JP7241584B2 - 屋根の点検方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、無人航空機を用いた建物の屋根の点検方法およびプログラムに関する。
従来、建物の屋根を点検する場合、点検者は屋根に上がり、直接屋根を目視して確認している。
また、近年、無人航空機を用いて、高所の位置を点検したり、屋内空間の内壁面を検査したりする検査方法が提案されている(例えば特許文献1および2参照)。
特許第6484695号公報 特開2018-133010号公報
しかしながら、建物の屋根を点検する際に、点検者が屋根に上がったり、屋根上全体を移動したりすることは簡単ではないため、点検作業に時間がかかる。そこで、無人航空機を用いて建物の屋根を点検することが考えられるが、無人航空機を用いた従来の検査方法では、屋根の点検に適した点検方法は存在しない。このため、例えば屋根の画像と撮像位置との関係を点検者が把握しにくく、点検に時間がかかるといったことが考えられる。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、無人航空機を用いて建物の屋根を容易に点検することが可能な屋根の点検方法およびプログラムを提供することを課題とする。
本発明に係る屋根の点検方法は、撮像部を備える無人航空機を用いた建物の屋根の点検方法であって、位置情報を含む建物の上空からの画像の屋根の輪郭線データに基づいて、前記屋根の輪郭線を構成する複数の直線部から前記屋根の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線を前記撮像部の光軸が通過するように前記無人航空機の飛行経路を設定する工程と、前記屋根に対する前記無人航空機の飛行高さと前記撮像部の画角とに基づいて、前記屋根に対する前記撮像部の撮像範囲の大きさを算出する工程と、前記撮像範囲の大きさと、前記撮像範囲同士のオーバーラップ代と、に基づいて、撮像間隔を設定する工程と、前記仮想線および前記撮像間隔に基づいて、前記仮想線上に撮像位置を設定する工程と、前記無人航空機が、前記飛行経路に沿って自律飛行するとともに、前記撮像位置に前記光軸が一致したときに前記屋根を撮像する撮像工程と、を含む。
なお、本明細書および特許請求の範囲において、「撮像部の光軸」とは、撮像部を構成する光学系全体を通過する光束の代表となる仮想的な光線をいう。言い換えると、撮像部の光軸とは、撮像部のレンズの中心と焦点とを通過する光線をいう。また、撮像部の光軸上には、撮像範囲の中心が配置される。
本発明の屋根の点検方法によれば、位置情報を含む建物の上空からの画像の屋根の輪郭線データに基づいて、前記屋根の輪郭線を構成する複数の直線部から前記屋根の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線を前記撮像部の光軸が通過するように前記無人航空機の飛行経路を設定する。これにより、例えば、屋根の輪郭線を撮像部の光軸が通過するように飛行経路を設定する場合と比べて、撮像した画像内における屋根以外の部分が占める割合を少なくすることができる(屋根以外の部分が画像に写る面積を少なくすることができる)。このため、撮像する画像の枚数を少なくすることができるので、効率的に屋根を点検することができる。
また、屋根の輪郭線に沿って撮像されるので、画像と撮像位置との関係を点検者が容易に把握することができる。すなわち、画像が屋根のどの部分を撮像したものであるかを、点検者が容易に把握することができる。このため、屋根を容易に点検することができ、屋根の点検に時間がかかるのを抑制することができる。
また、前記屋根に対する前記無人航空機の飛行高さと前記撮像部の画角とに基づいて、前記屋根に対する前記無人航空機の撮像範囲の大きさを算出する工程を設ける。これにより、屋根に対する撮像範囲の大きさを正確に算出することができる。また、前記撮像範囲の大きさと前記撮像範囲同士のオーバーラップ代とに基づいて、撮像間隔を設定する工程と、前記仮想線および前記撮像間隔に基づいて、前記仮想線上に撮像位置を設定する工程と、を設ける。これにより、撮像位置を適切に設定することができる。
また、前記無人航空機が、前記飛行経路に沿って自律飛行するとともに、前記撮像位置に前記光軸が一致したときに前記屋根を撮像する撮像工程を設ける。これにより、点検者が屋根に上がったり、屋根上全体を移動したりする必要がないので、屋根を容易に点検することができる。また、点検者が無人航空機を操縦する必要がないので、屋根をより容易に点検することができる。
上記屋根の点検方法において、好ましくは、前記無人航空機は、前記各仮想線において、前記仮想線の一端側から他端側に向かって前記仮想線に沿って飛行し、前記撮像位置を設定する工程において、前記各仮想線に対して、前記仮想線の一端から前記他端側に所定距離だけオフセットした位置を、最初の撮像位置に設定する。このように構成すれば、各仮想線に対して、仮想線の一端を最初の撮像位置に設定する場合に比べて、撮像した画像内における屋根以外の部分が占める割合を少なくすることができる。このため、撮像する画像の枚数をより少なくすることができるので、より効率的に屋根を点検することができる。
上記屋根の点検方法において、好ましくは、前記直線部から前記屋根の内側にオフセットする量をxとし、前記各仮想線において、前記仮想線の長さをLa、前記撮像範囲の前記仮想線に沿った方向の長さをWpとしたときに、La+2x<Wpを満たす場合、前記仮想線の中心を前記撮像位置に設定する。このように構成すれば、その仮想線(La+2x<Wpを満たす仮想線)に対応する直線部全体を、1枚の画像に収めることができる。
上記屋根の点検方法において、好ましくは、前記直線部から前記屋根の内側にオフセットする量をxとし、前記各仮想線において、前記仮想線の長さをLa、前記撮像範囲の前記仮想線に沿った方向の長さをWp、設定した撮像位置から前記仮想線の前記無人航空機の進行方向前方の他端までの距離をLzとしたときに、Lz≦Wp/2-xを満たす場合、前記仮想線に対する撮像位置の設定を終了し、次の仮想線に対する撮像位置の設定を行う。このように、Lz≦Wp/2-xを満たす場合、最後に設定した撮像位置で撮像することにより、直線部の他端が収まるように撮像することができる。このため、Lz≦Wp/2-xを満たす場合にその仮想線に対する撮像位置の設定を終了することによって、効率的に屋根を点検することができる。
上記屋根の点検方法において、好ましくは、前記飛行経路を設定する工程において、前記屋根の輪郭線内から前記仮想線が外れたとき、前記輪郭線内に前記仮想線が収まるように、前記直線部から前記屋根の内側にオフセットする量を補正する。このように構成すれば、撮像部の光軸が屋根の輪郭線の外側に配置されることがないので、画像の中心には屋根11が必ず写る。このため、画像と撮像位置との関係を点検者が把握しにくくなるのを抑制することができる。
上記屋根の点検方法において、好ましくは、前記無人航空機は、前記各撮像位置において、前記画像の横方向に沿って前記直線部が写るように、前記屋根を撮像する。このように構成すれば、画像と撮像位置との関係を点検者がより容易に把握することができる。
本発明に係るプログラムは、撮像部を備える無人航空機を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータに、位置情報を含む建物の上空からの画像の屋根の輪郭線データに基づいて、前記屋根の輪郭線を構成する複数の直線部から前記屋根の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線を前記撮像部の光軸が通過するように前記無人航空機の飛行経路を設定する工程と、前記屋根に対する前記無人航空機の飛行高さと前記撮像部の画角とに基づいて、前記屋根に対する前記撮像部の撮像範囲の大きさを算出する工程と、前記撮像範囲の大きさと、前記撮像範囲同士のオーバーラップ代と、に基づいて、撮像間隔を設定する工程と、前記仮想線および前記撮像間隔に基づいて、前記仮想線上に撮像位置を設定する工程と、前記無人航空機が、前記飛行経路に沿って自律飛行するとともに、前記撮像位置に前記光軸が一致したときに前記屋根を撮像する撮像工程と、を実行させる。
本発明のプログラムによれば、位置情報を含む建物の上空からの画像の屋根の輪郭線データに基づいて、前記屋根の輪郭線を構成する複数の直線部から前記屋根の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線を前記撮像部の光軸が通過するように前記無人航空機の飛行経路を設定する。これにより、例えば、屋根の輪郭線を撮像部の光軸が通過するように飛行経路を設定する場合と比べて、撮像した画像内における屋根以外の部分が占める割合を少なくすることができる(屋根以外の部分が画像に写る面積を少なくすることができる)。このため、撮像する画像の枚数を少なくすることができるので、効率的に屋根を点検することができる。
また、屋根の輪郭線に沿って撮像されるので、画像と撮像位置との関係を点検者が容易に把握することができる。すなわち、画像が屋根のどの部分を撮像したものであるかを、点検者が容易に把握することができる。このため、屋根を容易に点検することができ、屋根の点検に時間がかかるのを抑制することができる。
また、前記屋根に対する前記無人航空機の飛行高さと前記撮像部の画角とに基づいて、前記屋根に対する前記無人航空機の撮像範囲の大きさを算出する工程を設ける。これにより、屋根に対する撮像範囲の大きさを正確に算出することができる。また、前記撮像範囲の大きさと前記撮像範囲同士のオーバーラップ代とに基づいて、撮像間隔を設定する工程と、前記仮想線および前記撮像間隔に基づいて、前記仮想線上に撮像位置を設定する工程と、を設ける。これにより、撮像位置を適切に設定することができる。
また、前記無人航空機が、前記飛行経路に沿って自律飛行するとともに、前記撮像位置に前記光軸が一致したときに前記屋根を撮像する撮像工程を設ける。これにより、点検者が屋根に上がったり、屋根上全体を移動したりする必要がないので、屋根を容易に点検することができる。また、点検者が無人航空機を操縦する必要がないので、屋根をより容易に点検することができる。
本発明によれば、無人航空機を用いて建物の屋根を容易に点検することが可能な屋根の点検方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法が適用される建物、無人航空機および制御装置を示す模式的斜視図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法を実行する無人航空機の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法を実行する制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの飛行経路の設定フローを示す図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの飛行経路の設定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの飛行経路の設定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの飛行経路の設定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像範囲の算出方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像範囲の算出方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像範囲の算出方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像間隔の設定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像位置の設定フローを示す図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像位置の設定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法のうちの撮像位置の設定方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係る屋根の点検方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法が適用される建物、無人航空機および制御装置を示す模式的斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法を実行する無人航空機の構成を示すブロック図である。図3は、本発明の一実施形態に係る屋根の点検方法を実行する制御装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る屋根の点検方法では、撮像部35(図2参照)を搭載した無人航空機(UAV)30と無人航空機30を制御する制御装置50とを用いて、建物10の屋根11に損傷等の異常が生じているか否かを点検する。
本実施形態では、屋根11は、寄棟であり、4つの屋根面11a、11b、11cおよび11dを有する平面視矩形状に形成されている。屋根11は、棟12から軒先13に向かって下方に傾斜している。
無人航空機30は、所謂ドローンであり、制御装置50から送信される後述する飛行経路データおよび撮像位置データ等に基づいて、屋根11の上方を自律飛行しながら屋根11を撮像する。このとき、無人航空機30は、屋根11を複数の撮像範囲に区分けした状態で撮像し、撮像した画像を制御装置50に送信する。
制御装置50は、例えば、所定のプログラム(アプリケーションソフトウェア)をインストールしたスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の携帯端末であり、本実施形態ではスマートフォンである。制御装置50は、無人航空機30が撮像した画像を取得するとともに、表示部53(図3参照)に画像を表示する。
以下、無人航空機30および制御装置50をより具体的に説明する。
[無人航空機30の構成]
無人航空機30は図2に示すように、送受信部31と、受信機33と、高さセンサ34と、撮像部35と、駆動部36と、記憶部37と、制御部39と、を備えている。
送受信部31は、制御装置50との間でデータの送受信を行う。送受信部31が制御装置50から受信する主要なデータとしては、飛行高さデータ、飛行経路データ、撮像位置データが挙げられる。送受信部31が制御装置50に送信する主要なデータとしては、撮像した画像データが挙げられる。
受信機33は、GPS信号を受信するとともに、受信したGPS信号に基づいて受信機33の位置、すなわち無人航空機30の位置を算出する。
高さセンサ34は、例えば気圧を計測する気圧センサからなり、無人航空機30の地面に対する高さ位置を検出する。なお、高さセンサ34を設けず、受信機33が受信したGPS信号に基づいて無人航空機30の地面に対する高さ位置を算出してもよい。
撮像部35は、カラーのデジタル画像を撮像できるカメラであり、屋根11を撮像して画像データを取得する。この画像データには、撮像位置データが関連付けられている。このため、制御装置50は、複数枚の画像を繋ぎ合せて1つの画像として表示することも可能である。撮像部35は、撮像部35に含まれるレンズの光軸を水平方向に動かすパン機能、上下方向に動かすチルト機能を有する。なお、パン角の範囲は、例えば、無人航空機30の前方を中心として左右方向に約75度の角度範囲であり、チルト角の範囲は、例えば、無人航空機30の前方に対して、上側に30度の位置から下側に90度の位置(無人航空機30の真下の位置)までの角度範囲である。
駆動部36は、複数の回転翼と、回転翼に付与する駆動力を発生するモータと、モータに電力を供給する蓄電池と、を含んでいる。複数の回転翼の回転速度を個別に制御することによって、無人航空機30の飛行高さ、飛行経路、飛行速度、水平度等を変更することができる。
制御部39は、無人航空機30全体を制御する。制御部39は、送受信部31が受信した飛行高さデータ、飛行経路データ、撮像位置データを記憶部37に記憶する。また、制御部39は、飛行高さデータおよび飛行経路データに基づいて駆動部36を制御して、無人航空機30を自律飛行させる。また、制御部39は、撮像位置データに基づいて撮像部35を制御して、撮像位置で屋根11を撮像する。また、制御部39は、撮像部35が取得した画像データを記憶部37に記憶するとともに、制御装置50に送信する。
[制御装置50の構成]
制御装置50は図3に示すように、送受信部51と、表示部53、入力部54と、記憶部57と、制御部59と、を備えている。
送受信部51は、無人航空機30との間でデータの送受信を行う。
表示部53は、例えば液晶表示パネルからなり、地図データを表示したり、無人航空機30の撮像部35が撮像した画像を表示したりする。なお、地図データは、インターネットを介して取得したものであってもよいし、予め記憶部57に記憶されているものであってもよい。入力部54は、例えば、タッチパネルやキーボードからなる。
記憶部57は、無人航空機30から受信したデータや、制御部59で生成されたデータを記憶する。記憶部57は、制御部59を動作させるためのプログラムを記憶するメモリである。このようなメモリは、RAM、ROM、不揮発性メモリ等を含んで構成することが可能である。
制御部59は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成されており、記憶部57に記憶されている動作プログラムを実行する。制御部59がプログラムを実行することによって、後述する各処理を実現することができる。このようなプログラムは、例えばインターネットを介してダウンロードすることによって取得され、記憶部57に記憶される。
制御部59は、制御装置50全体を制御する。制御部59は、送受信部51が受信した画像データを記憶部57に記憶する。また、制御部59は、ソフトウェアとして、飛行経路設定部59a、撮像範囲算出部59b、撮像間隔設定部59cおよび撮像位置設定部59dを備えている。
飛行経路設定部59aは、点検する屋根11の輪郭線データに基づいて、無人航空機30の飛行経路を設定する。また、飛行経路設定部59aは、飛行経路データを生成して記憶部57に記憶する。撮像範囲算出部59bは、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さ等に基づいて、屋根11に対する撮像部35の撮像範囲の大きさを算出する。また、撮像範囲算出部59bは、撮像範囲データを生成して記憶部57に記憶する。撮像間隔設定部59cは、撮像範囲の大きさと、撮像範囲のオーバーラップ代と、に基づいて、撮像間隔を設定する。また、撮像間隔設定部59cは、撮像間隔データを生成して記憶部57に記憶する。撮像位置設定部59dは、撮像間隔設定部59cが設定した撮像間隔等に基づいて、撮像位置を設定する。また、撮像位置設定部59dは、撮像位置データを生成して記憶部57に記憶する。なお、飛行経路の設定方法、撮像範囲の大きさの算出方法、撮像間隔の設定方法、撮像位置の設定方法については、後述する。
次に、本実施形態の屋根11の点検方法について詳細に説明する。なお、ここでは、撮像部35で撮像される画像の縦横比を3:4、撮像部35のパン角を0度、撮像部35のチルト角を-90度(すなわち、撮像部35の光軸は鉛直方向)、として説明する。このパン角0度およびチルト角-90度は、点検途中で変更されない。また、無人航空機30は、無人航空機30の正面方向が屋根11の輪郭線を構成する各直線部(軒先13)に対して垂直になるように屋根11の内側(棟12側)を向いた状態で、屋根11の上方を飛行するものとする。このため、無人航空機30によって撮像された画像には、画像の横方向(画像の幅方向ともいう)に沿って、輪郭線を構成する直線部(軒先13)が写る。
本実施形態の屋根11の点検方法は図4に示すように、点検対象の建物10を指定する工程S1と、飛行経路を設定する工程S2と、撮像範囲の大きさを算出する工程S3と、撮像間隔を設定する工程S4と、撮像位置を設定する工程S5と、屋根11を撮像する工程S6と、離陸地点に戻る工程S7と、を含んでいる。
工程S1において、点検者は、制御装置50に点検対象の建物10の住所等を入力する。これにより、制御装置50の表示部53には、入力した住所周辺の上空からの地図画像が表示され、点検者は、地図画像から点検対象の建物10の屋根11を指定するとともに屋根11の輪郭線を指定する。この輪郭線の指定は、タッチパネル等の入力部54を用いて地図画像上で容易に行うことができる。地図画像には位置情報(緯度、経度)が含まれているため、指定した輪郭線に対応するように、位置情報(緯度、経度)を含む輪郭線データが生成される。生成された輪郭線データは記憶部57に記憶される。
工程S2において、工程S1で生成された輪郭線データに基づいて、制御装置50によって、屋根11の輪郭線から屋根11の内側にある距離(以下、オフセット量ともいう)オフセットした位置に仮想線Lv(図7参照)が設定される。そして、制御装置50によって、仮想線Lvを撮像部35の光軸が通過するように無人航空機30の飛行経路が設定される。飛行経路データは、記憶部57に記憶される。なお、本実施形態では、撮像部35のチルト角を-90度(すなわち、撮像部35の光軸は鉛直方向)としているため、上方から見て仮想線Lvと飛行経路とは一致する。
工程S3において、点検者は、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さを制御装置50に入力する。これにより、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さと撮像部35の画角とに基づいて、制御装置50によって、屋根11に対する撮像部35の撮像範囲の大きさが算出される。撮像範囲データは、記憶部57に記憶される。
工程S4において、工程S3で算出された撮像範囲の大きさと、撮像範囲同士の予め設定されたオーバーラップ代と、に基づいて、制御装置50によって、撮像間隔が設定される。撮像間隔データは、記憶部57に記憶される。
工程S5において、工程S2において設定された仮想線Lvと工程S4において設定された撮像間隔とに基づいて、制御装置50によって、仮想線Lv上に撮像位置が設定される。撮像位置データは、記憶部57に記憶される。
工程S6において、飛行高さデータ、飛行経路データおよび撮像位置データが制御装置50から無人航空機30に送信される。無人航空機30は、飛行高さデータに基づく高さ位置で飛行経路に沿って自律飛行するとともに、仮想線Lv上の撮像位置に撮像部35の光軸が一致したときに屋根11を撮像するとともに屋根11の画像データを取得する。この画像データには、位置情報(緯度、経度)が含まれる。そして、無人航空機30から制御装置50に画像データが送信され、制御装置50の表示部53に、屋根11の画像が表示される。点検者は、制御装置50を操作することによって、屋根11の画像を1枚ずつ表示させたり、連続した複数枚の画像を繋ぎ合せて1枚の画像として表示させたりすることができる。そして、点検者によって、屋根11が点検される。なお、無人航空機30は飛行経路に沿って飛行するとともに、所定位置(光軸が撮像位置に一致する位置)で一旦停止した状態で屋根11を撮像する。
工程S7において、無人航空機30は離陸地点に戻り、点検者に回収される。なお、本実施形態では、工程S6において屋根11を撮像するごとに無人航空機30から制御装置50に画像データが送信されるようにしたが、無人航空機30が離陸地点に戻ってから全ての画像データが制御装置50に無線または有線で送信されるようにしてもよい。
次に、飛行経路を設定する工程S2、撮像範囲を算出する工程S3、撮像間隔を設定する工程S4、撮像位置を設定する工程S5について詳細に説明する。
まず、飛行経路を設定する工程S2について説明する。図5に示すように、工程S21において、工程S1で生成された輪郭線データに基づいて、制御装置50によって、屋根11の輪郭線(軒先13)から屋根11の内側(棟12側)にオフセット量xだけオフセットした位置にオフセット線Lo(図6参照)が設定される。なお、オフセット量xは、例えば2mであり、点検者等によって予め設定されている。また、点検者は、オフセット量xが後述する撮像範囲Qの縦サイズの半分よりも小さくなるように、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さFHと、オフセット量xと、を設定する。これにより、屋根11の輪郭線を構成する直線部(軒先13)を画像内に収めることができる。なお、点検者の設定ミスや入力ミスが生じることも考えられるため、例えば撮像範囲を算出する工程S3の後に、オフセット量xが撮像範囲Qの縦サイズの半分以上である場合に、オフセット量xが撮像範囲Qの縦サイズの半分よりも小さくなるように、オフセット量xを補正する工程を設けてもよい。
工程S22において、制御装置50によって、オフセット線Loの交点がウェイポイントPとして設定されるとともに、オフセット線LoのうちのウェイポイントP同士を結ぶ線分が仮想線Lvとして設定される。無人航空機30は、複数の仮想線LvおよびウェイポイントPの真上の位置を順番に辿ることになる。
工程S23において、屋根11の輪郭線を構成する各直線部(軒先13)について、対向する直線部(軒先13)までの距離が2xよりも小さいか否かが判定される。すなわち、例えば、屋根面11aの軒先13から屋根面11cの軒先13までの距離が2xよりも小さいか否かが判定される。図7に示す例では、屋根面11aの軒先13から屋根面11cの軒先13までの距離は2xよりも大きいので、工程S24に進む。
工程S24において、屋根11の輪郭線を構成する全ての直線部について工程S23の判定が終了したか否かが判断され、終了していないと判断された場合、工程S23に戻る。
ここで、例えば図8に示す屋根11では、軒先13aから、対向する軒先13bまでの距離は2xよりも小さいので、軒先13aからオフセット量xだけオフセットした仮想線Lv13aと、軒先13bからオフセット量xだけオフセットした仮想線Lv13bとは、図8に示す位置関係になり、飛行経路が複雑になる。なお、図示しないが、軒先13aから軒先13bまでの距離がxよりも小さい場合、仮想線Lv13aおよびLv13bは屋根11の輪郭線内から外れる(輪郭線の外側に配置される)。
そこで、本実施形態では、例えば工程S23において、屋根11の輪郭線を構成する直線部(軒先13a)について、対向する直線部(軒先13b)までの距離が2xよりも小さいか否かが判定され、2xよりも小さい場合は、工程S25に進む。
工程S25において、その直線部(軒先13a)に対するオフセット量を補正する。ここでは、オフセット量は、軒先13aと軒先13bとの間の距離の1/4の長さに設定される。その後、工程S24に進む。なお、軒先13aから軒先13bまでの距離がxよりも小さく、仮想線Lv13aおよびLv13bが屋根11の輪郭線内から外れる(輪郭線の外側に配置される)場合であっても、工程S25において、オフセット量を、軒先13aと軒先13bとの間の距離の1/4の長さに設定することによって、屋根11の輪郭線内に仮想線Lv13aおよびLv13bが収まる。
工程S24において、屋根11の輪郭線を構成する全ての直線部について工程S23の判定が終了したと判断された場合、工程S26に進む。なお、この状態において、屋根11の輪郭線よりも内側を1周するように仮想線Lvが設定されている。
工程S26において、仮想線Lvを撮像部35の光軸が通過するように、無人航空機30の飛行経路が設定された後、処理が終了する。
次に、撮像範囲を算出する工程S3について説明する。点検者は、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さを制御装置50に入力する。このとき、図9に示すように、建物10の屋根11までの高さをH、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さをFH、無人航空機30の撮像部35の画角をα°とする。なお、建物10の屋根11までの高さHは、制御装置50の記憶部57に予め記憶されていてもよいし、工程S1において点検者により入力されてもよい。屋根11に対する無人航空機30の飛行高さFHが入力されることにより、無人航空機30の地面に対する飛行高さ(=H+FH)が算出されるため、無人航空機30を所望の飛行高さで飛行させることが可能である。
図10に示すように、屋根11に対する撮像部35の撮像範囲Qの縦(短辺)の長さを3q、横(長辺)の長さを4qとすると、撮像範囲の対角線の長さは5qとなる。図11から、tan(α/2)=(5q/2)/FHであるから、q=2/5・FH・tan(α/2)となる。このため、撮像範囲Qの縦の長さは、3q=6/5・FH・tan(α/2)となり、横の長さは、4q=8/5・FH・tan(α/2)となる。なお、例えば、屋根11に対する飛行高さFHを10m、撮像部35の画角αを84°とすると、撮像範囲Qの縦の長さ3qは約10.8mとなり、横の長さ4qは約14.4mとなる。
次に、撮像間隔を設定する工程S4について説明する。以下、理解を容易にするために、図12に示すように撮像範囲Qの縦(短辺)の長さをHp(=3q)、横(長辺)の長さWp(=4q)とする。連続する撮像範囲Qのオーバーラップ率(オーバーラップ代)をr%とし、撮像間隔(撮像ピッチ)をLとすると、L=Wp×(1-r/100)となる。なお、例えばオーバーラップ率を30%、撮像範囲Qの横の長さWpを14.4mとすると、撮像間隔Lは約10.1mとなる。
次に、撮像位置を設定する工程S5について詳細に説明する。図13に示すように、工程S51において、制御装置50によって、仮想線Lvごとに、仮想線Lvの長さをLaとしたときにLa+2x<Wpを満たすか否かが判定される。なお、長さLaは、仮想線LvのウェイポイントP同士の距離であり、撮像範囲Qの横の長さWpは、撮像範囲Qの仮想線Lvに沿った方向の長さである。La+2x<Wpを満すと判定された場合、工程S52に進む。
工程S52において、制御装置50によって、図14に撮像位置p1で示すように、撮像位置p1は仮想線Lvの中心に設定される。
工程S53において、全ての仮想線Lvについて工程S51の判定が終了したか否かが判断され、終了していないと判断された場合、工程S51に戻る。
工程S51において、La+2x<Wpを満たさないと判定された場合、工程S54に進む。この場合、その仮想線Lvに対応する輪郭線全体を撮像するには、2枚以上の画像(2か所以上の撮像位置)が必要である。
工程S54において、図14に撮像位置p2で示すように、仮想線Lvの無人航空機30の進行方向後方の一端であるウェイポイントP1から(Wp/2)-xの位置に、その仮想線Lvにとって最初の撮像位置p2が設定される。なお、(Wp/2)-xは、本発明の「所定距離」の一例である。
工程S55において、撮像位置から次のウェイポイントPまでの距離LzがLz≦Wp/2-xを満たすか否かが判断される。なお、図14に示すように、例えば撮像位置p2を基準に判断する場合、距離Lzは、撮像位置p2とウェイポイントP2(仮想線Lvの無人航空機30の進行方向前方の他端)との間の距離である。Lz≦Wp/2-xを満たさないと判断された場合、工程S56に進む。
工程S56において、撮像位置から次のウェイポイントPまでの距離が撮像間隔Lよりも大きいか否かが判断される。大きいと判断された場合、工程S57に進む。
工程S57において、図14に撮像位置p3で示すように、撮像間隔Lだけ進んだ位置に撮像位置p3を設定し、工程S55に戻る。
工程S56において、撮像位置から次のウェイポイントPまでの距離が撮像間隔L以下であると判断された場合、工程S58に進む。
工程S58において、図15に撮像位置p4で示すように、次のウェイポイントPに撮像位置p4を設定し、工程S53に進む。
また、工程S55において、Lz≦Wp/2-xを満たすと判断された場合、その仮想線Lvに対する撮像位置の設定を終了する(図14の撮像位置p5参照)。
工程S53において、全て仮想線Lvについて工程S51の判定が終了したと判断された場合、撮像位置の設定処理が終了する。
本実施形態では、上記のように、位置情報を含む建物10の上空からの画像の屋根11の輪郭線データに基づいて、屋根11の輪郭線を構成する複数の直線部(軒先13)から屋根11の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線Lvを撮像部35の光軸が通過するように無人航空機30の飛行経路を設定する。これにより、例えば、屋根11の輪郭線を撮像部35の光軸が通過するように飛行経路を設定する場合と比べて、撮像した画像内における屋根11以外の部分が占める割合を少なくすることができる(屋根11以外の部分が画像に写る面積を少なくすることができる)。このため、撮像する画像の枚数を少なくすることができるので、効率的に屋根11を点検することができる。
また、屋根11の輪郭線に沿って撮像されるので、画像と撮像位置(p1~p5等)との関係を点検者が容易に把握することができる。すなわち、画像が屋根11のどの部分を撮像したものであるかを、点検者が容易に把握することができる。このため、屋根11を容易に点検することができ、屋根11の点検に時間がかかるのを抑制することができる。
また、屋根11に対する無人航空機30の飛行高さFHと撮像部35の画角αとに基づいて、屋根11に対する無人航空機30の撮像範囲Qの大きさを算出する工程を設ける。これにより、屋根11に対する撮像範囲Qの大きさを正確に算出することができる。また、撮像範囲Qの大きさと撮像範囲Q同士のオーバーラップ率rとに基づいて、撮像間隔Lを設定する工程と、仮想線Lvおよび撮像間隔Lに基づいて、仮想線Lv上に撮像位置(p1~p5等)を設定する工程と、を設ける。これにより、撮像位置(p1~p5等)を適切に設定することができる。
また、無人航空機30が、飛行経路に沿って自律飛行するとともに、撮像位置(p1~p5等)に光軸が一致したときに屋根11を撮像する撮像工程を設ける。これにより、点検者が屋根11に上がったり、屋根11上全体を移動したりする必要がないので、屋根11を容易に点検することができる。また、点検者が無人航空機30を操縦する必要がないので、屋根11をより容易に点検することができる。
また、上記のように、撮像位置(p1~p5等)を設定する工程において、各仮想線Lvに対して、仮想線Lvの一端(例えばウェイポイントP1)から他端(例えばウェイポイントP2)側に所定距離(=(Wp/2)-x)だけオフセットした位置を、最初の撮像位置p2に設定する。これにより、各仮想線Lvに対して、仮想線Lvの一端(例えばウェイポイントP1)を最初の撮像位置p2に設定する場合に比べて、撮像した画像内における屋根11以外の部分が占める割合を少なくすることができる。このため、撮像する画像の枚数をより少なくすることができるので、より効率的に屋根11を点検することができる。
また、上記のように、La+2x<Wpを満たす場合、仮想線Lvの中心を撮像位置に設定する(図14のp1参照)。これにより、その仮想線Lv(La+2x<Wpを満たす仮想線Lv)に対応する直線部(軒先13)全体を、1枚の画像に収めることができる。
また、上記のように、Lz≦Wp/2-xを満たす場合、最後に設定した撮像位置(p1~p5等)で撮像することにより、直線部(軒先13)の他端(例えばウェイポイントP2)が収まるように撮像することができる。このため、Lz≦Wp/2-xを満たす場合にその仮想線Lvに対する撮像位置(p5等)の設定を終了することによって、効率的に屋根11を点検することができる。
また、上記のように、飛行経路を設定する工程において、屋根11の輪郭線内から仮想線Lv13a、Lv13bが外れたとき、輪郭線内に仮想線Lv13a、Lv13bが収まるように、直線部(軒先13)から屋根11の内側にオフセットする量(オフセット量)xを補正する。これにより、撮像部35の光軸が屋根11の輪郭線の外側に配置されることがないので、画像の中心には屋根11が必ず写る。このため、画像と撮像位置(p1~p5等)との関係を点検者が把握しにくくなるのを抑制することができる。
また、上記のように、無人航空機30は、各撮像位置において、画像の横方向に沿って直線部(軒先13)が写るように、屋根11を撮像する。これにより、画像と撮像位置(p1~p5等)との関係を点検者がより容易に把握することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、撮像部35のチルト角を-90度(すなわち、撮像部35の光軸は鉛直方向)にする例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、撮像部35の光軸が屋根面11a~11dに対して垂直に近づくように、チルト角を設定してもよい。このように構成すれば、屋根面11a~11dに対して平行に近い画像を得ることができるので、点検者は屋根11の画像を確認しやすくなる。なお、チルト角を-90度以外の値に設定する場合、無人航空機30が屋根11の真上の範囲から外れ(すなわち、平面視で無人航空機30が屋根11の輪郭線の外側を飛行し)、無人航空機30が隣地に入り込む場合がある。これを防止するために、無人航空機30が屋根11の真上の範囲から外れないように(すなわち、平面視で無人航空機30が屋根11の輪郭線の外側を飛行しないように)、チルト角を設定することが好ましい。
また、上記実施形態では、工程S1において、点検者が地図画像から点検対象の建物10の屋根11を指定するとともに屋根11の輪郭線を指定する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、点検者が地図画像から点検対象の建物10の屋根11を指定すると、無人航空機30が指定された建物10の上空に移動して屋根11を撮像し、得られた画像に基づいて無人航空機30または制御装置50が輪郭線データを生成するように構成されていてもよい。また、例えば、施工業者はその建物10の屋根11の輪郭線データを保有しているため、点検者が点検対象の建物10 の住所を入力したり、地図画像から点検対象の建物10の屋根11を指定すると、点検者が屋根11の輪郭線を指定することなく、建物10の輪郭線データを得ることができる。
また、上記実施形態では、オーバーラップ代の一例としてオーバーラップ率を用いる例について示したが、例えばオーバーラップ量(長さ)を用いてもよい。
10:建物、11:屋根、13:軒先(直線部)、30:無人航空機、35:撮像部、FH:飛行高さ、L:撮像間隔、Lv、Lv13a、Lv13b:仮想線、P1:ウェイポイント(一端)、P2:ウェイポイント(他端)、p1、p3~p5:撮像位置、p2:撮像位置、最初の撮像位置、Q:撮像範囲、r:オーバーラップ率(オーバーラップ代)、α:画角


Claims (7)

  1. 撮像部を備える無人航空機を用いた建物の屋根の点検方法であって、
    位置情報を含む建物の上空からの画像の屋根の輪郭線データに基づいて、前記屋根の輪郭線を構成する複数の直線部から前記屋根の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線を前記撮像部の光軸が通過するように前記無人航空機の飛行経路を設定する工程と、
    前記屋根に対する前記無人航空機の飛行高さと前記撮像部の画角とに基づいて、前記屋根に対する前記撮像部の撮像範囲の大きさを算出する工程と、
    前記撮像範囲の大きさと、前記撮像範囲同士のオーバーラップ代と、に基づいて、撮像間隔を設定する工程と、
    前記仮想線および前記撮像間隔に基づいて、前記仮想線上に撮像位置を設定する工程と、
    前記無人航空機が、前記飛行経路に沿って自律飛行するとともに、前記撮像位置に前記光軸が一致したときに前記屋根を撮像する撮像工程と、
    を含むことを特徴とする屋根の点検方法。
  2. 前記無人航空機は、前記各仮想線において、前記仮想線の一端側から他端側に向かって前記仮想線に沿って飛行し、
    前記撮像位置を設定する工程において、前記各仮想線に対して、前記仮想線の一端から前記他端側に所定距離だけオフセットした位置を、最初の撮像位置に設定することを特徴とする請求項1に記載の屋根の点検方法。
  3. 前記直線部から前記屋根の内側にオフセットする量をxとし、前記各仮想線において、前記仮想線の長さをLa、前記撮像範囲の前記仮想線に沿った方向の長さをWpとしたときに、La+2x<Wpを満たす場合、前記仮想線の中心を前記撮像位置に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の屋根の点検方法。
  4. 前記直線部から前記屋根の内側にオフセットする量をxとし、前記各仮想線において、前記仮想線の長さをLa、前記撮像範囲の前記仮想線に沿った方向の長さをWp、設定した撮像位置から前記仮想線の前記無人航空機の進行方向前方の他端までの距離をLzとしたときに、Lz≦Wp/2-xを満たす場合、前記仮想線に対する撮像位置の設定を終了し、次の仮想線に対する撮像位置の設定を行うことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の屋根の点検方法。
  5. 前記飛行経路を設定する工程において、前記屋根の輪郭線内から前記仮想線が外れたとき、前記輪郭線内に前記仮想線が収まるように、前記直線部から前記屋根の内側にオフセットする量を補正することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の屋根の点検方法。
  6. 前記無人航空機は、前記各撮像位置において、前記画像の横方向に沿って前記直線部が写るように、前記屋根を撮像することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の屋根の点検方法。
  7. 撮像部を備える無人航空機を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    位置情報を含む建物の上空からの画像の屋根の輪郭線データに基づいて、前記屋根の輪郭線を構成する複数の直線部から前記屋根の内側にオフセットした位置に設定された複数の仮想線を前記撮像部の光軸が通過するように前記無人航空機の飛行経路を設定する工程と、
    前記屋根に対する前記無人航空機の飛行高さと前記撮像部の画角とに基づいて、前記屋根に対する前記撮像部の撮像範囲の大きさを算出する工程と、
    前記撮像範囲の大きさと、前記撮像範囲同士のオーバーラップ代と、に基づいて、撮像間隔を設定する工程と、
    前記仮想線および前記撮像間隔に基づいて、前記仮想線上に撮像位置を設定する工程と、
    前記無人航空機が、前記飛行経路に沿って自律飛行するとともに、前記撮像位置に前記光軸が一致したときに前記屋根を撮像する撮像工程と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。

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