(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1~図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態における遊技機1の部分的な斜視図の一例である。また、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技価値としての遊技球(遊技媒体)が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5aおよび遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8および透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾LEDを有する枠用照明装置10と、後述する払出装置95から付与条件の成立に基づいて払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上皿11と、上皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部の2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や払出装置95から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10aを備えている。
上皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図1又は図2参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17と、演出ボタン17の操作を検出するための演出ボタン検出スイッチ17aと、演出ボタン17を通常状態と通常状態よりも上方に位置する突出状態とに変化させるためのボタン駆動モータ17b、演出ボタン17を通常状態と所定態様で振動する振動状態とに変化させるためのボタン振動モータ17c(作動部)、及び、演出ボタン17を消光状態と所定態様で発光する発光状態とに変化させるためのボタン発光LED17d(発光部)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A、右ボタン194A)と、十字キー19の操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図6参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出操作部20が設けられている。貸出操作部20の貸出ボタン20aが操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出操作部20の返却ボタン20bが操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上皿11と下皿12との間には、上皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下皿12に遊技球が満杯となったことを検出する満杯検出スイッチ32a(図6参照)が設けられ、満杯検出スイッチ32aによって下皿12の満杯が検出されている間は後述する払出装置95による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図6参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図6参照)が設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための発射装置26(図6参照)と、遊技盤取付枠3及びガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31a(図6参照)が設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材と、打出部材を駆動するための発射用ソレノイド28b(図6参照)と、打出部材から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド11b(図6参照)によって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球を打出部材の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35及び外側レール36が設けられており、この内側レール35と外側レール36によって囲まれた部分に遊技球が流下可能な遊技領域5aが形成される。また、内側レール35と外側レール36との間には、発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、この飾り枠40によって遊技領域5aが第1の発射勢で発射された遊技球が流下する左側遊技領域と、第1の発射勢よりも強い第2の発射勢で発射された遊技球が流下する右側遊技領域とに分けられ、左側遊技領域と右側遊技領域とは飾り枠40の下方で連通するようになっている。
飾り枠40の左側部には、左側遊技領域を流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
飾り枠40の左寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な3つの一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、飾り枠40の右寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な1つの一般入賞口43が設けられている。この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図6参照)によって検出される(付与条件が成立する)と、所定個数(例えば5個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出される。
ステージ部42の下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(第1特別図柄の始動入賞領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図6参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば3個)が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定(大当たり判定)を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の下方であって第1始動口45の右斜め下方には、所定条件の成立(後述する当たり判定で当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から遊技球の入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な可変始動部46が設けられている。
可変始動部46は、上面が左右方向(図1中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な可動部材48と、可動部材48の直下で上方に向けて開口する第2始動口47(第2特別図柄の始動入賞領域)と、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図6参照)と、可動部材48を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2始動口47を閉状態に変換すると共に、可動部材48を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2始動口47を開状態に変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図6参照)が設けられている。
そして、後述する補助遊技中に開状態となった第2始動口47に遊技球が入賞し、この遊技球が第2始動口検出スイッチ47a(図6参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば2個)が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の右側となる右側遊技領域には、遊技球が常時通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)が設けられている。この普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44aによって検出されると、賞球は付与されないが、補助遊技を実行するか否かの補助遊技判定(当たり判定)を行うための権利が付与(後述する普図判定情報が記憶)される。
普図ゲート44の下流には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第1可変入賞部49が設けられている。
第1可変入賞部49は、上面が左右方向(図中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路になると共に、前後方向に移動可能な第1大入賞口開閉部材51と、第1大入賞口開閉部材51の直下で上方に向けて開口する第1大入賞口50(入賞領域)と、第1大入賞口に入賞(入球)した遊技球を検出する第1大入賞口検出スイッチ50aと、第1大入賞口開閉部材51を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を閉状態に変換すると共に、第1大入賞口開閉部材51を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を開状態に変換するための第1大入賞口開閉ソレノイド51b(図6参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第1大入賞口開閉部材51が入賞規制位置から入賞可能位置に移動すると、第1大入賞口50が開状態に変換され、第1大入賞口開閉部材51の上面を流下していた遊技球や第1大入賞口50に到達した遊技球が第1大入賞口50に入賞する。そして、第1大入賞口50に入賞した遊技球が第1大入賞口検出スイッチ50aで検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出される。
第1可変入賞部49の下流には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第2可変入賞部52が設けられている。
第2可変入賞部52は、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路になると共に、前後方向に移動可能な第2大入賞口開閉部材54と、第2大入賞口開閉部材54の直下で上方に向けて開口する第2大入賞口53(入賞領域)と、第2大入賞口に入賞(入球)した遊技球を検出する第2大入賞口検出スイッチ53aと、第2大入賞口開閉部材54を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を閉状態に変換すると共に、第2大入賞口開閉部材54を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を開状態に変換するための第2大入賞口開閉ソレノイド54b(図6参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第2大入賞口開閉部材54が入賞規制位置から入賞許容位置に移動すると、第2大入賞口53が開状態に変換され、第2大入賞口開閉部材54の上面を流下していた遊技球や第2大入賞口53に到達した遊技球が第2大入賞口53に入賞する。そして、第2大入賞口53に入賞した遊技球が第2大入賞口検出スイッチ53aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出される。
そして、左側遊技領域に発射された遊技球は、飾り枠40の外縁に沿ってそのまま流下するか、ワープ装置41に流入してからステージ部42を介して流下し、飾り枠40の下方に設けられる3つの一般入賞口43、第1始動口45の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、右側遊技領域に設けられる一般入賞口43、普図ゲート44、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)及び第2可変入賞部52(第2大入賞口53)に入賞(通過)することはない。
また、右側遊技領域に発射された遊技球は、一般入賞口43、普図ゲート44、可変始動部46(第2始動口47)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)、第2可変入賞部52(第2大入賞口53)の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、左側遊技領域に設けられる一般入賞口43、第1始動口45に入賞することはない。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口53に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を受け入れて集合させながら流下させるアウト球流路が設けられ、アウト球流路の最下流部にはアウト球検出スイッチ57a(図6参照)が設けられている。このアウト球流路を流下してきてアウト球検出スイッチ57aで検出された遊技球は遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部(島設備)に排出されることになる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61及び普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64及び普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、後述する大当たり遊技(特別遊技)が実行される場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66と、後述する大当たり遊技(特別遊技)中や高確率遊技状態中に右側遊技領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(第1特別図柄の大当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(第2特別図柄の大当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき行われる補助遊技判定(普通図柄の当たり判定)の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
特別遊技判定とは、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した特図判定情報に基づいて大当たり遊技を実行するか否か等を判定することに該当する。
そして、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)第1特別図柄の停止表示が行われる。また、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)第2特別図柄の停止表示が行われる。
第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、特別遊技判定の結果を示す態様(大当たり態様、小当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「大当たり」というのは、特別遊技判定において大当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「大当たり遊技」というのは、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)が所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技を、インターバルを挟んで所定回数(例えば、2回、16回など)に亘って行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技)の何れかを実行可能となっている。
また、「小当たり」というのは、特別遊技判定において小当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「小当たり遊技」というのは、大入賞口(第2大入賞口53)が大当たり遊技よりも不利な態様で閉状態から開状態に変換される遊技を行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、小当たり遊技における大入賞口の最大開放時間は予め定められているが、最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると小当たり遊技が終了する。なお、大当たり遊技とは違って小当たり遊技の実行に基づいて(起因して)遊技状態が変化することはないようになっている。
補助遊技判定とは、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した普図判定情報に基づいて補助遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、補助遊技判定が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を示す(報知する)普通図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示器62は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、補助遊技判定の結果を示す態様(当たり態様又はハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「当たり」というのは、補助遊技判定において補助遊技(当たり遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「補助遊技」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことをいう。
なお、補助遊技(当たり遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると補助遊技(当たり遊技)が終了する。つまり、「補助遊技」は、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立し易い遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の補助遊技(当たり遊技)が設けられている。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第1特図保留)の個数である第1特図保留数を表示するためのものであり、第1特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第1特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第2特図保留)の個数である第2特図保留数を表示するためのものであり、第2特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第2特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、第2特図保留を記憶しないようにしてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普図判定情報(普図保留)の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、普図保留を記憶しないようにしてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、「3」や「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「-」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「-」とを繰り返すようにするとよい。
飾り枠40の内側に画成される演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70の前方には、第1画像表示装置70よりもサイズ及び表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、動作演出を実行するための可動演出装置73が設けられ、演出空間40aの右部には、特別図柄の変動表示の実行状態を報知するための変動報知LED59が設けられている。
第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示の非実行中に行われる客待ち演出や、特別図柄の変動表示の実行中に行われる演出図柄70aの変動表示を伴う変動演出や、大当たり遊技の実行中に行われる大当たり演出等がある。
また、第2画像表示装置71は、第1画像表示装置70で変動演出の実行中にソレノイドやモータ等によって構成される液晶可動装置(図示省略)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、第1画像表示装置70の端部寄り(下方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70の中央寄り(上方)に位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、第2画像表示装置71(サブ液晶)の移動方向を左右方向や前後方向としてもよいし、演出ボタン17の操作によって移動演出を行うように構成してもよい。
第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、3つの演出図柄70a(左図柄、中図柄、右図柄)を表示するための変動表示領域や、変動演出の実行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「8」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して停止表示を行うようになっている。なお、演出図柄70aとして、「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を用いてもよい。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが特別遊技判定(大当たり判定)の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
なお、演出図柄70aの変動表示の態様は、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場での切り替わりや回転(自転)などであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示(変動演出)中には、特別遊技判定の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70や第2画像表示装置71に表示されることで、大当たり遊技(特別遊技)が実行されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
第1画像表示装置70には、第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコン(第1保留表示)を表示するための第1保留アイコン表示領域70C(第1保留エリア)や、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコン(第2保留表示)を表示するための第2保留アイコン表示領域70D(第2保留エリア)や、特図保留数が減算されて実行された変動演出の実行中であることを示す当該アイコン(消化保留表示)を表示するための当該アイコン表示領域70E(消化保留エリア)等が形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Cは、当該アイコン表示領域70Eに近い側から第1表示部70C1(第1エリア)、第2表示部70C2(第2エリア)、第3表示部70C3(第3エリア)、第4表示部70C4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70C1~第4表示部70C4には、第1特図保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70C1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部70C2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部70C3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部70C4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、左側から第1表示部70D1(第1エリア)、第2表示部70D2(第2エリア)、第3表示部70D3(第3エリア)、第4表示部70D4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70D1~第4表示部70D4には、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示される。
当該アイコン表示領域70Eは、第1保留アイコン表示領域70Cや第2保留アイコン表示領域70Dと明確に区別するための台座画像の直上に形成されており、この台座画像の上に乗る、若しくは、浮くように当該アイコンが表示される。
具体的には、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域70Cに表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70C1に表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。
また、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1画像表示装置70で演出図柄70aの変動表示を行うようにしたが、第2画像表示装置71で演出図柄の変動表示を行ってもよいし、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71の両方で演出図柄70aの変動表示を行ってもよい。
可動演出装置73は、動作可能な第1可動部材73a及び第2可動部材73bを有し、第1画像表示装置70で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に第1可動部材73aや第2可動部材73bに所定の動作を行わせることで動作演出を実行することが可能となっている。また、第1可動部材73aや第2可動部材73bには、複数の装飾LEDを有する盤用照明装置74が設けられ、動作演出の実行中に所定の態様で発光することが可能となっている。
具体的には、第1可動部材73aは、第1画像表示装置70の端部寄り(上方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70の中央寄り(下方)に位置する演出位置(第2位置)との間で移動(上昇、下降)するようになっている。第2可動部材73bは、第1可動部材73aの前方の一部を覆う待機位置(第1位置)と、第1可動部材73aの前方から退く演出位置との間で移動するようになっている。
変動報知LED59は、フルカラーLEDにより構成され、第1特別図柄に対応する第1変動報知LED59aと、第2特別図柄に対応する第2変動報知LED59bとが設けられている。第1変動報知LED59aは、第1特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を開始し、第1特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を停止することで、第1特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。第2変動報知LED59bは、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を開始し、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を停止することで、第2特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。
なお、停止表示した演出図柄70aと第1特殊図柄との組み合せによって第1特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知すると共に、停止表示した演出図柄70aと第2特殊図柄との組み合わせによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技範囲)の結果を報知するようにしてもよい。また、停止表示した第1特殊図柄のみによって第1特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知すると共に、停止表示した第2特殊図柄のみによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知するようにしてもよい。
また、第1変動報知LED59aや第2変動報知LED59bによって第1特殊図柄や第2特殊図柄の変動表示を行うのではなく、第1特殊図柄や第2特殊図柄を第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71で変動表示するようにしてもよい。
遊技盤取付枠3及び遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置95、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置95に供給する遊技球貯留部96、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110Aと、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120Aと、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130Aと、各種制御装置に対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。
また、主制御装置の上部及び演出制御装置の全体を後方から覆うように左右一側に設定された回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材23が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材23に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や画像表示装置や各種照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)の光量の調整に関わる調整モードを切り替えるための切替スイッチ22が設けられている。
(主制御装置の構成)
次に、図4を用いて、遊技の進行を制御する主制御装置110Aの構成について説明する。図4は、主制御装置110Aの分解斜視図である。
主制御装置110Aは、各種の電子部品が実装される主制御基板110と、主制御基板110を内部に収容するための透明樹脂性の基板ケースと、基板ケースの開放を規制するための封印シール104と、封印シール104を覆うように基板ケースに取り付けられる透明樹脂性のシールカバー部材105を備えている。
主制御基板110の表面側には、遊技を制御するためのワンチップマイコンからなる主制御部110m、主制御部110mのメインRAM110cの記憶内容をクリア又は遊技の有利度合いの段階である(遊技の有利度を異ならせる)設定値を更新するための信号を入力するRWMクリアスイッチ111a、設定キーを用いた操作によって設定値を変更可能な状態又は設定値を確認可能な状態に移行させるための信号を入力する設定キースイッチ112a、遊技機の実性能を把握可能とする性能情報や設定値を表示するための情報表示器113等が実装されている。
情報表示器113は、後述する設定値や性能情報(後述する通常ベース値)を表示するためのものであり、デシマルポイントDPを有する4つの7セグメント表示器(113a~113d)で構成されている。そして、7セグメント表示器113a及び113bに性能情報の種類(データ種別)を示す識別情報を表示するための識別セグが構成され、7セグメント表示器113c及び113dによって設定値や性能情報の数値を示す数値情報を表示するための数値セグが構成されている。
基板ケースは、主制御基板110の裏面側と対向する部分が開放する凹室状の下ケース部材101と、主制御基板110の表面側と対向する部分が開放する凹室状の上ケース部材102を備えており、下ケース部材101と上ケース部材102とを閉止状態となることで主制御基板110を収容するための収容空間を形成するようになっている。
基板ケースの端部には、主制御基板110を収容した状態の下ケース部材101と上ケース部材102とを閉止した状態で基板ケースを封止するための封止部と、下ケース部材101と上ケース部材102とに跨って封印シール104を貼付するための貼付部とが設けられている。
封止部は、下ケース部材101に設けられる下固着部101aと、下固着部101aに対応するように上ケース部材102に設けられる上固着部102aとで構成されている。そして、上固着部102aから下固着部101aに対して取り外し方向への回転が規制されるワンウェイねじを螺着することで、基板ケースが封止されることになる。
貼付部は、下ケース部材101に設けられる下貼付部101bと、下貼付部101bに対応するように上ケース部材102に設けられる上貼付部102bとで構成されている。そして、封印シール104を下貼付部101bと上貼付部102bに跨って貼付することで、基板ケースが封印されることになる。
シールカバー部材105は、一側部が開放する凹室状に形成されている。そして、封印シール104が貼付された状態の貼付部を内包するように基板ケースに取り付けることで、封印シール104が保護されることになる。
上ケース部材102の上面には、遊技機1の型式名(機種名)が印字された型式名シール106と、主制御基板110の管理番号が印字された管理番号シール107とが左右に並んだ状態で貼付される。また、RWMクリアスイッチ111aに対応する位置には、RWMクリアスイッチ111aのアクチュエーターを押圧(ON)するための操作部材108が遊嵌されている。そして、操作部材108を押圧操作するとRWMクリアスイッチ111aがONすることになる。
また、設定キースイッチ112aに対応する位置には、設定キーを設定キースイッチ112aの鍵穴に挿入するための挿入部112が形成されている。挿入部112は、設定キースイッチ112aの鍵穴を外部に露出させるための開口部と、設定キースイッチ112aの周囲を覆うように開口部の開口縁から後方に延設される筒状部とを有している。そして、開口部を介して設定キーを設定キースイッチ112aの鍵穴に挿入し、初期位置から右側に回すと設定キースイッチ112aがONして設定キーが鍵穴から抜けない状態になり、左側に回して初期位置に戻すと設定キースイッチ112aがOFFして設定キーが鍵穴から抜ける状態になる。
(各種要素の位置関係)
次に、図5を用いて、主制御装置110Aを構成する各種要素の位置関係について説明する。図5は、主制御装置110Aを構成する各種要素の位置関係を示す斜視図である。
型式名シール106及び管理番号シール107は、上ケース部材102の下部に左右方向に亘って形成される段差部よりも上側であって、上ケース部材102の短手方向の中央付近に左右に並ぶように貼付されている。そのため、印字内容を容易に確認することが可能となっている。
ワンチップマイコンからなる主制御部110mは、主制御基板110の上側寄りの中央であって、型式名シール106及び管理番号シール107と前後に重ならないように上方向にずらした位置に、型番や製品名等が印字された印字面を上側に向けた状態で実装されている。そのため、主制御部110mは、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されることがなく、基板ケースの上側から印字面を容易に確認することが可能となっている。
情報表示器113は、主制御基板110の上側寄りの右側であって、型式名シール106及び管理番号シール107と前後に重ならないように右方向及び上方向にずらした位置に、横並び状態で実装されている。そのため、情報表示器113は、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されることがなく、表示内容を容易に確認することが可能となっている。
封印シール104は、上貼付部102bによって形成される貼付部の上面(表面)に貼付された部分が型式名シール106及び管理番号シール107よりも主制御基板110寄り(上ケース部材102の上面と、情報表示器113の上面の間)に位置すると共に、下貼付部101bによって形成される貼付部の下面(底面)に貼付された部分が情報表示器113よりも下側(奥側)に位置している。
なお、情報表示器113として4つの7セグメント表示器と基板からなる回路部をユニット化した性能表示ユニットを主制御基板上に搭載してもよい。その場合であっても、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されないように前後に重ならないようにずらして配置するのが望ましい。
また、主制御基板110にRWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113を実装するのではなく、専用基板にRWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113の少なくとも1つを実装し、主制御基板110の基板ケースに内包されるように主制御基板110にボードtoボード接続するようにしてもよい。
また、RWMクリアスイッチ111aについては、主制御基板110や主制御基板110の基板ケースに内包される専用基板に実装するのではなく、遊技者が操作できない位置であれば電源基板160に設けたり、遊技盤取付枠3の裏面側に設けたり、ガラス枠4の裏面側に設けたりしてもよい。この場合であってもRWMクリアスイッチ111aからの信号が主制御部110mに入力されるようにするとよい。
また、RWMクリアスイッチ111aの操作によってメインRAM110cの記憶内容をクリア又は設定値を更新するための信号が入力されるようにするのではなく、RWMクリアスイッチ111aとは別個に設定値を更新するための信号を入力する専用の設定スイッチを設けてもよい。この場合には、RWMクリアスイッチ111a及び設定スイッチを主制御基板110や主制御基板110の基板ケースに内包される専用基板に実装するようにしてもよいし、遊技者が操作できない位置として電源基板160に設けたり、遊技盤取付枠3の裏面側に設けたり、ガラス枠4の裏面側に設けたりしてもよい。
また、情報表示器113に性能情報と設定値の両方を表示するのではなく、もう1つの表示器を主制御基板110又は主制御基板110の基板ケースに内包される専用基板に実行し、何れか一方の表示器に性能情報を表示し、何れか他方の表示器に設定値を表示するようにしてもよい。
(遊技機の全体のブロック図)
次に、図6の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図6は、遊技機1の全体のブロック図である。
本実施形態の制御構成としては、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する主制御基板110と、主制御基板110からの払出制御コマンドの受信に基づき遊技球の払出を制御する払出制御基板120と、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき遊技に関する演出を制御する演出制御基板130と、主制御基板110、払出制御基板120及び演出制御基板130に電源を供給する電源基板160を備えている。
なお、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンドを送受信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンドを送信可能に構成されている。
主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c及び入出力ポート等を備えたワンチップマイコンとしての主制御部110mを備えている。
主制御部110mの入出力ポートには、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口検出スイッチ50a、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口検出スイッチ53a、第2大入賞口開閉ソレノイド54b、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、遊技情報出力端子板90、RWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113、払出制御基板120及び演出制御基板130が接続されている。
メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶された遊技制御プログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行う。これにより、各種入力装置(検出スイッチや検出センサ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(ソレノイドや表示器等)を制御するための制御処理、各種制御コマンドを送受信するための制御処理、遊技情報出力端子板90を介して遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に遊技情報を送信するための制御処理等を行う。
払出制御基板120は、払出装置95を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と、発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122とを備えている。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出用プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c及び入出力ポート等を備えている。
払出制御部121の入出力ポートには、開放検出スイッチ31a、満杯検出スイッチ32a、払出装置95から払い出される遊技球を検出するための払出球検出スイッチ95a、払出装置95から遊技球を払い出すための払出モータ95b及び遊技球貯留部96に遊技球が貯留されていることを検出するための球有り検出スイッチ96aが接続されている。
払出CPU121aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行う。これにより、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95から遊技球を払い出すための制御処理、演算処理の結果に基づくコマンドを主制御基板110に送信するための制御処理等を行う。
発射制御部122は、図示しない制御回路及び入出力ポート等を備えている。
発射制御部122の入出力ポートには、球送りソレノイド11b、タッチセンサ15a、発射ボリューム15b及び発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b及び発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射(99.9個/分)させるようになっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき演出の進行を統括的に制御する演出制御部130mと、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力の制御処理を行う表示制御部140と、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき各種発光部材(LED等)や各種駆動源(モータ等)の制御処理を行うランプ制御部150を備えている。
演出制御部130mは、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130c、及び、入出力ポートを備えている。
演出制御部130mの入出力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ19aが接続されている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された演出制御プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、変動演出の演出態様を決定するための制御処理、決定結果に基づく演出制御コマンドを表示制御部140に送信するための制御処理、各種入力装置(検出スイッチ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(照明装置やモータ等)を制御するための制御処理等を行う。
表示制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声やサウンドを出力させる制御を行ったりする。
表示制御部140は、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力を統括的に制御する統括制御部141と、統括制御部141からの表示制御コマンド(ディスプレイリスト)の受信に基づき第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71を制御する画像制御部145と、画像データ等が格納されたCGROM146と、統括制御部141からの音声制御コマンドの受信に基づき音声出力装置9を制御する音声制御部148及び音声データ等が格納された音声ROM149を備えている。
統括制御部141は、演算処理を行う統括CPU141a、統括制御プログラムが格納された統括ROM141b、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM141c、及び、画像制御部145及び音声制御部148が接続される入出力ポートを備えている。
統括CPU141aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM141bに記憶された統括制御プログラムを読み出し、統括RAM141cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に表示させる演出画像を指示する表示制御コマンド(ディスプレイリスト)を生成して表示制御部140に送信するための制御処理、音声出力装置9から出力させる演出音を指示する音声制御コマンドを生成して音声制御部148に送信するための制御処理等を行う。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150a、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、枠用照明装置10やボタン駆動モータ17bやボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、及び、入出力ポートを備えている。
ランプ制御部150の入出力ポートには、枠用照明装置10、ボタン駆動モータ17b、ボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、可動演出装置73、盤用照明装置74が接続されている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、枠用照明装置10、ボタン駆動モータ17b、ボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、可動演出装置73及び盤用照明装置74の制御処理を行う。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する(電源供給手段に相当)。電源基板160には、供給される電源電圧が低下(停電が発生)したか否かを検出すると共に、電源電圧の低下(停電の発生)に基づき電圧降下信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110及び演出制御基板130に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110及び演出制御部130mへのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電圧降下検知信号を主制御基板110に出力し、電圧降下検知信号の出力中に電源電圧が所定値よりも大きくなったときに、電圧降下検知信号の出力を停止する。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110c及び演出制御部130mのサブRAM130cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110c及びサブRAM130cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。
なお、払出制御基板120にはバックアップ電源を供給していないが、電源断(停電)時においても払出RAM121cの記憶内容が保持されるように、払出制御基板120にバックアップ電源を供給してもよい。
また、演出制御部130mにバックアップ電源が供給されるようになっているが、電源断(停電)時においてサブRAM130cの記憶内容を保持する必要がない場合には、演出制御部130mにバックアップ電源を供給しないようにしてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、特別遊技判定(大当たり判定)に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口47の可動部材48に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。そのため、本実施形態では、
(1)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確非時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確時短遊技状態」と、を設けている。
なお、遊技機1の初期の遊技状態は、「低確非時短遊技状態」に設定されるようになっており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。また、大当たり遊技中の遊技状態も、「低確非時短遊技状態」に設定されることになるが、通常遊技状態とは別の遊技状態となる。
ここで、「低確率遊技状態」というのは、例えば、遊技の有利度合いの段階である(大当たり抽選における大当たり確率の)設定値が「1」の場合において、第1始動口45または第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定(大当たり判定)において、大当たりの当選確率が約1/300と低く設定された遊技状態をいう。
これに対して「高確率遊技状態」というのは、設定値が「1」の場合において、大当たりの当選確率が約1/60と高く設定されることで、低確率遊技状態と比べて遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
また、「非時短遊技状態」とは、普図ゲート44に遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定(当たり判定)において、当たりの当選確率が1/16と低く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約30秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が0.2秒に設定される遊技状態をいう。
これに対して「時短遊技状態」とは、当たりの当選確率が15/16と高く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約3秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が5秒に設定されることで、非時短遊技状態と比べて遊技球の消費が抑えられた遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
なお、「非時短遊技状態」よりも「時短遊技状態」の方が、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定されているが、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
また、非時短遊技状態における補助遊技判定での当たりの当選確率が設定値によって変化せずに同一となっているが、設定値が大きくなるほど有利な当選確率となるように設定値によって異ならせてもよい。また、時短遊技状態における補助遊技判定での当たりの当選確率についても設定値によって変化せずに同一となっているが、設定値が大きくなるほど有利な当選確率となるように設定値によって異ならせてもよい。
(主制御部のメモリマップ)
図7は、主制御部110mのメインROM110b及びメインRAM110cからなるメモリ領域のメモリマップを示す図である。
主制御部110mのメモリ領域は、メインROM110bに割り当てられたメモリ領域(8000H~FFFFH)と、メインRAM110cに割り当てられたメモリ領域(0000H~7FFFH)とを備えている。
メインROM110bのメモリ領域は、遊技の進行に係るプログラムやデータが格納される遊技用ROM領域(8000H~9FFFH)と、遊技機の性能表示に係るプログラムやデータが格納される情報用ROM領域(A000H~A52EH)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される16バイト以上の未使用領域(A52FH~A6FFH)と、プログラムのタイトルやバージョン等のデータが格納されるROMコメント領域(A700H~A77FH)と、後述するタイマ割込処理の先頭アドレスなどが設定されるベクタテーブル領域(A780H~A7A7H)と、アクセス禁止領域の開始アドレスや最終アドレス等のパラメータが設定されるHWパラメータ領域(A7A8H~A7FFFH)が順に配置されている。
遊技用ROM領域は、遊技の進行に係るプログラムが格納される遊技用プログラム領域(8000H~8BDCH)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域(8BDDH~8FFFH)と、遊技の進行に係るデータが格納される遊技用データ領域(9000H~9976H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域(9977H~9FFFH)が順に配置されている。
情報用ROM領域は、遊技機の性能表示に係るプログラムが格納される情報用プログラム領域(A000H~A437H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域(A438H~A47FH)と、遊技機の性能表示に係るデータが格納される情報用データ領域(A480H~A52EH)が順に配置されている。
メインRAM110cのメモリ領域は、遊技用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる遊技用RWM領域(0000H~018FH)と、情報用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる情報用RWM領域(0190H~01FFH)が順に配置されている。
遊技用RWM領域は、遊技用プログラムがワークとして用いる遊技用ワーク領域(0000H~0128H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域(0129H~0171H)と、遊技用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための遊技用スタック領域(0172H~017FH)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域(0180H~018FH)が順に配置されている。
遊技用ワーク領域には、設定値を格納するための設定値領域、RWM領域の異常を判定するための判定情報(後述するチェックサム)を格納するための判定情報領域、遊技の進行によって変化する遊技データを格納するための遊技用データ領域が順に配置されている。
情報用RWM領域は、情報用プログラムがワークとして用いる情報用ワーク領域(0190H~01E8H)と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域(01E9H~01EAH)と、情報用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための情報用スタック領域(01EBH~01FFH)が順に配置されている。
情報用ワーク領域には、遊技機1の性能に係る情報を格納するための性能情報領域、各種のエラー判定に係る情報を格納するためのエラー情報領域が順に配置されている。
(RWM領域のダンプリスト)
図8は、主制御部110mのメモリ領域の内容をプリンターやディスプレイに出力した際のダンプリストを示す図である。図8では、四角で囲まれた複数の領域が「0」が格納される未使用領域となっている。
遊技用RWM領域では、遊技用ワーク領域(0000H~0128H)と遊技用スタック領域(0172H~017FH)との間に「0」が格納される未使用領域が73バイト以上に亘って設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用ワーク領域と遊技用スタック領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用ワーク領域と遊技用スタック領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
情報用RWM領域では、情報用ワーク領域(0190H~01E8H)と情報用スタック領域(01EBH~01FFH)との間に「0」が格納される未使用領域が2バイトに亘って設定されている。そのため、未使用領域によって情報用ワーク領域と情報用スタック領域とを隔てる境界が形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において情報用ワーク領域と情報用スタック領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
また、遊技用スタック領域(0172H~017FH)の後に「0」が格納される未使用領域が16の倍数となる0180Hから16バイトに亘って設定され、この未使用領域の後に情報用ワーク領域(0190H~01E8H)が16の倍数となる0190Hから設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用RWM領域と情報用RWM領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用RWM領域と情報用RWM領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
遊技用ROM領域では、遊技用プログラム領域(8000H~8BDCH)と遊技用データ領域(9000H~9976H)との間に「0」が格納される未使用領域が1059バイトに亘って設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用プログラム領域と遊技用データ領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用プログラム領域と遊技用データ領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
情報用ROM領域では、情報用プログラム領域(A000H~A437H)と情報用データ領域(A480H~A52EH)との間に「0」が格納される未使用領域が72バイトに亘って設定されている。そのため、未使用領域によって情報用プログラム領域と情報用データ領域とを隔てる境界が形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において情報用プログラム領域と情報用データ領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
また、遊技用データ領域(9000H~9976H)の後に「0」が格納される未使用領域が1673バイトに亘って設定され、この未使用領域の後に情報用プログラム領域が16の倍数となるA000Hから設定されている。そのため、未使用領域によって遊技用ROM領域と情報用ROM領域とを隔てる境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において遊技用ROM領域と情報用ROM領域とを容易に識別(認識)することが可能となる。
なお、遊技用ROM領域及び情報用ROM領域では、プログラム領域とデータ領域との間に16バイト以上の未使用領域を設けているが、この未使用領域を16バイト以下としてもよいし、プログラム領域とデータ領域との間に未使用領域を設けなくてもよい。
また、遊技用ROM領域の最後に未使用領域を設けているが、この未使用領域を遊技用ROM領域に設けるのではなく、情報用ROM領域の先頭部分(情報用プログラム領域よりも前)に未使用領域を設けてもよいし、遊技用ROM領域及び情報用ROM領域に属さないように遊技用ROM領域と情報用ROM領域との間(遊技用データ領域と情報用プログラム領域との間)に未使用領域を設けてもよい。
また、遊技用RWM領域と情報用RWM領域では、ワーク領域とスタック領域との間に所定バイトの未使用領域を設けているが、この未使用領域を16バイト以上にしてもよいし、16バイト以下にしてもよいし、データ領域とスタック領域との間に未使用領域を設けてなくてもよい。
また、遊技用RWM領域の最後に未使用領域を設けているが、この未使用領域を遊技用RWM領域に設けるのではなく、情報用RWM領域の先頭部分(情報用ワーク領域よりも前)に未使用領域を設けてもよいし、遊技用RWM領域及び情報用RWM領域に属さないように遊技用RWM領域と情報用RWM領域との間(遊技用スタック領域と情報用ワーク領域との間)に未使用領域を設けてもよい。
(遊技用領域と情報用領域の関係)
図9は、遊技用プログラムに基づく処理を行う遊技用領域(遊技用ROM領域、遊技用RWM領域)と、情報用プログラムに基づく処理を行う情報用領域(情報用ROM領域、情報用RWM領域)との関係を示す図である。
図9(a)に示すように、メインCPU110aは、遊技用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には遊技用データ領域を参照すると共に、遊技用RWM領域をワークとして使用しながら遊技用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。また、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には情報用データ領域を参照すると共に、情報用RWM領域をワークとして使用しながら情報用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。
ただし、遊技用プログラムに基づく処理では、情報用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。また、情報用プログラムに基づく処理では、遊技用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。
そして、図9(b)に示すように、情報用プログラムに基づく処理を行う場合には、遊技用プログラムに基づく処理においてフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避した後に情報用プログラムを呼び出して情報用プログラムに基づく処理を実行し、情報用プログラムに基づく処理が終了して遊技用プログラムに復帰した直後にフラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰するようになっている。
また、情報用プログラムの開始直後に遊技用スタック領域のスタックポインタを情報用RWM領域に退避した後に情報用スタック領域のスタックポインタを設定し、遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域に退避し、情報用プログラムの終了直前に遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域から復帰して遊技用スタック領域のスタックポインタを復帰するようになっている。
このようにすることで、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に遊技用プログラムが使用していたデータを保護することができ、情報用プログラムから遊技用プログラムに復帰した際に、不都合が発生することがなくなる。
次に、図10~図16を参照して、メインROM110bに記憶されている各種のテーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図10(a)は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(大当たり判定)において参照される第1特別図柄用の大当たり判定テーブルであり、図10(b)は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定(大当たり判定)において参照される第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである。
図10(a)に示すように、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルには、現在の設定値と、大当たり判定を行うときの確率遊技状態と、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定の判定結果(大当たり、小当たり、ハズレ)とが対応付けられており、参考として最右欄に「大当たり」や「小当たり」である場合のおおよその当選確率が記載されている。
また、図10(b)に示すように、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルには、現在の設定値と、大当たり判定を行うときの確率遊技状態と、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定の判定結果(大当たり、ハズレ)とが対応付けられており、参考として最右欄に「大当たり」や「小当たり」である場合のおおよその確率が記載されている。
メインCPU110aは、図10(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブル又は図10(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、現在の設定値、現在の確率遊技状態、大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」の何れであるのかを判定する。
例えば、図10(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルによれば、設定値が「1」であって低確率遊技状態であるときには、「100」~「299」という200個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定され、高確率遊技状態であるときには、「100」~「1099」の1000個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定される。また、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかに拘らず、「2000」~「2199」という200個の大当たり判定用乱数値が「小当たり」と判定される。そのため、大当たり又は小当たりと判定される以外の大当たり判定用乱数値が「ハズレ」と判定されることになる。
図10に示す特別図柄用の大当たり判定テーブルの特徴としては、設定値によって大当たり確率が変化するが、小当たり確率は変化せずに一定であることが挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
なお、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率が、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率の5倍(設定値に拘らず共通)となっているが、大当たりと判定される確率は5倍に限られず、10倍以下の値であれば3倍や8倍といった任意の値に設定してもよい。
また、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルには、小当たりが設定されていないが、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルと同様の確率となるように小当たりを設定してもよいし、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルとは異なる確率となるように小当たりを設定してもよい。
また、設定値が大きくなるほど遊技者に有利となる(大当たり確率が高くなる)ようになっているが、それとは逆に設定値が小さくなるほど遊技者に有利となる(大当たり確率が高くなる)ようにしてもよい。
また、全ての設定値(1~4)において低確率遊技状態及び/又は高確率遊技状態で大当たりと判定される確率が同一となるようにしてもよいし、例えば2つ又は3つの設定値(1及び2、1~3等)において低確率遊技状態及び/又は高確率遊技状態で大当たりと判定される確率が同一となるようにしてもよい。
(特別図柄判定テーブル)
図11(a)は、大当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照される大当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図11(b)は、ハズレと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照されるハズレ用の特別図柄判定テーブルであり、図11(c)は、小当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照される小当たり用の特別図柄判定テーブルである。
図11(a)~(c)に示すように、特別図柄判定テーブルには、停止図柄を決定する特別図柄の種類と、特別図柄判定用乱数値と、特別図柄判定の判定結果と、この判定結果を示す停止特図データと、特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄「01」及び「04」は、16回のラウンド遊技が実行される第1大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「02」及び「05」は、16回のラウンド遊技が実行される第2大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、「03」は2回のラウンド遊技が実行される第3大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっている。また、特別図柄「00」及び「10」は、大当たり遊技が実行されないハズレ特別図柄となっている。また、特別図柄「20」は、小当たり遊技が実行される小当たり特別図柄となっている。
なお、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに1つのハズレ特別図柄が対応付けられているが、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に複数のハズレ特別図柄を対応付けるようにしてもよい。
メインCPU110aは、図11(a)~(c)の何れかに示す特別図柄判定テーブルを参照し、停止図柄を決定する特別図柄の種別と、特別図柄判定用乱数値とに基づいて特別図柄の種類、停止特図データ及び特別図柄指定コマンドを判定し、特別図柄指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
図11に示す特別図柄判定テーブルの第1の特徴としては、大当たり特別図柄の種類、ハズレ特別図柄の種類、小当たり特別図柄の種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。なお、大当たり特別図柄及び小当たり特別図柄の少なくとも一方を1種類としてもよい。
図11に示す特別図柄判定テーブルの第2の特徴としては、各種大当たり特別図柄の選択割合、各種ハズレ図柄の選択割合、各種小当たり図柄の選択割合が設定値によって変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
(特図変動パターン判定テーブル)
図12は、非時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルであり、図13は、時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルである。
図12及び図13に示すように、各特図変動パターン判定テーブルには、変動表示を行う特別図柄の種別と、大当たり判定の判定結果と、特別図柄の判定結果(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図変動パターンと、特別図柄の変動時間と、特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「特図変動パターン」とは、少なくとも特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、及び、特別図柄の変動時間を特定可能なものといえる。また、大当たり判定の判定結果がハズレの場合にはリーチ判定用乱数値を参照するが、大当たりの場合には特殊な場合を除いてはリーチが発生するのでリーチ判定用乱数値を参照しないよう構成されている。
なお、図12及び図13に示す特図変動パターン判定テーブルでは、大当たり判定の判定結果がハズレの場合において、特図保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)が多くなると、特別図柄の変動時間が短くなるように変動パターンが決定されるようになっている。
メインCPU110aは、図12又は図13に示す特図変動パターン判定テーブルを参照し、大当たり判定の判定結果、特別図柄の判定結果(停止特図データ)、リーチ判定用乱数値、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)、特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図変動パターン、特別図柄の変動時間及び特図変動パターン指定コマンドを判定し、特図変動パターン指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
また、演出制御基板130では、後述するように、特図変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、変動演出の内容(演出態様)を決定するようになっているため、図12及び図13に示す各特図パターン判定テーブルの最右欄には、参考として変動演出で実行可能となる演出内容が記載されている。
図12又は図13に示す変動パターン判定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「ロング変動」、「超短縮変動」とは、3つの演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、ロング変動よりも通常変動の方が短い変動時間で終了し、通常変動よりも短縮変動の方が短い変動時間で終了し、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い変動時間で終了する。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3つの演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチを意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチとなっている。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチの後に行われ、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる特別な演出を行うようになっている。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり確定となるリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「チャンス演出」とは、大当たりとなるか小当たりとなるかを煽る演出となっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動するがリーチ状態とならず、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて特殊な演出を行うようになっている。
図12及び図13に示す特図変動パターン判定テーブルの第1の特徴としては、非時短遊技状態において特図変動パターンが決定されるよりも、時短遊技状態において特図変動パターンが決定される場合の方が相対的に短い変動時間が決定され易い(平均変動時間が短くなる)点が挙げられる。そのため、非時短遊技状態と時短遊技状態とで特別図柄の変動時間に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図12及び図13に示す特図変動パターン判定テーブルの第2の特徴としては、決定される特図変動パターンの種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、特図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
図12及び図13に示す特図変動パターン判定テーブルの第3の特徴としては、各特図変動パターンの選択割合が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、特図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
なお、各特図変動パターンの選択割合を設定値毎に変化させるようにしてもよいし、奇数設定と偶数設定とで変化させるようにしてもよいし、低設定(例えば1~2)であるか高設定(例えば3~4)であるかによって変化させるようにしてもよい。また、設定値毎に専用の特図変動パターンを設けたり、奇数設定及び偶数設定の一方には専用の特図変動パターンを設け、他方には専用の特図変動パターンを設けないようにしたり、低設定及び高設定の一方には専用の特図変動パターンを設け、他方には専用の特図変動パターンを設けないようにしたりしてもよい。
(事前判定テーブル)
図14(a)は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が実行される前に判定する事前判定において参照される第1特別図柄用の事前判定テーブルであり、図14(b)は、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を第2特別図柄の変動表示が実行される前に判定する事前判定において参照される第2特別図柄用の事前判定テーブルを示す図である。
図14(a)及び図14(b)に示すように、事前判定テーブルには、遊技状態と、大当たり判定の判定結果と、特別図柄判定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図予定変動パターンと、特図予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドが対応付けられている。
特図判定情報の事前判定では、大当たり判定用乱数値によって「大当たり」「小当たり」「ハズレ」の何れであるのかを判定可能であり、特別図柄判定用乱数値によって特別図柄の種類を判定可能であり、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値によって実行予定の特図予定変動パターンの種類を事前に判定可能であるため、始動口入賞指定コマンドから大当たり又は小当たりであるか否か、特別図柄の種類、特図予定変動パターンを特定することが可能となる。
メインCPU110aは、図14(a)又は図14(b)に示す事前判定テーブルを参照し、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図予定変動パターン及び始動口入賞指定コマンドを判定し、始動口入賞指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(大入賞口開放態様判定テーブル)
図15は、大当たり遊技において第1大入賞口50又は第2大入賞口53を状態変換するための大入賞口開放態様判定テーブルを示す図である。
図15に示すように、大入賞口開放態様判定テーブルには、特別図柄の停止特図データ、開放する大入賞口の種類、大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンド遊技における大入賞口への最大入賞個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、ラウンド遊技の終了後に大入賞口を閉鎖する閉鎖インターバル時間と、最終ラウンド遊技の終了から大当たり遊技が終了するまでのエンディング時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、停止特図データが「01」の場合には、第1大当たり遊技を実行し、停止特図データが「02」の場合には、第1大当たり遊技よりも遊技者に有利な第2大当たり遊技を実行し、停止特図データが「03」の場合には、第2大当たり遊技よりも遊技者に不利な第3大当たり遊技を実行する。
(遊技状態設定テーブル)
図16は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルの一例を示す図である。遊技状態設定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大当たり当選時の遊技状態を示す当選時状態データと、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグと、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数を示す時短回数(J)と、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグと、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数を示す高確率回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「当選時状態データ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、非時短遊技状態、時短遊技状態、低確率遊技状態及び高確率遊技状態の組合せから構成されている。
メインCPU110aは、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データと、当選時状態データとに基づいて、時短遊技フラグと、時短回数(J)と、高確率遊技フラグと、高確率回数(X)を決定するようになっている。
なお、高確率遊技状態が設定された場合に、高確率回数(X)として50000回が設定されることがあるが、高確率遊技状態では大当たりの当選確率が1/60となっているため、実質的に次回の大当たり当選が確定するため、第2大当たり遊技及び第3大当たり遊技は、次回の大当たり遊技が確定する大当たり遊技となっている。
図16に示す遊技状態設定テーブルの第1の特徴としては、同じ停止特図データであっても、当選時状態データ(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせる場合がある点が挙げられる。
具体的には、停止特図データ01(特別図柄01)の場合には、時短遊技フラグおよび時短回数(J)に関して、当選時状態データとして低確非時短遊技状態を示す「00H」が記憶されていれば、大当たり遊技の終了時に時短遊技フラグをセットせず、時短回数(J)を0回にセットする。これに対して、当選時状態データとして低確時短遊技状態を示す「01H」や高確時短遊技状態を示す「02H」が記憶されていれば、大当たり遊技の終了時に時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を100回にセットする。これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
図16に示す遊技状態設定テーブルの第2の特徴としては、設定される時短遊技フラグや高確率遊技フラグの種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
(遊技用ワーク領域の各種記憶領域)
図17は、メインRAM110cの遊技用ワーク領域に設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図17(a)は、第1始動口45及び/又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に取得される特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図17(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図17(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図17(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図17(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域とに分かれており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部は、第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1、第2表示部70C2、第3表示部70C3及び第4表示部70C4にそれぞれ対応する。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部が第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3及び第4表示部70D4にそれぞれ対応する。
そして、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第1特図保留数(U1)となり、これら特図判定情報に対応する数の第1保留アイコンが第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1~第4表示部70C4に表示されることになる。また、第2特図判定情報の第1記憶部~第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第2特図保留数(U2)となり、これら判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1~第4表示部70D4に表示されることになる。
また、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、当該アイコン表示領域70Eに対応するようになっている。そして第0記憶部に記憶された特図判定情報に対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域70Eに表示されることになる。
図17(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン判定用乱数値を記憶するための特図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口47に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。
特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
図17(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域とに分かれており、普図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶された普図判定情報の個数が普図保留数となる。
図17(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート44に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶される。
普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。なお、以降の説明において、情報用プログラムに基づく処理である旨が明記されていない処理については、遊技用プログラムに基づく処理であるものとする。
(主制御基板のメイン処理)
図18を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図18は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットがメインCPU110aに入力されることで行われる。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期設定処理を行う。具体的には、遊技の制御を開始するための準備処理、設定変更操作に基づき設定値を変更するための設定変更処理、RWMクリア操作に基づきメインRAM110cの所定のRWM領域を初期化するためのRWMクリア処理、設定確認操作に基づき設定値を確認するための設定確認処理等を行う。なお、初期設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS50において、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS51において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する。
メインCPU110aは、ステップS52において、電源基板160の電断検出回路162から供給電源の電圧降下(例えば24ボルトで供給されていた供給電源が18ボルト未満に低下すること)の発生を示す電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する。電圧降下検知信号が入力されていない場合には、ステップS50に処理を移し、電圧降下検知信号が入力されている場合には、ステップS53に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS53において、電圧降下検知信号が所定期間(例えば10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続して入力されている場合には、完全なる停電が発生したものとしてステップS54に処理を移し、所定期間継続していない場合には、供給電源が一瞬だけ電圧降下する瞬間停電の可能性があるものとしてステップS52に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS54において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS55において、払出制御基板120に対して電源遮断の処理を開始したことを通知するための電源遮断指定コマンドを送信する。これにより、電源遮断指定コマンドを受信した払出制御基板120から払出RAM121cに記憶されている遊技球の残り払出数を示す残り払出数指定コマンドが送信されてくることになる。
メインCPU110aは、ステップS56において、残り払出数指定コマンドを受信したか否かを判定する。残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、ステップS57に処理を移し、残り払出数指定コマンドを受信した場合には、ステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS57において、残り払出数指定コマンドの受信を待機するための待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間が経過していない場合には、ステップS56に処理を移し、待機時間が経過している場合には、払出制御基板120と正常な通信ができないものとしてステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS58において、遊技用RWM領域に設定される払出カウンタに払出数をセーブする。具体的には、残り払出数指定コマンドを受信している場合には、残り払出数指定コマンドにより特定される残り払出数をセーブし、残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、残り払出数として「0」をセーブする。なお、ここでセーブされた残り払出数は、後述するタイマ割込の払出制御処理において参照され、電源が復旧した後に残り払出数に応じた払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されることになる。
メインCPU110aは、ステップS59において、出力ポートをクリアする。これにより、出力ポートの出力状態が初期化されて各種表示器や各種駆動源(モータ、ソレノイド)の動作が停止することになる。
メインCPU110aは、ステップS60において、メインRAM110cの全RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域の所定の領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによるRWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS61において、遊技用RWM領域の所定の領域にRWM領域のデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグをセーブし、ステップS62において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、遊技機1の動作に必要な動作電源(18ボルト以上)の供給が開始された場合には初期設定処理を行うが、瞬間停電(18ボルト未満への電圧降下)の発生に伴って動作電源の供給が再開された場合には、初期設定処理が行われないようになっている。つまり、瞬間停電の発生時に何らかの要因で設定変更操作、設定確認操作、RWMクリア操作が行われていたとしても、設定変更処理、設定確認処理、RWMクリア処理が実行されることがないため、遊技機が意図していない動作を行うことがなくなり、遊技機としての信頼性を担保することが可能となる。
なお、電源断(完全な停電)の発生時において、メインRAM110cのRWM領域のチェックサムを遊技用プログラムによって算出して遊技用RWM領域にセーブするようになっているが、情報用プログラムによってチェックサムを算出して情報用RWM領域にセーブするようにしてもよい。
(主制御基板の初期設定処理)
図19を用いて、主制御基板110の初期設定処理を説明する。図19は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS11において、全割込を禁止し、ステップS12において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS13において、他の基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS14において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS15において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS16において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS17に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入であるものとしてステップS18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS17において、メインRAM110cの全RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出する。具体的には、遊技用RWM領域と情報用RWM領域とを区別せずに1つのチェックサム(異常判定データ)を算出する。
メインCPU110aは、ステップS18において、設定変更操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a、RWMクリアスイッチ111a及び開放検出スイッチ31aがON状態であるか否かを判定する。設定変更操作があった場合には、設定変更モードに移行するものとしてステップS19に処理を移し、設定変更操作がなかった場合には、ステップS20に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19において、設定変更処理を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の有利度合いの段階である(大当たり抽選における大当たり確率の)設定値を変更(更新)して遊技の制御状態を初期化(遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理を行う。なお、設定変更処理の詳細は後述する。本処理を終了すると、ステップS25に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS20において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS17で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS21に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域のデータに異常がある)場合には、ステップS22に処理を移す。
なお、バックアップフラグがセーブされていない場合、つまり、初回の電源投入の場合には、チェックサムが異常であると判定されるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS21において、遊技用RWM領域に設定変更中であることを示す設定変更中フラグがあるか否かを判定する。設定変更中フラグがない場合には、前回の電源断が設定変更処理中に発生したものでないとしてステップS23に処理を移し、設定変更中フラグがある場合には、前回の電源断が設定変更処理中に発生したものであるとしてステップS22に処理を移す。なお、設定変更中フラグは後述する設定変更処理において遊技用RWM領域にセーブされることになる。
メインCPU110aは、ステップS22において、復帰不可能エラー処理を行う。具体的には、情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。これにより、演出制御基板130では、復帰不可能エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
「復帰不可能エラー」とは、遊技の制御が行われなくなる(遊技の制御に移行しなくなる)エラー状態となっており、設定変更処理が実行されないと解除されないようになっている。そのため、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源基板160に設けられる電源スイッチをOFFにした後に、設定変更操作を伴わずに電源スイッチをONにしたとしても解除されることがなく、設定変更操作を伴って電源スイッチをONにしなければならなくなっている。なお、復帰不可能エラー中にあっては、各種入力装置(各種スイッチ、各種センサ)からの信号入力の有無を一切監視しないようになっている。
「復帰不可能エラー報知」とは、復帰不可能エラーが発生したことを認識させるための報知であり、画像表示装置に復帰不可能エラー画面(「復帰不可能エラーです。設定変更を行って下さい」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を電源断まで所定の発光色(例えば赤)で全点灯させたり、音声出力装置9から復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー音(「復帰不可能エラーです」+ブザー音)を電源断まで出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS23において、RWMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111a及び開放検出スイッチ31aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア操作があった場合には、RWMクリアモードに移行するものとしてステップS24に処理を移し、RWMクリア操作がなかった場合には、ステップS26に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア処理を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の制御状態を初期化(遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理を行う。なお、RWMクリア処理の詳細は後述する。本処理を終了すると、ステップS25に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS25において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての低確非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、遊技の制御状態が初期化されたことを認識させるための報知であり、画像表示装置に電源投入時の初期画面(背景画像と初期演出図柄「123」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9からRWM領域が初期化されたことを示す電源投入報知音(「RWMがクリアされました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS26において、設定確認操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a及び開放検出スイッチ31aがON状態であるか否かを判定する。設定確認操作があった場合には、設定確認モードに移行するものとしてステップS27に処理を移し、設定確認操作がなかった場合には、遊技の制御状態を電源断前の状態に復帰させるためにステップS28に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS27において、設定確認処理を行う。具体的には、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値を情報表示器113に表示させるための処理を行う。なお、設定確認処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS28において、遊技用RWM領域にセーブされているバックアップフラグ及びチェックサムをクリア(0クリア)し、電源復旧時の遊技用RWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS29において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、後述する設定確認報知等を終了させて電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧報知」とは、遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを認識させるための報知であり、画像表示装置に電源が復旧したことを示す電源復旧画面(画像)を所定期間(例えば30秒間)に亘って表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9から電源が(停電から)復旧したことを示す電源復旧報知音(ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS30において、その他のコマンド(後述する特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS31において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS32において、全割込を許可し、今回の初期設定処理を終了する。
このように、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作については、複数の条件(操作)が設定されていることで、容易に設定変更やRWMクリアや設定確認を行うことができないため、不正行為を抑制することができ、遊技機のセキュリティを向上させることが可能となる。
また、RWMクリア操作や設定確認操作に設定されている条件(操作)よりも、設定変更操作に設定されている条件(操作)の数の方が多くなっていることで、設定変更という最も不正行為が行われ易い事象のセキュリティを高くすることができ、効果的に不正行為を防止することが可能となる。
また、チェックサムが異常の場合に復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定変更中フラグがある場合、つまり、前回の電源断が設定変更中に発生した場合においては、チェックサムが正常であっても復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技店側が意図していない設定値が設定された状態で遊技が進行することがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
なお、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作において、開放検出スイッチ31aがON状態であることを含めているが、開放検出スイッチ31aのON状態であることを含めないようにしてもよい。
また、バックアップフラグがないと判定される(初回の電源投入である)と共に、設定変更操作がなかったと判定される場合、その後のステップS20でチェックサムが異常と判定されると復帰不可能エラー処理が実行されるようになっているが、バックアップフラグがないと判定された時点で、遊技用プログラムで遊技用RWM領域を初期化(0クリア)して設定値領域に初期値「1」をセーブすると共に、情報用プログラムで情報用RWM領域を初期化(0クリア)して、ステップS25に処理を移すようにしてもよい。
また、バックアップフラグがあると判定される(電源復旧である)と共に、設定変更操作がなかったと判定される場合、その後のステップS20でチェックサムが異常と判定されると復帰不可能エラー処理が実行されるようになっているが、チェックサムが異常と判定された時点で、遊技用プログラムで遊技用RWM領域を初期化(0クリア)して設定値領域に初期値「1」をセーブすると共に、情報用プログラムで情報用RWM領域を初期化(0クリア)して、ステップS25に処理を移すようにしてもよい。
また、電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドには、現在の遊技状態を示す情報を含めて送信するようにしているが、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを送信した後に、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、電源断の発生時や電源の投入時において、遊技用プログラムによってメインRAM110cのRWM領域のチェックサムを算出するようになっているが、情報用プログラムによってチェックサムを算出するようにしてもよい。この場合には、算出したチェックサムを情報用RWM領域にセーブするようにするとよい。
また、電源断の発生時や電源の投入時において、全RWM領域のチェックサムを算出するようになっているが、遊技用RWM領域のチェックサムと情報用RWM領域のチェックサムを別個に算出し、何れか一方のチェックサムが異常である場合に復帰不可能エラー処理に移行させるようにしてもよい。
また、RWM領域のチェックサムによってRWM領域の異常判定を行うようになっているが、RWM領域の排他的論理和が0になるように算出したRWMパリティ調整データによって、RWM領域の異常判定を行うようにしてもよい。
また、設定変更中フラグの有無を判定しないようにすることで、前回の電源断が設定変更中に発生した場合であっても復帰不可能エラー処理が行われないようにしてもよい。
(主制御基板の設定変更処理)
図20を用いて、主制御基板110の設定変更処理を説明する。図20は、主制御基板110の設定変更処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS19-1において、設定変更中であることを示す設定変更中フラグを遊技用RWM領域にセーブする。なお、設定変更中フラグの有無については、上述した初期設定処理のステップS21で参照されることになる。
ステップS19-2において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定変更中であることを示す設定変更中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。これにより、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において設定変更中信号(セキュリティ信号)を受け付けるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS19-3において、設定変更指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、設定値の変更中であることを報知するための設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定変更報知」とは、画像表示装置に設定値の変更中であることを示す設定変更中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を設定変更中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9から設定変更中であることを示す設定変更報知音(「設定変更中です」)を出力してもよい。
メインCPU110aは、ステップS19-4において、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値領域以外(判定情報領域、遊技用データ領域等)を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、電源断前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。具体的には、低確非時短遊技状態から遊技の進行制御が開始されることになる。
メインCPU110aは、ステップ19-5において、情報用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって所定の情報用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS19-6において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、遊技用RWMにセーブされているチェックサムと、上記したステップS17で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域に異常がない)場合には、ステップS19-7に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域に異常がある)場合には、ステップS19-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19-7において、情報用RWM領域のエラー情報領域(性能情報領域以外)を初期化(0クリア)する。これにより、エラーの判定状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、電源断前のエラーの判定状態が引き継がれないことになる。具体的には、エラーが発生していないものとして遊技の進行制御が開始されることになる。
メインCPU110aは、ステップS19-8において、情報用RWM領域の全ての領域(性能情報領域、エラー情報領域)を初期化(0クリア)する。これにより、遊技機1の性能情報を算出するためのデータやエラーの判定状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、電源断前の情報用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。具体的には、遊技の履歴がないものとして遊技の進行制御が開始されることになる。
メインCPU110aは、ステップS19-9において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS19-10において、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(ここでは1~4)であるか否かを判定する。設定値が適正範囲である(過去に設定変更処理が行われている)場合には、ステップS19-12に処理を移し、設定値が適正範囲でない(過去に設定変更処理が行われていない)場合には、ステップS19-11において、設定値に初期値「1」をセットする。なお、この時点では暫定的な設定値がセットされるだけで、遊技用RWM領域の設定値領域に設定値の初期値がセーブされることはない。
メインCPU110aは、ステップS19-12において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、情報表示器113の1つの7セグメントLEDに設定値を示す数字(ここでは1~4)を表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで変更前の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19-13において、設定値更新操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態となったか否かを判定する。設定値更新操作があった場合には、ステップS19-14に処理を移し、設定値更新操作がなかった場合には、ステップS19-17に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19-14において、設定値を+1更新し、ステップS19-15において、設定値補正処理を行う。具体的には、更新した設定値が適正範囲を超えた「5」となっている場合に、設定値を「1」に補正する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS19-16において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、情報表示器113の7セグメントLEDに表示されている設定値を更新する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで更新後の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19-17において、設定値確定操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。設定値確定操作があった場合には、設定値が確定した(設定変更モードを終了させる)ものとしてステップS19-18に処理を移し、設定値確定操作がなかった場合には、設定値が更新される可能性があるものとしてステップS19-13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19-18において、設定値を遊技用RWM領域の設定値領域にセーブし、ステップS19-19において、情報表示器113での設定値の表示を終了し、ステップS19-20において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からの設定変更中信号(セキュリティ信号)の出力を終了する。これにより、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において設定変更中信号(セキュリティ信号)の受け付けを終了するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS19-21において、遊技用RWM領域にセーブされている設定変更中フラグをクリアし、今回の設定変更処理を終了する。
その後は、図19に示した初期設定処理のステップS25において電源投入指定コマンドが払出制御基板120及び演出制御基板130に送信され、設定変更報知を終了させて電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
このように、設定値が適正範囲でなかった場合であっても、設定値として初期値「1」がセットされるようになっていることで、不定な値が設定値として設定されて遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定変更処理が開始された直後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定変更中信号(セキュリティ信号)を出力し、設定変更処理が終了する直前に設定変更中信号の出力を終了するので、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において遊技機1でセキュリティに関わる処理(設定変更)が開始及び終了したことを把握することができ、不正行為の発見に役立てることが可能となる。
また、チェックサムが正常であった場合には、情報用RWM領域のうちでエラー情報領域のみを初期化するので、性能情報領域にセーブされたデータ(通常ベース値等の履歴情報)を残しながら、遊技場側の都合でエラー判定に関する状態を初期化することができ、利便性を向上させることが可能となる。
また、設定変更処理(設定変更中画面の表示)中において、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112a以外の入力装置(一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a)からの信号入力の有無を監視しないようになっている。
つまり、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)への遊技球の入賞(入球)の発生を監視(検出)していない(後述する払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されない)ことで、設定変更処理(設定変更中画面の表示)中に入賞が発生しても、その入賞は無効となって遊技球の払い出しが行われないようになっている。また、各種エラーの発生を監視(検出)していない(後述するエラー指定コマンドが演出制御基板130に送信されない)ことで、設定変更処理(設定変更中画面の表示)中にエラーが発生してもエラー報知が行われないようになっている。そのため、設定変更中という遊技者による遊技や不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、設定値確定操作がある前に遊技用RWM領域や情報用RWM領域の初期化を行うようになっているが、設定値確定操作があった後に遊技用RWM領域や情報用RWM領域の初期化を行うようにしてもよい。具体的には、ステップS19-4~ステップS19-9までの処理を、ステップS19-18以降に行うようにするとよい。また、設定値確定操作の前及び設定値確定操作の後の両方で遊技用RWM領域や情報用RWM領域の初期化を行うようにしてもよい。
また、設定値確定操作を設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったことにしていたが、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、専用スイッチがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、タッチセンサ15aからの信号を主制御基板110にも入力するようにしてタッチセンサ15aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、特定の入賞口(始動口を含む)に設けられる検出スイッチ(例えば一般入賞口検出スイッチ43a等)がOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になったことにしてもよい。
また、設定変更処理の開始時に設定変更指定コマンドを送信し、設定変更処理の終了後に電源投入指定コマンドを送信するようになっているが、設定変更指定コマンドに代えて設定変更開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えて設定変更終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、設定変更終了指定コマンドを設定変更処理の最後に送信してもよいし、設定変更処理の終了後に送信してもよい。
(設定変更処理の変形例)
図21を用いて、主制御基板110の設定変更処理の変形例を説明する。図21は、主制御基板110の設定変更処理の変形例を示すフローチャートである。ここでは、図20の設定変更処理と相違する部分だけを説明し、一致する部分については同一のステップ番号を付して説明は省略する。
図21に示す設定変更処理の変形例では、図20に示す設定変更処理におけるステップS19-17とステップS19-18との間に、ステップS19-17A及びステップS19-17Bが設けられている。
統括CPU141aは、ステップS19-17Aにおいて、情報表示器113に確定した設定値を表示する。具体的には、情報表示器113の7セグメントLEDに表示されている設定値を維持すると共に、設定値が表示されている7セグメントLEDのDP(デシマルポイント)を点灯させる。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで設定値が確定したこと、及び、確定した設定値を把握することが可能となる。
統括CPU141aは、ステップS19-17Bにおいて、設定変更終了操作があったか否かを判定する。具体的には、RWクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態となったか否かを判定する。設定変更終了操作があった場合には、設定変更モードを終了させるものとしてステップS19-18に処理を移し、設定変更終了操作がなかった場合には、ステップS19-17Bの処理を繰り返し行う。
このように、設定変更終了操作があるまで確定した設定値が情報表示器113に表示されるので、確定した設定値を正確に把握することができると共に、確定した設定値を遊技店員が見逃すといった不都合が発生することを回避することが可能となる。
また、確定前の設定値の表示態様と確定後の設定値の表示態様とが異なるので、設定値が確定したことを的確に把握することができ、設定値確定操作を行う前に設定変更終了操作を行ってしまうような不都合を回避することが可能となる。
なお、設定値確定操作がある前に遊技用RWM領域や情報用RWM領域の初期化を行うようになっているが、設定値確定操作があった後に遊技用RWM領域や情報用RWM領域の初期化を行うようにしてもよい。具体的には、ステップS19-4~ステップS19-9までの処理を、ステップS19-17A以降に行うようにするとよい。また、設定値確定操作の前及び設定値確定操作の後の両方で遊技用RWM領域や情報用RWM領域の初期化を行うようにしてもよい。
また、設定変更終了操作をRWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態になったことにしていたが、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、専用スイッチがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、タッチセンサ15aからの信号を主制御基板110にも入力するようにしてタッチセンサ15aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、特定の入賞口(始動口を含む)に設けられる検出スイッチ(例えば一般入賞口検出スイッチ43a等)がOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になったことにしてもよい。
(主制御基板のRWMクリア処理)
図22を用いて、主制御基板110のRWMクリア処理を説明する。図22は、主制御基板110のRWMクリア処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS24-1において、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(ここでは1~4)であるか否かを判定する。設定値が適正範囲である(過去に設定変更処理が行われている)場合には、ステップS24-2に処理を移し、設定値が適正範囲でない(過去に設定変更処理が行われていない)場合には、ステップS24-10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24-2において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリア中であることを示すRWMクリア中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。これにより、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)においてRWMクリア中信号を受け付けるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS24-3において、RWMクリア指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130によってRWMクリアが行われることを報知するためのRWMクリア準備報知を実行するための処理が行われることになる。
「RWMクリア準備報知」とは、画像表示装置にRWMクリアスイッチ111aの操作によってRWMクリアが行われることを示すクリア確認画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74をRWMクリア確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9からRWMクリア確認中であることを示す確認中報知音(「RWMクリアスイッチの操作によってRWMがクリアされます」)を出力してもよい。
メインCPU110aは、ステップS24-4において、クリア確認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態となったか否かを判定する。クリア確認操作があった場合には、ステップS24-5に処理を移し、クリア確認操作がなかった場合には、ステップS24-4の処理を繰り返し行う。
メインCPU110aは、ステップS24-5において、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータ(設定値以外)が引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24-6において、情報用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって所定の情報用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS24-7において、情報用RWM領域のうちで各種のエラー判定に利用するためのエラー情報領域を初期化(0クリア)する。これにより、エラーの判定状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前のエラーの判定状態が引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24-8において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS24-9において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からのRWMクリア中信号(セキュリティ信号)の出力を終了する。これにより、遊技機の外部(例えばホールコンピュータ等)においてRWMクリア中信号(セキュリティ信号)の受け付けを終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のRWMクリア処理を終了する。
その後は、図19に示した初期設定処理のステップS25において電源投入指定コマンドが払出制御基板120及び演出制御基板130に送信され、RWMクリア準備報知を終了させて電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS24-10において、復帰不可能エラー処理を行う。具体的には、情報表示器113に設定値エラー情報を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。
このように、設定値が適正範囲でなかった場合に、遊技の進行が停止する復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行が停止させるようになっていることで、遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、RWMクリア処理が開始された直後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリア中信号(セキュリティ信号)を出力し、RWMクリア処理が終了する直前にRWMクリア中信号の出力を終了するので、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において遊技機1でセキュリティに関わる処理(RWMクリア)が開始及び終了したことを把握することができ、不正行為の発見に役立てることが可能となる。
また、RWMクリア処理(クリア確認画面の表示)中において、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112a以外の入力装置(一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a)からの信号入力の有無を監視しないようになっている。
つまり、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)への遊技球の入賞(入球)の発生を監視(検出)していない(後述する払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されない)ことで、RWMクリア処理中(クリア確認画面の表示)に入賞が発生しても、その入賞は無効となって遊技球の払い出しが行われないようになっている。また、各種エラーの発生を監視(検出)していない(エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信されない)ことで、RWMクリア処理中(クリア確認画面の表示)にエラーが発生してもエラー報知が行われないようになっている。そのため、RWMクリア中という遊技者による遊技や不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、ステップS24-1において設定値が適正範囲でないと判定した場合に、復帰不可能エラー処理に移行するようになっているが、ステップS24-1において設定値が適正範囲でないと判定した場合に、設定値に初期値「1」をセットしてステップS24-2の処理に移行するようにしてもよい。
また、RWMクリア処理の開始時にRWMクリア指定コマンドを送信し、RWMクリア処理の終了後に電源投入指定コマンドを送信するようになっているが、RWMクリア指定コマンドに代えてRWMクリア開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えてRWMクリア終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、RWMクリア終了指定コマンドをRWMクリア処理の最後に送信してもよいし、RWMクリア処理の終了後に送信してもよい。
(主制御基板の設定確認処理)
図23を用いて、主制御基板110の設定確認処理を説明する。図23は、主制御基板110の設定確認処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS26-1において、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(ここでは1~4)であるか否かを判定する。設定値が適正範囲である(過去に設定変更処理が行われている)場合には、ステップS26-2に処理を移し、設定値が適正範囲でない(過去に設定変更処理が行われていない)場合には、ステップS26-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS26-2において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定確認中であることを示す設定確認中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。これにより、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において設定確認中信号(セキュリティ信号)を受け付けるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS26-3において、設定確認指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130によって設定確認が行われていることを報知するための設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定確認報知」とは、画像表示装置に設定確認中であることを示す設定確認中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を設定確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9から設定確認中であることを示す設定確認報知音(「設定値の確認中です」)を出力してもよい。
メインCPU110aは、ステップS26-4において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、情報表示器113の1つの7セグメントLEDに設定値を示す数字(ここでは1~4)を表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで現在の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS26-5において、確認終了操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。確認終了操作があった場合には、ステップS26-6に処理を移し、確認終了操作がなかった場合には、ステップS26-5の処理を繰り返し行う。
メインCPU110aは、ステップS26-6において、情報表示器113での設定値の表示を終了し、ステップS26-7において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からの設定確認中信号(セキュリティ信号)の出力を終了する。これにより、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において設定確認中信号(セキュリティ信号)の受け付けを終了するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回の設定確認処理を終了する。
その後は、図19に示した初期設定処理のステップS29において電源復旧指定コマンドが払出制御基板120及び演出制御基板130に送信され、設定確認報知を終了させて電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS26-8において、復帰不可能エラー処理を行う。具体的には、情報表示器113に設定値エラー情報を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。
このように、設定値が適正範囲でなかった場合に、遊技の進行が停止する復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行が停止させるようになっていることで、遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定確認処理が開始された直後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定確認中信号(セキュリティ信号)を出力し、設定確認処理が終了する直前に設定確認中信号の出力を終了するので、遊技機1の外部(例えばホールコンピュータ等)において遊技機1でセキュリティに関わる処理(設定確認)が開始及び終了したことを把握することができ、不正行為の発見に役立てることが可能となる。
また、設定確認処理(設定変更中画面の表示)中において、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112a以外の入力装置(一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a)からの信号入力の有無を監視しないようになっている。
つまり、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)への遊技球の入賞(入球)の発生を監視(検出)していない(後述する払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されない)ことで、設定確認処理(設定変更中画面の表示)中に入賞が発生しても、その入賞は無効となって遊技球の払い出しが行われないようになっている。また、各種エラーの発生を監視(検出)していない(エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信されない)ことで、設定確認処理(設定変更中画面の表示)中のエラーの発生に基づくエラー報知が行われないようになっている。そのため、設定確認中という遊技者による遊技や不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、ステップS26-1において設定値が適正範囲でないと判定した場合に、復帰不可能エラー処理に移行するのではなく、設定値に初期値「1」をセットしてステップS26-2の処理に移行するようにしてもよい。
また、設定確認処理の開始時に設定確認指定コマンドを送信し、設定確認処理の終了後に電源復旧指定コマンドを送信するようになっているが、設定確認指定コマンドに代えて設定確認開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えて設定確認終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、設定確認終了指定コマンドを設定確認処理の最後に送信してもよいし、設定確認処理の終了後に送信してもよい。
なお、本実施形態では、設定変更処理、RWMクリア処理、及び、設定確認処理の実行中において、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定変更中信号、RWMクリア中信号、設定確認中信号といったセキュリティ信号が出力されるようになっているが、これらの信号を別々の出力端子から出力してもよい。
また、本実施形態では、設定変更処理、RWMクリア処理、及び、設定確認処理の実行中において、処理の開始から処理の終了までセキュリティ信号を出力するようになっているが、処理中の何れかのタイミングで所定期間(例えば1秒間)だけセキュリティ信号を出力するようにしてもよい。
また、本実施形態では、設定変更処理、RWMクリア処理、及び、設定確認処理の実行中において、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112a以外の入力装置(一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a)からの信号入力の有無を監視しないようになっているが、監視するようにしてもよい。この場合には、入力装置からの信号入力の有無のみを監視するだけにしてもよいし、磁気検出センサ55aや電波検出センサ56a等のセキュリティに係る特定の入力装置のみの信号入力を監視し、入力があった場合にエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するようにしてもよい。
(メインRAMの初期化契機と初期化領域)
図24は、メインRAM110cの初期化契機と初期化領域の関係を示す図である。
図24に示すように、メインRAM110cの初期化契機には、設定変更処理が実行された場合とRWMクリア処理が実行された場合とがあり、設定変更処理には、メインRAM110cのRWM領域が正常である場合と、メインRAM110cのRWM領域が異常である場合とがある。
遊技用RWM領域には、設定値が格納される設定値領域と、メインRAM110cのチェックサムが格納される判定情報領域と、遊技の進行に係るデータが格納される遊技用データ領域と、データを退避させるためのスタック領域と、何れのデータも格納されない未使用領域とが設けられている。
情報用RWM領域には、遊技機1の性能に係る情報(後述する遊技球の計数値、後述する通常ベース値)が格納される性能情報領域と、各種エラーの判定に用いる情報が格納されるエラー情報領域と、データを退避させるためのスタック領域と、何れのデータも格納されない未使用領域とが設けられている。
初期化契機が設定変更処理であってRWM領域が異常である場合には、設定値領域以外の領域が初期化(0クリア)される。一方、初期化契機が設定変更処理であってRWM領域が異常でない場合、及び、初期化契機がRWMクリア処理である場合には、設定値領域と性能情報領域と情報用RWM領域のスタック領域以外の領域が初期化(0クリア)されるようになっている。
なお、性能情報領域及びエラー情報領域を情報用RWM領域に設けているが、少なくとも一方を遊技用RWM領域に設けてもよく、この場合であっても、性能情報領域及びエラー情報領域の初期化契機と初期化される領域の関係は上述したものと同じにするとよい。例えば、エラー情報領域を遊技用RWM領域に設けた場合、設定変更処理やRWMクリア処理が実行されると遊技用RWM領域は初期化されるが、情報用RWM領域は初期化されないことになる。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図25を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図25は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理は、メイン処理の初期設定処理が終了した後において、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等の各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特定乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の更新を行う具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の開閉、遊技状態の設定等の処理を行う。なお、特図特電制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口47の開閉(補助遊技)等の処理を行う。
なお、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される当たり普通図柄の種類、ハズレ普通図柄の種類については、設定値によって変化せずに同一となっている。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
また、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される各種当たり普通図柄の選択割合、各種ハズレ普通図柄の選択割合については、設定値によって変化せずに一定となっている。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う。これにより、払出制御基板120によって払出装置95から賞球を払い出すための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド54bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、情報用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって対象となる情報用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS720において、異常判定処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、各種エラー(後述する不正入賞エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー、操作エラー)が発生したか否かを判定し、発生したエラーに対応するエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う。これにより、演出制御基板130によってエラー報知を行うための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS740において、遊技球計数処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、各種入賞口への遊技球の入賞によって払い出されることになった払出数(払出球数)や遊技領域5aから排出された(遊技領域に発射された)アウト数(アウト球数)等を計数(収集)するための処理を行う。なお、遊技球計数処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS760において、性能情報算出処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、遊技球計数処理で計数(収集)された払出数(払出球数)やアウト数(アウト球数)から遊技機の性能情報を算出する処理を行う。なお、性能情報算出処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS770において、性能表示データ設定処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、性能情報算出処理で算出された性能情報を情報表示器113に表示させるための性能表示データを設定する処理を行う。なお、性能表示データ設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS790において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS600で作成した外部出力データ、始動口開閉データ、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ、上記ステップS770で設定した性能表示データ(性能情報)等の信号を各種表示器に出力させる表示出力処理や、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信する払出コマンド送信処理や、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130に送信する演出コマンド送信処理を実行する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
このように、設定変更モード中、RWMクリアモード中、及び、設定確認モード中においてはタイマ割込が実行されることがないため、払出数やアウト数の計数、遊技機の性能情報の算出、遊技機の性能情報の表示が行われないようになっているため、主制御基板における制御負担を軽減することが可能となる。
(主制御基板の入力制御処理)
図26を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図26は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1大入賞口50又は第2大入賞口53に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口47に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、ゲート検出スイッチ44aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、普図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図27を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図27は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230-1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230-2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-2において、3個賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230-3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230-4において、第1特図保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230-5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-5において、第1特図保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230-6において、第1特図保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230-7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230-3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230-8において、現在が非時短遊技状態中であるか否かを判定する。非時短遊技状態中である場合には、ステップS230-9に処理を移し、非時短遊技状態中でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-9において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、図14に示す事前判定テーブルを参照し、今回取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が行われる前に事前判定し、該事前判定の結果(特図予定変動パターン)を演出制御基板130に通知するための第1始動口入賞指定コマンドを生成する。
メインCPU110aは、ステップS230-10において、上記ステップS230-9で生成された第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動入賞情報を第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告(連続予告演出、アイコン変化演出)を実行することが可能となる。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理についても、第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われるため、第1始動口検出スイッチ45a、3個賞球カウンタ、第1特図保留数(U1)、第1特図判定情報保留記憶領域、非時短遊技状態、第1事前判定処理、第1始動口入賞指定コマンドの部分を、第2始動口検出スイッチ47a、2個賞球カウンタ、第2特図保留数(U2)、第2特図判定情報保留記憶領域、時短遊技状態、第2事前判定処理、第2始動口入賞指定コマンドに読み替えればよい。
なお、本実施形態では、第2特図保留数(U2)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1特図保留数の上限値と比較して第2特図保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第2保留記憶そのものをなくしてしまってもよい。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図28を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図28は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、分岐先アドレスに対応する処理を実行し、今回の特図特電制御処理を終了する。
具体的には、特図特電処理データ=0であれば、保留記憶に基づいて特別図柄の変動表示を開始するための特別図柄記憶判定処理(ステップS310)を実行し、特図特電処理データ=1であれば、変動時間の経過によって特別図柄を停止表示させるための特別図柄変動処理(ステップS320)を実行し、特図特電処理データ=2であれば、停止時間の経過及び停止した特別図柄の種類に応じて大当たり遊技や小当たり遊技に処理を移行するための特別図柄停止処理(ステップS330)を実行し、特図特電処理データ=3であれば、大当たり遊技を実行するための大当たり遊技処理(ステップS340)を実行し、特図特電処理データ=4であれば、大当たり遊技を終了するための大当たり遊技終了処理(ステップS350)を実行し、特図特電処理データ=5であれば、小当たり遊技を実行するための小当たり遊技処理(ステップS360)を実行する。なお、各処理の詳細は後述する。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図29を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図29は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310-1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない場合には、ステップS310-2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-2において、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310-3に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-3において、第2特図保留数(U2)を「1」減算して更新し、ステップS310-6において、減算後の第2特図保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310-7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310-8において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
一方、メインCPU110aは、ステップS310-4において、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS310-5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS319-1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-5において第1特図保留数(U1)を「1」減算して更新し、ステップS310-6において、減算後の第1特図保留数(U1)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310-7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310-8において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
なお、ステップS310-8における特図判定情報のシフト処理にともなって、減算後の第1特図保留数(U1)及び第2特図保留数(U2)を示す特別図柄保留表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64の表示内容が更新されることになる。
また、本実施形態では、ステップS310-2~S310-8において第2特図判定情報保留記憶領域を第1特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第2特図保留数を第1特図保留数よりも優先して減算)させることにしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特図判定情報保留記憶領域または第2特図判定情報保留記憶領域をシフト(第1特図保留数と第2特図保留数を入賞順で減算)させてもよいし、第1特図判定情報保留記憶領域を第2特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第1特図保留数を第2特図保留数よりも優先して減算)させてもよい。
メインCPU110aは、ステップS311において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、大当たりであるか否かや、特別図柄の停止特図データを決定する大当たり判定処理を実行する。なお、大当たり判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS312において、大当たり判定処理において決定された特別図柄の種類に対応する特別図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の結果として停止表示される演出図柄70aを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する特図変動パターン判定処理を行う。なお、特図変動パターン判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS314において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS315において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61において特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、客待ち状態を終了するための客待ち状態フラグをクリアし、ステップS318において、特図特電処理データに「1」をセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS319-1において、メインRAM110cに客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグがセットされているか否かを判定する。客待ち状態フラグがセットされている場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがセットされていない場合には、ステップS319-2に処理を移す。なお、客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない状態のことをいうが、普通図柄の変動表示及び補助遊技が実行されていないことを要件に含めてもよい。
メインCPU110aは、ステップS319-2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態フラグをセットし、ステップS319-3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技者に対して遊技を促すための客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図30を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図30は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311-1において、遊技用RWM領域に記憶してある設定値を参照し、ステップS311-2において、図10に示した大当たり判定テーブルを選択する。具体的には、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図10(a)に示した第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択し、第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図10(b)に示した第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS311-3において、現在の確率遊技状態及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して大当たりに当選したか否かを判定する。大当たりに当選した場合には、ステップS311-4に処理を移し、大当たりに当選していない場合には、ステップS311-6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-4において、現在の遊技状態に応じた当選時状態データ(00H~02Hの何れか)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS311-5において、図11(a)に示した大当たり用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-6において、現在の確率遊技状態及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して小当たりに当選したか否かを判定する。小当たりに当選した場合には、ステップS311-7に処理を移し、小当たりに当選していない場合には、ステップS311-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-7において、図11(c)に示した小当たり用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-8において、図11(b)に示したハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-9において、大当たり判定(抽選)を行うことになった特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)、特別図柄判定用乱数値を特別図柄判定テーブルに照合して、第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61で実行される変動表示の結果として停止表示される特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS311-10において、ステップS311-9で決定された特別図柄に対応する停止特図データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特図変動パターン判定処理)
図31を用いて、主制御基板110の特図変動パターン判定処理を説明する。図31は、主制御基板110における特図変動パターン判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS313-1において、現在が非時短遊技状態であるか否かを判定する。非時短遊技状態である場合には、ステップS313-2に処理を移し、非時短遊技状態でない場合には、ステップS313-3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313-2において、図12に示した非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルを選択し、ステップS311-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313-3において、図13に示した時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルを選択し、ステップS310-7-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313-4において、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、リーチ判定用乱数値及び特図変動パターン判定用乱数値を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313-5において、決定された特図変動パターンに対応する変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS313-6において、決定された変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特図変動パターン判定処理を終了する。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図32を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理を説明する。図32は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS320-1において、ステップS315でセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過した場合には、特別図柄の変動表示を停止させるためにステップS320-2に処理を移し、変動時間が経過していない場合には、特別図柄の変動表示を継続させるために、今回の特別図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS320-2において、停止特図データに応じた特別図柄を停止表示させるためのデータをメインRAM110cの所定の処理領域にセットして特別図柄を停止表示させる。これにより、第1特別図柄表示器60または第2特別図柄表示器61に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320-3において、メインRAM110cにセットされている停止特図データに対応する図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出図柄70aの変動表示を停止表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS320-4において、特別図柄の停止時間(例えば、0.5秒)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS320-5において、特図特電処理データに「2」をセットし、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図33を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理を説明する。図33は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS330-1において、ステップS320-4でセットされた特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定する。停止時間が経過した場合には、ステップS330-2に処理を移し、停止時間が経過していない場合には、特別図柄の停止表示を継続させるために、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330-2において、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがセットされている場合に、メインRAM110cに記憶されている時短回数(J)を1減算し、時短回数が「0」である場合には、時短遊技フラグをクリアすることで非時短遊技状態に移行させてから処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330-3において、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがセットされている場合に、メインRAM110cに記憶されている高確率回数(X)を1減算し、高確率回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグをクリアすることで低確率遊技状態に移行させてから処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330-4において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130が把握している遊技状態を更新したり、演出モードを更新したりするための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330-5において、停止表示された特別図柄が大当たり特別図柄であるか否かを判定する。大当たり特別図柄である場合には、ステップS330-6に処理を移し、大当たり特別図柄でない場合には、ステップS330-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330-6において、特図特電処理データに「3」をセットして大当たり遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS330-7において、メインRAM110cに記憶されている時短遊技フラグ、高確率遊技フラグ、時短回数(J)及び高確率回数(X)をクリアすることで低確非時短遊技状態に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS330-8において、大当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、図15に示す大入賞口開放態様判定テーブルから停止特図データに対応する大当たり遊技の種類を判定し、該大当たり遊技の種類に対応する制御データを特定する。
メインCPU110aは、ステップS330-9において、停止表示された特別図柄が小当たり特別図柄であるか否かを判定する。小当たり特別図柄である場合には、ステップS330-10に処理を移し、小当たり特別図柄でない場合には、ステップS330-14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330-10において、特図特電処理データに「5」をセットして小当たり遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS330-11において、小当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、小当たり遊技用の制御データを特定する。
メインCPU110aは、ステップS330-12において、大当たり遊技又は小当たり遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS330-13において、大当たり遊技又は小当たり遊技の種類に応じたオープニング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、大当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330-14において、特図特電処理データに「0」をセットして特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図34を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図34は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340-1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cに記憶されるラウンド遊技回数(R)が「0」であるか否かを判定する。現在オープニング中である場合には、ステップS340-2に処理を移し、現在オープニング中でない場合には、ステップS340-6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-2において、ステップS330-10でセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過したと判定する。オープニング時間が経過した場合にはステップS340-3に処理を移す。オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-3において、大当たり開始設定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)が「1」になる。
メインCPU110aは、ステップS340-4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、第1大入賞口開閉部材51または第2大入賞口開閉部材54を開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド51bまたは第2大入賞口開閉ソレノイド54bを通電させる通電データをセットすると共に、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口50または第2大入賞口53の開放時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS340-5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信され、ラウンド数に応じたラウンド遊技演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-6において、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中である場合には、ステップS340-18に処理を移し、現在エンディング中でない場合には、ステップS340-7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-7において、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド51bまたは第2大入賞口開閉ソレノイド54bを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340-8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-8において、後述するステップS340-10で設定される大入賞口の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過した場合には、大入賞口を開放させるためステップS340-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-9において、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口への遊技球の入球数である大入賞口入球数(C)が規定個数(9個)に達したか否か、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したか否かを判定する。「開放終了条件」が成立した場合には、ステップS340-10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-10において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、第1大入賞口開閉部材51または第2大入賞口開閉部材54を閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド51bまたは第2大入賞口開閉ソレノイド54bを通電させる通電データをクリアし、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口50または第2大入賞口53の閉鎖時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS340-11において、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。1回のラウンド遊技が終了した場合には、ステップS340-12に処理を移し、1回のラウンド遊技が終了していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-12において、ラウンドデータ初期化処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶されている開放回数(K)をクリアすると共に、大入賞口入球数(C)をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
メインCPU110aは、ステップS340-13において、メインRAM110cに記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大値であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大値である場合には、ステップS340-15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大値でない場合には、ステップS340-14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-14において、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶して、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-15において、メインRAM110cに記憶されているラウンド遊技回数(R)をクリアし、ステップS340-16において、エンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS340-17において、大当たり遊技の種類に応じたエンディング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、エンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-18において、ステップS340-17でセットされたエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS340-19において、特図特電処理データに「4」をセットして大当たり遊技終了処理に移す準備を行い、エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図35を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図35は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS350-1において、メインRAM110cに記憶されている停止特図データおよび当選時状態データをロードする。
メインCPU110aは、ステップS350-2において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、高確率フラグをセットするか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「02」であれば、メインRAM110cの所定の領域に高確率フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS350-3において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、高確率回数(X)をメインRAM110cの所定の領域にセットする。例えば、停止特図データが「02」であれば、高確率回数(X)として50000回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350-4において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「01」の場合、当選時状態データが00Hであれば時短遊技フラグをセットしないが、当選時状態データが01Hまたは02Hであれば時短遊技フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS350-5において、図16に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データおよび当選時状態データに基づいて、時短回数(J)をメインRAM110cの所定の領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」の場合、当選時状態データが00Hであれば時短回数(J)として0回をセットし、当選時状態データが01Hまたは02Hであれば時短回数(J)として100回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350-6において、高確率フラグ及び時短遊技フラグに応じた遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS350-7において、特図特電処理データに0をセットして特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の異常判定処理)
図36を用いて、主制御基板110の異常判定処理を説明する。図36は、主制御基板110における異常判定処理(情報用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS721において、遊技用スタックポインタを情報用RWM領域に退避し、ステップS722において、情報用スタックポインタを設定し、ステップS723において、レジスタを情報用RWM領域に退避する。
メインCPU110aは、ステップS724において、不正入賞エラー判定処理を行う。具体的には、補助遊技中でないときに第2始動口47に遊技球が入賞した場合、及び、特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)中でないときに大入賞口に遊技球が入賞した場合に、不正入賞エラーが発生したものとして不正入賞エラー指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、不正入賞エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、不正入賞エラー報知(画像表示装置への不正入賞エラー画像の表示、不正入賞エラー音の出力)を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS725において、異常入賞エラー判定処理を行う。具体的には、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に入賞した遊技球数と入賞球を流下させる入賞球流路から排出される遊技球数が一致しない場合に、異常入賞エラーが発生したものとして異常入賞エラー指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、異常入賞エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、異常入賞エラー報知(画像表示装置への異常入賞エラー画像の表示、異常入賞エラー音の出力)を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS726において、磁気エラー判定処理を行う。具体的には、磁気検出センサ55aによって異常な磁気を所定期間に亘って検出した場合に、磁気エラーが発生したものとして磁気エラー指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、磁気エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、磁気エラー報知(画像表示装置への磁気エラー画像の表示、磁気エラー音の出力)を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS727において、電波エラー判定処理を行う。具体的には、電波検出センサ56aによって異常な電波を所定期間に亘って検出した場合に、電波エラーが発生したものとして電波エラー指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、電波エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、電波エラー報知(画像表示装置への電波エラー画像の表示、電波エラー音の出力)を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS728において、扉開放エラー判定処理を行う。具体的には、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になると扉開放エラーが発生したものとして扉開放エラー開始指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットし、開放検出スイッチ31aがON状態からOFF状態になると扉開放エラーが解除されたものとして扉開放エラー終了指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、扉開放エラー開始指定コマンドや扉開放エラー終了指定コマンドが演出制御基板130に送信され、扉開放エラー報知(画像表示装置への扉開放エラー画像の表示、扉開放エラー音の出力)を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS729において、操作エラー判定処理を行い、今回の異常判定処理を終了する。具体的には、遊技の進行制御が行われている間(上述したステップS10の初期設定処理が終了した後)において、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aが操作されると操作エラーが発生したものとして操作エラー指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、操作エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、操作エラー報知(画像表示装置への操作エラー画像の表示、操作エラー音の出力)を実行するための処理が行われることになる。なお、操作エラー判定処理の詳細は後述する。
このように、遊技の進行制御が行われている間(上述したステップS10の初期設定処理が終了した後)において、各種のエラー(異常)が発生したか否かを判定し、エラーが発生した場合にはエラー報知を行わせるための処理が行われるため、遊技機1のセキュリティを確保することが可能となる。
また、異常判定処理を性能用プログラムで実行することで、遊技用プログラム(遊技の進行制御に係るプログラム)と性能用プログラム(遊技の進行制御に係らないプログラム)の機能の切り分けを進めることができ、プログラム設計の容易化を図ることができ、より興趣の高い遊技用プログラムの作成に寄与することが可能となる。
なお、異常判定処理においてRWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aの不正な操作を判定する操作エラー判定処理を実行するようになっているが、操作エラー判定処理を実行しないようにしてもよい。
(主制御基板の操作エラー判定処理)
図37を用いて、主制御基板110の操作エラー判定処理を説明する。図37は、主制御基板における操作エラー判定処理(性能用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS729-1において、設定キースイッチ112aがOFF状態からON状態になったか否かを判定する。OFF状態からON状態になった場合には、設定変更モードや設定確認モードに移行することなく、操作エラーの1種である設定キーエラーが発生したものとしてステップS729-2に処理を移し、OFF状態からON状態になっていない場合には、ステップS729-3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS729-2において、設定キーエラー開始指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、設定キーエラー開始指定コマンドが演出制御基板130に送信され、設定キーエラー報知を開始するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS729-3において、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。ON状態からOFF状態になった場合には、設定キーエラーが解除されたものとしてステップS729-4に処理を移し、ON状態からOFF状態になっていない場合には、ステップS729-5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS729-4において、設定キーエラー終了指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、設定キーエラー終了指定コマンドが演出制御基板130に送信され、設定キーエラー報知を終了するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS729-5において、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。ON状態である場合には、設定変更モードやRWMクリアモードに移行することなく、操作エラーの1種であるクリアスイッチエラーの可能性があるものとしてステップS729-6に処理を移し、ON状態でない(OFF状態である)場合には、ステップS729-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS729-6において、RWMクリアスイッチ111aのON状態が継続している期間を監視するための継続カウンタを+1更新し、ステップS729-7において、継続カウンタが規定値(例えば10)であるか否かを判定する。規定値である場合には、クリアスイッチエラーが発生したものとしてステップS729-8に処理を移し、規定値でない場合には、今回の操作エラー判定処理を終了する。なお、継続カウンタは、情報用RWMに設定されている。
メインCPU110aは、ステップS729-8において、クリアスイッチエラー指定コマンドをメインRAM110cの送信バッファにセットする。これにより、クリアスイッチエラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、所定期間(例えば60秒間)に亘ってクリアスイッチエラー報知を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS729-9において、継続カウンタを0クリア(初期化)し、今回の操作エラー判定処理を終了する。
このように、遊技の進行制御が行われている間(上述したステップS10の初期設定処理が終了した後)において、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aの操作を監視し、操作が行われた場合に操作エラー報知(設定キーエラー報知、クリアスイッチエラー報知)を行うため、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aに対する不正な操作を防止することが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われている間において、設定キースイッチ112aが操作されても設定変更モードや設定確認モードに移行することがないため、遊技の進行制御を阻害することがなくなり、遊技の進行が不安定になるといった不都合が発生することを防止することが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われている間において、RWMクリアスイッチ111aが操作されても設定変更モードやRWMクリアモードに移行することがないため、遊技の進行制御を阻害することがなくなり、遊技の進行が不安定になるといった不都合が発生することを防止することが可能となる。
なお、設定キーエラーが発生した場合に、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になるまで設定キーエラー報知が実行されるようになっているが、電源断まで継続するようにしてもよい。このようにすると、不正な操作を発見し易くなり、不正行為の発生を抑制することが可能となる。
また、クリアスイッチエラーが発生した場合に、所定期間(例えば60秒間)に亘ってクリアスイッチエラー報知が実行されるようになっているが、電源断まで継続するようにしてもよい。このようにすると、不正な操作を発見し易くなり、不正行為の発生を抑制することが可能となる。
また、設定キーエラー報知やクリアスイッチエラー報知を実行している間においては、クリアスイッチエラーの発生を判定しないようにし、RWMクリアスイッチ111aが操作される(OFF状態からON状態になる)と設定キーエラー報知やクリアスイッチエラー報知が終了するようにしてもよい。
また、設定キースイッチ112aとRWMクリアスイッチ111aの両方を監視対象としているが、何れか一方だけを監視対象として操作エラー報知を行うようにしてもよい。
(主制御基板の遊技球計数処理)
図38を用いて、主制御基板110の遊技球計数処理を説明する。図38は、主制御基板110における遊技球計数処理(情報用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS741において、現在が通常遊技状態中であるか否かを判定する。通常遊技状態中である場合には、通常遊技状態における払出数である通常中払出数を計数するものとしてステップS742に処理を移し、通常遊技状態中でない場合には、通常中払出数を計数しないものとして、ステップS750に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS742において、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、一般入賞口43に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS744に処理を移し、検出信号が入力された場合には、一般入賞口43に遊技球が入賞したものとして、ステップS743において、通常中払出数をカウントするための通常中払出数カウンタに一般入賞口43に対応する払出数(賞球数)である「5」を加算する。なお、通常中払出数カウンタは、情報用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS744において、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、大入賞口に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS746に処理を移し、検出信号が入力された場合には、大入賞口に遊技球が入賞したものとして、ステップS745において、通常中払出数カウンタに大入賞口に対応する払出数(賞球数)である「15」を加算する。
なお、第1大入賞口50に遊技球が入賞した場合の払出数(賞球数)を15個とし、第2大入賞口53に遊技球が入賞した場合の払出数(賞球数)を10個とするなど、各大入賞口に対応する払出数を異ならせてもよい。その場合には、第1大入賞口検出スイッチ50aから検出信号が入力されると、通常中払出数カウンタに第1大入賞口50に対応する払出数(賞球数)である「15」を加算し、第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されると、通常中払出数カウンタに第2大入賞口53に対応する払出数(賞球数)である「10」を加算するとよい。
メインCPU110aは、ステップS746において、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、第1始動口45に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS748に処理を移し、検出信号が入力された場合には、第1始動口45に遊技球が入賞したものとして、ステップS747において、通常中払出数カウンタに第1始動口45に対応する払出数(賞球数)である「3」を加算する。
メインCPU110aは、ステップS748において、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、第2始動口47に遊技球が入賞しなかったものとして、ステップS750に処理を移し、検出信号が入力された場合には、第2始動口47に遊技球が入賞したものとして、ステップS749において、通常中払出数カウンタに第2始動口47に対応する払出数(賞球数)である「2」を加算する。
メインCPU110aは、ステップS750において、アウト球検出スイッチ57aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力されなかった場合には、遊技領域5aから排出された遊技球であるアウト球がなかったものとして、今回の遊技球計数処理を終了し、検出信号が入力された場合には、アウト球があったものとして、ステップS751において、全遊技状態におけるアウト球(総アウト数)をカウントするための総アウト数カウンタに「1」を加算する。なお、総アウト数カウンタは、情報用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS752において、現在が通常遊技状態中であるか否かを判定する。通常遊技状態中でない場合には、今回の遊技球計数処理を終了し、通常遊技状態中である場合には、ステップS753において、通常遊技状態におけるアウト数(通常中アウト数)をカウントするための通常中アウト数カウンタに「1」を加算し、今回の遊技球計数処理を終了する。なお、通常中アウト数カウンタは、情報用RWM領域に設定されている。
このように、遊技の進行制御が行われる前(上述したステップS10の初期設定処理)においては払出数やアウト数を計数・記憶せずに、遊技の進行制御が行われている間(上述したステップS10の初期設定処理が終了した後)における遊技情報(履歴情報)である通常中払出数、通常中アウト数及び総アウト数を計数・記憶しているので、遊技者が遊技を実行可能なときの遊技機の性能情報(後述する通常ベース値)を算出することが可能となり、遊技機の実際の性能を把握(評価)するための性能情報の算出に役立てることが可能となる。
なお、通常遊技状態中に小当たり遊技によって大入賞口に遊技球が入賞した場合にも、通常中払出数カウンタに大入賞口に対応する払出数(賞球数)である「15」を加算するようになっているが、通常遊技状態中に小当たり遊技によって大入賞口に遊技球が入賞した場合には、通常中払出数カウンタに払出数を加算しないようにしてもよい。
(主制御基板の性能情報算出処理)
図39を用いて、主制御基板110の性能情報算出処理を説明する、図39は、主制御基板110における性能情報算出処理(情報用プログラム)を示すフローチャートである。
本実施形態では、遊技機1に電源が供給されている状態を複数の遊技区間に区切って遊技機の実性能を把握(評価)させるための性能情報を表示するようになっている。そのため、まずは遊技区間について説明しておく。
遊技区間は、総アウト数によって区切られるようになっており、初回の電源投入から、若しくは、データ異常による情報用RWM領域の0クリア(初期化)からカウントされた総アウト数が300個となるまでが第1遊技区間となっており、第1遊技区間以降は、総アウト数が6万個毎に遊技区間が切り替わって第2遊技区間、第3遊技区間、第4遊技区間・・・第N遊技区間となる。
まず、メインCPU110aは、ステップS761において、何番目の遊技区間であるかをカウントするための区間カウンタが第1遊技区間であることを示す第1遊技区間値(0)であるか否かを判定する。第1遊技区間値である場合には、現在が性能情報の算出対象とならない第1遊技区間であるものとして、ステップS762に処理を移し、第1遊技区間値でない場合には、現在が性能情報の算出対象となる第2遊技区間以降の遊技区間であるものとして、ステップS763に処理を移す。なお、区間カウンタは、情報用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS762において、総アウト数カウンタが示す現在の遊技区間における総アウト数が第1区間更新値(300)以上であるか否かを判定する。第1区間更新値以上である場合には、遊技区間を更新するものとして、ステップS768に処理を移し、第1区間更新値以上でない場合には、遊技区間を更新しないものとして、今回の性能情報算出処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS763において、通常中払出数カウンタが示す現在の遊技区間における通常中払出数、及び、通常中アウト数カウンタが示す現在の遊技区間における通常中アウト数から性能情報としての通常ベース値を算出して小数点第一位を四捨五入し、ステップS764において、情報用RWM領域に設定されるベース記憶領域の第1領域に四捨五入後の通常ベース値をセーブする。
「通常ベース値」とは、通常遊技状態中に遊技に用いられた遊技価値量(遊技領域に発射された又は遊技領域から排出された遊技球数であるアウト数)に対する、通常遊技状態中に遊技で付与されることになった遊技価値量(遊技者に払い出されることになった遊技球数である払出数)の割合(比率)であり、「(通常遊技状態中の払出数である通常中払出数÷通常遊技状態中のアウト数である通常中アウト数)×100」の計算式によって算出される。
「ベース記憶領域」とは、4つの遊技区間における通常ベース値を記憶しておくための記憶領域であり、現在の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第1領域と、1回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第2領域と、2回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第3領域と、3回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第4領域とから構成されている。
メインCPU110aは、ステップS765において、総アウト数カウンタが示す現在の遊技区間における総アウト数が第2区間更新値(6万個)以上であるか否かを判定する。第2区間更新値以上である場合には、遊技区間を更新するものとして、ステップS766に処理を移し、第2区間更新値以上でない場合には、遊技区間を更新しないものとして、今回の性能情報算出処理を終了する。
なお、総アウト数を6万個で第2遊技区間以降の遊技区間を区切っているが、この6万個という数字は、1分間に100発の遊技球を発射する遊技機におけるおよそ1日分の稼働分を担保できる数字となっている。そのため、遊技機がおよそ1日中稼働すると遊技区間が更新されるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS766において、ベース記憶領域の第1~第3領域の内容を1つずつ繰り下げシフトし、ステップS767において、ベース記憶領域の第1領域を0クリアする。これにより、各領域に記憶されている通常ベース値が1つ前の遊技区間における通常ベース値として記憶され、現在の遊技区間における通常ベース値がリセットされて次の遊技区間に移行する準備が行われる。
メインCPU110aは、ステップS768において、区間カウンタに「1」を加算して遊技区間を更新し、ステップS769において、上述した総アウト数カウンタが示す総アウト数、通常中払出数カウンタが示す通常中払出数、及び、通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数を0クリアして、次の遊技区間に移行させる処理を行い、今回の性能情報算出処理を終了する。
このように、総アウト数によって遊技区間を更新していることで、1つの遊技区間中に異なる設定値が設定されている状態が存在することを許容していることになる。そのため、1つの遊技区間において複数の設定値に跨った遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数等の履歴情報)を得る(記憶する)ことができ、設定変更に阻害されることなく性能情報(通常ベース値)を算出することが可能となる。
また、1つの遊技区間毎に性能情報として遊技区間毎の通常中アウト数及び通常中払出数から通常ベース値(履歴情報の1種)を算出・記憶するようになっているため、遊技機の実性能を適切に把握(評価)するための情報を提供することが可能となる。
また、総アウト数、通常中払出数、及び、通常中アウト数については、設定値を変化させたとしても影響を受けない(設定値とは無関係な)遊技情報となっているため、設定値の影響を排除した性能情報(通常ベース値)を算出・記憶・表示することができ、遊技機1の性能把握に役立てることが可能となる。
また、第1遊技区間においては通常ベース値の算出を行わないことで、遊技機の出荷前検査における動作確認(遊技球の発射や手入れによる各種入賞口の検出スイッチやアウト球検出スイッチの動作確認)による影響を受けた信憑性の低い情報を提供することがなくなり、遊技機の実性能を誤解させてしまうといった不都合を回避することが可能となる。
また、第2遊技区間以降においては通常ベース値の算出を行うことで、遊技機の出荷前検査の影響を排除した信憑性の高い通常ベース値を表示することができ、遊技機の実性能を的確に把握するための信憑性の高い情報を提供することが可能となる。
なお、性能情報算出処理が実行される毎(4ミリ秒毎)に通常ベース値を算出してベース記憶領域の第1領域にセーブするようになっているが、現在の遊技区間における通常ベース値が情報表示器113に表示されるタイミングになる毎(20秒毎)に現在の遊技区間における通常ベース値を算出してベース記憶領域の第1領域にセーブしてもよい。
また、第1遊技区間においては通常ベース値を算出しないにも拘らず通常中払出数及び通常中アウト数を計数するようになっているが、通常中払出数及び通常中アウト数を計数しないようにしてもよい。
(主制御基板の性能表示データ設定処理)
図40を用いて、主制御基板110の性能表示データ設定処理を説明する、図40は、主制御基板110における性能表示データ設定処理(情報用プログラム)を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS771において、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えるか否かを判定するための表示切替時間カウンタが表示切替値(0)であるか否かを判定する。表示切替値である場合には、情報表示器113に表示される性能情報(通常ベース値)を切り替えるものとしてステップS772に処理を移し、表示切替値でない場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えないものとしてステップS776に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、表示切替時間カウンタの値が表示切替値である「0」となっている。また、表示切替時間カウンタは、情報用RWM領域に設定されている。
メインCPU110aは、ステップS772において、情報用RWM領域に情報表示器113の点灯確認が済んでいるか否かを判定するための点灯確認済フラグがセーブされているか否かを判定する。点灯確認済フラグがセーブされている場合には、情報表示器113に通常ベース値を表示するものとしてステップS774に処理を移し、点灯確認済フラグがセーブされていない場合には、情報表示器113の点灯確認を行うものとしてステップS773に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、点灯確認済フラグがセーブされていない状態となっている。
メインCPU110aは、ステップ773において、情報表示器113を構成している4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントを含む)を点灯させるための点灯確認用の表示データを決定し、ステップS776に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS774において、ベース記憶領域からデータ選択カウンタ値に応じた(情報表示器113に表示するための)通常ベース値を取得する。具体的には、データ選択カウンタ値が「0」であれば、ベース記憶領域の第1領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「1」であれば、ベース記憶領域の第2領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「2」であれば、ベース記憶領域の第3領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「3」であれば、ベース記憶領域の第4領域にセーブしてある通常ベース値を取得する。なお、データ選択カウンタ値は、後述するステップS782において更新されることになる。
メインCPU110aは、ステップS775において、図示しない表示データ決定テーブルを参照して、区間カウンタ値、通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数、及び、取得した通常ベース値に基づいて、情報表示器113に表示させる通常ベース値の表示データを決定し、ステップS776に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS776において、決定した表示データを情報表示器113の表示情報として情報用RWM領域の出力データ領域にセットする。これにより、上述したステップS800の出力制御処理(遊技用プログラム)で情報用RWM領域の出力データ領域にセットされた表示データが参照され、該表示データに応じた通常ベース値(性能情報)が情報表示器113に表示されることになる。なお、各遊技区間における情報表示器113の表示情報については後述する。
メインCPU110aは、ステップS777において、上述した表示切替時間カウンタに1を加算し、ステップS778において、表示切替時間カウンタが上限値(例えば5秒)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、情報表示器113の表示を切り替える時間が経過していないものとして、ステップS785に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替える時間が経過したものとして、ステップS779において、表示切替時間カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS780において、情報用RWM領域に上述した点灯確認済フラグがあるか否かを判定する。点灯確認済フラグがある場合には、ステップS782に処理を移し、点灯確認済フラグがない場合には、ステップS781において、情報用RWM領域に点灯確認済フラグをセーブしてステップS785に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS782において、上述したデータ選択カウンタに1を加算し、ステップS783において、データ選択カウンタが上限値(例えば3)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、ステップS785に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、ステップS784において、データ選択カウンタを0クリア(初期化)し、ステップS785に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS785において、上述したステップS723で情報用RWM領域に退避したレジスタを復帰し、ステップS786において、ステップS721で情報用RWM領域に退避した遊技用スタックポインタを復帰し、今回の性能表示データ設定処理を終了する。
このように、遊技機1の電源ON後であって性能情報(通常ベース値)を表示する前において、情報表示器113の4つの7セグメント表示器の全てのセグメントが点灯する(点灯確認が行われる)ため、情報表示器113が故障していないかや、どのセグメントが故障しているか等の確認を行うことが可能となる。
また、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されるため、直近の4つの遊技区間における性能情報(通常ベース値)を比較することができ、遊技機の実性能の確認や不正行為が行われた可能性を把握することが可能となる。
(各遊技区間における情報表示器の表示情報)
次に、図41を用いて、各遊技区間における情報表示器113の表示情報について説明する。図41の表示情報の表には、区間カウンタ値(遊技区間の種類)と、通常中アウト数と、データ選択カウンタ値と、情報表示器113の表示内容とが対応付けられている。
情報表示器113の識別セグに表示される識別情報としては、現在の遊技区間の通常ベース値であることを示す「bL.」、1回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b1.」、2回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b2.」、及び、3回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b3.」がある。
情報表示器113の数値セグに表示される数値情報としては、算出された通常ベース値がないことを示す「--」、通常ベース値が「0」又は通常中アウト数が「0」であることを示す「00」、通常中アウト数が「1」以上であって通常ベース値が「1」~「99」であることをそれぞれ示す「01」~「99」、及び、通常ベース値が「100」以上であることを示す「99.」がある。なお、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値情報の十の位が必ず「0」となって2桁で表示されるようになっている。
そして、数値セグに表示される数値情報については、遊技区間や通常中アウト数に拘らず表示態様が変化しない(点灯表示される)が、識別セグに表示される識別情報については、遊技区間や通常中アウト数等(算出された通常ベース値の有無や算出された通常ベース値の信憑性の有無)によって表示態様が変化する(点滅表示又は点灯表示される)ようになっている。
具体的には、第1~第4遊技区間では、算出された通常ベース値がない遊技区間の識別情報を表示する場合には、識別情報が点滅表示されることになる。また、第2遊技区間以降の遊技区間では、現在の遊技区間の識別情報(「bL.」)を表示する場合には、算出された通常ベース値の信憑性が低い期間(通常中アウト数が0~5999個)だと、識別情報が点滅表示されることになる。それ以外の場合には、識別情報が点灯表示される。
ここで、情報表示器113の表示について一例を示すと、区間カウンタ値が「1」であって、通常中アウト数が0~5999個の範囲内であって、データ選択カウンタ値が「0」であって、ベース記憶領域の第1領域に記憶された通常ベース値が「35」の場合、情報表示器113の識別セグには、「bL.」が点滅表示され、数値セグには「35」が点灯表示されることになる。
このように、通常ベース値が「99」以下の場合には、数値セグに「00」~「99」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いていない性能情報が表示される一方、通常ベース値が「100」以上の場合には、数値セグに「99.」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いた性能情報が表示されるため、異常な通常ベース値であること把握し易くなる。
また、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値セグの十の位に必ず「0」が表示されて2桁(例えば「01」等)で表示されるため、数値セグとしての2つの7セグメント表示器を有効に使用して分かり易い表示とすることが可能となる。
また、現在の遊技区間の通常ベース値を表示する場合であって、現在の遊技区間の通常中アウト数が通常ベース値を算出するために十分な数量に達していない0~5999個である場合には、識別セグに表示される識別情報「bL.」が点滅表示されるため、現在表示されている通常ベース値が信憑性の低い情報であることを把握し易くなる。
また、算出された通常ベース値がない場合には、数値セグに数値ではない「--」が表示されるため、識別セグに表示される識別情報に対応する遊技区間では通常ベース値が算出されていないことが把握し易くなる。
なお、遊技球計数処理、性能情報算出処理、及び、性能表示データ設定処理を情報用プログラムとして実行するのではなく、何れか1つ又は2つを遊技用プログラムとして実行する(例えば、遊技球計数処理を各種スイッチ類からの信号入力の有無を監視している入力制御処理内で実行する)一方、残りを情報用プログラムとして実行するようにしてもよい。
また、情報表示器113に性能情報を表示するための表示データを出力する処理を、遊技用プログラムである出力制御処理において実行するのではなく、性能用プログラムで実行するようにしてもよい。
また、アウト球検出スイッチ57aによって、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口53に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を検出するのではなく、アウト球検出スイッチ57aによってアウト口に流入した遊技球のみを検出するようにしてもよい。その場合には、アウト球検出スイッチ57a、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53aで遊技球を検出する毎にアウト数(総アウト数、通常中アウト数)を1ずつ加算するとよい。
(情報表示器の表示例)
次に、図42~48を用いて、情報表示器113の表示例1~7について説明する。
(情報表示器の表示例1)
図42を用いて、情報表示器113の表示例1について説明する。図42は、初回電源ON時に設定変更が行われる場合の表示例を示す図である。
まず、初回の電源ON(電源投入)があると、主制御基板110では、遊技の進行制御が行われる以前の段階である初期制御中となる。このとき、設定変更操作が行われていない場合には、チェックサム異常による復帰不可能エラーとなって情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報「Er.FF」が表示され、電源がOFF状態になるまでエラー情報の表示が継続する。
一方、設定変更操作が行われている場合には、設定変更モードに移行して情報表示器113に暫定的な設定値「1」が表示され、設定値更新操作が行われる毎に情報表示器113に表示される設定値が「1」→「2」→「3」に更新される。その状態で設定値確定操作が行われると直前に情報表示器113に表示されていた設定値「3」が確定されて遊技用RWMの設定値領域にセーブされ、情報表示器113に表示されていた設定値「3」が消去されて設定変更モードが終了する。
その後、初期設定処理が終了すると、タイマ割込処理が開始されて遊技の進行制御が行われる通常制御中となる。このとき、情報表示器113の点灯確認が開始されて4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントDPを含む)が点灯し、この状態が5秒間に亘って継続する。
このように、情報表示器113に設定値を表示する場合に、通常ベース値の数値を表示する場合と同様に、情報表示器113の数値セグに表示するため、設定値が表示されていることを認識し易くすることが可能となる。
また、1桁の数値からなる設定値を表示する場合に、通常ベース値の数値を表示する場合とは違って十の位に「0」を付けずに表示するため、通常ベース値の数値と混同しにくくなり、設定値の表示であることを認識し易くすることが可能となる。
また、初回の電源投入(設定値がセーブされてない)時に設定変更操作が行われなかった場合において、復帰不可能エラーのエラー情報を情報表示器113に表示しているため、設定値を設定しなければならないことを認識し易くすることが可能となる。
なお、設定値を表示する場合において、数値セグの1の位を示す7セグメント表示器113dに表示するのではなく、情報表示器113のその他の7セグメント表示器113a~113cの何れか1つに表示するようにしてもよいし、情報表示器113の2以上の7セグメント表示器に設定値を表示するようにしてもよい。
また、設定値を表示する場合において、識別セグに設定値であることを示す識別情報(例えば「St.」)を表示し、数値セグに設定値を表示するようにしてもよい。その場合、数値セグの一の位に設定値を表示してもよいし、十の位に設定値を表示してもよい。
また、設定値を情報表示器113にだけ表示するのではなく、遊技機1の前面側から視認可能な特別図柄表示器や普通図柄表示器を7セグメント表示器で構成しておき、特別図柄表示器と普通図柄表示器の何れか一方にも設定値を表示するようにしてもよい。
(情報表示器の表示例2)
図43を用いて、情報表示器113の表示例2について説明する。図43は、電源ON(電源再投入)時にRWMクリアが行われる場合の表示例を示す図である。
まず、電源ON(電源供給)があると、主制御基板110では、遊技の進行制御が行われる以前の段階である初期制御中となる。このとき、RWMクリア操作が行われている場合には、RWMクリアモードに移行するが、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(ここでは1~4)でない場合には、設定値異常による復帰不可能エラーとなって情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報「Er.FF」が表示され、電源がOFF状態になるまでエラー情報の表示が継続する。
一方、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(ここでは1~4)である場合には、クリア確認操作を待機する状態となって情報表示器113には何も表示されない状態となり、クリア確認操作が行われるとRWMクリアモードが終了する。
その後、初期設定処理が終了すると、タイマ割込処理が開始されて遊技の進行制御が行われる通常制御中となる。このとき、情報表示器113の点灯確認が開始されて4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントDPを含む)が点灯し、この状態が5秒間に亘って継続する。
このように、設定値が正常な場合のRWMクリアモードにおいては、情報表示器113に何らの情報(例えば設定値や性能情報)も表示しないため、RWMクリアモードに移行させるような不正行為が行われたとしても、遊技店側が秘匿しておきたい情報が漏れてしまうことがなくなり、遊技機のセキュリティを向上させることが可能となる。
また、設定値が異常な場合において、復帰不可能エラーのエラー情報を情報表示器113に表示しているため、設定値を設定しなければならないことを認識し易くすることが可能となる。
(情報表示器の表示例3)
図44を用いて、情報表示器113の表示例3について説明する。図44は、電源ON(電源再投入)時に設定確認が行われる場合の表示例を示す図である。
まず、電源ON(電源再投入)があると、主制御基板110では、遊技の進行制御が行われる以前の段階である初期制御中となる。このとき、設定確認操作が行われている場合には、設定確認モードに移行するが、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(1~4)でない場合には、設定値異常による復帰不可能エラーとなって情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報「Er.FF」が表示され、電源がOFF状態になるまでエラー情報の表示が継続する。
一方、遊技用RWM領域の設定値領域にセーブされている設定値が適正範囲(1~4)である場合には、情報表示器113に現在の設定値(ここでは「1」)が表示され、確認終了操作を待機する状態となり、確認終了操作が行われると情報表示器113に表示されていた設定値「1」が消去されて設定確認モードが終了する。
その後、初期設定処理が終了すると、タイマ割込処理が開始されて遊技の進行制御が行われる通常制御中となる。このとき、情報表示器113の点灯確認が開始されて4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントDPを含む)が点灯し、この状態が5秒間に亘って継続する。
このように、設定値が異常な場合において、復帰不可能エラーのエラー情報を情報表示器113に表示しているため、設定値を設定しなければならないことを認識し易くすることが可能となる。
(情報表示器の表示例4)
図45を用いて、情報表示器113の表示例4について説明する。図45は、遊技の進行制御に移行して第1遊技区間が開始された場合の表示例を示す図である。
遊技の進行制御が開始されて通常制御中になると、情報表示器113の点灯確認が開始されて4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントDPを含む)が点灯し、この状態が5秒間に亘って継続することになる。
その後、点灯確認が終了すると、情報表示器113に現在の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには現在の遊技区間であることを示す第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
なお、通常ベース値が点滅表示態様で表示される場合の識別セグの点滅表示は、0.3秒の点灯と0.3秒の消灯を繰り返す0.6秒周期の点滅表示となっており、以降の説明で登場する識別セグの点滅表示も同様となる。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に1回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには1回前の遊技区間であることを示す第2識別情報「b1.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に2回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには2回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b2.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に3回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには3回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b3.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
以降は、第1遊技区間の開始からの総アウト数が300個となって第1遊技区間が終了するまで、上述した現在の遊技区間~3回前の遊技区間における通常ベース値の表示が表示切替時間である5秒が経過する毎に順番に切り替わることになる。
このように、各遊技区間における通常ベース値を順に表示する前に、所定期間(5秒間)に亘って情報表示器113の点灯確認を行うため、情報表示器113の各セグメントが故障しているか否かを確認することができ、その後に通常ベース値が表示された場合の数値を誤認してしまうといった不都合を回避することが可能となる。
また、点灯確認を行う時間と、各遊技区間における通常ベース値を表示する時間とが同じとなっているため、通常ベース値を表示する前のアイドリング期間として認識し易くすることが可能となる。
また、第1遊技区間においては算出すべき通常ベース値がないことで通常ベース値が表示されないため、信憑性の低い通常ベース値を表示する場合に比べて、その後(第2遊技区間以降)に表示される通常ベース値に対する信頼性を向上させることが可能となる。
また、算出された通常ベース値がない複数の遊技区間の表示については、情報表示器113の数値セグに算出された通常ベース値がないことを示す「--」が共通して表示されるため、算出された通常ベース値がないことを容易に認識することが可能となる。
(情報表示器の表示例5)
図46を用いて、情報表示器113の表示例5について説明する。図46は、第1遊技区間から第2遊技区間に切り替わる場合の表示例を示す図である。
まず、第1遊技区間において、情報表示器113に2回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには2回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b2.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過する前に第1遊技区間における総アウト数が300個になると、第1遊技区間が終了して第2遊技区間が開始されるが、表示切替時間である5秒が経過するまでは、それまでの通常ベース値の表示が継続される。
そして、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に3回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには3回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b3.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に現在の遊技区間(ここでは第2遊技区間)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには現在の遊技区間であることを示す第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値である「23」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に1回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには1回前の遊技区間であることを示す第2識別情報「b1.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
そして、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に2回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには2回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b2.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
以降は、第2遊技区間の開始からの総アウト数が6000個以上となるまで、上述した現在の遊技区間~3回前の遊技区間における通常ベース値の表示が表示切替時間である5秒が経過する毎に順番に切り替わることになる。
このように、所定の遊技区間の通常ベース値を表示しているときに遊技区間が切り替わったとしても、表示切替時間が経過するまでは所定の遊技区間の通常ベース値の表示が継続されるため、遊技区間の切り替わりによって通常ベース値の表示が中途半端で終了することがなくなり、通常ベース値を認識しにくくなるといった不都合の発生を抑制することが可能となる。
また、遊技区間が切り替わったとしても、現在の遊技区間の通常ベース値の表示から開始するのではなく、それまでの表示順序を引き継ぐようになっている(例えば2回前の遊技区間の通常ベース値の表示中に遊技区間が切り替わる場合には、次に表示される通常ベース値が3回前の遊技区間の通常ベース値になる)ため、遊技区間の切り替わりによって各遊技区間における通常ベース値の表示順序が急に変わるようなことがなく、各遊技区間の通常ベース値を認識し易くすることが可能となる。
(情報表示器の表示例6)
図47を用いて、情報表示器113の表示例6について説明する。図47は、第2遊技区間中に現在の遊技区間の通常ベース値の表示態様が切り替わる場合の表示例を示す図である。
まず、第2遊技区間において、情報表示器113に現在の遊技区間(ここでは第2遊技区間)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには現在の遊技区間であることを示す第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値である「36」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過する前に第2遊技区間における総アウト数が6000個以上になると、信憑性の高い通常ベース値を算出できるようになって通常ベース値の表示態様を点灯表示態様に切り替える条件が成立するが、表示切替時間である5秒が経過するまでは、通常ベース値がそれまでの点滅表示態様で表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に1回前の遊技区間(ここでは第1遊技区間)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには1回前の遊技区間であることを示す第2識別情報「b1.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
そして、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に2回前の遊技区間(ここでは遊技区間発生前)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには2回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b2.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に3回前の遊技区間(ここでは遊技区間発生前)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには3回前の遊技区間であることを示す第4識別情報「b3.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に現在の遊技区間(ここでは第2遊技区間)における通常ベース値が点灯表示態様で表示される。具体的には、識別セグには現在の遊技区間であることを示す第1識別情報「bL.」が点灯表示され、数値セグには算出された通常ベース値である「36」が点灯表示される。
以降は、第2遊技区間の開始からの総アウト数が60000個となって第3遊技区間となるまで、上述した現在の遊技区間~3回前の遊技区間における通常ベース値の表示が表示切替時間である5秒が経過する毎に順番に切り替わることになる。
このように、信憑性のある通常ベース値を表示することができる状態になると、その対象となる通常ベース値の表示態様(識別セグに表示される識別情報の表示態様)を切り替えるようになっているため、信憑性のある通常ベース値であるのか信憑性のない通常ベース値であるのかを認識し易くすることが可能となる。
また、通常ベース値を点滅表示態様で表示しているときに、通常ベース値の表示態様を点灯表示態様に切り替える条件が成立したとしても、表示切替時間が経過するまでは点滅表示態様を継続するため、表示切替時間の中で同一の通常ベース値が複数の表示態様で表示されることがなくなり、通常ベース値を認識しにくくなるといった不都合の発生を抑制することが可能となる。
(情報表示器の表示例7)
図48を用いて、情報表示器113の表示例7について説明する。図48は、第2遊技区間から第3遊技区間に切り替わる場合の表示例を示す図である。
まず、第2遊技区間において、情報表示器113に現在の遊技区間(ここでは第2遊技区間)における通常ベース値が点灯表示態様で表示される。具体的には、識別セグには現在の遊技区間であることを示す第1識別情報「bL.」が点灯表示され、数値セグには算出された通常ベース値である「36」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に1回前の遊技区間(ここでは第1遊技区間)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには1回前の遊技区間であることを示す第2識別情報「b1.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
そして、表示切替時間である5秒が経過する前に第2遊技区間における総アウト数が60000個になると、第2遊技区間が終了して第3遊技区間が開始されて各遊技区間における通常ベース値の表示を切り替える条件が成立するが、表示切替時間である5秒が経過するまでは、それまでの通常ベース値の表示が継続される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に2回前の遊技区間(ここでは第1遊技区間)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには2回前の遊技区間であることを示す第3識別情報「b2.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
その後、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に3回前の遊技区間における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには3回前の遊技区間であることを示す第4識別情報「b3.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値がないことを示す「--」が点灯表示される。
そして、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に現在の遊技区間(ここでは第3遊技区間)における通常ベース値が点滅表示態様で表示される。具体的には、識別セグには現在の遊技区間であることを示す第1識別情報「bL.」が点滅表示され、数値セグには算出された通常ベース値である「08」が点灯表示される。
さらに、表示切替時間である5秒が経過すると、情報表示器113に1回前の遊技区間(ここでは第2遊技区間)における通常ベース値が点灯表示態様で表示される。具体的には、識別セグには1回前の遊技区間であることを示す第2識別情報「b1.」が点灯表示され、数値セグには算出された通常ベース値である「36」が点灯表示される。
以降は、第3遊技区間の開始からの総アウト数が6000個以上となるまで、上述した現在の遊技区間~3回前の遊技区間における通常ベース値の表示が表示切替時間である5秒が経過する毎に順番に切り替わることになる。
このように、通常ベース値の算出結果が変化する可能性がなくなった遊技区間の通常ベース値を表示する場合に、信憑性のある通常ベース値を表示する場合の表示態様と同じ点灯表示態様で表示するため、通常ベース値の算出結果が変化する可能性がなくなったことを認識し易くすることが可能となる。
なお、本実施形態では、第1遊技区間を総アウト数が300個になるまでとしているが、第2遊技区間以降の総アウト数である6万個よりも少ない値であれば、300個より多くても少なくてもよい。また、第2遊技区間以降の総アウト数についても、6万個より多くても少なくてもよい。
また、本実施形態では、データ異常によって情報用RWM領域が0クリア(初期化)された場合は、再び第1遊技区間から開始するようになっているが、第1遊技区間がないものとして第2遊技区間から開始するようにしてもよい。
また、本実施形態では、所定の通常ベース値の表示中に遊技区間が切り替わったとしても、表示切替時間が経過するまでは所定の遊技区間の通常ベース値の表示を継続し、通常ベース値の表示順序も引き継ぐようになっているが、遊技区間が切り替わった時点で現在の遊技区間の通常ベース値の表示から開始するようにしてもよいし、表示切替時間が経過した後に現在の遊技区間の通常ベース値の表示から開始するようにしてもよい。
また、本実施形態では、通常ベース値を点滅表示態様で表示しているときに、通常ベース値の表示態様を点灯表示態様に切り替える条件が成立したとしても、表示切替時間が経過するまでは点滅表示態様を継続しているが、点灯表示態様に切り替える条件が成立した時点で即座に点灯表示態様に切り替えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、各遊技区間における通常ベース値をインターバル期間(非表示期間)なしで順次表示しているが、所定時間(例えば0.5秒)のインターバル期間を挟んで順次表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技機1の電源投入後であって性能情報(通常ベース値)を表示する前(遊技の進行制御が可能となった時点)において、必ず情報表示器113の点灯確認を行うようになっているが、情報表示器113に設定値を表示させる設定変更処理及び設定確認処理の少なくとも一方の終了後には点灯確認を行わないようにしてもよいし、設定変更処理及び設定確認処理が行われた場合には、点灯確認を行わないようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技機1の電源投入後であって性能情報(通常ベース値)を表示する前(遊技の進行制御が可能となった時点)に情報表示器113の点灯確認を行うようになっているが、設定変更処理や設定確認処理が行われる場合には、設定変更処理や設定確認処理の実行中において設定値を表示する前に点灯確認を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、初回の電源投入(設定値がセーブされていない)時や、2回目以降の電源投入時にセーブされている設定値が異常なときに復帰不可能エラーとなってエラー情報を表示するようになっているが、前者の場合と後者の場合とで情報表示器113に表示されるエラー情報を異ならせてもよい。
(払出制御部のメイン処理)
図49を用いて、払出制御部121のメイン処理を説明する。図49は、払出制御部121におけるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットが払出CPU121aに入力されることで行われる。
まず、払出CPU121aは、ステップH1において、全割込を禁止し、ステップH2において、内蔵レジスタの設定等のCPUの初期設定を行い、ステップH3において、払出RAM121cのRWM領域へのアクセスを許可する。
払出CPU121aは、ステップH4において、払出RAM121cの全RWM領域(ワーク領域、スタック領域、未使用領域)を初期化(0クリア)し、ステップH5において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップH6において、全割込を許可する。
払出CPU121aは、ステップH7において、主制御基板110から電源断の発生時に送信される電源遮断指定コマンドを受信したか否かを判定する。電源遮断指定コマンドを受信した場合には、ステップH8に処理を移し、電源遮断指定コマンドを受信していない場合には、ステップH7の処理を繰り返し実行する。
払出CPU121aは、ステップH8において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップH9において、払出RAM121cの払出カウンタから遊技球の払い出しが終了していない未払出数をロードし、ステップH10において、ロードした未払出数に応じた残り払出数指定コマンドを主制御基板110に送信する。
払出CPU121aは、ステップH11において、各種駆動源(モータ、ソレノイド等)の動作を停止させるために出力ポートをクリアし、ステップH12において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
(払出制御部のタイマ割込処理)
図50を用いて、払出制御部のタイマ割込処理を説明する。図50は、払出制御部におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、払出制御部121に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、払出CPU121aは、ステップH100において、レジスタに格納されている情報を払出用RWM領域のスタック領域に退避させ、ステップH200において、タイマ更新処理を行う、具体的には、払出モータ95bの駆動時間や遊技球の払出後に設けられるインターバル時間などの各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH300において、コマンド解析処理を行う。具体的には、払出用RWM領域の受信バッファに格納されている(主制御基板110から送信された)コマンドを解析する処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH400において、入力制御処理を行う。具体的には、開放検出スイッチ31a、払出球検出スイッチ95a、満杯検出スイッチ32a、球有り検出スイッチ96a、貸出ボタン検出スイッチ、返却ボタン検出スイッチ等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合には所定のデータをセットするなどの処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH500において、賞球制御処理を行う。具体的には、主制御基板110から送信された払出数指定コマンドに対応する払出数分の遊技球を払出装置95から払い出すための処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH600において、球貸制御処理を行う。具体的には、貸出ボタン20aが操作された場合に、遊技機1に並設される球貸機(図示省略)と球貸通信を行いながら100円に相当する数分の遊技球を1単位として払出装置95から遊技球を払い出すための処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH700において、発射許可制御処理を行う。具体的には、主制御基板110からの発射許可指定コマンドの受信に基づいて、払出RAM121cのワーク領域に設定される発射許可フラグ領域に発射許可フラグをセーブする。また、発射許可フラグがセーブされており、且つ、遊技機1に並設される貸出装置(所謂球貸機)と正常に接続されている発射許可条件が成立しているか否かを判定し、発射許可条件が成立している場合には、発射制御部122に遊技球の発射を許可し、発射許可条件が成立していない場合には、発射制御部122に遊技球の発射を禁止する処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH750において、異常判定処理を行う。具体的には、満杯検出スイッチ32a及び球有り検出スイッチ96aなどからの入力信号に基づいて、皿満杯エラー、球不足エラー等の発生を判定し、皿満杯エラー指定コマンド、球不足エラー指定コマンド等を演出制御基板130に送信するための処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH800において、データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(10個の遊技球を払い出す条件が成立する毎に1パルス分だけ出力される賞球予定信号、10個の遊技球を払い出す毎に1パルス分だけ出力される賞球払出信号)、払出モータ95bを駆動するための駆動データ等のデータを作成するデータ作成処理を行う。
払出CPU121aは、ステップH900において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップH800で作成した外部出力データや駆動データ等の信号を出力させる処理や、上記ステップH750でセットされた各種コマンドを演出制御基板130に出力させる処理等を行う。なお、払出制御部121から演出制御基板130に直接コマンドを送信するのではなく、払出制御部121から主制御基板110にコマンドを送信し、このコマンドが主制御基板110から演出制御基板130に送信されるようにしてもよい。
払出CPU121aは、ステップH1000において、ステップH100で退避した情報を払出CPU121aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
このように、払出制御部121では、主制御基板110から送信される発射許可指定コマンドを受信していて、遊技機1に並設される貸出装置と正常に接続されている場合に、発射制御部122に遊技球の発射を許可するため、主制御基板110が遊技の進行制御を行っていない初期設定処理の実行中(例えば、設定変更モード中、RWMクリアモード中、設定確認モード中)であっても、発射装置26による遊技球の発射を行うことが可能となっている。
また、払出制御部121では、主制御基板110の制御状態に拘らず賞球制御処理や球貸制御処理が実行されるため、主制御基板110が遊技の進行制御を行っていない初期設定処理の実行中(例えば、設定変更モード中、RWMクリアモード中、設定確認モード中)であっても、遊技球の払い出しを行うことが可能となっている。
具体的には、賞球の払い出しについては、主制御基板110からの払出数指定コマンドの受信に基づいて行われるものであるため、主制御基板110が遊技の進行制御を行っていない初期設定処理の実行中にあっては、実質的に賞球の払い出しは不可能となっている。
一方、貸球の払い出しについては、主制御基板110からのコマンドの受信に基づいて行われるものではなく、遊技者による貸出ボタン20aの操作に基づく貸出装置との貸出通信の結果によって行われるものであるため、主制御基板110が遊技の進行制御を行っていない初期設定処理の実行中であっても、貸球の払い出しが可能となっている。
なお、主制御基板110が遊技の進行制御を行っていない場合(初期設定処理の実行中)にあっては、発射制御部122による遊技球の発射を禁止するようにしてもよい。この場合には、主制御基板110が遊技の進行制御を行っているとき(例えば、初期設定処理の終了後であってタイマ割込処理のステップS500の払出制御処理)に、メインRAM110cの送信バッファに発射許可指定コマンドをセットし、その後のステップS800の出力制御処理で払出制御基板120に発射許可指定コマンドが送信されるようにするとよい。
また、主制御基板110が遊技の進行制御を行っていない場合(初期設定処理の実行中)にあっては、遊技球(賞球及び貸球の少なくとも一方)の払い出しを禁止するようにしてもよい。この場合には、主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを受信するまでは遊技球の払い出しを禁止し、主制御基板110から電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを受信すると、遊技球の払い出しを許容するようにするとよい。
(払出制御部のメイン処理の変形例)
図51を用いて、払出制御部121のメイン処理の変形例を説明する。図51は、払出制御部121のメイン処理の変形例を示すフローチャートである。
この変形例では、払出RAM121cにバックアップ電源が供給されるものとし、主制御基板110から送信される払出数指定コマンドを受信すると、払出RAM121cの賞球数領域に賞球数を加算し、この賞球数領域の値に基づいて払出制御基板120が賞球の払い出しに関する処理を行うことを前提としている。そのため、主制御基板110から電源遮断指定コマンドを受信した場合であっても、主制御基板110に対して残り払出数指定コマンドを送信することはない。
まず、払出CPU121aは、ステップH1aにおいて、全割込を禁止し、ステップH2aにおいて、内蔵レジスタの設定等のCPUの初期設定を行い、ステップH3aにおいて、払出RAM121cのRWM領域へのアクセスを許可する。
払出CPU121aは、ステップH4aにおいて、払出RAM121cのRWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップH5aに処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入であるものとしてステップH7aに処理を移す。
払出CPU121aは、ステップH5aにおいて、払出RAM121cの全RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、ステップH6aにおいて、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、払出RAM121cのRWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップH5aで算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップH8aに処理を移し、チェックサムが異常(RWM領域のデータに異常がある)である場合には、ステップH7aにおいて、払出RAM121cの全RWM領域を初期化(0クリア)する。
払出CPU121aは、ステップH8aにおいて、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップH9aにおいて、全割込を許可する。
払出CPU121aは、ステップH10aにおいて、主制御基板110から送信される電源復旧指定コマンドを受信したか否かを判定する。電源復旧指定コマンドを受信した(電源断前の制御状態に復旧させる)場合には、ステップH15aに処理を移し、電源復旧指定コマンドを受信していない場合には、ステップH11aに処理を移す。
払出CPU121aは、ステップH11aにおいて、主制御基板110から送信される電源投入指定コマンドを受信したか否かを判定する。電源投入指定コマンドを受信した(電源断前の制御状態に復旧させない)場合には、ステップH12aに処理を移し、電源投入指定コマンドを受信していない場合には、ステップH15aに処理を移す。
払出CPU121aは、ステップH12aにおいて、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップH13aにおいて、各種駆動源(モータ、ソレノイド等)の動作を停止するために出力ポートをクリアし、ステップH14aにおいて、払出RAM121cのRWM領域の発射許可フラグ領域以外の領域(賞球数領域を含む)を初期化(0クリア)する。
払出CPU121aは、ステップH15aにおいて、主制御基板110から送信される電源遮断指定コマンドを受信したか否かを判定する。電源遮断指定コマンドを受信していない場合には、ステップH10aに処理を移し、電源遮断指定コマンドを受信した場合には、ステップH16aに処理を移す。
払出CPU121aは、ステップH16aにおいて、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップH17aにおいて、各種駆動源(モータ、ソレノイド等)の動作を停止するために出力ポートをクリアし、ステップH18aにおいて、払出RAM121cのRWM領域にセーブされている発射許可フラグをクリアする。
払出CPU121aは、ステップH19aにおいて、ステップH20において、払出RAM121cの全RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、払出RAM121cのRWM領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによるRWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
払出CPU121aは、ステップH20aにおいて、払出RAM121cのRWM領域のデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグを払出RAM121cのRWM領域にセーブし、ステップH21aにおいて、RWMアクセスを禁止する処理を行い、電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、チェックサムが異常であっても、主制御基板110とは違って復帰不可能エラー処理を実行せずに、払出RAM121cの全RWM領域を初期化して遊技球の払い出し制御が実行可能な状態とするため、主制御基板110は遊技の進行制御を行っているにも拘らず、払出制御基板120での遊技球の払出制御だけが行われずに遊技者が不利益を被るような不都合を回避することが可能となる。
また、主制御基板110から電源投入指定コマンドを受信したことによって払出RAM121cの発射許可フラグ領域以外を初期化するので、メインRAM110cのRWM領域が初期化されるときは払出RAM121cのRWM領域(賞球数領域を含む)も初期化されることになり、主制御基板110の制御状態と払出制御基板120の制御状態を揃えることができ、遊技機が不測の動作を行うような事態を回避することが可能となる。
なお、払出RAM121cがメインRAM110cと同様に、遊技球の払い出しなどの払出制御を行うための払出用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる払出用RWM領域と、エラー判定等の情報制御を行うための情報用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる情報用RWM領域とで構成されている場合には、電源投入指定コマンドを受信した場合には、払出用RWM領域及び情報用RWM領域の両方を初期化(0クリア)することになる。
(演出制御部のメイン処理)
図52を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図52は、演出制御部130mにおけるメイン処理のフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットがサブCPU130aに入力されることで行われる。
まず、サブCPU130aは、ステップE1において、全割込を禁止し、ステップE2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップE3において、サブRAM130cのRWM領域へのアクセスを許可する。
サブCPU130aは、ステップE4において、サブRAM130cのRWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップE5に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入であるものとしてステップE8に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE5において、サブRAM130cの全RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、ステップE6において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、サブRAM130cのRWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップE5で算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップE7に処理を移し、チェックサムが異常である(RWM領域のデータに異常がある)場合には、ステップE8に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE7において、サブRAM130cのRWM領域の履歴情報領域以外の領域を初期化(リセット)する。これにより、電源断(停電)前に履歴情報領域にセーブされていた遊技履歴情報が電源復旧後も引き継がれることになる。
サブCPU130aは、ステップE8において、サブRAM130cの全RWM領域を初期化(リセット)する。これにより、電源断(停電)前に履歴情報領域にセーブされていた遊技履歴情報が電源復旧後に引き継がれないことになる。
サブCPU130aは、ステップE9において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップE10において、全割込を許可し、ステップE11において、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域に記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE12において、主制御基板110から送信される電源遮断指定コマンドを受信したか否かを判定する。電源遮断指定コマンドを受信した場合には、ステップE13に処理を移し、電源遮断指定コマンドを受信していない場合には、ステップE11に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE13において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップE14において、各種駆動源(モータ、ソレノイド等)の動作を停止させるために出力ポートをクリアする。
サブCPU130aは、ステップE15において、サブRAM130cの全RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、サブRAM130cのRWM領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによるRWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
サブCPU130aは、ステップE16において、サブRAM130cのRWM領域にRWM領域のデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグをセーブし、ステップE17において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、払出制御部とは違って電源投入指定コマンドの受信の有無を判定してサブRAM130cの全RWM領域を初期化するようなことを行っていないため、主制御基板110で設定変更やRWMクリアが実行された場合であっても、遊技履歴情報を引き継ぐことができ、遊技者に対して長期間に亘る遊技履歴情報を提供することが可能となる。
なお、電源投入指定コマンドの受信の有無を判定し、電源投入指定コマンドを受信した場合には、サブRAM130cの全RWM領域を初期化するようにしてもよい。また、サブRAM130cの全RWM領域ではなく、履歴情報領域のみを初期化するようにしてもよい。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図53を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図53は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理のフローチャートである。このタイマ割込処理は、演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、サブCPU130aは、ステップE100において、レジスタに格納されている情報をサブRAM130cの演出用RWM領域のスタック領域に退避させ、ステップE200において、タイマ更新処理を行う。具体的には、演出の実行に必要な各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE300において、コマンド解析処理を行う。具体的には、演出用RWM領域の受信バッファに格納されている(主制御基板110や払出制御部121から送信された)コマンドを解析する処理を行う。なお、コマンド解析処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE400において、客待ち演出制御処理を行う。具体的には、特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されていない客待ち状態において客待ち時間(例えば30秒)が経過したか否かの判定を行い、客待ち時間が経過したことに基づいて遊技者の遊技意欲を掻き立てるための客待ち演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE500において、演出入力制御処理を行う。具体的には、変動演出中にあっては有効期間中の演出ボタン17又は十字キー19の操作に基づいて、特別遊技が実行されることを期待させる操作予告演出を実行したり、特別遊技が実行されるか否かの操作決め演出を実行したりするための処理を行い、客待ち状態中にあっては有効期間中の演出ボタン17又は十字キー19の操作に基づいて、サブRAM130cにセーブされている遊技履歴情報を画像表示装置に表示させたり、サブRAM130cにセーブされている遊技履歴情報を初期化(リセット)したりするための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE600において、演出モード更新処理を行う。具体的には、音声出力装置9、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71等における演出要素(背景画像、演出画像、演出音等)が規定される演出モード(演出ステージ)の更新条件(遊技状態の変化、モード更新抽選の当選、結果がハズレとなるSP/SPSPリーチ演出の実行等)が成立したか否かを判定し、更新条件が成立した場合に演出モードを複数の演出モードの何れかに更新するための処理を行う。
「演出モード」は、低確非時短遊技状態において設定される演出モードA~Cと、低確時短遊技状態において設定される演出モードD~Eと、高確時短遊技状態において設定される演出モードF~Gとが設けられている。なお、電源ON時において低確非時短遊技状態に制御される場合(例えば、設定変更後、RWMクリア後、設定確認後等)に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードAとなっており、電源ON時において低確時短遊技状態に制御される場合に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードDとなっており、電源ON時において高確時短遊技状態に制御される場合に最初に設定される演出モードは、演出モードFとなっている。
サブCPU130aは、ステップE700において、遊技履歴更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cにセーブされている遊技履歴情報を遊技の進行(変動演出、大当たり遊技、小当たり遊技の実行)に応じて更新するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE800において、出力制御処理を行う。具体的には、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種コマンドを統括制御部141やランプ制御部150に送信するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、上述したステップE100で演出用RWM領域に退避したレジスタを復帰し、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
図54を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図54は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE301において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、コマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップE302に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE302において、受信したコマンドが設定変更指定コマンドであるか否かを判定する。設定変更指定コマンドである場合には、ステップE303に処理を移し、設定変更指定コマンドでない場合には、ステップE304に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE303において、設定変更報知処理を行う。具体的には、上述した設定変更報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE304において、受信したコマンドがRWMクリア指定コマンドであるか否かを判定する。RWMクリア指定コマンドである場合には、ステップE305に処理を移し、RWMクリア指定コマンドでない場合には、ステップE306に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE305において、RWMクリア報知処理を行う。具体的には、上述したRWMクリア準備報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、RWMクリア準備報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE306において、受信したコマンドが設定確認指定コマンドであるか否かを判定する。設定確認指定コマンドである場合には、ステップE307に処理を移し、設定確認指定コマンドでない場合には、ステップE308に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE307において、設定確認報知処理を行う。具体的には、上述した設定確認報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE308において、受信したコマンドが電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドである場合には、ステップE309に処理を移し、電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドでない場合には、ステップE310に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE309において、電源ON報知処理を行う。具体的には、受信したコマンドが電源投入指定コマンドである場合には、上述した電源投入報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、受信したコマンドが電源復旧指定コマンドである場合には、上述した電源復旧報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、電源投入報知又は電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE310において、受信したコマンドがエラー系指定コマンドであるか否かを判定する。エラー系指定コマンドである場合には、ステップE311に処理を移し、エラー系指定コマンドでない場合には、ステップE312に処理を移す。
「エラー系指定コマンド」には、復帰不可能エラー指定コマンド、不正入賞エラー指定コマンド、異常入賞エラー指定コマンド、磁気エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、扉開放エラー終了指定コマンド、操作エラー指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE311において、エラー報知処理を行う。具体的には、受信したエラー指定コマンドの種類に応じたエラー報知(復帰不可能エラー報知、不正入賞エラー報知、異常入賞エラー報知、磁気エラー報知、電波エラー報知、扉開放エラー報知、操作エラー報知等)を実行するため報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、各種のエラー報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE312において、受信したコマンドが客待ち状態指定コマンドであるか否かを判定する。客待ち状態指定コマンドである場合には、ステップE313に処理を移し、客待ち状態指定コマンドでない場合には、ステップE314に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE313において、客待ち演出準備処理を行う。具体的には、サブRAM130cの所定の領域に客待ち演出待機フラグ及び客待ち演出を開始するまでの客待ち時間(例えば、30秒)をセットする。これにより、上述した客待ち演出制御処理において客待ち演出待機フラグ及び客待ち時間が参照されて客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE314において、受信したコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップE315に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップE316に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE315において、遊技状態設定処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている遊技状態を遊技状態指定コマンドに応じた遊技状態に更新する処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE316において、受信したコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップE317に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップE318に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE317において、保留数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている特図保留数を更新して画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE318において、受信したコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、受信した始動口入賞指定コマンド(特図予定変動パターン)をサブRAM130cの後述する先読み記憶領域にセットしてからステップE319に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップE320に処理を移す。
「先読み記憶領域」は、第1始動口入賞指定コマンドに基づく先読み情報(特図予定変動パターン等)を順次記憶するための第1先読み記憶部と、第2始動口入賞指定コマンドに基づく保留情報を順次記憶するための第2先読み記憶部と、実行中の変動表示(変動演出)に対応する先読み情報を記憶するための当該記憶部(第0記憶部)とに分かれており、第1先読み記憶部及び第2先読み記憶部は、それぞれ第1~第4記憶部に分かれている。
第1先読み記憶部の第1~第4記憶部は、上述した第1特図判定情報保留記憶領域の第1~第4記憶部にそれぞれ対応しており、第1始動口入賞指定コマンドを受信すると第1特図保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
第2先読み記憶部の第1~第4記憶部は、上述した第2特図判定情報保留記憶領域の第1~第4記憶部にそれぞれ対応しており、第2始動口入賞指定コマンドを受信すると第2特図保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
当該記憶部(第0記憶部)は、上述した特図判定情報実行記憶領域に対応しており、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1先読み記憶部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶され、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第2先読み部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶される。
サブCPU130aは、ステップE319において、先読み演出決定処理を行う。具体的には、1又は複数の特別図柄の変動表示(変動演出)にわたって所定の演出を実行することで大当たり遊技が実行されることを期待させる(大当たり遊技が実行される可能性を示唆する)先読み演出を実行するか否かや実行する先読み演出の種類を決定し、先読み演出を実行するため演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、先読み演出を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
先読み演出としては、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンを通常表示態様とは異なる特別表示態様で表示するアイコン変化演出、1又は複数の変動表示(変動演出)中に所定の演出を実行する先読み連続予告演出等がある。
サブCPU130aは、ステップE320において、受信したコマンドが特別図柄指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄指定コマンドである場合には、ステップE321に処理を移し、特別図柄指定コマンドでない場合には、ステップE322に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321において、図柄データ決定処理を行う。具体的には、変動演出の結果として画像表示装置に停止表示させる演出図柄、すなわち、所定の有効ライン上に停止される演出図柄の配列(組み合わせ)等を決定する処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE322において、受信したコマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。特図変動パターン指定コマンドである場合には、ステップE323に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップE326に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE323において、変動演出パターン決定処理を行う。具体的には、特図変動パターン指定コマンドにより特定される特図変動パターン及び図示しない変動演出パターン決定テーブルに基づいて、画像表示装置を含む演出装置で実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、変動演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE324において、予告演出決定処理を行う。具体的には、ステップE323で決定された変動演出パターンに基づいて、大当たり遊技が実行されることを期待させる(大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する)大当たり予告演出を実行するか否かや実行する大当たり予告演出の種類を決定し、大当たり予告演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、大当たり予告演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE325において、先読み演出実行処理を行う。具体的には、ステップE319の先読み演出決定処理で決定された先読み演出を開始したり、演出態様を変化させたりするための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、先読み演出を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE326において、受信したコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップE327に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップE328に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE327において、演出図柄停止処理を行う。具体的には、仮停止状態となっている演出図柄を停止表示させて変動演出を終了させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、変動演出を終了させるための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE328において、受信したコマンドが特別遊技系指定コマンドであるか否かを判定する。特別遊技系指定コマンドである場合には、ステップE329に処理を移し、特別遊技系指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
「特別遊技系指定コマンド」には、大当たりオープニング指定コマンド、大当たりラウンド指定コマンド、大当たりエンディング指定コマンド、小当たりオープニング指定コマンド、小当たりエンディング指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE329において、特別遊技演出決定処理を行う。具体的には、オープニング指定コマンドの場合には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング演出を決定してオープニング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ラウンド指定コマンドの場合には、ラウンド遊技のラウンド演出を決定してラウンド演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、エンディング指定コマンドの場合には、大当たり遊技又は小当たり遊技のエンディング演出を決定してエンディング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、オープニング演出やラウンド演出やエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
(演出制御部のメイン処理の変形例)
図55を用いて、演出制御部130mのメイン処理の変形例を説明する。図55は、演出制御部130mにおけるメイン処理のフローチャートである。この変形例では、サブRAM130cにバックアップ電源が供給されず、電源断前の遊技履歴情報を電源復旧後に引き継がないことを前提としている。
まず、サブCPU130aは、ステップE1aにおいて、全割込を禁止し、ステップE2aにおいて、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップE3aにおいて、サブRAM130cのRWM領域へのアクセスを許可する。
サブCPU130aは、ステップE4aにおいて、サブRAM130cの全RWM領域(ワーク領域、スタック領域、未使用領域)を初期化(0クリア)し、ステップE5aにおいて、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップE6aにおいて、全割込を許可する。
サブCPU130aは、ステップE7aにおいて、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域に記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、ステップE7の処理を繰り返し行う。
(統括制御部のメイン処理)
図56を用いて、統括制御部141のメイン処理を説明する。図56は、統括制御部141のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットが統括CPU141aに入力されることで行われる。
まず、統括CPU141aは、ステップT1において、全割込を禁止し、ステップT2において、初期設定処理を行う。具体的には、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定、統括RAM141cへのアクセス許可、統括RAM141cの全RWM領域の初期化(0クリア)、タイマ割込を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)の起動等を行い、ステップT3において、全割込を許可する。
統括CPU141aは、ステップT4において、調整モード切替処理を行う。具体的には、遊技店員が操作可能な切替スイッチ22からの入力信号を参照して音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)や画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量(値)の調整、及び、音量や光量の調整に係る調整モードを切り替えるための処理を行う。なお、調整モード切替処理の詳細は後述する。
統括CPU141aは、ステップT5において、音量調整処理を行う。具体的には、遊技者が操作可能な十字キー19の操作を検出する十字キー検出スイッチ19aからの検出信号(左ボタン検出信号、右ボタン検出信号)に基づいて、音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)を調整するための処理を行う。なお、音量調整処理の詳細は後述する。
統括CPU141aは、ステップT6において、光量調整処理を行う。具体的には、遊技者が操作可能な十字キー19の操作を検出する十字キー検出スイッチ19aからの検出信号(下ボタン検出信号、上ボタン検出信号)に基づいて、画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量(値)を調整するための処理を行う。
なお、画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量だけを調整するのではなく、枠用照明装置10や盤用照明装置74に設けられるLEDの光量も併せて調整できるようにしてもよい。
統括CPU141aは、ステップT7において、エコモード制御処理を行う。具体的には、画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量を低下させて電力消費を抑えるエコモードの開始や終了を制御するための処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT8において、演出制御部130mから送信される演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信したか否かを判定する。演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信していない場合には、ステップT11に処理を移し、演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信している場合には、ステップT9に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT9において、アニメパターン設定処理を行う。具体的には、受信した演出指示コマンド又は報知指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して統括RAM141cの所定の領域に設定(セット)する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT10において、サウンドパターン設定処理を行う。具体的には、受信した演出指示コマンド又は報知指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドパターンを決定して統括RAM141cの所定の領域に設定(セット)する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT11において、統括RAM141cに画像表示装置の表示画像を更新するフレーム更新タイミングであることを示すフレーム切替フラグがセットされているか否かを判定する。フレーム切替フラグがある場合には、ステップT12に処理を移し、フレーム切替フラグがない場合には、ステップT4に処理を移す。
なお、フレーム切替フラグは、後述する統括制御部141のVブランク割込処理でセットされるようになっている。そのため、以下に説明するステップT12~T15の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
統括CPU141aは、ステップT12において、統括RAM141cにセットされているフレーム切替フラグをクリアし、ステップT13において、シーン更新処理を行う。具体的には、後述するVブランク割込処理で更新されるシーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ及びフレームカウンタを参照し、上記ステップT9で決定されたアニメパターンに基づいてアニメシーンのアドレスを更新すると共に、上記ステップT10で決定されたサウンドパターンに基づいてサウンドシーンのアドレスを更新する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT14において、描画制御処理を行う。具体的には、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から描画制御コマンド群からなるディスプレイリストを生成し、このディスプレイリストを画像制御部145(VDP)に出力すると共に、ディスプレイリストに基づく表示画像の描画を指示する処理を行う。
これにより、画像制御部145(VDP)では、ディスプレイリストに基づく表示画像を描画用フレームバッファに描画すると共に、表示用フレームバッファに描画されている画像(演出画像、異常報知画像)を画像表示装置(第1画像表示装置、第2画像表示装置71)に表示する処理が行われることになる。
統括CPU141aは、ステップT15において、音声制御処理を行う。具体的には、更新したアドレスにあるサウンド情報から音声制御コマンドを生成し、この音声制御コマンドを音声制御部148(音声LSI)に出力する処理を行う。
これにより、音声制御部148(音声LSI)では、音声制御コマンドに基づく各種の演出音や報知音を音声出力装置9から出力する処理が行われることになる。本処理を終了すると、ステップT4に処理を移す。
(統括制御部のコマンド受信割込処理)
図57(a)を用いて、統括制御部141のコマンド受信割込処理を説明する。図57(a)は、統括制御部141のコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、演出制御部130mから送信された各種コマンドを受信することで実行される。
まず、統括CPU141aは、ステップT30において、コマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部130mから送信される演出指示コマンドや報知指示コマンドを受信した場合に、統括RAM141cの受信バッファに格納する処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(統括制御部のVブランク割込処理)
図57(b)を用いて、統括制御部141のVブランク割込処理を説明する。図57(b)は、統括制御部141のVブランク割込処理を示すフローチャートである。このVブランク割込処理は、画像制御部145(VDP)から1フレーム分の演出画像の表示が終了する(約33ミリ秒)毎に送信されるVブランク信号を受信する毎に実行される。
まず、統括CPU141aは、ステップT50において、カウンタ更新処理を行う。具体的には、上述したアニメーション制御処理等で使用する各種カウンタ(シーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ、フレームカウンタ等)を+1更新する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT51において、フレームバッファ切替指令処理を行う。具体的には、画像制御部145(VDP)に対してVRAMの第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行う。これにより、1/30秒(約33ミリ秒)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
統括CPU141aは、ステップT52において、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレーム切替フラグを統括RAM141cの所定の領域にセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレーム切替フラグは、統括制御部141のメイン処理のステップT11において参照されるようになっている。
(統括制御部の調整モード切替処理)
図58を用いて、統括制御部141の調整モード切替処理を説明する。図58は、統括制御部141の調整モード切替処理を示すフローチャートである。
まず、統括CPU141aは、ステップT4-1において、統括RAM141cに音量や光量の調整に関する調整モードが設定済みであるか否かを判定する。調整モードが設定済みでない(電源投入後に本処理が最初に実行される)場合には、ステップT4-3に処理を移し、調整モードが設定済みである場合には、ステップT4-2に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT4-2において、切替スイッチ22の状態に変化があったか否かを判定する。具体的には、現在の切替スイッチ22の状態と、後述するステップT4-5で統括RAM141cに記憶される前回の切替スイッチ22の状態とを比較する。切替スイッチ22の状態に変化があった場合には、調整モードを設定するものとしてステップT4-3に処理を移し、切替スイッチ22の状態に変化がなかった場合には、調整モードを設定しないものとして今回の調整モード切替処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT4-3において、図59(b)に示す調整モード選択テーブルを選択し、ステップT4-4において、切替スイッチ22のスイッチ位置に対応する調整モード(モード1~16)、基準情報、及び、節電モード(ON、OFF)を特定し、統括RAM141cの所定の領域にセットする。なお、基準情報は、十字キー19を用いた演出音の音量調整の可否、音量調整における音量値の調整範囲、演出音の音量値の初期値、十字キー19を用いた画像表示装置のバックライトの光量調整の可否、光量調整における光量値の調整範囲、バックライトの光量値の初期値である。
統括CPU141aは、ステップT4-5において、現在の切替スイッチ22の状態(スイッチ位置)を統括RAM141cの所定の領域にセットし、今回の調整モード切替処理を終了する。なお、ここでセットした切替スイッチ22の状態は、上記ステップT4-2において参照されることになる。
(切替スイッチと調整モード選択テーブル)
図59を用いて、切替スイッチ22と調整モード選択テーブルとを説明する。図59(a)は、切替スイッチ22の外観を示す図であり、図59(b)は、調整モード選択テーブルを示す図である。
図59(a)に示すように、切替スイッチ22は、内部に複数(例えば、16個)の選択端子を有するスイッチ本体22aと、スイッチ本体22aに対して回転可能(360度)に軸支される操作部22bとを有するノンショーティングタイプのロータリースイッチとなっており、操作部22bを回転させることで操作部22bの共通端子が接続する選択端子が変化してスイッチが切り替わる(スイッチ位置が変化する)ようになっている。
また、スイッチ本体22aの上面には、共通端子が接続する選択端子の位置(接点)を示す16個の目盛り(0~F)が設けられ、操作部22bには、共通端子が接続している選択端子を示す矢印が設けられている。そのため、スイッチ本体22aの目盛りと操作部22bの矢印とによってスイッチの状態(スイッチ位置)を把握することが可能となっている。
なお、切替スイッチ22を操作部が直線的にスライドすることによって接点の開閉を行うスライドスイッチにより構成してもよいし、複数の操作部の何れかを操作することで接点を変化させるディップスイッチ等により構成してもよい。
図59(b)に示すように、調整モード選択テーブルには、切替スイッチ22のスイッチ位置(0~F)と、調整モード(モード1~16)と、基準情報(音量調整可否、音量値調整範囲、音量初期値、光量調整可否、光量値調整範囲、光量初期値)と、節電モードの設定とが対応付けられている。
例えば、切替スイッチ22のスイッチ位置が「1」の場合には、調整モードとして「モード2」がセットされ、音量調整可否として「可能(可変)」がセットされ、音量値調整範囲として「1~5」がセットされ、音量初期値として「1」がセットされ、光量調整可否として「可能(可変)」がセットされ、光量値調整範囲として「1~5」がセットされ、光量初期値として「1」がセットされ、節電モードとして「OFF」がセットされる。
図59(b)に示す調整モード選択テーブルの第1の特徴としては、切替スイッチ22のスイッチ位置が0~5の範囲にあたる調整モード1~6では、音量調整及び光量調整が可能(可変)に設定され、スイッチ位置が6~Aの範囲にあたる調整モード7~11では、音量調整が可能(可変)だが光量調整が不能(固定)に設定され、スイッチ位置がB~Fの範囲にあたる調整モード12~16では、音量調整が不能(固定)だが光量調整が可能(可変)となっている点が挙げられる。このようにすることで、切替スイッチ22の大まかな操作によって音量調整や光量調整の可否を選択(設定)することが可能となり、遊技店員が操作する際の利便性が向上する。
図59(b)に示す調整モード選択テーブルの第2の特徴としては、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替えによって、音量初期値や光量初期値が設定される点が挙げられる。このようにすることで、切替スイッチ22の操作によっても音量(値)や光量(値)を調整することが可能となり、遊技店員の利便性を向上させることが可能となる。
図59(b)に示す調整モード選択テーブルの第3の特徴としては、調整モード1~6と調整モード12~16は節電(エコ)モードの設定がOFFに設定され、調整モード7~11は節電(エコ)モードの設定がONに設定されており、切替スイッチ22の操作によって節電モードのON/OFFを設定することが可能となっている点が挙げられる。このようにすることで、遊技店側の意思によって節電モードをONとするかOFFとするかを設定することができ、遊技機1の消費電力をある程度コントロールすることが可能となる。そのため、遊技店全体の営業コストを調整することも可能となる。
(音声制御部の回路構成)
図60を用いて、音声制御部148を中心とした回路構成を説明する。図60は、音声制御部148を中心とした回路構成を示す図である。
図60に示すように、音声制御部148には、音声出力に係る各種の音声制御コマンドを音声制御部148に出力する統括制御部141と、各種の音声データ(演出音、システム音)が圧縮データとして格納される音声ROM149等が接続されている。
音声制御部148には、統括制御部141から送信された音声制御コマンドに基づく音声データや音量に関する出力制御コマンド(デコード部用制御コマンド、音量制御コマンド等)を出力する制御部148aと、制御部148aから出力された出力制御コマンドが入力される複数の音声チャンネル(ch0~ch39)と、複数の音声チャンネルの各々から出力される音声信号を混合して出力するミキサー148dと、ミキサー148dから出力された信号に対して所定の音声処理(イコライズ、エフェクト処理、パン、ループ等)を行うオーディオ信号処理部148eと、増幅装置としてのオペアンプ148fと、デジタル信号であるオーディオ信号をアナログ信号に変換して音声出力装置9に出力するD/A変換部148gとを備えている。
複数の音声チャンネルは、報知音の出力に用いる固定チャンネルが複数設定される固定チャンネル群と、演出音の出力に用いる可変チャンネルが複数設定される可変チャンネル群とを備えており、各チャンネルには、入力されるデコード部用制御コマンドに応じた処理(音声ROM149からの音声データの読出・伸長、再生開始、再生一時停止、再生終了)を行うデコード部148b0~148b39と、入力される音量制御コマンドに応じた処理(出力音量の設定、フェードイン、フェードアウト)を行うチャンネル音量制御部をそれぞれ備えている。
デコード部には、音声チャンネルで音声が再生されているか否かを示す「再生状況(再生中、待機中)」、音声チャンネルで再生されている音声の優先順位である「優先度(高、中、低)」、及び、再生する/再生されている音声を特定するための番号である「音番号」といったステータス情報が含まれるようになっている。
チャンネル音量制御部には、音声チャンネルで現在再生している音声の出力量(最大音量に対するパーセンテージ)である「音量」、音声チャンネルで現在再生している音声にフェードイン/フェードアウトが設定されているか否かやそれらが完了しているか否かの情報である「フェード状況」といったステータス情報が含まれるようになっている。
そのため、制御部148aは、音声チャンネルのデコード部及びチャンネル音量制御部から定期的にステータス情報を取得することで、これらの音声チャンネルにおける処理状況を常に把握することが可能となっている。
音声ROM149には、遊技機で用いる背景音(BGM)、効果音、報知音等の複数の音声データ(フレーズデータ)が、圧縮されたデジタルデータとして格納されている。なお、音声データの圧縮方式としては、例えば、変形離散コサイン変換等を使用できるが、それに限定されることはなく、また、音声データは圧縮されていなくてもよい。
(音声チャンネルの構成)
図61を用いて、音声制御部148の音声チャンネルの構成を説明する。図61は、音声制御部148の音声チャンネルの構成を示す図である。
図61に示すように、音声制御部148が備える複数の音声チャンネル(0ch~39ch)のうち、0ch~5chの6つの音声チャンネルは、報知音の使用に固定されている固定チャンネルとなっており、演出音に使用できないようになっている。一方、6ch~39chの34つの音声チャンネルは、演出音に使用する可変チャンネルとなっており、演出音を出力する場合には、制御部148aは、6ch~39chの音声チャンネルから空いている音声チャンネルを選択し、統括制御部141から指示された音声データの再生に使用するようになっている。
このように、複数の音声チャンネルを報知音用の固定チャンネルと演出音用の可変チャンネルに区別しているので、例えば、遊技機1において磁気エラー等の深刻な(優先度が高い)エラーが発生した場合に、可変チャンネルから出力される演出音を消音あるいは停止することで容易に報知音を優先して出力させることができるようになっている。そのため、どのチャンネルで演出音を出力しているのかを意識する必要がなくなり、音声チャンネルを効率的に利用することが可能となる。
(音声管理テーブル)
図62を用いて、音声ROM149に格納されている音声管理テーブルを説明する。図62は、音声ROM149に格納されている音声管理テーブルを示す図である。
図62に示すように、音声管理テーブルには、音声データの音番号と、音声データの種類と、音声データの出力形式(ステレオ、モノラル)と、音声データの優先度、音声データの出力音量が対応付けられており、参考としてシステム音の説明が記載されている。
音番号「1」~「12」については、遊技機1のセキュリティに係る報知音であり、出力形式が「モノラル」であって優先度が「高」「中」「低」の何れかが設定され、固定音量(音量値「5」に対応するMAX音量)で出力されるものと、音量値に依存して出力されるものとがある。
音番号「13」~「100」については、遊技機1での演出に係る演出音であり、出力形式が「モノラル」又は「ステレオ」であって優先度が「低」に設定され、全て音量値に依存する音量で出力される。
音番号「101」~「105」については、調整後の音量に係る報知音であり、出力形式が「モノラル」であって優先度が「低」に設定され、全て音量値に依存する音量で出力される。
「電源投入報知音」は、メインRAM110c(払出RAM121c)のRWM領域が初期化(設定変更、RWMクリア)されたときに、所定時間(例えば30秒間)に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「電源復旧報知音」は、停電から復旧したときに、所定時間(例えば30秒間)に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「復帰不可能エラー音」は、主制御基板110で遊技の進行がストップする復帰不可能エラーが発生したときに、電源OFFまで出力される報知音(エラー音)である。
「不正入賞エラー音」は、補助遊技中でないときに第2始動口47に遊技球が入賞したり、特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)中でないときに大入賞口に遊技球が入賞したりする等の不正入賞エラーが発生したときに、電源OFFまで出力される報知音(エラー音)である。
「異常入賞エラー音」は、各種入賞口に入賞した遊技球数と入賞球を流下させる入賞球流路から排出される遊技球数が一致しない異常入賞エラーが発生したときに、電源OFFまで出力される報知音(エラー音)である。
「磁気エラー音」は、磁気検出センサ55aで異常な磁力を検出する磁気エラーが発生したときに、所定期間(例えば1分間)に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「電波エラー音」は、電波検出センサ56aで異常な電波を検出する電波エラーが発生したときに、所定期間(例えば1分間)に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「扉開放エラー音」は、開放検出スイッチ31aで遊技盤取付枠3又はガラス枠4の開放を検出する扉開放エラーが発生したときに、開放期間に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「設定キースイッチエラー音」は、遊技の進行制御が行われている間に設定キースイッチ112aがOFF状態からON状態になる設定キーエラーが発生したときに、再び設定キースイッチ112aがOFF状態となるまで出力される報知音(エラー音)である。
「クリアスイッチエラー音」は、遊技の進行制御が行われている間にRWMクリアスイッチ111aが操作されるクリアスイッチエラーが発生したときに、所定期間(例えば1分間)に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「皿満杯エラー音」は、満杯検出スイッチ32aで下皿12に遊技球が満杯となったことを検出する皿満杯エラーが発生したときに、遊技球が満杯となっている期間に亘って出力される報知音(エラー音)である。
「右打ちエラー音」は、右側遊技領域を狙った右打ちを行うべきでない期間(例えば通常遊技状態)において普図ゲート44や第2始動口47で遊技球を検出する右打ちエラーが発生したときに、所定期間(例えば30秒間)に亘って出力される報知音(エラー音)である。
なお、報知音については、セキュリティ異常(エラー)の重要度に応じて優先度が設定されており、不正行為に結びつくような異常ほど優先度が高くなるように設定されている。そのため、優先度の異なる複数のセキュリティ異常が同時期に発生した場合には、優先度の高い1つの報知音のみが聞こえるように制御されるようになっている。例えば、音番号「8」の扉開放エラー音が出力されているときに、音番号「6」の磁気エラーが発生した場合、音番号「8」の扉開放エラー音を非可聴音に消音(ミュート)して磁気エラー音を出力する。そして、磁気エラー音の出力期間が経過した時点で磁気エラー音の出力を停止し、扉開放エラーの出力期間が経過していなければ扉開放エラー音の音量を消音前の音量に復帰させるようになっている。
そのため、優先度が高い音番号の報知音を出力しているときに、優先度が低い音番号のセキュリティ異常(エラー)が発生しても、優先度が低い音番号の報知音は出力されないことになる。また、優先度が同じセキュリティ異常(エラー)が発生した場合には、後から発生したセキュリティ異常(エラー)に対応する報知音が出力されることになる。
また、演出音(BGM等)や音量報知音の可聴音量での出力中に、出力音量が固定音量(音量値「5」)に設定された優先度が「高」又は「中」の報知音の出力を開始する場合には、統括RAM141cの音量値領域にセーブされている現在の音量値を統括RAM141cの退避領域に退避(セーブ)させてから、現在の音量値を非可聴音量である「0」に設定して音量変更コマンドを音声制御部148に出力することで、演出音(BGM等)や音量報知音が非可聴音量で出力されるようになっている。
また、演出音(BGM等)や音量報知音の非可聴音量での出力中に、出力音量が固定音量(音量値「5」)に設定された優先度が「高」又は「中」の報知音の出力を終了する場合には、統括RAM141cの退避領域にセーブしてある音量値を音量値領域に復帰させて音量変更コマンドを音声制御部148に出力することで、演出音(BGM等)や音量報知音が元の音量で出力されるようになっている。このようにすることで、遊技店員や遊技者が報知音を聞き取り易くなる。
(統括制御部の音量調整処理)
図63を用いて、統括制御部141の音量調整処理を説明する。図63は、統括制御部141の音量調整処理を示すフローチャートである。
まず、統括CPU141aは、ステップT5-1において、統括RAM141cにセットされている音量調整可否が可能(可変)であるか否かを判定する。音量調整可否が可能である場合には、ステップT5-2に処理を移し、音量調整可否が可能でない(不能である)場合には、十字キー19の操作に基づく音量調整ができないものとしてステップT5-19に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-2において、優先度が「中」以上のセキュリティ異常の報知音の出力中であるか否かを判定する。優先度が「中」以上のセキュリティ異常の報知音の出力中である場合には、十字キー19の操作に基づく音量調整ができないものとしてステップT5-19に処理を移し、優先度が「中」以上のセキュリティ異常の報知音の出力中でない場合には、ステップT5-3に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-3において、音量調整可能期間中であるか否かを判定する。具体的には、客待ち状態中及び変動演出中は音量調整可能期間となっており、光量調整中は音量調整不能期間となっている。音量調整可能期間中である場合には、十字キー19の操作に基づく音量調整が可能なものとしてステップT5-4に処理を移し、音量調整可能期間中でない場合には、十字キー19の操作に基づく音量調整ができないものとしてステップT5-19に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-4において、十字キー19の左右ボタンの操作があるか否かを判定する。具体的には、十字キー検出スイッチ19aからの操作信号の入力があるか否かを判定する。十字キー19の左右ボタンの操作がある場合には、ステップT5-10に処理を移し、十字キー19の左右ボタンの操作がない場合には、ステップT5-5に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-5において、現在が特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されていない客待ち状態中であるか否かを判定する。客待ち状態中である場合には、ステップT5-6に処理を移し、客待ち状態中でない場合には、ステップT5-15に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-6において、客待ち状態中において後述する音量系画像の非表示が5秒間継続したか否かを判定する。音量系画像の非表示が5秒間継続している場合には、ステップT5-7に処理を移し、音量系画像の非表示が5秒間継続していない場合には、ステップT5-8に処理を移す。
「音量系画像」とは、十字キー19の左右ボタンの操作で音量調整ができることを案内するための音量調整案内画像や、現在の音量値を報知すると共に十字キー19の左右ボタンの操作で音量値が調整されることを案内するための音量調整中画像などである。
統括CPU141aは、ステップT5-7において、音量調整案内画像のアニメパターンを統括RAM141cの所定の領域にセットする。これにより、画像制御部145によって音量調整案内画像を画像表示装置(第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71)に表示するための処理が行われることになる。
統括CPU141aは、ステップT5-8において、客待ち状態中での十字キー19の未操作が20分間継続したか否かを判定する。十字キー19の未操作が20分間継続していない場合には、前回の遊技者が遊技を終了したか否かを判断できないものとしてステップT5-15に処理を移し、十字キー19の未操作が20分間継続した場合には、ステップT5-9において、前回の遊技者が遊技を終了したものとして現在の音量値を統括RAM141cにセットされている音量値の初期値にリセットする。
統括CPU141aは、ステップT5-10において、音量調整案内画像の表示中であるか否かを判定する。音量調整案内画像の表示中である場合には、音量調整中画像に切り替えるためにステップT5-14に処理を移し、音量調整案内画像の表示中でない場合には、ステップT5-11に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-11において、音量調整中画像の表示中であるか否かを判定する。音量調整中画像の表示中である場合には、音量調整を行うものとしてステップT5-12に処理を移し、音量調整中画像の表示中でない場合には、音量調整案内画像を表示するためにステップT5-14に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-12において、音量値を変更するための音量変更処理を行う。具体的には、十字キー19の左ボタンの操作があった場合には、統括RAM141cに記憶されている音量値が下限値でなければ音量値を1減算し、十字キー19の右ボタンの操作があった場合には、統括RAM141cに記憶されている音量値の上限値でなければ音量値を1加算し、音量変更フラグを統括RAM141cの所定の領域にセットする処理を行う。これにより、上述した音声制御処理において音量変更フラグの有無が参照され、音量変更コマンドが音声制御部148に出力され、出力中の演出音の音量が変更されることになる。
統括CPU141aは、ステップT5-13において、現在の音量値に応じた音量報知音のサウンドパターンを統括RAM141cの所定の領域にセットする。これにより、音声制御部148によって現在の音量値に応じた音量報知音を音声出力装置9から出力するための処理が行われることになる。
統括CPU141aは、ステップT5-14において、現在の音量値に応じた音量調整中画像のアニメパターンを統括RAM141cの所定の領域にセットする。これにより、画像制御部145によって(音量調整案内画像の表示中である場合には音量調整案内画像に代えて)音量調整中画像を画像表示装置(第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71)に表示するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回の音量調整処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT5-15において、音量調整中画像の表示中であるか否かを判定する。音量調整中画像の表示中である場合には、音量調整中画像を消去するための条件が成立しているか否かを判定するためにステップT5-16に処理を移し、音量調整中画像の表示中でない場合には、今回の音量調整処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT5-16において、演出ボタン17の操作があるか否かを判定する。演出ボタン17の操作がある場合には、ステップT5-18に処理を移し、演出ボタン17の操作がない場合には、ステップT5-17に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT5-17において、十字キー19の未操作が10秒間継続したか否かを判定する。十字キー19の未操作が10秒間継続した場合には、ステップT5-18に処理を移し、十字キー19の未操作が10秒間継続していない場合には、音量調整中画像を消去しないものとして今回の音量調整処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT5-18において、統括RAM141cにセットされている音量調整中画像のアニメパターンをクリアする。これにより、画像制御部145によって画像表示装置(第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71)に表示されている音量調整中画像を消去するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回の音量調整処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT5-19において、音量系画像(音量調整案内画像、音量調整中画像)の表示中であるか否かを判定する。音量系画像の表示中である場合には、ステップT5-20に処理を移し、音量系画像の表示中でない場合には、今回の音量調整処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT5-20において、統括RAM141cにセットされている音量系画像(音量調整案内画像、音量調整中画像)のアニメパターンをクリアする。これにより、画像制御部145によって画像表示装置(第1画像表示装置70又は第2画像表示装置)に表示されている音量系画像を消去するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回の音量調整処理を終了する。
なお、本実施形態では、光量調整処理の説明を省略しているが、光量値の変更後に報知音が出力されるか否かの点で音量調整処理と相違するものの、基本的な処理の流れは同一であるため、音量調整処理における「音量」と「光量」を読み替えるだけでよい。
(客待ち状態中に音量調整が行われる場合の具体例)
図64を用いて、客待ち状態中に音量調整が行われる場合の具体例について説明する。なお、基本的な流れとしては光量調整が行われる場合も同一となる。
ここでは、切替スイッチ22のスイッチ位置(目盛り)が「2」となっており、統括RAM144にはスイッチ位置「2」に対応する調整モード、基準情報、節電モードの設定がセットされ、音量値が「2(音量40%)」に設定されると共に、光量値が「3(光量80%)」に設定されているものとする。
このとき、図64(a)に示すように、音量調整や光量調整のための有効期間となって十字キー19の上下左右ボタンが有効となっており、第1画像表示装置70には、電源投入時の初期の演出図柄70aである「135」が表示されると共に、音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示されている。
その後、十字キー19の左ボタンが操作されると、十字キー19の上下ボタンが無効となって音量調整が可能な期間(音量調整中)に移行する。このとき、図64(b)に示すように、第1画像表示装置70の画面下部には、現在の音量値「2」に応じた音量調整中画像OGが表示される。
この状態で十字キー19の左ボタンが操作されると、音量値が1減算されて「1」となる。このとき、図64(c)に示すように、既に表示されていた音量調整中画像OGが減算後の音量値「1」に応じた音量調整中画像OGに更新され、音声出力装置9からは音量値「1」に対応する音量報知音「ド」が音量値「1」に依存(対応)して音量20%で出力される。
その後、演出ボタン17や十字キー19の未操作が10秒間継続すると、音量調整が可能な期間(音量調整中)が終了して音量調整や光量調整のための有効期間となる。このとき、第1画像表示装置70に表示されていた音量調整中画像OGが消去され、さらに、演出ボタン17や十字キー19の未操作が5秒間継続すると、図64(d)に示すように、音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示される。
そして、演出ボタン17や十字キー19の最後の操作から30秒が経過すると、客待ち演出が開始される。このとき、図64(e)に示すように、第1画像表示装置70には、客待ち演出画像が表示され、音声出力装置9からは、客待ち演出に対応するBGM(客待ち演出音)が出力される。
このように、音量調整中画像OG(光量調整中画像)が非表示となっているときの十字キー19の操作では音量値を変更せずに、音量調整中画像OG(光量調整中画像)が表示されているときの十字キー19の操作によって音量値を変更するので、現在の音量値(光量値)を確認してから音量調整(光量調整)を行うことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(変動演出中に音量調整が行われる場合の具体例)
図65を用いて、変動演出中に音量調整が行われる場合の具体例について説明する。なお、基本的な流れとしては光量調整が行われる場合も同一となる。
ここでは、切替スイッチ22のスイッチ位置(目盛り)が「2」となっており、統括RAM144にはスイッチ位置「2」に対応する調整モード、基準情報、節電モードの設定がセットされ、音量値が「2(音量40%)」に設定されると共に、光量値が「3(光量80%)」に設定されているものとする。
客待ち状態では、図65(a)に示すように、音量調整や光量調整のための有効期間となって十字キー19の上下左右ボタンが有効となっており、第1画像表示装置70には、電源投入時の初期の演出図柄70aである「135」が表示されると共に、音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示されている。
その後、第1始動口45に遊技球が入賞して第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が開始されると変動演出が開始される。このとき、図65(b)に示すように、第1画像表示装置70では、演出図柄70aのスクロールが開始され、音声出力装置9からは、変動演出に対応するBGMが音量値「2」に依存(対応)して音量20%で出力される。
その後、十字キー19の右ボタンが操作されると、十字キー19の上下ボタンが無効となって音量調整が可能な期間(音量調整中)に移行する。このとき、図65(c)に示すように、第1画像表示装置70の画面下部には、現在の音量値「2」に応じた音量調整中画像OGが表示される。
この状態で十字キー19の右ボタンが操作されると、音量値が1加算されて「3」となる。このとき、図65(d)に示すように、既に表示されていた音量調整中画像OGが加算後の音量値「3」に応じた音量調整中画像OGに更新され、音声出力装置9から出力されているBGMが音量値「3」に依存(対応)して音量40%で出力される。
その後、演出ボタン17や十字キー19の未操作が10秒間継続すると、音量調整が可能な期間(音量調整中)が終了して音量調整や光量調整のための有効期間となる。このとき、図65(e)に示すように、第1画像表示装置70に表示されていた音量調整中画像OGが消去される。
このように、変動演出の実行中であっても十字キー19の操作によって音量調整(光量調整)を可能としたことで、遊技者の利便性が向上することになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、変動演出の開始時や変動演出の終了時においても音量調整(光量調整)が可能とするのではなく、変動演出の開始時や変動演出の終了時においては一時的に音量調整(光量調整)が不能となるようにしてもよい。その場合には、音量調整中画像OG(光量調整中画像)については消去してもよいし、表示したまま音量調整(光量調整)だけができないようにしてもよい。
また、変動演出の実行中においても音量調整中画像OG(光量調整中画像)を表示するのではなく、音量調整中画像OG(光量調整中画像)を表示せずに音量調整(光量調整)を可能とするようにしてもよい。
(設定変更が行われる場合の具体例)
図66及び67を用いて、電源ON時に設定変更が行われる場合の具体例について説明する。図66(1)~(4)は、演出制御基板130側の4つの動作例を示す図である。
(主制御基板側の動作例)
最初に、図66を用いて、主制御基板110側の動作例について説明する。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作が行われたことを検出すると、設定値を変更するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)設定変更モードに移行し、設定変更指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子から設定変更中信号を出力し、情報表示器113に現在の設定値(1~4の何れか)を表示する。
そして、T4のタイミングにおいて、設定値確定操作が行われたことを検出すると、電源投入指定コマンドを送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。
このとき、セキュリティ信号端子から所定時間(256ミリ秒)に亘る電源投入信号の出力を開始し、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
その後、T5のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。
次に、T7~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞を検出すると、払出装置95から賞球(3個の遊技球)が払い出されて通常中払出数カウンタが更新され、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「1」であることを示す表示となり、第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを送信する。
次に、T10のタイミングにおいて、第1特図保留数が減算されると、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「0」であることを示す表示となり、停止表示させる特別図柄を決定した後に特別図柄の変動パターンを決定し、特別図柄指定コマンドや特図変動パターン指定コマンドといった変動開始コマンドを送信し、第1特別図柄表示器60での第1特別図柄の変動表示を開始する。
そして、T11のタイミングにおいて、変動時間が経過すると、第1特別図柄表示器60にハズレ特別図柄を停止表示して図柄確定コマンドを送信し、T12のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
(演出制御基板側の動作例1)
次に、図66(1)及び図67を用いて、主制御基板110から送信されたコマンドを正常に受信する場合の演出制御基板130側の動作例1を説明する。なお、図67(1-a)~(1-h)は、図66(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図67(1-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図67(1-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される(図67(1-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源投入報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源投入報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図67(1-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、客待ち状態となるが電源投入報知を継続し、T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源投入報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止する。そして、第1画像表示装置70では、初期演出図柄「135」や背景画像等の表示が継続する(図67(1-e)参照)。
そして、T8のタイミングにおいて、枠用照明装置10及び盤用照明装置74の白色での点灯時間(60秒)が経過すると、電源投入報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。
その後、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新する。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを追加表示させる。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図67(1-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図67(1-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図67(1-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例2)
次に、図66(2)及び図67を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例2を説明する。なお、図67(2-a)~(2-h)は、図66(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図67(2-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図67(2-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更報知を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される(図67(2-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信することができない受信エラーになると、本来であれば実行するはずの電源投入報知が実行されないことになる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(2-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図67(2-e)参照)。
そして、T6~T8のタイミングを経た後のT9タイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新する。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを追加表示させる。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図67(2-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図67(2-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図67(2-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例3)
次に、図66(3)及び図67を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンド及び客待ち状態指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例3を説明する。なお、図67(3-a)~(3-h)は、図66(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図67(3-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モード(音量初期値の設定)の切替が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図67(3-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更報知を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される(図67(3-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの電源投入報知が実行されずに設定変更モードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(3-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずに設定変更モードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(3-e)参照)。
そして、T6~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するが設定変更モードを継続する。そのため、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行わないことになる。
そして、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずに設定変更モードを継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示されて、演出図柄70aの変動表示が開始される(図67(3-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図67(3-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図67(3-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例4)
次に、図66(4)及び図67を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンド、客待ち状態指定コマンド、及び、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例4を説明する。なお、図67(4-a)~(4-h)は、図66(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図67(4-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モード(音量初期値の設定)の切替が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図67(4-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更報知を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される(図67(4-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの電源投入報知が実行されずに設定変更モードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(4-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずに設定変更モードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(4-e)参照)。
そして、T6~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するが設定変更モードを継続する。そのため、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行わないことになる。
そして、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずに設定変更モードを継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの変動演出が実行されずに設定変更モードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(4-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、本来であれば導出するはずの変動演出の結果を導出せずに設定変更モードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続する(図67(4-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図67(4-h)参照)。
このように、電源ON直後に演出制御基板130側がコマンド待ち状態になってから電源OFFまでの間において、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態になるので、遊技店員による音量調整が可能な期間を拡大することができ、遊技店側の利便性を向上させることが可能となる。
また、演出制御基板130側が設定変更モードに移行した後において、新たなコマンド(演出進行モードに移行するための特定のコマンド、つまり、画像表示装置の表示画像を大幅に変化させるコマンド)を正常に受信したタイミングで、設定変更モード(設定変更中画面)が終了して演出進行モード(通常画面)に移行するので、演出制御基板130による演出制御の変化に合わせてモード移行を行うことが可能となる。
また、設定変更モード(設定変更中画面)から演出進行モード(演出用画面)に移行したタイミングで、十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態になるので、実際に演出を確認しながら音量や光量を調整(設定)することができ、遊技者に親切な調整機能とすることが可能となる。
また、主制御基板110側が設定変更モード(設定変更処理)中であって画像表示装置に設定変更中画面が表示されているときに各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に遊技球が入賞した場合には、この入賞が無効となって遊技球の払い出しが行われず、この入賞に応じた払出数が収集されずに通常ベース値の算出の対象外となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがないので、遊技者が遊技を実行可能なときのみの遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、主制御基板110側が設定変更モード(設定変更処理)中であって画像表示装置に設定変更中画面が表示されているときにアウト口39に遊技球が流入した場合には、この流入が無効となり、この流入に応じたアウト数が収集されずに通常ベース値の算出の対象外となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがないので、遊技者が遊技を実行可能なときのみの遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源投入指定コマンドを正常に受信できなかったことによって、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に設定変更中画面が表示されているときに各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に遊技球が入賞した場合には、この入賞が有効となって遊技球の払い出しが行われ、この入賞に応じた払出数が収集されて通常ベース値の算出の対象となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがあるので、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなくても、的確に遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源投入指定コマンドを正常に受信できなかったことによって、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に設定変更中画面が表示されているときにアウト口39に遊技球が流入した場合には、この流入が有効となり、この流入に応じたアウト数が収集されて通常ベース値の算出の対象となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがあるので、遊技進行モード(演出進行モード)となっていなくても、的確に遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、主制御基板110側が設定変更モード(設定変更処理)中であって画像表示装置に設定変更中画面が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されずにエラー報知が実行されず、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に通常画面(演出用画面)が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されてエラー報知が実行可能な状態となるため、設定変更処理中という遊技者による遊技や不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源投入指定コマンドを正常に受信できなかったことで主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に設定変更中画面が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されてエラー報知が実行されるため、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなかった場合であってもエラーの発生を的確に報知することが可能となる。この場合、演出進行モードに移行して設定変更中画面の表示を終了させてもよいし、演出進行モードに移行させずに設定変更中画面の表示を維持してもよい。
なお、設定変更モード(設定変更中画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したときに、電源投入報知が実行されていても十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にするのではなく、電源投入報知音の出力が終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよいし、電源投入報知が完全に終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよい。
また、設定変更モード中に変動前コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンドや始動口入賞指定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、特別図柄記憶指定コマンド又は始動口入賞指定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
また、設定変更モード中に図柄確定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、図柄確定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。なお、図柄確定コマンドに特別図柄判定の判定結果を示す情報を含めてもよく、この場合は特別図柄判定の判定結果を示す演出図柄(例えば大当たりならば「777」、ハズレならば「246」など)を表示するのではなく、電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」を表示するとよい。
また、始動口への遊技球の入賞に基づいて送信される変動開始コマンド(特別図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を正常に受信すると演出進行モードに移行して通常画面(演出用画面)を表示(変動演出を開始)させるのではなく、設定変更モードを継続して設定変更中画面を表示したまま特別図柄の変動表示を行ってもよい。この場合には、次に客待ち状態指定コマンドやオープニング指定コマンドを正常に受信することで、演出進行モードに移行して通常画面(演出用画面)が表示されるようにするとよい。
また、設定変更報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置の発光色と、電源投入報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置の発光色とを異ならせるようにしてもよい。このようにすると、設定変更報知と電源投入報知のどちらの報知が行われているのかを認識し易くなる。
また、主制御基板110側が設定変更モード(設定変更処理)中となっているときに、各種のエラー判定(異常入賞エラー、不正入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー、操作エラー)を実行するようにした場合にあっては、各種エラーが発生してエラー指定コマンドが送信されたとしても、画像表示装置では設定変更報知が維持されてエラー報知が規制(制限)されるように、設定変更報知よりもエラー報知の優先順位(重要度)を低く(下位に)設定しておくとよい。
(RWMクリアが行われる場合の具体例)
図68及び69を用いて、電源ON時にRWMクリアが行われる場合の具体例について説明する。図68(1)~(4)は、演出制御基板130側の4つの動作例を示す図である。
(主制御基板側の動作例)
最初に、図68を用いて、主制御基板110側の動作例について説明する。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、RWMクリア操作が行われたことを検出すると、メインRAM110cのRWM領域の所定の領域を初期化するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)RWMクリアモードに移行し、RWMクリア指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子からRWMクリア中信号を出力する。
そして、T4のタイミングにおいて、RWMクリア確認操作が行われたことを検出すると、電源投入指定コマンドを送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。
このとき、セキュリティ信号端子から所定時間(256ミリ秒)に亘る電源投入信号の出力を開始し、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、及び、普通図柄保留表示器65は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
その後、T5のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。
次に、T7~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞を検出すると、払出装置95から賞球(3個の遊技球)が払い出されて通常中払出数カウンタが更新され、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「1」であることを示す表示となり、第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを送信する。
次に、T10のタイミングにおいて、第1特図保留数が減算されると、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「0」であることを示す表示となり、停止表示させる特別図柄を決定した後に特別図柄の変動パターンを決定し、特別図柄指定コマンドや特図変動パターン指定コマンドといった変動開始コマンドを送信し、第1特別図柄表示器60での第1特別図柄の変動表示を開始する。
そして、T11のタイミングにおいて、変動時間が経過すると、第1特別図柄表示器60にハズレ特別図柄を停止表示して図柄確定コマンドを送信し、T12のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
(演出制御基板側の動作例1)
次に、図68(1)及び図69を用いて、主制御基板110から送信されたコマンドを正常に受信する場合の演出制御基板130側の動作例1を説明する。なお、図69(1-a)~(1-h)は、図68(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図69(1-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図69(1-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信されたRWMクリア指定コマンドを正常に受信すると、RWMクリアを行うためのRWMクリアモードに移行してRWMクリア準備報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、RWMクリアスイッチ111aの押下でRWMクリアが行われることを示すクリア確認画面が表示される(図69(1-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源投入報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源投入報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図69(1-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、客待ち状態となるが電源投入報知を継続し、T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源投入報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止する。そして、第1画像表示装置70では、初期演出図柄「135」や背景画像等の表示が継続する(図69(1-e)参照)。
そして、T8のタイミングにおいて、枠用照明装置10及び盤用照明装置74の白色での点灯時間(60秒)が経過すると、電源投入報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。
その後、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新する。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを追加表示させる。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図69(1-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図69(1-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図69(1-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例2)
次に、図68(2)及び図69を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例2を説明する。なお、図69(2-a)~(2-h)は、図68(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図69(2-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図69(2-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信されたRWMクリア指定コマンドを正常に受信すると、RWMクリアを行うためのRWMクリアモードに移行してRWMクリア準備報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、RWMクリアスイッチ111aの押下でRWMクリアが行われることを示すクリア確認画面が表示される(図69(2-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信することができない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源投入報知が実行されないことになる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(2-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図69(2-e)参照)。
そして、T6~T8のタイミングを経た後のT9タイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新する。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを追加表示させる。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図69(2-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図69(2-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図67(2-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例3)
次に、図68(3)及び図69を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンド及び客待ち状態指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例3を説明する。なお、図69(3-a)~(3-h)は、図68(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図69(3-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モード(音量初期値の設定)の切替が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図69(3-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信されたRWMクリア指定コマンドを正常に受信すると、RWMクリアを行うためのRWMクリアモードに移行してRWMクリア準備報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、RWMクリアスイッチ111aの押下でRWMクリアが行われることを示すクリア確認画面が表示される(図69(3-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの電源投入報知が実行されずにRWMクリアモードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(3-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずにRWMクリアモードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(3-e)参照)。
そして、T6~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するがRWMクリアモードを継続する。そのため、第1画像表示装置70では、設定変更中画面の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行わないことになる。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずにRWMクリアモードを継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示されて、演出図柄70aの変動表示が開始される(図69(3-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図69(3-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図69(3-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例4)
次に、図68(4)及び図69を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンド、客待ち状態指定コマンド、及び、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例4を説明する。なお、図69(4-a)~(4-h)は、図68(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている(図69(4-a)参照)。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モード(音量初期値の設定)の切替が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図69(4-b)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信されたRWMクリア指定コマンドを正常に受信すると、RWMクリアを行うためのRWMクリアモードに移行してRWMクリア準備報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、RWMクリアスイッチ111aの押下でRWMクリアが行われることを示すクリア確認画面が表示される(図69(4-c)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの電源投入報知が実行されずにRWMクリアモードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(4-d)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずにRWMクリアモードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(4-e)参照)。
そして、T6~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するがRWMクリアモードを継続する。そのため、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行われないことになる。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずにRWMクリアモードを継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの変動演出が実行されずにRWMクリアモードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(4-f)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、本来であれば導出するはずの変動演出の結果を導出せずにRWMクリアモードを継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、クリア確認画面の表示が継続する(図69(4-g)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図69(4-h)参照)。
このように、電源ON直後に演出制御基板130側がコマンド待ち状態になってから電源OFFまでの間において、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態になるので、遊技店員による音量調整が可能な期間を拡大することができ、遊技店側の利便性を向上させることが可能となる。
また、演出制御基板130側がRWMクリアモードに移行した後において、新たなコマンド(演出進行モードに移行するための特定のコマンド、つまり、画像表示装置の表示画像を大幅に変化させるコマンド)を正常に受信したタイミングで、RWMクリアモード(クリア確認画面)が終了して演出進行モード(通常画面)に移行するので、演出制御基板130による演出制御の変化に合わせてモード移行を行うことが可能となる。
また、RWMクリアモード(クリア確認画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したタイミングで、十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態になるので、実際に演出を確認しながら音量や光量を調整(設定)することができ、遊技者に親切な調整機能とすることが可能となる。
また、主制御基板110側がRWMクリアモード(RWMクリア処理)中であって画像表示装置にクリア確認画面が表示されているときに各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に遊技球が入賞した場合には、この入賞が無効となって遊技球の払い出しが行われず、この入賞に応じた払出数が収集されずに通常ベース値の算出の対象外となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがないので、遊技者が遊技を実行可能なときのみの遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、主制御基板110側がRWMクリアモード(RWMクリア処理)中であって画像表示装置にクリア確認画面が表示されているときにアウト口39に遊技球が流入した場合には、この流入が無効となり、この流入に応じたアウト数が収集されずに通常ベース値の算出の対象外となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがないので、遊技者が遊技を実行可能なときのみの遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源投入指定コマンドを正常に受信できなかったことによって、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置にクリア確認画面が表示されているときに各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に遊技球が入賞した場合には、この入賞が有効となって遊技球の払い出しが行われ、この入賞に応じた払出数が収集されて通常ベース値の算出の対象となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがあるので、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなくても、的確に遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源投入指定コマンドを正常に受信できなかったことによって、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置にクリア確認画面が表示されているときにアウト口39に遊技球が流入した場合には、この流入が有効となり、この流入に応じたアウト数が収集されて通常ベース値の算出の対象となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがあるので、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなくても、的確に遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、主制御基板110側がRWMクリアモード(RWMクリア処理)中であって画像表示装置にクリア確認画面が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されずにエラー報知が実行されず、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に通常画面(演出用画面)が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されてエラー報知が実行可能な状態となるため、RWMクリア処理中という遊技者による遊技や不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源投入指定コマンドを正常に受信できなかったことで主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置にクリア確認画面が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されてエラー報知が実行されるため、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなかった場合であってもエラーの発生を的確に報知することが可能となる。この場合、演出進行モードに移行してクリア確認画面の表示を終了させてもよいし、演出進行モードに移行させずにクリア確認画面の表示を維持してもよい。
なお、RWMクリアモード(クリア確認画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したときに、電源投入報知が実行されていても十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にするのではなく、電源投入報知音の出力が終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよいし、電源投入報知が完全に終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよい。
また、RWMクリアモード中に変動前コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンドや始動口入賞指定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、特別図柄記憶指定コマンド又は始動口入賞指定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
また、RWMクリアモード中に図柄確定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、図柄確定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
また、始動口への遊技球の入賞に基づいて送信される変動開始コマンド(特別図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を正常に受信すると演出進行モードに移行して通常画面(演出用画面)を表示(変動演出を開始)させるのではなく、RWMクリアモードを継続してクリア確認画面を表示したまま特別図柄の変動表示を行ってもよい。この場合には、次に客待ち状態指定コマンドやオープニング指定コマンドを正常に受信することで、演出進行モードに移行して通常画面(演出用画面)が表示されるようにするとよい。
また、RWMクリア準備報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置74の発光色と、電源投入報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置74の発光色とを異ならせるようにしてもよい。このようにすると、RWMクリア準備報知と電源投入報知のどちらの報知が行われているのかを認識し易くなる。
また、主制御基板110側がRWMクリアモード(RWMクリア処理)中となっているときに、各種のエラー判定(異常入賞エラー、不正入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー、操作エラー)を実行するようにした場合にあっては、各種エラーが発生してエラー指定コマンドが送信されたとしても、画像表示装置ではRWMクリア準備報知が維持されてエラー報知が規制(制限)されるように、RWMクリア準備報知よりもエラー報知の優先順位(重要度)を低く(下位に)設定しておくとよい。
(遊技の制御状態が復旧する場合の具体例)
図70及び71を用いて、電源ON時に設定確認が行われずに遊技の制御状態が復旧する場合の具体例について説明する。図70(1)~(4)は、演出制御基板130側の4つの動作例を示す図である。なお、ここでは低確非時短遊技状態(通常遊技状態)に復旧するものとする。
(主制御基板側の動作例)
最初に、図70を用いて、主制御基板110側の動作例について説明する。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作が行われていないことを検出すると、電源復旧指定コマンドを送信して遊技の進行を制御するための遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。
このとき、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、及び、普通図柄保留表示器65は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
そして、T4のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信し、T5のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。
その後、T6~T7のタイミングを経た後のT8のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞を検出すると、払出装置95から賞球(3個の遊技球)が払い出されて通常中払出数カウンタが更新され、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「1」であることを示す表示となり、第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを送信する。
次に、T9のタイミングにおいて、第1特図保留数が減算されると、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「0」であることを示す表示となり、停止表示させる特別図柄を決定した後に特別図柄の変動パターンを決定し、特別図柄指定コマンドや特図変動パターン指定コマンドといった変動開始コマンドを送信し、第1特別図柄表示器60での第1特別図柄の変動表示を開始する。
次に、T10のタイミングにおいて、変動時間が経過すると、第1特別図柄表示器60にハズレ特別図柄を停止表示して図柄確定コマンドを送信し、T11のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
(演出制御基板側の動作例1)
次に、図70(1)及び71図を用いて、主制御基板110から送信されたコマンドを正常に受信する場合の演出制御基板130側の動作例1を説明する。なお、図71(1-a)~(1-h)は、図70(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図71(1-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源復旧報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源復旧報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、電源が復旧したことを示す電源復旧画面が表示される(図71(1-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、客待ち状態となるが電源復旧報知を継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、電源復旧画面の表示が継続する(図71(1-c)参照)。
次に、T5のタイミングを経た後のT6のタイミングにおいて、電源復旧報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止する。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図71(1-d)参照)。
そして、T7のタイミングにおいて、枠用照明装置10及び盤用照明装置74の白色での点灯時間(60秒)が経過すると、電源復旧報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、初期演出図柄及び背景画像の他に音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示された状態となっている(図71(1-e)参照)。
その後、T8のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新する。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを追加表示させる。
そして、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図71(1-f)参照)。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図71(1-g)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図71(1-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例2)
次に、図70(2)及び図71を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例2を説明する。なお、図71(2-a)~(2-h)は、図70(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図71(2-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信することができない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源復旧報知が実行されないことになる。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(2-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図71(2-c)参照)。
次に、T5のタイミングを経たT6のタイミングにおいて、第1画像表示装置70では、初期演出図柄及び背景画像の他に音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示された状態となる(図71(2-d)参照)。
そして、T7のタイミングにおいて、客待ち演出の待機時間が経過すると、客待ち演出を開始する。このとき、音声出力装置9からはデモBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、遊技者の興味を惹きつけるためのデモ装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示された状態で遊技者の興味を惹きつけるためのデモ表示演出が開始される(図71(2-e)参照)。
その後、T8のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新して客待ち演出を終了させる。このとき、第1画像表示装置70では、初期演出図柄「135」や背景画像等が表示されて第1保留アイコンを追加表示させる。
そして、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図71(2-f)参照)。
次に、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図71(2-g)参照)。
そして、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図71(2-h)参照)。
(演出制御基板の動作例3)
次に、図70(3)及び図71を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンド及び客待ち状態指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例3を説明する。なお、図71(3-a)~(3-h)は、図70(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図71(3-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信することができない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源復旧報知が実行されないことになる。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(3-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずにコマンド待ち状態を継続する。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(3-c)参照)。
そして、T5~T7のタイミングにおいて、主制御基板110から何らのコマンドも受信していないことからコマンド待ち状態を継続する。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(3-d)及び図71(3-e)参照)。
次に、T8のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するがコマンド待ち状態を継続する。そのため、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行われないことになる。
そして、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずにコマンド待ち状態を継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示されて、演出図柄70aの変動表示が開始される(図71(3-f)参照)。
その後、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図71(3-g)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図71(3-h)参照)。
(演出制御基板側の動作例4)
次に、図70(4)及び図71を用いて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンド、客待ち状態指定コマンド、及び、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例4を説明する。なお、図71(4-a)~(4-h)は、図70(a)~(h)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モード(音量初期値の設定)の切替が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図71(4-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信することができない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源復旧報知が実行されないことになる。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(4-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずにコマンド待ち状態を継続する。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(4-c)参照)。
次に、T5~T7のタイミングを経た後のT8のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するがコマンド待ち状態を継続する。そのため、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行われないことになる。
そして、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずにコマンド待ち状態を継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの変動演出が実行されずにコマンド待ち状態を継続する。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(4-f)参照)。
その後、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを正常に受信すると、本来であれば導出するはずの変動演出の結果を導出せずにコマンド待ち状態を継続する。そして、第1画像表示装置70では、カラーバーとバージョン情報の表示が継続する(図71(4-g)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図71(4-h)参照)。
このように、電源ON直後に演出制御基板130側がコマンド待ち状態になってから電源OFFまでの間において、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態になるので、遊技店員による音量調整が可能な期間を拡大することができ、遊技店側の利便性を向上させることが可能となる。
また、演出制御基板130側がコマンド待ち状態に移行した後において、新たなコマンド(演出進行モードに移行するための特定のコマンド、つまり、画像表示装置の表示画像を大幅に変化させるコマンド)を正常に受信したタイミングで、コマンド待ち状態(初期画面)が終了して演出進行モード(通常画面)に移行するので、演出制御基板130による演出制御の変化に合わせてモード移行を行うことが可能となる。
また、コマンド待ち状態(初期画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したタイミングで、十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態になるので、実際に演出を確認しながら音量や光量を調整(設定)することができ、遊技者に親切な調整機能とすることが可能となる。
なお、コマンド待ち状態(初期画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したときに、電源復旧報知が実行されていても十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にするのではなく、電源復旧報知音の出力が終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよいし、電源復旧報知が完全に終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよい。
また、コマンド待ち状態中に変動前コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンドや始動口入賞指定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、特別図柄記憶指定コマンド又は始動口入賞指定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
また、コマンド待ち状態中に図柄確定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、図柄確定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
(設定確認が行われる場合の具体例)
図72及び図73を用いて、電源ON時に設定確認が行われる場合の具体例について説明する。図72(1)~(4)は、演出制御基板130側の4つの動作例を示す図である。ここでは設定確認後に低確非時短遊技状態(通常遊技状態)に復旧するものとする。
(主制御基板側の動作例)
最初に、図72を用いて、主制御基板110側の動作例について説明する。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定確認操作が行われたことを検出すると、メインRAM110cのRWM領域にセーブされている設定値を確認するための設定確認モードに移行し、設定確認指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子から設定確認中信号を出力し、情報表示器113に現在の設定値(1~4の何れか)を表示する。
そして、T4のタイミングにおいて、確認終了操作が行われたことを検出すると、電源復旧指定コマンドを送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。
このとき、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
その後、T5のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。
その後、T7~T8のタイミングを経た後のT9のタイミングにおいて、第1始動口45への遊技球の入賞を検出すると、払出装置95から賞球(3個の遊技球)が払い出されて通常中払出数カウンタが更新され、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「1」であることを示す表示となり、第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを送信する。
次に、T10のタイミングにおいて、第1特図保留数が減算されると、第1特別図柄保留表示器63が第1特図保留数「0」であることを示す表示となり、停止表示させる特別図柄を決定した後に特別図柄の変動パターンを決定し、特別図柄指定コマンドや特図変動パターン指定コマンドといった変動開始コマンドを送信し、第1特別図柄表示器60での第1特別図柄の変動表示を開始する。
次に、T11のタイミングにおいて、変動時間が経過すると、第1特別図柄表示器60にハズレ特別図柄を停止表示して図柄確定コマンドを決定し、T12のタイミングにおいて、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
(演出制御基板側の動作例1)
次に、図72(1)及び図73を用いて、主制御基板110から送信されたコマンドを正常に受信する場合の演出制御基板130側の動作例1を説明する。なお、図73(1-a)~(1-i)は、図72(a)~(i)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図73(1-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定確認指定コマンドを正常に受信すると、設定確認を行うための設定確認モードに移行して設定確認報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定確認中であることを示す設定確認中画面が表示される(図73(1-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源復旧報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源復旧報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、電源が復旧したことを示す電源復旧画面が表示される(図73(1-c)参照)
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、客待ち状態となるが電源復旧報知を継続する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、電源復旧画面の表示が継続する(図73(1-d)参照)。
そして、T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源復旧報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止する。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図73(1-e)参照)。
その後、T8のタイミングにおいて、枠用照明装置10及び盤用照明装置74の白色での点灯時間(60秒)が経過すると、電源復旧報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、初期演出図柄及び背景画像の他に音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示された状態となっている(図73(1-f)参照)。
次に、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新する。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを追加表示させる。
そして、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図73(1-g)参照)。
そして、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図73(1-h)参照)。
その後、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図73(1-i)参照)。
(演出制御基板側の動作例2)
次に、図72(2)及び図73を用いて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例2を説明する。なお、図73(2-a)~(2-i)は、図72(a)~(i)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図73(2-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定確認指定コマンドを正常に受信すると、設定確認を行うための設定確認モードに移行して設定確認報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定確認中であることを示す設定確認中画面が表示される(図73(2-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信できない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源復旧報知が実行されないことになる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(2-c)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図73(2-d)参照)。
そして、T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、第1画像表示装置70では、初期演出図柄及び背景画像の他に音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示された状態となる(図73(2-e)参照)。
その後、T8のタイミングにおいて、客待ち演出の待機時間が経過すると、客待ち演出を開始する。このとき、音声出力装置9からはデモBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、遊技者の興味を惹きつけるためのデモ装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、音量調整案内画像OAG及び光量調整案内画像KAGが表示された状態で遊技者の興味を惹きつけるためのデモ表示演出が開始される(図73(2-f)参照)。
次に、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新して客待ち演出を終了させる。このとき、第1画像表示装置70では、初期演出図柄「135」や背景画像等が表示されて第1保留アイコンを追加表示させる。
そして、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、第1保留アイコンを当該アイコンに変化させて演出図柄70aの変動表示が開始される(図73(2-g)参照)。
そして、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図73(2-h)参照)。
その後、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図73(2-i)参照)。
(演出制御基板の動作例3)
次に、図72(3)及び図73を用いて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンド及び客待ち状態指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例3を説明する。なお、図73(3-a)~(3-i)は、図72(a)~(i)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図73(3-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定確認指定コマンドを正常に受信すると、設定確認を行うための設定確認モードに移行して設定確認報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定確認中であることを示す設定確認中画面が表示される(図73(3-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信できない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源復旧報知が実行されないことになる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(3-c)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずに設定確認モードを継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(3-d)参照)。
そして、T6~T8のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される何らのコマンドも受信していないことから設定確認モードを継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(3-e)~図73(3-f)参照)。
その後、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するが設定確認モードを継続する。そのため、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行われないことになる。
そして、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずに設定確認モードを継続し、その後に、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して変動演出を開始する。このとき、音声出力装置9からは変動演出のBGMが出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、変動演出を装飾するための変動装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示されて、演出図柄70aの変動表示が開始される(図73(3-g)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを受信すると、変動演出の結果を導出する。このとき、音声出力装置9から出力されていた変動演出のBGMが停止する。そして、第1画像表示装置70では、変動表示した後に仮停止していたハズレの演出図柄70aが停止表示する(図73(3-h)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。そして、第1画像表示装置70では、ハズレの演出図柄70aや背景画像等の表示が継続する(図73(3-i)参照)。
(演出制御基板側の動作例4)
次に、図72(4)及び図73を用いて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンド、客待ち状態指定コマンド、及び、特図変動パターン指定コマンドを正常に受信できない場合の演出制御基板130側の動作例4を説明する。なお、図73(4-a)~(4-i)は、図72(a)~(i)のそれぞれに対応している。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モード(音量初期値の設定)の切替が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、初期画面として7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される(図73(4-a)参照)。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定確認指定コマンドを正常に受信すると、設定確認を行うための設定確認モードに移行して設定確認報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定確認中であることを示す設定確認中画面が表示される(図73(4-b)参照)。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信できない受信エラーになると、本来であれば実行されるはずの電源復旧報知が実行されないことになる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では白色での点灯が継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(4-c)参照)。
次に、T5のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば移行するはずの客待ち状態に移行せずに設定確認モードを継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(4-d)参照)。
そして、T6~T8のタイミングにおいて、主制御基板110から送信される何らのコマンドも受信していないことから設定確認モードを継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(4-e)~図73(4-f)参照)。
その後、T9のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された第1特別図柄記憶指定コマンドや第1始動口入賞指定コマンドといった変動前コマンドを受信すると、サブRAM130cに記憶されている第1特図保留数を更新するが設定確認モードを継続する。そのため、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続し、第1保留アイコンの追加表示が行われないことになる。
そして、T10のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された特別図柄指定コマンドを正常に受信した時点では、変動演出を開始せずに設定確認モードを継続し、その後に特図変動パターン指定コマンドを正常に受信することができずに受信エラーになると、本来であれば実行するはずの変動演出が実行されずに設定確認モードを継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図71(4-g)参照)。
次に、T11のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された図柄確定コマンドを正常に受信すると、本来であれば導出するはずの変動演出の結果を導出せずに設定確認モードを継続する。そして、第1画像表示装置70では、設定確認中画面の表示が継続する(図73(4-h)参照)。
そして、T12のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された客待ち状態指定コマンドを受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して客待ち状態となる。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始され、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される(図73(4-i)参照)。
このように、電源ON直後に演出制御基板130側がコマンド待ち状態になってから電源OFFまでの間において、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態になるので、遊技店員による音量調整が可能な期間を拡大することができ、遊技店側の利便性を向上させることが可能となる。
また、演出制御基板130側が設定確認モードに移行した後において、新たなコマンド(演出進行モードに移行するための特定のコマンド、つまり、画像表示装置の表示画像を大幅に変化させるコマンド)を正常に受信したタイミングで、設定確認モード(設定確認中画面)が終了して演出進行モード(通常画面)に移行するので、演出制御基板130による演出制御の変化に合わせてモード移行を行うことが可能となる。
また、設定確認モード(設定確認中画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したタイミングで、十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態になるので、実際に演出を確認しながら音量や光量を調整(設定)することができ、遊技者に親切な調整機能とすることが可能となる。
また、主制御基板110側が設定確認モード(設定確認処理)中であって画像表示装置に設定確認中画面が表示されているときに各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に遊技球が入賞した場合には、この入賞が無効となって遊技球の払い出しが行われず、この入賞に応じた払出数が収集されずに通常ベース値の算出の対象外となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがないので、遊技者が遊技を実行可能なときのみの遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、主制御基板110側が設定確認モード(設定確認処理)中であって画像表示装置に設定確認中画面が表示されているときにアウト口39に遊技球が流入した場合には、この流入が無効となり、この流入に応じたアウト数が収集されずに通常ベース値の算出の対象外となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがないので、遊技者が遊技を実行可能なときのみの遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかったことによって、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に設定確認中画面が表示されているときに各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に遊技球が入賞した場合には、この入賞が有効となって遊技球の払い出しが行われ、この入賞に応じた払出数が収集されて通常ベース値の算出の対象となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがあるので、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなくても、的確に遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかったことで主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に設定確認中画面が表示されているときにアウト口39に遊技球が流入した場合には、この流入が有効となり、この流入に応じたアウト数が収集されて通常ベース値の算出の対象となって情報表示器113に表示される通常ベース値が変化することがあるので、遊技進行モード(演出進行モード)となっていなくても、的確に遊技機の性能情報(履歴情報)を算出・記憶・表示することができ、正確な性能情報を提供することが可能となる。
また、主制御基板110側が設定確認モード(設定確認処理)中であって画像表示装置に設定確認中画面が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されずにエラー報知が実行されず、主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に通常画面(演出用画面)が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されてエラー報知が実行可能な状態となるため、設定確認処理中という遊技者による遊技や不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
また、演出制御基板130が電源復旧指定コマンドを正常に受信できなかったことで主制御基板110側が遊技進行モード(遊技の進行制御)中であって画像表示装置に設定確認中画面が表示されているときは、各種のエラー判定が実行(エラー指定コマンドが送信)されてエラー報知が実行されるため、見た目では遊技進行モード(演出進行モード)となっていなかった場合であってもエラーの発生を的確に報知することが可能となる。この場合、演出進行モードに移行して設定確認中画面の表示を終了させてもよいし、演出進行モードに移行させずに設定確認中画面の表示を維持してもよい。
なお、設定確認モード(設定確認中画面)から演出進行モード(通常画面)に移行したときに、電源復旧報知が実行されていても十字キー19の操作(遊技者)による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にするのではなく、電源復旧報知音の出力が終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよいし、電源復旧報知が完全に終了したタイミングで十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態にしてもよい。
また、設定確認モード中に変動前コマンドとしての特別図柄記憶指定コマンドや始動口入賞指定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、特別図柄記憶指定コマンド又は始動口入賞指定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
また、設定確認モード中に図柄確定コマンドを正常に受信しても演出進行モードに移行しないようにするのではなく、図柄確定コマンドを正常に受信したタイミングで演出進行モードに移行させるようにしてもよい。
また、始動口への遊技球の入賞に基づいて送信される変動開始コマンド(特別図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を正常に受信すると演出進行モードに移行して通常画面(演出用画面)を表示(変動演出を開始)させるのではなく、設定確認モードを継続して設定確認中画面を表示したまま特別図柄の変動表示を行ってもよい。この場合には、次に客待ち状態指定コマンドやオープニング指定コマンドを正常に受信することで、演出進行モードに移行して通常画面(演出用画面)が表示されるようにするとよい。
また、設定確認報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置の発光色と、電源復旧報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置の発光色とを異ならせるようにしてもよい。このようにすると、設定確認報知と電源復旧報知のどちらの報知が行われているのかを認識し易くなる。
また、主制御基板110側が設定確認モード(設定確認処理)中となっているときに、各種のエラー判定(異常入賞エラー、不正入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー、操作エラー)を実行するようにした場合にあっては、各種エラーが発生してエラー指定コマンドが送信されたとしても、画像表示装置では設定確認報知が維持されてエラー報知が規制(制限)されるように、設定確認報知よりもエラー報知の優先順位(重要度)を低く(下位に)設定しておくとよい。
なお、本実施形態では、遊技球などの遊技媒体を使用して遊技を行い、遊技によって付与条件を満たすと所定量の遊技媒体を賞として遊技者に付与するようになっているが、遊技媒体に相当する価値データ(遊技価値)を使用して遊技を行い、遊技によって付与条件を満たすと所定量の価値データ(遊技価値)を賞として遊技者に付与するようにしてもよい。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、第2実施形態では、ガラス枠4の上部に異常が発生したことを報知するための異常報知LEDが設けられている。
(第2実施形態における主制御基板の初期設定処理)
図74を用いて、第2実施形態における主制御基板110の初期設定処理を説明する。図74は、第2実施形態における主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。ここでは、第1実施形態における初期設定処理と相違する部分だけを説明し、一致する部分については同一のステップ番号を付して説明は省略する。
図74に示す初期設定処理では、図19に示す初期設定処理におけるステップS30とステップS31との間にステップS30Aが設けられている。
メインCPU110aは、ステップS30Aにおいて、情報用RWM領域のベース記憶領域の第1領域の値を参照し、現在が何番目の遊技区間であるか及び現在の遊技区間の通常ベース値を示す通常ベース値指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、ベース警戒報知を実行するための処理が行われることになる。
「ベース警戒報知」とは、現在の遊技区間における通常ベース値が適正値ではない又は適正値から外れる可能性があることを認識させるための報知であり、画像表示装置に特殊背景画像を表示したり、ガラス枠4に設けられる異常報知LEDを所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば赤)で点灯又は点滅させたりすることである。
(第2実施形態における演出制御部のコマンド解析処理)
図75を用いて、第2実施形態における演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図75は、第2実施形態における演出制御部130mのコマンド解析処理を示すフローチャートである。ここでは、第1実施形態におけるコマンド解析処理と相違する部分だけを説明し、一致する部分については同一のステップ番号を付して説明は省略する。
図75に示すコマンド解析処理では、図75に示すコマンド解析処理におけるステップE329の後に、ステップE330及びステップE331が設けられている。
サブCPU130aは、ステップE328において、受信したコマンドが特別遊技系指定コマンドであるか否かを判定する。特別遊技系指定コマンドである場合には、ステップE329に処理を移し、特別遊技系指定コマンドでない場合には、ステップE330に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE330において、受信したコマンドが通常ベース値指定コマンドであるか否かを判定する。通常ベース値指定コマンドである場合には、ステップE331に処理を移し、通常ベース値指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE331において、ベース警戒報知処理を行う。具体的には、通常ベース値指定コマンドによって特定される現在の遊技区間における通常ベース値が適正値ではない又は適正値から外れる可能性がある報知条件を満たしている場合に、上述したベース警戒報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、ベース警戒報知を実行するための処理が行われることになる。なお、ベース警戒報知処理の詳細は後述する。本処理を終了すると、今回のコマンド解析処理を終了する。
(第2実施形態における演出制御部のベース警戒報知処理)
図76を用いて、第2実施形態における演出制御部130mのベース警戒報知処理を説明する。図76は、第2実施形態における演出制御部130mのベース警戒報知処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE331-1において、通常ベース値指定コマンドによって特定される遊技区間が第1遊技区間であるか否かを判定する。第1遊技区間でない場合には、ステップE331-2に処理を移し、第1遊技区間である場合には、ベース警戒報知を実行しないものとして今回のベース警戒報知処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE331-2において、現在の遊技区間の通常ベース値が適正値から外れる可能性がある第1報知範囲(例えば33~34)に含まれるか否かを判定する。第1報知範囲に含まれる場合には、ベース警戒報知を実行するものとしてステップE331-3に処理を移し、第1報知範囲に含まれない場合には、ステップE331-4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE331-3において、ベース警戒報知の中では遊技店員に対する訴求力が低い低レベル警戒報知を開始させるための低レベル警戒報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、低レベル警戒報知を実行するための処理が行われることになる。
「低レベル警戒報知」は、図77のベース警戒報知の報知態様例に示すように、異常報知LEDが黄色で点灯するようになっており、画像表示装置及び音声出力装置は使用されないようになっている。
サブCPU130aは、ステップE331-4において、現在の遊技区間の通常ベース値が適正値から僅かに外れている第2報知範囲(例えば31~32)に含まれるか否かを判定する。第2報知範囲に含まれる場合には、ベース警戒報知を実行するものとしてステップE331-5に処理を移し、第2報知範囲に含まれない場合には、ステップE331-6に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE331-5において、ベース警戒報知の中では遊技店員に対する訴求力が中くらいの中レベル警戒報知を開始させるための中レベル警戒報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、中レベル警戒報知を実行するための処理が行われることになる。
「中レベル警戒報知」は、図77のベース警戒報知の報知態様例に示すように、異常報知LEDが黄色よりも訴求力が高い赤色で点灯するようになっており、画像表示装置及び音声出力装置は使用されないようになっている。
サブCPU130aは、ステップE331-6において、現在の遊技区間の通常ベース値が適正値から明らかに外れている第3報知範囲(例えば0~30)に含まれるか否かを判定する。第3報知範囲に含まれる場合には、ベース警戒報知を実行するものとしてステップE331-7に処理を移し、第3報知範囲に含まれない場合には、今回のベース警戒報知処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE331-7において、ベース警戒報知の中では遊技店員に対する訴求力が高い高レベル警戒報知を開始させるための高レベル警戒報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、高レベル警戒報知を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると、今回のベース警戒報知処理を終了する。
「高レベル警戒報知」は、図77のベース警戒報知の報知態様例に示すように、異常報知LEDが赤色で点滅すると共に、画像表示装置に特殊背景画像が表示されるようになっており、音声出力装置は使用されないようになっている。
このように、主制御基板110では通常ベース値指定コマンドを送信するだけで、演出制御基板130によって通常ベース値が報知条件を満たしているか否かを判定してベース警戒報知を行うための処理を実行するようになっている。そのため、電源ON時の主制御基板110の処理負荷が軽減され、遊技の進行を制御するための遊技進行モードへの移行時間を短縮することが可能となる。
また、通常ベース値が適正値ではない又は適正値から外れる可能性がある報知条件を満たしていない場合にベース警戒報知を実行するようになっている。そのため、遊技釘が適切な状態となっていないことを遊技店側が認識することができ、適切な対処を行うことが可能となる。
また、通常ベース値の適正度合(不適正度合)によって警戒レベルの異なるベース警戒報知を実行するようになっている。そのため、遊技釘がどの程度適切な状態となっていないかを遊技店側が認識することができ、適切な対処を行うことが可能となる。
また、ベース警戒報知では、各種エラー報知(電源投入報知、電源復旧報知、復帰不可能エラー報知、不正入賞エラー報知、異常入賞エラー報知、磁気エラー報知、電波エラー報知、扉開放エラー報知、操作エラー報知)と違って報知音を出力しないようになっている。そのため、遊技者には認識し難いように遊技店側が認識できるようにベース警戒報知を実行することができ、遊技者の気分を害することなく適切な対処を行うことが可能となる。
なお、電源ON時に主制御基板110が第1遊技区間であるか否かに拘らずに通常ベース値指定コマンドを送信するようになっているが、主制御基板110が第1遊技区間でないと判定した場合に通常ベース値指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、通常ベース値の適正度合(不適正度合)によって警戒レベルの異なるベース警戒報知を実行するようになっているが、通常ベース値の適正度合(不適正度合)に拘らず警戒レベルが同一のベース警戒報知を実行するようにしてもよい。
(設定変更後にベース警戒報知が行われる場合の具体例)
図78(a)を用いて、設定変更後にベース警戒報知(高レベル警戒報知)が行われる場合の具体例について説明する。図78(a)の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作が行われたことを検出すると、設定値を変更するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)設定変更モードに移行し、設定変更指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子から設定変更中信号を出力し、情報表示器113に現在の設定値(1~4の何れか)を表示する。
そして、T4のタイミングにおいて、設定値確定操作が行われたことを検出すると、電源投入指定コマンド、通常ベース値指定コマンドを順に送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。また、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
このとき、セキュリティ信号端子から所定時間(256ミリ秒)に亘る電源投入信号の出力を開始し、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
次に、T5のタイミングにおいて、電源投入信号の出力を停止し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。具体的には、現在の遊技区間の通常ベース値(「bL.○○」)、1つ前の遊技区間の通常ベース値(「b1.○○」)、2つ前の遊技区間の通常ベース値(「b2.○○」)、3つ前の遊技区間の通常ベース値(「b3.○○」)の順で繰り返し表示する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源投入報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源投入報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される。
また、通常ベース値が第3報知範囲(0~30)に含まれていることを示す通常ベース値指定コマンドを正常に受信すると、上述した高レベル警戒報知を開始する。このとき、初期演出図柄が表示されている第1画像表示装置70では、背景画像を特殊背景画像に変更すると共に、異常報知LEDを赤色で点滅させる。
次に、T5~T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源投入報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止するが、この時点では高レベル警戒報知が継続する。
そして、T8のタイミングにおいて、電源投入報知及び高レベル警戒報知の報知時間(60秒)が経過すると、電源投入報知及び高レベル警戒報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。また、異常報知LEDが消灯する。そして、初期演出図柄が表示されている第1画像表示装置70では、背景画像を演出モードAの背景画像に変更する。
なお、中レベル警戒報知や低レベル警戒報知が実行される場合の流れも上記と同様であるが、中レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが赤色で点灯し、低レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが黄色で点灯するようになっている。
このように、設定変更モードの終了後にベース警戒報知が実行されるようになっている。そのため、設定変更操作をしていた遊技店員に対して遊技釘が適切な状態となっていないことを確実に認識させることができ、適切な対処を行うことが可能となる。
また、ベース警戒報知を電源投入報知期間と同じ期間に亘って実行すると共に、報知音を出力しないことで、電源投入報知音と被らないようなっている。そのため、電源投入報知によってベース警戒報知が際立たないようにすることができ、遊技者に気付かれないように遊技釘が適切な状態となっていないことを報知することが可能となる。
また、電源投入報知による枠用照明装置10及び盤用照明装置74の発光色とは異なる発光色で異常報知LEDが発光するため、ベース警戒報知が実行されていることを遊技店員に対して分かり易くすることが可能となる。
(RWMクリア後にベース警戒報知が行われる場合の具体例)
図78(b)を用いて、RWMクリア後にベース警戒報知(高レベル警戒報知)が行われる場合の具体例について説明する。図78(b)の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、RWMクリア操作が行われたことを検出すると、メインRAM110cのRWM領域の所定の領域をクリア(初期化)するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)RWMクリアモードに移行し、RWMクリア指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子からRWMクリア中信号を出力する。
そして、T4のタイミングにおいて、RWMクリア確認操作が行われたことを検出すると、電源投入指定コマンド、通常ベース値指定コマンドを順に送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。また、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
このとき、セキュリティ信号端子から所定時間(256ミリ秒)に亘る電源投入信号の出力を開始し、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
次に、T5のタイミングにおいて、電源投入信号の出力を停止し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。具体的には、現在の遊技区間の通常ベース値(「bL.○○」)、1つ前の遊技区間の通常ベース値(「b1.○○」)、2つ前の遊技区間の通常ベース値(「b2.○○」)、3つ前の遊技区間の通常ベース値(「b3.○○」)の順で繰り返し表示する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
まず、T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信されたRWMクリア指定コマンドを正常に受信すると、RWMクリアを行うためのRWMクリアモードに移行してRWMクリア準備報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、RWMクリアスイッチ111aの押下でRWMクリアが行われることを示すクリア確認画面が表示される。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源投入報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源投入報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される。
また、通常ベース値が第3報知範囲(0~30)に含まれていることを示す通常ベース値指定コマンドを正常に受信すると、上述した高レベル警戒報知を開始する。このとき、初期演出図柄が表示されている第1画像表示装置70では、背景画像を特殊背景画像に変更すると共に、異常報知LEDを赤色で点滅させる。
次に、T5~T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源投入報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止するが、この時点では高レベル警戒報知が継続する。
そして、T8のタイミングにおいて、電源投入報知及び高レベル警戒報知の報知時間(60秒)が経過すると、電源投入報知及び高レベル警戒報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。また、異常報知LEDが消灯する。そして、初期演出図柄が表示されている第1画像表示装置70では、背景画像を演出モードAの背景画像に変更する。
なお、中レベル警戒報知や低レベル警戒報知が実行される場合の流れも上記と同様であるが、中レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが赤色で点灯し、低レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが黄色で点灯するようになっている。
このように、RWMクリアモードの終了後にベース警戒報知が実行されるようになっている。そのため、RWMクリア操作をしていた遊技店員に対して遊技釘が適切な状態となっていないことを確実に認識させることができ、適切な対処を行うことが可能となる。
また、ベース警戒報知を電源投入報知期間と同じ期間に亘って実行すると共に、報知音を出力しないことで、電源投入報知音と被らないようなっている。そのため、電源投入報知によってベース警戒報知が際立たないようにすることができ、遊技者に気付かれないように遊技釘が適切な状態となっていないことを報知することが可能となる。
また、電源投入報知による枠用照明装置10及び盤用照明装置74の発光色とは異なる発光色で異常報知LEDが発光するため、ベース警戒報知が実行されていることを遊技店員に対して分かり易くすることが可能となる。
(設定確認後にベース警戒報知が行われる場合の具体例)
図79(a)を用いて、設定確認後にベース警戒報知(高レベル警戒報知)が行われる場合の具体例について説明する。図79(a)の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定確認操作が行われたことを検出すると、メインRAM110cのRWM領域にセーブされている設定値を確認するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)設定確認モードに移行し、設定確認指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子から設定確認中信号を出力し、情報表示器113に現在の設定値(1~4の何れか)を表示する。
そして、T4のタイミングにおいて、確認終了操作が行われたことを検出すると、電源復旧指定コマンド、通常ベース値指定コマンドを順に送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。また、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
このとき、セキュリティ信号端子からの所定時間(256ミリ秒)に亘る電源投入信号の出力を開始し、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
次に、T5のタイミングにおいて、電源復旧信号の出力を停止し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。具体的には、現在の遊技区間の通常ベース値(「bL.○○」)、1つ前の遊技区間の通常ベース値(「b1.○○」)、2つ前の遊技区間の通常ベース値(「b2.○○」)、3つ前の遊技区間の通常ベース値(「b3.○○」)の順で繰り返し表示する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定確認指定コマンドを正常に受信すると、設定確認を行うための設定変更モードに移行して設定確認報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定確認中であることを示す設定確認中画面が表示される。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源復旧報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源復旧報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、電源が復旧したことを示す電源復旧画面が表示される。
また、通常ベース値が第3報知範囲(0~30)に含まれていることを示す通常ベース値指定コマンドを正常に受信すると、上述した高レベル警戒報知を開始する。このとき、電源復旧画面が表示されている第1画像表示装置70の背景画像を特殊背景画像に変更すると共に、異常報知LEDを赤色で点滅させる。
そして、T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源復旧報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止するが、この時点では高レベル警戒報知が継続する。具体的には、電源復旧画面が終了して特殊背景画像と初期演出図柄「123」からなる特殊画面が表示される。
その後、T8のタイミングにおいて、電源復旧報知及び高レベル警戒報知の報知時間(60秒)が経過すると、電源投入報知及び高レベル警戒報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。また、異常報知LEDが消灯する。そして、特殊背景画像が表示されている第1画像表示装置70では、背景画像を演出モードAの背景画像に変更する。
なお、中レベル警戒報知や低レベル警戒報知が実行される場合の流れも上記と同様であるが、中レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが赤色で点灯し、低レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが黄色で点灯するようになっている。
このように、設定確認モードの終了後にベース警戒報知が実行されるようになっている。そのため、設定確認操作をしていた遊技店員に対して遊技釘が適切な状態となっていないことを確実に認識させることができ、適切な対処を行うことが可能となる。
また、ベース警戒報知を電源復旧報知期間と同じ期間に亘って実行すると共に、報知音を出力しないことで、電源復旧報知音と被らないようなっている。そのため、電源復旧報知によってベース警戒報知が際立たないようにすることができ、遊技者に気付かれないように遊技釘が適切な状態となっていないことを報知することが可能となる。
また、電源復旧報知による枠用照明装置10及び盤用照明装置74の発光色とは異なる発光色で異常報知LEDが発光するため、ベース警戒報知が実行されていることを遊技店員に対して分かり易くすることが可能となる。
(電源復旧後にベース警戒報知が行われる場合の具体例)
図79(b)を用いて、電源復旧後にベース警戒報知(高レベル警戒報知)が行われる場合の具体例について説明する。図79(b)の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作が行われていないことを検出すると、電源復旧指定コマンド、通常ベース値指定コマンドを順に送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。また、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
このとき、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
そして、T4のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。具体的には、現在の遊技区間の通常ベース値(「bL.○○」)、1つ前の遊技区間の通常ベース値(「b1.○○」)、2つ前の遊技区間の通常ベース値(「b2.○○」)、3つ前の遊技区間の通常ベース値(「b3.○○」)の順で繰り返し表示する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源復旧指定コマンドを正常に受信すると、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源復旧報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源復旧報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、電源が復旧したことを示す電源復旧画面が表示される。
また、通常ベース値が第3報知範囲(0~30)に含まれていることを示す通常ベース値指定コマンドを正常に受信すると、上述した高レベル警戒報知を開始する。このとき、電源復旧画面が表示されている第1画像表示装置70の背景画像を特殊背景画像に変更すると共に、異常報知LEDを赤色で点滅させる。
そして、T4のタイミングを経た後のT5のタイミングにおいて、電源復旧報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止するが、この時点では高レベル警戒報知が継続する。具体的には、電源復旧画面が終了して特殊背景画像と初期演出図柄「123」からなる特殊画面が表示される。
その後、T6のタイミングにおいて、電源復旧報知及び高レベル警戒報知の報知時間(60秒)が経過すると、電源投入報知及び高レベル警戒報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。また、異常報知LEDが消灯する。そして、特殊背景画像が表示されている第1画像表示装置70では、背景画像を演出モードAの背景画像に変更する。
なお、中レベル警戒報知や低レベル警戒報知が実行される場合の流れも上記と同様であるが、中レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが赤色で点灯し、低レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが黄色で点灯するようになっている。
このように、電源復旧直後にベース警戒報知が実行されるようになっている。そのため、遊技機を電源ONにしていた遊技店員に対して遊技釘が適切な状態となっていないことを確実に認識させることができ、適切な対処を行うことが可能となる。
また、ベース警戒報知を電源復旧報知期間と同じ期間に亘って実行すると共に、報知音を出力しないことで、電源復旧報知音と被らないようなっている。そのため、電源復旧報知によってベース警戒報知が際立たないようにすることができ、遊技者に気付かれないように遊技釘が適切な状態となっていないことを報知することが可能となる。
また、電源復旧報知による枠用照明装置10及び盤用照明装置74の発光色とは異なる発光色で異常報知LEDが発光するため、ベース警戒報知が実行されていることを遊技店員に対して分かり易くすることが可能となる。
なお、ベース警戒報知の報知時間(60秒)と、電源投入報知や電源復旧報知における枠用照明装置10及び盤用照明装置74による報知時間(60秒)とが同じとなっているが、ベース警戒報知の報知時間を長くしてもよいし、短くしてもよい。また、ベース警戒報知の報知時間を短くする場合には、電源投入報知音の出力時間(30秒)と同じにしてもよい。
また、ベース警戒報知において高レベル警戒報知、中レベル警戒報知、低レベル警戒報知の何れが実行される場合であっても、異常報知LEDによる報知時間が同じとなっているが、警戒レベルによって異ならせてもよい。具体的には、警戒レベルが高いほど異常報知LEDによる報知時間が長くなるようにするとよい。この場合、高レベル警戒報知における特殊背景画像による報知時間を異常報知LEDによる報知時間に合わせるとよい。
また、ベース警戒報知を実行する場合に報知音を出力していないが、警戒レベルが高の場合、または、警戒レベルが中及び高の場合にベース警戒報知音(例えば、「ベース値を確認して下さい」)を出力してもよい。この場合、電源投入報知音や電源復旧報知音と重ならないように、電源投入報知音や電源復旧報知音をベース警戒報知音とを交互に出力するとよい。
(復帰不可能エラーとなる場合の具体例1)
図80(a)を用いて、電源ON時にRWM異常が発生して復帰不可能エラーとなる場合の具体例について説明する。図80(a)の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作が行われていないことを検出した後に、RWM領域のデータに異常があること(RWM異常の発生)を検出すると、復帰不可能エラー指定コマンドを送信して(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)復帰不可能エラー処理に移行する。
このとき、セキュリティ信号端子からの復帰不可能エラー信号の出力を開始し、情報表示器113には、復帰不可能エラーの発生を示すエラー情報(「Er.FF」)を表示し、遊技機1の電源がOFFされるまで待機する。
その後、T4のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFになると、復帰不可能エラー信号の出力が停止すると共に、情報表示器113が非表示状態となり、主制御基板110の動作が停止する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された復帰不可能エラー指定コマンドを正常に受信すると、エラー報知を行うためのエラーモードに移行して復帰不可能エラー報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは復帰不可能エラー音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が赤色で点灯し、第1画像表示装置70には、復帰不可能エラー画面が表示される。
その後、T4のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFになると、復帰不可能エラー報知が終了し、演出制御基板130の動作が停止する。
(復帰不可能エラーとなる場合の具体例2)
図80(b)を用いて、設定変更処理中に電源がOFF-ONされたことで復帰不可能エラーとなる場合の具体例について説明する。図80(b)の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となる。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作が行われたことを検出すると、設定値を変更するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)設定変更モードに移行し、設定変更指定コマンドを送信する。また、セキュリティ信号端子から設定変更中信号を出力し、情報表示器113に現在の設定値(1~4の何れか)を表示する。
そして、T4のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFになると、設定変更中信号の出力が停止すると共に、情報表示器113が非表示状態となり、RWM領域に設定変更中フラグがセーブされた状態で主制御基板110の動作が停止する。
その後、T5のタイミングにおいて、遊技機の電源が再びONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となる。
次に、T6のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T7のタイミングにおいて、設定変更操作が行われていないことを検出した後に、RWM領域に設定変更中フラグがセーブされていることを検出すると、復帰不可能エラー指定コマンドを送信して(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)復帰不可能エラー処理に移行する。
このとき、セキュリティ信号端子からの復帰不可能エラー信号の出力を開始し、情報表示器113には、復帰不可能エラーの発生を示すエラー情報(「Er.FF」)を表示し、遊技機1の電源がOFFされるまで待機する。
その後、T8のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFになると、復帰不可能エラー信号の出力が停止すると共に、情報表示器113が非表示状態となり、主制御基板110の動作が停止する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
そして、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
また、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される。
次に、T4のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFになると、設定変更報知が終了し、演出制御基板130の動作が停止する。
その後、T5のタイミングにおいて、遊技機の電源が再びONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
そして、T6のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
次に、T7のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された復帰不可能エラー指定コマンドを正常に受信すると、エラー報知を行うためのエラーモードに移行して復帰不可能エラー報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは復帰不可能エラー音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が赤色で点灯し、第1画像表示装置70には、復帰不可能エラー画面が表示される。
その後、T8のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFになると、復帰不可能エラー報知が終了し、演出制御基板130の動作が停止する。
このように、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源投入指定コマンド、電源復旧指定コマンド、通常ベース値指定コマンド等が送信されずに、復帰不可能エラー指定コマンドが送信されるようになっている。そのため、演出制御基板側で余計な報知を実行することなく復帰不可能エラーの発生を報知することが可能となる。
また、主制御基板110側及び演出制御基板130側の両方で復帰不可能エラーの発生を報知するようになっている。そのため、例えば主制御基板110から演出制御基板130に送信したコマンドが他のコマンドに化けることで、主制御基板110側と演出制御基板130側の報知とが異なるような異常が発生したとしても、情報表示器113を確認することで復帰不可能エラーが発生したか否かを判断することが可能となる。
また、RWM領域のクリア(初期化)を伴う設定変更処理中に電源OFFが発生した場合には、次の電源ON時に設定変更操作が行われないと復帰不可能エラーになるようになっている(RWMクリア操作や設定確認操作が行われていても復帰不可能エラーになる)。そのため、RWM領域のデータの信頼性が担保できない状態で遊技の進行制御が行われるようなことがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
(ベース警戒報知の変形例)
図81を用いて、設定変更モードの変形例について説明する。なお、本変形例では、設定変更指定コマンドに続けて通常ベース値指定コマンドが出力されることで、設定変更モード中にベース警戒報知が行われるようになっている。図81の上側は主制御基板110側の動作例を示す図であり、下側は演出制御基板130側の動作例を示す図である。
まず、主制御基板110側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、他の基板の起動待ち処理を行う。このとき、セキュリティ信号端子からの信号出力が行われず、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、及び、情報表示器113は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動待ち処理が終了して起動処理に移行し、T3のタイミングにおいて、設定変更操作が行われたことを検出すると、設定値を変更するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われない)設定変更モードに移行し、設定変更指定コマンド、通常ベース値指定コマンドを順に送信する。また、セキュリティ信号端子から設定変更中信号を出力し、情報表示器113に現在の設定値(1~4の何れか)を表示する。
そして、T4のタイミングにおいて、設定値確定操作が行われたことを検出すると、電源投入指定コマンドを送信して遊技の進行を制御するための(遊技球の入賞検出やエラーの発生検出等が行われる)遊技進行モードに移行し、性能情報(通常ベース値等の履歴情報)を算出するための処理(通常中払出数カウンタ、総アウト数カウンタ、通常中アウト数カウンタの更新)を開始する。また、客待ち状態であることを検出すると、客待ち状態指定コマンドを送信する。
このとき、セキュリティ信号端子から所定時間(256ミリ秒)に亘る電源投入信号の出力を開始し、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62には、予め定められたハズレ出目である初期図柄(例えば、表示器を構成する複数のLEDの1つが点灯する状態)を表示し、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64は、特図保留数「0」であることを示す表示となり、情報表示器113では、7セグメント表示器を全点灯させる点灯確認を開始する。
次に、T5のタイミングにおいて、電源投入信号の出力を停止し、T6のタイミングにおいて、点灯確認の実行時間(5秒)が経過すると、情報表示器113での性能情報(通常ベース値)の表示を開始する。具体的には、現在の遊技区間の通常ベース値(「bL.○○」)、1つ前の遊技区間の通常ベース値(「b1.○○」)、2つ前の遊技区間の通常ベース値(「b2.○○」)、3つ前の遊技区間の通常ベース値(「b3.○○」)の順で繰り返し表示する。
次に、演出制御基板130側の動作例について説明する。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONになると、起動処理を行う。このとき、音声出力装置9からは音声が出力されず、枠用照明装置10及び盤用照明装置74は消灯しており、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)、及び、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)も不能となっている。そして、第1画像表示装置70は、非表示状態となっている。
次に、T2のタイミングにおいて、起動処理が終了すると、主制御基板110から送信されるコマンドを受信するためのコマンド待ち状態になる。このとき、切替スイッチ22の操作による調整モードの切り替え(音量初期値の設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70には、7色のカラーバーと共に、各種ROMの内容を示すバージョン情報が表示される。
そして、T3のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された設定変更指定コマンドを正常に受信すると、設定変更を行うための設定変更モードに移行して設定変更報知を開始する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯する。そして、第1画像表示装置70には、設定値の変更中であることを示す設定変更中画面が表示される。
また、主制御基板110から送信された通常ベース値が第3報知範囲(0~30)に含まれていることを示す通常ベース値指定コマンドを正常に受信すると、上述した高レベル警戒報知を開始する。このとき、異常報知LEDが赤色で点滅すると共に、設定変更中画面の背景画像が特殊背景画像に変更されて特殊設定変更中画面となる。
その後、T4のタイミングにおいて、主制御基板110から送信された電源投入指定コマンドを正常に受信すると、高レベル警戒報知が終了し、遊技演出を行うための演出進行モードに移行して電源投入報知を開始する。このとき、音声出力装置9からは電源投入報知音が出力され、枠用照明装置10及び盤用照明装置74が白色で点灯すると共に、異常報知LEDが消灯し、十字キー19の操作による音量や光量の調整(設定)が可能な状態となる。そして、第1画像表示装置70は、通常画面(演出用画面)に移行して電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の初期演出図柄「135」や電源ON(低確非時短遊技状態)時に共通の演出モードAの背景画像等が表示される。
次に、T5~T6のタイミングを経た後のT7のタイミングにおいて、電源投入報知音の出力時間(30秒)が経過すると、音声出力装置9からの音声の出力が停止する。
そして、T8のタイミングにおいて、電源投入報知の報知時間(60秒)が経過すると、電源投入報知が終了する。このとき、枠用照明装置10及び盤用照明装置74では、客待ち状態であることが認識し易い客待ち装飾発光が開始される。
なお、中レベル警戒報知や低レベル警戒報知が実行される場合の流れも上記と同様であるが、中レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが赤色で点灯し、低レベル警戒報知が実行される場合には、特殊背景画像が表示されずに異常報知LEDが黄色で点灯するようになっている。
また、ここでは設定変更モード中にベース警戒報知が実行される例を説明したが、電源ON後にRWMクリアモードや設定確認モードに移行する場合においては、RWMクリアモード中や設定確認モード中にベース警戒報知が実行されることになる。その場合の流れも設定変更モード中にベース警戒報知が実行される場合と同様となる。
このように、設定変更モード中、RWMクリアモード中、設定確認モード中にベース警戒報知を実行するようになっている。そのため、遊技者の気分を害することなくベース警戒報知を実行することができ、遊技店側が適切な対処を行うことが可能となる。
また、設定変更モード、RWMクリアモード、設定確認モードに移行しない場合、つまり、遊技機1の電源ON時に所定の操作が行われない場合にはベース警戒報知が実行されないようになっている。そのため、ベース警戒報知の有無を遊技店側が選択することができ、遊技機の利便性を向上させることが可能となる。
なお、ベース警戒報知については遊技者に気付かれにくい報知態様であればよく、第1画像表示装置70に特殊背景画像を表示してベース警戒報知を実行するのではなく、第1画像表示装置70に特殊なアイコンを表示してベース警戒報知を実行してもよいし、第1画像表示装置70に表示される文字画像の色を特殊な色に変更することでベース警戒報知を実行してもよい。
また、異常報知LEDを所定の態様で発光させてベース警戒報知を実行するのではなく、枠用照明装置10及び/又は盤用照明装置74の全部又は一部を所定の態様で発光させてベース警戒報知を実行してもよい。この場合には、電源投入報知、電源復旧報知、設定変更報知、RWMクリア報知、設定確認報知時とは異なる発光色にするとよい。
(本実施形態に記載された発明の内容)
ここで、従来の遊技機では、遊技価値を使用した遊技によって付与条件を満たすと、所定量の遊技価値を賞として遊技者に付与するものが一般的である。このような遊技機の中には、遊技機性能の設定値(理論値)を示す情報を表示装置に表示する遊技機があった(特開2016-116898号公報参照)。しかしながら、この遊技機では、遊技機の性能の設定値(理論値)を表示しているに過ぎず、遊技機の実性能(実測値)を把握することができないという問題があった。
上記課題を解決するための第1の構成としては、遊技価値(遊技球やメダル等の遊技媒体)を使用した遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入球、有効ライン上での入賞図柄揃い)を満たすと、所定量の遊技価値を賞として遊技者に付与することが可能な遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御することが可能な状態制御手段(主制御基板110)と、遊技の実行に応じて遊技区間を切り替えることが可能な区間切替手段(主制御基板110)と、1の遊技区間における所定の遊技状態となっている間の使用遊技価値量(通常中アウト数)と付与遊技価値量(通常中払出数)とを用いて特定遊技情報を算出することが可能な情報算出手段(主制御基板)と、現在の遊技区間における前記特定遊技情報が報知条件(通常ベース値「33」以下)を満たしていると特定報知(ベース警戒報知)を実行することが可能な報知実行手段(演出制御基板130)と、を備えている。このようにしたことで、遊技機の実性能(実測値)を把握することが可能となる。
(本実施形態に記載された発明の内容1)
ここで、従来の遊技機では、遊技の結果に応じて遊技特典(賞球、賞メダル、価値データ等)を付与可能な遊技機が一般的である。このような遊技機の中には、遊技機性能の設定値(理論値)を示す情報を表示装置に表示する遊技機があった(例えば、特開2016-116898号公報参照)。しかしながら、上記特許文献に記載された遊技機では、遊技機性能が予め定められており、遊技の有利度を変更することができないという問題があった。
上記課題を解決するための第1の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記付与制御手段は、前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記特定情報算出手段は、前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行わないようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第2の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記付与制御手段は、前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記特定情報算出手段は、前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行わないようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第3の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞したか否かの入賞判定を実行する入賞判定手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときに前記入賞判定の実行を制限し、前記設定変更状態の終了後において前記入賞判定の実行を可能に制御するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第4の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第5の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記付与制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行い、前記特定情報算出手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行うようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第6の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記付与制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行い、前記特定情報算出手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行うようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第7の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体が入賞したか否かの入賞判定を実行する入賞判定手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときに前記入賞判定の実行を制限し、前記設定変更状態の終了後において前記入賞判定の実行を可能に制御するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第8の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による音量調整操作(十字キー19の左右ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための音出力部(音声出力装置9)から出力させる演出音の音量を所定の音量に設定する音量設定手段を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中は前記音量の設定が不可能な状態であり、前記設定変更画像の表示の終了後は前記音量の設定が可能な状態である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第9の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による光量調整操作(十字キー19の上下ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための発光部(枠用照明装置10、盤用照明装置74、画像表示装置のバックライト)を発光させる演出光の光量を所定の光量に設定する光量設定手段を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中は前記光量の設定が不可能な状態であり、前記設定変更画像の表示の終了後は前記光量の設定が可能な状態である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第10の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による音量調整操作(十字キー19の左右ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための音出力部(音声出力装置9)から出力させる演出音の音量を所定の音量に設定する音量設定手段と、遊技者による光量調整操作(十字キー19の上下ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための発光部(枠用照明装置10、盤用照明装置74、画像表示装置のバックライト)を発光させる演出光の光量を所定の光量に設定する光量設定手段と、を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中は前記音量及び前記光量の設定が不可能な状態であり、前記設定変更画像の表示の終了後は前記音量及び前記光量の設定が可能な状態である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第11の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による音量調整操作(十字キー19の左右ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための音出力部(音声出力装置9)から出力させる演出音の音量を所定の音量に設定する音量設定手段を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、当該設定変更画像の表示中は前記音量の設定が不可能な状態である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第12の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による光量調整操作(十字キー19の上下ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための発光部(枠用照明装置10、盤用照明装置74、画像表示装置のバックライト)を発光させる演出光の光量を所定の光量に設定する光量設定手段を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、当該設定変更画像の表示中は前記光量の設定が不可能な状態である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第13の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による音量調整操作(十字キー19の左右ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための音出力部(音声出力装置9)から出力させる演出音の音量を所定の音量に設定する音量設定手段と、遊技者による光量調整操作(十字キー19の上下ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための発光部(枠用照明装置10、盤用照明装置74、画像表示装置のバックライト)を発光させる演出光の光量を所定の光量に設定する光量設定手段と、を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、当該設定変更画像の表示中は前記音量及び前記光量の設定が不可能な状態である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第14の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記付与制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行い、前記特定情報算出手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行い、前記演出制御手段は、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記第3制御情報を正常に受信した場合には、前記設定変更画像の表示を終了させて前記演出図柄の変動表示を開始させるようになっている。また、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記付与制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行い、前記特定情報算出手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記特定情報の算出を行い、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記始動条件が成立した場合は、前記図柄の変動表示を開始させ、前記演出制御手段は、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記図柄の変動表示が開始された場合は、前記設定変更画像の表示を維持するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第15の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記付与制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行い、前記特定情報算出手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行い、前記演出制御手段は、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記第3制御情報を正常に受信した場合には、前記設定変更画像の表示を終了させて前記演出図柄の変動表示を開始させるようになっている。また、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、遊技で生じる遊技情報(総アウト数、通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する特定情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる特定情報表示手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記付与制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞による前記付与制御を行い、前記特定情報算出手段は、前記設定変更状態に制御されているときであって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行わず、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記入賞領域に前記遊技媒体が入賞した場合は、当該入賞によって前記遊技情報の収集を行い、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記始動条件が成立した場合は、前記図柄の変動表示を開始させ、前記演出制御手段は、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記図柄の変動表示が開始された場合は、前記設定変更画像の表示を維持するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第16の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞したか否かの入賞判定を実行する入賞判定手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときに前記入賞判定の実行を制限し、前記設定変更状態の終了後において前記入賞判定の実行を可能に制御し、前記演出制御手段は、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記第3制御情報を正常に受信した場合には、前記設定変更画像の表示を終了させて前記演出図柄の変動表示を開始させるようになっている。また、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、入賞領域(各種入賞口、各種始動口)に遊技媒体(遊技球、メダル)が入賞したか否かの入賞判定を実行する入賞判定手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態に制御されているときに前記入賞判定の実行を制限し、前記設定変更状態の終了後において前記入賞判定の実行を可能に制御し、前記設定変更状態の終了後であって前記設定変更画像の表示中に前記始動条件が成立した場合は、前記図柄の変動表示を開始させ、前記演出制御手段は、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記図柄の変動表示が開始された場合は、前記設定変更画像の表示を維持するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第17の構成としては、 遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による音量調整操作(十字キー19の左右ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための音出力部(音声出力装置9)から出力させる演出音の音量を所定の音量に設定する音量設定手段を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、当該設定変更画像の表示中は前記音量の設定が不可能な状態であり、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記第3制御情報を正常に受信した場合には、前記設定変更画像の表示を終了させて前記演出図柄の変動表示を開始させ、当該演出図柄の変動表示の開始後は前記音量の設定が可能な状態とする。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第18の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による光量調整操作(十字キー19の上下ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための発光部(枠用照明装置10、盤用照明装置74、画像表示装置のバックライト)を発光させる演出光の光量を所定の光量に設定する光量設定手段を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、当該設定変更画像の表示中は前記光量の設定が不可能な状態であり、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記第3制御情報を正常に受信した場合には、前記設定変更画像の表示を終了させて前記演出図柄の変動表示を開始させ、当該演出図柄の変動表示の開始後は前記光量の設定が可能な状態とする。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第19の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記図柄の変動表示の開始に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(変動開始コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者による音量調整操作(十字キー19の左右ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための音出力部(音声出力装置9)から出力させる演出音の音量を所定の音量に設定する音量設定手段と、遊技者による光量調整操作(十字キー19の上下ボタンの操作)があったことに基づき、遊技の演出を行うための発光部(枠用照明装置10、盤用照明装置74、画像表示装置のバックライト)を発光させる演出光の光量を所定の光量に設定する光量設定手段と、を備え、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部で演出図柄の変動表示(変動演出)を開始させ、前記設定変更画像の表示中において前記第2制御情報を正常に受信しなかった場合は、前記設定変更状態が終了していても前記設定変更画像の表示を継続し、当該設定変更画像の表示中は前記音量及び前記光量の設定が不可能な状態であり、前記第2制御情報を正常に受信せず、前記設定変更画像を表示しているときに前記第3制御情報を正常に受信した場合には、前記設定変更画像の表示を終了させて前記演出図柄の変動表示を開始させ、当該演出図柄の変動表示の開始後は前記音量及び前記光量の設定が可能な状態とする。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第20の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記進行制御に伴う記憶情報を記憶する第1情報記憶手段(メインRAM110c)と、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態を終了するときに前記第1情報記憶手段に記憶されている所定の記憶情報(遊技用RWM領域の設定値領域以外の情報)を初期化する第1初期化手段と、前記第1情報記憶手段の所定の記憶情報の初期化に伴って前記付与制御手段に初期化情報(電源投入指定コマンド)を送信する初期化情報送信手段と、を備え、前記付与制御手段は、前記付与制御に伴う記憶情報を記憶する第2情報記憶手段(払出RAM121c)と、前記初期化情報を受信すると、前記第2情報記憶手段に記憶されている所定の記憶情報(RWM領域の発射許可フラグ領域以外の情報)を初期化する第2初期化手段と、を備えている。また、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される付与情報(コマンド)に基づき遊技特典(賞球、賞メダル)の付与制御を行う付与制御手段(払出制御基板120)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記進行制御に伴う記憶情報を記憶する第1情報記憶手段(メインRAM110c)と、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態に制御するときに前記第1情報記憶手段に記憶されている所定の記憶情報(遊技用RWM領域の設定値領域以外の情報)を初期化する第1初期化手段と、前記第1情報記憶手段の所定の記憶情報の初期化に伴って前記付与制御手段に初期化情報(電源投入指定コマンド)を送信する初期化情報送信手段と、を備え、前記付与制御手段は、前記付与制御に伴う記憶情報を記憶する第2情報記憶手段(払出RAM121c)と、前記初期化情報を受信すると、前記第2情報記憶手段に記憶されている所定の記憶情報(RWM領域の発射許可フラグ領域以外の情報)を初期化する第2初期化手段と、を備えている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第21の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)を備え、前記遊技制御手段は、前記進行制御に伴う記憶情報を記憶する情報記憶手段(メインRAM110c)と、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態を終了するときに前記情報記憶手段に記憶されている所定の記憶情報(遊技用RWM領域の設定値領域以外の情報)を初期化する初期化手段と、を備え、前記情報記憶手段は、前記初期化手段によって記憶情報が初期化される第1記憶領域(遊技用RWM領域の設定値領域以外の領域)と、前記初期化手段によって記憶情報が初期化されない第2記憶領域(情報用RWM領域の情報用領域)とがあるようになっている。また、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)を備え、前記遊技制御手段は、前記進行制御に伴う記憶情報を記憶する情報記憶手段(メインRAM110c)と、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、前記設定変更状態に制御するときに前記情報記憶手段に記憶されている所定の記憶情報(遊技用RWM領域の設定値領域以外の情報)を初期化する初期化手段と、を備え、前記情報記憶手段は、前記初期化手段によって記憶情報が初期化される第1記憶領域(遊技用RWM領域の設定値領域以外の領域)と、前記初期化手段によって記憶情報が初期化されない第2記憶領域(情報用RWM領域の情報用領域)とがあるようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第22の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、所定の遊技区間における遊技で生じる遊技情報(通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部(情報表示器113)に表示させる情報表示手段と、を備え、前記情報算出手段は、前記所定の遊技区間において前記設定値の変更がされた場合は、変更前に行われた遊技の遊技情報と変更後に行われた遊技の遊技情報とに基づいて前記特定情報を算出するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第23の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、所定の遊技区間における遊技で生じる遊技情報(通常中アウト数、通常中払出数)を収集して特定情報(通常ベース値)を算出する情報算出手段と、前記特定情報を情報表示部に表示させる情報表示手段と、を備え、前記情報算出手段は、前記設定値の変更によって変化することがない情報(通常中アウト数、通常中払出数)を前記遊技情報として収集するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第24の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、所定の異常(不正入賞エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー等)が発生したことを検出する異常検出手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記所定の異常の検出に伴って第2制御情報(エラー指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に異常報知画像(不正入賞エラー画像、異常入賞エラー画像、磁気エラー画像、電波エラー画像、扉開放エラー画像等)を表示させ、前記設定変更画像の表示中は前記異常報知画像を表示しないようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第25の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、所定の異常(不正入賞エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー等)の発生を判定する異常判定手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記所定の異常の発生に伴って第2制御情報(エラー指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に異常報知画像(不正入賞エラー画像、異常入賞エラー画像、磁気エラー画像、電波エラー画像、扉開放エラー画像等)を表示させ、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態において前記所定の異常の発生を判定しないようになっている。また、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、所定の異常(不正入賞エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー等)の発生を判定する異常判定手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記所定の異常の発生に伴って第2制御情報(エラー指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に異常報知画像(不正入賞エラー画像、異常入賞エラー画像、磁気エラー画像、電波エラー画像、扉開放エラー画像等)を表示させ、前記遊技制御手段は、前記設定変更状態において前記所定の異常の発生を判定可能に構成し、前記演出制御手段は、前記設定変更画像を表示させているときに前記第2制御情報を受信した場合は、前記設定変更画像を優先して表示するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第26の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、所定の異常(不正入賞エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー等)が発生したことを検出する異常検出手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記所定の異常の検出に伴って第3制御情報(エラー指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記設定変更画像の表示を終了させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に異常報知画像(不正入賞エラー画像、異常入賞エラー画像、磁気エラー画像、電波エラー画像、扉開放エラー画像等)を表示させ、前記設定変更画像の表示中は前記異常報知画像の表示が不可能であり、前記設定変更画像の表示が終了した後は前記異常報知画像の表示が可能である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第27の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、電源投入に基づいて初期処理(電源復旧のための処理)を実行する初期処理手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記初期処理の終了に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(電源復旧指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に複数の演出図柄を表示させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に複数の演出図柄を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って表示する前記複数の演出図柄と、前記第3制御情報の受信に伴って表示する前記複数の演出図柄とは同一の演出図柄(初期演出図柄「135」)である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第28の構成としては、遊技の進行制御を行う遊技制御手段(主制御基板110)と、前記遊技制御手段から送信される制御情報(コマンド)に基づき遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記遊技制御手段は、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、電源投入に基づいて初期処理(電源復旧のための処理)を実行する初期処理手段と、前記設定変更状態の開始に伴って前記演出制御手段に第1制御情報(設定変更指定コマンド)を送信し、前記設定変更状態の終了に伴って前記演出制御手段に第2制御情報(電源投入指定コマンド)を送信し、前記初期処理の終了に伴って前記演出制御手段に第3制御情報(電源復旧指定コマンド)を送信する送信手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1制御情報の受信に伴って所定の表示部(第1画像表示装置70)に設定変更画像(設定変更中画面)を表示させ、前記第2制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に複数の演出図柄を表示させ、前記第3制御情報の受信に伴って前記所定の表示部に複数の演出図柄を表示させ、前記所定の表示部に前記複数の演出図柄を表示しているときに、複数の演出モード(演出モードA~G)のうちの1の演出モードの表示を行い、前記第2制御情報の受信に伴って表示する演出モードと、前記第3制御情報の受信に伴って表示する演出モードとは同一の演出モード(演出モードA)である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第29の構成としては、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、遊技者に有利な第1特別遊技(小当たり遊技)又は前記第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記第1特別遊技を実行すると判定されると、前記第1特別遊技の種類を決定する第1決定手段と、前記第2特別遊技を実行すると判定されると、前記第2特別遊技の種類を決定する第2決定手段と、を備え、前記判定手段は、前記設定変更手段により設定された設定値に応じて、前記第2特別遊技を実行するか否かを(大当たり当選確率が異なるように)判定し、前記設定変更手段により設定された設定値にかかわらず、前記第1特別遊技を実行するか否かを(小当たり当選確率が同じとなるように)判定し、前記第2決定手段は、前記設定変更手段により設定された設定値にかかわらず、前記第1特別遊技の種類を決定するようになっている。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
上記課題を解決するための第30の構成としては、複数の設定値(1~4)の何れかに設定可能な設定変更状態に制御する設定変更手段と、始動条件(始動口への遊技媒体の入賞)の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づき、図柄(特別図柄)の変動表示を実行する変動表示手段と、前記特別遊技を実行すると判定されると、前記特別遊技の種類を決定する決定手段と、を備え、前記判定手段は、前記設定変更手段により設定された設定値に応じて、前記特別遊技を実行するか否かを(大当たり当選確率が異なるように)判定し、前記特別遊技の種類及び各特別遊技を決定する割合は、前記設定変更手段により設定された設定値にかかわらず同一である。このようにしたことで、遊技の有利度を変更することが可能となる。
(本実施形態に記載された発明の内容2)
ここで、従来の遊技機では、遊技の結果に応じて遊技特典(賞球、賞メダル、価値データ等)を付与可能な遊技機が一般的である。このような遊技機の中には、遊技機性能の設定値(理論値)を示す情報を表示装置に表示する遊技機があった(例えば、特開2016-116898号公報参照)。しかしながら、上記特許文献に記載された遊技機では、遊技機の性能の設定値(理論値)を表示しているに過ぎず、遊技機の実性能に関する情報を把握することができないという問題があった。
◆上記課題を解決するための第1の構成としては、遊技価値(遊技球、メダル、価値データ等)を使用した遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入球、有効ライン上での入賞図柄揃い)を満たすと、所定量の遊技価値を賞として遊技者に付与することが可能な遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御することが可能な状態制御手段(主制御基板110)と、遊技の実行に応じて遊技区間を切り替えることが可能な区間切替手段(主制御基板110)と、1の遊技区間における所定の遊技状態となっている間の使用遊技価値量(通常中アウト数)と付与遊技価値量(通常中払出数)とを用いて特定遊技情報(通常ベース値)を算出することが可能な情報算出手段(主制御基板110)と、現在の遊技区間における前記特定遊技情報が報知条件(通常ベース値「33」以下)を満たしていると特定報知(ベース警戒報知)を実行することが可能な報知実行手段(演出制御基板130)と、を備えている。このようにしたことで、遊技機の実性能に関する情報を把握することが可能となる。
◇上記課題を解決するための第2の構成としては、遊技価値(遊技球、メダル、価値データ等)を使用した遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入球、有効ライン上での入賞図柄揃い)を満たすと、所定量の遊技価値を賞として遊技者に付与する遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御することが可能な状態制御手段(主制御基板110)と、遊技の実行に応じて遊技区間を切り替えることが可能な区間切替手段(主制御基板110)と、1の遊技区間における所定の遊技状態となっている間の使用遊技価値量(通常中アウト数)と付与遊技価値量(通常中払出数)とを用いて特定遊技情報(通常ベース値)を算出することが可能な情報算出手段(主制御基板110)と、前記特定遊技情報を所定の表示手段(情報表示器113)に表示することが可能な情報表示手段(主制御基板110)と、を備え、前記情報表示手段は、現在の遊技区間における前記特定遊技情報、及び、過去の複数の遊技区間における前記特定遊技情報を所定の順序で表示するようになっている。このようにしたことで、遊技機の実性能に関する情報を把握することが可能となる。
◆上記課題を解決するための第3の構成としては、遊技価値(遊技球、メダル、価値データ等)を使用した遊技によって付与条件(各種入賞口への遊技球の入球、有効ライン上での入賞図柄揃い)を満たすと、所定量の遊技価値を賞として遊技者に付与する遊技機において、複数の遊技状態の何れかに制御することが可能な状態制御手段(主制御基板110)と、遊技の実行に応じて遊技区間を切り替えることが可能な区間切替手段(主制御基板110)と、1の遊技区間における所定の遊技状態となっている間の使用遊技価値量(通常中アウト数)と付与遊技価値量(通常中払出数)とを用いて特定遊技情報(通常ベース値)を算出することが可能な情報算出手段(主制御基板110)と、前記特定遊技情報を所定の表示手段(情報表示器113)に表示することが可能な情報表示手段(主制御基板110)と、を備え、前記情報算出手段は、初回の遊技区間においては前記特定遊技情報を算出しないようになっている。このようにしたことで、遊技機の実性能に関する情報を把握することが可能となる。