JP7217876B2 - 電子素子、温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサー - Google Patents
電子素子、温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサー Download PDFInfo
- Publication number
- JP7217876B2 JP7217876B2 JP2018200133A JP2018200133A JP7217876B2 JP 7217876 B2 JP7217876 B2 JP 7217876B2 JP 2018200133 A JP2018200133 A JP 2018200133A JP 2018200133 A JP2018200133 A JP 2018200133A JP 7217876 B2 JP7217876 B2 JP 7217876B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- electronic device
- piezoresistive
- layer
- sensors
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Pressure Sensors (AREA)
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
これらのセンサーは、プラットフォームを共通して製造されることが、生産効率的に好ましい。また、生産効率が高い共通プラットフォームで生産されると、品質管理が行き届くことから、一般に、生産物の品質も高まる。
したがって、これらのセンサーは、1つの多用途変換機(多用途トランスデューサ)をベースにして、各適用に応じて最適化して製造されるものであることが好ましい。
圧電薄膜トランスデューサは、自己感知および駆動をすることができるという特徴がある。一方で、共振子として圧電薄膜が用いられていることにより、共振子は大きくエネルギーを散逸する。
このため、圧電薄膜トランスデューサは、品質因子が低く、高い性能を得るのが難しいという問題がある。さらに、この圧電薄膜トランスデューサは、使用可能な周波数帯域や温度範囲が狭いという問題もある。
この方法の静電型トランスデューサは、共振子を導電性あるいは半導体性とする必要があり、共振子は大きくエネルギーを散逸する。このため、静電型トランスデューサは、品質因子が低く、高い性能を得るのが難しいという問題がある。また、静電型トランスデューサは、静電気力が弱く、90Vというような高い電圧を印加する必要があり、出力(スペクトル)の波形も歪むという問題もある。
また、極めて広い温度領域で使用でき、精度の高い検知を行うことができる小型軽量の温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサーを提供することにある。
(構成1)
ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極および圧抵抗電極を有する電子素子であって、
前記圧抵抗電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極と電気的に接続され、かつ剛性を有する基板上に支持部を介して形成された単結晶ダイヤモンドからなる梁上に形成された圧抵抗効果をもつ材料からなる、電子素子。
(構成2)
前記圧抵抗電極は、圧抵抗効果をもつ金属、合金、または金属化合物の少なくともいずれか1以上からなる、構成1記載の電子素子。
(構成3)
前記圧抵抗電極と前記単結晶ダイヤモンドとの界面に密着層が形成されている、構成1または2記載の電子素子。
(構成4)
前記密着層はTiからなる、構成3記載の電子素子。
(構成5)
前記圧抵抗電極は、前記梁上で2本以上の電極配線を有する、構成1から4のいずれか1記載の電子素子。
(構成6)
前記梁は、片持ち梁、両持ち梁または四方吊り梁のいずれか1である、構成1から5のいずれか1記載の電子素子。
(構成7)
前記圧抵抗電極は、FeGaまたはNbFeBからなる、構成1から6のいずれか1記載の電子素子。
(構成8)
前記圧抵抗電極は、Au、Pt、およびPt合金のいずれか1からなる、構成1から6のいずれか1記載の電子素子。
(構成9)
前記圧抵抗電極は、Niからなる、構成1から6のいずれか1記載の電子素子。
(構成10)
前記圧抵抗電極は、W、Hf、TiおよびCrの群から選ばれる1以上の金属の炭化物からなる、構成1から6のいずれか1記載の電子素子。
(構成11)
構成1から10のいずれか1記載の電子素子を有する、温度センサー。
(構成12)
構成1から7のいずれか1記載の電子素子を有し、
前記圧抵抗電極が常磁性または強磁性を有する金属、合金、または金属化合物からなる、磁気センサー。
(構成13)
構成1から10のいずれか1記載の電子素子を有する、振動センサー。
(構成14)
構成1から10のいずれか1記載の電子素子を有する、加速度センサー。
<構造>
最初に、本発明の電子素子の構造と構成を、図1および図2を参照しながら説明する。なお、図1は鳥瞰図で、図2(a)は図1に示した構造体の平面図であり、図2(b)は図2(a)のAとA′を結んだ面で断面をとったときの断面図、そして図2(c)は図2(a)のBとB′を結んだ面で断面をとったときの断面図を示す。
