腫瘍性疾患は、細胞(又は腫瘍細胞)がいくらか変化して制御不能に増殖した場合に始まる。腫瘍及びがんは腫瘍性疾患の一例である。腫瘍は、このような異常細胞のクラスターで構成された塊である。がんの大半は腫瘍を形成するが、全ての腫瘍ががん性ではない。良性あるいは非がん性の腫瘍(そばかす及びほくろ等)は成長を停止し、身体の他の部位へは伸展せず、新たな腫瘍は生成しない。悪性あるいはがん性の腫瘍は、健常細胞を押し出し、身体の機能を阻害し、体組織から栄養を引き抜く。がんは、直接的な拡張又は転移と呼ばれるプロセスを通じて成長及び伸展を続け、それにより、悪性細胞はリンパ管又は血管を通じて移動し、最終的には身体の他の部位で新たな腫瘍を形成する。
「がん」という用語は、一般に、身体のほぼ全ての部位に影響を及ぼす100種以上の疾患を包含し、いずれも生命を脅かす可能性のあるものである。主要ながんの種類としては、細胞腫、肉腫、黒色腫、リンパ腫、及び白血病が挙げられる。
細胞腫は上皮細胞から発生するがんの一種である。具体的には、細胞腫は、体表面の内側又は外側を覆う組織で発生するがんであり、一般的には、胚形成期に内胚葉又は外胚葉に由来する細胞から発生する。
肉腫は間葉系由来の形質転換細胞から発生するがんである。従って、がん性の骨、軟骨、脂肪、筋肉、血管、又は造血組織で構成される悪性腫瘍は、定義上、肉腫と考えられる。これは、細胞腫と言われる上皮細胞由来の悪性腫瘍とは対照的である。ヒトの肉腫は極めて稀である。通常の悪性病変(乳がん、結腸がん、及び肺がん等)は、ほとんどが細胞腫である。
黒色腫は皮膚がんの一種であり、メラニン形成細胞(皮膚の色素含有細胞)から形成される。
リンパ腫はリンパ球から発生する血液細胞腫瘍の一群である。全ての腫瘍ではなく、がん性のもののみを指して使用されることもある。ホジキンリンパ腫(HL)及び非ホジキンリンパ腫(NHL)という2つの主な種類があり、世界保健機関では、多発性骨髄腫及び免疫増殖性疾患という他の2種類もこのカテゴリに含めている。非ホジキンリンパ腫は、症例の約90%を占め、多くの亜型が含まれる。リンパ腫は、造血及びリンパ系組織の腫瘍と呼ばれる広義の新生物群の一部である。
白血病は、通常は骨髄で発生し、異常な白血球の数が増大するがんの一群である。これらの白血球は十分には成長せず、芽細胞又は白血病細胞と呼ばれる。症状としては出血及び内出血問題、極度の疲労感、並びに感染リスクの増大が挙げられる。これらの症状は正常な血液細胞の欠乏によって起こる。典型的には血液検査又は骨髄生検で診断する。
がんとしては、副腎がん、肛門がん、胆管がん、膀胱がん、骨がん、成人脳/CNS腫瘍、小児脳/CNS腫瘍、乳がん、男性乳がん、青年期がん、小児がん、若年成人がん、原発不明がん、キャッスルマン病、子宮頸がん、結腸/直腸がん、子宮内膜がん、食道がん、ユーイング腫瘍、眼がん、胆嚢がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、妊娠性絨毛性疾患、ホジキン病、カポジ肉腫、腎臓がん、喉頭・下咽頭がん、白血病、成人急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、小児白血病、肝臓がん、肺がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、肺カルチノイド腫瘍、リンパ腫、皮膚リンパ腫、悪性中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、鼻腔・副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、小児非ホジキンリンパ腫、口腔・中咽頭がん、骨肉腫、卵巣がん、膵臓がん、陰茎がん、下垂体腫瘍、前立腺がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫(成人軟組織がん)、皮膚がん、基底細胞・扁平細胞皮膚がん、皮膚がん(黒色腫)、メルケル細胞皮膚がん、小腸がん、胃がん、精巣がん、胸腺がん、甲状腺がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、及びウィルムス腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。
成長因子受容体(GFR)の活性化により腫瘍細胞の増殖が促進されることが一般に知られている。例えば、多くのがん治療は、成長因子、成長因子受容体、及び/又は下流シグナルタンパク質(プロテインキナーゼ等)の阻害に頼っている。これらの阻害剤としては、抗Met(ARQ-197等)、抗VEGF(Bevacizumab等)、抗VEGFR(Sunitinib又はSemaxinib等)、抗Her2(Trastuzumab等)、抗EGFR(Cetuximab、Gefitinib、又はErlotinib等)、抗PDGFR(Imatinib等)、抗IGF-1(IMC-A12等)、抗Ras(Tipifarnib等)、抗Raf(Sorafenib等)、抗src(Dastinib又はSaracatinib等)、抗Mek(C1040又はPD-0325901等)、抗PI3K(LY294002等)、抗PDK(UNC01等)、抗HSP90(17-AGG又はIPI-504等)、抗CDK(Flavopiridol等)、及び抗mTOR(Everolimus等)等が挙げられるが、これで網羅されているわけではない。
従来報告されてきた治療とは異なり、本明細書で開示される医薬的連合体、組み合わせ、及び組成物を用いれば、驚くべきことに、脊椎動物細胞(哺乳類細胞、特にヒト細胞等)の成長因子受容体を活性化して新生物(腫瘍又はがん等)を治療、予防、及び/又は診断できることが分かった。
また、本発明は、従来報告されてきた新生物治療法に関する少なくとも1つ、好ましくは複数の課題、問題、及び/又は欠点を解決及び/又は回避するためのメカニズムを提供することを目的とする。
従って、本開示は以下を目的とする実施形態を提供する。
・特により短時間のうちに、腫瘍細胞を変換又は再コード化して、その自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善すること。
・特により高い変換収率で、腫瘍細胞を変換又は再コード化して、その自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善すること。
・特により短時間のうちに、腫瘍細胞の生理学的機能細胞及び/又は健常細胞への変換能を回復すること。
・特により短時間のうちに、腫瘍細胞の分化能を回復すること。
・特により短時間のうちに、がん細胞等の循環性又は非循環性腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換及び/又は再コード化すること。
・特により短時間のうちに、がん等の腫瘍性疾患、障害、異常、若しくは病変、又はこれらの任意の症状から被験者を保護すること。
・特により短時間のうちに、腫瘍細胞から、骨細胞、及び/又は軟骨細胞、及び/又は脂肪細胞、及び/又は筋細胞、及び/又は角化細胞、及び/又は線維細胞、及び/又は有足細胞、及び/又は神経細胞、及び/又は成熟内皮細胞、及び/又は骨芽細胞、及び/又は軟骨芽細胞、及び/又は神経芽細胞、及び/又はセルトリ細胞、及び/又はライディッヒ細胞、及び/又は胚細胞、及び/又は内皮細胞、及び/又は血管芽細胞、及び/又は線維芽細胞等の生理学的機能細胞及び/又は健常細胞を供給及び/又は生成すること。
・腫瘍細胞の細胞接着チェックポイントを再構築、回復、及び/又は再活性化すること。
・特により短時間のうちに、腫瘍細胞の分化を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強すること。
・サイクリンD遺伝子及びタンパク質の発現低下を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強すること。
・G1~G0細胞周期の周期移動を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強すること。
・サイクリンDと、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4及び6の少なくとも一方とのタンパク質複合体の不活化を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強すること。
・網膜芽細胞腫(Rb)タンパク質のリン酸化を防止又は低減することで、その腫瘍抑制機能を活性化すること。
・p53タンパク質のリン酸化を増大させることで、その分解を低減させ且つその腫瘍抑制機能を活性化すること。
・Ras/MAPキナーゼシグナル伝達カスケードの活性化を防止又は低減すること。
・腫瘍細胞の特徴及び/又はマーカーを同定及び/又は分析すること。
・腫瘍細胞の成長因子受容体を制御及び/又は活性化すること。
・細胞(特に腫瘍細胞)と、その微小環境、すなわち周囲の細胞外基質との接着を調節及び/又は制御すること。
・一時的又は永続的に腫瘍細胞を損傷又は死滅させることなく、且つ/又はその静止状態を永続的に誘導することなく、該腫瘍細胞を治療、再コード化、又は変換すること。
・腫瘍細胞の細胞分裂及び/又は細胞増殖を減衰、及び/又は低減、又は抑制すること。
・腫瘍細胞における抗分裂促進因子活性及び/又は腫瘍抑制経路を活性化、及び/又は促進、及び/又は制御すること。
・腫瘍細胞における抗発がん活性を阻害及び/又は低減すること。
・腫瘍細胞を変換又は再コード化して、その自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善すること、並びに/又は細胞外手段を用いてがん等の腫瘍性疾患、障害、異常、又は病変から被験者を保護すること。
・腫瘍細胞を変換又は再コード化して、その自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善すること、該細胞のゲノムを修飾することなく、がん等の腫瘍性疾患、障害、異常、又は病変から被験者を保護すること。
・被験者の腫瘍性疾患を診断するための診断ツールを提供すること。
I.定義
当業者であれば、通常の実験を採用するだけで、本明細書で記載した本発明に係る具体的な実施形態の均等物を数多く認識、確認できるであろう。本発明の範囲は、本明細書に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲に記載した通りである。
特許請求の範囲において、「a」、「an」及び「the」という冠詞は、別段の指示がない限り又は文脈から明らかでない限り、1つ又は1つ以上を意味する。特許請求の範囲又は明細書において、群を構成する1つ以上の構成員間に「又は」が記載されている場合、別段の指示がない限り又は文脈から明らかでない限り、当該構成員の1つ、2つ以上、又は全てが所定のもの又は方法に存在している、使用されている、又は関連していると考えられる。本発明は、当該構成員の1つのみが所定のもの又は方法に存在している、使用されている、又は関連している実施形態を包含している。本発明は、当該構成員の2つ以上又は全てが所定のもの又は方法に存在している、使用されている、又は関連している実施形態を包含している。
なお、「含む」及び「有する」(comprising)という用語は、オープンであることを意図したものであり、追加の要素又は工程を含むことを許容するが、必要とはしないことを表す。従って、本明細書中で「含む」又は「有する」という用語が使用された場合、「からなる(consisting of)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、「から実質的になる(consisting substantially of)」、及び「のみからなる(consisting exclusively of)」という用語も包含、開示されていることになる。
本明細書中、「約」又は「およそ」という用語は、対象となる1つ以上の値に適用された場合、記載された参照値と同様な値を意味する。ある実施形態において、「約」又は「およそ」という用語は、別段の指示がない限り又は自明でない限り又は文脈に矛盾しない限り(例えば、可能性のある値の100%を超えるような数値は除く)、記載された参照値からいずれかの方向(多い方又は少ない方)に25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%以内である値の範囲を意味する。
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、アミノ酸の具体的な個数に付随する「を有する」という用語は、具体的なペプチド、又はその変異体若しくは類似体を定義するのに使用されている場合(例えば「3個のアミノ酸を有するペプチド」)、当該ペプチド、又はその変異体若しくは類似体が、その用語の後に記載された特定の個数だけアミノ酸を有することを意味する。
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「炭素数iのアルキル」という用語は、「i」個の炭素原子を有する任意の分岐状又は非分岐状の基、部分、又は官能基を具体的且つ個別に開示することを意図している。
本明細書中、各種炭化水素含有部分の炭素原子量は、該部分における炭素原子数の最小値及び最大値を示す接頭辞によって示される場合もある。例えばある実施形態において、炭素数a~bのアルキルは、「a」(整数)個~「b」(整数)個(a、bを含む)の炭素原子を有するアルキル部分を示している。
本明細書の様々な箇所において、本開示に係る化合物の置換基がグループ単位で又は範囲として開示されている。当該グループ又は範囲の構成員を部分的に組み合わせたもののどれもが本開示に包含されることを具体的に意図したものである。例えばある実施形態において、「炭素数1~5のアルキル」という用語は、炭素数1のアルキル(すなわちメチル)、炭素数2のアルキル(すなわちエチル)、炭素数3のアルキル(すなわち1-プロピル及び2-プロピル)、炭素数4のアルキル(すなわち1-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル及びtert-ブチル)、及び炭素数5のアルキル(すなわち1-ペンチル、2-ペンチル、3-ペンチル、2-メチル-1-ブチル、3-メチル-1-ブチル、2-メチル-2-ブチル、3-メチル-2-ブチル、2,2-ジメチル-1-プロピル及び1,1-ジメチル-1-プロピル)の省略形である(従って、これらを個別に開示することを具体的に意図したものである)。
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「アルキル」及び「炭素数a~bのアルキル」という用語は、直鎖若しくは分岐部分、又はその組み合わせを有し、上述したような必要数の炭素原子を有する1価の炭化水素基を意味する。本明細書中、アルキル基は、1~4個の置換基で置換されていてもよい。アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、t-ブチル等が挙げられるが、これらに限定されない。当然ながら、本開示の利益を享受する当業者には他のアルキル基も明らかである。
範囲が提示された場合、その端点も包含される。更に、別段の指示がない限り又は文脈及び当業者の理解から明らかでない限り、本発明の各実施形態において、範囲で表された数値は、文脈において特に明示されない限り、当該範囲の下限の単位の10分の1まで、記載された範囲内の任意の具体的な値又は部分範囲を想定できると理解される。例えばある実施形態において、0~10という範囲が記載されている場合、例えばある実施形態においては、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9、10、0~1、0~2、0~3、0~4、0~5、0~6、0~7、0~8、0~9、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、4~5、4~6、4~7、4~8、4~9、4~10、5~6、5~7、5~8、5~9、5~10、6~7、6~8、6~9、6~10、7~8、7~9、7~10、8~9、8~10、9~10、0~0.1、0~0.2、0~0.3、0~0.4、0~0.5、0~0.6、0~0.7、0~0.8、0~0.9、0~1.1、0~1.2等の値及び範囲が具体的且つ個別に開示されていることにもなる。
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「実質的に」という用語は、対象となる特性又は特徴の範囲又は程度が完全に又は略完全に発揮される質的条件を意味する。生物学分野の当業者であれば、生物学的及び化学的現象の完全な完了及び/又は進行、又は絶対的な結果の達成又は回避は、あったとしても稀であることが理解できるだろう。従って、本明細書中、「実質的に」という用語は、多くの生物学的及び化学的現象につきものの完全性の潜在的な欠如を捉えるためのものである。
加えて、従来技術に含まれる本発明の任意の具体的な実施形態は、適切な放棄又は但し書きによって、1つ以上の請求項から明示的に除外されることが理解されよう。そのような実施形態は当業者に公知であると思われるため、たとえその除外が本明細書に明示的に記載されていなくても除外される。本発明に係る組成物の任意の具体的な実施形態(例えば、任意のペプチド又はペプチド模倣体、任意の製造方法、任意の使用方法等)は、従来技術の有無にかかわらず、何らかの理由によって1つ以上の請求項から除外される場合もある。
ある実施形態において本明細書で引用した参照文献、刊行物、データベース、データベース項目、及び技術等のあらゆる引用資料は、引用部分で明示されていなくても、参照によりその全体が本願に組み込まれる。引用資料と本出願とで記載が矛盾する場合、本出願の記載に従う。
場合に応じて、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、本明細書において、高分子の分子量は数平均分子量であると理解されたい。
本明細書に記載のペプチドは、一般的な記載方法に準拠しない場合がある。例えば、ペプチド配列のN末端アミノ酸は、配列の最初のアミノ酸又は最後のアミノ酸であってもよい。同様に、ペプチド配列のC末端アミノ酸は、配列の最初のアミノ酸又は最後のアミノ酸であってもよい。例えば、ペプチド配列NAISにおいて、「N」はN末端であってもC末端であってもよく、「S」はN末端であってもC末端であってもよい。従って、本開示の目的によれば、例えば、NAISはSIANも包含し、SAISはSIASも包含し、SPINはNIPS等も包含する。
本出願において、1つ以上の他のペプチドを含む特定のペプチド(例えば、本明細書で提供されるGFR結合化合物)に言及した場合、当該1つ以上の他のペプチドは、上記ペプチドの少なくとも一部に安定して(多くの場合は共有結合的に)付着/結合していると理解される。別段の指示がない限り又は文脈に矛盾したり一般的な科学法則に矛盾したりしない限り、この付着/結合はペプチドのどこに位置していてもよい。特に明記されない限り、当該1つ以上の他のペプチドの上記ペプチドへの付着/結合位置は具体的に想定されない。
ペプチド又はポリペプチド
本明細書中、「ペプチド」又は「ポリペプチド」という用語は交換可能に使用されており、100アミノ酸長以下、例えば、約2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100アミノ酸長のポリマーを意味する。当該用語は、1個以上のアミノ酸残基が対応する天然アミノ酸の合成化学模倣物であるアミノ酸ポリマーや、天然アミノ酸ポリマー、非天然アミノ酸ポリマー、ペプチド類似体、ペプチド変異体、及びペプチド模倣物に適用される。ペプチドを合成する従来の技術では、カップリング剤を用いてアミノ酸又はペプチドのカルボン酸官能基を活性化する。その後、このように活性化した酸をアミノ酸、又はN末端アミノ酸が保護されていないペプチドと接触させることで、ペプチド結合とも呼ばれるアミド結合を形成する。カップリング剤を用いたカップリング反応条件は当該技術分野で周知であり、例えば、Greene,「Protective Groups in Organic Synthesis」,Wiley,New York,2007,4th edition等に記載されている。更に、Hojo H.,「Recent progress in the chemical synthesis of proteins」,Curr Opin Struct Biol.2014;26C:16-23、及びSaranya Chandrudu,et al.,「Chemical Methods for Peptide and Protein Production」,Molecules,2013,18,4373-4388等には、好適なペプチド合成経路が記載されている。各文献は参照によりその全体が本願に組み込まれる。ペプチド合成の戦略としては、液相ペプチド合成、及び現在最も一般的に使用されているペプチド合成法である固相ペプチド合成(SPPS)の2つが主流である。化学基によってC末端を保護する代わりに、第1アミノ酸のC末端をポリスチレン又はポリアクリルアミド等の活性化固体担体に結合させる。このような手法では二重の機能が得られる。すなわち、樹脂がC末端保護基として作用するとともに、合成中に成長しているペプチド生成物を他の反応混合物から分離できる迅速な方法を提供する。多くの異なる生物学的製造プロセスと同様に、ペプチド製造の自動化及びハイスループット化を目的としたペプチド合成装置が開発されてきた。SPPSによれば、細菌で発現するのが難しい天然ペプチドの合成、非天然アミノ酸の導入、ペプチド/タンパク質骨格の改変、及びD-アミノ酸からなるD-タンパク質の合成が可能となる。定量的収率で2つのペプチドを結合するネイティブ・ケミカル・ライゲーションによって、非常に長いペプチド得ることができる。
ペプチド類似体
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「ペプチド類似体」という用語は、親又は開始ペプチドの特性を1つ以上依然として維持している1つ以上のアミノ酸変化(アミノ酸残基の置換、付加、又は欠失等)により異なっているポリペプチド変異体を意味する。
ペプチド変異体
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「ペプチド変異体」という用語は、天然又は参照化合物配列と一定の同一性を有するペプチドを意味する。一例示において、ペプチド変異体は、任意の投与、塗布、注射後修飾ペプチドを意味する。このような投与、塗布、注射後修飾としては、リン酸化、アセチル化、グルタミル化、チロシン化、パルミトイル化、グリコシル化、ミリストイル化、パルミトイル化、イソプレニル化、グリコシルホスファチジルイノシトール化(glypiation)、リポイル化、ホスホパンテテイニル化(phosphopantetheinylation)、アシル化、アルキル化、アミド化、アルギニル化、ポリグルタミル化、ポリグリシル化、ブチリル化、ガンマカルボキシル化、グリコシル化、ポリシアリル化、マロニル化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ヌクレオチド付加、酸化、アデニリル化、プロピオニル化、ピログルタミン酸形成、S-グルタチオン付加、S-ニトロシル化、スクシニル化、硫酸化、糖化、ビオチン化、ペグ化、ISG化、SUMO化、ユビキチン化、NEDD化、PUP化、シトルリン化、脱アミド、脱離化(eliminylation)、カルバミル化、及びラセミ化等が挙げられるが、これらに限定されない。
ペプチド模倣体
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「ペプチド模倣体」又は「ペプチド模倣体」という用語は、アミノ酸を有するだけでなく、ペプチドの生物学的作用を模倣できる合成化学化合物を意味する。模倣できる理由は、模倣体が、多くの場合、ペプチドの基本構造を模倣した基本構造を有しており、及び/又は当該ペプチドの顕著な生物学的特性を有しているためである。具体的な一例示において、ペプチド模倣体は、少なくとも1種のペプチドと、少なくとも1種の多糖、ポリヌクレオチド又は直鎖若しくは分岐状の飽和若しくは不飽和炭化水素鎖との両方を含むハイブリッド分子である。
直鎖ペプチド
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「直鎖ペプチド」という用語は、C末端及びN末端アミノ酸残基が共有結合的に相互作用しておらず、C末端及びN末端アミノ酸残基がどれもペプチド鎖の他のアミノ酸残基と共有結合的に相互作用していないペプチドを意味する。
環状ペプチド
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「環状ペプチド」という用語は、C末端及びN末端アミノ酸残基が共有結合的に相互作用しているか、あるいはC末端及び/又はN末端アミノ酸残基がペプチド鎖の少なくとも1つの他のアミノ酸残基と共有結合的に相互作用して環状構造を形成しているペプチドを意味する。
アミノ酸
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「アミノ酸」という用語は、アミノ酸類似体を含む天然及び非天然のアミノ酸を意味する。天然アミノ酸は、遺伝暗号によってコード化されるものや、ヒドロキシプロリン、ガンマカルボキシグルタミン酸及びO-ホスホセリン等の後修飾されたアミノ酸である。天然にコード化されたアミノ酸は、グリシン(Gly、G)、アラニン(Ala、A)、バリン(Val、V)、ロイシン(Leu、L)、イソロイシン(Ile、I)、セリン(Ser、S)、スレオニン(Thr、T)、フェニルアラニン(Phe、F)、チロシン(Tyr、Y)、トリプトファン(Trp、W)、システイン(Cys、C)、メチオニン(Met、M)、プロリン(Pro、P)、アスパラギン酸(Asp、D)、アスパラギン(Asn、N)、グルタミン(Gln、Q)、グルタミン酸(Glu、E)、ヒスチジン(His、H)、アルギニン(Arg、R)、及びリジン(Lys、K)という20種の一般アミノ酸、並びにピロリジン及びセレノシステインである。非天然アミノ酸としては、上述した天然アミノ酸の右旋性(D)異性体が挙げられるが、これらに限定されない。アミノ酸類似体とは、天然アミノ酸と同じ基本化学構造、すなわち、水素、カルボキシ基、アミノ基及びR基(すなわち側鎖)に結合したアルファ炭素を有しており、それが属するペプチドの全体的機能に実質的に影響を及ぼすことなく置き換えて使用できる化合物を意味する。本発明の実施形態を実施するのに好適であり得るアミノ酸類似体(又は非天然アミノ酸)としては、光活性化架橋剤を含むアミノ酸、スピン標識アミノ酸、蛍光アミノ酸、金属結合アミノ酸、金属含有アミノ酸、放射性アミノ酸、新規な官能基を有するアミノ酸、他の分子と共有結合的又は非共有結合的に相互作用するアミノ酸、光ケージ化及び/又は光異性化アミノ酸、ビオチン又はビオチン類似体を含むアミノ酸、糖置換セリン等のグリコシル化アミノ酸、その他の糖修飾アミノ酸、ケト含有アミノ酸、ポリエチレングリコール又はポリエーテルを含むアミノ酸、重原子置換アミノ酸、化学分解性及び/又は光分解性アミノ酸、天然アミノ酸よりも延長された側鎖(これらに限定されないが、ポリエーテル又は長鎖炭化水素等(これらに限定されないが、炭素数約5超又は約10超等))を有するアミノ酸、炭素結合糖含有アミノ酸、レドックス活性アミノ酸、アミノ酸を含有するアミノチオ酸、及び1つ以上の毒性部位を含むアミノ酸等が挙げられるが、これらに限定されない。「AAI(AAローマ数字1)」という用語は、本明細書において使用されるが、上で定義した任意のアミノ酸、特に任意の天然及び非天然アミノ酸であってもよいアミノ酸を意味する。
アミノ酸側鎖
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「アミノ酸側鎖」という用語は、他のアミノ酸と区別させるアミノ酸の官能基を意味する。すべてのアミノ酸構造は、カルボキシ基、アミン基、及び特定の側鎖を有している。
AAII(AAローマ数字2)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「極性アミノ酸」又は「AAII」という用語は、極性無電荷基含有側鎖を有するアミノ酸を意味する。極性アミノ酸は生理学的pH(約7)でプロトン化される。極性アミノ酸としては、Cys(C)、Asn(N)、Gln(Q)、Ser(S)、Thr(T)、及びTyr(Y)が挙げられるが、これらに限定されない。
AAIII(AAローマ数字3)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「酸性アミノ酸」又は「AAIII」という用語は、酸性基含有側鎖を有するアミノ酸を意味する。酸性アミノ酸は生理学的pH(約7)で脱プロトン化型が優勢である。酸性アミノ酸としては、Asn(N)及びGlu(E)が挙げられるが、これらに限定されない。
AAIV(AAローマ数字4)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「脂肪族アミノ酸」又は「AAIV」という用語は、脂肪族側鎖を有するアミノ酸を意味する。脂肪族アミノ酸としては、Ala(A)、Leu(L)、Ile(I)、Gly(G)、Val(V)、並びにこれらの類似体及び誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
AAV(AAローマ数字5)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「無極性アミノ酸」又は「AAV」という用語は、無極性側鎖を有するアミノ酸を意味する。無極性アミノ酸としては、Ala(A)、Phe(F)、Gly(G)、Ile(I)、Leu(L)、Met(M)、Pro(P)、Val(V)、及びTrp(W)が挙げられるが、これらに限定されない。
AAVI(AAローマ数字6)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「芳香族アミノ酸」又は「AAVI」という用語は、芳香族基含有側鎖を有するアミノ酸を意味する。芳香族アミノ酸としては、Trp(W)、Tyr(Y)、及びPhe(F)が挙げられるが、これらに限定されない。
AAVII(AAローマ数字7)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「塩基性アミノ酸」又は「AAVII」という用語は、塩基性基含有側鎖を有するアミノ酸を意味する。塩基性アミノ酸は、生理学的pH(約7)でプロトン化型が優勢である。塩基性アミノ酸としては、Arg(R)、His(H)、及びLys(K)が挙げられるが、これらに限定されない。
AAVIII(AAローマ数字8)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「AAVIII」という用語は、Leu(L)及びIle(I)、並びにこれらの類似体及び誘導体を意味する。
AAIX(AAローマ数字9)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「荷電アミノ酸」又は「AAIX」という用語は、酸性基含有側鎖又は塩基性基含有側鎖のいずれかを有するアミノ酸を意味する。荷電アミノ酸は、生理学的pH(約7)で荷電型が優勢である。荷電アミノ酸としては、Asn(N)、Glu(E)、His(H)、Lys(K)、及びArg(R)が挙げられるが、これらに限定されない。
AAn
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「AAn」(式中、nは、ペプチドの一次配列内の具体的な位置を特定するよう任意に選択された正の整数を表す)という用語。例えば、AA13は、13位のアミノ酸を意味している。「アミノ酸」及び「AA」という用語は、本明細書において交換可能に使用される。
N末端
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「N末端」という用語は、タンパク質又はポリペプチドの一(末)端に位置するアミン(-NH2)官能基/基/部分を意味する。この官能基は、アミドペプチド結合に結合していない唯一のアミン基である。
C末端
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「C末端」という用語は、タンパク質又はポリペプチドの一(末)端に位置するカルボキシレート(-CO2H)官能基/基/部分を意味する。この官能基は、アミドペプチド結合に結合していない唯一のカルボン酸基である。
天然ペプチド
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「天然ペプチド」という用語は、ヒトの直接的介入(抽出及び/又は単離を除く)なく自然界に見られるペプチドを意味する。
合成ペプチド
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「合成ペプチド」又は「非天然ペプチド」という用語は、ヒトの直接的介入(抽出及び/又は単離を除く)がなければ自然界に見られることはないペプチドを意味する。例えばある実施形態において、合成ペプチドは、天然の配列に対して少なくとも1個のアミノ酸が欠失又は置換していること以外は、天然ペプチドのアミノ酸配列を有していてもよい。置換の場合、天然配列のアミノ酸が他の異なる天然又は非天然アミノ酸と置き換えられる。例えばある実施形態において、合成ペプチドは、酢酸基、リン酸基、脂質又は炭水化物の付加やジスルフィド橋の形成といった天然ペプチドの翻訳後修飾を有していなくてもよい。
共有結合的相互作用
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「共有結合的に相互作用する」、「共有結合的相互作用」、及び「共有結合」という用語は、交換可能に使用されており、原子間での電子対の共有を伴う化学結合又は相互作用を意味する。このような相互作用としては、σ結合及びπ結合が挙げられる。
非共有結合的相互作用
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「非共有結合的に相互作用する」、「非共有結合的相互作用」、及び「非共有結合」という用語は、交換可能に使用されており、原子間での電子対の共有は伴わないが、分子間又は分子内でより分散した様々な電磁的相互作用を伴う化学結合又は相互作用を意味する。非共有結合的相互作用は、一般的に、静電的相互作用、π相互作用、ファンデルワールス力、及び疎水性相互作用という4つのカテゴリーに分類される。
求電子剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「求電子剤」という用語は、電子に引きつけられる有機分子であって、電子対を受け取ることで化学反応に関与して求核剤に結合する有機分子を意味する。大半の求電子剤は正に荷電しており、部分正電荷を有する原子、又は電子の八重項を有していない原子を有する。
求核剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「求核剤」という用語は、電子対を求電子剤に供与して反応に関する化学結合を形成する有機分子を意味する。遊離電子対又は少なくとも1つのパイ結合を有するあらゆる分子又はイオンが求核剤として作用できる。
多糖
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「多糖」という用語は、グリコシド結合によって互いに結合した単糖単位の長鎖で構成されており、加水分解時に単糖又はオリゴ糖を供給する高分子炭水化物分子を意味する。構造的には、直鎖状から多分岐ポリマーにまで及ぶ。
ポリヌクレオチド
本明細書中、「ポリヌクレオチド」及び「核酸」という用語は、交換可能に使用されており、1本鎖型又は二重鎖らせんのいずれかであるリボヌクレオシド(「RNA分子」)若しくはデオキシリボヌクレオシド(「DNA分子」)、又はその任意のリン酸エステル類似体(ホスホロチオエート及びチオエステル等)のリン酸エステルポリマー型を意味する。「核酸」という用語には、二本鎖環状DNA、特に直鎖状(制限酵素断片等)又は環状DNA分子中のものが含まれる。なかでも、本明細書で使用する核酸は、本明細書で定義される成長因子受容体のアゴニストをコードするRNA等の核酸を意味する。
ヌクレオシド
本明細書中、「ヌクレオシド」という用語は、糖分子(ペントース若しくはリボース等)又はその誘導体を有機塩基(プリン若しくはピリミジン等)又はその誘導体(本明細書中、「核酸塩基」ともいう)と組み合わせて含む化合物を意味する。
ヌクレオチド
本明細書中、「ヌクレオチド」という用語は、リン酸基を有するヌクレオシドを意味する。
デンドリマー
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「デンドリマー」という用語は、任意の繰り返し分岐状分子を意味する。デンドリマーとしては、リン含有デンドリマー、ポリリジンデンドリマー、ポリプロピルエニミンデンドリマー、及びPAMAMデンドリマー等が挙げられ、例えば、Scientific World Journal.2013;2013:732340、Curr Opin Chem Biol.1998;2(6):733-42、J Pept Sci.1999;5(5):203-20、及びJ Pept Sci.2008;14(1):2-43等に記載のものが挙げられる。これらは本発明の実施形態を実施するのに使用でき、参照によりその全体が本願に組み込まれる。
合成分子
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「合成分子」という用語は、ヒトの直接的介入(抽出及び/又は単離を除く)がなければ自然界に見られることはない分子を意味する。
合成高分子
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「合成高分子」という用語は、ヒトの直接的介入(抽出及び/又は単離を除く)がなければ自然界に見られることはない高分子又はポリマーを意味する。
生体適合性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生体適合性」という用語は、生体の細胞、組織、器官、又は系と適合するため、損傷、毒性、又は免疫系による拒絶のリスクがほとんど又は全くないことを意味する。
生物活性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生物活性」という用語は、生物学的系及び/又は生体において活性を有する任意の物質の特徴を意味する。例えば、生体に投与した場合にその生体に対して生物学的効果を有する物質は、生物活性であると考えられる。特定の例示においては、本開示の化合物、物質、又は医薬組成物は、その一部が生物活性であるか、あるいは生物学的に関連すると考えられる活性を模倣する場合でも、生物活性であると考えられる。
幹細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「幹細胞」という用語は、当該分野で一般的に理解されるような用語を意味する。例えばある実施形態において、幹細胞は、その由来にかかわらず、長期にわたって自身を分裂、再生できる細胞であり、少なくともある程度は非特殊的(未分化)であり、特殊化した細胞型を生み出せる(に分化できる)(すなわち、各種の異なる特殊化した細胞型に対する前駆体又は前駆細胞である)。
間葉系幹細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「間葉系幹細胞」という用語は、一般に、骨芽細胞、軟骨細胞、及び脂肪細胞等の各種細胞型に分化できる成体多能性間質細胞を意味する。
幹細胞様
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「幹細胞様」という用語は、その由来から幹細胞ではないものの、幹細胞のように機能する細胞であって、Stro-1等の幹細胞性マーカーの発現等の類似した特徴を示し、及び/又は多能性であって、各種の細胞型に分化できる細胞を意味する。
前駆細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「前駆細胞」という用語は、一般に、任意の幹細胞と同様、特定の細胞型に分化する傾向のある生物学的細胞であるが、既に幹細胞よりも特異的であって、その「標的」細胞へ分化するよう駆り立てられた細胞を意味する。一般に、幹細胞は無制限に複製できるが、前駆細胞は限られた回数しか分裂できない。
成体幹細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「成体幹細胞」という用語は、発生後の全身で見られる未分化細胞であって、細胞分裂によって増殖して、死細胞を補充し、損傷した組織を再生する細胞を意味する。体性幹細胞としても知られており、動物やヒトの成体に加えて若年段階にも見られる。
分化
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「分化」という用語は、特殊化程度の低い細胞がより特殊化された細胞型になるプロセスであって、一つの遺伝子発現パターンから別のパターンへの転換を伴うプロセスを意味する。
分化細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「分化細胞」という用語は、一般に、幹細胞特異的マーカーを含む細胞を除き、特定の系列の任意の細胞を意味する。
非終末分化
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「非終末分化」という用語は、細胞に関して使用した場合、本明細書で定義される分化細胞のうち、分化の最終状態に到達していないものを意味する。例えばある実施形態において、骨芽細胞系列の場合、非終末分化細胞は、骨細胞を除く当該系列の任意の分化細胞である。
終末分化
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「終末分化」という用語は、細胞に関して使用した場合、本明細書で定義される分化細胞のうち、分化の最終状態に到達したものを意味する。例えばある実施形態において、骨芽細胞系列の場合、終末分化細胞は骨細胞である。
幹細胞を得る方法
上記幹細胞を得て、液体培地又は半固体培地等の初期培養条件を提供する方法が当該分野で公知である。最初に、幹細胞源と、組織源又は培地中で該細胞を増殖又は濃縮するのに好適な試薬とを接触させることで、細胞をインビボ又はインビトロで増殖させる。成体幹細胞を組織源から単離し、好適な試薬に曝露してインビトロで増殖又は濃縮することが好ましい。動物から細胞サンプルを得る任意の好適な方法によって個体から細胞を得る。この方法としては、骨髄採取、体液(血液等)採取、臍帯血採取、組織パンチ、及び組織切開等が挙げられるが、これらに限定されない。具体的には、皮膚、腸、角膜、脊髄、脳組織、頭皮、胃、乳房、肺(洗浄及び気管支鏡検査等を含む)のバイオプシーや、骨髄、羊水、胎盤、及び卵黄嚢の穿刺吸引等が挙げられるが、これらに限定されない。
細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞系列」という用語は、特定の細胞について、受精卵又は胚の一次状態から完全に分化した状態までの成長履歴を意味する。細胞の成長に伴う各工程及び段階では多くの中間細胞(本明細書中ではこれらを前駆体又は前駆細胞とも呼ぶ)が生成され、細胞系列に不可欠な部分を形成する。
骨
成熟骨芽細胞は、骨形成に関与する細胞であり、骨芽細胞前駆体に由来することが従来から知られている。ヒト骨髄間葉系幹細胞及び骨芽細胞前駆体の分化は、骨再生における重要なプロセスの一つである。骨芽細胞は間葉系幹細胞から分化する。成熟骨芽細胞は骨芽細胞前駆体から分化して、非分裂細胞である骨細胞となる。骨関連腫瘍性疾患としては、骨腫、類骨腫、骨軟骨腫、骨芽細胞腫、内軟骨腫、骨の巨細胞腫、動脈瘤様骨のう腫、骨の線維性骨異形成症、骨肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、及び線維肉腫等の骨原発腫瘍(良性腫瘍又はがん)、並びに二次性腫瘍(すなわち転移)、例えばある実施形態において、前立腺、乳房、肺、甲状腺、及び腎臓の癌腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
骨芽細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「骨芽細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の骨細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、骨芽細胞、骨細胞、及びこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
軟骨
天然の軟骨細胞は、軟骨細胞に栄養拡散環境を提供し且つ関節表面に生体力学的応答能を提供する軟骨細胞外基質(ECM)の合成及び代謝回転に関与する。軟骨形成細胞は、一連の分化経路を介して成体多能性間葉系幹細胞(MSC)から発生する。MSCの軟骨形成分化は、各種の内因子及び外因子によって誘導される。成長因子は、このプロセスにおいて重要な役割を担う。例えば、硝子軟骨の場合、成長因子は恒常性及び統合性、並びに発生を制御する。軟骨関連腫瘍性疾患としては、軟骨腫/外軟骨腫/内軟骨腫(内軟骨腫症、骨外性軟骨腫)、軟骨肉腫(間葉系軟骨肉腫、粘液性軟骨肉腫)、骨軟骨腫(骨軟骨腫症)、軟骨粘液線維腫、及び軟骨芽細胞腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
軟骨細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「軟骨細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の軟骨細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、軟骨芽細胞、軟骨細胞、又はこれらの任意の前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
筋肉
骨格筋は、生体内で多くの機能を担う非常に複雑且つ異質な組織である。筋肉を生成するプロセス(筋形成)は、いくつかの異なる段階に分割できる。胚性筋形成では、中胚葉由来構造が身体の第一の筋線維を適切に生成し、その後の波で、これらのテンプレート線維に沿って追加の線維が生成される。出生段階では、最初に、筋肉に存在する筋前駆細胞が過剰に増殖するが、その後、筋核数が定常状態に到達して筋原線維タンパク質の合成が最大量になると減少する。筋肉が成熟したら、これらの前駆細胞は静止状態に入り、これ以降は衛星細胞として内部に存在することになる。全ての再生する器官と同様に、成体骨格筋は、終末分化細胞の代謝回転を補償して組織恒常性を維持するメカニズムに頼っている。このような筋形成は、新しい線維に分化し得る衛星細胞の活性化に依存している。成熟した筋肉が損傷した場合に最も包括的に研究された形態の筋形成が起こり、衛星細胞の大コホートが有糸分裂的に増殖、分化することにより、組織を修復し、恒常性を回復させる。現在、衛星細胞が体節由来の前駆細胞と密接に関連していると一般的に受け入れられている。骨格筋発生を制御する転写因子ネットワークの活性化は、神経管、脊索、表皮外胚葉及び側板中胚葉等の隣接組織から放出されるパラクリン因子に依存している。筋形成の空間的及び時間的開始を決定する分泌因子がいくつか同定されている。トランスフォーミング成長因子-β(TGFβ)スーパーファミリーの受容体をそれぞれ不活化、活性化するノギン及び骨形成タンパク質(BMP)等のシグナル伝達分子は、筋形成の活性化の指揮に関与することが報告されている。筋肉関連腫瘍性疾患としては、横紋筋肉腫及び平滑筋肉腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
筋肉細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「筋肉細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の筋肉細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、筋芽細胞、筋細胞、及びこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
血管系
人体の脈管構造は、2つの異なるプロセスである脈管発生及び血管新生によって形成される。脈管発生は、内皮前駆細胞(血管芽細胞)が遊走して内皮細胞へと分化した際に起こる新規な血管形成プロセスと定義され、それにより新しい血管が形成される。その後、これらの血管樹は、既存の血管の内皮細胞の増殖に続発する新規な血管形成として定義される血管新生によって伸長する。脈管発生も血管新生も、循環系の胎生発育中に起こるだけでなく、成人生体内でも末梢血血管内皮前駆細胞(幹細胞の誘導体)で起こり、程度は異なれど、新血管形成に貢献できる。血管関連腫瘍性疾患としては、血管肉腫、カポジ肉腫、リンパ管肉腫、及び乳児血管外皮腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
血管細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「血管細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の血管細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、血管芽細胞、周皮細胞、内皮細胞、及びこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
ニューロン
近年、神経細胞を神経幹細胞(NSC)から再生できることが報告された。これらは、神経系の主要な表現型を産生する自己再生性多能性成体幹細胞である。これらは非対称細胞分裂によって2つの娘細胞となるが、一方は特殊化していない細胞であり、他方は特殊化した細胞である。NSCは主にニューロン、アストロサイト、及び乏突起膠細胞に分化する。NSCは、神経発生プロセスによって成人期を通して生成される。NSCは分化して、喪失又は損傷したニューロン、又は多くの場合はグリア細胞にさえ置き換わることができる。NSCは、微小環境又は神経幹細胞ニッチからの外因性刺激により刺激されて分化を開始する。このニッチは、胚発生後に幹細胞が神経系の新規細胞の生成のために保持される領域を画定する。そして、このように連続して新規ニューロン及びグリアを供給することで、出生後及び成体の脳に細胞可塑性の追加能力を提供する。幹細胞ニッチの維持に重要なのは、幹細胞の静止と増殖とを釣り合わせると共に、神経発生-グリア新生系列の決定に向わせるように作用する微小環境刺激及び細胞間相互作用である。各種成長因子等のいくつかのタンパク質は、神経幹細胞ニッチのメカニズムや、新規に形成されたニューロンの維持及び成長に関与する。これらの例としては、BMP、FGF、PDGF、VEGF、TGFβ、BDNF等が挙げられる。ニューロン関連腫瘍性疾患としては、未分化星状細胞腫、星状細胞腫、中枢神経細胞腫、脈絡叢細胞腫、脈絡叢乳頭腫、脈絡叢腫瘍、胚芽異形成性神経上皮腫瘍、上衣腫瘍、線維性星細胞腫、巨細胞膠芽腫、多形神経膠芽腫、大脳神経膠腫症、膠肉腫、血管外皮腫、髄芽腫、髄上皮腫、髄膜癌腫症、神経芽腫、神経細胞腫、乏突起星細胞腫、乏突起神経膠腫、視神経鞘髄膜腫、小児上衣腫、毛様細胞性星状細胞腫、松果体芽腫、松果体細胞腫、多形未分化神経芽細胞腫、多形黄色星状細胞腫、原発性中枢神経系リンパ腫、蝶形骨縁髄膜腫、上衣下巨細胞性星状細胞腫、上衣下腫、及び三側性網膜芽細胞腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
神経細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「神経細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の脳細胞を意味し、従って、神経幹細胞、神経芽細胞、神経細胞、神経膠細胞、及びこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
網膜
脊椎動物の網膜は組織の光感受性層であり、目の内面を覆っている。網膜発生には、組織誘導、網膜前駆細胞(RPC)群の増殖、及びこれらの細胞から特定の機能型への終末分化という複雑な進行が伴う。骨形成タンパク質(BMP)は、網膜細胞発生の重要な役割を担っているシグナル分子のトランスフォーミング成長因子(TGF)-βファミリーの一員である。BMP-2、BMP-4、及びBMP-7並びにこれらの受容体(BMPR)は胚発生中に眼内で発現されるものであり、網膜発生の複数の局面において必須である。網膜関連腫瘍性疾患としては、網膜芽細胞腫等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、眼がんは、原発性(眼内で発生)の場合も転移性(他の器官から眼への伝播)の場合もある。他の器官から眼へと伝播し得る最も一般的な2つのがんとしては、乳がん及び肺がんが挙げられる。その他、これらほど一般的ではないが、由来する部位としては、前立腺、腎臓、甲状腺、皮膚、結腸、及び血液又は骨髄等が挙げられる。
網膜細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「網膜細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の網膜細胞を意味し、従って、視細胞、双極細胞、桿体及び錐体細胞、並びにこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
腎臓
腎臓は、糸球体足細胞、内皮細胞、メサンギウム細胞、間質細胞、尿細管上皮細胞、及び結合管細胞を含むいくつかの異なる細胞型からなる複雑な組織で構成されている。これらの細胞型は相互作用して、効率的な組織として機能する精密な細胞環境を構築する。腎臓関連腫瘍性疾患としては、有棘細胞がん、傍糸球体細胞腫瘍(レニノーマ(reninoma))、血管筋脂肪腫、腎膨大細胞腫、ベリーニ管がん、腎臓の淡明細胞肉腫、中胚葉腎腫、ウィルムス腫瘍、上皮性間質性混合腫瘍、淡明細胞腺がん、移行上皮がん、内反性乳頭腫、腎リンパ腫、奇形腫、癌肉腫、及びカルチノイド腫瘍等が挙げられるが、これらに限定されない。
腎細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「腎細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の腎細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、有足細胞、及びこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
靱帯及び腱
腱及び靱帯(T/L)は、中胚葉由来の密性結合組織である。これらはそれぞれ、筋肉と骨、骨と骨を結合してその間で力を伝達する。いずれの組織も弾性エネルギーを貯蔵し、高張力に耐えることができ、自発運動はこれらに完全に依存している。T/Lは、T/Lに特徴的な極めて階層的な形態で組織されたI型コラーゲン線維で主に構成されている。その他のコラーゲン(III-VI、XI、XII、XIV、及びXV型)や各種プロテオグリカン(デコリン、軟骨オリゴマー基質タンパク質(COMP)、バイグリカン、ルミカン、フィブロモジュリン、テネイシンC等)が残りのT/L物質を構築している。T/Lの細胞含量は、腱細胞と呼ばれる腱特異的線維芽細胞によって決定される。胚発生時、腱特異的細胞は、硬節の背外側領域である靱帯節(syndetome)に集中した間葉系前駆細胞の小集団から発生する。L/T関連腫瘍性疾患としては、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、及び皮膚線維肉腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
靱帯及び腱細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「靱帯及び腱細胞系列」又は「L/T細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の骨又は軟骨細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、線維芽細胞、線維細胞、及びこれらの前駆体等が含まれるが、これらに限定されない。
皮膚
皮膚は成体期を通して絶えず新生する。表皮に存在する幹細胞(SC)は、成体皮膚の恒常性を確実に維持するが、一方で損傷した表皮の修復にも関与する。皮膚は身体を脱水、損傷及び感染から保護している。皮膚は、基底膜によって下部の真皮がそれを覆う多層表皮から分離されて構成される。真皮は中胚葉胚に由来し、成体幹細胞として線維芽細胞間葉系幹細胞様細胞を含んでいる。これらの細胞は多系列分化能を有し、脂肪組織又は骨を形成することもできる。皮膚関連腫瘍性疾患としては、基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫、隆起性皮膚線維肉腫、メルケル細胞がん、カポジ肉腫、角化棘細胞腫、紡錘細胞腫瘍、脂腺がん、微小嚢胞性付属器がん、乳房のパジェット病、異型線維黄色腫、平滑筋肉腫、及び血管肉腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
線維芽細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「線維芽細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の皮膚細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、線維芽細胞、角化細胞、メルケル細胞、メラニン形成細胞、ランゲルハンス細胞、及びこれらの前駆細胞等が含まれるが、これらに限定されない。
生殖
生殖(又は繁殖)は、両親から新たな個体子孫生物が生み出される生物学的プロセスである。有性生殖は、種の(通常は)異なる2構成員に由来する遺伝子材料の組み合わせを有する子孫を生物が生み出す生物学的プロセスである。哺乳類の生殖器系における基礎構造の発生及び生理学的機能は、異なる成長因子ファミリー(BMPファミリー等)のメンバーの組織特異的発現に影響を受ける。生殖系列の確立は生殖の基本的な側面である。生殖細胞決定は、胚外外胚葉のエピブラスト細胞で誘導されるものであり、事前に形成された生殖質の遺伝によって得られるものではない。胚で始原生殖細胞(PGC)の形成を決定するのに、BMP-4及びBMP-8bが中心的な役割を担っているという強力な証拠がいくつか存在している。BMP-4及びBMP-8bをコードする遺伝子は、原腸形成前、すなわちPGCが見られる前に胚外外胚葉において重複する発現を示す。従って、PGC形成にはBMP-4発現が必要である。また、ノックアウト哺乳類において、PGC形成にはBMP-8bが必要であるという証拠も存在している。更に、局所的に産生されたBMPが、下垂体の性腺刺激ホルモン分泌細胞の分化において主要な役割を担っているという証拠も増加している。生殖関連腫瘍性疾患としては、前立腺の細胞腫又は前立腺上皮内腫瘍としても知られている前立腺がん及び卵巣がん(腺がん、腺性がん)等が挙げられるが、これらに限定されない。
生殖器系系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生殖器系系列」という用語は、その発生の任意の段階のセルトリ細胞、ライディッヒ細胞、及び生殖細胞、特に間葉系幹細胞を意味する。
血液
血液は動物の体液であり、栄養素及び酸素等の必要な物質を細胞へ送達し、それらの細胞から代謝老廃物を取り除いて輸送する。血液が肺に到達すると、気体交換が起こって、二酸化炭素が血液から肺胞へと拡散し、酸素が血液へと拡散する。このように酸素を含んだ血液は、肺静脈で心臓の左手側へと汲み上げられて左心房に入る。ここから二尖弁を通過し、心室を通過して、大動脈によって全身に運ばれる。血液は、抗体、栄養素、酸素の他、身体の働きを助けるものを数多く含有している。脊椎動物の場合、血漿に懸濁している血液細胞で構成されている。血液の55%を占める血漿は、大半(92体積%)が水であり、消散したタンパク質、グルコース、無機イオン、ホルモン、二酸化炭素(血漿は、排泄物を輸送する際の主要な媒体である)、及び血液細胞自体を含有している。血漿中の主要なタンパク質はアルブミンであり、血液の膠質浸透圧を制御する機能を有する。造血幹細胞(HSC)は、他の全ての血液細胞を生成する血液細胞であり、中胚葉に由来する。この細胞は、大半の骨の中心部に含まれている赤色骨髄中に位置している。HSCは、骨髄系列(単核球及びマクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、巨核球/血小板、樹状細胞)やリンパ系列(T細胞、B細胞、NK細胞)を生成する。脊椎動物の血液で最も豊富な細胞は赤血球(RBSともいう)である。赤血球は、含鉄タンパク質であるヘモグロビンを含有しており、呼気に可逆的に結合して血液中のその溶解度を大きく向上させることによって酸素輸送を促進する。血液関連腫瘍性疾患としては、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、及び慢性骨髄性白血病(CML)等が挙げられるが、これらに限定されない。
血液細胞系列(骨髄細胞系列及びリンパ球細胞系列)
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「血液細胞系列」という用語は、その骨髄細胞又はリンパ球細胞系列からの発生の任意の段階の血液細胞を意味し、従って、造血幹細胞(HSC)、骨髄前駆細胞、リンパ球前駆細胞、マスト細胞、骨髄芽球、単核球、マクロファージ、好中球、好塩基球、好酸球、赤血球、巨核球、血小板、樹状細胞、小リンパ球、Tリンパ球(T細胞)、Bリンパ球(B細胞)、ナチュラルキラー(NK)細胞、及びこれらの前駆細胞等が挙げられるが、これらに限定されない。
脂肪組織
脂肪組織は、主に脂肪細胞で構成された疎性結合組織である。脂肪組織は、脂肪細胞に加えて、前脂肪細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞及び各種の免疫細胞(すなわち、脂肪組織マクロファージ(ATM))等の細胞の間質血管細胞群(SVF)を含む。脂肪組織は前脂肪細胞に由来する。身体への衝撃を和らげ、身体を防護する働きもあるが、その主な役割は、エネルギーを脂質の形で貯蔵することである。前脂肪細胞は、刺激を受けて脂肪細胞を形成することができる未分化の線維芽細胞であると考えられる。前脂肪細胞は間葉系幹細胞に由来する。輪紋状結合組織は脂肪細胞で構成されている。「脂肪芽細胞」という用語は、成体細胞の前駆体を表すのに使用される。「脂肪芽細胞腫」という用語は、この細胞型の腫瘍を表すのに使用される。脂肪組織関連腫瘍性疾患としては、脂肪腫、腺脂肪腫、血管脂肪平滑筋腫、血管脂肪腫、脳梁脂肪腫、小脳橋角部・内耳道脂肪腫、類軟骨脂肪腫、褐色脂肪腫、皮内紡錘細胞脂肪腫、神経線維脂肪腫、多形性脂肪腫、紡錘細胞脂肪腫、表在性皮下脂肪腫、脂肪芽細胞腫、及び脂肪肉腫等が挙げられるが、これらに限定されない。
脂肪細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「脂肪細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の脂肪細胞を意味し、従って、間葉系幹細胞、輪紋状結合細胞、脂肪細胞、前脂肪細胞/脂肪芽細胞、及びこれらの前駆細胞等が含まれるが、これらに限定されない。
消化器系
ヒト消化器系は、主として消化管(食道、胃、小腸、大腸、直腸、及び肛門等)及び付属消化腺(肝臓、胆嚢、及び膵臓)で構成されている。エネルギー及び栄養素を体に供給するという目的を達成するため、消化器系では6つの主要な機能、すなわち、摂取、分泌、混合及び移動、消化、吸収、並びに排泄が起こる。胃腸管壁は、消化管腔を囲む特殊化した組織層群を意味する。一般的な構造は、(管腔から外側へ順番に)粘膜、粘膜下層、外筋層、及び漿膜(組織が腹腔内の場合)/外膜(組織が後腹膜の場合)という4層を含む。消化管がんは、消化管(GI管)及び付属の消化器官の悪性異常を意味する。症状は、影響を受ける器官に関係し、閉塞(嚥下や排便が困難になる)、不正出血やその他の関連問題が挙げられる。胃腸管組織関連腫瘍性疾患としては、食道がん、胃がん、膵がん、肝がん、胆嚢がん、MALTリンパ腫、消化管間質腫瘍、及び胆管細胞がん等の胆管のがん等が挙げられるが、これらに限定されない。
消化管細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「消化管細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の消化管細胞及び消化付属器官の細胞を意味し、従って、カハールの間質細胞、消化管上皮細胞、壁細胞、腺房細胞、主細胞、粘液細胞、杯状細胞、G細胞、内分泌I細胞、内分泌S細胞、内分泌K細胞、内分泌M細胞、ECL(腸クロム親和性)細胞、D細胞、腸内分泌細胞、APUD細胞、肝細胞、肝類洞内皮細胞、クッパー細胞、肝星細胞、腺房中心細胞、膵星細胞、α細胞、γ細胞、β細胞、δ細胞、腺房中心細胞、好塩基性細胞、管細胞、円柱細胞、胆嚢細胞(cholecystocyte)、及びこれらの前駆細胞等が挙げられるが、これらに限定されない。
肺
肺は、多くの空気呼吸動物において必要不可欠な呼吸器官である。哺乳類の場合、心臓の両側の背骨近くに2つの肺が位置している。その主な働きは、酸素を大気から血流へと輸送すること及び血流から大気へ二酸化炭素を放出することである。このように気体を交換するには大きな表面積が必要であるが、小さくて桁外れに壁の薄い肺胞と呼ばれる気嚢を数百万個形成する特殊化した細胞の寄せ集めによって達成される。肺細胞としては、I型肺細胞、II型肺細胞、クララ細胞及び杯状細胞が挙げられるが、これらに限定されない。肺組織関連腫瘍性疾患としては、肺の細胞腫又は肺癌としても知られている肺がん、上皮細胞又は小細胞肺がん(SCLC)、及び非小細胞肺がん(NSCLC)等が挙げられるが、これらに限定されない。
肺細胞系列
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「肺細胞系列」という用語は、その発生の任意の段階の肺細胞を意味し、従って、上皮細胞、赤血球、肺胞細胞、及びこれらの前駆細胞等が含まれるが、これらに限定されない。
頭頸部がん
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「頭頸部がん」という用語は、通常は口唇、口腔、鼻腔、副鼻腔、咽頭、及び喉頭から始まるがんの一群を意味する。頭頸部がんの約90%が有棘細胞がんである。従って、頭頸部がん等の腫瘍性疾患としては、口腔がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、及び喉頭がん等が挙げられるが、これらに限定されない。
頭頸部がんに関与する細胞系列としては、該がんの形成に関与するあらゆる細胞のその発生の任意の段階のものが挙げられ、従って、口腔の細胞、咽頭の細胞、喉頭の細胞、副鼻腔及び鼻腔の細胞、唾液腺の細胞、並びにこれらの前駆細胞等が挙げられるが、これらに限定されない。
比
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「比」という用語は、本明細書で開示した医薬的連合体又は組成物における生理活性担体に対するGFR結合化合物について使用される場合、GFR結合化合物の量と生理活性担体の量との(規定したモル、重量又は部の)比を意味する。上記比は、モル比であっても、重量比であっても、部比であってもよく、ケースバイケースで必要に応じて規定される。従来通り、量の単位はモル、ミリモル、グラム、ミリグラム又は部であってもよい。例えばある実施形態において、GFR結合化合物と生理活性担体との相対量は密度を用いて表すのが便利である。この比は、治療する腫瘍細胞型によって変化することを理解されたい。
密度
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「密度」という用語は、本明細書で開示した医薬的組成物における生理活性担体に対するGFR結合化合物について使用される場合、平方ミリメートル(mm2)、平方マイクロメートル(μm2)、又は平方ナノメートル(nm2)等の一標準化面積単位に対するモル、ミリモル、グラム又はミリグラム等で表したGFR結合化合物の量を意味する。例えばある実施形態において、本明細書で開示した医薬的連合体又は組成物におけるGFR結合化合物と生理活性担体との比は、mm2あたりのpmol(pmol/mm2)で表してもよい。
細胞周期
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞周期」という用語は、脊椎動物細胞が自己複製するプロセスを意味する。真核生物細胞の場合、細胞周期は4つの異なる期間であるG1、S、G2、及びMで構成される。G1、S、及びG2期は、共に間期と呼ばれる期間を構成する。S又は「合成」期では、細胞は自身のDNAを複製してその染色体全ての正確なコピーを生成する。M又は「有糸分裂」期では、実際に細胞分裂が起こり、細胞核中の染色体が2つの核の2つの同じ組に分離される。間期の第1期(その前のM期の終わりからDNA合成の開始まで)はG1と呼ばれる。この期間では、M期ではかなり低下していた細胞の生合成活性が高率で再開される。この期間の特徴としては、数百万のタンパク質及びその後S期で必要となる酵素(主にDNA複製に必要とされるもの)が形成されることが挙げられる。G2期又は前有糸分裂期は、有糸分裂の直前に位置する細胞周期の間期の3番目の最後の副期である。その後、S期が順調に完了したら終了となり、前期、すなわち有糸分裂の第1期が始まる。細胞周期の一つの期間から次の期間へ移行するために、細胞は多数のチェックポイントを「検証」しなければならない。各チェックポイントでは、特殊化したタンパク質が、必要な条件が存在しているか否かを決定する。存在している場合、細胞は次の期間へ自由に入ることができる。存在していない場合、細胞周期の進行は停止される。例えばある実施形態において、G1期では、制限ポイント(R)によって区切られた「検証」ウインドウを細胞が通過する。「検証」期では、環境条件が複製に有利であることを各種チェックポイントによって確保する。条件が有利でない場合、細胞はG0として知られる静止状態に入ることができる。G0期又は静止期は、細胞周期において細胞が静止状態で存在する期間である。G0期は、細胞が分裂も分裂の準備もしないG1期の延長として、あるいは細胞周期外で起こる別個の静止段階として見なされる。典型的には、脊椎動物の健常細胞は、損傷した組織を再生したり、単に古くなった組織を新しいものに交換したりするなどの必要がある場合に、細胞周期のG0静止状態からG1状態へと切り替えて細胞分裂を再開することで細胞分裂を行う。一方、腫瘍細胞(がん細胞等)は、細胞分裂を中止してG0期に切り替える能力を喪失しており、そのために細胞分裂が永続的に行われる。これは一般に制御不能な細胞分裂又は増殖といわれる。別の「検証」ウインドウが、細胞周期の後期、すなわち細胞がG2から有糸分裂へ移行する直前に起こる。ここでは、複数のタンパク質によって細胞DNAを精査して、適切な複製が起こったことを確保する。最後に、別の細胞周期「検証」ウインドウが有糸分裂中に起こり、染色体が紡錘体や、細胞分裂中にそれらを分離する微小管ネットワークへ正しく付着しているかどうかを各種チェックポイントによって決定する。
静止状態
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「静止状態」という用語は、細胞について使用される場合、細胞が分裂、複製、又は増殖しない静止状態を意味する。この状態はG0状態ともいう。従って、本明細書中、「腫瘍細胞の静止状態の誘導」とは、通常はG1からG0へ移行する能力を喪失した腫瘍細胞のそのような移行を引き起こすことを意味する。G1からG0への移行を検出する方法としては、例えば、ウェスタンブロッティングによりタンパク質Rbのリン酸化状態をモニタリングする方法が挙げられる。Rbタンパク質は、正常であればG0期ではリン酸化されないものの、細胞周期の他の期間ではリン酸化、更には高リン酸化されるようになる。結果として、ウェスタンブロッティングにおいてリン酸化Rbタンパク質が存在しない(あるいは実質的に減少している、すなわちG1期における存在量に対して少なくとも90%減少している)こと確認した場合、(ある時点で)腫瘍細胞がG0期へと切り替わったことが分かる。
細胞分裂又は細胞増殖
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞分裂」又は「細胞増殖」という用語は、細胞が自己複製する、複製する、又は複製させられるプロセスを意味する。
増殖
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「増殖」という用語は、成長、拡大、若しくは増加すること、又は成長、拡大、若しくは増加させられることを意味する。「増殖性」とは、増殖能を有することを意味する。「抗増殖性」とは、増殖に対して抵抗、低減、又は阻害する特性を有することを意味する。
過剰増殖
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「過剰増殖」及び「制御不能な増殖」という用語は、異常な成長、拡大、若しくは増加、又は異常な成長、拡大、若しくは増加を引き起こすことを意味する。異常な成長は、典型的には、細胞がG0期へ到達して細胞分裂及び複製を停止するのを防止するような細胞周期の異常制御に由来する。過剰又は制御不能な増殖の結果としては、腫瘍及びがん等の腫瘍性疾患の発生が挙げられる。
過剰増殖性疾患
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「過剰増殖性疾患」という用語は、「腫瘍性疾患」と交換可能に使用されており、制御不能な細胞増殖及び/又はプログラム細胞死の崩壊を特徴とする疾患を意味する。細胞の細胞増殖制御能の喪失は、細胞機能(例えばある実施形態においては、代謝、細胞周期進行、細胞接着、血管機能、アポトーシス、及び血管新生等が挙げられるが、これらに限定されない。)の制御を担う細胞経路が遺伝的に損傷することが原因であることが多い。
抗分裂促進因子活性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「抗分裂促進因子活性」という用語は、細胞の有糸分裂、すなわち細胞分裂を下方制御し、部分的に阻害又は抑制する生物学的経路を意味する。従って、本明細書中、抗分裂促進因子活性を促進、誘導、又は助長する物質又は医薬的連合体は、治療対象である腫瘍細胞の有糸分裂を下方制御し、部分的に阻害又は抑制することで、その有効な生物学的又は治療的作用を少なくとも部分的に提供する物質又は医薬的連合体を意味する。
腫瘍抑制経路
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「腫瘍抑制経路」という用語は、腫瘍活性を下方制御し、部分的に阻害又は抑制する、すなわち腫瘍又はがんを引き起こし得る細胞欠陥から細胞を保護する生物学的経路を意味する。従って、本明細書中、腫瘍抑制経路を促進、誘導、又は助長する物質又は医薬的連合体は、治療対象である腫瘍細胞の腫瘍抑制遺伝子又はタンパク質を上方制御、活性化、又は促進することで、その有効な生物学的又は治療的作用を少なくとも部分的に提供する物質又は医薬的連合体を意味する。細胞周期の制御を減衰又は抑制する効果を有する、又はアポトーシスを促進する公知の腫瘍抑制タンパク質としては、p53、pRb、pVHL、APC、CD95、ST5、YPEL3、ST7、及びST14等が挙げられるが、これらに限定されない。
抗発がん活性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「抗発がん活性」という用語は、発がん遺伝子の遺伝子又はタンパク質発現を阻害、抑制、又は下方制御できる任意の分子を意味する。発がん遺伝子は、がん等の腫瘍性疾患を引き起こし得る遺伝子である。抗発がん遺伝子分子としては、腫瘍抑制タンパク質等が挙げられる。
「一時的又は永続的に腫瘍細胞を損傷又は死滅させることなく」とは、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、タンパク質カスパーゼ3、6、及び7の陽性発現によって評価できるように腫瘍細胞をアポトーシスへと誘導することなく、がん等の腫瘍性疾患を治療することを意味する。
「腫瘍細胞の静止状態を永続的に誘導することなく」とは、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、腫瘍細胞の一時的な静止状態(細胞はG0期に入り、その後、より特殊化した状態へと分化する)を誘導することで、がん等の腫瘍性疾患を治療することを意味する。
非変異原性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「非変異原性」という用語は、療法又は治療に関して使用した場合、細胞のゲノムの変化又は修飾を伴わない療法を意味する。
再コード化
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「再コード化」又は「変換」という用語は、細胞(特にがん細胞等の腫瘍細胞)に関して使用した場合、好適な細胞外微小環境(本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物等として)を治療対象の腫瘍細胞に提供することで、適当な細胞外シグナルを提供して、細胞が自己修復又は自己治癒し、部分的又は完全に分化した非腫瘍細胞へと変換されるようにする行為を意味する。
再コード化療法
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「再コード化療法」という用語は、正確な微小環境再コード化シグナルを統合することで自身の運命を再指示できるという細胞が自然に有する能力を促進及び刺激する療法を意味する。
細胞外微小環境
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞外微小環境」という用語は、特定の細胞を囲む(特定の細胞と機能的に近接している)環境であって、各組織に特異的な生物物理学的、力学的、及び生化学的特性を特徴とし、細胞の挙動を制御できる環境を意味する。本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物等を用いて腫瘍細胞の細胞外微小環境を修飾すると、この腫瘍細胞を健常で機能的な非腫瘍細胞へと変換又は再コード化できる。
自己修復又は自己治癒
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「自己修復」及び「自己治癒」という用語は、がん細胞等の腫瘍細胞に関して使用した場合、本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物を用いて腫瘍細胞を再コード化又は治療したら、該腫瘍細胞が自身の内部で生物学的変化を起こして、機能的健常非腫瘍細胞となることを意味する。腫瘍細胞を強制的に死滅させたり、一時的に低減した状態又は非増殖状態に保持したりする従来報告されてきた方法とは対照的に、本明細書で定義される医薬組成物又は連合体と接触した場合、細胞は自己治癒する。
生理学的機能細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生理学的機能細胞」という用語は、特定の細胞型に関連し、細胞の正常な生理機能に必要な全ての細胞機能を正常に実施できる細胞を意味する。このような機能としては、全ての細胞内分子機構だけでなく、細胞とその微小環境との間の正常な伝達に必要な全ての活性が含まれる。細胞が生理学的機能性を有しているかを確認できる方法としては、蛍光マーカーを導入した後、マウスモデル等の他の哺乳類生体モデルに細胞をグラフト化する方法が挙げられる。細胞は、その細胞型に対応した組織にグラフト化される。一定時間後、インビボ顕微鏡観察又は組織学的染色等の各種方法で細胞の特徴及び正常な機能をモニタリングする。「機能(性)」という用語は、分子、化合物、又は物質に関して使用した場合、生物学的分子が、それを特徴付ける特性及び/又は活性を示す状態にあることを意味する。
健常細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「健常細胞」という用語は、腫瘍性疾患によって損傷、変化、又は不活化していない正常な形態、正常な細胞機能、及び正常な細胞成長を示す細胞を意味する。
より短時間
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「より短時間」という用語は、変換又は再コード化の期間に関して使用した場合、治療を受けた患者が実質的な利益を享受するまでの時間が、既存の治療と比較して実質的に短いことを意味する。ある実施形態において、より短時間とは、既存の治療に対して少なくとも1.5分の1、少なくとも2分の1、少なくとも2.5分の1、少なくとも3分の1、少なくとも3.5分の1、少なくとも4分の1、少なくとも4.5分の1、少なくとも5分の1、少なくとも6分の1、少なくとも7分の1、少なくとも8分の1、少なくとも9分の1、又は少なくとも10分の1に短縮されることが含まれる。
外因性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「外因性」という用語は、細胞、器官、又は個体等の生体系の外部から来た物質を意味する。例えばある実施形態において、医薬品の外因子としては病原体及び治療薬が挙げられる。遺伝子導入又はウイルス感染によって細胞に導入されたDNAは、外因子として考えられる。発がん性物質も通常は外因子とされる。
内因性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「内因性」という用語は、生体、組織、又は細胞内に由来する物質を意味する。
細胞内
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞内」という用語は、一般に、「細胞の内部」を意味する。動物等の脊椎動物の場合、細胞膜は細胞の内部と細胞の外部(細胞外環境)との間の障壁である。従って、少なくとも1つの物質、化合物、医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物が、処理する細胞の細胞壁を貫通してその(有効な)生物学的効果を発揮/供給する処置法及び治療法は、細胞内処置法及び治療法であると考えられる。
細胞外
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞外」という用語は、「細胞の外部」を意味する。動物等の脊椎動物の場合、細胞膜は細胞の内部(細胞内環境)と細胞の外部との間の障壁である。従って、物質、化合物、医薬的連合体、組み合わせ又は組成物がいずれも細胞膜を貫通することなく、(例えば、膜貫通受容体との相互作用により)その(有効な)生物学的効果を発揮/供給する処置法及び治療法は、細胞外処置法及び治療法であると考えられる。すなわち、所望の生物学的効果を得るために複数の物質を使用する療法であって、これらの物質のうち1種以上が、その生物学的効果を提供(又は供給)するために細胞内部へと進入する必要がある療法は、本開示の意味においては細胞外療法とは考えられない。
細胞分裂抑制性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞分裂抑制性」という用語は、細胞(哺乳類細胞(ヒト細胞)等)、細菌、ウイルス、真菌、原虫、寄生虫、プリオン、又はこれらの組み合わせの成長、分裂、又は増殖を阻害、低減、又は抑制することを意味する。
細胞毒性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「細胞毒性」という用語は、細胞(哺乳類細胞(ヒト細胞)等)、細菌、ウイルス、真菌、原虫、寄生虫、プリオン、又はこれらの組み合わせを死滅させたり、それらに対して傷害性、毒性、又は致命的な効果を与えたりすることを意味する。
インビトロ
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「インビトロ」という用語は、生体(動物、植物、又は微生物等)内ではなく、試験管、反応容器、細胞培地、ペトリ皿等の人工環境において起こる事象を意味する。
インビボ
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「インビボ」という用語は、生体(動物、植物、微生物、又はその細胞若しくは組織等)内において起こる事象を意味する。
エクスビボ
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「エクスビボ」という用語は、生体(動物、植物、又は微生物等)外で天然の生存条件を再現することを目指して、外部環境において該生体に由来する組織で起こる事象を意味する。
シンデカン
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「シンデカン」という用語は、特にGタンパク質結合受容体の共受容体として作用すると考えられる単一の膜貫通ドメインタンパク質を意味する。これらのコアタンパク質は、3~5個のヘパラン硫酸及びコンドロイチン硫酸鎖を有しており、これにより線維芽細胞成長因子、血管内皮成長因子、トランスフォーミング成長因子ベータ、フィブロネクチン、及びアンチトロンビン-1等の多様なリガンドと相互作用できる。フィブロネクチンといくつかのシンデカンとの相互作用は、細胞外基質タンパク質テネイシンCで調節できる。シンデカンタンパク質ファミリーにはシンデカン1及び3とシンデカン2及び4という4種のメンバーが含まれており、単一の先祖遺伝子からの遺伝子複製及び分岐進化によって生じた別々のサブファミリーを構成する。シンデカン数には、各ファミリーメンバーのcDNAがクローニングされた順番が反映されている。全てのシンデカンは、N末端シグナルペプチド、外部ドメイン、単一の疎水性膜貫通ドメイン、及び短鎖C末端細胞質ドメインを有する。全てのシンデカンは、24~25個のアミノ酸長の疎水性膜貫通ドメインを介して細胞膜に固定されている。哺乳類細胞の場合、シンデカンは、各種染色体上に位置する特有の遺伝子によって発現される。シンデカンファミリーの全てのメンバーは5エクソンを有する。シンデカンの大きさの違いは、スペーサードメインをコードするエクソン3の長さが可変であることによると考えられる。ヒトの場合、シンデカン1、2、3、及び4のアミノ酸長は、それぞれ310、201、346、及び198である。ヘパラン硫酸基のメンバーであるグリコサミノグリカン鎖は、シンデカンの重要な成分であり、多様なシンデカン機能を担う。シンデカンへのグリコサミノグリカンの付加は、一連の翻訳後事象によって制御される。
サイクリン依存性キナーゼ
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「サイクリン依存性キナーゼ」及び「CDK」という用語は、細胞周期の制御に関与するタンパク質の一ファミリーを意味する。公知のあらゆる真核生物中に存在し、細胞周期でのそれらの制御機能は進化的に保存されてきた。定義上、CDKはサイクリンと呼ばれる制御タンパク質と結合する。サイクリンがなければCDKはほとんどキナーゼ活性を持たないことが報告されており、サイクリン-CDK複合体のみが活性キナーゼであると考えられる。CDKはその基質をセリン及びスレオニン上でリン酸化するので、セリン-スレオニンキナーゼファミリーに属すると言える。従って、CDK及びサイクリンは、種を超えて高度に保存されており、腫瘍性表現型(がん細胞等)を有するものを含む全ての細胞型に存在する。公知のサイクリン-CDK複合体の大半は、細胞周期を通じて進行(progression)を制御する。動物細胞は少なくとも9種のCDKを含み、そのうちの4種、CDK1、2、3、4、及び6は、細胞周期の制御に直接関与することが報告されている。CDK1はサイクリンA及びサイクリンBで制御される。CDK2はサイクリンA及びサイクリンEで制御される。CDK3はサイクリンCで制御される。CDK4はサイクリンD1、サイクリンD2、及びサイクリンD3で制御される。CDK5はCDK5R1及びCDK5R2で制御される。CDK6はサイクリンD1、サイクリンD2、及びサイクリンD3で制御される。CDK7はサイクリンHで制御される。CDK8はサイクリンCで制御される。CDK9はサイクリンT1、サイクリンT2a、サイクリンT2b、及びサイクリンKで制御される。
サイクリン
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「サイクリン」という用語は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)酵素を活性化することにより細胞周期を通じて細胞の進行(progression)を制御するタンパク質の一ファミリーを意味する。サイクリンDは、その機能的重要性の点で産生される主要なサイクリンの一種であり、4種のCDK、すなわちCDK2、4、5、及び6と相互作用することが知られている。増殖している細胞では、サイクリンD-CDK4/6複合体の蓄積が細胞周期の進行に大きな重要性を持っている。例えば、サイクリンD-CDK4/6複合体は、網膜芽細胞腫腫瘍抑制タンパク質(Rb)を部分的にリン酸化する。このタンパク質を阻害することで、S期の進行に重要ないくつかの遺伝子の発現を誘導できる。
患者/被験者
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「患者」及び「被験者」という用語は、交換可能に使用されており、実験、診断、予防、及び/又は治療等の目的で本発明に係る組成物を投与できる任意の生体を意味する。典型的な被験者としては、動物(マウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類、及びヒト等の哺乳類等)及び/又は植物が挙げられる。本明細書中、患者/被験者としては、治療を求める又は必要とする可能性のある個体、治療を要する個体、治療を受けている個体、治療を受けるつもりの個体、及び特定の疾患又は異常のために訓練を受けた専門家の世話を受けている被験者が挙げられる。
精製
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「精製する」、「精製した」、「精製」という用語は、望ましくない成分、材料の汚染、混合、又は欠陥を実質的に純粋に又は汚れのない状態にすることを意味する。
標的細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「標的細胞」という用語は、対象となる1種以上の細胞を意味する。細胞は、インビトロ、インビボ、生体内原位置、又は生体の組織若しくは器官に見られてもよい。生体は動物であってもよく、好ましくは哺乳類であり、より好ましくはヒトであり、最も好ましくは患者である。
分子長
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、分子又はペプチドの「長さ」又は「サイズ(大きさ)」という用語は、分子内で測定され得る最も長い2D又は3Dの距離を意味する。環状分子の場合、「長さ」又は「サイズ(大きさ)」という用語は、環状構造を横切る測定可能な最も長い距離を意味する。本開示を通じて、分子のサイズ又は長さが与えられている場合(一般的にはナノメートル(nm)単位)、以下の手順を用いて算出した。
・いわゆる「2D」手順
ChemDraw(登録商標)ソフトウェア等で2D化学構造を描画した。次いで、利用可能なChemDrawの長さ測定ツールでサイズを測定した。本明細書中に記載した長さは、2D結合サイズ及び角度についてソフトウェアのデフォルト設定を用いた分子の最も長い2D長さに相当する。
・あるいは、いわゆる「3D」手順を実施してもよい。
(1)好適なソフトウェア(ChemDraw等)を用いて、分子の化学構造を描画する。
(2)SCWRL(Protein Sci.2003;12(9):2001-14)又はMODELLER(Current Protocols in Bioinformatics.15:5.6:5.6.1-5.6.30)(いずれも参照によりその全体が本願に組み込まれる)を用いて、描画した分子の3D構造モデルを生成する。
(3)AMBER(J.Computat.Chem.2005;26,1668-1688)(参照によりその全体が本願に組み込まれる)を用いて、得られた3D構造モデルを水を含有するボックスシミュレーションにおいて数ミリ秒インキュベートする。
(4)Pymol(登録商標)等のソフトウェアを用いて、利用可能なPymol長さ測定ツール(DeLano Scientific LLC、http://www.pymol.org)により、得られた分子のサイズを測定する。
平均二乗偏差
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「平均二乗偏差」及び「RMSD」という用語は、当該分野で周知であり、マッチさせた特定の原子の間の距離を二乗したものの算術平均の平方根を意味する。分子立体構造は、分子を構成する原子のデカルト座標を成分とするベクトルとして表せる。従って、N個の原子を有する分子の立体構造は、実数の3N寸法ベクトルとして表せる。ペプチド又はペプチド模倣体のペア(x及びy等)のRMSDを算出するには、それぞれを座標の3N長さベクトル(原子がN個の場合)として表す必要がある。従って、RMSDは、対応する原子x及びy間の距離を二乗したものの算術平均の平方根である。これは、2つの構造の立体構造間の平均原子変位の尺度である。
すなわち、RMSDは、重ねたポリペプチド又はペプチド模倣体の原子(通常は骨格原子)間の平均距離の尺度である。球状タンパク質立体構造の研究においては、習慣的に、剛体の重ね合わせを最適化してから、Cα原子座標のRMSDによって3次元構造の類似性を測定している。
具体的に選択した参照構造(以下、「PEPREF」ともいう)に対する所定のペプチド又はペプチド模倣体のRMSDは、当業者に周知の各種方法によって算出できる。だが、本開示の目的のため、及び疑義を回避するため、本開示で使用する所定のペプチド又はペプチド模倣体のRMSDは、以下の手順で正確に得られる。
(STEP1)
以下によって、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の3次元モデルを作成する(すなわち、その3D構造座標を得る)。
(STEP1.1)
以下の手順に従い、BLASTアルゴリズムを用いて、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の配列とのアラインメントに基づいてポリペプチド3D構造座標セットを得る。
1.以下のリンクを開いて「Standard Protein Blast」ツールにアクセスする。
http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi?PROGRAM=blastp&PAGE_TYPE=BlastSearch&LINK_LOC=blasthome
2.対象となるペプチド又はペプチド模倣体のアミノ酸配列を「Enter QuerySequence」セクションに入力する。各配列のアラインメントを順次実行する(多重アラインメントツールではない)。
3.「Choose Search Set」セクションは、Protein Data Bank Proteins(pdb)データベースを選択する。
4.「Choose Search Set」セクションでは、「Models(XM/XP)」を除外せず、「Uncultured/environmental sample sequences」を除外しない。
5.「Program Selection」セクションでは、blastp(Protein-Protein BLAST)アルゴリズムを選択する。
6.他の領域は、図20のスクリーンショットに示したようにしておく。
7.BLASTを実行する。
8.クエリで得られた結果が、複数のPDBファイルの形式で示される。
9.この出力結果から、最も良好な配列アラインメントに相当する最初の10個のPDBファイルが保持される。この10個で1セットのPDBファイル又は構造を次工程(工程2:STAMPとの構造アラインメント)で使用する。
10.最後に、例えば別の小分子、受容体又はその一部、二量体又はその一部等をすべて除去して10個のPDBファイルに含まれる10個の構造をクリーンアップして、対象のポリペプチド鎖のみを保持する。
PDFファイルのセットには、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体との配列相同性が最も高い10個の構造のポリペプチド3D構造座標が含まれる。
(STEP1.2)
以下の手順に従い、STAMP(Structural Alignment of Multiple Proteins Version 4.2)を用いて、STEP1.1で得られた3D構造座標セットの構造アラインメントを実施することで、アラインメント済みポリペプチド3D構造座標セットを得る。
1.以下のリンクを開いて「STAMP superposition」ツールにアクセスする。
http://www.russelllab.org/cgi-bin/pdc/stamp.pl
2.「Structure A」というセクションにおいて、STEP1.1で得られた10個で1セットの3次元構造座標のうち、BLASTによる最良の配列アラインメントに相当する第一の構造に対応するPDBファイルを入力する。
3.「Structure B」というセクションにおいて、STEP1.1で得られた10個で1セットの3D構造座標のうち、BLASTによる2番目に良い配列アラインメントに相当する第二の構造に対応するPDBファイルを入力する。
4.STAMPを実行する。
5.STEP1.1で同定された10個で1セットの3D構造座標の他の8個のPDBファイルについて、「Structure B」領域にPDBファイルを順次入力して、工程2~4を繰り返す。
6.その結果、STEP1.1で得られたPDBファイルセットに含まれる10個の構造の構造アラインメントが、アラインメント済みポリペプチド3D構造ペア(構造1と構造2、構造1と構造3、構造1と構造4、…、構造1と構造10)をそれぞれ含む9個の異なるPDBファイルとして得られる。
7.これら9個の「ペア」PDBファイルから、構造1~10のうち1個をそれぞれ含む10個のPDBファイルが作成される。
8.こうして、STEP1.2によって、アラインメント済み3D構造座標を含む10個のPDBファイルが得られ、次の工程で使用する。
(STEP1.3)
以下の手順に従い、SCWRL(参照:「SCWRL and MolIDE:computer programs for side-chain conformation prediction and homology modeling」,Nature Protocols VOL.3 NO.12 2008,Qiang Wang et al.、参照によりその全体が本願に組み込まれる。)を用いて、STEP1.2で得られたアラインメント済みポリペプチド3D構造座標セットに対して、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の配列をモデリングして、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の3D構造座標セットを得る。
1.RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体のインプット配列をFasta形式で挿入する。
2.STEP1.2で得られたアラインメント済みポリペプチド3D構造座標を含む第一のPDBファイルをインポートする。
3.「scwrl_path/scwrl3 -i inputpdbfile -o outputpdbfile -s sequencefile 4 logfile」というコマンドをUnixベースシステムにタイプしてSCWRLを実行する。
4.その結果、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の予測3D構造座標を含む第一のPBDファイルが得られる。
5.STEP1.2で得られた残り9個のPDBファイルを用いて、工程1~3を繰り返す。
6.STEP1.3によって、10個のPDBファイルが得られ、次のSTEP1.4で使用する。
(STEP1.4)
以下の手順に従い、GROMACS(参照:Hess B,Kutzner C,Van Der Spoel D,Lindahl E(2008).「GROMACS 4:Algorithms for Highly Efficient,Load-Balanced,and Scalable Molecular Simulation」,J Chem Theory Comput 4(2):435、参照によりその全体が本願に組み込まれる。)を用いて、STEP1.3で得られたRMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の3D構造座標セットの自由エネルギー(ΔG)を最小化する。
1.「pdb2gmx -f NOMDUFICHIERPDB.pdb -water spc」というコマンドを用いて、STEP1.3で得られたRMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体モデルの第一のPDBファイルからGromacs topology(gmx)ファイルを作成する。「NOMDUFICHIERPDB」は入力PDBファイルの名称である。
2.「editconf -f conf.gro -bt cubic d 0.7 o box.gro」というコマンドを用いて、インポートしたペプチド又はペプチド模倣体モデルの周囲にボックスを作成する。
3.「genbox -cp box.gro -cs spc216.gro -p topol.top - o solvated.gro」というコマンドを用いて、ボックス内に溶媒(水)分子を加える。
4.「vim em.mdp」コマンドで実行される分子動態(MD)の入力値を準備する。デフォルト実行は1000nstepsに設定される。
5.「grompp -f em.mdp -p topol.top -c solvated.gro -o em.tpr」というコマンドを用いて、MD実行の入力値を作成する。
6.「mdrun -v -deffnm em」コマンドを実行して、実際のエネルギー最小化を実施する。
7.「g energy -f em.edr -s em.tpr -o em.xvg」というコマンドを実行した後、オプション「7」を実行する。
8.その結果、第一のXMGファイルが得られる。XMGファイルを見るには、「xmgrace em.xvg」コマンドを実行する。
9.STEP1.3で得られた残り9個の構造について工程1~8を繰り返す。こうして、10個のXMGファイルが得られる。
10.各XMGファイルから、PDBファイル形式で最低エネルギーの構造が得られる。こうして、STEP1.4によって、最低エネルギーの構造をそれぞれ1個含む10個のPDBファイルが得られ、次の工程で使用する。
(STEP2)
以下の手順に従い、FATCAT(Flexible structure AlignmenT by Chaining Aligned fragment pairs allowing Twists)を用いて、STEP1.4で得られたペプチド又はペプチド模倣体の3D構造座標とPEPREFの3D構造座標とを比較することにより、RMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体のRMSDを算出し、考えられる最も低いRMSDを得る。
1.以下のリンクを開いて「FATCAT」ソフトウェアにアクセスする。
http://fatcat.burnham.org
2.「pairwise alignment」ツールを開く。
3.「Get the 1st structure」セクションにおいてPEPREFの構造座標を含むPDBファイルをインポートする。
4.STEP1.4で得られた最小エネルギーを有するRMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の第一のPDBファイルをインポートする。
5.FATCATを実行する。
6.その結果、STEP1.4で得られたRMSDを算出するペプチド又はペプチド模倣体の第一の構造の第一のRMSDが出力レポートで得られる。
7.STEP1.4で得られた残り9個の構造(PDBファイル)について工程1~5を繰り返す。
8.(順次得られた10個のRMSDのうち)最小のRMSDを有するペプチド又はペプチド模倣体の構造が、本出願で考慮される値である。
PEPREFの3D構造座標
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、PEPREFの3D構造座標は以下の通りである。
構造座標
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「構造座標」という用語は、結晶型のタンパク質、タンパク質複合体、又はペプチドの原子(散乱中心)によるX線単色ビームの回折において得られたパターンに関する数式に由来するデカルト座標を意味する。回折データは、結晶の繰り返し単位の電子密度マップを算出するのに使用される。その後、電子密度マップを用いて、分子又は分子複合体の個々の原子の位置を確定する。
STAMP
STAMP(Structural Alignment of Multiple Proteins)は、3次元構造に基づいてタンパク質配列をアラインメントするツールである。そのアルゴリズムは、剛体の回転及び平行移動を包括的に最適化することで、各分子のアラインメントされた残基間の距離Cαを最小化する。このプログラムによって、選択したモデル間の残基の同等性に関する情報がいくらか得られる。
SCWRL
このプログラムは、タンパク質の側鎖立体構造を予測及び最適化する。支持タンパク質の骨格及び骨格依存性回転異性体ライブラリを使用することである。側鎖間、及び側鎖と骨格の間の立体障害を最小化することで、考えられる立体構造を調査する。
GROMACS
GROMACSは分子動態パッケージである。GROMACSに含まれる「gmx rms」ツールは、平均二乗偏差(RMSD)をコンピュータで算出することで、2つの構造を比較する。
疑義を回避するため、本明細書で使用される「医薬的連合体」又は「医薬的組み合わせ」という用語は、少なくとも1つの共有結合的又は非共有結合的連結、接続、又は結合によって連結、接続、又は結合された少なくとも2つの成分、すなわち(修飾)GFR結合化合物及び生理活性担体を含む化合物又は物質を意味する。
一態様において、本開示は、細胞の運命を方向づけることができる非変異原性細胞外療法を提供する。これにより、周辺の細胞外微小環境をインビトロ、エクスビボ、又はインビボで修飾することで腫瘍細胞を変換又は再コード化して、細胞が自己修復又は自己治癒を実行し、該腫瘍細胞を有する被験者を腫瘍性疾患から保護することができる。
一例示において、腫瘍細胞は、数秒、数分、数時間、数日、数週、数ヶ月、又は数年間にわたって不活性又は休止状態を維持する、特に異常増殖を決して再開しないように静止期を誘導すること、及び/又は上記腫瘍細胞の細胞分裂及び/又は細胞増殖、好ましくは制御不能な細胞分裂及び/又は細胞増殖を予防、低減、又は抑制すること、及び/又は上記腫瘍細胞の抗分裂促進因子活性及び/又は腫瘍抑制経路及び/又は抗発がん活性を制御又は促進すること、及び/又は腫瘍細胞の細胞分裂抑制性を誘導し且つ細胞毒性を誘導しないこと、及び/又は分化を誘導すること、及び/又は細胞とその微小環境(すなわち、周辺のECM)との接着又は相互作用を制御及び/又は調節して、上記腫瘍細胞の細胞接着チェックポイントを活性化、再活性化、又は修復すること等によって、自己修復又は自己治癒を実行できる。
一態様において、本開示は、インビトロ、エクスビボ、又はインビボで腫瘍細胞を細胞外で変換又は再コード化でき、それによって腫瘍性疾患の治療、予防、及び/又は診断に使用できる医薬的連合体又は組み合わせを提供する。上記連合体は、腫瘍細胞の少なくとも1種の成長因子受容体を活性化させる少なくとも1種の成長因子受容体結合化合物と、該少なくとも1種の成長因子受容体結合化合物と少なくとも1つの共有結合的又は非共有結合的な連合を形成する少なくとも1種の生理活性担体とを含み、上記連合体は、(i)腫瘍細胞における少なくとも1種のサイクリンDの遺伝子発現を低減若しくは抑制し、且つ/又は(ii)該少なくとも1種のサイクリンDと腫瘍細胞中のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4及び6の少なくとも一方とによる少なくとも1種の複合体の形成を低減若しくは抑制する。
II.成長因子受容体結合化合物
一態様において、本開示は、少なくとも1種の本明細書で定義される成長因子受容体結合化合物と、本明細書で定義される生理活性担体とを含む医薬的連合体又は組み合わせを提供する。該連合体又は組み合わせは、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できる。
本明細書中、「成長因子受容体結合化合物」又は「GFR結合化合物」という用語は、(a)本明細書で定義される成長因子受容体への(結合)親和性を有し、(b)本明細書で定義される生理活性担体との連合体又は組み合わせとすることができ、(c)本明細書で定義される成長因子受容体を活性化できる外因性又は内因性の化合物、分子、又は物質を意味する。
所定の受容体に対する所定の物質の結合親和性を試験、測定及び提示する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、及び疑義を回避するため、所定のGFRに対する所定のGFR結合化合物の(結合)親和度は、蛍光異方性測定法を用いて得る。この方法では、当該分野で充分に確立されている手法を用いてGFR結合化合物を蛍光標識する。得られた標識化合物が成長因子受容体へ結合すると蛍光異方性が変動し、それによって親和性結合曲線を作成し、そこからGFR結合化合物の結合親和度を求める。この手法を用いて、結合親和度を解離定数Kdとして得る。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が1ピコモル濃度(pM)より大きい。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が1ナノモル濃度(nM)より大きい。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が10ナノモル濃度(nM)より大きい。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が100ナノモル濃度(nM)より大きい。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が1マイクロモル濃度(μM)より大きい。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が10マイクロモル濃度(μM)より大きい。ある実施形態において、本開示に係るGFR結合化合物は、蛍光異方性で測定したKd値が100マイクロモル濃度(μM)より大きい。
所定の物質が所定の受容体を活性化できることを試験及び測定する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、及び疑義を回避するため、ウェスタンブロッティング法で測定した際に成長因子受容体のリン酸化を誘導するならば、所定のGFR結合化合物は成長因子受容体を活性化する。成長因子受容体には多くの異なるリン酸化部位が存在しており、成長因子受容体の種類に応じて幅広く変化し得ることが、発表済みの科学論文(Mark A.Lemmon及びJoseph Schlessinger,「Cell Signaling by Receptor Tyrosine Kinases」、Cell.2010;141(7),1117-1134)(参照によりその全体が本願に組み込まれる)で報告されている。
GFR結合化合物は、GFR結合化合物と生理活性担体との共有結合的又は非共有結合的集合体を形成できる機能的化学元素、官能基、又は基を含んでいれば、生理活性担体との連合体又は組み合わせとすることができるといえる。このような機能的化学元素、官能基、又は基は、生理活性担体親和性基又は生理活性担体高親和性基ともいい、チオール含有化合物、システイン含有化合物、システイン、及びGTPGP又はWWFWGペプチド断片等が挙げられるが、これらに限定されない。
成長因子受容体
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「成長因子受容体」又は「GFR」という用語は、細胞成長、増殖、治癒、及び細胞分化等を刺激できる天然物質である成長因子に結合する受容体である。本発明の実施形態を実施するために好適な成長因子受容体としては、上皮成長因子受容体(EGFR)、線維芽細胞成長因子受容体(FGFR)、血管内皮成長因子受容体(VEGFR)、神経成長因子受容体(NGFR)、インスリン受容体ファミリー、Trk受容体ファミリー、Eph受容体ファミリー、AXL受容体ファミリー、LTK受容体ファミリー、TIE受容体ファミリー、ROR受容体ファミリー、DDR受容体ファミリー、RET受容体ファミリー、KLG受容体ファミリー、RYK受容体ファミリー、MuSK受容体ファミリー、肝細胞成長因子受容体(HGFR)、ソマトメジン又はインスリン様成長因子受容体(SGFR)、血小板由来成長因子受容体(PDGFR)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)スーパーファミリータンパク質(AMH、ARTN、BMP10、BMP15、BMP2、BMP3、BMP4、BMP5、BMP6、BMP7、BMP8A、BMP8B、GDF1、GDF10、GDF11、GDF15、GDF2、GDF3、GDF3A、GDF5、GDF6、GDF7、GDF8、GDF9、GDNF、INHA、INHBA、INHBB、INHBC、INHBE、LEFTY1、LEFTY2、MSTN、NODAL、NRTN、PSPN、TGFB1、TGFB2、及びTGFB3等)、並びにこれらの組み合わせ等が挙げられる。
成長因子
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「成長因子」という用語は、成長因子受容体へ結合し、該成長因子受容体を活性化して生物学的効果又は反応(組織成長の促進等)を生じさせることができる任意の物質を意味する。成長因子の例としては、血小板由来成長因子(PDGF)、血小板由来血管新生因子(PDAF)、血管内皮成長因子(VEGF)、血小板由来上皮成長因子(PDEGF)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)、トランスフォーミング成長因子A(TGF-A)、上皮成長因子(EGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、酸性線維芽細胞成長因子(FGF-A)、塩基性線維芽細胞成長因子(FGF-B)、インスリン様成長因子1及び2(IGF-I及びIGF-2)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、腫瘍壊死因子(TNF)、線維芽細胞成長因子(FGF)及びインターロイキン1(IL-I)、ケラチノサイト成長因子2(KGF-2)、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
成長因子受容体の活性化
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「活性化する」又は「の活性化」という用語は、成長因子受容体に関して使用した場合、該成長因子受容体のチロシンキナーゼドメインのリン酸化を意味する。
一態様において、本開示は、本明細書に記載の方法及び使用において使用するための活性素として、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の一部であるGFR結合化合物を提供する。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、上皮成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、線維芽細胞成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、血管内皮成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、神経成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、肝細胞成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、ソマトメジン又はインスリン様成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、血小板由来成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)スーパーファミリーに属するタンパク質である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、上皮成長因子受容体、線維芽細胞成長因子受容体、血管内皮成長因子受容体、神経成長因子受容体、肝細胞成長因子受容体、ソマトメジン又はインスリン様成長因子受容体、血小板由来成長因子受容体、及びトランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-β)スーパーファミリータンパク質から選択されることが好ましい。
具体的な一例示において、腫瘍細胞におけるサイクリンDの遺伝子発現は、細胞周期のG1期において低減、下方制御、阻害、又は抑制される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、実質的に少なくとも細胞周期のG1期全体で低減又は抑制される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも20%低減される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも30%低減される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも40%低減される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも50%低減される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも60%低減される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも70%低減される。具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、少なくとも80%低減される。少なくとも40%であることが特に好ましい。サイクリンDの遺伝子発現の低減は、サイクリンDの野生型遺伝子発現に対して評価され、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(Q-PCR又はRT-PCR)を用いて、(i)治療細胞からRNAを抽出し、(ii)抽出したRNAを対応するcDNAに変換し、(iii)得られたcDNAをリアルタイムPCR増幅にかけ、(iv)リアルタイムPCR増幅で得られたデータを分析し、ΔΔCt法で得られたデータと比較し、(v)得られた値を野生型の値と比較することで測定される。
より具体的にいうと、定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応は、(i)RNeasy total RNA Kit(Qiagen(登録商標))を用いて治療細胞からRNAを抽出し、(ii)逆転写反応(Gibco Brl(登録商標))及びランダムプライマー(Invitrogen(登録商標))を用いて、抽出したRNAを対応するcDNAに変換し、(iii)SYBR green試薬(Bio-Rad(登録商標))の存在下、サーマルサイクラー(iCycler、Biorad(登録商標))を用いて、得られたcDNAをリアルタイムPCR増幅にかけ、(iv)iCycler iQ(商標)Real-Time PCR Detection Systemの指示書(カタログ番号:170-8740)に従い、デジタルフィルタを加重平均とし、分析モードをPCR Baseline Subtracted Curve Fitとし、フルオロフォアをFAM/490とし、ベースラインサイクル及び閾値を自動算出とし、その他のパラメータは全てデフォルト設定として、リアルタイムPCR増幅で得られたデータをiCycler IQ(商標)ソフトウェアで分析し、Livak,K.J.及びT.D.Schmittgen.,「Analysis of relative gene expression data using real-time quantitative PCR and the 2(-Delta Delta C(T))Method」,Methods(2001)25(4):402-408(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に報告、記載されているΔΔCt法で得られたデータと比較し、(v)得られた値を野生型の値と比較することで実施される。
具体的な一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、治療した腫瘍細胞の細胞周期のG1期において、このような低減量(少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%)を維持している。一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、実質的にG1期全体において、このような低減量を維持している。一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、実質的にG1期及びS期の全体において、このような低減量を維持している。一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、実質的にG1期、S期、及びG2期の全体において、このような低減量を維持している。一例示において、サイクリンDの遺伝子発現は、実質的にG1期、S期、G2期、及びM期の全体において、すなわち治療した腫瘍細胞の実質的に細胞周期全体において、このような低減量を維持している。実質的にG1期全体においてサイクリンDの遺伝子発現量が低減していることが好ましい。
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、タンパク質又は遺伝子の「野生型発現」という用語は、正常で標準的な生物学的条件で、すなわち、本開示においては、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の非存在下、又はそれらを腫瘍細胞に供給又は投与する前に観察されるタンパク質又は遺伝子の発現を意味する。従って、インビトロ、エクスビボ、又はインビボにおける腫瘍細胞でのタンパク質又は遺伝子の天然発現量を比較データ(あるいはコントロール)として使用することで、上記細胞における上記タンパク質又は遺伝子の発現量に対する本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の存在又は投与による効果を評価及び定量できる。
本発明の特定の実施形態を実施するのに好適なGFR結合化合物としては、ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体等の直鎖状(すなわち非環状)GFR結合化合物、並びに環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体等の環状GFR結合化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
非環状GFR結合化合物
一例示において、上記非環状GFR結合化合物は、分子量が4,000ダルトン未満である。具体的な一例示において、上記非環状GFR結合化合物は、分子量が3,000ダルトン未満である。具体的な一例示において、上記非環状GFR結合化合物は、分子量が600~4,000ダルトンである。具体的な一例示において、上記非環状GFR結合化合物は、分子量が800~4,000ダルトンである。具体的な一例示において、上記非環状GFR結合化合物は、分子量が600~3,000ダルトンである。具体的な一例示において、上記非環状GFR結合化合物は、分子量が800~3,000ダルトンである。800~3,000ダルトンが特に好ましい。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有しており、8~30個、特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個のアミノ酸を有する(のみからなる、又は、から構成される)(非環状)ペプチド、又はその変異体若しくは類似体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個、特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個ののアミノ酸を(連続的又は非連続的に)含む本明細書で定義される(非環状)ペプチド模倣体であり、分子量が600~4,000ダルトン(特に800~4,000Da、600~3,000Da、より具体的には800~3,000Da)である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有し、分子量が600~4,000Da、600~3,000Da、又は800~4,000Da、より具体的には800~3,000Daである本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有しており、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)を更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)を更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)を更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)を更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、6~12個のアミノ酸を有するペプチド(PEP9)を更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、6~12個のアミノ酸を有するペプチド(PEP9)を更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、下記一般式(I):
PEP(C)-PEP12 (I)
(式中、PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチドであり、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表される本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(I)又はペプチド(I)ともいう)である。
一態様において、本開示は、一般式(I)(式中、PEP(C)はPEP3を含む。)で表されるGFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(I)(式中、PEP(C)はPEP5を含む。)で表されるGFR結合化合物を提供する。具体的な一例示において、PEP(C)はPEP5である。
一態様において、本開示は、一般式(I)(式中、PEP(C)はPEP9を含む。)で表されるGFR結合化合物を提供する。具体的な一例示において、PEP(C)はPEP9である。
一態様において、本開示は、一般式(I)(式中、PEP(C)はPEP3及びPEP7含む。)で表されるGFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(I)(式中、PEP(C)はPEP5及びPEP7を含む。)で表されるGFR結合化合物を提供する。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、下記一般式(II):
PEP7-PEP5-PEP12 (II)
(式中、PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で定義される5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で定義されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5の一端は、PEP1の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。PEP5の他端は、AA7を介してPEP7の一端と共有結合的に相互作用する。)で表される本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。(以下、化合物(II)又はペプチド(II)ともいう)。
ある実施形態において、PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、VPEKM、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、APVKT、VPQAL、VSQDL、VPQDL、VPTEE、VPTGQ、SRVHH、及びTQVQLからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、GIPEPXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、RVPSTXX、ASAAPXX、ASASPXX、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRP(本明細書を通じて、式中のXはC又はSである)からなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP9は、一般式PEP7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、GIPEPXXVPEKM、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKM、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、RVPSTXXAPVKT、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、NDEGLEXVPTEE、NDEGLEXVPTGQ、SSVKXQPSRVHH、及びRNVQXRPTQVQL(本明細書を通じて、式中のXはC又はSである。)からなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
特に、ある実施形態において、PEP3:PEP1ペアは、VPT:SAIS、VPE:SAIS、APT:SAIS、TPT:SAIS、VPA:SAIS、APV:SAIS、VPQ:SAIS、VSQ:SAIS、SRV:SAIS、TQV:SAIS、VPE:SSLS、VPT:SSLS、APT:SSLS、TPT:SSLS、VPA:SSLS、APV:SSLS、VPQ:SSLS、VSQ:SSLS、SRV:SSLS、TQV:SSLS、APT:NAIS、VPT:NAIS、VPE:NAIS、TPT:NAIS、VPA:NAIS、APV:NAIS、VPQ:NAIS、VSQ:NAIS、SRV:NAIS、TQV:NAIS、APT:SATS、VPT:SATS、VPE:SATS、TPT:SATS、VPA:SATS、APV:SATS、VPQ:SATS、VSQ:SATS、SRV:SATS、TQV:SATS、VPT:SPIS、VPE:SPIS、APT:SPIS、TPT:SPIS、VPA:SPIS、APV:SPIS、VPQ:SPIS、VSQ:SPIS、SRV:SPIS、TQV:SPIS、VPT:EPIS、VPE:EPIS、APT:EPIS、TPT:EPIS、VPA:EPIS、APV:EPIS、VPQ:EPIS、VSQ:EPIS、SRV:EPIS、TQV:EPIS、TPT:SPIN、VPT:SPIN、VPE:SPIN、APT:SPIN、VPA:SPIN、APV:SPIN、VPQ:SPIN、VSQ:SPIN、SRV:SPIN、TQV:SPIN、APV:KPLS、VPT:KPLS、VPE:KPLS、APT:KPLS、TPT:KPLS、VPA:KPLS、VPQ:KPLS、VSQ:KPLS、SRV:KPLS、TQV:KPLS、VPQ:EPLP、VPT:EPLP、VPE:EPLP、APT:EPLP、TPT:EPLP、VPA:EPLP、APV:EPLP、VSQ:EPLP、SRV:EPLP、TQV:EPLP、VSQ:EPLT、VPT:EPLT、VPE:EPLT、APT:EPLT、TPT:EPLT、VPA:EPLT、APV:EPLT、VPQ:EPLT、SRV:EPLT、TQV:EPLT、VPT:SNIT、VPE:SNIT、APT:SNIT、TPT:SNIT、VPA:SNIT、APV:SNIT、VPQ:SNIT、VSQ:SNIT、SRV:SNIT、TQV:SNIT、SRV:RSVK、VPT:RSVK、VPE:RSVK、APT:RSVK、TPT:RSVK、VPA:RSVK、APV:RSVK、VPQ:RSVK、VSQ:RSVK、TQV:RSVK、TQV:RPVQ、VPT:RPVQ、VPE:RPVQ、APT:RPVQ、TPT:RPVQ、VPA:RPVQ、APV:RPVQ、VPQ:RPVQ、VSQ:RPVQ、及びSRV:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP5:PEP1ペアは、VPTKM:SAIS、VPTKL:SAIS、VPTQL:SAIS、VPTRL:SAIS、VPTKT:SAIS、VPTAL:SAIS、VPTDL:SAIS、VPEKM:SAIS、APTKL:SAIS、APTQL:SAIS、TPTKM:SAIS、VPARL:SAIS、APVKT:SAIS、VPQAL:SAIS、VSQDL:SAIS、VPQDL:SAIS、SRVHH:SAIS、TQVQL:SAIS、VPEEL:SSLS、VPEKL:SSLS、VPEQL:SSLS、VPEKM:SSLS、VPERL:SSLS、VPEKT:SSLS、VPEAL:SSLS、VPEDL:SSLS、VPTEL:SSLS、APTKL:SSLS、APTQL:SSLS、VPTKL:SSLS、TPTKM:SSLS、VPARL:SSLS、VPTRLSSLS、APVKT:SSLS、VPQAL:SSLS、VSQDL:SSLS、VPQDL:SSLS、VPTEE:SSLS、VPTGQSSLS、SRVHH:SSLS、TQVQL:SSLS、APTEL:NAIS、APTKM:NAIS、APTKL:NAIS、APTRL:NAIS、APTKT:NAIS、APTAL:NAIS、APTDL:NAIS、VPTEL:NAIS、VPEKM:NAIS、VPTKL:NAIS、TPTKM:NAIS、VPARL:NAIS、VPTRL:NAIS、APVKT:NAIS、VPQAL:NAIS、VSQDL:NAIS、VPQDL:NAIS、VPTEE:NAIS、VPTGQ:NAIS、SRVHH:NAIS、TQVQL:NAIS、APTEL:SATS、APTKM:SATS、APTKL:SATS、APTQL:SATS、APTRL:SATS、APTKT:SATS、APTAL:SATS、APTDL:SATS、VPTEL:SATS、VPEKM:SATS、VPTKL:SATS、TPTKM:SATS、VPARL:SATS、VPTRL:SATS、APVKT:SATS、VPQAL:SATS、VSQDL:SATS、VPQDL:SATS、VPTEE:SATS、VPTGQ:SATS、SRVHH:SATS、TQVQL:SATS、VPTEL:SPIS、VPTKM:SPIS、VPTKL:SPIS、VPTQL:SPIS、VPTRL:SPIS、VPTKT:SPIS、VPTAL:SPIS、VPTDL:SPIS、VPEKM:SPIS、APTKL:SPIS、APTQL:SPIS、TPTKM:SPIS、VPARL:SPIS、APVKT:SPIS、VPQAL:SPIS、VSQDL:SPIS、VPQDL:SPIS、SRVHH:SPIS、TQVQL:SPIS、VPTEL:EPIS、VPTKM:EPIS、VPTKL:EPIS、VPTQL:EPIS、VPTRL:EPIS、VPTKT:EPIS、VPTAL:EPIS、VPTDL:EPIS、VPEKM:EPIS、APTKL:EPIS、APTQL:EPIS、TPTKM:EPIS、VPARL:EPIS、APVKT:EPIS、VPQAL:EPIS、VSQDL:EPIS、VPQDL:EPIS、SRVHH:EPIS、TQVQL:EPIS、TPTEL:SPIN、TPTKM:SPIN、TPTKL:SPIN、TPTQL:SPIN、TPTRL:SPIN、TPTKT:SPIN、TPTAL:SPIN、TPTDL:SPIN、VPTEL:SPIN、VPEKM:SPIN、APTKL:SPIN、APTQL:SPIN、VPTKL:SPIN、VPARL:SPIN、VPTRL:SPIN、APVKT:SPIN、VPQAL:SPIN、VSQDL:SPIN、VPQDL:SPIN、VPTEE:SPIN、VPTGQ:SPIN、SRVHH:SPIN、TQVQL:SPIN、VPAEL:SPIS、VPAKM:SPIS、VPAKL:SPIS、VPAQL:SPIS、VPAKT:SPIS、VPAAL:SPIS、VPADL:SPIS、VPTEE:SPIS、VPTGQ:SPIS、APVEL:KPLS、APVKM:KPLS、APVKL:KPLS、APVQL:KPLS、APVRL:KPLS、APVAL:KPLS、APVDL:KPLS、VPTEL:KPLS、VPEKM:KPLS、APTKL:KPLS、APTQL:KPLS、VPTKL:KPLS、TPTKM:KPLS、VPARL:KPLS、VPTRL:KPLS、VPQAL:KPLS、VSQDL:KPLS、VPQDL:KPLS、VPTEE:KPLS、VPTGQ:KPLS、SRVHH:KPLS、TQVQL:KPLS、VPQEL:EPLP、VPQKM:EPLP、VPQKL:EPLP、VPQQL:EPLP、VPQRL:EPLP、VPQKT:EPLP、VPQDL:EPLP、VPTEL:EPLP、VPEKM:EPLP、APTKL:EPLP、APTQL:EPLP、VPTKL:EPLP、TPTKM:EPLP、VPARL:EPLP、VPTRL:EPLP、APVKT:EPLP、VSQDL:EPLP、VPTEE:EPLP、VPTGQ:EPLP、SRVHH:EPLP、TQVQL:EPLP、VSQEL:EPLT、VSQKM:EPLT、VSQKL:EPLT、VSQQL:EPLT、VSQRL:EPLT、VSQKT:EPLT、VSQAL:EPLT、VSQDL:EPLT、VPTEL:EPLT、VPEKM:EPLT、APTKL:EPLT、APTQL:EPLT、VPTKL:EPLT、TPTKM:EPLT、VPARL:EPLT、VPTRL:EPLT、APVKT:EPLT、VPQAL:EPLT、VPTEE:EPLT、VPTGQ:EPLT、SRVHH:EPLT、TQVQL:EPLT、VPQEL:EPLT、VPQKM:EPLT、VPQKL:EPLT、VPQQL:EPLT、VPQRL:EPLT、VPQKT:EPLT、VPQDL:EPLT、VPTGQ:SNIT、VPEKM:SNIT、APTKL:SNIT、APTQL:SNIT、TPTKM:SNIT、VPARL:SNIT、APVKT:SNIT、VPQAL:SNIT、VSQDL:SNIT、VPQDL:SNIT、SRVHH:SNIT、TQVQL:SNIT、SRVQL:RSVK、VPTEL:RSVK、VPEKM:RSVK、APTKL:RSVK、APTQL:RSVK、VPTKL:RSVK、TPTKM:RSVK、VPARL:RSVK、VPTRL:RSVK、APVKT:RSVK、VPQAL:RSVK、VSQDL:RSVK、VPQDL:RSVK、VPTEE:RSVK、VPTGQ:RSVK、TQVQL:RSVK、TQVHH:RPVQ、VPTEL:RPVQ、VPEKM:RPVQ、APTKL:RPVQ、APTQL:RPVQ、VPTKL:RPVQ、TPTKM:RPVQ、VPARL:RPVQ、VPTRL:RPVQ、APVKT:RPVQ、VPQAL:RPVQ、VSQDL:RPVQ、VPQDL:RPVQ、VPTEE:RPVQ、VPTGQ:RPVQ、及びSRVHH:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP7:PEP1ペアは、GIPEPXX:SAIS、HVTKPTX:SAIS、YVPKPXX:SAIS、TVPKPXX:SAIS、AVPKAXX:SAIS、KVGKAXX:SAIS、KASKAXX:SAIS、GSAGPXX:SAIS、AAPASXX:SAIS、STPPTXX:SAIS、HVPKPXX:SAIS、RVPSTXX:SAIS、ASAAPXX:SAIS、ASASPXX:SAIS、SSVKXQP:SAIS、RNVQXRP:SAIS、KIPKAXX:SSLS、SIPKAXX:SSLS、HVTKPTX:SSLS、YVPKPXX:SSLS、TVPKPXX:SSLS、AVPKAXX:SSLS、KVGKAXX:SSLS、KASKAXX:SSLS、GSAGPXX:SSLS、AAPASXX:SSLS、STPPTXX:SSLS、HVPKPXX:SSLS、RVPSTXX:SSLS、ASAAPXX:SSLS、ASASPXX:SSLS、NDEGLEX:SSLS、SSVKXQP:SSLS、RNVQXRP:SSLS、KIPKAXX:NAIS、GIPEPXX:NAIS、SIPKAXX:NAIS、AVPKAXX:NAIS、KVGKAXX:NAIS、KASKAXX:NAIS、GSAGPXX:NAIS、AAPASXX:NAIS、STPPTXX:NAIS、RVPSTXX:NAIS、ASAAPXX:NAIS、ASASPXX:NAIS、NDEGLEX:NAIS、SSVKXQP:NAIS、RNVQXRP:NAIS、KIPKAXX:SATS、GIPEPXX:SATS、SIPKAXX:SATS、HVTKPTX:SATS、YVPKPXX:SATS、TVPKPXX:SATS、KVGKAXX:SATS、KASKAXX:SATS、GSAGPXX:SATS、AAPASXX:SATS、STPPTXX:SATS、HVPKPXX:SATS、RVPSTXX:SATS、ASAAPXX:SATS、ASASPXX:SATS、NDEGLEX:SATS、SSVKXQP:SATS、RNVQXRP:SATS、KIPKAXX:SPIS、GIPEPXX:SPIS、SIPKAXX:SPIS、HVTKPTX:SPIS、YVPKPXX:SPIS、TVPKPXX:SPIS、AVPKAXX:SPIS、KASKAXX:SPIS、GSAGPXX:SPIS、AAPASXX:SPIS、STPPTXX:SPIS、HVPKPXX:SPIS、RVPSTXX:SPIS、ASAAPXX:SPIS、ASASPXX:SPIS、SSVKXQP:SPIS、RNVQXRP:SPIS、KIPKAXX:EPIS、GIPEPXX:EPIS、SIPKAXX:EPIS、HVTKPTX:EPIS、YVPKPXX:EPIS、TVPKPXX:EPIS、AVPKAXX:EPIS、KVGKAXX:EPIS、GSAGPXX:EPIS、AAPASXX:EPIS、STPPTXX:EPIS、HVPKPXX:EPIS、RVPSTXX:EPIS、ASAAPXX:EPIS、ASASPXX:EPIS、SSVKXQP:EPIS、RNVQXRP:EPIS、KIPKAXX:SPIN、GIPEPXX:SPIN、SIPKAXX:SPIN、HVTKPTX:SPIN、YVPKPXX:SPIN、TVPKPXX:SPIN、AVPKAXX:SPIN、KVGKAXX:SPIN、KASKAXX:SPIN、AAPASXX:SPIN、STPPTXX:SPIN、HVPKPXX:SPIN、RVPSTXX:SPIN、ASAAPXX:SPIN、ASASPXX:SPIN、NDEGLEX:SPIN、SSVKXQP:SPIN、RNVQXRP:SPIN、KVGKAXX:SPIS、NDEGLEX:SPIS、KIPKAXX:KPLS、GIPEPXX:KPLS、SIPKAXX:KPLS、HVTKPTX:KPLS、YVPKPXX:KPLS、TVPKPXX:KPLS、AVPKAXX:KPLS、KVGKAXX:KPLS、KASKAXX:KPLS、GSAGPXX:KPLS、AAPASXX:KPLS、STPPTXX:KPLS、HVPKPXX:KPLS、ASAAPXX:KPLS、ASASPXX:KPLS、NDEGLEX:KPLS、SSVKXQP:KPLS、RNVQXRP:KPLS、KIPKAXX:EPLP、GIPEPXX:EPLP、SIPKAXX:EPLP、HVTKPTX:EPLP、YVPKPXX:EPLP、TVPKPXX:EPLP、AVPKAXX:EPLP、KVGKAXX:EPLP、KASKAXX:EPLP、GSAGPXX:EPLP、AAPASXX:EPLP、STPPTXX:EPLP、HVPKPXX:EPLP、RVPSTXX:EPLP、ASASPXX:EPLP、NDEGLEX:EPLP、SSVKXQP:EPLP、RNVQXRP:EPLP、KIPKAXX:EPLT、GIPEPXX:EPLT、SIPKAXX:EPLT、HVTKPTX:EPLT、YVPKPXX:EPLT、TVPKPXX:EPLT、AVPKAXX:EPLT、KVGKAXX:EPLT、KASKAXX:EPLT、GSAGPXX:EPLT、AAPASXX:EPLT、STPPTXX:EPLT、HVPKPXX:EPLT、RVPSTXX:EPLT、ASAAPXX:EPLT、ASASPXX:EPLT、NDEGLEX:EPLT、SSVKXQP:EPLT、RNVQXRP:EPLT、NDEGLEX:SNIT、GIPEPXX:SNIT、HVTKPTX:SNIT、YVPKPXX:SNIT、TVPKPXX:SNIT、AVPKAXX:SNIT、GSAGPXX:SNIT、AAPASXX:SNIT、HVPKPXX:SNIT、RVPSTXX:SNIT、ASAAPXX:SNIT、ASASPXX:SNIT、SSVKXQP:SNIT、RNVQXRP:SNIT、RNVQXRP:RSVK、KIPKAXX:RSVK、GIPEPXX:RSVK、SIPKAXX:RSVK、HVTKPTX:RSVK、YVPKPXX:RSVK、TVPKPXX:RSVK、AVPKAXX:RSVK、KVGKAXX:RSVK、KASKAXX:RSVK、GSAGPXX:RSVK、AAPASXX:RSVK、STPPTXX:RSVK、HVPKPXX:RSVK、RVPSTXX:RSVK、ASAAPXX:RSVK、ASASPXX:RSVK、NDEGLEX:RSVK、SSVKXQP:RPVQ、KIPKAXX:RPVQ、GIPEPXX:RPVQ、SIPKAXX:RPVQ、HVTKPTX:RPVQ、YVPKPXX:RPVQ、TVPKPXX:RPVQ、AVPKAXX:RPVQ、KVGKAXX:RPVQ、KASKAXX:RPVQ、GSAGPXX:RPVQ、AAPASXX:RPVQ、STPPTXX:RPVQ、HVPKPXX:RPVQ、RVPSTXX:RPVQ、ASAAPXX:RPVQ、ASASPXX:RPVQ、及びNDEGLEX:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP9:PEP1ペアは、GIPEPXXVPTKM:SAIS、HVTKPTXVPTKL:SAIS、YVPKPXXVPTKL:SAIS、TVPKPXXVPTQL:SAIS、AVPKAXXVPTKL:SAIS、KVGKAXXVPTKL:SAIS、KASKAXXVPTKL:SAIS、GSAGPXXVPTKM:SAIS、AAPASXXVPTRL:SAIS、STPPTXXVPTRL:SAIS、HVPKPXXVPTKL:SAIS、RVPSTXXVPTKT:SAIS、ASAAPXXVPTAL:SAIS、ASASPXXVPTDL:SAIS、GIPEPXXVPEKM:SAIS、HVTKPTXAPTKL:SAIS、YVPKPXXAPTKL:SAIS、TVPKPXXAPTQL:SAIS、AVPKAXXAPTKL:SAIS、GSAGPXXTPTKM:SAIS、AAPASXXVPARL:SAIS、HVPKPXXAPTKL:SAIS、RVPSTXXAPVKT:SAIS、ASAAPXXVPQAL:SAIS、ASASPXXVSQDL:SAIS、ASASPXXVPQDL:SAIS、SSVKXQPSRVHH:SAIS、RNVQXRPTQVQL:SAIS、KIPKAXXVPEEL:SSLS、SIPKAXXVPEEL:SSLS、HVTKPTXVPEKL:SSLS、YVPKPXXVPEKL:SSLS、TVPKPXXVPEQL:SSLS、AVPKAXXVPEKL:SSLS、KVGKAXXVPEKL:SSLS、KASKAXXVPEKL:SSLS、GSAGPXXVPEKM:SSLS、AAPASXXVPERL:SSLS、STPPTXXVPERL:SSLS、HVPKPXXVPEKL:SSLS、RVPSTXXVPEKT:SSLS、ASAAPXXVPEAL:SSLS、ASASPXXVPEDL:SSLS、KIPKAXXVPTEL:SSLS、SIPKAXXVPTEL:SSLS、HVTKPTXAPTKL:SSLS、YVPKPXXAPTKL:SSLS、TVPKPXXAPTQL:SSLS、AVPKAXXAPTKL:SSLS、KVGKAXXVPTKL:SSLS、KASKAXXVPTKL:SSLS、GSAGPXXTPTKM:SSLS、AAPASXXVPARL:SSLS、STPPTXXVPTRL:SSLS、HVPKPXXAPTKL:SSLS、RVPSTXXAPVKT:SSLS、ASAAPXXVPQAL:SSLS、ASASPXXVSQDL:SSLS、ASASPXXVPQDL:SSLS、NDEGLEXVPTEE:SSLS、NDEGLEXVPTGQ:SSLS、SSVKXQPSRVHH:SSLS、RNVQXRPTQVQL:SSLS、KIPKAXXAPTEL:NAIS、GIPEPXXAPTKM:NAIS、SIPKAXXAPTEL:NAIS、AVPKAXXAPTKL:NAIS、KVGKAXXAPTKL:NAIS、KASKAXXAPTKL:NAIS、GSAGPXXAPTKM:NAIS、AAPASXXAPTRL:NAIS、STPPTXXAPTRL:NAIS、RVPSTXXAPTKT:NAIS、ASAAPXXAPTAL:NAIS、ASASPXXAPTDL:NAIS、KIPKAXXVPTEL:NAIS、GIPEPXXVPEKM:NAIS、SIPKAXXVPTEL:NAIS、KVGKAXXVPTKL:NAIS、KASKAXXVPTKL:NAIS、GSAGPXXTPTKM:NAIS、AAPASXXVPARL:NAIS、STPPTXXVPTRL:NAIS、RVPSTXXAPVKT:NAIS、ASAAPXXVPQAL:NAIS、ASASPXXVSQDL:NAIS、ASASPXXVPQDL:NAIS、NDEGLEXVPTEE:NAIS、NDEGLEXVPTGQ:NAIS、SSVKXQPSRVHH:NAIS、RNVQXRPTQVQL:NAIS、KIPKAXXAPTEL:SATS、GIPEPXXAPTKM:SATS、SIPKAXXAPTEL:SATS、HVTKPTXAPTKL:SATS、YVPKPXXAPTKL:SATS、TVPKPXXAPTQL:SATS、KVGKAXXAPTKL:SATS、KASKAXXAPTKL:SATS、GSAGPXXAPTKM:SATS、AAPASXXAPTRL:SATS、STPPTXXAPTRL:SATS、HVPKPXXAPTKL:SATS、RVPSTXXAPTKT:SATS、ASAAPXXAPTAL:SATS、ASASPXXAPTDL:SATS、KIPKAXXVPTEL:SATS、GIPEPXXVPEKM:SATS、SIPKAXXVPTEL:SATS、KVGKAXXVPTKL:SATS、KASKAXXVPTKL:SATS、GSAGPXXTPTKM:SATS、AAPASXXVPARL:SATS、STPPTXXVPTRL:SATS、RVPSTXXAPVKT:SATS、ASAAPXXVPQAL:SATS、ASASPXXVSQDL:SATS、ASASPXXVPQDL:SATS、NDEGLEXVPTEE:SATS、NDEGLEXVPTGQ:SATS、SSVKXQPSRVHH:SATS、RNVQXRPTQVQL:SATS、KIPKAXXVPTEL:SPIS、GIPEPXXVPTKM:SPIS、SIPKAXXVPTEL:SPIS、HVTKPTXVPTKL:SPIS、YVPKPXXVPTKL:SPIS、TVPKPXXVPTQL:SPIS、AVPKAXXVPTKL:SPIS、KASKAXXVPTKL:SPIS、GSAGPXXVPTKM:SPIS、AAPASXXVPTRL:SPIS、STPPTXXVPTRL:SPIS、HVPKPXXVPTKL:SPIS、RVPSTXXVPTKT:SPIS、ASAAPXXVPTAL:SPIS、ASASPXXVPTDL:SPIS、GIPEPXXVPEKM:SPIS、HVTKPTXAPTKL:SPIS、YVPKPXXAPTKL:SPIS、TVPKPXXAPTQL:SPIS、AVPKAXXAPTKL:SPIS、GSAGPXXTPTKM:SPIS、AAPASXXVPARL:SPIS、HVPKPXXAPTKL:SPIS、RVPSTXXAPVKT:SPIS、ASAAPXXVPQAL:SPIS、ASASPXXVSQDL:SPIS、ASASPXXVPQDL:SPIS、SSVKXQPSRVHH:SPIS、RNVQXRPTQVQL:SPIS、KIPKAXXVPTEL:EPIS、GIPEPXXVPTKM:EPIS、SIPKAXXVPTEL:EPIS、HVTKPTXVPTKL:EPIS、YVPKPXXVPTKL:EPIS、TVPKPXXVPTQL:EPIS、AVPKAXXVPTKL:EPIS、KVGKAXXVPTKL:EPIS、GSAGPXXVPTKM:EPIS、AAPASXXVPTRL:EPIS、STPPTXXVPTRL:EPIS、HVPKPXXVPTKL:EPIS、RVPSTXXVPTKT:EPIS、ASAAPXXVPTAL:EPIS、ASASPXXVPTDL:EPIS、GIPEPXXVPEKM:EPIS、HVTKPTXAPTKL:EPIS、YVPKPXXAPTKL:EPIS、TVPKPXXAPTQL:EPIS、AVPKAXXAPTKL:EPIS、GSAGPXXTPTKM:EPIS、AAPASXXVPARL:EPIS、HVPKPXXAPTKL:EPIS、RVPSTXXAPVKT:EPIS、ASAAPXXVPQAL:EPIS、ASASPXXVSQDL:EPIS、ASASPXXVPQDL:EPIS、SSVKXQPSRVHH:EPIS、RNVQXRPTQVQL:EPIS、KIPKAXXTPTEL:SPIN、GIPEPXXTPTKM:SPIN、SIPKAXXTPTEL:SPIN、HVTKPTXTPTKL:SPIN、YVPKPXXTPTKL:SPIN、TVPKPXXTPTQL:SPIN、AVPKAXXTPTKL:SPIN、KVGKAXXTPTKL:SPIN、KASKAXXTPTKL:SPIN、AAPASXXTPTRL:SPIN、STPPTXXTPTRL:SPIN、HVPKPXXTPTKL:SPIN、RVPSTXXTPTKT:SPIN、ASAAPXXTPTAL:SPIN、ASASPXXTPTDL:SPIN、KIPKAXXVPTEL:SPIN、GIPEPXXVPEKM:SPIN、SIPKAXXVPTEL:SPIN、HVTKPTXAPTKL:SPIN、YVPKPXXAPTKL:SPIN、TVPKPXXAPTQL:SPIN、AVPKAXXAPTKL:SPIN、KVGKAXXVPTKL:SPIN、KASKAXXVPTKL:SPIN、AAPASXXVPARL:SPIN、STPPTXXVPTRL:SPIN、HVPKPXXAPTKL:SPIN、RVPSTXXAPVKT:SPIN、ASAAPXXVPQAL:SPIN、ASASPXXVSQDL:SPIN、ASASPXXVPQDL:SPIN、NDEGLEXVPTEE:SPIN、NDEGLEXVPTGQ:SPIN、SSVKXQPSRVHH:SPIN、RNVQXRPTQVQL:SPIN、KIPKAXXVPAEL:SPIS、GIPEPXXVPAKM:SPIS、SIPKAXXVPAEL:SPIS、HVTKPTXVPAKL:SPIS、YVPKPXXVPAKL:SPIS、TVPKPXXVPAQL:SPIS、AVPKAXXVPAKL:SPIS、KVGKAXXVPAKL:SPIS、KASKAXXVPAKL:SPIS、GSAGPXXVPAKM:SPIS、STPPTXXVPARL:SPIS、HVPKPXXVPAKL:SPIS、RVPSTXXVPAKT:SPIS、ASAAPXXVPAAL:SPIS、ASASPXXVPADL:SPIS、KVGKAXXVPTKL:SPIS、NDEGLEXVPTEE:SPIS、NDEGLEXVPTGQ:SPIS、KIPKAXXAPVEL:KPLS、GIPEPXXAPVKM:KPLS、SIPKAXXAPVEL:KPLS、HVTKPTXAPVKL:KPLS、YVPKPXXAPVKL:KPLS、TVPKPXXAPVQL:KPLS、AVPKAXXAPVKL:KPLS、KVGKAXXAPVKL:KPLS、KASKAXXAPVKL:KPLS、GSAGPXXAPVKM:KPLS、AAPASXXAPVRL:KPLS、STPPTXXAPVRL:KPLS、HVPKPXXAPVKL:KPLS、ASAAPXXAPVAL:KPLS、ASASPXXAPVDL:KPLS、KIPKAXXVPTEL:KPLS、GIPEPXXVPEKM:KPLS、SIPKAXXVPTEL:KPLS、HVTKPTXAPTKL:KPLS、YVPKPXXAPTKL:KPLS、TVPKPXXAPTQL:KPLS、AVPKAXXAPTKL:KPLS、KVGKAXXVPTKL:KPLS、KASKAXXVPTKL:KPLS、GSAGPXXTPTKM:KPLS、AAPASXXVPARL:KPLS、STPPTXXVPTRL:KPLS、HVPKPXXAPTKL:KPLS、ASAAPXXVPQAL:KPLS、ASASPXXVSQDL:KPLS、ASASPXXVPQDL:KPLS、NDEGLEXVPTEE:KPLS、NDEGLEXVPTGQ:KPLS、SSVKXQPSRVHH:KPLS、RNVQXRPTQVQL:KPLS、KIPKAXXVPQEL:EPLP、GIPEPXXVPQKM:EPLP、SIPKAXXVPQEL:EPLP、HVTKPTXVPQKL:EPLP、YVPKPXXVPQKL:EPLP、TVPKPXXVPQQL:EPLP、AVPKAXXVPQKL:EPLP、KVGKAXXVPQKL:EPLP、KASKAXXVPQKL:EPLP、GSAGPXXVPQKM:EPLP、AAPASXXVPQRL:EPLP、STPPTXXVPQRL:EPLP、HVPKPXXVPQKL:EPLP、RVPSTXXVPQKT:EPLP、ASASPXXVPQDL:EPLP、
KIPKAXXVPTEL:EPLP、GIPEPXXVPEKM:EPLP、SIPKAXXVPTEL:EPLP、HVTKPTXAPTKL:EPLP、YVPKPXXAPTKL:EPLP、TVPKPXXAPTQL:EPLP、AVPKAXXAPTKL:EPLP、KVGKAXXVPTKL:EPLP、KASKAXXVPTKL:EPLP、GSAGPXXTPTKM:EPLP、AAPASXXVPARL:EPLP、STPPTXXVPTRL:EPLP、HVPKPXXAPTKL:EPLP、RVPSTXXAPVKT:EPLP、ASASPXXVSQDL:EPLP、NDEGLEXVPTEE:EPLP、NDEGLEXVPTGQ:EPLP、SSVKXQPSRVHH:EPLP、RNVQXRPTQVQL:EPLP、KIPKAXXVSQEL:EPLT、GIPEPXXVSQKM:EPLT、SIPKAXXVSQEL:EPLT、HVTKPTXVSQKL:EPLT、YVPKPXXVSQKL:EPLT、TVPKPXXVSQQL:EPLT、AVPKAXXVSQKL:EPLT、KVGKAXXVSQKL:EPLT、KASKAXXVSQKL:EPLT、GSAGPXXVSQKM:EPLT、AAPASXXVSQRL:EPLT、STPPTXXVSQRL:EPLT、HVPKPXXVSQKL:EPLT、RVPSTXXVSQKT:EPLT、ASAAPXXVSQAL:EPLT、ASASPXXVSQDL:EPLT、KIPKAXXVPTEL:EPLT、GIPEPXXVPEKM:EPLT、SIPKAXXVPTEL:EPLT、HVTKPTXAPTKL:EPLT、YVPKPXXAPTKL:EPLT、TVPKPXXAPTQL:EPLT、AVPKAXXAPTKL:EPLT、KVGKAXXVPTKL:EPLT、KASKAXXVPTKL:EPLT、GSAGPXXTPTKM:EPLT、AAPASXXVPARL:EPLT、STPPTXXVPTRL:EPLT、HVPKPXXAPTKL:EPLT、RVPSTXXAPVKT:EPLT、ASAAPXXVPQAL:EPLT、NDEGLEXVPTEE:EPLT、NDEGLEXVPTGQ:EPLT、SSVKXQPSRVHH:EPLT、RNVQXRPTQVQL:EPLT、KIPKAXXVPQEL:EPLT、GIPEPXXVPQKM:EPLT、SIPKAXXVPQEL:EPLT、HVTKPTXVPQKL:EPLT、YVPKPXXVPQKL:EPLT、TVPKPXXVPQQL:EPLT、AVPKAXXVPQKL:EPLT、KVGKAXXVPQKL:EPLT、KASKAXXVPQKL:EPLT、GSAGPXXVPQKM:EPLT、AAPASXXVPQRL:EPLT、STPPTXXVPQRL:EPLT、HVPKPXXVPQKL:EPLT、RVPSTXXVPQKT:EPLT、ASASPXXVPQDL:EPLT、NDEGLEXVPTGQ:SNIT、GIPEPXXVPEKM:SNIT、HVTKPTXAPTKL:SNIT、YVPKPXXAPTKL:SNIT、TVPKPXXAPTQL:SNIT、AVPKAXXAPTKL:SNIT、GSAGPXXTPTKM:SNIT、AAPASXXVPARL:SNIT、HVPKPXXAPTKL:SNIT、RVPSTXXAPVKT:SNIT、ASAAPXXVPQAL:SNIT、ASASPXXVSQDL:SNIT、ASASPXXVPQDL:SNIT、SSVKXQPSRVHH:SNIT、RNVQXRPTQVQL:SNIT、RNVQXRPSRVQL:RSVK、KIPKAXXVPTEL:RSVK、GIPEPXXVPEKM:RSVK、SIPKAXXVPTEL:RSVK、HVTKPTXAPTKL:RSVK、YVPKPXXAPTKL:RSVK、TVPKPXXAPTQL:RSVK、AVPKAXXAPTKL:RSVK、KVGKAXXVPTKL:RSVK、KASKAXXVPTKL:RSVK、GSAGPXXTPTKM:RSVK、AAPASXXVPARL:RSVK、STPPTXXVPTRL:RSVK、HVPKPXXAPTKL:RSVK、RVPSTXXAPVKT:RSVK、ASAAPXXVPQAL:RSVK、ASASPXXVSQDL:RSVK、ASASPXXVPQDL:RSVK、NDEGLEXVPTEE:RSVK、NDEGLEXVPTGQ:RSVK、RNVQXRPTQVQL:RSVK、SSVKXQPTQVHH:RPVQ、KIPKAXXVPTEL:RPVQ、GIPEPXXVPEKM:RPVQ、SIPKAXXVPTEL:RPVQ、HVTKPTXAPTKL:RPVQ、YVPKPXXAPTKL:RPVQ、TVPKPXXAPTQL:RPVQ、AVPKAXXAPTKL:RPVQ、KVGKAXXVPTKL:RPVQ、KASKAXXVPTKL:RPVQ、GSAGPXXTPTKM:RPVQ、AAPASXXVPARL:RPVQ、STPPTXXVPTRL:RPVQ、HVPKPXXAPTKL:RPVQ、RVPSTXXAPVKT:RPVQ、ASAAPXXVPQAL:RPVQ、ASASPXXVSQDL:RPVQ、ASASPXXVPQDL:RPVQ、NDEGLEXVPTEE:RPVQ、NDEGLEXVPTGQ:RPVQ、及びSSVKXQPSRVHH:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP3:PEP12ペアは、VPT:SAIS-AA17-LYL、VPE:SAIS-AA17-LYL、APT:SAIS-AA17-LYL、TPT:SAIS-AA17-LYL、VPA:SAIS-AA17-LYL、APV:SAIS-AA17-LYL、VPQ:SAIS-AA17-LYL、VSQ:SAIS-AA17-LYL、SRV:SAIS-AA17-LYL、TQV:SAIS-AA17-LYL、VPE:SSLS-AA17-LFF、VPT:SSLS-AA17-LFF、APT:SSLS-AA17-LFF、TPT:SSLS-AA17-LFF、VPA:SSLS-AA17-LFF、APV:SSLS-AA17-LFF、VPQ:SSLS-AA17-LFF、VSQ:SSLS-AA17-LFF、SRV:SSLS-AA17-LFF、TQV:SSLS-AA17-LFF、APT:NAIS-AA17-LYF、VPT:NAIS-AA17-LYF、VPE:NAIS-AA17-LYF、TPT:NAIS-AA17-LYF、VPA:NAIS-AA17-LYF、APV:NAIS-AA17-LYF、VPQ:NAIS-AA17-LYF、VSQ:NAIS-AA17-LYF、SRV:NAIS-AA17-LYF、TQV:NAIS-AA17-LYF、APT:SATS-AA17-LYY、VPT:SATS-AA17-LYY、VPE:SATS-AA17-LYY、TPT:SATS-AA17-LYY、VPA:SATS-AA17-LYY、APV:SATS-AA17-LYY、VPQ:SATS-AA17-LYY、VSQ:SATS-AA17-LYY、SRV:SATS-AA17-LYY、TQV:SATS-AA17-LYY、VPT:SPIS-AA17-LYK、VPE:SPIS-AA17-LYK、APT:SPIS-AA17-LYK、TPT:SPIS-AA17-LYK、VPA:SPIS-AA17-LYK、APV:SPIS-AA17-LYK、VPQ:SPIS-AA17-LYK、VSQ:SPIS-AA17-LYK、SRV:SPIS-AA17-LYK、TQV:SPIS-AA17-LYK、VPT:EPIS-AA17-LYL、VPE:EPIS-AA17-LYL、APT:EPIS-AA17-LYL、TPT:EPIS-AA17-LYL、VPA:EPIS-AA17-LYL、APV:EPIS-AA17-LYL、VPQ:EPIS-AA17-LYL、VSQ:EPIS-AA17-LYL、SRV:EPIS-AA17-LYL、TQV:EPIS-AA17-LYL、TPT:SPIN-AA17-LYF、VPT:SPIN-AA17-LYF、VPE:SPIN-AA17-LYF、APT:SPIN-AA17-LYF、VPA:SPIN-AA17-LYF、APV:SPIN-AA17-LYF、VPQ:SPIN-AA17-LYF、VSQ:SPIN-AA17-LYF、SRV:SPIN-AA17-LYF、TQV:SPIN-AA17-LYF、VPA:SPIS-AA17-LYI、VPT:SPIS-AA17-LYI、VPE:SPIS-AA17-LYI、APT:SPIS-AA17-LYI、TPT:SPIS-AA17-LYI、APV:SPIS-AA17-LYI、VPQ:SPIS-AA17-LYI、VSQ:SPIS-AA17-LYI、SRV:SPIS-AA17-LYI、TQV:SPIS-AA17-LYI、VPT:SPIS-AA17-LFI、VPE:SPIS-AA17-LFI、APT:SPIS-AA17-LFI、TPT:SPIS-AA17-LFI、VPA:SPIS-AA17-LFI、APV:SPIS-AA17-LFI、VPQ:SPIS-AA17-LFI、VSQ:SPIS-AA17-LFI、SRV:SPIS-AA17-LFI、TQV:SPIS-AA17-LFI、APV:KPLS-AA17-LYV、VPT:KPLS-AA17-LYV、VPE:KPLS-AA17-LYV、APT:KPLS-AA17-LYV、TPT:KPLS-AA17-LYV、VPA:KPLS-AA17-LYV、VPQ:KPLS-AA17-LYV、VSQ:KPLS-AA17-LYV、SRV:KPLS-AA17-LYV、TQV:KPLS-AA17-LYV、VPQ:EPLP-AA17-VYY、VPT:EPLP-AA17-VYY、VPE:EPLP-AA17-VYY、APT:EPLP-AA17-VYY、TPT:EPLP-AA17-VYY、VPA:EPLP-AA17-VYY、APV:EPLP-AA17-VYY、VSQ:EPLP-AA17-VYY、SRV:EPLP-AA17-VYY、TQV:EPLP-AA17-VYY、VSQ:EPLT-AA17-LYY、VPT:EPLT-AA17-LYY、VPE:EPLT-AA17-LYY、APT:EPLT-AA17-LYY、TPT:EPLT-AA17-LYY、VPA:EPLT-AA17-LYY、APV:EPLT-AA17-LYY、VPQ:EPLT-AA17-LYY、SRV:EPLT-AA17-LYY、TQV:EPLT-AA17-LYY、VPT:SNIT-AA17-QIM、VPE:SNIT-AA17-QIM、APT:SNIT-AA17-QIM、TPT:SNIT-AA17-QIM、VPA:SNIT-AA17-QIM、APV:SNIT-AA17-QIM、VPQ:SNIT-AA17-QIM、VSQ:SNIT-AA17-QIM、SRV:SNIT-AA17-QIM、TQV:SNIT-AA17-QIM、SRV:RSVK-AA17-AKV、VPT:RSVK-AA17-AKV、VPE:RSVK-AA17-AKV、APT:RSVK-AA17-AKV、TPT:RSVK-AA17-AKV、VPA:RSVK-AA17-AKV、APV:RSVK-AA17-AKV、VPQ:RSVK-AA17-AKV、VSQ:RSVK-AA17-AKV、TQV:RSVK-AA17-AKV、TQV:RPVQ-AA17-RKI、VPT:RPVQ-AA17-RKI、VPE:RPVQ-AA17-RKI、APT:RPVQ-AA17-RKI、TPT:RPVQ-AA17-RKI、VPA:RPVQ-AA17-RKI、APV:RPVQ-AA17-RKI、VPQ:RPVQ-AA17-RKI、VSQ:RPVQ-AA17-RKI、及びSRV:RPVQ-AA17-RKI(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。)からなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP12:PEP5ペアは、VPTKM:SAIS-AA17-LYL、VPTKL:SAIS-AA17-LYL、VPTQL:SAIS-AA17-LYL、VPTRL:SAIS-AA17-LYL、VPTKT:SAIS-AA17-LYL、VPTAL:SAIS-AA17-LYL、VPTDL:SAIS-AA17-LYL、VPEKM:SAIS-AA17-LYL、APTKL:SAIS-AA17-LYL、APTQL:SAIS-AA17-LYL、TPTKM:SAIS-AA17-LYL、VPARL:SAIS-AA17-LYL、APVKT:SAIS-AA17-LYL、VPQAL:SAIS-AA17-LYL、VSQDL:SAIS-AA17-LYL、VPQDL:SAIS-AA17-LYL、SRVHH:SAIS-AA17-LYL、TQVQL:SAIS-AA17-LYL、VPEEL:SSLS-AA17-LFF、VPEKL:SSLS-AA17-LFF、VPEQL:SSLS-AA17-LFF、VPEKM:SSLS-AA17-LFF、VPERL:SSLS-AA17-LFF、VPEKT:SSLS-AA17-LFF、VPEAL:SSLS-AA17-LFF、VPEDL:SSLS-AA17-LFF、VPTEL:SSLS-AA17-LFF、APTKL:SSLS-AA17-LFF、APTQL:SSLS-AA17-LFF、VPTKL:SSLS-AA17-LFF、TPTKM:SSLS-AA17-LFF、VPARL:SSLS-AA17-LFF、VPTRL:SSLS-AA17-LFF、APVKT:SSLS-AA17-LFF、VPQAL:SSLS-AA17-LFF、VSQDL:SSLS-AA17-LFF、VPQDL:SSLS-AA17-LFF、VPTEE:SSLS-AA17-LFF、VPTGQ:SSLS-AA17-LFF、SRVHH:SSLS-AA17-LFF、TQVQL:SSLS-AA17-LFF、APTEL:NAIS-AA17-LYF、APTKM:NAIS-AA17-LYF、APTKL:NAIS-AA17-LYF、APTRL:NAIS-AA17-LYF、APTKT:NAIS-AA17-LYF、APTAL:NAIS-AA17-LYF、APTDL:NAIS-AA17-LYF、VPTEL:NAIS-AA17-LYF、VPEKM:NAIS-AA17-LYF、VPTKL:NAIS-AA17-LYF、TPTKM:NAIS-AA17-LYF、VPARL:NAIS-AA17-LYF、VPTRL:NAIS-AA17-LYF、APVKT:NAIS-AA17-LYF、VPQAL:NAIS-AA17-LYF、VSQDL:NAIS-AA17-LYF、VPQDL:NAIS-AA17-LYF、VPTEE:NAIS-AA17-LYF、VPTGQ:NAIS-AA17-LYF、SRVHH:NAIS-AA17-LYF、TQVQL:NAIS-AA17-LYF、APTEL:SATS-AA17-LYY、APTKM:SATS-AA17-LYY、APTKL:SATS-AA17-LYY、APTQL:SATS-AA17-LYY、APTRL:SATS-AA17-LYY、APTKT:SATS-AA17-LYY、APTAL:SATS-AA17-LYY、APTDL:SATS-AA17-LYY、VPTEL:SATS-AA17-LYY、VPEKM:SATS-AA17-LYY、VPTKL:SATS-AA17-LYY、TPTKM:SATS-AA17-LYY、VPARL:SATS-AA17-LYY、VPTRL:SATS-AA17-LYY、APVKT:SATS-AA17-LYY、VPQAL:SATS-AA17-LYY、VSQDL:SATS-AA17-LYY、VPQDL:SATS-AA17-LYY、VPTEE:SATS-AA17-LYY、VPTGQ:SATS-AA17-LYY、SRVHH:SATS-AA17-LYY、TQVQL:SATS-AA17-LYY、VPTEL:SPIS-AA17-LYK、VPTKM:SPIS-AA17-LYK、VPTKL:SPIS-AA17-LYK、VPTQL:SPIS-AA17-LYK、VPTRL:SPIS-AA17-LYK、VPTKT:SPIS-AA17-LYK、VPTAL:SPIS-AA17-LYK、VPTDL:SPIS-AA17-LYK、VPEKM:SPIS-AA17-LYK、APTKL:SPIS-AA17-LYK、APTQL:SPIS-AA17-LYK、TPTKM:SPIS-AA17-LYK、VPARL:SPIS-AA17-LYK、APVKT:SPIS-AA17-LYK、VPQAL:SPIS-AA17-LYK、VSQDL:SPIS-AA17-LYK、VPQDL:SPIS-AA17-LYK、SRVHH:SPIS-AA17-LYK、TQVQL:SPIS-AA17-LYK、VPTEL:EPIS-AA17-LYL、VPTKM:EPIS-AA17-LYL、VPTKL:EPIS-AA17-LYL、VPTQL:EPIS-AA17-LYL、VPTRL:EPIS-AA17-LYL、VPTKT:EPIS-AA17-LYL、VPTAL:EPIS-AA17-LYL、VPTDL:EPIS-AA17-LYL、VPEKM:EPIS-AA17-LYL、APTKL:EPIS-AA17-LYL、APTQL:EPIS-AA17-LYL、TPTKM:EPIS-AA17-LYL、VPARL:EPIS-AA17-LYL、APVKT:EPIS-AA17-LYL、VPQAL:EPIS-AA17-LYL、VSQDL:EPIS-AA17-LYL、VPQDL:EPIS-AA17-LYL、SRVHH:EPIS-AA17-LYL、TQVQL:EPIS-AA17-LYL、TPTEL:SPIN-AA17-LYF、TPTKM:SPIN-AA17-LYF、TPTKL:SPIN-AA17-LYF、TPTQL:SPIN-AA17-LYF、TPTRL:SPIN-AA17-LYF、TPTKT:SPIN-AA17-LYF、TPTAL:SPIN-AA17-LYF、TPTDL:SPIN-AA17-LYF、VPTEL:SPIN-AA17-LYF、VPEKM:SPIN-AA17-LYF、APTKL:SPIN-AA17-LYF、APTQL:SPIN-AA17-LYF、VPTKL:SPIN-AA17-LYF、VPARL:SPIN-AA17-LYF、VPTRL:SPIN-AA17-LYF、APVKT:SPIN-AA17-LYF、VPQAL:SPIN-AA17-LYF、VSQDL:SPIN-AA17-LYF、VPQDL:SPIN-AA17-LYF、VPTEE:SPIN-AA17-LYF、VPTGQ:SPIN-AA17-LYF、SRVHH:SPIN-AA17-LYF、TQVQL:SPIN-AA17-LYF、VPAEL:SPIS-AA17-LYI、VPAKM:SPIS-AA17-LYI、VPAKL:SPIS-AA17-LYI、VPAQL:SPIS-AA17-LYI、VPARL:SPIS-AA17-LYI、VPAKT:SPIS-AA17-LYI、VPAAL:SPIS-AA17-LYI、VPADL:SPIS-AA17-LYI、VPTEL:SPIS-AA17-LYI、VPEKM:SPIS-AA17-LYI、APTKL:SPIS-AA17-LYI、APTQL:SPIS-AA17-LYI、VPTKL:SPIS-AA17-LYI、TPTKM:SPIS-AA17-LYI、VPTRL:SPIS-AA17-LYI、APVKT:SPIS-AA17-LYI、VPQAL:SPIS-AA17-LYI、VSQDL:SPIS-AA17-LYI、VPQDL:SPIS-AA17-LYI、VPTEE:SPIS-AA17-LYI、VPTGQ:SPIS-AA17-LYI、SRVHH:SPIS-AA17-LYI、TQVQL:SPIS-AA17-LYI、VPTEL:SPIS-AA17-LFI、VPTKM:SPIS-AA17-LFI、VPTKL:SPIS-AA17-LFI、VPTQL:SPIS-AA17-LFI、VPTRL:SPIS-AA17-LFI、VPTKT:SPIS-AA17-LFI、VPTAL:SPIS-AA17-LFI、VPTDL:SPIS-AA17-LFI、VPEKM:SPIS-AA17-LFI、APTKL:SPIS-AA17-LFI、APTQL:SPIS-AA17-LFI、TPTKM:SPIS-AA17-LFI、VPARL:SPIS-AA17-LFI、APVKT:SPIS-AA17-LFI、VPQAL:SPIS-AA17-LFI、VSQDL:SPIS-AA17-LFI、VPQDL:SPIS-AA17-LFI、SRVHH:SPIS-AA17-LFI、TQVQL:SPIS-AA17-LFI、APVEL:KPLS-AA17-LYV、APVKM:KPLS-AA17-LYV、APVKL:KPLS-AA17-LYV、APVQL:KPLS-AA17-LYV、APVRL:KPLS-AA17-LYV、APVAL:KPLS-AA17-LYV、APVDL:KPLS-AA17-LYV、VPTEL:KPLS-AA17-LYV、VPEKM:KPLS-AA17-LYV、APTKL:KPLS-AA17-LYV、APTQL:KPLS-AA17-LYV、VPTKL:KPLS-AA17-LYV、TPTKM:KPLS-AA17
-LYV、VPARL:KPLS-AA17-LYV、VPTRL:KPLS-AA17-LYV、VPQAL:KPLS-AA17-LYV、VSQDL:KPLS-AA17-LYV、VPQDL:KPLS-AA17-LYV、VPTEE:KPLS-AA17-LYV、VPTGQ:KPLS-AA17-LYV、SRVHH:KPLS-AA17-LYV、TQVQL:KPLS-AA17-LYV、VPQEL:EPLP-AA17-VYY、VPQKM:EPLP-AA17-VYY、VPQKL:EPLP-AA17-VYY、VPQQL:EPLP-AA17-VYY、VPQRL:EPLP-AA17-VYY、VPQKT:EPLP-AA17-VYY、VPQDL:EPLP-AA17-VYY、VPTEL:EPLP-AA17-VYY、VPEKM:EPLP-AA17-VYY、APTKL:EPLP-AA17-VYY、APTQL:EPLP-AA17-VYY、VPTKL:EPLP-AA17-VYY、TPTKM:EPLP-AA17-VYY、VPARL:EPLP-AA17-VYY、VPTRL:EPLP-AA17-VYY、APVKT:EPLP-AA17-VYY、VSQDL:EPLP-AA17-VYY、VPTEE:EPLP-AA17-VYY、VPTGQ:EPLP-AA17-VYY、SRVHH:EPLP-AA17-VYY、TQVQL:EPLP-AA17-VYY、VSQEL:EPLT-AA17-LYY、VSQKM:EPLT-AA17-LYY、VSQKL:EPLT-AA17-LYY、VSQQL:EPLT-AA17-LYY、VSQRL:EPLT-AA17-LYY、VSQKT:EPLT-AA17-LYY、VSQAL:EPLT-AA17-LYY、VSQDL:EPLT-AA17-LYY、VPTEL:EPLT-AA17-LYY、VPEKM:EPLT-AA17-LYY、APTKL:EPLT-AA17-LYY、APTQL:EPLT-AA17-LYY、VPTKL:EPLT-AA17-LYY、TPTKM:EPLT-AA17-LYY、VPARL:EPLT-AA17-LYY、VPTRL:EPLT-AA17-LYY、APVKT:EPLT-AA17-LYY、VPQAL:EPLT-AA17-LYY、VPTEE:EPLT-AA17-LYY、VPTGQ:EPLT-AA17-LYY、SRVHH:EPLT-AA17-LYY、TQVQL:EPLT-AA17-LYY、VPQEL:EPLT-AA17-LYY、VPQKM:EPLT-AA17-LYY、VPQKL:EPLT-AA17-LYY、VPQQL:EPLT-AA17-LYY、VPQRL:EPLT-AA17-LYY、VPQKT:EPLT-AA17-LYY、VPQDL:EPLT-AA17-LYY、VPTGQ:SNIT-AA17-QIM、VPEKM:SNIT-AA17-QIM、APTKL:SNIT-AA17-QIM、APTQL:SNIT-AA17-QIM、TPTKM:SNIT-AA17-QIM、VPARL:SNIT-AA17-QIM、APVKT:SNIT-AA17-QIM、VPQAL:SNIT-AA17-QIM、VSQDL:SNIT-AA17-QIM、VPQDL:SNIT-AA17-QIM、SRVHH:SNIT-AA17-QIM、TQVQL:SNIT-AA17-QIM、SRVQL:RSVK-AA17-AKV、VPTEL:RSVK-AA17-AKV、VPEKM:RSVK-AA17-AKV、APTKL:RSVK-AA17-AKV、APTQL:RSVK-AA17-AKV、VPTKL:RSVK-AA17-AKV、TPTKM:RSVK-AA17-AKV、VPARL:RSVK-AA17-AKV、VPTRL:RSVK-AA17-AKV、APVKT:RSVK-AA17-AKV、VPQAL:RSVK-AA17-AKV、VSQDL:RSVK-AA17-AKV、VPQDL:RSVK-AA17-AKV、VPTEE:RSVK-AA17-AKV、VPTGQ:RSVK-AA17-AKV、TQVQL:RSVK-AA17-AKV、TQVHH:RPVQ-AA17-RKI、VPTEL:RPVQ-AA17-RKI、VPEKM:RPVQ-AA17-RKI、APTKL:RPVQ-AA17-RKI、APTQL:RPVQ-AA17-RKI、VPTKL:RPVQ-AA17-RKI、TPTKM:RPVQ-AA17-RKI、VPARL:RPVQ-AA17-RKI、VPTRL:RPVQ-AA17-RKI、APVKT:RPVQ-AA17-RKI、VPQAL:RPVQ-AA17-RKI、VSQDL:RPVQ-AA17-RKI、VPQDL:RPVQ-AA17-RKI、VPTEE:RPVQ-AA17-RKI、VPTGQ:RPVQ-AA17-RKI、及びSRVHH:RPVQ-AA17-RKI(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。)からなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP12:PEP7ペアは、GIPEPXX:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXX:SAIS-AA17-LYL、KASKAXX:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:SAIS-AA17-LYL、STPPTXX:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQP:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRP:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXX:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQP:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRP:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXX:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQP:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRP:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:SATS-AA17-LYY、HVTKPTX:SATS-AA17-LYY、YVPKPXX:SATS-AA17-LYY、TVPKPXX:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:SATS-AA17-LYY、HVPKPXX:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:SATS-AA17-LYY、SSVKXQP:SATS-AA17-LYY、RNVQXRP:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXX:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:SPIS-AA17-LYK、KASKAXX:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:SPIS-AA17-LYK、STPPTXX:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQP:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRP:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXX:EPIS-AA17-LYL、GIPEPXX:EPIS-AA17-LYL、SIPKAXX:EPIS-AA17-LYL、HVTKPTX:EPIS-AA17-LYL、YVPKPXX:EPIS-AA17-LYL、TVPKPXX:EPIS-AA17-LYL、AVPKAXX:EPIS-AA17-LYL、KVGKAXX:EPIS-AA17-LYL、GSAGPXX:EPIS-AA17-LYL、AAPASXX:EPIS-AA17-LYL、STPPTXX:EPIS-AA17-LYL、HVPKPXX:EPIS-AA17-LYL、RVPSTXX:EPIS-AA17-LYL、ASAAPXX:EPIS-AA17-LYL、ASASPXX:EPIS-AA17-LYL、SSVKXQP:EPIS-AA17-LYL、RNVQXRP:EPIS-AA17-LYL、KIPKAXX:SPIN-AA17-LYF、GIPEPXX:SPIN-AA17-LYF、SIPKAXX:SPIN-AA17-LYF、HVTKPTX:SPIN-AA17-LYF、YVPKPXX:SPIN-AA17-LYF、TVPKPXX:SPIN-AA17-LYF、AVPKAXX:SPIN-AA17-LYF、KVGKAXX:SPIN-AA17-LYF、KASKAXX:SPIN-AA17-LYF、AAPASXX:SPIN-AA17-LYF、STPPTXX:SPIN-AA17-LYF、HVPKPXX:SPIN-AA17-LYF、RVPSTXX:SPIN-AA17-LYF、ASAAPXX:SPIN-AA17-LYF、ASASPXX:SPIN-AA17-LYF、NDEGLEX:SPIN-AA17-LYF、SSVKXQP:SPIN-AA17-LYF、RNVQXRP:SPIN-AA17-LYF、KIPKAXX:SPIS-AA17-LYI、GIPEPXX:SPIS-AA17-LYI、SIPKAXX:SPIS-AA17-LYI、HVTKPTX:SPIS-AA17-LYI、YVPKPXX:SPIS-AA17-LYI、TVPKPXX:SPIS-AA17-LYI、AVPKAXX:SPIS-AA17-LYI、KVGKAXX:SPIS-AA17-LYI、KASKAXX:SPIS-AA17-LYI、GSAGPXX:SPIS-AA17-LYI、STPPTXX:SPIS-AA17-LYI、HVPKPXX:SPIS-AA17-LYI、RVPSTXX:SPIS-AA17-LYI、ASAAPXX:SPIS-AA17-LYI、ASASPXX:SPIS-AA17-LYI、NDEGLEX:SPIS-AA17-LYI、SSVKXQP:SPIS-AA17-LYI、RNVQXRP:SPIS-AA17-LYI、KIPKAXX:SPIS-AA17-LFI、GIPEPXX:SPIS-AA17-LFI、SIPKAXX:SPIS-AA17-LFI、HVTKPTX:SPIS-AA17-LFI、YVPKPXX:SPIS-AA17-LFI、TVPKPXX:SPIS-AA17-LFI、AVPKAXX:SPIS-AA17-LFI、KVGKAXX:SPIS-AA17-LFI、KASKAXX:SPIS-AA17-LFI、GSAGPXX:SPIS-AA17-LFI、AAPASXX:SPIS-AA17-LFI、HVPKPXX:SPIS-AA17-LFI、RVPSTXX:SPIS-AA17-LFI、ASAAPXX:SPIS-AA17-LFI、ASASPXX:SPIS-AA17-LFI、SSVKXQP:SPIS-AA17-LFI、RNVQXRP:SPIS-AA17-LFI、KIPKAXX:KPLS-AA17-LYV、GIPEPXX:KPLS-AA17-LYV、SIPKAXX:KPLS-AA17-LYV、HVTKPTX:KPLS-AA17-LYV、YVPKPXX:KPLS-AA17-LYV、TVPKPXX:KPLS-AA17-LYV、AVPKAXX:KPLS-AA17-LYV、KVGKAXX:KPLS-AA17-LYV、KASKAXX:KPLS-AA17-LYV、GSAGPXX:KPLS-AA17-LYV、AAPASXX:KPLS-AA17-LYV、STPPTXX:KPLS-AA17-LYV、HVPKPXX:KPLS-AA17-LYV、ASAAPXX:KPLS-AA17-LYV、ASASPXX:KPLS-AA17-LYV、NDEGLEX:KPLS-AA17-LYV、SSVKXQP:KPLS-AA17-LYV、RNVQXRP:KPLS-AA17-LYV、KIPKAXX:EPLP-AA17-VYY、GIPEPXX:EPLP-AA17-VYY、SIPKAXX:EPLP-AA17-VYY、HVTKPTX:EPLP-AA17-VYY、YVPKPXX:EPLP-AA17-VYY、TVPKPXX:EPLP-AA17-VYY、AVPKAXX:EPLP-AA17-VYY、KVGKAXX:EPLP-AA17-VYY、KASKAXX:EPLP-AA17-VYY、GSAGPXX:EPLP-AA17-VYY、AAPASXX:EPLP-AA17-VYY、STPPTXX:EPLP-AA17-VYY、HVPKPXX:EPLP-AA17-VYY、RVPST
XX:EPLP-AA17-VYY、ASASPXX:EPLP-AA17-VYY、NDEGLEX:EPLP-AA17-VYY、SSVKXQP:EPLP-AA17-VYY、RNVQXRP:EPLP-AA17-VYY、KIPKAXX:EPLT-AA17-LYY、GIPEPXX:EPLT-AA17-LYY、SIPKAXX:EPLT-AA17-LYY、HVTKPTX:EPLT-AA17-LYY、YVPKPXX:EPLT-AA17-LYY、TVPKPXX:EPLT-AA17-LYY、AVPKAXX:EPLT-AA17-LYY、KVGKAXX:EPLT-AA17-LYY、KASKAXX:EPLT-AA17-LYY、GSAGPXX:EPLT-AA17-LYY、AAPASXX:EPLT-AA17-LYY、STPPTXX:EPLT-AA17-LYY、HVPKPXX:EPLT-AA17-LYY、RVPSTXX:EPLT-AA17-LYY、ASAAPXX:EPLT-AA17-LYY、ASASPXX:EPLT-AA17-LYY、NDEGLEX:EPLT-AA17-LYY、SSVKXQP:EPLT-AA17-LYY、RNVQXRP:EPLT-AA17-LYY、NDEGLEX:SNIT-AA17-QIM、GIPEPXX:SNIT-AA17-QIM、HVTKPTX:SNIT-AA17-QIM、YVPKPXX:SNIT-AA17-QIM、TVPKPXX:SNIT-AA17-QIM、AVPKAXX:SNIT-AA17-QIM、GSAGPXX:SNIT-AA17-QIM、AAPASXX:SNIT-AA17-QIM、HVPKPXX:SNIT-AA17-QIM、RVPSTXX:SNIT-AA17-QIM、ASAAPXX:SNIT-AA17-QIM、ASASPXX:SNIT-AA17-QIM、SSVKXQP:SNIT-AA17-QIM、RNVQXRP:SNIT-AA17-QIM、RNVQXRP:RSVK-AA17-AKV、KIPKAXX:RSVK-AA17-AKV、GIPEPXX:RSVK-AA17-AKV、SIPKAXX:RSVK-AA17-AKV、HVTKPTX:RSVK-AA17-AKV、YVPKPXX:RSVK-AA17-AKV、TVPKPXX:RSVK-AA17-AKV、AVPKAXX:RSVK-AA17-AKV、KVGKAXX:RSVK-AA17-AKV、KASKAXX:RSVK-AA17-AKV、GSAGPXX:RSVK-AA17-AKV、AAPASXX:RSVK-AA17-AKV、STPPTXX:RSVK-AA17-AKV、HVPKPXX:RSVK-AA17-AKV、RVPSTXX:RSVK-AA17-AKV、ASAAPXX:RSVK-AA17-AKV、ASASPXX:RSVK-AA17-AKV、NDEGLEX:RSVK-AA17-AKV、SSVKXQP:RPVQ-AA17-RKI、KIPKAXX:RPVQ-AA17-RKI、GIPEPXX:RPVQ-AA17-RKI、SIPKAXX:RPVQ-AA17-RKI、HVTKPTX:RPVQ-AA17-RKI、YVPKPXX:RPVQ-AA17-RKI、TVPKPXX:RPVQ-AA17-RKI、AVPKAXX:RPVQ-AA17-RKI、KVGKAXX:RPVQ-AA17-RKI、KASKAXX:RPVQ-AA17-RKI、GSAGPXX:RPVQ-AA17-RKI、AAPASXX:RPVQ-AA17-RKI、STPPTXX:RPVQ-AA17-RKI、HVPKPXX:RPVQ-AA17-RKI、RVPSTXX:RPVQ-AA17-RKI、ASAAPXX:RPVQ-AA17-RKI、ASASPXX:RPVQ-AA17-RKI、及びNDEGLEX:RPVQ-AA17-RKI(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。)からなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP12:PEP9ペアは、GIPEPXXVPTKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXXVPTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、KASKAXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXXVPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXXVPTRL:SAIS-AA17-LYL、STPPTXXVPTRL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXXVPTKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXXVPTAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXXVPTDL:SAIS-AA17-LYL、GIPEPXXVPEKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXXAPTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXXTPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXXVPARL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXXAPVKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXXVPQAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXXVSQDL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXXVPQDL:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQPSRVHH:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRPTQVQL:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXXVPEEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXXVPEEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXXVPEQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXXVPEKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXXVPERL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXXVPERL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXXVPEKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXXVPEAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXXVPEDL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXXVPTEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXXVPTEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXXAPTQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXXVPTKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXXVPTKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXXTPTKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXXVPARL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXXVPTRL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXXAPVKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXXVPQAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXXVSQDL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXXVPQDL:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEXVPTEE:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEXVPTGQ:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQPSRVHH:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRPTQVQL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXXAPTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXXAPTKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXXAPTEL:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXXAPTKL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXXAPTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXXAPTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXXAPTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXXAPTRL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXXAPTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXXAPTKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXXAPTAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXXAPTDL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXXVPTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXXVPEKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXXVPTEL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXXVPTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXXVPTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXXTPTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXXVPARL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXXVPTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXXAPVKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXXVPQAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXXVSQDL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXXVPQDL:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEXVPTEE:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEXVPTGQ:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQPSRVHH:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRPTQVQL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXXAPTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXXAPTKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXXAPTEL:SATS-AA17-LYY、HVTKPTXAPTKL:SATS-AA17-LYY、YVPKPXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、TVPKPXXAPTQL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXXAPTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXXAPTRL:SATS-AA17-LYY、STPPTXXAPTRL:SATS-AA17-LYY、HVPKPXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXXAPTKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXXAPTAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXXAPTDL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXXVPTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXXVPEKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXXVPTEL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXXVPTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXXVPTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXXTPTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXXVPARL:SATS-AA17-LYY、STPPTXXVPTRL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXXAPVKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXXVPQAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXXVSQDL:SATS-AA17-LYY、ASASPXXVPQDL:SATS-AA17-LYY、NDEGLEXVPTEE:SATS-AA17-LYY、NDEGLEXVPTGQ:SATS-AA17-LYY、SSVKXQPSRVHH:SATS-AA17-LYY、RNVQXRPTQVQL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXXVPTEL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXXVPTKM:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXXVPTEL:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXXVPTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、KASKAXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXXVPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXXVPTRL:SPIS-AA17-LYK、STPPTXXVPTRL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXXVPTKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXXVPTAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXXVPTDL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXXVPEKM:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXXAPTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXXTPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXXVPARL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXXAPVKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXXVPQAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXXVSQDL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXXVPQDL:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQPSRVHH:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRPTQVQL:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXXVPTEL:EPIS-AA17-LYL、GIPEPXXVPTKM:EPIS-AA17-LYL、SIPKAXXVPTEL:EPIS-AA17-LYL、HVTKPTXVPTKL:EPIS-AA17-LYL、YVPKPXXVPTKL:EPIS-AA17-LYL、TVPKPXXVPTQL:EPIS-AA
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ある実施形態において、PEP7:PEP3:PEP1の3つ組は、GIPEPXX:VPT:SAIS、HVTKPTX:VPT:SAIS、YVPKPXX:VPT:SAIS、TVPKPXX:VPT:SAIS、AVPKAXX:VPT:SAIS、KVGKAXX:VPT:SAIS、KASKAXX:VPT:SAIS、GSAGPXX:VPT:SAIS、AAPASXX:VPT:SAIS、STPPTXX:VPT:SAIS、HVPKPXX:VPT:SAIS、RVPSTXX:VPT:SAIS、ASAAPXX:VPT:SAIS、ASASPXX:VPT:SAIS、GIPEPXX:VPE:SAIS、HVTKPTX:APT:SAIS、YVPKPXX:APT:SAIS、TVPKPXX:APT:SAIS、AVPKAXX:APT:SAIS、GSAGPXX:TPT:SAIS、AAPASXX:VPA:SAIS、HVPKPXX:APT:SAIS、RVPSTXX:APV:SAIS、ASAAPXX:VPQ:SAIS、ASASPXX:VSQ:SAIS、ASASPXX:VPQ:SAIS、SSVKXQP:SRV:SAIS、RNVQXRP:TQV:SAIS、KIPKAXX:VPE:SSLS、SIPKAXX:VPE:SSLS、HVTKPTX:VPE:SSLS、YVPKPXX:VPE:SSLS、TVPKPXX:VPE:SSLS、AVPKAXX:VPE:SSLS、KVGKAXX:VPE:SSLS、KASKAXX:VPE:SSLS、GSAGPXX:VPE:SSLS、AAPASXX:VPE:SSLS、STPPTXX:VPE:SSLS、HVPKPXX:VPE:SSLS、RVPSTXX:VPE:SSLS、ASAAPXX:VPE:SSLS、ASASPXX:VPE:SSLS、KIPKAXX:VPT:SSLS、SIPKAXX:VPT:SSLS、HVTKPTX:APT:SSLS、YVPKPXX:APT:SSLS、TVPKPXX:APT:SSLS、AVPKAXX:APT:SSLS、KVGKAXX:VPT:SSLS、KASKAXX:VPT:SSLS、GSAGPXX:TPT:SSLS、AAPASXX:VPA:SSLS、STPPTXX:VPT:SSLS、HVPKPXX:APT:SSLS、RVPSTXX:APV:SSLS、ASAAPXX:VPQ:SSLS、ASASPXX:VSQ:SSLS、ASASPXX:VPQ:SSLS、NDEGLEX:VPT:SSLS、SSVKXQP:SRV:SSLS、RNVQXRP:TQV:SSLS、KIPKAXX:APT:NAIS、GIPEPXX:APT:NAIS、SIPKAXX:APT:NAIS、AVPKAXX:APT:NAIS、KVGKAXX:APT:NAIS、KASKAXX:APT:NAIS、GSAGPXX:APT:NAIS、AAPASXX:APT:NAIS、STPPTXX:APT:NAIS、RVPSTXX:APT:NAIS、ASAAPXX:APT:NAIS、ASASPXX:APT:NAIS、KIPKAXX:VPT:NAIS、GIPEPXX:VPE:NAIS、SIPKAXX:VPT:NAIS、KVGKAXX:VPT:NAIS、KASKAXX:VPT:NAIS、GSAGPXX:TPT:NAIS、AAPASXX:VPA:NAIS、STPPTXX:VPT:NAIS、RVPSTXX:APV:NAIS、ASAAPXX:VPQ:NAIS、ASASPXX:VSQ:NAIS、ASASPXX:VPQ:NAIS、NDEGLEX:VPT:NAIS、SSVKXQP:SRV:NAIS、RNVQXRP:TQV:NAIS、KIPKAXX:APT:SATS、GIPEPXX:APT:SATS、SIPKAXX:APT:SATS、HVTKPTX:APT:SATS、YVPKPXX:APT:SATS、TVPKPXX:APT:SATS、KVGKAXX:APT:SATS、KASKAXX:APT:SATS、GSAGPXX:APT:SATS、AAPASXX:APT:SATS、STPPTXX:APT:SATS、HVPKPXX:APT:SATS、RVPSTXX:APT:SATS、ASAAPXX:APT:SATS、ASASPXX:APT:SATS、KIPKAXX:VPT:SATS、GIPEPXX:VPE:SATS、SIPKAXX:VPT:SATS、KVGKAXX:VPT:SATS、KASKAXX:VPT:SATS、GSAGPXX:TPT:SATS、AAPASXX:VPA:SATS、STPPTXX:VPT:SATS、RVPSTXX:APV:SATS、ASAAPXX:VPQ:SATS、ASASPXX:VSQ:SATS、ASASPXX:VPQ:SATS、NDEGLEX:VPT:SATS、SSVKXQP:SRV:SATS、RNVQXRP:TQV:SATS、KIPKAXX:VPT:SPIS、GIPEPXX:VPT:SPIS、SIPKAXX:VPT:SPIS、HVTKPTX:VPT:SPIS、YVPKPXX:VPT:SPIS、TVPKPXX:VPT:SPIS、AVPKAXX:VPT:SPIS、KASKAXX:VPT:SPIS、GSAGPXX:VPT:SPIS、AAPASXX:VPT:SPIS、STPPTXX:VPT:SPIS、HVPKPXX:VPT:SPIS、RVPSTXX:VPT:SPIS、ASAAPXX:VPT:SPIS、ASASPXX:VPT:SPIS、GIPEPXX:VPE:SPIS、HVTKPTX:APT:SPIS、YVPKPXX:APT:SPIS、TVPKPXX:APT:SPIS、AVPKAXX:APT:SPIS、GSAGPXX:TPT:SPIS、AAPASXX:VPA:SPIS、HVPKPXX:APT:SPIS、RVPSTXX:APV:SPIS、ASAAPXX:VPQ:SPIS、ASASPXX:VSQ:SPIS、ASASPXX:VPQ:SPIS、SSVKXQP:SRV:SPIS、RNVQXRP:TQV:SPIS、KIPKAXX:VPT:EPIS、GIPEPXX:VPT:EPIS、SIPKAXX:VPT:EPIS、HVTKPTX:VPT:EPIS、YVPKPXX:VPT:EPIS、TVPKPXX:VPT:EPIS、AVPKAXX:VPT:EPIS、KVGKAXX:VPT:EPIS、GSAGPXX:VPT:EPIS、AAPASXX:VPT:EPIS、STPPTXX:VPT:EPIS、HVPKPXX:VPT:EPIS、RVPSTXX:VPT:EPIS、ASAAPXX:VPT:EPIS、ASASPXX:VPT:EPIS、GIPEPXX:VPE:EPIS、HVTKPTX:APT:EPIS、YVPKPXX:APT:EPIS、TVPKPXX:APT:EPIS、AVPKAXX:APT:EPIS、GSAGPXX:TPT:EPIS、AAPASXX:VPA:EPIS、HVPKPXX:APT:EPIS、RVPSTXX:APV:EPIS、ASAAPXX:VPQ:EPIS、ASASPXX:VSQ:EPIS、ASASPXX:VPQ:EPIS、SSVKXQP:SRV:EPIS、RNVQXRP:TQV:EPIS、KIPKAXX:TPT:SPIN、GIPEPXX:TPT:SPIN、SIPKAXX:TPT:SPIN、HVTKPTX:TPT:SPIN、YVPKPXX:TPT:SPIN、TVPKPXX:TPT:SPIN、AVPKAXX:TPT:SPIN、KVGKAXX:TPT:SPIN、KASKAXX:TPT:SPIN、AAPASXX:TPT:SPIN、STPPTXX:TPT:SPIN、HVPKPXX:TPT:SPIN、RVPSTXX:TPT:SPIN、ASAAPXX:TPT:SPIN、ASASPXX:TPT:SPIN、KIPKAXX:VPT:SPIN、GIPEPXX:VPE:SPIN、SIPKAXX:VPT:SPIN、HVTKPTX:APT:SPIN、YVPKPXX:APT:SPIN、TVPKPXX:APT:SPIN、AVPKAXX:APT:SPIN、KVGKAXX:VPT:SPIN、KASKAXX:VPT:SPIN、AAPASXX:VPA:SPIN、STPPTXX:VPT:SPIN、HVPKPXX:APT:SPIN、RVPSTXX:APV:SPIN、ASAAPXX:VPQ:SPIN、ASASPXX:VSQ:SPIN、ASASPXX:VPQ:SPIN、NDEGLEX:VPT:SPIN、SSVKXQP:SRV:SPIN、RNVQXRP:TQV:SPIN、KIPKAXX:VPA:SPIS、GIPEPXX:VPA:SPIS、SIPKAXX:VPA:SPIS、HVTKPTX:VPA:SPIS、YVPKPXX:VPA:SPIS、TVPKPXX:VPA:SPIS、AVPKAXX:VPA:SPIS、KVGKAXX:VPA:SPIS、KASKAXX:VPA:SPIS、GSAGPXX:VPA:SPIS、STPPTXX:VPA:SPIS、HVPKPXX:VPA:SPIS、RVPSTXX:VPA:SPIS、ASAAPXX:VPA:SPIS、ASASPXX:VPA:SPIS、KVGKAXX:VPT:SPIS、NDEGLEX:VPT:SPIS、KIPKAXX:APV:KPLS、GIPEPXX:APV:KPLS、SIPKAXX:APV:KPLS、HVTKPTX:APV:KPLS、YVPKPXX:APV:KPLS、TVPKPXX:APV:KPLS、AVPKAXX:APV:KPLS、KVGKAXX:APV:KPLS、KASKAXX:APV:KPLS、GSAGPXX:APV:KPLS、AAPASXX:APV:KPLS、STPPTXX:APV:KPLS、HVPKPXX:APV:KPLS、ASAAPXX:APV:KPLS、ASASPXX:APV:KPLS、KIPKAXX:VPT:KPLS、GIPEPXX:VPE:KPLS、SIPKAXX:VPT:KPLS、HVTKPTX:APT:KPLS、YVPKPXX:APT:KPLS、TVPKPXX:APT:KPLS、AVPKAXX:APT:KPLS、KVGKAXX:VPT:KPLS、KASKAXX:VPT:KPLS、GSAGPXX:TPT:KPLS、AAPASXX:VPA:KPLS、STPPTXX:VPT:KPLS、HVPKPXX:APT:KPLS、ASAAPXX:VPQ:KPLS、ASASPXX:VSQ:KPLS、ASASPXX:VPQ:KPLS、NDEGLEX:VPT:KPLS、SSVKXQP:SRV:KPLS、RNVQXRP:TQV:KPLS、KIPKAXX:VPQ:EPLP、GIPEPXX:VPQ:EPLP、SIPKAXX:VPQ:EPLP、HVTKPTX:VPQ:EPLP、YVPKPXX:VPQ:EPLP、TVPKPXX:VPQ:EPLP、AVPKAXX:VPQ:EPLP、KVGKAXX:VPQ:EPLP、KASKAXX:VPQ:EPLP、GSAGPXX:VPQ:EPLP、AAPASXX:VPQ:EPLP、STPPTXX:VPQ:EPLP、HVPKPXX:VPQ:EPLP、RVPSTXX:VPQ:EPLP、ASASPXX:VPQ:EPLP、KIPKAXX:VPT:EPLP、GIPEPXX:VPE:EPLP、SIPKAXX:VPT:EPLP、HVTKPTX:APT:EPLP、YVPKPXX:APT:EPLP、TVPKPXX:APT:EPLP、AVPKAXX:APT:EPLP、KVGKAXX:VPT:EPLP、KASKAXX:VPT:EPLP、GSAGPXX:TPT:EPLP、AAPASXX:VPA:EPLP、STPPTXX:VPT:EPLP、HVPKPXX:APT:EPLP、RVPSTXX:APV:EPLP、ASASPXX:VSQ:EPLP、NDEGL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ある実施形態において、PEP7:PEP3:PEP12の3つ組は、GIPEPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:VPT:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、KASKAXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、STPPTXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、GIPEPXX:VPE:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:APT:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:APT:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:APT:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:APT:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:TPT:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPA:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:APT:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:APV:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPQ:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VSQ:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPQ:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQP:SRV:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRP:TQV:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:VPE:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:APT:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:APT:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:APT:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:APT:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:TPT:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPA:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:APT:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:APV:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPQ:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VSQ:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPQ:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:VPT:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQP:SRV:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRP:TQV:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:APT:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:APT:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:VPE:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:TPT:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:VPA:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APV:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:VPQ:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VSQ:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VPQ:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:VPT:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQP:SRV:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRP:TQV:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:APT:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、HVTKPTX:APT:SATS-AA17-LYY、YVPKPXX:APT:SATS-AA17-LYY、TVPKPXX:APT:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:APT:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:APT:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:APT:SATS-AA17-LYY、HVPKPXX:APT:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:APT:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:APT:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:VPE:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:TPT:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:VPA:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:VPT:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APV:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:VPQ:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VSQ:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VPQ:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:VPT:SATS-AA17-LYY、SSVKXQP:SRV:SATS-AA17-LYY、RNVQXRP:TQV:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:VPT:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、KASKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、STPPTXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPE:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:APT:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:APT:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:APT:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:APT:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:TPT:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPA:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:APT:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:APV:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPQ:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VSQ:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPQ:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQP:SRV:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRP:TQV:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、GIPEPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、SIPKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、HVTKPTX:VPT:EPIS-AA17-LYL、YVPKPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、TVPKPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、AVPKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、KVGKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、GSAGPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、STPPTXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、HVPKPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、RVPSTXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPT:EPIS-
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ある実施形態において、PEP7:PEP5:PEP1の3つ組は、GIPEPXX:VPTKM:SAIS、HVTKPTX:VPTKL:SAIS、YVPKPXX:VPTKL:SAIS、TVPKPXX:VPTQL:SAIS、AVPKAXX:VPTKL:SAIS、KVGKAXX:VPTKL:SAIS、KASKAXX:VPTKL:SAIS、GSAGPXX:VPTKM:SAIS、AAPASXX:VPTRL:SAIS、STPPTXX:VPTRL:SAIS、HVPKPXX:VPTKL:SAIS、RVPSTXX:VPTKT:SAIS、ASAAPXX:VPTAL:SAIS、ASASPXX:VPTDL:SAIS、GIPEPXX:VPEKM:SAIS、HVTKPTX:APTKL:SAIS、YVPKPXX:APTKL:SAIS、TVPKPXX:APTQL:SAIS、AVPKAXX:APTKL:SAIS、GSAGPXX:TPTKM:SAIS、AAPASXX:VPARL:SAIS、HVPKPXX:APTKL:SAIS、RVPSTXX:APVKT:SAIS、ASAAPXX:VPQAL:SAIS、ASASPXX:VSQDL:SAIS、ASASPXX:VPQDL:SAIS、SSVKXQP:SRVHH:SAIS、RNVQXRP:TQVQL:SAIS、KIPKAXX:VPEEL:SSLS、SIPKAXX:VPEEL:SSLS、HVTKPTX:VPEKL:SSLS、YVPKPXX:VPEKL:SSLS、TVPKPXX:VPEQL:SSLS、AVPKAXX:VPEKL:SSLS、KVGKAXX:VPEKL:SSLS、KASKAXX:VPEKL:SSLS、GSAGPXX:VPEKM:SSLS、AAPASXX:VPERL:SSLS、STPPTXX:VPERL:SSLS、HVPKPXX:VPEKL:SSLS、RVPSTXX:VPEKT:SSLS、ASAAPXX:VPEAL:SSLS、ASASPXX:VPEDL:SSLS、KIPKAXX:VPTEL:SSLS、SIPKAXX:VPTEL:SSLS、HVTKPTX:APTKL:SSLS、YVPKPXX:APTKL:SSLS、TVPKPXX:APTQL:SSLS、AVPKAXX:APTKL:SSLS、KVGKAXX:VPTKL:SSLS、KASKAXX:VPTKL:SSLS、GSAGPXX:TPTKM:SSLS、AAPASXX:VPARL:SSLS、STPPTXX:VPTRL:SSLS、HVPKPXX:APTKL:SSLS、RVPSTXX:APVKT:SSLS、ASAAPXX:VPQAL:SSLS、ASASPXX:VSQDL:SSLS、ASASPXX:VPQDL:SSLS、NDEGLEX:VPTEE:SSLS、NDEGLEX:VPTGQ:SSLS、SSVKXQP:SRVHH:SSLS、RNVQXRP:TQVQL:SSLS、KIPKAXX:APTEL:NAIS、GIPEPXX:APTKM:NAIS、SIPKAXX:APTEL:NAIS、AVPKAXX:APTKL:NAIS、KVGKAXX:APTKL:NAIS、KASKAXX:APTKL:NAIS、GSAGPXX:APTKM:NAIS、AAPASXX:APTRL:NAIS、STPPTXX:APTRL:NAIS、RVPSTXX:APTKT:NAIS、ASAAPXX:APTAL:NAIS、ASASPXX:APTDL:NAIS、KIPKAXX:VPTEL:NAIS、GIPEPXX:VPEKM:NAIS、SIPKAXX:VPTEL:NAIS、KVGKAXX:VPTKL:NAIS、KASKAXX:VPTKL:NAIS、GSAGPXX:TPTKM:NAIS、AAPASXX:VPARL:NAIS、STPPTXX:VPTRL:NAIS、RVPSTXX:APVKT:NAIS、ASAAPXX:VPQAL:NAIS、ASASPXX:VSQDL:NAIS、ASASPXX:VPQDL:NAIS、NDEGLEX:VPTEE:NAIS、NDEGLEX:VPTGQ:NAIS、SSVKXQP:SRVHH:NAIS、RNVQXRP:TQVQL:NAIS、KIPKAXX:APTEL:SATS、GIPEPXX:APTKM:SATS、SIPKAXX:APTEL:SATS、HVTKPTX:APTKL:SATS、YVPKPXX:APTKL:SATS、TVPKPXX:APTQL:SATS、KVGKAXX:APTKL:SATS、KASKAXX:APTKL:SATS、GSAGPXX:APTKM:SATS、AAPASXX:APTRL:SATS、STPPTXX:APTRL:SATS、HVPKPXX:APTKL:SATS、RVPSTXX:APTKT:SATS、ASAAPXX:APTAL:SATS、ASASPXX:APTDL:SATS、KIPKAXX:VPTEL:SATS、GIPEPXX:VPEKM:SATS、SIPKAXX:VPTEL:SATS、KVGKAXX:VPTKL:SATS、KASKAXX:VPTKL:SATS、GSAGPXX:TPTKM:SATS、AAPASXX:VPARL:SATS、STPPTXX:VPTRL:SATS、RVPSTXX:APVKT:SATS、ASAAPXX:VPQAL:SATS、ASASPXX:VSQDL:SATS、ASASPXX:VPQDL:SATS、NDEGLEX:VPTEE:SATS、NDEGLEX:VPTGQ:SATS、SSVKXQP:SRVHH:SATS、RNVQXRP:TQVQL:SATS、KIPKAXX:VPTEL:SPIS、GIPEPXX:VPTKM:SPIS、SIPKAXX:VPTEL:SPIS、HVTKPTX:VPTKL:SPIS、YVPKPXX:VPTKL:SPIS、TVPKPXX:VPTQL:SPIS、AVPKAXX:VPTKL:SPIS、KASKAXX:VPTKL:SPIS、GSAGPXX:VPTKM:SPIS、AAPASXX:VPTRL:SPIS、STPPTXX:VPTRL:SPIS、HVPKPXX:VPTKL:SPIS、RVPSTXX:VPTKT:SPIS、ASAAPXX:VPTAL:SPIS、ASASPXX:VPTDL:SPIS、GIPEPXX:VPEKM:SPIS、HVTKPTX:APTKL:SPIS、YVPKPXX:APTKL:SPIS、TVPKPXX:APTQL:SPIS、AVPKAXX:APTKL:SPIS、GSAGPXX:TPTKM:SPIS、AAPASXX:VPARL:SPIS、HVPKPXX:APTKL:SPIS、RVPSTXX:APVKT:SPIS、ASAAPXX:VPQAL:SPIS、ASASPXX:VSQDL:SPIS、ASASPXX:VPQDL:SPIS、SSVKXQP:SRVHH:SPIS、RNVQXRP:TQVQL:SPIS、KIPKAXX:VPTEL:EPIS、GIPEPXX:VPTKM:EPIS、SIPKAXX:VPTEL:EPIS、HVTKPTX:VPTKL:EPIS、YVPKPXX:VPTKL:EPIS、TVPKPXX:VPTQL:EPIS、AVPKAXX:VPTKL:EPIS、KVGKAXX:VPTKL:EPIS、GSAGPXX:VPTKM:EPIS、AAPASXX:VPTRL:EPIS、STPPTXX:VPTRL:EPIS、HVPKPXX:VPTKL:EPIS、RVPSTXX:VPTKT:EPIS、ASAAPXX:VPTAL:EPIS、ASASPXX:VPTDL:EPIS、GIPEPXX:VPEKM:EPIS、HVTKPTX:APTKL:EPIS、YVPKPXX:APTKL:EPIS、TVPKPXX:APTQL:EPIS、AVPKAXX:APTKL:EPIS、GSAGPXX:TPTKM:EPIS、AAPASXX:VPARL:EPIS、HVPKPXX:APTKL:EPIS、RVPSTXX:APVKT:EPIS、ASAAPXX:VPQAL:EPIS、ASASPXX:VSQDL:EPIS、ASASPXX:VPQDL:EPIS、SSVKXQP:SRVHH:EPIS、RNVQXRP:TQVQL:EPIS、KIPKAXX:TPTEL:SPIN、GIPEPXX:TPTKM:SPIN、SIPKAXX:TPTEL:SPIN、HVTKPTX:TPTKL:SPIN、YVPKPXX:TPTKL:SPIN、TVPKPXX:TPTQL:SPIN、AVPKAXX:TPTKL:SPIN、KVGKAXX:TPTKL:SPIN、KASKAXX:TPTKL:SPIN、AAPASXX:TPTRL:SPIN、STPPTXX:TPTRL:SPIN、HVPKPXX:TPTKL:SPIN、RVPSTXX:TPTKT:SPIN、ASAAPXX:TPTAL:SPIN、ASASPXX:TPTDL:SPIN、KIPKAXX:VPTEL:SPIN、GIPEPXX:VPEKM:SPIN、SIPKAXX:VPTEL:SPIN、HVTKPTX:APTKL:SPIN、YVPKPXX:APTKL:SPIN、TVPKPXX:APTQL:SPIN、AVPKAXX:APTKL:SPIN、KVGKAXX:VPTKL:SPIN、KASKAXX:VPTKL:SPIN、AAPASXX:VPARL:SPIN、STPPTXX:VPTRL:SPIN、HVPKPXX:APTKL:SPIN、RVPSTXX:APVKT:SPIN、ASAAPXX:VPQAL:SPIN、ASASPXX:VSQDL:SPIN、ASASPXX:VPQDL:SPIN、NDEGLEX:VPTEE:SPIN、NDEGLEX:VPTGQ:SPIN、SSVKXQP:SRVHH:SPIN、RNVQXRP:TQVQL:SPIN、KIPKAXX:VPAEL:SPIS、GIPEPXX:VPAKM:SPIS、SIPKAXX:VPAEL:SPIS、HVTKPTX:VPAKL:SPIS、YVPKPXX:VPAKL:SPIS、TVPKPXX:VPAQL:SPIS、AVPKAXX:VPAKL:SPIS、KVGKAXX:VPAKL:SPIS、KASKAXX:VPAKL:SPIS、GSAGPXX:VPAKM:SPIS、STPPTXX:VPARL:SPIS、HVPKPXX:VPAKL:SPIS、RVPSTXX:VPAKT:SPIS、ASAAPXX:VPAAL:SPIS、ASASPXX:VPADL:SPIS、KVGKAXX:VPTKL:SPIS、NDEGLEX:VPTEE:SPIS、NDEGLEX:VPTGQ:SPIS、KIPKAXX:APVEL:KPLS、GIPEPXX:APVKM:KPLS、SIPKAXX:APVEL:KPLS、HVTKPTX:APVKL:KPLS、YVPKPXX:APVKL:KPLS、TVPKPXX:APVQL:KPLS、AVPKAXX:APVKL:KPLS、KVGKAXX:APVKL:KPLS、KASKAXX:APVKL:KPLS、GSAGPXX:APVKM:KPLS、AAPASXX:APVRL:KPLS、STPPTXX:APVRL:KPLS、HVPKPXX:APVKL:KPLS、ASAAPXX:APVAL:KPLS、ASASPXX:APVDL:KPLS、KIPKAXX:VPTEL:KPLS、GIPEPXX:VPEKM:KPLS、SIPKAXX:VPTEL:KPLS、HVTKPTX:APTKL:KPLS、YVPKPXX:APTKL:KPLS、TVPKPXX:APTQL:KPLS、AVPKAXX:APTKL:KPLS、KVGKAXX:VPTKL:KPLS、KASKAXX:VPTKL:KPLS、GSAGPXX:TPTKM:KPLS、AAPASXX:VPARL:KPLS、STPPTXX:VPTRL:KPLS、HVPKPXX:APTKL:KPLS、ASAAPXX:VP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ある実施形態において、PEP7:PEP5:PEP12の3つ組は、GIPEPXX:VPTKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:VPTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、KASKAXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:VPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPTRL:SAIS-AA17-LYL、STPPTXX:VPTRL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:VPTKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPTAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPTDL:SAIS-AA17-LYL、GIPEPXX:VPEKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:APTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:TPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPARL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:APVKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPQAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VSQDL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPQDL:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQP:SRVHH:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRP:TQVQL:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXX:VPEEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPEEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:VPEQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:VPEKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPERL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPERL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:VPEKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPEAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPEDL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:VPTEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPTEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:APTQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPTKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPTKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:TPTKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPARL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPTRL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:APVKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPQAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VSQDL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPQDL:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:VPTEE:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:VPTGQ:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQP:SRVHH:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRP:TQVQL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:APTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:APTKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:APTEL:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXX:APTKL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:APTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:APTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:APTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:APTRL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:APTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APTKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:APTAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:APTDL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:VPTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:VPEKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:VPTEL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:VPTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:VPTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:TPTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:VPARL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:VPTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APVKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:VPQAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VSQDL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VPQDL:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:VPTEE:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:VPTGQ:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQP:SRVHH:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRP:TQVQL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:APTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:APTKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:APTEL:SATS-AA17-LYY、HVTKPTX:APTKL:SATS-AA17-LYY、YVPKPXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、TVPKPXX:APTQL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:APTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:APTRL:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:APTRL:SATS-AA17-LYY、HVPKPXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APTKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:APTAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:APTDL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:VPEKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:VPTEL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:VPTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:VPTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:TPTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:VPARL:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:VPTRL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APVKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:VPQAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VSQDL:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VPQDL:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:VPTEE:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:VPTGQ:SATS-AA17-LYY、SSVKXQP:SRVHH:SATS-AA17-LYY、RNVQXRP:TQVQL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPTEL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPTKM:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXX:VPTEL:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:VPTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、KASKAXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:VPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPTRL:SPIS-AA17-LYK、STPPTXX:VPTRL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:VPTKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPTAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPTDL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPEKM:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:APTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:TPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPARL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:APVKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPQAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VSQDL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPQDL:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQP:SRVHH:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRP:TQVQL:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXX:VPTEL:EPIS-AA17-L
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される。
ある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択される。AA19は、F、W、H、Y、I、及びKからなる群より選択される。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYL、LFF、LYF、LYY、LYK、LYI、LFI、LYV、VYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。PEP11は、LYL、LFF、LYF、LYY、LYK、LYI、LFI、LYV、VYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、SAIS:LYL、SSLS:LFF、NAIS:LYF、SATS:LYY、SPIS:LYK、SPIS:LYI、SPIS:LFI、EPIS:LYL、SPIN:LYF、KPLS:LYV、EPLP:VYY、EPLT:LYY、SNIT:QIM、RSVK:AKV、及びRPVQ:RKIからなる群より選択される。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、下記一般式(III):
AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-AA8-AA9-AA10-AA11-AA12-AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20 (III)
(式中、AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7は、本明細書で定義されるPEP7である。AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA8-AA9-AA10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA11及びAA12は本明細書で定義される通りである。AA1はN末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。AA20は、N末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。)で表される本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(III)又はペプチド(III)ともいう)である。
最も具体的な一例示において、PEPREFに対する本明細書で定義されるGFR結合化合物の3次元(3D)原子座標のRMSDは2.45Å(オングストローム)以下、特に2Å以下、より具体的には1.79Å以下であり、PEPREFは、本明細書で既に定義した3D原子座標セットである(以下、簡潔に「RMSDは2.45Å以下である」とも記載する)。
一例示において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
最も具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は非環状合成ペプチドである。
一例示において、上記GFR結合化合物は、生理学的に許容される溶媒(水又はPBS等)等の溶液中において、上述した標準的な「3D」手順で測定される長さが約6~約20nmであり、好ましくは約6~約16nmである。
具体的な一例示において、上記GFR結合化合物は、配列番号1~4802のペプチドのうちのいずれか1つ又は複数であってもよい。
環状GFR結合化合物
一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が5,000ダルトン未満である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が4,000ダルトン未満である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が1,000~5,000ダルトンである。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が1,000~4,000ダルトンである。
一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が7,000ダルトン未満である。一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が6,000Da未満である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が5,000Da未満である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が1000~7,000Daである。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が1,000~6,000Daである。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が2,000~7,000Daである。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、分子量が2,000~6,000Daである。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、上皮成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、線維芽細胞成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、血管内皮成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、神経成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、肝細胞成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、ソマトメジン又はインスリン様成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、血小板由来成長因子受容体である。具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-b)スーパーファミリーに属するタンパク質である。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物との相互作用に関与する成長因子受容体は、上皮成長因子受容体、線維芽細胞成長因子受容体、血管内皮成長因子受容体、神経成長因子受容体、肝細胞成長因子受容体、ソマトメジン又はインスリン様成長因子受容体、血小板由来成長因子受容体、及びトランスフォーミング成長因子ベータ(TGF-b)スーパーファミリータンパク質から選択されることが好ましい。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有し、10~60個のアミノ酸、特に10~55個のアミノ酸、より具体的には15~60個のアミノ酸、さらにより具体的には15~55個のアミノ酸、又は、10~35個のアミノ酸、特に15~35個のアミノ酸、より具体的には10~30個のアミノ酸、さらにより具体的には15~30個のアミノ酸を有する(のみからなる、又は、で構成される)ペプチド、又はその変異体若しくは類似体である。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有し、10~60個のアミノ酸、特に10~55個のアミノ酸、より具体的には15~60個のアミノ酸、さらにより具体的には15~55個のアミノ酸、又は、10~35個のアミノ酸、特に15~35個のアミノ酸、より具体的には10~30個のアミノ酸、さらにより具体的には15~30個のアミノ酸を(連続的又は非連続的に)含む本明細書で定義される環状ペプチド模倣体であり、分子量が1,000~7,000ダルトン(特に、1,000~6,000Da)である。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有し、10~60個のアミノ酸、特に10~55個のアミノ酸、より具体的には15~60個のアミノ酸、さらにより具体的には15~55個のアミノ酸、又は、10~35個のアミノ酸、特に15~35個のアミノ酸、より具体的には10~30個のアミノ酸、さらにより具体的には15~30個のアミノ酸を(連続的又は非連続的に)含んでおり、5~20個のアミノ酸を有するペプチド部分又は断片を少なくとも1つ(特に5~20個のアミノ酸を有するペプチド部分又は断片を1つ)含み、分子量が1、000~7,000ダルトン(特に1,000~6,000Da)である本明細書で定義される環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有し、分子量が7,000Da未満、特に1,000~7,000Da、より具体的には1,000~6,000Daである本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、成長因子受容体結合能を有し、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)を更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)を更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)を更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)を更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、6~12個のアミノ酸を有するペプチド(PEP9)を更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、6~12個のアミノ酸を有するペプチド(PEP9)を更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、3個のアミノ酸を有するペプチド(PEP3)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有しており、4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含み、5個のアミノ酸を有するペプチド(PEP5)と、アミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチド(PEP7)とを更に含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IIIa):
PEP(A)-LINKER (IIIa)
(式中、LINKERの一端は、PEP(A)の一端と共有結合的に相互作用する。PEP(A)はPEP1又はPEP12を含む。LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(IIIa)又はペプチド(IIIa)ともいう)を含む。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IIIb):
LINKER-PEP(A)-LINKER (IIIb)
(式中、第一のLINKERの一端は、PEP(A)の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP(A)の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。PEP(A)はPEP1又はPEP12を含む。LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(IIIb)又はペプチド(IIIb)ともいう)を含む。
本明細書中、LINKERの分子量とは、PEP(A)又は本明細書で定義される任意の他の基と結合又は反応するよう構成された任意の元素と結合/反応させる前に算出された分子量を意味する。
一態様において、本開示は、一般式(IIIa)又は(IIIb)(式中、PEP(A)はPEP3を更に含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IIIa)又は(IIIb)(式中、PEP(A)はPEP5を更に含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IIIa)又は(IIIb)(式中、PEP(A)はPEP9を更に含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IIIa)又は(IIIb)(式中、PEP(A)はPEP3及びPEP7を更に含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IIIa)又は(IIIb)(式中、PEP(A)はPEP5及びPEP7を更に含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IVa):
PEP(C)-PEP12-LINKER (IVa)
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP2は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。LINKERの一端は、PEP11の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は、少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチド、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(IVa)又はペプチド(IVa)ともいう)を含む。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IVb):
LINKER-PEP(C)-PEP12-LINKER (IVb)
(式中、LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP2は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、PEP11の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP(C)の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は、少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチド、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(IVb)又はペプチド(IVb)ともいう)を含む。
一態様において、本開示は、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、PEP(C)はPEP3を含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、PEP(C)はPEP5を含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。具体的な一例示において、PEP(C)はPEP5である。
一態様において、本開示は、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、PEP(C)はPEP9を含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。具体的な一例示において、PEP(C)はPEP9である。
一態様において、本開示は、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、PEP(C)はPEP3及びPEP7を含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、PEP(C)はPEP5及びPEP7を含む。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、PEP(C)はPEP5又はPEP9である。)で表される化合物を含む環状GFR結合化合物を提供する。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(Va):
PEP7-PEP5-PEP12-LINKER (Va)
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で既に定義したアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。LINKERの一端は、AA20を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。PEP5の一端は、AA12を介してPEP12の他端と共有結合的に相互作用する。PEP5の他端は、AA8を介してPEP7の一端と共有結合的に相互作用する。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(Va)又はペプチド(Va)ともいう)を含む。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(Vb):
LINKER-PEP7-PEP5-PEP12-LINKER (Vb)
(式中、LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で既に定義したアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5の一端は、AA12を介してPEP12の他端と共有結合的に相互作用する。PEP5の他端は、AA8を介してPEP7の一端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、AA20を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP7の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(Vb)又はペプチド(Vb)ともいう)を含む。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(VIa):
AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-AA8-AA9-AA10-AA11-AA12-AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20-LINKER (VIa)
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7は、本明細書で定義されるPEP7である。AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA8-AA9-AA10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA11及びAA12は本明細書で定義される通りである。LINKERの一端は、AA20と共有結合的に相互作用する。AA1はN末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。AA20は、N末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(VIa)又はペプチド(VIa)ともいう)を含む。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(VIb):
LINKER-AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-AA8-AA9-AA10-AA11-AA12-AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20-LINKER (VIb)
(式中、LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7は、本明細書で定義されるPEP7である。AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA8-AA9-AA10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA11及びAA12は本明細書で定義される通りである。第一のLINKERの一端は、AA20と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、AA1と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、N末端アミノ酸又はC末端アミノ酸であってもよい。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(VIb)又はペプチド(VIb)ともいう。)を含む。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に10~55個、より具体的には15~60個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に10~30個、より具体的には15~35個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有し、2個のLINKERを含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有し、下記一般図式(VII)~(XX):
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA
17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で既に定義したアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP9は、6~12個のアミノ酸を有するペプチドである。曲線は、LINKER及びPEP1~PEP12間の共有結合を示す。)のいずれか1つの式で表される本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体(以下、化合物(VII)~(XX)又はペプチド(VII)~(XX)ともいう)である。曲線の長さは、LINKER及びPEP1~PEP12間の実際の相対距離を示すとは限らない。
一態様において、本開示は環状GFR結合化合物を提供し、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有し、下記一般図式(XXI)~(XXIII):
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。AA
13-AA
14-AA
15-AA
16-AA
17-AA
18-AA
19-AA
20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA
8-AA
9-AA
10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA
11及びAA
12は、本明細書で定義される通りである。LINKERの一端は、A
16又はAA
20と共有結合的に相互作用する。LINKERの他端は、AA
8又はAA
13と共有結合的に相互作用する。曲線は、LINKER及びAA間の共有結合を示す。)のいずれか1つの式で表される本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体(以下、化合物(XXI)~(XXIII)又はペプチド(XXI)~(XXIII)ともいう)である。曲線の長さは、LINKER及びAA間の実際の相対距離を示すとは限らない。
ある実施形態において、PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、VPEKM、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、APVKT、VPQAL、VSQDL、VPQDL、VPTEE、VPTGQ、SRVHH、及びTQVQLからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、GIPEPXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、RVPSTXX、ASAAPXX、ASASPXX、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRP(本明細書を通じて、式中のXはC又はSである)からなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP9は、一般式PEP7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択される。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、GIPEPXXVPEKM、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKM、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、RVPSTXXAPVKT、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、NDEGLEXVPTEE、NDEGLEXVPTGQ、SSVKXQPSRVHH、及びRNVQXRPTQVQL(本明細書を通じて、式中のXはC又はSである。)からなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
ある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択される。AA19は、F、W、H、Y、I、及びKからなる群より選択される。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYL、LFF、LYF、LYY、LYK、LYI、LFI、LYV、VYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP7は、KIPKAXX、GIPEPXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、RVPSTXX、ASAAPXX、ASASPXX、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRPからなる群より選択される。PEP8は、GXGXR、SXAXR、SXGXH、AXGXH、XGXR、EXGXR、RXGXS、AXGXR、SXGXR、XGXL、XKXS、KXEXR、QXEXR、LEXAXA、及びLAXKXEからなる群より選択される。PEP7:PEP8ペアは、KIPKAXX:GXGXR、GIPEPXX:SXAXR、SIPKAXX:GXGXR、HVTKPTX:SXGXH、YVPKPXX:SXGXH、TVPKPXX:AXGXH、AVPKAXX:AXGXH、KVGKAXX:XGXR、KASKAXX:EXGXR、GSAGPXX:RXGXS、AAPASXX:AXGXR、STPPTXX:SXGXR、HVPKPXX:SXGXH、RVPSTXX:XGXL、ASAAPXX:XKXS、ASASPXX:XKXS、NDEGLEX:KXEXR、NDEGLEX:QXEXR、SSVKXQP:LEXAXA、及びRNVQXRP:LAXKXEからなる群より選択される。
ある実施形態において、PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。PEP11は、LYL、LFF、LYF、LYY、LYK、LYI、LFI、LYV、VYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、SAIS:LYL、SSLS:LFF、NAIS:LYF、SATS:LYY、SPIS:LYK、SPIS:LYI、SPIS:LFI、EPIS:LYL、SPIN:LYF、KPLS:LYV、EPLP:VYY、EPLT:LYY、SNIT:QIM、RSVK:AKV、及びRPVQ:RKIからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP3:PEP1ペアは、VPT:SAIS、VPE:SAIS、APT:SAIS、TPT:SAIS、VPA:SAIS、APV:SAIS、VPQ:SAIS、VSQ:SAIS、SRV:SAIS、TQV:SAIS、VPE:SSLS、VPT:SSLS、APT:SSLS、TPT:SSLS、VPA:SSLS、APV:SSLS、VPQ:SSLS、VSQ:SSLS、SRV:SSLS、TQV:SSLS、APT:NAIS、VPT:NAIS、VPE:NAIS、TPT:NAIS、VPA:NAIS、APV:NAIS、VPQ:NAIS、VSQ:NAIS、SRV:NAIS、TQV:NAIS、APT:SATS、VPT:SATS、VPE:SATS、TPT:SATS、VPA:SATS、APV:SATS、VPQ:SATS、VSQ:SATS、SRV:SATS、TQV:SATS、VPT:SPIS、VPE:SPIS、APT:SPIS、TPT:SPIS、VPA:SPIS、APV:SPIS、VPQ:SPIS、VSQ:SPIS、SRV:SPIS、TQV:SPIS、VPT:EPIS、VPE:EPIS、APT:EPIS、TPT:EPIS、VPA:EPIS、APV:EPIS、VPQ:EPIS、VSQ:EPIS、SRV:EPIS、TQV:EPIS、TPT:SPIN、VPT:SPIN、VPE:SPIN、APT:SPIN、VPA:SPIN、APV:SPIN、VPQ:SPIN、VSQ:SPIN、SRV:SPIN、TQV:SPIN、APV:KPLS、VPT:KPLS、VPE:KPLS、APT:KPLS、TPT:KPLS、VPA:KPLS、VPQ:KPLS、VSQ:KPLS、SRV:KPLS、TQV:KPLS、VPQ:EPLP、VPT:EPLP、VPE:EPLP、APT:EPLP、TPT:EPLP、VPA:EPLP、APV:EPLP、VSQ:EPLP、SRV:EPLP、TQV:EPLP、VSQ:EPLT、VPT:EPLT、VPE:EPLT、APT:EPLT、TPT:EPLT、VPA:EPLT、APV:EPLT、VPQ:EPLT、SRV:EPLT、TQV:EPLT、VPT:SNIT、VPE:SNIT、APT:SNIT、TPT:SNIT、VPA:SNIT、APV:SNIT、VPQ:SNIT、VSQ:SNIT、SRV:SNIT、TQV:SNIT、SRV:RSVK、VPT:RSVK、VPE:RSVK、APT:RSVK、TPT:RSVK、VPA:RSVK、APV:RSVK、VPQ:RSVK、VSQ:RSVK、TQV:RSVK、TQV:RPVQ、VPT:RPVQ、VPE:RPVQ、APT:RPVQ、TPT:RPVQ、VPA:RPVQ、APV:RPVQ、VPQ:RPVQ、VSQ:RPVQ、及びSRV:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP5:PEP1ペアは、VPTKM:SAIS、VPTKL:SAIS、VPTQL:SAIS、VPTRL:SAIS、VPTKT:SAIS、VPTAL:SAIS、VPTDL:SAIS、VPEKM:SAIS、APTKL:SAIS、APTQL:SAIS、TPTKM:SAIS、VPARL:SAIS、APVKT:SAIS、VPQAL:SAIS、VSQDL:SAIS、VPQDL:SAIS、SRVHH:SAIS、TQVQL:SAIS、VPEEL:SSLS、VPEKL:SSLS、VPEQL:SSLS、VPEKM:SSLS、VPERL:SSLS、VPEKT:SSLS、VPEAL:SSLS、VPEDL:SSLS、VPTEL:SSLS、APTKL:SSLS、APTQL:SSLS、VPTKL:SSLS、TPTKM:SSLS、VPARL:SSLS、VPTRLSSLS、APVKT:SSLS、VPQAL:SSLS、VSQDL:SSLS、VPQDL:SSLS、VPTEE:SSLS、VPTGQSSLS、SRVHH:SSLS、TQVQL:SSLS、APTEL:NAIS、APTKM:NAIS、APTKL:NAIS、APTRL:NAIS、APTKT:NAIS、APTAL:NAIS、APTDL:NAIS、VPTEL:NAIS、VPEKM:NAIS、VPTKL:NAIS、TPTKM:NAIS、VPARL:NAIS、VPTRL:NAIS、APVKT:NAIS、VPQAL:NAIS、VSQDL:NAIS、VPQDL:NAIS、VPTEE:NAIS、VPTGQ:NAIS、SRVHH:NAIS、TQVQL:NAIS、APTEL:SATS、APTKM:SATS、APTKL:SATS、APTQL:SATS、APTRL:SATS、APTKT:SATS、APTAL:SATS、APTDL:SATS、VPTEL:SATS、VPEKM:SATS、VPTKL:SATS、TPTKM:SATS、VPARL:SATS、VPTRL:SATS、APVKT:SATS、VPQAL:SATS、VSQDL:SATS、VPQDL:SATS、VPTEE:SATS、VPTGQ:SATS、SRVHH:SATS、TQVQL:SATS、VPTEL:SPIS、VPTKM:SPIS、VPTKL:SPIS、VPTQL:SPIS、VPTRL:SPIS、VPTKT:SPIS、VPTAL:SPIS、VPTDL:SPIS、VPEKM:SPIS、APTKL:SPIS、APTQL:SPIS、TPTKM:SPIS、VPARL:SPIS、APVKT:SPIS、VPQAL:SPIS、VSQDL:SPIS、VPQDL:SPIS、SRVHH:SPIS、TQVQL:SPIS、VPTEL:EPIS、VPTKM:EPIS、VPTKL:EPIS、VPTQL:EPIS、VPTRL:EPIS、VPTKT:EPIS、VPTAL:EPIS、VPTDL:EPIS、VPEKM:EPIS、APTKL:EPIS、APTQL:EPIS、TPTKM:EPIS、VPARL:EPIS、APVKT:EPIS、VPQAL:EPIS、VSQDL:EPIS、VPQDL:EPIS、SRVHH:EPIS、TQVQL:EPIS、TPTEL:SPIN、TPTKM:SPIN、TPTKL:SPIN、TPTQL:SPIN、TPTRL:SPIN、TPTKT:SPIN、TPTAL:SPIN、TPTDL:SPIN、VPTEL:SPIN、VPEKM:SPIN、APTKL:SPIN、APTQL:SPIN、VPTKL:SPIN、VPARL:SPIN、VPTRL:SPIN、APVKT:SPIN、VPQAL:SPIN、VSQDL:SPIN、VPQDL:SPIN、VPTEE:SPIN、VPTGQ:SPIN、SRVHH:SPIN、TQVQL:SPIN、VPAEL:SPIS、VPAKM:SPIS、VPAKL:SPIS、VPAQL:SPIS、VPAKT:SPIS、VPAAL:SPIS、VPADL:SPIS、VPTEE:SPIS、VPTGQ:SPIS、APVEL:KPLS、APVKM:KPLS、APVKL:KPLS、APVQL:KPLS、APVRL:KPLS、APVAL:KPLS、APVDL:KPLS、VPTEL:KPLS、VPEKM:KPLS、APTKL:KPLS、APTQL:KPLS、VPTKL:KPLS、TPTKM:KPLS、VPARL:KPLS、VPTRL:KPLS、VPQAL:KPLS、VSQDL:KPLS、VPQDL:KPLS、VPTEE:KPLS、VPTGQ:KPLS、SRVHH:KPLS、TQVQL:KPLS、VPQEL:EPLP、VPQKM:EPLP、VPQKL:EPLP、VPQQL:EPLP、VPQRL:EPLP、VPQKT:EPLP、VPQDL:EPLP、VPTEL:EPLP、VPEKM:EPLP、APTKL:EPLP、APTQL:EPLP、VPTKL:EPLP、TPTKM:EPLP、VPARL:EPLP、VPTRL:EPLP、APVKT:EPLP、VSQDL:EPLP、VPTEE:EPLP、VPTGQ:EPLP、SRVHH:EPLP、TQVQL:EPLP、VSQEL:EPLT、VSQKM:EPLT、VSQKL:EPLT、VSQQL:EPLT、VSQRL:EPLT、VSQKT:EPLT、VSQAL:EPLT、VSQDL:EPLT、VPTEL:EPLT、VPEKM:EPLT、APTKL:EPLT、APTQL:EPLT、VPTKL:EPLT、TPTKM:EPLT、VPARL:EPLT、VPTRL:EPLT、APVKT:EPLT、VPQAL:EPLT、VPTEE:EPLT、VPTGQ:EPLT、SRVHH:EPLT、TQVQL:EPLT、VPQEL:EPLT、VPQKM:EPLT、VPQKL:EPLT、VPQQL:EPLT、VPQRL:EPLT、VPQKT:EPLT、VPQDL:EPLT、VPTGQ:SNIT、VPEKM:SNIT、APTKL:SNIT、APTQL:SNIT、TPTKM:SNIT、VPARL:SNIT、APVKT:SNIT、VPQAL:SNIT、VSQDL:SNIT、VPQDL:SNIT、SRVHH:SNIT、TQVQL:SNIT、SRVQL:RSVK、VPTEL:RSVK、VPEKM:RSVK、APTKL:RSVK、APTQL:RSVK、VPTKL:RSVK、TPTKM:RSVK、VPARL:RSVK、VPTRL:RSVK、APVKT:RSVK、VPQAL:RSVK、VSQDL:RSVK、VPQDL:RSVK、VPTEE:RSVK、VPTGQ:RSVK、TQVQL:RSVK、TQVHH:RPVQ、VPTEL:RPVQ、VPEKM:RPVQ、APTKL:RPVQ、APTQL:RPVQ、VPTKL:RPVQ、TPTKM:RPVQ、VPARL:RPVQ、VPTRL:RPVQ、APVKT:RPVQ、VPQAL:RPVQ、VSQDL:RPVQ、VPQDL:RPVQ、VPTEE:RPVQ、VPTGQ:RPVQ、及びSRVHH:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP7:PEP1ペアは、GIPEPXX:SAIS、HVTKPTX:SAIS、YVPKPXX:SAIS、TVPKPXX:SAIS、AVPKAXX:SAIS、KVGKAXX:SAIS、KASKAXX:SAIS、GSAGPXX:SAIS、AAPASXX:SAIS、STPPTXX:SAIS、HVPKPXX:SAIS、RVPSTXX:SAIS、ASAAPXX:SAIS、ASASPXX:SAIS、SSVKXQP:SAIS、RNVQXRP:SAIS、KIPKAXX:SSLS、SIPKAXX:SSLS、HVTKPTX:SSLS、YVPKPXX:SSLS、TVPKPXX:SSLS、AVPKAXX:SSLS、KVGKAXX:SSLS、KASKAXX:SSLS、GSAGPXX:SSLS、AAPASXX:SSLS、STPPTXX:SSLS、HVPKPXX:SSLS、RVPSTXX:SSLS、ASAAPXX:SSLS、ASASPXX:SSLS、NDEGLEX:SSLS、SSVKXQP:SSLS、RNVQXRP:SSLS、KIPKAXX:NAIS、GIPEPXX:NAIS、SIPKAXX:NAIS、AVPKAXX:NAIS、KVGKAXX:NAIS、KASKAXX:NAIS、GSAGPXX:NAIS、AAPASXX:NAIS、STPPTXX:NAIS、RVPSTXX:NAIS、ASAAPXX:NAIS、ASASPXX:NAIS、NDEGLEX:NAIS、SSVKXQP:NAIS、RNVQXRP:NAIS、KIPKAXX:SATS、GIPEPXX:SATS、SIPKAXX:SATS、HVTKPTX:SATS、YVPKPXX:SATS、TVPKPXX:SATS、KVGKAXX:SATS、KASKAXX:SATS、GSAGPXX:SATS、AAPASXX:SATS、STPPTXX:SATS、HVPKPXX:SATS、RVPSTXX:SATS、ASAAPXX:SATS、ASASPXX:SATS、NDEGLEX:SATS、SSVKXQP:SATS、RNVQXRP:SATS、KIPKAXX:SPIS、GIPEPXX:SPIS、SIPKAXX:SPIS、HVTKPTX:SPIS、YVPKPXX:SPIS、TVPKPXX:SPIS、AVPKAXX:SPIS、KASKAXX:SPIS、GSAGPXX:SPIS、AAPASXX:SPIS、STPPTXX:SPIS、HVPKPXX:SPIS、RVPSTXX:SPIS、ASAAPXX:SPIS、ASASPXX:SPIS、SSVKXQP:SPIS、RNVQXRP:SPIS、KIPKAXX:EPIS、GIPEPXX:EPIS、SIPKAXX:EPIS、HVTKPTX:EPIS、YVPKPXX:EPIS、TVPKPXX:EPIS、AVPKAXX:EPIS、KVGKAXX:EPIS、GSAGPXX:EPIS、AAPASXX:EPIS、STPPTXX:EPIS、HVPKPXX:EPIS、RVPSTXX:EPIS、ASAAPXX:EPIS、ASASPXX:EPIS、SSVKXQP:EPIS、RNVQXRP:EPIS、KIPKAXX:SPIN、GIPEPXX:SPIN、SIPKAXX:SPIN、HVTKPTX:SPIN、YVPKPXX:SPIN、TVPKPXX:SPIN、AVPKAXX:SPIN、KVGKAXX:SPIN、KASKAXX:SPIN、AAPASXX:SPIN、STPPTXX:SPIN、HVPKPXX:SPIN、RVPSTXX:SPIN、ASAAPXX:SPIN、ASASPXX:SPIN、NDEGLEX:SPIN、SSVKXQP:SPIN、RNVQXRP:SPIN、KVGKAXX:SPIS、NDEGLEX:SPIS、KIPKAXX:KPLS、GIPEPXX:KPLS、SIPKAXX:KPLS、HVTKPTX:KPLS、YVPKPXX:KPLS、TVPKPXX:KPLS、AVPKAXX:KPLS、KVGKAXX:KPLS、KASKAXX:KPLS、GSAGPXX:KPLS、AAPASXX:KPLS、STPPTXX:KPLS、HVPKPXX:KPLS、ASAAPXX:KPLS、ASASPXX:KPLS、NDEGLEX:KPLS、SSVKXQP:KPLS、RNVQXRP:KPLS、KIPKAXX:EPLP、GIPEPXX:EPLP、SIPKAXX:EPLP、HVTKPTX:EPLP、YVPKPXX:EPLP、TVPKPXX:EPLP、AVPKAXX:EPLP、KVGKAXX:EPLP、KASKAXX:EPLP、GSAGPXX:EPLP、AAPASXX:EPLP、STPPTXX:EPLP、HVPKPXX:EPLP、RVPSTXX:EPLP、ASASPXX:EPLP、NDEGLEX:EPLP、SSVKXQP:EPLP、RNVQXRP:EPLP、KIPKAXX:EPLT、GIPEPXX:EPLT、SIPKAXX:EPLT、HVTKPTX:EPLT、YVPKPXX:EPLT、TVPKPXX:EPLT、AVPKAXX:EPLT、KVGKAXX:EPLT、KASKAXX:EPLT、GSAGPXX:EPLT、AAPASXX:EPLT、STPPTXX:EPLT、HVPKPXX:EPLT、RVPSTXX:EPLT、ASAAPXX:EPLT、ASASPXX:EPLT、NDEGLEX:EPLT、SSVKXQP:EPLT、RNVQXRP:EPLT、NDEGLEX:SNIT、GIPEPXX:SNIT、HVTKPTX:SNIT、YVPKPXX:SNIT、TVPKPXX:SNIT、AVPKAXX:SNIT、GSAGPXX:SNIT、AAPASXX:SNIT、HVPKPXX:SNIT、RVPSTXX:SNIT、ASAAPXX:SNIT、ASASPXX:SNIT、SSVKXQP:SNIT、RNVQXRP:SNIT、RNVQXRP:RSVK、KIPKAXX:RSVK、GIPEPXX:RSVK、SIPKAXX:RSVK、HVTKPTX:RSVK、YVPKPXX:RSVK、TVPKPXX:RSVK、AVPKAXX:RSVK、KVGKAXX:RSVK、KASKAXX:RSVK、GSAGPXX:RSVK、AAPASXX:RSVK、STPPTXX:RSVK、HVPKPXX:RSVK、RVPSTXX:RSVK、ASAAPXX:RSVK、ASASPXX:RSVK、NDEGLEX:RSVK、SSVKXQP:RPVQ、KIPKAXX:RPVQ、GIPEPXX:RPVQ、SIPKAXX:RPVQ、HVTKPTX:RPVQ、YVPKPXX:RPVQ、TVPKPXX:RPVQ、AVPKAXX:RPVQ、KVGKAXX:RPVQ、KASKAXX:RPVQ、GSAGPXX:RPVQ、AAPASXX:RPVQ、STPPTXX:RPVQ、HVPKPXX:RPVQ、RVPSTXX:RPVQ、ASAAPXX:RPVQ、ASASPXX:RPVQ、及びNDEGLEX:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP9:PEP1ペアは、GIPEPXXVPTKM:SAIS、HVTKPTXVPTKL:SAIS、YVPKPXXVPTKL:SAIS、TVPKPXXVPTQL:SAIS、AVPKAXXVPTKL:SAIS、KVGKAXXVPTKL:SAIS、KASKAXXVPTKL:SAIS、GSAGPXXVPTKM:SAIS、AAPASXXVPTRL:SAIS、STPPTXXVPTRL:SAIS、HVPKPXXVPTKL:SAIS、RVPSTXXVPTKT:SAIS、ASAAPXXVPTAL:SAIS、ASASPXXVPTDL:SAIS、GIPEPXXVPEKM:SAIS、HVTKPTXAPTKL:SAIS、YVPKPXXAPTKL:SAIS、TVPKPXXAPTQL:SAIS、AVPKAXXAPTKL:SAIS、GSAGPXXTPTKM:SAIS、AAPASXXVPARL:SAIS、HVPKPXXAPTKL:SAIS、RVPSTXXAPVKT:SAIS、ASAAPXXVPQAL:SAIS、ASASPXXVSQDL:SAIS、ASASPXXVPQDL:SAIS、SSVKXQPSRVHH:SAIS、RNVQXRPTQVQL:SAIS、KIPKAXXVPEEL:SSLS、SIPKAXXVPEEL:SSLS、HVTKPTXVPEKL:SSLS、YVPKPXXVPEKL:SSLS、TVPKPXXVPEQL:SSLS、AVPKAXXVPEKL:SSLS、KVGKAXXVPEKL:SSLS、KASKAXXVPEKL:SSLS、GSAGPXXVPEKM:SSLS、AAPASXXVPERL:SSLS、STPPTXXVPERL:SSLS、HVPKPXXVPEKL:SSLS、RVPSTXXVPEKT:SSLS、ASAAPXXVPEAL:SSLS、ASASPXXVPEDL:SSLS、KIPKAXXVPTEL:SSLS、SIPKAXXVPTEL:SSLS、HVTKPTXAPTKL:SSLS、YVPKPXXAPTKL:SSLS、TVPKPXXAPTQL:SSLS、AVPKAXXAPTKL:SSLS、KVGKAXXVPTKL:SSLS、KASKAXXVPTKL:SSLS、GSAGPXXTPTKM:SSLS、AAPASXXVPARL:SSLS、STPPTXXVPTRL:SSLS、HVPKPXXAPTKL:SSLS、RVPSTXXAPVKT:SSLS、ASAAPXXVPQAL:SSLS、ASASPXXVSQDL:SSLS、ASASPXXVPQDL:SSLS、NDEGLEXVPTEE:SSLS、NDEGLEXVPTGQ:SSLS、SSVKXQPSRVHH:SSLS、RNVQXRPTQVQL:SSLS、KIPKAXXAPTEL:NAIS、GIPEPXXAPTKM:NAIS、SIPKAXXAPTEL:NAIS、AVPKAXXAPTKL:NAIS、KVGKAXXAPTKL:NAIS、KASKAXXAPTKL:NAIS、GSAGPXXAPTKM:NAIS、AAPASXXAPTRL:NAIS、STPPTXXAPTRL:NAIS、RVPSTXXAPTKT:NAIS、ASAAPXXAPTAL:NAIS、ASASPXXAPTDL:NAIS、KIPKAXXVPTEL:NAIS、GIPEPXXVPEKM:NAIS、SIPKAXXVPTEL:NAIS、KVGKAXXVPTKL:NAIS、KASKAXXVPTKL:NAIS、GSAGPXXTPTKM:NAIS、AAPASXXVPARL:NAIS、STPPTXXVPTRL:NAIS、RVPSTXXAPVKT:NAIS、ASAAPXXVPQAL:NAIS、ASASPXXVSQDL:NAIS、ASASPXXVPQDL:NAIS、NDEGLEXVPTEE:NAIS、NDEGLEXVPTGQ:NAIS、SSVKXQPSRVHH:NAIS、RNVQXRPTQVQL:NAIS、KIPKAXXAPTEL:SATS、GIPEPXXAPTKM:SATS、SIPKAXXAPTEL:SATS、HVTKPTXAPTKL:SATS、YVPKPXXAPTKL:SATS、TVPKPXXAPTQL:SATS、KVGKAXXAPTKL:SATS、KASKAXXAPTKL:SATS、GSAGPXXAPTKM:SATS、AAPASXXAPTRL:SATS、STPPTXXAPTRL:SATS、HVPKPXXAPTKL:SATS、RVPSTXXAPTKT:SATS、ASAAPXXAPTAL:SATS、ASASPXXAPTDL:SATS、KIPKAXXVPTEL:SATS、GIPEPXXVPEKM:SATS、SIPKAXXVPTEL:SATS、KVGKAXXVPTKL:SATS、KASKAXXVPTKL:SATS、GSAGPXXTPTKM:SATS、AAPASXXVPARL:SATS、STPPTXXVPTRL:SATS、RVPSTXXAPVKT:SATS、ASAAPXXVPQAL:SATS、ASASPXXVSQDL:SATS、ASASPXXVPQDL:SATS、NDEGLEXVPTEE:SATS、NDEGLEXVPTGQ:SATS、SSVKXQPSRVHH:SATS、RNVQXRPTQVQL:SATS、KIPKAXXVPTEL:SPIS、GIPEPXXVPTKM:SPIS、SIPKAXXVPTEL:SPIS、HVTKPTXVPTKL:SPIS、YVPKPXXVPTKL:SPIS、TVPKPXXVPTQL:SPIS、AVPKAXXVPTKL:SPIS、KASKAXXVPTKL:SPIS、GSAGPXXVPTKM:SPIS、AAPASXXVPTRL:SPIS、STPPTXXVPTRL:SPIS、HVPKPXXVPTKL:SPIS、RVPSTXXVPTKT:SPIS、ASAAPXXVPTAL:SPIS、ASASPXXVPTDL:SPIS、GIPEPXXVPEKM:SPIS、HVTKPTXAPTKL:SPIS、YVPKPXXAPTKL:SPIS、TVPKPXXAPTQL:SPIS、AVPKAXXAPTKL:SPIS、GSAGPXXTPTKM:SPIS、AAPASXXVPARL:SPIS、HVPKPXXAPTKL:SPIS、RVPSTXXAPVKT:SPIS、ASAAPXXVPQAL:SPIS、ASASPXXVSQDL:SPIS、ASASPXXVPQDL:SPIS、SSVKXQPSRVHH:SPIS、RNVQXRPTQVQL:SPIS、KIPKAXXVPTEL:EPIS、GIPEPXXVPTKM:EPIS、SIPKAXXVPTEL:EPIS、HVTKPTXVPTKL:EPIS、YVPKPXXVPTKL:EPIS、TVPKPXXVPTQL:EPIS、AVPKAXXVPTKL:EPIS、KVGKAXXVPTKL:EPIS、GSAGPXXVPTKM:EPIS、AAPASXXVPTRL:EPIS、STPPTXXVPTRL:EPIS、HVPKPXXVPTKL:EPIS、RVPSTXXVPTKT:EPIS、ASAAPXXVPTAL:EPIS、ASASPXXVPTDL:EPIS、GIPEPXXVPEKM:EPIS、HVTKPTXAPTKL:EPIS、YVPKPXXAPTKL:EPIS、TVPKPXXAPTQL:EPIS、AVPKAXXAPTKL:EPIS、GSAGPXXTPTKM:EPIS、AAPASXXVPARL:EPIS、HVPKPXXAPTKL:EPIS、RVPSTXXAPVKT:EPIS、ASAAPXXVPQAL:EPIS、ASASPXXVSQDL:EPIS、ASASPXXVPQDL:EPIS、SSVKXQPSRVHH:EPIS、RNVQXRPTQVQL:EPIS、KIPKAXXTPTEL:SPIN、GIPEPXXTPTKM:SPIN、SIPKAXXTPTEL:SPIN、HVTKPTXTPTKL:SPIN、YVPKPXXTPTKL:SPIN、TVPKPXXTPTQL:SPIN、AVPKAXXTPTKL:SPIN、KVGKAXXTPTKL:SPIN、KASKAXXTPTKL:SPIN、AAPASXXTPTRL:SPIN、STPPTXXTPTRL:SPIN、HVPKPXXTPTKL:SPIN、RVPSTXXTPTKT:SPIN、ASAAPXXTPTAL:SPIN、ASASPXXTPTDL:SPIN、KIPKAXXVPTEL:SPIN、GIPEPXXVPEKM:SPIN、SIPKAXXVPTEL:SPIN、HVTKPTXAPTKL:SPIN、YVPKPXXAPTKL:SPIN、TVPKPXXAPTQL:SPIN、AVPKAXXAPTKL:SPIN、KVGKAXXVPTKL:SPIN、KASKAXXVPTKL:SPIN、AAPASXXVPARL:SPIN、STPPTXXVPTRL:SPIN、HVPKPXXAPTKL:SPIN、RVPSTXXAPVKT:SPIN、ASAAPXXVPQAL:SPIN、ASASPXXVSQDL:SPIN、ASASPXXVPQDL:SPIN、NDEGLEXVPTEE:SPIN、NDEGLEXVPTGQ:SPIN、SSVKXQPSRVHH:SPIN、RNVQXRPTQVQL:SPIN、KIPKAXXVPAEL:SPIS、GIPEPXXVPAKM:SPIS、SIPKAXXVPAEL:SPIS、HVTKPTXVPAKL:SPIS、YVPKPXXVPAKL:SPIS、TVPKPXXVPAQL:SPIS、AVPKAXXVPAKL:SPIS、KVGKAXXVPAKL:SPIS、KASKAXXVPAKL:SPIS、GSAGPXXVPAKM:SPIS、STPPTXXVPARL:SPIS、HVPKPXXVPAKL:SPIS、RVPSTXXVPAKT:SPIS、ASAAPXXVPAAL:SPIS、ASASPXXVPADL:SPIS、KVGKAXXVPTKL:SPIS、NDEGLEXVPTEE:SPIS、NDEGLEXVPTGQ:SPIS、KIPKAXXAPVEL:KPLS、GIPEPXXAPVKM:KPLS、SIPKAXXAPVEL:KPLS、HVTKPTXAPVKL:KPLS、YVPKPXXAPVKL:KPLS、TVPKPXXAPVQL:KPLS、AVPKAXXAPVKL:KPLS、KVGKAXXAPVKL:KPLS、KASKAXXAPVKL:KPLS、GSAGPXXAPVKM:KPLS、AAPASXXAPVRL:KPLS、STPPTXXAPVRL:KPLS、HVPKPXXAPVKL:KPLS、ASAAPXXAPVAL:KPLS、ASASPXXAPVDL:KPLS、KIPKAXXVPTEL:KPLS、GIPEPXXVPEKM:KPLS、SIPKAXXVPTEL:KPLS、HVTKPTXAPTKL:KPLS、YVPKPXXAPTKL:KPLS、TVPKPXXAPTQL:KPLS、AVPKAXXAPTKL:KPLS、KVGKAXXVPTKL:KPLS、KASKAXXVPTKL:KPLS、GSAGPXXTPTKM:KPLS、AAPASXXVPARL:KPLS、STPPTXXVPTRL:KPLS、HVPKPXXAPTKL:KPLS、ASAAPXXVPQAL:KPLS、ASASPXXVSQDL:KPLS、ASASPXXVPQDL:KPLS、NDEGLEXVPTEE:KPLS、NDEGLEXVPTGQ:KPLS、SSVKXQPSRVHH:KPLS、RNVQXRPTQVQL:KPLS、KIPKAXXVPQEL:EPLP、GIPEPXXVPQKM:EPLP、SIPKAXXVPQEL:EPLP、HVTKPTXVPQKL:EPLP、YVPKPXXVPQKL:EPLP、TVPKPXXVPQQL:EPLP、AVPKAXXVPQKL:EPLP、KVGKAXXVPQKL:EPLP、KASKA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KIPKAXXVPTEL:EPLP、GIPEPXXVPEKM:EPLP、SIPKAXXVPTEL:EPLP、HVTKPTXAPTKL:EPLP、YVPKPXXAPTKL:EPLP、TVPKPXXAPTQL:EPLP、AVPKAXXAPTKL:EPLP、KVGKAXXVPTKL:EPLP、KASKAXXVPTKL:EPLP、GSAGPXXTPTKM:EPLP、AAPASXXVPARL:EPLP、STPPTXXVPTRL:EPLP、HVPKPXXAPTKL:EPLP、RVPSTXXAPVKT:EPLP、ASASPXXVSQDL:EPLP、NDEGLEXVPTEE:EPLP、NDEGLEXVPTGQ:EPLP、SSVKXQPSRVHH:EPLP、RNVQXRPTQVQL:EPLP、KIPKAXXVSQEL:EPLT、GIPEPXXVSQKM:EPLT、SIPKAXXVSQEL:EPLT、HVTKPTXVSQKL:EPLT、YVPKPXXVSQKL:EPLT、TVPKPXXVSQQL:EPLT、AVPKAXXVSQKL:EPLT、KVGKAXXVSQKL:EPLT、KASKAXXVSQKL:EPLT、GSAGPXXVSQKM:EPLT、AAPASXXVSQRL:EPLT、STPPTXXVSQRL:EPLT、HVPKPXXVSQKL:EPLT、RVPSTXXVSQKT:EPLT、ASAAPXXVSQAL:EPLT、ASASPXXVSQDL:EPLT、KIPKAXXVPTEL:EPLT、GIPEPXXVPEKM:EPLT、SIPKAXXVPTEL:EPLT、HVTKPTXAPTKL:EPLT、YVPKPXXAPTKL:EPLT、TVPKPXXAPTQL:EPLT、AVPKAXXAPTKL:EPLT、KVGKAXXVPTKL:EPLT、KASKAXXVPTKL:EPLT、GSAGPXXTPTKM:EPLT、AAPASXXVPARL:EPLT、STPPTXXVPTRL:EPLT、HVPKPXXAPTKL:EPLT、RVPSTXXAPVKT:EPLT、ASAAPXXVPQAL:EPLT、NDEGLEXVPTEE:EPLT、NDEGLEXVPTGQ:EPLT、SSVKXQPSRVHH:EPLT、RNVQXRPTQVQL:EPLT、KIPKAXXVPQEL:EPLT、GIPEPXXVPQKM:EPLT、SIPKAXXVPQEL:EPLT、HVTKPTXVPQKL:EPLT、YVPKPXXVPQKL:EPLT、TVPKPXXVPQQL:EPLT、AVPKAXXVPQKL:EPLT、KVGKAXXVPQKL:EPLT、KASKAXXVPQKL:EPLT、GSAGPXXVPQKM:EPLT、AAPASXXVPQRL:EPLT、STPPTXXVPQRL:EPLT、HVPKPXXVPQKL:EPLT、RVPSTXXVPQKT:EPLT、ASASPXXVPQDL:EPLT、NDEGLEXVPTGQ:SNIT、GIPEPXXVPEKM:SNIT、HVTKPTXAPTKL:SNIT、YVPKPXXAPTKL:SNIT、TVPKPXXAPTQL:SNIT、AVPKAXXAPTKL:SNIT、GSAGPXXTPTKM:SNIT、AAPASXXVPARL:SNIT、HVPKPXXAPTKL:SNIT、RVPSTXXAPVKT:SNIT、ASAAPXXVPQAL:SNIT、ASASPXXVSQDL:SNIT、ASASPXXVPQDL:SNIT、SSVKXQPSRVHH:SNIT、RNVQXRPTQVQL:SNIT、RNVQXRPSRVQL:RSVK、KIPKAXXVPTEL:RSVK、GIPEPXXVPEKM:RSVK、SIPKAXXVPTEL:RSVK、HVTKPTXAPTKL:RSVK、YVPKPXXAPTKL:RSVK、TVPKPXXAPTQL:RSVK、AVPKAXXAPTKL:RSVK、KVGKAXXVPTKL:RSVK、KASKAXXVPTKL:RSVK、GSAGPXXTPTKM:RSVK、AAPASXXVPARL:RSVK、STPPTXXVPTRL:RSVK、HVPKPXXAPTKL:RSVK、RVPSTXXAPVKT:RSVK、ASAAPXXVPQAL:RSVK、ASASPXXVSQDL:RSVK、ASASPXXVPQDL:RSVK、NDEGLEXVPTEE:RSVK、NDEGLEXVPTGQ:RSVK、RNVQXRPTQVQL:RSVK、SSVKXQPTQVHH:RPVQ、KIPKAXXVPTEL:RPVQ、GIPEPXXVPEKM:RPVQ、SIPKAXXVPTEL:RPVQ、HVTKPTXAPTKL:RPVQ、YVPKPXXAPTKL:RPVQ、TVPKPXXAPTQL:RPVQ、AVPKAXXAPTKL:RPVQ、KVGKAXXVPTKL:RPVQ、KASKAXXVPTKL:RPVQ、GSAGPXXTPTKM:RPVQ、AAPASXXVPARL:RPVQ、STPPTXXVPTRL:RPVQ、HVPKPXXAPTKL:RPVQ、RVPSTXXAPVKT:RPVQ、ASAAPXXVPQAL:RPVQ、ASASPXXVSQDL:RPVQ、ASASPXXVPQDL:RPVQ、NDEGLEXVPTEE:RPVQ、NDEGLEXVPTGQ:RPVQ、及びSSVKXQPSRVHH:RPVQからなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP3:PEP12ペアは、VPT:SAIS-AA17-LYL、VPE:SAIS-AA17-LYL、APT:SAIS-AA17-LYL、TPT:SAIS-AA17-LYL、VPA:SAIS-AA17-LYL、APV:SAIS-AA17-LYL、VPQ:SAIS-AA17-LYL、VSQ:SAIS-AA17-LYL、SRV:SAIS-AA17-LYL、TQV:SAIS-AA17-LYL、VPE:SSLS-AA17-LFF、VPT:SSLS-AA17-LFF、APT:SSLS-AA17-LFF、TPT:SSLS-AA17-LFF、VPA:SSLS-AA17-LFF、APV:SSLS-AA17-LFF、VPQ:SSLS-AA17-LFF、VSQ:SSLS-AA17-LFF、SRV:SSLS-AA17-LFF、TQV:SSLS-AA17-LFF、APT:NAIS-AA17-LYF、VPT:NAIS-AA17-LYF、VPE:NAIS-AA17-LYF、TPT:NAIS-AA17-LYF、VPA:NAIS-AA17-LYF、APV:NAIS-AA17-LYF、VPQ:NAIS-AA17-LYF、VSQ:NAIS-AA17-LYF、SRV:NAIS-AA17-LYF、TQV:NAIS-AA17-LYF、APT:SATS-AA17-LYY、VPT:SATS-AA17-LYY、VPE:SATS-AA17-LYY、TPT:SATS-AA17-LYY、VPA:SATS-AA17-LYY、APV:SATS-AA17-LYY、VPQ:SATS-AA17-LYY、VSQ:SATS-AA17-LYY、SRV:SATS-AA17-LYY、TQV:SATS-AA17-LYY、VPT:SPIS-AA17-LYK、VPE:SPIS-AA17-LYK、APT:SPIS-AA17-LYK、TPT:SPIS-AA17-LYK、VPA:SPIS-AA17-LYK、APV:SPIS-AA17-LYK、VPQ:SPIS-AA17-LYK、VSQ:SPIS-AA17-LYK、SRV:SPIS-AA17-LYK、TQV:SPIS-AA17-LYK、VPT:EPIS-AA17-LYL、VPE:EPIS-AA17-LYL、APT:EPIS-AA17-LYL、TPT:EPIS-AA17-LYL、VPA:EPIS-AA17-LYL、APV:EPIS-AA17-LYL、VPQ:EPIS-AA17-LYL、VSQ:EPIS-AA17-LYL、SRV:EPIS-AA17-LYL、TQV:EPIS-AA17-LYL、TPT:SPIN-AA17-LYF、VPT:SPIN-AA17-LYF、VPE:SPIN-AA17-LYF、APT:SPIN-AA17-LYF、VPA:SPIN-AA17-LYF、APV:SPIN-AA17-LYF、VPQ:SPIN-AA17-LYF、VSQ:SPIN-AA17-LYF、SRV:SPIN-AA17-LYF、TQV:SPIN-AA17-LYF、VPA:SPIS-AA17-LYI、VPT:SPIS-AA17-LYI、VPE:SPIS-AA17-LYI、APT:SPIS-AA17-LYI、TPT:SPIS-AA17-LYI、APV:SPIS-AA17-LYI、VPQ:SPIS-AA17-LYI、VSQ:SPIS-AA17-LYI、SRV:SPIS-AA17-LYI、TQV:SPIS-AA17-LYI、VPT:SPIS-AA17-LFI、VPE:SPIS-AA17-LFI、APT:SPIS-AA17-LFI、TPT:SPIS-AA17-LFI、VPA:SPIS-AA17-LFI、APV:SPIS-AA17-LFI、VPQ:SPIS-AA17-LFI、VSQ:SPIS-AA17-LFI、SRV:SPIS-AA17-LFI、TQV:SPIS-AA17-LFI、APV:KPLS-AA17-LYV、VPT:KPLS-AA17-LYV、VPE:KPLS-AA17-LYV、APT:KPLS-AA17-LYV、TPT:KPLS-AA17-LYV、VPA:KPLS-AA17-LYV、VPQ:KPLS-AA17-LYV、VSQ:KPLS-AA17-LYV、SRV:KPLS-AA17-LYV、TQV:KPLS-AA17-LYV、VPQ:EPLP-AA17-VYY、VPT:EPLP-AA17-VYY、VPE:EPLP-AA17-VYY、APT:EPLP-AA17-VYY、TPT:EPLP-AA17-VYY、VPA:EPLP-AA17-VYY、APV:EPLP-AA17-VYY、VSQ:EPLP-AA17-VYY、SRV:EPLP-AA17-VYY、TQV:EPLP-AA17-VYY、VSQ:EPLT-AA17-LYY、VPT:EPLT-AA17-LYY、VPE:EPLT-AA17-LYY、APT:EPLT-AA17-LYY、TPT:EPLT-AA17-LYY、VPA:EPLT-AA17-LYY、APV:EPLT-AA17-LYY、VPQ:EPLT-AA17-LYY、SRV:EPLT-AA17-LYY、TQV:EPLT-AA17-LYY、VPT:SNIT-AA17-QIM、VPE:SNIT-AA17-QIM、APT:SNIT-AA17-QIM、TPT:SNIT-AA17-QIM、VPA:SNIT-AA17-QIM、APV:SNIT-AA17-QIM、VPQ:SNIT-AA17-QIM、VSQ:SNIT-AA17-QIM、SRV:SNIT-AA17-QIM、TQV:SNIT-AA17-QIM、SRV:RSVK-AA17-AKV、VPT:RSVK-AA17-AKV、VPE:RSVK-AA17-AKV、APT:RSVK-AA17-AKV、TPT:RSVK-AA17-AKV、VPA:RSVK-AA17-AKV、APV:RSVK-AA17-AKV、VPQ:RSVK-AA17-AKV、VSQ:RSVK-AA17-AKV、TQV:RSVK-AA17-AKV、TQV:RPVQ-AA17-RKI、VPT:RPVQ-AA17-RKI、VPE:RPVQ-AA17-RKI、APT:RPVQ-AA17-RKI、TPT:RPVQ-AA17-RKI、VPA:RPVQ-AA17-RKI、APV:RPVQ-AA17-RKI、VPQ:RPVQ-AA17-RKI、VSQ:RPVQ-AA17-RKI、及びSRV:RPVQ-AA17-RKI(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。)からなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP12:PEP5ペアは、VPTKM:SAIS-AA17-LYL、VPTKL:SAIS-AA17-LYL、VPTQL:SAIS-AA17-LYL、VPTRL:SAIS-AA17-LYL、VPTKT:SAIS-AA17-LYL、VPTAL:SAIS-AA17-LYL、VPTDL:SAIS-AA17-LYL、VPEKM:SAIS-AA17-LYL、APTKL:SAIS-AA17-LYL、APTQL:SAIS-AA17-LYL、TPTKM:SAIS-AA17-LYL、VPARL:SAIS-AA17-LYL、APVKT:SAIS-AA17-LYL、VPQAL:SAIS-AA17-LYL、VSQDL:SAIS-AA17-LYL、VPQDL:SAIS-AA17-LYL、SRVHH:SAIS-AA17-LYL、TQVQL:SAIS-AA17-LYL、VPEEL:SSLS-AA17-LFF、VPEKL:SSLS-AA17-LFF、VPEQL:SSLS-AA17-LFF、VPEKM:SSLS-AA17-LFF、VPERL:SSLS-AA17-LFF、VPEKT:SSLS-AA17-LFF、VPEAL:SSLS-AA17-LFF、VPEDL:SSLS-AA17-LFF、VPTEL:SSLS-AA17-LFF、APTKL:SSLS-AA17-LFF、APTQL:SSLS-AA17-LFF、VPTKL:SSLS-AA17-LFF、TPTKM:SSLS-AA17-LFF、VPARL:SSLS-AA17-LFF、VPTRL:SSLS-AA17-LFF、APVKT:SSLS-AA17-LFF、VPQAL:SSLS-AA17-LFF、VSQDL:SSLS-AA17-LFF、VPQDL:SSLS-AA17-LFF、VPTEE:SSLS-AA17-LFF、VPTGQ:SSLS-AA17-LFF、SRVHH:SSLS-AA17-LFF、TQVQL:SSLS-AA17-LFF、APTEL:NAIS-AA17-LYF、APTKM:NAIS-AA17-LYF、APTKL:NAIS-AA17-LYF、APTRL:NAIS-AA17-LYF、APTKT:NAIS-AA17-LYF、APTAL:NAIS-AA17-LYF、APTDL:NAIS-AA17-LYF、VPTEL:NAIS-AA17-LYF、VPEKM:NAIS-AA17-LYF、VPTKL:NAIS-AA17-LYF、TPTKM:NAIS-AA17-LYF、VPARL:NAIS-AA17-LYF、VPTRL:NAIS-AA17-LYF、APVKT:NAIS-AA17-LYF、VPQAL:NAIS-AA17-LYF、VSQDL:NAIS-AA17-LYF、VPQDL:NAIS-AA17-LYF、VPTEE:NAIS-AA17-LYF、VPTGQ:NAIS-AA17-LYF、SRVHH:NAIS-AA17-LYF、TQVQL:NAIS-AA17-LYF、APTEL:SATS-AA17-LYY、APTKM:SATS-AA17-LYY、APTKL:SATS-AA17-LYY、APTQL:SATS-AA17-LYY、APTRL:SATS-AA17-LYY、APTKT:SATS-AA17-LYY、APTAL:SATS-AA17-LYY、APTDL:SATS-AA17-LYY、VPTEL:SATS-AA17-LYY、VPEKM:SATS-AA17-LYY、VPTKL:SATS-AA17-LYY、TPTKM:SATS-AA17-LYY、VPARL:SATS-AA17-LYY、VPTRL:SATS-AA17-LYY、APVKT:SATS-AA17-LYY、VPQAL:SATS-AA17-LYY、VSQDL:SATS-AA17-LYY、VPQDL:SATS-AA17-LYY、VPTEE:SATS-AA17-LYY、VPTGQ:SATS-AA17-LYY、SRVHH:SATS-AA17-LYY、TQVQL:SATS-AA17-LYY、VPTEL:SPIS-AA17-LYK、VPTKM:SPIS-AA17-LYK、VPTKL:SPIS-AA17-LYK、VPTQL:SPIS-AA17-LYK、VPTRL:SPIS-AA17-LYK、VPTKT:SPIS-AA17-LYK、VPTAL:SPIS-AA17-LYK、VPTDL:SPIS-AA17-LYK、VPEKM:SPIS-AA17-LYK、APTKL:SPIS-AA17-LYK、APTQL:SPIS-AA17-LYK、TPTKM:SPIS-AA17-LYK、VPARL:SPIS-AA17-LYK、APVKT:SPIS-AA17-LYK、VPQAL:SPIS-AA17-LYK、VSQDL:SPIS-AA17-LYK、VPQDL:SPIS-AA17-LYK、SRVHH:SPIS-AA17-LYK、TQVQL:SPIS-AA17-LYK、VPTEL:EPIS-AA17-LYL、VPTKM:EPIS-AA17-LYL、VPTKL:EPIS-AA17-LYL、VPTQL:EPIS-AA17-LYL、VPTRL:EPIS-AA17-LYL、VPTKT:EPIS-AA17-LYL、VPTAL:EPIS-AA17-LYL、VPTDL:EPIS-AA17-LYL、VPEKM:EPIS-AA17-LYL、APTKL:EPIS-AA17-LYL、APTQL:EPIS-AA17-LYL、TPTKM:EPIS-AA17-LYL、VPARL:EPIS-AA17-LYL、APVKT:EPIS-AA17-LYL、VPQAL:EPIS-AA17-LYL、VSQDL:EPIS-AA17-LYL、VPQDL:EPIS-AA17-LYL、SRVHH:EPIS-AA17-LYL、TQVQL:EPIS-AA17-LYL、TPTEL:SPIN-AA17-LYF、TPTKM:SPIN-AA17-LYF、TPTKL:SPIN-AA17-LYF、TPTQL:SPIN-AA17-LYF、TPTRL:SPIN-AA17-LYF、TPTKT:SPIN-AA17-LYF、TPTAL:SPIN-AA17-LYF、TPTDL:SPIN-AA17-LYF、VPTEL:SPIN-AA17-LYF、VPEKM:SPIN-AA17-LYF、APTKL:SPIN-AA17-LYF、APTQL:SPIN-AA17-LYF、VPTKL:SPIN-AA17-LYF、VPARL:SPIN-AA17-LYF、VPTRL:SPIN-AA17-LYF、APVKT:SPIN-AA17-LYF、VPQAL:SPIN-AA17-LYF、VSQDL:SPIN-AA17-LYF、VPQDL:SPIN-AA17-LYF、VPTEE:SPIN-AA17-LYF、VPTGQ:SPIN-AA17-LYF、SRVHH:SPIN-AA17-LYF、TQVQL:SPIN-AA17-LYF、VPAEL:SPIS-AA17-LYI、VPAKM:SPIS-AA17-LYI、VPAKL:SPIS-AA17-LYI、VPAQL:SPIS-AA17-LYI、VPARL:SPIS-AA17-LYI、VPAKT:SPIS-AA17-LYI、VPAAL:SPIS-AA17-LYI、VPADL:SPIS-AA17-LYI、VPTEL:SPIS-AA17-LYI、VPEKM:SPIS-AA17-LYI、APTKL:SPIS-AA17-LYI、APTQL:SPIS-AA17-LYI、VPTKL:SPIS-AA17-LYI、TPTKM:SPIS-AA17-LYI、VPTRL:SPIS-AA17-LYI、APVKT:SPIS-AA17-LYI、VPQAL:SPIS-AA17-LYI、VSQDL:SPIS-AA17-LYI、VPQDL:SPIS-AA17-LYI、VPTEE:SPIS-AA17-LYI、VPTGQ:SPIS-AA17-LYI、SRVHH:SPIS-AA17-LYI、TQVQL:SPIS-AA17-LYI、VPTEL:SPIS-AA17-LFI、VPTKM:SPIS-AA17-LFI、VPTKL:SPIS-AA17-LFI、VPTQL:SPIS-AA17-LFI、VPTRL:SPIS-AA17-LFI、VPTKT:SPIS-AA17-LFI、VPTAL:SPIS-AA17-LFI、VPTDL:SPIS-AA17-LFI、VPEKM:SPIS-AA17-LFI、APTKL:SPIS-AA17-LFI、APTQL:SPIS-AA17-LFI、TPTKM:SPIS-AA17-LFI、VPARL:SPIS-AA17-LFI、APVKT:SPIS-AA17-LFI、VPQAL:SPIS-AA17-LFI、VSQDL:SPIS-AA17-LFI、VPQDL:SPIS-AA17-LFI、SRVHH:SPIS-AA17-LFI、TQVQL:SPIS-AA17-LFI、APVEL:KPLS-AA17-LYV、APVKM:KPLS-AA17-LYV、APVKL:KPLS-AA17-LYV、APVQL:KPLS-AA17-LYV、APVRL:KPLS-AA17-LYV、APVAL:KPLS-AA17-LYV、APVDL:KPLS-AA17-LYV、VPTEL:KPLS-AA17-LYV、VPEKM:KPLS-AA17-LYV、APTKL:KPLS-AA17-LYV、APTQL:KPLS-AA17-LYV、VPTKL:KPLS-AA17-LYV、TPTKM:KPLS-AA17
-LYV、VPARL:KPLS-AA17-LYV、VPTRL:KPLS-AA17-LYV、VPQAL:KPLS-AA17-LYV、VSQDL:KPLS-AA17-LYV、VPQDL:KPLS-AA17-LYV、VPTEE:KPLS-AA17-LYV、VPTGQ:KPLS-AA17-LYV、SRVHH:KPLS-AA17-LYV、TQVQL:KPLS-AA17-LYV、VPQEL:EPLP-AA17-VYY、VPQKM:EPLP-AA17-VYY、VPQKL:EPLP-AA17-VYY、VPQQL:EPLP-AA17-VYY、VPQRL:EPLP-AA17-VYY、VPQKT:EPLP-AA17-VYY、VPQDL:EPLP-AA17-VYY、VPTEL:EPLP-AA17-VYY、VPEKM:EPLP-AA17-VYY、APTKL:EPLP-AA17-VYY、APTQL:EPLP-AA17-VYY、VPTKL:EPLP-AA17-VYY、TPTKM:EPLP-AA17-VYY、VPARL:EPLP-AA17-VYY、VPTRL:EPLP-AA17-VYY、APVKT:EPLP-AA17-VYY、VSQDL:EPLP-AA17-VYY、VPTEE:EPLP-AA17-VYY、VPTGQ:EPLP-AA17-VYY、SRVHH:EPLP-AA17-VYY、TQVQL:EPLP-AA17-VYY、VSQEL:EPLT-AA17-LYY、VSQKM:EPLT-AA17-LYY、VSQKL:EPLT-AA17-LYY、VSQQL:EPLT-AA17-LYY、VSQRL:EPLT-AA17-LYY、VSQKT:EPLT-AA17-LYY、VSQAL:EPLT-AA17-LYY、VSQDL:EPLT-AA17-LYY、VPTEL:EPLT-AA17-LYY、VPEKM:EPLT-AA17-LYY、APTKL:EPLT-AA17-LYY、APTQL:EPLT-AA17-LYY、VPTKL:EPLT-AA17-LYY、TPTKM:EPLT-AA17-LYY、VPARL:EPLT-AA17-LYY、VPTRL:EPLT-AA17-LYY、APVKT:EPLT-AA17-LYY、VPQAL:EPLT-AA17-LYY、VPTEE:EPLT-AA17-LYY、VPTGQ:EPLT-AA17-LYY、SRVHH:EPLT-AA17-LYY、TQVQL:EPLT-AA17-LYY、VPQEL:EPLT-AA17-LYY、VPQKM:EPLT-AA17-LYY、VPQKL:EPLT-AA17-LYY、VPQQL:EPLT-AA17-LYY、VPQRL:EPLT-AA17-LYY、VPQKT:EPLT-AA17-LYY、VPQDL:EPLT-AA17-LYY、VPTGQ:SNIT-AA17-QIM、VPEKM:SNIT-AA17-QIM、APTKL:SNIT-AA17-QIM、APTQL:SNIT-AA17-QIM、TPTKM:SNIT-AA17-QIM、VPARL:SNIT-AA17-QIM、APVKT:SNIT-AA17-QIM、VPQAL:SNIT-AA17-QIM、VSQDL:SNIT-AA17-QIM、VPQDL:SNIT-AA17-QIM、SRVHH:SNIT-AA17-QIM、TQVQL:SNIT-AA17-QIM、SRVQL:RSVK-AA17-AKV、VPTEL:RSVK-AA17-AKV、VPEKM:RSVK-AA17-AKV、APTKL:RSVK-AA17-AKV、APTQL:RSVK-AA17-AKV、VPTKL:RSVK-AA17-AKV、TPTKM:RSVK-AA17-AKV、VPARL:RSVK-AA17-AKV、VPTRL:RSVK-AA17-AKV、APVKT:RSVK-AA17-AKV、VPQAL:RSVK-AA17-AKV、VSQDL:RSVK-AA17-AKV、VPQDL:RSVK-AA17-AKV、VPTEE:RSVK-AA17-AKV、VPTGQ:RSVK-AA17-AKV、TQVQL:RSVK-AA17-AKV、TQVHH:RPVQ-AA17-RKI、VPTEL:RPVQ-AA17-RKI、VPEKM:RPVQ-AA17-RKI、APTKL:RPVQ-AA17-RKI、APTQL:RPVQ-AA17-RKI、VPTKL:RPVQ-AA17-RKI、TPTKM:RPVQ-AA17-RKI、VPARL:RPVQ-AA17-RKI、VPTRL:RPVQ-AA17-RKI、APVKT:RPVQ-AA17-RKI、VPQAL:RPVQ-AA17-RKI、VSQDL:RPVQ-AA17-RKI、VPQDL:RPVQ-AA17-RKI、VPTEE:RPVQ-AA17-RKI、VPTGQ:RPVQ-AA17-RKI、及びSRVHH:RPVQ-AA17-RKI(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。)からなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP12:PEP7ペアは、GIPEPXX:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXX:SAIS-AA17-LYL、KASKAXX:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:SAIS-AA17-LYL、STPPTXX:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQP:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRP:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXX:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQP:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRP:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXX:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQP:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRP:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:SATS-AA17-LYY、HVTKPTX:SATS-AA17-LYY、YVPKPXX:SATS-AA17-LYY、TVPKPXX:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:SATS-AA17-LYY、HVPKPXX:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:SATS-AA17-LYY、SSVKXQP:SATS-AA17-LYY、RNVQXRP:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXX:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:SPIS-AA17-LYK、KASKAXX:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:SPIS-AA17-LYK、STPPTXX:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQP:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRP:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXX:EPIS-AA17-LYL、GIPEPXX:EPIS-AA17-LYL、SIPKAXX:EPIS-AA17-LYL、HVTKPTX:EPIS-AA17-LYL、YVPKPXX:EPIS-AA17-LYL、TVPKPXX:EPIS-AA17-LYL、AVPKAXX:EPIS-AA17-LYL、KVGKAXX:EPIS-AA17-LYL、GSAGPXX:EPIS-AA17-LYL、AAPASXX:EPIS-AA17-LYL、STPPTXX:EPIS-AA17-LYL、HVPKPXX:EPIS-AA17-LYL、RVPSTXX:EPIS-AA17-LYL、ASAAPXX:EPIS-AA17-LYL、ASASPXX:EPIS-AA17-LYL、SSVKXQP:EPIS-AA17-LYL、RNVQXRP:EPIS-AA17-LYL、KIPKAXX:SPIN-AA17-LYF、GIPEPXX:SPIN-AA17-LYF、SIPKAXX:SPIN-AA17-LYF、HVTKPTX:SPIN-AA17-LYF、YVPKPXX:SPIN-AA17-LYF、TVPKPXX:SPIN-AA17-LYF、AVPKAXX:SPIN-AA17-LYF、KVGKAXX:SPIN-AA17-LYF、KASKAXX:SPIN-AA17-LYF、AAPASXX:SPIN-AA17-LYF、STPPTXX:SPIN-AA17-LYF、HVPKPXX:SPIN-AA17-LYF、RVPSTXX:SPIN-AA17-LYF、ASAAPXX:SPIN-AA17-LYF、ASASPXX:SPIN-AA17-LYF、NDEGLEX:SPIN-AA17-LYF、SSVKXQP:SPIN-AA17-LYF、RNVQXRP:SPIN-AA17-LYF、KIPKAXX:SPIS-AA17-LYI、GIPEPXX:SPIS-AA17-LYI、SIPKAXX:SPIS-AA17-LYI、HVTKPTX:SPIS-AA17-LYI、YVPKPXX:SPIS-AA17-LYI、TVPKPXX:SPIS-AA17-LYI、AVPKAXX:SPIS-AA17-LYI、KVGKAXX:SPIS-AA17-LYI、KASKAXX:SPIS-AA17-LYI、GSAGPXX:SPIS-AA17-LYI、STPPTXX:SPIS-AA17-LYI、HVPKPXX:SPIS-AA17-LYI、RVPSTXX:SPIS-AA17-LYI、ASAAPXX:SPIS-AA17-LYI、ASASPXX:SPIS-AA17-LYI、NDEGLEX:SPIS-AA17-LYI、SSVKXQP:SPIS-AA17-LYI、RNVQXRP:SPIS-AA17-LYI、KIPKAXX:SPIS-AA17-LFI、GIPEPXX:SPIS-AA17-LFI、SIPKAXX:SPIS-AA17-LFI、HVTKPTX:SPIS-AA17-LFI、YVPKPXX:SPIS-AA17-LFI、TVPKPXX:SPIS-AA17-LFI、AVPKAXX:SPIS-AA17-LFI、KVGKAXX:SPIS-AA17-LFI、KASKAXX:SPIS-AA17-LFI、GSAGPXX:SPIS-AA17-LFI、AAPASXX:SPIS-AA17-LFI、HVPKPXX:SPIS-AA17-LFI、RVPSTXX:SPIS-AA17-LFI、ASAAPXX:SPIS-AA17-LFI、ASASPXX:SPIS-AA17-LFI、SSVKXQP:SPIS-AA17-LFI、RNVQXRP:SPIS-AA17-LFI、KIPKAXX:KPLS-AA17-LYV、GIPEPXX:KPLS-AA17-LYV、SIPKAXX:KPLS-AA17-LYV、HVTKPTX:KPLS-AA17-LYV、YVPKPXX:KPLS-AA17-LYV、TVPKPXX:KPLS-AA17-LYV、AVPKAXX:KPLS-AA17-LYV、KVGKAXX:KPLS-AA17-LYV、KASKAXX:KPLS-AA17-LYV、GSAGPXX:KPLS-AA17-LYV、AAPASXX:KPLS-AA17-LYV、STPPTXX:KPLS-AA17-LYV、HVPKPXX:KPLS-AA17-LYV、ASAAPXX:KPLS-AA17-LYV、ASASPXX:KPLS-AA17-LYV、NDEGLEX:KPLS-AA17-LYV、SSVKXQP:KPLS-AA17-LYV、RNVQXRP:KPLS-AA17-LYV、KIPKAXX:EPLP-AA17-VYY、GIPEPXX:EPLP-AA17-VYY、SIPKAXX:EPLP-AA17-VYY、HVTKPTX:EPLP-AA17-VYY、YVPKPXX:EPLP-AA17-VYY、TVPKPXX:EPLP-AA17-VYY、AVPKAXX:EPLP-AA17-VYY、KVGKAXX:EPLP-AA17-VYY、KASKAXX:EPLP-AA17-VYY、GSAGPXX:EPLP-AA17-VYY、AAPASXX:EPLP-AA17-VYY、STPPTXX:EPLP-AA17-VYY、HVPKPXX:EPLP-AA17-VYY、RVPST
XX:EPLP-AA17-VYY、ASASPXX:EPLP-AA17-VYY、NDEGLEX:EPLP-AA17-VYY、SSVKXQP:EPLP-AA17-VYY、RNVQXRP:EPLP-AA17-VYY、KIPKAXX:EPLT-AA17-LYY、GIPEPXX:EPLT-AA17-LYY、SIPKAXX:EPLT-AA17-LYY、HVTKPTX:EPLT-AA17-LYY、YVPKPXX:EPLT-AA17-LYY、TVPKPXX:EPLT-AA17-LYY、AVPKAXX:EPLT-AA17-LYY、KVGKAXX:EPLT-AA17-LYY、KASKAXX:EPLT-AA17-LYY、GSAGPXX:EPLT-AA17-LYY、AAPASXX:EPLT-AA17-LYY、STPPTXX:EPLT-AA17-LYY、HVPKPXX:EPLT-AA17-LYY、RVPSTXX:EPLT-AA17-LYY、ASAAPXX:EPLT-AA17-LYY、ASASPXX:EPLT-AA17-LYY、NDEGLEX:EPLT-AA17-LYY、SSVKXQP:EPLT-AA17-LYY、RNVQXRP:EPLT-AA17-LYY、NDEGLEX:SNIT-AA17-QIM、GIPEPXX:SNIT-AA17-QIM、HVTKPTX:SNIT-AA17-QIM、YVPKPXX:SNIT-AA17-QIM、TVPKPXX:SNIT-AA17-QIM、AVPKAXX:SNIT-AA17-QIM、GSAGPXX:SNIT-AA17-QIM、AAPASXX:SNIT-AA17-QIM、HVPKPXX:SNIT-AA17-QIM、RVPSTXX:SNIT-AA17-QIM、ASAAPXX:SNIT-AA17-QIM、ASASPXX:SNIT-AA17-QIM、SSVKXQP:SNIT-AA17-QIM、RNVQXRP:SNIT-AA17-QIM、RNVQXRP:RSVK-AA17-AKV、KIPKAXX:RSVK-AA17-AKV、GIPEPXX:RSVK-AA17-AKV、SIPKAXX:RSVK-AA17-AKV、HVTKPTX:RSVK-AA17-AKV、YVPKPXX:RSVK-AA17-AKV、TVPKPXX:RSVK-AA17-AKV、AVPKAXX:RSVK-AA17-AKV、KVGKAXX:RSVK-AA17-AKV、KASKAXX:RSVK-AA17-AKV、GSAGPXX:RSVK-AA17-AKV、AAPASXX:RSVK-AA17-AKV、STPPTXX:RSVK-AA17-AKV、HVPKPXX:RSVK-AA17-AKV、RVPSTXX:RSVK-AA17-AKV、ASAAPXX:RSVK-AA17-AKV、ASASPXX:RSVK-AA17-AKV、NDEGLEX:RSVK-AA17-AKV、SSVKXQP:RPVQ-AA17-RKI、KIPKAXX:RPVQ-AA17-RKI、GIPEPXX:RPVQ-AA17-RKI、SIPKAXX:RPVQ-AA17-RKI、HVTKPTX:RPVQ-AA17-RKI、YVPKPXX:RPVQ-AA17-RKI、TVPKPXX:RPVQ-AA17-RKI、AVPKAXX:RPVQ-AA17-RKI、KVGKAXX:RPVQ-AA17-RKI、KASKAXX:RPVQ-AA17-RKI、GSAGPXX:RPVQ-AA17-RKI、AAPASXX:RPVQ-AA17-RKI、STPPTXX:RPVQ-AA17-RKI、HVPKPXX:RPVQ-AA17-RKI、RVPSTXX:RPVQ-AA17-RKI、ASAAPXX:RPVQ-AA17-RKI、ASASPXX:RPVQ-AA17-RKI、及びNDEGLEX:RPVQ-AA17-RKI(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。)からなる群より選択される。
特に、ある実施形態において、PEP12:PEP9ペアは、GIPEPXXVPTKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXXVPTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、KASKAXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXXVPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXXVPTRL:SAIS-AA17-LYL、STPPTXXVPTRL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXXVPTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXXVPTKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXXVPTAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXXVPTDL:SAIS-AA17-LYL、GIPEPXXVPEKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXXAPTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXXTPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXXVPARL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXXAPTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXXAPVKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXXVPQAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXXVSQDL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXXVPQDL:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQPSRVHH:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRPTQVQL:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXXVPEEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXXVPEEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXXVPEQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXXVPEKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXXVPERL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXXVPERL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXXVPEKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXXVPEKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXXVPEAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXXVPEDL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXXVPTEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXXVPTEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXXAPTQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXXVPTKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXXVPTKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXXTPTKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXXVPARL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXXVPTRL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXXAPTKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXXAPVKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXXVPQAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXXVSQDL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXXVPQDL:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEXVPTEE:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEXVPTGQ:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQPSRVHH:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRPTQVQL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXXAPTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXXAPTKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXXAPTEL:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXXAPTKL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXXAPTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXXAPTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXXAPTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXXAPTRL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXXAPTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXXAPTKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXXAPTAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXXAPTDL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXXVPTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXXVPEKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXXVPTEL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXXVPTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXXVPTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXXTPTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXXVPARL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXXVPTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXXAPVKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXXVPQAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXXVSQDL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXXVPQDL:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEXVPTEE:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEXVPTGQ:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQPSRVHH:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRPTQVQL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXXAPTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXXAPTKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXXAPTEL:SATS-AA17-LYY、HVTKPTXAPTKL:SATS-AA17-LYY、YVPKPXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、TVPKPXXAPTQL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXXAPTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXXAPTRL:SATS-AA17-LYY、STPPTXXAPTRL:SATS-AA17-LYY、HVPKPXXAPTKL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXXAPTKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXXAPTAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXXAPTDL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXXVPTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXXVPEKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXXVPTEL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXXVPTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXXVPTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXXTPTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXXVPARL:SATS-AA17-LYY、STPPTXXVPTRL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXXAPVKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXXVPQAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXXVSQDL:SATS-AA17-LYY、ASASPXXVPQDL:SATS-AA17-LYY、NDEGLEXVPTEE:SATS-AA17-LYY、NDEGLEXVPTGQ:SATS-AA17-LYY、SSVKXQPSRVHH:SATS-AA17-LYY、RNVQXRPTQVQL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXXVPTEL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXXVPTKM:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXXVPTEL:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXXVPTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、KASKAXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXXVPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXXVPTRL:SPIS-AA17-LYK、STPPTXXVPTRL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXXVPTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXXVPTKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXXVPTAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXXVPTDL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXXVPEKM:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXXAPTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXXTPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXXVPARL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXXAPTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXXAPVKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXXVPQAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXXVSQDL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXXVPQDL:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQPSRVHH:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRPTQVQL:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXXVPTEL:EPIS-AA17-LYL、GIPEPXXVPTKM:EPIS-AA17-LYL、SIPKAXXVPTEL:EPIS-AA17-LYL、HVTKPTXVPTKL:EPIS-AA17-LYL、YVPKPXXVPTKL:EPIS-AA17-LYL、TVPKPXXVPTQL:EPIS-AA
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ある実施形態において、PEP7:PEP3:PEP1の3つ組は、GIPEPXX:VPT:SAIS、HVTKPTX:VPT:SAIS、YVPKPXX:VPT:SAIS、TVPKPXX:VPT:SAIS、AVPKAXX:VPT:SAIS、KVGKAXX:VPT:SAIS、KASKAXX:VPT:SAIS、GSAGPXX:VPT:SAIS、AAPASXX:VPT:SAIS、STPPTXX:VPT:SAIS、HVPKPXX:VPT:SAIS、RVPSTXX:VPT:SAIS、ASAAPXX:VPT:SAIS、ASASPXX:VPT:SAIS、GIPEPXX:VPE:SAIS、HVTKPTX:APT:SAIS、YVPKPXX:APT:SAIS、TVPKPXX:APT:SAIS、AVPKAXX:APT:SAIS、GSAGPXX:TPT:SAIS、AAPASXX:VPA:SAIS、HVPKPXX:APT:SAIS、RVPSTXX:APV:SAIS、ASAAPXX:VPQ:SAIS、ASASPXX:VSQ:SAIS、ASASPXX:VPQ:SAIS、SSVKXQP:SRV:SAIS、RNVQXRP:TQV:SAIS、KIPKAXX:VPE:SSLS、SIPKAXX:VPE:SSLS、HVTKPTX:VPE:SSLS、YVPKPXX:VPE:SSLS、TVPKPXX:VPE:SSLS、AVPKAXX:VPE:SSLS、KVGKAXX:VPE:SSLS、KASKAXX:VPE:SSLS、GSAGPXX:VPE:SSLS、AAPASXX:VPE:SSLS、STPPTXX:VPE:SSLS、HVPKPXX:VPE:SSLS、RVPSTXX:VPE:SSLS、ASAAPXX:VPE:SSLS、ASASPXX:VPE:SSLS、KIPKAXX:VPT:SSLS、SIPKAXX:VPT:SSLS、HVTKPTX:APT:SSLS、YVPKPXX:APT:SSLS、TVPKPXX:APT:SSLS、AVPKAXX:APT:SSLS、KVGKAXX:VPT:SSLS、KASKAXX:VPT:SSLS、GSAGPXX:TPT:SSLS、AAPASXX:VPA:SSLS、STPPTXX:VPT:SSLS、HVPKPXX:APT:SSLS、RVPSTXX:APV:SSLS、ASAAPXX:VPQ:SSLS、ASASPXX:VSQ:SSLS、ASASPXX:VPQ:SSLS、NDEGLEX:VPT:SSLS、SSVKXQP:SRV:SSLS、RNVQXRP:TQV:SSLS、KIPKAXX:APT:NAIS、GIPEPXX:APT:NAIS、SIPKAXX:APT:NAIS、AVPKAXX:APT:NAIS、KVGKAXX:APT:NAIS、KASKAXX:APT:NAIS、GSAGPXX:APT:NAIS、AAPASXX:APT:NAIS、STPPTXX:APT:NAIS、RVPSTXX:APT:NAIS、ASAAPXX:APT:NAIS、ASASPXX:APT:NAIS、KIPKAXX:VPT:NAIS、GIPEPXX:VPE:NAIS、SIPKAXX:VPT:NAIS、KVGKAXX:VPT:NAIS、KASKAXX:VPT:NAIS、GSAGPXX:TPT:NAIS、AAPASXX:VPA:NAIS、STPPTXX:VPT:NAIS、RVPSTXX:APV:NAIS、ASAAPXX:VPQ:NAIS、ASASPXX:VSQ:NAIS、ASASPXX:VPQ:NAIS、NDEGLEX:VPT:NAIS、SSVKXQP:SRV:NAIS、RNVQXRP:TQV:NAIS、KIPKAXX:APT:SATS、GIPEPXX:APT:SATS、SIPKAXX:APT:SATS、HVTKPTX:APT:SATS、YVPKPXX:APT:SATS、TVPKPXX:APT:SATS、KVGKAXX:APT:SATS、KASKAXX:APT:SATS、GSAGPXX:APT:SATS、AAPASXX:APT:SATS、STPPTXX:APT:SATS、HVPKPXX:APT:SATS、RVPSTXX:APT:SATS、ASAAPXX:APT:SATS、ASASPXX:APT:SATS、KIPKAXX:VPT:SATS、GIPEPXX:VPE:SATS、SIPKAXX:VPT:SATS、KVGKAXX:VPT:SATS、KASKAXX:VPT:SATS、GSAGPXX:TPT:SATS、AAPASXX:VPA:SATS、STPPTXX:VPT:SATS、RVPSTXX:APV:SATS、ASAAPXX:VPQ:SATS、ASASPXX:VSQ:SATS、ASASPXX:VPQ:SATS、NDEGLEX:VPT:SATS、SSVKXQP:SRV:SATS、RNVQXRP:TQV:SATS、KIPKAXX:VPT:SPIS、GIPEPXX:VPT:SPIS、SIPKAXX:VPT:SPIS、HVTKPTX:VPT:SPIS、YVPKPXX:VPT:SPIS、TVPKPXX:VPT:SPIS、AVPKAXX:VPT:SPIS、KASKAXX:VPT:SPIS、GSAGPXX:VPT:SPIS、AAPASXX:VPT:SPIS、STPPTXX:VPT:SPIS、HVPKPXX:VPT:SPIS、RVPSTXX:VPT:SPIS、ASAAPXX:VPT:SPIS、ASASPXX:VPT:SPIS、GIPEPXX:VPE:SPIS、HVTKPTX:APT:SPIS、YVPKPXX:APT:SPIS、TVPKPXX:APT:SPIS、AVPKAXX:APT:SPIS、GSAGPXX:TPT:SPIS、AAPASXX:VPA:SPIS、HVPKPXX:APT:SPIS、RVPSTXX:APV:SPIS、ASAAPXX:VPQ:SPIS、ASASPXX:VSQ:SPIS、ASASPXX:VPQ:SPIS、SSVKXQP:SRV:SPIS、RNVQXRP:TQV:SPIS、KIPKAXX:VPT:EPIS、GIPEPXX:VPT:EPIS、SIPKAXX:VPT:EPIS、HVTKPTX:VPT:EPIS、YVPKPXX:VPT:EPIS、TVPKPXX:VPT:EPIS、AVPKAXX:VPT:EPIS、KVGKAXX:VPT:EPIS、GSAGPXX:VPT:EPIS、AAPASXX:VPT:EPIS、STPPTXX:VPT:EPIS、HVPKPXX:VPT:EPIS、RVPSTXX:VPT:EPIS、ASAAPXX:VPT:EPIS、ASASPXX:VPT:EPIS、GIPEPXX:VPE:EPIS、HVTKPTX:APT:EPIS、YVPKPXX:APT:EPIS、TVPKPXX:APT:EPIS、AVPKAXX:APT:EPIS、GSAGPXX:TPT:EPIS、AAPASXX:VPA:EPIS、HVPKPXX:APT:EPIS、RVPSTXX:APV:EPIS、ASAAPXX:VPQ:EPIS、ASASPXX:VSQ:EPIS、ASASPXX:VPQ:EPIS、SSVKXQP:SRV:EPIS、RNVQXRP:TQV:EPIS、KIPKAXX:TPT:SPIN、GIPEPXX:TPT:SPIN、SIPKAXX:TPT:SPIN、HVTKPTX:TPT:SPIN、YVPKPXX:TPT:SPIN、TVPKPXX:TPT:SPIN、AVPKAXX:TPT:SPIN、KVGKAXX:TPT:SPIN、KASKAXX:TPT:SPIN、AAPASXX:TPT:SPIN、STPPTXX:TPT:SPIN、HVPKPXX:TPT:SPIN、RVPSTXX:TPT:SPIN、ASAAPXX:TPT:SPIN、ASASPXX:TPT:SPIN、KIPKAXX:VPT:SPIN、GIPEPXX:VPE:SPIN、SIPKAXX:VPT:SPIN、HVTKPTX:APT:SPIN、YVPKPXX:APT:SPIN、TVPKPXX:APT:SPIN、AVPKAXX:APT:SPIN、KVGKAXX:VPT:SPIN、KASKAXX:VPT:SPIN、AAPASXX:VPA:SPIN、STPPTXX:VPT:SPIN、HVPKPXX:APT:SPIN、RVPSTXX:APV:SPIN、ASAAPXX:VPQ:SPIN、ASASPXX:VSQ:SPIN、ASASPXX:VPQ:SPIN、NDEGLEX:VPT:SPIN、SSVKXQP:SRV:SPIN、RNVQXRP:TQV:SPIN、KIPKAXX:VPA:SPIS、GIPEPXX:VPA:SPIS、SIPKAXX:VPA:SPIS、HVTKPTX:VPA:SPIS、YVPKPXX:VPA:SPIS、TVPKPXX:VPA:SPIS、AVPKAXX:VPA:SPIS、KVGKAXX:VPA:SPIS、KASKAXX:VPA:SPIS、GSAGPXX:VPA:SPIS、STPPTXX:VPA:SPIS、HVPKPXX:VPA:SPIS、RVPSTXX:VPA:SPIS、ASAAPXX:VPA:SPIS、ASASPXX:VPA:SPIS、KVGKAXX:VPT:SPIS、NDEGLEX:VPT:SPIS、KIPKAXX:APV:KPLS、GIPEPXX:APV:KPLS、SIPKAXX:APV:KPLS、HVTKPTX:APV:KPLS、YVPKPXX:APV:KPLS、TVPKPXX:APV:KPLS、AVPKAXX:APV:KPLS、KVGKAXX:APV:KPLS、KASKAXX:APV:KPLS、GSAGPXX:APV:KPLS、AAPASXX:APV:KPLS、STPPTXX:APV:KPLS、HVPKPXX:APV:KPLS、ASAAPXX:APV:KPLS、ASASPXX:APV:KPLS、KIPKAXX:VPT:KPLS、GIPEPXX:VPE:KPLS、SIPKAXX:VPT:KPLS、HVTKPTX:APT:KPLS、YVPKPXX:APT:KPLS、TVPKPXX:APT:KPLS、AVPKAXX:APT:KPLS、KVGKAXX:VPT:KPLS、KASKAXX:VPT:KPLS、GSAGPXX:TPT:KPLS、AAPASXX:VPA:KPLS、STPPTXX:VPT:KPLS、HVPKPXX:APT:KPLS、ASAAPXX:VPQ:KPLS、ASASPXX:VSQ:KPLS、ASASPXX:VPQ:KPLS、NDEGLEX:VPT:KPLS、SSVKXQP:SRV:KPLS、RNVQXRP:TQV:KPLS、KIPKAXX:VPQ:EPLP、GIPEPXX:VPQ:EPLP、SIPKAXX:VPQ:EPLP、HVTKPTX:VPQ:EPLP、YVPKPXX:VPQ:EPLP、TVPKPXX:VPQ:EPLP、AVPKAXX:VPQ:EPLP、KVGKAXX:VPQ:EPLP、KASKAXX:VPQ:EPLP、GSAGPXX:VPQ:EPLP、AAPASXX:VPQ:EPLP、STPPTXX:VPQ:EPLP、HVPKPXX:VPQ:EPLP、RVPSTXX:VPQ:EPLP、ASASPXX:VPQ:EPLP、KIPKAXX:VPT:EPLP、GIPEPXX:VPE:EPLP、SIPKAXX:VPT:EPLP、HVTKPTX:APT:EPLP、YVPKPXX:APT:EPLP、TVPKPXX:APT:EPLP、AVPKAXX:APT:EPLP、KVGKAXX:VPT:EPLP、KASKAXX:VPT:EPLP、GSAGPXX:TPT:EPLP、AAPASXX:VPA:EPLP、STPPTXX:VPT:EPLP、HVPKPXX:APT:EPLP、RVPSTXX:APV:EPLP、ASASPXX:VSQ:EPLP、NDEGL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ある実施形態において、PEP7:PEP3:PEP12の3つ組は、GIPEPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:VPT:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、KASKAXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、STPPTXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPT:SAIS-AA17-LYL、GIPEPXX:VPE:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:APT:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:APT:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:APT:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:APT:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:TPT:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPA:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:APT:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:APV:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPQ:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VSQ:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPQ:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQP:SRV:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRP:TQV:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:VPE:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPE:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:APT:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:APT:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:APT:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:APT:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:TPT:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPA:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPT:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:APT:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:APV:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPQ:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VSQ:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPQ:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:VPT:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQP:SRV:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRP:TQV:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:APT:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:APT:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:APT:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:APT:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:VPE:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:TPT:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:VPA:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:VPT:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APV:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:VPQ:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VSQ:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VPQ:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:VPT:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQP:SRV:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRP:TQV:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:APT:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、HVTKPTX:APT:SATS-AA17-LYY、YVPKPXX:APT:SATS-AA17-LYY、TVPKPXX:APT:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:APT:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:APT:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:APT:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:APT:SATS-AA17-LYY、HVPKPXX:APT:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:APT:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:APT:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:VPE:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:VPT:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:TPT:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:VPA:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:VPT:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APV:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:VPQ:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VSQ:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VPQ:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:VPT:SATS-AA17-LYY、SSVKXQP:SRV:SATS-AA17-LYY、RNVQXRP:TQV:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:VPT:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、KASKAXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、STPPTXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPT:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPE:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:APT:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:APT:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:APT:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:APT:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:TPT:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPA:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:APT:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:APV:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPQ:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VSQ:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPQ:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQP:SRV:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRP:TQV:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、GIPEPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、SIPKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、HVTKPTX:VPT:EPIS-AA17-LYL、YVPKPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、TVPKPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、AVPKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、KVGKAXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、GSAGPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、STPPTXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、HVPKPXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、RVPSTXX:VPT:EPIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPT:EPIS-
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ある実施形態において、PEP7:PEP5:PEP1の3つ組は、GIPEPXX:VPTKM:SAIS、HVTKPTX:VPTKL:SAIS、YVPKPXX:VPTKL:SAIS、TVPKPXX:VPTQL:SAIS、AVPKAXX:VPTKL:SAIS、KVGKAXX:VPTKL:SAIS、KASKAXX:VPTKL:SAIS、GSAGPXX:VPTKM:SAIS、AAPASXX:VPTRL:SAIS、STPPTXX:VPTRL:SAIS、HVPKPXX:VPTKL:SAIS、RVPSTXX:VPTKT:SAIS、ASAAPXX:VPTAL:SAIS、ASASPXX:VPTDL:SAIS、GIPEPXX:VPEKM:SAIS、HVTKPTX:APTKL:SAIS、YVPKPXX:APTKL:SAIS、TVPKPXX:APTQL:SAIS、AVPKAXX:APTKL:SAIS、GSAGPXX:TPTKM:SAIS、AAPASXX:VPARL:SAIS、HVPKPXX:APTKL:SAIS、RVPSTXX:APVKT:SAIS、ASAAPXX:VPQAL:SAIS、ASASPXX:VSQDL:SAIS、ASASPXX:VPQDL:SAIS、SSVKXQP:SRVHH:SAIS、RNVQXRP:TQVQL:SAIS、KIPKAXX:VPEEL:SSLS、SIPKAXX:VPEEL:SSLS、HVTKPTX:VPEKL:SSLS、YVPKPXX:VPEKL:SSLS、TVPKPXX:VPEQL:SSLS、AVPKAXX:VPEKL:SSLS、KVGKAXX:VPEKL:SSLS、KASKAXX:VPEKL:SSLS、GSAGPXX:VPEKM:SSLS、AAPASXX:VPERL:SSLS、STPPTXX:VPERL:SSLS、HVPKPXX:VPEKL:SSLS、RVPSTXX:VPEKT:SSLS、ASAAPXX:VPEAL:SSLS、ASASPXX:VPEDL:SSLS、KIPKAXX:VPTEL:SSLS、SIPKAXX:VPTEL:SSLS、HVTKPTX:APTKL:SSLS、YVPKPXX:APTKL:SSLS、TVPKPXX:APTQL:SSLS、AVPKAXX:APTKL:SSLS、KVGKAXX:VPTKL:SSLS、KASKAXX:VPTKL:SSLS、GSAGPXX:TPTKM:SSLS、AAPASXX:VPARL:SSLS、STPPTXX:VPTRL:SSLS、HVPKPXX:APTKL:SSLS、RVPSTXX:APVKT:SSLS、ASAAPXX:VPQAL:SSLS、ASASPXX:VSQDL:SSLS、ASASPXX:VPQDL:SSLS、NDEGLEX:VPTEE:SSLS、NDEGLEX:VPTGQ:SSLS、SSVKXQP:SRVHH:SSLS、RNVQXRP:TQVQL:SSLS、KIPKAXX:APTEL:NAIS、GIPEPXX:APTKM:NAIS、SIPKAXX:APTEL:NAIS、AVPKAXX:APTKL:NAIS、KVGKAXX:APTKL:NAIS、KASKAXX:APTKL:NAIS、GSAGPXX:APTKM:NAIS、AAPASXX:APTRL:NAIS、STPPTXX:APTRL:NAIS、RVPSTXX:APTKT:NAIS、ASAAPXX:APTAL:NAIS、ASASPXX:APTDL:NAIS、KIPKAXX:VPTEL:NAIS、GIPEPXX:VPEKM:NAIS、SIPKAXX:VPTEL:NAIS、KVGKAXX:VPTKL:NAIS、KASKAXX:VPTKL:NAIS、GSAGPXX:TPTKM:NAIS、AAPASXX:VPARL:NAIS、STPPTXX:VPTRL:NAIS、RVPSTXX:APVKT:NAIS、ASAAPXX:VPQAL:NAIS、ASASPXX:VSQDL:NAIS、ASASPXX:VPQDL:NAIS、NDEGLEX:VPTEE:NAIS、NDEGLEX:VPTGQ:NAIS、SSVKXQP:SRVHH:NAIS、RNVQXRP:TQVQL:NAIS、KIPKAXX:APTEL:SATS、GIPEPXX:APTKM:SATS、SIPKAXX:APTEL:SATS、HVTKPTX:APTKL:SATS、YVPKPXX:APTKL:SATS、TVPKPXX:APTQL:SATS、KVGKAXX:APTKL:SATS、KASKAXX:APTKL:SATS、GSAGPXX:APTKM:SATS、AAPASXX:APTRL:SATS、STPPTXX:APTRL:SATS、HVPKPXX:APTKL:SATS、RVPSTXX:APTKT:SATS、ASAAPXX:APTAL:SATS、ASASPXX:APTDL:SATS、KIPKAXX:VPTEL:SATS、GIPEPXX:VPEKM:SATS、SIPKAXX:VPTEL:SATS、KVGKAXX:VPTKL:SATS、KASKAXX:VPTKL:SATS、GSAGPXX:TPTKM:SATS、AAPASXX:VPARL:SATS、STPPTXX:VPTRL:SATS、RVPSTXX:APVKT:SATS、ASAAPXX:VPQAL:SATS、ASASPXX:VSQDL:SATS、ASASPXX:VPQDL:SATS、NDEGLEX:VPTEE:SATS、NDEGLEX:VPTGQ:SATS、SSVKXQP:SRVHH:SATS、RNVQXRP:TQVQL:SATS、KIPKAXX:VPTEL:SPIS、GIPEPXX:VPTKM:SPIS、SIPKAXX:VPTEL:SPIS、HVTKPTX:VPTKL:SPIS、YVPKPXX:VPTKL:SPIS、TVPKPXX:VPTQL:SPIS、AVPKAXX:VPTKL:SPIS、KASKAXX:VPTKL:SPIS、GSAGPXX:VPTKM:SPIS、AAPASXX:VPTRL:SPIS、STPPTXX:VPTRL:SPIS、HVPKPXX:VPTKL:SPIS、RVPSTXX:VPTKT:SPIS、ASAAPXX:VPTAL:SPIS、ASASPXX:VPTDL:SPIS、GIPEPXX:VPEKM:SPIS、HVTKPTX:APTKL:SPIS、YVPKPXX:APTKL:SPIS、TVPKPXX:APTQL:SPIS、AVPKAXX:APTKL:SPIS、GSAGPXX:TPTKM:SPIS、AAPASXX:VPARL:SPIS、HVPKPXX:APTKL:SPIS、RVPSTXX:APVKT:SPIS、ASAAPXX:VPQAL:SPIS、ASASPXX:VSQDL:SPIS、ASASPXX:VPQDL:SPIS、SSVKXQP:SRVHH:SPIS、RNVQXRP:TQVQL:SPIS、KIPKAXX:VPTEL:EPIS、GIPEPXX:VPTKM:EPIS、SIPKAXX:VPTEL:EPIS、HVTKPTX:VPTKL:EPIS、YVPKPXX:VPTKL:EPIS、TVPKPXX:VPTQL:EPIS、AVPKAXX:VPTKL:EPIS、KVGKAXX:VPTKL:EPIS、GSAGPXX:VPTKM:EPIS、AAPASXX:VPTRL:EPIS、STPPTXX:VPTRL:EPIS、HVPKPXX:VPTKL:EPIS、RVPSTXX:VPTKT:EPIS、ASAAPXX:VPTAL:EPIS、ASASPXX:VPTDL:EPIS、GIPEPXX:VPEKM:EPIS、HVTKPTX:APTKL:EPIS、YVPKPXX:APTKL:EPIS、TVPKPXX:APTQL:EPIS、AVPKAXX:APTKL:EPIS、GSAGPXX:TPTKM:EPIS、AAPASXX:VPARL:EPIS、HVPKPXX:APTKL:EPIS、RVPSTXX:APVKT:EPIS、ASAAPXX:VPQAL:EPIS、ASASPXX:VSQDL:EPIS、ASASPXX:VPQDL:EPIS、SSVKXQP:SRVHH:EPIS、RNVQXRP:TQVQL:EPIS、KIPKAXX:TPTEL:SPIN、GIPEPXX:TPTKM:SPIN、SIPKAXX:TPTEL:SPIN、HVTKPTX:TPTKL:SPIN、YVPKPXX:TPTKL:SPIN、TVPKPXX:TPTQL:SPIN、AVPKAXX:TPTKL:SPIN、KVGKAXX:TPTKL:SPIN、KASKAXX:TPTKL:SPIN、AAPASXX:TPTRL:SPIN、STPPTXX:TPTRL:SPIN、HVPKPXX:TPTKL:SPIN、RVPSTXX:TPTKT:SPIN、ASAAPXX:TPTAL:SPIN、ASASPXX:TPTDL:SPIN、KIPKAXX:VPTEL:SPIN、GIPEPXX:VPEKM:SPIN、SIPKAXX:VPTEL:SPIN、HVTKPTX:APTKL:SPIN、YVPKPXX:APTKL:SPIN、TVPKPXX:APTQL:SPIN、AVPKAXX:APTKL:SPIN、KVGKAXX:VPTKL:SPIN、KASKAXX:VPTKL:SPIN、AAPASXX:VPARL:SPIN、STPPTXX:VPTRL:SPIN、HVPKPXX:APTKL:SPIN、RVPSTXX:APVKT:SPIN、ASAAPXX:VPQAL:SPIN、ASASPXX:VSQDL:SPIN、ASASPXX:VPQDL:SPIN、NDEGLEX:VPTEE:SPIN、NDEGLEX:VPTGQ:SPIN、SSVKXQP:SRVHH:SPIN、RNVQXRP:TQVQL:SPIN、KIPKAXX:VPAEL:SPIS、GIPEPXX:VPAKM:SPIS、SIPKAXX:VPAEL:SPIS、HVTKPTX:VPAKL:SPIS、YVPKPXX:VPAKL:SPIS、TVPKPXX:VPAQL:SPIS、AVPKAXX:VPAKL:SPIS、KVGKAXX:VPAKL:SPIS、KASKAXX:VPAKL:SPIS、GSAGPXX:VPAKM:SPIS、STPPTXX:VPARL:SPIS、HVPKPXX:VPAKL:SPIS、RVPSTXX:VPAKT:SPIS、ASAAPXX:VPAAL:SPIS、ASASPXX:VPADL:SPIS、KVGKAXX:VPTKL:SPIS、NDEGLEX:VPTEE:SPIS、NDEGLEX:VPTGQ:SPIS、KIPKAXX:APVEL:KPLS、GIPEPXX:APVKM:KPLS、SIPKAXX:APVEL:KPLS、HVTKPTX:APVKL:KPLS、YVPKPXX:APVKL:KPLS、TVPKPXX:APVQL:KPLS、AVPKAXX:APVKL:KPLS、KVGKAXX:APVKL:KPLS、KASKAXX:APVKL:KPLS、GSAGPXX:APVKM:KPLS、AAPASXX:APVRL:KPLS、STPPTXX:APVRL:KPLS、HVPKPXX:APVKL:KPLS、ASAAPXX:APVAL:KPLS、ASASPXX:APVDL:KPLS、KIPKAXX:VPTEL:KPLS、GIPEPXX:VPEKM:KPLS、SIPKAXX:VPTEL:KPLS、HVTKPTX:APTKL:KPLS、YVPKPXX:APTKL:KPLS、TVPKPXX:APTQL:KPLS、AVPKAXX:APTKL:KPLS、KVGKAXX:VPTKL:KPLS、KASKAXX:VPTKL:KPLS、GSAGPXX:TPTKM:KPLS、AAPASXX:VPARL:KPLS、STPPTXX:VPTRL:KPLS、HVPKPXX:APTKL:KPLS、ASAAPXX:VP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ある実施形態において、PEP7:PEP5:PEP12の3つ組は、GIPEPXX:VPTKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:VPTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、KVGKAXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、KASKAXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:VPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPTRL:SAIS-AA17-LYL、STPPTXX:VPTRL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:VPTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:VPTKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPTAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPTDL:SAIS-AA17-LYL、GIPEPXX:VPEKM:SAIS-AA17-LYL、HVTKPTX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、YVPKPXX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、TVPKPXX:APTQL:SAIS-AA17-LYL、AVPKAXX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、GSAGPXX:TPTKM:SAIS-AA17-LYL、AAPASXX:VPARL:SAIS-AA17-LYL、HVPKPXX:APTKL:SAIS-AA17-LYL、RVPSTXX:APVKT:SAIS-AA17-LYL、ASAAPXX:VPQAL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VSQDL:SAIS-AA17-LYL、ASASPXX:VPQDL:SAIS-AA17-LYL、SSVKXQP:SRVHH:SAIS-AA17-LYL、RNVQXRP:TQVQL:SAIS-AA17-LYL、KIPKAXX:VPEEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPEEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:VPEQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:VPEKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPERL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPERL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:VPEKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:VPEKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPEAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPEDL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:VPTEL:SSLS-AA17-LFF、SIPKAXX:VPTEL:SSLS-AA17-LFF、HVTKPTX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、YVPKPXX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、TVPKPXX:APTQL:SSLS-AA17-LFF、AVPKAXX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、KVGKAXX:VPTKL:SSLS-AA17-LFF、KASKAXX:VPTKL:SSLS-AA17-LFF、GSAGPXX:TPTKM:SSLS-AA17-LFF、AAPASXX:VPARL:SSLS-AA17-LFF、STPPTXX:VPTRL:SSLS-AA17-LFF、HVPKPXX:APTKL:SSLS-AA17-LFF、RVPSTXX:APVKT:SSLS-AA17-LFF、ASAAPXX:VPQAL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VSQDL:SSLS-AA17-LFF、ASASPXX:VPQDL:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:VPTEE:SSLS-AA17-LFF、NDEGLEX:VPTGQ:SSLS-AA17-LFF、SSVKXQP:SRVHH:SSLS-AA17-LFF、RNVQXRP:TQVQL:SSLS-AA17-LFF、KIPKAXX:APTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:APTKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:APTEL:NAIS-AA17-LYF、AVPKAXX:APTKL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:APTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:APTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:APTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:APTRL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:APTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APTKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:APTAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:APTDL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:VPTEL:NAIS-AA17-LYF、GIPEPXX:VPEKM:NAIS-AA17-LYF、SIPKAXX:VPTEL:NAIS-AA17-LYF、KVGKAXX:VPTKL:NAIS-AA17-LYF、KASKAXX:VPTKL:NAIS-AA17-LYF、GSAGPXX:TPTKM:NAIS-AA17-LYF、AAPASXX:VPARL:NAIS-AA17-LYF、STPPTXX:VPTRL:NAIS-AA17-LYF、RVPSTXX:APVKT:NAIS-AA17-LYF、ASAAPXX:VPQAL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VSQDL:NAIS-AA17-LYF、ASASPXX:VPQDL:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:VPTEE:NAIS-AA17-LYF、NDEGLEX:VPTGQ:NAIS-AA17-LYF、SSVKXQP:SRVHH:NAIS-AA17-LYF、RNVQXRP:TQVQL:NAIS-AA17-LYF、KIPKAXX:APTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:APTKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:APTEL:SATS-AA17-LYY、HVTKPTX:APTKL:SATS-AA17-LYY、YVPKPXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、TVPKPXX:APTQL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:APTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:APTRL:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:APTRL:SATS-AA17-LYY、HVPKPXX:APTKL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APTKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:APTAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:APTDL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPTEL:SATS-AA17-LYY、GIPEPXX:VPEKM:SATS-AA17-LYY、SIPKAXX:VPTEL:SATS-AA17-LYY、KVGKAXX:VPTKL:SATS-AA17-LYY、KASKAXX:VPTKL:SATS-AA17-LYY、GSAGPXX:TPTKM:SATS-AA17-LYY、AAPASXX:VPARL:SATS-AA17-LYY、STPPTXX:VPTRL:SATS-AA17-LYY、RVPSTXX:APVKT:SATS-AA17-LYY、ASAAPXX:VPQAL:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VSQDL:SATS-AA17-LYY、ASASPXX:VPQDL:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:VPTEE:SATS-AA17-LYY、NDEGLEX:VPTGQ:SATS-AA17-LYY、SSVKXQP:SRVHH:SATS-AA17-LYY、RNVQXRP:TQVQL:SATS-AA17-LYY、KIPKAXX:VPTEL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPTKM:SPIS-AA17-LYK、SIPKAXX:VPTEL:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:VPTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、KASKAXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:VPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPTRL:SPIS-AA17-LYK、STPPTXX:VPTRL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:VPTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:VPTKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPTAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPTDL:SPIS-AA17-LYK、GIPEPXX:VPEKM:SPIS-AA17-LYK、HVTKPTX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、YVPKPXX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、TVPKPXX:APTQL:SPIS-AA17-LYK、AVPKAXX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、GSAGPXX:TPTKM:SPIS-AA17-LYK、AAPASXX:VPARL:SPIS-AA17-LYK、HVPKPXX:APTKL:SPIS-AA17-LYK、RVPSTXX:APVKT:SPIS-AA17-LYK、ASAAPXX:VPQAL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VSQDL:SPIS-AA17-LYK、ASASPXX:VPQDL:SPIS-AA17-LYK、SSVKXQP:SRVHH:SPIS-AA17-LYK、RNVQXRP:TQVQL:SPIS-AA17-LYK、KIPKAXX:VPTEL:EPIS-AA17-L
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される。
一例示において、上記環状GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。
最も具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は環状合成ペプチドである。
一例示において、上記環状GFR結合化合物は、生理学的に許容される溶媒(水又はPBS等)等の溶液において、上述した標準的な「3D」手順で測定される長さが約6~約20nmであり、好ましくは約6~約16nmである。
具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、配列番号4803~13564のペプチドのうちのいずれか1つであってよい。
(環状GFR化合物の実施形態を実施するのに好適なLINKER)
具体的な一例示において、上記LINKERは、Mwが450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである。
上記LINKERの化学的性質は特に限定されるものではなく、PEP(A)又はPEP(C)-PEP12等のペプチド又はペプチド模倣体の2つの末端を共有結合的に結合させて環状化合物を形成することができる任意の有機分子であってよいが、但し、LINKERによって、腫瘍細胞の非腫瘍細胞への変換又は再コード化を促進するのに充分な環安定性が本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物で得られるものとする。従って、例えばある形態において、LINKERは、ペプチド、又はその変異体、類似体、若しくはペプチド模倣体、多糖、ポリヌクレオチド、飽和若しくは不飽和の炭化水素鎖、又はこれらの混合物であってもよい。
例えばある実施形態において、LINKERは6~31個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、LINKERは6~25個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、LINKERは8~25個のアミノ酸を有するペプチドである。最も具体的な一例示において、LINKERは8~20個のアミノ酸を有するペプチドである。
従って、具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義されるペプチド、又はその変異体若しくは類似体であって、一般式(IIIa)(式中、LINKERの一端は、PEP(A)の一端と共有結合的に相互作用する。PEP(A)はPEP1又はPEP12を含む。LINKERは、6~31個のアミノ酸(特に6~25個、8~25個、又は8~20個のアミノ酸)を含むペプチドである。)で表されるペプチド、又はその変異体若しくは類似体を含む。
従って、具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であって、一般式(IIIb)(式中、第一のLINKERの一端は、PEP(A)の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP(A)の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。PEP(A)はPEP1又はPEP12を含む。LINKERは、それぞれ独立して、6~31個のアミノ酸(特に6~25個、8~25個、又は8~20個のアミノ酸)を含むペプチドである。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。
従って、具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義されるペプチド、又はその変異体若しくは類似体であって、一般式(IVa)(式中、LINKERは、6~31個のアミノ酸(特に6~25個、8~25個、又は8~20個のアミノ酸)を含むペプチドである。PEP12は、本明細書で既に定義したPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP1、PEP11、及びPEP(C)は、本明細書で既に定義した通りである。AA13はN末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。AA20は、N末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。LINKERの一端は、AA20を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。LINKERの他端は、PEP(C)の一端と共有結合的に相互作用する。PEP(C)の他端は、AA13を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。)で表されるペプチド、又はその変異体若しくは類似体を含む。
従って、具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であって、一般式(IVb)(式中、LINKERはそれぞれ独立して、6~31個のアミノ酸(特に6~25個、8~25個、又は8~20個のアミノ酸)を含むペプチドである。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP2は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、PEP11の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP(C)の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は、少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチド、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。
従って、具体的な一例示において、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有し、一般式(VII)~(XXIII)(式中、LINKERは、6~31個のアミノ酸(特に6~25個、8~25個、又は8~20個のアミノ酸)を含むペプチドである。)のいずれか1つの式で表される本明細書で定義されるペプチド、又はその変異体若しくは類似体である。
ある実施形態において、上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有し、一般式(IVa)又は(IVb)(式中、LINKERはペプチドではないが、アミノ酸又はペプチド以外の基又は残基と共有結合的又は非共有結合的(好ましくは共有結合的)に連合しているアミノ酸又はペプチドを含んでいてもよい。)で表される本明細書で定義される環状ペプチド模倣体である。
具体的な一例示において、LINKERは、一般式(XXIV):
*AA201-AA202-AA203-AA204-AA205-AA206-AA207-AA208-AA209** (XXIV)
で表されるペプチドを含む(又はである)。上記式(XXIV)のペプチドは、*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAVI-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAII-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAII-AAIV-AAIV-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAII-AAI-AAII-AAII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAIII-AAIII-AAII-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAV-AAV-AAVII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、*AAVIII-AAV-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**、及び*AAV-AAV-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**(式中、AAIは、本明細書で定義される任意のアミノ酸である。AAIIは、本明細書で定義される任意の極性アミノ酸である。AAIIIは、本明細書で定義される任意の酸性アミノ酸である。AAIVは、本明細書で定義される任意の脂肪族アミノ酸である。AAVは、本明細書で定義される任意の無極性アミノ酸である。AAVIは、本明細書で定義される任意の芳香族アミノ酸である。AAVIIは、本明細書で定義される任意の塩基性アミノ酸である。AAVIIIは、本明細書で定義されるL又はIである。AAXIIは、G、A、V、L、I、P、M、K、R、H、Y、及びEからなる群より選択されるアミノ酸である。AAXIIIは、存在しないか又はAAII又はAAVIIであり、好ましくは存在しない。)からなる群より選択できる。断片AA201、AA201-AA202、AA201-AA202-AA203、AA201-AA202-AA203-AA204、AA201-AA202-AA203-AA204-AA205、AA201-AA202-AA203-AA204-AA205-AA206、AA201-AA202-AA203-AA204-AA205-AA206-AA207、AA203-AA204-AA205-AA206-AA207-AA208-AA209、AA204-AA205-AA206-AA207-AA208-AA209、AA205-AA206-AA207-AA208-AA209、AA206-AA207-AA208-AA209、AA207-AA208-AA209、AA208-AA209、及びAA209のいずれか1つは存在していなくてもよい。式(XXIV)のペプチドにおいて、「*」及び「**」が付してあるアミノ酸のいずれか1つはN末端アミノ酸であり、それ以外はC末端アミノ酸である。
例えば、式*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**(XXIV-1)のペプチドの場合、AAIIIはAA201位を占め、*AAIはAA202位を占め、AAIはAA203位を占め、AAIIはAA204位を占め、AAVIIはAA205位を占め、AAXIIはAA206位を占め、AAXIIはAA207位を占め、AAXIIIはAA208位を占め、AAXIII**はAA209位を占める。
同様に、式*AAV-AAV-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII-AAXIII**(XXIV-1)のペプチドの場合、AAVはAA201位を占め、AAVはAA202位を占め、AAVIIはAA203位を占め、AAIIはAA204位を占め、AAXIIはAA205位を占め、AAXIIはAA206位を占め、AAXIIIはAA207位を占め、AAXIIIはAA208位を占め、AA209位は空いている。
従って、一例示において、LINKERは、以下のペプチド:
*AA201-AA202-AA203-AA204-AA205-AA206-AA207-AA208**(XXIV-1);
*AA201-AA202-AA203-AA204-AA205-AA206-AA207**(XXIV-2);
*AA201-AA202-AA203-AA204-AA205-AA206**(XXIV-3);
*AA201-AA202-AA203-AA204-AA205**(XXIV-4);
*AA201-AA202-AA203-AA204**(XXIV-5);
*AA201-AA202-AA203**(XXIV-6);
*AA201-AA202**(XXIV-7);
*AA202-AA203-AA204-AA205-AA206-AA207-AA208-AA209**(XXIV-8);
*AA203-AA204-AA205-AA206-AA207-AA208-AA209**(XXIV-9);
*AA204-AA205-AA206-AA207-AA208-AA209**(XXIV-10);
*AA205-AA206-AA207-AA208-AA209**(XXIV-11);
*AA206-AA207-AA208-AA209**(XXIV-12);
*AA207-AA208-AA209**(XXIV-13);
*AA208-AA209**(XXIV-14)
(従って、式中、例えば、式(XXIV-1)のペプチドは、*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAVI-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAII-AAII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAII-AAIV-AAIV-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAII-AAI-AAII-AAII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAIII-AAIII-AAII-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAIII-AAI-AAI-AAII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAV-AAV-AAVII-AAVII-AAXII-AAXII-AAXIII**、*AAVIII-AAV-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII**、及び*AAV-AAV-AAVII-AAII-AAXII-AAXII-AAXIII**からなる群より選択されてもよい。)のいずれか1つを含んでいてもよく、いずれか1つであってもよい。
具体的な一例示において、LINKERは、式(XXIV)、(XXIV-2)、又は(XXIV-4)のペプチドを含む。
一例示において、LINKERは、ポリアラニンペプチド(A)n又はポリグリシン(G)n(式中、nは2~31、特に2~25、より具体的には2~20の整数である。)(例えばA-A-A-A-A-A-A-A-A、A-A-A-A-A-A-A、A-A-A-A-A、G-G-G-G-G-G-G-G-G、G-G-G-G-G-G-G、又はG-G-G-G-G)等のポリ(脂肪族アミノ酸)ペプチドを含む(又はである)。
具体的な一例示において、LINKERは、一般式(XXIV)~(XXIV-14)、より具体的には(XXIV)、(XXIV-2)、又は(XXIV-4)のペプチド、及び/又は本明細書で定義されるポリ(脂肪族アミノ酸)nペプチドを含む(又はである)。
例えばある実施形態において、LINKERは、6~31個の糖を含む多糖である。具体的な一例示において、LINKERは、6~25個の糖を含む多糖である。具体的な一例示において、LINKERは、8~25個の糖を含む多糖である。最も具体的な一例示において、LINKERは、8~20個の糖を含む多糖である。好適な単糖としては、グルコース(右旋糖)、果糖(左旋糖)、及びガラクトースが挙げられるが、これらに限定されない。単糖は、二糖類(スクロース等)及び多糖類(セルロース、キトサン、ウルバン、及びデンプン等)の構成ブロックである。更に、水酸基を支持する各炭素原子(最初と最後を除く)はキラルであり、いずれも同じ化学式を有する複数の異性体型を生じさせる。生物学的に重要な修飾単糖としては、ガラクトサミン、グルコサミン、シアル酸、及びN-アセチルグルコサミン等のアミノ糖類や、スルホキノボース等のスルホ糖等、多くのものが存在している。これらの単糖及び多糖の誘導体は、いずれも本発明においてLINKERとして使用できる。
例えばある実施形態において、LINKERは、6~31個のヌクレオチドを含むポリヌクレオチドである。具体的な一例示において、LINKERは、6~25個のヌクレオチドを含むポリヌクレオチドである。具体的な一例示において、LINKERは、8~25個のヌクレオチドを含むポリヌクレオチドである。最も具体的な一例示において、LINKERは、8~20個のヌクレオチドを含むポリヌクレオチドである。好適なヌクレオチドとしては、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、ウラシル(U)、並びにそれらの誘導体、類似体、及び/又は模倣体が挙げられる。
例えばある実施形態において、LINKERは、16~60個、16~45個、又は16~30個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖であって、上記炭化水素鎖は、必要に応じて1個以上の非炭素原子、好ましくは1~16個、1~12個、又は1~8個の非炭素原子で分断されていてもよく、該非炭素原子は、-O-、-S-、-C(=O)、-SO2-、-N(Ri)(C=O)-、及び-N(Ri)-(式中、Riは、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、及びアリール基からなる群より選択される。)からなる群より選択され、上記炭化水素鎖は、非置換であるか、あるいはハロゲン、単糖、多糖(1~6単位)、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド(1~6単位)、炭素数1~10のアルキル基、及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されている。
一例示において、LINKERは、上述した標準的な「2D」手順で測定される長さが10ナノメートル(nm)以下、好ましくは144ナノメートル(nm)以下、特に120nm以下、96nm以下、84nm以下、又は72nm以下である飽和又は不飽和の炭化水素鎖である。
一例示において、上記飽和又は不飽和炭化水素鎖は、ポリエチレングリコール(PEG)又はその誘導体のいずれか1種を含む。
より具体的には、LINKERは、オクタペプチド(8個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ノナペプチド(9個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、デカペプチド(10個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ウンデカペプチド(11個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ドデカペプチド(12個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、トリデカペプチド(13個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、テトラデカペプチド(14個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ペンタデカペプチド(15個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ヘキサデカペプチド(16個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ヘプタデカペプチド(17個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、オクタデカペプチド(18個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、ノナデカペプチド(19個のアミノ酸)である。より具体的には、LINKERは、イコサペプチド(20個のアミノ酸)である。
具体的な一例示において、LINKERは、DENEKVV、DENKNVV、DEYDKVV、DDSSNVI、DSSNNVI、DDMGVPT、DKGVVTY、NDKQQII、DAANNVV、DSANNVV、DDSSNVI、DNGRVLL、VGRKPKV、IGKTPKI、VGRTPKV、RIKPHQGQH、EYVRKKPKL、EIVRKKPIF、EYVRKKP、EIVRKKP、ポリアラニン(A1-12)(好ましくはA2-8)、及びポリグリシン(G1-12)(好ましくはG2-8)からなる群より選択される1種以上のペプチドを含む。
例えばある実施形態において、本開示の環状GFR結合化合物を合成するため、例えばLINKER、PEP(A)、PEP(C)、又はPEP1~PEP12間の共有結合は、典型的には求核剤として作用するN末端アミノ酸{-NH2又は-NH3X(式中、Xは、通常はF-、Cl-及びBr-からなる群より選択されるハロゲン化物アニオンである。)}等の遊離アミン部分と、C末端アミノ酸等の求電子剤部分との化学反応によって形成できる。このような求電子剤部分としては、ハロゲン化アルキル(-CR2-X)、アルコール(-CR2-OH)、酸塩化物(-C(=O)X)、エステル(-C(=O)OR)、リン酸エステル(-OP(OR)3)、ホスフィン酸エステル(-OP(OR)R2)、ホスホン酸エステル(-OP(OR)2R)、亜ホスホン酸エステル(-P(OR)2R)、及びスルホン酸エステル(-SO2OR)等が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、上記共有結合は、本明細書で既に定義した従来のカップリング試薬を用いて従来のペプチド合成で形成されるアミド結合(特にペプチド結合)である。
例えばある実施形態において、本開示の環状GFR結合化合物を合成するため、例えばLINKER、PEP(A)、PEP(C)、又はPEP1~PEP12間の共有結合は、典型的には求電子剤として作用するC末端アミノ酸{-CO2H又は-CO2X(式中、Xは、通常はアルカリカチオン(Li+、Na+、又はK+等)等の無機カチオン、又はアンモニウムカチオン等の有機カチオンである。)}等の遊離カルボン酸部分と、N末端アミノ酸等の求核剤部分との化学反応によって形成できる。このような求核剤部分としては、アルコール(-OH)、アミン(-NH2)、ホスフィン(-PR3)、及びチオール(-SH)等が挙げられるが、これらに限定されない。より具体的には、上記共有結合的相互作用は、本明細書で既に定義した従来のカップリング試薬を用いて従来のペプチド合成で形成されるペプチド結合である。
本開示の環状GFR結合化合物の環化は、従来のペプチド結合形成手順、クリックケミストリー、ジスルフィド結合形成等を用いて上述したように行うことができる。
本開示は、任意の腫瘍細胞を任意の種類の非腫瘍細胞(特に機能的健常細胞)に変換又は再コード化するための医薬的連合体、組み合わせ、及び組成物、方法、並びに使用を提供する。場合によっては、変換又は再コード化した非腫瘍細胞の細胞型は、被験者に治療を提供する者等によって選別/選択できる。
一例示において、上記医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、任意の細胞系列の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞への腫瘍細胞の変換を誘導する。そのような細胞系列としては、骨細胞、軟骨細胞、神経細胞、線維芽細胞、血管細胞、靱帯細胞、腱細胞、上皮細胞、網膜視細胞、筋細胞、腺細胞、筋上皮細胞、上皮下間質細胞、平滑筋細胞、血液細胞、胃腸管細胞、脂肪細胞、セルトリ細胞、ライディッヒ細胞、胚細胞、及び腎細胞系列等が挙げられるが、これらに限定されない。このような細胞には、これらの系列の任意の前駆体若しくは前駆細胞、又は任意の部分若しくは完全分化細胞も含まれる。本開示は、より一般的には、本明細書で定義される連合体、組み合わせ、組成物、方法、及び使用法を用いた任意の種類及び細胞系列の任意の腫瘍細胞の治療を含む。
例えばある実施形態において、骨組織の腫瘍細胞(すなわち、骨細胞系列由来の腫瘍細胞)は、腫瘍性骨疾患(骨がん等)の発生原因であったもの、あり得るもの、又はとなるものである。このような腫瘍性骨細胞から骨細胞系列の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞(任意の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞)への変換を誘導すると、この細胞を有する被験者/患者を骨がんから保護できる。場合によっては、異なる細胞系列の機能的及び/又は健常細胞、すなわち、骨系列の細胞ではなく、例えばある実施形態においては軟骨細胞系列、線維芽細胞系列、又は靱帯/腱細胞系列の細胞等への腫瘍性骨細胞の変換を誘導するのが好ましい、及び/又は十分である、及び/又はより実用的であることもある。
一例示において、筋肉、血管、皮膚、又は腎組織等の軟組織の腫瘍細胞(すなわち、それぞれ筋肉、血管、皮膚、又は腎細胞系列由来の腫瘍細胞)は、腫瘍性の筋肉、血管、皮膚、又は腎臓疾患(それぞれ横紋筋肉腫、血管肉腫、基底細胞がん、又は有棘細胞がん等)の発生原因であったもの、あり得るもの、又はとなるものである。このような腫瘍細胞からそれぞれ筋肉、血管、皮膚、又は腎細胞系列の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞(任意の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞)への変換を誘導すると、上述した細胞を有する被験者を上述した疾患から保護できる。場合によっては、異なる細胞系列の機能的及び/又は健常細胞、すなわち、筋肉、血管、皮膚、又は腎臓系列の細胞ではなく、例えばある実施形態においては外科医等の医療実務者が新規に変換された骨細胞をより簡便に外科的に除去できるように骨細胞系列の細胞等への腫瘍性筋肉、血管、皮膚、又は腎細胞等の変換を誘導するのが好ましい、及び/又は十分である、及び/又はより実用的であることもある。手術は、純粋に審美的な理由で、及び/又は不快感の点で、及び/又は感染症や合併症等の可能性を回避するために実施してもよい。
例えばある実施形態において、脂肪組織の腫瘍細胞(すなわち、脂肪細胞系列由来の腫瘍細胞)は、腫瘍性脂肪組織疾患(脂肪組織がん又は脂肪腫等)の発生原因であったもの、あり得るもの、又はとなるものである。このような腫瘍性脂肪細胞から生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞への変換を誘導して、このような細胞を有する被験者/患者を脂肪腫から保護する複数の治療経路が想定される。場合によっては、骨細胞系列の機能的及び/又は健常細胞への腫瘍性脂肪細胞の変換を誘導するのが好ましい、及び/又は十分である、及び/又はより実用的であることもある。治療が完了したら、すなわち、腫瘍性脂肪細胞を非腫瘍性骨細胞(骨細胞等)へと変換したら、審美的な理由で、及び/又は不快感の点で、及び/又は感染症や合併症等の可能性を回避するために新規に変換された骨細胞を外科的に除去してもよい。一方、筋細胞系列の機能的及び/又は健常細胞への腫瘍性脂肪細胞の変換を誘導するのが好ましい、及び/又は十分である、及び/又はより実用的である場合もある。腫瘍性脂肪細胞を非腫瘍性筋細胞(筋細胞等)へと変換しても骨細胞等の硬組織は生成されないので、通常、患者は実質的な不快感を感じることはなく、従って、新規に変換された筋細胞の外科的除去は回避できるが、万が一患者がわずかな不快感を感じるようであれば実施してもよい。ここで定義した再コード化治療後に手術を実施する必要性は、一般に、医療実務者の管理に対する患者の評価にゆだねられるものであろう。
従って、本開示は、特定の組織/細胞型(骨、軟骨、ニューロン、前立腺、卵巣、筋肉、皮膚、血管、靱帯、腱、網膜、腎臓、頭部、頸部、血液、胃腸管、肺、及び脂肪組織等)の腫瘍細胞を任意の組織/細胞型(骨、軟骨、ニューロン、前立腺、卵巣、筋肉、皮膚、血管、靱帯、腱、網膜、及び腎臓等)の非腫瘍細胞へと変換又は再コード化する方法を提供する。
特定の細胞系列の細胞への誘導
(骨細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、SAIS、NAIS、SATS、及びSPISからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、VPQ、VSQ、及びTQVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、VSQ、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTKL、VPQAL、VSQDL、VPQDL、及びTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、T、又はRである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びPからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、ASAAPXX、ASASPXX、及びRNVQXRPからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、VSQ、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、T、又はRである。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びPからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、及びRNVQXRPTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、SAIS、NAIS、SATS、及びSPISからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の芳香族極性アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にL、F、Y、及びKからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYL、LYF、LYY、及びLYKからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、SAIS、NAIS、SATS、及びSPISからなる群より選択される。PEP11は、LYL、LFF、LYF、LYY、LYK、LYI、LFI、LYV、VYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、SAIS:LYL、NAIS:LYF、SATS:LYY、及びSPIS:LYKからなる群より選択される。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の骨の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(軟骨細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、SAIS、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTRL、VPQAL、VSQDL、及びVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、又はTである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、STPPTXX、ASAAPXX、及びASASPXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、又はTである。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、STPPTXXVPTRL、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、及びASASPXXVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、SAIS、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にL又はVである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY又はFである。AA20は、L、F、Y、及びIからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYL、LYF、LFI、VYY、及びLYYからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、SAIS、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択される。PEP11は、LYL、LYF、LFI、VYY、及びLYYからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、SAIS:LYL、NAIS:LYF、SPIS:LFI、EPLP:VYY、及びEPLT:LYYからなる群より選択される。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の軟骨の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から軟骨細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(血管細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP1は、SNIT、RPVQ、及びRSVKからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP3は、VPT、SRV、及びTQVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、G、H、及びQからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にE、Q、H、及びLからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTGQ、VPTEE、SRVHH、及びTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはE、Q、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、及びPからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRPからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、G、H、及びQからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にE、Q、H、及びLからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはE、Q、及びRからなる群より選択される。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、及びPからなる群より選択される。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、NDEGLEXVPTEE、NDEGLEXVPTGQ、SSVKXQPSRVHH、及びRNVQXRPTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、SNIT、RPVQ、及びRSVKからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にQ、A、及びRからなる群より選択される。AA19は、F、W、H、Y、I、及びKからなる群より選択され、特にI又はKである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にM、V、及びIからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP1は、SNIT、RPVQ、及びRSVKからなる群より選択される。PEP11は、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、SNIT:QIM、RSVK:KEVQV、及びRPVQ:KKATVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の血管組織の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から血管細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(ニューロン系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、NAIS、SPIS、及びEPISからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、VPA、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPA、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTKL、VPARL、VPQAL、VSQDL、及びVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、ASAAPXX、ASASPXX、及びRNVQXRPからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPA、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、及びRNVQXRPTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、NAIS、SPIS、及びEPISからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の芳香族極性アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にL、F、I、及びKからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYL、LYF、LYI、及びLYKからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、NAIS、SPIS、及びEPISからなる群より選択される。PEP11は、LYF、LYK、LYL、及びLYIからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、NAIS:LYF、SPIS:LYK、EPIS:LYL、及びSPIS:LYIからなる群より選択される。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞からニューロン系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(網膜細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はSPINである。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、又はTである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、及びAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPAXXS、STPPTXX、HVPKPXX、及びRVPSTXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、又はTである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKL、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、及びRVPSTXXAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1はSPINである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY又はFである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にL、F、Y、K、I、及びVからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11はLYFである。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はSPINであり、PEP11はLYFである。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の網膜の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から網膜細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(腎細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はSPINである。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、又はTである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、及びAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPAXXS、STPPTXX、HVPKPXX、及びRVPSTXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、又はTである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKL、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、及びRVPSTXXAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1はSPINである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY又はFである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にL、F、Y、K、I、及びVからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11はLYFである。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はSPINであり、PEP11はLYFである。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の腎組織の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から腎細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(靱帯及び腱細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、R、A、又はDである。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTRL、VPQAL、VSQDL、及びVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはT、S、及びCからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、STPPTXX、ASAAPXX、及びASASPXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、R、A、又はDである。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にLである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはT、S、及びCからなる群より選択される。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、STPPTXXVPTRL、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、及びASASPXXVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にL又はVである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY又はFである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にF、I、及びYからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYF、LFI、VYY、及びLYYからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択される。PEP11は、LYF、LFI、VYY、及びLYYからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、NAIS:LYF、SPIS:LFI、EPLP:VYY、及びEPLT:LYYからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靭帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書のL/Tの項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP1はSPISである。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、及びAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPAXXS、STPPTXX、HVPKPXX、及びRVPSTXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからからなる群より選択され、特にE、K、Q、又はRである。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、又はTである。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS又はCである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKL、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、及びRVPSTXXAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1はSPISである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の極性芳香族アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にIである。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11はLYIである。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、PEP1はSPISであり、PEP11はLYIである。
腫瘍細胞から靭帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに同じく最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書のL/Tの項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から靱帯及び腱細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な他の実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(線維芽細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、A、D、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、E、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPQAL、VSQDL、VPQDL、VPTEE、SRVHH、及びTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、T、E、R、及びQからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、及びPからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、ASAAPXX、ASASPXX、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRPからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、A、D、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、E、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、T、E、R、及びQからなる群より選択される。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、及びPからなる群より選択される。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、NDEGLEXVPTEE、SSVKXQPSRVHH、及びRNVQXRPTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択される。AA19は、F、W、H、Y、I、及びKからなる群より選択され、特にY、I、及びKからなる群より選択される。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にY、M、V、及びIからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、VYY、LYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される。PEP11は、VYY、LYY、QIM、AKV、及びRKIからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、EPLP:VYY、EPLT:LYY、SNIT:QIM、RSVK:KEVQV、及びRPVQ:KKATVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに同じく最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の皮膚再生の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から線維芽細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(生殖器系系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はNAISである。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、及びAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びTからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS及びCからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、及びRVPSTXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、APT、TPT、VPA、及びAPVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、及びRからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びTからなる群より選択される。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS及びCからなる群より選択される。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKM、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、及びRVPSTXXAPVKTからなる群より選択される。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1はNAISである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、Y、I、及びKからなる群より選択され、特にYである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にFである。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11はLYFである。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はNAISであり、PEP11はLYFである。
腫瘍細胞から生殖器系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに同じく最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の受胎能及び生殖の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から生殖器系系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(肺細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、及びSPINからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、VPEKM、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、APVKT、VPQAL、VSQDL、及びVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びTからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC又はSである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、GIPEPXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、RVPSTXX、ASAAPXX、及びASASPXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びTからなる群より選択される。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC又はSである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、GIPEPXXVPEKM、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKM、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、RVPSTXXAPVKT、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、及びASASPXXVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、及びSPINからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の極性芳香族アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にL、F、Y、及びKからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYF、LYY、LYK、及びLYLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、及びSPINからなる群より選択される。PEP11は、LYF、LYY、LYK、及びLYLからなる群より選択される。PEP1:PEP11ペアは、NAIS:LYF、SATS:LYY、SPIS:LYK、EPIS:LYL、及びSPIN:LYFからなる群より選択される。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに同じく最も有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の肺の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から肺細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(筋肉細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、RSVK又はRPVQである。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPQ、VSQ、VPT、SRV、及びTQVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPQ、VSQ、VPT、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にA、D、E、H、Q、及びGからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHから、特にL、E、H、及びQからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPQAL、VSQDL、VPQDL、VPTEE、VPTGQ、SRVHH、及びTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、Q、R、又はEである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、P、又はCである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、ASAAPXX、ASASPXX、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRPからなる群より選択される。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPQ、VSQ、VPT、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にA、D、E、H、Q、及びGからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHから、特にL、E、H、及びQからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、Q、R、又はEである。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、P、又はCである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、NDEGLEXVPTEE、NDEGLEXVPTGQ、SSVKXQPSRVHH、及びRNVQXRPTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にI又はMである。PEP1は、RSVK又はRPVQである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にA又はRである。AA19は、AAVIIアミノ酸からなる群より選択され、特にKである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にV又はIである。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、AKV又はRKIである。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、RSVK又はRPVQである。PEP11は、AKV又はRKIである。PEP1:PEP11ペアは、RSVK:AKV又はRPVQ:RKIである。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の筋肉の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から筋肉細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(血液細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はSNITである。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、TPT、VPA、VPT、APT、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、TPT、VPA、VPT、APT、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、TPTKM、VPARL、VPTRL、APTKL、APVKT、VPQAL、VSQDL、VPQDL、VPTEE、VPTGQ、SRVHH、及びTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、E、Q、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びPからなる群より選択される。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、RVPSTXX、ASAAPXX、ASASPXX、NDEGLEX、SSVKXQP、及びRNVQXRPからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、TPT、VPA、VPT、APT、APV、VPQ、VSQ、SRV、及びTQVからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはS、C、E、Q、及びRからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びPからなる群より選択される。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、GSAGPXXTPTKM、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、RVPSTXXAPVKT、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、ASASPXXVPQDL、NDEGLEXVPTEE、NDEGLEXVPTGQ、SSVKXQPSRVHH、及びRNVQXRPTQVQLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、V、及びTからなる群より選択される。PEP1はSNITである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にQである。AA19は、F、W、H、I、及びYからなる群より選択され、特にIである。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にMである。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11はQIMである。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1はSNITであり、PEP11はQIMである。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の血液の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から血液細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
(脂肪細胞系列)
本発明の特定の実施形態は、腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに特に有用である。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、SAIS又はNAISである。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP5は、一般式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHからなる群より選択され、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP5は、VPTEL、VPEKM、APTKL、APTQL、VPTKL、TPTKM、VPARL、VPTRL、APVKT、VPQAL、VSQDL、及びVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP7は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7(式中、AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びTからなる群より選択される。AA7は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC又はSである。AA1、AA2、AA3、AA4、AA5、AA6、及びAA7の少なくとも1つは存在している。)で表されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP7は、KIPKAXX、GIPEPXX、SIPKAXX、HVTKPTX、YVPKPXX、TVPKPXX、AVPKAXX、KVGKAXX、KASKAXX、GSAGPXX、AAPASXX、STPPTXX、HVPKPXX、RVPSTXX、ASAAPXX、及びASASPXXからなる群より選択される。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP9は、一般式AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-PEP5{式中、PEP5は、式PEP3-AA11-AA12(式中、PEP3は、VPT、VPE、APT、TPT、VPA、APV、VPQ、及びVSQからなる群より選択される。AA11は、E、K、Q、R、A、D、G、及びHから、特にE、K、Q、R、A、及びDからなる群より選択される。AA12は、L、M、T、E、Q、及びHからなる群より選択され、特にL、M、及びTからなる群より選択される。)で表されるペプチドである。AA1、AA2、AA3、AA4、及びAA5は、それぞれ独立に、存在しないか又は本明細書で定義されるAAIである。AA6は、存在しないか又はS、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC、S、及びTからなる群より選択される。AA7は、S、T、C、E、Q、P、及びRからなる群より選択され、好ましくはC又はSである。}で表されるペプチドである。具体的な一例示において、PEP9は、KIPKAXXVPTEL、GIPEPXXVPEKM、SIPKAXXVPTEL、HVTKPTXAPTKL、YVPKPXXAPTKL、TVPKPXXAPTQL、AVPKAXXAPTKL、KVGKAXXVPTKL、KASKAXXVPTKL、GSAGPXXTPTKM、AAPASXXVPARL、STPPTXXVPTRL、HVPKPXXAPTKL、RVPSTXXAPVKT、ASAAPXXVPQAL、ASASPXXVSQDL、及びASASPXXVPQDLからなる群より選択される。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP12は、一般式PEP1-AA17-PEP11(式中、AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、V、及びTからなる群より選択される。PEP1は、SAIS又はNAISである。)で表されるペプチドである。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP11は、一般式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択され、特にLである。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の極性芳香族アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択され、特にL又はFである。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。具体的な一例示において、PEP11は、LYL又はLYFである。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、PEP1は、SAIS又はNAISである。PEP11は、LYL又はLYFである。PEP1:PEP11ペアは、SAIS:LYL又はNAIS:LYFである。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用な「PEP」のペア及び3つ組(PEP3:PEP1、PEP5:PEP12、又はPEP7:PEP5:PEP1等)の定義は、PEP1、PEP3、PEP5、PEP7、PEP9、PEP11、及びPEP12が、本明細書の脂肪組織の項で定義したこれらの用途に特に有用となる限り、本明細書で既に定義した通りである。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義の項において定義される合成分子である。
腫瘍細胞から脂肪細胞系列の(任意の)細胞への変換を誘導するのに有用なある実施形態において、上記GFR結合化合物は、合成ペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。
III.生理活性担体
本発明は、少なくとも2種の生理活性物質、すなわち、本明細書に記載した(非環状又は環状等)GFR結合化合物と生理活性担体との機能的な組み合わせ(又は連合)によって、腫瘍細胞の細胞外非変異原性再コード化又は変換を介して意図した治療作用、すなわち腫瘍性疾患の治療を達成する。
従って、一例示において、上記GFR結合化合物と上記生理活性担体とは、本明細書で定義されるように作動可能に連合、組み合わせ、連結、又は結合されるので、本発明の使用及び方法のための医薬的連合体又は組み合わせを形成する。
一態様において、本開示は、本明細書に記載した方法及び使用において使用するための活性素として、本明細書で定義される医薬的連合体の一部である生理活性担体を提供する。
本発明の実施形態を実施するのに好適な生理活性担体としては、(i)生物学的系と相互作用及び/又は適合でき、(ii)本出願に記載した治療の意図した生物学的活性に関与する任意の物質が挙げられる。
本明細書中、「生理活性担体」、「生体適合性担体」、「生理活性材料」、「生体適合性材料」、「生理活性物質」、「生体物質」、及び「生体適合性物質」という用語は、交換可能に使用される。
好適な生理活性担体は、生存細胞、組織、器官、又は系と適合するため、損傷、毒性、又は免疫系による拒絶のリスクがほとんど又は全くない。本発明の実施形態を実施するのに好適な生理活性担体としては、
(a)生体高分子:(a1)コラーゲン、(a2)フィブリン等、
(b)合成高分子:(b1)超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、(b2)ポリウレタン(PE)、(b3)ポリウレタン(PU)、(b4)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、(b5)ポリアセタール(PA)、(b6)ポリメチルメタクリレート(PMMA)、(b7)ポリエチレンテレフタレート(PET)、(b8)シリコーンゴム(SR)、(b9)ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、(b10)ポリ乳酸(PLA)、(b11)ポリスルホン(PS)、(b12)PLLA、(b13)PLGA、(b14)PLDA等、
(c)金属及び金属酸化物:(c1)金及び金合金、(c2)銀及び銀合金、(c3)白金及び白金合金、(c4)タンタル、(c5)Ti6Al4V、(c6)316Lステンレス鋼、(c7)Co-Cr合金、(c8)a型、β型、a+b型Ti合金やTi-Nb合金(Ti29Nb13Ta4.6Zr、Ti35Nb4Sn等)などのチタン合金等、
(d)金属ガラス、
(e)非晶質合金:Zr系合金等、
(f)多孔質金属:Ryan et al.,2006,Biomaterials,27,2651;Lopez-Heredia et al.,2008,Biomaterials,29,2608;Ryan et al.,2008,Biomaterials,29,3625;Li et al.,2007,Biomaterials,28,2810;Hollander et al.,2006,Biomaterials,27,955(それぞれ参照によりその全体が本願に組み込まれる)に記載されたもの等、
(g)ゲル又は固体セラミック:(g1)アルミナ、(g2)ジルコニア、(g3)カーボン、(g4)チタニア、(g5)バイオガラス、(g6)ヒドロキシアパタイト(HA)等、
(h)複合材:(h1)シリカ/SR、(h2)CF/UHMWPE、(h3)CF/PTFE、(h4)HA/PE、(h5)CF/エポキシ、(h6)CF/PEEK、(h7)CF/C、(h8)Al2O3/PTFE等、
(i)ヒドロゲル:(i1)例えば、Van Buul,et al.,Chem.Sci.4,2357-2363(2013)(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に記載されたオリゴ(エチレン)グリコールポリイソシアノペプチド等のポリイソシアノペプチドヒドロゲル、(i2)アルギン酸塩、キトサン、キチン、グアーガム、ペクチン、ゲランガム、ヘパリン、カラギーナン、ヒアルロナン、デンプン、寒天、キサンタンガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の多糖類、(i3)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリグリコール、(i4)ポリビニルピロリドン、(i5)ポリ(ビニルアルコール)、(i6)ポリアクリル酸、(i7)グリセロリン酸、(i8)2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、(i9)ポリホスファゼン等、
(j)脱灰骨基質等の他の好適な材料、
並びにこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の実施形態を実施するための生理活性担体の好適な供給源としては、オートグラフ、アログラフ、キセノグラフ、植物、溶液、賦形剤(excipient)、セラミック、金属、金属合金、有機及び無機ポリマー、バイオガラス、炭素含有構造体、及びこれらの組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の実施形態を実施するための生理活性担体として特に好適なものとしては、少なくとも1つの表面に少なくとも1個の天然水酸基を含む生理活性担体、表面に少なくとも1個の水酸基を天然には含まないが、従来の表面処理技術によって表面に少なくとも1個の水酸基が存在するように修飾された生理活性担体が挙げられる。一例示において、上記水酸基は、有効水酸基、すなわち、本開示の化合物との相互作用及び/又は反応が防止されないものである。本発明の実施形態を実施するための表面に水酸基を天然に含む生理活性担体として好適なものとしては、具体的には、酸化チタン等の金属酸化物及びセラミック等の非金属酸化物が挙げられる。また、本発明の実施形態を実施するための生理活性担体として好適なものとしては、少なくとも1つの表面に少なくとも1個の天然カルボキシレート基(-COOH)又はアミン基(-NH2)を含む生理活性担体、表面に少なくとも1個のカルボキシレート基(-COOH)又はアミン基(-NH2)を天然には含まないが、従来の表面処理技術によって表面に少なくとも1個のカルボキシレート基(-COOH)又はアミン基(-NH2)が存在するように修飾された生理活性担体が挙げられる。
一例示において、上記生理活性担体は生体材料を含む。本開示の特定の実施形態を実施するのに好適な生体材料は、天然由来であってもよく、あるいは金属成分、ポリマー、セラミック、又は複合材料を利用した各種の化学的アプローチによって実験室で合成してもよい。これらは医療用途で使用及び/又は適合されることが多く、従って、生体構造又は医療機器の全体又は一部を構成する。本開示の特定の実施形態を実施するのに好適な生体材料は、通常、関節置換、骨プレート、骨セメント、人工靱帯及び腱、歯固定用歯科インプラント、人工血管、心臓弁、皮膚修復装置(人工組織)、蝸牛置換、コンタクトレンズ、乳房インプラント、ドラッグデリバリー機構、持続可能材料、血管移植、ステント、人工神経管で使用される。本開示の特定の実施形態を実施するのに特に好適な生体材料は、Nitesh et al.,International Journal of Emerging Technology and Advanced Engineering,ISSN 2250-2459,Volume 2,Issue 4,2012(参照によりその全体が本願に組み込まれる)において金属及び合金(94~95頁)、セラミック(95~97頁)、高分子生体材料(97~98頁)、並びに生物複合材料(98~99頁)等が記載されている。
具体的な一例示において、上記生理活性担体は生体材料である。
ある実施形態において、特に好適な生理活性担体は、生体不活性生体材料、生理活性生体材料、及び生体吸収性生体材料からなる群より選択される。
生体材料の性質は重要なパラメータである。細胞が再コード化される必要のある組織の主要成分で主に構成された生理活性担体を用いると、特に良好な結果が得られた。例えば、固体セラミック成分(顆粒セラミック粉末又はセラミックスキャフォールド)又はゲルセラミック成分を本開示のGFR結合ペプチドと組み合わせて骨肉腫細胞を再コード化することで骨がんから保護した場合、特に良好な結果が得られることが分かった。例えば、コラーゲン、特にコラーゲンI型、II型、III型、及びXI型を本開示のGFR結合ペプチドと組み合わせて軟骨肉腫を再コード化することで軟骨がんから保護した場合、特に良好な結果が得られることも分かった。例えば、コラーゲン、特にコラーゲンI型及びIII型、又は生分解性ヒドロゲルを本開示のGFR結合ペプチドと組み合わせて機能障害を起こしている筋肉、皮膚、並びに靱帯及び腱細胞を再コード化した場合、特に良好な結果が得られることも分かった。例えば、コラーゲン又は生分解性ヒドロゲルを本開示のGFR結合ペプチドと組み合わせて血管、ニューロン、網膜、腎臓、創傷治癒、毛髪、受胎能及び生殖、肺、及び脂肪組織の細胞を再コード化し、及び/又はその機能を回復させた場合、特に良好な結果が得られることも分かった。
生体不活性生体材料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生体不活性生体材料」という用語は、人体内に置かれても周辺組織と最小限にしか相互作用しない任意の材料を意味する。これらの例としては、ステンレス鋼、チタン、アルミナ、部分安定化ジルコニア、及び超高分子量ポリエチレンが挙げられる。一般に、生体不活性インプラントの周辺には線維被膜が形成され得るので、その生物機能性はインプラントによる組織統合に依存する。
生理活性生体材料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生理活性生体材料」という用語は、人体内に置かれたら、周辺の骨や場合によっては軟組織とも相互作用する材料を意味する。これは、生体骨に埋め込むことで発生する表面の時間依存的動的修飾によって起こる。生理活性インプラントと周辺体液とのイオン交換反応によって、骨の無機相と化学的且つ結晶学的に等価な生物活性炭酸アパタイト(CHAp)層がインプラント上に形成される。このような材料の例としては、合成ヒドロキシアパタイト[Ca10(PO4)6(OH)2]、ガラスセラミックA-W、及びバイオガラス(登録商標)が挙げられる。
生体吸収性生体材料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生体吸収性生体材料」という用語は、人体内に置かれたら、溶解し(吸収され)始め、進行する組織(骨等)と緩やかに置き換わる材料を意味する。生体吸収性材料の例としては、リン酸三カルシウム[Ca3(PO4)2]、ポリ乳酸-ポリグリコール酸共重合体、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、及び石膏が挙げられるが、これらに限定されない。
従って、本発明の実施形態を実施するための生理活性担体として好適な物質、材料、又は分子は、該物質、材料、又は分子が(a)本明細書で定義される生体適合性であり、且つ(b)本明細書で定義されるGFR結合化合物と組み合わせ又は連合可能である限り、何ら限定されない。好適な一例示において、上記生理活性担体は、Gong JP et al.,Double-network hydrogels with extremely high mechanical strength,Adv Mater 2003,15(14),1155e8(参照により本願に組み込まれる)等で詳述されている従来の動的機械分析で測定した硬度が少なくとも5kPa、より好ましくは少なくとも35kPaであり、好ましくは3又は5GPa以下である。
具体的な一例示において、ニューロン関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約0.01kPa~約3kPa、好ましくは約0.01kPa~約1kPaである。具体的な一例示において、筋肉、軟骨、及び腱/靱帯関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約3kPa~約200kPa、好ましくは約10kPa~約30kPaである。具体的な一例示において、骨関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約30kPa~約2GPa、好ましくは約70kPa~約200kPaである。具体的な一例示において、毛髪関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約0.01kPa~約200kPa、好ましくは約3kPa~約70kPaである。具体的な一例示において、内皮化関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約0.01kPa~約500kPaである。具体的な一例示において、血管新生関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約0.5kPa~約100kPaである。具体的な一例示において、創傷治癒及び皮膚関連用途で使用される本明細書で定義される生体材料は、硬度が約0.01kPa~約70kPaである。
有効水酸基
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「遊離水酸基」又は「有効水酸基」という用語は、-OH、ラジカル(-O・)、又は完全若しくは部分的にイオン化したアニオン(-O-)であってもよく、以下で定義する化合物(A)又は化合物(B)等の求電子剤との反応において求核剤として作用できる水酸基を意味する。
有効水酸基含有表面
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「有効水酸基含有表面」又は「遊離水酸基含有表面」という用語は、本明細書で定義される遊離又は有効水酸基を少なくとも1個含む表面を意味する。
セラミック
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「セラミック」という用語は、1000℃を超える高融点の無機材料を意味する。最も典型的には、「セラミック」といわれる材料は、原料固体粒子を加熱して焼結するプロセスで得られるものである。「セラミック」といわれる材料は、広義で2つのグループ、すなわち「酸化物セラミック」及び「非酸化物セラミック」に分けられる。「酸化物セラミック」としては、MgO及びBaO等のアルカリ土類金属酸化物、Al2O3及びアルミン酸塩、TiO2及びチタン酸塩、ZrO2及びジルコニウム酸塩、並びにクレイ及びクレイ由来材料等のケイ酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。「セラミック」という用語は結晶性、部分非晶質、及び完全非晶質材料を包含するので、「酸化物セラミック」という用語は、完全非晶質ケイ酸塩ガラスを包含するとも解釈できる。「非酸化物セラミック」としては、炭化ケイ素及び窒化ケイ素等の炭化物、窒化物、ホウ化物、及びケイ化物、並びに金属の炭化物及び窒化物等が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な一例示において、骨関連用途において本開示に係る生理活性担体として顆粒化粉末又はスキャフォールド状等の固体セラミックが使用される。具体的な一例示において、骨関連用途において本開示に係る生理活性担体としてゲルセラミックが使用される。
金属酸化物
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「金属酸化物」という用語は、少なくとも1個の酸素原子と少なくとも1個の別の元素を化学式中に有する化学化合物を意味する。金属酸化物は、典型的には酸化状態が-2である酸素のアニオンを含む。これは加水分解又は空気/酸素酸化によって得られる。このような金属酸化物としては、酸化チタン(TiO、Ti2O3、TiO2等)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化鉄(II、III)(Fe2O3等)、及び酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。
生体高分子
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「生体高分子」という用語は、生体によって産生されるポリマーを意味し、ポリペプチド及びタンパク質(コラーゲン及びフィブリン等)、多糖(セルロース、デンプン、キチン、及びキトサン等)、核酸(DNA及びRNA等)、並びにこれらの水素化物等が挙げられるが、これらに限定されない。
ヒドロゲル
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「ヒドロゲル」という用語は、水性媒体中で膨潤するが、水中では溶解しない高分子材料群を意味する。ヒドロゲルは、高吸収性(水を99%以上含有できる)天然又は合成高分子である。また、ヒドロゲルは、その顕著な含水量から、天然組織と非常に近い柔軟度を有する。例えば、米国特許第6,475,516号明細書には、インプラント等の内在性医療機器の表面に共有結合的に結合するヒドロゲルが開示されており、本明細書で記載したプロセス等によって本開示のGFR結合化合物で機能化できる。具体的な一例示において、生分解性ヒドロゲルは、本開示に係る生理活性担体として使用される。
コラーゲン
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「コラーゲン」という用語は、大半が腱、靱帯、及び皮膚等の線維組織に見られ、角膜、軟骨、骨、血管、消化管、及び椎間円板にも豊富に見られる動物の各種結合組織の主要な構造タンパク質を意味する。コラーゲンは、典型的には三重らせんで構成されており、一般にヒドロキシプロリン含量が高い。アミノ酸配列中の最も一般的なモチーフはグリシン-プロリン-X及びグリシン-X-ヒドロキシプロリンであり、Xはグリシン、プロリン及びヒドロキシプロリン以外の任意のアミノ酸を表す。コラーゲンとしては28種が同定され、文献に記載されており、現在のところいずれも本発明の実施形態を実施するのに好適であると考えられる。最も一般的な5種類は、皮膚、腱、血管結紮糸、器官、骨(骨の有機部分の主成分)に見られるコラーゲンI型;軟骨(軟骨の主成分)に見られるコラーゲンII型;網状組織(細網線維の主成分)に見られるコラーゲンIII型;基底層、基底膜の上皮分泌層に見られるコラーゲンIV型;及び細胞表面、毛髪、及び胎盤に見られるコラーゲンV型である。例えばある実施形態において、本発明の実施形態を実施するのに好適なコラーゲンとしては、特にコラーゲンI型及びIV型が挙げられる。具体的な一例示において、コラーゲンI型、II型、III型、及びXI型等のコラーゲンが、本開示に係る生理活性担体として軟骨関連用途に使用される。具体的な一例示において、コラーゲンI型及びIII型等のコラーゲンが、本開示に係る生理活性担体として筋肉関連用途、皮膚関連用途、及びT/L関連用途に使用される。具体的な一例示において、任意の種類のコラーゲンが、本開示に係る生理活性担体として血管、ニューロン、網膜、腎臓、創傷治癒、毛髪、受胎能及び生殖、肺、及び脂肪関連用途に使用される。
ある実施形態において、上記GFR結合化合物と生理活性担体との上記連合、組み合わせ、連結、又は結合は、本明細書で定義される生理活性担体親和性基を介して形成できる。
IV.生理活性担体親和性基
ある実施形態において、本明細書で既に定義した上記GFR結合化合物は、少なくとも1個の生理活性担体親和性基で修飾又は機能化されている。上記少なくとも1個の生理活性担体親和性基によって、上記GFR結合化合物は、本明細書で定義される生理活性担体(特に、本明細書で定義される生体材料)と共有結合的又は非共有結合的に相互作用又は結合できるようになる。
このような共有結合的相互作用又は結合を介した親和性が必要となる実施形態において、上記生理活性担体親和性基は、チオール(SH)含有基又はシステイン含有基、特にチオール(SH)含有ペプチド又はシステイン含有ペプチドであってもよい。このような共有結合的相互作用又は結合を介した親和性が必要となる実施形態において、上記生理活性担体親和性基は、特にシステインであってもよい。
このような非共有結合的相互作用又は結合を介した親和性が必要となる実施形態において、上記生理活性担体親和性基は、米国特許出願公開第2008/0268015号明細書(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に開示されたペプチド基のうち任意の1種等のペプチド基を含んでいてもよい(又はであってもよい)。特に、米国特許出願公開第2008/0268015号明細書に記載の配列番号1~45等、Phe、Trp、Tyrの1個以上を含む大きな芳香族アミノ酸残基中に豊富に存在するアミノ酸配列を有するペプチド(芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体)は、本発明の実施形態を実施するための生体材料親和性断片として好適である。また、上記断片は、米国特許第6,818,620号明細書(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に開示されたペプチド断片のうち任意の1種等のペプチド断片であってもよい。特に、米国特許第6,818,620号明細書に記載の配列番号1~7のペプチドは、本発明の実施形態を実施するための生体材料親和性断片として好適である。従って、上記生体材料親和性基は、Phe、Trp、及びTyrのうち1つ以上を含む3~25個のアミノ酸を有するペプチドであってもよい。
具体的な一例示において、上記生理活性担体親和性基は、生体材料高親和性基等の生理活性担体高親和性基である。
ある実施形態において、上記生理活性担体親和性基は、コラーゲン、アパタイト、チタン、又は米国特許出願公開第2008/0268015号明細書(参照により本願に組み込まれる)等に列挙された任意のもの等、所定の生理活性担体(特に生体材料)に対していくらかの親和性(好ましくは高い親和性)を有する。例えば、生体材料に対していくらかの親和性を有する基は、該基が別の材料、表面、又はこのような比較で典型的に使用されるタンパク質(ウシ血清アルブミン等)等の適当なコントロールに結合する際の親和性に対して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、又はそれ以上の値から選択される親和性/特異性で生体材料と非共有結合的に相互作用/結合できる任意の基である。一例示において、生体材料親和性基は、EC50で測定される相対結合親和性で特徴付けられる結合特異性が10mM以下であり、ある実施形態においては1mM未満である。ある実施形態において、相対親和性は1pM~100mM、1pM~10mM、又は1pM~1mMであることが特に好適である。EC50は、当該分野で公知の任意の数の方法によって決定される。この場合、EC50は、アッセイにおいて断片について観察される最大結合の50%となる該断片の濃度を表す。
具体的な一例示において、上記生理活性担体親和性基は、アパタイト等の生理活性担体と非共有結合的に相互作用することが好ましいGTPGP、及び、コラーゲン等の生理活性担体と非共有結合的に相互作用することが好ましいWWFWGからなる群より選択される。
具体的な一例示において、上記生理活性担体親和性基は、上記GFR結合化合物の一端(又は末端)へ共有結合的又は非共有結合的(特に共有結合的)に付着する。
V.修飾非環状GFR結合化合物
従って、一態様において、本開示は、修飾(非環状)GFR結合化合物と生理活性担体とを含む医薬的連合体又は組み合わせであって、上記修飾(非環状)GFR結合化合物は、本開示で定義される(非環状)GFR結合化合物と、同じく本開示で定義される生理活性担体親和性基とを含む、医薬的連合体又は組み合わせを提供する。
例えばある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、本開示で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記GFR結合化合物は、8~30個、特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記GFR結合化合物は、8~30個、特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、一般式PEP1-AA17-PEP11{式中、PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される4個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP11は、式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択される。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の芳香族極性アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。}で表される8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含む本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、で構成される)ものであって、下記一般式(I):
PEP(C)-PEP12 (I)
(式中、PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチドであり、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表される本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(I)又はペプチド(I)ともいう)である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、下記一般式(II):
PEP7-PEP5-PEP12 (II)
(式中、PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で定義される5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で定義されるアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5の一端は、PEP1の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。PEP5の他端は、AA7を介してPEP7の一端と共有結合的に相互作用する。)で表される本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(II)又はペプチド(II)ともいう)である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記GFR結合化合物は、8~30個(特に8~25個又は8~22個、より具体的には18~22個、さらにより具体的には19~21個又は20個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、下記一般式(III):
AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-AA8-AA9-AA10-AA11-AA12-AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20 (III)
(式中、AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7は、本明細書で定義されるPEP7である。AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA8-AA9-AA10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA11及びAA12は本明細書で定義される通りである。AA1はN末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。AA20は、N末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。)で表される本明細書で定義されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(III)又はペプチド(III)ともいう)である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
ある実施形態において、上記修飾GFR結合化合物は、GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。PEPREFに対する上記GFR結合化合物の3次元(3D)原子座標のRMSDは2.45Å(オングストローム)以下、特に2Å以下、より具体的には1.79Å以下であり、PEPREFは、本明細書で既に定義した3D原子座標セットである。
VI.修飾環状GFR結合化合物
従って、一態様において、本開示は、修飾環状GFR結合化合物と生理活性担体とを含む医薬的連合体又は組み合わせであって、上記修飾環状GFR結合化合物は、本開示で定義される環状GFR結合化合物と、同じく本開示で定義される生理活性担体親和性基とを含む、医薬的連合体又は組み合わせを提供する。
例えばある実施形態において、上記修飾環状GFR結合化合物は、本開示で定義される環状GFR結合化合物及び生理活性担体親和性基を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される4個のアミノ酸を有するペプチド(PEP1)を含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する(含む、のみからなる、又は、から構成される)ものであって、一般式PEP1-AA17-PEP11{式中、PEP1は、SAIS、SSLS、NAIS、SATS、SPIS、EPIS、SPIN、KPLS、EPLP、EPLT、SNIT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択される4個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP11は、式AA18-AA19-AA20(式中、AA18は、L、V、Q、A、及びRからなる群より選択される。AA19は、F、W、H、及びYからなる群より選択され、特にY等の芳香族極性アミノ酸である。AA20は、L、F、Y、K、I、V、及びMからなる群より選択される。)で表される3個のアミノ酸を有するペプチドである。AA17は、G、A、V、L、I、P、F、M、W、T、及びSからなる群より選択され、特にM、I、L、V、及びTからなる群より選択される。}で表される8個のアミノ酸を有するペプチド(PEP12)を含む本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体である。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IIIa):
PEP(A)-LINKER (IIIa)
(式中、LINKERの一端は、PEP(A)の一端と共有結合的に相互作用する。PEP(A)はPEP1又はPEP12を含む。LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IIIb):
LINKER-PEP(A)-LINKER (IIIb)
(式中、第一のLINKERの一端は、PEP(A)の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP(A)の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。PEP(A)はPEP1又はPEP12を含む。LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IVa):
PEP(C)-PEP12-LINKER (IVa)
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP2は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。LINKERの一端は、PEP11の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は、少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチド、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(IVb):
LINKER-PEP(C)-PEP12-LINKER (IVb)
(式中、LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP2は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP(C)の一端は、PEP1の一端を介してPEP12と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、PEP11の一端を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEPC(C)の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。PEP(C)は、少なくとも5個のアミノ酸を有するペプチド、特に5~12個のアミノ酸を有するペプチドである。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(Va):
PEP7-PEP5-PEP12-LINKER (Va)
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で既に定義したアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。LINKERの一端は、AA20を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。PEP5の一端は、AA12を介してPEP12の他端と共有結合的に相互作用する。PEP5の他端は、AA8を介してPEP7の一端と共有結合的に相互作用する。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(Vb):
LINKER-PEP7-PEP5-PEP12-LINKER (Vb)
(式中、LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。PEP12は、本明細書で定義されるPEP1-AA17-PEP11で表される8個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5は、本明細書で既に定義した5個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP7は、本明細書で既に定義したアミノ酸又は2~7個のアミノ酸を有するペプチドである。PEP5の一端は、AA12を介してPEP12の他端と共有結合的に相互作用する。PEP5の他端は、AA8を介してPEP7の一端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、AA20を介してPEP12の一端と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、PEP7の他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(VIa):
AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-AA8-AA9-AA10-AA11-AA12-AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20-LINKER (VIa)
(式中、LINKERは、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7は、本明細書で定義されるPEP7である。AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA8-AA9-AA10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA11及びAA12は本明細書で定義される通りである。LINKERの一端は、AA20と共有結合的に相互作用する。AA1はN末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。AA20は、N末端アミノ酸であってもよく、C末端アミノ酸であってもよい。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
例えばある実施形態において、本開示は、環状GFR結合化合物と生理活性担体親和性基とを含む修飾環状GFR結合化合物を提供する。上記環状GFR結合化合物は、10~60個(特に15~60個、より具体的には10~55個、さらにより具体的には15~55個)のアミノ酸、又は、10~35個(特に15~35個、より具体的には10~30個、さらにより具体的には15~30個)のアミノ酸を有する本明細書で定義される環状ペプチド、その変異体若しくは類似体、又は環状ペプチド模倣体であり、下記一般式(VIb):
LINKER-AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7-AA8-AA9-AA10-AA11-AA12-AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20-LINKER (VIb)
(式中、LINKERはそれぞれ独立して、分子量(Mw)が450~4,500ダルトン、特に約600~約4,500Da、より具体的には約600~約4,000Da、よりさらに具体的には約600~約3,500Daである直鎖状又は分枝状の2価の有機基、部分、又は化合物である。AA1-AA2-AA3-AA4-AA5-AA6-AA7は、本明細書で定義されるPEP7である。AA13-AA14-AA15-AA16-AA17-AA18-AA19-AA20は、本明細書で定義されるPEP12である。AA8-AA9-AA10は、本明細書で定義されるPEP3である。AA11及びAA12は本明細書で定義される通りである。第一のLINKERの一端は、AA20と共有結合的に相互作用する。第二のLINKERの一端は、AA1と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの他端は、第二のLINKERの他端と共有結合的に相互作用する。第一のLINKERの一端は、は、N末端アミノ酸又はC末端アミノ酸であってもよい。)で表されるペプチド、その変異体若しくは類似体、又はペプチド模倣体(以下、化合物(VIb)又はペプチド(VIb)ともいう)を含む。上記生理活性担体親和性基は、チオール含有基(特にチオール含有ペプチド)、システイン含有基(特にシステイン含有ペプチド、より具体的にはシステイン)、及び芳香族アミノ酸含有ペプチド又はペプチド模倣体からなる群より選択される。
具体的な一例示において、前記生理活性担体親和性基は、上記環状GFR結合化合物に含まれる、例えば、少なくとも1個のLINKERに含まれるか、又は少なくとも1個のLINKERである。例えばある実施形態において、上記修飾環状GFR結合化合物は、下記一般図式:
(式中、曲線は、LINKER、PEP3、PEP5、PEP12、及びAA「ボックス」間の共有結合を示す。)のいずれか1つの式で表されてもよい。曲線の長さは、LINKER、PEP3、PEP5、PEP12、及びAA間の実際の相対距離を示すとは限らない。
VII.医薬的連合体又は組み合わせ
一態様において、本開示は、インビトロ、エクスビボ、又はインビボで腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化するのに使用でき、いずれも本開示で定義される少なくとも1種の(修飾)GFR結合化合物及び生理活性担体を含む医薬的連合体又は組み合わせを提供する。一例示において、上記(修飾)GFR結合化合物及び生理活性担体は、いずれも活性素/成分である。一例示において、上記GFR結合化合物及び生理活性担体は、本明細書で定義される通り機能的に連合される/組み合わせられる。ある実施形態において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、本明細書で定義される修飾、機能化、被覆、又はグラフト化生体材料である。
従って、本発明の医薬的連合体又は組み合わせは、腫瘍細胞を有する被験者を腫瘍性疾患から保護するのに使用できる。
一態様において、本開示は、任意の細胞接着プロモーターを実質的に含まない本明細書に記載した使用のための医薬的連合体又は組み合わせを提供する。本明細書中、「実質的に含まない」という用語は、別段の指示がない限り、自明でない限り、又は文脈に矛盾しない限り、細胞接着プロモーター等の所定の成分に適用される場合、そのような成分の量が、(修飾)GFR結合化合物のモル含量に対して20モル%、15モル%、10モル%、5モル%、1モル%、0.5モル%、0.1モル%以下より少ないことを意味する。
一態様において、本開示は、(別の)抗がん剤を更に含むことで本発明の医薬組成物を形成する本明細書で定義される医薬的連合体を提供する。一例示において、上記医薬組成物は、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤を更に含む。一例示において、上記追加の抗がん剤は、上記GFR結合化合物及び/又は上記生理活性担体と機能的に連合される。好適な追加の抗がん剤としては、DNA分子構成要素の合成を阻害する薬剤、細胞核のDNAを直接損傷させる薬剤、紡錘体の合成又は分解に影響を及ぼす薬剤、及びキナーゼ活性部位と相互作用することでキナーゼタンパク質を阻害する薬剤等が挙げられるが、これらに限定されない。DNA分子構成要素の合成を阻害する薬剤としては、メトトレキサート(Abitrexate(登録商標))、フルオロウラシル(Adrucil(登録商標))、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、アラビノシルシトシン(araC)、ヒドロキシ尿素(Hydrea(登録商標))、及びメルカプトプリン(Purinethol(登録商標))等が好ましいが、これらに限定されない。細胞核のDNAを直接損傷させる薬剤としては、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標)及びparaplatin-AQ(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、並びにダウノルビシン(Cerubidine(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標))、及びエトポシド(VePesid(登録商標))等の抗生物質等が好ましいが、これらに限定されない。紡錘体の合成又は分解に影響を及ぼす薬剤としては、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、及びパクリタキセル(Taxol(登録商標))等の有糸分裂阻害剤等が好ましいが、これらに限定されない。キナーゼタンパク質を阻害する薬剤としては、Afatinib(登録商標)、Axitinib(登録商標)、Bosulif(登録商標)、Bosutinib(登録商標)、Cabozantinib(登録商標)、Caprelsa(登録商標)、Cometriq(登録商標)、Crizotinib(登録商標)、Dasatinib(登録商標)、Erlotinib(登録商標)、Gilotrif(登録商標)、Gleevec(登録商標)、Ibrutinib(登録商標)、Iclusig(登録商標)、Imatinib(登録商標)、Imbruvica(登録商標)、Inlyta(登録商標)、Lapatinib(登録商標)、Nexavar(登録商標)、Nilotinib(登録商標)、Pazopanib(登録商標)、Ponatinib(登録商標)、Regorafenib(登録商標)、Sorafenib(登録商標)、Sprycel(登録商標)、Stivarga(登録商標)、Sunitinib(登録商標)、Sutent(登録商標)、Tarceva(登録商標)、Tasigna(登録商標)、Tivopath(登録商標)、Tivozanib(登録商標)、Tykerb(登録商標)、Vandetanib(登録商標)、Votrient(登録商標)、Xalkori(登録商標)、Zaltrap(登録商標)、及びziv-aflibercept(登録商標)等が好ましいが、これらに限定されない。
一例示において、本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物と組み合わせられる追加の薬剤としては、L-アスパラギナーゼ酵素も使用できる。L-アスパラギナーゼ酵素は、例えば、「L-Asparaginase:A Promising Enzyme for Treatment of Acute Lymphoblastic Leukiemia」,People’s Journal of Scientific Research、Vol.5(1),Jan.2012(参照によりその全体が本願に組み込まれる)等において、がん細胞(白血病細胞等)からアスパラギンを奪って作用することでその死滅を誘導することが報告されてきた。
また、ナイトロジェンマスタード、ethylenimes、アルキルスルホン酸塩、トリアゼン、ピペラジン、ニトロソウレア、並びにアントラサイクリン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、アドリアマイシン、及びミスラマイシン等の抗生物質等、他の抗がん剤も使用できる。
一態様において、本開示は、接着タンパク質阻害剤を更に含むことで本発明の医薬組成物を形成する本明細書で定義される医薬的連合体を提供する。一例示において、上記医薬組成物は、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤を更に含む。一例示において、上記接着タンパク質阻害剤は、上記GFR結合化合物及び/又は上記生理活性担体と機能的に連合される。好適な接着タンパク質阻害剤としては、少なくとも1種のインテグリン、シンデカン、セレクチン、又はジストログリカンの遺伝子又はタンパク質発現を阻害又は下方制御するsiRNA、mRNA、又はmicroRNA、抗インテグリン抗体、抗シンデカン抗体、抗セレクチン抗体、抗ジストログリカン抗体、フォルダマー、及びデンドリマー等が挙げられるが、これらに限定されない。
一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、(修飾)GFR結合化合物を1種含む。一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、2種以上の異なる(修飾)GFR結合化合物を含む。一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、3種以上の異なる(修飾)GFR結合化合物を含む。一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、4種以上の異なる(修飾)GFR結合化合物を含む。
一態様において、本開示は、腫瘍性疾患薬を製造するためのプロセス又は方法であって、いずれも本明細書で定義される少なくとも1種の生理活性担体と少なくとも1種の(修飾)GFR結合化合物とを連合させる又は組み合わせる工程を有するプロセス又は方法を提供する。生理活性担体と(修飾)GFR結合化合物とを連合させる又は組み合わせる工程は、上で既に説明した方法を採用して実施できる。
一態様において、本開示は、腫瘍性疾患薬前駆体を製造するプロセス又は方法であって、いずれも本明細書で定義される少なくとも1種の(修飾)GFR結合化合物及び/又は少なくとも1種の生理活性担体を調製する工程を含み、上記生理活性担体及び/又は上記(修飾)GFR結合化合物を調製することで、上記腫瘍性疾患薬を製造するプロセス又は方法を提供する。
ある態様において、上記医薬的連合体又は組成物は、サイクリンD1、サイクリンD2、及びサイクリンD3のうち少なくとも1種の遺伝子及び/又はタンパク質発現を実質的に下方制御、低減、阻害、又は抑制する。サイクリンD1、D2、及びD3は、サイクリンD1-CDK4複合体、サイクリンD1-CDK6複合体、サイクリンD2-CDK4複合体、サイクリンD2-CDK6複合体、サイクリンD3-CDK4複合体、及びサイクリンD3-CDK6複合体等のサイクリン-CDKタンパク質複合体を形成することでサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4及び6の活性を制御するため、上記医薬的連合体又は組成物は、このような複合体のうち任意の1種の形成を実質的に低減、阻害、抑制、又は不安定化させることも観察された。
サイクリンDの遺伝子又はタンパク質発現に対する所定の物質の阻害効果を試験、測定、及び提示する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、且つ疑義を回避するため、本明細書で定義される所定の医薬的連合体又は組成物の阻害値は、RT-PCRで得られるサイクリンDの遺伝子発現の尺度とする。なお、本明細書に開示したサイクリンDの遺伝子発現の値は、試験した細胞に存在する全てのサイクリンD、すなわち本開示の日付時点で公知のD1、D2、及びD3の遺伝子発現総量に対応するものである。
上で既に説明した通り、本発明の実施形態を実施するのに好適な医薬的連合体又は組成物によれば、細胞周期のG1期の少なくとも一部において、サイクリンDの遺伝子発現が野生型の発現と比較して少なくとも20%低減する。細胞周期の各周期の絶対期間及び相対期間(すなわち、細胞周期の期間プロファイル)は、通常、各種(骨細胞、皮膚細胞等)の健常細胞間、及び健常細胞と同種の腫瘍細胞との間(健常骨細胞と腫瘍性骨細胞との間)で変動する(Gap期等、周期によっては「短縮化」され得る)。典型的な平均細胞周期期間は、約24時間であることが一般に受け入れられている。健常細胞について典型的に受け入れられている期間の持続時間は、G1期で11~14時間、S期で5~12時間、G2期で3~12時間、M期で約1時間である。がん細胞等の腫瘍細胞の場合、S期及びM期の期間は通常は保存され得るものの、細胞分裂数を増大させるようにG1期及びG2期の長さは通常は短縮されることが一般に受け入れられている。従って、細胞周期における期間の持続時間は細胞型によって顕著に異なり得る。結論として、従来より、各種細胞型についてサイクリンDの遺伝子発現の阻害を比較して表し易くする目的で、遺伝子発現は、時間の直接的な関数としてではなく、(G1から始まりMで終わる)細胞周期進行の関数として表される。
活性又は生理活性素又は成分
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「(生理)活性素」又は「(生理)活性成分」という用語は、一般に、所望の生物学的効果の提供を担う分子、化合物、又は物質を意味する。上記活性成分がなければ、それを含む製剤又は組成物は所望の生物学的効果を提供しない。例えばある実施形態において、製剤賦形剤は、本明細書で定義される医薬組成物の活性成分とはみなさない。
一例示において、上記(修飾)GFR結合化合物及び生理活性担体は、いずれも活性素/成分である。
一態様において、本開示はまた、生理活性担体と連合して腫瘍性疾患の予防又は治療に使用するための医薬的連合体を形成するように修飾されたGFR結合化合物(すなわち、修飾GFR結合化合物)を提供する。これらはいずれも本明細書で定義される。
腫瘍性疾患薬
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「腫瘍性疾患薬」という用語は、被験者において腫瘍性疾患を治療又は予防するのに好適な物質、化合物、医薬的連合体、組み合わせ、組成物、又は製剤を意味する。
腫瘍細胞を有する被験者
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「腫瘍細胞を有する被験者」という用語は、被験者の構成細胞の少なくとも1つが本明細書で定義される腫瘍細胞であることを意味する。
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「機能的に連合した」、「機能的に組み合わせた」、「機能化した」、「固定した」、「堆積した」、「被覆した」、又は「グラフト化した」という用語はいずれも、(修飾)GFR結合化合物を用いて生理活性担体の少なくとも一部を連合又は機能化することで、組織形成の誘導等の所望の生物学的、治療的、及び/又は化粧的効果を得る行為を意味している。連合又は組み合わせは共有結合的であって、上記(修飾)GFR結合化合物と上記生理活性担体との間に本明細書で既に定義した共有結合的相互作用を生じさせてもよい。あるいは、連合又は組み合わせは非共有結合的であって、上記(修飾)GFR結合化合物と上記生理活性担体との間に本明細書で既に定義した非共有結合的相互作用を生じさせてもよい。
例えばある実施形態において、(修飾)GFR結合化合物は、上記生理活性担体と共有結合的に相互作用する(少なくとも1つの機能的共有結合的相互作用を形成する)。
従って、一態様において、本開示は、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化するのに使用される(修飾)GFR結合化合物及び生理活性担体を含み、上記GFR結合化合物(任意の修飾前)及び上記生理活性担体はいずれも本明細書で定義される、医薬的連合体又は組み合わせを提供する。
具体的な一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、配列番号1~13564のペプチドからなる群より選択される少なくとも1種のGFR結合化合物を含む。
本開示は、(修飾)GFR結合化合物を含む医薬的連合体又は組み合わせを提供する。ここで、PEP1、PEP3、PEP5、PEP9、PEP11、PEP12、及びAA17、これらのペア及び3つ組、並びに放棄及び但し書きは、本明細書で既に定義した通りである。
本発明の実施形態を実施するための好適な共有結合的連合又は機能化技術としては、H.Freichel et al.,Macromol.Rapid Commun.2011,32,616-621及びV.Pourcelle et al.,Biomacromol.2009,10,966-974(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に記載されているような還元的アミノ化カップリング及び光グラフト等が挙げられるが、これらに限定されない。
一態様において、本開示は、本開示に係る医薬的連合体又は組み合わせを製造するのに有用な製造方法又はプロセスを提供する。上記生理活性担体は、セラミック又はチタン等の生体材料である。上記方法又はプロセスは、好適な共有結合形成条件下において式(C-I):
(式中、Xは、Siである。Yは、2価の有機リンカーである。Aは、本開示に係る(修飾)GFR結合化合物である。R1及びR2は、いずれも独立に、本明細書で定義される脱離基以外の空間形成有機化合物である。R3は、本明細書で定義される脱離基である。)で表される化合物と、本明細書で定義される生理活性担体とを接触させることにより、上記化合物(C-I)と上記生理活性担体との間に少なくとも1つの共有結合を形成して、本開示に係る医薬的連合体又は組み合わせを形成する工程を含む又はのみからなる。
具体的な一例示において、(修飾)GFR結合化合物(GFR-binding compound)をセラミック又はチタン等の生理活性担体(Bioactive carrier)と機能的に連合する(Functionally associated)又は組み合わせるのに使用できるプロセス又は方法をスキーム1に示す。
この合成では、(修飾)GFR結合化合物(スキーム1では(A)-SHと表す)と本明細書で定義される生理活性担体との共有結合的相互作用(又は連合)が形成される。
具体的な一例示において、(修飾)GFR結合化合物を生理活性担体と機能的に連合する又は組み合わせるのに使用できるプロセス又は方法は、(修飾)GFR結合化合物をポリエーテルエーテルケトンポリマー(PEEK)の表面に共有結合的に機能化又は堆積する方法であって、(i)上記ポリマーをエチレンジアミン(NH2=NH2)で処理することで、PEEK表面にケトン(=O)官能基からNH2官能基を形成し、(ii)こうして修飾されたPEEK-NH2ポリマーを選択したヘテロ二官能性架橋剤(3-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート等)の溶液に浸漬することで、マレイミド基と(修飾)GFR結合化合物とをそのチオール基等を介して反応させる方法である。
具体的な一例示において、(修飾)GFR結合化合物を生理活性担体と機能的に連合する又は組み合わせるのに使用できるプロセス又は方法は、(修飾)GFR結合化合物をポリ乳酸(PLLA)ポリマー上に共有結合的に機能化又は堆積する方法であって、(i)上記ポリマーを(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミドハイドロクロライド+N-ヒドロキシスクシンイミドの(2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸溶液等に浸漬し、(ii)MilliQ水等で洗浄する方法である。
脱離基
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「脱離基」という用語は、不均一結合開裂において電子対を有しつつ離れることができる分子断片を意味する。脱離基はアニオン又は中性分子であり、不均一結合開裂によって追加された電子密度を安定化できる。通常のアニオン性脱離基は塩素(Cl)、臭素(Br)、及びヨウ素(I)等のハロゲン原子であり、それぞれ塩化物イオン(Cl-)、臭化物イオン(Br-)、ヨウ化物イオン(I-)として脱離する。他の脱離基としては、トシレート(TsO-)等のスルホン酸エステルが挙げられる。従来の中性分子脱離基としては水及びアンモニアが挙げられる。本発明の実施形態を実施するのに好適な脱離基としては、好ましくはハロゲンからなる基、置換又は非置換のアルコキシ基(-OR)、置換又は非置換のアリールオキシ又はヘテロアリールオキシ基(-OAr)、置換又は非置換のアルキルカルボニルオキシ基(-O2CR)、置換又は非置換のアリールカルボニルオキシ又はヘテロアリールカルボニルオキシ基(-O2CAr)、置換又は非置換のアルキルスルホニルオキシ基(-O3SR)、及び置換又は非置換のアリールスルホニルオキシ又はヘテロアリールスルホニルオキシ基(-O3SAr)が挙げられる。脱離基の置換基としては、ハロゲン、アルキル(好ましくは炭素数1~5のアルキル)基、及びアルコキシ(好ましくは炭素数1~5のアルコキシ)基が挙げられる。
Y基
本開示において、Y基は特に限定されるものではなく、少なくとも1個の原子を含み、本明細書で定義されるX基及びA基と共有結合的又は非共有結合的に、好ましくは共有結合的に連結又は相互作用して、活性物質Aと本明細書で定義されるX基との間に安定した結合を形成できる任意の部分が、文脈と矛盾しない限り又は不適合でない限り、本開示の実施形態を実施するのに好適であり、本発明の範囲に含まれる。
従って、本明細書中、別段の指示がない限り、「リンカー」という用語は、Y基に関して用いられる場合、少なくとも1個の原子を含み、活性物質Aと共有結合的又は非共有結合的に相互作用し、本明細書で定義されるX基と共有結合的に相互作用することができる任意の有機部分を意味する。
一例示において、Y基としては、1~30個の炭素原子を含む飽和又は不飽和、好ましくは飽和の炭化水素鎖からなる群より選択される2価の有機基が挙げられる。上記炭化水素鎖は、必要に応じて、1個以上の非炭素原子、好ましくは適宜1~16個、1~12個、又は1~8個の非炭素原子で分断されていてもよい。上記非炭素原子は、例えば、-O-、-S-、-C(=O)、-SO2-、-N(Ri)(C=O)-、-N(Ri)-(式中、Riは、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、及びアリール基からなる群より選択される。)、及び以下の基:
からなる群より選択される。上記炭化水素鎖は、非置換であるか、あるいはハロゲン、水酸基、炭素数1~20のアルキル基、及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されている。
本発明の実施形態を実施するのに好適なY基としては、1~20個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖、1~10個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖、1~5個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖、及び1、2、又は3個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖が挙げられる。いずれも、具体的に且つ独立して好ましい。
また、本発明の実施形態を実施するのに好適なY基としては、1~20個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖、1~10個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖、1~5個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖、及び1、2、又は3個の炭素原子を含む飽和又は不飽和の炭化水素鎖が挙げられ、上記炭化水素鎖は、必要に応じて、1個以上、好ましくは1~16個、1~12個、又は1~8個の非炭素原子で分断されていてもよく、該非炭素原子は、酸素原子、窒素原子、カルボニル基、及び/又は以下の基:
からなる群より選択される。いずれも具体的に好ましく、独立して考慮される。
また、本発明の実施形態を実施するのに好適なY基としては、
(式中、nは、1~29、特に1~5である。mは、1~29、特に1~5である。)が挙げられる。
好適な共有結合形成条件
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「好適な共有結合形成条件」という用語は、出発材料が接触し、該出発材料間に少なくとも1つの共有結合が形成されることで少なくとも1種の追加材料が得られるような圧力、温度、試薬量、溶媒の種類及び量、又は撹拌等の反応条件を意味する。本発明の実施形態を実施するのに好適な共有結合形成条件としては、好ましくは実質的な大気条件が挙げられる。
空間形成有機化合物
本明細書中、別段の指示がない限り、「空間形成有機化合物」という用語は、本開示の(修飾)GFR結合化合物の直近で立体効果/障害及び/又は電子効果/障害を生じさせることができる有機化学基(好ましくは一官能基)を意味する。好適な空間形成有機化合物としては、長さが20ナノメートル(nm)以下、好ましくは10nm、5nm、1nm、0.5nm、0.1nm、0.05nm、又は0.01nm以下である飽和又は不飽和炭化水素鎖からなる群より独立して選択される1価の有機基が挙げられるが、これらに限定されない。上記炭化水素鎖は、必要に応じて、1個以上、好ましくは適宜1~16個、1~12個、又は1~8個の非炭素原子で分断されていてもよく、上記非炭素原子は、-O-、-S-、-C(=O)、-SO2-、-N(Ri)(C=O)-、及び-N(Ri)-(式中、Riは、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、及びアリール基からなる群より選択される。)からなる群より選択され、上記炭化水素鎖は、非置換であるか、あるいはハロゲン、水酸基、炭素数1~20のアルキル基、及びアリール基からなる群より選択される少なくとも1つの基で置換されている。特に、空間形成有機化合物としては、炭素原子を1~80個含む飽和又は不飽和炭化水素鎖、炭素原子を1~60個含む飽和又は不飽和炭化水素鎖、炭素原子を1~40個含む飽和又は不飽和炭化水素鎖、炭素原子を1~20個含む飽和又は不飽和炭化水素鎖、炭素原子を1~10個含む飽和又は不飽和炭化水素鎖、炭素原子を1、2、3、4、5、又は6個含む飽和炭化水素鎖が挙げられ、いずれも、具体的に且つ独立して好ましい。一例示において、上記飽和炭化水素鎖は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、又はペンチルであってもよい。一例示において、上記不飽和炭化水素鎖は、エチレン、プロペン、1-若しくは2-ブテン、1-、2-若しくは3-ペンテン、アセチレン、プロピン、1-若しくは2-ブチン、又は1-、2-若しくは3-ペンチンであってもよい。
飽和炭化水素鎖
本明細書中、別段の指示がない限り、「飽和炭化水素鎖」という用語は、単結合によって互いに連結された炭素原子鎖を意味し、炭素原子の他の結合軌道は全て水素原子で満たされている。
不飽和炭化水素鎖
本明細書中、別段の指示がない限り、「不飽和炭化水素鎖」という用語は、アルケン、アルキン等でそれぞれ見られるような炭素炭素二重結合又は三重結合を含む炭素鎖を意味する。
大気条件
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「大気条件」及び「周囲条件」という用語は、交換可能に使用されており、実験場所で自然に見られる条件を意味する。例えばある実施形態において、化学/生物学実験室に典型的な大気条件は、温度が約15℃~約35℃、圧力が約1atmである。
溶液
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「溶液」という用語は、1相のみで構成される均一な混合物であって、安定しており、光線を散乱させず、溶質粒子が肉眼では見えず、濾過しても溶質を分離できない混合物を意味する。
懸濁液
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「懸濁液」という用語は、充分に沈降できる大きさの固体粒子を含有する不均一な混合物を意味する。典型的には、上記固体粒子は、1マイクロメートルより大きい。一般に、内相(固体)は、特定の賦形剤又は懸濁剤を用いた機械的攪拌によって外相(流体)全体に分散している。
本発明の実施形態を実施するのに好適な非共有結合的連合又は機能化技術としては、本明細書で既に定義した生理活性担体親和性基と生理活性担体の少なくとも一部との連合等が挙げられるが、これらに限定されない。このような連合では、(修飾)GFR結合化合物と本明細書で定義される生理活性担体との間に少なくとも1つの非共有結合的相互作用(又は付着)が形成される。
一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、又は少なくとも10個の(修飾)GFR結合化合物と機能的に連合しており、該(修飾)GFR結合化合物はそれぞれ異なる別々の化学構造を有している。
一例示において、上記医薬的連合体又は組み合わせは、ポリシロキサンの層を含んでいない。
一例示において、本発明の生理活性担体は、本明細書で既に定義した抗がん剤、並びにCelecoxib、Diclofenac、Diflunisal、Etodolac、Ibuprofen、Indomethacin、Ketoprofen、Ketorolac、Nabumetone、Naproxen、Oxaprozin、Piroxicam、Salsalate、Sulindac、及びTolmetin等の抗炎症剤からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を(更に)含む。
例えばある実施形態において、上記追加の化合物は、上記生理活性担体と本明細書で既に定義したように共有結合的又は非共有結合的に相互作用する。
例えばある実施形態において、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせは、少なくとも1種の(修飾)GFR結合化合物と少なくとも1種の生理活性担体とを含んでおり、上記生理活性担体は、
・孔径がナノメートルを超える範囲の場合は走査型電子顕微鏡観察で、孔径がナノメートル範囲の場合は原子力顕微鏡観察で測定した多孔度(又は平均孔径)が1nm~1000μmであり、及び/又は
・動的機械分析で測定した硬度が少なくとも5kPa、好ましくは少なくとも35kPaであり、及び/又は
・生体高分子(コラーゲン、フィブリン等)、合成高分子(PEEK、PET等)、固体材料(チタン、金属等)、及びセラミック(ヒドロキシアパタイト、ベータ-リン酸三カルシウム、二相性リン酸カルシウム等)からなる群より選択され、及び/又は
・従来の蛍光顕微鏡観察で測定した又はペプチドサイズに基づいて理論的に算出した連合化合物(I)の密度又は濃度が0.05×10-12mol/mm2~50×10-12mol/mm2であり、及び/又は
・ポリシロキサンの層を含まない。
多孔度
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「多孔度」という用語は、物質又は材料の空隙の尺度を意味しており、総体積に対する間隙の体積分率を0~1又は0%~100%で表したものである。物質又は材料の多孔度を試験、測定する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、及び疑義を回避するため、多孔度は、孔径が小さい(100nm以内)場合は原子力顕微鏡観察で、それより孔径が大きい場合は走査型電子顕微鏡観察で得られたナノメートル(nm)単位で表す。
硬度
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「硬度」という用語は、物質又は材料の剛性、すなわち、負荷された力に対して変形に耐えられる程度を意味する。物質又は材料の硬度を試験、測定する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、且つ疑義を回避するため、硬度は、動的機械分析(DMA)を用いて得られたパスカル(Pa)単位で表す。特に好ましい硬度は、再生又は修復される組織に応じて、1kPa~100kPaであり、5GPa以下である。
上述の通り、生体材料の性質は重要なパラメータである。再生又は修復される組織の主要成分で主に構成された生理活性担体を用いると、特に良好な結果が得られた。これにより、通常は、生理活性担体をより良好に統合でき、既に存在している周囲の細胞によってより良好に吸収でき、従って、標的組織をより良好に再生又は修復できる。
具体的な一例示において、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物における(修飾)GFR結合化合物の(本明細書で定義される)濃度又は密度は、0.05~50pmol/mm2、特に0.1~30pmol/mm2、0.1~10pmol/mm2、0.1~5pmol/mm2、又は0.1~2pmol/mm2である。各範囲はそれぞれ好ましく、本明細書で記載した他の数値的又は非数値的範囲と組み合わせることも具体的に考慮される。極めて特に、上記密度は0.2~2pmol/mm2である。
VIII.医薬組成物
一態様において、本開示は、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせの少なくとも1種を含み、医薬的に許容される賦形剤、担体、及び/又は増量剤(vehicle)を少なくとも1種更に含む本明細書で既に定義した使用及び方法のための医薬的、予防的、外科的、診断的、又は造影用組成物等の組成物(以下、医薬又は医療組成物と略す)を提供する。
本明細書に記載した医薬組成物の製剤は、薬理学分野で公知であるか又はこれから開発される任意の方法で調製できる。一般に、このような調製方法は、活性成分を賦形剤及び/又は1種以上の他の副成分と組み合わせた後、必要及び/又は所望により、製品を所望の単回投与若しくは複数回投与単位へ整形及び/又はパッケージングする工程を有する。
例えばある実施形態において、本明細書で定義される医薬組成物は、いずれも本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物、又は医薬的連合体若しくは組み合わせを薬学的有効量として(医薬組成物の総重量に対して)0.01~100重量%含んでもよい。特に、医薬組成物は、本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物及び医薬的連合体又は組み合わせのいずれか1種を(医薬組成物の総重量に対して)0.01~95重量%、0.01~90重量%、0.01~85重量%、0.01~80重量%、0.01~75重量%、0.01~70重量%、0.01~65重量%、0.01~60重量%、0.01~55重量%、0.01~50重量%、0.01~45重量%、0.01~40重量%、0.01~35重量%、0.01~30重量%、0.01~25重量%、0.01~20重量%、0.01~15重量%、0.01~10重量%、0.01~5重量%、0.1~100重量%、0.1~95重量%、0.1~90重量%、0.1~85重量%、0.1~80重量%、0.1~75重量%、0.1~70重量%、0.1~65重量%、0.1~60重量%、0.1~55重量%、0.1~50重量%、0.1~45重量%、0.1~40重量%、0.1~35重量%、0.1~30重量%、0.1~25重量%、0.1~20重量%、0.1~15重量%、0.1~10重量%、又は0.1~5重量%含む。
従って、通常、本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物、又は医薬的連合体若しくは組み合わせは、そのままで投与でき、又は医薬組成物又は医薬製剤と一般的に呼ばれるものを形成するように1種以上の医薬的に許容される賦形剤、担体、及び/又は増量剤と連合させた製剤の一部として投与できる。
薬学的有効量
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「薬学的有効量」及び「治療有効量」という用語は、薬剤(核酸、タンパク質、ペプチド、医薬品、治療剤、診断剤、予防剤等)を感染症、疾患、障害、異常、及び/又は病変を有する又は有しやすい被験者に投与した場合、治療上有効な結果を得るのに充分なその送達量を意味する。従って、「薬学的有効量」は、それが適用される文脈によって異なる。組成物の薬学的有効量は、少なくとも部分的には、標的組織、標的細胞型、投与手段、医薬的連合体若しくは組成物の物理的特徴(大きさ、3D形状等)、及びその他の決定要因に基づいて提供される。例えばある実施形態において、がんを治療する薬剤を投与する場合、薬剤の薬学的有効量は、例えばある実施形態において、薬剤を投与しないで得られた応答と比較した際に、がんに対して本明細書で定義される治療を達成するのに充分な量である。例えばある実施形態において、本明細書で使用される治療有効量は、(修飾)GFR結合化合物、生理活性担体、又はその連合体/組み合わせについて本明細書で開示した重量、モル量、比、又は範囲のいずれかである。
治療上有効な結果
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「治療上有効な結果」という用語は、感染症、疾患、障害、異常、及び/又は病変を有する又は有しやすい被験者において、該感染症、疾患、障害、異常、及び/又は病変の治療、その症状の改善、診断、予防、及び/又はその発生の遅延を達成するのに充分な結果を意味する。
治療剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「治療剤」という用語は、被験者/患者/個体に投与した場合、治療、診断、及び/又は予防効果、及び/又は所望の生物学的及び/又は薬理学的効果を示す薬剤を意味する。
医薬的に許容される
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「医薬的に許容される」という用語は、正当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、又はその他の問題若しくは合併症を引き起こすことなくヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、合理的なベネフィット/リスクの比に見合っている化合物、材料、組成物、及び/又は剤形を意味する。
医薬的に許容される賦形剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「医薬的に許容される賦形剤」という用語は、本明細書で記載した化合物(すなわち、本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体、又は追加の活性成分)以外の任意の成分であって、患者に対して本明細書で定義される「医薬的に許容される」の定義を満たすものを意味する。賦形剤としては、例えば、不活性希釈剤、分散及び/又は顆粒化剤、界面活性剤及び/又は乳化剤、崩壊剤、結合剤、保存料、緩衝剤、滑沢剤、オイル、印刷インキ、甘味料、及び/又は水和水等が挙げられる。賦形剤は、主として具体的な投与形態、溶解性及び安定性に対する賦形剤の効果、及び剤形の性質等の要因に基づいて選択される。一実施形態において、医薬的に許容される賦形剤は、天然賦形剤ではない。
希釈剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、希釈剤としては、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、ラクトース、スクロース、セルロース、微結晶セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、粉糖、及び/又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
緩衝剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、緩衝剤としては、クエン酸緩衝溶液、酢酸緩衝溶液、リン酸緩衝溶液、塩化アンモニウム、酢酸カリウム、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、リン酸、リン酸水酸化カルシウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質非含有水、等張食塩水、リンゲル溶液、エチルアルコール、及びこれらの任意の組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
顆粒化及び/又は分散剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、顆粒化及び/又は分散剤としては、馬鈴薯デンプン、コーンスターチ、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、粘土、アルギン酸、グアーガム、シトラスパルプ、寒天、ベントナイト、セルロース及び木材製品、天然スポンジ、カチオン交換樹脂、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニルピロリドン)、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、アルファ化デンプン、微結晶デンプン、非水溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、第四級アンモニウム化合物、及び/又はこれらの任意の組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
界面活性剤及び/又は乳化剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、界面活性剤及び/又は乳化剤としては、コロイド粘土(ケイ酸アルミニウム及びケイ酸アルミニウムマグネシウム等)、天然乳化剤(アカシア、寒天、アルギン酸ナトリウム、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、コレステロール、ワックス、及びレシチン等)、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(ステアリル、セチル、及びオレイルアルコール、モノステアリン酸トリアセチン、ジステアリン酸エチレングリコール、及びモノステアリン酸グリセリル等)、カルボマー(カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、及びカルボキシビニルポリマー等)、モノラウリン酸ジエチレングリコール、オレイン酸トリエタノールアミン、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドクサートナトリウム、カラギーナン、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びメチルセルロース等)、ソルビタン脂肪酸エステル(モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、及びモノオレイン酸グリセリル等)、ポリオキシエチレンエステル、スクロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンエーテル、ポリ(ビニルピロリドン)、及びこれらの任意の組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
結合剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、結合剤としては、天然及び合成ゴム(アカシア、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶セルロース、酢酸セルロース、及びポリ(ビニルピロリドン)等)、ゼラチン、デンプン、糖(スクロース、ブドウ糖、グルコース、デキストリン、ラクトース、及びマンニトール等)、アルギン酸塩、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、無機カルシウム塩、水、アルコール、ケイ酸、ワックス、及びこれらの任意の組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
保存料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、保存料としては、酸化防止剤、キレート剤、抗真菌保存料、抗菌保存料、酸性保存料、及びアルコール保存料等が挙げられるが、これらに限定されない。
酸化防止剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、酸化防止剤としては、α-トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピオン酸、メタ重亜硫酸カリウム、没食子酸プロピル、メタ重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、及び亜硫酸ナトリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
キレート剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、フマル酸、リンゴ酸、リン酸、クエン酸一水和物、及び酒石酸等が挙げられる。
抗菌保存料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、抗菌保存料としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、ベンジルアルコール、ブロノポール、塩化セチルピリジニウム、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノキシエタノール、硝酸フェニル水銀、フェニルエチルアルコール、フェノール、及びプロピレングリコール等が挙げられるが、これらに限定されない。
抗真菌保存料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、抗真菌保存料としては、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、及び/又はソルビン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。
アルコール保存料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、アルコール保存料としては、フェノール、フェノール系化合物、ビスフェノール、エタノール、ポリエチレングリコール、クロロブタノール、及びヒドロキシ安息香酸エステル等が挙げられるが、これらに限定されない。
酸性保存料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、酸性保存料としては、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、酢酸、クエン酸、デヒドロ酢酸、及びソルビン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。
滑沢剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸マグネシウム、及びこれらの任意の組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。
甘味料
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、甘味料としては、任意の天然又は合成代替糖等が挙げられるが、これらに限定されない。天然代替糖としては、ブラゼイン、クルクリン、エリスリトール、グリチルリチン、グリセロール、水素化デンプン加水分解物、イヌリン、イソマルト、ラクチトール、モグロシド混合物、マビンリン、マルチトール、マルトオリゴ糖、マンニトール、ミラクリン、モナチン、モネリン、オスラジン、ペンタジン、ソルビトール、ステビア、タガトース、タウマチン、及びキシリトール等が挙げられるが、これらに限定されない。合成代替糖としては、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、アリテーム、アスパルテーム、アスパルテーム/アセスルファム塩、サイクラミン酸ナトリウム、ズルチン、グルチン(glucin)、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ネオテーム、P-4000、サッカリン、及びスクラロース等が挙げられるが、これらに限定されない。
賦形剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム(二塩基)、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、シェラック、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、及びキシリトール等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明で使用される好適な賦形剤としては、水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、リンゲル溶液、ブドウ糖溶液、血清含有溶液、ハンクス溶液、他の生理学的平衡水溶液、オイル、エステル、及びグリコール等も挙げられるが、これらに限定されない。水性賦形剤は、例えばある実施形態においては化学的安定性及び等張性を向上させること等で受容者の生理学的条件を模倣するのに必要となる好適な補助物質を含有していてもよい。
医薬的/医学的に許容される担体
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「医薬的に許容される担体」、「医学的に許容される担体」、及び「担体」という用語は、本発明の治療方法及び使用に有用な医薬又は治療組成物を好適なインビボ又はエクスビボ部位へと送達するのに好適な医薬的に許容される賦形剤及び/又は送達増量剤を意味する。好ましい医薬的に許容される担体は、本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物及び生理活性担体の有効な組み合わせ又は連合体を含む組成物が標的細胞、部位、又は組織へ到着した際に、その細胞又は組織部位のタンパク質に対して生物学的機能を1つ以上発揮できるような形態に当該組成物を維持できる。医薬的に許容される担体の1種として、動物体内へ組成物又は組み合わせを緩やかに放出できる徐放製剤が挙げられる。一例示において、徐放製剤は、徐放性増量剤中に本明細書で定義される有効な組み合わせ又は連合体を含む。好適な徐放性増量剤としては、微粒子、生体適合性ポリマー、他のポリマーマトリクス、カプセル、マイクロカプセル、浸透圧ポンプ、ボーラス製剤、拡散装置、リポソーム、リポスフィア、及び経皮デリバリーシステム等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの好適な徐放性増量剤は、少なくとも1つの標的部分と組み合わせてもよい。一実施形態において、医薬的に許容される担体は天然担体ではない。
標的部分
一例示において、本明細書に開示した医薬的連合体又は組み合わせは、インビボ、エクスビボ、又はインビトロで細胞を特定の組織空間に標的化する又は特定の部分と相互作用する機能を有する結合パートナーを少なくとも1種含む。好適な結合パートナーとしては、抗体及びその機能化断片、スキャフォールドタンパク質、並びにペプチド等が挙げられる。
一例示において、上記賦形剤、担体、又は増量剤は、本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物、又は医薬的連合体若しくは組み合わせと適合するので、上記(修飾)GFR結合化合物、又は医薬的連合体若しくは組み合わせを破壊、干渉、変性、脱組織化、脱組み合わせ、又は脱連合させることはない。一方、上記賦形剤、担体、又は増量剤は、(修飾)GFR結合化合物、又は医薬的連合体若しくは組み合わせの安定性を保存、維持、又は補強して、その生物学的活性を保存する。
一例示において、本医薬組成物はまた、本明細書で記載した(修飾)GFR結合化合物又は他の活性成分等の物質及び化合物の医薬的に許容される塩及び/又は溶媒和物及び/又はプロドラッグ及び/又は同位体標識誘導体を含む。
医薬的に許容される塩
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「医薬的に許容される塩」という用語は、開示した物質及び化合物の誘導体であって、存在する酸又は塩基部分を(例えば遊離塩基基を好適な有機酸と反応させて)塩型に変換することによって親物質又は化合物が修飾されているものを意味する。塩のイオン化度は、完全なイオン化状態から略非イオン化状態までの間で変化してもよい。医薬的に許容される塩の例としては、アミン等の塩基性残基の無機又は有機酸塩、及びカルボン酸等の酸性残基のアルカリ又は有機塩等が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な酸付加塩としては、酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重硫酸、ホウ酸、酪酸、カンファー酸、カンファースルホン酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グリセロリン酸、ヘミ硫酸、ヘプトン酸、ヘキサン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、ラクトビオン酸、乳酸、ラウリン酸、ラウリル硫酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、ペクチン酸、過硫酸、3-フェニルプロピオン酸、リン酸、ピクリン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸、トルエンスルホン酸、ウンデカン酸、及び吉草酸の塩等が挙げられる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウム等、並びに無毒性アンモニウム、第四級アンモニウム、及びアミンカチオン(アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン等を含むが、これらに限定されない)が挙げられる。本開示の医薬的に許容される塩としては、例えばある実施形態においては無毒性無機又は有機酸から形成された親化合物の従来の無毒性塩が挙げられる。本開示の医薬的に許容される塩は、従来の化学的方法によって塩基性又は酸性部分を含む親化合物から合成できる。通常、このような塩は、遊離酸又は塩基型である上記化合物を化学量論量の適当な塩基又は酸の水溶液、又は有機溶媒溶液、又は両者の混合液と反応させることで調製できる。通常、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリル等の非水性媒体が好ましい。通常、好適な塩は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418及び「Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」,P.H.Stahl and C.G.Wermuth(eds.),Wiley-VCH,2008(それぞれ参照によりその全体が本願に組み込まれる)に列挙されている。一実施形態において、医薬的に許容される塩は、天然塩ではない。
医薬的に許容される溶媒和物
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「医薬的に許容される溶媒和物」という用語は、好適な溶媒の分子が結晶格子に組み込まれる化合物、物質、連合体、又は組み合わせを意味する。好適な溶媒は、投与量では生理学的に許容される。例えばある実施形態において、溶媒和物は、結晶化、再結晶、又は析出によって、有機溶媒、水、又はこれらの混合物を含む溶液から調製できる。好適な溶媒の例としては、エタノール、水(例えばある実施形態において、一、二、及び三水和物)、N-メチルピロリジノン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、[Nu],[Nu]’-ジメチルアセタミド(DMAC)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMEU)、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2-(1H)-ピリミジノン(DMPU)、アセトニトリル(ACN)、プロピレングリコール、酢酸エチル、ベンジルアルコール、2-ピロリドン、及び安息香酸ベンジル等が挙げられる。溶媒が水である場合、溶媒和物は、「水和物」といわれる。一実施形態において、医薬的に許容される溶媒和物は天然溶媒和物ではない。
医薬的に許容される同位体標識化合物
一例示において、本発明はまた、天然に通常見られる原子量又は質量数とは異なる原子量又は質量数を持つ原子で1個以上の原子が置換されていることを除けば、本明細書に記載した化合物、物質、組み合わせ、又は連合体と同一である全ての医薬的に許容される同位体標識誘導体を含む。本明細書で定義されるGFR結合化合物に導入できる同位体の例としては、水素、炭素、塩素、フッ素、ヨウ素、窒素、酸素、及び硫黄の同位体(それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、36Cl、18F、123I、13N、15N、17O、18O、及び35S等)が挙げられる。なお、上記同位体及び/又は他の原子の同位体を含む本明細書に記載された化合物、物質、組み合わせ、連合体、プロドラッグ、及びその医薬的に許容される塩も本発明の範囲に包含される。例えばある実施形態においては放射性同位体(3H及び14C等)を導入したもの等の特定の同位体標識化合物、物質、組み合わせ、連合体、プロドラッグ、及びその塩は、薬剤及び/又は基材組織分布の研究に有用である。トリチウムすなわち3H及び炭素-14すなわち14Cは、調製及び検出が容易なので特に好ましい。更に、重水素すなわち2H等のより重い同位体との置換は、代謝安定性がより高くなることによる特定の治療上の利点、例えばある実施形態においてはインビボ半減期の増大又は投与要件の減少などが得られるため、いくつかの条件下では好ましい場合がある。同位体標識化合物、物質、組み合わせ、連合体、プロドラッグ、及びその塩は、通常、容易に入手できる非同位体標識試薬を同位体標識試薬で置換してスキーム及び/又は実施例で開示した手順を実施することで調製できる。
プロドラッグ
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「プロドラッグ」という用語は、インビボで変換されることで、本明細書で定義される化合物、物質、組み合わせ、若しくは連合体、又はその医薬的に許容される塩若しくは溶媒和物が得られるような化合物、物質、組み合わせ、又は連合体を意味する。変換は、血液中での加水分解等、各種の機構によって起こり得る。本明細書で定義される化合物、物質、組み合わせ、又は連合体のプロドラッグは、アミノ、ヒドロキシ、又はカルボキシ基等の化合物中の1個以上の官能基を用いて従来の方法で形成できる。例えばある実施形態において、本明細書で定義される化合物がカルボン酸官能基を有している場合、プロドラッグは、(1)酸基の水素を炭素数1~6のアルキル又は炭素数6~10のアリール等の基で置換して形成されたエステル、(2)酸基の水素を-(CR2)COOR’(式中、CR2はスペーサである。Rは、H又はメチル等の基であってもよい。R’は、炭素数1~6のアルキル又は炭素数6~10のアリール等の基であってもよい。)等の基で置換して形成された活性化エステル、及び/又は(3)酸の水素をCHROCOOR’(式中、Rは、H又はメチル等の基であってもよい。R’は、炭素数1~6のアルキル又は炭素数6~10のアリール等の基であってもよい。)等の基で置換して形成された炭酸エステルを含んでいてもよい。同様に、本明細書で定義される化合物がアルコール官能基を有している場合、プロドラッグは、アルコールの水素を(C1-C6)アルカノイルオキシメチル又は(C1-C6)アルカノイルオキシアリール等の基で置換すること、又は、例えばある実施形態においてはアミノ酸等で縮合してエステルを形成することで形成できる。本明細書で定義される化合物が1級又は2級アミノ基を有する場合、プロドラッグは、例えばある実施形態において、アミノ基の水素原子の一方又は両方を炭素数1~10のアルカノイル又は炭素数6~10のアロイルと置換して形成されたアミドを含んでいてもよい。アミンの他のプロドラッグも当業者に周知である。あるいは、本明細書で定義される特定の化合物はそれ自体が、本明細書で定義される他の化合物のプロドラッグとして作用してもよい。プロドラッグ及びその使用に関する考察は、例えばある実施形態において、「Prodrugs as Novel Delivery Systems」,T.Higuchi and W.Stella,Vol.14 of the ACS Symposium Series及び「Bioreversible Carriers in Drug Design」,Pergamon Press,1987(ed.E B Roche,American Pharmaceutical Association)等に見られる。他の種類のプロドラッグの例としては、上述の引用文献(参照により本願に組み込まれる)に見られる。
IX.投与経路及び手順
送達される本開示に係る化合物、物質、及び医薬的連合体若しくは組み合わせ、及び/又はその医薬的、皮膚科学的、予防的、診断的、若しくは造影用組成物若しくは製剤は、疾患、障害、及び/又は異常の予防、治療、診断、又は造影、及び/又はその少なくとも1つの症状の治療又は軽減に効果的な任意の投与経路で投与できる。
好適な投与プロトコルとしては、任意のインビトロ、インビボ、又はエクスビボ投与プロトコルが挙げられる。予防又は治療する異常又は疾患の種類;組成物が核酸系、タンパク質系、細胞系、又はこれらの組み合わせ若しくは混合物のいずれであるか;及び/又は標的となる細胞/組織に応じて、好ましい投与の形態及び経路は当業者には明らかである。
細胞、組織、又は器官は、混合又は送達増量剤の使用等、任意の好適な方法によって本明細書の使用及び方法のための医薬的連合体又は組み合わせとエクスビボ又はインビトロで接触させることができる。効果的なインビトロ又はエクスビボ培養条件としては、細胞培養が可能となる有効な培地、バイオリアクター、温度、pH、及び酸素条件が挙げられるが、これらに限定されない。有効な培地とは、所定の宿主細胞又は組織が典型的に培養される任意の培地を意味する。このような培地は、典型的には、同化できる炭素、窒素、及びリン酸源と、適当な塩、無機質、金属、及び他の栄養素(ビタミン等)とを有する水性媒体を含む。細胞は、従来の発酵バイオリアクター、振とうフラスコ、試験管、マイクロタイタープレート、及びペトリ皿で培養できる。培養は、細胞又は組織にとって適当な温度、pH、及び酸素含量で実施できる。このような培養条件は、当業者の専門知識の範疇である。
従って、一態様において、本開示はまた、本明細書で定義されるインビトロ又はエクスビボで腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換する方法であって、腫瘍細胞に本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を有効量投与する工程を含む方法を提供する。
エクスビボ投与
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「エクスビボ投与」という用語は、診断、分析、及び/又は学術目的等で被験者/患者から取り出した細胞(腫瘍細胞等)の集団に本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を投与することなど、被験者/患者の外部で制御工程を実施することを意味する。
インビボ投与
一例示において、医薬的、予防的、診断的、又は造影用連合体、組み合わせ、又は組成物は、経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、直腸内、膣内、くも膜下腔内、皮下、脳室内、経皮、皮内、腹腔内、局所(例えば軟膏、クリーム、粉末、ローション、ゲル、及び/又は滴薬による)、頬側、経腸、粘膜、経鼻、硝子体、腫瘍内、舌下、口腔スプレー、経鼻スプレー、及び/又はエアロゾルとして気管内投与、気管支投与、及び/又は吸入、及び/又は門脈カテーテル等の各種経路を1つ以上用いて投与される。一例示において、医薬的、予防的、診断的、又は造影用連合体、組み合わせ、又は組成物は、全身性静脈注射によって投与される。一例示において、医薬的、予防的、診断的、又は造影用連合体、組み合わせ、又は組成物は、血液-脳関門、血管関門、又はその他の上皮関門を通過できる方法で投与できる。最も具体的な一例示において、医薬的、予防的、診断的、又は造影用連合体、組み合わせ、又は組成物は、腫瘍内投与によって局所投与されてもよい。
デリバリー
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「デリバリー」又は「送達」という用語は、化合物、物質、連合体、組み合わせ、組成物、実体、部分、カーゴ、又はペイロードを送達する行為又は方法を意味する。
送達剤
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「送達剤」という用語は、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の標的細胞へのインビボ送達を少なくとも部分的に促進する任意の物質を意味する。
経口投与に好適な形態
本発明の使用及び方法のための医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、例えばある実施形態において、錠剤、カプセル、丸薬、粉末、徐放製剤、溶液、又は懸濁物等の経口投与に好適な形態や、無菌溶液、懸濁液、又は乳液等の非経口注射に好適な形態を含む。本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせの送達に好適な医薬組成物及びその調製方法は、当業者には明らかである。このような組成物及びその調製方法は、例えばある実施形態において、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」,19th Edition(Mack Publishing Company,1995)(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に見られる。経口投与は嚥下を伴うものであってもよく、この場合、化合物又は連合体は消化管に進入する。あるいは、化合物が口から直接血流へ進入する頬側又は舌下投与を採用してもよい。経口投与に好適な製剤としては、微粒子、液体又は粉末を含有する錠剤及びカプセル等の固体製剤;のど飴(液体充填したものを含む)及び咀嚼錠;多成分微粒子及びナノ微粒子;ゲル、固溶体、リポソーム、フィルム(粘膜付着性のものを含む)、オビュール剤、スプレー、並びに液体製剤が挙げられる。液体製剤としては、懸濁液、溶液、シロップ、及びエリキシル剤が挙げられる。これらの製剤は軟又は硬カプセルの充填剤として使用してもよく、典型的には、担体、例えばある実施形態においては水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、又は好適なオイルと、1種以上の乳化剤及び/又は懸濁剤とを含む。また、液体製剤は、例えばある実施形態においては分包の固体を再構成することで調製してもよい。また、本明細書で定義される医薬的連合体は、当該分野で記載されたもの等の速溶性速崩壊性剤形で使用してもよい。
非経口投与に好適な形態
一例示において、本発明の使用及び方法のための医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、非経口注射で投与できる。非経口投与形態の例としては、例えばある実施形態においては水性プロピレングリコール又はブドウ糖等の無菌水性媒体に本明細書で定義される医薬的連合体を添加した無菌溶液、懸濁液、又は乳液が挙げられる。別の実施形態において、非経口投与形態は溶液である。このような非経口剤形は、所望により好適に緩衝化できる。好ましい無菌溶液としては、塩化ナトリウムの0.9%UPS溶液が挙げられる。例えばある実施形態において、細菌保持フィルターを用いて濾過すること、及び/又は使用前に無菌水又は他の無菌注射媒体に溶解又は分散できる無菌固体組成物の形態に無菌化剤を導入することで注射製剤を無菌化できる。
直腸内及び膣内投与に好適な形態
直腸内又は膣内投与用組成物は、典型的には、周囲温度では固体であるが体温では液体となるため直腸又は膣腔内で溶けて活性成分を放出するカカオバター、ポリエチレングリコール、又は坐薬ワックス等の好適な非刺激性賦形剤と組成物とを混合して調製できる坐薬である。
局所及び/又は経皮投与に好適な形態
組成物の局所及び/又は経皮投与用剤形としては、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入薬、及び/又はパッチが挙げられる。通常、活性成分は、医薬的に許容される賦形剤及び/又は任意の必要な保存料及び/又は緩衝液と無菌条件下で必要に応じて混合される。
肺投与に好適な形態
頬側口腔を介した肺投与用剤形は、活性成分(本明細書で定義される医薬的連合体等)を含む粒子径が約0.5nm~約7nmの範囲の乾燥粒子を含んでいてもよい。このような組成物は、噴霧剤が流れ込んで粉末を分散させることができる乾燥粉末貯蔵部を有する装置、及び/又は、密閉した容器内の低沸点噴霧剤中で溶解及び/又は懸濁させた活性成分を含む装置等の自己噴射溶媒/粉末分注容器を用いて投与するための乾燥粉末であることが便利である。肺送達用に処方した医薬組成物は、活性成分を溶液及び/又は懸濁液の液滴として提供してもよい。このような製剤は、活性成分を含有する無菌であってもよい水性及び/又は希釈アルコール溶液及び/又は懸濁液として調製、パッケージング、及び/又は販売してもよく、任意の吸入及び/又は噴霧装置を用いて簡便に投与できる。このような製剤はまた、1種以上の追加成分を含んでいてもよく、該追加成分としては、サッカリンナトリウム等のフレーバー剤、揮発オイル、緩衝剤、界面活性剤、及び/又はヒドロキシ安息香酸メチル等の保存料等が挙げられるが、これらに限定されない。
経鼻投与に好適な形態
本明細書に肺送達に有用なものとして記載した製剤はまた、医薬組成物の鼻腔内送達にも有用である。経鼻投与に好適な製剤は、例えばある実施形態において、活性成分(本明細書で定義される医薬的連合体等)を少なくとも約0.1%(w/w)、最大で100%(w/w)含んでいてもよく、本明細書に記載した追加成分を1種以上含んでいてもよい。医薬組成物は、頬側投与に好適な製剤として調製、パッケージング、及び/又は販売してもよい。このような製剤は、例えばある実施形態において、従来の方法を用いて作製された錠剤及び/又はのど飴であってもよく、例えばある実施形態において、活性成分を0.1~20%(w/w)含み、残りは経口溶解性及び/又は分解性組成物と、必要に応じて本明細書に記載した1種以上の追加成分とを含んでいてもよい。あるいは、頬側投与に好適な製剤は、活性成分を含む粉末、及び/又はエアロゾル化及び/又は噴霧溶液及び/又は懸濁液を含んでいてもよい。このような粉末、エアロゾル化、及び/又はエアロゾル化製剤は、分散させた場合、平均粒径及び/又は液滴径が約0.1nm~約200nmの範囲であってもよく、本明細書に記載した追加成分を1種以上更に含んでいてもよい。
点眼投与に好適な形態
例えばある実施形態において、点眼投与用剤形としては、点眼薬が挙げられ、例えばある実施形態においては、水性又は油性液体賦形剤に活性成分(本明細書で定義される医薬的連合体等)を添加した0.1/1.0%(w/w)溶液及び/又は懸濁液が挙げられる。このような点眼薬は、緩衝剤、塩、及び/又は本明細書に記載した1種以上の追加成分を更に含んでいてもよい。他の有用な点眼投与製剤としては、微結晶状及び/又はリポソーム製剤に活性成分を含むものが挙げられる。点耳薬及び/又は点眼薬は、本開示の範囲に含まれるものと考慮される。
直接注射
本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を送達するのに好ましい投与方法の一つは、局所投与、特に直接注射である。直接注射技術は、特に体表面又はその近傍にある手術によって到達できる細胞又は組織への組成物の投与に特に有用である。標的細胞領域内への組成物の局所投与とは、標的細胞又は組織から数センチメートル、好ましくは数ミリメートルの場所に組成物を注射することを意味する。
投与計画
本明細書で定義される医薬的連合体若しくは組み合わせ及び/又は医薬組成物の投与計画は、所望の応答が最適に得られるように調整できる。例えばある実施形態において、1回のボーラス投与であってもよく、経時的な複数回の分割投与であってもよく、あるいは用量を治療状況の緊急性に応じて低減又は増大させてもよい。適当な投与計画、各投与量、及び/又は投与間隔は、使用する医薬的連合体、医薬組成物の種類、治療を必要とする被験者の特性、及び治療する異常の重症度によって異なる。従って、本明細書の開示に基づき、用量及び投与計画が当該治療分野で周知の方法に従って調整されることを熟練した技術者は理解するだろう。すなわち、最大許容用量を容易に確立でき、検出可能な治療上の利点を患者に提供できる有効量も決定でき、検出可能な治療上の利点を患者に提供するための各薬剤の投与の時間的要件も決定できる。従って、本明細書では特定の用量及び投与計画を例示したが、これらの例示は、本発明の実施において患者に提供できる用量及び投与計画を何ら限定するものではない。通常、本開示に係る医薬組成物は、1日あたり被験者体重に対して約0.0001mg/kg~約100mg/kg、約0.01mg/kg~約50mg/kg、約0.1mg/kg~約40mg/kg、約0.5mg/kg~約30mg/kg、約0.01mg/kg~約10mg/kg、約0.1mg/kg~約10mg/kg、又は約1mg/kg~約25mg/kgを1日1回以上送達して、所望の治療的、診断的、予防的、又は造影的効果を充分に得られる投与量レベルで投与できる。所望の投与量は、1日3回、1日2回、1日1回、1日おき、3日に1回、毎週、2週間に1回、3週間に1回、又は4週間に1回送達してもよい。ある実施形態において、所望の投与量は、複数回投与(例えば2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、又はそれ以上の回数の投与)によって送達してもよい。なお、各被験者について、具体的な投与計画は、個々の必要性、及び組成物の投与を管理又は監督する専門家の判断に応じて経時的に調整されるべきであり、本明細書に記載の投与量範囲は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲又は実施を限定するものではない。例えばある実施形態において、用量は、毒性効果及び/又は臨床検査値等の臨床効果などといった薬物動態又は薬力学的パラメータに基づいて調整できる。従って、本発明は、熟練技術者によって決定される患者内用量漸増を包含する。化学治療剤の投与における適当な投与量及び計画の決定は、関連技術において周知であり、本明細書で開示した教示を提供された熟練技術者であれば達成できることが理解される。
有効量パラメータ
本明細書で定義される医薬的連合体若しくは組み合わせ及び/又は医薬組成物の投与計画を調整して、有効量パラメータを得ることができる。有効量パラメータは、具体的な疾患又は異常に対して当該分野で標準的な方法を用いて決定できる。特に、本明細書で定義される治療組成物の用量パラメータの有効性は、がんを治療する場合、奏功率を評価することで決定できる。この奏功率は、患者群のうち部分又は完全寛解の応答を示す治療された患者の割合を意味する。寛解は、例えばある実施形態において、腫瘍サイズを測定すること、又は組織試料中のがん細胞の有無を顕微鏡検査することで決定できる。
本明細書で定義される医薬組成物は、バルク、単回単位用量、又は複数回の単回単位用量として調製、パッケージング、又は販売できる。
単位用量
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「単位用量」という用語は、活性成分を所定量含む医薬組成物の個別量を意味する。活性成分の量は、通常、被験者に投与されることになる活性成分の投与量に等しいか、あるいは該投与量の簡便な分割量、例えばある実施形態においては該投与量の半分又は1/3等である。
単回単位用量
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「単回単位用量」という用語は、1用量/1回/単一経路/1接点、すなわち単一の投与事象で投与される治療連合体又は組成物の用量を意味する。
分割用量
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「分割用量」という用語は、単回単位用量又は1日総量を2つ以上の用量に分割することを意味する。
1日総量
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「1日総量」という用語は、24時間で与えられる又は処方される量を意味する。単回単位用量として投与してもよい。
本明細書で定義される医薬組成物中の活性成分、医薬的に許容される賦形剤、担体、又は増量剤、及び任意の追加成分の相対量は、治療する被験者の特質、大きさ、及び状態に応じて変化し、更に組成物を投与する経路によっても変化する。活性成分に加えて、本発明の医薬組成物は、追加の医薬的に活性な薬剤を1種以上更に含んでいてもよい。
組み合わせ療法
本明細書で定義される化合物、連合体、組成物、又は製剤は、1種以上の他の治療剤、予防剤、診断剤、又は造影剤と組み合わせて使用してもよい。本明細書中、「と組み合わせて」という用語は、薬剤を同時に投与しなければならないこと、及び/又は一緒に送達するように製剤化しなければならないことを意味するものではないが、これらの送達方法も本開示の範囲には含まれる。組成物は、1種以上の他の所望の治療法又は医療的手順と同時に、それより前に、又はその後に投与できる。いくつかの実施形態においては、それぞれの約90、60、30、15、10、5、又は1分以内に投与される。いくつかの実施形態において、薬剤は、組み合わせ効果(相乗効果等)が得られるような充分に近い間隔で投与される。一般に、各薬剤は、その薬剤に対して決定された用量及び/又はタイムスケジュールで投与される。一例示において、本開示は、医薬的、予防的、診断的、又は造影用組成物を、その生物学的利用能を向上させ、その代謝を低減及び/又は変化させ、その排泄を阻害し、及び/又はその体内での分布を変化させる薬剤と組み合わせて送達することを包含する。なお、組み合わせて使用される治療的、予防的、診断的、又は造影的に活性な薬剤は、単一の組成物としてまとめて投与してもよく、あるいは異なる組成物として別々に投与してもよい。一般に、組み合わせて使用される薬剤は、個別に使用される際の量を超えない量で使用されると考えられる。一例示において、組み合わせて使用する量は、個別に利用される量より少ない。組み合わせ計画において採用する療法の具体的な組み合わせは、所望の治療法及び/又は手順の適合性と、達成したい治療効果とを考慮して決定する。なお、採用した療法は、同じ障害に対して所望の効果を達成してもよく(例えばある実施形態において、本開示に係るがんの治療に有用な組成物を化学療法剤と同時に投与してもよい)、あるいは異なる効果(副作用の制御等)を達成してもよい。
本明細書が提供する医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、主として哺乳類、特にヒトへの投与に好適な医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物について説明したが、熟練技術者であれば、該組成物はあらゆる種類の動物、特にあらゆる脊椎動物類への投与に概して好適であることが理解されよう。ヒトへの投与に好適な医薬組成物を改変して各種動物への投与に好適な組成物にすることは充分に理解されており、通常の技能を有する獣医薬理学者は、通常の実験があるならばそれさえ行えば、そのような改変を設計及び/又は実施できる。医薬組成物の投与が考慮される被験者としては、ヒト及び/又は他の霊長類;ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ネコ、イヌ、マウス、及び/又はラット等の商業関連哺乳類を含む哺乳類;及び/又は、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、及び/又はシチメンチョウ等の商業関連鳥類を含む鳥類等が挙げられるが、これらに限定されない。
X.皮膚科学的用途
予防又は治療される腫瘍性疾患が皮膚細胞系列(主に線維芽細胞系列)に属する腫瘍細胞に関係する場合、本明細書で定義される医薬組成物は、いずれも本明細書で定義されるGFR結合化合物と生理活性担体との医薬的連合体又は組み合わせと、少なくとも1種の皮膚科学的に許容される賦形剤とを含む皮膚科学的組成物であってもよい。
例えばある実施形態において、本発明の使用のための皮膚科学的組成物は、いずれも本明細書で定義されるGFR結合化合物、又は医薬的連合体若しくは組み合わせを皮膚科学的有効量として(皮膚科学的組成物の総重量に対して)0.01~100重量%含んでもよい。皮膚科学的組成物は、特に、GFR結合化合物及び医薬的連合体若しくは組み合わせのうちいずれか1種を(皮膚科学的組成物の総重量に対して)0.01~95重量%、0.01~90重量%、0.01~85重量%、0.01~80重量%、0.01~75重量%、0.01~70重量%、0.01~65重量%、0.01~60重量%、0.01~55重量%、0.01~50重量%、0.01~45重量%、0.01~40重量%、0.01~35重量%、0.01~30重量%、0.01~25重量%、0.01~20重量%、0.01~15重量%、0.01~10重量%、0.01~5重量%、0.1~100重量%、0.1~95重量%、0.1~90重量%、0.1~85重量%、0.1~80重量%、0.1~75重量%、0.1~70重量%、0.1~65重量%、0.1~60重量%、0.1~55重量%、0.1~50重量%、0.1~45重量%、0.1~40重量%、0.1~35重量%、0.1~30重量%、0.1~25重量%、0.1~20重量%、0.1~15重量%、0.1~10重量%、又は0.1~5重量%含む。
皮膚科学的に許容される
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「皮膚科学的に許容される」という用語は、使用する化合物又は医薬的連合体が、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応等を起こすことなく、ヒトの皮膚と接触して使用されるように適合されていることを意味する。
皮膚科学的製剤
本発明の皮膚科学的実施形態を実施するのに好適な製剤としては、通常は広口瓶又はチューブに入っている水性又は油性溶液、水性クリーム又はゲル、及び油性ゲル、具体的にはシャワージェル、シャンプー、乳汁、乳液、マイクロエマルション、及びナノエマルション(具体的には油中水若しくは水中油、又は各種シリコーン系);ローション、具体的にはスプレーのガラス若しくはプラスチック瓶、又はエアロゾル瓶に入ったもの、ブリスターパック液体石鹸、皮膚科学的棒状石鹸、ポマード、ムース、無水物、好ましくは液体、クリーム、又は固体のもの(例えばスティック状、特にリップスティック状)、パップ剤、及びパッチが挙げられる。
好ましい投与経路としては、本明細書で既に定義した局所、皮内、及び腫瘍内等が挙げられるが、これらに限定されない。
皮膚科学的に許容される賦形剤
本発明の実施形態を実施するために好適な皮膚科学的に許容される賦形剤としては、保存料、皮膚軟化剤、乳化剤、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、調整剤、テカリ防止剤、安定化剤、酸化防止剤、質感調整剤、光沢剤、膜形成剤、可溶化剤、顔料、着色料、香料、及び日光フィルター等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの賦形剤は、アミノ酸及びその誘導体、ポリグリセロール、エステル、ポリマー、及びセルロース誘導体、ラノリン誘導体、リン脂質、ラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼ、スクロース系安定化剤、ビタミンE及びその誘導体、天然及び合成ワックス、植物油、トリグリセリド、不ケン化物、フィトステロール、植物エステル、シリコーン及びその誘導体、タンパク質加水分解物、ホホバオイル及びその誘導体、脂/水溶性エステル、ベタイン、アミノオキシド、ショ糖エステル植物抽出物、二酸化チタン、グリシン、並びにパラベンからなる群より選択されることが好ましく、ブチレングリコール、グリコール-15ステアリルエーテル、セテアリルアルコール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ブチレングリコール、天然トコフェロール、グリセリン、ジヒドロキシセチルリン酸ナトリウム、イソプロピルヒドロキシセチルエーテル、ステアリン酸グリコール、トリイソノナノイン、ヤシ脂肪酸オクチル、ポリアクリルアミド、イソパラフィン、ラウレス-7、カルボマー、プロピレングリコール、グリセロール、ビサボロール、ジメチコン、水酸化ナトリウム、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30、カプリン酸/カプリル酸トリグリセリド、オクタン酸セテアリル、アジピン酸ジブチル、グレープシードオイル、ホホバオイル、硫酸マグネシウム、EDTA、シクロメチコン、キサンタンガム、クエン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ミネラルワックス及びオイル、イソステアリン酸イソステアリル、ジペラルゴン酸プロピレングリコール、イソステアリン酸プロピレングリコール、PEG8、蜜蝋、水素化パーム核油のグリセリド、ラノリン油、ごま油、乳酸セチル、ラノリンアルコール、二酸化チタン、ラクトース、ショ糖、低密度ポリエチレン、並びに等張塩溶液からなる群より選択されることがより好ましい。
一例示において、本明細書で定義される皮膚科学的組成物は、医薬的、特に皮膚科学的に有益な他の活性成分及び/又は賦形剤及び/又は添加剤を少なくとも1種含有していてもよく、以下の特性を有する薬剤等が挙げられる。
・創傷治癒特性:エチルパンテノール等のパンテノール及びその誘導体、アロエベラ、パントテン酸及びその誘導体、アラントイン、ビサボロール、及びグリチルリチン酸二カリウム等;
・抗炎症特性:ステロイド系及び非ステロイド系抗炎症薬、特にサイトカイン及びケモカイン、シクロオキシゲナーゼ、一酸化窒素(NO)、及び一酸化窒素合成酵素(NOS)の産生阻害剤等。抗炎症物質の例としては、血小板活性化因子(PAF)拮抗特性で知られるイチョウ抽出物、トリラクトンテルペン、例えばギンコライド(特にギンコライドB)及びビロバライド等が挙げられる。
CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition(1992)(参照によりその全体が本願に組み込まれる)には、化粧及び医薬産業において現在使用されており、特に局所使用に適合され、本発明の皮膚科学的組成物に使用できる様々な化粧及び医薬的成分が記載されている。このような種類の成分としては、研磨剤、吸収性化合物、香料、顔料、着色料、精油、及び収斂薬等の審美的目的を有する化合物(チョウジ油、メントール、樟脳、ユーカリ油、オイゲノール、乳酸メンチル、及びハマメリス留出物等)、抗ニキビ剤、抗凝集剤、消泡剤、抗菌剤(ブチルカルバミン酸ヨードプロピル等)、酸化防止剤、結合剤、生物学的添加剤、タンポン剤、膨潤剤、キレート剤、添加剤、殺生剤、変性剤、外用鎮痛剤、膜形成材、ポリマー、不透明化剤、pH調整剤、還元剤、脱色素又は脱色剤(ハイドロキノン、麹酸、アスコルビン酸、リン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビルグルコサミン等)、調整剤(保水剤等)、皮膚用鎮静化剤及び/又は瘢痕剤(エチルパンテノール等のパンテノール及びその誘導体等)、アロエベラ、パントテン酸及びその誘導体、アラントイン、ビサボロール、グリチルリチン酸二カリウム、増粘剤、ビタミン、並びにこれらの誘導体及び均等物等の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
一態様において、本開示は、腫瘍性皮膚細胞(すなわち、本明細書で定義される線維芽細胞系列に属する任意の細胞)を非腫瘍性皮膚細胞、特に機能的及び/又は健常皮膚細胞へ変換するのに使用するための本明細書で定義される医薬的連合体若しくは組み合わせ、又は本明細書で定義される皮膚科学的組成物を提供する。
一態様において、本開示は、被験者又は患者を皮膚腫瘍性疾患、障害、又は異常、特に、以下に限定されないが基底細胞及び扁平細胞の皮膚がん、黒色腫皮膚がん、メルケル細胞がん、皮膚のリンパ腫、及びカポジ肉腫等から保護する(すなわち、予防及び/又は治療する)のに使用するための本明細書で定義される医薬的連合体若しくは組み合わせ、又は本明細書で定義される皮膚科学的組成物を提供する。
皮膚科学的分野において本発明の実施形態を実施するのに好適な医薬的連合体の量としては、約0.0001mg/日~約5000mg/日、約0.0001mg/日~約1000mg/日、約0.0001mg/日~約10mg/日、約0.0001mg/日~約1mg/日、又は約0.0001mg/日~約100mg/日からなる群が挙げられ、いずれも本発明の実施形態を実施するのに好ましい。
治療を必要とする被験者は、平均年齢が30歳を超える集団から選択された被験者、日光に過度に当たりすぎた被験者、皮膚がんの家族歴を有する被験者、他の特定の皮膚異常を有する又は事前に放射線療法を受けた被験者、特定の化学物質へ曝露された被験者、及び免疫系が弱っている被験者であることが有利である。
XI.眼科用途
眼腫瘍性疾患、障害、又は異常を治療するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の好ましい剤形としては、例えばある実施形態において、点眼薬及び眼軟膏が挙げられる。これらは従来の技術で調製できる。例えば、点眼薬は、塩化ナトリウム等の等張剤、リン酸ナトリウム等の緩衝剤、及び塩化ベンザルコニウム等の保存料を用いて調製できる。好適なpHは、眼科学的に許容される範囲内である。好ましいpHは4~8である。
特に好ましい投与経路としては、硝子体、眼内及び腫瘍内が挙げられる。
眼障害を治療するのに好適な医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の用量は、症状、患者の年齢、剤形等に従って適宜選択される。点眼薬の場合、1日に1回又は複数回眼内投与するのに好適な濃度は0.0001~10w/v%、好ましくは0.0001~0.01w/v%であってもよい。
XII.外科的治療
一態様において、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、腫瘍又はがん等の腫瘍性疾患を治療又は予防するのに好適な外科的方法で使用できる。
一態様において、本開示は、腫瘍性疾患の外科的治療のための外科的方法であって、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を調製する工程と、上記医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を治療対象である患者の身体部位に接触させる又は投与する工程とを有する方法を提供する。
例えばある実施形態において、本発明の外科的治療は、配置、挿入、若しくは堆積装置を準備する工程と、上記配置、挿入、若しくは堆積装置を用いて上記医薬的連合体、組み合わせ、若しくは組成物を患者の身体部位に接触させる工程とを有してもよい。
一例示において、上記配置、挿入、若しくは堆積装置は、注射器等の注射装置を含み、上記注射用注射装置内の上記医薬的連合体、組み合わせ、若しくは組成物を被験者/患者内又は被験者/患者の身体部位内に配置する工程を有する。
XIII.医薬的用途、使用、及び方法
本発明は、腫瘍細胞(がん細胞等)の細胞外非変異原性変換又は再コード化によって、該腫瘍細胞を非腫瘍細胞(非がん細胞等)に変換する使用及び方法、又はそのような変換又は再コード化を誘導する使用及び方法を提供する。すなわち、本開示は、腫瘍細胞をより機能的な健常非腫瘍細胞へと自己治癒又は自己修復させる方法を提供する。
簡便であることには、上記自己治癒プロセスは、通常、7日未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、6日未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、5日未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、4日未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、3日未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、2日未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、24時間未満で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、通常、18時間未満で達成される。
簡便であることには、上記自己治癒プロセスは、約50%を超える細胞変換収率で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、約60%を超える細胞変換収率で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、約70%を超える細胞変換収率で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、約80%を超える細胞変換収率で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、約90%を超える細胞変換収率で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、約95%を超える細胞変換収率で達成される。特に、上記自己治癒プロセスは、約100%の細胞変換収率で達成される。
細胞変換収率
本明細書中、「細胞変換収率」とは、非腫瘍細胞へ形質転換した腫瘍細胞の割合を意味する。10%を超える場合に顕著であるとみなす。細胞変換収率を測定する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、且つ疑義を回避するため、本明細書中の細胞変換収率は、Baxter Scientific社の血球計算盤等の精密細胞カウント用血球計算盤を用いて以下の標準的な手順により測定する。
(a)チャンバ及びカバーガラスをアルコールで洗浄する。カバーガラスを乾燥させ、所定の位置に固定する。
(b)細胞を回収する。細胞10μLを血球計算盤に添加する。
(c)対物レンズ10倍の倒立顕微鏡にチャンバを設置する。位相差を利用して細胞を識別する。
(d)中央にある大型の正方形(1mm2)格子内の細胞数をカウントする。下記図中、正方形格子を円で囲んだ。104を掛けて、1mLあたりの細胞数を概算する。
(e)複製試料を調製し、カウント数を平均化する。
ある実施形態において、本開示は、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換する方法であって、得られた腫瘍細胞は均一であり、且つ/又は実質的に同じ分化状態である、方法を提供する。簡便であることには、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、均一度が20%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、均一度が50%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、均一度が70%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、均一度が90%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、均一度が99%を超える。
均一
本明細書中、「均一」とは、本明細書で定義される方法により得られた非腫瘍細胞集団に関して使用した場合、得られた集団内における実質的に全ての非腫瘍細胞がG0期であることを意味する。細胞集団の均一度を試験及び測定する方法としては数多く存在しているが、本開示の目的のため、且つ疑義を回避するため、本明細書中における細胞均一度は、細胞蛍光免疫染色を用いてRbタンパク質のリン酸化を検出することで測定する。リン酸化が起こっていない場合、実質的に全ての細胞がG0期であることを意味する。
簡便であることには、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、同一度が20%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、同一度が50%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、同一度が70%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、同一度が90%を超える。特に、本明細書で定義される方法により変換して得られた非腫瘍細胞は、同一度が99%を超える。
本明細書中、「実質的に同じ分化状態」及び「実質的に同一の分化状態」とは、本明細書で定義される方法により得られた非腫瘍細胞に関して使用した場合、同じ遺伝子発現パターンを示していることを意味する。細胞及び細胞群の分化状態を試験及び測定する方法は数多く存在しているが、本開示の目的のため、且つ疑義を回避するため、本明細書中、細胞又は細胞群の分化状態は、特定の分化状態に対して明確に定義されたマーカー遺伝子の発現を定量するRT-PCRを用いて測定する。
従って、ある態様において、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、被験者/患者を腫瘍性疾患、異常、障害、若しくは病変、及び/又はその少なくとも1つの症状(腫瘍及びがん等)から保護する(例えばそれらを治療及び/又は予防する)のに有用である。一態様において、本開示は、腫瘍性疾患、異常、障害、若しくは病変、及び/又はその少なくとも1つの症状を治療するのに使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物であって、いずれも本明細書で既に定義したGFR結合化合物及び生理活性担体を含む組成物を提供する。また、腫瘍性疾患を治療する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞を変換又は再コード化してその自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞を変換又は再コード化してその自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一例示において、腫瘍細胞から非腫瘍細胞への変換又は再コード化は、実質的に永続的なものである。本明細書中、「永続的」という用語は、腫瘍細胞から非腫瘍細胞への変換又は再コード化に関して使用した場合、本発明の方法で治療した腫瘍細胞が、その後、被験者の身体の他の非腫瘍細胞と同様に正常で機能的な健常細胞となるため、(任意の正常細胞と同様に)将来的に新規な腫瘍状態又は他の異常状態を発生させるために予防されないことから、生理学的に永続的な変換であることを意味する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞の分化能を回復する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞の分化能を回復する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、転移性又は非転移性がん細胞等の循環性又は非循環性腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換及び/又は再コード化する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、転移性又は非転移性がん細胞等の循環性又は非循環性腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換及び/又は再コード化する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞から骨、軟骨、血管、血液、線維芽細胞、筋肉、神経、上皮、腎臓、又は網膜細胞系列の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞を提供、及び/又は産生、及び/又はその形成を誘導する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞から骨、軟骨、血管、血液、線維芽細胞、筋肉、神経、上皮、腎臓、又は網膜細胞系列の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞を提供、及び/又は産生、及び/又はその形成を誘導する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞分化を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞分化を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、被験者を腫瘍性疾患から非変異原性保護する、すなわち、治療した腫瘍細胞のゲノムを修飾する又は変化させることなく保護する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、被験者を腫瘍性疾患から非変異原性保護する、すなわち、治療した腫瘍細胞のゲノムを修飾する又は変化させることなく保護する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその任意の症状を細胞外治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその任意の症状を細胞外治療する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
本明細書で使用される細胞外治療は、治療対象細胞(すなわち腫瘍細胞)の外部で提供される又は生じる生物学的作用/効果を意味する。言い換えると、生物活性剤(本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物等)は、細胞膜を貫通して治療対象腫瘍細胞の内部に侵入することなく、その生物学的/医薬的効果を細胞外(細胞表面等)へと送達/提供する。細胞外作用/効果が治療対象細胞へと投与/送達されたら、上記活性剤は、例えば、代謝されて又はされずに宿主生物から排出され、且つ/又はアポトーシス経路によって破壊されるようにタグ付けされ、且つ/又は近傍細胞等によって内部移行されてもよい。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物によって細胞外生物学的作用/効果/メッセージ/シグナルが治療対象腫瘍細胞へと送達されたら、上記細胞は自己治癒して機能的な健常非腫瘍細胞になるものと考えられる。
データ(図8)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物の投与又は作用によって、Ras/MAPキナーゼ、FAK/Srcキナーゼ、及び/又はPIP2シグナル伝達経路が影響を受け、下方制御される(特に、低減、実質的に低減、又は抑制される)。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、これらの経路はサイクリンDの発現を制御し、このサイクリンDはCDK4及び/又は6の活性を制御するため、Ras/MAPキナーゼ、FAK/Srcキナーゼ、及び/又はPIP2経路を下方制御する(特に、低減、顕著に低減、又は抑制する)ことで、サイクリンD及び/又はCDK4及びCDK6の発現、並びに/又はサイクリンD-CDK4/6複合体の形成が阻害、低減、減衰、又は抑制されることが従来知られていた。
本明細書で既に述べた通り、細胞周期には、DNAを複製するS期、それに続いて、M期への導入を準備するG2期、細胞が分裂するM期又は有糸分裂期、最後に、細胞が成長するG1期という4つの主要な期間が含まれる。G1期において、細胞は、細胞周期を継続して細胞増殖し、更に分裂するか、又がG0期で周期から外れ、静止状態のままでいるか、死亡するか、又は分化を開始するかを決定する。細胞周期の進行は、いずれも本明細書で定義されるCDK及びサイクリンタンパク質で構成された各種の二分子複合体から放出されるリン酸化シグナルによって管理される。
サイクリンD-CDK4/6複合体は、細胞周期のG1期からS期への細胞の移行を制御することが一般に知られている制限(R)点へと細胞を導くことができる。このような制御ゲートは、細胞周期G1期の最後、S期へ入る直前に位置していると一般的に考えられており、細胞が分裂又は増殖するか、分裂を遅らせるか、あるいはG0静止期に入るかを決定するのに関与している。
この制御ゲートにより、一連の調査監視又はモニタリング機構が充分に完了してから、次の期へと進行することを確保する。また、これらのモニタリング機構は一般的に「チェックポイント」又は「チェックポイント制御」といわれる。制御ゲートがチェックポイントを承認しない場合、細胞は細胞周期の更なる進行を停止し、G0期に入る。しかしながら、がん細胞等の腫瘍細胞は制御ゲートから1つ以上のチェックポイントをいくらか「切断する」又は「損なう」機構を発達させており、それによって細胞は全てのチェックポイントが承認されたように「欺かれる」(あるいは言い換えれば、非承認状態の関連チェックポイントを「無視するように欺かれる」)ため、決して又は滅多にG0期へ入ることはない。
特定の理論に拘束されることを望むものではないが、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物は、損なわれた1つ以上の細胞周期チェックポイント(の統合性)を回復又は再構築することで、細胞周期制御の機能不全又は欠損を検出し、細胞周期の停止を誘導し、G0期で細胞周期を外れるという腫瘍細胞が喪失した機能を回復させることができる。
本発明によって回復できる具体的なチェックポイントの1つに、接着チェックポイントがある。一態様において、本開示は、腫瘍細胞の接着チェックポイントを回復させることで上記腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。
細胞接着チェックポイントは、細胞外基質(ECM)への細胞の付着のモニタリングを担っていることが知られている。細胞が「正しい」付着を検出しない場合、細胞周期の更なる進行を停止してG0期に入るはずである。通常、ECM付着は、インテグリン、シンデカン、及び各種プロテオグリカン等の細胞膜貫通タンパク質によって達成される。このうち最も重要なのはインテグリンであり、α-βヘテロ二量体として会合する。細胞を細胞外基質に物理的に連結するのに加えて、細胞外インテグリンドメインをECMの特定の成分へと結合させることでインテグリンを活性化させ、各種シグナル伝達分子をその細胞内ドメインへと結合させる。これにより、Ras/MAPキナーゼ、FAK/Srcキナーゼ、及びPIP2経路等の接着チェックポイントへとシグナルを媒介する各種のシグナル伝達経路が活性化する。これらの経路は、サイクリンDの発現の制御に関与し、このサイクリンDはCDK4/6の活性を制御する。サイクリンD-CDK4/6複合体は、細胞をR点ゲートへと導くことができる。
また、データ(図8及び9)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物の投与又は作用によって、FAK遺伝子及びタンパク質、及び/又はMAPキナーゼの発現が下方制御(特に、実質的に低減)され、且つ/又はGTPアーゼRas、Rho(Rho、Rac、Cdc42)の発現又は活性が低減(特に、実質的に低減)された。
接着斑キナーゼ(FAK)は、インテグリン介在シグナル伝達において役割を果たし、他の細胞表面受容体を介したシグナル伝達にも関与する細胞質チロシンキナーゼである。FAKは典型的には接着斑として知られる構造内に位置している。これらは細胞外基質(ECM)を細胞質細胞骨格へ連結させる多タンパク質構造である。FAKは、インテグリンの会合、成長因子の刺激、及び分裂促進性神経ペプチドの作用に応答してリン酸化されることが知られている。このような細胞質キナーゼは、細胞遊走、分裂促進因子応答、及び細胞生存等の多様な細胞機構に関与することが報告されている。FAKは、4つの画定された領域、又は3次構造ドメインを有する。このうち2つのドメインであるN末端FERMドメイン及びキナーゼドメインは、自己阻害相互作用を形成する。この相互作用は、2つのドメイン間の疎水性相互作用の結果であると考えられており、キナーゼドメインの活性化を防止することで、FAKのシグナル伝達機能を防止する。この自己阻害相互作用の放出は、細胞質内ではなく接着斑内において起こることが分かっており、従って、接着斑タンパク質との相互作用が必要であると考えられている。
MAPキナーゼ
分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ又はMAPキナーゼ(又はMAPK)には、増殖、遺伝子発現、分化、有糸分裂、細胞生存、及びアポトーシス等の細胞制御機能を有する関連セリン/スレオニン真核生物タンパク質キナーゼの大きなグループが含まれる。いずれも、チロシン及びスレオニンアミノ酸でリン酸化された場合に活性化することが報告されている。MAPキナーゼは、塩基型では触媒的に不活性である。活性化するためには、その活性化ループにおいて(潜在的には複数の)リン酸化事象が起こる必要がある。MAPキナーゼは、典型的には多段階経路を形成し、実際のMAPキナーゼを超えるいくつかのレベルで入力シグナルを受け取る。これらの経路によれば、細胞膜から核又は他の多くの細胞内標的へと刺激を効果的に伝達できる。
GTPアーゼは、グアノシン三リン酸(GTP)と結合して加水分解できる加水分解酵素の大きなファミリーである。GTP結合及び加水分解は、全てのGTPアーゼに共通する高度に保存されたGドメインで起こる。GTPのγリン酸からグアノシン二リン酸(GDP)及び無機リン酸(Pi)への加水分解は、5価の中間状態を介した求核置換のSN2機構によって起こり、マグネシウムイオンMg2+に依存する。制御GTPアーゼ(GTPアーゼスーパーファミリーともいう)は、他の生化学的プロセスを制御するのに使用されるGTPアーゼである。制御GTPアーゼのなかで最も突出しているものはGタンパク質である。低分子量GTPアーゼは、分子量が約21kDaであり、通常は各種の細胞シグナル伝達事象に対する分子スイッチとして作用する。
その一次アミノ酸配列及び生化学的特性に応じて、Rasスーパーファミリーは更に5つのサブファミリーであるRas、Rho、Rab、Arf、及びRanへと分割される。Rhoサブファミリーは、更にRHOA、RAC1、及びCDC42へと分割される。
Ras/MAPキナーゼシグナル伝達経路(Ras-Raf-MEK-ERK経路としても知られる)は、細胞表面の受容体からのシグナルを細胞核内のDNAへと伝達する細胞内タンパク質鎖である。シグナル分子が細胞表面の受容体に結合したらシグナルが開始され、核内DNAがタンパク質を発現して細胞に細胞分裂等の変化がいくらか生じたら終了する。上記経路には、リン酸基を近傍タンパク質に付加することで伝達するMAPK(元々はERKといわれる分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ、細胞外シグナル制御キナーゼ)等の多くのタンパク質が含まれる。
FAK/Srcキナーゼシグナル伝達経路には、接着斑キナーゼ(FAK)及びステロイド受容体活性化補助因子(Src)が関与する。これらは、物理的且つ機能的に相互作用して各種の細胞応答を促進する細胞内(非受容体)チロシンキナーゼである。これら2種類のキナーゼの連結された活性は、インテグリンと細胞外基質(ECM)との相互作用によって開始されるシグナル伝達における共通の細胞内収束点である。膜貫通受容体の一ファミリーであるインテグリンは、ECM及び細胞内アクチン細胞骨格と相互作用する。インテグリンは、ECMと結合すると集団化し、接着斑(FA)接点を形成する。このような集団化に応答して、FAKがインテグリンの細胞質鎖と連合し、そのチロシン397残基(Y397)でリン酸化する。このリン酸化したチロシンによってSrcのドッキング部位が提供され、それによりFAKの追加部位をリン酸化できるようになることで、FAK活性を更に高め、Grb2及びPI3K等のSrc相同2(SH2)ドメインを含むタンパク質を補充できる。その後、相互活性化FAK-Src複合体が新規なタンパク質-タンパク質相互作用のリン酸化事象カスケードを開始させて、いくつかのシグナル伝達経路を誘導し、最終的には各種の細胞応答を引き起こす。
ホスファチジルイノシトール4,5-ビスリン酸又はPIP2は、細胞膜の微量リン脂質成分である。PIP2は、いくつかの重要なシグナル伝達タンパク質の基質である形質膜で濃縮される。PIP2は、クラスIPI3-キナーゼによってリン酸化される。クラスIPI3-キナーゼは、共通のタンパク質ドメイン構造、基質特異性、及び活性化方法を有するホスホイノシチド3-キナーゼ酵素ファミリーのサブグループである。クラスIPI3-キナーゼは、更に2つのサブクラスであるクラスIAPI3-キナーゼ及びクラスIBPI3-キナーゼに分割される。クラスIAPI3-キナーゼは、受容体チロシンキナーゼ(RTK)によって活性化される。クラスIBPI3-キナーゼは、G-タンパク質結合受容体(GPCR)によって活性化される。活性化後、これらのキナーゼはPIP2をリン酸化してフォスファチジルイノシトール(3,4,5)-トリスリン酸PIP3を形成する。PIP2及びPIP3は、いずれも酵素の基質として作用するだけでなく、形質膜へのタンパク質の補充と、それに続くシグナル伝達カスケードの活性化とを促進する特定のドメインを結合するドッキングリン脂質としても作用する。PIP3は、下流のシグナル伝達成分を活性化させる機能を有し、最も注目すべきものは、細胞の増殖及び生存に必要となる下流のタンパク質同化シグナル伝達経路を活性化させるタンパク質キナーゼAKTである。
結論として、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換し、腫瘍性疾患を治療/予防/診断するのに使用した場合に、インビトロ又はインビボでFAK遺伝子及びタンパク質、並びに/又はMAPキナーゼの発現を下方制御(特に、実質的に低減)し、且つ/又はGTPアーゼRas、Rho(Rho、Rac、Cdc42)の発現又は活性を低減(特に、実質的に低減)する本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体を含む任意の連合体、組み合わせ、又は組成物は、本発明の範囲内に包含されるものと考えられる。
一態様において、本開示は、インビトロ又はインビボでFAK遺伝子及びタンパク質、並びに/又はMAPキナーゼの発現を下方制御(特に、実質的に低減)し、且つ/又はGTPアーゼRas、Rho(Rho、Rac、Cdc42)の発現又は活性を低減(特に、実質的に低減)することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、インビトロ又はインビボでFAK遺伝子及びタンパク質、並びに/又はMAPキナーゼの発現を下方制御(特に、実質的に低減)し、且つ/又はGTPアーゼRas、Rho(Rho、Rac、Cdc42)の発現又は活性を低減(特に、実質的に低減)することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
結論として、ある実施形態において、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換し、腫瘍性疾患を治療/予防するのに使用した場合に、上で定義した生物学的及び/又は治療的パラメータ又は効果(Ras/MAPキナーゼ、FAK/Srcキナーゼ、及び/又はPIP2シグナル伝達経路の下方制御、並びに/又はサイクリンDの遺伝子発現又は形成の阻害、並びに/又はサイクリンD-CDK複合体の下方制御等)のうち少なくとも1つ、好ましくは2つ以上を示す本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体を含む任意の連合体、組み合わせ、又は組成物は、本発明の範囲内に包含されるものと考えられる。
一態様において、本開示は、少なくとも1種、特に複数のサイクリンDタンパク質の遺伝子発現又は形成を実質的に阻害、下方制御、又は減衰させることで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、少なくとも1種、特に複数のサイクリンDタンパク質の遺伝子発現又は形成を実質的に阻害、下方制御、又は減衰させることで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、少なくとも1種のサイクリンDと、CDK4及びCDK6の少なくとも一方とを含む少なくとも1種、特に複数のタンパク質複合体の形成を実質的に阻害することで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、少なくとも1種のサイクリンDと、CDK4及びCDK6の少なくとも一方とを含む少なくとも1種、特に複数のタンパク質複合体の形成を実質的に阻害することで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞の死滅を誘導することなく、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞の死滅を誘導することなく、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、細胞周期のG0期誘導因子として使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞の細胞分裂及び/又は細胞増殖を減衰又は停止させることで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法において使用するための医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞の細胞分裂及び/又は細胞増殖を減衰又は停止させることで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞の抗分裂促進因子活性、及び/又は腫瘍抑制経路、及び/又は抗発がん活性を活性化及び/又は促進することで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法において使用するための医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、腫瘍細胞の抗分裂促進因子活性、及び/又は腫瘍抑制経路、及び/又は抗発がん活性を活性化及び/又は促進することで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換する、又は腫瘍性疾患を治療/予防する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
また、データ(図9)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の投与又は作用によって、パキシリンの発現が下方制御(特に、実質的に低減)され、且つ/又はビンキュリンの発現が上方制御(特に、実質的に増加)された。
パキシリンはシグナル伝達アダプタータンパク質である。パキシリンのC末端領域は、β-インテグリンの細胞質鎖と直接連合することでパキシリンを接着斑に標的化する4つのLIMドメインを含む。パキシリンのN末端領域は、タンパク質-タンパク質相互作用部位を豊富に含む。パキシリンに結合するタンパク質は多様であり、Src及び接着斑キナーゼ(FAK)等のタンパク質チロシンキナーゼ、ビンキュリン及びアクトパキシン等の構造タンパク質、並びにCOOL/PIX及びPKL/GIT等のアクチン組織制御因子等が挙げられる。パキシリンは、インテグリン会合又は成長因子刺激時にFAK及びSrcによってチロシンリン酸化され、アダプタータンパク質Crkの結合部位を形成する。
ビンキュリンは、インテグリン接着分子のアクチン細胞骨格への連結に関与する接着斑タンパク質である。ビンキュリンは、F-アクチンの膜への固定に関与するいくつかの相互作用タンパク質の1つとして機能すると考えられている細胞-細胞及び細胞-基質接合部に関与する細胞骨格タンパク質である。ビンキュリンは、1066個のアミノ酸で構成された117kDaの細胞骨格タンパク質である。該タンパク質は、プロリン高含有中間セグメントによって分けられる酸性N末端ドメイン及び塩基性C末端ドメインを含む。ビンキュリンは、タリン及びα-アクチニンの結合部位を含む球状頭部ドメイン並びにチロシンリン酸化部位で構成されており、尾部領域は、F-アクチン、パキシリン、及び脂質の結合部位を含む。
結論として、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換し、腫瘍性疾患を治療/予防/診断するのに使用した場合に、インビトロ又はインビボでパキシリンの発現を下方制御し、且つ/又は(好ましくは且つ)ビンキュリンの発現を上方制御する本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体を含む任意の連合体、組み合わせ、又は組成物は、本発明の範囲内に包含されるものと考えられる。
従って、一態様において、本開示は、インビトロ又はインビボでパキシリンの発現を下方制御し、且つ/又は(好ましくは且つ)ビンキュリンの発現を上方制御することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、インビトロ又はインビボでパキシリンの発現を下方制御し、且つ/又は(好ましくは且つ)ビンキュリンの発現を上方制御することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
また、データ(図3~6)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の投与又は作用によって、ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、及び/又はPPARG(脂肪細胞の場合);ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、及び/又はCOL4(軟骨細胞の場合);CDH5、KDR(VEGFR3)及び/又はPECAM1(一般内皮の場合);DLL4、EFNB2、及び/又はNRP1(動脈内皮の場合);LYVE1及び/又はPROX1(リンパ管内皮の場合);NR2F2及び/又はNRP2(静脈内皮の場合);KRT1、KRT10、及び/又はKRT14(角化細胞上皮の場合);PMEL(SILV)、TYR、及び/又はTYRP1(メラニン形成細胞上皮の場合);MMP-9、α-SMA、及び/又はビメンチン(線維細胞の場合);BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、及び/又はMEPE(骨芽細胞/骨細胞の場合);CALCR及び/又はCTSK(破骨細胞の場合);ITGB4及び/又はKRT19(胆管細胞の場合);ALB、G6PC、及び/又はTAT(肝細胞の場合);CD79A(早期B細胞発達の場合);CD3E及び/又はPTCRA(早期T細胞発達の場合);CCR5、CXCR4、及び/又はEMR1(マクロファージの場合);ITGAM(単核球の場合);GALC及び/又はGFAP(グリア細胞の場合);MAP2、NEFH及び/又はTUBB3(成熟ニューロンの場合);CHAT(コリン作動性ニューロンの場合);TH(ドーパミン作動性ニューロンの場合);GAD1及び/又はSLC32A1(GABAニューロンの場合);SLC17A6及び/又はSLC17A7(グルタミン酸作動性ニューロンの場合);ISL1(運動性ニューロンの場合);MBP(希突起膠細胞の場合);POU4F2(神経節細胞の場合);RLBP1(ミュラー細胞の場合);PDE6B及び/又はRCVRN(視細胞の場合);NPHS2(有足細胞の場合);AQP1、CYP27B1、及び/又はMIOX(近位尿細管細胞の場合);AQP2(集合管細胞の場合);UMOD(遠位尿細管細胞の場合);SFTPB、SFTPC、及び/又はSFTPD(肺細胞の場合);MYH6、MYH7、及び/又はNPPA(心筋細胞の場合);CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、及び/又はMLC1(骨格筋細胞の場合);MYH11、SMTN、及び/又はTAGLN(平滑筋細胞の場合);GCG、MAFB、及び/又はPOU3F4(アルファ細胞の場合);INS、MAFA、及び/又はSLC2A2(ベータ細胞の場合);SST(デルタ細胞の場合);GHRL(グレリン、オベスタチン)(イプシロン細胞の場合);PPY(膵臓ポリペプチド産生(PP)細胞の場合);並びに/又はCPA1(外分泌細胞の場合)等の分化遺伝子及びタンパク質のうち少なくとも1種の発現が上方制御(特に、実質的に増加)された。
結論として、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換し、腫瘍性疾患を治療/予防/診断するのに使用した場合に、ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、PPARG、ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、COL4、CDH5、KDR(VEGFR3)、PECAM1、DLL4、EFNB2、NRP1、LYVE1、PROX1、NR2F2、NRP2、KRT1、KRT10、KRT14、PMEL(SILV)、TYR、TYRP1、MMP-9、α-SMA、ビメンチン、BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、MEPE、CALCR、CTSK、ITGB4、KRT19、ALB、G6PC、TAT、CD79A、CD3E、PTCRA、CCR5、CXCR4、EMR1、ITGAM、GALC、GFAP、MAP2、NEFH、TUBB3、CHAT、TH、GAD1、SLC32A1、SLC17A6、SLC17A7、ISL1、MBP、POU4F2、RLBP1、PDE6B、RCVRN、NPHS2、AQP1、CYP27B1、MIOX、AQP2、UMOD、SFTPB、SFTPC、SFTPD、MYH6、MYH7、NPPA、CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、MLC1、MYH11、SMTN、TAGLN、GCG、MAFB、POU3F4、INS、MAFA、SLC2A2、SST、GHRL(グレリン、オベスタチン)、PPY、及び/又はCPA1等の分化遺伝子及びタンパク質のうち少なくとも1種の発現をインビトロ又はインビボで上方制御(特に、実質的に増加)する本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体を含む任意の連合体、組み合わせ、又は組成物は、本発明の範囲内に包含されるものと考えられる。
従って、一態様において、本開示は、ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、PPARG、ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、COL4、CDH5、KDR(VEGFR3)、PECAM1、DLL4、EFNB2、NRP1、LYVE1、PROX1、NR2F2、NRP2、KRT1、KRT10、KRT14、PMEL(SILV)、TYR、TYRP1、MMP-9、α-SMA、ビメンチン、BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、MEPE、CALCR、CTSK、ITGB4、KRT19、ALB、G6PC、TAT、CD79A、CD3E、PTCRA、CCR5、CXCR4、EMR1、ITGAM、GALC、GFAP、MAP2、NEFH、TUBB3、CHAT、TH、GAD1、SLC32A1、SLC17A6、SLC17A7、ISL1、MBP、POU4F2、RLBP1、PDE6B、RCVRN、NPHS2、AQP1、CYP27B1、MIOX、AQP2、UMOD、SFTPB、SFTPC、SFTPD、MYH6、MYH7、NPPA、CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、MLC1、MYH11、SMTN、TAGLN、GCG、MAFB、POU3F4、INS、MAFA、SLC2A2、SST、GHRL(グレリン、オベスタチン)、PPY、及び/又はCPA1等の分化遺伝子及びタンパク質のうち少なくとも1種の発現をインビトロ又はインビボで上方制御(特に、実質的に増加)することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、PPARG、ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、COL4、CDH5、KDR(VEGFR3)、PECAM1、DLL4、EFNB2、NRP1、LYVE1、PROX1、NR2F2、NRP2、KRT1、KRT10、KRT14、PMEL(SILV)、TYR、TYRP1、MMP-9、α-SMA、ビメンチン、BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、MEPE、CALCR、CTSK、ITGB4、KRT19、ALB、G6PC、TAT、CD79A、CD3E、PTCRA、CCR5、CXCR4、EMR1、ITGAM、GALC、GFAP、MAP2、NEFH、TUBB3、CHAT、TH、GAD1、SLC32A1、SLC17A6、SLC17A7、ISL1、MBP、POU4F2、RLBP1、PDE6B、RCVRN、NPHS2、AQP1、CYP27B1、MIOX、AQP2、UMOD、SFTPB、SFTPC、SFTPD、MYH6、MYH7、NPPA、CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、MLC1、MYH11、SMTN、TAGLN、GCG、MAFB、POU3F4、INS、MAFA、SLC2A2、SST、GHRL(グレリン、オベスタチン)、PPY、及び/又はCPA1等の分化遺伝子及びタンパク質のうち少なくとも1種の発現をインビトロ又はインビボで上方制御(特に、実質的に増加)することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
また、データ(図7)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の投与又は作用によって、タンパク質p53のリン酸化が増大した。
また、データ(図7)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の投与又は作用によって、タンパク質pRbのリン酸化が下方制御(特に、実質的に低下又は抑制)された。
また、データ(図8)によれば、治療対象腫瘍細胞に対する本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の投与又は作用によって、タンパク質Srcが下方制御された。
腫瘍タンパク質p53(p53、細胞腫瘍抗原p53、リン酸化タンパク質p53、又は腫瘍抑制因子p53としても知られている)は、ヒトにおいてTP53遺伝子でコードされるタンパク質である。p53タンパク質は多細胞生物に関与し、細胞周期を制御することで腫瘍抑制因子として機能し、一般的にはがん等の腫瘍性疾患を防止する。そのため、ゲノム変異を防止することで安定性を保存する役割から、p53は「ゲノムの守護者」と説明される。従って、TP53は腫瘍抑制遺伝子であると言われる。
Srcは、細胞シグナル伝達において多くの役割を果たす非受容体タンパク質チロシンキナーゼである。Srcは、細胞の接着、成長、運動、及び分化等の多くの機能の制御に関与する。Srcは多くの細胞型で広範に発現し、細胞内において様々な位置を取り得る。Srcの細胞内位置はその機能に影響を及ぼし得るようである。Srcは、形質膜、核周囲膜、及びエンドソーム膜等の細胞膜と結合し得る。形質膜において、Srcは、各種受容体からのシグナルを内部シグナル伝達経路へと伝達でき、該経路は上記シグナルを核、細胞骨格、及び他の細胞成分へと伝達する。例えば、Srcは成長因子受容体を介して作用して細胞の成長及び増殖に影響を与え得る。核内において、Srcは他のタンパク質と相互作用することで細胞周期及び細胞分裂の制御を補助すると考えられる。例えば、SrcはSam68と相互作用して遺伝子発現の制御を補助できる。破骨細胞の場合、Srcは呼吸酵素であるチトクロムC酸化酵素(Cox)を制御するよう作用するが、その場合、ATPを高濃度で保持して細胞の高エネルギー要件を満たすために、CoxのSrc誘導リン酸化が必要である。また、Srcは細胞質や接着結合している細胞間にも見られ、異なる役割を担っている。
pRb(網膜芽細胞腫タンパク質)は、いくつかの主要ながんにおいて機能障害に陥っている腫瘍抑制タンパク質である。pRbの機能の一つは、細胞分裂の準備ができるまで細胞周期の進行を阻害することで、過剰な細胞成長を防止することである。また、メチラーゼ及びアセチラーゼ等のいくつかのクロマチンリモデリング酵素のリクルーターでもある。Rbは、細胞周期におけるG1期(第一のギャップ期)からS期(合成期)への進行を防止することで、細胞のDNA複製能を制限する。Rbは、E2Fタンパク質と二量化パートナー(DP)タンパク質との二量体で構成されるE2Fファミリーの転写因子と結合して該転写因子を阻害する。RbがE2Fと結合したら、複合体は成長抑制因子として作用し、細胞周期の進行を防止する。Rbは、ある種のサイクリン依存性キナーゼ(CDK)によってリン酸化されてpRbとなる。pRbは、高リン酸化されていると言われ、この状態では、E2Fと複合体を形成できず、従って、細胞周期におけるG1期からS期への進行を制限できない。M期からG1期への移行時に、pRbはPP1によって連続的に脱リン酸化されて、成長抑制低リン酸化状態のRbへと戻る。
結論として、腫瘍細胞を非腫瘍細胞へ変換し、腫瘍性疾患を治療/予防/診断するのに使用した場合に、遺伝子及びタンパク質p53及び/又はSrcの発現をインビトロ又はインビボで下方制御(特に、実質的に低下又は抑制)する本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体を含む任意の連合体、組み合わせ、又は組成物は、本発明の範囲内に包含されるものと考えられる。
従って、一態様において、本開示は、遺伝子及びタンパク質p53及び/又はSrcの発現を下方制御(特に、実質的に低下又は抑制)することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。また、遺伝子及びタンパク質p53及び/又はSrcの発現を下方制御(特に、実質的に低下又は抑制)することで腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法であって、投与を必要とする被験者に対して本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を有効量投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、以下の手段によって腫瘍細胞又は腫瘍性疾患を治療する方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は(治療的、皮膚科学的、眼科的、診断的等)組成物を提供する。
・FAK遺伝子及びタンパク質、並びに/又はMAPキナーゼの発現を下方制御(特に、実質的に低減)すること;及び/又は
・GTPアーゼRas、Rho(Rho、Rac、Cdc42)の発現又は活性を低減(特に、実質的に低減)すること;及び/又は
・Ras/MAPキナーゼ、FAK/Srcキナーゼ、及び/又はPIP2シグナル伝達経路を下方制御(特に、低減、顕著に低減、又は抑制)すること;及び/又は
・少なくとも1種のサイクリンDと、CDK4及びCDK6の少なくとも一方とを含む少なくとも1種、特に複数のタンパク質複合体の形成を実質的に阻害すること;及び/又は
・少なくとも1種、特に複数のサイクリンDタンパク質の遺伝子発現又は形成を実質的に阻害、下方制御、又は減衰させること;及び/又は
・パキシリンの発現を下方制御し、且つ/又は(好ましくは且つ)ビンキュリンの発現を上方制御すること;及び/又は
・ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、PPARG、ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、COL4、CDH5、KDR(VEGFR3)、PECAM1、DLL4、EFNB2、NRP1、LYVE1、PROX1、NR2F2、NRP2、KRT1、KRT10、KRT14、PMEL(SILV)、TYR、TYRP1、MMP-9、α-SMA、ビメンチン、BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、MEPE、CALCR、CTSK、ITGB4、KRT19、ALB、G6PC、TAT、CD79A、CD3E、PTCRA、CCR5、CXCR4、EMR1、ITGAM、GALC、GFAP、MAP2、NEFH、TUBB3、CHAT、TH、GAD1、SLC32A1、SLC17A6、SLC17A7、ISL1、MBP、POU4F2、RLBP1、PDE6B、RCVRN、NPHS2、AQP1、CYP27B1、MIOX、AQP2、UMOD、SFTPB、SFTPC、SFTPD、MYH6、MYH7、NPPA、CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、MLC1、MYH11、SMTN、TAGLN、GCG、MAFB、POU3F4、INS、MAFA、SLC2A2、SST、GHRL(グレリン、オベスタチン)、PPY、及び/又はCPA1等の分化遺伝子及びタンパク質のうち少なくとも1種の発現を上方制御(特に、実質的に増加)すること;及び/又は
・タンパク質p53のリン酸化を増大させること;及び/又は
・タンパク質pRbのリン酸化を下方制御(特に、実質的に低下又は抑制)すること;及び/又は
・Src遺伝子及びタンパク質の発現を下方制御(特に、実質的に低減又は抑制)すること;及び/又は
・上記腫瘍細胞の死滅を誘導しないこと;及び/又は
・上記腫瘍細胞の細胞分裂又は細胞増殖を減衰又は停止させること。
従って、一例示において、本明細書で定義される医薬的連合体は、インビトロ、エクスビボ、及び/又はインビボで腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換できること、及び/又は腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその任意の症状から被験者を保護できることが実証されている動物又は哺乳類(好ましくはヒト)用抗腫瘍性疾患剤(抗がん剤等)であってもよい。
一態様において、本開示はまた、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換する方法であって、インビトロ、エクスビボ、又はインビボで本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を細胞に有効量投与する工程を有する方法を提供する。一例示において、上記方法は、上記腫瘍細胞の分化を誘導する。一例示において、上記変換は、7日未満、又は6日、5日、4日、3日、2日、24時間、若しくは18時間未満、特に24時間未満で達成される。その他の例示では、
・上記腫瘍細胞は非終末分化細胞であり、上記方法は、上記非終末分化細胞を分化させる工程を有し;及び/又は
・上記方法は、腫瘍細胞を変換及び/又は再コード化することで、その自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、腫瘍細胞の分化能を回復させる工程を有し;及び/又は
・上記方法は、転移性又は非転移性がん細胞等の循環性又は非循環性腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換及び/又は再コード化する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、腫瘍細胞から骨、軟骨細胞、血管、線維芽細胞、腎臓、網膜、神経細胞、靱帯、腱、生殖器系、肺、血液、脂肪細胞系列の生理学的に機能的な及び/又は健常な細胞を提供、及び/又は産生、及び/又はその形成を誘導する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、腫瘍細胞分化を誘導、及び/又は促進、及び/又は増強する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、被験者を腫瘍性疾患から非変異原性保護する、すなわち、治療した腫瘍細胞のゲノムを修飾する又は変化させることなく保護する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその任意の症状を細胞外治療する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、インビトロ又はインビボでFAK遺伝子及びタンパク質、並びに/又はMAPキナーゼの発現を下方制御(特に、実質的に低減)し、且つ/又はGTPアーゼRas、Rho(Rho、Rac、Cdc42)の発現又は活性を低減(特に、実質的に低減)する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、上記腫瘍細胞の細胞接着チェックポイントを回復させる工程を有し;及び/又は
・上記方法は、少なくとも1種、特に複数のサイクリンDタンパク質の遺伝子発現又は形成を実質的に阻害、下方制御、又は減衰させる工程を有し;及び/又は
・上記方法は、少なくとも1種のサイクリンDと、CDK4及びCDK6の少なくとも一方とを含む少なくとも1種、特に複数のタンパク質複合体の形成を実質的に阻害する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、上記腫瘍細胞の死滅を誘導しない工程を有し;及び/又は
・上記方法は、上記腫瘍細胞の細胞分裂及び/又は細胞増殖を減衰又は停止させる工程を有し;及び/又は
・上記方法は、上記腫瘍細胞の抗分裂促進因子活性、及び/又は腫瘍抑制経路、及び/又は抗発がん活性を活性化及び/又は促進する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、インビトロ又はインビボでパキシリンの遺伝子発現を下方制御し、且つ/又は(好ましくは且つ)ビンキュリンの遺伝子発現を上方制御する又はその代謝回転を増大させる工程を有し;及び/又は
・上記方法は、ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、PPARG、ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、COL4、CDH5、KDR(VEGFR3)、PECAM1、DLL4、EFNB2、NRP1、LYVE1、PROX1、NR2F2、NRP2、KRT1、KRT10、KRT14、PMEL(SILV)、TYR、TYRP1、MMP-9、α-SMA、ビメンチン、BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、MEPE、CALCR、CTSK、ITGB4、KRT19、ALB、G6PC、TAT、CD79A、CD3E、PTCRA、CCR5、CXCR4、EMR1、ITGAM、GALC、GFAP、MAP2、NEFH、TUBB3、CHAT、TH、GAD1、SLC32A1、SLC17A6、SLC17A7、ISL1、MBP、POU4F2、RLBP1、PDE6B、RCVRN、NPHS2、AQP1、CYP27B1、MIOX、AQP2、UMOD、SFTPB、SFTPC、SFTPD、MYH6、MYH7、NPPA、CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、MLC1、MYH11、SMTN、TAGLN、GCG、MAFB、POU3F4、INS、MAFA、SLC2A2、SST、GHRL(グレリン、オベスタチン)、PPY、及び/又はCPA1等の分化遺伝子及びタンパク質の発現をインビトロ又はインビボで上方制御(特に、実質的に増加)する工程を有し;及び/又は
・上記方法は、タンパク質p53、pRb、及び/又はSrcの遺伝子発現を下方制御(特に、実質的に低下又は抑制)する工程を有する。
従って、一例示において、本明細書で定義される医薬的連合体は、インビトロ、エクスビボ、及び/又はインビボで腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換できること、及び/又は腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその任意の症状から被験者を保護できることが実証されている動物又は哺乳類(好ましくはヒト)用抗腫瘍性疾患剤(抗がん剤等)であってもよい。
一例示において、上記投与は腫瘍細胞の静止状態を誘導する。一例示において、上記投与は、上記腫瘍細胞の細胞分裂及び/又は細胞増殖を防止、低減、又は抑制する。一例示において、上記投与は、上記腫瘍細胞の抗分裂促進因子活性、及び/又は腫瘍抑制因子活性、及び/又は抗発がん活性を制御又は促進する。一例示において、上記方法は、治療した細胞に対して細胞分裂抑制性である。一例示において、上記方法は、治療した細胞に対して細胞毒性を示さない。一例示において、上記方法は非変異原性である。
一態様において、本開示は、生理学的に機能的な健常細胞を産生する方法であって、インビトロ、エクスビボ、又はインビボで本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物を腫瘍細胞に有効量投与する工程を有し、上記生理学的に機能的な健常細胞は、骨芽細胞、骨細胞、軟骨芽細胞、軟骨細胞、神経芽細胞、神経細胞、セルトリ細胞、ライディッヒ細胞、胚細胞、筋芽細胞、筋細胞、角化細胞、内皮細胞、血管芽細胞、線維芽細胞、線維細胞、及び有足細胞からなる群より選択される、方法を提供する。
一態様において、本開示は、細胞「X」を細胞「Y」に変換する方法であって、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を腫瘍細胞に有効量投与する工程を有し、細胞Xは、
(a)転移性又は非転移性腫瘍細胞;
(b)少なくとも1種の腫瘍抑制遺伝子、又はその少なくとも1種の遺伝子コード化産物(Rb及び/又はp53遺伝子、又は遺伝子産物等)の少なくとも1つの変化、変異、及び/又は調節解除を有する細胞;
(c)少なくとも1種のがん原遺伝子又はその少なくとも1種の遺伝子コード化産物(Src(チロシンキナーゼ)及び/又はRas(低分子量GTPアーゼ)等)の少なくとも1つの変化、変異、及び/又は調節解除を有する細胞;
(d)DNA修復機構(BRCA1及びBRCA2等)が損なわれた細胞;
(e)少なくとも1種の分裂促進因子及び/又は抗分裂促進因子遺伝子、又はその少なくとも1種の遺伝子コード化産物(TGF-ベータ等)の少なくとも1つの変化、変異、及び/又は調節解除を有する細胞;
(f)細胞周期又は細胞周期制御が欠損、変化、又は損なわれた細胞であって、上記欠損した細胞周期は、少なくとも1種の細胞周期遺伝子又は遺伝子コード化産物(サイクリンE1、サイクリンD1、CDK4/6等)の少なくとも1つの変化、変異、及び/又は調節解除、少なくとも1種の細胞周期チェックポイントの少なくとも1つの変化、変異、及び/又は調節解除、又はチェックポイント感受性及び/又は応答性の減少又は低減によるものである細胞;
(g)Stro-1陽性マーカーを含み、多分化能を有する幹細胞様細胞;
(h)ADIPOQ(ACRP30)、FABP4、PPARG、ACAN(AGC1)、COL10A1、COMP、Sox9、IBSP(シアロタンパク質II)、COL4、CDH5、KDR(VEGFR3)、PECAM1、DLL4、EFNB2、NRP1、LYVE1、PROX1、NR2F2、NRP2、KRT1、KRT10、KRT14、PMEL(SILV)、TYR、TYRP1、MMP-9、α-SMA、ビメンチン、BGLAP、COL2A1、IBSP、RANK-L、OCN、DMP-1、スクレロスチン、MEPE、CALCR、CTSK、ITGB4、KRT19、ALB、G6PC、TAT、CD79A、CD3E、PTCRA、CCR5、CXCR4、EMR1、ITGAM、GALC、GFAP、MAP2、NEFH、TUBB3、CHAT、TH、GAD1、SLC32A1、SLC17A6、SLC17A7、ISL1、MBP、POU4F2、RLBP1、PDE6B、RCVRN、NPHS2、AQP1、CYP27B1、MIOX、AQP2、UMOD、SFTPB、SFTPC、SFTPD、MYH6、MYH7、NPPA、CAV3、MYH1、MYOD1、GATA4、MLC1、MYH11、SMTN、TAGLN、GCG、MAFB、POU3F4、INS、MAFA、SLC2A2、SST、GHRL(グレリン、オベスタチン)、PPY、及び/又はCPA1等の特定の分化マーカーを少なくとも1種含む細胞;
(i)細胞質及び核硬度が増加した細胞;
(j)細胞骨格動態が高い細胞;及び
(k)これらの任意の組み合わせ
からなる群より選択される腫瘍細胞であり、細胞Yは、
(a)終末分化状態の細胞;
(b)非終末分化状態であり、X細胞よりは分化している細胞;
(c)生理学的に正常に増殖する細胞;及び
(d)健常又は正常な遺伝子発現及びタンパク質活性を有する生理学的に機能的な細胞
からなる群より選択される非腫瘍細胞である、方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞の表面に存在する成長因子受容体を活性化する方法であって、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を上記腫瘍細胞に有効量投与する工程を有し、上記医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物の投与によって、上記腫瘍細胞の表面に存在する成長因子受容体を活性化する方法を提供する。
一態様において、本開示は、インビトロ、エクスビボ、又はインビボで医薬組成物を腫瘍細胞に送達する方法であって、上記腫瘍細胞を上記医薬組成物と接触させる工程を有し、上記医薬組成物は、本明細書で定義されるGFR結合化合物及び生理活性担体を含む、方法を提供する。
一態様において、本開示は、GFR結合化合物及び生理活性担体を含む医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を被験者に投与する方法であって、上記医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を上記被験者の少なくとも1つの身体部位に接触させる工程を有する方法を提供する。
疾患、異常、障害、又は病変からの保護とは、疾患、異常、障害、又は病変の根本的な原因を治療すること、及び疾患、異常、障害、又は病変の症状を軽減すること、及び/又は疾患、異常、障害、又は病変の発生を低減すること、及び/又は疾患、異常、障害、又は病変の重症度を低減することを意味する。患者の保護とは、本発明の治療組成物を患者に投与した場合に、疾患、異常、障害、又は病変が発生することを防止でき、及び/又は疾患、異常、障害、又は病変の症状、兆候、又は原因を治癒又は緩和できることを意味することもある。そのため、疾患、異常、障害、又は病変からの患者の保護とは、疾患、異常、障害、又は病変の発生を防止すること(予防処置)、及び疾患、異常、障害、又は病変を有する患者、又は疾患、異常、障害、又は病変の初期症状又はそれより後の段階の症状がある患者を治療すること(治療処置)の両方を含む。
治療
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「治療する」又は「治療」という用語は、具体的な疾患、障害、病変、及び/又は異常の1つ以上の症状又は特徴について部分的又は完全に軽減、寛解、改善、緩和、発症遅延、進行阻害、重症度低減、及び/又は発生頻度低下させることを意味する。例えばある実施形態において、がんを「治療する」及びがんの「治療」とは、腫瘍の生存、成長、及び/又は伸展を阻害することを意味する場合がある。治療は、疾患、障害、及び/又は異常に関連する病変が発生するリスクを低減させる目的で、疾患、障害、及び/又は異常の兆候を示していない被験者、及び/又は疾患、障害、病変、及び/又は異常の初期兆候のみ示している被験者に適用してもよい。
本明細書中、「腫瘍細胞を治療する」とは、「腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換する」という表現と交換可能に使用される。
予防
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「予防」という用語は、感染症、疾患、障害、及び/又は異常の発生を部分的又は完全に遅延させること、具体的な感染症、疾患、障害、及び/又は異常の1つ以上の症状、特徴、又は臨床所見の発生を部分的又は完全に遅延させること、具体的な感染症、疾患、障害、及び/又は異常の1つ以上の症状、特徴、又は徴候の発生を部分的又は完全に遅延させること、感染症、具体的な疾患、障害、及び/又は異常の進行を部分的又は完全に遅延させること、及び/又は感染症、疾患、障害、及び/又は異常に関連する病変が発生するリスクを低減することを意味する。
実質的に減少、低減、又は阻害された
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「実質的に減少された」、「実質的に阻害された」という語は、細胞の活性及び/又は機能、タンパク質の発現、又は複合体の形成に関する場合、正常又は健常細胞(非腫瘍細胞等)の活性及び/又は機能と比較して、活性又は機能が1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%、特に50%~99%、55%~99%、60%~99%、65%~99%、70%~99%、75%~99%、80%~99%、85%~99%、又は90%~99%減少又は低減していることを意味する。反対に、「実質的に増大(増加)した」という語も同様である。
疾患
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「疾患」という用語は、患者の正常な健康状態からの逸脱を意味しており、疾患症状が存在している状態、及び逸脱が発生しているが、症状はまだ顕在化していない状態も含む。腫瘍細胞等の欠損、機能不良、機能不全、機能障害、及び/又は有害細胞は、疾患の原因となり得る。「異常」、「障害」、及び「病変」も同様である。
新生物
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「新生物」(腫瘍ともいう)という用語は、組織の異常な増殖を意味する。このような異常増殖は、常にではないが、通常、塊を形成する。世界保健機関によれば、新生物は4つの主要なグループである良性新生物、上皮内新生物、悪性新生物、及び挙動が不定又は未知の新生物に分類される。悪性新生物はがんである。
腫瘍細胞
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「腫瘍細胞」という用語は、通常は細胞周期の欠損により異常増殖を行う細胞や、がん幹細胞等の腫瘍性となり得る細胞を意味する。これらの定義は、「Refining the role for adult stem cells as cancer cells of origin」,White AC,Lowry WE,Trends Cell Biol.2014 Sep 18.pii:S0962-8924(14)00145-7及び「review article Stem cells,cancer,and cancer stem cells」,Tannishtha Reya et al.,Nature 414,105-111(1 November 2001)(参照によりその全体が本願に組み込まれる)において示されている。
腫瘍性疾患
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「腫瘍性異常」、「腫瘍性障害」、及び「腫瘍性病変」という用語と交換可能に使用される「腫瘍性疾患」という用語は、通常は腫瘍細胞の存在による組織の異常増殖に関連した疾患を意味する。
循環性
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「循環性」という用語は、腫瘍細胞に関して使用した場合、原発性腫瘍部位から離れ、体内の別の位置へと移動して、転移性腫瘍となる腫瘍細胞を意味する。
がん
本明細書中、別段の指示がない限り又は文脈に矛盾しない限り、「がん」という用語は、肉腫、癌腫、リンパ腫、白血病、奇形腫、中皮腫、骨髄腫、及び胚細胞腫等の悪性型の新生物を意味する。がんとしては、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病、副腎皮質細胞腫、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、虫垂がん、小児小脳又は大脳の星状細胞腫、基底細胞腫、胆管がん、膀胱がん、骨腫瘍、骨肉腫/悪性線維性組織球腫、脳幹神経膠腫、脳がん、乳がん、気管支腺腫/カルチノイド、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸がん、小児がん、慢性気管支炎、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、肺気腫、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、ユーイングファミリー腫瘍におけるユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼がん、胆嚢がん、胃がん、胃腸管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍(頭蓋外、性腺外、又は卵巣)、妊娠性絨毛性腫瘍、脳幹の神経膠腫、神経膠腫、胃カルチノイド、ヘアリー細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、視床下部及び視覚路神経膠腫、小児眼内黒色腫、島細胞腫(膵島)、カポジ肉腫、腎臓がん(腎細胞がん)、喉頭がん、白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞白血病、口唇及び口腔がん、脂肪肉腫、肝がん、肺がん、AIDS関連リンパ腫、バーキットリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、マクログロブリン血症、男性乳がん、骨の悪性線維性組織球腫/骨肉腫、髄芽腫、眼内(眼)黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、原発不明の転移性扁平上皮頸部がん、口腔がん、多発性内分泌腺腫症候群、多発性骨髄腫/形質細胞新生物、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄増殖性障害、鼻腔及び副鼻腔がん、上咽頭細胞腫、神経芽腫、口腔がん、中咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵がん、膵臓がん、島細胞副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体星状細胞腫、松果体胚細胞腫、松果体芽腫及びテント上原始神経外胚葉腫瘍、下垂体腺腫、形質細胞新生物/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞腫(腎臓がん)、腎盂尿管移行上皮がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、カポジ肉腫、軟組織肉腫、子宮肉腫、セザリー症候群、皮膚がん(非黒色腫)、皮膚がん(黒色腫)、メルケル細胞皮膚細胞腫、小腸がん、軟組織肉腫、原発不明の転移性扁平上皮頸部がん、胃がん、テント上原始神経外胚葉腫瘍、皮膚T細胞リンパ腫、精巣がん、咽頭がん、胸腺腫及び胸腺細胞腫、甲状腺がん、腎盂尿管移行上皮がん、絨毛性腫瘍、移行上皮がん、尿道がん、子宮がん、子宮肉腫、膣がん、視覚路及び視床下部神経膠腫、外陰がん、ワルデンストレームマクログロブリン血症、並びにウィルムス腫瘍(腎臓がん)等が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施形態において、本明細書に開示した再コード化療法によって治療できるがんは、骨肉腫、骨腫、軟骨肉腫、軟骨腫、平滑筋肉腫、平滑筋腫、横紋筋肉腫、横紋筋腫、中皮腫、線維肉腫、線維腫、悪性組織球腫、組織球腫、血管肉腫、血管肉腫、血管腫、血管外皮腫、リンパ管肉腫、リンパ管腫、脂肪肉腫、脂質細胞腫瘍、脂肪腫、粘液肉腫、脊索腫、葉状嚢胞肉腫、線維腺腫、精上皮腫、未分化胚細胞腫、セルトリ-ライディッヒ細胞腫瘍、男化腫瘍、顆粒膜-卵胞膜細胞腫瘍、門細胞腫、前立腺がん、前立腺肥大、ウィルムス腫瘍、黒色腫、母斑、神経線維肉腫、神経膠腫、未分化神経膠腫、膠芽腫、神経芽腫、髄芽腫、神経節腫、悪性髄膜腫、髄膜腫、悪性シュワン腫、シュワン腫、神経鞘腫、神経線維腫、及び間葉系腫瘍等の肉腫;扁平上皮細胞腫、メルケル細胞新生物、類表皮細胞腫、悪性皮膚付属器腫瘍、腺がん、肝細胞細胞腫、腎細胞腫、絨毛がん、グラヴィッツ腫瘍、胆管細胞がん、移行上皮がん、精上皮腫、胚性がん腫、乳頭腫、脂漏性角化症、皮膚付属器腫瘍、肝細胞がん、腺腫、肝腺腫、尿細管腺腫、胆管腺腫、移行上皮乳頭腫、胞状奇胎、副甲状腺がん、副甲状腺腺腫、甲状腺の髄様がん、C細胞過形成、悪性褐色細胞腫、褐色細胞腫、膵島細胞がん、膵島細胞腺腫、インスリノーマ、ガストリノーマ、悪性カルチノイド、カルチノイド、悪性傍神経節腫、ケモデクトーマ、及び傍神経節腫等の細胞腫;骨髄腫;骨髄性白血病、リンパ性白血病、赤血球増加症、非白血病性白血病、前白血病、及び骨髄増殖性疾患等の白血病;骨髄腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、形質細胞腫、及び形質細胞増加症等のリンパ腫;並びに腺扁平上皮がん、中胚葉性腫瘍、癌肉腫、及び奇形腫からなる群より選択される。
腫瘍性疾患の症状
一例示において、本発明は、急性扁桃炎、徐呼吸、呼吸困難、漸進的な両目の視力変化、漸進的な片目の視力変化、頭部症状、胸焼け、筋肉症状、神経症状、穿孔性胃潰瘍、穿孔性潰瘍、浅呼吸、性的症状、体重減少、食道症状、体重症状、貧血、口臭、呼気臭、灼熱足、灼熱脚、小児口蓋裂を伴う又は伴わない唇裂、意思疎通症状、下痢、胃腸障害、疲れやすさ、肝腫大、顔面症状、足部痛、胃炎、妊娠中の胃食道逆流症、舌炎、毛舌、高脂血症、高トリグリセリド血症、性交不能、エネルギー欠乏、呼吸遅延、男性不妊症、メニエール病、運動症状、筋骨格症状、小児寝汗、浅呼吸の無呼吸性原因、携帯式24時間pH上昇モニタリング、頻拍、呼吸遅延、睡眠症状、不眠、言語症状、発汗症状、外傷関連症状、音声症状、嘔吐、白舌、腹部症状、血液検査異常症状、妊娠中の急性逆流様閉鎖不全症、妊娠中の急性逆流様症状、妊娠中の急性逆流様嘔吐、妊娠中の急性胃潰瘍様症状、出生時症状、指の脱色、出血症状、血液症状、血管損傷、複数の筋肉における慢性疼痛、消化症状、妊娠中の血圧上昇、突発性動脈性血管痙攣、女性不妊症、女性生殖器症状、受胎能症状、心肥大、食道裂孔ヘルニア、慢性消化障害に関連した食道裂孔ヘルニア、高血圧、妊娠中の高血圧様症状、心筋収縮力の低下、収縮期圧の上昇、感染、不妊症、間欠性跛行、両下肢の間欠性跛行、片側下肢の間欠性跛行、下肢の間欠痛、下腹部症状、腕部より脚部の血圧が低い状態、口部症状、心筋虚血、不履行、腎動脈の閉鎖、疼痛、末梢動脈性外傷、食欲不振、創傷治癒不良、妊娠症状、拍動性腹部膨満、赤血球症状、逆流様症状、呼吸症状、知覚症状、複数の骨における重症慢性疼痛、咽頭痛、発汗、咽頭部症状、尿失禁、静脈不全、女性の健康症状、先天性欠損、摂食症状、1時間あたり1リットルの発汗、妊娠中の異常行動、異常な眼球運動、妊娠中の異常肝機能検査、妊娠中の異常思考、長期欠勤、収縮期圧の顕著な低下、アシドーシス、動作時振戦、急性てんかん様症状、妊娠中の急性失念、急性出血性膵炎、妊娠中の急性間欠性失念、日中の急な眠気の発生、成人における日中の急な眠気の発生、高齢者における日中の急な眠気の発生、急性膵炎、中毒症状、攻撃性、アルコール乱用、アルコール呼気臭、アルコール使用、妊娠中の膀胱習慣の変化、精神状態の変化、バイタルサインの変化、妊娠中の不安障害、妊娠中の不安、妊娠中の憂慮、不整脈、心房細動、平衡症状、学校での行動異常、職場での行動異常、成人の行動異常、小児の行動異常、10代の行動異常、行動学的症状、妊娠中の行動変化、ブラックアウト、小脳失調、慢性下痢、慢性起立性低血圧、小児口蓋裂、不器用さ、小児CNSうつ、認知障害、昏睡、混乱、小児混乱、協調問題、離人症、意識レベルの低下、深い昏迷、脱水、射精遅延、せん妄、妄想、認知症、抑うつ精神状態、うつ症状、糖尿病性網膜症、足部発汗、前頭部発汗、手掌発汗、足底発汗、成人の集中力欠如、混乱状態、多尿、血圧の劇的な低下、眠気、薬物乱用、退薬による初発発作、薬物、薬物性下痢、薬物性大赤血球症、薬物性持続性低血糖、青年期の薬物性持続性低血糖、小児の薬物性持続性低血糖、乳児の薬物性持続性低血糖、食道炎による嚥下障害、感情症状、エネルギー症状、てんかん様症状、突発性発汗、真性糖尿病におけるような突発性発汗、多幸症、過剰発汗、眼症状、失神、肺高血圧におけるような失神エピソード、転倒、疲労、心拍知覚、紅潮、失念、妊娠中の失念、妊娠中の排尿頻度、頻尿、妊娠中の頻尿、全身発汗、蒸発による熱損失を伴う全身発汗、幻覚、頭痛、心臓不整脈、心臓粗動、高ALP、高ALT、高AST、高浸透圧、血流低下状態、低体温、低体温発作、不均衡、血行不良、不充分な血管内圧、不注意、不注意症状、ビリルビン増大、GGT増大、プロトロンビン時間増大、発汗増加、性交症状、間欠性発汗、間欠性てんかん様症状、幼児期の間欠性発作、不随意性緊張性行動、不正心拍、易刺激性、妊娠中の黄疸、意識レベル症状、妊娠中の肝圧痛、低アルブミン、妊娠中の低血小板レベル、低血圧、低血糖、低体温、妊娠中の大うつ病、男性性交不能、記憶障害、妊娠中の記憶障害、妊娠中の記憶喪失、記憶症状、妊娠中の記憶症状、妊娠中の精神変化、精神的うつ、妊娠中の精神的うつ、精神的問題、妊娠中の精神的問題、妊娠中の軽症うつ病、妊娠中の軽症うつ病様症状、軽度の人格変化、妊娠中の中等度うつ病、気分変動、筋痛、筋力低下、ミオクローヌス、神経損傷、神経過敏、妊娠中の神経過敏、神経筋易刺激性、下肢神経筋易刺激性、ニューロパチー、妊娠中の夜間排尿、妊娠中の夜間多尿、両足の痺れ、片足の痺れ、眼振、眼性ミオキミア、起立性低血圧、聴覚毒性薬物療法、動悸、膵炎、錯感覚、陰茎灼熱感、持続性疼痛性勃起、人格変化、人格症状、恐怖症、進行性の精神機能低下、寒さへの長期曝露、精神症状、妊娠中の不整脈、赤面、免疫応答低下、血管内圧低下、精子数低下、網膜症、学校での問題、発作、乳幼児発作、自尊心症状、重度のてんかん様症状、妊娠中の性機能低下、短期記憶喪失、循環虚脱の兆候、腸出血に見られる循環虚脱の兆候、睡眠問題、不明瞭発語、社会的問題、社会問題、足底の痺れ、起立性症状、昏迷、低妊孕率、学校での成績不振や学業不振を引き起こす物質乱用、せん妄を引き起こす乱用物質、小児の突発性混乱、失神エピソード、大腿の灼熱感、血小板減少症、妊娠中の血小板減少症、両足のピリピリ感、両手のピリピリ感、片足のピリピリ感、片手のピリピリ感、強直間代痙攣、嘔吐を引き起こす毒物、振戦、小児の異常な体臭、泌尿器の灼熱感、尿意切迫、尿閉、血管虚脱、めまい、暴力行為、歩行症状、妊娠中の体重減少、異常な子宮出血、流産、妊娠中の胎盤早期剥離、歯膿瘍、妊娠中の呑酸、後天性精神遅滞、妊娠時の口内への急性呑酸、急性喘息発作、急性大脳梗塞、急性季節性喘息様症状、アフタ性潰瘍、腕部灼熱感、腕部冷感、腕部感染症、腕部炎症、腕の痺れ、腕部異常知覚、腕部発赤、腕部鋭敏、腕部攣縮、腕部膨脹、無気肺、二頭筋灼熱感、二頭筋冷感、二頭筋感染症、二頭筋炎症、二頭筋の痺れ、二頭筋発赤、二頭筋攣縮、二頭筋膨脹、二頭筋のピリピリ感、両側性口唇口蓋裂、両側性完全唇裂、両側性脳卒中、黒毛舌、膀胱症状、血餅、血中鉛濃度、血圧症状、血管症状、紫色の唇、骨変化、呼吸音症状、呼吸症状、気管支がん、気管支炎、茶色の爪、がん関連症状、心血管症状、頸部症状、慢性気管支炎、慢性咳嗽、青年期慢性咳嗽、循環器症状、跛行、群発性頭痛、定常性脚部疼痛、鳥口腕筋感染症、鳥口腕筋発赤、鳥口腕筋膨脹、咳嗽、痙攣性脚部疼痛、両脚の痙攣痛、歯の黒斑、黒舌、死、死関連症状、唾液機能の低下、指の灼熱感、指の冷感、指感染症、指炎症、指の痺れ、指発赤、指鋭敏、指攣縮、指膨張、指のピリピリ感、椎間板ヘルニア、椎間板脱出、小児の変色歯、乾性咳、乾性壊疽、シェーグレン症候群におけるような粘膜乾燥、乾燥肌、心電図変化、げっぷ、運動症状、女性性器症状、女性性機能症状、大腿骨灼熱感、大腿骨の痺れ、大腿骨のピリピリ感、胎児性症状、腓骨灼熱感、腓骨の痺れ、腓骨のピリピリ感、手指灼熱感、指腹灼熱感、爪灼熱感、手指灼熱感、手指冷感、手指感染症、手指炎症、手指の痺れ、手指発赤、手指鋭敏、手指攣縮、手指膨張、手指のピリピリ感、前腕灼熱感、前腕冷感、前腕感染症、前腕炎症、前腕の痺れ、前腕発赤、前腕鋭敏、前腕攣縮、前腕膨張、前腕のピリピリ感、不潔な口臭、性器症状、成長症状、心損傷、心疾患、心拍リズム症状、心臓症状、妊娠中の食後胸焼け、妊娠中の運動後胸焼け、妊娠中の胸焼け、妊娠中の治療に対する胸焼け疼痛、食後横になると悪化する妊娠中の胸焼け、摂食とは関係のない妊娠中の胸焼け、呑酸を伴う妊娠中の胸焼け、逆流を伴わない妊娠中の胸焼け、椎間板ヘルニア、しゃっくり、高レベルリポタンパク質、嗄声、上腕骨灼熱感、上腕骨の痺れ、上腕骨のピリピリ感、妊娠中の低酸素症、毛細血管再充満時間の増大、肺分泌の増大、妊娠中の消化不良、乳児症状、炎症症状、不規則なリズム、腎臓症状、膝関節灼熱感、膝関節冷感、膝関節の痺れ、膝関節鋭敏、膝関節のピリピリ感、膝蓋灼熱感、膝蓋冷感、及びこれらの任意の組み合わせから選択される症状のうち少なくとも1つを治療又は緩和する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞の表面に存在する成長因子受容体の活性を活性化、促進、補助、向上、又は上昇させることで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又は上記細胞を有する被験者を腫瘍性疾患から保護する方法であって、本明細書で定義される医薬的連合体を投与する工程を有していてもよい方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞のタンパク質p53及び/又はpRb(網膜芽細胞腫タンパク質)の腫瘍抑制因子活性を活性化、促進、補助、向上、又は上昇させることで、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又は上記細胞を有する被験者を腫瘍性疾患から保護する方法であって、本明細書で定義される医薬的連合体を投与する工程を有する方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍細胞(がん細胞等)を非腫瘍細胞(非がん細胞等)に変換し、且つ/又は該細胞を有する被験者を腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその少なくとも1つの症状から保護する方法であって、細胞分裂の減衰若しくは阻害、及び/又は細胞接着チェックポイントの制御、再構築、若しくは回復、及び/又は上記腫瘍細胞の分化の誘導を含む方法を提供する。
XIV.診断方法
一態様において、本開示は、これらの基準に基づいて被験者を同定、診断、及び必要に応じて分類する方法であって、当該分野で公知の臨床診断、バイオマーカー濃度、及び他の方法を含んでいてもよい方法を提供する。
一態様において、本開示は、腫瘍性疾患(がん等)の診断方法において使用するための本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物を提供する。一例示において、このような診断方法は、米国特許出願公開第2002/0159986号明細書(参照によりその全体が本願に組み込まれる)に記載の方法を用いてがんを検出する工程を有する。
一態様において、本開示は、腫瘍性疾患又は異常を診断する診断方法であって、本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物を調製する工程と、上記医薬的連合体又は組成物を診断対象である被験者の身体部位に接触させる又は投与する工程とを有する方法を提供する。
患者のがんを診断する方法であって、患者から生物学的サンプルを得る工程と、蛍光及び/又は放射標識GFR結合化合物を適用する工程とを有し、上記化合物が高局在化した場合、上記患者にがんがあることを示している、方法。
一態様において、本開示は、本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物が、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又は腫瘍性疾患若しくはその少なくとも1つの症状を治療するのに有効であるかを決定する方法であって、上記医薬的連合体を細胞に投与する工程と;上記細胞における本明細書で定義される特定の分化及び/又はがん性マーカーの発現を測定する工程と;上記細胞における上記特定の分化及び/又はがん性マーカーの発現と、参照(コントロール)医薬的連合体、化合物、又は溶媒で処理した細胞における上記特定の分化及び/又はがん性マーカーの発現とを比較する工程と;上記参照医薬的連合体又は化合物に対する上記医薬的連合体又は組成物の有効性を決定する工程とを有する方法を提供する。
XV.スクリーニング方法
一態様において、本開示は、本明細書で定義される生理活性担体と連合した又は組み合わせた(従って、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせを形成した)後に腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できるGFR結合化合物を選択するためのスクリーニング方法を提供する。
一態様において、本開示は、本明細書で定義される生理活性担体と連合した又は組み合わせた(従って、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせを形成した)後に腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できるペプチド又はペプチド模倣体を選択するためのスクリーニング方法を提供する。
一態様において、本開示は、本明細書で定義される生理活性担体と連合した又は組み合わせた(従って、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせを形成した)後に腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できるペプチド又はペプチド模倣体を選択するためのスクリーニング方法であって、(a)本明細書で定義されるPEPREFの3D構造座標の分子モデルを作成する工程と、(b)RMSDが2.45Å以下、特に2Å以下、より具体的には1.79Å以下である類似体候補を同定する工程とを有する方法を提供する。具体的な一例示において、工程(b)は、本明細書で既に定義したRMSD算出方法を用いて実施する。
ある実施形態において、上記方法は、コンピュータを用いて(すなわちインシリコで)実施できる。いくつかの実施形態において、上記方法は、複数のペプチド又はペプチド模倣体の3次元モデル(すなわち、ペプチド又はペプチド模倣体のライブラリ又はデータベース)を作成する工程と、各化合物を個々にスクリーニングする工程とを含んでいてもよい。従って、一態様において、ペプチド又はペプチド模倣体をスクリーニングする方法は、通常、選択したペプチド又はペプチド模倣体がPEPREFの3次元構造のコンピュータモデルと構造的にマッチする可能性をコンピュータで評価する工程を含む。例えば、この方法は、(a)コンピュータによるアプローチを採用して、選択したペプチド又はペプチド模倣体とPEPREFの3次元構造とのフィッティング操作を実施する工程と;(b)フィッティング操作の結果を分析して、本明細書で定義されるRMSD手順を用いて、上記ペプチド又はペプチド模倣体とPEPREFとの3次元構造類似性を定量化する工程とを含んでいてもよい。
一態様において、本開示は、本明細書で定義される生理活性担体と連合した又は組み合わせた(従って、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせを形成した)後に腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できるペプチド又はペプチド模倣体を製造する方法であって、(a)PEPREFの下記3D構造座標の分子モデルを作成する工程と、(b)本明細書で定義されるRMSDが2.45Å以下(特に2、より具体的には1.79)である類似体候補を同定する工程と、(c)工程(b)で同定した類似体候補を製造する工程とを有する方法を提供する。具体的な一例示において、上記方法は、工程(c)で製造した化合物が腫瘍細胞再コード化活性を有するかどうか決定する工程を更に有する。具体的な一例示において、工程(a)及び(b)は、電子プロセッサを用いて実施される。ある実施形態において、工程(a)は、PEPREFの原子座標の表示をコンピュータメモリに保存する工程を有する。
一態様において、本開示は、本明細書で定義される生理活性担体と連合した又は組み合わせた(従って、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせを形成した)後に腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できるペプチド又はペプチド模倣体を製造する方法であって、(a)X線結晶構造解析によるPEPREFの原子座標をコンピュータメモリに作成する工程と、(b)プロセッサを用いて、PEPREFの3次元形状を有する分子モデルを生成する工程と、(c)RMSDが2.45Å以下(特に2、より具体的には1.79)である類似体候補を同定する工程と、(d)工程(c)で同定した類似体候補を製造する工程と、(e)工程(d)で製造した類似体候補が、本明細書で定義される生理活性担体と連合した又は組み合わせた(従って、本明細書で定義される医薬的連合体又は組み合わせを形成した)後に腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換又は再コード化できるかどうか決定する工程とを有する方法を提供する。具体的な一例示において、上記方法は、市販するのに有用な量のペプチド又はペプチド模倣体を製造する追加工程を有する。
一態様において、本開示は、(a)X線結晶構造解析によるPEPREFの原子座標を有するメモリ、及び(b)上記メモリと電気的に接続されているプロセッサを有するコンピュータシステムであって、上記プロセッサは、PEPREFを代表する3次元形状を有する分子モデルを生成する、コンピュータシステムを提供する。具体的な一例示において、上記座標は、コンピュータで読み取れるディスケットに保存される。
XVI.キット
本開示は、本発明の方法及び使用を簡便及び/又は効果的に実施するための様々なキットを提供する。典型的には、キットは、使用者が被験者の複数の処置を実施できるように、及び/又は複数の実験を実施できるように充分な量及び/又は数の構成要素を含んでいる。
一態様において、本開示は、医薬的連合体を製造するためのキットであって、本明細書で定義される少なくとも1種のGFR結合化合物、本明細書で定義される少なくとも1種の生理活性担体、パッケージ、及び指示書を含み、上記GFR結合化合物及び上記生理活性担体は、いずれもインビトロ、エクスビボ、又はインビボで腫瘍細胞又は該腫瘍細胞を有する被験者に投与した場合に、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又は腫瘍性疾患を治療、予防、又は診断するための医薬的連合体を製造するのに有効な量で提供される、キットを提供する。
一態様において、本開示は、医薬組成物を製造するためのキットであって、本明細書で定義されるGFR結合化合物、本明細書で定義される生理活性担体、医薬的に許容される賦形剤、担体、又は増量剤、パッケージ、及び指示書を含み、上記GFR結合化合物、上記生理活性担体、及び上記医薬的に許容される賦形剤、担体、又は増量剤は、それぞれインビトロ、エクスビボ、又はインビボで腫瘍細胞又は該腫瘍細胞を有する被験者に投与した場合に、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又は腫瘍性疾患を治療又は予防するための医薬組成物を製造するのに有効な量で提供される、キットを提供する。
本発明のキットで使用するのに好適な溶媒としては、生理学的に許容される溶媒、PBS、Milli-Q(登録商標)水等の濾過脱イオン水、アルファMEM、DMEM、及び/又はIMDM等が挙げられる。本発明の実施形態を実施するのに好適な生理学的に許容される溶媒は、いずれも使用前に脱酸素することが好ましい。
一例示において、上記キットは、投与装置を更に含む。一例示において、上記投与装置は、注射器等の分注装置である。
一例示において、上記キットは、本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物を含む第一の容器と、生体材料等の生理活性担体を含む第二の容器とを含む。
具体的な一例示において、本発明の上記キットは、無菌パッケージとして提供することも好適である。
例えばある実施形態において、本発明のキットは、2種より多い、あるいは2~25種、2~15種、又は2~10種の本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物と、2種より多い、あるいは2~25種、2~15種、又は2~10種の本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物とを含む。
一例示において、各(修飾)GFR結合化合物及び各生理活性担体は、凍結乾燥状態で、あるいは医薬的、皮膚科学的、予防的、診断的、造影的、又は化粧的に許容される賦形剤、担体、又は増量剤の溶液又は懸濁液として、分離された異なる区画に調製される。
一態様において、本発明は、本明細書で定義される使用及び方法のための、いずれも本明細書で定義される生理活性担体及び(修飾)GFR結合化合物を含むパーツキット(kit-of-parts)を開示する。
XVII.配列表
本明細書で定義される(修飾)GFR結合化合物の例は、本願に不可欠な部分を構成する添付の配列表に列挙されている。
本明細書で定義される(修飾)環状GFR結合化合物の例は、本願に不可欠な部分を構成する添付の配列表に列挙されている。本開示の(修飾)環状GFR結合化合物は、単に表示を容易にする目的で非環状の直線として表示される場合もあるが、そのような場合でも、直線で表した化合物の最初と最後の官能基(アミノ酸等)が互いに共有結合的に結合して環状構造を形成する環状化合物のままである。
本開示で定義される医薬的連合体、組み合わせ、及び組成物は、腫瘍性疾患の治療において複数の異なる利点を示すことが見出された。
本出願の実施例で裏付けられる通り、本開示で定義される医薬的連合体、組み合わせ、及び組成物によれば、細胞外で腫瘍細胞を機能的な健常細胞に変換又は再コード化することで腫瘍性疾患の新たな治療領域を提供できる。本明細書で定義される医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物を含む本発明の療法によれば、それらを含まない療法に対して利点、例えば以下に示す利点のうちいずれか1つ、好ましくは複数の利点等を示す。
・増強された及び/又はより実用的な及び/又はより効率的な及び/又はより経済的な及び/又は最終使用者のニーズにより適合したものであること;
・特に短時間のうちに、腫瘍細胞を変換又は再コード化して、その自己治癒及び/又は自己修復を誘導、及び/又は促進、及び/又は改善すること;
・非変異原性手段を用いて、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又はがん等の腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその症状から被験者を保護すること;
・細胞外手段を用いて、腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換し、且つ/又はがん等の腫瘍性疾患、障害、異常、病変、又はその症状から被験者を保護すること;
・特に短時間のうちに、腫瘍細胞の分化能を回復させること;
・特に短時間のうちに、転移性又は非転移性がん細胞等の循環性又は非循環性腫瘍細胞を非腫瘍細胞に変換及び/又は再コード化すること;
・特に短時間のうちに、がん等の腫瘍性疾患、障害、異常、若しくは病変、及び/又はその任意の症状から被験者を保護すること;
・特に短時間のうちに、生理学的に機能的な及び/又は健常な骨芽細胞、骨細胞、軟骨芽細胞、軟骨細胞、神経芽細胞、神経細胞、セルトリ細胞、ライディッヒ細胞、胚細胞、筋芽細胞、筋細胞、角化細胞、内皮細胞、血管芽細胞、線維芽細胞、線維細胞、又は有足細胞を腫瘍細胞から提供及び/又は産生すること;
・腫瘍細胞の細胞接着チェックポイントを再構築、再活性化、又は回復させること;
・実質的に細胞死を誘導することなく、腫瘍細胞を治療すること;
・腫瘍細胞の静止状態を誘導すること;
・腫瘍細胞の細胞分裂/増殖を減衰、低減、又は抑制すること;
・腫瘍細胞の抗分裂促進因子活性、及び/又は腫瘍抑制経路、及び/又は抗発がん活性を活性化、及び/又は促進、及び/又は上方制御すること;
・任意の腫瘍細胞の治療に適合すること;
・有害な副作用が少ない又は全くないので、治療を受ける患者にとってより安全であること;
・腫瘍性疾患の局所治療の可能性を提供すること;及び
・本明細書で定義される療法の一般的安全性を高める生理学的細胞機構の活性化に主に又はそれのみに頼っていること。
例えばある実施形態において、PEP1がSAIS、NAIS、SATS、及びSPISからなる群より選択されるペプチドである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から骨系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がSAIS、NAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択されるペプチドである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から軟骨細胞系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がSNIT、RPVQ、及びRSVKからなる群より選択されるペプチドである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から血管系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1が、NAIS、SPIS、及びEPISからなる群より選択される本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞からニューロン系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がSPINである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から網膜系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がSPINである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から腎系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がNAIS、SPIS、EPLP、及びEPLTからなる群より選択されるペプチドである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から靱帯及び腱系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がEPLP、EPLT、RSVK、及びRPVQからなる群より選択されるペプチドである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から線維芽細胞系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がNAISであり、PEP2がLKKYRである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から生殖器系系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がNAIS、SATS、SPIS、EPIS、及びSPINからなる群より選択される本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から肺細胞系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がRSVK及びRPVQからなる群より選択される本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、予想外に迅速で質的及び量的に顕著な筋肉細胞誘導が得られ、高度に機能的な分化細胞が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がSNITである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から血液細胞系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
例えばある実施形態において、PEP1がSAIS又はNAISである本開示に係る医薬的連合体、組み合わせ、又は組成物によれば、がん細胞から脂肪細胞系列の健常な機能細胞への予想外に迅速な変換が得られることが分かった。
従って、細胞外非変異原性活性素を用いて腫瘍細胞(がん細胞等)を非腫瘍細胞(骨、軟骨細胞、筋肉、血管、神経細胞、網膜、腎臓、靱帯、腱、線維芽細胞、血液、肺、脂肪細胞、生殖器系細胞系列の機能的な及び/又は健常な細胞等)に変換できるため、がん等の腫瘍性疾患の治療に有用である。
本発明は、がん等の腫瘍性疾患、異常、又は障害の治療のための再コード化療法を提供し、好適な生物学的シグナルを含む腫瘍細胞に好適な微小環境を提供することで、腫瘍細胞を自己治癒させて機能的な健常非腫瘍細胞にすることを目的とする。
また、従来の療法の代わりに本発明の再コード化療法を採用すれば、有害な副作用が低減される又は実質的にみられなくなるように治療選択性を向上できることが分かった。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、これは以下のように考えれば説明が付く。すなわち、本発明の療法では、治療した細胞にアポトーシスや細胞周期の停止(この場合、あらゆる細胞(健常細胞及び腫瘍細胞)を非選択的に標的化する可能性が高い)等を課す又は強いることなく、代わりに腫瘍細胞の周辺に正しい細胞微小環境を再構築して細胞が自己治癒を起こせるようにするという生理学的細胞機構の活性化に頼っている。結果として、このような微小環境と接触させる非腫瘍細胞、すなわち細胞周期及び/又は細胞接着チェックポイントを修復する必要のない細胞はあまり又は実質的に影響を受けない。
注目すべき点として、本明細書で定義される医薬的連合体又は組成物を使用すれば、公知の技術と比較して腫瘍細胞、ひいては腫瘍性疾患の治療時間を削減(ほとんどの場合は顕著に削減)できる。
公知の治療における1つ以上の、好ましくは複数の欠点を完全に又は少なくとも部分的に取り除いた腫瘍性疾患の治療法を提供するという技術的課題を解決することも本発明の一態様である。
文脈に矛盾しない限り、本明細書の各部分で記載した特徴の任意の組み合わせは、いずれも本発明の範囲内に含まれると出願人は具体的に意図している。そのような組み合わせの例は、本明細書を通じて詳述している。
以下に提示する実施例を考慮すれば、熟練した読者には更なる実施形態及び利点が明らかになるであろう。
開示及び記載について、本明細書に開示されたプロセス工程及び材料はいくらか変更できるため、本発明は具体的な例示、プロセス工程、及び材料に限定されないことを理解されたい。また、本発明の範囲は添付した特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定されるものであるため、本明細書で使用した用語は、具体的な実施形態を説明する目的でのみ使用しており、限定を意図したものではないことを理解されたい。
以下の実施例は、本発明者が本発明の態様を実施するのに使用した技術を代表するものである。当然のことながら、これらの技術は本発明を実施するのに好ましい実施形態の例示であるが、本開示を参照した当業者であれば、本発明の趣旨及び意図した範囲を逸脱することなく多くの改変が可能であることを認識できるであろう。
以下の出発材料及び試薬を使用した。
・アパタイトセラミック(本発明のアパタイト又はセラミックともいう):Mater Res.2004;7(4):625-630に記載の通り合成した。
・チタン:Goodfellow(登録商標)製
・ヒドロゲル(アクリルアミド・アクリル酸共重合体ゲル):Langmuir 2011;27(22):13635-42に記載の通り合成した。
・PEEK:Goodfellow(登録商標)製
・PET(ポリ(エチレンテレフタレート)):Goodfellow(登録商標)製
・I型コラーゲンスポンジ:Sigma(登録商標)製
・ヘキサン:Sigma(登録商標)製
・3-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート(SMP):Sigma(登録商標)製
・DMF:Sigma(登録商標)製
・PBS1X:Gibco(登録商標)製
・3-(エトキシジメチルシリル)プロピルアミン:Sigma(登録商標)製
・過硫酸アンモニウム:Biorad(登録商標)製
・N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン:Aldrich(登録商標)製
・アクリルアミド:Merck(登録商標)製
・アクリル酸:Merck(登録商標)製
・N,N-メチレン-ビス-アクリルアミド:Merck(登録商標)製
・NaOH:Aldrich(登録商標)製
・N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン:Aldrich(登録商標)製
・ジメチルアミノプロピル-3-エチルカルボジイミドハイドロクロライド:Aldrich(登録商標)製
・N-ヒドロキシスクシンイミド:Aldrich(登録商標)製
・2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸:Aldrich(登録商標)製
・MilliQ水:比抵抗の点で特徴的な水(典型的には25℃で18.2MΩ・cm)
・低グルコースダルベッコ変法イーグル培地(DMEM):Invitrogen(登録商標)製
・アスコルビン酸非含有イーグル最小必須培地(αMEM):Invitrogen(登録商標)製
・全ての細胞培養実験において、最初の8時間は培地に血清を添加しないで培養した。
・骨肉腫細胞:ATCC(登録商標)製のMG63細胞。該細胞を、10%ウシ胎児血清(FCS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したDMEM(イーグル最小必須培地)培地で培養。いずれの細胞も低継代数(10継代)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数104個/cm2で播種して実験を行った。
・軟骨肉腫細胞:ATCC(登録商標)製のHs819.T細胞。該細胞を、10%ウシ胎児血清(FCS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したDMEM(イーグル最小必須培地)培地で培養。いずれの細胞も低継代数(10継代)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数104個/cm2で播種して実験を行った。
・横紋筋肉腫細胞:ATCC(登録商標)製のA-673細胞。該細胞を、10%ウシ胎児血清(FCS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したDMEM(イーグル最小必須培地)培地で培養。いずれの細胞も低継代数(10継代)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数104個/cm2で播種して実験を行った。
・腺がん細胞:ATCC(登録商標)製のHCC4006細胞。該細胞を、10%ウシ胎児血清(FCS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したRPMI-1640培地(ATCC(登録商標)製)で培養。いずれの細胞も低継代数(10継代)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数104個/cm2で播種して実験を行った。
・CMFDA:Invitrogen(登録商標)製Cell Tracker Green
・DAPI:Sigma(登録商標)製
・ウシ胎児血清(FBS):Gibco(登録商標)製
・ペニシリン/ストレプトマイシン:Invitrogen(登録商標)製
・AlamarBlue(登録商標)アッセイ:Molecular Probes(登録商標)製
・抗phospho-p53抗体:Santa Cruz Biotechnology(登録商標)製
・抗pRB抗体:Santa Cruz Biotechnology(登録商標)製
・モノクローナル抗インテグリン(細胞外ドメイン)αv、α5、α3、α4、β1、β3、β5、及びβ9抗体:Santa Cruz Biotechnology(登録商標)製
・細胞骨格線維状アクチン(F-アクチン):Sigma(登録商標)製Alexa Fluor(登録商標)488ファロイジン標識により可視化
・モノクローナル抗ビンキュリン抗体(クローンhVIN-1、マウス体内で産生):Sigma(登録商標)製
・サイクリンD1用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-CCGTCCATGCGGAAGATC-3’(順方向)及び5’-GAAGACCTCCTCCTCGCACT-3’(逆方向)
・サイクリンD2用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-CATCCAACCGTACATGCGCAG-3’(順方向)及び5’-CATGGCCAGAGGAAAGACCTC-3’(逆方向)
・サイクリンD3用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-TGATTTCCTGGCCTTCATTC-3’(順方向)及び5’-CGGGTACATGGCAAAGGTAT-3’(逆方向)
・パキシリン用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-AATTCCAGTGCCTCCAACAC-3’(順方向)及び5’-GAGCTCATGACGGTAGGTGA-3’(逆方向)
・ビンキュリン用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-GCCAAGCAGTGCACAGATAA-3’(順方向)及び5’-TTCCTTTCTGGTGTGTGAAGC-3’(逆方向)
・DMP-1用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-AGCATCCTGCTCATGTTCCTTT-3’(順方向)及び5’-GAGCCAAATGACCCTTCCATT-3’(逆方向)
・スクレロスチン用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-CTTAGTTTTCTCAGTCTGTGGTTGAAAT-3’(順方向)及び5’-AGAGTACCCCGAGCCTCC-3’(逆方向)
・RANK-L用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-CTCAGCCTTTTGCTCATCTCACT-3’(順方向)及び5’-CCAAGAGGACAGACTCACTTTATGG-3’(逆方向)
・MLC-1用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-AGAAGGGCTCCATGTCTGACA-3’(順方向)及び5’-AAGATTTCAGGACCCGAGCAG-3’(逆方向)
・GATA-4用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-AGGCCTCTTGCAATGCGGA-3’(順方向)及び5’-CTGGTGGTGGCGTTGCTGG-3’(逆方向)
・α-サルコメアアクチン用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-GACCACAGCTGAACGTGAGA-3’(順方向)及び5’-CATAGCACGATGGTCGATTG-3’(逆方向)
・Sox9用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-GACTTCCGCGACGTGGAC-3’(順方向)及び5’-GTTGGGCGGCAGGTACTG-3’(逆方向)
・IBSP用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-TGCCTTGAGCCTGCTTCC-3’(順方向)及び5’-GCAAAATTAAAGCAGTCTTCATTTTG-3’(逆方向)
・IV型コラーゲン用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-CCTGGTCTTGAAAGGTGATAAG-3’(順方向)及び5’-CCCGCTATCCCTTGATCTC-3’(逆方向)
・ビメンチン用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-TGTCCAAATCGATGTGGATGTTTC-3’(順方向)及び5’-TTGTACCATTCTTCTGCCTCCTG-3’(逆方向)
・MMP-9用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-AATCTCTTCTAGAGACTGGGAAGG AG-3’(順方向)及び5’-AGCTGATTGACTAAAGTAGCTGGA-3’(逆方向)
・α-SMA用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-CCGACCGAATGCAGAAGGA-3’(順方向)及び5’-ACAGAGTATTTGCGCTCCGAA-3’(逆方向)
・GAPDH用プライマー:Invitrogen(登録商標)製の5’-GCAGTACAGCCCCAAAATGG-3’(順方向)及び5’-ACAAAGTCCGGCCTGTATCCAA-3’(逆方向)
・いずれのペプチドも、従来の溶液及び/又は固体相ペプチド合成法を用いて合成した。
・いずれの実験も、本明細書で定義されるGFR結合化合物の濃度を400ng/mLとして実施した。
・いずれの細胞培養実験も、I型コラーゲンで被覆したプラスチック上の培地で行って、人体の生理的条件を模倣した。
以下の一般的な方法及び手順を採用した。
・X線光電子分光法
X線光電子分光法では、AVG Scientific社製ESCALAB光電子分光装置を用いて、100Wの非単色化MgK1253.6eV源で表面解析を実施した。試料表面の解析X線スポットの面積は約200μm2であった。入射角は、解析深さ約5nmに相当する45°とした。フラッドガンを用いて電荷補償した。パスエネルギーを20eV一定として高解像度スペクトルを得た。
・免疫染色
まず、細胞を4%パラホルムアルデヒド/PBSを用いて4℃で20分間固定した。固定後、細胞を1%Triton X-100含有PBS中で15分間透過処理した。最初に、1%(v/v)特異的モノクローナル抗体を用いて細胞を37℃で1時間処理して、タンパク質を免疫蛍光可視化した。その後、Alexa fluor(登録商標)568又は647(IgG(H+L)のF(ab’)2断片)を用いて試料を室温で30分間インキュベートした。20ng/mL DAPIを用いて細胞核を室温で10分間、対比染色した。
・正接触数及び面積の定量
この定量には、画像解析フリーウェアであるImageJ(登録商標)ソフトウェアを使用した。まず、raw画像を8-bitファイルに変換した後、アンシャープマスク機能(settings 1:0.2)を用いて画像背景を除去した(rolling ball radius=10)。スムージング後、元の顕微鏡写真と同様に見えるが背景が最小限となっている処理画像を、閾値を設定することで二値画像に変換した。閾値は、設定を選択して経験的に決定し、これにより、ランダムに選択した顕微鏡写真のサブセットに対して最も正確な二値画像を得た。細胞面積は、raw蛍光画像を用いて手動で描写して測定した。総接触面積及び細胞当たり平均接触面積は、ImageJ(登録商標)の「Analyze Particules」で算出した。1条件当たり最小で50個の細胞を解析した。
・定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)
24時間培養後、RNeasy Total RNA Kit(Qiagen(登録商標))を用いて製造業者の指示書に従って全RNAを抽出した。精製した全RNAをテンプレートとして、ランダムプライマー(Invitrogen(登録商標))を用いた逆転写反応(Gibco Brl(登録商標))によってcDNAを作製した。その後、cDNAをテンプレートとして、SYBR green試薬(Bio-Rad(登録商標))の存在下、サーマルサイクラー(iCycler、Biorad(登録商標))を用いてリアルタイムPCR増幅した。データをiCycler IQTM(登録商標)ソフトウェアで解析し、ΔΔCt法で比較した。簡潔に言うと、標的遺伝子の平均Ct値をそのハウスキーピング遺伝子(GAPDH)の平均Ct値で規格化して、ΔCt値を得た。これをコントロール試料で規格化してΔΔCt値を得た。結果は、3回繰り返して実施した2群の実験から得た。
・ウェスタンブロッティング
24時間培養後、細胞を透過処理し(10%SDS、25mM NaCl、10nMペプスタチン、及び10nMロイペプチンの蒸留水+添加液溶液)、10分間沸騰させて、還元PAGE(Invitrogen)により分離させた。タンパク質をニトロセルロース上に移し、ブロッキングし、HRP結合抗体(Invitrogen)で標識した。ニトロセルロースをモノクローナル抗インテグリン(細胞外ドメイン)αv、α5、α3、α4、β1、β3、β5、及びβ6抗体(Santa Cruz Biotechnology)で処理することで、インテグリンαv、α5、α3、α4、β1、β3、β5、及びβ9をブロッティングした。ニトロセルロースをモノクローナル抗p-Smad1/5/8(Santa Cruz Biotechnology)で処理することで、Phosphor-Smad1/5/8をブロッティングした。全ての実験について、ウェスタンブロッティングは3回繰り返して実施し、アクチン及びクーマシーブルー染色用のブロットを追加して、サンプル間でタンパク質負荷量が確実に一定となるようにした。
・高解像度マイクロイメージャーによるペプチド密度の測定
シンチレーション測定とは対照的に、感受性、直線性、及び空間分解能の分野におけるベータイメージャーの性能により、固体表面用の新規なイメージング装置として本システムは非常に興味深いものである。検出原理は、もはやガス中で生じる電子雪崩のカウントに基づくものではなく、相互作用時に放出される光の分析に基づいている。定性的及び定量的オートラジオグラフィーに特に好適な平行板雪崩チャンバを用いて、ベータ放射活性を直接検出する。
131I-ペプチドのみをグラフト化して、及びRGDペプチドの存在下で131I-ペプチドをグラフト化して、ペプチド濃度を定量的に評価した。例えば、ペプチド溶液(1×10-3M)で希釈した131I-ペプチドの溶液中にポリマー試料を入れた。この溶液の放射活性を6μCi/mLに調整した。表面にグラフト化した放射標識131I-ペプチドの量C(nmol/mm2)を以下の式で算出した。
C=A×C0/A0
式中、Aは、as-treated試料の活性(分/mm2あたりのカウント)を表す。C0は、インキュベート溶液中のペプチド濃度(g/L)を表す。A0は、母液1mLの活性(cpm/L)を表す。b-VisionTM Biospaceソフトウェアを用いて後者の活性を較正して、μCiとcpm/L単位との関係を決定した。このフィッティングは、所定の希釈溶液の活性を測定することで実施した。10個の溶液の放射活性をベータイメージャーで測定したところ、A0は1.0 1010cpm/Lであった。
グラフトペプチドの水中での安定性を評価するため、各分析について131I-ペプチド活性(cpm/mm2)を較正した。最初に、14C標準スライドのベータ活性に相当するシグナルを一定レベルに設定して、全プローブ面積を較正した。その半減期(90日)が実験期間に対して無視できるものではないことから、最終的には131I-ペプチドの放射性崩壊を考慮した。更に、高解像度マイクロイメージャーによって、表面に分布した放射標識アミノ酸の情報が得られ、グラフト化が均一であることが確認できる。
・統計解析
リアルタイムPCRアッセイに関しては、全てのデータを平均±標準誤差として表し、対応のあるスチューデントのt検定によって統計的に解析した。
・GFR結合化合物と生理活性担体との共有結合的連合に使用した一般的手順は以下の通りである。
(方法1:表面調製及びヒドロゲル(PLLA等)との共有結合的連合)
アクリルアミド・アクリル酸共重合体ゲル基材の調製を例として、本明細書で定義されるGFR結合化合物の効果を示す。ヒドロゲルは、アクリルアミド及びアクリル酸を用いて、架橋剤としてのN,N’-メチレン-ビス-アクリルアミドの存在下、水性媒体中での重合によって合成する。実際には、アクリルアミド(AM、Merck)0.3gをPBS1X(Invitrogen)5mLに溶解させた。アクリル酸(AA、Merck)30μL、次いでN,N-メチレン-ビス-アクリルアミドxg(硬度の関数)を攪拌下で添加した。その後、NaOH溶液(1M、Aldrich)を滴下してpHを8にした。フリーラジカル重合によって、ヒドロゲル形成を進行させた。窒素をバブリングして開始溶液を10分間脱気することで、フリーラジカル重合プロセスの阻害剤として作用する酸素を除去した。溶液の上部は窒素雰囲気を維持し、10%過硫酸アンモニウム(Biorad)(フリ-ラジカル開始剤)50μL(総体積の1/100に相当)、次いでN,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(触媒、Aldrich)5μL(総体積の1/1000に相当)を添加した。重合溶液を穏やかにボルテックス撹拌した。重合前にこのゲル溶液0.5mLを迅速にスライドガラス上に配置し、この構成体の上部に別のスライドガラスを配置した。Finemann-Ross法及びKelen-Tudos法で算出した反応性比から、共重合体はランダムであり、反応性比rAM=3.76及びrAA=0.28であることが分かった。ここで得られた材料は、0.1~600kPaの様々な硬度を有している。
表面にある-COOH(カルボキシ)官能基を介してアクリルアミド・アクリル酸共重合体ゲル基材を本明細書で定義されるGFR結合化合物で化学的に機能化した。ジメチルアミノプロピル-3-エチルカルボジイミドハイドロクロライド(EDC、0.2M)+N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS、0.1M)を2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸(MESバッファ、0.1M MilliQ水溶液)に添加した溶液に非撹拌下、室温で一晩、ヒドロゲルを浸漬した後、MilliQ水(50mLで30分間)で洗浄した。オービタルシェーカーを用いて室温で18時間、ペプチド/PBS1X(濃度=10-3M)溶液中で本明細書で定義されるGFR結合化合物を固定化した。グラフト化後、修飾ヒドロゲルをPBS1Xで1週間洗浄した。
(方法2:固体材料(セラミック又はチタン等)との共有結合的連合)
制御雰囲気下(Ar雰囲気、グローブボックス)で材料を修飾した。本明細書で定義されるGFR結合化合物を共有結合的に修飾する戦略では、(1)(3-アミノプロピル)-トリエトキシシラン(濃度1×10-2M、4時間)を生体高分子表面にグラフト化し、(2)ヘテロ二官能性架橋剤である3-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート(濃度1×10-3M、4時間)で末端アミンを置換して、(3)「外部」マレイミド基と本明細書で定義されるGFR結合化合物(濃度1×10-3M、18時間)とを末端システインに存在するチオール基を介して反応させた。グラフト化後、修飾した材料をPBS1Xバッファで5日間洗浄した。
(例3:ポリマー(PET又はPEEK等)との共有結合的連合)
本試験で使用したポリマーはポリ(エチレンテレフタレート)(PET)である。まず、ポリマーを処理して、PET表面に-OH(ヒドロキシ)官能基から-COOH(カルボキシ)官能基を形成した。次いで、PET-COOH試料を、ジメチルアミノプロピル-3-エチルカルボジイミドハイドロクロライド(EDC、0.2M)+N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS、0.1M)を2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸(MES)バッファ(0.1M MilliQ水溶液)に添加した溶液に浸漬し、試料をMilliQ水(50mLで30分間)で洗浄した。最外表面に-OH(ヒドロキシ)官能基を有するポリマーにいずれも同じプロトコルを採用した。最後に、ペプチド/1X PBS(濃度=10-3M)溶液を室温で18時間インキュベートして、ペプチドを共有結合的に固定した。グラフト化後、材料をMilliQ水(100ml)で1週間洗浄した。
(実施例1:本開示のGFR結合化合物とチタンとの共有結合的連合)
制御雰囲気(Ar雰囲気、グローブボックス)下で生理活性担体を修飾した。GFR結合化合物を共有結合的に連合又は固定化する戦略では、(1)(3-アミノプロピル)-トリエトキシシラン(濃度1×10-2M、4時間)を生理活性担体の表面に連合又はグラフト化し、(2)ヘテロ二官能性架橋剤である3-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート(濃度1×10-3M、4時間)で末端アミンを置換して、(3)「外部」マレイミド基とGFR結合化合物(濃度1×10-3M、24時間)とを末端システインに存在するチオール基を介して反応させた。共有結合的に連合させた後、共有結合的医薬的連合体をリン酸緩衝生理食塩水(PBS1X)バッファで5日間洗浄した。PBSは生物学的研究で一般的に使用される緩衝液であり、リン酸ナトリウム及び塩化ナトリウムと、処方によっては塩化カリウム及びリン酸カリウムを含む水系塩溶液である。溶液のモル浸透圧濃度及びイオン濃度は人体とマッチする(等張)ので、生理学的であり、細胞無毒性である。
蛍光GFR結合化合物(本明細書中、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)に結合した配列番号1、図1)の共有結合的連合及びX線光電子分光法によって、生理活性担体の表面を特徴付けた(表1)。X線光電子分光法は、上述の通り実施した。
配列番号2~6のGFR結合化合物と共有結合的に連合した生理活性担体としてチタン合金材料(Ti6Al4V金属合金ペレット)を用いて得られた結果を表1に示す。
(実施例2:本開示のGFR結合化合物とPEEKとの共有結合的連合)
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)をエチレンジアミン(NH2=NH2)で処理して、PEEK表面にケトン(=O)官能基から-NH2(アミン)官能基を形成した。続いて、ヘテロ二官能性架橋剤である3-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート(濃度1×10-3M、4時間)の溶液にPEEK-NH2試料を浸漬して、「外部」マレイミド基と配列番号7のGFR結合化合物(濃度1×10-3M、24時間)とを末端システインに存在するチオール基を介して反応させた。共有結合的に連合させた後、医薬的連合体をPBS1Xで5日間洗浄した。
配列番号7の蛍光GFR結合化合物の共有結合的連合及びX線光電子分光法等の他の方法を用いて生理活性担体の表面を特徴付けた(表2)。X線光電子分光法は、上述の通り実施した。
配列番号7のGFR結合化合物と共有結合的に連合した生理活性担体としてPEEK材料を用いて得られた結果を表2に示す。
(実施例3:本開示のGFR結合化合物とPLLAとの共有結合的連合)
PLLA(ポリ乳酸)を、ジメチルアミノプロピル-3-エチルカルボジイミドハイドロクロライド(EDC、0.2M)+N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS、0.1M)を(2-(N-モルホリノ)-エタンスルホン酸(MESバッファ、0.1M MilliQ水)に添加した溶液に浸漬した後、MilliQ水(30分間)で洗浄した。配列番号8のGFR結合化合物の溶液(濃度1×10-3M、18時間、室温)を用いて共有結合的に連合させた。共有結合的に連合させた後、医薬的連合体をPBS1Xで5日間洗浄した。
配列番号8の蛍光GFR結合化合物の共有結合的連合及びX線光電子分光法等の他の方法を用いて生理活性担体の表面を特徴付けた(表3)。X線光電子分光法は、上述の通り実施した。
配列番号8のGFR結合化合物と共有結合的に連合した生理活性担体としてPLLAを用いて得られた結果を表3に示す。
(実施例4:本開示のGFR結合化合物及び生理活性担体の非共有結合的連合)
大気条件(空気)下、室温(約22℃)で生理活性担体を非共有結合的に連合させた。非共有結合的連合は、配列番号9のGFR結合化合物(濃度1×10-3M)とアパタイトセラミックとの混合物又は配列番号10のGFR結合化合物(濃度1×10-3M)とI型コラーゲンスポンジとの混合物を用いて実施した。非共有結合的医薬的連合体は、配列番号9及び10の蛍光GFR結合化合物(フルオレセインイソチオシアネート(FITC)と共有結合的に結合、図1)の共有結合的連合によって特徴付けた。アパタイトセラミック及びI型コラーゲンスポンジを用いた実験から図1に示す結果が得られたが、3日、7日、又は10日後にGFR結合化合物の顕著な放出は観察されなかったことから(図2a及びb)、GFR結合化合物とアパタイトセラミック又はI型コラーゲンとの相互作用は安定していることが分かった。
(実施例5:骨肉腫の再コード化)
上述の方法により、選択したGFR結合化合物(配列番号11~20)をPETと共有結合的に連合させ、ヒト骨肉腫細胞(ATCC(登録商標)製)と接触させた。この腫瘍細胞/医薬的連合体混合物を、10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM、Invitrogen(登録商標))で培養し、5%(v/v)CO2を含む湿潤雰囲気下、37℃でインキュベートした。全ての細胞培養実験において、最初の8時間は培地に血清を添加しないで培養した。いずれの細胞も低継代数(10継代以下)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数10000個/cm2で播種して実験を行った。
24時間細胞培養した後、細胞表現型を分析した。DMP-1(象牙質マトリックス酸性リンタンパク質1)、スクレロスチン、及びRANK-L(核内因子κB活性化受容体リガンド)の発現を分析して確認される通り、ヒト骨肉腫細胞の大多数(98%超)は、接着、伸展し、骨細胞に分化する(図3a)。細胞の再コード化中、骨肉腫細胞において、細胞形状の変化、細胞体の縮小、及び細胞突起の増加等の細胞形態の顕著な変化が生じて、図3bに示す特徴的な骨細胞形態が得られる。ここで、細胞培養18時間後及び24時間後、アクチンに対する標識抗体で細胞を免疫染色して、骨細胞形態の確立において重要な役割を担うことが従来報告されているアクチン細胞骨格を可視化及びモニタリングした(図3b)。また、細胞質細胞接着斑マーカーであるビンキュリンに対する抗体で細胞を染色して、細胞形態を詳細に可視化した。観察された再コード化細胞の形態を、同様の手順で免疫染色した骨肉腫細胞の形態と比較した。細胞培養24時間後、免疫蛍光標識から、細胞形状はすでに顕著に変化しており、すでに樹状突起が発生し始めていることがわかった(図3b)。これらの細胞は、特徴的な樹状様形態を呈し、細胞体体積が合計で約50%減少し、公知の一連の骨細胞マーカーを発現した。これらの結果から、いずれも本明細書で定義される生理活性担体に連合したGFR結合化合物は、短時間(24時間)のうちにヒト骨肉腫細胞から骨細胞への再コード化を誘導することが分かる。
(実施例6:横紋筋肉腫の再コード化)
上述の方法により、選択したGFR結合化合物(配列番号21~30)をPETと共有結合的に連合させ、ヒト横紋筋肉腫細胞(ATCC(登録商標)製)と接触させた。この腫瘍細胞/医薬的連合体混合物を、10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM、Invitrogen(登録商標))で培養し、5%(v/v)CO2を含む湿潤雰囲気下、37℃でインキュベートした。全ての細胞培養実験において、最初の8時間は培地に血清を添加しないで培養した。いずれの細胞も低継代数(10継代以下)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数10000個/cm2で播種して実験を行った。
筋原性バイオマーカーMLC-1(筋細胞軽鎖1)、GATA-4、及びα-サルコメアアクチンの発現を分析したところ、これらの腫瘍細胞は、本発明の医薬的連合体の存在下で筋細胞(筋細胞様細胞)に変換されたことが分かった。24時間培養後にこれらの遺伝子の発現の上昇が見られた(図4)。このため、方法の項で記載した通りに定量的リアルタイムPCRを実施した。
(実施例7:間葉系軟骨肉腫の再コード化)
上述の方法により、選択したGFR結合化合物(配列番号31~40)をPETと共有結合的に連合させ、ヒト横紋筋肉腫細胞(ATCC(登録商標)製)と接触させた。この腫瘍細胞/医薬的連合体混合物を、10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM、Invitrogen(登録商標))で培養し、5%(v/v)CO2を含む湿潤雰囲気下、37℃でインキュベートした。全ての細胞培養実験において、最初の8時間は培地に血清を添加しないで培養した。いずれの細胞も低継代数(10継代以下)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数10000個/cm2で播種して実験を行った。
軟骨細胞バイオマーカーSox9、IBSP(シアロタンパク質II)、及びIV型コラーゲンの発現を分析したところ、これらの腫瘍細胞が、本発明の医薬的連合体の存在下で軟骨細胞(軟骨細胞様細胞)に変換されたことが分かった。24時間培養後にこれらの遺伝子の発現の上昇が見られた(図5)。このため、方法の項で記載した通りに定量的リアルタイムPCRを実施した。
(実施例8:腺がんの再コード化)
上述の方法により、選択したGFR結合化合物(配列番号41~50)をPETと共有結合的に連合させ、ヒト腺がん細胞(ATCC(登録商標)製)と接触させた。この腫瘍細胞/医薬的連合体混合物を、10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したRPMI-1640培地で培養し、5%(v/v)CO2を含む湿潤雰囲気下、37℃でインキュベートした。全ての細胞培養実験において、最初の8時間は培地に血清を添加しないで培養した。いずれの細胞も低継代数(10継代以下)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数10000個/cm2で播種して実験を行った。
線維細胞バイオマーカーMMP-9、ビメンチン、及びα-SMAの発現を分析したところ、これらの腫瘍細胞が、本発明の医薬的連合体の存在下で上皮細胞(線維細胞様細胞)に変換されたことが分かった。24時間培養後にこれらの遺伝子の発現の上昇が見られた(図6)。このため、方法の項で記載した通りに定量的リアルタイムPCRを実施した。
(実施例9:増殖マーカーの顕著な低減によって示される腫瘍細胞の再コード化)
腫瘍細胞(本実施例の場合、骨肉腫細胞)を、生理活性担体としてのPETと配列番号11~14、24~26、及び51~63のGFR結合化合物のうち1種とを含む医薬的連合体上で培養した。腫瘍マーカーの迅速な(24時間)低下が観察された(図7)。次いで、接着チェックポイントにより、腫瘍抑制タンパク質p53及びpRBが活性化する。本発明の医薬的連合体上で培養した腫瘍細胞では、タンパク質発現量の定量(一般的な方法の項で記載した蛍光免疫染色及びImageJによる定量)で示されるように、p53の発現が低下し(図7A)、タンパク質リン酸化量の定量(一般的な方法の項で記載した蛍光免疫染色及びその後のImageJソフトウェアによる定量)で示されるように、pRBが脱リン酸化される(図7B)ことが分かった。
(実施例10:接着チェックポイントの活性化)
腫瘍細胞(本実施例の場合、骨肉腫細胞)を、生理活性担体としてのPETと配列番号12、19、30、及び39のGFR結合化合物のうち1種とを含む医薬的連合体上で培養した。主なシグナル伝達経路としては、Ras/MAPキナーゼ、FAK/Srcキナーゼ、及びPIP2が挙げられ、これらは、ウェスタンブロッティングによる定量で示されるように、24時間後に低下する(図8)。これは、ERKにおいてThr202及びTyr204でリン酸化が見られないことから分かる(図8A)。更に、Srcキナーゼにおいては、Thr416ではリン酸化が見られないが、Tyr527ではリン酸化が観察された(図8B)。最後に、3-ホスホイノシチド依存性タンパク質キナーゼ1(PDK1)のタンパク質発現の低下も見られた(図8C)。
(実施例11:パキシリン及びビンキュリン遺伝子発現の低下)
腫瘍細胞(本実施例の場合、骨肉腫細胞)を、生理活性担体としてのPETと配列番号12、19、30、及び39のGFR結合化合物のうち1種とを含む医薬的連合体上で培養した。24時間後、RT-PCRで示されるように、パキシリン及びビンキュリンの遺伝子発現が低下した(図9)。
(実施例12:サイクリンDプロファイル)
腫瘍細胞(本実施例の場合、骨肉腫細胞)を、生理活性担体としてのPETと配列番号12、19、30、及び39のGFR結合化合物のうち1種とを含む医薬的連合体上で培養した。RT-PCRで示されるように、細胞培養の最初の30分後にサイクリンD(サイクリンD1、サイクリンD2、及びサイクリンD3の算術平均)の遺伝子発現が低下した(図10)。これらのデータは、細胞がG0静止期に入ったことを示している。
(実施例13:GFR結合化合物密度の算出)
方法の項で記載した手順に従い、放射標識分子を用いて、生理活性担体上のGFR結合化合物の密度を測定したところ、GFR結合化合物(配列番号13、20、又は56)の大きさに応じて0.3~2.8pmol/mm2であった(図11)。
(実施例14:成長因子受容体の活性化)
以下の表4にまとめたデータから、本開示のある実施形態に係る医薬的連合体の腫瘍細胞再コード化作用(本実施例の場合、pRBの定量によるヒト骨肉腫細胞MG63)は、Smad1/5/8シグナル伝達経路の活性化(phospho-smad1/5/8のウェスタンブロッティング定量による)で示されるように成長因子受容体の活性化を伴うことが分かった。
(実施例15:RMSD測定及び再コード化活性)
以下の表5にまとめたデータから、RMSD値が2.45Å以下である本明細書に記載したGFR結合化合物を含む本開示のある実施形態に係る医薬的連合体は、腫瘍細胞(本実施例の場合、ヒト骨肉腫細胞MG63)から健常細胞への特に効率的な再コード化(pRbの定量で示す)を誘導することが分かった。
同様に、本明細書で詳述した方法を用いて、以下の表6にまとめたデータから、本明細書で既に記載したPETと連合した本明細書に記載したGFR結合ペプチドを含む本開示のある実施形態に係る医薬的連合体は、すなわち、
・配列番号201~209はMG63細胞に対して、
・配列番号210~217はヒト横紋筋肉腫細胞に対して、
・配列番号218~224は間葉系軟骨肉腫細胞に対して、
・配列番号225~238はヒト腺がん細胞に対して、
腫瘍細胞(本実施例の場合、上記の通り、MG63細胞、ヒト横紋筋肉腫細胞、間葉系軟骨肉腫細胞、及びヒト腺がん細胞)から健常細胞への特に効率的な再コード化(pRb及びP53の定量で示す)を誘導することが分かった。また、RMSDが2.45Å以下であるGFR結合ペプチドは、細胞の再コード化において特に有利で効率的であることも注目すべきである。
(実施例16:細胞外微小環境の接着成分の存在による細胞変換の阻害)
腫瘍細胞の再コード化プロセスにおける接着タンパク質阻害の重要性を示すため、本明細書で既に記載した方法を用いて、RGDペプチド(多くのECMタンパク質(フィブロネクチン等)に存在する一次インテグリン認識部位)及び本開示に係るGFR結合化合物の一例でPET基材を共有結合的に機能化した。
その後、この修飾基材をヒト骨肉腫細胞(ATCC(登録商標))と共に、10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)及び1%ペニシリン/ストレプトマイシンを添加したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM、Invitrogen(登録商標))で培養し、5%(v/v)CO2を含む湿潤雰囲気下、37℃でインキュベートした。全ての細胞培養実験において、最初の8時間は培地に血清を添加しないで培養した。いずれの細胞も低継代数(10継代以下)で使用し、サブコンフルエントに培養し、細胞数10000個/cm2で播種して実験を行った。図12A及び12Bに示す通り、RT-PCR及び細胞形態観察で特徴付けられるように、接着を促進する共有結合的に固定化された成分によって、骨肉腫細胞を骨細胞に再コード化するプロセスが阻害された。
また、RGDペプチドの存在は共有結合的にグラフト化したGFR結合化合物の密度を変化させなかったことも確認された。実際に、RGDペプチドがあってもなくてもGFR結合化合物の密度は安定している(約1.3pmol/mm2)ことが観察された(図12C)。
また、RGDペプチドはインテグリンα3β1と特異的に相互作用することも分かった。実際、特異的な抗体によってα3β1、α5β3、及びαvβ3インテグリン(すなわち、骨肉腫細胞の場合、RGDモチーフを含むECM分子の結合に関与する3種の主要な受容体二量体)を阻害したところ、抗α3β1処理に応答して骨肉腫細胞の接着が低下したことから、細胞が主にα3β1インテグリンと結合してRGD修飾基材と相互作用したことが示された(図12D)。αvβ3及びα5β3をブロックした場合にはこのようなことは観察されなかった(図12E)。これらの抗体阻害試験では、細胞を5g/mLの抗α3β1(JBS5クローン)、抗αvβ1(LM609クローン)、及び抗α5β3と共にプレインキュベートした。
(実施例17:インテグリン結合による細胞変換の阻害)
実施例16と同様の設定(腫瘍細胞、並びにRGDペプチド及びGFR結合化合物の一例で機能化したPET)により、shRNAを用いてインテグリンα3及びインテグリンβ1の発現をサイレンシングしたところ、24時間後にインテグリンα3及びインテグリンβ1のmRNA量がそれぞれ60~70%及び50~60%、インテグリンα3及びインテグリンβ1のタンパク質量が60~70%低下したことが分かった。更に、インテグリンα3及びβ1のshRNAは、いずれもRGD修飾基材上の骨肉腫の接着及び伸展を変調させたことが分かった(図13A及びB)。
従って、特定の理論に拘束されるものではないが、インテグリンα3β1は、骨肉腫の腫瘍プロファイルの保存に重要な因子であるようであり、骨肉腫から骨細胞への再コード化に重要な役割を果たすようである。本明細書中、α3β1インテグリン結合は、骨細胞再コード化の阻害には関与するが、骨肉腫の誘導には関与しないようである。実際に、本実験の枠組内において、骨肉腫の球状体様構造が次第に優勢となることが観察された(図13C)。これらの結果から、インテグリン結合は、球状体様構造又は骨細胞へ向かうヒト骨肉腫の挙動に影響を及ぼすことができるようである。
(実施例18:インビボラット試験)
A.骨肉腫モデル
本試験のモデルとしては、免疫不全マウスのOSRGaラット骨肉腫同所性異種移植モデルを選択した。このモデルは、実際、腫瘍の経時的な形成の点及びその生物学的特徴の点の両方で、ヒト骨肉腫腫瘍と非常に類似した骨肉腫腫瘍が形成することを特徴とする。ヒト骨肉腫と同様に、OSRGaモデルは、肺転移及び骨の過剰な再構築を伴った腫瘍増殖を特徴とする。実際に、骨と接触して増殖するOSRGa腫瘍細胞は、骨基質を産生し、成熟及び未成熟骨(網状骨)の形成や悪性骨溶解の増大を誘導する。更に、ヒト骨肉腫と同様に、OSRGa腫瘍は、細胞核の顕著な異常及び多数の有糸分裂を示す腫瘍骨芽細胞で構成されている。また、このモデルは再現性が高く、非常に高い頻度で局所同所性腫瘍形成を誘導する。
骨肉腫ラット腫瘍から単離したOSRGa細胞株は、そのインビトロ表現型及びインビボ腫瘍形成能の両方で十分に特徴付けられる。マウス脛骨骨膜に注射して接触させた場合、該細胞は、肺転移を伴う骨肉腫腫瘍の局所形成を誘導して、高再現性モデル(大抵は前臨床動物試験用)を提供する。
B.実験プロトコル
B.1.同所性異種移植手順
5日間の適応期間後、3~4週齢の雌性免疫不全マウス(Rj:NMRIヌード系)に対してラット骨肉腫OSRGa細胞を同所性異種移植した。骨肉腫モデルを確立するため、骨膜を引っ掻いた後、10μL懸濁液としてOSRGa細胞2×106個を筋内注射して、ヌードマウスの右脛骨と接触させた。注射中は鎮痛剤を投与した。
本試験のOSRGa同所性異種移植片の100%において骨肉腫腫瘍形成が観察された。OSRGa細胞注射から23日後に平均腫瘍体積が約500mm3となるまで、腫瘍成長を週2回評価した。その後、マウスを8つの異なる群にランダムに割り当ててから、化合物を投与した。
B.2.化合物投与
OSRGa細胞注射から24日後に、GFR結合ペプチド(配列番号240及び239)をセラミックゲルと1:1で共有結合的に結合した10-3M混合物を腫瘍内に注射した。効率的に分布させるため、平均腫瘍体積に応じて注射量を90μlとした。配列番号240及び239はそれぞれ(本明細書に既に記載した手順でN末端システインの共有結合を介して)セラミックゲルにグラフト化した。コントロール条件は、腫瘍に化合物を注射しない「投与なし」条件、及び非グラフト化セラミックゲルインプラント(コントロール1)とする。各種の実験条件及び結果を以下に詳述する。
本試験では、3つの実験条件について、最初の化合物投与注射から3日後(注射1回)及び25日後(注射4回)という2つの実験エンドポイントを試験した。手順が完了するまで、更に各種の手法で結果を評価分析する際、グループ割当ては実験者には知らされなかった。
B.3.病理組織学的分析
全ての実験条件について、腫瘍を取り除いてパラフィン包埋した後、連続的な横断切片を作製した。その後、これらの切片について徹底的な病理組織学的分析を実施して、以下の染色によって組織及び細胞構造、結果として腫瘍進行及び腫瘍細胞再コード化を評価した。
・ヘマトキシリン・エオシン(HE)染色:組織形態を定性的に分析する。
・マッソントリクローム(TM)染色:細胞を周辺の結合組織と区別する。
・免疫組織化学的アッセイ:E11抗原、スクレロスチン、DMP1、CD44
C.結果
腫瘍細胞から骨細胞への細胞形質転換を分析することで、骨肉腫細胞の再コード化を評価した。徹底的な病理組織的分析を実施することで、3つの実験条件について、更に各条件の2つのエンドポイントについて、各種のパラメータを用いて骨肉腫細胞の再コード化率を測定することができた。
試験の第1エンドポイント(3日、注射1回)では、以下の結果が得られた。
試験の第2エンドポイント(25日、注射4回)では、以下の結果が得られた。
2つのコントロール条件について両実験エンドポイントについて、腫瘍骨肉腫細胞から骨細胞への再コード化はほとんど見られなかった。従って、腫瘍細胞進行は低下しなかった。1回注射後の試験条件では、腫瘍骨肉腫細胞の再コード化が観察された。なお、試験条件で4回注射した場合、細胞再コード化プロセスの効率が大きく増大した。
D.結論
セラミックゲルに共有結合的にグラフト化した代表的なGFR結合化合物を用いた場合、ヒト骨肉腫の全ての特徴を示す骨肉腫動物モデルにおいて骨肉腫細胞を効率的に再コード化できることが分かった。
本開示の医薬的連合体は、腫瘍細胞から骨細胞(健常細胞型)への形質転換を誘導することで、腫瘍進行を阻止し、影響を受けた組織を再生することができるという特徴的な能力を有する骨肉腫に対する新規な治療策であることが分かった。