JP7224140B2 - Stage equipment and processing equipment - Google Patents
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Description
本開示は、ステージ装置および処理装置に関する。 The present disclosure relates to stage devices and processing devices.
半導体基板等の基板の処理装置、例えば成膜装置として、極低温が必要な処理が存在する。例えば、高い磁気抵抗比を有する磁気抵抗素子を得るために、超高真空かつ極低温の環境下において磁性膜を成膜する技術が知られている。 2. Description of the Related Art There are processes that require extremely low temperatures as processing apparatuses for substrates such as semiconductor substrates, such as film forming apparatuses. For example, in order to obtain a magnetoresistive element having a high magnetoresistive ratio, a technique of forming a magnetic film in an ultra-high vacuum and extremely low temperature environment is known.
極低温において基板を処理する技術として、特許文献1には、冷却処理装置で基板を極低温に冷却した後、別個に設けられた成膜装置により、冷却した基板に対し極低温で磁性膜を成膜することが記載されている。
As a technique for processing a substrate at an extremely low temperature,
また、特許文献2には、真空室内に、冷凍機により冷却される冷却ヘッドを設け、冷却ヘッドに基板を支持する支持体としての冷却ステージを固定し、冷却ステージ上で基板を極低温に冷却しつつ薄膜形成処理を行う技術が記載されている。 Further, in Patent Document 2, a cooling head cooled by a refrigerator is provided in a vacuum chamber, a cooling stage as a support for supporting a substrate is fixed to the cooling head, and the substrate is cooled to an extremely low temperature on the cooling stage. A technique for performing a thin film forming process while performing a thin film forming process is described.
本開示は、載置した基板を極低温に冷却した状態で回転させることができ、かつ冷却性能が高いステージ装置、および処理装置を提供する。 The present disclosure provides a stage device and a processing device that can rotate a mounted substrate in a state of being cooled to an extremely low temperature and that has high cooling performance.
本開示の一態様に係るステージ装置は、真空容器内で被処理基板を保持するステージと、極低温に保持されるコールドヘッド部を有する冷凍機と、前記コールドヘッド部に接触した状態で固定配置され、前記ステージの裏面側に前記ステージと隙間を介して設けられた冷凍伝熱体と、前記冷凍伝熱体の冷熱を前記ステージに伝熱するための第1冷却ガスを前記隙間に供給する第1冷却ガス供給部と、前記隙間から漏出した前記第1冷却ガスを封入する冷却ガス封入部と、駆動機構により回転され、前記ステージを回転可能に支持するステージ支持部と、駆動機構により回転され、前記ステージを回転可能に支持するとともに、前記冷凍伝熱体の上部を覆う円筒状をなすステージ支持部と、を備え、前記冷却ガス封入部は、前記隙間から漏出した前記第1冷却ガスが流入する空間と、前記空間をシールするシール部材とを有し、前記冷凍伝熱体は、本体部と、前記ステージとの接続部とを有し、前記本体部の周囲に真空断熱構造をなす上部断熱構造体が設けられており、前記空間は、前記ステージ支持部と前記冷凍伝熱体の前記接続部との間、および前記ステージ支持部と前記上部断熱構造体との間に設けられ、前記シール部材は、前記ステージ支持部と前記上部断熱構造体との間に設けられ、前記空間の下端を規定する第1シール部材と、前記上部断熱構造体の上部と前記冷凍伝熱体との間に設けられた第2シール部材とを有する。 A stage device according to an aspect of the present disclosure includes a stage that holds a substrate to be processed within a vacuum vessel, a refrigerator that has a cold head portion that is held at an extremely low temperature, and a fixed arrangement that is in contact with the cold head portion. a refrigerating heat transfer body provided on the rear surface side of the stage with a gap from the stage; a first cooling gas supply unit, a cooling gas enclosing unit that encloses the first cooling gas leaking from the gap, a stage supporting unit that is rotated by a driving mechanism and rotatably supports the stage, and is rotated by the driving mechanism. and a cylindrical stage support part that rotatably supports the stage and covers the upper part of the refrigeration heat transfer body , and the cooling gas filling part is the first cooling part that leaks from the gap. It has a space into which gas flows and a sealing member that seals the space, the refrigerating heat transfer body has a main body and a connection part with the stage, and a vacuum insulation structure around the main body. and the spaces are provided between the stage support portion and the connection portion of the refrigeration heat transfer body and between the stage support portion and the upper heat insulation structure. The sealing member includes a first sealing member provided between the stage support portion and the upper heat insulating structure and defining a lower end of the space, an upper portion of the upper heat insulating structure and the refrigerating heat conductor and a second sealing member provided between.
本開示によれば、載置した基板を極低温に冷却した状態で回転させることができ、かつ冷却性能が高いステージ装置および処理装置を提供することができる。 Advantageous Effects of Invention According to the present disclosure, it is possible to provide a stage device and a processing device that can rotate a mounted substrate in a state of being cooled to an extremely low temperature and that has high cooling performance.
以下、添付図面を参照して実施形態について具体的に説明する。
<第1の実施形態>
最初に、第1の実施形態について説明する。
[処理装置]
図1は、第1の実施形態のステージ装置を備えた処理装置の一例を示す概略断面図である。
Embodiments will be specifically described below with reference to the accompanying drawings.
<First embodiment>
First, the first embodiment will be described.
[Processing device]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing an example of a processing apparatus equipped with the stage device of the first embodiment.
図1に示すように、処理装置1は、真空容器10と、ターゲット30と、ステージ装置50とを備える。処理装置1は、処理容器10内において、超高真空かつ極低温の環境下で、被処理基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と記す)Wに磁性膜をスパッタ成膜することが可能な成膜装置として構成される。磁性膜は、例えばトンネル磁気抵抗(Tunneling Magneto Resistance;TMR)素子に用いられる。
As shown in FIG. 1, the
真空容器10は、被処理基板であるウエハWを処理するための処理容器である。真空容器10には、超高真空に減圧可能な真空ポンプ等の排気手段(図示せず)が接続されており、その内部を超高真空(例えば10-5Pa以下)に減圧可能に構成されている。真空容器10には、外部からガス供給管(図示せず)が接続されており、ガス供給管からスパッタ成膜に必要なスパッタガス(例えばアルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガス、ネオン(Ne)ガス等の希ガスや窒素ガス)が供給される。また、真空容器10の側壁には、ウエハWの搬入出口(図示せず)が形成されており、搬入出口はゲートバルブ(図示せず)により開閉可能となっている。
The
ターゲット30は、真空容器10内の上部に、ステージ装置50に保持されたウエハWの上方に対向するように設けられている。ターゲット30には、プラズマ発生用電源(図示せず)から交流電圧が印加される。真空容器10内にスパッタガスが導入された状態でプラズマ発生用電源からターゲット30に交流電圧が印加されると、真空容器10内にスパッタガスのプラズマが発生し、プラズマ中のイオンによって、ターゲット30がスパッタリングされる。スパッタリングされたターゲット材料の原子または分子は、ステージ装置50に保持されたウエハWの表面に堆積する。ターゲット30の数は特に限定されないが、1つの処理装置1で異なる材料を成膜できるという観点から、複数であることが好ましい。例えば、磁性膜(Ni,Fe,Co等の強磁性体を含む膜)を堆積する場合、ターゲット30の材料としては、例えばCoFe、FeNi、NiFeCoを用いることができる。また、ターゲット30の材料として、これらの材料に、別の元素を含有させたものを用いることもできる。
The
ステージ装置50は、後述するように、ステージ56にウエハWを保持し、ウエハWを回転させながら極低温に冷却するものである。
As will be described later, the
処理装置1は、また、ステージ装置50の全体を真空容器10に対して昇降させる昇降機構74を有する。これにより、ターゲット30とウエハWとの間の距離を制御することができる。具体的には、昇降機構74によりステージ装置50を昇降させることで、ステージ56の位置を、ウエハWをステージ56に載置するときの搬送位置と、ステージ56に載置されたウエハWに成膜を行うときの処理位置との間で移動させることができる。
The
[ステージ装置]
次に、第1の実施形態に係るステージ装置について詳細に説明する。
第1の実施形態に係るステージ装置50は、図1に示すように、冷凍機52と、冷凍伝熱体54と、ステージ56と、ステージ支持部58と、冷却ガス封入部60と、駆動機構68とを有する。
[Stage device]
Next, the stage device according to the first embodiment will be described in detail.
As shown in FIG. 1, the
冷凍機52は、冷凍伝熱体54を保持し、冷凍伝熱体54の上面を極低温(例えば-30℃以下)に冷却する。冷凍機52は、上部にコールドヘッド部52aを有し、コールドヘッド部52aから冷凍伝熱体54へ冷熱が伝熱される。冷凍機52は、冷却能力の観点から、GM(Gifford-McMahon)サイクルを利用したタイプであることが好ましい。TMR素子に用いられる磁性膜を成膜する際には、冷凍機52による冷凍伝熱体54の冷却温度は、-123~-223℃(150~50K)の範囲が好ましい。
The
冷凍伝熱体54は、冷凍機52の上に固定配置され略円柱状をなし、例えば純銅(Cu)等の熱伝導性の高い材料により形成されている。冷凍伝熱体54の上部は、真空容器10内に配置されている。
The refrigerating
冷凍伝熱体54は、ステージ56の下方にステージ56の中心軸Cにその中心が一致するように配置されている。冷凍伝熱体54の内部には、中心軸Cに沿って、第1冷却ガスを通流可能な第1冷却ガス供給路54aが形成され、ガス供給源(図示せず)から第1冷却ガス供給路54aに第1冷却ガスが供給される。第1冷却ガスとしては、高い熱伝導性を有するヘリウム(He)ガスを用いることが好ましい。
The refrigerating
ステージ56は、冷凍伝熱体54の上面との間に隙間G(例えば2mm以下)を有して配置されている。ステージ56は、例えば純銅(Cu)等の熱伝導性の高い材料により形成されている。隙間Gは、冷凍伝熱体54の内部に形成された第1冷却ガス供給路54aと連通している。したがって、隙間Gには、第1冷却ガス供給路54aから冷凍伝熱体54により冷却された極低温の第1冷却ガスが供給される。これにより、冷凍機52の冷熱が、冷凍伝熱体54および隙間Gに供給される第1冷却ガスを介してステージ56に伝熱され、ステージ56が極低温(例えば、-30℃以下)に冷却される。
The
ステージ56は、静電チャック56aを含む。静電チャック56aは、誘電体膜からなり、その中にチャック電極56bが埋設されている。チャック電極56bには、配線Lを介して所定の直流電圧が印加される。これにより、ウエハWを静電吸着力により吸着して固定することができる。
ステージ56は、静電チャック56aの下部に第1伝熱部56cを有し、第1伝熱部56cの下面には、冷凍伝熱体54の側に向かって突出する凸部56dが形成されている。図示の例では、凸部56dは、ステージ56の中心軸Cを取り囲む2つの円環状部から構成されている。凸部56dの高さは、例えば40~50mmとすることができる。凸部56dの幅は、例えば6~7mmとすることができる。なお、凸部56dの形状および数は特に限定されないが、冷凍伝熱体54との間の熱伝達効率を高めるという観点から、十分に熱交換可能な表面積となるように形状および数を設定することが好ましい。
The
冷凍伝熱体54は、本体の上面、すなわち、第1伝熱部56cと対向する面に、第2伝熱部54bを有している。第2伝熱部54bには凸部56dに対して隙間Gを有して嵌合する凹部54cが形成されている。図示の例では、凹部54cは、ステージ56の中心軸Cを取り囲む2つの円環状部から構成されている。凹部54cの高さは、凸部56dの高さと同じであってよく、例えば40~50mmとすることができる。凹部54cの幅は、例えば凸部56cの幅よりもわずかに広い幅とすることができ、例えば7~9mmであることが好ましい。なお、凹部54cの形状および数は、凸部56cの形状および数と対応するように定められる。
The refrigeration
第1伝熱部56cの凸部56dと第2伝熱部54bの凹部54cとは、隙間Gを介して嵌合して、くし歯部を構成する。このようにくし歯部を設けることにより、隙間Gが屈曲するので、ステージ56の第1伝熱部56cと冷凍伝熱体55の第2伝熱部54bとの間の第1冷却ガスによる熱伝達効率を高くすることができる。
The
凸部56dと凹部54cは、図2に示すように、それぞれ対応する波状をなす形状とすることができる。また、凸部56dおよび凹部54cの表面は、ブラスト等により凹凸加工が施されていることが好ましい。これらにより、熱伝達のための表面積を大きくして熱伝達効率をより高めることができる。
As shown in FIG. 2, the
なお、第1伝熱部56cに凹部が設けられ、第2伝熱部54bにその凹部に対応する凸部が設けられていてもよい。
Note that the first
ステージ56における静電チャック56aと第1伝熱部56cとは、一体的に成形されていてもよく、別体で成形され接合されていてもよい。また、冷凍伝熱体54の本体と第2伝熱部54bとは、一体的に形成されていてもよく、別体で成形され接合されていてもよい。
The
ステージ56には、上下に貫通する貫通孔56eが形成されている。貫通孔56eには、第2冷却ガス供給路57が接続されており、第2冷却ガス供給路57から貫通孔56eを介して伝熱用の第2冷却ガスがウエハWの裏面に供給される。第2冷却ガスとしては、第1冷却ガスと同様、高い熱伝導性を有するHeガスを用いることが好ましい。このようにウエハWの裏面、すなわちウエハWと静電チャック56aとの間に、第2冷却ガスを供給することにより、ステージ56の冷熱を第2冷却ガスを介して効率良くウエハWに伝達することができる。貫通孔56eは、1つでもよいが、冷凍伝熱体54の冷熱を特に効率よくウエハWに伝達するという観点から、複数であることが好ましい。
The
ウエハW裏面に供給する第2冷却ガスの流路を隙間Gに供給される第1冷却ガスの流路と分離することで、第1冷却ガスの供給にかかわらず、ウエハWの裏面に所望の圧力、流量で冷却ガスを供給することができる。同時に、裏面に供給されるガスの圧力、流量および供給タイミング等に制限されることなく、ウエハW隙間Gに連続的に高圧・極低温状態の冷却ガスを供給することができる。 By separating the flow path of the second cooling gas supplied to the back surface of the wafer W from the flow path of the first cooling gas supplied to the gap G, a desired cooling gas can be obtained on the back surface of the wafer W regardless of the supply of the first cooling gas. Cooling gas can be supplied with pressure and flow rate. At the same time, it is possible to continuously supply a high-pressure, cryogenic cooling gas to the gap G between the wafers W without being restricted by the pressure, flow rate, supply timing, and the like of the gas supplied to the rear surface.
ステージ支持部58は、冷凍伝熱体54の外側に配置され、ステージ56を回転可能に支持する。図示の例では、ステージ支持部58は、略円筒状をなす本体部58aと、本体部58aの下面において外側に延出するフランジ部58bとを有する。本体部58aは、隙間Gおよび冷凍伝熱体54の上部の外周面を覆うように配置されている。これにより、ステージ支持部58は、冷凍伝熱体54とステージ56の接続部である隙間Gを遮蔽する機能も有する。ステージ支持部58は、真空断熱構造を有していることが好ましい。本体部58aは、その軸方向中央部に縮径部58cを有している。本体部58aおよびフランジ部58bは、例えばステンレス等の金属により形成されている。
The
冷却ガス封入部60は、隙間Gから漏出した第1冷却ガスを封入する。冷却ガス封入部60は、隙間Gから漏出した第1冷却ガスが流入する空間Sと、空間Sをシールするシール部材(第1シール部材81および第2シール部材82)とを有する。空間Sは、冷凍伝熱体54の上部の周囲に設けられている。具体的には、空間Sは、ステージ支持部58の本体部58aと、冷凍伝熱体54の第2伝熱部54bおよび後述する上部断熱構造体71の上部との間に設けられている。第1シール部材81は、ステージ支持部58の下端部近傍と、後述する上部断熱構造体71との間に設けられている。第2シール部材82は、後述する上部断熱構造体71の上面と冷凍伝熱体54の第2伝熱部54bとの間に設けられている。
The cooling
冷却ガス封入部60は、隙間Gから漏出した第1冷却ガスを空間Sに封入し、シール部材81およびシール部材82により、第1冷却ガスが空間Sの下方やシール部材82の内側の冷凍伝熱体54の表面に排出されることを防止する。空間Sには、シール部材81を貫通してガス流路72が接続されている。ガス流路72は、空間Sから下方に延びている。冷却ガス封入部60の詳細については後述する。
The cooling
ステージ支持部58のフランジ部58bの下面には、断熱部材61を介してシール回転機構62が設けられている。断熱部材61は、フランジ部58bと同軸に形成された円環状をなし、フランジ部58bに対して固定されおり、アルミナ等のセラミックスにより形成されている。
A
シール回転機構62は、断熱部材61下方に設けられている。シール回転機構62は、回転部62aと、内側固定部62bと、外側固定部62cと、加熱手段62dとを有する。
The
回転部62aは、断熱部材61と同軸に下方に延在する略円筒形状を有しており、内側固定部62bおよび外側固定部62cに対して磁性流体により気密にシールされた状態で駆動装置68により回転される。回転部62aは、断熱部材61を介してステージ支持部58と接続されているので、ステージ支持部58から回転部62aへの冷熱の伝達が断熱部材61により遮断される。このため、シール回転機構62の磁性流体の温度が低下することにより、シール性能が低下したり、結露が生じたりすることを抑制することができる。
The rotating
内側固定部62bは、内径が冷凍伝熱体54の外径よりも大きく、外径が回転部62aの内径よりも小さい略円筒形状を有し、冷凍伝熱体54と回転部62aとの間に磁性流体を介して設けられている。
The inner fixed
外側固定部62cは、内径が回転部62aの外径よりも大きい略円筒形状を有し、回転部62aの外側に磁性流体を介して設けられている。
The outer fixed
加熱手段62dは、内側固定部62bの内部に埋め込まれており、シール回転機構62の全体を加熱する。これにより、磁性流体の温度が低下し、シール性能が低下したり、結露が生じたりすることを抑制できる。
The heating means 62 d is embedded inside the
このような構成により、シール回転機構62は、真空容器10に連通した領域を磁性流体により気密にシールして真空に保持した状態で、ステージ支持部58を回転させることができる。
With such a configuration, the
外側固定部62cの上面と真空容器10の下面との間には、ベローズ64が設けられている。ベローズ64は、上下方向に伸縮可能な金属製の蛇腹構造体である。ベローズ64は、冷凍伝熱体54、ステージ支持部58、および断熱部材60を囲み、真空容器10内の空間およびそれに連通する真空に保持された空間と、大気雰囲気の空間とを分離する。
A bellows 64 is provided between the upper surface of the outer fixing
シール回転機構62の下方にはスリップリング66が設けられている。スリップリング66は、金属リングを含む回転体66aと、ブラシを含む固定体66bとを有する。回転体66aは、シール回転機構62の回転部62aの下面に固定され、回転部62aと同軸に下方に延在する略円筒形状を有する。固定体66bは、内径が回転体66aの外径よりもわずかかに大きい略円筒形状を有する。
A
スリップリング66は、直流電源(図示せず)と電気的に接続されており、直流電源から供給される電圧を、固定体66bのブラシおよび回転体66aの金属リングを介して、配線Lに伝達する。これにより、配線Lにねじれ等を発生させることなく、直流電源からチャック電極に電圧を印加することができる。スリップリング66の回転体66aは、駆動機構68を介して回転されるようになっている。
The
駆動機構68は、ロータ68aと、ステータ68bとを有するダイレクトドライブモータである。ロータ68aは、スリップリング66の回転体66aと同軸に延在する略円筒形状を有し、回転体66aに対して固定されている。ステータ68bは、内径がロータ68aの外径よりも大きい略円筒形状を有する。駆動機構68を駆動させた際には、ロータ68aが回転し、ロータ68aの回転が、回転体66a、回転部62a、ステージ支持部58を介してステージ56に伝達され、ステージ56およびその上のウエハWが冷凍伝熱体54に対して回転する。図1では、便宜上、回転する部材を、ドットを付して示している。
The
なお、駆動機構68としてダイレクトドライブモータの例を示したが、駆動機構68を、ベルト等を介して駆動するものであってもよい。
Although an example of a direct drive motor is shown as the
冷凍機52のコールドヘッド部52aおよび冷凍伝熱体54のコールドヘッド部52との接続部(冷凍伝熱体54の下部)を覆うように、下部断熱構造体70が設けられている。下部断熱構造体70は、二重管構造の円筒状をなし、内部が真空にされた真空断熱構造(真空二重管構造)をなしている。下部断熱構造体70により、駆動機構68等の外部からの熱が、ステージ56およびウエハWの冷却に重要な冷凍機52のコールドヘッド部52aおよび冷凍伝熱体54のコールドヘッド部52との接続部(冷凍伝熱体54の下部)への入熱を抑制する。これにより、冷凍機52のコールドヘッド部52aおよび冷凍伝熱体54のその近傍部分の冷却性能の低下を抑制することができる。
A lower heat insulating structure 70 is provided so as to cover the
また、冷凍伝熱体54の第2伝熱部54b以外の本体部を覆うように、下部断熱構造体70の内側にオーバーラップして、内部が真空にされた真空二重管構造の円筒状をなす上部断熱構造体71が設けられている。上部断熱構造体71により、磁性流体シールや空間Sへ漏出した第1冷却ガス等の外部からの熱が冷凍伝熱体54へ入熱することによる冷却性能の低下を抑制することができる。冷凍伝熱体54の下部において下部断熱構造体70および上部断熱構造体71をオーバーラップさせることにより、冷凍伝熱体54の断熱されない部分をなくすことができ、かつ、コールドヘッド部52aおよびその近傍の断熱を強化することができる。
In addition, it overlaps the inner side of the lower heat insulating structure 70 so as to cover the body portion of the refrigerating
また、下部断熱構造体70および上部断熱構造体71により、冷凍機52および冷凍伝熱体54の冷熱が外部へ伝達することを抑制することもできる。
Further, the lower heat insulating structure 70 and the upper
ステージ装置50は、冷凍伝熱体54、隙間G等の温度を検出するための温度センサを有していてもよい。温度センサとしては、例えばシリコンダイオード温度センサ、白金抵抗温度センサ等の低温用温度センサを用いることができる。
The
[冷却ガス封入部]
次に、ステージ装置50の冷却ガス封入部60について詳細に説明する。
上述したように、ステージ装置50では、極低温の冷凍機52の冷熱を、冷凍伝熱体54を介してステージ56に伝熱し、ステージ56上のウエハWを、例えば-30℃以下の極低温に冷却する。したがって、冷凍機52および冷凍伝熱体54へ外部から入熱があると冷却性能が低下してしまう。このため、冷凍機52および冷凍伝熱体54への外部からの入熱を極力抑制する必要がある。
[Cooling gas enclosure]
Next, the cooling
As described above, in the
しかし、ステージ56を冷却する際に隙間Gに供給された第1冷却ガスが隙間Gから漏出して拡散すると、磁性流体シールや駆動機構68等で加熱された第1冷却ガスから冷凍機52や冷凍伝熱体54へ熱が供給され、冷却性能が低下する。また、冷凍伝熱体54により冷却された第1冷却ガスを介してステージ56を冷却するが、第1冷却ガスが隙間Gから漏出し続けると冷却効率が悪い。
However, if the first cooling gas supplied to the gap G when cooling the
そこで、隙間Gから漏出した第1冷却ガスを封入する冷却ガス封入部60を設ける。冷却ガス封入部60は、隙間Gから漏出した第1冷却ガスが流入する空間Sと、空間Sをシールするシール部材(第1シール部材81および第2シール部材82)とを有する。空間Sは、冷凍伝熱体54の上部の周囲に設けられている。具体的には、空間Sは、ステージ支持部58の本体部58aと、冷凍伝熱体54のステージ56との接続部である第2伝熱部54bとの間、およびステージ支持部58の本体部58aと、上部断熱構造体71の上部との間に設けられている。第1シール部材81は、空間Sの下端を規定する。具体的には、第1シール部材81は、ステージ支持部58の本体部58aにおける縮径部58cの下端部近傍と、上部断熱構造体71との間に設けられ、空間Sの下方への第1冷却ガスの拡散を防止している。第2シール部材82は、上部断熱構造体71の上部と冷凍伝熱体54との間に設けられ、上部断熱構造体71と冷凍伝熱体54との間への第1冷却ガスの侵入を防止している。
Therefore, a cooling
このように、隙間Gから漏出した第1冷却ガスが空間Sに封入されることにより、隙間Gから漏出して拡散した第1ガス冷却ガスから冷凍機52や冷凍伝熱体54へ入熱されることによる冷却性能の低下を抑制することができる。また、第1冷却ガスが空間Sに封入されると、第1冷却ガスが冷凍伝熱体54との間で十分に熱交換され、冷却効率を高めることができる。また、第1冷却ガスを封入することにより、第1冷却ガス、例えばHeガスの節約にもなる。
Since the first cooling gas leaked from the gap G is enclosed in the space S in this manner, heat is input to the
第1シール部材81としては、例えば図3に示すようなものを用いることができる。図3では、第1シール部材81は、フランジシールとして構成される。具体的には、第1シール部材81は、真空二重管構造を有する上部断熱構造体71の外管と一体に形成された本体部811と、本体部811と内側固定部62bとの間に介在された樹脂シール812と、樹脂シール812を介して本体部811と内側固定部62bとを締結する締結ネジ813とを有する。これにより、上部断熱構造体71とシール回転機構62との間および上部断熱構造体71と下部断熱構造体70との間の空間への第1冷却ガスの流出を防止することができる。
As the first sealing
また、第2シール部材82としては、例えば図4に示すようなものを用いることができる。図4では、第2シール部材82は、ガスシールであるオムニシールとして構成される。具体的には、第2シール部材82は、第1シール821および第2シール822と、これらを挟持する金属部823,824および825とを有する。第1シール821は、内側の冷凍伝熱体54との間の流路をシールし、第2シール822は外側のステージ支持部58側の流路をシールする。なお、第1シール部材81も同様なオムニールで構成してもよい。
As the second sealing
第1シール部材81を貫通して空間Sに接続されたガス流路72は、第1冷却ガスが第1シール部材81および第2シール部材82から漏れ出て空間Sの下方やシール部材82の内側の冷凍伝熱体54の表面に排出されることを抑制するために、空間Sから第1冷却ガスを排出するエバックラインとして機能する。
The
空間Sを第1シール部材81および第2シール部材82でシールしたとしても、空間Sからの第1冷却ガスの漏出を完全に阻止することは困難であり、いずれは空間Sから漏出して冷凍機52や冷凍伝熱体54へ熱を供給するおそれがある。このため、ガス流路72を介して空間S内の第1冷却ガスを排出するようにして、冷凍機52や冷凍伝熱体54の周囲の空間へ第1冷却ガスが漏出することを抑制する。
Even if the space S is sealed with the first sealing
また、ガス流路72を介して空間S内の第1冷却ガスを排出することにより、第1冷却ガスがシール回転機構62へ侵入することを抑制して、磁性流体の温度の低下によりシール性能が低下することを防止することもできる。
In addition, by discharging the first cooling gas in the space S through the
なお、ガス流路72から、アルゴン(Ar)ガスやネオン(Ne)ガスのような第1冷却ガスよりも熱伝導性の低い第3冷却ガスを空間Sに流入させ、第1冷却ガスに対するカウンターフローとしてとして機能させてもよい。これにより、第1冷却ガスによる熱伝導を抑制することができる。また、第3の冷却ガスにより結露を防止することもできる。カウンターフローとしての機能を高めるという観点から、第3冷却ガスの供給圧力は、第1冷却ガスの供給圧力と略同一、または、わずかに高い圧力であることが好ましい。
A third cooling gas having a lower thermal conductivity than the first cooling gas, such as argon (Ar) gas or neon (Ne) gas, is caused to flow into the space S from the
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図5は、第2の実施形態のステージ装置を備えた処理装置の一例を示す概略断面図である。
<Second embodiment>
Next, a second embodiment will be described.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing an example of a processing apparatus provided with the stage device of the second embodiment.
処理装置1´は、第1の実施形態のステージ装置50に代えて、ステージ装置50´を有する。ステージ装置50´は、ウエハWと静電チャック56aとの間の伝熱ガスとして、隙間Gに供給される第1冷却ガスを用いる点、および空間Sに封入される第1冷却ガスを排出するバルブを設けた点がステージ装置50とは異なる。ステージ装置50´の他の構成は第1の実施形態のステージ装置と同様であるから、同じ符号を付して説明を省略する。
The processing apparatus 1' has a stage device 50' instead of the
テージ装置50´では、ステージ56に隙間Gに連通した貫通孔56fが設けられている。これにより、第1冷却ガス供給路54aから隙間Gに供給される第1冷却ガスの一部が、貫通孔56fを介して、静電チャック56aとウエハWとの間に伝熱ガスとして供給される。貫通孔56fは、1つでもよいが、冷凍伝熱体54の冷熱を特に効率よくウエハWに伝達するという観点から、複数であることが好ましい。このように、ウエハWの裏面に供給される冷却ガスとして隙間Gに供給される第1冷却ガスを用いることにより、冷却ガス供給路を少なくすることができる。
In the stage device 50', the
また、ステージ装置50´は、空間Sから真空容器10内に第1冷却ガスを排出するためのバルブ84を有する。本実施形態では、第1冷却ガス供給路54aから隙間Gに供給される第1冷却ガスの一部をウエハW裏面に供給する構成であるため、処理後、静電チャック56aによるウエハWの吸着を解除する際に、空間Sの第1冷却ガスを迅速に排出する必要がある。このため、リリーフバルブ84を用いる。
Further, the
図6はステージ装置50´のバルブ84を設けた部分を示す断面図、図7は図6のステージ装置50´をA方向から見た図である。図6に示すように、バルブ84は、ステージ支持部58の水平部に形成された孔581に対応する部分に取り付けられている。リリーフバルブ84は、バルブ本体部841と、バルブシャフト842と、シャフト挿通パイプ843と、バルブシール部844と、バルブ本体部シール部材845と、プレート846と、板バネ847とを有している。
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a portion of the stage device 50' where the
バルブ本体部841は、ステージ支持部58の水平部の下面の孔581の周囲に取り付けられ、例えばステンレス鋼からなる。バルブ本体部841には、孔581に連通する垂直孔841aおよび垂直孔841aに繋がる水平孔841bを有している。
The
シャフト挿通パイプ843は、テフロン(登録商標)等の樹脂からなり、垂直孔841a内に設けられ、バルブ本体部841に取り付けられている。シャフト挿通パイプ843の側面には、バルブ本体部841の水平孔841bに連通する孔843aを有している。
The
バルブシール部844は、PTFE等の樹脂からなり、シャフト挿通パイプ843の上端に設けられ、弁座として機能する。
The
バルブシャフト842は、シャフト挿通パイプ843内に挿通され、上端にシャフトヘッド842aを有している。また、バルブシャフト842の下端には、例えばステンレス鋼製のプレート845が取り付けられている。バルブシャフト842はバルブ本体部841に対して相対的に上下動されることにより、シャフトヘッド842aが、バルブシール部844に対して接離され、バルブ84が開閉されるようになっている。プレート846は、バルブ開閉用のハンドルの機能を有する。
The
バルブ本体部シール部材845は、例えばカーボンシートからなり、バルブ本体部841をシールする。
The valve
板バネ847は、図7に示すように、ステージ支持部58の水平部と、プレート846の間に板バネ押さえ848を介して取り付けられており、バルブシャフト842を下方に付勢する。これにより、リリーフバルブ84はノーマルクローズとなる。板バネ847は、極低温でもばね性を有する材料、例えばインコネルのようなニッケル基合金で形成されている。また、板バネ847は、バルブシャフト842の回転防止機能も有する。すなわち、例えば、バルブ開閉時にバルブシャフト842を所定向きにしてブラケット等に装着する必要があるときは、バルブシャフト842を回転させないようにする必要がある。ただし、バルブシャフト842が回転してもかまわない場合は、板バネ847の代わりにコイルバネ等の他のバネ部材を用いてもよい。
As shown in FIG. 7, the
図8はリリーフバルブ84が閉成した状態を示す断面図であり、図9はリリーフバルブ84が開成した状態を示す断面図である。リリーフバルブ84が開成した状態では、空間Sに存在する第1冷却ガスが、シャフト挿通パイプ843から、孔843a、水平孔841bを通って空間Sからその外部の真空容器10内に流出される。
8 is a cross-sectional view showing a state in which the
バルブシャフト842の相対的な昇降は、ステージ装置50´全体の昇降を行う昇降機構74を利用して行うことができる。すなわち、昇降機構74により、ステージ装置50´を上昇させた際に、リリーフバルブ84が板バネ847により閉成した状態となり、ステージ装置50´を下降させた際に、バルブシャフト842が所定位置に規制され、バルブシャフト842が相対的に上昇してリリーフバルブ84を開成した状態とすることができる。
The relative elevation of the
なお、リリーフバルブ84は、板バネ等のバネ部材により、バルブシャフト842を反対側に付勢してノーマルオープンとし、昇降機構74を利用して閉じるようにしてもよい。また、リリーフバルブ84は、本実施形態の隙間Gに供給される第1冷却ガスの一部をウエハW裏面に供給する場合に限らず、空間Sから第1冷却ガスを排出する必要があれば、設けることができる。
The
<処理装置の動作およびステージ装置の作用・効果>
処理装置1においては、真空容器10内を真空状態とし、ステージ装置50の冷凍機52を作動させる。また、第1冷却ガスを、第1冷却ガス流路54aを介して隙間Gに供給する。
<Operation of processing device and action/effect of stage device>
In the
そして、昇降機構74によりステージ装置50を、ステージ56が搬送位置になるように移動(下降)させ、真空搬送室から搬送装置(いずれも図示せず)により、ウエハWを真空容器10内に搬送し、ステージ56上に載置する。次いで、チャック電極56bに直流電圧を印加し、静電チャック56aによりウエハWを静電吸着する。
Then, the
その後、昇降機構74によりステージ装置50を、ステージ56が処理位置になるように移動(上昇)させるとともに、真空容器10内を処理圧力である超高真空(例えば10-5Pa以下)に調整する。そして、駆動機構68を駆動させ、ロータ68aの回転を、回転体66a、回転部62a、ステージ支持部58を介してステージ56に伝達させ、ステージ56およびその上のウエハWを冷凍伝熱体54に対して回転させる。
Thereafter, the
このとき、ステージ装置50においては、ステージ56が、固定して設けられた冷凍伝熱体54に対して分離しているため、ステージ56を、ステージ支持部58を介して駆動機構68により回転させることができる。また極低温に保持された冷凍機52から冷凍伝熱体54に伝熱された冷熱は、2mm以下の狭い隙間Gに供給された第1冷却ガスを介してステージ56に伝熱される。そして、ウエハWの裏面に第2冷却ガスを供給しつつ静電チャック56aによりウエハWを吸着することにより、ステージ56の冷熱によりウエハWを効率良く冷却することができる。このため、ウエハWを、例えば-30℃以下の極低温に保持しつつ、ステージ56とともにウエハWを回転させることができる。
At this time, in the
このとき、ステージ56の第1伝熱部56cと冷凍伝熱体54の第2伝熱部54bとの間がくし歯部となっており、隙間Gが屈曲しているので、冷凍伝熱体54からステージ56への冷熱伝達効率が高い。
At this time, a comb tooth portion is formed between the first
このようにウエハWを回転させた状態で、真空容器10内にスパッタガスを導入しつつ、プラズマ発生用電源(図示せず)からターゲット30に電圧を印加する。これにより、スパッタガスのプラズマが生成され、プラズマ中のイオンによってターゲット30がスパッタリングされる。スパッタリングされたターゲット材料の原子または分子は、ステージ装置50に極低温状態で保持されたウエハWの表面に堆積し、所望の膜、例えば、高い磁気抵抗比を有するTMR素子用の磁性膜を成膜することができる。
With the wafer W rotated in this manner, a voltage is applied to the
特許文献1のように、冷却装置と成膜装置を別個に設ける場合は、冷却性能を高く維持することは困難であり、また、装置の台数が多くなってしまう。一方、特許文献2では、成膜容器内で冷凍機により冷却される冷却ヘッドを用いて基板を極低温に冷却できるが、ステージが固定されているため、均一な成膜が困難である。
When a cooling device and a film forming device are provided separately as in
これに対して、第1の実施形態および第2の実施形態では、極低温に保持される冷凍機52の冷熱を伝熱する冷凍伝熱体54とステージ56とを隙間Gを介して分離して設け、隙間Gに伝熱用の冷却ガスを供給するとともに、ステージ支持部58を介してステージを回転可能な構成とする。これにより、ウエハWに対する高い冷却性能と、成膜の均一性を両立させることができる。
On the other hand, in the first embodiment and the second embodiment, the
また、例えば、TMR素子用の磁性膜を成膜する際には、ウエハWは100~400℃の高温状態でステージ56に搬送されることがある。そして、このような高温状態のウエハWを50~150K(-223~-123℃)、例えば100K(-173℃)という極低温に冷却する必要がある。したがって、冷凍機52の冷却性能を高く維持して所望の冷却温度に到達させる必要がある。
Further, for example, when forming a magnetic film for a TMR element, the wafer W may be transported to the
しかし、ステージ56を冷却する際に隙間Gに供給された第1冷却ガスが隙間Gから漏出して拡散すると、磁性流体シールや駆動機構68等で加熱された第1冷却ガスから冷凍機52や冷凍伝熱体54へ熱が供給され、冷却性能が低下する。また、冷凍伝熱体54により冷却された第1冷却ガスを介してステージ56を冷却するが、第1冷却ガスが隙間Gから漏出し続けると冷却効率が悪い。
However, if the first cooling gas supplied to the gap G when cooling the
そこで、第1の実施形態および第2の実施形態では、隙間Gから漏出した第1冷却ガスを封入する冷却ガス封入部60を設ける。冷却ガス封入部60は、第1冷却ガスが流入する空間Sと、空間Sをシールするシール部材(第1シール部材81および第2シール部材82)とを有する。これにより、隙間Gから漏出して拡散した第1ガス冷却ガスから冷凍機52や冷凍伝熱体54へ入熱されることによる冷却性能の低下を抑制することができる。また、第1冷却ガスが空間Sに封入されると、第1冷却ガスが冷凍伝熱体54との間で十分に熱交換され、冷却効率を高めることができる。また、第1冷却ガスを封入することにより、第1冷却ガス、例えばHeガスの節約にもなる。したがって、低ランニングコストで高スループットの極低温成膜を実現することができる。
Therefore, in the first embodiment and the second embodiment, the cooling
また、第1の実施形態では、ウエハW裏面に隙間Gに供給される第1冷却ガスとは別個の第2冷却ガスを、第1冷却ガス供給路と異なる供給路を介して供給することで、第1冷却ガスの供給にかかわらず、ウエハWの裏面に所望の圧力、流量で冷却ガスを供給することができる。同時に、裏面に供給されるガスの圧力、流量および供給タイミング等に制限されることなく、ウエハW隙間Gに連続的に高圧・極低温状態の冷却ガスを供給することができる。 Further, in the first embodiment, the second cooling gas separate from the first cooling gas supplied to the gap G is supplied to the rear surface of the wafer W through a supply path different from the first cooling gas supply path. , the cooling gas can be supplied to the rear surface of the wafer W at a desired pressure and flow rate regardless of the supply of the first cooling gas. At the same time, it is possible to continuously supply a high-pressure, cryogenic cooling gas to the gap G between the wafers W without being restricted by the pressure, flow rate, supply timing, and the like of the gas supplied to the rear surface.
一方、第2の実施形態では、ウエハW裏面に供給する冷却ガスとして、隙間Gに供給された第1冷却ガスの一部を用いることにより、冷却ガス供給路を少なくして装置を簡略化することができる。 On the other hand, in the second embodiment, part of the first cooling gas supplied to the gap G is used as the cooling gas supplied to the rear surface of the wafer W, thereby reducing the number of cooling gas supply paths and simplifying the apparatus. be able to.
隙間Gに供給される第1冷却ガスの一部をウエハWの裏面に供給する場合には、ウエハWを搬出する際に、空間S内の第1冷却ガスを排出する必要がある。すなわち、処理終了後には、静電チャック56aによるウエハWの吸着を解除する必要があるが、その際に空間S内に第1冷却ガスが存在していると、ガス圧によりウエハWがずれてしまうため、空間S内の第1冷却ガスが排出された後にウエハWの吸着を解除する必要がある。
If part of the first cooling gas supplied to the gap G is supplied to the rear surface of the wafer W, the first cooling gas in the space S must be discharged when the wafer W is unloaded. That is, after the processing is finished, it is necessary to release the chucking of the wafer W by the
しかし、第1冷却ガスを空間Sに封入して安定した冷却を行うには空間Sの容積をある程度大きくする必要があるため、空間S内から第1冷却ガスを排出するには時間がかかってしまい、ウエハWごとにこのような操作を行うとスループットが低下する。 However, in order to enclose the first cooling gas in the space S and perform stable cooling, it is necessary to increase the volume of the space S to some extent. Therefore, it takes time to discharge the first cooling gas from the space S. Therefore, if such an operation is performed for each wafer W, the throughput is lowered.
このため、第2の実施形態では、空間Sから第1冷却ガスを真空容器10内に排出するためのリリーフバルブ84を設ける。これにより、空間Sの排気を迅速に行うことができる。
Therefore, in the second embodiment, a
また、リリーフバルブ84の操作は、ステージ装置50´の昇降で以下のように行うことができ、リリーフバルブ84の構造をシンプルなものとすることができる。すなわち、リリーフバルブ84のバルブシャフト842は板バネにより下方に付勢されノーマルクローズ状態であり、ステージ装置50´を上昇させてウエハWの処理を行う際にはリリーフバルブ84は図8のように閉じている。処理終了後、ウエハW搬送のためにステージ装置50´を下降させると、バルブシャフト842が所定位置に規制され、図9のようにバルブシャフト842が相対的に上昇してリリーフバルブ84を開放した状態とすることができる。
Further, the operation of the
さらに、冷凍機52および冷凍伝熱体54の下部を覆うように、真空二重管構造を有する円筒状の下部断熱構造体70および上部断熱構造体71を設けたので、冷凍機52のコールドヘッド部52aおよび冷凍伝熱体54への入熱をより効果的に抑制することができる。
Furthermore, since the cylindrical lower heat insulating structure 70 and the upper
さらにまた、ステージ56に直接接触し、磁性流体シール等の発熱部からの入熱が存在するステージ支持部材58も真空断熱構造としたので、磁性体シール部等の発熱部からステージ支持部材58を介したステージ56への入熱を抑制することができ、冷却性能の低下を一層抑制することができる。
Furthermore, since the
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
<Other applications>
Although the embodiments have been described above, the embodiments disclosed this time should be considered as examples and not restrictive in all respects. The above-described embodiments may be omitted, substituted, or modified in various ways without departing from the scope and spirit of the appended claims.
例えば、上記実施形態のシール部材81および82の構造は例示に過ぎず、他の種々の構成のシール部材を適用することもできる。また、バルブ84の構造やバルブ84の取り付け位置も上記実施形態に限定されるものではない。
For example, the structures of the
また、上記実施形態ではTMR素子に用いられる磁性膜のスパッタ成膜に適用する場合を例にとって説明したが、極低温で均一処理が必要な処理であればこれに限るものではない。さらに、被処理基板として半導体ウエハを例示したが、これに限らず、種々の基板を用いることができる。 Further, in the above-described embodiment, the case of application to the sputter deposition of the magnetic film used for the TMR element has been described as an example, but the present invention is not limited to this as long as it requires uniform processing at an extremely low temperature. Furthermore, although the semiconductor wafer is exemplified as the substrate to be processed, it is not limited to this, and various substrates can be used.
1;成膜装置
10;真空容器
30;ターゲット
50;ステージ装置
52;冷凍機
52a;コールドヘッド部
54;冷凍伝熱体
54a;第1冷却ガス供給路
54b;第2伝熱部
56;ステージ
56c:第1伝熱部
56e,56f;
58;ステージ支持部
58a;本体部
58c;縮径部
60;ガス封入部
62;シール回転機構
64;ベローズ
68;駆動機構
70;下部断熱構造体
71;上部断熱構造体
72;ガス流路
81;第1シール部材
82;第2シール部材
84;バルブ
G;隙間
S;空間
W;ウエハ(被処理基板)
1;
58;
Claims (16)
極低温に保持されるコールドヘッド部を有する冷凍機と、
前記コールドヘッド部に接触した状態で固定配置され、前記ステージの裏面側に前記ステージと隙間を介して設けられた冷凍伝熱体と、
前記冷凍伝熱体の冷熱を前記ステージに伝熱するための第1冷却ガスを前記隙間に供給する第1冷却ガス供給部と、
前記隙間から漏出した前記第1冷却ガスを封入する冷却ガス封入部と、
駆動機構により回転され、前記ステージを回転可能に支持するステージ支持部と、
駆動機構により回転され、前記ステージを回転可能に支持するとともに、前記冷凍伝熱体の上部を覆う円筒状をなすステージ支持部と、
を備え、
前記冷却ガス封入部は、前記隙間から漏出した前記第1冷却ガスが流入する空間と、前記空間をシールするシール部材とを有し、
前記冷凍伝熱体は、本体部と、前記ステージとの接続部とを有し、前記本体部の周囲に真空断熱構造をなす上部断熱構造体が設けられており、
前記空間は、前記ステージ支持部と前記冷凍伝熱体の前記接続部との間、および前記ステージ支持部と前記上部断熱構造体との間に設けられ、
前記シール部材は、前記ステージ支持部と前記上部断熱構造体との間に設けられ、前記空間の下端を規定する第1シール部材と、前記上部断熱構造体の上部と前記冷凍伝熱体との間に設けられた第2シール部材とを有する、ステージ装置。 a stage for holding the substrate to be processed within the vacuum chamber;
a refrigerator having a cold head maintained at a cryogenic temperature;
a refrigerating heat transfer body fixedly arranged in contact with the cold head portion and provided on the back side of the stage with a gap from the stage;
a first cooling gas supply unit that supplies a first cooling gas to the gap for transferring cold heat of the refrigeration heat transfer body to the stage;
a cooling gas enclosing portion enclosing the first cooling gas leaked from the gap;
a stage support section that is rotated by a drive mechanism and rotatably supports the stage;
a cylindrical stage support portion that is rotated by a drive mechanism, rotatably supports the stage, and covers the upper portion of the refrigeration heat transfer body;
with
The cooling gas enclosure has a space into which the first cooling gas leaking from the gap flows, and a sealing member that seals the space,
The refrigerating heat transfer body has a body portion and a connection portion with the stage, and is provided with an upper heat insulation structure forming a vacuum heat insulation structure around the body portion,
the space is provided between the stage support portion and the connection portion of the refrigeration heat transfer body and between the stage support portion and the upper heat insulating structure;
The sealing member is provided between the stage support portion and the upper heat insulating structure, and is provided between a first sealing member that defines the lower end of the space and between an upper portion of the upper heat insulating structure and the refrigerating heat transfer body. and a second sealing member provided therebetween .
前記真空容器内で被処理基板を回転可能に保持するための、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のステージ装置と、
前記真空容器内で被処理基板に処理を施す処理機構と、
を有する処理装置。 a vacuum vessel;
a stage device according to any one of claims 1 to 13 for rotatably holding a substrate to be processed within the vacuum vessel;
a processing mechanism for processing a substrate to be processed within the vacuum vessel;
A processing device having
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