JP7274683B2 - METHOD FOR GENERATING KIDNEY CONSTRUCTION WITH DENDRITIC DRANGED COLLECTING ductS FROM PLIPOTENTIAL STEM CELLS - Google Patents
METHOD FOR GENERATING KIDNEY CONSTRUCTION WITH DENDRITIC DRANGED COLLECTING ductS FROM PLIPOTENTIAL STEM CELLS Download PDFInfo
- Publication number
- JP7274683B2 JP7274683B2 JP2018083304A JP2018083304A JP7274683B2 JP 7274683 B2 JP7274683 B2 JP 7274683B2 JP 2018083304 A JP2018083304 A JP 2018083304A JP 2018083304 A JP2018083304 A JP 2018083304A JP 7274683 B2 JP7274683 B2 JP 7274683B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cells
- medium
- retinoic acid
- progenitor
- cell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
特許法第30条第2項適用 2017年11月9日、Cell Stem Cell、2017 Dec 7;21(6):730-746.e6.doi:10.1016/j.stem.2017.11.011.Epub 2017 Nov 9において発表Application of Section 30(2) of the Patent Act November 9, 2017, Cell Stem Cell, 2017 Dec 7;21(6):730-746. e6. doi: 10.1016/j. stem. 2017.11.011. Presented at Epub 2017 Nov 9
本発明は、多能性幹細胞を用いたウォルフ管(WD)前駆細胞様細胞の作製方法及び尿管芽様細胞の作製方法、並びに腎臓構造の作製方法に関するものである。前記WD前駆細胞様細胞の作製方法は、C-X-Cケモカイン受容体4(Cxcr4)陽性かつKIT癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼ(KIT)陽性細胞を得る工程を含む。 The present invention relates to a method for producing Wolffian tube (WD) progenitor cell-like cells, a method for producing ureteroblast-like cells, and a method for producing kidney structures using pluripotent stem cells. The method for producing WD progenitor-like cells includes the step of obtaining CXC chemokine receptor 4 (Cxcr4)-positive and KIT proto-oncogene receptor tyrosine kinase (KIT)-positive cells.
腎臓は大きく分けて2つのグループ、3種類の前駆細胞と血管から形成される。3種類の前駆細胞とは、(1)腎臓の濾過を司る機能単位、ネフロンの元になる細胞である、ネフロン前駆細胞 (nephron progenitor)、(2)ネフロン前駆細胞の周囲に存在しその形成を補助する細胞である、間質前駆細胞(stromal progenitor)、(3)ネフロンで作製された尿を集め排泄する管になる細胞である、尿管芽細胞(ureteric bud)であり、これらのうち、(1)及び(2)は成り立ちが近いため、まとめて後腎間葉(metanephric mesenchyme)とも呼ばれる。 Kidneys are formed from two main groups, three types of progenitor cells and blood vessels. The three types of progenitor cells are (1) nephron progenitor cells, which are the basic cells of the nephron, a functional unit that controls kidney filtration, and (2) nephron progenitor cells that exist around the nephron progenitor cells and promote their formation. (3) ureteric buds, cells that become urine-collecting and excreting tubes made of nephrons, among these: Since (1) and (2) are closely related, they are collectively called metanephric mesenchyme.
本発明者らは、これまでに多能性幹細胞から、腎臓の機能モジュールであるネフロンの前駆細胞、ネフロン組織を誘導することに世界で初めて成功し、報告している。
一方で、腎臓のもう一つの構成要素である排泄路のもとになる尿管芽細胞を誘導したという報告がある(非特許文献1及び2)が、ネフロン同士を互いに接続して集合管の樹状分岐構造が再現できたものはない。例えば、非特許文献2においては、尿管芽細胞及びネフロン前駆細胞を同時に誘導しているものの、該尿管芽は樹状分岐能を持たないものであった。
腎臓が働くためには、ネフロンで血液から濾過されて作られた尿が、一つの出口をもつ集合管に接続されていなければならず、多数のネフロンと接続した管が1ヵ所の出口を持つためには、1つの尿管芽と呼ばれる突起が先端で2分岐を繰り返して枝を増やす樹状分岐が再現される必要がある。また、胎児期相当の再生臓器には本来十分な大きさにまで育つための前駆細胞ニッチを維持することが必要であるが、これまで他の臓器を含めてこの前駆細胞ニッチを再現できているものは報告がない。
The present inventors have so far succeeded in inducing progenitor cells of nephrons, which are functional modules of the kidney, and nephron tissue from pluripotent stem cells, and have reported this for the first time in the world.
On the other hand, there is a report that ureteroblasts, which form the basis of the excretory tract, which is another component of the kidney, were induced (Non-Patent
In order for the kidney to work, the urine that is filtered from the blood by the nephron must be connected to a collecting duct that has one outlet, and many tubes connected to nephrons have one outlet. For this purpose, it is necessary to reproduce dendritic branching in which a single projection called a ureteric bud repeatedly bifurcates at the tip to increase the number of branches. In addition, it is necessary to maintain a progenitor cell niche for regenerated organs equivalent to the fetal period to grow to a sufficient size. Nothing is reported.
本発明の目的は、尿管芽様細胞へと分化誘導できるWD前駆細胞様細胞及び尿管芽様細胞の作製方法を提供することなどである。 An object of the present invention is to provide a method for producing WD progenitor-like cells and ureteroblast-like cells that can be induced to differentiate into ureteroblast-like cells.
本発明者らは、尿管芽が形成される過程に必要とされるシグナルを明らかにし、かつ尿管芽様細胞へと誘導できるWD前駆細胞様細胞を分取・精製できる細胞表面抗原を同定したことで、マウスES細胞・ヒトiPS細胞から尿管芽様細胞を誘導することに成功した。誘導された尿管芽様細胞をネフロン前駆細胞と共培養することにより、三次元の樹状分岐構造を形成し、前駆細胞ニッチをともなった胎児腎臓の高次構造を再現することに成功した。
発明者らはさらに本発見に基づいて鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の態様を含むものである:
[1] 工程A: C-X-Cモチーフケモカイン受容体4(Cxcr4)陽性かつKIT癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼ(KIT)陽性細胞を得る工程を含む、ウォルフ管(WD)前駆細胞様細胞の作製方法。
[2]前記Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞を得る工程が、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞が、全細胞の30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、よりさらに好ましくは90%以上となる細胞の選別工程であることを特徴とする上記[1]に記載の方法。
[3]Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞が、さらにPaired box(Pax)2、LIM homeobox(Lhx)1、empty spiracles homeobox(Emx)2、ret proto-oncogene(RET)及びhomeobox(HOX)B7からなる群から選ばれる少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、さらに好ましくは全て、を発現する、[1]に記載の方法。
[4]下記の工程B1、B2、C及びD:
工程B1 多能性幹細胞を、アクチビンA又は腫瘍増殖因子(Tgfb1又はTgfb2)(好ましくはアクチビンA)を含む培地中で培養する工程、
工程B2 工程B1により得られる細胞を、Wntアゴニスト(好ましくは、Glycogen Synthase Kinase(GSK)-3β阻害物質、より好ましくはCHIR99021 又はSB216763)を含む培地中で培養する工程、
工程C 工程B2により得られる細胞を、レチノイン酸(RA)又はRAアナログ(好ましくはRA又はAGN193109)、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20、好ましくはFGF9)、及びTGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニスト(好ましくはSB431542 又はA83-01)を含む培地中で培養する工程、
工程D 工程Cにより得られる細胞を、RA又はRAアナログ(好ましくはRA又はAGN193109)、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質、より好ましくはCHIR99021 又はSB216763)、及び線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20、好ましくはFGF9又はFGF20、より好ましくはFGF9)を含む培地中で培養する工程、
(但し、各工程の成分は、同一物質であっても異なった物質であってもよい)
を更に含む、[1]~[3]のいずれか一つに記載の方法。
[5] 工程Aが、工程Dにより得られる細胞から、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞を選別することにより行われる、[4]に記載の方法。
[6] 多能性幹細胞が胚性幹細胞である、[4]又は[5]に記載の方法。
[7] 多能性幹細胞がiPS細胞である、[4]又は[5]に記載の方法。
[8] 多能性幹細胞がヒトiPS細胞である、[4]又は[5]に記載の方法。
[9] 工程B1において用いる培地が、1 ng/mL~1000 ng/mL、好ましくは1 ng/mL~100 ng/mL、より好ましくは3~30 ng/mLのアクチビンAを含む、[4]~[8]のいずれか一つに記載の方法。
[10] 工程B1において用いる培地が、さらにBMPシグナル経路作用物質(好ましくはBMP2、BMP4、又はBMP7、より好ましくはBMP2又はBMP4,さらに好ましくはBMP4)を含む、[4]~[9]のいずれか一つに記載の方法。
[11] 工程B1において用いる培地が、10 ng/mL以下、好ましくは0.1 ng/mL~10 ng/mL、より好ましくは0.3 ng/mL~3 ng/mL、さらに好ましくは約1ng/mLのBMP4を含む、[4]~[9]のいずれか一つに記載の方法。
[12] 工程B2及びDのWntアゴニストがCHIR99021又はSB216763(好ましくは、CHIR99021)である、[4]~[11]のいずれか一つに記載の方法。
[13] 工程B2において用いる培地が、1 μM~1000 μM、好ましくは1 μM~200 μM、より好ましくは3 μM~30 μM、さらに好ましくは約10 μMのCHIR99021を含む、[4]~[11]のいずれか一つに記載の方法。
[14] 工程B2において用いる培地が、さらにBMPシグナル経路作用物質(好ましくはBMP2、BMP4、又はBMP7、より好ましくはBMP2又はBMP4,さらに好ましくはBMP4)を含む、[4]~[13]のいずれか一つに記載の方法。
[15] BMPシグナル経路作用物質がBMP4である、[10]又は[14]に記載の方法。
[16] 工程B2において用いる培地が、10 ng/mL以下、好ましくは5 ng/mL以下、より好ましくは0.3 ng/mL ~3 ng/mLのBMP4を含む、[4]~[13]のいずれか一つに記載の方法。
[17] 工程B2の培養時間が、約1日~2日である、[4]~[16]のいずれか一つに記載の方法。
[18] 工程B2の培養時間が、約1.5日である、[4]~[16]のいずれか一つに記載の方法。
[19] 工程B1の培養時間が、約1日である、[4]~[16]のいずれか一つに記載の方法。
[20] 工程B1の培養時間が約1日であり、工程B2の培養時間が約1.5日である、[4]~[16]のいずれか一つに記載の方法。
[21] 工程CにおけるTGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニストが、TGFβシグナル経路阻害物質(好ましくはSB431542又はA83-01)である、[4]~[20]のいずれか一つに記載の方法。
[22] 工程Cにおいて用いる培地が、1 μM~1000 μM、好ましくは、3 μM~500 μM、より好ましくは10 μM~200 μMのSB431542を含む、[4]~[20]のいずれか一つに記載の方法。
[23] 工程Cにおいて用いる培地が、10 nM~1μM、好ましくは10~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのレチノイン酸を含む、[4]~[22]のいずれか一つに記載の方法。
[24] 工程Cにおいて用いる培地が、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50 ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLのFGF9を含む、[4]~[23]のいずれか一つに記載の方法。
[25] WD前駆細胞様細胞がヒト細胞であり、工程Cにおいて用いる培地が、さらにBMPシグナル経路阻害物質を含む、[4]~[24]のいずれか一つに記載の方法。
[26] 工程Cで用いるBMPシグナル経路阻害物質がLDN193189又はNogginである、[25]に記載の方法。
[27] 工程Cにおいて用いる培地が、1 nM~1000 nM、好ましくは3 nM~500 nM、より好ましくは10 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのLDN193189を含む、[26]に記載の方法。
[28] 工程Cの培養時間が、約1~3日、好ましくは約1~2日である、[4]~[27]のいずれか一つに記載の方法。
[29] 工程Dにおいて用いる培地が、10 nM~1μM、好ましくは10~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは、約100 nMのレチノイン酸を含む、[4]~[28]のいずれか一つに記載の方法。
[30] 工程Dにおいて用いる培地が、0.1 μM~100 μM、好ましくは1 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~10 μM、さらに好ましくは約3 μM~5 μMのCHIR99021を含む、[4]~[29]のいずれか一つに記載の方法。
[31] 工程Dにおいて用いる培地が、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは30 ng~300 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLのFGF9を含む、[4]~[30]のいずれか一つに記載の方法。
[32] WD前駆細胞様細胞がヒト細胞であり、工程Dにおいて用いる培地が、さらにBMPシグナル経路阻害物質を含む、[4]~[31]のいずれか一つに記載の方法。
[33] 工程Dで用いるBMPシグナル経路阻害物質がLDN193189又はNogginである、[32]に記載の方法。
[34] 工程Dにおいて用いる培地が、1 nM~500 nM、好ましくは10 nM~100 nM、より好ましくは10 nM~50 nM、さらに好ましくは約30 nMのLDN193189を含む、[33]に記載の方法。
[35] 工程Dの培養時間が、約1~3日であり、好ましくは約1.5日~約2.5日である、[4]~[34]のいずれか一つに記載の方法。
[36] 工程(E) Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞のWD前駆細胞様細胞を、RA又はRAアナログ(好ましくはRA又はAGN193109)、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1、より好ましくは、CHIR99021、SB216763又はRspondin1)、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20、好ましくはFGF9)及びROCK阻害物質(好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochloride)を含む培地中で培養する工程を含む、尿管芽様細胞の製造方法。
[37] 前記Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞のWD前駆細胞様細胞が、[1]又は[2]の方法で得られた細胞である、[36]に記載の方法。
[38] 工程(E)に用いられる培地が、0.1 ng/mL~100 ng/mL、好ましくは0.5 ng/mL~50 ng/mL、より好ましくは2 ng/mL~10 ng/mL、さらに好ましくは約5 ng/mLのFGF9を含む、[36]又は[37]に記載の方法。
[39] 工程(E)に用いられる培地が、10 nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nMで、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのRAを含む、[36]~[38]のいずれか一つに記載の方法。
[40] ROCK阻害物質が、Y27632である、[36]~[39]のいずれか一つに記載の方法。
[41] 工程(E)に用いられる培地が、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~50μM、さらに好ましくは 約10μMのY27632を含む、[36]~[39]のいずれか一つに記載の方法。
[42] Wntアゴニストが、CHIR99021又はRspondin1である、[36]~[41]のいずれか一つに記載の方法。
[43] 工程(E)に用いられる培地が、0.1μM~100μM、好ましくは0.1 μM~10 μM、より好ましくは0.3 μM~5 μM、さらに好ましくは約1 μMのCHIR99021を含む、[36]~[41]に記載の方法。
[44] WD前駆細胞用細胞がヒト細胞であり、工程(E)に用いられる培地が、さらに、FGF1及びBMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189又はNoggin)を含む、[36]~[43]のいずれか一つに記載の方法。
[45] 工程(E)に用いられる培地が、10 ng/mL~1000 ng/mL、好ましくは10 ng/mL~500 ng/mL、より好ましくは50 ng/mL~200 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLのFGF1を含む、[44]に記載の方法。
[46] BMPシグナル経路阻害物質が、LDN193189である、[44]~[45]のいずれか一つに記載の方法。
[47] 工程(E)に用いられる培地が、1 nM~300 nM、好ましくは1 nM~100 nM、より好ましくは1 nM~20 nM、さらに好ましくは約10 nMのLDN193189を含む、[44]~[45]のいずれか一つに記載の方法。
[48] さらに、
工程(F) 工程(E)により得られる細胞を、RA又はRAアナログ(好ましくはRA又はAGN193109)、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1、より好ましくは、CHIR99021、SB216763又はRspondin1)、維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20、好ましくはFGF9)、ROCK阻害物質(好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochloride)、及びグリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)又はGDNFアナログ(好ましくはBT18)又はFGF10を含む培地中で培養する工程を含む、[36]~[47]のいずれか一つに記載の方法。
[49] 工程(F)に用いられる培地が、0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.1 ng~10 ng/mL、より好ましくは0.5 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約1 ng/mLのGDNFを含む、[36]~[47]のいずれか一つに記載の方法。
[50] 工程(F)に用いられる培地が、0.1 ng/mL~100 ng/mL、好ましくは0.5 ng/mL~50 ng/mL、より好ましくは2 ng/mL~10 ng/mL、さらに好ましくは約5 ng/mLのFGF9を含む、[48]又は[49]に記載の方法。
[51] 工程(F)に用いられる培地が、好ましくは10 nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nMで、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのRAを含む、[48]~[50]のいずれか一つに記載の方法。
[52] 工程(F)におけるROCK阻害物質が、Y27632である、[48]~[51]のいずれか一つに記載の方法。
[53] 工程(F)に用いられる培地が、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~50μM、さらに好ましくは 約10μMのY27632を含む、[48]~[51]のいずれか一つに記載の方法。
[54] 工程(F)におけるWntアゴニストが、CHIR99021である、[48]~[53]のいずれか一つに記載の方法。
[55] 工程(F)に用いられる培地が、0.1μM~300μM、好ましくは0.3 μM~100 μM、より好ましくは1μM~5μM、さらに好ましくは約3 μMのCHIR99021を含む、[48]~[53]のいずれか一つに記載の方法。
[56] WD前駆細胞様細胞がヒト細胞であり、工程(F)に用いられる培地が、さらにFGF1及びBMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189又はNoggin)を含む、[48]~[55]のいずれか一つに記載の方法。
[57] 工程(F)に用いられる培地が、10 ng/mL~1000 ng/mL、好ましくは10 ng/mL~500 ng/mL、より好ましくは50 ng/mL~200 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLのFGF1を含む、[56]に記載の方法。
[58] BMPシグナル経路阻害物質が、LDN193189である、[56]又は[57]に記載の方法。
[59] 工程(F)に用いられる培地が、1 nM~300 nM、好ましくは1 nM~100 nM、より好ましくは5 nM~20 nM、さらに好ましくは約10 nMのLDN193189を含む、[56]又は[57]に記載の方法。
[60] さらに、
工程(G) 工程(F)により得られる細胞を、RA又はRAアナログ(好ましくはRA又はAGN193109)、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1、より好ましくは、CHIR99021、SB216763又はRspondin1)、ROCK阻害物質(好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochloride)、及びGDNF又はGDNFアナログ(好ましくはBT18)を含む培地中で培養する工程を含む、[48]~[59]のいずれか一つに記載の方法。
[61] 工程(G)に用いられる培地が、0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.2 ng~20 ng/mL、より好ましくは0.5 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約2 ng/mLのGDNFを含む、[60]に記載の方法。
[62] 工程(G)に用いられる培地が、10 nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nMで、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのRAを含む、[60]又は[61]に記載の方法。
[63] 工程(G)におけるROCK阻害物質が、Y27632である、[60]~[62]のいずれか一つに記載の方法。
[64] 工程(G)に用いられる培地が、1 μM~1000 μM、好ましくは1 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~50 μM、さらに好ましくは 約10 μMのY27632を含む、[60]~[62]のいずれか一つに記載の方法。
[65] 工程(G)におけるWntアゴニストが、CHIR99021である、[60]~[64]のいずれか一つに記載の方法。
[66] 工程(G)に用いられる培地が、0.1 μM~30 0μM、好ましくは0.3 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~5 μM、さらに好ましくは約3 μMのCHIR99021を含む、[60]~[64]のいずれか一つに記載の方法。
[67] WD前駆細胞様細胞がヒト細胞であり、工程(G)に用いられる培地が、さらにFGF1及びBMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189又はNoggin)を含む、[60]~[66]のいずれか一つに記載の方法。
[68] 工程(G)に用いられる培地が、10 ng/mL~1000 ng/mL、好ましくは10 ng/mL~500 ng/mL、より好ましくは50 ng/mL~200 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLのFGF1を含む、[67]に記載の方法。
[69] BMPシグナル経路阻害物質が、LDN193189である、[67]又は[68]に記載の方法。
[70] 工程(G)に用いられる培地が、1 nM~300 nM、好ましくは1 nM~100 nM、より好ましくは5 nM~20 nM、さらに好ましくは約10 nMのLDN193189を含む、[67]又は[68]に記載の方法。
[71] Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞のWD前駆細胞様細胞から誘導した尿管芽様細胞を、ネフロン前駆細胞、及び胚性腎臓由来のPlatelet Derived Growth Factor Receptor Alpha(Pdgfra)陽性間質細胞集団を共培養することを含む、腎臓オルガノイドの製造方法。
[72] WD前駆細胞様細胞が、[2]~[35]のいずれか一つに記載の方法により作製されたWD前駆細胞様細胞である、[71]に記載の方法。
[73] 尿管芽様細胞が、Hnf1b、E-Cadherin及びCALB1を発現する、[36]~[70]のいずれか一つに記載の方法。
[74] 尿管芽様細胞が、Emx2、Wnt11、Hnf1b、E-Cadherin及びCALB1を発現する、[36]~[70]のいずれか一つに記載の方法。
[75] アクチビンAを含む培地B1、
Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質、より好ましくは、CHIR99021又はSB216763)を含む培地B2、
RA又はRAアナログ、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF9又はFGF20のいずれか)及びTGFβシグナル経路阻害物質(好ましくは、SB431542 又はA83-01)を含む培地C及び
RA又はRAアナログ、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質、より好ましくは、CHIR99021又はSB216763)及び線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF9又はFGF20のいずれか)を含む培地D
を含む、多能性幹細胞からのWD前駆細胞様細胞作製用キット。
[76] [75]に記載のキット並びにRA又はRAアナログ、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1、より好ましくは、CHIR99021、SB216763又はRspondin1)、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF9,又はFGF20のいずれか)、及びROCK阻害物質(好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochloride)を含む培地Eを含む、多能性幹細胞からの尿管芽様細胞作製用キット。
[77] さらに、CXCR4抗体及びKIT抗体を含む、[75]又は[76]に記載のキット。
The present inventors have clarified the signals required for the process of ureteric bud formation and identified a cell surface antigen that can sort and purify WD progenitor-like cells that can be induced into ureteric bud-like cells. By doing so, we succeeded in inducing ureteroblast-like cells from mouse ES cells and human iPS cells. By co-culturing the induced ureteroblast-like cells with nephron progenitor cells, we formed a three-dimensional dendritic structure and succeeded in reproducing the higher-order structure of the fetal kidney with progenitor cell niches.
The inventors further conducted extensive studies based on this discovery, and completed the present invention.
Accordingly, the present invention includes the following aspects:
[1] Step A: producing Wolffian tube (WD) progenitor-like cells, including the step of obtaining CXC motif chemokine receptor 4 (Cxcr4)-positive and KIT proto-oncogene receptor tyrosine kinase (KIT)-positive cells How to make.
[2] in the step of obtaining Cxcr4-positive and KIT-positive cells, Cxcr4-positive and KIT-positive cells account for 30% or more, preferably 50% or more, more preferably 70% or more, and still more preferably 80% or more of all cells; More preferably, the method according to [1] above, which is characterized by a step of selecting cells with 90% or more.
[3] A group in which Cxcr4-positive and KIT-positive cells further consist of Paired box (Pax) 2, LIM homeobox (Lhx) 1, empty spirals homeobox (Emx) 2, ret proto-oncogene (RET) and homeobox (HOX) B7 The method of [1], wherein at least two, preferably at least three, and more preferably all selected from are expressed.
[4] Steps B1, B2, C and D below:
Step B1 step of culturing pluripotent stem cells in a medium containing activin A or a tumor growth factor (Tgfb1 or Tgfb2) (preferably activin A),
step B2 culturing the cells obtained in step B1 in a medium containing a Wnt agonist (preferably a Glycogen Synthase Kinase (GSK)-3β inhibitor, more preferably CHIR99021 or SB216763);
Step C The cells obtained by step B2 are treated with retinoic acid (RA) or an RA analogue (preferably RA or AGN193109), fibroblast growth factor (FGF2, FGF4, FGF7, FGF9 or FGF20, preferably FGF9), and TGFβ. culturing in a medium containing a signal pathway inhibitor or Wnt agonist (preferably SB431542 or A83-01);
Step D Cells obtained by Step C are treated with RA or an RA analogue (preferably RA or AGN193109), a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor, more preferably CHIR99021 or SB216763), and a fibroblast growth factor (FGF2 , FGF4, FGF7, FGF9, or FGF20, preferably FGF9 or FGF20, more preferably FGF9).
(However, the components in each step may be the same substance or different substances.)
The method according to any one of [1] to [3], further comprising
[5] The method of [4], wherein step A is performed by selecting Cxcr4-positive and KIT-positive cells from the cells obtained in step D.
[6] The method of [4] or [5], wherein the pluripotent stem cells are embryonic stem cells.
[7] The method of [4] or [5], wherein the pluripotent stem cells are iPS cells.
[8] The method of [4] or [5], wherein the pluripotent stem cells are human iPS cells.
[9] The medium used in step B1 contains 1 ng/mL to 1000 ng/mL, preferably 1 ng/mL to 100 ng/mL, more preferably 3 to 30 ng/mL of activin A, [4] The method according to any one of -[8].
[10] Any of [4] to [9], wherein the medium used in step B1 further contains a BMP signaling pathway agent (preferably BMP2, BMP4, or BMP7, more preferably BMP2 or BMP4, still more preferably BMP4) or the method described in one.
[11] The medium used in step B1 contains 10 ng/mL or less, preferably 0.1 ng/mL to 10 ng/mL, more preferably 0.3 ng/mL to 3 ng/mL, still more preferably about 1 ng/mL of BMP4. The method according to any one of [4] to [9], comprising
[12] The method according to any one of [4] to [11], wherein the Wnt agonist in steps B2 and D is CHIR99021 or SB216763 (preferably CHIR99021).
[13] The medium used in step B2 contains 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 200 μM, more preferably 3 μM to 30 μM, even more preferably about 10 μM of CHIR99021, [4] to [11 ] The method according to any one of
[14] Any of [4] to [13], wherein the medium used in step B2 further contains a BMP signaling pathway agonist (preferably BMP2, BMP4, or BMP7, more preferably BMP2 or BMP4, still more preferably BMP4) or the method described in one.
[15] The method of [10] or [14], wherein the BMP signaling pathway agonist is BMP4.
[16] Any of [4] to [13], wherein the medium used in step B2 contains 10 ng/mL or less, preferably 5 ng/mL or less, more preferably 0.3 ng/mL to 3 ng/mL of BMP4. or the method described in one.
[17] The method according to any one of [4] to [16], wherein the culture time in step B2 is about 1 to 2 days.
[18] The method according to any one of [4] to [16], wherein the culture time in step B2 is about 1.5 days.
[19] The method according to any one of [4] to [16], wherein the culture time in step B1 is about 1 day.
[20] The method according to any one of [4] to [16], wherein the culture time in step B1 is about 1 day and the culture time in step B2 is about 1.5 days.
[21] The method according to any one of [4] to [20], wherein the TGFβ signaling pathway inhibitor or Wnt agonist in step C is a TGFβ signaling pathway inhibitor (preferably SB431542 or A83-01).
[22] Any one of [4] to [20], wherein the medium used in step C contains 1 μM to 1000 μM, preferably 3 μM to 500 μM, more preferably 10 μM to 200 μM SB431542 The method described in .
[23] The medium used in step C contains 10 nM to 1 μM, preferably 10 to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, still more preferably about 100 nM of retinoic acid, [4] to [22] The method according to any one of
[24] The medium used in step C contains 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 50 ng to 200 ng/mL, still more preferably about 100 ng/mL of FGF9. The method according to any one of [4] to [23], including
[25] The method of any one of [4] to [24], wherein the WD progenitor-like cells are human cells, and the medium used in step C further contains a BMP signaling pathway inhibitor.
[26] The method of [25], wherein the BMP signaling pathway inhibitor used in step C is LDN193189 or Noggin.
[27] The medium used in step C contains 1 nM to 1000 nM, preferably 3 nM to 500 nM, more preferably 10 nM to 200 nM, still more preferably about 100 nM of LDN193189. Method.
[28] The method according to any one of [4] to [27], wherein the culture time in step C is about 1 to 3 days, preferably about 1 to 2 days.
