JP7269340B2 - 非円形プレートの溶接装置及び非円形プレート構造体の製造方法 - Google Patents

非円形プレートの溶接装置及び非円形プレート構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、非円形プレートの溶接装置及び非円形プレート構造体の製造方法に関する。
特許文献1には、シェルアンドプレート型熱交換器に設けられる熱交換部として用いられるプレート構造体の構成が開示されている。このプレート構造体は、同一の外形を有し2つの冷媒流通孔を有する多数のプレートが積層されて構成される。プレート構造体の製造方法は、特許文献1の図13に開示されているように、まず、一対のプレートを該冷媒流通孔の周縁部で接合してペアプレートを形成する。次に、このペアプレートを複数積層配置し、該ペアプレート間で互いに対向配置されたプレートの外周縁同士を接合し、少なくとも2組のペアプレートで構成されたプレート構造体を製造する。製造されたプレート構造体を上記熱交換部として用いたとき、各プレートの表面側を流れる第1冷媒と裏面側を流れる第2冷媒とが熱交換を行うようにこれら冷媒の流路が形成される。
特許文献2には、外周縁の曲率が周方向で異なる非円形プレートを用いてプレート構造体を製造する溶接装置が開示されている。この溶接装置は、積層された複数の非円形プレートを各プレートを周方向に回転させながら、プレートの外周縁同士を溶接トーチで溶接する。非円形プレートの場合、外周縁の曲率が周方向で異なるために溶接部に外気が侵入しやすく、シールドガスによるガスシールド効果を常時保持しにくい。特許文献2に開示された溶接装置は、固定ノズルと向きを変更可能な可動ノズルとを備えるシールドノズルによって、ガスシールド効果を得るようにしている。
特許第5690532号公報(図13) 再公表WO2018-066137号公報
特許文献2に開示された溶接装置は、溶接部に対して積層された複数のプレートの回転方向下流側のみにシールドノズルが設けられているため、溶接部の上流側でガスシールド効果が低下するおそれがある。また、プレート積層体の回転方向下流側でも、固定ノズルと可動ノズルの間から外気が溶接部に侵入するおそれがあり、この侵入空気によってガスシールド効果が低下するおそれがある。
本開示に係る一実施形態は、外形が真円でない非円形プレートを複数積層し、隣り合う非円形プレートの外周縁同士を溶接する場合に、シールドガスによる溶接部のガスシールド効果を向上させることを目的とする。
(1)本開示に係る一実施形態に係る非円形プレートの溶接装置は、
積層された複数の非円形プレートを把持して回転可能に支持するチャックと、
前記積層された複数の非円形プレートの隣り合う非円形プレートの外周縁同士を溶接するための溶接トーチと、
固定シールドボックスと、
該固定シールドボックスと共に前記溶接トーチを囲むシールド空間を形成するように、前記溶接トーチに対して位置調整可能な可動シールドボックスと、
を備える。
本明細書で「非円形プレート」とは、外周縁が真円形のように周方向で同一の曲率を有する円弧で構成されるものではなく、外周縁が周方向で異なる曲率を有する形状のプレートを言う。例えば、チャックによって回転されるとき、楕円形のプレートなどのように、回転中心から外周縁までの距離が周方向で異なる形状のプレートである。なお、楕円形のように外周縁が円弧のみで構成される形状に限定されず、外周縁の一部に円弧以外の形状を含んでいてもよい。また、「隣り合う非円形プレートの外周縁」を単に「隣り合うプレート外周縁」とも言い、「非円形プレートの外周縁」を「プレート外周縁」とも言う。
溶接時、積層された複数の非円形プレートは、チャックによって両側から把持されて回転される。把持された複数の非円形プレートは、回転中溶接トーチによって隣り合うプレート外周縁同士が溶接されてプレート積層体が製造される。プレート積層体は、新たなプレートを順次溶接することで、プレート数を増加できる。上記(1)の構成によれば、上記固定シールドボックス及び上記可動シールドボックスによって、溶接トーチを囲む広いシールド空間を形成できる。そのため、溶接部に対し、積層された複数の非円形プレートの回転方向上流側領域を含め溶接部周囲の全領域でガスシールド効果を向上できる。また、可動シールドボックスは、溶接トーチに対して位置調節可能であるため、可動シールドボックスで囲まれる領域でプレート外周縁の曲率が溶接部の外周縁と大きく変わっても、可動シールドボックスを外周縁に近接して配置できる。従って、可動シールドボックスによるガスシールド効果を向上できるため、ブローホールや溶接焼けなどの発生による溶接欠陥を防止できる。
(2)一実施形態では、前記(1)の構成において、
前記固定シールドボックスは前記溶接トーチを囲むように設けられ、
前記可動シールドボックスは前記溶接トーチに対して前記固定シールドボックスの外側に設けられる。
上記(2)の構成によれば、固定シールドボックス及び可動シールドボックスによって溶接トーチの周囲に広いシールド空間を形成できると共に、固定シールドボックスの外側に配置された可動シールドボックスによってシールド空間への外気の侵入を抑制できるので、溶接部のガスシールド効果を向上できる。
(3)一実施形態では、前記(2)の構成において、
