JP7290796B2 - 吸引装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

吸引装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7290796B2
JP7290796B2 JP2022508092A JP2022508092A JP7290796B2 JP 7290796 B2 JP7290796 B2 JP 7290796B2 JP 2022508092 A JP2022508092 A JP 2022508092A JP 2022508092 A JP2022508092 A JP 2022508092A JP 7290796 B2 JP7290796 B2 JP 7290796B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression
suction device
heating
unit
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022508092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021186880A1 (ja
Inventor
浩 岡本
吉高 松本
貴文 泉屋
正実 川邊
尚弘 時津
裕介 七崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Publication of JPWO2021186880A1 publication Critical patent/JPWO2021186880A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7290796B2 publication Critical patent/JP7290796B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/40Constructional details, e.g. connection of cartridges and battery parts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/40Constructional details, e.g. connection of cartridges and battery parts
    • A24F40/46Shape or structure of electric heating means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/20Devices using solid inhalable precursors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A24TOBACCO; CIGARS; CIGARETTES; SIMULATED SMOKING DEVICES; SMOKERS' REQUISITES
    • A24FSMOKERS' REQUISITES; MATCH BOXES; SIMULATED SMOKING DEVICES
    • A24F40/00Electrically operated smoking devices; Component parts thereof; Manufacture thereof; Maintenance or testing thereof; Charging means specially adapted therefor
    • A24F40/50Control or monitoring

Landscapes

  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、吸引装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
電子タバコ及びネブライザ等の、ユーザに吸引される物質を生成する吸引装置が広く普及している。例えば、吸引装置は、エアロゾルを生成するためのエアロゾル源、及び生成されたエアロゾルに香味成分を付与するための香味源等を含む基材を用いて、香味成分が付与されたエアロゾルを生成する。ユーザは、吸引装置により生成された、香味成分が付与されたエアロゾルを吸引することで、香味を味わうことができる。
ユーザによる吸引体験の質の向上を目的として、吸引装置の様々な構造が検討されている。例えば、下記特許文献1では、吸引装置に設けられた挿入孔から内部空間に挿入されたスティック型の基材を加熱することでエアロゾルを生成する吸引装置に関し、挿入孔を狭めてスティック型の基材を締める構造が開示されている。
国際公開第2019/081602号
しかし、上記特許文献1に記載の技術は、挿入孔から吸引装置の内部空間に挿入されたスティック型の基材の位置を適正化することが目的とされているので、かかる技術がユーザの吸引体験の質の向上に直接的に繋がるとは言い難い。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザの吸引体験の質をより向上させることが可能な仕組みを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、基材を加熱することでユーザに吸引されるエアロゾルを生成する吸引装置であって、前記吸引装置に形成された内部空間に挿入された前記基材の内部に挿入され、前記基材を加熱する加熱部と、前記基材のうち前記加熱部により加熱される部分である被加熱部分を外周から前記加熱部の方向へ圧縮する圧縮部と、前記加熱部による加熱及び前記圧縮部による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始する制御部と、を備える吸引装置が提供される。
前記制御部は、前記加熱部による加熱の開始タイミングと前記圧縮部による圧縮の開始タイミングとを一致又は略一致させてもよい。
前記圧縮部は、前記加熱部の方向に移動することで前記基材を圧縮してもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凸型であってもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凸型の円弧形状であってもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、半径が1mmであり、幅が2mmである、凸型の円弧形状であってもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凹型であってもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凹型の円弧形状であってもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、半径が3mmであり、幅が5mmである、凹型の円弧形状であってもよい。
前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、半径が2.5mmであり、幅が5mmである、凹型の円弧形状であってもよい。
前記基材の巻径は7.1mmであり、前記圧縮部による圧縮の際に、前記圧縮部の先端面が前記基材の外周に接触してから移動する長さは、1mm以内であってもよい。
前記吸引装置は、前記圧縮部を3つ有し、3つの前記圧縮部は、それぞれ異なる3方向から前記基材を圧縮してもよい。
前記圧縮部は、耐熱素材により形成されてもよい。
前記制御部は、前記圧縮部による圧縮を開始してから停止するまでの時間を70秒以下にしてもよい。
前記制御部は、前記圧縮部による圧縮を開始してから停止するまでの時間を10秒以下にしてもよい。
前記制御部は、前記圧縮部による圧縮を停止するタイミングを、ユーザがエアロゾルを吸引した回数に基づいて制御してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、基材を加熱することでユーザに吸引されるエアロゾルを生成する吸引装置であって、前記吸引装置に形成された内部空間に挿入された前記基材の内部に挿入され、前記基材を加熱する加熱部と、前記基材のうち前記加熱部により加熱される部分である被加熱部分を外周から前記加熱部の方向へ圧縮する圧縮部と、を備える前記吸引装置において、前記加熱部による加熱及び前記圧縮部による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始すること、を含む情報処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、基材を加熱することでユーザに吸引されるエアロゾルを生成する吸引装置であって、前記吸引装置に形成された内部空間に挿入された前記基材の内部に挿入され、前記基材を加熱する加熱部と、前記基材のうち前記加熱部により加熱される部分である被加熱部分を外周から前記加熱部の方向へ圧縮する圧縮部と、を備える前記吸引装置を制御するコンピュータを、前記加熱部による加熱及び前記圧縮部による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始する制御部、として機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、ユーザの吸引体験の質をより向上させることが可能な仕組みが提供される。
