(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施の形態では遊技機の一つであるパチンコ遊技機について説明するが、その他の遊技機であってもよい。以下の説明において、基本的に「前後」とは、パチンコ遊技機の前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、パチンコ遊技機側が「後」を意味し、「上下」とはパチンコ遊技機の上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とは遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
図1は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカ14が設けられている。
前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機の内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお、本実施の形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また、上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
上皿16の縁部の手前側には、演出操作装置26が設けられており、遊技者が演出操作装置26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。詳細には演出操作装置26は、押しボタンスイッチおよびロータリースイッチ(ジョグダイヤル)を内蔵しており、演出操作装置26を押下する操作と、演出操作装置26を回転させる操作を検出することができるようになっている。
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また、遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像等を表示する液晶ディスプレイ32と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。このディスプレイ枠34には意匠部材38が設けられている。なお、本実施の形態では、意匠部材38を液晶ディスプレイ32の上方に設けた場合を示すが、意匠部材38の位置はこれに限るものではない。
本実施の形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4か右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
ディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
ステージ44の中央部の下方には、第1始動入賞口46が設けられている。
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、通過ゲート48が設けられている。また、通過ゲート48の下方に、第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50には、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52が設けられている。
液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、第2始動入賞口50の下方に、大入賞口54が設けられている。この大入賞口54には、大入賞口54を塞ぐ可動部材を備える特別役物56が設けられている。特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入不可能な閉状態と、大入賞口54に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図2は閉状態を示している)。特別役物56は、大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において、所定条件下で開状態となるように制御される。
大入賞口54の下方には、大入賞通路58が下方に向かって設けられている。大入賞通路58の下端には、通常進入口62が設けられている。また、大入賞通路58の下方には、大入賞通路58の途中から下方に向かって分岐するように特定通路65が設けられている。この特定通路65には、特定通路65を塞ぐ可動部材を備える特定役物66が設けられている。特定役物66は、特定通路65に遊技球が進入不可能な閉状態と、特定通路65に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図2は閉状態を示している)。特定役物66は、特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。特定通路65の下端には、特定進入口68が設けられている。また、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機の内部に回収するアウト口69が設けられている。
遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット(操作ハンドル)20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは開口40と通路42とステージ44を通過して第1始動入賞口46に進入するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口50に遊技球が進入するように、あるいは大入賞口54に遊技球が進入するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部70が設けられている。本実施形態の遊技機は、メイン基板およびサブ基板を含む制御基板によって制御される。そして、メイン基板やサブ基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン基板は、入力手段(第1始動入賞口センサ、通過ゲートセンサ、第2始動入賞口センサ、大入賞口センサ、通常進入口センサ、特定通路センサ、払出センサ等)からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、出力手段(状態表示駆動装置、普通役物駆動装置、特別役物駆動装置、特定役物駆動装置、払出装置等)の動作制御を行う。
サブ基板は、メイン基板から送られてくるコマンドや、演出操作装置26に対する操作を検出する演出操作センサからの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出装置(演出表示装置、音響装置、演出物駆動装置等)の動作制御を行う。
図3は、パチンコ遊技機1の背面図である。パチンコ遊技機1は、メイン制御基板ユニット81、払出制御基板ユニット82および裏カバー83等を備えている。裏カバー83は、左右方向の一端側(本例では右側)が軸支されており、遊技機の背面に回動(回転)自在に取り付けられている。図4は、パチンコ遊技機1の背面図であり、裏カバー83を取り外した状態を示している。パチンコ遊技機1は、サブ基板ユニット200を備えており、サブ基板ユニット200は、裏カバー83を開けると全体が露出するようになっている。
(サブ基板ユニット)
次に、サブ基板ユニット200について説明する。
図5は、サブ基板ユニット200を水平面に置いた状態を示している。以下、図5に示すように、サブ基板ユニット200の背面側から視認可能な側(背面側から見て正対する面側)を上側(表側)とし、遊技機に取り付けられている側(面側)を下側(裏側)とし、右手側を右側とし、左手側を左側とする。図6に示すように、サブ基板ユニット200は、矩形状(長方形状)を有するサブ基板201、サブ基板201の下側(裏面側)に配置される基板ベース220、およびサブ基板201の上側(表面側)を覆う基板ケース210(ケース)等を備えている。なお、サブ基板ユニット200(サブ基板201)の板面を、当該板面に垂直な方向から見ることを平面視ということがある。
基板ベース220は、板状に形成されており、取付相手部材(液晶ユニットの液晶ケース)に固定されている。サブ基板201は、該基板ベース220に固定される。また、基板ケース210は、サブ基板201を収容可能に形成され、サブ基板201の表面側を覆うようにして基板ベース220に固定される。基板ケース210は、透明な合成樹脂で形成されており、内部(電子部品等)を視認可能となっている。サブ基板201は、基板ベース220と基板ケース210との間に、上(表)と下(裏)から挟み込まれるようにして保持されている。
基板ケース210は、上面(天面)を構成する上壁部211と、上壁部211の周縁部から下方側に向かって延び、側面を構成する側壁部212と、を備えている。上壁部211は、サブ基板201の電子部品実装面と対向している。サブ基板201には、電子部品が実装(配置)されている。電子部品にはIC、抵抗、コンデンサ、スイッチ、コネクタ、コイル、およびダイオード等がある。電子部品には、基板ケース210に覆われる第1部品(図示せず)と、基板ケース210に形成された開口部(後述する)を介して露出する第2部品とがある。第2部品(所定の部品)としては、コネクタやスイッチ等がある。
基板ケース210の上面は、凹凸形状を有しており、上壁部211は凸部211ともいえる。また、上壁部211よりも一段低くなっている部位を凹部213とする。ここで、側壁部212の下端部(基板ベース220側の端部)から凸部211(凸部211の裏面)までの距離を、凸部211の高さとする。また、側壁部212の下端部から凹部213(凹部213の裏面)までの距離を、凹部213の高さとする。凸部211の高さは、凹部213の高さよりも高くなっている。また、凸部211の高さは、電子部品のうちの第1部品と干渉しない高さとなっている。すなわち、サブ基板201に配置されている第1部品と、凸部211の裏面との間には、所定の隙間が形成されている。凸部211の高さは、第1部品のうちの最も背の高い電子部品(例えばコンデンサ)と接触しない高さとなっている。なお、電子部品の背の高さとは、サブ基板201の表面(基板面)(実装面)からの電子部品の突出量をいう。
凹部213には、第2部品を露出させるための所定の開口部214(コネクタ開口部やスイッチ開口部)が設けられている。凹部213は、第2部品およびその周囲に対応(対向)する位置に設けられている。凹部213の高さは凸部211の高さよりも低くなっており、凹部213は、基板との距離が接近している(基板との間隔が狭くなっている)。凹部213に設けられた開口部214を介して第2部品が露出していることで、所定のコネクタへのハーネスの接続や、所定のスイッチの操作が可能となっている。
第2部品の1つに図7に示す音量調整スイッチ300がある。音量調整スイッチ300は、サブ基板201に配置(実装)され、開口部214(図6参照)を介して露出する第2部品の中で、基板面からの高さが最も高い(最も背が高い)。音量調整スイッチ300は、四角形状(四角箱状)のハウジング310および棒状のつまみ部320(つまみ)等を備えている。つまみ部320は、その基端側がハウジング310の内部に収容されており、ハウジング310に回転可能に支持されている。なお、音量調整スイッチ300の具体的な構成は後述する。
図8は、サブ基板ユニット200を上方から見た図(平面図)である。図9は、図8に示すA-A線での概略断面図である。図9に示すように、つまみ部320は、基板ケース210に設けられた開口部214に挿通され、先端側が基板ケース210から突出している。ここで、凹部213の底部(底面)からのつまみ部320の突出量をつまみ部320の出代とすると、つまみ部320の出代は、例えば指でつまむことができる長さとなっている。
凹部213が設けられる位置および凹部213の形状は、サブ基板201における第2部品の配置によって決まる。図示を省略するが、1つの第2部品がサブ基板201の中央側に配置され、その対応する位置に凹部213が設けられている場合には、凹部213は、底部と、底部の周囲を囲む4つの壁部と、により四角形状に構成されることがある。一方、第2部品がサブ基板201の外周側(外周側の端部)に配置され、その対応する位置に凹部213が設けられている場合、例えば図11(a)に示すように、凹部213の底部の周囲を囲む壁部のうち、基板ケース210の外周側(外形側)の壁部が形成されないことがある。
図11(b)は、図11(a)で示したサブ基板ユニットを上方から見た図である。図12(a)は、図11(b)に示すB-B線での概略断面図である。図12(a)に示す破線S1は、凸部211の上端部と、基板ケース210の最外形を構成する端部と、を結ぶ直線であるが、音量調整スイッチ300のつまみ部の先端が破線S1よりも突出している。
また、図11(a)に示すように、音量調整スイッチ300(音量調整スイッチ300用の開口部214)よりも内側(基板中央側)に設けられている凸部211とは別に、音量調整スイッチ300の周囲(凹部213の底部の周囲)を囲む壁部を有する凸部216が設けられることがある。図12(b)は、図11(b)に示すQ方向から見た概略図である。図12(b)に示すように、破線S2は、凸部216の上端部と、基板ケース210の最外形を構成する端部と、を結ぶ直線であるが、音量調整スイッチ300のつまみ部の先端が破線S2よりも突出している。
音量調整スイッチ300のつまみ部が、破線S1,S2よりも突出しているため、サブ基板ユニットに対して斜め方向から物体が接触した場合や、サブ基板ユニットが鉛直方向に対して傾いた姿勢で落下して床面と接触した場合等に、音量調整スイッチ300のつまみ部に衝撃が加わって、音量調整スイッチ300が破損するおそれがあった。
図9に戻る。本実施形態に係る基板ケース210は、音量調整スイッチ300を挟んで凸部211(第1凸部211)と反対側となる位置(第1凸部211と対向する位置)に立設された板状の第2壁部215(第2凸部215)を備えている。第2凸部215は、音量調整スイッチ300のつまみ部320を介して第1凸部211と反対側に設けられている。さらに換言すると、基板ケース210は、音量調整スイッチ300を挟んで反対側となる位置(向かい合う位置)のそれぞれに形成された第1凸部211と第2凸部215とを備えている。
なお、図8に示すように、第2凸部215は、基板ケース210の外形に沿って左右方向に所定の長さを有するように設けられている。本実施形態では、音量調整スイッチ300に隣接するディップスイッチDIPに対応する箇所にも、第2凸部215が設けられている。図9に示すように、第1凸部211および第2凸部215の高さは、音量調整スイッチ300のつまみ部320の高さよりも高くなっている。すなわち、第1凸部211および第2凸部215が、つまみ部320よりも突出するように構成されている。換言すると、第1凸部211の先端および第2凸部215の先端は、つまみ部320の先端よりも上方に位置している。
破線T1は、第1凸部211の上端部と、第2凸部215の上端部と、を結ぶ直線であるが、つまみ部320の先端が破線T1よりも突出していない。また、図10は、図8に示すP方向から見た図であり、破線T2は、凸部216の上端部と、第2凸部215の先端部と、を結ぶ直線であるが、つまみ部320の先端が破線T2よりも突出していない。第1凸部211および第2凸部215を設けることで、つまみ部320が物体や床と接触するよりも前に、第1壁部251または第2壁部252が物体や床と接触することとなる。このため、つまみ部320に衝撃が加わるのを防ぐことができる。
本実施形態にあっては、基板に配置されている露出部品の中で最も背の高い音量調整スイッチ300を挟んで反対となる位置のそれぞれに第1凸部211と第2凸部215とを設け、第1凸部211および第2凸部215の高さが音量調整スイッチ300の高さよりも高くなっている。このため、音量調整スイッチ300への物体の接触や、落下時に音量調整スイッチ300が床と接触するのを防ぐことができ、音量調整スイッチ300が破損するのを抑制できる。すなわち、音量調整スイッチ300を破損し難くくし、遊技機の品質を向上させることができる。
基板ケース210の第1凸部211(上壁部211)は、音量調整スイッチ300の先端よりも上方に位置している。組付け工程等において、サブ基板ユニット200を、上壁部211側を下として(つまり上壁部211を接触面として)台等の上に置く場合がある。その場合でも、つまみ部320が上壁部211よりも突出していないため、つまみ部320に衝撃が加わるのを防止できる。これにより、台等の上に置いた際に、つまみ部320の先端に力(衝撃)が加わり、音量調整スイッチ300が破損するのを防止できる。また、第1凸部211とはつまみ部320を介して反対側に第2凸部215を設けることで、誤接触などにより、つまみ部320が回転してしまうのを防ぐことができる。
また、第2凸部215の高さは、つまみ部320よりも高く、第1凸部211よりは低くしている。第2凸部215の長さを好適な長さとすることで、第2凸部215をより長くして例えば第1凸部211と同じ高さとした場合における、スイッチ操作の妨げとなるという問題が生じるのを防ぐことができる。また、第2凸部215をより長くした場合における、第2凸部215の強度が低下して破損しやすくなるという問題が生じるのを防ぐことができる。なお、図8に示すように、第2凸部215の内側の面に、所定の数の補強リブ215aを設けてもよい。補強リブ215aを設けることで、第2壁部215の強度(剛性)が増して倒れ難くなるため、第2壁部215の破損を抑制できる。
第2凸部215は、遊技機への取り付け姿勢で、音量調整スイッチ300の下側となる位置に設けられていることが好ましい。音量調整スイッチ300の下方に第2凸部215が設けられていることで、落下時における、音量調整スイッチ300が破損する確率を低減することができる。なお、第2凸部215を、音量調整スイッチ300を挟んで、図10等で示した凸部216と対向する位置に設けた場合でも一定の効果が得られる。すなわち、音量調整スイッチ300を挟んで凸部216(第1凸部)と反対側となる位置に第2凸部215を設けてもよい。
また、音量調整スイッチ300を挟む第1凸部211と第2凸部215とが別体となっているものを示したが、一体に形成されていてもよい。例えば、図10において、第2凸部215が凸部216と繋がっており、上方から見てコ字状となっていてもよい。
また、第1凸部211と第2凸部215とは、音量調整スイッチ300を挟んだ位置に形成されていればよく、正対する(互いに平行となっている)ものに限らない。例えば、壁状の第1凸部211と第2凸部215とが上方から見てハの字状となっていてもよい。また、例えば、図8において、第2凸部215は左右方向に沿って(左右方向と平行に)設けられているが、左右方向に対して斜めに形成されていてもよい。例えば右端ほど第1凸部211に接近するように立設されていてもよい。
また、図8において、第2凸部215を、音量調整スイッチ300の右側または左側に、第1凸部211と直交するように設けてもよい。すなわち、上方から見て、第1凸部211と第2凸部215とがL字状となっているものでもよい。この場合でも、第1凸部211と第2凸部215とは、音量調整スイッチ300を挟んだ位置に形成されているといえる。
また、図9で示した破線T1は、2つの凸部の先端(上端)同士を結び、かつ、つまみ部320の上方(頭上)を通過する直線である。図9は、サブ基板ユニット200の長手方向の断面(A-A断面)(長手方向と垂直な方向から見た図)であるが、T1は、この方向の断面における直線に限らず、つまみ部320の中心を通過する所定方向の軸方向断面(例えば図8のA1-A1断面)における直線であってもよい。
なお、本実施形態では、第2凸部215を壁状としたが、壁状に限定されるものではなく、所定の幅(厚さ)を有する凸部であってもよい。例えば第1凸部211と同様に、基板面側に空間を有する凸部であってもよい。
また、本実施形態では、ディップスイッチDIPを挟んで第1凸部211と反対側となる位置にも第2凸部215を設け、第2凸部215の高さを、ディップスイッチDIPよりも高くしている。このめた、物体の接触等によってディップスイッチDIPに衝撃が加わるのを防ぐことができ、ディップスイッチの破損を防止できる。
