JP7216452B1 - 賃貸用不動産の経営支援システム - Google Patents

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【課題】再生可能エネルギーを利用して、賃貸用不動産の経営支援システムを提供する。【解決手段】経営支援システム10は、複数の居室31A、31Bと、一括受電盤42、上位分電盤43及び下位分電盤45と、を備える集合住宅30に用いられるものであり、再生可能エネルギー発電機構50と、電力系統20と一括受電盤42の間に設けられ、集合住宅30が電力系統20から受電する受電電力量E1と、再生可能エネルギー発電機構50の発電電力を電力系統20に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置41と、複数の居室31のうち特定居室31Aに設置され、受電電力量E3と供給電力量E4を検出する第一下位メータ装置44Aと、再生可能エネルギー発電機構50で出力される電力量E6を検出する計測装置60と、を有する。再生可能エネルギー発電機構50は、特定居室31Aの下位分電盤45に繋がっている。【選択図】図1

Description

本発明は、賃貸用不動産の経営支援システムに関し、特に再生可能エネルギーを利用した賃貸用不動産の経営支援システムに関する。
日本政府は、2018年7月に、エネルギー政策基本法に基づき策定しているエネルギー基本計画において、太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができるエネルギー(以下、再生可能エネルギーという)の日本国内での年間の発電電力量に占める割合を、2030年に22~24%にする目標を掲げた。
この日本政府の目標に対し、気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体やNGOなどの情報発信や意見交換を強化するため設立された気候変動イニシアティブに参加している一部の企業は、高い目標を定めることにより再生可能エネルギーの導入を加速させて、気候危機の回避により積極的に貢献できるように、再生可能エネルギーの日本国内での年間の発電電力量に占める割合の目標を40~50%に引き上げることを求める共同メッセージを発表している。
このように官民が目標を掲げて、その目標の達成のために色々な試みがされているにも拘らず、2019年度の発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合が18.1%である。
その中で、日本政府は2021年10月発表の第6次エネルギー基本計画において、以前の目標に代えて、責任省庁による施策具体化・加速化を前提に、その効果が実現した場合の野心的な見通しとして、再生可能エネルギーの日本国内での年間の発電電力量に占める割合を36~38%へと目標を引き上げていることから、再生可能エネルギーの活用のために、更なる試みが求められている。
ところで、太陽光発電により見込まれる発電電力量は、発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合を2030年に22~24%にする目標を達成した場合には、64GWであったのに対し、36~38%へと目標を引き上げた場合には、103.5~117.6GWと大幅に上昇している。
そのため、目標達成のために太陽光発電の更なる普及が必要である。
一方、地震や台風などの天災により、原子力発電所や火力発電所のように大規模発電設備が稼働停止になった場合の電力供給の確保のためにも、複数の小規模又は中規模の発電設備として再生可能エネルギー発電機構の普及が望まれている。
そして、地震や台風などの天災により送電線等に被害があった場合に、長期停電になるのを防ぐため、所定の地域で発電した電力をその地域内で利用する、いわゆる電力の地産地消が望まれている。
電力の地産地消を果たすためには、送電線等に被害があった場合を考慮すると、電力を発電する施設のある発電地と電力を受電する需要地の距離が短いことが好ましく、発生地と需要地が略同じであることがより好ましい。
つまり、戸建住宅などの建物に再生可能エネルギー発電機構が設置され、発生させた電気をその建物で消費するのが、電力の地産地消の観点から好ましい。
そして、戸建住宅などの建物で比較的容易に利用な再生可能エネルギー発電機構として、太陽光発電設備が挙げることができる。
以上のように、再生可能エネルギーの普及という観点と、電力の地産地消という観点から、戸建住宅などの建物での太陽光発電設備の普及が望まれており、更なる普及のために、集合住宅のような賃貸に出される複数の施設を有する賃貸用不動産への設置も求められている。
そこで、様々な提案がされており、特許文献1では、集合住宅への再生可能エネルギーによる発電設備を設置可能にする、電力供給システムが提案されている。
特許第6824600号公報
ところで、集合住宅においては、集合住宅から公共交通機関までの距離や、その集合住宅の建築からの経過年数や、各居室の広さだけでなく、その居室が何階にあるのか、同じ階にあるとしても端に位置しているのか、などの様々な条件によって、家賃が異なっていることが多い。
家賃が異なるということは、需要と供給により価格が決定される経済の原則に照らせば、一つの集合住宅において、他の居室よりも家賃が安い居室は、借り手がつきにくい、つまり、人気のない居室といえる。
リモートワークの普及により、居室において使用される電気製品が増加し、また、その使用時間も増えてきていることから、安価で安定した電力を利用できるというのは、居室を借りるか検討する際の重要な判断要素となり得る。
そのため、他の居室よりも安価で安定した電力を利用できるようにすることで、予め人気のないと想定される居室や、人気がなくなった居室に対して、その居室の需要を上げて家賃を高くすることができる。
その安価で安定した電力の供給に再生可能エネルギーを利用できるようにして賃貸用不動産を所有する者の経営を支援することで、賃貸用不動産に再生可能エネルギーによる発電設備を普及させることができる。
他方で、既に、賃貸用の施設と再生可能エネルギー発電機構を兼ね備えた賃貸用不動産も当然に存在する。これらの賃貸用不動産は、再生可能エネルギー発電機構として太陽光発電設備を備えていることが多く、その太陽光発電設備からの電力は、その一部が集合住宅の各居室の利用者が使用できる共用部でのみ消費され、その大半が固定価格買取制度により電力会社に一定期間だけ一定価格で買い取られている。
この固定価格買取制度による電力会社が一定価格で買い取る期間(固定買取期間)が経過すると、電力会社が買取る価格は、任意の相対契約に基づき定められるが、例えば40円/kWhから8円/kWhのように、価格が大きく下落することが多い。そのため、固定買取期間が終了すると、使用していた太陽光発電設備が維持されずに放棄される虞がある。
また、固定価格買取制度における買取価格の下落が続いており、固定価格買取制度の利用を想定して賃貸用不動産に太陽光発電設備を導入する動きが鈍っている。
そのため、太陽光発電設備を兼ね備えた賃貸用不動産において、固定価格買取制度を利用した場合よりも、再生可能エネルギーを有効に活用できるようにすることで、賃貸用不動産を所有する者の経営を支援するようにする必要がある。
従って本発明が解決しようとする課題は、再生可能エネルギーを利用して、賃貸用不動産の経営支援システムを提供することである。
本発明の経営支援システムは、複数の施設と、その複数の施設に一括受電した電力を供給するために、一括受電盤、一括受電盤により電力系統から電力が供給される上位分電盤、及び複数の施設ごとに設置され上位分電盤から電力が供給される下位分電盤と、を備える賃貸用不動産に用いられる経営支援システムであって、再生可能エネルギー発電設備を備える再生可能エネルギー発電機構と、再生可能エネルギー発電機構を制御する制御装置と、電力系統と一括受電盤の間に設けられ、賃貸用不動産が電力系統から受電する受電電力量E1と、再生可能エネルギー発電機構の発電電力を電力系統に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置と、複数の施設のうち特定の施設に設置され、電力系統から受電する受電電力量E3と、再生可能エネルギー発電機構から電力系統の側に逆潮流される供給電力量E4と、を検出する第一下位メータ装置と、再生可能エネルギー発電機構で出力される電力量E6を検出する計測装置と、を有し、再生可能エネルギー発電機構は、特定の施設の下位分電盤に繋がっていることを特徴とする。
制御装置は、電力系統から施設の受電した電力量に対する販売価格F2を定める第2の規約と、再生可能エネルギー発電機構から特定の施設が受電した電力量に対する販売価格F3を定める第4の規約と、を記録する管理装置に、受電電力量E3と供給電力量E4と電力量E6の情報を出力し、管理装置は、受電電力量E3と供給電力量E4と前期電力量E6の情報と、第2の規約と第4の規約を基に、料金請求データの作成を行うことが好ましい。
再生可能エネルギー発電機構は、特定の施設での電力消費量が再生可能エネルギー発電設備の発電量を下回る場合に、再生可能エネルギー発電設備で発電された余剰電力を特定の施設で優先的に使用できるようにする第一電力需給調整装置を備えていることが好ましい。
第一電力需給調整装置は、蓄電池、電気自動車の充電器、再生可能エネルギー発電機構で発電された余剰電力を用いて水を温めて作った温水を貯蔵しておく温水機、又は、再生可能エネルギー発電機構で発電された余剰電力を用いて水を凍らせて作った氷を貯蔵しておく製氷機であることが好ましい。
再生可能エネルギー発電機構からの配線が端子台に接続され、端子台から複数の施設の下位分電盤に接続され、端子台には、端子台と複数の施設のそれぞれの間を接続する状態と切断する状態に交互に変更できるスイッチが設けられていることが好ましい。
再生可能エネルギー発電機構を2つ以上有し、各再生可能エネルギー発電機構が、別々の特定の施設の下位分電盤に接続されていることが好ましい。
本発明によれば、再生可能エネルギーを利用して、賃貸用不動産の経営支援システムを提供することができる。
第1実施形態の賃貸用不動産の経営支援システムの概略構成を示すブロック図。 図1の経営支援システムを集合住宅に設けた場合を示す説明図。 図1の経営支援システムを集合住宅の個別請求料金算出処理を説明するためのフローチャート。 他の実施形態の経営支援システムを集合住宅に設けた場合を示す説明図。 さらに他の実施形態の経営支援システムを集合住宅に設けた場合を示す説明図。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態にかかる賃貸用不動産の経営支援システム10(以下、単に経営支援システム10という)を、図1及び2を参照しながら説明する。
本実施例において、経営支援システム10は、複数の居室31と共有施設32を有する集合住宅30に用いられる。
図1において、各ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを示し、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを示す。破線が示す通信は有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
経営支援システム10は、居住者を確保するため家賃を低く設定している特定居室31Aに対して、居室を選ぶ際の条件として、太陽光発電設備で産生された電力を、他の居室よりも優先して利用できるようにすることで、特定居室31Aの家賃を高くした状態で、居住者を確保することを支援するためのものである。
経営支援システム10は、後述するように、集合住宅30の所有者と電力会社との間に、集合住宅全体への電力を一括受電する契約が結ばれている場合に導入される。
まず、集合住宅30について説明し、その後に経営支援システム10について説明する。
[集合住宅30]
集合住宅30は、図1に示すように、居室31と、共有施設32と、後述する居室と共同施設の負荷に電力を供給するための電力供給機構40と、を有する。
電力供給機構40は、電力系統20に接続される。
集合住宅30においては、一括受電により各居室31に対して電力の供給を行う一括受電事業者が、集合住宅30全体への電力を一括受電する契約(一括受電契約)を、電力系統20を介して電力を給電する電力会社と締結している。
本実施形態では、一括受電事業者は、集合住宅30が高圧一括受電に必要な電力を消費しないので、高圧一括受電に必要な電力(例えば50kW)未満の電力での一括受電をするため、電力会社の間で低圧一括受電契約を締結している。
一括受電事業者は、集合住宅30の所有者や、その所有者に集合住宅30の管理を委託された管理者や、後述する再生可能エネルギー発電機構50の所有者などであってもよい。それらの者は、単数であってよく、または複数であってよい。また、自然人または法人であってよい。
居室31は、集合住宅30に複数戸設けられている。
本実施形態では、居室31は、図2に示すように、1階に4戸設けられ、2階にも4戸設けられている。
居室31は、居住者を確保するために最も家賃を低く設定している特定居室31Aと、家賃を下げなくても居住者の確保を望むことができる居室31Bに分けることができる。
なお、特定居室31Aと居室31Bを区別する必要がない場合は、単に居室31と称することがある。
居住者を確保するのが困難な条件としては、集合住宅30から最寄り駅までの距離や集合住宅の築年数などの特定居室31Aと居室31Bに共通の条件の他に、各居室の大きさや位置などが挙げられる。
居室の位置としては、例えば、本実施形態のように、夏になると室内温度が高くなりやすい最上階であること、いわゆる角部屋でなく両隣に居室があることなどが挙げられる。
居室31は、図1に示すように、電力を消費する居室負荷31aを備えることができる。
居室負荷31aは、居室において電力を消費する機器であり、例えば、居室31で使用されるエアコン、電子レンジ、冷蔵庫、テレビ、ルータなどが挙げられる。
共有施設32は、電力を消費する共有負荷32aを備えることができる。
共用負荷32aは、共有施設において電力を消費する機器であり、例えば、非常設備(例えば、火災報知機等)、外灯、および浄化槽ブロア電源などが挙げられる。
電力供給機構40は、図1に示すように、上位メータ装置41と、一括受電盤42と、上位分電盤43と、下位メータ装置44と、下位分電盤45と、第二電力需給調整装置46と、を有する。
上位メータ装置41は、一般的に親メータと称されているものであり、図1に示すように、電力系統20と一括受電盤42の間に設けられる。
上位メータ装置41は、計量法により検定する検定付きメータ装置であり、検定有効期間内のものである。
なお、上位メータ装置41としてスマートメータを用いてもよい。
上位メータ装置41は、集合住宅30が電力系統20から買電する電力量、すなわち集合住宅30全体で電力系統20から受電する受電電力量E1を検出する。
また、上位メータ装置41は、集合住宅30が再生可能エネルギー発電機構50の発電電力を電力系統20に売電する給電電力量E2を検出する。給電電力量E2は、再生可能エネルギー発電機構50から出力される電力が居室負荷31aの受電した電力より大きい場合に、余剰電力が電力系統20の側に逆潮流されることになるが、その逆潮流される余剰電力の電力量である。
そして、上位メータ装置41は、検出した受電電力量E1および給電電力量E2を制御装置70に出力する。
具体的には、上位メータ装置41は、30分や1時間などの単位時間(T)毎の受電電力量E1および給電電力量E2を制御装置70に出力する。
上位メータ装置41は、集合住宅30の所有者が一括受電契約を結んでいる電力会社によって管理され、出力された受電電力量E1と給電電力量E2は、集合場所30の所有者に課金する電気料金の計算等に用いられる。
一括受電盤42は上位メータ装置1に接続され、低圧一括受電により電力系統20から電力の供給を受けるために用いられる。
一括受電盤42は、電力系統20から供給された電力を上位分電盤43に供給する。
下位メータ装置44は、一般的に子メータと称されているものであり、下位メータ装置44は、計量法により検定する検定付きメータ装置であり、検定有効期間内のものである。
なお、下位メータ装置44はスマートメータであってもよい。
下位メータ装置44は、図1に示すように、特定居室31Aに設置される第一下位メータ装置44Aと、特定居室31A以外の居室31Bに設置されている第二下位メータ装置44Bに分けられる。
第一下位メータ装置44Aは、特定居室31Aの居室負荷31aが電力系統20から受電する受電電力量E3を測定して、その測定した電力量を制御装置70に出力する。
さらに、特定居室31Aに設置された第一下位メータ装置44は、再生可能エネルギー発電機構50から出力される電力が居室負荷31aの受電した電力より大きい場合に、後述する再生可能エネルギー発電機構50の電力需給調整装置53を構成する蓄電池で電気を貯められて、それでも余った電力が電力系統20の側に逆潮流されることになるが、その逆潮流される余剰電力の電力量を測定して、その測定した電力量を供給電力量E4として制御装置70に出力する。
