JP7257172B2 - 通信プログラム、通信装置、および、通信方法 - Google Patents

通信プログラム、通信装置、および、通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、通信プログラム、通信装置、および、通信方法に関する。
近年、デジタル化された様々なデータを流通させて活用することにより、新たなサービスやビジネスを創出するデジタルトランスフォーメーションに対する期待が高まっている。異なる企業や組織の間など、データが複数の拠点に分散されている場合にデータを流通する方法の1つとして、デバイス間のピアツーピア通信により、電子ファイルを共有することも提案されている。
関連する技術として、各ノードに設けられた分散型台帳記憶手段にユーザによる登録レコード、鍵情報、属性ベース暗号に関連する処理プログラムなどを記憶させる分散型台帳システムが提案されている(例えば、特許文献1など)。このシステムでは、分散型台帳上に記録されたプログラムを用いてレコードの登録、属性ベース暗号に基づく暗号化および復号処理などが行われる。また、発注元業者から、契約実績のある業者の組を経由して発注先候補に至る探索経路中の各組での契約実績を示す関連度を用いて、発注元業者と発注先候補業者との間の関係性を求めるシステムも知られている(例えば、特許文献2など)。商品の授受の円滑さを表わす時間スコア、オークションユーザ間の相互関係の強さを表わす関係スコア、オークション経験の差を評価する評価値差スコアを用いて、取引相手の信頼性を図るユーザ評価システムも提案されている(例えば、特許文献3など)。
特開2018-098564号公報 特開2018-124930号公報 特開2011-044066号公報
企業などのユーザ間でデータの取引を行う場合、取引を行う各ユーザは、互いに相手の存在を確認し、さらに相手が取引を正しく履行できる存在として信用できるかを判断(与信判断)することになる。与信判断は取引を開始する前に、取引を行う企業が実施するが、各企業が与信判断を行うために用いる情報を独自で入手することは困難である。このため、与信判断に使用される情報が専門の調査会社から入手されることや、特定の組織が信用度の評価することが多い。しかし、特定の組織が与信判断に使用する情報を管理する場合、与信判断に使用される情報を管理している組織に権限が集中してしまうため、この組織による不正が可能になってしまう。また、特定の組織がユーザの信用度を評価する場合にも同様に、不正が行われるおそれがある。このような不正が行われると、データの取引に使用されるプラットフォーム全体の信用低下につながるおそれもある。
本発明は、1つの側面として、信頼性の高い与信判断方法を提供することを目的とする。
ある1つの態様にかかる通信プログラムは、データ流通ネットワークに参加する通信装置で実行される。通信装置は、前記データ流通ネットワークに参加している装置間で共有され、前記データ流通ネットワークを介して行われた取引の情報を記録した分散台帳を解析することにより、前記取引の履歴情報を生成する。通信装置は、前記履歴情報を用いて、前記データ流通ネットワークを介して取引を行ったユーザの各々の信用度を算出する。通信装置は、前記通信装置を介して取引を行う端末からの要求に応じて、前記信用度を前記端末に送信する。通信装置は、前記信用度を受信した前記端末から送信される取引要求を、該取引要求の送信元として該取引要求に示されている該端末のアドレスを前記通信装置のアドレスに変更した上で、該取引要求における要求先のユーザが利用する装置に転送する
信頼性の高い与信判断方法を提供できる。
実施形態にかかる通信方法の例を説明する図である。 通信装置の構成の例を説明する図である。 通信装置のハードウェア構成の例を説明する図である。 ネットワークの例を説明する図である。 分散台帳に記録される情報の例を説明する図である。 分散台帳の更新方法と取引履歴の抽出方法の例を説明する図である。 変換データの例を説明する図である。 変換処理の例を説明する図である。 取引履歴の抽出方法の例を説明するフローチャートである。 信用度の計算処理の例を説明するフローチャートである。 信用度の計算方法の例を説明する図である。 変換データと与信グラフの例を説明する図である。 与信グラフを用いた取引の例を説明する図である。 第2の実施形態での変換データの生成方法の例を説明する図である。 信用度の計算処理の例を説明するフローチャートである。 信用度の計算処理の例を説明するフローチャートである。 第3の実施形態にかかるネットワークの例を説明する図である。
図1は、実施形態にかかる通信方法の例を説明する図である。図1に示すシステムでは、データの取引を行うプラットフォームとなるネットワークに、通信装置10a~10dが含まれており、通信装置10a~10dには、端末2a~2dが接続している。例えば、端末2a~2dは、取引を行う企業に勤務するオペレータが操作する端末であり、通信装置10は、取引を行う企業が設置したゲートウェイ装置であり得る。
通信装置10a~10dの各々は、分散台帳41(41a~41d)と信用度スコアリングプログラム15(15a~15d)を備える。分散台帳41には、ブロックチェーン技術を用いて改竄不能な形式で情報が記録され、適宜更新される。このため、各通信装置10は、分散台帳41の情報を共有しているといえる。分散台帳41には、プラットフォーム上でのデータに対する全てのアクセスの履歴が含まれている。さらに、分散台帳41には、取引の対象となるデータの属性情報も含まれていてもよい。以下の説明では、データの属性情報のことを、データのメタデータと記載することがある。また、プラットフォーム上でのデータに対するアクセスには、例えば、データの取得やメタデータの登録などが含まれる。従って、分散台帳41には、プラットフォームを介して取引可能な全てのデータについて、メタデータの登録の記録とデータの取得の記録が含まれている。このため、各通信装置10で動作する信用度スコアリングプログラム15は、分散台帳41を解析することにより、ネットワークを介して行われた全ての取引についての取引履歴を生成することができる。
ネットワークを介して、これまでに取引を行ったことのない他の企業との取引を開始しようとする企業のオペレータは、端末2を操作することにより、通信装置10に対して信用度の情報を要求する。例えば、端末2aのオペレータは、通信装置10aに対して、企業の信用度の情報を要求する。すると、通信装置10a上で動作する信用度スコアリングプログラム15aは、分散台帳41aを用いて取引履歴を生成し、生成した履歴情報を用いて、各企業の信用度を算出する。例えば、ある企業の信用度は、その企業の取引先の数、その企業の取引数、取引先の信用度などを用いて計算され得る。通信装置10aは、信用度スコアリングプログラム15aの処理により得られた信用度の情報を端末2aに送信する。すると、端末2aのオペレータは、信用度の情報を用いて、取引を行おうとしている他の企業が取引先として信用できるかを判定し、取引を開始できる。
以上の説明では通信装置10aで信用度の計算等が行われる場合を説明したが、他の通信装置10も、その通信装置10と通信している端末2からの要求に応じて、通信装置10aと同様に信用度の計算等を行うことができる。なお、図1に示すネットワークは一例であり、実装に応じて変更され得る。例えば、ネットワーク中の通信装置10や端末2の数は任意である。また、1台の通信装置10に接続される端末2の数も任意である。
実施形態にかかる方法を用いると、通信装置10は、全ての通信装置10で共有している分散台帳41中の情報を用いて、各企業の信用度を計算することができる。このため、ユーザは、ユーザ自身が設置した通信装置10で計算された信用度を用いて与信管理を行うことができる。ここで、ユーザは与信判断に使用する情報を専門の調査会社から入手しなくてもよいため、調査会社などの特定の組織による不正が行われるおそれがない。また、分散台帳41の情報は、ブロックチェーン技術を用いて管理されるため、改ざんが行われるおそれもない。従って、実施形態にかかる方法によると、ユーザは、正確な取引履歴を用いて、個々に取引先の信用度に関する情報を取得することができる。従って、実施形態にかかる方法では、特定の組織から他の企業に対する信用度を取得する場合と異なり、信用度を計算する機関で不正が行われる懸念もない。このため、ユーザは信頼性の高い与信評価を行うことができる。
<装置構成>
図2は、通信装置10の構成の例を説明する図である。通信装置10は、通信部20、制御部30、および、記憶部40を備える。通信部20は、送信部21と受信部22を備える。送信部21は、端末2や他の通信装置10などの他の装置にパケットを送信する。受信部22は、端末2や他の通信装置10などの他の装置からパケットを受信する。
記憶部40は、分散台帳41を有する。さらに、記憶部40は、制御部30での処理に応じて取引履歴42、変換データ43、および、与信グラフ44を記憶できる。分散台帳41は、ネットワーク中のいずれかの通信装置10を介して登録されたメタデータ、メタデータの登録履歴、および、データの取得履歴などを含む。取引履歴42は、分散台帳41に基づいて生成された取引の履歴情報である。変換データ43は、制御部30での処理に適した形式に取引履歴42を変換することによって得られた情報である。与信グラフ44は、各企業についての信用度の計算結果をまとめたデータである。分散台帳41、取引履歴42、変換データ43、与信グラフ44の例は後述する。
制御部30は、生成部31、変換部32、算出部33、更新部34、および、アプリケーション処理部35を有する。生成部31は、分散台帳41を用いて取引履歴42を生成する。変換部32は、算出部33での処理に適した形式に取引履歴42を変換することにより、変換データ43を生成する。算出部33は、変換データ43を用いて各企業の信用度を計算するとともに、得られた計算結果を用いて与信グラフ44を生成する。更新部34は、ブロックチェーン技術に従って分散台帳41の更新処理を行う。なお、更新部34は、分散台帳41の更新に際して、通信部20を介して他の通信装置10と通信することにより、ネットワーク中の全ての通信装置10が保持する分散台帳41の内容が同じになるように分散台帳41を更新できるものとする。アプリケーション処理部35は、通信装置10で動作するアプリケーションによる処理を行う。例えば、アプリケーション処理部35は、コンソーシアム型ブロックチェーン技術などにおけるスマートコントラクトの機能を実現するための処理を行うことができる。この場合、アプリケーション処理部35は、通信装置10や端末2に対する認証処理や、発行されたトランザクションの内容の検証処理を行うこともできる。アプリケーション処理部35は、適宜、他の通信装置10での検証結果を取得し、クラスタ中の特定割合の通信装置10がトランザクションの内容が正しいと判定した場合に、指定された通信を許可しても良い。
図3は、通信装置10のハードウェア構成の例を説明する図である。通信装置10は、プロセッサ101、メモリ102、バス105、ネットワークインタフェース109を備える。さらに、通信装置10は、入力装置103、出力装置104、記憶装置106、可搬記憶媒体駆動装置107の1つ以上を有していても良い。
プロセッサ101は、任意の処理回路であり、例えば、Central Processing Unit(CPU)とすることができる。プロセッサ101は、制御部30として動作する。プロセッサ101は、メモリ102や記憶装置106に記憶されたプログラムを実行することができる。例えば、プロセッサ101は、記憶装置106などに記憶された信用度スコアリングプログラム15を実行することにより、制御部30を実現できる。メモリ102は、プロセッサ101の動作により得られたデータや、プロセッサ101の処理に用いられるデータを、適宜、記憶する。記憶装置106は、プログラムやデータなどを格納し、格納している情報を、適宜、プロセッサ101などに提供する。メモリ102や記憶装置106は、通信装置10において、記憶部40として動作する。
バス105は、プロセッサ101、メモリ102、入力装置103、出力装置104、記憶装置106、可搬記憶媒体駆動装置107、ネットワークインタフェース109を、相互にデータの送受信が可能になるように接続する。入力装置103は、キーボード、マウス、マイク、カメラなど、情報の入力に使用される任意の装置であり、出力装置104は、ディスプレイなど、データの出力に使用される任意の装置である。可搬記憶媒体駆動装置107は、メモリ102や記憶装置106のデータを可搬記憶媒体108に出力することができ、また、可搬記憶媒体108からプログラムやデータ等を読み出すことができる。ここで、可搬記憶媒体108は、Compact Disc Recordable(CD-R)やDigital Versatile Disk Recordable(DVD-R)を含む、持ち運びが可能な任意の記憶媒体とすることができる。ネットワークインタフェース109は、適宜、通信装置10が他の装置と通信するための処理を行う。ネットワークインタフェース109は、通信部20として動作する。
<第1の実施形態>
図4は、ネットワークの例を説明する図である。図4に示すネットワークには通信装置10a~10gと端末2a~2gが含まれる。通信装置10a~10gには、端末2a~2gが接続している。例えば、端末2a~2gは、取引を行う企業に勤務するオペレータが操作する端末であるとする。通信装置10の各々は、互いに通信することにより、分散台帳41の情報を共有しているものとする。また、通信装置10は、その通信装置10に接続している端末2からの要求に応じて、信用度の計算や他の通信装置10を介したデータの取引を行うことができるとする。
以下の説明では、各企業は、取引対象となるデータをその企業の有する端末2に記憶しており、取引対象となるデータのメタデータを分散台帳41に登録するものとする。また、分散台帳41には、メタデータとデータへのアクセス履歴が含まれるものとする。
図5は、分散台帳41に記録される情報の例を説明する図である。分散台帳41には、任意の数のブロックが含まれており、各ブロックには、1つ以上のトランザクションの情報が含まれる。図5は、ブロックB1とB2を含む分散台帳41の例である。各ブロックは、タイムスタンプ、チェーン情報、記録対象データを含む。タイムスタンプは、そのブロックの生成時刻を示す。チェーン情報は、ブロック内の情報の改竄防止のために使用される情報であり、例えば、前のブロックのハッシュ値等である。記録対象データは、そのブロックに記録される情報であり、トランザクションの情報やメタデータなどである。
図5のブロックB1は、記録対象データとしてメタデータが登録された場合の例である。メタデータは、データの所有者のID(identification)、データ要求先のアドレス、データID、データの説明、および、アクセス権を含む。データの所有者のIDは、メタデータに属性が記録されている情報を保有しているユーザを識別するIDである。データ要求先のアドレスは、メタデータに対応するデータを取得するときのアクセス先のアドレスである。データ要求先のアドレスは、データを登録した企業の通信装置10のアドレスなどであってもよい。この場合、データが端末2に保持されていたとしても、メタデータの取得要求は、データを保有する企業の通信装置10に送られる。すると、通信装置10は、取得が要求されているデータを端末2から取得するとともに、処理対象のデータを取得しようとしている装置に向けて送信する。このとき、通信装置10は、データの送信元のアドレスを通信装置10自身のアドレスとすることにより、データを取得しようとしている装置に対しては、端末2のアドレスを秘匿化する。なお、データを取得しようとする装置は、データを取得しようとする他の企業の端末2に接続された通信装置10であってもよい。データIDは、メタデータで特定されるデータを一意に特定可能な任意の識別情報である。例えば、データIDとして、データのハッシュ値が使用され得る。データの説明は、そのデータの内容を紹介するための情報である。例えば、データが動画データである場合、その動画中の1シーンの画像がデータの説明として使用され得る。アクセス権は、そのデータにアクセス可能な対象を指定した情報である。従って、通信装置10は、アクセス権の情報によりアクセスを許可されたユーザ以外には、データを送信しない。
図5のブロックB2の例では、アクセス履歴が記録対象データとして記録されている。アクセス履歴には、アクセスの対象となったデータを識別するデータID、および、データの購入者を識別するIDなどのアクセスをしたユーザを特定する情報が含まれる。
図5を参照しながら説明したように、分散台帳41には、ネットワークを介して取得可能なデータの提供元のユーザを識別する情報と、データを購入したユーザの情報が記録される。なお、図5に示すブロックは一例である。例えば、1つのブロックに複数のトランザクションの情報が含まれていてもよい。
図6は、分散台帳41の更新方法と取引履歴42の抽出方法の例を説明する図である。以下の説明では、動作を行っている通信装置10を明確にするために、符号の最後に動作を行っている通信装置10に割り当てられているアルファベットを記載することがある。例えば、更新部34aは、通信装置10aの更新部34である。同様に、受信部22cは、通信装置10cが備える受信部22である。
例えば、ユーザID=Aで識別されるユーザ(ユーザA)が、データID=Bのデータ(データB)を端末2a中に保持しているとする。ユーザAは、データBを他のユーザに提供するために、データBのメタデータをネットワーク中の分散台帳41上に登録する処理を行う。このとき、ユーザAの端末2aは、通信装置10aにデータBのメタデータを含むデータ登録トランザクションを送信する。
通信装置10aの受信部22aは、データ登録トランザクションを受信する。更新部34aは、データ登録トランザクションで通知された情報を分散台帳41aに登録する。すると、図6のD1に示すように、
アクセス種別:データ登録トランザクション(Tx)
Txの送信者:A
データID :B
という情報が分散台帳41aに登録される。さらに、更新部34aは、データBについてのデータ登録トランザクションで通知された情報をネットワーク中の他の通信装置10b~10g(図4)に送信するための処理を行う。すると、通信装置10b~10gが保持する分散台帳41b~41gにおいても、図6のD1に示す情報が記録される。
その後、ユーザID=Cで識別されるユーザ(ユーザC)がデータBを取得しようとしたとする。このとき、ユーザCの端末2cは、データBを要求するデータ取得トランザクションを通信装置10cに送信する。
通信装置10cの受信部22cは、データ取得トランザクションを受信する。アプリケーション処理部35cは、データ取得トランザクションで要求されたデータBに対するアクセス権をユーザCが満たしている場合、データBを通信装置10aに要求する。すると、通信装置10aのアプリケーション処理部35aは、端末2aからデータBを取得して、通信装置10cに送信する。通信装置10cのアプリケーション処理部35cは、送信部21cを介してデータBを端末2cに送信する。一方、更新部34cは、データBについてのデータ要求が行われたことを分散台帳41cに登録する。この場合、図6のD2に示すように、以下の情報が分散台帳41cに追加される
アクセス種別:データ取得トランザクション(Tx)
Txの送信者:C
データID :B
さらに、更新部34cは、データBについてのデータ取得トランザクションを用いたデータ取得が行われたことをネットワーク中の他の通信装置10a、10b、10d~10g(図4)に送信するための処理を行う。このため、通信装置10a~10gのいずれの分散台帳41にも図6のD2に示す情報が記録される。
次に、図6のD2に示す情報が分散台帳41に記録された後でデータBについての取引履歴を特定する場合を例として、取引履歴42の抽出方法を説明する。通信装置10の生成部31は、端末2から信用度の計算を要求されると、分散台帳41からデータの登録の履歴とデータの取得の履歴を特定する。例えば、生成部31は、分散台帳41中のD1にデータ登録Txの送信者=AとデータID=Bという情報が記録されていることから、ユーザAがデータBを登録したという事実F1を特定できる。同様に、生成部31は、分散台帳41中のD2にデータ取得Txの送信者=CとデータID=Bという情報が記録されていることから、ユーザCがデータBを取得(購入)したという事実F2を特定できる。生成部31は、事実F1と事実F2を組み合わせることにより、データBの販売ユーザがAであり、データBの購入ユーザがCであるという事実F3を、取引履歴42として特定する。
他のデータについても同様の処理により、取引履歴42の抽出が行われる。なお、図6を参照しながら、通信装置10に信用度の計算が要求されたことに起因して取引履歴42が生成される場合を例として説明したが、取引履歴42の生成されるタイミングは実装に応じて任意に変更され得る。
図7は、変換データ43の例を説明する図である。図7のT1は、分散台帳41から取引履歴42を抽出したときの例を示す。T1に示す取引履歴42は、図6を参照しながら説明した手順により生成されている。取引履歴42の1番目の取引履歴には、データの販売者がaであり購入者がbであることが示されている。取引履歴42中の2番目の取引履歴では販売者がcであり購入者がdであることが示されている。
取引履歴42の生成が終わると、変換部32は、得られた取引履歴42を、企業の取引関係や取引量を表すデータ形式に変換することにより、変換データ43を生成する。T2に示す変換データ43には、企業5aと企業5bの間で100件、企業5aと企業5cの間で60件、企業5aと企業5dの間で5件の取引があることが示されている。さらに、変換データ43には、企業5cと企業5dの間に3件、企業5dと企業5fの間に8件、企業5dと企業5eの間に10件、企業5eと企業5fの間に20件の取引があることも含まれている。
図8は、変換処理の例を説明する図である。図8を参照しながら、企業5a~5gの間の取引履歴42から変換データ43を生成する方法の例を説明する。以下の例では、取引件数をtで表し、販売者である企業と購入者である企業を、各企業の符号の末尾のアルファベットを用いて下付き文字で示す。下付き文字の1文字目は販売者である企業を表し、2文字目は購入者である企業を表す。例えば、ta,dは、企業5aが販売者となり、企業5dが購入者となった取引の数を表す。
変換部32は、取引履歴42に含まれている取引を販売者と購入者の組み合わせに応じて分類し、販売者と購入者の組み合わせごとに取引数を求める。例えば、企業5a~5gの間の取引の数は、図8のD3に示す通りであるとする。すなわち、企業5aは、ta,dの取引で企業5dにデータを販売し、td,aの取引で企業5dからデータを購入している。企業5bは、tb,dの取引で企業5dにデータを販売し、td,bの取引で企業5dからデータを購入している。企業5cは、tc,dの取引で企業5dにデータを販売し、td,cの取引で企業5dからデータを購入している。企業5dは、td,eの取引で企業5eにデータを販売し、te,dの取引で企業5eからデータを購入している。企業5fは、tf,eの取引で企業5eにデータを販売し、te,fの取引で企業5eからデータを購入している。さらに、企業5gは、tg,eの取引で企業5eにデータを販売し、te,gの取引で企業5eからデータを購入している。
変換部32は、販売者と購入者の組み合わせごとの取引数のうち、販売者と購入者が入れ替わった組み合わせ同士の取引数を合計することにより、2つの企業間での取引の総数を求める。図8中の変換データ43では、取引が行われている企業の組み合わせの各々についての取引の総数がテーブルの形式で表されている。すなわち、企業5aと企業5dの間の取引の総数はta,d+td,aである。企業5bと企業5dの間の取引の総数はtb,d+td,bであり、企業5cと企業5dの間の取引の総数はtc,d+td,cである。さらに、企業5dと企業5eの間の取引の総数はtd,e+te,dであり、企業5eと企業5fの間の取引の総数はte,f+tf,eであり、企業5eと企業5gの間の取引の総数はte,g+tg,eである。図8には、変換データ43がテーブルとして示されているが、変換データ43の形式は、算出部33での処理に適した任意の形式であって良い。例えば、変換データ43は、図8に示した情報を表す行列式であっても良い。
図9は、取引履歴42の抽出方法の例を説明するフローチャートである。図9のフローチャートでは、定数Nと変数nを使用する。定数Nは、分散台帳41中で取引履歴42を取得するための処理対象となるトランザクションの総数である。変数nは、処理対象としたトランザクションを計数するために使用する変数である。
生成部31は、変数nを1に設定する(ステップS1)。生成部31は、分散台帳41からn番目のトランザクションを読み込む(ステップS2)。生成部31は、n番目のトランザクションがデータ取得時のトランザクションであるかを判定する(ステップS3)。ステップS3において、データ取得トランザクションがデータ取得時のトランザクションとして扱われる。n番目のトランザクションがデータ取得時のトランザクションである場合、生成部31は、n番目のトランザクションで取得されたデータの登録時のトランザクションを用いて、取得されたデータの提供元を特定する(ステップS3でYes、ステップS4)。さらに、生成部31は、n番目のトランザクションでの取得対象のデータについて、データの購入者と提供者の組み合わせを特定する(ステップS5)。例えば、ステップS4において、生成部31はn番目のトランザクションで取得されたデータに対する登録トランザクションを分散台帳41から特定し、特定した登録トランザクションからデータの提供者の情報を取得する。その後、ステップS5において、生成部31は、n番目のトランザクションの送信者をデータの購入者とし、n番目のトランザクションで取得されているデータを登録したユーザを提供者とする。なお、ステップS3~S5の処理は、図6などを参照しながら説明した処理と同様である。
ステップS5の処理の後か、ステップS3でn番目のトランザクションがデータ取得トランザクションではないと判定した場合、生成部31は、変数nを1つインクリメントする(ステップS3でNo、ステップS6)。生成部31は、変数nを定数Nと比較する(ステップS7)。変数nが定数N以下の場合、生成部31は、ステップS2以降の処理を繰り返す(ステップS7でNo)。
一方、変数nが定数Nを超えると、変換部32は、データの購入者と提供者の組み合わせを統計処理することにより、各ユーザについて、取引先の数と取引先ごとの取引数を特定する(ステップS8)。ステップS8において、図8を参照しながら説明した処理と同様の処理が行われる。その後、算出部33は、各ユーザについて、取引先の数と取引先ごとの取引数を用いて信用度を計算する(ステップS9)。
図10は、信用度の計算処理の例を説明するフローチャートである。図10を参照しながら、図9のステップS9で行われる処理の例を説明する。図10においても、定数Nと変数nが使用される。定数Nは信用度の計算処理を行う対象の企業の総数である。変数nは処理対象とした企業を計数するための変数である。なお、図10は処理の一例であり、実装に応じて変更され得る。例えば、ステップS22~S24の処理の順序は任意に変更され得る。
算出部33は、変数nを1に設定する(ステップS21)。算出部33は、n番目の企業の取引先企業数に対する評価値(FAn)を算出する(ステップS22)。ここで、評価値FAnは、取引先企業数が大きいほど大きい値となるように算出される値であるとする。従って、評価値FAnが大きいほど多くの企業と取引の実績があることになるので、評価値FAnが大きい企業ほど信用度が高くなる。次に、算出部33は、n番目の企業の取引数に対する評価値(FBn)を算出する(ステップS23)。評価値FBnは、取引数が大きいほど大きい値となるように算出される。従って、評価値FBnが大きい企業ほど、多くの取引を行っている企業であるといえるので、評価値FBnが大きい企業ほど信用度が高くなる。算出部33は、n番目の企業の取引先の信用度に対する評価値(FCn)を算出する(ステップS24)。評価値FCnは、取引先の企業に信用度が高い企業が多いほど大きい値となるように算出される。このため、評価値FCnが大きい企業ほど、信用度の高い企業との取引が多いといえるので、評価値FCnが大きい企業ほど信用度が高くなる。ステップS22~S24の処理の後で、算出部33は、n番目の企業の信用度(TRn)を、評価値FAn、評価値FBn、評価値FCnの関数として算出する(ステップS25)。従って、信用度TRnは、n番目の企業の取引企業数、取引数、取引先の信用度を総合的に評価した値となる。
その後、算出部33は、変数nを1つインクリメントして、定数Nと比較する(ステップS26、ステップS27)。変数nが定数N以下の場合、ステップS22以降の処理が繰り返される(ステップS27でNo)。一方、変数nが定数Nを超えると、全ての企業に対して信用度を計算したことになるので、算出部33は、企業の信用度の計算結果を与信グラフ44に記録する(ステップS27でYes、ステップS28)。
図11は、信用度の計算方法の例を説明する図である。図11では、処理対象となるn番目の企業(企業n)と取引関係のある企業は、T11に示すように、企業a、企業b、企業cであるとする。また、企業aと企業nの間ではTa,nの取引が行われているとする。ここで、Tは、取引の方向に関係なくTの添え字に示された2つの企業間で行われた取引の回数を示す。すなわち、Ta,n=ta,n+tn,aである。同様に、企業bは企業nとの間でTb,nの取引量があり、企業cは企業nとの間でTc,nの取引量があるとする。図11では、算出部33が信用度の計算に式(1)を用いる場合を例としている。
Figure 0007257172000001
式(1)の1項目は、n番目の企業の取引先企業数の評価値FAnの例である。式(1)の2項目は、n番目の企業の取引量の評価値FBnの例である。さらに、式(1)の3項目は、n番目の企業の取引先の企業の信用度に関する評価値FCnの例である。式(1)の例では、信用度の値を0から1の間に正規化するために、評価値FAn、FBn、FCnのいずれでも、各々の値の最大値との比が用いられている。
T12は、算出部33での信用度の計算に用いられる式(1)と式(1)に含まれる変数が表わす情報を示す。TR(n)は、企業nの信用度である。Ti,nは、企業nと企業iの間で過去に行われた取引回数を表す。e(n)は、企業nの取引先企業の総数である。例えば、T11の例では、e(n)は3である。
T13は、T11のケースでの式(1)の1項目の計算例である。T11のケースではe(n)は3である。このため、企業nについての式(1)の1項目の値は、3/Max(e(x))である。Max(e(x))は、ネットワーク中で最も取引先企業の多い企業xにおいての取引先企業数を表す。従って、式(1)の1項目は、ネットワーク中で最も取引先企業数の多い企業xでの取引先企業数に対する、企業nの取引先企業数の割合を表す。
T14は、T11のケースでの式(1)の2項目の計算例である。T11のケースでは、企業nは、企業aとの間でTa,nの取引、企業bとの間でTb,nの取引、企業cとの間でTc,nの取引をしている。このため、企業nの取引量の総量は、Ta,n+Tb,n+Tc,nである。Max(Σj,y)は、ネットワーク中で最も取引量の多い企業yにおいての取引の総量を表す。従って、式(1)の2項目は、ネットワーク中で最も取引量の多い企業yでの取引量に対する、企業nの取引量の割合を表す。
T15は、T11のケースでの式(1)の3項目の計算例である。T11のケースでは、企業nの取引先である企業aの信用度はTR(a)、企業bの信用度はTR(b)、企業cの信用度はTR(c)である。このため、企業nの取引先の信用度の総和は、TR(a)+TR(b)+TR(c)である。一方、e(n)は企業nの取引先の数である。従って、式(1)の3項目は、企業nの取引先の信用度の平均値を表す。なお、式(1)の第3項では、企業nの信用度を計算するために他の企業の信用度を使用している。このため、信用度の計算開始時には、算出部33は、まだ求められていない企業の信用度を0として計算する。その後、算出部33は、得られた値を用いて、適宜、他の企業の信用度の計算を計算し直すことを繰り返すことで、一定の値に収束するまで、第3項の計算を繰り返す。また、1つの企業の信用度の値を変更した場合には、その企業と取引のある企業の信用度も変化するため、他の企業の信用度についても適宜計算しなおす。
T12に示すように、式(1)では、第1項から第3項の合計値を、0から1の間の値に正規化するために、3で割っている。このため、いずれの企業についても、信用度の値は0~1の値で表され、値が大きいほど信用度が高くなる。
図12は、変換データ43と与信グラフ44の例を説明する図である。図12中の変換データ43は、企業a~企業gでの取引の数を示す。図12の変換データ43では、丸(ノード)中に企業の名称を記載しており、ノード間を結ぶ線(リンク)に記載した値は、リンクで結ばれている企業間での取引数である。従って、図12の例では、企業aは企業dとの間で100の取引があり、企業bは企業dとの間で100の取引がある。企業cは企業dとの間で10の取引があり、企業dは企業eとの間で10の取引がある。さらに、企業eは企業fとの間で10の取引をしており、企業eは企業gとの間で20の取引をしている。
図12に示す与信グラフ44は、図12に示す変換データ43と式(1)に従って、企業a~企業gの信用度を計算した結果である。図12の例では、企業aと企業bの信用度は0.51であり、企業cの信用度は0.37である。企業dの信用度は0.82であり、企業eの信用度は0.46である。企業fの信用度は0.25であり、企業gの信用度は0.27である。
取引先の数が1つである企業a、企業b、企業c、企業f、および、企業gの間では、信用度は、企業a=企業b>企業c>企業g>企業fの順である。企業cと企業fでは、取引量はいずれも10であるが、企業cの取引先の企業dの信用度が0.82であるのに対し、企業fの取引先の企業eの信用度は0.46である。このため、企業cの信用度の方が企業fの信用度よりも大きくなっている。一方、取引先が同じ企業同士では、取引量が多い企業ほど信用度が大きくなる。例えば、企業a、企業b、企業cはいずれも、企業dと取引しているが、企業aと企業bの取引量が100であるのに対して、企業cの取引量は10である。このため、企業aおよび企業bの信用度は企業cの信用度よりも大きい。同様に、企業fと企業gは、いずれも企業eと取引しているが、企業fの取引量が10であるのに対し、企業gの取引量は20である。このため、企業fの信用度よりも企業gの信用度が大きくなっている。
図13は、与信グラフ44を用いた取引の例を説明する図である。図13を参照しながら、図12の変換データ43に示すような取引状況において、企業aが企業eと新規に取引を開始する場合に行われる処理の例を説明する。企業aは、端末2aと通信装置10aを有しており、企業eは端末2eと通信装置10eを有しているとする。また、通信装置10aと通信装置10eのいずれも、ネットワークを介してデータ転送を行うことができ、データの転送履歴などを記録した分散台帳41を共有している。分散台帳41を用いた取引履歴やメタデータの共有は、ブロックチェーン技術によって行われている。なお、通信装置10のアプリケーション処理部35の処理により、ブロックチェーン技術のスマートコントラクトに従って、ネットワークを介したデータ通信が行われても良い。
まず、企業aにおいて、端末2aのオペレータが企業eとの取引を開始するために、通信装置10aに対して信用度を要求したとする(矢印A1)。通信装置10aは、図5~図12を参照しながら説明した処理を行うことにより、ネットワークを介して取引を行っている各企業の信用度を表す与信グラフ44aを生成する。ここで、与信グラフ44aは、図12に示す与信グラフ44であるとする。通信装置10aの送信部21aは、得られた与信グラフ44aを端末2aに送信する(矢印A2)。端末2aのオペレータは、取引を開始しようとする企業eの信用度が0.46であることから、企業eとの取引を行うことを決定したとする。すると、端末2aのオペレータは、端末2aを用いて、企業eに対する取引要求を通信装置10aに送信する(矢印A3)。例えば、企業eに対する取引要求は、企業eがネットワーク中に登録したメタデータで識別されるデータの取得を要求するためのデータ取得トランザクションであっても良い。
通信装置10aは、企業aからの企業eに対する取引要求を通信装置10eに転送する(矢印A4)。このとき、通信装置10aのアプリケーション処理部35aは、データ取得トランザクションの送信元である端末2aのアドレスを通信装置10aのアドレスに変更することにより、端末2aのアドレスを秘匿化しても良い。通信装置10eは、通信装置10aから受信した企業eに対する取引要求を端末2eに転送する(矢印A5)。
端末2eのオペレータは、企業aからの企業eに対する取引要求を確認する。例えば、データ取得トランザクションが発生していることを通知する表示が端末2eの画面に表示されるとする。この場合、端末2eのオペレータは、端末2eの画面上の表示を確認することにより、企業eに対する取引要求が発生したことを認識できる。オペレータは、企業eが企業aとの間で取引を行ったことないので、企業aと取引を行うかを判定するために、信用度を確認することを決定したとする。すると、オペレータは、端末2eから通信装置10eに対して、ネットワークを介した取引を行っている企業の信用度の要求を送信する(矢印A6)。
通信装置10eも、図5~図12を参照しながら説明した処理を行うことにより、与信グラフ44eを生成する。与信グラフ44eは、図12に示す与信グラフ44であるとする。通信装置10eの送信部21eは、得られた与信グラフ44eを端末2eに送信する(矢印A7)。端末2eのオペレータは、取引を開始しようとする企業aの信用度が0.51であることから、企業aとの取引を行うことを決定したとする。端末2eのオペレータは、端末2eを用いて、企業aとの取引を行なうために、取引要求に対する応答を送信する(矢印A8)。例えば、取引要求に対する応答は、データ取得トランザクションで要求されたデータを含む応答であり得る。通信装置10eのアプリケーション処理部35eは、端末2eから受信した応答を通信装置10aに転送する(矢印A9)。なお、通信装置10eにおいても、アプリケーション処理部35eは、応答の送信元である端末2eのアドレスを通信装置10eのアドレスに変更することにより、端末2eのアドレスを秘匿化しても良い。通信装置10aのアプリケーション処理部35aは、通信装置10eから応答を受信すると、応答を端末2aに転送するための処理を行う(矢印A10)。このため、端末2aは、企業eとの間の取引を行うことができる。
このように、第1の実施形態によると、ネットワークを介した取引を行うユーザは、ユーザが設置した通信装置10に、分散台帳41中の情報を用いた各企業の信用度の計算を行わせることができる。また、分散台帳41は、ブロックチェーン技術で生成されているので改ざんなどのおそれも無い。従って、ユーザは与信判断に使用する情報を専門の調査会社から入手しなくても良く、調査会社などの特定の組織による不正が行われるおそれもない。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、ネットワーク中の各ユーザについての信用度を、データの売り手としての信用度と買い手としての信用度に分けて求める場合の例を説明する。なお、第2の実施形態においても、分散台帳41や取引履歴42の生成方法は第1の実施形態と同様である。また、信用度の計算結果を用いた取引の手順も第1の実施形態と同様である。
図14は、第2の実施形態での変換データ43の生成方法の例を説明する図である。例えば、企業a~企業gの間に図14のD3に示す取引関係があるとする。なお、図14のD3は、図8に示すD3と同じ取引関係である。
変換部32は、販売者と購入者の組み合わせごとの取引数を計数することにより、変換データ43_1を生成する。変換データ43_1の各行は、その行の左端に示す企業がデータの売り手となった取引の数を表わす。一方、変換データ43_1の各列は、その列の上端に示す企業がデータの買い手となった取引の数を表わす。すなわち、企業5aは、ta,dの取引で企業5dにデータを販売している。企業5bは、tb,dの取引で企業5dにデータを販売している。企業5cは、tc,dの取引で企業5dにデータを販売している。企業5dは、td,aの取引で企業5aにデータを販売し、td,bの取引で企業5bにデータを販売している。さらに、企業5dは、td,cの取引で企業5cにデータを販売し、td,eの取引で企業5eにデータを販売している。企業5eは、te,dの取引で企業5dにデータを販売し、te,fの取引で企業5fにデータを販売している。さらに、企業5eは、te,gの取引で企業5gにデータを販売している。企業5fは、tf,eの取引で企業5eにデータを販売している。さらに、企業5gは、tg,eの取引で企業5eにデータを販売している。このように、第2の実施形態で生成される変換データ43では、2つの企業間の取引について、売り手(買い手)ごとに区別したデータとなっている。なお、第2の実施形態でも、変換データ43はテーブル形式であっても良く、また、行列形式であっても良い。
図15Aと図15Bは、信用度の計算処理の例を説明するフローチャートである。以下、データの売り手としての信用度と買い手としての信用度を計算する方法の例を説明する。図15Aと図15Bにおいても、定数Nと変数nを使用する。定数Nは信用度の計算処理を行う対象の企業の総数である。変数nは処理対象とした企業を計数するための変数である。
算出部33は、変数nを1に設定する(ステップS41)。算出部33は、n番目の企業が売り手となった取引における相手企業の数に対する評価値FAs(n)を算出する(ステップS42)。ここで、評価値FAs(n)は、n番目の企業が売り手となった取引における相手企業の数が大きいほど大きい値となるように算出される値であるとする。従って、評価値FAs(n)が大きい企業ほど、多くの企業に対してデータを販売しており、売り手としての信用度が高くなる。例えば、FAs(n)は、以下の式(2)から計算できる。
Figure 0007257172000002
ここで、e(n)は、n番目の企業の販売先企業数を表す。Max(e(x))は、ネットワーク中で最も販売先の企業数が多い企業xにおいての販売先企業数を表す。従って、式(2)の例では、評価値FAs(n)を0から1の間に正規化するために、販売先企業の数が最大の企業での販売先の数に対する割合として評価値FAs(n)を計算している。
次に、算出部33は、n番目の企業の売り手としての取引数に対する評価値FBs(n)を算出する(ステップS43)。評価値FBs(n)は、n番目の企業によるデータの販売量が大きいほど大きい値となるように算出される。従って、評価値FBs(n)が大きい企業ほど、多くのデータを販売している企業であるといえるので、評価値FBs(n)が大きい企業ほどデータの売り手としての信用度が高くなる。例えば、FBs(n)は、以下の式(3)から計算できる。
Figure 0007257172000003
ここで、Σn,iは企業nが販売したデータの総量を表わす。Max(Σy,j)は、ネットワーク中で最も販売量の多い企業yが販売したデータの総量を表す。従って、式(3)の例では、評価値FBs(n)を0から1の間に正規化するために、販売したデータの量が最大の企業での販売量に対する企業nのデータの販売量の割合として評価値FBs(n)を計算している。
さらに、算出部33は、n番目の企業が売り手である取引での取引先の信用度に対する評価値FCs(n)を算出する(ステップS44)。評価値FCs(n)は、n番目の企業が売り手である取引での取引先に、買い手としての信用度が高い企業が多いほど、大きい値となるように算出される。このため、評価値FCs(n)が大きい企業ほど、信用度の高い企業へのデータの販売が多いといえるので、評価値FCs(n)が大きい企業ほど売り手としての信用度が高くなる。例えば、FCs(n)は、以下の式(4)から計算できる。
Figure 0007257172000004
ここで、ΣTR(k)は、企業nのデータの販売先の各々を買い手として評価したときの信用度の総和である。e(n)は、n番目の企業の販売先企業数を表す。従って、式(4)の例では、データの販売先の買い手としての信用度の平均値として評価値FCs(n)を計算している。
ステップS42~S44の処理の後で、算出部33は、n番目の企業の売り手としての信用度TR(n)を、評価値FAs(n)、評価値FBs(n)、評価値FCs(n)の関数として算出する(ステップS45)。従って、信用度TR(n)は、n番目の企業がデータを販売した企業数、n番目の企業がデータを販売した量、n番目の企業がデータを販売した企業の信用度を総合的に評価した値となる。例えば、TR(n)は、以下の式(5)に従って計算できる。
Figure 0007257172000005
その後、算出部33は、n番目の企業が買い手となった取引における相手企業の数に対する評価値FAb(n)を算出する(ステップS46)。ここで、評価値FAb(n)は、n番目の企業が買い手となった取引における相手企業の数が大きいほど大きい値となるように算出される。従って、評価値FAb(n)が大きいほど多くの企業からデータを購入している実績があることになるので、評価値FAb(n)が大きい企業ほど買い手としての信用度が高くなる。例えば、FAb(n)は、以下の式(6)から計算できる。
Figure 0007257172000006
ここで、e(n)は、n番目の企業が買い手となった取引での相手企業の数を表す。Max(e(x))は、データの購入先の企業数がネットワーク中で最も多い企業xにおいての購入先企業数を表す。従って、式(6)の例では、評価値FAb(n)を0から1の間に正規化するために、購入先企業の数が最大の企業での購入先の数に対するn番目の企業が買い手となった取引での相手企業の数の割合として、評価値FAb(n)を計算している。