一対の前記可動シールドボックスが前記固定シールドボックスに対して前記積層された複数の非円形プレートの回転方向上流側及び下流側に設けられている。
上記(3)の構成によれば、積層された複数の非円形プレートの回転に随伴して溶接部に侵入する外気を、非円形プレートの回転方向上流側に設けられた可動シールドボックスで阻止できると共に、回転方向下流側に設けられた可動シールドボックスで溶接部下流側のシールド空間を広く確保できる。
なお、「積層された複数の非円形プレートの回転方向」を単に「回転方向」とも言う。
(4)一実施形態では、前記(3)の構成において、
前記一対の可動シールドボックスの各々は、前記溶接トーチに対して独立して位置調節可能に構成される。
上記(4)の構成によれば、溶接部の回転方向上流側及び下流側でプレート外周縁の曲率が異なっても、一対の可動シールドボックスを独立して位置調節できるので、上流側及び下流側の外周縁に接近配置できる。これによって、各可動シールドボックスによるガスシールド効果を向上できる。
(5)一実施形態では、前記(1)~(4)の何れかの構成において、
前記可動シールドボックスは、前記固定シールドボックスに対して前記積層された複数の非円形プレートの回転方向に対して直交する方向に沿って配置された支軸回りに回動可能に取り付けられる。
上記(5)の構成によれば、可動シールドボックスは上記支軸回りに回動可能に取り付けられるため、プレート外周縁に接近又は離隔する方向へ位置調節できる。これによって、可動シールドボックスをプレート外周縁に対し周方向全域で常に近接配置できるため、可動シールドボックスによるガスシールド効果を向上できる。
(6)一実施形態では、前記(1)~(5)の何れかの構成において、
前記固定シールドボックスの内部空間と前記可動シールドボックスの内部空間とは連続した空間を形成する。
上記(6)の構成によれば、溶接トーチの周囲に固定シールドボックスと可動シールドボックスの内部空間を合わせた広いシールド空間を形成できる。これによって、溶接部周囲のガスシールド効果を向上できる。
(7)一実施形態では、前記(6)の構成において、
前記可動シールドボックスは前記固定シールドボックス側で開口し、前記固定シールドボックス側と反対側で閉じられている。
上記(7)の構成によれば、固定シールドボックス及び可動シールドボックスの内部は連続した空間を形成するので、溶接トーチの周囲に外部から隔離された広いシールド空間を形成できる。これによって、溶接部周囲のガスシールド効果を向上できる。
(8)一実施形態では、前記(1)~(7)の何れかの構成において、
前記積層された複数の非円形プレートに対向する前記可動シールドボックスの内側面は円弧状に形成され、かつ前記内側面の曲率半径は前記積層された複数の非円形プレートの外周縁の最大曲率半径を有する部分の曲率半径と実質的に同一となるように構成される。
上記(8)の構成によれば、可動シールドボックスの内側面の曲率半径をプレート外周縁の最大曲率半径に合わせているので、プレート外周縁と可動シールドボックスの内側面との隙間を外周縁の周方向全域で最小限にすることができる。これによって、可動シールドボックスによるガスシールド効果を向上できる。
(9)一実施形態では、前記(1)~(8)の何れかの構成において、
前記溶接トーチに対して前記可動シールドボックスの位置調整を可能にするためのアクチュエータを備える。
上記(9)の構成によれば、上記アクチュエータによって、可動シールドボックスをプレート外周縁の全周に亘り常に近接配置できる。これによって、可動シールドボックスによるガスシールド効果を向上できる。
(10)一実施形態では、前記(9)の構成において、
前記チャックの回転角度に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための制御部
を備える。
上記(10)の構成によれば、上記制御部によって、チャックの回転角度に基づいてアクチュエータの作動を制御することで、可動シールドボックスをプレート外周縁の全周に亘り常に近接配置できる。これによって、可動シールドボックスによるガスシールド効果を向上できる。
(11)一実施形態では、前記(1)~(10)の何れかの構成において、
前記固定シールドボックス及び前記可動シールドボックスは、どちらか一方が他方の内側に挿入可能に構成される。
上記(11)の構成によれば、固定シールドボックスに干渉せずに可動シールドボックスを位置調整できると共に、可動シールドボックスが固定シールドボックスに対して相対移動しても、固定シールドボックスと可動シールドボックスとの間に外部空気が侵入する隙間を形成しない。
(12)一実施形態では、前記(11)の構成において、
前記可動シールドボックスは、前記固定シールドボックスに対して前記積層された複数の非円形プレートの回転方向に対して直交する方向に沿って配置された支軸回りに回動可能に取り付けられると共に、前記可動シールドボックスの少なくとも一部が前記固定シールドボックスの内側に挿入可能に構成され、
前記可動シールドボックスの少なくとも一部は、前記支軸を中心とする円弧形状に形成されている。
上記(12)の構成によれば、可動シールドボックスのうち固定シールドボックスの内側に挿入される部位が、上記支軸を中心とする円弧形状に形成されているので、固定シールドボックスの内部に挿入される可動シールドボックスは上記支軸から常に一定の距離に保たれる。従って、固定シールドボックスと可動シールドボックスとの間の隙間を極小にできるため、固定シールドボックスと可動シールドボックスとの間から外気が侵入するのを抑制できる。
(13)一実施形態では、前記(1)~(12)の何れかの構成において、
前記固定シールドボックス及び前記可動シールドボックスの各々にシールドガス供給用ノズルが設けられている。
上記(13)の構成によれば、固定シールドボックス及び可動シールドボックスの各々に必要なシールドガス量を夫々独自に調整して供給できる。これによって、固定シールドボックス及び可動シールドボックスでガスシールド効果を向上できる。
(14)一実施形態では、前記(1)~(13)の何れかの構成において、
前記チャックは、前記積層された複数の非円形プレートを横向きの姿勢で支持し、
前記溶接トーチは、前記積層された複数の非円形プレートの上方に配置され、かつ、下向き溶接が可能に構成される。
溶接トーチが横向き姿勢であって、横向きの姿勢で溶接するとき、重力の影響で溶接ビードに垂れ下がりなど微妙な乱れが発生しやすく、溶接不良が生じやすい。これに対して、上記(14)の構成によれば、積層された複数の非円形プレートに対して、溶接トーチは下向き溶接が可能になるので、重力の影響による溶接ビードの乱れを解消できる。
(15)一実施形態に係る非円形プレート構造体の製造方法は、
正面視で外周縁が重なるように接合された一対の非円形プレートで構成された少なくとも2組のペアプレートを、2組の前記ペアプレート間で前記非円形プレートの外周縁同士が突き合わされるように積層させて位置決めする位置決めステップと、
前記少なくとも2組のペアプレートを該ペアプレートの周方向に回転させ、溶接トーチによって互いに突き合わされた前記外周縁を溶接する溶接ステップと、
前記溶接ステップにおいて、前記溶接トーチを固定シールドボックス及び前記溶接トーチに対して位置調節可能な可動シールドボックスで前記溶接トーチの周囲を覆うシールドステップと、
を含む。
上記(15)の方法によれば、溶接中に、固定シールドボックス及び可動シールドボックスによって、溶接トーチを囲む広いシールド空間を形成できる。そのため、溶接部の回転方向上流側領域を含め溶接部周囲の全領域でガスシールド効果を向上できる。また、可動シールドボックスは溶接トーチに対して位置調節可能であるため、可動シールドボックスをプレート外周縁の曲率に合わせて位置調節することで、プレート外周縁の全周に亘り可動シールドボックスをプレート外周縁に近接配置できる。これによって、ガスシールド効果を向上できる。
幾つかの実施形態によれば、積層された複数の非円形プレートの隣り合うプレート外周縁同士を溶接する場合に、溶接部周囲の広い領域でシールドガスによるガスシールド効果を向上できる。従って、ブローホールなどの発生による溶接欠陥を抑制できる。
一実施形態に係る溶接装置の動作手順を示す説明図である。 一実施形態に係る溶接装置の側面図である。 上記溶接装置を構成する溶接トーチの正面図である。 上記溶接トーチの一部を断面で示す拡大正面図である。 上記溶接トーチの斜視図である。 一実施形態に係る非円形プレート構造体の製造工程を示す工程図である。 一実施形態に係る非円形プレート構造体の溶接方法を示す工程図である。 上記溶接トーチの作動状態を示す正面図である。 一実施形態に係る溶接トーチ中心部の断面図である。 上記溶接トーチの作動を順に示す工程図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係る非円形プレートの溶接装置10の動作手順を示す説明図であり、図2は溶接装置10の側面図である。図3は、溶接装置10の溶接トーチの正面図であり、図4は、同じく一部を断面で示す拡大正面図であり、図5は同じく斜視図である。図1及び図2に示すように、溶接装置10は、積層された複数の非円形プレート100を積層方向両側から把持し、かつ回転可能に支持するチャック12と、チャック12に把持された複数の非円形プレート100の隣り合うプレート外周縁同士を溶接するための溶接トーチ16と、を備える。チャック12は、非円形プレート100の積層方向に沿う回転軸18の軸線(図2中の回転中心O)を中心として回転し、積層された複数の非円形プレート100を回転させる。
図3及び図4に示すように、溶接装置10は、固定シールドボックス28と、可動シールドボックス30とを備える。可動シールドボックス30は、固定シールドボックス28と共に溶接トーチ16を囲むシールド空間sを形成するように、溶接トーチ16に対して位置調整可能に構成されている。
溶接時、積層された複数の非円形プレート100はチャック12によって両側から把持されて回転され、回転されながら溶接トーチ16によって、隣り合うプレート外周縁同士が溶接される。こうして、少なくとも2枚の非円形プレート100を含む非円形プレート積層体102(以下単に「積層体102」とも言う。)に対して、溶接装置10を用いて新たな非円形プレート100を順次溶接することで、積層体102の非円形プレート数を増加させることができる。また、固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30によって、溶接中、溶接トーチ16を囲む広いシールド空間s(固定シールドボックス28の内部空間s(s1)と可動シールドボックス30の内部空間s(s2)とを合わせたシールド空間)を形成できる。そのため、溶接部に対し、回転方向上流側領域を含め溶接部周囲の全領域でガスシールド効果を向上できる。また、可動シールドボックス30は、溶接トーチ16に対して位置調節可能であるため、可動シールドボックス30で囲まれる領域でプレート外周縁の曲率が溶接部の外周縁と大きく変わっても、可動シールドボックス30をプレート外周縁に近接配置できる。従って、可動シールドボックス30によるガスシールド効果を向上できるため、ブローホールなどの発生による溶接欠陥を防止できる。
上記溶接工程を経て製造された積層体102は、例えば、シェルアンドプレート型熱交換器の熱交換部として用いられる。なお、図1は、積層体102の一実施形態として、複数のペアプレート間で隣り合う非円形プレート100の外周縁同士が溶接されて製造される非円形プレート構造体102(102a)(以下単に「構造体102(102a)」とも言う。)の製造工程をも示している。
図6は、構造体102(102a)の製造工程を示す。構造体102(102a)を構成する複数の非円形プレート100は、夫々波形断面を有する凹凸104が形成されている。非円形プレート100には、外周縁106の近傍に、プレート面の中心に対して位相を180度異ならせた2個の冷媒流通孔108が形成されている。外周縁106及び冷媒流通孔108を形成する内周縁110は、凹凸104に連なった狭い環状の平坦面に形成されている。外周縁106の平坦面を形成する板状体と内周縁110の平坦面を形成する板状体とは、凹凸104の山と谷の段差分だけ高低差が設けられている。
まず、2枚の非円形プレート100を互いの裏面同士を相対させて(凹凸104の凸部又は凹部同士を背合わせにして)重ね合わせ、互いに対向配置された2個の冷媒流通孔108の内周縁110同士を矢印uで示すように周溶接して、ペアプレート112を製造する。このとき、隣り合う非円形プレート100の外周縁106間は、非円形プレート100に形成された凹凸104の山と谷の段差の2倍の隙間cを形成する。次の工程では、多数のペアプレート112を重ね合わせ、隣り合うペアプレート112の外周縁106同士を当接させ、当接面を矢印vで示すように周溶接する。こうして、構造体102(102b)が製造される。構造体102(102b)は、シェルアンドプレート型熱交換器の中空容器の内部に収容され、該中空容器の内部に貯留された冷媒に浸漬される。
このように、構造体102(102a)は、複数の非円形プレート100の冷媒流通孔108の内周縁110と外周縁106とが積層方向で交互に溶接されて製造される。これによって、各非円形プレート100の一方の面側に、上記中空容器の内部空間に開放された第1の流路と、該中空容器の内部空間に対して遮断され、冷媒流通孔108に連通した第2の流路が形成される。そして、第1の流路を流れる第1冷媒と第2の流路を流れる第2冷媒とが各非円形プレート100を介して熱交換可能になる。
図2に示す実施形態では、チャック12は、爪13で非円形プレート100の内周縁110を把持する。積層体102は、非円形プレート100の積層方向に沿う回転軸18の軸線と一致する回転中心Oを中心に回転する。
一実施形態では、図2に示すように、サポート14はサポートローラで構成される。これによって、サポート14は積層体102を回転自在に支持できるため、積層体102の外側に定位置に固定された溶接トーチ16で、積層体102を回転させながら、隣り合うプレート外周縁同士を容易に溶接できる。
一実施形態では、上記サポートローラは積層体102の回転に伴って従動回転可能に構成される。これによって、回転する積層体102の支持が容易になる。
一実施形態では、サポート14は、チャック12の回転中心Oを通る鉛直面Svを挟み、鉛直面Svの両側に配置される第1サポート14(14a)及び第2サポート14(14b)で構成される。非円形プレート100を第1サポート14(14a)及び第2サポート14(14b)で支持することで、積層体102を安定支持できる。
非円形プレート100は、回転中心Oから外周縁106までの距離が周方向で異なる。そのため、一実施形態では、サポート14は、チャック12の回転角度に応じて、支持高さを調整可能に構成される。これによって、チャック12は回転中心Oを定位置に保持したままで積層体102を支持できる。
一実施形態では、図1に示すように、チャック12は、積層体102を軸方向両側から挟むように把持するための一対のチャック12(12a、12b)で構成される。一対のチャック12(12a、12b)は、夫々スタンド20(20a、20b)に取り付けられている。スタンド20(20a、20b)は、基台22上に設けられ、基台22の上面には、矢印a方向に沿ってレール24が設けられ、一方のスタンド20(20a)は、レール24上をスライド可能になっている。また、サポート14はスタンド20(20a)と共通の架台26に支持され、スタンド20(20a)と共にレール24上をスライド可能になっている。これによって、一対のチャック12(12a)は他方のチャック12(12b)に接近してチャック12(12b)と共に積層体102を把持し、又は他方のチャック12(12b)から離隔することで、積層体102の把持を解除できる。チャック12(12a、12b)を回転させる駆動部(不図示)は、夫々スタンド20(20a、20b)の内部に設けられている。
一実施形態では、図5に示すように、固定シールドボックス28は溶接トーチ16を囲むように設けられる。また、可動シールドボックス30は、溶接トーチ16に対して固定シールドボックス28の外側に設けられる。固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30によって溶接トーチ16の周囲に広いシールド空間s(s1+s2)を形成できると共に、固定シールドボックス28の外側に配置された可動シールドボックス30によってシールド空間sへの外気の侵入を抑制できるので、溶接部のガスシールド効果を向上できる。
図3及び図4において、矢印b方向は、非円形プレート100の回転方向を示す。一実施形態では、図3及び図4に示すように、一対の可動シールドボックス30(30a、30b)が固定シールドボックス28に対して非円形プレート100の回転方向上流側及び下流側に設けられている。これによって、非円形プレート100の回転に随伴して溶接部に侵入する外気を、回転方向上流側に設けられた可動シールドボックス30(30a)で阻止できると共に、回転方向下流側に設けられた可動シールドボックス30(30b)で溶接部下流側のシールド空間sを広く確保できる。
一実施形態に係る構造体102(102a)の製造方法は、図7に示すステップS10~S16を行う。まず、準備ステップS10では、少なくとも2組のペアプレート112を用意する。即ち、図6に示すように、2枚の非円形プレート100を正面視で外周縁106同士が重なる位置関係とした状態で内周縁110同士を接合し、1組のペアプレート112を形成する。次に、2組のペアプレート112を、ペアプレート112間で隣り合う非円形プレート100の外周縁同士が突き合わされるように積層させて位置決めした積層体102をチャック12(12a、12b)で積層方向両側から把持する(位置決めステップS12)。チャック12(12a、12b)で把持した2組のペアプレート112を回転軸18の軸線(回転中心O)回りに回転させ、溶接トーチ16によって互いに突き合わされた外周縁同士を溶接する(溶接ステップS14)。溶接ステップS14において、溶接トーチ16を囲む固定シールドボックス28及び溶接トーチ16に対して位置調節可能な可動シールドボックス30で溶接トーチ16の周囲を覆う(シールドステップS16)。
上記方法によれば、溶接中に、溶接トーチ16を囲む広いシールド空間s(固定シールドボックス28の内部空間s(s1)と可動シールドボックス30の内部空間s(s2)とを合わせた空間)を形成できる。そのため、溶接部の回転方向上流側領域を含め溶接部周囲の全領域でガスシールド効果を向上できる。また、可動シールドボックス30は、溶接トーチ16に対して位置調節可能であるため、プレート外周縁106の曲率に合わせて位置調節することで、プレート外周縁106の全周に亘り可動シールドボックス30をプレート外周縁106に近接して配置できる。これによって、ガスシールド効果を向上できる。
図8は、溶接トーチ16の溶接中の動作を示している。図8に示すように、プレート外周縁106の曲率が周方向で変わっても、プレート外周縁106の曲率に合わせて可動シールドボックス30を位置調節することで、プレート外周縁106の周方向全域で可動シールドボックス30を近接して配置できる。従って、可動シールドボックス30によるガスシールド効果を向上できる。
溶接装置10を用いた構造体102(102a)の実施形態に係る製造方法を図1に基づいて説明する。ステップ(1)では、複数のペアプレート112で構成され、互いにプレート外周縁同士が溶接された少なくとも2組のペアプレート112を含む構造体102(102a)がすでに製造され、サポート14で支持されている。そこへ構造体102(102a)に溶接されるための新たな1組のペアプレート112が供給される。このとき、スタンド20(20a)はスタンド20(20b)から退避した位置にある。ステップ(2)では、スタンド20(20a)をスタンド20(20b)に接近させ、ペアプレート112と構造体102(102a)の端部に配置されたペアプレート112の隣り合う非円形プレート100の外周縁同士が突き合わされるように位置決めする。
ステップ(3)では、溶接トーチ16を互いに突き合わされたプレート外周縁の外側に配置し、チャック12(12a、12b)を回転軸18を中心に回転させながら、溶接トーチ16で突き合わされた外周縁同士の全周を溶接する。溶接が終了したら、ステップ(4)で、ペアプレート112に対するチャック12(12b)の把持を解除すると共に、スタンド20(20a)をスタンド20(20b)から退避させる。
図9は、溶接トーチ中心部の内部構造の一構成例を示す。この溶接トーチ16は、中心にタングステン電極32を備え、タングステン電極32と溶接部W(互いに突き合わされた隣り合うプレート外周縁106)に電圧を印加し、タングステン電極32と溶接部Wとの間にアークAcを形成するアーク溶接を行う。アークAcの熱によって溶接部Wを溶かし、溶接プールWpを形成してプレート外周縁同士を溶接する。タングステン電極32の周囲にセンタノズル34が設けられ、センタノズル34の内側から溶接部Wに向けてアークAcを形成するためのセンタガスg1が供給される。さらに、センタノズル34の外側に同心状にシールドノズル36が設けられ、シールドノズル36の内側から溶接部Wに向けてシールドガスg2が供給される。
一実施形態では、図3及び図4に示すように、一対の可動シールドボックス30(30a、30b)は、夫々溶接トーチ16に対して独立して位置調節可能に構成される。図8に示すように、溶接部の回転方向上流側及び下流側で外周縁106の曲率は常に同一ではない。この実施形態によれば、溶接部の回転方向上流側及び下流側で外周縁106の曲率が異なっても、一対の可動シールドボックス30(30a、30b)を夫々独立して位置調節できるので、溶接部の上流側及び下流側のプレート外周縁106に接近配置できる。これによって、各可動シールドボックス30(30a、30b)によるガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、図3及び図4に示すように、可動シールドボックス30は、固定シールドボックス28に対して非円形プレート100の回転方向(矢印b方向)に対して直交する方向に沿って配置された支軸40を中心に回動可能に取り付けられる。これによって、可動シールドボックス30はプレート外周縁106に対し接近又は離隔する方向へ位置調節可能になる。これによって、可動シールドボックス30は、プレート外周縁106に対してプレート外周縁106の周方向全域で常に近接配置できるため、可動シールドボックス30によるガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、図3及び図4に示すように、固定シールドボックス28の内部空間s(s1)と可動シールドボックス30の内部空間s(s2)とは連続した空間を形成する。これによって、溶接トーチ16の周囲に外部から隔離された広いシールド空間s(s1+s2)を形成できるので、溶接部周囲のガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、図3及び図4に示すように、可動シールドボックス30は固定シールドボックス28側で開口し、固定シールドボックス28側と反対側で閉じられている。これによって、固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30の内部は連続したシールド空間s(s1+s2)を形成するので、溶接トーチ16の周囲に外部から隔離された広いシールド空間sを形成できる。これによって、溶接部周囲のガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、図3及び図4に示すように、非円形プレート100の外周縁に対向する可動シールドボックス30の内側面42は円弧状に形成され、かつ内側面42の曲率半径は非円形プレート100の外周縁の最大曲率半径を有する部分の曲率半径と実質的に同一となるように構成される。このように、可動シールドボックス30の内側面42の曲率半径をプレート外周縁106の最大曲率半径に合わせているので、プレート外周縁106と可動シールドボックス30の内側面42との隙間をプレート外周縁106の周方向全域で最小限にすることができる。これによって、可動シールドボックス30によるガスシールド効果を向上できる。
ここで、「実質的に同一」とは、可動シールドボックス30の内側面42と外周縁106の最大曲率半径との比が±5%以内であることを意味する。但し、好ましくは±3%以内が望ましい。
一実施形態では、図3に示すように、溶接トーチ16に対して可動シールドボックス30の位置調整を可能にするためのアクチュエータ44を備える。これによって、可動シールドボックス30をプレート外周縁106の全周に亘り常に近接配置できる。これによって、可動シールドボックス30によるガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、図3に示すように、アクチュエータ44は、サーボモータ46と、サーボモータ46の出力軸に係合して上下動するボールネジ48とを有する。ボールネジ48の下端部はリンクバー50を介して可動シールドボックス30(30a、30b)に接続されている。サーボモータ46の作動によってボールネジ48が上下動することで、可動シールドボックス30(30a、30b)は支軸40を支点として、プレート外周縁106に接近又は離隔する方向へ回動する。
一実施形態では、図3に示すように、チャック12の回転角度θに基づいてアクチュエータ44の作動を制御するための制御部52を備える。回転角度θは、図2に示す非円形プレート100の状態をθ=0°とし、この状態から非円形プレート100が回転中心Oを中心として右回りに回転する角度を言う。図10は、回転角度θの推移に従って動作する溶接トーチ16を示している。図10に示すように、制御部52によって、可動シールドボックス30(30a、30b)の内側面42は、回転角度θに応じてプレート外周縁106に接近するように位置調節される。このように、制御部52で、チャック12の回転角度θに基づいてアクチュエータ44の作動を制御することで、可動シールドボックス30をプレート外周縁106に常に近接配置できる。これによって、可動シールドボックス30によるガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、図3に示すように、制御部52は、サーボモータ46の作動を制御することで、可動シールドボックス30をプレート外周縁106に常に近接配置できる。
一実施形態では、プレート外周縁106の接線に直交する法線Lに対して溶接トーチ16の軸線が一致するように制御される。これによって、一対の可動シールドボックス30(30a、30b)の位置調節が容易になる。
一実施形態では、図3~図5に示すように、固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30は、どちらか一方が他方の内側に挿入可能に構成される。これによって、固定シールドボックス28に干渉せずに可動シールドボックス30を位置調整できると共に、可動シールドボックス30が固定シールドボックス28に対して相対移動しても、固定シールドボックス28と可動シールドボックス30との間に外気が侵入する隙間を形成しない。
一実施形態では、図4に示すように、可動シールドボックス30の少なくとも一部が固定シールドボックス28の内側に挿入可能に構成され、かつ可動シールドボックス30の少なくとも一部は、支軸40を中心とする円弧形状に形成されている。このように、可動シールドボックス30のうち固定シールドボックス28の内側に挿入される部位が、支軸40を中心とする円弧形状に形成されているので、固定シールドボックス28の内部に挿入される可動シールドボックス30は支軸40から常に一定の距離に保たれる。従って、固定シールドボックス28と可動シールドボックス30との間の隙間を極小にでき、そのため、固定シールドボックス28と可動シールドボックス30との間から外気が侵入するのを抑制できる。
一実施形態では、図4に示すように、固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30に夫々シールドガス供給用ノズル54及び56が設けられている。これによって、固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30に夫々必要なシールドガス量を夫々独自に調整して供給できる。これによって、固定シールドボックス28及び可動シールドボックス30でガスシールド効果を向上できる。
一実施形態では、シールドガス供給用ノズル54は、固定シールドボックス28の内部でその軸線が上下方向に配置され、シールドガス噴出孔はノズル管の周方向に90°間隔で形成され、これによって、シールドガスはノズル管から四方へ噴出するように構成されている。また、シールドガス供給用ノズル56は、可動シールドボックス30の内部で水平方向に配置され、シールドガス噴出孔はノズル管の下方を除き上部及び側部に90°間隔で形成され、これによって、シールドガスはノズル管の上方及び側方の三方へ噴出するように構成されている。こうして、シールドガス供給用ノズル56から噴き出すシールドガスが溶接部に直接噴き付けられるのをなくし、シールドガスが溶接ビートを乱すのを抑制している。
一実施形態では、図1に示すように、チャック12は非円形プレート100又は積層体102を横向きの姿勢で支持する。また、溶接トーチ16は、非円形プレート100又は積層体102の上方に配置され、かつ下向き溶接が可能に構成される。溶接トーチ16が横向き姿勢に配置され、横向きの姿勢で非円形プレート100又は積層体102のプレート外周縁106を溶接するとき、重力の影響で溶接ビードに垂れ下がりなど微妙な乱れが発生しやすく、溶接不良が生じやすい。これに対して、本実施形態では、溶接トーチ16は下向き姿勢で配置され下向き溶接を行うので、重力の影響による溶接ビードの乱れを解消できる。
幾つかの実施形態によれば、非円形プレートの外周縁同士を溶接する場合に、シールドガスによる溶接部のシールド効果を向上でき、これによって、ブローホールや溶接焼けなどの発生による溶接欠陥を防止できる。
10 溶接装置
12(12a、12b) チャック
13 爪
14(14a、14b) サポート
14a 第1サポート
14b 第2サポート
16 溶接トーチ
18 回転軸
20(20a、20b) スタンド
22 基台
24 レール
26 架台
28 固定シールドボックス
30(30a、30b) 可動シールドボックス
32 タングステン電極
34 センタノズル
36 シールドノズル
40 支軸
42 内側面
44 アクチュエータ
46 サーボモータ
48 ボールネジ
50 リンクバー
52 制御部
54、56 シールドガス供給用ノズル
100 非円形プレート
102 非円形プレート積層体
102(102a) 非円形プレート構造体
104 波形凹凸
106 外周縁
108 冷媒流通孔
110 内周縁
112 ペアプレート
Ac アーク
L 法線
O 回転中心
W 溶接部
Wp 溶接プール
c 隙間
g1 センタガス
g2 シールドガス
s シールド空間
s(s1)、s(s2) 内部空間
θ 回転角度

Claims (13)

  1. 積層された複数の非円形プレートを把持して回転可能に支持するチャックと、
    前記積層された複数の非円形プレートの隣り合う非円形プレートの外周縁同士を溶接するための溶接トーチと、
    固定シールドボックスと、
    該固定シールドボックスと共に前記溶接トーチを囲むシールド空間を形成するように、前記溶接トーチに対して位置調整可能な可動シールドボックスと、
    前記溶接トーチに対して前記可動シールドボックスの位置調整を可能にするためのアクチュエータと、
    前記チャックの回転角度に基づいて前記アクチュエータの作動を制御するための制御部と、
    を備えることを特徴とする非円形プレートの溶接装置。
  2. 前記固定シールドボックスは前記溶接トーチを囲むように設けられ、
    前記可動シールドボックスは前記溶接トーチに対して前記固定シールドボックスの外側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の非円形プレートの溶接装置。
  3. 一対の前記可動シールドボックスが前記固定シールドボックスに対して前記積層された複数の非円形プレートの回転方向上流側及び下流側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の非円形プレートの溶接装置。
  4. 前記一対の可動シールドボックスの各々は、前記溶接トーチに対して独立して位置調節可能に構成されることを特徴とする請求項3に記載の非円形プレートの溶接装置。
  5. 前記可動シールドボックスは、前記固定シールドボックスに対して前記積層された複数の非円形プレートの回転方向に対して直交する方向に沿って配置された支軸回りに回動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  6. 前記固定シールドボックスの内部空間と前記可動シールドボックスの内部空間とは連続した空間を形成することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  7. 前記可動シールドボックスは前記固定シールドボックス側で開口し、前記固定シールドボックス側と反対側で閉じられていることを特徴とする請求項6に記載の非円形プレートの溶接装置。
  8. 前記積層された複数の非円形プレートに対向する前記可動シールドボックスの内側面は円弧状に形成され、かつ、前記内側面の曲率半径は前記積層された複数の非円形プレートの外周縁の最大曲率半径を有する部分の曲率半径と実質的に同一となるように構成されることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  9. 前記固定シールドボックス及び前記可動シールドボックスは、どちらか一方が他方の内側に挿入可能に構成されることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  10. 前記可動シールドボックスは、前記固定シールドボックスに対して前記積層された複数の非円形プレートの回転方向に対して直交する方向に沿って配置された支軸回りに回動可能に取り付けられると共に、前記可動シールドボックスの少なくとも一部が前記固定シールドボックスの内側に挿入可能に構成され、
    前記可動シールドボックスの少なくとも一部は、前記支軸を中心とする円弧形状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  11. 前記固定シールドボックス及び前記可動シールドボックスの各々にシールドガス供給用ノズルが設けられていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  12. 前記チャックは、前記積層された複数の非円形プレートを横向きの姿勢で支持し、
    前記溶接トーチは、前記積層された複数の非円形プレートの上方に配置され、かつ、下向き溶接が可能に構成されることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の非円形プレートの溶接装置。
  13. 正面視で外周縁が重なるように接合された一対の非円形プレートで構成された少なくとも2組のペアプレートを、2組の前記ペアプレート間で前記非円形プレートの外周縁同士が突き合わされるように積層させて位置決めする位置決めステップと、
    前記少なくとも2組のペアプレートをチャックで支持しながら該ペアプレートの周方向に回転させ、溶接トーチによって互いに突き合わされた前記外周縁を溶接する溶接ステップと、
    前記溶接ステップにおいて、前記溶接トーチを固定シールドボックス及び前記溶接トーチに対して位置調節可能な可動シールドボックスで前記溶接トーチの周囲を覆うシールドステップと、
    前記チャックの回転角度に基づいて、前記溶接トーチに対して前記可動シールドボックスの位置調整を可能にするためのアクチュエータの作動を制御する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする非円形プレート構造体の製造方法。
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