JP7269701B2 - 鉱物組成物 - Google Patents
鉱物組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7269701B2 JP7269701B2 JP2017568046A JP2017568046A JP7269701B2 JP 7269701 B2 JP7269701 B2 JP 7269701B2 JP 2017568046 A JP2017568046 A JP 2017568046A JP 2017568046 A JP2017568046 A JP 2017568046A JP 7269701 B2 JP7269701 B2 JP 7269701B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inorganic particulate
- composition
- equal
- particulate material
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01F—COMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
- C01F11/00—Compounds of calcium, strontium, or barium
- C01F11/18—Carbonates
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H17/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
- D21H17/63—Inorganic compounds
- D21H17/67—Water-insoluble compounds, e.g. fillers, pigments
- D21H17/675—Oxides, hydroxides or carbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D1/00—Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, based on inorganic substances
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H19/00—Coated paper; Coating material
- D21H19/36—Coatings with pigments
- D21H19/38—Coatings with pigments characterised by the pigments
- D21H19/385—Oxides, hydroxides or carbonates
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H21/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
- D21H21/50—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties characterised by form
- D21H21/52—Additives of definite length or shape
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2004/00—Particle morphology
- C01P2004/51—Particles with a specific particle size distribution
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2004/00—Particle morphology
- C01P2004/60—Particles characterised by their size
- C01P2004/61—Micrometer sized, i.e. from 1-100 micrometer
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2004/00—Particle morphology
- C01P2004/60—Particles characterised by their size
- C01P2004/62—Submicrometer sized, i.e. from 0.1-1 micrometer
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/14—Pore volume
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2006/00—Physical properties of inorganic compounds
- C01P2006/16—Pore diameter
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/582—Recycling of unreacted starting or intermediate materials
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Geology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Paper (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Description
上記バリア塗工組成物または紙塗工組成物における上記無機粒状物質の存在は、色彩、不透明度、白色度、光沢、レオロジーまたは硬さ等の、該組成物の特性に影響を及ぼす可能性がある。あるいはまたは付随的に、これら組成物における無機粒状物質の使用は、該組成物のバリア性(該組成物が、ガス、蒸気または液体等の選択された基材の透過を防止または減じる能力)に影響を及ぼす可能性がある。
一般に、バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、所望のバリア性を該組成物に与えるために、1種または2種以上のバインダ、例えばラテックス等の存在を必要とする。コストおよび/または環境上の理由のために、該バリア塗工組成物または紙塗工組成物において使用されるバインダの量を減じることが、一般的には望ましい。バリア塗工または紙塗工組成物に対する、無機粒状物質を含む組成物の添加は、該組成物において必要とされるバインダの量を減じることを可能とする。
従って、バリア塗工組成物および/または紙塗工組成物において使用するのに適した、無機粒状物質を含む、別のおよび/または改善された組成物を提供することが望ましい。例えば、バリア塗工および/または紙塗工組成物において必要とされるバインダの量を減じるために使用し得る、無機粒状物質を含有する組成物を提供することが望ましいかもしれない。
本発明の第二の局面に従えば、少なくとも1種の無機粒状物質を含む組成物(例えば、本発明の上記第一の局面に係る組成物)の製造方法が提供され、該方法は、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分(例えば、炭酸カルシウム)と、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分(例えば、炭酸カルシウム)とを混ぜ合せる工程を含む。本発明の該第二の局面に係る特定の態様において、該方法は、更に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分(例えば、炭酸カルシウム)と、該第一および/または第二の無機粒状物質成分とを混ぜ合せる工程をも含む。本発明の該第二の局面に係る特定の態様において、該方法は、更に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分(例えば、炭酸カルシウム)および第四の粒度分布を持つ第四の無機粒状物質成分(例えば、炭酸カルシウム)と、該第一および/または第二の無機粒状物質成分とを混ぜ合せる工程をも含む。特定の態様において、第五の粒度分布を持つ第五の無機粒状物質成分(例えば、炭酸カルシウム)を、該第一および/または第二および/または随意の第三および/または随意の第四の無機粒状物質成分と混ぜ合せることができる。
本発明の第四の局面に従えば、本発明の任意の局面または態様に係る組成物の、バリア塗工組成物における使用が提供される。
本発明の第五の局面に従えば、バインダおよび本発明の任意の局面または態様に係る組成物を含む、バリア塗工組成物が提供される。
本発明の第六の局面に従えば、本発明の任意の局面または態様に係る組成物の、紙塗工組成物における使用が提供される。
本発明の第七の局面に従えば、バインダおよび本発明の任意の局面または態様に係る組成物を含む、紙塗工組成物が提供される。
本発明の第八の局面に従えば、本発明の任意の局面または態様に係る組成物で塗工処理された製品が提供される。
本発明の第九の局面に従えば、バリア塗工組成物または紙塗工組成物の製造方法が提供され、該方法は、本発明の任意の局面または態様に係る組成物とバインダとを混ぜ合せる工程を含む。
本発明の第十の局面に従えば、塗工製品(coated product)の製造方法が提供され、該方法は、塗工処理すべき製品を準備する工程、および該製品を、本発明の任意の局面または態様に係る組成物(例えば、バリア塗工組成物または紙塗工組成物)で塗工処理する工程を含む。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物中の上記無機粒状物質は、約1.1μmに等しいかまたはそれ未満の平均細孔径を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約1.0μmに等しいかまたはそれ未満の平均細孔径を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.01μm~約1.1μmの範囲の平均細孔径を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物中の上記無機粒状物質は、約0.4cm3g-1に等しいかまたはそれ未満の塗膜細孔容積(coating pore volume)を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.15cm3g-1に等しいかまたはそれ未満の塗膜細孔容積を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.14cm3g-1に等しいかまたはそれ未満の塗膜細孔容積を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記の少なくとも1種の無機粒状物質は、約20に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ。特定の態様において、該少なくとも1種の無機粒状物質は、約10に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該少なくとも1種の無機粒状物質は、約5に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記少なくとも1種の無機粒状物質は炭酸カルシウムである。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物中の上記無機粒状物質は、約0.1μm~約3.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該組成物は、約0.2μm~約2.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該組成物は、約0.2μm~約1.5μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.2μm~約1.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.2μm~約0.8μmの範囲のd50を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は、約9cm~約12cmの範囲の塗膜着色長さ(coating stain length)を持つ。特定の態様において、該組成物は、約9cm~約10cmの範囲の塗膜着色長さを持つ。
本発明の更なる局面に従えば、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分および第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分を含有する組成物が提供される。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記第一の無機粒状物質成分は、炭酸カルシウムである。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記第二の無機粒状物質成分は、炭酸カルシウムである。本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第一および第二の無機粒状物質成分両者は、炭酸カルシウムである。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物中の上記無機粒状物質全体の急峻度ファクターは、最小の急峻度ファクターを持つ該無機粒状物質成分に係る急峻度ファクターに等しいかまたはそれよりも小さい。
上記組成物が第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分および第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分を含む、本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約15に等しいかまたはこれを超える急峻度ファクターを持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約25に等しいかまたはこれを超える急峻度ファクターを持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約30に等しいかまたはこれを超える急峻度ファクターを持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約80に等しいかまたはそれに満たない急峻度ファクターを持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約60に等しいかまたはそれ未満の急峻度ファクターを持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約40に等しいかまたはそれ未満の急峻度ファクターを持つ。
上記組成物が、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分および第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分を含む、本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約0.1μm~約3.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約0.3μm~約2.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第一の無機粒状物質成分は、約0.3μm~約1.5μmの範囲のd50を持つ。
上記組成物が、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分および第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分を含む、本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第二の無機粒状物質成分は、約0.1μm~約3.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第二の無機粒状物質は、約0.1μm~約2.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第二の無機粒状物質は、約0.1μm~約1.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第二の無機粒状物質は、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50を持つ。
上記組成物が、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分および第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分を含む、本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第三の炭酸カルシウム成分は、約0.1μm~約3.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、約0.1μm~約2.5μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、約0.1μm~約2.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、約0.1μm~約1.5μmの範囲のd50を持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第一および/または第二および/または第三の無機粒状物質成分(1または複数)各々は、夫々約20に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ。特定の態様において、該第一および/または第二および/または第三の無機粒状物質成分(1または複数)各々は、夫々約10に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ。特定の態様において、該第一および/または第二および/または第三の無機粒状物質成分(1または複数)各々は、夫々約5に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ。
上記組成物が、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分および随意に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分を含む、本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第二の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約10質量%~約50質量%の範囲の量で存在する。特定の態様において、該第二の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約15質量%~約45質量%の範囲の量で存在する。特定の態様において、該第二の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約20質量%~約40質量%の範囲の量にて存在する。
上記組成物が、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分および第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分を含む、本発明の任意の局面に係る特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約5質量%~約30質量%の範囲の量にて存在する。特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約10質量%~約30質量%の範囲の量にて存在する。特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約15質量%~約30質量%の範囲の量にて存在する。特定の態様において、該第三の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約5質量%~約15質量%の範囲の量にて存在する。
本発明の上記第五および/または第七の局面に係る特定の態様において、上記バリア組成物および/または紙塗工組成物は、約50pphに等しいかまたはそれ未満のバインダを含有する。特定の態様において、該バリアおよび/または紙塗工組成物は、約40pphに等しいかまたはそれ未満のバインダを含む。特定の態様において、該バリアおよび/または紙塗工組成物は、約35pphに等しいかまたはそれ未満のバインダを含む。特定の態様において、該バインダはラテックスである。特定の態様において、該バインダはポリビニルアルコールである。
本発明の上記第八または第十の局面に係る特定の態様において、上記製品は紙、板紙(board)、カード、またはペーパーボード(paper board)の形状にある。
本発明に係る述べられた上記局面の特定の一つまたは二つ以上との関連で与えられた詳細、例および選択は、本発明に係る全局面に等しく当てはまる。ここに記載された態様、例および選択の、そのあらゆる可能な変形における、任意の組合せが、ここにおいて特に指定しない限り、または文脈に基づいて明らかな矛盾がない限り、本発明に含まれる。
意外にも、特定の態様において、本発明の上記組成物が、無機粒状物質を含有する別の組成物と比較して、改善されたバリア特性を明らかに示すことが分かった。理論に拘泥するつもりはないが、本発明の組成物が、無機粒状物質を含む別の組成物と比較して、充填率の高いレベルを示すものと考えられ、これが該組成物のバリア特性に寄与している可能性がある。
それ故に、本発明の特定の態様においては、無機粒状物質を含む組成物が提供され、これは、無機粒状物質を含む別の組成物に比して、このものが、バリア塗工および/または紙塗工組成物において使用すべきバインダの量を減じ得るという点で有利である。
ここでは、無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)を含む、該粒状物質から本質的になる、または該粒状物質からなっている組成物が提供される。
特定の局面において、上記組成物中の上記無機粒状物質は、29pphバインダ(例えば、SBRラテックス等のラテックス)未満のCPVCポイントを持つ。
特定の局面において、上記の組成物は、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分と、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分とを混ぜ合せる工程を含む方法によって得られ、または得ることができる。随意に、該組成物は、更に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分と、該第一および/または第二の無機粒状物質成分とを混ぜ合せることによって得られ、または得ることができる。随意に、該組成物は、更に第四の、随意に第五の、随意に第六の無機粒状物質成分と、該第一および/または第二および/または第三の無機粒状物質成分とを混ぜ合せることにより得られまたは得ることができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は水性懸濁液である。特定の態様において、該水性懸濁液の固形分含量は、該組成物の約15%~約80質量%である。例えば、該組成物の固形分含量は、該組成物の約50%~約80質量%、例えば約60%~約79質量%、例えば約65%~約78質量%であり得る。
本発明の任意の局面に係るその他の態様において、上記組成物は、乾燥鉱物ブレンドである。
特定の態様において、例えば上記無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)が、天然産の源から得られる場合、幾分かの鉱物質不純物が、その粉砕物質を汚染しているかもしれない。例えば、天然産の炭酸カルシウムは、他の鉱物との結合状態で存在する。しかし、一般的に該無機粒状物質は、該組成物中の無機粒状物質の全乾燥質量を基準として、約5質量%未満、例えば約3質量%未満、例えば約2質量%未満の他の鉱物質不純物を含む可能性がある。例えば、該無機粒状物質は、該組成物中の無機粒状物質の全乾燥質量を基準として、約1質量%未満の他の鉱物質不純物を含んでいる可能性がある。
水性懸濁液に供給することのできる任意の無機粒状物質は、本発明に係る特定の態様において使用し得る。適切な無機粒状物質は、以下に列挙するものの1種または2種以上から選択し得る:アルカリ土類金属炭酸塩(例えば、ドロマイト、即ちCaMg(CO3)2)、金属硫酸塩(例えば、石膏)、金属シリケート、金属酸化物(例えば、酸化鉄、クロミア、三酸化アンチモンまたはシリカ)、金属水酸化物、ウォラストナイト、ボーキサイト、タルク(例えば、フレンチチョーク)、マイカ、酸化亜鉛(例えば、亜鉛華(zinc white)またはチャイニーズホワイト(Chinese white))、シリカ、二酸化チタン(例えば、アナターゼまたはルチル)、硫化亜鉛、炭酸カルシウム(例えば、白亜、沈降炭酸カルシウム(PCC)、重質炭酸カルシウム(GCC)または表面-改質炭酸カルシウム)、硫酸バリウム(例えば、バライト、沈降硫酸バリウムまたはプロセスホワイト(process white))、アルミナ白(例えば、アルミナ三水和物、軽質アルミナ水和物(light alumina hydrate)、レーキホワイト(lake white)またはトランスペアレントホワイト(transparent white))、クレー(例えば、カオリン、焼成カオリン、チャイナクレーまたはベントナイト)、およびこれらの組合せ。該無機粒状物質は、これらの列挙された物質の内の任意の1種または2種以上から選択することができる。該少なくとも1種の無機粒状物質は、該列挙された物質の任意の組合せからなるブレンドを含むことができる。以降において、本発明の態様は、炭酸カルシウムに関連して論じられる傾向があるかもしれない。しかし、本発明は、このような態様に限定されるものと解釈されるべきではない。
上記炭酸カルシウムを、随意に表面改質することが可能である。例えば、該炭酸カルシウムは、塗工処理することができる。その塗膜は、シランまたはその任意の塩、例えば有機シランからなり、これから本質的になり、あるいはこれを含むことができる。上記アルカリ土類金属炭酸塩は、脂肪酸またはその塩で塗工処理することができる。例えば、該アルカリ土類金属炭酸塩は、ステアリン酸塩で塗工処理することができる。その塗工処理レベルは、該塗布された粒状鉱物質添加剤の全質量を基準として約0.1~約10質量%、例えば約0.1~約3質量%の間、例えば約0.5または0.6または0.7または0.8と約2.0質量%との間、例えば約1.5質量%であり得る。ここで使用される用語「塗膜(coating)」とは、広義に理解されるべきであり、また例えば均一な塗膜または粒子の全表面領域を覆う塗膜に限定されるものではない。該表面の別々の領域が塗膜で改質されている粒子は、本発明に係る特定の態様の範囲内で、塗工処理されているものとして理解されるであろう。
炭酸カルシウムの湿式粉砕は、該炭酸カルシウムの水性懸濁液の形成を含み、次いで該懸濁液を、随意に適切な分散助剤の存在下で粉砕し得る。炭酸カルシウムの該湿式粉砕に関するこれ以上の情報については、例えばEP-A-614948を参照することができる(その内容を、全体として、言及することにより組入れる)。
PCCは、本発明の特定の態様における粒状炭酸カルシウムの源として使用でき、また当技術において利用し得る公知法の何れかによって製造し得る。タッピモノグラフシリーズNo. 30(TAPPI Monograph Series No. 30),「ペーパー塗工ピグメンツ(Paper Coating Pigments)」, pp.34-35は、沈降炭酸カルシウムを製造するための、3つの主要な商業的方法を記載しており、この沈降炭酸カルシウムは、製紙工業において使用するための製品を製造する際に使用するのに適しているばかりでなく、同様に本発明に係る特定の態様との関連で使用することも可能である。3種全ての方法においては、先ず石灰石を焼成して、生石灰を製造し、また次に該生石灰を水中で消和して、水酸化カルシウムまたは石灰乳をもたらす。その第一の方法において、該石灰乳は、二酸化炭素ガスで直接炭酸塩化される。この方法は、副生物が全く形成されず、またその炭酸カルシウム製品の特性および純度を制御することが比較的容易であるという利点を有している。その第二の方法において、該石灰乳は、ソーダ灰と接触させられて、複分解により、炭酸カルシウムの沈殿および水酸化ナトリウムの溶液を生成する。この水酸化ナトリウムは、この方法が商業的に魅力あるものである場合には、該炭酸カルシウムから実質上完全に分離されるべきである。上記第三の主要な商業的方法においては、該石灰乳を先ず塩化アンモニウムと接触させて、塩化カルシウム溶液およびアンモニアガスを得る。次いで、該塩化カルシウム溶液を、ソーダ灰と接触させて、複分解に基いて、沈降炭酸カルシウムおよび塩化ナトリウム溶液を生成する。
上記組成物中の上記無機粒状物質は、約20に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つことができる。例えば、該組成物中の該無機粒状物質は、約15に等しいかまたはそれ未満、例えば約12に等しいかまたはそれ未満、例えば約10に等しいかまたはそれ未満、例えば約7に等しいかまたはそれ未満、例えば約5に等しいかまたはそれ未満、例えば約2に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つことができる。
ここにおいて使用される如き「形状ファクター(shape factor)」とは、変動する大きさおよび形状を持つ一群の粒子に関する、粒子径対粒子の厚みの比に係る一尺度である。特に述べない限り、形状ファクターは、米国特許第5,576,617号において記載されている電気伝導率測定法、装置、および方程式を用いて測定される。該特許を、言及することによりここに組入れる。更に、形状ファクターを決定するための技術が、該’617特許において記載されているので、テスト下にある配向された粒子の水性懸濁液からなる組成物に係る電気伝導率は、該組成物が特定の容器を通して流動している際に測定される。該電気伝導率の測定値は、該容器の一方向に沿って、および該第一の方向に直行する該容器のもう一つの方向に沿って採取される。これら2つの伝導度の測定値間の差を用いて、テスト下にある該粒状物質の形状ファクターが決定される。
上記組成物は、更なる添加剤を含むことができる。特に、該組成物が水性懸濁液の形状にある場合、該組成物は、更なる添加剤を含むことができる。例えば、更に該組成物は、1種またはそれ以上の分散助剤、1種またはそれ以上の殺生物剤、1種またはそれ以上の懸濁助剤、1種またはそれ以上の増粘剤、1種またはそれ以上のバインダ、1種またはそれ以上の沈降防止剤、1種またはそれ以上の塩または1種またはそれ以上のその他の添加剤から選択される更なる添加剤を含むことができる。
例えば、上記1種またはそれ以上の分散助剤は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イソクロトン酸、アコニチン酸(シスまたはトランス)、メサコン酸、シナピン酸、ウンデシレン酸、アンゲリカ酸、カネル酸、ヒドロキシアクリル酸、アクロレイン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ジイソブチレン、酢酸ビニル、スチレン、α-メチルスチレン、メチルビニルケトン、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびこれらの混合物からなる群から選択されるモノマーおよび/またはコモノマーから製造することができる。該分散助剤は、例えばポリアクリル酸および/またはポリメタクリル酸であり得る。
例えば、上記増粘剤は、ポリウレタン、アクリルポリマー、ラテックス、スチレン、ブタジエン、ポリビニルアルコール、セルロース、セルロース由来の巨大分子、糖類および有機シリコーンから選択することができる。
例えば、上記バインダは、ここにおいて記載された、例えばポリ酢酸ビニル、エチレンアセテート(ethylene acetate)またはそのコポリマーを含む、任意のバインダから選択することができる。
塗膜細孔容積は、ある物質中の粒子間の空隙の全量(即ち、固形物によって占有されていない容積)および該粒子が多孔質である場合の粒子内の容積に係る尺度である。特に明記されていない限り、上記組成物中の上記無機粒状物質に係る塗膜細孔容積は、先ず100pphの該無機粒状物質および5pphのバインダ(例えば、SBRラテックス等の紙塗工用ラテックス)を含むテスト組成物を調製し、およびそのサンプルをポリマー基材上に塗布する(例えば、該テスト組成物を該プラスチック上にドローダウンする(draw down)ための標準的な塗布機を用いる)ことにより測定される。該テスト組成物のサンプル約0.5gを、サーモエレクトロン(サーモフィッシャー)マーキュリーポロシメータモデルパスカル(Thermoelectron (ThermoFisher) Mercury Porosimeter model Pascal) 140、240における、組立てられたガラス製の膨張計(測定容器)内に配置する。これは、その後にほぼ真空(0.02kPa)まで下げられ、水銀(Mercury)で満たされ、190MPaという最終的な圧力が達成されるまで、大気圧およびそれを超えるまで徐々に再度加圧される。ルーカス-ウォッシュバーン(Lucas-washburn)方程式に基くソフトウエアを用いて、該サンプルへの水銀の侵入対圧力を、細孔径対細孔容積分布に変換し得る。また、ソフトウエアは、上述の細孔径範囲に渡る、細孔容積(そのグラフ下部の面積)およびピーク細孔径を導くのに使用される。
特に述べない限り、上記組成物中の上記無機粒状物質に係る平均細孔径は、塗膜細孔容積の測定に関連して上に記載されたような、サーモエレクトロン(サーモフィッシャー)マーキュリーポロシメータモデルパスカル140、240を使用して測定される。該組成物中の該無機粒状物質は、例えば約1.1μmに等しいかまたはそれ未満の平均細孔径を持つことができる。例えば、該組成物中の該無機粒状物質は約1.0μmに等しいかまたはそれ未満、例えば約0.9μmに等しいかまたはそれ未満、例えば約0.8μmに等しいかまたはそれ未満の平均細孔径を持つことができる。該組成物中の該無機粒状物質は、例えば約0.01μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.05μmに等しいかまたはこれを超え、例えば約0.1μmに等しいかまたはこれを超える平均細孔径を持つことができる。例えば、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.01μm~約1.1μm、例えば約0.05μm~約1.0μm、例えば約0.1μm~約0.9μmの範囲の平均細孔径を持つことができる。
粒度分布
特に述べない限り、上記急峻度ファクターは、100を乗じた、d30等価球径(この値において、その粒子の30質量%がより微細なものである)対d70等価球径(この値において、該粒子の70質量%がより微細なものである)の比として定義される。
上記組成物中の上記無機粒状物質に係る急峻度ファクターは、約60に等しいかまたはそれ未満であり得る。該組成物中の該無機粒状物質に係る急峻度ファクターは、例えば約55に等しいかまたはそれ未満、例えば約50に等しいかまたはそれ未満、例えば約45に等しいかまたはそれ未満、例えば約40に等しいかまたはそれ未満、例えば約35に等しいかまたはそれ未満、例えば約30に等しいかまたはそれ未満であり得る。例えば、該組成物中の該無機粒状物質の急峻度ファクターは、約28に等しいかまたはそれ未満、例えば約27に等しいかまたはそれ未満、例えば約26に等しいかまたはそれ未満であり得る。該組成物中の該無機粒状物質の急峻度ファクターは、例えば約25に等しいかまたはそれ未満であり得る。例えば、該組成物中の該無機粒状物質の急峻度ファクターは、約24に等しいかまたはそれ未満、例えば約23に等しいかまたはそれ未満、例えば約22に等しいかまたはそれ未満、例えば約21に等しいかまたはそれ未満であり得る。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物中の上記無機粒状物質は、約0.1μm~約3.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.1μm~約2.5μm、例えば約0.1μm~約2.0μmの範囲のd50を持つ。特定の態様において、該組成物中の該無機粒状物質は、約0.2μm~約1.5μm、例えば約0.2μm~約1.0μm、例えば約0.2μm~約0.8μm、例えば約0.2μm~約0.6μmの範囲のd50を持つ。
着色長さ(Stain Length)
特に述べない限り、着色長さは、オランダ標準規格NEN(Dutch standard NEN) 1836により測定される。塗膜着色長さおよび着色長さは、紙の上に塗工組成物を塗り付けた後のインクの着色の長さを示す。より短い着色長さは、該塗膜がより吸収力があり、または粗いことを示す。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は、約9cm~約12cmの範囲の着色長さを持つ塗膜を与えるように適合させる。特定の態様において、該組成物は、約9cm~約11cm、例えば約9cm~約10cmの範囲の着色長さを与える。
臨界顔料容積濃度(CPVC)ポイントは、該顔料を完全に包囲し、かつその粒子間の全空隙を満たすのに十分なバインダが存在する点である。より低いCPVCポイントは、より少量のバインダが、該塗膜を十分に結合するのに必要とされることを示している。特に述べられていない限り、上記組成物のCPVCポイントは、無機粒状物質およびバインダを含有するテスト組成物の薄膜(約15gsm、湿潤)を、黒色の不浸透性基材上にドローダウンすることにより測定される。スペーサーリングをその表面上に設置して、湿潤塗膜の色彩が該計測器に転写されるのを防止し、また該塗膜を、反射率計の真下に設置する。その反射率を、時間の関数として、該膜が乾燥されるまで測定する。該膜が乾燥するにつれて、該塗膜中の粒子は一層接近することになり、またより低効率で光を反射し、その反射率は低下する。該テスト組成物が十分に結合している(顔料が完全に包囲され、かつ全ての空隙が満たされている)場合には、該膜が乾燥された際に、平坦な状態に至るであろう。該テスト組成物が十分に結合されていない場合には、乾燥中の空気の組入れが、その反射率の再度の増加をもたらすであろう。このテストを、異なる量(質量基準)のバインダを含む(質量基準で100pphの無機粒状物質に対して)テスト組成物について、完全に結合しているテスト組成物が見つかるまで繰り返す。こうして。該CPVCポイントは、二者択一的にCPWC(臨界顔料質量濃度)ポイントとも呼ぶことができる。
上記組成物中の上記無機粒状物質は、約5pph~約29pphバインダ、例えば約5pph~約28pphバインダの範囲のCPVCポイントを持つことができる。該組成物中の該無機粒状物質は、例えば約5pphバインダ~約25pphバインダの範囲のCPVCポイントを持つことができる。該組成物中の該無機粒状物質は、約10pph~約25pphバインダ、例えば約10pph~約23pphバインダ、例えば約20pph~約25pphバインダの範囲のCPVCポイントを持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記CPVCポイントを測定するのに使用される上記バインダは、SBRラテックス等のラテックスである。あるいはまた、CPVCポイントを測定するのに使用される該バインダは、バリア塗工組成物および紙塗工組成物に関連する節において、以下に列挙されるバインダの任意の1種であり得る。
特に明記されない限り、上記組成物のOVTRは、原紙を、7~10gsmという塗布量にて、60pphの上記鉱物組成物と、残部のポリビニルアルコールラテックスとを含む塗工組成物で塗工処理することにより測定される。該原紙は、12gsmまでのプレコート組成物で予備的塗工処理することができる。該プレコート組成物は、少なくとも60%の2μmよりも小さな粒子を含む炭酸カルシウムおよび15pph未満のラテックスを含むことができる。該塗工紙製品は、先ず径62.5mmを持つ円形体に裁断される。該塗工紙サンプルは、テストに先立って一夜に渡りヒュームフード(fume cupboard)内で放置される。約8mLのn-ヘプタンまたはデカンを、密閉可能なビーカーの底部に配置する。次いで、該ビーカーを、該塗工紙サンプルで、その塗工処理された側を内側にして覆い、かつその端部を密閉する。次いで、該ビーカーを正確に少数4桁まで秤量し、またこれを時間ゼロにおけるものとする。該密閉されたビーカーをヒュームフード内に放置し、また1または2時間毎に再度秤量する。その揮発性物質が該フード(board)を通して逃散するにつれて、これは減量(1日当たりのgsm)をもたらす。このテストは、21℃および50%相対湿度にて行われる。より低いOVTRは、より低いオイル蒸気透過率を示し、またより良好なバリア性が得られることを示す。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は、約70gsm/日未満のOVTRを持つ。特定の態様において、該組成物は、約65gsm/日未満、例えば約60gsm/日未満、例えば約55gsm/日未満、例えば約50gsm/日未満のOVTRを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は、デカンを用いて測定した場合に、約0.5gsm/日~約70gsm/日の範囲のOVTRを持つ。例えば、該組成物は、デカンを用いて測定した場合に、約0.5gsm/日~約50gsm/日または約0.5gsm/日~約40gsm/日または約1gsm/日~約30gsm/日または約1gsm/日~約20gsm/日または約1gsm/日~約10gsm/日または約1gsm/日~約8gsm/日または約1gsm/日~約6gsm/日または約1gsm/日~約5gsm/日または約1gsm/日~約4gsm/日または約1gsm/日~約3gsm/日の範囲のOVTRを持つことができる。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は約50gsm/日未満というMVTRを持つ。特定の態様において、該組成物は約45gsm/日未満、例えば約40gsm/日未満、例えば約35gsm/日未満、例えば約30gsm/日未満というMVTRを持つ。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は約1gsm/日~約50gsm/日の範囲のMVTRを持つ。特定の態様において、該組成物は約5gsm/日~約45gsm/日、例えば約10gsm/日~約40gsm/日、例えば約15gsm/日~約35gsm/日、例えば約20gsm/日~約30gsm/日の範囲のMVTRを持つ。
特に述べない限り、上記組成物のMVTRは、OVTRに対応する方法で測定される。そのビーカーは、n-ヘプタンまたはデカンの代わりにシリカゲルを含み、またその未塗工の側面が内側を向く。該ビーカーの質量を、小数位の4桁まで測定し、時間ゼロにおけるものとする。このテストは、21℃および50%相対湿度にて、定期的な測定を伴って、特定の日数に渡り行われる。より小さな質量の増加は、より低い水分の透過率、またそれ故に水分に対するより良好なバリアに相当する。
ガーレー(Gurley)の通気度
特定の態様において、上記組成物は、約100,000秒に等しいかまたはこれを超えるガーレーの通気度を持つ。例えば、該組成物は、約200,000秒までのガーレー通気度を持つことができる。
特に明記しない限り、ガーレーの通気度は、ISO 5636-5、タッピ(TAPPI) 460 om-11に記載されている方法を利用して測定された。秒というその単位は、100mLの空気が通過する時間に相当し、そこで大きな数値は、低い透過度を示す。使用される原紙塗工組成物および塗布量等は、OVTRに関連して上記した通りであり得る。
特定の態様において、上記組成物は、約10に等しいかまたはこれを超えるキットテスト値を持つ。例えば、該組成物は、約11に等しいかまたはこれを超えまたは約12に等しいかまたはこれを超えまたは約13に等しいかまたはこれを超えまたは約14に等しいかまたはこれを超えまたは約15に等しいかまたはこれを超えるキットテスト値を持つことができる。例えば、該組成物は、約16までのキットテスト値を持つことができる。
特に明示しない限り、キットテスト値は、タッピ(TAPPI) 559 pm-96において略述されており、しかも16試薬ブレンドまでに拡張されたテスト法を利用して測定される。そのキットテスト溶液は、全て変動するレベルのヒマシ油、トルエンおよびn-ヘプタンのブレンドである。1番と番号付けされた該キットテスト溶液は、最も大量のヒマシ油を含み、また16番は最も大量のヘプタンを含む。中間の番号が付されたキットテスト溶液、例えば8番を、塗工紙の表面にピペットで滴下し、次いで15秒後に拭き取る。次いで、そのテスト領域を、該表面内への浸透の痕跡について検査する。あらゆる浸透は不合格と称され、また該テストは、如何なる浸透もない、即ち合格となるまで、次に低位の番号が付された溶液を用いて繰返される。逆に、最初のテストが、浸透を全く生じない場合には、次に高位のキットテスト溶液を、不合格となるまでテストされる。不合格を生じない最高位数のキットテスト溶液が、そのキットテスト値として援用される。使用される該原紙塗工組成物および塗布量等は、OVTRに関連して上述されたようなものであり得る。
特定の態様において、上記組成物は、約50秒に等しいかまたはこれを超えるエンテックテスト値を持つ。例えば、該組成物は、約55秒に等しいかまたはこれを超え、または約60秒に等しいかまたはこれを超え、または約65秒に等しいかまたはこれを超え、または約70秒に等しいかまたはこれを超えるエンテックテスト値を持つことができる。例えば、該組成物は、約100秒まで、または約90秒まで、または約75秒まで、または約80秒までのエンテックテスト値を持つことができる。
特に明記しない限り、エンテックテスト値は、エンテックペネトレーションダイナミックスアナライザー(Emtec Penetration Dynamics Analyzer) PDA C 02を使用して測定される。これは、基材が液体(例えば、水)に浸漬された際の、時間の経過に伴う該基材を介する超音波の、初期の100%強度からの減衰量を測定する。0%という強度が、該サンプルを所定位置に保持している単なるテープを用いてテストを実施する際のベースラインとして設定される。この減衰量は、該基材に至る該液体の吸収量に比例する。該試験機は、1MHz(厚紙について)または2MHz(紙について)の何れかに設定することができ、また「一般的な(General)」測定モードで運転された。ということで、該強度は、特定の時間、または設定された強度に至るまでの時間後に、見積もることができる。使用される該原紙塗工組成物および塗布量等は、OVTRについて上に記載されたようなものであり得る。
本発明の任意の局面に係る特定の態様において、上記組成物は、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分および第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分を含む。特定の態様において、該組成物は、更に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分をも含む。特定の態様において、該組成物は、更に第四の粒度分布を持つ第四の無機粒状物質成分をも含む。特定の態様において、該組成物は、更に第五の粒度分布を持つ第五の無機粒状物質成分をも含む。特定の態様において、該組成物は、更に第六の粒度分布を持つ第六の無機粒状物質成分をも含む。
各無機粒状物質成分は、例えば上述の無機粒状物質の何れかであり得る。その第一の無機粒状物質成分は、例えば炭酸カルシウムであり得る。その第二の無機粒状物質成分は、例えば炭酸カルシウムであり得る。その第三の無機粒状物質成分は、例えば炭酸カルシウムであり得る。その第四の無機粒状物質成分は、例えば炭酸カルシウムであり得る。その第五の無機粒状物質成分は、例えば炭酸カルシウムであり得る。その第六の無機粒状物質成分は、例えば炭酸カルシウムであり得る。該第一および第二の無機粒状物質成分は、例えば両者共に炭酸カルシウムであり得る。該第一、第二、第三、第四、第五および第六の無機粒状物質成分は(存在する場合)、例えば全て炭酸カルシウムであり得る。
上記組成物中の全無機粒状物質に係る急峻度ファクターは、例えば最小の急峻度ファクターを持つ該無機粒状物質成分の急峻度ファクターに等しいかまたはそれよりも低くてもよい。該組成物中の該無機粒状物質に係る急峻度ファクターは、上述の如きものであり得る。
上記第一の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約15に等しいかまたはこれを超えることができる。例えば、該第一の無機粒状物質成分に係る急峻度ファクターは、約20に等しいかまたはこれを超え、例えば約25に等しいかまたはこれを超え、例えば約27に等しいかまたはこれを超え、例えば約30に等しいかまたはこれを超え、例えば約32に等しいかまたはこれを超え、例えば約35に等しいかまたはこれを超えることができる。
上記第一の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約80に等しいかまたはそれ未満であり得る。例えば、該第一の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは約70に等しいかまたはそれ未満、例えば約60に等しいかまたはそれ未満、例えば約50に等しいかまたはそれ未満、例えば約45に等しいかまたはそれ未満、例えば約40に等しいかまたはそれ未満、例えば約35に等しいかまたはそれ未満であり得る。
上記第二の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約80に等しいかまたはそれ未満であり得る。例えば、該第二の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは約70に等しいかまたはそれ未満、例えば約60に等しいかまたはそれ未満、例えば約50に等しいかまたはそれ未満、例えば約45に等しいかまたはそれ未満、例えば約40に等しいかまたはそれ未満、例えば約35に等しいかまたはそれ未満であり得る。
上記第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約15に等しいかまたはこれを超えることができる。例えば、該第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約20に等しいかまたはこれを超え、例えば約25に等しいかまたはこれを超え、例えば約27に等しいかまたはこれを超え、例えば約30に等しいかまたはこれを超え、例えば約32に等しいかまたはこれを超え、例えば約35に等しいかまたはこれを超えることができる。
上記第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約80に等しいかまたはそれ未満であり得る。例えば、該第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約70に等しいかまたはそれ未満、例えば約60に等しいかまたはそれ未満、例えば約50に等しいかまたはそれ未満、例えば約45に等しいかまたはそれ未満、例えば約40に等しいかまたはそれ未満、例えば約35に等しいかまたはそれ未満であり得る。
上記第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)の急峻度ファクターは、約15に等しいかまたはこれを超えることができる。例えば、該第四、第五および第六の無機粒状物質成分の急峻度ファクターは、約20に等しいかまたはこれを超え、例えば約25に等しいかまたはこれを超え、例えば約27に等しいかまたはこれを超え、例えば約30に等しいかまたはこれを超え、例えば約32に等しいかまたはこれを超え、例えば約35に等しいかまたはこれを超えることができる。
上記第一の無機粒状物質成分のd50は、約0.1μm~約3.0μmに及ぶものであり得る。例えば、該第一の無機粒状物質成分のd50は、約0.1μm~約2.5μm、例えば約0.1μm~約2.0μmに及ぶものであり得る。例えば、該第一の無機粒状物質成分のd50は、約0.3μm~約1.5μmに及ぶものであり得る。該第一の無機粒状物質成分のd50は、例えば約0.3μm~約1.2μm、例えば約0.3μm~約1.0μm、例えば約0.3μm~約0.8μmに及ぶものであり得る。該第一の無機粒状物質成分のd50は、約0.5μm~約1.5μm、例えば約0.8μm~約1.5μm、例えば約1.0μm~約1.5μmに及ぶものであり得る。
上記第三の無機粒状物質成分のd50は、例えば約0.1μm~約3.0μm、例えば約0.1μm~約2.5μmの範囲であり得る。例えば、該第三の無機粒状物質成分のd50は、約0.1μm~約2.0μm、例えば約0.1μm~約1.5μmの範囲であり得る。例えば、該第三の無機粒状物質成分のd50は、約0.1μm~約1.0μm、例えば約0.1μm~約0.8μm、例えば約0.1μm~約0.5μm、例えば約0.3μm~約0.5μmの範囲であり得る。例えば、該第三の無機粒状物質成分のd50は、約0.3μm~約1.5μm、例えば約0.5μm~約1.5μm、例えば約0.5μm~約1.0μmの範囲であり得る。
上記第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)のd50は、例えば約0.1μm~約3.0μm、例えば約0.1μm~約2.5μm、例えば約0.1μm~約2.0μm、例えば約0.1μm~約1.5μmの範囲であり得る。該第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)のd50は、約0.1μm~約1.0μm、例えば約0.1μm~約0.8μm、例えば約0.1μm~約0.5μm、例えば約0.3μm~約0.5μmの範囲であり得る。例えば、該第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)のd50は、約0.3μm~約1.5μm、例えば約0.5μm~約1.5μm、例えば約0.5μm~約1.0μmの範囲であり得る。
上記第一および/または第二および/または第三および/または第四および/または第五および/または第六の無機粒状物質成分(存在する場合)は、各々個別的に約20に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つことができる。例えば、該第一および/または第二および/または第三および/または第四および/または第五および/または第六の無機粒状物質成分(存在する場合)は、各々個別的に約17に等しいかまたはそれ未満、例えば約15に等しいかまたはそれ未満、例えば約12に等しいかまたはそれ未満、例えば約10に等しいかまたはそれ未満、例えば約7に等しいかまたはそれ未満、例えば約5に等しいかまたはそれ未満、例えば約2に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つことができる。
上記第一の無機粒状物質成分は、上記組成物中に、約50質量%~約90質量%の範囲の量で存在し得る。例えば、該第一の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約55質量%~約85質量%、例えば約50質量%~約80質量%、例えば約50質量%~約75質量%、例えば約50質量%~約70質量%、例えば約50質量%~約65質量%の範囲の量で存在し得る。該第一の無機粒状物質成分は、例えば該組成物中に、約60質量%~約90質量%、例えば約60質量%~約85質量%、例えば約60質量%~約80質量%の範囲の量で存在し得る。
例えば、上記第三の無機粒状物質成分は、上記組成物中に、約5質量%~約30質量%の範囲の量で存在し得る。例えば、該第三の無機粒状物質成分は約10質量%~約30質量%、例えば約15質量%~約30質量%、例えば約20質量%~約30質量%という範囲の量で存在し得る。例えば、該第三の無機粒状物質成分は、該組成物中に、約5質量%~約25質量%、例えば約5質量%~約20質量%、例えば約5質量%~約15質量%という範囲の量で存在し得る。
例えば、上記第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)は、上記組成物中に、各々個別的に約5質量%~約30質量%の範囲の量で存在し得る。例えば、該第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)は、該組成物中に、約10質量%~約30質量%、例えば約15質量%~約30質量%、例えば約20質量%~約30質量%の範囲の量で存在し得る。例えば、該第四、第五および第六の無機粒状物質成分(存在する場合)は、該組成物中に、各々個別的に約5質量%~約25質量%、例えば約5質量%~約20質量%、例えば約5質量%~約15質量%の範囲の量で存在し得る。
例えば、上記組成物が第一、第二および第三の無機粒状物質成分からなっている、特定の態様において、その少量成分(最少の量で存在する成分)は、例えば少なくとも約5質量%の量で存在し得る。例えば、該組成物が第一、第二および第三の無機粒状物質成分からなる場合、その少量成分は、少なくとも約10質量%の量で存在し得る。例えば、該組成物が第一、第二および第三の無機粒状物質成分からなる場合、その少量成分は、少なくとも約15質量%の量で存在し得る。例えば、該組成物が第一、第二および第三の無機粒状物質成分からなる場合、その少量成分は、少なくとも約20質量%の量で存在し得る。
例えば、上記組成物が第一、第二、第三および第四の無機粒状物質成分からなっている特定の態様において、その少量成分(最少の量で存在する成分)は、例えば少なくとも約5質量%の量で存在し得る。例えば、該組成物が第一、第二、第三および第四の無機粒状物質成分からなっている場合、その少量成分は、少なくとも約10質量%の量で存在し得る。例えば、該組成物が第一、第二、第三および第四の無機粒状物質成分からなる場合、その少量成分は、少なくとも約15質量%の量で存在し得る。例えば、該組成物が第一、第二、第三および第四の無機粒状物質成分からなる場合、その少量成分は、少なくとも約20質量%の量で存在し得る。
例えば、上記組成物は、約70質量%~約90質量%の範囲の量の、約0.3μm~約0.5μmの範囲のd50を持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分および約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.4μmの範囲のd50を持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約70質量%~約90質量%の範囲の量の、約0.3μm~約0.5μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.4μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約70質量%~約90質量%の範囲の量の、約1.0μm~約1.5μmの範囲のd50を持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50を持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約70質量%~約90質量%の範囲の量の、約1.0μm~約1.5μmの範囲のd50および約25~約35の範囲の急峻度ファクターを持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約60質量%~約80質量%の範囲の量の、約1.0μm~約1.5μmの範囲のd50および約25~約35の範囲の急峻度ファクターを持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.4μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分および約5質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.4μm~約0.8μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第三の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約30質量%~約50質量%の範囲の量の、約1.0μm~約1.5μmの範囲のd50を持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約0.8μm~約1.2μmの範囲のd50を持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50を持つ第三の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約1.0μm~約1.5μmの範囲のd50を持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.8μm~約1.2μmの範囲のd50を持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.3μm~約0.7μmの範囲のd50を持つ第三の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50を持つ第四の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約1.0μm~約1.5μmの範囲のd50および約25~約35の範囲の急峻度ファクターを持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.8μm~約1.2μmの範囲のd50および約25~約35の範囲の急峻度ファクターを持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約10質量%~約30質量%の範囲の量の、約0.3μm~約0.7μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第三の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第四の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
例えば、上記組成物は、約30質量%~約50質量%の範囲の量の、約1.70μm~約2.30μmの範囲のd50および約25~約35の範囲の急峻度ファクターを持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約0.8μm~約1.2μmの範囲のd50および約25~約35の範囲の急峻度ファクターを持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分、および約20質量%~約40質量%の範囲の量の、約0.1μm~約0.5μmの範囲のd50および約30~約40の範囲の急峻度ファクターを持つ第三の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分を含むことができる。
ここにおいては、無機粒状物質を含む組成物の製造方法が提供され、該方法は、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分と、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分とを混ぜ合せる工程、および随意に更に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分と、該第一および/または第二の無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分とを混ぜ合せる工程を含む。
ここに与えられる上記方法は、ここに開示された任意の組成物を製造するためのものである。ここに開示される該組成物は、本発明に係る第一および第三の局面ばかりでなく、ここに開示される任意の態様をも含み、該態様のあらゆる可能な変形におけるこれら態様の任意の組合せをも包含する。
炭酸カルシウム等の無機粒状物質を含む組成物、例えば水性懸濁液または乾燥鉱物ブレンドは、当業者には公知の任意の方法で製造することができる。
各無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分は、水性懸濁液の形状で与えることができ、また該水性懸濁液を相互にブレンドして、最終的な組成物を形成することができる。
あるいはまた、各無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)成分は、乾燥鉱物の形状で与えることもでき、また該乾燥鉱物は、当技術において公知の混合技術を利用してブレンドすることができる。
ここでは、塗工組成物(例えばバリア塗工組成物または、例えば紙塗工組成物)、プラスチック、塗料およびシーラントの任意の1種または2種以上における、ここにおいて開示された組成物の何れかの使用を提供する。ここにおいて開示された組成物の何れかの、これら用途の一つまたはそれ以上における使用は、例えばその組成物において必要とされるバインダおよび/またはプラスチックの量を減じることを可能とする。このことは、例えばここに開示された組成物中の粒子の密集充填された特性によるものであり得る。
ここでは、バリア塗工組成物における、ここに開示された任意の組成物の使用を提供する。特に、ここでは、紙塗工組成物における、ここにおいて開示された組成物の何れかの使用を提供する。更に、ここにおいて開示された組成物の何れかを含むバリア塗工組成物および/または紙塗工組成物が、ここにおいて提供される。該バリア塗工組成物または紙塗工組成物で塗工処理された製品も、同様にここにおいて提供される。
上記バリア塗工組成物(barrier coating composition)という用語は、例えば紙塗工組成物および任意の基材上に塗布されて、塗膜ホールドアウト(coating holdout)(即ち、該塗膜成分は該基材内に吸収されない)を与える、組成物を含むことを意図する。
特定の態様において、ここに開示される上記バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、バインダと無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)を含有する組成物とを含む。特定の態様において、該バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、ここにおいて開示されたような無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)を含有する組成物を含む。
上記バリア塗工組成物または紙塗工組成物は、例えば少なくとも約20質量%の無機粒状物質を含むことができる。例えば、該バリア塗工組成物または紙塗工組成物は、少なくとも約30質量%の無機粒状物質、例えば少なくとも約40質量%の無機粒状物質、例えば少なくとも約50質量%の無機粒状物質を含むことができる。該バリア塗工組成物または紙塗工組成物は、例えば約80質量%までの無機粒状物質、例えば約70質量%までの無機粒状物質を含むことができる。
上記バリア塗工組成物または紙塗工組成物は、例えば少なくとも約20質量%のバインダを含むことができる。例えば、該バリア塗工組成物または紙塗工組成物は、少なくとも約30質量%のバインダ、例えば少なくとも約40質量%のバインダ、例えば少なくとも約50質量%のバインダを含むことができる。該バリア塗工組成物または紙塗工組成物は、例えば約80質量%までのバインダ、例えば約70質量%までのバインダを含むことができる。
上記バリア塗工組成物および/または紙塗工組成物の固形分含量は、該塗工組成物の約15質量%~約80質量%、例えば約60質量%~約79質量%、例えば約65質量%~約87質量%であり得る。該バリア塗工組成物および/または紙塗工組成物の固形分含量は、できる限り高く、かつ依然として塗膜において使用可能な適切に流動性の組成物を与えるものであり得る。その基材への適用後、該塗工組成物は乾燥することができ、かくして該基材を覆う乾燥塗工組成物を形成する。
デンプンは適切には天然デンプン、例えば公知の植物源、例えば小麦、トウモロコシ、馬鈴薯またはタピオカから得られる天然デンプンを由来とするものであり得る。デンプンがバインダ成分として使用される場合、該デンプンは、未変性および/または変性された形状で使用し得る。適切な未変性デンプンの一例は、コーンスターチ(Pearl starch)である。デンプンが、変性された形状において、バインダ成分として使用される場合、該デンプンは、適切には当技術において公知の1または2以上の化学的処理によって変性することができる。該デンプンを、例えば酸化して、その-CH2OH基の幾つかを-COOH基に転化することができる。幾つかの場合において、該デンプンは、低い割合でアセチル基:-COCH3を持つことができる。あるいは、該澱粉を化学的に処理して、カチオン性としまたは両性、即ちカチオンおよびアニオン電荷両者を持つものとすることができる。同様に、該デンプンは、幾つかの-OH基を、例えば-OCH2CH2OH基、-OCH2CH3基、または-OCH2CH2CH2OH基で置換えることによりデンプンエーテルに、あるいはヒドロキシアルキル化デンプンに転化することもできる。使用可能な更なる一群の化学的に処理されたデンプンは、リン酸デンプンとして知られているものである。あるいは、上記原料デンプンを、希薄な酸または酵素によって加水分解して、そのデキストリン型のガムを生成することもできる。
ラテックスは、例えばスチレンブタジエンゴムラテックス、アクリルポリマーラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックス、エチレンアセテートラテックス、ポリビニルアルコールラテックス、エチレンアクリル酸ラテックス、スチレンアクリル酸コポリマーラテックスまたはこれらのコポリマーを含むことができる。例えば、ラテックスは、エチレンアクリル酸コポリマーを含むことができる。
上記バインダおよびバインダ種のいずれも、単独でまたは必要ならば相互のおよび/またはその他のバインダとの混合物の状態で使用し得る。
ここに開示された上記バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、適切には1種または2種以上の更なる添加剤を含むことができ、該添加剤は、例えば1種またはそれ以上の架橋剤、1種またはそれ以上の保水助剤、1種またはそれ以上の粘度調整剤、1種またはそれ以上の増粘剤、1種またはそれ以上の減摩/圧延助剤(lubricity/calendaring aids)、1種またはそれ以上の分散剤、1種またはそれ以上の消泡/脱泡剤、1種またはそれ以上のドライまたはウエットピック改善用添加剤、1種またはそれ以上の乾燥または湿潤摩擦改善性および/または摩耗抵抗性添加剤、1種またはそれ以上のグロスインクホールドアウト添加剤、1種またはそれ以上の蛍光増白剤(optical brightening agent)(OBA)および/または蛍光増白剤(fluorescent whitening agent)(FWA)、1種またはそれ以上の染料、1種またはそれ以上の殺生物剤/腐敗抑制剤、1種またはそれ以上のレベリングおよび均等化助剤、1種またはそれ以上の耐脂性および耐油性添加剤、1種またはそれ以上の耐水性添加剤、1種またはそれ以上の追加の顔料、およびこれらの任意の組合せから選択される。
架橋剤は、約5質量%までの量で使用でき、また例えばグリオキサール、メラミンホルムアルデヒド樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウムを含むことができる。
保水助剤は、約2質量%までの量で使用され、また例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、PVOH(ポリビニルアルコール)、デンプン、タンパク質、ポリアクリレート、ガム、アルギン酸塩、ポリアクリルアミドベントナイト、およびこのような用途のために市販されているその他の市場で入手可能な製品を含むことができる。
減摩/圧延助剤は約2質量%までの量で使用でき、また例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸亜鉛、ワックスエマルション、ワックス、アルキルケテンダイマー、グリコールを含むことができる。
分散剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えば高分子電解質、例えばポリアクリレートおよびポリアクリレート種を含むコポリマー、特にポリアクリレート塩(例えば、ナトリウムおよびアルミニウム、随意に第11族金属との塩)、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ノニオン性ポリオール、ポリリン酸、縮合リン酸ナトリウム、ノニオン性界面活性剤、アルカノールアミンおよびこの機能のために普通に使用されているその他の試薬を含むことができる。
ドライまたはウエットピック改善用添加剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えばメラミン樹脂、ポリエチレンエマルション、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリアミド、ステアリン酸カルシウム、スチレン無水マレイン酸およびその他を含むことができる。
乾燥または湿潤摩擦改善性および/または摩耗抵抗性添加剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えばグリオキサールベースの樹脂、酸化ポリエチレン、メラミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリエチレンワックス、ステアリン酸カルシウムおよびその他を含むことができる。
グロスインクホールドアウト添加剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えば酸化ポリエチレン、ポリエチレンエマルション、ワックス、カゼイン、グアーガム、CMC、HMC、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウムおよびその他を含むことができる。
蛍光増白剤(OBA)および/または蛍光増白剤(FWA)は、約1質量%までの量で使用でき、また例えばスチルベン誘導体を含むことができる。
レベリングおよび均等化助剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えばノニオン性ポリオール、ポリエチレンエマルション、脂肪酸、エステルおよびアルコール誘導体、アルコール/エチレンオキサイド、ナトリウムCMC、HEC、アルギン酸塩、ステアリン酸カルシウムおよびこの機能のために市販されている他の化合物を含むことができる。
耐脂性および耐油性添加剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えば酸化ポリエチレン、ラテックス、SMA(スチレン無水マレイン酸)、ポリアミド、ワックス、アルギン酸塩、タンパク質、CMC、HMCを含むことができる。
耐水性添加剤は、約2質量%までの量で使用でき、また例えば酸化ポリエチレン、ケトン樹脂、アニオン性ラテックス、ポリウレタン、SMA、グリオキサール、メラミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ポリアミド、グリオキサール、ステアリン酸塩およびこの機能のために市場で入手し得る他の物質を含むことができる。
上記添加剤全てに関連して、引合いに出された上記質量百分率は、上記組成物中に存在する顔料の乾燥質量(100%)を基準とするものである。該添加剤が最少量で存在する場合に、その最少量は、顔料の乾燥質量基準で約0.01質量%であり得る。
ここに開示された無機粒状物質を含む上記組成物は、バリア塗工組成物に組込むことができ、該組成物は、順に塗工製品の製造のために使用し得る。ここに開示された該バリア塗工組成物を用いて作製される塗工製品は、被覆プラスチック、例えば被覆プラスチックフィルム、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等、あるいは被覆金属、例えば被覆金属ホイル、例えばアルミニウムホイルを含むことができる。該基材は、着色し、処理(例えば、ワニス塗布または積層)し、またはその両者に付すことができる。
本発明との関連で使用されるような紙製品という用語は、板紙(board)、例えば白ボールおよび段ボール原紙、厚紙(cardboard)、ペーパーボード(paperboard)、塗工板紙等を含む、紙のあらゆる形態を意味するものと理解すべきである。多数の型の、塗工または未塗工の紙があり、これらはここに開示される組成物を用いて製造することができ、食品包装、食品以外の腐敗し易い商品、例えば医薬品および医薬組成物、書籍、雑誌、新聞等、および事務用紙に適した紙を含む。該紙は、必要に応じてカレンダー掛けまたはスーパーカレンダー掛けすることができ、例えばグラビアまたはオフセット印刷のための、スーパーカレンダー掛けされた雑誌用の紙は、本発明の方法に従って製造し得る。軽量被覆(LWC)、中量被覆(MWC)またはマシン仕上げ着色化(pigmentisation)(MFP)に適した紙も、同様に本発明の方法に従って製造することができる。上記紙塗工組成物は、例えばラベル用紙を製造するのに使用し得る。該紙塗工組成物は、例えばシリコーン剥離紙を製造するのに使用し得る。
特定の態様において、上記紙基材は、対向する第一および第二の表面を持つ。上記バリア塗工組成物は、その第一表面、第二表面またはその両者上に塗布し得る。例えば、該第一表面は、該紙製品が三次元の製品に形成されている場合、該紙製品の内側に面している表面であり得、またその対向する第二表面は、該紙製品の外側に面しているものであり得る。該第一および/または第二表面は、他の中間的塗膜または層を、各表面と該バリア塗膜との間に持つことができる。
特定の態様において、ここにおいて開示される上記バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、低い有孔率が要求される特殊紙、例えばシリコーンホールドアウトおよびラベル用紙において使用される。
特定の態様において、ここで開示される上記バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、最高レベルの白色度および/または光沢および/または不透明度を必要としない紙製品を製造するために使用される。例えば、特定の態様において、ここで開示される該バリア塗工組成物および紙塗工組成物は、ラベル用紙を製造するために使用される。
ここでは、紙塗工組成物の製造方法が提供され、該方法は、無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)とバインダとを混ぜ合せる工程を含む。
ほどなく開示される方法に従って製造し得る上記組成物は、本発明の第一および第三の局面ばかりでなく、ここに開示された態様の何れかをも含み、該態様は、その可能なあらゆる変形におけるこれら態様の任意の組合せを含む。
特定の態様において、上記方法は、上記無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)と上記バインダとを、水性液状媒体内で併合、例えば混合し、そこに該固体成分からなる懸濁液を調製する工程を含む。例えば、該方法は、水性液状媒体中で該無機粒状物質を併合し、例えば混合して、ここに開示されるような、無機粒状物質を含む組成物を調製する工程、および更には上記バインダと該無機粒状物質の懸濁液とを併合する、例えば混合する工程をも含むことができる。例えば、該方法は、水性液状媒体中の該無機粒状物質と、水性液状媒体中のバインダとを混ぜ合せる工程を含むことができる。例えば、該無機粒状物質を含む初期組成物は、上述の如く調製することができる。
上記バリア塗工組成物および/または紙塗工組成物は、適切には、当業者には周知であろう如き、従来の混合技術により調製することができる。
ここにおいては、塗工製品の製造方法が提供され、該方法は、塗工処理すべき製品を準備する工程および該製品を、無機粒状物質(例えば、炭酸カルシウム)を含む組成物で塗布する工程を含む。
ここにおいて開示される組成物は、本発明の任意の局面を包含し、該局面は、ここに開示された態様の何れかおよびこれら態様のあらゆる可能な変形におけるその任意の組合せを含む。
特定の態様において、上記被覆すべき製品は、紙製品であり、これは上述の如き紙のあらゆる形状を意味するものと理解すべきである。
典型的な製紙工程においては、繊維質パルプを、当技術において周知の任意の適切な化学的または機械的処理またはその組合せによって調製する。例えば、該繊維質パルプは、粉砕機容器またはホモジナイザー内で形成し得る。該粉砕機容器またはホモジナイザーの水性環境は、パルプの形成を促進する可能性がある。粉砕は、適切には従来の方法で行うことができる。該粉砕は、例えば粒状粉砕媒体の存在下でのアトリッション粉砕(attrition grinding)工程であり得、あるいは自生粉砕工程(例えば、粉砕媒体の不在下での粉砕工程)であり得る。粉砕媒体によって、該繊維質基材と共に同時に粉砕される媒体を意味する。該繊維質パルプは任意の適切な源、例えば木材、草(例えば、サトウキビ、竹)または布屑(例えば、織物廃棄物、綿、大麻または亜麻)由来のものであり得る。該繊維質基材は、リサイクルパルプを含むことができる。該パルプを、当業者には周知の方法に従って漂白することができ、また本発明において使用するのに適したこれら方法は、容易に明らかになるであろう。該漂白されたセルロースパルプを、予め決められた繊度(当技術においては、cm3単位で、カナダ規格の繊度(Canadian standard freeness: CSF)として報告)まで叩解し、精砕し、あるいは両者に付すことができる。次いで、適切な紙料を、該漂白されおよび叩解されたパルプから調製することができる。
上記繊維質パルプは、1種またはそれ以上の無機フィラー、1種またはそれ以上の歩留まり助剤(例えば、ノニオン性、カチオン性またはアニオン性歩留まり助剤または微粒子状歩留まり助剤)、1種またはそれ以上のサイズ剤(例えば、長鎖アルキルケテンダイマー、ワックスエマルションまたは琥珀酸誘導体)、1種またはそれ以上の乾燥および/または湿潤強さ助剤(例えば、デンプンまたはエピクロルヒドリンコポリマー)および/または1種またはそれ以上の染料等の更なる添加剤をも含むことができる。
紙またはその他のシート状物質を塗工処理する方法、および該方法を実施する装置は、広く公開されておりまた周知である。このような公知の方法および装置は、塗工紙を作製するために都合良く使用し得る。例えば、パルプ&ペーパーインターナショナル(Pulp and Paper International), 1994年5月, pp.18およびそれ以降において公開された、このような方法に係る論評がある。シートは、シート形成装置上で、即ち「オン-マシン」または「オフ-マシン」で、コータまたは塗工機上で塗布することができる。高固形分組成物の使用は、これが、その後に蒸発すべき少量の水を残すことから、該塗工法において望ましい。しかし、当技術において周知の如く、その固形分レベルは、高粘度および均展性の問題を持ち込む程に高くてはならない。該塗工法は、(i) 塗工すべき該物質に該塗工組成物を適用するためのアプリケーション(application)および(ii) 正確なレベルの塗工組成物が適用されることを保証するための計量デバイスを含む装置を使用して実施することができる。過剰量の塗工組成物が、該アプリケータに適用される場合、該計量デバイスは、その下流側にある。あるいはまた、該正確な量の塗工組成物を、例えばフィルムプレス(film press)としての該計量デバイスによって、該アプリケータに適用し得る。塗膜適用および計量時点において、その紙ウエブ基材は、バッキングロールから、例えば1つまたは2つのアプリケータを経由して、何もない所(即ち、単なる張力のみ)にまで及ぶ。該過剰量が最終的に除去される前の、該塗膜が該紙と接触状態にある時間は滞留時間であり、またこれは短くても、長くてもまたは可変であってもよい。該塗膜は、塗工ステーションにおいてコータヘッドによって付加し得る。所望の特性に従って、紙のグレードは未塗工、1回塗り、二回塗りおよび更には三回塗りである。2層以上の塗膜を与える場合、最初の塗膜(プレコート)は、該塗工組成物内に、より安価な処方物および随意により粗い顔料を含むことができる。該紙の各側面に塗膜を適用しているコータは、各側面に適用される塗膜層の層数に依存して、2つまたは4つのコータヘッドを持つであろう。殆どのコータヘッドは、一度に一側面のみを塗工するが、幾つかのロールコータ(例えば、フィルムプレス、ゲートロールおよびサイズプレス)は、ワンパスで両側面を塗工する。
水を、上記バリア塗工組成物または紙塗工組成物を含有する固形分に添加することができ、その目的は、好ましくは、該組成物が所定の目標塗布量にまでシート上に塗工される場合に、該組成物を約0.1~約0.15MPa(1~1.5bar)の間の圧力(即ち、ブレード圧)で塗工可能とするのに適したレオロジーを、該組成物が持つような固形分濃度をもたらすことにある。
一態様において、上記バリア塗膜は、上記紙製品上に印刷、例えば該紙製品の繊維質基材の表面上に印刷される。該印刷は、オフセット印刷、フレキソグラフィック印刷またはグラビア印刷から選択される技術を利用することができ、それにより該バリア塗工組成物または紙塗工組成物を、要求される領域に適用することを可能とする。
上記塗膜の全塗布量は、約1~約30gsmであり得る。例えば、約1~約20gsm、例えば約1~約15gsm、例えば約2~約10gsm、例えば約3~約10gsm、例えば約4~約10gsm、例えば約4~約8gsm、または例えば約5~約8gsm。
以下の表1に示された炭酸カルシウムを、以下の例において使用した:
組成物Aにおける炭酸カルシウムは、80質量%のサンプル2および20質量%のサンプル1からなる。組成物Bにおける炭酸カルシウムは、20質量%のサンプル1および70質量%のサンプル2および10質量%のサンプル3からなる。組成物Cにおける炭酸カルシウムは、80質量%のサンプル6および20質量%のサンプル1からなる。
組成物DおよびEは、夫々100%のサンプル4および100%のサンプル5である、炭酸カルシウムを含有する比較用の組成物である。
最低の固形分含量において実施しているにも拘らず、組成物Dは、最高の粘度およびズリ増粘挙動を示す。組成物Eは、65%固形分において僅かにズリ増粘を生じ、一方で組成物Eと同様なd50を持つ組成物Aは、僅かに剪断減粘性である。同様に、組成物BおよびCも僅かに剪断減粘性である。このことは、その低い剪断粘度を高め、かつその塗工工程中に水分を保持するために、より少量の増粘剤が、該塗工剤において必要とされるであろうことを意味する。
組成物A~Eおよび異なる量のラテックスバインダを含むサンプルに関する着色長さを、上記詳細な説明において上述したようにして測定した。その結果を図2に示す。
実施例2
以下の表3に示される炭酸カルシウムを、以下の例において使用した:
組成物AAにおける炭酸カルシウムは、40質量%のサンプル1a、30質量%のサンプル2aおよび30質量%のサンプル3aからなる。組成物BBにおける炭酸カルシウムは、30質量%のサンプル1a、20質量%のサンプル2a、30質量%のサンプル3aおよび20質量%のサンプル4aからなる。組成物CCにおける炭酸カルシウムは、40質量%のサンプル5a、30質量%のサンプル2aおよび30質量%のサンプル3aからなる。
組成物DDは、100質量%のサンプル2aである、炭酸カルシウムを含有する比較用組成物である。
組成物AA~DDに係る塗膜細孔容積、細孔径およびCPVCポイントを、上記の詳細な説明において上述した如く測定した。その結果は、表3に示されている。該CPVCポイントは、スチレンブタジエンゴム(SBR)ラテックスバインダを用いて測定された。
以下の表5に示された炭酸カルシウムを、以下の例において使用した。
組成物AAAにおける炭酸カルシウムは、40質量%のサンプル3b、30質量%のサンプル1bおよび30質量%のサンプル2bからなる。
組成物BBBは、100質量%のサンプル4bである、炭酸カルシウムを含有する比較用組成物である。
25pphのポリビニルアルコールバインダ(5-88)と共に100pphの組成物AAA、または35pphのポリビニルアルコール(5-88)と共に100pphの組成物BBBを含有するバリア塗工組成物を製造した。プレコートを施した上質原紙(100gsmベース)を、これらのバリア塗工組成物を用いて、10gsmという塗布量にて塗布した。
上記の塗布された原紙に係るOVTR(デカンを使用)、MVTR、ガーリー(Gurley)透気率、キット(KIT)テスト値およびエムテック(Emtec)値を、上記詳細な説明において上述したように測定した。この実施例における該MVTRおよびOVTR両者は、21℃および50%湿度にて実施された。
これらの結果を表6に示す。組成物AAAを含む上記バリア組成物が、組成物BBBを含む上記バリア組成物と等しく良好なOVTR、キット(KIT)、ガーリー透気率を与え、また組成物BBBを含む該バリア組成物と比較して改善されている、エムテック(Emtec)透水性を与えることが分かった。
1. 少なくとも1種の無機粒状物質を含む組成物であり、そこで該組成物中の該無機粒状物質は、約29pphバインダ未満のCPVCポイントを持つ。
2. 上記組成物中の上記無機粒状物質が、約28pphバインダに等しいかまたはそれ未満、例えば約25pphバインダに等しいかまたはそれ未満、例えば約23pphバインダに等しいかまたはそれ未満のCPVCポイントを持つ、パラグラフ1記載の組成物。
3. 上記組成物中の上記無機粒状物質が、約1.1μmに等しいかまたはそれ未満、例えば約1.0μmに等しいかまたはそれ未満、または例えば約0.01μm~約1.1μmの範囲の平均細孔径を持つ、パラグラフ1または2記載の組成物。
4. 上記組成物中の上記無機粒状物質に係る急峻度ファクターが、約60に等しいかまたはそれ未満、例えば約50に等しいかまたはそれ未満、例えば約30に等しいかまたはそれ未満、例えば約25に等しいかまたはそれ未満である、パラグラフ1~3の何れか一つに記載の組成物。
5. 上記組成物中の上記無機粒状物質が、約0.4cm3g-1に等しいかまたはそれ未満、例えば約0.15cm3g-1に等しいかまたはそれ未満、例えば約0.14cm3g-1に等しいかまたはそれ未満の塗膜細孔容積を持つ、パラグラフ1~4の何れか一つに記載の組成物。
6. 上記組成物中の上記無機粒状物質が、約20に等しいかまたはそれ未満、例えば約10に等しいかまたはそれ未満、例えば約5に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ、パラグラフ1~5の何れか一つに記載の組成物。
7. 上記少なくとも1種の無機粒状物質が、炭酸カルシウムである、パラグラフ1~6の何れか一つに記載の組成物。
8. 上記組成物中の上記無機粒状物質が、約0.1μm~約3.0μm、例えば約0.1μm~約2.0μm、例えば約0.2μm~約1.5μm、例えば約0.2μm~約1.0μm、例えば約0.2μm~約0.8μmの範囲のd50を持つ、パラグラフ1~7の何れか一つに記載の組成物。
10. 上記無機粒状物質の上記CPVCポイントを測定するために使用される上記バインダが、ラテックス、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)ラテックスである、パラグラフ1~9の何れか一つに記載の組成物。
11. 上記組成物が、第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分および第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分を含む、パラグラフ1~10の何れか一つに記載の組成物。
12. 上記組成物中の上記全無機粒状物質に係る急峻度ファクターが、最小の急峻度ファクターを持つ該無機粒状物質成分の急峻度ファクターに等しいかまたはそれよりも低い、パラグラフ11記載の組成物。
13. 上記第一の無機粒状物質成分が炭酸カルシウムである、パラグラフ11または12記載の組成物。
14. 上記第二の無機粒状物質成分が炭酸カルシウムである、パラグラフ11~13の何れか一つに記載の組成物。
15. 上記第一の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが約15に等しいかまたはこれを超え、例えば約25に等しいかまたはこれを超え、例えば約30に等しいかまたはこれを超える、パラグラフ11~14の何れか一つに記載の組成物。
16. 上記第一の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが約80に等しいかまたはそれ未満、例えば約60に等しいかまたはそれ未満、例えば約40に等しいかまたはそれ未満である、パラグラフ11~15の何れか一つに記載の組成物。
17. 上記第二の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが約15に等しいかまたはこれを超え、例えば約25に等しいかまたはこれを超え、例えば約30に等しいかまたはこれを超える、パラグラフ11~16の何れか一つに記載の組成物。
19. 上記第一の無機粒状物質成分のd50が約0.1μm~約3.0μm、例えば約0.1μm~約2.0μm、例えば約0.3μm~約1.5μmの範囲にある、パラグラフ11~18の何れか一つに記載の組成物。
20. 上記第二の無機粒状物質成分のd50が約0.1μm~約3.0μm、例えば約0.1μm~約1.0μm、例えば約0.1μm~約0.5μmの範囲にある、パラグラフ11~19の何れか一つに記載の組成物。
21. 上記第一および/または第二の無機粒状物質成分(1または複数)が、約20に等しいかまたはそれ未満、例えば約10に等しいかまたはそれ未満、例えば約5に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ、パラグラフ11~20の何れか一つに記載の組成物。
22. 上記組成物が、更に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分をも含む、パラグラフ11~21の何れか一つに記載の組成物。
23. 上記第三の無機粒状物質成分が炭酸カルシウムである、パラグラフ22記載の組成物。
24. 上記第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが約15に等しいかまたはこれを超え、例えば約25に等しいかまたはこれを超え、例えば約30に等しいかまたはこれを超える、パラグラフ22またはパラグラフ23記載の組成物。
25. 上記第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが、約80に等しいかまたはそれ未満、例えば約60に等しいかまたはそれ未満、例えば約40に等しいかまたはそれ未満である、パラグラフ22~24の何れか一つに記載の組成物。
26. 上記第三の無機粒状物質成分のd50が約0.1μm~約3.0μm、例えば約0.1μm~約2.0μm、例えば約0.3μm~約1.5μmの範囲にある、パラグラフ22~25の何れか一つに記載の組成物。
27. 上記第三の無機粒状物質成分が、約20に等しいかまたはそれ未満、例えば約10に等しいかまたはそれ未満、例えば約5に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを持つ、パラグラフ22~26の何れか一つに記載の組成物。
29. 上記第二の無機粒状物質成分が、上記組成物中に、約10質量%~約50質量%、例えば約15質量%~約45質量%、例えば約20質量%~約40質量%の範囲の量で存在する、パラグラフ11~28の何れか一つに記載の組成物。
30. 上記第三の無機粒状物質成分が、上記組成物中に、約5質量%~約30質量%、例えば約15質量%~約25質量%、例えば約5質量%~約15質量%の範囲の量で存在する、パラグラフ22~29の何れか一つに記載の組成物。
31. パラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物を製造する方法であって、該方法は、
第一の粒度分布を持つ第一の無機粒状物質成分と、第二の粒度分布を持つ第二の無機粒状物質成分とを混ぜ合せる工程、および随意に第三の粒度分布を持つ第三の無機粒状物質成分と、該第一および/または第二の炭酸カルシウム成分とを混ぜ合せる工程を含む。
32. パラグラフ31記載の方法により得られる、または得ることのできる、少なくとも1種の無機粒状物質を含む組成物。
33. パラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物またはパラグラフ32記載の組成物の、バリア塗工組成物における使用。
34. バインダおよびパラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物またはパラグラフ32記載の組成物を含む、バリア塗工組成物。
35. パラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物またはパラグラフ32記載の組成物の、紙塗工組成物における使用。
37. 約50pphに等しいかまたはそれ未満のバインダ、例えば約40pphに等しいかまたはそれ未満のバインダ、例えば約35pphに等しいかまたはそれ未満のバインダを含む、パラグラフ34記載のバリア塗工組成物またはパラグラフ36記載の紙塗工組成物。
38. 上記バインダが、ラテックス、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)ラテックスである、パラグラフ34または37記載のバリア塗工組成物またはパラグラフ36またはパラグラフ37記載の紙塗工組成物。
39. パラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物、パラグラフ32記載の組成物、パラグラフ34、37または38記載のバリア塗工組成物、またはパラグラフ36~38の何れか一つに記載の紙塗工組成物で塗布された製品。
40. 上記製品が紙、板紙、カード、またはペーパーボードである、パラグラフ39記載の製品。
41. パラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物またはパラグラフ32記載の組成物と、バインダとを混ぜ合せる工程を含む、紙塗工組成物の製造方法。
42. 塗工製品の製造方法であって、該方法は、以下の工程を含む:
塗工すべき製品を準備する工程;および
パラグラフ1~30の何れか一つに記載の組成物、パラグラフ32記載の組成物、パラグラフ34、37~38記載のバリア塗工組成物、またはパラグラフ36~38の何れか一つに記載の紙塗工組成物で、該紙製品を塗工処理する工程。
43. 上記製品が紙、板紙、カード、またはペーパーボードである、パラグラフ42記載の方法。
Claims (11)
- 少なくとも1種の無機粒状物質を含有する組成物であって、該組成物中の該無機粒状物質が、28pphバインダ以下のCPVCポイントを有し、
前記組成物が、1.7μm~2.3μmの範囲のd 50 を有する第一の無機粒状物質成分と、0.8μm~1.2μmの範囲のd 50 を有する第二の無機粒状物質成分と、0.1μm~0.5μmの範囲のd 50 を有する第三の無機粒状物質成分とを含み、前記第一、第二、および第三の無機粒状物質成分が、炭酸カルシウムであり、前記CPVCポイントを測定するのに使用されるバインダは、スチレンブタジエンゴムラテックスである、組成物。 - 前記組成物中の前記無機粒状物質が、
(a) 1.1μmに等しいかまたはそれ未満の平均細孔径;および/または
(b) 60未満かまたはそれに等しい急峻度ファクター;および/または
(c) 0.4cm3g-1に等しいかまたはそれ未満の塗膜細孔容積(前記塗膜細孔容積を測定するのに使用されるバインダは、スチレンブタジエンゴムラテックスであり、100pphの前記無機粒状物質に対して5pphバインダの割合で使用される);および/または
(d) 20に等しいかまたはそれ未満の形状ファクター、
を有する、請求項1に記載の組成物。 - 前記組成物中の全無機粒状物質に係る急峻度ファクターが、最小の急峻度ファクターを有する無機粒状物質成分の急峻度ファクターに等しいかまたはそれよりも低い、請求項1に記載の組成物。
- 前記第一および/または第二の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが、
(a) 15に等しいかまたはそれより大きく;および/または
(b) 80に等しいかまたはそれ未満、
である、請求項1~3の何れか1項に記載の組成物。 - 前記第一および/または第二および/または第三の無機粒状物質成分が、20に等しいかまたはそれ未満の形状ファクターを有する、請求項1に記載の組成物。
- 前記第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが、15に等しいかまたはそれより大きく、および/または該第三の無機粒状物質成分の急峻度ファクターが、80に等しいかまたはそれ未満である、請求項1に記載の組成物。
- 前記第一の無機粒状物質成分が、50質量%~90質量%の範囲の量で前記組成物中に存在し、および/または、前記第二の無機粒状物質成分が、10質量%~50質量%の範囲の量で該組成物中に存在し、および/または、前記第三の無機粒状物質成分が、5質量%~30質量%の範囲の量で該組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
- 請求項1~7の何れか1項に記載の組成物の製造方法であって、該方法が、
1.7μm~2.3μmの範囲のd 50 を有する第一の無機粒状物質成分と、0.8μm~1.2μmの範囲のd 50 を有する第二の無機粒状物質成分とを混合する工程、および0.1μm~0.5μmの範囲のd 50 を有する第三の無機粒状物質成分と、該第一および/または第二の炭酸カルシウム成分とを混合する工程、
を含むことを特徴とする方法。 - バリア塗工組成物におけるおよび/または紙塗工組成物における、請求項1~7の何れか1項に記載の組成物の使用。
- バインダおよび請求項1~7の何れか1項に記載の組成物を含む、バリア塗工組成物または紙塗工組成物。
- 請求項1~7の何れか1項に記載の組成物または請求項10に記載のバリア塗工組成物または紙塗工組成物で塗工された製品。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB1511492.9 | 2015-06-30 | ||
GBGB1511492.9A GB201511492D0 (en) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | Mineral compositions |
PCT/GB2016/051982 WO2017001857A1 (en) | 2015-06-30 | 2016-06-30 | Mineral compositions |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018528139A JP2018528139A (ja) | 2018-09-27 |
JP7269701B2 true JP7269701B2 (ja) | 2023-05-09 |
Family
ID=53872469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017568046A Active JP7269701B2 (ja) | 2015-06-30 | 2016-06-30 | 鉱物組成物 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11840455B2 (ja) |
EP (1) | EP3317458B1 (ja) |
JP (1) | JP7269701B2 (ja) |
BR (1) | BR112017028148B1 (ja) |
DK (1) | DK3317458T3 (ja) |
FI (1) | FI3317458T3 (ja) |
GB (1) | GB201511492D0 (ja) |
MX (1) | MX2018000062A (ja) |
WO (1) | WO2017001857A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3775016B8 (en) * | 2018-04-11 | 2022-03-30 | Omya International AG | Calcium carbonate comprising composition for elastomeric film preparation |
CN112681004A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-04-20 | 天能电池(芜湖)有限公司 | 一种新型超透性涂板纸 |
US20230066357A1 (en) * | 2021-09-02 | 2023-03-02 | B/E Aerospace, Inc. | Multifunctional barrier coating forming solutions and methods for applying and detecting the same |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006512487A (ja) | 2002-12-27 | 2006-04-13 | イメリーズ ピグメンツ インコーポレイテッド | 紙コーティング顔料 |
JP2009508793A (ja) | 2005-09-16 | 2009-03-05 | オムヤ・デベロツプメント・アー・ゲー | 特定の勾配係数を有するgccおよびpccタイプの共粉砕炭酸カルシウム材料の製造方法、得られた製品およびこれらの使用 |
JP2015515504A (ja) | 2012-02-15 | 2015-05-28 | イメリーズ ミネラルズ リミテッド | 顔料組成物 |
Family Cites Families (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5663224A (en) * | 1991-12-03 | 1997-09-02 | Rohm And Haas Company | Process for preparing an aqueous dispersion |
GB2274337B (en) * | 1993-01-18 | 1996-08-07 | Ecc Int Ltd | Aspect ratio measurement |
GB2275876B (en) * | 1993-03-12 | 1996-07-17 | Ecc Int Ltd | Grinding alkaline earth metal pigments |
AP986A (en) * | 1996-09-27 | 2001-08-01 | Minerals Tech Inc | Production of precipipitated calcium carbonate. |
US5861209A (en) * | 1997-05-16 | 1999-01-19 | Minerals Technologies Inc. | Aragonitic precipitated calcium carbonate pigment for coating rotogravure printing papers |
JP2002520512A (ja) | 1998-07-17 | 2002-07-09 | イメリーズ ミネラルズ リミテッド | 顔料及びその被膜組成物中での使用 |
BR0009458A (pt) * | 1999-04-01 | 2002-01-08 | Imerys Pigments Inc | Produto de pigmento para uma composição de revestimento de papel, processos para fabricar um produto de pigmento para uma composição de revestimento de papel, e para produzir um produto de pigmento, composição de revestimento para o uso na produção de revestimentos de brilho sobre papel e outros substratos, e, processo para revestir uma folha de papel e calandrar o papel para formar nele um revestimento de brilho |
CA2470848A1 (en) | 2001-12-20 | 2003-07-03 | Minerals Technologies Inc. | High gloss calcium carbonate coating compositions and coated paper and paper board manufactured from same |
JP2007524006A (ja) * | 2003-06-17 | 2007-08-23 | ニューページ コーポレーション | 写真基材原料のための支持基材およびコート紙の製造方法 |
EP1828317A2 (en) | 2004-12-03 | 2007-09-05 | Imerys Kaolin, Inc. | Compositions comprising high surface area ground calcium carbonate |
PL2257670T3 (pl) * | 2008-03-21 | 2013-03-29 | Meadwestvaco Corp | Sposób powlekania tektury z wykończeniem na sucho |
SI2465903T1 (sl) * | 2010-12-16 | 2019-02-28 | Omya International Ag | Uporaba sestavka kalcijevega karbonata pri nanosu na papir, tekstil ali karton |
JP6089030B2 (ja) | 2011-06-24 | 2017-03-01 | カミン・エルエルシーKaMin LLC | ポリマーおよびポリマー製品の流体バリア特性を改善するための組成物 |
JP5657177B2 (ja) | 2012-11-30 | 2015-01-21 | 帝人株式会社 | 非水系二次電池用セパレータ及び非水系二次電池 |
BR112017015112A2 (pt) * | 2015-01-14 | 2018-04-17 | Imerys Usa Inc | processo controlado para precipitar carbonato de cálcio e composições de carbonato de cálcio precipitado de vaterita formadas por meio do dito processo |
CN114072555B (zh) * | 2019-05-10 | 2023-03-28 | 维实洛克Mwv有限责任公司 | 平滑且低密度的纸板结构及其制造方法 |
-
2015
- 2015-06-30 GB GBGB1511492.9A patent/GB201511492D0/en not_active Ceased
-
2016
- 2016-06-30 EP EP16736589.9A patent/EP3317458B1/en active Active
- 2016-06-30 BR BR112017028148-1A patent/BR112017028148B1/pt active IP Right Grant
- 2016-06-30 WO PCT/GB2016/051982 patent/WO2017001857A1/en active Application Filing
- 2016-06-30 DK DK16736589.9T patent/DK3317458T3/da active
- 2016-06-30 US US15/737,113 patent/US11840455B2/en active Active
- 2016-06-30 JP JP2017568046A patent/JP7269701B2/ja active Active
- 2016-06-30 MX MX2018000062A patent/MX2018000062A/es unknown
- 2016-06-30 FI FIEP16736589.9T patent/FI3317458T3/fi active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006512487A (ja) | 2002-12-27 | 2006-04-13 | イメリーズ ピグメンツ インコーポレイテッド | 紙コーティング顔料 |
JP2009508793A (ja) | 2005-09-16 | 2009-03-05 | オムヤ・デベロツプメント・アー・ゲー | 特定の勾配係数を有するgccおよびpccタイプの共粉砕炭酸カルシウム材料の製造方法、得られた製品およびこれらの使用 |
JP2015515504A (ja) | 2012-02-15 | 2015-05-28 | イメリーズ ミネラルズ リミテッド | 顔料組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3317458B1 (en) | 2024-02-21 |
FI3317458T3 (fi) | 2024-04-25 |
GB201511492D0 (en) | 2015-08-12 |
DK3317458T3 (da) | 2024-05-21 |
JP2018528139A (ja) | 2018-09-27 |
EP3317458A1 (en) | 2018-05-09 |
WO2017001857A1 (en) | 2017-01-05 |
BR112017028148A2 (pt) | 2018-08-28 |
MX2018000062A (es) | 2018-03-16 |
BR112017028148B1 (pt) | 2023-01-10 |
US20180186652A1 (en) | 2018-07-05 |
US11840455B2 (en) | 2023-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5111720B2 (ja) | 高度板状クレーならびに紙塗被およびてん料配合におけるその使用、その製造方法、ならびに向上した明度を有する紙製品 | |
EP2814890B1 (en) | Pigment compositions | |
US20180080174A1 (en) | Coating Composition | |
WO2013164646A1 (en) | Fibre based material | |
CA2969559C (en) | Coated substrate | |
US9868876B2 (en) | Coating composition | |
JP7269701B2 (ja) | 鉱物組成物 | |
US20160032532A1 (en) | Coarse ground calcium carbonate with high steepness | |
US20240133119A1 (en) | Coated substrate | |
EP3119729A1 (en) | Inorganic particulate suspension having improved high shear viscosity | |
WO2016020687A1 (en) | Compositions for use in paper coating |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190610 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200608 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200908 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201030 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20201203 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210402 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20210402 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20210412 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20210415 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20210528 |
|
C211 | Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211 Effective date: 20210603 |
|
C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22 Effective date: 20220411 |
|
C22 | Notice of designation (change) of administrative judge |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22 Effective date: 20220511 |
|
C13 | Notice of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13 Effective date: 20220615 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220915 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20221014 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221115 |
|
C23 | Notice of termination of proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23 Effective date: 20230301 |
|
C03 | Trial/appeal decision taken |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03 Effective date: 20230327 |
|
C30A | Notification sent |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012 Effective date: 20230327 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230424 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7269701 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |