JP7258761B2 - eベイピング装置の動作中に有機酸を形成するためのプレベイパー製剤 - Google Patents

eベイピング装置の動作中に有機酸を形成するためのプレベイパー製剤 Download PDF

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Description

例示的な実施形態は概して、eベイピング装置の動作中に一つ以上の有機酸のインサイチュー生成を介してeベイピング装置内の酸性度を制御するように構成されたeベイピング装置用のプレベイパー製剤に関する。
電子ベイピング装置(またはeベイピング装置)は、プレベイパー製剤(例えば液体材料など)を、成人ベイパー吸引者が摂取するベイパー(蒸気)へと気化するために使用される。eベイピング装置は、プレベイパー製剤を気化してベイパーを発生させるように構成されたヒーターと、電源と、カートリッジまたはヒーターを含むeベイピングタンクと、プレベイパー製剤を保持する貯蔵部とを含みうる。電源セクションは電池などの電源を含み、またカートリッジはヒーターと、液体状またはゲル状のプレベイパー製剤を収容する貯蔵部とを含む。ヒーターは芯を介してプレベイパー製剤と接触してもよく、プレベイパー製剤は貯蔵部内に貯蔵されていて、ヒーターは芯を介してプレベイパー製剤を加熱してベイパーを発生させるように構成されている。例えば、プレベイパー製剤は水、ビーズ、溶媒、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然または人工の風味剤、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのベイパー形成体のうち一つ以上を含むがこれらに限定されない、液体製剤、固体製剤、またはゲル製剤を含んでもよい。
紙巻たばこは、軽度から適度のえぐみの感応、および知覚される暖かさまたは強さを含む、成人喫煙者にとって望ましい感覚的体験を創出することが知られているベイパーを発生させる。eベイピング装置に関連して、成人ベイパー吸引者の喉で経験される感覚として一般に理解されるベイパーのえぐみ、および成人ベイパー吸引者の胸部で経験される感覚として一般に理解されるベイパーの強さは、ベイパーを形成するために使用されるプレベイパー製剤の含有量および濃度に基づき変化しうる。例えば、eベイピング装置の動作に起因するベイパー中のニコチンの濃度は、eベイピング装置の知覚されるえぐみおよび強度の一方または両方に対する効果を有しうる。
eベイピング装置は、ニコチンの量が紙巻たばこ中の量と類似している場合、紙巻たばこが蒸気相中で成人喫煙者に送達するよりも実質的に多くのニコチンを蒸気相中で成人ベイパー吸引者に送達することができ、これはベイパーのえぐみを増大し、えぐみ増大の結果として成人ベイパー吸引者の感覚的体験を低下させる。蒸気相におけるニコチンの割合は、喉のえぐみの知覚や知覚される他の異味の一方または両方の一因となりうる。気相中のニコチンの割合を低減することは、気相中のニコチンに関連して知覚される主観的欠陥を改善しうる。酸をプレベイパー製剤に追加して、eベイピング装置によって発生した蒸気相中に存在するニコチンの量を低減させうる。ところが、プレベイパー製剤中の酸度が高すぎることはまた、ペイパーの味覚を低下させうるか、または成分の安定性を低下させうる。
さらに、eベイピング装置の貯蔵寿命にわたって、成分はその他の成分と反応する場合があり、これはプレベイパー製剤を、eベイピング装置で適切に使用するには安定性が低く、かつあまり適切ではないものにしうる。例えば、プレベイパー製剤の様々な成分は、液剤中に存在する溶存酸素、または周囲酸素と反応して、酸化を起こしうる。
eベイピング装置のプレベイパー製剤は、eベイピング装置内のヒーターによって加熱された時に粒子相および気相を有するベイパーを形成するように構成されている。例示的な実施形態において、プレベイパー製剤はニコチン、水、プロピレングリコール、グリセロールまたはプロピレングリコールおよびグリセロールの混合物、糖および多糖炭水化物のうちの一方または両方の組み合わせ、酸化剤、添加塩基を含み、有機酸を実質的に含まない。プレベイパー製剤はまた、風味剤および/または芳香を含んでもよい。上述の組み合わせは、異なる糖の組み合わせ、異なる多糖炭水化物の組み合わせ、または異なる糖および異なる多糖炭水化物の組み合わせとしうる。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、酸化剤は金属酸化物を含みうる。例えば、酸化剤は酸化銅、酸化亜鉛、酸化鉄、およびこれに類するものを含みうる。
少なくとも一つの例示的な実施形態は、フルクトース、グルコース、ガラクトース、マルトースおよびキシロースのうちの少なくとも一つの形態の糖または多糖炭水化物を含むプレベイパー製剤に関する。例えば、糖または多糖炭水化物の濃度は、約1重量パーセント~約30重量パーセントの範囲、約1パーセント~約10重量パーセント、または約1重量パーセント~約5重量パーセントの範囲でありうる。
少なくとも一つの例示的な実施形態は、例えば約1~10重量パーセントのデンプン、セルロースおよびペクチンの形態の多糖炭水化物を含むプレベイパー製剤に関する。
少なくとも一つの例示的な実施形態は、eベイピング装置の動作中に一つ以上の有機酸を生成するように構成されたeベイピング装置に関し、一つ以上の有機酸は、eベイピング装置の動作前にはプレベイパー製剤に存在しない。例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中に、有機酸などの一つ以上の酸が、糖および多糖炭水化物の組み合わせの両方のうちの一つが酸化剤と反応することによって生成される。一つ以上の有機酸の生成の結果として、eベイピング装置の動作中に生成されたベイパーのえぐみの低減と強さの増大との両方のうちの一方が起こりうる。従って、成人ベイパー吸引者の感覚的体験が改善される。
少なくとも一つの例示的な実施形態は、eベイピング装置の動作中に一つ以上の有機酸を生成するように構成されたeベイピング装置に関し、生成された有機酸は、成人ベイパー吸引者の喉のえぐみのレベルおよび胸部における強さのレベルを低減させ、それ故に紙巻たばこの感覚的体験に匹敵する感覚的体験の知覚を成人ベイパー吸引者に提供する。
別の例示的な実施形態は、たばこ由来の製品を喫煙する時に経験される喉のえぐみのレベルおよび胸部で知覚される強さまたは暖かさのレベルと類似のえぐみ、強さまたは暖かさを含む感覚的体験を提供するように構成されたeベイピング装置に関する。強さとえぐみの所望のバランスを達成するにあたり、そのえぐみを増大することなく、eベイピング製品の強さを増大しうる。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置のプレベイパー製剤はベイパー形成体と、随意に水と、ニコチンと、糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つの様々な組み合わせとの混合物を含む。糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つの様々な組み合わせは、糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つとの一つ以上の化学反応によって、異なる強さの酸の生成につながり、ベイパー中のニコチンの低減に、異なる度合いの影響をもたらしうる。例示的な実施形態において、生成された酸は有機酸であってもよい。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中、動的平衡は典型的に、プレベイパー製剤中の解離酸分子と非解離酸分子との間に存在し、酸分子は糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つと、プロトン化ニコチン分子と、非プロトン化ニコチン分子との反応によって生成される。プロトン化ニコチン分子および非プロトン化ニコチン分子のそれぞれの濃度は典型的に、生成された酸(または複数の酸)の強度、および生成された酸(または複数の酸)およびニコチンのそれぞれの濃度に依存する。
様々な例示的な実施形態によるeベイピング装置の動作中、プレベイパー製剤がヒーターによって加熱された時、糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つの組み合わせは、加水分熱状態下でプレベイパー製剤の酸化剤および添加塩基の両方のうちの一つと反応して、一つ以上の有機酸を形成する。プレベイパー製剤に含まれる添加塩基は、例えば水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、および水酸化亜鉛を含みうる。製剤の要素が加熱中に気化された後、その後の冷却に伴い、製剤の要素は凝縮して蒸気を形成する。eベイピング装置の動作中に生成される一つ以上の酸の存在に起因するプロトン化された形態のニコチンの存在の増大は、加熱プレベイパー製剤の粒子相中のニコチンを実質的に閉じ込め、ベイパーの気相へのニコチンの可用性を低減する。気相中のニコチン含有量が低い結果として、成人ベイパー吸引者によって知覚される喉のえぐみの量が低減される。様々な実施形態において、eベイピング装置の動作中に化学反応によって生成された酸の組み合わせは、ニコチン塩を形成することによって気相ニコチンを低減させ、それによって粒子相から気相へのニコチンの移動効率を低減する。気相中のニコチン含有量が低い結果として、成人ベイパー吸引者によって知覚される喉のえぐみの量が低減されうる。ところが、気相中のニコチンの量は、成人ベイパー吸引者に満足のいくベイピング体験を提供するのに十分であり続ける。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は、例えば約85対15の比のベイパー形成体と水の混合物と、例えば最大4.5重量パーセントのニコチンと、約1パーセント~約30パーセントの糖と、約1~5パーセントの多糖炭水化物と、約1~3パーセントの酸化剤(例えば、CuOなど)と、約2パーセントの添加塩基(例えば、水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、および水酸化亜鉛など)とを含む。ベイパー形成体は、例えばグリセロールとプロピレングリコールを60対40の比で含みうる。例示的な実施形態において、酸化剤は、例えば酸化銅、酸化亜鉛、酸化鉄およびこれに類するものなどの金属酸化物を含む。例示的な実施形態において、添加塩基は水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、および水酸化亜鉛のうちの少なくとも一つを含む。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、糖および多糖炭水化物の両方の組み合わせのうちの一つの間の化学反応によってeベイピング装置の動作中に生成された一つ以上の有機酸は、約50パーセント以上の蒸発効率を有してもよく、また粒子相中のニコチンと比較してニコチン気相要素を約70重量パーセント以上低減させるのに十分な量が生成されうる。その他の実施形態において、一つ以上の酸は、ニコチンの気相要素を約40パーセント~約70重量パーセント低減させるのに十分な量が生成される。例えば、酸の濃度は、実質的に0.25重量パーセント~実質的に2重量パーセントとしうる。少なくとも一つの例示的な実施形態において、気相中のニコチンの濃度は、気相の実質的に1重量パーセント以下である。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置の気化された製剤の喉で知覚されるえぐみを低減する方法は、eベイピング装置の動作中に、糖の組み合わせおよび多糖炭水化物の組み合わせの両方のうちの一つと酸化剤との間の化学反応によって、ベイパーの味を劣化させることなく成人ベイパー吸引者によって知覚される喉のえぐみを低減するのに十分な量の一つ以上の酸を生成することを含む。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中に糖および/または多糖炭水化物の組み合わせの化学反応によって生成された酸はギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、1-グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3-ヘキサン酸、トランス-2-ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2-メチル酪酸、2-メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4-ペンテン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、および硫酸のうちの少なくとも一つを含む。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤中の糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つのそれぞれの濃度は、eベイピング装置の動作中に糖および/または多糖炭水化物の組み合わせとの反応によって生成された酸の濃度が、実質的に0.25重量パーセント~実質的に2重量パーセントであるような濃度としうる。糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つと酸化剤との間の反応は、生成された酸の濃度がまた、実質的に0.5重量パーセント~実質的に1.5重量パーセント、または実質的に1.5重量パーセント~実質的に2重量パーセントであるような反応としうる。それぞれの糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つと酸化剤との間の反応は、生成された酸の組み合わせが1~10種の酸を含みうるような反応としうる。例えば、それぞれの糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つと酸化剤との間の反応は、生成された酸の組み合わせが3種の酸を含みうるような反応としうる。糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つのそれぞれの濃度は、糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つと酸化剤との間の反応によって生成された酸の組み合わせが、実質的に等しい分量の各個別の酸が組み合わせに含まれるような濃度としうる。例えば、生成された酸の組み合わせは、実質的に等しい分量の酒石酸および酢酸を含みうる。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤中のニコチンの濃度は、実質的に1.5重量パーセント~実質的に6重量パーセントである。プレベイパー製剤中のニコチンの濃度はまた、実質的に3重量パーセント~実質的に5重量パーセントとしうる。