JP7287858B2 - Structural deterioration diagnosis system - Google Patents
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Description
本発明は、橋梁等の構造物の劣化診断を行う構造物劣化診断システムに関する。 The present invention relates to a structural deterioration diagnosis system for diagnosing deterioration of structures such as bridges.
例えば、車両が通過する橋梁に相当する構造物は、車両の通過に伴う経年変化によって次第に劣化する。橋梁のような構造物は、壊れてしまう前に劣化状態を検知することが重要となる。 For example, a structure corresponding to a bridge over which vehicles pass gradually deteriorates due to secular change associated with the passage of vehicles. For structures such as bridges, it is important to detect the state of deterioration before they collapse.
橋梁の劣化診断を行う従来技術として、上部構造と下部構造との間に設置される部材である支承の異常を検知する支承異常検査装置がある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に係る装置は、以下のような手順で支承異常検知を行っている。
(1)橋梁の揺れに関する特性値であり、基準となる特性値である基準値を、あらかじめ格納しておく。
(2)橋梁の揺れに関する特性値である取得値を、センサを用いて取得する。
(3)基準値と取得値との差異に基づいて、支承異常検知を行う。
As a conventional technique for diagnosing deterioration of a bridge, there is a bearing abnormality inspection device that detects abnormality in a bearing, which is a member installed between an upper structure and a lower structure (see, for example, Patent Document 1). The device according to
(1) A reference value, which is a characteristic value relating to the shaking of the bridge and serves as a reference, is stored in advance.
(2) A sensor is used to acquire an acquired value, which is a characteristic value relating to the shaking of the bridge.
(3) Bearing abnormality detection is performed based on the difference between the reference value and the acquired value.
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1では、あらかじめ基準値を生成しておく必要がある。正確な基準値を生成するためには、例えば、既知の重量の車両を用意してデータ収集を行うことが必要となる。従って、基準値を生成するための手間がかかる。
However, the prior art has the following problems.
In
また、基準値を生成した際に、橋梁がすでに劣化し始めていたような場合には、基準値自体が信頼性に欠け、正確な劣化診断ができないおそれがある。 Moreover, if the bridge has already begun to deteriorate when the reference value is generated, the reference value itself lacks reliability, and there is a risk that accurate diagnosis of deterioration cannot be performed.
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを得ることを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above-mentioned problems. It is an object of the present invention to obtain a structural deterioration diagnosis system capable of diagnosing the deterioration of a building.
本発明に係る構造物劣化診断システムは、構造物に設置され、活荷重による構造物の活荷重変位を測定する2以上のセンサと、2以上のセンサのそれぞれにより測定された活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで活荷重変位の時系列データを生成し、時系列データから活荷重変位に関するヒストグラムを生成し、いずれか1つのセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムとし、1つのセンサ以外のセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとし、同時間帯で生成した基準ヒストグラムと診断用ヒストグラムとの比較により構造物の劣化診断を行う診断部とを備えるものである。 A structural deterioration diagnosis system according to the present invention includes two or more sensors installed in a structure for measuring the live load displacement of the structure due to the live load, and measuring the live load displacement measured by each of the two or more sensors over time. Generate time-series data of live load displacement by acquiring sequentially over time, generate a histogram on live load displacement from the time-series data, and use the histogram generated from the measurement results of any one sensor as a reference histogram, A diagnostic unit for diagnosing deterioration of a structure by comparing a histogram generated from the measurement results of sensors other than one sensor as a diagnostic histogram and comparing the reference histogram generated in the same time period with the diagnostic histogram. .
本発明によれば、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを得ることができる。 According to the present invention, there is provided a structural deterioration diagnosis system capable of highly accurately diagnosing structural deterioration based on live load displacement measured during a monitoring period without the need to generate reference values in advance. Obtainable.
以下、本発明の構造物劣化診断システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
本発明は、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、劣化診断中に測定した活荷重変位の時系列データに基づいて、診断対象である構造物の劣化状態を高精度で監視できることを技術的特徴とするものである。
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION Preferred embodiments of the structural deterioration diagnosis system of the present invention will be described below with reference to the drawings.
The present invention enables highly accurate monitoring of the deterioration state of a structure to be diagnosed based on time-series data of live load displacement measured during deterioration diagnosis without the need to generate reference values in advance. It is a characteristic feature.
実施の形態1.
本実施の形態1では、1つのセンサによる測定結果に基づいて構造物の劣化診断を行う場合について説明する。
In the first embodiment, a case of diagnosing the deterioration of a structure based on the measurement result of one sensor will be described.
