JP7246192B2 - 特定の飛行状態を支援するために航空機の複数のエンジンによって生成される推力を制御するための方法及びシステム - Google Patents

特定の飛行状態を支援するために航空機の複数のエンジンによって生成される推力を制御するための方法及びシステム Download PDF

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Description

本開示は、広くは、航空機の動作に関し、特に、航空機の機首下げ回復を支援するために、航空機の複数のエンジンによって生成される推力を制御する方法に関する。
航空機又は飛行機は、任意の許容可能な推力設定において飛行機が実現し得る任意の迎え角(AOA)におけるストールから即座に回復することができなければならない。これは、14CFR§25.145で明記されている規制の観点から必要とされる。この飛行体制に適用可能な更なる要件及び設計指針が、飛行機の製造業者によって課され得る。この状態における十分な回復能力を提供することは、従来、飛行機の設計がコスト、複雑さ、及び性能に影響を与える妥協をもたらしてきた。
十分な回復能力を提供する既存の方法は、従来、空気力学的なピッチアップの大きさを低減させるために前縁と後縁のフラップの設計に制約及び修正を加えること、気流の剥離の進み具合を管理するために翼の前縁でストールストリップ及び他の流れ制御デバイスを使用すること、氷結状態における空気力学的なピッチアップの大きさを低減させるために翼の氷結防止システムに制約及び修正を加えること、並びに安定性及びピッチ制御力を増加させるために水平尾翼にエリアを追加することによって、ピッチアップを管理し、高いAOAからの即座の機首下げ回復を確実にする。
既存の方法は、システムの複雑さ、重量、整備、及びコストに影響を与える。更に、これらの解決法は、着陸進入速度が顧客に対する性能の保証及び販売に影響を与えるなど、動作速度を高めることによって飛行機の性能に悪影響を与える場合がある。
航空機の設計に対して複雑さを加え、重量を増加し、且つ/又はコストを高める必要なしに、危機的な状況において航空機の即座の機首下げ回復を確実にするシステムが必要である。
一実施例では、航空機の機首下げ回復を支援するために、航空機の複数のエンジンによって生成される推力を制御する方法が説明される。該方法は、航空機パラメータの最大値を選択すること、航空機が飛行している間に航空機パラメータの値を測定すること、最大値と測定値の比較に基づいて測定値が最大値を超えたと判定すること、及び航空機パラメータの測定値を航空機パラメータの最大値未満に下げるために複数のエンジンのうちのエンジンの各々によって生成される推力を低減させることを含む。
別の一実施例では、非一過性のコンピュータ可読媒体が説明される。この非一過性のコンピュータ可読媒体は、内部に指示命令を記憶しており、この指示命令は、計算デバイスの1以上のプロセッサによって実行されたときに、計算デバイスに機能を実行させる。その機能は、航空機パラメータの最大値を選択すること、航空機が飛行している間に航空機パラメータの値を測定すること、最大値と測定値の比較に基づいて測定値が最大値を超えたと判定すること、及び航空機パラメータの測定値を航空機パラメータの最大値未満に下げるために複数のエンジンのうちのエンジンの各々によって生成される推力を低減させることを含む。
別の一実施例では、プロセッサと指示命令を記憶したメモリとを有する飛行制御計算デバイスを備えたシステムが説明される。この指示命令は、航空機の航空機パラメータの最大値を選択し、航空機が飛行している間に航空機パラメータの測定値を受け取り、最大値と測定値の比較に基づいて測定値が最大値を超えたと判定し、航空機パラメータの測定値を航空機パラメータの最大値未満に下げるために航空機の複数のエンジンの各エンジンによって生成される推力を低減させることを示す信号を送信するように、プロセッサによって実行可能である。該システムは、航空機の複数のエンジンに接続された複数の推進制御計算デバイスも備え、それぞれの推進制御計算デバイスがそれぞれのエンジンに接続されている。各推進制御計算デバイスは、プロセッサと指示命令を記憶したメモリとを有し、この指示命令は、飛行制御計算デバイスから信号を受信し、複数のエンジンのそれぞれのエンジンによって生成される推力を制御するように、プロセッサによって実行可能である。
説明されてきた特徴、機能、及び利点は、様々な実施例において独立して実現可能であるか、または更に他の実施例において組み合わせ可能である。実施例の更なる詳細は、下記の説明及び図面を参照することによって理解することができる。
例示的な実施例の特徴と考えられる新規の特性は、添付の特許請求の範囲に明記される。しかし、例示的な実施例、並びに好ましい使用モード、更なる目的、及びそれらの説明は、添付図面を参照して、本開示の例示的な実施例についての以下の詳細な説明を読むことにより、最もよく理解されるだろう。
例示的な一実施態様による、例示的な航空機のブロック図を示す。 例示的な一実施態様による、STL機能の例示的な動作を示すフロー図である。 例示的な一実施態様による、航空機及び航空機に作用する力の例示的な図解である。 例示的な一実施態様による、軽量な航空機の長手方向の加速度(nx)(g’s)と迎え角(AOA)(度)との間の関係を示している例示的なグラフである。 例示的な一実施態様による、重い航空機の長手方向の加速度(nx)(g’s)と迎え角(AOA)(度)との間の関係を示している別の例示的なグラフである。 例示的な一実施態様による、航空機の機首下げ回復を支援するために、航空機の複数のエンジンによって生成される推力を制御する例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための別の例示的な方法を示すフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の選択する機能を実行するための別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の測定する機能を実行するための別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6の方法の低減させる機能を実行するための例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6で示されている方法と共に使用される例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6で示されている方法と共に使用される別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6で示されている方法と共に使用される別の例示的な方法のフローチャートを示す。 例示的な一実施態様による、図6で示されている方法と共に使用される別の例示的な方法のフロー図を示す。
本明細書ではこれより、添付図面を参照しつつ開示されている例についてより網羅的に説明するが、添付図面に示しているのは開示されている例の一部であって、全てではない。実際には、幾つかの異なる実施例が提供される場合があり、これらの実施例は、本明細書に明記されている実施例に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施例は、この開示内容が包括的で完全であるように、且つ、本開示の範囲が当業者に十分に伝わるように説明されている。
実施例では、極端な/危機的な状況の間に航空機の姿勢を修正するために、航空機のエンジンからのエンジン推力を制御するための方法及びシステムが説明される。より具体的には、例示的な方法及びシステムが、高い迎え角及び高い推力飛行状態における機首下げ回復を支援するために、航空機のエンジンの各々によって生成されるエンジン推力の量を動的に管理する。航空機のエンジンの全てによって生成される推力の量は、機首下げ回復に反対する悪条件、すなわち、翼上の空気力学的な剥離によって且つ/又はエンジンが生成する機首上げピッチングモーメントによってもたらされる、機首上げピッチングに対抗するために動的に管理される。
