JP7256069B2 - 生体の酸化ストレスの評価方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 配布日 平成30年 8月10日 刊行物名 第14回 加齢皮膚医学研究会 プログラム抄録集 発行者名 加齢皮膚医学研究会 集会名 第14回 加齢皮膚医学研究会 開催日 平成30年 8月26日(開催期間 平成30年 8月25日~26日)
本発明は、皮膚角層中のDJ-1タンパク質を指標とする生体の酸化ストレスの評価方法に関する。
DJ-1タンパク質は、公知の生理活性タンパク質で、神経細胞や皮膚細胞を含む広範なヒト細胞に存在しており、189のアミノ酸からなる。DJ-1タンパク質はガン遺伝子産物であり、家族性パーキンソン病と関連があることが知られている(非特許文献1)。
さらに、DJ-1タンパク質は酸化ストレスによる神経細胞死を抑制する効果を有することが知られている。すなわち、酸化ストレスを与える6-ヒドロキシドーパミンを注入されたパーキンソン病モデルラットに、6-ヒドロキシドーパミンの注入と同時又は注入後にDJ-1タンパク質を注入すると、ドーパミン神経細胞死が抑制され、行動異常が改善されることが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1には、酸化ストレスによる神経細胞死を抑制する効果をDJ-1タンパク質が有することが記載されている。そしてDJ-1タンパク質に結合し、活性化する化合物を提案している。
またDJ-1タンパク質は、皮膚の抵抗性に関与していることが知られている。本発明者らは、皮膚角層中のDJ-1タンパク質量を測定することによって紫外線に曝露したときの発赤の発生に対する抵抗性の指標とすることができること(特許文献2)、紫外線曝露暦の評価とすることができること(特許文献3)、あるいは発毛状態の評価指標とできること(特許文献4)などを明らかにしている。
DJ-1タンパク質は、酸化型と非酸化型の2タイプが存在し、従来のDJ-1タンパク質としては、酸化型と非酸化型の両方を区別せずに使用している場合がある。DJ-1の酸化型は、酸化型を認識するモノクローナル抗体によって測定することが可能である(非特許文献3)。
一方、近年酸化ストレスの評価が注目されている。
活性酸素種(Reactive Oxygen Species:ROS)は、生体内においてDNA、脂質、タンパク質、酵素などの生体高分子と反応し、その結果脂質過酸化、DNA変異、タンパク質の変性、酵素の失活をもたらす。酸化ストレスの上昇はこうした分子レベルの生体酸化損傷を増加させ、様々な疾病や老化亢進につながると考えられている。近年、この活性酸素種が老化、がん、糖尿病、高血圧といった生活習慣病をはじめとして数多くの疾病に深く関わっているとともに、活性酸素種自体もシグナル伝達や免疫機構において重要な生理機能を担っていることが明らかにされてきた。生体内の酸化ストレスを正確に評価し、酸化ストレス低減のための対策を施すことは、病態把握、未病診断、病気予防、老化制御に役立つと期待されている。
酸化ストレス(oxidative stress)の定義は、生体内において酸化力(pro-oxidant)が抗酸化力(anti-oxidant)を上回った状態とされている。酸化ストレスを惹き起こす要因は、生体内において発生する活性酸素種に由来する酸化反応である。ROSは呼吸による酸素消費に伴って発生するほか、炎症反応、放射線や紫外線、喫煙やアスベスト等の化学物質への曝露、激しい運動等により発生する。
一方、生体内には活性酸素種を消去する抗酸化機構が備わっており、活性酸素種による酸化から生体を守っている。活性酸素種の消去機構は抗酸化酵素と、抗酸化物質より構成される。抗酸化酵素としては、例えばスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)やカタラーゼ(CAT)等が知られており、それぞれスーパーオキサイド、過酸化水素を消去するほか、グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)のように過酸化脂質(LOOH)を還元する酵素も存在する。抗酸化物質としてはビタミンCやビタミンE、βカロテンといった抗酸化ビタミンのほか、リコピンやアスタキサンチンといったカロテノイド類、カテキンやクルクミンといったポリフェノール類など数多くの種類が知られており、その多くは、食品として摂取される。こうした抗酸化物質は数々の疫学調査によって、健康維持、疾病予防に重要な役割を果たすことが示されている。生体内において上記の抗酸化機構を上回る過剰な活性酸素種が発生すると、酸化ストレスが発生、ROSによる酸化反応が亢進する。
