JP7252418B2 - 眼科手術器具 - Google Patents

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Description

本発明は眼科手術器具に関する。
医学的に白内障と呼ばれる水晶体の白濁の治療のための多くの外科的手法がある。最も普及している技術は超音波水晶体乳化吸引術であり、これは細い中空針(フェイコニードル)をハンドピースにより水晶体内に挿入し、超音波で振動させるものである。その過程で、灌流液が供給される。そのすぐ周囲において、振動する中空針は水晶体を乳化させ、それによってその結果得られた水晶体の小片を中空針を通じて、及びそこに接続された吸引ラインと呼ばれるラインを通じて吸引ポンプにより吸引できる状態にする。水晶体を完全に乳化させ、除去すると、新しい人工レンズを空になった水晶体嚢内に挿入でき、その結果、この方法による治療を受けた患者は良好な視力を回復することができる。
超音波水晶体乳化吸引術の手技は比較的安全である。しかしながら、超音波水晶体乳化吸引術中に眼内圧の大幅な変動がしばしば起こることが観察されており、これは患者に危険を及ぼしかねない。眼内圧が急激に低下すると、角膜が短時間で虹彩の方向に移動し、その結果、角膜の凸面が変化し、不規則な、部分的に凹んだ起伏のある状態となる。これは手術中の外科医の視界に不利な影響を与え、そのため、そのような瞬間にフェイコニードルの先端がどこにあるかが外科医にとって不明瞭となる。したがって、フェイコニードルが偶発的に水晶体嚢の後壁を穿刺してしまうリスクが高まる。これは、自然治癒せず、又は医学的介入によっても治癒不能であり得るような種類の患者の重篤な損傷の原因となる。
今日利用可能な技術には、眼内圧の大きな変動の回避を目指す様々な安全機構がある。しかしながら、こうした安全機構にかかわらず、危険ではないと想定されるような状況においてさえ、このような眼内圧の変動の発生が報告されている。
本発明の目的は、眼内圧の変動をほとんど生じさせずに、又は有意な変動を生じさせずに、なるべく単純な方法で超音波水晶体乳化吸引術を行うことのできる眼科手術器具を提供することである。
この目的は、独立特許請求項1の主旨により達成される。本発明の有利な発展型は従属項の主旨である。
本発明による眼科手術器具は:
-灌流液がそこを通って灌流液容器から超音波水晶体乳化吸引術用眼科手術ハンドピースへと流れることのできる灌流液ラインと、
-流れの方向に、灌流液容器とハンドピースとの間に配置され、灌流液をハンドピースへと運ぶように設計された第一の流体ポンプと、
-流れの方向に、第一の流体ポンプとハンドピースとの間に配置され、第一の体積流量を特定するように設計された第一の体積流量特定装置と、
-吸引流体がそこを通ってハンドピースから回収容器へと流れることのできる吸引流体ラインと、
-流れの方向に、ハンドピースと回収容器との間に配置され、吸引流体を回収容器へと運ぶように設計された第二の流体ポンプと、
-流れの方向に、ハンドピースと第二の流体ポンプとの間に配置され、第二の体積流量を特定するように設計された第二の体積流量特定装置と、
-第一の体積流量特定装置と第二の体積流量特定装置に連結され、第一の体積流量と第二の体積流量から差分を求め、差分体積流量信号を形成する差分素子と、
-差分体積流量信号を受信するための第一の入力と、灌流液設定点圧力を表す信号を受信するための第二の入力を備える制御装置であって、差分体積流量信号と灌流液設定点圧力信号から灌流液制御圧力を表す信号を特定し、この信号を制御装置の出力において第一流体ポンプのために供給するように設計された制御装置と、
を有する。
本発明は、眼内圧の変動が発生する可能性があるのは、常にフェイコニードルの先端が詰まり、その結果、ごく短時間で吸引ライン内が比較的高い減圧状態となる場合ばかりではないとの知見に基づく。眼内圧の変動は、フェイコニードルの閉塞がない場合、すなわち水晶体の小片と流体が全て正常に吸引され、動作の障害がない場合でも生じ得る。本発明者らは、フェイコニードルが角膜を穿刺した部位において常に灌流液が漏出する可能性があることに気付いた。このような穿刺部位はフェイコニードルの直径より大きく、これは、フェイコニードルの挿入前に他の手術用具を使って嚢切開が行われ、そのためにフェイコニードルより大きい開口が必要となるからである。その後この開口からフェイコニードルが挿入されると、超音波水晶体乳化吸引術中のこの開口における灌流液の漏出は避けられない。このような灌流液の損失は不規則的に発生するが、それは外科医が超音波水晶体乳化吸引術中にフェイコニードルを穿刺部位においてあちらこちらに不規則的に動かすことによる。超音波水晶体乳化吸引術中、外科医は、硬い水晶体が十分に砕かれることを確実にするように注意を払う。しかしながら、外科医は、眼内圧の変動を避けるために、穿刺部位を通じた灌流液の漏出量がわずかのみ、又は一定となることを確実にすることはできない。
この問題は、本発明による眼科手術器具により解決される。治療対象の眼の穿刺部位におけるリーク、ひいては灌流液の損失は、灌流液ライン内の第一の体積流量を吸引ライン内の第二の体積流量と比較することによって検出できる。そのために、第一の体積流量特定装置が提供され、これは、流れの方向に、第一の流体ポンプとハンドピースとの間に配置され、第一の体積流量を特定するように設計される。さらに、第二の体積流量特定装置が提供され、これは、流れの方向に、ハンドピースと第二の流体ポンプとの間に配置され、第二の体積流量を特定するように設計される。差分素子が第一の体積流量特定装置及び第二の体積流量特定装置に連結され、第一の体積流量と第二の体積流量との差分を求めることにより、差分体積流量信号を形成するように設計される。
第一の体積流量と第二の体積流量との差がゼロであれば、眼内の穿刺部位におけるリークはない。しかしながら、差がゼロより大きい場合は、フェイコニードルがそこから角膜に刺入される開口でのリークがある。本発明によれば、この差分体積流量信号は制御装置の第一の入力に供給でき、これは、第二の入力において、灌流液設定点圧力を表す信号を受信するように構成される。制御装置は、差分体積流量信号と灌流液設定点圧力を表す信号を処理して、制御装置の出力で灌流液制御圧力を表す信号が提供され、前記信号が第一の流体ポンプに供給されるようにする。すると、灌流液ライン内の灌流液の圧力は第一の流体ポンプによって、角膜内開口における灌流液の損失を補償できるように変更され、その結果、眼内圧の変動が最小化されるか、又は一切発生しないことになる。第一の体積流量特定装置と第二の体積流特定装置の使用並びに得られた差分信号の処理及びそれに対応する第一の流体ポンプの操作にはほとんど困難が伴わない。フェイコニードルが詰まっていない正常な動作が超音波水晶体乳化吸引術にかかる時間の大部分を占めるため、本発明による器具によってこの時間中の眼内圧の変動を最小限に保持するか、又は回避することができ、これは従来の超音波水晶体乳化吸引術器具と比較した顕著な改善である。
制御装置は好ましくは乗算素子を有し、これは、入力において差分体積流量信号を受信し、出力において差分圧力を表す信号を出力するように設計される。乗算素子はそれゆえ、差分体積流量信号を圧力信号に変換する。さらに、制御装置は加算素子を有し、これは、第一の入力において灌流液設定点圧力を表す信号を受信し、第二の入力で差分圧力を表す信号を受信し、出力において灌流液制御圧力を表す信号を制御装置の出力へと供給するように設計される。加算素子はそれゆえ、2つの圧力値を処理し、これらを加算する。灌流設定点圧力を表す信号は、フットペダル等の入力装置によって供給できる。すると、2つの圧力の和を制御圧力として灌流液ライン内の第一の流体ポンプに供給できる。
1つの実施形態によれば、眼科手術器具は第一のタイミング素子を有し、これは灌流液設定点圧力の時間に関するプロファイルを事前に定義するように設計され、第一のタイミング素子は制御装置の第二の入力に連結される。したがって、灌流液設定点圧力の量は、制御装置のオン/オフスイッチの使用により急に供給しなくてよく、その代わりに、第一のタイミング素子により、例えば指数関数又はより高次の関数にしたがって灌流液設定点圧力の量までゆっくりと増やすことができる。このようにして、灌流液ライン内の圧力の過剰な急変を回避することが可能となり、これは本来であれば灌流液ライン内でハンドピース及び眼まで伝播し、眼の不安定性の原因となり得るであろう。
第一のタイミング素子の第一の時定数は、好ましい点として、調整可能である。第一の流体ポンプの種類、灌流液ラインの長さ、灌流液ライン断面積、及び灌流液ラインの内壁の性質に応じて、一方で、第一のタイミング素子の調整可能な時定数によって灌流液ライン内の圧力を迅速に変化させることができる。時定数が調整可能であると、他方では、信号のオーバシュートが回避されるようにスイッチオンプロセスとスイッチオフプロセスを制御できる。それによって、最終値はステップ関数を通じてではなく、時間遅延を伴って、ただしそれにも関わらず依然として素早く得ることができる。これは、医学的観点から有利であり、なぜならそれによって眼は手術中に突然の応力にさらされず、したがって発生する眼の幾何学的運動がより弱くなるからである。
別の実施形態によれば、第二のタイミング素子が提供され、これは吸引流体設定点圧力の時間に関するプロファイルを事前に定義して、それを第二の流体ポンプに供給するように設計される。第二のタイミング素子の第二の時定数は、特に好ましい点として、調整可能である。それゆえ、吸引ライン内の設定点圧力は、例えば指数関数又はより高次の関数にしたがって、吸引流体設定点圧力の量までゆっくりと上昇させることができる。これには、単に第二の流体ポンプの作動を通じて、吸引ラインにそれ以上のいかなる圧力変動も導入されないという効果がある。特に好ましくは、眼科手術器具は、第一のタイミング素子と第二のタイミング素子の両方を有し、そのそれぞれの時定数は調整可能である。それゆえ、灌流液ラインのハンドピースまでの、及び吸引ラインの長さと性質に応じて、灌流液ライン内及び吸引ライン内の設定点圧力の上昇を、超音波水晶体乳化吸引術中に角膜におけるリークを通じた灌流液損失量が変化しても眼内圧がほとんど、又は完全に一定のままに保たれるように調整することが可能となる。
第一の時定数は50ミリ秒~1000ミリ秒の範囲内とすることができ、第二の時定数は50ミリ秒~1000ミリ秒の範囲とすることができる。ほとんど安定な、又は完全に安定な眼内圧は、第一の時定数と第二の時定数との差の量がゼロより大きく200ミリ秒未満の範囲内であれば、特に確実な方法で実現できる。
本発明のその他の利点及び特徴を下記のような図面を参照しながら説明する。
眼科手術器具のある実施形態を示す。 眼科手術器具の使用中の、時間に関する体積流量プロファイル及び圧力プロファイルの概略的ダイアグラムを示す。
図1は、ある実施形態の眼科手術器具1の概略図を示す。灌流液容器2には灌流液3が収容され、これは容器に接続された灌流液ライン4を通じて第一の流体ポンプ5へと案内され、これはダイアフラムポンプとすることができる。そこから、灌流液3は灌流液ライン4に沿って超音波水晶体乳化吸引術用ハンドピース6まで流れ、角膜8から挿入されたフェイコニードル7を通じて治療対象の眼9の水晶体へ到達できる。例えばダイアフラムポンプ等の吸引ポンプである第二の流体ポンプ11の動作中、乳化させられた水晶体の小片及と流体はフェイコニードル7の内部のラインとハンドピース6の内部を通り、吸引流体ライン10に沿って第二の流体ポンプ11へと到達できる。第二の流体ポンプ11から、水晶体の小片及び流体、すなわち吸引流体全体が、吸引ライン10に沿って回収容器12へと運ばれる。
灌流液ライン4内の第一の体積流量Q1を特定できる第一の体積流量特定装置13は、流れの方向に、第一の流体ポンプ5とハンドピース6との間に配置される。第一の体積流量Q1は好ましくは、体積流量特定装置13によって間接的に特定され、例えばダイアフラムの、又はフロートの位置が検出され、そこから体積流量が特定される。吸引ライン10内の第二の体積流量Q2を特定できる第二の体積流量特定装置14は、流れの方向に、ハンドピース6と第二の流体ポンプ11との間に配置される。第一の体積流量Q1の信号と第二の体積流量Q2の信号は差分素子15に供給され、これは第一の体積流量Q1と第二の体積流量Q2との間の差を求めることにより、差分体積流量DQに応じた信号16を形成するように設計される。したがって、信号16はQ1からQ2を引いた差である。
この信号16は、制御装置17の第一の入力171に供給され、そこを通過して乗算素子18に至り、これは入力で信号16を受信して、出力で差分圧力を表す信号19を出力するように設計される。制御装置17はさらに、加算素子20も有し、これは第一の入力で灌流液設定点圧力を表す信号21を受信し、第二の入力で差分圧力を表す信号19を受信するように設計される。加算素子20は、これら2つの信号19及び21を処理し、その和を求めることによって加算素子20の出力において灌流液制御圧力を表す信号22が制御装置17に出力されるようにする。すると、灌流液制御圧力を表す信号22は第一の流体ポンプ5に供給され、これはそれに応じて灌流液ライン4内の灌流液3の圧力を変化させる。
第一の体積流量と第二の体積流量の差がゼロであれば、灌流液制御圧力を表す信号22も同様にゼロであり、第一の流体ポンプ5はその作動の点で変化しない。しかしながら、信号16がゼロではなく、通常はゼロより大きい場合、第一の流体ポンプ5は、信号22を通じてその作動の点で変化し、灌流液ライン4内の灌流液3の圧力を変化させる。したがって、これはリーク30に起因する眼9からの流体の望まれない排出(図1の矢印L参照)に対抗する。
眼科手術器具1はさらに、第一のタイミング素子23を有し、これは時間に関する灌流液設定点圧力のプロファイルを事前に定義するように設計される。第一のタイミング素子23は制御装置17の第二の入力172に連結され、それによって灌流液設定点圧力を表す信号21が加算素子20に供給される。第一のタイミング素子23はフットペダル24に連結され、これは、オペレータによって適切に操作されると、灌流液設定点圧力を表す信号を取得する。
フットペダル24はそれに加えて第二のタイミング素子25に連結され、そこには、フットペダル24のそれに関連する操作により、吸引流体設定点圧力を表す信号を供給できる。第二のタイミング素子25は、時間に関する吸引流体設定点圧力のプロファイルを事前に定義するように設計され、このプロファイルはその後、第二の流体ポンプ19に供給できる。
図2は、時間に関する体積流量プロファイル及び圧力プロファイルの複数の概略的ダイアグラムである。
ダイアグラム100は、時間に関する灌流液体積流量Q(IRR)のプロファイルを示す。時間t1までの期間は、灌流液が灌流液ライン内をまだ流れていない(図100の101参照)。これは、吸引流体ライン内の吸引流体にも当てはまる:時間に関する吸引流体体積流量Q(ASP)のプロファイルを示すダイアグラム200の201参照。灌流液ラインでは、時間t1まで静止圧力がある:時間に関する灌流液圧力p(IRR)のプロファイルを示すダイアグラム400の401参照。吸引流体ラインでは、時間t1まで吸引圧力はゼロと等しい:時間に関する吸引流体圧力p(ASP)を示すダイアグラム600の601参照。眼内圧p(IOP)は、ダイアグラム500内で時間に関して示されている。そこから、時間t1まで眼内圧がゼロより高いことがわかり、これは眼の正常な状態に対応する。
時間t1で、フットペダルが操作され、第一の流体ポンプ5と第二の流体ポンプ11の各々が流体を送出すると仮定される。灌流液体積流量は増大し(102参照)、定常値に到達する(ダイアグラム100の103参照)。それと同時に、吸引流体体積流量も増大し(202参照)、同様に定常値に到達する(ダイアグラム200の203参照)。灌流液は灌流液ライン内を流れ、吸引流体は吸引ライン内を流れるため、関連する流体圧力もこれらのライン内で生じる。灌流液圧力p(IRR)は上昇し(402参照)、定常値に到達する(ダイアグラム400の403参照)。同様にして、吸引流体圧力も上昇し(602参照)、定常値に到達する(ダイアグラム600の603参照)。灌流液圧力の上昇に関する第一の時定数τ1と吸引流体圧力の上昇に関する第二の時定数τ2の差が200ミリ秒以下であれば、眼内圧の低下はわずかしか、又はまったくない(ダイアグラム500の502参照)。
ここで、リーク30が眼で発生したために灌流液の損失が起こると、灌流液圧力は第一のポンプ5とフェイコニードル7との間の灌流液ライン4内で低下し、それによって第一のポンプ5はより多くの灌流液体積流量を提供する(104参照)。吸引流体体積流量はこの影響を受けず、一定のままである(204参照)。本発明による眼科手術器具により、灌流液体積流量と吸引流体体積流量との差がゼロより大きいことが特定される(時間に関する差分体積流量DQを示すダイアグラム300の304参照)。こうして灌流液設定点圧力の信号と差分圧力の信号が加算素子20から受信され、それによって相応に上昇した灌流液制御圧力が第一の流体ポンプ5に作用する(404参照)。灌流液が眼9におけるリーク30によってリークする間に、灌流液ライン内の灌流液圧力はより高くなる。その結果、この時間中に眼の眼内圧は変化しないままとなる(504参照)。
例えばフェイコニードルの位置の変化の結果としてリーク30の程度が再び減少し、したがって眼における望ましくない灌流液の排出もまた減少すると、第一の流体ポンプはより少ない体積流量で通常の灌流液圧力を保持できる(105参照)。それゆえ、差分体積流量が減少する(305参照)。灌流液圧力はこうして再び設定定点圧力に到達し(405参照)、これは403による圧力に対応する。眼内圧は変化しないままである(505参照)。吸引流体ライン内の圧力はこの影響を受けない(605参照)。
灌流液体積流量の変動もまた比較的大きい場合があり(106参照)、その結果、差分体積流量DQの値の増大が検出される(306参照)。これによって灌流液圧力がより大きく変化し(406参照)、そのため眼内圧力は変化しないまま保持できる(506参照)。
フットペダルがそれ以上操作されなければ、第一のポンプ5と第二のポンプ11は作動せず、したがって、灌流液体積流量と吸引流体体積流量はゼロ値まで減少する(107及び207参照)。すると、灌流液ライン内及び吸引流体ライン内の圧力も低下する(407及び607参照)。
1 眼科手術器具
2 灌流液容器
3 灌流液
4 灌流液ライン
5 第一の流体ポンプ
6 眼科手術用ハンドピース
7 フェイコニードル
8 角膜
9 眼
10 吸引流体ライン
11 第二のポンプ
12 回収容器
13 第一の体積流量特定装置
14 第二の体積流量特定装置
15 差分素子
16 差分体積流量信号
17 制御装置
18 乗算素子
19 差分圧力信号
20 加算素子
21 灌流液設定点圧力信号
22 灌流液制御圧力信号
23 第一のタイミング素子
24 フットペダル
25 第二のタイミング素子
171 制御装置の第一の入力
172 制御装置の第二の入力
DQ 差分体積流量
L リーク
p 圧力
p(ASP) 吸引流体圧力
p(IOP) 眼内圧
p(IRR) 灌流液圧力
Q1 第一の体積流量
Q2 第二の体積流量
Q(ASP) 吸引流体体積流量
Q(IRR) 灌流液体積流量
t 時間
τ 時定数

Claims (9)

  1. 眼科手術器具(1)であって、
    -灌流液(3)がそこを通って灌流液容器(2)から超音波水晶体乳化吸引術用眼科手術用ハンドピース(6)へと流れることのできる灌流液ライン(4)と、
    -流れの方向に、前記灌流液容器(2)と前記ハンドピース(6)との間に配置され、灌流液(3)を前記ハンドピース(6)へと運ぶように設計された第一の流体ポンプ(5)と、
    -流れの方向に、前記第一の流体ポンプ(5)と前記ハンドピース(6)との間に配置され、第一の体積流量(Q1)を特定するように設計された第一の体積流量特定装置(13)と、
    -吸引流体がそこを通って前記ハンドピース(6)から回収容器(12)へと流れることのできる吸引流体ライン(10)と、
    -流れの方向に、前記ハンドピース(6)と前記回収容器(12)との間に配置され、吸引流体を前記回収容器(12)へと運ぶように設計された第二の流体ポンプ(11)と、
    -流れの方向に、前記ハンドピース(6)と前記第二の流体ポンプ(11)との間に配置され、第二の体積流量(Q2)を特定するように設計された第二の体積流量特定装置(14)と、
    -前記第一の体積流量特定装置(13)と前記第二の体積流量特定装置(14)に連結され、前記第一の体積流量(Q1)と前記第二の体積流量(Q2)から差分を求め、差分体積流量信号(16)を形成する差分素子(15)と、
    -前記差分体積流量信号(16)を受信するための第一の入力(171)と、灌流液設定点圧力を表す信号(21)を受信するための第二の入力(172)を備える制御装置(17)であって、前記差分体積流量信号(16)と前記灌流液設定点圧力を表す信号(21)から灌流液制御圧力を表す信号(22)を特定し、この信号を前記制御装置(17)の出力において前記第一流体ポンプ(5)に供給するように設計された制御装置(17)と、
    を有する眼科手術器具(1)。
  2. 前記制御装置(17)は、
    入力において前記差分体積流量信号(16)を受信し、出力において差分圧力を表す信号(19)を出力するように設計された乗算素子(18)と、
    第一の入力において前記灌流液設定点圧力を表す信号(21)を受信し、第二の入力において前記差分圧力を表す信号(19)を受信し、出力において、前記灌流液制御圧力を表す信号(22)を前記制御装置(17)の前記出力に供給するように設計された加算素子(20)と、
    を有する、請求項1に記載の眼科手術器具(1)。
  3. 時間に関する前記灌流液設定点圧力のプロファイルを事前に定義するように設計され、前記制御装置(17)の前記第二の入力(172)に連結される第一のタイミング素子(23)が提供される、請求項1又は2に記載の眼科手術器具(1)。
  4. 前記第一のタイミング素子(23)の第一の時定数は調整可能である、請求項に記載の眼科手術器具(1)。
  5. 前記第一の時定数は50ミリ秒~1000ミリ秒の範囲内にある、請求項に記載の眼科手術器具(1)。
  6. 時間に関する吸引流体設定点圧力のプロファイルを事前に定義し、それを前記第二の流体ポンプ(11)に供給するように設計された第二のタイミング素子(25)が提供される、請求項1~のいずれか1項に記載の眼科手術器具(1)。
  7. 前記第二のタイミング素子(25)の第二の時定数は調整可能である、請求項に記載の眼科手術器具(1)。
  8. 前記第二の時定数は50ミリ秒~1000ミリ秒の範囲内にある、請求項7に記載の眼科手術器具(1)。
  9. 前記第一のタイミング素子(23)の第一の時定数と前記第二のタイミング素子(25)の第二の時定数との差の量は、ゼロより高く200ミリ秒未満の範囲内にある、請求項7又は8に記載の眼科手術器具(1)。
JP2022523581A 2019-10-29 2020-10-28 眼科手術器具 Active JP7252418B2 (ja)

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