JP7277889B1 - プログラム及び対象装置監視方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような状況の中、プラスチック成形市場ではこれらの課題を解決する方法の1つとしてEUROMAPという規格が策定され、標準化が進められている。
また、サーバの開発は、ソフトウェアのアップデートが頻繁に発生し、対応の人的リソース確保が難しいという問題がある。
さらには、サーバの利用企業ごとに開発対象のプラットフォームが異なり、利用企業の開発環境を把握しないと開発に着手できず、その結果、開発期間が長くなり、開発費が高額になるという問題がある。
図1は、本発明の実施形態に係る事業監視システム1の全体構成図である。
図2は、図1に示す事業監視システム1の各構成の機能を説明するための図である。
図1に示す事業監視システム1は、スマートファクトリーを推進するのに効果的である。
図1及び図2に示すように、事業監視システム1は、例えば、対象装置11,サーバ装置13,プロバイダ装置15及び上位システム17を用いて処理を行う。
サーバ装置13は、既存の対象装置11(成形機)に接続することにより、上位システム17(MES)との間で共通の通信方式(通信インターフェース、OPC UA)でデータ交換することを可能とする。
OPC UAはOpen Platform Communication Unified Architectureの略で、データ交換の標準規格の通信方式である。
当初はOT(工場内の設備)とIT(情報システム)とのつなぎ役が主であったが、クラウドへのデータ共有やコントローラと設備間、またコントローラ間などのやり取りなど、OPC UAで対応できることは多岐に渡る。
これまで通信方式といえば機器や設備ごとにベンダーがつくった規格が乱立しており、それらを使う側のユーザが対応する必要があった。OPC UAを採用すれば、個別のデータ編変換することなく、スムーズなコミュニケーションできるようになる。
さらに、図3に示すように、OPC UAにはデータの中身(構造)を標準化できる情報モデルがある。これにより、データ交換の規格だけでなくデータの中身を標準化でき、複数の異なるベンダーの設備にアクセスしても同様のデータが収集できるようになる。
情報モデルは、例えば、対象装置の一例である射出成形機から良品数を取得したとき、A社とB社では、データの名前もデータの位置も異なっており、ユーザからすると、A社とB社両方のデータの位置と名前を把握しなければならず、非効率である。情報モデルは、このような同じ種類の設備だがデータ構造が異なる問題を解決する。
コンパニオン層は、各業界別に策定を進めている情報モデルである。例えば、射出成形機であれば欧州のEUROMAPがあり、MESと射出成形機の間のデータ構造をEUROMAP77とする。
各射出成形機のメーカは、このEUROMAP77を基にデータを格納することににょり、MES等の上位システムからの同じデータ構造で、全ての射出成型機のデータを扱うことができる。
既存の対象装置11(設備)のデータを取得・書き込む。
OPC UAの情報モデルを使用し、データ構造を自由に作成・公開する。
MES等の上位システム17に統一化された情報モデルを公開できる。
顧客ごとに要求が異なるため、機能の搭載可否を選択できる。
EUROMAPを活用することで、ベンダーごとにバラつきの生じるデータの中身を統一することが可能となる。これにより、複数の異なる企業(プラットフォーム)の対象装置11との接続が可能である。
これにより、単に設備からのデータ収集と見える化を行うだけでなく、収集したデータの分析と分析後の改善をする際の設備へのアクセスについても、このEUROMAP77および83を利用することで実現可能となる。
対象装置11を前述した通信方式OPC UA対応にするためには、前述したとおり、以下の課題がある。
上述した課題を解決するために、設備に対応したサーバを個別に開発すると、サーバがカバーする必要がある通信方式の仕様は膨大であり、学習コストが高いという問題がある。そのため、人材育成が長期になり、顧客の要求に応えられないケースが生じる。
また、サーバの開発は、ソフトウェアのアップデートが頻繁に発生し、対応の人的リソース確保が難しいという問題がある。
さらには、サーバの利用企業ごとに開発対象のプラットフォームが異なり、利用企業の開発環境を把握しないと開発に着手できず、その結果、開発期間が長くなり、開発費を高額になるという問題がある。
サーバ装置13は、このような課題を解決する以下の構成(機能)を備えている。
図4に示すように、サーバ装置13は、例えば、通信部31,メモリ33及び処理部35を有する。
メモリ33は、処理部35が実行するプログラムPRG1を記憶する。プログラムPRG1には、本明細書で規定するプロバイダ装置15の動作が記述されている。
処理部35は、プログラムPRG1を実行して本明細書に記載するサーバ装置13の機能を実現する。
図5に示すように、サーバ装置13は、例えば、生成モジュール41,サーバーモジュール43,アドレススペースモジュール45,データテーブル47,データマネージャーモジュール49,イベントマネージャーモジュール51,メソッドマネージャーモジュール53を機能モジュールとして用いる。
これらの機能モジュールの処理は、プログラムPRG1に記述されている。
これにより、対象装置11の属性(業界)に応じたサーバ装置13の開発負担を大幅に小さくできる。
動作規定データ39によって生成することが規定されたモジュールは、対象装置11の属性によって異なる。すなわち、図5に示す一部、又は全部のモジュールが起動される。
生成モジュール41は、他のモジュールを生成した後に、実行権限をサーバーモジュール43に移す。
生成モジュール41は、サーバーモジュール43,アドレススペースモジュール45,データテーブル47,データマネージャーモジュール49,イベントマネージャーモジュール51,メソッドマネージャーモジュール53の各々を複数生成してもよい。
サーバモジュール43は、上記各モジュールの生成後に、データマネージャーモジュール49、イベントマネージャーモジュール51及びメソッドマネージャーモジュール53と、アドレススペースモジュール45規定したアドレス空間(データ構造)とを、これらマネージャーモジュールを介して、プロバイダ装置15が当該アドレス空間が見れるように(アクセス可能に)関連付ける処理を行う
サーバーモジュール43は、生成モジュール41から実行権限を移された後は、例えば、動作規定データ39に規定された動作を行う。
データマネージャーモジュール49は、データテーブル47を参照して、対象装置11にデータアクセスする領域を特定する。
具体的には、サーバ装置13が、対象装置11から受信した通知(データ等)を、プロバイダ装置15に送信し、プロバイダ装置15がこれを上位システム17に送信する。
サーバ装置13の動作は、動作規定データ39に規定されており、処理部35が実行する。
図6は、サーバ装置13の一動作例を説明するためのフローチャートである。
以下に示す各ステップは、図4に示す処理部35が動作規定データ39を実行して実現される。
ステップST11:
処理部35で動作規定データ39が実行され、生成モジュール41が図5に示す各モジュールを生成する。
生成モジュール41からサーバーモジュール43に実行権限が移される。
サーバーモジュール43がアドレススペースモジュール45を使ってサーバ装置13内にアドレス空間を生成する。
すなわち、サーバーモジュール43は、上記各モジュールの生成後に、データマネージャーモジュール49、イベントマネージャーモジュール51及びメソッドマネージャーモジュール53と、アドレススペースモジュール45規定したアドレス空間とを、これらマネージャーモジュールを介して、プロバイダ装置15が当該アドレス空間が見れるように(アクセス可能に)関連付ける処理を行う。
サーバーモジュール43がデータテーブル47を使って対象装置11との結びつける。具体的には、各マネージャーモジュールが、対象装置11内のメモリに記憶されたデータにアクセス可能にする。
サーバーモジュール43がデータマネージャーモジュール49を起動し、対象装置11とのリードライトが可能になる。
サーバーモジュール43がイベントマネージャーモジュール51を起動し、対象装置11からの通知を受信可能になる。
サーバーモジュール43がメソッドマネージャーモジュール53を起動し、対象装置11への指示が可能になる。
また、サーバ装置13のハードウェアは、省電力・耐環境性に優れ、短寿命部品を排除した設計になっており、ラインアップでは、コントローラとI/Oモジュールを複数取り揃え、センサ接続用のM2Mコントローラ、PLC接続用M2M EUROMAP Gatewayに加え、IEC61131-3準拠のPLC言語でプログラム可能なリアルタイムコントローラにも領域を広げている。
サーバ装置13は、開発者が図5に示すクライアントコンピュータ65を操作して、ツールキッド61を介して、図5に示す全てのモジュールを使用可能に備えた開発用プログラム(コアアーキテクチャ)を用いて動作規定データ39を生成することで開発を行う。
すなわち、複数のプラットフォームの対象装置11に対応するサーバ装置13の各モジュールを共通にでき、開発負担を軽減できる。
上位システムであるMESについては、EUROMAP プロバイダというソフトウェアを利用することで、既存のMESでもOPC UAの通信インターフェース、EUROMAPの規定にて、データ交換や設備への指示が可能となる。
生産管理や在庫管理、受注管理などのERPと、工場の生産ラインの各製造工程との間に位置し、つなぎ役を果たす。図9にある通り、作業のスケジューリング・生産資源の配分と監視・品質管理・データ収集・保全管理など11の機能が存在し、必要に応じた機能を利用する。
経済のグローバル化が進む中、生産現場には少量多品種生産やリードタイムの短縮が求められており、MES導入による合理化の必要性が高まっている。原料や納期、生産プロセスの管理が行えるMESで製造工程の効率化を目指すことは、製造業における喫緊の課題である。
プロバイダ装置15は、上位システム17との連携すると共に、対象装置11(成形機)と接続する。
EUROMAP77/83の仕様は、MESから成形機を直接監視・指示を行うことを視野に入れて検討が進んでいる。だが、現状EUROMAP77/83+OPC UAを使用して、成形機にアクセスできるMESは数少ない。
すでに導入済みのMESがOPC UAに対応していないことや、仮に対応していたとしても、成形機へ直接指示を送ようにするためには、MESのプログラムが必要になることが大きな理由だ。いずれにせよ導入するには多大な初期コストがかかるので敷居が高い。
・EUROMAP77/83に従った、データの取得
・EUROMAP77/83に従った、データの書込
・EUROMAP77/83に従った、対象装置11(成形機)のイベント監視(例:1回の成形完了ごとに、良品数を通知)
・EUROMAP77/83に従った、対象装置11への指示操作(例:運転モードの開始停止など)
特にイベント監視や指示操作については、EUROMAP77/83で事細かな制御が規定されている。
工場に導入済みの上位システム17からも利用できるように、プロバイダ装置15と上位システム17の接続は、上位システム17のプログラムに直接組込むソフトウェアのライブラリとして提供する。
プロバイダ装置15には標準でOPC UAクライアントが搭載されており、OPCUAとの接続にかかる多大な開発費を最小に抑えることができる。上位システム17に直接組み込めない場合や、組み込みたいが対応できる技術者がいない場合は、プロバイダ装置15を使用したアプリケーションの開発を行う。
IB-Mesには通常のオンプレミス版とコストを抑えたクラウド版が存在するが、プロバイダ装置15そのどちらにも対応している。IB-Mesとの標準対応も、MESへのカスタム開発も、可能な限り対象装置11の環境に沿えるように行う。
図7は、事業監視システム1の開発から実行までの全体的な流れを説明するためのフローチャートである。
ステップST21:
サーバ装置13が実行する動作規定データ39を前述したように開発する。
プロバイダ装置15が実行するプロバイダ用プログラムを開発する。当該プロバイダ用プログラムはは、サーバ装置13のクライアントとして動作するように開発する。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
その場合には、上位システム17が、図5に示すアドレススペースモジュール45が規定するアドレス空間にアクセスを可能になる。
11…対象装置
13…サーバ装置
15…プロバイダ装置
17…上位システム
31…通信部
33…メモリ
35…処理部
39…動作規定データ
41…生成モジュール
43…サーバーモジュール
45…アドレススペースモジュール
47…データテーブル
51…イベントマネージャーモジュール
53…メソッドマネージャーモジュール
61…ツールキッド
65…クライアントコンピュータ
Claims (10)
- 対象装置からの通知を取得し、操作指示を対象装置に送信するサーバ装置が実行するプログラムであって、
前記対象装置との間で予め決められた通信方式で当該対象装置と通信を行うマネージャーモジュールと、
上位管理装置又は当該上位管理装置と通信を行うプロバイダとの間の通信に使用するデータ交換のための通信方式のデータを前記上位管理装置又は前記プロバイダからアクセス可能に格納するアドレス空間を生成又は削除するアドレススペースモジュールと、
前記マネージャーモジュールと前記アドレススペースモジュールとを生成する生成モジュールと、
前記マネージャーモジュールがデータを取得する対象となる前記対象装置を規定する設定情報であるデータテーブルと、
前記マネージャーモジュール及び前記アドレススペースモジュールの動作を制御するサーバーモジュールと、
を有し、
前記生成モジュールは、
前記マネージャーモジュール、前記アドレススペースモジュール及び前記サーバーモジュールを生成した後に、前記サーバーモジュールに実行権限を移し、
前記サーバーモジュールは、前記実行権限を移された後に、前記マネージャーモジュールと前記アドレススペースモジュールが規定した前記アドレス空間とを、前記マネージャーモジュールを介して、前記上位管理装置又は前記プロバイダから当該アドレス空間がアクセス可能に関連付ける処理を行い、
前記マネージャーモジュールは、前記データテーブルが示す前記対象装置からデータを取得し、
前記生成モジュールは、前記データテーブルを生成する
プログラム。 - 前記マネージャーモジュールは、
前記対象装置からデータを取得し、前記対象装置にデータを書き込むデータマネージャーモジュール
を有する
請求項1に記載のプログラム。 - 前記マネージャーモジュールは、
前記対象装置への操作を制御するメソッドマネージャーモジュールと、
前記対象装置からの通知を制御するイベントマネージャーモジュールと
をさらに有する
請求項2に記載のプログラム。 - 前記プログラムの起動時に、前記生成モジュールは、前記サーバーモジュール、前記アドレススペースモジュール、前記データマネージャーモジュール、前記メソッドマネージャーモジュール、前記イベントマネージャーモジュールのうち、動作規定データで生成することが指定されたモジュールを生成し、当該指定されていないモジュールを生成しない
請求項3に記載のプログラム。 - 前記動作規定データは、前記実行権限を移された後の前記サーバーモジュールの動作を規定している
請求項4に記載のプログラム。 - 前記生成モジュールは、前記サーバーモジュール、前記アドレススペースモジュール、前記データマネージャーモジュール、前記メソッドマネージャーモジュール、前記イベントマネージャーモジュールのうち、動作規定データで生成することが指定されたそれぞれ単数又は複数のモジュールを生成する
請求項5に記載のプログラム。 - 上位システム及びサーバ装置との間で通信を行うプロバイダ装置と、サーバ装置とを用いて行う対象装置監視方法であって、
前記サーバ装置は、
対象装置からの通知を取得し、操作指示を対象装置に送信し、
前記対象装置との間で予め決められた通信方式で当該対象装置と通信を行うマネージャーモジュールと、
上位管理装置又は当該上位管理装置と通信を行うプロバイダとの間の通信に使用するデータ交換のための通信規格のデータを前記上位管理装置又は前記プロバイダからアクセス可能に格納するアドレス空間を生成又は削除するアドレススペースモジュールと
のうち、
当該サーバ装置の起動時に、動作規定データで指定されたモジュールを生成し、当該生成されたモジュールを実行し、
前記プロバイダ装置は、
前記通信方式を基に、前記サーバ装置と通信を行い、
前記通信方式とは別の通信方式で前記上位システムと通信を行い、
前記上位システムからの操作指示を、前記プロバイダ装置及び前記サーバ装置を介して前記対象装置に送信し、
前記対象装置からの通知を、前記サーバ装置及び前記プロバイダ装置を介して前記上位システムに送信する
対象装置監視方法。 - 前記マネージャーモジュールがデータを取得する対象となる前記対象装置を規定する設定情報であるデータテーブルと、
前記マネージャーモジュールと前記アドレススペースモジュールとデータテーブルとを生成する生成モジュールと
を有し、
前記マネージャーモジュールは、前記データテーブルが示す前記対象装置からデータを取得する、
請求項7に記載の対象装置監視方法。 - 前記マネージャーモジュール及び前記アドレススペースモジュールの動作を制御するサーバーモジュール
をさらに有し、
前記生成モジュールは、前記サーバーモジュールを生成する
請求項8に記載の対象装置監視方法。 - 前記生成モジュールは、
前記マネージャーモジュール、前記アドレススペースモジュール及び前記サーバーモジュールを生成すると、
前記サーバーモジュールに実行権限を移し、
前記サーバーモジュールは、前記実行権限を移された後に、前記マネージャーモジュールと前記アドレススペースモジュールが規定した前記アドレス空間とを、前記マネージャーモジュールを介して、前記上位管理装置又は前記プロバイダから当該アドレス空間がアクセス可能に関連付ける処理を行う
請求項9に記載の対象装置監視方法。
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