吸引装置の構成例を模式的に示す模式図である。 本実施形態に係る吸引装置の分解斜視図である。 本実施形態に係る吸引装置の挿抜方向に平行する断面の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る吸引装置の開放状態における挿抜方向に直交する断面の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る吸引装置の圧縮状態における挿抜方向に直交する断面の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る圧縮部の挿抜方向に直交する断面の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る圧縮部の挿抜方向に直交する断面の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る吸引装置に関する実験結果を示すグラフである。 本実施形態に係る吸引装置に関する実験結果を示すグラフである。 本実施形態に係る吸引装置に関する実験結果を示すグラフである。 本実施形態に係る吸引装置に関する実験結果を示すグラフである。 表4をグラフ化した図である。 本実施形態に係る吸引装置において実行される処理の流れの一例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素を、必要に応じて圧縮部160A、及び160Bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、圧縮部160A、及び160Bを特に区別する必要が無い場合には、単に圧縮部160と称する。
<<1.吸引装置の構成例>>
本実施形態に係る吸引装置は、基材に含まれた内容物を加熱することで、ユーザに吸引される物質を生成する。とりわけ、本実施形態に係る吸引装置は、エアロゾル源を含む基材を基材内部から加熱することでエアロゾルを生成する。エアロゾルは、ユーザに吸引される物質の一例である。エアロゾル源は、基材に含まれた内容物の一例である。他に、吸引装置により生成される物質は、気体であってもよい。以下では、吸引装置により生成された物質をユーザが吸引することを、単に「吸引」又は「パフ」とも称する。以下、吸引装置の各構成例を説明する。以下、図1を参照しながら、本実施形態に係る吸引装置の構成例を説明する。
図1は、吸引装置の構成例を模式的に示す模式図である。図1に示すように、本構成例に係る吸引装置100は、電源部111、センサ部112、通知部113、記憶部114、通信部115、制御部116、加熱部121、圧縮部160及び保持部140を含む。保持部140にスティック型基材150が保持された状態で、ユーザによる吸引が行われる。以下、各構成要素について順に説明する。
電源部111は、電力を蓄積する。そして、電源部111は、吸引装置100の各構成要素に、電力を供給する。電源部111は、例えば、リチウムイオン二次電池等の充電式バッテリにより構成され得る。電源部111は、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により外部電源に接続されることで、充電されてもよい。また、電源部111は、ワイヤレス電力伝送技術により送電側のデバイスに非接続な状態で充電されてもよい。他にも、電源部111のみを吸引装置100から取り外すことができてもよく、新しい電源部111と交換することができてもよい。
センサ部112は、吸引装置100に関する各種情報を検出する。そして、センサ部112は、検出した情報を制御部116に出力する。一例として、センサ部112は、マイクロホンコンデンサ等の圧力センサにより構成される。そして、センサ部112は、ユーザによる吸引に伴う負圧を検出した場合に、ユーザによる吸引が行われたことを示す情報を制御部116に出力する。他の一例として、センサ部112は、ボタン又はスイッチ等の、ユーザからの情報の入力を受け付ける入力装置により構成される。とりわけ、センサ部112は、エアロゾルの生成開始/停止を指示するボタンを含み得る。そして、センサ部112は、ユーザにより入力された情報を制御部116に出力する。他の一例として、センサ部112は、加熱部121の温度を検出する温度センサにより構成される。かかる温度センサは、例えば、加熱部121の導電トラックの電気抵抗値に基づいて加熱部121の温度を検出する。センサ部112は、加熱部121の温度に基づいて、保持部140により保持されたスティック型基材150の温度を検出してもよい。
通知部113は、情報をユーザに通知する。一例として、通知部113は、LED(Light Emitting Diode)などの発光装置により構成される。その場合、通知部113は、電源部111の状態が要充電である場合、電源部111が充電中である場合、及び吸引装置100に異常が発生した場合等に、それぞれ異なる発光パターンで発光する。ここでの発光パターンとは、色、及び点灯/消灯のタイミング等を含む概念である。通知部113は、発光装置と共に、又は代えて、画像を表示する表示装置、音を出力する音出力装置、及び振動する振動装置等により構成されてもよい。他にも、通知部113は、ユーザによる吸引が可能になったことを示す情報を通知してもよい。ユーザによる吸引が可能になったことを示す情報は、加熱部121により加熱されたスティック型基材150の温度が所定の温度に達した場合に、通知される。
記憶部114は、吸引装置100の動作のための各種情報を記憶する。記憶部114は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成される。記憶部114に記憶される情報の一例は、制御部116による各種構成要素の制御内容等の、吸引装置100のOS(Operating System)に関する情報である。記憶部114に記憶される情報の他の一例は、吸引回数、吸引時刻、吸引時間累計等の、ユーザによる吸引に関する情報である。
通信部115は、吸引装置100と他の装置との間で情報を送受信するための、通信インタフェースである。通信部115は、有線又は無線の任意の通信規格に準拠した通信を行う。かかる通信規格としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、Wi-Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等が採用され得る。一例として、通信部115は、ユーザによる吸引に関する情報をスマートフォンに表示させるために、ユーザによる吸引に関する情報をスマートフォンに送信する。他の一例として、通信部115は、記憶部114に記憶されているOSの情報を更新するために、サーバから新たなOSの情報を受信する。
制御部116は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って吸引装置100内の動作全般を制御する。制御部116は、例えばCPU(Central Processing Unit)、及びマイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。他に、制御部116は、使用するプログラム及び演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、並びに適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。吸引装置100は、制御部116による制御に基づいて、各種処理を実行する。電源部111から他の各構成要素への給電、電源部111の充電、センサ部112による情報の検出、通知部113による情報の通知、記憶部114による情報の記憶及び読み出し、並びに通信部115による情報の送受信は、制御部116により制御される処理の一例である。圧縮部160による圧縮及び開放(圧縮停止)もまた、制御部116により制御される処理の一例である。各構成要素への情報の入力、及び各構成要素から出力された情報に基づく処理等、吸引装置100により実行されるその他の処理も、制御部116により制御される。
保持部140は、内部空間141を形成し、内部空間141にスティック型基材150の一部を収容しながらスティック型基材150を保持する。保持部140は、内部空間141を外部に連通する開口142を有し、開口142から内部空間141に挿入されたスティック型基材150を保持する。例えば、保持部140は、開口142及び底部143を底面とする筒状体であり、柱状の内部空間141を画定する。保持部140は、スティック型基材150へ供給される空気の流路を画定する機能も有する。かかる流路内への空気の入り口である空気流入孔は、例えば底部143に配置される。他方、かかる流路からの空気の出口である空気流出孔は、開口142である。
スティック型基材150は、スティック型の部材である。スティック型基材150の外周は、シート状の部材により巻かれることで形成される。シート状の部材の一例は、巻紙である。スティック型基材150は、基材部151、及び吸口部152を含む。
基材部151は、エアロゾル源を含む。エアロゾル源は、加熱されることで霧化され、エアロゾルが生成される。エアロゾル源は、例えば、グリセリン及びプロピレングリコール等の多価アルコール、並びに水等の液体である。エアロゾル源は、加熱されることによって香味成分を放出する、たばこ原料又はたばこ原料由来の抽出物をさらに含んでいてもよい。吸引装置100が医療用吸入器である場合、エアロゾル源は、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。なお、エアロゾル源は液体に限られるものではなく、固体であってもよい。基材部151の少なくとも一部は、スティック型基材150が保持部140に保持された状態において、保持部140の内部空間141に収容される。
とりわけ、エアロゾル源は、粒子状又はシート状等の任意の形状の物体に含有され、基材部151に充填される。エアロゾル源が含有される物体を、以下では基材要素とも称する。基材要素は、空気の流路を塞がないよう、隙間がある状態で基材部151に充填される。
吸口部152は、吸引の際にユーザに咥えられる部材である。吸口部152の少なくとも一部は、スティック型基材150が保持部140に保持された状態において、開口142から突出する。そして、開口142から突出した吸口部152をユーザが咥えて吸引すると、図示しない空気流入孔から保持部140の内部に空気が流入する。流入した空気は、保持部140の内部空間141を通過して、基材部151から発生するエアロゾルと共に、ユーザの口内に到達する。
加熱部121は、エアロゾル源を加熱することで、エアロゾル源を霧化してエアロゾルを生成する。加熱部121は、金属又はポリイミド等の任意の素材で構成される。例えば、加熱部121は、ブレード状又は柱状(例えば、針状)等の任意の形状に構成され、保持部140の底部143から保持部140の内部空間141に突出するようにして配置される。そのため、保持部140にスティック型基材150が挿入されると、加熱部121は、スティック型基材150の基材部151に突き刺さるようにして、スティック型基材150の内部に挿入される。そして、加熱部121が発熱すると、スティック型基材150に含まれるエアロゾル源がスティック型基材150の内部から加熱されて霧化され、エアロゾルが生成される。加熱部121は、電源部111から給電されると発熱する。一例として、所定のユーザ入力が行われたことがセンサ部112により検出された場合に、給電され、エアロゾルが生成されてもよい。加熱部121により加熱されたスティック型基材150の温度が所定の温度に達した場合に、ユーザによる吸引が可能となる。その後、所定のユーザ入力が行われたことがセンサ部112により検出された場合、又は所定時間経過した場合に、給電が停止されてもよい。他の一例として、ユーザによる吸引が行われたことがセンサ部112により検出されている期間において、給電され、エアロゾルが生成されてもよい。
スティック型基材150の温度の温度が所定の温度に達するまで実行される加熱は、予備加熱とも称される。また、かかる所定の温度を、吸引可能温度とも称する。吸引可能温度に到達するまでにかかる時間を、以下では予備加熱時間とも称する。予備加熱によりスティック型基材150の温度が吸引可能温度に達した後も、温度を維持するための加熱が行われ得る。
圧縮部160は、保持部140により保持されたスティック型基材150を圧縮する。とりわけ、圧縮部160は、保持部140により保持されたスティック型基材150のうち、加熱部121により加熱される部分である被加熱部分を外周から加熱部121の方向190へ圧縮する。基材部151は、被加熱部分の一例である。かかる方向を、以下では圧縮方向190とも称する。圧縮部160がスティック型基材150を圧縮している状態を、圧縮状態とも称する。圧縮部160がスティック型基材150を圧縮していない状態を、開放状態とも称する。圧縮部160に関する詳細な構成については、次に詳しく説明する。
<<2.圧縮機構の構成>>
(1)全体構成
以下、図2~図5を参照しながら、圧縮部160がスティック型基材150を圧縮する機構の一例を説明する。
図2は、本実施形態に係る吸引装置100の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係る吸引装置100の挿抜方向191に平行する断面の一例を示す断面図である。図4は、本実施形態に係る吸引装置100の開放状態における挿抜方向191に直交する断面の一例を示す断面図である。図5は、本実施形態に係る吸引装置100の圧縮状態における挿抜方向191に直交する断面の一例を示す断面図である。
図2~図5に示すように吸引装置100は、圧縮部160(160A~160C)、加熱部121、縁部171、内壁部172、第1回転部174、第2回転部175、第1底部177、第2底部178を含む。なお、これらの図では、保持部140、加熱部121、及び圧縮部160に関する構成要素が図示されており、その他の構成要素は省略されている。
圧縮方向190は、吸引装置100が有する複数の圧縮部160(160A~160C)の各々に対し設定される。例えば、圧縮方向190Aは、圧縮部160Aから加熱部121への方向である。圧縮方向190Bは、圧縮部160Bから加熱部121への方向である。圧縮方向190Cは、圧縮部160Cから加熱部121への方向である。
挿抜方向191とは、吸引装置100にスティック型基材150を挿入する又は引き抜く方向である。挿抜方向191のうち、スティック型基材150を挿入する方向を挿入方向191Aとも称する。挿抜方向191のうち、スティック型基材150を引き抜く方向を引抜方向191Bとも称する。挿抜方向191は、複数の圧縮方向190A~190Cと直交する。スティック型基材150は、スティック型基材150の長手方向が挿抜方向191に一致するようにして、吸引装置100に挿入される。
挿抜方向191を回転軸として回転する方向を回転方向192とも称する。回転方向192のうち、挿入方向191Aを向いた状態で時計回りの方向を右回転方向192Aとも称する。回転方向192のうち、挿入方向191Aを向いた状態で反時計回りの方向を左回転方向192Bとも称する。
以下、図2~図5に示した各構成要素を順に説明しながら、圧縮部160に関する特徴を詳細に説明する。ただし、説明の際には、圧縮部160Aに関する特徴を代表として説明する場合がある。もちろん、圧縮部160B及び圧縮部160Cは、圧縮部160Aに関する特徴と同様の特徴を有する。
縁部171は、保持部140の開口142の縁を覆う部材である。縁部171は、円筒筒状に構成される。そして、縁部171は、内壁部172及び第2回転部175の引抜方向191B側の端部に配置される。
内壁部172は、保持部140の内部空間141の内壁を構成する部材である。内壁部172は、円筒状に構成される。内壁部172には、第1開口部173(173A~173C)が設けられる。第1開口部173は、圧縮部160の爪部161が通過可能な大きさを有する。内壁部172は、第2回転部175のうち、引抜方向191B側の円筒状に構成された上部分175Bの内側に収容されるように、配置される。とりわけ、内壁部172は、第1開口部173の位置と第2回転部175の上部分175Bに設けられる第2開口部176の位置とが一致するように、配置される。内壁部172内側の空間は、保持部140の内部空間141に相当する。
第1回転部174は、回転方向192に回転可能な部材である。第1回転部174は、円筒状に構成される。第1回転部174は、第2回転部175の上部分175Bの外周を覆うように配置される。第1回転部174の内壁面179は、圧縮方向190における高さが、回転方向192に沿って変化するように形成される。
第2回転部175は、回転方向192に回転可能な部材である。第2回転部175は、引抜方向191B側の部分である上部分175Bと、挿入方向191A側の部分である下部分175Aと、を含む。上部分175B及び下部分175Aは、それぞれ円筒状に構成される。上部分175Bの断面外径は、下部分175Aの断面外径よりも小さい。とりわけ、上部分175Bの断面外径は、第1回転部174の断面内径よりも小さい。そして、第2回転部175は、上部分175Bが第1回転部174の内部に収容されるように、配置される。他方、下部分175Aの断面外径は、典型的には、第1回転部174の断面外径と同一又は略同一に構成される。これにより、下部分175Aの外周と第1回転部174の外周と境界における段差が最小化される。上部分175Bには、第2開口部176(176A~176C)が設けられる。第2開口部176は、圧縮部160の爪部161が通過可能な大きさを有する。