ところが、例示的な実施形態において、ベイパーの気相中のニコチンの濃度は、eベイピング装置の動作中、有機酸が糖と多糖炭水化物の両方のうちの一つとの反応によって生成された時に、約1.5パーセント未満としうる。例示的な実施形態において、ベイパーの気相中のニコチンの濃度は、約2パーセント未満、約1パーセント、約0.5パーセントまたは約0.1パーセントである。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は実質的に3重量パーセントのニコチンを含む。少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は、実質的に3重量パーセント~5重量パーセントのニコチンを含む。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つのそれぞれの濃度は、酒石酸および酢酸の組み合わせをもたらしうる。糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つとの反応によって生成された酒石酸および酢酸は、同等の比率であってもよい。さらに、eベイピング装置の動作中に結果的に生成されたベイパーは、気相の実質的に1重量パーセント以下の量のニコチンを気相中に含みうる。酒石酸および酢酸の上記の組み合わせは、送達される総ニコチンの実質的に1パーセント以下のベイパーの気相中のニコチン濃度とともに、成人ベイパー吸引者が経験する味覚の結果的な劣化を伴うえぐみを実質的に増大させることなく、胸部での暖かさと気相中のより高い濃度のニコチンとを兼ね備えるベイパーをもたらす。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、上述の通り酸が生成された温度範囲は、摂氏約150度~摂氏約350度、または摂氏約250度~摂氏約325度である。
様々な例示的な実施形態において、糖および多糖炭水化物の両方のうちの一つのそれぞれの濃度は、結果的なベイパーの酸性度をペイパーの味覚を劣化させうるレベルにまで増大させることなく、eベイピング装置内部に形成されうる望ましくない堆積物を低減させることによって、ベイパーのpHの安定と、えぐみに関する成人ベイパー吸引者の感覚的体験の向上と、気相中のニコチンの低減と、eベイピング装置の性能の向上とをもたらしうる。望ましくない堆積物は、eベイピングが動作していない時にプレベイパー製剤中に存在する有機酸の反応によって形成されうる。
例示的な実施形態の上記およびその他の特徴および利点は、例示的な実施形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明することによってさらに明らかとなる。添付の図面は、例示的な実施形態を描写することを意図したものであり、意図された特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。添付の図面は、明記されていない限り、実寸に比例して描かれているとは考えられない。
図1は、例示的な実施形態によるeベイピング装置の側面図である。 図2は、例示的な実施形態によるeベイピング装置の長軸方向の断面図である。 図3は、eベイピング装置の別の例示的な実施形態の長軸方向の断面図である。 図4は、eベイピング装置の別の例示的な実施形態の長軸方向の断面図である。 図5は、様々な例示的な実施形態による、eベイピング装置のプレベイパー製剤の成分の安定性を増大させる方法を図示するフローチャートである。
幾つかの詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型にすぎない。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
それに応じて、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その実施形態は例として図面に示されていて、本明細書で詳細に説明される。しかし当然のことながら、開示された特定の形態に対する例示的な実施形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるすべての修正、均等物、代替物を網羅するものである。同様の数字は、図の説明の全体を通して同様の要素を指す。
当然のことながら、要素または層が別の要素もしくは層「の上にある」、「に接続される」、「に連結される」、または「を覆う」と言及される時、これはもう一方の要素もしくは層の上に直接あってもよく、それに直接的に接続されてもよく、それに直接的に連結されてもよく、またはそれを直接的に覆ってもよく、あるいは介在する要素もしくは層が存在してもよい。対照的に、要素が別の要素もしくは層「の上に直接ある」、「に直接的に接続される」、または「に直接的に連結される」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、本明細書の全体を通して同様の要素を指す。
「第一の」、「第二の」、「第三の」などという用語は、様々な要素、領域、層、およびセクションを記述するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、領域、層、およびセクションはこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されるべきである。これらの用語は、一つの要素、領域、層、またはセクションを別の領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。それ故に、下記で考察される第一の要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は、図中で図示する際に、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために本明細書で使用されてもよい。空間的関係の用語は、図に描写されている方向に加えて、使用時または動作時に装置の異なる方向を包含することが意図されていると理解されるべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と説明されている要素は、その後は他の要素または特徴の「上方に」方向付けられることになる。それ故に、用語「下方に」は上方および下方の両方の方向を包含する場合がある。装置は、別の方法で(90度回転して、または他の向きで)向きが決められる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
本明細書で使用される用語は、様々な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の限定を意図しない。本明細書で使用される単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合は、その限りではない。本明細書で使用される「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は、述べられた特徴、整数、工程、動作、および要素の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、またはこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態(および中間構造)の概略図である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、例えば製造技法または公差の結果としてもたらされた図の形状からの変形が予想される。それ故に、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば製造に起因する形状の逸脱を含む。それ故に、図に図示された領域は事実上、概略的なものであり、それらの形状は装置の領域の実際の形状を図示することを意図せず、例示的な実施形態の範囲を限定することを意図しない。
別の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が一般的に理解しているものと同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
本明細書において「約」または「実質的に」という用語を数値と組み合わせて使用する場合、それに伴う数値が、述べられた数値の前後±10パーセントの公差を含むということを意図する。さらに、本明細書において百分率に言及する場合、それらの百分率は重量に基づく(例えば重量百分率である)ことが意図される。「最大~まで」という表現は、ゼロから、その表現した上限までの量およびそれらの間にあるすべての値を含む。範囲を特定する時、その範囲はそれらの間にあるすべての値(例えば0.1パーセントずつに異なる値)を含む。
本明細書で使用される「ベイパー形成体」という用語は、使用時にベイパーの形成を促進し、かつeベイピング装置の動作温度にて熱劣化に対して実質的に抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物を説明する。適切なベイパー形成体は、プロピレングリコール、およびグリセロールまたはグリセリンのうちの一つ以上の多価アルコールの様々な組成物から成る。少なくとも一つの実施形態において、ベイパー形成体はプロピレングリコールである。
図1は、例示的な実施形態によるeベイピング装置60の側面図である。図1において、eベイピング装置60は、ねじ継手74で連結された、または滑り嵌め、スナップ嵌め、戻り止め、クランプおよび留め金、またはこれに類するもののうちの一つ以上などの他の接続構造によって相互に連結された、第一のセクションまたはカートリッジ70、および第二のセクション72または電源セクション72を含む。少なくとも一つの例示的な実施形態において、第一のセクションまたはカートリッジ70は交換可能なカートリッジであってもよく、また第二のセクション72は再使用可能なセクションであってもよい。別の方法として、第一のセクションまたはカートリッジ70および第二のセクション72は、一つの部品として一体的に形成されてもよい。少なくとも一つの実施形態において、第二のセクション72は、その遠位端28にLEDを含む。例示的な実施形態において、第一のセクションは、プレベイパー製剤を保持するように構成された、かつ手動で再充填可能なタンク70でありうるか、またはそれを含んでもよい。
図2は、eベイピング装置の例示的な実施形態の断面図である。図2に示すように、第一のセクションまたはカートリッジ70は、口側端インサート20、毛細管18、貯蔵部14を収容することができる。
例示的な実施形態において、貯蔵部14は内側管(図示せず)の周りに巻き付けたガーゼを含んでもよい。例えば、貯蔵部14は、内側に巻き付けたガーゼを囲む外側に巻き付けたガーゼで形成されてもよく、またはこれを含んでもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、貯蔵部14は、ばらの粒子、ばらの繊維、または織布繊維もしくは不織布繊維の形態のアルミナセラミックで形成されてもよく、またはこれを含んでもよい。別の方法として、貯蔵部14は、ばらの繊維を束ねた形態の、綿もしくはガーゼ材料などのセルロース系材料、またはポリエチレンテレフタラートなどのポリマー材料で形成されてもよく、またはこれらを含んでもよい。貯蔵部14のより詳細な説明を下記に提供する。
第二のセクション72は、電源12と、電源12を制御するように構成された制御回路11と、吸煙センサーまたは吸引センサー16とを収容することができる。吸煙センサー16は、成人ベイパー吸引者がeベイピング装置60を吸っている時に感知するように構成されていて、これは制御回路11によって電源12の動作を引き起こして、貯蔵部14内に収容されたプレベイパー製剤を加熱し、これによってベイパーを形成する。第二のセクション72のねじ部分74は、第一のセクションまたはカートリッジ70に接続されていない時に、電池充電器に接続して電池または電源セクション12を充電することができる。
例示的な実施形態において、毛細管18は、導電性材料から形成されるか、または導電性材料を含み、それ故に管18を通して電流を流すことによって管自体がヒーターとなるように構成されてもよい。毛細管18は、毛細管18が経験する動作温度で必要な構造的完全性を維持しながらも、加熱、例えば抵抗加熱が可能であり、プレベイパー製剤と反応しない任意の導電性材料であってもよい。毛細管18を形成するために適切な材料は、ステンレス鋼、銅、銅合金、フィルム抵抗性材料で被覆された多孔性セラミック材料、ニッケルクロム合金、およびこれらの組み合わせのうちの一つ以上である。例えば、毛細管18はステンレス鋼毛細管18であり、毛細管18の長さに沿った直流電流または交流電流の通過のためにこれらに取り付けられたリード線26を介してヒーターとして機能する。それ故に、ステンレス鋼毛細管18は、例えば抵抗加熱によって加熱される。別の方法として、毛細管18は、例えばガラス管などの非金属管であってもよい。こうした実施形態において、毛細管18はまた、ガラス管に沿って配置され、かつ加熱される(例えば、抵抗的に加熱される)能力がある導電材料(例えば、ステンレス鋼、ニクロム、またはプラチナワイヤーなど)を含む。ガラス管に沿って配置されている導電材料が加熱される時、毛細管18内に存在するプレベイパー製剤は、毛細管18内のプレベイパー製剤を少なくとも部分的に揮発させるのに十分な温度まで加熱される。
少なくとも一つの実施形態において、リード線26は毛細管18の金属部分に結合されている。少なくとも一つの実施形態において、一本のリード線26は毛細管18の第一の上流部分101に連結されていて、また第二のリード線26は毛細管18の下流の端部分102に連結されている。
動作において、成人ベイパー吸引者がeベイピング装置を吸う時に、吸煙センサー16は負圧によって生じた圧力勾配を検出し、制御回路11は毛細管18に電力を供給することによって、貯蔵部14内に位置するプレベイパー製剤の加熱を制御する。毛細管18が加熱されると、毛細管18の加熱部分内に含まれるプレベイパー製剤は揮発されて出口63から放出され、ここでプレベイパー製剤は拡張し、空気と混合して、混合チャンバー240内でベイパーを形成する。
図2に示す通り、貯蔵部14は、貯蔵部14内にプレベイパー製剤を維持し、貯蔵部14が圧迫されて、そこに圧力が適用されると開くように構成された弁40を含み、成人ベイパー吸引者が口側端インサート20でeベイピング装置を吸う時に圧力が生成され、その結果、貯蔵部14は貯蔵部14の出口62を通してプレベイパー製剤を毛細管18に押し出す。少なくとも一つの実施形態において、弁40は臨界の最小圧力に達した時に開き、プレベイパー製剤が貯蔵部14から不注意に分与されることが回避される。少なくとも一つの実施形態において、圧力スイッチ44を押すのに必要な圧力は十分に高いので、物理的動作または外側の物体の衝突などの外的要因によって圧力スイッチ44が不注意に押されることによる偶発的な加熱が回避される。
例示的な実施形態の電源12は、eベイピング装置60の第二のセクション72内に配置された電池を含むことができる。電源12は、電圧を印加して貯蔵部14内に収容されたプレベイパー製剤を揮発するように構成されている。
少なくとも一つの実施形態において、毛細管18とリード線26の間の電気的接続は実質的に導電性かつ温度抵抗性であり、一方で毛細管18は実質的に抵抗性があるので、発熱は接点ではなく主に毛細管18に沿って生じる。
電源セクションまたは電池12は再充電可能であってもよく、外部充電装置による電池の充電を可能にする回路を含んでもよい。例示的な実施形態において、回路は充電される時に、eベイピング装置の出口を介した所与の回数の吸引のための電力を提供し、その後、回路は外部充電装置に再接続されなければならない可能性がある。
少なくとも一つの実施形態において、eベイピング装置60は、例えばプリント基板上に搭載することができる制御回路11を含んでもよい。制御回路11はまた、装置が起動された時に発光するように構成されたヒーター作動灯27を含んでもよい。少なくとも一つの実施形態において、成人ベイパー吸引者がeベイピング装置を吸引する時にヒーター作動灯27が、燃焼する炭化部の外観をしたキャップを点灯させるように、ヒーター作動灯27は少なくとも一つのLEDを備え、かつeベイピング装置60の遠位端28にある。さらに、ヒーター作動灯27は、成人ベイパー吸引者に見えるように構成されうる。灯27はまた、所望する場合に灯27がベイピング中に点灯しないように、成人ベイパー吸引者が所望する時に灯27を点灯する、消灯する、または点灯および消灯の両方を行うことができるように構成されてもよい。
少なくとも一つの実施形態において、eベイピング装置60は、少なくとも二つの軸から離れた分岐出口21を有する口側端インサート20をさらに含み、分岐出口21は口側端インサート20の周りに均一に分布され、eベイピング装置の動作中、成人ベイパー吸引者の口内にベイパーを実質的に均一に分布させるようにする。少なくとも一つの実施形態において、口側端インサート20は、少なくとも二つの分岐出口21(例えば、3~8個以上の出口)を含む。少なくとも一つの実施形態において、口側端インサート20の出口21は、軸から離れた通路23の端に位置し、eベイピング装置60の長軸方向に対して外向きの角度を有する(例えば、分岐状)。本明細書で使用される「軸から離れた」という用語は、eベイピング装置の長軸方向に対してある角度を有することを意味する。
少なくとも一つの実施形態において、eベイピング装置60は、たばこ由来の紙巻たばことほぼ同じサイズである。一部の実施形態において、eベイピング装置60は、約80mm~約110mmの長さ、例えば約80mm~約100mmの長さおよび約7mm~約10mmの直径であってもよい。
eベイピング装置60の外側円筒状ハウジング22は、任意の適切な材料または複数の材料の組み合わせから形成されてもよく、またはこれを含んでもよい。少なくとも一つの実施形態において、外側円筒状ハウジング22は、少なくとも部分的に金属で形成されていて、制御回路11と、電源12と、吸煙センサー16とを接続する電気回路の一部である。
図2に示す通り、eベイピング装置60はまた、プレベイパー製剤貯蔵部14および毛細管18を収容することができる中間セクション(第三のセクション)73を含むことができる。中間セクション73は、第一のセクションまたはカートリッジ70の上流端でねじ継手74’に、および第二のセクション72の下流端でねじ継手74に嵌合されるように構成されることができる。この例示的な実施形態において、第一のセクションまたはカートリッジ70は口側端インサート20を収容し、一方で第二のセクション72は電源12と、電源12を制御するように構成された制御回路11とを収容する。
図3は、例示的な実施形態によるeベイピング装置の断面図である。少なくとも一つの実施形態において、毛細管18をクリーニングする必要性を回避するように、第一のセクションまたはカートリッジ70は交換可能である。少なくとも一つの実施形態において、第一のセクションまたはカートリッジ70と、第二のセクション72とを、ねじ接続なしで一体として形成されて、使い捨て可能なeベイピング装置を形成してもよい。
図3に示す通り、他の例示的な実施形態において、弁40は二方弁とすることができ、貯蔵部14は加圧することができる。例えば、貯蔵部14は、貯蔵部14に一定の圧力を印加するように構成された加圧機構405を用いて加圧することができる。そのため、貯蔵部14内に収容されたプレベイパー製剤の加熱によって形成されたベイパーの放出が促進される。貯蔵部14に対する圧力が軽減されると弁40は閉じ、加熱された毛細管18は、弁40の下流に残留しているプレベイパー製剤があれば排出する。
図4は、eベイピング装置の別の例示的な実施形態の長軸方向の断面図である。図4では、eベイピング装置60は、上流シール15内に中央空気通路24を含むことができる。中央空気通路24は内側管65に対して開く。さらに、eベイピング装置60は、プレベイパー製剤を貯蔵するよう構成された貯蔵部14を含む。貯蔵部14は、プレベイパー製剤と、随意に貯蔵媒体25(中にプレベイパー製剤を貯蔵するように構成されたガーゼなど)とを含む。一実施形態において、貯蔵部14は外側管6と内側管65の間の外側環状部の中に収容されている。貯蔵部14からのプレベイパー製剤の漏れを防止するために、環状部は上流端でシール15によって密封されていて、下流端でストッパー10によって密封されている。ヒーターが起動された時、芯220の中央部分内に存在するプレベイパー製剤が気化されてベイパーを形成するように、ヒーター19は芯220の中央部分を少なくとも部分的に囲む。ヒーター19は、間隙を介した二本のリード線26によって電池12に接続されている。eベイピング装置60は、少なくとも二つの出口21を有する口側端インサート20をさらに含む。口側端インサート20は、内側管65の内部と、ストッパー10を通して延びる中央通路64とを介して中央空気通路24と流体連通している。
eベイピング装置60は、シール15内の中央空気通路24の下流端82で不浸透性プラグ30を備える気流ダイバーターを含んでもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、中央空気通路24はシール15内で軸方向に延びる中央通路であり、シール15は外側管6と内側管65の間の環状部の上流端を密封する。半径方向空気チャネル32は、中央通路20から内側管65に向かって外側に空気を方向付ける。動作において、成人ベイパー吸引者がeベイピング装置を吸う時、吸煙センサー16は圧力勾配を検出し、ヒーター19に電力を供給することによって貯蔵部14内に位置するプレベイパー製剤の加熱を制御する制御回路11を起動する。
例示的な実施形態において、プレベイパー製剤はニコチン、水、プロピレングリコールおよびグリセロールのうちの一方または両方、糖および多糖炭水化物の組み合わせの一方または両方、酸化剤、添加塩基を含み、実質的に有機酸を含まない。eベイピング装置の動作中、糖、多糖炭水化物、または糖および多糖炭水化物の両方は、酸化剤および添加塩基と反応して一つ以上の酸を生成する。eベイピング装置の動作中にヒーターによってプレベイパー製剤を加熱すると、多量のプロトン化ニコチンと少量の非プロトン化ニコチンとを有するベイパーが発生されるように、酸、例えば有機酸は典型的に、プレベイパー製剤中の分子ニコチンをプロトン化し、これによってすべての揮発した(気化した)ニコチンのうちのわずかな部分のみが典型的に、ベイパーの気相内に残留する。例えば、プレベイパー製剤は最大5パーセントのニコチンを含みうるが、ベイパーの気相中のニコチンの比率は実質的に1パーセント以下であってもよい。
幾つかの例示的な実施形態において、糖および多糖炭水化物の一方または両方の量、ならびにプレベイパー製剤に添加される酸化剤および添加塩基は、結果として生成された酸の所望の強度および揮発性、およびプレベイパー製剤のPhを所望の範囲に調節するために必要な生成された酸の量に依存しうる。eベイピング装置の動作中に、糖と多糖炭水化物の組み合わせのうちの一方または両方と酸化剤との間の化学反応の結果として生成された酸が多すぎる場合、利用可能なほとんど、または実質的にすべてのニコチンはプロトン化され、蒸気の粒子相に入り、ベイパーの気相中のプロトン化されていないニコチンはわずかだけ残るか、または実質的に残らず、従って成人ベイパー吸引者の味覚の期待を満足するのに不十分なえぐみを伴う蒸気を生成する。対照的に、eベイピング装置の動作中に、糖と多糖炭水化物の組み合わせのうちの一方または両方と酸化剤との間の化学反応の結果として生成された酸が少なすぎるか、または効果のない(弱い)酸である場合、成人ベイパー吸引者が喉のえぐみの増大、場合によっては望ましくない喉のえぐみを体験しうるように、より大量のニコチンがプロトン化されないまま残り、ベイパーの気相中に残る。例えば、プレベイパー製剤のpHは約4~約6である。
およそ2重量パーセントを超えるニコチン含有量を有するプレベイパー製剤を用い、かつ一つ以上の酸が不在の場合、知覚される喉のえぐみは、成人ベイパー吸引者とってベイパーを不快なものにするレベルに近づきうる。およそ4重量パーセントを超えるニコチン含有量を有するプレベイパー製剤を用い、かつ一つ以上の酸が不在の場合、知覚される喉のえぐみは、成人ベイパー吸引者とってベイパーを受容し難いものにするレベルに近づきうる。本明細書の教示によるeベイピング装置の動作中、糖および/または多糖炭水化物と酸化剤と添加塩基との間の反応から一つ以上の酸を生成することで、知覚される喉のえぐみは、たばこ由来の製品で経験される喉のえぐみに類似した望ましいレベルに維持されうる。
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、eベイピング装置の動作中に糖および/または多糖炭水化物の組み合わせと酸化剤との間の化学反応の結果として生成された酸は、ベイパーの中に移動する能力を有する。酸の移動効率は、液体またはプレベイパー製剤中の酸の質量分率に対するベイパー中の酸の質量分率の比である。少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中に生成された酸または酸の組み合わせは、約50パーセント以上の蒸発効率、例えば約60パーセント以上の蒸発効率を有する。例えば、eベイピング装置の動作中、糖および多糖炭水化物の組み合わせのうちの一方または両方と、少なくとも一つの酸化剤と、少なくとも一つの添加塩基との間の反応から生成された酒石酸および酢酸は、約50パーセント以上の蒸気移動効率を有する。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中に生成された一つ以上の酸は、ニコチン気相要素分の量を、一つ以上の酸を含まない同等のプレベイパー製剤によって発生されたニコチン気相要素のレベルの約30重量パーセント以上、または約60重量パーセント~約70重量パーセント、または約70重量パーセント以上、または約85重量パーセント以上低減するのに十分な量である。
少なくとも一つの例示的な実施形態によると、eベイピング装置の動作中に生成される一つ以上の酸としては、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、1-グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3-ヘキサン酸、トランス-2-ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2-メチル酪酸、2-メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4-ペンテン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、硫酸、およびこれらの組み合わせのうちの一つ以上が挙げられる。プレベイパー製剤はまた、ベイパー形成体、随意に水、および随意に風味剤を含んでもよい。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、ベイパー形成体はプロピレングリコール、グリセリンおよびこれらの組み合わせのうちの一つである。別の例示的な実施形態において、ベイパー形成体は実質的にグリセリンのみである。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ベイパー形成体は、プレベイパー製剤の重量に基づき約40重量パーセント~プレベイパー製剤の重量に基づき約90重量パーセント(例えば、約50パーセント~約80パーセント、約55パーセント~約75パーセント、または約60パーセント~約70パーセント)の範囲の量で含まれている。その上、少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤は、約3:2の比で含まれるプロピレングリコールおよびグリセリンを含みうる。少なくとも一つの例示的な実施形態において、プロピレングリコールおよびグリセリンの比は、実質的に2:3および3:7であってもよい。
プレベイパー製剤は随意に水を含む。水は、プレベイパー製剤の重量に基づき約5重量パーセント~プレベイパー製剤の重量に基づき約40重量パーセントの範囲の量で、またはプレベイパー製剤の重量に基づき約10重量パーセント~プレベイパー製剤の重量に基づき約15重量パーセントの範囲の量で含まれうる。
eベイピング装置の動作中に生成された一つ以上の酸は、少なくとも摂氏約100度の沸点を有しうる。例えば、生成された一つ以上の酸は、摂氏約100度~摂氏約300度、または摂氏約150度~摂氏約250度(例えば、摂氏約160度~摂氏約240度、摂氏約170度~摂氏約230度、摂氏約180度~摂氏約220度、または摂氏約190度~摂氏約210度)の範囲の沸点を有してもよい。上記の範囲内の沸点を有する酸を生成することによって、酸はeベイピング装置のヒーター要素によって加熱された時に揮発する場合がある。ヒーターコイルおよび芯を利用する少なくとも一つの例示的な実施形態において、ヒーターコイルは摂氏約300度の動作温度に到達しうる。
eベイピング装置の動作中、糖および多糖炭水化物の組み合わせの両方のうちの一つと、少なくとも一つの酸化剤と、少なくとも一つの添加塩基との間の反応から生成された酸のプレベイパー製剤中の合計含有量は、プレベイパー製剤の重量に基づき、約0.1重量パーセント~約6重量パーセント、または約0.1重量パーセント~約2重量パーセントの範囲でありうる。プレベイパー製剤はまた、最大3重量パーセント~5重量パーセントのニコチンを含有してもよい。少なくとも一つの例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中のプレベイパー製剤の生成された酸の総含有量は、約3重量パーセント未満である。別の例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中のプレベイパー製剤の生成された酸の総含有量は、約0.5重量パーセント未満である。プレベイパー製剤はまた、約4.5重量パーセント~5重量パーセントのニコチンを含有してもよい。eベイピング装置の動作中に酒石酸および酢酸のうちの一方または両方が生成された時、プレベイパー製剤の生成された酸の総含有量は、約0.05重量パーセント~約2重量パーセント、または約0.1重量パーセント~約1重量パーセントであってもよい。
少なくとも一つの例示的な実施形態において、酒石酸は、約0.1重量パーセント~約5.0重量パーセントの範囲の量、例えば約0.4重量パーセントの量がプレベイパー製剤中に生成されうる。酢酸は、約0.1重量パーセント~約5.0重量パーセントの範囲の量が生成されうる。少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤の生成された酸の総含有量は、約3重量パーセント未満である。
その上、生成された酸の濃度および種類は、プレベイパー製剤中のニコチン含有量レベルが比較的高い場合でも、望ましい低いレベルの気相ニコチンを維持するように調節されうる。
例示的な実施形態において、プレベイパー製剤の生成された酸の総含有量は、約0.1重量パーセント~約6重量パーセントの範囲、例えば約0.5パーセント~約4重量パーセント、または約1パーセント~約3重量パーセント、または約1.5パーセント~約2.5重量パーセント、または約0.1重量パーセント~約2重量パーセントとしうる。例えば、実施形態において、プレベイパー製剤の生成された酸の総含有量は、プレベイパー製剤の総重量に基づき約0.5パーセント~約2.5パーセント、例えば約1.5パーセント~約2.0重量パーセントとすることができ、ここでプレベイパー製剤は、約2パーセント~約5パーセントのニコチン、例えば約2.5パーセント~約4.5パーセントのニコチンを含みうる。
例示的な実施形態において、酒石酸は、プレベイパー製剤の重量に基づき約0.1~約2重量パーセントの範囲の量が生成されていて、酢酸は、プレベイパー製剤の重量に基づき約0.1~約2重量パーセントの範囲の量が生成されている。実施形態において、酒石酸および酢酸の組み合わせは、プレベイパー製剤の重量に基づき約0.1~約2重量パーセント、例えば約1.5パーセント~約2重量パーセントの総量がプレベイパー製剤中に生成されている。例示的な実施形態において、酒石酸および酢酸はそれぞれ、例えばほぼ同一の量(プレベイパー製剤の重量パーセントで等しい)で生成されている。製剤は、ニコチンを約2重量パーセント~約10重量パーセントの範囲の量、例えば約2パーセント~約9パーセント、または約2パーセント~約8パーセント、または約2パーセント~約6パーセント、または約2パーセント~約5パーセントの範囲の量で含みうる。例えば、例示的な実施形態において、製剤は、ニコチンをプレベイパー製剤の総重量に基づき約2.5パーセント~約4.5パーセントの量で含みうる。製剤はまた、重酒石酸ニコチンを約0.5パーセント~約1.5パーセントの範囲の濃度で含みうる。
プレベイパー製剤はまた、風味剤を約0.01重量パーセント~約15重量パーセント(例えば約1パーセント~約12パーセント、約2パーセント~約10パーセント、または約5パーセント~約8パーセント)の範囲の量で含みうる。風味剤は天然風味剤または人工風味剤でありうる。少なくとも一つの例示的な実施形態において、風味剤は、たばこ風味、メントール、ウインターグリーン、ペパーミント、ハーブ風味、果実風味、ナッツ風味、酒風味、およびこれらの組み合わせのうちの一つである。
例示的な実施形態において、ニコチンはプレベイパー製剤の総重量に基づき約2重量パーセント~約6重量パーセント(例えば、約2パーセント~約3パーセント、約2パーセント~約4パーセント、約2パーセント~約5パーセント)の範囲の量でプレベイパー製剤に含まれている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、ニコチンはプレベイパー製剤の総重量に基づき最大約5重量パーセントの量で添加されている。少なくとも一つの例示的な実施形態において、プレベイパー製剤のニコチン含有量は、プレベイパー製剤の総重量に基づき約2重量パーセント以上である。別の例示的な実施形態において、プレベイパー製剤のニコチン含有量は、プレベイパー製剤の総重量に基づき約2.5重量パーセント以上である。別の例示的な実施形態において、プレベイパー製剤のニコチン含有量は、プレベイパー製剤の総重量に基づき約3重量パーセント以上である。別の例示的な実施形態において、プレベイパー製剤のニコチン含有量は、プレベイパー製剤の総重量に基づき約4重量パーセント以上である。別の例示的な実施形態において、プレベイパー製剤のニコチン含有量は、プレベイパー製剤の総重量に基づき約4.5重量パーセント以上である。
重量で2パーセント以上、例えば2重量パーセント~約6重量パーセントの濃度でニコチンを含むプレベイパー製剤を、生成された酸とともに、例示的な実施形態によるプレベイパー製剤に提供することによって、成人ベイパー吸引者にとって、より高いニコチンレベルに関連して知覚される感覚的利益(胸部の暖かさ)が達成されるとともに、一方でまた、より高いニコチンレベルに以前に関連した感覚的不利益(喉内の過度のえぐみ)を回避する。
幾つかの例示的な実施形態において、eベイピング装置の動作中に生成された酸は、製剤が約3パーセントのグルコースを含み、かつ水酸化ナトリウムまたはその他の添加塩基を実質的に含まない時、吸引当たり約3.8568μgの量となる。その他の例示的な実施形態において、約1パーセントの水酸化ナトリウム濃度を有するプレベイパー製剤については、eベイピング装置の動作時に生成された酸の総量は、グルコース濃度が約3パーセントの時に吸引当たり約1.82μg、グルコース濃度が約2パーセントの時に吸引当たり約1.37μg、グルコース濃度が約1パーセントの時に吸引当たり約0.75μgの量となる。
図5は、様々な例示的な実施形態による、eベイピング装置のプレベイパー製剤の成分の安定性を増大させる方法を図示するフローチャートである。図5において、方法はS100で開始され、ここでプレベイパー製剤が調製される。例示的な実施形態において、プレベイパー製剤はベイパー形成体、ニコチン、および少なくとも一つの糖および多糖炭水化物、少なくとも一つの酸化剤および少なくとも一つの添加塩基を混合することによって調製される。例えば、糖または多糖炭水化物はグルコースを含み、ベイパー形成体はグリセロールおよびプロピレングリコールの組み合わせを含み、酸化剤は酸化銅、酸化鉄および酸化亜鉛のうちの一つ以上を含み、添加塩基は水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、および水酸化亜鉛のうちの少なくとも一つを含む。S110において、eベイピング装置の動作中、プレベイパー製剤は加熱されて、それ故に一つ以上の糖および多糖炭水化物と、少なくとも一つの酸化剤と、少なくとも一つの添加塩基との間の反応を触媒する。S120において、上述の反応の結果として、一つ以上の酸が生成される。例示的な実施形態において、一つ以上の酸は有機酸を含み、気相ニコチンを低減させ、プレベイパー製剤の粒子相から蒸気相へのニコチンの移動効率を低減しうる。
例示的な実施形態において、プレベイパー製剤中の一つ以上の糖または多糖炭水化物の少なくとも一つを混合することは、フルクトース、グルコース、セルロース、マルトースおよびキシロースのうちの少なくとも一つを混合することを含む。また、酸化剤を混合することは、例えば酸化銅などの金属酸化物を混合することを含みうる。さらに、塩基を混合することには、水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、および水酸化亜鉛のうちの少なくとも一つを混合することが含まれる。
例示的な実施形態において、プレベイパー製剤の蒸気相内のニコチンの濃度は、実質的に1重量パーセント以下である。また、例示的な実施形態において、糖および多糖炭水化物の一方または両方との反応による一つ以上の酸を生成することは、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、1-グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3-ヘキサン酸、トランス-2-ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2-メチル酪酸、2-メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4-ペンテン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、硫酸のうちの少なくとも一つを生成することが含まれる。
例示的な実施形態が説明されているが故に、これらは多くの方法で変化しうることが明らかであろう。こうした変化は、例示的な実施形態の意図される精神と範囲を逸脱するものと見なされず、当業者にとって明らかであろうすべてのこうした修正は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図されている。

Claims (16)

  1. eベイピング装置のプレベイパー製剤であって、
    ニコチンと、
    糖類および多糖類炭水化物のうちの少なくとも一つと、
    金属酸化物を含む少なくとも一つの酸化剤と、
    水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、水酸化亜鉛、およびそれらの混合物の群から選択される少なくとも一つの添加塩基と、
    ベイパーを形成するように構成されたベイパー形成体とを備える、プレベイパー製剤。
  2. 前記少なくとも一つの糖類がフルクトース、グルコース、ガラクトース、マルトースおよびキシロースのうちの少なくとも一つを含む糖を含む、請求項1に記載のプレベイパー製剤。
  3. 前記少なくとも一つの糖類の濃度が1重量パーセント~30重量パーセントである、請求項1または請求項2に記載のプレベイパー製剤。
  4. 前記少なくとも一つの多糖類炭水化物がデンプン、セルロース、およびペクチンのうちの少なくとも一つを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のプレベイパー製剤。
  5. 前記糖類および多糖類炭水化物の少なくとも一つの濃度が1重量パーセント~10重量パーセントである、請求項1~4のいずれか一項に記載のプレベイパー製剤。
  6. 前記金属酸化物が酸化銅、酸化亜鉛、および酸化鉄のうちの少なくとも一つを含む、請求項1~5に記載のプレベイパー製剤。
  7. 前記糖類および多糖類炭水化物の少なくとも一つ、前記少なくとも一つの酸化剤、および前記少なくとも一つの添加塩基が、前記eベイピング装置の動作中に前記プレベイパー製剤の加熱によって反応するように構成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のプレベイパー製剤。
  8. 前記eベイピング装置の動作中に前記プレベイパー製剤の加熱によって、一つ以上の酸が、前記糖類および多糖類炭水化物の少なくとも一つと、前記少なくとも一つの酸化剤と、前記少なくとも一つの添加塩基との間の反応によって生成される、請求項7に記載のプレベイパー製剤。
  9. 前記一つ以上の酸がギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、1-グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3-ヘキサン酸、トランス-2-ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2-メチル酪酸、2-メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4-ペンテン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、硫酸のうちの少なくとも一つを含む、請求項に記載のプレベイパー製剤。
  10. 前記プレベイパー製剤の蒸気相内の前記ニコチンの濃度が1重量パーセント以下である、請求項1~9のいずれか一項に記載のプレベイパー製剤。
  11. 前記プレベイパー製剤が、前記ベイパー形成体と水を85対15の比で混合したものと、最大4.5重量パーセントの量のニコチンと、1パーセント~30パーセントの糖類と、1パーセント~5パーセントの多糖類炭水化物と、1パーセント~3パーセントの前記酸化剤と、2パーセントの前記添加塩基とを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のプレベイパー製剤。
  12. eベイピング装置のプレベイパー製剤の成分の安定性を増大させる方法であって、前記方法が、
    ベイパー形成体、ニコチン、一つ以上の糖類および一つ以上の多糖類炭水化物のうちの少なくとも一つ、金属酸化物を含む少なくとも一つの酸化剤および水酸化ナトリウム、アセトン、アンモニア、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、ピリジン、水酸化亜鉛、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの添加塩基を混合することによって前記プレベイパー製剤を調製する工程と、
    前記eベイピング装置の動作中、前記プレベイパー製剤を加熱して、一つ以上の糖類および一つ以上の多糖類炭水化物のうちの少なくとも一つと、前記少なくとも一つの酸化剤と、前記少なくとも一つの添加塩基との間の反応を促進させる工程と、
    前記促進された反応の結果として少なくとも一つ以上の酸を生成する工程とを含む、方法。
  13. 前記反応が、前記プレベイパー製剤を加熱する工程が、前記プレベイパー製剤を摂氏150度~摂氏350度に加熱することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記一つ以上の糖類および一つ以上の多糖類炭水化物のうちの少なくとも一つが、フルクトース、グルコース、セルロース、マルトースおよびキシロースのうちの少なくとも一つを含む、請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記金属酸化物が、酸化銅、酸化亜鉛、および酸化鉄のうちの少なくとも一つを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記一つ以上の酸が、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、1-グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3-ヘキサン酸、トランス-2-ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2-メチル酪酸、2-メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4-ペンテン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、硫酸のうちの少なくとも一つを生成する工程を含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
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