図1は、本発明の実施の形態1に係る構造物劣化診断システムの構成図である。本実施の形態1における構造物劣化診断システムは、1つのセンサ10と、診断部20とを備えて構成されている。
FIG. 1 is a configuration diagram of a structural deterioration diagnosis system according to
また、図2は、本発明の実施の形態1に係る構造物劣化診断システムの診断対象である構造物にセンサ10が設置された状態を示した説明図である。図2では、構造物の具体例として橋梁30が示されており、図2(a)が橋梁30の側面図、図2(b)が橋梁30の裏面図である。
Moreover, FIG. 2 is an explanatory diagram showing a state in which the
橋梁30は、車両1の通過に伴う経年変化によって次第に劣化する。そこで、本実施の形態1に係る構造物劣化診断システムは、劣化診断に適した位置に設置されたセンサ10による検出結果を診断部20で解析することで、時々刻々と変化する橋梁30の劣化状態を診断する。
The
具体的には、センサ10は、橋梁30の構成部品である主桁31に設置される。ここで、主桁31は、診断対象である構造物の構造体に相当する。図2(b)に示したように、主桁31は、一例として、3本の主桁31a、31b、31cとして構成されている。そして、図2(b)の例では、センサ10が、主桁31bの中央部分(すなわち、左右の支承2の距離に相当する支間の中央部分)に設置されている場合を例示している。この設置位置が、劣化診断に適した位置の一例に相当する。
Specifically, the
なお、以下の説明では、1つのセンサ10による検出結果に基づいて劣化診断を行う場合について説明する。ただし、センサ10自体は、1つのセンサが本実施の形態1とは異なる位置に設置されてもよいし、複数のセンサが橋梁30の複数箇所に設置されていてもよい。複数のセンサ10が設置されている場合には、診断部20は、個別のセンサ10の設置位置における検出結果に基づく複数の劣化診断結果を得ることができる。
In the following description, a case of diagnosing deterioration based on the detection result of one
センサ10は、橋梁30に発生する活荷重による、橋梁30の活荷重変位を測定する。ここで、活荷重とは、荷重の大きさが一定ではなく、その作用位置が変化するものを意味している。そして、このような活荷重が変位する要因としては、橋梁30を通過する車両1の重量のほか、橋梁30そのものの自重、地震によって橋梁30に働く慣性力などが挙げられる。
The
なお、センサ10には、活荷重変位を直接計測するもの(例えば、変位センサ等)、および物理量の検出結果を活荷重変位に変換して測定結果として出力するもの(例えば、加速度センサ等)が含まれる。
The
一方、診断部20は、センサ10により測定された活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで、活荷重変位の時系列データを生成する。さらに、診断部20は、生成した時系列データから、構造物である橋梁30の劣化診断を行う。
On the other hand, the
このように、本実施の形態1に係る構造物劣化診断システムは、事前に基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中において時々刻々変化する活荷重変位を示す時系列データに基づいて、橋梁30の劣化診断を行う点に技術的特徴を有している。そこで、診断部20により実行される具体的な劣化診断方法について、次に詳細に説明する。
As described above, the structural deterioration diagnostic system according to the first embodiment can perform the following operations based on the time-series data indicating the live load displacement that changes from moment to moment during the monitoring period without the need to generate the reference value in advance. , the
図3は、本発明の実施の形態1において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける活荷重変位の時間推移を示した説明図である。図3(a)は、劣化が進行していない定常状態における活荷重変位の時間推移を示しており、図3(b)は、劣化進行状態における活荷重変位の時間推移を示している。また、図3(a)および図3(b)において、縦軸は活荷重変位[mm]、横軸は時間[H]を表している。
FIG. 3 is an explanatory diagram showing time transition of live load displacement in each of the steady state and the progressing state of deterioration in
なお、監視期間は、監視対象の交通量に応じて設定されるものとし、例えば、一週間、あるいは一カ月などの暦を単位とした、その整数倍の期間など、適宜変更可能なものとなっている。 The monitoring period shall be set according to the traffic volume to be monitored. For example, the period can be changed as appropriate, such as a period of integral multiples of a calendar unit such as one week or one month. ing.
診断部20は、センサ10で測定された活荷重変位をあらかじめ決められたサンプリング周期で順次取得することで、図3(a)および図3(b)に示した活荷重変位の時間推移に相当するデータとして、活荷重変位の時系列データを生成する。
The
図3(a)に示した定常状態における活荷重の変位量は、比較的小さな値の範囲に収まっている。これに対して、図3(b)に示した劣化進行状態における活荷重の変位量は、定常状態と比較して大きくなり、時間経過に伴う活荷重変位のバラツキが顕著になっている。 The amount of displacement of the live load in the steady state shown in FIG. 3(a) is within a relatively small value range. On the other hand, the amount of displacement of the live load in the state of progress of deterioration shown in FIG.
図4は、本発明の実施の形態1において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける活荷重変位のヒストグラムを示した説明図である。図4(a)は、劣化が進行していない定常状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示しており、図4(b)は、劣化進行状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示している。また、図4(a)および図4(b)において、縦軸は頻度、横軸は活荷重変位[mm]を表している。
FIG. 4 is an explanatory diagram showing histograms of live load displacement in each of the steady state and the progressing deterioration state in
診断部20は、生成した活荷重変位の時系列データに基づいて、それぞれの変位量の頻度を集計することで、図4(a)および図4(b)に示したようなヒストグラムを生成することができる。図4(a)に示した定常状態におけるヒストグラムは、図3(a)に示した定常状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。また、図4(b)に示した劣化進行状態におけるヒストグラムは、図3(b)に示した劣化進行状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。
The
図4(a)から明らかなように、定常状態における活荷重変位は、0.02~0.03[mm]の範囲に発生頻度が集中している。これに対して、図4(b)から明らかなように、劣化進行状態における活荷重変位は、定常状態における活荷重変位と比較すると、頻度のピークを示す活荷重変位の値に相当する最頻値が右側にずれるとともに、最頻値における頻度が小さくなり、活荷重変位にバラツキが生じている。従って、診断部20は、最頻値の時間推移を監視し、最頻値があらかじめ設定された許容範囲を逸脱した場合には、劣化進行状態であると判断することができる。
As is clear from FIG. 4(a), the frequency of occurrence of the live load displacement in the steady state is concentrated in the range of 0.02 to 0.03 [mm]. On the other hand, as is clear from FIG. 4(b), the live load displacement in the progressing state of deterioration corresponds to the value of the live load displacement showing the peak of frequency when compared with the live load displacement in the steady state. As the value shifts to the right side, the frequency of the mode value becomes smaller, and the live load displacement becomes uneven. Therefore, the
図5は、本発明の実施の形態1における活荷重変位のヒストグラムから求められる最頻値の時間推移を示した説明図である。図5では、活荷重変位の最頻値が0.020[mm]~0.028[mm]の範囲内であるとき、劣化が進行していない許容範囲であるものとしてあらかじめ設定されている場合を例示している。診断部20は、活荷重変位のヒストグラムに関する最頻値を、時間推移とともに特定し、最頻値と許容閾値との比較に基づいて橋梁30の劣化診断を行うことができる。
FIG. 5 is an explanatory diagram showing the temporal transition of the mode obtained from the live load displacement histogram according to the first embodiment of the present invention. In FIG. 5, when the mode of the live load displacement is within the range of 0.020 [mm] to 0.028 [mm], it is preset as an allowable range where deterioration does not progress. is exemplified. The diagnosing
なお、図5に示した例では、現時点における最頻値が許容範囲を逸脱することで、劣化検知を行っていた。しかしながら、診断部20による劣化検知方法は、これに限定されない。例えば、監視期間中のある時間帯において得られた最頻値を基準値として定め、現時点における最頻値と基準値との差分から、劣化検知を行うことも可能である。このような劣化検知について、具体的に説明する。
In the example shown in FIG. 5, deterioration detection is performed when the current mode value deviates from the allowable range. However, the deterioration detection method by the
診断部20は、第1の時間帯において生成した活荷重変位の時系列データに基づいて、ヒストグラムとして第1のヒストグラムを生成し、第1のヒストグラムにおける最頻値を示す第1の最頻値を特定する。この第1の時間帯は、定常状態に含まれる時間帯に相当する。
The
次に、診断部20は、第1の時間帯よりも後の第2の時間帯において生成した活荷重変位の時系列データに基づいて、ヒストグラムとして第2のヒストグラムを生成し、第2のヒストグラムにおける最頻値を示す第2の最頻値を特定する。この第2の時間帯は、監視を行っている現状の時間帯に相当する。
Next, the
次に、診断部20は、第1の最頻値と前記第2の最頻値との差分値が、あらかじめ設定された差分許容範囲を逸脱した場合には、橋梁30が劣化状態であると診断する。
Next, the
なお、第1の最頻値を基準値として特定するためには、この第1の最頻値が上述した許容範囲内にあることが前提となる。また、基準値となる第1の最頻値は、1回だけ算出する、あるいは定期的に更新すればよく、第2の最頻値を算出するたびに繰り返し算出する必要はない。 In addition, in order to specify the first mode value as the reference value, it is a prerequisite that the first mode value is within the allowable range described above. Moreover, the first mode value, which is the reference value, may be calculated only once or may be updated periodically, and it is not necessary to repeatedly calculate each time the second mode value is calculated.
このように、監視期間中におけるヒストグラムの最頻値から、基準値を特定した場合にも、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、高精度で構造物の劣化診断を行うことのできるという効果を実現できる。 In this way, even if the reference value is specified from the histogram mode value during the monitoring period, it is possible to diagnose the deterioration of the structure with high accuracy without the need to generate the reference value in advance. effect can be achieved.
また、本実施の形態1において劣化診断の指標として用いている活荷重変位は、季節や気候により変動することが考えられる。特に、活荷重変位は、気温の影響を受ける。そこで、この季節変動への対策について補足説明する。 Further, it is conceivable that the live load displacement used as an index for deterioration diagnosis in the first embodiment varies depending on the season and climate. In particular, live load displacement is affected by air temperature. Therefore, a supplementary explanation will be given on countermeasures against this seasonal variation.
劣化診断対象である橋梁30は、一般的に、気温の変動によって、その材料の剛性が変化する。具体的には、気温が高い夏は剛性がより低くなり、気温が低い冬は剛性がより高くなる。そのため、季節や気候によっては、同じ重量による活荷重が加わった場合であっても、その活荷重変位は異なることがある。
The stiffness of the material of the
具体的な数値例を挙げると、ある橋梁30で、同重量の車両が走行した際の活荷重変位を、異なる季節で測定したところ、以下のような結果を得た。
8月:走行時の気温 26.0℃(曇り)での活荷重変位 1.55[mm]
1月:走行時の気温 0.2℃(雪)での活荷重変位 1.29[mm]
To give a specific numerical example, the following results were obtained when the live load displacement when a vehicle of the same weight traveled on a
August: Live load displacement 1.55 [mm] at temperature 26.0 ° C (cloudy) during driving
January: Live load displacement 1.29 [mm] at temperature 0.2°C (snow) during driving
そこで、このような気温による活荷重変位の変動に対応するために、診断部20は、ヒストグラムを生成したときの気温に応じて、あらかじめ設定された補正係数により許容閾値あるいは差分許容範囲を補正し、補正後の許容閾値あるいは差分許容範囲を用いて、劣化診断を実施することができる。これにより、季節変動の影響を受けずに、安定した高精度の劣化診断を実現することができる。
Therefore, in order to cope with such fluctuations in live load displacement due to air temperature, the
なお、構造物の劣化診断の指標として最頻値を用いることの効果について補足説明する。構造物の劣化診断の指標として平均値などを用いた場合、交通事情によって、小型車両あるいは大型車両といった車両の大きさの分布が変わるだけで結果が変動してしまい、比較しづらいことが考えられる。通常、小型車両の通行量は、大型車両に比べて多い。 The effect of using the mode value as an index for diagnosing structural deterioration will be supplemented. If the average value is used as an index for diagnosing the deterioration of structures, the result will fluctuate simply by changing the distribution of vehicle sizes, such as small or large vehicles, depending on traffic conditions, making it difficult to make comparisons. . Generally, the traffic volume of small vehicles is larger than that of large vehicles.
