と11球目の入球とが略同時に発生することによって、第1ラウンドが終了することとなる所定個数(例えば、10球)を超過した遊技球が第1大入賞口C10に入球した場合でも、入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、過剰入賞(最大入賞数を超える入賞)を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
また、1の単位遊技(1回のラウンドの実行)においてプログラム上として設定された最大開放時間は、1の単位遊技を通じて30秒以下となるように設定されており、最大開放時間経過前に大入賞口への遊技球の入賞数が最大入賞数に達した場合には、大入賞口を直ちに閉鎖するように制御し、最大開放時間経過後には、遊技球の入賞を阻止する一方、球がみ(大入賞口の閉鎖動作中に遊技球が扉と遊技盤との間で一時的に停留する)等の不測の事態によって最大開放時間経過後に入賞した場合でも、所定条件下(閉鎖後の所定期間内)に限り、当該入賞を有効な入賞として処理するようになっている。
より具体的には、大当りにおける1回のラウンドを実行する際の大入賞口の開放態様として、大当りの種類や単位遊技の回数(実行ラウンド数)に応じて「15秒開放→2秒閉鎖→14.5秒開放→閉鎖」、「29.5秒開放→閉鎖」等、複数の作動パターンのいずれかが設定されるようになっているが、いずれの作動パターンであっても大入賞口が開放している時間の合計が30秒以下となるよう構成され、1回のラウンドにおいて大入賞口の最大開放時間(29.5秒)が経過して、大入賞口の閉鎖処理中に遊技球が入球した場合であっても、有効期間(大入賞口の閉鎖処理終了後から1000ms程度)内であれば入賞を有効として賞球払出を行うように構成されている。一方、大入賞口の駆動機構(ソレノイドや駆動伝達機構)や開閉部(扉等)は、最大開放時間の経過後の入賞を抑止するように、閉鎖処理の実行とリアルタイムに大入賞口が閉鎖し、閉鎖動作直前に複数の遊技球が開閉部材やその近傍に滞留しないよう構造設計、電気設計がなされている。これにより、出玉設計値と乖離した遊技性能となることを抑止しつつ、遊技者に不利となるようなことがないように構成されている。
次に、図251は、図250におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1652で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技図柄の停止図柄は、確変大当り図柄(特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄であり、本例では、「5A・7A・5B・7B」)であるか否かを判定する。ステップ1652でYesの場合、ステップ1654で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技確変フラグをオンにし、ステップ1656に移行する。他方、ステップ1652でNoの場合(本例では、特別遊技終了後に非確率変動遊技状態に移行することとなる大当り図柄である非確変大当り図柄が停止図柄の場合であり、本例では、「4A・4B」の場合)にも、ステップ1656に移行する。次に、ステップ1656で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cに所定回数(本例では、100)をセットする。次に、ステップ1658で、主制御基板MのCPUMCは、主遊技時短フラグをオンにする。次に、ステップ1660で、主制御基板MのCPUMCは、補助遊技時短フラグをオンにし、次の処理(ステップ1601の処理)に移行する。
また、本例においては、大当りの終了に基づいて電サポ遊技状態(普通電動役物に係る入賞口の開放等の時間、開放等までの時間、開放等の回数及び普通電動役物が作動することとなる図柄の組合せが表示される確率を入賞が容易となるように変動させる状態であり、時間短縮遊技状態、補助遊技時間短縮遊技状態とも称することがある)に新たに移行し、当該状態は、特別図柄の確率変動中(確率変動遊技状態である場合)を除き、予め定められた所定回(例えば、100回)の主遊技図柄の変動が行われるまで(所定回目の主遊技図柄の変動が終了するまで)の間に限られている。更に、他の入賞口への入賞と合わせて獲得される遊技球数が、発射された遊技球数と略同じ(出玉率が1を超えない)か、それ以下となるように電サポ遊技状態中の出玉設計(各入賞口の配置や普通電動役物の作動内容、補助遊技図柄の当り確率等が設計)されており、電サポ遊技状態の出玉性能が、大当り遊技の出玉性能よりも高くならないようになっている。このように構成することで、主遊技図柄に関する遊技と補助遊技図柄に関する遊技とが遊技上の主従関係となり、遊技が必要以上に複雑化しない。
次に、図252は、図233におけるステップ1550のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1552で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1552でYesの場合、ステップ1554で、主制御基板MのCPUMCは、特定遊技フラグ(主遊技確変フラグ・主遊技時短フラグ・補助遊技時短フラグ)をオフにする。なお、ステップ1554では、時短A~Cの作動に応じてオンになっている補助遊技時短Aフラグ、補助遊技時短Bフラグ、補助遊技時短Cフラグをオフにするように構成されている。次に、ステップ1558で、主制御基板MのCPUMCは、時短回数カウンタMP52cの値をクリアする。次に、ステップ1560で、主制御基板MのCPUMCは、特別遊技移行許可フラグをオンにする。次に、ステップ1562で、主制御基板MのCPUMCは、条件装置作動フラグをオフにし、次の処理(ステップ1550‐1の処理)に移行する。尚、ステップ1552でNoの場合も、次の処理(ステップ1550‐1の処理)に移行する。
次に、図253は、図233におけるステップ1900のサブルーチンに係る、不正検知情報管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する(例えば、当該処理はタイマ割り込み処理にて実行される処理であり、所定回数の割り込みにおいて連続でONとなっているか否かを判定することで、ノイズの影響を除去する趣旨である、尚、以下、同図における処理にて「所定回数連続で」という場合には、同様の趣旨である)。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波が検出されたと判定し、不正電波検出フラグをオンにし、ステップ1912に移行する。他方、ステップ1902でNoの場合、ステップ1906で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波センサを参照し、不正電波センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1906でYesの場合、ステップ1908で、主制御基板MのCPUMCは、不正電波の検出が終了したと判定し、不正電波検出フラグをオフにし、ステップ1912に移行する。尚、ステップ1906でNoの場合にも、ステップ1912に移行する。
次に、ステップ1912で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1912でYesの場合、ステップ1914で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気が検出されたと判定し、不正磁気検出フラグをオンにし、ステップ1922に移行する。他方、ステップ1912でNoの場合、ステップ1916で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気センサを参照し、不正磁気センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1916でYesの場合、ステップ1918で、主制御基板MのCPUMCは、不正磁気の検出が終了したと判定し、不正磁気検出フラグをオフにし、ステップ1922に移行する。尚、ステップ1916でNoの場合にも、ステップ1922に移行する。
次に、ステップ1922で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1922でYesの場合、ステップ1924で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオンにし、ステップ1932に移行する。他方、ステップ1922でNoの場合、ステップ1926で、主制御基板MのCPUMCは、扉開放センサを参照し、扉開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1926でYesの場合、ステップ1928で、主制御基板MのCPUMCは、扉ユニットD18が開放されたと判定し、扉開放中フラグをオフにし、ステップ1932に移行する。尚、ステップ1926でNoの場合にも、ステップ1932に移行する。
次に、ステップ1932で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でONであるか否かを判定する。ステップ1932でYesの場合、ステップ1934で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオンにし、ステップ1934に移行する。他方、ステップ1932でNoの場合、ステップ1936で、主制御基板MのCPUMCは、枠開放センサを参照し、枠開放センサからの入力が所定回数連続でOFFであるか否かを判定する。ステップ1936でYesの場合、ステップ1938で、主制御基板MのCPUMCは、遊技機枠Dが開放されたと判定し、枠開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。尚、ステップ1936でNoの場合にも、次の処理(ステップ1950の処理)に移行する。
次に、図254は、図233におけるステップ1950のサブルーチンに係る、エラー管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1952で、主制御基板MのCPUMCは、エラー発生条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1952でYesの場合、ステップ1954で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが発生した旨及びエラー種別情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信する(ステップ1990の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)。次に、ステップ1956で、主制御基板MのCPUMCは、エラー解除条件が充足されたか否かを判定する。ステップ1956でYesの場合、ステップ1958で、主制御基板MのCPUMCは、エラーが解除された旨の情報に係るコマンド(副制御基板S側へのコマンド)を送信(ステップ1999の制御コマンド送信処理によって副制御基板S側に送信される)し、次の処理(ステップ1550‐7の処理)に移行する。尚、ステップ1952又はステップ1956でNoの場合にも次の処理(ステップ1550‐7の処理)に移行する。
<<枠制御基板Wに関する処理>>
次に、図255は、枠制御基板Wが行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。遊技機の電源投入後、同図の処理が実行される。即ち、遊技機の電源投入後、ステップ5100で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する電断復帰時初期処理を実行する。次に、ステップ3099‐1で、枠制御基板WのCPUWCは、割り込みを禁止にする。次に、ステップ3100‐1で、枠制御基板WのCPUWCは、ウォッチドッグタイマのクリアワード1をセットする。次に、ステップ3100‐2で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断信号の入力ポートの値をロードする。次に、ステップ3100‐3で、枠制御基板WのCPUWCは、入力ポートの値が電源断発生を示す値ではないか否かを判定する。ステップ3100‐3でYesの場合、即ち電源断が発生していない場合、ステップ3100‐4で、枠制御基板WのCPUWCは、割り込みを許可し、ステップ3099‐1に戻ることにより、ステップ3099‐1~ステップ3100‐4のループ処理が構成され、後述するタイマ割り込み処理(枠制御基板側割り込み処理)を待つこととなる。
他方、ステップ3100‐3でNoの場合、即ち電源断が発生した場合、ステップ3600で、枠制御基板WのCPUWCは、電断時処理を実行する。尚、電源断が発生したか否かの判定処理をメインルーチンで行わなくてもよい。例えば、第5実施形態(図118)のように、枠制御基板WのNMI割り込み処理によって電断時処理を実行するよう構成することも可能である。
次に、図256は、図255のステップ5100のサブルーチンに係る電断復帰時初期処理のフローチャートである。まず、ステップ5102で、枠制御基板WのCPUWCは、入力ポートの状態を確認して電源投入されたか否かを判定する。ステップ5102でNoの場合には、ステップ5102でYesと判定されるまでステップ5102の処理を繰り返す。
次に、ステップ5106で、枠制御基板WのCPUWCは、CPUの初期設定を実行する。なお、ステップ5106の処理には、スタックポインタの初期値をセットする処理も含まれている。次に、ステップ5108で、枠制御基板WのCPUWCは、RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とのスイッチ状態を確認する。次に、ステップ5110で、枠制御基板WのCPUWCは、チェックサムを算出し、電断復帰データを生成する。次に、ステップ5112で、枠制御基板WのCPUWCは、電源断情報フラグ(前回の電源断が正常に実行されたか否かを確認するためのフラグ)の値に基づき、電源断が正常に行われたか否かを判定する。
ステップ5112でYesの場合、ステップ5114で、枠制御基板WのCPUWCは、ステップ5110で生成した電源復帰データは正常であるか否かを判定する。ステップ5114でYesの場合、ステップ5116で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数クリアボタンW60の操作がないか否か(オフであるか否か)を判定する。ステップ5116でYesの場合、ステップ5118で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値を復元し、ステップ5121に移行する。
他方、ステップ5116でNoの場合、換言すると、遊技球数クリアボタンがオンである場合、ステップ5119で、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアする。次に、ステップ5120で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側への持ち球数クリアコマンド(持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアした旨のコマンド)をセットし、ステップ5121に移行する。なお、持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアすることを、遊技球数をクリア、遊技球数クリア処理を実行等と称することがある。
なお、本例においては、遊技球数表示器W10及び枠制御表示器W20にて、持ち球数カウンタのカウンタ値を遊技者の持ち球数として表示し得るよう構成されている。なお、持ち球数カウンタのカウンタ値を持ち球数データと称することがあり、この場合にも持ち球数データは数値データであることを補足しておく。また、持ち球数カウンタのカウンタ値を持ち球数と称することがある。また、遊技球数表示器W10を第1表示部と称することがあり、枠制御表示器W20を第2表示部と称することがある。
このように、第21実施形態においては、遊技球数クリアボタンW60をオンにした状態(操作した状態)で遊技機の電源を投入すると、遊技球数クリア処理が実行されるよう構成されている。なお、前述したように、遊技球数クリアボタンW60は、遊技機背面側に設けられているため、遊技者からは操作できないよう構成されている。遊技球数クリアボタンW60を有し、遊技球数クリア処理を実行可能に構成することで、例えば、持ち球数が0でない状態で遊技場の営業が終了した場合(遊技者が1球分のみ残していった場合等)においても、翌日の営業開始前に遊技球数クリア処理を実行することにより、持ち球数が残ったまま営業が開始してしまう事態を防止することができる。
次に、ステップ5121で、枠制御基板WのCPUWCは、RAMクリアボタンRCBの操作がないか否か(オフであるか否か)を判定する。ステップ5121でYesの場合、ステップ5122で、枠制御基板WのCPUWCは、電源復帰時の初期処理(不要なデータをクリアする処理等)を実行し、ステップ5152に移行する。他方、ステップ5121でNoの場合には、ステップ5126に移行する。
また、ステップ5112、またはステップ5114でNoの場合(電断が正常に行われなかった場合、または電断復帰データが異常であった場合)には、ステップ5123に移行する。次に、ステップ5123で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御基板WのCPUWCは、持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアする。次に、ステップ5124で、枠制御基板WのCPUWCは、前述のステップ5120と同様に、主制御基板M側への持ち球数クリアコマンド(持ち球数カウンタのカウンタ値をクリアした旨のコマンド)をセットし、ステップ5126に移行する。
次に、ステップ5126で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5128で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2RAMクリア処理を呼び出し、ステップ5130に移行する。
ここで、枠制御基板Wは、前述した主制御基板Mと同様に、遊技進行に関する処理にて使用される第1ROM・RAM領域と遊技進行に関する処理にて使用されない第2ROM・RAM領域とを有している。なお、第21実施形態においては、第2ROM・RAM領域内のデータに基づくことを言及していない場合(図中の点線で囲まれている処理以外である場合)には、第1ROM・RAM領域内のデータに基づいて実行する処理であることを補足しておく。
なお、第1RAM領域を第1記憶領域と称することがあり、第1ROM・RAM領域を第1記憶領域と称することがある。また、第2RAM領域を第2記憶領域と称することがあり、第2ROM・RAM領域を第2記憶領域と称することがある。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5130で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5132で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5134で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5136で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2RAMクリア処理を実行する。第2RAMクリア処理とは、第2RAM領域に係るRAMクリア処理である。次に、ステップ5138で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5140で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5142で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5144に移行する。
次に、ステップ5144で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。次に、ステップ5146で、枠制御基板WのCPUWCは、第1RAMクリア処理を実行する。第1RAMクリア処理とは、第1RAM領域に係るRAMクリア処理である。詳細は後述することとなるが、第1RAMクリア処理では、持ち球数カウンタのカウンタ値はクリアされないよう構成されている。また、RAMクリアボタンRCBが操作された状態で電源投入されると、主制御基板M側においても主制御基板MのRAMをクリアするRAMクリア処理が実行される(主制御基板M側の第1RAM領域と第2RAM領域との所定範囲がクリアされる)よう構成されている。なお、主制御基板Mと枠制御基板WとのRAMクリア処理を総称して、RAMクリア処理、第1クリア処理と称してもよいし、主制御基板MのRAMクリア処理のみを、RAMクリア処理、第1クリア処理と称してもよいし、枠制御基板WのRAMクリア処理のみを、RAMクリア処理、第1クリア処理と称してもよい。
なお、第21実施形態においては、RAMクリアボタンRCBを枠制御基板Wに実装したが、これには限定されず、RAMクリアボタンRCBを主制御基板Mの背面側に実装するよう構成してもよい。このように構成した場合にも、RAMクリアボタンRCBを操作した状態で遊技機の電源を投入すると、主制御基板M側において、主制御基板MのRAMをクリアするRAMクリア処理が実行され(主制御基板M側の第1RAM領域と第2RAM領域との所定範囲がクリアされ)、枠制御基板W側においても、枠制御基板MのRAMをクリアするRAMクリア処理が実行される(枠制御基板M側の第1RAM領域と第2RAM領域との特定範囲がクリアされる)よう構成することが好適である。
次に、ステップ5148で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側へのRAMクリアコマンド(枠制御基板W側でRAMクリア処理を実行した旨のコマンド)をセットし、ステップ5152に移行する。このように、第21実施形態においては、枠制御基板W側でRAMクリア処理(第1RAMクリア処理及び第2RAMクリア処理)を実行した場合には、RAMクリア処理を実行した旨のコマンドであるRAMクリアコマンドを送信するよう構成されている。なお、不図示であるが、主制御基板Mは、枠制御基板W側からのRAMクリアコマンドを受信した場合、副制御基板S側にRAMクリアが実行されたことに関するコマンドを送信することとなる。また、副制御基板Sは、主制御基板M側からのRAMクリアが実行されたことに関するコマンドを受信した場合には、RAMクリアに関する所定の報知(例えば、演出表示装置SGにて報知)を実行するよう構成されている。このように構成することで、RAMクリアが実行されたことを、適切に報知することができる。
