JP7261205B2 - 近紫外線照射機能を備えた照明装置 - Google Patents

近紫外線照射機能を備えた照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7261205B2
JP7261205B2 JP2020133373A JP2020133373A JP7261205B2 JP 7261205 B2 JP7261205 B2 JP 7261205B2 JP 2020133373 A JP2020133373 A JP 2020133373A JP 2020133373 A JP2020133373 A JP 2020133373A JP 7261205 B2 JP7261205 B2 JP 7261205B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultraviolet
lighting device
led
cover member
visible light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020133373A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022029846A (ja
Inventor
圭介 岩崎
大幹 高井
広実 三沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Endo Lighting Corp
Original Assignee
Endo Lighting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Endo Lighting Corp filed Critical Endo Lighting Corp
Priority to JP2020133373A priority Critical patent/JP7261205B2/ja
Publication of JP2022029846A publication Critical patent/JP2022029846A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7261205B2 publication Critical patent/JP7261205B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B20/00Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps
    • Y02B20/40Control techniques providing energy savings, e.g. smart controller or presence detection

Description

本発明は、近紫外線照射機能を備えた照明装置に関する。
本願の出願時点で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となるSARS-COV-2ウイルスの対策が急がれている。
食品工場などにおける流水や空気の殺菌・ウイルス不活化のため、水銀を用いた放電灯(水銀灯)である紫外線ランプが用いられている。しかしながら、水銀灯の紫外線は人体に悪影響を与えるとされているため、室内など人が立ち入ることのある生活環境においてはあまり利用されていない。一方で、水銀規制、窒化物半導体LED技術の進展及びLEDが放電灯より扱いやすいことを踏まえ、水銀放電灯の置き換えが可能な紫外線LEDの開発が進められている。
非特許文献1に記載されている、紫外線の殺菌効果の分光特性を図14に示す。「260nm付近の波長をもつ紫外線の殺菌効果が最も高いとされています。」との注釈がある。
特許文献1には、紫外線LEDを用いた殺菌装置が開示されており、「LED44は、紫外線を発するUV-LEDであり、その中心波長又はピーク波長が約220nm~350nmの紫外領域に含まれるものを用いる。例えば、光照射装置100を殺菌用途に用いる場合、殺菌効率の高い波長である260nm付近の紫外線を発するものを用いることが好ましい。」と記載されている。これらの文献より、波長300nm以上あるいは近紫外線(UV-A)とされる波長315nm以上、特に350nmよりも長波長の紫外線は殺菌用には適していないという常識が読み取れる。
特許文献2には、例えば撮影のために紫外線を照射する不可視光線LEDを備えた照明装置において、紫外線光源と連動して動作し、周囲に対し不可視光線を照射中であることを警告する可視光源も搭載した照明装置が開示されている。
特許文献3には、一般照明用の光を出射するLEDと、一般照明用と異なる用途用の紫外線を出射するLEDを備え、これらが直列に接続された光源が開示されている。直列接続されているので、一般照明用LEDと紫外線LEDは同時に点灯する。
特開2015-174026号公報 特開2008-107260号公報 特許6453550号公報
https://www.iwasaki.co.jp/optics/chishiki/uv/02.html
水銀灯の波長である254nm近辺の発光波長を有する深紫外LEDは、現時点では発光効率(投入電力に対する光出力)が悪く、また人体への悪影響も有する。一方、波長300nmあるいは波長315nm以上のいわゆる近紫外線LEDは、殺菌・ウイルス不活化効果が全くないか極めて弱いと考えられてきた。
本発明は、係る問題に鑑みてなされたものであり、いわゆる近紫外線LEDを用いて、人が立ち入ることのある生活環境における殺菌・ウイルス不活化効果を行うことができる照明装置を提供することを課題とする。
本発明は、複数の可視光LED、複数の波長350nm以上400nm以下の近紫外線LED、カバー部材と電源を備えた照明装置であって、前記カバー部材は、前記複数の可視光LED及び前記複数の近紫外線LEDを覆い、その他の波長の光源を覆わず、前記可視光LEDは照明用であり、前記近紫外線LEDはウイルス不活化用である、照明装置である。
本発明に係る照明装置は、主に無人状態の時間帯に前記近紫外線LEDが発する近紫外線を照射するスケジュール運転を行うものであってもよい。
本発明に係る照明装置は、さらに人感センサを備え、前記人感センサにより無人であると感知した場合に、前記近紫外線LEDが発する近紫外線を照射するものであってもよい。
本発明は、複数の可視光LED、複数の近紫外線LED、カバー部材と電源を備えた照明装置であって、前記カバー部材は、前記複数の可視光LED及び前記複数の近紫外線LEDを覆い、前記カバー部材は、主カバー部材及び副カバー部材を備え、前記副カバー部材は、前記近紫外線LEDの駆動時に、前記近紫外線LEDで励起され可視光である蛍光を発する、照明装置である
本発明において、前記副カバー部材は、前記主カバー部材で覆われていない端部に設けられていてもよい。また、前記副カバー部材の材質はポリカーボネートであってもよい。
本発明は、複数の可視光LED、複数の近紫外線LEDを備えた照明装置であって、前記可視光LEDから発する可視光と前記近紫外線LEDから発する紫外線は、前記照明装置の放射角内を照明及び照射するとともに、前記放射角外においては可視光の照明及び紫外線の照射が抑制されており、前記可視光LEDと前記近紫外線LEDは同時に駆動される照明装置である。
本発明における光源は、複数の前記可視光LEDと複数の前記近紫外線LEDの光が混合するように配置したものであってもよい。
本発明において、前記可視光LEDは照明用であり、前記近紫外線LEDは殺菌又はウイルス不活化用であることが好ましい。
本発明において、前記近紫外線LEDは、波長350nm以上波長400nm以下の光を照射するものであってもよい。
本発明に係る近紫外線照射機能を備えた照明装置は、可視光照明領域及び近紫外線照射領域が略同一であり、人間が活動する時間帯は照明装置として用い、人間が不在な深夜等の時間においては近紫外線を照射して殺菌・ウイルスの不活化を行うことが可能であるため、人間が活動することのある生活環境において安全に用いることができる。
また、本発明に係る近紫外線照射機能を備えた照明装置は、可視光照明領域及び近紫外線照射領域は略同一であり、照明装置は、放射角内における所定領域を照明及び照射し放射角外を照明・照射しないようにでき、前記可視光LEDと前記近紫外線LEDを同時に駆動して、所定領域における照明と殺菌・ウイルスの不活化を行うことが可能であるため、人間が活動することのある生活環境において安全に用いることができる。
実施形態1に係る照明装置の設置状態における斜視図。 実施形態1に係る照明装置の断面図。 実施形態1に係る照明装置内部の平面図及び断面図。 実施形態1に用いる近紫外線LEDの発光スペクトル。 実施形態1に係る照明装置のウイルスに対する照射試験結果。 実施形態1に係る照明装置の大腸菌に対する照射試験結果。 実施形態1に係る照明装置のスケジュール運転例。 実施形態1に係る照明装置の副カバー部材を説明するための要部斜視図。 実施形態1に係る照明装置の副カバー部材の発光スペクトル。 実施形態2に係る照明装置の要部斜視図。 実施形態3に係る照明装置の正面図及び断面図。 実施形態3に係る照明装置に用いるCOB型LEDの平面図。 実施形態3に係る照明装置の配置例。 非特許文献1に記載されている、殺菌効果の分光特性。
<実施形態1>
<近紫外線を用いた殺菌・ウイルス不活化>
背景技術において記載した通り、従来、波長315nm以上の紫外線(本願ではこの波長の紫外線を近紫外線と呼ぶこととする)は殺菌・ウイルス不活化に適していないと考えられてきた。確かに近紫外線では波長254nmの紫外線を発する水銀灯のように数秒で殺菌することは望めない。しかし、本発明者らは、近紫外線であっても数時間照射することにより、一定の殺菌・ウイルス不活化があれば、例えば深夜に近紫外線を照射することにより、通常の生活環境を清浄化できるのではないかという仮説を考え、殺菌・ウイルス不活化の検証、及び一般的環境において安全に使用可能な近紫外線の照射機能を備えた照明装置の構成を検討した。
<構成>
近紫外線照射機能を備えたベースライトである照明装置100の斜視図を図1に示す。照明装置100の器具本体110が、人の立ち入ることのある生活環境における天井190(壁との境界線を描画)に取り付けられ、光源ユニット120が器具本体110に取り付けられている。
器具本体110と光源ユニット120の断面図を図2に示す。
器具本体110は下面が開口した箱状であり、バネ受け117及びコネクタ118を備える。
光源ユニット120は、取付部121、基板122、可視光LEDである白色LED123W、近紫外線LED123U、主カバー部材124A、副カバー部材124B、電源125、制御部126、取付バネ127、コネクタ128を備える。取付バネ127は器具本体110のバネ受け117に取り付けられることにより、光源ユニット120が器具本体110に取り付けられる。コネクタ128は器具本体110のコネクタ118に接続され、商用電力が電源125に供給される。
電源125は、商用交流電力を直流に変換し、白色LED123W及び近紫外線LED123Uを独立に駆動可能である。各駆動出力は、外部からの制御信号で制御できる。本実施例においては、制御装置180からの制御信号が無線で伝送されて制御部126に受信され、制御部126が制御信号を電源125に送り、電源125が制御される。
外部からの制御信号を送る制御装置180としては、例えばスマートホンを用いる。制御装置180には、照明装置100をスケジュール運転するためのアプリ182が組み込まれている。
主カバー部材124A・副カバー部材124Bを外した内部の平面図を図3(a)、主カバー部材124Aを取り付けた状態の断面図を図3(b)に示す。取付部121上に設置された基板122上に、白色LED123W及び近紫外線LED123Uが配置されている(図では一部のみ示している)。白色LED123W及び近紫外線LED123U全体を覆うようにアクリル製の主カバー部材124Aが設けられるともに、主カバー部材124Aで覆われていない開口にあたる端部に、光拡散材の入ったポリカーボネートを材料とする副カバー部材124Bが設けられている。
主カバー部材124Aが複数の白色LED123W及び複数の近紫外線LED123U全体を覆っているため、可視光が照明される領域と紫外線が照射される領域がほぼ同一となる。つまり可視光の影になる部分は紫外線が照射されないことを認識できるので、殺菌・ウイルス不活化を行う必要のある部分が可視光の影にならないよう物体の配置を調整することができる。
<近紫外線LED>
近紫外線LEDの発光スペクトルを図4に示す。ダブルピークになっているが、その間である発光中心波長は370nmである。
なお、本発明者らは、波長350nm以上400nm以下の近紫外線LEDが好適に用いることができる、波長360nm以上380nm以下がさらに好ましいと考えている。波長350nm以上であれば、現在の窒化物LEDの効率が高いこと、アクリル製カバー部材などプラスチック製材料を透過することが可能であること、太陽光(AM1.5)にも含まれる波長であり人体への影響が少ないと考えられることによる。このことは波長360nmであればより顕著である。
一方殺菌・ウイルス不活化作用としては、波長400nm以下で効果があり、波長380nm以下でより効果が高いと考えられる。
<ウイルスに対する照射試験>
本照明装置のウイルス不活化効果を外部試験機関に依頼し、得られたウイルスに対する照射試験結果を図5に示す。なお、試験を行った照明装置は、主カバー部材124Aとしてポリカーボネートを用いた初期のタイプであり、アクリル製のものに比べて近紫外線出力が約1/3程度になっている。従って、実施形態1に係る照明装置においては、本試験結果以上の効果が得られることが予想される。
ガラスをウイルスシートのキャリアとして用いた。3つの試験群(Test Group)のウイルスシートは水平距離1m間隔で設置された2本のランプから2mの距離に置かれた。ランプの近紫外線照射時間は8時間である。3つのコントロール群(Control Group)については近紫外線を照射しない。
ウイルスとしては、H1N1インフルエンザAウイルス(A/PR/8/34ウイルス)を用いた。近紫外線照射後(コントロール群については照射相当時間経過後)、ホスト細胞であるMDCK細胞(イヌ腎臓上皮細胞株 Madin-Darby canine kidney cell の略称)に感染させて、ウイルス感染価(Infectivity titer of virus)の比較を行った。
その結果、ウイルス感染価(Infectivity titer of virus)は、コントロール群についてはそれぞれ4.68×10、4.68×10、6.31×10 TCID50/ml(TCID50はmedian tissue culture infectious dose(50%組織培養感染値量)、TCID50/mlは作用液1ml当たりのTCID50の数値)であったのに対し、試験群ではいずれも検出下限31.6 TCID50/ml未満であった。これより、本ランプによる8時間の照射により、ウイルスがほぼ全数死滅したという結果が得られた。
インフルエンザウイルスは、エンベロープを持つ一本鎖RNAウイルスに分類される。一方SARS-COV-2ウイルスも、エンベロープを持つ一本鎖RNAウイルスに分類され、サイズも類似である。近紫外線の効果はウイルスの構造を破壊することによって生じると考えられ、インフルエンザウイルスとSARS-COV-2ウイルスは類似の構造を有することから、近紫外線の照射によるウイルス不活化効果は、SARS-COV-2ウイルスについても適用可能と考えられる。
<大腸菌に対する照射試験>
同様に外部機関に委託して得られた大腸菌に対する照射試験結果を図6に示す。
ガラスを微生物シートのキャリアとして用いた。3つの試験群(Test Group)の微生物シートは水平距離1m間隔で設置された2本のランプから2mの距離に置かれた。ランプの近紫外線照射時間は8時間である。3つのコントロール群(Control Group)については近紫外線を照射しない。
試験微生物(Test Organisms)として大腸菌8099(Escherichia coli 8099)を用いた。
生存細胞数の指標であるコロニー形成単位cfu/pcsは、3つのコントロール群において4.2×10、4.3×10、4.1×10であった。一方、3つの試験群では、それぞれ7.0×10、7.2×10、6.8×10となった。つまり生存率はそれぞれ7.0×10/4.2×10=16.66%、7.2×10/4.3×10=16.74%、6.8×10/4.1×10=16.58%である。図4には100%から生存率を引いた値(killing rate)が記載されている。
<スケジュール運転>
図7に、1日における白色LED及び近紫外線LEDの運転スケジュール例を示す。
照明装置100の制御装置180として用いられるスマートホンにインストールされたアプリ182上で、図7に示すような、所定時刻における照明装置の動作のスケジュールを設定し、スケジュールに従った制御信号が無線により照明装置100に伝送される。照明装置100が一般的なオフィスに設置される場合、勤務開始時間前である6時に「近紫外線LED」が消灯し、2時間後に「白色LED」が点灯する。昼休みである12時から1時に照明を暗くし、1時より明るくし、所定勤務時間が終了後、残業時間において暗くする。残業者が不在となる時刻に「白色LED」を自動又は手動で消灯するとともに、その1時間後に「近紫外線LED」が点灯する。翌朝の消灯時刻まで「近紫外線LED」が点灯し、殺菌及びウイルスの不活化を行う。なお休日の場合は、例えば翌営業日開始前の9時間だけ近紫外線LEDを点灯することにより効果を損なわずに節電することができる。つまり、主に無人状態である深夜等において近紫外線LEDを駆動して近紫外線を生活環境に照射し、主に有人状態である昼・夜の時間帯に可視光LEDを駆動して生活環境を照明する。「主に」とは、深夜であっても人が出入りする場合があり、昼・夜の勤務時間帯であっても無人の場合があるが、そのような例外があってもよいという意味である。
なお、近紫外線が波長350nm以上の場合、人体への影響が極めて小さいため、近紫外線の照射と可視光の照明が同時に行われる時間があってもよい。例えば深夜に人が立ち入る場合に照明をつけるが、その際に近紫外線LEDを停止しなくてもよい。
<副カバー部材>
本照明装置において、近紫外線照射時に図8に示す副カバー部材124Bが青色に発光する。これは、ポリカーボネートに混入している光拡散材による蛍光作用と考えられる。このため、近紫外線LEDの駆動中に、近紫外線照射中であることを視認でき、安全性が向上する。副カバー部材124Bを透過した近紫外線LEDのスペクトルを図9に示す。波長370nm付近における近紫外線LED光の他に、波長436nmにピークを有する発光があり、青色に見えることがわかる。
<主カバー部材>
一方、主カバー部材124Aとしては、光拡散材である微粒子が混入されたアクリルが用いられている。紫外線光源のカバー部材としては、紫外線を透過する石英ガラスなどを用い、有機材料は用いないのが一般的である。理由は、有機材料では紫外線の透過率が低いことに加え、紫外線によって劣化するためである。一方本発明では、有機材料であるアクリルを用いても、波長372nmの光をほぼ透過させ、殺菌・不活化効果が得られることが確認できた。なお、アクリルのグレードによっては、波長372nmの光をほとんど通さないものもある。
また、このアクリル製カバー部材には光拡散材が含まれているため、可視光による照明時に、複数の可視光LEDを用いても個別のLEDが見えることがなく、均一な光が得られる。そして、可視光LEDと近紫外線LEDがカバー部材の内部に設置されているため、可視光による照明の照度分布をみることにより近紫外線の強度分布を見ることができ、近紫外線照射ができない影を除くように被照射物の配置を行うなどの配慮を行うことができる。
<実施形態2>
<構成>
実施形態2の照明装置200は、器具本体110(実施形態1と同じもの)と光源ユニット220を組み合わせたものであり、要部の斜視図を図10に示す。
<メッシュ補強カバー部材>
光源ユニット220は、カバー部材124Aに代わって、厚さ0.2mmあるいはそれ以下の厚さの透明シートをメッシュに張り付けて補強したカバー部材224Aを用いている。薄い透明シート(例えばアクリルシート)を用いているため、近紫外線が吸収されにくく、しかも白色LED123W(実施形態1と同じものを使用)の光がメッシュで適宜散乱されるため、光源からの光が拡散され、まぶしさが低減されるという特徴を有する。なお、虫や水滴の侵入が少ない場所で用いる場合には、薄いシートがなくメッシュだけのカバー部材を用いることにより、近紫外線透過率を高くすることができる。
メッシュの材料としては、不透明な金属ワイヤでよく、光を反射する素材、例えばアルミニウムなどが好ましい。またアクリル、ポリカーボネートといったプラスチック材料自体をメッシュ加工してもよい。
なお、副カバー部材としては、副カバー部材124Bと同じものを用いている。
<人感センサ>
光源ユニット220のカバー部材224Aに、人感センサ231を設けている。人感センサにはいろいろなタイプがあるが、人がいる生活環境下で継続的に近紫外線照射を停止させることを目的とする場合には、静止した人を検知することのできるサーモパイル型人感センサなどが好ましい。一方、人が出入りするトイレ等の生活環境に設置して、人が入ったときに照明を点灯させるとともに近紫外線照射を停止させるという用途であれば、焦電型人感センサでもよい。波長350nm以上の近紫外線は太陽光にも含まれる成分なので、人がいる状態で照射しても短時間であれば問題はないが、人への近紫外線の照射自体が嫌がられる場合もあるので、人感センサを用いて照明装置近傍において人を感知した場合に照射を止め、無人状態になった場合に近紫外線を照射することが望ましい。
人を感知しなくなった後、例えば5分間といった一定時間経過後に照明を消灯し、さらに例えば5分間といった一定時間経過後に近紫外線を照射することが好ましい。
人感センサの動作は、スケジュール運転と組み合わせることができる。例えば夜間にスケジュール運転で近紫外線照射を行い、人が入ってきた場合には、人感センサで検知して近紫外線照射を停止することができる。
なお、人感センサは、照明装置200から空間的に離れて設置され、人感センサの信号により照明装置200が制御できるものであればよい。
<近紫外線LED>
本実施形態では、図3における中心発光波長370nmの近紫外線LED123Uを、中心発光波長365nmの近紫外線LED223Uに置き換えている。LED123Uより短波長であるため、プラスチック材料のカバー部材を用いた場合には光吸収が多くなるが、メッシュ型カバー部材と組み合わせることにより光吸収が低減される。
<実施形態3>
<構成>
実施形態3に係るスポットライト型の照明装置300を図11(a)に、その灯体の光軸AXにおける断面図を図11(b)に示す。照明装置300は、灯体320がアーム340を介して電源装置350と一体化している。電源装置350はライティングダクト(ライティングレール(登録商標)、ダクトレール)360に取り付けられている。
灯体320の断面図である図11(b)を参照して、光源であるCOB型LED320が筐体321に取り付けられている。COB型LED320の発光領域323Lから発した光は、主にフード330の開口部から直接出射する。なお、光を少し散乱させるためのファセット加工がなされた反射板324などで散乱されて出射する成分もある。フード330の内面336は黒色塗装及び溝加工がなされ、光の反射が抑制されている。直接光は、放射角RAの内側を照明・照射する。
<COB型LED>
図12に、光源であるCOB(Chip On Board(チップオンボード))型LED320の平面図を示す。これは、配線基板322の表面における発光領域323L内に、可視光LEDであるCSP(Chip Scale Package(チップスケールパッケージ))白色LED323W、近紫外線LEDチップ323U、白色LED323W用接続端子328W、LEDチップ323U用接続端子328U、グラウンド接続端子328Gを備え、配線基板322を貫通する基板取付穴327を備える。
CSP型白色LED323Wは、窒化物半導体青色LEDを蛍光体含有封止樹脂で覆ったものである。
近紫外線LEDチップ323Uは、樹脂で覆われていない窒化物半導体LEDである。
複数の可視光LEDである白色LED323Wと近紫外線LEDチップ323Uを縦・横方向に交互に配置することにより、発光領域323Lから可視光と近紫外線が混合されて発光するようにでき、可視光照明領域と近紫外線照射領域を略同一の放射角RA内とすることができる。白色LED323Wと近紫外線LEDチップ323Uの数が異なる場合であっても、光が混合するように配置することにより、可視光照明領域と近紫外線照射領域を略同一にすることができる。
本実施形態では例えば放射角RAを20度とし、その範囲外においては直接光源が見えず、照明・照射を行わないようになっている。従って、在室する人の目の高さと光源の位置を考慮して照明装置を配置することにより、被照射体を照らしつつ人から光源が直接見えないようにすることができる。なお、放射角RAの外側における照明・照射を抑制するために、フード330のような遮蔽物のついた照明装置とすることやフード330の内側の反射を抑制することが好ましいが、必須ではない。
そのような配置の例を図13に示す。例えば受付やレジなどで、人391と人392がテーブル380上で物の受け渡しをする場合、照明装置300がテーブル380上である所定領域301を直接光で照明しつつ近紫外線を照射することにより、殺菌・ウイルス不活化を行いつつ、人391・392の目に直接光である近紫外線が照射されないようにすることができる。
従って、このような使用方法では、可視光の照明と近紫外線の照射を同時に行ってもよい。
<ダウンライトへの適用>
実施形態3はスポットライトを例示して説明したが、基本的に同じように指向性の高い照明装置を天井に埋め込んでダウンライトとし、所定領域を照明・照射してもよい。また照明・照射方向が変えられるユニバーサルダウンライトとしてもよい。
<変形例その他>
以上、本発明に係る照明装置の実施形態を説明したが、例示した照明装置を例えば以下のようにすることも可能であり、本発明が上述の実施形態で示した通りの照明装置に限られないことは勿論である。
(1)実施形態では、可視光源として1種類の白色LEDを用いていたが、これに代わって色温度の高いLED(例えば色温度6000Kの昼光色LED)と色温度の低いLED(例えば色温度2700Kの電球色LED)の両方を用いてもよい。そして、両者によって合成される照明装置の色温度を、例えば昼間は高く夜間に低くすることにより、体内時計に沿って心地よい光環境を作ることができる。また、色度の異なる3つ以上の可視光LEDを用いてもよい。
(2)実施形態では、可視光照明と近紫外照射を主に異なる時間に行う光源としてベースライト、可視光照明と近紫外照射を同時に行う光源としてスポットライト・ダウンライトの例を記載したが、可視光照明と近紫外照射を異なる時間に行う光源としてスポットライト・ダウンライト、可視光照明と近紫外照射を同時に行う光源としてベースライトを用いてもよい。
(3)実施形態1では、近紫外照射状態を表示するために副カバー部材の発光を用いたが、近紫外照射状態であることを表示するために可視光LEDを点滅させるなど別の方法を用いてもよい。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
100 照明装置
110 器具本体
118 コネクタ
120 光源ユニット
121 取付部
122 基板
123U 近紫外線LED
123W 白色LED
124A 主カバー部材
124B 副カバー部材
125 電源
126 制御部
127 取付バネ
128 コネクタ
180 制御装置
182 アプリ
190 天井
200 照明装置
220 光源ユニット
224A カバー部材
231 人感センサ
300 照明装置
301 所定領域
320 灯体
321 筐体
322 配線基板
323 COB型LED
323L 発光領域
323W CSP型白色LED
323U 近紫外線LEDチップ
324 反射板
326 バッフル
327 基板取付穴
328G・328W・328U 接続端子
330 フード
336 内面
340 アーム
350 電源装置
360 ライティングダクト
380 テーブル
391・392 人

Claims (10)

  1. 複数の可視光LED、複数の波長350nm以上400nm以下の近紫外線LED、カバー部材と電源を備えた照明装置であって、
    前記カバー部材は、前記複数の可視光LED及び前記複数の近紫外線LEDを覆い、
    前記可視光LEDは照明用であり、前記近紫外線LEDはウイルス不活化用である、
    明装置。
  2. 前記照明装置は、主に無人状態の時間帯に前記近紫外線LEDが発する近紫外線を照射するスケジュール運転を行う、請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記照明装置は、さらに人感センサを備え、
    前記人感センサにより無人であると感知した場合に、前記近紫外線LEDが発する近紫外線を照射する、請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 複数の可視光LED、複数の近紫外線LED、カバー部材と電源を備えた照明装置であって、
    前記カバー部材は、前記複数の可視光LED及び前記複数の近紫外線LEDを覆い、
    前記カバー部材は、主カバー部材及び副カバー部材を備え、
    前記副カバー部材は、前記近紫外線LEDの駆動時に、前記近紫外線LEDで励起され可視光である蛍光を発する、照明装置。
  5. 前記副カバー部材は、前記主カバー部材で覆われていない端部に設けられている、
    請求項4に記載の照明装置。
  6. 前記副カバー部材の材質はポリカーボネートである、
    請求項4又は5に記載の照明装置。
  7. 複数の可視光LED、複数の近紫外線LEDを備えた照明装置であって、
    前記可視光LEDから発する可視光と前記近紫外線LEDから発する近紫外線は、前記照明装置の放射角内を照明及び照射するとともに、前記放射角外においては可視光の照明及び近紫外線の照射が抑制されており、
    前記可視光LEDと前記近紫外線LEDは同時に駆動される、照明装置。
  8. 前記照明装置における光源は、複数の前記可視光LEDと複数の前記近紫外線LEDの光が混合するように配置されたものである、
    請求項7に記載の照明装置。
  9. 前記可視光LEDは照明用であり、前記近紫外線LEDは殺菌又はウイルス不活化用である、
    請求項から8のいずれか1項に記載の照明装置。
  10. 前記近紫外線LEDは、波長350nm以上波長400nm以下の光を照射する、
    請求項から9のいずれか1項に記載の照明装置。
JP2020133373A 2020-08-05 2020-08-05 近紫外線照射機能を備えた照明装置 Active JP7261205B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020133373A JP7261205B2 (ja) 2020-08-05 2020-08-05 近紫外線照射機能を備えた照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020133373A JP7261205B2 (ja) 2020-08-05 2020-08-05 近紫外線照射機能を備えた照明装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022029846A JP2022029846A (ja) 2022-02-18
JP7261205B2 true JP7261205B2 (ja) 2023-04-19

Family

ID=80324769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020133373A Active JP7261205B2 (ja) 2020-08-05 2020-08-05 近紫外線照射機能を備えた照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7261205B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6453550B2 (ja) 2014-03-02 2019-01-16 株式会社飯田照明 Led照明装置及びled光源

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160070195A (ko) * 2014-12-09 2016-06-20 백은숙 공간 개방형 살균소독 시스템

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6453550B2 (ja) 2014-03-02 2019-01-16 株式会社飯田照明 Led照明装置及びled光源

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022029846A (ja) 2022-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2712928C2 (ru) Осветительный модуль, излучающий часть уф-света
JP6242509B2 (ja) 空気浄化装置、照明装置、及び照明器具
CN209262813U (zh) 智能uvc杀菌照明灯
US20190350184A1 (en) Adhesive-type insect trap
EP3988125A1 (en) Sterilization apparatus using uv light source harmless to human body
KR20170114678A (ko) 공기 정화 기능을 내장한 엘이디 조명기기
WO2022005505A1 (en) Multispectral light disinfection system and method
US11878085B2 (en) LED UV sterilization device
JP6433734B2 (ja) 低誘引性照明装置
CN113294765A (zh) 一种带有uvc消毒功能的照明灯具
WO2022157193A1 (en) Adaptive disinfecting lighting device with improved safety
US20220001069A1 (en) Ultraviolet light disinfection system and method
CN114963084A (zh) 用于环境中空气消毒的发光装置
JP7261205B2 (ja) 近紫外線照射機能を備えた照明装置
KR100535889B1 (ko) 살균조명기구
CN213840570U (zh) 一种照明和杀菌led灯具及led灯具系统
CN212016217U (zh) 一种具有杀菌功能的吊塔
CN212730449U (zh) 一种快速脉冲强光杀菌消毒装置
EP4334641A1 (en) Disinfecting lighting device with improved safety and lighting perception
CN214596568U (zh) 一种消毒灯
US20220347329A1 (en) Luminaire emitting two different bands of disinfection light
JP6537771B2 (ja) 低誘引性照明装置
KR20220013156A (ko) 항균조명 led 등기구
CN213407084U (zh) 一种用于室内全方位杀菌消毒的uvcled灯
US20240082441A1 (en) A light emitting system for disinfecting a target area

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7261205

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150