JP7214332B2 - ガスタービンの燃焼システムにおける段階的な燃料および空気噴射 - Google Patents

ガスタービンの燃焼システムにおける段階的な燃料および空気噴射 Download PDF

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本願は一般的に、燃焼またはガスタービンエンジン内の燃焼システムに関する。より詳細に、本願は、このような燃焼システムにおける下流または軸方向に段階的な空気および燃料の噴射に関する新規のシステム、装置、および/または方法のほか、冷却システムおよびこれと関連付けられた構成要素を記載するが、これらに限定されない。
当然のことながら、燃焼またはガスタービンエンジン(「ガスタービン」)の効率は、先端技術によってエンジンサイズの大型化および動作温度の上昇が可能になっていることから、ここ数十年間にわたって大幅に向上してきている。これを実現可能とした技術の進歩には、高温ガス経路の構成要素を冷却する新たな伝熱技術のほか、より耐久性のある新たな材料が含まれる。ただし、この期間には、特定の汚染物質の排出レベルを制限する規制基準が制定されている。具体的に、エンジンの動作温度および燃焼特性の影響を受けるNOx、CO、およびUHCの排出レベルは、より厳しく規制されてきている。これらのうち、特にNOxの排出レベルは、より高いエンジン着火温度においてその上昇の影響を受けるため、この汚染物質は、着火温度をさらにどれだけ上昇可能であるかについての大きな制約となっている。一般的には、動作温度が高くなるとエンジンがより効率的になるため、これがさらなる効率化の妨げとなっていた。このため、従来の燃焼システムと関連付けられた性能限界が、より効率的なガスタービンの開発を制限する要因となっていた。
許容範囲の排出レベルおよび冷却要件を維持しつつ、燃焼システムの出口温度を上昇させる方法としては、燃料および空気噴射の軸方向での段階分けがある。この場合は通常、燃焼器を通過する空気量を増加させるとともに、燃焼器の前端に位置決めされた主噴射器に対して軸方向下流側に離隔した噴射器に配向する空気量を増やす必要がある。当然のことながら、このように空気流の量が増えると、ユニットの空力性能がより重要となる。より具体的に、内部を移動する圧縮空気の圧力低下を最小限に抑える燃焼器では、燃焼器を通る流れのレベルが高くなった場合により重要となる性能利得および効率が実現され得る。圧縮空気の大部分は、タービンの動翼および静翼等の高温ガス経路の構成要素、特にタービンの初期段階における構成要素の冷却で消費される。また、漏れによって、大量の空気が失われる。これは特に、燃焼器がタービン部と接続または相互作用するエンジンの領域において当てはまる
結果として、先進的な燃焼システム設計の第一義的な目標の1つは、燃焼による排出、空力的な圧力損失、および漏れを最小限に抑えつつ、より高い着火温度および/またはより効率的な性能を可能とする段階的燃焼構成および冷却法の開発に関する。当然のことながら、このような技術の進歩によって、エンジンの効率レベルは向上する。
このため、本願は、一体的に作動流体流路を規定するタービンに結合された燃焼器であって、作動流体流路が、燃焼器の前方噴射器により規定された前端から、燃焼器が終わってタービンが始まる接合部分を通った後、タービンを通って、後端まで、長手軸に沿って後方に延びた、燃焼器と、燃焼器とタービンとの間の接合部分に形成された間隙と、間隙の近傍に配設され、間隙を通過する空気流に燃料を噴射する燃料噴射器と、備えたガスタービンを記載する。間隙は、接合部分を起点とする前段漏れ通路を備えていてもよい。前段漏れ通路は、通過する空気流に関して所望のレベルに対応するように拡がっていてもよい。
本願の上記および他の特徴については、図面および添付の特許請求の範囲と併せて、好適な実施形態に関する以下の詳細な説明を精査することにより明らかとなるであろう。
本発明の上記および他の特徴については、添付の図面と併せた本発明の例示的な実施形態に関する以下のより詳細な説明を十分に考慮することによって、より完全な理解および認識が得られるであろう。
本発明の実施形態を利用可能な種類の例示的なガスタービンの模式断面図である。 本発明の実施形態を利用可能な種類の従来の燃焼器および周りのシステムの模式断面図である。 段階的噴射システムを有する従来の燃焼器の模式断面図である。 エンジンのタービン部へと続く作動流体流路を示した従来の段階的噴射システムの模式断面図である。 従来設計に係る、燃焼器とタービン部との間の接合部分の簡易断面図である。 本発明の例示的な一実施形態に係る、燃焼器とタービン部との間の接合部分の簡易断面図である。 本発明の例示的な一実施形態に係る、燃焼器とタービン部との間の接合部分の簡易断面図である。 本発明の別の実施形態に係る、燃焼器とタービン部との間の接合部分の簡易断面図である。 本発明の例示的な一実施形態に係る、図8の破線により特定された領域の拡大図である。 図8の破線により特定された領域に関する本発明の別の実施形態を示した図である。 図8の破線により特定された領域に関する本発明の別の実施形態を示した図である。 図8の破線により特定された領域に関する本発明の別の実施形態を示した図である。 図8の破線により特定された領域に関する本発明の別の実施形態を示した図である。 図13の13-13に沿った断面図である。
本発明の態様および利点については、以下の説明に示す。または、当該説明から明らかになり得るか、もしくは本発明の実施によって習得され得る。以下、本発明の実施形態を詳しく参照するが、そのうちの1つまたは複数の例を添付の図面に示す。詳細な説明においては、数字記号を用いて、図面中の特徴を表す。図面および説明においては、本発明の実施形態の同様または類似の部品を表すため、同様または類似の記号を使用している場合がある。当然のことながら、各例は、本発明の説明のために与えており、本発明を制限するものではない。実際、当業者には、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、改良および変形が可能であることが明らかであろう。たとえば、一実施形態の一部として図示または記載の特徴は、別の実施形態にも使用して、さらに別の実施形態を生成するようにしてもよい。したがって、本発明は、このような改良および変形が添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内となるように網羅するものである。本明細書に記載の範囲および境界には、別段の定めのない限り、所定境界内のすべての部分的範囲およびそれぞれの境界自体を含むことが了解されるものとする。また、本発明ならびにその構成要素のサブシステムおよび部品の説明のため、特定の用語を選択している。これらの用語は、可能な限り、当技術分野に共通の専門用語に基づいて選定している。さらに、当然のことながら、このような用語は、異なる解釈を受けることが多い。たとえば、本明細書で単一の構成要素として言及するものが、他所では、複数の構成要素から成るものとして言及される場合がある。あるいは、本明細書で複数の構成要素を具備するものとして言及するものが、他所では、単一の構成要素として言及される場合がある。このため、本発明の範囲を理解するに当たっては、使用する特定の専門用語のみならず、付随する説明および文脈のほか、複数の図面に対する用語の関連性を含めて、言及および説明している構成要素の構成、機能、および/もしくは使用、ならびに当然のことながら、添付の特許請求の範囲における専門用語の厳密な使用についても注意を払うものとする。さらに、以下の例は、特定種類のガスタービンまたはタービンエンジンに関して提示しているが、本発明の技術は、関連技術の当業者であれば理解し得る他の種類のタービンエンジンにも適用可能であってもよい。
本願の全体を通しては、複数の記述用語を用いることによって、タービンエンジンならびに/またはそれが具備する複数のサブシステムもしくは構成要素の機能を説明している場合があり、これらの用語を本項の始めに定義するのが有益と考えられる。したがって、これらの用語およびそれぞれの定義は、別段の定めのない限り、以下の通りである。用語「前方」および「後方(aftまたはaftward)」は、別途指定のない場合、ガスタービンの配向に対する方向へと向かう方向を表す。したがって、「前方」がエンジンの圧縮器端を表す一方、「後方」がエンジンのタービン端へと向かう方向を表す。このため、これらの用語はそれぞれ、機械または内部の構成要素の長手方向中心軸に沿った移動または相対位置を示すのに利用可能である。用語「下流」および「上流」は、特定の導管において、内部を移動する流れの一般的方向に対する位置を示すのに用いられる。当然のことながら、これらの用語は、通常動作時に特定の導管を通ることが予想される流れの方向に対する方向を表しており、当業者には一目瞭然であるものとする。このため、用語「下流」は、流体が特定の導管を流れる方向を表す。一方、「上流」は、その反対を表す。このため、たとえば、ガスタービンを通る作動流体の主流は、圧縮器を通って移動する空気として始まり、燃焼器以降に燃焼ガスとなるが、圧縮器の上流または前端に向かう上流位置で始まり、タービンの下流または後端に向かう下流位置で終了となるものとして記載する場合がある。
一般的な種類の燃焼器における流れの方向の記述に関しては、以下により詳しく論じる通り、当然のことながら、(燃焼器の長手方向中心軸および前後区別を規定する上述の圧縮器/タービン位置決めに対して)燃焼器の後端に向かって集中したインピンジメントポートを通って、圧縮器排出空気が通常は燃焼器に流れ込む。燃焼器においては、内部チャンバの周りに形成された流れ環により燃焼器の前端に向かって圧縮空気が案内されると、空気流が内部チャンバに流れ込み、その流れ方向の反対に、燃焼器の後端に向かって移動する。さらに別の背景においては、冷却チャネルまたは通路を通る冷媒の流れについても同様に取り扱われるようになっていてもよい。
また、本明細書においては、共通中心軸周りの圧縮器およびタービンの構成のほか、多くの燃焼器型に典型的な中心軸周りの円筒状構成を前提として、このような軸に対する位置を記述する用語を本明細書において使用する場合がある。この点に関しては、当然のことながら、用語「半径方向」が軸に垂直な移動または位置を表す。これに関連して、中心軸からの相対距離を記述することが必要となる可能性がある。この場合、たとえば、第1の構成要素が第2の構成要素よりも中心軸の近くに存在する場合、第1の構成要素は、第2の構成要素の「半径方向内方」または「内部」であるものとして記述する。一方、第1の構成要素が第2の構成要素よりも中心軸から遠くに存在する場合、本明細書において、第1の構成要素は、第2の構成要素の「半径方向外方」または「外部」であるものとして記述する。また、当然のことながら、用語「軸方向」は、軸に平行な移動または位置を表し、用語「円周方向」は、軸周りの移動または位置を表す。上述の通り、これらの用語は、エンジンの圧縮器およびタービン部を通って延びた共通中心軸に関して適用可能であるが、必要に応じて、エンジンの他の構成要素またはサブシステムに関しても使用可能である。最後に、用語「動翼」は、別途指定のない場合、圧縮器またはタービンの回転翼を表しており、圧縮器動翼およびタービン動翼の両方を含む。用語「静翼」は、別途指定のない場合、圧縮器またはタービンの固定翼を表しており、圧縮器静翼およびタービン静翼の両方を含む。本明細書において、用語「翼」は、いずれかの翼型を表すのに使用する。したがって、別途指定のない場合、用語「翼」は、圧縮器動翼、圧縮器静翼、タービン動翼、およびタービン静翼等、すべての種類のタービンエンジン翼を含む。
以下、背景として図面を参照するに、図1は、本願の実施形態を利用できる例示的なガスタービン10を示している。当業者には、この特定種類のタービンエンジンでの使用に本発明が限定され得ず、別段の定めのない限り、提供する例がこのような限定を意図したものではないことが了解される。一般的に、ガスタービンは、圧縮空気流中の燃料の燃焼により生成された高温ガスの加圧流からエネルギーを取り出すことによって動作する。図1に示すように、ガスタービン10は、燃焼器13が間に位置決めされた状態で、共通シャフトまたはロータを介して下流のタービン部またはタービン12に対して機械的に結合された軸方向圧縮器11を具備していてもよい。図示のように、ガスタービン10の共通シャフトは、圧縮器11およびタービン12を通って延びた中心軸18を構成している。
圧縮器11は、複数の段階を含んでいてもよく、それぞれが、圧縮器動翼列14と、それに続く圧縮器静翼列15とを具備していてもよい。このように、第1の段階が、中心軸18周りに回転する圧縮器動翼列14と、それに続いて、動作時に静止したままの圧縮器静翼列15とを具備していてもよい。また、タービン12は、複数の段階を含んでいてもよい。図示の例示的なタービン12の場合は、第1の段階が、動作時に静止したままのノズルまたはタービン静翼列17と、それに続いて、動作時に中心軸18周りに回転するタービンバケットまたはタービン動翼16とを具備していてもよい。当然のことながら、ある列内のタービン静翼17は一般的に、円周方向に互いに離隔して、回転軸周りに固定されている。タービン動翼16は、中心軸18周りに回転するように、ロータホイールまたはディスクに搭載されていてもよい。当然のことながら、タービン静翼17およびタービン動翼16は、タービン12の高温ガス経路中に存在しており、内部を移動する高温ガスと相互作用する。
動作の一例においては、軸方向圧縮器11内の動翼14の回転によって、空気流が圧縮される。燃焼器13においては、圧縮空気流の燃料との混合および点火に際して、エネルギーが解放される。その後、燃焼器13からの結果としての高温燃焼ガス流(作動流体と称する場合がある)は、タービン動翼16上に配向されるが、その流れによって、動翼16をシャフト周りに回転させる。このように、作動流体の流れのエネルギーは、回転翼の機械的エネルギーに変換され、ロータディスクを介した動翼とシャフトとの間の接続を前提として、回転シャフトの機械的エネルギーに変換される。その後、シャフトの機械的エネルギーの使用によって、圧縮空気が必要なだけ生じるように圧縮器動翼の回転を駆動し、また、たとえば発電用途の場合のように、電気を発生する発電機の回転を駆動するようにしてもよい。
図2は、従来の燃焼器13および周りの構造の簡易断面図を与える。当然のことながら、燃焼器13は、当該燃焼器13の前端に位置決めされたヘッドエンド19と当該燃焼器13の後端に位置決めされ、当該燃焼器13をタービン12に接続するように機能する後方フレーム20との間において軸方向に規定されていてもよい。燃焼器13の前端に向かっては、前方噴射器21が位置決めされていてもよい。本明細書において、前方噴射器21は、燃焼器13の最前方の燃料および空気噴射器を表し、通常、燃料および空気を混合して燃焼器13の燃焼帯内で燃焼させる主構成要素として機能する。前方噴射器21は、燃料経路22に連なり、ノズル23を具備していてもよい。前方噴射器21のノズル23としては、たとえばマイクロミキサーノズル、スワールもしくはスウォズル構成のノズル、または本明細書に記載の機能を満足する他の種類のノズル等、任意の種類の従来のノズルが挙げられる。より具体的に、以下により詳しく論じる通り、ノズル22は、米国特許第8,019,523号に記載されているような段階的噴射システムに適合するように構成されており、そのすべての内容を本明細書に援用する。図示のように、ヘッドエンド19は、燃料を前方噴射器21に供給可能な種々マニホールド、装置、および/または燃料経路22を提供していてもよい。また、図示のように、ヘッドエンド19は、当然のことながら、燃焼器13内に規定された大きな内部空洞の軸方向前方境界を形成するエンドカバー27を具備していてもよい。
図示のように、燃焼器13内に規定された内部空洞は、複数の小さな空間またはチャンバに細分化されていてもよい。これらのチャンバは、圧縮空気流および燃料/空気混合物を所望の流路に沿って配向するように構成された空気流または空気配向構造(壁、ポート等)を具備していてもよい。以下により詳しく論じる通り、燃焼器13の内部空洞は、内側半径方向壁24と、内側半径方向壁24の周りに形成された外側半径方向壁25とを具備していてもよい。図示のように、内側半径方向壁24および外側半径方向壁25は、両方の間に流れ環26が規定されるように構成されていてもよい。さらに、図示のように、内側半径方向壁24内に規定された領域の前端には、前方チャンバ28が規定されていてもよく、前方チャンバ28の後方には、後方チャンバ29が規定されていてもよい。当然のことながら、前方チャンバ28は、キャップアセンブリ30と称する構成要素の一部である内側半径方向壁24の部分によって規定されている。当然のことながら、後方チャンバ29は、前方噴射器21内に一体的に導入された燃料および空気混合物の点火および燃焼が行われる領域を規定していてもよく、このため、燃焼帯と称する場合がある。当然のことながら、この構成を前提として、前方および後方チャンバ28、29は、それぞれの構成において軸方向に積み重なったものとして記載する場合がある。当然のことながら、別段の具体的な制限のない限り、本発明の燃焼器13は、環状燃焼器または管状燃焼器として構成されていてもよい。
図示のように、キャップアセンブリ30は、エンドカバー27との接続部から後方に延び、外側半径方向壁25(本明細書においては、燃焼器ケーシング31と称する場合がある)の軸方向部により大略囲まれていてもよい。当然のことながら、燃焼器ケーシング31は、キャップアセンブリ30の外面の外部に離隔して形成されていてもよい。このように、キャップアセンブリ30および燃焼器ケーシング31は、両方の間に流れ環26の軸方向部を形成していてもよい。後述の通り、流れ環26のこの部分は、キャップアセンブリ部と称する場合がある。当然のことながら、キャップアセンブリ30は、前方噴射器21のノズル23をさらに収容して構造的に支持していてもよく、これは、キャップアセンブリ30の後端またはその近傍に位置決めされていてもよい。この構成を前提として、キャップアセンブリ30は、軸方向に積み重なった2つのより小さな領域に分割され、その第1の領域が、流れ環26からの圧縮空気流を受け入れるように構成された前方領域であるものとして記載する場合がある。キャップアセンブリ30の第2の領域は、ノズル23が規定された後方領域である。
前方噴射器21のすぐ下流に生じる後方チャンバまたは燃焼帯29は、内側半径方向壁24(燃焼器の種類に応じて、ライナ32と称する場合がある)の軸方向部によって円周方向に規定されていてもよい。後方チャンバ29は、ライナ32から内側半径方向壁24の下流部(遷移要素34と称する場合がある)を通って後方に延びていてもよい。当然のことながら、この内側半径方向壁24の軸方向部は、燃焼器13のタービン12との接続部に向かって、高温燃焼ガス流を配向する。他の構成も可能ではあるが、遷移要素34において、後方チャンバ29(すなわち、燃焼帯29)の断面領域は、ライナ32の一般的な円形から遷移要素34のより環状の形状へと滑らかに遷移するように構成されていてもよく、これは、高温ガス流をタービン翼上に望ましく配向するのに必要である。当然のことながら、ライナ32および遷移要素34は、機械的連結等の何らかの従来の方法により接合された別個形成の構成要素として構成されていてもよい。ただし、他の設計によれば、ライナ32および遷移要素34は、一体的な構成要素またはユニボディとして形成されていてもよい。したがって、別段の定めのない限り、内側半径方向壁24に言及する場合は、いずれかの選択肢を包含することが了解されるものとする。
上述の通り、外側半径方向壁25が内側半径方向壁24を囲むことによって、両方の間に流れ環26が形成されていてもよい。例示的な構成によれば、内側半径方向壁24のライナ32部の周りには、ライナスリーブ33と称し得る外側半径方向壁25の部分が位置決めされている。他の構成も可能ではあるが、ライナ32およびライナスリーブ33は、円筒形状で、同心円状に配置されていてもよい。図示のように、キャップアセンブリ30と燃焼器ケーシング31との間に形成された流れ環26の部分は、ライナ32とライナスリーブ33との間に規定された流れ環26の部分に連なっていてもよく、このようにして、流れ環26が後方(すなわち、タービン12との接続部に向かって)に延びている。同じく図示のように、内側半径方向壁24の遷移要素34部の周りには、遷移スリーブ35と称し得る外側半径方向壁25の部分が位置決めされている。図示のように、遷移スリーブ35は、流れ環26がさらに後方に延びるように、遷移要素34を囲むように構成されている。当然のことながら、ライナ32/ライナスリーブ33および遷移要素34/遷移スリーブ35アセンブリにより規定された流れ環26の部分は、燃焼帯29を囲んでいる。このため、流れ環のこれらの部分は、燃焼帯部と総称する場合がある。
提供する例によれば、当然のことながら、流れ環26は、ヘッドエンド19のエンドカバー27に規定された前端から後方フレーム20近くの後端まで軸方向に延びている。より具体的に、当然のことながら、内側半径方向壁24および外側半径方向壁25(キャップアセンブリ30/燃焼器ケーシング31、ライナ32/ライナスリーブ33、および遷移要素34/遷移スリーブ35対それぞれによって規定可能)は、流れ環26が燃焼器13の軸方向長さの大半にわたって延びるように構成されていてもよい。当然のことながら、ライナ32および遷移要素34と同様に、ライナスリーブ33および遷移スリーブ35は、機械的連結等の何らかの従来の方法により接続された別個形成の構成要素を具備していてもよい。ただし、他の設計によれば、ライナスリーブ33および遷移スリーブ35は、一体的な構成要素またはユニボディとして形成されていてもよい。したがって、別段の定めのない限り、外側半径方向壁25に言及する場合は、いずれかの選択肢を包含することが了解されるものとする。
ライナスリーブ33および/または遷移スリーブ35は、燃焼器13外部の圧縮空気の流れ環26への進入を可能とする複数のインピンジメントポート41を具備していてもよい。当然のことながら、図2に示すように、圧縮器排出ケーシング43は、燃焼器13の周りに圧縮器排出空洞44を規定していてもよい。従来の設計によれば、圧縮器排出空洞44は、圧縮器11からの圧縮空気の供給を受容することにより、圧縮空気がインピンジメントポート41を通って流れ環26に流れ込むように構成されていてもよい。当然のことながら、インピンジメントポート41は、高速移動する空気ジェットが生成されるように、燃焼器13に流れ込む空気流と衝突するように構成されていてもよい。これらの空気ジェットは、上述のようにライナ32および遷移要素34または一体的なユニボディを具備し得る内側半径方向壁24の外面に対する適合によって、動作時に内側半径方向壁24を対流冷却するようになっていてもよい
図3は、燃焼帯29に対する燃料および/または空気の後方または下流噴射を可能とする段階的噴射システム50を有する燃焼器13を示した図である。当然のことながら、このような燃料および空気噴射システムは一般的に、補助噴射システム、遅延希薄噴射システム、軸方向段階的噴射システム等と称する。本明細書において、これらの種類の燃料および空気噴射器、噴射システム、ならびに/または関連する構成要素の態様は一般的に、「段階的噴射システム」と称するが、(本明細書に規定する場合を除いて)これに限定されない。図3の段階的噴射システム50は、例示的な従来設計と一致しており、タービン燃焼システムにおける段階的燃料/空気噴射に関する考え方を導入するために提供しているに過ぎない。当然のことながら、これらの考え方は、図6~図14に示す本願発明の作用の説明および理解に適用可能である。