次に、ステップ5152で、枠制御基板WのCPUWCは、電源投入時のRAM初期値を設定する。次に、ステップ5154で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜きボタンW70の操作があるか否か(オンであるか否か)を判定する。ステップ5154でYesの場合、ステップ5156で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜き状態フラグをオンにする。当該球抜き状態フラグがオンとなることで、後述する球抜き状態に移行することとなる。なお、電源オフ→オンとなることにより、球抜き状態フラグはオフとなる。換言すると、球抜き状態は電源をオフにしないと終了しないよう構成されている。次に、ステップ5158で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側への球抜き状態コマンド(球抜き状態に移行した旨のコマンド)をセットし、ステップ5160に移行する。他方、ステップ5154でNoの場合には、ステップ5160に移行する。次に、ステップ5160で、枠制御基板WのCPUWCは、タイマ割り込みを開始し、次の処理(ステップ3099‐1の処理)に移行する。なお、球抜き状態を所定の状態と称することがある。
このように、第21実施形態においては、球抜きボタンW70をオンにした状態(操作した状態)で遊技機の電源を投入すると、球抜き状態に移行するよう構成されている。球抜き状態に移行すると、ぱちんこ遊技機内の遊技球を遊技機外に取り出すことができる(例えば、入球口に入球した後に通過する流路の一部が開放される)ように構成されており、球抜き状態では、遊技球の発射は可能であるが、遊技の進行は停止する(入賞口への入賞が無効となる、図柄変動が実行されない、大当りが実行されない、等)よう構成されている。なお、入賞口への入賞が無効とは、入賞口に遊技球が入球した場合に、当該遊技球の入球を検知しないことであってもよいし、当該遊技球の入球は検知するが入賞に基づく賞球が発生しないことであってもよい。
また、第21実施形態における、RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とに関する構成として、以下の構成を有するようにしてもよい。なお、以下の構成の1または複数を組み合わせて有するよう構成してもよい。
<構成1>
RAMクリアボタンRCBを操作したまま電源投入すると(遊技機に電源が供給されると)、枠制御基板W側にてRAMクリア処理(第1クリア処理と称することがある)が実行される。
<構成2>
遊技球数クリアボタンW60を操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理(第2クリア処理と称することがある)が実行される。
<構成3>
球抜きボタンW70を操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行する。
<構成4>
枠制御基板W側のRAMクリア処理では、遊技球数(持ち球数カウンタのカウンタ値)はクリアされない。
<構成5>
新たに電源が投入されると、遊技球数クリアボタンW60が操作されているか否かを検出した後に、RAMクリアボタンRCBが操作されているか否かを検出し、その後、球抜きボタンW70が操作されているか否かを検出する。このように構成することで、相対的に重要である上位アドレスに記憶されている持ち球数に関するデータをクリアするか否かを先に決定することができ、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題が発生し難いよう構成することができる。
<構成6>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行され、その後、RAMクリア処理が実行される。このように構成することで、1回の電源投入によって、遊技球数クリア処理とRAMクリア処理とを実行することができるとともに、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題の発生を防止することができる。
<構成7>
RAMクリアボタンRCBと球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にてRAMクリア処理が実行され、その後、球抜き状態に移行する。このように構成することで、1回の電源投入によって、RAMクリア処理と球抜き処理とを実行することができるとともに、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題の発生を防止することができる。
<構成8>
遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行され、その後、球抜き状態に移行する。このように構成することで、1回の電源投入によって、遊技球数クリア処理と球抜き処理とを実行することができるとともに、重要度の高い処理から実行することで、重大な問題の発生を防止することができる。
<構成9>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行され、その後、RAMクリア処理が実行され、その後、球抜き状態に移行する。このように構成することで、1回の電源投入によって、遊技球数クリア処理とRAMクリア処理と球抜き処理とを実行することができる。
<構成10>
枠制御基板W側における、遊技球数クリア処理よりもRAMクリア処理の方が、クリアする領域が大きい。
<構成11>
枠制御基板WにおけるRAMクリア処理と遊技球数クリア処理とは、主制御基板MにおけるRAMクリア処理よりも先に実行される。
また、RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とに関する本明細書に適用可能な変更例として、以下の構成を有するよう構成してもよい。なお、以下の構成の1または複数を本明細書のいずれの構成に適用してもよい。
<構成12>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行されるが、RAMクリア処理が実行されない。
<構成13>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にてRAMクリア処理が実行されるが、遊技球数クリア処理が実行されない。
<構成14>
RAMクリアボタンRCBと球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行するが、RAMクリア処理が実行されない。
<構成15>
RAMクリアボタンRCBと球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、RAMクリア処理が実行されるが、球抜き状態に移行しない。
<構成16>
遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行するが、遊技球数クリア処理が実行されない。
<構成17>
遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行されるが、球抜き状態に移行しない。
<構成18>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にてRAMクリア処理が実行されるが、遊技球数クリア処理が実行されず、球抜き状態に移行しない。
<構成19>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて遊技球数クリア処理が実行されるが、RAMクリア処理が実行されず、球抜き状態に移行しない。
<構成20>
RAMクリアボタンRCBと遊技球数クリアボタンW60と球抜きボタンW70とを操作したまま電源投入すると、枠制御基板W側にて球抜き状態に移行するが、RAMクリア処理が実行されず、遊技球数クリア処理が実行されない。
なお、遊技球数クリアボタンW60を第2の操作手段と称してもよい。
次に、図257は、枠制御基板W側の枠制御基板側割り込み処理である。まず、ステップ5002で、枠制御基板WのCPUWCは、ウィッチドッグタイマのクリアワード2をセットする。次に、ステップ5004で、枠制御基板WのCPUWCは、センサ等の入力装置から枠制御基板Wに入力される信号を判定し、当該信号に対応するフラグ等を設定する処理である入力処理を実行する。次に、ステップ5008で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5010で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2タイマ更新処理を呼び出し、ステップ5012に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5012で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5014で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5016で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5018で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2タイマ更新処理を実行する。第2タイマ更新処理とは、1分間で獲得した遊技球数を導出するためのタイマ更新処理である。次に、ステップ5020で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5022で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5024で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5025に移行する。
次に、ステップ5025で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。次に、ステップ5026で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側からのコマンド受信処理を実行する。次に、ステップ5027で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側からのコマンドは正常に受信できたか否かを判定する。ステップ5027でYesの場合、ステップ5028で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側への応答コマンドの送信処理を実行し、ステップ5034に移行する。
他方、ステップ5027でNoの場合、ステップ5030で、枠制御基板WのCPUWCは、主制御基板M側からのコマンド受信に関する時間監視を実行し、ステップ5034に移行する。
次に、ステップ5034で、枠制御基板WのCPUWCは、貸出ユニットKUとの通信異常を監視する処理を実行する。次に、ステップ5200で、枠制御基板WのCPUWCは、貸出制御処理を実行する。貸出制御処理においては、貸出ユニットから受信した貸出通知に対する応答に関する処理等、遊技球の貸出に関する処理が実行される。なお、球抜きフラグがオンである、換言すると、球抜き状態である場合には、ステップ5200の処理は実行するが、貸出ユニットKUが有する貸出ボタンを操作しても遊技球の貸出は実行されないよう構成されている。
次に、ステップ5300で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技機情報通知制御処理を実行する。遊技機情報通知とは、遊技状態や遊技結果などの遊技に関する情報や、エラーに関する情報を含む情報であり、貸出ユニットKUに送信される。
次に、ステップ5400で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する計数通知制御処理を実行する。なお、詳細は後述するが、球抜きフラグがオンである、換言すると、球抜き状態である場合には、ステップ5400の処理は実行するが、計数ボタンW40を操作しても遊技球の計数は実行されないよう構成されている。
なお、球数フラグがオンであり球抜き状態である場合においては、ステップ5400の計数通知制御処理を実行しないよう構成してもよいし、ステップ5200の貸出制御処理を実行しないよう構成してもよい。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ5038で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ5038でYesの場合、ステップ3200で封入遊技球数管理処理を実行し、ステップ3400で遊技球発射管理処理を実行し、ステップ5039に移行する。他方、ステップ5038でNoの場合、換言すると、球抜きフラグがオンの場合、ステップ3200及びステップ3400の処理を実行せずにステップ5039に移行する。
次に、ステップ5039で、枠制御基板WのCPUWCは、揚上・研磨装置W30の駆動等を実行するためのモータ制御処理を実行する。次に、ステップ5040で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5042で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2エラー監視処理を呼び出し、ステップ5044に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5044で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5046で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5048で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5052で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2エラー監視処理を実行する。第2エラー監視処理とは、第2ROM・RAM領域に係るエラー検知とエラーコードのセットをする処理である。次に、ステップ5054で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5056で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5058で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5060に移行する。
次に、ステップ5060で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。次に、ステップ5500で、枠制御基板WのCPUWCは、後述する出力処理を実行する。次に、ステップ5066で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5068で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2制御処理を呼び出し、ステップ5070に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5070で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5072で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5074で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5076で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2制御処理を実行する。次に、ステップ5078で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5080で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5082で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5084に移行する。
なお、第21実施形態においては、試験信号の出力処理を図233のステップ1550‐8で主制御基板M側の処理として実行し、入球状態情報に関する処理を図233のステップ1550‐10で主制御基板M側の処理として実行するよう構成したが、これには限定されず、試験信号の出力処理を図257の第2制御処理で枠制御基板W側の処理として実行するよう構成してもよいし、入球状態情報に関する処理を図257の第2制御処理で実行するよう構成してもよい。換言すると、試験信号を出力する処理は、主制御基板M側の割り込み処理にて実行してもよいし、枠制御基板W側の割り込み処理にて実行してもよいし、入球状態情報に関する処理は、主制御基板M側の割り込み処理にて実行してもよいし、枠制御基板W側の割り込み処理にて実行してもよい。
なお、前述した入球状態情報に関する処理(入球状態情報に係る演算及び表示制御処理)として、以下の処理を記載しているが、それぞれの処理を同一の処理として置き換えても(同一の名称として扱っても)問題ない。一例としては、図126におけるステップ1550‐10の主制御基板M側の入球状態制御処理を、主制御基板M側の第2制御処理(図257のステップ5076であり、同図においては枠制御基板W側の処理となっている)と置き換えてもよい。
(1)図7におけるステップ1550‐10の入球状態制御処理
(2)図101におけるステップ1550‐10の入球状態制御処理
(3)図126におけるステップ1550‐10の入球状態制御処理
(4)図127におけるステップ7000の入球状態表示装置表示制御処理及びステップ1019の入球状態表示装置演算処理
(5)図165におけるステップ1550‐10の入球状態制御処理
(6)図195におけるステップ7000の入球状態表示装置表示制御処理及びステップ8000の入球状態表示装置演算処理
(7)図233におけるステップ1550‐10の入球状態制御処理
(8)図257におけるステップ5076の第2制御処理
また、前述した試験信号の出力に関する処理として、以下の処理を記載しているが、それぞれの処理を同一の処理として置き換えても(同一の名称として扱っても)問題ない。一例としては、図101におけるステップ1550‐8の主制御基板M側の試験信号出力処理を、主制御基板M側の第2制御処理(図257のステップ5076であり、同図においては枠制御基板W側の処理となっている)と置き換えてもよい。
(1)図7におけるステップ1550‐8の試験信号出力処理
(2)図86におけるステップ1550‐8の試験信号出力処理
(3)図101におけるステップ1550‐8の試験信号出力処理
(4)図165におけるステップ1550‐8の試験信号出力処理
(5)図195におけるステップ1992‐3の試験信号出力処理
(6)図233におけるステップ1550‐8の試験信号出力処理
(7)図257におけるステップ5076の第2制御処理
また、入球状態情報に関する一部の処理を主制御基板M側で実行し、入球状態情報に関する一部の処理を枠制御基板W側で実行するよう構成してもよく、例えば、入球状態情報に関する一部の処理を主制御基板M側の処理として図233におけるステップ1550‐10の入球状態制御処理にて実行し、入球状態情報に関する一部の処理を枠制御基板W側の処理として図257におけるステップ5076の第2制御処理にて実行するよう構成してもよい。
また、試験信号の出力に関する一部の処理を主制御基板M側で実行し、試験信号の出力に関する一部の処理を枠制御基板W側で実行するよう構成してもよく、例えば、試験信号の出力に関する一部の処理を主制御基板M側の処理として図233におけるステップ1550‐8の試験信号出力処理にて実行し、試験信号の出力に関する一部の処理を枠制御基板W側の処理として図257におけるステップ5076の第2制御処理にて実行するよう構成してもよい。
次に、ステップ5084で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰し、割り込み処理を終了する。
次に、図258は、図257のステップ5400のサブルーチンに係る計数通知制御処理のフローチャートである。まず、ステップ5401で、枠制御基板WのCPUWCは、球抜き状態フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ5401でNoの場合、換言すると、球抜き状態である場合には、ステップ5401~5438の処理を実行せずに、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。
ステップ5401でYesの場合、ステップ5402で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作フラグ(計数ボタンW40がオンとなっているときにオンとなるフラグ)がオフであるか否かを判定する。ステップ5402でYesの場合、ステップ5404で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタンW40がオフ→オンとなったか否か、換言すると、新たに操作されたか否かを判定する。ステップ5404でYesの場合、ステップ5406で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマ(計数ボタンW40がオンになっている時間を計測するタイマであり、インクリメントタイマ)をスタートする。次に、ステップ5408で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作フラグをオンにし、ステップ5410に移行する。なお、ステップ5402でNoの場合には、ステップ5410に移行し、ステップ5404でNoの場合には、ステップ5432に移行する。
次に、ステップ5410で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマのタイマ値が所定値(本例では、500ms)未満であるか否かを判定する。ステップ5410でYesの場合、ステップ5412で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタンW40がオン→オフになったか否か、換言すると、計数ボタンW40の操作が終了したか否かを判定する。ステップ5412でYesの場合、ステップ5414で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタ(所定時間内において計数される遊技球数の累積値を計測するためのカウンタ)のカウンタ値に短押し値(相対的に短い時間計数ボタンW40が操作された場合に対応する値であり、本例では、1)を加算し、ステップ5428に移行する。なお、不図示であるが、持ち球数カウンタのカウンタ値が0である場合、または、計数可能な持ち球数が0である場合には、ステップ5414の処理では計数カウンタに加算されないよう構成されている。
また、ステップ5410でNoの場合、ステップ5416で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマのタイマ値が所定値であるか否か(所定値に到達したか否か)を判定する(計数ボタン操作タイマのタイマ値が最初に所定値以上となった場合にYesとなる)。ステップ5416でYesの場合、ステップ5420に移行する。他方、ステップ5416でNoの場合、ステップ5418で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマのタイマ値が「所定値+N×特定値」であるか否か(到達したか否か)を判定する。なお、本例では、特定値は300msであり、Nは自然数となっている。ステップ5418でYesの場合、ステップ5420に移行する。
