以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよい。
図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠と、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2とを有する。
ガラス扉枠の下部表面には打球供給皿3を形成する上皿がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿4、および遊技媒体としての遊技球を打球として打球発射装置から発射するときに操作する打球操作ハンドル5が設けられている。打球操作ハンドル5は、操作ノブともいう。ガラス扉枠2の奥手には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成された遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技領域7には、多数の遊技釘が植設されている。図1の遊技領域7には、遊技釘のうち一部の遊技釘が示されている。打球発射装置は、発射モータにより駆動されるものであり、打球操作ハンドル5の回動操作位置に応じて、遊技球を打出す力(発射強度)が調整される。これにより、遊技者は、遊技領域7において希望する場所を狙って遊技球を発射することが可能である。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て演出表示装置9よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置9よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域7の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域7の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域7内における演出表示装置9の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル5の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域7に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域7のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口13が設けられている。第1始動入賞口13は、演出表示装置9の下方に配置されている。第1始動入賞口13には、進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、内部に第1始動入賞口スイッチ13aが設けられている。
遊技領域7のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、ゲート32、可変入賞球装置15、および、V判定入賞装置87が設けられている。V判定入賞装置87は、V入賞装置ともいう。可変入賞球装置15は、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する。また、それぞれに進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、ゲート32の内部にはゲートスイッチ32aが、第2始動入賞口14の内部には第2始動入賞口スイッチ14aが、V判定入賞装置87の内部にはV入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15aおよびV判定排出スイッチ15bが、それぞれ設けられている。以下では、第1始動入賞口13に遊技球が入賞(進入)することを第1始動入賞、第2始動入賞口14に遊技球が入賞(進入)することを第2始動入賞とも称する。
第1始動入賞口13は、変動表示手段(可変表示手段)としての第1特別図柄の変動表示(可変表示)を開始するための始動入賞装置として、遊技球(始動入賞球)が進入(入賞)可能な入賞口構造物である。第2始動入賞口14は、変動表示手段(可変表示手段)としての第2特別図柄の変動表示(可変表示)を開始するための始動入賞装置として、遊技球(始動入賞球)が進入(入賞)可能な入賞口構造物である。
ゲート32は、遊技球が進入(通過)可能なゲート構造物である。遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄が変動表示する。普通図柄については後述する。左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口13に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口13に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口14、およびゲート32に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口14、およびゲート32に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が第1始動入賞口13に進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球がゲート32、および、第2始動入賞口14に進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
V判定入賞装置87は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。小当りとは、所定の価値付与として、V判定入賞装置87の作動口が開放する当りである。
V判定入賞装置87は、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能である。V判定入賞装置87は、上部に、前後方向に遊技球が通過可能な幅が設けられ、右から左に向かって傾斜し左右方向に延在した通路の両側(手前側と奥側)に壁部が設けられ、その通路に沿って遊技球が誘導される誘導路が形成されている。導路の中央部には、小当りとなったときに所定期間(たとえば、0.1秒間×10回の開放期間+1秒間の閉鎖期間(インターバル期間)×9回+終了期間1秒間)に亘り開放と閉鎖とが繰り返されることにより、開放されている所定期間内に合計約10個数以上の遊技球が入賞可能な開口部としての作動口が形成されている。V判定入賞装置87における遊技球の通路には、誘導される遊技球を減速させるための減速手段としての突起が壁部の両側に交互に複数突出する態様で設けられることにより、右打ち時において、V判定入賞装置87上部の作動口上の通路に遊技球がゆっくりと流れるような構造(減速構造)が形成されている。
小当り遊技状態においては、V判定入賞装置87内への10個の遊技球の進入が検出されるまで、または、所定期間が経過するまでの比較的長期間に亘り、V判定入賞装置87の開放制御が実行される。V判定入賞装置87において、誘導路における作動口が形成されていない部分は、固定部873とよばれる固定された通路をなす。作動口を開閉可能な位置には、作動口上を前後方向に進退移動可能な可動部872が設けられている。
可動部872は、ソレノイド22により駆動され、作動口を開閉するための進退動作が可能である。可動部872の状態により作動口が閉鎖された状態においては、遊技球が可動部872および固定部873の上面を誘導路として通過可能となり、当該誘導路上を右端から左端に誘導されて左端から落下する。可動部872の動作状態により作動口が開放された状態においては、誘導路において作動口が開口するので、誘導路に誘導される遊技球が作動口からV判定入賞装置87の内部に落下可能となる。V判定入賞装置87の作動口は、大当り可変入賞球装置20の大入賞口とは別個に設けられ、第2大入賞口としてのV大入賞口にもなる。また、V判定入賞装置87は、V入賞装置あるいはVアタッカーともいう。
作動口から遊技球が進入可能なV判定入賞装置87の内部においては、遊技球が入賞可能な入賞領域として、特定領域となるV入賞領域870がV判定入賞装置87の底部における左右方向の中央部に設けられ、さらに、作動口から進入した遊技球のすべてを傾斜した経路によりV入賞領域870上に誘導する傾斜路871が設けられている。V入賞領域870は、遊技球が進入可能なV入賞部を有し、V入賞部から進入した遊技球を下方へ誘導可能である。
V入賞領域870の入賞部となるV入賞部の最上端には、V入賞領域870を開放状態と閉鎖状態とのいずれかの状態に切替え可能な板状態の開閉部材(図示省略)が設けられている。開閉部材は、ソレノイド24により駆動され、V入賞部を開閉するための進退動作が可能である。開閉部材の状態によりV入賞部が開放された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球がV入賞領域870内に落下可能な状態となる。一方、開閉部材の状態によりV入賞部が閉鎖された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球が開閉部材上を通過して、V入賞領域870の下流側近傍に開口する態様で設けられ、遊技球を下方へ誘導可能な入賞球領域の内部に落下可能な状態となる。
具体的に、V判定入賞装置87のV入賞領域870は、基本的に開放状態とされており、V判定入賞装置87の作動口が開放される小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞領域870に進入して入賞すると、その遊技球がV入賞領域870に設けられたV入賞スイッチ15aにより検出される。小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞スイッチ15aにより検出されると、開閉部材が閉鎖状態に制御され、以降にV入賞領域870上に誘導された遊技球は、入賞球領域に進入することになる。入賞球領域に進入した遊技球は、入賞球領域に設けられたV判定入賞スイッチ15bにより検出される。これにより、小当り遊技状態において作動口からV判定入賞装置87の内部に進入した遊技球は、1個の遊技球がV入賞スイッチ15aにより検出され、その後の遊技球がV判定入賞スイッチ15bにより検出される。
小当り遊技状態において作動口が開放されたV判定入賞装置87は、V入賞スイッチ15aおよびV判定入賞スイッチ15bにより検出された球の合計個数が10個に達すると、作動口が閉鎖され、遊技球が進入不可能な状態とされる。V入賞領域870と入賞球領域とは、下方において合流する構成とされており、その合流された排出通路を通り、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球は、遊技盤6の内部に配置された所定の排出路に排出される。排出通路には、排出される遊技球を検出可能なV判定排出スイッチが設けられ、当該スイッチにより排出されるすべての遊技球が検出される。小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときに、遊技球がV入賞領域870に入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御される。
パチンコ遊技機1において、小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放される期間中には、特殊な操作を要することなく平均的に合計10個程度の遊技球がV判定入賞装置87内に進入可能なように構造設計および制御設計がされている。さらに、V判定入賞装置87内に遊技球が進入すると、遊技球が必ず(100%)V入賞領域870に進入するように構造設計がされている。また、パチンコ遊技機1では、小当りが発生したときに、遊技者が容易に遊技球をV判定入賞装置87に打込むことができるように、右打ちを指示する右打ち促進報知が実行される。したがって、小当りが発生したときには、V判定入賞装置87における作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しない場合、および、遊技者が左打ちをする場合を除き、右打ちをすれば、必ず(100%)遊技球がV入賞領域870に進入して大当りが発生することになる。
なお、この実施の形態では、V判定入賞装置87に遊技球の減速構造を設けた例を示した。しかし、このような減速構造を設けず、V判定入賞装置87における遊技球の誘導路のうちの一部に遊技球を落下させることが可能となる作動口を設け、小当り遊技状態の期間中に10個程度の遊技球をV入賞領域870に進入させるために、作動口を10回開放させる構成を用いてもよい。
V判定入賞装置87の前面側の一部には、「V」という文字形状で構成されたLEDよりなる発光体であるVランプ875が設けられている。Vランプ875は、小当り遊技状態において遊技球がV入賞領域870に入賞したときに基本的に白色で発光される。Vランプ875は、たとえば、基本的に白色で発光可能であるが、保留連を報知するときのように、遊技状況に応じた演出により、青色、赤色、および、虹色に発光色が変化可能である。なお、Vランプ875は、遊技者により視認可能な位置であれば、V判定入賞装置87において、前面部に設けられてもよく、内部に設けられてもよい。また、Vランプ875は、V判定入賞装置87とは異なる位置(たとえば、V判定入賞装置87の近傍位置等)に設けられてもよい。
可変入賞球装置15は、第2始動入賞口14を遊技球が進入可能な遊技者にとって有利な状態(開状態)と、第2始動入賞口14を遊技球が進入不可能な遊技者にとって不利な状態(閉状態)とに変化する可変入賞球装置としての役物であり、入口部分にチューリップ状の開成翼片(左右一対形状)を備え、開成翼片の上方に、開成翼片が閉鎖状態での遊技球の進入を制限するストッパ部材が設けられている。この開成翼片は、ソレノイド16により駆動される。可変入賞球装置15は、普通図柄の表示結果が当りになると一定期間(たとえば、1秒間)開成することによって、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
右遊技領域では、可変入賞球装置15およびV判定入賞装置87に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、これら可変入賞球装置15およびV判定入賞装置87に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、左遊技領域に打分けられた遊技球が可変入賞球装置15、および、V判定入賞装置87のいずれかに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する変動表示手段として、第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。第1特別図柄と第2特別図柄は、いずれも特別図柄に含まれる。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字や文字その他の記号を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されている。演出表示装置9の表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期して、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられている。このような表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄(飾り図柄とも呼ばれる)を変動表示する図柄表示領域(図柄表示エリア)が形成される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行し、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行すれば、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを総称して、特別図柄ということがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを総称して、特別図柄表示器(変動表示部)ということがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。特別図柄表示器を1つのみ備える場合には、始動入賞口を1つのみ設ければよい。また、特別図柄表示器を1つのみ備える場合であっても、始動入賞口を2つ(複数)設け、いずれの始動入賞口に遊技球が入賞したときにも、1つの特別図柄表示器を変動表示させる制御をしてもよい。また、特別図柄表示器を2つ(複数)備える場合に、始動入賞口を1つ設け、所定の順番で2つの特別図柄表示器を変動表示させる(たとえば1回の始動入賞ごとに変動表示させる特別図柄表示器を切替える等)制御をしてもよい。
遊技領域7の下方には、大当り可変入賞球装置20が設けられている。大当り可変入賞球装置20は、右打ちされた遊技球が、右遊技領域に植設された遊技釘によって誘導される位置に配置されている。また、大当り可変入賞球装置20は、遊技釘の植設状態により、左遊技領域からは遊技球が進入しないように構成されている。
大当り可変入賞球装置20は、前面が長方形の扉で覆われた大入賞口を備えており、大当りが発生すると、ソレノイド21によって、底辺を軸として扉が前方に傾動し、大入賞口が現れる(開口する)。大当り可変入賞球装置20の内部には、進入した遊技球を検出するためのカウントスイッチ23が設けられている。大当り可変入賞球装置20へは、右遊技領域に遊技球を打込んだ場合にのみ、大入賞口への遊技球の入賞が可能となるように、遊技釘やその他の構造物によって入賞ルートが制限されている。なお、左遊技領域および右遊技領域のいずれに遊技球を打込んだ場合であっても、大入賞口へ入賞できるようにしてもよい。
第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大当り可変入賞球装置20、および、V判定入賞装置87のいずれかに遊技球が入賞すると、それぞれに応じて予め定められた数の賞球が払出される。なお、ゲート32を遊技球が通過した場合にも賞球を払出すようにしてもよい。また、第1始動入賞口13、および、第2始動入賞口14のうちの少なくともいずれかについては、遊技球が入賞しても賞球が払出されないようにしてもよい。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
大当りは、第1特別図柄表示器8aに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたとき、および、第2特別図柄表示器8bに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたときのそれぞれで発生する。第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第1特別図柄表示器8aに大当り図柄が導出表示される。第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が導出表示される。このように、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示の表示結果に基づいて大当り遊技状態となることを、「特別図柄による大当り」や「特別図柄大当り」と称する。
大当りは、小当り遊技状態となることによってV判定入賞装置87の作動口が開放しているときに進入した遊技球が、V入賞領域870に進入した場合にも発生する。遊技球がV入賞領域870に進入してV入賞スイッチ87aで検出されることを、V入賞と称する。小当りが発生した場合には、V入賞を条件として大当りが発生可能となる。小当り遊技状態は、小当りが発生した場合に、V判定入賞装置87において、作動口が開放する遊技状態である。小当り遊技状態において、遊技球がV入賞したことに基づいて発生する大当りを、「小当り経由の大当り」や「小当り経由大当り」と称する。
大当り遊技状態は、所定の価値付与として、遊技者にとって有利な特定遊技状態(有利状態)である。大当り遊技状態では、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放状態と閉鎖状態とを所定回数繰り返す繰返し継続制御が行われる場合がある。大当り遊技状態では、V入賞装置であるV判定入賞装置87の作動口をV大入賞口とする繰返し継続制御が行われ、V大入賞口が開放状態と閉鎖状態とを所定回繰り返す場合がある。繰返し継続制御において、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放されている状態や、V判定入賞装置87のV大入賞口が開放されている状態は、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。
大当り遊技状態では、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放状態とされた場合に、所定の開放状態の終了条件が成立したことに応じて、大入賞口が閉鎖状態とされる。大入賞口における開放状態の終了条件は、大入賞口が開放状態とされてから、所定期間(たとえば29秒間)が経過したときに、または、所定個数(たとえば9個)の入賞球が発生したときに、成立するように設定された開放終了条件であればよい。大入賞口の開放終了条件が成立した場合のうち、継続権が発生した場合には、大当り可変入賞球装置20の大入賞口が再び開放状態とされる。大当り可変入賞球装置20の大入賞口を開放状態とするラウンドの継続権は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(8ラウンドまたは10ラウンド)に達するまで繰返し発生可能である。
大当り遊技状態では、V判定入賞装置87のV大入賞口が開放状態とされた場合に、所定の開放状態の終了条件が成立したことに応じて、V大入賞口が閉鎖状態とされる。第2大入賞口としてのV大入賞口における開放状態の終了条件は、V大入賞口が開放状態とされてから、所定期間(例えば29秒間)が経過したとき、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したときに、成立するように設定された開放終了条件であればよい。開放終了条件は、大入賞口における開放状態の場合とV大入賞口における開放状態の場合とで、一部または全部が相違していてもよいし、一部または全部が共通していてもよい。V大入賞口の開放終了条件が成立した場合のうち、継続権が発生した場合には、V入賞装置であるV判定入賞装置87においてV大入賞口となる作動口が再び開放状態とされる。V入賞装置のV大入賞口を開放状態とするラウンドの継続権は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(5ラウンドまたは10ラウンド)に達するまで繰返し発生可能である。最終ラウンドに達する開放回数は、大入賞口が開放状態とされる場合とV大入賞口が開放状態とされる場合とで、一部または全部が相違していてもよいし、一部または全部が共通していてもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立した後、変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始され、特図変動時間などの変動表示時間が経過すると、表示結果として最終的な停止図柄である確定特別図柄を導出する。第1始動条件は、第1特別図柄の変動表示に対応する第1実行条件であり、たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13を通過する第1始動入賞の発生に基づいて成立可能である。第2始動条件は、第2特別図柄の変動表示に対応する第2実行条件であり、たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第2始動入賞口14を通過する第2始動入賞の発生に基づいて成立可能である。変動表示の開始条件は、たとえば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であるときに、成立可能である。遊技球の通過は、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入ることによる入賞を含む概念である。また、表示結果の導出は、識別情報としての表示図柄を最終的に停止表示させる確定表示のことである。
第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する。このような変動表示に関する情報の記憶は、保留記憶と呼ばれる。保留記憶という用語は、保留記憶された情報を示す(特定する)場合にも用いられる。保留記憶は、始動記憶または始動入賞記憶とも呼ばれる。
第1特別図柄については、第1始動入賞口13への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第1保留記憶に基づいて変動表示が実行される。第2特別図柄については、第2始動入賞口14への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第2保留記憶に基づいて変動表示が実行される。このような第1保留記憶または第2保留記憶が存在している状態で大当りが発生した場合、大当り発生前に存在していた保留記憶は、そのまま維持され、大当り遊技状態の終了後において変動表示のために用いられる。
第2始動入賞口14への第2始動入賞が発生したときには、既に第1始動入賞の保留記憶があったとしても、当該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の方が優先して実行される。このように第2特別図柄の変動表示は、第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。
第1特別図柄表示器8bおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する1つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、第2特別図柄保留記憶表示器18bを点灯し、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、第2特別図柄保留記憶表示器18bを消灯する。第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、たとえば7セグメントLEDといった、0~9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0~9の数字または記号を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における停止図柄が、たとえば、図柄「7」といった、当り図柄に含まれる所定の図柄である場合に当りとなり、可変入賞球装置15が遊技者にとって不利な閉状態から所定時間に限って遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
パチンコ遊技機1には、スティックコントローラ122が取り付けられている。スティックコントローラ122は、遊技者が把持して、たとえば、前後左右といった、複数方向に傾倒する操作が可能である。スティックコントローラ122にはトリガボタン125が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部にはトリガセンサ121が内蔵されている。トリガボタン125は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を、たとえば、左手といった、操作手で把持した状態において、たとえば、人差し指といった、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作が可能である。トリガセンサ121は、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作といった、遊技者の動作を検知可能である。スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には傾倒方向センサユニット123が設けられ、スティックコントローラ122にはバイブレータ用モータ126が内蔵されている。傾倒方向センサユニット123は、操作桿に対する傾倒操作といった、遊技者の動作を検知可能である。バイブレータ用モータ126は、スティックコントローラ122を振動動作させるための偏心モータである。
パチンコ遊技機1の上皿において打球供給皿3を形成する部材には、プッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、たとえば、スティックコントローラ122の上方といった、上皿本体の上面における手前側の所定位置に配置され、遊技者が押下操作等により所定の指示操作が可能である。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュセンサ124が設けられている。プッシュセンサ124は、プッシュボタン120に対する押下操作といった、遊技者の動作を検知可能である。
パチンコ遊技機1においては、遊技状況に応じた遊技球の発射により、変化に富んだ遊技を楽しむことができるように遊技状態および演出状態が制御される。遊技者は、パチンコ遊技機1における遊技状況に応じた遊技球の発射として、左遊技領域を狙う「左打ち」と右遊技領域を狙う「右打ち」とを使い分けることができればよい。以下に、遊技者がパチンコ遊技機1において遊技を開始してからの遊技の流れについて説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行う。そして、第1特別図柄の変動表示が実行され、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、左打ちから右打ちに切り替えて、開放される大当り可変入賞球装置20を狙い遊技を行う。大当り遊技状態が終了した後は、演出表示装置9の画面上で遊技者に右打ちによって遊技を行うことを促す右打ち促進報知が行われる。具体的には、演出表示装置9の画面上で「右を狙え」等の表示が行われる。右打ち促進報知は、右打ち報知ともいう。
大当り遊技状態中は、開放状態とされた大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV判定入賞装置87のV大入賞口を右打ちにより狙う遊技を行う。大当り遊技状態中は、右打ち促進報知が行われる。大当り遊技状態の終了後は、特別状態(時短状態)となれば、引き続き右打ちにより遊技を行う。大当り遊技終了後、特別状態となっていれば特別状態が開始されることを報知する特別状態開始報知が演出表示装置9の画面上で行われる。また、特別状態中には、右打ち促進報知も行われる。特別状態が終了した後には、特別状態中に実行される右打ち促進報知が終了することにより、右打ちから左打ちに切り替えて第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行う。なお、特別状態が終了した場合には、演出表示装置9の画面上で遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知が行われるようにしてもよい。左打ち促進報知は、左打ち報知ともいう。
大当り遊技終了後の特別状態中は、右打ちにより第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15を狙い遊技を行う。第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、右打ちのまま大当り可変入賞球装置20やV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。また、第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、表示結果が小当り表示結果である小当り図柄となれば、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口が開放されるので、右打ちのままV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。小当り遊技状態の開始時には、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が開始されることを報知する小当り開始報知が行われる。また、小当り遊技状態に制御されるときには、たとえば、小当りに応じてV判定入賞装置87の作動口が開放される前に実行される小当り表示の開始タイミング、または、小当り表示が実行されるよりも前の所定のタイミングといった、遊技状況に応じた特定のタイミングで、右打ち促進報知も行われる。
小当り遊技状態によりV判定入賞装置87の作動口が開状態のときに、遊技球が、作動口からV判定入賞装置87の内部に落下し、V入賞領域870に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、小当り経由の大当りが発生する。V入賞が発生したときには、演出表示装置9の画面上でV入賞が発生したことを報知するV入賞報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時は、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り終了後に、大当り遊技状態となって大当り可変入賞球装置20またはV判定入賞装置87が開放されるので、遊技者は、右打ちのまま大当り可変入賞球装置20やV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。
小当り遊技状態においてV判定入賞装置87を狙い遊技を行ったときに、遊技球がV入賞領域870に進入せず、V入賞領域870以外の非特定領域に進入した場合には、大当りが発生しない。このように小当り遊技状態中にV入賞が発生しなかったときには、演出表示装置9の画面上でV入賞に失敗したことを報知するV入賞失敗報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時には、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り遊技状態の終了後、特別状態が継続しているときに、遊技者は、引続き右打ちのまま可変入賞球装置15を狙い遊技を行う。特別状態が終了した場合は、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行う。特別状態の終了時には、演出表示装置9の画面上で時短が終了したことを報知する時短終了報知と、遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知とが行われる。
図2は、当り種別表を示している。当り種別表には、当り種別(大当り種別とも言う)ごとに、当り発生条件、当り後制御状態、開放回数などが示されている。当り後制御状態は、大当り遊技状態が終了した後に制御可能な遊技状態である。開放回数は、大当り遊技となるラウンドの実行回数が、各ラウンドにおける開放時間を含めて示されている。図2に示す当り種別表では、当り種別として、第1特図大当りA、第1特図大当りB、第1特図大当りC、第2特図大当り、小当り経由大当りX、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZが設けられている。
小当りは、可変入賞球装置15に設けられた第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態は、大当り遊技状態に制御されなければ、小当り前と同じである。小当り遊技状態中には、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球に応じて賞球が払い出される。特別図柄の表示結果が大当り図柄や小当り図柄にはならない場合に、その特別図柄の表示結果ははずれ図柄となる。
小当りによりV判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、小当り経由大当りが発生する。小当り経由大当りには、当り後制御状態や開放回数の一方または両方が相違する複数種類の大当り遊技状態に応じて、小当り経由大当りX、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZが含まれる。小当り経由大当りXは、大当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放されるラウンドを実行可能であり、そのラウンド数が10ラウンドとなる。小当り経由大当りXにおける小当りは、第1小当りともいう。小当り経由大当りYは、大当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放されるラウンドを実行可能であり、そのラウンド数が10ラウンドとなる。小当り経由大当りYにおける小当りは、第2小当りともいう。小当り経由大当りZは、大当り遊技状態において大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放されるラウンドを実行可能であり、そのラウンド数が5ラウンドとなる。小当り経由大当りZにおける小当りは、第3小当りともいう。図2の「開放回数」では、小当り遊技状態に対応してV判定入賞装置87の作動口が開放される場合を「V入賞装置」で示し、大当り遊技状態に対応してV判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放される場合を「V大入賞口」で示している。
小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りともいう。図柄大当りには、第1特別図柄の変動表示に基づいて制御可能な大当り遊技状態に応じて、第1特図大当りA、第1特図大当りB、第1特図大当りCが含まれ、第2特別図柄の変動表示に基づいて制御可能な大当り遊技状態に応じて、第2特図大当りが含まれている。
大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に特別状態(時短状態)に制御される大当りである。遊技者にとって有利な有利状態には、大当り遊技状態において大当り可変入賞球装置20の大入賞口が開放することや、V判定入賞装置87の作動口がV大入賞口として開放することも、含まれていればよい。
特別状態(時短状態)は、遊技者にとって有利な有利状態のうち、大当り遊技状態とは異なる遊技状態の一例である。特別状態では、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして第2始動入賞口14への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する高ベース制御が行われる。「ベース」とは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。この割合を高める積極的な制御が「高ベース制御」であり、高ベース制御が行われる状態を高ベース状態ともいい、高ベース制御が行われない状態を低ベース状態ともいう。高ベース制御は、たとえば、特別図柄の変動開始の契機となる始動入賞の発生を高める制御として実現される。そのために、可変入賞球装置15(いわゆる電動チューリップ)の開放頻度や開放回数を増加させ、あるいは1回の開放時間を長くすることによって、その可変入賞球装置15に設けられた第2始動入賞口14への入賞を容易化する制御として実現できる。可変入賞球装置15が開状態になりやすく第2始動入賞口14を遊技球が通過しやすい制御は、電チューサポート制御や電サポともいう。高ベース状態では、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより、その可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞が容易化(高進入化、高頻度化)される。このような特別状態中における高ベース制御や電チューサポート制御を時短制御とも言う。なお、特別状態(時短状態)では、第2始動入賞口14への入賞が容易化(高進入化、高頻度化)するため、第2特別図柄の変動表示の頻度が高まることとなる。そして、第2特別図柄の変動では、図5(B)に示すように、小当り確率が1/15となっており、詳しくは後述するが、当該小当りは未だ大当りが確定しない仮決定な状態ではあるものの、V入賞が生じれば大当りに制御される状態である。そのため、特別状態(時短状態)は、大当りに制御される確率が通常状態(図5(A))よりも高い遊技状態であると言える。
高ベース制御や電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御、普通図柄確変制御、開放時間延長制御、開放回数増加制御のうち、一部または全部の制御が行われる。普通図柄短縮制御は、普通図柄の変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの変動時間を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御である。普通図柄確変制御は、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御である。開放時間延長制御は、普通電動役物となる可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御である。開放回数増加制御は、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御である。こうした制御が行われるときには、制御が行われないときに比べて、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、遊技球が始動入賞しやすくなる。
第1特図大当りAの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が100回実行されるまで時短制御が行われる)。第1特図大当りBの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が15回実行されるまで時短制御が行われる)。第1特図大当りCの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が3回実行されるまで時短制御が行われる)。第2特図大当りの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が100回実行されるまで時短制御が行われる)。小当り経由大当りXの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が100回実行されるまで時短制御が行われる)。小当り経由大当りYの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が15回実行されるまで時短制御が行われる)。小当り経由大当りZの当り後制御状態は、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで特別状態を継続可能となる(変動表示が15回実行されるまで時短制御が行われる)。このように、大当り遊技状態が終了した後には、特別状態において実行可能な特別図柄の変動表示回数が、3回、15回、100回のいずれかといった、当り種別に応じた回数に設定される。特別状態が終了する前に特別図柄の変動表示などに基づいて大当りが発生した場合には、大当り遊技状態が終了した後に、改めて当り種別に応じた特別図柄の変動表示回数となるまで特別状態に制御可能となる。
図2に示す当り種別の設定では、当り種別が第1特図大当りBである場合に、当り種別が第1特図大当りCである場合よりも、当り後制御状態として特別状態であるときに実行可能な変動表示回数が多くなるので、遊技者にとって有利な大当りが発生する。当り種別が第1特図大当りAである場合には、当り種別が第1特図大当りB、第1特図大当りCのいずれかである場合よりも、当り後制御状態として特別状態であるときに実行可能な変動表示回数が多くなるので、遊技者にとって有利な大当りが発生する。このように、パチンコ遊技機1において制御可能な大当り遊技状態は、たとえば、第1特図大当りCの場合における大当り遊技状態といった、第1有利状態となる大当り遊技状態と、第1特図大当りA、第1特図大当りBのいずれかの場合における大当り遊技状態といった、第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態となる大当り遊技状態とを、含んでいる。
特別状態では、特別図柄や演出図柄などの変動時間が通常状態よりも短縮される短縮制御が行われるが、特別状態において短縮制御が行われなくてもよい。特別状態では高ベース制御や電チューサポート制御が行われる一方で、短縮制御が行われないことにより、たとえば、3回といった、特別状態において実行可能な特別図柄の変動表示回数が少ない場合であっても、可変入賞球装置15が開状態になり第2始動入賞口14を遊技球が通過しやすい期間を十分に確保することができ、遊技者は、右打ちにより第2始動入賞口14に遊技球を通過させやすくなる。第2特別図柄の変動表示では、1/15という割合で小当りが発生する。そのため、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、第1特別図柄の変動表示による大当りや第2特図大当りと比べて、小当り経由大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる。このような設定により、小当り経由大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由大当りの発生に対する遊技者の期待感を高められる。特別状態では右打ちにより第2始動入賞口14に向けた遊技球の発射が促進され、通常状態とは異なる遊技性を実現することが可能になる。
第1始動入賞口13は、第1経路から入賞可能に設けられている。低ベース状態である通常状態のときには、高ベース制御や電チューサポート制御が行われないので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。大当り可変入賞球装置20やV判定入賞装置87は、第2経路から入賞可能に設けられている。大当り遊技状態のときには、大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV判定入賞装置87のV大入賞口となる作動口が開放されるので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。小当り遊技状態のときには、V判定入賞装置87の作動口が開放されるので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。なお、このような有利さの比較に限らず、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。たとえば、その他の入賞口が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすい構成を採用してもよい。その他の入賞口は、始動入賞用でも非始動入賞用でもよい別の可変入賞口であればよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間において、RAM55の一部または全部の内容は保存される。RAM55の内容を保存可能な所定期間は、電力供給が停止してから、バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまでの期間であればよい。少なくとも、特別図柄プロセスフラグといった、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと、未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ560またはCPU56が制御を実行または処理を行うということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。判定用の乱数は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りや小当りとするか否かの判定に用いられる。乱数回路503は、初期値と上限値とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新する。数値データの初期値は、たとえば、0であればよい。数値データの上限値は、たとえば、65535であればよい。乱数回路503では、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる。このように、乱数回路503は、数値データの更新や読出による乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
主基板31には、入力ドライバ回路58と、出力回路59とが搭載されている。入力ドライバ回路58は、ゲートスイッチ32a、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14a、V入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15a、および、V判定排出スイッチ15bのそれぞれからの検出信号を、遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える。出力回路59は、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大当り可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、V判定入賞装置87(可動部872)を開閉するソレノイド22、および、V入賞判定入賞装置87(領域870可動部87)を開閉するソレノイド22、V入賞領域870(開閉部材)を開閉するソレノイド24を、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する。払出制御基板37は、球払出装置97を制御することで、出玉の払出を制御する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と協働して演出表示装置9の表示制御を行う。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行う他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御、Vランプ875の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う等、各種の演出制御を行う。
演出制御用CPU101は、トリガセンサ121、傾倒方向センサユニット123、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105を介して操作検出信号が入力される。トリガセンサ121からの操作検出信号は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する押引操作といった、遊技者の操作行為となる動作の検出を示す情報信号である。傾倒方向センサユニット123からの操作検出信号は、スティックコントローラ122の操作桿に対する傾倒操作といった、遊技者の操作行為となる動作の検出を示す情報信号である。プッシュセンサ124からの操作検出信号は、プッシュボタン120に対する押下行為といった、遊技者の操作行為となる動作の検出を示す情報信号である。演出制御用CPU101は、I/Oポート部105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。図4に示すように、各乱数は、以下のように使用される。具体的には、ランダムRは、小当りおよび大当りを含む当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後、再度0から加算更新される。ランダム1は、第1特別図柄に基づく大当りの場合に、当り種別を第1特図大当りA~第1特図大当りCのいずれかに決定し、第2特別図柄に基づく大当りや小当りの場合に、当り種別を第2特図大当りや小当り経由大当りX~小当り経由大当りZのいずれかに決定する、当り種別決定用のランダムカウンタである。ランダム2は、変動パターンのうちの後変動に対応する変動パターン(以下、「後変動パターン」と称する)(変動時間)を決定する(後変動パターン判定用)ランダムカウンタである。後変動とは、特別図柄の変動のうち、後半部分の変動を指す。ランダム3は、変動パターンのうちの前変動に対応する変動パターン(以下、「前変動パターン」と称する)(変動時間)を決定する(前変動パターン判定用)ランダムカウンタである。前変動とは、特別図柄の変動のうち、前半部分の変動を指す。ランダム4は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)ランダムカウンタである。ランダム5は、ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)ランダムカウンタである。
本実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かが大当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて決定される。そして、複数種類の大当りのうち、いずれの大当りとするかが、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて決定される。このとき、ランダム1の値に基づいて大当り図柄も決定するようにすればよい。また、後変動パターン判定用乱数(ランダム2)を用いて後変動パターンが決定され、その後前変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて前変動パターンが決定される。このように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
第1特別図柄に基づく大当りには、第1特図大当りA~第1特図大当りCといった、複数の当り種別における大当りが含まれている。第2特別図柄に基づく小当りには、小当り経由大当りX~小当り経由大当りZといった、複数の当り種別における小当りが含まれている。当り判定用乱数であるランダムRの値に基づいて、第1特別図柄の変動表示で大当りとする決定がされたとき、または、第2特別図柄の変動表示で大当りや小当りとする決定がされたときには、当り種別判定用乱数であるランダム1の値に基づいて、当り種別が、いずれかの種別に決定される。小当り経由大当りの場合には、V入賞が発生しなければ、決定された大当りは無効となる。当り種別が決定されるときには、当り種別判定用乱数であるランダム1の値に基づいて、大当り図柄や小当り図柄となる確定特別図柄を決定する。
なお、小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、V判定入賞装置87の開放制御との対応関係に基づいて、特定の変動時間に設定されたものが選択されるように設定されてもよい。このような小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが、小当りとなるときに実行可能となるようにすれば、変動表示時における遊技者の小当りへの期待感を高めることができる。さらに、大当りを得るために所定期間内にV判定入賞装置87へ遊技球を進入させる必要があるという、小当り遊技状態特有の遊技に遊技者が容易に対応可能な状態となることにより、遊技者がV判定入賞装置87へ遊技球を進入させる有利状態を逃がしにくいようにすることが可能となる。
小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、小当りに関する所定の示唆演出が実行されるものでなくてもよい。小当りとなるときと、はずれとなるときと、大当りとなるときとで、変動パターンを分けて設けてもよい。変動パターンは、小当りとなるときと、はずれとなるときと、大当りとなるときとで、変動パターンを分けず、いずれの変動表示結果となるときにも、選択対象の変動パターンの種類の範囲が同じとなるようにしてもよい。また、変動パターン種別と変動パターンとを別々に設定し、2段階の抽選処理によって変動パターンを決定するようにしてもよく、その場合には、変動パターン種別判定用のランダムカウンタを設ければよい。
図5は、第1特図当り判定テーブル、第2特図当り判定テーブル、および、第1特図大当り種別判定テーブル、第2特図大当り種別判定テーブル、小当り経由大当り判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM54に記憶されている。図5(A)に示す第1特図当り判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルである。図5(B)に示す第2特図当り判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルである。図5(C)に示す第1特図大当り種別判定テーブルは、第1特別図柄により大当りと判定されたときの当り種別を決定するためのデータテーブルである。図5(D)に示す第2特図大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄により大当りと判定されたときの当り種別を決定するためのデータテーブルである。図5(E)に示す小当り経由大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄により小当りと判定されたときの当り種別を決定するためのデータテーブルである。
第1特図当り判定テーブルは、当り判定用乱数であるランダムRの値と比較される大当り判定値が設定されていればよい。第1特図当り判定テーブルにおける大当り判定値の設定による大当り確率は、第1特別図柄の変動表示において大当りとなる割合を示す。第2特図当り判定テーブルは、当り判定用乱数であるランダムRの値と比較される大当り判定値および小当り判定値が設定されていればよい。第2特図当り判定テーブルにおける大当り判定値の設定による大当り確率は、第2特別図柄の変動表示において大当りとなる割合を示す。第2特図当り判定テーブルにおける小当り判定値の設定による小当り確率は、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる割合を示す。
CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞である第1始動入賞、または、第2始動入賞口14への始動入賞である第2始動入賞が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路503からランダムRのカウント値を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を第1特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。この場合に、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることの決定は、小当り経由の大当りにすることの仮決定を意味する。小当りの場合には、V入賞が生じなければ大当りに制御されないため、大当りが発生可能であるものの未だ大当りが確定しない仮決定となる。
大当りにするか否かの決定は、大当り遊技状態に移行させるか否かの決定と、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否かの決定とを、含んでいる。小当りにするか否かの決定は、小当り遊技状態に移行させるか否かの決定と、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否かの決定とを、含んでいる。第1特別図柄については、小当りとする判定がされないように設定されているが、第1特別図柄について、所定の確率で小当りとする判定がされるように設定してもよい。
第1特図大当り種別判定テーブル、第2特図大当り判定テーブル、小当り経由大当り判定テーブルはそれぞれ、当り種別判定用乱数であるランダム1の値と比較される当り種別判定値が設定されていればよい。第1特図大当り種別判定テーブルにおける当り種別判定値は、第1特図大当りA~第1特図大当りCのそれぞれに対応して設定されていればよい。図5(C)に示す第1特図大当り種別判定テーブルでは、5/100の割合で第1特図大当りAに決定され、45/100の割合で第1特図大当りCに決定され、50/100の割合で第1特図大当りCに決定されるように、当り種別判定値が設定されている。第2特図大当り種別判定テーブルにおける当り種別判定値は、第2特図大当りに対応して設定されていればよい。図5(D)に示す第2特図大当り種別判定テーブルでは、100/100の割合で第2特図大当りに決定されるように、当り種別判定値が設定されている。小当り経由大当り種別判定テーブルにおける当り種別判定値は、小当り経由大当りX~小当り経由大当りZのそれぞれに対応して設定されていればよい。図5(E)に示す小当り経由大当り種別判定テーブルでは、30/100の割合で小当り経由大当りXに決定され、35/100の割合で小当り経由大当りYに決定され、35/100の割合で小当り経由大当りZに決定されるように、当り種別判定値が設定されている。
当り種別判定値は、第1特別図柄の大当り図柄や、第2特別図柄の大当り図柄または小当り図柄を、決定する判定値としても用いられる。このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、当り種別として、ランダム1の値が一致した当り種別判定値に対応する当り種別を決定するともに、大当り図柄または小当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄または小当り図柄を決定する。これにより、当り種別と、当り種別に対応する大当り図柄または小当り図柄とが同時に決定されてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信可能な複数種類の演出制御コマンドは、たとえば、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド、図柄確定指定コマンド、当り開始指定コマンド、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンド、第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド、通常状態指定コマンド、特別状態指定コマンド、第1保留記憶数指定コマンド、第2保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、小当り開始指定コマンド、小当り終了指定コマンド、V入賞指定コマンド、V判定入賞球検出指定コマンドのうち、一部または全部のコマンドを含んでいればよい。
変動パターンコマンドは、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される変動パターンを指定する。たとえば、複数の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがあればよい。変動パターンコマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもあり、変動パターンコマンドを受信した演出制御用CPU101は、演出表示装置9において特別図柄の変動表示に対応した演出を開始するように制御する。表示結果指定コマンドは、はずれ表示結果、大当り種別、小当り種別ごとの大当り表示結果、および小当り表示結果を含む表示結果を指定する。第1図柄変動指定コマンドは、第1特別図柄の変動表示を開始することを指定する。第2図柄変動指定コマンドは、第2特別図柄の変動表示を開始することを指定する。図柄確定指定コマンドは、第1特別図柄および第2特別図柄の変動を終了することを指定する。
当り開始指定コマンドは、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の開始を指定する。大入賞口開放中指定コマンドは、各回のラウンドにおける大入賞口開放中やV大入賞口開放中の表示を指定する。大入賞口開放後指定コマンドは、各回のラウンドにおける大入賞口開放後やV大入賞口開放後の閉鎖に応じた表示を指定する。当り終了指定コマンドは、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の終了を指定する。第1始動入賞指定コマンドは、第1始動入賞があったことを指定する。第2始動入賞指定コマンドは、第2始動入賞があったことを指定する。通常状態指定コマンドは、遊技状態が通常状態すなわち低ベース状態であることを指定する。特別状態指定コマンドは、遊技状態が特別状態すなわち高ベース状態であることを指定する。第1保留記憶数指定コマンドは、第1保留記憶数を指定する。第2保留記憶数指定コマンドは、第2保留記憶数を指定する。図柄指定コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における入賞時判定結果のうち、大当り判定や小当り判定、当り種別判定の判定結果に応じて、大当りとなるか否か、小当りとなるか否か、および、当り種別の判定結果を指定する。変動種別コマンドは、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における入賞時判定結果のうち、変動パターン判定の判定結果を指定する。
小当り開始指定コマンドは、小当り遊技状態の開始を指定する。小当り終了指定コマンドは、小当り遊技状態の終了を指定する。V入賞指定コマンドは、V入賞があったことを指定する。V判定入賞球検出指定コマンドは、V入賞球とV入賞球以外の入賞球との両方を含めて、V判定入賞装置87への入賞球を検出したことを指定する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55には、第1保留記憶バッファと、第2保留記憶バッファとが、設けられている。第1保留記憶バッファは、第1特別図柄に関する保留情報を記憶可能である。第2保留記憶バッファは第2特別図柄に関する保留情報を記憶可能である。第1保留記憶バッファには、たとえば、4といった、第1保留記憶数の上限値に対応した保存領域が確保されている。第2保留記憶バッファには、たとえば、4といった、第2保留記憶数の上限値に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファは、ハードウェア乱数として、当り判定用乱数であるランダムR、および、ソフトウェア乱数として、当り種別決定用乱数であるランダム1、後変動パターン判定用乱数であるランダム2、前変動パターン判定用乱数であるランダム3を、第1保留記憶数または第2保留記憶数に対応付けて記憶可能である。第1保留記憶バッファに記憶される保留情報を構成するデータは、第1保留記憶データともいう。第2保留記憶バッファに記憶される保留情報を構成するデータは、第2保留記憶データともいう。このように、第1保留記憶バッファには、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られる当り判定用乱数など、第1保留記憶データによる保留情報が記憶される。第2保留記憶バッファには、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られる当り判定用乱数など、第2保留記憶データによる保留情報が記憶される。
第1始動入賞口13への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存する処理を実行する。第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存する処理を実行する。このような始動入賞に関する情報が第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに記憶されることは、保留記憶されるともいう。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図6は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS(以下、単に「S」と示すこともある)20~S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断検出処理(S20)を実行して、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する。次いで、スイッチ処理(S21)では、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15a、および、V判定排出スイッチ15bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う。
次に、CPU56は、表示制御処理(S22)を実行し、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。また、判定用乱数更新処理(S23)を実行し、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および小当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する。CPU56は、さらに、初期値用乱数更新処理(S24)および表示用乱数更新処理(S25)を実行し、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する。続いて、CPU56は、特別図柄プロセス処理(S26)を実行し、特別図柄プロセスフラグにしたがって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの表示状態、大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV大入賞口を含めたV判定入賞装置87の作動口を、所定の順序で制御する。特別図柄プロセス処理では、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理(S27)を実行し、普通図柄プロセスフラグにしたがって、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御する。普通図柄プロセス処理では、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。また、CPU56は、演出制御コマンド制御処理(S28)を実行し、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する。さらに、CPU56は、情報出力処理(S29)を実行し、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する。
また、CPU56は、賞球処理(S30)を実行し、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14aおよび役物入賞スイッチ25aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行う。続いて、出力処理(S31)を実行し、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する。そして、CPU56は、特別図柄表示制御処理(S32)を実行し、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する。さらに、CPU56は、普通図柄表示制御処理(S33)を実行し、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを、普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する。CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(S34)、タイマ割込処理を終了する。以上の制御によって、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図7は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311)。そして、特別図柄プロセスフラグの値で示される内部状態に応じて、S300~S310のうちのいずれかの処理を行う。
始動口スイッチ通過処理(S311)では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が、たとえば、4といった、上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データを抽出する。このとき抽出される数値データは、たとえば、当り判定用乱数、後変動パターン判定用乱数、および、前変動パターン判定用乱数を含む数値データであればよい。これらの数値データは、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存される。始動口スイッチ通過処理では、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が、たとえば、4といった、上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データを抽出する。このとき抽出される数値データは、たとえば、当り判定用乱数、後変動パターン判定用乱数、および、前変動パターン判定用乱数を含む数値データであればよい。これらの数値データは、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納して保存される。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当り、小当りとするか否かの決定、および、大当り、小当りとする場合の当り種別の決定等を行う処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動時間タイマの計時開始等の制御を行う処理である。表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当り遊技状態となったときに、大当り可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行う処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがない場合には、大当り終了処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態の終了時の表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御等を行う処理である。
小当り開放前処理(S308)は、小当り遊技状態となったときに、V判定入賞装置87において作動口を開放する制御等を行う処理である。小当り開放中処理(S309)は、V判定入賞装置87内のV入賞領域870に遊技球がV入賞したか否かを確認し、V入賞したときにV入賞指定コマンドを送信する処理、および、小当りの終了タイミングとなったときに小当り終了指定コマンドを送信する処理等の処理を行う処理である。小当り終了処理(S310)は、大当り可変入賞球装置20内のV入賞領域870に遊技球がV入賞したときに、大当り遊技状態に移行させるための処理として、大当り開始指定コマンドの送信、大当り表示時間の設定、大当り開放態様の設定、大入賞口開放前処理のプロセスフラグの移行設定等を実行し、一方、当該V入賞がされていないときに、大当り遊技状態に移行させずに、特別図柄通常処理(S300)に移行させるための処理を実行する処理である。
図8は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1始動入賞の検出に対応して、第1保留記憶数が上限値に達しているか否かを確認する(S1212)。具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1221に移行する。第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1214)。S1214の処理では、当り判定用乱数であるランダムR、当り種別決定用乱数であるランダム1、後変動パターン判定用乱数であるランダム2、および、前変動パターン判定用乱数であるランダム3が抽出され、保存領域に格納される。この場合に、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S1215)。入賞時演出処理では、検出した第1始動入賞に基づく変動について、変動表示結果や変動パターンを、その変動が実行されるより前となる始動入賞時に予め判定する。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種データが保留情報として記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S300)で、当該保留情報に基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、変動表示結果を小当り表示結果とするか否かの決定、および、当り種別の決定を、各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、小当り判定値、および、当り種別判定値に基づいて行う。そして、変動パターン設定処理(S301)において変動パターンの決定を、各種乱数値に対応して設定された変動パターン判定値に基づいて行う。
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したことにより保留情報が記憶されたタイミングで、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留情報を先読みし、その先読みした保留情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、小当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターンの決定を、各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、小当り判定値、当り種別判定値、および、変動パターン判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行する。それによって、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなることの予告あるいは大当りとなる可能性の予告を行う先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
CPU56は、S1215における入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1216)と、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1217)とを行う。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1218)とともに、第1保留記憶数カウンタの値に対応する第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1219)を行う。S1216,S1217の処理を実行することによって、高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態など、遊技状態にかかわらず、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。S1216~S1219の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否かを確認する(S1222)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1224)。S1224の処理では、当り判定用乱数であるランダムR、当り種別決定用乱数であるランダム1、後変動パターン判定用乱数であるランダム2、および、前変動パターン判定用乱数であるランダム3が抽出され、保存領域に格納される。その後、CPU56は、S1215と同様の入賞時演出処理を実行する(S1225)。
CPU56は、S1225における入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1226)と、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1227)とを行う。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1228)とともに、第2保留記憶数カウンタの値に対応する第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(S1229)を行う。S1226,S1227の処理を実行することによって、高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態など、遊技状態にかかわらず、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。S1226~S1229の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。なお、始動口スイッチ通過処理では、S1222にて第2保留記憶数が上限値に達している場合でも、S1221にて第2始動口スイッチ14aがオン状態であったことにより、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うようにすればよい。
図9は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留情報を構成する保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。このとき両方の保留記憶バッファに保留記憶データがない場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理(S80)を行った後、処理を終了する。一方、S51で第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときに、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。特別図柄ポインタは、第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグである。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(S54)。S52~S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタの設定に対応する保留記憶バッファにおいて、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する(S55)。たとえば、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する。これに対し、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファに格納する。そして、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。たとえば、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。これに対し、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける保存領域の内容を消去する。これにより、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S59)。たとえば、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。これに対し、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。特別図柄プロセス処理における以降の処理は、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行されることによって、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファから当り判定用乱数であるランダムRを読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。このときには、始動口スイッチ通過処理のS1214や始動口スイッチ通過処理のS1224で抽出し保留記憶バッファや乱数バッファに格納した当り判定用乱数が読み出され、大当り判定が行われる。大当り判定モジュールは、予め決められている当り判定値と当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理や小当り判定の処理を実行するプログラムである。特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、第1特図当り判定テーブルにより設定された大当り判定値のいずれかと一致すれば、特別図柄に関して大当りとすることに決定される。特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、第2特図当り判定テーブルにより設定された大当り判定値のいずれかと一致すれば、特別図柄に関して大当りとすることに決定される。
S60にて大当りとすることに決定した場合には、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。続いて、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか否かを判定する(S72)。特別図柄ポインタが「第1」のときは、図5(C)の第1特図大当り種別判定テーブルを選択する(S73)。特別図柄ポインタが「第1」でないときは、「第2」の場合に対応して、図5(D)の第2特図大当り種別判定テーブルを選択する(S74)。その後、S73またはS74で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された当り種別判定用乱数であるランダム1の値と一致する値に対応した当り種別を大当りの種別に決定する(S75)。
S61でいずれの大当り判定値にも一致しなければ、特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータであるか否かを確認することにより、大当り判定対象が第2特別図柄の変動表示であるか否か確認する(S76)。S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータでない場合は、第1特別図柄の変動表示に対応して、S82に進む。これに対し、S76で特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合は、第2特別図柄の変動表示に対応して、小当り判定の処理を行う(S77)。このとき、読出した当り判定用乱数となるランダムRが、第2特図当り判定テーブルにより設定された小当り判定値のいずれかと一致すれば、第2特別図柄に関して小当りとすることに決定される。
S77にて小当りとすることに決定した場合には、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(S78)。続いて、図5(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルを選択する(S79)。その後、乱数バッファ領域に格納された当り種別判定用乱数であるランダム1の値と一致する値に対応した当り種別を小当り経由大当りの種別として決定する(S80)。S77にて小当りとしないことに決定した場合には、S82に移行する。S75またはS80で決定した大当りの種別を示すデータは、RAM55における大当り種別バッファに記憶される(S81)。
次に、特別図柄の停止図柄を設定する(S82)。たとえば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に設定する。小当りフラグがセットされている場合には、S80で選択決定した当り種別に応じた小当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、S75で選択決定した当り種別に応じた大当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S83)。
図10は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、変動パターン設定処理において、CPU56は、変動パターンを決定する(087FS101)。このとき、CPU56は、天井時短中であるか否かに応じて、それぞれ大当りの有無および当り種別に基づき、先に後変動パターンを決定し、次に前変動パターンを決定する。なお、この実施の形態では、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される他、低確状態において予め定められた回数(天井時短回数)の変動表示(可変表示)が行われた場合においても、通常状態であれば時短状態へと制御される(特別条件が成立した場合に時短状態へと制御される)。そのため、以下では、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御された場合を大当り経由の時短状態と言い、特別条件が成立して時短状態に制御された場合を天井時短状態と言う。
次に、CPU56は、決定した変動パターンに対応する変動パターンコマンドを、演出制御用CPU101に送信する制御を行う(087FS102)。
次に、CPU56は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(087FS103)。そして、CPU56は、図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU101に送信する制御を行い(087FS104)、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(087FS105)。
続いて、図11~図16を参照しながら、変動パターンの内容および変動パターンの決定などについて説明する。
図11は、天井時短中以外の遊技状態である場合におけるメイン側における変動パターンの内容の一例を示す説明図である。図11に示すように、本実施の形態においては、メイン側である遊技制御用マイクロコンピュータ560によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、メイン変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。なお、前変動パターンは、前変動パターンコマンド(80XX(H))に対応し、後変動パターンは、後変動パターンコマンド(84XX(H))に対応する。
まず、前変動パターンについて説明する。前変動番号が各々割り当てられた複数種類の前変動パターンのうち、前変動番号a1は、通常変動(13秒間に亘る演出図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8001(H))である。前変動番号a2は、短縮変動(7秒間に亘る演出図柄の変動)を指定する前変動パターンコマンド(8002(H))である。前変動番号a3は、ノーマルリーチを実行することを指定する前変動パターンコマンド(8003(H))である。
前変動番号a4は、擬似変動を1回行った後にノーマルリーチを実行することを指定する前変動パターンコマンド(8004(H))である。前変動番号a5は、ノーマルリーチを実行した後にSPリーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8005(H))である。前変動番号a6は、擬似変動を1回行った後にノーマルリーチを実行し、その後SPリーチに発展することを指定する前変動パターンコマンド(8006(H))である。
擬似変動は、演出図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから当該可変表示の表示結果が導出表示されるまでに、当該可変表示を一旦仮停止させた後に当該可変表示を再開することで、1個の保留記憶に基づく可変表示を、擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連の演出である。このように、一旦仮停止させた後に再開する可変表示を「再可変表示」とも称する。また、擬似的な可変表示による演出図柄の変動を「擬似変動」と称する。なお、この実施の形態では、擬似変動の回数が1回である例を示しているが、2回以上実行する変動パターンがあってもよい。
次に、後変動パターンについて説明する。後変動番号が各々割り当てられた複数種類の後変動パターンのうち、後変動番号b1は、非リーチ(はずれ)(リーチ態様とならずに最終的にはずれ態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8401(H))である。後変動番号b2は、ノーマルリーチ(はずれ)(リーチ態様となるが最終的にはずれ態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8402(H))である。後変動番号b3は、SPリーチ(はずれ)(SPリーチに発展するが最終的にはずれ態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8403(H))である。
後変動番号b4は、ノーマルリーチ(大当り)(リーチ態様となるが最終的に大当り態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8404(H))である。後変動番号b5は、SPリーチ(大当り)(SPリーチに発展して最終的に大当り態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8405(H))である。後変動番号b6は、ノーマルリーチ(小当り)(リーチ態様となり最終的に小当り態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8406(H))である。後変動番号b7は、SPリーチ(小当り)(SPリーチに発展して最終的に小当り態様となる演出図柄の変動)を指定する後変動パターンコマンド(8407(H))である。
図12は、天井時短中以外の遊技状態である場合におけるサブ側における変動パターンの内容の一例を示す説明図である。図12に示すように、本実施の形態においては、サブ側である演出制御用CPU101によって、複数種類の変動パターンが設定される。各変動パターンは、サブ変動番号によって管理されるとともに、前変動に対応する変動パターンである前変動パターンと、後変動に対応する後変動パターンとの組合せで構成され、当該組合せによって互いに異なる内容を含むようになっている。
また、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からメイン変動番号が割り当てられた変動パターンコマンドを受信すると、受信した当該変動パターンコマンドに対応するサブ側の変動パターンを設定し、設定した当該変動パターンに基づき演出を実行する。
具体的には、本実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用CPU101に対して、前変動パターンコマンド(80XX(H))が送信されるとともに、後変動パターンコマンド(84XX(H))が送信される。演出制御用CPU101は、先に前変動パターンコマンドを受信し、その後、他のコマンドを受信することなく続けて後変動パターンコマンドを受信したことを条件に、前変動パターンコマンドと後変動パターンコマンドとからなる変動パターンコマンドに基づきサブ側の変動パターンを設定する。なお、演出制御用CPU101は、前変動パターンコマンドを受信する前に後変動パターンコマンドを受信した場合や、先に前変動パターンコマンドを受信したがその後後変動パターンコマンドを受信する前に他のコマンドを受信してしまった場合には、受信した変動パターンコマンドに基づく処理を実行しない。
サブ変動番号1が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号1の変動パターンコマンドに対応し、通常変動を行った後に非リーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号2が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号2の変動パターンコマンドに対応し、短縮変動を行った後に非リーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号3が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号3の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号4が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号4の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回行った後にノーマルリーチ(はずれ)となる変動パターンである。
サブ変動番号5が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号5の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ後にSPリーチのうちのSPリーチA(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号6が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号5の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ後にSPリーチのうちのSPリーチB(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号5が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号6が割り当てられた変動パターンは、いずれもメイン変動番号5の変動パターンコマンドに対応するが、SPリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号7が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号6の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチとなり、その後SPリーチA(はずれ)となる変動パターンである。サブ変動番号8が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号6の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチとなり、その後SPリーチB(はずれ)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号7が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号8が割り当てられた変動パターンは、いずれもメイン変動番号6の変動パターンコマンドに対応するが、SPリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号9が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号7の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ(大当り)となる変動パターンである。サブ変動番号10が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号8の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回行った後にノーマルリーチ(大当り)となる変動パターンである。
サブ変動番号11が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号9の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ後にSPリーチのうちのSPリーチA(大当り)となる変動パターンである。サブ変動番号12が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号9の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ後にSPリーチのうちのSPリーチB(大当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号11が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号12が割り当てられた変動パターンは、いずれもメイン変動番号9の変動パターンコマンドに対応するが、SPリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号13が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号10の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチとなり、その後SPリーチA(大当り)となる変動パターンである。サブ変動番号14が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号10の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチとなり、その後SPリーチB(大当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号13が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号14が割り当てられた変動パターンは、いずれもメイン変動番号10の変動パターンコマンドに対応するが、SPリーチの種類が互いに異なる。
サブ変動番号15が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号11の変動パターンコマンドに対応し、ノーマルリーチ(小当り)となる変動パターンである。サブ変動番号16が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号12の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチとなり、その後SPリーチのうちのSPリーチA(小当り)となる変動パターンである。サブ変動番号17が割り当てられた変動パターンは、メイン変動番号12の変動パターンコマンドに対応し、擬似変動を1回した後にノーマルリーチとなり、その後SPリーチのうちのSPリーチB(小当り)となる変動パターンである。このように、サブ変動番号16が割り当てられた変動パターンおよびサブ変動番号17が割り当てられた変動パターンは、いずれもメイン変動番号12の変動パターンコマンドに対応するが、SPリーチの種類が互いに異なる。
このように、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンドに対応する変動パターンを設定し、同じメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合でも、たとえば抽選などによって選択的に、互いに異なるサブ変動番号が割り当てられた複数の変動パターンのうちのいずれかを設定可能である。なお、本実施の形態においては、演出制御用CPU101は、SPリーチとなるメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合に、2種類のSPリーチのうちのいずれかの変動パターンを設定可能であるが、これに限らない。たとえば、3種類以上のSPリーチを用意しておき、演出制御用CPU101は、SPリーチとなるメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合に、3種類以上のSPリーチのうちのいずれかの変動パターンを設定可能であってもよい。また、SPリーチに限らず、ノーマルリーチや最終リーチ、リーチ煽り演出など、その他の演出についても複数種類の演出を用意しておき、演出制御用CPU101は、一のメイン変動番号の変動パターンコマンドを受信した場合に、当該一のメイン変動番号の変動パターンコマンドに対応する複数種類の演出のうちのいずれかの変動パターンを設定可能であってもよい。
図13は、天井時短中の遊技状態である場合におけるメイン側における変動パターンの内容の一例を示す説明図であり、図11に示す天井時短中以外の遊技状態である場合におけるメイン側における変動パターンと比較して、同内容の変動パターンにおける変動時間が短くなっている。具体的に、図11に示す天井時短中以外の遊技状態である場合における前変動番号a2の短縮変動では、7秒間に亘る演出図柄の変動を指定するのに対し、図13に示す天井時短中の遊技状態である場合における前変動番号a22の短縮変動では、5秒間に亘る演出図柄の変動を指定するといったように、図13に示す変動パターンの方が、図11と同内容の変動パターンであっても変動時間が短いものとなっている。なお、他の前変動パターンについても同様であり、また、前変動パターンに限られず、後変動パターンについても同様に、図11に示す変動パターンよりも短い変動時間となっている。
なお、図示する例では、前変動パターンと後変動パターンのいずれもが、図11に示す同内容の変動パターンと比較して変動時間が短いものとなっているが、例えば、前変動パターンのみ短くてもよく、その場合における後変動パターンについては、図11に示す後変動パターンと同様の後変動パターンとすればよい。また、例えば、短縮変動を行う前変動パターンについてのみ、図11に示す前変動パターンよりも変動時間が短い、といったように、一部の前変動パターンについてのみ変動時間が短いようにしてもよい。なお、図示する例では、天井時短中であることから、図11に示すメイン変動番号1の変動パターン、すなわち、通常変動を行い非リーチ(はずれ)となる変動パターンが設定されていない例を示しているが、当該図11に示すメイン変動番号1の変動パターンに対応する変動パターンがあってもよい。この場合、図11に示すメイン変動番号1の変動パターンによる変動時間(13秒間に亘る演出図柄の変動)よりも短い、例えば10秒間に亘る演出図柄の変動を行う変動パターンとすればよい。
図14は、天井時短中の遊技状態である場合におけるサブ側における変動パターンの内容の一例を示す説明図である。図14に示すサブ側における変動パターンは、図13に示すメイン側における変動パターンに対応していることから、図12に示すサブ側における変動パターンと比較して変動時間が短くなっている。その他については、図12に示す変動パターンと同様である。
図15は、天井時短中以外の遊技状態である場合の、メイン側における変動パターン決定テーブルを示す説明図である。本実施の形態においては、図10に示す087FS101の処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって、先に後変動パターンが決定され、その後に前変動パターンが決定される。
図15(A)は、天井時短中以外の遊技状態である場合の、メイン側における後変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図15(A)に示すように、後変動パターンは、事前に決定された当り種別(大当りとなるか否かの判定結果を含む)に応じて異なる確率で決定される。
具体的には、事前に決定された当り種別が「はずれ」の場合、後変動番号b1の非リーチ(はずれ)、後変動番号b2のノーマルリーチ(はずれ)、および後変動番号b3のSPリーチ(はずれ)のうちのいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b1の取り得る判定値数が最も多く(決定確率が最も高く)、次に後変動番号b2の取り得る判定値数が多く(決定確率が次に高く)、後変動番号b4の決定確率の取り得る判定値数が最も少なく(決定確率が最も低く)なっている。
事前に決定された当り種別が「特図1大当りA」の場合、後変動番号b5のSPリーチ(大当り)および後変動番号b4のノーマルリーチ(大当り)のいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b5の取り得る判定値数が多く(決定確率が最も高く)なっている。事前に決定された当り種別が「特図1大当りB」の場合、後変動番号b5のSPリーチ(大当り)および後変動番号b4のノーマルリーチ(大当り)のいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b5の取り得る判定値数が多く(決定確率が最も高く)なっている。事前に決定された当り種別が「特図1大当りC」の場合、後変動番号b5のSPリーチ(大当り)および後変動番号b4のノーマルリーチ(大当り)のいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b5の取り得る判定値数が多く(決定確率が最も高く)なっている。「特図1大当りA」~「特図1大当りC」では、図2に示すように、時短制御が行われる回数の多い方が高い割合で後変動番号b5のSPリーチ(大当り)となるように決定割合が割り当てられている。また、事前に決定された当り種別が「特図2大当り」の場合、後変動番号b5のSPリーチ(大当り)および後変動番号b4のノーマルリーチ(大当り)のいずれかに決定され、そのうち、後変動番号b5の取り得る判定値数が多く(決定確率が最も高く)なっている。「特図2大当り」の場合は、所謂連荘状態であることから、「特図1大当りA」~「特図1大当りC」と比較して、後変動番号b5のSPリーチ(大当り)となる割合が高くなるように、すなわちSPリーチの信頼度が高くなるように決定割合が割り当てられている。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、事前に決定された当り種別に応じて異なる確率で後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果がはずれになる場合にはリーチ態様となることなくはずれになる確率が最も高くなるように後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果が特図1大当りCになる場合には、特図1大当りAや特図1大当りBよりもノーマルリーチによって当りになる確率が高くなるように後変動パターンを決定し、特図ゲームの結果が特図1大当りAになる場合にはSPリーチによって当りになる確率が特図1大当りBや特図1大当りCよりも高くなるように後変動パターンを決定する。また、特図ゲームの結果が特図2大当りになる場合にはSPリーチによって当りになる確率が最も高くなるように後変動パターンを決定する。これにより、SPリーチになった場合、遊技者にとって最も有利な大当り(時短制御が行われる回数が多い大当り)になる確率が高くなる。このことから、SPリーチは遊技者にとって有利なリーチとなる。
なお、事前に決定された当り種別が「小当り」の場合(小当り経由大当りX、小当り経由大当りY、および小当り経由大当りZの場合)、後変動番号b6のノーマルリーチ(小当り)の後変動パターンと後変動番号b7のSPリーチ(小当り)の後変動パターンのいずれかに決定される。
図15(B)は、天井時短中以外の遊技状態である場合の、メイン側における前変動パターン決定テーブルを示す説明図である。図15(B)に示すように、前変動パターンは、事前に決定された後変動パターンに応じて異なる確率で決定される。
具体的には、事前に決定された後変動パターンが後変動番号b1の非リーチ(はずれ)であってかつ通常時の場合は、前変動番号a1の通常変動の前変動パターンに決定され、事前に決定された後変動パターンが後変動番号b1の非リーチ(はずれ)であってかつ時短時の場合は、前変動番号a2の短縮変動の前変動パターンに決定される。なお、この場合における時短時とは、大当り経由の時短状態中を示している。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b2のノーマルリーチ(はずれ)の場合、前変動番号a3のノーマルリーチおよび前変動番号a4の擬似変動1回後のノーマルリーチのうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a3の取り得る判定値数が、前変動番号a4の取り得る判定値数よりも多く(決定確率が最も高く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b3のSPリーチ(はずれ)の場合、前変動番号a5のノーマルリーチ後のSPリーチ発展、および前変動番号a6の擬似変動1回後のノーマルリーチ後のSPリーチ発展のいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a5の取り得る判定値数が、前変動番号a6の取り得る判定値数よりも多く(決定確率が最も高く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b4のノーマルリーチ(大当り)の場合、前変動番号a3のノーマルリーチおよび前変動番号a4の擬似変動1回後のノーマルリーチのうちのいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a4の取り得る判定値数が、前変動番号a3の取り得る判定値数よりも多く(決定確率が最も高く)なっている。
事前に決定された後変動パターンが後変動番号b5のSPリーチ(大当り)の場合、前変動番号a5のノーマルリーチ後のSPリーチ発展、および前変動番号a6の擬似変動1回後のノーマルリーチ後のSPリーチ発展のいずれかに決定され、そのうち、前変動番号a6の取り得る判定値数が、前変動番号a5の取り得る判定値数よりも多く(決定確率が最も高く)なっている。また、事前に決定された後変動パターンが後変動番号b6のノーマルリーチ(小当り)の場合は、前変動番号a3のノーマルリーチの前変動パターンに決定され、事前に決定された後変動パターンが後変動番号b7のSPリーチ(小当り)の場合は、前変動番号a6の擬似変動1回後のノーマルリーチ後のSPリーチ発展の前変動パターンに決定される。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、事前に決定された後変動パターンの種類に応じて異なる確率で前変動パターンを決定する。なお、図示するように、擬似変動が行われる場合には、行われない場合よりも期待度が高くなっている。このようにして遊技制御用マイクロコンピュータ560によって決定された前変動パターンおよび後変動パターンからなる変動パターンが定められた変動パターンコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用CPU101に送信される。そして、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した変動パターンコマンド(メイン変動番号)に基づいて、サブ側の変動パターンを決定する。
図16は、天井時短中の遊技状態である場合の、メイン側における変動パターン決定テーブルを示す説明図である。具体的に、図16(A)は、天井時短中の遊技状態である場合の、メイン側における後変動パターン決定テーブルを示す説明図であり、図16(B)は、天井時短中の遊技状態である場合の、メイン側における前変動パターン決定テーブルを示す説明図である。天井時短中の遊技状態である場合についても、図15に示す変動パターン決定テーブルと同様に、後変動パターンは、事前に決定された当り種別(大当りとなるか否かの判定結果を含む)に応じて異なる確率で決定され、前変動パターンは、事前に決定された後変動パターンに応じて異なる確率で決定される。なお、上述したように、天井時短中の遊技状態である場合は、天井時短中以外の遊技状態である場合よりも、変動時間が短くなっている。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S131)。たとえば、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合に、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させる。これに対し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合に、第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する図柄確定指定コマンドをセットする(S132)。このときセットされた図柄確定指定コマンドは、図6に示すS28の演出制御コマンド制御処理により、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合、CPU56は、天井カウンタを0にクリアするとともに、天井時短フラグおよび時短フラグをリセットする(S134)。天井カウンタは、天井時短に制御するため(特別条件の成立のため)の変動回数をカウントするカウンタである。天井時短フラグは、天井時短状態であるか否かを示すフラグであり、時短フラグは、大当り経由の時短状態であるか否かを示すフラグである。いずれもセットされている場合に、天井時短状態や大当り経由の時短状態であることを示すものである。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信するための設定を行う(S135)。大当り開始指定コマンドは、たとえば、第1特別図柄の変動表示による大当りに対応した大当り開始1指定コマンドと、第2特別図柄の変動表示による大当りに対応した大当り開始2指定コマンドと、を含んでいればよい。さらに、大当り開始1指定コマンドは、当り種別が第1特図大当りA~第1特図大当りCのいずれであるかに応じて、異なる値が設定される複数種類のコマンドを含んでいてもよい。
S135に続いて、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間に相当する値を設定する(S136)。大当り表示時間は、大当りが発生したことを、たとえば、演出表示装置9において報知する時間であればよい。図7に示すS305の大入賞口開放前処理では、タイマ割込ごとに大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口またはV大入賞口が開放されてラウンドが開始される。そして、大当り種別に応じて開放態様を設定する(S137)。大当り種別は、RAM55に記憶されている当り種別を示すデータにより特定される。大当り遊技状態のラウンドにおける大入賞口やV大入賞口の開放態様は、ROM54に記憶されている開放パターンデータのうちで、大当り種別に応じたものを参照することで、開放対象入賞口、開放回数、開放時間における上限時間、入賞球カウント上限値、ラウンド間のインターバル時間などを、大当り種別ごとに一部または全部を異ならせて設定することができる。このように、大当り遊技状態のラウンドにおける開放態様は、開放対象入賞口や開放回数などについて、大当り種別ごとに異なる複数態様が用意されている。大当りの開放態様を示すデータは、所定の記憶領域にセットされる。たとえば、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S138)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、大入賞口開放前処理に移行する。
S133にて大当りフラグがセットされていない場合、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(S139)。小当りフラグがセットされているときは、小当り開放態様を設定する(S140)。このときには、小当りの開放制御に用いる小当り開放制御タイマがタイマ初期値となるように設定される。小当り開放態様は、ROM54に記憶されている小当りの開放パターンデータを参照することで、開放回数、開放時間、および、開放間隔となるインターバル時間などを、設定することができる。小当り開放態様を示すデータは、特定の記憶領域にセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新し(S141)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、小当り開放前処理に移行する。
S139にて小当りフラグがセットされていない場合、CPU56は、天井カウンタを+1する(013AKS012)。なお、「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される遊技機(確変状態に制御可能な遊技機)では、013AKS012の処理の前に、確変状態であるか否かを示す確変フラグの状態を確認し、確変状態でない場合(低確率状態である場合)に天井カウンタを+1すればよい。013AKS012の処理を実行した後は、天井時短フラグまたは時短フラグがセットされているか否かを確認する(S142)。天井時短フラグと時短フラグのいずれの時短フラグもセットされていないときは、天井カウンタの値が規定数である100であるか否かを判定し(013AKS013)、100である場合は、天井時短フラグをオン状態にセットして(013AKS014)、天井時短状態へと移行する。なお、013AKS014の処理では、天井時短状態に対応する天井特別状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための設定が、天井時短フラグのセットに合わせて行われる。そして、合計時短回数カウンタに初期値としての100をセットする(013AKS015)。合計時短回数カウンタは、時短制御を行う変動回数を示すカウンタであり、変動が行われる度に-1される。なお、当該合計時短回数カウンタは、大当り経由の時短状態に制御される場合においてもセットされる。その場合、図18の大当り終了処理において、当り種別に応じたカウント初期値が設定される。013AKS015の処理を実行した後は、天井カウンタの値を0にクリアする(013AKS016)。013AKS016の処理を実行した後や、013AKS013にて天井カウンタの値が100でないと判定した場合は、S152の処理へ移行する。
S142にて天井時短フラグと時短フラグのいずれかがセットされているときは、合計時短回数カウンタを-1減算更新する(S143)。合計時短回数カウンタは、時短状態を含めた特別状態における第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数との合計値を計数するための計数手段である。合計時短回数カウンタは、013AKS015の処理にてセットされる他、図11の大当り終了処理において、当り種別に応じたカウント初期値が設定される。次に、特別図柄ポインタが「第2」を示すデータであるか否かを確認することに基づいて、第2特別図柄の変動表示の終了時であるか否かを確認する(S145)。第2特別図柄ではなく、第1特別図柄の変動表示の終了時であるときは、S148に進む。第2特別図柄の変動表示の終了時であるときは、特図2時短回数カウンタを-1減算更新する(S146)。特図2時短回数カウンタは、大当り遊技終了後に時短状態を含めた特別状態に制御されたときの第2特別図柄の変動表示回数を計数する計数手段である。特図2時短回数カウンタは、図11の大当り終了処理において、当り種別に応じたカウント初期値が設定される。その後、S146で更新された特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になったか否かを確認する(S147)。特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になったときは、特別状態を終了させるために、S149に進む。特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、S148に進み、S143で減算更新された合計時短回数カウンタの計数値が「0」になったか否かを確認する。合計時短回数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、S152に進む。合計時短回数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S149に進む。S149では、天井時短フラグおよび時短フラグをリセットする。なお、S149では、セットされている方の時短フラグをリセットすればよい。そして、セットされている時短回数カウンタをリセットする(S150)。また、通常状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための設定を行う(S151)。なお、第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかにかかわらず、特別状態において実行可能な変動表示の上限回数が設定される場合には、合計時短回数カウンタのみを用いて、特図2時短回数カウンタに関する処理が実行されなくてもよい。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S152)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
図18は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了処理が実行される前にセットされた大入賞口制御タイマの値を1減算する(S161)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了時間が経過したか否か確認する(S162)。経過していなければ処理を終了する。一方、経過していれば、当り種別に対応する時短回数カウンタ設定を行う(S163)。ここでは、図2に示す当り種別ごとの当り後制御状態に応じて、合計時短回数カウンタのカウント初期値が設定される。たとえば、当り種別が、第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、合計時短回数カウンタのカウント初期値として、「100」を示すデータがセットされる。また、当り種別が、第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、合計時短回数カウンタのカウント初期値として、「15」を示すデータがセットされる。当り種別が第1特図大当りCである場合には、合計時短回数カウンタのカウント初期値として、「3」を示すデータがセットされる。
続いて、当り種別に対応する特別状態指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための設定を行う(S164)。たとえば、当り種別が、第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのいずれかである場合には、特別図柄の変動表示が100回実行されるまで継続可能な特別状態に対応して、第1特別状態指定コマンドが送信される。また、当り種別が、第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのいずれかである場合には、特別図柄の変動表示が15回実行されるまで継続可能な特別状態に対応して、第2特別状態指定コマンドが送信される。当り種別が第1特図大当りCである場合には、特別図柄の変動表示が3回実行されるまで継続可能な特別状態に対応して、第3特別状態指定コマンドが送信される。このときには、時短フラグをセットする(S165)。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S166)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
図19は、特別図柄プロセス処理における小当り開放前処理(S308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU56は、小当りの開放態様に基づき、ソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口の開放動作を開始させる(S411)。次に、CPU56は、小当り遊技状態が開始されることを示す小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する(S412)。また、CPU56は、V判定入賞個数カウンタをセットする(S413)。V判定入賞個数カウンタは、小当りの開放状態におけるV判定入賞装置87の作動口への入賞個数をカウントするための計数手段である。たとえば、V判定入賞個数カウンタのカウント初期値として、「10」をセットし、V判定入賞装置87への入賞個数をダウンカウントするための初期設定を行う。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(S309)に対応した値に更新する(S413)。
図20は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(S309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU56は、小当り開放制御タイマを-1減算更新する(S430)。次に、V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているか否かを確認する(S431)。V判定入賞個数カウンタは、図12の小当り開放前処理において「10」がカウント初期値として設定され、10個の入賞球を計数すると、計数値が「0」となる。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S441に進む。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、小当り開放制御タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S432)。小当り開放制御タイマがタイムアウトしているときは、S441に進む。小当り開放制御タイマがタイムアウトしていないときは、小当りの開放態様に基づき、小当り開放制御タイマの計時値に対応してソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を開閉させるための処理を行う(S433)。
その後、V判定入賞装置87の内部で開放状態となっているV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S434)。このときオン状態となっていれば、V入賞が検出されたことに対応して、V入賞フラグをセットする(S435)。そして、V入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S436)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞球の検出を認識することができる。続いて、ソレノイドを駆動することにより開閉部材を動作させ、V入賞領域870のV入賞領域870を開放状態から閉鎖状態に変化させ(S437)、S439に進む。これにより、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球の1個目がV入賞すると、V入賞領域870が閉鎖状態にされ、その後に、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球は、すべて入賞球領域に誘導され、V判定入賞スイッチ15bにより検出される。
S434にてオン状態となっていないときは、V入賞が検出されていないときであり、V判定入賞スイッチ15bがオン状態となっているか否かを判定する(S438)。このときオン状態となっていなければ処理を終了し、オン状態となっていれば、V判定入賞個数カウンタの計数値を「-1」するダウンカウントを行う(S439)。また、V判定入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S440)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球の検出を認識することができ、V判定入賞装置87の内部に進入した遊技球の個数も認識することが可能になる。
V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87への入賞個数が上限値に到達したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。また、小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、小当りの開放制御が終了したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。これらのときに、CPU56は、ソレノイド22を制御することで可動部872を閉鎖状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を閉鎖する(SS441)。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になったときは、小当りの開放態様に応じたV判定入賞装置87の開放途中であっても、V判定入賞個数カウンタの計数値に応じてV判定入賞装置87が強制的に閉鎖される。小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、V判定入賞装置87が小当りの開放態様における小当りの開放制御の終了に応じて閉鎖される。
次に、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間に相当するデータをV入賞有効期間タイマにセットし(SS442)、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(S310)に対応した値に更新し(SS443)、処理を終了する。これにより、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間の計時が開始される。なお、このようにV入賞有効期間である特定期間が設定されていることにより、V入賞領域870を遊技球が通常通過する時間より遅れて通過した場合であっても、遊技球を検出することができる。また、特定期間が設定されているので、不正にV入賞領域へ入賞させようとした者がいたとしてもその期間しか検出されないので、不正を防ぐこともできる。
図21は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(S310)を示すフローチャートである。小当り終了後処理において、CPU56は、V入賞有効期間タイマを-1減算更新し(S441)、V入賞有効期間タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S442)。V入賞有効期間タイマがタイムアウトしていないときは、すでにV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S443)。V入賞フラグがセットされていれば処理を終了する。一方、V入賞フラグがセットされていなければ、V入賞有効期間中にV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S444)。ここでオン状態となっていないときは、処理を終了する。一方、オン状態となっているときは、V入賞有効期間中にV入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたことを示すV入賞フラグをセットする(S445)。そして、V入賞指定コマンドを送信するための処理をし(S446)、処理を終了する。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞が発生したことを認識することができる。
S442にてV入賞有効期間タイマがタイムアウトしているときは、小当り終了指定コマンドを送信するための処理をする(S447)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが終了したことを認識することができる。次いで、ソレノイド23の状態を変化させることにより、開閉部材を開動作させてV入賞領域870を開放状態に復帰させる制御を行う(S447A)。次に、CPU56は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S448)。
S448にてV入賞フラグがセットされていれば、大当りとすることが決定され、大当りフラグをセットする(S449)。また、小当り経由大当りの当り種別を示すデータを、大当り種別バッファに記憶させる(S450)。小当り経由大当りの当り種別を示すデータは、図9の特別図柄通常処理において、S81により大当り仮種別バッファに記憶されていればよい。S450では、V入賞の発生により正規に大当りとなることが決まったことに応じて、小当り経由大当りの当り種別を示すデータが、大当り種別バッファに正式に記憶される。このときには、天井カウンタを0にクリアするとともに、天井時短フラグおよび時短フラグをリセットする(S451)。続いて、大当り種別に応じた大当り開始指定コマンドを送信する(S452)。大当り開始指定コマンドは、たとえば、小当り経由大当り対応した大当り開始3指定コマンドを、含んでいればよい。大当り開始3指定コマンドは、当り種別が小当り経由大当りX~小当り経由大当りZのいずれであるかに応じて、異なる値が設定される複数種類のコマンドを含んでいてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態が開始することを大当り開始指定コマンドにより認識することができる。また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間に相当する値を設定する(S453)。加えて、大当り種別に応じて開放態様を設定する(S454)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S455)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じたときには、大当り遊技状態に移行する。
S448にてV入賞フラグがセットされていなければ、大当り遊技状態が発生しないので、大当り種別の記憶データを消去し(S456)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新して(S457)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じなかったときには、大当り遊技状態に移行しない。
図22は、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理は、コマンド解析処理(S704)、演出制御プロセス処理(S705)、乱数更新処理(S706)、保留記憶表示制御処理(S707)を、含んで構成されている。コマンド解析処理では、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする。たとえば、変動パターンコマンドが受信されたときに、RAM103に形成された変動パターンコマンド格納領域に当該コマンドデータが格納される。また、表示結果指定コマンドが受信されたときに、RAM103に形成された表示結果指定コマンド格納領域に当該コマンドデータが格納される。また、その他、各種の演出制御コマンドが受信されたときに、当該コマンドを受信したことを示すフラグがセットされる。
演出制御プロセス処理では、コマンド解析処理で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって、特別図柄の変動表示に対応した演出等の各種演出を演出表示装置9などで行うための演出制御を実行する。演出制御プロセス処理では、現在の制御状態に応じて演出制御プロセスフラグが更新され、制御状態に応じた各プロセスのうち、演出制御プロセスフラグに対応した処理が選択される。乱数更新処理では、各種演出内容の選択決定用乱数といった、各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する。保留記憶表示制御処理では、所定の表示更新条件が成立したときに、演出表示装置9に表示される保留表示画像を更新するための制御が行われる。
図23は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、モード設定処理(013AKS021)、先読み処理(S501)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じて、S800~S810のうちいずれかの処理を行う。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動パターンに対応する演出が実行される。第1特別図柄の変動に同期した演出に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出に関する制御も、1つの共通する演出制御プロセス処理において実行される。演出制御プロセス処理では、特別図柄の変動表示と並列的に表示可能な態様で、普通図柄の変動表示に対応した演出に関する制御も実行される。
モード設定処理では、遊技者によるモード選択操作が行われたことや、所定条件が成立したことに基づいて、設定可能な設定モードを選択可能に表示する選択報知を行い、選択されたモードを設定モードとして設定する処理が行われる。なお、モード選択操作は、遊技者によるモード選択操作が行われた場合に主基板31の側から送信されるコマンドを受信したか否かにより判定する。所定条件は、一の遊技者から別の遊技者へと変更したことであればよく、例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信してから予め定められた時間が経過した場合や、打球操作ハンドル5の内部に設けられているタッチセンサによる検出信号を予め定められた期間検出しなかった場合に、別の遊技者へと変更したと判定すればよい(所定条件が成立したと判定すればよい)。
図24は、モード設定処理の一例を示すフローチャートである。モード設定処理において、演出制御用CPU101は、遊技者によりモード選択操作が行われたか、または、所定条件が成立したか否かを判定する(013AKS022)。モード選択操作が行われておらず、かつ所定条件も成立していない場合には、そのままモード設定処理を終了する。一方、モード選択操作が行われた場合や、あるいは所定条件が成立した場合には、遊技状態が天井時短中であるか、または通常状態であるかを判定する(013AKS023)。具体的に、013AKS023の処理では、図17の013AKS014の処理にて送信される天井時短状態に対応する天井特別状態指定コマンドを受信した場合に天井時短中であると判定し、通常状態指定コマンドを受信した場合に通常状態であると判定すればよく、第1特別状態指定コマンド~第3特別状態指定コマンドを受信した場合には、天井時短中でも通常状態でもないと判定すればよい。
天井時短中または通常状態である場合、演出制御用CPU101は、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知を、パターン1の報知態様にて行う(013AKS024)。天井時短中または通常状態ではない場合、すなわち、大当り経由の時短状態である場合、演出制御用CPU101は、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知を、パターン2の報知態様にて行う(013AKS025)。
この実施の形態では、実行された場合に可変表示結果が当り(大当りおよび小当り)となることが確定するプレミア演出を実行可能である。当該プレミア演出としては、スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出と、当り確定音とともに、遊技領域を覆うように設置されている遊技枠ランプ013AK555を虹色に点灯させる(レインボー発光を行う)プレミア演出A(図45(A)参照)と、演出表示装置9にプレミアキャラクタを表示するとともに、当り楽曲を出力するプレミア演出B(図45(B)参照)といった3種類のプレミア演出を実行可能である。通常モードは、これらのプレミア演出の実行割合が初期値の実行割合となっている基本モードであり、プレミア振動モードは、プレミア振動演出の実行割合が他のモードよりも高いモードであり、プレミアアップモードはプレミア振動演出以外のプレミア演出(より具体的にはプレミア演出A)の実行割合が他のモードよりも高いモードである。赤色アップモードは、可変表示中に実行されるカットイン予告などの大当りを予告する演出のうち、期待度の高い予告演出が実行された場合における信頼度が高まるモードであり、プレミア演出の実行割合については、通常モードと同様の実行割合であるモードである。具体的に、青<緑<赤の順に高い期待度のカットイン予告演出については、赤色のカットイン予告演出についての信頼度が向上するような割合で赤色の態様のカットイン演出が実行されることとなる。なお、詳しくは後述するが、この実施の形態におけるプレミア振動演出は、スティックコントローラ122とトリガボタン125とが、出力されている楽曲のメロディー音に合わせて振動する演出であるため、プレミア演出が実行されたことを、当該パチンコ遊技機1を遊技している遊技者からは認識可能な演出であるが、当該パチンコ遊技機1を遊技していない他の遊技者からは認識することが困難な演出である。そのため、プレミア振動演出が実行された場合、当該プレミア演出が実行されたことで他の遊技者の注目を集めてしまうといったことを防止し、独自のペースで遊技を行いたいという遊技者を保護することができるとともに、当該パチンコ遊技機1を遊技している遊技者に特別感を与えることができる。その一方で、プレミア演出Aやプレミア演出Bは、遊技枠ランプ013AK555の点灯、演出表示装置9の表示、大当り確定音や大当り楽曲の出力、といったように、当該パチンコ遊技機1を遊技していない遊技者からも、当該プレミア演出が実行されたことが認識可能な演出となっている。そのため、プレミア演出Aやプレミア演出Bが実行された場合、当該パチンコ遊技機1を遊技している遊技者は、他の遊技者の注目を集めることや、優越感を得ることができる。この実施の形態では、プレミア振動演出の実行割合が他のモードよりも高いモードであるプレミア振動モードと、プレミア振動演出以外のプレミア演出(より具体的にはプレミア演出A)の実行割合が他のモードよりも高いプレミアアップモードとを選択可能であるため、他の遊技者の注目を集めてしまうことを好まない遊技者や、他の遊技者の注目を集めることを好む遊技者など、遊技者の好みに合わせた設定モードに設定可能となっており、遊技者の好みに合わせたプレミア演出を実行でき遊技興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態における選択報知は、天井時短中または通常状態である場合にはパターン1の選択報知が、大当り経由の時短状態である場合にはパターン2の選択報知が行われる。パターン1は、パターン2よりも遊技者にとって認識しやすい表示態様(目立つ態様)のパターンである(図46参照)。パターン2は、パターン1よりも遊技者にとって認識し難い表示態様(目立たない態様)のパターンではあるものの、大当り経由の時短状態である場合、所謂連荘中であることから、選択報知を目立たせて遊技者にインパクトを与える必要性が少ない。一方、天井時短中や通常モードにおいては、遊技者の好みに応じたプレミア演出や予告演出が実行されることが重要であることから、選択報知の表示態様を目立たせることで遊技者にインパクトを与えることができる。このように、状況に応じて適切なパターンで選択報知を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、これとは反対に、パターン2をパターン1よりも目立つ表示態様としてもよい。また、この実施の形態では、天井時短中または通常状態である場合は、選択可能な設定モードが通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードの3モードであるのに対し、大当り経由の時短状態である場合は、選択可能な設定モードが通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードの3モードとなっており、遊技状態に関わらず共通の設定モードと、遊技状態に応じて異なる設定モードとが選択可能となっている。したがって、遊技状態に応じて選択可能となる設定モードが異なることから、遊技者の飽きを防止して遊技興趣の低下を防止することができる。
図24の013AKS024または013AKS025の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、選択されたモードを設定モードとして設定し(013AKS026)、モード設定処理を終了する。
図23の先読み処理(S501)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が有する保留情報に対応する保留表示情報を記憶し、当該保留表示情報を先読み演出のために使用可能とする。先読み演出は、ある保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の順番が到来する前に、その保留表示情報を先読みして対応する保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告などにより示唆可能とする。先読み演出の対象とした保留情報は、ターゲットの保留情報ともいう。また、先読み演出の対象とした保留情報に基づいた特別図柄の変動表示を、ターゲット変動ともいう。また、先読み処理(S501)では、保留数に応じて、変動開始時のタイミングにおけるプレミア振動演出の実行を禁止するためのプレミア振動演出制限フラグをセットする処理が行われる。
図25は、先読み処理(S501)にて行われる処理(S501内の処理)の一例を示すフローチャートである。S501内の処理において、演出制御用CPU101は、保留数が2未満であるか否かを判定する(013AKS031)。保留数については、記憶している保留表示情報を確認することにより判定すればよい。
保留数が2以上である場合は、そのままS501内の処理を終了する。一方、保留数が2未満である場合、演出制御用CPU101は、変動開始時のタイミングでプレミア振動演出が実行されることのないよう、変動開始時プレミア振動演出制限フラグをセットしてから(013AKS032)、S501内の処理を終了する。このように、保留数が少ない状況においては変動開始時のタイミングにおけるプレミア振動演出を禁止する。これによれば、保留数が少ない状況においてプレミア振動演出が実行されることにより、遊技者の期待感を高める前に大当りとなることの報知が行われ、かえって演出効果が低下してしまうことを防止することができる。なお、変動開始時プレミア振動演出制限フラグは、保留記憶毎に対応付けて設けられていればよく、例えば、1番目の保留については変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオン状態にセットされ変動開始時のタイミングにおけるプレミア振動演出が禁止されるものの、2番目の保留については変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオン状態にセットされず、変動開始時のタイミングにおけるプレミア振動演出が実行されればよい。これによれば、始動入賞口への入賞時における保留数(単に入賞時における保留数とも言う)に応じてプレミア振動演出の実行タイミングを制御することができる。
図23の変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。たとえば、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。演出図柄変動開始処理(S801)では、特別図柄の変動表示に対応する演出である変動時演出が開始されるように制御する。受信した変動パターンコマンドに対応して、変動時演出の演出パターンを選択し、実行する演出時間を計時する演出時間タイマの計時をスタートさせる。演出図柄変動中処理(S802)では、演出パターンを構成する各状態の切替えタイミング等を制御するとともに、演出時間タイマにより計時される演出時間が終了したか否かを監視する。演出図柄変動停止処理(S803)では、演出時間が終了したか、または、図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて、変動時演出を終了させ、特別図柄の変動表示結果である確定特別図柄に対応した演出結果を表示する制御を行う。
大当り表示処理(S804)では、大当りが発生したときに、ファンファーレ演出を行う制御といった、表示制御を行う。大当りが発生したときのファンファーレ演出は、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための大当り表示を含んでいる。ラウンド中処理(S805)では、大当りのラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。ラウンド後処理(S806)では、大当りのラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。大当り終了演出処理(S807)では、演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
小当り表示処理(S808)では、小当りが発生したときに、ファンファーレ演出を所定時間(たとえば、1秒間)行う制御といった、表示制御を行う。小当りが発生したときのファンファーレ演出は、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための小当り表示を含んでいる。小当り開放中処理(S809)では、小当りにおいて、V判定入賞装置87の開放中における各種の演出制御を行う。小当り終了演出処理(S810)では、演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出制御を行う。また、小当り遊技状態において、V入賞スイッチ87aにより遊技球のV入賞が検出され、V入賞が発生したことが判定されたときには、V入賞が発生したことを報知するV入賞演出制御をする。小当り遊技状態においてV入賞が発生したときには、大当り遊技状態に移行させるために、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に対応した値に更新する。一方、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなかったときには、大当り遊技状態に移行させないので、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
演出制御プロセス処理では、上記した各処理により、演出表示装置9の表示状態が制御され、特別図柄の変動表示に対応した変動時演出が開始され、特別図柄の変動表示結果に対応した演出結果が表示される。演出制御用CPU101は、たとえば、受信した変動パターンコマンド、および、表示結果指定コマンドに基づいて、実行される変動表示について、指定された変動パターン、および、表示結果を認識し、変動時演出の演出結果を決定する。また、演出制御プロセス処理では、図示を省略している打球促進演出処理により、演出制御プロセスの実行状況を確認し、遊技制御状態に応じて、打球促進演出が実行される。
パチンコ遊技機1では、打球促進演出として、高ベース状態右打ち促進報知、小当り右打ち促進報知、および、大当り右打ち促進報知を含む複数種類の打球促進演出を実行可能である。高ベース状態右打ち促進報知は、高ベース状態において、右打ちをしてゲート32および可変入賞球装置15の第2始動入賞口14に対する遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。小当り右打ち促進報知は、小当り遊技状態において、右打ちをしてV判定入賞装置87への遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。大当り右打ち促進報知は、大当り遊技状態において、右打ちをして大当り可変入賞球装置20の大入賞口やV判定入賞装置87のV大入賞口に対する遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。
高ベース状態右打ち促進報知、小当り右打ち促進報知、および、大当り右打ち促進報知は、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示する同じ画像を用いて実行してもよい。つまり、右打ち促進報知が、高ベース状態での促進報知と、小当りでの促進報知と、大当りでの促進報知とのいずれの種類に該当するかを特定不可能な状態で表示するものでもよい。右打ち促進報知は、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示する画像として、高ベース状態右打ち促進報知については青色の画像で表示し、小当り右打ち促進報知については黄色の画像で表示し、大当り右打ち促進報知については赤色の画像で表示するなど、遊技制御状態に応じて異なる画像を用いて実行してもよい。打球促進演出の種類に応じて、演出に用いる画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。たとえば、遊技者にとっての有利度により、演出に用いる画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。一例として、小当り右打ち促進報知については小型の画像を用いて促進報知をし、高ベース状態右打ち促進報知については中型の画像を用いて促進報知をし、大当り右打ち促進報知については大型の画像を用いて促進報知をするようにしてもよい。なお、高ベース状態右打ち促進報知については、大当り右打ち促進報知と同様に、大型の画像を用いて促進報知をしてもよい。
パチンコ遊技機1として、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の遊技球を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、球貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、遊技球の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の遊技球を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、球貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、遊技球の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。
演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。たとえば、0%~100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
遊技者の動作を検出する手段として、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
図26は、図23の演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)の一例を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄などを決定する(AKS011)。演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560により伝送された変動パターンコマンドで指定された変動パターンや、表示結果指定コマンドで指定された特別図柄の表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定可能である。変動パターンや特別図柄の表示結果に対応した可変表示内容は、「非リーチ(はずれ)」、「リーチ(はずれ)」、「第1当り」~「第3当り」を含んでいればよい。例えば、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンがはずれ変動パターンのうちの非リーチ変動パターンである場合には、可変表示内容が「非リーチ(はずれ)」となる。また、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンがはずれ変動パターンのうちのリーチ変動パターンである場合には、可変表示内容が「リーチ(はずれ)」となる。これに対し、表示結果指定コマンドにより指定された特別図柄の表示結果として、第1特図大当りA、第2特図大当り、小当り経由大当りXのうち、いずれかの当り種別が指定された場合には、可変表示内容が「第1当り」となる。表示結果指定コマンドにより指定された特別図柄の表示結果として、第1特図大当りB、小当り経由大当りY、小当り経由大当りZのうち、いずれかの当り種別が指定された場合には、可変表示内容が「第2当り」となる。表示結果指定コマンドにより指定された特別図柄の表示結果として、第1特図大当りCの当り種別が指定された場合には、可変表示内容が「第3当り」となる。
演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、可変表示内容が「非リーチ(はずれ)」である場合に、左図柄および右図柄が異なる不一致の演出図柄となるように決定される。演出制御用CPU101は、たとえば、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Lに停止表示される左確定演出図柄を決定すればよい。次に、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Rに停止表示される右確定演出図柄を決定すればよい。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Cに停止表示される中確定演出図柄を決定すればよい。
演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、可変表示内容が「リーチ(はずれ)」である場合に、左図柄および右図柄が同一で一致する演出図柄となるように決定される。演出制御用CPU101は、たとえば、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Lおよび演出図柄表示エリア9Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定すればよい。さらに、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出し、ROM102に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出図柄表示エリア9Cに停止表示される中確定演出図柄を決定すればよい。ここで、例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄および右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が当り組合せとなってしまう場合には、たとえば、1といった、任意の値を中確定演出図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定演出図柄が当り組合せとならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄および右確定演出図柄の図柄番号との差分である図柄差を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
演出図柄の最終停止図柄となる確定演出図柄は、可変表示内容が「第1当り」~「第3当り」のいずれかである場合に、左図柄と中図柄と右図柄とが同一で一致する演出図柄となるように決定される。たとえば、可変表示内容が「第1当り」である場合には、金7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が決定可能となればよい。また、可変表示内容が「第2当り」である場合には、赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が決定可能となればよい。可変表示内容が「第3当り」である場合に、演出制御用CPU101は、たとえば、ソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタなどにより更新される当り確定図柄決定用乱数となる数値データを抽出する。続いて、ROM102に予め記憶されて用意された当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、1~6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が決定可能となればよい。
可変表示内容が「第1当り」~「第3当り」のいずれかである場合には、再抽選演出や大当り中昇格演出といった図柄昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、演出図柄の可変表示中に1~6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの演出図柄が一旦停止表示されることによって、当り種別が第1特図大当りCまたは小当り経由大当りZであることを一旦は認識可能とし、演出図柄を再び可変表示させる再変動により、金7または赤7の演出図柄を用いた当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることによって、当り種別が遊技者にとって有利なものとなることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出によって演出図柄を再変動させた後には、1~6、8、9の数字を示す演出図柄のいずれかを用いた当り組合せの確定演出図柄が停止表示されることなどにより、当り種別が遊技者にとって有利なものとなることを報知しない場合もある。再抽選演出を実行すると決定された場合には、確定演出図柄とともに、再抽選演出の実行前に一旦停止表示する演出図柄の組合せなどを決定すればよい。
図26のAKS011の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、天井時短状態に制御されることを示唆する天井示唆演出の実行設定を行う、天井示唆演出実行設定処理を行う(013AKS01)。天井示唆演出は、天井時短状態に制御される条件である特別条件が成立することを示唆する演出である(図46(B)参照)。
図27は、図26の013AKS01で実行される天井示唆演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す天井示唆演出実行設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、遊技状態が通常状態であるか否かを判定する(013AKS041)。013AKS041の処理では、通常状態指定コマンドに基づいて通常状態と判定すればよい。通常状態でなければ、すなわち、天井時短状態や大当り経由の時短状態である場合は、そのまま天井示唆演出実行設定処理を終了する。一方、通常状態である場合、演出制御用CPU101は、図28に示す決定割合に従って、天井示唆演出の実行有無を決定し、天井示唆演出実行設定処理を終了する。なお、天井示唆演出は、複数態様あってもよく、特別条件に含まれる100回の変動に近い変動ほど大きく表示されるようにしてもよい。また、特別条件に含まれる100回の変動に近い変動であるほど天井示唆演出の実行確率が高くなるように、変動回数に応じて、実行有りに決定される割合が高くなっていてもよい。なお、特別条件に含まれる100回目の変動においては必ず天井示唆演出が実行されればよい。特別条件に含まれる100回の変動に近い変動であるか否かは、例えば、天井カウンタの値を示すコマンドが主基板31から送信され、当該コマンドにより特定すればよい。さらに、天井時短状態に制御されることが確定的に報知される態様のプレミア天井示唆演出が実行されてもよい。これによれば、演出の幅が広がり、遊技興趣を向上させることができる。
図26の013AKS01の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、プレミア演出などの各種演出の実行設定を行うプレミア演出等実行設定処理を行う(013AKS02)。
図29は、図26の013AKS02で実行されるプレミア演出等実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すプレミア演出等実行設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、開幕演出の実行有無を決定する(013AKS051)。開幕演出は、遊技者に対してこれから演出図柄の変動が開始されることを報知することで、遊技者に期待感を与える演出である。具体的に、013AKS051では、図30に示すように、可変表示内容に応じた決定割合に従い、開幕演出の実行有無を決定する。この実施の形態では、図30に示すように、第1当り>第2当り>第3当り>上記以外の順に開幕演出が実行される割合が高くなるように決定割合が割り当てられている。第1当り>第2当り>第3当りの順に特別状態における変動回数(時短制御が行われる変動回数)が多くなっていることから、第1当り>第2当り>第3当り>上記以外の順に有利度が高くなっている。そのため、開幕演出が実行された場合には、実行されない場合よりも有利度が高く、開幕演出が実行されることへの遊技者の期待感を向上させることができる。なお、「上記以外」の可変表示内容については、「非リーチ(はずれ)」や「リーチ(はずれ)」の可変表示内容を示している。
図29の013AKS051の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、促進演出等実行設定処理を行う(013AKS052)。促進演出等実行設定処理では、遊技者の操作を促す演出である促進演出と、促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出の実行設定が行われる。なお、この実施の形態における促進演出は、所謂決めの演出としての遊技者の操作を促す演出であり、決めの演出の一環として実行されてもよい。また、決めの演出は、SPリーチの終盤に行われる演出であり、遊技者の操作が行われること(有効期間が経過したことも含む)により、大当り(小当りも含む)となるかはずれとなるかを報知する演出である。
図31は、図29の013AKS052で行われる促進演出等実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す促進演出等実行設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図32(A)に示す決定割合に従い、促進演出の実行有無を、変動パターンに応じて決定する(013AKS061)。013AKS061では、主基板31の側から受信した変動パターンコマンドに対応して設定したサブ側の変動パターンに基づいて促進演出の実行有無を決定すればよい。
図32(A)に示すように、この実施の形態における促進演出は、所謂決めの演出としての遊技者の操作を促す演出であることから、この実施の形態では、SPリーチのリーチ演出の後半に実行されるものとしている(SPリーチのリーチ演出を行わない変動パターンの場合には、100%実行無しに決定されるものとなっている)。なお、これに限られず、ノーマルリーチのリーチ演出が行われる場合においても促進演出とともに所謂決めの演出を実行可能としてもよい。また、図示するように、この実施の形態では、当り(大当りまたは小当り)となる場合の方が、はずれとなる場合よりも促進演出が実行される割合が高くなっており、また、SPリーチAよりもSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の方が、促進演出が実行される割合が高くなるように決定割合が割り当てられている。したがって、促進演出が実行されることへの期待感を向上させることができ、また、実行されるリーチ演出の種類に対する遊技者の注目を集めることができる。なお、SPリーチBの方がSPリーチAよりも示唆演出の実行割合が高くなるように決定割合を割り当ててもよい。
図31に戻り、013AKS061の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、促進演出を実行すると決定したか否か、すなわち、013AKS061にて促進演出実行有りに決定したか否かを判定する(013AKS062)。促進演出を実行しない場合、すなわち促進演出実行無しに決定した場合は、そのまま促進演出等実行設定処理を終了する。
一方、促進演出を実行する場合、すなわち、促進演出実行有りに決定した場合、演出制御用CPU101は、図32(B)に示す決定割合に従い促進演出の実行態様を、可変表示内容に応じて決定する(013AKS063)。この実施の形態では、図32(B)に示すように、第1当り>第2当り>第3当り>上記以外の順に態様2の促進演出に決定される割合が高くなるように決定割合が割り当てられている。そのため、態様2の促進演出が実行された場合の方が、態様1の促進演出が実行された場合よりも可変表示結果が大当りや小当りになる割合が高くなっている。したがって、実行される促進演出の態様について遊技者の注目を集めることができる。なお、態様1の促進演出は、スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン125の操作を促進する態様の促進演出であり(図42(N)参照)、態様2の促進演出は、スティックコントローラ122の操作を促進する態様の促進演出である(図44(E)参照)。
図31に戻り、013AKS063の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、013AKS063にて決定した態様に対応した促進示唆演出を行うための設定(促進示唆演出設定)を行い(013AKS064)、促進演出等実行設定処理を終了する。013AKS064の促進示唆演出設定では、013AKS063の処理で決定した態様が態様1であれば、トリガボタン125の操作を促進する促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出の設定を行い、013AKS063の処理で決定した態様が態様2であれば、スティックコントローラ122の操作を促進する促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出の設定を行う。この実施の形態における促進示唆演出では、トリガボタン125やスティックコントローラ122を組み立てる演出が実行される(図43(K)~(L)、図44(B)~(D)参照)。また、当該促進示唆演出では、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出よりもスティックコントローラ122を組み立てる促進示唆の方が組み立てのプロセスが複雑になっており、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出よりも演出期間が長くなっているとともに、遊技者がスティックコントローラ122に対応する促進示唆演出であることが認識できるまでの時間についても長くなっている。
また、この実施の形態では、後述するように、促進示唆演出の実行中のタイミングにおいてプレミア演出を実行可能である(図36におけるT5のタイミング)。そして、この実施の形態では、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合と、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合とで、プレミア演出の実行タイミングが異なっている。具体的に、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合と、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合とで、当該促進示唆演出が開始されてからプレミア演出が実行されるまでの期間が異なっていればよく、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも当該期間が長くなっていればよい。なお、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合の方がスティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合よりも当該期間が長くなっていてもよい。
図29に戻り、013AKS052の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、可変表示結果が当りであるか否かを、可変表示内容が第1当り~第3当りのいずれかであるか否かを確認することにより判定する(013AKS053)。可変表示内容が第1当り~第3当りのいずれでもない場合、演出制御用CPU101は、そのままプレミア演出等実行設定処理を終了する。一方、013AKS053にて可変表示内容が第1当り~第3当りのいずれかであると判定した場合、演出制御用CPU101は、図33に示す決定割合に従い、プレミア演出の実行有無を決定する(013AKS054)。
この実施の形態では、図33に示すように、第1当り>第2当り>第3当りの順にプレミア演出が実行される割合が高くなるように決定割合が割り当てられている。なお、可変表示内容に関わらず一律の決定割合としてもよい。また、例えば、設定されている設定モードに応じて異なる決定割合となるようにしてもよい。具体的に、通常モードに設定されている場合や赤色アップモードに設定されている場合よりも、プレミア振動モードやプレミアアップモードに設定されている場合の方が実行有りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。さらに、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)や、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)において、プレミア振動モードに設定されている場合は、可変表示内容に関わらず必ず実行有りに決定されるようにしてもよい。
図29に戻り、013AKS054の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、013AKS054にてプレミア演出実行有りに決定したか否かを判定する(013AKS055)。プレミア演出を実行無しに決定した場合は、そのままプレミア演出等実行設定処理を終了する。一方、実行有りに決定した場合、演出制御用CPU101は、図34~図35に示す決定割合に従い、可変表示内容に応じてプレミア演出の種類を決定する(013AKS056)。
具体的に、設定されている設定モードが通常モードや赤色アップモードである場合には、図34(A)に示す決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。通常モードに設定されている場合や赤色アップモードに設定されている場合、それぞれのプレミア演出の実行割合の初期値として、図34(A)に示す決定割合が割り当てられている。
設定されている設定モードがプレミア振動モードである場合には、天井時短中であるか否かや、大当り経由の時短終了後における特図2の変動であるか、天井時短終了後における特図2の変動であるかにより、図34(B-1)~図35(B-4)に示すいずれかの決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。設定モードがプレミア振動モードである場合、図34(B-1)~図35(B-4)に示すように、他の設定モードに設定されている場合よりもプレミア振動モードのプレミア演出が実行される割合が高くなるように決定割合が割り当てられている。具体的に、設定モードがプレミア振動モードであり、天井時短中以外である場合は、図34(B-1)に示す決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。なお、設定モードがプレミア振動モードであり天井時短中以外である場合であっても、通常状態における特図2の変動については、残保留変動であることから、図34(B-3)または図35(B-4)に示す決定割合に従ってプレミア演出の種類を決定する(詳しくは後述する)。
設定されている設定モードがプレミア振動モードであり、天井時短中である場合は、図34(B-2)に示す決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。図34(B-1)および図34(B-2)に示すように、天井時短中は、天井時短中以外である場合よりも、プレミア振動演出に決定される割合が高くなっている。すなわち、天井時短前と天井時短後、換言すると、特別条件が成立する前と後では、天井時短後(特別条件成立後)の方が、天井時短前(特別条件成立前)よりもプレミア振動演出が実行される割合が高くなっている。これによれば、特別条件が成立する前後でプレミア振動演出の実行割合が異なるため、効果的にプレミア振動演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
設定されている設定モードがプレミア振動モードであり、通常状態時の特図2に対応する変動である場合は、大当り経由の時短終了後であれば、図34(B-3)に示す決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。設定モードがプレミア振動モードであり、通常状態時の特図2に対応する変動である場合は、天井時短終了後であれば、図35(B-4)に示す決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。なお、大当り経由の時短終了後であるか、天井時短終了後であるかは、例えば、天井時短フラグと時短フラグのうち、図17のS149にてリセットした方のフラグに対応したコマンドを送信しておき、当該コマンドに基づいて判定すればよい。図34(B-3)および図35(B-4)に示すように、この実施の形態では、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の方が、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)よりもプレミア振動演出が実行される割合が高くなっている。これによれば、プレミア振動演出の実行パターンに変化を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、図34(B-3)に示すように、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の場合、設定モードがプレミア振動モードであれば、いずれの可変表示内容の当りであっても必ずプレミア振動演出が実行されることとなる。したがって、残保留中における当りの引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、図35(B-4)に示すように、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)の場合、設定モードがプレミア振動モードであれば、いずれの可変表示内容の当りであっても高確率でプレミア振動演出が実行されることとなる。したがって、天井時短終了後においても、残保留中における当りの引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、残保留中の期間(大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動が全て終了するまでの期間および天井時短終了後の特図2に対応する変動が全て終了するまでの期間)については、設定モードの変更を制限するようにしてもよく、これによれば、高確率でプレミア振動演出が実行される状態を継続させることができ、他の設定モードに変更したことで特別感が減少してしまうことを防止することができる。また、設定されている設定モードがプレミア振動モードである場合、図34(B-1)~図35(B-4)に示すように、残保留の変動(大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動および天井時短終了後の特図2に対応する変動)である場合(図34(B-3)および図35(B-4))は、そうでない場合(図34(B-1)および図34(B-2))よりも高い割合でプレミア振動演出が実行され、低い割合でプレミア演出Aが実行される(プレミア演出Bについても同様)。したがって、残保留中における当りの引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、残保留の変動においてプレミア演出Aとプレミア振動演出とが複合的に実行されるようにしてもよい。この場合、例えば先にプレミア振動演出を実行し、その後プレミア演出Aを実行することで、当りとなることの報知を行った後に、当該当りを祝うお祝い演出としてプレミア演出Aを実行することでき、演出効果を向上させることができる。なお、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動が全て終了するまでの期間および天井時短終了後の特図2に対応する変動が全て終了するまでの期間といった残保留中の期間は、例えば、特別状態(時短状態)から通常状態へと移行してから10変動終了するまで、といったように、予め定められた変動が終了するまでの期間であってもよい。また、例えば、入賞した順番に変動を行うような場合、特図2、特図1、特図2の順といったように、特図2の変動の間に特図1の変動が入るような場合には、特図2の変動が終了するまでの期間としてもよい。さらに、特別状態(時短状態)から通常状態へと移行した後の期間を残保留中の期間とし、当該期間を終了するか否かを抽選により決定し、終了すると決定されるまでの期間、継続して残保留中の期間としてもよい。また、この実施の形態では、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の方が、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)よりもプレミア振動演出が実行される割合が高くなっている例を示しているが、これとは反対に、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)の方が、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)よりもプレミア振動演出が実行される割合が高くなっていてもよい。
また、図34(B-1)や図34(B-2)に示す場合には、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられている(第2当りや第3当りにはプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられていない)一方で、図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられている。そのため、時短状態から通常状態へと転落したときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。なお、これとは反対に、図34(B-1)や図34(B-2)に示す場合に、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合を割り当て、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合に、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してのみプレミア振動演出についての決定割合を割り当てるようにしてもよい。また、通常状態では、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合を割り当て、時短状態では可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してのみプレミア振動演出についての決定割合を割り当てるようにしてもよい。
設定されている設定モードがプレミアアップモードである場合には、図35(C)に示す決定割合に従って、実行するプレミア演出の種類を決定する。プレミアアップモードに設定されている場合、図35(C)に示すように、他の設定モードに設定されている場合よりもプレミア演出Aのプレミア演出が実行される割合が高くなるように決定割合が割り当てられている。
なお、この実施の形態では、図34(A)~図35(C)に示すように、残保留の変動(大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動および天井時短終了後の特図2に対応する変動)である場合(図34(B-3)および図35(B-4))を除き、プレミア演出Bについては、設定モードがいずれの設定モードであるかに関わらず共通の決定割合が割り当てられている。その一方、プレミア振動演出やプレミア演出Aについては、設定モードに応じて実行割合が異なっているため、プレミア演出の種類に応じて好適に実行割合を変化させることができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、この実施の形態では、プレミア振動モードに設定されている場合に、天井時短中であるか否かや、大当り経由の時短終了後における特図2の変動であるか、天井時短終了後における特図2の変動であるかにより、図34(B-1)~図35(B-4)に示すようにプレミア振動演出の決定割合が異なる例を示したが、プレミア振動演出に限られず、プレミア演出Aであってもよい。例えば、図34(B-1)~図35(B-4)に示す決定割合と同様に、プレミアアップモードに設定されている場合において、天井時短中であるか否かや、大当り経由の時短終了後における特図2の変動であるか、天井時短終了後における特図2の変動であるかにより、プレミア演出Aの決定割合が異なるようにしてもよい。なお、残保留の変動(大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動および天井時短終了後の特図2に対応する変動)である場合(図34(B-3)および図35(B-4))についても、プレミア演出Bについては、設定モードがいずれの設定モードであるかに関わらず共通の決定割合としてもよく、その場合には、合わせてプレミア振動演出についても実行するようにすればよい。すなわち、プレミア演出Bとプレミア振動演出とが複合的に実行されればよく、その場合には、プレミア振動演出が先に実行されればよい。
図29に戻り、013AKS056にてプレミア演出の種類を決定した後、演出制御用CPU101は、図36に示す決定割合に従い、プレミア演出の実行タイミングを設定されている設定モードに応じて決定し(013AKS057)、プレミア演出等設定処理を終了する。
具体的に、決定されたプレミア演出の種類がプレミア振動演出である場合は、天井時短中であるか否かや、変動開始時プレミア振動演出制限フラグの状態および開幕演習の実行有無に応じて、図36(A)~(C)に示す決定割合に従ってプレミア振動演出の実行タイミングを決定し、決定されたプレミア演出の種類がプレミア演出Aやプレミア演出Bである場合は、図36(D)に示す決定割合に従って当該プレミア演出Aやプレミア演出Bの実行タイミングを決定する。なお、プレミア演出Aであるかプレミア演出Bであるかに応じて実行タイミングの決定割合が共通である例を示しているが、プレミア演出Aとプレミア演出Bとで実行タイミングの決定割合が異なるようにしてもよい。また、決定されたプレミア演出の種類がプレミア演出Aやプレミア演出Bである場合においても、天井時短中であるか否かや、開幕演習の実行有無に応じて実行タイミングの決定割合が異なっていてもよい。この実施の形態では、プレミア演出の実行タイミングとして、変動開始時のタイミングであるタイミングT1、開幕演出終了時のタイミングであるタイミングT2、ノーマルリーチ中のタイミングであるタイミングT3、SPリーチ発展時のタイミングであるタイミングT4、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5、および救済演出時のタイミングであるタイミングT6の6つのタイミングが設けられているが、例えば、これ以上のタイミングを設けてもよい。なお、ノーマルリーチの場合(ノーマルリーチ(大当り)やノーマルリーチ(小当り))の場合は、タイミングT1~タイミングT3のいずれかのタイミングに決定されるなど、変動パターンに応じて実行タイミングを決定すればよい。また、これらのタイミングに加え、例えば、大当りのファンファーレのタイミングや少ないラウンド数の大当りにける最終ラウンドのタイミングやエンディングのタイミング、右打ち報知のタイミングなどに実行可能としてもよい。この場合には、当該タイミングにおけるプレミア振動演出においては、ラウンド数の増加など、より有利な状態へと昇格することを報知するものであればよい。また、例えば記憶されている保留情報の中に当りとなる保留があることを報知するようにしてもよい。さらに、確変や時短の突入画面の表示タイミングにおいてプレミア振動演出を実行可能とし、確変や時短に突入することを報知してもよい。すなわち、実行されるタイミングにより、報知する内容が異なっていてもよい。なお、この実施の形態では、タイミングT1~タイミングT6のいずれか1つのタイミングに決定される例を示しているが、複数タイミング決定されてもよい。その場合、設定モードがプレミア振動モードである場合は、他の設定モードである場合よりも実行回数が多くなるよう(例えば、プレミア振動モード以外の設定モードでは1回のみ)、複数タイミングに決定される割合が高くなっていればよい。
図36(A)は、決定されたプレミア演出の種類がプレミア振動演出であり、天井時短中以外である場合において、変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオフ状態であるときにおけるプレミア振動演出の実行タイミングの決定例を示している。図示するように、変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオフ状態である場合、すなわち入賞時における保留数が2以上である場合、変動開始時のタイミングであるタイミングT1に対し決定割合が割り当てられている。
その一方で、開幕演出が実行される場合には、図示するように、変動開始時のタイミングであるタイミングT1に対し決定割合が割り当てられていない。すなわち、開幕演出が実行される場合には、開幕演出の終了時のタイミングであるタイミングT2に決定割合が割り当てられる一方で、開幕演出が実行されない場合に、変動開始時のタイミングであるタイミングT1に決定割合が割り当てられている(図36(B)および図36(D)も同様)。そのため、開幕演出が実行される場合には、変動開始時のタイミングであるタイミングT1ではプレミア振動演出が実行されず、開幕演出終了時のタイミングであるタイミングT2においてプレミア振動演出が実行される。したがって、開幕演出が行われるより前にプレミア振動演出が実行されてしまい、開幕演出の演出効果が低下してしまうことを防止できる。なお、プレミア演出Aやプレミア演出Bについても同様に、開幕演出が実行される場合には、変動開始時のタイミングであるタイミングT1では実行されず、開幕演出終了時のタイミングであるタイミングT2においてプレミア演出が実行される(図36(D)参照)。なお、タイミングT2は、開幕演出が実行される場合にのみ実行されるタイミングである。
また、図36(A)に示すように、この実施の形態では、設定モードが通常モードである場合よりもプレミア振動モードである場合の方が、タイミングT1、タイミングT2、およびタイミングT5のタイミングに決定される割合が高くなっている。(図36(B)についても同様)。また、通常モードからプレミア振動モードへと設定モードを変更した場合に、これらタイミングT1、タイミングT2、およびタイミングT5のタイミングに決定される割合については、SPリーチ発展時のタイミングであるタイミングT4(所定タイミング)の決定割合よりも大きく増加するようになっている(図36(B)についても同様)。タイミングT1やタイミングT2は、変動が開始されてから序盤のタイミングであることから、プレミア振動演出が実行された場合、遊技者に特別感を与えることができる。また、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5は、変動の終盤に差し掛かり、盛り上がりが最高潮となるタイミングであることから、遊技者の期待感が上昇しているタイミングである。そのため、プレミア振動演出の実行割合が高いプレミア振動モードに変更した場合であっても、一律に実行割合を高めるのではなく、当該プレミア振動演出を効果的に実行できるタイミングにおける実行割合を高めることで、効果的にプレミア振動演出を実行することができる。なお、タイミングT2については、開幕演出終了タイミングと必ずしも同期していなくてもよく、例えば、開幕演出が終了して演出図柄の変動が開始した後のタイミングであってもよい。また、設定モードがプレミア振動モードである場合、設定モードが通常モードである場合と比較して、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5においてプレミア振動演出が実行される割合が最も高くなるように、当該タイミングT5における決定割合が最も増加するようになっている(図36(B)および図36(C)についても同様)。上述したように、タイミングT5は、変動の終盤にさしかかり、盛り上がりが最高潮となるタイミングであることから、これによれば、遊技者の期待感が上昇しているタイミングでプレミア振動演出を高い割合で実行することができることとなり、好適なタイミングでプレミア振動演出を実行でき遊技興趣を向上させることができる。
さらに、図示するように、この実施の形態では、設定モードがプレミア振動モードである場合、通常モードである場合よりも、ノーマルリーチ中のタイミングであるタイミングT3のタイミングに決定される割合が低くなっている(図36(B)および図36(C)も同様)。そのため、プレミア振動モードである場合に実行されるプレミア振動演出は、通常モードである場合よりも、SPリーチ発展時や変動開始時など、演出の開始タイミングにおいて実行される割合が高くなっている。したがって、プレミア振動演出を他の演出の開始時に合わせて実行することで、効果的にプレミア振動演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。また、図示するように、設定モードがプレミア振動モードである場合に実行されるプレミア振動演出は、他の設定モードにおいては決定されないタイミング(特殊タイミング)であるタイミングT6(救済演出時のタイミング)に対し、決定割合が割り当てられている(図36(B)および図36(C)も同様)。したがって、遊技者に特別感を与えることができ、プレミア振動モードを促進して遊技興趣を向上させることができる。なお、救済演出は、所謂決めの演出においてはずれとなることが報知された後に、復活して当りとなることが報知される演出である。当該救済演出については、SPリーチ(大当り)の場合に、所定割合で(例えば3%)実行されればよく、当該タイミングT6については、救済演出が実行される場合に決定され得るタイミングであればよい。
図36(B)は、決定されたプレミア演出の種類がプレミア振動演出であり、天井時短中である場合において、変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオフ状態であるときにおけるプレミア振動演出の実行タイミングの決定例を示している。図示するように、この実施の形態では、天井時短中の場合と天井時短中以外の場合(図36(A))とで、実行タイミングの決定割合が異なっている。具体的に、天井時短中である場合は、そうでない場合よりも変動開始時のタイミングであるタイミングT1(開幕演出を実行する場合には開幕演出終了時のタイミングであるタイミングT2)に決定される割合が高くなっている。そのため、天井時短に突入する前の状態と、天井時短に突入した後の状態とでは、プレミア振動演出の実行タイミングの決定割合が異なっており、状況に応じて適切にプレミア振動演出を実行でき、遊技興趣を向上させることができる。また、大当り経由の時短状態である場合と天井時短の時短状態である場合とで、プレミア振動演出の実行タイミングの決定割合が異なっており、状況に応じて適切にプレミア振動演出を実行でき、遊技興趣を向上させることができる。また、図34では、天井時短中と天井時短中以外とで、実行するプレミア演出の種類としてプレミア振動演出の決定割合が異なる例を示したが、これに加え、大当り経由の時短状態の場合と天井時短の時短状態の場合とで、プレミア振動演出の決定割合を共通とすれば、大当り経由の時短状態の場合と天井時短の時短状態の場合とで、プレミア振動演出の実行割合については共通であるものの、実行タイミングの決定割合については異なることとすることができ、演出の幅を広げ、状況に応じて適切にプレミア振動演出を実行できる。
図36(C)は、決定されたプレミア演出の種類がプレミア振動演出であり、変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオン状態である場合におけるプレミア振動演出の実行タイミングの決定例を示している。この例では、天井時短中であるか否かに関わらず共通の決定割合となっているが、図36(A)や図36(B)に示す例と同様に、天井時短中であるか否かに応じてそれぞれのタイミングにおける決定割合が異なるようにしてもよい。図36(C)に示すように、変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオン状態である場合、すなわち入賞時における保留数が2未満である場合、変動開始時のタイミングであるタイミングT1に対し決定割合が割り当てられていない。そのため、入賞時における保留数が2未満である場合には、タイミングT1においてプレミア振動演出が実行されないものとなっている。したがって、唐突にプレミア振動演出が実行されることでかえって演出効果が低下することを防止することができる。なお、入賞時における保留数が2未満である場合、タイミングT1におけるプレミア振動演出は実行されないことから、例えば客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面表示が行われている状態において入賞した保留に対応した可変表示においても、同様にタイミングT1におけるプレミア振動演出は実行されない。したがって、唐突にプレミア振動演出が実行されることによる演出効果の低下を防止することができる。なお、入賞時における保留数が2未満である場合、タイミングT1におけるプレミア振動演出の実行が制限されるものの、その他のタイミングにおけるプレミア振動演出の実行については制限されないものとなっている。そのため、プレミア振動演出を過度に制限することを防止し、プレミア振動演出の実行頻度を担保することができる。なお、この実施の形態では、入賞時における保留数が2未満である場合に、変動開始時におけるプレミア振動演出の実行を制限する例を示したが、これに限られず、例えば、保留数が3未満の場合に制限してもよい。この場合、一律にプレミア振動演出の実行を制限するのではなく、例えば、保留記憶数が2であっても、1番目に記憶されている保留に対応する変動がSPリーチなどの変動時間が長い変動である場合には、当該プレミア振動演出の実行を制限しないようにしてもよい。また、例えば、所定数以上の保留が記憶されていれば短縮変動を行うような場合において、当該短縮変動を行う保留数と、変動開始時においてプレミア振動演出を実行可能とする保留数とが同じ数であってもよい。
また、図36(C)に示すように、この実施の形態では、変動開始時におけるプレミア振動演出の実行が制限される分、他のタイミングにおけるプレミア振動演出の実行割合が高くなっている。また、設定モードが通常モードである場合とプレミア振動モードである場合については、開幕演出を実行するか否かに関わらず、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5についての決定割合が共通となっている一方で、赤色アップモードやプレミアアップモードである場合は、開幕演出を実行するか否かによりタイミングT3~タイミングT4についての決定割合が異なるようになっている。そのため、開幕演出の実行有無により決定割合が変化するタイミングとそうでないタイミングとがあり、かつ、設定モードに応じてそのタイミングが異なることから、プレミア振動演出を好適なタイミングで実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
図36(D)は、決定されたプレミア演出の種類がプレミア演出Aまたはプレミア演出Bである場合におけるプレミア振動演出の実行タイミングの決定例を示している。この例では、プレミア演出Aとプレミア演出Bとで共通した決定割合となっているが、プレミア演出Aであるかプレミア演出Bであるかに応じて、それぞれのタイミングにおける決定割合が異なるようにしてもよい。さらに、天井時短中であるか否かに応じてそれぞれのタイミングにおける決定割合が異なるようにしてもよい。図示するように、プレミア演出Aやプレミア演出Bが実行される場合、設定モードがプレミアアップモードであるときに、SPリーチ発展時のタイミングであるタイミングT4に対して多くの決定割合が割り当てられている。そのため、設定モードをプレミアアップモードに設定すると、SPリーチ発展時のタイミングにおいてプレミア演出Aやプレミア演出Bが実行される割合が高くなる。したがって、設定モードとプレミア演出の種類に応じて、いずれのタイミングでプレミア演出が実行されやすいかが異なるため、演出効果を向上させることができる。
図示するように、決定されたプレミア演出の種類がプレミア演出Aまたはプレミア演出Bである場合には、変動開始時のタイミングであるタイミングT1と開幕演出終了時のタイミングであるタイミングT2について、設定されている設定モードの種類に関わらず共通の決定割合となっている一方で、その他のタイミングについては設定モードに応じて異なる決定割合となっている。そのため、決定されたプレミア演出の種類がプレミア演出Aまたはプレミア演出Bである場合には、プレミア振動演出の場合とは異なり、設定モードに関わらず共通の決定割合となっているタイミングである。したがって、設定モードに応じて異なる決定割合になっているタイミングと、設定モードに関わらず共通の決定割合となっているタイミングとが、プレミア演出の種類により異なるため、演出の幅が広がり、遊技興趣を向上させることができる。
また、決定されたプレミア演出の種類がプレミア演出Aまたはプレミア演出Bである場合には、変動開始時プレミア振動演出制限フラグがオン状態にセットされているか否かに関わらず、変動開始時のタイミングであるタイミングT1に決定割合が割り当てられている。そのため、入賞時における保留数が2未満である場合、タイミングT1におけるプレミア振動演出は実行されないものの、プレミア演出Aやプレミア演出Bについては実行可能となっている。したがって、プレミア演出の種類に応じて好適なタイミングでプレミア演出を実行することができ遊技興趣を向上させることができる。なお、この実施の形態では、プレミア演出Aやプレミア演出Bについても、プレミア振動演出と同じタイミングT1~タイミングT5のタイミング(タイミングT6については、プレミア振動モードに設定されている場合においてプレミア振動演出が実行されるときの専用タイミングである)である例を示しているが、プレミア演出Aやプレミア演出Bの実行タイミングについては、プレミア振動演出とは異なるタイミングで実行可能としてもよい。なお、プレミア振動演出と同じタイミングと異なるタイミングとの複数のタイミングから決定してもよい。
図26に戻り、013AKS02の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、その他、演出図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための設定を行う(013AKS03)。013AKS03の処理では、プレミア演出以外の変動中予告演出を実行するための設定が行われてもよい。変動中予告演出は、開始条件が成立した特図ゲームに対応して実行される演出図柄の可変表示中に、その可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告する予告演出であればよい。
次に、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(AKS014)。演出制御パターンは、演出図柄の可変表示中(変動表示中)において、演出図柄の変動を開始させてからの経過時間に応じて各種の演出装置による演出を制御するための制御データを含んでいればよい。演出制御パターンが決定されると、たとえば、変動パターンコマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM103に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(AKS015)。また、演出表示装置9の画面上にて演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(AKS016)。このときには、演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令をVDP109に対して伝送させることなどにより、演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける演出図柄の変動や、小図柄表示エリア9Kにおける小図柄の変動を、開始可能にすればよい。その後、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新し(AKS017)、処理を終了する。
図37は、図23のS803における演出図柄変動停止処理で行われる処理であるS803内の処理の一例を示すフローチャートである。図37に示すS803内の処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り経由の時短が終了したか否かを判定する(013AKS071)。013AKS071では、主基板31から送信された遊技状態を指定する演出制御コマンドを確認することにより大当り経由の時短が終了したか否かを判定する。なお、時短状態中に行われた変動回数をカウントし、設定された時短回数の変動が行われたか否かにより大当り経由の時短が終了したか否かを判定してもよい。なお、設定された時短回数については、主基板31から当該回数を示す演出制御コマンドが送信されるものとする。
大当り経由の時短が終了したと判定した場合、演出制御用CPU101は、設定モードをプレミア振動モードに設定し(013AKS072)、S803内の処理を終了する。一方、大当り経由の時短が終了していないと判定した場合、演出制御用CPU101は、天井時短状態に制御される条件である特別条件が成立したか否かを判定する(013AKS073)。013AKS073では、主基板31から天井特別状態指定コマンドを受信したか否かにより特別条件が成立したか否かを判定すればよい。なお、変動回数をカウントし、設定された回数の変動が通常状態において行われたか否かにより特別条件が成立したか否かを判定してもよい。
特別条件が成立していないと判定した場合、そのままS803内の処理を終了する。特別条件が成立したと判定した場合、演出制御用CPU101は、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知を、パターン1の報知態様にて行い(013AKS074)、S803内の処理を終了する。なお、013AKS074では、選択報知として、通常モードに設定するか否かを選択させる報知が行われてもよい。このように、天井時短状態に制御されるタイミングにおいて通常モードに設定することが可能となる選択報知が行われることで、いずれの設定モードとするかを好適に遊技者に選択させることができる。
図38は、図23のS807における大当り終了演出処理で行われる処理であるS807内の処理の一例を示すフローチャートである。図38に示すS807内の処理において、演出制御用CPU101は、まず、設定モードを通常モードに設定する(013AKS076)。これにより、大当り遊技状態の終了後、すなわち大当り経由の時短状態に移行するタイミングにおいて、設定モードが通常モードとなる。なお、013AKS076の処理は、設定モードがプレミア振動モードに設定されている場合にのみ実行されてもよい。大当り経由の時短状態では、特別状態開始報知が演出表示装置9の画面上で行われるとともに、右打ち促進報知も行われる。そのため、当該パチンコ遊技機1が現在どのような遊技状態であるかが他の遊技者から容易に認識可能な状態である。したがって、このような状況では、実行するプレミア演出の種類をプレミア振動演出として他の遊技者からの注目を集めることを防止する効果が小さくなる。そこで、013AKS076にて大当り遊技状態の終了後、すなわち大当り経由の時短状態に移行するタイミングにおいて、設定モードを通常モードとして、遊技状態に応じて実行されるプレミア演出の種類が異なるよう、演出効果が大きくなる期間に適切な種類のプレミア演出が行われるよう調整している。なお、後述する013AKS077にて、再度プレミア振動モードに設定可能であるため、遊技者の希望に沿った設定モードに設定することも可能である。なお、大当り経由の時短状態においても、設定モードがプレミア振動モードに設定されていた場合には、そのままプレミア振動モードを引き継ぐようにしてもよい。その場合には、その後大当り経由の時短状態が終了して通常状態に制御された場合においても、当該プレミア振動モードを引き継ぐようにすればよい。
013AKS076の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知を、パターン2の報知態様にて行う(013AKS077)。なお、例えば、013AKS076の処理を実行せずに、013AKS077において、選択報知として、通常モードに設定するか否かを選択させる報知が行われてもよい。また、013AKS077における選択報知では、通常モードとプレミアアップモードの2モードを選択可能とし、プレミア振動モードを選択不可能としてもよい。この場合、当該大当り経由の時短状態の終了後に、プレミア振動モードへと設定されるようにすればよい。
013AKS077の処理を実行した後、演出制御用CPU101は、選択されたモードを設定モードとして設定し(013AKS078)、S807内の処理を終了する。
このように、大当り遊技状態の終了時、すなわち大当り経由の時短状態に制御されるタイミングでは、パターン2の報知態様にて選択報知が行われる。また、天井時短状態に移行する条件としての特別条件成立時においては、図37の013AKS074においてパターン1の報知態様にて選択報知が行われる。そして、図24の013AKS023にて天井時短中や通常状態であると判定された場合、パターン1の報知態様にて選択報知が行われ、大当り経由の時短状態である場合、パターン2の報知態様にて選択報知が行われる。そのため、遊技状態に合わせて選択報知の報知態様が異なるため、演出の幅を広げ遊技興趣を向上させることができる。また、天井時短状態に制御される際に行われる選択報知の報知態様と、大当り経由の時短状態に制御される際に行われる選択報知の報知態様とが異なり、所謂連荘中の場合とそうでない場合とで選択報知の報知態様が異なるため、演出効果を向上させることができる。具体的に、上述したように、パターン2の報知態様は、パターン1の報知態様よりも遊技者にとって認識し難い表示態様(目立たない態様)のパターンである。そのため、連荘中においては目立たない態様の選択報知が行われるものの、連荘中ではなく、特別条件が成立したことで、遊技者にとって有利な特別状態としての天井時短状態に制御された場合には、目立つ態様の選択報知が行われることとなる。そのため、天井時短状態に制御されるのにも関わらず遊技者が離席してしまうことを防止することができ、演出効果を高めることができる。
図39は、開幕演出などの各種演出と、プレミア演出との実行タイミングを示すタイミングチャートである。図示する変動については、特別図柄(特図)の変動を示しており、演出図柄の変動については、開幕演出が行われる場合については開幕演出の終了後から変動が開始され、開幕演出が行われない場合については当該特別図柄の変動と同期して行われる。なお、この実施の形態におけるプレミア演出は、タイミングT1~タイミングT6のいずれかのタイミング(タイミングT6についてはプレミア振動演出のみ)で実行される例を示しているが、これら複数のタイミングにおいて実行されてもよい。
上述したように、開幕演出が実行される場合には、変動開始時のタイミングであるタイミングT1ではプレミア演出が実行されず、開幕演出終了時のタイミングであるタイミングT2においてプレミア演出が実行される。そのため、開幕演出が実行されない場合において、プレミア演出の実行タイミングがタイミングT1に決定されている場合は、図示するタイミングT1において、決定された種類のプレミア演出が実行される。なお、上述したように、入賞時における保留数が2未満であった場合には当該タイミングT1におけるプレミア振動演出は実行されない。一方、開幕演出が実行される場合において、プレミア演出の実行タイミングがタイミングT2に決定されている場合は、図示するタイミングT2において、決定された種類のプレミア演出が実行される。図示するように、当該タイミングT2は、開幕演出の終了タイミングと同期しているが、上述したように、開幕演出終了タイミングと必ずしも同期していなくてもよく、例えば、開幕演出が終了して演出図柄の変動が開始した後のタイミングであってもよい。なお、図示する例では、天井示唆演出の実行タイミングについては省略しているが、例えば、開幕演出の実行期間中に実行されればよく、当該天井示唆演出は、開幕演出が実行される場合とそうでない場合、すなわち、開幕演出と合わせて天井示唆演出が実行される場合と天井示唆演出のみが実行される場合とで、当該天井示唆演出の実行態様が異なっていてもよい。例えば、開幕演出は、図41(B-1)に示すように、キャラクタが「Let’s Go!!」のセリフを表示する演出であるが、開幕演出と天井示唆演出とが合わせて行われる場合は、キャラクタが「Let’s Go!!」のセリフとともに、「時短かも!?」のセリフを表示する態様である一方で、天井示唆演出のみが実行される場合は、図46(B)に示すように、「時短かも!?」の表示のみが行われるようにしてもよい。
続いてノーマルリーチのタイミングとなると、リーチ状態となり、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される。なお、擬似変動が行われる場合には、当該リーチ状態となる前に擬似変動が行われる。リーチ状態となった後、プレミア演出の実行タイミングがタイミングT3に決定されている場合は、図示するタイミングT3において、決定された種類のプレミア演出が実行される。その後SPリーチに発展すると、SPリーチのリーチ演出が実行される。それに合わせて、プレミア演出の実行タイミングがタイミングT4に決定されている場合は、図示するタイミングT4、すなわちSPリーチに発展したタイミングにおいて、決定された種類のプレミア演出が実行される。上述したように、この実施の形態では、設定モードがプレミア振動モードである場合、通常モードである場合よりも、ノーマルリーチ中のタイミングであるタイミングT3のタイミングに決定される割合が低くなっており、SPリーチ発展時や変動開始時など、演出の開始タイミングにおいて実行される割合が高くなっている。そのため、設定モードがプレミア振動モードである場合、当該タイミングT4においてプレミア振動演出が実行される割合が、タイミングT3において実行される割合よりも高くなっている。
続いて促進示唆演出の実行タイミングとなると、促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出が行われる。なお、図示する例では、簡略化のため当該促進示唆演出の実行期間が一定である例を示しているが、上述したように、当該促進示唆演出には、トリガボタン125の操作を促進する促進演出(態様1の促進演出)が実行されることを示唆する促進示唆演出と、スティックコントローラ122の操作を促進する促進演出(態様2の促進演出)が実行されることを示唆する促進示唆演出とがあり、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出よりも演出期間が長くなっている。そのため、当該促進示唆演出の実行期間は、態様1の促進演出が行われる場合と態様2の促進演出が行われる場合とで異なる期間となっている。促進示唆演出が開始された後、プレミア演出の実行タイミングがタイミングT5に決定されている場合は、図示するタイミングT5において、決定された種類のプレミア演出が実行されるが、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合と、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合とで、当該促進示唆演出が開始されてからプレミア演出が実行されるまでの期間が異なっていればよく、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも当該期間が長くなっていればよい。すなわち、当該タイミングT5は、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも遅いタイミングとなっていればよい。なお、これとは反対に、当該タイミングT5は、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも早いタイミングとなっていてもよい。また、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも当該期間が短くなっていてもよい。
促進示唆演出が終了して促進演出期間となると、態様1または態様2の促進演出が実行され、スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン125の操作またはスティックコントローラ122の操作が促進される。そして、遊技者による操作が行われるか、または有効期間が経過すると、所謂決めの演出が実行され、可変表示(変動表示)の結果が報知されることとなる。なお、図示するように、遊技者による操作が行われるか、または有効期間が経過したタイミングで促進演出については終了し、SPリーチも合わせて終了する。そして、救済演出が実行される場合には、救済演出として、一旦はずれとなることが報知された後に、復活して当りとなることが報知される。プレミア演出の実行タイミングがタイミングT6に決定されている場合は、当該救済演出の実行タイミングに合わせて(タイミングT6において)プレミア振動演出が実行される。なお、上述したように、タイミングT6(救済演出時のタイミング)は、設定モードがプレミア振動モードである場合においてのみ実行され得るプレミア振動演出のタイミングである。
なお、図示は省略しているが、例えば、有効期間が終了する前に遊技者による操作が行われた場合、促進演出およびSPリーチが終了して所謂決めの演出が実行されることとなるが、当該変動表示の結果が報知された後は、予め決定されている変動時間が終了するまでの間、変動表示結果が当りの場合には、当りであることをお祝いするようなお祝い演出を行うようにすればよい。また、プレミア演出が実行されることなく、遊技者の操作が行われてはずれであることが報知された場合は、予め決定されている変動時間が終了するまでの間、次回の変動に期待させるような残念演出を行うようにすればよい。
また、図示する例では、タイミングT1~タイミングT6の各タイミングにおいて実行されるプレミア演出の演出期間が一定である例を示しているが、例えば、プレミア演出の種類に応じて演出期間が異なっていてもよい。また、同種類のプレミア演出であっても、実行タイミングに応じて演出期間が異なっていてもよい。さらに、プレミア演出の種類とタイミングの両方に応じて演出期間が異なっていてもよい。例えば、プレミア振動演出については、上述したように当該パチンコ遊技機1を実行中の遊技者以外の遊技者には認識することが困難な演出であることから、プレミア演出Aやプレミア演出Bよりも演出期間が長くなっていてもよい。また、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5は、変動の終盤に差し掛かり、盛り上がりが最高潮となるタイミングであることから、当該タイミングT5において実行されるプレミア演出は、他のタイミングにおいて実行されるプレミア演出よりも演出期間が長くなっていてもよい。また、変動開始から終了にかけて徐々に演出期間が長くなるようにしてもよい。これによれば、プレミア演出の演出期間が実行タイミングによって異なるため、演出の幅が広がり遊技興趣を向上させることができる。また、複数のタイミングにおいてプレミア演出が実行される場合(複数回実行される場合)、実行回数が増加する度に、プレミア演出の実行期間が長くなるようにしてもよい。また、プレミア振動演出については遊技者が気付かないということもあり得るため、実行回数が増加する度に演出期間を長くする一方で、プレミア演出Aやプレミア演出Bについては実行回数が増加する度に演出期間を短くしてもよい。また、プレミア振動演出については複数回実行可能である一方で、プレミア演出Aやプレミア演出Bについては1回のみ実行可能としてもよい。なお、このようにプレミア演出を複数回実行するような場合、例えば、タイミングT1とタイミングT5において実行するパターン、タイミングT1とタイミングT3とタイミングT5において実行するパターンなど、複数の実行パターンを定めておき、プレミア演出の実行タイミングを決定する処理(図29の013AKS057)において当該複数のパターンから、実行パターンを決定すればよい。これによれば、プレミア振動演出が実行されたにも関わらず気付かなかったということを防止でき、また、プレミア演出が複数回実行されることから、特別感を与え遊技興趣を向上させることができる。なお、例えば、高設定値であるほどプレミア演出の実行回数が多いなど、設定値に応じてプレミア演出の実行回数が異なっていてもよい。さらに、複数回プレミア演出を実行可能であっても、救済演出時のタイミングであるタイミングT6においてプレミア振動演出を実行する場合については、当該タイミングT6においてのみ実行され、タイミングT1~タイミングT5のいずれのタイミングにおいてもプレミア演出が実行されないよう制限してもよい。これによれば、救済演出時におけるプレミア振動演出の演出効果を高め遊技興趣を向上させることができる。
図40は、プレミア振動演出の実行タイミングと、振動タイミングの一例を示すタイミングチャートである。図示する例では、タイミングT3においてプレミア振動演出が実行された場合の例を示している。この実施の形態におけるプレミア振動演出は、タイミングT3から当該プレミア振動演出の期間、図示するメロディー音の出力(例えば主題歌のメロディー音)に合わせて、リズミカルに振動する演出である。なお、プレミア振動演出は、実行中の演出の一環として出力されているメロディー音に合わせて振動する演出であり、例えば変動表示結果を予告する演出の一環として行われる振動演出(一定期間振動が継続する演出)とは異なる振動態様となっており、当該プレミア振動演出としては、スピーカ27から音出力は行われない。なお、この実施の形態におけるプレミア振動演出は、タイミングT3において実行を開始してから5秒間実行されればよい。なお、タイミングT3以外のタイミングにおいてプレミア振動演出が実行された場合についても同様に、出力中のメロディー音に合わせて振動し、振動を開始してから5秒間行われればよい。なお、上述したように、実行タイミングに応じてプレミア振動演出の演出期間が異なる場合には、当該演出期間に応じた期間、メロディー音に合わせて振動させればよい。
続いて開幕演出などの各種演出とプレミア振動演出とが実行された場合における演出動作例について、図41~図43を参照して説明する。なお、図中のT1~T6は図39におけるタイミングT1~タイミングT6に対応している。特別図柄の変動表示が終了すると、図41(A)に示すように、演出図柄の変動表示についても終了する。続いて新たな特別図柄の変動表示が開始されると(次の保留に対応する変動が開始されると)、開幕演出の実行設定がなされている場合には、当該新たな特別図柄の変動表示の開始に合わせて、図41(B-1)に示すように開幕演出が行われる。開幕演出では、図41(B-1)に示すように、キャラクタ013AK71が表示されるとともに、演出図柄の変動表示が行われることを示す「Let’s Go!!」のメッセージ表示013AK72が行われる。なお、上述したように、開幕演出と合わせて天井示唆演出が行われる場合には、当該メッセージ表示013AK72に「時短かも!?」のセリフが合わせて表示されればよい。
一方、開幕演出が実行されない場合には、新たな特別図柄の変動表示に同期して、図41(B-2)に示すように、演出図柄の変動表示が行われる。そして、プレミア振動演出の実行タイミングがタイミングT1に決定されている場合は、図示するようにスティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。なお、プレミア振動演出では、当該パチンコ遊技機1を遊技している遊技者に対してプレミア振動演出が実行されていることが視認可能なように、例えばトリガボタン125に設けられたランプを発光させるようにしてもよい。なお、上述したように、プレミア振動演出は、出力中の楽曲のメロディー音に合わせてリズミカルに振動するため、当該プレミア振動演出以外の演出(スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出以外の演出)における振動パターンとは異なるパターンの振動となっている。そのため、当該プレミア振動演出においてトリガボタン125に設けられたランプを発光させる場合についても、当該プレミア振動演出以外の演出における発光パターンとは異なる発光パターンとなっていればよい。例えば、トリガボタン125に設けられたランプがレインボーに発光するような場合、当該プレミア振動演出以外の演出(スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出以外の演出)では、ランプの発光色が滑らかに変化することでレインボーに発光するレインボー発光を行うのに対し、当該プレミア振動演出では、ランプの発光色がより明確に切り替わることでレインボーに発光するレインボー発光を行うなど、当該プレミア振動演出以外の演出(スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出以外の演出)において行われる発光と似た態様の発光を行うものの、プレミア振動演出ではより明確化された態様であればよい。また、これとは異なり、当該プレミア振動演出においてトリガボタン125に設けられたランプについても、出力中の楽曲のメロディー音に合わせてリズミカルに発光させてもよい。
また、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に設けられている例を示しているが、スティックコントローラ122とトリガボタン125はそれぞれ別々に設けられていてもよく、この場合に実行されるプレミア振動演出は、促進演出の態様が態様1であればトリガボタン125を振動させ、態様2の促進演出が実行される場合にはスティックコントローラ122を振動させ、その他の場合はトリガボタン125を振動させるようにすればよい。これによれば、プレミア振動演出の幅が広がり遊技興趣を向上させることができる。
図41(B-1)に示す開幕演出が終了すると、図41(C)に示すように演出図柄の変動表示が行われる。そして、プレミア振動演出の実行タイミングが、開幕演出の終了時のタイミングであるタイミングT2に決定されている場合は、図示するようにスティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。なお、図41(B-2)に示すタイミングT1におけるプレミア振動演出の終了後は、図41(C)に示すように、当該演出図柄の変動表示が継続して行われることとなり、プレミア振動演出は実行されない。
続いてリーチ状態となると、図41(D)に示すように、リーチを構成する演出図柄の組み合わせが表示され、ノーマルリーチのリーチ演出期間に突入する。なお、図示は省略しているが、擬似変動が行われる変動パターンである場合には、擬似変動が行われてからリーチ状態となる。図示する例では、ノーマルリーチにおいて「リーチ!」の文字013AK73が表示枠とともに表示される例を示している。「リーチ!」の文字が表示枠は、例えば、青、緑、赤といった複数色用意され、青<緑<赤の表示色の順に期待度が高くなっていてもよい。そして、設定モードが赤色アップモードに設定されている場合は、当該「リーチ!」の文字013AK73の表示枠が赤色で表示された場合の信頼度が高くなっていればよい。
ノーマルリーチ中のタイミングであるタイミングT3となると、図41(E)に示すように、プレミア振動演出の実行タイミングが当該タイミングT3に決定されている場合、スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。その後SPリーチに発展すると、図41(F)に示すように、味方キャラクタ013AK74と敵キャラクタ013AK75とがバトルを行うバトル演出が実行される。なお、演出図柄については、小図柄013AK76として演出表示装置9の左上部分に表示される。そして、プレミア振動演出の実行タイミングが、SPリーチ発展時時のタイミングであるタイミングT4に決定されている場合は、図示するようにスティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。
SPリーチ発展後は、図41(G)、図41(H)および図42(I)に示すように、味方キャラクタ013AK74と敵キャラクタ013AK75とのバトルが継続して行われ、味方キャラクタ013AK74が勝利するか敗北するかが煽られる。
そして、図31の013AKS061にて促進演出実行有りに決定されている場合、図42(J)に示すように、促進演出の前に、促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出が実行される。図示する例では、まず、「そろそろ決着がつくかも!?」といったメッセージ表示013AK77が行われ、促進演出が実行されることを遊技者に準備させる表示が行われる例を示している。また、当該メッセージ表示013AK77の表示枠の色については、図41(D)に示す「リーチ!」の文字の表示枠と同様、青<緑<赤の表示色の順に期待度が高くなっていてもよく、設定モードが赤色アップモードに設定されている場合は、表示枠が赤色で表示された場合の信頼度が高くなっていればよい。
続いて態様1の促進演出が行われるか態様2の促進演出が行われるかを遊技者に示唆する表示が行われる。この例では、図42(K)に示すように、トリガボタン125の各パーツ013AK78を組み立てる演出が実行されることで、態様1の促進演出が行われることの示唆表示が行われた場合の例を示している。そして、プレミア振動演出の実行タイミングが、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5に決定されている場合は、図示するようにスティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。
その後、図42(K)に示すトリガボタン125の各パーツ013AK78の組み立てが完了すると、図42(L)に示すようにトリガボタン125の画像013AK79が表示され、トリガボタン125に対する操作を行う態様1の促進演出が行われることが確定的に表示される。なお、例えば、図42(K)に示すように、各パーツを組み立てる段階ではトリガボタン125の各パーツ013AK78であるものの、組み立てが完了した図42(L)の段階で、スティックコントローラ122の画像に変化し、スティックコントローラ122に対する操作を行う態様2の促進演出が行われることが確定的に表示されるようにしてもよい。これによれば、促進示唆表示に対する遊技者の注目を集めることができ、遊技興趣を向上させることができる。
続いて図42(M)に示すように、促進示唆演出が終了し、促進演出が開始されることを報知する開始報知表示013AK80が行われる。このように、促進示唆演出では、まず、図42(J)に示すように、促進演出の準備を遊技者に促す準備表示としてのメッセージ表示013AK77が行われ、その後図42(K)に示すようにトリガボタン125の各パーツ013AK78を組み立てる演出を行うことで、態様1の示唆演出であるか態様2の示唆演出であるかといった実行される示唆演出の態様が示唆され、図42(L)に示すように実行される示唆演出の態様が確定表示された後、促進演出が開始されることを報知する開始報知表示013AK80が行われる。そのため、この実施の形態における促進示唆演出は、促進演出の準備表示、促進演出の態様示唆、促進演出態様の確定表示、および促進演出の開始報知表示といった複数段階の表示が行われる。
促進示唆演出の終了後は、図42(N)に示すように、促進演出が実行される。図示する例では、態様1の促進演出が実行された場合の例を示している。態様1の促進演出では、図示するように、スティックコントローラ122とトリガボタン125の画像とが一体的に表示されるとともに、当該トリガボタン125を操作すべき操作促進画像013AK81が表示される。また、有効期間をメータ表示する操作有効期間表示013AK82についても合わせて表示される。
遊技者によってトリガボタン125が操作されると、図42(O)に示すように、促進演出が終了してバトル演出の結果を表示するための結果報知用画像013AK83が表示され、復活演出が実行される場合には、図42(P)に示すように、一旦味方キャラクタ013AK74が敗北する表示が行われる。この際には、はずれを構成する小図柄013AK76が仮停止表示することとなる。その後、図42(Q)に示すように味方キャラクタ013AK74が復活し、敵キャラクタ013AK75へとどめの一撃を与え、図42(R)に示すように味方キャラクタ013AK74が勝利し、当りであることが報知される。この際には、当りを構成する小図柄013AK76が停止表示することとなる。なお、プレミア振動演出の実行タイミングが、救済演出時のタイミングであるタイミングT6に決定されている場合は、図42(Q)に示すように、当該タイミングT6においてスティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。
なお、図31の013AKS061にて促進演出実行無しに決定されている場合、図42(I)に示すSPリーチのリーチ演出期間の終了後、変動表示結果が当りであれば、図42(R)に示すように、味方キャラクタ013AK74が勝利し、当りであることが報知され、当りを構成する小図柄013AK76が停止表示する。また、変動表示結果が当りであり、復活演出を実行しない場合は、図42(O)に示す結果報知用画像013AK83が表示された後、図42(R)に示すように、味方キャラクタ013AK74が勝利し、当りであることが報知され、当りを構成する小図柄013AK76が停止表示する。
図42(R)に示すように、味方キャラクタ013AK74が勝利し、当りであることが報知された後、図43(S)に示すように、当りを構成する演出図柄の組み合わせが停止表示される。
一方、変動表示結果がはずれである場合は、復活演出が実行されず、図42(O)に示す結果報知用画像013AK83が表示された後、図43(T)に示すように、味方キャラクタ013AK74が敗北する表示が行われ、これに合わせてはずれを構成する小図柄013AK76が停止表示する。なお、図31の013AKS061にて促進演出実行無しに決定されている場合、図42(I)に示すSPリーチのリーチ演出期間の終了後、変動表示結果がはずれであれば、図43(T)に示すように、味方キャラクタ013AK74が敗北する表示が行われ、これに合わせてはずれを構成する小図柄013AK76が停止表示する。
図43(T)に示すように、味方キャラクタ013AK74が敗北し、はずれであることが報知された後、図43(U)に示すように、はずれを構成する演出図柄の組み合わせが停止表示される。
図44は、態様2の促進演出が行われる場合における演出動作例を示す図である。態様2の促進演出が実行される場合、図44(A)に示すように、まず、促進示唆演出の実行期間となることで、態様1の促進演出に対応する促進示唆演出と同様(図42(J)と同様)に、促進演出の準備を遊技者に促す準備表示としてのメッセージ表示013AK77が行われる。
続いて、態様1の促進演出が行われるか態様2の促進演出が行われるかを遊技者に示唆する表示(促進演出の態様示唆)として、図44(B)に示すように、スティックコントローラ122の各パーツ013AK85を組み立てる演出が実行されることで、態様2の促進演出が行われることの示唆が行われる。なお、図示は省略しているが、プレミア振動演出の実行タイミングが、促進示唆演出中のタイミングであるタイミングT5に決定されている場合は、当該タイミングT5において、スティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動するプレミア振動演出が実行される。また、上述したように、この実施の形態における促進示唆演出では、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出よりもスティックコントローラ122を組み立てる促進示唆の方が組み立てのプロセスが複雑になっており、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出よりも演出期間が長くなっているとともに、遊技者がスティックコントローラ122に対応する促進示唆演出であることが認識できるまでの時間についても長くなっている。そのため、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも、プレミア振動演出を実行するタイミングとしてのタイミングT5のタイミングが遅いタイミングとなっている。
その後、スティックコントローラ122の各パーツ013AK85の組み立てが完了すると、図44(C)に示すようにスティックコントローラ122の画像013AK86が表示され、スティックコントローラ122に対する操作を行う態様2の促進演出が行われることが確定的に表示される。その後、図44(D)に示すように、促進演出が開始されることを報知する開始報知表示013AK80が行われる。なお、例えば、態様2の促進演出が行われる場合における開始報知表示013AK80は、例えば、表示色が異なるなど、態様1の促進演出が行われる場合における態様とは異なる態様で表示されてもよい。促進示唆演出は、態様1の促進演出が実行される場合と態様2の促進演出が実行される場合とで、実行当初はいずれも共通態様で実行されるため、態様1であるか態様2であるかが遊技者に認識できない態様となっており、その後態様1であるか態様2であるかが認識可能な態様となる演出である。そのため、いずれの態様の促進演出が行われるかに対する遊技者の注目度が高まり、促進示唆演出に対する注目度を高めることができる。
図44(D)に示す開始報知表示013AK80が行われた後は、促進示唆演出が終了し、図44(E)に示すように態様2の促進演出が実行される。態様2の促進演出では、図示するように、スティックコントローラ122とトリガボタン125の画像とが一体的に表示されるとともに、当該スティックコントローラ122を操作すべき操作促進画像013AK87が表示される。また、有効期間をメータ表示する操作有効期間表示013AK82が合わせて表示される点については態様1の場合と同様であるが、態様2の促進演出では、例えば、メータ表示ではなく、表示された数が時間経過とともに減少して表示されるカウントダウン表示が行われることで有効期間が示されてもよく、態様1の促進演出とは異なるパターンの有効期間表示が行われてもよい。
次に、プレミア演出Aおよびプレミア演出Bについて、図45を参照して説明する。図45は、プレミア演出Aおよびプレミア演出Bの演出動作例を示している。プレミア演出Aでは、図45(A)に示すように、遊技領域を覆うように設置されている遊技枠ランプ013AK555が虹色に点灯する(レインボー発光を行う)とともに、スピーカ27から当り確定音が出力される。具体的に、この実施の形態における遊技枠ランプ013AK555は、複数のLEDよりなる発光体であり、プレミア演出Aにおけるレインボー発光では、遊技枠ランプ013AK555に含まれる複数の発光体のうち、遊技者にとって左側の発光体が赤色に点灯し、右側の発光体に向かうにつれ紫色に点灯する。また、当該プレミア演出Aでは、時間経過とともに、赤色で点灯していた発光体が橙色、黄色、といったように、橙色で点灯していた発光体が黄色、緑色、といったように、それぞれの発光体が時間経過とともに順次点灯色を切り替える。そのため、当該プレミア演出Aが実行されると、遊技者にとって左側から右側へと流れるようにレインボー発光が行われることとなり、演出効果を向上させることができる。なお、紫色で点灯していた発光体については、次の点灯色として赤色で点灯させればよい。
プレミア演出Bでは、図45(B)に示すように、演出表示装置9に複数のキャラクタ013AK90が表示されるとともに、当該複数のキャラクタ013AK90が当りであることを報知する楽曲を歌うとともに、スピーカ27から当該当り楽曲が出力される。なお、プレミア演出Aとプレミア演出Bとで異なる音を出力する例を示しているが、ともに当りであることを確定的に報知する共通の音を出力するようにしてもよい。図45に示すように、この実施の形態におけるプレミア演出Aは、遊技枠ランプ013AK555が虹色に点灯する(レインボー発光を行う)とともに、スピーカ27から当り確定音が出力される演出であり、プレミア演出Bは、当りであることを報知する楽曲を歌っている複数のキャラクタ013AK90が演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ27から当該当り楽曲が出力される演出であることから、当該パチンコ遊技機1を遊技していない遊技者からも容易に認識可能な演出となっている。上述したように、プレミア演出は複数のタイミングにおいて実行されてもよく、例えば、プレミア振動演出とプレミア演出Aまたはプレミア演出Bといった2種類のプレミア演出が実行される場合、先のタイミングでプレミア振動演出が実行され、後のタイミングにおいてプレミア演出Aまたはプレミア演出Bが実行されるといったように、先のタイミングでプレミア演出Aまたはプレミア演出Bが実行された場合には、後のタイミングにおいてプレミア振動演出が実行されないようにすればよい。先のタイミングでプレミア演出Aまたはプレミア演出Bが実行された場合、既に当該パチンコ遊技機1を遊技していない遊技者に認識されている状態であることから、その後にプレミア振動演出が行われ当該パチンコ遊技機1を遊技中の遊技者にのみ当り確定を報知しても演出効果を低下させてしまう。そのため、先のタイミングでプレミア演出Aまたはプレミア演出Bが実行された場合には、後のタイミングにおいてプレミア振動演出が実行されないものとすることで、当該演出効果の低下を防止することができる。
図46および図47は、天井示唆演出や選択報知が実行され、天井時短状態に制御された場合における演出動作例を示す図である。なお、図示する例では、開幕演出については実行されない場合について示している。図46(A)に示すように演出図柄の変動表示が開始されたタイミングで天井示唆演出の演出期間となる。そして、図46(B)に示すように「時短かも!?」といったメッセージ表示013AK91が行われる。なお、上述したように、開幕演出が実行される場合には、開幕演出におけるキャラクタのセリフとして「Let’s Go!!」とともに、「時短かも!?」の表示が行われる。
続いて遊技者によるモード選択操作が行われたことや、所定条件が成立(客待ちデモ指定コマンドを受信してから予め定められた時間が経過した場合)すると、天井時短状態または通常状態であれば、図46(C)に示すように、パターン1の報知態様の選択報知013AK92が行われる。なお、図示するように、演出図柄については、小図柄013AK76として演出表示装置9の左上部分に表示される。一方、大当り経由の時短状態であれば、図46(D)に示すように、パターン2の報知態様の選択報知013AK93が行われる。上述したように、パターン2の選択報知は、パターン1の選択報知よりも遊技者にとって認識し難い表示態様(目立たない態様)となっている。遊技状態が大当り経由の時短状態であるか否か、すなわち所謂連荘中であるか否かに応じて遊技者にとって認識しやすさの異なる選択報知が行われるため、状況に応じた選択報知が可能となり、演出効果を向上させることができる。
そして、図46(E)に示すように、低確状態における予め定められた回数(天井時短回数)の変動表示(可変表示)が終了すると、通常状態であれば特別条件が成立することとなり、天井時短状態へと制御されることとなる。この実施の形態では、当該タイミングにおいて図37の013AKS074の処理が実行されることで、図47(F)に示すように、パターン1の報知態様の選択報知013AK92が行われる。このように、この実施の形態では、天井時短状態に制御されるタイミングにおいて選択報知が行われる。したがって、天井時短状態に制御されるタイミングで設定モードを遊技者の好みに合わせて変更することが可能となる。図示するように、天井時短状態に制御されるタイミングにおいてもプレミア振動演出を選択可能であり、また、大当り経由の時短状態の場合とは異なり、自動的に通常モードに設定されることがない。そのため、天井時短状態に制御される場合、当該特別条件が成立する前に設定されていた設定モードがそのまま継続した状態で選択報知が行われることとなる。したがって、大当り経由の時短状態の場合と天井時短状態の場合とで異なる態様となり、遊技興趣を向上させることができる。なお、遊技者の選択操作により、天井時短状態に制御されるタイミングにおける選択報知を行わないよう選択可能としてもよい。この実施の形態では、天井時短状態に制御されるタイミングや、大当り遊技状態の終了時のタイミング、すなわち大当り経由の時短状態に制御されるタイミングにおいて選択報知が行われるものとなっているが、遊技者による選択操作により、例えば、一方の時短状態へ制御されるタイミングにのみ選択報知が行われるよう選択可能としてもよい。また、時短状態へ制御されるタイミングにおいては、いずれの時短状態であっても選択報知が行われないよう選択可能であるなど、遊技者の好みに応じて、時短状態制御時における選択報知の実行有無が選択可能となっていてもよい。
図47(F)に示す選択報知013AK92において設定モードが選択されると、図47(G)に示すように、天井時短状態における変動表示が行われる。天井時短状態中は、大当り経由の時短状態中と同様に、右打ちをしてゲート32および可変入賞球装置15の第2始動入賞口14に対する遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である右打ち促進報知として「右打ち!」の表示013AK95が行われる。
そして、図47(H)に示すように、当りとなることなく100回の変動表示が行われると、天井時短状態が終了する。なお、天井時短状態が終了した場合、当該天井時短状態に制御される前に設定された設定モードに設定されればよい。具体的に、天井時短状態に制御される前に設定されていた設定モードがプレミア振動モードである場合、当該設定モードを記憶しておき、天井時短状態が終了したタイミングにおいて、プレミア振動モードに設定すればよい。
図48は、カットイン演出例を示している。カットイン演出は、例えば図26の013AKS03の処理により、可変表示内容や設定されている設定モードに応じて実行有無とその実行態様とが決定されればよい。カットイン演出は、演出図柄の変動表示がリーチ態様となるリーチ成立後に、SPリーチとなるリーチ演出を実行中の所定タイミングにて実行可能である。カットイン演出では、例えば、図示するようにキャラクタの演出画像が演出表示装置9の画面上に表示される。カットイン演出は、SPリーチとなるリーチ演出が実行されたか否かに応じた割合や、実行された場合の演出態様に応じた割合で、可変表示内容としての変動表示結果が「当り」となることを予告する。カットイン演出は、キャラクタにより報知されるメッセージの内容、キャラクタの種類、サイズ、形状、模様、色彩、外枠となるフレームの種類、サイズ、形状、模様、色彩、エフェクト表示の種類、サイズ、形状、模様、色彩、その他、任意の演出画像の表示態様などにより、異なる演出態様で実行可能であればよい。
図48(A)~(D)に示すように、カットイン演出に使用可能な複数の演出画像として、4つのカットイン態様の表示画像が予め用意されている。カットイン演出に使用可能な表示画像が用意される数量は、4つに限定されず、任意の設計に基づく複数画像であればよい。図48(A)に示す第1表示画像は、白色の背景のキャラクタの演出画像である。図48(B)に示す第2表示画像は、青色の背景のキャラクタの演出画像である。図48(C)に示す第3表示画像は、緑色の背景赤色の背景のキャラクタの演出画像である。図48(D)に示す第4表示画像は、赤色のキャラクタの演出画像である。この実施の形態におけるカットイン演出は、白色<青色<緑色<赤色の順に、実行された場合に当りとなる確率が高くなっている(当り期待度が高くなっている)。なお、赤色のカットイン演出が実行された場合でも、変動表示結果がはずれとなることもあり、上述したように、設定モードが赤色アップモードに設定されている場合は、当該赤色のカットイン演出が実行された場合にはずれとなる割合が、他の設定モードに設定されている場合よりも低くなっている(すなわち、赤色のカットイン演出が実行された場合に当りとなる割合が高く、当該赤色のカットイン演出の信頼度が他の設定モードに設定されている場合よりも高くなっている)。さらに、赤色アップモードに設定されている場合、当該赤色のカットイン演出の実行頻度が高くなるようにしてもよい。すなわち、はずれの場合における赤色のカットイン演出については、他の設定モードに設定されている場合よりも実行割合が低く、当りの場合における赤色のカットイン演出については、他の設定モードに設定されている場合よりも実行割合が高くなっていればよい。
図49は、大当り経由の時短状態が終了した場合における引き戻し演出の実行例を示す図である。図49(A)に示すように、大当り遊技状態が終了して変動が開始されると、右打ち促進報知が行われる。そして、図49(B)に示すように、当り種別に応じた変動回数の変動が終了すると、大当り経由の時短状態が終了することとなる。なお、この状態では、図示するように、特図2に対応する保留表示として、4つの保留表示画像013AK98が表示されており、これらの保留表示に対応する変動表示が行われる期間が残保留期間となる。残保留期間は、当該大当り経由の時短状態または天井時短状態の終了後から、大当り経由の時短状態または天井時短状態中に記憶された特図2に対応する保留表示に対応する変動表示が終了するまでの期間であればよい。
そして、図49(C)に示すように、4つの保留表示画像013AK98のうちの1つに対応する変動が開始されると、残保留期間が開始され、図示するように、「~引き戻しモード~」の表示を行う引き戻し演出が行われる。引き戻し演出は、当該残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御されること、所謂連荘の期間が継続することを示唆する演出である。当該残保留期間中は、例えば、残保留期間中の変動専用の変動パターンに決定され、残保留期間中以外の期間に行われる変動表示よりも変動時間が長くなっていてもよい。これによれば、残保留期間中における遊技者の期待感を煽ることができ、演出効果を向上させることができる。なお、例えば、所謂連荘が終了したタイミングにおいて獲得出玉数や連荘回数などのリザルト表示を行うような場合、当該残保留期間中は当該リザルト表示を行わず、残保留期間が終了した場合にリザルト表示を行えばよい。また、当該残保留期間中に当りとなった場合には、残保留期間中における当りを当該リザルト表示に含めればよい。
図50は、大当り遊技状態終了時に行われる選択報知の一例を示す図である。大当り遊技状態におけるラウンド遊技が終了すると、図50(A)に示すように、大当り遊技状態が終了することを報知する表示が行われる。そして、図38の013AKS076の処理により、設定モードが通常モードとなることから、これに合わせて、図50(B)に示すように「通常モードになりました」の表示が行われ、設定モードが通常モードとなったことが報知される。また、図38の013AKS077の処理が行われることで、図50(B)に示すように、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知が、パターン2の報知態様にて行われる。なお、上述したように、選択報知としては、通常モードに設定するか否かを選択させる報知が行われてもよい。なお、プレミア振動モードに設定されている場合にのみこのような制御が行われるようにしてもよい。また、通常モードとプレミアアップモードの2モードを選択可能とし、プレミア振動モードを選択不可能としてもよい。この場合、当該大当り経由の時短状態の終了後に、プレミア振動モードへと設定されるようにすればよい。そして、設定モードが選択され、図50(C)に示すように、大当り経由の時短状態における変動が開始される。なお、大当り遊技状態の終了後は、所謂連荘状態であれば、当該連荘状態が継続し、そうでなければ連荘状態が開始されることとなる。このように、遊技状態の切り替わりのタイミングにおいて遊技者が設定モードを選択可能となるため、時短状態における演出を遊技者の好みに合わせて行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(変形例)
本発明は、この実施の形態に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。上記実施の形態や変形例に示したフローチャートの処理内容や決定割合、各種演出の決定方法は、一例であって、上記実施の形態と同様の効果を奏することができ、上記実施の形態で示した演出を好適に実行できれば任意でよい。また、上記実施の形態で示した演出動作例は一例であり、同様の演出効果を達成できれば適宜変更可能である。また、上記実施の形態で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。
上記実施の形態では、通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモード、および赤色アップモードといったように、いずれも実行中の変動表示についての内容を示す設定モードが選択可能である例を示したが、これは一例である。例えば、この他にも、先読み演出の実行割合がアップする先読み予告モードといった、将来の変動表示についての内容を示す設定モードがあってもよい。なお、実行中の変動表示についての内容を示す設定モードに加え、先読み予告モードといった、将来の変動表示についての内容を示す設定モードを重畳的に設定可能としてもよい。具体的には、メニュー画面から、遊技者の操作により、実行中の変動表示についての設定モードに加え、将来の変動表示についての設定モードを選択可能となっていればよい。この場合、上記実施の形態で示した各タイミングで行われる選択報知においても、実行中の変動表示についての設定モードに加え、将来の変動表示についての設定モードを選択可能となればよい。また、実行中の変動表示についての設定モードに加え、将来の変動表示についての設定モードを選択可能な場合において、遊技者が通常モードを選択した場合には、現在設定されている、実行中の変動表示についての設定モードと将来の変動表示についての設定モードの両方をリセットして、通常モードに設定すればよい。これによれば、例えば、一の遊技者から別の遊技者へと変更された場合などに、前の遊技者が設定した設定モードを、今回の遊技者の好みに応じて設定し直すことができ、選択報知を好適に行うことができる。なお、通常モードを選択することでリセットする他、リセット用の操作を別途設けてもよい。
また、上記実施の形態では、特別条件が成立したタイミング(図17の013AKS016)や、大当りとなったタイミング(図17のS134)、および小当り経由で大当りとなったタイミング(図21のS451)といったタイミングにおいて、天井時短に制御するため(特別条件の成立のため)の変動回数をカウントする天井カウンタを0にクリアする例を示したが、これに加え、天井カウンタは、RAM領域のクリアによりクリアされる一方、電源断信号が出力され電源断となった場合に、当該天井カウンタの値はリセットしないようにしてもよい。
また、上記実施の形態におけるプレミア振動演出が実行されスティックコントローラ122とトリガボタン125とが一体的に振動している状態において、遊技者が当該トリガボタン125を操作した場合には、プレミア振動演出の実行が強制的に終了するようにしてもよい。なお、プレミア振動演出の実行を開始してから所定期間は強制終了不可能な期間とし、当該所定期間経過後の期間を強制終了可能期間としてもよく、当該強制終了可能期間は、タイミングT1~タイミングT6のいずれのタイミングで行われたプレミア振動演出であるかに応じて異なる期間となっていてもよい。なお、促進示唆演出の実行中のタイミングであるタイミングT5については、その後促進演出が行われ、遊技者が操作を行う必要があることから、当該タイミングT5において実行されたプレミア振動演出については、強制終了不可能な期間がなく、当該プレミア振動演出の実行開始時から強制終了可能としてもよい。
上記実施の形態では、可変表示内容が当りとなる場合、すなわち変動表示結果が大当りまたは小当りとなる場合にプレミア演出が実行される例を示したが、例えば、可変表示内容が当りであっても、変動表示結果が大当りの場合には、プレミア演出の種類としてプレミア振動演出が実行される割合が、他の種類のプレミア演出よりも高く、小当りの場合には、プレミア振動演出が実行される割合が、他の種類のプレミア演出よりも低くなるなど、実行されるプレミア演出の種類により、可変表示内容の有利度が異なっていてもよい(すなわち、有利度の高い可変表示内容の場合にはプレミア振動演演出が実行されやすくなっていてもよい)。なお、これとは反対に、有利度の高い可変表示内容の場合には、プレミア振動演出の実行割合が低く、他の種類のプレミア演出の実行割合が高くなるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、大当り遊技状態の終了後の他、低確状態において予め定められた回数(天井時短回数)の変動表示(可変表示)が行われた場合においても、通常状態であれば時短状態へと制御される(特別条件が成立した場合に時短状態へと制御される)例を示したが、この他にも、例えば、予め定められた演出図柄である時短図柄が停止表示したことにより特別条件が成立したとして、次回の変動表示から時短状態に制御するようにしてもよい。この場合において、時短図柄が停止表示した際には、上記実施の形態における図47(F)と同様に、パターン1の報知態様にて選択報知が行われればよい。また、時短図柄は複数種類あってもよく、停止表示する時短図柄の種類に応じて時短制御が行われる変動表示の回数が異なっていてもよく、例えば、当りとなるまで時短制御を継続して行う種類の時短図柄が停止表示する場合には、当該時短図柄が停止表示する変動表示中にプレミア振動演出などのプレミア演出が実行されるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、残保留期間中における変動表示において高い割合でプレミア振動演出を実行する例を示したが、例えば、残保留期間突入時、すなわち時短状態の終了時において、記憶されている保留情報内に当りとなる保留が存在する場合、プレミア振動演出が実行されるようにしてもよい。これによれば、時短状態が終了してしまうことに対する遊技者の期待感の減少を低減させることができる。
また、上記実施の形態では、特別条件が成立した場合、図17の013AKS015にて合計時短回数カウンタに100をセットすることで、100回の変動表示が行われる期間を天井時短状態の制御期間として設定する例を示したが、これは一例であり、例えば、特別条件が成立した際に、抽選により天井時短状態に制御する期間を決定してもよい。また、例えば、当りとなるまで天井時短状態に制御するようにしてもよく、このような種類の天井時短状態に制御される場合には、当該特別条件が成立した場合にプレミア振動演出を実行してもよい。
また、天井カウンタの値がクリアされていないことを示唆する据え置き示唆演出を実行可能としてもよい。例えば、電源が投入されてから100回の変動表示が行われるまでの所定期間においてのみ、据え置き示唆演出として、変動表示結果に対する予告演出では表示されないキャラクタ(ミニキャラ)を表示するなどにより、天井カウンタの値がクリアされていないことを示唆するようにしてもよい。この場合、当該100回の変動表示において、ミニキャラが登場する回数が多いほど据え置きの期待度(天井カウンタの値がクリアされていない割合)が高くなっていてもよい。また、特定のミニキャラが登場すると据え置きの期待度(天井カウンタの値がクリアされていない割合)が高くなるようにしてもよい。
また、電源が投入されてから最初の当りとなるまでの期間におけるSPリーチはずれ時の演出や、アイキャッチ画像を表示する演出において、当該SPリーチはずれ時の演出画像やアイキャッチ画像が特定態様となる据え置き示唆演出を実行可能としてもよい。
さらに、電源が投入されてから最初に行われる変動表示において、遊技領域に設けられた演出用の役物を特定動作させることや、トリガボタン125を振動させること、また、所謂ボタンガックンといったトリガボタン125を一瞬動作させることなどにより、据え置き示唆演出が行われてもよい。この場合、当該動作により据え置きが確定することを報知してもよいし、据え置きの期待度が高いことを報知してもよい。また、例えば、ステージを移行する演出を実行可能な遊技機において、電源が投入されてから最初に行われる変動表示において移行するステージが特定ステージの場合には据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。
さらに、ノーマルリーチはずれ時の演出図柄が特定の組み合わせである場合には据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。また、例えば、100回の変動表示が行われる毎に所定の発光体(遊技枠ランプ013AK555など)が発光するといったように、特定の周期に特定の演出が行われることで据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。この場合、所定の発光体が通常時とは異なる特定の発光色で発光した場合に据え置きが示唆されるようにしてもよい。なお、特定の演出は、100回の変動表示毎でなくてもよく、例えば小当り時に行われるようにしてもよい。
また、例えば、電源が投入されてから所定期間のみ移行可能な専用モードが設けられた遊技機において、当該専用モードに移行された回数が特定回数を超えた場合に据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。さらに、期待度が他の演出よりも高い演出が通常状態(残保留期間中は除く)において行われた場合において、当該変動表示結果がはずれとなった場合には、据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。
また、ポイントを獲得して特典を得ることができるポイント獲得演出を実行可能な遊技機において、据え置きの期待度が高い場合とそうでない場合とで獲得可能なポイント数の割合が異なるといった据え置き示唆演出が行われてもよい。
また、ステージを移行する演出を実行可能な遊技機において、通常状態(残保留期間中は除く)における特定ステージへの移行率が高いと据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。また、特定ステージにて通常とは異なる態様となると据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。さらに、通常状態(残保留期間中は除く)において実行される予告演出のうち、セリフが表示されるセリフ予告において特定のセリフである場合には据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。なお、当該セリフ予告は、例えば、遊技者によるボタン操作により行われるようにしてもよい。
また、通常状態(残保留期間中は除く)に行われるSPリーチにおいて遊技枠ランプ013AK555が特定の発光パターンで発光すると据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。また、SPリーチ発展時における演出が特定の態様であると据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。さらに、特定の種類のSPリーチに発展すると据え置きの期待度が高いといった据え置き示唆演出が行われてもよい。
本発明は、以下の特徴部013AK、特徴部014AK、特徴部019AK、特徴部020AKといった各特徴部を含んでいる。
(特徴部013AKに係る手段の説明)
(1)特徴部013AKに係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばトリガセンサ121など)と、
遊技者の動作を促進する促進演出と、該促進演出の実行前に該促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出と、を実行可能な促進演出実行手段(例えば促進演出および促進示唆演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
前記促進演出の実行中に遊技者の動作を検出した場合に、前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば所謂決めの演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
前記報知演出の実行前における複数タイミングにおいて前記有利状態に制御されることを報知する特別報知演出を実行可能な特別報知演出実行手段(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングにおいてプレミア振動演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
遊技者の選択動作に基づいて第1演出状態と、該第1演出状態よりも前記特別報知演出が実行され易い第2演出状態と、を少なくとも含む複数種類の演出状態に制御可能な演出状態制御手段(例えば通常モードとプレミア振動モードとを含む複数の設定モードに設定可能な演出制御用CPU101など)と、を備え
前記特別報知演出の実行タイミングとして、前記促進示唆演出の実行が開始されてから前記促進演出が実行されるまでの特別期間内における特別タイミングと、該特別タイミングとは異なる所定タイミングと、を少なくとも含み(例えばタイミングT5とその他のタイミングとを含んでいるなど)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記所定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を所定割合増加させることが可能であり(例えばタイミングT5以外のタイミングにおける決定割合など)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記特別タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を前記所定割合よりも高い特定割合増加させることが可能である(例えば図36に示すタイミングT5における決定割合など)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合を一律に高めるのではなく、効果的なタイミングである特別タイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出として、第1促進演出と、該第1促進演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2促進演出と、を実行可能であり(例えば態様1の促進演出と態様2の促進演出とを実行可能であるなど)、
前記第1促進演出が実行されることを示唆する前記促進示唆演出を実行する場合と、前記第2促進演出が実行されることを示唆する前記促進示唆演出を実行する場合とで、前記促進示唆演出が実行されてから前記特別報知演出が実行されるまでの期間が異なる(例えばタイミングT5は、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも遅いタイミングとなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、促進演出の種類に応じて適切なタイミングで特別報知演出を実行することができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示を開始するときに特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば開幕演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、をさらに備え、
前記特別報知演出の実行タイミングとして、前記特定演出の実行を開始してから特定期間経過後の特定タイミングを含み(例えばタイミングT2を含むなど)、
前記所定タイミングは、前記特別タイミングと前記特定タイミングとは異なるタイミングであり(例えばタイミングT5およびタイミングT2以外のタイミングであるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合、前記特定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合が前記所定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合よりも高い(例えば図36に示す決定割合に従ってプレミア振動演出の実行タイミングを決定するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合が高い演出状態に変更した場合であっても、一律に実行割合を高めるのではなく、当該特別報知演出を効果的に実行できるタイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができる。
(4)上記(3)に記載の遊技機において、
前記特定タイミングは前記特定演出が終了するタイミングである(例えばタイミングT2は、開幕演出の終了タイミングと同期しているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合が高い演出状態に変更した場合であっても、一律に実行割合を高めるのではなく、当該特別報知演出を効果的に実行できるタイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば演出図柄の変動表示を行う演出制御用CPU101など)をさらに備え、
可変表示中の識別情報が特定態様となったことに対応して所定のリーチ演出を実行可能であり(例えばSPリーチに発展してSPリーチのリーチ演出を実行可能であるなど)、
前記所定タイミングは前記リーチ演出を開始するタイミングである(例えばタイミングT4など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、リーチ演出の開始タイミングに注目させることで遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出として、第1特別報知演出と、該第1特別報知演出よりも遊技者にとっての認識度が高い第2特別報知演出と、を実行可能であり(例えばプレミア振動演出とプレミア演出Bのプレミア演出を実行可能であるなど)、
前記第1特別報知演出は、前記第1演出状態に制御されている場合よりも前記第2演出状態に制御されている場合の方が実行される割合が高く、前記第2特別報知演出は、前記第1演出状態に制御されている場合と前記第2演出状態に制御されている場合とで実行される割合が共通である(例えば図34および図35に示すように、プレミア振動演出についてはプレミア振動モードに設定されている場合に実行割合が高く、プレミア演出Bについてはいずれの設定モードにおいても共通の決定割合であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の種類に応じて好適に実行割合を変化させることができ遊技興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
音を出力可能な音出力手段(例えばスピーカ27など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出として、第1特別報知演出と、該第1特別報知演出よりも遊技者にとっての認識度が高い第2特別報知演出と、を実行可能であり(例えばプレミア振動演出とプレミア演出Bのプレミア演出を実行可能であるなど)、
前記第1特別報知演出は、前記音出力手段から音を出力する演出を含まず(例えばプレミア振動演出は、実行中の演出の一環として出力されているメロディー音に合わせて振動する演出であり、スピーカ27から音出力は行われないなど)、
前記第2特別報知演出は、前記音出力手段から音を出力する演出を含み(例えばプレミア演出Bは、当りであることを報知する楽曲を歌っている複数のキャラクタ013AK90が演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ27から当該当り楽曲が出力される演出であるなど)、
一の可変表示中において前記第2特別報知演出が実行された後に前記第1特別報知演出が実行されることを制限可能である(例えばプレミア演出Bとプレミア振動演出とが複合的に実行される場合には、プレミア振動演出が先に実行されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2特別報知演出が実行された後に第1特別報知演出が実行されることによる第1特別報知演出の演出効果の低下を防止することができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出の実行パターンとして、前記特別報知演出とは異なる他の演出の開始タイミングに対応して前記特別報知演出を実行する第1パターンと、前記他の演出の開始タイミングに対応せず前記特別報知演出を実行する第2パターンと、を含み(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングを含んでいるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合、前記第1パターンの特別報知演出を前記第1演出状態に制御されている場合よりも高い割合で実行し、前記第2パターンの特別報知演出を前記第1演出状態に制御されている場合よりも低い割合で実行する(例えばプレミア振動モードである場合に実行されるプレミア振動演出は、通常モードである場合よりも、SPリーチ発展時や変動開始時など、演出の開始タイミングにおいて実行される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出を効果的に実行することができ遊技興趣を向上させることができる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1演出状態に制御されている場合、可変表示中の複数タイミングにおいて前記特別報知演出を実行可能であり、前記第2演出状態に制御されている場合、該複数タイミングに含まれない特殊タイミングにおいて前記特別報知演出を実行可能である(例えばタイミングT1~タイミングT6のうち、プレミア振動モードの場合にのみタイミングT6の実行タイミングに決定可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2演出状態における特別感を遊技者に与えることができるとともに、第2演出状態への制御を促進して遊技興趣を向上させることができる。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な記憶手段(例えば未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファなど)と、をさらに備え、
可変表示の実行中に新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングで前記特別報知演出を実行可能であり(例えばタイミングT1においてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
可変表示が実行されていない状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限する(例えば保留数が少ない状況においては変動開始時のタイミングにおけるプレミア振動演出を禁止するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、唐突に特別報知演出が実行されることでかえって演出効果が低下することを防止することができる。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な記憶手段(例えば未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファなど)と、をさらに備え、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶が所定数以上である状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングで前記特別報知演出を実行可能であり(例えば入賞時における保留数が2以上である場合、変動開始時のタイミングであるタイミングT1においてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶が所定数未満である状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限する(例えば入賞時における保留数が2未満である場合には、タイミングT1においてプレミア振動演出が実行されないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、唐突に特別報知演出が実行されることでかえって演出効果が低下することを防止することができる。
(12)上記(11)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、可変表示が開始するタイミングである第1タイミングと、該第1タイミングとは異なる第2タイミングと、において前記特別報知演出を実行可能であり(例えばタイミングT1のタイミングとその他タイミングT2~タイミングT6のタイミングなど)、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶が所定数未満である状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示の実行中の前記第1タイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限する一方、前記第2タイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限しない(例えばタイミングT1におけるプレミア振動演出の実行が制限されるものの、その他のタイミングにおけるプレミア振動演出の実行については制限されないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出を過度に制限することを防止し、特別報知演出の実行頻度を担保することができる。
(13)上記(1)~(12)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記有利状態として、第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度の高い第2有利状態と、に制御可能な有利状態制御手段(例えば特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りAと特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りCとに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
前記有利状態とは異なる遊技状態であって、第1状態と、該第1状態よりも前記有利状態に制御される確率が高い第2状態と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば通常状態と、特別状態とに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合よりも前記第2有利状態に制御される場合の方が高い割合で前記特別報知演出を実行し(例えば図34(B-1)や図34(B-2)に示すように、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられているなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記第2状態から前記第1状態へと制御されてからの所定期間において前記有利状態に制御された場合に前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されたときであっても、該有利状態の終了後に前記第2状態に制御し(例えば残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御され、所謂連荘の期間が継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されるときであっても共通の割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(14)上記(13)に記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な記憶手段(例えば未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファなど)と、をさらに備え、
前記所定期間は、前記第2状態から前記第1状態に制御されたときに前記記憶手段に記憶されていた保留記憶に対応した可変表示が終了するまでの期間である(例えば大当り経由の時短状態または天井時短状態の終了後から、大当り経由の時短状態または天井時短状態中に記憶された特図2に対応する保留表示に対応する変動表示が終了するまでの期間であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(15)上記(13)に記載の遊技機において、
前記所定期間において、前記第2状態へ再度制御されることを示唆する特殊示唆演出を実行可能である(例えば引き戻し演出を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態への引き戻しについて遊技者の期待感を煽ることができ、演出効果を向上させることができる。
(16)上記(13)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第2演出状態に制御されているときは必ず前記特別報知演出を実行する(例えば図34(B-3)に示すように、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の場合、設定モードがプレミア振動モードであれば、いずれの可変表示内容の当りであっても必ずプレミア振動演出が実行されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出により引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(17)上記(12)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出として、第1特別報知演出と、該第1特別報知演出よりも遊技者にとっての認識度が高い第2特別報知演出と、を実行可能であり(例えばプレミア振動演出とプレミア演出Bのプレミア演出を実行可能であるなど)、
前記第1特別報知演出は、前記遊技機を遊技中の遊技者にとっての認識度が高い態様である一方で、前記遊技者とは異なる遊技者にとっての認識度が低い態様で実行され(例えばプレミア振動演出については、パチンコ遊技機1を遊技している遊技者からは認識可能な演出であるが、当該パチンコ遊技機1を遊技していない他の遊技者からは認識することが困難な演出であるなど)、
前記第2特別報知演出は、前記遊技中の遊技者と前記遊技者とは異なる遊技者にとっての認識度が高い態様で実行され(例えばプレミア演出Aやプレミア演出Bは、当該パチンコ遊技機1を遊技していない遊技者からも、当該プレミア演出が実行されたことが認識可能な演出となっているなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間中、前記第1状態における前記所定期間以外の期間よりも高い割合で前記第1特別報知演出を実行し、前記第1状態における前記所定期間以外の期間よりも低い割合で前記第2特別報知演出を実行する(例えば残保留の変動である場合(図34(B-3)および図35(B-4))は、そうでない場合(図34(B-1)および図34(B-2))よりも高い割合でプレミア振動演出が実行され、低い割合でプレミア演出Aが実行される(プレミア演出Bについても同様)など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出により引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部014AKに係る手段の説明)
(1)特徴部014AKに係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
前記有利状態として、第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度の高い第2有利状態と、に制御可能な有利状態制御手段(例えば特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りAと特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りCとに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
前記有利状態とは異なる遊技状態であって、第1状態と、該第1状態よりも前記有利状態に制御される確率が高い第2状態と、に制御可能な遊技状態制御手段(例えば通常状態と、特別状態とに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
前記有利状態に制御されることを報知する特別報知演出を実行可能な特別報知演出実行手段(例えばプレミア振動演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、を備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合よりも前記第2有利状態に制御される場合の方が高い割合で前記特別報知演出を実行し(例えば図34(B-1)や図34(B-2)に示すように、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられているなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記第2状態から前記第1状態へと制御されてからの所定期間において前記有利状態に制御された場合に前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されたときであっても、該有利状態の終了後に前記第2状態に制御し(例えば残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御され、所謂連荘の期間が継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されるときであっても共通の割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられているなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な記憶手段(例えば未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファなど)と、をさらに備え、
前記所定期間は、前記第2状態から前記第1状態に制御されたときに前記記憶手段に記憶されていた保留記憶に対応した可変表示が終了するまでの期間である(例えば大当り経由の時短状態または天井時短状態の終了後から、大当り経由の時短状態または天井時短状態中に記憶された特図2に対応する保留表示に対応する変動表示が終了するまでの期間であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)に記載の遊技機において、
前記所定期間において、前記第2状態へ再度制御されることを示唆する特殊示唆演出を実行可能である(例えば引き戻し演出を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態への引き戻しについて遊技者の期待感を煽ることができ、演出効果を向上させることができる。
(4)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第2演出状態に制御されているときは必ず前記特別報知演出を実行する(例えば図34(B-3)に示すように、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の場合、設定モードがプレミア振動モードであれば、いずれの可変表示内容の当りであっても必ずプレミア振動演出が実行されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出により引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出として、第1特別報知演出と、該第1特別報知演出よりも遊技者にとっての認識度が高い第2特別報知演出と、を実行可能であり(例えばプレミア振動演出とプレミア演出Bのプレミア演出を実行可能であるなど)、
前記第1特別報知演出は、前記遊技機を遊技中の遊技者にとっての認識度が高い態様である一方で、前記遊技者とは異なる遊技者にとっての認識度が低い態様で実行され(例えばプレミア振動演出については、パチンコ遊技機1を遊技している遊技者からは認識可能な演出であるが、当該パチンコ遊技機1を遊技していない他の遊技者からは認識することが困難な演出であるなど)、
前記第2特別報知演出は、前記遊技中の遊技者と前記遊技者とは異なる遊技者にとっての認識度が高い態様で実行され(例えばプレミア演出Aやプレミア演出Bは、当該パチンコ遊技機1を遊技していない遊技者からも、当該プレミア演出が実行されたことが認識可能な演出となっているなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間中、前記第1状態における前記所定期間以外の期間よりも高い割合で前記第1特別報知演出を実行し、前記第1状態における前記所定期間以外の期間よりも低い割合で前記第2特別報知演出を実行する(例えば残保留の変動である場合(図34(B-3)および図35(B-4))は、そうでない場合(図34(B-1)および図34(B-2))よりも高い割合でプレミア振動演出が実行され、低い割合でプレミア演出Aが実行される(プレミア演出Bについても同様)など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出により引き戻しについて特別感を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)に記載の遊技機において、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばトリガセンサ121など)と、
遊技者の動作を促進する促進演出と、該促進演出の実行前に該促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出と、を実行可能な促進演出実行手段(例えば促進演出および促進示唆演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
前記促進演出の実行中に遊技者の動作を検出した場合に、前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば所謂決めの演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
遊技者の選択動作に基づいて第1演出状態と、該第1演出状態よりも前記特別報知演出が実行され易い第2演出状態と、を少なくとも含む複数種類の演出状態に制御可能な演出状態制御手段(例えば通常モードとプレミア振動モードとを含む複数の設定モードに設定可能な演出制御用CPU101など)と、をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記報知演出の実行前における複数タイミングにおいて前記特別報知演出を実行可能であり(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングにおいてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記特別報知演出の実行タイミングとして、前記促進示唆演出の実行が開始されてから前記促進演出が実行されるまでの特別期間内における特別タイミングと、該特別タイミングとは異なる所定タイミングと、を少なくとも含み(例えばタイミングT5とその他のタイミングとを含んでいるなど)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記所定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を所定割合増加させることが可能であり(例えばタイミングT5以外のタイミングにおける決定割合など)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記特別タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を前記所定割合よりも高い特定割合増加させることが可能である(例えば図36に示すタイミングT5における決定割合など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合を一律に高めるのではなく、効果的なタイミングである特別タイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記促進演出実行手段は、前記促進演出として、第1促進演出と、該第1促進演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2促進演出と、を実行可能であり(例えば態様1の促進演出と態様2の促進演出とを実行可能であるなど)、
前記第1促進演出が実行されることを示唆する前記促進示唆演出を実行する場合と、前記第2促進演出が実行されることを示唆する前記促進示唆演出を実行する場合とで、前記促進示唆演出が実行されてから前記特別報知演出が実行されるまでの期間が異なる(例えばタイミングT5は、スティックコントローラ122を組み立てる促進示唆演出の場合の方が、トリガボタン125を組み立てる促進示唆演出の場合よりも遅いタイミングとなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、促進演出の種類に応じて適切なタイミングで特別報知演出を実行することができる。
(8)上記(6)または(7)に記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示を開始するときに特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば開幕演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、をさらに備え、
前記特別報知演出の実行タイミングとして、前記特定演出の実行を開始してから特定期間経過後の特定タイミングを含み(例えばタイミングT2を含むなど)、
前記所定タイミングは、前記特別タイミングと前記特定タイミングとは異なるタイミングであり(例えばタイミングT5およびタイミングT2以外のタイミングであるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合、前記特定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合が前記所定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合よりも高い(例えば図36に示す決定割合に従ってプレミア振動演出の実行タイミングを決定するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合が高い演出状態に変更した場合であっても、一律に実行割合を高めるのではなく、当該特別報知演出を効果的に実行できるタイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができる。
(9)上記(8)に記載の遊技機において、
前記特定タイミングは前記特定演出が終了するタイミングである(例えばタイミングT2は、開幕演出の終了タイミングと同期しているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合が高い演出状態に変更した場合であっても、一律に実行割合を高めるのではなく、当該特別報知演出を効果的に実行できるタイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができる。
(10)上記(6)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば演出図柄の変動表示を行う演出制御用CPU101など)をさらに備え、
可変表示中の識別情報が特定態様となったことに対応して所定のリーチ演出を実行可能であり(例えばSPリーチに発展してSPリーチのリーチ演出を実行可能であるなど)、
前記所定タイミングは前記リーチ演出を開始するタイミングである(例えばタイミングT4など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、リーチ演出の開始タイミングに注目させることで遊技興趣を向上させることができる。
(11)上記(6)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出として、第1特別報知演出と、該第1特別報知演出よりも遊技者にとっての認識度が高い第2特別報知演出と、を実行可能であり(例えばプレミア振動演出とプレミア演出Bのプレミア演出を実行可能であるなど)、
前記第1特別報知演出は、前記第1演出状態に制御されている場合よりも前記第2演出状態に制御されている場合の方が実行される割合が高く、前記第2特別報知演出は、前記第1演出状態に制御されている場合と前記第2演出状態に制御されている場合とで実行される割合が共通である(例えば図34および図35に示すように、プレミア振動演出についてはプレミア振動モードに設定されている場合に実行割合が高く、プレミア演出Bについてはいずれの設定モードにおいても共通の決定割合であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の種類に応じて好適に実行割合を変化させることができ遊技興趣を向上させることができる。
(12)上記(6)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
音を出力可能な音出力手段(例えばスピーカ27など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出として、第1特別報知演出と、該第1特別報知演出よりも遊技者にとっての認識度が高い第2特別報知演出と、を実行可能であり(例えばプレミア振動演出とプレミア演出Bのプレミア演出を実行可能であるなど)、
前記第1特別報知演出は、前記音出力手段から音を出力する演出を含まず(例えばプレミア振動演出は、実行中の演出の一環として出力されているメロディー音に合わせて振動する演出であり、スピーカ27から音出力は行われないなど)、
前記第2特別報知演出は、前記音出力手段から音を出力する演出を含み(例えばプレミア演出Bは、当りであることを報知する楽曲を歌っている複数のキャラクタ013AK90が演出表示装置9に表示されるとともに、スピーカ27から当該当り楽曲が出力される演出であるなど)、
一の可変表示中において前記第2特別報知演出が実行された後に前記第1特別報知演出が実行されることを制限可能である(例えばプレミア演出Bとプレミア振動演出とが複合的に実行される場合には、プレミア振動演出が先に実行されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2特別報知演出が実行された後に第1特別報知演出が実行されることによる第1特別報知演出の演出効果の低下を防止することができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
(13)上記(6)~(12)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出の実行パターンとして、前記特別報知演出とは異なる他の演出の開始タイミングに対応して前記特別報知演出を実行する第1パターンと、前記他の演出の開始タイミングに対応せず前記特別報知演出を実行する第2パターンと、を含み(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングを含んでいるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合、前記第1パターンの特別報知演出を前記第1演出状態に制御されている場合よりも高い割合で実行し、前記第2パターンの特別報知演出を前記第1演出状態に制御されている場合よりも低い割合で実行する(例えばプレミア振動モードである場合に実行されるプレミア振動演出は、通常モードである場合よりも、SPリーチ発展時や変動開始時など、演出の開始タイミングにおいて実行される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出を効果的に実行することができ遊技興趣を向上させることができる。
(14)上記(6)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1演出状態に制御されている場合、可変表示中の複数タイミングにおいて前記特別報知演出を実行可能であり、前記第2演出状態に制御されている場合、該複数タイミングに含まれない特殊タイミングにおいて前記特別報知演出を実行可能である(例えばタイミングT1~タイミングT6のうち、プレミア振動モードの場合にのみタイミングT6の実行タイミングに決定可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2演出状態における特別感を遊技者に与えることができるとともに、第2演出状態への制御を促進して遊技興趣を向上させることができる。
(15)上記(6)~(14)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な記憶手段(例えば未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファなど)と、をさらに備え、
可変表示の実行中に新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングで前記特別報知演出を実行可能であり(例えばタイミングT1においてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
可変表示が実行されていない状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限する(例えば保留数が少ない状況においては変動開始時のタイミングにおけるプレミア振動演出を禁止するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、唐突に特別報知演出が実行されることでかえって演出効果が低下することを防止することができる。
(16)上記(6)~(15)のいずれか1つに記載の遊技機において、
識別情報の可変表示を実行可能な可変表示手段(例えば特別図柄の変動表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な記憶手段(例えば未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶する第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファなど)と、をさらに備え、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶が所定数以上である状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングで前記特別報知演出を実行可能であり(例えば入賞時における保留数が2以上である場合、変動開始時のタイミングであるタイミングT1においてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶が所定数未満である状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示が開始するタイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限する(例えば入賞時における保留数が2未満である場合には、タイミングT1においてプレミア振動演出が実行されないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、唐突に特別報知演出が実行されることでかえって演出効果が低下することを防止することができる。
(17)上記(16)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、可変表示が開始するタイミングである第1タイミングと、該第1タイミングとは異なる第2タイミングと、において前記特別報知演出を実行可能であり(例えばタイミングT1のタイミングとその他タイミングT2~タイミングT6のタイミングなど)、
前記保留記憶手段に記憶された保留記憶が所定数未満である状態で新たに保留記憶が発生した場合、該保留記憶に対応した可変表示の実行中の前記第1タイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限する一方、前記第2タイミングにおける前記特別報知演出の実行を制限しない(例えばタイミングT1におけるプレミア振動演出の実行が制限されるものの、その他のタイミングにおけるプレミア振動演出の実行については制限されないなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出を過度に制限することを防止し、特別報知演出の実行頻度を担保することができる。
(特徴部019AKに係る手段の説明)
(1)特徴部019AKに係る遊技機は、
可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば特別状態(時短状態)に制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
前記有利状態に制御されることを報知する特別報知演出を実行可能な特別報知演出実行手段(例えばプレミア振動演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
遊技者の選択動作に基づいて第1演出状態と、該第1演出状態よりも前記特別報知演出が実行され易い第2演出状態と、を少なくとも含む複数種類の演出状態に制御可能な演出状態制御手段(例えば通常モードとプレミア振動モードとを含む複数の設定モードに設定可能な演出制御用CPU101など)と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、可変表示の実行回数が特別回数となり特別条件が成立したことに基づいて前記特別状態に制御可能であり(例えば低確状態において予め定められた回数(天井時短回数)の変動表示(可変表示)が行われた場合、通常状態であれば時短状態へと制御されるなど)、
前記演出状態制御手段は、前記第2演出状態に制御されている場合に前記特別条件が成立して前記特別状態に制御されたときに該特別状態において該第2演出状態に継続して制御可能であり(例えば天井時短状態に制御される場合、当該特別条件が成立する前に設定されていた設定モードがそのまま継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記第2演出状態に制御されている場合に前記特別条件が成立する前と、前記特別条件が成立して前記特別状態に制御された後と、で異なる割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-1)および図34(B-2)に示すように、天井時短中は、天井時短中以外である場合よりも、プレミア振動演出に決定される割合が高くなっているなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、特別条件が成立する前後で特別報知演出の実行割合が異なるため効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御可能である(例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別条件が成立する前後で特別報知演出の実行割合が異なるため効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御可能であり(例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合、前記有利状態の終了後における前記特別状態の制御を開始するときに、前記第1演出状態に制御されるとともにいずれの演出状態に制御するかを遊技者に選択可能とする選択演出を実行可能である(例えば大当り遊技状態におけるラウンド遊技が終了すると、図38の013AKS076の処理により、設定モードが通常モードとなり、図50(B)に示すように、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知が行われるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技状態の切り替わりのタイミングにおいて遊技者が演出状態を選択可能となるため、特別状態における演出を遊技者の好みに合わせて行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出状態制御手段は、
前記第1演出状態および前記第2演出状態とは異なる第3演出状態と、該第3演出状態とは異なる第4演出状態と、に制御可能であり(例えば通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモード、赤色アップモードの設定モードに設定可能であるなど)、
前記通常状態における遊技者の選択動作に基づいて、少なくとも前記第1演出状態と前記第2演出状態と前記第3演出状態に制御可能であり(例えばパターン1の選択報知により通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードのいずれかの設定モードに設定可能であるなど)、
前記有利状態の終了後に制御された前記特別状態における遊技者の選択動作に基づいて、少なくとも前記第1演出状態と前記第2演出状態と前記第4演出状態に制御可能である(例えばパターン2の選択報知により通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモードのいずれかの設定モードに設定可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技状態に応じて選択可能となる演出状態が異なることから、遊技者の飽きを防止して遊技興趣の低下を防止することができる。
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別条件の成立に基づいて前記特別状態に制御された場合と、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御された場合とで、共通の実行割合で前記特別報知演出を実行可能である一方、該特別報知演出を実行可能なタイミングが異なる(例えば図36に示すように大当り経由の時短状態である場合と天井時短の時短状態である場合とで、プレミア振動演出の実行タイミングの決定割合が異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて適切に特別報知演出を実行でき、遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別条件が成立して前記特別状態に制御されてからの特別期間において、前記特別条件が成立する前と異なる割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば天井時短中は、天井時短中以外である場合よりも、プレミア振動演出に決定される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別条件が成立する前後で特別報知演出の実行割合が異なるため、効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(7)上記(6)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出を複数タイミングで実行可能であり(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングでプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記特別条件が成立して前記特別状態に制御されている特別期間と、前記特別条件が成立する前の期間とで、前記特別報知演出が実行されるタイミングが異なる割合で決定される(例えば天井時短に突入する前の状態と、天井時短に突入した後の状態とでは、プレミア振動演出の実行タイミングの決定割合が異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて適切にプレミア振動演出を実行でき、遊技興趣を向上させることができる。
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記有利状態として、第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度の高い第2有利状態と、に制御可能な有利状態制御手段(例えば特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りAと特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りCとに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合よりも前記第2有利状態に制御される場合の方が高い割合で前記特別報知演出を実行し(例えば図34(B-1)や図34(B-2)に示すように、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられているなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記特別条件が成立したことに基づいて前記特別状態に制御された後、該特別状態から前記通常状態に制御された場合に該通常状態に制御されてからの特定期間において前記有利状態に制御されたときは、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されたときであっても、該有利状態の終了後に前記特別状態に制御し(例えば残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御され、所謂連荘の期間が継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記特定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されるときであっても共通の割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記有利状態として、第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度の高い第2有利状態と、に制御可能な有利状態制御手段(例えば特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りAと特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りCとに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合よりも前記第2有利状態に制御される場合の方が高い割合で前記特別報知演出を実行し(例えば図34(B-1)や図34(B-2)に示すように、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられているなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御された後、該特別状態から前記通常状態に制御された場合、該通常状態に制御されてからの所定期間において前記有利状態に制御されたときは、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されたときであっても、該有利状態の終了後に前記特別状態に制御し(例えば残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御され、所謂連荘の期間が継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されるときであっても共通の割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別条件が成立したことに基づく前記特別状態から前記通常状態に制御されてからの特定期間よりも、前記有利状態の終了後の前記特別状態から前記通常状態に制御されてからの所定期間の方が、高い割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)および図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の方が、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)よりもプレミア振動演出が実行される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行パターンに変化を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御可能であり(例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合に遊技者の前記選択動作とは異なる所定条件が成立したことに基づいて前記第1演出状態に制御するか否かを選択させる選択報知を実行可能な選択報知実行手段(例えば客待ちデモ指定コマンドを受信してから予め定められた時間が経過した場合や、打球操作ハンドル5の内部に設けられているタッチセンサによる検出信号を予め定められた期間検出しなかった場合などに選択報知を実行可能な演出制御用CPU101など)をさらに備え、
前記選択報知実行手段は、前記通常状態と、前記有利状態に制御された後の前記特別状態と、前記特別条件が成立した後の前記特別状態と、において前記選択報知を実行可能である(例えば天井時短状態に制御されるタイミングや大当り経由の時短状態に制御されるタイミングや遊技者の操作が行われたタイミングなどに選択報知を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、選択報知によって第2演出状態から第1演出状態へ制御するか否かを遊技者に好適に選択させることができる。
(12)上記(11)に記載の遊技機において、
前記演出状態制御手段は、前記第1演出状態および前記第2演出状態とは異なる特殊演出状態に制御可能であり(例えば先読み予告モードといった、将来の変動表示についての内容を示す設定モードに設定可能であるなど)、
前記特殊演出状態は、少なくとも前記第2演出状態と重複して制御可能な演出状態であり(例えば実行中の変動表示についての内容を示す設定モードに加え、先読み予告モードといった、将来の変動表示についての内容を示す設定モードを重畳的に設定可能であるなど)、
前記第2演出状態および前記第3演出状態に制御されている状況で前記選択報知が実行された場合において、遊技者により前記第1演出状態に制御することが選択されたときは、前記第2演出状態および前記第3演出状態から前記第1演出状態に制御する(例えば遊技者が通常モードを選択した場合には、現在設定されている、実行中の変動表示についての設定モードと将来の変動表示についての設定モードの両方をリセットして、通常モードに設定するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、一の遊技者から別の遊技者へと変更された場合などに、前の遊技者が設定した演出状態を、今回の遊技者の好みに応じて設定し直すことができ、選択報知を好適に行うことができる。
(13)上記(11)に記載の遊技機において、
前記選択報知実行手段は、
前記通常状態および前記特別条件が成立したことに基づく前記特別状態において、第1態様で前記選択報知を実行可能であり(例えば天井時短中または通常状態である場合にはパターン1の選択報知を実行可能であるなど)、
前記有利状態に制御された後の前記特別状態において、前記第1態様とは異なる第2態様で前記選択報知を実行可能である(例えば大当り経由の時短状態である場合にはパターン2の選択報知を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて適切なパターンで選択報知を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばトリガセンサ121など)と、
遊技者の動作を促進する促進演出と、該促進演出の実行前に該促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出と、を実行可能な促進演出実行手段(例えば促進演出および促進示唆演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
前記促進演出の実行中に遊技者の動作を検出した場合に、前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば所謂決めの演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
遊技者の選択動作に基づいて第1演出状態と、該第1演出状態よりも前記特別報知演出が実行され易い第2演出状態と、を少なくとも含む複数種類の演出状態に制御可能な演出状態制御手段(例えば通常モードとプレミア振動モードとを含む複数の設定モードに設定可能な演出制御用CPU101など)と、をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを報知する特別報知演出を、前記報知演出の実行前における複数タイミングにおいて実行可能であり(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングにおいてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記特別報知演出の実行タイミングとして、前記促進示唆演出の実行が開始されてから前記促進演出が実行されるまでの特別期間内における特別タイミングと、該特別タイミングとは異なる所定タイミングと、を少なくとも含み(例えばタイミングT5とその他のタイミングとを含んでいるなど)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記所定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を所定割合増加させることが可能であり(例えばタイミングT5以外のタイミングにおける決定割合など)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記特別タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を前記所定割合よりも高い特定割合増加させることが可能である(例えば図36に示すタイミングT5における決定割合など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合を一律に高めるのではなく、効果的なタイミングである特別タイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部020AKに係る手段の説明)
(1)特徴部020AKに係る遊技機は、
可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
通常状態よりも可変表示が実行されやすい特別状態に制御可能な遊技状態制御手段(例えば特別状態(時短状態)に制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)と、
前記有利状態に制御されることを報知する特別報知演出を実行可能な特別報知演出実行手段(例えばプレミア振動演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
遊技者の選択動作に基づいて第1演出状態と、該第1演出状態よりも前記特別報知演出が実行され易い第2演出状態と、を少なくとも含む複数種類の演出状態に制御可能な演出状態制御手段(例えば通常モードとプレミア振動モードとを含む複数の設定モードに設定可能な演出制御用CPU101など)と、
前記第2演出状態に制御されている場合に遊技者の前記選択動作とは異なる所定条件が成立したことに基づいて前記第1演出状態に制御するか否かを選択させる選択報知を実行可能な選択報知実行手段(例えば客待ちデモ指定コマンドを受信してから予め定められた時間が経過した場合や、打球操作ハンドル5の内部に設けられているタッチセンサによる検出信号を予め定められた期間検出しなかった場合などに選択報知を実行可能な演出制御用CPU101など)と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、少なくとも前記有利状態が終了したことと、可変表示の実行回数が特別回数となり特別条件が成立したこと、に基づいて前記特別状態に制御可能であり(例えば大当り遊技状態の終了後、または低確状態において予め定められた回数(天井時短回数)の変動表示(可変表示)が行われた場合、通常状態であれば時短状態へと制御されるなど)、
前記選択報知実行手段は、前記通常状態と、前記有利状態に制御された後の前記特別状態と、前記特別条件が成立した後の前記特別状態と、において前記選択報知を実行可能である(例えば天井時短状態に制御されるタイミングや大当り経由の時短状態に制御されるタイミングや遊技者の操作が行われたタイミングなどに選択報知を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、選択報知によって第2演出状態から第1演出状態へ制御するか否かを遊技者に好適に選択させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出状態制御手段は、前記第1演出状態および前記第2演出状態とは異なる特殊演出状態に制御可能であり(例えば先読み予告モードといった、将来の変動表示についての内容を示す設定モードに設定可能であるなど)、
前記特殊演出状態は、少なくとも前記第2演出状態と重複して制御可能な演出状態であり(例えば実行中の変動表示についての内容を示す設定モードに加え、先読み予告モードといった、将来の変動表示についての内容を示す設定モードを重畳的に設定可能であるなど)、
前記第2演出状態および前記第3演出状態に制御されている状況で前記選択報知が実行された場合において、遊技者により前記第1演出状態に制御することが選択されたときは、前記第2演出状態および前記第3演出状態から前記第1演出状態に制御する(例えば遊技者が通常モードを選択した場合には、現在設定されている、実行中の変動表示についての設定モードと将来の変動表示についての設定モードの両方をリセットして、通常モードに設定するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、一の遊技者から別の遊技者へと変更された場合などに、前の遊技者が設定した演出状態を、今回の遊技者の好みに応じて設定し直すことができ、選択報知を好適に行うことができる。
(3)上記(1)に記載の遊技機において、
前記選択報知実行手段は、
前記通常状態および前記特別条件が成立したことに基づく前記特別状態において、第1態様で前記選択報知を実行可能であり(例えば天井時短中または通常状態である場合にはパターン1の選択報知を実行可能であるなど)、
前記有利状態に制御された後の前記特別状態において、前記第1態様とは異なる第2態様で前記選択報知を実行可能である(例えば大当り経由の時短状態である場合にはパターン2の選択報知を実行可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて適切なパターンで選択報知を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)に記載の遊技機において、
前記演出状態制御手段は、前記第2演出状態に制御されている場合に前記特別条件が成立して前記特別状態に制御されたときに該特別状態において該第2演出状態に継続して制御可能であり(例えば天井時短状態に制御される場合、当該特別条件が成立する前に設定されていた設定モードがそのまま継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記第2演出状態に制御されている場合に前記特別条件が成立する前と、前記特別条件が成立して前記特別状態に制御された後と、で異なる割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-1)および図34(B-2)に示すように、天井時短中は、天井時短中以外である場合よりも、プレミア振動演出に決定される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別条件が成立する前後で特別報知演出の実行割合が異なるため効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(4)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御可能である(例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別条件が成立する前後で特別報知演出の実行割合が異なるため効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(4)または(5)に記載の遊技機において、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御可能であり(例えば大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されるなど)、
前記第2演出状態に制御されている場合、前記有利状態の終了後における前記特別状態の制御を開始するときに、前記第1演出状態に制御されるとともにいずれの演出状態に制御するかを遊技者に選択可能とする選択演出を実行可能である(例えば大当り遊技状態におけるラウンド遊技が終了すると、図38の013AKS076の処理により、設定モードが通常モードとなり、図50(B)に示すように、選択可能な設定モードとして、通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモードの3モードを選択可能に表示する選択報知が行われるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技状態の切り替わりのタイミングにおいて遊技者が演出状態を選択可能となるため、特別状態における演出を遊技者の好みに合わせて行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(7)上記(4)~(6)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記演出状態制御手段は、
前記第1演出状態および前記第2演出状態とは異なる第3演出状態と、該第3演出状態とは異なる第4演出状態と、に制御可能であり(例えば通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモード、赤色アップモードの設定モードに設定可能であるなど)、
前記通常状態における遊技者の選択動作に基づいて、少なくとも前記第1演出状態と前記第2演出状態と前記第3演出状態に制御可能であり(例えばパターン1の選択報知により通常モード、プレミア振動モード、赤色アップモードのいずれかの設定モードに設定可能であるなど)、
前記有利状態の終了後に制御された前記特別状態における遊技者の選択動作に基づいて、少なくとも前記第1演出状態と前記第2演出状態と前記第4演出状態に制御可能である(例えばパターン2の選択報知により通常モード、プレミア振動モード、プレミアアップモードのいずれかの設定モードに設定可能であるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技状態に応じて選択可能となる演出状態が異なることから、遊技者の飽きを防止して遊技興趣の低下を防止することができる。
(8)上記(4)~(7)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別条件の成立に基づいて前記特別状態に制御された場合と、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御された場合とで、共通の実行割合で前記特別報知演出を実行可能である一方、該特別報知演出を実行可能なタイミングが異なる(例えば図36に示すように大当り経由の時短状態である場合と天井時短の時短状態である場合とで、プレミア振動演出の実行タイミングの決定割合が異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて適切に特別報知演出を実行でき、遊技興趣を向上させることができる。
(9)上記(4)~(8)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別条件が成立して前記特別状態に制御されてからの特別期間において、前記特別条件が成立する前と異なる割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば天井時短中は、天井時短中以外である場合よりも、プレミア振動演出に決定される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別条件が成立する前後で特別報知演出の実行割合が異なるため、効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。
(10)上記(9)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別報知演出を複数タイミングで実行可能であり(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングでプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記特別条件が成立して前記特別状態に制御されている特別期間と、前記特別条件が成立する前の期間とで、前記特別報知演出が実行されるタイミングが異なる割合で決定される(例えば天井時短に突入する前の状態と、天井時短に突入した後の状態とでは、プレミア振動演出の実行タイミングの決定割合が異なっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じて適切にプレミア振動演出を実行でき、遊技興趣を向上させることができる。
(11)上記(4)~(10)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記有利状態として、第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度の高い第2有利状態と、に制御可能な有利状態制御手段(例えば特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りAと特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りCとに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合よりも前記第2有利状態に制御される場合の方が高い割合で前記特別報知演出を実行し(例えば図34(B-1)や図34(B-2)に示すように、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられているなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記特別条件が成立したことに基づいて前記特別状態に制御された後、該特別状態から前記通常状態に制御された場合、該通常状態に制御されてからの特定期間において前記有利状態に制御されたときは、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されたときであっても、該有利状態の終了後に前記特別状態に制御し(例えば残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御され、所謂連荘の期間が継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記特定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されるときであっても共通の割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(12)上記(4)~(11)のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記有利状態として、第1有利状態と、該第1有利状態よりも有利度の高い第2有利状態と、に制御可能な有利状態制御手段(例えば特別図柄の変動表示が100回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りAと特別図柄の変動表示が3回実行されるまで特別状態を継続可能となる第1特図大当りCとに制御可能な遊技制御用マイクロコンピュータ560など)をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御される場合よりも前記第2有利状態に制御される場合の方が高い割合で前記特別報知演出を実行し(例えば図34(B-1)や図34(B-2)に示すように、可変表示内容が第1当り、すなわち有利度が最も高い当りに対してプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられているなど)、
前記遊技状態制御手段は、前記有利状態の終了後に前記特別状態に制御された後、該特別状態から前記通常状態に制御された場合、該通常状態に制御されてからの所定期間において前記有利状態に制御されたときは、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されたときであっても、該有利状態の終了後に前記特別状態に制御し(例えば残保留期間中において当りとなることにより、再度時短状態に制御され、所謂連荘の期間が継続するなど)、
前記特別報知演出実行手段は、前記所定期間において前記有利状態に制御される場合、前記第1有利状態と前記第2有利状態とを含むいずれの有利状態に制御されるときであっても共通の割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)や図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の残保留の変動や天井時短終了後の残保留の変動の場合は、第1当り~第3当りのいずれの可変表示内容に対してもプレミア振動演出についての決定割合が割り当てられており、それぞれの可変表示内容に関わらず共通の決定割合が割り当てられているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2状態から第1状態へと制御されたときの引き戻しについて特別感を高め遊技興趣を向上させることができる。
(13)上記(11)または(12)に記載の遊技機において、
前記特別報知演出実行手段は、前記特別条件が成立したことに基づく前記特別状態から前記通常状態に制御されてからの特定期間よりも、前記有利状態の終了後の前記特別状態から前記通常状態に制御されてからの所定期間の方が、高い割合で前記特別報知演出を実行可能である(例えば図34(B-3)および図35(B-4)に示すように、大当り経由の時短終了後の特図2に対応する変動(大当り経由の時短終了後の残保留の変動)の方が、天井時短終了後の特図2に対応する変動(天井時短終了後の残保留の変動)よりもプレミア振動演出が実行される割合が高くなっているなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行パターンに変化を与えることができ、遊技興趣を向上させることができる。
(14)上記(1)~(13)のいずれか1つに記載の遊技機において、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばトリガセンサ121など)と、
遊技者の動作を促進する促進演出と、該促進演出の実行前に該促進演出が実行されることを示唆する促進示唆演出と、を実行可能な促進演出実行手段(例えば促進演出および促進示唆演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
前記促進演出の実行中に遊技者の動作を検出した場合に、前記有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば所謂決めの演出を実行可能な演出制御用CPU101など)と、
遊技者の選択動作に基づいて第1演出状態と、該第1演出状態よりも前記特別報知演出が実行され易い第2演出状態と、を少なくとも含む複数種類の演出状態に制御可能な演出状態制御手段(例えば通常モードとプレミア振動モードとを含む複数の設定モードに設定可能な演出制御用CPU101など)と、をさらに備え、
前記特別報知演出実行手段は、前記有利状態に制御されることを報知する特別報知演出を、前記報知演出の実行前における複数タイミングにおいて実行可能であり(例えばタイミングT1~タイミングT6のタイミングにおいてプレミア振動演出を実行可能であるなど)、
前記特別報知演出の実行タイミングとして、前記促進示唆演出の実行が開始されてから前記促進演出が実行されるまでの特別期間内における特別タイミングと、該特別タイミングとは異なる所定タイミングと、を少なくとも含み(例えばタイミングT5とその他のタイミングとを含んでいるなど)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記所定タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を所定割合増加させることが可能であり(例えばタイミングT5以外のタイミングにおける決定割合など)、
前記第1演出状態から前記第2演出状態に制御されたときに、前記特別タイミングにおいて前記特別報知演出が実行される割合を前記所定割合よりも高い特定割合増加させることが可能である(例えば図36に示すタイミングT5における決定割合など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特別報知演出の実行割合を一律に高めるのではなく、効果的なタイミングである特別タイミングにおける実行割合を高めることで、効果的に特別報知演出を実行することができ、遊技興趣を向上させることができる。