[第1実施形態]
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。
本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技盤20などの各種の部品を搭載するための部材である。
パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を備えている。例えば、発射ハンドル16は、枠体11の前面側に設けられている。パチンコ遊技機10は、枠体11の内部に発射装置(図示せず)を備える。発射装置は、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技球(遊技媒体)を遊技盤20の遊技領域21に向けて発射させる。すなわち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。このように、本実施形態において、発射ハンドル16は、遊技者によって発射操作が可能な発射操作手段に相当する。また、本実施形態において、発射装置は、遊技者の発射操作に応じて遊技球を発射させる発射手段に相当する。
パチンコ遊技機10は、装飾ランプ17を備えている。例えば、装飾ランプ17は、枠体11の前面側に設けられている。装飾ランプ17は、図示しない発光体を内蔵しており、該発光体によって発光、点滅、及び消灯が可能に構成されている。装飾ランプ17は、演出の1つとして、発光、点滅、及び消灯する演出(以下、発光演出と示す)を実行する。
パチンコ遊技機10は、スピーカ18を備えている。例えば、スピーカ18は、枠体11の前面側に設けられている。スピーカ18は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。
パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側であって、遊技者により操作可能な位置に、操作ボタン19を備えている。操作ボタン19は、例えば、演出の際に用いる。なお、操作ボタン19は、例えば、音量設定や光量設定などの各種設定の際に用いてもよい。
パチンコ遊技機10は、情報表示装置22を備えている。例えば、情報表示装置22は、遊技盤20において、遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示装置22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。
情報表示装置22は、図柄変動ゲーム実行手段としての第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、1種類又は複数種類の第1特別図柄を表示可能に構成されている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム)を特別図柄変動ゲームとして実行する。以下の説明では、「第1特別図柄変動ゲーム」を略して「第1特別ゲーム」と示す場合がある。
情報表示装置22は、図柄変動ゲーム実行手段としての第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、1種類又は複数種類の第2特別図柄を表示可能に構成されている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(第2図柄変動ゲーム)を特別図柄変動ゲームとして実行する。以下の説明では、「第2特別図柄変動ゲーム」を略して「第2特別ゲーム」と示す場合がある。
また、以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとを区別しない場合、これらを纏めて「特別図柄変動ゲーム(図柄変動ゲーム)」と示し、特別図柄変動ゲームを「特別ゲーム」と示す場合がある。つまり、特別ゲームには、第1特別ゲームと、第2特別ゲームとがある。第1特別図柄及び第2特別図柄は、パチンコ遊技機10において内部的に実行される抽選(後述する大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。本明細書においては、図柄について「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。
第1特別図柄表示部22a、第2特別図柄表示部22bにおいて導出可能な特別図柄には、それぞれ大当り表示結果としての大当り図柄と、それぞれ小当り表示結果としての小当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とがある。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出された場合、遊技者により大当りとなることが認識可能である。特別ゲームにおいて、小当り図柄が導出された場合、遊技者により小当りとなることが認識可能である。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出された場合、遊技者によりはずれとなることが認識可能である。
本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。第1特別ゲームは、詳しく後述する第1始動口28へ遊技球が入球したことを条件として実行される特別ゲームである。第2特別ゲームは、詳しく後述する第2始動口29へ遊技球が入球したことを条件として実行される特別ゲームである。本実施形態において、第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、第1始動口28及び第2始動口29に遊技球が入球した順序に従って実行される。つまり、第1特別図柄表示部22a及び第2特別図柄表示部22bは、第1始動口28及び第2始動口29に遊技球が入球した順序に従って特別ゲームを実行する。
本実施形態では、大当り抽選に当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、該特別ゲームの終了後、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技が付与される。つまり、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技は、大当り抽選に当選した特別ゲームの終了後に付与される。詳しくは後述するが、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技は、大入賞口31が開状態となり、多数の賞球が獲得できる遊技であるため、遊技者にとって有利な遊技(状態)である。
本実施形態では、小当り抽選に当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出され、該特別ゲームの終了後、小当り遊技が付与される。つまり、小当り遊技は、小当り抽選に当選した特別ゲームの終了後に付与される。
本実施形態では、小当り遊技において大入賞口31が開状態となるが、大入賞口31に入球した遊技球が大入賞口31内の特別通過領域36を通過すると、小当り遊技の終了後、役物抽選の当選に基づく大当り遊技が付与される。つまり、役物抽選の当選に基づく大当り遊技は、小当り抽選に当選した特別ゲームの終了後、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したときに役物抽選に当選し、役物抽選に当選した小当り遊技の終了後に付与される。詳しくは後述するが、役物抽選の当選に基づく大当り遊技は、多数の賞球が獲得できる遊技であるため、遊技者にとって有利な遊技(状態)である。このように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技及び小当り遊技を付与可能である。
本実施形態において、大当り抽選の当選に基づく大当り遊技を「1種大当り遊技」と示す場合がある。本実施形態において、役物抽選の当選に基づく大当り遊技を「2種大当り遊技」と示す場合がある。また、本実施形態において、2種大当り遊技が役物大当り遊技に相当する。本実施形態において、大当り抽選の当選に基づく大当りを「1種大当り」と示す場合がある。本実施形態において、役物抽選の当選に基づく大当りを「2種大当り」と示す場合がある。本実施形態において、1種大当り遊技と2種大当り遊技とを纏めて大当り遊技と示す場合がある。本実施形態において、大当り遊技と小当り遊技とを纏めて当り遊技と示す場合がある。本実施形態において、1種大当りと2種大当りとを纏めて大当りと示す場合がある。本実施形態において、大当りと小当りとを纏めて当りと示す場合がある。
情報表示装置22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を認識可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を「第1特別保留数」と示す。
情報表示装置22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を認識可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第2特別ゲームの回数を「第2特別保留数」と示す。本実施形態において、第1特別保留数及び第2特別保留数の最大値は、それぞれ「4」である。このように、所定保留数(保留上限数)を上限として特別ゲームの実行が保留可能である。本実施形態において、第1特別保留数の最大値が第1上限数に、第2特別保留数の最大値が第2上限数にそれぞれ相当する。
情報表示装置22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、1種類又は複数種類の普通図柄を表示可能に構成されている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部22eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とがある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された場合、遊技者により普通当りとなることが認識可能となる。普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が導出された場合、遊技者により普通はずれとなることが認識可能となる。本実施形態では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、普通当り遊技は、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
情報表示装置22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数を認識可能な情報を表示する。例えば、普通保留数の最大値は、「4」である。
次に、遊技盤20について説明する。
遊技盤20は、その遊技盤20の表面側(前面側)をレールによって略円形に区画することによって、遊技領域21が形成されている。また、パチンコ遊技機10は、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠26を備えている。センター枠26は、開口部26aを備えている。なお、センター枠26は、センター役物と表現してもよい。
パチンコ遊技機10は、演出実行手段としての演出表示装置27を備えている。演出表示装置27は、画像が表示される表示領域27rを備えている。演出表示装置27は、センター枠26の開口部26aを介して、遊技者により表示領域27rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置27は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像(絵柄)を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。また、演出表示装置27は、所定の報知演出を実行する。
本実施形態において、演出表示装置27が実行可能な表示演出には、演出図柄を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームがある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。本実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の図柄列をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による大当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、演出図柄による大当りの図柄組み合わせは、「333」や「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、小当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による小当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、演出図柄による小当りの図柄組み合わせは、「123」や「234」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが導出される。例えば、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせは、「787」や「556」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。本明細書において「一旦停止表示」とは、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態であり、例えば、演出図柄がゆれ変動表示されている状態である。
演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。リーチは、複数列のうち特定列(本実施形態では第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定列とは異なる列(本実施形態では第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の下方において、遊技領域21に開口している第1始動口28を備えている。第1始動口28は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。つまり、第1始動入球口としての第1始動口28は、遊技球が入球可能である。パチンコ遊技機10は、第1始動口28に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている。例えば、第1始動センサSE1は、第1始動口28に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。本実施形態では、第1始動センサSE1で遊技球が検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。つまり、第1始動口28への遊技球の入球に応じて第1特別ゲームが実行可能となる。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の右下方において、遊技領域21に開口している第2始動口29を備えている。つまり、第2始動入球口としての第2始動口29は、遊技球が入球可能である。パチンコ遊技機10は、第2始動口29に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている。例えば、第2始動センサSE2は、第2始動口29に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。本実施形態では、第2始動センサSE2で遊技球が検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。つまり、第2始動口29への遊技球の入球に応じて第2特別ゲームが実行可能となる。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21において、許容状態(開状態)と、規制状態(閉状態)と、に動作が可能な普通可変部材30を備えている。許容状態は、遊技球を第2始動口29へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。規制状態は、遊技球を第2始動口29へ入球させることができない、又は入球させ難い状態である。言い換えると、規制状態は、許容状態よりも第2始動入球口に遊技球が入球し難い状態であり、第2始動入球口に遊技球が入球不能な状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材30を動作させる普通アクチュエータA1を備えている(図4に示す)。普通可変部材30は、普通当り遊技において、許容状態に動作される。このように、開閉部材としての普通可変部材30は、普通当り遊技において第2始動口29が所定の開放態様で許容状態を取り得るように動作する。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の右下方において、遊技領域21に開口している大入賞口31を備えている。つまり、特別入球口としての大入賞口31は、遊技球が入球可能である。パチンコ遊技機10は、大入賞口31に入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備えている。例えば、特別入賞センサSE3は、大入賞口31に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。本実施形態では、特別入賞センサSE3で遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21において、許容状態(開状態)と、規制状態(閉状態)と、に動作が可能な特別可変部材32を備えている。許容状態は、遊技球を大入賞口31へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。規制状態は、遊技球を大入賞口31へ入球させることができない、又は入球させ難い状態である。パチンコ遊技機10は、特別可変部材32を動作させる特別アクチュエータA2を備えている(図4に示す)。特別可変部材32は、当り遊技において、許容状態に動作される。このように、特別開閉部材としての特別可変部材32は、当り遊技において大入賞口31が許容状態と規制状態とを取り得るように動作可能である。言い換えると、当り遊技は、特別可変部材32が許容状態に動作可能な遊技である。
本実施形態において、特別可変部材32は、前後方向に移動することにより許容状態と規制状態とを取り得るシャッタ部材であるが、これに限らない。本実施形態において、特別可変部材32は、規制状態であるときには、大入賞口31を上方から覆う位置に配置される。このため、遊技領域21に発射された遊技球は、特別可変部材32の上面に沿って流下可能であり、大入賞口31への入球が規制される。一方、特別可変部材32は、許容状態であるときには、特別可変部材32が後方に移動し、大入賞口31を上方から覆わない位置に配置される。このため、遊技領域21に発射された遊技球は、特別可変部材32の上面に遮られることなく、大入賞口31への入球が許容される。
本実施形態において、特別可変部材32が配置される箇所には、特別可変部材32の上面を沿って流下する遊技球の流下速度を遅らせるための突起部が設けられているが、これに限らない。このように構成することにより、特別可変部材32が規制状態を取っているときであっても、遊技領域21に発射された遊技球が特別可変部材32の上面を流下する可能性が高くなる。そして、特別可変部材32が規制状態から許容状態を取るように動作すると、特別可変部材32の上面を流下していた遊技球が大入賞口31に入球する。つまり、このように構成されることにより、遊技球が大入賞口31に入球する可能性が高くなる。
パチンコ遊技機10は、大入賞口31の下流において、大入賞口31に入球した遊技球が通過可能な特別通過領域36と、通常通過領域37とを備えている。大入賞口31に入球した遊技球が通過する通路は、第1通路と第2通路とに分岐する通路であり、第1通路に特別通過領域36が、第2通路に通常通過領域37がそれぞれ設けられている。つまり、特別通過領域36及び通常通過領域37は、大入賞口31に入球した遊技球が通過可能である。
パチンコ遊技機10は、特別通過領域36を通過した遊技球を検知する特別通過センサSE6を備えている。本実施形態では、小当り遊技において特別通過センサSE6で遊技球が検知されると、小当り遊技の終了後に2種大当り遊技が付与される。このように、特別通過センサSE6は、大入賞口31に入球した遊技球が特別通過領域36を通過したこと(特別通過領域36を通過した遊技球)を検知する。
パチンコ遊技機10は、大入賞口31に入球した遊技球が通過する通路が分岐する箇所において、第1振分状態と第2振分状態とに動作が可能な振分部材38を備えている。第1振分状態は、大入賞口31に入球した遊技球を特別通過領域36に振り分けることができる状態である。第2振分状態は、大入賞口31に入球した遊技球を通常通過領域37に振り分けることができる状態である。パチンコ遊技機10は、振分部材38を動作させる振分アクチュエータA3を備えている(図4に示す)。振分部材38は、第1振分状態及び第2振分状態を取り得るように動作する。
本実施形態において、振分部材38は、小当り遊技において、第2振分状態から第1振分状態に動作可能であり、大当り遊技において、第2振分状態から第1振分状態に動作不能である。本実施形態において、小当り遊技において、大入賞口31に入球した遊技球が特別通過領域36を通過したときに、役物抽選の当選に基づいて2種大当り遊技が付与される。一方、本実施形態において、小当り遊技において、大入賞口31に入球した遊技球が特別通過領域36を通過しなかったときに、役物抽選に当選せずに、2種大当り遊技が付与されない。このように、本実施形態において、2種大当り遊技は、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに付与されず、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したときに付与される遊技である。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右方に、遊技球が通過(入球)可能なゲート33を備えている。つまり、普通始動入球口としてのゲート33は、遊技球が入球可能である。ゲート33は、ゲート33を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(図4に示す)。本実施形態では、ゲートセンサSE4で遊技球が検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る。そして、ゲート33への遊技球の入球に応じて普通当り抽選が行われ、普通当り抽選に当選して普通当り遊技が付与される。つまり、ゲート33への遊技球の入球に応じて普通当り遊技が付与される場合がある。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の右方において、遊技領域21に開口している一般入賞口34を備えている。パチンコ遊技機10は、一般入賞口34に入球した遊技球を検知する一般入賞センサSE5を備えている(図4に示す)。例えば、一般入賞センサSE5は、一般入賞口34に入球した遊技球が通過する図示しない通路に設けられている。本実施形態では、一般入賞センサSE5で遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、複数の一般入賞口を備えていてもよい。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、入賞口として、第1始動口28、第2始動口29、大入賞口31、及び一般入賞口34を備えている。なお、パチンコ遊技機10は、上記入賞口とは異なる入賞口を備えていてもよい。「入賞」は、遊技球が入賞口に入球することである。また、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射数に対する賞球数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、第2始動口29に遊技球が入球する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。高ベース状態では、第2始動口29に遊技球が入球する確率が高まり、第2始動口29への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態、入球率向上状態)となる。このように、本実施形態において、遊技状態には、高ベース状態(入球率向上状態)と、高ベース状態よりも第2始動口29に遊技球が入球し難い低ベース状態(非入球率向上状態)とがあり、低ベース状態は、第2始動入球口に遊技球が入球不能な遊技状態であってもよい。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材30の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材30の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における普通可変部材30の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。なお、本実施形態において、高ベース状態では、第1の制御及び第2の制御が行われずに、第3の制御が行われることにより、低ベース状態よりも第2始動口29に遊技球が入球し易くなるが、これに限らず、例えば、任意に選択された少なくとも1の制御が行われればよい。
本実施形態では、低ベース状態における普通当り確率は0を超えている。このため、普通可変部材30は、低ベース状態において、許容状態に動作され得る。なお、低ベース状態における普通当り確率は0であってもよい。この場合、普通可変部材30は、低ベース状態において、許容状態に動作されない。つまり、低ベース状態は、高ベース状態と比べて第2始動口29に遊技球が入球し難い又は第2始動口29に遊技球が入球しない状態であるといえる。
また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄についての、所謂「変動時間短縮状態」となる。これに対して、低ベース状態は、特別図柄についての、所謂「非変動時間短縮状態」となる。
また、本実施形態において、高ベース状態には、制御される条件が異なる第1高ベース状態と第2高ベース状態とがある。第1高ベース状態は、高ベース状態に制御される条件のうち第1条件の成立に基づいて制御される遊技状態である。本実施形態における第1条件は、大当り遊技の終了後に成立する条件である。第2高ベース状態は、高ベース状態に制御される条件のうち、第1条件とは異なる第2条件の成立に基づいて制御される遊技状態である。本実施形態における第2条件は、大当りとなることなく特別回数(本実施形態では1001回)の特別ゲームが実行されることを契機として成立する条件である。つまり、高ベース状態は、第1条件の成立に基づいて制御される場合と、第2条件の成立に基づいて制御される場合とがある遊技状態であり、少なくとも第1条件及び第2条件の成立に基づいて制御される遊技状態である。
また、本実施形態において、第1高ベース状態と第2高ベース状態とでは、普通当り遊技において普通可変部材30の開放態様が同じとなり、第2始動口29への遊技球の入球度合いが同じとなるが、これに限らず、例えば、普通当り遊技において普通可変部材30の開放態様が異なってもよく、第2始動口29への遊技球の入球度合いが異なってもよい。以降、第1高ベース状態と第2高ベース状態とを纏めて高ベース状態と示す場合がある。
次に、パチンコ遊技機10における当りについて説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、当りには、1種大当りと、小当りと、2種大当りとがある。また、当り遊技には、1種大当り遊技と、小当り遊技と、2種大当り遊技とがある。1種大当り遊技は、大当り抽選に当選して1種大当りとなった場合に付与される当り遊技である。小当り遊技は、小当り抽選に当選して小当りとなった場合に付与される当り遊技である。2種大当り遊技は、役物抽選に当選して2種大当りとなった場合に付与される当り遊技である。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り抽選の当選に基づく1種大当りの種類が定められている。本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の小当り図柄として、複数種類の小当り図柄を備えている。複数種類の小当り図柄には、それぞれ小当りの種類が定められている。また、複数種類の小当り図柄には、それぞれ2種大当り遊技の種類が定められている。このように、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したときには、小当り図柄に対応する種類の2種大当り遊技が付与される。
大当り遊技(1種大当り遊技及び2種大当り遊技)では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、所定の演出が行われる。本実施形態においては、所定の演出として、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口31を開放する複数回のラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。
1回のラウンド遊技は、予め定めた上限数(本実施形態では「10」)の遊技球が大入賞口31に入球する第1終了条件、又は、予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了される。ラウンド遊技において、大入賞口31は、所定の開放態様で開放され、詳しくは、ラウンド遊技の開始を契機として開状態を取り、ラウンド遊技の終了を契機として閉状態を取る。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。このように、特別可変部材32は、複数回のラウンド遊技のそれぞれにおいて大入賞口31が開状態を取り得るように動作することとなり、各ラウンド遊技が開始する開始条件が成立すると大入賞口31が開状態を取り、各ラウンド遊技が終了する終了条件が成立すると大入賞口31が閉状態を取ることとなる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、所定の演出が行われる。本実施形態においては、所定の演出として、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
小当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、所定の演出が行われる。小当り遊技では、オープニング時間の経過後に1回のラウンド遊技が行われる。小当り遊技では、1回のラウンド遊技において、大入賞口31は、所定の開放態様で開放され、詳しくは、ラウンド遊技の開始を契機として開状態を取り、ラウンド遊技の終了を契機として閉状態を取る。小当り遊技は、大当り遊技のラウンド遊技と同じように、予め定めた上限数(本実施形態では「10」)の遊技球が大入賞口31に入球する第1終了条件、又は、予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって大入賞口31が閉鎖される遊技である。小当り遊技は、第1終了条件又は第2終了条件が成立した後に予め定めたエンディング時間の経過に伴って終了される。
次に、パチンコ遊技機10における具体的な当りについて説明する。
図2に示すように、本実施形態において、第1特別ゲームのゲーム結果として第1特別図柄表示部22aに表示される大当り図柄には、100種類の大当り図柄がある。これら100種類の大当り図柄のうち、5種類の大当り図柄が図柄ZAに、15種類の大当り図柄が図柄ZCに、15種類の大当り図柄が図柄ZDに、15種類の大当り図柄が図柄ZEに、50種類の大当り図柄が図柄ZFにそれぞれ分類されている。第2特別ゲームのゲーム結果として第2特別図柄表示部22bに表示される大当り図柄には、100種類の大当り図柄がある。100種類の大当り図柄は、図柄Zaに分類されている。分類されている大当り図柄には、1種大当りの種類が対応しており、決定された大当り図柄に対応する種類の1種大当りに当選する。このように、本実施形態において、第1特別ゲームの1種大当りの種類としては5種類の大当りがあり、第2特別ゲームの1種大当りの種類としては1種類の大当りがあるが、これに限らない。
本実施形態において、第1特別ゲームのゲーム結果として第1特別図柄表示部22aに表示される小当り図柄には、100種類の小当り図柄がある。100種類の小当り図柄は、図柄ZGに分類されている。第2特別ゲームのゲーム結果として第2特別図柄表示部22bに表示される小当り図柄には、100種類の小当り図柄がある。100種類の小当り図柄のうち、70種類の小当り図柄が図柄Zbに、3種類の小当り図柄が図柄Zcに、3種類の小当り図柄が図柄Zdに、4種類の小当り図柄が図柄Zeに、20種類の小当り図柄が図柄Zfにそれぞれ分類されている。分類されている小当り図柄には、小当りの種類が対応しており、決定された小当り図柄に対応する種類の小当りに当選する。このように、本実施形態において、第1特別ゲームの小当りの種類としては1種類の小当りがあり、第2特別ゲームの小当りの種類としては5種類の小当りがあるが、これに限らない。言い換えると、本実施形態において、小当りの種類には、第1特別ゲームにおける小当りと、第2特別ゲームにおける小当りとがあるが、これに限らず、例えば、第1特別ゲームにおける小当りと、第2特別ゲームにおける小当りとの何れか一方がなくてもよい。
以下、1種大当りの種類としては、大当り図柄の種類を用いて、図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りと表現する。また、1種大当りの種類に基づいて付与される1種大当り遊技の種類としても、大当り図柄の種類を用いて、図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当り遊技と表現する。また、小当りの種類としては、小当り図柄の種類を用いて、図柄ZG,Zb~Zfに基づく小当りと表現する。また、小当りの種類に基づいて付与される小当り遊技の種類としても、小当り図柄の種類を用いて図柄ZG,Zb~Zfに基づく小当り遊技と表現する。また、2種大当りの種類としては、小当り図柄の種類を用いて、図柄ZG,Zb~Zfに基づく大当りと表現する。また、小当りの種類に基づいて付与される2種大当り遊技の種類としても、小当り図柄の種類を用いて図柄ZG,Zb~Zfに基づく大当り遊技と表現する。
図柄ZA,ZC~ZFに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として3回が定められている。図柄Za,Zbに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として10回が定められている。図柄ZG,Zc~Zfに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として2回が定められている。なお、本実施形態において、2種大当り遊技については、1回目のラウンド遊技として小当り遊技が採用されるものとしてラウンド遊技の上限回数が定められている。
図柄ZA,ZC~ZF,Za,Zbに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限時間としては25sが規定されている。図柄ZG,Zc~Zfに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限時間としては1.8sが規定されている。また、本実施形態において、小当り遊技では、大入賞口31が44msだけ許容状態を取った後に1000msだけ規制状態を取る開放パターンが10回繰り返し行われるように特別可変部材32が動作する。本実施形態において、このように特別可変部材32が動作することにより、大入賞口31を目掛けて遊技球を発射させた場合には、小当り遊技中において少なくとも1球の遊技球が大入賞口31に入球可能なように構成されている。
本実施形態において、複数回のラウンド遊技のそれぞれには、ラウンド遊技の終了後にラウンド間インターバル時間(本実施形態では1.5s)が設定(規定)されており、ラウンド間インターバル時間が経過すると、次のラウンド遊技が開始される、又は、エンディング時間が開始されることとなる。
また、本実施形態において、大当り遊技の種類に対応するオープニング時間が定められているが、これに限らず、例えば、全ての種類の大当り遊技として同じオープニング時間が定められていてもよい。また、本実施形態において、大当り遊技の種類に対応するエンディング時間が定められているが、これに限らず、例えば、全ての種類の大当り遊技として同じエンディング時間が定められていてもよい。
図2及び図3に示すように、各大当りの種類には、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の制御条件が定められている。第1高ベース状態の制御条件としては、複数種類の制御条件があり、複数種類の制御条件の少なくとも何れかが成立したときに第1高ベース状態から低ベース状態に制御される。
第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの第2上限実行回数(図中では「特図2」と示す)がある。第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に実行された特別ゲーム(第1特別ゲーム及び第2特別ゲーム)の合計上限実行回数(図中では「特図合計」と示す)がある。第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に第2特別ゲームで小当り抽選に当選した第2小当り上限回数(図中では「特図2小当り」と示す)がある。なお、本実施形態において、第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に第1特別ゲームで小当り抽選に当選した第1小当り上限回数がない。
詳しくは、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当りには、第2上限実行回数として1000回が、合計上限実行回数として1000回が、第2小当り上限回数として1回がそれぞれ定められている。図柄ZF,Zfに基づく大当りには、第2上限実行回数として3回が、合計上限実行回数として8回が、第2小当り上限回数として1回がそれぞれ定められている。図柄ZGに基づく大当りには、第2上限実行回数として0回が、合計上限実行回数として0回が、第2小当り上限回数として0回がそれぞれ定められている。つまり、図柄ZGに基づく大当り遊技の終了後には、第1高ベース状態に制御されず、低ベース状態に制御される。
このように、本実施形態において、大当り遊技の終了後において、高ベース状態に制御されて第2特別ゲームで小当り抽選に当選したが、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、低ベース状態に制御される。つまり、小当り抽選に当選した特別ゲームで高ベース状態に制御されていても、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御されることとなる。
その一方で、大当り遊技の終了後において、高ベース状態に制御されて第2特別ゲームで小当り抽選に当選し、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過した場合には、2種大当り遊技が付与されることとなり、2種大当り遊技の終了後に高ベース状態に制御される。つまり、小当り抽選に当選した特別ゲームで高ベース状態に制御されており、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過した場合には、小当り遊技の終了後にも高ベース状態に制御されることとなる。
特に、高ベース状態において第2特別ゲームで小当り抽選に当選したが、第2特別図柄表示部22bに表示される小当り図柄の種類から、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しないように遊技者が意図して遊技球の発射を停止させる場合がある。このような場合に、小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御されることとなり、遊技者が意図して遊技球の発射を停止させることを抑制することができる。
本実施形態において、第2高ベース状態は、大当り遊技の終了後から大当りとなることなく特別回数の特別ゲームが実行されることを契機として制御される遊技状態である。本実施形態において、大当り遊技の終了後から第2高ベース状態に制御されるまでの特別ゲームの実行回数である特別回数は、1001回であり、大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御可能な上限回数(3回、8回又は1000回)よりも大きい回数である。
本実施形態において、第2高ベース状態は、大当りとなることなく予め定めた上限回数(本実施形態では1000回)の特別ゲームが実行されるまで継続して制御される遊技状態である。また、本実施形態において、第2高ベース状態の上限回数は、一定の回数であり、大当り抽選の当選確率の逆数(約349)及び小当り抽選の当選確率の逆数(約70)よりも大きい回数であり、大当り抽選及び小当り抽選に当選する可能性が相対的に高いといえる。
このように、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当りとなったときに、大当り遊技の終了後、1~1000回目の特別ゲームでは第1高ベース状態に制御され、1001回目の特別ゲームでは低ベース状態に制御され、1002~2001回目の特別ゲームでは第2高ベース状態に制御される。
つまり、大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、その後に低ベース状態に制御されるときに、低ベース状態に制御されてから第2高ベース状態に制御されるまでに実行される特別ゲームの実行回数は、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当りとなったときのほうが、それ以外のときよりも小さい。特に、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当りとなり、大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、その後に低ベース状態に制御されるときに、低ベース状態に制御されてから第2高ベース状態に制御されるまでに実行される特別ゲームの実行回数が各特別ゲームの保留上限数よりも小さい。
図2に示すように、本実施形態において、各小当り遊技としては、振分部材38の制御内容を示す振分制御情報が定められている。本実施形態において、各小当り遊技では、振分部材38を第2振分状態から第1振分状態に動作させた後に第1振分状態から第2振分状態に動作させるように制御される。このため、小当り遊技が開始されると、小当りの種類に定められた振分制御情報に基づいて、振分部材38が第2振分状態から第1振分状態に動作された後に第1振分状態から第2振分状態に動作される。本実施形態において、大当り遊技では、振分部材38が第2振分状態から第1振分状態に動作されずに第2振分状態を維持する。
振分部材38の制御内容(振分制御)には、振分部材38が第1振分状態となる時間が短い短振分制御と、振分部材38が第1振分状態となる時間が長い長振分制御とがある。つまり、振分部材38の制御内容には、第1振分状態を取る時間が異なるように振分部材38を動作させる複数種類の振分制御がある。
また、振分制御情報としては、全ての種類の小当りに対応するように各振分制御の開始条件が定められている。具体的に、各振分制御の開始条件は、オープニング時間が経過し、1回のラウンド遊技が開始したことを契機として成立する。
また、振分制御情報としては、各小当りに対応するように各振分制御の終了条件が定められている。短振分制御の終了条件としては、開始条件が成立してから0.028sが経過した場合、又は、開始条件が成立してから0.028sが経過するまでに第1終了条件又は第2終了条件が成立する場合に成立する。本実施形態において、短振分制御の終了条件としては、大入賞口31に遊技球が入球してからその遊技球が振分部材38に到達するまでの時間よりも短い時間が定められている。このため、短振分制御は、特別通過領域36への遊技球の振分を困難とする振分制御であるといえる。
長振分制御の終了条件としては、開始条件が成立してから経過する時間に関係なく、小当り遊技の1回のラウンド遊技が終了してから予め定めた時間(本実施形態では1.5s)が経過した場合に成立する。なお、本実施形態において、この時間としては、大入賞口31に入球した遊技球が大入賞口31に入球してから(特別入賞センサSE3により検知されてから)振分部材38に達するまでに十分な時間が定められている。また、本実施形態において、小当り遊技のエンディング時間としては1.5sが規定されており、小当り遊技のエンディング時間と同じ時間が長振分制御の終了条件として規定されている。つまり、長振分制御は、振分部材38が第1振分状態を取っていた場合においてラウンド遊技の終了条件が成立してから予め定めた時間が経過したことを契機として、振分部材38が第2振分状態を取るように動作する振分制御である。本実施形態において、長振分制御の終了条件としては、大入賞口31に遊技球が入球してからその遊技球が振分部材38に到達するまでの時間よりも十分に長い時間が定められている。このため、長振分制御は、特別通過領域36への遊技球の振分を容易とする振分制御であるといえる。
図柄ZGに基づく小当り遊技において、ラウンド遊技では、短振分制御が行われる。図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において、ラウンド遊技では、長振分制御が行われる。このため、図柄ZGに基づく小当り遊技においては、特別通過領域36への遊技球の通過が困難であり、2種大当り遊技の付与が困難である。一方、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において、特別通過領域36への遊技球の通過が容易であり、2種大当り遊技の付与が容易である。
ここで、大当り遊技において特別可変部材32が開状態に制御される合計上限時間、及び、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態についての有利度合いを大当りの種類毎に比較する。
同じ第1特別ゲームの1種大当りである図柄ZA,ZC~ZEに基づく大当りと、図柄ZFに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件から、図柄ZA,ZC~ZEに基づく大当りは、図柄ZFに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄ZA,ZC~ZEに基づく大当り遊技は、図柄ZFに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
また、図柄Zaに基づく大当りと図柄ZFに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄Zaに基づく大当りは、図柄ZFに基づく大当りよりも、遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄Zaに基づく大当り遊技は、図柄ZFに基づく大当り遊技よりも、遊技者にとって有利な遊技であるといえる。
また、第2特別ゲームの2種大当りである図柄Zbに基づく大当りと図柄Zfに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄Zbに基づく大当りは、図柄Zfに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄Zbに基づく大当り遊技は、図柄Zfに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技であるといえる。
また、第2特別ゲームの2種大当りである図柄Zc~Zeに基づく大当りと図柄Zfに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件から、図柄Zc~Zeに基づく大当りは、図柄Zfに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄Zc~Zeに基づく大当り遊技は、図柄Zfに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技であるといえる。
また、図柄ZA,ZC~ZEに基づく大当りと図柄Zfに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄ZA,ZC~ZEに基づく大当りは、図柄Zfに基づく大当りよりも、遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄ZA,ZC~ZEに基づく大当り遊技は、図柄Zfに基づく大当り遊技よりも、遊技者にとって有利な遊技であるといえる。
本実施形態において、大当り確率としては、188/65536(約1/349)が、小当り確率としては、937/65536(約1/70)がそれぞれ定められている。本実施形態において、大当り確率は、第1特別ゲームの抽選であるときと第2特別ゲームの抽選であるときとで同じ確率である。本実施形態において、小当り確率は、第1特別ゲームの抽選であるときと第2特別ゲームの抽選であるときとで同じ確率である。賞球数としては、第1始動センサSE1で遊技球が検知されたときには「2」が、第2始動センサSE2で遊技球が検知されたときには「1」が、特別入賞センサSE3で遊技球が検知されたときには「15」が、一般入賞センサSE5で遊技球が検知されたときには「4」がそれぞれ定められている。
本実施形態において、普通当り抽選の当選確率(普通当り確率)としては、低ベース状態において1/65536が、高ベース状態において65535/65536がそれぞれ定められている。このように、本実施形態において、普通当り抽選は、第1高ベース状態と第2高ベース状態とで同じ確率で当選する抽選であるが、これに限らず、例えば、第1高ベース状態と第2高ベース状態とで異なる確率で当選する抽選であってもよい。
普通ゲームの変動時間は、低ベース状態と高ベース状態で同じ時間(200ms)であるが、これに限らず、例えば、低ベース状態と第1高ベース状態と第2高ベース状態との少なくとも何れかで異なってもよく、同じ時間であるが決定確率が異なってもよい。また、普通ゲームの変動インターバル時間も、低ベース状態と高ベース状態とで同じ時間(500ms)である。
1回の普通当り遊技における普通可変部材30の開放態様として、低ベース状態では、全ての普通当り遊技において20msを上限として開状態に制御される一方で、高ベース状態では、全ての普通当り遊技において5788msを上限として開状態に制御される。このように、普通可変部材30の開放態様は、高ベース状態では、低ベース状態よりも、1回の普通当り遊技において第2始動口29が開状態を取ることができる合計上限開放時間が長い。
第1高ベース状態と第2高ベース状態とでは、1回の普通当り遊技において第2始動口29が開状態を取ることができる合計上限開放時間が同じであるが、異なってもよい。この場合、第2高ベース状態では、第1高ベース状態よりも、1回の普通当り遊技において第2始動口29が開状態を取ることができる合計上限開放時間が長くても短くてもよい。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図4に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤20の裏側(後方)に主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20の裏側(後方)に副制御基板41を備えている。副制御基板41は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。例えば、副制御基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音声演出、及び演出表示装置27による表示演出を実行させるための処理を行う。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20の裏側(後方)に電源ユニット60を備えている。電源ユニット60は、電源スイッチ60aがオン状態に切り替える操作が行われることによって、主制御基板40と副制御基板41とに電力供給を行うユニットである。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。ここで、バックアップの対象となる各種情報には、遊技の進行に関する遊技情報が含まれている。例えば、遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、及び賞球の払出しに関する情報が含まれている。また、本実施形態において、主制御基板40と副制御基板41とがバックアップ機能を搭載しているが、副制御基板41は、バックアップ機能を搭載していなくてもよい。
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、主制御CPU40aと、主制御ROM40bと、主制御RAM40cと、RWMクリアスイッチ40dと、を備えている。主制御CPU40aは、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。
主制御ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。また、主制御ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の変動時間を特定可能な情報である。また、本実施形態において、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容を特定可能な情報である。なお、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容を特定可能な情報でなくてもよい。
変動パターンには、当り変動パターンと、はずれリーチ変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。本実施形態において、当り変動パターンは、演出ゲームの演出内容として、最終的に大当りの図柄組み合わせ又は小当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。特に、当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経る演出内容とリーチ演出を経ない演出内容とが定められている。つまり、本実施形態において、当り変動パターンは、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときに決定可能であり、リーチ演出を伴う変動パターンとリーチ演出を伴わない変動パターンとの何れかであるが、リーチ演出を伴わない変動パターンがなくてもよい。はずれリーチ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。つまり、はずれリーチ変動パターンは、大当り抽選に当選しないときに決定可能であり、リーチ演出を伴う変動パターンである。はずれ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。つまり、はずれ変動パターンは、大当り抽選に当選しないときに決定可能であり、リーチ演出を伴わない変動パターンである。
主制御RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、主制御基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数として生成してもよく、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
RWMクリアスイッチ40dは、バックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成されている。本実施形態では、RWMクリアスイッチ40dがオン状態である(操作されている)ときに電源投入されることにより、バックアップされている各種情報が初期化される。
主制御CPU40aと、センサSE1~SE6とは、接続されている。主制御CPU40aは、センサSE1~SE6が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力可能に構成されている。
主制御CPU40aと、アクチュエータA1~A3とは、接続されている。主制御CPU40aは、アクチュエータA1~A3の動作を制御可能に構成されている。主制御CPU40aと、情報表示装置22とは、接続されている。主制御CPU40aは、情報表示装置22の表示内容を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板41について説明する。
副制御基板41と、主制御基板40とは、接続されている。パチンコ遊技機10では、主制御基板40から副制御基板41への一方向に制御信号を出力可能に構成されている。
副制御基板41は、副制御CPU41aと、副制御ROM41bと、副制御RAM41cと、を備えている。副制御CPU41aは、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副制御ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。副制御ROM41bは、演出表示装置27における表示演出に関する表示演出データを記憶している。副制御ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出に関する発光演出データを記憶している。副制御ROM41bは、スピーカ18における音声演出に関する音声演出データを記憶している。
副制御RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数として生成してもよく、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
副制御CPU41aと、演出表示装置27とは、接続されている。副制御CPU41aは、演出表示装置27の表示態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、装飾ランプ17とは、接続されている。副制御CPU41aは、装飾ランプ17の発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、スピーカ18とは、接続されている。副制御CPU41aは、スピーカ18の出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、操作ボタン19とは、接続されている。副制御CPU41aは、操作ボタン19が操作されたことを示す操作信号を入力可能に構成されている。
次に、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、主制御CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。特別図柄入力処理は、割り込み処理として行われる。
特別図柄入力処理において、主制御CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動口28に遊技球が入球したか否かを判定する。
第1始動口28に遊技球が入球した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を「1」加算して更新する。これにより、第1特別ゲームの保留条件(第1保留条件)が成立する。つまり、第1始動口28への遊技球の入球を契機として第1特別ゲームの実行を保留可能である。本実施形態において、第1始動口28への遊技球の入球に応じて、予め定めた上限数(第1上限数)を上限として、第1特別ゲーム(特別ゲーム)の実行を保留する主制御CPU40aが保留手段に相当する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに設定する。出力バッファに設定された情報(制御コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副制御基板41へと出力される。
次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。例えば、乱数は、大当り抽選及び小当り抽選に用いる乱数、大当り図柄及び小当り図柄の決定に用いる乱数及び変動パターンの決定に用いる乱数などである。この処理において、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、第1特別ゲームにおける乱数値の取得順序、及び各特別ゲームを区別しない総合取得順序が特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、第1始動口28への遊技球の入球を契機として第1特別ゲーム(特別ゲーム)の実行を保留可能である。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。
第1始動口28に遊技球が入球していない場合、第1特別保留数が上限数未満ではない場合、及び第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させた場合、主制御CPU40aは、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動口29に遊技球が入球したか否かを判定する。第2始動口29に遊技球が入球していない場合、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
第2始動口29に遊技球が入球した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満でない場合、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数を「1」加算して更新する。これにより、第2特別ゲームの保留条件(第2保留条件)が成立する。つまり、第2始動口29への遊技球の入球を契機として第2特別ゲームの実行を保留可能である。本実施形態において、第2始動口29への遊技球の入球に応じて、予め定めた上限数(第2上限数)を上限として、第2特別ゲーム(特別ゲーム)の実行を保留する主制御CPU40aが保留手段に相当する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。この処理において、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、第2特別ゲームにおける乱数値の取得順序、及び各特別ゲームを区別しない総合取得順序が特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、第2始動口29への遊技球の入球を契機として第2特別ゲーム(特別ゲーム)の実行が保留可能である。
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。特別図柄開始処理は、割り込み処理として行われる。
特別図柄開始処理において、主制御CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU40aは、当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、特別ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数と第2特別保留数との合算特別保留数が「1」以上であるか否かを判定する。合算特別保留数が「1」以上ではない場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了し、特別ゲーム及び当り遊技が実行されていない待機状態に制御することとなる。
合算特別保留数が「1」以上である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている乱数情報の記憶順序に基づいて、最先に記憶された乱数情報に対応する特別ゲームを開始させるように処理を行う。詳しくは、主制御CPU40aは、総合取得順序が最も早い乱数値が第1特別ゲームにおける乱数値であるか第2特別ゲームにおける乱数値であるかを判定する。そして、主制御CPU40aは、総合取得順序が最も早い乱数値が第1特別ゲームにおける乱数値である場合には、第1特別ゲームの実行条件が成立したと判定し、第1特別ゲームを開始させる。その一方で、主制御CPU40aは、総合取得順序が最も早い乱数値が第2特別ゲームにおける乱数値である場合には、第2特別ゲームの実行条件が成立したと判定し、第2特別ゲームを開始させる。このように、本実施形態において、主制御CPU40aは、第1特別ゲームであるか第2特別ゲームであるかに関係なく、第1始動口28及び第2始動口29への遊技球の入球順序に従って保留条件が成立した順序で特別ゲームを実行させる。
第1特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を「1」減算して更新する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示装置22を制御する。次に、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先に記憶された乱数情報を読み出すと、該乱数情報を主制御RAM40cから消去する。
次に、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御ROM40bに記憶されている大当り判定値とに基づいて、大当りに当選するか否かを判定する。大当りに当選するか否かの判定は、例えば、乱数情報から特定される乱数の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定される。なお、大当りに当選するか否かの判定は、乱数情報から特定される乱数の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。このように、主制御CPU40aは、第1始動口28への遊技球の入球に応じて、特別ゲームで大当り(1種大当り)となるかを決定する大当り抽選を行い、大当り(1種大当り)となるかを判定する。本実施形態において、このような処理を実行する主制御CPU40aが大当り抽選手段(大当り判定手段)に相当する。
大当りに当選する場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで導出される大当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する。例えば、主制御CPU40aは、読み出した第1特別ゲーム用の乱数情報を用いた抽選により、第1特別ゲームで導出される大当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する。つまり、主制御CPU40aは、大当り抽選に当選したときに、第1特別ゲームで導出される大当り図柄に対応する大当り(1種大当り)の種類を決定する。本実施形態において、このような処理を実行する主制御CPU40aが大当り種類決定手段に相当する。また、本実施形態において、所定の決定条件に基づいて変動パターンを決定する主制御CPU40aが変動パターン決定手段に相当する。第1特別ゲームで導出される大当り図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定した大当り図柄を特定可能な情報(以下、図柄コマンドと示す)を出力バッファに設定する。第1特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する情報(以下、ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。図柄コマンド及び第1ゲーム開始コマンドを出力バッファに設定した後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、大当りに当選しなかった場合、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御ROM40bに記憶されている小当り判定値とに基づいて、小当りに当選するか否かを判定する。小当りに当選するか否かの判定は、例えば、乱数情報から特定される乱数の値と小当り判定値とが一致するか否かにより判定される。なお、小当りに当選するか否かの判定は、乱数情報から特定される乱数の値と小当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。このように、主制御CPU40aは、第1始動口28への遊技球の入球に応じて、特別ゲームで小当りとなるかを決定する小当り抽選を行い、小当りとなるかを判定する。本実施形態において、このような処理を実行する主制御CPU40aが小当り抽選手段(小当り判定手段)に相当する。
小当りに当選する場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで導出される小当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する。例えば、主制御CPU40aは、読み出した第1特別ゲーム用の乱数情報を用いた抽選により、第1特別ゲームで導出される小当り図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する。つまり、主制御CPU40aは、小当り抽選に当選したときに、第1特別ゲームで導出される小当り図柄に対応する小当りの種類を決定する。本実施形態において、このような処理を実行する主制御CPU40aが小当り種類決定手段に相当する。また、本実施形態において、所定の決定条件に基づいて変動パターンを決定する主制御CPU40aが変動パターン決定手段に相当する。第1特別ゲームで導出される小当り図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定した小当り図柄を特定可能な図柄コマンドを出力バッファに設定する。第1特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示するゲーム開始コマンドを出力バッファに設定する。図柄コマンド及び第1ゲーム開始コマンドを出力バッファに設定した後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、大当り及び小当りに当選しないはずれの場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで導出されるはずれ図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する。例えば、主制御CPU40aは、読み出した第1特別ゲーム用の乱数情報を用いた抽選により、第1特別ゲームで導出されるはずれ図柄と、第1特別ゲームの変動パターンとを決定する。本実施形態において、所定の決定条件に基づいて変動パターンを決定する主制御CPU40aが変動パターン決定手段に相当する。第1特別ゲームで導出されるはずれ図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定したはずれ図柄を特定可能な図柄コマンドを出力バッファに設定する。第1特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、該変動パターンに基づくゲーム開始コマンドを出力バッファに設定する。図柄コマンド及び第1ゲーム開始コマンドを出力バッファに設定した後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU40aは、前述した第1特別ゲームを開始させる場合の制御と同様の制御を行う。つまり、主制御CPU40aは、第2特別保留数の減算、大当り抽選(大当り判定)、小当り抽選(小当り判定)、大当り抽選の結果及び小当り抽選の結果に基づく大当り図柄又ははずれ図柄の決定、大当り抽選の結果及び小当り抽選の結果に基づく変動パターンの決定、及び図柄コマンドとゲーム開始コマンドとの設定を行う。
このように、本実施形態において、主制御CPU40aは、第2始動口29への遊技球の入球に応じて大当り抽選を行い、大当り(1種大当り)となるかを判定する。本実施形態において、このような処理を実行する主制御CPU40aが大当り抽選手段(大当り判定手段)に相当する。また、本実施形態において、大当り抽選には、第1始動口28に遊技球が入球したことを条件として第1特別ゲームで大当りとなるかを決定する第1ゲーム大当り抽選と、第2始動口29に遊技球が入球したことを条件として第2特別ゲームで大当りとなるかを決定する第2ゲーム大当り抽選とがあるといえる。
また、本実施形態において、主制御CPU40aは、第2始動口29への遊技球の入球に応じて小当り抽選を行い、小当りとなるかを判定する。本実施形態において、このような処理を実行する主制御CPU40aが小当り抽選手段(小当り判定手段)に相当する。また、本実施形態において、小当り抽選には、第1始動口28に遊技球が入球したことを条件として第1特別ゲームで小当りとなるかを決定する第1ゲーム小当り抽選と、第2始動口29に遊技球が入球したことを条件として第2特別ゲームで小当りとなるかを決定する第2ゲーム小当り抽選とがあるといえる。その後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示装置22を制御する。主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示装置22を制御する。
このように、大当り抽選の結果及び小当り抽選の結果に基づいて、第1特別図柄表示部22aは、第1始動口28への遊技球の入球に応じて第1特別ゲームを特別ゲームとして実行可能であり、第2特別図柄表示部22bは、第2始動口29への遊技球の入球に応じて第2特別ゲームを特別ゲームとして実行可能である。また、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の変動停止を指示し、演出図柄による図柄組み合わせを導出させるための情報(以下、ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
このような特別図柄開始処理を実行することにより、特別ゲームに係わる乱数値が記憶されているとき、主制御CPU40aは、第1特別ゲームに係わる乱数値であるか第2特別ゲームに係わる乱数値であるかに拘わらず、総合取得順序の早い順序で特別ゲームが大当りとなるか否かを判定し、特別ゲームを実行させることとなる。つまり、主制御CPU40aは、第1始動口28及び第2始動口29へ遊技球が入球した順序で特別ゲームを実行させる。言い換えると、第1特別図柄表示部22a及び第2特別図柄表示部22bは、第1始動口28及び第2始動口29へ遊技球が入球した順序で特別ゲームを実行する。
次に、主制御CPU40aが行う当り処理について説明する。
当り処理において、主制御CPU40aは、大当り抽選に当選した場合、大当り抽選に当選した特別ゲームの終了後に、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づく1種大当り遊技を付与する制御を行う。即ち、主制御CPU40aは、当り処理を実行することにより、1種大当り遊技を付与する。
主制御CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、1種大当り遊技を開始し、最初にオープニング時間の開始を特定可能な情報(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU40aは、大当り図柄(大当りの種類)により決定される開放パターンに基づいて大入賞口31が開放されるように、特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口31が閉鎖されるように特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、予め定めた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。
また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド遊技の開始を特定可能な情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を終了するごとに、ラウンド遊技の終了を特定可能な情報(以下、ラウンド終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
主制御CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な情報(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、1種大当り遊技を終了する。
また、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した小当り図柄(小当りの種類)に基づく小当り遊技を付与する制御を行う。即ち、主制御CPU40aは、当り処理を実行することにより、小当り遊技を付与する。
主制御CPU40aは、小当りの特別ゲームが終了すると、小当り遊技を開始し、最初にオープニング時間の開始を特定可能なオープニングコマンドを出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU40aは、小当り図柄(小当りの種類)により決定される開放パターンに基づいて大入賞口31が開放されるように、特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口31が閉鎖されるように特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。
本実施形態において、大入賞口31の開放パターンは、何れの小当り図柄(小当りの種類)であっても同じであったが、これに限らず、例えば、何れの小当り図柄(小当りの種類)で異ならせてもよい。詳しくは、大入賞口31の開放パターンは、図柄Zb~Zfに基づく小当りのほうが、図柄ZGに基づく小当りよりも、大入賞口31の合計開放時間が長くてもよく、1回のラウンド遊技の時間が長くてもよい。
また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始すると、ラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドを出力バッファに設定する。また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を終了すると、ラウンド遊技の終了を特定可能なラウンド終了コマンドを出力バッファに設定する。
主制御CPU40aは、ラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能なエンディングコマンドを出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、小当り遊技を終了する。
また、本実施形態において、主制御CPU40aは、小当り遊技において、小当り図柄(小当りの種類)に定められた振分制御情報に基づいて、振分アクチュエータA3を制御し、振分部材38の動作を制御する。詳しくは、本実施形態において、主制御CPU40aは、図柄ZGに基づく小当り遊技において、短振分制御を行い、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において、長振分制御を行う。
主制御CPU40aは、短振分制御を行う場合、1回のラウンド遊技が開始されると、短振分制御を開始し、振分部材38を第2振分状態から第1振分状態に動作させる。そして、主制御CPU40aは、短振分制御の終了条件が成立するまで短振分制御を行い、短振分制御の終了条件が成立すると、振分部材38を第1振分状態から第2振分状態に動作させて短振分制御を終了する。
詳しくは、主制御CPU40aは、1回のラウンド遊技が開始してから経過時間を計数する。主制御CPU40aは、予め定めた時間(本実施形態では0.028s)が経過した場合、又は、1回のラウンド遊技の終了条件が成立した場合に、短振分制御の終了条件が成立し、主制御CPU40aは、第2振分状態を取るように振分部材38を動作させることとなる。
主制御CPU40aは、長振分制御を行う場合、1回のラウンド遊技が開始されると、長振分制御を開始し、振分部材38を第2振分状態から第1振分状態に動作させる。そして、主制御CPU40aは、長振分制御の終了条件が成立するまで長振分制御を行い、長振分制御の終了条件が成立すると、振分部材38を第1振分状態から第2振分状態に動作させて長振分制御を終了する。
詳しくは、主制御CPU40aは、1回のラウンド遊技が終了してから経過時間を計数する。主制御CPU40aは、予め定めた時間(本実施形態では1.5s)が経過した場合に、長振分制御の終了条件が成立し、主制御CPU40aは、第2振分状態を取るように振分部材38を動作させることとなる。
このように、図柄ZGに基づく小当り遊技において、短振分制御が行われることとなり、大入賞口31に入球した遊技球が特別通過領域36を通過することは困難となる。一方、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において、長振分制御が行われることとなり、大入賞口31に入球した遊技球が特別通過領域36を通過することは容易となる。
主制御CPU40aは、小当り遊技中に特別通過領域36を遊技球が通過した場合、特別通過領域36への遊技球の通過を示す情報を主制御RAM40cに記憶させる。また、主制御CPU40aは、小当り遊技中に特別通過領域36を遊技球が通過した場合、特別通過領域36への遊技球の通過を特定可能な情報(以下、特別通過コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
当り処理において、主制御CPU40aは、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過した場合、小当り遊技の終了後に、特別図柄開始処理で決定した小当り図柄(小当りの種類)に基づく2種大当り遊技を付与する制御を行う。即ち、主制御CPU40aは、当り処理を実行することにより、2種大当り遊技を付与する。
主制御CPU40aは、小当り遊技が終了すると、2種大当り遊技を開始し、最初にオープニング時間の開始を特定可能なオープニングコマンドを出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU40aは、小当り図柄(小当りの種類)により決定される開放パターンに基づいて大入賞口31が開放されるように、特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口31が閉鎖されるように特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、予め定めた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。
また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドを出力バッファに設定する。また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を終了するごとに、ラウンド遊技の終了を特定可能なラウンド終了コマンドを出力バッファに設定する。
主制御CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能なエンディングコマンドを出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、2種大当り遊技を終了する。
本実施形態において、主制御CPU40aは、当り遊技中に大入賞口31に遊技球が入球した場合、大入賞口31への遊技球の入球を特定可能な情報(以下、大入賞コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
次に、主制御CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御CPU40aは、図柄ZA,ZC~ZF,Za~Zfに基づく大当り遊技において、エンディング時間の開始を契機として、第1高ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。主ベース状態フラグは、主制御RAM40cに割り当てられたフラグであり、低ベース状態に制御するか、第1高ベース状態に制御するか、第2高ベース状態に制御するかを特定可能なフラグである。一方、主制御CPU40aは、図柄ZGに基づく大当り遊技において、エンディング時間の開始を契機として、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。
また、主制御CPU40aは、大当り抽選に当選したときの遊技状態と、大当りの種類とに対応する値を、主制御RAM40cに割り当てられた主高ベース第2ゲーム回数カウンタ、主高ベース合計ゲーム回数カウンタ、主小当り当選回数カウンタ及び主低確率ゲーム回数カウンタに設定する。
主高ベース第2ゲーム回数カウンタは、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの実行回数を計数するためのカウンタである。言い換えると、主高ベース第2ゲーム回数カウンタは、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの実行回数が第2上限実行回数となったかを特定するためのカウンタである。
主高ベース合計ゲーム回数カウンタは、大当り遊技の終了後に実行された第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合計実行回数を計数するためのカウンタである。言い換えると、主高ベース合計ゲーム回数カウンタは、大当り遊技の終了後に実行された合計実行回数が合計上限実行回数となったかを特定するためのカウンタである。
主小当り当選回数カウンタは、大当り遊技の終了後に第2特別ゲームで小当り抽選に当選した第2小当り回数を計数するためのカウンタである。言い換えると、主小当り当選回数カウンタは、大当り遊技の終了後に第2特別ゲームで小当り抽選に当選した第2小当り回数が第2上限小当り回数となったかを特定するためのカウンタである。
主低確率ゲーム回数カウンタは、大当り遊技の終了後から実行された特別ゲームの実行回数を計数するためのカウンタである。言い換えると、主低確率ゲーム回数カウンタは、大当り遊技の終了後から実行された特別ゲームの実行回数が第2高ベース状態に制御されるまでの回数となったかを特定するためのカウンタである。
具体的に、主制御CPU40aは、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当り遊技において、主高ベース第2ゲーム回数カウンタに「1000」を、主高ベース合計ゲーム回数カウンタに「1000」を、主小当り当選回数カウンタに「1」を、主低確率ゲーム回数カウンタに「1001」をそれぞれ設定する。主制御CPU40aは、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技において、主高ベース第2ゲーム回数カウンタに「3」を、主高ベース合計ゲーム回数カウンタに「8」を、主小当り当選回数カウンタに「1」を、主低確率ゲーム回数カウンタに「1001」をそれぞれ設定する。主制御CPU40aは、図柄ZGに基づく大当り遊技において、主高ベース第2ゲーム回数カウンタに「0」を、主高ベース合計ゲーム回数カウンタに「0」を、主小当り当選回数カウンタに「0」を、主低確率ゲーム回数カウンタに「1001」をそれぞれ設定する。
主制御CPU40aは、主高ベース合計ゲーム回数カウンタに「0」が設定されていないときに、特別ゲームが実行される毎に主高ベース合計ゲーム回数カウンタの値を「1」減算する。主制御CPU40aは、主高ベース第2ゲーム回数カウンタに「0」が設定されていないときに、第2特別ゲームが実行される毎に主高ベース第2ゲーム回数カウンタの値を「1」減算する。そして、主制御CPU40aは、主高ベース合計ゲーム回数カウンタ及び主高ベース第2ゲーム回数カウンタの少なくとも何れかの値を「1」から「0」に減算した場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。
また、主制御CPU40aは、第2特別ゲームで小当り抽選に当選した場合(図柄Zb~Zfに基づく小当りに当選した場合)、その小当り抽選により付与される小当り遊技において、エンディング時間が経過したことを契機として、特別通過領域36への遊技球の通過を示す情報が主制御RAM40cに記憶されているか否かを判定する。特別通過領域36への遊技球の通過を示す情報が主制御RAM40cに記憶されていない場合、主制御CPU40aは、主小当り当選回数カウンタに「0」が設定されていないときに、主小当り当選回数カウンタの値を「1」減算する。そして、主制御CPU40aは、主小当り当選回数カウンタの値を「1」から「0」に減算した場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。なお、本実施形態において、主制御CPU40aは、第1特別ゲームで小当り抽選に当選した場合、主小当り当選回数カウンタを減算しない。
また、主制御CPU40aは、主低確率ゲーム回数カウンタに「0」が設定されていないときに、特別ゲームが実行される毎に主低確率ゲーム回数カウンタの値を「1」減算する。そして、主制御CPU40aは、主低確率ゲーム回数カウンタの値を「1」から「0」に減算した場合、第2高ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。本実施形態において、主制御CPU40aは、特別ゲームの終了を契機として、各種カウンタを「1」減算したが、これに限らず、例えば、特別ゲームの開始を契機として、各種カウンタを「1」減算してもよい。そして、主制御CPU40aは、主高ベース第2ゲーム回数カウンタに「1000」を、主高ベース合計ゲーム回数カウンタに「1000」をそれぞれ設定する。
このように、主制御CPU40aは、第2高ベース状態に制御した場合に大当りとなることなく上限回数(1000回)の特別ゲームが実行されるまで継続して第2高ベース状態に制御可能であり、第2高ベース状態において上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として低ベース状態に制御する。つまり、主制御CPU40aは、第2高ベース状態に制御する場合、第1高ベース状態に制御された上限回数(3回、8回、1000回)に関係なく、大当り抽選に当選することなく上限回数の特別ゲームが実行されるまで第2高ベース状態に制御可能である。また、主制御CPU40aは、第2高ベース状態において大当りとなることなく上限回数の特別ゲームが実行されることを契機として低ベース状態に制御した後には、低ベース状態において大当りとなることなく予め定めた回数の特別ゲームが実行されることを契機として高ベース状態に制御しない。
本実施形態において、主制御CPU40aは、オープニングコマンドの入力を契機として、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。また、本実施形態において、主制御CPU40aは、オープニングコマンドの入力を契機として、主高ベース第2ゲーム回数カウンタ、主高ベース合計ゲーム回数カウンタ、主小当り当選回数カウンタ及び主低確率ゲーム回数カウンタに「0」を設定し、各フラグ及び各カウンタを初期化する。
主制御CPU40aは、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定すると、低ベース状態であることを特定可能な情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その一方で、主制御CPU40aは、第1高ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定すると、第1高ベース状態であることを特定可能な情報(以下、第1高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、第2高ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定すると、第2高ベース状態であることを特定可能な情報(以下、第2高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
このように、主制御CPU40aは、図柄ZA,ZC~ZF,Za~Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御し、所定の終了条件が成立したときに第1高ベース状態の制御を終了する。
特に、主制御CPU40aは、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当り遊技の終了後に、1000回の特別ゲームを上限として第1高ベース状態に制御可能である。この場合、所定の終了条件は、第2特別ゲームの実行回数が1000回となったときと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が1000回となったときとで成立する。つまり、主制御CPU40aは、大当り遊技の終了後に1000回の特別ゲームを上限として第1高ベース状態に制御する場合がある。
その一方で、主制御CPU40aは、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に、1000回より小さい3回の第2特別ゲーム又は8回の特別ゲームを上限として第1高ベース状態に制御可能である。この場合、所定の終了条件は、第2特別ゲームの実行回数が3回となったときと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が8回となったときとで成立する。本実施形態において、遊技状態を制御する主制御CPU40aが遊技状態制御手段に相当する。また、本実施形態において、第1高ベース状態の制御が終了する条件が所定の終了条件に相当する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。普通図柄入力処理は、割り込み処理として行われる。
普通図柄入力処理において、主制御CPU40aは、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、ゲート33を遊技球が通過(入球)したか否かを判定する。ゲート33を遊技球が通過していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。その一方で、ゲート33を遊技球が通過した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を「1」加算して更新する。これにより、普通ゲームの保留条件が成立する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。
次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる乱数、普通当り図柄の決定に用いる乱数及び普通ゲームの変動時間の決定に用いる乱数などである。この場合、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、普通ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。普通図柄開始処理は、割り込み処理として行われる。
普通図柄開始処理において、主制御CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
その一方で、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が「1」以上であるか否かを判定する。普通保留数が「1」以上ではない場合(零(0)である場合)、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が「1」以上である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を「1」減算して更新する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示装置22を制御する。次に、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先に記憶された乱数情報を読み出すと、該乱数情報を主制御RAM40cから消去する。
次に、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報と、現在の遊技状態と、主制御ROM40bに記憶されている普通当り判定値とに基づいて、普通当りに当選するか否かを判定する。
また、本実施形態において、主制御CPU40aは、現在の遊技状態に基づく確率で普通当りに当選し、普通当り抽選は、第1高ベース状態と第2高ベース状態とで同じ確率で当選する抽選であるが、これに限らない。例えば、普通当り抽選は、第1高ベース状態である場合よりも、第2高ベース状態である場合のほうが高い確率で当選する抽選であってもよく、第2高ベース状態である場合よりも、第1高ベース状態である場合のほうが高い確率で当選する抽選であってもよい。また、これらの組み合わせのうち任意の組み合わせが採用されてもよい。
普通当りに当選する場合、主制御CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間とを決定する。主制御CPU40aは、普通ゲームの変動時間を決定すると、該決定した変動時間を特定可能な情報(以下、普通開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。なお、普通開始コマンドは、普通図柄の当り抽選の結果を特定可能な情報であってもよい。その後、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
普通当りに当選しない場合、主制御CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間とを決定する。主制御CPU40aは、普通ゲームの変動時間を決定すると、該決定した変動時間を特定可能な普通開始コマンドを出力バッファに設定する。その後、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示装置22を制御する。
次に、主制御CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りに当選した場合、主制御CPU40aは、現在の遊技状態に基づいて、第2始動口29の開放パターンを決定するとともに、該決定した開放パターンに基づいて第2始動口29が開放されるように、普通アクチュエータA1を制御する。特に、上述した開放時間延長制御を採用する場合、主制御CPU40aは、何れの普通当り図柄であっても、低ベース状態においては低ベース用の開放パターンを決定し、高ベース状態においては高ベース用の開放パターンを決定する。
次に、副制御CPU41aが行う各種の処理について説明する。
最初に、副制御CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて導出させる図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、演出図柄による小当りの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
また、副制御CPU41aは、リーチ演出の実行条件が成立しており、演出ゲームにおいてリーチ演出を実行する場合には、リーチを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、「787」)を決定する。本実施形態では、リーチ演出の実行条件として、リーチ演出ありのはずれ変動パターンが決定されたことが定められている。なお、リーチ演出の実行条件として、副制御CPU41aが所定のリーチ抽選を行い、該リーチ抽選に当選したことが定められていてもよい。
また、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドの入力を契機として、各列において演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置27を制御する。即ち、副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させる。副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、決定した演出図柄による図柄組み合わせを導出させる。なお、副制御CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを導出させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
次に、副制御CPU41aが行う当り演出処理について説明する。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、当りの種類に対応するオープニング演出が行われるように、演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、当りの種類に対応するラウンド演出が行われるように、演出表示装置27を制御する。また、副制御CPU41aは、ラウンド終了コマンドを入力すると、ラウンド演出を終了させる。副制御CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、当りの種類に対応するエンディング演出が行われるように、演出表示装置27を制御する。このように、副制御CPU41aは、大当り遊技中において、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を大当り演出として実行させることとなる。なお、本実施形態において、副制御CPU41aは、各種演出が行われるように、演出表示装置27に加えて、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち少なくとも一方を制御してもよい。
次に、副制御CPU41aが行う遊技状態処理について説明する。
副制御CPU41aは、大当り遊技のエンディングコマンドを入力すると、特別回数(本実施形態では1001回)を特定可能な値を副低確率ゲーム回数カウンタに設定する。副低確率ゲーム回数カウンタは、副制御RAM41cに割り当てられており、大当り遊技の終了後に実行される特別ゲームの実行回数を計数するためのカウンタである。副制御CPU41aは、副低確率ゲーム回数カウンタに「0」が設定されていないときに、ゲーム終了コマンドの入力毎に副低確率ゲーム回数カウンタの値を「1」減算する。
副制御CPU41aは、低ベース状態コマンドを入力すると、低ベース状態であることを特定可能な値を副ベース状態フラグに設定する。副ベース状態フラグは、副制御RAM41cに割り当てられており、低ベース状態に制御するか、第1高ベース状態に制御するか、第2高ベース状態に制御するかを特定可能なフラグである。副制御CPU41aは、第1高ベース状態コマンドを入力すると、第1高ベース状態であることを特定可能な値を副ベース状態フラグに設定する。副制御CPU41aは、第2高ベース状態コマンドを入力すると、第2高ベース状態であることを特定可能な値を副ベース状態フラグに設定する。
ここで、図5を参照して当りに伴う遊技状態の遷移の具体的な一例について説明する。
最初に、図5(a)を参照して、1種大当り遊技の終了後に、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第1の具体例について説明する。
図5(a)に示すように、符号T01に示すタイミングで、低ベース状態又は高ベース状態において大当り抽選に当選した場合、符号T01に示すタイミングから符号T02に示すタイミングまでの間で、大当り抽選に当選した特別ゲームが実行される。これにより、1種大当り遊技が付与される。そして、1種大当り遊技は、大当り抽選に当選した特別ゲームが終了した後に開始し、符号T04に示すタイミングにおいて1種大当り遊技が終了し、その後、第1高ベース状態に制御される。
続いて、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T06に示すタイミングで、高ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなる場合、符号T06に示すタイミングから符号T07に示すタイミングまでの間で、小当り抽選に当選した特別ゲームが実行される。これにより、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与される。そして、小当り遊技は、小当り抽選に当選した特別ゲームが終了した後に開始し、符号T08に示すタイミングにおいて小当り遊技が終了する。この場合、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、2種大当り遊技が付与されず、更には、第1高ベース状態に制御されず、低ベース状態に制御される。
次に、図5(b)を参照して、2種大当り遊技の終了後に、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第2の具体例について説明する。なお、第2の具体例について、第1の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図5(b)に示すように、符号T01に示すタイミングで、低ベース状態又は高ベース状態において小当り抽選に当選した場合、符号T01に示すタイミングから符号T02に示すタイミングまでの間で、小当り抽選に当選した特別ゲームが実行される。これにより、小当り遊技が付与される。そして、小当り遊技は、大当り抽選に当選した特別ゲームが終了した後に開始し、符号T03に示すタイミングにおいて小当り遊技が終了する。この場合、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過した場合、小当り遊技の終了後、2種大当り遊技が付与される。そして、2種大当り遊技は、小当り遊技が終了した後に開始し、符号T04に示すタイミングにおいて2種大当り遊技が終了し、その後、第1高ベース状態に制御される。
このような場合に、符号T06に示すタイミングで、高ベース状態において図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、第1の具体例と同じように、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
このように、主制御CPU40aは、図柄ZA,ZC~ZF,Za~Zfに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態で最初に第2特別ゲームで小当り抽選に当選し、その小当り抽選に基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後において低ベース状態に制御する。
次に、図5(c)を参照して、1種大当り遊技の終了後に、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第3の具体例について説明する。なお、第3の具体例について、第1の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図5(c)に示すように、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T05に示すタイミングで、低ベース状態に制御される。そして、符号T06に示すタイミングで、低ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
最後に、図5(d)を参照して、2種大当り遊技の終了後に、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第4の具体例について説明する。なお、第4の具体例について、第3の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図5(d)に示すように、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T05に示すタイミングで、低ベース状態に制御される。そして、符号T06に示すタイミングで、低ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zb~Zfに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
このように、主制御CPU40aは、図柄ZA,ZC~ZF,Za~Zfに基づく大当り遊技の終了後に、低ベース状態で最初に第2特別ゲームで小当り抽選に当選し、その小当り抽選に基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後において低ベース状態に制御する。
ここで、図6を参照して変動パターンと、変動パターンを決定するための決定条件とについて詳しく説明する。
図6に示すように、本実施形態の変動パターンには、複数種類の変動パターンがあり、変動パターンは、当りとなるか否かによって選択される。具体的には、変動パターンHP21~HP24,HP41~HP43,HP61が当り変動パターンとして規定されている。変動パターンHP11,HP31がはずれリーチ変動パターンとして、変動パターンHP01~HP04,HP32~HP34,HP51がはずれ変動パターンとしてそれぞれ規定されている。
詳しく後述するが、本実施形態において、変動パターンHP01~HP03,HP11,HP21~HP24は、低ベース状態において決定可能な変動パターンである。変動パターンHP04,HP31~HP34,HP41~HP43,HP51,HP61は、高ベース状態において決定可能な変動パターンである。なお、本実施形態において、図柄ZGに基づく大当りとなる場合、はずれ変動パターンが決定されるが、当り変動パターンが決定されてもよい。
変動パターンには、それぞれ変動時間が対応しており、変動パターンから変動時間が特定可能となる。具体的に、本実施形態において、変動パターンHP01~HP03は、低ベース状態において決定可能なはずれ変動パターンである。変動パターンHP02は、変動パターンHP01の変動時間を短縮させる変動パターンである。変動パターンHP03は、変動パターンHP01,HP02の変動時間を更に短縮させる変動パターンである。変動パターンHP04は、変動パターンHP01~HP03の変動時間を更に短縮させる変動パターンである。このように、はずれ変動パターンには、変動時間が異なる複数種類の変動パターンがある。
変動パターンHP11,HP21は、演出ゲームで(特別ゲームの実行中に)リーチが形成されて第1スーパーリーチ(以降、「SR1」と示す場合がある)演出が実行される変動パターンである。変動パターンHP31,HP41は、演出ゲームで(特別ゲームの実行中に)リーチが形成されて第2スーパーリーチ(以降、「SR2」と示す場合がある)演出が実行される変動パターンである。
変動パターンHP22~HP24,HP42,HP43,HP61は、演出ゲームで(特別ゲームの実行中に)リーチが形成されずに大当りとなる大当り変動パターンである。変動パターンHP32~HP34,HP51は、演出ゲームで(特別ゲームの実行中に)リーチが形成されずにはずれとなる大当り変動パターンである。
本実施形態において、変動パターンを決定するための複数種類の変動パターン決定テーブルが主制御ROM40bに記憶されている。つまり、本実施形態において、複数種類の変動パターン決定テーブルがある。本実施形態において、変動パターン決定テーブルを参照して変動パターンを決定する条件が所定の決定条件に相当する。本実施形態において、この変動パターン決定テーブルは、変動パターンを決定するためのテーブルであるが、テーブルとしてのデータ構造ではなく、変動パターンを決定するためのデータ群であればよい。
複数種類の変動パターン決定テーブルには、変動パターン決定テーブルTa01,Ta02,Ta11,Ta21~Ta23,Ta31がある。複数種類の変動パターン決定テーブルのうち何れか一つのテーブルが参照され、参照された変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンが決定される。本実施形態において、参照される変動パターン決定テーブルは、大当り抽選又は小当り抽選に当選した遊技状態、当りの種類、特別ゲームの実行回数に基づいて決定される。
本実施形態において、変動パターン決定テーブルTa01,Ta02は、低ベース状態において参照されるテーブルであり、変動パターン決定テーブルTa11,Ta21~Ta23,Ta31は、高ベース状態において参照されるテーブルである。
具体的に、変動パターン決定テーブルTa01は、当り変動パターンとして変動パターンHP21を、はずれリーチ変動パターンとして変動パターンHP11を、はずれ変動パターンとして変動パターンHP01,HP02の何れかをそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa01は、現状の遊技状態が低ベース状態であるときに参照されるテーブルである。
変動パターン決定テーブルTa02は、当り変動パターンとして変動パターンHP22~HP24の何れかを、はずれ変動パターンとして変動パターンHP03をそれぞれ決定するテーブルである。特に、変動パターン決定テーブルTa02は、当り変動パターンとして、図柄Zaに基づく大当り又は図柄Zbに基づく小当りとなる場合に変動パターンHP22を、図柄Zc~Zfに基づく小当りとなる場合に変動パターンHP23を、図柄ZA,ZC~ZFに基づく大当りとなる場合に変動パターンHP24をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa02は、現状の遊技状態が低ベース状態であるときに参照されるテーブルであり、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されたときに、予め定めた回数(本実施形態では4回)の特別ゲームで参照されるテーブルである。特に、変動パターンHP03,HP22~HP24は、変動時間が一定であり、変動パターンHP01,HP02よりも変動時間が短い変動パターンである。このため、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されたときには、一定の変動時間で予め定めた回数の特別ゲームが実行される。
変動パターン決定テーブルTa11は、当り変動パターンとして変動パターンHP41を、はずれリーチ変動パターンとして変動パターンHP31を、はずれ変動パターンとして変動パターンHP04をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa11は、現状の遊技状態が第1高ベース状態であるときに参照されるテーブルである。
変動パターン決定テーブルTa21は、第2特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP42を、第2特別ゲームのはずれ変動パターンとして変動パターンHP32をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa21は、第1特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP61を、第1特別ゲームのはずれ変動パターンとして変動パターンHP51をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa21は、現状の遊技状態が第1高ベース状態であるときに参照されるテーブルである。特に、変動パターン決定テーブルTa21は、図柄ZC,Zcに基づく大当り遊技の終了後における1回目の第2特別ゲームと、図柄ZD,Zdに基づく大当り遊技の終了後における2回目の第2特別ゲームと、図柄ZE,Zeに基づく大当り遊技の終了後における3回目の第2特別ゲームとで参照されるテーブルである。
変動パターン決定テーブルTa22は、第2特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP42を、第2特別ゲームのはずれ変動パターンとして変動パターンHP33をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa22は、第1特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP61を、第1特別ゲームのはずれ変動パターンとして変動パターンHP51をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa22は、現状の遊技状態が第1高ベース状態であるときに参照されるテーブルである。特に、変動パターン決定テーブルTa22は、図柄ZD,Zdに基づく大当り遊技の終了後における2回目の第2特別ゲームよりも前の特別ゲームと、図柄ZE,ZF,Ze,Zfに基づく大当り遊技の終了後における3回目の第2特別ゲームよりも前の特別ゲームとで参照されるテーブルである。
変動パターン決定テーブルTa23は、第2特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP42を、第2特別ゲームのはずれ変動パターンとして変動パターンHP34をそれぞれ決定可能なテーブルである。変動パターン決定テーブルTa23は、第1特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP61を、第1特別ゲームのはずれ変動パターンとして変動パターンHP51をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa23は、現状の遊技状態が第1高ベース状態であるときに参照されるテーブルである。特に、変動パターン決定テーブルTa23は、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後における3回目の第2特別ゲームで参照されるテーブルである。
変動パターン決定テーブルTa31は、第2特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP43を、第1特別ゲームの当り変動パターンとして変動パターンHP61を、はずれ変動パターンとして変動パターンHP04をそれぞれ決定するテーブルである。変動パターン決定テーブルTa31は、現状の遊技状態が第2高ベース状態であるときに参照されるテーブルである。
本実施形態において、変動パターン決定テーブルTa01,Ta02,Ta11,Ta21~Ta23,Ta31は、図柄ZGに基づく小当りとなる場合、はずれ変動パターンを決定するテーブルである。
また、本実施形態において、複数種類の変動パターン決定テーブルには、はずれリーチ変動パターンが決定される決定確率が定められている。詳しくは、変動パターン決定テーブルTa01は、はずれリーチ変動パターンが決定される決定確率として、第1特別ゲームが実行される場合に23/241が定められたテーブルである。変動パターン決定テーブルTa11は、はずれリーチ変動パターンが決定される決定確率として、第2特別ゲームが実行される場合に10/241が定められたテーブルである。これら以外では、はずれリーチ変動パターンが決定されない。
本実施形態において、主制御CPU40aは、エンディング時間の開始を契機として、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態と、当りの種類と、小当り遊技中に特別通過領域36を遊技球が通過したか否かとを特定し、その特定事項を主制御RAM40cに記憶させる。
そして、主制御CPU40aは、当りの種類が図柄ZC~ZF,Zc~Zfに基づく大当りである場合、当りの種類に対応する情報を変動回数カウンタに設定する。変動回数カウンタは、主制御RAM40cに割り当てらえており、大当り遊技の終了後から実行される第2特別ゲームの実行回数を計数するためのカウンタである。また、詳しく後述するが、変動回数カウンタは、低ベース状態に制御されてから実行される特別ゲームの実行回数を計数するためのカウンタでもある。
具体的に、主制御CPU40aは、当りの種類が図柄ZC,Zcに基づく大当りである場合、変動回数カウンタに「1」を設定する。主制御CPU40aは、当りの種類が図柄ZD,Zdに基づく大当りである場合、変動回数カウンタに「2」を設定する。主制御CPU40aは、当りの種類が図柄ZE,ZF,Ze,Zfに基づく大当りである場合、変動回数カウンタに「3」を設定する。
そして、高ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「1」以上であるときに、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている特定事項から直前の大当りの種類を特定する。続いて、主制御CPU40aは、特定した直前の大当りの種類と、変動回数カウンタに設定されている値とに基づいて、参照する変動パターン決定テーブルを選択し、変動パターンを決定する。
具体的に、主制御CPU40aは、直前の大当りの種類が図柄ZC~ZE,Zc~Zfに基づく大当りであり、変動回数カウンタに設定されている値が「1」である場合、変動パターン決定テーブルTa21を参照し、変動パターンを決定する。主制御CPU40aは、直前の大当りの種類が図柄ZC~ZF,Zc~Zfに基づく大当りであり、変動回数カウンタに設定されている値が「2」以上である場合、変動パターン決定テーブルTa21を参照し、変動パターンを決定する。主制御CPU40aは、直前の大当りの種類が図柄ZF,Zfに基づく大当りであり、変動回数カウンタに設定されている値が「1」である場合、変動パターン決定テーブルTa23を参照し、変動パターンを決定する。
続いて、主制御CPU40aは、高ベース状態で第2特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「1」以上であるときに、変動回数カウンタの値を「1」減算する。一方、主制御CPU40aは、高ベース状態で第1特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「1」以上であるとき、及び、高ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「0」であるときには、変動回数カウンタの値を減算しない。本実施形態において、主制御CPU40aは、特別ゲームの終了を契機として、各種カウンタを「1」減算したが、これに限らず、例えば、特別ゲームの開始を契機として、各種カウンタを「1」減算してもよい。
本実施形態において、第1高ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「0」であるときに、主制御CPU40aは、変動パターン決定テーブルTa11を参照し、変動パターンを決定する。本実施形態において、第2高ベース状態において、主制御CPU40aは、変動パターン決定テーブルTa31を参照し、変動パターンを決定する。
また、主制御CPU40aは、当りの種類が図柄ZF,Zfに基づく大当りである場合、大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、その後に、低ベース状態に制御されると、予め定めた回数(本実施形態では4回)を示す情報を変動回数カウンタに設定する。
そして、低ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「1」以上であるときに、主制御CPU40aは、変動パターン決定テーブルTa02を参照し、変動パターンを決定し、変動回数カウンタの値を「1」減算する。一方、低ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「0」であるときに、主制御CPU40aは、変動パターン決定テーブルTa01を参照し、変動パターンを決定する。
続いて、主制御CPU40aは、低ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「1」以上であるときに、変動回数カウンタの値を「1」減算する。一方、主制御CPU40aは、低ベース状態で特別ゲームを開始させる場合において変動回数カウンタに設定されている値が「0」であるときには、変動回数カウンタの値を減算しない。本実施形態において、主制御CPU40aは、特別ゲームの終了を契機として、各種カウンタを「1」減算したが、これに限らず、例えば、特別ゲームの開始を契機として、各種カウンタを「1」減算してもよい。
このように、主制御CPU40aは、当りの種類が図柄ZF,Zfに基づく大当りである場合、大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、その後に、低ベース状態に制御された場合に、低ベース状態に制御されてから予め定めた回数の特別ゲームで変動パターン決定テーブルTa02を参照することとなる。
本実施形態では、各当り遊技の終了後や特別ゲームの開始を条件として、演出モードが移行可能に制御される。演出モードは、演出表示装置27の背景画像及び文字画像の種類に対応し、その背景画像及び文字画像の少なくとも何れかから遊技者により特定可能であり、変動パターンの種類に関係なく表示される画像である。演出モードは、連続する複数回の特別ゲームに跨り実行可能である。
図7に示すように、本実施形態には複数種類の演出モードがある。複数種類の演出モードには、大きく分けて、演出モードMA~MDの4種類が含まれている。
演出モードMAは、低ベース状態であるときの演出モードであり、演出モードMB~MDは、高ベース状態であるときの演出モードである。特に、本実施形態において、演出モードMB,MCは、第1高ベース状態であるときの演出モードであり、演出モードMDは、第2高ベース状態であるときの演出モードである。
本実施形態において、演出モードMBは、第2特別ゲームの実行回数が1000回となったときと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が1000回となったときとで第1高ベース状態の終了条件が成立することを確定的に特定可能な演出モードである。一方、演出モードMCは、第2特別ゲームの実行回数が1000回となったときと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が1000回となったときとで第1高ベース状態の終了条件が成立することを特定不能な演出モードである。
図8に示すように、低ベース状態に制御されている場合には、演出モードMAに制御されている。一方、第1高ベース状態に制御されている場合には、演出モードMB,MCの何れかに制御される。第2高ベース状態に制御されている場合には、演出モードMDに制御される。
低ベース状態に制御されている場合と高ベース状態に制御されている場合との何れであっても、図柄ZA,Za,Zbに基づく大当りとなった場合には、大当り遊技の終了後に演出モードMBに移行する。低ベース状態に制御されている場合と高ベース状態に制御されている場合との何れであっても、図柄ZC~ZF,Zc~Zfに基づく大当りとなった場合には、大当り遊技の終了後に演出モードMCに移行する。特に、図柄ZC~ZE,Zc~Zeに基づく大当りとなった場合に、演出モードMCに移行した後に、予め定めた回数の特別ゲームが実行されると、演出モードMBに移行する。
高ベース状態に制御されているときに、高ベース状態の終了条件が成立し、低ベース状態に制御されるときには、演出モードMAに移行する。特に、図柄ZF,Zfに基づく大当りとなった場合に、演出モードMCに移行した後に、予め定めた回数の特別ゲームが実行されると、低ベース状態に制御され、演出モードMAに移行する。
本実施形態において、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技で特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、演出モードMAに制御される。図柄ZGに基づく小当り遊技で特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、滞在していた演出モードに継続して制御される。
次に、副制御CPU41aによって実行される演出モードに関する制御について説明する。
副制御CPU41aは、電源が投入されて主制御CPU40aからの制御情報に基づいて低ベース状態であると特定したときには、演出モードフラグに演出モードMAを示す情報を設定する。演出モードフラグは、副制御RAM41cに割り当てられており、滞在する演出モードを示すフラグである。副制御CPU41aは、電源が投入されて主制御CPU40aからの制御情報に基づいて第1高ベース状態であると特定したときには、演出モードMB,MCのうち、制御情報に対応する演出モードを示す情報を演出モードフラグに設定する。副制御CPU41aは、電源が投入されて主制御CPU40aからの制御情報に基づいて第2高ベース状態であると特定したときには、演出モードフラグに演出モードMDを示す情報を設定する。
副制御CPU41aは、エンディングコマンドの入力を契機として、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態と、当りの種類とを特定し、演出モードフラグに演出モードを示す情報を設定する。演出モードフラグは、副制御RAM41cに割り当てられており、滞在する演出モードを示すフラグである。
本実施形態において、副制御CPU41aは、図柄ZGに基づく大当りであると特定した場合、演出モードフラグに演出モードMAを示す情報を設定する。本実施形態において、副制御CPU41aは、図柄ZA,Za,Zbに基づく大当りであると特定した場合、演出モードフラグに演出モードMBを示す情報を設定する。
本実施形態において、副制御CPU41aは、図柄ZC~ZF,Zc~Zfに基づく大当りであると特定した場合、演出モードフラグに演出モードMCを示す情報を設定し、当りの種類に対応する情報を演出モード制御カウンタに設定する。演出モード制御カウンタは、副制御RAM41cに割り当てられており、演出モードMCに滞在可能な第2特別ゲームの実行回数を計数するためのカウンタである。本実施形態において、当りの種類に対応する情報としては、図柄ZC,Zcに基づく大当りであると特定した場合には「1」が、図柄ZD,Zdに基づく大当りであると特定した場合には「2」が、図柄ZE,ZF,Ze,Zfに基づく大当りであると特定した場合には「3」がそれぞれ採用される。
副制御CPU41aは、演出モード制御カウンタに設定されている値が「1」以上である場合において、第2特別ゲームの開始を特定可能なゲーム開始コマンドが入力された後に、ゲーム終了コマンドが入力されたことを契機として、演出モード制御カウンタに設定されている値を「1」減算する。一方、副制御CPU41aは、演出モード制御カウンタに設定されている値が「1」以上である場合において、第1特別ゲームの開始を特定可能なゲーム開始コマンドが入力された後に、ゲーム終了コマンドが入力されたことを契機としては、演出モード制御カウンタに設定されている値を減算しない。また、副制御CPU41aは、演出モード制御カウンタに設定されている値が「0」である場合にも、演出モード制御カウンタに設定されている値を減算しない。
そして、副制御CPU41aは、減算された演出モード制御カウンタに設定されている値が「1」から「0」となった場合、直前の大当りの種類を特定する。副制御CPU41aは、図柄ZC~ZE,Zc~Zeに基づく大当りであると特定した場合、演出モードフラグに演出モードMBを示す情報を設定する。副制御CPU41aは、図柄ZF,Zfに基づく大当りであると特定した場合、演出モードフラグに演出モードMAを示す情報を設定する。
このように、副制御CPU41aは、大当りの種類に基づいて、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御し、その後、1~3回目の第2特別ゲームが終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御する場合と、3回目の第2特別ゲームが終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMAに制御する場合とがある。言い換えると、副制御CPU41aは、大当り遊技の終了後に1000回の特別ゲームを上限として第1高ベース状態に制御されるときに、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御し、その後、1~3回目の第2特別ゲームが終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御する。
詳しくは、副制御CPU41aは、図柄ZC,Zcに基づく大当りとなったときに、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御し、その後、1回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御する。副制御CPU41aは、図柄ZD,Zdに基づく大当りとなったときに、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御し、その後、2回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御する。副制御CPU41aは、図柄ZE,Zeに基づく大当りとなったときに、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御し、その後、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御する。副制御CPU41aは、図柄ZF,Zfに基づく大当りとなったときに、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御し、その後、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMAに制御する。
副制御CPU41aは、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後に演出モードフラグに演出モードMAを示す情報を設定する。このように、副制御CPU41aは、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技の終了後に演出モードMAに制御する。
副制御CPU41aは、図柄ZGに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後に、演出モードフラグの更新を行わず、滞在していた演出モードに継続して制御する。また、副制御CPU41aは、高ベース状態において低ベース状態コマンドの入力を契機として、演出モードフラグに演出モードMAを示す情報を設定する。
また、副制御CPU41aは、演出モードフラグに設定された値に対応する種類の背景画像を演出表示装置27に表示させる。本実施形態において、演出モードを制御する副制御CPU41aが演出モード制御手段に相当する。
ここで、図9を参照して遊技状態、変動パターンの決定条件及び演出モードについて詳しく説明する。
図9に示すように、当りの種類によって、当り遊技の終了後において特別ゲームの実行回数に対応して参照される変動パターン決定テーブルの種類及び制御される演出モードが異なる。
具体的に、図柄ZA,Za,Zbに基づく大当り遊技の終了後について説明する。
図柄ZA,Za,Zbに基づく大当り遊技の終了後、1~1000回目の特別ゲームでは、第1高ベース状態に制御され、変動パターン決定テーブルTa11が参照され、演出モードMBに制御される。そして、大当り遊技の終了後から1000回目の特別ゲームが終了すると、低ベース状態に制御され、演出モードMAに制御される。
大当り遊技の終了後、1001回目の特別ゲームでは、低ベース状態において、演出モードMAに制御されており、変動パターン決定テーブルTa01が参照される。そして、大当り遊技の終了後から1001回目の特別ゲームが終了すると、第2高ベース状態に制御され、演出モードMDに制御される。
大当り遊技の終了後から1002~2001回目の特別ゲームでは、第2高ベース状態において、演出モードMDに制御されており、変動パターン決定テーブルTa31が参照される。そして、大当り遊技の終了後から2001回目の特別ゲームが終了すると、低ベース状態に制御され、演出モードMAに制御される。大当り遊技の終了後から2002回目以降の特別ゲームでは、低ベース状態において、演出モードMAに制御されており、変動パターン決定テーブルTa31が参照される。
次に、図柄ZC,Zcに基づく大当り遊技の終了後について説明する。図柄ZA,Za,Zbに基づく大当り遊技と同じ事項については説明を省略する。
図柄ZC,Zcに基づく大当り遊技の終了後、1回目の第2特別ゲームまでの特別ゲームでは、第1高ベース状態において、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。
具体的な一例をあげると、大当り遊技の終了後、1~3回目の特別ゲームが第1特別ゲームであり、4回目の特別ゲームが第2特別ゲームであった場合、1~4回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。また、大当り遊技の終了後、1回目の特別ゲームが第2特別ゲームであった場合、1回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。
そして、大当り遊技の終了後から1回目の第2特別ゲームが終了すると、演出モードMBに制御される。大当り遊技の終了後、1回目の第2特別ゲームが終了した後、1000回目の特別ゲームまで、第1高ベース状態において、演出モードMBに制御されており、変動パターン決定テーブルTa11が参照される。
次に、図柄ZD,Zdに基づく大当り遊技の終了後について説明する。図柄ZC,Zcに基づく大当り遊技と同じ事項については説明を省略する。
図柄ZD,Zdに基づく大当り遊技の終了後、1回目の第2特別ゲームまでの特別ゲームでは、第1高ベース状態において、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、演出モードMCに制御される。大当り遊技の終了後、1回目の第2特別ゲームが終了した後、2回目の第2特別ゲームまでの特別ゲームでは、第1高ベース状態において、演出モードMCに制御されており、変動パターン決定テーブルTa21が参照される。
具体的な一例をあげると、大当り遊技の終了後、1~3回目の特別ゲームが第1特別ゲームであり、4、5回目の特別ゲームが第2特別ゲームであった場合、1~4回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、演出モードMCに制御される。5回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。また、大当り遊技の終了後、1、2回目の特別ゲームが第2特別ゲームであった場合、1回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、演出モードMCに制御される。
2回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。そして、大当り遊技の終了後から2回目の第2特別ゲームが終了すると、演出モードMBに制御される。大当り遊技の終了後、2回目の第2特別ゲームが終了した後、1000回目の特別ゲームまで、第1高ベース状態において、演出モードMBに制御されており、変動パターン決定テーブルTa11が参照される。
次に、図柄ZE,Zeに基づく大当り遊技の終了後について説明する。図柄ZD,Zdに基づく大当り遊技と同じ事項については説明を省略する。
図柄ZE,Zeに基づく大当り遊技の終了後、2回目の第2特別ゲームまでの特別ゲームでは、第1高ベース状態において、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、演出モードMCに制御される。大当り遊技の終了後、2回目の第2特別ゲームが終了した後、3回目の第2特別ゲームまでの特別ゲームでは、第1高ベース状態において、演出モードMCに制御されており、変動パターン決定テーブルTa21が参照される。
具体的な一例をあげると、大当り遊技の終了後、1~3回目の特別ゲームが第1特別ゲームであり、4~6回目の特別ゲームが第2特別ゲームであった場合、1~5回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、演出モードMCに制御される。6回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。また、大当り遊技の終了後、1~3回目の特別ゲームが第2特別ゲームであった場合、1、2回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、演出モードMCに制御される。3回目の特別ゲームで、変動パターン決定テーブルTa21が参照され、演出モードMCに制御される。
そして、大当り遊技の終了後から3回目の第2特別ゲームが終了すると、演出モードMBに制御される。大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームが終了した後、1000回目の特別ゲームまで、第1高ベース状態において、演出モードMBに制御されており、変動パターン決定テーブルTa11が参照される。
次に、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後について説明する。図柄ZE,Zeに基づく大当り遊技と同じ事項については説明を省略する。
図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、2回目の第2特別ゲームが終了した後、3回目の第2特別ゲームまでの特別ゲームでは、第1高ベース状態において、演出モードMCに制御されており、変動パターン決定テーブルTa23が参照される。
そして、大当り遊技の終了後から3回目の第2特別ゲームが終了すると、低ベース状態に制御され、演出モードMAに制御される。大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームが終了した後、1000回目の特別ゲームまで、低ベース状態において、演出モードMAに制御されており、変動パターン決定テーブルTa01が参照される。
次に、図柄ZGに基づく大当り遊技の終了後について説明する。図柄ZA,Za,Zbに基づく大当り遊技と同じ事項については説明を省略する。
図柄ZGに基づく大当り遊技の終了後、1~1001回目の特別ゲームでは、低ベース状態に制御され、演出モードMAに制御され、変動パターン決定テーブルTa01が参照される。
本実施形態において、図柄ZGに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、その小当り遊技の終了後、遊技状態の制御、変動パターンの決定、及び、演出モードの制御については、小当り抽選に当選した特別ゲームから継続して行われる。また、本実施形態において、図柄Zb~ZFに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、その小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御され、演出モードMAに制御され、1回目以降の特別ゲームで変動パターン決定テーブルTa01が参照される。
また、本実施形態において、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、第2高ベース状態に制御されるまでの特別ゲームの実行回数は継続して計数されることとなる。つまり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、その小当り遊技の終了後ではなく、その小当り遊技の直前の大当り遊技の終了後から1001回目の特別ゲームが終了したときに第2高ベース状態に制御される。
本実施形態において、演出表示装置27において実行可能な演出には、小当り演出がある。小当り演出は、小当り遊技において実行される演出である。小当り演出は、小当りの種類と、小当り遊技中に特別通過領域36を遊技球が通過したかにより演出内容が異なる。
小当り演出としては、小当り報知演出と、ラウンドインターバル演出と、パンク演出と、継続演出とが実行可能である。小当り報知演出は、小当り遊技が付与されたことを特定可能な演出であり、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において、オープニング時間が開始してから1回のラウンド遊技が終了するまでに実行される演出である。ラウンドインターバル演出は、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したときに、小当り遊技のエンディング時間に実行可能な演出であり、小当り遊技の終了後に付与される2種大当り遊技のラウンド遊技との間において実行可能な演出であるといえる。パンク演出は、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過していないときに、小当り遊技のエンディング時間に実行可能な演出であり、小当り遊技の終了後に2種大当り遊技が付与されないことを特定可能な演出であるといえる。継続演出は、図柄ZGに基づく小当り遊技において実行される演出である。継続演出は、小当り抽選に当選した特別ゲームにおいて実行された演出の演出態様が継続して実行される演出であり、小当り遊技が付与されたことを特定不能な演出であるといえる。
ここで、副制御CPU41aにより実行される小当り演出制御処理について説明する。小当り演出制御処理は、所定周期毎に呼び出される処理である。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドの入力を契機として、図柄コマンドに基づいて、大当り抽選又は小当り抽選に当選した特別ゲームでの当りの種類を特定する。副制御CPU41aは、図柄Zb~Zfに基づく小当りであると特定した場合、小当り演出として小当り報知演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。一方、副制御CPU41aは、図柄ZGに基づく小当りであると特定した場合、小当り演出として、小当り報知演出を実行させずに、小当り遊技が付与されたことを特定不能な継続演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
次に、副制御CPU41aは、エンディングコマンドの入力を契機として、図柄コマンドに基づいて、大当り抽選又は小当り抽選に当選した特別ゲームでの当りの種類を特定する。副制御CPU41aは、図柄Zb~Zfに基づく小当りであると特定した場合、特別通過コマンドが入力したかを判定する。副制御CPU41aは、特別通過コマンドが入力したと判定した場合、小当り演出としてラウンドインターバル演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。副制御CPU41aは、特別通過コマンドが入力していないと判定した場合、小当り演出としてパンク演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。一方、副制御CPU41aは、図柄ZGに基づく小当りであると特定した場合、特別通過コマンドが入力したときと入力していないときとの両方において、小当り演出として継続演出を引き続き実行させるように演出表示装置27を制御する。
本実施形態において、副制御CPU41aは、エンディングコマンドの入力よりも前に特別通過コマンドが入力していないと判定した場合、小当り演出としてパンク演出を実行させるが、パンク演出の実行中に特別通過コマンドが入力したときには、パンク演出の実行を終了し、ラウンドインターバル演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
ここで、図10を参照して小当り演出の演出態様について説明する。
図10(a)に示すように、符号T11に示すタイミングで、第2特別ゲームにおいて小当り抽選に当選し、小当りの種類として図柄Zb~Zfに基づく小当りが決定された場合、その第2特別ゲーム中において、当り変動パターンに基づく当り変動演出が実行される。
そして、符号T12に示すタイミングで、第2特別ゲームが終了し、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与される。この場合、符号T12に示すタイミングでオープニング時間が開始してから、符号T13に示すタイミングで1回のラウンド遊技が終了するまでの間に亘って、小当り報知演出が実行される。そして、エンディングコマンドの入力を契機として、1回のラウンド遊技において特別通過領域36を遊技球が通過した場合には、エンディング時間が開始してから終了するまで、ラウンドインターバル演出(図中では「I演出」と示す)が実行される。そして、符号T14に示すタイミングで、2種大当り遊技が開始すると、大当り演出が実行される。
一方、図10(b)に示すように、1回のラウンド遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、エンディング時間が開始してから終了するまで、パンク演出(図中では「パンク」と示す)が実行される。そして、符号T14に示すタイミングで、小当り遊技が終了し、次の特別ゲームの実行が開始される。
また、図10(c)に示すように、符号T11に示すタイミングで、第1特別ゲームにおいて小当り抽選に当選し、小当りの種類として図柄ZGに基づく小当りが決定された場合、その第1特別ゲーム中において、はずれ変動パターンに基づく通常変動演出が実行される。
そして、符号T12に示すタイミングで、第1特別ゲームが終了し、図柄ZGに基づく小当り遊技が付与される。この場合、符号T12に示すタイミングでオープニング時間が開始してから、符号T14に示すタイミングでエンディング時間が経過するまでの間に亘って、小当り遊技が付与されたことを特定不能な継続演出が実行される。そして、符号T14に示すタイミングで、小当り遊技が終了し、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、次の特別ゲームの実行が開始される。
このように、演出表示装置27は、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したときと演出態様が異なる小当り演出を実行する。また、演出表示装置27は、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに同じ演出態様で小当り演出を実行する。その一方で、演出表示装置27は、図柄ZGに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときと、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときとで異なる演出態様で小当り演出を実行する。
本実施形態において、演出表示装置27において実行可能な演出には、右打ち報知演出がある。右打ち報知演出は、遊技領域21におけるセンター枠26より右側に遊技球を流下させることを報知する演出である。
右打ち報知演出は、大当り抽選又は小当り抽選の当選時における遊技状態と当りの種類とにより異なる演出内容(態様)で実行される演出である。具体的に、右打ち報知演出の演出内容には、第1~第4演出内容がある。第1演出内容は、第2演出内容よりも、表示サイズが大きく報知強度が強い演出内容である。第2演出内容は、第3演出内容よりも、表示サイズが大きく報知強度が強い演出内容である。第3演出内容は、第4演出内容よりも、表示サイズが大きく報知強度が強い演出内容である。
第1演出内容は、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技中において実行される演出内容である。第2演出内容は、低ベース状態において図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りとなった場合にその大当り遊技中において実行される演出内容である。第3演出内容は、高ベース状態において図柄ZA,ZC~ZFに基づく大当りとなった場合にその大当り遊技中において実行される演出内容である。第4演出内容は、図柄ZGに基づく小当り遊技中において実行される演出内容である。
ここで、副制御CPU41aにより実行される右打ち報知演出制御処理について説明する。右打ち報知演出制御処理は、所定周期毎に呼び出される処理である。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドの入力を契機として、図柄コマンドに基づいて、大当り抽選又は小当り抽選に当選した特別ゲームでの当りの種類を特定する。また、副制御CPU41aは、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態を特定する。そして、副制御CPU41aは、特定した事項に基づいて右打ち報知演出の演出内容を決定し、大当り遊技又は小当り遊技において、決定した演出内容で右打ち報知演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
詳しくは、副制御CPU41aは、図柄Zb~Zfに基づく小当りであると特定した場合、右打ち報知演出の演出内容として第1演出内容を決定する。副制御CPU41aは、低ベース状態において大当り抽選に当選し、図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りであると特定した場合、右打ち報知演出の演出内容として第2演出内容を決定する。副制御CPU41aは、高ベース状態において大当り抽選に当選し、図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りであると特定した場合、右打ち報知演出の演出内容として第3演出内容を決定する。副制御CPU41aは、図柄ZGに基づく小当りであると特定した場合、右打ち報知演出の演出内容として第4演出内容を決定する。
また、本実施形態において、演出表示装置27において実行可能な演出には、モード示唆演出がある。モード示唆演出は、演出モードMCから演出モードMBに移行するかを示唆する演出である。モード示唆演出は、キャラクタが対戦し、その対戦結果としての勝敗が導出される演出である。
モード示唆演出は、例えば対戦するキャラクタの種類など、演出内容により、演出モードMBに移行する期待度が異なり、第2演出内容であるときには、第1演出内容であるときよりも、演出モードMBに移行する期待度が高くなる演出である。
また、モード示唆演出は、キャラクタが対戦する演出内容で実行した後に、勝利演出内容が導出されることにより演出モードMBに移行することが特定可能となる演出である。一方、モード示唆演出は、キャラクタが対戦する演出内容で実行した後に、継続演出内容が導出されることにより演出モードMBに移行せず、演出モードMCに継続して滞在することが特定可能となる演出である。モード示唆演出は、キャラクタが対戦する演出内容で実行した後に、敗北演出内容が導出されることにより演出モードMAに移行することが特定可能となる演出である。
ここで、副制御CPU41aにより実行されるモード示唆演出制御処理について説明する。モード示唆演出制御処理は、所定周期毎に呼び出される処理である。
副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドの入力を契機として、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP32~HP34であるときに、モード示唆演出の演出内容を決定し、決定した演出内容でモード示唆演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。変動パターンHP32~HP34は、第2特別ゲームが実行される場合に決定可能な変動パターンであり、変動パターンHP32~HP34の何れかが決定されたときには演出モードMCに滞在している。
詳しくは、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP32であるときに、変動パターンHP33,HP34であるときよりも高い確率で第2演出内容を決定する。変動パターンHP32は、特別ゲームの終了後に演出モードMCから演出モードMBに移行するときに決定される変動パターンである。一方、変動パターンHP33は、特別ゲームの終了後に演出モードMCから演出モードMBに移行せずに、演出モードMCに滞在するときに決定される変動パターンである。また、変動パターンHP34は、特別ゲームの終了後に演出モードMCから演出モードMAに移行するときに決定される変動パターンである。このため、モード示唆演出は、第2演出内容で実行されるときのほうが、第1演出内容で実行されるときよりも、演出モードMCから演出モードMBに移行する期待度が高い演出である。つまり、モード示唆演出は、演出モードMCから演出モードMBに移行することを示唆する演出であるといえる。
また、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP32であるときに、勝利演出内容を決定し、変動パターンHP33であるときに、継続演出内容を決定し、変動パターンHP34であるときに、敗北演出内容を決定する。このため、モード示唆演出は、勝利演出内容で実行されることにより演出モードMCから演出モードMBに移行することが特定可能となり、継続演出内容で実行されることにより演出モードMCに継続して滞在することが特定可能となり、敗北演出内容で実行されることにより演出モードMCから演出モードMAに移行することが特定可能となる。つまり、モード示唆演出は、演出モードMCから演出モードMBに移行することを示唆した後に、特別ゲームの実行が終了したときにおける演出モードを報知する演出であるといえる。このように、演出表示装置27は、演出モードMCに制御されているときに、演出モードMBへの制御について示唆する示唆演出を第2特別ゲーム毎に実行する。
副制御CPU41aは、演出モードフラグに設定された値に基づいて演出モードMCに滞在していると特定し、かつ、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP51であるときに、モード示唆演出を実行させず、前回の特別ゲームの実行が終了したときから継続して演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。本実施形態における演出としては、襖が閉じており、キャラクタ画像が表示されない襖演出が実行される。
また、副制御CPU41aは、演出モードフラグに設定された値に基づいて演出モードMCに滞在していると特定し、かつ、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP61であるときに、モード示唆演出を実行させず、大当り遊技に突入することが特定可能な突入演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
変動パターンHP51は、第1特別ゲームにおいて大当り抽選及び小当り抽選に当選しなかったときに決定される変動パターンであり、変動パターンHP32~HP34よりも変動時間が短い変動パターンである。変動パターンHP61は、第1特別ゲームにおいて大当り抽選に当選したときに決定される変動パターンであり、変動パターンHP32~HP34よりも変動時間が短い変動パターンである。このため、第1特別ゲームが実行されるときには、第2特別ゲームが実行される場合よりも短い変動時間で、モード示唆が実行されず、大当りとなるか否かについての演出が実行されることとなる。
また、本実施形態において、演出表示装置27において実行可能な演出には、結果報知演出がある。結果報知演出は、大当り遊技が付与されたことについての結果を報知する演出である。
結果報知演出は、大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御されたが、第1高ベース状態から低ベース状態に制御される場合に実行される演出である。特に、結果報知演出は、複数回の特別ゲームに亘って実行可能な演出である。詳しくは、結果報知演出は、第1高ベース状態の制御が終了する特別ゲームから、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後に実行される特別ゲームまでの間に亘って実行可能な演出である。
結果報知演出には、第1結果報知演出と第2結果報知演出とがあり、何れかが実行される。第1結果報知演出は、大当り遊技が付与されたことを報知する演出である。第2結果報知演出は、所定期間(所謂「連荘期間」)に大当りとなった回数、及び、大入賞口31への遊技球の入球数に関する結果を報知する演出である。このように、第2結果報知演出は、第1結果報知演出よりも詳細な結果を報知する演出である。
ここで、副制御CPU41aにより実行される結果計数処理について説明する。結果計数処理は、所定周期毎に呼び出される処理である。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドの入力を契機として、図柄コマンドに基づいて、当りの種類を特定する。副制御CPU41aは、図柄ZA,ZC~ZF,Za~Zfに基づく大当りであると特定した場合、大当りとなった回数を計数するための大当り回数カウンタを「1」増加させる。副制御CPU41aは、大入賞コマンドの入力を契機として、大入賞口31への遊技球の入球数を計数するための大入賞カウンタを「1」増加させる。副制御CPU41aは、低ベース状態コマンドの入力に基づいて、低ベース状態に制御されたと特定したときに、大当り回数カウンタに設定されている値と大入賞カウンタに設定されている値とを副制御RAM41cに記憶し、大当り回数カウンタと大入賞カウンタとを初期化する。これにより、副制御CPU41aは、低ベース状態において大当り抽選又は小当り抽選に当選して大当り遊技が付与されてから、最終的に高ベース状態から低ベース状態に制御される期間において、大当りとなった回数と、大入賞口31への遊技球の入球数とを計数し、特定することができる。
次に、副制御CPU41aにより実行される結果報知演出制御処理について説明する。結果報知演出制御処理は、所定周期毎に呼び出される処理である。
副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドの入力を契機として、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP34であるときに、直前の大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態を特定する。変動パターンHP34は、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて決定される変動パターンである。このため、副制御CPU41aは、副ベース状態フラグに設定されていた値に基づいて、直前の大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態を示す情報を副制御RAM41cに記憶している。そして、副制御CPU41aは、その情報に基づいて、大当り抽選に当選して図柄ZFに基づく大当りが決定されたときの遊技状態、又は、小当り抽選に当選して図柄Zfに基づく小当りが決定されたときの遊技状態を特定することとなる。
副制御CPU41aは、低ベース状態又は第2高ベース状態であると特定した場合、結果報知演出の演出内容として第1結果報知演出を決定し、決定結果を示す情報を副制御RAM41cに記憶する。一方、副制御CPU41aは、第1高ベース状態であると特定した場合、結果報知演出の演出内容として第2結果報知演出を決定し、決定結果を示す情報を副制御RAM41cに記憶する。
そして、副制御CPU41aは、特別ゲームの実行が開始されてから予め定めた時間が経過すると、決定結果に対応する演出内容で結果報知演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。特に、副制御CPU41aは、第1結果報知演出を実行させる場合には、大当り遊技が付与されたことを報知することとなる。一方、副制御CPU41aは、第2結果報知演出を実行させる場合には、大当り回数カウンタに設定されている値に基づいて、大当りとなった回数に関する報知を行い、大入賞カウンタに設定されている値に基づいて、大入賞口31への遊技球の入球数に関する報知を行うこととなる。
このように、演出表示装置27は、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態が低ベース状態又は第2高ベース状態であって、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて、予め定めた時間が経過したときに、第1結果報知演出を実行する。つまり、初回の大当り遊技として、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて、第1高ベース状態から低ベース状態に制御される前に、大当り遊技が付与されたことを報知することとなる。
一方、演出表示装置27は、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態が第2高ベース状態であって、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて、予め定めた時間が経過したときに第2結果報知演出を実行する。つまり、演出表示装置27は、連荘中の大当り遊技として、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて、第1高ベース状態から低ベース状態に制御される前に、大当りとなった回数に関する報知と、大入賞口31への遊技球の入球数に関する報知とを行うこととなる。
次に、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドの入力を契機として、ゲーム開始コマンドにより指定された変動パターンが変動パターンHP03,HP22~HP24であるときに、直前の大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態を特定する。変動パターンHP03,HP22~HP24は、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後に、予め定めた回数(本実施形態では4回)の特別ゲームにおいて決定される変動パターンである。このため、副制御CPU41aは、副ベース状態フラグに設定されていた値に基づいて、大当り抽選に当選して図柄ZFに基づく大当りが決定されたときの遊技状態、又は、小当り抽選に当選して図柄Zfに基づく小当りが決定されたときの遊技状態を特定することとなる。
副制御CPU41aは、低ベース状態であると特定した場合、結果報知演出の演出内容として第1結果報知演出を決定し、決定結果を示す情報を副制御RAM41cに記憶する。一方、副制御CPU41aは、高ベース状態であると特定した場合、結果報知演出の演出内容として第2結果報知演出を決定し、決定結果を示す情報を副制御RAM41cに記憶する。
そして、副制御CPU41aは、特別ゲームの実行が開始されて終了するまで、決定結果に対応する演出内容で結果報知演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
このように、演出表示装置27は、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態が低ベース状態であって、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されると、その後に実行される予め定めた回数の特別ゲームにおいて、第1結果報知演出を実行する。つまり、初回の大当り遊技として、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後、大当り遊技が付与されたことを報知することとなる。
一方、演出表示装置27は、大当り抽選又は小当り抽選に当選したときの遊技状態が高ベース状態であって、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されると、その後に実行される予め定めた回数の特別ゲームにおいて、第2結果報知演出を実行する。つまり、演出表示装置27は、連荘中の大当り遊技として、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技が付与された場合には、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後、大当りとなった回数に関する報知と、大入賞口31への遊技球の入球数に関する報知とを行うこととなる。
このように、本実施形態において、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて結果報知演出が実行された場合、その特別ゲームが終了した後も継続して結果報知演出が実行される。つまり、結果報知演出は、第1高ベース状態の制御が終了する特別ゲームと、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後の特別ゲームとを含む複数回の特別ゲームに亘って実行可能な演出である。
一方、本実施形態において、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームが実行されずに、第1高ベース状態から低ベース状態に制御される場合には、第1高ベース状態の制御が終了する特別ゲームでは、結果報知演出が実行されず、低ベース状態に制御されてから、結果報知演出が実行されることとなる。つまり、結果報知演出は、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後の特別ゲームを含む複数回の特別ゲームに亘って実行可能な演出である。
ここで、図11を参照してモード示唆演出及び結果報知演出の演出態様について説明する。
最初に、図11(a)を参照して、低ベース状態において図柄ZFに基づく大当り又は図柄Zfに基づく小当りとなった場合における具体的な一例について説明する。
図11(a)に示すように、符号T21に示すタイミングで、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態に制御される。この場合、演出モードMCに制御される。そして、大当り遊技の終了後、1回目の特別ゲームとして第2特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルTa22に基づいて、はずれ変動パターンとして変動パターンHP33が決定されると、変動パターンHP33に基づいて継続演出内容でモード示唆演出が実行される。
そして、符号T22に示すタイミングで、大当り遊技の終了後、2回目の特別ゲームとして第2特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa22が参照され、変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルTa22に基づいて、はずれ変動パターンとして変動パターンHP33が決定されると、変動パターンHP33に基づいて継続演出内容でモード示唆演出が実行される。
そして、符号T23に示すタイミングで、大当り遊技の終了後、3回目の特別ゲームとして第2特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa23が参照され、変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルTa23に基づいて、はずれ変動パターンとして変動パターンHP34が決定されると、変動パターンHP34に基づいて敗北演出内容でモード示唆演出が実行される。
また、符号T24に示すタイミングで、3回目の第2特別ゲームにおいては、予め定めた時間が経過すると、変動パターンHP34に基づいて、第1結果報知演出が実行される。そして、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームの実行が終了すると、第1高ベース状態から低ベース状態に制御され、演出モードMCから演出モードMAに制御される。
そして、符号T25に示すタイミングで、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されてから1回目の特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa02が参照され、変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルTa02に基づいて、はずれ変動パターンとして変動パターンHP03が決定されると、変動パターンHP03に基づいて、第1結果報知演出が実行される。
そして、符号T26,T27,T28に示すタイミングで、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されてから2~4回目の特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa02が参照され、変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルTa02に基づいて、はずれ変動パターンとして変動パターンHP03が決定されると、変動パターンHP03に基づいて、第1結果報知演出が実行される。
このように、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて予め定めた時間が経過してから、低ベース状態に制御されて4回目の特別ゲームの実行が終了するまでの間に亘って、第1結果報知演出が継続して実行される。つまり、大当り遊技の終了後、複数回の特別ゲームに亘って第1結果報知演出が継続して実行されることとなり、それら複数回の特別ゲームには、第1高ベース状態における特別ゲームと、低ベース状態における特別ゲームとが含まれている。
次に、図11(b)を参照して、高ベース状態において図柄ZFに基づく大当り又は図柄Zfに基づく小当りとなった場合における具体的な一例について説明する。上述した具体例と同じ事項については説明を省略し、異なる事項について説明する。
図11(b)に示すように、符号T24に示すタイミングで、3回目の第2特別ゲームにおいては、予め定めた時間が経過すると、変動パターンHP34に基づいて、第2結果報知演出が実行される。符号T25,T26,T27,T28に示すタイミングで、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されてから1~4回目の特別ゲームが実行されるときに、第2結果報知演出が実行される。
このように、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて予め定めた時間が経過してから、低ベース状態に制御されて4回目の特別ゲームの実行が終了するまでの間に亘って、第2結果報知演出が継続して実行される。つまり、大当り遊技の終了後、複数回の特別ゲームに亘って第2結果報知演出が継続して実行されることとなり、それら複数回の特別ゲームには、第1高ベース状態における特別ゲームと、低ベース状態における特別ゲームとが含まれている。
次に、図11(c)を参照して、図柄ZFに基づく大当り又は図柄Zfに基づく小当りとなった場合における具体的な一例について説明する。
図11(c)に示すように、符号T27に示すタイミングで、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されてから3回目の特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa02に基づいて、当り変動パターンとして変動パターンHP22~HP24の何れかが決定される。そして、変動パターンHP22~HP24の何れかに基づいて、第1結果報知演出が実行されず、当り遊技に突入する当り突入演出が実行される。
このように、大当り遊技の終了後、3回目の第2特別ゲームにおいて予め定めた時間が経過してから、低ベース状態に制御されて2回目の特別ゲームの実行が終了するまでの間に亘って、結果報知演出が継続して実行されるが、当りとなる特別ゲームにおいては、結果報知演出が実行されない。
次に、図11(d)を参照して、図柄ZFに基づく大当り又は図柄Zfに基づく小当りとなった場合における具体的な一例について説明する。
図11(d)に示すように、符号T31,T32,T33に示すタイミングで、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後、1~3回目の特別ゲームとして第1特別ゲームが実行されるときに、変動パターン決定テーブルTa22に基づいて、はずれ変動パターンとして変動パターンHP51が決定される。そして、変動パターンHP51に基づいて、モード示唆演出が実行されずに、襖演出が実行される。
本実施形態において、図柄ZAに基づく大当りが特定大当りに、図柄ZCに基づく大当りが第1特別大当りに、図柄ZEに基づく大当りが第2特別大当りに、図柄ZFに基づく大当りが所定大当り及び第3特別大当りにそれぞれ相当する。本実施形態において、図柄Zcに基づく小当りが特定小当り及び第1小当りに、図柄Zfに基づく小当りが所定小当り及び第2小当りにそれぞれ相当する。
本実施形態において、第1高ベース状態の上限回数である1000回が第1回数に、第1高ベース状態の上限回数である3回、8回が第2回数にそれぞれ相当する。本実施形態において、第1高ベース状態の第2上限実行回数である3回が第1規定回数に、第1高ベース状態の合計上限実行回数である8回が第2規定回数に、第1高ベース状態の第2上限実行回数及び合計上限実行回数である1000回が第3規定回数及び所定回数にそれぞれ相当する。
本実施形態において、第1高ベース状態が第1遊技状態及び特定遊技状態に、低ベース状態が第2遊技状態にそれぞれ相当する。本実施形態において、演出モードMAが第3演出モード及び通常演出モードに、演出モードMBが第2演出モードに、演出モードMCが第1演出モードにそれぞれ相当する。本実施形態において、大当り遊技の終了後、1回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミング又は2回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングが第1タイミングに、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングが第2タイミングにそれぞれ相当する。本実施形態において、1回又は2回が第1特定回数に、3回が第2特定回数にそれぞれ相当する。本実施形態において、小当り演出が特定演出に相当する。
本実施形態の効果について説明する。
(1)従来において(例えば、特開2014-124321号公報)、遊技者の操作に応じて発射された遊技球が、特別入球口へ入球し、特別通過領域を通過することにより大当り遊技が付与されることができ、遊技者が意図して発射させた遊技球に注目させることができる遊技性を遊技者に対して提供することが図られていた。しかしながら、遊技性の改良により、遊技に対する興趣の向上を図ることが望まれていた。そこで、従来の技術に存在する問題点に着目して下記のように構成された。図柄ZAに基づく大当り遊技は、図柄Zfに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。図柄ZAに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、その小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御が継続されず、低ベース状態に制御される。このため、図柄ZAに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(2)特に、例えば、図柄ZAに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与された場合であっても、遊技者が意図して、遊技球の発射を停止させずに特別通過領域36に遊技球を通過させないこともできる。しかしながら、このような場合、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技の終了後において、低ベース状態に制御されることにより、高ベース状態の制御が終了することとなり、遊技者が意図して遊技球の発射を停止させることを抑制することができる。
(3)図柄ZAに基づく大当り遊技が付与された後に、低ベース状態と高ベース状態との両方において小当り抽選に当選して図柄Zb~Zfに基づく小当りとなった場合に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技の終了後において、低ベース状態に制御される。このため、小当り抽選に当選したときの遊技状態に注意させることなく、小当り抽選に当選して付与される小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(4)図柄Zb~Zeに基づく大当り遊技は、図柄Zfに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。図柄Zb~Zeに基づく大当り遊技が付与された後に、更に図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与された場合、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、その小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御が継続されず、低ベース状態に制御される。このため、図柄Zb~Zeに基づく大当り遊技が付与された後に、更に図柄Zb~Zeに基づく小当り遊技が付与される場合であっても、その小当り遊技の終了後において高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(5)特に、例えば、図柄Zb~Zeに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与された場合であっても、遊技者が意図して、遊技球の発射を停止させずに特別通過領域36に遊技球を通過させないこともできる。しかしながら、このような場合、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技の終了後において、低ベース状態に制御されることにより、高ベース状態の制御が終了することとなり、遊技者が意図して遊技球の発射を停止させることを抑制することができる。
(6)図柄Zb~Zeに基づく大当り遊技が付与された後に、低ベース状態と高ベース状態との両方において小当り抽選に当選して図柄Zb~Zfに基づく小当りとなった場合に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技の終了後において、低ベース状態に制御される。このため、小当り抽選に当選したときの遊技状態に注意させることなく、小当り抽選に当選して付与される小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(7)図柄Zfに基づく大当り遊技が付与された後に図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与された場合であっても、その小当り遊技の終了後において高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(8)図柄Zfに基づく大当り遊技が付与された後に、低ベース状態と高ベース状態との両方において小当り抽選に当選して図柄Zb~Zfに基づく小当りとなった場合に、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技の終了後において、低ベース状態に制御される。このため、小当り抽選に当選したときの遊技状態に注意させることなく、小当り抽選に当選して付与される小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(9)図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したときと演出態様が異なる小当り演出が実行される。このため、小当り演出の実行から、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったことが遊技者によって特定可能となるとともに、遊技の進行に応じた演出を実行させることにより演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(10)図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、図柄Zb~Zeに基づく小当りとなった場合であっても図柄Zfに基づく小当りとなった場合であっても同じ演出態様で小当り演出が実行される。これにより、実行される小当り演出の演出態様から、小当りの種類として図柄Zb~Zeに基づくとなったか図柄Zfに基づく小当りとなったかに注意を持たせ難くしつつ、遊技の進行に応じた演出を実行させることにより演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(11)図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、図柄ZGに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときと異なる演出態様で小当り演出が実行される。このため、実行される小当り演出の演出態様から、図柄ZGに基づく小当りとなったか、高ベース状態において実行され易い図柄Zb~Zfに基づく小当りとなったかに応じた演出態様で小当り演出を実行させることにより演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(12)従来において(例えば、特開2018-033827号公報)、大当り遊技の終了後に入球率向上状態に制御された場合、第1図柄変動ゲームであるか第2図柄変動ゲームであるかに関係なく、大当り遊技の終了後に実行される図柄変動ゲームの実行回数が規定回数となったことを契機として非入球率向上状態に制御されていた。しかしながら、遊技性の改良により、遊技に対する興趣の向上を図ることが望まれていた。そこで、従来の技術に存在する問題点に着目して下記のように構成された。図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、所定の終了条件が成立したときに第1高ベース状態の制御が終了する。所定の終了条件は、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第2特別ゲームの実行回数が3回となったときと、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が8回となったときとで成立する。このため、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に、第2特別ゲームの実行回数が3回となることと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が7回となることとの両方に注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(13)図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、所定の終了条件が成立したときに高ベース状態の制御を終了する。所定の終了条件は、図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後に第2特別ゲームの実行回数が1000回となったときと、図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が1000回となったときとで成立する。このため、図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後に、第2特別ゲームの実行回数と、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数との何れかが同じ1000回となることに注意させることができるとともに、図柄ZAに基づく大当りとなったか図柄ZF,Zfに基づく大当りとなったかにも注意させることができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(14)図柄ZAに基づく大当りとなった場合には、図柄ZF,Zfに基づく大当りとなった場合よりも、大当り遊技の終了後から所定の終了条件が成立するまでに実行される特別ゲームの実行回数が大きく、所定の終了条件について有利な大当りである。図柄ZA,Zfに基づく大当りとなった場合には、図柄ZAに基づく大当りとなった場合よりも不利な状況であるものの、大当り遊技の終了後から所定の終了条件が成立するまでに実行される特別ゲームの実行回数として、各特別ゲームの一方と両方とを区別することにより、遊技の継続に対する意識を高揚させることができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(15)8回は、3回よりも、第1特別ゲームの実行が保留可能な上限数以上の回数又は第2特別ゲームの実行が保留可能な上限数以上の回数だけ大きい。このため、例えば、低ベース状態において第1特別ゲームの実行が保留された状態で大当り抽選又は小当り抽選に当選し、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御されるときなど、高ベース状態についての制御が変化することにより、第2特別ゲームの実行頻度が変化する。このように、高ベース状態についての制御が変化する状況であっても、図柄ZF,Zfに基づく大当りとなった場合に、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が、3回よりも4回以上大きい8回となることにより所定の終了条件が成立することとなる。したがって、特別ゲームの実行が保留可能な上限数を考慮した適切な状況において所定の終了条件が成立する遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(16)第1始動口28及び第2始動口29に遊技球が入球した順序に従って特別ゲームが実行される。低ベース状態は、高ベース状態よりも第2始動口29に遊技球が入球し難い又は第2始動口29に遊技球が入球不能な遊技状態である。このため、例えば、低ベース状態において第1特別ゲームの実行が保留された状態で大当り抽選又は小当り抽選に当選し、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御されるときには、第2特別ゲームが実行される前に、第1特別ゲームが実行される可能性が高まる。このように、高ベース状態についての制御が変化する状況であっても、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に、第2特別ゲームの実行回数が3回となることと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が8回となることとの両方に注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(17)従来において(例えば、特開2007-135700号公報)、遊技状態に応じて演出モードが制御されるとともに、制御された演出モードに対応する演出(主に背景画像の表示演出)が実行されていた。しかしながら、更に演出効果を高めることによって、遊技に対する興趣の向上を図ることが望まれていた。そこで、従来の技術に存在する問題点に着目して下記のように構成された。大当り抽選に当選した場合に、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御され、その後、1、2回目の第2特別ゲームの実行が終了するタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御される場合と、3回目の第2特別ゲームの実行が終了するタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御される場合とがある。このため、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングに注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(18)演出モードMCと演出モードMBとは、第1高ベース状態であるときに制御される演出モードである。このため、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、第1高ベース状態に制御されているときであっても、演出モードMCから演出モードMBに制御するタイミングを異ならせることができ、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングに注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(19)演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングは、1~3回目の第2特別ゲームの実行が終了するタイミングである。このため、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、実行される特別ゲームの回数に注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(20)大当りの種類に基づいて、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御され、その後、1、2回目の第2特別ゲームの実行が終了するタイミングで演出モードMCから演出モードMBに制御される場合と、3回目の第2特別ゲームの実行が終了するタイミングで演出モードMCから演出モードMBに制御される場合とがある。また、3回目の第2特別ゲームの実行が終了するタイミングで演出モードMCから演出モードMAに制御される場合もある。このため、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、決定される大当りの種類と、演出モードMCから演出モードMBに制御されるか演出モードMAに制御されるかと、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングとに注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(21)図柄ZC,Zcに基づく大当り遊技の終了後に、演出モードMCに制御され、その後、1回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御される。図柄ZD,Zdに基づく大当り遊技の終了後に、演出モードMCに制御され、その後、2回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御される。図柄ZE,Zeに基づく大当り遊技の終了後に、演出モードMCに制御され、その後、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMBに制御される。図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に、演出モードMCに制御され、その後、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMCから演出モードMAに制御される。このため、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、大当りの種類と、演出モードMCから演出モードMBに制御されるか演出モードMAに制御されるかと、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングとに注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(22)大当り遊技の終了後、演出モードMCに制御され、その後、演出モードMBに制御されるタイミングと、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングで演出モードMBに制御されるか演出モードMAに制御されるかに注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(23)大当り遊技の終了後に1000回の特別ゲームを上限として第1高ベース状態に制御されるときに、1、2回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMBに制御する場合と、3回目の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングにおいて演出モードMBに制御する場合とがある。このため、大当り遊技の終了後に同じように1000回の特別ゲームを上限として第1高ベース状態に制御されるときであっても、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングに注意させることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(24)演出モードMCに制御されているときに、演出モードMBへの制御について示唆する示唆演出が特別ゲーム毎に実行される。このため、大当り遊技の終了後に演出モードMCに制御された場合に、実行される示唆演出から、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングを予測する機会を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(25)大当り抽選又は小当り抽選の当選時における遊技状態が低ベース状態であるか第1高ベース状態であるかによって、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に実行される結果報知演出の種類が異なる。このため、大当り抽選又は小当り抽選の当選時における遊技状態が低ベース状態であるか第1高ベース状態であるかに応じた種類の結果報知演出が実行可能であり、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(26)大当り抽選又は小当り抽選の当選時における遊技状態が第1高ベース状態であるときには、低ベース状態であるときよりも詳細な結果報知演出が実行される。このため、第1高ベース状態で大当り抽選又は小当り抽選に当選した場合のほうが、低ベース状態で大当り抽選又は小当り抽選に当選した場合よりも詳細に大当り遊技が付与されたことについての結果を報知することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(27)結果報知演出は、連続する複数回の特別ゲームに亘って実行可能であり、1回の特別ゲームの実行が終了するまでの時間に関係なく、結果報知演出を実行させることができ、演出効果を高め、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(28)結果報知演出は、第1高ベース状態における特別ゲームと、低ベース状態における特別ゲームとを含む連続する複数回の特別ゲームに亘って実行可能である。このため、大当り遊技の終了後、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されるときであっても、連続する複数回の特別ゲームに亘って結果報知演出を実行させることができ、演出効果を高め、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(29)図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1高ベース状態に制御され、更に第1高ベース状態に制御されてから低ベース状態に制御された場合、各保留上限数以上である所定回数の特別ゲームで結果報知演出が実行可能である。このため、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されたときに既に保留されていた特別ゲームが実行されるときに結果報知演出を実行させることができ、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されるときの演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(30)所定回数の特別ゲームにおいて特定決定条件に基づいて変動パターンが決定される。この特定決定条件は、低ベース状態における所定の決定条件のよりも変動時間が短い変動パターンが決定され易い決定条件である。このため、第1高ベース状態から低ベース状態に制御されたときに既に保留されていた特別ゲームが実行されるときに、短い変動時間で所定回数の特別ゲームを実行させる可能性が高まる。そして、この所定回数の特別ゲームの実行中に結果報知演出が実行されることにより、短い変動時間である所定回数の特別ゲームで、大当り遊技が付与されたことについての結果を報知することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(31)所定回数の特別ゲームにおいて当りとなった場合には、結果報知演出が実行されない。このため、第1高ベース状態から低ベース状態に制御された後であっても、更に当りとなったときには、これまでの大当り遊技が付与されたことについての結果報知演出の実行を終了させ、次に当りにとなったことに対する演出を実行させることができ、演出効果を高めることができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(32)右打ち報知演出は、大当り抽選又は小当り抽選の当選時における遊技状態と当りの種類とにより異なる演出内容で実行される演出である。このため、大当り抽選又は小当り抽選の当選時における遊技状態と当りの種類とに応じた演出内容で右打ち報知演出を実行させることができ、遊技球の発射について遊技者に特定し易い状況を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(33)右打ち報知演出は、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技中において実行される演出内容のほうが、低ベース状態において図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りとなった場合にその大当り遊技中において実行される演出内容よりも報知強度が強い。このため、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技の終了後に2種大当り遊技が付与されるように、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技中において大入賞口31に遊技球を入球させることを特定し易くなり、遊技球の発射について遊技者に特定し易い状況を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(34)右打ち報知演出は、低ベース状態において図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りとなった場合にその大当り遊技中において実行される演出内容のほうが、高ベース状態において図柄ZA,ZC~ZFに基づく大当りとなった場合にその大当り遊技中において実行される演出内容よりも報知強度が強い。このため、低ベース状態において図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りとなった場合には、遊技球の発射を変化させる必要があり、大当り遊技中において大入賞口31に遊技球を入球させることを特定し易くなり、遊技球の発射について遊技者に特定し易い状況を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(35)右打ち報知演出は、高ベース状態において図柄ZA,ZC~ZFに基づく大当りとなった場合にその大当り遊技中において実行される演出内容のほうが、図柄ZGに基づく小当り遊技中において実行される演出内容よりも報知強度が強い。このため、図柄ZGに基づく小当り遊技中においては、図柄ZGに基づく小当りとなったことを特定し難くすることができる。その一方で、高ベース状態において図柄ZA,ZC~ZF,Zaに基づく大当りとなった場合には、遊技球の発射を継続させる必要があり、遊技球の発射について遊技者に特定し易い状況を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。
第1実施形態において、全ての種類の当り遊技の終了後、図柄Zb~Zfに基づく小当り遊技が付与される場合に、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御されたが、これに限らない。第2実施形態において、大当り抽選の当選時の遊技状態と大当りの種類とによっては、大当り遊技の終了後、小当り遊技が付与される場合に、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、小当り遊技の終了後に遊技状態の制御が継続される。以下の説明では、既に説明した第1実施形態と同じような構成及び同じような制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
パチンコ遊技機10における具体的な当りについて説明する。
図12に示すように、本実施形態において、第1特別ゲームのゲーム結果として第1特別図柄表示部22aに表示される大当り図柄には、100種類の大当り図柄がある。これら100種類の大当り図柄のうち、1種類の大当り図柄が図柄ZAに、99種類の大当り図柄が図柄ZBにそれぞれ分類されている。第2特別ゲームのゲーム結果として第2特別図柄表示部22bに表示される大当り図柄には、100種類の大当り図柄がある。100種類の大当り図柄のうち、11種類の大当り図柄が図柄Zaに、89種類の大当り図柄が図柄Zbにそれぞれ分類されている。このように、本実施形態において、第1特別ゲームの1種大当りの種類としては2種類の大当りがあり、第2特別ゲームの1種大当りの種類としては2種類の大当りがある。
本実施形態において、第1特別ゲームのゲーム結果として第1特別図柄表示部22aに表示される小当り図柄には、100種類の小当り図柄がある。100種類の小当り図柄は、図柄ZCに分類されている。第2特別ゲームのゲーム結果として第2特別図柄表示部22bに表示される小当り図柄には、100種類の小当り図柄がある。100種類の小当り図柄のうち、11種類の小当り図柄が図柄Zcに、89種類の小当り図柄が図柄Zdにそれぞれ分類されている。このように、本実施形態において、第1特別ゲームの小当りの種類としては1種類の小当りがあり、第2特別ゲームの小当りの種類としては2種類の小当りがある。
図柄ZA,Za,Zcに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として10回が定められている。図柄ZBに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として3回が定められている。図柄Zb,Zdに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として8回が定められている。図柄ZCに基づく大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限回数として4回が定められている。なお、本実施形態において、2種大当り遊技については、1回目のラウンド遊技として小当り遊技が採用されるものとしてラウンド遊技の上限回数が定められている。全ての大当り遊技としては、ラウンド遊技の上限時間としては25sが規定されている。
各大当りの種類には、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の制御条件が定められている。第1高ベース状態の制御条件としては、複数種類の制御条件があり、複数種類の制御条件の少なくとも何れかが成立したときに第1高ベース状態から低ベース状態に制御される。
第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの第2上限実行回数(図中では「特図2」と示す)がある。第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に実行された特別ゲーム(第1特別ゲーム及び第2特別ゲーム)の合計上限実行回数(図中では「特図合計」と示す)がある。第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に第2特別ゲームで小当り抽選に当選した第2小当り上限回数(図中では「特図2小当り」と示す)がある。なお、本実施形態において、第1高ベース状態の制御条件には、大当り遊技の終了後に第1特別ゲームで小当り抽選に当選した第1小当り上限回数がない。
詳しくは、図柄ZA,Za,Zcに基づく大当りには、第2上限実行回数として1000回が、合計上限実行回数として1000回が、第2小当り上限回数として1回がそれぞれ定められている。図柄ZF,Zfに基づく大当りには、第2上限実行回数として3回が、合計上限実行回数として8回が、第2小当り上限回数として1回がそれぞれ定められている。図柄ZBに基づく大当りには、大当り抽選の当選時に低ベース状態であるときには、第2上限実行回数として1回が、合計上限実行回数として6回が、第2小当り上限回数として1回がそれぞれ定められている。図柄ZBに基づく大当りには、大当り抽選の当選時に高ベース状態であるときには、第2上限実行回数として7回が、合計上限実行回数として11回が、第2小当り上限回数として7回がそれぞれ定められている。図柄Zb,Zdに基づく大当りには、第2上限実行回数として7回が、合計上限実行回数として11回が、第2小当り上限回数として7回がそれぞれ定められている。図柄ZCに基づく大当りには、第2上限実行回数として0回が、合計上限実行回数として0回が、第2小当り上限回数として0回がそれぞれ定められている。つまり、図柄ZGに基づく大当り遊技の終了後には、第1高ベース状態に制御されず、低ベース状態に制御される。
このように、本実施形態において、図柄ZA,Za,Zcには、第2小当り上限回数として1回が定められている。このため、図柄ZA,Za,Zcに基づく大当り遊技の終了後において、高ベース状態に制御され、第2特別ゲームで小当り抽選に当選したが、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、低ベース状態に制御される。つまり、図柄ZA,Za,Zcに基づく大当り遊技の終了後に高ベース状態に制御されていても、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御されることとなる。また、低ベース状態で大当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される場合も同じようなことがいえる。
一方、本実施形態において、図柄Zb,Zdには、第2小当り上限回数として1回が定められておらず、第2上限実行回数と同じ回数が定められている。つまり、図柄Zb,Zdに基づく大当り遊技の終了後において、第2上限実行回数の第2特別ゲームが実行されたときには、小当り抽選に当選したか否かに関係なく、低ベース状態に制御されることとなる。このため、図柄Zb,Zdに基づく大当り遊技の終了後において、高ベース状態に制御され、第2特別ゲームで小当り抽選に当選したが、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合には、継続して高ベース状態に制御される。つまり、図柄Zb,Zdに基づく大当り遊技の終了後に高ベース状態に制御されており、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合であっても、小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御されずに継続して高ベース状態に制御されることとなる。また、高ベース状態で大当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される場合も同じようなことがいえる。
本実施形態において、大当り遊技の終了後から第2高ベース状態に制御されるまでの特別ゲームの実行回数である特別回数は、600回であるが、これに限らず、例えば、任意の回数であってもよく、第2高ベース状態に制御されなくてもよい。
また、本実施形態では、図柄ZCに基づく小当り遊技において、ラウンド遊技では、短振分制御が行われる。図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において、ラウンド遊技では、長振分制御が行われる。このため、図柄ZCに基づく小当り遊技においては、特別通過領域36への遊技球の通過が困難であり、2種大当り遊技の付与が困難である。一方、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において、特別通過領域36への遊技球の通過が容易であり、2種大当り遊技の付与が容易である。
ここで、大当り遊技において特別可変部材32が開状態に制御される合計上限時間、及び、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態についての有利度合いを大当りの種類毎に比較する。
同じ第1特別ゲームの1種大当りである図柄ZAに基づく大当りと、図柄ZBに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄ZAに基づく大当りは、図柄ZBに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄ZAに基づく大当り遊技は、図柄ZBに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
同じ第2特別ゲームの1種大当りである図柄Zaに基づく大当りと、図柄Zbに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄Zaに基づく大当りは、図柄Zbに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄Zaに基づく大当り遊技は、図柄Zbに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
同じ第2特別ゲームの2種大当りである図柄Zcに基づく大当りと図柄Zdに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄Zcに基づく大当りは、図柄Zdに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄Zcに基づく大当り遊技は、図柄Zdに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技であるといえる。
図柄ZA,Za,Zcに基づく大当りと、図柄Zb,Zdに基づく大当りとを比較すると、大当り遊技の終了後に制御される第1高ベース状態の終了条件、及び、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数から、図柄ZA,Za,Zcに基づく大当りは、図柄Zb,Zdに基づく大当りよりも遊技者にとって有利な遊技である。言い換えると、図柄ZA,Za,Zcに基づく大当り遊技は、図柄Zb,Zdに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
ここで、図13を参照して当りに伴う遊技状態の遷移の具体的な一例について説明する。
最初に、図13(a)を参照して、図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第1の具体例について説明する。
図13(a)に示すように、符号T01に示すタイミングで、低ベース状態又は高ベース状態において大当り抽選に当選し、図柄ZAに基づく大当りとなった場合、符号T01に示すタイミングから符号T02に示すタイミングまでの間で、大当り抽選に当選した特別ゲームが実行される。これにより、図柄ZAに基づく大当り遊技が付与される。そして、図柄ZAに基づく大当り遊技は、大当り抽選に当選した特別ゲームが終了した後に開始し、符号T04に示すタイミングにおいて終了し、その後、第1高ベース状態に制御される。
続いて、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T06に示すタイミングで、高ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなる場合、符号T06に示すタイミングから符号T07に示すタイミングまでの間で、小当り抽選に当選した特別ゲームが実行される。これにより、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技が付与される。そして、小当り遊技は、小当り抽選に当選した特別ゲームが終了した後に開始し、符号T08に示すタイミングにおいて小当り遊技が終了する。この場合、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、2種大当り遊技が付与されず、更には、第1高ベース状態に制御されず、低ベース状態に制御される。
次に、図13(b)を参照して、低ベース状態で大当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される場合、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第2の具体例について説明する。なお、第2の具体例について、第1の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図13(b)に示すように、符号T01に示すタイミングで、低ベース状態において小当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当りとなった場合、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される。図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後においても、第1の具体例と同じように制御される。これにより、低ベース状態において図柄ZBに基づく大当りとなり、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後、高ベース状態において小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなる場合、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
次に、図13(c)を参照して、高ベース状態で大当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される場合、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第3の具体例について説明する。なお、第3の具体例について、第2の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図13(c)に示すように、符号T01に示すタイミングで、高ベース状態において小当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当りとなった場合、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される。
符号T06に示すタイミングで、高ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなる場合、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技が付与される。そして、小当り遊技は、小当り抽選に当選した特別ゲームが終了した後に開始し、符号T08に示すタイミングにおいて小当り遊技が終了する。この場合、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、2種大当り遊技が付与されないが、第1高ベース状態に継続して制御される。これにより、高ベース状態において図柄ZBに基づく大当りとなり、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後、高ベース状態において小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合でも、小当り遊技の終了後、継続して高ベース状態に制御される。
次に、図13(d)を参照して、図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第4の具体例について説明する。なお、第4の具体例について、第1の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図13(d)に示すように、図柄ZAに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T05に示すタイミングで、低ベース状態に制御される。そして、符号T06に示すタイミングで、低ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
次に、図13(e)を参照して、低ベース状態で大当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される場合、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第5の具体例について説明する。なお、第5の具体例について、第2の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図13(e)に示すように、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T05に示すタイミングで、低ベース状態に制御される。そして、符号T06に示すタイミングで、低ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
最後に、図13(f)を参照して、高ベース状態で大当り抽選に当選し、図柄ZBに基づく大当り遊技が付与される場合、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった第6の具体例について説明する。なお、第6の具体例について、第3の具体例と同じ事項については説明を省略する。
図13(e)に示すように、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後、第1高ベース状態において特別ゲームが繰り返し行われた後、符号T05に示すタイミングで、低ベース状態に制御される。そして、符号T06に示すタイミングで、低ベース状態において、小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合、小当り遊技の終了後、低ベース状態に制御される。
このように、主制御CPU40aは、各ベース状態で図柄ZA,Zaに基づく大当りとなり、図柄ZA,Zaに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態で最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御する。
また、主制御CPU40aは、低ベース状態で図柄ZBに基づく大当りとなり、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態で最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御する。
また、主制御CPU40aは、各ベース状態で図柄Zcに基づく小当りとなり、図柄Zcに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態で最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御する。
その一方で、主制御CPU40aは、高ベース状態で図柄ZBに基づく大当りとなり、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態で最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後でも継続して高ベース状態に制御する。
また、主制御CPU40aは、各ベース状態で図柄Zdに基づく小当りとなり、図柄Zdに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態で最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後でも継続して高ベース状態に制御する。
なお、主制御CPU40aは、図柄ZA,ZB、Za~Zdに基づく大当り遊技の終了後に、高ベース状態から低ベース状態に制御し、その後、低ベース状態で最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、その小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後でも継続して低ベース状態に制御する。
本実施形態において、図柄ZBに基づく大当りが所定大当り及び第1大当りに、図柄ZAに基づく大当りが特定大当り及び第3大当りに、図柄Zaに基づく大当りが第2大当りにそれぞれ相当する。本実施形態において、図柄Zcに基づく小当りが特定小当り及び第1小当りに、図柄Zdに基づく小当りが所定小当り及び第2小当りにそれぞれ相当する。
以上詳述したように、第2実施形態は、以下の効果を有する。
(36)図柄Zdに基づく大当り遊技は、図柄ZAに基づく大当り遊技よりも不利である。そして、図柄Zdに基づく大当り遊技が付与された後に、最初に小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときであっても、高ベース状態の制御が継続される。このため、図柄Zdに基づく大当り遊技は、図柄ZAに基づく大当り遊技よりも遊技者にとって不利な状況であるが、図柄Zdに基づく大当り遊技の終了後に最初に図柄Zc,Zdに基づく小当りとなった場合には、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなくても高ベース状態の制御を継続させることができる。したがって、遊技の継続に対する意識を高揚させることができる遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(37)図柄Zdに基づく大当り遊技の終了後に、予め定めた複数回目の小当り抽選に当選し、その小当り抽選に基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときに、その小当り遊技の終了後において低ベース状態に制御される。このため、図柄Zdに基づく大当り遊技の終了後に、小当り抽選に当選した回数によっては、小当り遊技の終了後において高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(38)低ベース状態で大当り抽選に当選して図柄ZBに基づく大当りとなった場合に、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、最初に小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、その小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御される。このため、低ベース状態で大当り抽選に当選して図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなった場合、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技の終了後に高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(39)一方、高ベース状態で大当り抽選に当選して図柄ZBに基づく大当りとなった場合に、図柄ZBに基づく大当り遊技の終了後に、最初に小当り抽選に当選し、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、その小当り遊技の終了後において継続して高ベース状態に制御される。このため、同じように図柄ZBに基づく大当りとなった場合であっても、高ベース状態において大当り抽選に当選した場合には、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなくても高ベース状態の制御を継続させることにより、遊技の継続に対する意識を高揚させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(40)図柄ZA,Zaに基づく大当り遊技は、図柄ZBに基づく大当り遊技よりも有利な遊技である。低ベース状態と高ベース状態との両方において図柄ZA,Zaに基づく大当りとなり、図柄ZAに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、その小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御される。このため、低ベース状態と高ベース状態との両方において、図柄ZA,Zaに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなった場合に、その小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(41)図柄Zcに基づく大当り遊技は、図柄Zdに基づく大当り遊技よりも有利な遊技である。低ベース状態と高ベース状態との両方において図柄Zcに基づく小当りとなり、図柄Zcに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなり、図柄Zc,Zdに基づく小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかったときには、その小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御される。このため、低ベース状態と高ベース状態との両方において、図柄Zcに基づく大当り遊技が付与された後に、図柄Zc,Zdに基づく小当りとなった場合に、その小当り遊技の終了後において、高ベース状態の制御を継続させるべく、遊技者が意図して遊技球を発射させ、遊技に積極的に参加させることができる遊技性を提供することができる。したがって、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態において、右打ち報知について、報知強度が強い演出内容として表示サイズが大きい演出内容が採用されたが、これに限らない。例えば、報知強度が強い演出内容として、表示サイズが同じであっても視覚性が高い態様で画像が表示される演出内容であってもよい。
・上記実施形態において、各大当り及び各大当り遊技の有利度合いとしては、大当り遊技において特別可変部材32が開状態に制御される合計上限時間、及び、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態のうち少なくとも何れかについてであればよい。
・第1実施形態において、例えば、第2実施形態における図柄ZB,Zb,Zdに基づく大当りの少なくとも何れかが含まれていてもよい。
・第2実施形態において、例えば、第1実施形態の図柄ZC~ZF,図柄Zc~Zfに基づく大当りの少なくとも何れかが含まれてもよく、その場合、図柄ZC~ZF,図柄Zc~Zfに基づく大当り遊技の終了後、第1実施形態と同じように、変動パターンの決定、演出モードの制御等、各種制御が行われてもよい。
・上記実施形態において、演出モードMCから演出モードMBに制御されるタイミングとして、予め定めた回数の第2特別ゲームの実行が終了したタイミングが採用されたが、これに限らない。例えば、予め定めた回数の第1特別ゲームの実行が終了したタイミングが採用されてもよい。例えば、予め定めた回数の特別ゲーム(第1特別ゲーム及び第2特別ゲーム)の実行が終了したタイミングが採用されてもよい。また、例えば、各種の特別ゲームの実行が終了したタイミングではなく、各種の特別ゲームの実行が開始したタイミングであってもよく、各種の特別ゲームの実行中におけるタイミングであってもよい。
・上記実施形態において、所定の大当り遊技の終了後、予め定めた回数の第2特別ゲームでモード示唆演出が実行されたが、これに限らず、例えば、予め定めた回数の特別ゲーム(第1特別ゲーム及び第2特別ゲーム)でモード示唆演出が実行されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、小当り抽選に当選した第1特別ゲームで当り変動パターンが決定されてもよい。
・上記実施形態において、2種大当り遊技のオープニング時間が開始することを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタ(例えば主ベース状態フラグなど)が初期化されたが、これに限らない。例えば、2種大当り遊技のエンディング時間が開始することを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されてもよい。また、例えば、2種大当り遊技が付与される前の小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過したことを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されてもよい。
・上記実施形態において、小当りの種類によって、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合に、小当り遊技のエンディング時間が経過したことを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されたが、これに限らない。例えば、小当り遊技のエンディング時間が開始することを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されてもよい。また、例えば、小当り遊技の終了後に最初の特別ゲームの実行が開始されたことを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されてもよい。また、例えば、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過するか否かに関係なく、小当り遊技のオープニング時間が経過したことを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されてもよい。また、例えば、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過するか否かに関係なく、小当り抽選に当選した特別ゲームの実行が終了したことを契機として、遊技状態に関する各フラグ及び各カウンタが初期化されてもよい。つまり、小当り遊技において特別通過領域36を遊技球が通過しなかった場合に、少なくとも小当り遊技の終了後に低ベース状態に制御されればよい。
・上記実施形態において、大当りの種類により第2小当り上限回数として「1」が定められていたが、これに限らず、例えば、「2」以上が定められていてもよい。
・上記実施形態において、大当りの種類により第2小当り上限回数として第2上限実行回数と同じ回数(第2実施形態では1回又は8回)が採用されていたが、これに限らない。例えば、大当りの種類により第2小当り上限回数として第2上限実行回数よりも小さい回数が採用されていてもよい。この場合、第2上限実行回数となる前に、第2小当り上限回数となる可能性がある。また、例えば、大当りの種類により第2小当り上限回数として第2上限実行回数よりも大きい回数が採用されていてもよい。この場合、第2上限実行回数となる前に、第2小当り上限回数となる可能性がない。
・上記実施形態において、例えば、大当りの種類により合計上限実行回数と第2上限実行回数との差が保留上限数(例えば「4」)より小さくてもよい。
・上記実施形態において、第1高ベース状態の制御条件として、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの第2上限実行回数があったが、これに限らず、例えば、大当り遊技の終了後に実行された第1特別ゲームの第1上限実行回数があってもよい。つまり、第1高ベース状態の終了条件は、大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数が第1規定回数となったときと、大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が第2規定回数となったときとで成立してもよい。詳しくは、第1実施形態に置き換えるならば、第1高ベース状態の終了条件は、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数が第1規定回数となったときと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が第2規定回数となったときとで成立する。一方、第1高ベース状態の終了条件は、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数が第3規定回数となったときと、第1特別ゲームの実行回数と第2特別ゲームの実行回数との合算実行回数が第3規定回数となったときとで成立する。また、第2実施形態にも同じように置き換えてもよい。
・上記実施形態において、第1高ベース状態の制御条件として、大当り遊技の終了後に実行された第1特別ゲームの第1上限実行回数なく、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの第2上限実行回数があったが、これに限らない。例えば、大当り遊技の終了後に実行された第1特別ゲームの第1上限実行回数と、大当り遊技の終了後に実行された第2特別ゲームの第2上限実行回数との両方があってもよい。つまり、第1高ベース状態の終了条件は、大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数が第1規定回数となったときと、大当り遊技の終了後に第2特別ゲームの実行回数が第2規定回数となったときとで成立してもよい。第1実施形態に置き換えるならば、第1高ベース状態の終了条件は、図柄ZF,Zfに基づく大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数が第1規定回数となったときと、第2特別ゲームの実行回数が第2規定回数となったときとで成立する。一方、第1高ベース状態の終了条件は、図柄ZA,ZC~ZE,Za~Zeに基づく大当り遊技の終了後に第1特別ゲームの実行回数が第3規定回数となったときと、第2特別ゲームの実行回数が第3規定回数となったときとで成立する。また、第2実施形態にも同じように置き換えてもよい。
・上記実施形態において、例えば、第1高ベース状態の制御条件として、第1上限実行回数、第2上限実行回数、合計上限実行回数及び第2小当り上限回数のうち一つ又は複数の任意の組み合わせが採用されてもよい。
・上記実施形態において、第1特別ゲームの小当り遊技では短振分制御が、第2特別ゲームの小当り遊技では長振分制御が行われたが、これに限らない。例えば、第2特別ゲームの小当り遊技に、短振分制御が行われる小当り遊技と長振分制御が行われる小当り遊技とがあってもよい。また、例えば、第1特別ゲームの小当り遊技に、短振分制御が行われる小当り遊技と長振分制御が行われる小当り遊技とがあってもよい。
・上記実施形態において、例えば、第1特別ゲームの小当りとして複数種類の小当りがあってもよい。また、例えば、第1特別ゲームの小当りがなくてもよい。詳しくは、第1実施形態の図柄ZGに基づく小当り及び第2実施形態の図柄ZCに基づく小当りがなくてもよい。
・上記実施形態において、大当り抽選に当選しなかった場合に、小当り抽選が行われたが、これに限らず、例えば、小当り抽選に当選しなかった場合に、大当り抽選が行われてもよく、大当り抽選と小当り抽選とを同じ処理として行ってもよい。
・上記実施形態において、高ベース状態として第1高ベース状態と第2高ベース状態との両方が採用されたが、これに限らず、例えば、第1高ベース状態と第2高ベース状態との何れか一方が採用されてもよい。また、例えば、特別ゲームの実行を契機として、高ベース状態から低ベース状態に制御するかを決定する抽選が行われてもよい。
・上記実施形態において、例えば、遊技状態として、大当り抽選において大当りに当選する大当り確率が異なる低確率状態と高確率状態とが採用されてもよい。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態であり、低確率状態よりも大当り抽選に当選し易い遊技状態である。このように、主制御CPU40aは、遊技状態として、低確率状態と、低確率状態よりも大当り抽選に当選する確率が高い高確率状態とに制御可能であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、第2高ベース状態は、低確率状態に制御されてから予め定めた回数の特別ゲームが実行されたことを契機として制御されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、背景画像の種類から、演出モードMBが高確率状態に制御されていることが特定可能な演出モードであり、演出モードMCが高確率状態に制御されていることが特定不能な演出モードであってもよい。つまり、演出モードMBは、演出モードMCよりも遊技者にとって有利な情報を特定可能な演出モードであれば好ましく、遊技者にとって有利な情報を特定可能な演出モードではなくてもよい。
・上記実施形態において、第1遊技状態として第1高ベース状態が、第2遊技状態として低ベース状態がそれぞれ採用されたが、これに限らず、例えば、第2遊技状態として第2高ベース状態が採用されてもよい。また、例えば、第1高ベース状態、第2高ベース状態、低ベース状態の何れかの組み合わせが、第1遊技状態及び第2遊技状態として採用されてもよい。
・上記実施形態において、特定遊技状態として第1高ベース状態が採用されたが、これに限らず、例えば、低ベース状態が採用されてもよい。また、例えば、低確率状態及び第1高ベース状態が採用されてもよく、例えば、高確率状態及び第1高ベース状態が採用されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、大当り抽選に当選した特別ゲームの終了後、遊技領域21の所定の遊技開始領域(例えば、ゲート33)への遊技球の通過を条件として、大当り抽選の当選に基づく1種大当り遊技が開始されてもよい。また、例えば、小当り抽選に当選した特別ゲームの終了後、遊技領域21の所定の遊技開始領域への遊技球の通過を条件として、小当り抽選の当選に基づく小当り遊技が開始されてもよい。また、例えば、小当り遊技の終了後、遊技領域21の所定の遊技開始領域への遊技球の通過を条件として、2種大当り遊技が開始されてもよい。
・上記実施形態において、大当り遊技として、大当り抽選の当選に基づく1種大当り遊技と、役物抽選の当選に基づく2種大当り遊技との両方が採用されたが、これに限らず、例えば、1種大当り遊技と2種大当り遊技との何れかが採用されてもよい。また、例えば、遊技領域21の所定領域を遊技球が通過したことにより付与される3種大当り遊技が採用されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、複数の大入賞口を備え、複数の大入賞口のうち何れかに特別通過領域があってもよい。
・上記実施形態において、第1始動口28及び第2始動口29に遊技球が入球した順序で実行されたが、これに限らず、例えば、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先的に実行されてもよい。また、例えば、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先的に実行されてもよい。また、例えば、第1特別ゲームと第2特別ゲームとが同時に実行可能であってもよい。
・上記実施形態において、主制御基板40と副制御基板41とが配設され、各種機能が搭載されたが、これに限らず、例えば、一方の基板における機能が他方の基板における機能として搭載されてもよい。また、演出表示装置27の制御を行う手段が別々に備えられてもよい。また、このような2種類の基板に限らず、例えば、一体的な基板として構成されてもよく、3種類以上の基板として構成されてもよい。具体的な一例としては、副制御基板41の機能を、演出に関する制御を統括的に行う統括制御基板と、画像の表示に関する制御を行う表示制御基板とに分けてもよい。
・上記実施形態において、図柄コマンドにより、当り(当り遊技)の種類を指定していたが、ゲーム開始コマンドや、その他専用の制御コマンドにより、当りの種類を指定するようにしてもよい。
・上記実施形態において、特別ゲームに係わる各種の乱数情報は、特別保留数に応じて設けられた記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、特別ゲームが実行される毎に、乱数情報がシフト処理され、特別保留数が「1」減算された記憶領域に記憶してもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)図柄変動ゲームで大当りとなった後に大当り遊技を付与する遊技機において、遊技球が入球可能な第1始動入球口と、遊技球が入球可能な第2始動入球口と、前記第2始動入球口に遊技球が入球可能な開状態と、前記第2始動入球口に遊技球が入球不能な閉状態とに動作可能な開閉部材と、図柄変動ゲームで大当りとなるかを決定する大当り抽選を行う大当り抽選手段と、前記大当り抽選の抽選結果に基づいて図柄変動ゲームを実行する図柄変動ゲーム実行手段と、遊技状態の制御を行う遊技状態制御手段と、を備え、前記遊技状態制御手段は、前記遊技状態として、入球率向上状態と、前記入球率向上状態よりも前記第2始動入球口に遊技球が入球し難い又は前記第2始動入球口に遊技球が入球不能な非入球率向上状態とに制御可能であり、前記図柄変動ゲーム実行手段は、前記第1始動入球口に遊技球が入球したことを条件として第1図柄変動ゲームを実行し、前記第2始動入球口に遊技球が入球したことを条件として第2図柄変動ゲームを実行し、前記遊技状態制御手段は、所定大当りとなった場合に、大当り遊技の終了後に入球率向上状態に制御し、所定の終了条件が成立したときに入球率向上状態の制御を終了し、前記所定の終了条件は、前記所定大当りとなった場合に、大当り遊技の終了後に第1図柄変動ゲームの実行回数が第1規定回数となったときと、大当り遊技の終了後に第2図柄変動ゲームの実行回数が第2規定回数となったときとで成立することを特徴とする。
(2)前記遊技状態制御手段は、前記遊技状態として、低確率状態と、前記低確率状態よりも前記大当り抽選に当選する確率が高い高確率状態とに制御可能であり、前記第1演出モードと前記第2演出モードとは、低確率状態及び入球率向上状態であるときに制御される演出モードであることを特徴とする。