8-hydroxy-2’-deoxyguanosine(8-OHdG/8-oxo-dG:以下「8-OHdG」)はDNAを構成する塩基の一つdeoxyguanosine(dG)の8位がヒドロキシル化された構造を持つDNA酸化損傷マーカーである。dGはDNAを構成する4種類の塩基のうち最も酸化還元電位が低いため、活性酸素による酸化を受けやすい。このためdGの主要な酸化生成物である8-OHdGは活性酸素による生体への影響を鋭敏に反映する。現在最も広く用いられている酸化ストレスマーカーの一つであり、動物種を問わず尿を使って非侵襲的に生体内酸化ストレスを評価できる。8-OHdGによる酸化ストレス評価によって、生物学的重要性、疾病との関係が明らかにされつつある。特に染色体DNAに発生した8-OHdGは複製時にG⇒T変異を惹起することから、染色体における8-OHdGの増加は発がんリスクの上昇に関連すると考えられている。
染色体DNA上に形成された8-OHdGは修復酵素の作用により染色体DNAより切り出され細胞外に放出、腎臓を経て尿中に排出される。8-OHdGの由来としてはこのほかミトコンドリアDNA、細胞内ヌクレオチドプールが知られている。8-OHdGは化学的に比較的安定な物質であること、2次代謝などを受けずに尿中に排出されることから、生体内における酸化ストレスを定量的に反映するバイオマーカーとして利用されている。
8-OHdGの測定は従来HPLC-ECD法によって測定されていたが、近年ではELISA法が普及している。
あるいは、血清中のインドキシル硫酸値を生体の酸化ストレス度の指標とする方法も普及してきている。
さらにまた、酸化ストレス評価の手段としては、その他に、Free Radical Analytical System4(FRAS4,H&D社製,輸入元ウイスマー社)によるd-ROMs(reactive oxygen metabolites:酸化ストレス)テスト、BAP(biological antioxidant potential:抗酸化力)テスト、OXY吸着(oxy-adsorbent:抗酸化力)テストなどがある。
しかしDJ-1が生体内酸化ストレスの指標となることは知られていない。
国際公開第2007/060886号 特許第5775538号公報 特許第5775540号公報 特開2017-009426号公報
Biochemical Biophysical Research Communications 473(2016)87-91 Experimental Neulology.2002,175;303-317 Archives of Dermatological Research. 307(10):925-935.2015 Journal of Neuropathology and Experimental Neurology.73(7):714-728.2014
本発明者らは、ヒト皮膚の角層に対する紫外線の影響を研究している。この研究過程において、ヒト表皮角化細胞に紫外線を照射したところ、前記のDJ-1が活性酸素消去に直接働くことを見出した。そして、ヒト皮膚の角層中DJ-1値が高いヒトの方が紫外線を照射した皮膚の色素沈着の回復が早いという知見を得た。そしてさらに研究を進めたところ、皮膚角層のDJ-1を指標とする新たな、皮膚の酸化ストレスを測定し評価する方法を見出し、本発明をなした。
すなわち、本発明は皮膚角層を用いた、生体の酸化ストレスの評価方法を提供することを課題とする。
本発明は以下の構成である。
(1)角層試料中のDJ-1タンパク質を指標とする、生体の酸化ストレスの評価方法。
(2)生体の酸化ストレスの評価方法が、角層試料の酸化DJ-1値を指標とするものである(1)に記載の評価方法。
(3)生体の酸化ストレスの評価方法が、角層試料の酸化DJ-1値/総DJ-1値によるものである(1)に記載の評価方法。
(4)角層試料がテープストリッピング法によって採取されたものである(1)~(3)のいずれかに記載の評価方法。
(5)酸化DJ-1値の測定が、酸化DJ-1特異性モノクローナル抗体を用いたイムノアッセイ法である(1)~(4)のいずれかに記載の評価方法。
本発明により、新たな生体の酸化ストレスを評価する方法が提供される。本発明の方法は、皮膚角層を試験検体とするため、検体の採取や保管が簡単である。さらに、粘着テープを用いると、非侵襲的に採取できるため、被験者の負荷が軽減される。またDJ-1の測定はELISAなどによって測定可能であり、フリーラジカル測定のような専用の測定装置を必要としない。したがって、酸化ストレス評価に必要な測定コストを安価に抑制することが可能となる。
透析患者と健常者について、酸化ストレス指標である血清インドキシル硫酸値を示すグラフである。 透析患者134名の透析歴と血清インドキシル硫酸値の散布図である。 健常者の角層の総DJ-1値の分布と透析患者117名の総DJ-1値の分布を示すグラフである。 透析患者における角層の総DJ-1値と血清インドキシル硫酸値の散布図である。 透析患者24名健常者5名における角層の酸化DJ-1値と血清インドキシル硫酸値の散布図である。 透析患者24名健常者5名の角層酸化DJ-1値及びOXY測定結果の散布図である。 透析患者24名健常者5名における赤血球中の総DJ-1値と酸化DJ-1値の散布図である(a)。透析患者24名健常者5名における赤血球中の酸化DJ-1値/総DJ-1値比のグラフである(b)。 透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と健常者5名における角層中の総DJ-1値と酸化DJ-1値の散布図である(a)。透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と健常者5名における角層中の酸化DJ-1値/総DJ-1値比のグラフである(b)。 透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と健常者5名の酸化DJ-1値/総DJ-1値比の赤血球及び角層中測定結果の散布図である。 透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と健常者5名の角層酸化DJ-1値/総DJ-1値比及びインドキシル硫酸値の散布図である。 透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と健常者5名の角層酸化DJ-1値/総DJ-1値比及びOXY測定結果の散布図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
生体において、DJ-1遺伝子の発現によってDJ-1タンパク質(以下DJ-1)が生成される。DJ-1は、様々な原因によって酸化型DJ-1となる。
本願明細書において、酸化DJ-1値、総DJ-1値とは次の通り定義される。
総DJ-1値:公知の抗DJ-1抗体であってDJ-1と酸化DJ-1両方に結合性を有する抗体を用いたELISA法で測定された測定量(総DJ-1量)を試料中のタンパク質量で除した値を、総DJ-1値という。総DJ-1値には酸化型と非酸化型の両方が包含される。
酸化DJ-1値:DJ-1が活性酸素等で酸化された酸化型DJ-1とのみ反応する特異抗体を用いたELISA法またはウエスタンブロット法で測定された酸化DJ-1の測定量(酸化型DJ-1量)を試料中のタンパク質量で除した値をいう。
また、本願明細書において「生体内酸化ストレス」状態とは次のいずれかの場合をいう。
(1)健康人の場合:血清中インドキシル硫酸値が正常値(1.87μg/mL)を上回るとき。
(2)透析患者の場合:血清中インドキシル硫酸値が上記正常値を超えるか、近傍値を示すとき。
DJ-1を指標として生体の酸化ストレスを評価するために、次のような工程を行う。
(工程1)角層剥離手段を用いて、皮膚より角層試料を採取する。
(工程2)工程1で採取した角層試料からタンパク質を抽出する。
(工程3)工程2で抽出したタンパク質含有溶液のタンパク質量、酸化型DJ-1量、総DJ-1量を測定し、酸化型DJ-1量及び総DJ-1量をタンパク質含有量で補正し、酸化DJ-1値、総DJ-1値を得る。
(工程4)酸化DJ-1値、または酸化DJ-1値/総DJ-1値比を酸化ストレス指標値とする。
(工程5)多数の被験者から採取した角層試料の工程4指標値と、酸化指標値に基づく相関式から回帰直線を求め、この回帰直線から工程4で得た酸化DJ-1値または酸化DJ-1値/総DJ-1値比の指標に対応する酸化指標値を対比し、被験者の酸化ストレスを評価する。
各工程について説明を加える。
<工程1>
工程1の角層剥離手段は、バイオプシーや粘着テープを用いる方法のいずれであっても良い。被験者の負担を考慮すると粘着テープを用いる方法が好ましい。粘着テープを用いる方法は、テープストリッピング法と呼ばれる。
テープストリッピング法は、粘着性テープを皮膚に貼り付けた後、剥がして皮膚の表層を回収する方法である。
粘着剤としては、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、シリコーンゴム、ポリイソプレン、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体等の合成ゴム、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル酸エステル共重合体等の合成樹脂等が用いられている。テープストリッピング法に用いる粘着テープは市販されており、これを使用しても良い。
<工程2>
工程2のタンパク質を抽出する方法は、非イオン性の界面活性剤を含む、中性~弱アルカリ性のバッファー、例えば、以下の抽出バッファー[0.1M Tris-HCl(pH8.0), 0.14M NaCl, 0.1%Tween20]を用いることができるが、これに限定されるものではない。工程1で採取した皮膚角層が付着したテープをはさみ等で細切し遠心チューブなどの容器に移し、少量の上記バッファーに浸漬し、転倒攪拌や超音波処理を行うことにより、効率よく可溶性成分を抽出できる。またガラスビーズを加えて激しく振盪してテープや角層組織を破砕しても良い。抽出液は、遠心分離やフィルターろ過など適切な方法によって不溶解物を除去し、上清のみを回収する。
<工程3>
工程2において、採取し、回収した上清の、タンパク質量、酸化型DJ-1量、総DJ-1量を測定する。
タンパク質量は、生化学分野で汎用されているあらゆる方法が利用でき、特に制限されるものではない。例えばローリー法、改良ローリー法、ブラッドフォード法、改良ブラッドフォード法、紫外線吸収法、ケルダール法などあらゆる方法が挙げられる。また、タンパク質の定量は市販のキットを使用して簡便に行うことが可能である。例えば、テルモフィッシャーサイエンティフィック製BCA Protein Assay Reagent、バイオラッド社のDCプロテインアッセイや、RC DCプロテインアッセイなどが利用できる。
酸化DJ-1量の測定は、非特許文献3に開示された方法に従って、酸化DJ-1特異的モノクローナル抗体を用いたウエスタンブロット法又はエンザイムイムノアッセイ方法によって測定することができる。酸化DJ-1量のウエスタンブロットによる測定方法は、具体的には、抽出液中のタンパク質をクロロホルムメタノール法にて濃縮し、ドデシル硫酸ナトリウムーポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE:Sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel electrophoresis)の後、ポリフッ化ビニリデン(PVDF:Polyvinyl difluoride)膜に転写し、検出試薬(ECL Select detection regents/GE Healthcare Bio-Science)を用いて検出して、画像をImage Quant LAS-400/Fujifilmを用いて解析すればよい。酸化型DJ-1モノクローナル抗体は、非特許文献4に従って作製されたものを用いることができる。
総DJ-1量の測定は、従来から知られている方法で測定することができる。例えば、DJ-1に対する抗体との反応に基づくエンザイムイムノアッセイ、ラジオイムノアッセイを利用することができる。また市販されているDJ-1測定キットを利用することも可能である。具体的には、CircuLex Human DJ-1/PARK7 ELISA Kit Ver.2(MBL)、Human PARK7 ELISA Kit (アブカム)、Human Park7/DJ-1 DuoSet(R&D systems,Inc.,)を例示することができる。
角層からタンパク質を抽出するとき、抽出操作によって、抽出率に差が生じるため、上記の測定による酸化DJ-1量及び総DJ-1量をタンパク質量で除して、標準化し、この標準化後の値を本発明でいう「酸化DJ-1値」、及び「総DJ-1値」とする。
<工程4>
工程3により得た酸化DJ-1値および総DJ-1値に基づき、酸化DJ-1値、あるいは酸化DJ-1値/総DJ-1値の比を求め、酸化ストレスの指標値とする。
以下にヒトを対象とした試験例を示し、本発明の評価方法の有用性について具体的に説明する。
<ヒト試験1.ヒトの酸化ストレス指標である血清インドキシル硫酸値の測定と総DJ-1値の測定>
生体内の酸化ストレスが高まっていることが明らかになっている透析患者と健常者を被験者として、本方法による酸化ストレス評価の有用性を確認した。
(1)試験方法
1)被験者
慢性糸球体腎炎および糖尿病性腎症などの治療のために人工透析を行っている患者134名、34歳-53歳の健常者5名(男性3名 女性2名 平均年齢41歳)を対照群の被験者とした。
2)酸化ストレス指標の測定
体内の酸化ストレス指標として慢性腎症の重症度依存的に増加する尿毒素として知られる血清インドキシル硫酸をHPLC法で測定した。
3)角層の採取とタンパク質量、総DJ-1値の測定
2.5×2.5cmの角層チェッカー(アサヒバイオメッド)を用いてテープストリッピングにより頬部分の角層を採取し、T-PER(登録商標)Tissue Protein Extraction Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)およびガラスビーズを用いてビーズ破砕法により採取した角層のタンパク質を抽出した。抽出溶液中の総DJ-1はElisa kit(Human Park7/DJ-1 DuoSet; R&D systems,Inc.)を用いて測定し、酸化DJ-1はWestern blotting法(mouse monoclonal antibody,M106Clone)6)を用いて測定した。総タンパク質量はBCA Protein Assay Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)を用いて測定し、単位タンパク質量あたりの角層中の総DJ-1値を算出した。
4)統計処理
相関の検定は Spearman’s rank testを用いた。二群の検定にはt-検定を、不等分散の場合には、Welchのt-検定を実施した。
(2)試験結果
1)血清インドキシル硫酸値
解析対象者134名の血清インドキシル硫酸の値は、正常値(正常値1.87 μg/mL以下)を示した健常者に比べて有意に高く、酸化ストレスが高い集団であることが確認された(図1)。
重症度が高いほど酸化ストレスが高い状態であるかを確認するために、透析歴との相関関係をみたところ、軽度に相関した(図2)。しかし、皮膚症状のある63名と症状のない70名の2群間において、また、痒みの症状を有する(VASスコア50以上)26名と有していない108名の2群間においても、乾燥症状を有する(VASスコア50以上)47名と有していない87名の2群間においても、血清インドキシル硫酸値の違いが認められなかった。
2)角層中の総DJ-1値
解析対象者117名(134名のうち測定欠損値を除く)の角層中の総DJ-1値は、平均6.89 pg/μg protein(0.81-22.73 pg/μg protein)であった。これまでに株式会社ファンケルで取得した健常者5546名の総DJ-1値に比べると、透析患者の測定結果はほぼ同程度であったものの平均値が高いことがわかった(図3)。
しかし、酸化ストレスの指標とされる血清インドキシル硫酸値と角層中の総DJ-1値には、強い相関関係は認められなかった(図4)。
<ヒト試験2.酸化DJ-1値とヒトの酸化ストレス評価指標の比較>
前記のヒト試験1と同様に、従来の酸化ストレス評価の測定方法である血清インドキシル硫酸値及びOXY値と、酸化DJ-1値の対比試験を行った。
(1)試験方法
1)被験者
慢性糸球体腎炎および糖尿病性腎症などの治療のために人工透析を行っている患者24名(総DJ-1量が多い10名、少ない8名、中央値付近の6名(男性14名 女性10名 平均年齢63.9歳))を、透析患者を対象に先行して測定した結果から選択した。すなわち、測定欠損値を除く118名の角層中のDJ-1値(最小値 0.81 pg/μg protein 最大値 22.73 pg/μg protein 中央値 6.44 pg/μg protein)と134名の血清中のDJ-1値(最小値 97.5 pg/mL 最大値 491.2 ng/mL 中央値2204.8 pg/mL)を指標として、角層中および血清中各々について、最小値から順に高い8名(角層:男性2名 女性3名 血清:男性2名 女性1名)、最大値から順に低い10名(角層:男性3名 女性2名 血清:男性3名 女性2名)、中央値を中心とした3名(角層:男性2名 女性1名 血清:男性2名 女性1名)を抽出し、赤血球中の総DJ-1量および酸化DJ-1値を測定した。また、34歳-53歳の健常者5名(男性3名 女性2名 平均年齢41歳)を対照群の被験者とした。
2)酸化ストレス評価指標の測定
上記の人工透析を行っている患者24名、健常者5名の体内の酸化ストレス評価指標として血清インドキシル硫酸の測定及び血清のOXY吸着(oxy-adsorbent以下「OXY」)テストを行った。OXYテストは、血清検体を規定の酸化能をもつHClO溶液に加えて反応させた後、残存するHClOをアルキル置換芳香族アミンと反応させて呈色させ、吸光度を測定して、試薬ブランク(HClOのみ)との比較差から検体のOXY吸着能を定量化した。
3)角層の採取とタンパク質、酸化DJ-1値の測定
ヒト試験1と同様に、2.5×2.5cmの角層チェッカー(アサヒバイオメッド)を用いてテープストリッピングにより頬部分の角層を採取し、T-PER(登録商標)Tissue Protein Extraction Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)およびガラスビーズを用いてビーズ破砕法により採取した角層のタンパク質を抽出した。酸化型DJ-1量はWestern blotting法(mouse monoclonal antibody, M106Clone)6)を用いて測定した。総タンパク質量はBCA Protein Assay Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)を用いて測定し、単位タンパク質量あたりの酸化DJ-1値を算出した。
4)統計処理
相関の検定は Spearman’s rank testを用いた。二群の検定にはt-検定を、不等分散の場合には、Welchのt-検定を実施した。
(2)試験結果と評価
1)血清インドキシル硫酸値と角層の酸化DJ-1値の相関
人工透析患者のうち24名、健常者群5名の血清インドキシル硫酸値と角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値比の相関を確認するため、測定結果の散布図を作成した。
図5に示すとおり、総DJ-1値と血清インドキシル硫酸測定値に比較して、酸化DJ-1値と血清インドキシル硫酸値には強い負の相関(相関係数0.26)があることが確認された。
すなわち、角層中の酸化DJ-1値は、酸化ストレス指標の血清インドキシル硫酸値に代わる酸化ストレス指標になりうる新しい指標である。
2)血清のOXY値と角層の酸化DJ-1値の相関
人工透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と、健常者群5名の血清OXY値と角層の酸化DJ-1値の相関を確認するため測定結果の散布図を作成した。
図6に示すとおり、両者には強い正の相関(相関係数0.34)があることが確認できた。すなわち、角層中の酸化DJ-1値は、血清OXY値に代わる酸化ストレス評価指標(抗酸化力)になりうる新しい指標である。
以上のとおり、角層中の酸化DJ-1値は、生体内の酸化ストレス評価指標である血清インドキシル硫酸値及びOXY値と強い相関を示すことから、生体内の酸化ストレス指標として有用であることが判明した。
<ヒト試験3.酸化DJ-1値/総DJ-1値の比とヒトの酸化ストレス評価指標の比較>
前記のヒト試験1、ヒト試験2に基づいてより信頼性の高い酸化ストレス指標を設定することを試みた。
(1)試験方法
1)被験者
