JP7289519B2 - 破砕機 - Google Patents

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Description

本発明は破砕機に関する。
従来、複数の開口を有する切断フィルタに対して、複数枚のブレードを付勢しながら回転させることにより、流体・固体混合物を切断するようにした切断装置(破砕機)が公知である(例えば、特許文献1参照)。
前記切断装置では、ブレードが摺接する距離が切断フィルタの内径側と外径側、あるいは、開口の有無で相違する。このため、ブレードの摩耗進行状態が、径方向の位置の違いによってばらつく。ブレードの摩耗進行状態がばらつくと、大きく摩耗している部分が断続的に形成されて波打った形状となりやすい。この結果、ブレードと切断フィルタとの間に部分的な隙間が形成される。この隙間に液体中の固体が挟まったままブレードが回転すると、摩耗の進行している部分がさらに摩耗する。また、隙間が大きくなって固体が切断されることなくすり抜けてしまうと、最早正常な切断ができなくなる。したがって、ブレードに断続的な摩耗が形成されると、そのまま使用することが難しくなり、早期に取り外してメンテナンスするか、あるいは、新しいものに取り替える必要がある。
特表2012-521285号公報
本発明は、メンテナンスしなくても、長期に亘って使用できる破砕機を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、複数の開口部を形成された板状のフレームを備え、前記フレームの一方の面で、前記開口部を区画する縁の一部を固定刃とする固定刃部材と、前記固定刃部材の一方の面に沿って回転し、前記固定刃との間で被切断物を切断する回転刃を有する回転刃部材と、を備え、前記回転刃部材の回転中心からの半径をrとするとき、前記回転刃部材の回転刃と前記固定刃部材のフレームとの周方向の摺接距離Lは、d-α≦L≦d+β…(1)、d=mr+n…(2) (d:前記フレームが半径rの同一円周上で占有すべき理想値(m、nは定数)、α:理想値dからの下方許容差、β:理想値dからの上方許容差)を満足する、破砕機を提供する。
この構成により、固定刃部材に対する回転刃部材の周方向の摺接距離を、径方向に同一又は一定割合で変化させることができる。この結果、回転刃部材での摩耗は、均一又は一端から他端に向かって一定割合で変化する。したがって、回転刃部材が摩耗しても、波打ちにくくなるため、固定刃部材に沿わせることができ、メンテナンスすることなく長期に亘って使用可能となる。
前記摺接距離Lが式(1)を満足する前記固定刃部材の範囲Xは、Rmin+(Rmax-Rmin)×0.1≦X≦Rmax-(Rmax-Rmin)×0.1 (Rmin:最も内側に位置する開口部を構成するフレーム部の最小外半径寸法、Rmax:最も外径側に位置する開口部を構成するフレーム部の最大内半径寸法)を満足すればよい。
前記フレームは、前記回転刃の回転中心側から外径方向に向かって周方向の一方に螺旋状に延びる複数の第1フレーム部と、前記回転刃の回転中心側から外径方向に向かって周方向の他方に螺旋状に延び、前記第1フレーム部を連結する複数の第2フレーム部と、を備えるのが好ましい。
この構成により、回転刃に形成される大部分の開口部の大きさを均一にすることができる。このため、破砕される固形物の通過量や通過可能なサイズを調整でき、切断後の固形物のサイズにばらつきが生じにくくなる。
前記フレームは、前記式(1)を満足するように前記摺接距離Lを補正する補正部を備えるのが好ましい。
この構成により、周方向の摺接距離をより一層正確に、径方向に均一又は一定割合で増減させることができる。
前記補正部は、前記摺接距離Lを増大させる肉盛部を有するのが好ましい。
この構成により、第1フレーム部又は第2フレーム部に対して肉盛部を追加するだけで周方向の摺接距離を調整でき、効率良く調整作業を行うことが可能となる。
前記補正部は、前記摺接距離Lを減少させる減肉部を有するのが好ましい。
この構成により、第1フレーム部又は第2フレーム部に対して減肉部を形成するだけで周方向の摺接距離を調整でき、効率良く調整作業を行うことが可能となる。
前記第1フレーム部は、外径方向成分に比べて周方向成分が大きい基本フレーム部であり、前記第2フレーム部は、周方向成分に比べて外径方向成分が大きい切断フレーム部であり、前記補正部は、前記切断フレーム部との接続部分を含む前記基本フレーム部に形成されているのが好ましい。
この構成により、切断には直接寄与しない部位に補正部を形成することで、補正部を設けることによる切断能力の低下を防止できる。
前記回転刃部材は、回転刃支持部と、前記回転刃支持部に支軸を中心として揺動可能に支持される回転刃要素とを備え、前記回転刃要素は、前記固定刃部材の表面に対する傾斜角度を調整可能であるのが好ましい。
この構成により、回転刃要素が一端から他端に向かって傾斜するように摩耗したとしても、回転刃支持部に対して回転刃要素を傾斜させて固定刃部材の表面に対して全体を沿わせることができる。
前記回転刃部材は、さらに、前記回転刃要素を前記固定刃部材の表面に対して接離可能に支持し、前記回転刃要素を前記固定刃部材の表面に対して付勢する付勢部を備えるのが好ましい。
この構成により、回転刃支持部に対する回転刃要素の傾斜角度を調整する必要がない。付勢部によって回転刃要素を付勢することで、回転刃要素を自動的に固定刃部材の表面に沿わせることができる。
本発明によれば、回転刃部材での摩耗状態を均一又は一端から他端に向かって一定割合で変化するものとすることができるので、回転刃部材が摩耗で波打つことを抑制でき、メンテナンスすることなく長期に亘って使用できる。
本実施形態に係る破砕機の蓋体を解放した状態を示す斜視図である。 本実施形態に係る破砕機の縦断面図である。 図1に示す固定刃部材の正面図である。 図1に示す回転刃部材の縦断面図である。 図2に示す回転刃部材と固定刃部材の関係を示す概略図である。 固定刃部材の半径方向位置と、固定刃部材に対する回転刃部材の摺接距離との関係を示すグラフである。 第1フレーム部と第2フレーム部とで形成される幾つかの開口部を示す正面図である。 他の実施形態に係る固定刃部材の一部を示す正面図である。 図8の変形例を示す固定刃部材の一部を示す正面図である。 他の実施形態に係る固定刃部材の正面図である。 他の実施形態に係る固定刃部材の正面図である。 他の実施形態に係る固定刃部材の正面図である。 他の実施形態に係る固定刃部材の正面図である。 他の実施形態に係る固定刃部材の正面図である。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
破砕機1は、下水処理場や産業排水設備等の水処理施設で、毛髪や木の枝等のし渣や夾雑物が含まれる汚泥、工場からのパルプや農場からの藁等の廃棄物が混ざった排水等の流動物を移送する際、流動物に含まれる固形物を破砕するために設けられている。破砕機1は、固形物を破砕することにより、後の処理で使用されるポンプや脱水機等での回転軸への絡みつきや配管での詰まりを防止する。これにより、水処理施設の稼働状態が安定し、メンテナンスの頻度が低減される。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る破砕機1は、ハウジング2と蓋体3を備える。蓋体3には、固定刃部材4と回転刃部材5が設けられている。
ハウジング2は、上端開口部6を有する中空円筒状に形成されている。上端開口部6は水平面に対して傾斜している。上端開口部6の端面にはシール部材7が取り付けられている。上端開口部6の周囲には鍔部8が延在している。ハウジング2の外周面には、流入口を有する第1筒部9と、排出口を有する第2筒部10とがそれぞれ接続されている。第1筒部9と第2筒部10とはハウジング2の外周面のほぼ反対側に形成されている。ハウジング2の内周面には環状部11が形成されている。環状部11は上端開口部6と平行であり、水平面に対して傾斜している。すなわち、第1筒部9から第2筒部10に向かう流動物の流れ方向下流側に向かうに従って徐々に下方側へと傾斜しており、ここでは水平面とのなす角度が約30°となっている。これにより、流動物の流動を適度に滞留させながら流動状態を過度に妨げることがない。環状部11によって形成された円形の連通口11aは、後述する蓋体3に取り付けた固定刃部材4によって閉鎖される。これにより、ハウジング2内は、流動物が流入する第1空間12と、破砕された固形物を排出するための第2空間13とに区画される。固形物の破砕前の流動物が流入する第1空間12は、破砕後の流動物が流出する第2空間13に比べて内容積が大きく設定されている。これにより、大きな石等の破砕できない固形物が流入しても、第1空間12の下方側で貯留させることができ、固定刃部材4と回転刃部材5による切断領域へと供給されてこれらを破損させないようになっている。
蓋体3は、蓋部14と筒部15からなる。蓋部14は筒部15から外周側に延在し、ハウジング2の上端開口部6の鍔部8に設けたシール部材7に当接する。蓋部14の外面中央部分にはモータ16が取り付けられている。筒部15は先端面が開口し、そこには固定刃部材4が固定されている。蓋体3でハウジング2の上端開口部6を閉鎖した状態で、筒部15の一端の第1流通口17aは第1空間12に連通し、筒部15の外周面に形成した第2流通口17bは第2筒部10に連通する。モータ16の回転軸は、軸封18を介して蓋部14を貫通し、筒部15の中心を延び、さらに固定刃部材4の中心を貫通している。
図3に示すように、固定刃部材4は、平面視円形状で、内径側環状部19と外径側環状部20との間に複数の開口部21が形成されている。開口部21は、内径側環状部19から外径側環状部20に向かって螺旋状に延びる複数の第1フレーム部22と、この第1フレーム部22を連結するように内径側環状部19から外径側環状部20に向かって螺旋状に延びる複数の第2フレーム部23とによって形成されている。開口部21は、基本的には平面視略四角形で、各角部が円弧状に形成されている。但し、最も内径側に位置する開口部21は平面視略三角形となっている。第1フレーム部22と第2フレーム部23の詳細については後述する。