[29] The medium used in step D contains 10 nM to 1 μM, preferably 10 to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, still more preferably about 100 nM of retinoic acid, [4] to [28 ] The method according to any one of
[30] The medium used in step D contains 0.1 μM to 100 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 10 μM, even more preferably about 3 μM to 5 μM of CHIR99021, [4] The method according to any one of -[29].
[31] The medium used in step D contains 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 30 ng to 300 ng/mL, more preferably about 100 ng/mL of FGF9. The method according to any one of [4] to [30].
[32] The method of any one of [4] to [31], wherein the WD progenitor-like cells are human cells, and the medium used in step D further contains a BMP signaling pathway inhibitor.
[33] The method of [32], wherein the BMP signaling pathway inhibitor used in step D is LDN193189 or Noggin.
[34] The medium used in step D contains 1 nM to 500 nM, preferably 10 nM to 100 nM, more preferably 10 nM to 50 nM, still more preferably about 30 nM of LDN193189. Method.
[35] The method according to any one of [4] to [34], wherein the culture time in step D is about 1 to 3 days, preferably about 1.5 to about 2.5 days.
[36] Step (E) Cxcr4-positive and KIT-positive WD progenitor-like cells are treated with RA or RA analog (preferably RA or AGN193109), Wnt agonist (preferably GSK-3β inhibitor or Rspondin1, more preferably , CHIR99021, SB216763 or Rspondin1), a fibroblast growth factor (FGF2, FGF4, FGF7, FGF9 or FGF20, preferably FGF9) and a ROCK inhibitor (preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride). A method for producing ureteroblast-like cells, comprising:
[37] The method of [36], wherein the Cxcr4-positive and KIT-positive WD progenitor-like cells are cells obtained by the method of [1] or [2].
[38] The medium used in step (E) has a concentration of 0.1 ng/mL to 100 ng/mL, preferably 0.5 ng/mL to 50 ng/mL, more preferably 2 ng/mL to 10 ng/mL, even more preferably contains about 5 ng/mL FGF9.
[39] The medium used in step (E) contains 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, even more preferably about 100 nM RA, [36] The method according to any one of [38].
[40] The method of any one of [36] to [39], wherein the ROCK inhibitor is Y27632.
[41] Any of [36] to [39], wherein the medium used in step (E) contains 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, further preferably about 10 μM Y27632. The method described in one.
[42] The method of any one of [36] to [41], wherein the Wnt agonist is CHIR99021 or Rspondin1.
[43] The medium used in step (E) contains 0.1 μM to 100 μM, preferably 0.1 μM to 10 μM, more preferably 0.3 μM to 5 μM, even more preferably about 1 μM of CHIR99021, [36]- The method of [41].
[44] The cells for WD progenitor cells are human cells, and the medium used in step (E) further contains FGF1 and BMP signal pathway inhibitors (preferably LDN193189 or Noggin) [36]-[43] The method according to any one of
[45] The medium used in step (E) has a concentration of 10 ng/mL to 1000 ng/mL, preferably 10 ng/mL to 500 ng/mL, more preferably 50 ng/mL to 200 ng/mL, even more preferably contains about 100 ng/mL FGF1.
[46] The method of any one of [44] to [45], wherein the BMP signaling pathway inhibitor is LDN193189.
[47] The medium used in step (E) contains 1 nM to 300 nM, preferably 1 nM to 100 nM, more preferably 1 nM to 20 nM, even more preferably about 10 nM of LDN193189, [44] The method according to any one of [45].
[48] Furthermore,
Step (F) The cells obtained in step (E) are treated with RA or an RA analogue (preferably RA or AGN193109), a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor or Rspondin1, more preferably CHIR99021, SB216763 or Rspondin1) , fibroblast growth factors (FGF2, FGF4, FGF7, FGF9, or FGF20, preferably FGF9), ROCK inhibitors (preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride), and glial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF) or GDNF analogs (preferably BT18) or FGF10.
[49] The medium used in step (F) has a concentration of 0.1 ng to 100 ng/mL, preferably 0.1 ng to 10 ng/mL, more preferably 0.5 ng to 10 ng/mL, further preferably about 1 ng/mL. The method of any one of [36]-[47], comprising the GDNF of
[50] The medium used in step (F) has a concentration of 0.1 ng/mL to 100 ng/mL, preferably 0.5 ng/mL to 50 ng/mL, more preferably 2 ng/mL to 10 ng/mL, more preferably contains about 5 ng/mL FGF9.
[51] The medium used in step (F) preferably contains 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, still more preferably about 100 nM of RA, [ 48] The method according to any one of [50].
[52] The method according to any one of [48] to [51], wherein the ROCK inhibitor in step (F) is Y27632.
[53] Any one of [48] to [51], wherein the medium used in step (F) contains 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, further preferably about 10 μM Y27632. The method described in one.
[54] The method of any one of [48] to [53], wherein the Wnt agonist in step (F) is CHIR99021.
[55] The medium used in step (F) contains 0.1 μM to 300 μM, preferably 0.3 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 5 μM, even more preferably about 3 μM of CHIR99021, [48] to [53 ] The method according to any one of
[56] of [48] to [55], wherein the WD progenitor-like cells are human cells, and the medium used in step (F) further contains FGF1 and a BMP signaling pathway inhibitor (preferably LDN193189 or Noggin). A method according to any one of the preceding claims.
[57] The medium used in step (F) has a concentration of 10 ng/mL to 1000 ng/mL, preferably 10 ng/mL to 500 ng/mL, more preferably 50 ng/mL to 200 ng/mL, even more preferably contains about 100 ng/mL FGF1.
[58] The method of [56] or [57], wherein the BMP signaling pathway inhibitor is LDN193189.
[59] The medium used in step (F) contains 1 nM to 300 nM, preferably 1 nM to 100 nM, more preferably 5 nM to 20 nM, more preferably about 10 nM of LDN193189, [56] Or the method of [57].
[60] Furthermore,
Step (G) The cells obtained in step (F) are treated with RA or an RA analogue (preferably RA or AGN193109), a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor or Rspondin1, more preferably CHIR99021, SB216763 or Rspondin1) , a ROCK inhibitor (preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride), and GDNF or a GDNF analogue (preferably BT18). Method.
[61] The medium used in step (G) contains 0.1 ng to 100 ng/mL, preferably 0.2 ng to 20 ng/mL, more preferably 0.5 ng to 10 ng/mL, more preferably about 2 ng/mL. The method of [60], comprising the GDNF of
[62] The medium used in step (G) contains 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, even more preferably about 100 nM RA, [60] Or the method of [61].
[63] The method of any one of [60] to [62], wherein the ROCK inhibitor in step (G) is Y27632.
[64] The medium used in step (G) contains 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, even more preferably about 10 μM Y27632, [60] The method according to any one of -[62].
[65] The method of any one of [60] to [64], wherein the Wnt agonist in step (G) is CHIR99021.
[66] The medium used in step (G) contains 0.1 μM to 300 μM, preferably 0.3 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 5 μM, even more preferably about 3 μM of CHIR99021, [60] The method according to any one of [64].
[67] of [60] to [66], wherein the WD progenitor-like cells are human cells, and the medium used in step (G) further contains FGF1 and a BMP signaling pathway inhibitor (preferably LDN193189 or Noggin). A method according to any one of the preceding claims.
[68] The medium used in step (G) has a concentration of 10 ng/mL to 1000 ng/mL, preferably 10 ng/mL to 500 ng/mL, more preferably 50 ng/mL to 200 ng/mL, even more preferably contains about 100 ng/mL FGF1.
[69] The method of [67] or [68], wherein the BMP signaling pathway inhibitor is LDN193189.
[70] The medium used in step (G) contains 1 nM to 300 nM, preferably 1 nM to 100 nM, more preferably 5 nM to 20 nM, more preferably about 10 nM of LDN193189, [67] Or the method of [68].
[71] Ureteroblast-like cells induced from WD progenitor-like cells of Cxcr4-positive and KIT-positive cells, nephron progenitor cells, and Platelet Derived Growth Factor Receptor Alpha (Pdgfra)-positive stromal cell populations derived from embryonic kidney A method of producing kidney organoids comprising co-culturing.
[72] The method of [71], wherein the WD progenitor-like cells are produced by the method of any one of [2] to [35].
[73] The method of any one of [36] to [70], wherein the ureteroblast-like cells express Hnf1b, E-Cadherin and CALB1.
[74] The method of any one of [36] to [70], wherein the ureteroblast-like cells express Emx2, Wnt11, Hnf1b, E-Cadherin and CALB1.
[75] medium B1 containing activin A,
Medium B2 containing a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor, more preferably CHIR99021 or SB216763),
Medium C containing RA or an RA analogue, a fibroblast growth factor (either FGF2, FGF9 or FGF20) and a TGFβ signaling pathway inhibitor (preferably SB431542 or A83-01) and
Medium D containing RA or RA analog, Wnt agonist (preferably GSK-3β inhibitor, more preferably CHIR99021 or SB216763) and fibroblast growth factor (either FGF2, FGF9 or FGF20)
A kit for producing WD progenitor-like cells from pluripotent stem cells, comprising:
[76] The kit of [75] and RA or RA analog, Wnt agonist (preferably GSK-3β inhibitor or Rspondin1, more preferably CHIR99021, SB216763 or Rspondin1), fibroblast growth factor (FGF2, FGF9) , or FGF20) and medium E containing a ROCK inhibitor (preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride) for producing ureteroblast-like cells from pluripotent stem cells.
[77] The kit of [75] or [76], further comprising a CXCR4 antibody and a KIT antibody.
本発明において提供される方法によれば、in vitroにおいて、マウス胎仔尿管芽に相応の樹状分岐形成能を持ち、分岐の先端に前駆細胞ニッチを維持し、かつ個々のネフロンと接続されている腎臓オルガノイドを形成可能な尿管芽様細胞を作製することが可能となり得る。本発明によれば、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞を得ることにより、機能的な尿管芽様細胞に分化し得る細胞を得ることができ、その結果、分岐した尿管芽を構成し得る尿管芽様細胞を得ることが可能となり得る。また、本発明の方法によれば多能性幹細胞から、高効率でCxcr4陽性かつKIT陽性細胞を得ることが可能となり、従って、効率よくに、機能的な尿管芽様細胞を誘導することが可能となり得る。
本発明において提供されるWD前駆細胞様細胞の作製方法によれば、これまで多能性幹細胞から誘導することのできなかった、(I)後腎間葉と混ぜ合わせるか、分岐を促進する成長因子の中で培養すると、分岐形成「branching」を行う、(II)後腎間葉と混ぜ合わせると、その中のネフロン前駆細胞の未分化性を維持する前駆細胞ニッチを形成する能力を持つ、(III)後腎間葉と混ぜ合わせると、その中のネフロン前駆細胞の分化をネフロンへと誘導する能力を持つという特徴を有する尿管芽様細胞の作製が可能となり得る。本発明により提供される方法を用いて作製された尿管芽様細胞は、ネフロン前駆細胞、間質細胞と共に、ネフロン同士を互いに接続する集合管の樹状分岐構造を有する腎臓オルガノイドを形成し得る。本発明者らにより、再構築することに成功した腎臓オルガノイドは、腎臓の高次構造を世界で初めて再現したものであり、従って、本発明は、将来的に機能的な人工腎臓の作成を可能にするための必要不可欠な技術であり得る。
According to the methods provided in the present invention, in vitro, mouse fetal ureteric buds have commensurate dendritic branching ability, maintain progenitor cell niches at the tips of branches, and connect with individual nephrons. It may be possible to generate ureteroblast-like cells that are capable of forming renal organoids. According to the present invention, by obtaining Cxcr4-positive and KIT-positive cells, it is possible to obtain cells that can differentiate into functional ureteroblast-like cells, and as a result, ureters that can form branched ureteric buds. It may be possible to obtain blast-like cells. In addition, according to the method of the present invention, it is possible to obtain Cxcr4-positive and KIT-positive cells from pluripotent stem cells with high efficiency, and therefore, it is possible to efficiently induce functional ureteroblast-like cells. can be possible.
According to the method for producing WD progenitor-like cells provided in the present invention, (I) growth promoting branching or mixing with metanephric mesenchyme, which could not be derived from pluripotent stem cells so far. When cultured in factor, it undergoes branching; (II) when mixed with metanephric mesenchyme, it has the ability to form a progenitor cell niche that maintains the undifferentiated nature of the nephron progenitor cells therein; (III) When mixed with metanephric mesenchyme, it may allow the production of ureteroblast-like cells characterized by their ability to induce the differentiation of nephron progenitor cells therein into nephrons. The ureteroblast-like cells produced using the method provided by the present invention can form, together with nephron progenitor cells and stromal cells, kidney organoids having a dendritic branching structure of collecting ducts connecting nephrons to each other. . The kidney organoids successfully reconstructed by the present inventors are the first in the world to reproduce the higher-order structure of the kidney, so the present invention will enable the creation of functional artificial kidneys in the future. It can be an indispensable technology for making
以下、本発明を、例示的な実施態様を例として詳細に説明するが、本発明は以下に記載の実施態様に限定されるものではない。なお、文中で特に断らない限り、本明細書で用いるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般に理解されるのと同じ意味をもつ。また、本明細書に記載されたものと同等又は同様の任意の材料および方法は、本発明の実施において同様に使用することができる。
また、本明細書に記載された発明に関連して本明細書中で引用されるすべての刊行物および特許は、例えば、本発明で使用できる方法や材料その他を示すものとして、本明細書の一部を構成するものである。
本明細書において「及び/又は」は、いずれか一方、あるいは、両方を包含する意味で使用される。本明細書において「約」とは、±10%を許容する意味で用いる。
本明細書において腎臓オルガノイドという場合は、糸球体および尿細管からなる分化したネフロン、ネフロン前駆細胞、間質細胞と共に、分化したネフロン同士を互いに接続する集合管の樹状分岐構造を有する、高次構造をもつ腎臓様組織を意味する。
The present invention will now be described in detail by way of illustrative embodiments, but the present invention is not limited to the embodiments described below. Unless defined otherwise, all technical and scientific terms used herein have the same meaning as commonly understood by one of ordinary skill in the art to which this invention belongs. In addition, any materials and methods equivalent or similar to those described herein can likewise be used in the practice of the invention.
Also, all publications and patents cited herein in connection with the invention described herein, for example, as indicative of methods, materials, etc., which may be used in the invention, are hereby incorporated by reference. It constitutes a part.
As used herein, "and/or" is used in the sense of including either one or both. As used herein, "about" is used in the sense of allowing ±10%.
As used herein, the term kidney organoids refers to differentiated nephrons consisting of glomeruli and renal tubules, nephron progenitor cells, interstitial cells, and higher-order dendritic structures of collecting ducts that connect the differentiated nephrons to each other. It means structured kidney-like tissue.
以下、本発明の詳細を説明する。
図1に、本発明のウォルフ管(WD)前駆細胞様細胞の作製方法及びそれを用いた尿管芽の誘導のプロトコルの概略(上図)、及び、本発明により作成した尿管芽とともに胚性腎臓の高次構造を作成するためのネフロン前駆細胞の誘導のプロトコルの概略(下図)を示す図である。以下、各工程について説明する。
The details of the present invention are described below.
FIG. 1 shows an overview of the method for producing Wolffian tube (WD) progenitor cell-like cells of the present invention and the protocol for inducing ureteric buds using the same (upper diagram), and an embryo together with the ureteric buds prepared according to the present invention. FIG. 2 is a diagram showing a schematic (lower diagram) of a protocol for induction of nephron progenitor cells to create a higher-order structure of the sex kidney. Each step will be described below.
C-X-Cケモカイン受容体4(Cxcr4)陽性かつKIT癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼ(KIT)陽性細胞を得る工程Aを含む、ウォルフ管(WD)前駆細胞様細胞の作製方法
本発明は、C-X-Cケモカイン受容体4(Cxcr4)陽性かつKIT癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼ(KIT)陽性細胞を得る工程Aを含む、ウォルフ管(WD)前駆細胞様細胞の作製方法(本明細書中、本発明の方法1とも称する)を提供する。
本発明の方法により作製されるWD前駆細胞様細胞は、細胞集団として作製される場合は、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞が全細胞中の30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、よりさらに好ましくは90%以上の割合となるようにして作製される。
A method for producing Wolffian tube (WD) progenitor-like cells, comprising a step A of obtaining CXC chemokine receptor 4 (Cxcr4)-positive and KIT proto-oncogene receptor tyrosine kinase (KIT)-positive cells. A method for producing Wolffian tube (WD) progenitor-like cells, comprising the step A of obtaining CXC chemokine receptor 4 (Cxcr4)-positive and KIT proto-oncogene receptor tyrosine kinase (KIT)-positive cells (herein (also referred to as
When the WD progenitor-like cells produced by the method of the present invention are produced as a cell population, Cxcr4-positive and KIT-positive cells account for 30% or more, preferably 50% or more, more preferably 70% of the total cells. Above, more preferably 80% or more, still more preferably 90% or more, is produced.
本明細書中、「WD前駆細胞様細胞」とは、発生学的に適切な刺激があれば、分岐能力を有する尿管芽細胞に分化するように運命づけられた細胞を意味し、WD前駆細胞様細胞は、C-X-Cケモカイン受容体4(Cxcr4)及びKIT癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼ(KIT)を発現する細胞である。
発生学的に適切な刺激とは、実施例に記載の方法に準じた方法により、WD前駆細胞を尿管芽様細胞へと分化させる刺激を意味する。尿管芽様細胞が分岐能力を有するとは、尿管芽様細胞同士が集合してできる尿管芽が樹状に分岐することを意味する。
As used herein, the term "WD progenitor-like cells" means cells that are destined to differentiate into ureteroblasts with branching ability when given developmentally appropriate stimuli, and are WD progenitors. Cytoid cells are cells that express CXC chemokine receptor 4 (Cxcr4) and KIT proto-oncogene receptor tyrosine kinase (KIT).
A developmentally appropriate stimulus means a stimulus that differentiates WD progenitor cells into ureteroblast-like cells by a method according to the method described in the Examples. The fact that ureteroblast-like cells have the ability to branch means that ureteric buds formed by aggregation of ureteroblast-like cells branch in a dendritic manner.
WD前駆細胞様細胞は、Cxcr4、KITに加え、好ましくはさらに、Paired box(Pax)2、LIM homeobox(Lhx)1、empty spiracles homeobox(Emx)2、ret proto-oncogene(RET)及びhomeobox(HOX)B7の少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つ、さらに好ましくは全てを発現する。
WD前駆細胞様細胞は、好ましくはFLK1陰性(すなわち血管内皮細胞増殖因子受容体2(VEGFR2)陰性)の細胞である。
WD progenitor-like cells, in addition to Cxcr4 and KIT, preferably further comprise Paired box (Pax) 2, LIM homeobox (Lhx) 1, empty spirals homeobox (Emx) 2, ret proto-oncogene (RET) and homeobox (HOX ) express at least two, more preferably at least three, and even more preferably all of B7.
WD progenitor-like cells are preferably FLK1-negative (ie, vascular endothelial growth factor receptor 2 (VEGFR2)-negative) cells.
上記発生学的に適切な刺激の一例としては、ネフロン前駆細胞、及び胚性腎臓由来のPdgfra+間質細胞集団とを実施例に記載の方法に準じた方法にて共培養することが挙げられる。 An example of the above-described developmentally appropriate stimulation includes co-culturing nephron progenitor cells and an embryonic kidney-derived Pdgfra+ stromal cell population by a method according to the method described in the Examples.
特定のマーカー(例、Cxcr4、KITなど)に対して陽性である細胞(或いは細胞集団)は、これに限定されないが、例えば、フローサイトメトリー、すなわちFACS(fluorescence activated cell sorting)を使用することにより分離し、得ることができる。例えば、Cxcr4陽性細胞は、抗Cxcr4抗体(例、APC anti-human CD184 (CXCR4) Antibody, Clone 12G5, BioLegend社、APC anti-mouse CD184 (CXCR4) Antibody, Clone L276F12, BioLegend社)などの特異的な試薬への結合強度に基づき、並びに細胞の大きさ及び光散乱などの他のパラメーターに基づいて、セルソーターにより、Cxcr4陽性であるWD前駆細胞様細胞集団を分離することもできる。また、KIT陽性細胞集団の分離には、抗KIT抗体(例、PE anti-human CD117 (c-kit) Antibody, Clone 104D2, BioLegend社、CD117 (c-Kit) Monoclonal Antibody (2B8), PE , eBioscience社)などを用いることもできる。 Cells (or cell populations) that are positive for a specific marker (e.g., Cxcr4, KIT, etc.) can be identified by, but not limited to, flow cytometry, ie FACS (fluorescence activated cell sorting). It can be separated and obtained. For example, Cxcr4-positive cells are treated with anti-Cxcr4 antibodies (e.g., APC anti-human CD184 (CXCR4) Antibody, Clone 12G5, BioLegend, APC anti-mouse CD184 (CXCR4) Antibody, Clone L276F12, BioLegend). WD progenitor-like cell populations that are Cxcr4 positive can also be separated by a cell sorter based on binding strength to reagents and based on other parameters such as cell size and light scattering. In addition, anti-KIT antibody (e.g., PE anti-human CD117 (c-kit) Antibody, Clone 104D2, BioLegend, CD117 (c-Kit) Monoclonal Antibody (2B8), PE , eBioscience company) can also be used.
マーカーについて陽性である細胞(或いは細胞集団)の分離は、例えば、該マーカーに対して特異的な抗体とアイソタイプ適合対照抗体とを用いたFACSにより行うことができる。細胞の、マーカーに対し特異的な抗体による染色の強度が、アイソタイプ適合対照抗体による細胞(或いは細胞集団)の染色の強度を上回る場合に、該細胞は該マーカー陽性であると決定することができる。また、細胞の、マーカーに対して特異的な抗体による染色の強度と、アイソタイプ適合対照抗体による細胞(或いは細胞集団)の染色の強度とに差が存在しない場合に、該細胞は該マーカー陰性であると決定することができる。 Separation of cells (or cell populations) that are positive for a marker can be performed, for example, by FACS using an antibody specific for the marker and an isotype-matched control antibody. A cell can be determined to be positive for the marker if the intensity of staining of the cell with an antibody specific for the marker exceeds the intensity of staining of the cell (or cell population) with an isotype-matched control antibody. . Also, when there is no difference in the intensity of staining of cells with an antibody specific for the marker and the intensity of staining of cells (or cell populations) with an isotype-matched control antibody, the cells are negative for the marker. can be determined to be
また、特定のマーカーに対して陽性である細胞は、従来の親和性又は抗体技術を用い、細胞を濃縮、枯渇、分離、選別、及び/又は精製することもできる。例えば、リガンド及び/又は抗体に、標識、例えば、磁気ビーズ;アビジン又はストレプトアビジンに対して高親和性で結合するビオチン;蛍光標示式細胞分取器で使用することのできる蛍光色素;ハプテン;及び同様物などを結合させることで、特定の細胞種の分離を容易にすることもできる。 Cells positive for a particular marker can also be enriched, depleted, separated, sorted, and/or purified using conventional affinity or antibody techniques. For example, to the ligand and/or antibody, a label, such as a magnetic bead; biotin, which binds with high affinity to avidin or streptavidin; a fluorescent dye that can be used in a fluorescence-activated cell sorter; a hapten; Conjugation of likes and the like can also facilitate isolation of specific cell types.
本発明の一態様において、本発明の方法は、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞をセルソーターにより、ソーティングする工程を含む。 In one aspect of the present invention, the method of the present invention comprises the step of sorting Cxcr4-positive and KIT-positive cells with a cell sorter.
多能性幹細胞からWD前駆細胞様細胞を誘導する方法
さらに、本発明は、多能性幹細胞からWD前駆細胞様細胞を誘導する方法(本発明のWD誘導方法とも称する)を提供する。
具体的には、本発明は、
工程B1 多能性幹細胞を、アクチビン又は腫瘍増殖因子(Tgfb1又はTgfb2)を含む培地中で培養する工程、
工程B2 工程B1により得られる細胞を、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質)を含む培地中で培養する工程、
工程C 工程B2により得られる細胞を、レチノイン酸(RA)又はRAアナログ(AGN193109、AM580、AM80、BMS453、BMS195614、AC 261066, AC55649, Isotretinoin)、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20)及びTGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質)を含む培地中で培養する工程、
工程D 工程Cにより得られる細胞を、RA又はRAアナログ(AGN193109、AM580、AM80、BMS453、BMS195614、AC 261066, AC55649, Isotretinoin)、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質)、及び線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20)を含む培地中で培養する工程
を含む、多能性幹細胞からWD前駆細胞様細胞を誘導する工程を含み得る。
Method for Inducing WD Progenitor-Like Cells from Pluripotent Stem Cells Further, the present invention provides a method for inducing WD progenitor-like cells from pluripotent stem cells (also referred to as the WD induction method of the present invention).
Specifically, the present invention provides
Step B1 step of culturing pluripotent stem cells in a medium containing activin or a tumor growth factor (Tgfb1 or Tgfb2),
Step B2 step of culturing the cells obtained in step B1 in a medium containing a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor);
Step C Retinoic acid (RA) or RA analogues (AGN193109, AM580, AM80, BMS453, BMS195614, AC 261066, AC55649, Isotretinoin), fibroblast growth factors (FGF2, FGF4, FGF7, FGF9) , or FGF20) and a TGFβ signaling pathway inhibitor or a Wnt agonist (preferably, a GSK-3β inhibitor).
Step D Cells obtained by Step C are treated with RA or RA analogs (AGN193109, AM580, AM80, BMS453, BMS195614, AC 261066, AC55649, Isotretinoin), Wnt agonists (preferably GSK-3β inhibitors), and fibroblasts. A step of inducing WD progenitor-like cells from pluripotent stem cells may be included, including culturing in a medium containing growth factors (FGF2, FGF4, FGF7, FGF9, or FGF20).
工程B1
本明細書中、「多能性幹細胞(PSC)」とは、未分化状態を保持しながら増殖することを可能とする「自己複製」、及び胚の3つ全ての一次胚葉に分化することを可能とする「多能性」を保有する、いかなる未分化細胞であってもよい。本発明において用いる多能性幹細胞としては、胚性幹細胞(ES)又は誘導多能性幹細胞(iPS細胞)が好ましく、iPS細胞がより好ましい。
Process B1
As used herein, the term "pluripotent stem cells (PSCs)" refers to "self-renewal" that enables proliferation while maintaining an undifferentiated state, and differentiation into all three primary germ layers of the embryo. It can be any undifferentiated cell that retains the "pluripotency" that allows it. Pluripotent stem cells used in the present invention are preferably embryonic stem cells (ES) or induced pluripotent stem cells (iPS cells), more preferably iPS cells.
ES細胞は、初期胚(例えば、胚盤胞)の内部細胞塊から樹立することのできる、多能性と自己複製による増殖能を有する幹細胞である。ES細胞は、受精卵の胚盤胞から内部細胞塊を取り出し、線維芽細胞フィーダー細胞上で、内部細胞塊を培養することにより樹立することができる。ES細胞の樹立及び維持方法は公知である。 ES cells are stem cells that can be established from the inner cell mass of early embryos (eg, blastocysts) and have pluripotent and self-renewal proliferative potential. ES cells can be established by removing the inner cell mass from the blastocyst of a fertilized egg and culturing the inner cell mass on fibroblast feeder cells. Methods for establishing and maintaining ES cells are known.