次に、ステップ5420で、枠制御基板WのCPUWCは、「持ち球数カウンタ値-計数カウンタ値≧長押し値」であるか否かを判定する。なお、本例では、長押し値は相対的に長い時間計数ボタンW40が操作された場合に対応する値であり、本例では、250msである。ステップ5420でYesの場合、ステップ5422で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値に長押し値を加算し、ステップ5426に移行する。他方、ステップ5420でNoの場合、ステップ5424で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値に「持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値」を加算し、ステップ5426に移行する。なお、ステップ5418でNoの場合にも、ステップ5426に移行する。
次に、ステップ5426で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタンW40がオン→オフになったか否か、換言すると、計数ボタンW40の操作が終了したか否かを判定する。ステップ5426でYesの場合、ステップ5428に移行する。
次に、ステップ5428で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作タイマを停止してリセットする。次に、ステップ5430で、枠制御基板WのCPUWCは、計数ボタン操作フラグをオフにし、ステップ5432に移行する。なお、ステップ5412、またはステップ5426でNoの場合にも、ステップ5432に移行する。
次に、ステップ5432で、枠制御基板WのCPUWCは、計数通知セットタイミングとなったか否かを判定する。計数通知セットタイミングは、例えば、電源投入後(遊技機の起動完了後)から300msのタイミングであり、遊技機から貸出ユニットに300ms毎に計数通知が送信されることとなる。ステップ5432でYesの場合、ステップ5434で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値を含む計数通知をセットする。次に、ステップ5436で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタのカウンタ値を持ち球数カウンタのカウンタ値から減算する。次に、ステップ5438で、枠制御基板WのCPUWCは、計数カウンタをゼロクリアし、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。なお、ステップ5432でNoの場合にも、次の処理(ステップ5038の処理)に移行する。
このように、第21実施形態においては、計数ボタンW40を操作することで計数が実行され得るよう構成されており、計数ボタンW40に関する構成としては、以下のように構成されている。
<構成1>
計数ボタンW40が、所定値(500ms)未満の時間オンとなった後にオフとなると、計数ボタンW40が単押しされたと判定し、計数カウンタに短押し値(本例では、1)が加算される。
<構成2>
計数ボタンW40が所定値(500ms)以上の時間オンとなっている場合(計数ボタンW40が長押しされている場合)においては、所定値に到達したタイミングで計数カウンタに長押し値(本例では、250)が加算され、その後、計数ボタンW40のオンが継続している間は、特定値(本例では、300ms)経過する毎に計数カウンタに長押し値(本例では、250)が加算される。なお、所定値を第1時間と称することがある。
<構成3>
計数ボタンW40が短押しされた場合には、「持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値」、換言すると、計数可能な持ち球数が0である場合には、計数カウンタへの加算処理は実行されない(計数は実行されない)。
<構成4>
計数ボタンW40が長押しされた場合には、「持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値」、換言すると、計数可能な持ち球数が長押し値(250)未満である場合には、計数カウンタに加算可能な持ち球数(持ち球数カウンタのカウンタ値-計数カウンタのカウンタ値)が加算される。
<構成5>
計数通知セットタイミング(例えば、電源投入後から300ms毎のタイミング)にて、累積した加算した計数カウンタのカウンタ値に対応する計数通知がセットされ、その後、持ち球数カウンタのカウンタ値から計数カウンタのカウンタ値が減算される(計数される)。なお、計数通知セットタイミングを所定時間と称することがある。
なお、ステップ5426の処理でYes、換言すると、計数ボタンW40がオフとなった後は、計数通知セットタイミングとなるまでは、計数カウンタへの加算処理(例えば、ステップ5414の処理)が実行されないよう構成してもよい。
また、計数ボタンW40に関する構成として、計数ボタンW40が最大に押し込まれた状態から手を離してから(非操作状態となってから)オフとなるまでの時間をTとした場合において、「計数通知セットタイミングの間隔÷T<長押し値」となるよう構成してもよい。このように構成することで、高速で短押しが実行された場合にも計数が実行され過ぎて枠制御基板Wに負荷がかかってしまわないように構成することができる。
次に、図259は、図257のステップ5500のサブルーチンに係る、出力処理のフローチャートである。まず、ステップ5502で、枠制御基板WのCPUWCは、電源投入後から所定時間内(本例では、4.8秒)であるか否かを判定する。なお、ステップ5502の処理は、電源投入以降の所定のタイミングからの径か時間が所定時間内であるか否かを判定するよう構成してもよい。
ステップ5502でYesの場合、ステップ5504で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタ(遊技球数表示器W10の表示切替のためのカウンタ)に電源投入時に対応した値(本例では、2)をセットする。次に、ステップ5506で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタ(枠制御表示器W20の表示切替のためのカウンタ)に電源投入時に対応した値(本例では、6)をセットし、ステップ5554に移行する。なお、遊技球数表示カウンタを第1のカウンタと称することがあり、枠制御表示カウンタを第2のカウンタと称することがある。
また、ステップ5502でNoの場合、ステップ5518で、枠制御基板WのCPUWCは、表示切替タイマ(遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示切替タイミングに関するタイマ)のタイマ値は切替値(本例では、4.8秒)の倍数であるか否かを判定する。ステップ5518でYesの場合、ステップ5520で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5522で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラー表示番号処理を呼び出し、ステップ5524に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5524で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5526で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5528で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5530で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、エラー表示番号設定処理を実行する。次に、ステップ5532で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5534で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5536で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5538に移行する。
次に、ステップ5538で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰する。
次に、ステップ5542で、枠制御基板WのCPUWCは、エラー表示番号はエラーを示す番号であるか否かを判定する。ステップ5542でYesの場合、ステップ5544で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタをエラーの値を含めて更新する(「0→1→0→1・・・」のように更新される)。次に、ステップ5546で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタをエラーの値を含めて更新(「0→1→2→3→4→5→0→1→・・・」のように更新される)し、ステップ5554に移行する。
他方、ステップ5542でNoの場合には、ステップ5548で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタをエラーの値を含めずに更新(「0→0→0→0・・・」のように更新される)する。次に、ステップ5552で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタをエラーの値を含めずに更新(「0→1→2→3→4→0→1→・・・」のように更新される)し、ステップ5554に移行する。
ここで同図右上部は、遊技球数表示カウンタ値と表示内容の対応を示した表と、枠制御表示カウンタ値と表示内容の対応を示した表である。図示するように、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は0~2の3種類の値を採り得るよう構成されており、持ち球数と、エラー情報と、電源投入時用の表示との3種類の表示内容がカウンタ値に対応して表示されるよう構成されている。エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、エラーに対応する1を含めてカウンタ値を更新し、エラー表示番号がエラーを示す番号でない場合には、エラーに対応する1を含めずにカウンタ値を更新(本例では、0のみ)することとなる。また、電源投入時用の表示内容に対応したカウンタ値である2は、電源投入時用の表示内容の表示が終了した以降は採り得るカウンタ値に含まれないよう構成されている。
また、枠制御表示カウンタのカウンタ値は0~6の7種類の値を採り得るよう構成されており、現在の区間のベース値と、1つ前の区間のベース値と、2つ前の区間のベース値と、3つ前の区間のベース値と、持ち球数と、エラー情報と、電源投入時用の表示との7種類の表示内容がカウンタ値に対応して表示されるよう構成されている。エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、エラーに対応する5を含めてカウンタ値を更新し、エラー表示番号がエラーを示す番号でない場合には、エラーに対応する5を含めずにカウンタ値を更新することとなる。また、電源投入時用の表示内容に対応したカウンタ値である6は、電源投入時用の表示内容の表示が終了した以降は採り得るカウンタ値に含まれないよう構成されている。
なお、図示するように、遊技球数表示器W10に表示し得る表示内容の種類数よりも、枠制御表示器W20に表示し得る表示内容の種類数の方が(電源投入時用のカウンタ値を含めた場合も含めなかった場合も)多くなっている。
フローチャートの説明に戻ると、ステップ5554で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示器W10に対する、遊技球数表示カウンタ値に対応した表示内容の表示処理を実行する。なお、遊技球数表示カウンタ値1に対応したエラー情報の表示処理は、第2RAM領域を参照し、他の表示については第1RAM領域を参照する。次に、ステップ5556で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示器W20に対する、枠制御表示カウンタ値に対応した表示内容の表示処理を実行する。なお、枠制御表示カウンタ値0~3に対応したベース値の表示処理と、枠制御表示カウンタ値5に対応したエラー情報の表示処理は、第2RAM領域を参照し、他の表示については第1RAM領域を参照する。
次に、ステップ5558で、枠制御基板WのCPUWCは、その他の出力処理を実行し、次の処理(ステップ5066の処理)に移行する。
ここで、遊技球数表示器W10の表示処理と枠制御表示器W20の表示処理に関する構成は、以下のいずれの構成を採用してもよい。
<構成1>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
<構成2>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
<構成3>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
<構成4>
(1)遊技球数表示器W10におけるエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(2)遊技球数表示器W10における持ち球数の表示処理は、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
(3)枠制御表示器W20におけるベース値及びエラー情報の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行する。
(4)枠制御表示器W20における持ち球数の表示処理は、第2ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行する。
次に、図260は、枠制御基板Wの第1RAM領域(スタックエリアを含む)に関するメモリマップである。同図に示す領域には、上位アドレスから、以下のデータが記憶されている。
(1)「チェックサムデータ」:電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて使用するデータであって、電源断時にRAMに記憶されているデータから算出されたデータを記憶し、電源投入時に実行するチェックサム算出処理にて特定の値(例えば「0」)を算出させる為の情報を格納するための領域
(2)「電源断情報フラグ」:前回の電源断が正常に実行されたか否かを確認するためのフラグ
(3)「持ち球数カウンタ」:持ち球数カウンタに関するデータ
(4)「球抜きデータ」:球抜き状態フラグ等の球抜き状態に関するデータ
(5)「エラー制御データ」:エラーに関するデータ
(6)「主制御通信制御データ」:主制御基板との通信に関するデータ
(7)「遊技機情報通知制御データ」:遊技機情報通知に関するデータ
(8)「遊技機設置情報制御データ」:遊技機設置情報に関するデータ
(9)「ホールコン・不正監視情報制御データ」:ホールコンピュータHCに送信するためのデータやエラーに関するデータであるホールコン・不正監視情報に関するデータ
(10)「計数通知制御データ」:計数通知に関するデータ
(11)「貸出通知制御データ」:貸出通知に関するデータ
(12)「モータ制御データ」:モータの制御に関するデータ
(13)「発射制御データ」:発射許可や発射に関するタイマ等のデータ
(14)「遊技球数表示器制御データ」:遊技球数表示器への表示に関するデータ
(15)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域
(16)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域
(17)「退避データ1~退避データ8」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている
このように構成した場合において、設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは退避データ8のアドレスとなっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合には、退避データ8のアドレスよりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。その場合、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」の領域を超えて、退避データが記憶されてしまう可能性がある。そのような事態を考慮して、前記想定しない不具合が発生した場合にスタックポインタが示してしまう恐れのあるアドレスには遊技の進行に影響がないデータ(影響が少ないデータ)を格納するよう構成することが好適である。具体例としては、予め退避されるデータの領域として確保していた「退避データ1~退避データ8」から少なくとも1アドレス空けたアドレスに、「持ち球数カウンタ」を記憶するアドレスを設けることにより、遊技者だけでなく遊技場に対しても不利益を与えない遊技機を提供することができる。なお、上記のデータの順序やアドレスは変更してもよいし、図示したデータとデータとの間には、図示していないデータを有していてもよい。
また、第21実施形態においては、第1RAMクリアが実行された場合には、(5)~(17)の領域がクリアされる、換言すると、(5)から下位のアドレスがクリアされるよう構成されている。また、(1)~(4)の領域は第1RAMクリアが実行されてもクリアされないよう構成されている。このように構成することにより、第1RAMクリアを実行する場合には、(5)~(17)という連続した領域をクリアすればよく、簡易的な処理にて第1RAMクリアを実行することができる。
また、前述した、遊技球数クリア処理が実行された場合には、(3)の「持ち球数カウンタ」がクリアされることとなる。
このように構成されていることから、遊技球数クリア処理の実行によってクリアされる領域よりも、第1RAMクリアの実行によってクリアされる領域の方が大きいよう構成されている。また、遊技球数クリア処理の実行によってクリアされる(3)の「持ち球数カウンタ」は、第1RAMクリアの実行によってクリアされる領域の最上位のアドレスよりも上位アドレスに格納されている。
なお、図260における(3)「持ち球数カウンタ」において、持ち球数のデータ(持ち球数カウンタのデータ)と、表示用持ち球数データとを記憶し得るよう構成してもよい。表示用持ち球数データとは、遊技球数表示器W10及び/または枠制御表示器W20に持ち球数を表示するためのデータである。
また、上述したように、本例においては、図260における(1)~(4)のデータは、上位アドレスから、「(1)→(2)→(3)→(4)」の順序で設定されている。当該順序はRAMクリアされてしまった場合のリスクが高い順となっており、このように配置することで、遊技機に何らかの不具合が発生し、第1RAMクリアの開始アドレスとして、本来よりも上位のアドレスが指定されてしまった場合においても、リスクが高いデータがクリアされない可能性を高くすることができる。
例えば、遊技機に何らかの不具合が発生し、第1RAMクリアの開始アドレスとして、(4)球抜きデータのアドレスが指定されてしまった場合には、球抜きデータがクリアされてしまうが、球抜きデータがクリアされたとしても、球抜き状態に移行するか否かに関わるのみであるため不具合による影響が小さい。他方、持ち球数カウンタがクリアされてしまうと遊技者が不利益を被るため、球抜きデータよりも持ち球数カウンタの方が上位アドレスに設定されている。また、チェックサムデータと電源断情報フラグは、遊技機として正常に動作できるかどうかを判断する最も重要なデータのため、(1)チェックサムデータと(2)電源断情報フラグは最上位アドレスに設定されている。
なお、(1)チェックサムデータと(2)電源断情報フラグとはいずれも重要度の高いデータであるため、(1)チェックサムデータと(2)電源断情報フラグとの順序を逆にしてもよい。また、これには限定されず、遊技者に対する不利益を発生させないことを最重要とする場合には、上位アドレスから、「(3)持ち球数カウンタ→(1)チェックサムデータ→(2)電源断情報フラグ→(4)球抜きデータ」の順序としてもよいし、上位アドレスから、「(3)持ち球数カウンタ→(2)電源断情報フラグ→(1)チェックサムデータ→(4)球抜きデータ」の順序としてもよい。
次に、図261は、枠制御基板Wの第2RAM領域(スタックエリアを含む)に関するメモリマップである。同図に示す領域には、上位アドレスから、以下のデータが記憶されている。
(1)「エラー制御データ」:エラーに関するデータ
(2)「枠制御表示器制御データ」:枠制御表示器W20への表示に関するデータ
(3)「遊技機性能情報制御データ」:遊技機性能情報に関するデータ
(4)「ベース値制御データ」:ベース値に関するデータ
(5)「スタックポインタ一時保存バッファ」:電源断復帰時に使用する情報であって、電源断時に現在のスタックポインタに記憶されているデータを記憶し、電源断復帰時にスタックポインタに記憶する情報を格納するための領域
(6)「未使用領域」:遊技に使用されない領域を格納するための領域
(7)「退避データ1~退避データ4」:CALL命令、PUSH命令などにより、退避されるデータが設計上最大に書き込まれる可能性があるRAM、の順に領域が使用されている
なお、第21実施形態においては、第1RAM領域に係る退避データは、退避データ1~退避データ8であるのに対し、第2RAM領域に係る退避データは、退避データ1~退避データ4であり、第1RAM領域の方が第2RAM領域よりも退避データの領域が大きいよう構成されている。このように構成することで、遊技の進行に重要な第1RAM領域の退避データの領域を相対的に大きくすることができ、遊技の進行に重要なデータが上書きされてしまう事態を発生し難くすることができる。
また、前述したように、(2)の枠制御表示器W20への表示に関するデータにはエラー情報に関するデータとベース値に関するデータとが含まれており、持ち球数に関するデータは含まれていないが、これには限定されず、持ち球数に関するデータを(2)の領域に格納するよう構成してもよい。このように構成した場合においては、遊技球数表示器W10に表示するための持ち球数に関するデータは第1RAM領域に格納するよう構成してもよいし、(2)の「枠制御表示器制御データ」を参照するよう構成してもよい。
また、図261における(1)~(4)のデータは、第2RAMクリア処理が実行された場合にもクリアされないように構成してもよい。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との点灯制御>
次に、図262は、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示制御に関する図である。遊技球数表示器W10は、デジット1W11、デジット2W12、デジット3W13、デジット4W14、デジット5W15、デジット6W16の、6桁のデジットで構成されている。また、枠制御表示器W20は、デジット1W21、デジット2W22、デジット3W23、デジット4W24、デジット5W25、デジット6W26の、6桁のデジットで構成されている。
図示するように、BIT0にデジット1に対応したデジット1出力データ、BIT1にデジット2に対応したデジット2出力データ、BIT2にデジット3に対応したデジット3出力データ、BIT3にデジット4に対応したデジット4出力データ、BIT4にデジット5に対応したデジット5出力データ、BIT5にデジット6に対応したデジット6出力データ、BIT6及びBIT7は未使用のようにデータが記憶されるデジットカウンタを有しており、ダイナミック点灯制御を採用しているため、「デジット1→デジット2→デジット3→デジット4→デジット5→デジット6→デジット1→・・・」のようにオンとなるデジットが切り替わるように構成されている。
なお、デジットカウンタにおけるデジット1は、遊技球数表示器W10のデジット1W11と枠制御表示器W20のデジット1W21とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット2は、遊技球数表示器W10のデジット2W12と枠制御表示器W20のデジット2W22とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット3は、遊技球数表示器W10のデジット3W13と枠制御表示器W20のデジット3W23とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット4は、遊技球数表示器W10のデジット4W14と枠制御表示器W20のデジット4W24とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット5は、遊技球数表示器W10のデジット5W15と枠制御表示器W20のデジット5W25とに対応しており、デジットカウンタにおけるデジット6は、遊技球数表示器W10のデジット6W16と枠制御表示器W20のデジット6W26とに対応している。
また、図示するように、遊技球数表示器W10に対応したセグメント出力ポート1と、枠制御表示器W20に対応したセグメント出力ポート2とを有しているため、例えば、デジットカウンタのデジット1に対応するBIT0がオンとなった場合(デジット1出力データが1となった場合)には、遊技球数表示器W10のデジット1W11と枠制御表示器W20のデジット1W21とが点灯することとなる。このように、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一のデジットカウンタを参照して点灯制御を実行しており、換言すると、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との各デジットの点灯の切り替えタイミングが同一のタイミングとなっている。
なお、図263~268においては、枠制御表示器W20にてベース値に関する表示を実行するよう構成しているが、当該ベース値に関する表示は、第19実施形態(特に、図209、210)にて前述した、入球状態表示装置J10におけるベース値に関する情報の表示を枠制御表示器W20にて表示するよう構成したものであり、第19実施形態におけるベース値に関する構成のいずれもが適用可能である。具体例としては、第19実施形態における、点滅回数カウンタに関する構成や、点滅表示の際の点灯時間と消灯時間に関する構成や、「bL.」、「b1.」、「b2.」、「b3.」等の識別セグや比率セグに関する表示内容や表示態様等の構成(または、表示に関するルール)や、エラー表示に関する構成などを、後述する図263~268の枠制御表示器W20に適用してもよい。より具体的には、後述するベース値の表示に係る4.8秒(例えば、図263の(b)から(c)に切り替わるまでの4.8秒)にて、第19実施形態の0.3秒毎に更新される点滅カウンタを用いて当該カウンタ値が16回切り替わったタイミングで枠制御表示器W20の表示内容を切り替えてもよい。
また、点滅表示カウンタに関する変更例として、ベース値に関する点滅表示カウンタは0.3秒毎に更新される(ベース値の表示が0.3秒毎に点滅する)よう構成し、点滅表示カウンタとは異なるカウンタである表示内容切替カウンタを用いて5.0秒毎に表示内容を切り替える(5.0秒毎に、「bL.」→「b1.」→「b2.」→「b3.」のように枠制御表示器W20の表示内容が切り替わる)ように構成してもよい。なお、このように、点滅表示カウンタと表示内容切替カウンタとを用いる構成は、第19実施形態の入球状態表示装置J10にも適用可能である。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成1(所定のエラーが発生していない場合)>
次に、図263は、第21実施形態における遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示に関するイメージ図である。
<所定のエラーが発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラー(例えば、発射球数とアウト球数(ファール球を含む)とが相違しているエラー)が発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。なお、同図においては、所定のエラーが発生していない場合としているが、すべてのエラーが発生していない場合としてもよい。また、同図における(a)~(g)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、これには限定されず、持ち球数を表示する場合において、使用しないデジット(桁)を非表示とするよう構成してもよい。なお、前述したように、第21実施形態においては、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。なお、持ち球数の「004820」はあくまで一例であり、持ち球数が変更されれば持ち球数の表示も変更されることとなる(他の図においても同様である)。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、表示内容の切り替えタイミングではあるが、所定のエラーが発生しておらず、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は0のみを採り得るようになっているため、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。図中(d)~(g)においても同様に、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示されることとなる。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。また、区間とは、前述したように、総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。なお、ベース値の「35」はあくまで一例であり、ベース値が変更されればベース値の表示も変更されることとなる(他の図や他の識別セグに対応した表示においても同様である)。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(f)の後は、図中(b)から図中(f)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生していない状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0のみであり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~4であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0及び2であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~4及び6であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成1(所定のエラーが発生している場合)>
次に、図264は、第21実施形態における遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示に関するイメージ図である。
<所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(h)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。なお、「H11」は所定のエラーに対応した表示であり、発生しているエラーの種類が異なる場合には、「H09」など、遊技球数表示器W10の表示内容も異なる。また、右から4番目、5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から4番目、5番目、6番目のデジットに「0」を表示するよう構成してもよい。このように、所定のエラーが発生している場合、換言すると、エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」を含めて更新されるよう構成されている。なお、エラー情報の表示態様はあくまで一例であり、右から1番目、2番目の2桁で表示してもよいし、アルファベットのみとしてもよいし、DPの点灯有無を変更してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。このように、図中(c)の後は、図中(b)から図中(c)が繰り返されることとなる。
なお、図263にて図示したように、所定のエラーが発生しておらず、図263にて図示したように遊技球数表示器W10の表示を実行している状況で、所定のエラーが発生した場合には、以降における遊技球数表示カウンタの更新をエラー情報に対応した値を含めて更新されるよう構成されている。当該構成は、図263~268のすべての構成に適用可能である。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。
その後、図中(g)から4.8秒が経過すると、図中(h)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(b)の後は、図中(b)から図中(g)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生している状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0~1であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~5であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0~2のみであり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~6であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。
また、第21実施形態においては、遊技球数表示器W10に表示可能な表示内容の種類数よりも、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数の方が多くなっている。また、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る値の範囲(所定のエラーが発生している場合と所定のエラーが発生していない場合のすべてで採り得る値の範囲)は0~2の3種類の値となっており、遊技球数表示器W10に表示可能な表示内容の種類数と同一となっている。また、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る値の範囲(所定のエラーが発生している場合と所定のエラーが発生していない場合のすべてで採り得る値の範囲)は0~6の7種類の値となっており、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数と同一となっている。
なお、所定のエラーは、遊技の進行が停止するエラーとしてもよいし、遊技の進行は可能であるがエラー報知が実行されるエラーとしてもよい。また、所定のエラーは1種類のエラーのみには限定されず、複数種類のエラーを総称して所定のエラーと称してもよい。これについては、後述する第21実施形態の変更例における所定のエラーにも適用可能である。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成2(所定のエラーが発生していない場合)>
次に、図265は、第21実施形態に適用可能な遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示の変更例1に関するイメージ図である。なお、同図に示す構成(第21実施形態からの変更例1と称することがある)と、本明細書における封入式のぱちんこ遊技機に関する構成とは、適宜組み合わせることができるよう構成されている。
<所定のエラーが発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラー(例えば、発射球数とアウト球数(ファール球を含む)とが相違しているエラー)が発生していない場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。なお、同図においては、所定のエラーが発生していない場合としているが、すべてのエラーが発生していない場合としてもよい。また、同図における(a)~(g)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、第21実施形態からの変更例1においても、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「1」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、第21実施形態からの変更例1においては、所定のエラーが発生していない場合における遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る値(電源投入時を除く)が0~4となっており、遊技球数表示カウンタのカウンタ値に対応する表示内容は、カウンタ値が0~4のいずれにおいても持ち球数となっている。このように構成されていることから、所定のエラーが発生していない状況における遊技球数表示器W10の表示遷移は、第21実施形態と同一となっている。すなわち、図中(d)~(g)においても、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。また、区間とは、前述したように、総アウト個数カウンタの値が60000個に達する毎に切り替えられる区間である。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(f)の後は、図中(b)から図中(f)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態からの変更例1においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生していない状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~4で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが5種類で同一となっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~4及び6で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが6種類で同一となっている。
<遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20の表示に関する構成1(所定のエラーが発生している場合)>
次に、図266は、第21実施形態における遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20との表示に関するイメージ図である。
<所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示>
同図上段は、所定のエラーが発生している場合の遊技球数表示器W10の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、遊技球数表示器W10のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(h)のタイミングについては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とで同一のタイミング(遊技球数表示器W10における(a)のタイミングと枠制御表示器W20における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、遊技球数表示器W10における(b)のタイミングと枠制御表示器W20における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「1」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「2」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「3」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「5」であり、エラー情報として遊技球数表示器W10には「H11」と表示される。
その後、図中(g)から4.8秒が経過すると、図中(h)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として遊技球数表示器W10には「004820」と表示される。このように、図中(g)の後は、図中(b)から図中(g)が繰り返されることとなる。
なお、図263にて図示したように、所定のエラーが発生しておらず、図263にて図示したように遊技球数表示器W10の表示を実行している状況で、所定のエラーが発生した場合には、以降における遊技球数表示カウンタの更新をエラー情報に対応した値を含めて更新されるよう構成されている。当該構成は、図263~268のすべての構成に適用可能である。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「6」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「4」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。また、同図(f)のタイミングにおいては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とは同一の内容が同一の期間表示されることとなる。
その後、図中(f)から4.8秒が経過すると、図中(g)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「5」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。
その後、図中(g)から4.8秒が経過すると、図中(h)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、図中(b)の後は、図中(b)から図中(g)が繰り返されることとなる。
このように構成することで、第21実施形態からの変更例1においては、枠制御表示器W20におけるエラー情報及び持ち球数の表示タイミング(表示期間)を、遊技球数表示器W10と同一とすることができる。
このように、第21実施形態からの変更例1においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生している状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~5で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが6種類で同一となっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲とが0~6で同一となっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数と、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数とが7種類で同一となっている。
また、第21実施形態からの変更例1においても、遊技球数表示器W10に表示可能な表示内容の種類数よりも、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数の方が多くなっている。また、遊技球数表示カウンタのカウンタ値と枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る値の範囲(所定のエラーが発生している場合と所定のエラーが発生していない場合のすべてで採り得る値の範囲)は0~6の7種類の値となっており、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数と同一となっている。
なお、第21実施形態からの変更例1においては、遊技球数表示器W10への表示制御には遊技球数表示カウンタを用い、枠制御表示カウンタW20の表示制御には枠制御表示カウンタを用いたが、これには限定されず、1のカウンタを共用するよう構成してもよい。具体例としては、カウンタ値の採り得る範囲が0~6であり、カウンタ値の種類数が7種類の共用表示カウンタを設け、当該カウンタ値に基づいて、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20とのそれぞれがカウンタ値に対応した表示内容を表示するよう構成してもよい(同じカウンタ値であっても、表示器によって表示内容が相違し得る)。また、このように構成した場合には、共用表示カウンタの採り得るカウンタ値の種類数が7種類であり、枠制御表示器W20に表示可能な表示内容の種類数も7種類で同一となる。
<枠制御表示器W20の表示に関する構成3(所定のエラーが発生していない場合)>
次に、図267は、第21実施形態に適用可能な枠制御表示器W20との表示の変更例2に関するイメージ図である。同図においては所定のエラーが発生していない場合を図示している。なお、同図に示す構成(第21実施形態からの変更例2と称することがある)と、本明細書における封入式のぱちんこ遊技機に関する構成とは、適宜組み合わせることができるよう構成されている。なお、遊技球数表示器W10の表示に関する構成は、図263で詳述した第21実施形態の構成となっている。
まず、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンである状況とオフである状況とで、枠制御表示器W20の表示内容が相違し得るよう構成されており、以下に詳述する。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオフ時)>
まず、同図上段は、所定のエラーが発生しておらず、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「4」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(f)のタイミングについては、RAMクリアボタンRCBオフ時とRAMクリアボタンRCBオン時とで同一のタイミング(RAMクリアボタンRCBオフ時における(a)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、RAMクリアボタンRCBオフ時における(b)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、RAMクリアボタンRCBがオフの状況が継続した場合には、枠制御表示器W20の表示内容として、図中(e)の後は、図中(b)から図中(e)が繰り返されることとなる。