慢性糸球体腎炎および糖尿病性腎症などの治療のために人工透析を行っている患者24名(総DJ-1量が多い10名、少ない8名、中央値付近の6名(男性14名 女性10名 平均年齢63.9歳))を、透析患者を対象に先行して測定した結果から選択した。すなわち、測定欠損値を除く118名の角層中の総DJ-1値(最小値 0.81 pg/μg protein 最大値 22.73 pg/μg protein 中央値 6.44 pg/μg protein)と134名の血清中総DJ-1濃度(最小値 97.5 pg/mL 最大値 491.2 ng/mL 中央値2204.8 pg/mL)を指標として、角層中および血清中各々について、最小値から順に高い8名(角層:男性2名 女性3名 血清:男性2名 女性1名)、最大値から順に低い10名(角層:男性3名 女性2名 血清:男性3名 女性2名)、中央値を中心とした3名(角層:男性2名 女性1名 血清:男性2名 女性1名)を抽出し、赤血球中の総DJ-1値および酸化DJ-1値を測定した。また、34歳-53歳の健常者5名(男性3名 女性2名 平均年齢41歳)を対照群の被験者とした。
2)酸化ストレス指標の測定
上記の人工透析を行っている患者24名、健常者5名について、体内の酸化ストレス指標として血清インドキシル硫酸の測定及び血清のOXYテストを行った。OXYテストは、血清検体を規定の酸化能をもつHClO溶液に加えて反応させた後、残存するHClOをアルキル置換芳香族アミンと反応させて呈色させて吸光度を測定して、試薬ブランク(HClOのみ)との比較差から検体のOXY吸着能を定量化した。
3)角層の採取とタンパク質、酸化DJ-1値/総DJ-1値の測定
ヒト試験1と同様に、2.5×2.5cmの角層チェッカー(アサヒバイオメッド)を用いてテープストリッピングにより頬部分の角層を採取し、T-PER(登録商標)Tissue Protein Extraction Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)およびガラスビーズを用いてビーズ破砕法により採取した角層のタンパク質を抽出した。抽出溶液中の総DJ-1はElisa kit(Human Park7/DJ-1 DuoSet; R&D systems,Inc.)を用いて測定し、酸化DJ-1量はWestern blotting法(mouse monoclonal antibody, M106Clone)6)を用いて測定した。総タンパク質量はBCA Protein Assay Reagent(Thermo Fisher Scientific,Inc.)を用いて測定した。
酸化型DJ-1量は、酸化型DJ-1特異的マウスモノクローナル抗体を非特許文献4に基づいて作製し、これを用いて総DJ-1と同様に測定した。
酸化型DJ-1量、総DJ-1量を前記のタンパク質量で除して(標準化して)、酸化DJ-1値、総DJ-1値を得た。
なお、生体内の酸化DJ-1値及び総DJ-1値を測定するため、赤血球についても測定を行った。被験者の血液は、生理食塩液を加えて遠心することにより洗浄し、赤血球画分に蒸留水を加えて溶血した。溶血後に1M Tris-HCl(pH7.4)を添加して遠心し、上清を回収して被験検体とした。
4)酸化DJ-1値/総DJ-1値比の計算
総DJ-1値と酸化DJ-1値から酸化ストレス指標の酸化DJ-1値/総DJ-1値の比を得た。
5)統計処理
相関の検定は Spearman’s rank testを用いた。二群の検定にはt-検定 を、不等分散の場合には、Welchのt-検定を実施した。
(2)試験結果と評価
1)赤血球中の総DJ-1値と酸化DJ-1値の評価
角層総DJ-1値が酸化ストレスの亢進した状態を反映するか否かについては、上記の試験1では明らかにならなかった。
そこで、人工透析患者のうち24名を選択し、健常者群5名と赤血球中および角層中の総DJ-1値および酸化DJ-1値を測定して比較した。健常者5名の赤血球中DJ-1値は平均5.22 pg/μg protein(4.27-5.92pg/μg protein)であったが、透析患者24名の赤血球中DJ-1値は、平均9.43pg/μg protein (4.42-16.97 pg/μg protein)と高値を示す被験者が多く、両群間に違いを認めた。また、酸化DJ-1値は、健常者では平均75.19 pg/μg protein(69.82-80.93 pg/μg protein)に対し、透析患者では、平均78.92 pg/μg protein(43.03-134.26 pg/μg protein)と、各群の平均値に大きな差は認められなかったものの、両群間に分布の違いを認めた(図7a)。なお、総DJ-1値の測定と酸化DJ-1値の測定の方法に違いがあり、両方の数値を絶対量として比較することができないため、総DJ-1値に対する酸化DJ-1値の比(酸化DJ-1値/総DJ-1値比)で比較したところ、健常者に比べて人工透析患者では有意に低かった(図7b)。
2)角層総DJ-1値と酸化DJ-1値の評価
健常者の角層中DJ-1値は平均2.07 pg/μg protein (0.78-3.53 pg/μg protein)であったが、透析患者24名の角層中総DJ-1量は、平均3.23 pg/μg protein (1.11-8.65 pg/μg protein)と高値を示す被験者が多く、有意ではないものの両群間に違いを認めた。一方、酸化DJ-1値においては、健常者では平均3.91 pg/μg protein(2.36-7.47 pg/μg protein)に対し、透析患者19名(24名のうち測定欠損値を除く)では、平均2.56 pg/μg protein(1.14-5.36 pg/μg protein)と両群間に大きな測定値の違いは認められなかった(図8a)。
酸化DJ-1値/総DJ-1値の比について、両群を比較したところ、赤血球と同様に、健常者に比べて人工透析患者では有意に低かった(図8b)。
3)角層および赤血球の角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値比の相関
角層および赤血球の総DJ-1値および酸化DJ-1値の測定方法が異なることから、両者を比較するために、酸化DJ-1値/総DJ-1値比を用いて赤血球と角層を比較した。その結果、赤血球と角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値の比は、相関を示した(図9、相関係数0.38)。また、その値は、健常者では高く、透析患者では低かった。
すなわち角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値比は、赤血球の測定結果に良く一致しており、体内の状態を反映しているものと考えられた。
4)血清インドキシル硫酸値と角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値の比の相関
人工透析患者のうち24名、健常者群5名の血清インドキシル硫酸値と角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値比の相関を確認するため散布図を作成した。
図10に示すとおり、両者には、高い負の相関(相関係数-0.28)があることが確認された。すなわち酸化DJ-1値/総DJ-1値の比は、血清インドキシル硫酸値に代わりうる酸化ストレス指標であることが確認できた。
5)血清のOXY値と角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値比の相関
人工透析患者24名のうち測定欠損値を除く19名と、健常者群5名の血清OXY値と角層の酸化DJ-1値/総DJ-1値の比の相関を確認するため散布図を作成した。
図11に示すとおり、両者には高い正の相関(相関係数0.60)があることが確認された。すなわち、酸化DJ-1値/総DJ-1値比は、血清OXY値に代わりうる酸化ストレス指標(抗酸化力)であることが確認された。
以上のとおり、角層中の酸化DJ-1値/総DJ-1値比は、生体内の酸化ストレスと強い相関を示すことから生体内の酸化ストレス指標として有用であることが判明した。
また試験2の酸化DJ-1値の測定値のみを指標とするよりも、生体内の酸化ストレスを精密に評価することが可能であった。

Claims (3)

  1. 生体の酸化ストレスの評価のために、皮膚から採取した角層試料中の酸化DJ-1値/総DJ-1値を指標とする方法。
  2. 角層試料がテープストリッピング法によって採取されたものである請求項1に記載の方法。
  3. 酸化DJ-1値の測定が、酸化型DJ-1特異性モノクローナル抗体を用いたイムノアッセイ法である請求項1又は2に記載の方法。
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