誘導多能性幹(iPS)細胞は、体細胞に由来する人工的な幹細胞であって、特異的な再プログラム化因子をDNA又はタンパク質の形態で体細胞に導入することにより製造することができ、ES細胞とほぼ同等の特性(例、分化多能性及び自己複製に基づく増殖能)を示す(K. Takahashi及びS. Yamanaka (2006) Cell, 126:663-676; K. Takahashi et al. (2007), Cell, 131:861-872; J. Yu et al. (2007), Science, 318:1917-1920; Nakagawa, M. et al., Nat. Biotechnol. 26:101-106 (2008);WO2007/069666)。再プログラム化因子は、ES細胞で特異的に発現される遺伝子、その遺伝子産物若しくはその非コードRNA、ES細胞の未分化維持に重要な役割を果たす遺伝子、その遺伝子産物若しくはその非コードRNA、又は低分子量化合物で構成されてもよい。再プログラム化因子に含まれる遺伝子の例としては、Oct3/4、Sox2、Sox1、Sox3、Sox15、Sox17、Klf4、Klf2、c-MYC、N-Myc、L-Myc、Nanog、Lin28、Fbx15、ERas、ECAT15-2、Tcl1、beta-catenin、Lin28b、Sall1、Sall4、Esrrb、Nr5a2、Tbx3、Glis1等が挙げられる。これらの再プログラム化因子は、単独で、あるいは組合わせて使用してもよい。なお、再プログラミング因子としてc-MYCの遺伝子を体細胞に導入して用いる場合は、iPS細胞の作成後に、導入したc-MYC遺伝子が標的細胞の染色体に組み込まれる可能性が低い導入方法を用いるのが好ましく、例えば、これに限定されないが、センダイウイルスベクターやエピゾーマルベクターを用いた導入をあげることができる。 Induced pluripotent stem (iPS) cells are artificial stem cells derived from somatic cells and can be produced by introducing specific reprogramming factors into somatic cells in the form of DNA or protein. , exhibit properties (e.g., proliferation ability based on differentiation pluripotency and self-renewal) similar to ES cells (K. Takahashi and S. Yamanaka (2006) Cell, 126:663-676; K. Takahashi et al. (2007), Cell, 131:861–872; J. Yu et al. (2007), Science, 318:1917–1920; Nakagawa, M. et al., Nat. WO2007/069666). The reprogramming factor is a gene that is specifically expressed in ES cells, its gene product or its non-coding RNA, a gene that plays an important role in maintaining undifferentiated ES cells, its gene product or its non-coding RNA, or It may be composed of low molecular weight compounds. Examples of genes involved in reprogramming factors include Oct3/4, Sox2, Sox1, Sox3, Sox15, Sox17, Klf4, Klf2, c-MYC, N-Myc, L-Myc, Nanog, Lin28, Fbx15, ERas , ECAT15-2, Tcl1, beta-catenin, Lin28b, Sall1, Sall4, Esrrb, Nr5a2, Tbx3, Glis1 and the like. These reprogramming factors may be used alone or in combination. When the c-MYC gene is used as a reprogramming factor by introducing it into somatic cells, an introduction method is used in which the introduced c-MYC gene is unlikely to be integrated into the chromosome of the target cell after the iPS cells are created. is preferred, and examples thereof include, but are not limited to, introduction using Sendai virus vectors and episomal vectors.
ES細胞又はiPS細胞の作製方法、培養方法、未分化状態の維持方法などは自体公知であり、例えば上記に例示した文献に記載の方法或いは実施例に記載の方法に準じて、作製及び培養することができる。 The method for producing ES cells or iPS cells, the method for culturing them, the method for maintaining an undifferentiated state, etc. are known per se, and for example, they are produced and cultured according to the methods described in the literatures exemplified above or the methods described in the examples. be able to.
本発明において、特に限定されるものではないが、培養温度は、通常約30~40℃、好ましくは約37℃であり、培養は、CO2含有空気の雰囲気下で行われ、CO2濃度は、約2~5%、好ましくは5%である。 In the present invention, although not particularly limited, the culture temperature is usually about 30 to 40°C, preferably about 37°C, culture is performed in an atmosphere of CO2-containing air, and the CO2 concentration is about 2-5%, preferably 5%.
本発明において用いる培地は、動物細胞の培養に用いられる培地を基礎培地として調製することができる。基礎培地の例としては、所望の細胞が得られる限り限定されるものではないが、DMEM(ダルベッコ改変イーグル培地)、DMEM/F12培地、GMEM(グラスゴーMEM)培地、Ham’s F12培地、IMDM(イスコブ改変ダルベッコ培地)、αMEM(イーグル最小必須培地 α改変型)など、及びこれらの混合物が挙げられる。 The medium used in the present invention can be prepared using a medium used for culturing animal cells as a basal medium. Examples of the basal medium are not limited as long as the desired cells can be obtained. Dulbecco's medium), αMEM (Eagle's minimum essential medium α-modified), etc., and mixtures thereof.
本発明において用いる培地は、血清が含有されていてもよいし、あるいは無血清でもよい。本発明において用いる培地は、必要に応じて、例えば、アルブミン、N-2サプリメント(Thermo Fisher Scientific)、B-27(登録商標)サプリメントマイナスビタミンA(Thermo Fisher Scientific)、2-メルカプトエタノール、1-チオグリセロール、アミノ酸、L-グルタミン、非必須アミノ酸、アスコルビン酸などの少なくとも1以上の培地添加物も含有し得る。 The medium used in the present invention may contain serum or may be serum-free. The medium used in the present invention may optionally include, for example, albumin, N-2 supplement (Thermo Fisher Scientific), B-27 (registered trademark) supplement minus vitamin A (Thermo Fisher Scientific), 2-mercaptoethanol, 1- At least one or more media additives such as thioglycerol, amino acids, L-glutamine, non-essential amino acids, ascorbic acid, etc. may also be included.
アクチビンAとは、2つのインヒビンβA鎖のホモダイマーを意味し、本発明においては、N末端ペプチドが切断された活性型である、インヒビンβA鎖(例えば、NCBIアクセッション番号:NP_002183)のN末端ペプチドが切断されたGly311-Ser426断片がジスルフィド結合したホモダイマーを用いることが好ましい。このようなアクチビンAは、例えば、R&D Systems社(R&D)などから購入可能である。
本発明の工程B1で用いる培地(本明細書中、培地B1とも称する)中におけるアクチビンAの濃度は、用いる細胞や培養時間、工程B2において使用されるWntアゴニストの量などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常1 ng/mL~1000 ng/mL、好ましくは1 ng/mL~100 ng/mL、より好ましくは、3 ng/mL~30 ng/mL、さらに好ましくは約10 ng/mLである。工程B1においては、アクチビンAの代わりに、腫瘍増殖因子、Tgfb1又はTgfb2を用いることができる。用いるTgfb1又はTfgb2の濃度は、アクチビンAを参照として同等の効果を示すTgfb1又はTfgb2の濃度を設定することができる。
Activin A means a homodimer of two inhibin βA chains, and in the present invention, the N-terminal peptide of the inhibin βA chain (for example, NCBI accession number: NP_002183), which is an active form in which the N-terminal peptide is cleaved. It is preferable to use a homodimer in which a Gly311-Ser426 fragment having been cleaved is disulfide-linked. Such activin A can be purchased, for example, from R&D Systems, Inc. (R&D).
The concentration of activin A in the medium used in step B1 of the present invention (also referred to as medium B1 herein) varies depending on the cells used, the culture time, the amount of Wnt agonist used in step B2, etc. Although it is not particularly limited as long as cells can be obtained, it is usually 1 ng/mL to 1000 ng/mL, preferably 1 ng/mL to 100 ng/mL, more preferably 3 ng/mL to 30 ng/mL , more preferably about 10 ng/mL. In step B1, instead of activin A, a tumor growth factor, Tgfb1 or Tgfb2 can be used. As for the concentration of Tgfb1 or Tfgb2 to be used, the concentration of Tgfb1 or Tfgb2 that exhibits an equivalent effect can be set with activin A as a reference.
工程B1における培地はさらに、ROCK阻害物質を含んでいてもよい。ROCK阻害物質は、Rhoキナーゼ(ROCK)の機能を抑制できるものである限り特に限定されないが、本発明においては、例えば、Y27632、Fasudil hydrochloride、GSK 429286、GSK 269962、AS 1892802、H 1152 dihydrochloride、又はHA 1100 hydrochlorideを用いることができ、好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochloride、より好ましくは、Y27632を用いることができる。Y27632を用いる場合は、濃度は、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~100μM、さらに好ましくは 約10μMである。工程B1において、Y27632の代わりに他のRock阻害剤を用いる場合は、Y27632を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 The medium in step B1 may further contain a ROCK inhibitor. The ROCK inhibitor is not particularly limited as long as it can suppress the function of Rho kinase (ROCK). HA 1100 hydrochloride can be used, preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride, more preferably Y27632. When Y27632 is used, the concentration is 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 100 μM, more preferably about 10 μM. In step B1, when other Rock inhibitors are used instead of Y27632, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to Y27632.
工程B1における培養時間は、例えば、5日以下の培養であり、好ましくは0.5~3日であり、より好ましくは約1日である。 The culture time in step B1 is, for example, culture for 5 days or less, preferably 0.5 to 3 days, more preferably about 1 day.
工程B1においては、100~100,000細胞程度の細胞を凝集させ、凝集塊を形成させて浮遊培養を行うことができる。これに限定されないが、例えば、マウスの場合は約1,000細胞程度、ヒトの場合は約10,000細胞程度の細胞を用いて行うことができる。
浮遊培養とは、細胞を培養器へ非接着の状態で培養することである。特に限定はされないが、細胞との接着性を向上させる目的で人工的に処理(例えば、細胞外マトリックス等によるコーティング処理)されていないものを用いる方法などによって行うことができる。特に限定されるものではないが、このような細胞非接着性の培養器の例とはしては、V底96ウエル低細胞結合プレート(住友ベークライト)などが挙げられる。
In step B1, about 100 to 100,000 cells can be aggregated to form aggregates and subjected to suspension culture. Although not limited to this, for example, about 1,000 mouse cells and about 10,000 human cells can be used.
Suspension culture refers to culturing cells in a non-adhesive state to an incubator. Although not particularly limited, it can be carried out by a method using a material that has not been artificially treated (for example, coating treatment with an extracellular matrix or the like) for the purpose of improving adhesion to cells. Although not particularly limited, examples of such cell non-adhesive incubators include V-bottom 96-well low cell binding plates (Sumitomo Bakelite).
ヒト多能性幹細胞(例、ヒトiPS細胞)を用いる場合、培地B1は、工程Dにより得られる細胞集団中のCxcr4及びKIT両陽性細胞の割合を高めるという観点からさらにBMPシグナル経路作用物質(好ましくはBMP2、BMP4、又はBMP7、より好ましくはBMP2又はBMP4,さらに好ましくはBMP4)を含むことが好ましい。本発明の培地B1中におけるBMP4の濃度は、用いる細胞や培養時間、工程Cにおいて用いられるBMPシグナル経路作用物質の量、Wntアゴニストの量などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、例えば、10 ng/mL以下であり、好ましくは0.1 ng/mL~10 ng/mL、より好ましくは0.3 ng/mL~3 ng/mL、さらに好ましくは約1 ng/mLである。他のBMPシグナル経路作用物質を用いる場合は、BMP4を用いた場合に得られる効果を同様の効果を発揮できる濃度を適宜選択することができる。 When using human pluripotent stem cells (e.g., human iPS cells), medium B1 further contains a BMP signaling pathway agent (preferably preferably contains BMP2, BMP4 or BMP7, more preferably BMP2 or BMP4, even more preferably BMP4). The concentration of BMP4 in the medium B1 of the present invention varies depending on the cells used, the culture time, the amount of the BMP signaling pathway agonist used in step C, the amount of the Wnt agonist, etc., and is particularly limited as long as the desired cells can be obtained. However, for example, it is 10 ng/mL or less, preferably 0.1 ng/mL to 10 ng/mL, more preferably 0.3 ng/mL to 3 ng/mL, further preferably about 1 ng/mL be. When other BMP signaling pathway agonists are used, the concentration can be appropriately selected so as to exhibit the same effects as those obtained when BMP4 is used.
マウス多能性幹細胞(例、マウスES細胞)を用いる場合、Accutase(ESGRO)などにより解離させた該細胞を、凝集塊あたり約1,000細胞で凝集させた後、アクチビンAを含まないこと以外は本発明の培地B1と同様の成分を有する培地中で、約2日間培養し、得られる培養物を本発明の工程B1に付すことが好ましい。 When using mouse pluripotent stem cells (e.g., mouse ES cells), dissociate the cells with Accutase (ESGRO) or the like, aggregate them at about 1,000 cells per aggregate, and then aggregate the cells except that activin A is not included. It is preferable to culture for about 2 days in a medium having the same components as medium B1 of the invention, and subject the resulting culture to step B1 of the invention.
工程B2
上記工程B1の培養により得られる培養の結果物を、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質)を含む培地中で培養することにより未成熟な中胚葉細胞を得ることが可能となる。
Process B2
Immature mesodermal cells can be obtained by culturing the culture result obtained by the culture in step B1 above in a medium containing a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor).
Wntアゴニストは、細胞中でTCF/LEF介在性の転写を活性化する薬剤として定義される。従ってWntアゴニストは、Wntファミリータンパク質のありとあらゆるものを含むFrizzled受容体ファミリーメンバーに結合し、活性化する真のWntアゴニスト、細胞内β-カテニン分解の阻害剤およびTCF/LEFの活性化物質から選択される。Wntアゴニストはまた、Wntシグナル伝達経路阻害物質、GSK-3β阻害物質、Dkk1アンタゴニスト等も含む。
GSK-3β阻害物質とは、Glycogen Synthase Kinase(GSK)-3βタンパク質のキナーゼ活性(例えば、βカテニンに対するリン酸化能)を阻害する物質として定義され、例えば、CHIR99021(CAS番号:252917-06-9)、BIO(CAS番号:667463-62-9)、SB216763(CAS番号:280744-09-4)など、既に多数のものが知られている。
本発明において用いられるWntアゴニストは、好ましくは、CHIR99021、SB216763、BIO、A 1070722、Lithium carbonate、3F8、SB 415286、TDZD 8、TWS 119、TCS 2002、Wnt3、Wnt3aであり、より好ましくはCHIR99021、又はSB216763であり、さらに好ましくはCHIR99021である。
A Wnt agonist is defined as an agent that activates TCF/LEF-mediated transcription in cells. Wnt agonists are therefore selected from bona fide Wnt agonists that bind to and activate members of the Frizzled receptor family, including any and all Wnt family proteins, inhibitors of intracellular β-catenin degradation and activators of TCF/LEF. be. Wnt agonists also include Wnt signaling pathway inhibitors, GSK-3β inhibitors, Dkk1 antagonists, and the like.
The GSK-3β inhibitor is defined as a substance that inhibits the kinase activity of the Glycogen Synthase Kinase (GSK)-3β protein (for example, the ability to phosphorylate β-catenin). ), BIO (CAS number: 667463-62-9), SB216763 (CAS number: 280744-09-4), and many others are already known.
The Wnt agonist used in the present invention is preferably CHIR99021, SB216763, BIO, A 1070722, Lithium carbonate, 3F8, SB 415286,
工程B2においてWntアゴニストとしてCHIR99021を用いる場合、工程B2に用いる培地(本明細書中、培地B2とも称する)中のCHIR99021の濃度は、用いる細胞や培養時間、工程B1において使用されるアクチビンAの量などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常1 μM~1000 μM、好ましくは1 μM~200 μM、より好ましくは3 μM~30 μM、さらに好ましくは約10 μMである。工程B2において、CHIR99021の代わりに他のWntアゴニストを用いる場合は、CHIR99021を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 When CHIR99021 is used as a Wnt agonist in step B2, the concentration of CHIR99021 in the medium used in step B2 (also referred to herein as medium B2) depends on the cells used, the culture time, and the amount of activin A used in step B1. Although it is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained, it is usually 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 200 μM, more preferably 3 μM to 30 μM, more preferably about 10 μM. μM. When another Wnt agonist is used in place of CHIR99021 in step B2, the concentration that exhibits an equivalent effect can be set with reference to CHIR99021.
工程B2における培養時間は、工程Dにおいて得られる細胞集団中のCxcr4及びKIT両陽性細胞の割合を高めるという観点から、好ましくは約1~2日であり、より好ましくは、約1.5日である。 The culture time in step B2 is preferably about 1 to 2 days, more preferably about 1.5 days, from the viewpoint of increasing the proportion of both Cxcr4- and KIT-positive cells in the cell population obtained in step D.
工程B2は、例えば、工程B1の培養後、培地B1を工程2の培地B2に置き換えることにより、行うことができる。
Step B2 can be performed, for example, by replacing medium B1 with medium B2 in
培地B2は、さらにBMPシグナル経路作用物質(好ましくはBMP2、BMP4、又はBMP7、より好ましくはBMP2又はBMP4,さらに好ましくはBMP4)を含み得る。培地B2に含まれるBMPシグナル経路作用物質の濃度は、工程B1において使用されるアクチビンA等の量などに応じて、工程Dにより得られる細胞集団中のCxcr4及びKIT両陽性のWD前駆細胞様細胞の割合を高めるように適宜調整することができるが、例えば、10 ng/mL以下、好ましくは5 ng/mL以下、より好ましくは0.3 ng/mL ~3 ng/mLである。他のBMPシグナル経路作用物質を用いる場合は、BMP4を用いた場合に得られる効果を同様の効果を発揮できる濃度を適宜選択することができる。 Medium B2 may further comprise a BMP signaling pathway agonist (preferably BMP2, BMP4 or BMP7, more preferably BMP2 or BMP4, even more preferably BMP4). The concentration of the BMP signaling pathway agonist contained in medium B2 varies depending on the amount of activin A and the like used in step B1, and the Cxcr4- and KIT-positive WD progenitor-like cells in the cell population obtained in step D. For example, it is 10 ng/mL or less, preferably 5 ng/mL or less, more preferably 0.3 ng/mL to 3 ng/mL. When other BMP signaling pathway agonists are used, the concentration can be appropriately selected so as to exhibit the same effects as those obtained when BMP4 is used.
工程C
本発明の一態様において、上記工程B2の培養により得られる培養の結果物を、RA又はRAアナログ、線維芽細胞成長因子(FGF2,Fgf4、Fgf7、FGF9、又はFGF20)、及び、TGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質)を含む培地中で培養する。
Process C
In one aspect of the present invention, the culture result obtained by the culture in step B2 above is treated with RA or an RA analog, a fibroblast growth factor (FGF2, Fgf4, Fgf7, FGF9, or FGF20), and a TGFβ signaling pathway inhibitor. Cultivate in medium containing a substance or Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor).
本発明において用いることのできるレチノイン酸としては、全トランスレチノイン酸(ATRA)が例示され、Sigma-Aldrichなどから購入することができる。また、天然のレチノイン酸が有する機能を保持しながら人工的に修飾されたレチノイン酸も使用され得る。
工程Cにおいてレチノイン酸としてATRAを用いる場合、培地C中のATRAの濃度は、培養条件などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、10 nM~1μM、好ましくは10~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMである。
Retinoic acid that can be used in the present invention is exemplified by all-trans retinoic acid (ATRA), which can be purchased from Sigma-Aldrich or the like. Also, artificially modified retinoic acid can be used while retaining the functions of natural retinoic acid.
When ATRA is used as retinoic acid in step C, the concentration of ATRA in medium C varies depending on the culture conditions, etc., and is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained. It is preferably between 10 and 500 nM, more preferably between 50 nM and 200 nM, even more preferably about 100 nM.
工程Cにおいては、レチノイン酸の代わりにレチノイン酸アナログを用いることができる。レチノイン酸アナログとしては、例えば、AGN193109、AM580、AM80、BMS453、BMS195614、AC 261066, AC55649, Isotretinoinをあげることができ、特にAGN193109が好ましい。工程Cにおいて、RAの代わりにRAアナログを用いる場合は、RAを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In step C, retinoic acid analogs can be used in place of retinoic acid. Examples of retinoic acid analogues include AGN193109, AM580, AM80, BMS453, BMS195614, AC261066, AC55649 and Isotretinoin, with AGN193109 being particularly preferred. When an RA analogue is used in place of RA in step C, the concentration showing an equivalent effect can be set with reference to RA.
培地Cに用いる線維芽細胞成長因子(FGF2,FG4、FGF7、FGF9、又はFGF20)は、公知のアミノ酸配列情報に基づいて自体公知の方法を参照して作製してもよく、R&D Systemsなどから組換えヒトFGFタンパク質を購入したものを用いることもできる。用いるFGFは、FGF9又はFGF20が好ましく、FGF9がより好ましい。培地C中のFGF9タンパク質の濃度は、培養条件などによっても異なるが、例えば、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50 ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLである。工程Cにおいて、FGF9に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF9を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Fibroblast growth factor (FGF2, FG4, FGF7, FGF9, or FGF20) used in medium C may be prepared by referring to a method known per se based on known amino acid sequence information, and assembled from R & D Systems etc. Purchased recombinant human FGF protein can also be used. The FGF to be used is preferably FGF9 or FGF20, more preferably FGF9. The concentration of FGF9 protein in medium C varies depending on the culture conditions and the like, but is, for example, 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 50 ng to 200 ng/mL, and further Preferably about 100 ng/mL. In step C, when other FGFs are used instead of FGF9, concentrations that exhibit equivalent effects can be set with reference to FGF9.
TGFβシグナル経路阻害物質とは、TGFβの受容体への結合からSMADへと続くシグナル伝達を阻害する物質として定義され、例えば、TGFβの受容体であるALKファミリーへの結合を阻害する物質、ALKファミリーによるSMADのリン酸化を阻害する物質などの多数の物質が報告されている。
本発明の工程Cにおいて用いられるTGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニストとしては、工程Dにおいて所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、ALK阻害物質である、SB431542(CAS番号:301836-41-9)又はA83-01(CAS番号:909910-43-6)、D4476、GW788388、LY364947、R268712、RepSox、SB505124、SB525334、又はSD208をあげることができ、SB431542又はA83-01が好ましく、SB431542がより好ましい。
工程CにおいてTGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニストとしてSB431542を用いる場合、工程Cに用いる培地(本明細書中、培地Cとも称する)中のSB431542の濃度は、培養条件などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、1 μM~1000 μM、好ましくは、3 μM~500 μM、より好ましくは10 μM~200 μMであり、工程B1においてマウス多能性幹細胞を用いた場合には、約10μMがより好ましく、工程B1においてヒト多能性幹細胞を用いた場合には、約100μMがより好ましい。工程Cにおいて、SB431542の代わりに他の成分を用いる場合は、SB431542を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。
A TGFβ signaling pathway inhibitor is defined as a substance that inhibits signal transduction from binding of TGFβ to its receptor to SMAD. A number of substances have been reported, including substances that inhibit the phosphorylation of SMAD by .
The TGFβ signaling pathway inhibitor or Wnt agonist used in Step C of the present invention is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained in Step D. -41-9) or A83-01 (CAS number: 909910-43-6), D4476, GW788388, LY364947, R268712, RepSox, SB505124, SB525334, or SD208, preferably SB431542 or A83-01, SB431542 is more preferred.
When SB431542 is used as a TGFβ signaling pathway inhibitor or Wnt agonist in step C, the concentration of SB431542 in the medium used in step C (herein also referred to as medium C) varies depending on the culture conditions, etc., and the desired cells Although it is not particularly limited as long as the is obtained, it is usually 1 μM to 1000 μM, preferably 3 μM to 500 μM, more preferably 10 μM to 200 μM, and mouse pluripotent stem cells in step B1 When used, it is more preferably about 10 μM, and when human pluripotent stem cells are used in step B1, it is more preferably about 100 μM. In step C, when other components are used instead of SB431542, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to SB431542.
培地Cは、GSK-3β阻害物質を実質的に含有しなくてもよい。所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、具体的には、約5μM以下であることが好ましく、約3μM以下であることが好ましい。 Medium C may be substantially free of GSK-3β inhibitors. Although it is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained, specifically, it is preferably about 5 μM or less, more preferably about 3 μM or less.
工程Cにおける培養時間は、工程Dにおいて得られる細胞集団中のWD前駆細胞様細胞の割合が減少しない限り特に限定されるものではないが、例えば、約1~3日であり、より好ましくは、約1~2日である。 The culture time in step C is not particularly limited as long as the proportion of WD progenitor-like cells in the cell population obtained in step D does not decrease, and is, for example, about 1 to 3 days, more preferably About 1-2 days.
工程Cは、例えば、工程B2の培養後、培地B2を培地Cに置き換えることにより、行うことができる。 Step C can be performed, for example, by replacing medium B2 with medium C after culturing in step B2.
工程B1においてヒト多能性幹細胞(好ましくはヒトiPS細胞)を用いる場合、培地Cは、さらにBMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189、Noggin、Gremlin、 DMH-1、DMH2、Dorsomorphin dihydrochloride、K 02288、LDN 212854、又はML 347をあげることができ、より好ましくはLDN193189又はNoggin、さらに好ましくはLDN193189をあげることができる)を含み得る。
工程B1においてマウス多能性幹細胞(好ましくはマウスES細胞)を用いる場合、培地Cは、BMPシグナル経路阻害物質及びBMPシグナル経路作用物質のいずれも含まないことが好ましい。
培地CがLDN193189を含む場合、培地C中のLDN193189の濃度としては、好ましくは1 nM~1000 nM、より好ましくは3 nM~500 nM、さらに好ましくは10 nM~200 nM、よりさらに好ましくは約100 nMである。工程Cにおいて、LDN193189の代わりに他の物質を用いる場合は、LDN193189を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。
When human pluripotent stem cells (preferably human iPS cells) are used in step B1, medium C further contains BMP signal pathway inhibitors (preferably LDN193189, Noggin, Gremlin, DMH-1, DMH2, Dorsomorphin dihydrochloride, K 02288, LDN 212854 or ML 347, more preferably LDN193189 or Noggin, still more preferably LDN193189).
When mouse pluripotent stem cells (preferably mouse ES cells) are used in step B1, medium C preferably contains neither a BMP signaling pathway inhibitor nor a BMP signaling pathway agonist.
When medium C contains LDN193189, the concentration of LDN193189 in medium C is preferably 1 nM to 1000 nM, more preferably 3 nM to 500 nM, still more preferably 10 nM to 200 nM, even more preferably about 100 nM. nM. In step C, when other substances are used in place of LDN193189, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to LDN193189.
工程D
本発明の一態様において、上記工程Cの培養により得られる培養の結果物を、RA又はRAアナログ、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質)、及び、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20)を含む培地D中で培養する。
Process D
In one aspect of the present invention, the culture result obtained by the culture in step C above is combined with RA or an RA analog, a Wnt agonist (preferably a GSK-3β inhibitor), and a fibroblast growth factor (FGF2, FGF4 , FGF7, FGF9, or FGF20).
工程Dにおいてレチノイン酸としてATRAを用いる場合、工程Dに用いる培地(本明細書中、培地Dとも称する)中のATRAの濃度は、培養条件などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常10 nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nMであり、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMである。 When ATRA is used as retinoic acid in step D, the concentration of ATRA in the medium used in step D (herein also referred to as medium D) varies depending on culture conditions, etc., and is particularly limited as long as desired cells can be obtained. However, it is usually 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, still more preferably about 100 nM.
工程Dにおいては、レチノイン酸の代わりにレチノイン酸アナログを用いることができる。レチノイン酸アナログとしては、工程Cで列記した化合物をあげることができ、AGN193109が好ましい。工程Dにおいて、RAの代わりにRAアナログを用いる場合は、RAを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In step D, retinoic acid analogs can be used in place of retinoic acid. Examples of retinoic acid analogs include the compounds listed in Step C, with AGN193109 being preferred. When an RA analogue is used in place of RA in step D, the concentration showing an equivalent effect can be set with reference to RA.
培地Dで用いることができるFGFは、工程Cと同様であり、FGF9又FGF20が好ましく、FGF9がより好ましい。培地D中のFGF9タンパク質の濃度は、培養条件などによっても異なるが、例えば、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは30 ng~300 ng/mL、さらに好ましくは約100ng/mLである。工程Dにおいて、FGF9に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF9を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 The FGF that can be used in medium D is the same as in step C, preferably FGF9 or FGF20, more preferably FGF9. The concentration of FGF9 protein in medium D varies depending on the culture conditions and the like, but is, for example, 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 30 ng to 300 ng/mL, and Preferably about 100 ng/mL. In step D, when other FGFs are used in place of FGF9, concentrations that exhibit equivalent effects can be set using FGF9 as a reference.
工程Dにおいて用いるWntアゴニストは、工程B2において列記した成分を用いることができ、好ましくはCHIR99021又はSB216763であり、より好ましくはCHIR99021である。工程DにおいてCHIR99021を用いる場合、培地D中のCHIR99021の濃度は、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、、0.1 μM~100 μM、好ましくは1 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~10 μM、さらに好ましくは約3 μM~約5 μMである。工程Dにおいて、CHIR99021の代わりに他のWntアゴニストを用いる場合は、CHIR99021を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 The Wnt agonist used in step D can use the components listed in step B2, preferably CHIR99021 or SB216763, more preferably CHIR99021. When CHIR99021 is used in step D, the concentration of CHIR99021 in medium D is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained. More preferably 1 μM to 10 μM, still more preferably about 3 μM to about 5 μM. In step D, when other Wnt agonists are used instead of CHIR99021, CHIR99021 can be used as a reference to set a concentration that exhibits an equivalent effect.
工程Dにおける培養時間は、工程Dにおいて得られる細胞集団中のWD前駆細胞様細胞の割合が減少しない限り特に限定されるものではないが、例えば、約1~3日であり、好ましくは、約1.5日~2.5日である。 The culture time in step D is not particularly limited as long as the proportion of WD progenitor-like cells in the cell population obtained in step D does not decrease, for example, about 1 to 3 days, preferably about 1.5 days to 2.5 days.
工程Dは、例えば、工程Cの培養後、培地Cを培地Dに置き換えることにより、行うことができる。 Step D can be carried out, for example, by replacing medium C with medium D after culturing in step C.
工程B1においてヒト多能性幹細胞(好ましくはヒトiPS細胞)を用いる場合、培地Dは、さらにBMPシグナル経路阻害物質を含み得る。工程Dにおいて用いることができるBMPシグナル経路阻害物質は、工程Cにおいて列記した物質をあげあることができ、好ましくはLDN193189又はNoggin、より好ましくはLDN193189をあげることができる。培地DがLDN193189を含む場合、培地D中のLDN193189の濃度としては、好ましくは1 nM~500 nM、より好ましくは10 nM~100 nM、さらに好ましくは10 nM~50 nM、よりさらに好ましくは約30 nMである。工程Dにおいて、LDN193189の代わりに他の物質を用いる場合は、LDN193189を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 When using human pluripotent stem cells (preferably human iPS cells) in step B1, medium D may further contain a BMP signaling pathway inhibitor. BMP signaling pathway inhibitors that can be used in step D include the substances listed in step C, preferably LDN193189 or Noggin, more preferably LDN193189. When medium D contains LDN193189, the concentration of LDN193189 in medium D is preferably 1 nM to 500 nM, more preferably 10 nM to 100 nM, even more preferably 10 nM to 50 nM, even more preferably about 30 nM. nM. In step D, when other substances are used in place of LDN193189, concentrations that exhibit equivalent effects can be set with reference to LDN193189.
工程Dの培養の成果物として、WD前駆細胞様細胞を含む細胞集団を得ることができる。 A cell population containing WD progenitor-like cells can be obtained as a product of the culture in step D.
本発明のWD前駆細胞様細胞の作製方法は好ましくは、
工程A: Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞(好ましくはCxcr4、KITに加え、さらにPax2、Lhx1、Emx2、RET及びHOXB7陽性細胞であり、より好ましくはFlk1陰性細胞)を得る工程を含む、ウォルフ管(WD)前駆細胞様細胞の作製方法であって、
下記の工程B1、B2、C及びD:
工程B1 多能性幹細胞(好ましくは、ES細胞又はiPS、より好ましくはヒトiPS細胞又はマウスES細胞)を、アクチビンA(1 ng/mL~1000 ng/mL、好ましくは1 ng/mL~100 ng/mL、より好ましくは3~30 ng/mL のアクチビンA)を含む(ヒトiPS細胞との培養にあたっては、アクチビンAの加えて、好ましくは10 ng/mL以下、好ましくは0.1 ng/mL~10 ng/mL、より好ましくは0.3 ng/mL~3 ng/mL、さらに好ましくは約1ng/mLのBMP4、或いはそれと同様の効果を発揮できる濃度のBMPシグナル経路作用物質を含む)培地B1中で培養する(好ましくは、浮遊培養を行い;その培養期間が、5日以下、好ましくは、0.5~3日であり、より好ましくは、約1日である)工程、
工程B2 工程B1により得られる細胞を、Wntアゴニスト、好ましくはGSK-3β阻害物質(好ましくはCHIR99021であり、1 μM~1000 μM、好ましくは1 μM~200 μM、より好ましくは3 μM~30 μM、さらに好ましくは約10 μMのCHIR99021)を含む(好ましくは、Wntアゴニストに加えて、10 ng/mL以下、好ましくは5 ng/mL以下、より好ましくは0.3 ng/mL ~3 ng/mLのBMP4、或いはそれと同様の効果を発揮できる濃度のBMPシグナル経路作用物質を含む)培地B2中で培養する(好ましくは、浮遊培養を行い;その培養期間は、好ましくは、約1~2日であり、より好ましくは、約1.5日)工程、
工程C 工程B2により得られる細胞を、レチノイン酸(好ましくはATRAであり、10 nM~1μM、好ましくは10~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのATRA)、FGF9(10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50 ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLの FGF9)、及びTGFβシグナル経路阻害物質(好ましくはSB431542であり、1 μM~1000 μM、好ましくは、3 μM~500 μM、より好ましくは10 μM~200 μMのSB431542、工程B1においてマウス多能性幹細胞を用いた場合には約10μM、工程B1においてヒト多能性幹細胞を用いた場合には約100μMのSB431542)を含む(工程B1においてヒト多能性幹細胞(好ましくはヒトiPS細胞)を用いる場合、さらにBMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189であり、1 nM~1000 nM、好ましくは3 nM~500 nM、より好ましくは10 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのLDN193189を含む)培地C中で培養する(好ましくは約1~2日であり、より好ましくは約1日培養する)工程、
工程D 工程Cにより得られる細胞を、RA(好ましくはATRAであり、10 nM~1μM、好ましくは10~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは、約100 nMのATRA)、FGF9(10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは30 ng~300 ng/mL、さらに好ましくは約100 ng/mLの FGF9)、及びGSK-3β阻害物質(好ましくはCHIR99021であり、0.1 μM~100 μM、好ましくは1 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~10 μM、さらに好ましくは約3 μM~5 μMのCHIR99021)を含む(工程B1においてヒト多能性幹細胞(好ましくはヒトiPS細胞)を用いる場合、さらにBMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189であり、1 nM~500 nM、好ましくは10 nM~100 nM、より好ましくは10 nM~50 nM、さらに好ましくは約30 nMのLDN193189を含む)培地D中で培養する(好ましくは約1~3日、より好ましくは約1.5日~2.5日培養する)工程
を含む方法である。
The method for producing WD progenitor-like cells of the present invention preferably comprises
Step A: Wolff tube (WD ) A method for producing progenitor-like cells, comprising:
Steps B1, B2, C and D below:
Step B1 Pluripotent stem cells (preferably ES cells or iPS, more preferably human iPS cells or mouse ES cells) are treated with activin A (1 ng/mL to 1000 ng/mL, preferably 1 ng/mL to 100 ng /mL, more preferably 3 to 30 ng/mL activin A) (when culturing with human iPS cells, in addition to activin A, preferably 10 ng/mL or less, preferably 0.1 ng/mL to 10 ng/mL, more preferably 0.3 ng/mL to 3 ng/mL, more preferably about 1 ng/mL of BMP4, or a BMP signaling pathway agonist at a concentration capable of exhibiting a similar effect) culture in medium B1 (preferably performing suspension culture; the culture period is 5 days or less, preferably 0.5 to 3 days, more preferably about 1 day);
Step B2 The cells obtained from step B1 are treated with a Wnt agonist, preferably a GSK-3β inhibitor (preferably CHIR99021, 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 200 μM, more preferably 3 μM to 30 μM, more preferably about 10 μM CHIR99021) (preferably in addition to the Wnt agonist, 10 ng/mL or less, preferably 5 ng/mL or less, more preferably 0.3 ng/mL to 3 ng/mL BMP4; Alternatively, it is cultured in medium B2 (preferably, suspension culture is performed; the culture period is preferably about 1 to 2 days, and more preferably about 1.5 days) step,
Step C The cells obtained by step B2 are treated with retinoic acid (preferably ATRA, 10 nM to 1 μM, preferably 10 to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, more preferably about 100 nM ATRA), FGF9 (10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 50 ng to 200 ng/mL, even more preferably about 100 ng/mL of FGF9), and a TGFβ signaling pathway inhibitor ( Preferably SB431542, 1 μM to 1000 μM, preferably 3 μM to 500 μM, more preferably 10 μM to 200 μM SB431542, about 10 μM when mouse pluripotent stem cells are used in step B1, step When human pluripotent stem cells are used in B1, about 100 μM SB431542) (when human pluripotent stem cells (preferably human iPS cells) are used in step B1, further BMP signal pathway inhibitors (preferably LDN193189 and cultured in medium C (preferably about 1-2 days, more preferably about 1 day) step,
Step D Cells obtained by Step C are treated with RA (preferably ATRA, 10 nM to 1 μM, preferably 10 to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, even more preferably about 100 nM ATRA), FGF9 (10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 30 ng to 300 ng/mL, even more preferably about 100 ng/mL of FGF9), and a GSK-3β inhibitor ( preferably CHIR99021, comprising 0.1 μM to 100 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 10 μM, even more preferably about 3 μM to 5 μM CHIR99021 (human pluripotent When using sex stem cells (preferably human iPS cells), a BMP signal pathway inhibitor (preferably LDN193189, 1 nM to 500 nM, preferably 10 nM to 100 nM, more preferably 10 nM to 50 nM, and further culturing in medium D (preferably containing about 30 nM LDN193189) (preferably about 1-3 days, more preferably about 1.5-2.5 days).
本発明はさらに上記培地A、B、C及びDからなる群より選択されるいずれか1以上の培地、或いは該群より選択される2以上、より好ましくは3以上、さらに好ましくは4の培地を組み合わせてなる、多能性幹細胞からWD前駆細胞様細胞を作製するためのキットを提供する。
上記培地は、液体培地又は粉末培地として提供され得、或いは市販の基礎培地に添加することで本発明の培地を提供し得る培地添加剤として提供され得る。
上記キットは、上記培地又は培地添加剤に加え、抗Cxcr4抗体及び/又は抗KIT抗体を含み得る。該抗体は、細胞のソーティング用として、蛍光分子などの標識分子と結合した状態で提供され得る。
本発明はさらに、上記キットに加え、後述する培地E、F、Gからなる群より選択されるいずれか1以上の培地、或いは該群より選択される2以上、より好ましくは3の培地をさらに含む、多能性幹細胞から尿管芽様細胞を作製するためのキットを提供する。
The present invention further includes any one or more media selected from the group consisting of the above media A, B, C and D, or two or more, more preferably three or more, still more preferably four media selected from the group. A combinatorial kit for generating WD progenitor-like cells from pluripotent stem cells is provided.
The medium can be provided as a liquid medium or a powder medium, or can be provided as a medium additive that can be added to a commercially available basal medium to provide the medium of the present invention.
The kit may contain an anti-Cxcr4 antibody and/or an anti-KIT antibody in addition to the medium or medium additive. The antibody can be provided conjugated to a labeling molecule, such as a fluorescent molecule, for sorting of cells.
In addition to the above kit, the present invention further includes any one or more media selected from the group consisting of media E, F, and G described later, or two or more, more preferably three media selected from the group. A kit for generating ureteroblast-like cells from pluripotent stem cells, comprising:
工程E
本発明のWD前駆細胞様細胞はさらなる成熟化培養に供し、尿管芽様細胞へと分化させることができる。本発明はさらに、工程Eとして、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞のWD前駆細胞様細胞をRA又はRAアナログ、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1)、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20)、及びROCK阻害物質を含む培地(本明細書中、培地Eとも称する)中で培養する工程を含む、尿管芽様細胞の製造方法を提供する。
Process E
The WD progenitor-like cells of the present invention can be subjected to further maturation culture and differentiated into ureteroblast-like cells. Further, in the present invention, as step E, Cxcr4-positive and KIT-positive WD progenitor-like cells are treated with RA or RA analog, Wnt agonist (preferably GSK-3β inhibitor or Rspondin1), fibroblast growth factor (FGF2, FGF4, FGF7, FGF9, or FGF20) and a ROCK inhibitor (also referred to herein as medium E).
工程Eにおいてレチノイン酸としてATRAを用いる場合、培地E中のATRAの濃度は、培養条件などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、10 nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nMであり、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMである。 When ATRA is used as retinoic acid in step E, the concentration of ATRA in medium E varies depending on the culture conditions, etc., and is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained. It is preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, still more preferably about 100 nM.
工程Eにおいては、レチノイン酸の代わりにレチノイン酸アナログを用いることができる。レチノイン酸アナログとしては、工程Cで列記した化合物をあげることができ、AGN193109が好ましい。工程Eにおいて、RAの代わりにRAアナログを用いる場合は、RAを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In step E, retinoic acid analogs can be used in place of retinoic acid. Examples of retinoic acid analogs include the compounds listed in Step C, with AGN193109 being preferred. In step E, when an RA analog is used instead of RA, the concentration showing an equivalent effect can be set with reference to RA.
培地Eで用いることができる線維芽細胞成長因子は、工程Cと同様であり、FGF9又FGF20が好ましく、FGF9がより好ましい。所望の尿管芽様細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、培地E中のFGF9タンパク質の濃度は、例えば、0.1 ng/mL~100 ng/mL、好ましくは0.5 ng/mL~50 ng/mL、より好ましくは2 ng/mL~10 ng/mL、さらに好ましくは約5 ng/mLである。工程Eにおいて、FGF9に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF9を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Fibroblast growth factors that can be used in medium E are the same as in step C, preferably FGF9 or FGF20, more preferably FGF9. Although not particularly limited as long as the desired ureteroblast-like cells are obtained, the concentration of FGF9 protein in medium E is, for example, 0.1 ng/mL to 100 ng/mL, preferably 0.5 ng/mL to 50 ng/mL, more preferably 2 ng/mL to 10 ng/mL, even more preferably about 5 ng/mL. In step E, when other FGFs are used in place of FGF9, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to FGF9.
工程Eにおいて用いるWntアゴニストは、工程B2において列記した成分及びそれに加えてRspondin1を用いることができ、好ましくはCHIR99021、SB216763又はRspondin1であり、より好ましくはCHIR99021である。工程EにおいてWnitアゴニストとしてCHIR99021を用いる場合、培地E中のCHIR99021の濃度は、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、例えば0.1 μM~100μM、好ましくは0.1 μM~10μM、より好ましくは0.3 μM~5μMであり、さらに好ましくは約1 μMである。工程Eにおいて、CHIR99021の代わりに他のWntアゴニストを用いる場合は、CHIR99021を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 The Wnt agonist used in step E can use the components listed in step B2 and additionally Rspondin1, preferably CHIR99021, SB216763 or Rspondin1, more preferably CHIR99021. When using CHIR99021 as a Wnit agonist in step E, the concentration of CHIR99021 in medium E is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained. It is preferably 0.3 μM to 5 μM, more preferably about 1 μM. When another Wnt agonist is used in place of CHIR99021 in step E, the concentration that exhibits an equivalent effect can be set with reference to CHIR99021.
培地Eはさらに、細胞の生存率を高めるという観点から、ROCK阻害物質を含み得る。ROCK阻害物質は、Rhoキナーゼ(ROCK)の機能を抑制できるものである限り特に限定されないが、具体的には、工程B1で列記した物質をあげることができ、好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochlorideであり、より好ましくは、Y27632である。Y27632を用いる場合は、濃度は、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~50μM、さらに好ましくは 約10μMである。工程Eにおいて、Y27632の代わりに他のRock阻害剤を用いる場合は、Y27632を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Medium E may further contain a ROCK inhibitor with a view to enhancing cell viability. The ROCK inhibitor is not particularly limited as long as it can inhibit the function of Rho kinase (ROCK). Specifically, the substances listed in step B1 can be mentioned, preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride. , more preferably Y27632. When Y27632 is used, the concentration is 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, more preferably about 10 μM. In step E, when other Rock inhibitors are used instead of Y27632, the concentration showing equivalent effects can be set with reference to Y27632.
好ましい態様において、培地Eは、培養の支持体、これに限定されないが、例えば、グロースファクターリデューストマトリゲル、コラーゲン、ラミニンをさらに含み得る。培地Eがグロースファクターリデューストマトリゲルを含む場合、培地E中のその濃度は、例えば、5%~50%、好ましくは5%~20%、より好ましくは10%~20%、さらに好ましくは約10%である。 In a preferred embodiment, medium E may further comprise a culture support, such as, but not limited to, growth factor-reduced tomato trigel, collagen, laminin. When medium E contains growth factor-reduced tomato rigel, its concentration in medium E is, for example, 5% to 50%, preferably 5% to 20%, more preferably 10% to 20%, more preferably about 10%. %.
WD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合、培地Eは上記FGFに加えさらに別の線維芽細胞成長因子(FGF1,FGF2、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF10、又はFGF20であり、好ましくはFGF1又はFGF2であり、より好ましくはFGF1である)を含み得る。
培地Eに用いる上記FGF(例えばFGF1)は、公知のアミノ酸配列情報に基づいて自体公知の方法を参照して作製したものを用いてもよく、R&D Systemsなどから組換えヒトFGFタンパク質を購入したものを用いることもできる。培地E中のFGF1タンパク質の濃度は、培養条件などによっても異なるが、例えば、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100ng/mLである。工程Eにおいて、FGF1に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF1を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。
When the WD progenitor-like cells are derived from human pluripotent stem cells, medium E contains fibroblast growth factors (FGF1, FGF2, FGF4, FGF5, FGF6, FGF7, FGF10, or FGF20, preferably FGF1 or FGF2, more preferably FGF1).
The FGF (e.g., FGF1) used in medium E may be prepared by referring to a method known per se based on known amino acid sequence information, or a recombinant human FGF protein purchased from R & D Systems, etc. can also be used. The concentration of FGF1 protein in medium E varies depending on the culture conditions and the like, but is, for example, 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 50 ng to 200 ng/mL, and even more preferably. is approximately 100 ng/mL. In step E, when other FGFs are used in place of FGF1, concentrations that exhibit equivalent effects can be set using FGF1 as a reference.
工程Eに必須のFGF、及びヒト多能性幹細胞より誘導されたWD前駆細胞様細胞の培養のためのFGFの組合せは、これに限定されないが、例えば、FGF9又はFGF20、と、FGF1又はFGF2の組合せをあげることができ、好ましくは、FGF9とFGF1の組合せである。 Combinations of FGFs essential for step E and FGFs for culturing WD progenitor-like cells derived from human pluripotent stem cells include, but are not limited to, for example, FGF9 or FGF20, and FGF1 or FGF2. A combination can be mentioned, preferably a combination of FGF9 and FGF1.
WD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合、培地Eはさらに、BMPシグナル経路阻害物質を含み得る。工程Eにおいて用いることができるBMPシグナル経路阻害物質は、工程Cにおいて列記した物質をあげあることができ、好ましくはLDN193189又はNoggin、より好ましくはLDN193189をあげることができる。
培地EがLDN193189を含む場合、培地の濃度としては、好ましくは1 nM~300 nM、より好ましくは1 nM~100 nM、さらに好ましくは1 nM~20 nM、よりさらに好ましくは約10 nMである。工程Eにおいて、LDN193189の代わりに他の物質を用いる場合は、LDN193189を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。
If the WD progenitor-like cells are derived from human pluripotent stem cells, medium E may further contain a BMP signaling pathway inhibitor. BMP signaling pathway inhibitors that can be used in step E include the substances listed in step C, preferably LDN193189 or Noggin, more preferably LDN193189.
When medium E contains LDN193189, the medium concentration is preferably 1 nM to 300 nM, more preferably 1 nM to 100 nM, still more preferably 1 nM to 20 nM, and even more preferably about 10 nM. In step E, when other substances are used instead of LDN193189, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to LDN193189.
工程Eにおける培養時間は、特に限定されるものではないが、例えば、約1~5日であり、より好ましくは、約1日~3日であり、WD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合は約2日~3日がより好ましい。 The culture time in step E is not particularly limited, but is, for example, about 1 to 5 days, more preferably about 1 to 3 days, and the WD progenitor-like cells are human pluripotent stem cells. About 2 to 3 days is more preferred if it is more induced.
工程Eにおいては、100~100,000細胞(例えば約10,000細胞)程度のWD前駆細胞様細胞を凝集させ、凝集塊を形成させて浮遊培養を行うことができ、特に限定されるものではないが、培養器としては、V底96ウエル低細胞結合プレート(Sumitomo Bakelite)などを用いることができる。 In step E, about 100 to 100,000 cells (for example, about 10,000 cells) of WD progenitor-like cells can be aggregated to form aggregates and subjected to suspension culture, which is not particularly limited, but culture As a vessel, a V-bottom 96-well low cell binding plate (Sumitomo Bakelite) or the like can be used.
Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞のWD前駆細胞様細胞(好ましくは上記工程B1、B2、C、D及びAにより作製されたWD前駆細胞様細胞;好ましくは100~100,000細胞であり、より好ましくは1000~50,000細胞)をレチノイン酸(好ましくはATRAであり、10 nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nMであり、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのATRA)、Wntアゴニスト、好ましくはGSK-3β阻害物質又はRspondin1(好ましくはCHIR99021であり、例えば0.1 μM~100μM、好ましくは0.1 μM~10μM、より好ましくは0.3 μM~5μMであり、さらに好ましくは約1 μMのCHIR99021)、FGF9(0.1 ng/mL~100 ng/mL、好ましくは0.5 ng/mL~50 ng/mL、より好ましくは2 ng/mL~10 ng/mL、さらに好ましくは約5 ng/mLのFGF9)及びROCK阻害物質(好ましくはY27632であり、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~50μM、さらに好ましくは 約10μMのY27632)を含む(好ましくはさらにグロースファクターリデューストマトリゲルを含み、5%~50%、好ましくは5%~20%、より好ましくは10%~20%、さらに好ましくは約10%のグロースファクターリデューストマトリゲルを含む)培地E中で培養(好ましくは浮遊凝集塊培養し、より好ましくは低接着性培養器上で浮遊凝集塊として培養し;好ましくは約1~5日間培養し、WD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には約2日~3日、マウス多能性幹細胞由来である場合には約1日~3日培養する)する工程である。 WD progenitor-like cells of Cxcr4-positive and KIT-positive cells (preferably WD progenitor-like cells prepared by the above steps B1, B2, C, D and A; preferably 100 to 100,000 cells, more preferably 1000 to 50,000 cells) with retinoic acid (preferably ATRA, 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, even more preferably about 100 nM ATRA), a Wnt agonist, Preferably GSK-3β inhibitor or Rspondin1 (preferably CHIR99021, such as 0.1 μM to 100 μM, preferably 0.1 μM to 10 μM, more preferably 0.3 μM to 5 μM, more preferably about 1 μM CHIR99021), FGF9 (0.1 ng/mL to 100 ng/mL, preferably 0.5 ng/mL to 50 ng/mL, more preferably 2 ng/mL to 10 ng/mL, even more preferably about 5 ng/mL of FGF9) and ROCK inhibition substance (preferably Y27632, 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, even more preferably about 10 μM Y27632) (preferably further containing growth factor reduced tomatorigel, 5% to 50%, preferably 5% to 20%, more preferably 10% to 20%, more preferably about 10% growth factor reduced tomato ligel) in medium E (preferably floating clump culture, more Preferably cultured as floating clumps on a low-adherence incubator; preferably cultured for about 1-5 days, or about 2 days if the WD progenitor-like cells are derived from human pluripotent stem cells. up to 3 days, or about 1 to 3 days if derived from mouse pluripotent stem cells).
好ましい一態様において、工程Eにおいて得られる細胞は、Emx2、Ret陽性であり、かつHnf1b、Wnt9b、Calb1、E-cadherin陽性である。 In a preferred embodiment, the cells obtained in step E are Emx2, Ret positive and Hnf1b, Wnt9b, Calb1, E-cadherin positive.
工程F
本発明はさらに、工程(F)として、工程(E)により得られる細胞を、RA又はRAアナログ、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1)、線維芽細胞成長因子(FGF2,FGF4、FGF7、FGF9、又はFGF20)、ROCK阻害物質、及び、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)又はGDNFアナログ(BT18、又はSIB4035)又はFGF10、を含む培地(本明細書中、培地Fとも称する)中で培養する工程を含む、尿管芽様細胞の製造方法を提供する。
Process F
In the present invention, as step (F), the cells obtained in step (E) are further treated with RA or RA analogues, Wnt agonists (preferably GSK-3β inhibitors or Rspondin1), fibroblast growth factors (FGF2, FGF4 , FGF7, FGF9, or FGF20), a ROCK inhibitor, and glial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF) or a GDNF analog (BT18, or SIB4035) or FGF10 (also referred to herein as medium F ), a method for producing ureteroblast-like cells is provided.
工程Fにおいてレチノイン酸としてATRAを用いる場合、培地中のATRAの濃度は、培養条件などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常10nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMである。 When ATRA is used as retinoic acid in step F, the concentration of ATRA in the medium varies depending on the culture conditions, etc., and is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained. nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, more preferably about 100 nM.
工程Fにおいては、レチノイン酸の代わりにレチノイン酸アナログを用いることができる。レチノイン酸アナログとしては、工程Cで列記した化合物をあげることができ、AGN193109が好ましい。工程Fにおいて、RAの代わりにRAアナログを用いる場合は、RAを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In step F, retinoic acid analogues can be used in place of retinoic acid. Examples of retinoic acid analogs include the compounds listed in Step C, with AGN193109 being preferred. In step F, when an RA analog is used instead of RA, the concentration showing an equivalent effect can be set with reference to RA.
培地Fで用いることができる線維芽細胞成長因子は、工程Cと同様であり、FGF9又FGF20が好ましく、FGF9がより好ましい。所望の尿管芽様細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、培地F中のFGF9タンパク質の濃度は、例えば、0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.5 ng~50 ng/mL、より好ましくは2 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約5 ng/mLである。工程Fにおいて、FGF9に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF9を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Fibroblast growth factors that can be used in medium F are the same as in step C, preferably FGF9 or FGF20, more preferably FGF9. Although not particularly limited as long as the desired ureteroblast-like cells are obtained, the concentration of FGF9 protein in medium F is, for example, 0.1 ng to 100 ng/mL, preferably 0.5 ng to 50 ng/mL, More preferably 2 ng to 10 ng/mL, even more preferably about 5 ng/mL. In step F, when other FGFs are used in place of FGF9, concentrations that exhibit equivalent effects can be set using FGF9 as a reference.
工程Fにおいて用いることができるWntアゴニストは、工程B2において列記した成分及びそれに加えてRspondin1を用いることができ、好ましくはCHIR99021、SB216763又はRspondin1であり、より好ましくはCHIR99021である。工程FにおいてWntアゴニストとしてCHIR99021を用いる場合、培地F中のCHIR99021の濃度は、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常0.1 μM~300 μM、好ましくは0.3 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~5 μM、さらに好ましくは約3 μMである。工程Fにおいて、CHIR99021の代わりに他のWntアゴニストを用いる場合は、CHIR99021を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Wnt agonists that can be used in step F can use the components listed in step B2 and additionally Rspondin1, preferably CHIR99021, SB216763 or Rspondin1, more preferably CHIR99021. When CHIR99021 is used as a Wnt agonist in step F, the concentration of CHIR99021 in medium F is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained, usually 0.1 μM to 300 μM, preferably 0.3 μM to 100 μM. , more preferably 1 μM to 5 μM, more preferably about 3 μM. In step F, when other Wnt agonists are used instead of CHIR99021, CHIR99021 can be used as a reference to set a concentration that exhibits an equivalent effect.
培地Fに用いるグリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)は、公知のアミノ酸配列情報に基づいて自体公知の方法を参照して作製したものを用いてもよく、R&D Systemsなどから組換えヒトGDNFタンパク質を購入したものを用いることもできる。培地F中のGDNFタンパク質の濃度は、培養条件などによっても異なるが、例えば、0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.1 ng~10 ng/mL、より好ましくは0.5 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約1 ng/mLである。 The glial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF) used in medium F may be prepared by referring to a method known per se based on known amino acid sequence information, or a recombinant human GDNF protein from R & D Systems, etc. can also be used. The concentration of GDNF protein in medium F varies depending on the culture conditions and the like, but is, for example, 0.1 ng to 100 ng/mL, preferably 0.1 ng to 10 ng/mL, more preferably 0.5 ng to 10 ng/mL, and further Preferably about 1 ng/mL.
培地Fにおいては、GDNFの代わりにGDNFアナログ又はFGF10を用いることができる。GDNFアナログとしては、BT18、又はSIB4035をあげることができ、BT18が好ましい。工程Fにおいて、GDNFの代わりにGDNFアナログ又はFGF10を用いる場合は、GDNFを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In medium F, GDNF analogues or FGF10 can be used instead of GDNF. GDNF analogs include BT18 or SIB4035, with BT18 being preferred. In step F, when a GDNF analog or FGF10 is used instead of GDNF, a concentration showing an equivalent effect can be set with reference to GDNF.
培地Fはさらに、細胞の生存率を高めるという観点から、ROCK阻害物質を含み得る。ROCK阻害物質は、Rhoキナーゼ(ROCK)の機能を抑制できるものである限り特に限定されないが、具体的には、工程B1で列記した物質をあげることができ、好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochlorideであり、より好ましくは、Y27632である。培地FがY27632を含む場合、培地中の濃度は、例えば、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~50μM、さらに好ましくは 約10μMである。培地Fにおいて、Y27632の代わりに他のRock阻害剤を用いる場合は、Y27632を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Medium F may further contain a ROCK inhibitor with a view to enhancing cell viability. The ROCK inhibitor is not particularly limited as long as it can inhibit the function of Rho kinase (ROCK). Specifically, the substances listed in step B1 can be mentioned, preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride. , more preferably Y27632. When medium F contains Y27632, the concentration in the medium is, for example, 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, still more preferably about 10 μM. When other Rock inhibitors are used in place of Y27632 in medium F, concentrations that exhibit equivalent effects can be set with reference to Y27632.
好ましい態様において、培地Fは、グロースファクターリデューストマトリゲルをさらに含み得る。培地Fがグロースファクターリデューストマトリゲルを含む場合、培地F中のその濃度は、例えば、5 %~50 %、好ましくは5 %~20 %、より好ましくは10 %~20 %、さらに好ましくは約10%である。 In a preferred embodiment, medium F may further comprise growth factor-reduced tomato rigel. When medium F contains growth factor-reduced tomato rigel, its concentration in medium F is, for example, 5% to 50%, preferably 5% to 20%, more preferably 10% to 20%, more preferably about 10%. %.
WD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合、培地Fは上記FGFに加えさら別の線維芽細胞成長因子(FGF1,FGF2、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF10、又はFGF20であり、好ましくはFGF1又はFGF2であり、より好ましくはFGF1である)を含み得る。
培地Fに用いる上記FGF(例えばFGF1)は、公知のアミノ酸配列情報に基づいて自体公知の方法を参照して作製したものを用いてもよく、R&D Systemsなどから組換えヒトFGFタンパク質を購入したものを用いることもできる。培地F中のFGF1タンパク質の濃度は、培養条件などによっても異なるが、例えば、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50 ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100ng/mLである。工程Fにおいて、FGF1に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF1を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。
When the WD progenitor-like cells are derived from human pluripotent stem cells, the medium F contains the above FGF and further fibroblast growth factors (FGF1, FGF2, FGF4, FGF5, FGF6, FGF7, FGF10, or FGF20, preferably FGF1 or FGF2, more preferably FGF1).
The FGF (e.g., FGF1) used in medium F may be prepared by referring to a method known per se based on known amino acid sequence information, or a recombinant human FGF protein purchased from R & D Systems, etc. can also be used. The concentration of FGF1 protein in medium F varies depending on the culture conditions and the like, but is, for example, 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 50 ng to 200 ng/mL, and Preferably about 100 ng/mL. In step F, when other FGFs are used instead of FGF1, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to FGF1.
工程Fに必須のFGF、及びヒト多能性幹細胞より誘導されたWD前駆細胞様細胞の培養のためのFGFの組合せは、これに限定しないが、例えば、FGF9又はFGF20、と、FGF1又はFGF2の組合せをあげることができ、好ましくは、FGF9とFGF1の組合せである。 Combinations of FGFs essential for step F and FGFs for culturing WD progenitor-like cells derived from human pluripotent stem cells include, but are not limited to, FGF9 or FGF20, and FGF1 or FGF2. A combination can be mentioned, preferably a combination of FGF9 and FGF1.
WD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合、培地Fはさらに、BMPシグナル経路阻害物質を含み得る。工程Fにおいて用いることができるBMPシグナル経路阻害物質は、工程Cにおいて列記した物質をあげあることができ、好ましくはLDN193189又はNoggin、より好ましくはLDN193189をあげることができる。培地FがLDN193189を含む場合、培地中の濃度としては、好ましくは1 nM~300 nM、より好ましくは1 nM~100 nM、さらに好ましくは5 nM~20 nM、よりさらに好ましくは約10 nMである。工程Fにおいて、LDN193189の代わりに他の物質を用いる場合は、LDN193189を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 If the WD progenitor-like cells are derived from human pluripotent stem cells, medium F may further contain a BMP signaling pathway inhibitor. BMP signaling pathway inhibitors that can be used in step F include the substances listed in step C, preferably LDN193189 or Noggin, more preferably LDN193189. When medium F contains LDN193189, the concentration in the medium is preferably 1 nM to 300 nM, more preferably 1 nM to 100 nM, even more preferably 5 nM to 20 nM, even more preferably about 10 nM. . In step F, when other substances are used in place of LDN193189, concentrations that exhibit equivalent effects can be set with reference to LDN193189.
工程Fにおける培養時間は、特に限定されるものではないが、例えば、約1~5日であり、より好ましくは、約1日~3日である。工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がマウス多能性幹細胞より誘導されたものである場合はより好ましくは約1日であり、工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には、約2日である。 The culture time in step F is not particularly limited, but is, for example, about 1 to 5 days, more preferably about 1 to 3 days. It is more preferably about 1 day when the WD progenitor-like cells used in step (E) are derived from mouse pluripotent stem cells, and the WD progenitor-like cells used in step (E) are human In the case of pluripotent stem cells, it takes about 2 days.
好ましい態様において、工程Fは、工程(E)により得られる細胞(好ましくは細胞凝集塊)を、レチノイン酸(好ましくはATRAであり、10nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのATRA)、Wntアゴニスト(好ましくはCHIR99021であり、0.1 μM~300 μM、好ましくは0.3 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~5 μM、さらに好ましくは約3 μMのCHIR99021)、ROCK阻害物質(好ましくはY27632、、1μM~1000μM、好ましくは1μM~100μM、より好ましくは1μM~50μM、さらに好ましくは 約10μMのY27632)及びGDNF(0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.1 ng~10 ng/mL、より好ましくは0.5 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約1 ng/mLのGDNF)を含む(好ましくはさらにグロースファクターリデューストマトリゲルを含み、5 %~50 %、好ましくは5 %~20 %、より好ましくは10 %~20 %、さらに好ましくは約10%グロースファクターリデューストマトリゲルを含み;工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には、好ましくは10 ng~1 μg/mL、より好ましくは10 ng~500 ng/mL、さらに好ましくは50 ng~200 ng/mL、よりさらに好ましくは約100ng/mLのFGF1をさらに含み;工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には、好ましくは1 nM~300 nM、より好ましくは1 nM~100 nM、さらに好ましくは5 nM~20 nM、よりさらに好ましくは約10 nMのLDN193189をさらに含む)培地中で培養する(好ましくは浮遊凝集塊培養し、より好ましくは低接着性培養器上で浮遊凝集塊として培養し;好ましくは約1~5日間培養し、より好ましくは約1日~3日培養する)工程である。 In a preferred embodiment, step F comprises treating the cells (preferably cell clumps) obtained by step (E) with retinoic acid (preferably ATRA, 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, more preferably about 100 nM ATRA), Wnt agonist (preferably CHIR99021, 0.1 μM to 300 μM, preferably 0.3 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 5 μM, more preferably CHIR99021 at about 3 μM), a ROCK inhibitor (preferably Y27632, 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, even more preferably about 10 μM Y27632) and GDNF (0.1 ng to 100 ng/ mL, preferably 0.1 ng to 10 ng/mL, more preferably 0.5 ng to 10 ng/mL, even more preferably about 1 ng/mL GDNF) (preferably further containing growth factor reduced tomato trigel, 5% ~50%, preferably 5% to 20%, more preferably 10% to 20%, even more preferably about 10% growth factor reduced tomatorigel; When derived from potential stem cells, preferably 10 ng to 1 μg/mL, more preferably 10 ng to 500 ng/mL, even more preferably 50 ng to 200 ng/mL, even more preferably further comprising about 100 ng/mL of FGF1; when the WD progenitor-like cells used in step (E) are derived from human pluripotent stem cells, preferably 1 nM to 300 nM, more preferably 1 nM to 100 nM, more preferably 5 nM to 20 nM, even more preferably about 10 nM of LDN193189 is cultured in medium (preferably floating clump culture, more preferably low adherence culture vessel) culturing as floating clumps; preferably culturing for about 1 to 5 days, more preferably culturing for about 1 to 3 days).
工程G
本発明はさらに、工程(G)として、工程Fにより得られる細胞を、RA又はRAアナログ、Wntアゴニスト(好ましくは、GSK-3β阻害物質又はRspondin1)、ROCK阻害物質、及び、GDNF又はGDNFアナログ(BT18、又はSIB4035)又はFGF10を含む培地(本明細書中、培地Gとも称する)中で培養する工程を含む、尿管芽様細胞の製造方法を提供する。
工程Gにおいてレチノイン酸としてATRAを用いる場合、培地中のATRAの濃度は、培養条件などによっても異なり、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常10nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMである。
Process G
In the present invention, as step (G), the cells obtained by step F are further treated with RA or RA analogs, Wnt agonists (preferably GSK-3β inhibitors or Rspondin1), ROCK inhibitors, and GDNF or GDNF analogs ( BT18, or SIB4035) or FGF10 (also referred to herein as medium G).
When ATRA is used as retinoic acid in step G, the concentration of ATRA in the medium varies depending on the culture conditions, etc., and is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained. nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, more preferably about 100 nM.
工程Gにおいては、レチノイン酸の代わりにレチノイン酸アナログを用いることができる。レチノイン酸アナログとしては、工程Cで列記した化合物をあげることができ、AGN193109が好ましい。工程Eにおいて、RAの代わりにRAアナログを用いる場合は、RAを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In step G, retinoic acid analogs can be used in place of retinoic acid. Examples of retinoic acid analogs include the compounds listed in Step C, with AGN193109 being preferred. In step E, when an RA analog is used instead of RA, the concentration showing an equivalent effect can be set with reference to RA.
工程Gにおいて用いることができるWntアゴニストは、工程B2において列記した成分及びそれに加えてRspondin1を用いることができ、好ましくはCHIR99021、SB216763又はRspondin1であり、より好ましくはCHIR99021である。工程GにおいてWntアゴニストとしてCHIR99021を用いる場合、培地G中のCHIR99021の濃度は、所望の細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、通常0.1 μM~300 μM、好ましくは0.3 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~5 μM、さらに好ましくは約3 μMである。工程Gにおいて、CHIR99021の代わりに他のWntアゴニストを用いる場合は、CHIR99021を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Wnt agonists that can be used in step G can use the components listed in step B2 and additionally Rspondin1, preferably CHIR99021, SB216763 or Rspondin1, more preferably CHIR99021. When using CHIR99021 as a Wnt agonist in step G, the concentration of CHIR99021 in medium G is not particularly limited as long as the desired cells can be obtained, but usually 0.1 μM to 300 μM, preferably 0.3 μM to 100 μM. , more preferably 1 μM to 5 μM, more preferably about 3 μM. When another Wnt agonist is used in place of CHIR99021 in step G, a concentration that exhibits an equivalent effect can be set with reference to CHIR99021.
所望の尿管芽様細胞が得られる限り特に限定されるものではないが、培地G中のGDNFタンパク質の濃度は、例えば、0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.2 ng~20 ng/mL、より好ましくは0.5 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約2 ng/mLである。 Although not particularly limited as long as the desired ureteroblast-like cells are obtained, the concentration of the GDNF protein in the medium G is, for example, 0.1 ng to 100 ng/mL, preferably 0.2 ng to 20 ng/mL, More preferably 0.5 ng to 10 ng/mL, even more preferably about 2 ng/mL.
培地Gにおいては、GDNFの代わりにGDNFアナログ又はFGF10を用いることができる。GDNFアナログとしては、BT18、又はSIB4035をあげることができ、BT18が好ましい。工程Gにおいて、GDNFの代わりにGDNFアナログ又はFGF10を用いる場合は、GDNFを参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 In medium G, GDNF analogues or FGF10 can be used instead of GDNF. GDNF analogs include BT18 or SIB4035, with BT18 being preferred. In step G, when using a GDNF analogue or FGF10 instead of GDNF, a concentration showing an equivalent effect can be set with reference to GDNF.
培地Gはさらに、細胞の生存率を高めるという観点から、ROCK阻害物質を含み得る。ROCK阻害物質は、Rhoキナーゼ(ROCK)の機能を抑制できるものである限り特に限定されないが、具体的には、工程B1で列記した物質をあげることができ、好ましくは、Y27632又はFasudil hydrochlorideであり、より好ましくは、Y27632である。培地GがY27632を含む場合、培地中の濃度は、1 μM~1000 μM、好ましくは1 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~50 μM、さらに好ましくは 約10 μMである。培地Gにおいて、Y27632の代わりに他のRock阻害剤を用いる場合は、Y27632を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 Medium G may further contain a ROCK inhibitor with a view to enhancing cell viability. The ROCK inhibitor is not particularly limited as long as it can inhibit the function of Rho kinase (ROCK). Specifically, the substances listed in step B1 can be mentioned, preferably Y27632 or Fasudil hydrochloride. , more preferably Y27632. When medium G contains Y27632, the concentration in the medium is 1 μM to 1000 μM, preferably 1 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 50 μM, even more preferably about 10 μM. When other Rock inhibitors are used instead of Y27632 in medium G, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to Y27632.
好ましい態様において、培地Gは、グロースファクターリデューストマトリゲルをさらに含み得る。培地Gがグロースファクターリデューストマトリゲルを含む場合、培地G中のその濃度は、例えば、5 %~50 %、好ましくは5 %~20 %、より好ましくは10 %~20 %、さらに好ましくは約10%である。 In a preferred embodiment, medium G may further comprise growth factor-reduced tomato rigel. When medium G contains growth factor-reduced tomato ligel, its concentration in medium G is, for example, 5% to 50%, preferably 5% to 20%, more preferably 10% to 20%, more preferably about 10%. %.
工程(E)において用いるWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合、培地Gはさらに、線維芽細胞成長因子(FGF1,FGF2、FGF4、FGF5、FGF6、FGF7、FGF10、又はFGF20であり、好ましくはFGF1又はFGF2であり、より好ましくはFGF1である)を含み得る。培地G中のFGF1タンパク質の濃度は、例えば、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50 ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100ng/mLである。工程Gにおいて、FGF1に代わりに他のFGFを用いる場合は、FGF1を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。 When the WD progenitor-like cells used in step (E) are derived from human pluripotent stem cells, medium G further contains fibroblast growth factors (FGF1, FGF2, FGF4, FGF5, FGF6, FGF7, FGF10 , or FGF20, preferably FGF1 or FGF2, more preferably FGF1). The concentration of FGF1 protein in medium G is, for example, 10 ng to 1 μg/mL, preferably 10 ng to 500 ng/mL, more preferably 50 ng to 200 ng/mL, more preferably about 100 ng/mL. . In step G, when other FGFs are used instead of FGF1, the concentrations showing equivalent effects can be set with reference to FGF1.
工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合、培地Gはさらに、BMPシグナル経路阻害物質を含み得る。工程Gにおいて用いることができるBMPシグナル経路阻害物質は、工程Cにおいて列記した物質をあげあることができ、好ましくはLDN193189又はNoggin、より好ましくはLDN193189をあげることができる。
培地GがLDN193189を含む場合、培地G中のLDN193189の濃度としては、好ましくは1 nM~300 nM、より好ましくは1 nM~100 nM、さらに好ましくは5 nM~20 nM、よりさらに好ましくは約10 nMである。工程Fにおいて、LDN193189の代わりに他の物質を用いる場合は、LDN193189を参照として同等の効果を示す濃度を設定することができる。
When the WD progenitor-like cells used in step (E) are derived from human pluripotent stem cells, medium G may further contain a BMP signaling pathway inhibitor. BMP signaling pathway inhibitors that can be used in step G include the substances listed in step C, preferably LDN193189 or Noggin, more preferably LDN193189.
When medium G contains LDN193189, the concentration of LDN193189 in medium G is preferably 1 nM to 300 nM, more preferably 1 nM to 100 nM, even more preferably 5 nM to 20 nM, even more preferably about 10 nM. In step F, when other substances are used in place of LDN193189, concentrations that exhibit equivalent effects can be set with reference to LDN193189.
工程Gにおける培養時間は、特に限定されるものではないが、例えば、約0.5~5日であり、より好ましくは、約1日~3日である。工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がマウス多能性幹細胞より誘導されたものである場合はより好ましくは約1日であり、工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には、約2日である。 The culture time in step G is not particularly limited, but is, for example, about 0.5 to 5 days, more preferably about 1 to 3 days. It is more preferably about 1 day when the WD progenitor-like cells used in step (E) are derived from mouse pluripotent stem cells, and the WD progenitor-like cells used in step (E) are human In the case of pluripotent stem cells, it takes about 2 days.
好ましい態様において、工程Gは、工程(F)により得られる細胞(好ましくは細胞凝集塊)を、レチノイン酸(好ましくはATRAであり、10nM~1μM、好ましくは10 nM~500 nM、より好ましくは50 nM~200 nM、さらに好ましくは約100 nMのATRA)、Wntアゴニスト(好ましくはCHIR99021であり、0.1 μM~300 μM、好ましくは0.3 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~5 μM、さらに好ましくは約3 μMのCHIR99021)、ROCK阻害物質(好ましくはY27632であり、1 μM~1000 μM、好ましくは1 μM~100 μM、より好ましくは1 μM~50 μM、さらに好ましくは 約10 μMのY27632)及びGDNF(0.1 ng~100 ng/mL、好ましくは0.2 ng~20 ng/mL、より好ましくは0.5 ng~10 ng/mL、さらに好ましくは約2 ng/mLのGDNF)を含む(好ましくはさらにグロースファクターリデューストマトリゲルを含み、5 %~50 %、好ましくは5 %~20 %、より好ましくは10 %~20 %、さらに好ましくは約10%のグロースファクターリデューストマトリゲルを含み;工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には、10 ng~1 μg/mL、好ましくは10 ng~500 ng/mL、より好ましくは50 ng~200 ng/mL、さらに好ましくは約100ng/mLのFGF1をさらに含み;工程(E)において用いたWD前駆細胞様細胞がヒト多能性幹細胞より誘導されたものである場合には、BMPシグナル経路阻害物質(好ましくはLDN193189であり、1 nM~300 nM、より好ましくは1 nM~100 nM、さらに好ましくは5 nM~20 nM、よりさらに好ましくは約10 nMのLDN193189をさらに含む)培地中で培養する(好ましくは浮遊凝集塊培養し、より好ましくは低接着性培養器上で浮遊凝集塊として培養し;好ましくは約1~5日間培養し、より好ましくは約1日~3日培養する)工程である。 In a preferred embodiment, step G comprises treating the cells (preferably cell clumps) obtained by step (F) with retinoic acid (preferably ATRA, 10 nM to 1 μM, preferably 10 nM to 500 nM, more preferably 50 nM to 200 nM, more preferably about 100 nM ATRA), Wnt agonist (preferably CHIR99021, 0.1 μM to 300 μM, preferably 0.3 μM to 100 μM, more preferably 1 μM to 5 μM, more preferably CHIR99021 at about 3 μM), a ROCK inhibitor (preferably Y27632, between 1 μM and 1000 μM, preferably between 1 μM and 100 μM, more preferably between 1 μM and 50 μM, more preferably between about 10 μM Y27632) and GDNF (0.1 ng to 100 ng/mL, preferably 0.2 ng to 20 ng/mL, more preferably 0.5 ng to 10 ng/mL, even more preferably about 2 ng/mL GDNF) (preferably also growth factor 5% to 50%, preferably 5% to 20%, more preferably 10% to 20%, even more preferably about 10% growth factor reduced tomatorigel; used in step (E); When the WD progenitor-like cells are derived from human pluripotent stem cells, 10 ng to 1 μg / mL, preferably 10 ng to 500 ng / mL, more preferably 50 ng to 200 ng / mL, more preferably about 100 ng / mL of FGF1; when the WD progenitor-like cells used in step (E) are derived from human pluripotent stem cells, a BMP signaling pathway inhibitor ( It is preferably LDN193189 and is cultured in a medium (preferably Cultivating floating clumps, more preferably culturing as floating clumps on a low-adherence incubator; preferably culturing for about 1 to 5 days, more preferably culturing for about 1 to 3 days).
好ましい一態様において、工程Gにおいて得られる細胞は、PAX2、Emx2、Ret陽性であり、かつHnf1b、Wnt9b及びCalb1陽性である。 In a preferred embodiment, the cells obtained in step G are PAX2, Emx2, Ret positive and Hnf1b, Wnt9b and Calb1 positive.
腎臓オルガノイドの作製
本発明はまた、本発明の方法を用いて作製した尿管芽様細胞を、ネフロン前駆細胞及び間質前駆細胞集団と共培養することを含む腎臓オルガノイドの作製方法を含む。ネフロン前駆細胞としては、胚から単離した胚性ネフロン前駆細胞、多能性幹細胞(例えば、ES細胞やiPS細胞)から誘導したネフロン前駆細胞のいずれも用いることができる。多能性幹細胞からネフロン前駆細胞を誘導する方法は、例えば、本発明者らによる報告(A. Taguchiら、Cell Stem Cell 14, 53-67, 2014)を参照して作製することができる。間質前駆細胞集団としては、例えば、胚から単離した間質前駆細胞集団を用いることができ、これに限定されないが、胚性腎臓から選別した間質細胞集団を用いることができる。好ましくは、Pdgfra+の間質細胞集団をあげることができる。
Production of Kidney Organoids The invention also includes a method of producing kidney organoids comprising co-culturing ureteroblast-like cells produced using the methods of the invention with nephron progenitor cell and stromal progenitor cell populations. As nephron progenitor cells, both embryonic nephron progenitor cells isolated from embryos and nephron progenitor cells induced from pluripotent stem cells (eg, ES cells and iPS cells) can be used. A method for inducing nephron progenitor cells from pluripotent stem cells can be prepared, for example, with reference to a report by the present inventors (A. Taguchi et al., Cell Stem Cell 14, 53-67, 2014). As the stromal progenitor cell population, for example, a stromal progenitor cell population isolated from an embryo can be used, and without being limited thereto, a stromal cell population selected from an embryonic kidney can be used. Pdgfra+ stromal cell populations are preferred.
以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の動物実験は、熊本大学医学部動物実験委員会の承認を得たプロトコルにて行った。
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to the following examples.
The following animal experiments were performed according to protocols approved by the Animal Care and Use Committee of the Kumamoto University School of Medicine.
(材料及び方法)
マウス
Hoxb7-GFPマウス系統は非近交系のバックグラウンド(Jcl:ICR、日本クレア(株))で維持した。マウスは、12時間の光サイクルで、CE-2放射線滅菌飼料を与え、プラスチックケージ内で飼育した。全ての解析は最低限3匹の同腹子を用いて行った。胚性期の解析は、交配した雌に腟栓が確認された日の正午を胎生期(E)0.5日とみなした。Hoxb7プロモーターの断片の制御下でGFPを発現するHoxb7-GFPは、Jackson laboratoryから購入した。
(Material and method)
mouse
The Hoxb7-GFP mouse strain was maintained on an outbred background (Jcl: ICR, Clea Japan, Inc.). Mice were fed CE-2 radiation-sterilized chow and housed in plastic cages on a 12 hour light cycle. All analyzes were performed using a minimum of 3 litters. For the embryonic stage analysis, day 0.5 of the embryonic period (E) was considered to be noon, the day on which a vaginal plug was confirmed in a mated female. Hoxb7-GFP, which expresses GFP under the control of a fragment of the Hoxb7 promoter, was purchased from Jackson laboratory.
マウスES細胞培養培地
マウスES細胞株(Osr1-GFP)(Taguchi et al., Cell stem cell 14, 53-67, 2014)は、15 % FBS、1 %(v/v)非必須アミノ酸(NEAA)、0.1 mM 2-メルカプトエタノール(2-ME)及び1,000 U/mL 白血病阻害因子(LIF : Millipore)を添加したDMEM中、有糸分裂不活性化マウス胚性線維芽細胞(MEF)上で維持した。分化の開始前、ES細胞は、15% FBS、1 %(v/v)非必須アミノ酸、0.1 mM 2-ME、1 × ペニシリン/ストレプトマイシン(P/S)、1,000 U/mL LIF、3μM CHIR99021(Axon)及び1μM PD0325901(Wako)を添加したDMEM中で、フィーダー細胞フリーのゼラチンコート培養皿上で、一継代培養した。
樹立したマウスES細胞株(Hoxb7-GFP)は、14 % KSR、1 % FBS、1%(v/v)NEAA、1%(v/v)ピルビン酸ナトリウム、0.1 mM 2-ME、1,000 U/mL LIF、1.5 μM CHIR99021及び0.5 μM PD0325901を添加したGMEM中、有糸分裂不活性化MEF上で維持した。全てのマウスES細胞株は、37℃、5%CO2の加湿雰囲気条件で培養した。細胞を1日おきに植え継いだ。
Mouse ES cell culture medium Mouse ES cell line (Osr1-GFP) (Taguchi et al., Cell stem cell 14, 53-67, 2014) contains 15% FBS, 1% (v/v) non-essential amino acids (NEAA). , 0.1 mM 2-mercaptoethanol (2-ME) and 1,000 U/mL leukemia inhibitory factor (LIF: Millipore) maintained on mitotically inactivated mouse embryonic fibroblasts (MEF) in DMEM . Prior to initiation of differentiation, ES cells were injected with 15% FBS, 1% (v/v) non-essential amino acids, 0.1 mM 2-ME, 1× penicillin/streptomycin (P/S), 1,000 U/mL LIF, 3 μM CHIR99021 ( Axon) and 1 μM PD0325901 (Wako) were added in DMEM for one passage on a feeder cell-free gelatin-coated culture dish.
The established mouse ES cell line (Hoxb7-GFP) is 14% KSR, 1% FBS, 1% (v/v) NEAA, 1% (v/v) sodium pyruvate, 0.1 mM 2-ME, 1,000 U/ Mitotically inactivated MEFs were maintained in GMEM supplemented with mL LIF, 1.5 μM CHIR99021 and 0.5 μM PD0325901. All mouse ES cell lines were cultured in a humidified atmosphere at 37°C and 5% CO2. Cells were passaged every other day.
マウスES細胞分化培地
培地は、75% Iscove’s改変Dulbecco’s培地(IMDM)と25%Ham’s F12培地の混合培地に、0.5 × N2(Thermo Fisher)、0.5 × レチノイン酸不含B27(Thermo Fisher)、0.5 × P/S、0.05% BSA、2mM L-グルタミン、0.5mMアスコルビン酸及び4.5×10-4 M 1-チオグリセロールを添加したものを用いた。
Mouse ES cell differentiation medium The medium is a mixed medium of 75% Iscove's modified Dulbecco's medium (IMDM) and 25% Ham's F12 medium, 0.5 × N2 (Thermo Fisher), 0.5 × B27 without retinoic acid (Thermo Fisher), 0.5 × P/S, supplemented with 0.05% BSA, 2 mM L-glutamine, 0.5 mM ascorbic acid and 4.5×10 −4 M 1-thioglycerol were used.
ヒトiPS細胞培養培地
ヒトiPS細胞(201B7)は、StemFit AK03N培地(味の素(株))にて、iMatrix-511((株)ニッピ)上で維持した。ヒトiPS細胞は、37℃、5%CO2加湿雰囲気条件で培養した。細胞を6日毎に植え継いだ。
Human iPS Cell Culture Medium Human iPS cells (201B7) were maintained on iMatrix-511 (Nippi Co., Ltd.) in StemFit AK03N medium (Ajinomoto Co., Inc.). Human iPS cells were cultured at 37°C in a 5% CO2 humidified atmosphere. Cells were passaged every 6 days.
ヒトiPS細胞分化培地
2 %(v/v)B27(レチノイン酸不含)、2mM L-グルタミン、1 %(v/v)ITS、1 %(v/v)NEAA(レチノイン酸不含)、90 μM 2-ME及び0.5 × P/Sを添加したDMEM/F12(Invitrogen)を含む無血清分化培地を用いた。
Human iPS cell differentiation medium
2% (v/v) B27 (without retinoic acid), 2 mM L-glutamine, 1% (v/v) ITS, 1% (v/v) NEAA (without retinoic acid), 90 μM 2-ME and Serum-free differentiation medium containing DMEM/F12 (Invitrogen) supplemented with 0.5×P/S was used.
マウスES細胞の樹立
卵巣を過刺激した雌の129/svマウスを雄のHoxb7-GFPマウスと交配し、受精した8細胞ステージ卵を得た。M2培地(ARK Resource)中で採取した胚を24時間培養した。胚盤胞ステージに成長した胚を、マウスES細胞維持培地が入った0.1%ゼラチンコートプラスティック皿に移した。6日後、増殖した細胞を、ES細胞維持培地が入った有糸分裂不活性化マウス胚性線維芽細胞(MEF)上に植え継いだ。樹立したES細胞をさらに増殖させ、継代早期の細胞を分化実験に用いた。
Establishment of Mouse ES Cells Female 129/sv mice with superstimulated ovaries were mated with male Hoxb7-GFP mice to obtain fertilized 8-cell stage eggs. Embryos collected in M2 medium (ARK Resource) were cultured for 24 hours. Embryos that developed to the blastocyst stage were transferred to 0.1% gelatin-coated plastic dishes containing mouse ES cell maintenance medium. After 6 days, expanded cells were passaged onto mitotically inactivated mouse embryonic fibroblasts (MEF) with ES cell maintenance medium. The established ES cells were further proliferated, and early-passage cells were used for differentiation experiments.
腎臓再構築アッセイ
後腎は、E11.5のICRマウス胚から手作業で解剖して取り出した。1 mg/mL Type XIコラゲナーゼ(SIGMA)を含むDMEM/10% FBS中で、腎臓を4分間37℃でインキュベートすることにより無傷の尿管芽(UB)を単離した。UBは30G針を用いて後腎間葉(MM)から手作業で単離した。回収したMMをPBS中で一度洗浄し、0.05 %トリプシン/EDTAを用いて37℃で5分間インキュベーションすることにより解離させた。解離させたMM細胞は、70,000細胞/100μLとなるようにマウスES細胞分化培地に再懸濁し、低細胞結合U底プレート(Thermo)に播種し、遠心(1,000 rpm、3分)により、MM細胞を沈降させた。単離したUB又はウォルフ管(WD)、或いは誘導したUBを、沈着させたシート様のMM細胞上に置いた。MM細胞は自発的に凝集し、UBを包み、最終的に、培養24時間後にスフェロイドを形成した。再凝集させたスフェロイドは、DMEM/F12培地(10 % FBS及びP/S)中の50 % マトリゲル(50μL)を含むトランスウェルインサート(Corning)に移し、次いで、トランスウエルをDMEM/F12培地(10 % FBS及びペニシリン/ストレプトマイシン)培地中に挿入した。
Kidney Reconstitution Assay Metanephros were removed by manual dissection from ICR mouse embryos at E11.5. Intact ureteric buds (UBs) were isolated by incubating kidneys for 4 min at 37° C. in DMEM/10% FBS containing 1 mg/mL Type XI collagenase (SIGMA). UB was manually isolated from the metanephric mesenchyme (MM) using a 30G needle. Harvested MMs were washed once in PBS and dissociated by incubation with 0.05% trypsin/EDTA for 5 minutes at 37°C. The dissociated MM cells were resuspended in mouse ES cell differentiation medium at 70,000 cells/100 μL, seeded on a low cell-binding U-bottom plate (Thermo), and centrifuged (1,000 rpm, 3 minutes) to remove MM cells. was allowed to settle. Isolated UBs or Wolffian tubes (WD), or induced UBs, were placed on the deposited sheet-like MM cells. MM cells spontaneously aggregated, encased the UB and finally formed spheroids after 24 hours of culture. Reaggregated spheroids were transferred to transwell inserts (Corning) containing 50% Matrigel (50 μL) in DMEM/F12 medium (10% FBS and P/S), then transwells were transferred to DMEM/F12 medium (10 μL). % FBS and penicillin/streptomycin) medium.
選別した胚性細胞の培養
E9.5の胚性組織培養のために、22~26体節ステージ胚の前肢から、後腎領域を回収した。回収した組織を1 mg/mL Type XIコラゲナーゼを含むDMEM/10 % FBS中で6分間、37℃でインキュベートし、続いて37℃、6分間、DNase I及び0.25 % トリプシンで処理することにより単一細胞に解離させた。正常マウス血清でブロッキングした後、細胞表面マーカー(Flk1)染色を行った。FACSで選別したHoxb7-GFP+/Flk1- 細胞をマウスES細胞分化培地中で再懸濁し、ウエルあたりに約1,600細胞となるように、V底96ウエル低細胞結合プレート(住友ベークライト、Cat#MS-9096V)に播種した。遠心(210 G、4 min)後、上清培地を、10 μM Y27632(Wako)、0.1 μM レチノイン酸、3 μM CHIR99021、5 ng/mL ヒトFgf9(R&D)、1 ng/mL ヒトGDNF(R&D)及び10 % グロースファクターリデューストマトリゲル(BD)を含む培地(「Step 6培地」)に交換した。24時間後、凝集させたスフェロイドを、10 μM Y27632、0.1 μM レチノイン酸、3 μM CHIR99021、2 ng/mL ヒトGDNF及び10%グロースファクターリデューストマトリゲルを含む培地(「Step 7培地」)に移した。
Culture of selected embryonic cells
For embryonic tissue culture at E9.5, metanephric regions were harvested from the forelimbs of 22-26 somite stage embryos. Harvested tissues were incubated in DMEM/10% FBS containing 1 mg/mL Type XI collagenase for 6 minutes at 37°C, followed by treatment with DNase I and 0.25% trypsin for 6 minutes at 37°C. Cells were dissociated. Cell surface marker (Flk1) staining was performed after blocking with normal mouse serum. FACS-sorted Hoxb7-GFP+/Flk1- cells were resuspended in mouse ES cell differentiation medium and plated in V-bottom 96-well low cell binding plates (Sumitomo Bakelite, Cat#MS-2) at approximately 1,600 cells per well. 9096V). After centrifugation (210 G, 4 min), the supernatant medium was mixed with 10 μM Y27632 (Wako), 0.1 μM retinoic acid, 3 μM CHIR99021, 5 ng/mL human Fgf9 (R&D), 1 ng/mL human GDNF (R&D). and medium containing 10% growth factor reduced tomato rigel (BD) (“
E8.75の胚性組織培養のため、12~15体節ステージ胚の心臓原基より尾側の領域を回収しHoxb7-GFP+/Flk1- 細胞をFACSにより選別した。選別した細胞を、V底96ウエル低細胞結合プレートで、凝集塊あたり約1,200細胞で凝集させた。最初の24時間は、10 μM Y27632、0.1 μMレチノイン酸、1 μM CHIR99021、5 ng/mL ヒトFgf9及び10%グロースファクターリデューストマトリゲルを含む培地(「Step 5培地」)を用いて培養し、続いて、スフェロイドを、「Step 6培地」、そして「Step 7培地」に移し、それぞれ24時間培養し、分化させた。
For embryonic tissue culture at E8.75, the region caudal to the cardiac primordium of 12-15 somite stage embryos was harvested and Hoxb7-GFP+/Flk1- cells were sorted by FACS. Sorted cells were clumped in V-bottom 96-well low cell binding plates at approximately 1,200 cells per clump. The first 24 hours were cultured using medium containing 10 μM Y27632, 0.1 μM retinoic acid, 1 μM CHIR99021, 5 ng/mL human Fgf9 and 10% growth factor reduced tomatorigel (“
マウスES細胞からのUB系譜誘導
無血清培地にて、以下の通りにしてES細胞の分化を行った。Accutase(商標)(ESGRO)を用いてES細胞を解離させ、無血清マウスES細胞分化培地にて培養した。回収した細胞を、96ウエルU底低細胞結合プレートで、凝集塊あたり1,000細胞で凝集させ、胚様体(EBs)を形成させた。48時間後(Day 2)、EBsを、Accutaseを用いて解離させ、10 ng/mL ヒトアクチビンA(R&D)を添加した無血清分化培地中で再凝集させた(Step 1)。24時間後(Day 3)、培地を、0.3 ng/mL ヒトBmp4(R&D)及び10 μM CHIR 99021を含む培地に交換した(Step 2)。36時間後(Day 4.5)、培地を、0.1 μM レチノイン酸、100 ng/mL ヒトFgf9、10 μM SB431542(Wako)を含むStep 3培地に交換した。Day 5.5(24時間後)に、培地を、0.1 μM レチノイン酸、100 ng/mL ヒトFgf9及び5 μM CHIR99021を含む培地(「Step 4培地」)に交換した。Hoxb7-GFP ES細胞株の分化因子を、Osr-GFP ES細胞株の分化因子とともに、以下の表に示す。
Induction of UB Lineage from Mouse ES Cells ES cells were differentiated in a serum-free medium as follows. ES cells were dissociated using Accutase™ (ESGRO) and cultured in serum-free mouse ES cell differentiation medium. Harvested cells were aggregated in 96-well U-bottom low cell binding plates at 1,000 cells per clump to form embryoid bodies (EBs). After 48 hours (Day 2), EBs were dissociated with Accutase and reaggregated in serum-free differentiation medium supplemented with 10 ng/mL human activin A (R&D) (Step 1). After 24 hours (Day 3), the medium was replaced with medium containing 0.3 ng/mL human Bmp4 (R&D) and 10 μM CHIR 99021 (Step 2). After 36 hours (Day 4.5), the medium was replaced with
マウスES細胞由来のウォルフ管(WD)前駆細胞の成熟化培養
Day 6.25(6.26日目)に、誘導したスフェロイドを回収し、0.25 % トリプシン/EDTA中で、37℃で6分間インキュベートすることにより細胞を解離させた。正常マウス血清でブロッキングした後、1 % BSA、1 × HBSS及び0.035 % NaHCO3を含む緩衝液中で細胞表面マーカー(Cxcr4/Kit)染色を行った。FACS選別した3,000のHoxb7-GFP+/Cxcr4+/Kit+細胞を、V底96ウエル低細胞結合プレートで凝集させ、スフェロイドを形成させた。続いて、上記のE8.75胚性組織培養条件を用いて培養した。
Maturation culture of mouse ES cell-derived Wolffian duct (WD) progenitor cells
On Day 6.25 (Day 6.26), induced spheroids were harvested and cells were dissociated by incubating in 0.25% trypsin/EDTA for 6 minutes at 37°C. After blocking with normal mouse serum, cell surface marker (Cxcr4/Kit) staining was performed in buffer containing 1% BSA, 1 x HBSS and 0.035% NaHCO3. 3,000 FACS-sorted Hoxb7-GFP+/Cxcr4+/Kit+ cells were aggregated in V-bottom 96-well low cell binding plates to form spheroids. They were then cultured using the E8.75 embryonic tissue culture conditions described above.
マウスES細胞由来の単一尿管芽分枝培養
Day 9.25(9.25日目)に、マウスES細胞由来の誘導尿管芽(UB)を尖ったタングステン針により手作業で単離した。単離したUBを、24ウエルのトランスウエルインサートに入った150μLの分枝培地中に入れた。分岐培地は、50 % マトリゲル、10 % FBS、0.1 μM レチノイン酸、100 ng/mL ヒトRspondin 1(R&D)、2 ng/mL ヒトGDNF及び100 ng/mL マウスFgf1(R&D)を含有したDMEM/F12培地(Life Technologies)である。マトリゲルを含まない分枝培地500μL中で、トランスウエルインサートを培養した。
Mouse ES cell-derived single ureteric bud branch culture
On Day 9.25, mouse ES cell-derived induced ureteral buds (UBs) were isolated manually with a sharpened tungsten needle. Isolated UBs were placed in 150 μL of branching medium in 24-well transwell inserts. Branching medium was DMEM/F12 containing 50% Matrigel, 10% FBS, 0.1 μM retinoic acid, 100 ng/mL human Rspondin 1 (R&D), 2 ng/mL human GDNF and 100 ng/mL mouse Fgf1 (R&D). media (Life Technologies). Transwell inserts were cultured in 500 μL branching medium without Matrigel.
マウスES細胞からMM系譜の誘導
既報のマウスES細胞のMM系譜誘導プロトコル(上記Taguchi, 2014)を、最小限の改良を加えて用いた。96ウエルU底低細胞結合プレートで1,000細胞の凝集塊を作らせ胚様体(EBs)を形成させた。48時間後(Day 2)、Accutase(商標)を用いて胚様体(EBs)を解離させ、次いで、1 ng/mL ヒトアクチビンA(R&D)を添加した無血清分化培地中で再凝集させた。24時間後(Day 3)、培地を10 μM CHIRを含む培地に交換した。36時間後(Day 4.5)に、10 μM Y27632及び10 μM CHIRを含む新鮮な培地に交換した。Day 5.5(5.5日目)に、培地を、10 ng/mL アクチビンA、3 ng/mL Bmp4、3 μM CHIR、0.1 μMレチノイン酸及び10 μM Y27632を含む培地に交換した。Day 6.5(6.5日目)に、培地を、1 μM CHIR、5 ng/mL ヒトFgf9及び10 μM Y27632を含む培地に交換した。
Induction of MM Lineage from Mouse ES Cells A previously reported protocol for MM lineage induction of mouse ES cells (Taguchi, supra, 2014) was used with minimal modifications. Embryoid bodies (EBs) were allowed to form clumps of 1,000 cells in 96-well U-bottom low cell binding plates. After 48 hours (Day 2), embryoid bodies (EBs) were dissociated using Accutase™ and then reaggregated in serum-free differentiation medium supplemented with 1 ng/mL human activin A (R&D). . After 24 hours (Day 3), the medium was replaced with medium containing 10 μM CHIR. After 36 hours (Day 4.5), the medium was replaced with fresh medium containing 10 µM Y27632 and 10 µM CHIR. On Day 5.5, medium was changed to medium containing 10 ng/mL activin A, 3 ng/mL Bmp4, 3 μM CHIR, 0.1 μM retinoic acid and 10 μM Y27632. On Day 6.5, the medium was changed to medium containing 1 μM CHIR, 5 ng/mL human Fgf9 and 10 μM Y27632.
ヒトiPS細胞からの尿管芽(UB)系譜の誘導
10 μM Y27632及び10 ng/mL ヒトアクチビンA及び1 ng/mL ヒトBmp4を含む培地(「Step 1培地」)を用い、V底96ウエル低細胞結合プレートで、細胞を凝集塊あたり10,000細胞で再凝集させ、胚様体(EBs)を形成させた。24時間後(Day 1)、凝集塊を、10 μM CHIR及び1 ng/mL ヒトBmp4を含む培地(「Step 2培地」)を入れたU底96ウエル低細胞結合プレートに移した。36時間後(Day 2.5)に、培地を、0.1 μM レチノイン酸、100 ng/mL ヒトFgf9、100 nM LDN193189、100 μM SB431542を含む培地(「Step 3培地」)に交換した。Day 4.5(4.5日目)に、培地を、0.1 μM レチノイン酸、5 μM CHIR、100 ng/mL ヒトFgf9及び30 nM LDN193189を含む培地(「Step 4培地」)に交換した。
Induction of ureteric bud (UB) lineages from human iPS cells
Cells were repopulated at 10,000 cells per clump in V-bottom 96-well low cell binding plates using media containing 10 μM Y27632 and 10 ng/mL human activin A and 1 ng/mL human Bmp4 (“
ヒトiPS細胞由来のウォルフ管(WD)前駆細胞の成熟化培養
Day 6.25(6.25日目)に、誘導したスフェロイドを回収し、0.25%トリプシン/EDTA中で、6分間、37℃でインキュベートすることにより細胞を解離させた。正常マウス血清でブロッキングした後、1 % BSA、1 × HBSS及び0.035 % NaHCO3を含む緩衝液中で、細胞表面マーカー(CXCR4/KIT)染色を行った。FACS選別した5,000個のCXCR4+/KIT+細胞を、V底96ウエル低細胞結合プレートに播種し、遠心(210 G 4分間)により沈殿させた。上清を、10 μM Y27632、0.1 μMレチノイン酸、1 μM CHIR、5ng/mL ヒトFgf9、100 ng/mL ヒトFgf1、10 nM LDN193189及び10 % グロースファクターリデューストマトリゲルを含む培地(「Step 5培地」)に交換した。Day 8.5(8.5日目)に、スフェロイドを、10 μM Y27632、0.1 μMレチノイン酸、3 μM CHIR、5 ng/mL ヒトFgf9、1 ng/mL ヒトGDNF、100 ng/mL ヒトFgf1、10nM LDN193189及び10 % グロースファクターリデューストマトリゲルを含む培地(「Step 6培地」)に移した。Day 10.5(10.5日目)に、スフェロイドを、10 μM Y27632、0.1 μMレチノイン酸、3 μM CHIR、2 ng/mL ヒトGDNF、100 ng/mL ヒトFgf1、10 nM LDN193189及び10 % グロースファクターリデューストマトリゲルを含む培地(「Step 7培地」)に移した。
Maturation culture of human iPS cell-derived Wolffian duct (WD) progenitor cells
On day 6.25, induced spheroids were harvested and cells were dissociated by incubating in 0.25% trypsin/EDTA for 6 minutes at 37°C. After blocking with normal mouse serum, cell surface marker (CXCR4/KIT) staining was performed in buffer containing 1% BSA, 1 x HBSS and 0.035% NaHCO3. 5,000 FACS-sorted CXCR4+/KIT+ cells were plated in V-bottom 96-well low cell binding plates and pelleted by centrifugation (210 G for 4 minutes). The supernatant was added to medium containing 10 μM Y27632, 0.1 μM retinoic acid, 1 μM CHIR, 5 ng/mL human Fgf9, 100 ng/mL human Fgf1, 10 nM LDN193189 and 10% growth factor reduced tomatorigel (“
ヒトiPS細胞由来の尿管芽の分枝培養
Day 12.5(12.5日目)に、ヒトiPS細胞由来の誘導尿管芽スフェロイドを、24ウエルのトランスウェルインサート中の150μLの分枝培地に入れた。分岐培地は、50 %マトリゲル、10 % FBS、0.1 μMレチノイン酸、100 ng/mL ヒトRspondin 1(R&D)、2 ng/mL ヒトGDNF、100 ng/mL ヒトFgf1、30 ng/mL ヒトFgf7及び10 nM LDN193189を含有したDMEM/F12培地である。マトリゲルを含まない分枝培地500μL中で、トランスウエルインサートを培養した。
Branch culture of human iPS cell-derived ureteric buds
On Day 12.5, human iPS cell-derived induced ureteroblast spheroids were placed in 150 μL of branching medium in 24-well transwell inserts. Branching medium is 50% Matrigel, 10% FBS, 0.1 μM retinoic acid, 100 ng/mL human Rspondin 1 (R&D), 2 ng/mL human GDNF, 100 ng/mL human Fgf1, 30 ng/mL human Fgf7 and 10 DMEM/F12 medium containing nM LDN193189. Transwell inserts were cultured in 500 μL branching medium without Matrigel.
ヒトiPSCからのMM系譜の誘導
既報のプロトコル(上記Taguchi 2014)を改変して用いた。10 μM Y27632及び1 ng/mL ヒトアクチビンAの存在下で、V底96ウエル低細胞結合プレートで、細胞を、凝集塊あたり10,000細胞で再凝集させて胚様体(EBs)を形成させた。24時間後(Day 1)、凝集塊を、10 μM CHIR を含有する中胚葉誘導培地が入ったU底96ウエル低細胞結合プレートに移した。続いて、培養培地の半分量を、1日おきに新鮮な培地に交換した(Day 3及びDay 5)。Day 7(7日目)に、培地を、10 ng/mL ヒトアクチビンA、3 ng/mL ヒトBmp4、3 μM CHIR及び0.1 μMレチノイン酸を含むABC3R培地に交換した。Day 9(9日目)に、培地を、1 μM CHIR 及び5 ng/mL ヒトFgf9を含むC1F培地に交換した。
Induction of MM Lineage from Human iPSCs A previously reported protocol (Taguchi 2014, supra) was used with modifications. Cells were reaggregated at 10,000 cells per clump to form embryoid bodies (EBs) in V-bottom 96-well low cell binding plates in the presence of 10 μM Y27632 and 1 ng/mL human activin A. After 24 hours (Day 1), clumps were transferred to U-bottom 96-well low cell binding plates containing mesoderm induction medium containing 10 μM CHIR. Subsequently, half of the culture medium was replaced with fresh medium every other day (
全載標本免疫組織化学
オルガノイドを、4 % PFAを含むPBS中で、60分間固定し、0.1 % TrytonX-100を含むPBSで3回洗浄し、10 % ヤギ血清、1% Tryton X-100、2%スキムミルクを含むPBSで、1時間ずつ、2回ブロッキングした。組織を一次抗体とインキュベートし、次いで、Alexa Fluor 488、568、594、633又は647結合二次抗体とインキュベートした。免疫染色後、組織を透明にした(Klingberg et al., J. Am Soc Nephrol 28, 452-459, 2017)。標本をエタノールで脱水し、ケイ皮酸エチルに交換した。3D蛍光画像は、2光子顕微鏡(FV1000-MPE;Olympus)又は共焦点顕微鏡(TSCSP8;Leica)で撮影し、ソフトウェア(Imaris;Bitplane又はLASX;Leica)により再構築した。
Whole Mount Immunohistochemistry Organoids were fixed in PBS containing 4% PFA for 60 minutes, washed 3 times in PBS containing 0.1% Tryton X-100, 10% goat serum, 1% Tryton X-100, 2 Blocking was performed twice for 1 hour each with PBS containing % skim milk. Tissues were incubated with primary antibody and then with Alexa Fluor 488, 568, 594, 633 or 647 conjugated secondary antibody. After immunostaining, tissues were cleared (Klingberg et al., J. Am Soc Nephrol 28, 452-459, 2017). Specimens were dehydrated with ethanol and exchanged with ethyl cinnamate. 3D fluorescence images were taken with a two-photon microscope (FV1000-MPE; Olympus) or a confocal microscope (TSCSP8; Leica) and reconstructed by software (Imaris; Bitplane or LASX; Leica).
切片免疫組織化学
試料は、4 % PFAを含むPBSで60分間固定し、PBSを用いて洗浄し、スクロースを含むPBSを用いて脱水し、OCTコンパウンド(TissueTek)に包埋し、厚さ10μmの凍結切片を作製した。蛍光免疫組織化学分析のため、切片を、一次抗体とインキュベートし、続いて、Alexa Fluor 488、568、594、633又は647結合二次抗体とインキュベートした。核をDAPIで対比染色した。共焦点顕微鏡(TSCSP8;Leica)で蛍光画像を撮影した。
Sectional Immunohistochemistry Samples were fixed with PBS containing 4% PFA for 60 minutes, washed with PBS, dehydrated with PBS containing sucrose, embedded in OCT compound (TissueTek), and plated at a thickness of 10 μm. Frozen sections were made. For fluorescence immunohistochemistry analysis, sections were incubated with primary antibody followed by Alexa Fluor 488, 568, 594, 633 or 647 conjugated secondary antibody. Nuclei were counterstained with DAPI. Fluorescent images were taken with a confocal microscope (TSCSP8; Leica).
RNA抽出、逆転写及び定量的RT-PCR
回収したスフェロイド又は細胞は、ホモジナイズし、RNeasy Plus Micro Kit(Qiagen)を用いて全RNAを単離し、ランダムプライマー及びSuperscript III(Invitrogen)を用いて逆転写反応を行った。Real-TimePCRシステム(Takara Bio)及びThunderbird SYBR qPCR Mix(Toyobo)を用いて定量的PCRを実行した。β-アクチン遺伝子により標準化し、相対的なmRNA発現レベルを解析した。.
RNA extraction, reverse transcription and quantitative RT-PCR
The collected spheroids or cells were homogenized, total RNA was isolated using RNeasy Plus Micro Kit (Qiagen), and reverse transcription reaction was performed using random primers and Superscript III (Invitrogen). Quantitative PCR was performed using the Real-Time PCR system (Takara Bio) and Thunderbird SYBR qPCR Mix (Toyobo). Relative mRNA expression levels were analyzed, normalized by the β-actin gene. .
免疫染色を用いたフローサイトメトリー解析
胚性組織又はマウスES細胞/ヒトiPS細胞から誘導した細胞凝集塊を解離させ、正常マウス血清を用いてブロッキングし、1 % BSA、1 × HBSS及び0.035 % NaHCO3を含む緩衝液中で細胞表面マーカー染色を行った。データ解析は、FlowJoソフトウェア(Treestar)を用いて行った。
Flow cytometric analysis using immunostaining Cell aggregates derived from embryonic tissue or mouse ES cells/human iPS cells were dissociated, blocked with normal mouse serum, 1% BSA, 1 x HBSS and 0.035% NaHCO3. Cell surface marker staining was performed in a buffer containing Data analysis was performed using FlowJo software (Treestar).
マイクロアレイ解析
Agilent SurePrint G3マウス遺伝子発現(8 × 60K)マイクロアレイを用いて、マイクロアレイ解析を行った。データを、遺伝子SpringGXソフトウェア(Agilent)により標準化した。
Microarray analysis
Microarray analysis was performed using Agilent SurePrint G3 mouse gene expression (8 x 60K) microarrays. Data were normalized by gene SpringGX software (Agilent).
定量化及び統計的解析
全てのデータ解析は、他に記載のない限り、3回の独立した実験により行った。値は、平均値±SEとして表した。2つのグループの統計的解析には、Student’s t検定を適用した。
Quantification and Statistical Analysis All data analyzes were performed in three independent experiments unless otherwise stated. Values are expressed as mean±SE. Student's t-test was applied for statistical analysis of the two groups.
(結果)
実施例1:
ウォルフ管(WD)発生の成熟化により頑強な分枝能力を獲得できることを以下のようにして確認した。
初期ステージのWDの機能の成熟化過程を評価するため、本発明者らはまず、Hoxb7-GFPトランスジェニックマウス系統(Srinivas et al., Dev Genet 24, 241-151, 1999)を利用し、腎臓再構築アッセイ系を作成した。図4にWDの発生過程の概略図を示す。再構築アッセイ又はマイクロアレイ解析に利用したWDの部分を、破線により示してある。E8.75では、WDへの分化が決定づけられたWD前駆体細胞"committedWD progenitor"となる。単離したE11.5後腎間充織(ネフロン前駆細胞及び間質細胞を含む)を、単一細胞に解離させ、E9.5、E10.5及びE11.5ステージ胚から単離したWD又UBと共に再凝集させた。それぞれのオルガノイドが分枝を停止した、器官培養の7日目に、単離したUB又はWDの分枝した先端数を数えた。E11.5胚から単離したUB又はWDは、頑強な分枝形成を示した。一方、E10.5及びE9.5ステージ胚から単離したWDは、より少ない分枝数を示した。結果を、図5に示す。最終的な分枝数は、E10.5又はE11.5胚の尾部及び吻部のWDの間で統計学的に差がなかった。これらの結果は、WDの前後方向の位置にかかわらず保持される分枝能力が、発生の進行により獲得されることを示す。
(result)
Example 1:
It was confirmed as follows that robust branching ability can be acquired by maturation of Wolffian tube (WD) development.