当然のことながら、段階的噴射システムは、排出削減等のいくつかの理由から、ガスタービンの燃焼器用に開発されている。ガスタービンの排出レベルは多くの基準によって決まるが、重要なものとしては、燃焼帯内の反応物質の温度に関連しており、NOx等の特定の排出レベルにとりわけ影響することが分かっている。当然のことながら、燃焼帯における反応物質の温度は、燃焼器の出口温度と比例の関係にあるが、これは、このようなブレイトンサイクル型エンジンにおける高い圧力比および改善された効率レベルに対応している。NOxの排出レベルが反応物質の温度と強くて直接的な関係にあることが分かっているため、現代のガスタービンは、先進的な燃料ノズル設計および予混合等の技術の進歩だけで着火温度を高くしつつ、許容範囲のNOx排出レベルを維持可能である。このような進歩の後、下流または段階的噴射の採用によって、着火温度をさらに高くすることが可能となっているが、これは、燃焼帯におけるより高温での反応物質の滞在時間をより短くすることにより、NOxレベルが低下することが分かったためである。
動作時、当然のことながら、上記のような段階的噴射システムは通常、燃焼器の前端における主噴射点の下流となる燃焼器の総給気および供給燃料の部分を導入する。当然のことながら、噴射器のこのような下流の位置決めによって、燃焼反応物質が燃焼器内で火炎帯の高温に留まる時間が短くなる。すなわち、燃焼器を通る流れが実質的に一定の速度であることから、火炎帯を出る前に反応物質が移動する距離が短くなると、反応物質が燃焼器内の最も高い温度に滞在する時間が短くなり、これによって、NOxの形成が抑えられるとともに、エンジンの全体的なNOx排出レベルが低下する。これにより、たとえば許容範囲のNOx排出レベルを維持しつつ、下流噴射の反応物質滞在時間の短縮に対して燃料/空気混合または予混合技術を合わせることにより、燃焼器の着火温度をさらに高くすることと、重要なこととして、より効率的なエンジンとを実現する先進的な燃焼器設計が可能となっている。当然のことながら、下流噴射が可能となる方法および範囲を制限する他の検討事項も存在する。たとえば、下流噴射によって、COおよびUHCの排出レベルが上昇する可能性がある。すなわち、燃焼帯のはるか下流位置で燃料が大量に噴射された場合には、燃料の不完全燃焼またはCOの不十分な燃焼が生じる可能性がある。したがって、遅延噴射の概念およびその使用によりいかに特定の排出に影響を及ぼし得るかに関する基本原理が一般的に公知である可能性はあるものの、この方法を採用してより効率的なエンジンをいかに最善となるように実現するかについては、設計の障害が残っている。ただし、これらの障害が克服され、燃料および空気のより大部分を下流または軸方向に段階的噴射器に迂回させるより大きな機会が実現された場合には、質量流全体を燃焼器に配向するより効率的な方法によって、燃焼器全体の圧力低下の抑制および冷却空気の効率および使用の向上に関する性能上の優位性が得られるとともに、空気の漏れ損失を抑えられる可能性がある。
例示的な一構成において、図3に示すように、段階的噴射システム50は、前方噴射器21のほか、1つまたは複数の段階的噴射器51を具備していてもよい。本明細書において、段階的噴射器51は、前方噴射器21から後方に向かって、軸方向に離隔した噴射器である。例示的な一構成によれば、段階的噴射器51はそれぞれ、ノズル53に連なる燃料通路52を具備していてもよい。ノズル53内では、燃料/空気混合物が生成され、燃焼帯の下流部に噴射される。図示のように、燃料通路52は、燃焼器13の外側半径方向壁25に含まれていてもよいが、他の燃料供給装置および方法も可能である。燃料通路52は、ヘッドエンド19の近くに生じる燃料源との接続部と段階的噴射器51のノズル53との接続部との間で大略後方に延びていてもよい。このようなシステム50の段階的噴射器51に関しては、他の構成も可能であるが、提供する例においては、段階的噴射器51のうちの複数が燃焼帯29の外縁周りに位置決めされていてもよい。図示のように、段階的噴射器51の軸方向の位置決めは、ライナ32/ライナスリーブ33アセンブリの略後端であってもよい。段階的噴射器51はそれぞれ、ノズル53を具備していてもよい。提供する例によれば、ノズル53は、流れ環26を横断または交差して延びたチューブとして構成されていてもよい。このチューブは、流れを内部へと配向して、燃焼帯29に噴射するように構成されていてもよい。より具体的に、ノズル53のチューブの外部端は、流れ環26と流体連通するように形成された圧縮器排出空洞および/またはポートに対して開かれていてもよいため、ノズル53のチューブが加圧空気流を受け入れるようにしてもよい。後述の通り、ノズル53は、チューブ構造の側面を通して形成され、内部を移動する加圧空気に燃料を噴射可能な燃料ポートをさらに具備していてもよい。このように、段階的噴射器51はそれぞれ、給気および供給燃料を一体的に導入して混合した後、得られた混合物を燃焼帯に噴射するように機能するようになっていてもよい。
図3の例に示すように、段階的噴射システム50は、燃焼器13の後方チャンバ29周りで円周方向に離隔した段階的噴射器51のうちの複数を具備していてもよい。これらの噴射器51は、ライナ32/ライナスリーブ33アセンブリ(または、より一般的に、内側半径方向壁24/外側半径方向壁25アセンブリ)に統合されていてもよい。段階的噴射器51は、燃焼帯周りの円周方向に離隔した複数の点で燃料/空気混合物が噴射されるように配列されていてもよい。図示のように、段階的噴射器51は、同一または共通の軸方向位置に位置決めされていてもよい。すなわち、燃焼器13の長手または中心軸57に沿って、複数の段階的噴射器51が略同じ軸方向位置周りに位置付けられていてもよい。この構成を有することにより、段階的噴射器51は、図4に示すように、共通面または本明細書において称するところの噴射基準面58上に位置決めされるものとして記載する場合がある。当然のことながら、段階的噴射器51は、噴射基準面58が中心軸57と実質的に垂直となるように位置合わせされていてもよい。図示の例示的な構成において、噴射基準面58は、ライナ32/ライナスリーブ33アセンブリの後端に位置決めされている。
本構成によれば、以下により詳しく論じる通り、段階的噴射器51の特定の配置が提案される。一般的に、段階的噴射器51は、前方噴射器21に対して軸方向後方に離隔することにより、作動流体流路に沿って離散的な軸方向位置を有する。この段階的噴射器51の配置は、流路の中心軸57に沿った軸方向範囲内に規定されていてもよい。このような配置は、所望の性能特性に応じて選択されるようになっていてもよい。さらに、本明細書に示す通り、段階的噴射器51の軸方向の位置決めには、燃焼器13の後方チャンバ9に沿った位置のほか、タービン12の前方段階において規定された位置を含んでいてもよい。
ここで、図4には、燃焼器13およびタービン12の前方段階の断面図を示しており、図に描写した領域を参照して、図4は、段階的噴射システムおよび燃焼動作の態様に関して、ガスタービン10の燃焼器およびタービン12部における位置決めの専門用語を定義するのに使用可能である。まず、燃焼器13における軸方向の位置決めを定義するため、当然のことながら、燃焼器13およびタービン12は、燃焼器13の前方噴射器21により規定された上流端からタービン12の下流端を通って長手方向中心軸57周りに延びた作動流体流路37を規定している。したがって、段階的噴射器51および他の構成要素の位置決めは、この作動流体流路37の中心軸57に沿った位置に関して規定されていてもよい。