また、本実施形態では、サブ基板ユニット200を用いて説明したが、本発明は、サブ基板ユニット200に限らず、音量調整スイッチ300が配置される基板と、当該基板を覆うケースと、を有するすべての基板ユニットに適用可能である。なお、パチンコ遊技機やスロットマシンに設けられる基板には、メイン基板、サブ基板、LED基板、液晶基板、電源基板、中継基板、払出制御基板等がある。
(音量調整スイッチの具体的な構成)
音量調整スイッチ300は、スピーカから出力される音量を調整するために設けられている。以下、音量調整スイッチ300について説明するが、本内容は音量調整スイッチ300を含む所定の調整スイッチ(ロータリースイッチ、調整スイッチ)に適用可能である。所定の調整スイッチという場合、音量調整スイッチ300、輝度調整スイッチ、演出切替スイッチ等が含まれる。輝度調整スイッチは、遊技機の照明装置(電飾装置)等の発光輝度(明るさ)を調整可能とするために設けられている。演出切替スイッチは、ホール(遊技場)側で、演出に関する設定を変更可能とするために設けられている。演出に関する設定は、例えば演出内容の異なる4種類の状態(4種類の演出状態)が用意されている場合、4つの状態の中から1つの状態を選択することができる。なお、4つの状態の中に、例えば、特定の演出が出現する状態と、特定の演出が出現しない状態とが含まれるようにしてもよい。
図13(a)に示すように、ハウジング310は、平面視正方形状(平面視四角形状)を有している。ハウジング310は、はんだ付け等によりサブ基板201に固定されている。図13(b)に示すように、ハウジング310における基板側とは反対側の面(上面)310aには、平面視円形状の孔311が設けられている。この孔311からは軸部材321(図9参照)が突出している。軸部材321は、その基端側がハウジング310の内部に収容されており、軸回りに回転可能となっている。この軸部材321の回転に伴い、例えばハウジング310の内部のロータ(図示せず)が回転するようになっている。
図13(b)に示すように、ハウジング310の上面310aには、孔311の周囲を囲むように、レベル表示部(所定の表示)312が設けられている。このレベル表示部312は、例えば、音量の大きさ(レベル)を表す0~9の数字が所定の間隔ごとに、環状に付されて形成されている。各数字は、数字の下部が孔311の中心(つまみ部320の中心)を向くようにして配置されている。なお、本実施の形態では、所定の表示を、音量の大きさ(レベル)を示す数字としたが、数字、文字(アルファベット)、記号等を含む符号であればよい。なお、輝度調整スイッチの場合、所定の表示として、例えば輝度(明るさ)を段階的に示す数字等が環状に付される。また、演出切替スイッチの場合、所定の表示として、例えば、各演出状態に対応した数字、文字(例えばアルファベット)が環状に付される。ここで、レベル表示部312の範囲の外周側(径方向外側)を規制する円(各符号の上部同士を結ぶ外接円)の直径を、レベル直径313と定義する。また、ハウジング310の上面310aは、ハウジング310におけるつまみ部320側の面といえる。
図9に示すように、つまみ部320は、軸部材321と、つまみ部材322と、を備えている。つまみ部材322は、一方の端部が塞がれ、他方の端部が開口した円筒形状を有し、軸部材321に被せることができる内径を有している。つまみ部材322は、例えば透明の樹脂や黒色樹脂等で形成されている。すなわち、つまみ部材322は、透明であってもよく、不透明であってもよい。つまみ部320は、つまみ部材322を軸部材321に被せて構成されている。また、つまみ部320におけるハウジング310側の端部には、径方向外側に向かって突出する鍔状の鍔部331が設けられている。なお、上記では軸部材321とつまみ部材322とを別体したが、それらを一体としてもよい。
図13(a)に示すように、鍔部331は、つまみ部320の軸方向から見て環状(平面視円形状)となるように設けられており、1箇所に軸方向から見てコ字状の切り欠き部331aが形成されている。この切り欠き部331aは、レベル表示部312の1つの数字(レベル)が視認可能となる大きさで形成されている。
つまみ部320を回転させることで、スピーカから出力される音の大きさ(音量)を調整できる。例えば、つまみ部320を回転させ、切り欠き部331aを介して視認される数字を大きくすると、スピーカから出力される音量が大きくなる。
また、図9において、図示を省略しているが、鍔部331の底面とハウジング310の上面310aとの間には、1.0mm未満(以下)の僅かな隙間(所定の隙間)が設けられている。このため、つまみ部320を回転させても、ハウジング310の上面310aに印刷されているレベル表示部312が削られて、レベル表示(数字)が不鮮明となることがない。すなわち、レベル表示の視認性が悪化するのを防止できる。また、当該隙間は1.0mm未満の僅かなものであるため、つまみ部320を適正位置に設定した場合(切り欠き部331aの略真中にレベルが位置している場合)に、つまみ部320の軸方向正面から見た場合でも軸方向に対して斜めから見た場合でも、切り欠き部331aの内側に位置する数字の隣の数字が視認されることがない。すなわち、2つの数字が一度に視認されることがない。このため、現在の設定値を正確に把握することができる。
また、図14は、つまみ部320の切り欠き部331aが、隣り合う2つの符号の間(中央)となる位置(中間位置)に、位置している(停止している)状態を示している。より具体的には、一方の符号(例えば0)の中心部と、他方の符号(例えば1)の中心部との間(中間)となる位置に、切り欠き部331aが位置している。ここで、切り欠き部331aの最も径方向外側の端部(上端)における幅(間隔)を間隔X1とし、切り欠き部331aにおける径方向長さの中央部における幅(間隔)を間隔X2とし、切り欠き部331aの最も径方向内側の端部(下端)における幅(間隔)を間隔X3とする。また、隣り合う符号の中心部間の幅(間隔)を間隔Yとする。すなわち、隣り合う符号における一方の符号の中心と他方の符号の中心との間の距離を間隔Y(第1距離)とする。
間隔X2は、間隔Y以下または間隔Y未満となっている。このため、切り欠き部331aが中間位置に位置している場合に、隣り合う2つの符号(例えば0と1)の両方が、鍔部331に覆われるため、いずれも視認できない状態となる(認識不能となる)。なお、図示を省略するが、切り欠き部331aが中間位置に位置している場合に、一方(左側)の符号における右端と、他方(右側)の符号における左端との少なくとも一方が視認可能となっていてもよい。その場合でも、符号の大部分が鍔部331に覆われているため、符号の認識は困難となる。仮に、切り欠き部331aの幅X2が間隔Y(第1距離)よりも大きい場合、隣り合う2つの符号の間となる位置(中間位置)で切り欠き部331aを停止させた場合に、隣り合う2つの符号の両方について、それぞれの符号の大部分(半分以上)が同時に視認されることとなる。この場合、つまみ部320の停止位置として不適切な停止位置であるにも関わらず、作業者が一方の符号のみを見て適切な停止位置である(音量を適切に設定できている)と判断(誤認)して、そのまま作業を終了してしまうおそれがある。すなわち、音量調整の作業が正確に行われない可能性がある。本例によれば、切り欠き部331aを中間位置で停止させた場合に、隣り合う2つの符号について、それぞれの符号の大部分を同時に視認することは困難となっている。したがって、作業者はつまみ部320の停止位置が適切な位置(ポジション)でないことに容易に気付くことができる。そして、作業者は、つまみ部320を適切な停止位置となるまで回転させ、音量調整の作業を正確に行うことができる。すなわち、つまみ部320の設定ミスを防ぐことができる。
また、ハウジング310の符号(数字)は、鍔部331(切り欠き部331a)の径方向長さの中央よりも外側に対応する位置に付されている。すなわち、ハウジング310の符号は、鍔部331の径方向外側に対応する位置に寄せるようにして表記されている。このため、符号を鍔部331の径方向内側に対応する位置に設けた場合に比べて、つまみ部320を指でつまんだ際であっても符号を見やすいという効果を奏する。
また、本例では、切り欠き部331aは、径方向外側に向かうほど間隔が大きくなるように設けられている。切り欠き部331aは、ハの字が拡がるように形成されているともいえる。切り欠き部331aにおけるハの字の開き角度を開放角度Z2(図25(b)参照)とする。図14に示すように、本例では、外側から内側に向かって間隔X1、間隔X2、間隔X3の順に、間隔が小さく(狭く)なっている。ただし、間隔X2の測定点(切り欠き部331aの内側の面の径方向長さの中央)が、間隔Yの測定点(符号の中心)よりも径方向内側となるように切り欠き部331aの開放角度Z2を形成している。換言すると、間隔Yの測定点が間隔X2の測定点よりも外側となっている。仮に、切り欠き部331aにおけるハの字の拡がりをより大きくした場合(開放角度Z2をより大きくした場合)、間隔X2の測定点が、間隔Yの測定点よりも外側に位置することとなる。
次に、図25を用いて、所定の符号の傾き角度と、切り欠き部331aの開放角度について説明する。図25(a)は、ハウジング310を正面側から見て符号(0および1)を傾けずに配置した場合(すなわち傾き角度0°とした場合)を示している。また、切り欠き部331aの開放角度を0°とした場合を示している。一方、図25(b)は、本例のように、切り欠き部331aを介して隣り合う符号(0および1)をそれぞれ傾けた場合を示している。符号(0および1)の傾き角度はZ1となっている。また、図25(b)は、本例のように、切り欠き部331aの開放角度をZ2とした場合を示している。本例では、切り欠き部331aが中間位置(本例では0と1との間)に位置している場合に、切り欠き部331aの開放角度Z2は、その切り欠き部331aの両側に位置する符号(隣り合う符号)のそれぞれの傾き角度Z1よりも小さくなっている。
また、符号は環状に(360°に亘って)付されているものに限らず、図26に示すように、所定の範囲に円弧状に付されているものであってもよい。所定の範囲とは、例えば円の1/3の範囲(約120°)である。図26は、ハウジング310を正面側から見た場合に、いわゆる時計10時から時計2時までの間に符号が付されている例を示している。この場合、つまみ330の回転可能角度を360°とせず、符号が付されている所定の範囲に対応する回転可能角度(例えば約120°)としてもよい。
また、図7に示すように、つまみ部320の外周面には、軸方向に沿って設けられた縦溝332が、周方向に沿って所定の間隔ごとに複数設けられている。この縦溝332が複数設けられていることで、つまみ部320を回転させる際に、指が滑ってしまうのを防止できる。また、つまみ部320の先端面には、中心を通過する直径に沿って1つの横溝333が形成されている。この横溝333にマイナスドライバー等を挿入して回転させることで、つまみ部320を直接つまむことなく回転させることができるようになっている。
また、図9に示すように、音量調整スイッチ300のつまみ部320と対向(対応)する位置のサブ基板ケース(基板ケース)210には、つまみ開口部(開口)214が設けられている。つまみ開口部214は、平面視円形状であり、つまみ部320と同心円となっている。つまみ開口部214は、つまみ部320を挿通させて、つまみ部320の先端を突出させるために設けられている。
また、図9に示すように、鍔部331の上面と、凹部213の裏面との間の隙間を長さLとする。この長さLは約1~2mmとなっている。長さLは、不正防止の観点から狭くしつつ、部品公差が最悪となった場合でも鍔部331の上面と凹部213の裏面とが接触しない長さとなっている。この長さLを小さくすることにより、不正を防止することができる。
ハウジング310は、端子部310bを備えている。端子部310bは、ハウジング310の外周を構成する面(側面)のうち、例えば対向する一対の面のそれぞれの下部(下縁)に設けられている。端子部310bは、例えば、一対の面のそれぞれの下部に3箇所(3端子)ずつ設けられている。ハウジング310は、端子部310bをはんだ付け等することによりサブ基板201に固定されている。よって、端子部310bは、はんだ付け部ともいえる。サブ基板ケース210にはつまみ開口部214が設けられているが、つまみ部320の軸方向(上側)から見ると、端子部310bは、サブ基板ケース210(カバー)に覆われる位置に形成されている。換言すると、端子部310bは、つまみ開口部214を介して露出していない。端子部310bがサブ基板ケース210に覆われているため、静電気の影響等により部品(音量調整スイッチ)が故障するのを防止できる。
(サブ基板ユニットの別例)
図15(a)は、別の遊技機(スロットマシン)で用いられるサブ基板ユニット600を示す図である。図15(b)は、図15(a)に示すU-U線の概略断面図である。サブ基板201には、電子部品(図示せず)、音量調整スイッチ300、コネクタCN、ディップスイッチDIP、およびリセットスイッチRE等が配置されている。凹部213の開口部から突出するコネクタやスイッチの先端は、基板ケース210の上壁部211(凸部211)よりも突出しないようになっている。なお、音量調整スイッチ300の先端は、コネクタCNの先端よりも突出している。
組付け工程等において、サブ基板ユニット600を、基板ケース210の上壁部211側を下として台等の上に載置する場合があるが、その場合でもコネクタCNやスイッチ(音量調整スイッチ300、ディップスイッチDIP、リセットスイッチRE等)が上壁部211よりも突出していないため、コネクタCNやスイッチに衝撃が加わらない。これにより、台等の上に置いた際に、コネクタCNやスイッチの先端に力(衝撃)が加わり、コネクタCNやスイッチが破損するのを防止できる。
なお、図15(a)では図示を省略しているが、基板ケース210は第2凸部215(図9参照)をさらに備えていてもよい。第2凸部215を設けることで、物体との接触や落下等によって、つまみ部320に衝撃が加わるのを防止できる。このため、音量調整スイッチ300が破損するのを防止できる。
(音量調整スイッチとつまみ開口部との関係)
図16(a)は、図15(a)におけるS部の拡大図である。図16(b)は、図16(a)に示すW-W線の概略断面図である。以下、ハウジング310(ハウジング310の上面310a)の1辺の寸法を、ハウジング310の1辺の長さ(1辺長さ)という。また、ハウジング310(ハウジング上面310a)の対角線の寸法を、ハウジング310の対角線の長さ(対角線長さ)という。ハウジング310の対角線長さは、ハウジング310の1辺長さよりも長い。
ハウジング310の対角線長さは、つまみ開口部214の直径以上となっている(ハウジング310の対角線長さは、つまみ開口部214の直径よりも大きくなっている)。例えば、過度な力(負荷)がつまみ部320に加えられた場合や、音量調整スイッチ300のサブ基板201に対する固定(接着)に経年劣化が生じた場合等に、音量調整スイッチ300がサブ基板201から外れてしまう破損が生じる場合がある。そのような場合でも、ハウジング310の対角線長さがつまみ開口部214の直径以上となっているため、ハウジング310がつまみ開口部214に引っ掛かる。このため、音量調整スイッチ300が、つまみ開口部214を介して基板ケース210の外部に飛び出る(排出される)のを防止できる。これにより、基板ケース210の外部に排出された音量調整スイッチ300が紛失するのを防止できる。また、基板ケース210の外部に排出された音量調整スイッチ300が他部品に影響を及ぼすのを防止できる。なお、ハウジング310の1辺長さが、つまみ開口部214の直径以上となるようにしてもよい。
また、ハウジング310の1辺長さは、鍔部331の直径以上となっている(ハウジング310の1辺長さが、鍔部331の直径よりも大きくなっている)。すなわち、鍔部331の直径は、ハウジング310の1辺の長さ以下となっている。換言すると、つまみ部320の軸方向から見て、ハウジング310の外周端が、鍔部331の外周端よりも外側(径方向外側)に位置している。さらに換言すると、つまみ部320の軸方向から見て、ハウジング310の外形が、鍔部331の外形よりも大きくなっている。
仮に、鍔部331の外周端がハウジング310の外周端よりも外側に位置すると、つまみ部320の軸方向から見た場合に、ハウジング310の端子部分が隠れてしまい視認できず、ハウジング310の端子部分の接着(不良の有無)が確認できないという問題が生じるが、本例によればそのような問題が生じるのを防止できる。また、仮に、鍔部331の外周端がハウジング310の外周端よりも外側に位置すると、ハウジング310近傍の基板上に記されている識別符号が隠れて視認できないという問題が生じるが、本例によればそのような問題が生じるのを防止できる。また、仮に、鍔部331の外周端がハウジング310の外周端よりも外側に位置すると、音量調整スイッチ300が発する熱の放熱効果が低下してしまうという問題が生じるが、本例によればそのような問題が生じるのを防止できる。
また、鍔部331の直径は、つまみ開口部214の直径以下となっている。換言すると、つまみ開口部214の直径は、鍔部331の直径以上となっている。このようにつまみ開口224の直径を鍔部331の直径よりも大きくすると、レベル(数字)がより見易くなるという効果を奏する。
なお、図示は省略するが、鍔部331の直径を、つまみ開口部214の直径以上としてもよい。この場合、例えばつまみ部320のみがハウジング310から外れた場合であっても、つまみ部320の鍔部331の直径がつまみ開口部214の直径以上となっているため、つまみ部320がつまみ開口部214に引っ掛かる。このため、つまみ部320が、つまみ開口部214を介して基板ケース210の外側に飛び出る(排出される)のを防止できる。これにより、つまみ部320の紛失を防止できる。なお、鍔部331の直径とつまみ開口部214の直径とを、同一または略同一としてもよい。この場合でも、同様の効果を奏する。
本例によれば、少なくともつまみ開口部214がハウジング310のサイズよりも小さくなっているため、音量調整スイッチ300が破損してサブ基板201から外れてしまった場合であっても、音量調整スイッチ300がつまみ開口部214を介して外に排出されてしまうのを防止できる。
また、鍔部331の直径と、レベル直径313(図13(b)参照)(所定の表示の外接円の直径)とは、同一または略同一となっている。換言すると、レベル表示(例えば数字の0~9)の上部(上端)は、鍔部331の外周よりも内側に位置している。さらに換言すると、レベル直径313は、鍔部331の直径よりも小さい。このため、レベル表示(数字)の上部(上端)は、鍔部331の外周よりも外側にはみ出さないようになっている。鍔部331の外周と、所定の表示(数字)の上部とを揃えることで、数字等が鍔部331の外側に飛び出さない。このため、外側に飛び出した数字等を見て設定値を誤認してしまうのを防止できる。また、数字等が径方向内側に入り過ぎていないため(数字等が鍔部331の外周側に位置しているため)、つまみ部320をつまんだ際でも、指によって数字が隠れてしまう見にくくなることがない。すなわち、つまみ部320をつまんだ際でも数字等を視認しやすいという効果を奏する。
また、つまみ開口部214の直径は、レベル直径313と同一または略同一となっている。換言すると、つまみ部320の軸方向から見た場合に、つまみ開口部214の直径は、基板ケース210を介することなく、数字を直接視認できる直径となっている。このため、基板ケース210を介することなく数字を直接視認できるため、数字を視認する際に、例えば、基板ケース210での光の反射等によって数字を視認し難くなることがなく、数字をより見やすくなる。これにより、調整を誤ってしまうのを防止できる。また、調整する際の負担を軽減できる。なお、つまみ開口部214の直径を、レベル直径313以上としてもよい。
また、本実施形態では、基板ケース210に、つまみ部320を挿通させるための孔としてのつまみ開口部214を設けた。遊技機(例えばパチンコ遊技機)には、その背面側に、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板、主制御基板からの指令を受けて各種装置を制御する副制御基板(例えばサブ基板201)、基板ケース210やハーネスを一括して覆うようにして本体枠の背面に開閉(回転)自在に取り付けられたカバー(裏カバー)、遊技場の島設備から供給される多数の遊技球を貯留可能な貯留タンク等を備えているものがある。なお、主制御基板はカバー部材によって覆われており、不正行為が行われないように封印されている。
このような構成の場合、基板ケース210のつまみ開口部214に加え、基板ケース210の外側を覆う裏カバー(カバー)における、音量調整スイッチ300(つまみ部320)と対応(対向)する位置に特定の開口を設ける。ここで、特定の開口について説明する。裏カバーには、放熱等を行うために、例えば同じ形状の開口(例えば丸孔)が所定の間隔ごとに複数設けられている。特定の開口とは、それらの開口(他の開口という)とは異なる開口をいい、例えば、他の開口とは形状が異なっている。特定の開口としては、例えば、指を差し込むことはできないがマイナスドライバーを差し込むことができる幅で、上下方向に細長く形成された長孔(長穴)がある。なお、特定の開口は、他の開口と形状が同じであるが、大きさ(幅、直径等)が異なるものであってもよい。特定の開口は、他の開口と異なる態様で設けられている開口ともいえる。また、特定の開口は、1つに限られるものではなく、2つ以上並べて設けられていてもよい。作業者は、マイナスドライバー等を、特定の開口を介して挿入し、つまみ部320における横溝333(図7参照)に差し込み、つまみ部320を回転させることができる。これにより、遊技機の背面側から、裏カバーを開けることなく(裏カバーを外すことなく)音量を調整することができる。なお、基板ケース210を設けずに、裏カバーのみを設け、裏カバーにおけるつまみ部320と対応(対向)する位置に開口(特定の開口)を設けるようにしてもよい。
(開口部におけるテーパー)
図17は、図15(a)に示すT-T線の概略断面図である。
基板ケース210の凹部213には、コネクタCNに対応(対向)する位置に、コネクタCNを挿通させるためのコネクタ開口部219が設けられている。コネクタCNは、基板ケース210をサブ基板201に取り付けた際に、その先端がコネクタ開口部219から突出するようになっている。ただし、コネクタCNの先端は、基板ケース210の上壁部211よりは突出しない。
また、コネクタCNの外周面と、コネクタ開口部219の内周面との間の隙間は、不正防止の観点等から小さく(狭く)形成されている。なお、本実施形態では、当該隙間は、図8における、音量調整スイッチ300におけるつまみ部320の外周面と、つまみ開口部214の内周面との隙間、よりも小さくなっている。また、コネクタCNは、基板ケース210をサブ基板201に覆い被せる際に、他の部品よりも先にコネクタ開口部219の端部と接触する可能性がある部品である。コネクタCNは強度が弱いため、コネクタ開口部219の端部との接触により力(衝撃)を受けると、欠ける等の破損をするおそれがある。
このような事情を踏まえ、本実施形態では、コネクタ開口部219の内周面にテーパーを設けている。すなわち、コネクタ開口部219の内周面をテーパー面としている。具体的には、コネクタ開口部219の開口の大きさが、天面側(上側)に向かうほど小さくなっている(徐々に窄まっている)。これにより、基板ケース210を取り付ける際に、仮にコネクタ開口部219とコネクタCNとが接触したとしても、コネクタ開口部219の内周面がテーパー面となっているため、コネクタCNが破損するのを防止できる。また、コネクタ開口部219の内周面をテーパー面とすることで、仮に配線が接触した場合であっても、配線が劣化、断線等するのを防止できる。
また、図9では、つまみ開口部214の内周面が、つまみ部320の軸方向と平行な面となっているものとした。すなわち、つまみ開口部214の内周面にテーパーが設けられていないものを示した。つまみ開口部214にテーパーを設けていない理由としては、つまみ部320の外周面とつまみ開口部214の内周面との隙間が、コネクタCNの外周面とコネクタ開口部219の内周面との隙間よりも、大きく確保されていることが挙げられる。ただし、つまみ開口部214の内周面にテーパーを設けてもよい。すなわち、つまみ開口部214の内周面を、テーパー面としてもよい(つまみ開口部214の内周面に面取りが設けられていてもよい)。なお、つまみ開口部214へのテーパーの設け方としては以下の2通りがある。
図18(a)は、つまみ開口部214の直径が基板側(下側)に向かうほど徐々に小さくなるように、つまみ開口部214の内周面をテーパー面とした例を示している。このようにテーパーを設けることで、つまみ部320をつまんだ際に、仮に指先が基板ケース210(凹部213)に接触したとしても、テーパー面となっているため痛みを感じるのを防止できる。なお、図示は省略するが、つまみ開口224の内周面の上側に上記テーパーを設けつつ、下側にストレート面を設けてもよい。
図18(b)は、つまみ開口部214の直径が天面側(上側)に向かうほど徐々に小さくなるように、つまみ開口224の内周面をテーパー面とした例を示している。このようにテーパーを設けることで、基板ケース210をサブ基板201に被せる際に、仮につまみ部320の先端とつまみ開口部214の内周面とが接触したとしても、内周面がテーパー面となっているため、基板ケース210の位置がずれてガイドされ、スムーズに嵌合させることができる。
他の部品よりも先に基板ケース210と接触する可能性の高いコネクタ開口部219の内周面のみにテーパーを設け、つまみ開口部214の内周面にテーパーを設けなくてもよい。また、コネクタ開口部219の内周面にテーパーを設けるとともに、つまみ開口部214の内周面にテーパーを設けてもよい。また、コネクタ開口部219の内周面にテーパーを設けずに、つまみ開口部214の内周面のみにテーパーを設けてもよい。
なお、上記では、コネクタCNおよび音量調整スイッチ300を突出させるための開口部の内周面にテーパーを設ける場合を示したが、テーパーを設ける開口部は、コネクタCNおよび音量調整スイッチ300の開口部に限られるものではない。すなわち、基板ケース210に形成された開口部から突出(露出)する部品がある場合、その部品のために形成された開口部にテーパーを設けることができる。なお、このとき、その部品の外周面と開口部の内周面との隙間が所定の隙間以下(狭い隙間)である場合に、テーパーを設けるようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
本実施形態では、遊技機(スロットマシン100)のメイン裏箱基板ユニット700を用いて説明するが、本発明は第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1に用いられるメイン系の基板ユニット等にも適用可能である。
図19(a)は、スロットマシン100の正面図であって、前面扉を取り外した状態を示している。メイン裏箱基板ユニット700は、筐体(裏箱)111の内部であって、メイン基板ユニット400の隣(正面から見て右側)に配置されている。メイン基板ユニット400やメイン裏箱基板ユニット700を含むメイン系の基板ユニットはメイン系の基板(メイン基板)を備えており、不正防止の観点からケースに覆われている。
図19(b)は、メイン裏箱基板ユニット700と、そのメイン裏箱基板ユニット700を背面側から支持するブラケット799とを、正面側から見た分解斜視図である。メイン裏箱基板ユニット700は、基板ケース710(以下、単にケース710という)と、メイン裏箱基板720(以下、単に基板720という)とを備えている。基板720には、コンデンサ等の電子部品や、コネクタ(メスコネクタ)721等が配置(実装)されている。以下、基板720における電子部品やコネクタ721が配置されている面を部品配置面Zという。
ケース710は、箱状に形成され、背面側(基板720側)の面が開口している。ケース710は、部品配置面Zと対向する天板部711と、天板部711の外周から天板部711と垂直に延びるように形成された側板部712と、を備えている。側板部712は、基板720が内部に配置されると、基板720の側面(外周面)と所定の隙間を介して対向するようになっている。また、側板部712における天板部711側とは反対側の端部は、ケース開口部714(図23で示す)となっている。ケース710は断面凹形状を有しており、基板720を覆うことが可能に形成されている。換言すると、ケース710は、基板720を内側に配置(設置)可能に形成されている。また、ケース710は、透明樹脂で形成されており、正面側から内部の基板720を視認できるようになっている。
図19(b)に示すように、天板部711におけるコネクタ721と対応(対向)する位置には、コネクタ開口部713が形成されている。本例では、複数のコネクタ721が基板720に配置されており、その複数のコネクタ721に対応するようにして複数のコネクタ開口部713が設けられている場合を示す。ただし、コネクタ721およびコネクタ開口部713はそれぞれ少なくとも1つ設けられていればよい。コネクタ開口部713は、コネクタ721にオスコネクタ(図示せず)を嵌合可能とするために(すなわちコネクタ721を露出させるために)設けられている。
図20は、メイン裏箱基板ユニット700を正面側から見た図である。また、図21(a)は、図20に示すC-C線の概略断面図である。また、図21(b)は、図20に示すD-D線の概略断面図である。なお、図21(a)および図21(b)では、断面であることを示すハッチングを省略している。
図21(a)に示すように、コネクタ721の外周面(外周側面)(側面部)であって基板720の部品配置面Zと垂直な面を、コネクタ外周面721a(コネクタの側面部)とする。また、コネクタ開口部713の内周面(内面部)をコネクタ開口部内周面713aとする。コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとは互いに対向している。なお、コネクタ開口部内周面713aにテーパーが設けられている場合、コネクタ外周面721aとの隙間が最も狭くなる箇所(コネクタと最も接近する箇所)をコネクタ開口部内周面713aとする。なお、本実施形態では、コネクタ721およびコネクタ開口部713がそれぞれ矩形状である場合を示すが、コネクタ721が正方形(平面視)である場合は、コネクタ開口部713は正方形となる。すなわち、コネクタ開口部713は、コネクタ721の外形に沿った形状であればよい。
図21(a)に示すように、コネクタ721の外形の長手方向寸法(左右方向寸法)を寸法AL1とする。また、コネクタ開口部713の長手方向寸法(左右方向寸法)(対向する一対のコネクタ開口部内周面713a間の寸法)を寸法BL1とする。また、図21(b)に示すように、コネクタ721の外形の短手方向寸法(上下方向寸法)を寸法AL2とする。また、コネクタ開口部713の短手方向寸法(上下方向寸法)(対向する一対のコネクタ開口部内周面713a間の寸法)を寸法BL2とする。
本実施形態では、寸法BL1と寸法AL1との差(寸法BL1-寸法AL1)は約2mmとなっている。また、寸法BL2と寸法AL2との差(寸法BL2-寸法AL2)も約2mmとなっている。すなわち、所定方向のコネクタ開口部713の開口寸法と、それと同方向のコネクタ721の外形寸法との差M(寸法差M)(隙間M)(第1の差)は、約2mmとなっている。所定方向とは、コネクタ721の外周面(部品配置面Zと垂直な面)に沿う方向であって、互いに直交する2方向(第1方向と第2方向)である。本実施形態では、所定方向とは、コネクタ721外周面の長手方向に沿う方向(図21(a)で図示している方向)(第1方向)と、コネクタ721外周面の短手方向に沿う方向(図21(b)で図示している方向)(第2方向)とがある。コネクタ721がコネクタ開口部713の中央に位置している状態では、コネクタ外周面721a(コネクタの側面部)とコネクタ開口部内周面713aとの間に、全周にわたって約1mmの隙間が形成されている。このようにコネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとの間の隙間を小さく形成することで、器具等の差し込みが困難となり、不正を防止できるようになっている。
また、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとの間(隙間)に対応する位置の基板720には、抵抗、コンデンサ等の電子部品は配置されていない。すなわち、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとの隙間を介して、電子部品が視認されることはない。このため、仮に当該隙間を介して器具等を差し込まれた場合であっても、隙間の直下に電子部品が存在しないため、器具等が電子部品に接触することはない。これにより、不正に対する対策をより強化できる。
図22は、メイン裏箱基板ユニット700を背面側から見た図である。ケース710の内側には基板720が配置されるが、基板720は、まずケース710の内側に配置される(仮置きされる)。次に、ケース710と基板720の両方に同軸に設けられている複数の取付孔MH(本例では4隅の4箇所)に、ねじ等(図示せず)を締め付けることによって、基板720がケース710に固定される。ここで、図21を用いて説明したようにコネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとの隙間は小さくなっている。そのため、基板720をケース710の内側に配置(仮置き)しただけの状態や、ねじ締めの工程において、仮に基板720の位置がずれた場合に、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとが接触するおそれがある。コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとが接触した場合、コネクタ721の変形、破損や、コネクタ721が基板720から外れてしまうという問題が生じるおそれがある。このことは遊技機の品質低下につながる。
次に、そのような問題の発生を防ぐための構造について説明する。図23は、ケース710を背面側から見た斜視図である。以下、ケース710の側板部712の内周面を内周面712a(内面部)とする。この内周面712aは、ケース710の内側に配置された(ねじ締め前の)基板720の位置を規制する役割を果たす。本例では、内周面712aにさらに複数(7箇所)の位置規制部730(内面部)を設けている。位置規制部730が設けられている場合には、この位置規制部730が基板720の位置を規制する機能を担う。
位置規制部730は、リブ状に形成されている。位置規制部730には、基板720の短手方向(左右方向)の動き(移動)を規制する位置規制部731a,731b,732a,732bと、基板720の長手方向(上下方向)の動き(移動)を規制する位置規制部733a,733b,733cとがある。位置規制部730は、天板部711側の部分がケース開口部714側の部分よりも内側に向かって突出するL字状に形成されている。位置規制部730は、基板720の部品配置面Zと接触(当接)する面を有する支持部730Aと、所定の隙間を介して基板720の外周面と対向する面を有する規制部730Bと、を有している。
対向する一対の側板部712,712間の寸法という場合、位置規制部730が設けられている場合には、対向する一対の位置規制部730,730間の寸法を指し、位置規制部730が設けられていない場合には、対向する一対の側板部712,712(内周面712a,712a)間の寸法を指す。
図24(a)は、図22に示すH-H線の概略断面図である。図24(b)は、図22に示すI-I線の概略断面図である。なお、図24(a)および図24(b)では、断面であることを示すハッチングを省略している。
図24(a)に示すように、対向する一対の側板部712,712間の寸法、すなわち一対の位置規制部731a,731b間の寸法を寸法CL1とする。なお、図示を省略しているが、一対の位置規制部732a,732b間の寸法も寸法CL1となっている。また、基板720の左右方向(短手方向)の寸法を寸法DL1とする。図24(b)に示すように、対向する一対の側板部712,712間の寸法、すなわち一対の位置規制部733a,733b間の寸法(直線距離、最短距離)を寸法CL2とする。なお、図示を省略しているが、一対の位置規制部733a,733c間の寸法も寸法CL2となっている。また、基板720の上下方向(長手方向)の寸法を寸法DL2とする。
寸法CL1と寸法DL1との差(寸法CL1-寸法DL1)は約1mmとなっている。また、寸法CL2と寸法DL2との差(寸法CL2-寸法DL2)も約1mmとなっている。すなわち、所定方向の対向する一対の側板部712間のケース内側寸法と、それと同方向の基板720の外形寸法との差(寸法差N)(隙間N)(第2の差)は、約1mmとなっている。所定方向とは、基板720(コネクタ721)の外形(外周面)に沿う、互いに直交する2方向(平面視)である。本実施形態では、基板720外形の短手方向に沿う方向(図24(a)で図示している方向)(第1方向)(コネクタ721の長手方向に沿う方向)と、基板720外形の長手方向に沿う方向(図24(b)で図示している方向)(第2方向)(コネクタ721の短手方向に沿う方向)とがある。基板720がケース710の中央に配置されている状態では、基板720の外周面(外周側面)(端面部)とケース710の側板部712(位置規制部730)(内面部)との隙間は、それぞれ約0.5mmとなっている。なお、本実施形態では、寸法差Nを約1mmとしたが、この寸法差Nは約0.4mm~約1mmの範囲内で設定することができる。仮に寸法差Nが約0.4mmの場合、基板720の外周面とケース710の側板部712(位置規制部730)との隙間は、それぞれ約0.2mmとなる。
本実施形態にあっては、ケース710は、基板720のコネクタ721が配置されている面と対向する天板部711と、天板部711の外周に沿って形成された側板部712と、天板部711のコネクタ721に対応する位置に形成されたコネクタ開口部713とを備え、所定方向のコネクタ開口部713の開口寸法と、それと同方向のコネクタ721の外形寸法との差を第1の差(寸法差M)とし、所定方向で(所定方向において)対向する一対の側板部712,712間のケース内側寸法と、それと同方向の基板720の外形寸法との差を第2の差(寸法差N)とすると、第1の差が第2の差よりも大きい。このため、ケース710の内側に基板720を配置した状態(ねじ締めをする前の状態)(ケース710と基板720を組み立てる際)や、ねじ締めの工程で仮に基板720の位置がずれた場合であっても、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとが接触(当接)(干渉)するよりも先に、基板720の外周面とケース710の側板部712(内周面712a)とが接触(当接)する。このため、コネクタ721に応力(負荷)がかかることがなく、コネクタ721の変形、破損や、コネクタ721が基板720から外れるという問題の発生を防ぐことができる。これにより、遊技機の品質低下を防ぐことができる。
本実施形態では寸法差Mを約2mmとする場合を示したが、寸法差M(第2の隙間)は寸法差N(第1の隙間)よりも大きい値となっていればよい。また、本例では、リブ形状の位置規制部730を設ける場合を示した。位置規制部730を設けた場合、リブとリブの間の寸法を管理すればよいため、面と面の間の寸法を管理する場合に比べて、寸法管理が容易となる。また、仮に基板720のガタつきが大きい場合には位置規制部730の部分の金型を調整(修正)すればよく、対策が容易で工期を短縮できる。なお、位置規制部730を設けることは、基板720のサイズが所定サイズよりも大きい場合に特に有効となる。面と面の間の寸法を管理することが困難となるためである。一方、基板720のサイズが所定サイズよりも小さい場合等、面と面の間の寸法を管理することとしても十分にその精度を確保できる場合には、位置規制部730を設ける必要はない。すなわち、対向する一対の側板部712,712間の寸法を寸法CL1、CL2とすればよい。
また、本実施形態では、基板720の四方がケース710の側板部712によって囲われているものを示した。すなわち、基板720のすべての外周側面が、ケース710の側板部712と対向するものを示した。ただし、これに限らず、ケース710の4つの側板部712のうち、少なくとも1箇所の側板部712が設けられていなくてもよい。すなわち、ケース710の4つの側板部712のうち、少なくとも1箇所の側板部712が設けられておらず、開口していてもよい。その場合、例えば、ケース710の天板部711に位置決め用ボスが設けられ、その位置決め用ボスと対向する位置の基板720に、ボス孔が設けられている。そして、基板720をケース710の内部に配置する際に、位置決め用ボスをボス孔に挿入する。これにより、位置決め用ボスとボス孔との関係によっても基板720の位置が規制されることとなる。この場合、位置決め用ボスの直径とボス孔の内径との差(寸法差N)は例えば1mmであり、寸法差M(2mm)よりも小さくなっている。そのため、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとが接触するよりも先に、位置決め用ボスの外周面と、ボス孔の内周面とが接触することとなる。
また、外形(サイズ)の異なる複数のコネクタ721が基板720に配置されている場合に、すべてのコネクタ721について、寸法差Mが同様(同等)となるようにしてもよい。この場合、仮にコネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとが接触してしまう場合があったとしても、複数の箇所(すべてのコネクタ721)で、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとが同時に接触することとなる。そのため、接触時の負荷(衝撃)が1つのコネクタ721に集中することなく複数のコネクタ721に分散される。これにより、コネクタ721の変形、破損を防止でき、コネクタ721が基板720から外れにくくなるという効果を奏する。
また、図20の右下に示すように、1つのコネクタ開口部713の内側に、複数(本実施の形態では2つ)のコネクタ721が並べて配置されていてもよい。コネクタ開口部713は、平面視において凹凸を有しているが、これは2つのコネクタ721(形状の異なるコネクタ)の外形に沿った形状となっているためである。2つのコネクタ721がコネクタ開口部713の中央に位置している状態では、コネクタ外周面721aとコネクタ開口部内周面713aとの間の隙間は、全周にわたって約1mm(両側で約2mmすなわち寸法差M)となっている。なお、本例では、外形(サイズ)の異なる2つのコネクタ721を1つのコネクタ開口部713の内側に配置したが、それらは同一形状であってもよい。また、2以上のコネクタ721が1つのコネクタ開口部713の内側に配置されていてもよい。また、隣り合う2つのコネクタ721の間の隙間は、2mm以下となっている。このように、コネクタ間の隙間を小さく形成することで、コネクタとコネクタの間に器具等の差し込むことが困難となり、不正に対する対策を強化できる。
上述ではメイン系の基板ユニット(メイン裏箱基板ユニット700)について説明した。次にサブ系の基板ユニットについて、図15で示したサブ基板ユニット600を用いて説明する。なお、本内容はパチンコ遊技機1に用いられるサブ系の基板ユニットにも適用可能である。
図15(b)で示したように、サブ基板ユニット600は、サブ基板201と、サブ基板201を覆うケース210と、を有している。また、ケース210には、コネクタCNを露出させるための開口(コネクタ開口部とする)が設けられている。すなわち、コネクタCNの外周面とコネクタ開口部の内周面との間には隙間が形成されている。
サブ基板ユニット600では、所定方向(第1方向)のコネクタ開口部の寸法と、それと同方向(第1方向)のコネクタCNの外形寸法との差M(寸法差M)は、約4mmとなっている。すなわち、コネクタCNがコネクタ開口部の中央に位置している状態では、コネクタCNの外周面とコネクタ開口部の内周面との間に、全周にわたって約2mmの隙間が形成されている。また、ケース210は側板部を有しているが、所定方向(第1方向)の対向する一対の側板部間のケース内側寸法と、それと同方向(第1方向)のサブ基板201の外形寸法との差N(寸法差N)は、約1mmとなっている。すなわち、サブ基板201がケース210の中央に配置されている状態では、サブ基板201の外周面とケース210の内周面との隙間が、約0.5mmとなっている。なお、図15では、一方の方向(サブ基板ユニット600の長手方向)(最も左側のコネクタCNの短手方向)における寸法差Mおよび寸法差Nのみを示しているが、それと直交する方向も同様に寸法差Mおよび寸法差Nの関係となっている。
このように寸法差Mが寸法差Nよりも大きくなっているため、仮にサブ基板201の位置がずれた場合であっても、コネクタCNの外周面とコネクタ開口部の内周面とが接触するよりも先に、サブ基板201の外周面とケース210の内周面(側板部)とが接触する。このため、コネクタCNに応力(負荷)がかかることがなく、コネクタCNの変形、破損や、コネクタCNがサブ基板201から外れるという問題の発生を防ぐことができる。
また、図9に示すように、サブ基板ユニットでは、音量調整スイッチ300のつまみ部320が、ケース210に形成されたつまみ開口部(音量調整開口部)214を介して突出している。このとき、つまみ部320の直径と音量調整開口部214の内径との差M(寸法差M)(第3の差)は、約4mmとなっている。すなわち、つまみ部320が音量調整開口部214の中央に位置している状態では、つまみ部320の外周面と音量調整開口部214の内周面(内面部)との間に全周にわたって約2mmの隙間が形成されている。なお、このとき、ケース210の位置(高さ)等によっては、音量調整開口部214の内周面と対向するのが、つまみ部320の外周面ではなく、ハウジング310の外周面(外周側面)となる場合がある。その場合、ハウジング310は四角形(平面視)となっており、音量調整開口部214も同様に四角形(平面視)となっている。この場合にも、音量調整開口部214の開口寸法とハウジング310の外形寸法との差M(寸法差M)(第3の差)は、約4mmとなっている。すなわち、ハウジング310が音量調整開口部214の中央に位置している状態では、ハウジング310の外周面と音量調整開口部214の内周面との間に、全周にわたって約2mmの隙間が形成されている。本例では、音量調整スイッチ300の側面部という場合、つまみ部320の外周面(側面部)を指す場合と、ハウジング310の外周面(側面部)を指す場合とがある。
また、図15(a)および図15(b)に示すように、サブ基板201には、平面視四角形状のリセットスイッチREが配置されている。ケース210には、リセットスイッチREと対応する位置に、平面視四角形状のリセットスイッチ開口部が形成されている。このとき、リセットスイッチREの外周面(外周側面)と、リセットスイッチ開口部の内周面とが対向する場合がある。この場合にも、リセットスイッチ開口部の開口寸法とリセットスイッチREの外形寸法との差M(寸法差M)は、約4mmとなっている。すなわち、リセットスイッチREがリセットスイッチ開口部の中央に位置している状態では、リセットスイッチREの外周面とリセットスイッチ開口部の内周面との間に、全周にわたって約2mmの隙間が形成されている。
このように、サブ基板ユニットにおいて、音量調整スイッチ300やリセットスイッチREにおいても、寸法差M(約4mm)が寸法差N(約1mm)よりも大きく形成されている。このため、仮にサブ基板201の位置がずれた場合であっても、つまみ部320(またはハウジング310)と音量調整開口部214の内周面とが接触するよりも前に、サブ基板201の外周面とケース210の内周面(側板部)とが接触する。また、仮にサブ基板201の位置がずれた場合であっても、リセットスイッチREとリセットスイッチ開口部の内周面とが接触するよりも前に、サブ基板201の外周面とケース210の内周面(側板部)とが接触する。これにより、音量調整スイッチ300やリセットスイッチREが変形、破損するのを防止できる。また、音量調整スイッチ300やリセットスイッチREがサブ基板201から外れてしまうのを防止できる。
なお、リセットスイッチ開口部には、リセットスイッチ開口部を覆う蓋部がさらに設けられていてもよい。蓋部は、四角形状の板状部材であり、回転軸(一辺)がリセットスイッチ開口部付近(開口部の上側)の蓋支持部に回転可能に支持されている。蓋部の下側(回転軸側と反対側)をつまんで手前に引くことで、蓋部が回転して開いた状態となり、リセットスイッチREが表れる。このようにリセットスイッチREを覆う蓋部を設けることで、蓋部を開けない限り器具等を差し込むことができず、不正に対する対策をより強化できる。さらに、ケース210からサブ基板201側に突出し、リセットスイッチREの周囲(外側)を囲むように形成されたリブをさらに設けてもよい。このようにリブを設けることで、仮に蓋部を開けて器具を差し込んだとしても、リブの存在によって器具等の侵入が妨げられ、器具等がリセットスイッチREに接触しない。これにより、不正に対する対策をさらに強化できる。
次に、その他のサブ系の基板ユニットであるサブ裏箱スレーブ基板ユニット610について説明する。図19に示すように、サブ裏箱スレーブ基板ユニット610は、筐体(裏箱)111の内部における左側面に配置されている。図示は省略するが、サブ裏箱スレーブ基板ユニット610は、コネクタが配置された基板と、基板を覆うケースとを備えており、ケースには、コネクタを露出させるためのコネクタ開口部が設けられている。所定方向のコネクタ開口部の開口寸法と、それと同方向のコネクタの外形寸法との差M(寸法差M)は、約6mmとなっている。すなわちコネクタがコネクタ開口部の中央に位置している状態では、コネクタの外周面とコネクタ開口部の内周面との間に、全周にわたって約3mmの隙間が形成されている。また、ケースは側板部を有しており、所定方向の対向する一対の側板部間のケース内側寸法と、それと同方向の基板の外形寸法との差N(寸法差N)は、約1mmとなっている。すなわち基板がケースの中央に配置されている状態では、基板の外周面とケースの内周面との隙間は、約0.5mmとなっている。このように、サブ裏箱スレーブ基板ユニット610においても、寸法差M(約6mm)が寸法差N(約1mm)よりも大きくなるように形成されている。このため、コネクタの外周面とコネクタ開口部の内周面とが接触するよりも先に、基板の外周面とケースの内周面とが接触する。これにより、コネクタの変形、破損や、コネクタが基板から外れるという問題の発生を防ぐことができる。
ここで、メイン系の基板ユニットとサブ系の基板ユニットとで寸法差Mを比較した場合、サブ系の基板ユニットの寸法差M(約4mmまたは約6mm)は、メイン系の基板ユニットの寸法差M(約2mm)よりも大きくなっている。サブ系の基板ユニットの寸法差Mの最大値は、コネクタ幅(短い方の幅)をXmmとした場合に、2Xとなっている。例えばコネクタ幅が5mmの場合、寸法差Mの最大値は10mmとなる。このとき、コネクタ外周面とコネクタ開口部の内周面との隙間は全周にわたって5mmとなり、当該隙間に、もう1つのコネクタを配置することは困難となる。
メイン系では、基板をケースの内側に配置する際に、基板をケースの天板部に垂直な方向から降ろすように配置する構造とする必要がある。一方、サブ系では、基板をケースの内側に配置する際に、まず基板のいずれか1辺をケースの爪部等に引っ掛け(斜めに挿入し)、次に基板の反対側を押すようにして(弧を描くようにして)ケースに配置する構造とすることができる。そのような構造を採用した場合、サブ系ではコネクタ外周面とコネクタ開口部の内周面との隙間をメイン系よりも大きく確保することで、コネクタとケースとの干渉を回避している。
なお、本例では、基板を基板ケースにねじ締めするものとしたが、基板ケースを基板にねじ締めする構造としてもよい。また、基板を基板ケースに固定する固定部材としてねじを用いたが、ピン等を用いてもよい。ピンとしては、例えば、孔(基板と基板ケースに設けられた貫通孔)を通過する際には直径が小さくなるが、孔を通過した後に、両端部の直径が大きくなり、両端部に抜け止め部が形成されるものがある。そのようなピンを用いた場合、抜け止め部をつまんで直径を小さくしない限り、基板および基板ケースがピンから外れることはない。
図19(a)に示すPO部、すなわち筐体(裏箱)111の内部の左下には電源スイッチが設けられている。なお、図19では、電源スイッチが蓋に覆われた状態を示している。ここで電源スイッチが基板に実装されているタイプであり、その基板がケースに覆われている場合について説明する。ケースには、電源スイッチを露出させるための電源開口部が設けられている。所定方向の電源開口部の開口寸法と、それと同方向の電源スイッチの外形寸法との差M(寸法差M)は、約6mmとなっている。すなわち、電源スイッチが電源開口部の中央に位置している状態では、電源スイッチの外周面と電源開口部の内周面との間に、全周にわたって約3mmの隙間が形成されている。また、ケースは側板部を有しており、所定方向の対向する一対の側板部間のケース内側寸法と、それと同方向の基板の外形寸法との差N(寸法差N)は、約1mmとなっている。すなわち基板がケースの中央に配置されている状態では、基板の外周面とケースの内周面(側板部)との隙間は、約0.5mmとなっている。このように、電源ユニットにおいても、寸法差M(約6mm)が寸法差N(約1mm)よりも大きくなるように形成されている。このため、電源スイッチの外周面と電源開口部の内周面とが接触するよりも先に、基板の外周面とケースの内周面とが接触する。これにより、電源スイッチの変形、破損や、電源スイッチが基板から外れるという問題の発生を防ぐことができる。
(スロットマシンへの適用)
本発明はスロットマシン等のその他の遊技機にも適用できる。以下、本発明が適用されるスロットマシンの一例を示す。
図27に示すように、スロットマシン(遊技機)100は、遊技者側を向く面である前面側が開口された箱状の筐体111と、当該筐体111の前面側開口を開閉する前面扉(前扉)112とを備えている。筐体111には、回転自在な第1リール131、第2リール132および第3リール133がユニット化されたリールユニット130と、メダルの払い出しを行うホッパー装置等が収納されている。また、前面扉112は、上扉112aと下扉112bとに分割されており、これら上扉112aおよび下扉112bはそれぞれ筐体111に対して開閉自在となっている。
上扉112aには、液晶ディスプレイ113、スピーカ114等の演出用の装置、および表示窓115が設けられている。液晶ディスプレイ113には、各種演出用の画像(動画、静止画)が表示される。スピーカ114からは、各種演出用の音(音楽、効果音、音声等)が出力される。なお、演出用の装置としては、液晶ディスプレイ113やスピーカ114の他にランプ(LED)等の電飾装置(照明装置)、アクチュエータ等で動作可能な可動役物等を設けてもよい。
表示窓115の奥には、リールユニット130が、その一部が表示窓115の外から視認可能となるように配置されている。第1リール131、第2リール132、および第3リール133の外周面には、複数種類の図柄が周方向に沿って一列に配置されており、各リール131,132,133が停止すると、表示窓115を介して1リール当たり3個の連続する図柄が表示される。また、表示窓115には、各リール131,132,133の図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、各リール131,132,133の表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施の形態の遊技機では、第1リール131の中段と、第2リール132の中段と、第3リール133の中段とによって有効ラインが構成されている。また、本実施の形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が、3枚に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化されるようになっている。
スロットマシン100では、遊技開始に伴って各リール131,132,133が回転を開始するとともに当選役抽選が実行されて当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。次いで、各リール131,132,133が停止したときに、当選役抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
下扉112bには、メダルを投入するメダル投入口121、クレジットされたメダルをベットするためのMAXベットボタン(ベットボタン)122、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー123、回転している各リール131,132,133を停止させるためのストップボタン124、ホッパー装置によりメダルを払い出す払い出し口125、払い出し口125から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿126等が設けられている。また、メダル投入口121の奥には、メダル投入口121から投入されたメダルの通過を検知するメダルセンサが設けられている。また、下扉112bには、演出ボタン128が設けられている。演出ボタン128は、例えばプッシュスイッチおよびロータリースイッチ(ジョグダイヤル)を備えており、押下操作および回転操作が可能に構成されている。演出ボタン128は、操作されると演出の態様が変化するようになっており、これにより、遊技の興趣が向上する。
スロットマシン100では、メダル投入口121にメダルが投入、または、MAXベットボタン122が操作されて規定枚数のメダルがベットされることで、スタートレバー123の操作が有効化される。また、有効化されたスタートレバー123が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、各リール131,132,133が回転を開始し、各リール131,132,133の回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン124の操作が有効化される。また、有効化されたストップボタン124が操作されると、操作されたストップボタン124に対応する各リール131,132,133が停止する。
スロットマシン100の内部には、主制御基板(メイン基板)と、副制御基板(サブ基板)とが設けられている。主制御基板は、MAXベットボタン122、スタートレバー123、ストップボタン124、メダルセンサ等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット130や、ホッパー装置等の出力手段の制御を行う。また、副制御基板は、主制御基板から送られてくる信号を受けて、演出を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイ113およびスピーカ114等の演出用の装置の制御を行う。
また、主制御基板と副制御基板とは電気的に接続されており、主制御基板から副制御基板へは遊技状態を示す情報など各種情報(信号)の送信が可能となっているが、副制御基板から主制御基板へは情報を送信できないようになっている。また、主制御基板や副制御基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSP等)、IC、あるいはROMやRAM等の情報記憶媒体等のハードウェアや、ROM等に予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
なお、本発明は、前述した各実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、スロットマシンの遊技制御形態および構成等は前述した実施の形態のそれに限定されない。また、前述した制御動作は、スロットマシンに限らず、パチンコ遊技機、メダルレス遊技機等の他の遊技機にも適用できる。本発明は、遊技機に適用でき、遊技機には、スロットマシン、パチンコ遊技機、メダルレス遊技機等が含まれる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。