さらに、様々な検討を加えた結果、下記の構造、構成の電子素子101により上記課題が解決され、上記効果が得られることを見出した。すなわち、本構造、構成の電子素子101は、小型軽量で極めて高い品質因子を有し、高温化でも性能低下が少なくて適用温度範囲の広い、検知精度の高い、温度センサー、磁気センサー、振動センサー、加速度センサーなどに適用可能な電子素子(トランスデューサ)になることを見出した。
支持部13は、基体11上の単結晶ダイヤモンド層21を必要な剛性をもって支えることが可能な材料からなれば特に限定はないが、剛性、熱伝導性、耐熱性、この電子素子の製法を鑑みると、グラファイト改質層であることが好ましい。
ダイヤモンド・エピタキシャル層14は、所望の膜厚に制御して形成することが容易であり、単結晶ダイヤモンド層21からなる梁部22の固有振動数(共振周波数)を精度よく自由に設定する上で有用である。
但し、単結晶ダイヤモンド層21を単結晶ダイヤモンド12のみからなる単層膜とすることも可能である。この場合は、梁部22が所望の共振周波数を有する膜厚になるように形成されていることが必要になる。
梁部22のダイヤモンド・エピタキシャル層14上には圧抵抗効果をもつ材料からなる圧抵抗電極17が形成され、圧抵抗電極17は少なくとも電気的にソース電極15およびドレイン電極16と繋がれている構造を有する。
ソース電極15およびドレイン電極16は、圧抵抗電極17と異なる材料とすることができるが、同じ材料で形成することも可能である。同じ材料の場合は、ソース電極15、ドレイン電極16および圧抵抗電極17を同時に形成することが可能であり、製造上のメリットがある。一方、異なる材料の場合は、ソース電極15およびドレイン電極16には高い導電率の材料を、また圧抵抗電極17には圧抵抗効果の高い材料を選ぶことが容易になり、電子素子101の出力などの性能を高めやすいというメリットがある。
ゲート電極18としては、具体的には、金(Au)、白金(Pt)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、ハフニウム(Hf)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)などの金属、これらの金属を含む合金および化合物を挙げることができる。ここで、代表的な化合物としては、窒化クロム(CrN)、窒化タングステン(WN)、窒化チタン(TiN)、炭化タングステン(WC)、炭化ハフニウム(HfC)、炭化チタン(TiC)、炭化クロム(CrC)を挙げることができる。また、ゲート電極18として、多結晶シリコン(PolySi)を挙げることもできる。
この観点から、圧抵抗電極17の材料は、NiおよびPt合金が好ましい。NiおよびPt合金は極めて大きな圧抵抗効果を発現する。
この観点から、圧抵抗電極17の材料は、Au、Pt、Pd,Rhの群から選ばれる少なくとも1以上の金属あるいはAu、Pt、Pd,Rhの群から選ばれる少なくとも1以上の金属を含む合金が好ましく、この中でも特にAu、PtおよびPt合金がより好ましい。
密着性が不足すると、梁部22の共振振動の際に圧抵抗電極17が剥がれるという問題を起こしやすくなる。また、梁部22が共振するときの品質因子Qの低下を招きやすいという問題が生じる。
ここで、密着層の膜厚は、十分な密着力を得るとともに、梁部22の共振の際の品質因子Qへの影響を小さくする観点から、10nm以上100nm以下が好ましい。
例えば、平面図である図3に示される電子装置102および103に見られるような両持ち梁(ブリッジ梁)でもよいし、同じく平面図である図4に示される電子装置104に見られるような四方吊り梁(ぺデスタル梁)でもよい。この場合、ソース電極15およびドレイン電極16は、電子装置102に見られるように別の基部23にそれぞれ分かれて配置されていてもよいし、電子装置103に見られるように1つの基部23に同居して配置されていてもよい。
ここで、片持ち梁の場合は、梁の振動の振幅を大きくとりやすく、その結果大きな出力信号を得やすいという特徴がある。
一方、両持ち梁の構造体は、強度が優れ、耐久性に富むという特長がある。
四方吊り梁の場合は、さらに強度が優れ、耐久性に富む。
次に、本発明の電子素子101の製造方法を、工程を示すフロー図である図5、および各工程での構造を示す図6および図7を参照しながら説明する。
基板準備工程S1では、少なくとも表面の一部に単結晶ダイヤモンド層が形成された基板を準備する。
この基板としては、単結晶ダイヤモンド基板、単結晶ダイヤモンド基板上に単結晶ダイヤモンド層がエピタキシャル形成された基板、Si基板、ポリカーボネート基板などのプラスチック基板、アルミニウム基板などの金属基板、合成石英基板などのガラス基板、SiC基板などのセラミック基板など、剛性を有する基体上に劈開などで切り出された単結晶ダイヤモンド膜が貼り合わされた基板などを挙げることができる。
単結晶ダイヤモンド層としては、ノンドープの単結晶ダイヤモンドに加え、窒素、ホウ素、リンなどを添加したドープド単結晶ダイヤモンドを使用することもできる。単結晶ダイヤモンドの型としては、例えば、Ib型、IIa型を挙げることができる。また、単結晶ダイヤモンド層の面方位としては、(100)面のほか、(111)面や(110)面などの任意の面を用いることができる。
上記の単結晶ダイヤモンド基板の表面に選択的に高エネルギーイオン注入41を行い、グラファイトライクカーボン損傷層11bをダイヤモンド層中に形成する(図6(a))。より詳しく述べると、高エネルギーイオン注入41を行って、ダイヤモンド層中にグラファイトライクカーボン損傷層13aを形成する。
この際、グラファイトライクカーボン損傷層13aの上の単結晶ダイヤモンド層11bは、高エネルギーのイオンが打ち込まれるが、エネルギー的に大部分は通過するだけで大きな損傷は受けない。また、グラファイトライクカーボン損傷層13aより下の単結晶ダイヤモンド層11aは、高エネルギーイオン注入41の影響を殆ど受けない。
イオン注入後は、洗浄を行って表面をクリーニングする。この洗浄には、例えば、硝酸とフッ化水素酸からなる混酸溶液を用いることができる。
この工程では、単結晶ダイヤモンド層上にダイヤモンド・エピタキシャル層14aを成長させる(図6(b))。ここで、このダイヤモンド・エピタキシャル層14aを形成するときに加わる熱の影響で、単結晶ダイヤモンド層11bは、高エネルギーのイオンが打ち込みの際に受けた損傷が回復され、品質の高い(単結晶性に優れた)単結晶ダイヤモンド層13bになる。
ダイヤモンド・エピタキシャル層14aの形成方法としては、マイクロ波プラズマ気相成長(MPCVD)法を挙げることができる。
ダイヤモンド・エピタキシャル層14aの膜厚は適宜決定すればよいが、例えば0.2μm以上5μm以下を挙げることができる。
ここで、成長終了後にメタンガスの供給を止め、その後、水素雰囲気下で基板温度に保持して、ダイヤモンド・エピタキシャル層14aの表面を水素終端された状態にすることが好ましい。
ダイヤモンド・エピタキシャル層14aおよび単結晶ダイヤモンド層12aの欠陥をさらに減少させるために、試料を高真空下でアニーリングする。
アニーリングの温度は500℃以上1500℃以下が好ましい。500℃を下回るとアニーリングが不足してダイヤモンド・エピタキシャル層14aおよび単結晶ダイヤモンド層12aの欠陥を十分に低減することができず、その結果、作製された試料の品質因子Qを十分高いものとすることはできない。1500℃を上回ると、ダイヤモンド・エピタキシャル層14aおよび単結晶ダイヤモンド層12aに割れが入りやすくなるなどの問題が生じやすくなる。代表的な処理温度としては、1100℃を挙げることができる。
アニーリングの時間としては、1時間以上10時間以下が好ましい。1時間を下回ると欠陥を十分に低減することが難しくなる。10時間を超えたアニーリングは、時間の浪費で、製造スループットを低下させる。代表的なアニーリング時間は6時間である。
真空度は100Pa以下が好ましい。特に、活性な物質などが環境下にあるのは好ましくない。例えば、酸素が環境下にあると、ダイヤモンドが酸化エッチングされる。
エッチングマスク形成工程(S5)では、ダイヤモンド・エピタキシャル層14a上にダイヤモンドを加工するときのエッチングマスク51を形成する(図6(c))。
ダイヤモンドは酸素系のガスでドライエッチングするので、エッチングマスク51は酸素系ガスのドライエッチングに対してドライエッチング耐性を有し、かつダイヤモンドをエッチングすることなくウェットエッチング除去できるものが好ましい。
このことから、エッチングマスク51としてはアルミニウム(Al)、金(Au)、チタン(Ti)、クロム(Cr)などの金属を好んで用いることができる。ここで、Auを用いる場合は、底側にTiなどのウェットエッチングで容易に除去可能な金属を形成した積層構造とすることが好ましい。また、炭化タングステン(WC)、炭化ハフニウム(HfC)などの化合物、アルミナ(Al2O3)、酸化ケイ素(SiOX)などの酸化物を用いることもできる。
例えば、リフトオフ法で形成する場合は、ダイヤモンド・エピタキシャル層14a上にレジストパターンを形成し、真空蒸着法やスパッタリング法でAl(アルミニウム)膜を堆積させた後、リフトオフを行って、Alからなるエッチングマスク51を形成することができる。
エッチングマスク51の膜厚としては、例えば、300nmを挙げることができる。
しかる後、ドライエッチング工程(S6)として、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングを行ってダイヤモンド層の加工を行う。このドライエッチングでは、少なくともグラファイト改質層13bの底部が除去される深さまでエッチングを行う(図7(a))。ここで、反応性イオンエッチングに代えて、収束イオンビームエッチング、レーザービームによるエッチングとしてもよい。
酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングのエッチング条件としては、例えば、O2ガス流量90sccm、高周波電力800W、バイアス電力20W、作動圧力0.5Paを挙げることができる。この条件でのダイヤモンドのエッチングレートは60nm/minである。
その後、ウェットエッチングを行ってグラファイト改質層13cをエッチングし、単結晶ダイヤモンド・オン・ダイヤモンド基板の共振器を形成する(図7(b))。このウェットエッチングで残ったグラファイト改質層13は梁の支持部の構成物となる。
ウェットエッチング液としては、硫酸を含む酸、例えば、硫酸と硝酸からなる混酸を挙げることができる。ここで、エッチングレートを上げるために、ウェットエッチング液の温度を上げておくことが好ましい。
次に、ダイヤモンド・エピタキシャル層14上にソース電極15、ドレイン電極16および圧抵抗電極17を、単結晶ダイヤモンド層11上にゲート電極18を形成する。ここで、ソース電極15およびドレイン電極16は基部23上に形成する。圧抵抗電極17は、梁部22上を中心に、ソース電極15およびドレイン電極16と電気的導通をとるために一部が基部23上に配置されるように形成する。
動作のところで述べるように、ゲート電極18が梁部22の脇に形成されることにより、圧抵抗電極17とゲート電極18間に形成される電気力線は密なものとなり、梁部22を効率的に駆動(振動)させることが可能になる。
なお、梁部22をマスクにしてゲート電極18を形成すると、梁部22のエッジ部とゲート電極18の梁部22側のエッジ部を自己整合的に合わせることができるので、ゲート電極18の配置精度を高めることができる。
ソース電極15およびドレイン電極16の膜厚は、十分な導電性を得るために、10nm以上100nm以下が好ましい。
圧抵抗電極17の膜厚は、10nm以上100nm以下が好ましい。10nmを下回ると抵抗値が不安定になり、経時変化も起こしやすくなる。100nmを上回ると圧抵抗電極17により梁部22の共振子としての振動因子Qが低下しやすくなるという問題が生じる。
ゲート電極18の膜厚は、十分な導電性を得るために、10nm以上100nm以下が好ましい。
最後に、有機物などによる汚染を除去する目的で、クリーニングを行う。
クリーニング法としては、水素プラズマ法、オゾン照射法、酸素プラズマ法などを好んで用いることができる。ここで、水素プラズマ法や酸素プラズマ法などのプラズマ法では、マイクロ波プラズマ法、ラジオ周波数プラズマ法、直流プラズマ法などを用いることができる。
例えば、マイクロ波プラズマを用いた水素プラズマ処理の条件としては、水素ガス(H2)の流量500sccm、圧力10KPa、マイクロ波パワー800W、基板温度800℃を挙げることができる。
なお、これらのドライクリーニングに代えて、あるいは併用して、ウェットクリーニングを行ってもよい。
電子素子101は、以上の工程により製造される。
ソース電極15とゲート電極18の間に交流電圧を印加すると、圧抵抗電極17とゲート電極18の間の電気力線が変化して梁部22が振動する。
圧抵抗電極17とゲート電極18の間の電気力線31をシミュレーションした結果を図8に断面図で示す。電気力線31が、単結晶ダイヤモンド層21の外側の圧抵抗電極17とゲート電極18の境界部付近を密にして形成されていることがわかる。これは、単結晶ダイヤモンド層21の誘電率の効果と、ゲート電極18が梁部22の両脇部に形成されている効果による。
圧抵抗電極17は小さい方が梁部22の共振の品質因子Qの低下が少ない。このため、圧抵抗電極17は、梁部22上のエッジ部のみに形成されていることが好ましく、そのために、梁部22上で2本以上の電極配線をもつ構造が好ましい。
ここで、梁部22は単結晶ダイヤモンド層21を主体にその上に圧抵抗電極17の薄膜層が密着して設けられたものであるから、実施例のところで示すように、梁部22の共振は、ほぼ単結晶ダイヤモンド梁と同等の高い品質因子Qを有する。
圧抵抗電極17が磁場により力が発生する材料、すなわち強磁性や常磁性をもつ材料でできている場合は、外部から加えられる磁場によって梁部22の共振周波数が変わるため、磁力センサーとして使用することが可能になる。
ここで、その温度にするための物理量としては、例えばソース電極15とドレイン電極16の間に電流を流してジュール熱を発生させたときの電流やジュール熱を挙げることができる。また、梁部22に赤外線を照射して梁部22の温度を制御する場合は、赤外線の量やその赤外線を照射するときに使う電力などを物理量とすることもできる。
共振周波数は、ジュール熱などにより制御された熱量を梁に印加することにより制御可能である。環境の温度、加速度、振動によっても共舜周波数が変わる。したがって、共振周波数のモニター、あるいは共振周波数の制御によって、温度、加速度、振動などの多様なセンサーになる。また、圧抵抗電極17を常磁性あるいは強磁性をもつ材料で構成すれば磁場センサーにもなる。
梁にダイヤモンド単結晶を用いていることからその固有振振動は高い品質因子をもち、それを反映して出力信号(電気信号)の品質因子も高い。
また、振動や衝撃などにも強い構造をもち、原理的に強い放射線環境でも使用に耐える構造をもつ。
<電子素子の作製>
電子素子101を実施の形態1で示した工程にしたがって作製した。以下、その製造工程の詳細を、図5から図7を参照しながら説明する。
1.基板準備工程(S1)
単結晶ダイヤモンド層からなる基板として、Ib型絶縁性(100)面方位のダイヤモンド基板を準備した。この基板は高温高圧製で、その大きさは3mm×3mm×0.5mmである。
上記の単結晶ダイヤモンド基板11aの(100)面表面に選択的に高エネルギーイオン注入を行った。その条件を以下に示す。
イオン種:C+
イオンネルギー:180keV
ビーム電流:180nA/cm2
注入角度:7°
注入量:1×1016個/cm2
このイオン注入により、基板表面から0.5-1μm深さの領域にグラファイトライクのカーボン層からなるグラファイトライクカーボン損傷層13aを形成した(図6(a))。
ここで、イオン注入後に、硝酸とフッ化水素酸からなる混酸溶液(その体積比率は硝酸:フッ化水素酸=1:1)中で表面洗浄を行った。この混酸溶液に浸している時間は3時間とし、ヒーターによる沸騰下で処理を行った。この洗浄後には、イオン交換水による純水下でリンスを行った。
単結晶ダイヤモンド層上にマイクロ波プラズマ気相成長(MPCVD)法によりダイヤモンド・エピタキシャル層14aを成長させた(図6(b))。成長条件は以下の通りである。
キャリア(希釈)ガス:水素(H2)、流量500sccm
CH4/H2流量比:0.08%
成長中圧力:10KPa
マイクロ波パワー:400W
基板温度:960℃
成長時間:8時間
ダイヤモンド・エピタキシャル層14aの厚さ:0.3μm
ここで、成長終了後にメタンガスの供給を止め、その後、ダイヤモンド・エピタキシャル層14aを30分間水素雰囲気下で基板温度に保持した。このため、ダイヤモンド・エピタキシャル層14aの表面は水素終端された状態である。
ダイヤモンド・エピタキシャル層14aおよび単結晶ダイヤモンド層12aの欠陥を減少させるために、試料を超高真空チャンバ内でアニーリングした。そのアニール条件は以下の通りである。
ベース圧力:1x10-8Pa
基板温度:1100℃
アニーリング時間:6時間
次に、ダイヤモンド・エピタキシャル層14a上にレジストパターンを形成し、真空蒸着法でAl(アルミニウム)膜を堆積させた後、リフトオフを行って、厚さ300nmのAlからなるエッチング用の金属マスク51を形成した(図6(c))。
しかる後、ドライエッチング工程(S6)として、酸素ガスを用いた反応性イオンエッチングを行って単結晶ダイヤモンド層21の加工を行った。このドライエッチングでは、グラファイト改質層13bの底部が除去される深さまでエッチングを行った。この結果、パターニングされたグラファイト改質層13cとなる(図7(a))。
そのドライエッチング条件は下記の通りである。
O2ガス流量:90sccm
高周波電力:800W
バイアス電力:20W
作動圧力:0.5Pa
エッチング時間:60分
なお、このときの単結晶ダイヤモンドのエッチングレートは60nm/minであった。
その後、ヒーターによる沸騰した硫酸と硝酸からなる混酸溶液(その体積比率は硫酸:硝酸=1:1)中でウェットエッチングを行ってグラファイト改質層13cをエッチングし、単結晶ダイヤモンド・オン・ダイヤモンド基板構造をもつ共振子を形成した(図7(b))。このウェットエッチングで残ったグラファイト改質層13はカンチレバーの支持部の構成物となる。
次に、図7(c)に示すような配置で、ソース電極15、ドレイン電極16、圧抵抗電極17およびゲート電極18をリフトオフ法により形成した。
ここで、全ての電極(導電膜)は、下層を2nmの厚さのチタン(Ti)、上層を10nmの厚さの金(Au)とした2層膜とした。したがって、ソース電極15、ドレイン電極16および圧抵抗電極17は同じ材料と同じ構成の電極が繋がった構成になっている。
これらの金属は真空蒸着法により堆積させた。なお、Tiはダイヤモンド・エピタキシャル層14との密着性を向上させる目的で形成した。
なお、金の圧抵抗は約100ohmである。
最後に、有機物などによる汚染を除去する目的で、マイクロ波プラズマ気相成長(MPCVD)法により水素プラズマ処理を行った。その処理条件は以下の通りである。
ガス:水素(H2),流量500sccm
圧力:10KPa
マイクロ波パワー:800W
基板温度:800℃
成長時間:30分
ここで、マイクロ波をパワーオフした後、試料を60分間の間水素ガス雰囲気下に置いて冷却した。
参考までに作製した電子素子101の共振子の光学顕微鏡写真を図9に示す。
作製した電子素子101は下記に示す回路を使って測定評価を行った。その回路を図10に示す。
ゲート電極18には周波数ωの交流電圧(ゲート電圧)Vg ac、ドレイン電極16には周波数ω+Δωの交流電圧(ドレイン電圧)Vd acが印加される。ソース電極15は、接地されるとともに、ローパスフィルタ(LPF)を介してロックインアンプ(Lock-in)(Zurich製)の入力に繋がっている。ゲート電圧Vg acとドレイン電圧Vd acはミキサーによりミキシングされ、ロックインアンプにリファレンスとして入力される。ソース電極15からの入力とリファレンス信号にロックインをかけて出力とし、それをモニターした。
なお、梁部22は、ソース電極15およびドレイン電極16と電気的に繋がった圧抵抗電極17と、ゲート電極18との間に印加された交流電圧を受けて振動する。
作製した電子素子101に対して、ゲート電極18に交流電圧を印加して出力スペクトルを測定した。すなわち、ゲート電極18に交流電圧を印加して、ソース電極15およびドレイン電極16と電気的に繋がった圧抵抗電極17とゲート電極18との電気力によって梁部22を振動させ、ソース電極15とドレイン電極16間の出力電圧振幅(交流出力電圧の振幅としての変化量)の交流周波数依存性を測定した。その結果を図11および図12に示す。ここで、図11は、梁部22が長さ60μm、幅12μm、厚さ2.8μmで、ゲート電圧Vg acが2V、ドレイン電圧Vd acが2V(MEMS)の場合で、図12は、梁部22が長さ100μm、幅12μm、厚さ0.53μmで、ゲート電圧Vg acが0.05,0.1,0.2V、ドレイン電圧Vd acが5Vの場合である。両者とも、急峻な共振スペクトルと、高い信号対雑音比(S/N)が得られている。
実施例2では、ドレイン電圧Vd acによるジュール熱による梁部22の共振周波数特性(共振周波数可変効果)について測定した例を示す。
具体的には、梁部22が長さ60μm、幅12μm、厚さ2.8μmの電子素子101に印加するドレイン電圧(ソース―ドレイン電圧)Vd acの大きさを変化させて、梁部22に加わるジュール熱を変化させたときの出力信号の共振周波数特性を評価した。
図13は、ゲート電圧Vg acを1Vに固定し、ドレイン電圧Vd acの大きさを2Vから10Vまで変化させたときの出力電圧振幅の周波数依存性を示す。ドレイン電圧Vd acを増大させるとともに、出力電圧振幅は単調に増加するとともに、ジュール熱の影響を受けて共振周波数が短波長側にシフトすることがわかる。
図14は、図13の結果をドレイン電圧Vd acと共振周波数の関係にプロットし直したものである。ドレイン電圧Vd acの増加に伴い共振周波数が単調に減少する様子が読み取れる。
図15は、ゲート電圧Vg acを1Vと2Vの二水準に設定して、ゲート電圧Vg acがドレイン電圧Vd acと出力電圧振幅の関係に与える影響を測定した結果である。ゲート電圧Vg acを上げることにより、出力電圧振幅は大きくなる。これは、梁部22の振動の振幅が増大して圧抵抗電極17の抵抗の変化が大きくなるためである。なお、共振周波数はゲート電圧Vg acには依存しない。
以上から、ドレイン電圧Vd acにより、共振周波数と出力電圧振幅を制御できることが確認された。
実施例3では、環境温度依存性について測定した例を示す。
具体的には、梁部22が長さ60μm、幅12μm、厚さ2.8μmの電子素子101を様々な温度の環境において出力信号の共振周波数特性を評価した。
図16、図17および図18は、それぞれ300K、323Kから50K刻みで673Kまで、および773Kから50K刻みで873Kまでの温度環境のときの共振周波数特性を示す。ここで、図16、図17および図18のゲート電圧Vg acはそれぞれ2V、2V、2Vであり、ドレイン電圧Vd acはそれぞれ3V、3V、10Vである。
図16と図17のデータを使って、環境温度と共振周波数の関係をプロットし直した結果を図19に示す。共振周波数は環境温度が上がるとともに単調に減少することがわかる。このことから、共振周波数から環境温度を知ることができ、温度モニターとして使用できることが確認された。
また、電子素子101は、図18の結果から、873Kという高温でも温度センサーとして使用できる共振特性を有することが確認された。
実施例4では、10mVという微小なゲート電圧Vg acでも十分な出力信号が得られることを確認した。
具体的には、梁部22が長さ120μm、幅12μm、厚さ2.1μmの電子素子101の出力信号のゲート電圧Vg ac依存性を評価した。その結果を図20に示す。
図20からわかるように、ゲート電圧Vg acを70mVから10mVまで下げていくと出力電圧振幅は下がっていくものの、共振周波数の変化なく10mVでも十分なS/N比をもった出力信号が得られた。なお、この測定では、ドレイン電圧Vd acは6Vとした。
実施例5では、圧抵抗電極17が梁部22上に形成されていることによる共振特性の変化について調べた。
具体的には、梁部22が長さ60μm、幅12μm、厚さ2.8μmの電子素子101の共振振動をレーザードップラー法で測定した。ここで、圧抵抗電極17は、下層が3nmの厚さのTi、上層が15nmの厚さの2層金属膜とし、圧抵抗電極17形成前と形成後で比較評価した。その結果を図21に示す。
圧抵抗電極17が形成されているときと形成されていないときでは、共振周波数が約0.024MHz変化している。これは、圧抵抗電極17の形成により梁部22のヤング率および質量密度に少し差が生じるためであり、実際、梁部22のヤング率および質量密度の計算値による共振周波数の変化と一致した。
また、共振の振幅と半値幅は、圧抵抗電極17の形成の有無で大きな差はないことがわかる。したがって、梁部22の共振は、圧抵抗電極17を形成してもほぼ単結晶ダイヤモンド層21によって決まる。このため、電子素子101の共振子には極めて高い品質因子Qをもたせることができる。
実施例6では、品質因子Qの印加電圧依存性について調べた。
具体的には、梁部22が長さ60μm、幅12μm、厚さ2.8μmの電子素子101の品質因子Qのゲート電圧Vg acおよびドレイン電圧Vd ac依存性を評価した。ここで、全ての電極、すなわちソース電極15、ドレイン電極16、圧抵抗電極17およびゲート電極18は、下層が3nmの厚さのTi、上層が30nmの厚さの2層金属膜とした。
図22は、ゲート電圧Vg acを2Vに固定したときの、品質因子Qに与えるドレイン電圧Vd ac依存性を調べた結果である。その結果、品質因子Qはドレイン電圧Vd acにほぼ依存しないことがわかる。
図23は、ドレイン電圧Vd acを10Vに固定したときの、品質因子Qに与えるゲート電圧Vg ac依存性を調べた結果である。品質因子Qは、ゲート電圧Vg acが0.4Vに至るまでは直線的に減少し、ゲート電圧Vg acが0.4Vを超えると一定になる。その値は約12×103であり、電子素子101は、印加電圧に拘わらず高い品質因子Qを有することが確認された。
本発明の電子素子は、少なくとも873Kという高温下でも良好な特性をもつことが実証されており、また、原理的に強い放射線下でも使用可能である。
さらに、MEMS、NEMS技術により製造できるので、小型軽量化が容易であり、均一な品質で、しかも高い生産性を確保することも可能である。
スマート社会を実現するには、様々なセンサーを適材適所に多数使用することが求められる。
本電子素子はその要求に資するものであり、民生用途、産業用とにかかわらず広く使われる可能性を秘めている。
11a:ダイヤモンド基板
11b:ダイヤモンド基板
12:単結晶ダイヤモンド
12a:単結晶ダイヤモンド
13:支持部(グラファイト改質層)
13a:グラファイトライクカーボン損傷層
13b:グラファイト改質層
13c:グラファイト改質層
14:ダイヤモンド・エピタキシャル層
14a:ダイヤモンド・エピタキシャル層
15:ソース電極
16:ドレイン電極
17:圧抵抗電極(圧抵抗効果電極)
18:ゲート電極
21:単結晶ダイヤモンド層
22:梁部
23:基部
31:電気力線
41:イオン注入
51:ハードマスク(Al)
101:電子素子(トランスデューサ)
102:電子素子(トランスデューサ)
103:電子素子(トランスデューサ)
104:電子素子(トランスデューサ)
Claims (9)
- ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極および圧抵抗電極を有する電子素子であって、
前記圧抵抗電極は、前記ソース電極および前記ドレイン電極と電気的に接続され、かつ剛性を有する基板上に支持部を介して形成された単結晶ダイヤモンドからなる梁上に形成された圧抵抗効果をもつ材料からなり、
前記材料は、FeGaまたはNbFeBからなる第1の群、Au、Pt、およびPt合金のいずれか1からなる第2の群、Niからなる第3の群、およびW、Hf、TiおよびCrからなる群から選ばれる1以上の金属の炭化物からなる第4の群から選ばれるいずれか1つである、電子素子。 - 前記圧抵抗電極と前記単結晶ダイヤモンドとの界面に密着層が形成されている、請求項1記載の電子素子。
- 前記密着層はTiからなる、請求項2記載の電子素子。
- 前記圧抵抗電極は、前記梁上で2本以上の電極配線を有する、請求項1から3のいずれか1記載の電子素子。
- 前記梁は、片持ち梁、両持ち梁または四方吊り梁のいずれか1である、請求項1から4のいずれか1記載の電子素子。
- 請求項1から5のいずれか1記載の電子素子を有する、温度センサー。
- 請求項1から5のいずれか1記載の電子素子を有し、
前記圧抵抗電極が常磁性または強磁性を有する金属、合金、または金属化合物からなる、磁気センサー。 - 請求項1から5のいずれか1記載の電子素子を有する、振動センサー。
- 請求項1から5のいずれか1記載の電子素子を有する、加速度センサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018200133A JP7217876B2 (ja) | 2018-10-24 | 2018-10-24 | 電子素子、温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018200133A JP7217876B2 (ja) | 2018-10-24 | 2018-10-24 | 電子素子、温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020068291A JP2020068291A (ja) | 2020-04-30 |
JP7217876B2 true JP7217876B2 (ja) | 2023-02-06 |
Family
ID=70388670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018200133A Active JP7217876B2 (ja) | 2018-10-24 | 2018-10-24 | 電子素子、温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7217876B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005221233A (ja) | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Citizen Watch Co Ltd | 電気機械変換器とその製造方法 |
JP2012028056A (ja) | 2010-07-21 | 2012-02-09 | National Institute For Materials Science | 電子機械スイッチ及びその製造方法 |
JP2014167475A (ja) | 2011-03-10 | 2014-09-11 | Yokogawa Electric Corp | 半導体装置、歪ゲージ、圧力センサおよび半導体装置の製造方法 |
-
2018
- 2018-10-24 JP JP2018200133A patent/JP7217876B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005221233A (ja) | 2004-02-03 | 2005-08-18 | Citizen Watch Co Ltd | 電気機械変換器とその製造方法 |
JP2012028056A (ja) | 2010-07-21 | 2012-02-09 | National Institute For Materials Science | 電子機械スイッチ及びその製造方法 |
JP2014167475A (ja) | 2011-03-10 | 2014-09-11 | Yokogawa Electric Corp | 半導体装置、歪ゲージ、圧力センサおよび半導体装置の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020068291A (ja) | 2020-04-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Park et al. | Epitaxial aluminum scandium nitride super high frequency acoustic resonators | |
Sekaric et al. | Nanomechanical resonant structures in nanocrystalline diamond | |
US7646138B2 (en) | Diamond enhanced thickness shear mode resonator | |
CN105728304B (zh) | 机电变换器及其制作方法 | |
JP5403519B2 (ja) | 結晶ダイヤモンド・エアギャップ構造体の作製方法 | |
CN106257831B (zh) | 体声波谐振器及包括该体声波谐振器的滤波器 | |
Najar et al. | High quality factor nanocrystalline diamond micromechanical resonators limited by thermoelastic damping | |
WO2010096077A1 (en) | Method for making a transducer, transducer made therefrom, and applications thereof | |
WO2006067949A1 (ja) | 圧電薄膜共振子およびその製造方法 | |
EP3306951A2 (en) | Microphone and method for manufacturing the same | |
WO2011142850A2 (en) | Etchant-free methods of producing a gap between two layers, and devices produced thereby | |
Yen et al. | Characterization of aluminum nitride Lamb wave resonators operating at 600 C for harsh environment RF applications | |
Ababneh et al. | Etching behaviour of sputter-deposited aluminium nitride thin films in H 3 PO 4 and KOH solutions | |
Sepúlveda et al. | High-performance polycrystalline diamond micro-and nanoresonators | |
Giordano et al. | AlN on polysilicon piezoelectric cantilevers for sensors/actuators | |
Adachi et al. | Single-crystalline 4H-SiC micro cantilevers with a high quality factor | |
Najar et al. | Quality factor in polycrystalline diamond micromechanical flexural resonators | |
JP7217876B2 (ja) | 電子素子、温度センサー、磁気センサー、振動センサーおよび加速度センサー | |
Lim et al. | Electrostatically-actuated 4H-SiC in-plane and out-of-plane high frequency MEMS resonator | |
Tomi et al. | Buckled diamond-like carbon nanomechanical resonators | |
JP2004200843A (ja) | 圧電共振素子およびその製造方法ならびに電子機器 | |
CN110504937A (zh) | 一种薄膜体声波谐振器结构及其制备方法 | |
JP6989091B2 (ja) | ダイヤモンド構造体、ダイヤモンド・カンチレバー、およびダイヤモンド構造体の製造方法 | |
Tang et al. | Study of polycrystalline diamond piezoresistive position sensors for application in cochlear implant probe | |
Maliakkal et al. | Fabrication and characterization of GaN nanowire doubly clamped resonators |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210715 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220823 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220916 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230117 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7217876 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |