JP7217462B2 - 歯科技工物製造システムおよびネットワーク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科技工物製造システムおよびネットワーク装置に関する。
歯科の技工物は、修復物や補綴物とも言われ、義歯、クラウン、ブリッジ等が知られている。従来、歯科の技工物は、アナログ手法で作製することが主流であった。図12に示すように、アナログ手法では、まず、歯科医院810において、医師811は、アルギン酸印象材等の印象材を使って患者Pの上顎、下顎の印象(陰型)を採る(印象採得:ステップS801)。そして、歯科医院810のスタッフは、採得した印象の型を技工所850へ配送する(ステップS803)。
そして、技工所850では、技工士851が、印象の型の中へ石膏を流し込み、硬化後に取り出した模型である石膏型を製作する(ステップS805)。技工物として例えばクラウンを製造する場合、技工士851は、歯科用ワックスで歯冠形態を彫刻し、鋳造のための準備をして、鋳造機を用いて金属をルツボの中で熔かし、圧力をかけ鋳造により技工物を製造する(ステップS807)。技工士851は、鋳造体を研磨するなどの仕上げ加工をしてクラウン(技工物)を完成させる。技工所850のスタッフは、技工物を配送して歯科医院810へ納品する(ステップS809)。
一方、近年では、歯科の技工物の作成手法は、デジタル手法に変わりつつある。デジタル手法は、CAD/CAM(Computer-Aided Design/Computer-Aided Manufacturing)装置等のデジタル化装置を用いる手法である(特許文献1参照)。特許文献1には、CAD/CAM装置を備えた大規模なデジタル加工拠点と、このデジタル加工拠点のユーザである歯科医院や歯科技工所等と、の間で、インターネットを用いて、簡便かつ効率的に受発注が可能となるWEB受発注システムが開示されている。なお、歯科の業界でインターネットを用いる他のシステムとしては、患者が有する端末に対し、インターネットを介して歯科医院紹介サービス会社が有するサーバを用いて歯科医院を紹介するサービス支援システムが知られている(特許文献2参照)。
ここで、歯科の技工物をデジタル手法で作成する場合について図13を参照して説明する。図13に示すように、歯科医院910において、医師911は、患者Pの歯の治療する部分を削った後で、3D光学カメラ(3Dスキャナ912)を使用して患部を撮影する(スキャン:ステップS901)。これにより、わずか数秒の作業でスキャンデータを取得できる。そして、歯科医院910のスタッフは、3Dスキャナ912から出力されたスキャンデータを、例えばインターネットを通じて技工所950へ送信する(ステップS903)。
そして、技工所950では、技工士951が、例えばインターネットを通じて受信したスキャンデータを、コンピュータ(CAD装置952)に入力し、CAD装置952の画面に表示される3D画像で技工物をデジタル設計する(ステップS905)。これにより、モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い理想的な形にしていくことができる。技工所950が備えるCAM装置953は、CAD装置952で設計されたデータである技工データをもとに例えばセラミックブロックやジルコニアブロックを削り出す(ミリングする)ことができる。技工士951は、セラミックブロックやジルコニアブロックとして最適な色のものを選択し、CAM装置953を用いて、ミリングすることで技工物を精密に製作する(ステップS907)。技工所950のスタッフは、完成した技工物を配送して歯科医院910へ納品する(ステップS909)。
なお、技工物の材料によっては、ミリング時に、最終完成物のサイズの1.2倍に加工しておき、さらに焼結装置で焼結することで、最終的に1倍サイズにして作製される場合もある。また、近年CAMによるミリング加工に変えて、3Dプリンタによって、技工物の材料を積層して固めることで3D技工物を製作する手法も提案されている。
また近年、歯列矯正用の矯正装置は、従来のワイヤーを使った矯正装置に換えて、通常透明で樹脂でできた矯正用のマウスピースが使用されている。このような矯正用のマウスピースを使った矯正方法は、一般にアライナーまたはインビザライン(登録商標)と呼ばれている。この矯正方法では、患者は、矯正用のマウスピースを1日当たり17時間以上装着し、定期的に(約2週間ごとに)交換することによって歯を少しずつ動かして矯正していく。この矯正方法では、従来のワイヤーを使用する方法とは異なり、患者は、装着の不快感や金属アレルギーの症状等を軽減することができる。また、矯正用のマウスピースを使った矯正方法は目立ちにくく、患者は、周囲にほとんど気付かれずに治療を続けることができ、自分で取り外しができるため衛生的であるというメリットがある。
この矯正用のマウスピースも歯科の技工物としてデジタル手法で作成が可能である。図14を参照して説明する。図14に示すように、歯科医院910において、医師911は、患者Pの歯の矯正する前の上下の歯列を、3D光学カメラ(3Dスキャナ912)を使用して撮影する(スキャン:ステップS901)。これにより、わずか数秒の作業でスキャンデータを取得できる。そして、歯科医院910のスタッフは、3Dスキャナ912から出力されたスキャンデータを、例えばインターネットを通じて技工所950Bへ送信する(ステップS903)。
技工所950Bは、3Dプリンタ954を備えている。技工所950Bでは、技工士951が、例えばインターネットを通じて受信したスキャンデータを、コンピュータ(CAD装置952)に入力し、CAD装置952の画面に表示される3D画像で、技工物である矯正用のマウスピースをデジタル設計する(ステップS905)。この際、コンピュータに組み込まれた矯正用の治療計画ソフト等を使用して、3D治療計画を作成する。これを基に、矯正後の予想される歯牙位置に歯牙を移動するまで約2週間ごとに繰り返し矯正用のマウスピースを設計する。CAD装置952を使うことで、モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い理想的な形にしていくことができる。そして、CAD装置952で設計されたデータである技工データを基に、透明な樹脂製の矯正用のマウスピースを3Dプリンタ954で造形して製作することができる(ステップS907B)。技工所950Bのスタッフは、完成した技工物(矯正用のマウスピース)を配送して歯科医院910へ納品する(ステップS909)。
なお、マウスピースの造形手法は、3Dプリンタ954による造形手法に限らず、真空成型または圧空成型による造形手法であってもよい。その場合、CAD装置952で設計された技工データを基にCAM装置953(図13参照)で型を製作し、加熱した樹脂材料を型に合わせてマウスピースを真空成型または圧空成型によって造形してもよい。
特許第6441419号公報 特開2002-197197号公報
従来、技工物を発注する歯科医院と、技工物の製造を受注する技工所と、の対応関係は1対1であった。そして、技工所は、歯科医院から技工物の発注を受けると、CAD装置を用いた設計からCAM装置の操作まで行っていた。しかしながら、CAM装置も3Dプリンタも設備導入するには高額であり、それらを操作するスタッフ等の人件費もかかるので、技工所の経営も容易ではない。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、歯科の技工物の製造コストを低減することが可能な歯科技工物製造システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る歯科技工物製造システムは、複数の歯科医院、総合技工所、前記総合技工所の外部にいる複数のデジタル技工士のそれぞれの情報端末が情報通信ネットワークに接続されて構成され、技工物製作の受発注および技工物設計の受発注を行って技工物を製造する歯科技工物製造システムであって、前記歯科医院に設けられ患者の口腔内情報を3Dスキャンする3Dスキャナと、前記総合技工所の外部にあり、前記デジタル技工士によって使用され前記3Dスキャナから出力されるスキャンデータを入力して歯科の技工物を設計するCAD装置と、前記総合技工所に設けられ、前記CAD装置で作成された技工データに基づいて技工物を製作するCAM装置または3Dプリンタと、を少なくとも有し、前記歯科医院の情報端末には、前記スキャンデータが入力され、前記歯科医院の情報端末は、入力された前記スキャンデータを情報通信ネットワークへ出力し、前記総合技工所の情報端末には、情報通信ネットワークから前記スキャンデータが入力され、前記デジタル技工士の情報端末には、情報通信ネットワークから前記スキャンデータが入力され、前記デジタル技工士の情報端末は、前記CAD装置で作成された技工データを情報通信ネットワークに出力し、前記総合技工所の情報端末には、情報通信ネットワークから前記技工データが入力され、情報通信ネットワークを通じて前記歯科医院、前記総合技工所および前記デジタル技工士が前記スキャンデータを共有し、また前記総合技工所および前記デジタル技工士が前記技工データを共有し、前記デジタル技工士は、前記総合技工所との間に雇用関係がなく、前記総合技工所からの情報通信ネットワークを通じての技工物の設計依頼により技工物の設計を受注して前記スキャンデータに基づいて前記CAD装置で技工物のデジタル設計を行って技工データを作成し、前記総合技工所は、前記歯科医院からの情報通信ネットワークを通じての技工依頼により前記スキャンデータに基づいて技工物の製作を受注し、受注した技工物の一部分の製造工程に係るCAD設計業務のみを前記デジタル技工士に依頼し、前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士が、当該技工物の設計を受注したデジタル技工士によって作成された技工データに基づいて技工物の製作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、歯科の技工物の製造コストを低減することができる。
また、本発明に係る歯科技工物製造システムにおいて、
情報通信ネットワークを用いてスキャンデータや技工データ等のデータの技量を評価する評価制度を導入することで、データを提供する側、技工物を製作する側、技工物を装着する側等の間で、技工物に関するコミュニケーションが増加する。その結果、生産歩留まりが向上し、より精度の高い技工物を製造することができる。
また、各評価過程で得られた評価や品質の記録はデータ化して蓄積が可能なため、患者からのスキャンデータ取得から患者への技工物装着までのトレーサビリティが向上し、品質管理や出荷管理が徹底され、さらには情報通信ネットワークを通じて関係者へ評価結果を向上させる情報の提供や教育指導を行うことができる。
本発明の実施形態に係る歯科技工物製造システムを模式的に示す構成図である。 図1の歯科技工物製造システムにおける処理の流れを模式的に示す図である。 図1の歯科技工物製造システムにおいてスキャンデータの評価を行う構成例の模式図である。 図3に示す評価データのデータ構造の一例である。 図1の歯科技工物製造システムにおいて技工物設計の発注を行う構成例の模式図である。 図1の歯科技工物製造システムにおいて技工データの評価を行う構成例の模式図である。 図6に示す評価データのデータ構造の一例である。 図1の歯科技工物製造システムにおいて技工物製作から技工物納品までの処理の流れを模式的に示す図である。 図1の歯科技工物製造システムにおいて技工物の評価を行う構成例の模式図である。 図9に示す評価データのデータ構造の一例である。 図1の歯科技工物製造システムにおいて技工物製作の発注を行う構成例の模式図である。 従来のアナログ手法による歯科技工物の製造の流れを示す模式図である。 従来のデジタル手法による歯科技工物の製造の流れを示す模式図である。 従来のデジタル手法によるマウスピースの製造の流れを示す模式図である。
[歯科技工物製造システムの概要]
本発明の実施形態に係る歯科技工物製造システムの概要について、図1を参照して説明する。
歯科技工物製造システム1は、複数の歯科医院10、総合技工所20、複数のデジタル技工士30のそれぞれの情報端末13,23,33が情報通信網4に接続されて構成され、技工物製作の受発注および技工物設計の受発注を行って技工物を製造するものである。ここで、技工物は、例えばインレー、クラウン、ブリッジの他に、歯列矯正用のマウスピース(通常透明な矯正具)や、スポーツ用のマウスピース(噛み合わせでパフォーマンスをあげるスポーツガード)、ブラキシズム(歯ぎしり)防止用のマウスピースも含まれる。以下、これらのマウスピースのことを各種マウスピースと呼ぶ。なお、図1の符号10,20,30は、事業者名を示しているが、明細書において、事業者の設備等を示す場合もある。
デジタル技工士30は、技工物製造のデジタル手法における通常の技工士の仕事のうち、3Dスキャナ12から出力されるスキャンデータを基に、パーソナルコンピュータ(CAD)で行える設計業務のみを行う歯科技工士である。デジタル技工士30は、総合技工所20の外部におり、総合技工所20との間に雇用関係がない技工士である。デジタル技工士30は、スキャンデータに基づいてCAD装置31で技工物のデジタル設計を行い、その設計データである技工データを作成する。デジタル技工士30は、技工物の製造工程における少なくともCAD設計の部分を、技工所に出勤しなくても自宅でも、外出先でもコンピュータ上で設計できる。デジタル技工士30は、技工物のCAD設計が可能であれば、フリーの歯科技工士でもよく、その居住地は国内に限定されるものではない。
総合技工所20は、複数の歯科医院10および複数のデジタル技工士30と通信接続し、技工物の製造工程における少なくとも製作の部分を一元化した技工所を意味する。総合技工所20は、デジタル技工士30によって作成された技工データに基づいて、CAM装置22(または3Dプリンタ25)により技工物の製作を行う。
この総合技工所20は、複数の歯科医院10から技工物の製作を受注する。総合技工所20は、受注した技工物の製造業務のうち、その一部分の製造工程に係るCAD設計業務のみを、総合技工所20に登録された複数のデジタル技工士30の中から1技工士を選任して依頼する。また、総合技工所20には、雇用関係を有する1人以上の歯科技工士(以下、ラボラトリ技工士という)が所属している。このラボラトリ技工士の指導のもと、デジタル技工士30は設計業務を行う。
以下、デジタル技工士を区別する場合、デジタル技工士A、デジタル技工士B、デジタル技工士Cと表記し、区別しない場合、デジタル技工士30と表記する。なお、歯科医院10、総合技工所20、デジタル技工士30等の数は、図示したものに限定されるものではない。
歯科技工物製造システム1は、3Dスキャナ12と、CAD装置31と、CAM装置22(または3Dプリンタ25)と、を少なくとも有している。
3Dスキャナ12は、患者の口腔内情報を3Dスキャンするものであり、歯科医院10に設けられる。また、3Dスキャナ12は、3D位置データに加えて、顎運動による移動データも測定可能なデジタル顎運動測定器であってもよい。
CAD装置31は、デジタル技工士30によって使用され、3Dスキャナ12から出力されるスキャンデータを入力して歯科の技工物を設計するものである。CAD装置31は、パーソナルコンピュータにCADソフトウェアをインストールしたものも含まれる。
CAM装置22(または3Dプリンタ25)は、CAD装置31で作成された技工データに基づいて技工物を製作するものであり、総合技工所20に設けられる。
情報端末13,23,33は、情報通信網4と通信可能な処理部を備えており、例えば一般的なパーソナルコンピュータ(PC)の他、タブレット型PC等の携帯型の端末機器等であってもよい。
歯科医院10の情報端末13には、スキャンデータが入力される。
デジタル技工士30の情報端末33には、情報通信網4からスキャンデータが入力される。この情報端末33は、CAD装置31で作成された技工データを情報通信網4に出力する。
総合技工所20の情報端末23には、情報通信網4からスキャンデータが入力される。この情報端末23には、情報通信網4から技工データも入力される。
歯科医院10、総合技工所20およびデジタル技工士30は、情報通信網4を通じてスキャンデータを共有する。また、総合技工所20およびデジタル技工士30は、情報通信網4を通じて技工データを共有する。
デジタル技工士30は、スキャンデータに基づいてCAD装置31で技工物のデジタル設計を行い、総合技工所20は、技工データに基づいて技工物の製作を行う。
情報通信網4には、ネットワーク装置5が接続されていてもよい。また、情報通信網4には、クラウド4Cが接続されていてもよい。なお、ネットワーク装置5は、クラウド4Cに限らず、歯科医院10内のネットワークや、歯科医院10以外のネットワークに配置されていてもよい。例えばネットワーク装置5が歯科医院10内のネットワーク上に設けられている場合、歯科医院10内のネットワークは、情報通信網4と通信可能に接続される。ネットワーク装置5は、情報通信網4に接続されており、技工物製作の受注および技工物設計の発注を行う。ネットワーク装置5の台数は、複数であってもよい。以下、情報通信網4のことを、単に通信網4ともいう。
デジタル技工士30が使用するCAD装置31は、例えばパーソナルコンピュータ等で構成されてもよい。情報端末33は、CAD装置31を組み込んでもよい。
総合技工所20では、CAM装置22と、情報端末23と、が通信網4Bによって通信可能に接続されている。通信網4Bには、評価システム24(図2参照)や3Dプリンタ25等が通信可能に接続されていてもよい。評価システム24は、例えばパーソナルコンピュータ等で構成されてもよい。情報端末23は、評価システム24を組み込んでもよい。評価システム24の詳細については後記する。
[歯科技工物製造システムにおける処理の流れ]
次に、図1の歯科技工物製造システム1における処理の流れについて図2を参照して説明する。図2に示すように、歯科医院10において、医師11は、患者の歯の治療する部分を削った後で、3D光学カメラ(3Dスキャナ12)を使用して患部を撮影する(スキャン:ステップS11)。なお、3D光学カメラから取得されたスキャンデータには歯牙の色データを含んでもよい。そして、歯科医院10のスタッフは、通信網4を通じて、技工依頼(ステップS13A)と、スキャンデータ(ステップS13B)と、を総合技工所20へ送信する。
また、技工物が各種マウスピースの場合、歯科医院10において、医師11は、矯正前の患者の歯牙、歯列を3D光学カメラ(3Dスキャナ12)を使用して撮影する(スキャン:ステップS11)。そして、歯科医院10のスタッフは、通信網4を通じて、技工依頼(ステップS13A)と、スキャンデータ(ステップS13B)と、を総合技工所20へ送信する。その際、3D光学カメラに換えてデジタル顎運動測定器を使用してもよい。
総合技工所20は、技工物の設計を行うデジタル技工士30に対して、通信網4を通じて、技工物の設計依頼(ステップS15A)と、スキャンデータ(ステップS15B)と、を送信する。
そして、デジタル技工士30は、通信網4を通じて受信したスキャンデータを、コンピュータ(CAD装置31)に入力し、CAD装置31の画面に表示される3D画像で技工物をデジタル設計する(ステップS17)。そして、デジタル技工士30は、通信網4を通じて総合技工所20へ技工データを納品する(ステップS19)。
総合技工所20は、CAD装置31で設計されたデータである技工データを、通信網4を通じて受信する。総合技工所20に所属する技工士であるラボラトリ技工士21は、歯科医院10から技工依頼時(S13A)に指定された技工物の材料や色に基づいて、セラミックブロックやジルコニアブロックとして最適な色のものを選択し、CAM装置22を用いて、ミリングすることで技工物を精密に製作する(ステップS21)。なお、技工物の材料の色は、3D光学カメラから取得された近隣の歯牙の色データと同様の色であってもよい。総合技工所20のスタッフは、完成した技工物を配送して歯科医院10へ納品する(ステップS23)。
また、技工物が各種マウスピースである場合、ラボラトリ技工士21は、3Dプリンタ25を用いて各種マウスピースを造形する(ステップS21)。総合技工所20のスタッフは、完成した技工物を配送して歯科医院10へ納品する(ステップS23)。
なお、各種マウスピースの造形手法は、3Dプリンタ25による造形手法に限らず、真空成型または圧空成型による造形手法であってもよい。その場合、CAD装置31で設計された技工データを基にCAM装置22で型を製作し、加熱した樹脂材料を型に合わせて各種マウスピースを真空成型または圧空成型によって造形してもよい。
歯科技工物製造システム1は、複数の歯科医院10と、総合技工所20と、複数のデジタル技工士30との対応関係がN対1対Nである。一方、従来、技工物を発注する歯科医院と、技工物の製造を受注する技工所と、の対応関係は1対1であった。そのため、従来のデジタル手法における技工所は技工物の製造を大量受注しようとすると、多数の技工士を雇用する必要があった。これに対して、歯科技工物製造システム1において、総合技工所20は、複数の歯科医院10から技工物の製作を受注しても、技工物の製造業務のうちCAD設計業務を、複数のデジタル技工士30にまかせることができるので、製造コストを低減できる効果を奏する。
また、一般に、歯科技工士の仕事は3K(きつい・危険・きたない)と言われ勤務環境が悪く、技工士の離職率は高いのが現状である。これに対して、歯科技工物製造システム1において、デジタル技工士30は、技工物の製造工程におけるCAD設計の部分を、技工所に出勤しなくても、自宅でも外出先でもコンピュータ上で設計できる。そのため、歯科技工士の国家資格はあるが家庭で育児におわれて歯科技工士の資格を活用できない主婦等が、簡単にデジタル技工士30として設計業務に従事することができる。1つの技工物のデジタル設計は、概ね30分ほどで終了可能なので、デジタル技工士30は、隙間時間で収入を得ることができる。したがって、歯科技工物製造システム1を採用することで、現役の歯科技工士の働き改革につながり、また、歯科技工士の資格を十分には活用できていない人々の潜在能力を社会に発揮させる社会貢献にもつながる。
[評価システム]
本実施形態の歯科技工物製造システム1では、図2に示すように、総合技工所20は、評価システム24を備えることした。
評価システム24は、技工物を製造するための種々のデータや技工物そのもの等の出来栄えを、技工物の製造工程の様々なタイミングで判定するための基準データを格納している。ここでは、評価システム24は、例えば、スキャンデータ241と、難易度データ242と、技工データ243と、技工物評価値244と、を備えている。
これらのデータ241~244については、技工物の製造工程における4つのタイミングでそれぞれ行う4つの観点の評価を説明する際に併せて説明する。
なお、スキャンデータ241は、例えば、技工物の技工依頼(ステップS13A)と技工物の設計依頼(ステップS15A)との間の工程で行うスキャンデータ評価に用いられる基準データである。
難易度データ242は、例えば、技工物の技工依頼(ステップS13A)と技工物の設計依頼(ステップS15A)との間の工程で行う難易度評価に用いられる基準データである。
技工データ243は、例えば、技工データ納品(ステップS19)と、ミリングまたは造形(ステップS21)と、の間の工程で行うデジタル設計評価に用いられる基準データである。
技工物評価値244は、例えば、技工物納品(ステップS23)後から治療完了後に行う技工物評価に用いられる基準データである。
[技工物の製造工程の詳細]
以下、歯科技工物製造システム1における技工物の製造工程の詳細について説明する。
(スキャンデータの評価を行う工程)
図1の歯科技工物製造システムにおいてスキャンデータの評価を行う構成例およびその評価工程について図3および図4を参照して説明する。図3に示すように、歯科技工物製造システムは、通信網4に接続されたネットワーク装置5aを備えている。
ネットワーク装置5aは、蓄積手段110と、評価集計手段120と、AI評価手段140と、を備えている。なお、ネットワーク装置5aは、評価集計手段120とAI評価手段140との少なくとも一方を備えていればよい。
蓄積手段110は、評価集計手段120およびAI評価手段140の少なくとも一方による評価結果を蓄積するものである。
蓄積手段110は、評価データ111を蓄積している。図4は、評価データ111のデータ構造をテーブルで示した一例である。このテーブルにおいて、1行目の項目501は、番号(No)を示す。1行目の項目501は、例えば通し番号「123456789A」のデータV501を有する。
2行目の項目502は、技工物の製造を依頼した歯科医院名(依頼医院名)を示す。2行目の項目502は、例えば「**歯科医院」のデータV502を有する。
3行目の項目503は、患者の口腔内を撮影したデータ(スキャンデータ)を示す。3行目の項目503は、この例では2つのデータを有し、1つが上顎の画像データV5031であり、もう1つが下顎の画像データV5032である。
4行目の項目504は、スキャンデータの出来栄え(スキャンデータ評価)を示し、この例では2列の項目541,542を有する。
項目541は、スキャンデータを評価した評価者を示し、例えば「ラボラトリ技工士」のデータV541を有する。
項目542は、評価者による評価値を示す。評価値は、例えば「★★★☆☆」のデータV542を有する。なお、評価値は、数値、記号、文書のいずれであってもよい。評価値が、例えば5点満点あるいは3点満点等の星の個数や、具体的な数値であると、統計処理し易いので好ましい。
5行目の項目505は、スキャンデータから技工物を製作するときの難易度(難易度評価)を示し、この例では2列の項目510,520を有する。
項目510は、技工物の製作難易度を判定した評価者を示し、例えば「ラボラトリ技工士」のデータV510を有する。
項目520は、評価者による評価値を示し、例えば「★★★☆☆」のデータV520を有する。
患者の口腔内を撮影したスキャンデータは、作成しようとする技工物の種類によっても難易度が異なる。一般に難易度の高い技工物としてはインレーがあり、また、次に難しい技工物としてはブリッジが挙げられる。反対に難易度が低い技工物としてはクラウンが挙げられる。医師によって取得されたスキャンデータが好適なものではないと、技工物が歯牙患部にうまく入らなかったり、咬合調整時に時間が必要になったりする場合がある。
6行目の項目506は、AIによる判定結果(AI評価コメント)を示し、この例では2行のデータV506を有する。
データV506の1行目のコメントは、スキャンデータ(入力データ)の出来栄えを示し、この例では「入力データ良好」である。
データV506の2行目のコメントは、スキャンデータ(入力データ)から技工物を製作するときの難易度を示し、この例では「比較的容易」である。
7行目の項目507は、スキャンデータの識別情報(患者情報)を示し、この例では、名前、カルテ番号、生年月日に関するデータV507を有する。
なお、図4は一例であって、評価データ111のデータ構造は図4に限定されるものではない。評価データ111には、歯科医院10から技工依頼時(S13A)に取得した情報を含めてもよい。例えば、歯科医院から技工依頼時に指定された技工物の材料や色等の情報を含めてもよい。
また、ここでは、治療に係る技工物について説明したが、技工物が各種マウスピースの場合も同様である。
図3および図4に示すように、ネットワーク装置5aは、歯科医院10の情報端末13から入力されたスキャンデータ(画像データV5031~V5032)に基づいて、当該スキャンデータが取得されたときの取得技量504と、当該スキャンデータを用いる設計対象となる技工物の製作難易度505と、を総合技工所20に属するラボラトリ技工士21によって評価した評価結果(データV542、V520)を公開する。
評価集計手段120は、少なくともスキャンデータ、技工データ、および技工物に関する技工物データのいずれかのデータを、通信網4に接続されたネットワーク装置5から公開し、公開されたデータで示される技量について情報端末13,23,33から受け付けた評価値を集計するものである。
図3に示す例では、評価集計手段120は、スキャンデータを、通信網4に接続されたネットワーク装置5aから公開し、公開されたスキャンデータで示される技量について情報端末23から受け付けた評価値を集計する。
ここでは、評価集計手段120は、総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21の情報端末23から受け付けた評価値を集計する。
AI評価手段140は、少なくともスキャンデータ、技工データ、および技工物に関する技工物データのいずれかのデータで示される技量を評価する学習を行ったAIを用いて公開されたデータで示される技量について評価するものである。
図3に示す例では、AI評価手段140は、スキャンデータで示される技量を評価する学習を行ったAIを用いて公開されたスキャンデータで示される技量について評価する。
また、AI評価手段140は、機械学習部150を備えることができる。
機械学習部150は、スキャンデータまたは技工データに関して過去にネットワーク装置5に蓄積された評価結果から評価の基となったスキャンデータ241または技工データ243に関するデータ値と、評価者の評価結果と、を統計解析して、公開されたスキャンデータまたは技工データで示される技量について評価するものである。
図3に示す例では、機械学習部150は、スキャンデータの画像自体に関して過去にネットワーク装置5aに蓄積された評価結果から、評価の基となったスキャンデータ241と、評価者によるスキャンデータの画像自体に関する評価結果と、を統計解析して、公開されたスキャンデータの画像自体で示される技量について評価する。また、機械学習部150は、スキャンデータから技工物を設計する難易度に関して過去にネットワーク装置5aに蓄積された評価結果から、評価の基となった難易度データ242と、評価者によるスキャンデータから技工物を設計する難易度に関する評価結果(難易度データ)とを、スキャンデータの画像自体の評価と併せて統計解析して、公開されたスキャンデータから技工物を設計する難易度について評価する。
図3に示す構成によれば、例えば、図2に示した技工物の技工依頼(ステップS13A)の後に、総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21は、難易度評価(ステップS14A)、および、スキャンデータ評価(ステップS14B)をそれぞれ行うことができる。また、ネットワーク装置5aがスキャンデータを公開した後には、技工物の設計を受注しようとするデジタル技工士30は、スキャンデータに関する評価データ111を閲覧することができる。
また、評価データ111を用いて、評価結果が所定基準よりも良くないスキャンデータ作成者の情報端末13に対して通信網4を通じて、評価結果を向上させる情報の提供を行うようにしてもよい。評価結果を向上させる情報の提供には、例えば、教育セミナーのご案内や、通信網4を活用した教育指導を含む。
(デジタル技工士による入札を行う工程)
図1の歯科技工物製造システムにおいてデジタル技工士30による入札を行う構成例およびその工程について図5を参照して説明する。図5に示すように、歯科技工物製造システムは、通信網4に接続されたネットワーク装置5bを備えている。
ネットワーク装置5bは、蓄積手段110と、入札手段160と、を備えている。
なお、ネットワーク装置5bは、評価集計手段120とAI評価手段140との少なくとも一方を備えているが、ここでは図示を省略した。
入札手段160は、評価データ111を、通信網4に接続されたネットワーク装置5bから公開し、総合技工所20にとっての技工物設計の発注の入札先を、評価データ111に基づいて決定するものである。
技工物設計の受発注の入札先は、デジタル技工士30である。
ネットワーク装置5bから公開される評価データ111は、図4に示した例のように、総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21によって評価されたスキャンデータ(画像データV5031~V5032)の評価結果(データV542)、および、スキャンデータに基づいて総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21によって評価された難易度評価結果(データV520)、の少なくとも一方を含む。
デジタル技工士30は、技工物設計を受注するために、例えば総合技工所20に事前登録を行う(ステップS9)。デジタル技工士30は、例えば、情報端末33を使用し、通信網4を介して事前登録用アプリケーションを提供する専用Webサイトに接続し、情報端末33の画面に表示される案内にしたがって必要事項を入力することで、無料で簡便に登録を行うことができる。
そして、例えば、図2に示した技工物の技工依頼(ステップS13A)と技工物の設計依頼(ステップS15A)との間において、デジタル技工士30は、技工物の設計を受注したい場合、応募する(ステップ14C)。1つの技工物の依頼に対して、デジタル技工士A、デジタル技工士B、デジタル技工士Cの3人が応募した場合、入札手段160は、例えば最低価格を提示したデジタル技工士Aを入札先として決定する(ステップS14D)。そして、総合技工所20は、デジタル技工士Aに対して、通信網4を通じて、技工物の設計依頼(ステップS15A:図2)と、スキャンデータ(ステップS15B:図2)と、を送信する。
(技工データの評価を行う工程)
図1の歯科技工物製造システムにおいて技工データの評価を行う構成例およびその評価工程について図6および図7を参照して説明する。図6に示すように、歯科技工物製造システムは、通信網4に接続されたネットワーク装置5cを備えている。
ネットワーク装置5cは、蓄積手段110を備えている。なお、ネットワーク装置5cは、評価集計手段120とAI評価手段140との少なくとも一方を備えているが、ここでは図示を省略した。
蓄積手段110は、評価データ112を蓄積している。図7は、評価データ112のデータ構造をテーブルで示した一例である。このテーブルにおいて、1行目の項目601は、番号(No)を示す。1行目の項目601は、例えば通し番号「123456789B」のデータV601を有する。
2行目の項目602は、対象の技工データを作成したデジタル技工士名を示し、例えば「A」のデータV602を有する。
3行目の項目603は、情報通信網4からデジタル技工士Aの情報端末33に入力したスキャンデータを示す。3行目の項目603は、この例では2つのデータを有し、1つが上顎の画像データV6031であり、もう1つが下顎の画像データV6032である。
4行目の項目604は、デジタル技工士Aの情報端末33から情報通信網4を介して総合技工所20の情報端末23に出力した技工データを示す。4行目の項目604は、設計された技工物の画像を示すCADデータV604である。
5行目の項目605は、デジタル技工士Aが技工物の設計に要した時間(設計時間)を示す。5行目の項目605は、例えば「3時間13分」のデータV605を有する。なお、この所要時間は一例であって、多くの技工物は概ね30分程度でデザインすることが可能である。
6行目の項目606は、技工データの出来栄え(デジタル設計評価)を示し、この例では、4つのサブ項目610,620,630,640を有する。
サブ項目610は、技工データを評価した評価者を示す。この評価者は、技工データを作成したデジタル技工士A以外の技工士である。ここでは、サブ項目610は、例えば、「デジタル技工士B」のデータV611と、「デジタル技工士C」のデータV612と、「ラボラトリ技工士」のデータV613と、を有する。
サブ項目620は、評価者による評価値を示す。ここでは、サブ項目620は、例えば、デジタル技工士Bによる評価「★★☆☆☆」のデータV621と、デジタル技工士Cによる評価「★★★☆☆」のデータV622と、ラボラトリ技工士による評価「★★☆☆☆」のデータV623と、を有する。
サブ項目630は、技工士による総合評価を示す。サブ項目630は、例えば全技工士の評価値の平均点「2.3」のデータV630を有する。
サブ項目640は、AIによる判定結果(AI評価コメント)を示し、この例では、コメントとして、「マージンにギャップがなく良好」のデータV640を有する。
なお、ここでは、治療に係る技工物について説明したが、技工物が各種マウスピースの場合も同様である。
図6および図7に示すように、ネットワーク装置5cは、総合技工所20から所定の技工物の設計を受注したデジタル技工士Aの情報端末33から情報通信網4に出力された技工データ(CADデータV604)を共有した他のデジタル技工士30B,30Cおよび総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21によって技工データ(CADデータV604)に基づいてCAD設計の技量606を評価した評価結果(データV621~V623)を公開する。
図6に示す例では、ネットワーク装置5cの図示を省略した評価集計手段120は、技工データを、通信網4に接続されたネットワーク装置5cから公開し、公開された技工データで示される技量について情報端末23,33から受け付けた評価値を集計する。
ここでは、評価集計手段120は、総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21の情報端末23から受け付けた評価値を集計すると共に、技工物の設計を受注したデジタル技工士A以外のデジタル技工士B,Cの情報端末33から受け付けた評価値を集計する。
図6に示す例では、ネットワーク装置5cの図示を省略したAI評価手段140は、技工データで示される技量を評価する学習を行ったAIを用いて公開された技工データで示される技量について評価する。また、AI評価手段140は、機械学習部150を備えることができる。図6に示す例では、機械学習部150は、技工データに関して過去にネットワーク装置5cに蓄積された評価結果から、評価の基となった技工データ243と、評価者による技工データの評価結果と、を統計解析して、公開された技工データで示される技量について評価する。
図6に示す構成によれば、例えば、図2に示した技工データ納品(ステップS19)の後に、総合技工所20に所属するラボラトリ技工士21は、技工データ評価(ステップS20)を行うことができる。また、ネットワーク装置5cが技工データを公開した後には、デジタル技工士30は、技工データに関する評価データ112を閲覧することができる。これにより、技工物の設計を受注したデジタル技工士A以外のデジタル技工士B,Cは、技工データ評価(ステップS20)を行うことができる。
技工データ評価(ステップS20)において、受注できなかったデジタル技工士B,Cが悪意をもって評価を行うと、自分が技工物を受注したときに他者から悪意をもった評価の報いを受けることになる。そのため、互いに客観的な評価をするデジタル技工士30だけが総合技工所20からの信頼を勝ち取っていくことになる。こうして、技工物の設計を受注したデジタル技工士Aは、自らの技量に関する他者からの客観的な評価を認識することができる。そして、設計を受注したデジタル技工士Aは、良い評価を受ければ、それを励みに次の仕事に取り組むことができ、一方、評価がよくなければ、反省と改善をする。これにより、歯科技工物製造システム1によれば、技工物の製造コストが低減できるだけでなく、高品質の技工物を患者に提供することができる。
また、評価データ112を用いて、評価結果が所定基準よりも良くない技工データ作成者の情報端末33に対して通信網4を通じて、評価結果を向上させる情報の提供を行うようにしてもよい。
(技工および技工物納品の工程)
図1の歯科技工物製造システムにおいて総合技工所20で行う技工および技工物納品の工程について図8を参照して説明する。
前記したように、総合技工所20では、ラボラトリ技工士21が、CAM装置22を用いて、セラミックブロック等をミリングすることで技工物を製作する(ステップS21)。また、技工物が各種マウスピースである場合、ラボラトリ技工士21は、3Dプリンタ25を用いて液体樹脂を光に当てながら少しずつ硬化させたり、一定温度で熱溶解させた樹脂を積み重ねたり、粉末状の材料に高出力レーザを照射して焼結させたり、といった様々な技法で材料を積み上げ立体的に造形していく(ステップS21)。
総合技工所20では、完成した技工物の出荷前に、CAM装置22や3Dプリンタ25を操作して技工物を製作したラボラトリ技工士21以外のラボラトリ技工士21Bが、完成品の技工物を評価する工程(出荷評価:ステップS22A)を行うことができ
出荷評価のチェック項目としては、例えば、ラボラトリ技工士21の氏名、技工物の出来栄え、技工物の材料や色、所要時間、製造装置等を含めてもよい。出荷評価の結果は、データ化して蓄積保存してもよい。これらデータの蓄積により、受注から出荷可否評価に至るまでの各チェック項目のトレーサビリティが向上する。例えば、完成品の技工物の材料や色等が、受注時に指定された技工物の材料や色等に合致しているかの追跡が容易になる。
総合技工所20から技工物を歯科医院10へ納品する(ステップS23)際には、例えば運送業者が技工物を歯科医院10へ届ける。事前に、総合技工所20の情報端末23は、通信網4を介して、技工物を歯科医院10へ届ける日時等の連絡を、歯科医院10の情報端末13へ通知してもよい(ステップS22B)。
(技工物の評価を行う工程)
図1の歯科技工物製造システムにおいて技工物の評価を行う構成例およびその評価工程について図9および図10を参照して説明する。図9に示すように、歯科技工物製造システムは、通信網4に接続されたネットワーク装置5dを備えている。
ネットワーク装置5dは、歯科医院10に納品された技工物から取得された当該技工物に関する技工物データと、歯科医院10の関係者によって評価された当該技工物に対する評価と、を公開する。
技工物データは、少なくとも技工物、および技工物が装着された患者Pの治療完了時の口腔内のいずれかを撮影した画像データである。この画像データは、静止画(写真)でもよいし、動画データでもよい。
歯科医院10の関係者とは、医師11、衛生士14、歯科医院スタッフ、および患者Pを指す。
ネットワーク装置5dは、蓄積手段110を備えている。なお、ネットワーク装置5cは、評価集計手段120とAI評価手段140との少なくとも一方を備えているが、ここでは図示を省略した。
蓄積手段110は、評価データ113を蓄積している。図10は、評価データ113のデータ構造をテーブルで示した一例である。このテーブルにおいて、1行目の項目701は、番号(No)を示す。1行目の項目701は、例えば通し番号「123456789C」のデータV701を有する。
2行目の項目702は、技工物の製造を依頼した歯科医院名(依頼医院名)を示す。2行目の項目702は、例えば「**歯科医院」のデータV702を有する。
3行目の項目703は、総合技工所20で製作された技工物を示す。3行目の項目703は、この例では技工物をカメラ撮影した画像データV703を有している。
4行目の項目704は、技工物の仕上がりを示す。4行目の項目704は、この例では技工物が装着された患者の治療完了時の口腔内をカメラ撮影した画像データV704を有している。
5行目の項目705は、技工物の仕上がりの評価(技工物評価)を示し、この例では、4つのサブ項目710,720,730,740を有する。
サブ項目710は、技工物の仕上がりを評価した評価者を示す。この評価者は、技工物製造の発注側の人物である。ここでは、サブ項目710は、例えば、「担当医師」のデータV711と、「担当衛生士」のデータV712と、「患者」のデータV713と、を有する。
サブ項目720は、評価者による評価値を示す。ここでは、サブ項目720は、例えば、担当医師による評価「★★☆☆☆」のデータV721と、担当衛生士による評価「★★★☆☆」のデータV722と、患者による評価「★★★☆☆」のデータV723と、を有する。
サブ項目730は、技工物の総合評価を示す。サブ項目730は、例えば全評価者の評価値の平均点「2.6」のデータV730を有する。
なお、サブ項目740は、ここでは、5点満点の星の個数についての評価基準を示す。
ここでは、治療に係る技工物について説明したが、技工物が各種マウスピースの場合も同様である。
図9に示す例では、ネットワーク装置5dの図示を省略した評価集計手段120は、技工物データを、通信網4に接続されたネットワーク装置5dから公開し、公開された技工物データで示される技量について例えば情報端末13から受け付けた評価値を集計する。
ここでは、評価集計手段120は、例えば歯科医院10の情報端末13から受け付けた評価値を集計する。歯科医院10の情報端末13は、歯科医師(医師11)、歯科衛生士(衛生士14)、歯科医院スタッフおよび患者Pの少なくともいずれかの評価を、通信網4を介してネットワーク装置5dへ送信する。なお、通信網4を介した評価の集計方法は、現実的で柔軟な運用をすることができる。例えば、患者Pによる技工物に対する評価を医師11が聞き取り、それを歯科医院スタッフへ伝えて、歯科医院スタッフが情報端末13を操作するようにしてもよい。また、医師11、衛生士14、歯科医院スタッフおよび患者Pのそれぞれの携帯情報端末から、それぞれの評価をネットワーク装置5dへ通知するようにしてもよい。
図9に示す構成によれば、例えば、図8に示した技工物納品(ステップS23)の後に、歯科医院10の関係者は、技工物データ評価(ステップS24)を行うことができる。
図9では、一例として、医師11、衛生士14、および患者Pが、技工物データ評価(ステップS24)を行うこととした。
また、ネットワーク装置5dが技工物データを公開した後には、総合技工所20のラボラトリ技工士21は、技工物データに関する評価データ113を閲覧することができる。
これにより、技工物を製作したラボラトリ技工士21は、自らの技量に関する、歯科医院10の関係者からの客観的な評価を認識することができる。
また、図8に示す出荷評価(ステップS22A)を行う場合、ラボラトリ技工士21Bは、歯科医院10の関係者からの客観的な評価を、その後の出荷評価の業務に役立てることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る歯科技工物製造システム1によれば、通信網4を用いてスキャンデータや技工データ等のデータの技量を評価する評価制度を導入することで、データを提供する側、技工物を製作する側、技工物を装着する側等の間で、技工物に関するコミュニケーションが増加する。その結果、生産歩留まりが向上し、より精度の高い技工物を製造することができる。
また、評価データ113を用いて、評価結果が所定基準よりも良くない技工物データ作成者の情報端末23に対して通信網4を通じて、評価結果を向上させる情報の提供を行うようにしてもよい。
本実施形態に係る歯科技工物製造システム1によれば、評価システム24のスキャンデータ241、難易度データ242、技工データ243、技工物評価値244の各評価過程で得られた評価や品質の記録は、蓄積手段110にデータ化して蓄積が可能である。そのため、歯科技工物製造システム1において、患者からのスキャンデータ取得から患者への技工物装着までのトレーサビリティが向上し、品質管理や出荷管理が徹底され、さらには通信網4を通じて関係者へ評価結果を向上させる情報の提供や教育指導を行うことができる。
(変形例)
前記実施形態では、歯科技工物製造システム1は、1つの総合技工所20を有するものとして説明したが、これに限らず、複数の総合技工所20を備えることとしてもよい。
図11は、3つの総合技工所20A、20B、20Cを有する歯科技工物製造システムの模式図である。この歯科技工物製造システムは、図11に示すように、通信網4に接続されたネットワーク装置5eを備えている。
ネットワーク装置5eは、歯科医院10にとって技工物製作の発注先を決めるために歯科医院10の情報端末13から入力されたスキャンデータを公開する。このネットワーク装置5eは、蓄積手段110と、技工物設計発注手段180と、を備えている。
蓄積手段110は、歯科医院10の情報端末13から通信網4を介して受信したスキャンデータを蓄積している。
技工物設計発注手段180は、公開されたスキャンデータを基に受注に応じた総合技工所20A,20B,20Cの情報端末23から応募を受け付ける。この技工物設計発注手段180は、歯科医院10の情報端末13から情報通信網4を介して選択された候補を技工物製作の発注先として決定する。
図11に示す例では、歯科医院10は、総合技工所20A,20B,20Cのうち、総合技工所20Aを、技工物製作の発注先として選択している。この総合技工所20Aと、複数のデジタル技工士30との関係は、前記した通りなので、詳細な説明を省略する。図11に示す例では、技工依頼(ステップS13A)に対して、デジタル技工士A,B,Cが応募している。この場合、図5と同様に、通信網4に接続されたネットワーク装置5bが備える入札手段160によって、技工物設計の発注の入札先を決定する。
前記実施形態では、ネットワーク装置5,5a~5eがそれぞれ備える機能を個別に説明したが、通信網4に接続されたネットワーク装置は、ネットワーク装置5,5a~5eのそれぞれの機能の少なくとも2つを有することとしても構わない。
前記実施形態では、総合技工所20における技工物の製作をCAM装置22で行うこととして説明したが、3Dプリンタ25で製作しても構わない。
1 歯科技工物製造システム
4,4B 通信網(情報通信ネットワーク)
4C クラウド
5,5a~5e ネットワーク装置
10 歯科医院
12 3Dスキャナ
13 情報端末
20,20A~20C 総合技工所
21,21b ラボラトリ技工士
22 CAM装置
23 情報端末
24 評価システム
25 3Dプリンタ
30 デジタル技工士
31 CAD装置
33 情報端末
110 蓄積手段
120 評価集計手段
140 AI評価手段
150 機械学習部
160 入札手段
180 技工物設計発注手段

Claims (14)

  1. 複数の歯科医院、総合技工所、前記総合技工所の外部にいる複数のデジタル技工士のそれぞれの情報端末が情報通信ネットワークに接続されて構成され、技工物製作の受発注および技工物設計の受発注を行って技工物を製造する歯科技工物製造システムであって、
    前記歯科医院に設けられ患者の口腔内情報を3Dスキャンする3Dスキャナと、
    前記総合技工所の外部にあり、前記デジタル技工士によって使用され前記3Dスキャナから出力されるスキャンデータを入力して歯科の技工物を設計するCAD装置と、
    前記総合技工所に設けられ、前記CAD装置で作成された技工データに基づいて技工物を製作するCAM装置または3Dプリンタと、を少なくとも有し、
    前記歯科医院の情報端末には、前記スキャンデータが入力され、
    前記歯科医院の情報端末は、入力された前記スキャンデータを情報通信ネットワークへ出力し、
    前記総合技工所の情報端末には、情報通信ネットワークから前記スキャンデータが入力され、
    前記デジタル技工士の情報端末には、情報通信ネットワークから前記スキャンデータが入力され、
    前記デジタル技工士の情報端末は、前記CAD装置で作成された技工データを情報通信ネットワークに出力し、
    前記総合技工所の情報端末には、情報通信ネットワークから前記技工データが入力され、
    情報通信ネットワークを通じて前記歯科医院、前記総合技工所および前記デジタル技工士が前記スキャンデータを共有し、また前記総合技工所および前記デジタル技工士が前記技工データを共有し、
    前記デジタル技工士は、前記総合技工所との間に雇用関係がなく、前記総合技工所からの情報通信ネットワークを通じての技工物の設計依頼により技工物の設計を受注して前記スキャンデータに基づいて前記CAD装置で技工物のデジタル設計を行って技工データを作成し、前記総合技工所は、前記歯科医院からの情報通信ネットワークを通じての技工依頼により前記スキャンデータに基づいて技工物の製作を受注し、受注した技工物の一部分の製造工程に係るCAD設計業務のみを前記デジタル技工士に依頼し、前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士が、当該技工物の設計を受注したデジタル技工士によって作成された技工データに基づいて技工物の製作を行うことを特徴とする歯科技工物製造システム。
  2. 少なくとも前記スキャンデータ、前記技工データ、および前記技工物に関する技工物データのいずれかのデータを、情報通信ネットワークに接続されたネットワーク装置から公開し、公開されたデータで示される技量について前記情報端末から受け付けた評価値を集計する評価集計手段、および、
    前記いずれかのデータで示される技量を評価する学習を行ったAIを用いて前記公開されたデータで示される技量について評価するAI評価手段、の少なくとも一方を備え、
    前記ネットワーク装置は、前記評価集計手段および前記AI評価手段の少なくとも一方による評価結果を蓄積することを特徴とする請求項1に記載の歯科技工物製造システム。
  3. 前記評価集計手段は、少なくとも歯科医師、歯科衛生士、歯科医院スタッフ、患者、総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士、前記デジタル技工士、のいずれかの情報端末から受け付けた評価値を集計することを特徴とする請求項2に記載の歯科技工物製造システム。
  4. 前記AI評価手段は、機械学習部を備え、前記機械学習部は、前記スキャンデータまたは前記技工データに関して過去に前記ネットワーク装置に蓄積された前記評価結果から評価の基となった前記スキャンデータまたは前記技工データに関するデータ値と、評価者の評価結果と、を統計解析して、公開された前記スキャンデータまたは前記技工データで示される技量について評価することを特徴とする請求項2に記載の歯科技工物製造システム。
  5. 前記評価結果を、情報通信ネットワークに接続されたネットワーク装置から公開し、前記総合技工所にとっての技工物設計の発注の入札先を、前記評価結果に基づいて決定する入札手段を備えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の歯科技工物製造システム。
  6. 前記技工物設計の受発注の入札先は、前記デジタル技工士であり、
    前記ネットワーク装置から公開される前記評価結果は、前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士によって評価された前記スキャンデータの評価結果、および、前記スキャンデータに基づいて前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士によって評価された難易度評価結果、の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項5に記載の歯科技工物製造システム。
  7. 前記歯科医院にとって前記技工物製作の発注先を決めるために前記歯科医院の情報端末から入力されたスキャンデータを、情報通信ネットワークに接続されたネットワーク装置から公開し、公開されたスキャンデータを基に受注に応じた前記総合技工所の情報端末から応募を受け付けて、前記歯科医院の情報端末から情報通信ネットワークを介して選択された候補を前記技工物製作の発注先として決定する技工物設計発注手段を備えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の歯科技工物製造システム。
  8. 情報通信ネットワークに接続されたネットワーク装置を備え、
    前記ネットワーク装置は、前記歯科医院の情報端末から入力されたスキャンデータに基づいて、当該スキャンデータが取得されたときの取得技量と、当該スキャンデータを用いる設計対象となる技工物の製作難易度と、を前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士によって評価した評価結果を公開することを特徴とする請求項1に記載の歯科技工物製造システム。
  9. 情報通信ネットワークに接続されたネットワーク装置を備え、
    前記ネットワーク装置は、前記総合技工所から所定の技工物の設計を受注した前記デジタル技工士の情報端末から情報通信ネットワークに出力された技工データを共有した他のデジタル技工士および前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士によって前記技工データに基づいてCAD設計の技量を評価した評価結果を公開することを特徴とする請求項1に記載の歯科技工物製造システム。
  10. 情報通信ネットワークに接続されたネットワーク装置を備え、
    前記ネットワーク装置は、歯科医院に納品された前記技工物から取得された当該技工物に関する技工物データと、前記歯科医院の関係者によって評価された当該技工物に対する評価結果と、を公開することを特徴とする請求項1に記載の歯科技工物製造システム。
  11. 前記技工物データは、少なくとも技工物、および技工物が装着された患者の治療完了時の口腔内のいずれかを撮影した画像データであり、
    前記ネットワーク装置に前記画像データを前記評価結果と共に蓄積可能としたことを特徴とする請求項2または請求項10に記載の歯科技工物製造システム。
  12. 情報通信ネットワークを通じて共有されたデータで示される技量を評価する学習を行ったAIを用いて、共有されたデータであって評価対象となるデータで示される技量について評価するAI評価手段を備え、評価結果を前記ネットワーク装置に蓄積可能としたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の歯科技工物製造システム。
  13. 前記評価結果を用いて、評価結果が所定基準よりも良くないデータ作成者の情報端末に対して情報通信ネットワークを通じて、評価結果を向上させる情報の提供を行うことを特徴とする請求項2、8および9のうちのいずれか一項に記載の歯科技工物製造システム。
  14. 複数の歯科医院、総合技工所、前記総合技工所の外部にいる複数のデジタル技工士のそれぞれの情報端末が情報通信ネットワークに接続されて構成され、技工物製作の受発注および技工物設計の受発注を行って技工物を製造する歯科技工物製造システムにおけるネットワーク装置であって、
    前記歯科技工物製造システムは、
    前記歯科医院に設けられ患者の口腔内情報を3Dスキャンする3Dスキャナと、
    前記総合技工所の外部にあり、前記デジタル技工士によって使用され前記3Dスキャナから出力されるスキャンデータを入力して歯科の技工物を設計するCAD装置と、
    前記総合技工所に設けられ、前記CAD装置で作成された技工データに基づいて技工物を製作するCAM装置または3Dプリンタと、を有し、
    前記歯科医院の情報端末には、前記スキャンデータが入力され、
    前記歯科医院の情報端末は、入力された前記スキャンデータを情報通信ネットワークへ出力し、
    前記総合技工所の情報端末には、情報通信ネットワークから前記スキャンデータが入力され、
    前記デジタル技工士の情報端末には、情報通信ネットワークから前記スキャンデータが入力され、前記デジタル技工士の情報端末は、前記CAD装置で作成された技工データを情報通信ネットワークに出力し、
    前記総合技工所の情報端末には、情報通信ネットワークから前記技工データが入力され、
    情報通信ネットワークを通じて前記歯科医院、前記総合技工所および前記デジタル技工士が前記スキャンデータを共有し、また前記総合技工所および前記デジタル技工士が前記技工データを共有し、前記デジタル技工士は、前記総合技工所との間に雇用関係がなく、前記総合技工所からの情報通信ネットワークを通じての技工物の設計依頼により技工物の設計を受注して前記スキャンデータに基づいて前記CAD装置で技工物のデジタル設計を行って技工データを作成し、前記総合技工所は、前記歯科医院からの情報通信ネットワークを通じての技工依頼により前記スキャンデータに基づいて技工物の製作を受注し、受注した技工物の一部分の製造工程に係るCAD設計業務のみを前記デジタル技工士に依頼し、前記総合技工所に雇用関係を有して所属している歯科技工士が、当該技工物の設計を受注したデジタル技工士によって作成された技工データに基づいて技工物の製作を行い、
    前記ネットワーク装置は、情報通信ネットワークに接続されており、技工物製作の受注および技工物設計の発注を行うことを特徴とするネットワーク装置。
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