JP7276503B2 - 運行決定装置、運行決定方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、運行決定装置、運行決定方法およびプログラムに関する。
交通システムの運行に関して、特許文献1には、定員や車両性能が異なる複数の種別を用いて臨時のシャトルバスを運行させるためのダイヤグラムを作成するダイヤ生成装置が記載されている。
日本国特許第6251083号公報
交通システムを運行する際、交通事業者の利便性だけでなく、利用者の利便性に配慮した運行を行えることが好ましい。
本発明の目的の一例は、上記の問題を解決することができる運行決定装置、運行決定方法およびプログラムを提供することである。
本発明の第1の態様によれば、運行決定装置は、搬送対象を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場とを含むシステムにおける、前記搬送装置の運行を模擬するシミュレータと、前記システムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、前記パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定するモジュールと、前記モジュールへの入力に設定する値の学習を、前記シミュレータを用いて、前記搬送対象の滞留状況に関する報酬に基づく強化学習にて行い、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場における前記搬送対象の滞留状況を改善する場合の、前記搬送装置の運行計画を、学習結果を用いて求める決定手段と、を備える。
本発明の第2の態様によれば、運行決定方法は、搬送対象を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場とを含むシステムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、前記パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定するモジュールへの入力に設定する値の学習を、前記システムにおける前記搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、前記搬送対象の滞留状況に関する報酬に基づく強化学習にて行い、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場における前記搬送対象の滞留状況を改善する場合の、前記搬送装置の運行計画を、学習結果を用いて求める工程を含む。
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、搬送対象を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場とを含むシステムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、前記パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定するモジュールへの入力に設定する値の学習を、前記システムにおける前記搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、前記搬送対象の滞留状況に関する報酬に基づく強化学習にて行い、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場における前記搬送対象の滞留状況を改善する場合の、前記搬送装置の運行計画を、学習結果を用いて求める工程を実行させるためのプログラムである。
上記した運行決定装置、運行決定方法およびプログラムによれば、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
実施形態に係る運行決定装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。 実施形態に係るシミュレータにおけるデータの流れの例を示す図である。 実施形態に係る運行決定装置が搬送装置の運行計画を求める対象の交通システムにおける、路線の例を示す図である。 実施形態に係るシミュレータのシミュレーションモデルの駅における設備の構成例を示す図である。 鉄道車両を直進させる場合に、実施形態に係るモジュールが行う処理の手順の例を示す図である。 鉄道車両を折り返させる場合に、実施形態に係るモジュールが行う処理の手順の例を示す図である。 実施形態に係る運行決定装置が行う処理の手順の例を示す図である。 実施形態に係る運用決定装置の構成の例を示す図である。 実施形態に係る運行決定方法における処理の手順の例を示す図である。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、実施形態に係る運行決定装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。図1に示す構成で、運行決定装置100は、シミュレータ110と、決定部120と、モジュール130とを備える。
運行決定装置100は、搬送装置の運行計画を求める。例えば、運行決定装置100は、ダイヤグラムなど搬送装置の運行パターンの例を示す情報を取得して出力する。特に運行決定装置100は、搬送装置が搬送する搬送対象について定量的に評価可能な状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を取得して出力する。
搬送装置および乗降場は、交通システムに含まれる。ここでいう交通システムとは、搬送装置と、その搬送装置が運行するための設備との総称である。ここでいう搬送装置の運行とは、何らかの計画に従って搬送装置が動作することである。
以下では、運行決定装置100が、搬送装置に対する搬送対象の乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を取得する場合を例に説明する。ただし、運行決定装置100が求める運行計画による改善の対象は、乗降場における搬送対象の滞留状況に限定されない。例えば、運行決定装置100が、搬送装置の速度を改善する場合の、搬送装置の運行計画を取得するようにしてもよい。ここでいう、搬送装置の速度の改善は、搬送装置の速度を向上させて搬送にかかる時間を短縮することであってもよい。
以下では、運行決定装置100が対象とする搬送装置が乗り物であり、搬送対象が人である場合を例に説明する。特に、以下では、運行決定装置100が対象とする搬送装置が鉄道車両である場合を例に説明する。この場合の交通システムを鉄道システムと称する。鉄道システムは、鉄道車両と、鉄道車両が運行するための設備との総称である。鉄道車両は、2台以上の車両が連結された、いわゆる列車で運行していてもよいし、1台の車両が単体で運行していてもよい。
このように、運搬装置が人を運搬する場合、運搬対象である人が、搬送装置の利用者である。搬送装置の利用者を単に利用者と称する。
ただし、運行決定装置100が対象とする運搬装置が、人ではなく荷物等の物を運ぶようにしてもよい。この場合、搬送対象である物の搬送の依頼者が、利用者に該当する。搬送装置は、生産工場や倉庫等で、製品や材料等を運搬する運搬車、ベルトコンベア、パイプライン等を表してもよい。搬送対象は、製品や材料等を表してもよい。乗降場は、製品や材料等を蓄えておくことが可能な場所やタンク等の保管場所を表していてもよい。そして、滞留状況は、各保管場所に蓄えられている材料や製品等の量や、該保管場所に格納することが可能な量に対する材料や製品等の量の割合を表していてもよい。
生産工場の場合に、滞留状況は、例えば、ある製造工程にて処理される前の仕掛品の量や、製造工程が終了したにもかかわらず次の製造工程への搬送処理が実施されていない仕掛品の量等を表す。
また、運行決定装置100が対象とする運搬装置が人を運搬する場合、運搬装置は鉄道車両に限定されない。例えば、運搬装置が、航空機、船舶、タクシー、トラック、または、バス等の運送装置であってもよい。
ここでいう搬送対象の滞留とは、例えば、搬送対象が移動せずに同じ場所に留まることである。交通システムが鉄道システムである場合に、搬送対象の滞留の例として、利用者が駅のホームや、駅構内で鉄道車両を待つ状態が挙げられる。
搬送装置での移動を目的とする乗客にとって、滞留時間が短いことが好ましい。運行決定装置100が、滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求めることで、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
搬送対象が物である場合、利用者にとって、物が速やかに搬送されることが好ましいと考えられる。また、生産工場や倉庫等の場合に、搬送物が、生産工場や倉庫に滞留している時間が長いほど、生産状況や出荷状況が低下していることを表す。この場合も、運行決定装置100が、滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求めることで、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。したがって、この場合にも、滞留時間が短いことが好ましい。
運行決定装置100が、得られた運行計画に基づいて、搬送装置の運行を制御するようにしてもよい。あるいは、運行決定装置100が、交通システムの制御装置など他の装置に運行計画を出力し、運行計画を取得した装置が、得られた運行計画に基づいて、搬送装置の運行を制御するようにしてもよい。例えば、運行決定装置100は、得られた運行計画に従い搬送装置が動作するよう、搬送装置に指示してもよいし、搬送装置を制御してもよい。あるいは、運行決定装置100は、得られた運行計画に従い搬送装置を制御するよう、交通システムを制御する信号機を制御してもよい。
あるいは、交通システムの管理者など人手で、運行決定装置100が生成した運行計画を参照して、交通システムに適用する運行計画を立案するようにしてもよい。
シミュレータ110は、搬送装置の運行を模擬(Simulate、Simulation)する。シミュレータ110は、搬送装置の運行を模擬するために、搬送機器だけでなく交通システム全体の動作を模擬する。例えば、シミュレータ110が鉄道車両の運行を模擬する場合、分岐器および信号機などの動作も模擬する必要があり、シミュレータ110は、これらの動作も模擬する。
また、シミュレータ110は、搬送対象の動静を模擬する。交通システムが鉄道システムである場合、シミュレータ110は、駅のホームへの乗客の入出場、鉄道車両への乗客の乗降、および、鉄道車両による乗客の運搬を模擬する。
決定部120は、シミュレータ110を用いて、乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求める。決定部120が、シミュレータ110が行う搬送装置の運行のシミュレーションについて、乗降場における搬送対象の滞留状況を評価することで、乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求めることが可能になる。
決定部120は、決定手段の例に該当する。
以下では、決定部120が、搬送対象の滞留状況に関する報酬を用いる強化学習に基づいて、乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求める場合を例に説明する。運行決定装置100が対象とする搬送装置が鉄道車両である場合、決定部120が、搬送対象である利用者の、駅のホームでの滞留が少ないほど高い評価となる報酬を用いるようにしてもよい。
決定部120が用いる報酬は、乗客の滞留を量的に評価できるいろいろな報酬とすることができる。
例えば、決定部120が、駅のホームにおける乗客の滞留時間の、全ての駅のホームにいる全ての乗客についての合計を、乗客の滞留量として算出するようにしてもよい。そして、決定部120が、乗客の滞留量が少ないほど評価が高くなる報酬を用いて強化学習を行うようにしてもよい。
あるいは、決定部120が、各駅のホームにいる乗客の人数の、全ての駅のホームについての合計を、乗客の滞留量として算出するようにしてもよい。そして、決定部120が、乗客の滞留量が小さいほど評価が高くなる報酬を用いて強化学習を行うようにしてもよい。
決定部120は、強化学習にて、モジュール130への入力に設定する値を学習する。ここでいう、モジュール130への入力に設定する値を学習することは、交通システムの状態に応じて、モジュール130への入力にどのような値を設定するかを学習することである。
強化学習においてアクションのパターンの個数が多い場合、報酬による個々のパターンに対する評価を得られる機会がまばら(Sparse)になり、学習が進まない要因となり得る。鉄道システムにおける1つの路線全体を運行決定装置100の対象とする場合、分岐器および信号機など操作対象の個数が多くなることが考えられる。これらの操作対象に対する操作をそのまま、強化学習におけるアクションとして用いると、アクションのパターンの個数が膨大になり、学習が進まない要因となり得る。すなわち、強化学習が効率的に実施されない可能性がある。
そこで、運行決定装置100では、モジュール130を用いて操作対象に対する操作をある程度自動化する。これにより、決定部120が行う強化学習におけるアクションのパターンの個数が少なくなるため、学習が容易になる。
図3乃至図6を参照しながら後述するように、モジュール130は、交通システムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定する。ここでのパラメータは、シミュレーションモデルへの入力パラメータである。モジュール130または決定部120は、模擬対象に対する操作を、パラメータの値にてシミュレータ110に入力する。
交通システムが鉄道システムである場合、駅毎にモジュール130を設け、各駅における操作をある程度自動化するようにしてもよい。鉄道車両の折り返しが可能な駅について、決定部120が、モジュール130に対して折り返しの有無を指示するようにしてもよい。この場合、モジュール130は、折り返しの有無の指示、および、対象の駅への鉄道車両の進入状況に基づいて、その駅について設定可能なパラメータの値を設定する。例えば、モジュール130は、その駅の分岐器および信号機等に対する操作を示すパラメータの値を設定する。
モジュール130が、ルールベースでパラメータの値を設定するようにしてもよい。例えば、運行決定装置100の設計者など人手で、ルールベースのルールを予め設けておく。モジュール130は、シミュレーションにおける鉄道システムの状態に応じてルールを選択し、選択したルールから導かれる操作を示すパラメータ値を設定する。
モジュール130が駅の設備の操作を設定する場合、ルールを選択するための鉄道システムの状態として、例えば、対象の駅の分岐器および信号機等の操作対象の状態、ならびに、鉄道車両の位置および速度など鉄道車両の駅への進入状況を用いることできる。
あるいは、モジュール130が、強化学習によってパラメータ値の設定方法を学習するようにしてもよい。この場合、モジュール130は、決定部120が用いる報酬と異なる報酬を用いて強化学習を行うことが考えられる。例えばモジュール130が、鉄道車両の直進または折り返しなど、決定部120からの入力の値が示す指示どおりの結果を得られた場合に高い評価を得られる報酬を用いるようにしてもよい。
この場合の強化学習では、シミュレータ110が、鉄道システムのうちモジュール130の操作対象の駅の部分及び鉄道車両を模擬するなど、交通システムを部分的に模擬して処理の効率化を図るようにしてもよい。
あるいは、モジュール130が、強化学習以外の機械学習によってパラメータ値の設定方法を学習するようにしてもよい。例えば、モジュール130が、遺伝的アルゴリズムによってパラメータ値の設定方法を学習するようにしてもよい。
モジュール130が、交通システムの運行に用いられる制約条件に基づいて、決定部120からの入力の値に応じたパラメータの値を設定するようにしてもよい。例えば、モジュール130が、鉄道の運行規則、および、保安設備の規則による操作の制約に基づいて、パラメータの値を設定するようにしてもよい。さらに例えば、モジュール130が、信号機の状態により、分岐器による分岐の向きが制限されるといった制約条件に従って、分岐器に対する操作を示すパラメータの値を設定するようにしてもよい。
モジュール130が、駅における鉄道車両の折り返しの有無を指示する入力、および、その駅への鉄道車両の進入状況に応じて、かつ、その駅の信号機の設定に関する制約条件、および、その駅の分岐器の設定に関する制約条件に基づいて、シミュレーションにおける信号機および分岐器の設定を行うようにしてもよい。
この場合の信号機の設定に関する制約条件の例として、鉄道車両が駅の直前の閉塞区間に進入した後に場内信号を青信号にする、といった制約条件が挙げられる。
分岐器の設定に関する制約条件の例として、鉄道車両を直進させる場合は1番ホームへ進入させ、鉄道車両を折り返させる場合は2番ホームへ進入させる、といった制約条件が挙げられる。
決定部120が強化学習法によって実現される例を用いながら、決定部120における処理について説明したが、運行決定装置100は、例えば、混合整数計画法等の方法によって実現されていてもよい。例えば、運行決定装置100は、鉄道車両を操作する乗務員、鉄道車両数、駅数等についての制約条件のもとで、搬送物の滞留量等の定量的に評価可能な状況を最小化することを目的関数とする問題を、混合整数計画法等の方法に従い処理することによって、パラメータを算出し、算出したパラメータに基づき運行計画を作成してもよい。すなわち、決定部120を実現する方法は、上述した例に限定されない。
図2は、シミュレータ110におけるデータの流れの例を示す図である。図2に示す構成で、シミュレータ110は、運行シミュレータ111と、人流シミュレータ112と、入出場シミュレータ113とを備える。
運行シミュレータ111は、搬送装置の運行を模擬する。そのために、運行シミュレータ111は、搬送装置だけでなく交通システム全体を模擬する。
運行シミュレータ111は、模擬対象の交通システムにおける路線の設定と、シミュレーション開始時の搬送装置の位置などの開始条件(初期条件)とを、模擬の開始前に取得しておく。そして、運行シミュレータ111は、交通システムに対する操作の入力を、例えばシミュレーションモデルのパラメータへの値の設定にて受け付けて、模擬を実行する。
また、運行シミュレータ111は、搬送装置への搬送対象の乗降を模擬する。模擬対象の交通システムが鉄道システムであり、搬送対象が人(利用者)である場合、運行シミュレータ111は、駅のホームにおける乗車人数の入力を受け付け、降車人数を出力する。
乗車人数および降車人数は、例えば、予め設定された計算式または算出ルールに基づいて計算される。
例えば、運行決定装置100の管理者など人手で、実際の駅での曜日毎および時間帯毎の乗降者数の統計に基づいて、乗車人数および降車人数の計算式または算出ルールを予め設定してもよい。
あるいは、シミュレータ110が、ホームにいる利用者の人数の範囲内、かつ、鉄道車両の乗車定員を上回らない範囲内で、鉄道車両がホームに到着する毎に利用者が乗車するものとして乗車人数を計算するようにしてもよい。また、シミュレータ110が、鉄道車両に乗車している利用者の人数の範囲内で、鉄道車両がホームに到着する毎に利用者が降車するものとして降車人数を計算するようにしてもよい。
乗車人数および降車人数の計算を、シミュレータ110、運行シミュレータ111、人流シミュレータ112のうち何れが行うようにしてもよい。
運行シミュレータ111は、シミュレーションの結果として、例えば、各搬送装置の位置、および、各搬送車両の乗客数を、サンプリング時刻毎に出力する。
運行シミュレータ111が、交通システムの一部に支障を生じさせる運行支障シナリオを受け付けるようにしてもよい。運行決定装置100が、例えば隣接する2つの駅間が不通になる、あるいは、駅自体が利用できなくなる等の支障が生じた場合の運行計画を予め生成しておくことで、実際に支障が生じた場合に迅速な対応が可能になる。
人流シミュレータ112は、駅のホームにおける利用者の動静など、乗降場における搬送対象の動静を模擬する。例えば、人流シミュレータ112は、駅のホームにおける滞留人数に対して、駅のホームへの入場人数および鉄道車両からの降車人数を加算し、鉄道車両のへの乗車人数および駅のホームからの出場人数を減算して、滞留人数を更新する。人流シミュレータ112は、例えば、各駅のホーム毎、かつ、シミュレーションのサンプリング時間毎に、滞留人数を算出し出力する。
入出場シミュレータ113は、対象の入場数、および、乗降場からの運搬対象の出場数を算出する。模擬対象の交通システムが鉄道システムであり、搬送対象が人(利用者)である場合、入出場シミュレータ113は、駅のホームへの入場人数および駅のホームからの出場人数を算出する。
入場人数および出場人数は、例えば、予め設定された計算式または算出ルールに基づいて計算される。
例えば、運行決定装置100の管理者など人手で、実際の駅での曜日毎および時間帯毎の乗降者数の統計に基づいて、入場人数および出場人数の計算式または算出ルールを予め設定しておくようにしてもよい。
あるいは、入出場シミュレータ113が、ホームへの入場制限がかからない範囲内で、一定の時間毎に一定の入場人数を算出するようにしてもよい。
出場人数については、鉄道車両からの降車人数から、乗り継ぎのためにホームに留まる利用者の人数を減算した残りの利用者の人数を、出場人数として算出することができる。
乗り継ぎのためにホームに留まる利用者の人数については、例えば、運行決定装置100の管理者など人手で、実際の駅での統計データに基づいて計算式または算出ルールを用意しておくようにしてもよい。
あるいは、入出場シミュレータ113が、鉄道車両の降車人数のうち、一定の割合を整数に丸めた人数を、ホームに留まる利用者の人数として算出するようにしてもよい。
「クロック命令」は、シミュレーションにおける時刻を指定された時刻にする命令である。
図3は、運行決定装置100が搬送装置の運行計画を求める対象の交通システムにおける、路線の例を示す図である。
図3の例では、鉄道の路線が図示されている。図3の例で、駅Aから駅Zまでの駅が示されている。また、線L11は、快速電車の停車駅を示す。線L12は、普通電車(各駅停車)の停車駅を示す。
矢印は、電車が折り返し可能な駅および折り返し可能な方向を示す。駅の上側の矢印は、駅Z側から駅A側へと走行する電車が、駅Z側へ折り返し可能であることを示す。駅の下側の矢印は、駅A側から駅Z側へと走行する電車が、駅A側へ折り返し可能であることを示す。
この例では、駅J、N、Rの各々では、駅A側から来た電車の駅A側への折り返し、および、駅Z側から来た電車の駅Z側への折り返しの何れも可能である。駅H、Zの各々では、駅A側から来た電車の駅A側への折り返しが可能である。駅Aでは、駅Z側から来た電車の駅Z側への折り返しが可能である。
路線の端に位置する駅Aおよび駅Zでは、全ての電車が折り返す。
図3の例のように、ある程度の規模を有する路線を鉄道システムとして模擬する場合、鉄道システムに対して可能な操作の個数が多くなる。この場合、鉄道システムに対する操作をそのまま、決定部120の強化学習の対象とすると、上述したように、実質的に強化学習を行うことが出来ない。
例えば、図3に示される路線と同等の規模の、ある実際の路線では、分岐器の個数が88個であり、分岐器に対する操作のパターンの個数は2の88条通りとなる。これらの分岐器に対する操作をそのまま決定部120の強化学習の対象とすると、強化学習が効率的に実施されない可能性がある。
これに対し、モジュール130が、電車を直進させる場合の操作、電車を折り返させる場合の操作の各々を自動化することで、決定部120は、モジュール130に対して、電車を直進させるか折り返させるかを指示すればよい。駅Aおよび駅Zでは、電車が必ず折り返すので、決定部120は、駅H、J,N、Rにおける折り返しの有無をモジュール130に指示すればよい。駅Hでは、1方向の折り返しか可能であり、駅J、N、Rでは両方向の折り返しか可能なので、決定部120は、モジュール130に対して、1+2×3=7個の指示を行えばよい。したがって、決定部120からモジュール130への指示のパターンの個数は、2の7条通りとなる。
このように、モジュール130がシミュレーションにおける操作をある程度自動化することで、決定部120の強化学習におけるアクションのパターンの個数が比較的少なくて済み、強化学習を効率的に実行することが可能である。
かつ、シミュレータ110のシミュレーションモデルでは、個々の操作が模擬されるので、ある特定の分岐器が動かないといった詳細な支障の設定が可能である。
図4は、シミュレータ110のシミュレーションモデルの駅における設備の構成例を示す図である。
図4に示される駅は、1番ホーム、2番ホームおよび3番ホームを有している。線路R131、R132、R133が、それぞれ1番ホーム、2番ホーム、3番ホームに対応する。鉄道車両が、これらの線路に停止することで、利用者は、対応するホームから鉄道車両への乗車および鉄道車両から対応するホームへの降車が可能である。
線路R111から駅へ進入する鉄道車両は、線路R121を経由して、1番ホームに対応する線路R131に到達可能である。あるいは、線路R111から駅へ進入する鉄道車両は、線路R122および線路R123を経由して、2番ホームに対応する線路R132に到達可能である。あるいは、線路R111から駅へ進入する鉄道車両は、線路R124を経由して、3番ホームに対応する線路R133に到達可能である。
また、線路R152から駅へ進入する鉄道車両は、線路R143を経由して、2番ホームに対応する線路R132に到達可能である。あるいは、線路R152から駅へ進入する鉄道車両は、線路R144を経由して、3番ホームに対応する線路R133に到達可能である。
線路R131からは、線路R151側へ出発可能である。線路R131に位置する鉄道車両は、線路R141を経由して線路R151へ到達可能である。
一方、線路R132およびR133からは、線路R112側および線路R151側の何れにも出発可能である。
線路R132に位置する鉄道車両は、線路R123を経由して線路R112へ到達可能である。あるいは、線路R132に位置する鉄道車両は、線路R143および線路R142を経由して線路R151へ到達可能である。
線路R133に位置する鉄道車両は、線路R124を経由して線路R112へ到達可能である。あるいは、線路R133に位置する鉄道車両は、線路R144および線路R142を経由して線路R151へ到達可能である。
信号機G111は、線路R111からこの駅へ進入する鉄道車両に対して、駅への進入の可否を示す場内信号として機能する。信号機G142は、線路R152からこの駅へ進入する鉄道車両に対して、駅への進入の可否を示す場内信号として機能する。
信号機G131は、線路R131に位置する鉄道車両に対して、線路R151側への出発の可否を示す出発信号として機能する。
信号機G122は、線路R132に位置する鉄道車両に対して、線路R112側への出発の可否を示す出発信号として機能する。信号機G132は、線路R132に位置する鉄道車両に対して、線路R151側への出発の可否を示す出発信号として機能する。
信号機G123は、線路R133に位置する鉄道車両に対して、線路R112側への出発の可否を示す出発信号として機能する。信号機G133は、線路R133に位置する鉄道車両に対して、線路R151側への出発の可否を示す出発信号として機能する。
B111、B112、B121、B131、B132、B133、B141、B151、B152は、それぞれ閉塞区間を示す。
モジュール130は、分岐器の切り替えによって鉄道車両の進路を制御し、また、信号機の表示の切り替えによって鉄道車両の進行、停止を制御する。
図5は、鉄道車両を直進させる場合にモジュール130が行う処理の手順の例を示す図である。図5は、図4の例でモジュール130が、線路R111から駅へ進入する鉄道車両を、線路R131に一旦停止させた後、線路R151へ直進させる場合の処理手順の例を示している。
図5の処理で、鉄道車両が線路R111(閉塞区間B111)に到達すると、モジュール130は、信号機G111を青信号に設定する(ステップS11)。これにより、鉄道車両は閉塞区間B121へ進入可能となる。
また、モジュール130は、分岐器の向きを予め操作しておくことで、鉄道車両を線路R111からR121へ誘導する(ステップS12)。
モジュール130は、信号機G131を赤信号のままとしておくことで、鉄道車両を線路R131に停止させる(ステップS13)。これにより、鉄道車両は1番ホームに停車し、1番ホームと鉄道車両との間の利用者の乗降が模擬される。
例えば、鉄道車両がホームに停車してから20秒が経過するなど、鉄道車両の出発条件として設定されている条件が成立すると、モジュール130は、信号機G131を青信号に設定する(ステップS14)。これにより、鉄道車両は閉塞区間B141へ進入可能となる。
また、モジュール130は、鉄道車両を線路R141からR151へと誘導する(ステップS15)。具体的には、モジュール130は、鉄道車両が線路R141からR151へ進む際に支障が生じないように分岐器の向きを予め操作しておく。
ステップS15の後、モジュール130は、図5の処理を終了する。鉄道車両は、線路R151から駅の外へ進行する。
図6は、鉄道車両を折り返させる場合にモジュール130が行う処理の手順の例を示す図である。図6は、図4の例でモジュール130が、線路R111から駅へ進入する鉄道車両を、線路R132に一旦停止させた後、線路R111へ折り返させる場合の処理手順の例を示している。
図6のステップS21は、図5のステップS11と同様である。
ステップS21の後、モジュール130は、分岐器の向きを予め操作しておくことで、鉄道車両を線路R111からR122へ誘導し(ステップS22)、さらに線路R122からR123へ誘導する(ステップS23)。
モジュール130は、信号機G122およびG132を何れも赤信号のままとしておくことで、鉄道車両を線路R122からR132へ誘導し、線路R132に停止させる(ステップS24)。これにより、鉄道車両は2番ホームに停車し、2番ホームと鉄道車両との間の利用者の乗降が模擬される。
例えば、鉄道車両がホームに停車してから20秒が経過するなど、鉄道車両の出発条件として設定されている条件が成立すると、モジュール130は、信号機G122を青信号に設定する(ステップS25)。これにより、鉄道車両は閉塞区間B121へ進入可能となる。
また、モジュール130は、分岐器の向きを予め操作しておくことで、鉄道車両を線路R123からR112へと誘導する(ステップS26)。
ステップS26の後、モジュール130は、図6の処理を終了する。鉄道車両は、線路R112から駅の外へ進行する。
このように、モジュール130が、鉄道車両の直進の処理、鉄道車両の折り返しの処理それぞれを自律的に行うことで、上記のように、決定部120はモジュール130に対して鉄道車両を直進させるか折り返させるかを指示すればよい。これにより、決定部120が行うアクションのパターンの個数が比較的少なくて済み、決定部120は、強化学習を実行することができる。
図7は、運行決定装置100が行う処理の手順の例を示す図である。図7は、決定部120が、モジュール130への入力の値を学習するための、運行決定装置100の処理の手順の例を示している。運行決定装置100は、決定部120の強化学習を行う際、図7の処理を、例えばシミュレーションのサンプリング時間毎に繰り返し行う。
図7の処理で、決定部120は、モジュール130への入力の値を設定する(ステップS31)。モジュール130は、設定された値に基づいて、交通モデルへの操作を示すパラメータの値を設定する(ステップS32)。
シミュレータ110は、モジュール130が設定するパラメータの値を用いて、交通モデルのシミュレーションを実行する(ステップS33)。そして、シミュレータ110は、シミュレーションの結果を出力する(ステップS34)。特に、シミュレータ110は、決定部120が報酬を算出するための情報として、各駅の各ホームにおける滞留人数を決定部120へ送信する。
決定部120は、モジュール130への入力の値を学習する(ステップS35)。具体的には、決定部120は、シミュレーションの結果に基づいて報酬を算出する。そして、決定部120は、ステップS31で設定した値、および、報酬が示す評価に基づいて、学習中の、モジュール130への入力の値の設定規則を更新する。
ステップS35の後、運行決定装置100は、図7の処理を終了する。
以上のように、決定部120は、搬送対象を搬送する搬送装置と、搬送装置に対する搬送対象の乗降場とを含む交通システムについて、搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求める。
このように、決定部120が、搬送対象の滞留を改善する場合の運行計画を求める点で、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
また、決定部120は、搬送対象の滞留状況に関する報酬を用いる強化学習に基づいて、運行計画を求める。決定部120は、当該報酬に基づき搬送対象の滞留状況が改善する場合の運行計画を探索し、該滞留状況が改善する場合の運行計画を出力する。
これにより、決定部120は、搬送対象の滞留がなるべく少なくなる運行計画を生成することができる。運行決定装置100によれば、この点で、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
また、モジュール130は、交通システムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定する。決定部120は、モジュール130への入力に設定する値を強化学習によって学習する。
これにより、決定部120は、交通システムに対して可能な操作の個数が多い場合でも、強化学習を行うことができる。
また、モジュール130は、交通システムの運行に用いられる制約条件に基づいて、入力の値に応じたパラメータの値を設定する。
これにより、モジュール130は、交通システムの運用における制約条件を用いてより高精度にシミュレーションを行うことができる。また、モジュール130が行う処理の自由度が低下する点で、モジュール130の処理の自動化を進めることができる。
また、決定部120は、駅のホームでの搬送対象の滞留が少ないほど高い評価となる報酬を用いる。
これにより、決定部120は、駅のホームでの搬送対象の滞留がなるべく少なくなるように、モジュール130への入力に設定する値を学習する。運行決定装置100によれば、この点で、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
また、モジュール130は、駅における鉄道車両の折り返しの有無を指示する入力、および、その駅への鉄道車両の進入状況に基づいて、その駅について設定可能な前記パラメータの値を設定する。
これにより、決定部120は、モジュール130に対して駅における鉄道車両の折り返しの有無を指示すればよく、決定部120の設定のパターンを個数が比較的少なくて済む。これにより、決定部120は、交通システムに対して可能な操作の個数が多い場合でも、強化学習を行うことができる。
また、モジュール130は、駅における鉄道車両の折り返しの有無を指示する入力、および、その駅への鉄道車両の進入状況に応じて、かつ、その駅の信号機の設定に関する制約条件、および、その駅の分岐器の設定に関する制約条件に基づいて、シミュレーションにおける信号機および分岐器の設定を行う。
これにより、モジュール130は、信号機の設定に関する制約条件および分岐器の設定に関する制約条件を反映させてより高精度に模擬を行うことができる。
また、運行決定装置100は、搬送対象(例えば、乗客)を搬送する搬送装置(例えば、鉄道車両)と、該搬送装置の運行に関する設備とを含むシステムについて、以下のような処理を実行するということもできる。
運行決定装置100は、搬送装置に対する操作を入力し(図7におけるステップS32)、入力した操作に従い該システムのシミュレーションを実行する(ステップS33)。図2を参照しながら上述したように、該シミュレーションにおいて、運行決定装置100は、乗降場における搬送装置への搬送対象の乗車数、及び、該乗降場における搬送装置からの搬送対象の降車数を求める。そして、運行決定装置100は、該乗降場への入力数と、該乗降場からの出力数と、求めた乗車数と、求めた降車数とに基づき、該乗降場における該搬送対象の滞留状況を求める。これらの処理は、運行決定装置100が搬送対象について定量的に評価可能な状況を求める処理であるともいうことができる。
そして、運行決定装置100は、求めた滞留状況が改善する場合の、該搬送装置に対する操作を求める(図7におけるステップS35)。この処理は、運行決定装置100が、該定量的に評価可能な状況が改善する場合の、該搬送装置に対する操作を求める処理であるともいうことができる。
上記の処理をまとめると、運行決定装置100における処理を以下のようにも言い換えることができる。
運行決定装置100は、搬送対象を搬送する搬送装置と、該搬送装置に対する該搬送対象の運行に関する設備とを含むシステムについて、操作に従い該搬送装置を運行した場合における該搬送装置に対する該搬送対象の乗降数を求める。運行決定装置100は、該乗降場への入力数、該乗降場からの出力数、及び、求めた該乗降数に基づき、該乗降場における該搬送対象の滞留状況を求める。言い換えると、運行決定装置100は、搬送対象について定量的に評価可能な状況を求める。そして、運行決定装置100は、求めた該滞留状況が改善する場合の該操作を求める。言い換えると、運行決定装置100は、滞留状況等の定量的に評価可能な状況が改善する場合の、該搬送装置に対する操作を求める。
運行決定装置100は、求めた操作に基づき、さらに、該搬送対象について定量的に評価可能な状況を求める処理を実行してもよい。
図8は、実施形態に係る運用決定装置の構成の例を示す図である。
図8に示す構成で、運行決定装置200は、決定部201を備える。
決定部201は、決定手段の例に該当する。
かかる構成で、決定部201は、搬送対象を搬送する搬送装置と、搬送装置に対する搬送対象の乗降場とを含む交通システムについて、搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求める。
このように、決定部201が、搬送対象の滞留を改善する場合の運行計画を求める点で、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
図9は、実施形態に係る運行決定方法における処理の手順の例を示す図である。
図9に示す処理は、運行計画取得工程(ステップS111)を含む。
運行計画取得工程(ステップS111)では、搬送対象を搬送する搬送装置と、搬送装置に対する搬送対象の乗降場とを含む交通システムについて、搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、乗降場における搬送対象の滞留状況を改善する場合の、搬送装置の運行計画を求める。
この運行決定方法によれば、搬送対象の滞留を改善する場合の運行計画を求める点で、利用者の利便性に配慮した運行計画を求めることができる。
図10は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
図10に示す構成で、コンピュータ700は、CPU710と、主記憶装置720と、補助記憶装置730と、インタフェース740とを備える。
上記の運行決定装置100、および、運行決定装置200のうち何れか1つ以上が、コンピュータ700に実装されてもよい。その場合、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU710は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。各装置と他の装置との通信は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
運行決定装置100がコンピュータ700に実装される場合、シミュレータ110、決定部120およびモジュール130の各部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、運行決定装置100の処理に必要な記憶領域を主記憶装置720に確保する。シミュレーションモデルの入力および運行計画の出力など、運行決定装置100が行う入出力は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
運行決定装置200がコンピュータ700に実装される場合、決定部201の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。
また、CPU710は、プログラムに従って、運行決定装置200の処理に必要な記憶領域を主記憶装置720に確保する。シミュレーションモデルの入力および運行計画の出力など、運行決定装置200が行う入出力は、インタフェース740が通信機能を有し、CPU710の制御に従って通信を行うことで実行される。
なお、運行決定装置100、および、運行決定装置200の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(オペレーティングシステム)や周辺機器等のハードウェアを含む。
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の実施形態は、運行決定装置、運行決定方法および記録媒体に適用してもよい。
100、200 運行決定装置
110 シミュレータ
111 運行シミュレータ
112 人流シミュレータ
113 入出場シミュレータ
120、201 決定部
130 モジュール

Claims (7)

  1. 搬送対象を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場とを含むシステムにおける、前記搬送装置の運行を模擬するシミュレータと、
    前記システムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、前記パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定するモジュールと、
    前記モジュールへの入力に設定する値の学習を、前記シミュレータを用いて、前記搬送対象の滞留状況に関する報酬に基づく強化学習にて行い、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場における前記搬送対象の滞留状況を改善する場合の、前記搬送装置の運行計画を、学習結果を用いて求める決定手段と、
    を備える運行決定装置。
  2. 前記モジュールは、前記システムの運行に用いられる制約条件に基づいて、前記入力の値に応じた前記パラメータの値を設定する、
    請求項に記載の運行決定装置。
  3. 前記システムは鉄道システムであり、
    前記決定手段は、駅のホームでの搬送対象の滞留が少ないほど高い評価となる前記報酬を用いる、
    請求項または請求項に記載の運行決定装置。
  4. 前記モジュールは、駅における鉄道車両の折り返しの有無を指示する入力、および、その駅への鉄道車両の進入状況に基づいて、その駅について設定可能な前記パラメータの値を設定する、
    請求項に記載の運行決定装置。
  5. 前記モジュールは、駅における鉄道車両の折り返しの有無を指示する入力、および、その駅への鉄道車両の進入状況に応じて、かつ、その駅の信号機の設定に関する制約条件、および、その駅の分岐器の設定に関する制約条件に基づいて、シミュレーションにおける信号機および分岐器の設定を行う、
    請求項に記載の運行決定装置。
  6. 搬送対象を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場とを含むシステムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、前記パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定するモジュールへの入力に設定する値の学習を、前記システムにおける前記搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、前記搬送対象の滞留状況に関する報酬に基づく強化学習にて行い、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場における前記搬送対象の滞留状況を改善する場合の、前記搬送装置の運行計画を、学習結果を用いて求める工程
    を含む運行決定方法。
  7. コンピュータに、
    搬送対象を搬送する搬送装置と、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場とを含むシステムの部分について、その部分に実行可能な操作を示すパラメータの値を、前記パラメータの個数よりも少ない個数の入力の値に基づいて設定するモジュールへの入力に設定する値の学習を、前記システムにおける前記搬送装置の運行を模擬するシミュレータを用いて、前記搬送対象の滞留状況に関する報酬に基づく強化学習にて行い、前記搬送装置に対する前記搬送対象の乗降場における前記搬送対象の滞留状況を改善する場合の、前記搬送装置の運行計画を、学習結果を用いて求める工程
    を実行させるためのプログラム。
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