To assess the functional maturation process of early-stage WD, we first utilized a Hoxb7-GFP transgenic mouse line (Srinivas et al., Dev Genet 24, 241-151, 1999), and renal A reconstruction assay system was created. FIG. 4 shows a schematic diagram of the generation process of WD. Portions of WD used for reconstruction assays or microarray analysis are indicated by dashed lines. At E8.75, WD progenitor cells committed to WD become "committed WD progenitors". Isolated E11.5 metanephric mesenchyme (containing nephron progenitor and stromal cells) was dissociated into single cells and isolated from E9.5, E10.5 and E11.5 stage embryos. Reaggregated with UB. The number of branched tips of isolated UBs or WDs was counted on
遺伝子発現アレイ解析を行った。発生の成熟化過程をモニターすることのできるマーカーを同定するため、E8.75~E11.5からの、UB、WD及びそれらの前駆細胞の各ステージにおける遺伝子発現アレイ解析を行った。結果を図6に示す。Hoxb7-GFPトランスジェニック系統は、血管内皮の集団の一部にGFP蛍光が漏れるため、フローサイトメトリーにより、Hoxb7-GFP+/Flk1-画分のWD前駆細胞を選別した。代表的なUBマーカー遺伝子に対する、non-biasedクラスタリング解析及びsimilar entity解析により、異なる遺伝子発現動態を示すいくつかのグループを同定した。初期WD発生にかかわるキーとなる転写因子の多く(Pax2、Lhx1、Emx2、Sim1、Gata3)は、E8.75のWD前駆細胞においてすでに発現し、発生段階又は前後の位置にかかわらず、維持されていた。もう一つのグループは、尿管の先端マーカー遺伝子(例えば、En2、Wnt11、Ret)であり、WD又はUBの先導先端(leading tip legion)においてより高い発現を示していた。反対に、一連の遺伝子(例えばE-cadherin、Wnt9b、Hnf1b)の発現は、発生の進行により増加し、これは、成熟化をモニターするのに有用であろう。 Gene expression array analysis was performed. To identify markers that can monitor the developmental maturation process, gene expression array analysis was performed at each stage of UB, WD and their progenitor cells from E8.75-E11.5. The results are shown in FIG. Since the Hoxb7-GFP transgenic line leaked GFP fluorescence into a portion of the vascular endothelial population, WD progenitor cells in the Hoxb7-GFP+/Flk1- fraction were sorted by flow cytometry. Non-biased clustering analysis and similar entity analysis for representative UB marker genes identified several groups exhibiting different gene expression dynamics. Many of the key transcription factors involved in early WD development (Pax2, Lhx1, Emx2, Sim1, Gata3) were already expressed in WD progenitors at E8.75 and maintained regardless of developmental stage or location. rice field. Another group was the ureteral tip marker genes (eg, En2, Wnt11, Ret), which showed higher expression in the leading tip legion of WD or UB. Conversely, the expression of a series of genes (eg E-cadherin, Wnt9b, Hnf1b) increases with developmental progression, which may be useful for monitoring maturation.
実施例2:
本発明者らは、次に、以下のようにしてレチノイン酸、Wnt及びFgf/GdnfのシグナリングがWD前駆細胞を尿管芽様細胞に成熟させることを確認した。
本発明者らは、逆誘導アプローチにより、UBを作製するためのプロトコルを樹立した。第一段階として、E9.5WDをE11.5UB様細胞へ成熟させる因子を以下のようにして見出した。マイクロアレイ解析により、WDにおいて、初期の発生の初めから、レチノイン酸合成酵素(Raldh3)、Wnt共受容体(Lgr5)及びFgf受容体/標的遺伝子の度重なる発現が同定された(データ示さず)。そこで、解離させたE9.5マウス胚からWDを選別し、これらの成長因子の組み合わせの存在下で再凝集させた。上皮細胞の生存をサポートするため、Rhoキナーゼ阻害剤(10 μM Y27632)及び10 %グロースファクターリデューストマトリゲルを含めた。
Example 2:
We next confirmed that retinoic acid, Wnt and Fgf/Gdnf signaling matured WD progenitor cells into ureteroblast-like cells as follows.
The inventors have established a protocol for making UBs by a reverse induction approach. As a first step, we found factors that cause E9.5WD to mature into E11.5UB-like cells as follows. Microarray analysis identified repeated expression of retinoic acid synthase (Raldh3), Wnt co-receptor (Lgr5) and Fgf receptor/target genes from the beginning of early development in WD (data not shown). Therefore, WD were sorted from dissociated E9.5 mouse embryos and allowed to reaggregate in the presence of a combination of these growth factors. A Rho kinase inhibitor (10 μM Y27632) and 10% growth factor reducing tomatorigel were included to support epithelial cell survival.
RA、Wntアゴニスト(3 μM CHIR99021)及びFgf9の組み合わせは、相乗的に、系譜マーカー(Pax2、Emx2)、先端型マーカー(Ret)を維持し、成熟WDマーカー(Hnf1b、Wnt9b及びCalb1)を誘導した(図7)。しかしながら、凝集塊(sphere)は、Wnt11の発現を維持せず、形態上では芽形成が行われなかった。従って、尿管芽の強力な誘導物質であり、Wnt11のよく知られた上流誘導物質であるGdnfの利用を試みた。期待どおり、Gdnfを利用し最適化した条件は、Wnt11の発現及び芽様構造形成を成功裏に誘導した(図5)。これらの結果は、WD発生期の、Fgf、カノニカルWntシグナル及びレチノイン酸シグナルを含む、各成長因子シグナルの必要性を示す既報の遺伝的な機能欠失研究と一致する。 Combination of RA, Wnt agonist (3 μM CHIR99021) and Fgf9 synergistically maintained lineage markers (Pax2, Emx2), apical markers (Ret) and induced mature WD markers (Hnf1b, Wnt9b and Calb1) (Fig. 7). However, spheres did not maintain Wnt11 expression and morphologically failed to undergo sprout formation. Therefore, we attempted to utilize Gdnf, a potent inducer of ureteric buds and a well-known upstream inducer of Wnt11. As expected, optimized conditions utilizing Gdnf successfully induced Wnt11 expression and bud-like structure formation (FIG. 5). These results are consistent with previous genetic loss-of-function studies demonstrating a requirement for each growth factor signal, including Fgf, canonical Wnt and retinoic acid signals, during WD development.
第二段階として、E8.75WDをE9.5WDへ成熟させる因子を以下のようにして見出した。胚性E8.75からE9.5ステージであるWD前駆細胞の初期ステージにおける成熟化のきっかけ因子を調べた。胚性E8.75からE9.5ステージにおいて、Hoxb7-GFP陽性WD前駆細胞は、胚の前側体幹(8~10体節レベル)で最初に明らかに検出できる。E9.5からE11.5ステージへの誘導と同様に、選別したHoxb7-GFP陽性前駆細胞は、レチノイン酸(RA)、Wntアゴニスト及びFgf9の存在下で、Emx2及びRetの発現を維持した。対照的に、同じ濃度のWntアゴニスト及びFgf9(それぞれ、3 μM及び100 ng/ml)は、この段階における成熟化マーカー遺伝子(Hnf1b、Wnt9b、Calb1、E-cadherin)の発現に対し、抑制的に働いた(図7)。よって、RA及び低濃度のFgf9(5 ng/ml)及びWntアゴニスト(1 μM)の組み合わせが、この段階の誘導に最適であると結論できた。この段階においては、Gdnfを用いなくても、Fgf9によりWnt11の発現を維持させることができた。これらの結果は、WDの成熟化過程の初期及び後期の発生ステージの間で、遺伝子制御回路の幾分異なるモードが存在することを示唆している。 As a second step, we found the factor that matures E8.75WD to E9.5WD as follows. We investigated maturation triggers in the early stages of WD progenitor cells from the embryonic E8.75 to E9.5 stage. At the embryonic E8.75 to E9.5 stage, Hoxb7-GFP-positive WD progenitor cells are first clearly detectable in the anterior trunk (8-10 somite level) of the embryo. Similar to induction from E9.5 to E11.5 stage, sorted Hoxb7-GFP-positive progenitor cells maintained Emx2 and Ret expression in the presence of retinoic acid (RA), Wnt agonists and Fgf9. In contrast, the same concentrations of Wnt agonist and Fgf9 (3 μM and 100 ng/ml, respectively) suppressed the expression of maturation marker genes (Hnf1b, Wnt9b, Calb1, E-cadherin) at this stage. worked (Fig. 7). It could therefore be concluded that the combination of RA and low concentrations of Fgf9 (5 ng/ml) and Wnt agonist (1 μM) is optimal for induction at this stage. At this stage, Wnt11 expression could be maintained by Fgf9 without using Gdnf. These results suggest that somewhat different modes of gene control circuitry exist during the early and late developmental stages of the WD maturation process.
最後に、上記の因子を組み合わせた、E8.75WDをE11.5UB様細胞へ成熟させる3日間の誘導プロトコルを、選別したE8.75WD前駆細胞に連続して適用した。概略を図1に示す。誘導3日目に、E11.5胚にて、尿管芽様構造の形成(図8)及び胚性UBと定量的に同等の遺伝子発現レベル(図9)を認めた。定量的RT-PCR解析により、生体外(ex vivo)の成熟化培養の間、生体内(in vivo)におけるものと同様の遺伝子発現動態を確認した。
Finally, a 3-day induction protocol that combined the above factors to mature E8.75WD into E11.5UB-like cells was sequentially applied to the sorted E8.75WD progenitor cells. A schematic is shown in FIG. At
実施例3:
マウス胚性幹細胞からのE8.75WD前駆細胞様集団を用いて、WD前駆細胞の誘導因子を以下のようにして探索した。
最初に、WD前駆細胞誘導効率を特異的にそして定量的に評価するために、E8.75のWD前駆細胞において特異的に発現する細胞表面分子の組み合わせを探索した。発生段階ごとのウォルフ前駆細胞及び尿管芽細胞(E8.75WD、E8.75WD、E9.5WD_C、E10.5WD_R、E10.5WD_C、E11.5UB)及び後腎間葉系譜前駆細胞(E9.5IM_R、E9.5IM_C)において発現している遺伝子を比較し、後腎間葉系譜に発現がなくE8.75の最も初期のウォルフ管から発現している分子として、Cxcr4、Icam2、Itgb3、及びKitに着目にした。
ウォルフ管にGFPを発現するマウスのE8.75の胎仔を単一細胞に解離してWDに発現すると考えられた表面分子をフローサイトメトリーで解析した。Itgb3を用いて行ったFACS解析では、Hoxb7-GFP+である後腎間葉系譜前駆細胞のほとんどの細胞がItgb3陰性であった。また、Icam2を用いて行ったFACS解析により、Icam2は血管内皮で強く発現しているが、WDではごく一部が弱く発現しているに過ぎないことが明らかになった。Cxcr4及びcKITを用いたFACS解析により、cKITは血管内皮でもやや弱く発現しているが、Cxcr4はWDのみに発現しており、CXCR4陽性/Hoxb7-GFP陽性のWDの99%以上がKit陽性であった。E8.75のHoxb7-GFP陽性/Flk1-陰性WD前駆細胞の大部分は、Cxcr4及びKitに対し陽性であり、E8.75胚に含まれる細胞全体の中のWD前駆細胞の集団と、Cxcr4強陽性かつcKit強陽性の集団は一致しており、Cxcr4及びcKITのマーカーとして特異性が確認された(図10中の丸印)。
Example 3:
Using the E8.75WD progenitor-like population from mouse embryonic stem cells, we searched for inducers of WD progenitor cells as follows.
First, to specifically and quantitatively assess the WD progenitor cell induction efficiency, we explored combinations of cell surface molecules specifically expressed in WD progenitor cells at E8.75. Wolff progenitors and ureteroblasts (E8.75WD, E8.75WD, E9.5WD_C, E10.5WD_R, E10.5WD_C, E11.5UB) and metanephric mesenchymal progenitors (E9.5IM_R, E9.5WD_C, E11.5UB) by developmental stage E9.5IM_C), focusing on Cxcr4, Icam2, Itgb3, and Kit as molecules expressed from the earliest Wolffian tube at E8.75 without expression in the metanephric mesenchymal lineage. made it
Mouse E8.75 fetuses expressing GFP in Wolff's tubes were dissociated into single cells and analyzed by flow cytometry for surface molecules thought to be expressed in the WD. FACS analysis using Itgb3 revealed that most of the Hoxb7-GFP+ metanephric mesenchymal progenitor cells were Itgb3-negative. In addition, FACS analysis using Icam2 revealed that Icam2 is strongly expressed in the vascular endothelium, but is only weakly expressed in a small part in WD. FACS analysis using Cxcr4 and cKIT revealed that cKIT is slightly weakly expressed in vascular endothelium, but Cxcr4 is expressed only in WD, and more than 99% of CXCR4-positive/Hoxb7-GFP-positive WD are Kit-positive. there were. The majority of Hoxb7-GFP-positive/Flk1-negative WD progenitors at E8.75 were positive for Cxcr4 and Kit, indicating that the population of WD progenitors among the total cells contained in E8.75 embryos and Cxcr4 strong The positive and cKit strongly positive populations were consistent, confirming specificity as markers for Cxcr4 and cKIT (circles in FIG. 10).
実施例4:
T陽性の未成熟な中胚葉状態からのUB系譜(AIM)の誘導を検討した。
マウス胚性幹細胞からWD前駆細胞の誘導のため、最初に、in vivoでの、中間中胚葉内のA-Pパターン形成過程を検討した。本発明者らにより既に構築されているUB及びMMの系譜分離モデル(上記Taguchi, 2014)は、T陽性の未成熟な中胚葉状態からUB系譜がMM系譜よりも早く分化することを示しており、未成熟な状態は強力なWntシグナリングにより維持される。従って、最初に、暫定的に、高濃度のWntアゴニストによるインキュベーション期間を、MM誘導についての2.5日に対して、UBの誘導については1.5日に短縮した(図2のstep 2)。
Example 4:
We investigated the induction of the UB lineage (AIM) from the T-positive immature mesoderm state.
For the derivation of WD progenitor cells from mouse embryonic stem cells, we first investigated the process of AP pattern formation in the intermediate mesoderm in vivo. The UB and MM lineage segregation model already constructed by the present inventors (Taguchi, 2014 above) shows that the UB lineage differentiates earlier than the MM lineage from the T-positive immature mesoderm state. , the immature state is maintained by strong Wnt signaling. Therefore, first, we tentatively shortened the incubation period with high concentrations of Wnt agonists to 1.5 days for UB induction versus 2.5 days for MM induction (
次に、前側中間中胚葉(AIM)(Osr1+、Pax2+、Pax8+、Emx2+、Lhx1+、Gata3+)及び後側中間中胚葉(PIM)(Osr1+、Wt1+、Hox11+)間で、最小限に保存されている遺伝子発現プロファイルに基づいて、PIMとは部分的に異なる、AIM分化段階のシグナリングを仮定した(図2のStep3)。
まずAIM及びPIM誘導の両方に対する共通の誘導物質としてレチノイン酸をあげた。内在性のFGFシグナルは、PIM誘導に十分であったが、高濃度のFgf9はAIMマーカーをさらに亢進させた。PIM誘導と対照的に、アクチビンA及びBmp4の添加は、AIMマーカーの誘導に対して抑制的であった。SB431542(SB)によるsmad2/3パスウェイの抑制は、AIMマーカー誘導を亢進させた。このことは、AIM対PIMの運命決定における、アクチビン/Tgfbシグナリングの主要な役割を示唆している。一方で、Bmpシグナルの添加又は阻害のいずれも、AIM誘導に対して抑制的に機能した。このことは、AIM特異化には、最適なレベルのBmpシグナルが要求されることを意味する。
Next, genes that are minimally conserved between the anterior intermediate mesoderm (AIM) (Osr1+, Pax2+, Pax8+, Emx2+, Lhx1+, Gata3+) and the posterior intermediate mesoderm (PIM) (Osr1+, Wt1+, Hox11+) Based on the expression profile, we hypothesized that the signaling of the AIM differentiation stage was partially different from that of PIM (
First, retinoic acid was raised as a common inducer for both AIM and PIM induction. Endogenous FGF signals were sufficient for PIM induction, but high concentrations of Fgf9 further enhanced AIM markers. In contrast to PIM induction, addition of activin A and Bmp4 was suppressive to the induction of AIM markers. Suppression of the smad2/3 pathway by SB431542 (SB) enhanced AIM marker induction. This suggests a major role for activin/Tgfb signaling in AIM versus PIM fate determination. On the other hand, either addition or inhibition of Bmp signal acted suppressively on AIM induction. This means that AIM specification requires an optimal level of Bmp signal.
次いで、AIMを、Cxcr4+/Kit+でWD前駆細胞へ特異化する因子を調べた(図2:
step 4)。結果を図11に示す。この段階では、RA、Wntアゴニスト及びFgf9の相乗的な効果を見出した。特に、Wntアゴニストの除去は、Cxcr4+/KIT+の集団の誘導を劇的に減少させた。このことは、Wntアゴニストが、WD前駆細胞の誘導における重大な役割を果たしていることを示唆している。
Next, we examined factors that specify AIM to WD progenitor cells with Cxcr4 + / Kit + (Fig. 2:
step 4). The results are shown in FIG. At this stage, we found a synergistic effect of RA, Wnt agonist and Fgf9. In particular, withdrawal of the Wnt agonist dramatically reduced induction of the Cxcr4+/KIT+ population. This suggests that Wnt agonists play a crucial role in the induction of WD progenitor cells.
さらなる条件の微調整及びUB系譜分化過程の理解のため、再実験を行い、Wntとともにインキュベーションする期間を変更し、それにより、初期の中胚葉がAIMに効率的に分化する最適なタイミングを確認した(図2:step 2)。AIM誘導のために許される時間窓は、およそDay 4.5(36hのWnt処理)であった。Day 4(step2の期間が1日)又はDay 5(step2の期間が2日)のタイミングでは、その効率は、劇的に減少した。これは、in vivoにおいて、E8.5で中間中胚葉の2-体節幅(体節レベル8-10)内に初めて現れる前後方向に非常に狭い前側中間中胚葉ドメイン(前腎の原基)を反映しているかもしれない。
To further fine-tune the conditions and understand the UB lineage differentiation process, we repeated the experiment and varied the duration of incubation with Wnts, thereby confirming the optimal timing for efficient differentiation of early mesoderm into AIMs. (Figure 2: step 2). The allowed time window for AIM induction was approximately Day 4.5 (36 h of Wnt treatment). At day 4 (
分化のDay 2からDay 3(Step 1)及びDay 3からDay 4.5(Step 2)において、アクチビン/Bmpシグナリングによる濃度依存的なパターン形成が認められたので、エピブラスト及び原条/初期の中胚葉ステージ内での、運命特異化シグナルを検討した。中胚葉形成/パターン形成(Step 2)では、MMと比較してより高いBmp4濃度において、UB誘導が最大となった(図12)。エピブラストパターン形成ステージ(Step 1)では、UB誘導は、MMにおけるものと比較してより高い濃度のアクチビンが好ましかった(図13)。これらの2段階の組み合わせ解析は、UBとMMへの誘導に関して、最適な濃度幅は相反的なパターンを示した(図14)。これらの結果は、未成熟な中胚葉の形成前及び形成中に、UB及びMMの細胞運命パターン形成が開始することを示唆している。これらの最適化(step 1及びstep 2の最適化)により、マウスES細胞の分化のDay 6.25に、平均35.6%のCxcr4+/KIT+の集団を得ることができた。
From
Day 0の未成熟なES細胞からDay 6.25のWD前駆細胞ステージ(E8.75のWD前駆細胞に対応している)における遺伝子発現動態を解析した。結果を図15に示す。誘導したスフェロイドは、E8.75のWD前駆細胞と定量的に同等の遺伝子発現レベルを示し、PIM又は後腎のネフロン前駆細胞マーカーの発現を欠いていた(Hoxd11、Wt1及びSix2)。このことは、UB系譜への選択的な誘導の成功を示している。
Gene expression dynamics from immature ES cells at
実施例5:
誘導したUBを用いて、胚性腎臓の高次構造の再構築を以下のようにして行った。
次に、誘導したWD前駆細胞に対するWD成熟化因子を検討した。分枝形態形成を可視化するため、Hoxb7-GFPトランスジェニックマウスからマウス胚性幹細胞を樹立した。初期の誘導段階における最小限の改良により、分化のDay 6.25にHoxb7-GFP+/Cxcr4+/KIT+のWD前駆細胞の誘導に成功した。選別したGFP+/Cxcr4+/KIT+の細胞集団を再凝集させ、図16に示すE8.75のWD培養実験により確立したWD成熟化条件で培養した。凝集塊は、誘導のDay 9.25で尿管芽様構造を形成し(図17)、E11.5のUBレベルに匹敵するUBマーカーを発現した(図18)。単一の出口を作り分枝能力を確認するため、スフェロイドから、単一の直鎖状又は二分枝の芽を手作業で単離し、単離したE11.5のMMと共に再凝集させた。MMの存在下で、誘導したUBは、器官培養の6から7日において、二つに分かれる分枝形成を6回から7回生じた(1回/day)(図19左図)。単一の芽からの最終的な先端数は、平均して141±12(n=6)であり、これはE11.5の胚由来のUBによるものに匹敵した(図19右図)。既報(Rosines et al., Hum Mol Genet 20, 1143-1153, 2007)に記載の方法を変更することにより、無細胞分枝培養条件において、誘導したUBの分枝能力を評価した。その結果、最適化培地は、50%マトリゲルの存在下で、RA、Fgf1、Wntアゴニスト(Rspo1)、Gdnf及び10 % FBSを含むものであった。
Example 5:
Using the induced UB, reconstruction of the higher-order structure of the embryonic kidney was carried out as follows.
Next, we investigated WD maturation factors for the induced WD progenitor cells. To visualize branching morphogenesis, mouse embryonic stem cells were established from Hoxb7-GFP transgenic mice. Minimal refinement of the initial induction step successfully induced Hoxb7-GFP+/Cxcr4+/KIT+ WD progenitor cells at day 6.25 of differentiation. The sorted GFP+/Cxcr4+/KIT+ cell population was reaggregated and cultured under WD maturation conditions established by the E8.75 WD culture experiment shown in FIG. Aggregates formed ureteroblast-like structures at day 9.25 of induction (Fig. 17) and expressed UB markers comparable to UB levels at E11.5 (Fig. 18). To create a single outlet and confirm branching capacity, single linear or bi-branching buds were manually isolated from the spheroids and reaggregated with the isolated E11.5 MM. In the presence of MM, induced UBs produced 6 to 7 bifurcated branch formations (once/day) in 6 to 7 days of organ culture (Fig. 19, left panel). The final tip number from a single bud averaged 141±12 (n=6), which was comparable to UB from E11.5 embryos (Fig. 19, right panel). The branching ability of induced UB was evaluated in cell-free branching culture conditions by modifying the method described previously (Rosines et al.,
誘導したUBの機能性をさらに検証するため、前駆細胞ニッチの維持能力及び分化能力を、7日目に再構築されたオルガノイドの全載標本染色により解析した。
To further validate the functionality of the induced UB, the progenitor niche maintenance and differentiation capacity was analyzed by whole-mount staining of
誘導したUBは、オルガノイドの外縁部において、各UB端に、Six2-陽性のネフロン前駆細胞を維持しており、これは、胚性腎臓の腎形成領域(nephrogenic zone)にあたる(図20左図)。対照的に、オルガノイドの内側では、E-Cadherin陽性の遠位尿細管セグメント、LTL-陽性の近位尿細管セグメント及びNephrin陽性の糸球体構造が連続して含む分化したネフロンが認められた。このことより、誘導したUBのネフロン誘導能力が確認された(図20右図)。各ネフロンの遠位端は尿管の先端と連結されており、このことは、尿排出のためのネフロンとの相互連結に必須である(図20右下図)。 Induced UBs maintain Six2-positive nephrogenic progenitor cells at each UB edge at the organoid periphery, which corresponds to the nephrogenic zone of the embryonic kidney (Fig. 20, left panel). . In contrast, inside the organoids, differentiated nephrons were found that contained a series of E-Cadherin-positive distal tubular segments, LTL-positive proximal tubular segments and Nephrin-positive glomerular structures. This confirmed the ability of the induced UB to induce nephrons (the right figure in FIG. 20). The distal end of each nephron is connected to the tip of the ureter, which is essential for interconnection with the nephron for urine excretion (FIG. 20, bottom right).
典型的なUB先端マーカーである、Sox9が外縁において発現していた(データ示さず)。一方でcytokeratin 8は、E14.5の胚性の腎臓と同様に、腎臓の髄質領域において、より強力な発現を示した。このことは、適切な先端-茎(tip-stalk)パターン形成が起こっていることを示している。全尿管上皮におけるCalb1及びGata3のユビキタスな発現により、この分枝した上皮の尿管の系譜特異的な特徴をさらに確認した(データ示さず)。
Sox9, a typical UB tip marker, was expressed at the outer edge (data not shown).
まとめると、誘導したUBは、分枝形態発生能力、ネフロン前駆細胞維持能力及び該ネフロン分化能力を含む、UBの機能的な判断基準を満たしている。このことは、後腎間充織を有する胚性腎臓の高次構造の再構築が可能となったことを示している。 Taken together, the induced UB fulfilled the functional criteria of UB, including the ability to develop branching morphogenesis, the ability to maintain nephron progenitor cells and the ability to differentiate the nephron. This indicates that reconstruction of the higher-order structure of the embryonic kidney with metanephric mesenchyme has become possible.
実施例6:
胚性MMの代わりに誘導したネフロン前駆細胞を用いることを検討した。
本発明者らは、ネフロン前駆細胞誘導可能な条件をすでに確立しているので、誘導したネフロン前駆細胞により胚性MMを置き換えることを検討した。まずMMを構成する集団;すなわち、ネフロン前駆細胞及び間質前駆細胞のそれぞれの必要性を検討した。既に明らかにしたように、E11.5のネフロン前駆細胞の殆どは、Itga8+/Pdgfra-画分に存在し、一方で、間質前駆細胞はPdgfraを提示する(Taguchi et al., Cell stem cell 14, 53-67, 2014)。よって、それぞれ単一の画分を選別し、誘導したUBと共に再凝集させた。間質細胞は、ネフロン前駆細胞の非存在下では、UBの分枝をサポートしなかった。その一方で、ネフロン前駆細胞は、間質細胞集団が存在しなくても、不規則な分枝形成を誘導し、典型的な二分枝又は三分枝よりはむしろ、多角的な形を示すUBの先端が形成された(データ示さず)。加えて、UBの先端のそれぞれの部位で、ネフロン前駆細胞の不規則に肥厚した層が観察された(データ示さず)。これは、既に報告されている機能的な間質集団を欠くノックアウトマウス表現型を想起させる。これらのことは、尿管芽の分枝形態形成の適切な組織化に、間質細胞集団及びネフロン前駆細胞集団の両方が必要であることを示している。従って、誘導したネフロン前駆細胞、誘導したUB、及び、E11.5の胚性腎臓から選別したPdgfra+間質細胞集団を用いて、腎臓オルガノイドを再構築することとした。全胚性MMを用いた再構築と同様に、再構築された腎臓組織は、ネフロン前駆細胞ニッチ及び分化したネフロン構成成分を有する頑強な分枝を示した。マウスES細胞由来のネフロン前駆細胞及び尿管芽の双方の機能性が示され、このことは、相互作用して腎臓オルガノイドの高次構造を形成することのできることを示している(図21)。それぞれの集団の選択的な寄与を確認するため、Pdgfra+間質細胞集団について、CAG-delta-Tomatoマウス胚を利用した。その胚性細胞は、オルガノイドのネフロン前駆細胞ニッチを囲む間質集団及び髄質領域に対し、限定的な寄与であることが分かった(データ示さず)。
Example 6:
We investigated the use of induced nephron progenitor cells instead of embryonic MM.
