<第1実施形態>
図1は、本実施形態の遊技機10の正面図であり、図2は、本実施形態の遊技機10の前面側斜視図である。
図1及び図2に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図3参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
ガラス枠15の上部には、遊技機10の機種名等を表示する機種名等表示部16が設けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12及びガラス枠15の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、ガラス枠15の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25a(図6参照)を内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25には、当該演出ボタン25を振動させる駆動源も内蔵されている。すなわち、本実施形態の遊技機10は、演出ボタン25を振動させることで所定の報知を行うバイブレーション機能を備えている。なお、演出ボタン25は、通常状態(図1や図2に示す状態)から突出状態(演出ボタン25の上面(押圧面)が通常状態時よりも上側にある状態)に変換可能に構成されていても良い。
前面枠12の下部には、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23、打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する貸出ボタン(球貸ボタン)27a、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する返却ボタン(排出ボタン)27b、プリペイドカードの残高を表示する残高表示器(残高表示部)27c、上皿21内の遊技球を下皿23へ流下させるために操作する上皿操作レバー27d、遊技者が所有するスマートフォンなどの携帯端末を置くための携帯端末置き部28等が設けられている。また、演出ボタン25の左方には、音量調整用ボタン27e、十字キー29等が設けられている。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25や十字キー29を操作することによって、表示装置41(図3参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図3を用いて遊技盤30の一例について説明する。図3は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図3に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図3に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図5参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、二つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図5参照)によって検出される。
センターケース40の右部には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図5参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材(図示省略)を備えており、この可動部材は、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図5参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材は、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。
また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右方の遊技領域32のうち、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図5参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図5参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図5参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図5参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、始動入賞口36の右方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図5参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、例えば図4(a)に示すように、特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51(A0~A7)及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52(B0~B7)と、特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図1保留表示器53(C0,C1)及び特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の特図2保留表示器54(C2,C3)とを備える。
また、一括表示装置50は、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55(D0~D3)と、遊技機10の遊技状態を表示する遊技状態表示部56(C6,C7,D7)とを備えている。この遊技状態表示部56には、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56a(C6)、時短状態(変動時間短縮機能作動時)であることを報知する第2遊技状態表示部56b(C7)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを報知する第3遊技状態表示部56c(D7)が設けられている。
さらに、一括表示装置50は、普図変動表示ゲーム用の普図表示器57(D4~D6)、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図保留表示器58(C4,C5)を備えている。
特図1表示器51における特図変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、例えば図4(b)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプA0,A2,A4,A6が点灯する状態(LEDランプA1,A3,A5,A7は消灯状態)とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態(LEDランプA0,A2,A4,A6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(例えばLEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA1~A7を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプA0~A7のうち少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図1表示器51は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、例えば図4(c)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプB0,B2,B4,B6が点灯する状態(LEDランプB1,B3,B5,B7は消灯状態)とLEDランプB1,B3,B5,B7が点灯する状態(LEDランプB0,B2,B4,B6は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(例えばLEDランプB0を点灯状態にしてLEDランプB1~B7を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えばLEDランプB0~B7のうち少なくとも3つを点灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図2表示器52は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC0,C1)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
特図2保留表示器54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、例えば図4(d)に示すように、複数のLED(LEDランプC2,C3)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、例えば128m秒に設定されている。
ラウンド表示部55は、特別遊技状態中でない場合には全てのLED(LEDランプD0~D3)を消灯状態にし、特別遊技状態中には、例えば図4(e)に示すように、結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56aは、例えば図4(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを点灯状態にする。
第2遊技状態表示部56bは、例えば図4(f)に示すように、時短状態である場合はLEDを点灯状態にし、時短状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
第3遊技状態表示部56cは、例えば図4(f)に示すように、電源投入時に高確率状態である場合にはLEDを点灯状態にし、高確率状態でない場合はLEDを消灯状態にする。
普図表示器57における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、例えば図4(g)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LEDランプD5を点灯状態にする態様とLEDランプD4,D6を点灯状態にする態様とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、例えば60m秒に設定されている。そして、結果が「当り」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプD4)を点灯状態にして当りであることを示し、結果が「はずれ」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(例えばLEDランプD5,D6)を点灯状態にしてはずれであることを示す。
普図保留表示器58は、普図表示器57の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、例えば図4(h)に示すように複数のLED(LEDランプC4,C5)の消灯、点灯、点滅により表示する。
図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC-DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC-DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1~3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、第1特別変動入賞装置38内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウト球)を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V-5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V-11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ38d、残存球排出口スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置に回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”~“設定6”の6つが用意されている。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1~6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b,39bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図6を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0~n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332~334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられた十字キー29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC-DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC-DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332~334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
本実施形態の遊技機10では、打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図5参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の右方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してRAM111Cに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器58に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示器57に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示器57を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器57に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器57にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Cに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の特図1保留表示器53や特図2保留表示器54に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。そして、第1始動記憶と第2始動記憶との両方が記憶されている場合には、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行うとともに、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に応じて記憶される第2始動記憶に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う実行制御手段をなす。そして、実行制御手段は、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている状態で、第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームを第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するように構成されている。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図7及び図8に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図7及び図8に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h~01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを-1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図9)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(図7及び図8)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(図9)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは-1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図9のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、第1特別変動入賞装置38において、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップX112)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示モニタ153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップX112)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図10に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた上大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出の監視や、第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。そして、特定領域38hでの遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理を行う(ステップA3)。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ-1更新する(ステップA4)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップA5)。特図ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA5;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA6)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA7)。そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA8)。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。
ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52による特別図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行う。その後、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップA24)を行って、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA5にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA5;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA20の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細について説明する。図11に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)を行って、第1始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、当該コマンドを演出制御装置300へ送信する演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始動口(始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されている。
次いで、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行って、第2始動口への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でない(ステップA113;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA113にて、普電不正発生中である(ステップA113;Y)と判定した場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108、A115)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図12に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を+1更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA135の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA136)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA137)。続けて、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA138)、ハード乱数取得処理のステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。
次いで、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、小当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA143)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA144)。
次いで、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA145)、特図保留情報判定処理(ステップA146)を行う。
次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域での遊技球の検出に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA146)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図13に示すように、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA154)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA155;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA156)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA140にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA157)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA155;N)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA159)を行う。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA160;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA161)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA143にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA162)、ステップA164の処理に移行する。
そして、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA164)、演出コマンド設定処理を行う(ステップA165)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA166)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA167)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA168)、演出コマンド設定処理を行い(ステップA169)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA166における特図情報設定処理、ステップA167における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図14に示すように、特図普段処理では、先ず、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA301)。特図2保留数が「0」である(ステップA301;Y)と判定すると、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるかを判定する(ステップA305)。そして、特図1保留数が「0」である(ステップA305;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA309)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA309;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA310)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA311)、演出コマンド設定処理(ステップA312)を行う。次いで、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定して(ステップA313)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA314)。そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA315)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA316)、特図普段処理を終了する。すなわち、特図変動表示ゲームを開始可能な状態であるが始動条件が成立しない場合に、待機情報をなす客待ちデモコマンドを演出制御装置300に送信するようにしていることとなる。
一方、ステップA309にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA309;Y)は、ステップA310~A312の処理を行わずに、ステップA313の処理へ移行する。
また、ステップA301にて、特図2保留数が「0」でない場合(ステップA301;N)は、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA302)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA303)を行い、特図2変動開始処理(ステップA304)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA305にて、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA305;N)は、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備する(ステップA306)。次いで、演出コマンド設定処理(ステップA307)を行い、特図1変動開始処理(ステップA308)を行って、特図普段処理を終了する。
このように、特図2保留数のチェックを特図1保留数のチェックよりも先に行うことで、特図2保留数が「0」でない場合には特図2変動開始処理(ステップA304)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA308)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図15(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA321)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA324)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA327)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA329)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA331)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA332)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA333)。次いで、特図1変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA334)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA304)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図15(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図15(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA341)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定するとともに、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判別するための小当りフラグにはずれ情報や小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA347)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)、特図ゲーム処理番号領域に当該処理番号をセーブする(ステップA349)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA351)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA352)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100ms)を設定する(ステップA353)。次いで、特図2変動図柄番号領域に初期値(ここでは「0」)をセーブして(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき特図変動表示ゲームを実行する特図変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図変動表示ゲーム実行制御手段は、第1始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第1特図変動表示ゲームを実行し、第2始動記憶に基づき特図変動表示ゲームとして第2特図変動表示ゲームを実行することとなる。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図16に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図16に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25や十字キー29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25や十字キー29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25や十字キー29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)には、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出装置44のモータやソレノイド、リール6の制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、報知部72やポイント報知部73、累積値報知部74などによる演出を制御する盤演出設定処理(ステップC20)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図17には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0~31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図18には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、特図変動表示ゲームの開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔特図変動表示ゲームと飾り特図変動表示ゲーム〕
図19~図28を用いて、一括表示装置50における特図変動表示ゲームと、表示装置41における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とについて説明する。
例えば図19(a)に示すように、表示装置41の表示領域の中央には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第1飾りゲームを表示する第1飾りゲーム表示部81が設けられる。第1飾りゲーム表示部81では、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを表示する。
表示装置41の表示領域の右下部には、飾り特図変動表示ゲームのうちの第2飾りゲームを表示する第2飾りゲーム表示部82が設けられる。第2飾りゲーム表示部82に表示される第2飾りゲームは、第1飾りゲーム表示部81に表示される第1飾りゲームと同様に、左領域、中領域、右領域の各領域で識別情報を変動表示した後に停止して結果を表示する。第2飾りゲーム表示部82には、第1飾りゲーム表示部81に表示される識別情報(大図柄)よりも相対的に小さい識別情報(小図柄)が表示されるようになっている。
また、表示装置41の表示領域の中央下部には、始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示する待機中記憶表示部83が設けられる。
第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に表示中の飾り特図変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図1変動表示ゲーム)である場合、待機中記憶表示部83には、特図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。この場合、待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行するようになっている。
また、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に表示中の飾り特図変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲーム(飾り特図2変動表示ゲーム)である場合、待機中記憶表示部83には、特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示が表示される。この場合、待機中記憶表示部83に表示される飾り特図始動記憶表示は、第2始動記憶と一対一に対応し、左端の飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示となるように記憶順に並んで表示され、消化される毎に左へ移行するようになっている。
さらに、待機中記憶表示部83では、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を、当該始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
待機中記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。実行中記憶表示部84には、特図変動表示ゲームの開始時に待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が移行するようになっている。さらに、実行中記憶表示部84では、現在実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを、当該実行中記憶表示部84に表示される飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
表示装置41の表示領域の左上部には、第1始動記憶数(特図1保留数)を表示する第1始動記憶数表示部85aと、第2始動記憶数(特図2保留数)を表示する第2始動記憶数表示部85bとが設けられる。
図19及び図20に、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図19は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図20はタイミングチャートの一例である。
図19(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様(LEDランプA0を点灯状態にしてLEDランプA1~A7を消灯状態にする態様)となっている。また、図19(a)に示す例では、特図2表示器52の表示態様も「はずれ」の結果態様(LEDランプB0を点灯状態にしてLEDランプB1~B7を消灯状態にする態様)となっている。
また、ここでは、特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が「1」、第2始動記憶数表示部85bの数値が「0」となっており、待機中記憶表示部83には1個、実行中記憶表示部84には0個の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が表示されている。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が「特図保留1個」に対応する態様(LEDランプC0を点灯状態にしてLEDランプC1を消灯状態にする態様(図4(d)参照))となっており、特図2保留表示器54の表示態様が「特図保留なし」に対応する態様(LEDランプC2,C3を消灯状態にする態様(図4(d)参照))となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図19(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。ここでは、第1始動記憶が消化されて0個になるため、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が0個となり、第1始動記憶数表示部85aの数値が「0」となる。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化して、「特図保留なし」に対応する態様(LEDランプC0,C1を消灯状態にする態様(図4(d)参照))となる。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。具体的には、第1飾りゲーム表示部81の左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報(大図柄)の変動表示が開始するとともに、第2飾りゲーム表示部82の左領域、中領域、右領域の各々で識別情報(小図柄)の変動表示が開始する。また、特図1表示器51で変動表示、すなわち「変動中」に対応する態様(LEDランプA0,A2,A4,A6が点灯する状態とLEDランプA1,A3,A5,A7が点灯する状態とを交互に切り替える態様)での表示(図4(b)参照)が開始する。このように、本実施形態では、変動時間が開始した時点で、特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームは開始するが、その変動表示は開始せず、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で、当該特図変動表示ゲーム及び当該飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図19(c)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t11)、図19(d)及び図20に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t12)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t13)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図19(f)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。すなわち、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82は、特別遊技状態の開始と同時に視認不可能となり、変動時間の開始と同時に視認可能となる。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図19(d)参照)、図19(e)及び図20に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t13)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t13~t14)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図19(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図20に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t11~t14)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t14)、図20に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t14~t15)、やがて図19(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t15~t16)。その後、図19(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t16)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t16~t17)、やがて仮停止状態となる(t17~t19)。
図19(g)に示すように、第1飾りゲーム表示部81の識別情報は、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で低速変動を開始して、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で仮停止状態となる。仮停止状態では識別情報が揺れるように表示され、完全に停止していないことが示される。なお、図19(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t18)。
図20では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。したがって、図20において、「t14」は左変動表示領域に表示する識別情報(左図柄)が低速変動を開始するタイミングであり、右変動表示領域に表示する識別情報(右図柄)と中変動表示領域に表示する識別情報(中図柄)が低速変動を開始するタイミングは「t14」と「t15」の間である。また、「t16」は左図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングであり、右図柄と中図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングは「t16」と「t17」の間である。また、「t17」は左図柄が仮停止を開始するタイミングであり、「t18」は右図柄が仮停止を開始するタイミングであり、中図柄が仮停止を開始するタイミングは「t18」と「t19」の間である。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t14~t19)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t14~t19)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t19)、図19(i)及び図20に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。なお、始動記憶があれば次の特図変動表示ゲームが開始する。また、結果が大当りであれば第1特別遊技状態となり、小当りであれば第2特別遊技状態となる。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図19(a)~(i)のうち図19(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図19(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図19及び図20に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t13~t14)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様であり、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「大当り」の結果態様である。
したがって、この場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(大当り図柄)とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合や、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
また、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
図21及び図22に、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図2変動表示ゲームを実行する場合を示す。図21は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図22はタイミングチャートの一例である。図21(a),(b)は、図19(a),(b)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図21(c)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t21)、図21(d)及び図22に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t22)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t23)。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図21(e)に示すように、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図21(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
なお、本実施形態において、変動時間の開始から移行演出(待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示を実行中記憶表示部84へ移行させる表示を行う演出)の開始までの時間は、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図19(a),(b)、図19(e),(f)、図21(a),(b)参照)と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合と、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図21(e),(f)参照)と、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合とで同一である。本実施形態では、変動時間の開始から移行演出の開始までの時間を、例えば、第1所定時間(変動時間の開始から変動表示の開始までの時間)よりも短い第2所定時間とする。
また、本実施形態において、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は円形状をなしており、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は六角形状をなしている。すなわち、本実施形態では、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の形状と第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の形状とを異ならせることで、表示中の飾り特図始動記憶表示が、第1始動記憶と第2始動記憶とのいずれに対応するものであるのかを報知している。無論、形状以外の表示態様(例えば色やサイズ)を異ならせることで、表示中の飾り特図始動記憶表示が、第1始動記憶と第2始動記憶とのいずれに対応するものであるのか報知するようにしても良い。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図21(d)参照)、図21(e)及び図22に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t23)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t23~t24)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図21(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図22に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t21~t24)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t24)、図22に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t24~t25)、やがて図21(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t25~t26)。その後、図21(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t26)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t26~t27)、やがて仮停止状態となる(t27~t29)。なお、図21(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t28)。
図22では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t24~t29)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t24~t29)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図2表示器52)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t29)、図21(i)及び図22に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図21(a)~(i)のうち図21(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図21(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2表示器52の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図21及び図22に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、一括表示装置50の特図2表示器52には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図21及び図22に示すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)において、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(小当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23~t24)に、特図2表示器52に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
図23及び図24に、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に、特図1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図23は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図24はタイミングチャートの一例である。
図23(a)には、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図23(a)に示す例では、特図1表示器51の表示態様も「はずれ」の結果態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図23(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図23(c)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t31)、図23(d)及び図24に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t32)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t33)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図23(e)に示すように、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図23(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図23(d)参照)、図23(e)及び図24に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t33)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t33~t34)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図23(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図24に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t31~t34)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t34)、図24に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t34~t35)、やがて図23(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t35~t36)。その後、図23(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t36)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t36~t37)、やがて仮停止状態となる(t37~t39)。なお、図23(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t38)。
図24では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34~t39)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34~t39)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t39)、図23(i)及び図24に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図23(a)~(i)のうち図23(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図23(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図23及び図24に示すように、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、一括表示装置50の特図1表示器51には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図23及び図24に示すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)において、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「小当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(小当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33~t34)に、特図1表示器51に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
図25及び図26に、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に、特図2変動表示ゲームを実行する場合を示す。図25は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図26はタイミングチャートの一例である。
図25(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図25(a)に示す例では、特図2表示器52の表示態様が「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図25(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図25(c)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t41)、図25(d)及び図26に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t42)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t43)。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図25(e)に示すように、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図25(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため(図25(d)参照)、図25(e)及び図26に示すように、変動時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t43)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t43~t44)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図25(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図26に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t41~t44)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t44)、図26に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t44~t45)、やがて図25(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t45~t46)。その後、図25(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t46)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t46~t47)、やがて仮停止状態となる(t47~t49)。なお、図25(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t48)。
図26では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t44~t49)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t44~t49)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図2表示器52)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t49)、図25(i)及び図26に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図25(a)~(i)のうち図25(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図25(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2表示器52の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図25及び図26に示すように、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、一括表示装置50の特図2表示器52には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図25及び図26に示すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)において、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2表示器52に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(確変大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2表示器52に「通常大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「確変大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(通常大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2表示器52に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図2表示器52の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
ここでは、「通常大当り」及び「確変大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。例えば、「10R大当り」、「7R大当り」及び「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始されることとなる。
例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「確変大当り」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43~t44)に、特図2表示器52に「通常大当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
なお、本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変大当りであっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常大当りであっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
図27及び図28に、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に、特図1変動表示ゲームを実行する場合を示す。図27は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図28はタイミングチャートの一例である。
図27(a)には、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図27(a)に示す例では、特図1表示器51の表示態様が「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が0個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図27(b)に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図27(c)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t51)、図27(d)及び図28に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が表示される。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t52)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t53)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図27(e)に示すように、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83に表示され、その後、図27(f)に示すように、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行する表示が行われるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。また、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が再出現する。そして、再出現した第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため(図27(d)参照)、図27(e)及び図28に示すように、変動時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82が出現する(t53)。飾り特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t53~t54)、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図27(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示も、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図28に示すように、停止表示時間の開始から飾り特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t51~t54)、特図1表示器51及び特図2表示器52の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t54)、図28に示すように、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)が行われ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t54~t55)、やがて図27(f)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)が行われる(t55~t56)。その後、図27(g)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t56)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t56~t57)、やがて仮停止状態となる(t57~t59)。なお、図27(h)に示すように、左変動表示領域と右変動表示領域で同じ識別情報が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t58)。
図28では、便宜上、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)として、左変動表示領域に表示する識別情報のタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の第2飾りゲーム表示部82では、最初から最後まで高速変動が行われる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t54~t59)、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t54~t59)、特図1表示器51又は特図2表示器52(ここでは特図1表示器51)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t59)、図27(i)及び図28に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が表示される。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図27(a)~(i)のうち図27(i)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図27(i)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1表示器51の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図27及び図28に示すように、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、一括表示装置50の特図1表示器51には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図27及び図28に示すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)において、一括表示装置50の特図1表示器51の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1表示器51に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(確変大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1表示器51における変動表示)と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1表示器51に「通常大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「確変大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(通常大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1表示器51に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示と、当該次に実行する特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示とが開始されることとなる。
ここでは、「確変大当り」及び「通常大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。例えば、「10R大当り」、「7R大当り」及び「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始されることとなる。
例えば、一括表示装置50の特図1表示器51に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)に、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「確変大当り」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結果態様を表示しても良いし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果態様を表示しても良い)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53~t54)に、特図1表示器51に「通常大当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、特図始動記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図1表示器51の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
このように、本実施形態では、特図1変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図1表示器51の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができる。
また、特図2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができる。
以下、特図1変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図1表示器51の停止図柄とが整合している場合と、特図2変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図2表示器52の停止図柄とが整合している場合とを、単に「整合している場合」と称する。
また、特図1変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合と、特図2変動表示ゲームの開始時に第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合とを、単に「整合していない場合」と称する。
上述の説明では、「整合している場合」の一例として、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合とを挙げたが、「整合している場合」は、これらの場合に限定されない。例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合している場合」となる。
また、上述の説明では、「整合していない場合」の一例として、一括表示装置50の特図2表示器52に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図21及び図22参照)と、一括表示装置50の特図1表示器51に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図23及び図24参照)と、一括表示装置50の特図2表示器52に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図25及び図26参照)と、一括表示装置50の特図1表示器51に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図27及び図28参照)とを挙げたが、「整合していない場合」は、これらの場合に限定されない。例えば、一括表示装置50の特図2表示器52に「当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2表示器52に「大当り又は小当りのうちいずれか一方」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「大当り又は小当りのうちいずれか他方」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合していない場合」となる。
ここで、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)は、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で低速変動を開始(変動表示を開始)した後、左変動表示領域と右変動表示領域と中変動表示領域とで同時に高速変動を開始(低速変動を終了)し、その後、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順で高速変動を終了(低速変動を開始)する。
図20,図22,図24,図26,図28に示すように、演出制御装置300は、第1飾りゲーム表示部81に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、第1飾りゲーム表示部81の識別情報(大図柄)を、高速変動の開始時(t15,t25,t35,t45,t55)と、高速変動の終了時(t16,t26,t36,t46,t56)に差し替える。
例えば、図20,図22,図24に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため、「333」から始まる変動表示が開始する(t14,t24,t34)。そして、演出制御装置300は、大図柄の高速変動の開始時(t15,t25,t35)に、「333」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(例えば「123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄の高速変動の終了時(t16,t26,t36)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t16~t19,t26~t29,t36~t39)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