<所定のエラーが発生していない場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオン時)>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生しておらず、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。なお、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されている。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、前述したように、第21実施形態においては、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、表示内容の切り替えタイミングではあるが、所定のエラーが発生しておらず、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は0のみを採り得るようになっているため、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。図中(d)~(f)においても同様に、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示されることとなる。
このように、第21実施形態からの変更例2においては、所定のエラーが発生していない状況において、RAMクリアボタンRCBのオフ時には枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定し、RAMクリアボタンRCBのオン時には遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されている。
また、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている期間(押下している期間)のみ同図下段の表示内容となり、RAMクリアボタンがオフとなっている期間(押下していない期間)では同図上段の表示内容となる。すなわち、枠制御表示器W20には、同図における上段の表示内容と下段の表示内容とのいずれかのみが表示されることとなる。具体例としては、所定のエラーが発生しておらず、RAMクリアボタンRCBがオンであり、同図下段(b)の持ち球数が枠制御表示器W20に表示されてから2秒後のタイミングで、RAMクリアボタンRCBがオフとなると、同図上段(b)の現在のベース値の表示に枠制御表示器W20の表示内容が切り替わり、RAMクリアボタンRCBがオフのままさらに2.8秒が経過すると、同図上段(c)の1つ前のベース値の表示に枠制御表示器W20の表示内容が切り替わる。このように、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている状況でも枠制御表示カウンタの更新が実行されており、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている状況でも遊技球数表示カウンタの更新が実行されている。
このように、第21実施形態からの変更例2においては、電源投入時ではなく所定のエラーが発生していない状況において、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0のみであり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~3であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。なお、電源投入時を含んだ場合にも、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲は0及び2であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲が0~4であり、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る範囲の方が広くなっている。換言すると、遊技球数表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数よりも、枠制御表示カウンタのカウンタ値の採り得る種類数の方が多くなっている。
また、第21実施形態からの変更例2においては、所定のエラーが発生していない状況においては、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は2種類の値を採り得るよう構成されており、遊技球数表示器W10に表示され得る表示内容は2種類となっており、RAMクリアボタンRCBがオンである状況における枠制御表示器W20に表示され得る表示内容は2種類となっており、RAMクリアボタンRCBがオンである状況における枠制御表示器W20に表示され得る表示内容は5種類となっており、枠制御表示カウンタのカウンタ値は5種類の値を採り得るよう構成されている。
また、前述したように、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されており、すなわち、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている状況においては、遊技球数表示器W10と枠制御表示器W20は同一の遊技球数表示カウンタを参照し、同一の表示内容を表示するよう構成されている。
また、第21実施形態からの変更例2においては、枠制御表示器W20の表示制御に用いるカウンタとして、第1枠制御表示カウンタと第2枠制御表示カウンタとを有するよう構成し、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている場合には第1枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20への表示内容を決定し、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には第2枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20への表示内容を決定するよう構成してもよい。換言すると、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合にも、遊技球数表示カウンタを参照しないように構成してもよい。
<枠制御表示器W20の表示に関する構成3(所定のエラーが発生している場合)>
次に、図268は、第21実施形態に適用可能な枠制御表示器W20との表示の変更例2に関するイメージ図である。同図においては所定のエラーが発生している場合を図示している。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオフ時)>
まず、同図上段は、所定のエラーが発生しており、RAMクリアボタンRCBがオフとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「4」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。また、同図における(a)~(f)のタイミングについては、RAMクリアボタンRCBオフ時とRAMクリアボタンRCBオン時とで同一のタイミング(RAMクリアボタンRCBオフ時における(a)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(a)のタイミングは同一のタイミングであり、RAMクリアボタンRCBオフ時における(b)のタイミングとRAMクリアボタンRCBオン時における(b)のタイミングは同一のタイミング)となっている。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、現在の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した現在の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は1つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「1」であり、1つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b1.34」と表示される。このように、1つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した1つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は2つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「2」であり、2つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b2.38」と表示される。このように、2つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した2つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は3つ前の区間のベース値の表示内容に対応した「3」であり、3つ前の区間のベース値として枠制御表示器W20には「b3.39」と表示される。このように、3つ前の区間のベース値を表示する場合には、右から1番目、2番目のデジットにはベース値を表示し、右から3番目、4番目のデジットには前述した識別セグに対応した3つ前の区間のベース値を表示していることを示す情報が表示され、右から5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から5番目、6番目のデジットに0を表示するよう構成してもよい。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は現在の区間のベース値の表示内容に対応した「0」であり、現在の区間のベース値として枠制御表示器W20には「bL.35」と表示される。このように、RAMクリアボタンRCBがオフの状況が継続した場合には、枠制御表示器W20の表示内容として、図中(e)の後は、図中(b)から図中(e)が繰り返されることとなる。
このように、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオフである状況においては、枠制御表示器W20にエラー情報を表示しないため、所定のエラーが発生していても所定のエラーが発生していなくても表示内容は同一となっている。
<所定のエラーが発生している場合の枠制御表示器W20の表示(RAMクリアボタンオン時)>
次に、同図下段は、所定のエラーが発生しており、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合の枠制御表示器W20の表示を図示している。なお、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている場合には、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するよう構成されている。まず、遊技機に新たに電源が投入されると、図中(a)で、枠制御表示カウンタのカウンタ値は電源投入時用の表示内容に対応した「2」であり、電源投入時用の表示として、枠制御表示器W20のすべてのデジット(桁)における7セグメントとDP(デシマルポイント)とが点灯する。
その後、図中(a)から4.8秒が経過すると、図中(b)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、持ち球数を表示する場合には、すべての桁のDPが非点灯であり、同図のように持ち球数が4桁である場合にも、持ち球数の表示で使用しない桁には「0」が表示されることとなる。なお、持ち球数が3桁である場合には、左から1番目、2番目、3番目の3つの桁に「0」が表示されることとなる。なお、前述したように、第21実施形態においては、表示切替タイマの切替値が4.8秒となっている。
その後、図中(b)から4.8秒が経過すると、図中(c)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。なお、発生しているエラーの種類が異なる場合には、「H09」など、遊技球数表示器W10の表示内容も異なる。また、右から4番目、5番目、6番目のデジットは非表示となる。なお、右から4番目、5番目、6番目のデジットに「0」を表示するよう構成してもよい。このように、所定のエラーが発生している場合、換言すると、エラー表示番号がエラーを示す番号である場合には、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」を含めて更新されるよう構成されている。
その後、図中(c)から4.8秒が経過すると、図中(d)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。
その後、図中(d)から4.8秒が経過すると、図中(e)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報の表示内容に対応した「1」であり、エラー情報として枠制御表示器W20には「H11」と表示される。
その後、図中(e)から4.8秒が経過すると、図中(f)で、遊技球数表示カウンタのカウンタ値は持ち球数の表示内容に対応した「0」であり、持ち球数として枠制御表示器W20には「004820」と表示される。このように、図中(a)の後は、図中(b)から図中(c)が繰り返されることとなる。
なお、第21実施形態からの変更例2においては、電源投入時(同図における(a)の期間)においても、RAMクリアボタンRCBがオンであるかオフであるかによって異なるカウンタを参照するよう構成したが、これには限定されず、電源投入時においては、RAMクリアボタンRCBがオンであるかオフであるかに拘らず、枠制御表示カウンタを参照するよう構成してもよい。
また、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBがオンとなっている期間にて、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定したが、これには限定されず、例えば、枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定している状況にて、RAMクリアボタンRCBが新たにオンとなると、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するように切り替わり、RAMクリアボタンRCBがオフとなっても、遊技球数表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定する状況が維持され、その後、再度RAMクリアボタンRCBが新たにオンとなると、枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定するように切り替わり、RAMクリアボタンRCBがオフとなっても、枠制御表示カウンタを参照して枠制御表示器W20の表示内容を決定する状況が維持されるように構成してもよい。すなわち、RAMクリアボタンRCBを押下する毎に、参照するカウンタが切り替わるように構成してもよい。
また、第21実施形態からの変更例2においては、RAMクリアボタンRCBのオンオフによって、枠制御表示器W20の表示内容が切り替わるよう構成したが、表示内容を切り替える際に操作する操作手段は、RAMクリアボタンRCBのみには限定されず、RAMクリアボタンRCB以外の操作手段であってもよいし、枠制御表示器W20の表示内容を切り替えるための専用の操作手段を設けてもよい。なお、RAMクリアボタンRCBまたは枠制御表示器W20の表示内容を切り替えるための専用の操作手段を所定の操作手段と称することがある。
<出力処理に関する変更例>
次に、本明細書の構成に適用可能な出力処理に関する変更例を第21実施形態からの変更例3として、以下に詳述する。
はじめに、図269は、図257のステップ5500のサブルーチンに係る、出力処理のフローチャートである。同図の処理は、図259のステップ5502~ステップ5552と同様の内容であるため、説明は割愛する。
次に、図270は、図257のステップ5500のサブルーチンに係る、出力処理のフローチャートである。図269のステップ5506の後、ステップ5518でNoの場合、ステップ5546の後、またはステップ5552の後、ステップ5560で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタのカウンタ値はエラー情報に対応した値であるか否かを判定する。
ステップ5560でYesの場合、ステップ5562で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5564で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラー情報の表示処理を呼び出し、ステップ5566に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5566で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5568で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5570で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5572で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、エラー情報の表示処理(遊技球数表示器W10に係る表示処理)を実行する。次に、ステップ5574で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5576で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5578で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5580に移行する。
次に、ステップ5580で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰し、ステップ5582に移行する。
他方、ステップ5560でNoの場合、ステップ5581で、枠制御基板WのCPUWCは、遊技球数表示カウンタのカウンタ値に対応した表示内容の表示処理(遊技球数表示器W10に係る表示処理)を実行し、ステップ5582に移行する。
次に、ステップ5582で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタのカウンタ値はエラー情報またはベース値に対応した値であるか否かを判定する。
ステップ5582でYesの場合、ステップ5583で、枠制御基板WのCPUWCは、AFレジスタを退避する。次に、ステップ5584で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域のエラー情報またはベース値の表示処理を呼び出し、ステップ5585に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5585で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域に退避する。次に、ステップ5586で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする。次に、ステップ5588で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、全レジスタを第2スタックエリアに退避する。次に、ステップ5589で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、エラー情報またはベース値の表示処理(枠制御表示器W20に係る表示処理)を実行する。次に、ステップ5590で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2スタックエリアに退避した全レジスタを復帰する。次に、ステップ5591で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する。次に、ステップ5592で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5593に移行する。
次に、ステップ5593で、枠制御基板WのCPUWCは、退避したAFレジスタを復帰し、ステップ5595に移行する。
他方、ステップ5582でNoの場合、ステップ5594で、枠制御基板WのCPUWCは、枠制御表示カウンタのカウンタ値に対応した表示内容の表示処理(枠制御表示器W20に係る表示処理)を実行し、ステップ5595に移行する。
次に、ステップ5595で、枠制御基板WのCPUWCは、その他の出力処理を実行し、次の処理(ステップ5066の処理)に移行する。
このように、第21実施形態からの変更例3においては、遊技球数表示器W10の表示については、エラー情報を表示する場合(所定のエラーが発生しており、遊技球数表示カウンタのカウンタ値が1である場合)には、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行し、エラー情報以外を表示する場合には、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行するよう構成されている。
また、第21実施形態からの変更例3においては、枠制御表示器W20の表示については、エラー情報またはベース値を表示する場合(所定のエラーが発生しており、枠制御表示カウンタのカウンタ値が5である場合、または、枠制御表示カウンタのカウンタ値が0~3である場合)には、第2ROM・RAM領域における処理として、第2RAM領域を参照して実行し、エラー情報とベース値以外を表示する場合には、第1ROM・RAM領域における処理として、第1RAM領域を参照して実行するよう構成されている。
<第2ROM・RAM領域における処理に関する変更例>
次に、本明細書の構成に適用可能な第2ROM・RAM領域における処理に関する変更例を第21実施形態からの変更例4として、以下に詳述する。
はじめに、図271は、図255のステップ5100のサブルーチンに係る電断復帰時初期処理のフローチャートである。第21実施形態との相違点は、ステップ5127~ステップ5146であり、ステップ5127~ステップ5146について主に説明することとする。
ステップ5121でNoの場合、またはステップ5124の後、ステップ5127で、枠制御基板WのCPUWCは、レジスタバンクをレジスタ0からレジスタ1に切り替える。次に、ステップ5128で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域の第2RAMクリア処理を呼び出し、ステップ5136に移行する。
<第2ROM・RAM領域における処理>
次に、ステップ5136で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第2RAMクリアを実行する。次に、ステップ5139で、枠制御基板WのCPUWCは、レジスタバンクをレジスタ1からレジスタ0に切り替える。次に、ステップ5142で、枠制御基板WのCPUWCは、第2ROM・RAM領域内のデータに基づき、第1ROM・RAM領域の呼び出し元に復帰し、ステップ5146に移行する。
次に、ステップ5146で、枠制御基板WのCPUWCは、第1RAMクリアを実行する。
なお、第21実施形態からの変更例4においては、ステップ5106の処理で、第1RAM領域(第1スタックエリア)と第2RAM領域(第2スタックエリア)とのスタックポインタの初期値をセットする処理を実行している。
このように、第21実施形態からの変更例4においては、第1ROM・RAM領域における処理を実行している状況から、第2ROM・RAM領域における処理を呼び出す場合において、レジスタバンクの切り替えを実行することにより、第21実施形態にて実行していた、AFレジスタを退避する処理、スタックポインタを第2RAM領域に退避する処理、第2スタックエリアにスタックポインタの初期値をセットする処理、全レジスタを第2スタックエリアに退避する処理、全レジスタを第2スタックエリアから復帰する処理、スタックポインタを第2RAM領域から復帰する処理、及びAFレジスタを復帰する処理を実行しないよう構成することができ、より簡便な処理にて第2ROM・RAM領域の処理を呼び出して実行することができる。
また、第21実施形態のように、全レジスタを第2スタックエリアに退避する処理を実行した場合には、図211における「第2ROM・RAM領域における最大スタック使用ルート」に図示するように、14バイトものデータが第2スタックエリアに積みあがることとなる。このため、全レジスタを第2スタックエリアに退避する処理を実行する場合には、第2スタックエリアを大きく確保しておく必要が生じてしまう(図211においては20バイト)。そこで、第21実施形態からの変更例4のように、レジスタバンクの切り替えを実行することにより、より簡便な処理にて第2ROM・RAM領域の処理を呼び出して実行することができるだけでなく、第2スタックエリアのデータを小さくすることができる。
なお、同図の構成はあくまで一例であり、本明細書における第2ROM・RAM領域における処理を呼び出すすべての構成に適用することができる。
<ランプに関する構成>
本明細書に適用可能な主制御基板M側で制御するランプに関する構成として、以下の構成を適用してもよい。以下の構成は、本明細書のいずれの構成に適用してもよい。
なお、本明細書に係る遊技機は、主遊技図柄の当否抽選結果が大当りとなる確率が相対的に低確率である非確率変動遊技状態と、主遊技図柄の当否抽選結果が大当りとなる確率が相対的に高確率である確率変動遊技状態とを有しており、第2主遊技始動口電動役物B11dなどの電動役物(電チューと称することがある)の当選確率、開放時間、補助遊技図柄の変動時間が相対的に有利となる補助遊技時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオンの状態)と、第2主遊技始動口電動役物B11dなどの電動役物(電チューと称することがある)の当選確率、開放時間、補助遊技図柄の変動時間が相対的に有利でない補助遊技非時間短縮遊技状態(補助遊技時短フラグオフの状態)とを有しており、主遊技図柄の変動時間が相対的に短時間である主遊技時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグオンの状態)と、主遊技図柄の変動時間が相対的に長時間である主遊技非時間短縮遊技状態(主遊技時短フラグオフの状態)とを有している。
なお、補助遊技時間短縮遊技状態且つ主遊技時間短縮遊技状態を時間短縮遊技状態と称することがあり、補助遊技非時間短縮遊技状態且つ主遊技非時間短縮遊技状態を非時間短縮遊技状態と称することがある。
<構成1>
主制御基板M側で制御するランプAを有しており、電源投入時において、確率変動遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態とのいずれかの状態であった場合には、ランプAを点灯させる。確率変動遊技状態と補助遊技時間短縮遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態とのいずれの状態でもなくなった場合にランプAを非点灯とする。
<構成2>
主制御基板M側で制御するランプAとランプBを有しており、電源投入時において、確率変動遊技状態であった場合にはランプAを点灯する。その後、確率変動遊技状態でなくなった場合にはランプAを非点灯とする。また、電源投入時において、補助遊技時間短縮遊技状態及び/または主遊技時間短縮遊技状態であった場合にはランプBを点灯する。その後、補助遊技時間短縮遊技状態と主遊技時間短縮遊技状態とのいずれの状態でもなくなった場合にはランプBを非点灯とする。
<構成3>
主制御基板M側で制御するランプAとランプBとランプCとを有しており、電源投入時において、確率変動遊技状態であった場合にはランプAを点灯する。その後、確率変動遊技状態でなくなった場合にはランプAを非点灯とする。また、電源投入時において、補助遊技時間短縮遊技状態であった場合にはランプBを点灯する。その後、補助遊技時間短縮遊技状態でなくなった場合にはランプBを非点灯とする。また、電源投入時において、主遊技時間短縮遊技状態であった場合にはランプCを点灯する。その後、主遊技時間短縮遊技状態でなくなった場合にはランプCを非点灯とする。
なお、上記構成1~3におけるランプA、ランプB、ランプCは、遊技者から視認可能な位置に設けるよう構成することが好適である。また、本明細書にて前述したランプと、ランプA、ランプB、ランプCの1または複数とを兼用するよう構成してもよい。例えば、主遊技図柄表示部(第1主遊技図柄表示部、第2主遊技図柄表示部)のランプの数を増加させて、当該増加させたランプをランプA、ランプB、ランプCの1または複数として使用するよう構成してもよい。
このように構成することで、遊技者は、遊技開始時においても、現在の遊技状態を正確に把握することができる。
<封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な構成>
また、第21実施形態などの封入式のぱちんこ遊技機に適用可能な構成を以下に詳述する。なお、以下の1または複数の構成は組み合わせてもよいし、本明細書のすべての構成に適用可能である。
<構成1>
遊技球数表示器W10の1つのデジットの大きさは、主遊技図柄表示装置の1つのランプよりも大きい。
<構成2>
遊技球数表示器W10にはエラー情報が表示されないが、枠制御表示器W20にはエラー情報が表示される。
<構成3>
枠制御表示器W20にはエラー情報が表示されないが、遊技球数表示器W10にはエラー情報が表示される。
<構成4>
所定のエラーが発生した場合、遊技球数表示器W10には持ち球数が表示されており、枠制御表示器W20にはエラー情報が表示されているタイミングを有する。
<構成5>
遊技球数表示器W10と発射ハンドルD44との距離よりも、遊技球数表示器W10と計数ボタンW40の距離の方が近い。
<構成6>
遊技球数表示器W10とサブ入力ボタンSBの距離よりも、遊技球数表示器W10と計数ボタンW40の距離の方が近い。
<構成7>
計数ボタンW40の操作をすることで計数が実行可能であることを報知するランプを有している。
<構成8>
遊技球数クリアボタンW60の操作によって持ち球数がクリア(持ち球数カウンタがクリア)された場合には、遊技球数表示器W10及び/または枠制御表示器W20にて専用の表示(他の表示内容と区別可能な表示)を所定時間実行する。
<構成9>
遊技機が貸出ユニットKUと接続されていない(接続されていることを検知できない)、または貸出ユニットKUの電源が投入されていない(貸出ユニットKUの電源が投入されていることを検知できない)場合においては、遊技球の発射ができない、計数が実行されない、遊技の進行がされない(主遊技図柄が変動しない、入賞口への入賞が無効、等)ように構成してもよい。なお、遊技機が貸出ユニットKUと接続されている又は貸出ユニットKUの電源が投入されていると判断されてエラーが解消された場合には、遊技機の電源が投入されたままエラーが解消し、遊技球の発射が可能となり、計数が実行可能となり、遊技が進行可能となる。なお、入賞口への入賞が無効とは、入賞口に遊技球が入球した場合に、当該遊技球の入球を検知しないことであってもよいし、当該遊技球の入球は検知するが入賞に基づく賞球が発生しないことであってもよい。
<構成10>
発射装置から発射された遊技球が遊技領域に到達せずに、発射レールを発射装置に向かって戻る場合(当該戻る遊技球を、戻り球、ファール球と称することがある)には、戻り球を検出するための入球口を設けてもよい。当該入球口に遊技球が入球した場合には、入球した分が持ち球数カウンタに加算されることとなり、このように構成することで、遊技者が意図しない不利益を被ることがないように構成することができる。
<構成11>
発射された遊技球として持ち球数カウンタから減算するために、発射された遊技球を検出するセンサを設ける位置は、戻り球とならないことが確定的となる位置とすることが好適である。例えば、ファール返しを通過した直後などの遊技領域内であり且つ発射されたすべての遊技球が通過する位置とする。
<構成12>
鉄で構成された遊技球が混入してしまう事態を防止するため、遊技球の流路内に磁石を設け、鉄球を検知可能に構成してもよい。
<構成13>
扉D18及び/または前枠D14が開放している状況においては、遊技球の発射ができないように構成してもよい。このように構成することで、遊技機内の遊技球を紛失することを防止することができる。
<設定値に関する構成>
第21実施形態及びその変更例においては、本明細書に係る設定値に関する構成を適用してもよい。一例としては、以下のように構成してもよい。なお、以下の1又は複数の構成を組み合わせてもよい。
<構成1>
設定キースイッチ及びRAMクリアボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、設定変更モードに移行する。設定変更モードでは複数の設定値から1の設定値を設定(決定)することができる。
<構成2>
設定1の状況で電源断が発生し、その後、設定キースイッチ及びRAMクリアボタンがオンの状態で新たに電源を投入して設定変更モードとなった場合に、再度設定値として設定1を設定することが可能である。なお、同一の設定値を設定することを、設定を打ち直す、設定の打ち直しを実行する、等と称することがある。また、設定値を1つのみ有するよう構成してもよく、このように構成した場合にも、設定変更モードに移行可能であり、設定変更モードにて設定値を設定する(打ち直す)ことが可能である。
<構成3>
設定キースイッチがオンでありRAMクリアボタンがオフである状態で新たに電源を投入すると、設定確認モードに移行する。
<構成4>
設定変更が実行されると(設定変更モードで設定値が設定されると)、持ち球数(持ち球数カウンタ)がクリアされる。
<構成5>
設定キースイッチとRAMクリアボタンと球抜きボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、設定変更モードに移行し、球抜き状態には移行しない。
<構成6>
設定キースイッチと球抜きボタンがオンであり、RAMクリアスイッチがオフの状態で新たに電源を投入すると、設定確認モードに移行し、球抜き状態には移行しない。
<構成7>
設定キースイッチとRAMクリアボタンと球抜きボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、球抜き状態には移行し、設定変更モードには移行しない。
<構成8>
設定キースイッチと球抜きボタンがオンであり、RAMクリアスイッチがオフの状態で新たに電源を投入すると、球抜き状態に移行し、設定確認モードに移行しない。
<構成9>
設定キースイッチとRAMクリアボタンと球抜きボタンがオンの状態で新たに電源を投入すると、設定変更モードに移行し、設定変更モードが終了した後に球抜き状態に移行する。
<構成10>
設定キースイッチと球抜きボタンがオンであり、RAMクリアスイッチがオフの状態で新たに電源を投入すると、設定確認モードに移行し、設定確認モードが終了した後に球抜き状態に移行する。
(まとめ)
尚、以上の実施例において示した構成に基づき、以下のような概念を抽出(列記)することができる。但し、以下に列記する概念はあくまで一例であり、これら列記した概念の結合や分離(上位概念化)は勿論のこと、以上の実施例において示した更なる構成に基づく概念を、これら概念に付加してもよい。
本態様(1)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
データを記憶可能な第1記憶領域と、第1記憶領域とは異なる第2記憶領域と、を有し、
第1記憶領域に記憶された持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部に持ち球数を表示する場合には、第1記憶領域に記憶されたプログラムによって第1記憶領域に記憶された持ち球数データを参照するように構成され、
第2表示部に持ち球数を表示する場合には、第2記憶領域に記憶されたプログラムによって第1記憶領域に記憶された持ち球数データを参照するように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(2)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第2表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第1表示部に表示可能な表示内容の種類数よりも、第2表示部に表示可能な表示内容の種類数の方が多いよう構成されており、
第1表示部の表示内容の切り替えタイミングと第2表示部の表示内容の切り替えタイミングとは同一のタイミングであり、
第1表示部の表示内容は第1のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第2表示部の表示内容は第2のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第1のカウンタが採り得る値の種類数は第1表示部に表示可能な表示内容の種類数と同一であり、
第2のカウンタが採り得る値の種類数は第2表示部に表示可能な表示内容の種類数と同一である
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(3)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第2表示部には、少なくとも持ち球数データを含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第1表示部に表示可能な表示内容の種類数よりも、第2表示部に表示可能な表示内容の種類数の方が多いよう構成されており、
第1表示部の表示内容の切り替えタイミングと第2表示部の表示内容の切り替えタイミングとは同一のタイミングであり、
第1表示部の表示内容は第1のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第2表示部の表示内容は第1のカウンタの値に基づいて決定するよう構成されており、
第1のカウンタが採り得る値の種類数は第2表示部に表示可能な表示内容の種類数と同一である
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(4)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも第1情報と第2情報とを含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
前記所定の操作手段が操作されていない場合、第2表示部には、少なくとも第3情報を含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
前記所定の操作手段が操作されている場合、第2表示部には、少なくとも第1情報と第2情報とを含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能である
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(5)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
持ち球数を表示可能な第1表示部と第2表示部と
を備え、
枠制御手段は、ROMと、RAMと、CPUとを備えており、
前記ROMには、前記CPUに対する命令を司るプログラムと、プログラムに従い読みだされるデータとが記憶され、
前記ROMは、
プログラムが記憶されている第一制御領域と、
データが記憶されている第一データ領域と、
プログラムが記憶されている第二制御領域と、
データが記憶されている第二データ領域と
を有し、
前記RAMは、
前記第一制御領域に記憶されているプログラムによる処理結果データを記憶する第一情報格納領域と、
前記第二制御領域に記憶されているプログラムによる処理結果データを記憶する第二情報格納領域と
を有し、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第1表示部には、少なくとも所定情報を含む複数種類の表示内容を所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第2表示部には、少なくとも特定情報を含む複数種類の表示内容を前記所定時間毎に切り替えて表示可能であり、
第1表示部に表示可能な表示内容の種類数よりも、第2表示部に表示可能な表示内容の種類数の方が多いよう構成されており、
第1表示部に前記所定情報を表示する場合には、前記第一情報格納領域を参照するよう構成されており、
第2表示部に前記特定情報を表示する場合には、前記第二情報格納領域を参照するよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(6)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の記憶領域を参照して、持ち球数データを表示部に表示可能であり、
所定時間毎に遊技機情報を遊技機外部に出力可能となるよう構成されており、
前記所定時間内において、前記所定の操作手段が新たにオンとなってから第1時間が経過する前にオフとなった回数である累積操作回数を記憶し得るよう構成されており、
遊技機情報を遊技機外部に出力してから前記所定時間が経過した場合、前記累積操作回数に対応した値を持ち球数データから減算し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(7)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
枠制御手段は、情報を記憶可能な枠制御記憶領域を備えており、
枠制御記憶領域の所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御記憶領域は、遊技情報が記憶される特定の記憶領域を有しており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第1クリア処理が実行された場合、前記特定の記憶領域はクリアされ、前記所定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第2クリア処理が実行された場合、前記所定の記憶領域はクリアされ、前記特定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第1の操作手段と第2の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理と第2クリア処理とのいずれの処理も実行されるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(8)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
枠制御手段は、情報を記憶可能な枠制御記憶領域を備えており、
枠制御記憶領域の所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御記憶領域は、遊技情報が記憶される特定の記憶領域を有しており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第1クリア処理が実行された場合、前記特定の記憶領域はクリアされ、前記所定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第2クリア処理が実行された場合、前記所定の記憶領域はクリアされ、前記特定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
新たに電源が供給された場合において、第2の操作手段の操作を検出するタイミングよりも第1の操作手段の操作を検出するタイミングの方が後のタイミングとなるよう構成されており、
第2クリア処理でクリアされる領域よりも第1クリア処理でクリアされる領域の方が大きくなるように構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(9)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
枠制御手段は、情報を記憶可能な枠制御記憶領域を備えており、
枠制御記憶領域の所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
枠制御記憶領域は、遊技情報が記憶される特定の記憶領域を有しており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第1クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行し得るよう構成されており、
第1クリア処理が実行された場合、前記特定の記憶領域はクリアされ、前記所定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第2クリア処理が実行された場合、前記所定の記憶領域はクリアされ、前記特定の記憶領域はクリアされないよう構成されており、
第1の操作手段と第2の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、第2クリア処理を実行した後に第1クリア処理が実行されるよう構成されており、
前記所定の記憶領域は、前記特定の記憶領域よりも上位のアドレスに位置している
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(10)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
演出表示を制御する副制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
所定の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
前記所定の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定のクリア処理を実行し得るよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、前記所定の記憶領域がクリアされるよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、枠制御手段は主制御手段に所定のコマンドを送信し、その後、当該所定のコマンドを受信した主制御手段は副制御手段に特定のコマンドを送信するよう構成されており、
副制御手段は、前記特定のコマンドを受信した場合、所定の報知を実行し得るよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(11)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定のクリア処理を実行し得るよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、前記所定の記憶領域がクリアされるよう構成されており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定の状態となり、
前記所定の状態においては、遊技球の発射が可能であり、入賞口への入球があっても当該入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算しないよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
本態様(12)に係るぱちんこ遊技機は、
遊技領域に向けて発射された遊技球が入球可能な複数の入賞口と、
遊技領域に向けて発射された遊技球を再び発射可能とする循環手段と、
遊技の進行を制御する主制御手段と、
持ち球数を制御する枠制御手段と、
枠制御手段によって制御される表示部と、
第1の操作手段と、
第2の操作手段と
を備え、
所定の記憶領域に記憶された、持ち球数を管理する持ち球数データと、
遊技球が発射された場合に、当該発射された遊技球数を持ち球数データから減算可能な減算手段と、
遊技球が入賞口に入球した場合に、入球した入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算可能な加算手段と
を有し、
第2の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定のクリア処理を実行し得るよう構成されており、
前記所定のクリア処理が実行された場合には、前記所定の記憶領域がクリアされるよう構成されており、
第1の操作手段が操作された状態で新たに電源が供給された場合には、所定の状態となり、
前記所定の状態においては、遊技球の発射が可能であり、入賞口への入球があっても当該入賞口に対応して付与可能な賞球数を持ち球数データに加算しないよう構成されており、
第1の操作手段と第2の操作手段とが操作された状態で新たに電源が供給された場合には、前記所定のクリア処理が実行された後に前記所定の状態となるよう構成されている
ことを特徴とするぱちんこ遊技機である。
≪各実施形態の概要のまとめ≫
ここで、上述した各実施形態の概要を説明する。
<本実施形態>
本実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主制御基板の制御として、電源投入時に実行される一般的な処理である主制御基板メイン処理と、主制御基板側メイン処理で電源投入時の処理を実行した後に処理の発生が許可され、遊技中の処理を行うタイマ割り込み処理を備えている。さらに、遊技性に関する構成として、2つの主遊技図柄を備え(第1主遊技図柄、第2主遊技図柄)、第2主遊技図柄の保留消化を優先して実行し、大当りを消化するための大入賞口を2つ備え(第1大入賞口、第2大入賞口、大当り中には遊技球を遊技盤面右側に発射する右打ちにて消化するようになっており、大当り終了後に約70%(主遊技図柄の停止図柄による)で次回の大当りが発生するまで主遊技図柄(特別図柄)の当否抽選における当選確率が高確率となる確率変動遊技状態が付与され、大当り終了後に100%で100回の高ベース状態(補助遊技時短状態、補助遊技時短フラグオン)が付与されるようになっており、大入賞口の近辺に一般入賞口を備えている。また、大当り中や補助遊技中には、副制御基板側で右打ちを示唆する打ち分け指示を行うようになっている。
<第2実施形態>
第2実施形態におけるぱちんこ遊技機では、遊技性に関する構成として、大当り終了後に確率変動遊技状態が100%付与され、確率変動状態で80回変動すると確率変動遊技状態が終了する(ST)よう変更されている。また、確率変動遊技状態における変動態様決定用抽選テーブルは、3段階に分かれている。また、低ベース状態(非補助遊技時短状態、補助遊技時短フラグオフ)における補助遊技図柄の当否抽選で当りとなった場合に普通電動役物の開放時間が最長となる開放態様が備えられている。さらに、保留された乱数値(当否抽選乱数、図柄抽選乱数、変動態様抽選乱数)に基づいて先読み演出が実行されるよう構成されており、ST中には変動態様決定用抽選テーブルに対応するよう演出ステージが変更されるようになっており、先読み演出は、演出ステージの変更を跨いで実行されないようになっている。さらに、確率変動遊技状態や補助遊技時短状態により大当りが所定回数連続して発生した場合には特別な演出(エンディング演出)を実行するようになっている。また、変形例にて特別遊技終了デモ時間にて終了デモ画像(遊技球の獲得数等)を表示するよう構成されている。
<第3実施形態>
第3実施形態におけるぱちんこ遊技機では、第2実施形態から確率変動状態の付与条件が変更されており、第2大入賞口の内部に、遊技球が入球可能な特定領域を備え、大当り中に特定領域に遊技球が入球することにより、大当り終了後に確率変動遊技が付与される(玉確機)よう構成されている。
<第4実施形態>
第4実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主遊技図柄の抽選(当否抽選、図柄抽選)により小当りが発生した場合に、大入賞口内の特定領域を遊技球が通過する(小当りにより大入賞口が1.8秒未満で開放する)と、大当りとなり多くの出玉が獲得できる遊技性となっている。また、主遊技図柄における確率変動を備えておらず、大当り終了後には普通図柄の確率変動による補助遊技状態(時間短縮遊技状態、補助遊技時短フラグオン)となる。なお、普通電動役物(第2主遊技始動口電動役物)が設けられている主遊技始動口(第2主遊技始動口)に対応する第2主遊技図柄における小当り確率(1021/1024)は、第1主遊技図柄における小当り確率(4/1024)よりも高くなっており、第2主遊技図柄では小当りが頻繁に発生するようになっている。また、大入賞口内の特定領域の上部に2つの遮蔽部材が設けられており、遊技球の大入賞口への入球タイミングによって特定領域に入球する場合としない場合とが起こり得るよう構成されている。
<第5実施形態>
第5実施形態におけるぱちんこ遊技機では、遊技球が遊技機内で循環するよう構成されている。また、ぱちんこ遊技機とぱちんこ遊技機の外部に設置されたECOユニットとに大別され(遊技場設備に対して、夫々を別体として着脱可能に構成され)ている。ぱちんこ遊技機においては遊技盤側と遊技枠側とに大別され、遊技枠側に備えられる払出制御基板において、遊技球の発射制御や遊技者に対しての賞球付与(第5実施形態においては、持ち球データの加減算)制御を司るよう構成されている。さらに、操作部装置を備え、タッチパネル式インターフェース、持ち球数表示部、サブ入力ボタン等から構成されており、タッチパネル式インターフェースは、遊技者のタッチ操作(接触型・非接触型のいずれかのタッチ操作)によって、遊技機の状態情報やECOユニットに挿入されたICカード(遊技媒体記録メディア)に記録された遊技媒体情報を表示及び利用することができるよう構成されている。賞球払出制御基板は、持ち球数表示部に持ち球数{遊技に使用(遊技領域内に発射)することのできる遊技球数}を表示するよう制御する。さらに、遊技枠と遊技盤の認証処理(遊技機の電源投入時に、当該遊技機が正規な遊技機であるか否かを判定する処理)が、ECOユニットを介して行われるよう構成されている。
<第6実施形態>
第6実施形態におけるぱちんこ遊技機では、当否抽選の当選確率等を変更する設定値が設けられている。設定値の変更は、設定キー差込口に設定キーを挿入して操作した後電源を投入することにより可能となる構成となっている。また、電源投入後に設定キー差込口に設定キーを挿入して操作することにより、設定値の確認が可能となっている。なお、設定キー差込口は、主制御基板に設けられている。設定値の変更中(又は確認中)は、設定値が、主制御側では主制御基板に設けられた設定値表示装置にて表示され、副制御側では演出表示装置にて設定変更中(又は確認中)である旨を示す表示がされる。
<第7実施形態>
第7実施形態におけるぱちんこ遊技機では、低ベース状態(非補助遊技時短状態、補助遊技時短フラグオフ)における入球状態情報(ベース値)を主制御基板に設けられた入球状態表示装置にて表示するよう構成されている。また、主制御基板の制御である主制御基板メイン処理に入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)を設け、タイマ割り込み処理に入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)を設けている。なお、第1ROM・RAM領域における処理として、主制御基板メイン処理及びタイマ割り込み処理が設けられ、第2ROM・RAM領域における処理として、入球状態表示装置演算処理及び入球状態表示装置表示制御処理が設けられており、主制御基板メイン処理において第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置演算処理が呼び出され、タイマ割り込み処理において第2ROM・RAM領域における処理である入球状態表示装置表示制御処理が呼び出されるよう構成されている。入球状態情報は、所定期間(例えば、アウト個数が60000個等)毎に記憶されるよう構成されており、入球状態表示装置には、リアルタイムに更新されるベース情報(「bL.」)と直前区間におけるベース情報(「b6.」)を表示可能となっている。
<第8実施形態>
第8実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値に応じた当否抽選テーブルを備え、先読み演出の実行傾向から設定値を推測することが可能な態様と困難な態様との双方を説明した。当否抽選テーブルは、確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率が、非確率変動遊技時の当り(大当り)当選確率の約2倍になっており、その比率が全設定で共通になるよう構成されている。先読み演出の実行傾向から設定値を推測することが可能な態様として、設定値共通の当り乱数範囲(0~204)を設け、高設定ほど共通の乱数範囲外での当り乱数が多く構成され、共通の当り乱数範囲内で当り(大当り)の際に先読み演出を発生可能することで、先読み演出が発生せずに当り(大当り)が多くなるほど高設定である可能性が高いことが予測できる。先読み演出の実行傾向から設定値を推測することが困難な態様として、当り時には必ず先読み演出が実行されるような構成であるとするならば、設定値の違いによって当りとなる演出態様が異なることがないため、設定の判別が不可能となるよう構成されている。
<第9実施形態>
第9実施形態におけるぱちんこ遊技機は、設定値に関する情報を副制御基板へ送信せずとも先読み演出を正確に行うための手法である。まず、第1の手法では、当否抽選乱数に関する情報を参照することなく、変動態様抽選乱数及び/又は図柄抽選乱数に関する情報のみを参照する構成となっている。第2の手法では、主制御基板で設定値に対応する当否判定を行い、判定結果を副制御基板に送信する構成となっている。第3の手法では、副制御基板側において、保留として保持されている乱数値に関する情報と、その保留が消化された際に発生した事象とを遊技履歴として蓄積していく(副制御基板側が学習していく)構成となっている。第4の手法では、主制御基板の制御プログラムにおいて設定情報を把握できないように構成することにより、主制御基板及び副制御基板の双方において設定値を把握できない構成となっている。
<第10実施形態>
第10実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値に応じて、取得し得る当否抽選乱数の範囲が異なるよう構成されている。なお、当り(大当り)となる置数は設定値に関わらず共通であるため、設定値に応じた当否抽選乱数の範囲の違いにより、当否抽選における当選確率が異なる構成となっている。
<第11実施形態>
第11実施形態におけるぱちんこ遊技機では、複数の当否抽選判定テーブルを用いて当否抽選を行うよう構成されている。第1当否抽選判定テーブルでは、設定値により当選確率が異なり、第2当否抽選判定テーブルでは、設定値に関わらず当選確率が共通に構成されており、第1当否抽選判定テーブルと第2当否抽選判定テーブルの双方で当選となった場合に、当否抽選に当選することとなる。
<第12実施形態>
第12実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、非確率変動遊技状態においては、設定値が相違することにより大当り確率が相違し得るよう構成し、確率変動遊技状態における大当り確率を設定値が相違しても同一の大当り確率となるよう構成されている。
<第13実施形態>
第13実施形態におけるぱちんこ遊技機では、遊技機外に出力する試験端子信号として、設定装置の作動状態(例えば、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるか)及び、設定値の情報が出力されるよう構成されている。
<第14実施形態>
第14実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主制御基板のRAM領域に格納する情報として、異常が発生したり消去されてしまった場合に遊技の結果に甚大な被害を及ぼす情報(例えば、設定値データ)を、上位アドレスに格納するよう構成されている。
<第15実施形態>
第15実施形態におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態において確変転落抽選を実行可能に構成されている。
<第15実施形態からの変更例1>
第15実施形態からの変更例1におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成され、且つ確変転落抽選を実行可能であり、設定値が高い程確変転落抽選の当選確率が高くなるよう構成されている。
<第15実施形態からの変更例2>
第15実施形態からの変更例2におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成され、且つ主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了し、当該変動回数(確変回数)及び時短回数は設定値が高い程少なくなるよう構成されている。
<第15実施形態からの変更例3>
第15実施形態からの変更例3におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。また、主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了し、当該変動回数(確変回数)及び時短回数は複数種類の選択候補から決定し、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成されている。
<第15実施形態からの変更例4>
第15実施形態からの変更例4におけるぱちんこ遊技機では、第15実施形態からの変更例3におけるぱちんこ遊技機では、確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。また、主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了し、当該変動回数(確変回数)は複数種類の選択候補から決定し、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成し、時短回数は設定値に拘らず同一の回数となるよう構成されている。
<第16実施形態>
第16実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定値を複数設け、設定値が高い程、第2主遊技側の小当りの当選率が高くなるよう構成されている。
<第17実施形態>
第17実施形態におけるぱちんこ遊技機では、入力情報を複数種類の項目に分類して管理し、設定値に関する入力情報を他の入力情報と区別して管理及び表示し得るよう構成されている。
<第18実施形態>
第18実施形態におけるぱちんこ遊技機では、設定変更モードと設定表示モードとがいずれも電源投入時にのみ移行可能に構成されている。
<第19実施形態>
第19実施形態におけるぱちんこ遊技機では、主制御基板の制御であるタイマ割り込み処理に、入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)と入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)の双方を設けて構成されている。
<第20実施形態>
第20実施形態におけるぱちんこ遊技機では、賞球払出制御基板の制御である賞球払出制御基板側タイマ割り込み処理に、精算処理や遊技球発射管理処理等を設けている。精算処理には、全精算と一部精算とがある。また、一定の発射サイクルを管理し、賞球払出制御基板から払出制御基板へ持ち球がある場合にのみ発射許可信号の許可信号を出力することで発射装置を動作させ、発射サイクルの開始時点で発射許可信号が許可信号で出力されていれば、当該発射サイクルで持ち球が0となる場合であっても遊技球を発射可能な構成となっている。
<第21実施形態>
第21実施形態におけるぱちんこ遊技機は、封入式のぱちんこ遊技機であり、持ち球数を表示可能な表示器として、前面から視認可能な遊技球数表示器W10と背面から視認可能な枠制御表示器W20とを有している。
<<本例における課題・効果のまとめ>>
ここで、上述した各実施形態における課題及び効果を以下に詳述する。
<本実施形態における課題>
興趣性の高い遊技盤面構成を有する遊技機が求められていた。
<本実施形態の効果>
特別遊技の実行中に、右打ちにて発射した遊技球が、右打ちルート流出口D50から流出される際、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態である場合には、遊技球が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球し、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が閉鎖状態である場合には、遊技球がそのまま通過して右一般入賞口P20にも入球し得ることとなる。このため、右一般入賞口P20が、第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置された場合に比して右一般入賞口P20に入球し難くなる{右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出されたすべての遊技球が右一般入賞口P20の近傍を流下する一方、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より下流側に設置されていた場合には、右打ちルート流出口D50から流出された遊技球のうち第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)に入球しなかった遊技球のみが右一般入賞口P20の近傍を流下するため}。よって、遊技者にとっては、右一般入賞口P20への入球への関心を増しつつ(不利益を与えることなく)も、遊技としては第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)が開放状態であり、右一般入賞口P20が第1大入賞口C10(又は第2大入賞口C20)より上流側に設置されている場合よりも特別遊技実行中において右一般入賞口P20に入球し難くなるため、特別遊技が実行された場合に獲得可能な賞球数に影響を与えることを抑えることができる。
<第2実施形態における課題>
回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)中の遊技において、主遊技図柄の変動回数が所定回数となったことを契機として、選択される変動態様(変動時間)の候補が相違することとなる(切り替わる)遊技機において、興趣性の向上が求められていた。
<第2実施形態の効果>
回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)中の遊技において、主遊技図柄の変動回数が所定回数となったことを契機として、選択される変動態様(変動時間)の候補が相違することとなる(切り替わる)よう構成されている。また、変動態様の切り替わりに応じて、演出内容も切り替えることにより、特定遊技{回数制限付きの確率変動遊技状態(且つ、時間短縮遊技状態)}中の遊技の進行に合わせて演出の態様を異ならせることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
<第3実施形態における課題>
大当り図柄によって確率変動遊技状態に移行するか否か、という点で遊技者の期待感を煽ることができる遊技機が求められていた。
<第3実施形態の効果>
特別遊技中の特定領域への遊技球の入球有無によって、当該特別遊技実行後に確率変動遊技状態へと移行するか否かを決定する(特定領域に入球ありで確率変動遊技状態に移行し、入球なしで確率変動遊技状態に移行しない)遊技機(いわゆる、玉確タイプの遊技機)において、確率変動遊技状態とならなかった場合の非確率変動遊技状態且つ時間短縮遊技状態中の変動態様(及び演出)を確率変動遊技状態中の変動態様(及び演出)と異ならせることで、遊技者の利益態様に応じた、適切な演出を実行することができるのである。尚、本例では特に図示していないが、振分遊技を実行する際には、専用の演出(第2大入賞口C20が長開放となるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされるか否かを煽る演出、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出、等)が実行されるよう構成してもよい{実行態様には特に限定されないが、例えば、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出である場合には、当該入球がなされたタイミング(直後であることが望ましい)にて、演出表示装置SGや演出表示装置SGの前面に設けられた演出装置(例えば、いわゆる演出用の可動体役物や導光板等)にて、当該報知を実行するよう構成することを例示することができる(例えば、演出表示装置SG上に「V」と描かれた画像を表示する、或いは、演出用の可動体役物を初期位置から演出可能な位置へ変位させる、或いは、導光板に光を照射することで導光板上に像を浮かび上がらせる、等)}。尚、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出を実行するに際しては、特定の遊技状態(例えば、確率変動遊技状態)で特別遊技に当選したときや特定の特別図柄(大当り図柄)が当選したとき等の、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行される特別遊技においては、「V」と描かれた画像を控えめに表示(例えば、小さく表示)するなど、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行されない特別遊技が行われる可能性がある状況において(特別遊技における特定領域C22への入球容易性が不明である状況において)、その後、特定領域C22への入球が略確定的となるよう設計された開放パターンが実行された場合には、特定領域C22への入球がなされた旨を報知する演出と異なる演出を実行することも好適であり、これにより、必要に応じた優先度で演出を実行することができる。
<第4実施形態における課題>
小当りを有する遊技機において、より興趣性の高い遊技性の創出が求められていた。
<第4実施形態の効果>
パターンAとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起しない(保留数が2個以上である状態にて図柄変動が開始され難い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が長くなり易い)場合と、パターンBとして、小当りに係る保留が生起してから小当りに係る図柄変動が開始されるまでに新たな保留が生起する(保留数が2個以上である状態が常に維持されたまま図柄変動が開始され易い=小当りに係る保留が生起してから上遮蔽部材C24の開放が開始されるまでの時間が短くなり易い)場合と、において、上遮蔽部材C24の開放タイミングが変化し得る。更には、このような上遮蔽部材C24の開放タイミングの変化により、上遮蔽部材C24の開放タイミングと下遮蔽部材C25の開放タイミングとがうまく合致するか否かが変化し得る構成となっているため、小当りに当選した場合に、V入賞口C22に入球するか否かに注目するような興趣性の高い遊技機とすることができる。
<第5実施形態における課題>
遊技者が遊技球に触れることができるため、遊技球に対する様々な不正が行われてしまう恐れが生じてしまうという懸念があった。
<第5実施形態の効果>
遊技盤側に設けられた入球検出装置(例えば、第1入球検出装置111、第2入球検出装置211、第1入賞検出装置311、第2入賞検出装置321、等)と、遊技枠側に設けられた賞球許可センサ類KS(例えば、第1主遊技始動口賞球許可センサ110KS、第2主遊技始動口賞球許可センサ210KS、第1大入賞口賞球許可センサ310KS、第2大入賞口賞球許可センサ320KS、一般入賞口賞球許可センサ、等)と、の双方で入球が検出され、且つ、主制御基板A側から送信された入賞情報(例えば、入賞口種別・賞球数に係る情報)が、賞球払出制御基板3000側に記憶された基本賞球数情報と一致した場合にのみ、遊技者に対して賞球が付与されるよう構成されているため、不正行為による賞球の獲得を防止することができる。また、遊技枠側に賞球許可センサ類KSを設けることで、遊技盤のコストを削減できることとなる(ぱちんこ遊技機の機種入れ換えは、主に遊技盤のみの入れ替えにて行われ、遊技枠は繰り返し使用されることが多いため)。また、遊技者に対して賞球を付与した入賞については、所定の表示部(例えば、入賞情報表示装置60)にて、入賞口種別及び賞球数を表示し得るよう構成されているため、遊技者にとって、いずれの入賞口に入賞し、何球の賞球が得られたか、という情報が分かり易い、ユーザーフレンドリーな遊技機を提供することができることとなる。
<第6実施形態における課題>
1つの遊技状態(例えば、非確率変動遊技状態、確率変動遊技状態)に対する大当り確率が1種類のみとなるよう構成したぱちんこ遊技機がありふれているため、稼働率が向上するような、従来よりも興趣性の高いぱちんこ遊技機が求められていた。また、遊技場の営業者(管理者)の営業自由度を高められるような遊技機を創出することが求められていた。
<第6実施形態の効果>
設定変更という管理者のみが行う操作に基づく点を考慮して、演出制御手段(例えば、副制御基板SのCPUSC)においても管理者が行う操作モードに移行させ、また、主制御手段(例えば、主制御基板MのCPUMC)や払出制御手段(例えば、賞球払出制御基板KHのCPU)においては、遊技機能を停止する。すなわち、他の制御手段においても設定変更の処理に合わせて管理者用の処理が実行され、遊技機能に関する処理が実行されない。このため、設定変更という1の操作を起点として、複数の制御手段が夫々に対応した管理処理を実行することができる。一方、設定表示という確認作業の際においては、通常の遊技処理を極力維持するように構成することで、必要以上に制御の制約を与えることがなく、適正な処理を実現することができる。
<第7実施形態及び第7実施形態からの変更例1における課題>
入球状態表示装置J10に表示する入球に係る情報の生成・表示等の処理を主制御基板Mにて実行する場合、当該生成・表示等の処理を実行するための容量が膨大になってしまう。
<第7実施形態及び第7実施形態からの変更例1の効果>
第7実施形態及び第7実施形態の変形例1では、メインループ処理内で入球状態表示装置演算処理を呼び出して実行し、タイマ割り込み処理内で入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することにより、処理を分散させることで効率良く処理できるようにしたが、この構成に限られず、例えば、タイマ割り込み処理内で、入球状態表示装置演算処理と入球状態表示装置表示制御処理を呼び出して実行するよう構成することも可能である。このように構成することで、処理の簡素化及び容量削減を図ることが可能である。例えば、表示データ切替フラグを1つのみ備える構成とすることができ、入球状態表示装置演算処理で更新された表示データ切替フラグ入球状態表示装置表示制御処理において参照するよう構成することが挙げられる。
また、第7実施形態において、入球状態表示装置演算処理及び入球状態表示装置表示制御処理が実行される度に、第2RAM領域クリアチェック処理を実行することで、ノイズ等による突発的な異常が発生した場合に早急に対応可能なよう構成した実施形態を説明したが、これに限られず、第2RAM領域のチェックを、所定条件を充足した場合(例えば、カウンタ加算処理において通常時賞球数カウンタ値、通常時アウト個数カウンタ値、総アウト個数カウンタ値が所定個数に到達したことなど)を契機として実行するよう構成することも可能である。このように構成することによっても、第2RAM領域のチェックを過度に実行することなく、処理の効率化を図ることが可能である。
また、上記の遊技機において、賞球払出動作中にRAMクリア処理(第1RAM領域のクリア処理)が発生する場合(例えば、電源断時にRAMクリアボタンが操作される、ノイズや瞬電による異常な電源断の発生後に電断復帰する)が想定される。例えば、特定数(例えば10個)の賞球払出動作中に、所定数(例えば6個)の払出完了時にRAMクリア処理が発生した場合、残りの賞球数(例えば4個)の記憶情報はクリアされ、残りの賞球数に対する払出が実行されず払出動作が終了することとなるが、入球状態表示装置J10では、特定数分の賞球が加算された値で算出されたベース値が表示される。このように構成することで、ベース値等の入球情報を意図的に調整できないよう構成することができ、入賞口への入球数に基づいて構成な入球情報を生成可能である。
<第8実施形態における課題>
1つの遊技状態(例えば、非確率変動遊技状態、確率変動遊技状態)に対する大当り確率が1種類のみとなるよう構成したぱちんこ遊技機がありふれているため、稼働率が向上するような、従来よりも興趣性の高いぱちんこ遊技機が求められていた。また、遊技場の営業者(管理者)の営業自由度を高められるような遊技機を創出することが求められていた。
<第8実施形態の効果>
設定値を複数設け、非確率変動遊技状態及び確率変動遊技状態の大当り確率が設定値によって相違し得るよう構成することにより、遊技者は、遊技している遊技機の設定値が遊技者にとって高利益となる設定値であることに期待感を抱きながら遊技を進行することができるため、大当りに当選することにより、遊技球を獲得できる喜びと遊技者に有利な設定値に設定されている期待感とを得ることができる。
<第9実施形態における課題>
先読み演出を行うためには、遊技状態(例えば、非確率変動遊技時)と設定値(例えば、設定1)とを踏まえて、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲(例えば、「0~204」)に属するか否かを事前判定しなければ不正確なものとなり得る。その際、第2実施形態において例示したように、先読み演出の実行可否を副制御基板S側で決定するよう構成する場合、例えば、図69のステップ2162で示されるように、保留として保持されている乱数値が、当り(大当り)と判定される乱数値範囲に属するか否かを副制御基板S側で事前判定する必要性があり、その際には副制御基板S側にて設定値に関する情報が必要となる。ところが、主制御基板Mが保持している設定値に関する情報を副制御基板Sへ送信してしまうことはセキュリティ上或いは遊技の公正性を担保する上では好ましくない{副制御基板S側へ送信する際に設定値に関する情報が傍受され悪用される恐れもあるし、副制御基板S側にて設定値に関する情報を外部へ明確に報知した(例えば、遊技場運営者がメンテナンスの用途で表示した)ものが遊技行為者に盗み見られる恐れもある}。
<第9実施形態の効果>
第9実施形態に係る遊技機においては、設定値を変更可能であり、設定値に関する情報を主制御基板M側から副制御基板S側には送信しないよう構成されており、そのように構成した場合においても、齟齬が生じない適切な先読み演出を実行することができる。
<第10実施形態における課題>
設定値を複数有する遊技機において、設定した設定値によって大当りとなる当否抽選の乱数範囲が相違してしまう。
<第10実施形態の効果>
当否抽選乱数の合計(大当りとなる乱数、ハズレとなる乱数、小当りとなる乱数)を設定値毎に相違させるよう構成することで、設定値によって大当り確率が相違し得る遊技機においても大当りとなる乱数範囲をすべての設定値にて同一とすることができる。
<第11実施形態における課題>
設定値を複数有する遊技機においては、設定した設定値や遊技状態によって当否抽選テーブルの内容が複雑になってしまい、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との比率をすべての設定値で同一となる遊技機を設計することが困難である。
<第11実施形態の効果>
当否抽選用テーブルとして第1当否抽選乱数判定テーブルと第2当否抽選乱数判定テーブルとを有し、第1当否抽選乱数判定テーブルでは、設定している設定値によってテーブルの内容(当りとなる乱数範囲)が相違するが、遊技状態によってはテーブルの内容(当りとなる乱数範囲)が相違しないよう構成し、第1当否抽選乱数判定テーブルを参照した当否抽選の結果が当りとなった場合において、確率変動遊技状態である場合には第2当否抽選乱数判定テーブルを参照せずに大当りと判定し、非確率変動遊技状態である場合には第2当否抽選乱数判定テーブルを参照して抽選を実行することにより、非確率変動遊技状態における大当り確率と確率変動遊技状態における大当り確率との比率をすべての設定値で同一となる遊技機を容易に創出できることとなる。
<第12実施形態における課題>
特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成した。ここで、第2実施形態のように確率変動遊技状態が主遊技図柄の変動回数によって終了し得る構成に、第8実施形態にて詳述したような設定値を複数有する構成を適用した場合、確率変動遊技状態が終了するまでに大当りに当選する確率(連荘する確率とも称することがある)が設定値によって相違してしまい、遊技者にとって有利な状態が遊技機毎に平等ではなくなってしまうおそれが生じる。
<第12実施形態の効果>
設定値として設定1、設定2、設定3の3つの設定値を有しており、非確率変動遊技状態においては、設定値が相違することにより大当り確率が相違し得るよう構成することにより、遊技者に現在の設定値はどの程度有利な設定値であるかを推測しながら遊技を進行するという斬新な興趣性を教授できると共に、確率変動遊技状態における大当り確率を設定値が相違しても同一の大当り確率となるよう設定することにより、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行した場合に主遊技図柄の変動回数によって確率変動遊技状態が終了する(ST機とも称することがある)よう構成された遊技機において、確率変動遊技状態における連荘確率が設定値によって相違してしまう事態を防止することができ、遊技者にとって有利な状態である確率変動遊技状態にて提供する利益率が遊技する遊技機によって相違することがない、ユーザーフレンドリーな遊技機を創出することができる。
<第13実施形態における課題>
設定値を複数有する遊技機において、試験信号を適切に出力する必要があった。
<第13実施形態の効果>
試験端子から試験信号として、設定装置の作動状態(例えば、設定変更モード中であるか、設定表示モード中であるか)及び、設定値の情報が出力されるよう構成することにより、設定値に基づいた適切な情報を遊技機外に出力することができる。
<第14実施形態における課題>
設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっているが、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生した場合に「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じる可能性がある。
<第14実施形態の効果>
設計上スタックポインタが示す最上位アドレスは「7FF8H」となっており、想定しない不具合(予期しない電断など)が発生し、「7FF8H」よりも上位のアドレスをスタックポインタが示してしまう事態が生じた場合においても、異常が発生したり消去されてしまった場合に遊技の結果に甚大な被害を及ぼす情報(例えば、設定値データ)を、上位アドレスに格納するよう構成することで構成な遊技機を創出することができる。
<第15実施形態における課題>
より斬新な確率変動遊技状態の終了条件を有する遊技機が求められていた。
<第15実施形態の効果>
確率変動遊技状態において確変転落抽選を実行可能に構成することにより、斬新な遊技性を創出することができる。
<第15実施形態からの変更例1における課題>
確変転落抽選を有する遊技機において、より斬新な遊技性が求められていた。
<第15実施形態からの変更例1の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、確変転落抽選の当選率は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)高くなっており、確変転落抽選の当選率が高い方が確率変動遊技状態が早く終了し易いため、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された遊技機において、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易い分、確率変動遊技状態が早く終了し易くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第15実施形態からの変更例2における課題>
遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難く、且つ確変転落抽選を有していない遊技機が求められていた。
<第15実施形態からの変更例2の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)確率変動遊技状態における大当り確率が高くなるよう構成されている。一方、大当り終了後に付与される確変回数は設定値が高い程(例えば、設定1よりも設定3の方が)少なくなっており、設定値が高い程、確率変動遊技状態が早く終了し易く構成されている。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第15実施形態からの変更例3における課題>
遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機の構成として新たな構成を有する遊技機が求められていた。
<第15実施形態からの変更例3の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。更に、設定値が高い程、大当り終了後に付与される確変回数及び時短回数として相対的に少ない回数となる選択候補が選択(決定)され易いよう構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第15実施形態からの変更例4における課題>
遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い遊技機の構成として新たな構成を有する遊技機が求められていた。
<第15実施形態からの変更例4の効果>
確率変動遊技状態における大当り確率が設定値毎に相違し得るよう構成され、大当り終了後に付与される時短回数を所定回数(100回)に固定し、大当り終了後に付与される確変回数を複数種類の選択候補から決定するよう構成した。また、大当り終了後に付与される時短回数である所定回数(100回)は決定され得る確変回数の最大値以上となる、換言すると、確率変動遊技状態の終了後においても時間短縮遊技状態が継続し得るよう構成した。このように構成することにより、設定3等の相対的に高い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し易く確変回数が少なくなる一方、設定1等の相対的に低い設定値に設定された場合には、確率変動遊技状態にて大当りに当選し難く確変回数が多くなり、遊技者にとって有利な確率変動遊技状態の期待値が設定毎に相違し難い公正な遊技機を構成することができる。
<第16実施形態における課題>
小当り実行中に大入賞口内の特定の領域(V入賞口)に遊技球が入球することによって、小当り終了後に大当りが実行される構成として新たな構成を有する遊技機が求められていた。
<第16実施形態の効果>
大当り終了後の時間短縮遊技状態にて第2主遊技側の小当りに当選することで連荘が継続する遊技機に構成し、設定値が高い程、第2主遊技側の小当りの当選率が高くなるよう構成することにより、設定値が高い程、遊技者に有利となる遊技機を設計することができる。
<第17実施形態における課題>
設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能な遊技機において、入力情報を適切に管理且つ表示できることが求められていた。
<第17実施形態の効果>
入力情報を複数種類の項目に分類して管理し、設定値に関する入力情報を他の入力情報と区別して管理及び表示することにより、管理者が管理し易く、且つ遊技機に対する不正を把握し易い遊技機を創出することができる。
<第18実施形態における課題>
設定値を複数有しており、当該複数の設定値から任意の設定値を設定可能に構成した場合、設定値に関する処理によってデータ容量が圧迫されてしまう。
<第18実施形態の効果>
設定変更モードと設定表示モードとがいずれも電源投入時にのみ移行可能に構成することにより、遊技の実行中におけるさまざまな状況(例えば、大当り実行中、図柄変動中、図柄停止中)において設定変更モードや設定表示モードに移行するための処理を設ける必要がなく、設定値に関する処理に必要なデータ容量を削減することができる。
<第19実施形態における課題>
主制御基板の制御である主制御基板メイン処理に入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)を設け、タイマ割り込み処理に入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)を設けていると、ベース値の演算結果を表示するまでに時間差が生じ、リアルタイムに表示できないため、リアルタイムに表示する手法が求められていた。
<第19実施形態の効果>
主制御基板の制御であるタイマ割り込み処理に、入球状態表示装置演算処理(ベース値の算出処理)と入球状態表示装置表示制御処理(ベース値の表示処理)の双方が設けられているため、同じ割り込み内でベース値の演算処理と表示処理が行われるため、リアルタイムにベース値を表示させることが可能である。
<第20実施形態における課題>
遊技者が精算する遊技球数を任意に設定可能な遊技機が求められていた。また、持ち球数が0になっても遊技者にとって不利益とならないよう発射制御を行うことが求められていた。
<第20実施形態の効果>
全精算と一部精算とを設けることで、遊技者が精算する遊技球数を任意に設定可能としている。また、発射サイクルの開始時点で発射許可信号が許可であれば、当該発射サイクルで持ち球数が0になっても最後の遊技球を発射可能であるため、遊技者に不利益が生じないよう構成されている。
<第21実施形態における課題>
持ち球数の管理を適切に実行可能なぱちんこ遊技機の開発が望まれていた。
<第21実施形態の効果>
持ち球数を表示可能な表示器として、前面から視認可能な遊技球数表示器W10と背面から視認可能な枠制御表示器W20とを有することで、一方の表示器が故障した場合にも持ち球数を確認することができる。
≪実施形態の組み合わせ≫
本明細書において、各実施形態や変形例を適宜組み合わせることが可能であるが、特に優位となる実施形態の組み合わせについて、以下に列挙する。
<本実施形態+第6実施形態>
本実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、主制御基板側の設定値を副制御基板側において示唆可能に構成することができ、例えば、大当り中に、第1実施形態において設けられた大入賞口の近辺の一般入賞口に遊技機球が入球することで、設定値の示唆演出を行うよう構成することが可能となる。
<第2実施形態+第6実施形態>
第2実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、第2実施形態における副制御基板側の演出内容決定処理においても設定値に応じた演出抽選を行うよう構成することが可能となる。例えば、低確率状態且つ低ベースである通常時において設定値に応じて異なる演出抽選を行ってもよく(先読み演出の当選割合や先読み演出の演出内容を異ならせる等)、また、高確率状態かつ高ベースであるST時において設定値に応じて異なる演出抽選を行ってもよい。ここで、大当り変動において予告等により大当りの示唆だけでなく、設定値の示唆も実行するよう構成した場合、低確率状態よりも高確率状態の方が大当りになり易いため、連荘するほど設定値の示唆演出が多く発生し、設定の把握が容易になる。例えば、先読み演出(画像)に設定を示唆する内容を含めるように構成する、又は、先読み演出の発生頻度により、設定把握が可能に構成してもよい。また、大当り終了後の限定頻度テーブルにおける変動態様を設定に応じて異ならせるよう構成することも可能であり、あわせて、演出ステージ等を異ならせることも可能となる。
<第3実施形態(第4実施形態)+第5実施形態>
第3実施形態(又は第4実施形態)と第5実施決定とを組み合わせることで、始動口等の入賞口や大入賞口の内部に特定領域(V入賞口)を備えるぱちんこ機において、球皿内部の遊技球に触れることができない構成となり、この構成であれば、元々遊技機が保持している遊技球以外のモノ(糸付き球等)を球皿から遊技領域内に発射することが不可能又は困難になるため、入賞口や特定領域に不正に遊技球等を通過させるゴト行為の防止となる。
<第4実施形態+第6実施形態>
第4実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、設定値に応じてV入賞口の遮蔽部材の開放態様を異ならせることや、設定値に応じて当否抽選における当り(大当り)の当選確率のみ変更して当り(小当り)の当選確率は変更しない(設定値に関わらず共通)構成や、設定値に応じて当否抽選における当り(小当り)の当選確率のみ変更して当り(大当り)の当選確率は変更しない(設定値に関わらず共通)構成、設定値に応じて当り(大当り)と当り(小当り)の双方の当選確率を変更する構成とすることも可能である。
<第4実施形態+第11実施形態>
第4実施形態と第11実施形態とを組み合わせることで、大当りについては複数の抽選確率テーブル(第11実施形態では2つ)により当否抽選を実行し、小当りについては小当り用の1つの抽選確率テーブルにより当否抽選を行う構成となる。つまり、大当りについては、2段階抽選にて当否を決定し、小当りについては、1段階抽選にて当否を決定する抽選方法となり、合計3回の抽選を行うことで1回の当否抽選に関する処理が完了する。
<第5実施形態+第6実施形態>
第5実施形態と第6実施形態とを組み合わせることで、設定値を操作部装置にて確認するよう構成することが可能である。具体的には、主制御基板から賞球払出制御基板に設定値情報が送信され、賞球払出制御基板は操作部装置のタッチパネル式インターフェースに設定値を表示する制御を行うよう構成することができる。