Since we have already established conditions under which nephron progenitor cells can be induced, we considered replacing embryonic MM with induced nephron progenitor cells. First, we examined the necessity of each of the populations that constitute MM; that is, nephron progenitor cells and stromal progenitor cells. As previously demonstrated, most nephron progenitor cells at E11.5 reside in the Itga8+/Pdgfra− fraction, while stromal progenitor cells present Pdgfra (Taguchi et al., Cell stem cell 14 , 53-67, 2014). Therefore, each single fraction was sorted and reaggregated with induced UB. Stromal cells did not support UB branching in the absence of nephron progenitor cells. On the other hand, nephron progenitor cells, even in the absence of a stromal cell population, induce irregular branch formation, exhibiting a polygonal shape rather than the typical biantennary or triantennary UB. tips were formed (data not shown). In addition, an irregularly thickened layer of nephron progenitor cells was observed at each site at the tip of the UB (data not shown). This is reminiscent of previously reported knockout mouse phenotypes lacking functional stromal populations. These indicate that both stromal and nephron progenitor cell populations are required for proper organization of ureteric bud branching morphogenesis. Therefore, we decided to reconstruct kidney organoids using induced nephron progenitor cells, induced UB, and a Pdgfra+ stromal cell population sorted from embryonic kidney at E11.5. Similar to reconstruction using whole embryonic MM, reconstructed kidney tissue exhibited robust arborization with a nephron progenitor cell niche and differentiated nephron components. The functionality of both mouse ES cell-derived nephron progenitor cells and ureteric buds was demonstrated, indicating that they are capable of interacting to form kidney organoid conformations (FIG. 21). To confirm the selective contribution of each population, we utilized CAG-delta-Tomato mouse embryos for the Pdgfra+ stromal cell population. The embryonic cells were found to be a limited contribution to the stromal populations and medullary regions surrounding the organoid nephron progenitor cell niche (data not shown).
実施例7:
ヒトiPS細胞からのWDの誘導を以下のようにして行った。マウスES細胞を用いた実験を参考に、最初に、アクチビン及びそれに続く高濃度のWntアゴニストにより、初期の中胚葉を誘導した(図3、Step 1及びStep 2)。次いで、RA、Fgf9及びTgfb阻害剤又はRA、Wntアゴニスト及びFgf9を組み合わせることにより、それぞれのStepで(Step 3及びStep 4)で、AIM誘導因子及びWD誘導因子を作った。マウスES細胞の誘導と反対に、Bmp阻害剤LDNの添加は、これらの分化段階のいずれをもさらに亢進させた。特に、AIM誘導段階(Step 3)におけるLDNの投与は、AIMマーカー遺伝子発現及びCXCR4+/KIT+のWD前駆細胞の誘導を大きく亢進させた。このことは、それぞれDay 4.5及びDay 6.25の定量分析により確認された(図22)。
Example 7:
Induction of WD from human iPS cells was performed as follows. With reference to experiments using mouse ES cells, early mesoderm was first induced by activin followed by a high-concentration Wnt agonist (FIG. 3,
次いで、初期の中胚葉から、前側又は後側中間中胚葉を誘導する最適な時間窓の検討を行った。初期の中胚葉集団は、高濃度のWntアゴニストにより維持されたため、Wntアゴニストによるインキュベーション期間を変化させ、それに続く分化に、UB又は後腎のネフロン前駆細胞系譜に特異的な条件を適用した。CXCR4+/KIT+のWD前駆細胞画分又はITGA8+/PDGFRA-ネフロン前駆細胞画分の誘導効率を、それぞれDay 6.25又はDay 12に検討した。マウスES細胞の実験と同様に、ヒトUB系譜も、AIM誘導のため柔軟性に欠ける時間窓を要求し、Day 2.5(2.5日目)(1.5日のCHIR処理)が最適であった。一方、ネフロン前駆細胞系譜の誘導効率はPIM誘導因子のDay 7での投与(6日間のCHIR処理)によりピークとなり、本発明者らの以前の報告を確認した。(上記Taguchi 2014文献)。ネフロン前駆細胞誘導のための、CHIR処理の許容される時間窓(5日~7日の間)と比較して、UB系譜は、最適な時間窓を超えると誘導されなかった。従って、UB系譜は、ネフロン前駆細胞分化のタイムフレームにおいては誘導されなかった。
Next, we examined the optimal time window to induce the anterior or posterior intermediate mesoderm from the early mesoderm. Since early mesoderm populations were maintained at high concentrations of Wnt agonists, we varied the incubation period with Wnt agonists and applied conditions specific to the UB or metanephric nephron progenitor lineage for subsequent differentiation. The induction efficiency of the CXCR4+/KIT+ WD progenitor cell fraction or the ITGA8+/PDGFRA- nephron progenitor cell fraction was examined on Day 6.25 or
マウスES細胞の実験より、エピブラストから初期の中胚葉ステージの間の早過ぎるパターン形成が、UB対ネフロン前駆細胞の運命決定に影響していることが示されたため、次に、分化の最も早い段階におけるアクチビン/Bmp濃度の最適化を検討した。エピブラストパターン形成ステージ(分化0日~1日)では、UBは、より高いアクチビンシグナルを好み、これはマウスES細胞の結果と一致し、さらに、この段階での低濃度のBmp4の添加により、WD前駆細胞誘導がさらに亢進し、10 ng/mlのアクチビンA及び1 ng/mlのBmp4の組み合わせによりピークになった(図23左図、図24)。対照的に、Bmp4の非存在下において、より低い濃度のアクチビンにより、ネフロン前駆細胞の誘導が亢進し、1 ng/mlのアクチビンAで最大になった(図23右図、図24)。
それに続く、CHIR処理(UB誘導においては、Day 1~2.5、MM誘導においては、Day 1~7)による中胚葉誘導/パターン形成段階の間、同時投与したBmpシグナルの効果を検討した。UB前駆細胞は、1 ng/mlのBmp4の添加により最も効率的に誘導され、一方、ネフロン前駆細胞は、Bmpリガンド又はアンタゴニストの非存在下で最も効率的に誘導された(図25)。まとめると、これらの結果は、UB系譜及び後腎のネフロン前駆細胞系譜の間で、互いに独立の初期の系譜特異化過程が存在することを強く示唆している。最終的に決定された条件では、誘導6.25日目に、約51.2%のCXCR4+/KIT+のWD前駆細胞が誘導され(図26)、Day 0からDay 6.25の動態解析により、WDマーカーセットが効率の良く誘導されたことが分かった(図27)。
Experiments with mouse ES cells showed that premature patterning during the epiblast to early mesoderm stage affected the fate decisions of UB versus nephron progenitor cells. Optimization of activin/Bmp concentrations in stages was investigated. At the epiblast patterning stage (differentiation days 0-1), UB favored higher activin signals, consistent with the mouse ES cell results, and addition of low concentrations of Bmp4 at this stage further reduced WD progenitor cell induction was further enhanced and peaked with the combination of 10 ng/ml activin A and 1 ng/ml Bmp4 (Fig. 23 left panel, Fig. 24). In contrast, in the absence of Bmp4, lower concentrations of activin enhanced the induction of nephron progenitor cells, maximizing at 1 ng/ml activin A (Fig. 23 right panel, Fig. 24).
The effect of co-administered Bmp signals was examined during the subsequent mesoderm induction/patterning stage by CHIR treatment (Days 1-2.5 for UB induction and Days 1-7 for MM induction). UB progenitor cells were most efficiently induced by the addition of 1 ng/ml Bmp4, whereas nephron progenitor cells were most efficiently induced in the absence of Bmp ligand or antagonist (Figure 25). Taken together, these results strongly suggest that there is an early, mutually independent process of lineage specification between the UB and metanephric nephron progenitor lineages. Under the final determined conditions, approximately 51.2% of CXCR4+/KIT+ WD progenitor cells were induced on day 6.25 of induction (Fig. 26), and kinetic analysis from
次に、Day 6.25にCXCR4+/KIT+のWD前駆細胞画分を選別し、10 % マトリゲル及びWD成熟化因子の存在下で再凝集させた。ヒトWD前駆細胞の分化において、マウスWD成熟化カクテルに加えてFgf1及びLDNの継続的な投与は、成熟WDマーカー遺伝子発現をさらに亢進させた(データ示さず)。最適化した培養条件により、Hnf1b、E-Cadherin及びCALB1を含む成熟UBマーカーが誘導され(データ示さず)、培養の6日目(全体として誘導の12日目)に、複数芽形成が行われた(図28)。
誘導したUBは、ゲル培養環境において分枝能力を示した。この培養条件にて、およそ培養7日目に一回目の分枝を観察することができ、二週目の終わりに二分枝の二回目の形成を確認した(図28)。これは、マウスUB分枝と比較してかなり遅いが、in vivoでのヒト発生と同等のものである。分枝したUBオルガノイドは、尿管の上皮の先端領域でSox9を発現し、茎領域でCK8を発現した(図29左図)。これは、構造上、先端-茎パターン形成を示している。先端領域では、E-cadherin及びPAX2により染色された、典型的な二つに分かれた分岐が同定された(図29右図)。これは、in vitroでヒトUB分枝形態形成が再構築された最初の証拠を示す。
Next, on Day 6.25, the CXCR4+/KIT+ WD progenitor cell fraction was sorted and reaggregated in the presence of 10% Matrigel and WD maturation factors. In the differentiation of human WD progenitor cells, continuous administration of Fgf1 and LDN in addition to the mouse WD maturation cocktail further enhanced mature WD marker gene expression (data not shown). Optimized culture conditions induced mature UB markers including Hnf1b, E-Cadherin and CALB1 (data not shown), resulting in multiple bud formation on
Induced UB showed branching ability in gel culture environment. Under these culture conditions, the first branch could be observed at approximately
実施例8:
本発明者らにより開発されたMM及びUBの選択的な誘導方法により発生遺伝子の系譜特異的な役割の解析が可能となったので、この方法を用いて、MM及びUB系譜における、PAX2遺伝子の細胞自律的な役割の検討を試みた。
Example 8:
Since the method of selective induction of MM and UB developed by the present inventors has enabled the analysis of the lineage-specific roles of developmental genes, this method was used to identify the PAX2 gene in the MM and UB lineages. We tried to examine the cell-autonomous role.
MM系譜からのPAX2の欠失は、少なくともネフロン前駆細胞誘導やネフロンへの間葉-上皮転換においては、全体的な異常を示さなかった。反対に、UB系譜では、UB分化が不完全である表現型を観察した。分化のDay 6.25に、対照に比べてノックアウトクローンでは、CXCR4+/KIT+であるWD前駆細胞の誘導効率のわずかな減少を認めた(データ示さず)。それにもかかわらず、定量的RT-PCR解析の結果は、PAX2を除き遺伝的に同等のWDマーカー遺伝子発現プロファイルを示し、また、顕著な割合で、CXCR4+/KIT+のWD前駆細胞が、対照及びPAX2ノックアウトクローンのいずれかからも得られた(データ示さず)。 Deletion of PAX2 from the MM lineage showed no gross abnormalities, at least in nephron progenitor induction and mesenchymal-epithelial transition to nephrons. Conversely, in the UB lineage, we observed a phenotype of incomplete UB differentiation. At day 6.25 of differentiation, a slight decrease in induction efficiency of CXCR4+/KIT+ WD progenitor cells was observed in knockout clones compared to controls (data not shown). Nonetheless, results of quantitative RT-PCR analysis showed genetically equivalent WD marker gene expression profiles, with the exception of PAX2, and a significant proportion of CXCR4+/KIT+ WD progenitors compared to control and PAX2. It was also obtained from one of the knockout clones (data not shown).
選別したCXCR4+/KIT+のWD前駆細胞集団を、WD成熟化条件においてさらに培養したが、Day 8.5(成熟化培養2日目)では、対照及びノックアウトクローン間での、形態上の巨視的差異は認められなかった。Day 10.5(成熟化培養4日目)で、対照クローンにおいて、形態上、遊走するWD先端(Soofi et al.,2012)を想起する活発な細胞突起(cellularprotrusion)形成が認められたが、ノックアウトクローンは、突起が少なく、LHX1、GATA3及びRETを含むPAX2標的遺伝子の発現の緩やかな減少が確認された(データ示さず)。 The selected CXCR4+/KIT+ WD progenitor cell population was further cultured under WD maturation conditions, but on Day 8.5 (second day of maturation culture), macroscopic morphological differences were observed between control and knockout clones. I couldn't. On day 10.5 (4th day of maturation culture), active cellularprotrusion formation reminiscent of migrating WD tips (Soofi et al., 2012) was observed in control clones, but knockout clones showed fewer protrusions and moderately decreased expression of PAX2 target genes, including LHX1, GATA3 and RET (data not shown).
Day 12.5(成熟化培養6日目)で、対照スフェロイドは巨大な尿管芽様構造に発達した一方、ノックアウトクローンでは明らかな芽形成はなく起伏のある表面を示した(図30)。ノックアウトクローンにおけるE-cadherinの発現レベルは、対照クローンより著しく低かった。ノックアウトクローンにおける、適切な間葉上皮転換の失敗を示唆している。全載標本免疫染色によりDay 12.5のスフェロイドを解析した所、対照では尿管芽の基底膜(basal)側領域の細胞外膜におけるE-cadherinシグナリングの明らかな蓄積を認めた一方、ノックアウトクローンにおいてはE-cadherinは膜に局在せず細胞質での弱い発現を示した。
このことは、UB系譜におけるPAX2の減少は、成熟化段階において上皮-間葉転換の誘導の失敗をもたらすことを意味する。
At Day 12.5 (6th day of maturation culture), the control spheroids developed into giant ureteric bud-like structures, while the knockout clones showed an undulating surface with no apparent bud formation (Fig. 30). Expression levels of E-cadherin in knockout clones were significantly lower than in control clones. suggesting failure of proper mesenchymal epithelial transition in knockout clones. When the spheroids on Day 12.5 were analyzed by immunostaining of whole-mount specimens, E-cadherin signaling was clearly accumulated in the extracellular membrane of the basal side of the ureteric bud in the control, whereas in the knockout clone E-cadherin did not localize to the membrane and showed weak cytoplasmic expression.
This implies that loss of PAX2 in the UB lineage leads to failure to induce epithelial-mesenchymal transition at the maturation stage.
実施例9:
ネフロン前駆細胞からネフロンへの分化誘導に与える影響について、本発明の方法を用いて作製した尿管芽様細胞を用いた場合と、従来の(尿管芽を用いない)胎仔脊髄組織との共培養法による場合で比較した。
実施例に記載の方法に従って作製した尿管芽様細胞を用いて、以下のようにしてネフロンを誘導した。糸球体上皮細胞がGFPによって蛍光を発するマウス胎仔から採取した後腎間葉を誘導尿管芽様細胞と凝集し、7日間の器官培養を行った後に、免疫不全マウスへ移植した。移植15日目に回収し、GFP陽性の球状構造として確認される糸球体の数をカウントし、最終的に形成されたネフロンの総数を見積もった。
比較として、本発明者らによる報告(A. Taguchiら、Cell Stem Cell 14, 53-67, 2014) に記載の、胎仔脊髄組織と後腎間葉を共培養する方法で器官培養し、移植を行った。
結果を図31に示す。本発明の方法を用いて作製した尿管芽様細胞を用いてネフロン前駆細胞を維持することにより、最終的に形成されるネフロン数が顕著に増加することが判った。
Example 9:
Regarding the effect on the induction of nephron differentiation from nephron progenitor cells, ureteroblast-like cells prepared using the method of the present invention were used together with conventional fetal spinal cord tissue (without ureteral buds). A comparison was made using the culture method.
Nephrons were induced as follows using ureteroblast-like cells prepared according to the method described in Examples. Metanephric mesenchyme collected from mouse embryos in which glomerular epithelial cells fluoresce with GFP were aggregated with induced ureteroblast-like cells, and after organ culture for 7 days, they were transplanted into immunodeficient mice. 15 days after transplantation, the number of glomeruli confirmed as GFP-positive globular structures was counted and the total number of nephrons finally formed was estimated.
For comparison, organ culture was carried out by the method of co-cultivating fetal spinal cord tissue and metanephric mesenchyme described in a report by the present inventors (A. Taguchi et al., Cell Stem Cell 14, 53-67, 2014), and transplantation was performed. gone.
The results are shown in FIG. It was found that maintaining nephron progenitor cells using ureteroblast-like cells produced by the method of the present invention markedly increases the number of ultimately formed nephrons.
本発明において提供される方法によれば、in vitroにおいて、マウス胎仔尿管芽に相応の樹状分岐形成能を持ち、分岐の先端に前駆細胞ニッチを維持し、かつ個々のネフロンと接続されている腎臓オルガノイドを形成可能な尿管芽様細胞を作製することが可能となり得る。
本発明において提供されるWD前駆細胞様細胞の作製方法は、Cxcr4陽性かつKIT陽性細胞を得ることにより、(I)後腎間葉の細胞と混ぜ合わせるか、分岐を促進する成長因子の中で培養すると、分岐形成「branching」を行う、(II)後腎間葉と混ぜ合わせると、その中のネフロン前駆細胞の未分化性を維持する前駆細胞ニッチを形成する能力を持つ、(III)後腎間葉と混ぜ合わせると、その中のネフロン前駆細胞の分化をネフロンへと誘導する能力を持つという特徴を有する尿管芽様細胞の作製及び、その前駆細胞となるWD前駆細胞様細胞の作製を可能とし得る。
本発明により再構築を行った腎臓オルガノイドは、腎臓の高次構造を世界で初めて再現したものであり、将来的に機能的な人工腎臓の作成を可能にするための必要不可欠な技術であり得る。
According to the methods provided in the present invention, in vitro, mouse fetal ureteric buds have commensurate dendritic branching ability, maintain progenitor cell niches at the tips of branches, and connect with individual nephrons. It may be possible to generate ureteroblast-like cells that are capable of forming renal organoids.
In the method for producing WD progenitor-like cells provided in the present invention, by obtaining Cxcr4-positive and KIT-positive cells, (I) mixing with metanephric mesenchymal cells or growth factors promoting branching When cultured, it undergoes branching, (II) when mixed with metanephric mesenchyme, has the ability to form a progenitor cell niche that maintains the undifferentiated nature of nephron progenitor cells therein; Production of ureteroblast-like cells that have the ability to induce differentiation of nephron progenitor cells therein into nephrons when mixed with renal mesenchyme, and production of WD progenitor-like cells that serve as progenitor cells can allow
The kidney organoids reconstructed according to the present invention are the world's first reproduction of the higher-order structure of the kidney, and may be an indispensable technology for enabling the creation of functional artificial kidneys in the future. .
Claims (13)
工程B:以下の工程B1及びB2からなる工程で多能性幹細胞を培養して初期の中胚葉(Nascent Mesoderm)を得る工程、
工程B1:多能性幹細胞を、(i) アクチビンA 又は(ii) Tgfb1及び/又はTgfb2を含む培地中で0.5~3日間培養しエピブラスト(Epiblast)を得る工程、
工程B2:工程B1により得られるエピブラストを、Wntアゴニストを含む培地中で1~2日間培養し初期の中胚葉を得る工程、
工程C:工程Bにより得られる初期の中胚葉を、(i) レチノイン酸又はレチノイン酸アナログ、(ii) 線維芽細胞成長因子及び(iii) TGFβシグナル経路阻害物質又はWntアゴニスト、を含む培地中で1~3日間培養して前方中間中胚葉(Anterior Intermediate Mesoderm)を得る工程、
工程D:工程Cにより得られる前方中間中胚葉を、(i) レチノイン酸又はレチノイン酸アナログ、(ii) Wntアゴニスト、及び(iii) 線維芽細胞成長因子を含む培地中で1~3日間培養してウォルフ管前駆細胞(Wolffian Duct Progenitor)を含む細胞集団を得る工程、
および、
工程A:工程Dにより得られる細胞集団から、C-X-Cケモカイン受容体4(Cxcr4)陽性かつKIT癌原遺伝子受容体チロシンキナーゼ(KIT)陽性のウォルフ管前駆細胞をセルソーティングまたは磁気ビーズにより選別する工程を含む、
ウォルフ管前駆細胞の作製方法。 The following steps:
Step B: a step of culturing pluripotent stem cells to obtain early mesoderm (Nascent Mesoderm) in a step consisting of the following steps B1 and B2;
Step B1: a step of culturing pluripotent stem cells in a medium containing (i) activin A or (ii) Tgfb1 and/or Tgfb2 for 0.5 to 3 days to obtain epiblasts;
Step B2: Step of culturing the epiblast obtained from step B1 for 1-2 days in a medium containing a Wnt agonist to obtain early mesoderm;
Step C: early mesoderm obtained by step B in a medium containing (i) retinoic acid or a retinoic acid analogue, (ii) fibroblast growth factor and (iii) a TGFβ signaling pathway inhibitor or Wnt agonist obtaining an Anterior Intermediate Mesoderm by culturing for 1-3 days;
Step D: The anterior intermediate mesoderm obtained from Step C is cultured for 1-3 days in a medium containing (i) retinoic acid or a retinoic acid analogue, (ii) a Wnt agonist, and (iii) fibroblast growth factor. obtaining a cell population containing Wolffian Duct Progenitor cells ,
and,
Step A: From the cell population obtained in Step D, CXC chemokine receptor 4 (Cxcr4)-positive and KIT proto-oncogene receptor tyrosine kinase (KIT)-positive Wolff duct progenitor cells are sorted or by magnetic beads. Including the step of sorting,
A method for producing Wolffian tube progenitor cells.
請求項1~7のいずれか一つに記載の方法によりウォルフ管前駆細胞を作製する工程、および
工程(E):前記工程により得られるウォルフ管前駆細胞を、(i) レチノイン酸又はレチノイン酸アナログ、(ii) Wntアゴニスト、(iii) FGF9、及び(iv) ROCK阻害物質を含む培地中で培養する工程
、を含む尿管芽細胞を作製する方法。 A method of making a ureteroblast, comprising:
A step of producing Wolff duct progenitor cells by the method according to any one of claims 1 to 7 ; , (ii) a Wnt agonist, (iii) FGF9, and (iv) culturing in a medium containing a ROCK inhibitor.
工程(F):工程(E)により得られる細胞を、(i) レチノイン酸又はレチノイン酸アナログ、(ii) Wntアゴニスト、(iii) 線維芽細胞成長因子、(iv) ROCK阻害物質、及び(v) グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)又はGDNFアナログ又はFGF10を含む培地中で培養する工程を含む、請求項8に記載の方法。 moreover,
Step (F): the cells obtained by step (E) are treated with (i) retinoic acid or a retinoic acid analogue, (ii) Wnt agonist, (iii) fibroblast growth factor, (iv) ROCK inhibitor, and (v 9. The method of claim 8, comprising culturing in a medium comprising glial cell line-derived neurotrophic factor (GDNF) or a GDNF analogue or FGF10.
工程(G):工程(F)により得られる細胞を、(i) レチノイン酸又はレチノイン酸アナログ、(ii) Wntアゴニスト、(iii) ROCK阻害物質、及び(iv) GDNF又はGDNFアナログを含む培地中で培養する工程を含む、請求項9に記載の方法。 moreover,
Step (G): treating the cells obtained by step (F) in a medium containing (i) retinoic acid or a retinoic acid analog, (ii) a Wnt agonist, (iii) a ROCK inhibitor, and (iv) GDNF or a GDNF analog 10. The method of claim 9, comprising culturing with.
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017086533 | 2017-04-25 | ||
JP2017086533 | 2017-04-25 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018183137A JP2018183137A (en) | 2018-11-22 |
JP7274683B2 true JP7274683B2 (en) | 2023-05-17 |
Family
ID=64356359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018083304A Active JP7274683B2 (en) | 2017-04-25 | 2018-04-24 | METHOD FOR GENERATING KIDNEY CONSTRUCTION WITH DENDRITIC DRANGED COLLECTING ductS FROM PLIPOTENTIAL STEM CELLS |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7274683B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7162349B2 (en) * | 2017-11-17 | 2022-10-28 | 国立大学法人京都大学 | Method for inducing ureteric bud-like tissue |
WO2020095423A1 (en) * | 2018-11-08 | 2020-05-14 | 国立大学法人熊本大学 | Method for producing kidney structure having dendritically branched collecting duct from pluripotent stem cells |
JPWO2021066076A1 (en) * | 2019-10-01 | 2021-04-08 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014200115A1 (en) | 2013-06-11 | 2014-12-18 | 国立大学法人京都大学 | Method for producing renal precursor cells, and drug containing renal precursor cells |
WO2015056756A1 (en) | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 国立大学法人熊本大学 | Method of inducing kidney from pluripotent stem cells |
WO2016094948A1 (en) | 2014-12-15 | 2016-06-23 | The University Of Queensland | Differentiation of pluripotent stem cells to form renal organoids |
-
2018
- 2018-04-24 JP JP2018083304A patent/JP7274683B2/en active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014200115A1 (en) | 2013-06-11 | 2014-12-18 | 国立大学法人京都大学 | Method for producing renal precursor cells, and drug containing renal precursor cells |
WO2015056756A1 (en) | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 国立大学法人熊本大学 | Method of inducing kidney from pluripotent stem cells |
WO2016094948A1 (en) | 2014-12-15 | 2016-06-23 | The University Of Queensland | Differentiation of pluripotent stem cells to form renal organoids |
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
Cell Stem Cell, 2014, Vol.14, pp.53-67 |
Kidney International, 2015,Vol,87, pp.894-900 |
Nature biotechnology,2011, Vol.29, No.3, pp.267-272, ONLINE METHODS |
Nature, 2015, Vol.526,pp.564-568, METHODS |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018183137A (en) | 2018-11-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7458012B2 (en) | Method for inducing differentiation from intermediate mesoderm cells to renal progenitor cells, and method for inducing differentiation from pluripotent stem cells to renal progenitor cells | |
JP6450311B2 (en) | Method for producing renal progenitor cells and medicament containing renal progenitor cells | |
JP6979946B2 (en) | How to Generate Human Inner Ear Sensory Epithelium and Sensory Neurons | |
WO2014123242A1 (en) | Production methods for megakaryocytes and platelets | |
EP3059308B1 (en) | Method of inducing kidney from pluripotent stem cells | |
US20210363487A1 (en) | Methods for Cardiac Fibroblast Differentiation of Human Pluripotent Stem Cells | |
CN114591884A (en) | Differentiation of pluripotent Stem cells to form Kidney-like bodies | |
JPWO2019054514A1 (en) | Method of manufacturing retinal tissue | |
JP7045363B2 (en) | Method for Producing Mesoderm Cells and / or Vascular Endothelial Colony-forming Cell-like Cells with Angiogenic Capability in vivo | |
JP6495830B2 (en) | Method for producing ciliary peripheral edge-like structure | |
WO2019093340A1 (en) | Method for inducing primitive endoderm from naive pluripotent stem cells | |
JPWO2019054515A1 (en) | Method of increasing pyramidal photoreceptors or rod photoreceptors by dorsal or ventral signaling | |
JP7357369B2 (en) | Novel renal progenitor cell marker and method for enriching renal progenitor cells using it | |
JP7274683B2 (en) | METHOD FOR GENERATING KIDNEY CONSTRUCTION WITH DENDRITIC DRANGED COLLECTING ductS FROM PLIPOTENTIAL STEM CELLS | |
WO2018218480A1 (en) | Methods for chemically induced lineage reprogramming | |
US20220313733A1 (en) | Method for producing renal interstitial cell | |
JP7421049B2 (en) | Method for inducing glomerular podocytes and method for producing podocytes from pluripotent stem cells using the inducing method | |
JP7016185B2 (en) | How to make stem cell-derived lacrimal gland tissue | |
WO2023149407A1 (en) | Lung mesenchymal cells and method for producing lung mesenchymal cells | |
WO2017010448A1 (en) | Expansion culture method for nephron progenitor cells having nephron-forming capacity | |
JP7148134B2 (en) | Stepwise induction method from hepatoblasts to bile duct epithelial progenitor cells | |
WO2020095423A1 (en) | Method for producing kidney structure having dendritically branched collecting duct from pluripotent stem cells | |
Hong | Derivation of Functional Endothelial Cells from Human Vascular Smooth Muscle Cells through Reprogramming | |
Den Hartogh et al. | Dual reporter MESP1mCherry/w-NKX2-5eGFP/w hESCs enable studying early human cardiac |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20180518 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210304 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220315 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220510 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220714 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221025 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20221215 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230124 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230328 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230406 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7274683 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |