JP7237508B2 - 電子血圧計および血圧測定システム - Google Patents

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Description

本発明は、電子血圧計および血圧測定システムに関する。
特許文献1には、呼吸の訓練パターンをユーザにガイドし、ユーザの生体情報(脈波情報)を検出し、訓練パターンがガイドされる訓練期間に関連するタイミングで生体情報の検出を制御し、検出された生体情報に基づき呼吸訓練の目標である訓練指標を反映する特徴量(血圧値)を算出し、少なくとも2つの特徴量に基づき呼吸訓練の効果を表わす効果指標(血圧値の降下度)を算出してユーザに報知する呼吸訓練器が記載されている。
特許文献2には、カフ圧を拡張期血圧(最低血圧)より所定圧(約10mmHg)低い一定圧にホールドし、その間の脈波検出手段からの出力より基底脈拍数を計算する血圧計が記載されている。特許文献3には、カフの圧力が血圧値決定手段により決定された平均血圧値より低い予め定められた圧力値に保持されている状態で脈波を検出する血圧測定装置が記載されている。
特開2007-190275号公報 特開2003-265420号公報 特開平6-292660号公報
ストレス性の高血圧の場合には、深呼吸をしたり音楽を聴いたりして瞑想状態になると、自律神経が安定して血圧が下がる効果が得られる。このため、血圧計または血圧計と連動する装置で被験者を瞑想状態に誘導し、被験者が自律神経を安定させる自律訓練を行った効果(成果)として瞑想誘導の前後での血圧値の変化量を示すことが有効である。
瞑想誘導(自律訓練)の効果が得られれば、被験者の感情は、最初、脳疲労、不安もしくは抑うつを感じる負の感情であっても、脳疲労、不安および抑うつを感じない正の感情に変化する。また、こうした正負の感情には、脈波の間隔の揺らぎ度との間に相関がある。このため、瞑想誘導の効果を見るには、特許文献1の呼吸訓練器のように単純に呼吸訓練を行ってその前後の血圧変化を見るのではなく、瞑想誘導中に被験者の脈波を連続的に検出して解析する必要がある。
オシロメトリック方式の一般的な血圧計は、脈波を検出する装置であるが、カフにより手首や上腕を圧迫し、減圧中における脈波の波高値の変化に基づいて血圧値を測定する。このため、一般的な血圧計を使用して脈波を検出しながら瞑想誘導を行うと、誘導中の例えば数分間にわたってカフで被験者を締め付け続けることになり、被験者が苦痛を感じるため、自律神経の安定が阻害され、自律訓練が成立しなくなってしまう。瞑想誘導中に、特許文献2,3の血圧計のようにカフ圧を最低血圧や平均血圧よりも一定量低く保持したとしても、被験者の血圧が高い場合にはその保持されるカフ圧も高くなるため、結局被験者は苦痛を感じてしまう。
瞑想誘導(自律訓練)の実行中に被験者に苦痛と不快感を与えずに脈波を検出するには、脈波検出用の電極やマイクロ波を検出するセンサを別途用意し、それを併用して脈波や心電を計測することが考えられる。しかしながら、この場合には、装置の製造コストが高くなるし、被験者が自律訓練中に電極を握り続けたり、妨害電波対策のため携帯電話の電源をOFFにしたり、脈波検出用のセンサのハンドリングを気にしたりする心理的負荷が増える恐れがある。
そこで、本発明は、カフを用いて被験者に苦痛と不快感を与えずに脈波を連続的に検出しながら被験者を瞑想状態に誘導し、その前後での血圧値の変化を瞑想誘導の効果として報知する電子血圧計および血圧測定システムを提供することを目的とする。
カフと、カフを加圧する加圧部と、カフを減圧する減圧部と、カフ内の空気の圧力であるカフ圧を検出する圧力検出部と、制御回路で構成される制御部と、報知部とを有し、制御部は、カフが装着されている部位における被験者の脈波を検出する脈波検出部と、検出されたカフ圧および脈波に基づいて被験者の血圧値を決定する血圧決定部と、カフを通して脈波を検出可能な最小圧を決定する最小圧決定部と、カフ圧が最小圧に保持された状態で被験者を瞑想状態に誘導する瞑想誘導部と、瞑想誘導部による瞑想誘導の実行中に検出された脈波を解析して、被験者の心拍間隔の揺らぎ度を示す最大リアプノフ指数を算出する脈波解析部と、最大リアプノフ指数に基づいて、被験者が脳疲労、不安もしくは抑うつを感じる負の感情にあるか、または脳疲労、不安および抑うつを感じない正の感情にあるかを判定する感情判定部と、血圧決定部による血圧測定および瞑想誘導を、血圧測定、瞑想誘導および血圧測定の順に実行させる動作制御部とを有し、報知部は、感情判定部の判定結果および瞑想誘導の前後での血圧測定の結果を報知する電子血圧計が提供される。
最小圧決定部は、減圧部がカフを減圧する過程における、カフ圧に重畳される脈波の波高値の減衰が飽和する点から脈波が消失する点までの期間内のカフ圧を、最小圧として決定することが好ましい。
制御部は、瞑想誘導の実行中に検出された脈波の変動の大小に基づいて被験者が体を動かしたか否かを判定する体動判定部をさらに有し、報知部は、被験者が体を動かしたと体動判定部が判定した場合に、被験者に静止するように注意喚起することが好ましい。
瞑想誘導部は、瞑想誘導として、被験者が息を吸いかつ吸う速度よりも遅く息を吐く深呼吸を行うための呼吸パターンを生成することが好ましい。瞑想誘導部は、瞑想誘導として、呼吸の周期よりも長いフレーズを含む音楽を再生することが好ましい。
報知部は、瞑想誘導の終了後に、瞑想誘導の期間において被験者が正の感情にあると感情判定部が判定した頻度を報知することが好ましい。報知部は、瞑想誘導の実行中に、一定時間ごとに感情判定部の判定結果を報知することが好ましい。
また、電子血圧計および端末装置で構成される血圧測定システムであって、電子血圧計は、カフと、カフを加圧する加圧部と、カフを減圧する減圧部と、カフ内の空気の圧力であるカフ圧を検出する圧力検出部と、カフが装着されている部位における被験者の脈波を検出する脈波検出部と、検出されたカフ圧および脈波に基づいて被験者の血圧値を決定する血圧決定部とを有し、端末装置は、制御回路で構成される制御部と、電子血圧計との通信部とを有し、制御部は、電子血圧計がカフを通して脈波を検出可能な最小圧にカフ圧を保持した状態で、被験者を瞑想状態に誘導する瞑想誘導部と、瞑想誘導部による瞑想誘導の実行中に検出された脈波を解析して、被験者の心拍間隔の揺らぎ度を示す最大リアプノフ指数を算出する脈波解析部と、最大リアプノフ指数に基づいて、被験者が脳疲労、不安もしくは抑うつを感じる負の感情にあるか、または脳疲労、不安および抑うつを感じない正の感情にあるかを判定する感情判定部と、血圧決定部による血圧測定および瞑想誘導を、血圧測定、瞑想誘導および血圧測定の順に実行させる動作制御部とを有し、電子血圧計および端末装置のいずれかが感情判定部の判定結果および瞑想誘導の前後での血圧測定の結果を報知する血圧測定システムが提供される。
上記の電子血圧計および血圧測定システムは、カフを用いて被験者に苦痛と不快感を与えずに脈波を連続的に検出しながら被験者を瞑想状態に誘導し、その前後での血圧値の変化を瞑想誘導の効果として報知することができる。
電子血圧計1の外観を示す模式図である。 電子血圧計1のブロック図である。 電子血圧計1でのカフ圧の制御を説明するためのグラフである。 脈波解析部42の機能を説明するためのグラフである。 表示部13の表示画面の例を示す図である。 電子血圧計1の制御部30の動作例を示すフローチャートである。 血圧測定システム1’の全体構成図である。
以下、図面を参照しつつ、電子血圧計および血圧測定システムを説明する。ただし、本発明は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
図1は、電子血圧計1の外観を示す模式図である。電子血圧計1は、本体10およびカフ60を有し、本体10にはヘッドホン70が接続されている。電子血圧計1は、被験者が自律神経を安定させる自律訓練を行うために被験者を瞑想状態に誘導する自律訓練瞑想装置であり、瞑想誘導の前後に血圧測定を行って、誘導前後での血圧値の変化量を自律訓練の効果として報知する。瞑想誘導として、電子血圧計1は、呼吸誘導と音楽再生の両方を行うが、これらのうちの一方だけを行ってもよい。電子血圧計1は、脈波を検出可能な最小のカフ圧を瞑想誘導前の血圧測定時に決定し、瞑想誘導中のカフ圧をその最小圧に保つことで、瞑想誘導中に被験者に苦痛と不快感を与えずに脈波を検出し、脈波の解析による被験者の感情判定の結果も併せて報知する。
カフ60は、本体10から送られる空気を溜める空気袋を内蔵する。この空気袋は、空気管61を介して本体10に接続されている。空気管61は、本体10からカフ60に空気を送り込むための管である。カフ60は、例えば、使用時に被験者の上腕に巻き付けられ、カフ60の表面に設けられた面ファスナにより上腕に固定される。なお、電子血圧計は、上腕に限らず、例えば手首など、身体の他の部位に取り付けて使用するものであってもよい。
ヘッドホン70は、被験者が瞑想誘導中に再生される音楽を聴くためのものである。被験者はヘッドホンの代わりにイヤホンを使用してもよいし、あるいは、本体10に音楽再生用のスピーカを設置してもよい。
図2は、電子血圧計1のブロック図である。本体10は、電源スイッチ11(図1を参照)、操作部12、表示部13、加圧部21、減圧部22、カフ圧検出部23、制御部30およびメモリ50を有する。加圧部21、減圧部22およびカフ圧検出部23は、空気管61を介してカフ60に接続されている。電子血圧計1の機能ブロックは、血圧測定部20と自律訓練部40に大別される。血圧測定部20は、操作部12、加圧部21、減圧部22、カフ圧検出部23および制御部30で構成され、自律訓練部40は、表示部13、制御部30およびメモリ50で構成される。
図1に示すように、電源スイッチ11は、一例として、正面から見て上側の本体10の側面に設けられている。電子血圧計1は図示しない電池によって動作するが、電源は電池に限らず、交流電源であってもよい。操作部12は、一例として、測定ボタン12A、設定ボタン12Bおよび選択ボタン12Cで構成され、図示した例では、本体10の正面下側に設けられている。測定ボタン12Aは、使用者(被験者)が血圧測定の開始/停止を指示するためのボタンであり、設定ボタン12Bは、使用者が電子血圧計1の動作に必要な情報を入力するためのボタンである。選択ボタン12Cは、使用者が入力項目を選択するための+ボタンと-ボタンである。
表示部13は、報知部の一例であり、例えば液晶表示パネル(LCD)で構成される。表示部13は、測定中の血圧値や、最高血圧値、最低血圧値および脈拍の測定結果、呼吸誘導の際に被験者に呼吸のタイミングを示すために必要な情報、感情判定の結果、瞑想誘導(自律訓練)の効果を示す各種メッセージなどを表示する(後述する図5を参照)。表示部13はタッチパネルディスプレイであってもよく、この場合、電源スイッチ11や操作部12は表示部13と一体化していてもよい。なお、報知部はヘッドホン70やそれに代わるスピーカなどの音声出力部であってもよく、あるいは、外部機器へデータ出力するための通信部や接続端子であってもよい。
加圧部21は、カフ60に空気を送り込むことによってカフ60の空気袋の内部を加圧する加圧ポンプと、制御部30の制御信号に基づいて加圧ポンプを駆動する駆動回路とで構成される。減圧部22は、例えば、加圧されたカフ60内の空気を血圧測定中に定速(低速)で排気し、所定の圧力でリークを停止して一定の圧力に保持し、測定終了時および中止時にカフ60内の空気を強制排気(完全排気)する電磁スローリーク弁と、制御部30の制御信号に基づいて電磁スローリーク弁を開閉させる駆動回路とで構成される。カフ圧検出部23は、圧力検出部の一例であり、カフ60の空気袋内の圧力(カフ圧)を検出する圧力センサと、圧力センサが生成した検出信号を周波数信号に変換して制御部30に出力する検出回路とで構成される。カフ圧は、この周波数の変化から算出される。
図3(A)~図3(C)は、電子血圧計1でのカフ圧の制御を説明するためのグラフである。グラフの横軸tは時間を、縦軸P(mmHg)は圧力を表す。曲線aはカフ圧の時間変化を、棒グラフbはカフ圧に重畳して検出される脈波(微分脈波)の時間変化を表す。図3(A)は瞑想誘導前の血圧測定時の、図3(B)は瞑想誘導中の、図3(C)は瞑想誘導後の血圧測定時のグラフである。図3(A)~図3(C)でグラフの横軸が連続しているのは、瞑想誘導とその前後の血圧測定が時間的に連続して実施されるためである。
電子血圧計1は、被験者の上腕をカフ60で加圧し、脈波がない状態からカフ60内の空気を徐々に排気して、減圧時のカフ圧の曲線aに重畳される微分脈波の波高値の差分ΔPから最高血圧値と最低血圧値を算出するオシロメトリック方式の血圧計である。血圧測定時のカフ圧は、図3(A)に曲線aで示すように、最初に加圧により上昇し、そこから定速排気により徐々に減少して、最後に強制排気により急速に減少する。血圧測定時の脈波は、図3(A)に棒グラフbで示すように、最初は過剰に加圧されているために検出されず、減圧過程で徐々に検出されるようになり、減圧が進むと再び検出できなくなるため消失する。
図3(A)の符号P1は、減圧過程で脈波の波高値が変化しなくなる(飽和する)時点を示し、符号P2は、さらに減圧が進んで脈圧が消失する時点を示す。矢印Tで示す符号P1,P2間は、ほとんどカフ圧がかかっていないが脈波を検出可能な領域であり、最高血圧値と最低血圧値の決定後もさらに定速排気を継続した場合に見られる。この領域では、カフ60の空気袋内に空気が残っているが、カフ60の弾性力と大気圧が釣り合っているため、被験者にとっては皮膚に圧力が感じられない。通常、血圧値の決定後はそれ以上定速排気を継続する必要がなく、一般的な血圧計では、血圧値が決定された時点でカフ内の空気を強制排気するため、領域Tは見られない。これに対し、電子血圧計1は、瞑想誘導の実施前の血圧測定で、最高血圧値と最低血圧値を決定した後も定速排気を継続して領域T(脈波検出最小圧領域)のカフ圧を求め、その後で強制排気を行って測定を終了する。
図3(B)の矢印Tは、瞑想誘導の実施中の期間を示す。瞑想誘導の実施中には、電子血圧計1は、カフ圧を先に求めた領域T内の圧力Pxに保持する。すなわち、電子血圧計1は、脈波を検出可能な最小圧Pxでカフ60を加圧し続け、被験者にとってカフ60の締め付けによる苦痛や不快感がない状態で脈波を検出しながら、瞑想誘導を行う。
さらに、図3(C)に示すように、電子血圧計1は、瞑想誘導の実施後にも再度血圧測定を行う。この2回目の血圧測定は、一般的な血圧計での測定と同じである。
以下では、図2に示す残りの構成要素について説明する。制御部30は、CPU、RAMおよびROMを含むマイクロコンピュータの制御回路として構成され、電子血圧計1の動作を制御する。血圧測定部20は、制御部30のCPUにより実現される機能ブロックとして、カフ圧制御部31、脈波検出部32、血圧決定部33、最小圧決定部34および体動判定部35を有する。自律訓練部40は、制御部30のCPUにより実現される機能ブロックとして、モード制御部41、脈波解析部42、感情判定部43、呼吸誘導部44、音楽再生部45および効果判定部46を有する。
メモリ50は、例えばEEP-ROMなどの不揮発性メモリであり、電子血圧計1の動作に必要な情報を記憶する。特に、メモリ50は、血圧決定部33が決定した最大血圧値、最小血圧値および脈拍、ならびに感情判定部43による感情判定の結果を記憶する。
カフ圧制御部31は、使用者(被験者)が測定ボタン12Aを操作して血圧測定の開始を指示したときに、カフ圧が所定の加圧上限圧力になるまで加圧部21にカフ60を加圧させ、減圧部22にカフ60内の空気を定速で排気させる。そして、カフ圧制御部31は、脈波を検出可能な最小圧Pxを最小圧決定部34が求めた後で、減圧部22にカフ60内の空気を強制排気させる。次の瞑想誘導では、カフ圧制御部31は、カフ圧が最小圧Pxになるまで加圧部21にカフ60を加圧させ、瞑想誘導の期間Tの間そのカフ圧を保持した後で、減圧部22に強制排気をさせる。続く瞑想誘導後の血圧測定時には、カフ圧制御部31は、再びカフ圧が加圧上限圧力になるまで加圧部21にカフ60を加圧させ、減圧部22に定速排気をさせ、血圧値の決定後に減圧部22に強制排気をさせる。
なお、カフ圧制御部31は、瞑想誘導の前後で減圧部22に強制排気をさせなくてもよい。この場合、カフ圧制御部31は、1回目の血圧測定時に最小圧決定部34が最小圧Pxを求めたら、瞑想誘導が終了し2回目の血圧測定が始まるまでカフ圧を最小圧Pxに保持し、2回目の血圧測定時では、最小圧Pxから加圧上限圧力までカフ60を加圧させてもよい。
脈波検出部32は、カフ圧検出部23が生成した周波数信号の周波数の変化に基づいて、カフ60が装着されている部位における被験者の脈波を検出する。
血圧決定部33は、カフ圧検出部23により検出されたカフ圧や、脈波検出部32により検出された各脈波の開始圧力値およびその測定時間に基づき、オシロメトリック法を利用して、被験者の最大血圧値、最小血圧値および脈拍を算出する。血圧決定部33は、決定した最大血圧値、最小血圧値および脈拍を表示部13に表示させるとともにメモリ50に記憶させる。
最小圧決定部34は、測定ボタン12Aが操作された後の1回目(瞑想誘導の実施前)の血圧測定時に、減圧部22がカフ60を定速排気で減圧する過程で、カフ60を通して脈波を検出可能な最小圧を決定する。その際、最小圧決定部34は、まず、脈波検出部32により検出される微分脈波の波高値の差分ΔPが予め定められたしきい値未満になる点、すなわち、カフ圧に重畳される脈波の波高値の減衰が飽和する点(図3(A)の点P1)を検出し、そのときのカフ圧をP1として記憶する。また、最小圧決定部34は、差分ΔPが再びしきい値以上になる点、すなわち、カフ60がさらに減圧されることで脈波が消失する点(図3(A)の点P2)を検出し、そのときのカフ圧をP2として記憶する。さらに、最小圧決定部34は、カフ圧P1,P2の平均値(図3(A)の領域Tにおけるカフ圧の平均値)を算出し、その値を最小圧Pxとして記憶する。
なお、上記の最小圧決定部34の制御は、カフを加圧する過程で血圧値を測定する血圧計でも、各値の決定順序が逆になる(この場合、カフ圧P2,P1、平均値Px、血圧値の順に決定される)だけで、同様に実行可能である。
体動判定部35は、脈波検出部32により検出された脈波の変動の大小に基づいて、被験者が体を動かしたか否かを判定する。電子血圧計1では、瞑想誘導中もカフ60を通して脈波を検出でき、体動があると脈波に静止時とは異なる変動が生じるので、被験者の体動も検出可能である。体動があると瞑想誘導(自律訓練)の妨げになるので、体動判定部35は、特に瞑想誘導の実行中に被験者の体動の有無を判定するが、血圧測定中にも同様に判定してもよい。その際、体動判定部35は、微分脈波の波高値の差分ΔPが予め定められたしきい値以上になったときに体動ありと判定し、差分ΔPがしきい値未満のときには体動なしと判定する。体動判定部35は、体動ありと判定した場合には、例えば「動かないで下さい!」などの警告メッセージを表示部13に表示させたり音声出力させたりすることで、被験者に静止するように注意喚起する。
モード制御部41は、動作制御部の一例であり、使用者(被験者)により測定ボタン12Aが操作されると、血圧測定、瞑想誘導および血圧測定の順に各動作が実行されるように他の機能ブロックを制御する。すなわち、モード制御部41は、カフ圧制御部31や血圧決定部33に1回目の血圧測定を実行させ、次に、カフ圧制御部31にカフ圧を最小圧Pxに保持させるとともに、感情判定部43や呼吸誘導部44、音楽再生部45などに後述する感情判定や瞑想誘導を実行させ、さらに、カフ圧制御部31や血圧決定部33に2回目の血圧測定を実行させる。
図4(A)および図4(B)は、脈波解析部42の機能を説明するためのグラフである。このうち、図4(A)は脈波PWの波形例を示し、横軸tは時間(ミリ秒)、縦軸Aは脈波の振幅の強さである。図4(A)に示すように、脈波PWは、心臓の拍動による血流量の変動を反映した三角波状であり、最も血流量が強いピーク点P1~Pnの間隔を脈波間隔d1~dnとする。
図4(B)は、脈波間隔の揺らぎ度の例を示すグラフである。このグラフはローレンツプロットと呼ばれ、横軸を脈波間隔dn、縦軸を脈波間隔dn-1(ともに単位はミリ秒)とし、n=1,2,・・・について座標(dn,dn-1)上に脈波間隔の時系列データをプロットしたものである。図4(B)のグラフにおけるドットのバラつき度合いが被験者の正負の感情や脳疲労度を反映することが知られている。
脈波解析部42は、瞑想誘導の実行中に被験者の脈波PWのピーク点P1~Pnを検出し、脈波間隔d1~dnをミリ秒単位で算出し、さらに脈波間隔d1~dnから脈波間隔の時系列データを生成する。そして、脈波解析部42は、その時系列データ、すなわち、図4(B)のローレンツプロットにおける座標(dn,dn-1)を用いて、以下の式1により、被験者の心拍間隔の揺らぎ度を示す最大リアプノフ指数λを算出する。
Figure 0007237508000001
ここで、Mは脈波間隔d1~dnにおける総サンプル時間、dは時系列データの時刻kと時刻k-1とのパターン間距離(ローレンツプロットにおける2次元平面上の距離)である。
感情判定部43は、脈波解析部42により算出された最大リアプノフ指数λに基づいて、被験者が脳疲労、不安もしくは抑うつを感じる負の感情にあるか、または脳疲労、不安および抑うつを感じない正の感情にあるかを判定する。式1の最大リアプノフ指数λは、負の感情があると絶対値の大きな負の値になり、正の感情があると0以上または絶対値の小さな負の値になる。そこで、感情判定部43は、算出された最大リアプノフ指数λが以下の式2を満たす場合に被験者が負の感情にあると判定し、λが式2を満たさない場合には、被験者が正の感情にあると判定する。
λ≦λt ・・・式2
ここで、λt(<0)は、感情判定のために設定される適当なしきい値である。
脈波解析部42および感情判定部43は、瞑想誘導の実行中に、例えば数十秒間隔で最大リアプノフ指数λの算出と感情判定を行う。感情判定部43は、判定を行うたびに、その結果(被験者が負の感情と正の感情のいずれにあるか)を表示部13に表示させ、かつメモリ50に記憶させる。感情判定部43は、最大リアプノフ指数λの大小に応じて被験者の感情状態を例えば「ストレスフリー(正の感情)」、「活動中」、「軽疲労状態(軽い負の感情)」および「疲労状態(負の感情)」などの複数段階に分け、被験者がいずれの区分に属するかを表示部13に表示させてもよい。
呼吸誘導部44および音楽再生部45は、瞑想誘導部の一例であり、カフ圧検出部23によりカフ圧が最小圧Pxに保持された状態で、呼吸誘導および音楽再生を行う。電子血圧計1は、これにより被験者を瞑想状態に誘導することで、被験者の自律神経を安定させ、負の感情を正の感情に変化させる。
呼吸誘導部44は、被験者が息を吸いかつ吸う速度よりも遅く息を吐く深呼吸を行うための呼吸パターンを生成し、その呼吸パターンにおける息を吸うタイミングと息を吐くタイミングとを例えば表示部13に表示させることで、被験者の意識を呼吸に集中させる。速く吸って遅く吐く深呼吸をすると、横隔膜が刺激され、結果として自律神経が安定するので、感情状態の改善に効果がある。この深呼吸は、例えば2秒で吸って6秒で吐くなど、吐く期間が吸う期間の2~3倍となる呼気延長深呼吸であることが好ましい。呼吸誘導部44は、例えば、後述する図5に示すように、吸う期間と吐く期間の最初から最後まで徐々に長さが変化するバーを表示させる。人は、動いているものや変化しているものに意識を集中する習性があるので、こうしたバーの変化を目で追わせることで、意識が表示や呼吸に集中し、負の感情のことを考えなくなる無心化の効果が得られる。
音楽再生部45は、呼吸の周期よりも長いフレーズを含む音楽を再生することで、使用者の意識を音楽に集中させる。音楽再生部45が再生する曲は、フレーズ周期が呼吸誘導部44による呼吸誘導の周期よりも長い曲とする。これは、フレーズ周期が呼吸誘導の周期よりも短いと、表示部13の表示バーではなく曲の方に呼吸が合ってしまい、呼吸誘導の効果が半減してしまうためである。
このフレーズ周期の条件に加えて、音楽再生部45が再生する曲は、次の3つの条件のうち少なくとも1つを有することが好ましい。
(1)曲のテンポ音が4~6kHzのビートで構成されている。
(2)曲の音階の周波数分布の中心が528Hzである。
(3)曲のテンポの感覚的BPM(Beats Per Minute)と安静心拍数のBPMが一致する。
これらは、自律神経安定に効果があると言われている複数の曲が共通して有する条件である。(1)は、背骨および脳幹に共鳴し易いビート音の周波数が4~6kHzであるためであり、(2)は、細胞が自己修復する周波数が528Hzと言われているためである。(3)は、曲のテンポが心拍と一致していると安らぎが得られやすいためである。
(3)の条件を満たすために、音楽再生部45は、被験者の脈波から算出される心拍数に合うように、音楽の再生速度を調整してもよい。例えば、3拍子の曲の場合には、感覚的テンポは物理的テンポ(実際のテンポ)の0.66倍であるから、実際のテンポが101.68BPMである曲の感覚的テンポは66.9BPMである。成人の安静心拍数の平均は約65BPMであるから、実際のテンポが101.68BPMである曲を再生する場合には、音楽再生部45は、心拍数に応じて曲の再生速度を微調整すればよい。
効果判定部46は、呼吸誘導部44および音楽再生部45による瞑想誘導の終了後に、瞑想誘導による被験者の感情変動の有無を判定する。そのために、効果判定部46は、メモリ50を参照して、瞑想誘導の期間における正の感情の発生率(発生頻度)を算出し、その値を正感情達成率(負の感情から正の感情への改善度)として表示部13に表示させる。正の感情の発生率は、(正の感情と判定された回数)/(感情判定部43が判定を行った回数)で定義される値である。また、効果判定部46は、メモリ50を参照して、瞑想誘導の前後での最高血圧値の差分を算出し、その差分(血圧改善値)を表示部13に表示させる。すなわち、効果判定部46は、使用者(被験者)が瞑想誘導により自律訓練を行うことで血圧値および感情状態がどの程度改善されたかを使用者にフィードバックする。
さらに、効果判定部46は、瞑想誘導前の最高血圧値、正感情達成率および血圧改善値の組合せに応じて、被験者がストレス性高血圧であるか否かを判定し、血圧に関する判定メッセージも表示部13に表示させる。判定メッセージの例を表1に示す。特に、瞑想誘導前の最高血圧値が140mmHg以上の高血圧であり、正感情達成率が例えば50%以上と高く、瞑想誘導後に最高血圧値が下がった場合には、瞑想で血圧が改善したため、効果判定部46は、被験者がストレス性高血圧であると判定する。逆に、瞑想誘導前の最高血圧値が140mmHg未満の場合には、そもそも高血圧ではなく、血圧と瞑想を関連付ける必要がないので、効果判定部46は、正感情達成率に応じて瞑想に関する判定メッセージを表示させる。
Figure 0007237508000002
図5は、表示部13の表示画面の例を示す図である。図示した例では、最高血圧値、最低血圧値および脈拍の測定結果101、呼吸誘導バー102、疲労度表示バー103、達成率バー104、血圧改善値105、判定メッセージ106および開始ボタン107が画面内に表示されている。
測定結果101は、血圧決定部33が決定した最大血圧値、最小血圧値および脈拍の数値であり、血圧測定のたびに更新される。呼吸誘導バー102は、呼吸誘導部44による呼吸誘導中に表示される円形のバーであり、吸う期間と吐く期間のそれぞれにおいて12時の位置から時計回りに再び12時の位置まで伸びるように変化する。疲労度表示バー103は、瞑想誘導の実施中および実施後に表示され、脳疲労を感じる負の感情の程度が強いほど、すなわち、脈波解析部42が算出した最大リアプノフ指数λが小さいほど(負で絶対値が大きいほど)長くなる。疲労度表示バー103の上には、感情判定部43による判定区分「軽疲労状態」も表示されている。
達成率バー104は、効果判定部46が算出した瞑想誘導の期間における正の感情の発生率であり、その値が大きいほど長く表示される。達成率バー104の上には、正感情達成率(発生率)の数値も表示されている。血圧改善値105は、効果判定部46が算出した瞑想誘導の前後での最高血圧値の差分であり、図示した例では数直線上の点で値の大小を示している(単位はmmHgである)。判定メッセージ106は、表1に示したものの中から効果判定部46が選択して表示したものである。図示した例では、瞑想誘導前の最高血圧値が140mmHg以上の高血圧であり、正感情達成率が50%以上であり、瞑想誘導後に最高血圧値が下がったため、被験者がストレス性高血圧であり瞑想で血圧が改善した旨が表示されている。達成率バー104は瞑想誘導後に表示され、血圧改善値105および判定メッセージ106は、2回目の血圧測定の後に表示される。
開始ボタン107は、使用者(被験者)が血圧測定の開始を指示するためのボタンである。表示部13がタッチパネルディスプレイである場合には、このように、表示部13内に操作ボタンを表示してもよい。
図6は、電子血圧計1の制御部30の動作例を示すフローチャートである。図示した動作フローは、制御部30のROMに予め記録されているプログラムに従って、制御部30のCPUにより実行される。
使用者(被験者)が例えば上腕にカフ60を巻いて測定ボタン12Aを押下すると、瞑想誘導の実施前の血圧測定が開始される(S1)。その際、カフ圧制御部31は、加圧部21にカフ60を加圧させ(S2)、続いて減圧部22にカフ60の減圧を開始させる(S3)。脈波は、加圧時(S2)には消失し、減圧開始(S3)により検出され始める。減圧中に、血圧決定部33は最高血圧値および最低血圧値を測定し、最高血圧値Bpbをメモリ50に記憶させる(S4)。
続いて、最小圧決定部34は、微分脈波の波高値の差分ΔPを算出し(S5)、例えば0.3mmHg/秒をしきい値として、差分ΔPがしきい値未満になったら(S6でYes)、そのときのカフ圧を領域T(脈波検出最小圧領域)の上限圧P1として記憶する(S7)。さらに、最小圧決定部34は、差分ΔPが再びしきい値以上になったら(S8でNo)、そのときのカフ圧を領域T(脈波検出最小圧領域)の下限圧P2として記憶する(S9)。その後、カフ圧制御部31は、減圧部22にカフ60を完全排気させ(S10)、これで瞑想誘導の実施前の血圧測定は終了する。
最小圧決定部34は、S7,S9で記憶した上限圧P1と下限圧P2の平均値Pxを算出し(S11)、これを瞑想誘導中のカフ60の圧力保持点とする。瞑想誘導の実施時には、カフ圧制御部31は、加圧部21にカフ60を圧力Pxまで加圧させ(S12)、脈波検出部32は、瞑想誘導中の脈波の連続測定を開始する(S13)。その際、脈波解析部42は、一定時間ごとに脈波間隔の抽出を繰り返す(S14)。また、呼吸誘導部44および音楽再生部45は、呼吸誘導と音楽再生による瞑想誘導を開始する(S15)。瞑想誘導中には、呼吸誘導部44は呼吸誘導を、音楽再生部45は音楽再生を継続し、感情判定部43は、一定時間ごとに感情分析(感情判定)を繰り返し、その結果を誘導効果として表示部13に表示させる(S16)。
また、瞑想誘導中には、体動判定部35は、微分脈波の波高値の差分ΔPを算出し、差分ΔPが予め定められたしきい値(例えばS6,S8のときと同じ0.3mmHg/秒)以上になったときに、体動ありと判定して警告メッセージを一定時間、表示部13に表示させる(S16)。瞑想誘導の終了時間になると、脈波解析部42、感情判定部43、呼吸誘導部44および音楽再生部45は動作を終了し(S17)、効果判定部46は、瞑想誘導の期間における正の感情の発生率(正感情達成率)を算出する(S18)。その後、カフ圧制御部31は、減圧部22にカフ60を完全排気させ(S19)、これで瞑想誘導は終了する。
続いて、瞑想誘導の実施後の血圧測定が開始される(S20)。その際、カフ圧制御部31は、加圧部21にカフ60を加圧させ(S21)、続いて減圧部22にカフ60の減圧を開始させる(S22)。減圧中に、血圧決定部33は最高血圧値および最低血圧値を測定し、最高血圧値Bpaをメモリ50に記憶させる(S23)。その後、カフ圧制御部31は、減圧部22にカフ60を完全排気させ(S24)、これで瞑想誘導の実施後の血圧測定は終了する。さらに、効果判定部46は、S4,S23で記憶した瞑想誘導の前後での最高血圧値の差分ΔBp=Bpa-Bpbを算出し(S25)、その差分(血圧改善値)、S18で算出した正感情達成率、およびそれらに応じた判定メッセージを表示部13に表示させる(S26)。その後、使用者(被験者)がカフ60を外して、以上で電子血圧計1の制御部30の動作は終了する。
電子血圧計1では、脈波検出用の電極やマイクロ波を検出するセンサなどは必要なく、カフ60を用いて被験者に苦痛と不快感を与えずに脈波を連続的に検出しながら被験者を瞑想状態に誘導し、その前後での血圧値の変化を瞑想誘導の効果として報知することができる。また、電子血圧計1では、脈波の変動から被験者の体動も検出できるため、瞑想誘導中の被験者の動きを止めさせることで、瞑想誘導の効果を高めることができる。
図7は、血圧測定システム1’の全体構成図である。血圧測定システム1’は、通信リンク80を介して相互に通信可能な電子血圧計2および端末装置3で構成される。端末装置3は、例えば、タブレット端末やスマートホンなどの携帯端末か、あるいはPCであり、電子血圧計2との通信部および制御部、ならびに表示部13’を有する。端末装置3には、被験者が瞑想誘導の音楽を聴くためのヘッドホン70が接続されている。電子血圧計2は、カフ60および図2に示した血圧測定部20の機能ブロックを有し、端末装置3は、図2に示した自律訓練部40の機能ブロックを有する。ただし、血圧測定部20の最小圧決定部34および体動判定部35の機能は、端末装置3の制御部で実現してもよい。通信リンク80は、有線通信でもよいが、無線LANまたはBluetooth(登録商標)などの無線通信で実現するとよい。
血圧測定システム1’では、使用者が電子血圧計2の操作部(開始ボタン)12を押下すると普通の血圧測定が行われ、使用者が端末装置3の表示部13’に表示されるリンクボタン12’を押下すると、電子血圧計1と同じ血圧測定、瞑想誘導および血圧測定の動作が行われる。血圧測定システム1’では、例えば、最高血圧値、最低血圧値および脈拍の測定結果(図5の測定結果101)は電子血圧計2の表示部13に表示され、その他のもの(図5の呼吸誘導バー102、疲労度表示バー103、達成率バー104、血圧改善値105および判定メッセージ106)は端末装置3の表示部13’に表示される。ただし、これらの情報は、電子血圧計2と端末装置3のどちらの表示部で表示してもよい。
血圧測定システム1’の形態であれば、電子血圧計1の制御部30の機能を端末装置3のソフトウェアで行うことで、外部機器と通信可能な既存の電子血圧計を用いて、電子血圧計1と同じ機能を実現することができる。
1,2 電子血圧計
1’ 血圧測定システム
3 端末装置
10 本体
12 操作部
13,13’ 表示部
20 血圧測定部
21 加圧部
22 減圧部
23 カフ圧検出部
30 制御部
31 カフ圧制御部
32 脈波検出部
33 血圧決定部
34 最小圧決定部
35 体動判定部
40 自律訓練部
41 モード制御部
42 脈波解析部
43 感情判定部
44 呼吸誘導部
45 音楽再生部
46 効果判定部
50 メモリ
60 カフ
70 ヘッドホン

Claims (10)

  1. カフと、
    前記カフを加圧する加圧部と、
    前記カフを減圧する減圧部と、
    前記カフ内の空気の圧力であるカフ圧を検出する圧力検出部と、
    制御回路で構成される制御部と、
    報知部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記カフが装着されている部位における被験者の脈波を検出する脈波検出部と、
    検出されたカフ圧および脈波に基づいて被験者の血圧値を決定する血圧決定部と、
    前記カフを通して脈波を検出可能な最小圧を決定する最小圧決定部と、
    カフ圧が前記最小圧に保持された状態で被験者を瞑想状態に誘導する瞑想誘導部と、
    前記血圧決定部による血圧測定および前記瞑想状態への誘導を、血圧測定、瞑想状態への誘導および血圧測定の順に実行させる動作制御部と、を有し、
    前記報知部は、前記瞑想状態への誘導の前後で測定した血圧値に関する情報を報知する、
    ことを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記最小圧決定部は、前記減圧部が前記カフを減圧する過程における、カフ圧に重畳される脈波の波高値の減衰が飽和する点のカフ圧と脈波が消失する点のカフ圧との平均値を、前記最小圧として決定する、請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記報知部は、前記血圧値の結果に関する情報として、前記瞑想状態への誘導の前後に測定した血圧値を報知する、請求項1または2に記載の電子血圧計。
  4. 前記制御部は、前記瞑想状態への誘導の実行中に検出された脈波の変動の大小に基づいて被験者が体を動かしたか否かを判定する体動判定部をさらに有し、
    前記報知部は、被験者が体を動かしたと前記体動判定部が判定した場合に、被験者に静止するように注意喚起する、請求項1~3のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  5. 前記瞑想誘導部は、前記瞑想状態への誘導として、被験者が息を吸いかつ吸う速度よりも遅く息を吐く深呼吸を行うための呼吸パターンを生成する、請求項1~4のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  6. 前記瞑想誘導部は、前記瞑想状態への誘導として、呼吸の周期よりも長いフレーズを含む音楽を再生する、請求項1~5のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  7. 前記電子血圧計は、さらに、
    前記瞑想誘導部による前記瞑想状態への誘導の実行中に検出された脈波を解析して、被験者の心拍間隔の揺らぎ度を示す最大リアプノフ指数を算出する脈波解析部と、
    前記最大リアプノフ指数に基づいて、被験者が脳疲労、不安もしくは抑うつを感じる負の感情にあるか、または脳疲労、不安および抑うつを感じない正の感情にあるかを判定する感情判定部と、
    をさらに有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の電子血圧計。
  8. 前記報知部は、前記瞑想状態への誘導の終了後に、前記瞑想状態への誘導の期間において被験者が前記正の感情にあると前記感情判定部が判定した頻度を報知する、請求項7に記載の電子血圧計。
  9. 前記報知部は、前記瞑想状態への誘導の実行中に、一定時間ごとに前記感情判定部の判定結果を報知する、請求項8に記載の電子血圧計。
  10. 電子血圧計および端末装置で構成される血圧測定システムであって、
    前記電子血圧計は、
    カフと、
    前記カフを加圧する加圧部と、
    前記カフを減圧する減圧部と、
    前記カフ内の空気の圧力であるカフ圧を検出する圧力検出部と、
    前記カフが装着されている部位における被験者の脈波を検出する脈波検出部と、
    検出されたカフ圧および脈波に基づいて被験者の血圧値を決定する血圧決定部と、を有し、
    前記端末装置は、
    制御回路で構成される制御部と、
    前記電子血圧計との通信部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記電子血圧計が前記カフを通して脈波を検出可能な最小圧にカフ圧を保持した状態で、被験者を瞑想状態に誘導する瞑想誘導部と、
    前記血圧決定部による血圧測定および前記瞑想状態への誘導を、血圧測定、瞑想状態への誘導および血圧測定の順に実行させる動作制御部と、を有し、
    前記電子血圧計および前記端末装置のいずれかが前記瞑想状態への誘導の前後で測定した血圧値に関する情報を報知する、
    ことを特徴とする血圧測定システム。
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