図4に示すように、回転刃部材5は、回転刃支持部24と、この回転刃支持部24に支持される回転刃要素25とを備える。
回転刃支持部24は、モータ16の回転軸26の軸心方向に沿ってスライド可能に取り付けた支持プレート27を備える。回転軸26の先端にはヘッダ28が固定されている。支持プレート27とヘッダ28の間にはスプリング29が配置されている。支持プレート27は、スプリング29によって軸心方向に沿ってモータ16側に付勢されている。支持プレート27は、軸心から周方向に3等分で径方向に延びるアーム部27aを有する。アーム部27aには、モータ16側の対向面に径方向に延び、円弧状に窪んだ溝部30がそれぞれ形成されている。
各回転刃要素25は、円弧面31と回転側摺接面32を有する。回転刃要素25は、円弧面31がアーム部27aの溝部30の底面に対向するようにして溝部30に配置され、アーム部27aには支軸25aを中心として揺動自在に支持されている。回転側摺接面32は、アーム部27aの対向面から突出し、固定刃部材4の固定側摺接面33に沿って摺接可能となっている。
このように、回転刃部材5では、支持プレート27がスプリング29によってモータ16側に付勢され、回転刃要素25が支持プレート27のアーム部27aに揺動可能に支持される刃圧調節機構を備えている。具体的な刃圧調節機構の働きについては後述する。
回転刃要素25の回転側摺接面32の両縁は回転刃(第1回転刃32a,第2回転刃32b)である。回転刃要素25には、図5に示すように、厚み方向の所定位置から回転側摺接面32に向かって徐々に幅寸法が大きくなる拡張部34が形成されている。これにより、回転刃32a,32bが形成される両側部は鋭角になり、直角に形成されただけのものに比べて優れた切れ味を発揮させる。また、拡張部34の範囲内であれば、回転側摺接面32が摩耗しても、回転刃32a,32bは尖ったままであり、所望の切れ味を維持する。
ここで、図3に戻って、固定刃部材4の第1フレーム部22及び第2フレーム部23について詳細に説明する。
第1フレーム部22は、内径側環状部19から外径側環状部20に向かって、図中反時計回り方向に延びている。第1フレーム部22は、その幅方向中心位置が固定刃部材4の中心から延びる、極座標の方程式r=aθ(r:固定刃部材4の中心からの距離(半径)、a:正の定数、θ:偏角)を満足するアルキメデス螺旋Asに沿っている。同一形状に形成された3つの第1フレーム部22が、回転方向に位相をそれぞれ120度ずつずらして配置されている。これら第1フレーム部22は、外径方向成分に比べて周方向成分が大きい基本フレーム部を構成している。なお、第1フレーム部22の両側縁は、アルキメデス螺旋Asと必ずしも平行に形成されていなくてもよく、図3では、後述する補正部35によって幅寸法が変化している。
第2フレーム部23は、周方向に複数配置され、内径側環状部19から外径側環状部20に向かって、図3中、時計回り方向、つまり第1フレーム部22とは周方向の向きが逆方向に延びている。各第2フレーム部23は、その幅方向中心位置が極座標表示(r,θ)でr=becθ(r:固定刃部材5の中心からの距離(半径)、b:正の定数、e:ネイピア数、c:定数、θ:偏角)と表される対数螺旋lsに沿って形成されている。隣り合う一対の第1フレーム部22の間の領域について見ると、各第2フレーム部23は、内径側環状部19側から外径側環状部20側に向かってそれぞれ回転方向の位相が異なる対数螺旋lsに沿って形成されている。そして、一対の第1フレーム部22と、周方向に隣り合う第2フレーム部23とによって区画される開口部21の開口面積がほぼ同じとなっている。開口部21の開口面積をほぼ同じとすることで、いずれの開口部21でも固形物の通過量や通過可能なサイズを統一できるので、切断後の固形物のサイズにばらつきが生じにくい。
第2フレーム部23は、周方向成分に比べて外径方向成分が大きい切断フレーム部を構成している。第2フレーム部23は、固定刃部材4の一方の面から他方の面に向かって徐々に幅寸法が大きくなるように傾斜している。他方の面が固定側摺接面33であり、開口部21の縁が固定刃として機能する。基本的には、周方向に離れた2つの縁が固定刃である。そして、後述する回転刃部材5の回転方向によっていずれか一方の固定刃が、固形物を切断する切刃として機能する。
回転刃部材5が、図3中、時計回り方向に回転している場合、第2フレーム部23の一方の縁(時計回りで回転する回転刃要素25が接近してくる方向側に位置する縁)が切刃(第1固定刃33a)となる。逆に、回転刃部材5が、反時計回り方向に回転している場合、第2フレーム部23の他方の縁(反時計回りで回転する回転刃要素25が接近してくる方向側に位置する縁)が切刃(第2固定刃33b)となる。そして、平面視で、第1固定刃33aと回転刃要素25の第1回転刃32aとの成す角度(はさみ角)は、直線と対数螺旋が交差する構成であるので、いずれの位置でも切刃同士の成す角度が切れ味のよい角度範囲(25°~35°、好ましくは、30°)となっている。また、第2固定刃33bと回転刃要素25の第2回転刃32bとの成す角度も、いずれの位置でも切刃同士の成す角度が切れ味のよい角度範囲(25°~35°、好ましくは、30°)となっている。
図5に示すように、第1フレーム部22及び第2フレーム部23は、回転刃要素25と摺接する固定側摺接面33から反対側の面に向かって徐々に開口部21の開口面積を広げるように、開口部21を構成する側面が傾斜面で構成されている。これにより、回転刃要素25と同様に、固定側摺接面33が摩耗したとしても、固定刃33a,33bは尖った状態に維持される。
回転刃部材5の回転中心からの半径をrとするとき、前記回転刃要素25の回転刃32a,32bと前記固定刃部材4の第1フレーム部22及び第2フレーム部23との周方向の摺接距離Lは、次式(1)及び(2)を満足するように設計されている。
d-α≦L≦d+β…(1)
d=mr+n …(2)
d:前記第1フレーム部22及び第2フレーム部23が半径rの同一円周上で占有すべき理想値(m、nは定数)
α:理想値dからの下方許容差
β:理想値dからの上方許容差
理想値dは、式(2)で示す通り、径方向に沿って一定割合で変化するように設計されている。値mが摺接距離Lの変化比率である。mがマイナスの値であれば、回転刃要素25の摺接距離Lは内径側から外径側に向かって一次関数的に小さくなる。一方、mがプラスの値であれば、回転刃要素25の摺接距離Lは内径側から外径側に向かって一次関数的に大きくなる。そして、mの値が0に近ければ近いほど、摺接距離Lは径方向の位置の違いに拘わらず均一となる。nは、径方向で周方向の摺接距離Lにばらつきがない場合の摺接距離Lを示す。
長期に亘って回転刃部材5を使用すれば、この摺接距離Lの理想値dの変化に応じて、固定刃部材4の表面と回転刃要素25の回転側摺接面32の摩耗量が変化する。但し、摩耗量は、従来のように、径方向で摩耗量が大きい部分と小さい部分とが交互に現れることがなく、径方向に向かって同一か一定割合で変化するものとなる。ところで、回転刃部材5には刃圧調節機構が設けられている。すなわち、回転刃部材5の回転刃要素25は、揺動可能に支持されると共にスプリング29で付勢されている。このため、一定割合で摩耗量が変化した場合には、回転刃要素25は傾斜角度を変化させ、固定刃部材4の表面に対して常に一定の圧力で押しつけられた状態で摺接し続けることになる。この結果、固定刃部材4又は回転刃要素25は、いずれか一方が摩耗しきるまで切れ味を維持することができる。なお、理想値dが径方向のいずれの位置であっても同一値となれば(m=0)、回転刃要素25が傾斜することはない。但し、径方向の位置の違いによって周方向の摺接距離Lに多少のばらつきが発生することは避けられない。そこで、この範囲であれば切断作業を行う上で支障のない値として、理想値dからの下方許容差α及び上方許容差βを設定している。
また、内径側環状部19と外径側環状部20の近傍では、理想的な摺接距離Lを得ることが難しいし、この位置で固形物が切断されることも少ない。そこで、摺接距離Lが式(1)を満足する固定刃部材4の範囲Xを、次式を満足する範囲とするのが好ましい。
Rmin+(Rmax-Rmin)×0.1≦X≦Rmax-(Rmax-Rmin)×0.1
Rmin:最も内側に位置する開口部21を構成するフレーム部の最小外半径寸法
Rmax:最も外径側に位置する開口部21を構成するフレーム部の最大内半径寸法
すなわち、Rmaxの位置から内径側と、Rminの位置から外径側とで、RmaxとRminの差の10%の範囲を除いた領域を範囲Xとしている。
さらに、初期設計時において、前記式(1)を満足しつつ、各開口部21の開口サイズがほぼ同じになるように螺旋の方程式等を用いて各フレーム部を設計しようとしたとしても、固定刃部材4の中心から外径に向かう径方向に於ける回転刃部材5の各位置での摺接距離Lには、図6中、1点鎖線のグラフで示すようにばらつきが発生し、前記式(1)を満足しない場合がある。そこで、図7に示すように、主に、基本フレーム部である、固定刃部材4の第1フレーム部22と、場合によっては第2フレーム部23の一部(第1フレーム部22との接続部分)に補正部35を形成するのが好ましい。
補正部35は、主として第1フレーム部22(必要に応じて第2フレーム部23)の幅寸法を大きくする肉盛部36と、逆に小さくする減肉部37とからなる。肉盛部36は、初期設計時の摺接距離Lが理想値dよりも短い部分に設ける。肉盛部36は後に追加してもよいが、固定刃部材4の形成当初から設けておくこともできる。また減肉部37は、初期設計時の摺接距離Lが理想値dよりも長い部分に設ける。減肉部37は、穴であってもよいし、固定側摺接面33に形成した凹部であってもよい。要は、固定側摺接面33に、回転側摺接面32と接触する接触面と、接触しない非接触面とを形成できる構成であればよい。これにより、図6中、2点鎖線のグラフで示す理想値でのグラフに近づくように、摺接距離Lのばらつきを抑制することが可能となる。
各開口部21の開口面積がほぼ同じで、摺接距離Lが前記式(1)の範囲内に近づくように、固定刃部材4の基本的な構成を第1フレーム部22と第2フレーム部23とで初期設計した後、必要に応じて肉盛部36と減肉部37を設けるようにすれば、容易に式(1)を満たすことができる。そして、長期に亘って使用しても、摺接距離Lを径方向に亘って同一又は一定割合で変化させることができる。したがって、回転刃要素25を、一端から他端に向かって同一又は一定割合で変化するように摩耗させることができる。
前記構成からなる破砕機の動作について説明する。
上流側から汚泥等の流動物がハウジング2の第1空間12に流入すれば、モータ16を駆動して回転刃部材5を、図3中、時計回り方向に正回転させる。これにより、流動物に含まれる被切断物すなわち固形物は、固定刃部材4の各開口部21を通過する際、回転刃要素25の第1回転刃32aと固定刃部材4の第1固定刃33aとによって切断される。固形物を切断された流動物は第2空間13へと流入し、その後下流側へと流動する。
固形物の切断では、前述のように、回転刃要素25の第1回転刃32aと、固定刃部材4の第1固定刃33aとが、径方向の位置の違いに拘わらず理想的な角度を成している。このため、いずれの位置であっても適切な切れ味で固形物を切断できる。しかも、開口部21の開口面積は、主に切断に寄与する領域で、ほぼ同じとなるように設計されている。このため、いずれの開口部21であっても通過できる固形物の量及び通過可能なサイズをほぼ同じとして安定させることができる。したがって、固形物の切断後の最小サイズをほぼ均一化することが可能となる。このように、いずれの開口部21を通過する固形物であっても、第1回転刃32aと第1固定刃33aによる切れ味が良好であり、しかも通過量が制限されているため、細かく均一サイズに裁断することができ、詰まり等の不具合を発生させることがない。
破砕機1を長期に亘って使用していると、回転刃要素25の回転側摺接面32及び固定刃部材4の固定側摺接面33が摩耗してくる。回転刃要素25の回転側摺接面32では、摺接距離Lが長い部分の摩耗量が大きくなる。一方、固定刃部材4の固定側摺接面33では、摺接距離Lが長い部分の摩耗量が小さくなる。しかしながら、固定刃部材4の第1フレーム部22と第2フレーム部23とは前述のように設計されている。このため、摺接距離Lが径方向に同一又は均一(一次関数的)に変化する。
摺接距離Lが径方向に同一又は均一に変化すると、回転刃要素25の摩耗量は、一端から他端にかけて同一又は一定割合で変化する。回転刃要素25がこのように摩耗すれば、回転側摺接面32が固定刃部材4の固定側摺接面33に沿うように変位し、従来のように波打つことがない。回転刃要素25は、支軸25aを中心として揺動自在に支持されている。また、回転刃要素25は、スプリング29によって固定刃部材4に向かって付勢されている。したがって、回転刃要素25の回転側摺接面32を固定刃部材4の固定側摺接面33に沿わせることができる。この結果、固形物の切断に支障を来すことなく、長期に亘って使用可能となる。
回転刃要素25の回転側摺接面32及び固定刃部材4の固定側摺接面33は摩耗することにより、両部材を研磨したのと同様な効果を得ることができる。すなわち、研磨によるメンテナンスを必要とすることなく第1固定刃33a及び第1回転刃32aに所望の切れ味を維持させることができる。
回転刃要素25の第2回転刃32bと固定刃部材4の第2固定刃33bとによる切断に定期的に切り替えられることにより、第1固定刃33a及び第1回転刃32aと、第2固定刃33b及び第2回転刃32bの摩耗量を均一にすることができる。第2回転刃32bと第2固定刃33bの傾斜角度も、第1回転刃32aと第1固定刃33aと同様に一定角度に維持されるように構成されている。したがって、固形物の切断を理想的な状態で行うことができる。回転刃部材5を逆回転させる場合でも、正回転させる場合と同様に、周方向の摺接距離Lが径方向に同一又は均一に変化するため、回転刃要素25の回転側摺接面32の摩耗状態が、一端から他端に向かって同一又は均一に変化することになる。したがって、回転刃要素25の回転側摺接面32を固定刃部材4の固定側摺接面33に対して常に沿わせることができる。この場合も、研磨によるメンテナンスを必要とすることなく、第2固定刃33b及び第2回転刃32bに所望の切れ味を維持させることができ、長期に亘って切断作業を実行できる。
第1固定刃33a及び第1回転刃32aと、第2固定刃33b及び第2回転刃32bの両方の組み合わせについて摩耗が規定量まで進行すれば、回転刃部材5から回転刃要素25を取り外し、固定刃部材4及び回転刃要素25を交換する。
なお、固定刃部材4及び回転刃要素25の規定量すなわち交換が必要な程度まで摩耗が進行したか否かは、例えば、固形物の切断状態を目視によって判断するようにしてもよいし、単に破砕機1の総運転時間を測定することにより、その測定時間が予め設定した時間に到達することにより自動的に判断するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る固定刃部材4及び回転刃部材5によれば、固形物の切断で両部材の表面が一様に摩耗するため、基本的にはメンテナンスは不要であるが、万一摩耗量に径方向でばらつきが発生すれば、取り外して研磨すれば切れ味を回復させることができる。
前記実施形態に係る破砕機1によれば、次のような効果が得られる。
(1)固定刃部材4の第1フレーム部22と第2フレーム部23とが式(1)及び式(2)を満足するように設計されている。このため、径方向の位置の違いに拘わらず、回転刃部材5と固定刃部材4の周方向の摺接距離Lが同一又は均一となる。そして、回転刃要素25の摩耗状態も、同一又は一端から他端に向かって一定割合で変化する。したがって、回転刃要素25の回転側摺接面32が摩耗しても、固定刃部材4の固定側摺接面33に沿わせることができ、長期に亘ってメンテナンスを必要とすることなく使用できる。
(2)各第2フレーム部23が異なる対数螺旋に沿うように形成され、回転刃要素25が径方向に延びる直線に沿って形成されている。このため、切刃同士が成すはさみ角を、いずれの位置であっても切れ味のよい適切な角度に設定することができる。
(3)第1フレーム部22及び第2フレーム部23の一部に補正部35を設けるようにしたので、より一層、回転刃要素25と固定刃部材4との周方向の摺接距離Lのばらつきを抑制できる。
(4)固定刃及び回転刃が鋭角になるように傾斜した部分を形成したので、固定刃部材4の固定側摺接面33あるいは回転刃要素25の回転側摺接面32が摩耗したとしても、長期に亘って切れ味を確保できる。
(5)各開口部21の開口面積がほぼ同じになるように構成したので、通過する固形物をいずれの開口部21でも同様に切断できる。したがって、切断された固形物のサイズを安定させて詰まり等の不具合の発生を抑制できる。
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
前記実施形態では、第1フレーム部22を反時計回り方向、第2フレーム部23を時計回り方向に延びる螺旋状に形成するようにしたが、周方向の同じ方向に向かって螺旋状に延びる構成としてもよい。
前記実施形態では、第1フレーム部22と第2フレーム部23を螺旋状に形成するようにしたが、これに限らず、互いに連結されて開口部21を形成できる構成であればよい。例えば、開口部21を六角形状に形成したハニカム構造や、複数の丸穴を形成したものや、メッシュ状のもの等の他の構成とすることもできる。この場合でも,前記式(1)及び(2)を満足するように、開口部21の大きさを変更したり、肉盛部36や減肉部37の補正部35を形成したりすればよい。
前記実施形態では、回転刃部材5の回転刃32a,32bの両縁を直線状に形成したが、凸状又は凹状に湾曲した形状とすることもできる。この場合、固定刃部材4の固定刃に対して回転刃部材5の回転刃32a,32bが切れ味のよい所定角度を成すように設計するのが好ましい。
前記実施形態では、固定刃部材4を、第2フレーム部23が対数螺旋に沿う一定幅寸法の構成としたが、次のように構成することもできる。
図8では、第2フレーム部23の中心線は、内径側から外径側に向かって時計回り方向に対数螺旋に沿って延びてはいるものの、その両側縁すなわち第1固定刃33aと第2固定刃33bとで平面視での湾曲形状が相違している。回転刃要素25と第2フレーム部23はある厚みを有しているため、その両縁が中心線からずれていることを考慮して、第1固定刃33aと第2固定刃33bのいずれであっても、第1回転刃32aと第2回転刃32bとの間のはさみ角が切れ味のよい角度範囲(25°~35°)のうち、より切れ味のよい角度(30°)に近づくようにその形状が決定されている。この場合、回転刃部材5が正回転及び逆回転することを考慮して、第1固定刃33aと第1回転刃32a、又は、第2固定刃33bと第2回転刃32bのいずれの組み合わせでも同じはさみ角が得られるように第1固定刃33aと第2固定刃33bの形状を相違させるのが好ましい。図8では、第1回転刃32aと第1固定刃33aとが交差点(切断点)で成す角度θ1と、第2回転刃32aと第2固定刃33bとが交差点で成す角度θ2が、交差点の位置がいずれの位置であったとしてもそれぞれ約30°となるように、第1固定刃33aと第2固定刃33bの形状が設計されている。
図9では、第1固定刃33aと第2固定刃33bの形状を相違させた図8に示す構成を採用しつつ、さらに第2固定刃33bの中間位置を境に内径側と外径側とで、第2フレーム部23の幅寸法を相違させた構成としている。すなわち、第2フレーム部23の幅寸法を、中間位置から外径側で幅狭とし、第1固定刃33aを第1内径側固定刃33a1と第1外径側固定刃33a2とに分けている。これにより、開口部21の開口面積が小さくなってしまうことを防止している。