具体的には、第一下位メータ装置44Aは、30分や1時間などの単位時間(T)毎の受電電力量E3と供給電力量E4を、制御装置70に出力する。
第一下位メータ装置44Aは、一括受電事業者によって管理され、出力された受電電力量E3と供給電力量E4は、特定居室31Aの居住者に課金する電気料金の計算等に用いられる。
第二下位メータ装置44Bも、第一下位メータ装置44Aと同様に、居室31Aの居室負荷31aが受電する受電電力量を測定するが、居室31Bの居室負荷31aが受電する受電電力量は、電力系統20からの電力量と、特定居室31Aの居室負荷31aに受電されず電力系統20の側に逆潮流された再生可能エネルギー発電機構50からの電力量とを合わせた電力量E5となる。
そして、給電電力量E2は、再生可能エネルギー発電機構50から特定居室31Aに供給される電力量E6のうち、特定居室31Aと居室31Bの居室負荷31a、及び共有施設32の共有負荷32aに受電されず、電力系統20の側に逆潮流された電力量となる。
第二下位メータ装置44Bは、一括受電事業者によって管理され、出力された受電電力量は、居住者に課金する電気料金の計算等に用いられる。
第二下位メータ装置44Bは、共有施設32の共有負荷32aが受電した電力量E5を測定するためにも用いられる。
具体的には、図1に示すように、共有施設32に接続された第二下位メータ装置44Bは、共有施設32の共有負荷32aが受電した電力量を測定する。
下位分電盤45は、図1に示すように、各居室31と、共有施設32に設けられている。
特定居室31Aに設けられている下位分電盤45は、計測装置60を介して、再生可能エネルギー発電機構50と繋がっている。
なお、特定居室31Aに設けられている下位分電盤45だけが、再生可能エネルギー発電機構50と繋がることができる構造を有していてもよい。
第二電力需給調整装置46は、特定居室31Aから電力系統20の側に逆潮流され、特定居室31A以外の居室31や共有施設32でも全て消費されず電力系統20に出ていってしまう余剰電力を、特定居室31A以外の居室31と共有施設32で使用できるようにするためのものである。
本実施形態では、第二電力需給調整装置46として、蓄電池が設けられている。これにより、蓄電池に貯めた電気を、朝や夕方などの電力需要ピークとなりやすい時間帯に放電することができる。
また、電力系統20を介して電力を給電する電力会社から集合住宅30が受電する受電電力量E1に対する購入価格P1が時間帯で変わる場合は、購入価格P1がより安い時間帯で電気を購入して蓄電することもできる。
なお、電力供給調整装置46としては、蓄電池の他に、電気自動車の充電器や、太陽光発電設備51で発電された余剰電力を用いて水を温めて作った温水を貯蔵しておく温水機や、太陽光発電設備51で発電された余剰電力を用いて水を凍らせて作った氷を貯蔵しておく製氷機でもよい。
[経営支援システム10]
次に、本実施形態の経営支援システム10について説明する。
経営支援システム10は、再生可能エネルギー発電機構50と、再生可能エネルギー発電機構50から出力される電力量E6を計測する計測装置60と、制御装置70と、管理装置80と、を有する。
以下に、各構成要素について説明する。
再生可能エネルギー発電機構50は、図1に示すように、太陽光発電設備51と、パワーコンディショナ(Power Conditioner System:PCS)52と、第一電力供給調整装置53と、を有する。
太陽光発電設備51は、図1に示すように、太陽光モジュール51aを有する。
太陽光モジュール51aは、図2に示すように、集合住宅30の屋根上で縦方向に3枚配置してストリングを形成し、そのストリングが横方向に8枚設置してアレイを形成している。つまり、24枚の太陽光モジュール51aが設置されている。
パワーコンディショナ52は、太陽光発電設備51又は電力需給調整装置53を構成する蓄電池からの充放電を制御するためのものである。
パワーコンディショナ52は、太陽光発電設備51で発生させた直流電力を交流電力に発生させるインバータと、状態検出部と、を有する。
状態検出部は、太陽光発電設備51や第一電力供給調整装置53の動作状態を監視し、取得した動作ログ(発電装置の発電状況、蓄電池の充放電状況、エラー情報等)を制御装置70に出力する。
パワーコンディショナ52は、計測装置60として使用される発電メータを介して、特定居室31Aの下位分電盤45と繋がっている。
なお、パワーコンディショナ52は、太陽光モジュール51aごとに、最大の発電量を得られる電力点(電流×電圧の値)を自動制御する最大電力点追従(Maximum Power Point Tracking:MPPT)制御を行うオプティマイザーを備えていてもよい。
第一電力供給調整装置53は、特定居室31Aの居室負荷31aの電力消費量が太陽光発電設備51での発電量を下回る場合に、太陽光発電設備51で発電された余剰電力を特定居室31Aで優先的に使用できるようにするためのものである。
本実施形態では、第一電力供給調整装置53として、蓄電池が設けられている。
蓄電池は、太陽光発電設備51での発電量がパワーコンディショナ52の処理能力を上回る場合や、居室負荷31aの電力消費量が再生可能エネルギー発電機構50からの発電量を下回る場合などの余剰電力を蓄電することができる。
そして、居室負荷31aの電力消費量が太陽光発電設備51の発電量を上回った場合や、太陽光発電設備51からの発電量がパワーコンディショナ52の処理能力を下回った場合に、放電することができる。
蓄電池は、太陽光発電設備51からの直流電力をそのまま貯めるものであってもよい。その場合は、蓄電池から特定居室31Aの居室負荷31aや電力系統20側に電力が供給されるときに、蓄電池から取り出した直流電力をパワーコンディショナ52で交流電力に変換して供給する。
また、第一電力供給調整装置53としては、蓄電池の他に、電気自動車の充電器などを好適に用いることができる。これにより、電気自動車の蓄電池に太陽光発電設備51からの電力を貯めることができる。
第一電力供給調整装置53が電気自動車の充電器である場合は、電気自動車に搭載されている蓄電池の電力を、特定居室31Aの居室負荷31aに供給するためのV2H(Vehicle to home)システムが設けられていてもよい。
V2Hシステムが設けられている場合は、電気自動車に搭載されている蓄電池から特定居室31Aの居室負荷31aや電力系統20側に電力が供給されるときに、電気自動車に搭載されている蓄電池の直流電力をパワーコンディショナ52で交流電流に変換して供給する。
計測装置60は、太陽光発電設備51又は第一電力供給調整装置53から出力される電力量E6を測定し、取得したデータを制御装置70に出力するためのものである。
本実実施形態では、計測装置60として、発電メータが用いられる。
発電メータは、計量法により検定する検定付きメータ装置であり、検定有効期間内のものである。
発電メータは、30分や1時間などの単位時間(T)毎の電力量E6を制御装置70に出力する。
なお、計測装置60は、スマートメータであってもよい。
また、計量法の改正等によって許可されるのであれば、発電メータに代えて、パワーコンディショナ52を、太陽光発電設備51又は蓄電池53aから出力される電力量E6の測定と、その取得したデータの制御装置70への出力に用いてもよい。つまり、この場合には、パワーコンディショナ52が計測装置60としても機能する。
制御装置70は、データ収集部71と、制御部72と、を有する。
データ収集部71は、上位メータ装置41、第一下位メータ装置44A、第二下位メータ装置44B、及び計測装置60によって測定された電力量を通信で定期的に取得し、制御部72に出力する。
またデータ収集部71は、パワーコンディショナ52から取得した動作ログを管理装置80に出力する。
制御部72は、例えば、パワーコンディショナ52の制御、第一電力供給調整装置53、第二電力需給調整装置46の充放電の制御などを行ってもよい。
制御部72が実行する処理は、図示を省略する制御装置70の記憶部又は外部の記憶媒体に格納された制御手順を規定したプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含む。
制御部72は、通信ネットワーク90を介して、管理装置80と通信する。制御部72と管理装置80との通信は、例えば、ECHONET Lite(登録商標)に準拠する。
制御部72は、例えば、取得した受電電力量および給電電力量、複数の個別消費電力量、ならびに発電電力量を管理装置80に出力する。
管理装置80は、制御装置70から消費電力量等の情報を取得して、検針データ管理支援、料金請求データDの作成支援、入居者及び管理者向けに電気使用量の推移を把握しやすくするために電気使用量の可視化サービス等を行う。
また管理装置80は、制御装置70からエラー情報を取得したとき、管理装置80のユーザである監視員に音声、ランプ、画像、映像、電話、メール等でエラーが生じていることを通知する。
管理装置80は、料金請求データDの作成のため、少なくとも、第1の規約、第2の規約、第3の規約、及び第4の規約を記憶している。
第1の規約は、電力会社から集合住宅30が受電する受電電力量E1に対する購入価格P1が定められている。
なお、購入価格P1は、昼間は購入価格P1a、夜は購入価格P1bのように時間帯ごとに定められることもできる。
第2の規約は、電力会社への給電電力量E2に対する販売価格F1を定める。
販売価格F1は、電力会社との間で定められているものであり、電力の固定価格買取制度の買取期間中においては、固定価格買取制度で定められた買取価格が販売価格F1となり、買取期間外では、任意の相対契約に基づき定められた買取価格が販売価格F1となる。
第3の規約は、電力会社から供給された電力の、各々の居室31の受電した電力量に対する販売価格F2を定める。
販売価格F2は、購入価格P1a、購入価格P1bなど購入価格P1が時間帯ごとに定められている場合は、購入価格P1aに応じた販売価格F2aと、購入価格P1bに応じた販売価格F2bのように、その時間帯に応じて定めることができる。これにより、夜の購入価格P1bが昼間の購入価格P1aよりも安い場合は、各居室31の居住者は、昼間よりも夜の時間帯に安価に電気を使用できる。
第4の規約は、再生可能エネルギー発電機構50から供給された電力の、特定居室31Aの受電した電力量に対する販売価格F3を定める。
販売価格F3は、販売価格F2よりも安くなるように設定されている。これにより、特定居室31Aの居住者は、再生可能エネルギー発電機構50から供給された電力を優先して利用することで、電気料金を安くすることができる。
販売料金F3は、販売価格F1よりも高いことが好ましい。これにより、集合住宅30の所有者は、電力会社に売電するよりも利益を得ることができるので、再生可能エネルギー発電機構50を導入する大きな動機となることができる。
以上から、販売価格F1、販売価格F2、販売料金F3は、以下の関係にあることが好ましい。
販売価格F2>販売料金F3>販売価格F1
料金請求データDの作成は、特定居室31Aの場合には、以下のように行われる。
まず、ステップS1において、時間がT1だけ経過しているか判断する。T1は、本実施形態では30分である。
30分経過している場合(図3:ステップS1 Y)は、後述するステップ2に移行する。一方、30分経過していない場合(図3:ステップS1 N)は、再び時間がT1だけ経過しているか判断する。
次に、ステップ2において、T1の間の電力量TE6を算出する。本実施形態では、計測装置60として使用する発電メータにより測定された、30分や1時間などの単位時間(T)毎の電力量E6に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE6を算出したら、ステップ3に移行する。
次に、ステップ3において、T1の間の電力量TE4を算出する。本実施形態では、第一下位メータ装置44Aにより測定された、30分や1時間などの単位時間(T)毎の供給電力量E4に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE4を算出したら、ステップ4に移行する。
次に、ステップ4において、T1の間の電力量TE3を算出する。本実施形態では、第一下位メータ装置44Aにより測定された、30分や1時間などの単位時間(T)毎の受電電力量E3に基づいて算出する。
T1の間の電力量TE3を算出したら、ステップ4に移行する。
次に、ステップ5において、再生可能エネルギー発電機構50から供給された電力に対しての料金請求データである第一料金請求データD1を作成する。
具体的には、ステップ2において求めた電力量TE6とステップ3において求めた電力量TE4の差分を求め、その差分に第4の規約に定められている販売価格F3を掛けて作成する。
第一料金請求データD1を作成したら、ステップ6に移行する。
次に、ステップ6において、電力系統20から供給された電力に対する料金請求データである第二料金請求データD2を求める。
具体的には、居室31の居室負荷31aが電力系統20から受電した電力量E3の値に、第3の規約に定められている販売価格F2を掛けて、第二料金請求データD2を作成する。
第二料金請求データD2を作成したら、ステップ7に移行する。
次に、ステップ7において、T1の間の料金請求データDを作成する。
具体的には、ステップS5で作成した第一料金請求データD1に、ステップS6で作成した第二料金請求データD2を足して、料金請求データDを作成する。
料金請求データDを作成したら、ステップ1に戻る。
管理装置80は、集合住宅30外に設けられてもよく、集合住宅30内に設けられていてもよい。
次に、経営支援システム10により奏する効果について説明する。
経営支援システム10は、複数の居室31と、複数の居室31に一括受電した電力を供給するために、一括受電盤42、一括受電盤42により電力系統20から電力が供給される上位分電盤43、及び複数の居室31ごとに設置され上位分電盤43から電力が供給される下位分電盤45と、を備える集合住宅30に用いられるものであり、再生可能エネルギー発電機構50と、電力系統20と一括受電盤42の間に設けられ、集合住宅30が電力系統20から受電する受電電力量E1と、再生可能エネルギー発電機構50の発電電力を電力系統20に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置41と、複数の居室31のうち特定居室31Aに設置され、電力系統20から受電する受電電力量E3のみを検出する第一下位メータ装置44Aと、再生可能エネルギー発電機構50で出力される電力量E6を検出する計測装置60と、を有し、再生可能エネルギー発電機構50は、特定居室31Aの下位分電盤45に繋がっている。
経営支援システム10は、再生可能エネルギー発電機構50が特定居室31Aの下位分電盤45に繋がっていることにより、特定居室31Aにおいて、再生可能エネルギーを他の居室よりも優先して利用できるようにすることができる。
また、管理装置80に記憶されている第2の規約において定められている電力会社への給電電力量E2に対する販売価格F1と、第3の規約において定められている電力会社から供給された電力の各々の居室31の受電した電力量に対する販売価格F2と、第4の規約において定められている再生可能エネルギー発電機構50から供給された電力の特定居室31Aの受電した電力量に対する販売価格F3を以下の関係にすることにより、特定居室31Aの居住者に、再生可能エネルギーを安価に利用させることで特定居室31Aを魅力あるものにすることができ、特定居室31Aの家賃の維持したり上げたりすることができる。また、集合住宅30の所有者は、再生可能エネルギー発電で発電した電力を、電力会社に売電するよりも利益を上げることができる。このように再生可能エネルギー発電機構50により、集合住宅30の経営を支援できるようにすることができ、再生可能エネルギー発電機構の普及に貢献することができる。
販売価格F2>販売料金F3>販売価格F1
また、近年、持続的な社会実現のためにSDGsが提唱されており、集合住宅が再生可能エネルギーを利用することで電気の地産地消が実現すれば、SDGsの目標7、11、12に資することになる。SDGsの目標に資するということで、賃貸用不動産の施設を借りることを検討している者に選ばれる場合もある。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図4に基づいて説明する。
第1実施形態と同様の構成要素には、第1実施形態と同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の経営支援システム10Aは、第1実施形態の太陽光発電設備51が全体で一つのアレイが形成されて、一つの再生可能エネルギー発電機構50が形成されているのに対し、ストリングが4枚ずつ配置されて2つのアレイが形成され、各アレイが別々に構成要素となって再生可能エネルギー発電機構50Aが形成されている。つまり、本実施形態は、再生可能エネルギー発電機構50Aを2つ有する。2つの再生可能エネルギー発電機構50Aは、別々の特定居室31Aの下位分電盤45に接続されている。これにより、一方の再生可能エネルギー発電機構50Aが壊れた場合でも、他方の再生可能エネルギー発電機構50Aから特定居室31Aに電力を供給することができる。
なお、本実施形態では、再生可能エネルギー発電機構50Aは2つ設けられているが、それ以上の数の再生可能エネルギー発電機構50Aが設けられていてもよい。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について、図5に基づいて説明する。
第1実施形態と同様の構成要素には、第1実施形態と同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の経営支援システム10Bは、第1実施形態の集合住宅30が一つの特定居室31Aの下位分電盤45に接続されているのに対し、本実施形態では、再生可能エネルギー発電機構50Bからの配線が端子台に接続され、その端子台から複数の特定居室31Aの下位分電盤45と、特定居室31Aにすることができる予備居室31Cの下位分電盤45に接続されている。
端子台には、端子台と各特定居室31Aの間、及び端子台と各予備居室31Cの間を接続する状態と切断する状態に交互に変更できるスイッチが設けられている。
これにより、その位置や集合住宅30から公共交通機関までの距離のように、集合住宅30を建築した当初から人気のないと想定できる居室31を特定居室31Aにして対応するだけでなく、隣に建物が建ったことで日当たりが悪くなった場合など、当初は想定できなかった後発的な理由により人気のなくなった予備居室31Cを、特定居室31Aとすることができ、家賃を維持することができる。また、特定居室31Aを予備居室31Cにすることもできる。
なお、本実施形態において、各特定居室31Aに必要な分だけ再生可能エネルギー発電機構50から電力を供給できるように、再生可能エネルギー発電機構50Bを、特定居室31Aの数と略等しくなるように設けてもよい。
また、本実施形態では、特定居室31Aと予備居室31Cが2階以上に設けられているが、これに限られず1階の任意の居室31を、特定居室31Aや予備居室31Cにすることができる。また、地下階がある場合は、地下階の任意の居室31を、特定居室31Aや予備居室31Cにすることもできる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、第1実施形態では、経営支援システム10は、集合住宅で用いられていたが、本発明はこれに限定されない。経営支援システム10は、その他の賃貸に出される複数の施設を有する賃貸用不動産で好適に用いることができる。
施設としては、第1実施形態の居室に用いることができる施設の他に、店舗、事務所、倉庫、ガレージ等の用途に用いることができる施設が挙げられる。
また、第1実施形態では、経営支援システム10は、低圧一括受電契約を締結している集合住宅30で使用されていたが、本発明はこれに限定されない。施設の数が多いなどの理由で高圧受電が必要になることが想定されるなどの理由で、高圧一括受電契約が締結されている賃貸用不動産にも好適に用いることができる。
第1実施形態では、再生可能エネルギー発電機構50は、太陽光発電設備51を有しているが、本発明はこれに限定されない。再生可能エネルギー発電機構50は、太陽光発電設備51に限られず、風力発電設備等のその他の公知の再生可能エネルギー発電設備を好適に使用することができる。
また、複数の種類の再生可能エネルギー発電設備を使用することができる。これにより、特定居室31Aの居室負荷31aが安定して再生可能エネルギー発電機構50からの電力を受電できる場合がある。
また、第1実施形態では、再生可能エネルギー発電機構50は、太陽光発電設備51と、パワーコンディショナ52と、第一電力供給調整装置53と、を有していたが、本発明はこれに限定されない。再生可能エネルギー発電機構50は、再生可能エネルギー発電設備のみを有していてもよい。
さらに、第1実施形態では、再生可能エネルギー発電機構50の第一電力供給調整装置53に用いられる例として蓄電池や電気自動車の充電器を挙げたが、本発明はこれに限定されない。
第一電力供給調整装置53は、太陽光発電設備51で発電された余剰電力を用いて水を温めて作った温水を貯蔵しておく温水機や、太陽光発電設備51で発電された余剰電力を用いて水を凍らせて作った氷を貯蔵しておく製氷機でもよい。
このような温水器や製氷機が交流電力を利用するものである場合は、居室負荷31aと同様に下位分電盤45を経て電力が供給されてもよく、パワーコンディショナ52から下位分電盤45までの配線が、計測装置60より下位分電盤45側で端子台により分岐して、その分岐した配線により、電力の供給を受けていてもよい。
また、温水機や製氷機は、特定居室31Aの室内に設けられてもよく、特定居室31Aの室外に設けられていてもよい。特定居室31Aの室外に設けられている場合は、特定居室31Aの居住者のみが利用できるように設けられていていることが好ましい。
さらに、第1実施形態において、管理装置80は、料金請求データDの作成のために、第1の規約、第2の規約、第3の規約、及び第4の規約を記憶しているが、本発明はこれに限定されない。管理装置80は、公差調整率αや、その他の費用βなどを記憶していてもよい。
公差調整率αは、料金請求データDを作成するために必要な第一料金請求データD1を作成する際に用いられる。
具体的には、上述したように、第一料金請求データD1を作成するために、再生可能エネルギー発電機構50から出力される電力量E6と、特定居室31Aから電力系統20の側に逆潮流される供給電力量E4の差分を求めるが、その差分の誤差を調整するために用いられる。
つまり、第1実施形態では、図3に示すように、管理装置80によって行われる料金請求データDを作成する処理のステップ5において、ステップ2において求めた電力量TE6とステップ3において求めた電力量TE4の差分を求め、その差分に第4の規約に定められている販売価格F3を掛けて、第一料金請求データD1を作成している。これに対して、公差調整率αが管理装置80に記録されている場合は、下記のように、さらに公差調整率αを掛けて第一料金請求データD1を作成することができる。
D1=(TE6-TE4)×F3×α
その他の費用βとしては、一括受電事業者と各居室の居住者との間で締結された契約により同時に使用できる電気の最大容量である契約容量に応じた定額料金や、電気料金を振込用紙により支払う居住者に対して振込用紙や使用した電気量や請求額が記載された書面を送る場合に請求する書面発行手数料などの決済方法に応じた手数料などが挙げられる。
その他の費用βは、第一料金請求データD1と第二料金請求データD2とともに料金請求データDを求める時に用いられる。
つまり、第1実施形態では、図3に示すように、管理装置80によって行われる料金請求データDを作成する処理のステップ7において、ステップS5で作成した第一料金請求データD1に、ステップS6で作成した第二料金請求データD2を足して、T1の間の料金請求データDを作成している。これに対して、その他の費用βが管理装置80に記録されている場合は、ステップ7において、下記のように、ステップS5で作成した第一料金請求データD1に、ステップS6で作成した第二料金請求データD2と、その他の費用βを足して、料金請求データDを作成することができる。
D=D1+D2+β
さらに、第1実施形態では、図2に示すように、太陽光発電設備51を構成する太陽光モジュール51aが集合住宅30の屋根に設置された状態で使用されているが、本発明はこれに限定されない。太陽光モジュール51aが集合住宅30の庭などに設置されていてもよく、集合住宅30の敷地外に設置されていてもよい。
10 経営支援システム
50 再生可能エネルギー発電機構
60 計測装置
70 制御装置
80 電力需給調整装置
90 管理装置

Claims (6)

  1. 複数の施設と、
    複数の前記施設に一括受電した電力を供給するために、一括受電盤、前記一括受電盤により電力系統から電力が供給される上位分電盤、及び複数の前記施設ごとに設置され前記上位分電盤から電力が供給される下位分電盤と、を備える賃貸用不動産に用いられる経営支援システムであって、
    再生可能エネルギー発電設備を備える再生可能エネルギー発電機構と、
    前記再生可能エネルギー発電機構を制御する制御装置と、
    前記電力系統と前記一括受電盤の間に設けられ、前記賃貸用不動産が前記電力系統から受電する受電電力量E1と、前記再生可能エネルギー発電機構の発電電力を前記電力系統に売電する給電電力量E2を検出する上位メータ装置と、
    複数の前記施設のうち特定の施設に設置され、前記電力系統から受電する受電電力量E3と、前記再生可能エネルギー発電機構から前記電力系統の側に逆潮流される供給電力量E4と、を検出する第一下位メータ装置と、
    前記再生可能エネルギー発電機構で出力される電力量E6を検出する計測装置と、
    を有し、
    前記再生可能エネルギー発電機構は、前記特定の施設の前記下位分電盤に繋がっていることを特徴とする、経営支援システム。
  2. 前記制御装置は、前記電力系統から前記施設の受電した電力量に対する販売価格F2を定める第2の規約と、前記再生可能エネルギー発電機構から前記特定の施設が受電した電力量に対する販売価格F3を定める第4の規約と、を記録する管理装置に、前記受電電力量E3と前記供給電力量E4と前記電力量E6の情報を出力し、
    前記管理装置は、前記受電電力量E3と前記供給電力量E4と前期電力量E6の情報と、前記第2の規約と前記第4の規約を基に、料金請求データの作成を行うことを特徴とする請求項1に記載の経営支援システム。
  3. 前記再生可能エネルギー発電機構は、前記特定の施設での電力消費量が前記再生可能エネルギー発電設備の発電量を下回る場合に、前記再生可能エネルギー発電設備で発電された余剰電力を前記特定の施設で優先的に使用できるようにする第一電力需給調整装置を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の経営支援システム。
  4. 前記第一電力需給調整装置は、蓄電池、電気自動車の充電器、前記再生可能エネルギー発電機構で発電された余剰電力を用いて水を温めて作った温水を貯蔵しておく温水機、又は、前記再生可能エネルギー発電機構で発電された余剰電力を用いて水を凍らせて作った氷を貯蔵しておく製氷機であることを特徴とする、請求項3に記載の経営支援システム。
  5. 前記再生可能エネルギー発電機構からの配線が端子台に接続され、端子台から前記複数の施設の前記下位分電盤に接続され、前記端子台には、前記端子台と前記複数の施設のそれぞれの間を接続する状態と切断する状態に交互に変更できるスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の経営支援システム。
  6. 前記再生可能エネルギー発電機構を2つ以上有し、各再生可能エネルギー発電機構が、別々の特定の施設の前記下位分電盤に接続されていることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の経営支援システム。
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