本発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明する。
(特徴部187SG形態)
形態1-1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1位置(例えば、第1原点位置)と第2位置(例えば、第1演出位置)との間を移動可能な第1可動体(例えば、第1可動体401)と、
第1所定位置(例えば、第2原点位置)と第2所定位置(例えば、第2中間位置)との間を移動可能な第2可動体(例えば、第2可動体501)と、
前記第1可動体と前記第2可動体とを用いた可動体演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が発展前兆演出、決め前兆演出、発展演出、決め演出などを実行可能な部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体演出により、興趣を高めることができる。
形態1-2の遊技機は、形態1-1に記載の遊技機であって、
前記第1可動体(例えば、第1可動体401)の第1移動可能範囲(例えば、第1移動可能範囲E1)と前記第2可動体(例えば、第2可動体501)の第2移動可能範囲(例えば、第2移動可能範囲E2)との少なくとも一部が重なり、
前記第2所定位置(例えば、第2中間位置)は、前記第1移動可能範囲内であり、
前記第1所定位置(例えば、第2原点位置)は、前記第1移動可能範囲外であり、
前記演出実行手段は、前記第2可動体が前記第2所定位置に配置されているときに前記第1可動体を前記第2位置に移動させるとともに、該移動に伴い前記第1可動体が前記第2可動体に近接するときに前記第2可動体を前記第1所定位置に移動させることで、前記第2位置の前記第1可動体と前記第1所定位置の前記第2可動体とにより一の演出用構造体として認識可能となる特定可動体演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において合体動作制御を実行可能な部分。図10-42参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1可動体が第2可動体に近接するときに第2可動体を退避させて接触を回避しつつ、一の演出用構造体として認識可能となるので、興趣を好適に高めることができる。
形態1-3の遊技機は、形態1-1または形態1-2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1可動体を前記第2位置に移動させることで、相互に近接した前記第1可動体と前記第2可動体とにより一の演出用構造体として認識可能となる特定可動体演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において合体動作制御を実行可能な部分。図10-42(E)~(G)、図10-44(D)~(G)参照)、
前記特定可動体演出の実行後、前記第1可動体と前記第2可動体とを前記一の演出用構造体として認識可能な状態で移動させる特別可動体演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において合体上昇動作制御を実行可能な部分。図10-42(H)、図10-44(H)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1可動体と第2可動体とが一の演出用構造体として認識可能な状態となってからさらに移動することで、一の演出用構造体への注目度が高まるため、興趣を好適に高めることができる。
形態1-4の遊技機は、形態1-1~形態1-3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定可動体演出の実行前に、前記第2可動体を前記第1可動体と接触可能な特定位置に移動させる所定可動体演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において第2可動体501の上昇動作制御を実行可能な部分。図10-41(D)、図10-43(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定可動体演出により、特定可動体演出が実行されることに対する期待感を好適に高めることができる。
形態1-5の遊技機は、形態1-4に記載の遊技機であって、
前記特定可動体演出を実行するか否かを決定する演出決定手段(例えば、演出制御用CPU120がステップ187SGS278の演出種別決定処理において発展演出や決め演出を決定する部分)を備え、
前記演出実行手段は、前記演出決定手段の決定結果にかかわらず、共通の前記所定可動体演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出の実行の有無にかかわらず、発展前兆演出や決め前兆演出の実行の有無を決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定可動体演出の実行後に特定可動体演出が実行されるか否かに注目させることができる。
形態1-6の遊技機は、形態1-1~形態1-5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定可動体演出の実行前に、前記第2可動体が前記第1所定位置に位置していない場合は、該第2可動体を前記第1所定位置に移動させる制御が可能な制御手段(例えば、演出制御用CPU120が、ステップS162の原点復帰処理を実行可能な部分)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定可動体演出を好適に実行することができる。
形態1-7の遊技機は、形態1-1~形態1-6のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者の動作(操作)を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ35B)を備え、
前記演出実行手段は、前記動作検出手段にて遊技者の動作が検出されたことに基づいて実行条件が成立したときと、前記動作検出手段の検出結果によらず実行条件が成立したときに前記特定可動体演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出では該発展演出の開始から所定タイミングが経過したときに合体動作制御を開始する一方で(図10-39(B)参照)、決め演出では操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作が検出されたときに合体動作制御を開始する部分(図10-40(B)参照)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定可動体演出を実行契機が増加するので興趣が向上する。
形態1-8の遊技機は、形態1-7に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記所定可動体演出を開始してから第1期間が経過したときと、前記所定可動体演出を開始してから前記第1期間とは長さが異なる第2期間が経過したときに前記特定可動体演出を開始可能であり、
前記第2期間は、前記動作検出手段が遊技者の動作を検出可能な動作有効検出期間を含む(例えば、図10-39(B)に示すように、発展演出では、上昇動作制御を開始したタイミングta3から予め定められた第1期間が経過したタイミングta5で合体動作制御が開始されるのに対し、図10-40(B)に示すように、決め演出では、上昇動作制御を開始したタイミングtb3から第1期間とは異なる第2期間が経過したタイミングtb5で合体動作制御が開始される。つまり、遊技者が操作有効期間(tb4~tb6)のうちのいずれのタイミングで操作するか不定であることで、合体動作制御の開始タイミングが変わってくる部分。図10-40(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定可動体演出の実行契機が増加するので興趣が向上する。
形態1-9の遊技機は、形態1-1~形態1-8のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1可動体(例えば、第1可動体401)を発光可能な第1発光手段(例えば、第1可動体LED402)と、
前記第2可動体(例えば、第2可動体501)を発光可能な第2発光手段(例えば、第2可動体LED502)と、
を備え、
前記演出実行手段は、前記第1発光手段と前記第2発光手段とを発光させた後、前記特定可動体演出の実行前に、前記第1発光手段と前記第2発光手段とを消灯させる消灯演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、合体動作を実行する前のタイミングta4で第1可動体LED402及び第2可動体LED502を一斉に消灯する部分。図10-39(B)のタイミングta4、図10-40(B)のタイミングtb5)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、消灯演出により特定可動体演出が実行されることに注目させることができる。
形態1-10の遊技機は、形態1-9に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定可動体演出の実行前に、前記消灯演出を実行し、
前記特定可動体演出において、前記第1可動体が前記第2可動体に近接していないときに前記第1発光手段を発光させる一方で前記第2発光手段の消灯を維持し、前記第1可動体が前記第2可動体に近接したときに前記第2発光手段を発光させて前記第1発光手段と前記第2発光手段とによる発光演出を開始する(例えば、演出制御用CPU120が、第1可動体401の下降開始タイミングta5にて、第1可動体LED402を点灯して第1可動体401の下降を開始し、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングta6にて、第2可動体LED502を点灯して第2可動体501の下降を開始する部分(図10-36、図10-39(B)、図10-40(B)参照)。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定可動体演出の演出効果を発光演出により好適に高めることができる。
形態11の遊技機は、形態1-1~1-10のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第1可動体(例えば、第1可動体401)を前記第1位置(例えば、第1原点位置)から前記第2位置(例えば、第1演出位置)に向けて移動させるとともに、前記第2可動体(例えば、第2可動体501)を前記第1所定位置(例えば、第2原点位置)から前記第2所定位置(例えば、第2演出位置)に向けて移動させることで、前記第2位置の前記第1可動体と前記第1所定位置の前記第2可動体とにより一の所定可動体として認識可能となる所定可動体演出を実行可能である(例えば、図10-46(A)(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定可動体演出とは移動態様が異なる所定可動体演出を実行可能であるため、興趣を好適に高めることができる。
形態1-12の遊技機は、形態1-1~形態1-11のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2位置は、前記第1位置よりも下方であり、
前記第2所定位置は、前記第1所定位置よりも上方であり、
前記特定可動体演出において、前記第1可動体が前記第2可動体に近接してから前記第2可動体が前記第1所定位置に向けて移動を開始した後、前記第1可動体が前記第2位置に到達したタイミングで前記第2可動体が前記第1所定位置に到達することで、前記第1可動体と前記第2可動体とが最も近接または接触する(図10-36参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1位置から下降した第1可動体が近接してから第2可動体が下降を開始した後、第1可動体と第2可動体との下降が一斉に停止したタイミングで第1可動体と第2可動体とが最も近接または接触するので、下降途中で第1可動体と第2可動体とが接触して破損することを抑制できる。また、第1可動体と第2可動体とにより一の演出用構造体として認識可能となるまでの期間を極力引き延ばすことができるため、意外性を高めることができる。
形態2-1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
第1位置(例えば、第1原点位置)と第2位置(例えば、第1演出位置)との間を移動可能であり、所定シンボルとして認識可能な可動体(例えば、第1可動体401)と、
前記可動体を移動させるための複数の機構部(例えば、カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441Fなど)と、
前記可動体を前記第2位置へ移動させる可動体演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出などにおいて合体動作制御を実行可能な部分)と、
を備え、
前記複数の機構部は、
前記可動体の前記第1位置から前記第2位置への移動に伴い第1状態(例えば、図10-32(A)参照)から第2状態(例えば、図10-34(A)参照)に変化可能であり、
前記第1状態において遊技者から視認困難であり、前記第2状態において遊技者から視認可能となり、
前記可動体演出の実行に伴い前記第2状態に変化することにより、前記所定シンボルとは異なる特定シンボルとして認識可能に形成される(例えば、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴って各機構部が第1状態から第2状態に変化することによって各装飾D1~D4が適宜位置に配置されることで、所定シンボル(例えば、「合」の文字を表示する表示体)として認識可能な第1可動体401とは異なるとともに、演出画像Z1と同一または類似する一のシンボルとして認識可能となる。図10-34(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体の第2位置への移動に伴い遊技者から視認可能となる複数の機構部により、所定シンボルとは異なる特定シンボルとして認識可能に形成されるので、可動体と複数の機構部とにより可動体演出の興趣を好適に高めることができる。
形態2-2の遊技機は、形態2-1に記載の遊技機であって、
前記複数の機構部の表面に演出表示部(例えば、装飾D1~D4)が設けられ、
前記可動体の前記第2位置への移動に伴い前記第2状態に変化した前記複数の機構部各々に設けられた演出表示部により、前記特定シンボルとして一の演出表示部が認識可能に形成される(例えば、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴って各機構部が第1状態から第2状態に変化することにより、各装飾D1~D4により、第1可動体401の「合」(所定シンボル)とは異なるとともに、演出画像Z1と同一または類似する特定シンボルが構成される。図10-34(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の機構部の形態を複雑化することなく、複数の演出表示部により一のシンボルを容易に認識させることができる。
形態2-3の遊技機は、形態2-1または形態2-2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特定シンボルとして認識可能な演出画像を表示する特定表示演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、スーパーリーチ演出に発展したことを報知する報知演出において演出画像Z1を表示可能な部分。図10-35(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定表示演出にて特定シンボルが表示されることがあるため、可動体演出における特定シンボルの認識を好適に高めることができる。
形態2-4の遊技機は、形態2-1~形態2-3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記複数の機構部は、
前記可動体に動力を伝達するための動力伝達部材(例えば、駆動アーム416など)と、
前記可動体の移動を案内するための案内部材(例えば、第2レール部材432や第1レール部材441など)と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、動力伝達部材や案内部材を利用して特定シンボルを形成することができる。
形態2-5の遊技機は、形態2-1~形態2-4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体の移動態様または前記可動体の位置に応じて、前記特定シンボルの認識度合いが変化する(例えば、各機構部(カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F)が図10-32(A)に示す第1状態より、図10-34(A)に示す第2状態の方が演出画像Z1と同一または類似する特定シンボルとしての認識度合いが高い)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定シンボルとしての見え方に変化が生じるため興趣が向上する。
形態2-6の遊技機は、形態2-1~形態2-5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体は、
前記第1位置と前記第2位置との間を移動可能な第1可動体(例えば、第1可動体401)と、
第1所定位置と第2所定位置との間を移動可能な第2可動体(例えば、第2可動体501)と、
を含み、
前記第1可動体(例えば、第1可動体401)の第1移動可能範囲(例えば、第1移動可能範囲E1)と前記第2可動体(例えば、第2可動体501)の第2移動可能範囲(例えば、第2移動可能範囲E2)との少なくとも一部が重なり、
前記第2所定位置(例えば、第2中間位置)は、前記第1移動可能範囲内であり、
前記第1所定位置(例えば、第2原点位置)は、前記第1移動可能範囲外であり、
前記演出実行手段は、前記第2可動体が前記第2所定位置に配置されているときに前記第1可動体を前記第2位置に移動させるとともに、該移動に伴い前記第1可動体が前記第2可動体に近接するときに前記第2可動体を前記第1所定位置に移動させることで、前記第2位置の前記第1可動体と前記第1所定位置の前記第2可動体とにより一の演出用構造体として認識可能となる特定可動体演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において合体動作制御を実行可能な部分。図10-42参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1可動体が第2可動体に近接するときに第2可動体を退避させて接触を回避しつつ、一の演出用構造体として認識可能となるので、興趣を好適に高めることができる。
形態2-7の遊技機は、形態2-1~形態2-6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体は、
前記第1位置と前記第2位置との間を移動可能な第1可動体(例えば、第1可動体401)と、
第1所定位置と第2所定位置との間を移動可能な第2可動体(例えば、第2可動体501)と、
を含み、
前記演出実行手段は、
前記第1可動体を前記第2位置に移動させることで、相互に近接した前記第1可動体と前記第2可動体とにより一の演出用構造体として認識可能となる特定可動体演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において合体動作制御を実行可能な部分。図10-42(E)~(G)、図10-44(D)~(G)参照)、
前記特定可動体演出の実行後、前記第1可動体と前記第2可動体とを前記一の演出用構造体として認識可能な状態で移動させる特別可動体演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において合体上昇動作制御を実行可能な部分。図10-42(H)、図10-44(H)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1可動体と第2可動体とが一の演出用構造体として認識可能な状態となってからさらに移動することで、一の演出用構造体への注目度が高まるため、興趣を好適に高めることができる。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には入賞球装置6Aが設けられており、該入賞球装置6Aの右側方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方3箇所と可変入賞球装置6Bの上方1箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bとの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の下方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。遊技機用枠3における画像表示装置5の上方位置にはメインランプ9aが設けられており、該メインランプ9aの左右には、遊技領域を包囲するように枠ランプ9bが設けられている。更に、遊技盤2における特別可変入賞球装置7の近傍位置にはアタッカランプ9cが設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では画像表示装置5の上方位置)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。また、可動体32には、可動体ランプ9dが設けられている。該可動体ランプ9dと前述したメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9cとは纏めて遊技効果ランプ9と呼称する場合がある。尚、これらメインランプ9a、枠ランプ9b、アタッカランプ9c、可動体ランプ9dは、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。尚、遊技機用枠3には、上皿とは別に、上皿満タン時に賞球が払い出される払出部(打球供給皿)を設けてもよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ31が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ31は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー50Aが取付けられている。セキュリティカバー50Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー50Aは、短片50Aaおよび長片50Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組合せて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
電源基板17には、電源スイッチ91が接続されており、該電源スイッチ91を操作する(ON状態にする)ことによって、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17から主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチ92に対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ31、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1~6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0~65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2~設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1~6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4~6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1~3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4~6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部187SGに関する説明)
次に、本実施の形態における特徴部187SGとしてのパチンコ遊技機1について、図10-1~図10-47に基づいて説明する。尚、以下においては、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と同様または形態や配置位置等が異なるが同様の機能を有する構成については、同様の符号を付すことにより詳細な説明を省略し、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と異なる点について主に説明する。
まず、特徴部187SGにおけるパチンコ遊技機1について、図10-1~図10-3に基づいて説明する。図10-1は、特徴部187SGとしてのパチンコ遊技機を示す正面図である。図10-2は、特徴部187SGとしてのパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。図10-3は、(A)は各演出装置が原点位置に位置している状態、(B)は演出位置へ移動した状態の演出ユニットを示す正面図である。
図10-1に示すように、特徴部187SGにおけるパチンコ遊技機1には、第1演出装置400、第2演出装置500、第3演出装置600及び第4演出装置700が設けられている。図10-3に示すように、画像表示装置5と、第1演出装置400、第2演出装置500、第3演出装置600及び第4演出装置700は、四角枠状のベース部材301に対し組付けられ演出ユニット300として一体化されている。演出ユニット300が遊技盤2の背面側に取付けられた状態において、第1演出装置400、第2演出装置500、第3演出装置600及び第4演出装置700は、遊技盤2と画像表示装置5との間に配置される。また、ベース部材301の中央の開口からは画像表示装置5の表示領域が視認可能とされる。
(演出装置)
次に、第1演出装置400と第2演出装置500について、図10-4~図10-10に基づいて説明する。図10-4は、(A)は第1演出装置及び第2演出装置の各可動体が原点位置に位置している状態、(B)は合体状態、(C)は合体上昇状態を示す正面図である。図10-5は、第1演出装置及び第2演出装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図10-6は、第1演出装置及び第2演出装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図10-7は、(A)は第1演出装置の機構部を示す縦断面図、(B)は(A)のA-A断面図である。図10-8は、(A)は第2演出装置の機構部を示す縦断面図、(B)は(A)のB-B断面図である。図10-9は、(A)は第3演出装置の可動体が原点位置に位置している状態、(B)は中間位置に位置している状態、(C)は演出位置に位置している状態を示す正面図である。図10-10は、(A)は第4演出装置の可動体が原点位置に位置している状態、(B)は演出位置に位置している状態を示す正面図である。
図10-3及び図10-4に示すように、第1演出装置400は、「合」の文字を認識可能な第1可動体401を有し、画像表示装置5の上方の第1原点位置(図10-3(A)参照)と、該第1原点位置の下方であって画像表示装置5の前面上部の第1演出位置(図10-3(B)参照)との間で上下方向に移動可能とされている。
第2演出装置500は、「体」の文字を認識可能な第2可動体501を有し、画像表示装置5の下方の第2原点位置(図10-3(A)参照)と、該第2原点位置の上方であって画像表示装置5の前面下部の第2演出位置(図10-3(B)参照)との間で上下方向に移動可能とされている。
図10-4(A)に示すように、第1可動体401と第2可動体501とは、それぞれが第1原点位置、第2原点位置に位置する状態において、画像表示装置5の上下位置に互いに対向するように配置されている。また、図10-4(B)に示すように、第2可動体501が第2原点位置に位置している状態で第1可動体401が第1演出位置へ移動したときに、画像表示装置5の前面下部にて第1可動体401が第2可動体501に近接して、「合体」という単語を表示する一の演出用構造体として認識可能となる。
また、図10-4(C)に示すように、第1可動体401が第1原点位置と第1演出位置との間の第1中間位置に移動し、かつ、第2可動体501が第2演出位置に移動したときに、画像表示装置5の前面中央部にて第1可動体401が第2可動体501に近接して、「合体」という単語からなる一の演出用構造体として認識可能となる。
(第1演出装置400)
図10-5~図10-7に示すように、第1演出装置400は、ベース部材410と、ベース部材410の前面側において該ベース部材410に対し移動可能に設けられた第1可動体401と、第1可動体401を移動させるための機構部と、を主に有する。また、ベース部材410には、第1可動体401を第1原点位置にて検出可能な第1原点位置センサ403(図10-2参照)と、第1可動体401を後述する第1中間位置にて検出可能な第1中間位置センサ404(図10-2参照)と、が設けられている。
第1可動体401は、図10-7に示すように、非透過性を有するベース部材401Aと、透過性を有するカバー部材401Bと、ベース部材401Aとカバー部材401Bとの間に設けられるLED基板401Cと、を有する。LED基板401Cの前面には、左右方向に列設された複数の第1可動体LED402(図10-2参照)が上下方向にわたり複数段配設されており、これら複数の第1可動体LED402からの光が前面側のカバー部材を透して拡散して出射されることで、第1可動体401の前面が発光するようになっている。
第1可動体401を移動させるための機構部は、駆動源の動力を第1可動体401に伝達するための駆動機構部と、第1可動体401の移動を案内する第1案内機構部及び第2案内機構部と、を有する。
駆動機構部は、ベース部材410の背面側に取付けられ、第1可動体401を駆動する駆動源である第1可動体モータ411と、ベース部材410の前面側にて第1可動体モータ411の駆動軸411Aに固着された第1ギヤ部材412と、ベース部材410の前面に前後方向を向く回転軸周りに回動可能に設けられ、第1ギヤ部材412に噛合する第2ギヤ部材と413と、ベース部材410の前面に前後方向を向く回転軸周りに回動可能に設けられ、第2ギヤ部材413に噛合する第3ギヤ部材414と、ベース部材410の前面左側に突設された前後方向を向く回動軸415に回動可能に軸支された駆動アーム416と、を有する。
駆動アーム416における回動軸415の近傍には長孔417が形成されており、この長孔417には、第3ギヤ部材414の前面周縁に突設された連結軸418が挿入されている。また、駆動アーム416の右端には長孔419が形成され、この長孔419には、第1可動体401の背面上部に突設された前後方向を向く連結軸420が挿入されている。よって、第1可動体モータ411により第1ギヤ部材412、第2ギヤ部材413、第3ギヤ部材414が回転し、該第3ギヤ部材414の回転により連結軸418が回動することにより駆動アーム416が回動軸415を中心として回動し、これにより第1可動体401が上下方向に移動するようになっている。また、駆動アーム416は、コイルバネ421により上方に向けて回動する方向に常時付勢されている。
第1案内機構部は、ベース部材410の左右方向の略中央位置に形成された上下方向を向く長孔430と、長孔430に挿入可能な上下の案内軸431Aを介して該長孔430に対し上下方向に摺動可能に設けられた第1レール部材431と、第1可動体401の背面に取付けられる第2レール部材432と、第1レール部材431と第2レール部材432とに摺動可能に挟持された中間レール部材432Aと、を主に有する。また、第2レール部材432の前面側には、第1レール部材431に取付けられるカバー部材433が配置されており、第2レール部材432の前面側を被覆している。
第2案内機構部は、ベース部材410の右側に形成された長孔440と、長孔440に挿入可能な案内軸441Aを介して該長孔440に対し長手方向に摺動可能に設けられた第1レール部材441と、左端が第1可動体401の背面に突設された前後方向を向く連結軸443に回動可能に軸支され、第1レール部材441とベース部材410との間に配置された第2レール部材442と、を主に有する。第2レール部材442には長孔444が形成されており、該長孔444に第1レール部材441の背面に突設された前後方向を向く案内軸445が挿入されることで、第1レール部材441に対し第2レール部材442が摺動可能とされている。
また、第2レール部材442は、一端がベース部材410に係止され、他端が第2レール部材442に係止された引張バネ446により、案内軸441Aが長孔444の右端に向けて移動するように常時付勢されている。
第1可動体401の背面下部には、平坦面状の接触面が下面に設けられた接触部450が設けられている。また、接触部450の上方には、配線カバー434が取付けられている。
このように構成された第1演出装置400は、図10-4(A)に示すように、第1可動体401が第1原点位置に位置している第1初期状態と、図10-4(B)に示すように、第1可動体401が第1演出位置に位置している第1演出状態と、図10-4(C)に示すように、第1可動体401が第1原点位置と第1演出位置との間の第1中間位置に位置している第1中間演出状態と、に変化可能とされている。
第1演出装置400は、第1初期状態において、駆動アーム416と、第2案内機構部の第1レール部材441及び第2レール部材442とは横方向を向いた状態でベース部材410の前面側に重なっている。また、第1案内機構部の第1レール部材431、中間レール部材432A及び第2レール部材432は前後に重なった状態で長孔430の前側に重なり、第2案内機構部の第1レール部材441と第2レール部材442とは前後に重なっている。また、第1案内機構部の第1レール部材431、中間レール部材432A及び第2レール部材432は第1可動体401により被覆されている。
この状態で、第1可動体モータ411により駆動アーム416が回動軸415を中心として下方に向けて回動することで、第1可動体401が下方向に向けて移動する。このとき、長孔430に対し第1レール部材431が下方にスライド移動した後、第1レール部材431に対し中間レール部材432Aを介して第2レール部材432が下方にスライド移動することで、第1可動体401が下方向へ向けて案内される。
一方、第1可動体401が下方向に向けて移動すると、第1レール部材441が案内軸441Aを中心として下方に回動しながら、案内軸441Aが長孔444の左側に向けてスライド移動する。その後、第1レール部材441に対し第2レール部材442が下方にスライド移動する。
このように、第1案内機構部は、第1可動体401が駆動アーム416の回動により上下動するときに上下方向への移動を案内する機能を有する。また、第1案内機構部が複数のレール部材(第1レール部材431、中間レール部材432A及び第2レール部材432)からなることで、第1可動体401の下方への移動に伴い第1レール部材431、中間レール部材432A及び第2レール部材432が伸長すると、第1可動体401の左右方向にがたつきが生じやすくなる。よって、第2案内機構部は、駆動アーム416が軸支される連結軸420とは異なる位置に配置された連結軸443に第2レール部材442が軸支されることで、第1可動体401の左右方向へのがたつきを抑制して上下方向への案内を補助する機能を有する。また、コイルバネ421により第1可動体401を上方へ付勢することで、第1可動体401を上方に移動するときに第1可動体モータ411にかかる負荷を軽減する。
また、図10-4(B)に示すように、第1可動体401が第1演出位置まで移動したときに、長孔430と第1可動体401との間に第1案内機構部の第1レール部材431(カバー部材433)が位置し、この上下方向を向く第1レール部材431の左右側には、駆動アーム416の一部と第1レール部材441とが略左右対称に配置される。また、第1レール部材431の前面側に配置されるカバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の右側の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F及びベース部材410における長孔430の周辺に正面視逆T字状に設けられる所定部410F(図10-4(B)(C)、図10-5において斜線で示す領域)には、後述する装飾D1~D4が施されている。
(第2演出装置500)
図10-5、図10-6、図10-8に示すように、第2演出装置500は、ベース部材510と、ベース部材510の前面側において該ベース部材510に対し移動可能に設けられた第2可動体501と、第2可動体501を移動させるための機構部と、を主に有する。また、ベース部材510には、第2可動体501を第2原点位置にて検出可能な第2原点位置センサ503(図10-2参照)が設けられている。
第2可動体501は、図10-8に示すように、非透過性を有するベース部材501Aと、透過性を有するカバー部材501Bと、ベース部材501Aとカバー部材501Bとの間に設けられるLED基板501Cと、を有する。LED基板の前面には、左右方向に列設された複数の第2可動体LED502(図10-2参照)が上下方向にわたり複数段配設されており、これら複数の第2可動体LED502からの光が前面側のカバー部材を透して拡散して出射されることで、第2可動体501の前面が発光するようになっている。
第2可動体501を移動させるための機構部は、駆動源の動力を第2可動体501に伝達するための駆動機構部と、第2可動体501の移動を案内する案内機構部と、を有する。
駆動機構部は、ベース部材510の背面側に取付けられ、第2可動体501を駆動する駆動源である第2可動体モータ511と、ベース部材510の前面側にて第2可動体モータ511の駆動軸511Aに固着された第1ギヤ部材512と、ベース部材510の前面に前後方向を向く回転軸周りに回動可能に設けられ、第1ギヤ部材512に噛合する第2ギヤ部材と513と、ベース部材510の前面左側に突設された前後方向を向く回動軸515に回動可能に軸支された駆動アーム516と、を有する。
駆動アーム516における回動軸515の近傍には長孔517が形成されており、この長孔517には、第2ギヤ部材513の前面周縁に突設された連結軸518が挿入されている。また、駆動アーム516の右端には長孔519が形成され、この長孔519には、第2可動体501の背面下部に突設された前後方向を向く連結軸520が挿入されている。よって、第2可動体モータ511により第1ギヤ部材512、第2ギヤ部材513が回転し、該第2ギヤ部材513の回転により連結軸518が回動することにより駆動アーム516が回動軸515を中心として回動し、これにより第2可動体501が上下方向に移動するようになっている。また、駆動アーム516は、コイルバネ521により上方に向けて回動する方向に常時付勢されている。
案内機構部は、ベース部材510の左右方向の略中央位置に形成された上下方向を向く固定レール部材530と、第2可動体501の背面に取付けられ、固定レール部材530に対し上下方向に摺動可能に設けられた摺動レール部材531と、固定レール部材530と摺動レール部材531とに摺動可能に挟持された中間レール部材532と、を主に有する。また、ベース部材510の固定レール部材530の上部には、第1可動体401の接触部450に接触可能なゴム材等からなる緩衝部材550が設けられている。
このように構成された第2演出装置500は、図10-9(A)に示すように、第2可動体501が第2原点位置に位置している第2初期状態と、図10-9(C)に示すように、第2可動体501が第2演出位置に位置している第2演出状態と、図10-9(B)に示すように、第2可動体501が第2原点位置と第2演出位置との間の第2中間位置に位置している第2中間演出状態と、に変化可能とされている。
第2演出装置500は、第2初期状態において、固定レール部材530と摺動レール部材531とが前後に重なり、第2可動体501の背面側に位置して第2可動体501により前面側が被覆されている。そして、第2可動体モータ511により駆動アーム516が回動軸515を中心として上方に向けて回動することで、第2可動体501が上方向に向けて移動する。このとき、固定レール部材530に対し摺動レール部材531が上方にスライド移動することで、第2可動体501が上方向へ向けて案内される。
(第3演出装置600)
図10-9に示すように、第3演出装置600は、左右のベース部材610L,610Rと、ベース部材610L,610Rの前面側において該ベース部材610L,610Rに対し移動可能に設けられた第3可動体601L,601Rと、第3可動体601L,601Rを移動させるための第3駆動体モータ611L,611R(図10-2参照)や該第3駆動体モータ611L,611Rの動力を第3可動体601L,601Rに伝達する伝達部材を含む駆動機構部と、第3可動体601L,601Rの左右方向への移動を案内する案内機構部と、を主に有する。尚、駆動機構部と案内機構部の詳細は省略する。また、ベース部材610L,610Rには、第3可動体601L,601R各々を第3原点位置にて検出可能な第3原点位置センサ603L,603R(図10-2参照)が設けられている。
第3可動体601L,601Rは、特に図示しないが、非透過性を有するベース部材と、透過性を有するカバー部材と、ベース部材とカバー部材との間に設けられるLED基板と、を有する。LED基板の前面には、左右方向に列設された複数の第3可動体LED602(図10-2参照)が複数配設されており、これら複数の第3可動体601L,601Rからの光が前面側のカバー部材を透して拡散して出射されることで、第3可動体601L,601Rの前面に複数形成された円形の発光部が発光するようになっている。
第3可動体601Lと第3可動体601Rは、左右に離れて配置され、上下方向の略中央位置に配置される第1可動部620と、第1可動部620の上下に前後方向を向く回動軸(図示略)を中心として回動可能に設けられた第2可動部621A,621Bと、第2可動部621A,621Bの上下に前後方向を向く回動軸(図示略)を中心として回動可能に設けられた第3可動部622A,622Bと、を各々有している。
このように構成された第3演出装置600L,600Rは、図10-9(A)に示すように、第3可動体601L,601Rが、第1可動部620を中心として、上下の第2可動部621A,621B及び第3可動部622A,622Bが内側に向けて直線状に屈曲して、正面視略逆「く」の字及び「く」の字状をなし、ベース部材610L,610Rの前面側に重複する第3原点位置に位置する第3初期状態と、図10-9(C)に示すように、第1可動部620を中心として、上下の第2可動部621A,621B及び第3可動部622A,622Bが内側に向けて直線状に屈曲し、かつ、第2可動部621A,621Bに対し第3可動部622A,622Bが屈曲して、正面視略逆「C」の字及び「C」の字状をなし、第3演出位置に位置する第3演出状態と、図10-9(B)に示すように、第1可動部620と上下の第2可動部621A,621B及び第3可動部622A,622Bとが上下方向に直線状に配置され、第3原点位置と第3演出位置との間の第3中間位置に位置する第3中間演出状態と、に変化可能とされている。
つまり、第3可動体601L,601Rは、第3原点位置と第3演出位置との間で左右方向に移動可能とされ、第3原点位置と第3中間位置との間を移動するときに変形し、さらに第3中間位置と第3演出位置との間を移動するときに変形する。よって、図10-9(A)に示す第3初期状態と、図10-9(B)に示す中間演出状態と、図10-9(C)に示す第3演出状態とにおいて、画像表示装置5の表示領域を囲む形状が異なるようになっている。
(第4演出装置700)
図10-10に示すように、第4演出装置700は、上下に配置され互いに連結されたベース部材710L,710Hと、ベース部材710L,710Hに上下部が左右方向に移動可能に支持された第4可動体701L,701Rと、第4可動体701L,701Rを移動させるための第4駆動体モータ711L,711R(図10-2参照)や該第4駆動体モータ711L,711Rの動力を第4可動体701L,701Rに伝達する伝達部材を含む駆動機構部と、第4可動体701L,701Rの左右方向への移動を案内する案内機構部と、を主に有する。尚、駆動機構部と案内機構部の詳細は省略する。また、ベース部材710L,710Hには、第4可動体701L,701R各々を第4原点位置にて検出可能な第4原点位置センサ703L,703R(図10-2参照)が設けられている。
このように構成された第4演出装置700は、図10-10(A)に示すように、第4可動体701L,701Rが左右に離れて配置される第4原点位置に位置する第4初期状態と、図10-10(B)に示すように、第4可動体701L,701Rが第4演出位置に位置する第4演出状態と、に変化可能とされている。つまり、第4可動体701L,701Rは、第4原点位置と第4演出位置との間で左右方向に移動可能とされ、第4演出位置において互いに近接(または当接)して一の演出用構造体として認識可能となる。
図10-11(A)は、本特徴部187SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図10-11(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図10-11(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図10-11(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図10-11(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図10-11(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図10-12は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図10-12に示すように、本特徴部187SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1~MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、遊技制御カウンタ設定部(図示略)に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1~MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」~「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」~「13」の範囲の値をとる。
図10-13(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部187SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部187SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部187SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部187SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部187SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図10-13(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部187SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部187SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図10-14(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部187SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部187SGにおける大当り種別について、図10-14(B)を用いて説明すると、本特徴部187SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。そして、「確変大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるランドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「確変大当りC」「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称し、「確変大当りC」を2ラウンド(2R)確変大当りと呼称する場合がある。
また、特に図示はしないが、本特徴部187SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が0.1秒となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
確変大当りの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部187SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図10-14(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」~「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図10-14(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図10-15は、本特徴部187SGにおける変動パターンを示している。本特徴部187SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部187SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部187SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1-1)も含まれている。
図10-15に示すように、本特徴部187SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部187SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図10-16は、本特徴部187SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部187SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図10-16に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1-2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)とPB1-3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とPB1-4(スーパーリーチγ大当りの変動パターン)とPB1-5(スーパーリーチδ大当りの変動パターン)とから決定する。
また、可変表示結果が確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1-1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1-2(スーパーリーチα大当りの変動パターン)とPB1-3(スーパーリーチβ大当りの変動パターン)とPB1-4(スーパーリーチγ大当りの変動パターン)とPB1-5(スーパーリーチδ大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図10-17に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1-1に対する判定値の割当て数は同一である一方で、PB1-2、PB1-3、PB1-4、PB1-5に対する判定値の割当て数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1-1に2個、PB1-2に45個、PB1-3に150個、PB1-4に300個、PB1-5に500個の判定値がそれぞれ割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1-1に2個、PB1-2に30個、PB1-3に135個、PB1-4に315個、PB1-5に515個の判定値がそれぞれ割り当てられている。つまり、本特徴部187SGでは、可変表示結果が確変大当りである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチγ、δの変動パターンであるPB1-4またはPB1-5に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1-1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部187SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1-1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチγはずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチδはずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1-2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチγはずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチδはずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1-3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチγはずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチδはずれの変動パターン)とから決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1-4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2-1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2-2(スーパーリーチαはずれの変動パターン)とPA2-3(スーパーリーチβはずれの変動パターン)とPA2-4(スーパーリーチγはずれの変動パターン)とPA2-5(スーパーリーチδはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部187SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1-1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1-2、PA1-3、PA1-4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
尚、図10-16に示すように、本特徴部187SGにおけるスーパーリーチαの可変表示(変動パターンPA2-2、PB1-2の可変表示)は、特図可変表示時間が40秒であり、スーパーリーチβの可変表示(変動パターンPA2-3、PB1-3の可変表示)は、特図可変表示時間が50秒であり、スーパーリーチγの可変表示(変動パターンPA2-4、PB1-4の可変表示)は、特図可変表示時間が60秒であり、スーパーリーチδの可変表示(変動パターンPA2-5、PB1-5の可変表示)は、特図可変表示時間が60秒である。
そして、図10-16に示すように、本特徴部187SGにおける各可変表示の大当り期待度としては、スーパーリーチδの大当り期待度が最も高く設定されており、以降、スーパーリーチγ、スーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチ、非リーチの順に大当り期待度が高く設定されている(本特徴部187SGにおける各可変表示での大当り期待度:スーパーリーチδ>スーパーリーチγ>スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ>非リーチ)。
図10-17は、図8に示された演出制御プロセス処理の一部を示すフローチャートである。特徴部187SGにおける演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理を実行した後(ステップS161)、第1可動体401が第1原点位置に位置していないことを示す第1原点復帰処理フラグ、第2可動体501が第2原点位置に位置していないことを示す第2原点復帰処理フラグ、第3可動体601L,601Rが第3原点位置に位置していないことを示す第3原点復帰処理フラグ、第4可動体701L,701Rが第4原点位置に位置していないことを示す第4原点復帰処理フラグのいずれかがオン状態である場合に、オン状態の復帰処理フラグに対応する可動体を原点位置に復帰させる可動体原点復帰処理を実行する(ステップS162)。その後、ステップS170~177のいずれかに進む。
図10-18は、図10-17に示された演出制御プロセス処理における可動体原点復帰処理を示すフローチャートである。可動体原点復帰処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可動体401の動作を制限することを示す第1可動体動作制限フラグ、第2可動体501の動作を制限することを示す第2可動体動作制限フラグ、第3可動体601L,601Rの動作を制限することを示す第3可動体動作制限フラグ、第4可動体701L,701Rの動作を制限することを示す第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態であるか否かを判定し(ステップ187SGS201)、いずれかがオン状態である場合、つまり、すでに可動体の動作が制限されている場合は(ステップ187SGS201;Y)、当該可動体原点復帰処理を終了する。第1~4可動体動作制限フラグのいずれもオン状態でない場合は(ステップ187SGS201;N)、原点復帰プロセスタイマが動作中であるか否かを判定する(ステップ187SGS202)。原点復帰プロセスタイマが動作中である場合、つまり、可動体原点復帰処理の実行中である場合は(ステップ187SGS202;Y)、ステップ187SGS208に進み、原点復帰プロセスタイマが動作中でない場合、つまり、可動体原点復帰処理の実行中ではない場合は(ステップ187SGS202;N)、第1可動体401を第1原点位置に復帰させる処理を行うことを示す第1原点復帰処理フラグ、第2可動体501を第2原点位置に復帰させる処理を行うことを示す第2原点復帰処理フラグ、第3可動体601L,601Rを第3原点位置に復帰させる処理を行うことを示す第3原点復帰処理フラグ、第4可動体701L,701Rを第4原点位置に復帰させる処理を行うことを示す第4原点復帰処理フラグのいずれかがオン状態であるか否かを判定する(ステップ187SGS203)。
第1~4原点復帰処理フラグのいずれもオン状態でない場合は(ステップ187SGS203;N)、当該可動体原点復帰処理を終了する。第1~4原点復帰処理フラグのいずれかがオン状態である場合は(ステップ187SGS203;Y)、オン状態の第1~4原点復帰処理フラグに対応する可動体を原点位置に復帰させるための原点復帰プロセステーブルを選択し読み出してセットした後(ステップ187SGS204)、選択した原点復帰プロセステーブルのプロセスデータにおける原点復帰プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS205)。次いで、原点復帰処理フラグをオフにして(ステップ187SGS206)、セットした原点復帰処理プロセステーブルの原点復帰処理プロセスデータの内容(可動体動作制御実行データ)に従って、対応する可動体を原点位置に復帰させる制御を開始し(ステップ187SGS207)、当該可動体原点復帰処理を終了する。
尚、ステップ187SGS203において複数の可動体に対応する原点復帰処理フラグがオン状態である場合、該当する複数の可動体を動作させるための原点復帰プロセステーブルが選択される。また、複数の可動体の原点復帰処理を行う場合は、全てを一斉に行うようにしてもよいし、一の可動体の原点復帰処理が終了した後、他の可動体の原点復帰処理を行うようにしてもよい。
ステップ187SGS202において、原点復帰プロセスタイマが動作中である場合、つまり、可動体原点復帰処理の実行中である場合は(ステップ187SGS202;Y)、原点復帰のプロセスを変更するための原点復帰プロセスタイマの値を-1する(ステップ187SGS208)。そして、原点復帰プロセスタイマがタイマアウト(値が0になる)していない場合には(ステップ187SGS209;N)、原点復帰処理プロセステーブルの原点復帰処理プロセスデータの内容(原点復帰制御実行データ)に従って、対応する可動体を原点位置に復帰させる制御を継続する。原点復帰プロセスタイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には(ステップ187SGS209;Y)、原点復帰処理の実行により第1原点位置センサ403、第2原点位置センサ503、第3原点位置センサ603L,603R、第4原点位置センサ703L,703Rの全てがオフになっているか否かを判定する(ステップ187SGS211)。
第1原点位置センサ403、第2原点位置センサ503、第3原点位置センサ603L,603R、第4原点位置センサ703L,703Rの全てがオフになっている場合は(ステップ187SGS211;Y)、第1~4可動体が全て原点位置に復帰したとして、当該可動体原点復帰処理を終了する。第1原点位置センサ403がオフでない、つまり、第1可動体401が第1原点位置に復帰していないとして第1可動体動作制限フラグをオンし、第2原点位置センサ503がオフでない、つまり、第2可動体501が第2原点位置に復帰していないとして第2可動体動作制限フラグをオンし、第3原点位置センサ603L,603Rがオフでない、つまり、第3可動体601L,601Rが第3原点位置に復帰していないとして第3可動体動作制限フラグをオンし、第4原点位置センサ703L,703Rがオフでない、つまり、第4可動体701L,701Rが第4原点位置に復帰していないとして第4可動体動作制限フラグをオンとし、当該可動体原点復帰処理を終了する。
図10-19は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグオン状態であるか否かを判定する(ステップ187SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ187SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1-0」~「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ187SGS272)。尚、バッファ番号「1-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ187SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ187SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ187SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ187SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ187SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ109SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2-0」~「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ187SGS274)。尚、バッファ番号「2-0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2-4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2-3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ187SGS272またはステップ187SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ187SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ187SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部187SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示における変動パターンがスーパーリーチ変動パターンであるか否かを確認し(ステップ187SGS277)、スーパーリーチ変動パターンであるときには、図10-20に示す演出種別決定処理を実施して、当該可変表示において後述する発展前兆演出や決め前兆演出を実行するか否かや、後述する発展演出及び決め演出における演出パターン(演出種別)を決定する(ステップ187SGS278)。尚、本特徴部187SGでは、演出種別決定処理において、後述する発展前兆演出や決め前兆演出の実行の有無や発展演出及び決め演出の演出パターンを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記演出以外に、例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告演出、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の予告演出の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すればよい。
(スーパーリーチ中の演出)
図10-21に示すように、演出制御用CPU120は、スーパーリーチα,β,γ,δの変動パターンに基づく飾り図柄の可変表示では、可変表示演出として、可変表示を開始した後、可変表示態様をノーマルリーチ表示態様としたことに基づきノーマルリーチ演出を行い、その後、可変表示態様をスーパーリーチ表示態様としたことに基づきスーパーリーチ演出を行い、スーパーリーチ演出の終了後に飾り図柄の可変表示を終了する。
また、演出制御用CPU120は、スーパーリーチα,β,γ,δの変動パターンにおけるノーマルリーチ演出において、スーパーリーチ演出に発展することを示唆する発展演出を実行可能であるとともに、スーパーリーチ演出において、可変表示結果が大当りになるか否かを報知する決め演出を実行する。また、発展演出の前に、発展演出が行われることを示唆する発展前兆演出を実行可能である。また、決め演出の前に、決め演出が行われることを示唆する決め前兆演出を実行可能である。
これら発展前兆演出、発展演出、決め前兆演出、決め演出は、画像表示装置5による表示演出と、第1可動体LED402、第2可動体LED502、第3可動体LED602による発光演出と、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701R等を用いた可動体演出と、による複合演出とされている。尚、各種演出内容の詳細は後述する。また、スーパーリーチα,β,γ,δでは、各々異なる種別のスーパーリーチ演出が実行されるようになっていてもよいし、類似する種別のスーパーリーチ演出が実行されるようになっていてもよい。また、スーパーリーチの種別は上記4種類に限定されるものではなく、3種類以下でもよいし、5種類以上でもよい。また、上記複合演出は複数のうち少なくとも一のスーパーリーチにて実行可能とされていればよい。
図10-20に示すように、本特徴部187SGの演出種別決定処理において演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップ187SGS251)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本特徴部187SGでは、前兆演出、発展演出及び決め演出の対象がスーパーリーチであるので、具体的には、可変表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当り)またははずれのいずれであるのかを可変表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがスーパーリーチであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すればよい。尚、前兆演出、発展演出及び決め演出の対象として確変大当りCの場合を除外してもよい。
そして、前兆演出決定用乱数を抽出するとともに、図10-22に示す前兆演出種別決定用テーブルを用いて発展前兆演出の実行の有無を決定する(ステップ187SGS252)。
尚、本特徴部187SGでは、前兆演出決定用乱数は、1~100の範囲の乱数とされていて1~100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、前兆演出決定用乱数の判定値数の1~100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆演出決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら前兆演出決定用乱数を生成するための前兆演出決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、該前兆演出決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
前兆演出種別決定用テーブルにおいては、図10-22に示すように、「非実行」、「実行」のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、はずれとなる場合、のそれぞれに異なる判定値が、図10-22に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「非実行」に対して20個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して80個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「非実行」に対して40個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して60個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がはずれとなる場合については、「非実行」に対して80個の判定値が割り当てられ、「実行」に対して20個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当り、非確変大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりも前兆演出が実行され易くなっている。また、確変大当りである場合については、非確変大当りの場合よりも前兆演出が実行され易くなっている。
図10-20に戻り、ステップ187SGS253においては、ステップ187SGS252において発展前兆演出の実行を決定したか否かを判定し、発展前兆演出の実行を決定していない場合には(ステップ187SGS253;N)、ステップ187SGS255に進む。一方、発展前兆演出の実行を決定した場合には(ステップ187SGS253;Y)、ステップ187SGS254に進んで、発展前兆演出実行決定フラグをオン状態とした後、ステップ187SGS255に進む。
次に、前兆演出決定用乱数を新たに抽出するとともに、図10-22に示す前兆演出種別決定用テーブルを用いて、決め前兆演出の実行の有無を決定する(ステップ187SGS255)。尚、ここでは発展前兆演出と共通の前兆演出種別決定用テーブルを用いて決め前兆演出の実行の有無を決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発展前兆演出と決め前兆演出とで異なる前兆演出種別決定用テーブルを用いて、発展前兆演出と決め前兆演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。その場合、発展前兆演出の実行の有無を決定する際に抽出した前兆演出決定用乱数をそのまま用いてもよいし、新たに前兆演出決定用乱数を抽出してもよい。
図10-20に戻り、ステップ187SGS255aにおいては、ステップ187SGS255において決め前兆演出の実行を決定したか否かを判定し、決め前兆演出の実行を決定していない場合には(ステップ187SGS255a;N)、ステップ187SGS256に進む。一方、決め前兆演出の実行を決定した場合には(ステップ187SGS255a;Y)、ステップ187SGS255bに進んで、決め前兆演出実行決定フラグをオン状態とした後、ステップ187SGS256に進む。
次いで、発展演出決定用乱数を抽出するとともに、図10-23(A)に示す発展演出種別決定用テーブルを用いて発展演出の種別を決定する(ステップ187SGS256)。
尚、本特徴部187SGでは、発展演出決定用乱数は、1~100の範囲の乱数とされていて1~100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、発展演出決定用乱数の判定値数の1~100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら発展演出決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら発展演出決定用乱数を生成するための発展演出決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、該発展演出決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
本特徴部187SGでは、発展演出として、図10-23(B)に示すように、「合」の文字が表示された第1可動体401と「体」の文字が表示された第2可動体501とが動作しないパターンRP-1と、「体」(第2可動体501)の上昇動作は行われるが合体動作が行われないパターンRP-2、「体」(第2可動体501)の上昇動作と合体動作は行われるが「合体」の上昇動作は行われないパターンRP-3、「体」(第2可動体501)の上昇動作、合体動作、「合体」の上昇動作の全てが行われるパターンRP-4が実行可能とされている。尚、内容の詳細については後述する。
また、図10-23(B)に示す演出種別では、「体」の上昇動作を実行しない場合は合体動作や合体上昇動作を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上昇動作を実行せずに合体動作を実行するパターンがあってもよい。また、合体動作を実行した後、合体上昇動作を実行しないパターンがあってもよい。尚、これら上昇動作を実行せずに合体動作を実行するパターンや合体動作を実行した後に合体上昇動作を実行しないパターンの大当り期待度は、パターンRP-2とパターンRP-3の間くらいの期待度とすることが好ましい。
発展演出種別決定用テーブルにおいては、図10-23(A)に示すように、「パターンRP-1」、「パターンRP-2」、「パターンRP-3」、「パターンRP-4」のそれぞれに対して、可変表示結果が確変大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りCのいずれか)となる場合、非確変大当りとなる場合、はずれとなる場合、のそれぞれに異なる判定値が、図10-23(A)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、可変表示結果が確変大当りとなる場合については、「パターンRP-1」に対して5個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-2」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-3」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-4」に対して40個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果が非確変大当りとなる場合については、「パターンRP-1」に対して10個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-2」に対して20個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-3」に対して40個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-4」に対して50個の判定値が割り当てられている。また、可変表示結果がはずれとなる場合については、「パターンRP-1」に対して40個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-2」に対して30個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-3」に対して25個の判定値が割り当てられ、「パターンRP-4」に対して5個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該可変表示において確変大当り、非確変大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりも「パターンRP-3」、「パターンRP-4」が実行され易くなっている。また、確変大当りである場合については、非確変大当りの場合よりも「パターンRP-4」が実行され易くなっている。また、はずれとなる場合には、大当りとなる場合よりも実質的に可動体演出が実行されない「パターンRP-1」が決定され易くなるように設定されている。
このように設定されていることにより、「パターンRP-1」が決定される、つまり、可動体が動作しないときよりも、「パターンRP-2~4」が決定される、つまり、可動体が動作するときの方が、確変大当りや非確変大当りとなる期待度が高くなっている。更に、発展演出においては、「パターンRP-1~3」が実行されるときよりも、「パターンRP-4」が実行されるときの方が、確変大当りとなる期待度が高くなっている。
図10-20に戻り、ステップ187SGS257においては、ステップ187SGS256において決定された発展演出の種別をRAM122の所定領域に記憶する。そして、ステップ187SGS258に進んで、発展演出実行決定フラグをオン状態とした後、ステップ187SGS259に進む。
次いで、可変表示結果に基づいて、図10-24(A)に示す決め演出種別決定用テーブルを用いて決め演出の種別を決定する(ステップ187SGS259)。
本特徴部187SGでは、決め演出として、図10-24(B)に示すように、「体」(第2可動体501)の上昇動作は行われるが合体動作が行われないパターンKP-1、「体」(第2可動体501)の上昇動作と合体動作と「合体」の上昇動作の全てが行われるパターンRP-2が実行可能とされている。
決め演出種別決定用テーブルにおいては、図10-24(A)に示すように、可変表示結果がはずれとなる場合は「パターンKP-2」が決定され、大当り(確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、非確変大当りのいずれか)となる場合は「パターンKP-1」が決定されるようになっている。つまり、可変表示結果が大当りの場合は可動体が動作することにより大当り確定報知が行われ、可変表示結果がはずれの場合は可動体が動作しないことによりはずれ確定報知が行われる。
図10-20に戻り、ステップ187SGS260においては、ステップ187SGS259において決定された決め演出の種別をRAM122の所定領域に記憶する。そして、ステップ187SGS261に進んで、決め演出実行決定フラグをオン状態とした後、ステップ187SGS262に進む。
尚、各種演出の期待度(信頼度)とは、前兆演出や発展演出が実行されて確変大当りや非確変大当りとなる確率を、前兆演出や発展演出が実行されて確変大当りや非確変大当りとなる確率と前兆演出や発展演出が実行されて確変大当りや非確変大当りとならない確率の和(前兆演出や発展演出の実行確率)で除算した数値である。
次いで、ステップ187SGS262では、第1原点位置センサ403がオンであるか否か、つまり、第1可動体401が第1原点位置に位置しているか否かを判定し(ステップ187SGS262)、第1原点位置センサ403がオンでない場合は(ステップ187SGS262;N)、第1可動体401が第1原点位置に位置していない(異常)として、第1可動体401を第1原点位置に復帰させるための第1原点復帰処理フラグをオンし(ステップ187SGS263)、ステップ187SGS264に進み、第1原点位置センサ403がオンである場合は(ステップ187SGS262;Y)、第1可動体401が第1原点位置に位置している(正常)として、そのままステップ187SGS264に進む。
次いで、第2原点位置センサがオンであるか否か、つまり、第2可動体501が第2原点位置に位置しているか否かを判定し(ステップ187SGS263)、第2原点位置センサ503がオンでない場合は(ステップ187SGS263;N)、第2可動体501が第2原点位置に位置していない(異常)として、第2可動体501を第2原点位置に復帰させるための第2原点復帰処理フラグをオンし(ステップ187SGS265)、ステップ187SGS266に進み、第2原点位置センサ503がオンである場合は(ステップ187SGS263;Y)、第2可動体501が第2原点位置に位置している(正常)として、そのままステップ187SGS266に進む。
次いで、第3原点位置センサ603L,603Rがオンであるか否か、つまり、第3可動体601L,601Rがそれぞれ第3原点位置に位置しているか否かを判定し(ステップ187SGS266)、第3原点位置センサ603L,603Rの少なくとも一方がオンでない場合は(ステップ187SGS266;N)、第3可動体601L,601Rの少なくとも一方が第3原点位置に位置していない(異常)として、第3可動体601L,601Rの少なくとも一方を第3原点位置に復帰させるための第3原点復帰処理フラグをオンし(ステップ187SGS267)、ステップ187SGS268に進み、第3原点位置センサ603L,603Rがオンである場合は(ステップ187SGS266;Y)、第3可動体601L,601Rが第3原点位置に位置している(正常)として、そのままステップ187SGS268に進む。
次いで、第4原点位置センサ703L,703Rがオンであるか否か、つまり、第4可動体701L,701Rが第4原点位置に位置しているか否かを判定し(ステップ187SGS268)、第4原点位置センサ703L,703Rの少なくとも一方がオンでない場合は(ステップ187SGS268;N)、第4可動体701L,701Rの少なくとも一方が第4原点位置に位置していない(異常)として、第4可動体701L,701Rの少なくとも一方を第4原点位置に復帰させるための第4原点復帰処理フラグをオンし(ステップ187SGS269)、演出種別決定処理を終了する。また、第4原点位置センサ703L,703Rがオンである場合は(ステップ187SGS268;Y)、第4可動体701L,701Rが第4原点位置に位置している(正常)として、演出種別決定処理を終了する。
図10-19に戻り、発展前兆演出実行決定フラグ、決め前兆演出実行決定フラグ、発展演出実行決定フラグ、決め演出実行決定フラグのうちいずれかの演出実行決定フラグがオン状態である場合には(ステップ187SGS279;Y)、オン状態の演出実行フラグに対応する演出開始待ちタイマに演出開始までの期間を設定し(ステップ187SGS280)、オン状態である演出実行決定フラグをオフ状態として(ステップ187SGS281)、ステップ187SGS282に進む。一方、発展前兆演出実行決定フラグ、決め前兆演出実行決定フラグ、発展演出実行決定フラグ、決め演出実行決定フラグの全てがオフ状態である場合には(ステップ187SGS279;N)、ステップ187SGS280とステップ187SGS281とを経由することなくステップ187SGS282に進む。
ステップ187SGS282において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS283)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1~N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ187SGS284)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部187SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ187SGS285)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ187SGS286)。尚、所定時間は例えば33msであり、演出制御用CPU120は、該所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データを含む可変表示中の画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示する。これにより、飾り図柄の可変表示及びその他の演出の動画の表示が実現される。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にし、可変表示開始設定処理を終了する(ステップ187SGS287)。
(第1可動体401及び第2可動体501の動作態様)
次に、第1可動体401及び第2可動体501の動作態様について、図10-25及び図10-26に基づいて説明する。図10-25は、(A)~(D)は第1可動体と第2可動体の移動可能範囲を示す図である。図10-26は、(A)~(D)は第1可動体と第2可動体の動作例を示す図である。尚、図10-25及び図10-26において、説明の便宜上、可動体は概略図としている。
図10-25(A)に示すように、第1可動体401が第1原点位置に位置し、第2可動体501が第2原点位置に位置した状態において、第1可動体401と第2可動体501とは、画像表示装置5を挟んで上下に離れた状態で互いに対向するように配置されている。また、第1可動体401と第2可動体501とは、側面視において、前後方向のほぼ同位置に配置されている(図10-34(B)参照)。
第1可動体401の第1移動可能範囲E1は、第1原点位置から該第1原点位置の下方の第1演出位置までの間とされ、第2可動体501の第2移動可能範囲E2は、第2原点位置から該第2原点位置の上方の第2演出位置までの間とされている。第1可動体401の第1演出位置は、第2可動体501の第2原点位置の直上近傍であり(図10-25(B)参照)、第2可動体501の第2演出位置は、第1原点位置と第2原点位置との間の中央位置よりもやや下方である(図10-25(C)参照)。つまり、第1原点位置と第1演出位置との離間距離は、第2原点位置と第2演出位置との離間距離よりも長い。
よって、第1移動可能範囲E1と第2移動可能範囲E2とは、第1可動体401の第1演出位置に相当する領域と第2可動体501の第2演出位置及び第2中間位置に相当する領域とが重複しているため、第1可動体401が第1演出位置に向けて移動し、かつ、第2可動体501が第2演出位置に向けて移動したときに、第1移動可能範囲E1と第2移動可能範囲E2とが重複する重複領域E3において、第1可動体401の接触部450と第2可動体501の緩衝部材550とが接触する(図10-37参照)。
また、図10-25(B)に示すように、第2可動体501が第2原点位置に位置している状態において第1可動体401が第1演出位置に移動したとき、第2可動体501の直上に第1可動体401が近接して、「合体」という単語を表示する一の演出用構造体として認識可能となる。尚、特徴部187SGでは、第2可動体501が第2原点位置に位置している状態において第1可動体401が第1演出位置に移動したとき、第1可動体401の接触部450と第2可動体501の緩衝部材550とは接触せず、互いに近接している。
尚、第1可動体401と第2可動体501とが近接するとは、各々の接触可能な接触部(例えば、第1可動体401の接触部450と第2可動体501の緩衝部材550など)が当接せずに離れており、かつ、離間寸法Lが約100mm以内の範囲(0mm<離間寸法L≦1000mm)となる状態であることが好ましい。
また、図10-25(D)に示すように、第1可動体401は、第1原点位置と第1演出位置との間の第1中間位置にて停止することがあり、第2可動体501は、第2原点位置と第2演出位置との間の第2中間位置にて停止することがある。
演出制御用CPU120は、第1可動体401と第2可動体501とをそれぞれ個別に移動させる制御を実行可能であり、例えば、第2可動体501を用いた可動体演出として、発展前兆演出や決め前兆演出を実行可能である。また、第1可動体401と第2可動体501とを一緒に移動させる制御を実行可能であり、例えば、第1可動体401と第2可動体501とを用いた可動体演出として、発展演出や決め演出を実行可能である。
具体的には、図10-26(A)に示すように、演出制御用CPU120は、発展前兆演出や決め前兆演出において、第2可動体501を第2原点位置と第2中間位置との間で往復移動させる前兆動作制御を実行可能である。
尚、往復移動させるときの移動速度は種々に変更可能であり、可変表示結果や発展演出種別等に応じて異なる移動速度としてもよい。また、発展前兆演出と決め前兆演出とで移動速度を異ならせてもよい。また、第2可動体501を第2原点位置と第2中間位置との間で往復移動させているが、第2原点位置と第2演出位置との間で往復移動させてもよいし、第2中間位置と第2演出位置との間で往復移動させてもよい。さらに、可変表示結果や発展演出種別等に応じて往復移動距離を異ならせるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、発展演出や決め演出において図10-26(B)~図10-26(D)に示す態様の動作制御を実行可能である。具体的には、図10-26(B)に示すように、第1可動体401が第1原点位置に位置している状態で、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させる上昇動作制御を実行可能である。
次いで、図10-26(C)に示すように、第2可動体501が第2中間位置に位置している状態で、第1可動体401を第1原点位置から第1演出位置まで下方に向けて下降させるとともに、第1可動体401が第2可動体501に近接したときに該第2可動体501を第2中間位置から第2原点位置に下降させることにより、第1可動体401が第1演出位置に位置し、第2可動体501が第2原点位置に位置することで第1可動体401と第2可動体501とが最も近接して、遊技者が第1可動体401と第2可動体501とを一の演出用構造体として認識可能な合体状態となる合体動作制御を実行可能である。
次いで、図10-26(D)に示す合体状態から、第1可動体401を第1演出位置から第1中間位置に移動し、かつ、第2可動体501を第2原点位置から第2演出位置まで移動させる合体上昇動作制御を実行可能である。この合体上昇動作制御では、第1可動体401と第2可動体501とを同じ速度で上昇させるため、一の演出用構造体として認識可能な合体状態を維持したまま上昇させることができる。
図10-27は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を-1する(ステップ187SGS301,ステップ187SGS302,ステップ187SGS303)。
また、演出制御用CPU120は、発展前兆演出開始待ちタイマがセットされている(発展前兆演出を行うことに決定されている)か、または発展前兆演出実行中フラグがオン状態である(発展前兆演出の実行中である)か否かを判定し(ステップ187SGS304)、発展前兆演出開始待ちタイマまたは発展前兆演出実行中フラグがオン状態である場合には(ステップ187SGS304;Y)、図8-28に示す発展前兆演出処理を実行する(ステップ187SGS305)。発展前兆演出開始待ちタイマも発展前兆演出実行中フラグもオフである場合には(ステップ187SGS304;N)、ステップ187SGS305の発展前兆演出処理を実施することなく、ステップ187SGS305aに進む。
次いで、決め前兆演出開始待ちタイマがセットされている(決め前兆演出を行うことに決定されている)か、または決め前兆演出実行中フラグがオン状態である(決め前兆演出の実行中である)か否かを判定し(ステップ187SGS305a)、決め前兆演出開始待ちタイマまたは決め前兆演出実行中フラグがオン状態である場合には(ステップ187SGS305a;Y)、図8-29に示す決め前兆演出処理を実行する(ステップ187SGS305b)。決め前兆演出開始待ちタイマも決め前兆演出実行中フラグもオフである場合には(ステップ187SGS305a;N)、ステップ187SGS305bの決め前兆演出処理を実施することなく、ステップ187SGS305cに進む。
次いで、発展演出開始待ちタイマがセットされている(発展演出を行うことに決定されている)か、または発展演出実行中フラグがオン状態である(発展演出の実行中である)か否かを判定し(ステップ187SGS305c)、発展演出開始待ちタイマまたは発展演出実行中フラグがオン状態である場合には(ステップ187SGS305c;Y)、図8-30に示す発展演出処理を実行する(ステップ187SGS305d)。発展演出開始待ちタイマも発展演出実行中フラグもオフである場合には(ステップ187SGS305c;N)、ステップ187SGS305dの発展演出処理を実施することなく、ステップ187SGS305eに進む。
次いで、決め演出開始待ちタイマがセットされている(決め演出を行うことに決定されている)か、または決め演出実行中フラグがオン状態である(決め演出の実行中である)か否かを判定し(ステップ187SGS305e)、決め演出開始待ちタイマまたは決め演出実行中フラグがオン状態である場合には(ステップ187SGS305e;Y)、図8-31に示す決め演出処理を実行する(ステップ187SGS305f)。決め演出開始待ちタイマも決め演出実行中フラグもオフである場合には(ステップ187SGS305e;N)、ステップ187SGS305fの決め演出処理を実施することなく、ステップ187SGS306に進む。
ステップ187SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ187SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ187SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップ187SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(ステップ187SGS309b)。
ステップ187SGS309aまたはステップ187SGS309bの処理の実行後、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(ステップ187SGS310)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には(ステップ187SGS310;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄を含む可変表示中の次表示画面(前回の画像の更新時点から33ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップ187SGS311)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示制御やその他の画像の表示制御(動画の表示制御)が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに第1時間を再セットする(ステップ187SGS312)。
また、可変表示制御タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ187SGS310;N)、ステップ187SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(ステップ187SGS313)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ187SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがオン状態であれば(ステップ187SGS314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ187SGS315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の可変表示時間経過時(特別図柄の可変表示終了時)に、飾り図柄の可変表示を終了させることができる。
尚、飾り図柄の可変表示制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1~nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の可変表示時間に相当する。よって、ステップ187SGS306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の可変表示制御は終了する。
図10-28は、発展前兆演出処理の一例を示すフローチャートである。発展前兆演出処理において、演出制御用CPU120は、発展前兆演出実行中フラグがオン状態であるか否か、つまり、発展前兆演出が開始されている場合であるか否かを判定する(ステップ187SGS321)。
発展前兆演出実行中フラグがオフ状態である場合には(ステップ187SGS321;N)、ステップ187SGS322において、演出制御用CPU120は、発展前兆演出開始待ちタイマの値を-1する。尚、発展前兆演出開始待ちタイマは、可変表示開始設定処理において、発展前兆演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる。発展前兆演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ(ステップ187SGS323;N)、処理を終了する。発展前兆演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、発展前兆演出の開始タイミングである場合には(ステップ187SGS323;Y)、ステップ187SGS324に移行する。
ステップ187SGS324では、演出制御用CPU120は、発展前兆演出の実行中であることを示す発展前兆演出実行中フラグをオン状態にする。また、発展前兆演出に該当する発展前兆演出期間に相当する値を発展前兆演出期間タイマにセットする(ステップ187SGS325)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態であるか否かを判定し(ステップ187SGS325a)、いずれもオフ状態である場合、つまり、第1~4可動体のいずれの動作も制限されていない場合は(ステップ187SGS325a;N)、ステップ187SGS325bに進み、実行する発展前兆演出に対応した発展前兆演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS325b)、選択した発展前兆演出プロセステーブルのプロセスデータ1における発展前兆演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS327)。
一方、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、つまり、第1~4可動体のうちいずれかの動作が制限されている場合は(ステップ187SGS325a;Y)、ステップ187SGS326に進み、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rのいずれも動作させずに、表示、音、光のみで発展前兆演出を実行する発展前兆演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS326)、選択した発展前兆演出プロセステーブルのプロセスデータ1における発展前兆演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS327)。
そして演出制御用CPU120は、セットした発展前兆演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始する(ステップ187SGS328)。
また、ステップ187SGS321において発展前兆演出実行中フラグがオン状態である場合には、ステップ187SGS329に進んで、演出制御用CPU120は、発展前兆演出のプロセスを変更するための発展前兆演出プロセスタイマの値を-1する。そして、発展前兆演出期間の終了を計時するための発展前兆演出期間タイマの値を-1する(ステップ187SGS330)。発展前兆演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には(ステップ187SGS331;Y)、発展前兆演出実行中フラグをオフ状態として発展前兆演出処理を終了する(ステップ187SGS336)。
発展前兆演出期間タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ187SGS331;N)に演出制御用CPU120は、発展前兆演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(ステップ187SGS332)。発展前兆演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、発展前兆演出の発展前兆演出プロセスデータの切り替えを行う(ステップ187SGS333)。即ち、発展前兆演出プロセステーブルにおける次に設定されている発展前兆演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ187SGS334)。また、その次に設定されている発展前兆演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(ステップ187SGS335)、当該発展前兆演出処理を終了する。
このように、発展前兆演出プロセステーブルと発展前兆演出プロセスタイマとに基づいて発展前兆演出の制御が実行されることにより、発展前兆演出プロセステーブルにおける開始タイミングにおいて発展前兆演出が開始されて、順次、発展前兆演出プロセステーブルに記述されている発展前兆演出の制御内容が実行されていくことで発展前兆演出が、発展前兆演出の期間が終了するまで実行される。
図10-29は、決め前兆演出処理の一例を示すフローチャートである。決め前兆演出処理において、演出制御用CPU120は、決め前兆演出実行中フラグがオン状態であるか否か、つまり、決め前兆演出が開始されている場合であるか否かを判定する(ステップ187SGS331)。
決め前兆演出実行中フラグがオフ状態である場合には(ステップ187SGS341;N)、ステップ187SGS342において、演出制御用CPU120は、決め前兆演出開始待ちタイマの値を-1する。尚、決め前兆演出開始待ちタイマは、可変表示開始設定処理において、決め前兆演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる。決め前兆演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ(ステップ187SGS343;N)、処理を終了する。決め前兆演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、決め前兆演出の開始タイミングである場合には(ステップ187SGS343;Y)、ステップ187SGS344に移行する。
ステップ187SGS344では、演出制御用CPU120は、決め前兆演出の実行中であることを示す決め前兆演出実行中フラグをオン状態にする。また、決め前兆演出に該当する決め前兆演出期間に相当する値を決め前兆演出期間タイマにセットする(ステップ187SGS345)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態であるか否かを判定し(ステップ187SGS345a)、いずれもオフ状態である場合、つまり、第1~4可動体のいずれの動作も制限されていない場合は(ステップ187SGS345a;N)、ステップ187SGS345bに進み、実行する決め前兆演出に対応した決め前兆演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS345b)、選択した決め前兆演出プロセステーブルのプロセスデータ1における決め前兆演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS347)。
一方、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、つまり、第1~4可動体のうちいずれかの動作が制限されている場合は(ステップ187SGS345a;Y)、ステップ187SGS346に進み、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rのいずれも動作させずに、表示、音、光のみで決め前兆演出を実行する決め前兆演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS346)、選択した決め前兆演出プロセステーブルのプロセスデータ1における決め前兆演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS347)。
そして演出制御用CPU120は、セットした決め前兆演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始する(ステップ187SGS348)。
また、ステップ187SGS341において決め前兆演出実行中フラグがオン状態である場合には、ステップ187SGS349に進んで、演出制御用CPU120は、決め前兆演出のプロセスを変更するための決め前兆演出プロセスタイマの値を-1する。そして、決め前兆演出期間の終了を計時するための決め前兆演出期間タイマの値を-1する(ステップ187SGS350)。決め前兆演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には(ステップ187SGS351;Y)、決め前兆演出実行中フラグをオフ状態として決め前兆演出処理を終了する(ステップ187SGS356)。
決め前兆演出期間タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ187SGS351;N)に演出制御用CPU120は、決め前兆演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(ステップ187SGS352)。決め前兆演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、決め前兆演出の決め前兆演出プロセスデータの切り替えを行う(ステップ187SGS353)。即ち、決め前兆演出プロセステーブルにおける次に設定されている決め前兆演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ187SGS354)。また、その次に設定されている決め前兆演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(ステップ187SGS355)、当該決め前兆演出処理を終了する。
このように、決め前兆演出プロセステーブルと決め前兆演出プロセスタイマとに基づいて決め前兆演出の制御が実行されることにより、決め前兆演出プロセステーブルにおける開始タイミングにおいて決め前兆演出が開始されて、順次、決め前兆演出プロセステーブルに記述されている決め前兆演出の制御内容が実行されていくことで決め前兆演出が、決め前兆演出の期間が終了するまで実行される。
尚、ステップ187SGS325a及びステップ187SGS345aにおいて、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、つまり、第1~4可動体のうちいずれかの動作が制限されている場合、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rのいずれも動作させずに、表示、音、光のみで決め前兆演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、オン状態である可動体動作制限フラグの種別に対応する可動体の動作のみを制限するようにしてもよい。
図10-30は、発展演出処理の一例を示すフローチャートである。発展演出処理において、演出制御用CPU120は、発展演出実行中フラグがオン状態であるか否か、つまり、発展演出が開始されている場合であるか否かを判定する(ステップ187SGS361)。
発展演出実行中フラグがオフ状態である場合には(ステップ187SGS361;N)、ステップ187SGS362において、演出制御用CPU120は、発展演出開始待ちタイマの値を-1する。尚、発展演出開始待ちタイマは、可変表示開始設定処理において、発展演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる。発展演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ(ステップ187SGS363;N)、処理を終了する。発展演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、発展演出の開始タイミングである場合には(ステップ187SGS363;Y)、ステップ187SGS364に移行する。
ステップ187SGS364では、演出制御用CPU120は、発展演出の実行中であることを示す発展演出実行中フラグをオン状態にする。また、発展演出に該当する発展演出期間に相当する値を発展演出期間タイマにセットする(ステップ187SGS365)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態であるか否かを判定し(ステップ187SGS365a)、いずれもオフ状態である場合、つまり、第1~4可動体のいずれの動作も制限されていない場合は(ステップ187SGS365a;N)、ステップ187SGS365cに進む。
一方、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、つまり、第1~4可動体のうちいずれかの動作が制限されている場合は(ステップ187SGS365a;Y)、第2可動体動作制限フラグのみがオン状態であるか否かを判定(ステップ187SGS365b)し、第2可動体動作制限フラグのみがオン状態でない場合は(ステップ187SGS365b;N)、ステップ187SGS366に進み、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rのいずれも動作させずに、表示、音、光のみで発展演出を実行する発展演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS366)、選択した発展演出プロセステーブルのプロセスデータ1における発展演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS367)。
一方、ステップ187SGS365bにおいて第2可動体動作制限フラグのみがオン状態である場合は(ステップ187SGS365b;Y)、実質的に第2可動体501の動作を制限することなく、実行する発展演出に対応した発展演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS365c)、選択した発展演出プロセステーブルのプロセスデータ1における発展演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS367)。つまり、第2可動体501のみが動作異常である場合、可動体演出を続行する。
そして演出制御用CPU120は、セットした発展演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始する(ステップ187SGS368)。
また、ステップ187SGS361において発展演出実行中フラグがオン状態である場合には、ステップ187SGS369に進んで、演出制御用CPU120は、発展演出のプロセスを変更するための発展演出プロセスタイマの値を-1する。そして、発展演出期間の終了を計時するための発展演出期間タイマの値を-1する(ステップ187SGS370)。発展演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には(ステップ187SGS371;Y)、発展演出実行中フラグをオフ状態として発展演出処理を終了する(ステップ187SGS376)。
発展演出期間タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ187SGS371;N)に演出制御用CPU120は、発展演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(ステップ187SGS372)。発展演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、発展演出の発展演出プロセスデータの切り替えを行う(ステップ187SGS373)。即ち、発展演出プロセステーブルにおける次に設定されている発展演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ187SGS374)。また、その次に設定されている発展演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(ステップ187SGS375)、当該発展演出処理を終了する。
このように、発展演出プロセステーブルと発展演出プロセスタイマとに基づいて発展演出の制御が実行されることにより、発展演出プロセステーブルにおける開始タイミングにおいて発展演出が開始されて、順次、発展演出プロセステーブルに記述されている発展演出の制御内容が実行されていくことで発展演出が、発展演出の期間が終了するまで実行される。
図10-31は、決め演出処理の一例を示すフローチャートである。決め演出処理において、演出制御用CPU120は、決め演出実行中フラグがオン状態であるか否か、つまり、決め演出が開始されている場合であるか否かを判定する(ステップ187SGS381)。
決め演出実行中フラグがオフ状態である場合には(ステップ187SGS381;N)、ステップ187SGS382において、演出制御用CPU120は、決め演出開始待ちタイマの値を-1する。尚、決め演出開始待ちタイマは、可変表示開始設定処理において、決め演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる。決め演出開始待ちタイマがタイマアウトしていなければ(ステップ187SGS383;N)、処理を終了する。決め演出開始待ちタイマがタイマアウトしている場合、つまり、決め演出の開始タイミングである場合には(ステップ187SGS383;Y)、ステップ187SGS384に移行する。
ステップ187SGS384では、演出制御用CPU120は、決め演出の実行中であることを示す決め演出実行中フラグをオン状態にする。また、決め演出に該当する決め演出期間に相当する値を決め演出期間タイマにセットする(ステップ187SGS385)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態であるか否かを判定し(ステップ187SGS385a)、いずれもオフ状態である場合、つまり、第1~4可動体のいずれの動作も制限されていない場合は(ステップ187SGS385a;N)、ステップ187SGS385cに進む。
一方、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、つまり、第1~4可動体のうちいずれかの動作が制限されている場合は(ステップ187SGS385a;Y)、第2可動体動作制限フラグのみがオン状態であるか否かを判定(ステップ187SGS385b)し、第2可動体動作制限フラグのみがオン状態でない場合は(ステップ187SGS385b;N)、ステップ187SGS386に進み、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rのいずれも動作させずに、表示、音、光のみで決め演出を実行する決め演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS386)、選択した決め演出プロセステーブルのプロセスデータ1における決め演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS387)。
一方、ステップ187SGS385bにおいて第2可動体動作制限フラグのみがオン状態である場合は(ステップ187SGS385b;Y)、実質的に第2可動体501の動作を制限することなく、実行する決め演出に対応した決め演出プロセステーブルを読み出してセットした後(ステップ187SGS385c)、選択した決め演出プロセステーブルのプロセスデータ1における決め演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップ187SGS387)。つまり、第2可動体501のみが動作異常である場合、可動体演出を続行する。
そして演出制御用CPU120は、セットした決め演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始する(ステップ187SGS388)。
また、ステップ187SGS381において決め演出実行中フラグがオン状態である場合には、ステップ187SGS389に進んで、演出制御用CPU120は、決め演出のプロセスを変更するための決め演出プロセスタイマの値を-1する。そして、決め演出期間の終了を計時するための決め演出期間タイマの値を-1する(ステップ187SGS390)。決め演出期間タイマがタイマアウト(値が0になる)した場合には(ステップ187SGS391;Y)、決め演出実行中フラグをオフ状態として決め演出処理を終了する(ステップ187SGS396)。
決め演出期間タイマがタイマアウトしていない場合(ステップ187SGS391;N)に演出制御用CPU120は、決め演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(ステップ187SGS392)。決め演出プロセスタイマがタイマアウトしていたら、決め演出の決め演出プロセスデータの切り替えを行う(ステップ187SGS393)。即ち、決め演出プロセステーブルにおける次に設定されている決め演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ187SGS394)。また、その次に設定されている決め演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(ステップ187SGS395)、当該決め演出処理を終了する。
このように、決め演出プロセステーブルと決め演出プロセスタイマとに基づいて決め演出の制御が実行されることにより、決め演出プロセステーブルにおける開始タイミングにおいて決め演出が開始されて、順次、決め演出プロセステーブルに記述されている決め演出の制御内容が実行されていくことで決め演出が、決め演出の期間が終了するまで実行される。
尚、ステップ187SGS365a及びステップ187SGS385aにおいて、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、つまり、第1~4可動体のうちいずれかの動作が制限され、かつ、ステップ187SGS365b及びステップ187SGS385bにおいて、第2可動体動作制限フラグのみがオン状態ではない場合、つまり、第1~3可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である、または、第2可動体動作制限フラグと第1~3可動体動作制限フラグのいずれかとがオン状態である場合、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rのいずれも動作させずに、表示、音、光のみで決め前兆演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、オン状態である可動体動作制限フラグの種別に対応する可動体の動作のみを制限するようにしてもよい。
尚、特徴部187SGでは、第1可動体動作制限フラグ、第2可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合、該当する可動体の動作制御を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、動作を制限するとは、必ずしも動作制御を実行しないものに限定されるものではなく、例えば、制限された可動体の移動可能範囲を小さくしたり(例えば、原点位置と中間位置との間のみで移動させるなど)、正常時の移動速度よりも低い低速で動作制御を実行したり、動作制御の実行回数を低減させたりすることなどを含んでいてもよい。
(各演出装置の詳細)
次に、各演出装置の詳細について、図10-32~図10-35に基づいて説明する。図10-32は、(A)は演出ユニットを示す概略正面図、(B)は(A)の縦断面図である。図10-33は、(A)は第1可動体が下降したときの演出ユニットを示す概略正面図、(B)は(A)の縦断面図である。図10-34は、(A)は第1可動体が第1演出位置まで下降したときの演出ユニットを示す概略正面図、(B)は(A)の縦断面図である。図10-35は、(A)~(E)は合体動作の詳細を示す図である。
図10-32(A)(B)に示すように、第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rが各原点位置に位置している状態では、各可動体は、遊技盤2に形成された画像表示装置5を透視するための開口2cの周縁に沿うように略環状に配置され、各可動体にて囲まれた領域にて画像表示装置5の表示領域を視認可能である。
特徴部187SGでは、遊技盤2は、透過性を有する合成樹脂板にて形成された盤面板(図示略)と盤面板を取付けるための非透過性のスペーサ部材とから構成されるため、盤面板の背面側に位置する第1可動体401の駆動機構部としての駆動アーム416と、第2案内機構部としての第1レール部材441、第2レール部材442は、遊技者から盤面板を透して視認することが困難な状態となっている。また、第1可動体401の第1案内機構部としての第1レール部材431、第2レール部材432、カバー部材433は、第1可動体401の背面側に位置することで遊技者から視認することが困難(視認不能)な状態となっている。
また、第1案内機構部の一部であるカバー部材433の所定部433Fは上下方向を向くとともに、駆動機構部の一部である駆動アーム416の所定部416Fと、第2案内機構部の一部である第1レール部材441の所定部441Fとは左右方向を向いており、これら各機構部は正面視略T字状の形態をなす第1状態とされている。
また、特に図10-32(B)に示すように、前側の第1可動体401と後側のベース部材410との間に第3可動体601L,601Rが配置され、ベース部材410よりも後側に第4可動体701L,701Rが配置され、さらにその後側に画像表示装置5が配置されている。よって、第1可動体401の第1移動可能範囲E1や第2可動体501の第2移動可能範囲E2は、第3可動体601L,601Rの移動可能範囲や第4可動体701L,701Rの移動可能範囲と正面視において重複するが、第1可動体401及び第2可動体501と、第3可動体601L,601Rや第4可動体701L,701Rとは前後方向の異なる位置に配置されていることで、第1可動体401及び第2可動体501と、第3可動体601L,601Rや第4可動体701L,701Rとが接触することはない。
図10-33(A)(B)に示すように、第2可動体501が第2原点位置に位置している状態で、第1可動体401が第1原点位置から第1演出位置に向けて下降を開始すると、駆動アーム416の所定部416Fと第1レール部材441の所定部441Fとは、互いに対向する内側の端部が下方に向けて移動することにより傾倒していく。また、第1可動体401の下降に伴い、ベース部材410の所定部410Fが露呈して次第に遊技者から視認可能となっていく。つまり、正面視における各機構部の形態が第1状態から該第1状態とは異なる形態に変化していく。また、第1レール部材431とともにカバー部材433が長孔430より下方に下降していく。
そして、図10-34(A)(B)に示すように、第1可動体401が第1演出位置まで下降して停止すると、カバー部材433の所定部433Fがベース部材410と第1可動体401との間に停止するとともに、その左右側に駆動アーム416の所定部416Fと第1レール部材441の所定部441Fとが正面視略逆「ハ」の字状をなして停止する。このように各機構部は、上下方向を向くカバー部材433の所定部433Fの左右側に駆動アーム416の所定部416Fと第1レール部材441の所定部441Fとが正面視略逆「ハ」の字状の形態となる第2状態に変化する。
また、ベース部材410の所定部410Fには装飾D1が施され、カバー部材433の所定部433Fには装飾D2が施され、駆動アーム416の所定部416Fには装飾D3が施され、第1レール部材441の所定部441Fには装飾D4が施されている。尚、これらは装飾D1~D4が表示されたシール部材等を各所定部410F,433F,416F,441F等に貼着することで設けられていてもよいし、各部に塗装されてもよい。
これら装飾D1~D4は、図10-35(A)に示すように、演出制御用CPU120がスーパーリーチ演出に発展したことを報知する報知演出にて特定シンボル(演出表示体)として表示される演出画像Z1の一部を構成している。詳しくは、演出画像Z1は、装飾D1,D2からなる「剣」を模した第1表示部ZAと、装飾D3,D4により「剣飾り」を模した第2表示部ZBと、から構成され、「XXX」の文字(例えば、パチンコ遊技機1の機種名やスーパーリーチ演出のタイトル名など)からなる演出画像Z2とともに表示される。
言い換えると、スーパーリーチ演出に関連して画像表示装置5に表示される演出画像Z1の第1表示部ZAを構成する装飾D1,D2が、ベース部材410の所定部410Fやカバー部材433の所定部433Fに表示され、第2表示部ZBを構成する装飾D3,D4が、駆動アーム416の所定部416Fや第1レール部材441の所定部441Fに設けられ、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴って各機構部が第1状態から第2状態に変化することによって各装飾D1~D4が適宜位置に配置されることで、所定シンボル(例えば、「合」の文字を表示する表示体)として認識可能な第1可動体401とは異なるとともに、演出画像Z1と同一または類似する特定シンボルとして認識可能となる。
これら第1レール部材431(カバー部材433)、駆動アーム416、第1レール部材441は、本来、第1可動体401のように可動体演出にて必要な演出体ではなく、第1可動体401を第1原点位置と第1演出位置との間で移動させるための複数の機構部であり、本来であれば遊技者から視認困難とすることが好ましいものであるが、第1可動体401をベース部材410から離れた第1演出位置まで移動したときに遊技者から視認可能となってしまう。
よって、ベース部材410の所定部410F、カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441Fに装飾D1~D4が施されるとともに、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴い各機構部が第2状態に変化することにより各装飾D1~D4が適所に配置されることで、演出画像Z1と同一または類似する一の演出表示体が構成される。また、この一の演出表示体は、合体動作に用いられる「合」の文字を表す第1可動体401とは異なり、スーパーリーチ演出に発展したときに表示される演出画像Z1と同一または類似する演出用表示体であるため、第1可動体401を用いた可動体演出を実行するときに、複数の機構部を利用して第1可動体401とは異なる演出を行うことができる。また、これら複数の機構部の所定部に装飾D1~D4を施すことで、遊技者に機構部であることを認識し難くさせることができるので見栄えが向上する。
尚、特徴部187SGでは、シンボルの一例として、「合」の文字を表す第1可動体401や図10-35(A)に示す演出画像Z1を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「シンボル」とは、ある意味を持つまたは示す記号(象徴記号)、数字、文字、絵柄、ロゴマーク、各種演出にて出現するキャラクタやキャラクタが所持する所持品などを表す可動体や画像などの演出用表示体であれば種々のものを含んでいてもよく、特に、当該パチンコ遊技機1の機種名、タイトルなどに関連するものや、各種演出にて表示されるものであることが好ましい。
また、前記特徴部187SGでは、図10-35(A)に示す演出画像Z1は、スーパーリーチ演出に発展したことを報知する報知演出にて表示される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、報知演出以外において表示される画像としてもよく、例えば、可変表示の実行条件が成立しない状態が所定時間以上継続したときに開始されるデモ演出、演出モードの切替演出(ステージチェンジ)や、大当り終了を報知するエンディング演出、アイキャッチ演出、各種予告演出(例えば、演出画像Z1と演出画像Z2とで構成された特殊図柄を停止させることで演出に発展することを示唆する停止図柄予告等)など、種々のタイミングで表示されるようにしてもよい。
また、図10-35(A)に示す演出画像Z1や演出画像Z2の表示色を、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる表示色にて表示可能とすることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆可能としてもよい。
また、各機構部(カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F)が図10-32(A)に示す第1状態より、図10-34(A)に示す第2状態の方が演出画像Z1と同一または類似する特定シンボルとしての認識度合いが高い。つまり、第1可動体401の移動態様または第1可動体401の位置に応じて特定シンボルとしての認識度合いが変化するため、興趣が向上する。
また、図10-35(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴い各機構部が第1状態から第2状態に変化したときの形態を模した画像Z3及び第1可動体401を模した画像Z4を表示する擬似可動体演出を実行可能としてもよい。このような擬似可動体演出は、例えば、発展演出において第1可動体401及び第2可動体501による合体動作を実行しない演出パターンとして実行可能としてもよい。また、第1可動体401の動作を制限する第1可動体動作制限フラグがオン状態である場合、発展演出や決め演出において合体動作を実行するときに実行してもよい。
また、演出制御用CPU120は、擬似可動体演出として、演出ユニット300に設けられている各機構部を模した画像Z3と、演出ユニット300に設けられていない可動体を模した画像(例えば、演出画像Z2など)と、を組合せた擬似可動体演出を実行可能としてもよい。また、図10-35(B)に示す画像Z4などの擬似可動体画像と、構造物としての可動体とを用いた演出(例えば、第3可動体601L,601Rを模した擬似第3可動体画像の移動表示に応じて、第3可動体601L,601Rを第3演出位置側に移動させる演出など)を実行可能としてもよい。
(合体動作)
次に、第1可動体401及び第2可動体501による合体動作の詳細について、図10-36及び図10-37に基づいて説明する。図10-36は、第1可動体と第2可動体とが接触した状態を示す背面斜視図である。図10-37は、(A)はタイトル演出の一例を示す図、(B)は擬似可動体演出の一例を示す図である。
図10-36(A)に示すように、演出制御用CPU120は、発展演出や決め演出において合体動作を実行する場合、第1可動体401を第1原点位置から第1演出位置へ下降させる前において、第1可動体401の第1可動体LED402及び第2可動体501の第2可動体LED502を消灯する。次いで、図10-36(B)に示すように、第1可動体401の第1原点位置からの下降を開始したタイミングで、第1可動体LED402を点灯する。
次いで、図10-36(C)に示すように、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミング(例えば、第1可動体401と第2可動体501との距離が100mm以内になったタイミングなど)で、図10-36(D)に示すように、第2可動体501の第2中間位置からの下降を開始するとともに、第2可動体LED502を点灯する。ここで、第1可動体401を第1原点位置から第1演出位置まで下降させる際の移動速度は一定であり、第2可動体501を第2中間位置から第2原点位置まで下降させる際の移動速度は、第2可動体501が第2中間位置から第2原点位置に移動する間に第1可動体401が追い付いて接触することがない移動速度としている。
詳しくは、第1可動体401が第2可動体501に近接してから第1可動体401が第1演出位置に到達するまでの間に、第1可動体401が第2可動体501に徐々に近接するようにしてもよく、このようにすることで、第1可動体401が第1演出位置に到達するタイミングとほぼ同タイミングで第2可動体501を第2原点位置に到達させることができる。また、第1可動体401と第2可動体501との離間距離を一定に維持したまま下降するようにしてもよい。
そして、図10-36(E)に示すように、第1可動体401が第1演出位置まで下降して停止したタイミングとほぼ同タイミングで、第2可動体501が第2原点位置に到達して停止する。第1可動体401が第1演出位置に位置し、かつ、第2可動体501が第2原点位置に位置したときに、第1可動体401と第2可動体501とは接触することなく、互いに近接している。
このように、合体動作では、第1可動体401と第2可動体501の下降を一斉に開始するのではなく、第1可動体401の下降を開始した後、該第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングで第2可動体501の下降を開始することで、遊技者に対し、あたかも下降してきた第1可動体401が第2可動体501に接触して第2可動体501が下降しているように見せることができる。しかも、第1可動体401と第2可動体501とは接触しないので、接触による第1可動体401や第2可動体501の破損等を好適に抑制することができる。
また、特徴部187SGでは、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングで第2可動体501の下降を開始する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体401が第2可動体501に当接したタイミングで第2可動体501の下降を開始するようにしてもよいし、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングで第2可動体501の下降を開始した後、第1可動体401が第1演出位置に到達する前に第2可動体501に当接してもよい。
図10-36(B)に示すように、第1可動体401の第1原点位置からの下降を開始したタイミングで、第2可動体LED502の消灯を維持したまま、第1可動体LED402を点灯し、図10-36(C)に示すように、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングで、図10-36(D)に示すように、第2可動体LED502を点灯することで、下降してきた第1可動体401が第2可動体501に作用(例えば、接触)して該第2可動体501の下降が開始されたかのように見せることができる。
また、第2可動体501が第2演出位置や第2中間位置などの重複領域E3にて動作異常(例えば、引っ掛かりや第2可動体モータ511の故障など)により動かない場合でも、図10-37に示すように、第1可動体401が下降して第1可動体401の接触部450と第2可動体501の緩衝部材550とが接触(当接)することで、第2原点位置に向けて押し込む力が作用したことにより動作異常が解消されたり、動作異常が解消されなくとも第2原点位置まで第2可動体モータ511を用いることなく戻すことが可能となる。
また、第1可動体401の接触部450が第2可動体501の緩衝部材550に接触したときに緩衝部材550により衝撃が緩和されるので、大きな衝撃音の発生や部材の破損等を好適に抑制することができる。
(発光演出の動作例)
次に、第1可動体401及び第2可動体501の発光演出の動作例について、図10-38に基づいて説明する。図10-38は、(A)~(E)は第1可動体及び第2可動体の発光動作例を示す図である。
図10-38に示すように、演出制御用CPU120は、発展前兆演出や決め前兆演出の実行開始タイミングよりも前に、第1可動体401及び第2可動体501による発光演出を実行する。
具体的には、演出制御用CPU120は、図10-38(A)に示すように、第1可動体401の第1可動体LED402及び第2可動体501の第2可動体LED502を消灯した状態から、図10-38(B)に示すように、第2可動体LED502の消灯を維持したまま、複数段の第1可動体LED402を上方から下方に向けて順次点灯させていった後、図10-38(C)に示すように、第1可動体LED402を全点灯する。
次いで、図10-38(D)に示すように、第1可動体LED402の点灯を維持したまま、複数段の第2可動体LED502を左斜め上方から右斜め下方に向けて順次点灯させていった後、図10-38(E)に示すように、第2可動体LED502を全点灯する。そして、図10-38(A)に戻り、(A)~(E)の発光パターンを繰返し実行する。
このように、複数段の第1可動体LED402と第2可動体LED502を下方に向けて順次点灯させていく発光制御を行うことで、画像表示装置5の表示領域を挟んで上下に配置される2つの第1可動体401と第2可動体501が関連する可動体であり、これら第1可動体401と第2可動体501を用いた合体動作制御が行われることを遊技者に示唆することができる。
また、複数段の第1可動体LED402は上方から下方に向けて順次点灯させるのに対し、複数段の第2可動体LED502を左斜め上方から右斜め下方に向けて順次点灯させることで、第1可動体401と第2可動体501とで発光態様が異なるので、演出効果を向上させることができる。
尚、特徴部187SGでは、発光演出は可変表示結果にかかわらず実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果に応じて発光演出を実行するか否かの抽選等を行い、該抽選により実行を決定したときに実行するようにしてもよい。この場合、発光演出が実行されたときの方が、発光演出が実行されなかったときよりも大当りとなりやすいように発光演出の実行を決定することが好ましい。また、このような発光演出を、始動入賞が発生したときに実行可能としてもよく、このようにすることで、発光演出の実行によりスーパーリーチとなることに対する期待感を好適に高めることができる。
また、演出制御用CPU120は、発展前兆演出や決め前兆演出の実行開始タイミングよりも前に発光演出を実行する場合、第1可動体LED402や第2可動体LED502を所定の点灯パターン(例えば、輝度の低い白色と、輝度の高い白色とを交互にゆっくり明滅させるなど)に基づいて発光させるだけで、可変表示結果に応じて異なる点灯パターンにて発光させないことで、発展前兆演出や決め前兆演出が始まるまで大当りに対する期待感を持続させることができる。
(スーパーリーチの流れ)
次に、スーパーリーチの流れについて、図10-39~図10-45に基づいて説明する。図10-39は、(A)はパターンRP-2に基づく演出動作例を示すタイミングチャート、(B)はパターンRP-4に基づく演出動作例を示すタイミングチャートである。図10-40は、(A)はパターンKP-1に基づく演出動作例を示すタイミングチャート、(B)はパターンKP-2に基づく演出動作例を示すタイミングチャートである。図10-41は、(A)~(D’)は、可変表示を開始してから発展前兆演出までの演出動作例を示す図である。図10-42は、(E)~(H’)は、発展演出の演出動作例を示す図である。図10-43は、(A)~(D’)は、スーパーリーチ演出に発展したときの演出動作例を示す図である。図10-44は、(E)~(H)は、決め演出の演出動作例を示す図である。図10-45は、発展演出の開始時に第2可動体が第2原点位置に位置していない場合の演出動作例を示すタイミングチャートである。
(発展演出の動作例)
まず、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示の開始時において、発展前兆演出の実行が決定されず、かつ、パターンRP-2に基づく発展演出の実行が決定された場合の演出動作例について、図10-39(A)のタイミングチャートに基づき、図10-41~図10-42を参照しながら説明する。
図10-41(A)に示すように、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示を開始した後、図10-41(B)に示すように、可変表示態様をノーマルリーチ表示態様とした場合、ノーマルリーチ演出(例えば、スーパーリーチへの発展を示唆する画像として、味方キャラクタが登場して飛行する画像Z20を表示する演出など)を開始する。尚、可変表示において、第1可動体401は第1原点位置に位置し、第2可動体501は第2原点位置に位置する。また、第1可動体LED402及び第2可動体LED502は所定の発光態様(例えば、輝度の低い白と輝度の高い白とを交互にゆっくり明滅させる態様など)にて点灯している。
図10-39(A)に示すように、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチ表示態様としたタイミングta1からタイミングta2までの期間(例えば、約10秒間)にて、図10-38にて説明したように、第1可動体401の上部から第2可動体501の下部にかけて第1可動体LED402及び第2可動体LED502を順次点灯していく発光演出を実行する。次いで、発光演出を終了したタイミングta2で、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を点灯状態とする。タイミングta2は発展前兆演出の開始タイミングであるが、発展前兆演出の実行が決定されていないため、第2可動体501を上下動させないままノーマルリーチ演出を継続して行う(図10-41(C’)参照)。そして、発光演出を終了したタイミングta2から所定期間が経過したタイミングta3では、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させる上昇動作を行う(図10-41(D)参照)。尚、演出制御用CPU120は、上昇動作に伴い、白色に点灯している第2可動体LED502に対し、消灯列を下方から上方に向けて移動させるパターンを複数回繰返し行う。
次いで、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させてから所定期間が経過したタイミングta4で、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を一斉に消灯する(図10-42(E)参照)。パターンRP-2は、合体動作を行わないパターンであるため、第1可動体401の下降開始タイミングta5において、第1可動体401を下降させず、タイミングta5の後のタイミングta6にて第2可動体501を第2中間位置から第2原点位置に下降させるとともに、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を点灯する(図10-42(G’)参照)。
その後、合体動作期間が終了するタイミングta7において合体上昇動作を開始せず、図10-42(H’)に示すように、例えば、演出画像Z1と演出画像Z2とで構成された特殊図柄画像Z30などが仮停止表示され、スーパーリーチに発展することを報知する報知演出を実行した後、合体上昇動作期間が終了するタイミングta8にてスーパーリーチ演出に移行する。
尚、パターンRP-1のように、タイミングta3において第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させる上昇動作を行わない場合は(図10-41(D’)参照)、図10-42(E)に示す第1可動体LED402及び第2可動体LED502を一斉に消灯するブラックアウト演出や、図10-42(F)(G)(H)に示す合体動作や合体上昇動作を行うことなく、演出画像Z1と演出画像Z2とで構成された特殊図柄画像Z30などが仮停止表示され、スーパーリーチに発展することを報知する報知演出を実行した後(図10-41(H’)、合体上昇動作期間が終了するタイミングta8にてスーパーリーチ演出に移行する。
次に、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示の開始時において、発展前兆演出の実行が決定され、かつ、パターンRP-4に基づく発展演出の実行が決定された場合の演出動作例について、図10-39(B)のタイミングチャートに基づき、図10-41~図10-42を参照しながら説明する。
可変表示を開始した後、ノーマルリーチ表示態様とするタイミングta1~タイミングta2までの動作例は、図10-39(A)にて説明したパターンRP-2と同様であるため説明を省略する。
図10-39(B)に示すように、演出制御用CPU120は、発光演出を終了したタイミングta2で、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を点灯状態とするとともに、第2可動体501を第2原点位置と第2中間位置との間で上下動させる前兆動作を開始する(図10-41(C)参照)。そして、発光演出を終了したタイミングta2から所定期間が経過したタイミングta3では、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させる上昇動作を行う(図10-41(D)参照)。尚、パターンRP-1の場合、上昇動作及び合体動作や合体上昇動作を実行しない非実行パターンであるため、第1可動体401及び第2可動体501は第1原点位置、第2原点位置に維持されたままとなる(図10-41(D’)参照)。
次いで、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させてから所定期間が経過したタイミングta4で、画像表示装置5の表示領域全域を黒表示状態として実行中の飾り図柄の可変表示画像や演出画像などの視認を困難とし、第1可動体LED402及び第2可動体LED502や第3可動体LED602を一斉に消灯するブラックアウト演出を行う(図10-42(E)参照)。パターンRP-4は、合体動作を行うパターンであるため、第1可動体401の下降開始タイミングta5にて、第1可動体LED402を点灯して第1可動体401の下降を開始する(図10-42(F)参照)。
尚、下降開始タイミングta5にて、第1可動体LED402をエフェクト画像Z5に対応した態様(例えば、青色と黄色の高速点滅など)にて発光するようにしてもよい。また、第1可動体LED402を点灯すると同時に、第1原点位置に位置する第1可動体401から第2可動体501まで延びる稲妻を模した画像Z11を画像表示装置5に表示し、第1可動体401が下降して第2可動体501に作用(衝突して合体)することを示唆するため、下降を開始する直前で遊技者に対し未だ点灯していない第2可動体501に意識を向けさせることができる。
そして、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングta6にて、第2可動体LED502を点灯して第2可動体501の下降を開始する(図10-42(G)参照)。尚、このとき、第2可動体LED502を後述するエフェクト画像Z5に対応した態様にて発光(例えば、青色と黄色の高速点滅など)するようにしてもよい。その後、第1可動体401が第1演出位置に到達し、第2可動体501が第2原点位置に到達したタイミングta6Aにて、第1可動体401と第2可動体501とが合体して一の演出用構造体として認識可能となるとともに、各機構部(カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F)が第2状態に変化して、第1可動体401の「合」(所定シンボル)とは異なる特定シンボルとして認識可能となる。
また、画像表示装置5における合体した第1可動体401と第2可動体501を囲むようにエフェクト画像Z5(例えば、青と黄色とで表現された雷を模した画像など)を表示することで、一の演出用構造体としての認識度合いを高めることができる。また、画像表示装置5における第2状態に変化した各機構部(カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F)を囲むようにエフェクト画像Z5とは異なるエフェクト画像Z6を表示することで、特定シンボルとしての認識度合いを高めることができる。
その後、合体動作期間が終了するタイミングta7において、第1可動体401と第2可動体501とが合体した状態を維持したまま、第1可動体401を第1中間位置まで上昇させるとともに、第2可動体501を第2演出位置まで上昇させる合体上昇動作を行うとともに、第1可動体LED402と第2可動体LED502とが赤色にて発光する(図10-23(B)参照)。尚、パターンRP-3の場合は白色にて発光する。例えば、演出制御用CPU120は、消灯している第1可動体LED402及び第2可動体LED502に対し、赤色発光列(パターンRP-3の場合は白色発光列)を下方から上方に向けて移動させるパターンを複数回繰返し行う。
また、第3可動体601L,601Rを第3原点位置から第3中間位置まで移動するとともに、画像表示装置5にて、エフェクト画像Z5,Z6とは異なる画像Z7を表示する(図10-42(H)参照)。尚、合体動作にて表示したエフェクト画像Z5を、上昇動作に合わせて上方に移動して表示してもよい。また、エフェクト画像Z7は、例えば、爆発を模した画像であり、このとき、第1可動体LED402と第2可動体LED502とがエフェクト画像Z7の表示色に対応した発光色で発光(赤色と白色とで高速点滅)するようにしてもよい。
そして、タイミングta7から所定期間が経過したタイミングで第1可動体401を第1中間位置から第1原点位置まで移動し、第2可動体501を第2演出位置から第2原点位置まで移動して合体上昇動作を終了したタイミングta8で、スーパーリーチ演出に移行する。尚、これら第1可動体401や第2可動体501の原点位置への復帰動作は、各パターンRP-1~RP-4のいずれにおいても共通の動作態様にて行われるが、各パターンで異なる動作態様にて退避するようにしてもよい。
(決め演出の動作例)
次に、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示の開始時において、決め前兆演出の実行が決定されず、かつ、パターンKP-1に基づく決め演出の実行が決定された場合(可変表示結果がはずれとなる場合)の演出動作例について、図10-40(A)のタイミングチャートに基づき、図10-43~図10-44を参照しながら説明する。
図10-40(A)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示態様をスーパーリーチ表示態様としたタイミングtb1にて、図10-35(A)にて説明した演出画像Z1,Z2を表示し(図10-43(A)参照)、スーパーリーチに発展したことを報知する。次いで、スーパーリーチ演出(例えば、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトル(対決)する画像Z21を表示する演出など)を開始するとともに、スーパーリーチ表示態様としたタイミングtb1からタイミングtb2までの期間(例えば、約10秒間)にて、図10-38にて説明したように、第1可動体401の上部から第2可動体501の下部にかけて第1可動体LED402及び第2可動体LED502を順次点灯していく発光演出を実行する。次いで、発光演出を終了したタイミングtb2で、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を点灯状態とする。タイミングtb2は決め前兆演出の開始タイミングであるが、決め前兆演出の実行が決定されていないため、第2可動体501を上下動させないままスーパーリーチ演出を継続して行う(図10-43(B’)参照)。そして、発光演出を終了したタイミングtb2から所定期間が経過したタイミングtb3では、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させる上昇動作を行う(図10-43(C)参照)。
また、演出制御用CPU120は、第2可動体501の上昇動作に合わせて、プッシュボタン31Bを模した複数の画像を次第に重なり合わせていくことで、操作有効期間が開始されることを示唆する画像Z12を画像表示装置5に表示する(図10-43(C)参照)。
次いで、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させてから所定期間が経過したタイミングtb4で、プッシュボタン31Bの操作を有効に受付ける操作有効期間を開始し、画像表示装置5に、例えば、「押せ!」の文字画像とプッシュボタン31Bを模した画像と操作有効期間を示すインジケータ画像とからなる画像Z8を表示して、プッシュボタン31Bの操作を促進する操作促進演出を行う(図10-44(D)参照)。
操作促進演出(操作有効期間)を開始したタイミングtb4からタイミングtb6までの操作有効期間において、プッシュボタン31Bの操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)を検出した場合、該操作を検出したタイミングtb5で合体動作を開始しないとともに、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を、演出失敗を示唆する発光態様(例えば、ノーマルリーチ演出の開始時において輝度の低い白色と輝度の高い白色とを交互にゆっくり明滅させる際の輝度の低い白色よりもさらに輝度が低い白色にて点灯する態様など)で第1可動体401及び第2可動体501を点灯する。尚、タイミングtb5で第1可動体401及び第2可動体501を消灯してもよい。
また、輝度が低い白色にて点灯したまま、演出が失敗したことを示す画像Z9(例えば、プッシュボタン31Bを模した画像と「・・・」の文字画像とからなる画像)を表示し(図10-44(E’)参照)、タイミングtb6にて第2可動体501を第2中間位置から第2原点位置に下降させるとともに、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を所定の発光態様(例えば、輝度の低い白と輝度の高い白とを交互にゆっくり明滅させる態様など)にて点灯する。
また、操作有効期間においてプッシュボタン31Bの操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)を検出しなかった場合、操作有効期間が終了したタイミングtb6で合体動作を開始しないとともに、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を、演出失敗を示唆する発光態様(例えば、ノーマルリーチ演出の開始時において輝度の低い白色と輝度の高い白色とを交互にゆっくり明滅させる際の輝度の低い白色よりもさらに輝度が低い白色にて点灯する態様など)で第1可動体401及び第2可動体501を点灯する。尚、タイミングtb5で第1可動体401及び第2可動体501を消灯してもよい。
また、輝度が低い白色にて点灯したまま、演出が失敗したことを示す画像Z9(例えば、プッシュボタン31Bを模した画像と「・・・」の文字画像とからなる画像)を表示し(図10-44(E’)参照)、タイミングtb6にて第2可動体501を第2中間位置から第2原点位置に下降させるとともに、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を所定の発光態様(例えば、輝度の低い白と輝度の高い白とを交互にゆっくり明滅させる態様など)にて点灯する。
その後、合体動作期間が終了するタイミングtb7において合体上昇動作を開始せず、合体上昇動作期間が終了するタイミングtb8にて、可変表示結果がはずれであったことを報知するはずれ確定報知(例えば、味方キャラクタが倒れてバトルに敗北して、可変表示結果がはずれになったことを示すはずれ確定報知画像を画像表示装置5に表示するなど)を行う。尚、図10-44(E’)において演出が失敗したことを示す画像Z9を表示するタイミングで、該画像Z9を表示せずにはずれ確定報知画像の表示を開始してもよい。
また、例えば、操作有効期間の開始とともにプッシュボタン31Bを操作した場合と、操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作しなかった場合とで、その後の尺に差が生じるので、プッシュボタン31Bの操作タイミングで生じた尺の差を、1.図柄確定までの飾り図柄の揺れ期間、2.画像Z9の表示期間、3.可動体演出の演出期間(合体している期間)のうちいずれかの期間を延長したり短縮したりすることで吸収するようにしてもよい。
次に、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示の開始時において、決め前兆演出の実行が決定され、かつ、パターンKP-2に基づく決め演出の実行が決定された場合の演出動作例について、図10-40(B)のタイミングチャートに基づき、図10-43~図10-44を参照しながら説明する。
図10-40(B)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示態様をスーパーリーチ表示態様としてスーパーリーチ演出を開始したタイミングtb1にて、図10-35(A)にて説明した演出画像Z1,Z2を表示し(図10-43(A)参照)、スーパーリーチに発展したことを報知する。次いで、スーパーリーチ表示態様としたタイミングtb1からタイミングtb2までの期間(例えば、約10秒間)にて、図10-38にて説明したように、第1可動体401の上部から第2可動体501の下部にかけて第1可動体LED402及び第2可動体LED502を順次点灯していく発光演出を実行する。次いで、発光演出を終了したタイミングtb2で、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を点灯状態とする。発光演出を終了したタイミングtb2で、第1可動体LED402及び第2可動体LED502を点灯状態とするとともに、第2可動体501を第2原点位置と第2中間位置との間で上下動させる前兆動作を開始する(図10-43(B)参照)。そして、発光演出を終了したタイミングtb2から所定期間が経過したタイミングtb3では、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させる上昇動作を行う(図10-43(C)参照)。
次いで、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで上昇させてから所定期間が経過したタイミングtb4で、プッシュボタン31Bの操作を有効に受付ける操作有効期間を開始し、画像表示装置5に、例えば、「押せ!」の文字画像とプッシュボタン31Bを模した画像と操作有効期間を示すインジケータ画像とからなる画像Z8を表示して、プッシュボタン31Bの操作を促進する操作促進演出を行う(図10-44(D)参照)。
操作促進演出(操作有効期間)を開始したタイミングtb4からタイミングtb6までの操作有効期間において、プッシュボタン31Bの操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)を検出した場合、該操作を検出したタイミングtb5で、画像表示装置5の表示領域全域を黒表示状態として実行中の飾り図柄の可変表示画像などの視認を困難とし、第1可動体LED402及び第2可動体LED502や第3可動体LED602を一斉に消灯するブラックアウト演出を行う(図10-44(E)参照)。次いで、第1可動体LED402を点灯して第1可動体401の下降を開始するとともに、第4可動体701L,701Rを第4原点位置から第4演出位置まで移動させる(図10-44(F)参照)。尚、上記ブラックアウト演出の実行期間は、発展演出と決め演出とで異ならせてもよいし、同一としてもよい。
また、操作有効期間においてプッシュボタン31Bの操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)を検出しなかった場合、操作有効期間が終了したタイミングtb6で、画像表示装置5の表示領域全域を黒表示状態として実行中の飾り図柄の可変表示画像や演出画像などの視認を困難とし、第1可動体LED402及び第2可動体LED502や第3可動体LED602を一斉に消灯するブラックアウト演出を行う(図示略)。次いで、第1可動体LED402を点灯して第1可動体401の下降を開始するとともに、第4可動体701L,701Rを第4原点位置から第4演出位置まで移動させる(図10-44(F)参照)。
このように、演出位置にて第1可動体401や第2可動体501に背面側で重なる第4可動体701L,701Rを第1可動体401や第2可動体501よりも先に第4原点位置から第4演出位置まで移動させることで、第4可動体701L,701Rを目立たせることができる。また、第4演出位置において左右方向に往復動させてもよい。
尚、特徴部187SGでは、操作有効期間においてプッシュボタン31Bの操作(プッシュセンサ35Bからの検出信号)を検出したことに基づいてパターンKP-2に基づく合体動作制御を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作有効期間においてスティックコントローラ31Aの操作(コントローラセンサユニット35Aからの検出信号)を検出したことに基づいてパターンKP-2に基づく合体動作制御を実行するようにしてもよい。また、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bとを操作対象とし、いずれの操作を促進するかを可変表示結果に応じて決定するようにしてもよい。
そして、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングtb6にて、第2可動体LED502を点灯して第2可動体501の下降を開始するとともに、第3可動体601L,601Rを第3原点位置から第3中間位置まで移動させる(図10-44(G)参照)。その後、第1可動体401が第1演出位置に到達し、第2可動体501が第2原点位置に到達したタイミングtb5Aにて、第1可動体401と第2可動体501とが合体して一の演出用構造体として認識可能となるとともに、各機構部(カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F)が第2状態に変化して、第1可動体401(所定シンボル)とは異なる特定シンボルとして認識可能となる。
また、画像表示装置5における合体した第1可動体401と第2可動体501を囲むようにエフェクト画像Z5を表示することで、一の演出用構造体としての認識度合いを高めることができる。また、画像表示装置5における第2状態に変化した各機構部(カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441F)を囲むようにエフェクト画像Z5とは異なるエフェクト画像Z6を表示することで、特定シンボルとしての認識度合いを高めることができる。
その後、合体動作期間が終了するタイミングtb7において、第1可動体401と第2可動体501とが合体した状態を維持したまま、第1可動体401を第1中間位置まで上昇させるとともに、第2可動体501を第2演出位置まで上昇させる合体上昇動作を行うとともに、第1可動体LED402と第2可動体LED502とが虹色にて発光する(図10-24(B)参照)。さらに、第3可動体601L,601Rを第3中間位置から第3演出位置まで移動させる。また、画像表示装置5にて、エフェクト画像Z5,Z6とは異なる画像Z10を表示する(図10-44(H)参照)。尚、合体動作にて表示したエフェクト画像Z5を、上昇動作に合わせて上方に移動して表示してもよい。
そして、タイミングtb7から所定期間が経過したタイミングで第1可動体401を第1中間位置から第1原点位置まで移動し、第2可動体501を第2演出位置から第2原点位置まで移動して合体上昇動作を終了したタイミングtb8にて、可変表示結果が大当りとなったことを報知する大当り確定報知(例えば、画像表示装置5に、味方キャラクタがバトルに勝利して可変表示結果が大当りとなったことを示す大当り確定報知画像(図示略)を表示するなど)を行う。
尚、合体動作の開始時は、第1可動体401及び第2可動体501よりも前に第4可動体701L,701Rを移動させたが、大当り確定報知を行うにあたって、注目させたい対象は画像表示装置5に表示する大当り確定報知画像であるため、いち早く画像表示装置5を見せるために第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R及び第4可動体701L,701Rを同時に原点位置へ向けて移動させる。
尚、特に詳細な図示はしないが、決め演出における合体動作(図10-44(E)~(G)参照)における第1可動体LED402及び第2可動体LED502の点灯態様(例えば、発光色や点灯、点滅パターンなど)は、発展演出における合体動作(図10-42(E)~(H)参照)における第1可動体LED402及び第2可動体LED502の点灯態様とは異なっているが、発展演出における点灯態様と同時にしてもよい。
また、ブラックアウト演出において画像表示装置5の表示画面を暗くする方法は、画像表示装置5が液晶表示装置であれば、バックライトから前方に向けて出射される光を液晶層にて遮断する遮断率を高めたり、バックライトの光量を低下させたりすればよい。また、画像表示装置5が有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)を用いたELパネルであれば、駆動電圧を低下させればよい。つまり、画像表示装置5の表示画面から出力される光量を低下させる低発光状態とすることにより表示画面を暗くする(黒画面表示とする)ことができる。
(可動体の動作異常)
次に、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示の開始時において、第2可動体501が第2原点位置に位置していない場合の演出動作例について、図10-45に示すタイミングチャートに基づいて説明する。図10-45は、発展演出の開始時に第2可動体が第2原点位置に位置していない場合の演出動作例を示すタイミングチャートである。
図10-45に示すように、例えば、スーパーリーチの変動パターンに基づく可変表示を開始したタイミングtc0において、演出制御用CPU120が、図10-20に示す演出種別決定処理におけるステップ187SGS264で、第2可動体501が引っ掛かりなどの要因により第2原点位置に位置していない(例えば、第2中間位置と第2演出位置との間に位置している)と判定したことに基づき、ステップ187SGS265で第2原点復帰処理フラグをオン状態とした場合、図10-18に示す原点復帰処理を開始する。
そして、原点復帰処理を終了したタイミングtc0Aで、原点復帰処理のステップ187SGS211で第2可動体501が第2原点位置に復帰しなかった(第2原点位置センサ503がオフ状態)と判定した場合、ステップ187SGS212で第2可動体動作制限フラグをオン状態とする。
その後、発展前兆演出を開始するタイミングtc2では、第2可動体動作制限フラグがオン状態であるため、発展前兆演出の実行が決定されていても前兆動作(発展前兆演出)を実行しない。
次いで、発展演出において第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置へ上昇させる上昇動作制御を行うが、第2可動体501が第2中間位置と第2演出位置との間に位置したままの場合、合体動作の開始タイミングtc5において、第1可動体401を第1原点位置から下降させる制御を開始する。
この場合、通常であれば下降した第1可動体401が第2中間位置に位置している第2可動体501に近接したタイミングで第2可動体501を下降させる制御を開始するが、第2可動体501は第2中間位置と第2演出位置との間に位置したまま、つまり、重複領域E3(図10-25(A)参照)に位置しているため、第2可動体501を下降させる制御を開始する前に、下降してきた第1可動体401の接触部450が第2可動体501の緩衝部材550に衝突する。この衝撃及び第1可動体401の下降に伴う押圧力が第2可動体501に作用することで、引っ掛かりなどの原因が強制的に解消して第2可動体501が第2原点位置に復帰して、第1可動体401と第2可動体501とにより一の演出用構造体として認識可能となることがある。
このように、第2可動体動作制限フラグ以外の第1可動体動作制限フラグ、第3可動体動作制限フラグ、第4可動体動作制限フラグのいずれかがオン状態である場合は、各動作制限フラグに対応する可動体の動作を制限、つまり、可動体を動作させないようにするが、第2可動体動作制限フラグのみがオン状態である場合、合体動作において下降する第1可動体401を利用して、第2可動体501に意図的に接触させることで、引っ掛かりなどの第2可動体501の動作異常が解消される可能性があるため、第2可動体501の合体動作や合体上昇動作を制限しないことが好ましい。
尚、特徴部187SGでは、オン状態とされた可動体動作制限フラグは、次のスーパーリーチの可変表示開始時に行われる原点復帰処理において、第2可動体501が第2原点位置に位置していると判定された場合や、パチンコ遊技機の電源をオフ状態としたときにオフ状態となるようにすればよい。また、可動体動作制限フラグがオン状態となった場合、オン状態になった可動体動作制限フラグに対応する可動体にて何らかの動作異常が発生していることを示す動作異常報知画像等を画像表示装置5にて表示することによって報知することができる。
また、上記のように発展演出の合体動作にて第2可動体501が第2原点位置に復帰した場合、その後の決め演出においても第2可動体動作制限フラグはオン状態のままであるが、決め演出における上昇動作、合体動作、合体上昇動作は制限されることなく実行される。
一方、発展演出の合体動作にて第2可動体501が第2原点位置に復帰しなかった場合、その後の決め演出においても第2可動体動作制限フラグはオン状態のままであるが、決め演出における上昇動作、合体動作、合体上昇動作は制限されることなく実行されるため、決め演出の合体動作において動作異常が解消される可能性がある。さらに、今回の決め演出の合体動作にて第2可動体501が第2原点位置に復帰しなかった場合でも、次回以降のスーパーリーチの発展演出や決め演出の合体動作において何度も衝突が繰り返されるうちに動作異常が解消される可能性がある。
(作用効果)
以上説明したように、特徴部187SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、第1原点位置と第1演出位置との間を移動可能な第1可動体401と、第2原点位置と第2中間位置との間を移動可能な第2可動体501と、第1可動体401と第2可動体501とを用いた可動体演出として発展前兆演出、決め前兆演出、発展演出、決め演出などを実行可能な演出制御用CPU120を備え、第1可動体401の第1移動可能範囲E1と第2可動体501の第2移動可能範囲E2との少なくとも一部が重なり、第2中間位置は、第1移動可能範囲内であり、第2原点位置は、第1移動可能範囲E1外であり、演出制御用CPU120は、第2可動体501が第2中間位置に位置されているときに第1可動体401を第1演出位置に移動させるとともに、該移動に伴い第1可動体401が第2可動体501に近接するときに第2可動体501を第2原点位置に移動させることで、第2位置の第1可動体401と第2原点位置の第2可動体501とにより一の演出用構造体として認識可能となる特定可動体演出を実行可能である。
この特徴によれば、第1可動体401が第2可動体501に近接するときに第2可動体501を第2原点位置まで退避させて接触を回避しつつ、一の演出用構造体として認識可能となるので、興趣を好適に高めることができる。詳しくは、第1可動体401が先に移動を開始し、第1可動体401が衝突しそうになるタイミングで第2可動体501が移動を開始するので、実際には接触させることはないが、あたかも第1可動体401が第2可動体501に接触して第2可動体501が移動を開始したように見せることができるため、可動体の損傷を抑制しつつ、合体動作をより好適に見せることができる。
また、第1可動体401を第1演出位置に移動させることで、相互に近接した第1可動体401と第2可動体501とにより一の演出用構造体として認識可能となる合体動作制御を実行した後、第1可動体401と第2可動体501とを一の演出用構造体として認識可能な状態で移動させる合体上昇動作制御を実行可能である。
この特徴によれば、第1可動体401と第2可動体501とが一の演出用構造体として認識可能な状態となってからさらに移動(上昇)することで、一の演出用構造体への注目度が高まるため、興趣を好適に高めることができる。また、上昇動作は一の演出用構造体として認識可能な状態を維持したまま行われるので、遊技者に意外性を与えることができる。また、第2可動体501が第1可動体401に近接して画像表示装置5の下方にて合体状態となった後、第1可動体401を押し戻すように上昇して画像表示装置5の表示領域の中央付近まで、つまり、上昇動作で上昇する第2中間位置よりも上方の第2演出位置まで上昇するので、遊技者に意外性を与えることができる。
また、演出制御用CPU120が、発展演出や決め演出において第2可動体501の上昇動作制御を実行可能であることで、上昇動作により、合体動作制御が実行されることに対する遊技者の期待感を好適に高めることができる。
また、演出制御用CPU120は、ステップ187SGS278の演出種別決定処理において発展演出を決定し、発展演出の実行の有無にかかわらず、発展前兆演出の実行の有無を決定する。つまり、発展演出の実行の有無にかかわらず共通の上昇動作を実行可能である。この特徴によれば、上昇動作の実行後に合体動作が実行されるか否かに注目させることができる。また、発展演出の実行が決定されなかった場合(例えば、パターンRP-1が決定された場合)でも発展前兆演出が実行されることがあるため、発展演出の実行に対する期待感を維持することができる。
また、演出制御用CPU120は、発展演出や決め演出の実行前に、第2可動体501が第2原点位置に位置していない場合は、該第2可動体501を第2原点位置に移動させる原点復帰処理を実行可能である。この特徴によれば、発展演出や決め演出において第2可動体501が適正な位置にいる状態から好適に実行することができる。
また、遊技者の動作(操作)を検出可能なプッシュセンサ35Bを備え、演出制御用CPU120が、発展演出では該発展演出の開始から所定タイミングが経過したときに合体動作制御を開始する一方で(図10-39(B)参照)、決め演出では操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作が検出されたときに合体動作制御を開始する。この特徴によれば、可動体演出の実行契機が増加するので興趣が向上する。
また、図10-39(B)に示すように、発展演出では、上昇動作制御を開始したタイミングta3から予め定められた第1期間が経過したタイミングta5で合体動作制御が開始されるのに対し、図10-40(B)に示すように、決め演出では、上昇動作制御を開始したタイミングtb3から第1期間とは異なる第2期間が経過したタイミングtb5で合体動作制御が開始される。つまり、遊技者が操作有効期間(tb4~tb6)のうちのいずれのタイミングで操作するか不定であることで、合体動作制御の開始タイミングが変わってくるため、興趣が向上する。
また、第1可動体401を発光可能な第1可動体LED402と、第2可動体501を発光可能な第2可動体LED502と、を備え、演出制御用CPU120は、合体動作を実行する前のタイミングta4で第1可動体LED402及び第2可動体LED502を一斉に消灯する。この特徴によれば、消灯演出により合体動作制御が実行されることに注目させることができる。
また、演出制御用CPU120は、第1可動体401の下降開始タイミングta5にて、第1可動体LED402を点灯して第1可動体401の下降を開始し、第1可動体401が第2可動体501に近接したタイミングta6にて、第2可動体LED502を点灯して第2可動体501の下降を開始する。この特徴によれば、合体動作制御の演出効果を発光演出により好適に高めることができる。
また、第1演出位置は、第1原点位置よりも下方であり、第2中間位置は、第2原点位置よりも上方であり、合体動作制御において、第1可動体401が第2可動体501に近接してから第2可動体501が第2原点位置に向けて移動を開始した後、第1可動体401が第1演出位置に到達したタイミングで第2可動体501が第2原点位置に到達することで、第1可動体401と第2可動体501とが最も近接または接触する。
この特徴によれば、第1原点位置から下降した第1可動体401が近接してから第2可動体501が下降を開始した後、第1可動体401と第2可動体501との下降が一斉に停止したタイミングで第1可動体401と第2可動体501とが最も近接または接触するので、下降途中で第1可動体401と第2可動体501とが接触して破損することを抑制できる。また、第1可動体401と第2可動体501とにより一の演出用構造体として認識可能となるまでの期間を極力引き延ばすことができるため、意外性を高めることができる。
また、パチンコ遊技機1は、第1原点位置と第1演出位置との間を移動可能であり、所定シンボルとして認識可能な第1可動体401と、第1可動体401を移動させるための複数の機構部(例えば、カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441Fなど)と、第1可動体401を第1演出位置へ移動させる可動体演出として、発展演出や決め演出などにおいて合体動作制御を実行可能であり、前記複数の機構部は、第1可動体401の第1原点位置から第1演出位置への移動に伴い第1状態(例えば、図10-32(A)参照)から第2状態(例えば、図10-34(A)参照)に変化可能であり、前記第1状態では遊技者から視認困難であり、前記第2状態では遊技者から視認可能となり、前記可動体演出の実行に伴い前記第2状態に変化することにより、第1可動体401(所定シンボル)とは異なる特定シンボルとして認識可能に形成される。
この特徴によれば、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴い遊技者から視認可能となる複数の機構部が第2状態に変化することにより、該第1可動体401(所定シンボル)とは異なる特定シンボルとして認識可能に形成されるので、第1可動体401と複数の機構部とにより可動体演出の興趣を好適に高めることができる。また、第1可動体401(所定シンボル)とは異なる別個の特定シンボルが形成されることで、機構部により見栄えが低下することを抑制しつつ、第1可動体401を移動させるための複数の機構部を利用して別個の特定シンボルを形成することができる。
また、複数の機構部の表面には装飾D1~D4が設けられ、第1可動体401の第1演出位置への移動に伴い前記第2状態に変化した前記複数の機構部各々に設けられた装飾D1~D4により、特定シンボルとして一の演出用表示体が認識可能に形成される。この特徴によれば、複数の機構部の形態を複雑化することなく、複数の装飾D1~D4により一の演出用表示体を容易に認識させることができる。
また、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出に発展したことを報知する報知演出において演出画像Z1を表示可能であることで、報知演出にて特定シンボルが表示されることがあるため、可動体演出における特定シンボルの認識度を好適に高めることができる。
また、複数の機構部は、第1可動体401に動力を伝達するための駆動アーム416と、第1可動体401の移動を案内するための第2レール部材432や第1レール部材441などと、を含むことで、動力伝達部材や案内部材を利用して特定シンボルを形成することができる。
また、第1可動体401の移動態様または第1可動体401の位置に応じて、特定シンボルの認識度合いが変化することで、第1可動体401の移動に応じて特定シンボルとしての見え方に変化が生じるため興趣が向上する。
(特徴部187SG変形例1、2)
次に、特徴部187SG変形例1、2について、図10-46に基づいて説明する。図10-46は、(A)(B)は特徴部197SG変形例1としての合体動作態様を示す図、(C)(D)(E)は特徴部197SG変形例2としての合体動作後の動作例を示す図である。
前記実施の形態では、発展演出や決め演出における合体動作は、例えば、図10-46(A)に示すように、第1可動体401が第1原点位置に位置し、第2可動体501が第2中間位置に位置している状態で、第1可動体401が下降を開始した後に第2可動体501が下降を開始して、第2可動体501が第2原点位置まで復帰した位置にて第1可動体401と第2可動体501とが合体する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10-46(B)に示すように、第1可動体401が第1原点位置から第1中間位置まで下降するとともに、第2可動体501が第2原点位置から第2演出位置まで上昇することで、画像表示装置5の表示領域の略中央で合体するようにしてもよい。つまり、第1可動体401と第2可動体501との合体位置は任意であり、種々に変更可能である。
また、この場合は第1可動体401、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rは全て一斉に演出位置まで移動するので、決め演出のように第4可動体701L,701R、第3可動体601L,601R、第1可動体401、第2可動体501の順に移動を開始する場合(例えば、図10-44(D)~(G)参照)よりも短時間で合体状態とすることができるため、時短状態など可変表示時間が短い変動パターンが決定されやすい状態において好適に合体状態とすることが可能となる。
また、前記実施の形態では、第1可動体401の第1移動可能範囲E1と第2可動体501の第2移動可能範囲E2の一部が重複する重複領域E3があることで、第1可動体401と第2可動体501とが接触可能な構成において、合体動作を行った後、第1可動体401と第2可動体501とが合体状態を維持したまま上昇する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図10-46(C)に示すように、第1可動体401の第1移動可能範囲E1と第2可動体501の第2移動可能範囲E2とが重複していないものにおいて、図10-46(D)に示すように、第1可動体401と第2可動体501とが合体した後、図10-46(E)に示すように、第1可動体401と第2可動体501とが合体した状態を維持したまま左右方向に往復移動するようにしてもよい。つまり、合体した後の動作態様は任意であり、合体状態を維持したままであれば、上下左右または前後方向のいずれかに移動可能であってもよい。
さらに、合体状態では、第1可動体401と第2可動体501とにより一の演出用構造体として認識可能であれば、合体状態を維持したまま移動するときに、第1可動体401と第2可動体501とが相対的に移動しながら一緒に移動してもよい。具体的には、例えば、第1可動体401と第2可動体501とが約100mm以内の範囲で離れたり近づいたりしながら一緒に移動したり、約100mm以内の範囲で互いに左右方向にずれながら一緒に移動したりしてもよい。
(特徴部187SG変形例3)
次に、特徴部187SG変形例3について、図10-47に基づいて説明する。図10-47は、(A)~(C)は特徴部197SG変形例3としての合体動作態様を示す図である。
前記実施の形態では、第1可動体401と第2可動体501とは、原点位置において画像表示装置5を挟んで上下に対向するように配置され、それぞれが同方向(上下方向)に移動可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図10-47に示す変形例3としての第1可動体と第2可動体のように、原点位置において互いに対向しない位置に配置されていてもよい。また、第1可動体や第2可動体は、発光可能な構造体だけでなく、画像等を表示可能な表示手段や、導光板を用いた演出を実行可能な導光板装置等であってもよい。
この場合、第1可動体としての第1表示装置1401は、画像表示装置5の右側の第1原点位置と画像表示装置5の略中央の第1演出位置との間で左右方向に移動可能とされ、第2可動体としての第2表示装置1501は、画像表示装置5の下側の第2原点位置と画像表示装置5の略中央の第2演出位置との間で上下方向に移動可能とされ、第1移動可能範囲E1と第2移動可能範囲E2との一部が重複領域E3として重複している。
よって、図10-47(B)に示すように、第2表示装置1501を第2原点位置から第2演出位置まで上昇させた後、第1表示装置1401を左方に向けて回転させながら第1演出位置まで移動させるとともに、第2表示装置1501を第2原点位置まで下降させることで、第1表示装置1401と第2表示装置1501とが合体して一の表示装置として認識可能となるようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態における特徴部187SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形および応用に関する説明)
また、前記特徴部187SGでは、第1可動体401は第1原点位置と第1演出位置との間を上下方向に直線的に移動可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1位置と第2位置との間を左右方向や前後方向に移動可能であってもよいし、第1位置と第2位置との間を回動可能なものであってもよい。
また、第2可動体501は、第2原点位置と第2演出位置との間を上下方向に直線的に移動可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1所定位置と第2所定位置との間を左右方向や前後方向に移動可能であってもよいし、第1所定位置と第2所定位置との間を回動可能なものであってもよい。
また、前記特徴部187SGでは、第1可動体401と第2可動体501とを用いた可動体演出として、スーパーリーチにて実行される発展前兆演出、決め前兆演出、発展演出、決め演出を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可動体演出は、スーパーリーチにおける上記発展前兆演出、決め前兆演出、発展演出、決め演出以外の演出(例えば、ノーマルリーチ前に実行される予告演出など)や、スーパーリーチ以外の変動パターンにて実行される演出や、大当り遊技状態、時短状態、確変状態等において行われる演出として実行可能としてもよい。また、第1可動体401や第2可動体501は、上記発展前兆演出、決め前兆演出、発展演出、決め演出以外において、各々個別に実行可能としてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、第1可動体401の第1移動可能範囲E1と第2可動体501の第2移動可能範囲E2とは、第1可動体401の第1演出位置と第2可動体501の第2演出位置に相当する領域が重複領域E3とされた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、重複領域E3は上記以外の領域であってもよく、例えば、第1可動体401と第2可動体501とが、互いの第1移動可能範囲E1と第2移動可能範囲E2とが交差するように移動可能とされている場合、第1可動体401の第1中間位置と第2可動体501の第2中間位置とが重複領域となるようにしてもよい。また、第1移動可能範囲E1と第2移動可能範囲E2とが全て重複していてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、発展演出や決め演出において第2可動体501の上昇動作を実行する場合に、第2可動体501を第2原点位置から第2中間位置まで移動させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上昇動作後の合体動作において第1可動体401が接触可能な重複領域E3であれば、上記第2中間位置以外の任意の位置(例えば、第2演出位置など)まで上昇させてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、2つの可動体(例えば、第1可動体401と第2可動体501)が合体動作を行った後、合体上昇動作を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3以上の可動体が合体動作を行って一の演出用構造体として認識可能となってもよい。また、3以上の可動体が合体動作を行って一の演出用構造体として認識可能となった後、一の演出用構造体として認識可能な状態のまま移動可能としてもよい。
また、前記実施の形態では、発展前兆演出や決め前兆演出においては、可変表示結果に応じて第2可動体501を前兆動作させるか否かを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前兆動作として動作態様が異なる複数のパターンを設定し、可変表示結果やスーパーリーチの種別などに応じて複数のパターンのうちからいずれかを決定し、決定したパターンに応じて実行するようにしてもよい。また、動作パターンが1つの場合でも複数の場合でも、可変表示結果やスーパーリーチの種別などに応じて第2可動体LED502を異なる発光色にて発光させることで、発展演出や決め演出の期待度を示唆するようにしてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、スーパーリーチの可変表示が開始されるときに原点復帰処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示が開始されてから発展演出や決め演出が実行される前であれば任意のタイミングで実行可能である。また、スーパーリーチ以外の変動パターンにおいて実行可能としてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、第1可動体401と第2可動体501だけでなく、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701Rについても原点復帰処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも合体動作に関わる第1可動体401と第2可動体501について原点復帰処理を行うようにすればよい。
また、前記特徴部187SGでは、第1可動体401を動作させるための複数の機構部(例えば、カバー部材433の所定部433F、駆動アーム416の所定部416F、第1レール部材441の所定部441Fなど)が第2状態に変化することにより、第1可動体401(所定シンボル)とは異なる特定シンボルとして認識可能に形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2可動体501、第3可動体601L,601R、第4可動体701L,701R各々の複数の機構部についても、第2状態において可動体(所定シンボル)とは異なる特定シンボルとして認識可能に形成されるようにしてもよい。さらに、第1可動体の第1機構部と、第2可動体の第2機構部とが、各可動体の移動に応じて第2状態に変化したときに、第1機構部と第2機構部とにより所定シンボルとして認識可能な第1可動体や第2可動体とは異なる特定シンボルとして認識可能に形成されるようにしてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、複数の機構部の一例として、第1可動体401に動力を伝達する部材としての駆動アーム416や、第2レール部材432や第1レール部材441といった可動体の移動を案内する案内部材を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、動力伝達部材としてギヤ部材やリンク部材等を適用してもよいし、案内部材としては、案内溝及び該案内溝に摺動可能な被案内軸やガイドローラ等も適用可能である。
また、前記特徴部187SGでは、複数の機構部が第2状態に変化したときに、各装飾D1~D4が適所に配置されることで演出画像Z1を認識可能となる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、装飾等はなく、複数の機構部が例えば三角形状や星形といった所定の形態となることによって、特定シンボルとして認識可能となってもよい。
また、前記特徴部187SGでは、第1可動体401や第2可動体501などの移動に応じて振動演出を実行してもよい。例えば、発展演出において、図10-42(F)~(H)ノ期間に亘ってプッシュボタン31Bを連続的に振動させ、合体動作の演出効果を高めるようにしてもよい。また、決め演出において、図10-44(F)~(G)の期間に亘って連続的にプッシュボタン31Bを振動させた後、図10-44(H)の期間でそれまでの振動とは異なる振動態様(例えば、決め演出時の効果音やBGM等のメロディに沿った振動態様)によりプッシュボタン31Bを振動させ、合体動作の切り替りを強調し、演出効果を高めるようにしてもよい。
また、前記特徴部187SGでは、パチンコ遊技機として、大当り遊技終了後に確変状態に制御可能な所謂1種のパチンコ遊技機を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技終了後の時短状態において小当りを契機としてV入賞が発生することにより大当り遊技状態に制御可能な所謂1種2種の遊技機であってもよく、遊技性は種々に変更可能である。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1などを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。また、遊技が可能な遊技機とは、少なくとも遊技を行うものであれば良く、パチンコ遊技機やスロットマシンに限らず、一般ゲーム機であっても良い。