JP7273347B1 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】仮想空間上に存在するオブジェクトを条件付きで複製できる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。【解決手段】情報処理装置のプロセッサが実行する機能として、仮想空間上の第1オブジェクトの一部に複製に関する制約が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれる場合に、第1オブジェクトに基づき生成される第2オブジェクトの表示を制約に従って実行する機能を設ける。【選択図】図8

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
今日、インターネット上には、ユーザの分身であるオブジェクト(以下「ユーザのオブジェクト」という。)を通じ、現実の世界と同様の社会活動が可能な仮想の空間(以下「仮想空間」という。)が構築されている。
特開2021-152815号公報
仮想空間でも、現実の世界と同様、流行りの服や持ち物等を自身のユーザのオブジェクトに反映させたいことがある。
しかし、ユーザのオブジェクトの作成に使用されるメニュー画面では、仮想空間内で気にいった他のユーザのオブジェクトの服や持ち物等を選択できるとは限らない。また、メニュー画面を開き、類似する服や持ち物を探す作業はユーザの負担となる。
かかる不便や負担の軽減には、オブジェクトの複製が効果的であるが、オブジェクトの自由な複製を認めると、仮想世界における社会活動を損なう可能性がある。
このため、オブジェクトの保護とユーザの利便性が両立する仮想空間が求められる。
本発明は、仮想空間上に存在するオブジェクトをその制約に従って複製可能にすることを目的とする 。
本発明の一形態に係る情報処理装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、仮想空間上の複数の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、前記複数の部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された複数の制約オブジェクトが含まれており、前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、前記制約オブジェクトの前記複製の制約に関する情報を取得し、前記複数の制約オブジェクトのそれぞれ代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置する、情報処理装置である。
本発明の一形態によれば、仮想空間上に存在するオブジェクトをその制約に従って複製可能にできる。
実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。 情報処理システムを構成する仮想空間管理サーバとユーザ端末のハードウェア上の構成例を示す図である。 仮想空間管理サーバの機能上の構成例を示す図である。 オブジェクトのデータを管理するテーブル例を説明する図である。 構造に関する情報のデータ例を示す図である。 属性に関する情報のデータ例を示す図である。 ユーザ端末の機能上の構成例を示す図である。 仮想空間管理サーバのプロセッサが実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。 仮想空間の一例を説明する図である。 第1オブジェクトを構成する部分オブジェクトに複製に関する制約が付されていない場合における複製を説明する図である。(A)は帽子のオブジェクトが複製の対象に選択された状態を示し、(B)は複製により生成された帽子のオブジェクトが複製先であるユーザのオブジェクトの頭部に貼り付けられた状態を示す。 第1オブジェクトを構成する部分オブジェクトに複製に関する制約が付されていない場合における複製の他の例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトの複製が選択された状態を示し、(B)は第1オブジェクトの複製物である第2オブジェクトが貼り付けられた状態を示す。 帽子のオブジェクトの一部分であるロゴのオブジェクトに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザが複製の権限を有しない場合の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 帽子のオブジェクトの一部分であるロゴのオブジェクトに複製に関する制約が付されているが、ユーザが複製の権限を有する場合の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 帽子のオブジェクトの一部分であるロゴのオブジェクトに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 帽子のオブジェクトの一部分である本体のオブジェクトに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 帽子のオブジェクトの一部分であるロゴのオブジェクトに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 帽子のオブジェクトの一部分である本体に複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 帽子のオブジェクトの一部分であるロゴの表示色の時間変化に複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 1つのオブジェクトについて複製に関する同種の制約が2つ付されている場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)~(D)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 複製に関する制約を含む2つのオブジェクトが一括複製の対象に指定されている場合の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 複製に関する制約を含む2つのオブジェクトが一括複製の対象に指定されている場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトを示す。 複製の世代数に応じたオブジェクトの複製例を説明する図である。(A)は複製の世代数が「0」の場合のオブジェクトであり、(B)は複製の世代数が「1」の場合のオブジェクトであり、(C)は複製の世代数が「2」の場合のオブジェクトであり、(D)は複製の世代数が「3」の場合のオブジェクトであり、(E)は複製の世代数が「4」以上の場合のオブジェクトである。 複製の回数に応じたオブジェクトの複製例を説明する図である。(A)は複製の回数が「0」の場合のオブジェクトであり、(B)は複製の回数が「1」の場合のオブジェクトであり、(C)は複製の回数が「2」の場合のオブジェクトであり、(D)は複製の回数が「3」の場合のオブジェクトであり、(E)は複製の回数が「4」の場合のオブジェクトである。 複製元を単位として複製の回数を管理する複製例を説明する図である。 オブジェクトの自由な交換を目的とした場所に複製元となるオブジェクトが存在する場合におけるオブジェクトの複製を説明する図である。(A)は制約付きのオブジェクトがフリー空間に存在している場合を示し、(B)はフリー空間内でのオブジェクトの複製を示す。 オブジェクトの自由な交換を目的とした場所に複製元となるオブジェクトが存在する場合におけるオブジェクトの複製の他の例を説明する図である。(A)は制約付きのオブジェクトがフリー空間に存在している場合を示し、(B)はユーザのオブジェクトがフリー空間に複製された様子を示す。 オブジェクトの自由な交換を目的とした場所に複製元となるオブジェクトが存在する場合におけるオブジェクトの複製の他の例を説明する図である。(A)は制約付きのオブジェクトがフリー空間に存在している場合を示し、(B)はユーザのオブジェクトがフリー空間に複製された様子を示す。 制約付きの複製を指示したユーザへの通知例を説明する図である。(A)は複製を指示するユーザへの通知例を示し、(B)は通知される内容の例を示す。 複製に関する制約を付したユーザへの通知例を説明する図である。(A)は制約を付したユーザへの通知例を示し、(B)は通知される内容の例を示す。 オブジェクトに付されている複製に関する制約の追加を可能とするユーザインタフェースの例を示す図である。 複製の指示と複製の実行とが異なる場合の一例を説明する図である。(A)はプレゼントオプションの表示例を示し、(B)はプレゼントとしての複製の実行例を示し、(C)は複製された鞄の位置の調整例を示す。 実施の形態2に係る情報処理システムの構成例を示す図である。 複製を指示するユーザの違いにより複製後のオブジェクトの表示が異なる例を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明の一形態例であり、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載の範囲に限定されない。例えば実施の形態に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「仮想空間」は、コンピュータ技術により構築された仮想の世界や空間をいう。実施の形態で説明する仮想空間は、VR(=Virtual Reality)空間として構築される場合だけでなく、現実空間を拡張したAR(=Augmented Reality)空間や現実空間と融合したMR(=Mixed Reality)空間も含み得る。仮想空間は、現実の位置情報を反映させることもできる。また、仮想空間には、コンピュータによって定義された空間座標情報を付し、仮想空間内に存在するオブジェクト同士の位置関係は把握するようにしてよい。
実施の形態で説明する仮想空間は、主に、ネットワーク通信を通じて提供される場合を想定する。より具体的には、仮想空間は、ネットワークに接続された端末を操作するユーザによる利用が可能な空間やサービスをいう。
もっとも、オフラインで動作する端末上で提供される仮想空間を除外する意味ではない。例えばオフラインの端末上で動作するアプリケーションを通じてユーザに提供される仮想空間も、本発明の一形態である。
仮想空間の具体例には、ゲーム用に設計された仮想の空間、現実の世界を忠実に再現した仮想の空間、現実の世界と同様の社会活動が可能な仮想の空間がある。現実の世界を忠実に再現した仮想の空間には、例えば町並み、商業施設、ショールーム、オフィス、イベント会場、学校がある。また、現実の世界と同様の社会活動には、会話や会議等のコミュニケーションがある。
仮想空間は、2次元空間として構築される場合もあれば、3次元空間として構築される場合もある。
「オブジェクト」は、仮想空間に存在する物体をいう。オブジェクトには、複数のオブジェクトの集合として定義される場合も含まれる。
ところで、仮想空間内には自然物は存在しない。このため、仮想空間内におけるユーザの分身(すなわちユーザのオブジェクト)も、犬、猫その他の動物もオブジェクトの一例である。なお、ユーザのオブジェクトを他のオブジェクト特別する場合、キャラクター画像又はアバタという。
オブジェクトには、動産を模した物体だけでなく不動産を模した物体も含まれる。動産には、例えばユーザのオブジェクトが身につける衣類、帽子、靴、鞄、アクセサリがある。不動産には、仮想区間を構成する町並み等を構築する土地、建物等がある。また、オブジェクトはゲーム媒体も含む。
ゲーム媒体とは、ゲームに使用されやすい電子データであり、例えばカード、アイテム、ゲーム通貨、チケット、キャラクター、アバタその他の任意の媒体を含む。
オブジェクトの一部は、仮想空間内でユーザUによる操作の対象となる。
操作の一例には、購入、利用、複製、移動がある。
購入は、例えば代替性トークンの支払いにより、オブジェクトの所属先が他のユーザに移転された状態や利用権が設定された状態をいう。
利用は、予め定めた条件で、仮想空間内でオブジェクトに対する操作が許容される状態をいう。
「複製」は、複製元のオブジェクトとは別に、複製元のオブジェクトに基づいて新たなオブジェクトを仮想空間内に生成することをいう。一例として、複製元のオブジェクトが存在する同じ仮想空間内に新たにオブジェクトを生成する。
複製には、同一のオブジェクトが新たに生成される狭義の複製と、異なる部分を含むオブジェクトが新たに生成される広義の複製がある。複製の具体例については後述する。
「移動」は、仮想空間内におけるオブジェクトの位置を変更することをいう。移動の場合、新たなオブジェクトは生成されない。
実施の形態におけるオブジェクトは、2次元の物体として定義される場合と3次元の物体として定義される場合がある。
「オブジェクトのデータ」は、例えば構造に関する情報と属性に関する情報とで構成される。
「構造に関する情報」は、例えば物体の種類、表面の形状、表面の模様、色、透過率、反射率、材質を含む。もっとも、これらは一例である。構造に関する情報は、例示した全ての情報を含む必要はない。実施の形態におけるオブジェクトは、構造に関する情報として、物体の種類、表面の形状、表面の模様や柄、色を使用する。なお、構造に関する情報として、サイズや重量その他の情報を含めることも可能である。
「属性に関する情報」は、例えば属性が作成された日時、オブジェクトが仮想空間上に配置された日時、オブジェクトを作成したユーザの情報、オブジェクトを仮想空間に配置したユーザの情報、仮想空間上でオブジェクトを管理するユーザの情報、複製に関する制約の情報、複製の回数、複製の世代数を含む。
属性に関する情報は、オブジェクトのデータと一体化している場合もあれば、仮想空間上で管理される場合もある。
オブジェクトの構造に関する情報の一部は、非代替性トークン(NFT:Non-Fungible Token)に紐付けられ、ブロックチェーン上の分散型台帳で管理される。
「非代替性トークン」とは、ブロックチェーン上に記録される一意で代替が不可能なデータの単位をいう。
なお、代替性トークン(FT:Fungible Token)には、仮想空間上での決裁に使用される暗号資産がある。代替性トークンは、資産としての一意性がなく、数字が同じトークンは、同じ価値として扱われる。代替性トークンは、仮想空間内における取引に使用される。
以下では、複製の対象として仮想空間上で指定されたオブジェクトを「第1オブジェクト」という。
第1オブジェクトを指定する方法には、例えばオブジェクトのいずれかの部分のタップ又はクリックによる方法、オブジェクトの全体を囲む操作がある。
第1オブジェクトには、複製に関する制約が付されているオブジェクトと、複製に関する制約が付されていないオブジェクトがある。
複製に関する制約が付されていない第1オブジェクトの複製は自由である。
ここでの「複製に関する制約」は、複製の対象に指定された第1オブジェクトを構成する複数のオブジェクト(以下「部分オブジェクト」ともいう。)のうち特定の部分オブジェクトの複製の条件を規定する。
実施の形態で説明する第1オブジェクトの複製は、この複製に関する制約に基づいて実行される。
以下では、第1オブジェクトに基づいて生成されるオブジェクトを「第2オブジェクト」という。
第2オブジェクトは、第1オブジェクトの複製物の一例である。
第2オブジェクトは、複製元である第1オブジェクトと同一の部分オブジェクトと、複製元である第1オブジェクトと異なる部分オブジェクトで構成されている。
前者の第2オブジェクトは、外観が第1オブジェクトと同一のオブジェクトである。後述する実施の形態では、第2オブジェクトに、第1オブジェクトと形状が相似のオブジェクトを含める。例えば第1オブジェクトが衣服の場合に、複製により生成されたサイズ違いの衣服を第2オブジェクトの一例として扱う。
後者の第2オブジェクトは、構造に関する情報の少なくとも一部が第1オブジェクトと異なるオブジェクトである。換言すると、第2オブジェクトは、構造に関する情報の一部が、複製元である第1オブジェクトと異なるオブジェクトである。
第2オブジェクトは、第1オブジェクトに付されている複製に関する制約に従って生成される。
ここでの「制約」は、制約付きの部分オブジェクトを特定する情報、制約の内容、制約の実行条件等を含む。
「部分オブジェクトを特定する情報」には、例えば複製に関する権限を有するユーザUにより指定された第1オブジェクトの一部分を特定するピクセル又はボクセルの情報、部品としての部分オブジェクトを特定する識別子がある。
「制約の内容」には、例えば複製の禁止、表示の禁止、他の形状への変更、他の色への変更、他の模様への変更、時間情報の削除がある。
複製の禁止は、特定された部分オブジェクトのデータの引き継ぎが禁止されることをいう。例えば部分オブジェクトが「ロゴ」である場合、第2オブジェクトにはロゴのデータは引き継がれない。例えばロゴのオブジェクトは、ロゴの下地の色や模様で定義されるオブジェクトに置き換えられる。
表示の禁止は、特定された部分オブジェクトのデータの引き継ぎは許可されるが、仮想空間上の表示は別の部分オブジェクトに置き換えられることをいう。換言すると、特定された部分オブジェクトが別の部分オブジェクトで隠された状態で表示される。例えば部分オブジェクトが「ロゴ」である場合、第2オブジェクトでは部分オブジェクトとしてのロゴが下地の色や模様で隠された状態で表示される。
他の形状への変更は、複製後の部分オブジェクトの形状が、第1オブジェクトの形状と異なることを意味する。
他の色への変更は、複製後の部分オブジェクトの色が、第1オブジェクトの色と異なることを意味する。
他の模様への変更は、複製後の部分オブジェクトの模様が、第1オブジェクトの模様と異なることを意味する。
時間情報の削除は、形状、色、模様等に関する時間情報の削除を意味する。時間情報の削除により、形状、色、模様等の特徴的な時間変化は複製されなくなる。
「制約の実行条件」には、例えば複製に関する権限の有無がある。
例えば第1オブジェクトの複製を指示したユーザに、第1オブジェクト又は特定の部分オブジェクトについての複製の権限がある場合、例えば複製に関する制約の実行は無効化される。
第1オブジェクトの複製を指示したユーザに、第1オブジェクト又は特定の部分オブジェクトについての複製の権限がない場合、制約の実行には、追加の条件の充足が求められることがある。
追加の条件には、例えば第1オブジェクトの複製を指示したユーザに対する通知や応答の受信、制約を付したユーザへの通知や応答の受信、制約の内容を満たす部分オブジェクトの選択基準、第1オブジェクトが紐付けられている場所やユーザに応じた制約の内容の切り替え、第2オブジェクトが紐付けられる場所やユーザに応じた制約の内容の切り替え、1つの第1オブジェクトに複数の制約が含まれる場合に特有の条件、複数の第1オブジェクトが複製の対象に選択された場合に特有の条件、複製の世代数や複製の回数に応じた制約の内容の切り替えがある。これらの具体例については後述する。
以下では、第2オブジェクトのうち制約の対象でない部分オブジェクトを「非制約オブジェクト」といい、制約の対象である部分オブジェクトを「制約オブジェクト」という。
第1オブジェクトは、非制約オブジェクトだけで構成される場合と、非制約オブジェクトと制約オブジェクトで構成される場合がある。
第1オブジェクトのうち、どの部分を非制約オブジェクトとし、どの部分を制約オブジェクトとするかは、例えば第1オブジェクトを利用する権限や複製する権限を有するユーザが決定する。
非制約オブジェクトだけで構成される第1オブジェクトから生成される第2オブジェクトは、非制約オブジェクトだけで構成される。
一方、非制約オブジェクトと制約オブジェクトで構成される第1オブジェクトから生成される第2オブジェクトは、非制約オブジェクトと代替オブジェクトで構成される。
「代替オブジェクト」は、第1オブジェクトを複製する際に、制約オブジェクトと置換されるオブジェクトであり、構造に関する情報の少なくとも一部で、制約オブジェクトと異なっている。
具体的には、代替オブジェクトは、例えば構造に関する情報のうち表面の形状、表面の模様、色の少なくとも1つ以上が、制約オブジェクトと異なる。
ただし、代替オブジェクトと制約オブジェクトとの違いは、視覚的に特定が可能であることが求められる。従って、1ピクセルや1ボクセルだけのデータが異なるオブジェクトは、代替オブジェクトから除外する。内部の形状等が異なるオブジェクトも、その違いを外部から観察できない場合には、代替オブジェクトから除外される。
この他、制約オブジェクトと相似するオブジェクトは、代替オブジェクトから除外する。例えば面積や寸法が制約オブジェクトから10%程度変化しただけのオブジェクトは、代替オブジェクトから除外する。もっとも、面積や寸法が10分の1になったり2倍になったりすることで、オブジェクトを観察するユーザUに対し、制約オブジェクトとは異なる印象を与える場合や非制約オブジェクトと組み合わせた場合に第1オブジェクトとは異なる印象を与える場合には、代替オブジェクトとして用いてもよい。
色や模様が異なる場合も同様である。一般的に、色味や模様の変更は、ユーザUに対して異なる印象を与える可能性が高い。
しかし、同系色への変更、彩度や明度のわずかな変更は、ユーザUの印象が変わらない可能性がある。また、模様を規定するパターンの僅かな変化や模様を規定するパターンの密度の僅かな変更も、ユーザUの印象が変わらない可能性がある。
このため、後述する実施の形態では、これらの変更を制約オブジェクトに加えたオブジェクトを、代替オブジェクトから除外する。
なお、制約オブジェクトの代わりに制約オブジェクトの下地や周囲の色や模様で置き換えるオブジェクトも、見方を変えると代替オブジェクトの一例である。
制約に関する情報には、例えば第1オブジェクトを構成する複数の部分オブジェクトのうち代替オブジェクトに置換する部分オブジェクトを特定する情報、制約の種類、制約の内容、元データの扱い、制約に関連付けられたユーザへの通知、複製を指示するユーザの操作を支援する情報に関する制約がある。
なお、属性に関する情報が、オブジェクトのデータとは別に管理される場合には、制約に関する情報にアクセスするための情報が含まれる。
また、第1オブジェクトに含まれる制約オブジェクトは1つに限らず複数でもよい。
ところで、第2オブジェクトにも、第1オブジェクトに付されていた複製に関する制約は引き継がれる。従って、第1オブジェクトから生成された第2オブジェクトを複製元(すなわち第1オブジェクト)とする場合、第2オブジェクトを構成する代替オブジェクトが新たな制約オブジェクトとなる。
もっとも、複製の制約は、第1オブジェクトから第2オブジェクトに引き継がない設定とすることも可能である。
<実施の形態1>
<システム>
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1Aの構成例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1Aは、仮想空間管理サーバ10と、複数のユーザ端末20と、これらを通信可能に接続するネットワークNとを有している。
ここでのネットワークNは、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムを使用する。なお、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。
仮想空間管理サーバ10は、仮想空間に存在するオブジェクトの情報と、仮想空間に参加するユーザUに関する情報を管理するサーバである。
オブジェクトの情報には、例えば仮想空間内におけるオブジェクトの位置に関する情報の他、前述した構造に関する情報や属性に関する情報が含まれる。
ユーザUに関する情報には、例えば仮想空間に参加するユーザUを識別するアカウントの他、複製に関する権限や複製の操作に関する履歴も含まれる。
例えば、ユーザのアカウント情報には、ユーザのアカウントを識別する番号等の情報、パスワード、仮想空間上で利用可能なサービス(オンラインショッピング、ゲームなど)の許可情報、ユーザが仮想空間にアクセスするのに利用する端末の情報、ユーザが利用しているメールアドレス、電話番号、クレジットカード情報、暗号資産のウォレットアドレス情報、SNS(=Social networking service)のアカウント情報、連携させているSNS情報、連携させているチャットのアプリ、本人確認のID(=Identifier)情報(年齢、国籍、住所、性別、誕生日など)、生体認証(指紋、声紋、顔など)情報などの情報が一例として含まれる。ユーザは、サーバが提供する仮想空間のサービスにこのアカウントの情報を端末から入力してアクセスなど仮想空間を操作する。このアカウント情報を利用して、オブジェクトの制約に関する制限の適用を判断するようにしてよい。
仮想空間管理サーバ10は、1又は複数のコンピュータから構成される。仮想空間管理サーバ10は、情報処理装置の一例である。
ユーザ端末20は、仮想空間に参加するユーザUが操作する端末である。ユーザ端末20には、例えばヘッドマウント型の端末(いわゆるヘッドセット)、メガネ型の端末(いわゆるスマートグラス)、スマートフォン、タブレット型の端末、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ゲーム端末を使用する。ユーザ端末20は、ネットワークNとの通信機能を備えている。
<端末のハードウェア構成>
図2は、情報処理システム1Aを構成する仮想空間管理サーバ10とユーザ端末20のハードウェア上の構成例を示す図である。
<仮想空間管理サーバのハードウェア構成>
図2に示す仮想空間管理サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ101と、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)102と、プロセッサ101のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)103と、補助記憶装置104と、通信インタフェース105を有している。
プロセッサ101と各デバイスは、バスその他の信号線を通じて接続される。
プロセッサ101は、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現するデバイスであり、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)で構成される。
補助記憶装置104は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置104には、プログラムの他、仮想空間を管理するデータ等が記憶される。プログラムは、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
通信インタフェース105は、ユーザ端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。
<ユーザ端末のハードウェア構成>
図2に示すユーザ端末20は、端末全体の動作を制御するプロセッサ201と、BIOS等が記憶されたROM202と、プロセッサ201のワークエリアとして用いられるRAM203と、補助記憶装置204と、入力受付装置205と、ディスプレイ206と、マイク207、スピーカ208、通信インタフェース209を有している。
プロセッサ201と各デバイスは、バスその他の信号線を通じて接続される。
この他、ユーザの端末20は、位置情報を取得する機能や位置情報を発信する機能を有していてもよい。一例としてGPS(=Global Positioning System)や通信情報を利用してよい。
プロセッサ201も、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現するデバイスであり、例えばCPU、MPU、GPU、DSPで構成される。なお、複数のプロセッサから構成されてもよい。
補助記憶装置204は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置204には、プログラムの他、ユーザUが視認する仮想空間のデータ等が記憶される。プログラムは、OSやアプリケーションプログラムの総称として使用する。
入力受付装置205は、例えばマウス、十字キー、ジョイスティック、キーボード、静電容量式のタッチセンサ、カメラからの入力を受け付けるデバイスで構成される。
例えばユーザ端末20がノート型やデスクトップ型の端末の場合、入力受付装置205は、マウスの操作を受け付ける。
例えばユーザ端末20がスマートフォンやタブレット型の端末の場合、入力受付装置205は、静電容量式のタッチセンサに対する操作を受け付ける。
例えば、ユーザ端末がゲーム端末である場合、十字キー、ジョイスティック、物理ボタン、静電容量式のタッチセンサで入力装置205は操作を受け付ける。
例えばユーザ端末20がヘッドマウント型の端末やメガネ型の端末の場合、入力受付装置205は、ユーザUを撮像するカメラで撮像された画像の処理やセンサ(LiDAR(=Light Detection And Ranging)、ジャイロセンサ、加速度センサ、赤外線反射など)で検出した値を通じ、ユーザUのジェスチャー、頭部・首の動き、視線、まばたき、瞳孔の状態などを操作として受け付ける。
もちろん、上述した入力受付装置に限らず、ユーザの意思、状態、感情などを汲み取り機器の操作に反映させることが可能なユーザインタフェース技術に置き換えてもよい。例えば、生体情報を活用したユーザインタフェースでもよい。生体情報は、汗、脈拍、心拍、血流、脈波、筋電、脳波等を少なくとも一例として含む。
ディスプレイ206は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(=Electro-Luminescence)、空中表示ディスプレイが用いられる。
ユーザ端末20がヘッドマウント型の端末やメガネ型の端末の場合、例えばディスプレイ206から出力された光は、導光部材を通じてユーザUの眼球の前方まで導かれた後、回折格子やハーフミラーによりユーザUの網膜上に結像される。
マイク207は、現実空間に存在するユーザUの周辺の音、ユーザUなどの音声をデジタルデータに変換するデバイスである。
スピーカ208は、仮想空間上で会話する他のユーザUの音声を再生するデバイスである。
通信インタフェース209は、仮想空間管理サーバ10等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。
<端末の機能構成>
図3は、仮想空間管理サーバ10の機能上の構成例を示す図である。
<仮想空間管理サーバの機能構成>
図3に示す仮想空間管理サーバ10は、複数の機能部を有している。
具体的には、仮想空間管理サーバ10は、記憶部111、送受信部112、生成部113、受付部114、制約処理部115、表示制御部116を有する。これらの機能部は、仮想空間管理サーバ10のハードウェアと、プログラムとの協働により実現される。
なお、仮想空間管理サーバ10を複数台の機器により構成する場合には、前述した複数の機能部を複数台の端末の協働により実現する。
記憶部111は、プロセッサ101(図2参照)及び補助記憶装置104(図2参照)により実現される。
記憶部111は、例えば仮想空間に存在するオブジェクトのデータ、仮想空間に参加しているユーザUを特定するデータ、仮想空間上で実行されたユーザUの活動の履歴を補助記憶装置104に記憶する。
図4は、オブジェクトのデータを管理するテーブル例を説明する図である。図4に示すテーブルには、オブジェクトID、仮想空間内の位置を与える座標、構造に関する情報のID、属性に関する情報のIDが記録されている。
例えばオブジェクトIDの「0001」には、座標として(x1,y1,z1)、構造に関する情報のIDである「ST1」、属性に関する情報のIDである「AT1」が記録されている。
図4においては、作図上の都合により、オブジェクトIDに対して、構造に関する情報のIDと属性に関する情報のIDを紐付けているが、図5に示す構造に関する情報と図6に示す属性に関する情報を紐付けてもよい。
図5は、構造に関する情報のデータ例を示す図である。図5には、構造に関する情報のID、オブジェクトの種類、形状、模様、色、材質感、制約オブジェクト等が記録されている。
ここでの構造に関する情報のIDは、図4に示すテーブルを構成する項目の一部である。
図5には、「種類」の一例として、帽子、上着、鞄、コート、時計を記載している。
図5に示す種類は、ユーザのオブジェクトが装着する物品を想定したものであるが、実際には、仮想空間内に存在するあらゆる物品の種類が記述される。ここでの種類は、例えば第1オブジェクトから第2オブジェクトを生成する際に、第1オブジェクトと第2オブジェクトの物品としての同一性を維持する目的で使用される。
「形状」、「模様」、「色」には、例えばオブジェクトの形状、模様、色を表すデータファイルがそれぞれ記録される。もっとも、1つのオブジェクトについて、1つのデータファイルを記録してもよい。その場合、オブジェクトの形状を規定するピクセルやボクセルに模様や色のデータが紐付けて記録される。
「材質感」には、例えば物品の表面の見た目や手触り感を表すデータファイルが記録される。材質感には、例えば「キラキラ」、「てかてか」、「絹のような」、「ざらざら」がある。
この他、構造に関する情報のIDには、オブジェクト全体の寸法や重さの情報も紐付けられる。
図5の場合、ST1のオブジェクトの制約オブジェクトには「制約オブジェクトA」が記録され、ST2のオブジェクトの制約オブジェクトには「制約オブジェクトB」が記録されている。
図6は、属性に関する情報のデータ例を示す図である。図6には、属性に関する情報のID、オブジェクトのユーザ、複製に関する制約の有無、複製に関する制約の内容、複製の回数の履歴、複製の世代数等が記録されている。なお、1つのオブジェクトに対して複数の制約が記録されていてもよい。例えば1つのオブジェクトに対して2つの制約が記録されていてもよい。
ここでの属性に関する情報のIDは、図4に示すテーブルを構成する項目の一部である。
図6には、「ユーザ」の一例として、ユーザA、ユーザB…を記載している。
ここでのユーザには、仮想空間を運営する事業者、仮想空間内で店舗を運営する事業者、オブジェクトの製作者、利用権を有するユーザ、現在の所有者その他が含まれる。
図6では、ユーザに関する項目を1つだけ設けているが、例示したユーザの情報に対応する複数の項目を設けてもよい。
また、ユーザに関する複数の項目内に、複数人のユーザの情報を含めてもよい。例えばオブジェクトの製作者と利用権を有するユーザの情報を1つの項目で管理してもよい。
図6の場合、「複製に関する制約の有無」には、「あり」又は「なし」が記録されている。
「複製に関する制約の内容」には、制約の内容が記述される。第1オブジェクトの複製が指示された場合、この項に記載された内容に従って、第2オブジェクトが生成されることになる。
制約の内容は、制約を付するユーザによる自由な記述を認めてもよいが、プロセッサ101(図2参照)による処理の観点からは、制約の内容は事前に定型化されていることが望ましい。
図6の場合、制約の内容として、「制約オブジェクトAについては代替オブジェクトによる複製を許可」、「制約オブジェクトBを消去」、「制約オブジェクトCの複製は1世代まで」、「制約オブジェクトDの時間情報(形状、色等)の複製の禁止」を例示している。
1つ目の内容は、制約オブジェクトAの複製は認めないが、代替オブジェクトに変更されれば第1オブジェクトの複製が許可されることを意味している。
2つ目の内容は、制約オブジェクトBの消去が第1オブジェクトの複製の条件であることを意味している。この場合、オブジェクトBが位置していた部分には、下地の模様や形状のオブジェクトに置き換えられる。
3つ目の内容は、制約オブジェクトCの1世代を超えての複製を認めないことを意味する。つまり、制約オブジェクトCの2世代の複製は認められないことを意味する。制約オブジェクトCの2世代目の複製は、複製元に指定された第1オブジェクトが、複製物の場合である。この場合、2世代目の制約オブジェクトCの複製が認められないので、例えば1つ目の内容による処理や2つ目の内容による処理と同じ処理が実行される。
ところで、第2オブジェクトが1世代目の複製物にあたる場合には、制約オブジェクトCそのものを含む第2オブジェクトの生成が認められる。すなわち、第1オブジェクトと同一の第2オブジェクトの生成が認められる。
なお、3つ目の内容の場合、1世代目の複製であれば、生成される第2オブジェクトの数に制限はない。従って、1世代目の複製物に当たる第2オブジェクトが複数存在することが許容される。
4つ目の内容は、制約オブジェクトDに時間情報が含まれる場合に、静止画像としての複製のみ許可することを意味している。
時間情報が含まれるとは、制約オブジェクトDの形状、色等が時間の経過に伴って変化する場合を想定している。例えば第1オブジェクトとしてのコートが風でそよぐ様子が他のオブジェクトとの差別化に寄与する場合には、コートがそよぐ様子の複製を禁止したいときがある。4つ目の内容は、このような要望を想定している。
なお、コートが風でそよぐ様子は、形状が時間の経過に伴って変化する例である。形状が時間の経過に伴って変化する他の例には、例えば一定の大きさまで形状が徐々に拡大する例、一定の大きさまで形状が徐々に縮小する例、大きさが異なる複数の形状が交互に表示される例がある。
また、色が時間の経過に伴って変化する例には、例えば色が別の色に変化する例、1色が複数の色に変化する例、色の配色の組み合わせが変化する例、複数の色の位置が変化する例がある。
図3の説明に戻る。
送受信部112は、プロセッサ101(図2参照)、補助記憶装置104(図2参照)及び通信インタフェース105(図2参照)と、プログラムとの協働により実現される。
送受信部112は、例えばユーザ端末20との間で、データの送受信を実行する。
ユーザ端末20に送信されるデータには、例えばユーザ端末20を操作するユーザUのオブジェクトから見た仮想空間の画像やユーザ端末20を操作するユーザUのオブジェクトが位置する仮想空間を俯瞰的に表現した画像、複製の対象に指定されたオブジェクトに複製に関する制約がある場合における問い合わせがある。現実世界のユーザUは、この画像を見ながら仮想空間で活動する。
ユーザ端末20から受信するデータには、例えばユーザUの音声、ユーザUが入力した文字列、ユーザUのオブジェクトに対する指示、仮想空間内のオブジェクトに対する複製の指示がある。
ユーザUの音声やユーザUが入力した文字列は、仮想空間内での他のユーザUとのコミュニケーションに使用される。
ユーザUのオブジェクトに対する指示は、仮想区間内におけるオブジェクトの移動や動きの指示に使用される。
仮想空間内のオブジェクトに対する複製の指示には、第1オブジェクトの指定、複製先の指定、複製に関する制約に基づく問い合わせに対する応答がある。
生成部113は、プロセッサ101(図2参照)及び補助記憶装置104(図2参照)により実現される。
生成部113は、補助記憶装置104に記憶されるデータや送受信部112によって送信されるデータを生成する。
補助記憶装置104に記憶されるデータには、例えば仮想空間に存在するオブジェクトの情報、オブジェクトの移動や複製の履歴、ユーザUのオブジェクトの操作の履歴、オブジェクトに対する操作の履歴、仮想空間に参加するユーザの情報がある。
オブジェクトの情報には、構造に関する情報と属性に関する情報がある。属性に関する情報には、複製の制約に関する情報が含まれる。
なお、複製の制約に関する情報の追加や修正も許容される。複製の制約に関する情報の追加や修正は、例えばオブジェクトの複製に関する権限を有するユーザUに限り認められる。
複製の制約に関する情報の追加や修正は、例えばオブジェクトの登録時、オブジェクトの複製時、複製の可否の問い合わせ時に実行される。
もっとも、複製に関する権限を有するユーザUであれば、いつでも制約の追加や修正が可能である。
制約の追加や修正は、制約を追加した又は修正したオブジェクトに限り有効としてもよいし、子世代以降にも制約の追加や修正を反映してもよいし、親世代以前にも制約の追加や修正を反映させてもよい。
受付部114は、プロセッサ101(図2参照)及び補助記憶装置104(図2参照)により実現される。
受付部114は、例えば仮想空間内に存在するユーザUのオブジェクトに対する指示、仮想空間内に存在する第1オブジェクトの複製の指示を、ユーザ端末20から受信する。
制約処理部115は、プロセッサ101(図2参照)及び補助記憶装置104(図2参照)により実現される。
制約処理部115は、複製の対象に指定されたオブジェクト(すなわち第1オブジェクト)に複製に関する制約が1つ以上付されている場合に、付されている制約に基づく処理を実行する。具体的には、制約処理部115は、制約に従って、非制約オブジェクトと代替オブジェクトを含む第2オブジェクトを生成する。
代替オブジェクトは、予め定めた規則に基づいて、プロセッサ101が制約オブジェクトに基づいて生成する。
代替オブジェクトの候補を複数生成した場合、プロセッサ101は、例えば制約オブジェクトの特徴量と類似する特徴量を有する候補を代替オブジェクトとして選択する。
もっとも、第2オブジェクトとして、第1オブジェクトの特徴量と類似する特徴量が得られる代替オブジェクトの候補を、使用する代替オブジェクトに選択してもよい。
この他、代替オブジェクトの候補が事前に用意されている場合には、複製についての制約がない部分オブジェクト、例えばフリー素材を優先的に採用してもよい。換言すると、例えば何らかの制約が付されている部分オブジェクトは、オブジェクトを複製する際の制約が増える原因となるため、可能な限り選択しない設定としてもよい。制約が付されている部分オブジェクトの一例には、非代替性トークンに紐付けられている部分オブジェクトがある。
本実施の形態における第2オブジェクトのデータは、第1オブジェクトと異なる場合を想定するが、仮想空間内でユーザUが視認する表示の態様が第1オブジェクトと異なっていれば、第2オブジェクトのデータは第1オブジェクトのデータと同じでもよい。
この場合、複製に関する制約は、複製後の第1オブジェクトの表示の態様を指定することになる。
制約処理部115による処理には、制約に従って第2オブジェクトを新たに生成する処理、第1オブジェクトのデータの一部として又は紐付けられている第2オブジェクトの候補を読み出してユーザUに提示する処理、読み出した候補の1つを第2オブジェクトとして表示する処理も含まれる。
制約に従った第2オブジェクトを生成する処理には、様々な具体例が考えられる。これらの具体例については後述する。
表示制御部116は、プロセッサ101(図2参照)、補助記憶装置104(図2参照)及び通信インタフェース105(図2参照)により実現される。
表示制御部116は、ユーザUが参加する仮想空間に関するデータをユーザ端末20(図2参照)に送信し、ユーザ端末20のディスプレイ206(図2参照)に仮想空間の画像を表示させる。具体的には、表示制御部116は、例えばユーザUのオブジェクトUOから見た仮想空間の画像やユーザ端末20を操作するユーザUのオブジェクトUOが位置する仮想空間を俯瞰的に表現した画像をディスプレイ206に表示させる。
表示制御部116は、第1オブジェクトの複製を指示したユーザUに対して第2オブジェクトの候補を表示することもある。
また、表示制御部116は、複製に関する制約に関連付けられたユーザUのディスプレイ206に、第1オブジェクトの複製の可否を求める通知を表示することもある。
制約に関連付けられたユーザUには、例えば第1オブジェクトの複製に関する権限を有するユーザや制約オブジェクトの複製に関する権限を有するユーザの両方又は一方が含まれる。
<ユーザ端末の機能構成>
図7は、ユーザ端末20の機能上の構成例を示す図である。
具体的には、ユーザ端末20は、操作特定部211、記憶部212、生成部213、送受信部214、表示処理部215を有する。
これらの機能部は、ユーザ端末20のハードウェアと、プログラムとの協働により実現される。
なお、ユーザ端末20には、複製を指示したユーザUが操作する端末と、制約に関連付けられたユーザUが操作する端末がある。
操作特定部211は、プロセッサ201(図2参照)及び入力受付装置205(図2参照)により実現される。
操作特定部211は、入力受付装置205を通じて受け付けたユーザUの操作の内容を特定する。
複製を指示するユーザUの場合、特定される操作の内容には、例えば仮想空間内におけるユーザUのオブジェクトの動き、複製の対象である第1オブジェクトの指定、第2オブジェクトの候補の選択、複製物として生成される第2オブジェクトに対する制約の追加がある。
制約に関連付けられたユーザUの場合、特定される操作の内容には、例えば複製の可否、第1オブジェクトや制約オブジェクトに対する制約の追加がある。
記憶部212は、プロセッサ201(図2参照)及び補助記憶装置204(図2参照)により実現される。
記憶部212は、例えば仮想空間管理サーバ10(図1参照)から受信した仮想空間の画像等のデータ、仮想空間で会話している他のユーザUの音声データ、自端末で受け付けた文字列のデータや音声データ、ユーザUから受け付けた操作のデータを補助記憶装置204に記憶する。
生成部213は、プロセッサ201(図2参照)及び補助記憶装置204(図2参照)により実現される。
生成部213は、操作特定部211により特定されたユーザUの操作の内容を表すデータ等を生成する。生成されたデータは、送受信部214によって仮想空間管理サーバ10に送信される。
送受信部214は、プロセッサ201(図2参照)、補助記憶装置204(図2参照)及び通信インタフェース209(図2参照)により実現される。
送受信部214は、仮想空間管理サーバ10(図2参照)との間で、データの送受信を実行する。
仮想空間管理サーバ10に送信されるデータには、例えばオブジェクトのデータ、ユーザUによるオブジェクトに対する操作のデータ、複製の対象である第1オブジェクトを指定するデータ、制約オブジェクトの複製の可否を指示するデータ、代替オブジェクトの候補の選択を指示するデータ、制約の追加や修正を指示するデータがある。制約の追加には、制約が付されている制約オブジェクトに対する制約の追加と、制約が付されていない部分オブジェクトに対する制約の付与がある。
仮想空間管理サーバ10から受信するデータには、ユーザUのオブジェクトUOから見た仮想空間の画像やユーザ端末20を操作するユーザUのオブジェクトUOが位置する仮想空間を俯瞰的に表現した画像、仮想空間内で会話する他のユーザUの音声やユーザUが入力した文字列、複製の対象である第1オブジェクトに複製の可否を問い合わせるデータ、第2オブジェクトの候補のデータ、複製の指示を通じて生成された第2オブジェクトの画像がある。
表示処理部215は、プロセッサ201(図2参照)、補助記憶装置204(図2参照)及びディスプレイ206(図2参照)により実現される。
表示処理部215は、送受信部214を通じて受信した画像等をディスプレイ206に表示する。
表示処理部215は、例えばユーザUのオブジェクトから見た仮想空間の画像やユーザ端末20を操作するユーザUのオブジェクトが位置する仮想空間を俯瞰的に表現した画像をディスプレイ206に表示する。
<処理動作例>
図8は、仮想空間管理サーバ10(図2参照)のプロセッサ101(図2参照)が実行する処理動作の一例を説明するフローチャートである。なお、図中における記号のSはステップを意味する。
図8に示す処理動作は、プログラムの実行を通じてプロセッサ101が実現する。
まず、プロセッサ101は、仮想空間内におけるオブジェクトの指定を検出する(ステップ1)。
次に、プロセッサ101は、指定されたオブジェクトが複製の対象か否かを判定する(ステップ2)。予め定めた操作が検出された場合、複製の対象であると判定される。予め定めた操作には、例えば複製に割り付けたマウスやキーボードの操作、仮想空間内に表示されたソフトキーに対する指示がある。
ステップ2で否定結果が得られた場合、プロセッサ101は、ステップ1に戻る。図8では、ステップ1に戻っているが、終了に進んでもよい。
複製の対象と判定された場合、プロセッサ101は、ステップ2で肯定結果を得る。ステップ2で肯定結果が得られた場合、指定されたオブジェクトは第1オブジェクトとしてプロセッサ101に認識される。
続いて、プロセッサ101は、第1オブジェクトに複製に関する制約があるか否かを判定する(ステップ3)。
第1オブジェクトに複製に関する制約が含まれていない場合、プロセッサ101は、ステップ3で否定結果を得る。この場合、ユーザUには、第1オブジェクトの自由な複製が許される。
ステップ3で否定結果が得られた場合、プロセッサ101は、第1オブジェクトの複製物を生成し(ステップ4)、仮想空間に反映する(ステップ5)。すなわち、第1オブジェクトと同一の複製物である第2オブジェクトが、ユーザUが指定した位置に生成される。
因みに、複製元に指定された第1オブジェクトは、仮想空間内の同じ位置に存在したままである。
これに対し、第1オブジェクトに複製に関する制約が含まれている場合、プロセッサ101は、ステップ3で肯定結果を得る。
ステップ3で肯定結果が得られた場合、プロセッサ101は、複製に関する制約に基づいて第2オブジェクトを生成し(ステップ6)、仮想空間に反映する(ステップ5)。すなわち、第1オブジェクトを構成する制約オブジェクトを代替オブジェクトに変更した第2オブジェクトが、ユーザUが指定した位置に生成される。
この場合も、複製元に指定された第1オブジェクトは、仮想空間内の同じ位置に存在したままである。
<仮想空間上でのオブジェクトの複製例>
以下では、図9~図27を使用して、仮想空間上における条件付きの複製例について説明する。なお、以下で説明する複製例は、実施の形態2においても共通である。
<仮想空間の例>
図9は、仮想空間の一例を説明する図である。図9に示す仮想空間には、複数人のユーザUに対応するオブジェクトUOが存在している。ユーザのオブジェクトUO1~UO5は、それぞれ現実の世界のユーザU1~U5に対応する。
このような場面で、他のユーザのオブジェクトUOが身につけている服、靴、帽子、鞄等を、自身のオブジェクトUOに反映させたいことがある。反対に、自身のオブジェクトUOが身につけている服、靴、帽子、鞄等を、他のユーザのオブジェクトUOに反映させたいことがある。
ところで、複製の対象であるオブジェクトは、仮想空間内における複製が完全に自由とは限らない。例えば仮想空間内のショップで購入したオブジェクトの場合には、自由な複製を認めることは、仮想空間内の商取引を妨げることになる。一方で、制約オブジェクトが代替オブジェクトに変更されるのであれば、第1オブジェクトの複製を許可してもよいユーザも存在する。
<複製に関する制約がない場合>
図10は、第1オブジェクトを構成する部分オブジェクトに複製に関する制約が付されていない場合における複製を説明する図である。(A)は帽子のオブジェクトO1(すなわち第1オブジェクト)が複製の対象に選択された状態を示し、(B)は複製により生成された帽子のオブジェクトO2(すなわち第2オブジェクト)が複製先であるユーザU12のオブジェクトUO12の頭部に貼り付けられた状態を示す。
すなわち、図10に示す例は、複製の対象に指定された帽子のオブジェクトO1に、複製に関する制約が付された部分オブジェクトが含まれない場合を表している。換言すると、図10に示す例は、ステップ3(図8参照)で否定結果が得られた場合の複製を表している。
図10(A)には、複製の対象である帽子のオブジェクトO1の隣にメニューMが表示されている。メニューMは、例えば帽子のオブジェクトO1をマウスカーソルで右クリックすることで表示される。
図10(A)に示すメニューMには「情報」と「複製」が示されている。図10(A)の場合、ユーザU12の操作により「複製」が選択されている。
もっとも、帽子のオブジェクトO1の複製は、仮想空間に表示されるソフトキーや特定のマウス操作等を通じて指示してもよい。
図11は、第1オブジェクトを構成する部分オブジェクトに複製に関する制約が付されていない場合における複製の他の例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトの複製が選択された状態を示し、(B)は第1オブジェクトの複製物である第2オブジェクトが貼り付けられた状態を示す。なお、図11には、図10との対応部分に対応する符号を付して示している。
図11(A)及び(B)の場合、帽子のオブジェクトO1の複製先であるユーザU13のオブジェクトUO13の体型が、帽子のオブジェクトO1を装着しているユーザU11のオブジェクトUO11と異なっている。図11(A)の場合、ユーザU13のオブジェクトUO13の頭部の大きさは、ユーザU11のオブジェクトUO11の頭部の大きさよりもかなり小さい。
この場合も、図10(B)の場合と同じく、第1オブジェクトに当たるオブジェクトO1と同じサイズのオブジェクトO2を生成して、ユーザU13のオブジェクトUO13の頭部に配置することは可能である。
しかし、その場合、ユーザU13のオブジェクトUO13の頭部と帽子のオブジェクトO2との位置合わせが不自然になる。
このため、図11(B)では、オブジェクトO3の大きさが、複製先であるユーザU13のオブジェクトUO13の頭部に合わせて縮小されている。
なお、ユーザU13のオブジェクトUO13の帽子のオブジェクトO3を、ユーザU11のオブジェクトUO11に複製する場合には、反対に、帽子のオブジェクトO1の大きさを拡大してもよい。
<複製に関する制約がある場合>
<複製例1:制約オブジェクトをマスキングする例>
図12は、帽子のオブジェクトO1の一部分であるロゴのオブジェクトO1Aに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザUが複製の権限を有しない場合の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図12においては、説明の都合上、複製の対象に指定されたオブジェクトのみを表している。
複製例1は、ロゴのオブジェクトO1Aに付されている制約の内容が「複製の禁止」の場合を表している。換言すると、複製例1は、ステップ3(図8参照)で肯定結果が得られた場合の複製を表している。
図12(A)に示すように、帽子のオブジェクトO1は、制約オブジェクトO1Aと、非制約オブジェクトO1Bとで構成されている。非制約オブジェクトO1Bは、帽子の本体部分である。
なお、複製例1は、複製を指示するユーザUが、帽子のオブジェクトO1又は制約オブジェクトO1Aについて複製の権限を有しない場合を想定している。
ユーザUが複製の権限を有しないので、制約の内容を満たす帽子のオブジェクトO2が生成される。
前述したように、この複製例1は、制約の内容が制約オブジェクトO1Aの「複製の禁止」である。
このため、図12(B)では、制約オブジェクトO1Aの部分に、非制約オブジェクトO1Bの模様で構成される代替オブジェクトO2Aが貼り付けられている。
なお、図12(A)に示す帽子のオブジェクトO1が、本体部分にあたる非制約オブジェクトO1Bの表面に制約オブジェクトO1Aを貼り付けた構造の場合、帽子のオブジェクトO2を非制約オブジェクトO1Bのみで構成してもよい。
この他、複製後の帽子のオブジェクトO2として、複製元の帽子のオブジェクトO1のデータをそのまま複製し、制約オブジェクトO1Aの全体を隠す代替オブジェクトO2Aで制約オブジェクトO1Aの表面を覆ってもよい。
いずれの場合も、生成される帽子のオブジェクトO2の外観は、図12(B)と同じ見え方になる。
<複製例2:ユーザUが複製の権限を有する場合>
図13は、帽子のオブジェクトO1の一部分であるロゴのオブジェクトO1Aに複製に関する制約が付されているが、ユーザUが複製の権限を有する場合の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図13には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
複製例2も、ロゴのオブジェクトO1Aに付されている制約の内容が「複製の禁止」の場合であるが、複製元のオブジェクトO1(第1オブジェクト)と同一のオブジェクトO2(第2オブジェクト)が生成されている。
その理由は、複製を指示したユーザUが、複製元であるオブジェクトO1又はその制約オブジェクトO1Aについて複製の権限を有しており、制約の実行が無効化されたためである。
複製の権限を有するユーザUには、例えば複製元であるオブジェクトO1又はその制約オブジェクトO1Aの製作者、販売者、購入者、利用権者がいる。
もっとも、これらのユーザUに該当すれば、制約オブジェクトを含むオブジェクトO1の複製が無制限に許可される意味ではない。複製例2は、あくまでも複製を指示したユーザUが、複製の権限を有することを前提とする。
例えば複製元であるオブジェクトO1の販売者が複製を指示した場合でも、オブジェクトO1を購入したユーザUの許可がなければ、制約オブジェクトO1Aを含むオブジェクトO1の複製を許可しない制約も可能である。
他にも、ユーザUの現実空間または仮想空間上における位置情報に応じて制約に応じた複製を制御してもよい。
例えば現実空間のユーザUが現実空間の指定の位置や特定の領域に存在している場合に、複製の制御を変えてもよい。
また例えば仮想空間上でユーザが操作するキャラクター画像(アバタ)と、複製元となる仮想空間上に存在するオブジェクトとの距離に応じて複製の制御を変えてもよい。例えば、ユーザが操作するキャラクター画像が、複製元となる画像とディスプレイで表示される同じ領域にいる場合は複製を可能とする。また、ユーザが操作するキャラクター画像と仮想空間上に存在するオブジェクトとの距離が近づくほど複製が可能な権限の範囲が増えるようにしてもよい。
また、仮想空間上にユーザが操作するキャラクター画像が存在する場合には、複製元として指定したい候補のオブジェクトに対する複製の操作の受け付けを可能にしてよい。すなわち、ユーザが操作するキャラクター画像が複製したい候補のオブジェクトの近くにいない場合には、複製の操作の受付を拒否してもよい。
また、ユーザが操作するキャラクター画像が、仮想空間上に存在するオブジェクトを触れる等の所定の操作を行うことで、複製が可能な権限の範囲が増えるようにしてもよい。
複製元であるオブジェクトO1について複製の権限を有するユーザUは、例えば仮想空間管理サーバ10(図2参照)の補助記憶装置104(図2参照)において管理される。
もっとも、複製の権限を有するユーザUについては、オブジェクトO1を仮想空間内に配置したユーザUのサーバや該当するオブジェクトO1を販売したユーザUのサーバで管理してもよい。その場合、仮想空間管理サーバ10のプロセッサ101(図2参照)は、他のサーバとの通信を通じ、複製の権限の有無を判定する。
<複製例3:形状の複製に制約がある場合の例1>
複製例3は、複製元であるオブジェクトO1の制約オブジェクトO1A又はその制約オブジェクトO1Aについて複製の権限を有しない場合の他の複製例である。
図14は、帽子のオブジェクトO1の一部分であるロゴのオブジェクトO1Aに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザUが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図14には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14(A)に示す帽子のオブジェクトO1は、図12(A)に示す帽子のオブジェクトO1と同じである。
複製例3における複製の制約は、制約オブジェクトO1Aであるロゴの形状の変更である。
図14(A)における制約オブジェクトO1Aはロゴの「A」である。このため、図14(B)に示すオブジェクトO2における代替オブジェクトO2Bはロゴの「B」に変更されている。
なお、図14(B)に示すオブジェクトO2では、代替オブジェクトO2Bとしてロゴの「B」を例示しているが、他のアルファベットやギリシャ文字を代替オブジェクトO2Bとして採用してもよいし、丸、三角、四角等のマークを代替オブジェクトO2Bとして採用してもよい。また、代替オブジェクトO2Bで使用するフォントを、制約オブジェクトO1Aと変更してもよい。
図14(C)に示すオブジェクトO2は、代替オブジェクトO2Cに制約オブジェクトO1Aと同じロゴが含まれる例である。ただし、制約オブジェクトO1Aの下地として新たな円形のパターンが追加されるとともに、制約オブジェクトO1Aを構成するロゴの色が複製元のオブジェクトO1と異なっている。
このように、制約オブジェクトO1Aと関連する他のオブジェクトであれば、いずれも代替オブジェクトとみなしてもよい。
ここでの代替オブジェクトは、複製が指示された時点で、プロセッサ101(図2参照)がプログラムの実行を通じて生成してもよいが、制約オブジェクトO1Aが複製される場合に備えて事前に生成し、オブジェクトO1や制約オブジェクトO1Aに紐付けられていてもよい。例えば制約オブジェクトO1Aの製作者等が代替オブジェクトを事前に生成する場合には、仮想空間内における複製の過程で生成される代替オブジェクトのある程度のコントロールが可能になる。
制約オブジェクトO1Aに紐付けられた代替オブジェクトが複数の場合、複製を指示したユーザUの特性、複製先、複製の回数、複製の世代数その他に応じて、プロセッサ101(図2参照)が使用する代替オブジェクトを決定してもよい。
ユーザUの特性には、ユーザUの性別、年齢、過去の操作の履歴から推測される嗜好その他がある。複製先には、ユーザUのオブジェクトUO、仮想空間内に登録されているユーザUの部屋やデスク等のユーザ個人に属する空間、公園等のパブリックな空間がある。
複製の回数には、帽子のオブジェクトO1を複製の回数の他、制約オブジェクトO1Aの複製の回数や複製の世代数がある。
制約オブジェクトO1Aが部分オブジェクトとして様々なオブジェクトに組み合わせて使用される場合には、制約オブジェクトO1A単位の複製の回数や複製の世代数を用いることがある。
また、代替オブジェクトは、複製元となるオブジェクトO1の特徴量と類似する特徴量を有するオブジェクトO2の観点から代替オブジェクトを決定してもよい。
なお、これらの情報に基づく複製物の例については後述する。
<複製例4:形状の複製に制約がある場合の例2>
図15は、帽子のオブジェクトO1の一部分である本体のオブジェクトO1Bに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザUが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図15には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15(A)に示す帽子のオブジェクトO1は、図12(A)に示す帽子のオブジェクトO1と同じである。
ただし、非制約オブジェクトはO1Aであり、制約オブジェクトはO1Bである点で、図12(A)と異なっている。
このため、複製例4における複製の制約は、制約オブジェクトO1Bである本体の形状の変更である。
図15(B)に示すオブジェクトO2は、複製元のオブジェクトO1と同じ帽子である。しかし、第1オブジェクトとしてのオブジェクトO1はいわゆるキャップであったのに対し、第2オブジェクトとして生成されたオブジェクトO2はいわゆるハットに変更されている。このハット型の帽子のオブジェクトが代替オブジェクトO2Dである。なお、ロゴの部分オブジェクトO1Aは非制約オブジェクトであるので、オブジェクトO2でもそのまま複製されている。
一方、図15(C)に示すオブジェクトO2は、複製元のオブジェクトO1と同じキャップ型の帽子である。しかし、図15(C)に示す部分オブジェクトO2Eのうちツバの形状が、複製元のオブジェクトO1と異なっている。
なお、ロゴは非制約オブジェクトO1Aであるので、オブジェクトO2でもそのまま複製されている。
<複製例5:色の複製に制約がある場合の例>
図16は、帽子のオブジェクトO1の一部分であるロゴのオブジェクトO1Aに複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザUが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図16には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
複製例5における複製の制約は、制約オブジェクトO1Aであるロゴの色の変更である。このため、図16(A)、(B)及び(C)における帽子の本体に対応する非制約オブジェクトO1Bの形状はいずれも同じである。また、制約オブジェクトO1Aの形状と、対応する代替オブジェクトO2F及びO2Gの形状は同じである。
ただし、図16(A)における制約オブジェクトO1Aの色は「赤」であるが、代替オブジェクトO2Fの色は「青」であり、代替オブジェクトO2Gの色は「黄」である。
なお、前述したように、代替オブジェクトの色は、制約オブジェクトの色と見かけ上の違いが識別される程度に異なることが求められる。
また、色の変更では、色相の変更だけでなく、彩度や明度の違いも含めて変更してもよい。
<複製例6:模様の複製に制約がある場合の例>
図17は、帽子のオブジェクトO1の一部分である本体に複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザUが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)及び(C)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図17には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
複製例6における複製の制約は、制約オブジェクトO1Bである本体部分の模様について付されている。
このため、図17(A)、(B)及び(C)における帽子の本体に対応する制約オブジェクトO1Bの形状と非制約オブジェクトO1Aの形状は、複製の前後で同じである。
複製例6の場合も、複製前の帽子のオブジェクトO1は、無地の本体部分とロゴとで構成されている。
一方、図17(B)に示す複製後のオブジェクトO2の場合、帽子の本体部分の模様が代替オブジェクトO2Hで置換されている。図17(B)の場合、代替オブジェクトO2Hは、ドットのパターンで構成される。
図17(C)に示す複製後のオブジェクトO2の場合、帽子の本体部分の模様が代替オブジェクトO2Jで置換されている。図17(C)の場合、代替オブジェクトO2Jは、チェック柄である。
なお、代替オブジェクトO2H及びO2Jの模様は、制約オブジェクトの模様と見かけ上の違いが識別される程度に異なることが求められる。
<複製例7:時間情報の複製に制約がある場合の例>
図18は、帽子のオブジェクトO1の一部分であるロゴの表示色の時間変化に複製に関する制約が付されており、複製を指示するユーザUが複製の権限を有しない場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図18には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図18(A)の場合、帽子のオブジェクトO1のロゴが制約オブジェクトO1Aであり、ロゴの色が5秒毎に「赤」から「青」、「青」から「赤」に変化する。
複製例7では、制約オブジェクトO1Aの色に付されている時間情報の複製が制約される。
このため、図18(B)に示すオブジェクトO2(第2オブジェクト)の代替オブジェクトO2Kの色は「赤」で固定されている。つまり、複製元のオブジェクトO1(第1オブジェクト)のように時間の経過に伴う色の変化は複製されない。
なお、図18に示す複製例では、説明の都合上、色の変化について説明したが、形状の時間変化や模様の時間変化についても、時間情報を除く複製を実行してもよい。
<複製例8:1つのオブジェクトに複数の制約が含まれる場合の例>
図19は、1つのオブジェクトO1について複製に関する同種の制約が2つ付されている場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1を示し、(B)~(D)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2を示す。
図19には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
この複製例の場合も、複製を指示するユーザUは、いずれの部分オブジェクトについても複製の権限を有していない場合を想定する。
なお、図19における制約の内容は、形状である。このため、制約オブジェクトO1A1及びO1A2の形状は、複製時に別の形状に変更することが求められる。
他の複製例と同様、複製元となる帽子のオブジェクトO1は、図19(A)である。
複製例8の場合、非制約オブジェクトO1Bは、帽子本体の部分オブジェクトであり、制約オブジェクトO1A1、O1A2は、ロゴの部分オブジェクトとマークの部分オブジェクトである。
ロゴの部分オブジェクトは、他の複製例と同じく文字の「A」である。一方、マークの部分オブジェクトは、記号の二重丸である。このように、1つのオブジェクトO1に複数の制約オブジェクトが含まれる場合、複数の制約オブジェクトが同種の部分オブジェクトとは限らない。
図19(B)と図19(C)は、制約オブジェクトO1A1、O1A2を共通の図形に置換する例を示している。
図19(B)に示すオブジェクトO2(第2オブジェクト)では、2つの制約オブジェクトの形状が、いずれも文字「B」に変更された例を示している。すなわち、ロゴの部分オブジェクトに対応する代替オブジェクトO2L1だけでなく、マークの部分オブジェクトに対応する代替オブジェクトO2L2にも、同じ文字が割り当てられている。
ここでの代替オブジェクトO2L1及びO2L2は、共通の画像の一例である。複数の制約オブジェクトO1A1及びO1A2を同じ文字に置換することにより、オブジェクトO2(第2オブジェクト)における外観上の統一感を高めている。
図19(C)に示すオブジェクトO2(第2オブジェクト)では、2つの制約オブジェクトの形状が、いずれも楕円形状の図形に変更された例を示している。すなわち、ロゴの部分オブジェクトに対応する代替オブジェクトO2M1だけでなく、マークの部分オブジェクトに対応する代替オブジェクトO2M2にも、同じ図形が割り当てられている。
ここでの代替オブジェクトO2M1及びO2M2も、共通の画像の一例である。複数の制約オブジェクトO1A1及びO1A2を同じ図形に置換することにより、オブジェクトO2(第2オブジェクト)における外観上の統一感を高めている。
一方で、複数の制約オブジェクトが異種の部分オブジェクトの場合には、共通の画像に変更しない制御も可能である。
図19(D)に示すオブジェクトO2(第2オブジェクト)では、複製元となる制約オブジェクトの種類毎に複製後の形状が決定された例を示している。
例えばロゴの部分オブジェクトに対応する代替オブジェクトO2N1は文字の「B」であり、マークの部分オブジェクトに対応する代替オブジェクトO2N2は円形状である。
この手法による複製は、図19(B)及び(C)の例のようなオブジェクトO2の全体としての統一感は得られないが、複製元のオブジェクトO1の外観上のイメージを引き継ぐことが可能になる。
ところで、図19では、複製に関する複数の制約の内容がいずれも形状である場合について説明したが、複製に関する複数の制約の内容は、いずれも色であってもよく、模様であってもよい。
また、1つのオブジェクトに含まれる複製に関する複数の制約に異なる内容が混在する場合には、各部分オブジェクトを対応する制約の内容に応じた代替オブジェクトで置換すればよい。
<複製例9:制約を含む複数のオブジェクトを一括して複製する場合の例>
図20は、複製に関する制約を含む2つのオブジェクトO1及びO11が一括複製の対象に指定されている場合の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1及びO11を示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2及びO21を示す。
図20には、図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
この複製例の場合も、複製を指示するユーザUは、いずれの部分オブジェクトについても複製の権限を有していない場合を想定する。
図20(A)の場合、帽子のオブジェクトO1は、制約オブジェクトO1Aと非制約オブジェクトO1Bで構成され、帽子のオブジェクトO11は、制約オブジェクトO11Aと非制約オブジェクトO11Bで構成されている。
図20における制約の内容は、いずれも形状である。このため、制約オブジェクトの形状は、複製時に別の形状に変更することが求められる。
他の複製例と同様、複製元となる帽子のオブジェクトO1及びO11は、図20(A)に示している。
図20(A)の場合、制約オブジェクトO1Aは文字の「A」であり、制約オブジェクトO11Aは文字の「B」である。すなわち、一括複製の対象である2つのオブジェクトO1及びO11に含まれる制約オブジェクトO1A及びO11Aの種類も、制約の内容も同じである。
このため、図20(B)では、制約オブジェクトO1A及びO11Aの部分に、同じ文字の代替オブジェクトO2A及びO21Aが割り当てられている。具体的には、文字「C」が割り当てられている。もっとも、図19(C)で説明したように、代替オブジェクトO2A及びO21Aに対し、共通の図形を割り当てることも可能である。
一括複製の対象である複数のオブジェクト(第1オブジェクト)に含まれる複数の制約オブジェクトO1A及びO11Aに同じ画像を割り当てることにより、生成される2つのオブジェクトO2及びO21における外観上の統一感を高めている。
ところで、図20では、複製に関する複数の制約の内容がいずれも形状である場合について説明したが、複製に関する複数の制約の内容は、いずれも色であってもよく、模様であってもよい。
また、一括対象である複数のオブジェクトに含まれる複製に関する複数の制約に異なる内容が混在する場合には、各部分オブジェクトを対応する制約の内容に応じた代替オブジェクトで置換すればよい。
図21は、複製に関する制約を含む2つのオブジェクトO1及びO11が一括複製の対象に指定されている場合の他の複製例を説明する図である。(A)は第1オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO1及びO11を示し、(B)は第2オブジェクトとしての帽子のオブジェクトO2及びO21を示す。
図21には、図20との対応部分に対応する符号を付して示している。
図20との違いは、図中左側に位置するオブジェクトO1の複製に関する制約の内容が形状であるのに対し、図中右側に位置するオブジェクトO1の複製に関する制約の内容が色である点である。
この場合、制約の内容に共通性がない。
このため、図21(B)の場合には、各制約に応じた複製が実行されている。
例えば図中左側に位置するオブジェクトO2の場合、ロゴの部分オブジェクトとして文字「C」の代替オブジェクトO2Aが配置されている。
一方、図中右側に位置するオブジェクトO21の場合、ロゴの部分オブジェクトとして、複製元とは色違いの文字「B」の代替オブジェクトO21Aが配置されている。因みに、制約オブジェクトO11Aの色は赤であり、代替オブジェクトO21Aの色は青である。
<複製例10:複製の世代数に応じて代替オブジェクトの内容が変更される例>
複製例10では、仮想空間上におけるオブジェクトの複製の世代数が管理される場合における複製の世代数に応じた複製の実行例を説明する。
図22は、複製の世代数に応じたオブジェクトの複製例を説明する図である。(A)は複製の世代数が「0」の場合のオブジェクトO0であり、(B)は複製の世代数が「1」の場合のオブジェクトO1であり、(C)は複製の世代数が「2」の場合のオブジェクトO2であり、(D)は複製の世代数が「3」の場合のオブジェクトO3であり、(E)は複製の世代数が「4」以上の場合のオブジェクトO4である。
図22には、図15との対応部分に対応する符号を付して示している。
世代数の「0」は、一連の複製回の先頭に位置するオブジェクトを意味し、例えばオリジナルオブジェクトとも原型オブジェクトともいう。
なお、世代数が0のオブジェクトO0に基づいて他のオブジェクトを複製しても、オブジェクトO0の世代数は「0」のままである。
図22(A)に示すオブジェクトO0(第1オブジェクト)は、帽子のオブジェクトであり、図15(A)に示すオブジェクトO1と同一である。
なお、オブジェクトO0は、非制約オブジェクトO0Aと、制約オブジェクトO0Bで構成されている。すなわち、帽子の本体が制約オブジェクトである。また、制約の内容は形状である。
以下では、オブジェクトO0を複製元として生成されたオブジェクトO1(第2オブジェクト)の世代数を「1」とカウントする。オブジェクトO0を複製元とするオブジェクトO1(第2オブジェクト)が何個あっても、その世代数は「1」である。
世代数が「1」のオブジェクトO1(第1オブジェクト)を複製元として生成されたオブジェクトO2(第2オブジェクト)の世代数は「2」であり、世代数が「2」のオブジェクトO2(第1オブジェクト)を複製元として生成されたオブジェクトO3(第2オブジェクト)の世代数は「3」であり、世代数が「3」のオブジェクトO3(第1オブジェクト)を複製元として生成されたオブジェクトO4(第2オブジェクト)の世代数は「4」である。
図22(B)~(D)に示すオブジェクトO1、O2、O3は、複製の世代数の「1」、「2」、「3」に対応する。
図22(B)に示すオブジェクトO1は、代替オブジェクトO1Bと非制約オブジェクトO0Aで構成されている。
帽子の本体に対応する代替オブジェクトO1Bの形状が、制約オブジェクトO0Bと異なっている。ただし、制約オブジェクトO0Bと代替オブジェクトO1Bの外観上の違いは、帽子のツバの違いが主であり、オリジナルオブジェクトとの類似度も高い。
複製例10の場合、世代数が「1」のオブジェクトO1と、このオブジェクトO1を複製元として生成された世代数が「2」のオブジェクトO2の形状と、このオブジェクトO2を複製元として生成された世代数が「3」のオブジェクトO3の形状はいずれも同一である。この点が、前述した複製例との違いである。
換言すると、制約オブジェクトを含むオブジェクトを複製しても、制約オブジェクトの部分が代替オブジェクトに変更されるとは限らない。
図22(E)に示すオブジェクトO4は、複製の世代数が「4」以上の場合を表している。この図22(E)に示すオブジェクトO4は、代替オブジェクトO4Bがハットに変更されている。なお、複製による世代数が4以上に増加しても、複製後の代替オブジェクトO4Bの形状は同じままとなる。
図22(E)に示すオブジェクトO4も帽子である点では、図22(A)に示すオブジェクトO0と共通であるが、外観上の変化は、図22(B)に示すオブジェクトO1よりも大きくなっている。
すなわち、図22(A)~(E)では、世代数が増えるに従って、生成されるオブジェクトを構成する代替オブジェクトの形状が、オリジナルオブジェクトを構成する制約オブジェクトからの変化が大きくなるように複製の条件が設計されている。
なお、図22の例では、制約オブジェクトについて定められている制約の内容が形状である場合を想定しているが、制約の内容が色や模様の場合にも、複製の世代数に応じて条件付きの複製を管理してもよい。
<複製例11:複製の回数に応じて代替オブジェクトの内容が変更される例>
複製例11では、仮想空間上におけるオブジェクトの複製の回数が管理される場合における複製の世代数に応じた複製の実行例を説明する。
図23は、複製の回数に応じたオブジェクトの複製例を説明する図である。(A)は複製の回数が「0」の場合のオブジェクトO0であり、(B)は複製の回数が「1」の場合のオブジェクトO1であり、(C)は複製の回数が「2」の場合のオブジェクトO2であり、(D)は複製の回数が「3」の場合のオブジェクトO3であり、(E)は複製の回数が「4」の場合のオブジェクトO4である。
図23には、図22との対応部分に対応する符号を付して示している。
図23(B)~(D)の世代数は「1」であり、図23(E)の世代数は「2」である。しかし、図22(B)とは、制約の実行条件が異なるため、生成されるオブジェクトの外観が異なっている。
図23では、複製の回数を、オリジナルオブジェクトであるオブジェクトO0に統合して管理している。このため、図23(E)に示すオブジェクトO4は4回目の複製とみなされている。
この例の場合も、複製の回数が増えるに従って、生成されるオブジェクトを構成する代替オブジェクトの形状が、オリジナルオブジェクトである制約オブジェクトからの変化が大きくなるように複製の条件が設計されている。
このため、図23の例では、複製の回数が増えるたびに、帽子の本体部分の形状が変更されている。もっとも、図23の例では、複製の回数が3回以上になっても、帽子の本体部分の形状は変化しない。もっとも、帽子の本体部分の形状の変化が停止される複製の回数は3回に限らない。例えば4回でも、5回でもよい。また、帽子の本体部分の形状の変化が停止される複製の回数を設けない設定とすることも可能である。
また、図23の例では、制約オブジェクトについて定められている制約の内容が形状である場合を想定しているが、制約の内容が色や模様の場合にも、複製の世代数に応じて条件付きの複製を管理してもよい。
一方で、複製の回数は、オリジナルオブジェクトであるオブジェクトO0に統合しない管理の方法も可能である。
図24は、複製元を単位として複製の回数を管理する複製例を説明する図である。図24には、図23との対応部分に対応する符号を付して示している。
図24に示す例の場合、複製の回数は、複製元となるオブジェクト単位で管理されている。このため、2段目の帽子のオブジェクトO1、O2、O3は、複製元が同じオブジェクトO0に対する複製の回数で管理されているが、3段目の帽子のオブジェクトO4、O5は、複製元が同じオブジェクトO2に対する複製の回数で管理されている。このため、オブジェクトO4の複製の回数は1回目であり、オブジェクトO5の複製の回数は2回目である。
オブジェクトO4及びO5の複製の回数は、複製元であるオブジェクトO2が基準となるので、オブジェクトO4を構成する代替オブジェクトO4Bの形状は、複製元であるオブジェクトO2の制約オブジェクトに当たる代替オブジェクトO2Bを基準に変更される。このため、オリジナルオブジェクトであるオブジェクトO0との形状の違いは、図22の場合に比して小さくなっている。
なお、図24の場合には、複製の回数が予め定めた回数以下の場合には、複製の回数が増加しても非制約オブジェクトである帽子本体の形状を変化させていないが、図23(B)~(D)のように、複製の回数の増加に伴って、その都度、形状を変化させてもよい。
また、図24の例では、制約オブジェクトについて定められている制約の内容が形状である場合を想定しているが、制約の内容が色や模様の場合にも、複製の世代数に応じて条件付きの複製を管理してもよい。
<複製例12:複製元の仮想空間内の位置に応じた複製の例1>
図25は、オブジェクトの自由な交換を目的とした場所(以下では「フリー空間」という)に複製元となるオブジェクトが存在する場合におけるオブジェクトの複製を説明する図である。(A)は制約付きのオブジェクトO1がフリー空間に存在している場合を示し、(B)はフリー空間内でのオブジェクトO1の複製を示す。
ここでのフリー空間は、呼称の一例であり、例えば自由取引所、パブリックスペースでもよい。図25(A)及び(B)では、フリー空間が公園の例を示している。
複製例12で説明するオブジェクトO1(第1オブジェクト)には、他の複製例と同じく、ロゴの部分に複製に関する制約が付されている。
複製例12では、制約の実行条件として、フリー空間内における複製には制約を無効化する旨が含まれているものとする。
もっとも、制約の実行を無効化する実行条件は、日時や特定の期間の指定によって行うことも可能である。
図25(B)では、2種類の複製例が示されている。
1つ目の複製例は、オブジェクトO1をフリー空間内の別の場所に複製する例である。図25(B)では、オブジェクトO1と同一のオブジェクトO2が複製されている。
なお、オブジェクトO2に、オブジェクトO1の複製に関する制約が引き継がれる。このため、オブジェクトO2を仮想空間内の他の場所で複製する場合には、前述した複製上の制約が発動する。
2つ目の複製例は、オブジェクトO1をフリー空間内にいるユーザU1のオブジェクトUO1に複製する例である。
図25(B)の場合、複製先がユーザU1のオブジェクトUO1である場合には、フリー空間内の複製でも制約の実行を有効としている。このため、前述した他の複製例と同様、ユーザU1のオブジェクトUO1の頭上に複製されたオブジェクトO3のロゴは「B」に変更されている。
もっとも、複製がフリー空間内で行われた場合には、複製先がユーザU1のオブジェクトUO1でも、複製元のオブジェクトO1と同じオブジェクトO2を生成してもよい。すなわち、ユーザU1のオブジェクトUO1の頭上には、ロゴが「A」の帽子のオブジェクトO2が複製されてもよい。
もっとも、ユーザU1のオブジェクトUO1がフリー空間から外に出ると、制約が有効化され、ユーザU1のオブジェクトUO1の頭上に複製されたオブジェクトO2が、オブジェクトO3に切り替わるようにしてもよい。すなわち、フリー空間に滞在している間は、帽子のロゴが「A」であるがフリー空間から外に移動するとロゴが「B」に変更されるようにしてもよい。
一方で、複製がフリー空間で実行された場合には、フリー空間から外に移動しても、複製されたオブジェクトO2の制約の無効化を維持する設定としてもよい。
ただし、フリー空間から外で実行される複製では、オブジェクトO2に引き継がれている複製に関する制約が再び有効になり、同一のオブジェクトが複製されないようにしてもよい。例えば特定のユーザUに紐付けられた机やクロゼット等の空間や特定のユーザUのオブジェクトUOに複製される場合には、制約に応じた複製が実行される。
<複製例13:複製元の仮想空間内の位置に応じた複製の例2>
図26は、オブジェクトの自由な交換を目的とした場所に複製元となるオブジェクトが存在する場合におけるオブジェクトの複製の他の例を説明する図である。(A)は制約付きのオブジェクトO1がフリー空間に存在している場合を示し、(B)はユーザU1のオブジェクトUO1がフリー空間に複製された様子を示す。
図26には、図25との対応部分に対応する符号を付して示している。
図26と図25との違いは、複製元のオブジェクトO1が、ユーザU1のオブジェクトUO1の頭上に存在する点である。
図26の場合も、オブジェクトO1には、複製に関する制約が付されているが、フリー空間内の複製であるので、制約の実行が無効化されている。このため、フリー空間内に、オブジェクトO1と同一のオブジェクトO2が複製されている。
この場合も、オブジェクトO2に、オブジェクトO1の複製に関する制約が引き継がれる。このため、オブジェクトO2を仮想空間内の他の場所で複製する場合には、前述した複製上の制約が発動する。
<複製例14:複製元の仮想空間内の位置に応じた複製の例2>
図27は、オブジェクトの自由な交換を目的とした場所に複製元となるオブジェクトが存在する場合におけるオブジェクトの複製の他の例を説明する図である。(A)は制約付きのオブジェクトO1がフリー空間に存在している場合を示し、(B)はユーザU1のオブジェクトUO1がフリー空間に複製された様子を示す。
図27には、図25との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27と図25との違いは、複製元のオブジェクトO1が、ユーザU2のオブジェクトUO2の頭上に存在する点である。
図27に示す例は、複製に関する権限の有無による複製の違いを表している。
図27(A)に示すフリー空間には、帽子を被っているユーザU1のオブジェクトUO1と、帽子を被っていないユーザU2のオブジェクトUO2とユーザU3のオブジェクトUO3が存在している。なお、ユーザU2は、オブジェクトO1の複製に関する権限を有していないが、ユーザU3は、オブジェクトO1の複製に関する権限を有している。
図27(B)は、帽子のオブジェクトO1が、ユーザU2のオブジェクトUO2とユーザU3のオブジェクトUO3の頭上に複製される場合を表している。
図27(B)の場合、複製の権限を有しないユーザU2の頭上に複製されたオブジェクトO2のロゴは「B」に変更されている。一方、複製の権限を有するユーザU3の頭上に複製されたオブジェクトO3のロゴは「A」のままである。
複製例14の場合、複製の権限を有するユーザU3のオブジェクトUO3に紐付けられたオブジェクトO3は、フリー空間の外に移動しても、その表示が変更されることはない。
<オブジェクトの複製に関連するユーザインタフェースの例>
以下では、前述した複製の実行に際して表示されるユーザインタフェースの例について説明する。なお、以下で説明するユーザインタフェースの例は、実施の形態2においても共通である。
以下では、制約付きの複製の事前通知に使用するユーザインタフェースと、制約の追加及び修正に使用するユーザインタフェースについて説明する。
<事前通知>
ここでは、オブジェクトOに複製に関する制約が付されている場合における事前に通知する機能について説明する。
事前の通知には、複製を指示するユーザUへの通知と、複製に関する制約を付したユーザUへの通知がある。
<複製を指示するユーザへの通知>
図28は、制約付きの複製を指示したユーザUへの通知例を説明する図である。(A)は複製を指示するユーザへの通知例を示し、(B)は通知される内容の例を示す。
図28には、図10との対応部分に対応する符号を付して示している。
図28(A)に示すメニューMでは、帽子のオブジェクトO1が複製の対象に選択されている。このとき、メニューMの右隣りには、複製に関する制約の存在を通知するメッセージMSが表示される。
図28(B)には、メッセージMSと複製の実行の例が示されている。
例1の場合、制約を通知した後、オブジェクト全体の複製が自動実行される。例1は、制約付きの複製の事前通知が目的であるので、複製自体は自動実行される。通知に用いるメッセージMSには、例えば「このオブジェクトには、複製に制約があります。」がある。この通知により、ユーザUは、複製の対象に指定した第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトが複製される理由を知ることが可能になる。
例2の場合、部分オブジェクトの一部に変更が生じることを通知した後、オブジェクト全体の複製が自動実行される。例1との違いは、制約の所在が部分オブジェクトの一部にあることを明示する点である。通知に用いるメッセージMSには、例えば「このオブジェクトを複製すると、一部の部分オブジェクトに変更が生じます。」がある。この通知により、ユーザUは、複製の対象に指定した第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトが複製される具体的な理由を知ることが可能になる。
例3の場合、部分オブジェクトの一部に変更が生じることを通知し、複製の実行の可否をユーザUに問い合わせる。例1及び例2との違いは、複製の実行がユーザUの指示を待って実行される点である。通知に用いるメッセージMSには、例えば「このオブジェクトを複製すると、一部の部分オブジェクトに変更が生じます。複製しますか?」、「はい/いいえ」がある。「はい」と「いいえ」はソフトキーとして仮想空間内に表示される。この通知により、一部であっても部分オブジェクトの変更を望まないユーザUは、複製の実行を未然に中止できる。
例4の場合、複製により生成されるオブジェクトの候補を提示し、複製の実行の可否をユーザUに問い合わせる。例4も、複製の実行の可否をユーザUに事前に問い合わせる。例4が例3と異なる点は、複製により生成されるオブジェクトの候補が事前に提示される点である。通知に用いるメッセージMSには、例えば「このオブジェクトを複製すると、以下のオブジェクトに変更されます。複製しますか?」、「はい/いいえ」がある。また、生成されるオブジェクトの候補の画像が提示される。この通知により、ユーザUは、複製の実行により生成されるオブジェクトを確認した上で、複製の実行の可否の選択が可能になる。
例5の場合、複製により生成される複数のオブジェクトの候補を提示し、候補の選択をユーザに問い合わせる。例5も、複製により生成されるオブジェクトの候補が事前に提示される点で例4と共通である。違いは、提示される候補が複数である点である。なお、候補は、1つずつ順番に提示してもよいし、複数の候補を一度に提示してもよい。通知に用いるメッセージMSには、例えば「以下の候補の中から使用するオブジェクトを選択してください。」、「○候補1 ◎候補2 ○候補3 ○候補4」がある。図28(B)の例では文字で表示しているが、実際には、候補のサムネイル画像が表示される。図28(B)では、2つ目の候補が選択されている。
なお、複数の候補を順番に又は一度に提示する場合には、おすすめの候補を上位に配置してもよい。おすすめの候補であることは、候補の強調表示やコメントにより通知する。
提示する候補は、例えば複製を指示したユーザUによる操作の履歴に基づいて決定してもよく、不特定のユーザUによる操作の統計的な履歴に基づいて決定してもよい。
因みに、履歴には、過去の複製で選択された候補の傾向や選択された候補毎の回数がある。個人単位の履歴を用いると、ユーザUの好みにあった候補を優先的に提示できる。ただし、十分な数が蓄積されないと、個人単位の履歴による提示は、ユーザUの好みを反映しない可能性がある。この場合には、統計的な履歴を用いることで、多くのユーザUに好まれる候補を優先的に提示できる。
例6の場合、制約がある部分オブジェクトの編集をユーザUに要求する。例6は、他の例と異なり、ユーザUが、制約がある部分オブジェクトに編集を加える。通知に用いるメッセージMSには、例えば「複製の実行には、ロゴの変更が必要です。ロゴを編集しますか?」、「はい/いいえ」がある。例えば「はい」が選択されると、仮想空間内に編集用のウィンドウが表示され、複製の対象に指定したオブジェクトO1に対する編集が可能になる。ここでのウィンドウでは、制約オブジェクトである部分オブジェクトが明示的に示される。
<複製に関する制約を付したユーザへの通知>
図28では、複製を指示したユーザUへの通知例を説明したが、ここでは制約を付したユーザUへの通知を説明する。
図29は、複製に関する制約を付したユーザU21への通知例を説明する図である。(A)は制約を付したユーザU21への通知例を示し、(B)は通知される内容の例を示す。
図29(A)では、ユーザU21に対応するユーザのオブジェクトUO21の位置にメッセージMSが吹き出し形式で表示されている。
図29(B)には、メッセージMSの例が示されている。
例1の場合、制約を付したオブジェクトや部分オブジェクトの複製イベントの発生を通知する。例1は、複製イベントの事前通知が目的であるので、複製の実行前に通知される。通知に用いるメッセージMSには、例えば「帽子のオブジェクトの複製が求められました。」がある。実際には、図29(B)に示すように、複製が指示された帽子のオブジェクトの画像が表示される。画像の表示により、制約が設定された部分オブジェクトの確認が可能になる。
例1の場合、ユーザU21は複製イベントの発生を知るのみであり、複製の可否を指示することはできない。
例2の場合、制約を付したオブジェクトや部分オブジェクトの複製イベントの実行を通知する。例2は、複製イベントの実行の通知が目的であるので、複製の実行後に通知される。通知に用いるメッセージMSには、例えば「帽子のオブジェクトが複製されました。」がある。やはり、図29(B)に示すように、複製が指示された帽子のオブジェクトの画像が表示される。
例2の場合も、ユーザU21は複製の実行を知るのみであり、複製の可否を指示することはできない。
例3の場合、制約を付したオブジェクトや部分オブジェクトの複製イベントの発生を通知し、複製の許可を問い合わせる。例3では、複製イベントの発生の通知だけでなく、複製の実行の可否をユーザU21が指示する機会が与えられる。通知に用いるメッセージMSには、例えば「帽子のオブジェクトの複製が求められました。複製を許可しますか?」、「はい/いいえ」がある。「はい」と「いいえ」はソフトキーとして仮想空間内に表示される。この通知の場合、制約を付したユーザU21が許可しないと、オブジェクトの複製が実行されない。もっとも、複製自体は実行されるが、事後的に制約オブジェクトが代替オブジェクトに変更することが可能になる。
<制約の追加>
複製に関する制約は、仮想空間内に例えば新たなオブジェクトが生成されたタイミングで実行される場面を想定するが、運用上は、制約の修正や追加を求める可能性がある。
図30は、オブジェクトO1に付されている複製に関する制約の追加を可能とするユーザインタフェースの例を示す図である。
図30に示すメニューMは、例えばオブジェクトO1をマウスカーソルで右クリックすることで表示される。図30には、図10(A)との対応部分に対応する符号を付して示している。なお、オブジェクトO1は、オリジナルオブジェクトに限らず、オリジナルオブジェクトから生成された複製物でもよい。
図30に示すメニューMには、「制約の追加」と「制約の修正」の項が表示されている。図30では、ユーザUの操作により「制約の追加」が選択されている。
図30では、「制約の追加」のサブメニューSMが表示されている。
図30に示すサブメニューSMの場合、「制約を追加する部分オブジェクトを指定し、制約の内容、実行条件を選択してください。」とのメッセージに続き、「権限の有無」、「制約の内容」、「実行条件」が例示されている。
ここでの部分オブジェクトは、非制約オブジェクトに限らず、制約オブジェクトでもよい。制約オブジェクトが指定された場合には、既存の制約に別の制約が追加される。また、ここでの部分オブジェクトは、複製により生成されたオブジェクト(第2オブジェクト)でもよい。
「権限の有無」の入力欄は、部分オブジェクトに対する権限の種類の確認用である。権限のないユーザUによる制約の追加を認めないために設けている。なお、実際に権限を有するか否かは、仮想空間管理サーバ10(図1参照)で管理されているデータに基づいて認証される。
図30では、オブジェクトの利用権者が選択されている。
「制約の内容」の入力欄は、追加する制約の内容の入力に使用される。制約の内容には、例えば「複製の禁止」、「形状の変更」、「色の変更」、「模様の変更」がある。これらは一例である。なお、図30では、「形状の変更」が選択されている。
「実行条件」の入力欄は、制約の実行条件の追加に使用される。図30には、「複製の世代数」、「複製の回数」、「フリー空間での複製の可否」が例示されている。
図30では、「複製の背世代数」と「フリー空間での複製の可否」が選択されている。因みに、「複製の世代数」には「3世代までの複製は自由」が記入されている。もっとも、自由な文書による指定では実行が担保されない場合があるので、選択肢からの選択が望ましい。また、「フリー空間での複製の可否」では「はい」が選択されている。このため、フリー空間では自由な複製が許可される。
なお、追加された制約の内容が既存の他の制約と矛盾する場合には、その旨を表示し、制約を追加できないようにする。矛盾する制約が追加されると、複製の実行に支障が生じるためである。もっとも、矛盾する制約が追加された場合には、追加された順番がより古い制約を優先する仕組みを採用し、複製の実行に支障が生じないようにしてもよい。
「制約の修正」についても同様のサブメニューが用意される。もっとも、「制約の修正」に対応するサブメニューSMにより制約を修正できるのは、制約を付与したユーザUと同一であることが求められる。
<複製が実行される場面の例>
多くの複製は、複製の指示と複製の実行とが同時に行われるが、複製の指示と複製の実行とが異なる場合も考えられる。
図31は、複製の指示と複製の実行とが異なる場合の一例を説明する図である。(A)はプレゼントオプションの表示例を示し、(B)はプレゼントとしての複製の実行例を示し、(C)は複製された鞄の位置の調整例を示す。
図31(A)には、ユーザU12に対応するオブジェクトUO12、ユーザU13に対応するオブジェクトUO13、ユーザU14に対応するオブジェクトUO14が表示されている。
図31(A)では、マウスカーソルの右クリック等により表示されるメニューでプレゼントオプションが選択された状況を表している。このため、メニューMにはプレゼントオプションとのタイトルが表示され、複製の実行が可能なオブジェクトの画像が表示されている。図31(A)の場合には、鞄の画像と、帽子の画像が表示され、鞄が選択されている。
また、サブメニューSMには、複製先の選択肢と、複製の実行時に使用するポーズの有無の選択肢が表示されている。
図31(A)では、複製先の選択肢としてユーザU13のオブジェクトUO13のサムネイル画像と、ユーザU14のオブジェクトUO14のサムネイル画像が表示されており、ユーザU13のオブジェクトUO13のサムネイル画像が選択されている。また、複製の実行時におけるポーズの「あり」が選択されている。
図31(B)では、送り主であるユーザU12のオブジェクトUO12は、メッセージMS1として「プレゼントするよ」、「気に入ってくれるといいな」と発言している。なお、図31(B)では作図上の制約により省略しているが、送り主であるユーザU12のオブジェクトUO12にプレゼント特有のポーズや動作が追加される。これにより、送り主の気持ちが表現される。
なお、図31(B)では、プレゼント先であるユーザU13のオブジェクトUO13の胸のあたりに鞄のオブジェクトO31が複製され、複製先を明確にしている。
図31(C)では、プレゼントとしての複製であるので、プレゼントの鞄を受け取ったユーザU13のオブジェクトUO13のポーズや動作を通じ、喜びや感謝が表現される。図31(C)では、メッセージMS2として「ありがとう」と発言されている。
また、プレゼントされた鞄は手持ち鞄であるので、オブジェクトO31は、自動的にオブジェクトUO13の手の位置に調整されている。なお、利き腕の設定がある場合には、利き腕の設定に応じて鞄のオブジェクトO31を持つ手を決定してもよい。
この他、オブジェクトO31の構造に関する情報としてサイズの情報が含まれる場合には、オブジェクトO31を複製先に表示する時点における縮尺に応じて仮想空間内における表示上のオブジェクトO31のサイズが自動的に調整される。また、オブジェクトO31の構造に関する情報として重量の情報が含まれる場合には、オブジェクトO31の重量に応じて、鞄の重量感を取得したオブジェクトU13の動作に反映して表現してもよい。複製してプレゼントする鞄等のオブジェクトが重い場合、オブジェクトU13は足を曲げたり、両手で持ったり重いことを表現する動作を行う。一方、複製してプレゼントしたオブジェクトが軽い場合、片手で持って高く持ち上げたり、軽いことを示す動作をする。
<実施の形態2>
<システム>
図32は、実施の形態2に係る情報処理システム1Bの構成例を示す図である。図32には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
図32に示す情報処理システム1Bには、ブロックチェーンシステム30が追加されている。ブロックチェーンシステム30は、複数台の端末で構成され、分散型台帳によるデータの管理が実行される。
実施の形態2の場合、ブロックチェーンシステム30の分散型台帳には、例えば仮想空間管理サーバ10で管理されるデータや仮想空間上での取引のデータがブロック単位で記録される。各ブロックは、鎖状に連結されて分散型台帳で管理される。
ブロックチェーンシステム30では、代替性トークンの一例である暗号資産を使用した仮想空間内の取引が記録される他、仮想空間に存在するオブジェクトのデータに紐付けられた非代替性トークンも記録される。
また、ブロックチェーンシステム30は、仮想空間内におけるユーザUの活動の記録や複製に関する制約の記録にも使用される。複製に関する制約を非代替性トークンに紐付けることにより、悪意による制約の改変を防ぐことができる。すなわち、制約に対する不正を無くすことができる。
なお、複製に関する制約に紐付けられた非代替性トークンへのアクセスは、オブジェクトOに紐付けられたリンク情報等を通じて実現される。リンク情報は、属性データとしてオブジェクトOと一体的に存在する場合と仮想空間管理サーバ10で管理される場合がある。
<他の実施の形態>
前述の実施の形態では、複製先としてのオブジェクトUOが個人のユーザUに紐付けられているが、紐付け先は法人や複数人のユーザUの集団であるグループでもよい。グループには、例えばサークル、家族等がある。例えばグループのオブジェクトUOにオブジェクトOが複製先に指定された場合には、グループを構成する複数人のユーザUのオブジェクトUOに複製されたオブジェクト(第2オブジェクト)が反映されてもよい。すなわち、複製先のグループの数に応じて複製する数が自動的に設定されたり、同じグループの場合、全て同じグループで設定された特定の画像に第2オブジェクトが変更されるようになっていてもよい。例えば、同じ会社の人だと会社のロゴに自動的に変更されたりする。
また、前述の実施の形態では説明を省略しているが、複製元であるオブジェクトO(第1オブジェクト)が紐付けられているユーザUの性別、年齢その他の属性や複製されたオブジェクト(第2オブジェクト)が紐付けられるユーザUの性別、年齢その他の属性に応じた制約の実行条件を定めても良い。
例えば制約の内容は同じでも、複製元であるオブジェクトOが紐付けられているユーザUの性別に応じ、複製後のオブジェクトOの形状等が異なってもよい。
また例えば制約の内容は同じでも、複製後のオブジェクトOが紐付けられるユーザUの性別に応じ、複製後のオブジェクトOが異なってもよい。
図33は、複製を指示するユーザU12及びU13の違いにより複製後のオブジェクトO2及びO3の表示が異なる例を説明する図である。図33には、図10との対応部分に対応する符号を付して示している。
図33の場合、複製元となる帽子のオブジェクトO1のロゴが制約オブジェクトであり、形状の変更が制約として規定されている。図33では、帽子のオブジェクトO1の複製先がユーザU12のオブジェクトUO12に紐付けられる場合、オブジェクトO2(第2オブジェクト)のロゴが「B」に変更されている。一方、帽子のオブジェクトO1の複製先がユーザU13のオブジェクトUO13に紐付けられる場合、オブジェクトO3(第2オブジェクト)のロゴが「D」に変更されている。
なお、図33では、複製の順番は無視している。
複製後のオブジェクトの仮想空間上で設定されている環境に応じて、オブジェクトの画像を変更するようにしてもよい。例えば、水中にオブジェクトを複製する場合は、ふやけた質感に画像を変えてもよい。同様に火の中にオブジェクトを入れると、オブジェクトを表面が焦げた画像に変更してもよい。そのような変更の影響を受ける範囲が制約で記載されていてよい。
また、複製指示を出すユーザの状態に応じて、制約が付されているオブジェクトを制御してもよい。例えば、ユーザから生体情報を取得し、焦っている(汗をかいている、脈拍が速いなど)と判断される場合、プレゼントしようとした鞄の持ち手部分が湿ったように変更してもよい。この例は、現実空間にいるユーザの状態の一例である。
制約情報が記録されているブロックチェーンの台帳から該当するトークンのIDが削除された場合、その制約に紐付けられていたオブジェクトは制約がないオブジェクトに変更してもよい。この場合、オブジェクトの複製に制限がなくなり、自由に複製が可能になる。なお、トークンのIDの削除に連携して、直近の所有者、過去に複製を許可されなかったユーザに対して複製の操作が自由になったことメッセージ等の各種通知手段による通知を出すようにしてよい。
仮想空間上の複製が制約されているオブジェクトは、複製の一部又は全部について複製が許可されていないユーザには表示されないようにしてもよい。すなわち、実際に複製の許可をするかしないかに関わらず、複製が許可されているものしかそのオブジェクトを見つけることができなくなり、ユーザの不要なアクセスを減らすことができる。
非代替性トークンに制約が記載されたオブジェクトを複製する場合、その複製の行為に対して手数料(変換に関わる諸費用も含めてもよい)として暗号資産の手数料を課金してもよい。その場合、ユーザに紐付けられた暗号資産のウォレットから自動的に支払い可能な暗号資産で引き落とす。引き落とす前に確認画面を表示してユーザに確認を取るステップを挟んでもよい。なお、暗号資産の残額が足りない場合、複製を中断し、通知を出すようにしてよい。
上述した各実施形態に記載されている構成は、各実施形態に組み合わせたり、一部分のみを適用して構成してもよい。例示しなかった技術的に類似する構成に適宜置き換えて本願発明の構成をしてもよい。
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴を示す。
(1)情報処理装置は、プロセッサを有し、プロセッサは、仮想空間上の第1オブジェクトの一部に複製に関する制約が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれる場合、第1オブジェクトに基づき生成される第2オブジェクトの表示を前記制約に従って実行する。
この情報処理装置により、仮想空間上に存在するオブジェクトの条件付きの複製が可能になる。
(2)前述した情報処理装置において、第1オブジェクトは、制約オブジェクトと、制約が付されていない非制約オブジェクトとを含み、第2オブジェクトは、制約オブジェクトとは異なる代替オブジェクトと、非制約オブジェクトを含む。
この場合、情報処理装置は、第1オブジェクトの制約オブジェクトを代替オブジェクトに変更した第2オブジェクトを生成することができる。
(3)前述した情報処理装置において、プロセッサは、ユーザから所定の指示を受け付けた場合、第2オブジェクトの生成前に、ユーザに対し、制約に基づく表示が実行される旨を通知する。
この通知の機能により、ユーザは、複製の実行前に、第1オブジェクトとは異なる第2オブジェクトが生成されることを知ることができる。
(4)前述した情報処理装置において、プロセッサは、ユーザに対し、第2オブジェクトの1以上の候補を提示し、ユーザにより選択された候補に基づいて第2オブジェクトを生成する。
この機能により、情報処理装置は、ユーザの選択を反映した第2オブジェクトを生成できる。
(5)前述した情報処理装置において、所定の指示を実行したユーザが、制約オブジェクトに対する複製の権限を有する場合、プロセッサは、制約オブジェクトを含む第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、ユーザが制約オブジェクトに対する複製の権限を有するユーザに対しては、制約オブジェクトを含む第2オブジェクトを生成することができる。
(6)前述した情報処理装置において、プロセッサは、制約に関連付けられたユーザに対し、制約オブジェクトの複製の可否を求める旨を通知し、複製の可否に応じた態様で第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、制約に関連付けられたユーザによる複製の可否を反映した第2オブジェクトを生成できる。
(7)前述した情報処理装置において、第1オブジェクトに複数の制約オブジェクトが含まれる場合、プロセッサは、複数の制約オブジェクトを、共通の画像を有する複数の代替オブジェクトに変更した第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、第2オブジェクトに含まれる複数の代替オブジェクトを共通の画像で統一感のある第2オブジェクトを生成できる。
(8)前述した情報処理装置において、複数の第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合、プロセッサは、複製の対象に指定された複数の第1オブジェクトに含まれる複数の制約オブジェクトを、共通の画像を有する複数の代替オブジェクトに変更した複数の第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、第2オブジェクトに含まれる複数の代替オブジェクトを共通の画像で統一感のある複数の第2オブジェクトを生成できる。
(9)前述した情報処理装置において、複製の対象に指定された第1オブジェクトが複製物である場合、プロセッサは、第1オブジェクトの複製の世代数に応じて、第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、複製元となる第1オブジェクトの複製の世代数に応じた第2オブジェクトを生成できる。
(10)前述した情報処理装置において、プロセッサは、第1オブジェクトの複製の回数に応じて、第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、複製元となる第1オブジェクトの複製の回数に応じた第2オブジェクトを生成できる。
(11)前述した情報処理装置において、プロセッサは、第1オブジェクトの非制約オブジェクト又は第2オブジェクトの少なくとも一部に対し、複製に関する制約を付加する。
この機能により、情報処理装置は、複製に関する制約を指定のオブジェクトに対して付加することができる。
(12)前述した情報処理装置において、プロセッサは、第1オブジェクト又は制約オブジェクトに紐付けられた、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンから制約を取得する。
この機能により、複製に関する制約に対する不正を無くすことができる。
(13)前述した情報処理装置において、プロセッサは、制約と第1オブジェクトを指定したユーザに応じた条件に基づいて第2オブジェクトを表示する。
この機能により、情報処理装置は、複製により生成される第2オブジェクトの表示を、制約と第1オブジェクトを指定したユーザに応じて変更することができる。
(14)前述した情報処理装置において、プロセッサは、第1オブジェクトの特徴量と類似する特徴量を有するオブジェクトを、第2オブジェクトの候補として選択する。
この機能により、情報処理装置は、複製元の第1オブジェクトと特徴量が類似する第2オブジェクトを生成できる。
(15)前述した情報処理装置において、プロセッサは、ユーザが操作するオブジェクトが仮想空間上に存在する場合、第1オブジェクトの複製の操作の受付を許可する。
この機能により、情報処理装置は、ユーザが操作するオブジェクトが第1オブジェクトの仮想空間にいない場合には、複製の操作を拒否できる。
(16)前述した情報処理装置において、プロセッサは、複製の指示を行うユーザの状態に応じて第2オブジェクトを決める。
この機能により、情報処理装置は、複製を指示するユーザの状態に応じて第2オブジェクトを変更することができる。
(17)仮想空間上の第1オブジェクトの一部に複製に関する制約が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれる場合、プロセッサが、第1オブジェクトに基づき生成される第2オブジェクトの表示を制約に従って処理を実行する情報処理方法を提供できる。
(18)仮想空間上の第1オブジェクトの一部に複製に関する制約が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれる場合、プロセッサに、第1オブジェクトに基づき生成される第2オブジェクトの表示を制約に従って実行する機能を実現させるためのプログラムを実現できる。
1A、1B…情報処理システム、10…仮想空間管理サーバ、20…ユーザ端末、30…ブロックチェーンシステム、101、201…プロセッサ、104、204…補助記憶装置、105、209…通信インタフェース、111、212…記憶部、112、214…送受信部、113、213…生成部、114…受付部、115…制約処理部、116…表示制御部、205…入力受付装置、206…ディスプレイ、207…マイク、208…スピーカ、211…操作特定部、215…表示処理部

Claims (21)

  1. プロセッサを有し、
    前記プロセッサは、
    仮想空間上の複数の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、
    前記複数の部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された複数の制約オブジェクトが含まれており、
    前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、
    前記制約オブジェクトの前記複製の制約に関する情報を取得し、
    前記複数の制約オブジェクトのそれぞれ代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置する、情報処理装置。
  2. プロセッサを有し、
    前記プロセッサは、
    仮想空間上の1つ以上の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、
    前記部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれており、
    前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、
    前記制約オブジェクトの前記複製の制約に関する情報を取得し、
    前記制約オブジェクト代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置する、情報処理装置。
  3. 前記第1オブジェクトは、前記制約オブジェクトとしての部分オブジェクトと、制約が付されていない非制約オブジェクトとしての部分オブジェクトとを含み、
    前記第2オブジェクトは、前記代替オブジェクトとしての部分オブジェクトと、前記非制約オブジェクトとを含む、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記プロセッサは、ユーザから所定の指示を受け付けた場合、前記第2オブジェクトの生成前に、前記ユーザに対し、前記制約に基づく表示が実行される旨を通知する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記プロセッサは、前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する前に、前記ユーザに対し、当該第2オブジェクトの1以上の候補を提示し、当該ユーザにより選択された候補を当該第2オブジェクトとして前記仮想空間上に配置する、
    請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 所定の指示を実行したユーザが、前記制約オブジェクトに対する複製の権限を有する場合、
    前記プロセッサは、前記制約オブジェクトを含む前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  7. 前記プロセッサは、前記複製の制約に関する情報に関連付けられたユーザに対し、前記第1オブジェクトの部分オブジェクトとしての前記制約オブジェクトの複製の可否を求める旨を通知し、
    前記複製の可否に対するユーザからの指示に応じた態様で前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  8. 前記プロセッサは、複製の対象に指定された前記第1オブジェクトに含まれる複数の前記制約オブジェクトを、共通の画像を有する複数の前記代替オブジェクトに変更した前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  9. 複数の前記第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合、
    前記プロセッサは、複製の対象に指定された複数の前記第1オブジェクトに含まれる複数の前記制約オブジェクトを、共通の画像を有する複数の前記代替オブジェクトに変更した複数の前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  10. 複製の対象に指定された前記第1オブジェクトが複製物である場合、
    前記プロセッサは、前記第1オブジェクトの複製の世代数に応じて、前記制約オブジェクトの前記代替オブジェクトへの置換を制御し、生成された前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  11. 前記プロセッサは、前記第1オブジェクトの複製の回数に応じて、前記制約オブジェクトの前記代替オブジェクトへの置換を制御し、生成された前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  12. 前記プロセッサは、前記第1オブジェクトに含まれる前記非制約オブジェクト又は前記第2オブジェクトの少なくとも一部の部分オブジェクトに対し、複製に関する制約を付加する、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  13. 前記プロセッサは、前記第1オブジェクトに含まれる前記制約オブジェクトについての前記複製の制約に関する情報に紐付けられた、ブロックチェーン上で管理される非代替性のトークンから前記制約を取得する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  14. 前記プロセッサは、前記第1オブジェクトを指定したユーザの権限に関する情報が管理される装置から前記制約が付された前記制約オブジェクトに対する複製の権限を取得し、
    前記プロセッサは、取得された複製の権限と前記制約とに基づいて生成された前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  15. 前記プロセッサは、前記第2オブジェクトを前記仮想空間上に配置する前に、前記第1オブジェクトの特徴量と類似する特徴量を有するオブジェクトの画像を、前記第2オブジェクトの候補としてユーザに提示する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  16. 前記プロセッサは、ユーザが操作するオブジェクトが、複製の対象に指定された前記第1オブジェクトが存在する前記仮想空間上に存在する場合、前記第1オブジェクトの複製の操作の受付を許可する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  17. 前記プロセッサは、複製の指示を行うユーザの生体情報をユーザの端末を通じて取得し、取得された生体情報によるユーザの状態に応じて前記第2オブジェクトの生成を制御する、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  18. 仮想空間上の複数の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、
    前記複数の部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された複数の制約オブジェクトが含まれており、
    前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、
    プロセッサが、前記制約オブジェクトの前記複製の制約に関する情報を取得する処理と、
    プロセッサが、前記複数の制約オブジェクトのそれぞれ代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置する処理と、
    を実行する情報処理方法。
  19. 仮想空間上の1つ以上の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、
    前記部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれており、
    前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、
    プロセッサが、前記制約オブジェクトの前記複製の制約に関する情報を取得する処理と、
    プロセッサが、前記制約オブジェクト代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置する処理と、
    を実行する情報処理方法。
  20. 仮想空間上の複数の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、
    前記複数の部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された複数の制約オブジェクトが含まれており、
    前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、
    プロセッサに、前記複数の制約オブジェクトごとに前記複製の制約に関する情報を取得させる機能と、
    プロセッサに、前記複数の制約オブジェクトのそれぞれ代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置させる機能と、
    を実現させるためのプログラム。
  21. 仮想空間上の1つ以上の部分オブジェクトを含む第1オブジェクトが複製の対象に指定された場合に、
    前記部分オブジェクトの一部に、複製の制約に関する情報が付された1つ以上の制約オブジェクトが含まれており、
    前記制約オブジェクトに対応する前記複製の制約に関する情報の内容として代替オブジェクトに置換した複製を許可することが設定されているとき、
    プロセッサに、前記制約オブジェクトの前記複製の制約に関する情報を取得させる機能と、
    プロセッサに、前記制約オブジェクト代替オブジェクトで置換した第2オブジェクトを第1オブジェクトに基づき生成し、前記仮想空間上に配置させる機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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