また、図26,図28に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため、「222」から始まる変動表示が開始する(t44,t54)。そして、演出制御装置300は、大図柄の高速変動の開始時(t45,t55)に、「222」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(例えば「123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄の高速変動の終了時(t46,t56)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t46~t49,t56~t59)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
これら差替処理の実行は、例えば変動系コマンド処理(図18のステップC236)において予約される。
第1飾りゲーム表示部81に所望の結果態様を停止表示するために、低速変動中や仮停止表示中に大図柄を差し替えることも可能である。しかし、その場合、大図柄が差し替えられたことを遊技者に気付かれてしまって、遊技の興趣が低下するおそれがある。これに対し、本実施形態のように高速変動中に大図柄を差し替えることで、大図柄が差し替えられたことを遊技者に気付かれにくくすることが可能となる。
なお、大図柄を差し替えるタイミングは、大図柄の高速変動中であれば適宜変更可能である。
また、大図柄を差し替える回数は、2回に限定されず適宜変更可能である。例えば、大図柄を差し替える回数は1回でも良く、その場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理のみを実行すると良い。具体的には、例えば、大図柄の高速変動の開始時(あるいは、大図柄の高速変動の開始時よりも後で当該高速変動の終了時よりも前のタイミングであっても良いし、大図柄の高速変動の終了時であっても良い)に、前回の特図変動表示ゲームの結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果等に基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行すると良い。また、大図柄を差し替える回数が複数回である場合には、最後に行う差替処理を第2差替処理にすると良い。
また、第1飾りゲーム表示部81では、高速変動から低速変動を経由してリーチ変動を行うのではなく、低速変動を経由せずに高速変動からそのままリーチ変動を行っても良い。低速変動を経由しない場合には、例えば、大図柄の高速変動の終了時に、第1飾りゲーム表示部81に仮停止表示される大図柄(例えば左図柄及び右図柄)を所望のリーチ態様(所望のリーチ図柄)に差し替える差替処理を行っても良い。
一方、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)は、左領域と右領域と中領域とで同時に高速変動を開始(変動表示を開始)し、その後、左領域と右領域と中領域とで同時に高速変動を終了(変動表示を終了)する。
図20,図22,図24,図26,図28に示すように、演出制御装置300は、第2飾りゲーム表示部82に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、第2飾りゲーム表示部82の識別情報(小図柄)を、高速変動の終了時(t19,t29,t39,t49,t59)に差し替える。具体的には、小図柄の高速変動の終了時に、第2飾りゲーム表示部82に停止表示される小図柄を所望の結果態様に差し替える第3差替処理を行うように構成されている。
第3差替処理の実行は、例えば変動系コマンド処理(図18のステップC236)において予約される。
なお、小図柄を差し替えるタイミングは、小図柄の高速変動中であれば適宜変更可能である。小図柄の高速変動の終了時以外のタイミングで小図柄を差し替える場合には、予め定められた固定の結果態様から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行しても良いし、ゲーム結果や残りの変動時間や変動パターンなどに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行しても良い。
小図柄を差し替えるための第2差替処理を実行する場合には、小図柄の高速変動の終了時に第3差替処理を実行しなくても良い。
また、小図柄を差し替えるための第1差替処理を実行する場合には、当該第1差替処理の後に小図柄を差し替えるための第2差替処理を実行するか、あるいは、小図柄の高速変動の終了時に第3差替処理を実行すると良い。
また、小図柄を差し替える回数は、1回であっても良いし、複数回であっても良い。小図柄を差し替える回数が1回である場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理のみを実行するか、あるいは、第3差替処理のみを実行すると良い。また、小図柄を差し替える回数が複数回である場合には、最後に行う差替処理を第2差替処理又は第3差替処理にすると良い。
本実施形態において、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間は、「整合している場合」(例えば、t13~t14)と、「整合していない場合」(例えば、t23~t24,t33~t34,t43~t44,t53~t54)とは同一である。
また、変動表示の開始から大図柄の高速変動の開始までの時間は、「整合している場合」(例えば、t14~t15)と、「整合していない場合」(例えば、t24~t25,t34~t35,t44~t45,t54~t55)とは同一である。
また、大図柄の高速変動の開始から大図柄の高速変動の終了までの時間は、「整合している場合」(例えば、t15~t16)と、「整合していない場合」(例えば、t25~t26,t35~t36,t45~t46,t55~t56)とは同一である。
また、大図柄の低速変動の開始から大図柄の低速変動の終了までの時間は、「整合している場合」(例えば、t16~t17)と、「整合していない場合」(例えば、t26~t27,t36~t37,t46~t47,t56~t57)とは同一である。
また、大図柄の仮停止表示の開始から大図柄のリーチ変動の開始までの時間は、「整合している場合」(例えば、t17~t18)と、「整合していない場合」(例えば、t27~t28,t37~t38,t47~t48,t57~t58)とは同一である。
また、大図柄のリーチ変動の開始から変動時間の終了までの時間は、「整合している場合」(例えば、t18~t19)と、「整合していない場合」(例えば、t28~t29,t38~t39,t48~t49,t58~t59)とは同一である。
このように、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間と、変動表示の開始から大図柄の高速変動の開始までの時間と、大図柄の高速変動の開始から大図柄の高速変動の終了までの時間と、大図柄の低速変動の開始から大図柄の低速変動の終了までの時間と、大図柄の仮停止表示の開始から大図柄のリーチ変動の開始までの時間と、大図柄のリーチ変動の開始から変動時間の終了までの時間との各時間を、「整合している場合」と「整合していない場合」とで同一にすることで、整合していない状態で変動表示を開始する場合の変動時間と、整合している状態で変動表示を開始する場合の変動時間とを同じ時間にすることができる。すなわち、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否かの判定を行う必要がない。
なお、これら各時間のうちの少なくとも一つを「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせても良い。異ならせる場合には、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否かの判定を行う必要があるため、その分、処理負担が増大する。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となった場合に特別遊技状態を発生する遊技機であって、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第1始動条件の成立(始動入賞口36への入賞)に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段(特図1表示器51)と、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第2始動条件の成立(普通変動入賞装置37への入賞)に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段(特図2表示器52)と、第1変動表示手段及び第2変動表示手段を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに対応し、識別図柄(大図柄)を変動表示する第1飾りゲームと、変動表示ゲームに対応し、第1飾りゲームよりも小さい識別図柄(小図柄)を変動表示する第2飾りゲームと、を表示可能な演出表示手段(表示装置41)と、演出表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行する際には、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の結果態様と、が整合していない場合があり、その場合には、これらの結果態様を整合している状態にする処理を行うことなく、遊技制御手段は、当該第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段は、当該第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示を開始するように構成されている(図21,図25参照)。
したがって、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第2変動表示手段(特図2表示器52)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとしても良い(図23,図27参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第2変動表示手段(特図1表示器51)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始するため、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、前記整合していない場合には、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様(「当り」の結果態様)となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2変動表示手段(特図2表示器52)に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様(「はずれ」の結果態様)であり、かつ、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0個であり第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である場合が含まれ、その場合には、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示手段において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段(演出制御装置300)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる(図21,図25参照)。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図2表示器52)の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとしても良い(図23,図27参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図1表示器51)の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、“第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時”における特別結果態様は、「当り」の結果態様に限定されない。すなわち、当該特別結果態様は、「当り」の結果態様のうちの「大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「小当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「確変大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「通常大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「10R大当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「7R当り」の結果態様のみであっても良いし、「当り」の結果態様のうちの「2R当り」の結果態様のみであっても良い。
本実施形態では、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置300)は、特図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶及び特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状態で、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するよう構成されている。
したがって、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2始動記憶数が1個以上であれば、第1始動記憶数は0個でなくても(すなわち第1始動記憶数が1個以上であっても)良い。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0個である”という条件を満たす必要はない。
一方、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第1始動記憶数が1個以上であり、かつ、第2始動記憶数が0個である必要がある。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が1個以上である”という条件との双方を満たす必要がある。
なお、遊技機10は、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機であっても良い。
この場合において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2始動記憶数が1個以上であり、かつ、第1始動記憶数が0個である必要がある。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が1個以上である”という条件との双方を満たす必要がある。
一方、この場合において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第1始動記憶数が1個以上であれば、第2始動記憶数は0個でなくても(すなわち第2始動記憶数が1個以上であっても)良い。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第1始動記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(第2始動記憶)の数が0個である”という条件を満たす必要はない。
また、遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうちの一方)と第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのうちの他方)とを入賞順に実行する遊技機であっても良い。
この場合において、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行するためには、当該第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個である”という条件と“第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である”という条件との双方を満たすか、あるいは、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶と第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶とのうち最先の始動記憶が第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶である”という条件を満たす必要がある。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶及び第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状態で、記憶順に変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行するように構成することが可能である。
そして、このように構成した場合、前記整合していない場合には、
前記第1変動表示ゲームの結果態様が前記特別結果態様となって発生した前記特別遊技状態の終了時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様であり、かつ、前記第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個であり前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場合と、
前記第1変動表示ゲームの結果態様が前記特別結果態様となって発生した前記特別遊技状態の終了時に、前記第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様であり、かつ、前記第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上であり前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場合であって最先に記憶された始動記憶が前記第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶である場合と、が含まれ、それらの場合には、
前記遊技制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、前記第2変動表示手段において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、前記第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、
前記演出制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、前記第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲーム及び当該第2変動表示ゲームに対応する第1飾りゲーム(及び/又は第2飾りゲーム)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズに行うことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第1飾りゲームにおける識別図柄(大図柄)の変動表示を行う場合に、当該識別図柄の表示態様を、当該識別図柄が識別可能な低速変動表示態様と、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様と、に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した第1飾りゲームにおける識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て低速変動表示態様が開始するまでの時間は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第1飾りゲームの結果態様と、が整合している場合(t14~t16)と整合していない場合(t24~t26,t34~t36,t44~t46,t54~56)とで同一であるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合している状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため、識別情報(大図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て低速変動が開始するまでの時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して、処理負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、第2飾りゲームにおける識別図柄(小図柄)の変動表示を行う場合に、当該識別図柄の表示態様を、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した第2飾りゲームにおける識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て当該変動表示が終了するまでの時間(t14~t19,t24~t29,t34~t39,t44~t49,t54~59)は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている第2飾りゲームの結果態様と、が整合している場合(t14~t19)と整合していない場合(t24~t29,t34~t39,t44~t49,t54~59)とで同一であるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合している状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため、識別情報(小図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て変動表示が停止するまでの時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して、処理負担を軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、第1飾りゲームと第2飾りゲームの両方を表示しているが、第1飾りゲームと第2飾りゲームのいずれか一方のみを表示するようにしても良い。具体的には、例えば、第1飾りゲーム及び第2飾りゲームを表示するモードと、第1飾りゲームを表示して第2飾りゲームは表示しないモードと、第2飾りゲームを表示して第1飾りゲームは表示しないモードとがあっても良い。
また、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機でも良い。
例えば、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機であって、メイン変動(各遊技状態で主とすると定めた特図変動表示ゲーム)に対応する飾り特図変動表示ゲームのみを表示し、イレギュラー変動(各遊技状態で主としないと定めた特図変動表示ゲーム)に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示しない遊技機においては、メイン変動が切り替わって最初の特図変動表示ゲームの開始時に、表示装置41の停止図柄と一括表示装置50の停止図柄とが整合していない場合がある。
具体的には、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態から、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態に切り替わった際には、当該第2遊技状態において最初に実行する特図2変動表示ゲームの開始時に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
また、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態から、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態に切り替わった際には、当該第1遊技状態において最初に実行する特図1変動表示ゲームの開始時に、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、一括表示装置50の特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
これにより、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能な遊技機であって、メイン変動に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示装置41の表示領域に設けられたメイン変動表示部に表示し、イレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームを表示装置41の表示領域に設けられたイレギュラー変動表示部に表示する遊技機においては、メイン変動が切り替わって最初の特図変動表示ゲームの開始時に、表示装置41のメイン変動表示部の停止図柄と一括表示装置50の停止図柄とが整合していない場合がある。
具体的には、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態から、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態に切り替わった際には、当該第2遊技状態において最初に実行する特図2変動表示ゲームの開始時に、表示装置41のメイン変動表示部の停止図柄と、一括表示装置50の特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図2変動表示ゲーム及び当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
また、特図2変動表示ゲームがメイン変動となる第2遊技状態から、特図1変動表示ゲームがメイン変動となる第1遊技状態に切り替わった際には、当該第1遊技状態において最初に実行する特図1変動表示ゲームの開始時に、表示装置41のメイン変動表示部の停止図柄と、一括表示装置50の特図1表示器51の停止図柄とが整合していない場合がある。その場合には、整合していない状態のまま、当該特図1変動表示ゲーム及び当該特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示を開始することとする。
これにより、遊技の進行をスムーズに行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、主に異なる部分について説明する。具体的には、第2実施形態の遊技機は、特図変動表示ゲームの結果として、サポ当りが設けられている点が、第1実施形態の遊技機と異なる。
図29に、本実施形態における振分率の一例を示す。
本実施形態において、特図変動表示ゲームの結果には、例えば図29(a)に示すように、大当りと小当りとサポ当りとはずれの4種類がある。そして、大当りには、例えば図29(b)に示すように、大当り図柄(大当りの結果態様)として確変A大当り図柄が停止表示される確変A大当りと、確変B大当り図柄が停止表示される確変B大当りと、通常大当り図柄が停止表示される通常大当りの3種類がある。また、小当りには、例えば図29(c)に示すように、小当り図柄(小当りの結果態様)として小当りA図柄が停止表示される小当りAと、小当りB図柄が停止表示される小当りBの2種類がある。また、サポ当りには、例えば図29(d)に示すように、サポ当り図柄(サポ当りの結果態様)としてサポ当りA図柄が停止表示されるサポ当りAと、サポ当りB図柄が停止表示されるサポ当りBと、サポ当りC図柄が停止表示されるサポ当りCの3種類がある。
確変とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が高く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示し、通常とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりにくいことを示している。本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変であっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常であっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
確変A大当りや確変B大当りの導出に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)では、特定ラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。Vありロング開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性の高い開放態様である。そして、特定ラウンド以外のラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなし開放を行う。
通常大当りの導出に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)では、特定ラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありショート開放を行う。Vありショート開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性がVありロング開放よりも低い開放態様である。そして、特定ラウンド以外のラウンドで第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなし開放を行う。
小当りの導出に基づく特別遊技状態(小当り遊技状態)では、第2特別変動入賞装置39が開放される。
図29(a)は、特図変動表示ゲームの結果の振分率の一例である。本実施形態において、特図変動表示ゲームの結果の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、特図1と特図2で異なっていても良い。
また、図29(a)において、大当りの振分率は、確率設定値が“設定1”である場合と、“設定2”である場合と、“設定3”である場合とで同一となっているが、異なっていても良い。また、図29(a)において、大当りの振分率は、確率設定値が“設定4”である場合と、“設定5”である場合と、“設定6”である場合とで同一となっているが、異なっていても良い。また、例えば、“設定1”での大当りの振分率と“設定2”での大当りの振分率を第1振分率(例えば、低確率:219/65536、高確率:2190/65536)とし、“設定3”での大当りの振分率と“設定4”での大当りの振分率を第2振分率(例えば、低確率:262/65536、高確率:2620/65536)とし、“設定5”での大当りの振分率と“設定6”での大当りの振分率を第3振分率(例えば、低確率:291/65536、高確率:2910/65536)としても良い。
また、図29(a)において、小当りの振分率は、確率設定値にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。また、図29(a)において、小当りの振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態であるか高確率状態であるか)にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
また、図29(a)において、サポ当りの振分率は、確率設定値にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。また、図29(a)において、サポ当りの振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態が低確率状態である場合の方が高確率状態である場合よりも高くなっているが、低確率状態である場合と高確率状態である場合とで同一であっても良いし、低確率状態である場合の方が高確率状態である場合より低くても良い。また、高確率状態でのサポ当りの振分率を「0」にして、低確率状態である場合にだけサポ当りの抽選に当選するようにしても良い。
図29(b)は、大当り種類の振分率の一例である。図29(b)において、大当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。また、図29(b)において、大当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
図29(c)は、小当り種類の振分率の一例である。図29(c)において、小当り種類の振分率は、特図1と特図2で共通となっているが、異なっていても良い。また、図29(c)において、小当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
図29(d)は、サポ当り種類の振分率の一例である。図29(d)において、サポ当り種類の振分率は、特図変動表示ゲームの確率状態にかかわらず同一となっているが、異なっていても良い。
また、図29(d)において、特図1でのサポ当りCの振分率は、特図2でのサポ当りCの振分率よりも高くなっているが、特図1でのサポ当りCの振分率は、特図2でのサポ当りCの振分率と同じであっても良いし、特図2でのサポ当りCの振分率より低くても良い。また、図29(d)において、特図1でのサポ当りAの振分率と、特図1でのサポ当りBの振分率は、同一となっているが、異なっていても良い。また、図29(d)において、特図2でのサポ当りAの振分率と、特図2でのサポ当りBの振分率は、同一となっているが、異なっていても良い。
本実施形態のメイン処理のフローチャートは、第1実施形態のメイン処理のフローチャート(図7及び図8)と同じであるため、図示は省略する。
本実施形態のメイン処理のステップX48では、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1~n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、サポ当り図柄を決定する乱数(サポ当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブする。
本実施形態において、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、サポ当り図柄乱数は、乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、サポ当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、サポ当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは-1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、サポ当り図柄乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
また、本実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートは、第1実施形態のタイマ割込み処理のフローチャート(図9)と同じであるため、図示は省略する。
本実施形態のタイマ割込み処理における乱数更新処理1(ステップX107)では、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、サポ当り図柄乱数の初期値(スタート値)が更新される。
なお、本実施形態では、サポ当り図柄乱数を設けたが、サポ当り図柄乱数を設けないことも可能である。その場合、大当り図柄乱数を用いて、サポ当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良いし、小当り図柄乱数を用いて、サポ当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
まず、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図30は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11、第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13がある。この他に遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態(大当り遊技状態)と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態(小当り遊技状態)があるが、ここでは省略する。
各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果(大当り)が導出される特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技状態では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、本明細書では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
通常遊技状態ST14は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第1特定遊技状態ST11は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは潜伏モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第2特定遊技状態ST12は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第3特定遊技状態ST13は、特図確率が低確率状態である点以外は第2特定遊技状態ST12と同じである。
この4つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST14が最も遊技者にとって不利な状態である。第3特定遊技状態ST13は、普電サポートがあるので通常遊技状態ST14よりも遊技者にとって有利な状態であり、第1特定遊技状態ST11は、高確率状態であるので通常遊技状態ST14や第3特定遊技状態ST13よりも遊技者にとって有利な状態である。第2特定遊技状態ST12は、高確率状態であり、普電サポートもあるので、通常遊技状態ST14や第1特定遊技状態ST11や第3特定遊技状態ST13よりも遊技者にとって有利な状態である。
遊技状態の移行は、第1特別結果(大当り)の導出に基づく第1特別遊技状態の終了、サポ当りの導出、規定ゲーム数の消化によって行われる。したがって、第2特別結果(小当り)の導出に基づく第2特別遊技状態の終了によって遊技状態が移行することはない。
基本的には、特別遊技状態の開始の契機となった特別結果が、当該特別遊技状態の終了後に低確率状態とする通常大当りである場合には第3特定遊技状態ST13に移行し、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態とする確変大当りのうち、確変A大当りである場合には第2特定遊技状態ST12に移行し、確変B大当りである場合には第1特定遊技状態ST11に移行する。
具体的には、特図変動表示ゲームの結果として確変A大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST12へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として確変B大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST11へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として通常大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過なしの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第3特定遊技状態ST13へ移行する。第2特定遊技状態ST12と第3特定遊技状態ST13は、演出モードが同じチャンスモードとされるので、移行したことを遊技者が把握困難である。
なお、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第1特定遊技状態ST11において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST14へ移行するようにしても良い。
また、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第2特定遊技状態ST12において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST14(あるいは第3特定遊技状態ST13)へ移行するようにしても良い。
通常大当りが導出されて第3特定遊技状態ST13へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14へ移行する。すなわち、本実施形態において、通常大当りのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、通常大当りのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、確変大当りAが導出されて第2特定遊技状態ST12へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第2特定遊技状態ST12に滞在することが可能であり、当該第2特定遊技状態ST12において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、第1特定遊技状態ST11へ移行する。すなわち、本実施形態において、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能であり、例えば「次回大当り又はサポ当りまで」であっても良い。
また、前述したように、遊技状態の移行は、サポ当りの導出によっても行われる。
具体的には、通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第3特定遊技状態ST13へ移行する。また、第1特定遊技状態ST11、第2特定遊技状態ST12において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第2特定遊技状態ST12へ移行する。すなわち、確変大当りや通常大当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由するのに対し、サポ当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由しない。したがって、例えば、第1特定遊技状態ST11(高確率サポなし)において特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に、特別遊技状態を経由しないで第2特定遊技状態ST12(高確率サポあり)へ移行することができる。
サポ当りのうちのサポ当りAが導出されて第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)へ移行した場合には、20回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において大当りやサポ当りが導出されずに20回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14(あるいは第1特定遊技状態ST11)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りAのサポート回数は「20回」に設定されている。なお、サポ当りAのサポート回数は「20回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りBが導出されて第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14(あるいは第1特定遊技状態ST11)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りBのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、サポ当りBのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りCが導出されて第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST14(あるいは第1特定遊技状態ST11)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能である。
本実施形態では、特別遊技状態を経由してチャンスモードに移行した場合と、特別遊技状態を経由しないでチャンスモードに移行した場合とで、チャンスモード中に実行する演出(表示装置41等を用いた表示による演出、スピーカ19a,19b等を用いた音による演出、枠装飾装置18や盤装飾装置46などを用いた光による演出、盤演出装置44や枠演出装置などを用いた可動部材による演出、のうち少なくとも一つ)の演出態様を異ならせるようにしている。すなわち、大当り(通常大当り、確変A大当り)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、サポ当り(サポ当りA~C)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様とが異なるため、チャンスモード中に実行される演出の演出態様によって、当該チャンスモードが、大当りの導出に基づき発生したものであるのか、サポ当りの導出に基づき発生したものであるのかを示唆することができる。
本実施形態では、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合、すなわち第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13においてサポ当りが導出される場合には、サポート回数をリセットして、新たなサポ当りに対応するサポート回数を再設定する。
具体的には、例えば図31(a)に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において、10回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数が90回から20回に変更される。
また、例えば図31(b)に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において、90回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数が10回から20回に変更される。
さらに、本実施形態では、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更する。すなわち、例えば、図31(a)に示す例において、残りのサポート回数が90回から20回に変更される際に、演出モードがチャンスモードB(サポ当りBに対応するチャンスモード)から他のチャンスモード(チャンスモードA(サポ当りAに対応するチャンスモード)、あるいはチャンスモードAやチャンスモードBとは異なるチャンスモード)に切り替わる。また、例えば、図31(b)に示す例において、残りのサポート回数が10回から20回に変更される際に、演出モードがチャンスモードBから他のチャンスモードに切り替わる。
なお、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しなくても良い。具体的には、例えば、図31に示す例において、残りのサポート回数が20回に変更された後もチャンスモードBを継続しても良い。
また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。具体的には、例えば、サポ当りBの後に導出されたサポ当りがサポ当りCである場合には、演出モードをチャンスモードBからチャンスモードC(サポ当りCに対応するチャンスモード)に切り替える一方、図31に示すようにサポ当りBの後に導出されたサポ当りがサポ当りAである場合には、演出モードをチャンスモードBからチャンスモードAに切り替えるとランクダウンになるため、残りのサポート回数が変更された後もチャンスモードBを継続する(あるいはチャンスモードAやチャンスモードBとは異なるチャンスモードに切り替える)ようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数に、新たなサポ当りに対応するサポート回数を上乗せするようにしても良い。
具体的には、例えば図32(a)の左図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において、10回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数を90回から110回(=90回+20回)に変更するとともに、例えば図32(a)の右図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において、90回転目にサポ当りAが導出された場合には、残りのサポート回数を10回から30回(=10回+20回)に変更するようにしても良い。
なお、この場合、サポート回数に上限回数(例えば1000回)を設け、残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数との和が当該上限回数を超える場合には、残りのサポート回数を当該上限回数に変更するようにしても良い。また、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。すなわち、例えば、図32(a)に示す例において、残りのサポート回数が変更される際に、演出モードをチャンスモードBから他のチャンスモードに切り替えても良いし、残りのサポート回数が変更された後もチャンスモードBを継続しても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数と、新たなサポ当りに対応するサポート回数を比較して、多い方(遊技者にとって有利な方)を採用するようにしても良い。具体的には、例えば図32(b)の左図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において、10回転目にサポ当りAが導出された場合には、新たなサポ当りに対応するサポート回数は20回であり、残りのサポート回数(90回)よりも少ないため、残りのサポート回数を変更しない一方、例えば図32(b)の右図に示すように、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い移行した第3特定遊技状態ST13(あるいは第2特定遊技状態ST12)において、90回転目にサポ当りAが導出された場合には、新たなサポ当りに対応するサポート回数は20回であり、残りのサポート回数(10回)よりも多いため、残りのサポート回数を10回から20回に変更するようにしても良い。
なお、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。すなわち、例えば、図32(b)の右図に示す例において、残りのサポート回数が変更される際に、演出モードをチャンスモードBから他のチャンスモードに切り替えても良いし、残りのサポート回数が変更された後もチャンスモードBを継続しても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
本実施形態において、サポ当りゲーム(結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム)の実行中に行う演出は、バトル演出等の特殊演出(後述)とされている。
なお、残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数とのうち多い方(遊技者にとって有利な方)を採用する構成の遊技機10(すなわち、図32(b)に示す制御を行う遊技機10)においては、サポート回数が採用されるサポ当りゲーム(例えば図32(b)の右図における結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム)の実行中にのみ特殊演出を行い、サポート回数が採用されないサポ当りゲーム(例えば図32(b)の左図における結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム)の実行中には特殊演出を行わないようにしても良い。
結果が「サポ当り」となる場合に選択されるサポ当り変動パターンは、サポ当りゲーム中に特殊演出を実行することを考慮した変動パターンとなっているため、サポ当りゲーム中に特殊演出を実行しない場合には、特殊演出を実行する場合よりもゲーム結果の仮停止表示時間を長くする等して、調整すると良い。
また、図32(b)の左図に示す例では、サポート回数が採用されないサポ当りゲームの結果としてサポ当り図柄(ここではサポ当りA図柄)を停止表示することとなっているが、これに限定されない。例えば、サポート回数が採用されないサポ当りゲームの結果として、サポ当り図柄に替えて、はずれ図柄を停止表示するようにしても良い。残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数のうち多い方(遊技者にとって有利な方)を採用する構成の遊技機10において、演出制御装置300は、遊技制御装置100から送信されたコマンドに基づいて、遊技制御装置100が新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しないと判定したか否かを判断する。具体的には、演出制御装置300は、例えば、表示装置41での停止図柄を報知するための飾り特図コマンドに基づくサポート回数と、時間短縮変動回数(サポート回数)を報知するための時間短縮変動回数コマンドに基づくサポート回数とを比較して、異なる場合には、遊技制御装置100が新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しないと判定したと判断する。そして、遊技制御装置100が新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しないと判定したと判断した場合には、サポ当りゲームの結果として、飾り特図コマンドが指定する図柄(当該新たなサポ当りに対応するサポ当り図柄)に替えて、はずれ図柄を停止表示するようにしても良い。
なお、図31及び図32に示す例では、チャンスモード中(普電サポート中)に導出されるサポ当りがサポ当りAとなっているが、これに限定されない。すなわち、チャンスモード中にサポ当りAが導出されることもあるし、チャンスモード中にサポ当りBが導出されることもあるし、チャンスモード中にサポ当りCが導出されることもある。
ここで、本実施形態において、結果が「サポ当り」となる場合に選択されるサポ当り変動パターンは、結果が「大当り」や「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうちのSPリーチが発生する変動パターンと同じとなっている。すなわち、サポ当りゲームではSPリーチが発生するようになっている。また、本実施形態においては、結果が「サポ当り」以外である特図変動表示ゲームであり、当該特図変動表示ゲームの変動パターンがSPリーチが発生する変動パターンである場合には、当該特図変動表示ゲームの実行中にもバトル演出等の特殊演出(後述)を実行可能となっている。
なお、バトル演出等の特殊演出(後述)は、SPリーチが発生しない特図変動表示ゲームの実行中にも実行可能であっても良い。また、バトル演出等の特殊演出(後述)を、サポ当りゲームに専用の演出とし、結果が「大当り」や「はずれ」である特図変動表示ゲームの実行中には実行しないようにしても良い。
また、サポ当り変動パターンは、結果が「大当り」や「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうちのSPリーチが発生しない変動パターンと同じであっても良いし、サポ当りゲームに専用の変動パターンであっても良い。
例えば、チャンスモード中でない場合にはサポ当りゲームに専用の変動パターンを選択するとともに、チャンスモード中である場合にはサポ当りゲーム以外の特図変動表示ゲームと兼用の変動パターン(例えば、結果が「大当り」や「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうちのSPリーチが発生する変動パターン)を選択するようにして、当該専用の変動パターンを、兼用の変動パターンよりも長い変動時間が設定される変動パターンとしても良い。これにより、チャンスモード中でない場合に実行されるサポ当りゲームの変動時間が、チャンスモード中である場合に実行されるサポ当りゲームの変動時間よりも長くなるため、チャンスモード中でない場合に実行されるサポ当りゲームの変動時間中に、チャンスモード(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)に係るモード選択や演出説明等を確実に実行することが可能となり、チャンスモードの開始時に実行される演出(ファンファーレ演出等)との繋がりを持たせることができる。
あるいは、サポ当りゲームの停止表示時間を、サポ当りゲーム以外の特図変動表示ゲームの停止表示時間より長くしても良い。これにより、サポ当りゲームの停止表示時間中に、チャンスモードに係るモード選択や演出説明等を確実に実行することが可能となるため、チャンスモードの開始時に実行される演出(ファンファーレ演出等)との繋がりを持たせることができる。
あるいは、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームの変動パターンは、変動時間が比較的長い変動パターンが選択されるようにしても良い。具体的には、例えば、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、当該特図変動表示ゲームの変動パターンとして、結果が「はずれ」となる場合に選択される変動パターンのうち変動時間が比較的長い変動パターン、又はチャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームに専用の変動パターンが選択されるようにしても良い。これにより、チャンスモードの開始時に当該チャンスモードに係るモード選択や演出説明等を確実に実行することが可能となる。また、これにより、チャンスモードとなって最初の特図変動表示ゲームが終了するまでに第2始動記憶を貯めることが可能となる。本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であるため、チャンスモードとなって最初の特図変動表示ゲームが終了するまでに第2始動記憶を発生させることで、当該最初の特図変動表示ゲームの次にメイン変動(特図2変動表示ゲーム)を実行することが可能となり、遊技者にとって有利となるように遊技を進行することができる。
以下、本実施形態の遊技機の制御について説明する。
前述したように、本実施形態のメイン処理のフローチャートは、第1実施形態のメイン処理のフローチャート(図7及び図8)と同じであるため、図示は省略する。また、本実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートは、第1実施形態のタイマ割込み処理のフローチャート(図9)と同じであるため、図示は省略する。
〔ハード乱数取得処理〕
図33に、本実施形態の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102,A110)を示す。なお、本実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートは、第1実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャート(図11)と同じであるため、図示は省略する。
このハード乱数取得処理では、まず、第1始動口(第1始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。
そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、第1始動口(第1始動入賞口36)及び第2始動口(普通変動入賞装置37)のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
本実施形態において、遊技制御装置100は、図12に示す特図始動口スイッチ共通処理に替えて、図34に示す特図始動口スイッチ共通処理を実行する。この特図始動口スイッチ共通処理では、ステップA144の処理を行った後に、サポ当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA149a)、準備したサポ当り図柄乱数をRWMのサポ当り図柄乱数格納領域にセーブする処理(ステップA149b)を行ってから、ステップA145の処理に移行する。
〔特図保留情報判定処理〕
本実施形態において、遊技制御装置100は、図13に示す特図保留情報判定処理に替えて、図35に示す特図保留情報判定処理を実行する。この特図保留情報判定処理では、判定結果が小当りでない場合(ステップA160;N)に、大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かによりサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA151a)を行う。そして、判定結果がサポ当りでない場合(ステップA151b;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA163)、ステップA164の処理に移行する。
一方、判定結果がサポ当りである場合(ステップA151b;Y)には、サポ当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA151c)、特図始動口スイッチ共通処理のステップA149aにて準備したサポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA151d)、ステップA164の処理に移行する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図36(a)に、本実施形態の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を示す。なお、本実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートは、第1実施形態の特図1変動開始処理のフローチャート(図15(a))と同じであるため、図示は省略する。
この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域、サポ当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA361)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA362)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA363)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA364)を行う。そして、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りである場合(ステップA365;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA366)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA364)の判定結果が大当りでない場合(ステップA365;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA367)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA367)の判定結果が小当りである場合(ステップA368;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ1領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA369)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA367)の判定結果が小当りでない場合(ステップA368;N)は、取得した大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かに応じてサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA370)を行う。
そして、サポ当り判定処理(ステップA370)の判定結果がサポ当りである場合(ステップA371;Y)は、ステップA361にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ1領域にサポ当り情報を上書きしてセーブし(ステップA372)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、サポ当り判定処理(ステップA370)の判定結果がサポ当りでない場合(ステップA371;N)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域、小当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図36(b)に、本実施形態の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を示す。なお、本実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートは、第1実施形態の特図2変動開始処理のフローチャート(図15(b))と同じであるため、図示は省略する。
この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域、サポ当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA381)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップA382)、特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップA383)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA384)を行う。そして、大当り判定処理(ステップA384)の判定結果が大当りである場合(ステップA385;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA386)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA384)の判定結果が大当りでない場合(ステップA385;N)は、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA387)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップA387)の判定結果が小当りである場合(ステップA388;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップA389)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップA387)の判定結果が小当りでない場合(ステップA388;N)は、取得した大当り乱数値がサポ当り判定値と一致するか否かに応じてサポ当りであるか否かを判定するサポ当り判定処理(ステップA390)を行う。
そして、サポ当り判定処理(ステップA390)の判定結果がサポ当りである場合(ステップA391;Y)は、ステップA381にてはずれ情報をセーブしたサポ当りフラグ2領域にサポ当り情報を上書きしてセーブし(ステップA392)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、サポ当り判定処理(ステップA390)の判定結果がサポ当りでない場合(ステップA391;N)は、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域、小当りフラグ2領域及びサポ当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図37(a)に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップA364,A384)を示す。この大当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する上限判定値テーブルを設定する(ステップA401)。上限判定値テーブルは確率設定値毎に設けられており、それぞれ高確率状態での上限判定値と低確率状態(通常確率状態)での上限判定値とが規定されている。ここでは現在設定されている確率設定値に応じて対応するテーブルを設定する。
なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。確率設定値に対応した上限判定値テーブルを設定することで、確率設定値に対応した確率値で大当り判定が行われるようになる。
次に、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA402)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA403)。ここでは下限判定値の値は、確率設定値や確率状態(高確率状態又は通常確率状態)によらず同一の値となっているが、確率設定値や確率状態により下限判定値を異ならせても良い。この場合は上限判定値と同様に、確率設定値毎に下限判定値が規定された下限判定値テーブルを確率設定値に応じて選択するようにし、確率状態に応じて使用する下限判定値を選択して設定するようにする。もちろん、上限判定値テーブルと下限判定値テーブルをまとめて判定値テーブルとしても良い。
対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA403;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA408)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA403;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA404)。そして、高確率状態である場合(ステップA404;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA405)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA407)。また、高確率状態でない場合(ステップA404;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA406)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA407)。ここで設定する上限判定値は、上述のステップA401で設定された上限判定値テーブルを参照して取得する。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA407;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA408)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA407;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA409)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図37(b)に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップA367,A387)を示す。この小当り判定処理では、まず、確率設定値に対応する小当り上限判定値を設定する(ステップA411)。小当り上限判定値は確率設定値毎に設けられている。また、小当り確率は高確率状態であるか否かにかかわらず一定である。また、同一の確率設定値における大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は重なることがないようにされている。異なる確率設定値どうしでの大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲は重なっていても良いが、重ならないようにしても良い。
なお、小当りであるとは大当り乱数が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である小当り下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である小当り上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。確率設定値に対応した小当り上限判定値を設定することで、確率設定値に対応した確率値で小当り判定が行われるようになる。
次に、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満かを判定する(ステップA412)。対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップA412;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA414)、小当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップA412;N)は、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA413)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップA413;Y)、すなわち小当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA414)、小当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップA413;N)、すなわち小当りである場合は、判定結果として小当りを設定し(ステップA415)、小当り判定処理を終了する。
〔サポ当り判定処理〕
図38に、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理におけるサポ当り判定処理(ステップA370,A390)を示す。このサポ当り判定処理では、まず、確率設定値に対応するサポ当り上限判定値テーブルを設定する(ステップA421)。サポ当り上限判定値テーブルは確率設定値毎に設けられており、それぞれ高確率状態でのサポ当り上限判定値と低確率状態(通常確率状態)でのサポ当り上限判定値とが規定されている。ここでは現在設定されている確率設定値に応じて対応するテーブルを設定する。
サポ当りの抽選に当選する確率は確率設定値毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。確率設定値毎に異ならせる場合には、例えば、確率設定値が低いほどサポ当りの抽選に当選しやすくなる(すなわち、設定1が最も当選しやすく設定6が最も当選しにくくなる)ようにしても良いし、逆でも良い。また、サポ当りの抽選に当選する確率は大当りの確率状態毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。大当りの確率状態毎に異ならせる場合には、例えば、低確率状態(通常確率状態)である場合の方が高確率状態である場合よりも当選しやすくなるようにしても良いし、逆でも良い。また、低確率状態である場合にだけ当選するようにしても良い。また、特図1と特図2でサポ当りの抽選に当選する確率を異ならせても良い。
また、同一の確率設定値における大当り判定値の範囲と小当り判定値の範囲とサポ当り判定値の範囲は重なることがないようにされている。異なる確率設定値どうしでの大当り判定値の範囲と小当り判定値とサポ当り判定値の範囲は重なっていても良いが、重ならないようにしても良い。
なお、サポ当りであるとは大当り乱数がサポ当り判定値と一致することである。サポ当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、サポ当り判定値の下限の値であるサポ当り下限判定値以上で、かつ、サポ当り判定値の上限の値であるサポ当り上限判定値以下である場合に、サポ当りであると判定される。確率設定値に対応したサポ当り上限判定値テーブルを設定することで、確率設定値に対応した確率値でサポ当り判定が行われるようになる。
次に、サポ当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA422)、対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満かを判定する(ステップA423)。ここではサポ当り下限判定値の値は、確率設定値や確率状態(高確率状態又は通常確率状態)によらず同一の値となっているが、確率設定値や確率状態によりサポ当り下限判定値を異ならせても良い。この場合はサポ当り上限判定値と同様に、確率設定値毎にサポ当り下限判定値が規定されたサポ当り下限判定値テーブルを確率設定値に応じて選択するようにし、確率状態に応じて使用するサポ当り下限判定値を選択して設定するようにする。もちろん、サポ当り上限判定値テーブルとサポ当り下限判定値テーブルをまとめてサポ当り判定値テーブルとしても良い。
対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満である場合(ステップA423;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、サポ当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、サポ当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、対象の大当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満でない場合(ステップA423;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA424)。そして、高確率状態である場合(ステップA424;Y)は、高確率中のサポ当り上限判定値を設定し(ステップA425)、対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427)。また、高確率状態でない場合(ステップA424;N)は、低確率中のサポ当り上限判定値を設定し(ステップA426)、対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427)。ここで設定するサポ当り上限判定値は、上述のステップA421で設定されたサポ当り上限判定値テーブルを参照して取得する。
対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きい場合(ステップA427;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、大当り判定処理を終了する。また、対象の大当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きくない場合(ステップA427;N)、すなわちサポ当りである場合は、判定結果としてサポ当りを設定し(ステップA429)、サポ当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図39に、本実施形態の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA323)を示す。なお、本実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートは、第1実施形態の特図1変動開始処理のフローチャート(図15(a))と同じであるため、図示は省略する。
この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA431)、大当りである場合(ステップA431;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA432)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA433)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA434)。この処理により大当り種類が選択される。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA435)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA436)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA437)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA438)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA439)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
一方、大当り1フラグは大当りでない場合(ステップA431;N)は、小当りフラグ1は小当りであるかを判定し(ステップA440)、小当りである場合(ステップA440;Y)は、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA441)。次に、特図1小当り図柄テーブルを設定し(ステップA442)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA443)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA444)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA445)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、小当りフラグ1は小当りでない場合(ステップA440;N)は、サポ当りフラグ1がサポ当りかを判定し(ステップA446)、サポ当りである場合(ステップA446;Y)は、特図1サポ当り図柄乱数格納領域(保留数1用)からサポ当り図柄乱数をロードする(ステップA447)。次に、特図1サポ当り図柄テーブルを設定し(ステップA448)、ロードしたサポ当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA449)。この処理によりサポ当り種類が選択される。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA450)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA451)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA452)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。
また、サポ当りフラグ1はサポ当りでない場合(ステップA446;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA453)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA454)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA455)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA456)、演出コマンド設定処理(ステップA457)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA458)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA459)、特図1小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA460)、特図1サポ当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA461)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図40に、本実施形態の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA343)を示す。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。本実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートは、第1実施形態の特図2変動開始処理のフローチャート(図15(b))と同じであるため、図示は省略する。
この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA471)、大当りである場合(ステップA471;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA472)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA473)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA474)。この処理により大当り種類が選択される。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA475)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA476)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA477)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA478)、停止図柄パターン及び確率状態に対応する演出モード移行情報をセーブする(ステップA479)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様、及び特別遊技状態の終了後の演出モードを設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
一方、大当りフラグ2は大当りでない場合(ステップA471;N)は、小当りフラグ2は小当りであるかを判定し(ステップA480)、小当りである場合(ステップA480;Y)は、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップA481)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップA482)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA483)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA484)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA485)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップA480;N)は、サポ当りフラグ2がサポ当りかを判定し(ステップA486)、サポ当りである場合(ステップA486;Y)は、特図2サポ当り図柄乱数格納領域(保留数1用)からサポ当り図柄乱数をロードする(ステップA487)。次に、特図2サポ当り図柄テーブルを設定し(ステップA488)、ロードしたサポ当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA489)。この処理によりサポ当り種類が選択される。
その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブし(ステップA490)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する演出モード移行情報をセーブして(ステップA492)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。
また、サポ当りフラグ2がサポ当りでない場合(ステップA486;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA493)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA494)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA495)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA496)、演出コマンド設定処理(ステップA497)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA498)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA499)、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップA500)、特図2サポ当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA501)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図変動中処理〕
図41に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)を示す。なお、本実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートは、第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャート(図10)と同じであるため、図示は省略する。
この特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄停止コマンドを準備して(ステップA601)、演出コマンド設定処理(ステップA602)を行う。次いで、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定して(ステップA603)、設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA604)。本実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定し、停止図柄パターンがサポ当り図柄パターンである場合には表示時間として600m秒を設定する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止表示時間を設定する停止表示時間設定手段をなす。
そして、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA605)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA606)。さらに、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA607)、特図2の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA608)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(ステップA609)。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA610)、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA611)、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
図42及び図43に、本実施形態の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)を示す。なお、本実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートは、第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャート(図10)と同じであるため、図示は省略する。
この特図表示中処理では、まず、大当りフラグ1設定処理にて設定されたサポ当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定されたサポ当りフラグ2と、をロードして(ステップA701)、RWMのサポ当りフラグ1領域及びサポ当りフラグ2領域をクリアする(ステップA702)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2と、をロードして(ステップA703)、RWMの小当りフラグ1領域及び小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA704)。
次いで、大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップA705)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする(ステップA706)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA707)、大当りである場合(ステップA707;Y)は、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA710)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
一方、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA707;N)は、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA708)、大当りである場合(ステップA708;Y)は、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA709)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA711)。
次いで、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、「10」、「7」又は「2」)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA712)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA713)。
次に、RWMの飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA716)、演出コマンド設定処理(ステップA717)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA718)、演出コマンド設定処理(ステップA719)を行う。このファンファーレコマンドが特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA720)。本実施形態の場合、ステップA720において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、出玉のある大当り(大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1以外)である場合にはON、出玉のない大当り(所謂、突確大当りなど。大入賞口開放情報が大入賞口開放情報1)である場合には、時短状態中での大当り時であればON、それ以外ではOFFとなる。また、大当り3信号は、出玉のある大当りである場合にはON、出玉のない大当りである場合にはOFFとなる。
その後、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップA721)、設定した大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA722)。そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブする(ステップA723)。これにより特別結果が発生した際における特図の確率状態、時短状態の情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。
そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA724)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA725)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を行い、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの何れかで結果が特別結果となることに基づき、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生する特別遊技状態発生手段をなす。
一方、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA708;N)は、ロードされた小当りフラグ2が小当りかを判定して(ステップA727)、小当りである場合(ステップA727;Y)は、第2特図変動表示ゲームの小当り(特図2小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄2小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA730)、時間短縮変動回数更新処理を行う(ステップA731)。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップA727;N)は、ロードされた小当りフラグ1が小当りかを判定して(ステップA728)、小当りである場合(ステップA728;Y)は、第1特図変動表示ゲームの小当り(特図1小当り)の開始に関する試験信号(例えば、特別図柄1小当り信号をON)をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA729)、時間短縮変動回数更新処理を行う(ステップA731)。
次いで、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA732)を行って、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であるかを判定する(ステップA733)。
特図の高確率中でない場合(ステップA733;N)には、飾り特図コマンド領域から飾り特図コマンドをロードし、準備して(ステップA734)、演出コマンド設定処理(ステップA735)を行う。次いで、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップA736)、演出コマンド設定処理(ステップA737)を行って、ステップA738の処理に移行する。この小当りファンファーレコマンドも特別遊技状態の開始時に演出制御装置300に送信される特別遊技状態開始情報をなす。
また、特図の高確率中である場合(ステップA733;Y)には、ステップA738の処理に移行する。このように、本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
そして、特図ゲームモードフラグをロードし、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域にセーブし(ステップA738)、小当りファンファーレ中処理に移行するための小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA739)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、小当りフラグ1が小当りでない場合(ステップA728;N)は、ロードされたサポ当りフラグ2がサポ当りかを判定する(ステップA740)。サポ当りである場合(ステップA740;Y)は、サポ作動設定処理(ステップA742)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA743)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、サポ当りフラグ2がサポ当りでない場合(ステップA740;N)は、ロードされたサポ当りフラグ1がサポ当りかを判定する(ステップA741)。サポ当りである場合(ステップA741;Y)は、サポ作動設定処理(ステップA742)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA743)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、サポ当りフラグ1がサポ当りでない場合(ステップA741;N)は、時間短縮変動回数更新処理(ステップA744)を行う。そして、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA745)を行い、演出モード番号に対応する切替準備残り回転数を設定して(ステップA746)、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致するかを判定する(ステップA747)。なお、切替準備残り回転数は、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて異なる値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの何れかの演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよいし、複数の演出モードのうちの全ての演出モードにおいて同一の値(回転数)であってもよい。
演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致しない場合(ステップA747;N)は、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA750)を行って、特図表示中処理を終了する。
一方、演出残り回転数と切替準備残り回転数とが一致する場合(ステップA747;Y)は、演出モード切替準備コマンドを準備し(ステップA748)、演出コマンド設定処理(ステップA749)を行い、特図普段処理に移行するための特図普段処理移行設定処理(ステップA750)を行って、特図表示中処理を終了する。演出モード切替準備コマンドは、演出モードが切り替わる数回転前から先読み演出を行わないようにするためのコマンドであり、演出モード切替準備コマンドを演出制御装置300に送信することによって、モードをまたいで演出に矛盾等が生じないようにすることができる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
図44に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA731,A744)を示す。この時間短縮変動回数更新処理では、まず、普電サポート中であるかを判定する(ステップA751)。そして、普電サポート中でない場合(ステップA751;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、普電サポート中である場合(ステップA751;Y)は、時間短縮変動回数を-1更新して(ステップA752)、時間短縮変動回数が「0」となったかを判定する(ステップA753)。
時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA753;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップA753;Y)には、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA754)。次いで、時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA755)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップA756)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップA757)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA758)。次いで、左打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA759)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA760)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔演出モード情報チェック処理〕
図45に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA732,A745)を示す。この演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA771)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA771;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA771;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を-1更新し(ステップA772)、演出残り回転数が「0」となったかを判定する(ステップA773)。演出残り回転数が「0」となっていない場合(ステップA773;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が「0」となった場合(ステップA773;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA774)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA775)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得し、RWM内の演出モード番号領域にセーブして(ステップA776)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得し、RWM内の演出残り回転数領域にセーブして(ステップA777)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得し、RWM内の次モード移行情報領域にセーブする(ステップA778)。その後、新しく設定された演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA779)、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致するかを判定する(ステップA780)。準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致する場合(ステップA780;Y)、すなわち確率の状態が変化していない場合は、演出モード情報チェック処理を終了する。
また、準備した確率情報コマンドが停電復旧時送信コマンド領域の値と一致しない場合(ステップA780;N)は、準備した確率情報コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA782)、演出コマンド設定処理(ステップA782)を行う。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA783)、演出コマンド設定処理(ステップA784)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA785)、演出コマンド設定処理(ステップA786)を行う。
次いで、新たな演出モードは左打ちするモードであるかを判定し(ステップA787)、左打ちするモードでない場合(ステップA787;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、左打ちするモードである場合(ステップA787;Y)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA788)、演出コマンド設定処理(ステップA789)を行って、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
図46に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA726)を示す。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA791)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA792)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力)、大当り4信号をON(大当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA793)、高確率&時短の終了に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA794)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA795)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブして(ステップA796)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA797)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA798)、高確率状態の表示に係る遊技盤30に設けた遊技状態表示LED(例えば、第3遊技状態表示部56c)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA799)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA800)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA801)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA802)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA803)、演出残り回転数領域をクリアして(ステップA804)、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブする(ステップA805)。そして、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA806)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA807)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔小当りファンファーレ中処理移行設定処理〕
図47に、上述の特図表示中処理における小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA739)を示す。この小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当りファンファーレ中処理にかかる「7」を設定して(ステップA811)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA812)。
次いで、小当りファンファーレ時間(例えば0.3秒)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA813)、小当りの開始に関する信号(例えば、大当り1信号をON(大当り+小当りで出力))を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA814)。
次いで、大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップA815)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA816)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA817)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA818)、小当りファンファーレ中処理移行設定処理を終了する。
〔サポ作動設定処理〕
図48に、上述の特図表示中処理におけるサポ作動設定処理(ステップA742)を示す。このサポ作動設定処理では、まず、時間短縮判定データに対応する初期値を時間短縮変動回数領域にセーブして(ステップA821)、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA822)。すなわち、サポ当り図柄が停止するときには、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)のみが外部情報信号として出力される。
次いで、時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA823)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA824)、普図ゲートモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA825)、確率状態フラグを維持して時短ありにするために、特図ゲームモードフラグ領域に特図時短ありフラグを合成する(ステップA826)。
次いで、右打ち指示に関する信号(例えば、発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA827)、右打ち中の表示LED(例えば、第1遊技状態表示部56a)を点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップA828)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA829)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA830)。ステップA829では、大当り終了処理での設定(ステップA904)と同じ処理を行う。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得し、演出モード番号領域にセーブする(ステップA831)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得し、演出残り回転数領域にセーブして(ステップA832)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得し、次モード移行情報領域にセーブする(ステップA833)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA834)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA835)、演出コマンド設定処理(ステップA836)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。この処理では使われないが、他に「高確率・時短なし」、「低確率・時短なし」に、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA837)、演出コマンド設定処理(ステップA838)を行い、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA839)、演出コマンド設定処理(ステップA840)を行う。
そして、時間短縮判定データ領域をクリアし(ステップA841)、演出モード移行情報領域をクリアして(ステップA842)、サポ作動設定処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理〕
図49に、上述の特図表示中処理における特図普段処理移行設定処理(ステップA743,A750)を示す。この特図普段処理移行設定処理では、まず、処理番号として特図普段処理にかかる「0」を設定して(ステップA851)、当該処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA852)。
次いで、変動図柄判別フラグ領域の情報をクリアし(ステップA853)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA854)、特図普段処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
図50に、本実施形態の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)を示す。なお、本実施形態の特図ゲーム処理のフローチャートは、第1実施形態の特図ゲーム処理のフローチャート(図10)と同じであるため、図示は省略する。
この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定データが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データかを判定する(ステップA901)。
高確率データでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、高確率データである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行う(ステップA903)。そして、演出モード情報アドレステーブルを設定して(ステップA904)、変動開始時(停止図柄設定時)に設定された演出モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA905)。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA906)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA907)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA908)。
その後、演出モード番号に対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA909)、コマンドを停電復旧時送信コマンド領域にセーブして(ステップA910)、演出コマンド設定処理(ステップA911)を行う。ここで、確率情報コマンドとして、「高確率・時短あり」、「高確率・時短なし」、「低確率・時短あり」の何れかに、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。この処理では使われないが、他に「低確率・時短なし」に、更に演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがある。
次いで、新しく設定された演出残り回転数に対応する演出回転数コマンドを準備して(ステップA912)、演出コマンド設定処理(ステップA913)を行う。
次いで、時間短縮変動回数に対応する時間短縮変動回数コマンドを準備して(ステップA914)、演出コマンド設定処理(ステップA915)を行う。
次いで、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA916)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA917)。
その後、大当りの終了に関する信号(例えば、大当り1信号をOFF、大当り3信号をOFF、大当り4信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップA918)、大当りの終了に関する信号(例えば、条件装置作動中信号をOFF、役物連続作動装置作動中信号をOFF、特別図柄1当り信号をOFF、特別図柄2当り信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA919)。続いて、確率変動判定データ領域の情報をクリアし(ステップA920)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA921)、演出モード移行情報領域の情報をクリアする(ステップA922)。そして、特図ゲームモードフラグ退避領域の情報をクリアし(ステップA923)、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA924)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図51(a)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示す。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA931)。時短の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、低確率&時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次いで、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA933)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップA934)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA935)。その後、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば100)をセーブして(ステップA936)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば100)をセットすることで、所定回数(例えば100回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図51(b)に、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号(例えば、大当り2信号をON)を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA941)。高確率の開始に関する信号は、大当り中から出力されているので継続する形で外部情報出力データ領域にセーブされる。次いで、高確率&時短の開始に関する信号(例えば、特別図柄1高確率状態信号をON、特別図柄2高確率状態信号をON、特別図柄1変動時間短縮状態信号をON、特別図柄2変動時間短縮状態信号をON、普通図柄1高確率状態信号をON、普通図柄1変動時間短縮状態信号をON、普通電動役物1開放延長状態信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA942)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップA943)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブし(ステップA944)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短ありフラグをセーブする(ステップA945)。その後、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA946)、大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
図52及び図53に、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームを実行する場合を示す。図52は表示装置41での表示の一例であり、図53はタイミングチャートの一例である。
特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t61)、図52(a)及び図53に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。図52(a)には、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、第1始動記憶数が4個であり第2始動記憶数が0個である状態を示している。
また、図52(a)では、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が通常表示態様とは異なる特定表示態様で表示されている。すなわち、待機中記憶表示部83において先読み結果を示唆する保留変化演出が実行されている。ここでは、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームは、結果が「サポ当りA」である特図1変動表示ゲームであり、その旨が、当該飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆されている。すなわち、当該飾り特図始動記憶表示の表示態様によって、付与されるサポート回数が示唆されている。
ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「346」となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が4個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t62)。その後、当該変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図52(b)に示すように、表示装置41においては、移行演出(待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示を実行中記憶表示部84へ移行させる表示を行う演出)が実行されるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。ここでは、待機中記憶表示部83に複数の飾り特図始動記憶表示が表示されているため、移行演出によって、待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示が実行中記憶表示部84へ移行するとともに、待機中記憶表示部83の左端以外にある飾り特図始動記憶表示が待機中記憶表示部83内において左へ移行している。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t63)、図52(b)及び図53に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。その後、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合には、図52(c)及び図53に示すように、第1飾りゲーム表示部81の左変動表示領域と右変動表示領域とで同じ識別情報が仮停止するリーチ状態となってリーチ変動が開始する(t64)。
次いで、図52(d)及び図53に示すように、表示装置41においては、味方キャラクタが敵キャラクタと戦うバトル演出が開始する(t65)。バトル演出の開始時には、表示装置41の表示領域内にバトル演出を表示するためのバトル演出表示部を確保するために、第1飾りゲーム表示部81の左変動表示領域が表示装置41の表示領域の左端へ移動するとともに、第1飾りゲーム表示部81の右変動表示領域が表示装置41の表示領域の右端へ移動し、かつ、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84が非表示となる。
次いで、図52(e)に示すように、バトル演出の結果が報知される。ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、バトル演出の結果は「引き分け」となっている。これに対し、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「大当り」である場合にはバトル演出の結果は「味方キャラクタの勝ち」となり、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合にはバトル演出の結果は「味方キャラクタの負け」となる。
次いで、図52(f)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示(例えば揺動表示)される。そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t66)、図52(g)及び図53に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「サポ当りA」の結果態様である「434」となっている。
また、図52(g)及び図53に示すように、停止表示時間が開始すると(t66)、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であり、「サポ当りA」に対応するサポート回数は20回であるため、今回付与されるサポート回数が20回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「サポ20回」と表示する演出)が実行されている。これに対し、ゲーム結果が「サポ当りB」である場合には、「サポ当りB」に対応するサポート回数は100回であるため、例えばサポ回数表示部86に「サポ100回」と表示する演出が実行される。また、ゲーム結果が「サポ当りC」である場合には、「サポ当りC」に対応するサポート回数は1000回であるため、例えばサポ回数表示部86に「サポ1000回」と表示する演出が実行される。
また、図52(g)に示すように、停止表示時間が開始すると(t66)、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84が再出現する。
ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が3個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t67)。変動時間が開始すると(t67)、図53に示すように、チャンスモードへ移行する。具体的には、通常遊技状態ST14であった場合には、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了すると(t67)、第3特定遊技状態ST13へ移行する。また、第1特定遊技状態ST11であった場合には、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの停止表示時間が終了すると(t67)、第2特定遊技状態ST12へ移行する。
本実施形態では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84には、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみを表示し、イレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示を表示しないように構成されている。したがって、チャンスモードに移行すると(t67)、メイン変動が特図1変動表示ゲームから特図2変動表示ゲームに切り替わるため、図52(h)及び図53に示すように、表示装置41においては、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。
具体的には、遊技状態が通常遊技状態ST14や第1特定遊技状態ST11である場合、すなわちチャンスモード中(普電サポート中)でない場合には、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84に第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示可能であるが、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は非表示とされる。また、遊技状態が第2特定遊技状態ST12や第3特定遊技状態ST13である場合、すなわちチャンスモード中(普電サポート中)である場合には、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84に第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を表示可能であるが、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示は非表示とされる。
変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図52(h)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化する。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t68)、図52(i)及び図53に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始する。
変動表示が開始すると(t68)、サポ回数報知演出において残りのサポート回数が報知される。ここでは、今回付与されたサポート回数が20回であり、チャンスモード(普電サポート)が開始して最初のゲーム(1回目のゲーム)の実行中であるため、図52(i)に示すように、残りのサポート回数が19回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り19回」と表示する演出)が実行されている。
また、変動表示が開始すると(t68)、図53に示すように、チャンスモード報知演出が開始する。具体的には、チャンスモード報知演出では、まず、チャンスモードに突入することを報知する演出が実行され、次いで、チャンスモード中であることを報知する演出が実行される。チャンスモード中(普電サポート中)は、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの実行中に開始したバトル演出が継続される、すなわち結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームでは引き分けとなって決着がつかなかったバトルが継続されるため、図52(i),(j)では、チャンスモード中であることを報知する演出として、「バトルモード」と表示する演出が実行されている。これにより、チャンスモードへ移行前と移行後の演出に繋がりを持たせることが可能となる。
また、変動表示が開始すると(t68)、図53に示すように、右打ちを指示する右打ち指示演出(例えば「右打ち→」と表示する演出(図52(i),(j)参照))が開始する。
そして、チャンスモード中(普電サポート中)に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図52(j)に示すように、表示装置41においては、新たな飾り特図始動記憶表示が出現して待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。
また、チャンスモード中(バトルモード中)にサポ当りが導出される場合には、バトル演出が実行されて、サポート回数が変更される(図31及び図32参照)。サポート回数が変更される度に、味方キャラクタの数を増減したり、味方キャラクタがレベルアップ又はレベルダウンしたりするようにしても良い。具体的には、例えば、変更後のサポート回数が変更前のサポート回数よりも少ない場合には、味方キャラクタの数を維持する(あるいは減らす)ようにして、変更後のサポート回数が変更前のサポート回数よりも多い場合には、例えば図52(k)に示すように味方キャラクタの数を増やすようにしても良い。
なお、サポ当り図柄を構成する識別情報(飾り識別情報)は、一般図柄(図柄1~9)のみから構成されるものであっても良いし、一般図柄と特殊図柄(サポ用特殊図柄)とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。すなわち、第1飾りゲーム表示部81に仮停止表示されるサポ当り図柄は、図52(f)に示すように一般図柄のみから構成されるものであっても良いし、図52(l)に示すように一般図柄と特殊図柄とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。また、第1飾りゲーム表示部81に停止表示されるサポ当り図柄は、図52(g)に示すように一般図柄のみから構成されるものであっても良いし、図52(m)に示すように一般図柄と特殊図柄とから構成されるものであっても良いし、特殊図柄のみから構成されるものであっても良い。
本実施形態では、第1始動記憶と第2始動記憶との両方が記憶されている場合には、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する。
図54~図58に、結果が「サポ当り」である特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する場合を示す。図54~図57は表示装置41及び一括表示装置50での表示の一例であり、図58はタイミングチャートの一例である。
特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図54(a)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。また、図54(a)に示す例では、特図2表示器52の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が2個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。その後、変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図54(b)に示すように、表示装置41においては、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)が実行されるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
次いで、変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、図54(b)に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に始動入賞口36へ遊技球が入賞して第1始動記憶(第1特図保留)が発生すると、図54(c)に示すように、表示装置41においては、新たな飾り特図始動記憶表示が出現して待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。ここでは、新たな飾り特図始動記憶表示が、通常表示態様とは異なる特定表示態様で表示されている。すなわち、待機中記憶表示部83において先読み結果を示唆する保留変化演出が実行されている。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図54(d)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「235」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が2個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。その後、変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図54(e)に示すように、表示装置41においては、移行演出が実行されるとともに、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
次いで、変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、図54(e)に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図54(f)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t71)、図54(g)及び図58に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示されるとともに、実行中記憶表示部84の飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)が消える。また、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図1表示器51にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「625」となっており、一括表示装置50においては、特図1表示器51の表示態様が「はずれ」の結果態様となっている。
また、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t72)。その後、変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図55(a)に示すように、表示装置41においては、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図2保留表示器54の表示態様が変化する。ここでは、待機中記憶表示部83に第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示が表示されているため、特図2変動表示ゲームの変動時間が開始しても、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)は実行されない。
次いで、変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t73)、図55(a)及び図58に示すように、表示装置41においては、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図2変動表示ゲームの変動表示が開始する。その後、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合には、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81においてリーチ変動が開始し(t74)、表示装置41においてバトル演出が開始して(t75)、バトル演出の結果が報知される。ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、バトル演出の結果は「引き分け」となる。
次いで、図55(b)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示(例えば揺動表示)される。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t76)、図55(c)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示され、一括表示装置50においては、変動表示が終了して特図2表示器52にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「サポ当りA」の結果態様である「434」となっており、一括表示装置50においては、特図2表示器52の表示態様が「サポ当りA」の結果態様となっている。
また、図55(c)及び図58に示すように、停止表示時間が開始すると(t76)、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りA」であり、「サポ当りA」に対応するサポート回数は20回であるため、今回付与されるサポート回数が20回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り20回」と表示する演出)が実行されている。
また、図55(c)に示すように、停止表示時間が開始すると(t76)、バトル演出の開始時に非表示となった待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84が再出現する。
ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t77)。変動時間が開始すると(t77)、図58に示すように、チャンスモードへ移行する。
変動時間の開始から第2所定時間が経過すると、図55(d)に示すように、表示装置41においては、第1始動記憶数表示部85aの数値が変化し、一括表示装置50においては、特図1保留表示器53の表示態様が変化する。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t78)、図55(d)及び図58に示すように、表示装置41においては、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示が開始し、一括表示装置50においては、特図1変動表示ゲームの変動表示が開始する。
変動表示が開始すると(t78)、サポ回数報知演出において残りのサポート回数が報知される。ここでは、今回付与されたサポート回数が20回であり、チャンスモード(普電サポート)が開始して最初のゲーム(1回目のゲーム)の実行中であるため、図55(d),(e)に示すように、残りのサポート回数が19回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り19回」と表示する演出)が実行されている。
また、変動表示が開始すると(t78)、図58に示すように、右打ちを指示する右打ち指示演出(例えば「右打ち→」と表示する演出(図55(d),(e)参照))が開始する。
また、変動表示が開始すると(t78)、図58に示すように、チャンスモード報知演出が開始する。具体的には、チャンスモード報知演出では、まず、図55(d)に示すようにチャンスモードに突入することを報知する演出(例えば「チャンスモード突入画面」を表示する演出)が実行され、次いで、図55(e)に示すようにチャンスモード中であることを報知する演出(例えば「チャンスモード中画面」を表示する演出)が実行される。ここでは、第1飾りゲーム表示部81(大図柄)がチャンスモード突入画面やチャンスモード中画面で隠れているが、これに限定されない。具体的には、例えば、チャンスモード突入画面やチャンスモード中画面を、第1飾りゲーム表示部81に重ならないサイズで表示しても良いし、チャンスモード突入画面やチャンスモード中画面の手前側に第1飾りゲーム表示部81を表示しても良い。
本実施形態において、飾り特図始動記憶表示は、バトル演出の開始時に非表示となって図柄確定時に再表示される。非表示となる前に待機中記憶表示部83において保留変化演出が実行されていた場合には、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示がバトル演出の開始時に非表示となって図柄確定時に再表示される際に、例えば図55(a)~(e)に示すように、保留変化演出を実行しない(保留変化演出をキャンセルした)状態で再表示されても良いし、例えば図55(f)~(j)に示すように、保留変化演出を実行した状態で再表示されても良い。
具体的には、図55(a)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図55(c)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、非表示前(図55(a))は特定表示態様であるのに対し、再表示時(図55(c))は通常表示態様となっている。すなわち、表示態様がリセットされた状態で再出現している。
また、図55(f)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図55(h)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、非表示前(図55(f))は特定表示態様であり、再表示時(図55(h))も当該特定表示態様となっている。
また、保留変化演出を実行した状態で再表示する場合には、再表示時の保留変化演出の演出態様は、例えば図55(f)~(j)に示すように、非表示前の演出態様と同じであっても良いし、例えば図56(a)~(e)に示すように、非表示前の演出態様と異なっていても良い。
具体的には、図55(f)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図55(h)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、非表示前(図55(f))と再表示時(図55(h))とで同一となっている。すなわち、非表示前(バトル演出の開始前)の表示態様を引き継いだ状態で再出現している。
また、図56(a)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図56(c)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様のうち、先読み結果を示唆するための表示態様(本実施形態の場合、色)は、非表示前(図56(a))と再表示時(図56(c))とで同一であるが、先読み結果を示唆するための表示態様とは異なる表示態様(ここでは、形状)は、非表示前(図56(a))と再表示時(図56(c))とで異なっている。
バトル演出は、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの実行中に開始されるだけでなく、結果が「サポ当り」以外である特図変動表示ゲームの実行中にも開始することが可能であるが、バトル演出の開始時に実行されていた特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」である場合と、「サポ当り」でない場合とで、再出現時の保留変化演出の有無や再出現時の保留変化演出の演出態様を異ならせても良い。
具体的には、例えば、飾り特図始動記憶表示が特図変動表示ゲームの実行中(例えばバトル演出の開始時)に非表示となって当該特図変動表示ゲームの停止表示時間の開始時(図柄確定時)に再表示される場合であって、非表示となる前に待機中記憶表示部83において保留変化演出が実行されていた場合には、当該特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であれば、図55(a)~(e)に示すように、保留変化演出を実行しない状態で再表示し、特図変動表示ゲームの結果が「大当り」であれば、図56(a)~(e)と同様に、保留変化演出を実行した状態(演出態様は非表示前と異なる)で再表示し、特図変動表示ゲームの結果が「はずれ」であれば、図55(f)~(j)と同様に、保留変化演出を実行した状態(演出態様は非表示前と同じ)で再表示するようにしても良い。
また、本実施形態では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84に、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみを表示し、イレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示を表示しないように構成したが、これに限定されない。例えば、待機中記憶表示部83には、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみを表示可能とし、実行中記憶表示部84には、メイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示だけでなく、イレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示も表示可能としても良い。
その場合、実行中記憶表示部84に表示されている飾り特図始動記憶表示がイレギュラー変動に対応する飾り特図始動記憶表示である際には、例えば図57(a)~(e)に示すように、実行中記憶表示部84において保留変化演出を実行するようにしても良いし、例えば図57(f)~(j)に示すように、実行中記憶表示部84において保留変化演出を実行しないようにしても良い。
なお、待機中保留表示部83において実行される保留変化演出は、待機中記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示を特定表示態様で表示することによって、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を示唆する演出である。
また、実行中記憶表示部84において実行される保留変化演出は、実行中記憶表示部84に表示されている飾り特図始動記憶表示を特定表示態様で表示することによって、当該飾り特図始動記憶表示に対応する特図変動表示ゲーム(現在実行中の特図変動表示ゲーム)の結果や変動パターンなどを示唆する演出である。
具体的には、図57(c)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図57(e)において実行中記憶表示部84にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、実行中記憶表示部84へ移行前(図57(c))と実行中記憶表示部84へ移行後(図57(e))とで同一となっている。すなわち、移行前の表示態様を引き継いだ状態で実行中記憶表示部84へ移行している。
なお、実行中記憶表示部84へ移行後の表示態様は、移行前の表示態様とは異なる表示態様であっても良い。具体的には、例えば、飾り特図始動記憶表示の表示態様のうち、先読み結果を示唆するための表示態様(本実施形態の場合、色)は、移行後も引き継いで、先読み結果を示唆するための表示態様とは異なる表示態様(例えば、形状)は、移行前と移行後とで異なっていても良い。
また、図57(h)において待機中記憶表示部83の左端にある飾り特図始動記憶表示と、図57(j)において実行中記憶表示部84にある飾り特図始動記憶表示とは、同一の特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示である。当該飾り特図始動記憶表示の表示態様は、実行中記憶表示部84へ移行前(図57(h))は特定表示態様であるのに対し、実行中記憶表示部84へ移行後(図57(j))は通常表示態様となっている。すなわち、表示態様をリセットした状態で実行中記憶表示部84へ移行している。
また、待機中記憶表示部83にはメイン変動に対応する飾り特図始動記憶表示のみが表示されるため、待機中記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示が第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である場合には、当該飾り特図始動記憶表示は、チャンスモードが開始すると非表示となって、チャンスモードが終了すると再出現する。例えば図59に示すように、チャンスモード開始前に発生した第1始動記憶が、チャンスモード中に消化されない場合であって、チャンスモード開始前に当該第1始動記憶を対象とした保留変化演出が実行されていた場合には、チャンスモードが終了すると、バトル演出の開始前の表示態様を引き継いだ状態で再出現しても良い。
なお、図55(d),(i)、図56(d)、図57(d),(i)に示す例では、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84がチャンスモード突入画面で隠れているが、これに限定されない。具体的には、例えば、チャンスモード突入画面を、待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84(飾り特図始動記憶表示も含む)に重ならないサイズ(例えばチャンスモード中画面と同じサイズ)で表示しても良いし、チャンスモード突入画面の手前側に待機中記憶表示部83及び実行中記憶表示部84を表示しても良い。
また、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に表示中の飾り特図変動表示ゲームが、イレギュラー変動に対応する飾り特図変動表示ゲームである場合には、待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示(メイン変動の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)を非表示としても良い。すなわち、図55(a),(f)、図56(a)、図57(a),(f)に示す例において、待機中記憶表示部83に表示されている飾り特図始動記憶表示(第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示)を非表示としても良い。
図54~図58に示す例では、特図2変動表示ゲームの開始時(t72~t73)において、表示装置41の第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様は「はずれ」の結果態様であり、一括表示装置50の特図2表示器52の表示態様は「はずれ」の結果態様である。したがって、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄(はずれ図柄)と、特図1表示器51の停止図柄(はずれ図柄)とが整合した状態で、当該特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
無論、特図2変動表示ゲームの開始時(t72~t73)において、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の停止図柄と、特図2表示器52の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま、当該特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2表示器52における変動表示)と、当該特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームの変動表示(第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82における変動表示)とが開始されることとなる。
結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に行う特殊演出は、バトル演出に限定されず、適宜変更可能である。具体的には、例えば、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に、バトル演出に加えて(あるいは替えて)、大図柄の変動表示を繰り返す擬似連演出を実行しても良い。
図60に、結果が「サポ当りC」である特図2変動表示ゲーム中に行う特殊演出として擬似連演出を実行する場合の一例を示す。図60(a)は、図55(a)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、変動表示の開始後に、第1飾りゲーム表示部81において擬似連演出が開始する。擬似連演出が開始すると、図60(b)に示すように、まず、付与されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄と一般図柄(ここでは「4」)が仮停止表示される。実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当りC」であるため、実際に付与されるサポート回数は1000回であるが、ここでは、実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数が付与されることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。具体的には、付与されるサポート回数が20回であることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。その後、図60(c)に示すように、示唆された回数がサポ回数表示部86に表示される。
次いで、図60(c)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、図60(d)に示すように、付与されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄と一般図柄(ここでは「5」)が仮停止表示される。ここでは、追加されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。具体的には、追加されるサポート回数が80回であることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。その後、図60(e)に示すように、示唆された回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。
次いで、図60(e)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、図60(f)に示すように、付与されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄と一般図柄(ここでは「6」)が仮停止表示される。ここでは、追加されるサポート回数を示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。具体的には、追加されるサポート回数が900回であることを示唆するサポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示されている。その後、図60(g)に示すように、示唆された回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。
次いで、図60(g)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、図60(h)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示されて、擬似連演出が終了する。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図60(i)に示すように、表示装置41においては、変動表示が終了して第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であるため、表示装置41においては、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82の表示態様が「サポ当りC」の結果態様である「656」となっている。
また、図60(i)に示すように、停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であり、「サポ当りC」に対応するサポート回数は1000回であるため、今回付与されるサポート回数が1000回であることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「サポ1000回!」と表示する演出)が実行されている。
また、ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。変動時間が開始すると、図60(j)に示すように、チャンスモードへ移行する。
図60では、結果が「サポ当り」である特図2変動表示ゲーム中に擬似連演出を実行する場合を例示したが、擬似連演出は、結果が「サポ当り」である特図1変動表示ゲーム中に実行することも可能である。擬似連演出以外の特殊演出(例えばバトル演出)についても同様である。
また、図60では、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲーム中に擬似連演出を実行する場合を例示したが、擬似連演出は、結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム中に実行することも可能であるし、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲーム中に実行することも可能である。
結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲーム中に実行する擬似連演出においては、例えば図60(d)~(g)が省略される。すなわち、擬似連演出が開始すると、図60(b)に示すように、まず、サポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示され、次いで、図60(c)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示されて、擬似連演出が終了する。そして、特図変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果(「サポ当りA」の結果態様である「434」)が停止表示されて、チャンスモードへ移行する。
また、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲーム中に実行する擬似連演出においては、例えば図60(f)~(g)が省略される。すなわち、擬似連演出が開始すると、図60(b)に示すように、まず、サポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示され、次いで、図60(c)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、次いで、図60(d)に示すように、サポ回数示唆用特殊図柄が仮停止表示され、次いで、図60(e)に示すように、大図柄の再変動表示が開始し、その後、第1飾りゲーム表示部81にゲーム結果が仮停止表示されて、擬似連演出が終了する。そして、特図変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にゲーム結果(「サポ当りB」の結果態様である「545」)が停止表示されて、チャンスモードへ移行する。
なお、図60(b),(e),(f)では、第1飾りゲーム表示部81の中変動表示領域にサポ回数示唆用特殊図柄を仮停止表示しているが、これに限定されない。例えば、左、中、右の変動表示領域の各々にサポ回数示唆用特殊図柄を仮停止表示しても良い。
また、上乗せするサポート回数は、「80回」、「900回」に限定されず、適宜変更可能である。また、最初に示唆するサポート回数(実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数)は、「20回」に限定されず、適宜変更可能である。
無論、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に行う特殊演出(例えば、バトル演出、擬似連演出)は、遊技状態が通常遊技状態ST14や第1特定遊技状態ST11である場合だけでなく、遊技状態が第2特定遊技状態ST12や第3特定遊技状態ST13である場合にも実行可能である。すなわち、特殊演出は、チャンスモード中(普電サポート中)であるか否かにかかわらず実行可能である。
また、ゲーム結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出が開始して、まず、今回付与されるサポート回数を報知するが、当該停止表示時間中に報知するサポート回数は、実際に付与するサポート回数と異なっていても良い。具体的には、例えば、停止表示時間中には実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数が付与されることを報知して、チャンスモード中にサポート回数を上乗せする上乗せ演出を実行しても良い。
図61に、結果が「サポ当りC」である特図2変動表示ゲームの終了後に行う上乗せ演出の一例を示す。図61(a)は、図55(a)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
ここでは、実行中の特図変動表示ゲームの結果が「サポ当り」であるため、図61(b)に示すように、第1飾りゲーム表示部81にサポ当り図柄が仮停止表示され、特図変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、図61(c)に示すように、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82にサポ当り図柄が停止表示される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であるため、表示装置41においてはサポ当り図柄として「サポ当りA」、「サポ当りB」、「サポ当りC」に共通の結果態様である「767」が仮停止表示されたり停止表示されたりしている。無論、ゲーム結果が「サポ当りC」である場合だけでなく、ゲーム結果が「サポ当りA」や「サポ当りB」である場合にも、サポ当り図柄として各「サポ当り」に共通の結果態様である「767」を仮停止表示したり停止表示したりすることが可能である。
また、図61(c)に示すように、停止表示時間が開始すると、サポ回数報知演出が開始して、まず、付与されるサポート回数が報知される。ここでは、ゲーム結果が「サポ当りC」であり、「サポ当りC」に対応するサポート回数は1000回であるが、実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数が付与されることを報知する演出(例えばサポ回数表示部86に「残り20回」と表示する演出)が実行されている。
また、ここでは、ゲーム結果が「サポ当り」であるとともに、第1始動記憶数が1個であり第2始動記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲーム及び飾り特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。変動時間が開始すると、チャンスモードへ移行する。
チャンスモードに移行すると、チャンスモード報知演出が開始する。具体的には、チャンスモード報知演出では、まず、図61(d)に示すようにチャンスモードに突入することを報知する演出(例えば「チャンスモード突入画面」を表示する演出)が実行され、次いで、図61(e)に示すようにチャンスモード中であることを報知する演出(例えば「チャンスモード中画面」を表示する演出)が実行される。
チャンスモード中(普電サポート中)に普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞して第2始動記憶(第2特図保留)が発生すると、図61(f),(g)に示すように、表示装置41においては、新たな飾り特図始動記憶表示が出現して待機中記憶表示部83の飾り特図始動記憶表示の数が変化するとともに、第2始動記憶数表示部85bの数値が変化する。
ここでは、新たな飾り特図始動記憶表示に、上乗せするサポート回数が表示されている。そして、図61(h)に示すように、次の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の変動時間が開始して、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)が実行される際に、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に表示されていたサポート回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。ここでは、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に「80」と表示されていたため、サポ回数表示部86に表示されている回数に「80回」が上乗せされている。
さらに、図61(i)に示すように、次の特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の変動時間が開始して、移行演出(飾り特図始動記憶表示を移行させる表示を行う演出)が実行される際に、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に表示されていたサポート回数が、サポ回数表示部86に表示されている回数に上乗せされる。ここでは、実行中記憶表示部84へ移行する飾り特図始動記憶表示に「900」と表示されていたため、サポ回数表示部86に表示されている回数に「900回」が上乗せされている。また、「900」と表示された飾り特図始動記憶表示の表示態様は通常表示態様とは異なる特定表示態様となっている。すなわち、当該飾り特図始動記憶表示に対応する始動記憶を対象とした保留変化演出が実行されている。
なお、上乗せするサポート回数は、「80回」、「900回」に限定されず、適宜変更可能である。また、上乗せ演出の前に報知するサポート回数(実際に付与するサポート回数よりも少ないサポート回数)は、「20回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、保留変化演出の対象とならない始動記憶(ここでは図61(f)で発生した始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、保留変化演出の対象となる始動記憶(ここでは図61(g)で発生した始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示と、の両方に上乗せするサポート回数を表示可能としたが、これに限定されない。例えば、保留変化演出の対象とならない始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示にのみ、上乗せするサポート回数を表示可能としても良い。
また、本実施形態では、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「大当り」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、のいずれにも上乗せするサポート回数を表示可能としたが、これに限定されない。例えば、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲームの始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示にのみ、上乗せするサポート回数を表示可能としても良い。
例えば、はずれ変動(結果が「はずれ」である特図変動表示ゲーム)の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示にのみ、上乗せするサポート回数を表示可能とした場合には、サポート回数の表示の有無によって、はずれ変動であるか否かが示唆されるため、遊技者は、はずれ変動が開始する前からゲーム結果が「はずれ」であることを把握することが可能となり、はずれ変動の興趣が低下してしまうおそれがある。
一方、本実施形態のように、本実施形態では、結果が「はずれ」である特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「大当り」である特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示と、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームに対応する飾り特図始動記憶表示と、のいずれにも上乗せするサポート回数を表示可能とすることで、サポート回数の表示の有無によって、はずれ変動であるか否かが示唆されないため、はずれ変動の興趣を向上させることができる。
図61では、結果が「サポ当り」である特図2変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に上乗せ演出を実行する場合を例示したが、上乗せ演出は、結果が「サポ当り」である特図1変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に実行することも可能である。
また、図61では、結果が「サポ当りC」である特図変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に上乗せ演出を実行する場合を例示したが、上乗せ演出は、結果が「サポ当りA」である特図変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に実行することも可能であるし、結果が「サポ当りB」である特図変動表示ゲームの終了に伴い突入したチャンスモード中に実行することも可能である。
また、図61(b)では、第1飾りゲーム表示部81に、各「サポ当り」に共通の結果態様である「767」を仮停止表示し、図61(c)では、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に、各「サポ当り」に共通の結果態様である「767」を停止表示しているが、これに限定されない。例えば、ゲーム結果が「サポ当りC」である場合には、第1飾りゲーム表示部81に「サポ当りC」の結果態様である「656」を仮停止表示して、第1飾りゲーム表示部81及び第2飾りゲーム表示部82に「サポ当りC」の結果態様である「656」を停止表示しても良い。
例えば、「サポ当りC」に固有の結果態様である「656」を仮停止表示したり停止表示したりすると、遊技者は上乗せ演出の実行前の段階で実際に付与されるサポート回数を把握することが可能となるため、上乗せ演出の興趣が低下してしまうおそれがある。これに対し、図61に示す例のように、各「サポ当り」に共通の結果態様を仮停止表示したり停止表示したりすることで、上乗せ演出の実行前の段階では、実際に付与されるサポート回数を曖昧にすることができるため、上乗せ演出の興趣を向上させることが可能となる。
〔サポ当り判定の変形例〕
上記実施形態では、大当り判定(大当りの抽選)と同一の乱数を用いて小当り判定(小当りの抽選)とサポ当り判定(サポ当りの抽選)を行った。すなわち、上記実施形態では、例えば図35~図40に示すように、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とサポ当り判定とを行い(図29(a)参照)、そして、判定結果が大当りである場合には、大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図29(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図29(c)参照)、判定結果がサポ当りである場合には、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図29(d)参照)、判定結果がいずれでもない場合には、はずれの停止図柄情報を取得するようにしたが、これに限定されない。
例えば、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。具体的には、例えば、通常遊技状態ST14においては、判定結果が大当りである場合に大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が小当りである場合に小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果がサポ当りである場合にサポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果がいずれでもない場合にはずれの停止図柄情報を取得するとともに、特定遊技状態ST11~ST13においては、判定結果が大当りである場合に大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が小当りである場合に小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が大当りでも小当りでもない場合(判定結果がサポ当りである場合を含む)にはずれの停止図柄情報を取得するようにしても良い。すなわち、高確率状態中である場合や普電サポート中である場合には、サポ当りに関する処理(ステップA149a~A149b、ステップA151a~A151d、ステップA370~A372、ステップA390~A392等)をスキップするようにしても良い。
あるいは、低確率状態(通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔サポ当り判定の変形例1〕
例えば、大当り乱数とは別に抽出したサポ当り乱数の値がサポ当り判定値と一致するか否かによりサポ当り判定を行うようにしても良い。この場合、例えば図62に示すような振分率となる。具体的には、例えば、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とを行い(図62(a)参照)、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、サポ当り乱数を用いてサポ当り判定を行う(図62(d)参照)。そして、判定結果が大当りである場合には、大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図62(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図62(c)参照)、判定結果がサポ当りである場合(すなわち「サポ作動あり」の場合)には、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図62(e)参照)、判定結果がいずれでもない場合には、はずれの停止図柄情報を取得する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図34に示す特図始動口スイッチ共通処理に替えて、図63に示す特図始動口スイッチ共通処理を実行する。この特図始動口スイッチ共通処理では、ステップA144の処理を行った後に、サポ当り乱数を抽出して準備し(ステップA150a)、準備したサポ当り乱数をRWMのサポ当り乱数格納領域にセーブする処理(ステップA150b)を行ってから、ステップA149aの処理に移行する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図36(a)に示す大当りフラグ1設定処理に替えて、図64(a)に示す大当りフラグ1設定処理を実行する。この大当りフラグ1設定処理では、ステップA363の処理を行った後に、RWMの特図1サポ当り乱数格納領域(保留数1用)からサポ当り乱数をロードして準備し(ステップA373a)、特図1サポ当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする処理(ステップA373b)を行ってから、ステップA364の処理に移行する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図36(b)に示す大当りフラグ2設定処理に替えて、図64(b)に示す大当りフラグ2設定処理を実行する。この大当りフラグ2設定処理では、ステップA383の処理を行った後に、RWMの特図2サポ当り乱数格納領域(保留数1用)からサポ当り乱数をロードして準備し(ステップA393a)、特図2サポ当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする処理(ステップA393b)を行ってから、ステップA384の処理に移行する。
〔サポ当り判定処理〕
本変形例において、遊技制御装置100は、図38に示すサポ当り判定処理に替えて、図65に示すサポ当り判定処理を実行する。このサポ当り判定処理では、ステップA422の処理を行った後に、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満かを判定する(ステップA423a)。
そして、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満である場合(ステップA423a;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、サポ当り判定処理を終了する。また、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り下限判定値未満でない場合(ステップA423a;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA424)。そして、高確率状態である場合(ステップA424;Y)は、高確率中のサポ当り上限判定値を設定し(ステップA425)、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427a)。また、高確率状態でない場合(ステップA424;N)は、低確率中のサポ当り上限判定値を設定し(ステップA426)、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きいかを判定する(ステップA427a)。
対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きい場合(ステップA427a;Y)、すなわちサポ当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA428)、大当り判定処理を終了する。また、対象のサポ当り乱数の値がサポ当り上限判定値より大きくない場合(ステップA427a;N)、すなわちサポ当りである場合は、判定結果としてサポ当りを設定し(ステップA429)、サポ当り判定処理を終了する。
サポ当りの抽選に当選する確率は確率設定値毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。確率設定値毎に異ならせる場合には、例えば、確率設定値が低いほどサポ当りの抽選に当選しやすくなる(すなわち、設定1が最も当選しやすく設定6が最も当選しにくくなる)ようにしても良いし、逆でも良い。また、サポ当りの抽選に当選する確率は大当りの確率状態毎に異なっていても良いし、同じであっても良い。大当りの確率状態毎に異ならせる場合には、例えば、低確率状態(通常確率状態)である場合の方が高確率状態である場合よりも当選しやすくなるようにしても良いし、逆でも良い。また、低確率状態である場合にだけ当選するようにしても良い。また、特図1と特図2でサポ当りの抽選に当選する確率を異ならせても良い。
なお、本変形例においても、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。具体的には、例えば、通常遊技状態ST14においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合にサポ当り乱数を用いてサポ当り判定を行い、判定結果が大当りである場合に大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が小当りである場合に小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果がサポ当りである場合にサポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果がいずれでもない場合にはずれの停止図柄情報を取得するとともに、特定遊技状態ST11~ST13においては、サポ当り乱数を用いたサポ当り判定を行わずに、判定結果が大当りである場合に大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が小当りである場合に小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し、判定結果が大当りでも小当りでもない場合にはずれの停止図柄情報を取得するようにしても良い。すなわち、高確率状態中である場合や普電サポート中である場合には、サポ当りに関する処理(ステップA150a~A150b、ステップA149a~A149b、ステップA151a~A151d、ステップA373a~A373b、ステップA370~A372、ステップA393a~A393b、ステップA390~A392等)をスキップするようにしても良い。
あるいは、低確率状態(通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔サポ当り判定の変形例2〕
また、例えば、サポ当り判定を行わずに、サポ当り図柄乱数を用いてサポ当り図柄又ははずれ図柄を取得するようにしても良い。すなわち、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報に、サポ当りの停止図柄情報だけでなく、はずれの停止図柄情報を含むようにしても良い。この場合、例えば図66に示すような振分率となる。具体的には、例えば、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とを行い(図66(a)参照)、判定結果が大当りである場合には、大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図66(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得する(図66(c)参照)。そして、判定結果が大当りでも小当りでもない場合には、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報として、サポ当りの停止図柄情報又ははずれの停止図柄情報を取得する(図66(d)参照)。
なお、本変形例においても、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。具体的には、例えば、通常遊技状態ST14(低確率サポなし)においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報としてサポ当りの停止図柄情報又ははずれの停止図柄情報を取得するとともに、特定遊技状態ST11~ST13においては、判定結果が大当りでも小当りでもない場合に、はずれの停止図柄情報を取得するようにしても良い。
あるいは、低確率状態(通常遊技状態ST14、第3特定遊技状態ST13)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔その他の変形例1〕
小当り図柄(小当りの結果態様)とサポ当り図柄(サポ当りの結果態様)とを兼用しても良い。具体的には、例えば、小当り図柄とサポ当り図柄とを兼ねる兼用図柄を設けて、表示装置41(及び一括表示装置50)に兼用図柄が停止表示された場合には、小当り遊技状態の終了後にチャンスモード(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)に突入しても良い。
〔その他の変形例2〕
普通変動入賞装置37を、左打ちと右打ちの両方で入賞可能な位置(例えば、遊技領域32の下部中央)に配設しても良い。例えば、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄(サポ当りA図柄等)が頻繁に停止する振分となっている場合には、チャンスモードの開始や終了が頻繁に生じることとなるが、普通変動入賞装置37を右打ちと左打ちの両方で入賞可能な位置に配設することで、チャンスモードの開始や終了に応じて遊技球を左側遊技領域と右側遊技領域とに打ち分ける必要がなくなる。また、普通変動入賞装置37を、右打ちと左打ちの両方で入賞可能な位置に配設する場合には、右側遊技領域の大入賞口よりも上流側の位置に、当該大入賞口と普通変動入賞装置37とに遊技球を振り分ける機能(釘や流路など)を設けるようにしても良い。なお、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄は、対応するサポート回数が20回であるサポ当りA図柄に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、対応するサポート回数が5回未満であるサポ当り図柄であっても良い。
〔その他の変形例3〕
特図変動表示ゲームの結果態様にサポ当り図柄(サポ当りの結果態様)を設けずに、普図変動表示ゲームの結果態様にサポ当り図柄(サポ当りの結果態様)を設けても良い。すなわち、特図変動表示ゲームでサポ当りが導出されるのではなく、普図変動表示ゲームでサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔その他の変形例4〕
上記実施形態では、チャンスモードに移行すると、右打ち指示演出を必ず実行するようにした。すなわち、停止するサポ当り図柄(付与されるサポート回数)にかかわらず、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行するようにしたが、これに限定されない。例えば、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄(サポ当りA図柄等)が停止した場合にのみ、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行して、第2始動記憶を貯めるように促しても良い。なお、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄は、対応するサポート回数が20回であるサポ当りA図柄に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、対応するサポート回数が1回であるサポ当り図柄であっても良い。
また、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームである場合にのみ、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行して、第2始動記憶を貯めるように促しても良い。
また、通常遊技状態ST14からチャンスモードに移行した場合にのみ、チャンスモードに移行すると右打ち指示演出を実行して、第2始動記憶を貯めるように促しても良い。
〔その他の変形例5〕
本実施形態において、普電サポート中でない場合は普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短がない状態であり、普電サポート中である場合は普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短がある状態であるため、普電サポート中でない場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間は、普電サポート中である場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間よりも長いが、これに限定されない。例えば、普電サポート中でない場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間を、普電サポート中である場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間と同一としても良い。これにより、チャンスモードへ移行してすぐに第2始動記憶を貯めることが可能となる。本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であるため、チャンスモードに移行して最初の特図変動表示ゲームが終了するまでに第2始動記憶を発生させることで、当該最初の特図変動表示ゲームの次にメイン変動(特図2変動表示ゲーム)を実行することが可能となり、遊技者にとって有利となるように遊技を進行することができる。
なお、普電サポート中でない場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間を、普電サポート中である場合に実行する普図変動表示ゲームの変動時間と同一とする場合には、普電サポート中でない場合での普図当り確率を0にすることが好ましい。
〔その他の変形例6〕
上記実施形態では、チャンスモードに移行すると、今回付与されるサポート回数を必ず報知するようにした。すなわち、停止するサポ当り図柄(付与されるサポート回数)にかかわらず、停止表示時間が開始すると今回付与されるサポート回数を報知するようにしたが、これに限定されず、例えば、今回付与されるサポート回数に応じて、当該サポート回数を報知するか否か決定するようにしても良い。具体的には、例えば、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄(サポ当りA図柄等)が停止した場合には、停止表示時間が開始しても、今回付与されるサポート回数を報知しないとともに、それ以外のサポ当り図柄が停止した場合には、停止表示時間が開始すると、今回付与されるサポート回数を報知するようにしても良い。なお、対応するサポート回数が比較的少ないサポ当り図柄は、対応するサポート回数が20回であるサポ当りA図柄に限定されず、適宜変更可能であり、例えば、対応するサポート回数が10回未満であるサポ当り図柄であっても良い。
〔その他の変形例7〕
上記実施形態では、図53や図58に示すように、右打ち指示演出(発射方向の指示)を、結果が特定結果となったゲーム(サポ当りゲーム)の次の実行するゲームの変動表示の開始時に開始するようにした。すなわち、右打ち指示演出を、チャンスモード移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時(t68,t78)に開始するようにしたが、これに限定されない。例えば、右打ち指示演出は、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動時間の開始時(t67,t77)に開始しても良いし、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)に開始しても良い。また、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)に開始しても良い。
〔その他の変形例8〕
上記実施形態では、図53や図58に示すように、チャンスモード報知演出を、結果が特定結果となったゲーム(サポ当りゲーム)の次の実行するゲームの変動表示の開始時に開始するようにした。すなわち、チャンスモード報知演出を、チャンスモード移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時(t68,t78)に開始するようにしたが、これに限定されない。例えば、チャンスモード報知演出は、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動時間の開始時(t67,t77)に開始しても良いし、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)に開始しても良い。また、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)に開始しても良い。また、チャンスモード報知演出と右打ち指示演出は、同じタイミングで開始しても良いし、異なるタイミングで開始しても良い。
〔その他の変形例9〕
上記実施形態では、図53や図58に示すように、サポ回数報知演出を、サポ当りゲームの停止表示時間の開始時(t66,t76)に開始するようにしたが、これに限定されない。例えば、サポ回数報知演出は、チャンスモードに移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動時間の開始時(t67,t77)に開始しても良いし、チャンスモード移行して最初に実行する特図変動表示ゲームの変動表示の開始時(t68,t78)に開始しても良い。また、サポ当りゲームの停止表示時間の開始前(例えば、サポ当りゲームの結果の仮停止表示中)に開始しても良い。
〔その他の変形例10〕
また、本実施形態では、大当り図柄と小当り図柄とサポ当り図柄とを異なる乱数を用いて取得するようにしたが、同一の乱数を用いて大当り図柄と小当り図柄とサポ当り図柄とを取得するようにしても良い。すなわち、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、サポ当り図柄乱数は1つの乱数を共用して、大当り図柄と小当り図柄とサポ当り図柄の振分を行うようにしても良い。
〔その他の変形例11〕
本実施形態の遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機に限定されない。すなわち、本実施形態の遊技機10は、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの一方を他方よりも優先して実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームを入賞順に実行する遊技機であっても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、通常遊技状態(通常遊技状態ST14、第1特定遊技状態ST11)と特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と特別遊技状態とを発生可能な遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、遊技状態制御手段は、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(本実施形態では、通常大当りや確変A大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であるように構成されている(図30参照)。
したがって、特別遊技状態が発生するまでの間に所定の確率で特定遊技状態(普電サポート)が発生するため、遊技者の使用金額を抑制したり、持ち球の減少スピードを抑制したりすることが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が、特別遊技状態を経由してから発生する場合だけでなく、特別遊技状態を経由せずに発生する場合もあるので、遊技状態の移行タイミングが増加することとなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が頻発すると射幸性が高くなりすぎるおそれがあるが、特定遊技状態(普電サポート)での出玉は出玉率及び役物比率に含まれるため、特定遊技状態(普電サポート)が頻発する場合には、その分、特別遊技状態での出玉を抑える必要がある。したがって、特定遊技状態(普電サポート)が頻発しても、射幸性が高くなりすぎることがなく、さらに、出玉の波を穏やかにすることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、設定中の特定遊技期間をリセットして、当該特定結果に対応する期間を再設定可能であるように構成することができる(図31参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)を延長することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、特定遊技期間の残り期間に当該特定結果に対応する期間を上乗せした期間を、特定遊技期間として再設定可能であるように構成することができる(図32(a)参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)が延長されることとなるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)に関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、において演出を実行可能であるように構成することができる。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)の興趣を向上させることができる。
なお、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、において異なる態様の演出を実行するようにしても良い。これにより、特別結果(大当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)であるのか、特定結果(サポ当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)であるのか、を特定遊技状態中に実行する演出によって示唆することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、において同じ態様の演出を実行するようにしても良い。
具体的には、例えば、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST12、第3特定遊技状態ST13)と、で特定遊技期間(サポート回数)が同一である場合には、同じ態様の演出を実行するようにしても良い。すなわち、例えば、対応するサポート回数が100回である大当り(本実施形態の場合、通常大当り)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、対応するサポート回数が100回であるサポ当り(本実施形態の場合、サポ当りB)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、は同一であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技者にとって有利な遊技球の発射方向を指示する指示手段(演出制御装置300)を備え、指示手段は、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となった場合には、当該ゲームの次に実行するゲームの開始に対応して、発射方向の指示を開始するように構成することが可能である(図53、図58参照)。
このように構成することで、遊技球の発射方向を的確に指示することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、主に異なる部分について説明する。具体的には、第3実施形態の遊技機は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを同時に実行可能である点が、第2実施形態の遊技機と異なる。
まず、図67を用いて遊技盤30の一例について説明する。図67は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図67に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、第1始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は第1始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40には、可動部材や発光部材を有し、可動部材の動作や発光部材の発光によって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。
図67に示すように、センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図68参照)によって検出される。第1始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
センターケース40の下方の遊技領域32であって第1始動入賞口36の左方には、一般入賞口35が設けられている。この一般入賞口35への遊技球の入賞は入賞口スイッチ35a(図68参照)によって検出される。また、センターケース40の右方の遊技領域32や、センターケース40の下方の遊技領域32であって第1始動入賞口36の右方にも、一般入賞口35が設けられている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞も入賞口スイッチ35a(図68参照)によって検出される。
図67に示すように、センターケース40の右方の遊技領域32の上部には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図68参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。普図始動ゲート34の下方には、一般入賞口35が設けられている。この一般入賞口35の左右は遊技球が流下可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32の中央部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材38cが下端部を中心として右方へ傾倒することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図68参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図68参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図68参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図68参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の右方の遊技領域32の下部には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第1始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図68参照)によって検出される。普通変動入賞装置37は、前後にスライド可能な板状の可動部材37bを備えており、常時は可動部材37bが前方に突出して普通変動入賞装置37に遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図68参照)によって可動部材37bが後方に退避して、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材37bは、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動
役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
この普通変動入賞装置37の左右は遊技球が流下可能となっている。普通変動入賞装置37の右方の流路には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、普通変動入賞装置37の左方の流路は遊技領域32の下方へ連通している。
センターケース40の下方の遊技領域32の右部、すなわち普通変動入賞装置37の下方には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(第2始動入賞領域)が設けられている。第2始動入賞口97に入賞した遊技球は、始動口3スイッチ97a(図68参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、第1始動入賞口36の右方であって第2始動入賞口97の左方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材39cが前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図68参照)によって検出される。なお、右側の遊技領域32は、その前側が遊技領域32を透視可能な透明板で覆われている。
また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の左下部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
すなわち、本実施形態の遊技機10は、普通変動入賞装置37が、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞領域ではなく、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞領域である点と、普通変動入賞装置37の下方に、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(第2始動入賞領域)が設けられている点が第2実施形態の遊技機10(図3参照)と異なる。
図68は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
図68に示すように、本実施形態の遊技制御装置100は、インタフェースチップ(近接I/F)121に、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97aが接続されている点が、第2実施形態の遊技制御装置100(図5参照)と異なる。
図69に、本実施形態における振分率の一例を示す。
本実施形態では、第2実施形態と同様、大当り判定(大当りの抽選)と同一の乱数を用いて小当り判定(小当りの抽選)とサポ当り判定(サポ当りの抽選)を行う。すなわち、本実施形態では、大当り乱数を用いて大当り判定と小当り判定とサポ当り判定とを行い(図69(a)参照)、そして、判定結果が大当りである場合には、大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図69(b)参照)、判定結果が小当りである場合には、小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図69(c)参照)、判定結果がサポ当りである場合には、サポ当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得し(図69(d)参照)、判定結果がいずれでもない場合には、はずれの停止図柄情報を取得する。なお、低確率状態(通常遊技状態ST24、第3特定遊技状態ST23)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、普電サポートがない状態(通常遊技状態ST24、第1特定遊技状態ST21)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良いし、通常遊技状態ST24(低確率サポなし)である場合にのみサポ当りが導出されるようにしても良い。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図70は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST24、第1特定遊技状態ST21、第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23がある。この他に遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態(大当り遊技状態)と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態(小当り遊技状態)があるが、ここでは省略する。
各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果(大当り)が導出される特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより第1始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37や第2始動入賞口97への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。
また、本実施形態において、小当り(第2特別結果)となる確率である小当り確率は、特図1よりも特図2の方が高くなっている。
通常遊技状態ST24は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は第1始動入賞口36であって、この第1始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この通常遊技状態ST24では、特図2変動表示ゲームについて非常に長い変動時間が設定されるようになっている。これにより、特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態ST24における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。
第1特定遊技状態ST21は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートはないが、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はある状態である。また、演出態様を規定する演出モードは小当りRUSHとされる。主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は第2始動入賞口97であって、この第2始動入賞口97を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
この第1特定遊技状態ST21では、特図2変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態ST24の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って第2始動入賞口97を狙い、特図2変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームよりも小当り確率が高く、かつ、大当りよりも小当りの方が当選する確率が高いため、この第1特定遊技状態ST21では小当りが高頻度で発生して遊技者の持球が増加する。このように小当りが高頻度で発生することから演出モードは小当りRUSHと称するモードとされている。
第2特定遊技状態ST22は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この第2特定遊技状態ST22では、特図1変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態ST24の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って普通変動入賞装置37を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。
第3特定遊技状態ST23は、特図確率が低確率状態である点以外は第2特定遊技状態ST22と同じである。
この4つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST24が最も遊技者にとって不利な状態である。第3特定遊技状態ST23は、普電サポートがあるので通常遊技状態ST24よりも遊技者にとって有利な状態であり、第2特定遊技状態ST22は、高確率状態であるので通常遊技状態ST24や第3特定遊技状態ST23よりも遊技者にとって有利な状態である。第1特定遊技状態ST21は、高確率状態であり、さらに、小当りの頻発により遊技者の持球が増加する状態であるので、通常遊技状態ST24や第2特定遊技状態ST22や第3特定遊技状態ST23よりも遊技者にとって有利な状態である。
本実施形態においては、例えば図69(b)に示すように、特図1変動表示ゲームでの大当り種類には、確変A大当りと通常大当りの2種類があり、特図2変動表示ゲームでの大当り種類には、確変A大当りと確変B大当りと通常大当りの3種類がある。
遊技状態の移行は、第1特別結果(大当り)の導出に基づく第1特別遊技状態の終了、サポ当りの導出、規定ゲーム数の消化によって行われる。したがって、第2特別結果(小当り)の導出に基づく第2特別遊技状態の終了によって遊技状態が移行することはない。
基本的には、特別遊技状態の開始の契機となった特別結果が、当該特別遊技状態の終了後に低確率状態とする通常大当りである場合には第3特定遊技状態ST23に移行し、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態とする確変大当りのうち、確変A大当りである場合には第2特定遊技状態ST22に移行し、確変B大当りである場合には第1特定遊技状態ST21に移行する。
具体的には、特図変動表示ゲームの結果として確変A大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST22へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として確変B大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST21へ移行する。また、特図変動表示ゲームの結果として通常大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過なしの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第3特定遊技状態ST23へ移行する。第2特定遊技状態ST22と第3特定遊技状態ST23は、演出モードが同じチャンスモードとされるので、移行したことを遊技者が把握困難である。
なお、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第1特定遊技状態ST21において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST24へ移行するようにしても良い。
また、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数であるST回数(例えば2000回)を設定し、第2特定遊技状態ST22において特別遊技状態の終了からの特図変動表示ゲームの実行回数が当該ST回数に達した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第3特定遊技状態ST23)へ移行するようにしても良い。
また、図70では、イレギュラー変動の結果として大当りが導出された場合における遊技状態の遷移は省略している。具体的には、図70では図示を省略したが、例えば、通常遊技状態ST24、第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23において、イレギュラー変動(特図2変動表示ゲーム)の結果として確変B大当りが導出されて特別遊技状態となり、当該特別遊技状態でV通過ありの場合(第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合)には、当該特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST21へ移行する。
通常大当りが導出されて第3特定遊技状態ST23へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24へ移行する。すなわち、本実施形態において、通常大当りのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、通常大当りのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、確変大当りAが導出されて第2特定遊技状態ST22へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第2特定遊技状態ST22に滞在することが可能であり、当該第2特定遊技状態ST22において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、第1特定遊技状態ST21へ移行する。すなわち、本実施形態において、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、確変A大当りのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能であり、例えば「次回大当り又はサポ当りまで」であっても良い。
また、前述したように、遊技状態の移行は、サポ当りの導出によっても行われる。
具体的には、通常遊技状態ST24、第3特定遊技状態ST23において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第3特定遊技状態ST23へ移行する。また、第1特定遊技状態ST21、第2特定遊技状態ST22において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に第2特定遊技状態ST22へ移行する。すなわち、確変大当りや通常大当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由するのに対し、サポ当りが導出された場合における遊技状態の移行(遷移)は、特別遊技状態を経由しない。したがって、例えば、第1特定遊技状態ST21(高確率サポなし)において、特図変動表示ゲームの結果としてサポ当りが導出された場合には、当該特図変動表示ゲームの終了後に、特別遊技状態を経由しないで第2特定遊技状態ST22(高確率サポあり)へ移行することができる。
サポ当りのうちのサポ当りAが導出されて第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)へ移行した場合には、50回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)において大当りやサポ当りが導出されずに50回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第1特定遊技状態ST21)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りAのサポート回数は「50回」に設定されている。なお、サポ当りAのサポート回数は「50回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りBが導出されて第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)へ移行した場合には、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)において大当りやサポ当りが導出されずに100回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第1特定遊技状態ST21)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りBのサポート回数は「100回」に設定されている。なお、サポ当りBのサポート回数は「100回」に限定されず、適宜変更可能である。
また、サポ当りのうちのサポ当りCが導出されて第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)へ移行した場合には、1000回の特図変動表示ゲームを実行するまで当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)に滞在することが可能であり、当該第3特定遊技状態ST23(あるいは第2特定遊技状態ST22)において大当りやサポ当りが導出されずに1000回の特図変動表示ゲームを実行した場合には、通常遊技状態ST24(あるいは第1特定遊技状態ST21)へ移行する。すなわち、本実施形態において、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に設定されている。なお、サポ当りCのサポート回数は「1000回」に限定されず、適宜変更可能である。
本実施形態では、第2実施形態と同様、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合、すなわち第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23においてサポ当りが導出される場合には、サポート回数をリセットして、新たなサポ当りに対応するサポート回数を再設定する(図31参照)。また、本実施形態では、第2実施形態と同様、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更する。なお、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しなくても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数に、新たなサポ当りに対応するサポート回数を上乗せするようにしても良い(図32(a)参照)。なお、この場合、サポート回数に上限回数(例えば1000回)を設け、残りのサポート回数と新たなサポ当りに対応するサポート回数との和が当該上限回数を超える場合には、残りのサポート回数を当該上限回数に変更するようにしても良い。また、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。
あるいは、チャンスモード中(普電サポート中)にサポ当りが導出される場合には、残りのサポート回数と、新たなサポ当りに対応するサポート回数を比較して、多い方(遊技者にとって有利な方)を採用するようにしても良い(図32(b))。なお、この場合、残りのサポート回数の変更に対応して、演出モードを変更しても良いし、変更しなくても良い。また、演出モードのランクアップのみを許容し、ランクダウンするような演出モードの切り替えは行わないようにしても良い。さらに、新たなサポ当りに対応するサポート回数を採用しない場合には、ゲーム結果としてサポ当り図柄を表示装置41に表示しても良いし、ゲーム結果として、サポ当り図柄に替えて、はずれ図柄を表示装置41に表示しても良い。
本実施形態の遊技機10では、図示しない打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、アウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図68参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで第1始動入賞口36や、当該第1始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や、当該普図始動ゲート34の下方に配設された一般入賞口35、普通変動入賞装置37、第2始動入賞口97、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してRAM111Cに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示部に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、一括表示装置50の普図表示部を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、一括表示装置50の普図表示部に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置50の普図表示部にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口36への入賞球、普通変動入賞装置37への入賞球及び第2始動入賞口97への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び始動口3スイッチ97aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、第1始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、第2始動入賞口97への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。
第1始動入賞口36や普通変動入賞装置37や第2始動入賞口97への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Cに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の第1記憶表示部(特図1保留表示器)や第2記憶表示部(特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて一括表示装置50の特図1表示器(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて一括表示装置50の特図2表示器(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第1特別結果(大当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。また、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態の終了まで当該一方の特図変動表示ゲームを中断するようにしている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、第1始動入賞口36(第1始動入賞領域)又は普通変動入賞装置37(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第1実行制御手段をなす。また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、第2始動入賞口97(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第2実行制御手段をなす。
一括表示装置50の特図1表示器及び特図2表示器では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、一括表示装置50の特図1表示器が、第1始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、一括表示装置50の特図2表示器が、第2始動入賞口97への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する
特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に一括表示装置50の特図1表示器及び特図2表示器を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高いが、低確率状態である通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。これにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。よって、通常遊技状態では、左打ちを行って第1始動入賞口36を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分、50分、10時間など)。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、始動条件の成立に基づきゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機であって、遊技球の入賞により始動条件が成立する普通変動入賞装置37と、通常遊技状態(通常遊技状態ST24、第1特定遊技状態ST21)と特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と特別遊技状態とを発生可能な遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、遊技状態制御手段は、ゲームの結果が特別結果のうちの所定結果(本実施形態では、通常大当りや確変A大当り)となった場合には、特別遊技状態を発生した後に特定遊技状態を発生可能であり、ゲームの結果が特別結果とは異なる特定結果(サポ当り)となった場合には、特別遊技状態を発生せずに特定遊技状態を発生可能であるように構成されている(図70参照)。
したがって、特別遊技状態が発生するまでの間に所定の確率で特定遊技状態(普電サポート)が発生するため、遊技者の使用金額を抑制したり、持ち球の減少スピードを抑制したりすることが可能となり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が、特別遊技状態を経由してから発生する場合だけでなく、特別遊技状態を経由せずに発生する場合もあるので、遊技状態の移行タイミングが増加することとなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、特定遊技状態(普電サポート)が頻発すると射幸性が高くなりすぎるおそれがあるが、特定遊技状態(普電サポート)での出玉は出玉率及び役物比率に含まれるため、特定遊技状態(普電サポート)が頻発する場合には、その分、特別遊技状態での出玉を抑える必要がある。したがって、特定遊技状態(普電サポート)が頻発しても、射幸性が高くなりすぎることがなく、さらに、出玉の波を穏やかにすることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、設定中の特定遊技期間をリセットして、当該特定結果に対応する期間を再設定可能であるように構成することができる(図31参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)を延長することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特定結果(サポ当り)となった場合に、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)を発生させる特定遊技期間(サポート回数)として当該特定結果に対応する期間を設定する設定手段(遊技制御装置100)を備え、設定手段は、特定遊技状態の発生中にゲームの結果が特定結果となった場合には、特定遊技期間の残り期間に当該特定結果に対応する期間を上乗せした期間を、特定遊技期間として再設定可能であるように構成することができる(図32(a)参照)。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)中に特定結果(サポ当り)が導出された場合には、特定遊技期間(サポート回数)が延長されることとなるため、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)に関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、において演出を実行可能であるように構成することができる。
このように構成することで、特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)の興趣を向上させることができる。
なお、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、において異なる態様の演出を実行するようにしても良い。これにより、特別結果(大当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)であるのか、特定結果(サポ当り)の導出に基づき発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)であるのか、を特定遊技状態中に実行する演出によって示唆することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
また、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、において同じ態様の演出を実行するようにしても良い。
具体的には、例えば、特別遊技状態が発生した後に発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、特別遊技状態が発生せずに発生した特定遊技状態(第2特定遊技状態ST22、第3特定遊技状態ST23)と、で特定遊技期間(サポート回数)が同一である場合には、同じ態様の演出を実行するようにしても良い。すなわち、例えば、対応するサポート回数が100回である大当り(本実施形態の場合、通常大当り)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、対応するサポート回数が100回であるサポ当り(本実施形態の場合、サポ当りB)の導出に基づき発生したチャンスモードにおいて実行する演出の演出態様と、は同一であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10は、遊技者にとって有利な遊技球の発射方向を指示する指示手段(演出制御装置300)を備え、指示手段は、ゲームの結果が特定結果(サポ当り)となった場合には、当該ゲームの次に実行するゲームの開始に対応して、発射方向の指示を開始するように構成することが可能である(図53、図58参照)。
このように構成することで、遊技球の発射方向を的確に指示することが可能となるため、遊技の興趣が向上する。
無論、本実施形態の遊技機10も、第2実施形態で例示した演出(結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲーム中に行う特殊演出、結果が「サポ当り」である特図変動表示ゲームの終了後に行う上乗せ演出等)を実行することが可能である。また、本実施形態においても、第2実施形態における変形例(〔サポ当り判定の変形例1〕~〔サポ当り判定の変形例2〕、〔その他の変形例1〕~〔その他の変形例11〕等)を適宜適用することが可能である。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例、各実施形態の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、遊技機10は、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であっても良いし、遊技機10は、特図1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームよりも優先して実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームを入賞順に実行する遊技機であっても良いし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとを同時に実行可能な遊技機であっても良い。
また、遊技機10は、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示とを、表示装置41に同時に表示しない遊技機に限定されない。すなわち、第1始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示と、第2始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示とを、表示装置41に同時に表示するようにしても良い。
また、遊技機10は、特定領域(確変作動領域)を有する遊技機に限定されない。すなわち、特定領域に遊技球が流入したこと(特定領域スイッチ38dが遊技球を検出したこと)に基づいて、高確率状態を発生させるのではなく、特図変動表示ゲームの結果が確変大当りとなったことに基づいて、高確率状態を発生させるようにしても良い。