前記実施形態では、固定刃部材4を、第1フレーム部22及び第2フレーム部23に補正部35を有する構成としたが、補正部35を不要とする次の構成とすることもできる。
図10では、第1フレーム部22が、固定刃部材4の中心に対して同心円弧状に位置すると共に、内径側環状部19から外径側環状部20に向かうに従って、各開口部21を形成する領域で、径方向外側へと位置をずらせるように構成されている。すなわち、最も内径側に位置する第1開口部21bの外径側に位置する第1フレーム部22の第1領域22aは、隣り合う2つの第2フレーム部23に挟まれた区間内において、固定刃部材4の中心に対して同一円周上に形成されている。第1開口部21aに対して周方向に隣接する第2開口部の外径側に位置する第1フレーム部22の第2領域22bは、第1領域22aに対して径方向外側に第1領域22aの幅寸法分だけ位置がずれている。以下、周方向に隣接する第n開口部21nの外径側に位置する第1フレーム部22の第n領域22nは、第(n-1)領域22n-1に対して径方向外側に第(n-1)領域22n-1の幅寸法分だけ位置がずれている。なお、ここでは第1フレーム部22の幅寸法はいずれの位置でも同じであると共に、回転刃部材5の径方向のいずれの位置であっても、1回転する間に第1フレーム部22を2本横切るように構成されている。また、第2フレーム部23は、対数螺旋に沿って中心から外径側に向かって一続きであって、しかも同一幅で構成されている。以上により、回転刃要素25の摺接距離Lは、径方向外側に向かうに従って一次関数的に増大させることができる。したがって、補正部35を形成する必要がない。
図11及び図12では、径方向のいずれの位置であっても同一円周上に第1フレーム部22が位置するように構成されている。
図11では、第1フレーム部22は、固定刃部材4の中心に対して同一円周上に位置しているが、図10に示すものと同様に、周方向に隣り合う各第2フレーム部23の間を連結する各部位は、周方向に向かって順次径方向外側に幅寸法分ずつ位置がずれている。第2フレーム部23は、固定刃部材4の中心から径方向に延びる直線上に配置され、周方向に12等分で配置されている。このため、径方向のいずれの位置であっても同一円周上に、第1フレーム部22のいずれかの部位と、12等分した各第2フレーム部23とが位置することになる。このため、同一円周上に第2フレーム部23が占有する長さが同一となり、第1フレーム部22が占有する長さが外径側に向かって一次関数的に長くなる。したがって、固定刃部材4に対する回転刃部材5の摺接距離Lが内径側から外径側に向かって一次関数的に大きくなる。
図12では、図11に示す構成とは、第2フレーム部23が側方(周方向の同じ側)に向かって平行に位置をずらして形成されている以外は同じである。これにより、固定刃部材4に対して回転刃要素25が回転すると、固定刃と回転刃とが傾斜した状態で交差し、図13に示すものと比較して開口部21を通過する固形物を切断しやすくなる。
図13及び図14では、第2フレーム部23が、径方向の位置の違いに拘わらず、同一円周上に位置する数が必ず同数となるように構成されている。第1フレーム部22は、アルキメデス螺旋に沿って形成されている。一方、第2フレーム部23は、隣り合う第1フレーム部22同士を連結するように形成されているが、その形成場所や傾斜角度は同一円周上に位置する数が同数となるように設計されている。
図13に、同一円周上に位置する第2フレーム部23の数が常に6となる例を示す。ここでは、周方向に3等分で第1フレーム部22が形成されている。第1フレーム部22は、内径側環状部19から外径側環状部20に向かうに従って、徐々に径方向成分に比べて周方向成分が大きくなり、かつ、徐々に幅寸法が狭くなるように形成されている。第2フレーム部23は、隣接する第1フレーム部22の間、及び、第1フレーム部22と外径側環状部20の間の7箇所、合計21箇所に設けられている。また、第2フレーム部23が延びる方向は、その幅方向の中心線が固定刃部材4の中心あるいはその近傍を通るように形成されている。そして、同一円周上には、3つの第1フレーム部22の全てと、6つの第2フレーム部23とが常に位置するように構成されている。第1フレーム部22は、内径側での幅寸法が大きく、外径側での幅寸法が小さくなっているが、回転刃要素25の径方向のいずれの位置であっても、回転刃要素25が1回転する間に、回転刃要素25と第1フレーム部22とが摺接する距離は同一となるように設計されている。これにより、第1フレーム部22では、基本的には補正部35を形成する必要がない。但し、第1フレーム部22や第2フレーム部23の形状や数の違いによっては必ずしも同一円周上の長さを径方向のいずれでも同一とはできないこともある。その場合には、必要に応じて補正部35を設けるようにすればよい。
図14に、同一円周上に位置する第2フレーム部23の数が常に3となる例を示す。第1フレーム部22は、図11に示すものと同様な構成である。また、第2フレーム部23は、隣接する第1フレーム部22の間、及び、第1フレーム部22と外径側環状部20の間の3箇所、合計9箇所に数が減らされている以外は図11に示すものと同様な構成である。
前記実施形態では、破砕機1を下水処理設備に採用する場合について説明したが、畜産業に於けるサイレージ設備に送る飼料作物や、バイオガス発電の燃料となる家畜の糞尿や木質廃材となどの生物資源を破砕する場合にも採用することができる。
前記実施形態では、固定刃部材4及び回転刃部材5に拡張部34を設けるようにしたが、これを不要として、切れ刃の断面形状が直角となるように構成することもできる。回転刃部材5の回転方向を変更して切断を行い、第1固定刃33a及び第2固定刃33bのいずれもが摩耗すれば、固定刃部材4を裏返して反対側の面の切れ刃で切断を行うようにすればよい。
前記実施形態では、回転刃部材5に刃圧調節機構を設けるようにしたが、この刃圧調節機構は不要としてもよい。この場合、固定刃部材4及び回転刃部材5は破砕機1のメンテナンスの際に研磨するようにすればよい。
1…破砕機
2…ハウジング
3…蓋体
4…固定刃部材
5…回転刃部材
6…上端開口部
7…シール部材
8…鍔部
9…第1筒部
10…第2筒部
11…環状部
12…第1空間
13…第2空間
14…蓋部
15…筒部
16…モータ
17a…第1流通口
17b…第2流通口
18…軸封
19…内径側環状部
20…外径側環状部
21…開口部
22…第1フレーム部
23…第2フレーム部
24…回転刃支持部
25…回転刃要素
26…ボス
27…支持プレート
28…ヘッダ
29…スプリング
30…溝部
31…円弧面
32…回転側摺接面
32a…第1回転刃
32b…第2回転刃
33…固定側摺接面
33a…第1固定刃
33b…第2固定刃
34…拡張部
35…補正部
36…肉盛部
37…減肉部

Claims (9)

  1. 複数の開口部を形成された板状のフレームを備え、前記フレームの一方の面で、前記開口部を区画する縁の一部を固定刃とする固定刃部材と、
    前記固定刃部材の一方の面に沿って回転し、前記固定刃との間で被切断物を切断する回転刃を有する回転刃部材と、
    を備え、
    前記回転部材は、前記固定刃部材の表面に対する傾斜角度又は間隔の少なくともいずれかを調整可能であり、
    前記回転刃部材の回転中心からの半径をrとするとき、前記回転刃部材の回転刃と前記固定刃部材のフレームとの周方向の摺接距離Lは、
    d-α≦L≦d+β…(1)
    d=mr+n …(2)
    d:前記フレームが半径rの同一円周上で占有すべき理想値(m、nは定数)
    α:理想値dからの下方許容差
    β:理想値dからの上方許容差
    を満足する、破砕機。
  2. 前記摺接距離Lが式(1)を満足する前記固定刃部材の範囲Xは、
    Rmin+(Rmax-Rmin)×0.1≦X≦Rmax-(Rmax-Rmin)×0.1
    Rmin:最も内側に位置する開口部を構成するフレーム部の最小外半径寸法
    Rmax:最も外径側に位置する開口部を構成するフレーム部の最大内半径寸法
    を満足する、請求項1に記載の破砕機。
  3. 前記フレームは、前記回転刃の回転中心側から外径方向に向かって周方向の一方に螺旋状に延びる複数の第1フレーム部と、前記回転刃の回転中心側から外径方向に向かって周方向の他方に螺旋状に延び、前記第1フレーム部を連結する複数の第2フレーム部と、を備える、請求項1又は2に記載の破砕機。
  4. 前記フレームは、前記式(1)を満足するように前記摺接距離Lを補正する補正部を備える、請求項3に記載の破砕機。
  5. 前記補正部は、前記摺接距離Lを増大させる肉盛部を有する、請求項4に記載の破砕機。
  6. 前記補正部は、前記摺接距離Lを減少させる減肉部を有する、請求項4又は5に記載の破砕機。
  7. 前記第1フレーム部は、外径方向成分に比べて周方向成分が大きい基本フレーム部であり、前記第2フレーム部は、周方向成分に比べて外径方向成分が大きい切断フレーム部であり、前記補正部は、前記切断フレーム部との接続部分を含む前記基本フレーム部に形成されている、請求項4から6のいずれか1項に記載の破砕機。
  8. 前記回転刃部材は、回転刃支持部と、前記回転刃支持部に支軸を中心として揺動可能に支持される回転刃要素とを備え、前記回転刃要素は、前記固定刃部材の表面に対する傾斜角度を調整可能である、請求項1から7のいずれか1項に記載の破砕機。
  9. 前記回転刃部材は、さらに、前記回転刃要素を前記固定刃部材の表面に対して接離可能に支持し、前記回転刃要素を前記固定刃部材の表面に対して付勢する付勢部を備える、請求項8に記載の破砕機。
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