例示的な方法及びシステムは、航空機の様々な制御パラメータを継続的にモニタし、モニタされたパラメータを予め設定された最大条件と比較する。一実施例では、該システムが長手方向の加速度(nx)を測定する。その加速度(nx)は、航空機の抗力及び重量に対する余剰のエンジン推力の測定値であり、該システムは、その測定値を所定の最大nx値と比較する。測定されたnx値が所定の最大nxを超えるならば、該システムは、航空機のエンジンの各々によって生成されるエンジン推力を調節して、測定されるnx値の低減をもたらす。その低減は、即座の機首下げ回復を確実にする。
該方法及びシステムが起動されると、エンジン推力は所定量だけ低減されて、航空機の継続的で安全な動作を確実にする。該方法及びシステムは、例えば、危機的な制御状態の間にのみ起動され得る。そして、航空機の通常の動作とは干渉しない。更に、モニタされる航空機パラメータに対して設定される所定の最大値は、単一のエンジンのみを有する航空機の性能の能力よりも大きい値に制限され、したがって、更なるモニタリング及びエンジン故障の検出を含む必要がない。言い換えると、該方法及びシステムは、航空機が1つのエンジンで動作しているならば、起動することが許容されないだろう。他の制御パラメータは、長手方向の加速度nxと組み合されて又はその代わりに、該方法及びシステムによって採用される。これらの他のパラメータは、迎え角、飛行経路角、ピッチ角、航空機の全エネルギー状態などを含む。
次に図面を参照すると、図1は、例示的な一実施態様による、例示的な航空機100のブロック図を示している。航空機100は、複数のエンジン104に接続されたシステム102を含む。複数のエンジン104は、2つのエンジン106及び108を含むように示されている。航空機100は、2つのエンジン106及び108を有するように示されているが、3つ以上のエンジンが含まれてもよく、例えば、各エンジンは実質的に同じ構成要素を含む。
システム102は、直接的にか又は間接的にかの何れかで、有線又は無線の手段を使用して、(1以上の)推進制御計算デバイス112a‐bに接続された飛行制御計算デバイス110を含む。システム102は、2つの推進制御計算デバイス112a‐bを含むように示されており、各々が、それぞれのエンジン106とエンジン108に独立して接続されている。航空機100がより多くのエンジンを含む実施例では、より多くの推進制御計算デバイスが含まれて、例えば、各エンジンに対して1つの推進制御計算デバイスを提供する。更に、各推進制御計算デバイス112a‐bは、同じであり、同じ構成要素を含む。
したがって、システム102は、航空機100の複数のエンジン104に接続された複数の推進制御計算デバイスを含み、それぞれの推進制御計算デバイスがそれぞれのエンジンに接続されている。推進制御計算デバイス112a‐bは、命令に従って推力を生成するように、エンジン106とエンジン108を動作させる責任があり、例えば、命令のうちの幾つかは、この機能のための飛行制御計算デバイスからのものを含む。
飛行制御計算デバイス110と推進制御計算デバイス112a‐bの各々は、1以上のプロセッサ114及び116、更に、通信インターフェース118及び120、データ記憶装置122及び124、並びに各々が通信バス130及び132に接続された出力インターフェース126及び128を有する。飛行制御計算デバイス110と推進制御計算デバイス112a‐bは、計算デバイス内の、及び、計算デバイスと他のデバイス(図示せず)との間の、通信を可能にするようなハードウェアも含む。ハードウェアは、例えば、送信器、受信器、及びアンテナを含む。
通信インターフェース118及び120は、1以上のネットワーク又は1以上の遠隔デバイスに対する狭域通信及び広域通信の両方を可能にする、無線インターフェース及び/又は1以上の有線インターフェースであってよい。そのような無線インターフェースは、1以上の無線通信プロトコル、ブルートゥース(Bluetooth)、ワイファイ(WiFi)(例えば、米国電気電子学会(IEEE)802.11プロトコル)、ロングタームエボリューション(LTE)、移動体通信、近距離無線通信(NFC)、及び/又は他の無線通信プロトコルの下における通信を提供する。そのような有線インターフェースには、イーサネット(Ethernet)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、又はワイヤー、ツイストペア線、同軸ケーブル、光リンク、光ファイバーリンク、若しくは有線ネットワークへの他の物理的接続を介して通信する類似のインターフェースが含まれ得る。したがって、通信インターフェース118及び120は、1以上のデバイスから入力データを受信するように構成されており、更に、他のデバイスに出力データを送信するように構成されている。
データ記憶装置122及び124は、1以上のプロセッサ114及び116によって読み取り可能な又はアクセス可能な1以上のコンピュータ可読記憶媒体などの、メモリの形態を含み又はその形態を採る。コンピュータ可読記憶媒体は、全体的に又は部分的にプロセッサ114及び116に組み込まれ得る、光学、磁気、有機、又は他のメモリ若しくはディスク記憶装置などの、揮発性及び/又は非揮発性の記憶構成要素を含み得る。データ記憶装置122及び124は、非一過性のコンピュータ可読媒体であると考えられる。ある実施例では、データ記憶装置122及び124が、単一の物理デバイス(例えば、1つの光学メモリ、磁気メモリ、有機メモリ、若しくは他のメモリ、又はディスク記憶装置ユニット)を使用して実装され得る一方で、他の実施例では、データ記憶装置122及び124が、2つ以上の物理デバイスを使用して実装され得る。
したがって、データ記憶装置122及び124は、非一過性のコンピュータ可読記憶媒体であり、その中に実行可能な指示命令134及び136が記憶されている。指示命令134及び136は、コンピュータ実行可能コードを含む。飛行制御計算デバイス110のデータ記憶装置122は、(以下でより完全に説明される)航空機パラメータ138も記憶している。
プロセッサ114及び116は、汎用プロセッサ又は専用プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路など)であり得る。(1以上の)プロセッサ114及び116は、通信インターフェース118及び120、更には、他のセンサから入力を受け取り、その入力を処理してデータ記憶装置122及び124に記憶され且つ複数のエンジン104を制御するために使用される出力を生成する。プロセッサ114及び116は、データ記憶装置122及び124に記憶され、且つ、本明細書で説明される計算デバイス110及び112a‐bの機能を提供するために実行可能である、実行可能な指示命令134及び136(例えば、コンピュータ可読プログラム指示命令)を実行するように構成され得る。
出力インターフェース126及び128は、飛行制御計算デバイス110からの情報を推進制御計算デバイス112a‐bに出力する、又は推進制御計算デバイス112a‐bからの情報を複数のエンジン104に出力するなど、情報を出力する。例えば、飛行制御計算デバイス110は、情報を出力するために、推進制御計算デバイス112a‐bの各々に接続されている。更に、推進制御計算デバイス112aは、エンジン108に情報を出力し、推進制御計算デバイス112bは、エンジン106に情報を出力する。つまり、各エンジンは、例えば、それぞれの推進制御計算デバイスによって独立して制御され得る。したがって、出力インターフェース126及び128は、通信インターフェース118及び120に類似しており、同様に無線インターフェース(例えば、送信器)又は有線インターフェースであってもよい。
システム102は、(1以上の)慣性基準装置(IRU)140も含む。IRU140は、ジャイロスコープ及び加速度計を含み又は使用して、一定の期間にわたり航空機100の回転姿勢(ある基準フレームに対する角度配向)及び並進移動位置(通常は、緯度、経度、及び高度)の変化を特定する、慣性センサである。IRUは、慣性測定装置(IMU)とも称され得る。IRU140は、航空機100が飛行している間に(1以上の)航空機パラメータの値を測定し、航空機パラメータの測定値を飛行制御計算デバイス110に出力する。
一実施例では、動作中に、実行可能な指示命令134が飛行制御計算デバイス110のプロセッサ114によって実行されたときに、プロセッサ114は、航空機100の航空機パラメータの最大値を選択し、航空機100が飛行している間に航空機パラメータの測定値を受け取り、最大値と測定値の比較に基づいて測定値が最大値を超えたと判定し、航空機パラメータの測定値を最大値未満に下げるために航空機100の複数のエンジン104の各エンジン106と108によって生成される推力を低減させることを示す信号を送信する、ことを含む機能を実行する。
推進制御計算デバイス112a‐bは、航空機100の複数のエンジン104に接続され、実行可能な指示命令136が推進制御計算デバイス112a‐bのプロセッサ116によって実行されたときに、プロセッサ116は、飛行制御計算デバイス110からの信号を受信し、複数のエンジン104の各エンジン106と108によって生成される推力を制御する、ことを含む機能を実行する。推進制御計算デバイス112a‐bは、複数のエンジン104の各エンジン106と108によって生成される推力を、互いから独立して制御する。
航空機(例えば、特に飛行機)は、任意の許容可能な推力設定において飛行機が実現し得る任意の迎え角(AOA)におけるストールから即座に回復することができなければならない。規制の観点から必要とされる高いAOAからの回復能力は、14CFR§25.145で明記されている。この要件は、任意の許容可能な推力設定を伴って、(スピードブレーキを含む)任意の通常構成を伴って航空機が実現し得る、1.23VS1gと同じぐらい低い速度において任意の推力設定でトリミングされた、任意のAOAからの即座の機首下げ回復を有する必要があるということに要約される。そのようにして、航空機は、推力がオンでもオフでも、ストール速度からトリム速度への即座の加速を確実にするための十分な機首下げピッチング能力を有することとなる。
長手方向の制御に関して、航空機は、14CFR§25.103(b)(6)で明記されているトリム速度と(§25.201(d)で規定されているような)ストール識別との間の任意のポイントで、機首下げのピッチングが可能でなければならない。それによって、この選択されたトリム速度への加速は、§25.103(b)(6)で明記されたトリム速度において航空機がトリミングされた状態で、着陸装置が展開された状態で、翼のフラップ(i)が後退し(ii)展開された状態で、及びエンジン推力が(i)オフであり(ii)最大の継続的な推力にある状態で、迅速に行われる。
本明細書で説明される実施例では、飛行制御計算デバイス110と推進制御計算デバイス112a‐bが実行可能な指示命令134と136を共に実行して、航空機100が上述された設計要件を満たすための対称推力制限(STL)機能を実行する。STL機能は、上述の設計要件を満たすか又は超えるために、特定の条件下で余剰なエンジン推力能力を動的に管理して、高い迎え角(AOA)及び高い推力状態から即座に回復する能力を確実にする、飛行制御法則である。STL機能は、例えば、エンジン推力に対する変更をトリガする状態の信頼可能で且つロバストな検出を含む。システム102は、確実に測定可能なパラメータを利用し、測定されたパラメータの値を所定の最大値と比較し、複数のエンジン104の全てによって生成されるエンジン推力を調節して、危機的な状況の間に航空機100の即座の機首下げ回復を確実にする。
実施例では、機首下げ回復のための推力制御が、推力が航空機の重心の下方で作用する航空機の構成に適用される。機首上げ制御のための推力制御も、例えば、推力が重心の上方で作用する航空機の構成に対する機首上げ制御のために使用され得る。
図2は、例示的な一実施態様による、STL機能の例示的な動作を示すフロー図である。先ず、航空機パラメータの最大値がモニタリングのために選択される。多くの異なる航空機パラメータがSTL機能に対して使用される。実施例は、航空機100の長手方向の加速度(nx)(例えば、長手方向の加速度(nx)は、航空機100の抗力及び重量に対する余剰のエンジン推力の測定値である)、航空機100の迎え角(AOA)、航空機100の飛行経路角、及び/又は航空機100のピッチ角を含む。更に、2つ以上のパラメータが、選択され且つモニタされ得る。航空機パラメータの最大値は、例えば、閾値より上のAOAで航空機100の回復能力を提供する限界値となるように選択され、航空機100の重量に基づいて選択される。他の実施例では、航空機パラメータの最大値が、単一のエンジンが故障した状態で飛行中の航空機100によって実現可能な値よりも大きい値に選択される。例えば、2つのエンジンの飛行機で、航空機パラメータの最大値は、複数のエンジン104のうちの単一のエンジンを使用して飛行している間に航空機100によって実現可能な値よりも大きい値に選択される。
次に、(1以上の)IRU140が、航空機100が飛行している間に、航空機パラメータの値を測定する。例えば、航空機パラメータが長手方向の加速度(nx)である一実施例では、(1以上の)IRU140が、長手方向の加速度(nx)を測定し、その測定値を飛行制御計算デバイス110に出力する。
飛行制御計算デバイス110は、各航空機パラメータに対する選択された又は記憶された最大値を含む記憶された航空機パラメータ138を参照して、記憶された最大値に対する測定された航空機パラメータの比較を行う。例えば、図2で示されているように、飛行制御計算デバイス110は、測定された長手方向の加速度(nx)を記憶された長手方向の加速度(nx_reference)と比較する。最大値と測定値の比較に基づいて、飛行制御計算デバイス110は、測定値が最大値を超えたか否かを判定することができる。測定値が最大値を超えたときの事例では、航空機パラメータの測定値を航空機パラメータの最大値未満に下げるために、飛行制御計算デバイス110が、複数のエンジン104のうちのエンジン106と108の各々によって生成される推力を低減させることを示す信号を、推進制御計算デバイス112a‐bに送信する。
その後、推進制御計算デバイス112a‐bは、複数のエンジン104を操作して、必要とされるやり方で推力を低減させる。一実施例では、測定値が最大値を超える量に比例した量だけ、推力が低減される。推進制御計算デバイス112a‐bは、必要とされるクライム(climb)能力を保存するために、推力が低減される最大量を設定する。推力低減の量を決定するために、推進制御計算デバイス112a‐bは、エンジン106と108の各々によって生成される推力を第1の量だけ(例えば、動作している全てのエンジンによって生成される最大推力の約20%だけ)低減させて、推力の低減後に、STL機能は、例えば、航空機パラメータの第2の測定値を介するなどして、航空機の反応142をモニタする。次に、第2の測定値が最大値を超えたことに基づいて、推進制御計算デバイス112a‐bは、エンジン106と108の各々によって生成される推力を、第1の量よりも大きい第2の量(例えば、更に5%大きい)だけ低減させる。推進制御計算デバイス112a‐bは、反復的なやり方で、エンジン推力の低減を実行する。例えば、航空機パラメータの測定値が航空機パラメータの最大値未満になるまで、反復的に、航空機パラメータの値を測定し、エンジン106と108の各々によって生成される推力を低減させる。
図2で示されているように、(航空機100の飛行中に)リアルタイムで、飛行制御計算デバイス110は、nx_referenceに対して測定されたnxを比較して、合算機能の出力が負であるならば、STL機能はトリガされない。しかし、航空機100が、測定されたnxがnx_referenceよりも高い飛行状態にあるならば、飛行制御計算デバイス110は、エンジン推力を特定量だけ低減させるような信号を送信する。測定されたnxが減少し始め、合算機能の出力がゼロに近づく際に、STL機能は打ち切られる。
したがって、合算接合器(summing junction)の出力は差異を表し、その差異に利得が乗じられて、各エンジンに対する推力低減の量を決定することができる。差異が大きい値ならば、最大推力低減が命令され(例えば、約20%の推力低減)、又は差異が低いならば、わずかな/低い推力低減が命令される。推力低減の量は、差異に比例しており、STL機能は、差異をゼロにより近くするために反復的なやり方で操作される閉ループ機能である。推力低減の最大量は、航空機100の結果としての全体の推力能力が、単一のエンジン故障のときの能力より大きくなることとなるような量に制限され得る。結果として、STL機能の任意の誤った起動は、未だ、航空機100に対する安全な推力レベルを可能にし、このことは必要とされるクライム能力の損失がないことを確実にする。この制限は、飛行制御計算デバイス110、及び、それとは独立して推進制御計算デバイス112a‐bによって実施され得る。
いったん航空機パラメータの測定値が航空機パラメータの最大値未満になると、航空機100の機首下げ回復は、改善され、そのときに機首下げピッチ姿勢のパイロット命令を可能にする。
例示的なシナリオでは、高いAOAにおいて、機首下げ回復に反対する航空機の機首上げピッチングモーメントの2つの主要な源が存在する。先ず、機首上げピッチングモーメントは、航空機100の翼上の空気力学的な流れの剥離によってもたらされる、これは、一般的に、翼のインボード部分より前に翼のアウトボード部分が揚力能力を失うことによってもたらされる。これは、同様に、翼の前縁上の氷の蓄積を伴って生じ得る。
次に、機首上げピッチングモーメントは、複数のエンジン104によって生成され得る。そして、ピッチアップのこの源は、直接の推力寄与及び間接の推力寄与から構成される。ピッチ上げに対する直接の推力寄与は、航空機の重心の下方のモーメントアームが乗じられた複数のエンジン104の推力ベクトルの大きさの結果である。ピッチ上げに対する間接の推力寄与は、より高い推力設定における航空機の翼上の空気力学的な流れの変化によってもたらされる。直接及び間接の推力成分の合計は、一般的に、アイドル推力では無視できるが、最大推力において重大である。高いAOAでは、空気力学的な及び推力のピッチアップ成分が組み合されて、完全な機首下げピッチ制御を伴ってさえも、乏しい機首下げ回復又は制御不能なストールの何れかをもたらし得る。このピッチアップを管理する従来の幾つかのやり方は、翼前縁及び後縁のフラップに対する変更、翼の氷結防止の範囲における変更、より大きな垂直尾翼、及び軽量時の後方重心範囲に対する制限を含んできた。
しかし、本明細書で説明されるSTL機能を使用して、特定の制御条件下でエンジン推力を動的に管理することは、エンジンによってもたらされるピッチアップを緩和させ、全ての実現可能なAOAにおいて即座の機首下げ回復能力が利用可能であることを確実にする。STL機能は、システムの複雑さ、航空機の性能能力、重心の範囲、及び航空機のコスト、の適切なバランスを見出すために利用可能な航空機設計者の更なる自由度を可能にする。
図3は、例示的な一実施態様による、航空機100及び航空機100に作用する力の例示的な図解である。余剰のエンジン推力能力は、基準最大nxに対して測定された長手方向の加速度(nx)を比較することによって特定され、長手方向の加速度(nx)は、(1以上の)IRU140によって測定される。システム102は、例えば、測定されたnxが基準nxを超えるときに、エンジン推力を動的に制御することとなる。起動されたときに、システム102のSTL機能は、推力を低減させる命令を、複数のエンジン104のうちの全てのエンジン106及び108に出す。
長手方向の加速度(nx)は、余剰のエンジン推力能力の測定値である(例えば、余剰のエンジン推力能力が高ければ、nxは高く、余剰のエンジン推力能力が低ければ、nxは低い)。nxを計算するために、航空機100に作用する力が以下のように合算される。すなわち、
Figure 0007246192000001
次に、長手方向の加速度(nx)が、以下のものに対して解かれる。すなわち、
Figure 0007246192000002
ここで、TNETは正味の推力(ポンド)であり、FAEROxはXBODY軸における空気力学的な力(ポンド)であり、Wは航空機の総重量(ポンド)であり、nxはXBODY軸に沿った加速度成分(g’s)である。
図4は、例示的な一実施態様による、軽量な航空機の長手方向の加速度(nx)(g’s)と迎え角(AOA)(度)との間の関係を示している例示的なグラフである。図5は、例示的な一実施態様による、重い航空機の長手方向の加速度(nx)(g’s)と迎え角(AOA)(度)との間の関係を示している別の例示的なグラフである。
実施例では、軽量の航空機が、大まかに1.25OEW(運用自重)未満と考えられ得る。そして、重い航空機は、例えば、最大着陸重量(MLW)より上で且つ最大離陸重量(MTOW)までと考えられ得る。そのような絶対重量(absolute weight)は、例えば、航空機に依存する。
長手方向の加速度(nx)は、抗力及び重量に対する余剰のエンジン推力の測定値である。高いnxは、対気速度を変更し且つ/又は所与の重量において重力に反対する加速度を示す。図4で示されているように、操縦性が危険に曝されている危機的な状況に対して、高いAOAにおける十分な回復能力を提供する最大上限nxを選択することが可能である。例えば、nxの限界が、水平飛行及びアイドル推力のための実現可能な推力レベルより上であるが所与のAOAに対する最大推力未満に設定されているならば、航空機は、未だ、必要であるならば回復目的のための推力を適用することができるだろう。しかし、図5で示されているように、重たい重量は最大推力がより低いレベルのnxにおいて経験されることをもたらすので、重い航空機に対しては、高いAOAにおいてさえも、最大上限nxは、推力を低減させることができない。
グラフで示されているように、nxが高いときに、航空機は、必要に応じてクライム又は加速するためにエネルギーを使用することができるが、nxが低いときに、この能力は低減される。したがって、nxの閾値又は限界値は、航空機が十分に回復する能力を有することが知られているレベル未満、且つ、STL機能を起動するために望ましくないレベルより上に設定される。
したがって、航空機の操縦性に影響を与える特定の状態において、航空機100の両方のエンジン106と108の最大推力の動的な管理が提供され得る。STL機能は、必要とされるクライム能力を保存すると同時に、両方のエンジン106と108に対する最大推力を管理する。STL機能は、機首下げ回復能力のために危機的ではない状況に対してはアクティブではなく、したがって、通常の航空機の動作と干渉しない。STL機能は、危機的な制御制限状態を検出する論理と、両方のエンジンの推力を命令且つ調節する論理との両方を包含して、即座の機首下げ回復を確実にする。
図4‐図5で示されているように、通常及び緊急の状況に対して必要とされる推力を提供すると同時に、操縦性が危険に曝され得る危機的な状況に対して、高いAOAにおける十分な回復能力を提供する、最大上限nxを選択することが可能である。nxのような高い利用可能性の慣性信号を使用することによって、STL機能が、全てではないとしてもほとんどの飛行機の動作状態において利用可能となる。
上述したように、STL関数は、航空機100の飛行中且つある状態が検出された際にのみ起動される。ある状態とは、例えば、測定されたnxがあらかじめ設定された閾値nxより上の場合である。いったんトリガされると、STL機能は、航空機100のエンジン106及び108のエンジン推力の低減をもたらし、全ての推力能力を除去する危険に曝されることを制限するために、低減の量に対する限界が存在する。推力低減の限界は、例えば、最大で、両方のエンジン106と108の約20%、両方のエンジン106と108の約10%、及び/又は約5%と約20%の間に設定され得る。推力低減の限界は、例えば、0%より大きい値と20%との間の任意の範囲内の最大低減に設定され得る。
STL機能は、航空機100上で1つだけのエンジンが故障したならば、又は航空機100上で複数のエンジン104のうちの閾値数未満のエンジンが動作しているならば、起動されないだろう。したがって、STL機能は、全てのエンジンが高い推力で動作しているときにのみ、エンジン推力を管理し、STL機能は、エンジン・アウト動作などのクライム制限された状態の間の推力を制限しないだろう。
航空機100が2つのエンジンを有する一実施例では、1つだけのエンジンが動作しているならば、航空機100は、その1つだけ動作しているエンジンの推力の20%の低減を持続し、未だクライム能力を維持することはできないだろう。したがって、このシナリオを避けるために、STL機能は、単一エンジンの状況で起動しないように、単一のエンジンの状況では生じないような値に設定された航空機パラメータの閾値を有する。例えば、モニタされる航空機パラメータとしてnxを使用して、高いnxのレベルは、航空機の総重量に対して高い推力で動作している両方のエンジンにのみ生じ得る。したがって、nxの閾値は、単一のエンジン推力能力より十分に上、更に、他のエンジン・アウト制御の限界値より十分上に設定され得る。nxの閾値は航空機に依存し、例示的な範囲は、例えば、約0.4gと約0.5gの間を含み得る。nxの閾値を特定のレベルの上に設定するように要求すると、STL機能が、独立したエンジン損失検出機能を必要とする必要がなくなり、全体のシステムの複雑さ及び潜在的な故障モードを低減させる。
図6は、例示的な一実施態様による、航空機100の機首下げ回復を支援するために、航空機100の複数のエンジン104によって生成される推力を制御する例示的な方法200のフローチャートを示している。図6で示されている方法200は、例えば、図1で示されている航空機100を伴って又は航空機100の構成要素を伴って使用され得る、方法の一実施例を提示している。更に、デバイス又はシステムが使用又は構成されて、図6で提示されている論理機能を実行し得る。ある事例では、デバイス及び/又はシステムの構成要素が、機能を実行するように構成されてよい。このような性能を可能にするために、構成要素は(ハードウェア及び/又はソフトウェア付きで)実際に構成及び構築されてよい。他の実施例では、デバイス及び/又はシステムの構成要素が、特定のやり方で操作されたときなどに、この機能の実行に適合するように構成されてもよく、この機能の実行が可能であるように構成されてもよく、この機能の実行に適切であるように構成されてもよい。方法200は、ブロック202~208のうちの1以上によって示されるように、1以上の操作、機能、又は動作を含む。ブロックは順番に示されているが、これらのブロックはまた、並行して実行してもよく、及び/又は、本明細書に記載の順序とは異なる順序で実行してもよい。更に、様々なブロックを組み合わせてブロックの数を減らしたり、分割してブロックを追加したり、所望の実装に基づいて取り除いたりしてもよい。
本明細書で開示されているこのプロセス及び方法、並びに他のプロセス及び方法について、フローチャートにはこれらの実施例の可能な一つの実装の機能性及び工程が示されていることを理解されたい。これに関して、各ブロック又は各ブロックの部分は、プロセスにおいて特定の論理的機能又はステップを実装するためのプロセッサによって実行可能な1以上の指示命令を含む、プログラムコードのモジュール、セグメント、又は一部分を表す。プログラムコードは、例えば、ディスクドライブ又はハードドライブを含む記憶デバイスなどの、任意の種類のコンピュータ可読媒体又はデータ記憶装置に記憶され得る。更に、プログラムコードは、コンピュータ可読記憶媒体で機械可読形式に符号化され得るか、又は他の非一過性の媒体又は製品で符号化され得る。このコンピュータ可読媒体は、例えば、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、及びランダムアクセスメモリ(RAM)のようなデータを短期間記憶するコンピュータ可読媒体などの非一過性コンピュータ可読媒体又はメモリを含んでもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、光学又は磁気ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)のような二次的又は永続的な長期的ストレージなどの非一過性媒体を更に含んでもよい。コンピュータ可読媒体は、他の任意の揮発性又は非揮発性の記憶システムでもあり得る。コンピュータ可読媒体は、例えば、有形のコンピュータ可読記憶媒体とみなされ得る。
更に、図6の、及び、本明細書で開示されている他のプロセス及び方法における各ブロックは、プロセスで特定の論理的機能を実行するために配線されている回路を表し得る。代替的な実施態様は、本開示の実施例の範囲内に含まれる。本開示の実施例では、当業者によって理解されるように、関連する機能性に応じて、図示又は記載されている順序とは異なる順序(ほぼ並列順序又は逆順序を含む)で機能が実行されてもよい。
ブロック202では、方法200が、航空機パラメータの最大値を選択することを含む。
図7は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック210では、機能が、航空機パラメータの最大値を選択することが、航空機の長手方向の加速度(NX)の最大値を選択することを含む、ことを含む。例示的な最大の長手方向の加速度(NX)の値は、約0.4と約0.5gとの間の範囲内にあり得る。
図8は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック212では、機能が、航空機パラメータの最大値を選択することが、航空機の迎え角(AoA)の最大値を選択することを含む、ことを含む。航空機のAoAは航空機に依存し、AoAの例示的な最大値は、通常、スティックシェイカー(stick shaker)AoAより上である。
図9は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック214では、機能が、航空機パラメータの最大値を選択することが、航空機の飛行経路角の最大値を選択することを含む、ことを含む。航空機の飛行経路角の最大値は、例えば、約15度より上である。
図10は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック216では、機能が、航空機パラメータの最大値を選択することが、航空機のピッチ角の最大値を選択することを含む、ことを含む。航空機のピッチ角の最大値は、例えば、約25度より上である。
図11は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック218では、機能が、閾値より上の迎え角(AOA)における航空機の回復能力を提供する限界値となるように最大値を選択することを含む。
図12は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック220では、機能が、複数のエンジンのうちの単一のエンジンを使用して飛行中の航空機によって実現可能な値より大きい値となるように、最大値を選択することを含む。一実施例として、長手方向の加速のために、軽量、高推力、及び高AOAにおいてのみ実現可能な最大nx_referenceが選択される。それは、単一エンジン動作では、この基準値を超えることができないことを意味すると定義される。言い換えると、nx_referenceが約0.4gに設定されているならば、単一エンジンで航空機は0.15gを実現するのみであり、そのとき、機能は単一エンジンのシナリオでアクティブにならない。
図13は、例示的な一実施態様による、ブロック202で示されているような選択することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック222では、機能が、(例えば、図4‐図5で示されているように)航空機の重量に基づいて航空機パラメータの最大値を選択することを含む。
また更なる実施例では、ブロック202で示されている選択することが、パラメータを航空機の全エネルギー状態として規定することを含む。例えば、長手方向の加速度nxは、航空機100の全エネルギー状態と直接的な相関関係を有する。それは、高いAOAのピッチ回復に対して非常に重要な、推力、高度、及び対気速度の組み合わせをロバストに特定する。
図7から図13で説明されているパラメータのうちの何れかは、方法200のために使用されて、単独で又は任意の組み合わせでの何れかにおいて、方法200の以下の機能をトリガし得る。
図6に戻って参照すると、ブロック204では、方法200が、航空機の飛行中に航空機パラメータの値を測定することを含む。図14は、例示的な一実施態様による、ブロック204で示されているような測定することを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック224では、機能が、長手方向の加速度を測定することを含む。その場合、長手方向の加速度は、航空機の抗力及び重量に対する余剰の推力の測定値である。
図6に戻って参照すると、ブロック206では、方法200が、最大値と測定値の比較に基づいて、測定値が最大値を超えたと判定することを含む。例えば、飛行制御計算デバイス110は、測定値が最大設定値を超えたか否かを判定するために、飛行中に航空機パラメータに対して選択された最大値を航空機パラメータの測定値と比較する。
ブロック208では、方法200が、航空機パラメータの測定値を航空機パラメータの最大値未満に下げるために、複数のエンジンのうちのエンジンの各々によって生成される推力を低減させることを含む。一実施例では、航空機100の全てのエンジンの対称な推力低減を提供するように、各エンジンに対する推力低減の量が同じである。上述されたように、例えば、エンジンの推力の低減の最大量に関して約20%の限界が課され得る。
各エンジン106と108に対して同じやり方で且つ同じ時間に(すなわち、同時に)推力を低減させるように、推力低減は、航空機のエンジン106と108の各々に対称的に実行され得る。
実施例では、推力が、推力係数(例えば、全推力を動圧で割ったもの)の関数として制限され、且つ/又は指定された推力スケジュール(例えば、対気速度、AoA、シータ、飛行経路を用いてスケジューリングされる)に制限される。推力スケジュールは、例えば、航空機パラメータのフィードバック経路を置き換えて、一定量ずつ推力を低減させることができる。
図15は、例示的な一実施態様による、ブロック208で示されているような低減させることを実行するための例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック226では、機能が、測定値が最大値を超える量に比例した量だけ推力を低減させることを含む。この実施例では、最大値に対する測定値の比較が差異量のようなものであり、差異が高いと観測されたならば、より大きな補正動作のためにより大きな低減が行われ得る。
図16は、例示的な一実施態様による、方法200と共に使用される例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック228では、機能が、必要とされるクライム能力を保存するために、推力が低減される最大量を設定することを含む。上述のように、最大推力低減は制限され得る。ここでは、最大推力低減は、特定の飛行要件に対して必要とされるクライム能力を未だ保存する値に制限され得る。
図17は、例示的な一実施態様による、方法200と共に使用される例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック230では、機能が、機首下げ回復を必要とする状態が存在すると判定することを含む。最大上限nxに対して測定された長手方向の加速度を比較することによって、信頼性が高く且つロバストな危機的な状況の検出が実行され得る。Nxは、例えば、(1以上の)IRU140によって直接的に感知され得る。次に、機首下げ回復を必要とする状態の検出に基づいて、機能は、ブロック232及び234で示されているように、航空機が飛行している間に航空機パラメータの値を測定すること、及び、航空機パラメータの測定値を航空機パラメータの最大値未満に下げるためにエンジンの各々によって生成される推力を低減させることを含む。
しかし、nxは、危機的な操縦性の状態を検出する1つのやり方に過ぎない。例えば、迎え角、飛行経路角、ピッチ角、又は航空機の全エネルギー計算などの、同様に効果的であり得る他のパラメータも存在し得る。これらのパラメータの何れかが、互いに別々に又は組み合されて使用されて、STLトリガ状態の検出を実現し得る。
図18は、例示的な一実施態様による、方法200と共に使用される例示的な方法のフローチャートを示している。方法200のブロック208では、エンジン106と108の各々によって生成される推力を低減させることが、第1の量だけ推力を低減させることを含み、更なる機能が、ブロック236と238で示されているように、推力を低減させた後で、航空機パラメータの第2の値を測定すること、及び、第2の測定値が最大値を超えたことに基づいて、エンジン106と108の各々によって生成される推力を、第1の量より大きい第2の量だけ低減させることを含む。
図19は、例示的な一実施態様による、方法200と共に使用される例示的な方法のフローチャートを示している。ブロック240では、機能が、航空機パラメータの測定値が航空機パラメータの最大値未満になるまで、反復的に、航空機パラメータの値を測定すること、及び、エンジン106と108の各々によって生成される推力を低減させることを含む。
本明細書で説明される実施例では、STL機能が、従来の解決法に影響を与えてきた効果を緩和すると同時に設計の要件を満たすために特定の危機的な状況下で余剰の推力能力を動的に管理する。STLは、システムの複雑さ、空気力学的な性能、搭載性、及び航空機のコストの適切なバランスを見出すために使用され得る、航空機の設計及び構築に対する更なる自由度を提供する。すなわち、STL機能は、航空機の設計に複雑さを追加し、重量を増加させ、且つ/又はコストを増加させる必要なしに、危機的な状況における航空機の即座の機首下げ回復を確実にするために、全てのエンジンによって生成される推力を動的に管理する。複雑さ、重量、コストなどは、通常、そのような状態を管理することに関連付けられている。この利点は、性能の改善及びコスト削減を含み得る(繰り返し行う場合も行わない場合も)。
STL機能は、更に、高いAOAにおける空気力学的なピッチアップの正確な飛行前の予測が必要になることに関連する欠点を減らす。その予測は、飛行試験及び認可の前に必要となり得る。ある事例では、設計に対する後の修正を必要とする予測レベルと比較して、飛行試験中に異なるピッチアップの特性が発見される。これらの遅い発見は、プログラムスケジュール、コスト、及び性能能力の更なる損失に悪影響を与える。
更に、STL機能を用いて動作する航空機は、高いアルファ回復要件を満たすことを可能にし、(構築コスト及び航空機の重量に影響を与える)エンジン抽気に対する氷結防止翼長カバー率又はピッチアップに対する電力生成能力のバランスを可能にし、(システムの複雑さ、重量、エンジン抽気/電気要件に影響を与える)氷結防止システムの完全な除去又は代替的な電気氷結防止コンセプトとの交換を潜在的に可能にし、(システムの複雑さ及び構築コストに影響を与える)自動スラットを除去することによって単純化された前縁設計を可能にし、(性能に影響を与える)アプローチ速度を低減させることによって着陸性能を改善するためにより強いインボードの前縁を可能にし、且つ(搭載性に影響を与える)軽量における後方重心カットバックの除去を可能にする。
本明細書で使用されている「実質的に(substantially)」又は「約(about)」という語は、記載されている特性、パラメータ、又は値が厳密に実現される必要はなく、特性によって得られることになっている影響を無効にしない量の、許容誤差、測定エラー、測定精度限界、及び、当業者には既知のその他の要因などを含む偏差又は変動が発生し得ることを、意味している。
本明細書で開示されている(1以上の)システム、(1以上の)デバイス、及び(1以上の)方法の種々の実施例は、多種多様な構成要素、特徴、及び機能を含む。本明細書で開示されている(1以上の)システム、(1以上の)デバイス、及び(1以上の)方法の様々な実施例は、本明細書で開示されている(1以上の)システム、(1以上の)デバイス、及び(1以上の)方法のその他の実施例のうちの任意のものの、任意の構成要素、特徴及び機能を、任意の組み合わせ又は任意のサブコンビネーションにおいて含む可能性があり、かつ、かかる可能性は全て本開示の範囲に含まれると意図されていることを理解すべきである。
更に、本開示は以下の条項による実施例を含む。
条項1
航空機(100)の機首下げ回復を支援するために前記航空機(100)の複数のエンジン(104)によって生成される推力を制御する方法(200)であって、
航空機パラメータ(138)の最大値を選択すること(202)、
前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること(204)、
前記最大値と前記測定値の比較に基づいて、前記測定値が前記最大値を超えたと判定すること(206)、及び
前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満に下げるために、前記複数のエンジン(104)のうちのエンジンの各々によって生成される推力を低減させること(208)を含む、方法。
条項2
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)の長手方向の加速度(NX)の最大値を選択すること(210)を含む、条項1に記載の方法。
条項3
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)の迎え角(AoA)の最大値を選択すること(212)を含む、条項1に記載の方法。
条項4
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)の飛行経路角の最大値を選択すること(214)を含む、条項1に記載の方法。
条項5
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)のピッチ角の最大値を選択すること(216)を含む、条項1に記載の方法。
条項6
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、
閾値より上の迎え角(AOA)における前記航空機(100)の回復能力を提供する限界値となるように、前記最大値を選択すること(218)を含む、条項1に記載の方法。
条項7
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、
前記複数のエンジン(104)のうちの1つのエンジンが故障した状態で飛行中の前記航空機(100)によって実現可能な値より大きい値となるように、前記最大値を選択すること(220)を含む、条項1に記載の方法。
条項8
前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、
前記航空機(100)の重量に基づいて、前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択すること(222)を含む、条項1に記載の方法。
条項9
前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定することが、
長手方向の加速度を測定すること(224)を含み、前記長手方向の加速度が、前記航空機(100)の抗力及び重量に対する余剰の推力の測定値である、条項1に記載の方法。
条項10
前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させることが、
前記測定値が前記最大値を超える量に比例した量だけ前記推力を低減させること(226)を含む、条項1に記載の方法。
条項11
必要とされるクライム能力を保存するために、前記推力が低減され得る最大量を設定すること(228)を更に含む、条項1に記載の方法。
条項12
機首下げ回復を必要とする状態が存在すると判定すること(230)、並びに
前記機首下げ回復を必要とする状態の前記判定に基づいて、
前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること(232)、及び
前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満に下げるために、前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させること(234)を更に含む、条項1に記載の方法。
条項13
前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させることが、第1の量だけ前記推力を低減させることを含み、前記方法が更に、
前記推力を低減させた後で、前記航空機パラメータ(138)の第2の値を測定すること(236)、及び
前記第2の測定値が前記最大値を超えたことに基づいて、前記エンジンの各々によって生成される前記推力を、前記第1の量より大きい第2の量だけ低減させること(238)を含む、条項1に記載の方法。
条項14
前記航空機パラメータ(138)の前記測定値が前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満になるまで、反復的に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること、及び、前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させること(240)を更に含む、条項1に記載の方法。
条項15
指示命令(134)が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体(122)であって、前記指示命令(134)が、計算デバイス(110)の1以上のプロセッサ(114)によって実行されたときに、前記計算デバイス(110)に、
航空機パラメータ(138)の最大値を選択すること、
前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること、
前記最大値と前記測定値の比較に基づいて、前記測定値が前記最大値を超えたと判定すること、及び
前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満に下げるために、前記航空機(100)の前記複数のエンジン(104)の各エンジンによって生成される推力を低減させることを含む、機能を実行させる、非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項16
前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定することが、
長手方向の加速度を測定することを含み、前記長手方向の加速度が、前記航空機(100)の抗力及び重量に対する余剰の推力の測定値である、条項15に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項17
前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させることが、
前記測定値が前記最大値を超える量に比例した量だけ前記推力を低減させることを含む、条項15に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項18
プロセッサ(114)と指示命令(134)を記憶したメモリ(122)とを有する飛行制御計算デバイス(110)であって、前記指示命令(134)が、
航空機(100)の航空機パラメータ(138)の最大値を選択し、
前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の測定値を受け取り、
前記最大値と前記測定値の比較に基づいて、前記測定値が前記最大値を超えたと判定し、
前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記最大値未満に下げるために、前記航空機(100)の複数のエンジン(104)の各エンジンによって生成される推力を低減させることを示す信号を送信するように、前記プロセッサ(114)によって実行可能である、飛行計算デバイス(110)、及び
前記航空機(100)の前記複数のエンジン(104)に接続された複数の推進制御計算デバイス(112a‐b)であって、それぞれの推進制御計算デバイスが、それぞれのエンジンに接続され、各推進制御計算デバイスが、プロセッサ(116)と指示命令(136)を記憶したメモリ(124)とを有し、前記指示命令(136)が、
前記飛行制御計算デバイス(110)から前記信号を受信し、前記複数のエンジン(104)の前記それぞれのエンジンによって生成される推力を制御するように、前記プロセッサ(116)によって実行可能である、複数の推進制御計算デバイス(112a‐b)を備える、システム(102)。
条項19
前記複数の推進制御計算デバイス(112a‐b)が、前記複数のエンジン(104)の各エンジンによって生成される推力を互いから独立して制御する、条項18に記載のシステム。
条項20
前記航空機(100)が飛行している間に前記航空機パラメータ(138)の値を測定し、前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記飛行制御計算デバイス(110)に出力する、慣性基準装置(IRU)(140)を更に備える、条項18に記載のシステム。
種々の有利な構成の説明は、例示及び説明を目的として提示されているものであり、網羅的であること、または開示された形態の実施例に限定されることを意図するものではない。当業者には、多くの修正例及び変形例が自明となろう。更に、種々の有利な実施例は、他の有利な実施例と比べて異なる利点を表わし得る。選択された1以上の実施例は、実施例の原理と実際的な用途を最もよく説明するため、及び、様々な実施例の開示内容と、検討される特定の用途に適した様々な修正例とを当業者が理解できるようにするために、選択及び記述されている。

Claims (15)

  1. 翼上の空気力学的な流れの剥離によって且つ/又はエンジンが生成する機首上げピッチングモーメントによってもたらされる、機首上げピッチングモーメントに応答して、航空機(100)の機首下げ回復を支援するために前記航空機(100)の複数のエンジン(104)によって生成される推力を制御する、コンピュータで実装される方法(200)であって、
    危機的な操縦性の状態を示す航空機パラメータ(138)の最大値を選択すること(202)、
    前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること(204)、
    前記最大値と前記測定値の比較に基づいて、前記測定値が前記最大値を超えたと判定すること(206)、及び
    前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満に下げるために、前記複数のエンジン(104)のうちのエンジンの各々によって生成される推力を低減させること(208)を含む、方法。
  2. 前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)の長手方向の加速度(Nx)の最大値を選択すること(210)を含むか、又は、前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)の迎え角(AoA)の最大値を選択すること(212)を含むかの何れかである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)の飛行経路角の最大値を選択すること(214)を含むか、又は、前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、前記航空機(100)のピッチ角の最大値を選択すること(216)を含むかの何れかである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、
    閾値より上の迎え角(AOA)における前記航空機(100)の回復能力を提供する限界値となるように、前記最大値を選択すること(218)を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、
    前記複数のエンジン(104)のうちの1つのエンジンが故障した状態で飛行中の前記航空機(100)によって実現可能な値より大きい値となるように、前記最大値を選択すること(220)を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択することが、
    前記航空機(100)の重量に基づいて、前記航空機パラメータ(138)の前記最大値を選択すること(222)を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定することが、
    長手方向の加速度を測定すること(224)を含み、前記長手方向の加速度が、前記航空機(100)の抗力及び重量に対する余剰の推力の測定値である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させることが、
    前記測定値が前記最大値を超える量に比例した量だけ前記推力を低減させること(226)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 必要とされるクライム能力を保存するために、前記推力が低減され得る最大量を設定すること(228)を更に含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 機首下げ回復を必要とする状態が存在すると判定すること(230)、並びに
    前記機首下げ回復を必要とする状態の前記判定に基づいて、
    前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること(232)、及び
    前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満に下げるために、前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させること(234)を更に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させることが、第1の量だけ前記推力を低減させることを含み、前記方法が更に、
    前記推力を低減させた後で、前記航空機パラメータ(138)の第2の値を測定すること(236)、及び
    前記第2の測定値が前記最大値を超えたことに基づいて、前記エンジンの各々によって生成される前記推力を、前記第1の量より大きい第2の量だけ低減させること(238)を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記航空機パラメータ(138)の前記測定値が前記航空機パラメータ(138)の前記最大値未満になるまで、反復的に、前記航空機パラメータ(138)の値を測定すること、及び、前記エンジンの各々によって生成される前記推力を低減させること(240)を更に含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 翼上の空気力学的な流れの剥離によって且つ/又はエンジンが生成する機首上げピッチングモーメントによってもたらされる、機首上げピッチングモーメントに応答して、航空機(100)の機首下げ回復を支援するために前記航空機(100)の複数のエンジン(104)によって生成される推力を制御するシステム(102)であって、
    プロセッサ(114)と指示命令(134)を記憶したメモリ(122)とを有する飛行制御計算デバイス(110)であって、前記指示命令(134)が、
    航空機(100)の危機的な操縦性の状態を示す航空機パラメータ(138)の最大値を選択し、
    前記航空機(100)が飛行している間に、前記航空機パラメータ(138)の測定値を受け取り、
    前記最大値と前記測定値の比較に基づいて、前記測定値が前記最大値を超えたと判定し、
    前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記最大値未満に下げるために、前記航空機(100)の複数のエンジン(104)の各エンジンによって生成される推力を低減させることを示す信号を送信するように、前記プロセッサ(114)によって実行可能である、飛行制御計算デバイス(110)、及び
    前記航空機(100)の前記複数のエンジン(104)に接続された複数の推進制御計算デバイス(112a‐b)であって、それぞれの推進制御計算デバイスが、それぞれのエンジンに接続され、各推進制御計算デバイスが、プロセッサ(116)と指示命令(136)を記憶したメモリ(124)とを有し、前記指示命令(136)が、
    前記飛行制御計算デバイス(110)から前記信号を受信し、前記複数のエンジン(104)の前記それぞれのエンジンによって生成される推力を制御するように、前記プロセッサ(116)によって実行可能である、複数の推進制御計算デバイス(112a‐b)を備える、
    システム(102)。
  14. 前記複数の推進制御計算デバイス(112a‐b)が、前記複数のエンジン(104)の各エンジンによって生成される推力を互いから独立して制御する、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記航空機(100)が飛行している間に前記航空機パラメータ(138)の値を測定し、前記航空機パラメータ(138)の前記測定値を前記飛行制御計算デバイス(110)に出力する、慣性基準装置(IRU)(140)を更に備える、請求項13又は14に記載のシステム。
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