また、小型車両と大型車両との比率が多少変動したとしても、大型車両および小型車両の、通行量の上下関係が変わることは長期的には起こりえない。そこで、構造物の劣化診断の指標として最頻値を用いることで、通行量が最も多い小型車両の分布と特定可能なため、変位の最頻値を基準とすることで高精度に構造物の劣化診断を行うことが可能となる。 Moreover, even if the ratio of small vehicles to large vehicles changes somewhat, it is unlikely that the vertical relationship between the traffic volume of large vehicles and small vehicles will change in the long term. Therefore, by using the mode as an index for diagnosing structural deterioration, it is possible to identify the distribution of small vehicles with the highest traffic volume. It becomes possible to diagnose deterioration.
以上のように、実施の形態1によれば、構造物に設置された1つのセンサによる活荷重変位の測定結果に基づいて生成された、活荷重変位の最頻値の時間推移を利用して、構造物の劣化進行状態の有無を診断する構成を備えている。
As described above, according to
具体的な劣化診断手法としては、実施の形態1で詳述したように、以下のようなものが挙げられる。
・監視期間中に逐次生成された、活荷重変位の最頻値の時間推移を利用して、最頻値とあらかじめ設定された許容閾値との比較に基づいて、構造物の劣化診断を行う。
・監視期間中における過去のデータに対して生成された活荷重変位の最頻値を第1の最頻値とし、その後の監視期間中における現在のデータに対して生成された活荷重変位の最頻値を第2の最頻値とし、第1の最頻値と第2の最頻値との間に許容閾値を逸脱する有意差が発生したか否かを判定することで、構造物の劣化診断を行う。
As described in detail in the first embodiment, specific deterioration diagnosis methods include the following.
・Using the time transition of the mode of live load displacement generated sequentially during the monitoring period, the deterioration diagnosis of the structure is performed based on the comparison between the mode and the preset allowable threshold.
・The mode of live load displacement generated for the past data during the monitoring period is set as the first mode, and the maximum value of live load displacement generated for the current data during the subsequent monitoring period. By determining whether or not a significant difference that deviates from the allowable threshold occurs between the first mode value and the second mode value with the frequent value as the second mode value, Perform deterioration diagnosis.
この結果、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを実現できる。 As a result, it is possible to realize a structure deterioration diagnosis system capable of highly accurately diagnosing the deterioration of a structure based on the live load displacement measured during the monitoring period without the need to generate a reference value in advance.
実施の形態2.
本実施の形態2では、構造物の構造体に2以上のセンサを設けるものとして、橋梁の各主桁に設置された2つのセンサによる測定結果の比較に基づいて構造物の劣化診断を行う場合について説明する。
In the second embodiment, two or more sensors are provided in the structure of the structure, and deterioration diagnosis of the structure is performed based on comparison of the measurement results of the two sensors installed on each main girder of the bridge. will be explained.
図6は、本発明の実施の形態2に係る構造物劣化診断システムの構成図である。本実施の形態2における構造物劣化診断システムは、2つのセンサ10(1)、10(2)と、診断部20とを備えて構成されている。
FIG. 6 is a configuration diagram of a structural deterioration diagnosis system according to
また、図7は、本発明の実施の形態2に係る構造物劣化診断システムの診断対象である構造物にセンサ10が設置された状態を示した説明図である。図7では、構造物の具体例として橋梁30が示されており、図7(a)が橋梁30の側面図、図7(b)が橋梁30の裏面図である。
Moreover, FIG. 7 is an explanatory diagram showing a state in which the
本実施の形態2において、センサ10(1)、10(2)は、橋梁30の構成部品である主桁31に設置される。ここで、主桁31は、診断対象である構造物の構造体に相当する。図7(b)に示したように、主桁31は、一例として、3本の主桁31a、31b、31cとして構成されている。そして、図7(b)の例では、2つのセンサ10(1)、10(2)が、それぞれの主桁31a、31b、31cの四分位点(すなわち、左右の支承2の距離に相当する支間の4分の1および4分の3に相当する部分)に設置されている場合を例示している。設置位置である四分位点は、劣化診断に適した位置の一例に相当する。
In
なお、以下の説明では、主桁31bに設置された2つのセンサ10(1)、10(2)による検出結果に基づいて劣化診断を行う場合について説明する。ただし、センサ10自体は、橋梁30の3箇所以上に設置されていてもよい。3つ以上のセンサ10が設置されている場合には、個々のセンサ10の設置位置における検出結果を、他のセンサとの検出結果と比較することで、複数の劣化診断結果を得ることができる。また、センサ10自体は、それぞれの主桁31a、31b、31cに設置されていてもよい。
In the following description, a case will be described in which deterioration diagnosis is performed based on detection results from two sensors 10(1) and 10(2) installed on the
本実施の形態2に係る構造物劣化診断システムは、事前に基準値を生成しておく必要なしに、監視期間中において、2つのセンサ10(1)、10(2)による測定結果から生成された、時々刻々と変化する活荷重変位を示す2つの時系列データに基づいて、橋梁30の劣化診断を行う点に技術的特徴を有している。そこで、診断部20により実行される具体的な劣化診断方法について、次に詳細に説明する。
The structural deterioration diagnostic system according to the second embodiment does not need to generate a reference value in advance, and during the monitoring period, the In addition, it is technically characterized in that the deterioration diagnosis of the
図8は、本発明の実施の形態2における2つのセンサを用いた劣化診断において、定常状態と劣化進行状態とを対比して示した説明図である。図8(a)は定常状態を示しており、図8(b)、(c)は劣化進行状態を示している。図8(b)、(c)では、センサ10(1)の近傍において、橋梁30の主桁31に亀裂Aまたは亀裂Bが発生し、劣化が進行している状態を示している。そこで、2つのセンサ10(1)、10(2)を用いて、図8(b)あるいは図8(c)に示した劣化進行状態を検知する具体的な手法について、図9~図12を用いて以下に説明する。
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a comparison between a steady state and a progressing state of deterioration in deterioration diagnosis using two sensors according to
図9は、本発明の実施の形態2において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示した説明図である。図9(a)は、劣化が進行していない定常状態における、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示しており、図9(b)は、劣化進行状態における、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位の時間推移を示している。 FIG. 9 shows time transition of live load displacement based on the measurement results of the two sensors 10(1) and 10(2) in the steady state and the progressing deterioration state, respectively, in the second embodiment of the present invention. It is an explanatory diagram. FIG. 9(a) shows the time transition of live load displacement based on the measurement results of the two sensors 10(1) and 10(2) in a steady state where deterioration is not progressing, and FIG. 9(b). ) shows the time transition of the live load displacement based on the measurement results of the two sensors 10(1) and 10(2) in the progressing state of deterioration.
図9(a)、図9(b)においては、センサ10(1)の測定結果に基づく波形を点線として示し、センサ10(2)の測定結果に基づく波形を実線として示している。また、図9(a)および図9(b)において、縦軸は活荷重変位[mm]、横軸は時間[min]を表している。 In FIGS. 9A and 9B, the waveform based on the measurement result of sensor 10(1) is shown as a dotted line, and the waveform based on the measurement result of sensor 10(2) is shown as a solid line. In FIGS. 9A and 9B, the vertical axis represents live load displacement [mm] and the horizontal axis represents time [min].
診断部20は、センサ10(1)、センサ10(2)のそれぞれで測定された活荷重変位をあらかじめ決められたサンプリング周期で順次取得することで、図9(a)および図9(b)に示した活荷重変位の時間推移に相当するデータとして、活荷重変位の時系列データを生成する。
The
図9(a)に示した定常状態における各センサ10(1)、10(2)に対応した活荷重の変位量は、いずれも同様の挙動を示し、比較的小さな値の範囲に収まっている。これに対して、図9(b)に示した劣化進行状態における10(1)、10(2)に対応した活荷重の変位量は、互いに異なる挙動を示している。 The live load displacement amounts corresponding to the sensors 10(1) and 10(2) in the steady state shown in FIG. . On the other hand, the live load displacement amounts corresponding to 10(1) and 10(2) in the state of progress of deterioration shown in FIG. 9(b) show different behaviors.
具体的には、図9(b)において、発生した亀裂Aの近傍に設置されているセンサ10(1)に対応した活荷重の変位量は、定常状態と比較して大きくなり、時間経過に伴う活荷重変位のバラツキが顕著になっている。一方、発生した亀裂Aから離れた場所に設置されているセンサ10(2)に対応した活荷重の変位量は、定常状態と同等の挙動を示している。 Specifically, in FIG. 9B, the displacement amount of the live load corresponding to the sensor 10 (1) installed in the vicinity of the generated crack A becomes larger than in the steady state, and over time The accompanying dispersion of the live load displacement is remarkable. On the other hand, the amount of displacement of the live load corresponding to the sensor 10(2) installed at a location distant from the generated crack A exhibits behavior equivalent to that in the steady state.
すなわち、センサ10(1)による測定結果に基づく活荷重変位の時系列データは、図8(b)に示した亀裂Aあるいは図8(c)に示した亀裂Bの影響を受けて、定常状態における時系列データと比較して変化している。一方、センサ10(2)による測定結果に基づく活荷重変位の時系列データは、図8(b)に示した亀裂Aあるいは図8(c)に示した亀裂Bの影響を受けにくく、定常状態における時系列データと比較して変化度合が少なく抑えられている。 That is, the live load displacement time-series data based on the measurement results of the sensor 10(1) is affected by the crack A shown in FIG. 8(b) or the crack B shown in FIG. have changed compared to the time series data in On the other hand, the live load displacement time-series data based on the measurement results of the sensor 10(2) is not easily affected by the crack A shown in FIG. 8(b) or the crack B shown in FIG. Compared to the time-series data in
図10は、本発明の実施の形態2において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果に基づく、活荷重変位のヒストグラムを示した説明図である。図10(a)は、劣化が進行していない定常状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示している。一方、図10(b)は、劣化進行状態における活荷重変位の時系列データに基づいて生成された活荷重変位のヒストグラムを示している。 FIG. 10 shows a histogram of live load displacement based on the measurement results of the two sensors 10(1) and 10(2) in the steady state and the progressing state of deterioration, respectively, in the second embodiment of the present invention. It is a diagram. FIG. 10(a) shows a histogram of live load displacement generated based on time-series data of live load displacement in a steady state where deterioration does not progress. On the other hand, FIG. 10(b) shows a histogram of live load displacement generated based on time-series data of live load displacement in the progressing state of deterioration.
図10(a)、図10(b)においては、センサ10(1)の測定結果に基づく波形を実線として示し、センサ10(2)の測定結果に基づく波形を点線として示している。また、図10(a)および図10(b)において、縦軸は頻度、横軸は活荷重変位[mm]を表している。 10(a) and 10(b), the waveform based on the measurement result of sensor 10(1) is shown as a solid line, and the waveform based on the measurement result of sensor 10(2) is shown as a dotted line. In FIGS. 10A and 10B, the vertical axis represents frequency, and the horizontal axis represents live load displacement [mm].
診断部20は、2つのセンサ10(1)、10(2)の測定結果から生成したそれぞれの活荷重変位の時系列データに基づいて、それぞれの変位量の頻度を集計することで、図10(a)および図10(b)に示したようなヒストグラムを生成することができる。
Based on the time-series data of each live load displacement generated from the measurement results of the two sensors 10(1) and 10(2), the
ここで、診断部20は、2つのセンサ10(1)、10(2)のいずれか1つのセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムとし、1つのセンサ以外のセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとすることができる。そして、診断部20は、このようにして同時間帯で生成した基準ヒストグラムと診断用ヒストグラムとの比較により、構造物である橋梁30の劣化診断を行う。
Here, the
先に示した図8(b)あるいは図8(c)では、亀裂Aあるいは亀裂Bがセンサ10(1)の近傍で発生した場合を例示している。そこで、説明を分かりやすくするために、センサ10(1)による測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとし、センサ10(2)による測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムとする。ただし、センサ10(2)による測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとし、センサ10(1)による測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムと場合であっても、同様の劣化診断を実行できる。 FIG. 8(b) or FIG. 8(c) shown above illustrates the case where crack A or crack B occurs in the vicinity of sensor 10(1). Therefore, in order to make the explanation easier to understand, the histogram generated from the measurement results by the sensor 10(1) will be referred to as a diagnostic histogram, and the histogram generated from the measurement results by the sensor 10(2) will be referred to as a reference histogram. However, even if the histogram generated from the measurement result by the sensor 10(2) is used as the diagnostic histogram and the histogram generated from the measurement result by the sensor 10(1) is used as the reference histogram, similar deterioration diagnosis can be performed.
図10(a)に示した定常状態における基準ヒストグラムおよび診断用ヒストグラムは、図9(a)に示した定常状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。また、図10(b)に示した劣化進行状態における基準ヒストグラムおよび診断用ヒストグラムは、図9(b)に示した劣化進行状態における活荷重変位の時間推移に対応して生成されたヒストグラムである。 The reference histogram and diagnostic histogram in the steady state shown in FIG. 10(a) are histograms generated corresponding to the time transition of the live load displacement in the steady state shown in FIG. 9(a). The reference histogram and diagnostic histogram in the state of progress of deterioration shown in FIG. 10(b) are histograms generated corresponding to the time transition of live load displacement in the state of progress of deterioration shown in FIG. 9(b). .
図10(a)から明らかなように、定常状態における活荷重変位は、基準ヒストグラムおよび診断用ヒストグラムの両方とも、0.02~0.03[mm]の範囲に発生頻度が集中している。これに対して、図10(b)から明らかなように、劣化進行状態における活荷重変位は、定常状態における活荷重変位と比較すると、基準ヒストグラムに関しては図10(a)と図10(b)とで大差がない。その一方で、診断用ヒストグラムに関しては、頻度のピークを示す活荷重変位の値に相当する最頻値が右側にずれるとともに、最頻値における頻度が小さくなり、活荷重変位にバラツキが生じている。 As is clear from FIG. 10(a), the frequency of occurrence of the live load displacement in the steady state is concentrated in the range of 0.02 to 0.03 [mm] in both the reference histogram and the diagnostic histogram. On the other hand, as is clear from FIG. 10(b), the live load displacement in the progressing state of deterioration is compared with the live load displacement in the steady state with respect to the reference histogram in FIGS. 10(a) and 10(b). There is no big difference between On the other hand, regarding the histogram for diagnosis, the mode value corresponding to the value of the live load displacement indicating the frequency peak shifts to the right, and the frequency at the mode value becomes smaller, causing variations in the live load displacement. .
従って、診断部20は、最頻値の時間推移を監視し、基準ヒストグラムにおける最頻値と診断用ヒストグラムの最頻値との差分があらかじめ設定された差分許容範囲を逸脱した場合には、劣化進行状態であると判断することができる。
Therefore, the
なお、この差分許容範囲は、先の実施の形態1で説明したように、ヒストグラムを生成したときの気温に応じて、あらかじめ設定された補正係数により補正し、補正後の差分許容範囲を用いて、劣化診断を実施することができる。これにより、季節変動の影響を受けずに、安定した高精度の劣化診断を実現することができる。 Note that, as described in the first embodiment, this allowable difference range is corrected by a preset correction coefficient according to the temperature when the histogram is generated, and the allowable difference range after correction is used. , degradation diagnosis can be performed. This makes it possible to realize stable and highly accurate deterioration diagnosis without being affected by seasonal fluctuations.
以上のように、実施の形態2によれば、構造物に設置された複数のセンサによる活荷重変位の測定結果に基づいて生成された、活荷重変位の最頻値に関する複数の時間推移を利用して、相互の比較結果から構造物の劣化進行状態の有無を診断する構成を備えている。この結果、先の実施の形態1と同様に、あらかじめ基準値を生成しておく必要なしに、実施の形態1よりも短い監視期間で活荷重変位を測定することができ、監視期間中に測定された活荷重変位に基づいて高精度に構造物の劣化診断を行うことのできる構造物劣化診断システムを実現できる。 As described above, according to the second embodiment, a plurality of time transitions of the mode value of live load displacement generated based on the measurement results of live load displacement by a plurality of sensors installed in a structure are used. Then, the presence or absence of the progress of deterioration of the structure is diagnosed from the mutual comparison results. As a result, as in the first embodiment, live load displacement can be measured in a shorter monitoring period than in the first embodiment without the need to generate a reference value in advance. It is possible to realize a structure deterioration diagnosis system capable of diagnosing the deterioration of a structure with high accuracy based on the live load displacement obtained.
なお、本発明は、劣化診断の指標として活荷重変位を用いる点を1つの特徴としている。一方、従来技術として、劣化診断の指標として構造物の固有振動数を用いるものがある(例えば、特許文献1参照)。そこで、固有振動数の代わりに活荷重変位を用いて構造物の劣化診断を行うメリットについて、補足説明する。 One of the features of the present invention is that the live load displacement is used as an index for diagnosing deterioration. On the other hand, there is a conventional technique that uses the natural frequency of a structure as an index for diagnosing deterioration (see, for example, Patent Document 1). Therefore, the advantage of diagnosing the deterioration of a structure using live load displacement instead of natural frequency will be explained as a supplementary explanation.
図11は、従来の構造物異常検知装置において、定常状態および劣化進行状態のそれぞれにおける、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示した説明図である。図11(a)は、劣化が進行していない定常状態における、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示しており、図11(b)は、劣化進行状態における、2つのセンサの測定結果に基づく、固有振動数の時間推移を示している。なお、図11(a)、図11(b)の波形は、図8(a)に示した定常状態、および図8(b)または図8(c)に示した劣化進行状態に対応して得られたものである。 FIG. 11 is an explanatory diagram showing the temporal transition of the natural frequency based on the measurement results of the two sensors in each of the steady state and the progressing state of deterioration in the conventional structural abnormality detection device. FIG. 11(a) shows the time transition of the natural frequency based on the measurement results of the two sensors in the steady state where deterioration is not progressing, and FIG. It shows the time transition of the natural frequency based on the measurement results of two sensors. The waveforms of FIGS. 11(a) and 11(b) correspond to the steady state shown in FIG. 8(a) and the deterioration progression state shown in FIG. 8(b) or 8(c). It is obtained.
定常状態である図11(a)において、ピークを示す固有振動数は、2つのセンサで、ともに11.5[Hz]となっている。一方、劣化進行状態である図11(b)において、ピークを示す固有振動数は、2つのセンサで、ともに11.5[Hz]となっており、定常状態での結果と劣化進行状態での結果との間で顕著な差異が見られない。 In FIG. 11A, which is the steady state, the natural frequencies showing the peaks of the two sensors are both 11.5 [Hz]. On the other hand, in FIG. 11(b) showing the state of progress of deterioration, the natural frequencies showing peaks are both 11.5 [Hz] for the two sensors. No significant difference is seen between the results.
すなわち、図11(a)、図11(b)の結果からも明らかなように、劣化が進行しつつある状態は、固有振動数により定常状態と識別することは極めて困難である。換言すると、固有振動数に劣化の影響が現れるのは、劣化の最終局面であり、劣化診断の指標として構造物の固有振動数を用いた場合には、劣化が進行しつつある状態を高精度で診断することが困難であった。 That is, as is clear from the results of FIGS. 11(a) and 11(b), it is extremely difficult to distinguish the state in which deterioration is progressing from the steady state based on the natural frequency. In other words, the effect of deterioration appears on the natural frequency only in the final stage of deterioration. was difficult to diagnose.
これに対して、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用いる本発明では、先の実施の形態1、2で説明したように、劣化が進行しつつある状態を高精度で診断することが可能である。 In contrast, in the present invention, which uses the live load displacement of a structure as an index for diagnosing deterioration, as described in the first and second embodiments, it is possible to diagnose with high accuracy the state in which deterioration is progressing. is possible.
図10(a)、図10(b)に示した波形から、定常状態および劣化進行状態のそれぞれに対応する統計量を求めると、以下のようになる。
<図10(a)の定常状態において測定された活荷重変位の統計量>
T値:1.407
P値:0.160
センサ10(1)による最頻値:0.025[mm]
センサ10(2)による最頻値:0.024[mm]
センサ10(1)による平均値:0.039[mm]
センサ10(2)による平均値:0.039[mm]
From the waveforms shown in FIGS. 10(a) and 10(b), the statistics corresponding to the steady state and the progressing state of deterioration are obtained as follows.
<Statistics of Live Load Displacement Measured in Steady State in FIG. 10(a)>
T value: 1.407
P-value: 0.160
Mode value by sensor 10 (1): 0.025 [mm]
Mode value by sensor 10 (2): 0.024 [mm]
Average value by sensor 10 (1): 0.039 [mm]
Average value by sensor 10 (2): 0.039 [mm]
<図10(b)の劣化進行状態において測定された活荷重変位の統計量>
T値:-45
P値:0.0
センサ10(1)による最頻値:0.025[mm]
センサ10(2)による最頻値:0.045[mm]
センサ10(1)による平均値:0.039[mm]
センサ10(2)による平均値:0.076[mm]
<Statistics of Live Load Displacement Measured in Progress of Deterioration in FIG. 10(b)>
T value: -45
P-value: 0.0
Mode value by sensor 10 (1): 0.025 [mm]
Mode value by sensor 10 (2): 0.045 [mm]
Average value by sensor 10 (1): 0.039 [mm]
Average value by sensor 10 (2): 0.076 [mm]
ここで、T値は、
この結果から明らかなように、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用いた場合には、最頻値以外の統計量を用いても、劣化が進行しつつある状態を高精度で診断することが可能である。すなわち、本発明に係る構造物劣化診断システムによれば、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用いることで、構造物が破壊に至る前段階での劣化状態を、安定して高精度で診断することが可能となる。 As is clear from these results, when the live load displacement of a structure is used as an index for diagnosing deterioration, even if statistics other than the mode value are used, the progressing state of deterioration can be diagnosed with high accuracy. It is possible to That is, according to the structural deterioration diagnosis system according to the present invention, by using the live load displacement of the structure as an indicator for deterioration diagnosis, the deterioration state of the structure before it breaks down can be stably and accurately detected. can be diagnosed.
また、上述した実施の形態2では、劣化診断の指標として構造物の活荷重変位を用い、2つのセンサによる活荷重変位の測定結果からそれぞれ求めた基準ヒストグラムと診断用ヒストグラムとの比較により構造物の劣化診断を行う場合について説明した。これに対して、2つのセンサが取得した揺れの量、つまり物理量の測定結果から位相特性を求め、基準位相特性と診断用位相特性との比較により構造物の劣化診断を行うことも可能である。 In the second embodiment described above, the live load displacement of the structure is used as an index for diagnosing deterioration. The case of diagnosing the deterioration of the On the other hand, it is also possible to determine the phase characteristics from the amount of shaking acquired by the two sensors, that is, the measurement result of the physical quantity, and to diagnose the deterioration of the structure by comparing the reference phase characteristics and the diagnostic phase characteristics. .
なお、2つのセンサの設置位置は、図7に示したように、車両1の進行方向において一定間隔だけ離れている。従って、1つ目のセンサの測定結果から生成した基準位相特性と、2つ目のセンサの測定結果から生成した診断用位相特性とを比較する場合には、時間軸において一方の位相特性をシフトさせることで、それぞれのセンサが設置された位置を車両1が通過する時間差を補正する。
The installation positions of the two sensors are separated by a constant distance in the traveling direction of the
劣化診断の指標として構造物で測定された物理量の位相特性を用いることによっても、構造物が破壊に至る前段階での劣化状態を、安定して高精度で診断することが可能となる。 By using the phase characteristic of the physical quantity measured in the structure as an index for diagnosing deterioration, it is possible to stably and highly accurately diagnose the state of deterioration of the structure before it breaks down.
1 車両、10、10(1)、10(2) センサ、20 診断部、30 橋梁(構造物)、31、31a、31b、31b 主桁(構造体)。 1 vehicle, 10, 10(1), 10(2) sensor, 20 diagnostic unit, 30 bridge (structure), 31, 31a, 31b, 31b main girder (structure).
Claims (5)
前記2以上のセンサのそれぞれにより測定された前記活荷重変位を時間経過に伴って順次取得することで前記活荷重変位の時系列データを生成し、前記時系列データから前記活荷重変位に関するヒストグラムを生成し、いずれか1つのセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを基準ヒストグラムとし、前記1つのセンサ以外のセンサによる測定結果から生成したヒストグラムを診断用ヒストグラムとし、同時間帯で生成した前記基準ヒストグラムと前記診断用ヒストグラムとの比較により前記構造物の劣化診断を行う診断部と
を備えることを特徴とする構造物劣化診断システム。 two or more sensors mounted on a structure to measure the live load displacement of the structure due to the live load;
Time series data of the live load displacement is generated by sequentially acquiring the live load displacement measured by each of the two or more sensors over time, and a histogram of the live load displacement is generated from the time series data. A histogram generated from the measurement results of any one sensor is used as a reference histogram, a histogram generated from measurement results of sensors other than the one sensor is used as a diagnostic histogram, and the reference histogram generated in the same time zone A structure deterioration diagnosis system, comprising: a diagnosis unit that diagnoses deterioration of the structure by comparison with the diagnosis histogram.
前記2以上のセンサのそれぞれにより測定された前記物理量の位相特性を生成し、いずれか1つのセンサによる測定結果から生成した位相特性を基準位相特性とし、前記1つのセンサ以外のセンサによる測定結果から生成した位相特性を診断用位相特性とし、同時間帯で生成した前記基準位相特性と前記診断用位相特性との比較により前記構造物の劣化診断を行う診断部と
を備えることを特徴とする構造物劣化診断システム。 two or more sensors installed in a structure to measure physical quantities of the structure;
generating the phase characteristic of the physical quantity measured by each of the two or more sensors, using the phase characteristic generated from the measurement result by any one sensor as the reference phase characteristic, and using the measurement result by the sensor other than the one sensor a diagnostic unit that uses the generated phase characteristic as a diagnostic phase characteristic, and performs deterioration diagnosis of the structure by comparing the reference phase characteristic and the diagnostic phase characteristic generated in the same time period. Deterioration diagnosis system.
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