次に、算出部33は、n番目の企業の買い手としての取引数に対する評価値FBb(n)を算出する(ステップS47)。評価値FBb(n)は、n番目の企業のデータの購入量が大きいほど大きい値となるように算出される。従って、評価値FBb(n)が大きい企業ほどデータの買い手としての信用度が高くなる。例えば、FBb(n)は、以下の式(7)から計算できる。
Figure 0007257172000007
ここで、Σi,nは企業nが購入したデータの総量を表わす。Max(Σj,y)は、ネットワーク中で最も購入量の多い企業yが購入したデータの総量を表す。従って、式(7)の例では、評価値FBb(n)を0から1の間に正規化するために、購入したデータの量が最大の企業での購入量に対する企業nのデータの購入量の割合として評価値FBb(n)を計算している。
さらに、算出部33は、n番目の企業が買い手である取引での取引先の信用度に対する評価値FCb(n)を算出する(ステップS48)。評価値FCb(n)は、n番目の企業が買い手である取引での取引先に信用度が高い企業が多いほど、大きい値となるように算出される。このため、評価値FCb(n)が大きい企業ほど、売り手としての信用度の高い企業からのデータの購入が多いといえるので、評価値FCb(n)が大きい企業ほど買い手としての信用度が高くなる。例えば、FCb(n)は、以下の式(8)から計算できる。
Figure 0007257172000008
ここで、ΣTR(k)は、企業nにデータを販売している企業の売り手としての信用度の総和である。e(n)は、n番目の企業の購入先企業数を表す。従って、式(8)の例では、データの購入先の売り手としての信用度の平均値として評価値FCb(n)を計算している。
ステップS46~S48の処理の後で、算出部33は、n番目の企業の買い手としての信用度TR(n)を、評価値FAb(n)、評価値FBb(n)、評価値FCb(n)の関数として算出する(ステップS49)。従って、信用度TRb(n)は、n番目の企業が購入したデータを提供する企業数、n番目の企業がデータを購入した量、n番目の企業がデータを購入した企業の信用度を総合的に評価した値となる。例えば、TR(n)は、以下の式(9)に従って計算できる。
Figure 0007257172000009
その後、算出部33は、変数nを1つインクリメントして、定数Nと比較する(ステップS50、ステップS51)。変数nが定数N以下の場合、ステップS42以降の処理が繰り返される(ステップS51でNo)。一方、変数nが定数Nを超えると、全ての企業に対して売り手としての信用度と買い手としての信用度を計算したことになる(ステップS51でYes)。そこで、算出部33は、各企業の売り手としての信用度と買い手としての信用度の計算結果を与信グラフ44に記録する(ステップS52)。なお、与信グラフ44は、売り手としての信用度を表わす第1の与信グラフ44と、買い手としての信用度を表わす第2の与信グラフ44が生成されても良く、また、売り手としての信用度と買い手としての信用度が1つの与信グラフ44に示されても良い。
なお、図15Aと図15Bを参照しながら説明した処理は一例であり、実装に応じて処理の手順が変更され得る。例えば、ステップS42~S44の処理の順序は任意に変更され得るし、ステップS46~S48の処理の順序も任意に変更され得る。さらに、ステップS42~45での売り手としての信用度の計算処理の前に、ステップS46~S49に示す買い手としての信用度の計算処理が行われても良い。また、ステップS42~S49に関連して示した計算式は一例であり、実装に応じて変更され得る。
第2の実施形態によると、取引を行おうとする企業の信用度を、データの提供元としての信用度とデータの購入者としての信用度に分けて分析することができる。例えば、企業5aは、データの購入は頻繁に長期間にわたって行っているがデータの販売は始めたばかりであるとする。第1の実施形態では、企業5aはデータの購入を頻繁に長期間行っているので、信用度は比較的高くなる。しかし、第2の実施形態を用いると、企業5aの売り手としての信用度と買い手としての信用度を分けて求めることができる。その結果、企業5aは、買い手としての信用度は高いが売り手としての信用度は比較的低くなる。
従って、第2の実施形態によると、通信装置10のユーザは、取引を開始しようとする企業に対して、データの購入者として信用できるか、および、データの販売元として信用できるかを正確に分析することができる。また、第2の実施形態においても、信用度の計算は、分散台帳41から得られた取引履歴42や変換データ43を用いて行われる。このため、第1の実施形態と同様に、ユーザは与信判断に使用する情報を専門の調査会社から入手しなくても良く、調査会社などの特定の組織による不正が行われるおそれもない。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、分散台帳41の解析等は通信装置10によって行われ、取引履歴42に基づいた変換データ43の生成や信用度の計算は他の装置によって行われる場合について説明する。
図16は、第3の実施形態にかかるネットワークの例を説明する図である。図16に示すネットワークには通信装置10a~10g、端末2a~2g、および、サーバ50a~50gが含まれる。個々の通信装置10には、端末2とサーバ50が接続している。例えば、通信装置10aには端末2aとサーバ50aが接続しており、通信装置10bには端末2bとサーバ50bが接続している。ここで、通信装置10の各々は、互いに通信することにより、分散台帳41の情報を共有しているが、端末2やサーバ50は分散台帳41を保持しておらず、分散台帳41にアクセスもしないものとする。
この場合、通信装置10は、変換部32と算出部33を有していなくても良い。通信装置10の生成部31は、端末2からの要求などに応じて信用度の計算を行う際に、分散台帳41から取引履歴42を生成する。生成部31は、生成した取引履歴42を、信用度の計算結果を通知する端末2の情報と共に、サーバ50に送信する。
サーバ50は、受信した取引履歴42を用いて、変換データ43を生成する。変換データ43を生成する際の処理は、第1または第2の実施形態において通信装置10の変換部32が行った処理と同様である。その後、サーバ50は、第1または第2の実施形態において通信装置10の算出部33が行った処理と同様の処理により、ネットワーク中の各ユーザについての信用度を計算し、得られた結果を与信グラフ44に記録する。サーバ50は、生成した与信グラフ44を、通信装置10から通知された端末2に送信する。
このように変形すると、通信装置10で全ての計算が行われないので、通信装置10での処理負荷を軽減することができる。また、第3の実施形態においても、第1および第2の実施形態と同様に、ユーザは、改ざんのおそれのない正確な取引履歴42を用いて、個々に取引先の信用度に関する情報を取得することができる。
<その他>
なお、実施形態は上記に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
以上で説明した信用度の計算式は例であり、実装に応じて変更され得る。例えば、信用度の計算を行うために使用する各項に重み付けを行うことにより、信用度により強く反映させたい因子を設定することができる。重み付けを行う場合に使用する式の例として式(10)を示す。
Figure 0007257172000010
式(10)において、α、β、および、γのいずれも正の値であり、実装に応じて設定されるものとする。式(10)は第1の実施形態において重み付けを行う場合を示しているが、第2の実施形態においても、同様に重み付けが行われ得る。
第2の実施形態において、売り手としての信用度と買い手としての信用度の両方を計算する場合について説明しているが、これは一例である。例えば、端末2から通信装置10への要求メッセージで売り手としての信用度が要求された場合には、通信装置10は、ネットワーク中の各ユーザについての売り手としての信用度のみを計算しても良い。同様に、端末2から買い手としての信用度の計算が要求された場合、通信装置10は、買い手としての信用度のみを計算しても良い。
以上の説明で示したテーブルや分散台帳41中の情報の一例であり、これらの情報も実装に応じて変更され得る。
以上の説明では、端末2からの取引の要求に応じて、通信装置10での信用度の計算や与信グラフ44の生成が行われる場合について説明したが、信用度の計算や与信グラフ44の生成が行われるタイミングは実装に応じて変更され得る。例えば、通信装置10は、定期的に与信グラフ44を更新しておいて、端末2からの要求に応じて最新の与信グラフ44を提供しても良い。
以上の説明では、データの売買が行われる場合を例としたが、データの売買に限らず、貸借関係についても同様に信用度を計算することができる。貸借関係の信用度を計算する場合には、売り手としての信用度と同様の処理により、貸し手としての信用度が計算され得る。一方、借り手としての信用度は、買い手としての信用度と同様の処理により計算され得る。
2 端末
5 企業
10 通信装置
15 信用度スコアリングプログラム
20 通信部
21 送信部
22 受信部
30 制御部
31 生成部
32 変換部
33 算出部
34 更新部
35 アプリケーション処理部
40 記憶部
41 分散台帳
42 取引履歴
43 変換データ
44 与信グラフ
50 サーバ
101 プロセッサ
102 メモリ
103 入力装置
104 出力装置
105 バス
106 記憶装置
107 可搬記憶媒体駆動装置
108 可搬記憶媒体
109 ネットワークインタフェース

Claims (8)

  1. データ流通ネットワークに参加する通信装置に、
    前記データ流通ネットワークに参加している装置間で共有され、前記データ流通ネットワークを介して行われた取引の情報を記録した分散台帳を解析することにより、前記取引の履歴情報を生成し、
    前記履歴情報を用いて、前記データ流通ネットワークを介して取引を行ったユーザの各々の信用度を算出し、
    前記通信装置を介して取引を行う端末からの要求に応じて、前記信用度を前記端末に送信し、
    前記信用度を受信した前記端末から送信される取引要求を、該取引要求の送信元として該取引要求に示されている該端末のアドレスを前記通信装置のアドレスに変更した上で、該取引要求における要求先のユーザが利用する装置に転送する
    処理を行わせることを特徴とする通信プログラム。
  2. 前記データ流通ネットワークを介して取引を行ったユーザの各々について、当該ユーザの取引先の数、および、当該ユーザの取引数を、前記履歴情報から求め、
    当該ユーザの信用度を、当該ユーザの取引先の数、当該ユーザの取引数、および、当該ユーザの取引先の信用度の関数として計算する
    処理を前記通信装置に行わせることを特徴とする請求項1に記載の通信プログラム。
  3. 前記データ流通ネットワークを介してデータを提供したユーザの各々について、当該ユーザが提供したデータの購入者の数、および、当該ユーザが提供したデータが購入された回数を、前記履歴情報から求め、
    当該ユーザのデータの提供に関する信用度を、当該ユーザが提供したデータの購入者の数、当該ユーザが提供したデータが購入された回数、および、当該ユーザが提供したデータの購入者の信用度の関数として計算する
    処理を前記通信装置に行わせることを特徴とする請求項1に記載の通信プログラム。
  4. 前記データ流通ネットワークを介してデータを購入したユーザの各々について、当該ユーザが購入したデータの提供元の数、および、当該ユーザによるデータの購入回数を、前記履歴情報から求め、
    当該ユーザのデータの購入に関する信用度を、当該ユーザが購入したデータの提供元の数、当該ユーザによるデータの購入回数、および、当該ユーザが購入したデータの提供元の信用度の関数として計算する
    処理を前記通信装置に行わせることを特徴とする請求項1に記載の通信プログラム。
  5. 前記分散台帳は、前記データ流通ネットワークを介して提供可能なデータの提供元と当該データの識別情報を対応付けた情報、および、前記データ流通ネットワークを介して購入されたデータの購入者と購入されたデータの識別情報を対応付けた情報を含み、
    前記購入者と前記購入者が購入したデータの識別情報に対応付けられた提供元の組み合わせを特定することにより、前記履歴情報を生成する
    処理を前記通信装置に行わせることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の通信プログラム。
  6. データ流通ネットワークに属する通信装置と通信可能なサーバ装置に、
    前記データ流通ネットワークに参加している装置間で共有される分散台帳を解析することにより生成された、前記データ流通ネットワークで行われた取引の履歴情報を、前記通信装置を介して取引を行う端末の情報とともに前記通信装置から受信し、
    前記履歴情報を用いて、前記データ流通ネットワークを介して取引を行ったユーザの各々の信用度を算出し、
    前記端末に、前記信用度を送信し、
    前記信用度を受信した前記端末から送信される取引要求を、該取引要求の送信元として該取引要求に示されている該端末のアドレスを前記通信装置のアドレスに変更した上で、該取引要求における要求先のユーザが利用する装置に転送する
    処理を行わせることを特徴とする通信プログラム。
  7. データ流通ネットワークに参加する通信装置であって、
    データ流通ネットワークに参加している装置間で共有され、前記データ流通ネットワークを介して行われた取引の情報を記録した分散台帳を解析して、前記取引の履歴情報を生成する生成部と、
    前記履歴情報を用いて、前記データ流通ネットワークを介して取引を行ったユーザの各々の信用度を算出する算出部と、
    前記通信装置を介して取引を行う端末からの要求に応じて、前記信用度を前記端末に送信する送信部と、
    前記信用度を受信した前記端末から送信される取引要求を受信する受信部
    を備え
    前記送信部は、前記取引要求を、該取引要求の送信元として該取引要求に示されている該端末のアドレスを前記通信装置のアドレスに変更した上で、該取引要求における要求先のユーザが利用する装置に転送する
    ことを特徴とする通信装置。
  8. データ流通ネットワークに参加する通信装置が、
    前記データ流通ネットワークに参加している装置間で共有され、前記データ流通ネットワークを介して行われた取引の情報を記録した分散台帳を解析することにより、前記取引の履歴情報を生成し、
    前記履歴情報を用いて、前記データ流通ネットワークを介して取引を行ったユーザの各々の信用度を算出し、
    前記通信装置を介して取引を行う端末からの要求に応じて、前記信用度を前記端末に送信し、
    前記信用度を受信した前記端末から送信される取引要求を、該取引要求の送信元として該取引要求に示されている該端末のアドレスを前記通信装置のアドレスに変更した上で、該取引要求における要求先のユーザが利用する装置に転送する
    処理を行うことを特徴とする通信方法。
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