図示のように、図4においては、作動流体流路37における軸方向の位置決めを明瞭化するため、特定の垂直基準面が規定されている。図示のように、これらのうちの第1の基準面は、燃焼器13のヘッドエンド19の近くに規定された前方基準面67である。具体的に、前方基準面は、燃焼帯29の前端すなわち内側半径方向壁24内に規定された前方チャンバ28と後方チャンバ29との間の境界に配設されている。前方基準面67の位置決めを記述する別の方法として、当該面は、前方噴射器21のノズル23の下流端あるいは作動流体流路37の前端に略位置付けられている。第2の基準面は、中間基準面68である。中間基準面68は、燃焼器13の後方チャンバ29の軸方向の略中間点すなわち前方噴射器のノズル23と燃焼器13の下流端(後方フレーム20であってもよい)との間の概ね半分に位置決めされている。燃焼器13が上述のライナ32/遷移要素34アセンブリを具備する場合、当然のことながら、中間基準面68は、これらのアセンブリが連なる位置の近くで生じるようになっていてもよい。これらの基準面のうちの最後の基準面は、図示のように燃焼器13の後端に規定可能な後方基準面69である。当然のことながら、後方基準面69は、燃焼器13のはるか下流端を示すため、提供する例のように、後方フレーム20にて規定されていてもよい。また、これらの基準面67、68、69に従って、燃焼器13およびタービン12の流路内に特定帯が指定されていてもよく、これらについても図4に示す。したがって、図示のように、前方基準面67と中間基準面68との間には、上流燃焼帯70が生じていることが示されている。第2に、中間基準面68と後方基準面69との間には、下流燃焼帯71が生じている。最後に、タービン燃焼帯72が、後方基準面69からタービン12内の第1段階の翼16、17を通って生じる領域として指定されている。図から分かるように、これらの燃焼帯70、71、72はそれぞれ、固有のクロスハッチングパターンにより、図5において別々に描写している。
図4は、例示を目的として、上述の燃焼帯70、71、72それぞれにおけるある段階の段階的噴射器51の考え得る位置をさらに示している。当然のことながら、段階的噴射器51は、明瞭化のため、図4に示す例示と比較して、簡素化して示している。これらの段階の段階的噴射器51はそれぞれ、単独での使用またはその他の段階の一方もしくは両方との併用が可能であることが了解されるものとする。図示のように、第1段階の段階的噴射器51は、上流燃焼帯70内に位置決めされた噴射基準面58の周りで円周方向に離隔している。第2段階の段階的噴射器51は、下流燃焼帯71内に位置付けられた第2の噴射基準面58の周りで円周方向に離隔して示されている。また、最後に、第3段階の段階的噴射器51は、タービン燃焼帯72内の第3の噴射基準面58の周りで円周方向に離隔して示されている。したがって、1つまたは複数の段階の段階的噴射器51が前方噴射器21の下流に設けられていてもよい。
上記位置のいずれかにおける段階的噴射器51は従来、空気、燃料、または空気および燃料の両方の噴射用として設定されている可能性があり、噴射基準面58周りの噴射器のアレイが形成されるように、各軸方向位置に複数設けられている可能性がある。図4においては簡素化して示しているが、本発明の段階的噴射器51は、別段の定めのない限り、関連技術の当業者であれば解釈し得る本明細書に記載の機能に適した任意の種類の従来の噴射器を含むことが了解されるものとする。上流燃焼帯70または下流燃焼帯71内に位置決めされた段階的噴射器51の場合、それぞれは、内側半径方向壁24および/または外側半径方向壁25によって構造的に支持されていてもよく、場合によっては、燃焼帯70、71に突出していてもよいし、図4の例のように、内側半径方向壁24に対して同一平面に端部が存在するノズル53を段階的噴射器51が具備していてもよい。当然のことながら、段階的噴射器51は、遷移帯を通る主流方向を大略横断する方向に空気および燃料を噴射するように構成されていてもよい。噴射基準面58の周りに位置付けられた段階的噴射器51は、複数であり、燃焼帯70、71の周りで等間隔に位置決めされることによって、噴射燃料/空気をより均一に分配するようにしてもよいが、他の構成も可能である。
当然のことながら、本発明の特定の態様によれば、前方噴射器21および段階的噴射器51それぞれに燃料および空気が制御可能に供給されるようになっていてもよく、これは、上記援用の特許および特許出願に言及および記載の方法のほか、米国特許出願公開第2010/0170219号に記載の方法のいずれか等、任意の従来方法を介するが、そのすべての内容を本明細書に援用する。燃焼帯70、71、72の各段階内の段階的噴射器51のうちの1つおよび前方噴射器21に関して図4に模式的に示すように、段階的噴射システム50は、燃料および/または空気の各噴射器への供給を能動的または受動的に制御する制御装置および関連する構成要素を具備していてもよい。すなわち、本発明の態様には、段階的噴射器51および/または前方噴射器21の間で燃焼器13に供給される供給燃料および給気全体を分配または測定する制御装置、方法、システム、および構成を含
んでいてもよい。前方噴射器21および段階的噴射システム50に含まれ得るさまざまな段階的噴射器51は、所望の動作ならびに好ましい空気および燃料分離が実現されるように、複数の方法で制御および構成されるようになっていてもよい。図4に模式的に示すように、これには、制御可能なバルブ75を介して各噴射器に供給される給気および供給燃料の能動的な制御を含んでいてもよいが、関連する流れを測定するように機能する任意の機械的作動機器が用いられるようになっていてもよい。当然のことながら、能動制御は、制御装置が各バルブと電子的に連通することにより制御アルゴリズムに準じてバルブ設定を操作するコンピュータ化制御システムに制御可能なバルブ75を接続することによって実現されるようになっていてもよい。他の考え得る実施形態によれば、段階的噴射器51および前方噴射器21それぞれへの給気および供給燃料は、燃料および空気を各噴射器に供給する燃料および空気導管の相対的なオリフィスサイズ規定によって受動的に制御されるようになっていてもよい。段階的噴射システム50に関する制御法は、さまざまな段階的噴射器51間、さまざまな段階(存在する場合)の段階的噴射器51間、さまざまな段階的噴射器51と前方噴射器21との間、またはこれらのすべてにおける供給燃料および給気の測定を含んでいてもよい。
ここで図5を参照して、これは、従来のガスタービン10に係る、燃焼器13とタービン12との間の接合部分123の簡易断面図である。当然のことながら、エンジンの燃焼器13とタービン12部との間に通常生じる漏れ流路(矢印124参照)に関して、設計上の問題が起こっている。図示のように、この漏れ流路によって、圧縮器排出ケーシング4内の空気がすべて、燃焼器13を迂回し、作動流体流路37に直接流入可能となる。上述の通り、説明を目的として、作動流体流路37は、燃焼器13およびタービン12を通って延びていてもよく、また、流路壁108により規定されるとともに流路壁108に含まれていてもよい。タービン12を通る作動流体流路37の断面形状は、環状であってもよく、このため、内部流路壁108aおよび外部流路壁108bを含むものとして記載されていてもよい。燃焼器13を通して、流路壁108は、上述の内側半径方向壁24に対応していてもよい。
当然のことながら、漏れ路(矢印124参照)は、領域の封止が問題となる接合部分123に固有の複数の因子が原因である。これら因子のうちの1つは、この領域における燃焼器13およびタービン12のアセンブリの複雑性に関しており、これは、燃焼器13およびタービン12を通る異種の流路を一緒に扱っていることに起因する。より具体的に、タービン12の作動流体流路37の形状が環状である一方、通常の燃焼器13の構成には、タービン12の上流端に規定された環状流路の部位に供給する複数の円筒形状ユニットを含む。すなわち、通常の燃焼器構成には、エンジン10の中心軸周りで円周方向に位置決めされた複数の円筒ユニットを含む。これらのユニットはそれぞれ、タービン12の環状流路の上流端に規定された対応する環状部位に対して、燃焼生成物すなわち作動流体を供給する。これにより、燃焼器ユニットはそれぞれ、環状部位のうちの1つに従って成形された下流端へと遷移し、ユニット全体として、タービン12の環状形状全体を占めるように配置される。当然のことながら、これにより、漏れ通路が生じ得る多くの継ぎ目および結合部が形成される。また、タービン12の上流端は通常、初期段階の静翼17の隣接側壁によって規定されているため、より多くの継ぎ目および結合部が形成される。当然のことながら、この全体構成によって、多くの漏れ通路が生じる得る複雑なアセンブリとなる。
接合部分123の封止を難しくする別の重大な因子は、エンジンの通常動作時に生じる燃焼器13とタービン12との相対移動である。この移動の少なくとも一部は、過渡的な動作モードに対して各エンジン部が有する異なる熱応答が原因である。当然のことながら、これにより、いかなる効果的なシールも、接合部分123を規定した燃焼器13およびタービン12の表面間の寸法の有意な変動に対応可能である必要がある。このため、使用可能なシールの種類が大幅に制限され、シールの複雑性およびコストが付加される。これは、より費用対効果が高くて耐久性のある封止構成の多くで、封止表面間のこのような移動に対応できないという事実に起因する。シールの高度な複雑性が適当な機能に求められることを前提とすると、これら封止構成が損傷の影響をより受け易くなることから、摩耗がますます問題になる。このようなシールは、短期的には十分に機能し得るが、有効性が急速に失われて、頻繁な交換が必要となる可能性がある。さらに悪いことに、この領域の封止性能を妥協すると、その結果としての漏れレベルは通例、相当なものになる。当然のことながら、燃焼器13全体の全圧力損失を受容するという事実により、接合部分の漏れ通路全体の圧力差分は有意である。このため、このような漏れレベルが燃焼器給気の2.5%を超えることは、珍しいことではない。当然のことながら、このような失われた空気流は、エンジン性能に対して直接的な打撃となる。この漏れ流路を通って失われる空気流が燃焼プロセスあるいは高温ガス経路の構成要素の冷却に用いられた場合は、エンジン効率が向上する。たとえば、下流または段階的噴射器への入力等、この失われる空気が燃焼プロセスに使用可能であれば、実質的な排出の増加を伴わずに、エンジン着火温度を大幅に高くすることができる。
ここで、特に図6~図14を参照して、本発明の複数の実施形態を論じる。以下の実施形態によれば、本願は、上述の段階的噴射器51と同様に接合部分123の漏れ流路を使用可能な方法を教示している。より具体的に、本発明は、間隙125を形成するために拡大または拡張された接合部分123の漏れ流路との併用のために位置決めされた燃料噴射器126を含んでおり、これらは一体的に、燃料および空気の作動流体流路37への噴射に用いられる。したがって、特に図6および図7に注意を払うと、間隙125は、燃焼器13とタービン12との間の接合部分123に形成されていてもよい。上述の通り、間隙125は、接合部分123において、拡張または肥大漏れ通路の形態であってもよい。本発明によれば、この前段漏れ通路は、間隙125を構成形成するように拡がっていてもよい。間隙125は、燃料噴射器126による燃料の所定の噴射率を前提として、通過する所望レベルの空気流に対応するように構成されていてもよい。好適な実施形態によれば、間隙125は、軸方向間隙として形成される。このような場合、間隙125は、燃焼器13に堅く取り付けられた構造または燃焼器13の一部である構造により前方側まで規定されるとともに、タービン12に堅く取り付けられた構造またはタービン12の一部である構造により後方側まで規定されていてもよい。あるいは、以下に詳述する通り、間隙125は、半径方向間隙125として形成されていてもよい。当然のことながら、間隙125は、当該間隙125を通って流れる空気流が導出されるように、圧縮器排出空洞44と流体連通していてもよい。
図示のように、燃料噴射器126は、間隙125を通過する空気流に燃料を噴射するように位置決めされていてもよい。たとえば、図6に示すように、燃料噴射器126は、燃焼器13と関連付けられた構造に取り付けられていてもよい。このような場合は、図示のように、燃料噴射器126が後方フレーム20に組み込まれていてもよい。たとえば、燃料噴射器126は、燃焼器13の外側半径方向壁25に形成された燃料通路52を介して燃料の供給を受容するようにしてもよい。燃料通路52は、1つまたは複数の燃料ポート129に供給する後方フレーム20内に形成された環状の燃料プレナム128と連なっていてもよい。別の実施形態によれば、図7に示すように、燃料噴射器126は、タービン12と関連付けられた構造に取り付けられていてもよいし、組み込まれていてもよい。この場合、たとえば、燃料噴射器126は、外部流路壁108bの外側面に取り付けられた環状の燃料プレナム128を具備していてもよい。さらに図示のように、燃料噴射器126は、間隙125の近傍に位置決めされていてもよい。ただし、間隙125に対する燃料噴射器126の正確な位置は、別の実施形態により、いくらか変動してもよい。特定の好適な場合によれば、燃料噴射器126は、間隙125への進入直前の空気流に燃料を噴射するように位置決めされている。あるいは、他の実施形態によれば、燃料噴射器126は、間隙125および間隙125を通って移動する空気流に燃料を噴射するように位置決めされていてもよい。このように、燃料は、間隙125を通って流れる空気流と混ざり合う。また、燃料噴射器126は、間隙125からの退出直後の空気流に燃料を噴射するように位置決めされていてもよい。このように、当然のことながら、間隙125および燃料噴射器126は、上述の段階的噴射器51と同様に機能するように構成されていてもよく、また、燃焼器13のヘッドエンド19の近傍に配設された前方噴射器21を含む段階的噴射システム50の一部として用いられるようになっていてもよい。この場合、当然のことながら、段階的噴射システム50は、燃焼器13の後端で燃料/空気混合物が作動流体流路37に噴射されるように、間隙125を通過する空気流に燃料を噴射するように位置決めされた前方噴射器21および燃料噴射器126を具備する。
上述の通り、燃焼器13およびタービン12を通る作動流体流路37は、流路壁108により規定されていてもよい。タービン12を通る作動流体流路37の断面形状は、環状であってもよく、また、内部流路壁108aと外部流路壁108bとの間に規定されていてもよい。
燃焼器13を通して、流路壁108は、上述の内側半径方向壁24に対応していてもよい。例示的なある種類の燃焼器構成によれば、燃焼器13の内側半径方向壁24は、(前端における)略円筒形状から、タービン12の環状の作動流体流路37の環状部位に対応する(後端での)断面形状へと軸方向に遷移する断面形状を有していてもよい。この種の燃焼器構成は、管状構成として知られている場合が多い。本明細書において、前方縁部131は、タービン12の流路壁108の最前方縁部として規定されている。このため、内部流路壁108aの前方縁部131aが内部流路壁108aの最前端または終端点を規定する一方、外部流路壁108bの前方縁部131bが外部流路壁108bの最前端または終端点を規定する。さらに、本明細書において、内側半径方向壁24の後方縁部132は、内側半径方向壁24の最後端または終端点として規定されている。当然のことながら、これらの指定を前提として、本発明の間隙125は、内部流路壁108aおよび外部流路壁108bの前方縁部の一方または両方と内側半径方向壁24の後方縁部132の対応する対向部との間に生じる軸方向間隙125として規定されていてもよい。
別の実施形態によれば、燃焼器13は、環状の燃焼器として構成されていてもよい。このような場合、燃焼器13は、タービン12の環状流路に連なる連続した環状流路を具備していてもよい。そこで、当然のことながら、燃焼器13は、タービン12に関して図6および図7に示したのと同様に、内部流路壁108aおよび外部流路壁108bを具備することになる。本明細書に示す特定の例では、管状の構成を論じているが、提供する図面および添付の特許請求の範囲には、別段の具体的な定めのない限り、考え得る燃焼器構成の両方(すなわち、環状または缶状)を包含することが了解されるものとする。
ガスタービン10の特定の構成に応じて、特定の別の実施形態によれば、タービン12および燃焼器13の特定の構成要素はそれぞれ、上述の前方縁部131および後方縁部132ひいては間隙125の軸方向境界を規定していてもよいこれら静翼17の内部および外部側壁は、内部流路壁108aおよび外部流路壁108bの軸方向部をそれぞれ規定するように構成されていてもよい。特定の構成によれば、このような側壁は、前方に延びて、タービン12内の流路壁108の前方縁部131を規定していてもよい。したがって、このような構成においては、静翼17の内部側壁が内部流路壁108aの前方縁部131aを形成可能である一方、静翼17の外部側壁が外部流路壁108bの前方縁部131bを形成する。当然のことながら、静翼17の内部側壁、外部側壁、およびエーロフォイル113は、一体的に構成要素として形成されていてもよい。たとえば、これらの構成要素は、単一の鋳造プロセスによって一体的に形成されていてもよい。別の例示的な実施形態によれば、燃焼器13は、最後端に後方フレーム20を具備する。後方フレーム20は、内側半径方向壁24内に規定された燃焼帯の後方終端点において、内側半径方向壁24を構造的に支持するように構成されていてもよい。このような場合、別の例示的な実施形態によれば、後方フレーム20は、内側半径方向壁24の後方縁部132を形成するように構成されていてもよい。
当然のことながら、間隙125は、内部および/または外部流路壁108a、108bの前方縁部131a、131bと内側半径方向壁24の後方縁部132の対応する1つまたは複数の対向部との間の軸方向距離を間隙幅135が規定するように形成されている。特定の実施形態によれば、図8および図9に示すように、間隙125は、間隙幅135が実質的に一定となるように構成されていてもよい。
他の実施形態によれば、図10~図12に示すように、間隙125は、間隙幅135が可変であってもよい。このような場合は、内部および外部流路壁108a、108bの前方縁部131a、131b、内側半径方向壁24の後方縁部132の1つまたは複数の対向部、または両方に形状付け縁部または成形縁部が備わっていてもよい。成形縁部のプロファイルは、図10~図12の視点を前提として示しているように、複数の方法で構成可能である。一実施形態によれば、図10に示すように、成形縁部のプロファイルは、三角形が繰り返す構成を含んでいてもよい。別の実施形態によれば、図11に示すように、成形縁部のプロファイルは、滑らかに成形された正弦波として構成されていてもよい。図12に示すように、成形縁部は、内部および外部流路壁108a、108bの前方縁部131a、131bおよび内側半径方向壁24の後方縁部132の対応部の両方に形成されている。このような例において、成形縁部のプロファイルは、互いを補完するように構成されていてもよく、これにより、補間し合わなければ不可能な間隙125の形状またはパターンが実現されるようになっていてもよい。好適な一実施形態によれば、図12に示すように、相補的な縁部プロファイルは、内部および外部流路壁108a、108bの前方縁部131a、131bおよび内側半径方向壁24の後方縁部132の対向部に形成されたスロット138を含んでいてもよい。スロット138は、重なり合って、タービン12および燃焼器13の両構造に延入する連続スロットを形成するよう、配置が対応するように形成されていてもよい。図12に示すように、このような場合は、図示のように連続スロットを一体的に構成するように、対応するスロット138の対が配置および構成されている。好適な一実施形態によれば、図示のように、スロット138により形成された連続スロットは、作動流体流路37の長手軸に対して傾斜していてもよい。当然のことながら、これらの成形縁部は、燃料/空気混合の改善、空気力学的効率の改善、および燃焼器13とタービン12との間の相対的な移動時の間隙125を通る空気流のレベル間の不一致の抑制等、所望の性能優位性に従って構成されていてもよい。
別の実施形態によれば、図13および図14に示すように、間隙125は、半径方向間隙して形成されていてもよい。この場合は、図示のように、タービン12の内部および外部流路壁108a、108bと軸方向に重なるように燃焼器13の内側半径方向壁24が構成されていてもよい。当然のことながら、このような場合は、軸方向の重なりによって、タービン12の外部および内部流路壁108a、108bが燃焼器13の内側半径方向壁24の後方軸方向部を囲んでいてもよい。この構成を前提として、当然のことながら、内部および/または外部流路壁108a、108bの内側面と内側半径方向壁24の外側面の対応する対向部との間には、半径方向間隙形成されていてもよい。好適な一実施形態によれば、図14においてより明確に示すように、半径方向間隙125が軸方向内方に傾斜していてもよい。当然のことながら、この配向によれば、半径方向間隙125は、当該箇所で作動流体流路37を通る作動流体の流れの方向に対して、より浅い噴射角度を成し得てもよく、混合損失であるため、空気力学的性能が改善される。
したがって、当然のことながら、本発明は、下流燃料/空気噴射点として機能するように再構成することにより、性能を向上させる特徴として前段漏れ流路をどのように使用可能であるかを明示している。すなわち、本願は、下流または段階的噴射に関する性能優位性を付加しつつ、前段の性能低下(すなわち、接合部分123からの漏れによって失われる空気)をどのように抑制または実質的に排除可能であるかを示している。
当業者には当然のことながら、複数の例示的な実施形態に関して上述した多くのさまざまな特徴および構成をさらに選択的に適用することによって、本発明のその他の考え得る実施形態を構成可能である。簡素化とともに当業者の能力を考慮して、考え得る繰り返しについては、一切提供も詳述もしないが、以下の複数の請求項に、またはその他の様式で含まれるすべての組み合わせおよび考え得る実施形態は、本願の一部をなすものである。また、本発明の複数の例示的な実施形態に関する上記説明から、当業者であれば、改善、変更、および改良が認識されよう。また、このような当業範囲内での改善、変更、および改良は、添付の特許請求の範囲に含まれるものである。さらに、以上は、本願の上記実施形態のみに関しており、本明細書においては、以下の特許請求の範囲およびその均等物により規定された本願の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更および改良が可能であることが明らかなものとする。
10 ガスタービン
11 圧縮器
12 タービン
13 燃焼器
14 圧縮器動翼列(動翼)
15 圧縮器静翼列(静翼)
16 タービン動翼
17 タービン静翼
18 中心軸
19 ヘッドエンド
20 後方フレーム
21 前方噴射器
22 燃料経路
23 ノズル
24 内側半径方向壁
25 外側半径方向壁
26 流れ環
27 エンドカバー
28 前方チャンバ
29 後方チャンバ
30 キャップアセンブリ
31 燃焼器ケーシング
32 ライナ
33 ライナスリーブ
34 遷移要素
35 遷移スリーブ
37 作動流体流路
41 インピンジメントポート
43 圧縮器排出ケーシング
44 圧縮器排出空洞
50 段階的噴射システム
51 段階的噴射器
52 燃料通路
53 ノズル
57 中心軸
58 噴射基準面
67 前方基準面
68 中間基準面
69 後方基準面
70 上流燃焼帯
71 下流燃焼帯
72 タービン燃焼帯
75 バルブ
108 流路壁
108a 内部流路壁
108b 外部流路壁
109 環壁
113 エーロフォイル
123 接合部分
124 漏れ流路
125 間隙
126 燃料噴射器
128 燃料プレナム
129 燃料ポート
131 前方縁部
131a 前方縁部
131b 前方縁部
132 後方縁部
135 間隙幅
138 スロッ

Claims (9)

  1. 一体的に作動流体流路(37)を規定するタービン(12)に結合された燃焼器(13)であって、前記作動流体流路(37)が、当該燃焼器(13)の前方噴射器(21)により規定された前端から、当該燃焼器(13)が終わって前記タービン(12)が始まる接合部分(123)を通った後、前記タービン(12)を通って、後端まで、長手軸に沿って後方に延びた、燃焼器(13)と、
    前記燃焼器(13)と前記タービン(12)との間の前記接合部分(123)に形成された間隙(125)と、
    前記間隙(125)の近傍に配設され、前記間隙(125)を通過する空気流に燃料を噴射する燃料噴射器(126)と、
    備え、
    前記間隙(125)が、前記接合部分(123)を起点とする前段漏れ通路であって、通過する前記空気流に関して所望のレベルに対応するように拡がった、前段漏れ通路を備え、
    前記間隙(125)が、前記燃焼器(13)に堅く取り付けられた構造により前方側まで規定されるとともに、前記タービン(12)に堅く取り付けられた構造により後方側まで規定された軸方向間隙を含む、ガスタービン(10)。
  2. 一体的に作動流体流路(37)を規定するタービン(12)に結合された燃焼器(13)であって、前記作動流体流路(37)が、当該燃焼器(13)の前方噴射器(21)により規定された前端から、当該燃焼器(13)が終わって前記タービン(12)が始まる接合部分(123)を通った後、前記タービン(12)を通って、後端まで、長手軸に沿って後方に延びた、燃焼器(13)と、
    前記燃焼器(13)と前記タービン(12)との間の前記接合部分(123)に形成された間隙(125)と、
    前記間隙(125)の近傍に配設され、前記間隙(125)を通過する空気流に燃料を噴射する燃料噴射器(126)と、
    前記作動流体流路(37)の周りに形成され、圧縮器(11)により供給された燃焼器給気を受容する圧縮器排出空洞(44)と、
    前記燃焼器(13)および前記タービン(12)を通して前記作動流体流路(37)を規定する流路壁(108)を備え、
    前記間隙(125)が、前記タービン(12)の前記流路壁(108)の最前方縁部と前記燃焼器(13)の前記流路壁(108)の最後方縁部との間に規定された軸方向間隙を含み、
    前記間隙(125)が、当該間隙(125)を通って流れる前記空気流が導出されるように、前記圧縮器排出空洞(44)と流体連通し、
    前記燃焼器(13)が、環状燃焼器および缶-環状燃焼器の一方を含む、ガスタービン(10)。
  3. 前記燃料噴射器(126)が、段階的噴射器(51)を備え、前記前方噴射器(21)および前記燃料噴射器(126)が、段階的噴射システム(50)を備え、
    前記タービン(12)に静翼列(17)を形成するように、円周方向に離隔して位置決めされた静翼(17)と、
    前記前方噴射器(21)と前記燃料噴射器(126)との間で燃焼器供給燃料を分配するように構成された燃料配向構造と、
    前記前方噴射器(21)と前記間隙(125)との間で前記圧縮器(11)により供給された燃焼器給気を分配するように構成された空気配向構造と、
    をさらに備え、
    前記燃焼器(13)が、前記前方噴射器(21)の下流に燃焼帯を規定する内側半径方向壁(24)と、前記内側半径方向壁(24)との間に流れ環が形成されるように、前記内側半径方向壁(24)の周りに同心円状に形成された外側半径方向壁(25)とを備えた、請求項2に記載のガスタービン(10)。
  4. 前記タービン(12)内において、
    前記流路壁(108)が、前記作動流体流路(37)の内部境界を規定する内部流路壁(108a)と、前記作動流体流路(37)の外部境界を規定する外部流路壁(108b)とを含み、前記タービン(12)を通る前記作動流体流路(37)が環状の断面形状を含むように、前記外部流路壁(108b)が前記内部流路壁(108a)の周りに同心円状に形成され、
    前記内部流路壁(108a)の前方縁部(131a)が、前記内部流路壁(108a)の前方終端点を含み、
    前記外部流路壁(108b)の前方縁部(131b)が、前記外部流路壁(108b)の前方終端点を含む、請求項に記載のガスタービン(10)。
  5. 前記燃焼器(13)が、缶-環状燃焼器を含み、
    前記前方噴射器(21)の下流に燃焼帯を規定する前記燃焼器(13)の内側半径方向壁(24)が、前端における略円筒形状から、前記接合部分(123)における前記作動流体流路(37)の環状形状の部位の断面形状に対応する後端での断面形状へと軸方向に遷移する断面形状を含み、
    前記燃焼器(13)内において、
    前記流路壁(108)が、前記内側半径方向壁(24)を含み、
    前記内側半径方向壁(24)の後方縁部(132)が、前記内側半径方向壁(24)の後方終端点を含み、
    前記軸方向間隙が、前記タービン(12)内における前記内部流路壁(108a)および前記外部流路壁(108b)の前記前方縁部(131a、131b)の少なくとも一方と前記燃焼器(13)内における前記内側半径方向壁(24)の前記後方縁部(132)の対応する対向部との間に規定された、請求項4に記載のガスタービン(10)。
  6. 前記燃焼器(13)が、環状燃焼器を含み、
    前記燃焼器(13)において、
    前記流路壁(108)が、前記作動流体流路(37)の内部境界を規定する内部流路壁(108a)と、前記作動流体流路(37)の外部境界を規定する外部流路壁(108b)とを含み、前記燃焼器(13)を通る前記作動流体流路(37)が環状の断面形状を含むように、前記外部流路壁(108b)が前記内部流路壁(108a)の周りに同心円状に形成され、
    前記内部流路壁(108a)の後方縁部(132)が、前記内部流路壁(108a)の後方終端点を含み、
    前記外部流路壁(108b)の後方縁部(132)が、前記外部流路壁(108b)の後方終端点を含み、
    前記軸方向間隙が、(i)前記燃焼器(13)の前記内部流路壁(108a)および前記外部流路壁(108b)の前記後方縁部(132)の少なくとも一方と(ii)前記タービン(12)の前記内部流路壁(108a)および前記外部流路壁(108b)の前記前方縁部(131a、131b)の少なくとも一方との間に規定された、請求項4に記載のガスタービン(10)。
  7. 前記燃焼器(13)が、前記前方噴射器(21)の下流に生じる燃焼帯の後端において当該燃焼器(13)の前記流路壁(108)を支持するように構成された後方フレーム(20)を備え、
    前記静翼(17)の内部側壁および外部側壁の少なくとも一方が、前記タービン(12)の前記流路壁(108)の前記最前方縁部を形成し、
    前記後方フレーム(20)が、前記燃焼器(13)の前記流路壁(108)の前記最後方縁部を形成する、請求項4に記載のガスタービン(10)。
  8. 前記静翼(17)それぞれについて、前記内部側壁、および前記外部側壁が、一体的に形成された構成要素を含む、請求項7に記載のガスタービン(10)。
  9. 前記間隙(125)が、前記タービン(12)の前記流路壁(108)の前記最前方縁部と前記燃焼器(13)の前記流路壁(108)の前記最後方縁部との間の軸方向距離を示す間隙幅(135)を含み、
    前記間隙幅(135)が実質的に一定となるように、前記タービン(12)の前記流路壁(108)の前記最前方縁部および前記燃焼器(13)の前記流路壁(108)の前記最後方縁部が構成された、請求項4に記載のガスタービン(10)。
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