第1回転部174及び第2回転部175は、互いに逆方向に回転する。そして、第1回転部174及び第2回転部175が回転することで、圧縮部160は、スティック型基材150を圧縮したり開放したりする。以下では、第2回転部175を固定して、第1回転部174を右回転方向192A又は左回転方向192Bに回転させるものとして説明する。なお、第1回転部174及び第2回転部175の回転は、ユーザにより手動で行われてもよい。また、第1回転部174及び第2回転部175の回転は、図示しないモータ等の機構により、自動で行われてもよい。
第1底部177及び第2底部178は、吸引装置100の挿入方向191Aの端部を構成する部材である。第1底部177と第2底部178とは、第1底部177から加熱部121の先端が突き出た状態で、且つ第1底部177と第2底部178との間に加熱部121を挟んだ状態で、嵌合される。そして、第1底部177及び第2底部178は、第2回転部175の上部分175Bの内部に配置された内壁部172の内部空間に、第1底部177から突き出た加熱部121の先端を挿入するようにして、第2回転部175の下部分175Aに嵌合される。
加熱部121は、内壁部172の内部空間に先端が突出するように配置される。スティック型基材150が内壁部172の内部空間に挿入されると、加熱部121の先端は、スティック型基材150の基材部151に突き刺さるようにして、スティック型基材150の内部に挿入される。加熱部121は、発熱することで、周囲の基材要素に含まれるエアロゾル源を加熱することができる。
本構成に係る吸引装置100は、圧縮部160として、圧縮部160A~160Cの3つの圧縮部160を有する。そして、3つの圧縮部160は、それぞれ異なる3方向からスティック型基材150を圧縮する。かかる構成により、保持部140の内部空間141内でのスティック型基材150の位置及び姿勢に依存せず、複数の圧縮部160の全てがスティック型基材150を圧縮することが可能となる。
圧縮部160は、爪部161と基部162とを含んで構成される。爪部161は、挿抜方向191及び圧縮方向190に延びる板状の部材として構成される。基部162は、挿抜方向191に延びる棒状の部材として構成される。圧縮部160は、基部162が第1回転部174の内壁面179に接触し、且つ爪部161の位置と第1開口部173及び第2開口部176の位置とが一致するように、配置される。なお、圧縮部160と第2回転部175との間に、圧縮部160に対し圧縮方向190とは逆方向に反発力を生じさせる、ばね等の機構が設けられる。
圧縮部160は、圧縮方向190に移動することで、スティック型基材150を圧縮する。詳しくは、第1回転部174が回転すると、基部162が第1回転部174の内壁面179を滑動する。その結果、圧縮方向190における内壁面179の高さの変化に従って、圧縮方向190における圧縮部160の位置が変化する。
ここで、第1回転部174の内壁面179は、複数の圧縮部160の各々に関し、圧縮方向190における高さが、右回転方向192Aほど高く、左回転方向192Bほど低くなるように構成される。例えば、圧縮部160Aの基部162Aが接触する内壁面179Aは、圧縮方向190における高さが、右回転方向192Aほど高く、左回転方向192Bほど低くなるように構成される。
そのため、第1回転部174が左回転方向192Bに回転すると、基部162が接触する位置における内壁面179の高さが徐々に高くなるので、圧縮部160は圧縮方向190に移動する。例えば、第1回転部174が左回転方向192Bに回転すると、圧縮部160Aの基部162Aが接触する位置における内壁面179Aの高さが徐々に高くなるので、圧縮部160Aは圧縮方向190Aに移動する。その結果、図5に示すように、爪部161は、第1開口部173及び第2開口部176を通ってスティック型基材150を押圧することとなる。例えば、圧縮部160Aの爪部161Aは、第1開口部173A及び第2開口部176Aを通ってスティック型基材150を押圧することとなる。
他方、第1回転部174が右回転方向192Aに回転すると、基部162が接触する位置における内壁面179の高さが徐々に低くなる。そのため、圧縮部160と第2回転部175との間に設けられたばね等の機構により生じた反発力を受けて、圧縮部160は圧縮方向190と反対方向に移動する。例えば、第1回転部174が右回転方向192Aに回転すると、圧縮部160Aの基部162Aが接触する位置における内壁面179Aの高さが徐々に低くなるので、圧縮部160Aは圧縮方向190Aと反対方向に移動する。その結果、図4に示すように、爪部161が第1開口部173及び第2開口部176を通ってスティック型基材150から離れる。例えば、圧縮部160Aの爪部161Aは、第1開口部173A及び第2開口部176Aを通ってスティック型基材150から離れる。
(2)圧縮部160の先端形状
図6は、本実施形態に係る圧縮部160の挿抜方向191に直交する断面の一例を示す断面図である。図6に示すように、圧縮部160(より正確には、爪部161)のうち圧縮方向190の先端面の断面形状は、凸型であってもよい。とりわけ、圧縮部160(より正確には、爪部161)のうち圧縮方向190の先端面の断面形状は、凸型の円弧形状であってもよい。爪部161の先端面の円弧の幅W、爪部161の先端面の円弧の半径R、圧縮長L、及び基材部151の巻径Dとして、任意の寸法を採用可能である。なお、圧縮長Lとは、圧縮部160による圧縮の際に、圧縮部160(より正確には、爪部161)の先端面が基材部151の外周に接触してから移動する長さである。例えば、各種寸法は、下記の表1のように設定され得る。
Figure 0007290796000001
図7は、本実施形態に係る圧縮部160の挿抜方向191に直交する断面の一例を示す断面図である。図7に示すように、圧縮部160(より正確には、爪部161)のうち圧縮方向190の先端面の断面形状は、凹型であってもよい。とりわけ、圧縮部160(より正確には、爪部161)のうち圧縮方向190の先端面の断面形状は、凹型の円弧形状であってもよい。爪部161の先端面の円弧の幅W、爪部161の先端面の円弧の半径R、圧縮長L、及び基材部151の巻径Dとして、任意の寸法を採用可能である。爪部161の先端面の凹型の円弧の両端部分は、凸型の円弧状に形成されてもよい。そして、爪部161の先端面の円弧の両端部分の円弧の半径Rとして、任意の寸法を採用可能である。例えば、各種寸法は、下記の表2のように設定され得る。
Figure 0007290796000002
(3)圧縮及び加熱のタイミング
本実施形態に係る吸引装置100は、加熱部121による加熱及び圧縮部160による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始する。一例として、吸引装置100は、加熱部121による加熱の開始に基づいて、圧縮部160による圧縮を開始する。この場合、圧縮部160による圧縮は、自動で行われる。他の一例として、吸引装置100は、圧縮部160による圧縮の開始に基づいて、加熱部121による予備加熱を開始する。この場合、圧縮部160による圧縮は、手動で行われてもよいし、自動で行われてもよい。
加熱部121と基材要素との間に隙間がある場合、加熱部121から基材部151全体への熱伝導率が低下してしまい、効率的にエアロゾルを生成することが困難である。この点、圧縮と加熱とを同時に行うことにより、加熱部121と基材要素との接触面積を向上させることができるので、熱伝導率を向上させることができる。
基材部151内の基材要素間に隙間がある場合、加熱部121から基材部151全体への熱伝導率が低下してしまい、効率的にエアロゾルを生成することが困難である。この点、圧縮と加熱とを同時に行うことにより、基材部151内の基材要素の密度を向上させることができるので、熱伝導率を向上させることができる。
熱伝導率を向上させることにより、基材部151の昇温効果を向上させ、予備加熱時間を短縮することが可能となる。即ち、ユーザの吸引体験の質を向上させることが可能となる。
また、吸引装置100は、圧縮部160による圧縮を開始してから所定時間経過した場合に、圧縮部160による圧縮を停止する。換言すると、吸引装置100は、圧縮時間を所定時間に制御する。圧縮時間とは、圧縮部160による圧縮を開始してから停止するまでの時間である。かかる構成により、後に実験結果を参照しながら詳しく説明するように、基材部151の昇温効果を向上させたり、吸引気体内のエアロゾルの成分量を向上させたり、固着及び抜けを軽減したりすることができる。即ち、ユーザの吸引体験の質を向上させることが可能となる。
<<3.実験結果に基づく好適な構成>>
本発明者らは、圧縮部160による圧縮に関する各種実験を行い、吸引装置100の好適な構成を見出した。以下ではまず、各実験で共通する実験環境について説明する。その後、実験結果と吸引装置100好適な構成とを説明する。
圧縮部160の寸法は、上述した寸法C1~C4のいずれかである。圧縮部160による実効圧力は推定25Nであり、圧力は0.4Mpaである。圧縮部160の素材は、SSUS(Stainless Steel、ステンレス鋼)材、又はPEEK(Polyether Ether Ketone)材である。
