JP7264564B2 - Mri装置用補助ガントリ及びmri装置の制御方法 - Google Patents

Mri装置用補助ガントリ及びmri装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明はMRI装置用補助ガントリ及びMRI装置の制御方法に関する。
診断用MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置は、強く均一な静磁場中の被検体である被検者に高周波の振動または回転磁場を与え、人体内の原子核に共鳴現象を起こさせる際に発生する巨視的な核磁化の減衰として現れる高周波電磁波を受信コイルで取得し、得られた信号データを画像再構成する非侵襲撮像装置である。
MRI装置は大きな磁石による強い静磁場とAM/FMラジオに使われているような電磁波を使って画像を撮像するので、放射線による被ばくがなく、小児や健常な人も安心して検査を受けることができる。
現在、世界中で普及している診断用MRI装置は、最も感度が高い水素原子核(1Hプロトン)を標的とし、1Hプロトンに共鳴現象を起こさせて発生するNMR(Nuclear Magnetic Resonance)信号から被写体のプロトン分布画像を構成している。撮像パラメタを調節することによって、プロトン分布画像だけでなく、信号の減衰時間を反映した、様々なコントラスト画像が得られ、疾患描出能や診断能が高められている。
NMR信号の周波数は、標的とする原子核と静磁場強度に応じて、ケミカルシフト等の効果を考慮すれば、磁気回転比γ(ガンマ)によって厳密に決まる。例えば、標的とする原子が1Hプロトンの場合、磁気回転比は42.58MHz/テスラとなり、静磁場強度が1.5テスラでは共鳴周波数は64MHz程度となり、静磁場強度が3.0テスラでは共鳴周波数は128MHz程度となる。検出信号強度は、静磁場強度×共鳴周波数に比例する。一方で、MRIが非侵襲と言われることからも分かるように、反面、非常に感度の悪い計測手法である。1Hプロトン以外のほとんどの原子核は磁気回転比γが小さく、人体内の水・脂質を構成する1Hプロトンの数量には遥かに及ばないためこのため、1Hプロトンを標的とするMRI装置では、人体に含まれる1Hプロトン以外の原子核の共鳴現象による信号を受信して、鮮明な画像として構成することが困難である。
一方、医療の側からは、様々な病気の診断や薬物動態の計測に対応するために、1Hプロトン以外の原子、例えば、7Li、19F、23Na、31P、35Cl、39K、129Xe、195Pt等の原子による人体内の画像を得たいという要望がある。また、人体のMRI画像でなくても、高感度な小口径コイルによって特定した臓器内に存在する標的原子核のNMRスペクトルだけでも得たいという要望がある。
本発明の目的は、特定の原子核を標的とするMRI装置を、特定の原子以外の原子による人体の画像を撮像するMRI信号、NMR信号のような共鳴信号を取得できるようにするMRI装置用補助ガントリ及びMRI装置の制御方法を提供することにある。
本発明の一態様によるMRI装置用補助ガントリは、MRI装置の共鳴周波数を変更するためのMRI装置用補助ガントリであって、前記MRI装置のMRI装置送信コイルから出力される第1の周波数の励起パルスを検出する検出コイルと、前記検出コイルにより検出された前記第1の周波数の励起パルスを、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換する励起パルス周波数変換部と、前記励起パルス周波数変換部により変換された前記第2の周波数の励起パルスを被検体に送信する送信コイルと、前記第2の周波数の励起パルスにより前記被検体から発せられる共鳴信号を受信する受信コイルと、前記受信コイルで受信された前記共鳴信号を第3の周波数の高周波信号と混合した混合信号から前記第1の周波数の共鳴信号を抽出する信号抽出部と、前記信号抽出部により抽出された前記第1の周波数の共鳴信号を前記MRI装置のMRI装置受信コイルに送信する共鳴信号送信コイルとを有することを特徴とする。
上述したMRI装置用補助ガントリにおいて、前記第1の周波数の励起パルスは、プロトンを励起する励起パルスであり、前記第2の周波数の励起パルスは、プロトンより重い原子核又は不対電子スピンを励起する励起パルスであってもよい。
上述したMRI装置用補助ガントリにおいて、前記第1の周波数の共鳴信号は、前記第1の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号であり、前記第2の周波数の共鳴信号は、前記第2の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号であってもよい。
上述したMRI装置用補助ガントリにおいて、前記被検体と前記送信コイルと前記受信コイルとを包囲し、前記第1の周波数の電磁波をシールドするシールド部を更に有してもよい。
上述したMRI装置用補助ガントリにおいて、前記送信コイルと前記受信コイルは、送信と受信を兼ねた送受信コイルであってもよい。
上述したMRI装置用補助ガントリにおいて、前記シールド部内に前記被検体を載置するための補助ベッドを更に有してもよい。
本発明の一態様によるMRI装置の制御方法は、第1の周波数の励起パルスを検出する検出コイルと、前記検出コイルにより検出された前記第1の周波数の励起パルスを、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換する励起パルス周波数変換部と、前記励起パルス周波数変換部により変換された前記第2の周波数の励起パルスを被検体に送信する送信コイルと、前記第2の周波数の励起パルスにより前記被検体から発せられる共鳴信号を受信する受信コイルと、前記受信コイルで受信された前記共鳴信号を第3の周波数の高周波信号と混合した混合信号から前記第1の周波数の共鳴信号を抽出する信号抽出部と、前記信号抽出部により抽出された前記第1の周波数の共鳴信号をMRI装置のMRI装置受信コイルに送信する共鳴信号送信コイルとを有するMRI装置用補助ガントリを設けたMRI装置の制御方法であって、前記MRI装置のMRI装置送信コイルにより、前記第1の周波数の励起パルスを送信し、前記検出コイルにより、前記MRI装置送信コイルにより出力された前記第1の周波数の励起パルスを検出し、前記励起パルス周波数変換部により、前記検出コイルにより検出された前記第1の周波数の励起パルスを前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換し、前記送信コイルにより、前記励起パルス周波数変換部により変換された前記第2の周波数の励起パルスを前記被検体に送信し、前記受信コイルにより、前記被検体からの前記第2の周波数の共鳴信号を受信し、前記信号抽出部により、前記受信コイルで受信された前記共鳴信号から前記第1の周波数の共鳴信号を抽出し、前記送信コイルにより、前記信号抽出部により抽出された前記第1の周波数の共鳴信号を送信し、前記MRI装置のMRI装置受信コイルにより、前記送信コイルにより送信された前記第1の周波数の共鳴信号を受信することを特徴とする。
上述したMRI装置の制御方法において、前記第1の周波数の励起パルスは、プロトンを励起する励起パルスであり、前記第2の周波数の励起パルスは、プロトンより重い原子核を励起する励起パルスであってもよい。
上述したMRI装置の制御方法において、前記第1の周波数の共鳴信号は、前記第1の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号であり、前記第2の周波数の共鳴信号は、前記第2の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号であってもよい。
上述したMRI装置の制御方法において、前記送信コイルと前記受信コイルは、送信と受信を兼ねた送受信コイルであってもよい。
以上の通り、本発明によれば、MRI装置の共鳴周波数を変更するためのMRI装置用補助ガントリであって、MRI装置のMRI装置送信コイルから出力される第1の周波数の励起パルスを検出する検出コイルと、検出コイルにより検出された第1の周波数の励起パルスを、第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換する励起パルス周波数変換部と、励起パルス周波数変換部により変換された第2の周波数の励起パルスを被検体に送信する送信コイルと、第2の周波数の励起パルスにより被検体から発せられる共鳴信号を受信する受信コイルと、受信コイルで受信された共鳴信号から第1の周波数の共鳴信号を抽出する信号抽出部と、信号抽出部により抽出された第1の周波数の共鳴信号をMRI装置のMRI装置受信コイルに送信する送信コイルとを有するようにしたので、特定の原子核を標的とするMRI装置を、特定の原子以外の原子による人体の画像を撮像するMRI信号、NMR信号のような共鳴信号を取得できるようにすることができる。
従来のMRI装置を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける受信用又は送信用のコイルの具体例を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける補助ガントリ制御部を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置に装着した一態様を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置に装着した一態様での各部の信号を示す図である。 本発明の第1及び第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置に装着した他の態様を示す図である。 従来のMRI装置の他の態様を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置の他の態様に装着した一態様を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける送受信用コイルの具体例を示す図(その1)である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける送受信用コイルの具体例を示す図(その2)である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける送受信用コイルの具体例を示す図(その3)である。 本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける送受信用コイルの具体例を示す図(その4)である。 本発明の第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを示す図である。 本発明の第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける補助ガントリ制御部を示す図である。 本発明の第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置に装着した一態様を示す図である。 本発明の第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置に装着した一態様での各部の信号を示す図(その1)である。 本発明の第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリを従来のMRI装置に装着した一態様での各部の信号を示す図(その2)である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリについて図1乃至図13を用いて説明する。
(MRI装置(その1))
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを装着するMRI装置について図1を用いて説明する。
MRI装置は、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)現象を利用した、核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging; MRI)による撮像システムである。MRI装置では、均一な強磁場中の被検体内部の主に水素原子核に電磁波を共鳴的手法で与えて観測可能な核磁化を発生させ、三軸傾斜磁場で位置情報を付与し、前記核磁化の緩和の際に発生する電磁波を受信コイルで取得し、得られた信号データを主にFourier変換を用いて画像に再構成する。MRI装置の送信コイル及び受信コイルの空間的な配置は、被写体の位置情報の弁別にも利用される。
本実施形態におけるMRI装置12には、図1に示すように、水平方向、すなわち、被検体10の体軸の方向に静磁場を発生する静磁場コイル14が設けられている。静磁場コイル14内には、被検体10に三軸傾斜磁場を発生する三軸傾斜磁場コイル16が設けられている。三軸傾斜磁場コイル16内には、静磁場コイル14が発する静磁場強度に対応した、計測対象のNMR共鳴周波数に等しいRF(Radio Frequency)帯域の電磁波を送信する送信コイル18が設けられている。三軸傾斜磁場コイル16内の被検体10の近傍には、磁気共鳴により生じた被検体10からの電磁波を受信する受信コイル20が設けられている。受信コイル20には受信ヘッド22が接続されている。
送信コイル18内の検査位置に被検体10を移動させるためのベッド24が設けられている。被検体10は、ベッド24に載せられて、MRI装置12の検査位置に移動する。
MRI装置12には、MRI装置12を制御するためのMRI装置制御部26と、MRI画像等を表示するためのモニタ28が設けられている。
MRI装置制御部26は、MRI装置全体を制御するための制御用PC26Aと、被検体10に照射する一連の高周波パルス磁場および三軸傾斜磁場を表すパルスシーケンスを生成するパルスシーケンサ26Bと、受信コイル20の受信ヘッド22に接続され、電磁波を検出する高周波トランシーバ26Cと、送信コイル18に接続され、送信コイル18にRF電力を供給するRF電力アンプ26Dと、三軸傾斜磁場コイル16に接続され、三軸傾斜磁場コイル16に電力を供給する磁場コイル電源26E等から構成されている。
このMRI装置12は、1Hプロトンを標的としている。静磁場コイル14により、例えば、磁場強度が3.0テスラの静磁場を印加する。3.0テスラの静磁場強度での1Hプロトンの共鳴周波数は128MHz程度であるので、送信コイル18と受信コイル20は、128MHzの共鳴周波数に適合するように調整されている。
このMRI装置12を用いることにより、被検体10の体内の1Hプロトンの分布状態を示すMRI画像を得ることができる。撮像パラメタを調整することによって、1Hプロトンの状態の信号減衰時間を反映した、T1(ティーワン)緩和時間強調画像、T2(ティーツー)緩和時間強調画像、拡散強調画像等も得ることができる。しかしながら、このMRI装置12は、1Hプロトンの共鳴信号を最適に送信および受信するように調整されているので、被検体10の体内の1Hプロトン以外の原子核の信号を取得することはできない。
(MRI装置用補助ガントリ)
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリについて図2乃至図4を用いて説明する。図2は本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを示す図であり、図3は本実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける受信用又は送信用のコイルの具体例を示す図であり、図4は本実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける補助ガントリ制御部を示す図である。
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30は、従来のMRI装置12に装着することにより、被検体10の体内の1Hプロトン以外の原子の分布状態を撮像する、あるいはNMR信号を収集することを可能にするものである。
MRI装置用補助ガントリ30には、MRI装置12の送信コイル18からの励起パルスを検出するための検出コイル32が設けられている。これにより、MRI装置用補助ガントリ30をMRI装置12の励起パルスに同期させて稼働させることができる。
MRI装置用補助ガントリ30には、被検体10内の1Hプロトン以外の原子を励起させる励起パルスを送信し、被検体10内の1Hプロトン以外の原子からの電磁波を受信する送受信コイル34が設けられている。送受信コイル34には高周波ヘッド36が接続されている。送受信コイル34は被写体の計測対象となる臓器の近くに配置することによって,臓器特異的なNMR信号を抽出することができる。さらに送受信コイル34を適切な大きさおよび配置にすることで、被写体が被る不必要な励起パルスの照射・吸収を避けることができる。これはSAR比吸収率(Specific Absorption Rate)の低下にも寄与する。
MRI装置用補助ガントリ30には、電磁的なカップリングによりMRI装置12にMRI信号を送信するための送信コイル38が設けられている。送信コイル38を包囲する導電性RFシールド38aが設けられ、送信コイル38を局所的にシールドする。この局所的な導電性RFシールド38aによって、送信コイル38と受信コイル20の電磁的なカップリングへの外乱を取り除くことができる。
MRI装置用補助ガントリ30には、1Hプロトンを励起する周波数の電磁波、例えば、128MHzの電磁波を遮蔽するシールド部40が設けられている。
シールド部40は、少なくとも被検体10と送受信コイル34を包囲するように設けられている。これによって,被検体10から1HプロトンのNMR信号およびMRI信号が発生することを意図的に妨げることができる。MRI装置12の送信コイル18からの励起パルスを検出するための検出コイル32は、シールド部40外に配置される。電磁的なカップリングによりMRI装置12にMRI信号を送信するための送信コイル38は、シールド部40内、又はシールド部40外に配置される。
検出コイル32の具体的構造を図3に示す。
検出コイル32では、バラン32aから突出するセミリジッド同軸ケーブルにより構成されている。コイル線32bのシールド部は、シールド枝部32cとシールドループ部32dとから構成される。シールドループ部32dの先端にはギャップ32eが形成されている。コイル線32bは、シールド枝部32cからシールドループ部32dを通り、シールド枝部32cとシールドループ部32dの接続部32fにはんだ付けされている。送信コイル38の具体的構造は同様である。
この構造によって、検出コイル32に照射される電磁場のうち高周波電界については有効な感度を示さず、コイル線32bを通過する高周波磁界を検出することができる。NMR現象およびMRI現象は被写体への高周波磁界の照射によって引き起こされるが、送信コイル18からは高周波電界と高周波磁界の両方が発生してしまうので、検出コイル32の構造によって高周波電界を無視して高周波磁界を選択的に計測できる。この検出コイル32を送信コイル38として用いる場合は、近接場として高周波磁場を効率よく輻射し、高周波電場の輻射については抑制するという狙いがある。
MRI装置用補助ガントリ30には、MRI装置用補助ガントリ30を制御するための補助ガントリ制御部42と、制御時の各種波形をモニタするための2つの波形モニタ44A、44Bが設けられている。
補助ガントリ制御部42は、ゲイン調整器42Aと、ゲート発生器42Bと、周波数変換器42Cと、RF電力アンプ42Dと、RF微小信号アンプ42Eとから構成されている。
ゲイン調整器42Aは、MRI装置12の送信コイル18からの励起パルスを検出する検出コイル32に接続され、検出コイル32のゲインを調整する。
ゲート発生器42Bは、ゲイン調整器42Aに接続され、検出コイル32が検出した励起パルスに応じて動作モードを切り替えるゲート信号を出力する。
周波数変換器42CはRF発振器50を用いて、1Hプロトンを励起する周波数128MHzの高周波信号を、ナトリウム原子核の23Naを励起する周波数32MHzの高周波信号に変換する励起パルス周波数変換器である。周波数変換器42CはRF発振器50を用いて、送受信コイル34で検出された23Naナトリウム原子核の32MHzの高周波信号を、128MHzに周波数変換してRF微小信号アンプ42Eへ受け渡す機能も有している。
周波数変換器42Cにより変換された周波数32MHzの高周波信号は、RF電力アンプ42Dで増幅され、高周波ヘッド36に出力される。
RF電力アンプ42Dは、高周波ヘッド36を介して、送受信コイル34に接続され、送受信コイル34にRF電力を供給する。
RF微小信号アンプ42Eは、MRI装置12にMRI信号を送信するための送信コイル38に接続され、送信コイル38に周波数128MHzのRF微小信号を出力する。
補助ガントリ制御部42の詳細を図4に示す。
検出コイル32はゲイン調整器42Aに接続されている。ゲイン調整器42Aの出力端に波形モニタ44Aが接続されている。MRI装置12の送信コイル18からの励起パルスは、検出コイル32により検出され、ゲイン調整器42Aによりゲインが調整される。波形モニタ44Aにより、ゲインが調整された励起パルス信号がモニタされる。
ゲイン調整器42Aの出力端にはゲート発生器42Bが接続されている。ゲート発生器42Bは、LOGアンプ42Baと、アンプ42Bbと、ワンショット回路42Bcにより構成されている。ゲイン調整器42Aから出力された励起パルス信号は、LOGアンプ42Ba、アンプ42Bbにより増幅され、ワンショット回路42Bcにより、励起パルス信号に基づくゲート信号が生成される。このゲート信号により、後述する各回路であるRF電力アンプ44D、ゲイン調整器58、高周波ヘッド36、RF微小信号アンプ42Eaの動作モードが切り替えられる。
周波数変換器42Cは、RF発振器50と、RF分配器52と、RFバッファ54と、周波数変換ミキサ56と、ゲイン調整器58と、RFバッファ60と、周波数変換ミキサ62と、ローパスフィルタ64とから構成されている。
周波数変換器42Cは、1Hプロトンを励起する周波数128MHzの高周波信号を、23Naを励起する周波数32MHzの高周波信号に変換する。RF発振器50は、128MHz±32MHzの和あるいは差である、160MHzあるいは96MHz32の高周波信号を出力する。ここでは160MHzを使用した場合を記述する。RF発振器50から出力された160MHzの高周波信号は、RF分配器52により分配され、RFバッファ54と、RFバッファ60に出力される。
RFバッファ54から出力される160MHzの高周波信号は、周波数変換ミキサ56に入力される。周波数変換ミキサ56は、ゲイン調整器42Aから出力される128MHzの高周波信号とRFバッファ54から出力される160MHzの高周波信号とを混合した高周波信号(=160MHz±128MHz)を32MHzと288MHzで生成する。周波数変換ミキサ56により混合された高周波信号は、ゲイン調整器58によりゲインが調整され、RF電力アンプ44Dに出力される。ゲイン調整器58には周波数帯域フィルタを配置することで、32MHzの高周波信号のみ、RF電力アンプ44Dに伝送することができる。RF電力アンプ44Dが目的とする特定の周波数を選択的に増幅する狭帯域アンプであってもよい。
RFバッファ60から出力される160MHzの高周波信号は、周波数変換ミキサ62に入力される。周波数変換ミキサ62は、高周波ヘッド36から出力される32MHzの高周波信号とRFバッファ60から出力される160MHzの高周波信号とを混合した高周波信号(=160MHz±32MHz)を生成する。周波数変換ミキサ62により混合された高周波信号は、RF微小信号アンプ42Eに出力される。
RF電力アンプ44Dからの高周波信号は、ローパスフィルタ64を介して高周波ヘッド36に入力される。ローパスフィルタ64は、RF電力アンプ44Dから出力される、周波数変換ミキサ56により混合された高周波信号から、32MHzを超えた高周波信号成分を可能な限り減衰させ、23Na励起パルスとしての32MHzの高周波信号を高周波ヘッド36に出力する。
高周波ヘッド36は、23Naの励起パルスとしての32MHzの高周波信号を送受信コイル34から被検体10に送信する。被検体10からの23Naの32MHzのMRI信号は、送受信コイル34により受信され、高周波ヘッド36に入力される。
高周波ヘッド36からの23Naの32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、周波数変換ミキサ62に入力される。
高周波ヘッド36から出力される32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、周波数変換ミキサ62によりRFバッファ60から出力される160MHzの高周波信号と混合された高周波(160MHz±32MHz)の混合信号として、RF微小信号アンプ42Eに出力される。
RF微小信号アンプ42Eは、RF微小信号アンプ42Eaとゲイン調整器42Ebとにより構成されている。周波数変換ミキサ62により混合された高周波信号(=160MHz±32MHz)の混合信号は、RF微小信号アンプ42Eaにより増幅され、ゲイン調整器42Ebによりゲインが調整される。ゲイン調整器42Ebには周波数帯域フィルタを配置することで、128MHzの高周波信号のみを抽出して、送信コイル38に伝送することができる。RF微小信号アンプ42Eは、高周波信号(160MHz±32MHz)の混合信号から128MHzの高周波信号を抽出する信号抽出部として機能する。
RF微小信号アンプ42Eからの高周波信号は、送信コイル38に出力される。RF微小信号アンプ42Eからの高周波信号であるNMR信号あるいはMRI信号は、波形モニタ44Bによりモニタされる。
(MRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置(その1))
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置について図5を用いて説明する。
図1に示す従来のMRI装置12に、図2に示す本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30を装着する。MRI装置用補助ガントリ30のシールド部40を、MRI装置12の送信コイル18内に挿入する。MRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32を、シールド部40より外側のMRI装置12の送信コイル18の端部近傍に設置する。MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38は、シールド部40の外側に載置され、MRI装置12の受信コイル20と電磁的なカップリングを構成する。
被検体10を、MRI装置用補助ガントリ30のシールド部40の適切の位置に載置するために補助ベッド70を新たに設ける。補助ベッド70は、MRI装置12のベッド24上に設けられ、被検体10をシールド部40内に載置する。MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34は、被検体10の近傍に載置される。送受信コイル34は、被検体10の撮像しようとする部位および位置に応じて、様々な位置に載置される。被検体10と送受信コイル34の位置関係については後述する。
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30を装着したMRI装置12の動作の概要について説明する。
MRI装置12は、1Hプロトンの磁気共鳴現象を測定するものして128MHzの励起パルスを送信コイル18から出力する。128MHzの励起パルスは、MRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32により検出される。128MHzの励起パルスは、シールド部40がある場合は、被検体10には到達しない。三軸傾斜磁場コイル16が発生する傾斜磁場は、シールド部40を透過することができる。MRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42の周波数変換器42Cにより32MHzの励起パルスに周波数変換される。周波数変換された32MHzの励起パルスは、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10に与えられる。被検体10からの32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により受信される。MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により受信された32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、MRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42のRF微小信号アンプ42Eにより増幅され、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力される。MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力された32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、電磁的なカップリングにより、MRI装置12の受信コイル20に伝達される。MRI装置12は、受信コイル20に伝達されたNMR信号あるいはMRI信号により、NMR強度を測定したりMRI画像を構成したりする。
このように動作するMRI装置12及びMRI装置用補助ガントリ30の各部の波形を図6に示す。
図6(1)は、従来のMRI装置12の送信コイル18から出力される励起パルス(128MHz)の波形である。図6(2)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32で検出される検出信号(128MHz)の波形である。図6(3)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42のゲート発生器42Bから出力されるゲート信号の波形である。図6(4)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10への励起パルス(32MHz)の波形である。図6(5)は、被検体10から発せられる23Naの原子によるNMR信号あるいはMRI信号(32MHz)の波形である。図6(6)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力されるNMR信号あるいはMRI信号(128MHz)の波形である。図6(7)は、従来のMRI装置12の受信コイル20により受信されるNMR信号あるいはMRI信号(128MHz)の波形である。
図6(1)~(3)に示すように、従来のMRI装置12の送信コイル18から出力される励起パルス(128MHz)に基づいて、ゲート信号がオンレベル/オフレベルとなるように、波形モニタ1(44A)および波形モニタ2(44B)を見ながらゲート発生器42Bの閾値レベルを調整する。
図6(4)に示すように、ゲート信号がオンレベルのときに、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10への励起パルス(32MHz)が出力される。
図6(5)に示すように、ゲート信号のオンの場合でもオフの場合でも、被検体10から23Naの原子によるNMR信号あるいはMRI信号(32MHz)が出力されている状態がある。もちろん図6(5)の右端のように励起パルス(32MHz)から充分に時間がたった場合ではNMR信号あるいはMRI信号は減衰してしまって観測できない。
図6(6)、(7)に示すように、ゲート信号がオフレベルのときに、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38からは検出できているMRI信号(128MHz)が出力され、従来のMRI装置12の受信コイル20で受信される。
なお、ゲート信号がオフレベルのときにNMR信号あるいはMRI信号(32MHz)が減衰してしまって存在していない時間もあるが、そのまま送信コイル38からNMR信号あるいはMRI信号(128MHz)があるものとして出力して問題ない。MRI装置12の信号収集のタイミングはあらかじめ決められているもので、図6(7)の受信コイル20により受信されるNMR信号あるいはMRI信号(128MHz)の波形の一部分が適切に信号処理される。送信コイル38の出力はNMRあるいはMRI現象を引き起こすには充分に弱いので計測に影響を与えない。一方で、大電力の励起パルスの発生時には微弱なNMR信号あるいはMRI信号は発生していても検出できないので、MRI装置12の励起パルス(128MHz)が断続的に抑制されるのと同じタイミングで、励起パルス(32MHz)も完全に抑制する必要がある。これがゲート信号によるオンオフ制御が必要な理由である。
このようにして、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30を装着することにより、1Hプロトンを標的とする従来のMRI装置12を用いて、1Hプロトンの周波数を経由して、23Naの原子による被検体のNMR信号を取得したり、MRI画像を撮像したりすることができる。
(MRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置(その2))
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置の他の態様について図7を用いて説明する。
図5に示すMRI装置では、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38と、それと電磁的なカップリングを構成するMRI装置12の受信コイル20とが、シールド部40の外側に載置したが、図7に示す本態様のMRI装置では、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38と、それと電磁的なカップリングを構成するMRI装置12の受信コイル20とが、シールド部40の内側に載置する。
MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38とMRI装置12の受信コイル20は、128MHzのMRI信号を送信もしくは受信するものであるが、その電磁的なカップリングが確実な配置とする。比較して被検体10のMRI信号(128MHz)は、あるとしても非常に微弱である。送信コイル38と受信コイル20が、シールド部40内であっても被検体10からのMRI信号(32MHz)の計測に影響することはない。
受信コイル20と送信コイル38をシールド部40の内側に載置することで、シールド部40の内部空間を図5の場合よりも大きくすることができる。受信コイル20と送信コイル38の取り扱いの上でも目視が可能で都合が良い。また、シールド部40によって、送信コイル18から照射される強い励起パルスから、送信コイル38および受信コイル20を保護することができる。
(MRI装置(その2))
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを装着するMRI装置の他の態様について図8を用いて説明する。
図1に示す従来のMRI装置12では、被検体10からのMRI信号を受信する受信コイル20を、被検体10に励起パルスを送信する送信コイル18と別個に設けたが、図8に示す従来のMRI装置12では、被検体10への励起パルスの送信と、被検体10からのMRI信号の受信を兼用する送受信コイル21としている。
送受信コイル21には、被検体10に励起パルスを送信するためのRF電力アンプ26Dと、被検体10からのNMR信号あるいはMRI信号を受信する受信ヘッド22が接続されている。
(MRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置(その3))
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置について図9を用いて説明する。
図5に示すMRI装置とは従来のMRI装置12が異なる。図8に示す従来のMRI装置12に、図2に示す本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30を装着する。MRI装置用補助ガントリ30のシールド部40を、MRI装置12の送受信コイル21内に挿入する。MRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32を、シールド部40より外側のMRI装置12の送受信コイル21の端部近傍に設置する。MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38は、シールド部40の外側に載置され、MRI装置12の送受信コイル21と電磁的なカップリングを構成する。
被検体10を、MRI装置用補助ガントリ30のシールド部40の適切の位置に載置するために補助ベッド70を新たに設ける。補助ベッド70は、MRI装置12のベッド24上に設けられ、被検体10をシールド部40内に載置する。MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34は、被検体10の計測対象部位の近傍に載置される。
(MRI装置用補助ガントリの送受信用コイル)
本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける送受信用コイルの具体例について図10乃至図13を用いて説明する。
図10に示す送受信コイル34の具体例は、バードケージ形状の体積コイルである。図10(a)に示すように、被検体10の一部を包囲することができるバードケージ形状をしている。図10(b)では、バードケージ形状の送受信コイル34により、被検体10の頭部を包囲している。図10(c)では、バードケージ形状の送受信コイル34により、被検体10の胴部を包囲している。
図11に示す送受信コイル34の具体例は、ヘルムホルツ形状の体積コイルである。図11(a)に示すように、被検体10の一部を包囲することができるヘルムホルツ形状をしている。図11(b)では、ヘルムホルツ形状の送受信コイル34により、被検体10の胴部を包囲している。図11(c)では、ヘルムホルツ形状の送受信コイル34により、被検体10の頭部を包囲している。
図12に示す送受信コイル34の具体例は、表面コイルである。図12(a)に示すように、被検体10の表面を覆うことができる表面コイルの形状をしている。
これは、被検体10の計測対象部位に最も感度よく近接できる利点がある。例えば、人体の脳、腎臓、心臓、等のNMR信号およびMRI信号を計測するには効率的である。また、昨今、MRIの安全性として注視される高周波による加熱の問題を避ける上でも、できるだけ小型化された送受信コイル34を用いることで、SAR比吸収率を下げることに貢献できる。特に、磁気回転比γの小さい23Naナトリウム核では、繰り返し信号収集による信号対雑音比SNRの向上が必須であり、このような目的に感度の高い表面コイルで弱い励起パルスを用いての繰り返し照射頻度を上げられる利点は大きい。
図12(b)では、表面コイル形状の送受信コイル34により、被検体10の胴体の側面を覆っている。図12(c)では、表面コイル形状の送受信コイル34により、被検体10の胴体の上面を覆っている。
図13に示す送受信コイル34の具体例は、バタフライ形状の表面コイルである。図13(a)に示すように、被検体10の表面を覆うことができるバタフライ形状をしている。図13(b)では、バタフライ形状の送受信コイル34により、被検体10の胴体の上面を覆っている。この送受信コイル34は、例えば、左右の両腎を同時に計測するのに有効である。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態によるMRI装置用補助ガントリについて図4及び図14乃至図18を用いて説明する。
(MRI装置用補助ガントリ)
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリについて図4、図14及び図15を用いて説明する。図4は本発明の第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける補助ガントリ制御部を示す図であり、図14は本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを示す図であり、図15は本実施形態によるMRI装置用補助ガントリにおける補助ガントリ制御部を示す図である。
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30は、従来のMRI装置12に装着することにより、被検体10の体内の1Hプロトンと1Hプロトン以外の原子との相互作用の分布状態を撮像することを可能とするものである(図14、図4、図16参照)。また、本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30は、従来のMRI装置12に装着することにより、1Hプロトンと不対電子スピンとの相互作用の分布状態を撮像することを可能とするものである(図14、図15、図16参照)。
ここでは、1Hプロトンと不対電子スピンとの相互作用の分布状態を撮像する後者について、電子スピンのESR(Electron Spin Resonance)共鳴周波数を300MHz、1HプロトンのNMR共鳴周波数を0.5MHzとして、説明する。電子スピンと1Hプロトンの共鳴周波数には約660倍の相違がある。
図14に示す本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30は、図2に示す第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30と基本的な構成は同じである。ただし、本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30には、図2に示す第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30と異なり、1Hプロトンを励起する周波数の電磁波、例えば、128MHzの電磁波を遮蔽するシールド部40が設けられていない。
図15に示す本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42は、図4に示す第1の実施形態における補助ガントリ制御部42と基本的な構成は同じであるが、次の点が異なる。
本実施形態による補助ガントリ制御部42において、RF発振器50の発信周波数は、例えば、300.5MHzであり、RF分配器52により2系統の300.5MHzの高周波に分配される。
その結果、MRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32により、例えば、0.5MHzの1Hプロトン励起パルスを受信する。MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により、例えば、300MHzの電子スピン励起パルスを送信し、300MHzの不対電子スピンの共鳴信号を受信する。MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38により、1Hプロトンの共鳴信号として送信する。
(MRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置)
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリを装着したMRI装置について図16を用いて説明する。
図1に示す従来のMRI装置12に、図14に示す本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30を装着する。図16に示すMRI装置は、図5に示す第1の実施形態におけるMRI装置と基本的な構成は同じであるが、次の点が異なる。
本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30には、第1の実施形態によるMRI装置用補助ガントリのような1Hプロトンを励起する高周波を遮蔽するシールド部40が設けられていない。また、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34の下方に、MRI装置12の受信コイル20と、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38とが重なるように配置されている。それ以外の構成は、基本的に図5に示す第1の実施形態におけるMRI装置と同じである。
これにより、MRI装置12の送信コイル18から送信される高周波の電磁波が遮蔽されることなく被検体10に送達されて、被検体10の原子核に共鳴現象を起こさせ、被検体10からの高周波のMRI信号が遮蔽されることなくMRI装置12の受信コイル20に送達される。
不対電子スピンの共鳴信号を見つけやすくするために、図16に示すMRI装置12の非常に均一な静磁場を発生する静磁場コイル14の全部あるいは一部を、送信コイル18がRF励起パルスを照射する周期に同期させて、その周期内でプラスマイナス数100ガウスの範囲で高速に掃引させてもよい。掃引している静磁場強度に合致した不対電子スピンの共鳴周波数と励起パルス300MHzが合致した場合に、最も強い共鳴信号が得られる。
MRI装置12が1Hプロトン核を、MRI装置用補助ガントリ30が23Na原子核あるいは不対電子スピンを、それぞれ同時に励起して、1HプロトンからNMR信号もしくはMRI信号を、23Na原子核からはNMR信号もしくはMRI信号を、不対電子スピンからはESR(Electron Spin Resonance)信号、あるいはEPR信号(Electron Paramagnetic Resonance)信号を受信するようにする。
なお、本明細書では、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)信号、MRI(Magnetic Resonance Imaging)信号のようなMR(Magnetic Resonance)信号、すなわち、磁気共鳴信号や、不対電子スピンによるESR(Electron Spin Resonance)信号や、EPR信号(Electron Paramagnetic Resonance)信号等を包含するものを「共鳴(Resonance)信号」と称して説明している。
1Hプロトンと23Na原子核の相互作用が、1HプロトンのNMR信号あるいはMRI信号に修飾されて検出することができる。これでは、23Naの共鳴信号の増強も期待できる。そして、1Hプロトンと不対電子スピンの相互作用が、1HプロトンのNMR信号あるいはMRI信号に修飾されて検出することができる。これでは、1Hプロトンの共鳴信号の増強も期待できる。
RF微小信号アンプ42Eの出力を調整することで、受信コイル20がそもそも検出する被検体10からの1HプロトンのMRI信号との割合を加減することができる。極端な場合には。RF微小信号アンプ42Eの出力をゼロにするように調整してもよい。
本実施形態によるMRI装置用補助ガントリ30を装着したMRI装置12の動作の概要について説明する。
まず、被検体10の体内の1Hプロトンと1Hプロトン以外の原子との相互作用の分布状態を撮像する場合の動作について、図14、図4、図16を参照して説明する。
MRI装置12は、1Hプロトンの共鳴現象を測定するものして128MHzの励起パルスを送信コイル18から出力する。128MHzの励起パルスは、MRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32により検出される。128MHzの励起パルスは、被検体10に到達する。MRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42の周波数変換器42Cにより32MHzの励起パルスに周波数変換される。周波数変換された32MHzの励起パルスは、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10に与えられる。被検体10の内部では、1Hプロトンのスピンと,23Na原子核のスピンが相互作用を強く引き起こす場合がある。被検体10からの1Hプロトンの128MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、受信コイル20によって直接に受信される。被検体10からの23Na原子核の32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により受信される。MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により受信された32MHzのNMR信号あるいはMRI信号は、MRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42のRF微小信号アンプ42Eにより増幅され、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力される。MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力された23Na原子核のNMR信号あるいはMRI信号は、電磁的なカップリングにより128MHzとして、MRI装置12の受信コイル20に伝達される。MRI装置12は、受信コイル20に伝達されたNMR信号あるいはMRI信号により、NMR強度を測定したりMRI画像を構成したりする。被検体10の1Hプロトン信号と23Na原子核の信号は、磁気回転比γの違いや差分法などを利用したソフトウェア解析によって弁別が行われる。単純には1Hプロトンと23Na原子核では撮像視野が軸上で約4倍異なったりするが、論理式や深層学習を用いたりすることで、画像をきれいに分離したり被検体サイズ通りに重ね合わせたりすることができる。
次に、被検体10の体内の1Hプロトンと不対電子スピンとの相互作用の分布状態を撮像する場合の動作について、図14、図15、図16を参照して説明する。
MRI装置12は、不対電子スピンの計測に対応するために特に静磁場強度が下げられ、1Hプロトンの共鳴現象を測定するものして455kHzつまり約0.5MHzの励起パルスを送信コイル18から出力する。0.5MHzの励起パルスは、MRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32により検出される。0.5MHzの励起パルスは、被検体10に到達し、1HプロトンのMRI信号を発生する。MRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42の周波数変換器42Cにより300MHzの励起パルスに周波数変換される。周波数変換された300MHzの励起パルスは、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10に与えられる。被検体10の不対電子スピンからの300MHzのESR信号あるいはEPR信号は、MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により受信される。MRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34により受信された300MHzのESR信号あるいはEPR信号は、MRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42のRF微小信号アンプ42Eにより増幅され、MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力される。MRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力された300MHzのESR信号あるいはEPR信号は、電磁的なカップリングにより、MRI装置12の受信コイル20に伝達される。MRI装置12は、受信コイル20が受信したあるいは伝達されたNMR信号、MRI信号およびESR信号により、不対電子スピンの影響を受けたNMR強度を測定したりMRI画像を構成したりする。被検体10の1Hプロトン信号は消失しやすい不対電子スピンとの相互作用によって変化するため、差分法などを利用したソフトウェア解析等を用いて、微弱な信号変化を抽出する解析が行われる。
このように動作するMRI装置12及びMRI装置用補助ガントリ30の各部の波形について説明する。
まず、被検体10の体内の1Hプロトンと1Hプロトン以外の原子との相互作用の分布状態を撮像する場合(図14、図4、図16参照)の各部の波形を図17に示す。
図17(1)は、従来のMRI装置12の送信コイル18から出力される励起パルス(128MHz)の波形である。
図17(2)は、被検体10から発せられるMRI信号(128MHz)の波形である。
図17(3)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32で検出される検出信号(128MHz)の波形である。
図17(4)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42のゲート発生器42Bから出力されるゲート信号の波形である。
図17(5)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10への励起パルス(32MHz)の波形である。
図17(6)は、被検体10から発せられるMRI信号(32MHz)の波形である。
図17(7)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の送信コイル38から出力される、ゲート信号以外の部分で出力される信号(128MHz)の波形である。
図17(8)は、従来のMRI装置12の受信コイル20により受信されるMRI信号(128MHz)の波形である。図17(2)の信号と図17(7)の信号が混合されたものである。図17(4)のゲートオンの位置はMRI装置12の受信回路も保護されているので、微弱な信号が受信されることはない。
次に、被検体10の体内の1Hプロトンと不対電子スピンとの相互作用の分布状態を撮像する場合(図14、図15、図16参照)の各部の波形を図18に示す。
図18(1)は、従来のMRI装置12の送信コイル18から出力される励起パルス(0.5MHz)の波形である。
図18(2)は、被検体10から発せられるMRI信号(0.5MHz)の波形である。
図18(3)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の検出コイル32で検出される検出信号(0.5MHz)の波形である。
図18(4)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の補助ガントリ制御部42のゲート発生器42Bから出力されるゲート信号の波形である。
図18(5)は、本実施形態のMRI装置用補助ガントリ30の送受信コイル34から被検体10への励起パルス(300MHz)の波形である。
図18(6)は、被検体10から発せられるESR信号あるいはEPR信号(300MHz)の波形である。微弱なため目視ではほぼ観測できない。
図18(7)は、図18(5)のような電子スピン励起パルスがオフの場合に被検体10から発せられる共鳴信号(0.5MHz)の波形である。
図18(8)は、図18(2)のような電子スピン励起パルスがオンの場合の信号から図18(7)のような電子スピン励起パルスがオフの場合の信号を差し引いた差分の波形である。図18(4)のゲートオンの位置はMRI装置12の受信回路も保護されているので、微弱な信号が受信されることはない。この波形から、電子スピン照射による被検体10への影響や、被検体10内の不対電子スピンの存在が,分かる。この信号からMRI画像を生成することもできる。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態のMRI装置用補助ガントリでは、被検体への励起パルスの送信と、被検体からのMRI信号の受信を兼用する送受信コイルとしたが、被検体へ励起パルスを送信する送信コイルと、被検体からのMRI信号を受信する受信コイルを別々に設けてもよい。
10…被検体
12…MRI装置
14…静磁場コイル
16…三軸傾斜磁場コイル
18…送信コイル
20…受信コイル
21…送受信コイル
22…受信ヘッド
24…ベッド
26…MRI装置制御部
26A…制御用PC
26B…パルスシーケンサ
26C…高周波トランシーバ
26D…RF電力アンプ
26E…磁場コイル電源
28…モニタ
30…MRI装置用補助ガントリ
32…検出コイル
32a…バラン
32b…コイル線
32c…シールド枝部
32d…シールドループ部
32e…ギャップ
32f…接続部
34…送受信コイル
36…高周波ヘッド
38…送信コイル
38a…導電性RFシールド
40…シールド部
42…補助ガントリ制御部
42A…ゲイン調整器
42B…ゲート発生器
42C…周波数変換器
42D…RF電力アンプ
42E…RF微小信号アンプ
44A、44B…波形モニタ
42Ba…LOGアンプ
42Bb…アンプ
42Bc…ワンショット回路
50…RF発振器
52…RF分配器
54…RFバッファ
56…周波数変換ミキサ
58…ゲイン調整器
60…RFバッファ
62…周波数変換ミキサ
64…ローパスフィルタ
本発明は、核磁気共鳴画像法(MRI)による画像撮像システムの分野においてその利用が可能である。

Claims (10)

  1. MRI装置の共鳴周波数を変更するためのMRI装置用補助ガントリであって、
    前記MRI装置のMRI装置送信コイルから出力される第1の周波数の励起パルスを検出する検出コイルと、
    前記検出コイルにより検出された前記第1の周波数の励起パルスを、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換する励起パルス周波数変換部と、
    前記励起パルス周波数変換部により変換された前記第2の周波数の励起パルスを被検体に送信する送信コイルと、
    前記第2の周波数の励起パルスにより前記被検体から発せられる共鳴信号を受信する受信コイルと、
    前記受信コイルで受信された前記共鳴信号を第3の周波数の高周波信号と混合した混合信号から前記第1の周波数の共鳴信号を抽出する信号抽出部と、
    前記信号抽出部により抽出された前記第1の周波数の共鳴信号を前記MRI装置のMRI装置受信コイルに送信する共鳴信号送信コイルと
    を有することを特徴とするMRI装置用補助ガントリ。
  2. 請求項1記載のMRI装置用補助ガントリにおいて、
    前記第1の周波数の励起パルスは、プロトンを励起する励起パルスであり、
    前記第2の周波数の励起パルスは、プロトンより重い原子核又は不対電子スピンを励起する励起パルスである
    ことを特徴とするMRI装置用補助ガントリ。
  3. 請求項1又は2記載のMRI装置用補助ガントリにおいて、
    前記第1の周波数の共鳴信号は、前記第1の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号であり、
    前記第2の周波数の共鳴信号は、前記第2の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号である
    ことを特徴とするMRI装置用補助ガントリ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のMRI装置用補助ガントリにおいて、
    前記被検体と前記送信コイルと前記受信コイルとを包囲し、前記第1の周波数の電磁波をシールドするシールド部を更に有する
    ことを特徴とするMRI装置用補助ガントリ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のMRI装置用補助ガントリにおいて、
    前記送信コイルと前記受信コイルは、送信と受信を兼ねた送受信コイルである
    ことを特徴とするMRI装置用補助ガントリ。
  6. 請求項4記載のMRI装置用補助ガントリにおいて、
    前記シールド部内に前記被検体を載置するための補助ベッドを更に有する
    ことを特徴とするMRI装置用補助ガントリ。
  7. 第1の周波数の励起パルスを検出する検出コイルと、前記検出コイルにより検出された前記第1の周波数の励起パルスを、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換する励起パルス周波数変換部と、前記励起パルス周波数変換部により変換された前記第2の周波数の励起パルスを被検体に送信する送信コイルと、前記第2の周波数の励起パルスにより前記被検体から発せられる共鳴信号を受信する受信コイルと、前記受信コイルで受信された前記共鳴信号を第3の周波数の高周波信号と混合した混合信号から前記第1の周波数の共鳴信号を抽出する信号抽出部と、前記信号抽出部により抽出された前記第1の周波数の共鳴信号をMRI装置のMRI装置受信コイルに送信する共鳴信号送信コイルとを有するMRI装置用補助ガントリを設けたMRI装置の制御方法であって、
    前記MRI装置のMRI装置送信コイルにより、前記第1の周波数の励起パルスを送信し、
    前記検出コイルにより、前記MRI装置送信コイルにより出力された前記第1の周波数の励起パルスを検出し、
    前記励起パルス周波数変換部により、前記検出コイルにより検出された前記第1の周波数の励起パルスを前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の励起パルスに変換し、
    前記送信コイルにより、前記励起パルス周波数変換部により変換された前記第2の周波数の励起パルスを前記被検体に送信し、
    前記受信コイルにより、前記被検体からの前記第2の周波数の共鳴信号を受信し、
    前記信号抽出部により、前記受信コイルで受信された前記共鳴信号から前記第1の周波数の共鳴信号を抽出し、
    前記送信コイルにより、前記信号抽出部により抽出された前記第1の周波数の共鳴信号を送信し、
    前記MRI装置のMRI装置受信コイルにより、前記送信コイルにより送信された前記第1の周波数の共鳴信号を受信する
    ことを特徴とするMRI装置の制御方法。
  8. 請求項7記載のMRI装置の制御方法において、
    前記第1の周波数の励起パルスは、プロトンを励起する励起パルスであり、
    前記第2の周波数の励起パルスは、プロトンより重い原子核又は不対電子スピンを励起する励起パルスである
    ことを特徴とするMRI装置の制御方法。
  9. 請求項7又は8記載のMRI装置の制御方法において、
    前記第1の周波数の共鳴信号は、前記第1の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号であり、
    前記第2の周波数の共鳴信号は、前記第2の周波数のNMR信号、MRI信号、ESR信号、又はEPR信号である
    ことを特徴とするMRI装置の制御方法。
  10. 請求項7乃至9のいずれか1項に記載のMRI装置の制御方法において、
    前記送信コイルと前記受信コイルは、送信と受信を兼ねた送受信コイルである
    ことを特徴とするMRI装置の制御方法。
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