加熱部121は、直径2.5mmの円柱状のセラミックヒーターである。加熱時の加熱部121の温度は350°Cである。加熱部121は、約25°Cの状態から350°Cに上昇する。スティック型基材150が吸引装置100に挿入されていない状態では、加熱部121の温度は一瞬で350°Cに上昇する。一方で、スティック型基材150が吸引装置100に挿入された状態では、加熱部121の温度が350°Cまで上昇するのに約10秒程度要する。なお、基材部151の温度は、基材部151に差し込まれた温度センサにより検出される。
流量55cc/2秒のパフが機械により疑似的に行われる。パフは30秒間隔で行われる。エアロゾル源は、グリセリンである。吸引された気体(以下、吸引気体とも称する)内のエアロゾルの成分量は、ガスクロマトグラフィーにより分析される。
以下に説明する実験結果は、同一の環境及び方法において3回行われた実験結果の平均である。
-破れに関する実験
本発明者らは、圧縮部160による圧縮を行った場合の破れの発生状況を調べる実験を行った。破れとは、スティック型基材150の巻紙が破れる現象である。
実験方法及び実験環境について説明する。本発明者らは、上記表1及び表2に示した各種寸法を採用した吸引装置100において、圧縮部160による圧縮を開始してから15秒後に開放した場合の破れの発生状況を調べた。気温は22°Cである。湿度は50%である。下記の表3は、実験結果を示す。
Figure 0007290796000003
上記表3におけるD´とは、圧縮後の基材部151の巻径である。
上記表3によれば、寸法C1及び寸法C3の場合、スティック型基材150に押し跡はあるものの、破れはない。他方、寸法C2及びC4の場合、スティック型基材150に破れが生じた。なお、破れは、スティック型基材150の長手方向において、硬さが変化する位置に生じた。硬さの相違は、内容物の違いによって生じる。
上記実験結果によれば、スティック型基材150の巻径が7.1mmである場合、圧縮長Lは、1mm以内であることが望ましい。圧縮長Lが1mmを超える場合、破れが生じるためである。また、上記実験結果によれば、圧縮長Lは、0.5mm以内であることがさらに望ましい。圧縮長Lが0.5mm以内である場合、破れが生じないためである。なお、スティック型基材150の巻径Dに応じて、圧縮長Lは適宜変更されてよい。
-素材に関する実験
本発明者らは、圧縮部160の素材と昇温効果との関係を調べる実験を行った。
実験方法及び実験環境について説明する。本発明者らは、圧縮部160の素材、及び圧縮有無を切り替えながら、加熱部121による予備加熱を開始した後の基材部151の温度の時系列推移を確認した。気温は22°Cである。湿度は60%である。
図8は、本実施形態に係る吸引装置100に関する実験結果を示すグラフである。グラフ200の横軸は、予備加熱時間である。予備加熱時間とは、予備加熱を開始してからの経過時間である。グラフ200の縦軸は、基材部151の加熱された部位の再外殻(即ち、巻紙)の温度である。グラフ200は、線201~線203を含む。線201は、SUS(ステンレス鋼)材により形成された圧縮部160による圧縮を行わない場合の実験結果を示す。線202は、SUS(ステンレス鋼)材により形成された圧縮部160による圧縮を行った場合の実験結果を示す。線203は、PEEK材により形成された圧縮部160による圧縮を行った場合の実験結果を示す。
線201及び線202を比較すると、予備加熱開始後0秒から約18秒までの期間204において、同時間における基材部151の温度は、線202の方が線201より高いことが分かる。即ち、期間204においては、SUS(ステンレス鋼)材により形成された圧縮部160による圧縮を行うことで、基材部151の昇温効果を得ることができる。
線201及び線203を比較すると、予備加熱開始後0秒から約70秒までの期間205において、同時間における基材部151の温度は、線203の方が線201より高いことが分かる。即ち、期間205においては、PEEK材により形成された圧縮部160による圧縮を行うことで、基材部151の昇温効果を得ることができる。
上述した実験結果に示されるように、圧縮部160は、耐熱素材により形成されることが望ましい。耐熱素材の一例として、SUS(ステンレス鋼)材等の金属材が挙げられる。耐熱素材の他の一例として、PEEK材等の非金属材が挙げられる。かかる構成により、基材部151の昇温効果を得ることができる。
なお、線202及び線203を比較すると、同時間における基材部151の温度は、線203の方が線202より全体的に高いことが分かる。即ち、圧縮部160の素材がPEEK材である方がSUS(ステンレス鋼)材であるよりも、高い昇温効果を得ることができる。このような差は、熱伝導率に起因すると考えられる。SUS(ステンレス鋼)材の熱伝導率は、236Wm-1°C-1である。PEEK材の熱伝導率は、0.25Wm-1°C-1である。
-圧縮による昇温効果を確認する実験
本発明者らは、圧縮時間と昇温効果との関係を調べる実験を行った。
実験方法及び実験環境について説明する。本発明者らは、圧縮部160による圧縮有無、圧縮時間、圧縮開始のタイミング、及び圧縮部160の先端形状を切り替えながら、加熱部121による予備加熱を開始した後の基材部151の温度の時系列推移を確認した。気温は22°Cである。湿度は60%である。圧縮部160は、SUS(ステンレス鋼)材により形成されたものである。
図9は、本実施形態に係る吸引装置100に関する実験結果を示すグラフである。グラフ210の横軸は、予備加熱を開始してからの経過時間である。グラフ210の縦軸は、基材部151の加熱された部位の再外殻(即ち、巻紙)の温度である。グラフ210は、線211~線217を含む。線211は、圧縮部160による圧縮を行わない場合の実験結果を示す。線212は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を常時行った場合の実験結果を示す。線213は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から5秒間行った場合の実験結果を示す。線214は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から10秒間行った場合の実験結果を示す。線215は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から20秒間行った場合の実験結果を示す。線216は、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から5秒間行った場合の実験結果を示す。線217は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始前に5秒間行った場合の実験結果を示す。
線211と線217とを比較すると、同時間における基材部151の温度は、線211の方が線217より全体的に高いことが分かる。一方で、線211と線212~線216を比較すると、同時間における基材部151の温度は、線212~線216の方が線211よりも全体的に高いことが分かる。即ち、圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始前ではなく、予備加熱開始後に(例えば、予備加熱開始と同時に)実施することで、基材部151の昇温効果を得ることができる。
上記実験結果によれば、圧縮部160による圧縮は、予備加熱中に行われることが望ましい。そこで、吸引装置100は、加熱部121による加熱の開始タイミングと圧縮部160による圧縮の開始タイミングとを一致させる。即ち、吸引装置100は、加熱部121による予備加熱と圧縮部160による圧縮とを、同時に開始する。かかる構成により、好適な昇温効果を得ることが可能となる。もちろん、吸引装置100は、加熱部121による加熱の開始タイミングと圧縮部160による圧縮の開始タイミングとを必ずしも一致させる必要はなく、略一致させていればよい。ここでの略一致とは、加熱の開始タイミングと圧縮の開始タイミングとの差が例えば1秒以内等であることを指す。かかる構成によっても、同様の昇温効果を得ることが可能である。
線211と線212~線216とを比較すると、同時間における基材部151の温度は、線212~線216の方が線211よりも全体的に高いことが分かる。ただし、予備加熱開始直後の期間(例えば、予備加熱開始後22秒までの期間218)では、温度差は比較的小さい。一方で、予備加熱開始後40秒以降の期間219では、温度差は比較的大きい。つまり、圧縮中だけでなく、開放後長期間にわたって昇温効果を得ることができる。
ただし、線211と線212とを比較すると、同時間における基材部151の温度は、予備加熱開始後70秒までは線212の方が線211よりも高いものの、予備加熱開始後70以降は線211の方が線212よりも高い。つまり、常時圧縮する場合、70秒以降は昇温効果を得ることが困難である。
さらに、線212と線213~線216とを比較すると、同時間における基材部151の温度は、線213~線216の方が線212よりも全体的に高いことが分かる。つまり、常時圧縮するよりも、圧縮後適切なタイミングで開放した方が、高い昇温効果を得ることができる。
そこで、吸引装置100は、圧縮部160による圧縮を開始してから所定時間経過した場合に、圧縮部160による圧縮を停止する。一例として、線213~線215のうち同時間における基材部151の温度が最も高いものは線214であるから、圧縮部160の先端形状が凸型である場合、圧縮時間を10秒程度にすることが望ましい。他の一例として、圧縮部160の先端形状が凹型である場合、圧縮時間を5秒程度にすることが望ましい。かかる構成により、基材部151の昇温効果を得ることができる。
-初期パフにおける吸引気体内のエアロゾルの成分量に関する実験
本発明者らは、圧縮時間と初期パフにおける吸引気体内のエアロゾルの成分量との関係を調べる実験を行った。初期パフとは、1回目のパフである。
実験方法及び実験環境について説明する。本発明者らは、圧縮部160による圧縮有無、圧縮時間、及び圧縮部160の先端形状を切り替えながら、初期パフにおける吸引気体内のエアロゾルの成分量を確認した。気温は22°Cである。湿度は60%である。
図10は、本実施形態に係る吸引装置100に関する実験結果を示すグラフである。グラフ220の横軸は、予備加熱時間である。グラフ220の縦軸は、初期パフにおける吸引気体内のエアロゾルの成分量である。グラフ220は、線221~線224を含む。線221は、圧縮部160による圧縮を行わない場合の実験結果を示す。線222は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から5秒間行った場合の実験結果を示す。線223は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から10秒間行った場合の実験結果を示す。線(点)224は、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を、予備加熱開始から5秒間行った場合の実験結果を示す。
線221と線223とを比較すると、予備加熱を20秒以上行う場合、吸引気体におけるエアロゾルの成分量は、線223の方が線221よりも高いことが分かる。予備加熱を20秒以上行う場合、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を予備加熱開始から10秒間行うことで、吸引気体におけるエアロゾルの成分量を増加させることができる。
線221と線224とを比較すると、予備加熱を15秒行う場合、吸引気体におけるエアロゾルの成分量は、線224の方が線221よりも高いことが分かる。即ち、予備加熱を15秒行う場合、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を予備加熱開始から5秒間行うことで、吸引気体におけるエアロゾルの成分量を増加させることができる。
-吸引気体内のエアロゾルの成分量の推移に関する実験
本発明者らは、圧縮時間と吸引気体内のエアロゾルの成分量の推移との関係を調べる実験を行った。なお、吸引気体内のエアロゾルの成分量の推移とは、複数回行われたパフごとの吸引気体内のエアロゾルの成分量の推移である。
実験方法及び実験環境について説明する。本発明者らは、圧縮部160による圧縮有無、圧縮時間、圧縮部160の先端形状、及びパフの開始タイミングを切り替えながら、パフごとの吸引気体内のエアロゾルの成分量の推移を確認した。気温は22°Cである。湿度は60%である。
図11は、本実施形態に係る吸引装置100に関する実験結果を示すグラフである。グラフ230の横軸は、パフ回数である。グラフ230の縦軸は、1回のパフごとの吸引気体内のエアロゾルの成分量である。グラフ230は、線231~線234を含む。線231は、圧縮部160による圧縮を行わず、予備加熱開始から15秒後にパフを開始した場合の実験結果を示す。線232は、圧縮部160による圧縮を行わず、予備加熱開始から20秒後にパフを開始した場合の実験結果を示す。線233は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を予備加熱開始から10秒間行い、予備加熱開始から20秒後(即ち、圧縮停止から10秒後)にパフを開始した場合の実験結果を示す。線234は、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を予備加熱開始から5秒間行い、予備加熱開始から15秒後(即ち、圧縮停止から10秒後)にパフを開始した場合の実験結果を示す。
線231及び線232と線233とを比較すると、同じパフ回数における吸引気体内のエアロゾルの成分量は、線233の方が線231及び線232よりも全体的に高いことが分かる。即ち、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を行うことで、複数回のパフにおける吸引気体内のエアロゾルの成分量を増加させることができる。
線231及び線232と線234とを比較すると、同じパフ回数における吸引気体内のエアロゾルの成分量は、線234の方が線231及び線232よりも全体的に高いことが分かる。即ち、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を行うことで、複数回のパフにおける吸引気体内のエアロゾルの成分量を増加させることができる。
-固着及び抜けに関する実験
本発明者らは、圧縮部160による圧縮を行った場合の抜け及び固着の発生状況を調べる実験を行った。
抜けとは、吸引装置100から引き抜いたスティック型基材150から基材要素が抜け落ちることである。抜けが発生すると、使用後のスティック型基材150から基材要素が抜け落ち周りに散乱してしまうため、抜けの量は少ない方が望ましい。
固着とは、基材要素が加熱部121に固着することである。固着が発生すると、固着した基材要素を吸引装置100から除去するための掃除を行うことがユーザに課されてしまう。また、固着が発生すると、吸引気体内のエアロゾルの成分量が低下する。さらに、固着が発生すると、焦げ臭が発生する。これらの事情から、固着の量は少ない方が望ましい。
実験方法及び実験環境について説明する。本発明者らは、圧縮部160による圧縮時間、及び圧縮部160の先端形状を切り替えながら、使用後のスティック型基材150の状態を確認した。本発明者らは、加熱部121による予備加熱と同時に圧縮部160による圧縮を開始し、圧縮が停止し開放状態になってから15秒経過後に加熱を停止し、スティック型基材150を吸引装置100から引き抜き、スティック型基材150の状態を確認した。圧縮部160の素材はPEEK材である。圧縮部160の寸法は、寸法C1又は寸法C3である。気温は22°Cである。湿度は50%である。下記の表4は、実験結果を示す。
Figure 0007290796000004
抜けレベルは、抜けの多さを数値化した指標である。抜けレベル「1」は、抜けが生じていないことを示す。抜けレベル「2」は、少量の抜けが生じていることを示す。抜けレベル「3」は、多量の抜けが生じていることを示す。
固着レベルは、固着の多さを数値化した指標である。固着レベル「1」は、固着が生じていないことを示す。固着レベル「2」は、少量の固着が生じていることを示す。固着レベル「3」は、多量の固着が生じていることを示す。
図12は、上記表4をグラフ化した図である。グラフ240の横軸は、圧縮時間である。グラフ240の縦軸は、固着レベル及び抜けレベルである。グラフ240は、線241及び線242を含む。線241は、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を行う場合の実験結果を示す。即ち、線241は、上記表4における、先端形状として寸法C1(凸型)が採用された場合の実験結果をグラフ化したものである。線242は、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を行う場合の実験結果を示す。即ち、線242は、上記表4における、先端形状として寸法C3(凹型)が採用された場合の実験結果をグラフ化したものである。
線241を参照すると、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を行う場合の圧縮時間が70秒以上である場合、多量の抜け及び固着が発生することが分かる。よって、圧縮時間を70秒以下にすることが望ましい。かかる構成によれば、過度な抜け及び固着の発生を防止することができる。
線241を参照すると、先端形状が凸型の圧縮部160による圧縮を行う場合の圧縮時間が60秒以下である場合、抜け及び固着が発生しないことが分かる。よって、圧縮時間を60秒以下にすることが望ましい。かかる構成によれば、抜け及び固着の発生を防止することができる。
線242を参照すると、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を行う場合の圧縮時間が15秒以上である場合、多量の抜け及び固着が発生することが分かる。よって、圧縮時間を15秒以下にすることが望ましい。かかる構成によれば、過度な抜け及び固着の発生を防止することができる。
線242を参照すると、先端形状が凹型の圧縮部160による圧縮を行う場合の圧縮時間が10秒以下である場合、少量の抜け及び固着が発生することが分かる。よって、圧縮時間を10秒以下にすることが望ましい。かかる構成によれば、抜け及び固着を少量に留める、又は防止することができる。
線241と線242とを比較すると、圧縮部160の先端形状が凸型である方が、圧縮部160の先端形状が凹型であるよりも、同じ圧縮時間における抜け及び固着が少ないことが分かる。よって、圧縮部160の先端形状は凸型であることが望ましい。かかる構成によれば、抜け及び固着を少量に留める、又は防止することができる。
<<4.処理の流れ>>
図13は、本実施形態に係る吸引装置100において実行される処理の流れの一例を示す図である。
図13に示すように、まず、吸引装置100は、予備加熱開始を指示するユーザ操作が検出されたか否かを判定する(ステップS102)。予備加熱開始を指示するユーザ操作が検出されていないと判定された場合(ステップS102:NO)、処理は再度ステップS102に戻る。予備加熱開始を指示するユーザ操作が検出されたと判定された場合(ステップS102:NO)、吸引装置100は、加熱部121による予備加熱を開始すると共に、圧縮部160による圧縮を開始する(ステップS104)。
次いで、吸引装置100は、予備加熱及び圧縮を開始してから第1の所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS106)。第1の所定時間が経過していないと判定された場合(ステップS106:NO)、処理は再度ステップS106に戻る。第1の所定時間が経過したと判定された場合(ステップS106:YES)、吸引装置100は、圧縮部160による圧縮を停止する(ステップS108)。なお、第1の所定時間は、圧縮時間に関する実験結果に基づいて任意に設定可能である。
次に、吸引装置100は、予備加熱及び圧縮を開始してから第2の所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS110)。第2の所定時間が経過していないと判定された場合(ステップS110:NO)、処理は再度ステップS110に戻る。第2の所定時間が経過したと判定された場合(ステップS110:YES)、吸引装置100は、加熱部121による加熱を停止する(ステップS112)。第2の所定時間は、一例として、第1の所定時間以上の値として任意に設定可能である。
<<5.補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、爪部161の先端形状の一例として、凸型の円弧形状及び凹型の円弧形状を挙げたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、爪部161の先端形状は、平面であってもよいし、球体であってもよい。また、爪部161の寸法は、上記表1及び表2に示した例に限定されない。例えば、表1及び表2に示した各種寸法は、比率を固定しながら拡縮されてもよい。
例えば、上記では、加熱時の加熱部121の温度を350°Cとした実験結果について説明したが、加熱時の加熱部121の温度は350℃に限定されない。一例として、加熱時の加熱部121の温度は310℃であってもよい。もちろん、加熱時の加熱部121の温度は、300℃又は320℃等の他の任意の温度であってもよいし、加熱開始からの経過時間に応じて時系列変化してもよい。
例えば、上記実施形態では、吸引装置100が、圧縮部160による圧縮を開始してから所定時間経過した場合に圧縮部160による圧縮を停止する例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、吸引装置100は、圧縮部160による圧縮を停止するタイミングを、ユーザがエアロゾルを吸引した回数に基づいて制御してもよい。具体的には、吸引装置100は、パフ回数が所定回数に達するまで圧縮部160による圧縮を継続し、パフ回数が所定回数に達した場合に圧縮部160による圧縮を停止してスティック型基材150を開放してもよい。実験結果を参照しながら上記説明したように、常時圧縮するよりも、圧縮後適切なタイミングで開放した方が、高い昇温効果を得ることができる。その要因のひとつとしては、スティック型基材150を開放することで爪部161への熱伝導が低減し、スティック型基材150の温度が高まることが考えられる。他方、パフ回数が増えるほど、スティック型基材150に含有されるエアロゾル源が消費されて減少し、エアロゾルの生成量が減少していくと考えられる。この点、かかる構成によれば、パフ回数の増加に伴うエアロゾル生成量の低下を、スティック型基材150の開放に起因する昇温に伴うエアロゾル生成量の増加により相殺し、吸引気体内のエアロゾルの成分量の低下を抑制することができる。従って、加熱が開始してからの時間経過に伴う味わいの低下を防ぎ、ユーザの吸引体験の質を向上させることが可能となる。
なお、本明細書において説明した各装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記録媒体(非一時的な媒体:non-transitory media)に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、コンピュータによる実行時にRAMに読み込まれ、CPUなどのプロセッサにより実行される。上記記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
100 吸引装置
111 電源部
112 センサ部
113 通知部
114 記憶部
115 通信部
116 制御部
121 加熱部
140 保持部
141 内部空間
142 開口
143 底部
150 スティック型基材
151 基材部
152 吸口部
160 圧縮部
161 爪部
162 基部
171 縁部
172 内壁部
173 第1開口部
174 第1回転部
175 第2回転部
176 第2開口部
177 第1底部
178 第2底部
179 内壁面
190 圧縮方向
191 挿抜方向
191A 挿入方向
191B 引抜方向
192 回転方向
192A 右回転方向
192B 左回転方向

Claims (18)

  1. 基材を加熱することでユーザに吸引されるエアロゾルを生成する吸引装置であって、
    前記吸引装置に形成された内部空間に挿入された前記基材の内部に挿入され、前記基材を加熱する加熱部と、
    前記基材のうち前記加熱部により加熱される部分である被加熱部分を外周から前記加熱部の方向へ圧縮する圧縮部と、
    前記加熱部による加熱及び前記圧縮部による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始する制御部と、
    を備える吸引装置。
  2. 前記制御部は、前記加熱部による加熱の開始タイミングと前記圧縮部による圧縮の開始タイミングとを一致又は略一致させる、請求項1に記載の吸引装置。
  3. 前記圧縮部は、前記加熱部の方向に移動することで前記基材を圧縮する、請求項1又は2に記載の吸引装置。
  4. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凸型である、請求項3に記載の吸引装置。
  5. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凸型の円弧形状である、請求項4に記載の吸引装置。
  6. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、半径が1mmであり、幅が2mmである、凸型の円弧形状である、請求項5に記載の吸引装置。
  7. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凹型である、請求項3に記載の吸引装置。
  8. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、凹型の円弧形状である、請求項7に記載の吸引装置。
  9. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、半径が3mmであり、幅が5mmである、凹型の円弧形状である、請求項8に記載の吸引装置。
  10. 前記圧縮部のうち前記加熱部の方向の先端面の断面形状は、半径が2.5mmであり、幅が5mmである、凹型の円弧形状である、請求項8に記載の吸引装置。
  11. 前記基材の巻径は7.1mmであり、
    前記圧縮部による圧縮の際に、前記圧縮部の先端面が前記基材の外周に接触してから移動する長さは、1mm以内である、請求項3~10のいずれか一項に記載の吸引装置。
  12. 前記吸引装置は、前記圧縮部を3つ有し、
    3つの前記圧縮部は、それぞれ異なる3方向から前記基材を圧縮する、請求項3~11のいずれか一項に記載の吸引装置。
  13. 前記圧縮部は、耐熱素材により形成される、請求項1~12のいずれか一項に記載の吸引装置。
  14. 前記制御部は、前記圧縮部による圧縮を開始してから停止するまでの時間を70秒以下にする、請求項1~13のいずれか一項に記載の吸引装置。
  15. 前記制御部は、前記圧縮部による圧縮を開始してから停止するまでの時間を10秒以下にする、請求項1~13のいずれか一項に記載の吸引装置。
  16. 前記制御部は、前記圧縮部による圧縮を停止するタイミングを、ユーザがエアロゾルを吸引した回数に基づいて制御する、請求項1~15のいずれか一項に記載の吸引装置。
  17. 基材を加熱することでユーザに吸引されるエアロゾルを生成する吸引装置であって、
    前記吸引装置に形成された内部空間に挿入された前記基材の内部に挿入され、前記基材を加熱する加熱部と、
    前記基材のうち前記加熱部により加熱される部分である被加熱部分を外周から前記加熱部の方向へ圧縮する圧縮部と、
    を備える前記吸引装置において、
    前記加熱部による加熱及び前記圧縮部による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始すること、
    を含む情報処理方法。
  18. 基材を加熱することでユーザに吸引されるエアロゾルを生成する吸引装置であって、
    前記吸引装置に形成された内部空間に挿入された前記基材の内部に挿入され、前記基材を加熱する加熱部と、
    前記基材のうち前記加熱部により加熱される部分である被加熱部分を外周から前記加熱部の方向へ圧縮する圧縮部と、
    を備える前記吸引装置を制御するコンピュータを、
    前記加熱部による加熱及び前記圧縮部による圧縮の、一方の開始に基づいて他方を開始する制御部、
    として機能させるためのプログラム。
JP2022508092A 2020-03-18 2021-01-19 吸引装置、情報処理方法、及びプログラム Active JP7290796B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020047178 2020-03-18
JP2020047178 2020-03-18
PCT/JP2021/001651 WO2021186880A1 (ja) 2020-03-18 2021-01-19 吸引装置、情報処理方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021186880A1 JPWO2021186880A1 (ja) 2021-09-23
JP7290796B2 true JP7290796B2 (ja) 2023-06-13

Family

ID=77770818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022508092A Active JP7290796B2 (ja) 2020-03-18 2021-01-19 吸引装置、情報処理方法、及びプログラム

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP4066657A1 (ja)
JP (1) JP7290796B2 (ja)
CN (1) CN115038347A (ja)
WO (1) WO2021186880A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014533513A (ja) 2011-11-21 2014-12-15 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム エアロゾル発生装置用の引出器
WO2019081602A1 (en) 2017-10-24 2019-05-02 Philip Morris Products S.A. AEROSOL GENERATING DEVICE HAVING A RETENTION MECHANISM
WO2019121668A1 (en) 2017-12-18 2019-06-27 Jt International Sa Heating assembly for a vapour generating device
WO2019140749A1 (zh) 2018-01-22 2019-07-25 上海新型烟草制品研究院有限公司 松脱机构、气雾产生装置、松脱方法及发烟制品

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014533513A (ja) 2011-11-21 2014-12-15 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム エアロゾル発生装置用の引出器
WO2019081602A1 (en) 2017-10-24 2019-05-02 Philip Morris Products S.A. AEROSOL GENERATING DEVICE HAVING A RETENTION MECHANISM
WO2019121668A1 (en) 2017-12-18 2019-06-27 Jt International Sa Heating assembly for a vapour generating device
WO2019140749A1 (zh) 2018-01-22 2019-07-25 上海新型烟草制品研究院有限公司 松脱机构、气雾产生装置、松脱方法及发烟制品

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021186880A1 (ja) 2021-09-23
CN115038347A (zh) 2022-09-09
EP4066657A1 (en) 2022-10-05
JPWO2021186880A1 (ja) 2021-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2024016120A (ja) エアロゾル送達デバイス、ならびに入力特性に基づいてエアロゾル送達デバイスを制御するための関連方法及びコンピュータプログラム製品
JP6403870B2 (ja) 電子蒸気供給装置
US10206428B2 (en) Aerosol-generating system with a replaceable mouthpiece cover
JP6661598B2 (ja) 非燃焼型香味吸引器
US20140360517A1 (en) Portable electronic vapor-producing device and method
KR20140083983A (ko) 휴대용 전자 증기 발생 장치 및 방법
CN115708600A (zh) 气溶胶生成装置
US20220202102A1 (en) An aerosol-generating system and haptic output elements for an aerosol-generating system
JP7170118B2 (ja) 吸引装置、吸引装置の制御装置、情報処理方法及びプログラム
JP7206017B2 (ja) 吸引装置、情報処理方法、及びプログラム
US20220211116A1 (en) An aerosol-generating system and a thermal output element for an aerosol-generating system
KR20190129757A (ko) 미세 입자 발생 장치
WO2019175102A1 (en) Cleaning tool for heating element using suction effect
JP7290796B2 (ja) 吸引装置、情報処理方法、及びプログラム
JP7369294B2 (ja) 吸引装置、制御方法、及びプログラム
JP7148032B2 (ja) 蒸気供給システム
CN110786555A (zh) 一种便于提取加热不燃烧卷烟的加热装置
RU2797153C1 (ru) Ингаляционное устройство, способ обработки информации, осуществляемый ингаляционным устройством, и носитель информации
WO2019211330A1 (en) Smoking substitute device having a flexible seal between battery and consumable
US20210352965A1 (en) Smoking substitute device
WO2023275952A1 (ja) エアロゾル生成システム
JP7498865B2 (ja) エアロゾル生成システム
WO2023275949A1 (ja) エアロゾル生成システム
WO2023188102A1 (ja) エアロゾル生成装置、制御方法、及びプログラム
JP6684891B2 (ja) 非燃焼型香味吸引器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220607

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7290796

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150